ツイート シェア
  1. 伊佐市議会 2009-12-16
    平成21年第4回定例会(第4日目) 本文 2009年12月16日開催


    取得元: 伊佐市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-28
    2009年12月16日:平成21年第4回定例会(第4日目) 本文 ▼最初のヒット発言へ(全 0 箇所)                △開  議△(10時00分) ◯議長(丸田 和時議員)  おはようございます。  これから本日の会議を開きます。  なお、本日は7番 今吉 光一議員、8番 井上 光一議員より欠席届が提出されております。また、6番 畑中 香子議員より午前中の欠席届が提出されております。 ◯議長(丸田 和時議員)  日程第1、これから昨日に引き続き一般質問を行います。通告に基づき、順次発言を許します。  まず、4番 前田 和文議員の一般質問を許可します。  4番 前田 和文議員。 ◯4番(前田 和文議員)   登  壇  おはようございます。4番 前田 和文です。一般質問の機会をいただきました。私は、雇用の安定と人口増加につながる住宅対策と川内川河川改修について質問いたします。  まず、住宅問題対策ですが、伊佐市旧大口市地区には市営住宅が511戸、県営住宅114戸、市単独住宅7戸、特定公共賃貸住宅32戸があります。旧菱刈町地区にも市営住宅192戸、県営住宅22戸があると聞いております。市営住宅の多くが昭和30年代に建てられた耐用年数経過住宅であり、耐震的にも非常に危険な状態にあると言わざるを得ません。多くの問題を抱えています。御存じのように、市営住宅の入居者の皆さんはすごい勢いで高齢化が進んでいます。市営住宅に入居している世帯主の年齢構成を見ますと、65歳以上の高齢者が70%以上を占めており、世帯主の半数以上が高齢者であることは容易に想像できます。この実態把握を市のほうはどのようになされているのか質問いたします。鹿児島県平均高齢化率が26.5%、伊佐市の高齢化率が35.6%ですので、いかに高齢化が進んでいるかがわかります。  また、多くの入居者にとって、市営住宅は死ぬまで住み続けるついの住みかとなっております。そのためか、市営住宅から出ていく人がほとんどいないため、入居の申し込みをしても、なかなか希望の住宅に入居できない状況にもあります。さらに、職員の努力もあって少しは改善してきているとはいうものの、まだまだ家賃を滞納している入居者も多くいますし、入居者からの苦情や要望は減るどころか増えており、職員はその対応に大変苦労をしています。  このように、入居者の高齢化の問題は深刻であり、住宅施策の取り組みのほかに、福祉施策の取り組みも当然必要となってきております。このような厳しい状況の中ではありますが、伊佐市が前向きに進むには、努力と対策が必要とされています。市営住宅をどのように改修なされていくのか、また、建てかえの計画がなされているのか質問いたします。  文教厚生委員所管事務調査の報告にもありましたが、市長も十分把握され、職員の出張研修もされましたので釈迦に説法ではありましょうが、あえて確認しますと、北海道伊達市の「ウェルシーランド構想」とは、少子高齢化が進む中で高齢者が安心安全に暮らせるまちづくりを進めるとともに、高齢者ニーズにこたえる新たな生活産業をつくり出し、働く人たちの雇用を促進して、豊かで快適なまちづくりを目指す取り組みとなっています。目的として、高齢者が住んでみたいと思う魅力あるまちづくり、新たな雇用が創出され、若者の流入が進む活気あるまちづくり、働く人が住み続けたいと思う安心安全なまちづくりに取り組んでいます。  伊佐市もこれを手本に施策を立てるということを市長は再三申し上げられておりますが、これを見本とするならば、昨日の市長答弁にもありましたが、マンパワーの確保、雇用の安定化に寄与する住宅施策が必要ではないでしょうか。市長の見解を求めます。  今、一般市民に求められている地域の自立自興の施策を踏まえた人材の育成には、各地域に均衡のとれた安定した人口配分が望まれるのは当然です。鹿児島県の協力や民間資金利用PFI手法により若者や若い世帯が住めるような公営住宅または行政関与型住宅、あるいは住宅用地の整備をすることが早急の課題であると考えます。均衡ある地域の発展と公平で充実した教育の環境整備は、伊佐市が未来のために取り組まなければならない課題だと考えます。この点について市長はどのようにお考えなのでしょうか、見解を求めます。  次に、河川の激特事業についての質問であります。  平成18年の県北部豪雨災害による川内川のはんらんでの浸水被害は、3年を経過した今日でも当時の被災状況が鮮明に描かれるほど記憶に新しいものであります。そこで、羽月川にかかる鯰崎橋上流右岸堆積土対策についてお伺いいたします。  一つ、新堤防内に残る土地の利用をどのように把握なされているのか、二つ、金波田地区への説明会ではどのような意見が出されたのか、3、対岸の原田地区への説明会がなされたのか、また、防災上、矛盾した工事のおそれはないのか。金波田第3樋門新築工事は着々と進んでいますが、樋門や新設堤防の河川内側に約2ヘクタール以上の山林及び雑種地が取り残されています。この残された私有地は河川を蛇行させ、洪水の安全な流下を阻害することは言うまでもありません。対岸の原田地区側に新堤が設置されることにはなっていますが、洪水時、流れの外側になり、崩壊するおそれがあり、住民の不安は当然のことです。
     川内川河川整備基本方針にも、「河道内の樹木については、樹木による阻害が洪水位に与える影響を十分把握し、河川環境の保全に配慮しつつ、洪水の安全な流下を図るため計画的な伐開等の適正な管理を実施する」とありますが、担当課はどのように把握し、市民に情報伝達しておられるのか伺います。  これで1回目の質問を終わります。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  おはようございます。  担当課長のほうにもお尋ねではございますが、まず、市営住宅につきましての65歳以上を含めましての年齢的な構成についての実態把握というのは、今ちょっとここのところに資料を持ってきておりませんので、あるいは実態把握がなされているかどうかというのも確認しておりませんので、わかり次第お伝えしたいと思います。  それでは、まず、この改修整備をどのように取り組んでいくかという点から先に御答弁申し上げたいと思います。  旧市・町の住宅マスタープランは、県との合併団地建設、これは高校西団地あるいはウッドタウン菱刈をメーンにして、平成12年4月ないしは平成11年1月に計画期間をおおむね10年間として策定して、現在に至っております。合併協議におきまして、合併後3年をめどに公営住宅等ストック総合活用計画を策定することになっております。これは市営住宅の的確な整備と管理を図るとともに、地域ニーズに合わせた効率的な改善、更新のための計画で、これに基づきまして計画的な建てかえ、改修、廃止などの実施をすることになります。これが市営住宅の改修整備の計画でございます。  平成21年3月に、国土交通省がこの公営住宅等ストック総合活用計画公営住宅等長寿命化計画という名称に改称して各自治体に計画策定の通知がありまして、本市においても、公営住宅の点検強化及び早期の管理、修繕により更新コストの削減を目指すため、平成22年度に策定する予定でございます。これは、既存の住宅のデータベースを活用しまして、現状の把握と今後の需要の把握、例えばバリアフリー化、あるいは断熱性を向上させる等がございますが、並びに地域ニーズに合わせた整備計画の理念、目標に向けて建てかえ、改善、維持保全、用途廃止など、適切な手法の選択をすることになります。地域ニーズに合わせた整備計画の理念、目標でございますから、議員がおっしゃいますような地域のバランス、地域への配慮というのはこのあたりで入ってくるのではないかなと思っております。  これが計画としての今後のものになりますが、今、伊達市の例をおっしゃいましたが、雇用との兼ね合いで若者の住宅をどうするかという、このことに関しましては、公営住宅としてこれを取り入れるのがいいのかどうかというのもまだ市場調査等もしておりませんが、若い方々の価値観や、そういうものからして公営住宅で対応しなければならないという、そのようなはっきりとした結論にまだ至っているわけではありません。これからの問題だと思います。  それで、PFI等を例にとられまして、民間活力を取り入れていく方法というのに対してのお尋ねでございますけども、これも内容によるだろうと思います。実を申し上げれば、現在、住宅数としては、絶対数としては足りております。それは、まだ民間を細かに調査はしておりませんけども、市営住宅にしましても、現実には空き家の状態が18戸あります。そして、民間の賃貸住宅につきましても、古いものから空き家が目立っております。そして、若い方は、ある程度家賃は高くても新築されるものにお入りになっています。このような価値観に基づくところのニーズと供給の実態を出しませんと、私どもがつくりまして、それにすんなり入っていただけるという簡単なものじゃないような感じがいたします。絶対数が足りていて、民間でも空き家が出ていて公営住宅でも空き家が出ているという、この状況をやはり私どもはもう少し調査しなければいけないのじゃないかなと。それによって、どういう住宅になるのか、あるいは、地域的なことも考えながら今の公営住宅を年次的に建てかえていくのかという、そういうようなことが、先ほど申し上げました公営住宅等ストック総合活用計画なるものが21年度に公営住宅等長寿命化計画に改称されて、本市においても来年22年度からその策定に取り組むという、そういうような流れになっていくというふうに思っております。  鯰崎橋周辺のことについてでございますけども、今、右岸側の事業をそれぞれ進めつつあるわけでございますが、河川の敷地内の掘削というのは平成22年度で施工されるというふうに川内川河川事務所のほうからは聞いております。この掘削後の土地利用につきましては、今回は消防水利のための昇降路を2カ所設けてありますので、この利活用については水際まで下降していただくことになります。  今回のこの事業というのはあくまでも激特事業で、堤防がなかったところに堤防をつくるとか、そういうような、18年度災害であふれた水を何で防止するかということに基づいた激特事業ということでありますので、ついでにこれをしたらいいんじゃないか、あれをしたらいいんじゃないかというような環境整備的なもろもろのことは今回の事業の中には盛り込むことはできないわけであります。  それで、そのような環境整備にかかわる事業は、今後の河川整備計画に基づく改修事業や環境整備事業等の計画で検討することになると思いますので、これからおつくりになる河川整備計画にきちっと盛り込んでいく必要があるというふうに考えております。  以上でございます。 ◯建設課長(若松 学君)  1番目の居住者の高齢化率につきましては、議員のほうが直接担当のほうに行かれて聞いておられますので間違いはないと思いますけども、今資料を持ち合わせておりませんので、きょうじゅうに回答するということでよろしいでしょうか。(「はい。」と呼ぶ者あり……4番議員)  それから、河川敷地内の伐採箇所の状況についてということで、地域づくり委員会がありまして、現在、この委員会と、また、市議会の特別委員会の御助言をいただきながら河川事務所のほうに要望してまいっております。河川敷地内の支障木、堆積土砂の場所につきましては、川内川につきましては、激特事業と別に今いろいろと事業をしてもらっておりますけども、羽月川につきましては、特に大口地区の堂崎橋、それから総合運動公園グラウンド橋から羽月橋付近が非常に堆積している状況であります。そういう要望等を行いました結果、今、堂崎橋の上下流を掘削してもらっているところであります。グラウンド橋付近の堆積土砂も要望しておりますけども、今後順次、今まで以上に強く要望していきたいと考えております。 ◯議長(丸田 和時議員)  金波田やこっちの原田地区の説明会の様子はどうなったですか。 ◯建設課長(若松 学君)  申し訳ありません。激特事業に関連しました、2番目の金波田地区の説明会ではどのような意見があったかということに対しましては、まず1点目には、「多くのダンプトラック等の通行により道路の損傷が考えられるが、その際の対応はどうするのか」という質問に対しまして、菱刈出張所の回答といたしましては、「工事施工前と完了後の道路状況を確認して、著しい損傷が確認されれば補修をする」という約束をいただきました。  それから、「ダンプトラックの通行道路は生活道路でもあり、また通学道路でもあるので、安全に十分配慮してほしい」という意見もありまして、それには、「地元優先を基本に、徐行、または必要に応じて箇所箇所に交通誘導員を配置しながら御迷惑をかけないように実施したい」という回答でありました。  それから、「消防車の昇降路の計画は」というお尋ねには、市長が言いましたように、2カ所計画して、道路につきましては舗装工事をしていただくというふうに回答をいただきました。  一番雨が降ったときの水位の高さですけども、「計画降水位はどの程度の規模なのか」という質問がありまして、「おおむね100年に一度の確率で発生する洪水規模を対象とした水位であります。ほかの地区においても、例えば曽木分水路、それから河道掘削等をしており、この結果、水位を下げる効果とあわせて、金波田地区でも平成18年度災害の際の水位以下にするために鋭意、激特事業を実施している」という回答でありました。  それから、3番目の対岸の原田地区への説明がなされたのかということに対しましては、原田地区の住民の方々には金波田地区の工事の説明はしておりません。ただし、原田地区住民の方が金波田地区の関係者におられました。そういうふうに聞いております。原田地区の、防災上矛盾した工事のおそれはないかということに対しましては、現在、伊佐市のほうで先行投資をしまして河川敷地に当たる部分を買収中でありますけども、これも25人関係者がいらっしゃいまして、現在22人と契約、それから交渉を済ませております。あと3人は相続等でちょっと時間がかかっておりますが、平成21年度には用地買収が完結するというふうに思っております。原田地区につきましては、この用地買収が完了した後、平成22年度に施工するものであります。  以上です。 ◯4番(前田 和文議員)   登  壇  住宅の施策についてお答えいただきました。マスタープランを来年度おつくりになるということは聞いておりますが、今市長のお答えの中にもありましたように、やはり地域間の均衡のとれたプランをぜひともお願いしたいと思います。  「平成22年度の「市政運営の基本的な考え方」について」という市長の通知文書が出されていますよね、10月30日付ですが。その中にもありますように、団塊の世代の定住化の促進を図るという項目の中に、医療・福祉、建設業などの異業種連携による民間活力(伊達市方式など)、受け入れ態勢の強化があります。こういうふうな文章がありますが、しかし、これは団塊の世代だけではなくて、やはり若い人たちが福祉にかかわる仕事についた、そして世帯を持ちたいとしたときに、働く場所の近くになかなか住宅が見つからない。独身住宅はいっぱいあるんですけどですね。やはりそこら辺は、民間活力を利用するにせよ何にせよ、伊佐市が何らかの形で対策をとっていくべきじゃないかと考えております。  そしてまた、やはりその基本的な考え方の中に、「雇用・消費を促進する効果的な公共投資の工夫・選択」とあります。これはまさに時代に即した施策だと私も評価はしておりますが、住宅施策が地域の課題克服にも役立つことは、火を見るよりも明らかであります。どのようなことを考えて地域内の循環といいますか、地域経済の雇用・消費を促進する効果的な公共投資の工夫・選択というのをイメージされているのか、この施策の取り組みを具体的にお聞かせいただきたいと思います。  また、住宅問題は教育問題にもつながっていると思います。実態として、小学校の先生がその校区に住みたい、地域づくりも参加しながら教育効果を上げていきたいと考えても、住めるような賃貸住宅がなく残念な思いをされる。これは子供たちにとっても、地域にとっても、伊佐市にとっても大きな足かせとなっております。伊佐市の教育効果がなかなか目に見えない、成績が県内でも下位のほうにあるという状況の中で、伊佐市の将来を考えたときに、やはり住宅問題と教育問題といったものも連携して考える必要があるんじゃないかということを考えます。  財政的な問題がありまして当局が苦慮されているのは私たちも十分承知をしておりますが、昨日の山下議員の提言にもありましたが、こういうときだからこそ市の職員一体となってアイデアを模索すべき時代だと思います。また、それだけでなく、意欲ある一般市民の意見と知恵を生かす仕組みづくりに取り組むべきだと思います。その点についてどういうふうにお考えなのか、市長の考えをお伺いします。  羽月川にかかる鯰崎橋上流右岸の堆積土砂についてお答えいただきました。課長答弁の中にもありましたが、あの堆積土は来年度は除去するという話がつい先日ありました。川内川の河川整備方針の中にも、「川内川水系では、洪水等による災害から貴重な生命、財産を守り、地域住民が安心して暮らせるよう河川等の整備を図る。また、自然豊かな河川環境を保全、継承するとともに、地域の個性や活力を実感できる川づくりを目指すため、関係機関や地域住民との連携を強化し、施策を総合的に展開する」とあります。また、関係機関や住民と連携しながら、流域の一体感を持って河川計画を立てていくということになっております。そのために、地域住民の窓口、情報交換機関として建設課に川内川対策係が設置されたはずです。果たしてその役割は機能しているのでしょうか。  先日、原田地区被災者住民の問い合わせがあり、私が鯰崎橋の現場の新堤防のことについて担当者にお聞きしました。その答えは、「膨大な堆積土が残ってはいるんだが、山林等の地権者が100名以上おり、同意が得られないのでそのまま残しておく」といったような答えが返ってきました。それではいかんということで私は固定資産税係に出向き、地権者を把握しますと、約30名から40名の地権者がいらっしゃいます。そして、それだけでなく、現地に行きますと、地上権のある樹木はもう伐採が終わっております。先日の視察のときにも、今年度は無理だけど来年度除去するといったような答えでした。問い合わせたときの答えでちゃんとした実態が把握されておれば、きょうのこの質問は私はしなくてよかったわけなんですね。やはり対策係といいますか、課が伊佐市民の立場になって、被災経験のある方の代弁者の立場でもう少し一体感を持って状況把握に努めておられたら、私の質問は不要だったわけです。  市長及び担当課が別な状況や情報をお持ちであればぜひお聞かせ願いたいと思いますが、あるいは、私の申し上げた状況であれば、今後どのような姿勢で臨まれるのか。職員が一体となって取り組んでいるのか、公僕としての姿勢の確認です。見解をお示しいただきたいと思います。教育長も含めて、担当課、よろしくお願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  住宅に関しましては、一言で申し上げれば、優良な住宅の提供ということになると思います。そのために、今はマスタープランと言っておりませんが、先ほど申し上げたような公営住宅等長寿化計画にのっとって計画策定をしていく、その中で優良な住宅の位置づけというのをしていくということになると思います。  ただ、この住宅政策というのは、民間といいますか、民業もありますので、この民業圧迫になってもいけないわけですので、そこでやはり、若い方々だけじゃありませんけども、若い方々というふうにしましても、住みたくなるような住宅を民間の方がおつくりになるためにどういうような支援が市としてできるかということも住宅政策の一つだというふうに考えられます。  例えば、地元の工務店がする場合には合併浄化槽に対しての補助をするとか、あるいは太陽光発電に対しての補助を考えるとか、そういうようなことで若者がそういうような住宅を選べるような、市がそういうふうに補助することによって少しでも家賃が下がるような、民間がなさることに対してそういうことをしていかなければならないのではないかなというふうに思います。  残念ながら、今現在は、地元の企業の方でそれだけのことをする前にハウスメーカーが外から入ってきて、賃貸住宅を含めてつくっていっているような状況でございます。このこと等が、私どもが公営住宅をどの程度つくればいいかということとの非常に悩ましいところになってくると思います。住宅政策というのはやはり本来は経済活動の一環でございますので、市内外を問わず、民間の業者が賃貸住宅を建て始めますと、それにあわせて負けないようなのをこちらがつくっていっていいかというと、またそういうことでもございません。このあたりのことはやはり今後慎重に検討しながらやっていかなければいけないのじゃないかなと思います。  したがいまして、私どもは、まず、今どの程度のストックであるか、手を入れたらどれぐらい長もちするか、今なぜ空き家のままになっている状態で人気がないのかとか、そういうこと等を明確にしていかなければならないのじゃないかなというふうに思っております。  基本的には、住宅というのは回転するのが一番好ましいわけでありますので、理想論を申し上げれば、イメージとしては、高齢者の方がお使いになった住宅を次に若い方がお使いになれるような形に循環していくことが一番理想的だというふうに、そういうのを理想としてイメージしながら住宅政策の中に生かせていければと思います。その最終的なところには、ついの住みかをどこにするかという問題も出てまいりますが、福祉施設、介護施設等、そういうようなところの整備、あるいは雇用の受け皿としても重要でございますので、今後の計画の中に入れていかなければならないのじゃないかなというふうにも考えております。  川内川にかかわりましては、今職員の問題をお取り上げいただきましたが、私は細かいところはわかっておりませんし、そのときの場の状況というのも把握しておりませんので、職員が議員さんからの御質問にどの程度の正確性を持って答えればよかったかということは私としてはちょっと想像できません。  ただ、そんなにいいかげんなことで議員さんに答えているとは思いません。日ごろの人間関係から、普通の会話の中で話すような感じで、言葉はちょっと申し訳ないんですが、軽く申し上げたことが議員さんとしてはそういうふうにおとりにならなくて、非常に細かにおとりになったとか、いろんな場の状況があろうかと思います。これはまた課長、係長に指示しまして、正確にはどういうようなやりとりであったかということを報告を受けてから、必要があればおわび申し上げますし、また御理解いただければ御理解いただきたいというふうに考えております。  いずれにしましても、川内川河川事務所が行います事業に関して地元との間でそごがないように担当係を起きましてやっている結果が、地権者は多いものの、やはり少しずつでありますけども、川内川河川事務所ができない、入っていけない、時間がかかるところに関してはうちの職員がかなり奔走して駆け回っているということは事実でございます。  当地区の鯰崎橋の左岸側のほうの原田地区においても、もともと道路のかさ上げで堤防にするということを、今決定していただいているように、堤防に似たような形で別途つくるというように計画変更したのも、私どもが川内川に関して係とともに特別の対応をして、住民との間のつなぎ役になったり、国会議員の先生に奔走していただいた結果が新たに堤防をつくるということで決着したようなことを考えますと、係の役割は十分に果たしてきているというふうに思っております。  ただ、今おっしゃいましたのの場の雰囲気が私もわかりませんので、ここは議会という場所でございますので、この程度の答弁にさせていただきたいと思います。 ◯建設課長(若松 学君)  職員との鯰崎橋の話につきましては、前田議員がそういうふうに理解されたような説明をしたのであれば、まずもっておわびを申し上げたいと思います。我々建設課の川内川対策係の役目といたしましては、現在、激特事業につきましては12地区ありますけども、その地区の説明会の日程調整等、それから掘削した土砂の捨て場所等の確保ということで、激特事業がスムーズにできるように、また関係者とのパイプ役という役目で頑張っておりますけども、まだまだ関係者が不安を持っていらっしゃるということでありますし、このことについては反省をしながら、御指摘のとおり、今後、心配、不安等を持たれないような情報発信に努めてまいりたいと思います。平成22年度完成まで頑張っていきたいというふうに考えております。  以上です。 ◯教育委員会総務課長(鈴木 國男君)  教育委員会にもお尋ねであります。通告をいただいておりませんので細かい数字はわかりませんが、住宅事情については、伊佐地区に55棟の教職員住宅があります。そのうち10棟が空き家であります。そのうちの1棟は来年、大口小学校の教頭住宅に改造の予定であります。それから、教職員の伊佐地区への居住率を申し上げますと、70%を超えているということで、これまで申し上げてきたとおりでございます。  以上でございます。 ◯4番(前田 和文議員)   登  壇  鯰崎橋のことなんですが、私は職員のことだけを責めているんじゃなくて、やはり今、伊佐市として、元菱刈町の職員さんと一緒になって市民のために頑張っているわけです。世帯が大きくなった分、そこのところをやはりもう少し──課長の行き届かない、また管理の行き届かない、またお互いの意思の疎通の届かない部分が出てきているのじゃないかと懸念するところが私はあります。そういうところも、ひとつ、修正していただきたいと思います。  それと、先日もちょっと条例改正案の中でありましたけど、伊佐市経営戦略会議に関する規程というものがこちらにございます。いろんなときにはこういうふうな重要事項は戦略会議で決めていくんだということでありますが、これはこれでいいと思いますが、一般の職員とのギャップといいますか、そこはどうやって埋めていくのか。この戦略会議ですべてが決まってしまって、一般職員が、おれたちはただただ言われたとおりに動いておけばいいんだと、そういうことではやはりいけないと私は思うんですね。こういう問題に関しましては、同じ姿勢で取り組めるような体制づくりを戦略会議の中の重要課題としてもう一遍話し合っていただき、市の職員がより働きやすい、そしてまた機能しやすい環境づくりに努めていくのがやはり今議会に出席していらっしゃる課長、重要職の方の務めだと思いますので、御確認いただきたいと思います。  住宅問題の市長の答弁の中で、公営住宅市営住宅だけの務めなんだろうかというお話がありました。当然そのとおりです。伊達市におきましても、公営住宅をつくっているわけではありません。公営住宅となりますとどうしてもコストがかかります。民間の場合はコストが安くで済みますので、やはりそこ辺を利用しながら、いわゆる行政が関与して、安心して住めるような低コスト住宅、優良な住みやすい住宅を模索していかれるということが今度の計画の中に盛り込まれていければ、私たち民間人もいろんな意味で協力できるんじゃないかと思います。  もう一つの案としては、低コストのいわゆる太陽ソーラーのこともおっしゃいましたけど、例えばですよ、賃貸住宅に関しては固定資産税を一定期間免除するとか、そんなことができれば、自分のところのお金を使わずに少しでも民間活力が生かせるんじゃないかと思いますので、ぜひそこら辺も御研究をいただきたいと思います。  質問通告書にはありませんけど、9月議会の確認ですのでちょっとお答えいただきたいと思います。  まずは建設課長の答弁に対してのことなんですが、古城議員の排水ポンプの質問に対して、建設課長が、「市長も申しましたように、排水ポンプの購入とレンタルを計画している。内水対策の必要な箇所については、緊急な場所または地元からの強い要望の箇所は4カ所であります。場所は大口地区の下殿、川西地区、それに菱刈地区の本城、それと川南の4カ所を考えております。排水ポンプ購入、またリース会社からのレンタルの方法を考えております」というふうにお答えです。  これはちょっと、強い要望の箇所だけにこれをするのかと誤解をするような答えでもあるわけですね。原田地区の永尾地区はいつも内水がたまる危険性があるところというのは建設課長のほうも市長のほうも把握をされていると思いますけど、ここら辺には全く必要ないというふうに考えていらっしゃるのか。  また、使い回しを想定されているとしましたら、夜間に洪水が発生した場合、移動の必要がある場合、非常に危険を伴うわけですね。作業者の安全確保はできるのでしょうか、見解をお示しいただきたいと思います。 ◯建設課長(若松 学君)  排水ポンプの確保につきましては、22年度にリースで2本といいましょうか、2カ所を想定してリースを組む予定であります。購入ポンプの2台につきましては、補助事業等の採択に向けて、23年度に購入をするという予定でおります。  私の回答に「強い要望が……」というふうにありましたけれども、それは取り消させていただきたいと思います。必要な箇所について今把握しているのが、おっしゃったような、永尾、金波田、原田、それから、ありますけれども、内水が一番多いであろうというところを4カ所申しただけでありまして、ほかのところは考えていないということではありませんので、堤防が完全に整備された暁には、適材適所という考え方で、住民の安全を守るために配置していきたいと考えております。また、増数につきましても検討していかなければならないと思っております。  それから、菱刈地区の下手地区を川南のほうに移動するという約束が旧菱刈町にありまして、そういう夜間等の緊急時の移動につきましては、万全な態勢でやらなければならないことがあると思います。それにつきましては、業者委託ですけども、安全に十分気をつけて実施しなければならないと思っております。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  排水ポンプの設置あるいはレンタルについての考えは、今課長が申したとおりでございます。18年度災害に基づく激特事業が終了した段階で、18年度以前と比べた場合の浸水の状況というのが少しずつは変わってくるであろうと思われますので、やはりその中のひどいところから、必要性のある場所に移動させながら使っていくという……。そのうちに箇所が多くなってくるような状況であれば、さらなる機材のレンタルなり購入というのも考えなければいけないのじゃないかなというような、そういう考えでございますので、御理解いただきたいと思います。  先ほど戦略会議からの、一般職員との差があるというようなお考えでございますが、もともと戦略会議というのは、私どもが上から通達するのではなくて、下から上がってきた問題点を協議して、それをまた返すという形であり、そして、会議の模様を全職員の卓上のほうに情報ファイルとしてすべて流しますので、それは当然、職員が自分の部署においてすべてのものが見れるというふうになっておりますので、情報が行き届かないとか、戦略会議が何をしているかというのがわからないというのは職員の言いわけになります。再度私どもが内部の教育体制をしっかりして、差が出ないように努めたいと思います。  また、定住促進との絡みでの住宅政策ということが最終的な目標としてあるわけでございますが、これから行おうとしているのは、この公営住宅の長寿化計画とは別に、定住促進の方面からの取り組みとして体験居住住宅の建設を来年度へ向けて考えているわけでございますけども、提案型のものを建設しようと考えております。これがモデルとなりまして、民間住宅の建設の促進にもなり、また、定住者の増加を促せることを期待しているところでございます。  この官民の協力という関係で、建設事業者、設計事務所、一般の建設業務をやっているそれぞれの電気屋、あるいは水回り屋、そういうような方々等を含めたプロポーザル方式というのをとる予定でおりますし、また、具体的な場所を指定しているということではなくて、設計にかかわる方々がどのようなお考えを持っていらっしゃるかというような会合も既に行っております。この場合、今のところは、すべて市内業者に限るということを前提として考えております。  そのように進む一方で、私が2回目の答弁のときに申し上げました公営と民営のところでの悩ましい問題というのは、やはり市内の土地ですので、市民がそれぞれの財産としてお持ちの土地を借りるという形で市外の住宅メーカーがつくってまいります。そのことは私どもの行政の指導の及ぶところではございませんので、そのあたりのことを考えますと、私が1回目に答弁いたしました、住宅の絶対数としては足りているという、この状況のもとでの新たな住宅政策と定住促進政策という中で、大変、市有地を私どもが市外の民間業者の御相談に応じているのじゃなくて、一般の市民の方々が私有地をお貸しになって住宅メーカーが次々に建てていっているという、これはまさに経済活動でございますので、私どもとしては力の及ばないところでございます。そのあたりも勘案しながら、今後、行政としての住宅政策というのを長寿化計画等々にのっとりながら考えてまいりたいと思います。(「終わります。」と呼ぶ者あり……4番議員) ◯議長(丸田 和時議員)  以上で、4番 前田 和文議員の一般質問を終わります。 ◯議長(丸田 和時議員)  次に、11番 左近充 諭議員の一般質問を許可します。  11番 左近充 諭議員。 ◯11番(左近充 諭議員)   登  壇  皆さん、おはようございます。私は、さきに通告いたしました2項目について質問いたします。  まず、鳥獣駆除対策について伺います。このことにつきましては6月議会でも質問いたしましたが、再度質問したいと思います。  まず、猿の駆除についてですが、猿は国見岳、崩ヶ平山系に50~60年以上前より本城隊、針持薩摩隊、横川隊、大体この3隊とはぐれ猿がいるようであります。以前は1隊10頭から15頭だったそうですが、現在では50頭から60頭に増えております。猿がひなたぼっこをしているときはかわいいですが、食事のときは大変です。  小世帯のときは山の下に少し出てくるだけでございましたが、これだけ大世帯になると、短時間に農作物を荒らし、すぐ移動します。特に今年は山に食料がなかったせいか、横川隊は栗野まで行くし、また、本城隊は岩坪から本城麓の小学校付近まで出てきまして、また、針持隊は、きのう沖田議員の質問でもありましたとおり、高野まで出てきております。カボチャやネギ、サツマイモ、カキ、キノコなどの農作物や、人家に収穫してあるカボチャまで持っていきます。人が追い払おうとすると、ボスみたいなやつが歯をむき出して威嚇までします。これをほうっておきますと大変なことになります。金山ネギやカボチャなどの農作物はつくれなくなるし、人に被害を及ぼすおそれもあります。  駆除して個体数を減らすのが一番効果的だと思いますが、駆除実績にもゼロ頭とありますように、猟友会でもなかなか撃つ人がおりませんし、難しいです。荒らしているときにすぐ出動しないと移動してしまいますし、鉄砲を見るとすぐ隠れます。また、駆除しても穴を掘って埋めなければなりませんので、大変でございます。個体数を1年に1隊10頭ぐらいずつ、3年ぐらい駆除しますと、人家近くには出てこなくなると思います。  処理費まで含め駆除報奨費は現在1頭1万円でございますが、2万円ぐらいで猟友会にお願いすべきではないかということを質問しようと思っておりましたところ、きのう、沖田議員の質問に対して2万円という答弁であったようでございますけれども、既に林務課のほうに2万円の提案もしておりましたので、私はこの駆除をどのような形でやるべきか伺います。現在、本城猟友会あるいは西太良猟友会で駆除しておりますけれども、別々だと思いますので、その範囲などの許可をお伺いいたします。  次に、シカの駆除について伺います。  近年、シカが相当の勢いで増え続けております。長年、雌シカの捕獲を禁止したせいもあり、今手を打たないと、さきの猿もですけれども、シカ被害も大変な伊佐の損失につながります。伊佐ヒノキの下から3メートルのところは柱になり一番価格の高いところですが、シカが角でこすりますと皮がむけ、腐ってしまい、切り捨てなくてはなりません。鶴田保護区内などでは、さきの古城議員の質問のときに配付された写真のように既に相当な被害が出ていて、現在も進行中であります。  シカのえさとしましては、田畑に植えてある家畜用の飼料を食べていましたが、10月の駆除で捕獲したシカはもみだけを食べておりました。今までシカは草だけ食べると考えられておりましたけれども、イノシシもですが、シカも進化して、農作物を何でも食べるようになっております。徹底した駆除をやらないと大変なことになると考えられます。猿、シカの駆除を1年通じて真剣にやるべきではないかお伺いいたします。  次に、2項目めの曽木の滝周辺整備と観光について伺います。このことにつきましては同僚議員が何人も質問していらっしゃいますが、以前、曽木の滝観光にかかわっていた関係上、少し掘り下げて質問いたします。  曽木の滝も「平成百景」に選ばれ、23年度には曽木大橋も完成し、建設100周年の曽木発電所遺構の補強工事も終えて、曽木の滝を全国に売り出す絶好のチャンスがやってきたと思います。11月4日付の南日本新聞には、「活用策が課題。伊佐市、具体的案なし。市民の議論が不可欠」と掲載されておりましたが、かつては30万人の観光客が来ていたということでございますけれども、今は半減しているのではないかと思われます。新しい観光の名所として、やり方次第では出費も最小限に抑え、一昔前以上の観光客に来ていただけるのではないかと考えられます。  まず、公園内の整備についてですが、市のほうで地元や観光協会の意見を聞きながら、くぼ地2,320平方メートルを国土交通省の捨て土約9,000立方メートルで埋めて、側溝を入れて上に芝を張ると説明されましたが、計画には入っておるかもしれませんけれども、周りに花壇をつくって関係者やボランティアの人たちに協力をしてもらい花を植えると、1年じゅう紅葉や花が見られるようになるのではないでしょうか。  駐車場横の大きなクスノキも1本から3本残して切り、もみじや桜など低い木を植栽しますと、下のツツジも花が咲くようになるのではないでしょうか。公園内のもみじの配置やツツジなどの植栽も考えるべきではないか。また、利用客として福祉施設の皆さんが昼食などを食べにたくさん見えますが、店の前が砂利で、車いすが押しにくいです。滝のほうにも行きやすいように整備できないかお伺いいたします。  「伊佐市議会だより」第3号の表紙は曽木大橋完成予定と曽木の滝でした。絶景でございますけれども、紅葉する時期ではありますけれども、対岸に紅葉する木がないのがさみしいです。先般、激特事業の現場視察があったとき、国土交通省に、「分水路は景観を重視して設計してあるということでしたが、もみじなど紅葉する木の植栽の計画はないですか」と尋ねますと、「当初は計画があったんですけれども、今はない」ということで返事をされましたので、もう一度検討してくださいと言っておきましたが、市のほうからも、桜、もみじ、ウルシ、ツツジなどの植栽をお願いしていただきたいと思いますが、どのように考えていらっしゃるかお伺いいたします。  駐車場につきましては、市の事業で大橋のところに大型バスを17台ぐらい駐車するところができるそうでございますが、通常は園内でも足りると思いますが、春の桜の時期や秋のもみじ祭りなどの市のイベントのときに足りなくなります。今年はシャトルバスで対応をされましたが、駐車場があればもっと客が増えると考えられますので、産業祭みたいに市で土地を借りるあっせんなどができないかお伺いいたします。  特産物売り場についてですが、バスなどで来て滝だけ見てすぐ移動する団体さんもいらっしゃいますが、通り道のテントやプレハブなどで地元の特産品、お菓子や、金や銀や銅のゴルフマークなどを地元の商店街の皆さんが販売できるように許可を出せないかお伺いいたします。  最後に、PRについてでございますけれども、南日本新聞に曽木発電所遺構が補強工事を終えた記事や、そのライトアップが始まった記事等が写真つきで大きく報道されたために、お客さんが相当増えております。市も一部負担して、伊佐の企業、例えばJAの伊佐米のコマーシャルや、伊佐錦さんなどのテレビコマーシャルにも曽木の滝、曽木発電所遺構、大橋が完成しますとこれも含めて入れてもらうように考えられないか伺います。  伊佐市に企業誘致担当がいらっしゃいますが、2代続けて旅行社関係の仕事をされていらっしゃった方でございます。ツアーの観光バスのお客様はどこを見て、どこで食事をして、どこに泊まると決められるわけでございますので、福岡、大阪、東京などの旅行社も回っていただいて曽木の滝を売り込んでいただきたいと思いますが、市長の見解を伺いいたします。  以上で1回目の質問を終わります。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  猿についてでございますけども、今まで1万円であったのを2万円出すということで、今22年度へ向けて予算を調整中であるということは昨日も御答弁申し上げましたが、左近充議員のほうからもその提案を事前にいただいておりまして、二人共通した御要望ということで、さきに御答弁させていただきました。  この猿の駆除につきましての今後でございますけども、やはり共同での捕獲というのを考えなければ、先ほどおっしゃいましたように、猿の群れが3隊あるということでございますので、それぞれ単独での対応というのはやはり猿のほうに負けてしまいますので、私ども人間のほうとしましては、高齢化などで駆除隊員が減っておりますので、また出動できない隊員もいる場合も考えられますので、共同の捕獲をお願いしたいと思っております。西太良地区の猟友会のほうには了解済みでございますが、お互いの猟友会で十分協議をされて捕獲をお願いしたいと考えております。ただ、事故等が最も心配されますので、お互いにそこのところを十分申し合わせをしながらおやりいただきたいというふうに、指導方々、お願いもしなければならないと思っております。
     シカについての御懸念でございますけども、今週の新聞にも出ておりましたけども、今は鹿児島市になるわけですけども、吉田でも既に深刻な被害が出つつあるというのが掲載されておりましたので、私たちの周辺はそれにも増して頭数等も多いということでございますから考えていかなくちゃいけませんが、平成20年までは被害発生から捕獲に至るまで、捕獲申請の手続あるいは事務に時間を要しておりましたので、今年度から2カ月ごとに予察により被害を予測して、途切れることなく連続で指示を出して、被害発生と同時に捕獲隊の出動を要請できることから、作物被害をできるだけ縮小しつつあるのではないかなと思っております。特にシカにつきましては、くくりわなによる捕獲指示が連続で出ていますことから、わなを外すことなく捕獲ができますので、捕獲率ということでは向上しているというふうに思います。シカの場合は個体数を減らすことしか手はないというふうに思います。それも、短期間のうちに高密度の状態から低密度の状態にする必要があると思っておりますので、今のところは、来年度の年間捕獲計画数を300頭程度に増やしまして、当初予算で100頭多く予算する予定でおります。  ただ、猟友会員の方々の御協力がなければ成り立ちませんので、22年度は機構改革によりまして鳥獣対策係ができる予定であることから、パトロール隊の設置の検討や、有害鳥獣捕獲対策協議会などで十分検討を行いながら、有効的な対策をとっていきたいというふうに考えております。  曽木の滝についてでございますけども、電源立地地域対策交付金基金活用によりましてくぼ地の木を整理しまして、激特事業による捨て土を利用して埋め立てて、芝を植栽してというような話につきましては、今議員さんのほうからも御質問の中で確認していただいたとおりでございます。立木も今少しずつ切っておりますので、見通しもかなりよくなったというふうにお話を聞いております。また、そういうことによって、下に低木の植栽をした場合にも生育等がいいのではないかなということ等もございます。切らないほうがいいのかなというのが今までの価値観でございましたけども、やはりある程度すき間をつくるほうが逆にいいというようなことで、そのようにさせていただいております。  その花についてでございますけども、愛称を「花かごしま2011」と言いますけども、第28回全国都市緑化かごしまフェアが県立の吉野公園をメーン会場に平成23年に開催されます。その中で、協賛会場の公募で選定された会場は、花・緑豊かなまちづくり協働事業、通称花壇の整備事業というのを全県下で取り組めますが、実施主体は鹿児島県でありまして、これをボランティアとして花壇等の維持管理活動に継続的に従事できると見込まれる団体に県が委託しますが、当市でも忠元公園、曽木の滝公園を申請して、協賛会場に選定がなされております。現在、曽木の滝公園のボランティア活動をしていただける団体を見つける最中でございまして、花・緑豊かなまちづくり協働事業をそのような形で取り組めないかと検討しております。  駐車場につきましては、市が直接土地のあっせんをということは今のところは考えていないわけですけども、民活は必要であろうと思いますし、それが祭りのためだけの駐車場であればまた違う方法があるかなとも思いますが、年間を通じての駐車場経営としての民間活力が出るとすれば、それは経済活動としても大変いいのではないかなというのも考えます。  今後の駐車場は、曽木の滝公園の駐車場用地としましては、平成21年の3月に1,347平米の土地を購入して、激特事業によります捨て土を利用してバス17台の駐車場の整備を計画しておりますので、整備されるともっと進むと思います。祭りのときだけの土地につきましては、今でもやはり周辺の地権者の方に御相談をさせていただいておりますので、それをどの程度拡大できるのかとか、そのあたりも考えてまいりたいと思います。  PRにつきましては、大口酒造株式会社さんの御協力によりまして、九州は福岡を中心にTNC(テレビ西日本)あるいはKBCラジオ、西日本新聞などの8社のマスコミにPR宣伝を行っております。また、鹿児島方面はMBC、あるいはFM、あるいは南日本など9社のマスコミを訪問させていただいております。また、旅行会社との関係もございますので、日本交通公社、タビックスジャパン、TJカゴシマ、じゃらん──これはマスコミですけども──などの旅行社や情報誌にイベント情報の掲載をお願いしております。  このように、ハードの面とか、あるいは段取りにつきましては、当然、行政が関与して行っていきますが、基本的にはやはりそこの観光地でもって経済活動が起こって潤う形になります。本来はやっぱりその潤いに浴する事業活動をなさる方々が主体的に行うことが継続的な観光地の発展につながると思いますので、今後とも官民一体となりまして取り組んでまいりたいと思います。 ◯議長(丸田 和時議員)  課長は。(「済みません。」と呼ぶ者あり……市長) ◯市長(隈元 新君)   登  壇  先ほど、分水路のところのもみじのお話がございましたが、今後も引き続き河川事務所に要望してまいりたいと思います。このもみじ等につきましては、今までも郵政まちづくり事業、あるいはふるさと会の方々の活動の一環としてかなりのもみじの木を植栽していただいておりますので、今後、そういうのを生かしながら、足りないところに対しては、河川事務所や何らかで今後植栽が増えるようにしてまいりたいと思います。(「もう一つ、テント販売が……。」と呼ぶ者あり……11番議員) ◯議長(丸田 和時議員)  市長、テントの生産物販売をというのがあったみたいですけど。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  たびたび申しわけありません。テントにつきましては、特産品販売ということでこれまでも検討した経緯がございます。曽木の滝公園の玄関口であります旧さかき屋が閉店されたことによりまして公園のイメージが悪くなっていることや、地域の特産品が買えないなどの意見が出されたことがありまして、伊佐地区産業活性化協議会が主体となりまして、平成20年3月末から4月上旬まで、2週間ほど旧さかき屋を借用し、特産品の試験販売を実施いたしました。試験販売の結果は悪くはなかったものの、店舗の借用料や販売員の人件費等の捻出が難しいとの見解で継続販売をしなかった経緯があります。  しかし、昨年11月に伊佐市が合併し、ことし7月30日に大口市観光協会、特産品協会とひしかり観光特産協会が合併しまして伊佐市観光特産協会が誕生しまして、新会員も固まりつつあります。焼酎等のごく一部でありますが、現在、曽木の滝公園の販売店での特産品販売はしております。曽木の滝公園の販売店からも特産品販売をしてほしいとの声もありますので、現在販売をされている花むしろさん、なりさわさんに置かせてもらう方向で現在は協議を進めております。今後、協会会員の話し合いの中で経費の問題が解決しますと、テントや旧さかき屋での販売を協会独自で実施すると決定すれば、その方向で進んでいく可能性もあると思います。  それと、先ほどおっしゃいました車いすが砂利道をうまく押せないということも、確かに、砂利道の雰囲気のよさと、障害者に対する配慮と、そのあたりも曽木の滝観光協会のお話などをお聞きして、どのような対応がいいのかも考えさせていただきたいと思います。 ◯11番(左近充 諭議員)   登  壇  シカの駆除についてでございますが、150頭の予定が153頭とれて、今回、全部で210頭の補正が出されておりましたが、菱刈につくった処理場は活用されているのか伺います。  また、本城猟友会では、中村議員のお父さんが猟友会長の時代、町体競技にクレー射撃を取り入れ、銃の安全な取り扱いやマナー等を説明しながら県体や猟友会の県の大会に出場して、必ず上位入賞されておりましたけれども、捕獲にしましても、イノシシを年間70~80頭ずつ捕獲しまして、ここ4、5年で400頭以上の捕獲をしております。  針持地区のコミュニティでもありましたとおり、針持地区の西方、田代辺はシカの被害等が物すごく多いというふうに言われておりますので、これを西太良猟友会と共同で──猟友会は管轄がございまして、話し合いをしていかなければなかなか協力ができないということでございますけれども、猟のための猟じゃなくて農家のための駆除ということで、行政のほうで共同の駆除・捕獲証を出していただけないかお伺いいたします。  猿につきましては実績がゼロで、今回3頭の補正が上げられておりますけれども、夏場は山にえさがなく、人家付近に出てきて、人が畑などにおりますので大変駆除をしにくいですが、狩猟期間の駆除はやりやすく、私たちはイノシシ猟をしておりますけれども、イノシシと猿は大体同じところにおります。上で猿が落としたコジなどの木の実を下でイノシシが食べるからだと思います。私たちの猟場は針持薩摩隊と一緒ですので、山に行きますと毎回猿に出会います。昨年の今ごろはさつま町求名におりましたけれども、今は針持隊は針持、笠松、小谷、堂山におりまして、コジの実や田んぼに立ててある稲わらについている稲を食べております。たまにはイノシシわなにかかったものを逃がしたという仲間もおります。処理が面倒だからでございます。  猿の個体を減らすための駆除の方法──先ほどもありましたとおり、1頭当たり2万円にするということでございますので、猟友会にも西太良隊、本城隊──今まで本城の駆除がそうやれないのが、本城は駆除する鉄砲を持った人が各集落、南永から柳野、楠原、岩坪にずっとおりまして自分の畑を守っているようでございますけれども、そういう針持隊の駆除も共同でできればいいんじゃないかと思いますので、もう一回お伺いいたします。  曽木の滝の整備でございますけれども、イベントがあるときなどの駐車場ですけれども、建設中の県道などの空き地も草がぼうぼうしてあるようでございますけれども、あのようなところを利用したり、曽木の滝の手前の山に「売地」というような看板も立っておりますので、あれを購入するのはお金がかかりますので、ちょっと上を整備すればいいと思いますので、整備したりして臨時の駐車場にやっておけばいいんじゃないかと思っております。  また、花壇につきましては県の事業でやるということでありましたが、大変いいことだと思います。ボランティアを募集しているということでございますが、こういう花を植える人たちはたくさんいるんじゃないかというふうに考えております。  整備ということで、もみじの木も植えてありますけれども、イベント広場に集中しておりまして、大きくなってべたっとひっついておりますので、伊佐内の造園屋さんもいらっしゃいますので、あれを適当に離して植えていただいたらいいんじゃないかなというふうに考えております。  先ほど国土交通省の話をしましたのは、今分水路ができます対岸のことでありまして、対岸のほうに赤い紅葉が一つもないですので、あっちのほうに植えていただくか、その許可をいただけばボランティアの人でも植えるんじゃないかと思いますので、そこら辺を国土交通省と行政のほうで話し合っていただければよろしいんじゃないかと思います。  それと、通告にはなかったんですけれども、曽木の滝入り口のところ、鶴田大口線ですね、のもみじが上が枯れておりますので、あれを植え直していただくか、行政のほうで何かいい方法を考えていただくようにお願いできないかお伺いいたします。  それから、テント販売でございますけれども、住友鉱山は日本の金の90%以上の産出をいたしておりまして、菱刈町時代に住友さんに行ったときには、産出した金や銀の販売をするような記念館をつくっていただければ雇用も増えるんじゃないかということで話をしたことがございますけれども、住友さんは、出ていくときにはつくりますからという話でございましたけれども、住友さんは今、20年で金を掘るということでございましたけれども、まだ20年ありますので、雇用が200人以上ありますので大変いいことだと思います。1年に掘ったトン数だけはまた見つけていかれるそうでございますけれども、今、住友さんのところで金、銀、銅のゴルフのマークをつくっていらっしゃいますので、ああいうのを特産、伊佐市でとれた金ということでつくって、これを日本の賞金王の男子・女子プレーヤーに使っていただいてあそこで売れば曽木の滝の宣伝になるんじゃないかと思いますけれども、そこら辺をどのように考えていらっしゃるかお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  それぞれ違う猟友会に対する共同の許可に関しましては、その捕獲許可もこちらのほうからお願いして出したいと思いますし、そういうような出せる状況を猟友会に御相談申し上げたいと思います。  それと、答弁のほうでは用意していなかったんですけども、今おっしゃいましたようなイノシシと猿のそういう関係というのは、私は銃をしない関係上、知らなかったんですけども、そうであれば、やはりイノシシの許可と猿の許可が出ていたというような形にすることが結果としてはより有効なのかなと今考えながら聞かさせていただきましたので、こういう等々をもまた猟友会のほうに御相談申し上げてみたいと思います。  それと、シカに関しましては、おっしゃいましたように、処理場の活用というのが不可欠でございます。この処理場でストックだけがたまっていきますと回らなくなりますので、捕獲を中断しなければならないか、あるいはほかの形での何らかの方法による殺傷処分を考えなくてはいけなくなります。したがいまして、今のこの処理場がうまく回転するためには、とにかくシカ肉が販売されていく、あるいは利用されていくという、そういう形をぜひともつくり上げていこうと考えております。  実を言いますと、それぞれの商品を写真に撮りまして、この暮れに全職員の注文を受けて、間もなくそれをまとめるところでございます。そのように、私どもみずからもこれを食して口コミで広げていこうと思っておりますので、また議員の皆様方にも御協力いただければありがたいと思っております。いろんな方法を使ってこの消費を拡大して、冷凍庫をあけて次の新しいシカ肉がそこに保管されるようにというような、そのような循環をやってまいりたいと思っております。  曽木の滝に関しましては、県道の空き地などはちょっと使用許可が……。イベントのときは御相談することによって大丈夫だろうとは思いますし、今回もかなり使わさせてもらいましたが、民間の空き地などのあいているところにつきましては、今後調べさせていただきたいと思います。今までお願いしている民間の方のところも、今までの慣例としてずっと使わさせていただいておりますけども、新規にそういうところがないかということは調べていきたいというふうに思います。  それと、もみじでございますけども、今おっしゃいましたような、ボランティアでも植栽できるような、そういうようなこともできるように川内川河川事務所のほうにはお願いしてまいろうと思います。  それと、もみじで最近いい例があるのは、郡山八幡神社に1メートルぐらいの非常に小さなもみじを植えてあるんですが、昨年かなりたくさん植えられたんですけども、1年たちますと、ことしは本当にきれいなもみじをつけておりました。小さな幼木であるがゆえに何とも言えないかわいらしさがありまして、長い目で見るならば、いきなり目立つもみじも植えながら、やはり地道にそういう小さな幼木というのを随所に植えていったらもっとよくなるのかなというのを感じておりますので、今御質問のありましたこととあわせて考えたらいいというふうに思います。  それと、県道鶴田大口線のもみじは、あれは土壌が悪いのかどうか僕もわからないんですけども、どうも生育が悪いし、枯れるのも出てきておるのも気になっておりますので、これはまた県土木のほうにも御相談しながら対応しなければならないと思いますので、今の御意見等を参考にさせていただきたいと思います。  住友さんのことにつきましては、大変夢のあるすばらしい御提言だと思います。ことしの賞金王2人はもう決まりましたので、本当、そういうふうにおっしゃられれば、ゴルフマークというのを18金でつくって贈ったら、これは目立つなと思いながら、別に曽木の滝の宣伝というよりも、むしろ伊佐あるいは住友の宣伝にもなるのかなと思いますので、来月の5日にはこちらのほうに取締役もお越しになりますので、またそういうこと等を話題にさせていただいたいと思います。ただ、なくすと大変もったいないなと思いますから、使わずに飾っているのかなという感じがしますけども、いずれにしましても、そんなことが言えるような大変夢のある御提言だと思いますので、今回、こんな話も話題にさせていただきます。  以上でございます。 ◯林務課長(兵底 透君)  先ほどの質問の中の、1年を通してシカ、猿の駆除はできないかということに対しまして回答したいと思います。  猿については捕獲は1年じゅう出せるわけなんですけれども、シカの場合は、一般狩猟期に捕獲指示を出すことは可能でありますけれども、駆除期間と違い、わなの縄張り争いや狩猟者が多くなることから、先日も銃の事故がありましたけれども、危険性が増すことになります。慎重に判断しなければならないと思っております。  それから、処理施設の件ですけれども、処理施設は昨年の11月から稼働しております。2月から7月までは事情により休業しておりましたけれども、8月から再稼働いたしまして、駆除によるシカが大体15頭、そしてイノシシが2頭ほど入ってきております。それから、11月の一般狩猟期になりましたら、ちょっと今イノシシが山奥から出てこないせいか、なかなかイノシシの搬入がありませんが、現在、5頭ほど入ってきております。それを精肉処理しております。  以上でございます。 ◯11番(左近充 諭議員)   登  壇  シカの駆除について、保護区の駆除を共同でできないかということをもう一点質問いたします。  それと、金のマークのことでございますけれども、住友のほうでもう現につくっていらっしゃって、お客さんに配られたり、そういうのがございますので、あれを利用され……。あれはメッキかもしれませんので、あの人たちには純金でつくるなりされたほうがいいんじゃないかと思いますけれども、そういうのを曽木の滝で特産品ということで販売するのもいいんじゃないかということで質問したところでございます。  課長でもいいですから、もう一回、シカの保護区の駆除のことをお願いします。 ◯林務課長(兵底 透君)  市長が前に答弁いたしましたけれども、猿の場合と同じで、高齢化が進んでおり、駆除隊員が減っております。また、出動できない隊員がいる場合も考えられますので、共同の捕獲ということをお願いしたいと思っております。保護区での共同の捕獲指示というのは出せますので、両猟友会の方には保護区での駆除をお願いしたいと思っております。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  先ほどシカ肉のところでもう少し申し上げればよかったんですが、金額的にも余り高くなくて、1,000円から3,000円ぐらいのところで十分ございますので、できれば皆様方にお願い申し上げたいと思います。  それと、先ほど賞金王にプレゼントという夢のような話がありましたが、住友さんがスポンサーになっていらっしゃるトーナメントが何があるのかなというあたりを調べまして、その中で、そのときの優勝者に対して何らかの、伊佐を考えるならば、金だけにこだわらずに伊佐の特産品というのを何らかの形でするとかいうのも──住友VISA太平洋何とかってありますかね、何かそういうので住友金属鉱山さんに住友グループの中で口添えでもしていただけるようなのがもしあるとすれば、そういうのもPRのためには考えてもいいのかなというのは今お聞きしながら感じたところでございます。いずれにしましても、住友という会社は大変重要な会社でございますので、今後良好な関係を保ちながら、地元への貢献というのもお願いしながら進めてまいりたいと思います。 ◯議長(丸田 和時議員)  以上で、11番 左近充 諭議員の一般質問を終わります。  ここで、課長の交代を求めます。     (課長交代) ◯議長(丸田 和時議員)  次に、2番 松元 正議員の一般質問を許可します。  2番 松元 正議員。 ◯2番(松元 正議員)   登  壇  松元 正でございます。よろしくお願いいたします。  活性化案となれば、100人いらっしゃれば百様あると思います。質問に入る前に、まず私の所見を述べます。  伊佐市議会議員として当選させていただきましたとき、ある先輩に、「正君、国家の大原則とは何か」と聞かれまして、私は一瞬、きょとんといたしました。先輩がおっしゃるには、これは企業にも言えることなんですけれども、「まず国土、領土を守ることだ」と。これは伊佐市では国土保全ということになるかと思うんですけれども、国土の状態、機能などを保護して安全を保つこと。  私は平成19年にふるさと生活を始めまして、両親を連れて堤防を通ってよく川南温泉に行っていたんですけれども、そのとき激特工事というのがもう始まっていまして、土砂をどんどんとっていくと護岸工事のブロックを積んだ跡が出てきていまして、私、両親に、「あれ、これは今激特の堤防工事が始まってよくするということだったんだけど、随分昔にもう河川のそういう護岸工事やら何やらがあったんだな」というふうに質問しましたところ、「いや、もう大昔に護岸工事をちゃんとやっていたんだ」と。「じゃあ、なぜ平成18年にそういう洪水が起きたんだ」という質問をしましたら、両親が言うには、工事はしたけども、その後をほったらかしにしておったというふうな話で、よく天災だという話を伺うんですけれども、地元の先輩が「おまえも来い」ということで、古城議員が関係していらっしゃる会にも議員になる前からお邪魔をしていたんですけど、これ天災じゃなくて人災ではないかということを菱刈の所長にもお話ししたことがあります。  そういう意味で、この国土保全というのは非常に重要なことだなと思っておりますが、最近よく悪く言われます公共工事というのも、「おまえはどう認識しているんだ」と先輩に聞かれましたので、「私なりの認識としましては、人々の生活にかかわる一切の事業であると思います」と答えましたところ、「それでよろしい」というふうにお言葉をいただきました。  「2番目には、よく言われる国民の生命を守る、3番目には、国民の生活及び財産を守る、4番目は、国の歴史と伝統文化を守るということでよく心に銘記しておくように。今後、議員としていろんな局面で判断しなければならないことが多くなるだろうけれども、今言ったことを肝に銘じておけば、まず判断を間違えないだろう」と教えていただきました。そのときのこと、あるいは言葉を私は折に触れ思い出しております。  そこで、まず、地域はなぜ衰退したのかと考えますと、例えば、中央集権が強過ぎて東京一極集中となり、国の法制度、国土計画、地域政策に反発すれば地方は予算をもらえなくなり、従わざるを得なかった、地方は人材供給の場所にすぎなかった、地方が独自の政策さえも打ち出すことが難しかったからではないかと考えております。  ただ、この東京一極集中を緩和して、税制を見直して、例えば、公共団体や民間企業の本部あるいは本社を地方の県庁所在地以外の地域に移すことを促進する計画を打ち出せば、日本が生き返るチャンスになるのになとふと思うときがあります。  例えば、農協関係の本部が東京に集中しているわけですけれども、共済連、経済連、全中等がありますけども、その本部を生産高の多い北海道とか、茨城とか、鹿児島もそうですけども、移すだけでかなり違ってくる。例えば、京セラの創業者である稲盛会長にお願いして、本社は溝辺あたりでもしようがないですけれども、本社機能が移れば大勢の社員の方々が移ってこられるわけですから、じゃあ、伊佐市にその住宅街をつくって提供しましょうとか、そういう形にすれば、いろんな意味で、あるいは空港のことも今話題になっていますけど、鹿児島空港というのは優良な空港ですから、また違った形で生き返らせれるんじゃないかと。  そうすると、例えば東京の地価は下がりますし、人々はウサギ小屋に住まなくてもよくなるわけで、この東京一極集中の緩和というのは非常に難しいかもしれませんけれども、地方では企業誘致とかいろいろ言われていますけれども、その抜本的なところを考え直せば、おのずと道は開けてくるんじゃないかなとふと思うときがあります。  それでは、なぜ地域再建をしなきゃいけないのかということなんですけれども、これは、地域が崩壊しましたら国家社会の解体につながりかねないということであります。そこで、地域再建が目指さなければならない原理原則とは何かということを考えますと、まずは、過去の政策から教訓を学び、その過ちを繰り返さない、2番目は、数字だけでは見えない人々の窮状をしっかりと把握し、みずから考え出した独自の政策を展開し、自立した豊かな暮らしを営める地域によみがえらせなければならないということであります。  そのポイントを大まかに述べます。  1番目は、すべての人々の人権が保障された地域につくり直すということです。日本の法律の中で一番偉いのは憲法でございます。その憲法の中で一番偉い条文が第13条であります。「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」、これが基本精神であり、これにのっとって運営されているわけであります。  それで、その人権が保障された地域というのは大体どういうものか例を挙げますと、人権を保障する交通網の整備であります。ここで言う人権とは、人間が生来持っている生命、自由、平等などに関する人々の生活や暮らしの基盤を支えるものであります。次に、バリアフリーのまちをつくる。次に、ノーマライゼーションの地域をつくる。このノーマライゼーションとは、特別扱いはやめてごく当たり前にという意味を持ちます。もちろん、障害者が社会に戻るためにはさまざまな物理的・社会的環境整備が必要であり、実現には長い時間がかかっています。ただ、この思想がみずからの自宅でサービスを受ける在宅を基本とすべきということになり、自立支援に根差しております。  ここで、私も公約に掲げております福祉とはということでちょっとお話させていただきますが、国家が、あるいは地方行政が国民あるいは市民に等しく保障されるべき安定した生活及び社会環境をつくることと私なりに解釈しております。次に、天災、人災に対し安全安心な地域をつくることであります。  2番目は、人々がその地域の仕事、地場産業で生活し得る地域に再構築することであります。  まず、脱米農業における豊かさの追求であります。これは少量他品目生産、トン農業からグラム農業へということであります。  次に、林業の復権であります。私がまだ関東で仕事をしております20代のころに、高校の先輩が弁護士をしていらっしゃいまして、その紹介で葛飾区立石の材木所屋さんに伺いました。そうしたら、「おまえのとこ、知っとるよ。菱刈だろう。山を買いに行った」とおっしゃるので私はきょとんとしたんですけど、「山を買いに行ったというのは、山を買ったんですか」と。「そうだ。実は材木を買いに行ったんだ」とおっしゃる。昔は材木を買うというか、山ごと買ったらしいですね。それが多分50年前後ぐらい前になるかと思うんですけれども、そういうよき時代があったということをそのとき伺いまして、帰ってきましたら、今はなかなか、それとはほど遠い状態になっているものですから……。日本の国土も7割が森林です。外材の輸入によって木材価格が下がったという理由がありますけれども、ただ、これがほとんど整備がなされていないということもあります。  もう一つは、商店街を生き返らせる。これは簡単なんですけど。ただ、私、議員になる前にマルショクで仕事をさせていただいておりました。そのマルショクの店長がおっしゃるには、「伊佐はまだましだ。個人経営のお店が結構あるじゃないですか」と。全国でも言われています、商店街はシャッターが閉じているところが多くなったと。ところが、その店長がおっしゃるには、お店を回ってみると結構いいものを売っていると。やっぱりこれだから生き残っているんだなと。私も勉強のためにもあっちこっち買い物をしていますけど、やっぱりそれなりの個性のあるものを売っていらっしゃるところ、仕事をしていらっしゃるところが生き残っているのかなという気はしております。  3番目は、自然と共生し得る持続可能な地域に再生する。  まず、身近な自然を回復させるということであります。私なんかは、子供のころ、4月になると新任の先生が赴任してこられましてあいさつをなさるわけですけれども、その第一声で、「山紫水明の地に来られてとても幸せに思っています」という言葉をいつも聞いておりました。それからするとちょっとほど遠くなってきているのかなという気がします。  次、水辺空間とともに生きる。これだけ川が縦横無尽に流れているわけですけれども、親しめる場所がほとんどないということで、例えば、東京板橋区は蛍を飼っていまして、水辺をきれいにして蛍が住みつくようにできる技術と技術者を持っています。それが今、全国的に脚光を浴びております。  あとは、いつも僕は思うんですけれども、都市住民を巻き込んだらいいんじゃないかと。日本じゅうに、世界に、伊佐出身者及びゆかりの方々が何十万人もいらっしゃいます。私もそうだったんですけど、その方々は高校を卒業して出ていったものですから、恐らくふるさとのことを余りというか、ほとんど知っていらっしゃらない。私も帰ってきてふるさとのことを──いろんなイベントやなんかに出させていただいたりしましたけれども、子供のころに比べると、八坂神社のおみこしが5、6台出て八坂祭りがありましたけど、あれがなくなったぐらいで、日本にも誇れるいろんな宝がかなりあるんじゃないかなと。それを何十万人もいらっしゃる伊佐出身者の方にやっぱり理解していただくことがまず先決じゃないのかなという気がしております。  4番目は、まちというまちがそれぞれ異なる地域の顔を持ち、個性を主張した横並びでない地域をつくるということです。これは、伊佐なんかはもう既にこういうふうにもなっている部分があるんですけれども、地域のブランド化を進める、地域の資源と環境を生かす、制度としてまだあれば、特区を生かす。よく言われるのが路地裏にいいものがあるということで、表だけじゃなくて裏のほうもきちっとすれば、おもしろい町並みがつくれるということであります。  5番目が、地域再生の主役は住民自身であり、そこに住む住民自身の意思により地域の再生を図ること。行政は横から助け船を出すというか、ただお手伝いをするだけでいいと。  まず、地域、住民ともに自立し、「地域力」をつける。ここで、地域力とは、地域は高齢化の進んだ過疎地域であることが多く、共助の力が弱い、ふだんから地域ネットワークの形成、つまり地域の力を発揮していくコミュニティづくりが欠かせないということであります。もちろん、地方自治への住民参加の促進、自治体の財政規律が欠かせないことは言うまでもありません。みずからグランドデザインを描くということであります。物取り要求型とか反対運動型とか、単なる村的地域構造からの脱却が必要であります。  次に、地域の意見を反映した条例づくりが必要であります。例えば、地域の企業を優先した条例をつくるとか、地産地消の条例をつくるとか、もうちょっとこの地域の産業を活性化するための条例をつくるべきであり、あるいはまちづくりの条例をつくるべきであると考えます。  次に、地域の福祉計画を土台とするということで、例として言いますと、これはまず、個人の尊厳から来る良質な住宅の確保であります。  6番目として、地域再生に向けてということで申し上げますと、国の再生策で地域再生は不可能だと思います。今まで地方は国の言うことを仕方なく聞いてきたきらいがあります。もう一つは、新たな役割分担のもとで地域の人々の人権と生活基盤を保障する公(国)の役割が重要であるということであります。例えば、こういうふうに地域が崩壊というか、疲弊した一つの理由としては、市場化が余りにも進み過ぎた、あるいは地域の資源の使い過ぎ、あるいはよく言われる、三位一体の改革で財源の移譲が促進されなかったということであります。  次に、異議申し立てができる地域をつくるということであります。住民が市に対して異議申し立てをする、市も県や国に対して異議申し立てをする、県も国に対して異議申し立てをするということであります。例えば、先般、県の政策で竹林をきれいにするというのがありましたけれども、市のほうはそれをうのみにしまして、全部伐採したわけであります。そこにクヌギを植えたら、そのクヌギはシカに食べられてしまった。そこで、全部伐採しないまでも、竹林を何本かに、例えば、良質なタケノコが生えるところは2メートル置きぐらいに竹が生えているとよく聞きますけれども、そういうふうに残しておけば別にクヌギを植える必要もないし、竹林の整備になったわけでありますけれども、そういう意味での異議申し立てであります。  そうすることによって、私は、伊佐市議会議員選挙のときの公約であります、快適に、安心で、楽々と、これは楽しくという意味も込めておりますが、だれもが暮らしやすく、だれかれとなく訪れたくなる、住みたくなる、人にやさしい日本一の福祉のまちを実現できると思っております。人々の心も穏やかで、体も健やかに、自然も清らかに、魅力あるふるさと伊佐の再生につながると私なりに思っております。  ということで、1回目の質問に移る前に時間となったのでこの辺で終わりたいと思うんですが、私のほうから言うわけにいかないんですけど。(「質問は。」と呼ぶ者あり……議長)質問は、1回目のところでいいんですか。(「質問をして帰って。」と呼ぶ者あり……議長)はい。  それでは、そこで市長にお伺いいたしますが、伊佐の活性化、すなわち活気に満ちたふるさと伊佐再生のための政策について、例えば自然再生、生活の利便性、イベントを活用した経済効果の上げ方など、おのおのの分野で市長はどのように考えていらっしゃるのか、総論で結構ですのでお考えをお伺いいたします。(「足らんがよ。時間が全然足らん。」と呼ぶ者あり) ◯議長(丸田 和時議員)  ここで、質問の途中ではありますが、昼食のためしばらく休憩します。なお、再開は午後1時からとします。                △休  憩△(12時01分)                △再  開△(13時00分)
    ◯議長(丸田 和時議員)  休憩前に引き続き会議を再開し、一般質問を続けます。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  大変すばらしいお考えをお聞きしまして、おっしゃったことに尽きるというふうには思うんですけども、私の考えをお尋ねでございますので、お答えというよりも、述べてみたいと思います。  伊佐は、言うまでもなく、山や川の自然環境に恵まれたまちでございます。そこで、新市まちづくり計画でも「大地の恵みを人が奏でるだれやめの郷」を将来の目標像として、創意工夫により協働でつくるまちづくり、地域力を生かした地域産業づくり、自然と共生する快適な生活空間づくり、誇りと生きがいを持つ心豊かな人づくりを進めるところでございます。この恵まれた自然環境と先人が残した財産を有効に活用することが伊佐の活性化であり、また再生であると考えております。  そこで、政策についてのお尋ねで、例えばというふうに例を挙げていらっしゃいますので、自然再生につきましては、自然再生とは、過去に損なわれた生態系その他の自然環境を取り戻すことと定義がされておりますが、一方、生活道路や住環境の整備、自然災害から住民生活を守るための環境づくりで河川改修や治山を行っていくということも考えられます。生活の利便性を求め、快適な生活環境づくりを進めながら、美しい自然環境を守る社会構築と、ごみ問題や循環型社会構築を市民とともに進めたいと考えております。  一般的には、自然再生というのは、自然をあるままに受け継いでいくというような考え方もあろうかと思いますが、適切な人間の手を加えながら自然を再生していかなければ、そのままでは、活用できるもの、私たちに経済的にも効果をあらわすものにはならないと思っております。適当な森林間伐や、あるいは地元の素材を使った建物など、そういうような使い方等があろうかと思っております。また、河川の整備や、あるいは生活雑排水などの処理、畜産の臭気対策、そのようなさまざまなことがやはり自然再生というもとに考えられるのではないかなと思っております。  その意味からも、地元業者に限って補助を上乗せして合併浄化槽の普及を急いでいるのもその一つでございます。また、ごみ袋等につきまして、若い方の、あるいは障害をお持ちの方のすばらしい提言を取り入れながら、ごみ袋をより身近なものに感じていただいて、ごみ袋を利用することが自然再生へつながる、そのような意識づけにも役立つのではないかなというふうに考えております。  先般の福祉大会におきましては、時間の合間を見て榎木さんと長尾さんの対談、私まで入れたら鼎談と言うんでしょうか、長尾美紀ちゃんの絵心と榎木さんの今までの絵に対する考え方などをお二人にお話ししていただき、マスコミにも取材をしていただきました。  そのように、自然再生とは、やはり今あるがままを守っていくのに加えて、適切な人間の手を加える、あるいはその中に知恵を働かす、そのようなことによって自然が私たちのよりよい生活の利便性や、あるいは経済効果を上げるもとになるのではないかなと思っております。そういう意味では、私どもの伊佐は大変すばらしい財産を持っているのではないかなと改めて感じております。  美しいまちは美しい環境が保たれ、住む人にとっても訪れる人にとっても伊佐のすばらしさを表現してくれることになりますので、今申し上げましたような自然景観、あるいは生態系への意識開発、そして人の手を加える、とても大事なことと思いますので、学校教育や生涯学習を通じてこういうような意識を普及させていくことが肝要かと思っております。  生活の利便性につきましては、自然再生とのかかわりとは別に大切なことは、公共交通網の整備であろうというふうに考えております。これは昨日の質問でもいただきましたが、私どものまちは、宿命的なもので公共交通網が一つ外され、二つ外されしながら今を迎えております。それにかわるべく、バス路線や、あるいはタクシー等を活用したデマンド交通のようなものを考えなければならないわけでございますので、昨日もお答え申し上げましたように、平成23年4月を実行としまして、まず、来年度になりましたら平成22年の10月ごろまでに方針を決定するための協議会を立ち上げて、このことは利便性を含めて早急に考えてまいりたいと思っております。  イベントにつきましては、伊佐は伝統芸能にも大変恵まれておりますし、あるいは歴史のある地域でございますので、合併前から旧市・町にそれぞれ季節季節、あるいは歳時の催し物がございました。それを組み合わせますと、桜からドラゴンカヌー、もみじ、そして収穫の喜びの祭り、氷の祭典まで四季折々、24の季節に分けてもいいぐらいの数多くの祭り、イベントを持っております。地域外にも情報を発信し、今以上に伊佐を知ってもらい、訪れてもらって、それを定住促進と経済効果につなげてまいりたいと思っております。幸いに活性化協議会も組織されており、商工会あるいは観光特産協会も一本化し、2年目へ向けてはいいスタートが切れるのではないかなと思っております。  1回目の御質問の答弁としての最後に一つ紹介をさせていただきたいと思いますが、ちょうど私の考えが似ているといいますか、あるいは松元議員の質問には適切な、参考になる御答弁になるんじゃないかなと思いますが、私ども市長会が出しております月刊誌がございます。今月号(12月号)の『市政』の13ページに桑野和泉さんのインタビューの記事が載っております。この方は湯布院観光協会の協会長でございまして、地域おこしを知っている方でしたら知らない人はいないというかなり──かなりと言うよりも、すごい有名な方です。桑野和泉さんとおっしゃいますが、今は「玉の湯」の社長でもいらっしゃいますが、まだお若いです。年齢も書いてありますから申し上げていいと思いますが、45歳になられます。恐らく30年近く前──10代の後半のころぐらいから地域づくりには名前の出てくる方でございました。その方がこういうことを寄稿していらっしゃいます。  「今、協会は30代の若いメンバーを中心に活気があります。まちづくりを真剣に話し合っています。地元のおいしい盆地米を旅館が買い取り、宿泊客にプレゼントする試みを10月の新米シーズンから始めている。農家が潤えば水田の景観や田んぼを守ってくれるだろうという30代が考えたアイデアです。自然や景観を守るのは、地域ぐるみの努力。日本の農山漁村がもっと観光と近づくことで収入や雇用が安定し、住んでいる人たちも地域に誇りが持てるようになる。それが私の願いです。いやしの里・湯布院温泉には、年間400万人近い観光客が訪れる。今でこそ湯布院は行ってみたい観光地になりましたが、子供のころは寒村で人もまばら、高校時代には湯布院はかわいそうなところだとまで言われました。住んでいる人が格好よく生きている姿を見ると、観光に来た人もよかったなと感じるのではないでしょうか。日本の観光地の多くは、住んでいる人が何か余り楽しそうでありません。やはり住んでいていいまちが訪れる人にとってもいいまちなんです。その前提があれば、定住人口と交流人口とがいい意味でつながっていくと思います」。  十数年前、山向こうの高原、隣町の久重町の日出生台にある自衛隊の演習所に在沖縄米軍の実弾射撃演習が移転する話が持ち上がったとき、連日、署名運動のため街頭に立ち、スーツにハイヒール姿で反対のシュプレヒコールを上げた方でもあります。また、まず合併ありきという2005年の国の市町村合併推進姿勢に我慢できず、反対運動の先頭に立ち、行政とも対立したまちづくりにかける情熱も並大抵ではなかった方でございます。そのときの県の部長が今は日田市の市長であり、大変な理解者の一人になっていらっしゃる方でもございます。  このような答弁にさせていただきましたが、松元議員の質問の内容からして、このような御答弁のほうがよろしいのかなと思って御答弁させていただきました。2回目、3回目で御質問いただくことには、また考えて御答弁申し上げたいと思います。 ◯2番(松元 正議員)   登  壇  それでは、次の質問に移らせていただきます。  大切なのは、シンプルで簡単なことから実行に移すということだと思っております。例えば、財源を伴わないで事業の見直しをし、改善するという観点に立つことです。そこで、今市長に答弁いただきました自然再生、生活の利便性、あるいはイベントの経済効果のあり方につきまして、例を挙げながらお伺いいたしたいと思います。  先ほど福祉大会で長尾さんのごみ袋のお話がありましたけれども、今、全国の市町村で一番苦労しているところの一つがごみの問題でございます。そのごみをいかに減らすかということで、私の家でもそうなんですが、ナイロンとかビニールとか、そういう袋物のごみが非常に多いので、これに苦労している次第です。それを何とか少なくすることができれば、ごみ処理費の削減にもつながり、その資金をほかの有効な政策に利用できるんじゃないか。  そこで、お伺いいたしますが、せっかく長尾さんのごみ袋があるのですから、そのデザインで大、中、小の買い物袋をつくっていただけないか。マルショクの店長にお伺いしたんですけれども、現在、大分県では既にレジ袋が有料になっているそうです。宮崎県では今度レジ袋が有料になるということで、店長のお話も、「鹿児島県でもそろそろ導入していただければありがたいんだけど」と。それに、いろんな生鮮物に対してやっぱりナイロン、ビニール袋に一々入れておるんですけれども、そういうことも簡略化できればコスト削減にもつながるし、恐らくごみの量がかなり少なくなるんじゃなかろうかと。それを有料といっても、伊佐は伊佐なりのやり方があるんじゃないかということで、この間福祉大会に出席させていただいたんですけれども、あのごみ袋を見まして、じゃあ、これを使わせていただいて買い物袋をつくっていただいて、それを無料でなく有料で市民の方に買っていただいてマナーを高めていくということが考えられるんじゃないか、長尾さんがせっかく提案したものをただ一つだけで終わらすんじゃなくて、考えられるあらゆる手段に使わせていただければ、長尾さんの才能もさらにこれから開いていくんじゃないかと考える次第であります。  もう一つは、それだけじゃ不十分なので、平成19年12月23日だったですか、オール伊佐クリーン作戦を実施いたしました。これは合併前に旧菱刈町と旧大口市で一緒にやろうということで、当時お金がなかったものですから、何とか存在価値を出そうじゃないか、市民の方々にアピールしようじゃないかということで、伊佐地区産業活性化協議会でごみ拾いをいたしました。ただ、それだけでは活性化として何もやっていないのでということで、「えひめAI」を寄贈していただける方がいらっしゃったものですから、まごし館の前のガードレールを「えひめAI」できれいにしたんですけど、ただ、微生物が死んでしまったために今ではもうもとに戻っておりますけれども、そういう経緯もあります。  それで、これは上場高原にあるアジサイ園の園長先生が私に──伊佐ではエドヒガンザクラを植えろということだったものですから、このときに、エドヒガンザクラを植えましょうということでPRしましたら、菱刈のさる薬局のオーナーの方が、「じゃあ、私がお金を出すからエドヒガンザクラを植えましょう」ということで、今の伊佐市内のいろんな植木屋さんを尋ねたんですけれども、なくて、出水の植木組合まで行きましたら、「じゃあ、そういうことだったら、とにかく東京にかけ合って何とかしましょう」ということで20本仕入れていただきまして、市と当時の菱刈町の町役場にお願いして、ガラッパ公園に10本、十曽のほうに10本植えていただいた経緯もあります。  それが去年立ち消えになっているものですから、ぜひ市長のリーダーシップをお願いして、鹿児島市がやっているマナー向上のためにも、ごみを減らすためにもこういうことをですね、例えば、市のほうで伺ったところによると、県下一周駅伝の前にごみ拾いをやったりとか、5月30日を「ごみゼロの日」としてその前後にやったりとか、コミュニティでは7月26日を基準にして美化作業をやったりとか、今いろんな形でやっていらっしゃるんですけれども、なかなか、子供たちも、「おじちゃん、またごみが落ちてるね。また拾わなきゃね」とか言うんですけど、あるいは、中学校に行きますと、「おじさん、あしたの朝、全校で掃除するんだけど、またたばこの吸い殻が何本か落ちてるんですよね」と言われますと、大人としては何か寂しくなるものですから、そういうことを踏まえまして、何とか市のほうでリーダーシップをとっていただけないかと。それで、できれば携帯用のたばこの吸い殻入れの利用促進ということも図っていただければありがたいなということを思うわけであります。  この間堆肥センターがオープンしまして、そのときに「えひめAI」から「マイエンザ」に名前が変わるということで、別名薩摩香水なんて言う人もいますけども、この悪臭対策、これから何とか改善していくんじゃないかなと期待しておるわけであります。  私どもの自治会でも、きれいにするということで、道路に植え込みがあるんですけども、県の合同庁舎に行きまして、そこの植え込みに花とかを植える許可をいただいた。これは5年間有効なんですけども、羽月校区のコミュニティ協議会から年間4,000円お金が出ているものですから、私のところではそれを土台にして花を植えました。この伊佐地域というのは雨が多くて霜が強いものですから、それに強いものでないとなかなか難しいんですけれども、何とかきれいにする一つの手段としてそういうことも試みております。  いろんな先輩議員から曽木の滝公園のお話も出ているんですが、大工さんをしていらっしゃるある先輩の人が、「正君、伊佐市で最もいい土地というのはどういう条件つきだ」と言われたことがありまして、私は一瞬考え込んだんですけれども、その大工さんがおっしゃるには、霧島連山が見えるところがある意味では非常に価値があるということで、曽木の滝から見ますと、霧島連山が緑に覆われて見えないんですね。本当は──霧島連山を見ていただくとわかるんですけれども、高圧線が通っていまして、なかなか、高圧線のほうは景観を阻害しているんですけど、曽木の滝の旧道の橋のところ、水辺の鳥がたむろしているところなんですけど、そこから見ますと、高圧線が見えないんです。きれいに霧島連山が見えるんですね。ですから、曽木の滝公園の電信柱があるんですけど、できればこれをとにかく地中化していただいて、滝と一緒に霧島連山が見えるようにしていただければもっと雄大な形で眺望も開けますし、今20分とか言われている滞在時間も長引くと思うんですけれども、その辺のところを御配慮していただければなという感じがしております。  特に曽木の滝の2軒のお店のほうも、お話ししましたところ、とにかく伊佐のものを置いていないので、観光客の人たちも、何とか伊佐のものを置くようにという要望が多い、要請されていくということなので、お店の人たちも伊佐の特産物を何とか置くようにしていきたいというふうに頑張っていらっしゃるものですから、その辺のところはどういうものなのかなというふうに考えておる次第であります。  あと、生活の利便性ということで、きれいにすることがまず第一条件で、次には便利にするということだと私は思うんですが、交通対策とか光ケーブルの問題とかがあります。今度、定住促進とかいろんなことがあるんですけれども、私の周りでも人が意外と自然にUターンして帰ってきていらっしゃいます。市長の同級生の方が福岡の校長先生を今やっていらっしゃるんですけど、来年の3月には退職して羽月の田代に帰ってこられます。もう造成も終わりまして、住宅を着工しております。私の同級生で警視庁におるのが崎山というところに帰ってきていまして、今造成が終わりまして、来年の3月には着工します。  そういうふうに、とにかくふるさとを理解してもらえば、「じゃあ、リタイアしたら、せっかくだからふるさとに帰ろうか」ということで、周りの人たちは結構そういうことをしていらっしゃるので、そういうのは今結構出ていますよということを一応お知らせしておきます。  一つ考えていただきたいのが、せんだって諏訪議員の質問の中でもあったんですけれども、最近、いわゆる心の健康のことが言われております。これはアメリカが一番進んでおるんですけれども、日本でもこの資格があるんですね。臨床心理士と申しまして、心の健康の回復を支援する仕事でございます。日本臨床心理士資格認定協会というのがありまして、これは大学院修士課程レベルの心理学の専門的な学習に加えて、協会の実施する筆記・口述試験に合格することが必要とされているんですけれども、伊佐市の医師会と相談していただいて、一人でも二人でもいいですからこういう臨床心理士の方を配置していただければ、病気に限らず、それ以外の自殺の問題とか、管理職の方は管理職としての悩みとかがいろいろあると思うし、いろんな方の日々の悩みを解決できるんじゃないかということで、便利にする一つの、人々の基本的な生活の中でのこれから最も肝心な部分になるだろうということで挙げさせていただいております。  3番目が楽しくするということで、私、帰ってきて3年になって、いろんなものを見させていただくたびに感激しておるんですけど、この間、11月28日に水天神社のお祭りがありまして、そのとき初めて錫杖(しゃくじょう)踊りというのを見させていただきました。タイミングがよかったせいで見れたんですけど、残念ながら神舞のほうはタイミングが悪くて見れなかったんですけれども、これをなぜ挙げたかといいますと、春夏秋冬いろんな行事が行われておるんですけれども、特に秋がメーンイベントじゃないかなと思うんですね。  ですから、11月23日の神舞に始まって11月28日の水天神社の錫杖踊りに終わるという感じで、もう一度イベントだとかそういう仕組みを考えていただいて……。私が帰ってくる前に周りの人たちがよく言っていたのが、「田舎で何々があるから帰る」と。例えば、全国でいろんな大きなお祭りがありますけれども、特にそういうお祭りをやっているところは、それに向けて結構皆さん帰るんですね。伊佐の場合も、できれば、例えばどこかの時期にポイントを置いて、そこをメーンイベントにして、とにかく我がふるさとでこういう催しがあるから、ぜひ見たいから帰るんだというようなものをつくっていただければなという気がしております。  いつも感じるんですけれども、この時期は寒ランもあるし、山野草もあるし、菊のお祭りもあるんですね。お花から何から、ちょうどうまいぐあいにいろんなものが集まっている時期なので、何とか1週間ぐらいにまとめていただいて、例えば、海潮忌は文化祭のしょっぱなにやるだとか、伊佐市の駅伝大会は市民の体育大会をこの時期に持ってきて一番最後にやるだとか、うまいぐあいに照らし合わせば、極端に言えば、スポーツをやる方、あるいは文化的な面をやる方、いろんなタイプの伊佐の人たちがこの1週間でお祭り騒ぎになるというような感じにやっていただいて、それを全国に発信していただければ、かなり盛り上がって活気のあるふるさとができていくんじゃないかと。  そのために、今、羽月小学校では、年に1回バザーをやっています。これはほとんど羽月小学校の卒業生なものですから、むしろ強制的に自分が買っているという感じで、じゃあ、小学校のために役立てばということで皆さんがバザーをやっていらっしゃいます。大口南中学校では後援会があって、各家庭で300円負担してそこに寄附しています。100万ぐらいになるらしいんですけどね。  そういうふうにして地域が地元の小学校、中学校を盛り上げているんですけれども、ぜひ、この間、福祉大会で榎木さんもおっしゃっていましたけど、50ぐらいになるとやっぱり郷愁の念がだんだん強くなって、我々も同窓会なんかをやると、あえて焼酎を買ってきて、焼酎を置いてもらって飲むというふうな気持ちになってくるんですけれども、市内ではなかなか難しいんですけれども、日本全国の人に呼びかけて、ふるさと納税じゃないですけれども、とにかくそれにかわるものとしてふるさと伊佐活性化基金というふうなものを立ち上げていただけないかなと。  というのは、市内でいろんな商売をやっていらっしゃる方がいらっしゃるんですけども、「イベントのたびにとにかく寄附してくれという方々がお見えになる。全部やってあげたいのは山々なんだけど、自分の許容範囲もあるので、なかなかそうもいかない。もしこういうのをつくっていただければ、毎年そこに寄附するから、あとはそこでみんなで利用方法を考えてほしい」というような、こういうお話もあります。  ちょっととめどなくなってしまった部分もあるんですけども、きれいにする、便利にする、楽しくするということで、大ざっぱでしたから、そういうのを具体的な形でお話をさせていただいたんですけれども、この全部じゃなくて、この点だけでもということでもし市長のお考えが伺えるのであればお伺いしたいということで、2回目の質問といたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  私がメモをしているのの順番が違ったり、メモをしていない場合もあるかもしれませんので全部お答えできるかどうかちょっとわかりませんけども、メモした順番に最初のほうから答えさせていただきたいと思います。  長尾さんの提案によるこのごみ袋というのは、私たちというよりも、うちの職員が思っていない方面にいい効果を与えてくれております。まず、そのこと自体にやはり私ども公務員の発想と市民の発想、民間の発想との違いというのを感じているわけです。それで、レジ袋ないし買い物袋としてこの袋を使えないかという今の発想も、まさに民間の発想であろうと思います。  確かに、取り組めばいい取り組みであるなとは思います。実際、小さな小袋もつくっておりますが、材質は変わっていないんですけども、デザインの関係かもしれませんけども、今のところ、以前のよりも少し弱く感じるという御意見もいただいておりますので、そういうのも考えながら、これが今御提案になっているような形でどういうふうに使えるかというのを少し検討させていただきたいと思います。取り組んでみる必要はあるかなというふうに思います。全然ごみという感覚ではなくなってきている意識をお持ちの方が少しずつ出てきているということは言えると思います。私の妻にしても同じようなことを言っておりますので、非常にそういう点での意識改革になったなというふうに思っております。  美化活動についてのお話でございましたけども、携帯用のたばこの吸い殻入れ、こういうのはたばこ組合に御相談できたら、一気にというわけではなくても、ある程度は可能性があるかもしれません。この前の福祉大会のときにも、シルバー人材センターが人によってはティッシュペーパーと一緒に携帯のたばこ入れというのもお配りになっておりましたので、こういうのも調べさせていただきたいと思います。  市内の美化活動をやる、これは、今おっしゃいましたように、駅伝の前とか、「ごみゼロの日」で5月30日とか、あるいは各集落での美化活動とかをやっていらっしゃるところ──この年末にも、先日の日曜日は、私の隣の集落は全員が出て、かなり広いんですけども、道路沿いをすべて草刈りや清掃や水さらいなどをなさっていましたので、これは集落によってかなり差がありますし、そういうことと同時に、やはり市がイニシアチブをとる、あるいは啓発をしていく、あるいは優良団体を紹介していくという、いろんなやり方があろうかと思いますので、今までののを整理してなくすということではなくて、整理して皆さん方に知っていただきながら、さらに新しい活動を促すようなことを考えてまいりたいと思います。  「えひめAI-2」につきましては、今「マイエンザ」と言っておりますが、これは商標登録を変えたのでマイエンザという名前ですので、内容自体は全く一緒でございます。これは、どこまでやるかは新年度の予算でまだ少し協議させてもらいたいんですが、今、畜産農家をモデル的に何カ所か御相談して、このマイエンザを実際に使って実証例をつくっていって効果を現実にわかっていただこうかなという、そういうような考えを持っております。  ですので、これを発展させまして、例えば、集落によってマイエンザをその周辺の水路とか、ごみのたまりやすいようなところとか、そういうところ等に市のほうがお手伝いをさせていただくという形で、堆肥センターの有効利用──このマイエンザというのは堆肥センターに一応はプラントがありますので、それを販売という形にしたときにどうなるかということは少し整理しなくちゃいけませんが、量的にはかなりつくれるプラントになっておりますし、家庭でももちろんつくれるわけですので、このマイエンザの有効的な利用というのを普及することによって水質はかなり浄化されるというのは埼玉とか群馬とか、もちろん四国は本場ですけども、実証済みですので、取り入れていけるように考えております。先ほど申し上げました、畜産農家への御協力でこれを1年間使っていただくということは今協議を進めておりますので、何らかの形で新年度の予算に入ると思っております。  曽木の滝の電線の地中化につきましては、実は今週届きました内閣府からの補正予算に関しての地域活性化・きめ細やかな臨時交付金の創設というのがあるわけなんですけど、その中で、危険な橋梁の補修とか、そういうのがいろいろあるわけですけども、もちろん地元の中小企業、零細企業に対しての施策とかもあるんですが、幾つもある中で、景観保全の必要性の高い地域における電線の地中化や都市部の緑化とか、こういうのが臨時交付金として入っております。曽木の滝の場合はこの電線の地中化というのをまだ検討したことがございませんでしたので、今回のこれにすぐに乗せるというのがどうかなということは、これはまだ来たばっかりですので、きょう担当の職員から私の机の上に届いたばっかりですので、今それを参考にして御答弁申し上げておりますが、いずれにしましても、今後、政府というのは、当初に限らず、補正に限らずこのような施策を出してくるということで、メニューの中に入っているということだけでも確認できて、そして今、議員のほうからそういう御質問がございましたので、今後、これは施策の中で考えておかなければいけない、いつでも対応できるように準備を整えなければいけないということをきょう知ったわけでございます。たまたまきょう御質問いただきまして、タイミング的にはちょうどそのタイミングだったわけでございますので、報告を兼ねて、今後、準備のための取り組みをするというまでの御答弁はしておきたいと思います。  光ケーブルにつきましては、実は今、旧大口市街の22ナンバーのところだけがこの光ケーブルになっておりまして、それ以外のところは、時間はかかりますけども、旧菱刈町地域もできるわけですが、それよりも何よりも、局ナンバーの3カ所だけ全くの空白地帯がございます。この空白地帯をまず先に取り組むことが優先順位と思っておりますので、これはこの補正予算で対応するか、新年度で対応するかの問題はありますけども、それを済ませた後に光ケーブルということになるんですけども、光ケーブルの場合はけた違いに金がかかるものですから、なかなか、これを全域にというのはかなり難しい点がございます。30億ぐらい必要ですので、それを取り組むには今の段階ではちょっと難しくて、後々制度が変わったり、あるいは、今のところは一つの局番で一つの光ケーブルになりますので、これを局番がまたがったところにとなると2カ所するという形になりますので、経費が倍になります。そこが変えられるような技術革新が行われて、光ケーブルを細分化して通せるというような技術が開発されれば可能性があります。これも生活の利便性の面から考えなくてはいけない施策の一つであります。ですが、今のところは全くの空白地帯が3カ所ありますので、とりあえずそちらのほうを先に整備をさせていただきたいと思います。  病院等への心理・精神カウンセラーにつきましては……、(「市長、時間が来ていますので、簡潔にお願いします。」と呼ぶ者あり……議長)あ、済みません。早目に参ります。カウンセラーにつきましてはきのうも答弁いたさせましたが、来年立ち上げる協議会の中で考えてまいりたいと思います。  それと、最後に基金のお話をなさいましたが、基金は、今ふるさと納税でいただいておりますのは、それぞれに目的を持ってお書きになっている方々もいらっしゃいますけども、今回この御質問をいただいて担当課と整理する中で、ほかのまちにこういうのに似た例がないかというのを調べさせていただきました。その中で、鳴門市のふるさと活性化基金条例、それから鳥取県八頭町のふるさと活性化基金が議員さんのおっしゃる基金に似たような形、ふるさと納税を利用した形でつくっていらっしゃいますので、このあたりを参考にしながら、どういうふうにできるのかというのも検討させていただきたいと思います。  少し足りませんでしたけども、答弁にかえさせていただきます。 ◯議長(丸田 和時議員)  以上で、2番 松元 正議員の一般質問を終わります。  ここで、本日の前田 和文議員の一般質問で、建設課長より後で報告するとしておりました件について、建設課長から答弁があるということですので、建設課長の発言を許可します。 ◯建設課長(若松 学君)  本日、前田議員のほうから市営住宅入居者の高齢化率をお尋ねになりましたので、お答えしたいと思います。  現在、681世帯の方々に住宅を利用してもらっておりますが、この中で65歳以上の世帯主につきましては189人であります。率で言いますと27.8%になるようであります。参考までに、681人全体の平均年齢は51.8歳であります。  以上です。 ◯議長(丸田 和時議員)  次に、16番 鵜木 誠議員の一般質問を許可します。  16番 鵜木 誠議員。 ◯16番(鵜木 誠議員)   登  壇  今回は、合併1年を振り返り、新市のまちづくりの方向を確認いたします。  当然のことであるが、合併は新しいまちづくりの手段であって、ゴールではありません。合併を機会にまちづくりに勢いをつけたいのは市民の願いであります。市長の考え方を確認しておきたいと思います。  市長は、マニフェストのとおり、福祉のまちづくりを目指し、子育てに優しいまちとしてたびたび報道もなされ、これはこれとして大変いいことでありますが、市としての体制づくりはこのままでよいのか。この伊佐に住む人の所得が安定し、この地で商いをする人たちが潤うことも住民生活の中で重要なことではないでしょうか。  列挙すると、合併1年が経過しましたが、福祉以外のまちづくり施策の積極的な方向が見えないことが一つ。  人口減少は今に始まったことではありませんが、伊佐市誕生時に3万1,086人でスタートし、1年で476人減少しました。理由は、少子高齢化と、高校生が卒業し、伊佐を出ていくからです。無策ではこれからさらに急速に進み、人口減少はまちの力をなくするということであり、人口減ストップにどう取り組むのかが二つ目です。  三つ目は、大きくまとめますが、これまで質問してきた住民生活の安定につながる地場産業の育成、活性化にどんな対策を打てるかです。住民、特に若者の働く場がないから、若者が残りたくても残れない。そのために積極的な企業誘致活動必要論が叫ばれているが、形として見えない。地場産業とは、農業から町工場、産業全般のことであります。地元商工業も雇用に関しては大変貢献しています。伊佐の歴代首長が言い続け、市長も言う基幹産業としての農業政策にしても、就農者は年を重ねるばかりで、これといったヒットがない。そして、市民が身近に利用する町工場は、市民の所得向上なくして成り立たないのです。人口の減少は、消費者を減らし、購買力を落とすことを意味しています。伊佐に立地した企業の現状をどのようにチェックし、行政として企業にどのように接し、コミュニケーションをとっているのか、状況を知りたい。また、流入人口と言われながらも、観光事業への積極策がほとんど見えません。夢がありません。  四つ目は、安心安全なまちづくりとして、危機管理で想定している対策を確認します。例えば、これまでもたびたび質問していますが、これまでの歴史から見ても、災害の発生率は、大口地区に比べ、菱刈地区は水害や土砂崩壊が多い。そのことを認識して、新市の対策を伺っておきたいと思います。  以上、合併1年に当たり確認しておきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  企業訪問等につきましては担当のほうから答弁いたさせますが、市政の方向性としましては、ほぼ1年たつわけでありますし、その間にはマニフェストに基づきながら政策を進めてきているわけですが、その1年を過ぎる中で、積極的な方向性というのを申し上げれば、医療、介護、福祉、子育てに特化していくまちにするときであろうというふうに考えております。もちろん、そのほかの事業をないがしろにするわけではありませんけども、経済活動を促して、雇用を確保して、持続的に活力を維持するためには、医療、介護、子育て、そして福祉というような言い方をしますが、大きく言ったら福祉でありますけども、この分野に力を入れることで経済の活性化を含めて地域を支えられるのではないかなと思っております。  これをやることによって、北薩病院をいかにして残すか、あるいは准看をさらに活性化できるか、そして、今の建設業を含めて、他業種、福祉部門に対しての業種転換を図れるか、あるいは、福祉のノウハウを持った方が外からどういうふうにして入ってこれるか、そして、介護としては、高齢化が進む中で、自宅だけで介護ができない時代が参ります。そのときにどういうふうにして安全安心を確保できるかという、そういうこと等を考え進めるならば、そこで働く人が出てきて、そこで若いカップルが生まれて、そして子育てにつながっていくということで、小さなまちとしてはもともとが産婦人科や小児科が完備しているまちでありますので、歯車がかみ合っていくのではないかなと思っております。  企業訪問については答えさせますが、今、外へ向けての企業の誘致といいますか、御相談に回るのは、機会をとらえながら、県人会などを頼りにしながら今まで以上に欠かさずにやっているというふうに考えておりますし、また、1年目ということもあって、それぞれの出身者の方々は高い関心を持っていただいておりますが、いかんせん、相当の経済の落ち込みでございまして、御相談申し上げている会社自体が業種転換を図らなければいけないという選択肢もあるような状態での御相談でございますので、今はどちらかというと食を中心にするような会社への訪問が少しずつ増えてきております。  また、観光につきましては、私は京都に住んでおりましたので、観光というとらえ方が、京都や奈良の、そういうようなイメージの観光ではなくて、こちらの観光はやはり自然を大切にした交流型の観光になる、それによって定住が促進されたりまち全体が潤うという観光にはなかなかなり得ないというふうに思います。ここの特徴を生かして、この観光のためだけに来るというのではなくて、鹿児島県あるいは県際交流の3県にまたがるところの一つのポイントというようなとらえ方での交流観光になるだろうというふうに思っております。  今、私どもはこういう働きかけもしております。京セラリゾートのホテルに5日から1週間お泊まりになる方々がいらっしゃいます。京セラリゾートは、そこにレンタカーを自前でお持ちになって、そして、その滞在客にこの周辺を自由に回っていただくというような案内をして宿泊客を伸ばしていらっしゃいます。そのことに私どもも幾つかある観光地、神社・仏閣、そういうものをあわせながら紹介して、私どもの観光の活性化を図っているところでございます。  観光協会にしましても、一本化されましたので、2年目へ向けては、先ほどの松元議員の御提言や中村議員の御提言等もありますけども、祭りとの組み合わせや、そういうことで進めていけば、また違う明るさが見えてくるのではないかなというふうに思っております。  農業につきましては、高齢化が進む中で、どうしても今の農業形態の中では面積を増やすしかないか、もしくは契約の借り上げをして生産量を増やすという農業になっていっていますので、今まで10人でやっていたところを一人でするというような形になりますので、農業を支える人口が減ってきているというのは政策上やむを得ないところがあろうかと思います。  ただ、農協と一緒になりながら米以外でいろんなのを模索するわけですけども、定着するもの、これはというヒットはネギとカボチャを除いてはないのが現実ですが、私は実はこのネギとカボチャに特化すべきではないかなと最近は思っております。この地域でふなれな作物を幾つもつくって、失敗とまでは言いませんけども、完全に起業化できるところまで乗せられないのに繰り返しているときではないのではないかと。得意なところに特化する意味で、私としてはネギとカボチャに特化したような形の推進をしたいなと思っております。しかし、これはJAのお考えもありますので、そのあたりは協議していかなければならないのじゃないかなと思います。  したがいまして、農業につきましては、やはり専業で残る農家をどういうふうにして支援できるかということを中心にして、それ以外の農業に関してはある程度生きがい的な農業というような、むしろ福祉政策と結びつけるような、最初に申し上げました福祉、医療、介護、子育てが積極的方向性という考え方のもとに農業も組み合わせるべきじゃないかなと思っている次第でございます。  ほかにもございますけども、とりあえず1回目の御質問の答弁として申し上げましたが、統計的に申し上げますれば、雇用の総数でいきますと、今うちの産業を支えている中でやはり3次産業が一番多いわけでございます。1次産業と2次産業を足した労働力と3次産業の労働力は、3次産業のほうが1.2~1.3倍ほど上回っております。そして、その中で大きなウエートを占めておりますのが、医療・福祉と卸・小売業でございます。卸・小売業というのは小さな商店まですべて入りますし、卸・小売業の雇用総数と医療・福祉の雇用総数がほぼ同じで、第3次産業の約50%をこの二つで占めております。  そのように考えますれば、先ほど申し上げましたように、福祉を大きなくくりとして、医療、介護、子育て──全般的な福祉ということで進めるのが方向性ではないかなというのを私はこの1年間を振り返りまして今感じているところでございます。(「課長に、四つ目の……。」と呼ぶ者あり……16番議員)  あ、もう一つ抜けていました。済みませんでした。安心安全なまちづくりの危機管理についてでございました。  市の風水害等に備えての安心安全なまちづくりの中での危機管理については、気象庁、国土交通省川内川河川事務所、鹿児島県等の関係機関との連携のもとに、伊佐市防災計画に基づきまして、市民の皆様方に安心安全な生活環境を提供するように努めております。また、各校区のコミュニティ協議会、公民館活動推進委員会、伊佐市消防団、自主防災組織等参加のもとに、地域の皆さんで計画された地域に合った内容での防災訓練を実施していただき、年々充実した訓練内容となってきております。  防災意識が高揚しているのは、やはり平成18年の大災害以来、全員が本気になってするようになったということではないかと思っております。災害に対しての避難措置は避難準備情報、避難勧告、避難指示の3段階に分けて実施するとしておりますが、状況に応じて避難勧告、避難指示を行うこともあります。暴風、豪雨等で災害の発生が切迫し、確実視された場合、または突然の災害発生の諸現象があらわれたときは避難指示を行いますが、住民への伝達は、サイレン吹鳴、消防車両等による広報、有線放送、電話、防災メール等によりまして周知徹底を図るとともに、災害時要援護者の安全確保にも、家族はもちろん、地域ぐるみの協力、消防団員等の誘導により避難体制を敷いております。  おっしゃいましたように、大きな川がまちの真ん中を貫いておりますので、やはり水害に対する考え方は特別なものを持っていなければならないのかと思います。また、山崩れ等につきましては事前にわかっておりますので、事前の避難というのを確認しながら、早目早目に連絡をしていかなければならないと思っております。本部長が私で、副本部長が副市長と教育長ということで、総務対策から教育対策、消防対策まで、それぞれ責任者を置き、連絡をとりながら行っている体制を組んでおりますので、御安心いただきたいと思います。 ◯16番(鵜木 誠議員)   登  壇  課長の話は私が出向いて聞きたいと思います。1時間しかないので、聞けることはまたお伺いしたいと思います。  きょうは、議長の許しを得て2枚の参考資料を配付させていただきました。それをイメージしながら考えていきたいと思います。  1番目の子育て支援も非常に大切なことです。市長の考え方も十分理解できます。そしてまた、今1回目の答弁でされたように、市長の考えておられるイメージが伝わってまいりました。しかし、そこまで行くのに市民の生活も考えなければならない。総合的なまちづくりとして今何が必要か。今やらなければいけないこと、今から取り組んでいかなければならないこと、その市長がさっきイメージされている今から取り組んでいく部分は、やはり長期的な考え方になっていくんじゃないかなと思っております。  伊佐は昔から研究熱心であります。何十年も前から先進地研修として年間に何組ものグループが菱刈、大口、それぞれ視察に行きました。議会もそのとおりです。また、著名な方々を呼んで講演会もたびたびです。それぞれの成果が出ていれば立派な伊佐が既にでき上がっているでしょう。ところが、結果は現状のとおりです。国家的な地方切り捨ての影響もありますが、それぞれの首長たちが継続した事業、伊佐地域の共通目標ができていたなら、もっと変わっていたかもしれません。  私も議員になって10年半になりますから、人のせいにする気はありません。視察や研修で学ぶことは、まねをするのではなくて、ヒントだと思います。部分部分の改善は図られてきました。まちづくりにしても、社会福祉にしても、教育行政にしても、ヒントを得てそれぞれ改善されてきたことは事実です。  市長が手本とする伊達市はこの後福本議員の通告にあるので控えますが、わかりやすい観光物産館で例を挙げると、熊本県の国道57号線及び菊池-熊本空港間のバイパスなどの道の駅、メロンドームや川辺のプラザなど、すごく売り上げを上げています。近くにあるのにそれぞれが1億円以上売り上げています。その理由は、阿蘇山や大観峰周辺、菊池渓谷や湯布院の観光ルートで観光客が多いから、また、熊本市内からも新鮮な野菜を求めて来るからであります。ポイントは、もちろんそれぞれの営業努力もありますが、周囲の環境も重要であるということです。  そのようなことを考えるとき、伊佐全体はどこの環境圏にあるかということです。以前にも言ったかもしれないが、霧島山ろくを考えた場合、南は隼人、国分で栄え、東は都城市、北は小林、えびのなど、農業地帯として栄えました。しかし、西方の湧水町や伊佐市の川内川流域の水田地帯は企業の進出も少なく、農業も栄えないのがこれまでです。しかも、九州自動車道の開通で、水俣、大口の観光客の流れは一変しました。  では、これから伊佐市としてどうするのか、圏域をどうとらえるのか、新幹線の水俣駅、出水駅を活用できるのか、南九州3県の接点としてどう利用できるのか、それとも伊佐市単独路線を突き進むのか、どうやって伊佐市の浮揚を図るのか。いずれにしても目標がなければ動きようがない。  長年の水害の苦しみから23年度に曽木の滝分水路が完成し、続いて曽木の滝大橋も完成し、同時に新幹線の全線開通も含めて、伊佐の観光から来る経済効果発揮は23年が潮目と私は感じています。この時期をチャンスとできるかできないかです。だとすれば、早く取り組まなければ、それから取り組んでは遅い。市長は先ほども福祉のまちを言いましたけれども、どうしたいのか。このようなことも考えながら、夢があるのかないのか伺いたいと思います。  2番目は、1番目に通ずることですが、今取り組まなければ取り返しがつかない、手遅れになるから言い続けているのです。人口が減るのは仕方ないとしても、無策では衰退するばかりです。3月の高校卒業生の中から自然減の人口だけでも雇用目標をつくれるような積極策が必要だということです。人口が減るということは、交付金も減る、勤労者であれば所得税が減ります。まちの力がなくなれば、地域全体の衰退につながり、たとえその後進出したい企業があっても、雇用する人材がなければ立地不能となります。だから、今のうちに積極策を打つべきだと言っているのです。  3番目は、地域を支える産業の活性化を質問しました。進出企業の大口電子、ジャパンファーム、フードパッカー、菱刈鉱山の従業員などは把握されていますが、町工場や商店街の雇用などはどうなっているのでしょうか。現在、どのくらいの住民がこの地で就労し、賃金がどのくらいか、これはチェックポイントではないですか。お手元にありますように、ハローワーク大口管内の10月の求人数が358人に対して求職者、職を見つけている人は1,227人、有効求人倍率0.29倍であります。  ハローワーク大口は伊佐市、湧水町を区域としています。人口比率で3対1とすると、伊佐市の求職者数が920人です。これからは引き算です。11月1日の伊佐の人口3万610人から、高齢化率35%の1万714人と、高校生以下赤ちゃんまでの人口4,650人を差し引くと1万5,246人の生産人口です。この中の6%の人が仕事がないということになります。このことは、仕事を探している人はもちろんですが、先ほども言ったように、市の税が減っているということです。
     ことしの春の数値ですが、市内に立地企業36社の雇用数がありました。2,057人です、36社で。生産人口1万5,246人から立地企業就業者数と失業者を引いた1万2,269人が地場産業の担い手です。これは先ほど市長も気づいておられます。農業、町工場、建設業、そして病院、福祉施設がこの伊佐を支えているということです。もちろん、役所やディスカウントスーパーなども含めてです。  この1次産業、2次産業対策をせずして何がまちづくりでしょうか。農業はつくることより販売戦略、町工場の有効活用、公共工事が減るとすれば、先ほど市長も言っておられましたが、新たな起業の情報提供、その他の情報収集など、そして、行政としてやることは山積していませんか。これからの地方行政は、産地間競争をいかにリードできるかです。役所は事務処理でなく、仕事をやっていただきたい。私が言う仕事とは、このような住民のためになることです。政権がかわり、コンクリートから人へとなる予算が特に整備を進めたい地方行政にどのような形となって出てくるのかまだわかりませんが、それでも伊佐市の新しいまちづくりを進めなければなりません。また、来年は農協も合併する。伊佐市行政としてどのように営農対策にかかわっていくのか、また不透明な部分が出てきます。いかにして伊佐市を維持するのか、守りに入ったときは衰退のときです。前へ前への気持ちが発展につながると思います。  観光については福本議員の通告にありますので深くは申しませんが、先日の肥薩線全線開通100周年記念式典で、人吉市の市長がSL復活の話をしていました。夢を感じましたね。人吉市も流入人口確保に必死に取り組んでいます。隣接市町に呼びかけるのは、人吉だけでは観光地として成り立たないから、連携をしたいのではないですか。今はブームを去りましたが、宮崎交通の創設者、岩切章太郎の言葉をまとめた本に『大地に絵を描く』という本があります。岩切章太郎は宮崎県内の観光地をつくっていった。こどものくに、サボテン公園、堀切峠、日南海岸など、当時、宮崎に1泊、2泊させるため、引き込むため、新婚旅行のメッカとして整備をしていきました。まさに「大地に絵を描く」です。  あるとき、えびの市長が、えびの市も観光地として何かできないかと、この岩切社長を招いてえびのの白鳥からえびの高原を見てもらった。そのとき、岩切社長は、道路端にコスモスが咲いているのを見て、これはえびの市で植えたのかと尋ねると、市長はわからず、調べてみると、えびの市の青年団がピクニックに行くとき、ポケットに種を持ち、道端の広いところにまいていったものでした。それをヒントに生駒高原のコスモス畑ができたという。市長も伊佐の大地に絵をかく気持ちで、この後、福本議員と議論をしていただきたい。  次に、危機管理についてですが、市長はよい情報と悪い情報と、どちらが好きですか。いい情報が好きな上司にはいい情報しか集まらないと言います。もし悪い情報を伝えて怒ったり表情を変えると、次から悪い情報は伝えにくくなるそうです。内閣安全保障初代室長だった佐々淳行が書いた危機管理のノウハウに「上司はいい情報より悪い情報を大切にしろ」とあります。読書家の市長は読まれたと思いますが、いい情報は悪くなるかもしれない。でも、悪い情報は、早い機会に対処すればリスクを最小限にとめられる。『参謀学』という著にもこのようなことが書いてあります。  さて、ことしはおかげさまで豪雨や台風もなく、助かりました。少なくとも菱刈地区の人々はトラウマになっている人が少なくありません。がけ下の人、浸水を経験した人、古城議員が出されている情報紙にも浸水被害の体験談が連載されています。大口地区の曽木・針持地区以外の大きな土砂災害は余り聞きませんが、今後もないとは限りません。災害対策本部の設置基準を確認しておきたいと思います。もちろん県から災害情報はあると思いますが、人口は少なくとも広い面積の伊佐地区で、15年災だったか、針持は災害が出ているのに役所のある里地区は心配するほど雨は降っていない。最近の異常気象は、水蒸気を多量に含んだ湿舌と言われる東シナ海からの気流が川内川や米ノ津川を上ってくると言われます。  そこで、この伊佐で参考とする雨量の定点は何カ所なのか。災害本部はどこに設置するのか。災害でいち早く道路確保に動いてくれるのは地元の建設業者であります。建設業者が不況で少なくなってくるが、今後の対応はどうするのか。このようなことを管理しておくのが危機管理です。  ことしはインフルエンザが猛威を奮っています。菱刈地区では防災無線で朝夕何回も放送し、注意事項が流れました。そのほかにも、行事の連絡が合併前より多く流れています。私はその放送を聞くたびに、大口地区への伝達が気になります。同じ市内で対応の違いで問題が起こらなければいいがと感じるのです。防災無線については市来議員が提言しましたが、あのとき連絡がとれていればということがないことを祈るばかりです。予算不足で人の命が軽んじられることがあっては、そこに住む人たちは惨めです。そのようなことがないようにとの市来議員の提言だったと思う。  最後に、気になることがありました。これは危機管理につながることだからチェックしておきます。会議をすれば解決と思う節を感じます。9月の私の一般質問の限られたシンクタンクにも通ずる。経営戦略会議、何々対策本部とかいろいろ設置されますが、危機伝達が徹底して初めて機能する。総括質疑のときに、連絡不徹底ではないかと思われるような気がしました。課設置条例一部改正質疑のやりとりのときです。私が気になるのは内容ではなく、一部の幹部だけが知っていて末端まで伝わらないのではないか。また、この逆もあります。末端からの意見が伝わっていないのではないか。  来年度から各施設に課が分散される計画です。旧菱刈町では、機能しないとして、分散している一つの課を庁舎に帰したことがあった。今回はさらに複数の課、係が点在するが、指揮伝達の面から私は心配です。  以上、多くのことを語りましたが、2回目を整理すると、将来の伊佐をどんな姿にしたいかということ、2番目は、雇用目標をつくれるような積極策を打つ気があるかということ、三つ目は、地場産業対策をどう考えているかということ、そして、四つ目、災害対策をまとめて確認しておきたいと思います。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  1点目から3点目の産業までは一つにくくってお答えしたほうがわかりやすいのかなと思いますので、そのように答弁させていただきたいと思いますが、医療、介護、子育て、そこを中心にやっていくことが、1点目のこれからの伊佐のイメージ、方向性ですね。  そして、2点目に、積極的な策はあるのかという……。まさにここが雇用を生むと思います。先ほど岩切章太郎さんですか、『大地に絵を描く』という例えを出していただきましたが、その大地の絵というのは時代背景があったと思います。その後新婚旅行のメッカになっていくわけですが、そのような時代背景の中で描けた大地の絵というのが今の宮崎県の観光をつくっていると思います。今の私たちの時代は、少子高齢化が時代背景であります。この時代背景にあえて絵をかくとするならば、安心して住めるまちをつくるということで、そうなると、医療、介護、子育て全般を福祉ととらえて、ここに積極的に投入していく。それが3番目の産業の下支えは何かということにもなると思います。この医療、介護、子育てほど人手の要る分野はありません。この人手の要る分野に雇用が生まれることこそがここの雇用を確保することになると思います。  ほかの産業については、いかに機械化を図るか、ロボット化を図るか、コンピューター化を図るかということで、人は限りなく減らされていく現状にあります。そこへの投資ももちろんチャンスがあれば必要なんですけども、戦略として将来を見ての方向性、そして産業までとなれば、医療、介護、子育て──全般的な福祉ということになります。それを既に手がけてきているのがこの初年度でございます。Hibワクチンもそうでございますし、小児科の先生をお二人残すのもそうでございますし、PET検査のがん検診を2期、3期にわたって追加をしたのもそうでございますし、今後、これを中心にしておけばさまざまな動きが出てくるというふうに考えております。  4番目の災害につきましては、本部は当然、本庁に置きます。雨量を含めて総務課長のほうが答弁いたしますが、川内川あるいは川内川の支流が最も大事でございますので、ここの水位というのが、御存じのとおり、今も黄色のライン、赤のラインで非常に目立つようにペンキ塗りしてございます。この観測点というのが災害に対しての一つの避難の目安になる。これは川が中央を流れている私どものまちの特徴であろうと思います。あとは、時間的雨量によるがけ地災害に対する対応というのが求められます。それぞれの避難場所につきましては、職員を配置しておりますので万全を期しているつもりでございます。内部における情報が時々滞ることがあることに対しては、今の御苦言等をいただいたわけでございますが、そういうことのないように努めてまいりますのでよろしくお願い申し上げます。 ◯総務課長(山下 和義君)  災害に対することにつきましては市長のほうがお答えいたしましたけれども、私どもは1年に1回は必ず防災会議をやっております。これについては、伊佐市水防会議ということで毎年6月の始めにはこういうことをやりながら、これは私どもの機関だけじゃなくて、いろんなところ──警察、また消防本部、また自衛隊等も含めながらそういうことをやっております。  その中で、警戒の場合は幾ら、注意報の場合は幾らと必ず……。一つだけ。警報の中で気象警報がございます。大雨警報の場合には1時間雨量が60ミリとか、また、土壌雨量指数基準160とか、そういうような基準のもとに警戒を出すようにしております。また、長くなるといけませんので短目に言いますけど、警戒箇所につきましては、急傾斜地崩壊危険箇所レベル1ということですけど、旧大口市につきまして約32カ所、それと、旧菱刈町区は29カ所、また、急傾斜地崩壊危険箇所レベル2ということで、これにつきまして、旧大口市で21カ所、旧菱刈町のほうで20カ所、そういうことで、土石流危険箇所とか、そういういろいろな区分で全部把握をいたしております。  以上でございます。 ◯16番(鵜木 誠議員)   登  壇  今市長が答えられたとおり、さっきお配りしてありますハローワークにある10月の求人358人の中のほとんどが介護職なんですね。だから、既にそのように動いてはいるわけですが、市長は全員この介護職につけと言っているんですか。僕が言っているのはそういうことじゃなくて、そこに行く人たちは──今、市長は看護学校のほうにも予算を計上しましたし、補助を出しますし、そしてまた、介護士の資格を取るのにもそのようにされております。だから、その気持ちはわかるんですよ。僕がきょうここで言っているのは、それ以外の人たちがやはり生きていかなければいけない。その中で、建設組合のこれもありますように、21年、ことしの7月現在で25社ですけれども、このほかに、登録している2社がやめなければいけないかもしれない。こういった人たちにどうやっていけばいいのかという情報をいち早く出していかなければいけない。  そういうこともするというようなことを2回目のときにおっしゃいましたけれども、では、福祉、子育てについて既にいろいろ情報発信している、そして、この伊佐地区では医療機関も、北薩病院を中心にこんなに充実しているところは少ないという中で、じゃあ、コマーシャルとまではいかなくても、要するに、宣伝効果のあるパンフレットとか、そういうものができているのか。そしてまた、Jターンというのをきのう言われましたが、そういうJターンの人たちの問い合わせが既にあらわれつつあるのか。要するに、問い合わせがもう来ているのか。問い合わせがないとすれば、これは僕は情報発信不足だと思いますよ。  だから、市長が今一生懸命力を入れている。事実、私の娘たちも今子育て中なんですが、滋賀にいても、鹿児島にいても、伊佐はいいね、伊佐はこうこうだねとみんなが言っているというふうに知っているんですよ、そういう関係者は。だけど、果たしてそういう問い合わせが既に来つつあるのか。市長として手ごたえを感じておられるのか。それを発信していくような方法をされているとは思いますが、そういうパンフレットでもできていたら、我々の議会にもこんなのをつくっていますよというのを配付して、そしてみんなが集まっているときに市長が来て説明するとか、あるいは課長に説明させるとか、そういったことをやって、議員が菱刈会とかああいったところに行くときに持たせてやるとか、そういったものをやはりつくるべきじゃないですかね、できていないとすれば。できているとすれば、それはやはり灯台もと暗しで、もっと多くの市民にも見せるべきではないかと思います。  ですから、とにかくこれから先は情報発信。情報発信しないと情報は入ってきませんし、そしてまた、要するに仕事を変える、新たな企業を起こすということ、転業というか、伊佐の職業の形態を変えていくとすれば、そのような情報もやはり行政で持って、そういう方々に流していくようなことをしないと、どんどんこういう事業者数は減りますし、力がなくなってくると思います。  さっき岩切章太郎の話をしましたが、別に私はお金を使いなさいと言っているのではなくて、さっき、視察に行ったときは、行ったところのことをまねするのでなくて、そういうヒントを、と言いました。だから、そのヒントをやはり生かしていくような……。職員も研修をしますが、それを丸々じゃなくて、それをヒントに伊佐でどう描いていくのかということをやはり考えていかなければいけない。  先ほども言いましたように、流入人口は──つい最近も、私、夜に点灯されている発電所遺構を見に行きました。そうしたら、私が行ったときはいなかったんだけれども、その後にわいわい言って来られました、中年の方々でしたけれども。それで、帰り際に「市内の方ですか」と言ったら、「出水からです」と言われた。「わざわざ出水からこれを見に来たんですか」と言ったら、「いや、栗野のイルミネーションを見て、ここを見て、そして曽木の滝で御飯を食べて帰ります」と言っておられました。「ああ、なるほどな。いいルートですね」と言ったんですが、これから先リピーターを増やすには、また来ようという気持ちもないといけないけれども、さっき、向こうの求名のホテルをおっしゃいましたが、やはりこの周辺、人吉とか、ああいう県際交流をやっている人たちをもっと有効に使って、どんどんその辺のことを進めていただきたい。  そしてまた、最後にもう一つ市長に。聞きたくないことかもしれないけど、9月議会の私の一般質問が終わった後に、大口選出の同僚議員から私に、「鵜木さん、これで鵜木さんも市長から嫌われ役になりましたね」と。私は「そうかな」と言いましたけれども、旧大口市ではこんなことが通っていたんですか。議員として、議会として一番大切なことは──話しておきたいから言います。ここ議場は、言論の府です。市長も議員も直接選挙で選ばれているのですから、市長も任された市政を遂行するであろうし、議員も市政をチェックし、市民の代弁者として議論するのは当然です。言いたくなくても言わなければならないことが多いのです。市長の顔色をうかがっているような議員であってはなりません。お互いが市政発展を目標に行動すべきであります。  1年を振り返り、市長と初めて1年間議論した菱刈選出の議員として感想を述べて終わりますが、あと6分ありますので、何かありましたら、どうぞお願いします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  パンフレットについてでございますけども、定住促進に関するやわらかい表現といいますか、一般受けするようなパンフレットと言っていいんでしょうか、リーフレットを今作成中でございますので、間もなくできると思います。  定住に関する問い合わせとか手ごたえ、反応というのは感じてはおります。やはり私どもの伊佐に関心、魅力を持っていただいているなという気はしております。先月、大阪でフェアがありましたときは私はたまたま行けませんでしたけども、私が語りかける動画をわざわざビデオで撮りまして、それを持たせまして説明しております。そのときもブースのほうにかなり皆さんがお越しになっていたということも報告をもらっておりますし、また、問い合わせというのは担当課のほうにあるようでございます。それで、私どももお試しのために住んでいただく住宅をとりあえず低価格でつくって、そこで何週間か、何カ月か、そういうようなことでまずは体験してもらうということで既に動き始めております。かなり時間のかかることではありますけども、まず一から始めるということでは、もう今進めております。  ただ、さっきおっしゃいました、例えば建設業が多角化して、あるいは転業して、今さっき私が申し上げました医療、介護、子育てを中心とする福祉全般に進出して、そこで業種転換を図るとか、雇用を移しかえるとか、そういうことに対するパンフレットというのはございません。これはなかなかつくるのは難しいと思います。いろんな条件が出てきますし、いろんな立場がございます。  伊達市の場合も、やったことは、最初、書類からつくるのではなくて、異業種の勉強会から始めております。この異業種からの勉強会というのは、非公式ではありますけども、職員が伊達市の研修に行く以前から既に部分部分では動き始めております。例えば、設計技術者などの代表者の方にお集まりいただいて意見交換を行ったり、組合の総会がある場合、私が参りまして、先ほど申し上げたような方向性──これを建設業界は「ベクトル」という言葉を使っていらっしゃいます。「市長の考えとベクトルが合えば思い切って踏み出してみたい」という、そういう言葉を使っていらっしゃいますので、この仕事に1年携わらせてもらい、施政方針を出して、そして皆様方の御意見等をいただきながら議会での論議を見られる中で、やはり建設業界というのは、私がどういう考えを持っているかというのをだんだんだんだんおわかりになってきているのじゃないかなと思いますので、これは2年目、3年目になると、1社なのか2社なのかわかりませんけども、本気でそういう御相談もあるのじゃないかなというふうに思っております。すべてがこのように個別のものになっていきますし、内容がその会社によって違いますので、一様にはいきませんので、パンフレットとなるとなかなかつくりにくいところがあります。  それと、合併浄化槽等に関しましては、その業界の意見を取り入れながら、地元がいかに入れるかというのを既にしておりますので、今後続けてまいります。  先ほど、私は議員の方々との間は常に同じ距離だと思っておりますので、私自身も元議員でありましたし、言いたいことを言ってまいりましたし、そういうことはなれておりますので、特別な考えがあってやっておりませんので、そこは誤解のないようにしていただきたいと思います。かなり控え目な答弁でやっておりますのは、やはりこれは議事録に残りますし、責任ある立場でございますので、言質をとられるというのがありますのでかなり慎重にはなっておりますが、議論は私は好きなほうでございますから、今後ともどんどん出していただければと思っております。昨日もおっしゃいましたように、いい表現をいただきました。心に銘じてこれからもやってまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 ◯議長(丸田 和時議員)  以上で、16番 鵜木 誠議員の一般質問を終わります。  ここで、しばらく休憩します。なお、休憩時間は15分程度とします。                △休  憩△(14時42分)                △再  開△(15時00分) ◯議長(丸田 和時議員)  休憩前に引き続き会議を再開し、一般質問を続けます。  13番 福本 千枝子議員の一般質問を許可します。  13番 福本 千枝子議員。 ◯13番(福本 千枝子議員)   登  壇  本日の一般質問の最後となりましたが、どうぞおつき合いいただきたいと思います。  それでは、今回は、旧曽木発電所遺構の活用と曽木の滝観光、そして伊佐市のまちづくり構想の2問について質問をいたします。曽木の滝公園については先ほどの左近充議員、伊佐市のまちづくりについては鵜木議員と重複いたしますが、よろしくお願いいたします。  旧曽木発電所遺構については、平成11年9月の県議会において地元、池畑県議が一般質問され、保存のための国の補強対策事業が平成16年度から始まり、その事業も本年度で終わりました。池畑県議、鶴田ダム管理者、そしてこの工事を担当された清水建設、地元のNPO法人あったらし会や多くの市民の皆さんの思いが10年目にして実を結びました。平成18年3月には、近代産業遺産として旧曽木発電所本館とヘッドタンクが国の登録有形文化財にも登録されました。また、ことしは旧曽木発電所が明治42年に野口遵氏により建造されてから100周年目を迎え、記念すべき年でもあります。整備後の維持管理は伊佐市が行うことになっていますが、そこで、この偉大な財産をどのように活用し、生かしていくか、その構想についてお伺いいたします。  また、以前から何回も質問いたしておりますが、伊佐市観光の拠点である曽木の滝観光について伺います。  ことしももみじ祭りには、紅葉したもみじやイチョウを求めて多くの観光客が訪れました。その後しばらくは観光バスも多いでしたが、11月の終わりともなりますと、平日の車の数も少なくなりました。祭りの最中は大鶴湖の遊覧船体験や曽木の滝のもみじの状況などのテレビや新聞のマスコミ報道のおかげで観光客も多く、大変ありがたいPRだと思っています。平成23年度には曽木大橋も完成いたします。今後は年間を通し集客できる曽木の滝観光地づくりが求められます。  前回の質問の市長の答弁では、曽木の滝が「平成百景」の24位にランクされていながら、曽木大橋や旧曽木発電所遺構、分水路を取り巻く観光地づくりが余り描かれておりませんでしたので、今回は、旧曽木発電所遺構の活用と曽木の滝をどうリンクさせ、どのような観光地づくりを考えておられるのか、具体的にお伺いをいたします。  2問目は、市長の描かれる伊佐市のまちづくりについてお伺いします。  今回、文教厚生委員会では、市長の施政方針にある理想とするまちづくり、北海道の伊達市を行政調査しました。本日も前田議員からありましたが、人が住んでみたいまち、住み続けたいまちとして10年間で2,000人もの人口が増え、特に若者の働く場も多くあり、まちが活性化し、民間主導の住みやすいまちづくりを目指しているとありましたので、ぜひ調査したい伊達市でありました。この件については今期定例会で報告いたしましたが、私たち委員会では初日の約2時間の研修であり、机上でしか調査できませんでした。もう少し時間があれば、現地にも出向いて現状の把握もしたかったのですが、そこまでの時間がとれませんでした。  幸いに、財政課長を初め職員5人も初日は一緒に伊達ウェルシーランド構想の説明を受け、調査研修し、その後、職員の皆さんはこの伊達市に三日間張りつき、調査いたしました。それぞれの担当課の代表でしたので、成果は十分あったと思います。この調査について報告があったかと思いますが、市長はどのように検証され、今後どのような伊佐市のまちづくりに生かされていかれるのか、市長の見解をお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  曽木の滝公園周辺の整備につきましては、平成6年の曽木の滝周辺整備事業基本計画、平成14年の曽木の滝周辺整備事業基本計画に基づきまして、できる事業から取り組んできております。近年、曽木の滝公園周辺の整備計画が集中しておりますが、それはまず、道路網の整備であります。曽木の滝大橋が23年度をめどに今建設中でありますし、前後しまして、県道鶴田大口線が曽木の滝までは整備され、そこから先につきましては、曽木の滝大橋の取りつけとの関係もございまして、とりあえずは曽木発電所遺構までの道路の拡幅をしたり、あるいは、曽木の滝公園駐車場と広域農道の交差点の整備、これはKAM事業でございますけども、そういうものをしたり、そして、18年災害によりまして急遽、激特事業として取り入れられた曽木の滝分水路整備などが今進められております。その中で、国のほうの事業で、曽木発電所遺構の整備と遊歩道の新設事業と水質浄化施設ビオトープがダム管理事務所のもとに行われております。このようにして、整備できるハード面につきましては、市の大きな予算を伴わず、国や県の予算において今行っていただいているところでございます。22年度に入りまして、電源立地交付金基金を活用しまして曽木の滝公園のくぼ地を埋め立てて、芝の植栽や、あるいは花博との連動による花壇の整備などを今後行ってまいろうと思っております。  この曽木発電所遺構の活用につきましては、曽木の滝と発電所はさほど距離がございませんので、これを連動しまして、両方を見ていただくような案内板などを考えながら、当面は案内に努めたいと思います。歩いて散策していただくとか、そういうのに関しましては、分水路の工事がかなり大きな工事としてまだ続行中でございますし、曽木大橋につきましては、上部のほうの大変な工事でございますので、危険等も伴いますので、そのあたりを十分注意しながらの案内になると思っております。  今回の曽木発電所の12月11日から1月11日までのライトアップにつきましては、メディアなどからの提案もございまして早急に動きまして、内容は新聞にも報道されておりましたが、清水建設様の大変な御協力をいただきました。これはまだ事業途中でございまして、事業途中にあのような形で集客するとなりますと、危険性の問題やさまざまなことが起こることが予想されましたが、ダムの職員、そして清水建設、そして電気に関する方々がそういうところ等をそれぞれうまく飛び回りまして、対応が早かったというふうに安堵しております。私も行ってまいりましたけども、分水路や、あるいは橋の工事の関係で途中が暗かったり、道路が悪かったりするものですから、やはり少し気を使うなという感じはしながらも、中に入りますとある程度の安全性は確保しておりますので、安堵しているところでございます。  先ほどの御質問にもありましたけども、広域的には湧水町のイルミネーションや、あるいは近隣のある施設の飾りつけや、そういうもの等の組み合わせでそれぞれにお楽しみいただいているのではないかなと思っております。  ただ、これは冬の間の水位が極端に少なかったためにできたことでありまして、今の時期は水没しているのが普通でございますので、年間を通じてのこの曽木発電所遺構の活用につきましては、また別途考えて物語をつくらなければいけないのじゃないかなというふうに思っております。曽木のもみじ祭りのときも、たまたまことしは全部が見れましたが、普通、三角のところが見えるか見えないかというような場合もありますので、そのあたりのことも考えて、これにかかわった方々の御意見等をいただきながら考えていかなくてはならないと思っております。  まちづくりにつきましては、伊達市につきましては先ほどの鵜木議員の御質問のときにも引用させていただきましたが、職員からの報告は細部にわたってございまして、本も数冊買い求めてきておりまして、大体目を通し、そして、同じものを数冊買ってきておりましたので、それはそれぞれ関係のある建設業者や、あるいは病院の関係者に目を通していただくようにお回ししているところでございます。  その中で、方向性としては福祉を中心として考えていくということを申し上げましたが、それは変わらないわけですが、それと、もう一つ思いますのは、ターゲットを絞るということだと思います。予算規模にしても人口規模にしても私どもよりも大きいんですけども、しかし、さほど大きくないまちでこれだけのことをやっていくには、やはりそれなりの財源の集中的な投下というのが求められると思いますので、ターゲットを絞ってやって、そしてなおかつ、大きくなくてもいいから、ささやかながらでも具体例をつくるということで、そのつくった具体例でいろんな方の反応やお考えが出てまいりますので、それをまた修正して発展させていくという、そういう方法を報告を受けながらやったのと、取り組んでまずいなと思ったら、長いこと待たずに、それはすぐあきらめる、すぐほかの施策に変えるという、その勇気がなければいけないというのを感じました。  これはなかなか難しい点で、それをやりますと、このように議会がある場合、考えがくるくる変わるとか、信念がないとか、そういうことでやゆされます。しかし、この伊達市の成功は、取り組んでまずかったら、その効果がないと見たら、それにかけたお金が仮に100万あるいは1,000万だったとしても、それは損失だというような考え方ですぐに撤退するということがやはりこの成功の要諦かなと思います。  そのほかは、やはりよそから来た人、一生懸命になる人、若い人、俗に言われるそういう3種類の人がうまくかみ合っているなというのがあります。今のうちのまちで一番足りないのは若い人の活力だと思います。若い人が時代を改革するだけの挑戦意欲を持って臨むということが求められるんじゃないかなと思います。よそから来た人も増えていますし、一生懸命になる人もいます。もう一つ足りないのは、やはり若さじゃないかなと思いますので、それをどういうふうにして見つけ出していくかなというのを伊達市の研修例から私が感じたような次第です。  伊達市は、さすがにうちの職員を5人、そして三日間も滞在させましたので、かなりの資料とかなりのいい悪いというのを取捨選択しながら──マスコミで報道されているほど100点満点ではないという、だけど、であるがゆえに私たちもできるんじゃないかという、そういう感触をつかんでおりますので、今後、必要があればまた別な団体を研修するなり、あるいは、業界であれば、自分の会社が発展するためであればあえてみずから研修をなさると思いますので、そういうふうに、引き続き個人的につながりを持ってまいりたいと思っております。 ◯13番(福本 千枝子議員)   登  壇  曽木発電所については、それぞれの意見を聞いて、また別途、年間の活用をするというお答えをいただいたんですけれども。それと、まちづくりについてでありますが、先ほどの伊達市の研修は、非常に効果があったと理解をいたしました。ただ、市長は、まずかったら他の施策に変えるという反省のところも出ておりますので、市長が進められるまちづくりの中でまたいろんな考えもおありかと思いますが、そこらあたりはまた皆さんの御意見等も聞きながらぜひ進めてはいただきたいと思っています。  ただ、若い人の活力を求める、ターゲットを絞るということでございましたが、雇用だけのまちづくりでいいのかというのも少し心配になってきているところです。介護職も今、職離れが非常に多うございまして、続けられるのかなという点も出てきますので、そこらあたりもぜひ配慮をしていただきたいと思います。  今回は2問目が少し長くなりますけれども、お聞きをいただきたいと思います。  11月の南日本新聞には、「旧曽木発電所遺構について具体策なし。市民の議論が不可欠」とありました。私も平成11年9月の県議会に傍聴に行きましたが、議場で池畑県議が当時の須賀知事に旧発電所の写真を公開され、保存活動を要望されました。私は地元でありますので、そのころ釣りが大好きで、主人や子供たちを連れて旧下ノ木場の集落があった場所から釣りをしておりまして、旧曽木発電所も目にしていたのですけれども、改めて写真で公開されますと、歴史を感じる偉大な財産の旧曽木発電所であると気づかされたことをきのうのことのように今思い出しているところです。それから10年たちました。池畑県議の力強い提案により約2億2,000万もの莫大な事業費が投入され、伊佐の大きな財産となりました。  もみじ祭りの前日11月22日に、大口ふれあいセンターでNPO法人バイオマスあったらし会を初め三つの団体が主催する旧曽木発電所建造100周年記念事業「記念講演&シンポジウム」が開催され、私も友達と一緒に参加しましたが、教育長も出席されておられました。旧曽木発電所建造100周年記念の歌として、曽於市のシンガーソングライターの沢環さんがつくられた「言葉の向こうにあなたがいる」という歌を大口明光学園の生徒さんたちがすばらしい歌声で披露してくれましたが、大変すばらしい曲で、ついつい口ずさんだのを覚えております。  市長もパネラーとして参加されておりましたが、そこで、このとき記念講演された、旧曽木発電所の現地調査に従事されたNPO法人文化財保存工学研究室理事長の土田充義さんや、保存修復工事に従事された清水建設の丸田洋二さんの講演の中で、この旧曽木発電所遺構を保存するにはどういう方法がいいのかと、既に登録文化財として残してある中部電力の長良川発電所の調査をし、また、水俣のチッソの資料をもとにして検討されたり、雨水期には工事ができないので、工事をしてはまた湖底に沈むための対策をしながら、埋もれたれんがをどうするかなど、大変な工事だったことが報告をされました。  なぜ保存をするのかといいますと、それはルネサンス風で形が非常に美しく、規模も大きく、窓も規則的に並んでいる、県内にはれんがづくりが少ないということと、特に明治42年のころはほとんど石づくりだったこと、また、発電所のシステムが曽木の滝から導水管が来ているなど、非常に貴重な建物であると絶賛され、この建物の建設過程を大事にすること、古いものを大事にすることの考え方もあると話されました。  その後、シンポジウムに入りましたが、それぞれの外部のパネラーの方の意見を集約しますと、これを生かして地域の財産として残していくこと、野口遵さんは天真らんまんな起業家であったが、やればできるというチャレンジ精神でこの旧曽木発電所遺構に人が育ったことが見える、ぜひ子供たちにこの場所から学ばせることも大事である、総合学習の中で自分たちの地域の歴史を知る、そして外からの人にも知ってもらうことで、湯布院でもやっている子供ボランティアガイドも大人がサポートすればできるのではなどなどの保存活用について意見が出されました。市長もお聞きになっていらっしゃるのでよくおわかりになると思いますが。  また、地元のあったらし会の出木場さんからは、「地元に新たな財産が生まれた。地元の人たちが地元の財産として育てていくことが大事で、そのためにはビオトープや遺構を知ってもらう。市民が永久サポーターでなければいけない。そして、自分たちの活動も、子供やボランティアを含め話し合いをしていきたい」などと提言をされました。  また、外部からの女性の方ですが、観光を軸とした地域振興や近代化遺産を活用した観光振興のコンサルタント、日本交通の小池利佳さんからは、「2007年の2月にこのシンポジウムで、旧曽木発電所遺構をまちおこしの核にしようというあったらし会の活動に感動した遠隔地からのファンの一人でありました」ということです。  私がこれから話すことは、その小池さんが感じられたことです。もっと魅力を伝えるためには、旧曽木発電所遺構周辺を案内するガイド、また、旧曽木発電所遺構とその周辺の曽木の滝の案内マップも必要であり、曽木の滝が「平成百景」の24位に選ばれたことは、ディズニーランドさえ27位であり、自信を持って情報発信をしていくことで地元も再認識するのではと提言されました。  また、この旧曽木発電所遺構とリンクさせる曽木の滝観光についてですが、先ほども日本交通公社の小池さんの──曽木の滝公園について、地元として今まで私が気づかなかったこと、また私も議会で提案してきたこと、さらに驚きを覚えました。  というのは、その小池さんが、「インターネットで検索したが、東京からはわからなかった。水俣駅でおりたが表示がなかった。市内に入ったが──多分山野だと思いますが──看板が小さくて見えなかった。ところが、大口南中学校のところには大きい看板があり、これは地元の人のためなのか。このような大きい看板は地元には要らない。むしろ遠方からの人のために遠い場所に立てるべきだ」と話されました。  「さて、曽木の滝に着いたら家畜のふん尿のにおいが漂っていた。公園内に大きな猿もいて、なぜ猿がとも思う。また、曽木の滝から旧曽木発電所への導水管の洞窟の入り口に古い発電所の機械も残っていたので写真を撮ろうとしたが、キノコ狩りの案内板があり、絶好の撮影のポイントなのにとがっくりした。でも、滝は迫力があり、「平成百景」の24位は地元の人はどれぐらい知っているのかと思った。おなかもすき、寒くなったので食事をしたいと思い、地元の人に、「この辺の食べ物は何が有名ですか」と聞きますと、「伊佐米と黒豚ですよ」と言われた。食べさせるところがない。やっと名物料理にそば汁とあり、地元でとれた食材と書いてあったので、少しはほっとした。そして、私は甘いものが好きで、何かお土産に買って帰ろうとしたが、地元のお土産のお菓子が売られていない。観光地は特に年齢層の高い女性が来るのに。また、情報発信のため他の地域はパンフレットやマップが至るところに置いてあるが、これも余りない。電車利用からの2次交通が不便である」などなど、多くの問題提起をされました。  こんなにも多くの問題があったとは、今まで気がつきませんでした。少しは私も今まで議会に提案していましたが、それが当たり前ぐらいにしか思っていなくて、話されたことを聞いていて、曽木の滝公園について何だか恥ずかしい思いをしました。市長も少し感じられたのではないかと思いますが、私はこのことをきょうは同僚議員や市の幹部に伝えたくて、あえて一般質問に加えました。  曽木の滝公園の観光については、「曽木の滝観光協会と話し合いをして検討します」と、今までの市長のいつもの答弁でした。私は今回のシンポジウムで、外部から見た曽木の滝観光のあり方を検証し、地元の人だけによる検討委員会ではなく、広く多くの方々の意見を聞く必要があるのではと思います。このような外部からの提言や地元の提言をどのように受けとめ、市長の考える旧曽木発電所遺構の活用がどうしたら実現できるのか、また、曽木の滝をどういう公園にするべきかお伺いいたします。  曽木の滝から曽木大橋を見て、遊歩道を通り、ビオトープ、そして旧曽木発電所遺構をつなぐ、このような大きなスケールの観光地を今のままでは宝の持ち腐れであります。先人の方々が残してくださった偉大な財産を守り、多くの方々に見ていただくこと、野口遵さんがこの地に発電所をつくられた歴史を再確認し、語り継いでいくことも伊佐市民の使命ではないかと思います。市長、県内、市外を問わずに、ぜひ曽木の滝公園並びに旧曽木発電所遺構の活用検討委員会をつくり、検討できないのかお伺いいたします。(「じゃっど。」と呼ぶ者あり)  さて、2問目ですが、市長の理想とするまちづくりについて具体的にお伺いをしてみます。  少子高齢化が進む伊佐市にとって人口減ストップ対策は大変重要なことで、何かいい手だてはないか、きのうも多く同僚議員から提言されています。市長が進める空き家活性化事業も十数件の希望があると聞き、成果が出ていると思いますが、北海道の伊達市の成功例もあり、このことで少しでも人口減にストップがかかるのではと期待もしております。  ただ、伊達市は北海道でも雪が少なく、「北の湘南」と言われるぐらい過ごしやすい気候で、地理的にも、まちの中心部から半径4キロぐらいのところに約70%が居住し、コンパクトなまちを形成しております。病院や施設が中心部にあることから、生活しやすいまちでもあります。しかし、この伊達市もここ2、3年、人口減少が続いているとのことであります。  また、伊佐市の大きな課題として、高齢者の足の確保、交通手段です。昨日、植松議員からもありましたが、旧菱刈町は市民バスが運行されています。旧大口市は南国交通の廃止の話もありました。住民からは続けてほしいとの要望が多いですが、来年度もこのままでいくのか、あるいは伊達市のように予約制の乗り合いタクシーに変えるのか、このことについての考えをお伺いいたします。  伊達市がこのようなまちづくりができたのは、報告でも申し上げましたように、市長が就任されたときに、財政課長が予算が組めませんと言ったことから始まったようです。市の財政が厳しいのであれば、民間が民間の力でビジネスとしてするなら行政がバックアップをしよう、そこから雇用も生まれ、まちも活性化するという新たな取り組みが始まったようです。  市長が考えるまちづくりとは、私が今話をしたこういうまちづくりなのか。伊佐市は人口の割には面積も広く、山間部にお年寄りが点在して生活いたしております。伊達市とは地理的条件も違いますが、このことをどういうふうに解決し、伊達市を理想とするどのようなまちづくりを目指されるのかお伺いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  曽木の滝につきましては、私も曽木の滝遺構100周年のシンポジウムにもパネラーとして出ていたわけですが、小池さんの御指摘は東京からの御指摘なんですけど、正直、手厳しいなと思いました。会場にお見えになっている方も人数的には少なくて、議員さんも、議員さんを含めてお二人か三人かだったと思いますので、なかなか広く伝わっていないのかなということも感じていましたので、きょうこのような御質問になったのかなと。実情等を今お話しいただいたわけですが。  御指摘は御指摘のとおり、やはりできることから少しずつ改善していかなくてはいけないというふうに思います。予算がかかって、いろんな方の同意を得て、あるいは営業的なことにも配慮してやらなくてはいけないこともあろうと思いますので、できることからやっていこうというふうに思っております。  と同時に、私はマイナス面だけとは余り考えていなくて、そういう悪い点は指摘はされますけども、九州内が主なんですけども、中にはリピーター客もかなりいらっしゃると思いますが、それでもやはりこれだけの方が四季折々に来ていただいているというのはありがたいなというふうに素直に思いながらあのときは聞かさせてもらいました。  検討委員会につきましては、もちろんこれは曽木の滝観光協会が中心にならないと、そこをどういうような公園にするかというのの結果が一番直接に関係があるのがやはり曽木の滝観光協会だと思います。そして伊佐市の観光協会というのがその上部組織となってまいりますので、そのあたりをやはり中心にして、周辺の方々とか、あるいは各種関係者や、それこそ畜産のにおいがするというようなことでございますので、そういうのも含めたりしながらだと思います。  この水質浄化施設ビオトープというのができたいきさつというのも、実は暗に、農業関係者や畜産関係者に水をきれいにしてくださいよというメッセージを出すためにこれができているということも一つの側面ではございますので、同じテーブルについて曽木の滝をどうするかということは必要な検討委員会だろうと思います。いつまでにこれを立ち上げるということは今のところ明言できませんが、必要であるということは認識いたします。  そういうときに意見を出せばいいとは思うんですけども、実は、やはりこの曽木発電所が整備されるまでと整備された後では、管理運営についてさまざまな問題点が出てくるということも考えておかなければいけないというか、ある意味では覚悟しなければいけないというか、あるいは自然のままに戻るのかというか、そういうのがこの遺産の場合はあります。  初めてこういうような発言をいたしますが、水を差すようなことは今までかなり控えていましたので私はこういう答弁はいたしませんでしたが、長良川にできております当時の建物の遺産とこの曽木発電所の決定的な違いというのは、水中にあるということでございます。今水がありませんので、今の状態が当たり前のように1年間続くという錯覚がありますが、これは半年は水中に水没するという、これが前提になっています。そうした場合に、18年のときのような大きな豪雨災害が起きますと、補強はしてもらいましたからいいんですけども、100年に一度とか、最も怖いのは、流木があそこで渦を巻いたときにどうなるかという、そういう点から、果たして未来永劫ともに今の原形をとどめることができるだろうか。水没したり日に照らされたりするのを長年繰り返しますから、れんがは当然、劣化します。  それと、もう一つは維持管理費の問題で、水没するということは、土砂が堆積することになります。その土砂を撤去するのに恐らく何千万の金が必要になるだろうと思います。それを一自治体がどうするのかという問題が今後は出てまいります。そういう総合的なことを考えながら、人知れず眠っていて、知っている人だけがひそかに見て楽しむ時代とは違って、これだけ大きくなった場合、今後のことをどうするかということを真剣に考えていなければならないというのが今スタートしたというふうに、私は立場としてはむしろそちらのほうを考えながら進めていかなければならないんじゃないかなというふうに考えております。  そのようなことはありますけども、やはりシンポジウムでも出ましたように、子供の環境教育の点から、あるいは先人を敬うすばらしい──「坂の上の雲」が今放映されておりますけども、「坂の上の雲」のとおり、あの当時の日本が上を目指して進んでいく時代をこの建築様式からほうふつとさせるわけでございますから、東大を出た人がこういう山奥の中に入ってきてあれだけののをつくって、最後は北朝鮮まで行かれたわけですので、そしてその後、奨学資金で北朝鮮の大学生が何百人と生まれているわけですので、北朝鮮との国交が樹立したら、この地は訪れていただく筆頭の地になるんじゃないかなというような期待も持っているわけであります。この検討委員会等ができましたときにも、そういう期待と、先ほど言いましたような今後懸念されることがあるということを同時に考えながら、期待点と問題点とをお出ししながらやっていかなければならないと思っております。
     交通の問題についてでございますけども、伊達市が行っています乗り合いタクシーにつきましては、むしろ伊達市は撤退の方向を考えております。結局、知らない者同士が一つのタクシーに乗ってデマンド交通的に行くのは非常に普及していないという現状報告がなされております。ですので、私どもは23年4月に再編したいと思っておりますが、22年の10月ごろまでに方針を決定する協議会の中ではそのあたりのことなども出しながら、このまちにとっての市民の皆様方の交通の便の確保というのを考えていかなくちゃいけないと思っております。その中で、北薩病院あるいは曽木の滝、そのあたりのルートをどういうふうにして組み合わせるか、今後、路線バスにおいても、南国バスさんがそのままおやりになる意向があるのかどうか、そのあたりもまだ……、今のところはおやりになるようになっていますけども、そういうことなども中に入れながら、協議会で来年半年ぐらいかけてつくり上げていく予定でございます。(「あと一つあったと思います。伊佐の地は非常に面積が広くて、山間部にお年寄りがおられるので、地理的条件を勘案してどういうまちづくりかと聞いたんですけど。」と呼ぶ者あり……13番議員)あ、それは交通。(「交通だけではなくて。」と呼ぶ者あり……13番議員)  私は今、交通のほうからだけ申し上げましたので、そういう地域も含めて市民の足の確保をどう図っていくかということで御答弁申し上げたつもりでありましたけども、全般的に見ての地理的なことで言った場合を考えるならば、伊達市の場合はコンパクトシティーというのを標榜されていて、ここで言いましたら、旧大口市街にほとんどのものを集めて、お年寄りは歩いて病院にも行けて、歩いて買い物にも行けて、いろんな手続が歩いていけるところでできるという、だから、山間部にいらっしゃる御老人の方々はやがて平場のほうに下ってきていただいて、そこに高齢者用の住宅をつくって、そこで暮らすという、そういうのが伊達市のコンパクトシティーのつくり方ですが、伊佐市の今の現状の中でそれをすぐに取り入れるのは難しいと思います。  具体的に言いますと、仮に布計なら布計の方々が30戸数ほどありますけど、皆さん、おりてきなさいますかと言うと、来られません。やはり住んでいるところでお住みになります。これはやっぱり地域性というのが、開拓を進めていった伊達市と100年、200年歴史が続いているこの伊佐の人とは人間の意識が逆だと思いますので、そこのところを考えながら、コンパクトを望む人と、やはり地域の住み続ける方と二通りを考えながらやっていかなければならないというふうに考えております。 ◯13番(福本 千枝子議員)   登  壇  今市長は、小池さんは非常に手厳しいとおっしゃいましたが、多分、意見としては厳しかったかもしれませんが、それは私たちが今目にしていなかったことということで、大変貴重な御意見ではなかったのかなと思います。そういうことが滝をつくったり、あるいは曽木発電所遺構を守ったり、あるいは子供たちの勉学の場にしたりとか、そういうことにつながる提言ではなかったのかと思います。  だから、検討委員会を曽木の滝観光協会の人たちでやるということは、やっぱり私と一緒で、いつも朝晩見ている曽木の滝ですので、なかなかいい発想も生まれないのではないかなということで、ぜひ外部からの提言ができる人を入れて、新しい伊佐市の観光の拠点にしていただきたいということでお願いしたわけでございます。そういうことです。  それと、先ほどの乗り合いタクシーの件なんですが、私もこれはだめじゃないかなと思っておりました。なぜかといいますと、以前は伊達市は乗り合いタクシーだったんですが、お隣に余り知らない人たち、異性と乗るのはどうもいかがなものかということでだんだん離れていった、ワンボックスカーに代えたけれども、やはり事業といいますか、タクシー会社としては成り立たなかったという報告をいただきましたので、これは多分難しいのではないかなというふうに思っているところでしたが、一応、市長の考える交通手段というのはどういうものかということで聞いたわけでございます。  それでは、曽木の滝の観光としてこういうふうにやっていくんだというのが今の市長の答弁ではなかなか見えないんですが、今までやってこられたことは皆さんよく御存じなので、じゃあ、人が集うために曽木の滝はどういうふうにしたらいいのかというのがまだ少し見えておりませんのでまたお聞きをしたいと思います。  3回目になりますが、私は3回目は市長に提案をしたいと思っております。  旧曽木発電所が稼働しているとき、発電所と現在の左岸の展望台の曽木側につり橋がかかっておりました。昔は今の曽木の滝の橋もありませんでしたので、生活道路としてつり橋がありました。私も子供のころ渡った記憶がありますが、歩くたびに揺れて、大変怖い思いをしたことがあります。何人かの方は渡られたのだと思っておりますが、当時、下ノ木場の子供たちは、婦人たちがそこを渡っていると、わざと揺らして楽しんでいたと聞きます。今、旧曽木発電所が注目される中で、あそこにつり橋がかかれば、渇水期には上から曽木発電所遺構が見られ、雨水期後は湖底に沈む曽木発電所を見れることで多くの観光客、集客が見込めるのではないかなと思います。市長の見解をお伺いいたします。財政的に非常に厳しんですけれども、夢を語っていただきたいと思って今しゃべっているところです。  そして今、発電所遺構が夜ライトアップをされました。私も13日の日曜日の夜、懐中電灯を片手に行きましたが、夜の発電所遺構は大変幻想的な雰囲気で、カメラのシャッターがあちらこちらで聞こえておりました。先ほど鵜木議員も言いましたが、「どちらからですか」、「鹿児島市内からです」と。カメラマニアにとっては大変魅力のある発電所のようでございます。このように、旧曽木発電所遺構が一般に公開されますと、特に一般の観光客も増え、また、カメラマニアの方々がいろんな方向からの写真を撮りに来られると思います。  ところが、実は発電所遺構の上が、ちょうど私の集落の下ノ木場の墓地になっております。そこから下りますと、ヘッドタンクの上まで通じております。余り知られておりませんが、現在、有刺鉄線が張られ、しかし、そこにはだれかその有刺鉄線をくぐった形跡があります。足元が滑りやすく、非常に危険です。旧曽木発電所遺構が伊佐市の管理となりますが、地権者は多分チッソだと思いますが、そのままで置いておくのか、改修するのか、あるいは改修をお願いされるのか、そういうお考えはないのかお伺いいたします。  また、現在の曽木の滝の橋は老朽化により壊されるということですが、新しい曽木大橋は400メートル下流にかかります。橋が完成しますと今の橋は壊されることになるでしょうが、以前、曽木の滝が「滝百選」に選ばれなかった理由は、あの橋があるからだと聞きました。でも、今回の「平成百景」の24位に選ばれたことで、関係ないのではと思います。私はあの橋も大事に使い、車が通るのではなくて、滝を上から見れる歩道橋として残せないものかと思います。市長の見解をお伺いいたします。  さて、以前から何回も提案しておりますが、曽木の滝の観光地づくりはリピーターを増やすことだといつも考えます。花で言いますと、春は桜、秋のもみじしかありません。先ほどの小池さんも、観光地は特に中年層の女性が多いと話されましたが、いつも言っていますが、女性客は花に誘われます。リピーターを増やすことは、四季折々の花も一つの手だてだと思います。  先ほど左近充議員の答弁の中で、市長はあそこに芝を植え、花を植えられることを話されましたので、あ、よかったなと思ったんですね。私も6月議会で、さきの9月議会でも古城議員が質問をされ、市長の答弁では、公園内にみだりに花を植えることはよくない、自然のままがいいと言われたことを記憶しております。私も今回、再度、花の植栽をお願いするつもりで原稿も書いておりましたが、私は以前の質問のときに、植えつけは下ノ木場の婦人部でもやりますよと言った覚えがあります。きょう、市長はボランティア団体を見つけていると言われましたが、公募方法はどうなっていますか。私は花については何回も質問しているわけですから、花壇環境整備事業をやることになったとか、情報でもいただければよかったと思います。  私たちの一般質問を市長はどのようにとらえていらっしゃるのか。ただ聞き流していらっしゃるのかと思っています。私たち議員は住民の声を議会に提案し、それをまちづくりに生かしてもらおうとしているわけですから──昨日のインフルエンザの補助についても同様です。例えば、一般質問であったけれども、補助が出るようになりましたよとか、担当課長でも結構ですが、花の植栽についても、こういうことがありますよと言っていただければ大変ありがたいと思います。でも、市長がその必要がないとおっしゃれば仕方がありませんが、やはり行政と議会が一体となって進めるものと思っております。このことについて、市長の考えをお伺いをいたします。(「同感。」と呼ぶ者あり)  最近の南日本新聞の「ひろば」では、よく伊佐市のことが掲載されています。市長も読まれたと思いますが、「阿久根市の青年がバスセンターで名物コイ料理」とあったが、それを食べさす店がなかった。コイ料理で活性化との提案がありました。このことも、地元の人は気づいていないことです。改めてありがたい提案だと思うことでした。また、羽月小学校の5年生がもみじ祭りを見て、「曽木の滝は伊佐市の大切な宝物です。私はいつまでもこの宝物を大切に守っていきたいです。そして、滝やもみじのすばらしさをいろんな人に知ってほしいです」とありました。未来ある子供たちさえこの曽木の滝を宝物と思うのですから、ぜひ伊佐市の宝として、旧曽木発電所遺構の活用と曽木の滝公園の観光づくりに頑張って取り組んでいただきたいと思います。  次に、市民が安心して生活できるまちづくりとは何が優先されるのか。市長の公約は、福祉に優しいまちづくりです。特に障害を持つ子供たちの施策については他の自治体の群を抜くほど力を注いでおられ、私たちも誇れるものの一つであります。来年度は子ども発達支援センターが新設されますが、このことで伊佐市に定住される方もあるのではと思います。このことで本市に今どれぐらいの問い合わせが来ていますか。  市長の先日からのまちづくりの答弁では、医療、介護、福祉、子育てが何回も出てきております。何をどうして介護、医療、福祉の雇用につなげるのか。先ほどマンパワーをつくるとおっしゃいましたが、伊佐市の基幹産業は農業であると私は思っています。農業の問題はどうするのか。例えば、子ども発達支援センターの新設によって、この伊佐の地で療育をさせたいので伊佐に住みたいと。そのためには、市が定住促進として住む家を提供するなどなどの準備ができているのか。また、インターネット等によるPRの準備ができているのか。今1年かかって政策をしているとおっしゃいましたが、具体的な施策が見えません。伊達市のようなまちづくりでも構いませんが、市長のはっきりとしたビジョン、伊佐市のまちづくり構想をお聞きしたいと思います。  医療、福祉が進みますと国保税や介護保険料も確かに上がってくるとは思いますが、最後に、これらのことを踏まえて、それぞれ、市長の伊佐市のまちづくり構想を聞いて質問を終わりたいと思います。 ◯地域振興課長(瀬下 博司君)  市長に補足して説明いたします。  まず、花壇の件から説明させていただきます。  この花壇につきましては県の事業でございまして、県がホームページで直接団体のほうにボランティアを募集するということになりますので、私どもはそのお手伝いをするという形になりまして、ただいま忠元公園と曽木の滝をば一応エントリーをしてございます。それで、その後、今度は、その補助事業を取り入れてくださいということで県の振興局のほうにお願いをしている段階でございます。それで、今からボランティア団体をお願いして、植えつけだけじゃなくて管理も2年間していただくことになりますので、そこまですべて完結していただける方と県とが委託契約を結んで行っていただくということになりますので、そのようなことのできる団体をお願いしたいということで思っておりますので、その準備ができましたら皆さん方にお知らせをしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◯市長(隈元 新君)   登  壇  つり橋につきましては、平成12年の10月に基本計画がつくられておりますが、そのときにはつり橋の計画というのは出ております。今後も、つり橋というのは構想としては残しておくほうがいいのではないかなと思います。ただ、これをどういうふうにして市が積極的につくっていくかというのはまだ全く白紙の状態でありますので、構想としては平成12年の従来ののを引き継ぎながら残しておくほうがいいのではないかなというふうに思います。  それと……、(「今の橋を歩道橋として使えないかということ。」と呼ぶ者あり……13番議員)その前に、ヘッドタンクの後ろの件につきましては、これは危険がございますので、所有者がチッソであればチッソに、あるいは、そうでなければ立入禁止にするなり、また何らかの方法をとらなくちゃいけないと思いますので、早速、現地の危険度を調べてみたいと思います。  橋につきましては、歩道橋として残すという点も考えられますが、これを取り壊す時期が来た場合に、全額市が取り壊すということになりますので、後年度の負担の問題と、それよりももっと大事なのは、曽木の滝にいらっしゃる方々があの橋のことをどうお考えになっているかということだと思います。正確なアンケート調査はしておりませんのでわかりませんが、お店の方に聞く範囲においては、橋はないほうがいいよねという意見が多いということで、曽木の滝観光協会の方々としては、橋はないということでお考えになっていると思います。  私もあの橋があったほうが絵をかいたりするのにいいのじゃないかな、ポイントになるんじゃないかなというふうなことを個人的には思っていまして、それを絵をかく方にお聞きしたんですけども、どうしても残しておかなくちゃいけないねという意見は余り聞かなかったのが、本当のところ、僕は意外だったんです。これは個人的に非常に評価の分かれるところだと思います。  やはり観光地というのは、だれが喜ぶかということがポイントになるんじゃないかなと思います。もちろん観光客の方がお喜びになるというのは大事なことですし、子供さん方に曽木の滝を誇りに思っていただいて、そういう投書をしていただくことも大事なことでありますが、長い目で見ました場合、人が喜んで来ていただけるからそこであるなりわいが成り立って、観光業というのが成り立っているということですので、やっぱり観光業というのをなりわいにされる方々の御意見というのをある程度お聞きしながら進めるのがいいのではないかなというふうに考えております。そういうこと等で、今のところは取り壊すまでにまだ少し時間がありますけども、私もまた御意見を聞いてみたいと思いますが、今まで私が聞いた範囲では、比率的には、橋がないほうがいいとおっしゃる方のほうが多いように感じております。  まちづくりにつきましては、伊達市を手本にはしているわけですけども、先ほども申し上げましたけども、一たん取り組んでも、先ほどのデマンド交通の相乗りタクシーの例のように、これは合わないなと思ったらすぐに変えていくとか、それと、観光の場合はだれが喜ぶかというようなキーワードでお話ししましたけど、やはり行政が行う仕事というのも、だれが喜ぶか。もちろん市民あるいはその対象になっている方が喜ぶ。この場合、得をするという意味じゃなくて、喜ぶという表現が私は一番わかりやすいのじゃないかなと思いますので。  この医療、介護、子育てを大きな福祉というくくりの中で行っていく場合に、そこでどなたが喜んでいただけるかということを考えるならば、市民を含めてその対象になる方と同時に、民間がビジネスとするならば、成り立っていくかという。もちろんそれは一定の補助というのも場合によっては必要だと思うんですけども、やはり民間がビジネスとして参入して成り立つことによって、行政が行う施策について対象になる方がお喜びになるという、それが僕は基本だと思いますので。  今回の子ども発達支援センターにしましても、いきなりこれを定住促進と結びつけて、これで何名かの人が増えるという、そのことはまだイメージしておりません。今まで五十数名お預かりさせていただいていますので、お話を聞いているだけで80名ぐらいの方がいらっしゃるだろうというような状況がありますので、まず、そういう方々に御利用していただいて喜んでいただくという、そのことでまずこの場合はいいのじゃないかなと私は思います。そして、そこからまた次の展開が開けて、ビジネスとして成り立つような活動をなさっている、あるいはなさる方が出てくることを期待しながら福祉行政を進めていくということになるんじゃないかなというふうに思っております。 ◯13番(福本 千枝子議員)   登  壇  時間が来ましたけれども、今、瀬下課長の答弁の中で、探しているとおっしゃったので、私は、みんなそれぞれ思っているので、そういう情報がありましたら、ぜひいち早く教えてくださいということで質問したわけでございます。  以上です。(「問い合わせは。」と呼ぶ者あり)  それと、何か答弁漏れがあるそうですが、例えば、子ども発達支援センターに対しての問い合わせがたくさん来ていますかということを今聞いたと思いますが。(「80人ぐらい、今あります。入所者の50名を含めてです。」と呼ぶ者あり……市長)いえ、問い合わせですよ、市街から。 ◯福祉事務所長(中馬 節郎君)  子ども発達支援センターは県下でも大変優秀であるという評価をいただいております。そういう中で、このことは実際に感じてみないとなかなかわからないということで、例えば、どうしても仕事で転勤しなきゃならない、そういうときに、出ていかれた方が非常に困っているということを話されます。(「簡単に。」と呼ぶ者あり……13番議員)(「確認するだけで。」と呼ぶ者あり)済みません。伊佐市に帰ってきたいということを言いたいんですけども、どうしても仕事の関係で帰ってこれないと。ぜひとも……、(「今のところはないということで理解していいですか。」と呼ぶ者あり……13番議員)はい。 ◯議長(丸田 和時議員)  以上で、13番 福本 千枝子議員の一般質問を終わります。 ◯議長(丸田 和時議員)  以上で本日の会議は全部終了しました。  本日はこれで散会します。                △散  会△(16時02分) このサイトの全ての著作権は伊佐市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。 Copyright (c) Isa City Council, All rights reserved....