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平成31年第1回定例会(第4日目 2月27日)

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  1. 霧島市議会 2019-02-27
    平成31年第1回定例会(第4日目 2月27日)


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    平成31年第1回定例会(第4日目 2月27日)             平成31年第1回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                       平成31年2月27日(第4日目)午前9時開議 ┌──┬──┬───────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│    件                 名    │ 備  考 │ │番号│番号│                           │      │ ├──┼──┼───────────────────────────┼──────┤ │1 │  │一般質問 松枝 正浩君(160ページ)          │      │ │  │  │      ・市長の政治姿勢について         │      │ │  │  │      ・教育について              │      │ │  │  │      ・人権について              │      │ │  │  │     久保 史睦君(178ページ)          │      │ │  │  │      ・教育行政について            │      │ │  │  │      ・難病支援について            │      │ │  │  │      ・障がい者・高齢者目線の立場に立ってのまち│      │ │  │  │       づくりについて             │      │ │  │  │      ・通学路における安全対策について     │      │ │  │  │     宮田 竜二君(194ページ)          │      │
    │  │  │      ・社会保障制度の円滑な運営について(第二次│      │ │  │  │       霧島総合計画施策3-5)       │      │ │  │  │      ・活力ある地域づくりの推進について(第二次│      │ │  │  │       霧島総合計画施策5-3)       │      │ │  │  │     厚地  覺君(206ページ)          │      │ │  │  │      ・道路補修について            │      │ │  │  │      ・神話の里公園株式会社の経営について   │      │ │  │  │     愛甲 信雄君(214ページ)          │      │ │  │  │      ・中山間地域の活性化について       │      │ │  │  │      ・農業振興について            │      │ │  │  │      ・JR肥薩線の減便について        │      │ │  │  │     阿多 己清君(223ページ)          │      │ │  │  │      ・林業振興について            │      │ │  │  │      ・教育問題について            │      │ │  │  │      ・かごしま国体について          │      │ └──┴──┴───────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  山 口 仁 美 君      2番  山 田 龍 治 君     3番  松 枝 正 浩 君      4番  久 保 史 睦 君     5番  川 窪 幸 治 君      6番  宮 田 竜 二 君     7番  愛 甲 信 雄 君      8番  鈴 木 てるみ 君     9番  德 田 修 和 君     10番  平 原 志 保 君    11番  阿 多 己 清 君     12番  木野田   誠 君    13番  前 島 広 紀 君     14番  有 村 隆 志 君    16番  仮 屋 国 治 君     17番  松 元   深 君    18番  池 田 綱 雄 君     19番  厚 地   覺 君    20番  新 橋   実 君     21番  植 山 利 博 君    22番  池 田   守 君     23番  下深迫 孝 二 君    24番  蔵 原   勇 君     25番  前川原 正 人 君    26番  宮 内   博 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    な し 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長     武 田 繁 博 君   議事調査課長    冨 永 博 幸 君  議事グループ長    德 留 要 一 君   書    記    用 貝 大 星 君  書    記     原 田 美 朗 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長    中 重 真 一 君   副  市  長   山 口   剛 君  副  市  長    内   達 朗 君   総 務 部 長   新 町   貴 君  企 画 部 長    満 留   寛 君   市民環境部長    有 馬 博 明 君  保健福祉部長     山 口 昌 樹 君   農林水産部長    川 東 千 尋 君  商工観光部長     池 田 洋 一 君   建設部長兼     堀之内   毅 君                         まちづくり調整監  危機管理監      新 村   司 君   総 務 課 長   橋 口 洋 平 君  安心安全課長     石 神   修 君   財 政 課 長   小 倉 正 実 君  企画政策課長     永 山 正一郎 君   地域政策課長    西   敬一朗 君  市 民 課 長    佐 多 一 郎 君   スポーツ・文化振興課長 中 馬   聡 君  国民体育大会推進課長 有 満 孝 二 君   生活福祉課長    堀之内 幸 一 君  長寿・障害福祉課長  池 田 宏 幸 君   健康増進課長    林   康 治 君  農政畜産課長     田 島 博 文 君   林務水産課長    川 東 輝 昭 君  観 光 課 長    八 幡 洋 一 君   建設施設管理課長  仮屋園   修 君  区画整理課長     馬 渡 孝 誠 君  教  育  長    瀬戸上   護 君   教 育 部 長   中 馬 吉 和 君  教育総務課長     本 村 成 明 君   学校教育課長    河 瀬 雅 之 君  学校給食課長兼    湯之上 安 教 君   社会教育課長兼   西   潤 一 君  国分地区南部学校給食センター所長         文化財グループ長事務取扱 6.会議のてん末は次のとおりである。             「開 議  午前 9時00分」 ○議長(下深迫孝二君)  これより本日の会議を開きます。   △ 日程第1 一般質問 ○議長(下深迫孝二君)  本日の日程は,一般質問のみであります。昨日に引き続き,一般質問を続けます。3番,松枝正浩議員から3件,通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○3番(松枝正浩君)  議長の許可を頂きましたので,通告をしておりました質問3件につきましてお伺いを致します。質問に入らせていただく前に,2011年3月11日の東日本大震災から8年目を迎えることや日本各地で災害が発生をしております。一日も早い被災地の復興と被災されました皆様方の平穏な日常生活を心よりお祈り申し上げます。また,本市では,気仙沼市へ職員を派遣されております。今後とも継続していただきますように,切に願うものでございます。また,今回も一般質問の機会を得ましたこと,多くの市民の皆様に心より感謝申し上げます。心と人を大切にする霧島市の社会づくりが実現できますように,私も微力ではありますが,市民の皆様方の幸せを願い,世のため,人様のための政治に感謝,真心,一生懸命の精神でこの身をささげてまいります。これからも精いっぱい取り組んでまいりますことをお約束し,質問に入ります。1点目の市長の政治姿勢についてお尋ねを致します。中重市長は,公約6か条を掲げ,2代目市長として当選されました。公約の内容は,1,治水整備など,暮らしの安心安全環境づくり。2,高齢者の人材活用と女性・若者の起業支援。3,親子で楽しめる,全天候型こども館の設置。4,農業の積極推進と環境の整備,育成。5,未来を創る,地熱発電の積極推進。6,民間の声を活かした市民ネットワーク機構の設置であります。今議会の冒頭での施政方針で推進する施策が第二次霧島市総合計画に沿って述べられました。中重市長が思い描かれ,形とした公約が選挙で示され,大きな期待と多くの市民の皆様が支持をされたものであります。示された公約が第二次霧島市総合計画を始めとする他計画によって進んでいることも感じております。若い,柔軟,慣例にとらわれない行政の経営に期待をしている一人であります。霧島市の未来のために頑張っていただきたいと思います。施政方針で施策推進が示されたわけですが,具体的で簡潔に市民の皆様に分かりやすく示す場合,見える化が有効であると考えます。そこで伺います。マニフェスト,公約の具体的な進捗数値をどのように捉えているかお示しください。平成31年度予算は,中重市長が当選をされてから御自分の裁量で予算編成をされておられます。人事と予算は市長の持っている最大の権限であります。その権限を今後とも有効に発動していただきたいと思っております。そこで伺います。マニフェスト,公約に掲げました項目で,平成31年度予算におきまして特に重点的な配分を行った事業は何であったのかお示しください。2点目の教育について伺います。本市では,第二次霧島市総合計画,霧島市ふるさと創生総合戦略,霧島市教育振興基本計画後期計画において,教育の方針について示してあります。豊かな心を育む教育の推進についても施策推進が示されているわけです。霧島市の教育のイメージ図では,目で見ることで分かりやすく見える化ができていると評価するものです。人間が生きていく上では,まずは人と人との関わりを避けて通ることはできません。心や気持ちといった人間の内面にスポットを当て,その面の充実を図ることは大変に重要であります。人間の理想郷は自分のことのように相手を思いやる心を持てること。このような豊かな心が育まれれば,争いやいじめなどの問題は解決へと向かっていくことは間違いないと信じています。霧島市民憲章にも「共生と循環の心豊かな社会を目指し」とあります。本市がこのような姿にいち早くなれることを期待しております。幼年期を始め,児童生徒からの取組は必須であるように感じています。そこで伺います。本市の豊かな心を育む,児童生徒の教育にどのような取組がなされているのかお示しください。教育には,家庭教育,学校教育,社会教育がありますが,各々の役割分担はどのようになっているのか。また,その3教育の連携をどのように行っているのか,その連携からの相乗効果をどのように捉えているのか,また相乗効果から得られる本市の今後の教育展開をどのように考えているのかお示しください。決算特別委員会において,不登校の報告がありました。全ての児童生徒の皆さんが,明るく,元気,活力に満ちた学校生活を送っていただくことが理想であります。教育現場においても,日夜努力を重ねておられることとお察しを致します。そこで伺います。不登校の実態と,その解消に向けた動きについてお示しください。学校教育の充実を図り,社会を生き抜く力を養うために,キャリア教育の授業の実施があります。市報新春号で瀬戸上教育長は,「地元企業や将来に向けた職業観を学び,自分の進路を主体的に選択できる力を養う,キャリア教育充実に努めます」と言われています。本市における社会に対応し得るキャリア教育の取組をお示しください。3点目の人権について伺います。日本国憲法の3大原則の一つが,基本的人権の尊重であります。また,第二次霧島市総合計画では,人権の尊重と男女共同参画の推進とあり,その施策のための事業が推進されていると思います。そこで伺います。本市の人権政策における施策推進についてお示しください。平成30年12月8日,本市教育委員会社会教育課主催のみんなの人権講座を夫婦で受講しました。同僚議員も受講をされていました。このときの講座が,「LGBT(性的少数者派)~ALLYの私たちにできる事~」でありました。お話を聴く中で,情報として知っていることや初めて聴く内容に衝撃と正しい情報や知識を知らなければとの思いになりました。また,最近では国会議員の非難されるべき発言もありました。人が生きていく上で本当の幸せとは何か,自分らしく,何事においても障害のない世界を創造していく,正しく中重市長が言われている声なき声を聞くこと,声を上げにくい声をどのように聞かせていただくか,カミングアウトできればよいのですが,大多数は難しい現状にあります。多様性が存在し得る世の中において,その存在価値を認め合うことこそ,人にやさしく,人を育み,一人一人が輝き,賑わう多機能都市の将来像へ一歩近付くのではないかと考えます。電通ダイバーシティ・ラボがLGBT調査2018を実施しております。LGBT層に該当する人は8.9%,11人に1人。LGBTという言葉の浸透率は約7割であったとのことでした。この調査会社のセクシャリティーマップによると,体の性,心の性,好きになる性の三つの組合せで分類をすると12の人格の存在が示されております。このような社会状況の中において,本市でも取組を行っていくことは必要であると感じています。私は,この一般質問を行うに当たり,指宿市,渋谷区役所,IRIS,世田谷区役所,新宿区役所,特定非営利活動法人aktaに伺い,取材及び資料収集をさせていただきました。アポなしにもかかわらず,対応を行っていただきました関係者の皆様ありがとうございました。心より感謝を申し上げます。心と人を大切にする霧島市の実現に向けて,一つずつできることから実践していくことが必要であると感じています。そこで伺います。本市でのLGBT(性的少数者)の取組や普及・啓発活動を,どのように行っているのかお示しください。次に,教育現場では,どのような状況であるのか伺います。教育現場において,児童生徒,保護者などからの相談に対し,どのような対応及び取組をされているのかお示しください。また,災害発生においても様々な問題が指摘をされております。本市において,大規模な災害が発生した場合の避難所運営について,LGBT(性的少数者)の対応をどのように行っていくことを想定しているのかお示しください。LGBT(性的少数者)の取組で先進的な自治体もございます。世田谷区においては,世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例の制定や,渋谷区では,要項にて,渋谷区パートナーシップ証明を制度化しました。そのほかにも取組を行っている自治体や制度を検討している自治体もあります。そこで伺います。本市において,パートナーシップ証明や多様性に関する条例制定について,現段階での本市の見解をお示しください。執行部の明快かつ積極的な答弁をお願いし,答弁の内容によりましては再質問を議長へお願いをしまして,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  松枝議員から3問の御質問がありました。1問目は私が,2問目及び3問目の3点目は教育委員が,その他は関係部長等がそれぞれ答弁します。1問目の市長の政治姿勢についての1点目と2点目は関連がありますので,一括してお答えします。私が一昨年11月に霧島市長に就任しましてから,早いもので1年3か月が経過しようとしています。この間,選挙で掲げた6項目の公約に関する取組はもとより,新燃岳の噴火や台風などの自然災害への緊急的な対応,また,これまで実現できていなかった市民生活の利便性向上につながる施策など,市政全般にわたる様々な課題に対し,積極的かつ柔軟に取り組んでまいりました。これまでの取組の主なものとしまして,公約に関する施策では,本年度中の策定に向けて現在取りまとめ作業を進めております霧島市雨水管理総合計画を始め,全天候型こども館の整備手法等を検討するための検討委員会の設置,農業の担い手支援のための本市独自の新たな支援策の創設のほか,市民目線による身近な地域課題解決の取組を支援するKIRISHIMAみらい会議などに取り組んでまいりました。また,これまで実現できていなかった市民生活の利便性向上につながる施策として,中山間地域等における情報格差解消に向けた光ファイバー網の整備や児童生徒の安全・安心な教育環境の充実を図るための全小中学校の普通教室等への空調設備設置について,市長就任後いち早く検討を開始し,既に事業に着手したところです。平成31年度当初予算につきましても,総合治水対策を始め,本市独自の新規事業を含む農業振興施策など,公約に関連する所要の経費のほか,子育て環境の充実や交通渋滞対策など市政全般にわたり,喫緊の課題に的確に対処するとともに,幅広い世代に対して切れ目のない施策を展開するための経費を盛り込んだものとしています。今後も引き続き,市民の皆様の声に耳を傾けながら,住民ニーズを的確に捉えた各種施策の積極的な推進と持続可能な財政運営の両立を図るため,行財政資源の効果的・効率的な配分に努めてまいります。 ○教育長(瀬戸上護君)  2問目の教育についての1点目と2点目は関連がありますので,一括してお答えします。教育委員会では,霧島市教育振興基本計画において,学校教育の充実を重点施策の一つに掲げ,正義感・倫理観及び人権を大切にする思いやりの心など,豊かな人間性を持つ児童生徒の育成を目指し,心の教育を重視した学校教育を展開しています。家庭教育は,全ての教育の出発点であり,家族の触れ合いを通して基本的生活習慣や豊かな情操,他人に対する思いやりや社会的マナーなどを身に付けていく上で重要な役割を果たしていけるよう,家庭教育学級や各種研修等により家庭の教育力の向上を図っています。社会教育では,地域において家庭や学校を支える環境づくりに取り組むとともに,ふるさと霧島の自然や歴史に親しむ体験活動を通して生命や自然を大切にする心を育み,心身ともに健全な児童生徒の育成を図っています。今後とも,学校,家庭,地域がそれぞれなすべきことを認識し,相互に連携して,社会全体で子供を育てる機運を醸成しながら,各種施策を展開してまいります。次に,3点目にお答えします。欠席日数が年間30日以上の不登校児童生徒数は,平成27年度155人,平成28年度149人,平成29年度173人となっており,増加傾向にあります。一たび不登校になると,時間がたつほど学習や人間関係に対する不安が増し,解消が難しくなることから,教育委員会としましては,「1日欠席したら電話,2日欠席したら家庭訪問,3日欠席したら複数職員での家庭訪問」をスローガンに,新たな不登校を増やさないための取組を行っています。不登校の原因には,人間関係,学業や進路に係る不安など学校生活に関するもの,生活の変化や家庭内の不和などの家庭に関するもの,遊びや非行,無気力,情緒の混乱など本人に係るものなどがあり,多くの場合,複数の原因が絡み合い,状態も様々です。そのため,担任等に加え,かけはしサポーターやスクールソーシャルワーカーなどが連携して,それぞれの原因や状態に即した対応を行っています。さらに,弁護士,福祉関係者,スクールカウンセラースクールソーシャルワーカー,PTA代表など,様々な立場の方を委員とする学校・児童生徒総合支援委員会において,不登校が長期化している子供や困り感を持つ家庭への対応について,それぞれの専門的な立場から助言をもらいながら,不登校の解消に向けた具体的な対策について協議し,関係機関と連携した支援の充実に努めています。次に,4点目にお答えします。キャリア教育は,将来,子供たちが社会との関わりの中で自分の役割を果たしながら,社会人・職業人として自立していく基盤となる能力や態度を育むことを狙いとして,生涯を通じて育むべきものとされています。本市において,小学校では,地元の職場見学や田植,茶摘みなど,地元の特色を生かした勤労体験などを通して,働くことのイメージを持たせ,中学校では,職場体験学習や働く先輩の講話などを通して,仕事の意義や自分の特性を踏まえ,将来の職業について考えさせるなど,各学校で発達段階に応じた体験的な取組を行っています。教育委員会としましては,子供が夢を持ち,志を立て,主体的に未来を切り開こうとする態度を身に付けることを目指し,霧島しごと維新事業を実施するなど,キャリア教育に関する施策の充実に努め,各学校のキャリア教育を更に深めてまいります。 ○市民環境部長(有馬博明君)  3問目の人権についての1点目にお答えします。人権は難しいものではなく,誰もが心で理解し,感じることのできるものです。しかしながら,現実の社会においては,保護者からの虐待によって子供の命が奪われたり,パートナーからの暴力によって心や身体に深い傷を受けることがあり,また高齢だから,障害だから,同和地区出身者だから,外国人だからということで差別を受けることもあります。このようなことを踏まえ,本市では,平成20年3月に,霧島市人権教育・啓発基本計画を策定し,学校,地域,企業などあらゆる場所で,研修やイベントの実施を通じて人権問題の啓発に努めています。また,人権相談に関しては,法務局と連携して,本庁や各総合支所ごとに特設の人権相談所を年間に計44回開設し,法務局においては,常設の人権相談所を設け,家庭や職場,子育て,介護などに関する悩みや心配事の相談を無料で行っています。次に,2点目にお答えします。LGBTは,レズビアン,ゲイ,バイセクシャル,トランスジェンダーの頭文字をつなげたものであり,性的少数者の一部を表しています。LGBTの方々は,自らの個性を周囲に理解してもらえず,差別や偏見を受けやすいことから,様々な悩みや孤独感を抱えたまま生活されることが多いと言われています。LGBTに関する公的な統計はありませんが,本年1月に公表された20歳から59歳までの個人を対象とした民間の調査によると,LGBT層に該当する人は全体の8.9%,およそ11人に1人という結果となっており,また,LGBTという用語の浸透率は68.5%,およそ3人に2人が知っているとの結果になっています。本市においては,本年2月に発行した広報きりしまの特集記事で「きっと,幸せになろう」と題し,様々な人権問題の中からLGBTを大きく取り上げ,啓発に取り組んだところです。今後は,LGBTを始め,性的少数者に関する更なる理解の促進に向け,市職員の研修はもとより,霧島市じんけんフェスタ等においてもメインテーマに取り上げるなど,市民に対する啓発活動に取り組んでまいります。次に,5点目にお答えします。我が国では,渋谷区が最初に同性カップルに対してパートナーシップ証明書を交付しており,同区は条例を制定し,平成27年10月からこの制度を開始しています。現在では10を超える自治体で,独自に条例や要綱を制定し,パートナーシップ証明書を交付しており,九州では福岡市及び那覇市が実施しています。なお,本年1月29日には千葉市が,その対象をLGBTだけでなく事実婚のカップルにまで拡大したパートナーシップ制度を開始しています。一方,本年2月14日には13組のカップルが,国が同性婚を認めないのは,憲法が保障する婚姻の自由を侵害しており,法の下の平等にも反しているとして,国に損害賠償を求め,裁判所に提訴したとの報道もありました。パートナーシップ証明書の発行やこれらに関する条例の制定については,前述した裁判の結果及び他自治体の動向を注視しながら,調査研究してまいります。 ○教育長(瀬戸上護君)  次に,3点目にお答えします。今年度,本市の小中学校に在籍する児童生徒及び保護者からの性的少数者,いわゆるLGBTに関する相談は今のところございません。しかしながら,過去には相談を受け,女子生徒にスラックス着用を認めたり,職員用トイレの使用を認めたりする配慮を行うとともに,全校でLGBTの理解を深めるなどの対応を行った事例があります。教育委員会としましては,LGBTに限らず,困り感のある児童生徒等からの様々な相談に対して,丁寧に寄り添いながら,個別に対応する必要があると考えており,各学校において,柔軟な対応ができるようサポートしてまいります。 ○危機管理監(新村 司君)  次に,4点目にお答えします。避難所では,LGBTを始め,妊婦,乳幼児及び障がい者などの要配慮者も生活するため,全ての避難者が生活しやすいよう,誰もが何でも相談しやすい環境づくりが必要であると考えています。LGBTの対応につきましては,専門的な情報を収集しながら,今後,検討してまいります。 ○3番(松枝正浩君)  それぞれ御答弁を頂きました。それでは,再質問に入ります。1点目の市長の政治姿勢について伺います。今,答弁を頂きましたが,まずお聴きしたいのが,六つの公約を第二次霧島市総合計画に基づいた形で,今後とも全て推進をしていくという考えをお持ちなのかどうかお示しください。 ○市長(中重真一君)  私が掲げた大きな公約六つがございますが,先ほど,答弁の中でも治水整備などの安心・安全な環境づくり,これは,先日たくさん御質問いただいた太陽光発電に対する反対表明にもつながると思いますが,これもしっかりと続けていきたいと思っておりますし,高齢者の人材活用と女性・若者の起業支援,現在,新規事業等を取り入れながら取り組んでいるところでございます。また,こども館の設置,これに関しましては,一番ここが重要なところでもあるのかなと。一番見えやすい部分でもあるのかなと思っておりますので,しっかりと今後建設に向けて,建設というか整備に向けて進めていきたいと思っておりますし,農業の積極支援,環境整備についても現在できる範囲の中では,霧島市として取り組める新規事業等をしっかり進められているのかなというふうに考えております。また,地熱発電に関しましては,事業主体が霧島市ではございませんので,民間事業者等に対する支援ということになってきますが,これまで計画を持っておられたところが関係機関との協議の中で断念をされた話,また現在水面下で進んでいる話等ございます。市としてできることをしていきたいと思っております。民間の声を生かした市民ネットワーク機構の設置,これは,先ほど議員からも御指摘がありましたように,大多数の声なき声をいかに拾うかという中で,こういったものが必要なのではないかということで,現在,KIRISHIMAみらい会議とか,そういったものをやっているわけでございますが,大多数の声なき声をどのように市政に反映するかという点では,またいろいろな方策もあるのかなと思っておりますので,一番の目的,大多数の声なき声を反映させるために何ができるかということについては,もう少し掘り下げながら検討していきたいと考えております。 ○3番(松枝正浩君)  今,丁寧に1項目ずつ御説明を頂きました。市長に就任をされてから1年が過ぎたわけですけれども,公約を掲げて,そして実務をされる中で,差とか差異と言われることを感じておられるものもあるのではなかろうかと思うんですけれども,項目の中の表題は別として,その内容の修正とか,そういったものの公約の項目があれば,ちょっとお示ししていただけないでしょうか。 ○市長(中重真一君)  やはり,先ほど申し上げた市民ネットワーク機構の設置。ここに関してが大多数の声なき声を反映するといった中で,一番いい方策は何なのかと。一つ思ったことが,私,普段の生活の中でなかなか家族との時間取れないんですが,それでもその合間に子供と公園に行ったり,その後,買物に行ったりする中で,いろんな市民の方々から声を掛けていただいて,本当に生の市民の方の声をお聴きする機会がございます。そういった中で,こういったことをやらなければいけないというような,そういったヒントを頂くこともございますので,大多数の声なき声を拾えるにはどういったことが必要なのかというところは,もう少し掘り下げて考えて検討していければと思っております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,先ほど1年目の成果の中,進捗について事業の羅列があったわけですけれども,なかなか市民の方というのはそれを聞いても,確かにこういうことをされているというのはあると思うんですけれども,私が先ほど登壇した中で申し上げましたように,公約の部分ですね,どのくらいのパーセンテージで進んでいるのかというところを数字的なところの見える化でしていくというのは非常に有効的な方法ではないかなと思うんです。市民の皆様にお示しをするときになかなか難しい所もあるかもしれないですけれども,直感的なイメージでも結構なんですけれども,どのくらい進んでいるというふうにお考えなのか,お示しできればお示ししていただけないでしょうか。 ○市長(中重真一君)  この数値化に関しましては,どこの期間で見るかというところで大分評価が変わってくると思います。治水整備など,暮らしの安心安全環境づくり,これの100点というのは,全ての災害において,全て対応できる環境づくりというのは,100点というのはないわけですよね。地震であったり,いろいろ。それをこの1年3か月でやろうとしたら,これまでやってきた事業を全て打ち切って,中止して,それだけに特化しないといけないと。やはり市民の皆様の生活の利便性向上を考えたときに,これまでやってきたことで必要なことはしっかりと継続しながら,その中でやらなければいけないことを,また更にやっていくと。そのときに中重カラーが出てこないといけないというような御指摘もあっての議員の御質問だと思いますが,中重がこれをやったというよりも,自然とこういうふうに霧島市は変わってきたよねというふうに,私は余り表に出なくてもいいんです。やはり一番大事なのは,生活が暮らしやすくなったよねというように思っていただけるように,そういったことをやっていくのが市役所の仕事だと,市長としての仕事だというふうに考えておりますので,ぜひ,そういったところの観点からも見ていただきたいというふうに思います。なかなか数値として出すのは難しいところがあると思います。 ○3番(松枝正浩君)  確かに言われるように,数字的な難しいところもあるかもしれないんですけれども,あえて具体的な数値にも今後取り組むような形に,市民の皆様があっての私たちでありますので,そういうところを見ていただきながら,どういう形で進んでいるかというところを,先ほどもありましたように,市民の皆様に身近な市政を感じていただきながら,市民の皆様の信頼を得ながら,霧島市発展のために,これからも市政運営及び経営に当たっていただきたいというふうに思っています。予算の部分については,植山議員のほうから質問がございましたので,その点についてはお聴きは致しませんので,この一つ目の市長の政治姿勢については終わらせていただきます。続きまして,2点目の教育についての豊かな心を育む教育について伺いたいと思います。豊かな心を育む教育の推進では,様々な事業が展開をされているということが分かりました。まず,ちょっと具体的になるんですが,霧島市教育振興基本計画後期計画は,平成27年度から平成31年度が対象となっておりますけれども,2020年以降はどのようなお考えを持っているのかお示しをください。 ○教育部長(中馬吉和君)  次期の教育振興基本計画の策定に当たりましては,まずは,この10年間の様々な取組の成果を検証したり,そして,現在ありますこの計画の策定時に,市民の意識調査等も行っておりますので,次期のその計画につきましてもやはり市民の方々の意識調査も行いながら,基本的な部分につきましては検証しながら,本市の実情に合ったものを作成していきたいというふうに考えております。そして,また更に10年後を見据えたこの霧島の教育の姿というのは,市長が定めます教育の振興に関する施策の大綱にもなっておりますので,市長の教育行政に関する基本的なスタンスも反映させながら,策定してまいりたいというふうに考えております。
    ○3番(松枝正浩君)  それでは,霧島市教育振興基本計画後期計画の50ページなんですけれども,心の教育の日と,命の教育の日というのが記載されておりますけれども,これの具体的な取組についてお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  教育委員会では,学校における道徳教育の充実を図りながら,児童生徒の公徳心,規範意識を高め,自他の尊厳,生命尊重を学ぶ機会として,心の教育の日を設定するよう各学校に求めております。また,命の教育の日については,心の教育の中で,特に命の大切さについて考える日としまして,毎月設定し,命について考える取組をするよう定めており,年度末にどのような取組を行ったか,学校に報告を求めているところです。心の教育の日の主な取組と致しましては,全校一斉の道徳授業を実施した学校や,社会教育課の事業であります子ども人権セミナーin中学校を利用した学校がございます。これは,3年間で全市内中学校が利用するような取決めとして行っているところでございます。また,命の教育の日の取組と致しましては,生徒会が中心となり,いじめ撲滅宣言を全員で唱和したり,水難事故から身を守る着衣水泳をしたり,あるいは不審者,交通事故から身を守る集団下校訓練を行ったりした学校がございました。 ○3番(松枝正浩君)  今,同計画の50ページでしたけれども,51ページでは2項目の成果が設定をされていると思います。この項目に設定した根拠及び成果指標の測定方法についてお示しをください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  豊かな心を育む教育の推進の成果指標としまして,1点目,規範意識や思いやりの心を持っている児童生徒の割合。2点目,挨拶ができている児童生徒の割合。この2項目を設定しております。この2項目を設定しましたのは,教育委員会が,これらを人間育成の基盤と捉え,重点的に取り組んでいることに加え,挨拶などは取組の状況を可視化したり,振り返りしたりしやすいためでございます。この成果指標につきましては,各学校が学校評価あるいは児童生徒へのアンケート等に位置付け,定期的に調査し,「できた」と答えた子供の割合を算出しております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,まだ今年度終わっておりませんけれども,この二つの項目の今年度の成果をどのように捉えているか,もしお分かりであればお示しをください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  平成30年度の結果はまだ出ておりませんので,直近の結果としまして,平成29年度のものを基とに御説明いたします。規範意識のほうは,平成25年度当初82.1%だったものが,83.9%と微増しております。しかし,平成31年度目標86%にはまだまだ届きません。一方,挨拶についての結果は,平成25年度当初84.5%であったものが86.7%と,2ポイント以上伸びておりますが,これらも平成31年度目標94%には大きく届かない状況でございます。私個人としましては,霧島の子供たちは,しっかり挨拶のできる子供たちが多いと感じているところではございますが,訪問先の学校によってもその状況は異なりますので,学校個別の働きかけも行ってまいりたいと思います。 ○3番(松枝正浩君)  今,言われましたように,この挨拶の部分については,私も挨拶は児童生徒さん方すごくいいというふうに感じております。この教育の部分が行き届いていると。やはり先生たちの関わりというところがすごく感じられるところがございます。それでは,成果指標の部分なんですけれども,今,二つの項目をいろいろ検討しながらされているということではあるんですけれども,児童生徒の心の内面の充実度をストレートに聴くということも一つあるのではないかと私は思っております。個々人の価値観は違いますが,心が満たされているなど,別途指標を掲げることができないかということも感じるところでございます。この児童生徒さん方が,夢が思い描ける状況にあるということも一つあるのではないかと思っております。このような観点から,指標の検討を今後行っていくということは可能かどうかということをお示しいただきたいと思います。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  この指標につきましては,平成31年度までは経年変化を基に振り返りを行うために,この項目で進めてまいりたいと思いますが,それ以降につきましては,新しい振興基本計画が始まりますので,それに向けて適切な指標となるよう検討してまいりたいと思います。 ○3番(松枝正浩君)  豊かな心を育む場合に,授業等を今されているわけですけれども,授業によらない方法もあると思いますが,何であると思われますか。 ○社会教育課長兼文化財グループ長事務取扱(西 潤一君)  授業によらない方法ということでございますので,学校外活動での取組についてお答えを致します。先ほど,教育長の答弁にもありましたとおり,社会教育分野では,ふるさと霧島の自然や歴史に親しむ体験活動を通して,新たな発見や達成感に感動を覚えることにより,豊かな心を育むものと考えております。そこで,具体的な授業としまして,夏休み期間中に実施する「いざ行け!きりしま探検隊」を通して,6泊7日の合宿活動の中で霧島の山・川・海をステージとして,大自然と触れ合いながら,参加した児童生徒は,日の出を見て自然に対する畏敬の念を持ち,海から取れる魚で食の有り難さに気付かされるなど,体験活動を通して,豊かな心を育んでいる子供が見受けられます。 ○3番(松枝正浩君)  今,事業等をお話しいただいたんですけれども,私自身は言葉の声掛けとか,触れ合いというところがあるのではないかというふうに思っております。まずは,自分の心にゆとりを持ちながら,心が豊かであることが大切であるというふうに感じております。授業の合間や朝夕の挨拶など,ちょっとしたところでエッセンスを入れることで,素直な心が動くような気がしております。私は大学の講義の中で,教授よりこのような言葉を教えていただきました。教えることは,希望を語ることであり,学ぶことは誠実さを学ぶことであるということで,非常に今でも胸に残っているところでありますけれども,思いを共有し,先ほども述べましたが,自分のことのように相手を思いやることができれば,そのことの動きから実践につながっていって,心と心の触れ合う波及効果が広がっていくというふうに考えております。この点,いかがでしょうか。 ○社会教育課長兼文化財グループ長事務取扱(西 潤一君)  幾つかの実施事例を例にとりまして,お答えを致します。先ほど御紹介いたしました夏休み期間中に実施した「いざ行け!きりしま探検隊」や今年度新規事業として冬休みの期間中に実施した立志塾におきましては,異年齢による合宿形態の事業でございます。研修期間中は,集団生活の中で寝食を共にしなければならず,全体行動を円滑にするためには,参加者はおのずと自制心と自立心が芽生え,参加者同士がお互いのことを思いやり,協力して食事の準備や各プログラムをこなしておりました。社会教育分野における体験活動プログラムは,それらの教育的効果を意として熱い思いを持って構成いたしております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,家庭教育,学校教育,社会教育についてお伺いを致します。これは非常に,家庭教育,学校教育,社会教育の連携というのは重要であります。各家庭環境の状況は多種多様であるように感じております。家庭教育を更に充実するための方策を,どのようにお考えかお示しをください。 ○社会教育課長兼文化財グループ長事務取扱(西 潤一君)  教育委員会におきましては,各課の連携を念頭に,各種事業の企画,立案,実施を行っております。具体的には,学校教育課が所管の霧島しごと維新事業と社会教育課所管の立志塾は大変深い関係があり,霧島市内の児童生徒の切れ目のないキャリア教育の実現を連携のテーマに,プログラムの立案や各事業との連携を深めることにより,教育効果を高めるよう計画されているものでございます。また,家庭教育へのアプローチも学校教育,社会教育,両側面からの取組を一体化させ,例えばスマホの取扱いに関する啓発チラシなどを合同で作成し,市,PTA連絡協議会と連携し取り組んだ事例もございます。このような取組を通して,子供たちに対して,学校教育,社会教育の垣根を超えたアプローチができていることが要因ではないかと考えているところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  児童生徒を含む子供たちは,地域,本市の宝でございます。このことからも家庭,学校,社会教育の個々の充実と更なる強化を図りながら,児童生徒の育成に努めていただきたいというふうに思います。次に,不登校について伺います。不登校の要因を挙げていただきましたけれども,この不登校の要因で最も多いものというのは,何であったのかお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  先ほど,教育長答弁で,大きく分けますと,学校生活に関するもの,家庭生活に関するもの,本人に係るものと,そういった形で説明させていただきましたが,学校生活に関するものは35件,家庭生活に関するものが33件,本人によるものが134件となっておりました。最多は無気力の50件,次に情緒的な混乱が47件でございました。 ○3番(松枝正浩君)  先ほど,答弁の中にありましたスクールソーシャルワーカーとは,どのような方であるのか。いろいろ質問も出ておりますけれども,何らかの資格取得者であるのかどうかということをお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  スクールソーシャルワーカーは,様々な課題,あるいは心の問題に学校と家庭の間に入りながら,その調整をする役割を,相談機能も有しております。そのような専門性の必要な立場であることから,本市としましては,教育分野に関する知識を有することに加え,社会福祉についても知識を有する方を採用しております。現在,4名のスクールソーシャルワーカーを雇用しておりますけれども,その方々は,具体的には臨床心理士であったり,教育カウンセラーであったり,保健師であったり,看護師であったりと多様な資格を持たれている方を採用しているところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,スクールソーシャルワーカーと現場の教員の皆様方との関係の実態は,どのような状況であるのかお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  スクールソーシャルワーカーの派遣が要請される場面としましては,担任や学校と保護者の関係が崩れている場面とか,あるいは緊急対応が必要な場面。そのように学校だけでは解決できない,解決が困難なケースでの活用場面が多いため,学校からはスクールソーシャルワーカーの関わりが大変感謝されております。また,スクールソーシャルワーカーは,学校関係者とは少し異なる立場で原因を探り,児童生徒や保護者に直接支援を行うため,相談者が心を開くケースも多く,学校有事の際の問題解決には欠かせない存在になっております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,児童生徒さんは分かったんですけれども,先生方が自分のことでスクールソーシャルワーカーを利用する,活用するといった例はあったのかお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  子供だけでなく,要請があればいつでも教員の相談にも乗っておりますし,また相談がなくても指導に行き詰まった教員の相談,あるいは校内で重大事案が発生した際の子供のケアに合わせて,職員の心のケア,そういったものも随時に行っております。 ○3番(松枝正浩君)  不登校は心の問題も大きな要因であるというところもございます。学校に登校しないで,家庭で学ぶということもありまして,家庭での触れ合いなど,その間で家族とつながっていくということで,そういう大切な時間も過ごしているという例もあるように聞いております。個々の個性を十分に尊重していくことも新たな見方と考えております。それでは,2015年,議員立法によって公認心理師法という法が成立をしております。この公認心理師が国家資格となりました。この国家資格の公認心理師という職を御存じでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  これまで臨床心理士等を雇用していたんですけれども,これは民間の日本臨床心理士資格認定協会が認定をするものでございましたが,公認心理師に関しては,心理職で初めての国家資格とそのように認識しております。 ○3番(松枝正浩君)  2018年に第1回目の試験が実施されたというふうに聞いております。これからでありますけれども,今後この公認心理師を活用していくということは考えられるかどうか,お示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  現在,一人分の予算で工夫しまして時間を短くして2人を雇用しているという,そのような状況もございますので,そういう資格を持った方の人材確保ができるかどうかということは課題ではございますが,できれば,そういう資格を持った方の採用も検討したいと思います。しかし,資格よりもやはり人物重視なのかなと。本当に子供たち,家庭との間に入ってくださるような人物を見て採用することが必要だと考えます。 ○3番(松枝正浩君)  確かに言われるように資格だけではなくて人格もそうだと思いますので,二つのものが重なっていると非常にいいのかなというふうに思いました。それでは次に,キャリア教育について伺います。先日,キャリア教育について勉強をさせていただきました。すばらしい事業を行っているというふうに感じたところでございます。今後もぜひ児童生徒のための積極的な事業推進をお願いしたいと考えております。そこで一つお聴きしますけれども,事業化はしていないんですけれども,今後ぜひこのような事業を行ってみたいと思う事業があれば,お示しいただけないでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  現在,中学生を中心とした事業をしておりますけれども,やはりキャリア教育というのは,小さい頃から生涯にわたって自分の発達を促していくような教育でありますので,今,市教委としましては新たに,まだこれは構想段階ですけれども,小学校での事業展開も進めていければと,そのように考えています。また社会教育課でもいろんな様々な取組をしておりますので,そちらとの連携した,そういった行事についても考えていければいいのかなと考えています。 ○3番(松枝正浩君)  夢が描ける児童生徒の育成は,大変に重要であります。宝である児童生徒への満足できる教育環境を整え,人材育成を行うための未来への投資は必要であると考えております。中重市長にお伺いを致します。教育への投資をどのようにお考えかお示しください。 ○市長(中重真一君)  キャリア教育だけではなく,教育全般ですよね。まちづくりは人づくりと言われるように,やはり教育というものが霧島市発展の基本だというふうに考えております。そういうことも含めて,小中学校の空調整備につきましても,国は熱中症の事故が起こってからであったわけですが,市としましても検討段階で熱中症等のことももちろん考えましたが,子供たちが学校で学びやすい環境,そしてそれが学力向上につながるためには,やはり,空調整備は必要なのではないかという判断の中で決定したところでございます。また,霧島市においては,奨学資金ですね。他の自治体の中でも霧島市の奨学資金条例,非常に前を進んでいる条例だというふうに考えております。子供たちがこれから夢を持って学んでいける,そういった環境づくりというものをしっかり整備していくことが,霧島市の発展につながるものだというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  非常に財政が厳しいという状況も分かっておりますけれども,人的投資をぜひ行っていただきながら,子供たちのための整備をしていただけたらというふうにお願いをしておきたいと思います。最後に,本市の教育についての思いを教育長のほうにお聴きしたいと思いますけれども,瀬戸上教育長,よろしくお願いします。 ○教育長(瀬戸上護君)  霧島市の教育委員会では,教育分野のまちの将来像を,共に学び,育み,人が輝くまちとしておりますが,この一人一人の子供に輝く未来を切り開いてほしいと,こういう思い,願いというのは教育に携わる全ての人の願いではないかと思います。そういう中で,子供の輝く未来の姿とはどういう姿だろうかと。自立した社会人として主体的に生き生きとして生きていく姿。生き生きとした姿とは,人の役に立ち,社会に貢献しているということを実感しながら生きていく。自分の存在感を実感したり,生きる喜びを感じる,そういう生き方ではないかと捉えております。そこで,自分は何をもって人様の役に立ち,何をもって社会に貢献するかということを問い続けながら,なりたい自分づくりのために学び続ける態度,これを身に付けさせられたらなと,させてやりたいと,そういう思いが子供たちを前にしてあるところでございます。これがキャリア教育の根幹をなすものでありまして,先ほど答弁の中でも触れさせていただいたとおりでございます。働くことは生きること。自分の仕事を見つけた人が最も幸福であると。彼は,他の幸福を探す必要はないか。これはカーライルの言葉でございますけれども,小学生,特に低学年,好奇心の塊のような彼らに,本当に小学生が夢を描き,そしてどうすればこうなるのと疑問が湧きながら追求していく,意欲的に学んでいく,そして「よし」と志を立てて夢実現に向かって主体的に学ぶ態度を身に付けさせたいと。そのためには,やはり人としての基礎基本。基礎基本と言いますと,教科のいわゆる学力と捉えがちですが,人としての基礎基本,いわゆる知・徳・体,これのバランスの取れた教育,これを徹底しながらその過程において学ぶことのよさ,あるいは楽しさ,そういったことを実感させたいなと,そういうふうに思っております。懸垂一つにしても,できたということ。続ければこうだということ。そういったことを体感,実感させながら,次の意欲につなげていきたいということでございます。褒めたり,認めたりしながら意欲を高めて,主体的に学ぶ態度とともに自他ともに尊重する態度を育成する。そのことで学力向上やいじめ,不登校,あるいは問題行動等の諸課題の解消にもつながっていくものというふうに考えております。そういう願いも持って,キャリア教育の充実に努めていきたいと考えております。三つ子の魂百までと言われます。人生百年時代にあって,正にそうだなと。百年に通用する三つ子の魂を作っていく。体の成長,そのエネルギーはおっぱいでしょう。心の栄養は親の愛情。これをたっぷりと,そのときに与えて,そして百年に通ずる健やかな人間の基を築いていきたいものだと思います。そのためには,やっぱり家庭,学校,地域,これがそれぞれなすべきことをきちんと改めて認識をして,そしてお互いに連携をし,これからの変化の激しい社会を本当に主体的に生き抜く,豊かに生き抜いていく,そういう力を持った子供たちを育てていきたいと,そういうふうに願っております。 ○3番(松枝正浩君)  大変力強いお言葉を頂きました。今後ともぜひ,児童生徒のためによろしくお願いをしたいと思います。二つ目の教育については,これで質問を終わらせていただきます。それでは3点目の人権について伺います。本市の人権施策を市の重要な位置付けとして捉えているのか,まずお示しをしていただきたいと思います。 ○市民環境部長(有馬博明君)  霧島市の第二次総合計画は,六つの政策に26の施策で構成をしておりますが,その中の「きょうどう」の政策の一つとして,人権の尊重と男女共同参画の推進の施策を位置付けていることから,重要な施策の一つであるというふうに捉えております。 ○3番(松枝正浩君)  今ありました,第二次霧島市総合計画の施策5-2に記載してあります施策で目指す姿の中に,「多様性を認め合いながら」の多様性はLGBT(性的少数者)も含んでいると理解してよろしいですか。 ○市民環境部長(有馬博明君)  第二次総合計画を策定する前に,先ほど答弁でも申しましたが,平成20年に策定いたしました霧島市人権教育啓発基本計画に,性的少数者の人権問題も含めて既に計画を策定いたしているところでございます。それを受けて,第二次の総合計画を策定いたしておりますので,御指摘のありました5-2の目指す姿として,多様性を認め合いながら,いきいきと輝き暮らせるまちを目指す,そのことにLGBTのことも含んでいるというふうに認識しております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,このLGBT(性的少数者)の本市の担当部署と児童生徒,保護者などについての担当部署がどこになるかお示しください。 ○市民環境部長(有馬博明君)  LGBTを含めた人権啓発の推進については,市民課のほうが担当となります。 ○教育部長(中馬吉和君)  児童生徒,保護者の担当部署ということでのお尋ねでございましたので,児童生徒,保護者ですので,まずはそのとっかかりとして学校教育課のほうになると思いますが,それらを含む環境につきましては,社会教育課等も絡んでおりますので,ここは教育委員会全体として対応をすることとなります。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,市民の皆様方からのLGBT(性的少数者)の相談件数の状況について,お示しください。 ○市民課長(佐多一郎君)  人権の担当課への相談ですけれども,前の担当者のほうにも確認してみましたが,0件ということでした。また法務局のほうでも行っております人権相談についても確認いたしましたけれども,平成29年度,平成30年度とも0件となっております。 ○3番(松枝正浩君)  ないという答弁でありました。現実に声が上げにくいという状況もありますけれども,市民の皆様は,この相談窓口がどこであるのかというのが分からないという声もあるかもしれないので,ちょっとお聴きしたところであります。先ほども申しましたように,相談したくても相談しにくい環境にあるというのが現状であります。世田谷区では,市報の相談の案内コーナーがありまして,性的マイノリティ電話相談が数日設定をされているようでございます。本市でも,このような取組ができないかどうかお示しください。 ○市民課長(佐多一郎君)  LGBTも含め,心配事や悩み事などの人権全般に関する相談は,部長答弁等でもありましたように,法務局と連携して行う特設人権相談や法務局内での常設人権相談で受付をしております。また,電話相談の開設については,関係機関と協議してまいりたいと考えております。 ○3番(松枝正浩君)  先ほど答弁にもありましたけれども,本市の市報2月号に,人権問題についてLGBT(性的少数者)の2ページにわたる記事がありました。これも答弁でありましたけれど,指宿市では,昨年12月に表紙を含め5ページの記事での広報普及啓発活動がなされておりました。本市におけるこの取組と,この視点での記事を掲載いただきましたことに,担当者を始め担当部署の動きに敬意を,まず表したいと思います。普及啓発活動は大変重要であると感じております。LGBT(性的少数者)の今後の取組があればお示しください。 ○市民課長(佐多一郎君)  LGBTに関する職員の研修や,答弁でもありましたとおり教育委員会とも連携して,霧島市人権フェスタ等でのテーマとしても大きく今後取り上げていきたいなというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  LGBT(性的少数者)の学校現場における教職員の研修など,何か取組が具体的に行われているのかどうかお示しをください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  今年度,性的マイノリティを校内で職員研修で取り上げた学校は,小中学校で22校ございました。この研修には,県教委で作成しました人権教育研修資料「なくそう差別築こう明るい社会」,これを活用した所もあります。子供たちの中には,様々な悩みを持った者がいることをしっかり認め,その子供の立場になって一緒に考えていくことを共通理解し,先ほどから話題にもなっておりますが,まずは相談しやすい環境づくり,そういったものについても研修を行っているところです。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,災害の部分についての再質問を致します。災害が起こってからの避難所の運営についても答弁がございました。今後,非常に検討が必要だというところもありまして,東日本大震災からの教訓を生かしまして,岩手県のレインボーネットワークが作成をしました,にじいろ防災ガイドというのがあります。これは細かくは申し上げませんが,発生直後,避難期,復旧・復興期までの間の困り事が記載をしてありました。このような災害の前例もございまして,事例があるわけですけれども,ぜひこの辺を活用をしていただきながら,本市においても,答弁にもありましたけれども,誰もが安心して避難所で生活できる環境が保たれるように力を注いでいきたいと思います。先ほど検討でしたか,あったんですけれども,これについて前向きな検討をしていただけるかどうか,再度お示しをしていただきたいと思います。 ○危機管理監(新村 司君)  先ほども答弁いたしましたように,避難所においては妊婦,乳幼児及び障がい者などの要配慮者,それから女性や子供などを含む全ての避難者が生活しやすいよう,誰もが,何でも相談できる環境づくりが必要であるというふうに考えております。今後,このようなにじいろ防災ガイド,こういうものを参考にしながら,引き続き避難所運営の見直しについて進めてまいります。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひ,よろしくお願いをしたいと思います。それでは,今回のLGBT(性的少数者)に対する取組として,まず大きな予算を掛けずに実践できることを提案を致したいと思います。指宿市での取組でありますが,まずは行政にある申請書の性別の表記の省略であります。指宿市では条例改正などを含め25書類の省略を決定し,平成30年4月1日から実施をしております。本市で幾つか書類を見させてもらう中で,性別表記の記載もあるようでございました。現在,霧島市において,申請書等で性別表記がなされている書類の全ての数を把握しているかどうかお示しください。
    市民環境部長(有馬博明君)  性別表記の在り方について,これまで全庁的に議論いたしておりませんことから,全庁的な数字については把握を致しておりません。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,数の把握と省略が可能な書類の調査を行っていただけるかどうかお示しをください。 ○市民環境部長(有馬博明君)  まずは全庁的にこれに取り組むかどうかという,コンセンサスを取るということは大きな一歩だとは思いますけれども,当然,数字の把握については,これは速やかに行えるものだというふうに認識しております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,ついでにではないですけれども,いつまでにこの調査をしていただけるのか,お示しをください。 ○市民環境部長(有馬博明君)  ただいま答弁いたしましたように,数字の把握については事務の調査でございますので,すぐにできるかというふうに思っております。ただ,条例改正を含むような様式等に記載しているようなものもございますし,議員御存じのように,国の法的に,例えばパスポートとかそういったもので省略できない書類等も当然ございますので,十分に検討してまいりたいと思いますが,調査については速やかに行えると思います。 ○3番(松枝正浩君)  次に,トイレの表示であります。資料1を出してください。こちらは,指宿市の庁舎の中の写真であります。これは,トイレ入口の男女の表示の写真でございます。次,お願いします。これは男性の入口になります。次,お願いします。これが女性の入口であります。こちらが誰でもトイレになります。左側のレインボーフラッグの表示がLGBT(性的少数者)を象徴するものであります。指宿市では,公共施設のトイレ表示で39施設59か所で,このレインボーフラッグの表示がなされています。そこで伺います。本市の公共施設において,既存のトイレでこのレインボーフラッグ表示を行うことができるかどうか,お示しをください。 ○市民課長(佐多一郎君)  このレインボーフラッグがどういう意味を持っているのか。まず,それを市民の方に認識をしてもらう必要があるということから,既存トイレに表示をする前に,その認知度を上げるための広報や啓発活動を行うことが優先であると考えております。また,このレインボーフラッグを導入して,LGBTの当事者から表示の中止を求める意見というのも他の自治体でございましたので,取り外した自治体というのもありました。導入に当たっては,慎重に検討していきたいというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  様々な問題を含んでいることも承知をしているところでありますけれども,その辺のところを調査をしていただきながら,今後,積極的な取組,動きを行っていただきますようにお願いいたします。また,パートナーシップ証明制度や条例の制定など,他自治体の情報収集や社会の動きなど,調査研究が必要であるというふうに感じております。今後とも前向きな取組,動きに期待をしたいと思います。先ほど答弁にもありましたように,訴訟の問題でありますけれども,山下法務大臣は,2月15日の閣議後の記者会見で,同性婚を認めないのは憲法違反だとする国家賠償訴訟に対して我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題で,国民的な議論を踏まえて極めて慎重な検討を要するというふうな認識を示しておられます。様々な立場や議論があり,今後,私も状況を注視してまいりたいというふうに思っております。多様性を認め合う社会の実現は,誰もが自分らしく生きられる障害のない世界であります。私の今回の質問での総括になりますが,第二次霧島市総合計画にある将来像の「人にやさしく 人をはぐくむ 一人ひとりが輝きにぎわう 多機能都市」の実現に向けて,中重市長のリーダーシップの下,夢を持てる,夢を描くことができる,そのような魅力あるまちづくりに今後とも御尽力いただきたく思うところであります。これで私の質問を終わります。 ○議長(下深迫孝二君)  以上で,松枝正浩議員の一般質問を終わります。次に,4番,久保史睦議員から4件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○4番(久保史睦君)  公明党霧島市議団の久保史睦でございます。ただいま議長より発言の許可を頂きましたので,先に通告を致しました四つの項目について質問を致します。物事は,初めは決まって少数の人によって,ときにはただ一人で始められるものである。インド独立の父ガンジーが残したとされる言葉です。誰一人取り残さない,2015年9月国連で採択されたSDGsの理念。この中心概念は持続可能開発目標,貧困や格差,平和,教育など17の項目と169のターゲットから成り立っています。本市においても様々な課題,また負の遺産を未来へ残さないためにもSDGsの目指す,誰一人取り残さないとの視点で捉え直し,その理念の啓発と行動において行政,企業,市民一体となり取り組む,新しい形態での共生社会の実現,またSDGsの先進市を目指し,ビジョンを明確にすべく,質問に入ります。まず,1点目に,教育行政について問います。要旨1,本市におけるSDGsを含むESDに関する位置付け及び取組,現状,課題について問います。要旨2,コミュニティ・スクールの導入状況及び本市の見解を問います。要旨3,学校規模適正化について,本市の現状と課題について問います。要旨4,働き方改革に関する取組の現状と課題について問います。要旨5,平成30年第1回定例会での質問事項における公共備品バンクについての検討内容について及び洋式トイレ60%へ向けての整備状況,進捗率について問います。2点目に,難病支援について問います。要旨1,1型糖尿病についての見解を問います。要旨2,対象者数を問います。要旨3,支援する考えはないか問います。3点目に,障がい者・高齢者目線の立場に立ってのまちづくりについて問います。要旨1,バリアフリーに対する本市の見解について。2項目,バリアフリー観光マップについて問います。西郷どん村のバリアフリー対策について問います。要旨2,ユニバーサルマナーを推進する考えはないか問います。最後に,通学路における安全対策について問います。要旨1,日当山橋線の歩道改良,小学校入口の信号機設置は早急な課題と考えます。見解及び今後の見通しについて問います。要旨2,県道北永野田小浜線,小野小学校前は,通学時間帯においても交通量が多い状況が続いております。横断歩道,信号機があるにもかかわらず事故も起こっております。より安全な対策はできないか問います。要旨3,隼人港1号線と国道10号の交差点入り口に電柱があり,通行に支障を来しております。近辺は住宅も増え,歩行者にとっても危険であります。また対応策として,電柱移設又は道路拡張ができないか問います。質問は以上となります。執行当局の明快な答弁を求め,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  久保議員から4問の御質問がありました。3問目の2点目は私が,1問目は教育委員会が,その他は関係部長等がそれぞれ答弁します。2問目の障がい者・高齢者目線の立場に立ってのまちづくりについての2点目にお答えします。ユニバーサルマナーとは,高齢者や障がい者,ベビーカー利用者,外国人など,自分とは違う誰かの視点に立ち行動する心遣いのことであると,日本ユニバーサルマナー協会が定義しています。本市では,障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行された平成28年度に,霧島市における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領を定め,同要領に基づき,職員に対し必要な研修・啓発を行っています。平成28年度は,障害のある方への対応に係る職員研修会を開催し,114名の職員が受講しました。また,平成30年度は,去る2月18日に本市が包括連携協定を締結している損害保険会社の協力により,障害者差別解消法の考え方を包含するユニバーサルマナー研修として,日本ユニバーサルマナー協会講師による研修会を開催し,110名が受講しました。今後も,このような研修を継続し,市役所で働く全ての職員の意識向上に努めるとともに,市民向けの講座の開催や市報による広報など,ユニバーサルマナーの普及に向けた取組を推進してまいります。 ○商工観光部長(池田洋一君)  次に,1点目にお答えします。国においては,誰もが安心して旅行を楽しむことができる環境を整備するため,地方自治体,NPO等の幅広い関係機関の協力のもと,地域の受入体制強化を進めるほか,旅行商品の造成・普及のため,ユニバーサルツーリズムの普及・促進を図っているところです。本市においても,平成27年度から民間等の観光関連施設におけるバリアフリー化の支援を行うなど,観光客が安心して快適な観光ができるよう,受入環境の整備を進めているところです。本市におきましては,バリアフリーに特化した観光マップにつきましては,これまで作成した経緯がございませんでしたので,現在作成している観光マップ等へのバリアフリー設備の追記ができないか検討してまいります。今年1月23日にグランドオープンした日当山西郷どん村のバリアフリー対策について,西郷どんの宿は,西郷隆盛公が日当山温泉に来られたときに逗留した龍寶家を再現しているため,バリアフリーとはなっていませんが,新たに完成した物産館のレストランと特産品販売所,トイレについてはバリアフリーとしています。 ○教育長(瀬戸上護君)  1問目の教育行政についての1点目にお答えします。SDGsとは,持続可能な開発目標と訳され,世界が2016年から2030年までに達成すべき17の国際社会共通の目標であり,貧困の根絶や教育,環境などの多角的な分野で構成されています。また,これに先立って国連で採択されていたESDとは,持続可能な開発を促進するため,地球的な視野を持つ市民を育成する教育のことであり,その理念は,現在の学習指導要領にも盛り込まれ,環境学習,国際理解学習,世界遺産や地域の文化財等に関する学習などに生かされており,本市においても,これまで各学校において,それぞれの教科や総合的な学習の中で取り組んできました。なお,課題としましては,学んだことを実生活の中でどう生かすことができるかという点が挙げられます。次に,2点目にお答えします。コミュニティ・スクールは,地域住民等が学校運営に権限をもって参画し,学校運営の基本方針を承認したり,教育活動に意見を述べたりすることができる制度です。鹿児島県では,平成30年4月1日現在,13市町において幼稚園1園,小学校89校,中学校38校,義務教育学校2校,計130校が導入しています。本市においては,これまで学校と地域が連携し,地域の特色を生かした学校運営が行われていることから,現時点ではコミュニティ・スクールは導入していません。しかしながら,地域全体で子供を育む,地域とともにある学校づくりの重要性がより高まってきていることから,学校と地域が目標を共有し,連携・協働して学校運営を行う同制度の活用について,先進事例も参考にしながら研究してまいります。次に,3点目にお答えします。学校規模適正化につきましては,平成29年5月に策定した,これからの公立学校等の在り方について,大規模校,小規模校それぞれ今後の方針が示されています。大規模校は,教室数が不足するなど,適切な教育環境を確保できないと見込まれる場合は,通学区域等適正化審議会へその解決策を諮問することとしており,ここ2年間は天降川小学校や富隈小学校などの児童増加対策について協議してきました。また,同方針では小規模校は安易に統廃合するのではなく,地域と一体となって学校の活性化に努めることとしています。なお,課題としましては,特認校制度を導入している学校でも,地元出身の児童生徒数が極端に少なくなりつつあることや,その一方で,国分地区ではマンション建設などが集中する地域があり,児童数が急増するおそれがあることが上げられます。次に,4点目にお答えします。教育委員会では,平成29年度から文部科学省のモデル地区の指定を受け,学校現場における業務改善に取り組んでいるところです。今年度は,教職員や保護者,産業医等を含めた有識者による霧島市学校業務改善推進委員会を設置し,本市の学校における業務改善の方向性を定めるための協議を行っています。これまでの取組で主なものを幾つか紹介します。業務の効率化の観点からは,校務支援ソフトのトライアル版を市内の全中学校に導入しました。これは,出席簿や通知表・調査書を電子化し,データを連動させることにより,大幅に業務の効率化を図るシステムです。今後,その成果を検証し,導入の検討を進めてまいります。また,部活動における教職員の負担軽減については,国や県のガイドラインにのっとり,土日のうち1日を含む原則週2回の部活動休業日を設定し,その徹底を図っています。さらに,教職員の大きな負担となっている不登校対応の観点からは,隼人中学校をモデル校とし,スクールソーシャルワーカースクールカウンセラーを配置し,家庭訪問や電話連絡,教育相談などを担任の代わりに行い,その取組の効果を検証しています。文部科学省は,教職員の働き方改革のためには,教員の業務だが,負担軽減が可能な業務,学校の業務だが,必ずしも教師が担う必要のない業務,基本的には学校以外が担うべき業務,これを明確にする必要があると述べていますが,人的なサポート体制を構築するためには,多額の経費を伴うことや教員の意識の中で仕事の線引きは難しいなどの課題もあります。教育委員会としましては,今後も引き続き管理職を始め教職員の業務改善に対する意識改革を図るとともに,業務改善に向けて今できることから取り組んでまいります。 ○教育部長(中馬吉和君)  次に,5点目にお答えします。公共備品バンクとは,各小中学校がそれぞれの学校にどのような種類の備品があるのか情報を共有し,必要に応じて貸し借りを行うことであると理解しています。教育委員会では,今年度6月に実施した各学校への備品購入希望調査の際に,併せて,このような趣旨を添え書きして,貸借可能備品調査を行いました。しかしながら,各学校では既に学校保健備品や体育備品を始めとして,学校間の貸し借りが行われている実態もあり,結果的に,新たに貸借可能と回答があった備品はごく少数でありました。このようなことから,まずは,全ての学校の備品情報が業務パソコン上で閲覧できることを各学校に周知し,学校間で必要に応じ,貸し借りを行うよう呼び掛けていきたいと考えています。また,洋式トイレの整備状況につきましては,平成29年度から大便器の洋式化を開始し,今年度末で2年目の整備が終了します。今年度の整備状況を具体的に申し上げますと,昨年の4月1日現在で,小学校において大便器1,307基中,洋便器は641基だったものが706基に,中学校が同じく605基中240基だったものが265基になりました。洋式化率で申し上げますと,今年度末で小学校が54.1%に,中学校が43.8%になります。年次的に行っている校舎等の大規模改造事業による洋式化も並行して進めながら,2021年度までに小中学校の洋式化率が60%を超えるよう,毎年度,着実に整備を進めてまいります。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  2問目の難病支援についての1点目にお答えします。糖尿病は,血糖を一定の範囲に収める役割を担う膵臓から出るホルモンであるインシュリンが十分働かないために,血液中の血糖が慢性的に高い状態にある病気です。血糖が何年間も高いままで放置されると,血管が傷つき,将来的に心臓病や失明,腎不全等の合併症につながるおそれがあります。糖尿病は,その原因によって,主に1型糖尿病と2型糖尿病に分けられます。1型糖尿病は膵臓のインシュリンを出す細胞が壊されてしまう病気で,インシュリンがほとんど出せなくなる状態となり,治療にはインシュリン製剤を用います。1型糖尿病で細胞が壊される原因は解明されていませんが,一つには,免疫反応が正しく働かないことで,自分の細胞を攻撃してしまうことが関わっていると考えられています。1型糖尿病は若い年代で発症することが多く,現在の医学では治療方法が確立されていないため,一生涯,治療が必要とされています。2型糖尿病は,遺伝的な影響に加えて,食べ過ぎ,運動不足,肥満等の生活習慣に起因すると言われています。肥満による内臓脂肪の蓄積に伴って,インシュリンが出ていても効果を発揮できなくなったり,インシュリンの分泌が低下することで発症します。主に,中高年に発症しやすく,食事や運動習慣の改善が必要であり,飲み薬や注射等の薬物治療を伴うこともあります。次に,2点目にお答えします。1型糖尿病の患者数については,平成28年度から29年度にかけて,厚生労働省の研究班が調査した結果によると,全国で10万人から14万人と推計されております。本市における1型糖尿病の全ての患者数については把握が困難ですが,平成30年11月診療分の国民健康保険のレセプトによると,国民健康保険加入者のうち49人が1型糖尿病です。また,二十歳未満の小児慢性特定疾病医療費受給認定者のうち8人が1型糖尿病です。次に,3点目にお答えします。18歳未満で発症した1型糖尿病患者については,国の小児慢性特定疾病医療費助成制度により,県から医療費助成を受けられますが,二十歳になると助成は受けられません。難病の患者に対する医療等に関する法律によると,1型糖尿病については,医療費助成の対象疾病,いわゆる指定難病ではないため,成人の患者に対する公的な医療費助成はありません。本市としても,現時点での医療費助成は困難であると考えています。 ○危機管理監(新村 司君)  4点目の通学路における安全対策についての1点目にお答えします。市道日当山橋線については,両側に幅員2.5mの歩道が整備されており,歩道内には植樹帯が設けられているため,歩道として通行できる幅員は1.5mとなっています。沿線には小中学校,幼稚園や公園等があり,特に通学時間帯は歩行者も多く,日当山地区のまちづくり計画書や通学路合同点検等において,植樹帯を撤去してほしいとの要望が上がっています。このようなことから,平成31年度から通学路,生活道路の安全確保のための国の交付金事業により,植樹帯を撤去し,歩行空間の確保を計画しているところです。日当山小学校周辺は,朝夕を中心に通学や通勤のため交通量が多くなることから,児童生徒や園児等の安全対策について,地元地区自治公民館や関係機関と協議を進めてまいります。次に,2点目にお答えします。小野小学校の正門前には,押しボタン式の信号機と横断歩道が設置してあり,一定の安全対策はとられていますが,以前,同小学校前の横断歩道で交通事故が発生したこと等を踏まえ,道路管理者である県に対し,児童の更なる安全確保に資する効果的な対策を講じるよう要望してまいります。 ○建設部長兼まちづくり調整監(堀之内毅君)  次に,3点目にお答えします。市道隼人港1号線と国道10号の交差点については,浜之市地区土地区画整理事業の進捗による住宅の新築や近隣への商業施設の立地に伴い,特に隼人港1号線側の交通量に増加が見られるところです。このような中,隼人港1号線は幅員が狭く,交差点の角地には電柱と信号柱が設置されていることから,人,車両ともにその通行に支障が生じている状況であり,近隣の住民等からも,これらの移設に関する要望を頂いています。この電柱,信号柱については,国道10号の拡幅に合わせて移設する予定としておりますが,その整備に至るまでには時間を要することから,当面の対策として,隼人港1号線を東側に広げることで車道と歩道を整備し,交通の安全を確保することとしており,現在,県公安委員会との間で協議を進めているところです。今後は,この協議結果を踏まえ,関係者等との調整を経て,早期整備に努めてまいります。 ○議長(下深迫孝二君)  ただいま,久保議員の壇上からの質問に対する答弁が終わったところでございますが,ここでしばらく休憩いたします。             「休 憩  午前10時43分」             ―――――――――――――――             「再 開  午前11時00分」 ○議長(下深迫孝二君)  休憩前に引き続き会議を開きます。久保議員の一般質問を続けます。 ○4番(久保史睦君)  それではるる回答を頂きましたので,再質問に入らせていただきたいと思います。再質問に入らせていただく前に,私,この議会ですごく感銘を受けていることが一点ございます。それは何かと申しますと,教育長の姿勢というか,私いつも感心しながら見させていただいているんですけれども,私どもがこの場に立つと,教育長はずっと顔を見られて,顔を上げたまま私たちの話をじっと聴いてくださっているんです。答弁される方は顔を下げている方が多い中で,この姿勢というのは,私すごくすばらしいなと思っております。今回,この点に関しては,深く勉強させていただきました。特段深い意味があるわけではございませんので,御承知おきの上で再質問に入らせていただきたいと思います。それでは市長,恐らく私から何か聴かれるのではないかと思って警戒されていると思うんですけれども,市長は,霧島市に観光資源がたくさんあると,選び切れないほどあるとかねがね言われておりますけれども,市長,ちなみに温泉は好きですか。 ○市長(中重真一君)  温泉は好きですし,私の家族も好きなので,よく子供にも温泉に連れていけとせがまれます。 ○4番(久保史睦君)  最近お疲れではないかなと思って,私も心配しておりましたので,また温泉でしっかり労をねぎらっていただきたいなと思っております。実は今回,バリアフリーのほうで温泉に関しても若干関連質問がありますので,その点確認をさせていただきました。それでは再質問に入らせていただきたいと思います。今回SDGsという持続可能な開発目標ということを念頭に置きながら,一般質問を組立てをさせていただきました。この鹿児島県においても,すばらしい取組をされている所がございます。このSDGsに関して,大崎町という所で非常にすばらしい取組をされていらっしゃるようでございますが,大崎町のリサイクルについての取組,これについて掌握若しくは知っておられましたら,答弁願います。 ○市民環境部長(有馬博明君)  大崎町を始め,隣の志布志市も含めて,リサイクルに熱心に取り組んでおられまして,今,世界中からも視察が来られて,世界的なリサイクルの先進地として進められているということで認識いたしております。 ○4番(久保史睦君)  市民環境部長は知っていらっしゃるのではないかなと思ったんですけれども,非常にもう有名でございます。志布志市を含めてですね。大崎町という所は,11年連続で日本一のリサイクルを成し遂げられております。昨年12月,第2回のジャパンSDGsアワード,内閣官房長官賞を受賞をされている自治体でございます。応募団体が250ほどございまして,そのうち唯一,自治体で受賞したという取組をされております。ここは質問通告等も何も出しておりませんので多くは触れませんけれども,特筆すべき点が一点だけございまして,実は本年1月に大崎町SDGs推進宣言というものまで出されております。これが世界中で注目を浴びている。鹿児島県でも日本一の所が取り組んでいるという事例は,また今後一緒に研究してまいりたいなと思っております。先ほど答弁を頂きました,このSDGs,これを取り入れたESDという部分で,これを推進を進めていく上で,国内おいてはユネスコスクール,これはESDの推進拠点という観点で位置付けがされております。このユネスコスクール,御存じですか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  ユネスコスクールは,ユネスコ憲章に示されたユネスコの理念を実現するため,平和や国際的な連携を実現する学校のことです。文部科学省及び日本ユネスコ国内委員会では,ユネスコスクールをESDの推進拠点として位置付けているとそのように理解しております。 ○4番(久保史睦君)  今回の教育関係の質問につきましては,このESDを軸にいろいろと組立てを考えております。この教育という部分は,SDGsの中においては,目標の4の中に入っております。ESD,その中のターゲット4,またターゲット7に関連をしております。国の第3期教育振興基本計画においても,ESDの推進が位置付けられていることはもう御存じだと思います。この環境教育等の取組について,ESD及びSDGsとの関連,これを今からどのような形で重要性をもって深めていくのか。これは,今からの教育の大事な視点になると私は考えております。各教科,様々な教科がありますけれども,この関連性を共有しながら形として取り入れて,学ぶ環境づくりに努めていくことで持続可能な社会の作り手,また担い手という,この1番重要な項目における目標について,持続可能な社会を創造していけるというふうに認識を致しております。また,コミュニティスクールも今,全国で推進が始まっております。これは国がコミュニティスクールの推進をしておりますけれども,昨年6月,もう決定しました第3期教育振興基本計画においても,全ての公立学校に導入することを目指していくという方針が打ち出されました。これはSDGsとの理念,ESDとの理念・関連というものは極めて深いものになってきますので,そこら辺は一緒に研究してまいりたいと思います。それぞれを独立させるものではなく,この関連性をつないでいくことが一番の目的であります。それこそ,霧島市の未来を担う子供たちへの大人が果たす責務であると,このように私も思っております。夢と希望があふれる予測可能な霧島市の未来構築へ,このSDGs,それからESD,このことが礎となることをこの場で提起をさせていただきたいと思います。それでは,次の再質問に移ります。学校規模適正化についてお伺いをしたいと思います。ここで一度,質問に入る前に確認をさせていただきたいんですけれども,学校規模適正化については,地元の学校運営のことであったり,地域のことであったり様々な観点がございます。今回の再質問は,子供たちのためにどのような教育環境を整えていくのかと,この視点での議論をさせていただきますので,その視点に立っての答弁をお願いしたいと思います。今,この霧島市が合併をして13年がたちました。学校規模適正化,これまでどのような形で検討がなされてきたのか教えてください。 ○教育総務課長(本村成明君)  学校規模の適正化に当たりましては,教育委員会では小中学校規模及び通学区域等適正化審議会という附属機関に諮問をして,これまで協議を行ってまいりました。この審議会は,対象校の学校規模の適正化と,そこに就学する児童及び生徒の通学区域の設定に関する事項を調査審議し,意見を答申することを目的としております。教育委員会では,平成17年度以降,今年度を含め合計4回この審議会や諮問を行ってきておりまして[194ページに訂正発言あり],その成果としましては,平成17年度当時マンモス校化していた国分西小から天降川小学校の分離新設が実現しましたり,平成24年度には舞鶴中の教室不足の未然防止対策として,向花小の児童が進学する中学校を変更したりした経過がございました。 ○4番(久保史睦君)  条例第30号でそのような審議がなされたということでございますけれども,一つお伺いをしたいと思います。合併して13年がたっております。13年の間で様々情勢変わってきておりますけれども,13年間の間で4回という審議会の開催というのは多いんですか,少ないんですか。 ○教育総務課長(本村成明君)  多いか少ないかということは,いろんな見解があろうかと思いますが,私どもと致しましては,学校の教室の状況でありましたり,児童生徒の増え方でありましたり,そういうことを見極めながら,適切に審議会に対して諮問をしてきたということで考えております。 ○4番(久保史睦君)  審議会に諮問されてきたということで,多いか少ないか,その回答が様々あるということでございましたけれども,先ほど,隼人中学校で不登校対応への教育的負担があるというふうに答弁を頂いたようでございますけれども,13年間たてばいろんな地方情勢というのも変わってきます。若干,私,個人的な見解で,シミュレーションさせていただきました。今,本市に小学校35校ございます。児童数が,小学校においては約7,500名です。中学校が13校あります。約3,500名が学んでおります。そのうち10名に満たない極小規模校が2校。30名に満たない小規模校が12校。私,このように認識しておりますが間違いないですか。後ほど答弁いただければ結構でございます。[194ページに答弁あり]恐らく私,同じ資料見ておりますので,間違いないとは思うんですけれども,万が一があったらいけませんので一応確認をさせていただきました。これはあくまでも学ぶ環境という視点での質問になります。今,保護者の皆様から集団学習に適した学校規模というのが必要なのではないかという声がいろんな所から上がってきております。現状のままでいいのか,それとも最終的には市民の声を受け止めて,これは政治的な部分で判断しなければいけないときが来るとも考えております。公教育を施す立場にある市及び教育委員会は,今後の見通しをどのように考えていらっしゃるのか,お答えいただきたいと思います。 ○教育長(瀬戸上護君)  公立学校の在り方については,先般答申を頂いて,教育委員会のほうでも考え方,方向を示しているところでございます。新たな方針等が出されてそんなに間もないところでございますが,この協議をしていただいたその部分は尊重しながらも,今後どういうふうにそれぞれの地域で地元の子あるいはほかから入っている子も含めて推移していくものか,そこらも十分検討しつつ,また地域のあるいは直接子供さんを出しておられる保護者の声とか,そういったことも踏まえながら教育的な観点も併せて今後の在り方については,やはり見守っていく,検討していく課題であろうというふうに思っております。 ○4番(久保史睦君)  あくまでも,個人的な予想基準で学級編成,理想的な学校運営に関する部分で,適正化人数というのをシミュレーションしてみました。これ40人を起点と考えて計算します。この40人を2学級ベースで編成した場合,これを41人で換算しなければなりません。1名増やさなければなりません。鹿児島県は,恐らく1年生だけで35名の基準があったと思うんですけれども,今回シミュレーションはこの41名で換算を致します。この41名で計算した場合,1校当たりの6学年掛けたときが2クラスで260名から300名ぐらいになる換算になります。平成30年5月時点で,小学校生数を先ほど7,500名ベースで換算すると,約25校。その前後踏まえても24校から27校が,今の霧島市においては適正の学校数なのかなと私は考えておるんですけれども,現在小学校数は,35校なんです。この現状どのように捉えていらっしゃいますか。 ○市長(中重真一君)  現在,霧島市内に35校小学校があるわけですが,やはり1市6町が合併した地理的な要件等もあり,今現在35校あるわけでございます。先ほど議員がお話しされた小規模校の課題について,小規模校というものは,やはり目が行き届きやすいといった利点もございますが,集団スポーツとかそういった部分で,子供たちがなかなかドッジボールをするにもドッジボールもできないというような課題等もございます。ただ,その地域の学校をどうしていくかということについては,地域とも話をしなければいけないですし,霧島市は面積が広うございますので,ここの学校をなくして,「じゃあ,こっちの学校に行ってくれ」と言ったときにも,登校の通学の距離が大幅に伸びて,その安全性等も考えなければいけないといったような問題も,課題もございます。そういったことも含めた上で,それでもやはり子供の教育環境というものをどうしなければいけないかというのは,市として正面から取り組んでいかなければいけない課題でございますので,今後また協議をしていきたいというふうに考えております。 ○4番(久保史睦君)  若干フィードバックします。冒頭で申し上げましたとおり,子供が学ぶ教育環境という部分についての答弁をお願いしますと私申し上げております。この適正化基準,今,市長の答弁で言われましたけれども,小規模校だからいい所があるんだと。目が届きやすいんだというところがありましたけれども,学級編成していて適さない人数になると,教員が増えます。配置基準に基づいて教員が増えていくと,それでも少人数になってくるので目が届きやすくなってくるということも考えられます。では,例えば41を起点とします。80名としましょう。80名の場合は,これは1クラス81名で換算をすれば,27名の3クラスという編制になります。ということは,通常80人ちょうどであれば40人,40人の2クラス,81人になれば27人の3クラスと。先生が一人増えて,学級も27名,40人で学ぶところが27名と,より細かい部分まで目が届くようになります。今,市長が地域の話をされましたので,若干質問の視点を変えましたけれども,今の回答でこちらから投げかけるのであれば,そうなればこそ今度は適正化,80名以下と81名になるのは,これ全然変わってくるんです。それであれば余計進めていくことが大事だというふうに話の展開になってきますけれども,その辺どのように考えていらっしゃいますか。 ○市長(中重真一君)  先ほど御答弁しましたのは,議員が一番最初に言われた小規模校の話でありまして,小規模校の中で集団スポーツ等もできない,そういった学ぶ環境においてデメリットもあるといったことまで含めた上でお答えしたところでございます。学級編成において,教育委員会が毎年毎年頭を悩ませるのが,プラス1名の部分があるのかないのか,入学直前まで分からないというところで,2クラスあるのか,3クラスなのか分からないといったところで,毎年教育委員会も頭を悩ますところがあるんですが,やはり鹿児島県も,特に小学校の1,2年生については,小規模クラスで運営をしているように,子供たちが学びやすい環境というものがございます。ただ,それは,行政として恣意的に振り分けることはできませんので,そういった中で我々も苦労しながら,ただ子供が学びやすい環境というものをつくれるように努めていきたいと考えております。 ○4番(久保史睦君)  若干,質問の趣旨と答弁がかみ合っていないような気がするんですけれども,もう時間がないので先にまいりたいと思います。学校規模適正化に関する委員会,これは教育環境を整えるという意味では,今,市長が答弁いただいたように地域を巻き込んでいく可能性があると思います。これは,ただ単純に統廃合を進めていくという理念ではございません。子供たちの教育環境を整えるという視点での質問であります。霧島市にはたくさんの企業であったり,研究機関等もあります。また,高専等もあります。NPOまた退職された教職員の先生方の意見等も参考にするという観点から,PTを立ち上げて早急に早い段階からしなければいけない重要な課題であると思っております。最短でも五,六年は掛かると思うんですけれども,その五,六年たてば人口の流れも大きく変わってきます。そこら辺についての見解を教えてください。 ○市長(中重真一君)  人口予測というものが大変難しいものでございまして,以前,青葉小ができた直後にプレハブが建って,なぜこの規模で造ったのかというようなこともございましたが,プレハブがなくなり,そして今,開校当初からすれば大幅に児童の数も減っているというような状況もございます。また,現在,私が住んでいる地域でございますが,天降川小,今,本当に児童数が増えてプレハブが2棟建っているような状況でございますが,実際住んでいる者の感覚として,これ以上家が増える場所があるかなといったようなところもございまして,今,子供たち学校に通っている児童たちの世代が卒業した後に,今度,天降川小に通う児童の数はどうなるかなといったようなところもございます。そういったところをしっかり見極めて,学校整備というものはやっていかなければ,無駄な投資になる可能性も出てきますので,その辺はしっかりと教育委員会,また地域等とも協議しながら進めていきたいと考えております。 ○4番(久保史睦君)  市長が答弁くださいましたので,それでは市長にお伺いを致します。角度を変えます。市長は総合教育会議の議長でもあられます。この中重議長の下,そこまで市長もやはり人口予測は見えないというのであれば,早急に対応策を,より一層の加速を進めて取り組んでいかなければならない事項だと思います。いよいよ政治的な判断が求められてきます。そうなったときに,関連の委員会,PTを立ち上げたときに,中重市長が諮問されたらどうですか。 ○市長(中重真一君)  先ほど,通学区域適正化審議会等の回数の御質問もございました。通学区域を変えるということは,その地域の公民館にとりましても,また子供たちの問題だけではなく,行政全般に関わってくる問題もございます。そういった中で,地域の活動を守りながら,どういった通学区域の変更ができるかということについては,現在も教育委員会と協議を進めているところでございます。 ○4番(久保史睦君)  これは,ちょっと短時間でできませんので,またいろんな形で市長とも未来の教育についてお話させていただきたいと思います。市長がこの現状を一番よく分かっていらっしゃると思います。この学校規模適正化を進めていく上で,いわゆる過疎化というのが進んでいると言われております中山間部,ここに核となる施設一体型の幼・小・中一貫校,これを設置したらどうですかという考え方があるんですけれど,教育長いかがでしょうか。 ○教育長(瀬戸上護君)  それぞれの小規模校の今後の在り方については,いろんな考え方があろうかと思います。幼・小・中一貫であったりとか,あるいは他の例でいきますと,コミュニティ・スクールをそこに入れて,様々な地域の意見も取り入れながら,統合した学校と一緒になって,地域と広い範囲の地域をより自分たちの学校として経営に生かしていくと。それも一つの方法だろうと思いますけれども,いずれにせよ,やはり地域に学校がなくなる。これまでお聴きしているのは,やはり小学校が地元から消えるということに対する思いというのは,並々ならぬものがあると捉えております。そこのことも含めて,全体として本当にここに通う子供の,将来を生きる子供たちに力を付けていけるかという視点も入れながら,みんなで本当に取り組んで,考えていかなければならない課題だというふうに考えております。 ○4番(久保史睦君)  関連して施設一体型の質問になります。小1プロブレム,それから中1ギャップ,これについて教えてください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  小1プロブレム,それから中1ギャップの問題というのは,学ぶ環境が大きく変わったときに,子供たちがそこに不適合を起こすような状況でありまして,それに対する対策というものは教育委員会でも考えているところです。一つだけ紹介させてください。小1プロブレムの解消のために,本市においては全小学校で,入学時から5月の第2週にかけまして,まず小学校の生活に慣れるという意味合いで,スタートカリキュラムというのを実施しているところです。本来各教科の授業というのがあるわけですけれども,その教科にとらわれずに生活科の中で,いろんなそれまでの遊びの環境から学びの環境に移行するため,特に教科の中身を限定しないような生活を通しながら小学校の生活に慣れていくと,そのような取組を行っているところです。 ○4番(久保史睦君)  適正化また幼・小・中一体型の一貫校という部分に関しましては,この小1プロブレムまた中1ギャップを回避していく手立てになることも十分に考えられますので,そこを踏まえた上での今後の検討をしていただければなと思っております。それでは,教育行政については終わりたいと思います。続きまして難病支援について,再質問させていただきたいと思います。難病支援,糖尿病1型,2型があるということで,1型を御存じの方はなかなかいらっしゃらないのが現状でございます。この1型,一番大変なところというのは,これはいまだに原因が未解明であると,この部分と生活習慣病でも先天性の病気でもないということが,この1型糖尿病でございます。インシュリンを一生,生涯打ち続けなければいけないというのがあります。1日4回ぐらい打たれます。打てば普通の人と同じ生活が送れるのではと言われる方もいらっしゃるかもしれませんけれども,逆を言えば,1日4回のインシュリンを打たなければ死に至るんです。そこはもう考え方であると思います。二十歳未満は,先ほど答弁ありましたけれども,特別児童扶養手当など公的支援の対象になりますけれども,二十歳以上になると身体障害者福祉法上の障害には該当を致しません。指定難病の指定もありません。障害を持たれる方への支援というのはいろんな形で少しずつ進んでおります。それから難病への支援の現状は今どうなのかという,ここを今回提起したいと思います。二十歳から仕事が制限をされてきます。これには二つのリスクが伴います。働く制限と給料,当然働く時間が変わってきますので給料の制限等も掛かってきます。医療関係機関また行政民間一体となっての包括的支援,全体的な視野に立った切れ目のない支援というものが必要だと考えております。先ほど助成等厳しいということでございましたけれども,それはもう分かっていた答弁でございます。この考え方については保健福祉部長いかがですか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  議員がおっしゃられたとおり,この病気に限らずにいろいろと難病の病気を患っている方々もいらっしゃることは事実でございます。議員が言われることが基本的にはそのようなことでございますけれども,ただいま答弁申し上げましたとおり,霧島市単体で医療費助成を行うというのは困難であるというふうに答弁いたしたところでございます。御理解いただきたいと考えております。 ○4番(久保史睦君)  御理解いただければ質問はしないわけでございまして,保健福祉部長,1型糖尿病,今回勉強されましたか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  はい,今回一般質問いただきまして,この病気についていろいろ資料を見て勉強いたしました。 ○4番(久保史睦君)  一番の1型糖尿病の大変なところというのは何だと思われますか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)
     答弁の中でも申し上げましたとおり,治療で治ることがまだ確立していないということがございますので,先のことが見えないところがあるという病気であると思います。それが一番不安感,この病気に患っていらっしゃる方の一番の大変なところかと考えております。 ○4番(久保史睦君)  保健福祉部長,今言われたとおりでございます。先の見えない不安というのが一番大きいところでございます。私の知り合いの方で一人いらっしゃるんです。私と年齢もそんな変わりません。今考えてもその現状思い出せば涙が出るくらいの思いがするんですけれども,その方が,今仕事をされていらっしゃいます。ところが,雇っていただいているNPO法人なんですけれども,NPO法人の理事長も雇っていただく上で,いろんな働く上で制限が出てくるわけでございます。涙を浮かべながら訴えられるわけです。もうこれは国の法律ですから,指定難病受ける,受けないというのもですね。もう自分たちの力では限界ですと。あとは法的な部分になります。あとは,これから先は政治的な判断をしないといけない部分が,いろんなハードルを乗り越えてしていかなければならないと。その方は,ここにポンプを付けていらっしゃいます。左腕にはセンサーを付けていらっしゃいます。保健福祉部長,ポンプを付けていらっしゃる方を御存じですか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  私,存じ上げておりません。 ○4番(久保史睦君)  勉強する過程で,そこちょっと見ておいていただきたかったなと思うんですけれども,24時間,お風呂に入るとき以外はずっと付けておくんです。それが生命を維持するポンプなんです。ずっとこれを幼少期から,幼少期というか途中からでも構いません。付けておくと,それに対してインシュリンが出ることに対して体の免疫ができてきます。免疫ができてくると,自分ではしっかりしていても低血糖,高血糖のバランスが分からなくなってくるんです。体が免疫で慣れてきますので。なので,ここにセンサーを付けて仕事をしながら,ちょっとでもおかしいなと気付いたときには,このセンサーで数値を見て生活を送るという現状を毎日送られているわけでございます。この方が言われておりました。肩の力を抜いて生きたいと言われております。この方は今,一人暮らしをされております。毎日決まった時間に,会社に私は行くんですと言われました。私,何でですかと聞きました。何で決まった時間に行くかというと,一人で生活してれば,寝てれば目が覚めないかもしれないと。誰も気付いてもらえないかもしれないとなったときに,決まった時間に会社に来なければ,何かあったんだなと思って,誰かが駆けつけてくれるだろうと。自分でそういうものを作っておかないといけないんです。そういう中で仕事をされていらっしゃいます。今度は受ける側。NPOのその方には,その人を雇い入れるのにはいろんなことを考えましたと。だから,その人ができる仕事を作りましたと。いわゆる働き方改革ですよ。別な観点からでも,この働き方改革に当てはまると思うんですけれども,雇用する側が工夫して企業形態を変えていくと。要するに企業が職場環境を整えて,働くステージを作って支援していくという経営努力をされていらっしゃる所があります。これは,何が言いたいかといいますと,この方,実は実家があるんです。実家であればお父様,お母様,御両親いらっしゃいますので,いろんな形でサポートしてもらえますけれども,実家に帰るのがつらいと言われるんです。自分が今そのような治療を続けていると,その姿を見たお父さん,お母さんが悲しむと言われるわけですよ。だから私は一人で生活して,できるところまでは仕事をして,自分がそのようなポンプを付けてセンサーを付ける生活していると。難病を抱えていると。じゃあ難病を抱えている人にしか分からない気持ちが分かるだろうと思って,NPO法人で寄り添って今一緒に仕事をされていらっしゃるんです。であるならば,国,県いろいろ,これは行政的な部分は難しいと思うんですけれども,新しい形で支援する体制づくりというのを作っていかなければいけないかなと思っております。これは,私ずっと取り組んでいかなければいけない課題だと思っております。そこで考えました。どういう形での支援が,市として,行政としてできるのだろうと。これは私の考え方であります。先日来より一般質問で,団地のことがよく話題に出ております。鹿児島市では,ひとり暮らしでも一定の緩和をして入居させていると。霧島市はいっぱい団地が空いているという状況もございますけれども,例えば団地に入居する際の規定の緩和であったりとか,その方が例えば一生医療費を払い続けていかなければいけないわけです。死ぬまでです。ずっと毎月2万円ぐらい掛かります。それをずっと払い続けていく負担というのは,ものすごく大きいんです。毎月ですから。となると,今,一人で住んでいらっしゃれば,例えばその方のケースで言えば,一人で住んでいれば当然家賃払わないといけないです。ところが近くに空いている団地があると。けれども年齢もあって,いろんな条件で団地に入れない。例えばこういう状況で悩んでいる人がいらっしゃれば,年収で団地の使用料というのは決まってきますので,何万円かでも何千円でも浮けば,その分を全部治療代に充てることもできる。そういう形での支援の取組とか,考え方としてはどうかなという部分を市長にお聴きしたいと思います。 ○市長(中重真一君)  先日,私,広島で被爆したという女性の方,霧島市民の方から,また別な件で御相談を受けたところでございます。先ほど部長が答弁しましたように,やはり難病指定されているもの,指定されていないもの含め,霧島市内にはそういった病気で苦しんでいる方々が,まだたくさんいらっしゃいます。そういった方々に対して,どういった支援ができるのかということは,霧島市として考えていかなければいけないというふうには考えております。ただ,そこに財政的支出を伴うもの等については,慎重に検討をしながら,また国や県,特に難病に関しては,国等に対してしっかり要望していくことも必要であるというふうに考えております。 ○4番(久保史睦君)  非常に前向きな答弁を頂きまして,この件もしっかり取り組んでいただきたいと思います。財政的な部分に関しましては,これは財政的な部分からの視点での考え方ですけれども,団地の空き室があるのであれば,そこに仮に入れる規制を緩和していただけば,空き室も解消できるし,ある意味,賃貸の賃料も入ってくるんです。そういう複合的な要素からの支援の仕方というものを,市独自で考えていくことも大事なことだと思います。今こそ縦割り行政を破って,横との連携を強化していく,こういう考え方で取り組んでいきたいと思います。その雇う方が言われておりました。何でその方を採用されたんですかと。そのプロセスを聴いてみると,最終的に人の痛みが分かる人だから同じ思いで寄り添っていけるのではないかと。それが最終的な決断でしたと。働くこのような場を環境を整えなければ,改善できる部分というのは,まだまだいっぱいあると思います。その現場の声,一人一人の声を聞く一番いい方法を思いついたんです。それ何かといいますと,様々な日常生活について,いろんな相談事が市役所にも来ます。ここにいらっしゃる市長含め,全部長,課長たちが1日1回1時間でも,1週間に2回ぐらいでもいいです。1回窓口に座ってみてもらえないですか。 ○市長(中重真一君)  私たちの仕事,市役所の仕事,意思決定は主に部長だったり,課長そういったものを含めて意思決定を致しますが,職員が受ける相談だったり,そういったことをしっかりと情報共有をしながら市政運営に努めていくことが大事だというふうに考えております。窓口にいる職員も職員ですので,またそういったところでいろいろと相談していただければと思います。 ○4番(久保史睦君)  若干意図がうまく伝わっていないような気がするんですけれど,現場の声を聴いていただきたいという部分で,1回1時間でも座っていただいて,どういう相談が来るのだろう,どういうことで市役所に来られているのだろうと知ることはすごく大事なことだと思いますよ。SDGsの先ほどの話ですけれども,長期的な開発目標を考えていく上で,それを取り組んでいけば,市役所の運営方針は私は大きく変わると思っております。時間がないので先に進みます。この難病支援については要望しておきたいと思います。日常生活用具給付事業の拡大,それからワンストップ化での身近な相談体制の確立,それから雇い側の企業との意見交換会,対応策へ向けてのPTの発足,それからこの方が言われているのは,この1型糖尿病という病気を皆さんに知っていただきたいということでございましたので,広報誌で特集を組んでいただきたい。そして最後に,SDGsの理念を取り込んだ支援者コミュニティを形成していただきたい。この5項目を,今回難病支援については強く要望させていただきたいと思います。それでは,次にまいります。障がい者・高齢者目線の立場に立ってのまちづくりについてでございます。保健福祉部長にお聞きいたします。改正バリアフリー法,特筆すべき点は,保健福祉部長は何だと思われますか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  本市では,霧島市障がい者計画というのを,平成30年度からの計画を策定しております。その中でも,バリアフリーについて計画の推進ということでうたっております。その中で,今後の取組ということで五つ設けております。その中で,心のバリアフリーによるユニバーサル社会の実現を求めるということをうたっておりますので,漠然とした大きな表現ではございますが,これが一番大事なことかと認識いたしております。 ○4番(久保史睦君)  今,本当に凝縮されていました。心のバリアフリー,これが一番大事な部分でございます。バリアフリー化に向けたマスタープランの策定を市町村に求めている点と今までの課題であった移動の連続性が確保されていく。ここが私,すごいところではないかなと思っております。指宿市は,バリアフリー観光マップを用意しております。本市についてはありますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  部長の答弁の中にもありましたとおり,本市におきましてはバリアフリーに特化した観光マップについては,これまで作成をしておりません。 ○4番(久保史睦君)  再確認でございました。バリアフリーマップぜひ作っていただきたい。家族温泉木の花がございます。写真を1枚出していただいてよろしいですか。ここは,鹿児島県でも多分一つしかないと思うんですけれども,家族湯の温泉の中にリフト付きのお風呂があるんです。この写真見ていただければ分かるんですけれども,あともう1枚,座っていらっしゃる写真があったと思うんですけれど,こうやって自動で座れるお風呂でございます。また,中も心の底から休んでいただきたいということで,様々な配慮に取り組まれております。こういう所を鹿児島市から尋ねて来られる方もいらっしゃるんです。なので,こういう所をリストアップして,早急にバリアフリーマップは作っていただきたいなと思っております。続いて,西郷どん村にまいります。西郷どん村に足湯がございます。この足湯に対して,車椅子で行ける所がございますけれども,ここの認識をどのように捉えていらっしゃいますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  1月23日にグランドオープンして以降,私もたびたび現場に行っております。写真のとおりの状況が見受けられました。そのようなことから,いろいろ関係の皆様にお聴きして対策ができないのかというようなこともありまして,今現在ステップが当たる,それから,手すりの前の所が出ていますので,そういうもののない車椅子があるということを把握をしましたので,今,カタログを取り寄せているところでございます。適応するならば購入に向けて検討していきたいというふうに考えております。 ○4番(久保史睦君)  八幡課長とは,熱い議論を交わせていただきました覚えがあります。このように実際は足が届かない,体を乗り起こさないといけない,いろんな角度からバリアフリーはもっと力を入れて,ハード面ではなく,心のバリアフリーが推進されていますので,ここは再度,再整備をもっと別な視点から,深く検討していただきたいと強く要望しておきたいと思います。それから,安全面の視点から1点,御要望でございますけれども,電動シニアカーに乗っていらっしゃる方もいらっしゃいます。この方,旗をどうにか市で補助,助成してもらえないかと。車で行っているとなかなか見えないということもございましたので,そこもちょっと検討していただければなと思っております。それと,西郷どん村でもそうですけれども,障害を持った方たちが出品できるブースというものも,検討事項に入れていただきたいと思いますので,八幡課長また一緒に,いろいろ知恵を借りながら取組をさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。それでは,最後の質問に,通学路関連について入りたいと思います。1番からお願いしたいと思います。まず,これが先ほど要望を出しました日当山小学校前の交差点でございます。ちょうど横断歩道の所に旗を立てておりますけれども,その横の街路樹,この2本がちょうど車を隠すような間隔で立っているんです。全体的な計画が時間掛かると思いますので,ここは早急に植樹伐採をしていただいて,見通しを確保していただきたい。それと危ないですので,地域の要望を必ず確認をして信号機の設置を危機管理監が鹿児島に乗り込んでいってでも,要望を必ず出しておいていただきたいなと思っております。次,2か所目をお願いいたします。これは交通事故があった小野小前の現場でございます。ここも再度改善をお願いいたします。それと3枚目お願いいたします。これが問題になっている浜之市の電柱でございます。改善策を頂きましたので,しっかりと対応をしていただきたいと思います。時間もまいりましたので,以上で,私の一般質問を終わります。 ○教育総務課長(本村成明君)  先ほど市内35小学校のうち,10人に児童数が満たない学校数,30人に満たない学校数のお尋ねがございました。確認ができましたのでお答えを致します。10人に満たない小学校数が2校,30人に満たない小学校数が12校でございました。また,併せまして,私が13年間での審議会の回数を4回とお答えしましたけれども,この4回というのは諮問の件数でございまして,会議の開催回数としましては1諮問当たり平均3回ぐらいずつの会議を行っておりますので,カウントしては12回ということになります。訂正を致します。 ○議長(下深迫孝二君)  以上で,久保史睦議員の一般質問を終わります。次に,6番,宮田竜二議員から2件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○6番(宮田竜二君)  議席番号6番,霧島市政クラブ宮田竜二です。ただいま議長から発言の許可を頂きましたので,通告書に従って質問させていただきます。本日は,一般質問の機会を与えていただき,誠にありがとうございます。1問目は,第二次霧島市総合計画での施策3-5,社会保障制度の円滑な運営について,市長に質問いたします。質問の背景としましては,本市の財政の健全性はおおむね確保できているものの,普通交付税の合併特例措置による上乗せが2021年度には全て削減される一方で,社会保障関係費の増加が懸念されると,先日の本会議で市長が施政方針を発表されました。社会保障の中でも,生活保護制度は最後のセーフティーネットと言われる市民の命に関わる重要な事業であり,生活に困窮する市民に対し,その困窮の程度に応じて必要な保護を行い,健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに,自立を助長することを目的としています。そして,平成25年に制定された生活困窮者自立支援法に基づき,生活困窮者に対し福祉事務所設置自治体が自立相談支援事業や住宅確保給付金の支給などを行う,生活困窮者自立支援事業が平成27年度から実施されました。支援対象となる生活困窮者とは,現時点では生活保護を受けていないが,生活保護を受けるに至るおそれがある人で,自立が見込まれる人,単に経済的な問題だけではなく,日常生活や社会生活を送る上で多様な問題を抱えた人を対象とする。従来の生活保護制度とは異なる対象者に対して,新たな支援体制を設けることにより,就労に関わる課題や心身の不調,家計や家族の問題などについて,生活困窮者の課題を幅広く受け止める第2のセーフティーネットと言える制度です。この事業は,経済的な自立だけではなく,精神的,社会的自立など,生活全般にわたる支援です。すなわち,生活に困っているその人の生きること全体を支援する事業であると認識しております。そこで1点目の質問です。現在の生活困窮者,自立支援事業の実績及び成果がどうなっているのかお示しください。2点目,平成31年度の生活困窮者自立支援事業の具体的な取組内容はどのようなことを計画しているのかお示しください。次に,2問目です。霧島市総合計画施策5-3,活力ある地域づくりの推進について,市長に質問いたします。2019年2月1日現在の霧島市の人口は12万5,822人ですが,8年後の2027年の推計人口は12万3,293人。今から約2,500人減少する見込みのようです。しかし,霧島市の第二次霧島市総合計画では,推計人口よりも3,700人多い12万7,000人と強気の目標になっています。霧島市ふるさと総合戦略では,41年後の2060年,約9万3,000人にまで減少する推計人口に対して,本市の目標人口は約13万人と3万7,000人も多い,高い目標です。去る2月25日の山田龍治議員の一般質問で,中重市長はこの高い目標は変えないと,強い意志を表明されました。未来ある霧島市を目指して,リーダーシップを発揮し,ぜひ目標を達成していただきたいと思います。ちなみに41年後は私は94歳ですけれども,2060年度の人口目標が達成できたかどうか結果を確認することを目標に長生きしたいと思います。さて,この高い目標値を達成するためには,合計特殊出生率を上げるなど,多くの施策が計画されております。施策の一つとして,活力ある地域づくりの推進があり,出逢いと結婚の支援が基本事業にもなっています。昨今,晩婚化,非婚化が加速する中で未婚者が増えている主な理由として,出会いの機会が少ない,非正規雇用など経済的な理由,子育てをできる環境が整っていない,結婚相手の条件が厳しい,異性との交際がうまくできない,結婚観,価値観の多様化などがあります。そこで質問ですけれども,1点目,出逢いと結婚の支援が基本事業に計画されていますが,事業実績,例えば結婚に至ったカップル数などはどうなっているのかお示しください。2点目,婚活イベントの支援をすること自体は意味あることであると思いますけれども,参加することに抵抗感を抱く独身者のことを考えて,もっと創意工夫した出会いの場を企画設定できないでしょうか。以上で,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  宮田議員から2問の御質問がありました。2問目は私が,1問目は保健福祉部長が答弁します。2問目の活力ある地域づくりの推進についての1点目にお答えします。第二次霧島市総合計画の基本事業に掲げる出逢いと結婚の支援では,官民共同によるイベントの開催や民間事業者が実施する支援策の情報発信等,出会い・結婚につながるサポート体制の充実に取り組むこととしています。これまで,本市と鹿児島銀行との共催による婚活イベントの実施のほか,商工会等の民間団体が主催する出会いの場を創出するイベントや鹿児島県が主催する自己研さん型の独身者向けセミナーについて,市ホームページや広報誌に掲載することによる周知活動の支援を行ってまいりました。しかしながら,本市が共催で実施した婚活イベントではカップル成立がなかったこと,他の民間団体が主催するイベントでは,カップル成立後の追跡調査を実施していなかったことなどから,実際に結婚に至ったカップル数を把握することは困難な状況です。次に2点目にお答えします。婚活イベントに抵抗感がある独身の方に対しては,鹿児島県が主体となり,昨年5月に開設した会員管理登録システムを利用したマッチングや結婚に向けた支援を行うかごしま出会いサポートセンターの利用を勧めています。今年度につきましては,利用者の増加や利便性向上を目的として,通常,鹿児島市内に設置された同センターのみで実施している入会登録やシステム閲覧を,本市でも行えるよう,国分シビックセンターに出張窓口が開設されており,10月から既に3回の窓口が開設され,多くの方が利用されたと聞いています。また,県内の経済団体や地域団体,県を始め全市町村が連携し,結婚支援に関する諸問題について意見交換等を行うかごしま出会いサポート連絡会議が設置されていることから,議員から御提案のありました抵抗感を抱く独身の方の支援などについても,そのような場を活用して意見交換を行いながら,調査・研究してまいります。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  1問目の社会保障制度の円滑な運営についての1点目と2点目は関係がありますので,一括してお答えします。本市は,生活困窮者自立支援法に基づき,生活保護に至る前の生活困窮者の自立を促進することを目的に,平成27年度から自立・就労に向けた相談に対応する自立相談支援事業,離職等により住居を喪失又はそのおそれのある方に家賃相当額を支給する住居確保支援事業等の生活困窮者自立支援事業を実施しています。これまでの実績として,自立相談支援事業による新規相談件数は,平成27年度が137件,28年度が113件,29年度が67件で,住居確保支援事業による住居確保給付金の支給を受けられた方は,平成27年度が3人,28年度が7人,29年度が3人です。また,就労支援による就職者数は,27年度が17人,28年度が18人,29年度が16人で,これらの支援が当該生活困窮者の経済的・社会的自立につながったものと考えています。平成31年度につきましては,引き続き,自立相談支援事業,住居確保給付事業を実施するとともに,貧困の連鎖を防止する取組として,生活困窮世帯の子供に対する学習支援事業を計画しています。このうち,自立相談支援事業の具体的な内容としましては,生活福祉課内に3人の相談員を配置し,生活に困窮している相談者に対し,必要な情報提供及び助言を行い,関係機関と連絡・調整を図りながら,当該相談者の抱える課題を解決するための支援計画を作成するとともに,ハローワークなどと連携を取り,相談者に寄り添った支援を行うこととしています。 ○議長(下深迫孝二君)  ただいま,宮田議員の壇上からの質問に対する答弁が終わったところでございますが,ここでしばらく休憩いたします。             「休 憩  午前11時59分」             ―――――――――――――――             「再 開  午後 1時00分」 ○議長(下深迫孝二君)  休憩前に引き続き会議を開きます。宮田議員の一般質問を続けます。 ○6番(宮田竜二君)  それでは,質問席から再質問させていただきます。1問目の社会保障制度の円滑な運営について,補足資料の説明からちょっとさせていただきたいんですけれども,補足資料出ますでしょうか。2ページ目を見ていただきたいんですけれども,これは生活困窮者自立支援制度について認識を合わせるために,厚生労働省の資料を参考にちょっとイメージ図にしてみました。第1のセーフティーネットというのは社会保障制度,具体的に言いますと,健康保険とか,年金とか,私たちが助けていただいている内容ですけれども,最後,第3のセーフティーネットというか,最後のとりでになりますのが生活保護制度でございます。この間を埋める第2のセーフティーネットが生活困窮者自立支援制度であります。この第2のセーフティーネットには,二つの必須事業がありまして,自立支援相談事業,居住確保給付金支援事業というのがあります。次は任意ですけれども,各自治体に任されている事業が四つありまして,一つ目は就労準備支援事業,2番目が1次生活支援事業,3番目が家計相談支援事業,4番目が子供の学習支援事業というのがあります。4番目の子供の学習支援事業につきましては,去年の12月の本会議で山口仁美議員が一般質問されていて,霧島市も実施していますし,先ほど部長から答弁がありましたように,やっているということを認識しております。この1,2,3の任意事業につきまして,やっているかどうかを教えてください。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  生活困窮者自立支援制度の事業につきましては,今,議員のほうからもありましたとおり,必須事業の自立相談事業,それから居住確保給付事業,それから任意事業につきましては,子供たちに対する学習会ということで取り組んできているところでございます。 ○6番(宮田竜二君)  私の質問は四つの任意事業がありますけれども,4番目は,やっていると先ほど答弁いただきましたけれども,1番の就労準備支援事業,2番の1次生活支援事業,3番目の家計相談支援事業をやっていますかという質問です。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  申し訳ありませんでした。今,議員のほうからございました任意事業につきまして,子供の学習支援事業以外の任意事業につきましては,現在のところ取り組んでいないところでございます。 ○6番(宮田竜二君)  一つは,子供の学習支援事業はやっているんですけれど,ほかの三つはやっていないということなんですけれど,それはなぜやっていないのか理由を教えてください。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  任意事業につきましては,就労準備支援事業でいきますと,受入先,いわゆる事業者側の受入先の確保,県の認定も受ける必要があるんですけれども,そういった県の認定を受けている事業者が少ないということもありまして,就労支援事業自体には取り組んでいないです。あとは家計相談支援事業,1次生活支援事業につきましても現状におきましては,その事業の必要性という部分も含めまして取り組んでいる形ではないんですが,支援者によりましては,就労準備的な支援あるいは家計相談的な支援ということで,その任意事業としての取組は行っていないんですが,こちらの現状におきましてのできる限りでの支援という形での携わりは行っているところでございます。 ○6番(宮田竜二君)  任意事業を行っていない場合でも,先ほど部長の答弁にもありましたように,ほかの関連,ハローワークとか教育委員会とか,いろんなほかの組織と連携連動することによってカバーしているということでしたので,そういう認識で,霧島市はちゃんと生活困窮者の自立支援の体制はできているというふうに認識しております。続きまして,3ページ目ですけれども,このグラフは,平成22年から31年度の当初予算における生活保護扶助費の推移グラフですね。縦軸が金額,単位は千円になっていますけれども,ここを見ていただきたいんですけれども,毎年,年々右肩上がりで上昇してるというのが分かります。特に,平成22年から31年までの10年間で約5億円増加しているということで,一番右のグラフ,まだ審議前なんですけれども,平成31年度の当初予算は約30億円ぐらいになっています。ですから,総扶助費の約20%を生活保護の扶助費が占めているということになるかと思います。ここで質問なんですけれども,資産や能力など全てを活用しても生活できない方々を保護する最後のセーフティーネット,絶対に必要な社会保障費ですけれども,一方で中重市長が施政方針でされましたように,3年後の2022年度以降,普通交付税の合併特例がなくなります。この生活保護扶助費の上昇分,これは霧島市の経営健全化計画に加味されているのか,お示しください。 ○財政課長(小倉正実君)  扶助費におきましては,霧島市経営健全化計画の中には生活保護の分だけに限らず,扶助費の増等も見込んだ上で今後の推計を計画しまして,それに基づく健全化計画を策定しているところでございます。 ○6番(宮田竜二君)  経営健全化計画にも加味されているという答弁を頂きました。続きまして,4ページ目。このデータは社会福祉課から提供いただいたデータです。平成25年度から30年度における霧島市の生活保護受給者数を推移が分かるようにグラフ化したものです。左側の縦軸Y1軸が世帯数及び人員数を示しています。右側のY2軸が保護率になっています。青色の棒グラフが保護受給者世帯の数,赤の棒グラフが保護者受給者の人員です。グリーンの折れ線グラフが保護率を示しています。保護率というのは,市の人口における生活保護受給者人員の割合でして,単位は‰,ですから1,000分率ですね。人口1,000人に対する保護率を示しています。これも見ていただけると分かるように,右肩上がりで増加しているということ。それから,第二次霧島市総合計画では,2020年の保護率は15.7‰まで増加を抑制することになっております。続きまして,これも5ページ目のデータですけれども,これも生活福祉課から提示いただいた平成27年から30年度における霧島市の生活困窮者要支援者数ですね。このデータを示したものです。青色の棒グラフが新たに支援した方。赤色の棒グラフが要支援者数ということで,新規の方と継続の方を累計したものですね。平成30年度はまだ1月度のデータということになっています。やはり要支援者数は,右肩上がりになっているというのが分かります。ここで質問なんですけれども,この市税ですとか,国保税を滞納されている方で,生活困窮者が多いと思われるんですけれども,生活困窮者からの税金を払えないんだというような相談を受けた場合,どのように対処しているのか教えてください。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  税金の滞納でありましたり,あるいは市営住宅の家賃の滞納でありましたり,一人で悩まずにまずは御相談をくださいということで,そういう形で対応いたしますけれども,相談窓口に御相談にお見えになられた場合には,どのような支援が必要なのかについて一緒に考えまして,寄り添いながら自立に向けた支援を行っているところなんですけれども,今申し上げましたとおり,税滞納や家賃の滞納につきましては,庁内の関係各課へ支援員が同行いたしまして,納付計画を一緒になって立てるというような,その目標に向けた支援ということでの携わりを行っております。 ○6番(宮田竜二君)  生活困窮の方の実情に合わせていろいろ相談に対応されているということであります。それでは,地域では生活困窮者の支援にどのように関連しているのかを教えてください。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  地域あるいは民生委員さんたちとの関わりというのは非常に重要であり,連携を図っていく必要があると思っております。民生委員の方の定例会等におきまして,これは生活保護の制度になりますけれども,説明会を毎年行っている地域もございます。総会や勉強会等にお呼ばれしまして,お話をさせていただく機会も頂戴しているところです。そうした機会の中で,情報提供や御相談を頂戴しているところです。また,私ども生活福祉課の相談窓口には,自治会や民生委員の方が地域に心配な方がいらっしゃるということで,代理での御相談でありましたり,生活が苦しいといったような御相談を受けまして,その方に代わりまして御来庁される場合もございます。そのことを受けまして,御本人さんが相談窓口に来ることが難しい場合等につきましては,こちらからも相談者の御自宅に赴きまして,生活困窮にある相談や生活保護の相談について応じているところでございまして,その折に地域の方でありましたり,民生委員の方とのつながりを持って協力を頂いているところでございます。 ○6番(宮田竜二君)  地域も関連しているということで,いろいろ民生委員の方々の御活躍もあるかと思います。また,ボランティア関係で最近,子ども食堂とか活発になっているような感じですけれど,霧島市でもそういう子ども食堂みたいな所,ボランティアでやっている所があるんでしょうか。もし御存じでしたら教えてください。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  現在,霧島市で子ども食堂を運営していらっしゃる団体は2団体ございます。 ○6番(宮田竜二君)  地域ですとか,そういうボランティア関係のいろんな組織等が必要だというのが分かりました。もう一つ,この生活困窮者に至る前なんですけれども,例えば高校中退してニートになったり,家に引きこもって親に面倒もらっている子供たちもいるようです。そういう親が高齢になって介護が必要になると,その子供たちは生活困窮者になってしまうという可能性があります。そのようなひきこもりの方から相談を受けた場合,親御さんからもあるかもしれないですけれども,鹿児島県の事業でかごしま子ども・若者総合相談センターというのがあると思うんですけれども,そことの情報の共有化とかは霧島市でやっていますでしょうか。教えてください。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  今,議員のほうからもお話がありましたとおり,御本人さんに代わりまして,御家族の方が相談に見えられる場合もあります。そうしたひきこもりのある方等の支援につきましては,管内に支援事業所がございまして,ハローワークの中にもございます。また,こども発達サポートセンター,あるいは事業所が取り組んでいる若者サポートステーション,そういった所との連携におきまして,情報の共有を図りながら支援に努めているところでございます。なお,県のかごしま子ども・若者総合相談センターという,議員のおっしゃる所がそうだと思うんですが,そことの連携につきましては,今のところは行っていないところでございます。 ○6番(宮田竜二君)  生活困窮者一人一人状況が異なるので,その人の状況にあった支援をしているということですけれども,このように生活困窮で支援が必要な市民が増えているんですけれども,先ほどの部長のほうからの答弁では,相談員を3名配置しているということだったんですけれども,今の職員の人数で今後も対応ができるのか教えてください。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  3名の相談員ということで,先ほど部長のほうからも答弁がございましたけれども,主任相談支援員,それから相談支援員,それから就労支援員ということで,3名の相談支援員という形で数字を挙げさせてもらいました。現状におきまして,相談件数的には,この事業の取組の成果もあるのかまだ分からない所ですけれども,相談件数はちょっと減少傾向にある中で,実際に支援員さんによる支援者に対しての支援回数というのが,年間で延べ900回近い支援に達しています。今の体制におきましては,ちょっと厳しい状況にあるのかなという部分が伺えると思います。 ○6番(宮田竜二君)  大変だと思います。先ほど生活保護受給者の世帯ですとか,人数,それから生活困窮要支援の方等を見ると,大変人数が足りていないのではないかなと思っています。本当に生活困窮者のことを最優先して考えるのであれば,もっとほかのところにも,例えば社会福祉協議会へのいろいろな業務委託ですとか,そういうものは考えられないのでしょうか。 ○生活福祉課長(堀之内幸一君)  委託での取組も全く考えていないわけではなくて,現状におきましては支援を行う方が年々増えていく傾向です。支援内容が非常に複雑多岐にわたるもんですから,必然的に支援が長期にわたって継続していく部分が伺えます。そうした中で,支援員に掛かる負担というのが相当にあるように思っております。そういった中で,その委託というのを一つの選択肢では捉えてはいるんですけれども,現状におきましては,その委託先という部分,社会福祉協議会さんも含めまして,委託先ということにつきましては,こういうこともまた検討していきながら,そこは考えていきたいというふうに思います。 ○6番(宮田竜二君)  今は委託とかはされていないんですけれども,この社会保障に関しましては,今後もどんどん増えていきます。市長を始め,部長,トップマネジメントとして,この事業の重要性を考えていただいて,人,物,金,情報,要は霧島市の財源をどういうふうに使っていくかというのは,ぜひ検討していただいて,本当に生活に困っている方のことを最優先で考えて対応していただきたいと思います。そこで,いろいろちょっと提案もあるんですけれども,仕事をしたことがない生活困窮者の方に,いきなり仕事をしなさいと,就労するのも大変ハードルが高いと思うんですね,ですから例えば中山間地域で農業や林業の就農訓練を通して,そういう地域も一体となって支援をする仕組みとか,そういうものを独自で作る考えはないでしょうか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  議員から今回の御質問を頂いたときに,厚生労働省の資料等を御覧になっての御質問等だと理解しております。その資料の中にも福祉から就労というキーワードも出てきたりとかしております。議員の御提案の内容というのもそういうことかと考えます。今回,メニュー事業の中に必須の事業と任意事業ということで,任意事業の中に就労準備支援事業というのもございます。先ほど課長が申し上げましたとおり,それに当たりいろいろな課題もございます。先ほど申し上げましたとおり,引受先,受皿のところ,受皿になる所は県の認定を受けないといけないという条件もございます。そういう課題もございますので,まずは課題の整理を致しまして,その課題についてどのようなやり方,先ほど委託のことも御質問ございました。そういうことも含め,いろいろと課題を整理して検討しなければならないことが様々ありますので,それについて整理し,検討しなければならないというふうに考えております。 ○6番(宮田竜二君)  本件につきましては課題が多いということなので整理していただいて,前向きに善処をしていただきたいと思います。本市も日本全国同じく,少子高齢化に伴う人口減少で,労働力不足が顕在化しています。特に中山間地域の農業,林業それから中小企業での労働者不足は深刻で,このままでは霧島市の総生産は減少し,活力はなくなってしまいます。昨年11月に外国人労働者受入法案である出入国管理法改正案が衆議院で可決されました。このように自分たちの地域では,労働者を確保できずに,外国から労働者を招き入れる。その一方で就労できずに生活に困窮されている霧島市の市民の方も増加しています。こうした矛盾した構造を改善するには,複合的に多くの問題を抱えている生活困窮者に対して,その人それぞれの支援方法を考えて,行政だけではなく,社会福祉法人,企業,学校,地域の包括的な支援が必要だと思います。そのためには行政が旗振り役になって主体的に活動していただきたいと思います。最後に市長,本事業に関するお考えをお示しお願いします。 ○市長(中重真一君)  議員が御指摘のとおり,今の生活困窮者また生活保護受給者を少なくしていくこと自体が,まず霧島市の財政にとっても寄与することですし,やはりまず根本的に生活困窮者を少なくしていく,そういった社会をつくっていくというのは市の一つの目標であるべきだというふうに考えております。御指摘があったとおり,現在,求人がない状況での仕事がない方が多くて,生活困窮者という状況ではなく,特に霧島市,求人が多い中での今のこういった状況ですので,そこを上手にマッチングすることによって,そういった生活困窮者を少しでも減らすことができる。そういった現状なのかなというふうに考えております。そういった中で,今,生活福祉課が,いろいろ担当を頑張っておりますが,今後,市としてどういった取組をすることによって生活困窮者を減らし,またそれが市の霧島市としても発展につながるかということを,先ほど部長も様々な課題がありますがというふうに答弁申し上げましたが,一つ一つの課題を解決しながら,霧島市としてできることというものを今後検討していければと考えております。 ○6番(宮田竜二君)  トップマネジメントの市長から力強いお言葉を頂きましたので,この生活困窮者支援事業に関しましては,更なる発展になる,発展するということを期待して,今後また引き続き,事業の監視はさせていただきたいと思います。続きまして,2問目です。活力ある地域づくりの推進についてです。こちらのほうも資料がありまして,6ページ目を見ていただきたいと思います。これは,結婚している市民の方,既婚者ですね。結婚している市民の方にアンケートをとったデータです。左上のグラフは結婚している方の年代別の分布です。10代はいないですね。20代,30代,40代,50代の方で,このデータは,85人分のデータになります。この結婚している方々に,結婚してよかったですかという質問をしたら,右側の円を見ていただいたら,100%結婚してよかったというような回答です。ちょっとびっくりしちゃいますけれども,これは本当なんです。本当のデータで,生データです。一番左下にあるんですけれども,結婚した理由はどこですか,よかったことは何ですかと聞くと,子供がいて妻がいて,毎日楽しい会話ができるという,その楽しいという方が29%,子供の成長を見ることに生きがいを感じるということで,子供がいることが,子供の成長と答えた方が35%。夫や子供がいることで毎日笑うことが多い,毎日の生活が活力になるということで,結婚したことが活力になると答えた方が17%いらっしゃるということで,私も結婚していますけれども,本当に羨ましい限りのアンケート結果だと思いますけれど,市長はこのアンケート結果を見て,どう感じましたか。 ○市長(中重真一君)  宮田議員の奥様を,私,存じ上げておりますので,先ほどからの信じられないという発言にどう反応していいのか分からなかったんですが,私も結婚しております。何と答えればいいか分かりませんが,やはり今の自分があるのも妻のおかげだなと,子供のおかげだなということを常々感じながら生活しております。 ○6番(宮田竜二君)  市長もこの100%の中に入っているということが分かりました。続きまして,結婚していない独身の市民の方にアンケートをとった結果がこれなんですけれども,同じく左上が,その独身者の方の年代分布,10代から50代までいまして,44人のデータになります。この方々に結婚したいですかという質問をしたのが右上の円グラフになります。86%の人が,大多数の人が結婚したいんだと「イエス」と答えているんですけれども,結婚したいと希望している方に婚活イベントがあれば参加しますかという質問したのが,一番左下の円グラフです。「ノー」という,参加したくないという方が多くて55%いるんですね。すなわち結婚したいんだけれども,婚活イベントには抵抗感があるという独身者の方が多いわけです。こういう課題がある。先ほど,答弁いただきましたけれども,鹿児島県の事業でかごしま出会いサポートセンターというのがあって,答弁いただきましたように,今度,2月24日,それと今度は3月10日ですか,霧島に出張所が出るんですけれど,私も24日の初午祭の前にちょっと見てきたんですけれども,国分の公民館でやっていまして,何て言うんですか,大々的にというわけではないんですけれども,ひっそりとやられているのを見てきました。内容としては二十歳以上の独身男女が対象になっているということで,登録会員ですとか,若い独身の方々の閲覧ですとか,入会登録もできるということ。それと入会登録料金が1万円で2年間になるということで確認しております。質問ですけれども,先ほどありましたように,こういうふうに霧島市の方々も利用しているんですけれども,このかごしま出会いサポートセンターの現在の登録者,霧島市の方は何人登録されているのか教えてください。 ○企画政策課長(永山正一郎君)  本市の登録者は男性30人,女性38人の合計68人となっております。全体では男性451人,女性617人の合計1,068人の登録が1月31日現在であるとお聴きしております。
    ○6番(宮田竜二君)  霧島市も,先ほどありましたように結婚したい独身の方がいらっしゃるので,その先ほどの分析のように何て言うんですか,婚活イベントにはちょっと抵抗感があるんだけれども,出会いを求めているんだなということが分かると思います。そこで提案なんですけれども,このかごしま出会いサポートセンター,これは鹿児島市の金生町にあると思うんですけれど,霧島市の出張所もそういうふうに年間,数回やっていると思うんですけれども,しょっちゅうは利用できないと思いますので,霧島市民が利用しやすいように,エリアはすごく狭くていいと思うんですよね,内容的に。その市役所の中に分室とか設置はできないでしょうか。 ○企画政策課長(永山正一郎君)  かごしま出会いサポートセンターにつきましては,国の少子化対策関連の予算を活用して鹿児島県が開設し,鹿児島県法人会連合会が委託を受けて運営を行っております。昨年,8月20日に開催されたかごしま出会いサポート連絡会議でも,センターから分室設置の要望があるが,当面は出張窓口で対応していきたいと。他県では開設場所や運営者,費用面について市町村が負担して分室を開設している例もあるようであると。要望状況を見て対応を検討したいとの回答がございました。今年度は本市でも予定を含め4回出張窓口が開設されています。まだ来年度の開設は決定しておりませんけれども,今年度と同回数程度の出張窓口の開設を,センターに対して要望していきたいと考えています。分室の設置については,先のセンターからの回答がありますとおり,財政負担等も発生しますことから,開設の要望については,慎重に行ってまいりたいと考えております。 ○6番(宮田竜二君)  まだまだいろいろありますけれども,独身の方ですね,その独身の方にも,いろいろ御意見を聴きながら対応を頂きたいと思います。この入会金登録料1万円ですけれども,高い安いかはその人の判断で,一般的な民間のところから比べると本当格安だと思うんですけれども,例えば,霧島市が半額とか,そういう補助とか,そういうことは考えられないでしょうか。 ○企画政策課長(永山正一郎君)  サポートセンターへの入会登録料は2年間で1万円という設定になっておりまして,県内では薩摩川内市,鹿屋市が二分の一の5,000円を助成しているようでございますが,現在のところ,本市では助成制度の創設は考えていないところです。 ○6番(宮田竜二君)  この件も独身の方にいろいろ意見を私もちょっともらいたいと思っているので,一番いいのは独身の方が出会いの場を,本当にそういうふうにきっかけを得ることができればいいのかなと思いますので,検討していただきたいと思います。最後,提案ですけれども,先ほど婚活イベントにはとても抵抗感があるという若者が多いものですから,一つの案としては,霧島市が主催して,若者同窓会というようなものを,これイメージ写真なんですけれども,したらどうかなと思うんです。内容としては年齢が25歳から30歳ぐらいを対象にして,中学校単位,正月に,二十歳でみんな成人式で戻ってくるわけですけれども,その後,いろんな市外,霧島市外にいらっしゃる方も含めまして,ゴールデンウィークとかお盆の帰省時期に開催していただくことで,若い者がまた会えるのではないかなと。抵抗なく同窓会という感じでできると思うんです。例えば嘉例川駅とか大隅横川駅など,ああいうふうに成人式もやっていますけれども,ああいう形でいろんな工夫もできると思います。これは,先ほど言いましたように,若者に出会いの機会を与えるという以外にも,その他の効果としまして,市外に転出した若者のUターンのきっかけにもなると考えています。最後になりますけれども,少子化対策として,出産育児金とか育児休暇,児童手当,医療の無償化,本年10月から保育費の無償化など,出産から子育てについては手厚い支援事業がありますが,出産・子育て,その前に結婚したくても結婚できない若者が増えています。現在の社会環境や個人の価値観も広がり,生涯独身であることも,その人の自由で尊重されるべきです。一方,結婚を希望される独身者には,行政もサポートをする必要があると思います。最後に市長,本事業に関するお考えを聴かせてください。 ○市長(中重真一君)  今,議員からありましたように,やはり結婚の場を今後つくっていくということは必要であると。結婚する,そういうカップリングの機会を作っていくということは必要であるというふうに考えております。その中で冒頭申し上げましたように,県の事業であったり,また民間が行っている事業をしっかりと周知しながら,これまで進めてきたわけでございますが,私,個人的には,私もくっつける話は大好きなものですから,市役所の庁内でも,紹介して結婚している職員もございます。一度,私の周りの独身男性と独身女性をみんなごっちゃまぜで飲み会をしようかなというような話を,先日からしていたところでございますが,いろんなやり方があると思います。昔みたいに,本当に世話好きなおせっかいな方が,おせっかいと言われるぐらい世話好きな方がいらっしゃって,そういった方々によって結婚に結びついたというところもあると思いますし,また,そういった方々も大事にしなければいけないといったところもあると思います。また,一つ聞いた話では,結婚式の会場で,ふだんは新郎側,新婦側と分かれて座るのですが,新郎新婦の配慮で独身の男女は同じテーブルにして,そこで新たな出会いができないかということを,そういう配慮をした結婚式もあったというようなことを,内副市長から聴いたところでございました。ぜひ,ホテル京セラもたくさん結婚式をされますので,披露宴をされるカップルには,こういったこともどうですかというふうに提案していただける,そういった民間の一つ一つの取組ということもあると思います。今後どういったことができるかということを,また,今まではそういうふうに県であったり民間であったり,そういう他の団体がやっている事業について周知とか,またこちらで開催とかの周知というような形でしたが,市としてもどういったことができるかということについても,今後考えてみたいというふうに思います。 ○6番(宮田竜二君)  検討させていただきます。以上で,質問を終わります。 ○議長(下深迫孝二君)  以上で,宮田竜二議員の一般質問を終わります。次に,19番,厚地覺議員から2件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○19番(厚地 覺君)  私は,通告に基づき2点質問します。はじめに,昨年12月30日に米国は離脱したものの,環太平洋連携協定,TPPが11か国で発効,さらに,今月には欧州連合,EUとのEPAの発効となり,平成に入って5年目の1993年,GATT,ウルグアイ・ラウンド,多角的貿易交渉の妥決で,平成も終わりに近づいたこの30年は,自由化改革の30年でありました。この超大型協定の発効により,今後,米国との貿易協定交渉が本格化してきます。EUとのEPAは,GDP合計で世界の28%,域内人口が6億人を超える世界最大級の自由貿易圏となり,欧州産食品の値下がりが見込まれ,消費者には恩恵を受けるものの,国内の農家は大きな打撃を受けるものは必至であります。事実,TPP参加国からの牛肉輸入量は,先月の上,中旬で対前年度比14%増となっており,SG,セーフガードの基準見直しが急務となっています。食糧自給率の低下,耕作放棄地の増大,担い手不足や高齢化は解消せず,農業技術の継承も難しい今日,今後の農政は経済成長だけを追求することなく,環境自然を保護し,持続可能な農家をどのように築いていくのか,国・県はもちろんのこと,霧島市も大きな課題であります。質問に入ります。まず,1点目の道路整備について伺います。牧園町高千穂の牧場~真頭線の路線については,3年前から建設部では整備を行うという計画がありました。しかしながら,計画倒れで,平成30年度においては,舗装工事や交付金対象外ということで見送られています。延長距離1.5kmの大半は至るところ,水道工事,下水道工事の本線や住宅への引込線,あるいは温泉の本館工事などで舗装の継ぎ目が多くあり,通行車両も多い地域で車が通行するたびにガタガタと近隣の住宅まで響き,特に深夜などは住民から苦情が多く寄せられております。また,歩道においても,終点では街路灯もなく,荒れ放題で危険な状況となっていますが,この路線は早急に対応すべきと考えますが,市の整備計画はどのように経過されているのかを伺います。次に,神話の里公園株式会社について質問します。この公園は,25年前の平成6年11月に旧霧島町が1,020株,株式会社植村組は480株で第三セクターとして設立し,平成6年11月の増資,さらに平成15年に増資が行われ,総株数4,616株とし,平成17年11月,旧霧島町の株数は霧島市に引き継がれております。会社の出資の持ち株数は霧島市が2,354株で出資比率は51%,植村組が2,262株の49%,一株5万円で出資金額の2億3,080万円となっております。出資金は双方現金出資であり,面積は32万2,270㎡で,株式会社植村組の関連会社の西日本地産により無償貸付となっております。この公園については,平成26年度第4回定例会でも質問しておりますが,資本金2億3,800万円に対し,第25回,平成29年度の定時総会の利益剰余金の合計が1億4,805万4,977円,純資産は8,274万5,002円であり,資本金の64.2%を食い込み,純資産は僅か35.8%しか残っていない状況であります。第21回定時総会時とは,4年間で119万2,920円しか純資産が増えておりません。特に,第25回の定時総会では,税引前当期利益は140万3,856円で当期純利益は41万8,256円しか計上されていません。この金額にはいろいろな要因があるにせよ,第三セクターと言えども,余りにも少ない計上であります。前回の答弁では,今後,不採算部門の見直しを行いながら,経営上の繰越損失の削減に取り組んでまいりますとありましたが,どのような不採算部門を見直したのか。今後は,民間のノウハウを受け入れて,経営改善に取り組むか,資金の減少,いわゆる減資を行うか,二つに一つであると思われます。減資を行うにも有償減資を行うか,あるいは無償減資か,株主総会で議論を重ね,資本金と繰越剰余金のマイナスを相殺すべきと考えますが,当局の見解を伺うものであります。以上,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  厚地議員から2問の御質問がありました。2問目は私が,1問目は建設部長が答弁します。2問目の神話の里公園株式会社の経営についてお答えします。霧島神話の里公園株式会社は,霧島市と植村組株式会社との共同出資による第三セクター方式で管理運営されています。出資額は2億3,080万円,出資率は霧島市が51%,植村組株式会社が49%で,私が代表取締役となっています。当公園は第三セクターとして実質運営を開始した平成6年度から平成9年度までの4年間の決算で人件費や器具備品等のリース料などの経費がかさみ,1億5,000万円を超える繰越損失を計上したため,平成29年度の第25期決算における繰越利益剰余金の額は,1億4,805万4,977円のマイナスとなっています。各期の利益は,鳥インフルエンザや口蹄疫,新燃岳の噴火等の影響による来園者の減少により変動することがありましたが,平成27年度から平成29年度までは増加傾向にあります。民間への経営委託については,当公園が,公共性も考慮しながら,広い視野に立って,公共,民間それぞれの良さをより有効に活用するために第三セクター方式で管理運営されていることから,共同出資者である植村組株式会社との協議の必要もありますので,現時点では難しいのではないかと考えています。なお,出資金の減資につきましては,健全な経営を目指すにはどうあるべきかを霧島神話の里公園株式会社の顧問税理士に依頼していますので,来年度の株主総会において協議することとしています。 ○建設部長兼まちづくり調整監(堀之内毅君)  1問目の道路補修についてお答えします。市道牧場~真頭線は高千穂地区の幹線道路であり,国道223号から市道龍石線入口付近までは車道幅員を6m,歩道幅員を2mとして整備しております。この市道の沿線には,商店や病院及び住宅があり,交通量が多い一方で,車道の舗装面にひび割れ等が発生している箇所やマンホールの周囲に段差が生じている箇所があり,通行に支障を来している状況です。このため,市内他路線の舗装補修に係る要望の状況や緊急性,優先順位等を勘案しながら,平成31年度から,損傷が著しい箇所を優先して,舗装等を実施してまいります。 ○19番(厚地 覺君)  平成31年度から,この路線もやるということですか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  この市道牧場~真頭線につきましては,先ほどもありましたように,マンホール周辺の沈下箇所が多く見られますので,国道から病院までの間の特に損傷がひどい所から補修を実施いたします。 ○19番(厚地 覺君)  この道路は,今年はやります。予算がありませんでした。いや,来年は必ずやります。いや,舗装の予算が取れませんでしたと,毎回だまされているんですよ。地元では,地元には議員がおらんのかという批判もあるわけですから,ぜひ,来年度は事業費でやっていただきたいと思います。この前は雨の日に見ていただいたと思うんですけれども,雨が降れば,水たまりが多いものだから,通行人に泥水を飛ばして,どうしようもないんですよ。特に,あそこは牧園町でただ一つの生鮮食料品売場がある所ですから,町内外から多くの客が訪れますので,ぜひ,やっていただきたいと思います。そして,病院に行くために,あそこを電動カーも通るわけですから,そしてあの路線の歩道の部分も写っていると思いますけれども,あれをよく見ていただいて,あそこで事故でも起こされたら大変なことになりますから,ぜひ,やっていただきたいと思っております。次に,神話の里公園に入りますけれども,先般,1月末をもちまして,牧園のまほろばの里が閉鎖されました。この公園も平成元年に創業しまして30年たったわけですけれども,一時期は50万人とも60万人とも年間訪れていましたけれども,現在は20万人に落ち込んだということで閉鎖しております。企業としては,やはり採算が合わないとなれば,すぐ閉鎖するわけですよ。だけど,この神話の里公園は,まだ依然として赤字を打ち出しながらもやっていらっしゃる。この公園の来園者というものは,年間実際にどのくらいあるものですか。正確なところを教えてください。 ○観光課長(八幡洋一君)  平成29年度が39万3,123名,平成28年度が40万2,378名,平成27年度が38万6,339名となっております。 ○19番(厚地 覺君)  これだけの客が来ているんですよ。これを平成29年度で割ってみますと,365日開園しているかどうか分かりませんけれども,1日当たり1,077人なんですよ。ところが売上額を割り崩してみると,僅か一人当たり397円なんですよ。これはどのようなカウントをされているんですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  この神話の里公園には,道の駅が併設されておりまして,道の駅の要件といいますと,24時間トイレが利用できる,駐車場を開放するというようなこともありまして,そういう駐車場の台数から換算した利用者数もこの中に入っているということであります。 ○19番(厚地 覺君)  これは,食堂あるいは土産品店あるいは遊技場,全てがカウントされるのではないですか。これだけの客が来たら,4倍近い3億円も4億円も売上げがあるはずなんですよ。もうちょっとこのカウントの取り方というものをぴしゃっとやっていただきたいと思います。この平成29年度の労働分配率を計算されていますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  平成27年度が82.68%,28年度が85.96%,29年度が91.83%となっております。 ○19番(厚地 覺君)  ちょっと数字が合わないんですけれども。社員が7名,常用パート14名で運営をされているわけですけれども,この労働分配率が85%というのは余りにも高すぎるんですよ。適正比率である50%より倍近くいくわけですから。この賃金給与額に対して賞与割合が,ものすごく雑給に対して高いわけですけれど,この給与割合が高いのは正職員の労働効率が悪いと私は思っていますけれども,どう思われますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  この労働分配率を計算するに当たって,人件費から付加価値額を割るわけなんですけれども,御承知のとおり,減価償却費というのが,建物とかそういうものについては市が所有しているということで,こういう数字になっているのではないかというふうに考えております。 ○19番(厚地 覺君)  ちょっと,ちんぷんかんぷんですけれども。これは,職員に対する給与規程あるいは賞与規程,就業規則のようなものはちゃんと整備されているんですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  書類ではないというふうに伺っております。管理職以上については,代表取締役社長に決裁を頂いているというようなことで確認しております。 ○19番(厚地 覺君)  それでは,次に自己資本比率を計算されていますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  自己資本比率ですけれども,平成27年度が84.5%,平成28年度が83.8%,平成29年度が82.6%となっております。 ○19番(厚地 覺君)  企業としては,この83%とか82%,これは比率が高いほど優秀な企業なんですよ。安全な企業ですけれども,この累積赤字がこんなに多い中で,なぜこんなに比率が高いのか理解していますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  自己資本比率というのは純資産から総資産を割った金額ですので,こういう数字になっているというふうに認識しております。 ○19番(厚地 覺君)  これは,帳簿上,純資産がプラスになっていて,資本金額でプラスを作っているから,こう高いんですよ。実際はものすごく低いのですよ,借金が多いわけですから。これも人間の体で言えばメタボなんですよ,メタボ。私に言わせれば,そう思っております。それで,平成29年度の税引き前の純利益は140万4,000円,これに対して累積欠損金は1億4,805万4,000円。このままの純利益でいくと,税引き前で100年掛かることになるんですよ,100年。当期利益でいけば300年掛かるんですよ。とてもじゃないけれど,この会社,市長やはり何とか考えないといかんと思いますけれども,どう考えますか。 ○市長(中重真一君)  私も昨年,初めて霧島神話の里公園の株主総会に出席したわけでございますが,第三セクターとして一緒に運営をしております植村組株式会社のほうからも,このままでは普通の民間企業だとしたら,やはり,こういう状況であることはふさわしくないというような提案,お話等もございました。そういった中で,先ほど議員から減資をしてはどうかという質問がございましたが,無償減資という方向を考えませんかといったような提案も植村組さんのほうからも頂いたところでございます。それは,株主総会の中というよりも株主総会が終わった後,市長は初めてかもしれませんが,今,こういった課題がありますというような話をレクのような形で受けた上で,減資の話もその中で出てきました。この無償減資ということを霧島市,また植村組も一緒になってしっかりと考えないといけない時期に来ているというふうに思っておりますし,そういった意味から議員から,このタイミングで質問を頂けたのは,こちらとしてもちょうどいいタイミングであったのかなというふうに考えております。 ○19番(厚地 覺君)  ですから,定時総会の会議録も見させていただきましたけれども,ただこれも,型どおりなんですよ。はい,そうですかで終わっているんですよ。この資産の動きを見ていただければ分かるように,異議なしで終わっていると。累積欠損金が1億4,800万円もあるのに,純資産,僅か8,200万円,この債権論議というものをもうちょっと詳しく議論されて,また監査報告の指摘事項もあったのかどうかは分かりませんけれども,その内容というものはちょっと分かりますか。 ○市長(中重真一君)  監査の内容の前に,今回そういった減資の話を株主総会の場の中でしなかったのは,私が初めて株主総会に出たということ,霧島神話の里公園について,まだそこまで勉強してなかった私の不勉強さゆえに,株主総会でそういった話が出たときに,すぐに,ではそういうふうな方向にしましょうというような結論が出せない。私自身もひとタイミングしっかり置いて,その上で本当に神話の里公園をどうすべきか考える時間も欲しかったということもあり,株主総会自体は,年度の会計等については普通に株主総会として終わらせた上で,その後,一般論として株主総会を一旦閉じた後に,そういった話をしたところでございまして,その中で植村組からそういったお話を頂いた上で,私たちもその後,検討していった上で,やはり,このままの状況じゃいけないと。そして,無償減資についても真剣に考える時期に来ているのではないかというようなことを観光課を含め,庁内の担当課,担当部,一緒になって考えた結果が今の状況でございます。 ○19番(厚地 覺君)  観光課長に伺いますが,会社の運営と経営の違いというものをちょっと答えてください。 ○観光課長(八幡洋一君)  経営は,事業目的を達成するために,継続的・計画的に意思決定を行って実行し,事業を管理・遂行すること,又はその組織のこととなっております。運営につきましては,団体などの機能を発揮させることができるように組織をまとめて動かしていくこと。また,目的と致しましては,経営は収益を最大化するために,人や物,資産を活用すること。運営は組織の効率化を図ることにあり,与えられた目的機能を達成していくために,組織を活用することと認識しております。 ○19番(厚地 覺君)  この前,宿題として与えていたわけですけれども,会社の経営と運営の違いというものは,経営の目的は収益化,運営の目的は効率化であります。経営者は体制そのものを作り上げるもので,経営の目的は収益を最大化させることであり,最大化させるためにはお客に満足していただき,それに見合った対価をもらうことであり,経営者はニーズの変化に伴い,事業内容や取扱商品を力強く作り替えていく必要があるとあります。運営者は,体制が与えられているため,与えられた目的を滞りなく達成するために組織を動かしていくことであり,収益の最大化という目的は存在しないために,客が少なかろうが多かろうが関係はなくて,組織や事業の体制が与えられているために,いかに効率よく運用していくかを考えるだけで,利益は本社が考えるわけです。本社というのは霧島市と思いますけれども。つまり,神話の里公園の経営者は霧島市長であり,公園の管理責任者,運営は,私は運営者であると思っております。この公園は開設から26年となるわけですけれども,発足当初から経営不振に落ちていて,平成6年度から9年度までの4年間の決算で1億5,000万円を超える繰越損失を計上しているわけですけれども,今までそれがずっと尾を引いている。つまり歴代の霧島町長,あるいは霧島市長の大きな責任があるわけですけれども,これだけ資本金を食い崩していたら,公園の管理責任者には何ら責任はないわけですよ。代表取締役霧島市長に責任があると思いますが,いかがですか。 ○市長(中重真一君)  今,経営と運営のお話もございました。この霧島地区,牧園,丸尾地区まで含めた温泉旅館のある地域において,この神話の里公園がどういった位置付けであり,この神話の里公園があって,霧島,牧園地区の観光もあるといったようなことも含めて考えていく。ですので,経営感覚も持ちながら,やはり,その神話の里をどうやっていくべきかということも併せて考えていくことが必要だというふうに考えております。先ほど申し上げましたように,昨年初めて株主総会に出まして,こういった現状だということを知ったわけでございます。その上で,株主総会後に無償減資の話まで,第三セクターとして同じ経営する植村組の会長と話をしたところでございますので,今後,経営の立て直し,またこれまで以上に観光客,市民の皆様に神話の里公園が使っていただける観光施設として成り立っていくように霧島市としましても,またこの神話の里公園の社長としましても,取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○19番(厚地 覺君)  私も,霧島観光の拠点として分かるんです。ですから,経営と運営というものを共に考えていただいてやっていただきたいというわけです。この公園は平成15年に増資を行っており,現在の4,616株としておりますが,繰越損失が1億5,000万円あったわけですけれども,この損失の補填のための増資だったのか,あるいは規模拡大だったのかちょっと伺います。 ○観光課長(八幡洋一君)  先ほどの答弁にもありましたとおり,人件費やリース等の経費がかさんだことから,借入金を清算するために増資をしたものでございます。 ○19番(厚地 覺君)  平成27年6月15日の株式名簿をちょっと出していただきたいと思います。これを見て,ちょっとおかしいと思いませんか。この総会資料,平成27年の総会資料があるわけですけれども,これは平成26年度のやつですけれども,この総会資料というのは誰が作るんですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  神話の里公園株式会社で作成しております。 ○19番(厚地 覺君)  それでは,この株式を計算してみてください。これはどうしても4,516株しかないんですよ。額面にして100株足りんわけですから500万円なんですよ。こういう,当時の社長の前田終止氏がここで印鑑を押しているんですよ。これ,でたらめじゃないですか。この増資の都度,法務局に届け出ているのではないんですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  変更があった場合には,届けております。 ○19番(厚地 覺君)  霧島町がいつ,植村がいつ出資したのかとちょっと計算してみたら,どうも合わないんですよ。私のカンピューターも悪いことは悪いんですけれども,計算機が壊れているのかと思って,何回もやってみるんですけれど,これは違うんですね,100株。なぜこうなったかといえば,この前,定款を送っていただいたんですけれども,この定款の平成5年10月30日のこの480株というのは,植村組は500株やっているんですよ。ここがそもそも当初から間違っているんですよ。ですから,計算をしていくと,私が計算したから,当てにならんですけれども,霧島町が204株と平成6年11月にありますけれども,植村組は196株,この196株と204株を足した400株,これは植村組が出しているのではないですか。その辺はどうなんですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  その件については,ちょっとよく理解しておりません。神話の里公園等に確認をして,後もってまた,御報告をさせていただきます。[316ページに答弁あり] ○19番(厚地 覺君)  私が計算したから間違っているかと思いますけれども,定款に書いているわけですから,これを後でまた詳しく調べて,また報告してください。それから,平成29年度の決算書で貸借対照表の資産の部で,流動資産の中に普通預金あるいはまた定期預金が6,900万円ありますが,これは内部留保のためですか。何に使うためですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  その件についても確認をさせていただきたいと思います。 ○19番(厚地 覺君)  ですから,純資産が8,200万円しか残っていないんですよ。この修繕費とか,何とかに充てる計算かも分からないですけれど,修繕費としても年間五,六十万円しか支出していないんです。なぜこんなに内部留保を積み立てないといけないのかと疑問に思うわけです。ですから,これを取り崩して,純資産に半分だけでも返す方法は考えていないんですか。株主総会でどうですか。 ○市長(中重真一君)  先ほど,まず議員のほうから御提示があった株主名簿について,確かにこの数値を見ていけば,まず51対49の割合にもならないなというふうなところもございます。以前のことですので,ちょっとまだ私たちも承知していない部分もありますが,適切な形に直るように,今後,神話の里公園株式会社のほうでも,また一緒に運営しております植村組のほうともしっかり協議をしながら,あるべき姿にしっかりと直していきたいというふうに考えております。また,預貯金のほうに関しまして,リフトとか特にお金が掛かるような施設も持っておりますので,内部留保の部分もあると思いますが,現実,そのお金が何なのか,また内部留保としてどれだけ持っておくのが適当なのか,そういったところもしっかりとまた協議をして,過大に持っている分に関しては,減資をする前にはその辺はしっかりと整理しないといけませんので,そういったところも含めた上で,神話の里公園が適切に運営されるように,観光課,また市としましてもしっかりと努めていきたいと考えております。 ○19番(厚地 覺君)  やはり,一日でも早く正常化することが第一ですから,ぜひ,次回の株主総会では副市長も含めて議論をしていただきたいと思います。最後に,市長もこうおっしゃっておりますけれども,資本金の減少,つまり減資への考え方ですが,合併前の平成17年10月,旧牧園町で大幅な減資を行っております。これは霧島温泉まちづくり株式会社が平成8年,第三セクター方式で開所し,総事業費3億6,000万円を投じて,その後9期連続で繰越欠損費を計上し,累積欠損金額は9,000万円を超えて,さらに金融機関の返済や高度化資金を合わせた借入金が1億1,000万円に上がり,経営の岐路に立たされて,パライソの土地,建物などの購入費約1億6,000万円を旧牧園町が出して買い取っております。その後,合併前の平成17年10月,2億6,485万円から1,000万円に減資しております。減資により資本金と負債が減額されて,法人税の負担等も大分軽減されたとは思いますけれども,減資には2通りありますけれども,有償減資か無償減資かは今後の話合いだと思いますけど,どちらを市長は選ぶつもりですか。 ○市長(中重真一君)  現在,顧問弁護士に相談している最中で[同ページに訂正発言あり],私がここで株主総会を待たずに決定することはできませんが,現実問題,有償減資,その出どころというものはないようなところですので,無償減資を念頭に考えていくのがふさわしいのかなというふうに感じております。 ○19番(厚地 覺君)  そう言われれば,有償減資にすれば,出資金額を株主に返済しなければならないわけですから,恐らくこれだけの資本金では,体質的にはもたないと思います。ですから,無償減資となれば資本金と繰越剰余金のマイナスを相殺するので,株式に出資金の返金はないわけですが,これからの課題と思われますので,いずれにせよ,社長である市長は,この神話の里に対し,旧牧園町が霧島温泉まちづくり株式会社に対して,財政支援を行ったようなことは絶対ないように,経営という二文字を忘れないように今後再建していただきたいと思いますので,よろしくお願いします。これで私の質問を終わります。
    ○市長(中重真一君)  先ほど,顧問税理士と言うべきところを顧問弁護士と言ってしまいました。訂正いたします。顧問税理士ともしっかりと協議をしながら,神話の里公園が健全に経営できるように協議を進めていきたいというふうに考えております。 ○議長(下深迫孝二君)  以上で,厚地覺議員の一般質問を終わります。次に,7番,愛甲信雄議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○7番(愛甲信雄君)  7番,新風会の愛甲信雄です。ただいま,議長より質問の許可を頂きましたので,通告に従いまして,市長並びに関係部長へ大きく3点質問させていただきたいと思います。質問の前に,2月24日日曜日に第34回横川町職場職域対抗駅伝競走大会が,過去最多の27チームが参加し開催されました。冷たい小雨の降る中,凛とした立ち姿の内副市長のドンというスタートの号砲が張り詰めた空気を揺らし,韋駄天たちが我先に駆け出していきました。合併から13年がたち,人口減少が大きく進む中での大会運営は筆舌に尽くし難い労苦があったと思います。竹下盛宏横川町陸上競技連盟会長を始め,役員の皆様,寄附金や商品を提供してくださいました全ての方々に衷心より感謝申し上げます。質問に入ります。1,中間地域の活性化について[218ページに訂正発言あり],①人口減少の原因は何か。今年1月10日,横川町で唯一のスーパーが店を閉じました。地域住民は非常にショックでした。これからどうしようという高齢者,交通弱者が数多く出ている現状です。今まで,霧島市では何年後はこの地域は買物難民がいっぱい出るなと推測されていたのか,そのような予測は立てていなかったのでしょうか。平成17年合併,翌年の平成18年4月,横川町の住基人口は5,461人。それが,平成31年2月1日現在では4,036人です。なんと合併13年で1,425人マイナス,26.1%の者の人口が減少しています。ちなみに,溝辺町がここ13年で857人,マイナス9.7%,牧園町が2,336人,マイナス26.2%,霧島町が1,204人,マイナス20.9%,福山町が1,990人,マイナス28.9%のそれぞれ減少と深刻な状況でございます。このような状況に陥った人口減少の原因は何なのか伺います。②人口減少に対して,どのような対策を考えているのか伺います。③まちに賑わいを取り戻す手段はないのか伺います。2,農業振興について,霧島市の米はおいしいと言われていますが,精密機器による米の水分やうまみ成分などの数値的な実証はありません。日本は瑞穂の国と言われています。米のうまさは一番の基本です。現在,米の色艶,香り,粘り,味,食感,この五つの評価を基本にした米の食味コンテストが,全国の多くのまちで独自に開催されています。また,九州大会や国際大会などビッグな大会も好評を得て,全国の優秀な米農家が参加しています。米がおいしいと言われる霧島市で,今までコンテストがなかったのが不思議なくらいです。実際,横川町の本村竜見さんのヒノヒカリは,2017年の九州のお米食味分析鑑定チャレンジ予選審査で鹿児島県1位,九州全体で26位となる好成績を残しています。霧島市内には,万膳川や霧島川の流域,久留味川や天降川の流域など,米の栽培に適した気象条件のいい隠れた産地がたくさんあるような気がします。県で1位になった本村さんの水田も横川町山ケ野を起点とする天降川流域で,安良山からの冷や水が掛かるおいしい米づくりに最適な場所にあります。霧島市独自の食味コンテストを開催すれば,熱心な米農家の競争心をかき立て,ますますいい米ができるのではないでしょうかと考えます。霧島市では,このようなコンテストの開催は考えていないのか伺います。②霧島茶の知名度アップについて,全国茶品評会で霧島茶は,2年連続で普通煎茶10kgの部で,産地賞1位を受賞し,霧島市は名実ともに日本一のお茶のまちとなりました。昨年12月13日は,安倍首相を表敬訪問し,日本一の味を味わっていただくなど,ある程度のPRにはつながったと思います。しかし,産地賞は取ったものの,その知名度はあるでしょうか。お茶の有名な産地について,どこを連想するか,私の知人などに質問してみたところ,静岡や宇治,八女,知覧の名前が多く挙がりました。私はなぜだろうかという疑問と悔しい思いが交差いたしました。年が明け,1月9日に南九州市の知覧の役所へ行ってまいりました。役所に入るとすぐ目に付く所にお茶の給茶機がありました。簡易な給茶機だったので,味は全く期待していなかったんですが,飲んでみると,これがまあ,抜群においしいお茶でした。さすがお茶処知覧だとつくづく思いました。その一服のお茶で,霧島茶の知名度に関する私のもやが少し晴れた思いがしました。我が霧島市役所内にも給茶機があるようですが,隠れていて,とても日本一のお茶のまちとは言い難い感じが致します。おいしい霧島茶を,まずは市民の皆様に飲んでいただくことがブランド確立の第一歩だと思いますが,いかがでしょうか。3番目,今,サイクリングブームであります。NHKのBS1でも「チャリダー快汗!サイクルクリニック」という自転車番組が人気を博しています。我が霧島市でも休日を中心に,サイクリングをしている人を多く見かけます。世の中には上り坂を好んで走るサイクリストがいて,坂バカと言われているらしいですが,市内にはすぐれた観光スポットが数多くあり,これらを自転車で巡るというものもいいですが,最初から最後まで自転車となると,どうしても上り坂が問題になってきます。そこで提案ですが,列車に自転車を積んで,大隅横川駅まで行き,帰りは大出水,岩堂観音,馬込の甌穴群などの観光スポットを巡るというサイクリングのモデルコースを作ってみたらどうでしょうか。幸い,上り坂は列車を利用し,その他はほとんど下り坂になるので,自転車では比較的楽なコースで,利用者も多いのではないかと思います。同じように,霧島神宮駅や北永野田駅からのコースも考えられると思います。このようなことができるのは,隼人駅や国分駅からの上り列車が文字どおり坂を上っていくコースだからできるのです。モデルコースを作成して,市のホームページに公開したり,パンフレットをサイクリングショップ等に置けば,肥薩線の利用増にもつながると思います。既に宮崎県では,日南方面で,自転車と鉄道を組み合わせたサイクルツーリズムに力を入れています。サイクリストがパンフレットを見て,自由にサイクリングできるようにすれば,イベントとは違い,予算や人件費も掛かりません。ぜひ,このような鉄道と自転車を組み合わせた取組をしてほしいと思いますが,市としての考えはいかがでしょうか。 ○市長(中重真一君)  愛甲議員から3問の御質問がありました。1問目は私が,その他は関係部長がそれぞれ答弁します。1問目の中山間地域の活性化についての1点目にお答えします。人口減少は,我が国が直面する大きな課題であり,本市は,中でも中山間地域の人口減少問題を重要な課題の一つとして捉え,その対策に取り組んでいるところです。中山間地域では,これまで推進してきました移住定住施策や子育て支援などにより,移住者は年々増加してはいるものの,少子高齢化に起因する自然減に加え,若者の霧島市外への流出等により,人口減少が進行している状況です。次に,2点目にお答えします。本市では,市域の均衡ある発展を図り,活力に満ちた地域づくりを推進することを目的として,転入及び転居移住定住者を対象とした移住定住促進事業に取り組んできており,これまで移住定住促進補助制度を利用して中山間地域に移住定住された方は,平成20年度から平成31年1月末までで合計1,128人です。今後も引き続き,移住定住促進事業,超高速ブロードバンド網の整備などによる地域間格差の解消,地元の学生や若者,女性の地元の企業への就職促進などを推進することにより,中山間地域の振興に取り組んでまいりたいと考えております。次に,3点目にお答えします。本市では昨年度から,65歳以上の人口比率が50%を超えている高齢化率の高い地区から国分川原をモデル地区に選定し,地域内外の住民が地域の活性化を図るため,問題意識を持って話し合う活動等の支援を行っているところです。川原地区では,地域にある人・文化・自然環境等の資源を活用した小人数向けの体験メニュー等を作り,地区外から川原地区に訪れてもらい,魅力を感じるファンを増やす,いわゆる関係人口を増やすことで地域の活性化を目指そうと話合い活動等が重ねられています。まちの賑わいを取り戻す,中山間地域の活性化のためには,関係人口の拡大を目指し,地域にあるものの魅力を引き出し,価値を作り出す。様々な年代や産業などいろいろな方を巻き込みながら魅力的な地域にする。地域が継続して発展していく仕組みを意識することが重要と考えています。 ○農林水産部長(川東千尋君)  2問目の農業振興についての1点目にお答えします。霧島市内で生産された米の食味コンテストを実施することについては,生産者の食味向上に対する意識の高揚,市場関係者や消費者等に対するPR効果及びこれに伴う販路拡大,良質米の産地の形成等が見込まれることから,現在,実施の可能性等について調査を進めているところです。しかしながら一方で,このような食味コンテストは,あいら農協や各地域の米生産者組織等が主体的かつ意欲的に取り組むものでなければ,波及効果が狭い範囲にとどまるとともに,一過性のものとなってしまうおそれがあることから,求める成果や協力体制などについて,あいら農協や各地域の米生産者組織等とも十分に意見交換等を行いながら検討したいと考えております。次に,2点目にお答えします。市庁舎の給茶機については,現在,本庁舎の1階及び2階に1台ずつ,別館1階に1台,溝辺総合支所に1台,そのほか,霧島神宮近くの観光案内所に1台設置しております。この観光案内所に設置している給茶機は,当初,平成23年度に全国お茶まつり鹿児島大会が本市で開催されることを受けて,平成22年9月に本庁舎1階のロビーに設置したものであり,来庁される市民に向けたPRのために活用しておりましたが,更に広く霧島茶をPRするため,平成28年2月に,同観光案内所のリニューアルに合わせて移設したものです。今後も,既存の給茶機を十分に活用し霧島茶のPRに努めるとともに,より効果的な利用方法について検討してまいります。 ○企画部長(満留 寛君)  3問目のJR肥薩線の減便についてお答えします。JR肥薩線においては,人口減少や過度のマイカー依存などの要因から,利用者数は年々減少傾向にあり,路線の維持・存続のためにも,利用促進に係る取組が必要であると考えています。これまで,肥薩線沿線自治体で構成する肥薩線利用促進・魅力発信協議会等を通じ,日本の20世紀遺産20選に選出された肥薩線そのもののPRや肥薩線沿線の風景写真等を募集するフォトコンテストを開催するなど,肥薩線の魅力発信に係る取組を実施してきたところです。また,地元の駅活性化団体の方々においても,大隅横川駅で屋台村やハロウィンイベントを開催するなど,様々な取組を実施していただいていますが,依然として利用者の減少に歯止めが掛からない状況です。今回,御提案のサイクリングコースと絡めたJRの利用促進策ということでありますが,肥薩線沿線の人口減少が進む中,地域住民の利用のみによる利用者増を期待することは難しいことから,議員御指摘のとおり,外から人を呼び込むための仕掛けづくりは非常に重要であると考えています。サイクリング愛好者は,愛用の自転車を解体,折り畳んで専用の袋に収納した場合,手回品として無料で車内に持ち込むことができ,好きな場所からサイクリングを始められるため,JRの利用促進につながるものと考えます。現在,霧島市観光協会がサイクリスト向けに自転車天国霧島「霧島サイクルロードマップ」を作成しており,霧島連山一周コースや湯けむりパノラマコースなど,自転車を使って観光地を巡るモデルコースを紹介しているほか,トイレ休憩や空気入れが可能なスポット等をリーフレットやホームページ上で情報発信を行っているところです。今後は,このような既存のリーフレットを自転車専門店等に配付するなど,PRを強化していくとともに,様々な角度からJRの利用促進に係る取組を進めてまいります。 ○議長(下深迫孝二君)  ただいま愛甲議員の壇上からの質問に対する答弁が終わったところでございますが,ここで,しばらく休憩を致します。             「休 憩  午後 2時48分」             ―――――――――――――――             「再 開  午後 3時05分」 ○議長(下深迫孝二君)  休憩前に引き続き会議を開きます。愛甲議員の一般質問を続けます。 ○7番(愛甲信雄君)  1の再質問を致します。まず,先ほどの壇上から中山間と言わないといけないところを山が抜けていました。すみませんでした。まず,本題に入る前に,まちづくりに対しての川窪議員の言葉を紹介したいと考えております。「横川は今が一番きついときかもしれないが,自動運転車が普及し,誰もが移動手段に困らない時代になれば,僕は,横川のような緑豊かで川のせせらぎの音がし,おいしい水,化石みたいな池があり,化石みたいな列車が走る町に住みたい」と。非常に私と同じ思いしているなと,うれしい思いでございました。ありがとうございました。そのようなことで,私が議員になる一つの大きな要因が,10年ほど大隅横川駅保存活用実行委員会の委員長をしておりました。毎年,ジャンボ門松を作っていたんですが,五,六年たった頃から,作り終えて,何かこのおかしいなという思いがありました。なぜかというと,活性化しないといけないつもりで立ち上げたのに,まちはどんどん,1年1年さびれていったんです。これは,どうかしないといかんなと,どういうふうにしないといけないというのが答えが出なくて,議員になって1年たって,この駅という一つの木だけしか見てなかったなと。森というまちづくりをしていなかったということにやっと気付きました。ということで,今度のこの質問をしたんですが,1月10日に唯一のスーパーが,先ほど言いましたが,店を閉じたと。いろんな市民の方々から,すぐ電話が来て,店を早く作れとか,移動販売車どうするかとか,高齢者がかわいそうだとか,最初の1日,2日目,3日目ぐらいまでは,店を作ればいいんだなと,それでまた移動販売車とか,そういうことばかり考えていたんですが,1月8日頃から,朝,横川の駅前で子供たちの見守りの交通安全運動をしておりますが,それをしながら,まちを見たとき,これはちょっと違うと。このまち自体を昭和でもない,平成でもない新しいまちを作らないと,5年,10年すれば,今度はまた移動販売車も来なくなるということになると,もうどうしようもないということになるわけだから,まず,人が入ってくるまちづくりをしていかないといかんなという思いになりました。そこで,ある人の話を思い出しました。それが山口副市長と以前,まちづくりのことについて話をしたとき,栃木県の何とか市だったなということで,それも面白い名前の所だったということで,記憶を昔に戻して,猫がどうのこうのという商店街だったなということで,ネットで見ました。栃木県鹿沼市という所で,ネコヤド商店街という所で,それはまずリーダーになる人がカフェを開いて,それから月1回の割合でハンドメイドのものを売ったり,それとオーガニックの野菜を売ったりしている。写真のこういう感じなんですよね。今こんなに賑やかな雰囲気のいい所になっていますが,その以前の写真もありましたが,この開催される日は,ほうぼうからごった返すぐらい来ているという記事を見まして,このイメージが確信に変わるまではないんですが,こういうイメージもいいなということで,月曜日からずっと市長のほうが頑張っておりますので,副市長の山口副市長のほうにお仕事を与えようかと思って,そのときの話を詳しく感じを教えてくださいませんか。よろしくお願いいたします。 ○副市長(山口 剛君)  今のは,栃木県鹿沼市のネコヤド商店街という所です。鹿沼市の中心街から外れたちょっとした,もうシャッター街になっている所です。たまたま私は,観光で訪れたんですけれども,すごい活気があるもんですから,こんなまち外れですごい活気があるんですねと聴いたら,月に一度の開催だということでした。かねては,それこそシャッターが下りているところです。興味があったものですから,ちょっといろいろと聴いてみました。最初,カフェを開いた方がおられて,そのカフェを開けば,カフェは必ず人が集まってくると。集まってくる人たちと熱く語っていく中で,このまちをどうしようかという話の中で,自分たちの描くまちの姿をちょっとつくったみたいです。それがどんどん広がっていって,月1なんですけれど,日曜日,東京とかその辺りからも来られて,いわゆるトライアルショップみたいな感じでやっておられて,それをSNSなんかで見た人などが,地元の方も含めて,東京から2時間ぐらいで行ける所だったんですけれども,いろんな方が来られていて,それが発展して,例えば起業につながった方もおられたみたいです。自分のこういったのが売れるという確信につながったりして,鹿沼市で起業されたり,また首都圏のほうに帰っていかれて起業されたりと,そういった取組をしているのを見て,まちのイメージそのものは,横川と同じような所だったんですけれども,そういったことから愛甲議員にこんなものを見ましたよと言ったのがきっかけでした。 ○7番(愛甲信雄君)  この昼から始まる前に,山口議員からもNPO法人頴娃おこそ会の冊子を頂きました。この地域の活性化の問題は,深くて遠いものだと考えております。もしこの問題が横川で解決できたことにすれば,全国から横川に学べと,視察に来たり,いろいろ横川発のものができるのではないかと考えています。今,山口副市長の話を聴きまして,実は今,数人の方とまちづくりの協議会の準備委員会を立ち上げようということで,模索しております。外からの人が入ってくるようなまちづくりにしないといけないということで,この山口さんの,二人とも山口さんですね。両山口さんをこのまちづくりのバイブルにしようと考えています。一緒になって,このまちづくりをしていただけることを期待しております。どうでしょうか。一緒になって横川を盛り上げてくれますか。 ○副市長(山口 剛君)  個人的な話で,鉄道が大好きだったものですから,横川はいつも行っています。そういったことから横川駅の活性化委員会のほうにもよくお邪魔させていただいて,いろいろと何か横川のことに接する機会が多かったものですから,そういったことになれば,私も立場を離れて,何の立場上なのか分かりませんけれども,何かお手伝いできればと思います。 ○7番(愛甲信雄君)  もう一つ,我が霧島市には第一工大という大学がございますが,この学生を巻き込んだまちおこしはできるのか,どうでしょうか。 ○副市長(山口 剛君)  ちょっと今,考えたんですけれども,福山の嘉例川地区があります。ちょうど合併して初めの頃,当時,限界集落という話がありまして,限界集落をどうしようかということで,それぞれの地区に入っていったときに嘉例川地区の方々は,その当時言われていた限界集落という認識はなかった。私どもが行って,このままいくと消滅してしまうかもしれないですよという話をしたときに,ものすごいびっくりされて,では,どうしたらいいかなという話があったんですけれど,その後,当時鹿児島大学農学部が農援隊というのを作って,そういった所にお手伝いしたいという,こんな小さな記事があったものですから,その記事を見て,次の日にもう鹿児島大学まで行って,霧島市にこういう所があるんですけれども,どうでしょうか,支援いただけないだろうかと言ったら,今,それが嘉例川地区の大きな村づくりの一つの基本になっておられて,若い人たちが来ることによって嘉例川地区の方々もすごくやる気を出しているというか,新聞に載ったりして,非常に活気にあふれる,そういったものの一つとして学生の力が大きかったのではないかというふうに思っています。ですから,地元にある大学というのに協力いただいて,何かまちづくりができればというふうに考えまして,先ほどのネコヤド商店街も学生なんかがいましたので,そういった意味でも,もしそういった賛同できる学生の方がおられたら,非常にいい取組ではないかと思います。 ○7番(愛甲信雄君)  やりましょう。今日のこの1問目は,私の話を聞いてもらうばっかりの話だったんですが,もうほとんど道筋は見えました。川窪議員の金言にしても,今の副市長の話にしても,大体の道筋は見えました。ここは,地元の市民の皆様方と立ち上げをして,また,皆さん方と我々のこの横川が先進地になるような取組をしてまいりたいと思いますので,御協力のほどよろしくお願いいたします。この問題は終わります。2問目の再質問でございますが,米の食味コンテストのことでございます。ちなみに2018年12月に山形であった第12回あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテストプレミアム部門最優秀金賞を取ったところの人,産地を知っておりますか,田島課長。 ○農政畜産課長(田島博文君)  鹿児島県の方だったという記憶だけしかございません。申し訳ありません。 ○市長(中重真一君)  さつま町の方だったというふうに覚えております。 ○7番(愛甲信雄君)  46歳のさつま町の船木の方でございます。去年日本一になったということで,私の壇上からもありましたが,我々霧島の米農家の方も,これは日本一を取れるなと。私はこの質問を考えながら,この方をネットで見まして,これは夢物語じゃないなと。もし日本一になれば,ふるさと納税にも日本一の産地のお米とすれば,ふるさと納税も飛躍的に米の部門が非常に上がると考えております。どうでしょうか。 ○農政畜産課長(田島博文君)  今,議員がおっしゃるとおり,いろんな形でのメリット,効果というのは考えられるのではないかと思っております。霧島市自体は米の産地という形では,例えば湧水米であったり伊佐米であったりというようなブランド的なものはございませんけれども,先ほど議員が言われたように,湧水を使って作ったお米であったり,合鴨農法であったり,付加価値を付けたお米というものは作ってらっしゃる方は多くおられます。そういう方々が,コンテスト等に出られて,優秀な成績を収められることによって,個人ブランドとして成り立っていくということになるとすれば,それがまた農家所得の向上にもつながっていくと。そういう面では効果があるのではないかと考えております。 ○7番(愛甲信雄君)  何分にも,霧島市としては,このコンテストは初めての試みでありますので,農家とJAあいらと協議をし,紆余曲折,これはやっぱり壁があるかもしれませんが,開催に向けて努力してもらいたいと考えております。米の部分はこれで終わります。霧島茶の知名度アップについてでございますが,昨日の松元議員の市長への再質問の中で,市長が12万人の市民が知らない農作物がある,まずは,市民に認知させたいというような感じをと,私はそういうふうに聞こえたんですが,私も全く同感でありまして,知名度アップは,まずその足元の市民の方々だと考えております。それについて市長どうでしょうか。 ○市長(中重真一君)  霧島茶につきましても,また,例えば何でしょう。溝辺のナシ,ブドウであったりしても,またシイタケであったりしても,霧島市でそういったすばらしい農産物が作られているということを御存じない市民の方々もまだ多うございます。その中で,例えば霧島茶,この給茶機を利用して市民にPRする部分と,また企業の方々の御協力を頂いて,企業にお客さんが来られたときに,霧島茶を出していただくと。そういった取組をしながら,霧島茶の地元での知名度向上に合わせて,またお茶を出すということになれば,お茶を買うわけですので,霧島茶の販路拡大と。地元での販路拡大ということにもつなげるような取組も考えられるのではないかと思っております。霧島市で作られている農産物を地元の方に知っていただいて,消費していただけるように今後も様々な取組を考えていきたいと思います。 ○7番(愛甲信雄君)  幼い頃から,周りにお茶文化があふれていれば,霧島茶への愛着を増していくと私は思っております。そこで,学校でどれくらいの頻度でお茶を提供しているのか,お伺いいたします。 ○教育部長(中馬吉和君)  お茶を提供している頻度というか,学校のほうでお茶を飲んでいる状況についてお答えさせていただきたいと思いますが,市内の小学校で万膳小だったと思います。1校,給茶機を設置しておりまして,常に子供たちがお茶を飲めるような状況であります。それとあと,小学校が15校,中学校が2校,先生方がお茶を準備してくれたり,あるいは自分で水筒にお茶を入れて持ってきて,お茶を飲んだり,そしてこの冬場の時期は先生方の指導の下,お茶でインフルエンザ対策としてうがいをするなど,そういう取組をしている学校がございます。 ○7番(愛甲信雄君)  様々な取組をしていると思います。もう一押し,この写真は,静岡県の島田市の映像だと思いますが,2006年にこの蛇口から1年中冷茶が出ると。なぜこういうことを2006年から始めたかということを思いまして,調べたところ,幼い頃からお茶に親しんでもらい,茶業振興につなげていこうという島田市教育委員会関係者らの考えであると。ということは,もうちょっと頑張れば,島田市に負けんということです。どうでしょうか。 ○教育部長(中馬吉和君)  この写真を見させていただきましたけれど,確かに羨ましいなという思いはしております。ただ,急にこういう施設整備となりますと,またかなりいろんな課題がございますので,ここはやはり霧島茶の普及啓発を図っております農政サイドの助言等ももらいながら,子供たちに何らかのそういう意識付けができないか検討してまいりたいと思います。 ○7番(愛甲信雄君)  思いは伝わりましたので,少しずつ農林水産部と連携しながら,いつの日かこういう環境になってくれば,お茶農家の皆さんも張り合いが出てくるのではないかと考えております。先ほど,うがいをすればと,実際,京都の宇治のほうでお茶でうがいをしておけば,その周りの府県より風邪になる確率が少ないということも書いておりました。それと,牛乳アレルギーのお子さんがいると思いますが,それは,お茶を提供するという,そういうふうになっているんでしょうか。ちょっとお伺いします。 ○教育部長(中馬吉和君)  給食でのアレルギーに対していろんな対応をしているところでございますけれども,牛乳アレルギーにつきましては,基本的にパックの麦茶で代用をしているということでございます。ただ,今,議員とお話をする中で,水で飲めるお茶等もあるようでございますので,その部分につきましては,またこちらのほうでも検討してみたいと思います。 ○7番(愛甲信雄君)  よろしくお願いいたします。これで3問目の再質問いたしたいと考えています。この肥薩線の自転車を利用したこの話は宮田議員からのアドバイスから生まれました。自転車を列車に積んでいくことを輪行と言うらしいですが,そういうやり方もあるよと。そういうアドバイスを受けまして,宮田議員からもいろんな資料をたくさん頂きました。もう一人の副市長が手持ち無沙汰にしております。私は,以前から知っておりました。内副市長が自転車マニアということを。どうでしょうか,この輪行に掛ける思いとかあれば。 ○副市長(内 達朗君)  先ほど,議員から坂バカとか,そういう話がございました。私は坂バカではございませんで,以前,霧島市に出向しているときに,関平鉱泉の前で植樹祭があったんですけれども,そのときは自転車で行ったんですけれども,上りを最小限にするために霧島温泉駅まで輪行をしまして,そこから上りを最小限にして行きました。帰りは下りだけですので,非常に快適でした。そういう意味でいきますと,この霧島市でそういう鉄道と自転車を組み合わせたいろんなコースを紹介するのは,非常に有意義なことかなと考えています。宮崎県の例も議員がおっしゃっていましたけれども,私も何かの会で河野知事が宮崎から日南,串間までを海岸沿いに走るのはすごく景色がよくて自転車に乗るのは非常にいいんだけれど,往復するのはしんどいから,片道自転車,片道列車とすると利用者も多くなるのではないかなと,そういうことをおっしゃっていました。そういう意味でいきますと,繰り返しになりますけれど,いろんな使いみちがJRと組み合わせてあると。それから山口副市長の例を出しますと,山口氏は国分駅から北永野田駅まで行きまして,帰りは歩くと。だから列車とウォーキングの組合せというのもありますので,そういうことをいろんな情報発信していけば,鉄道の利用促進になるのかなと考えております。 ○7番(愛甲信雄君)  非常に前向きで,また経験者でもあったと聴いてびっくりしました。宮田議員もサイクリング部を作りたいという思いもありますので,そのときは,職員の皆さん,その気持ちが同じで趣味が同じ皆さん方とサイクリング部でも作って,私がその会長でも致します。それと,最後になりますが,昨日,霧島市内の一番大きな自転車屋さんに行ったところ,私が,こういう話をちょっとしただけだったんですが,その輪行を利用したそういうことを霧島市にしてもらえないだろうかという話を熱く語ってもらいましたので,この自転車を利用したこのJRの利用促進は,非常に有望だと思います。これで私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(下深迫孝二君)  以上で,愛甲信雄議員の一般質問を終わります。次に11番,阿多己清議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○11番(阿多己清君)  11番議員,霧島市政クラブ阿多己清でございます。平成31年第1回定例会に一般質問の機会を与えていただいたことに感謝を致します。本年1月末,本市で開催されました県地区対抗女子駅伝大会。そして,更に先日熱戦が展開されました県下一周市郡対抗駅伝競走大会で私どもの姶良チームが見事優勝してくれました。男女アベック優勝は,2年連続の快挙となりました。20日の夜に合同で祝賀会がありました。その席で男子チームの主将,ホテル京セラ所属の冷水選手が,チームは優勝してうれしいけれども,個人的にはふがいない走りをしてとても悔しいと。自分のロス分をチームの仲間が助けてくれた。感謝の気持ちでいっぱいだと語っておりました。県下一周駅伝は,5日間で53区間を21人で走ります。基本的には1回走る選手が3人,2回走る選手が6人,3回走る選手が13人とし,これを53区間に割り振ることになります。当然に何人かは連走も出てきます。苦しい練習があったからいい結果が出たと思います。男子も女子も姶良チームは追われる立場にありますが,来年,3連覇を目指して,再び地区民に感動を与えてほしいと思います。また,来年がとても楽しみになりました。それでは,先に通告しておりました3件について,一般質問を行います。まず,第1項,林業振興について質問します。林野庁は,約1,000万haの人工林の約半数が本格的な主伐期を迎えているが,その資源の6割が利用されていないと報じています。また林業経営の現状については,森林所有面積10ha未満の山主さんが9割を占め,小規模零細の所有構造となっており,その大部分の山主さんが経営拡大の意向がないとも報じています。木材価格については,最近1m3当たり1万円程度となっておりますが,長期的な価格低迷の中,山主さんの高齢化などもあいまって,適切な林業経営を行うことが極めて厳しい時代になってきております。このような状況から,所有者不在の森林や手入れの行き届かない森林が増加しているのではないかと思います。そこで1点目に,本市における森林を取り巻く状況,課題等についてはどのように認識しておられるのか伺います。次に,2点目,再造林率については昨年の6月議会で一般質問し,少しずつ伸びてはいましたが,まだ3割台だったと思います。宮崎県は,かなり力を入れていると聞きました。このように再造林が進まない再造林率が低迷している中で,何か打開策はないものかお尋ねします。また,伐採したら草木が繁茂しないうちに,すぐに植林しないと,また,手間が掛かってしまいます。それらの作業を担うスタッフの労働力不足もあると思いますが,それらの対策をどのように考えるかお尋ねします。次に,3点目です。通告書用紙には,伐採業者の切り逃げとしていますが,決して本市や周辺の業者ではありませんので,御了承ください。最近は県外の業者等が大型機械を持ち込んで,伐採しているケースをよく聞きます。あとの植林は森林組合がしますからと,勝手に名を使い,説明し,植林については責任を持たない,植林のことはあんまり考えず,材を取ったら放置したまま,ほんの一部の業者とは思いますが,現状はいかがでしょうか。何か対策は考えられませんか。お尋ねを致します。次に,4点目です。森林環境税,森林環境譲与税創設に伴い,本市でも新年度の当初予算に幾つかの事業が計上されております。本市の取組,進むべき方向は,どういうものかお尋ねします。昨日の松元議員と重複する部分は,割愛して答弁いただいて結構です。次に第2項,運動部活動等を中心に教育問題について質問します。この件は前回の12月議会で一般質問しましたが,再度,経過等をお聴きします。顧問,教員等の長時間労働の問題もあり,全国的に取り組まれている部活動指導員制度だと思います。導入の必要性,思いは前回お聴きいたしました。県の動き等を見ながら進めていくとのことでもありました。国の予算枠拡大もあったと思います。県の動きもあるのではないかと期待をしておりました。新年度を目前にして,いかがでしょうか。鹿児島県は手を挙げたのでしょうか。県の動きを含めて進捗状況お伺いします。次に,2点目です。部活の外部指導者,外部コーチの処遇等についてお聴きします。ほとんどが費用もなく,ボランティアとの前回の答弁でした。私が心配しているのは,引率等で子供たちを遠征に行くときなどであります。事故等を心配しております。子供たちは学校安全会なる制度で救えるのでしょうが,外部コーチは全く何もない。自分の責任でということになるのでしょうか。ここらの部分を少しでも改善する考えはありませんか。お尋ねを致します。次に第3項,かごしま国体について質問します。本大会まであと584日となりました。現在,施設整備も含めて,それぞれの部署で,また本元の国民体育大会推進課でいろいろと準備がなされているようです。先日の月曜日には,新たなカウントダウンボードのお披露目もありました。団体,ボランティア募集なども行っているようでありますし,更には,協賛企業や団体等の募集が始まったようです。そこらの進捗についても後ほどお聴かせいただけたらと思います。国体は50年に一度の大イベントであります。多くの市民の皆様方にも協力を頂きながら,ぜひとも成功させたいものであります。また,気になるのは選手育成であります。せっかくのかごしま国体です。本市でも多くの競技が開催をされます。地元の大学生や高校生たちが一人でも多く,国体選手として出場すればいいと思っております。そのためには,選手育成も大事な部分だと思います。時間があれば,ここについてもお聴きをしたいと考えております。それでは1点目,新年度における,主な事業計画については,どういうものが考えられているのか。また,施設整備については,どのような計画を持っているのか御紹介ください。次に,2点目です。新年度における本大会に向けたリハーサル大会はどのような位置付けで,規模などについてどのようなものが計画されているのかお示しください。次に,3点目です。新年度においては,国体事務局の組織体制についてはどう考えているのかお聴かせください。以上で,登壇しての質問を終わりますが,答弁いかんによっては,質問席から再質問を議長にお願いいたします。 ○市長(中重真一君)  阿多議員から3問の御質問がありました。3問目の3点目は私が,2問目は教育委員会が,その他は関係部長がそれぞれ答弁します。3問目のかごしま国体についての3点目にお答えします。本市におけるかごしま国体開催に向けた事務局体制につきましては,平成27年4月に国民体育大会準備室を設置以降,随時,体制の充実強化を図ってきたところであり,平成30年4月には国民体育大会推進課へ組織を改編し,更なる体制の強化を図ったところです。今後におきましては,2020年のかごしま国体を見据え,本年に実施する各種リハーサル大会や高校総体フェンシング競技を万全な体制で開催できるよう更なる人員・組織の充実強化を図るとともに,「燃ゆる感動かごしま国体・燃ゆる感動かごしま大会」の成功に向けて,市民の皆様の御協力も頂きながら取組を進めてまいります。 ○市民環境部長(有馬博明君)  次に,1点目にお答えします。平成31年度の主な事業計画については,各種イベント等での積極的な啓発活動や花いっぱい運動,横断幕やのぼり旗の設置などのPR活動に加え,4競技のリハーサル大会を実施し,市民の機運醸成に努めるとともに,本国体が万全な体制で迎えられるよう,各競技団体等と連携を密にしながら準備を進めてまいります。また,主な施設整備については,牧園特殊馬術競技施設の整備[227ページに訂正発言あり],各種,競技会場の駐車場区画線の整備,トイレの一部洋式化,シャワー設備等の改修などを計画しています。次に,2点目にお答えします。平成31年度に開催するリハーサル大会は,国体正式競技6競技のうち,ハンドボール,銃剣道,サッカー及び剣道の4競技を実施します。そのうち,ハンドボール競技は,第24回ジャパンオープンハンドボールトーナメントをリハーサル大会として,8月10日から13日までの4日間,横川体育館,溝辺体育館,隼人体育館及び国分中央高等学校精華アリーナの4会場で実施します。銃剣道競技は,8月25日に,国分中央高等学校精華アリーナで実施します。サッカー競技は,第55回全国社会人サッカー選手権大会をリハーサル大会として,10月12日から16日までの5日間,国分運動公園陸上競技場と多目的広場及びまきのはら運動公園多目的広場の3会場で実施します。剣道競技は,第36回九州高等学校選抜剣道大会をリハーサル大会として,2月15日と16日の2日間,牧園アリーナで実施します。 ○農林水産部長(川東千尋君)  1問目の林業振興についての1点目にお答えします。本市の森林は,戦後に植栽されたスギ・ヒノキの人工林が成熟し,正に本格的な利用期を迎えているところであり,大型木材加工施設や木質バイオマス発電施設の相次ぐ稼働などに伴い,木材需要も増加傾向で推移し,伐採面積も年々増加しています。しかしながら一方で,再造林率は低位にとどまっている状況にあり,森林が持つ公益的機能を持続的に発揮させるため,また,本市における林業を持続可能な産業として成長させるためにも,森林資源の循環利用を確立させることが重要であると考えています。このため,林業の担い手となる人材の育成や森林作業の集約化によるコスト削減を図りながら,間伐や再造林対策を計画的に進めるとともに,林道の整備や高性能林業機械の導入を促進するなど,木材を安定供給できる環境の整備に取り組む必要があるものと考えています。次に,2点目にお答えします。本市においては,再造林を推進するために,森林法に基づき提出される伐採及び伐採後の造林に係る届出書において天然更新を計画された森林所有者に対し,再造林を実施することをお願いするとともに,再造林の実施に対する国や県の補助制度に上乗せして補助を行うなどの対策を講じているところです。また,林業従事者の減少や高齢化が進んでいることを受け,社会保険制度や退職金共済制度における事業主負担分に対して支援を行っているところであり,今後は,森林経営管理法の施行に伴い,森林整備事業が増加することが見込まれることに備え,専門的な知識や技術を有する人材の育成,確保が重要であると考えていることから,技術習得研修等に必要な経費についても支援を行っていきたいと考えております。次に,3点目にお答えします。本市において,伐採後に再造林がなされないまま放置される事例があることは承知しております。このような中,平成28年に森林法が改正され,平成29年度以降に伐採及び伐採後の造林に係る届出書を提出した者については,伐採及び伐採後の造林の実施に関する状況報告書を提出することが義務付けられたことから,本市においては,届出書に基づく伐採及び造林を確実に履行するよう伐採業者及び森林所有者に対し指導を行っており,現在,より効果的な対策を広域的に講じることができないかに関し,県及び近隣市町との間で検討を行っているところです。次に,4点目にお答えします。本市におきましては,来年度からの交付が予定されている(仮称)森林環境譲与税を,制度の趣旨を踏まえ,森林整備の推進,人材の育成や担い手の確保,木材利用の促進,森林の保全などの施策に活用することとしています。特に,本市では,近年,森林伐採が増加している中で,再造林が行われる割合が低い状況にあることから,新たに伐採及び再造林の巡視活動を行うとともに,森林資源の循環利用を進めるために森林経営管理法に基づく森林の適切な経営管理を推進するなど,本市における林業の成長産業化及び森林の持つ公益的機能の高度発揮に向けた施策を実施してまいります。 ○教育長(瀬戸上護君)  2問目の教育問題についての1点目にお答えします。競技種目の専門的知識や技能を備えた部活動指導員は,部活動顧問の負担軽減や生徒の競技力向上に資するものであり,国は部活動指導員の配置を,今年度の4,500人から9,000人へと拡充する来年度予算案を提出しました。また,県においても鹿児島県部活動の在り方に関する方針(案)を作成し,この中で部活動指導員の任用と学校の配置について検討するとしています。本市においても,今年度実施した教員の時間外勤務調査では,部活動正顧問の時間外勤務の約半分を部活動指導が占めており,部活動指導は大きな負担になっているため,国から発出された部活動ガイドラインの趣旨の徹底を図るとともに,引き続き本市でも部活動指導員制度の導入について検討したいと考えています。次に,2点目にお答えします。本市では,各学校の実情に応じ,中学校11校が計25人の外部指導者を依頼しており,専門的な技術指導はもちろんのこと,中体連の大会や土日に開催される練習試合等でも指導を行っていただくなど,多大な負担をお願いしている現状です。しかしながら,ほとんどの方はボランティアで携わってくださることから,外部指導者の処遇面等についても部活動指導員制度の導入と併せ,検討していく必要があると考えています。 ○市民環境部長(有馬博明君)  先ほどの,かごしま国体の答弁の所の1点目の所で,馬術競技施設の整備のところで,特設と申すところを特殊と申したようでございます。おわびして,訂正申し上げます。 ○11番(阿多己清君)  答弁を頂きました。順を追って再質問をさせていただきたいと思います。まず,第1項の林業振興でございます。森林は,これまでも言われておりますけれども,地球温暖化防止や災害防止など,多面的な機能を有しております。その森林を守り,活用して,世界的に問題となっております環境問題にも貢献していく必要もあります。しかし,手は入れられずに放置山林が多くなっている現状,また,伐採適齢期の山林が多いので,どんどん伐採が進んでいる状況もあります。そして,一番の問題である植林がされない。再造林されない現状があります。この伐採届提出後の流れというのは,大まかにどうなっていくのか御紹介ください。 ○農林水産部長(川東千尋君)  伐採及び伐採後の造林の届出書,いわゆる議員おっしゃった伐採届でございますが,提出された後,私どものほうと致しましては,まず伐採後は人工造林されるのか,それとも天然更新なのか,そういったものの区別を確認いたしまして,天然更新を計画されている場合は,その届け者に再造林をまずお願いをする。そういったことなどをして,再造林の推進に努めているところです。なお,この届出書の審査に当たりましては,記載漏れがないかというのはもちろんのことでございますが,更新の場合は,林齢が標準の伐期以上になっているか,また,森林以外の用途に転用する場合は,1ha未満となっているか,そういったことなどを確認いたしまして,それらが適切と認められた場合は,その届出の内容によって,適合通知か確認通知のいずれかを伐採者と森林所有者に発行しているところでございます。また,先ほど答弁いたしましたように,平成29年度からは,伐採や造林をしたときは,状況報告書を提出することが法律で義務付けられましたので,届出の後の伐採,それから造林,それらの条件については,こちらのほうで確認することとしております。 ○11番(阿多己清君)  その平成29年から始まったそういう報告,これがなされないケースがあるんでしょうか。ここらのしっかりした指導とか助言が必要かと思うんですけれども,伐採関係のガイドラインといいましょうか,そういうのがよく守られていないケース,無秩序な伐採等に対して法的な措置は取れないのかという意見も聞くんですけれども,ここらはどうなんでしょうか。教えてください。 ○農林水産部長(川東千尋君)  ただいまお話ししております伐採届につきましては,森林法の中で,それに基づいた手続でございますので,再造林をするとか,そういったことについての法的拘束力といったものはございません。しかしながら,届出書の中で,森林更新の方法といったものが再造林ということで記載されている場合は2年以内,それから天然更新とされている場合は5年以内,この中で森林として更新,再生される必要がございますので,市としては,現場の状況を確認の上,不適切な施業が行われている場合などについては,厳しい指導を行っているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  やはり,指導・助言はしっかりしていってほしいなと思います。ちょっと壇上から宮崎の例も申し上げましたけれども,宮崎市は届出等が厳しいと以前聞いたことがあるんですが,ここらの本県との違いというのは何かあるんですか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  この伐採届につきましては,基本的には全国的にほぼ同様の取扱いだと認識しておりますが,ただ,特に宮崎県の場合は,全国一の杉丸太の生産地でございます。そういったことから,これまでも森林の伐採が非常に多かったり,森林の誤伐あるいは盗伐,そういったものが多発しておりまして,全国的にも注目されて社会的な問題となっておりました。そういったことを踏まえて,宮崎市のほうで伐採届の際に森林所有者やその住所等が確認できる登記簿謄本,そして住民票,そういったものの添付を義務付けることとされて,これは今度は市長が必要と認めた場合ということで,隣接地の所有者と境界を確認したあかしとして,境界確認書,それと立会写真など,また,地元の自治会や土地改良区等との協議報告書,更には道路・河川・作業路等の施設管理者の承諾書や許可書などをそれぞれ添付させることとされております。そのほかに誓約書,あるいは立木や土地の売買契約書,そういった書類も提出させているとお聞きしています。 ○11番(阿多己清君)  かなり複雑な書類等も求めているようなんですけれども,この宮崎市,宮崎県のこの例を参考にした取組,こういうのをこちらでやるというのはどうなんですか,そういう考えはありませんか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  宮崎県,今回の宮崎市の場合は,宮崎県自体がそのような頻繁な誤伐・盗伐等が発生したりといったような背景があったということで,宮崎市が今,厳しい,そういった措置をされていると。ただ,新聞記事にもありましたように,今度は,そのあおりといいますか,それが曽於市のほうで今度は非常に乱皆伐等につながっているといったような記事もございました。そういったことから,現時点では,この霧島市ではそのような規定といったものはございませんが,やはり私どもとしましても,節度ある伐採,こういったことの実施に向けて,今,県や近隣関係市町と,そういった協議を行っているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  ぜひ,いいのは参考にしてほしいなという思いも持ちますので,よろしくお願いいたします。森林組合が伐採を受託をする場合,一度下刈りをして,伐採に入るという話を聞きました。植えるときの手間を考えて,いろいろと注意をして作業をしているというようなことでありました。現在,宮崎県が厳しくなったことらも含めて,その影響もあるのでしょうけれども,県外からの業者が増加しております。植えるつもりで伐採しない業者が多いとも聞きます。伐採後は簡単に植林できると思っている山主さん,所有者が多いのではないかなという思いも致します。そういう業者等への指導というのはできないものなのでしょうか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  伐採届が出てきた時点で,それらを審査して適合通知を行うことに当たっては,私どもとしましては,事故への注意喚起,それから道路や排水施設など周辺施設の損傷をしないような,そういったこと。それから土砂流出防止,このようなことについて文書や口頭で指導をしているところです。その際に,伐採後の再造林をきちんとやるようにといったようなことなどについてもお願いしているところですが,この時点ではその後の状況というのが読めませんので,届出後の不適切な施工箇所については,現在のところ適宜対応しているといったような状況になっております。 ○11番(阿多己清君)  皆さん方にタブレットで紹介しているものがあるんですが,これは,直接この質問と関係がないところであります。県外の人吉の国有林の視察をしたときに,いろいろ植林の方法とか,今,鹿被害というのがかなり増えていまして,そういうシェルターをかぶせて植林をする方法等が試験的にされておりました。こういう形でどんどん伐採をしてもいいんですけれども,後は植林をしてほしいなという思いを込めて,写真でちょっと皆さん方に紹介をしました。このシェルターがかぶせてありますけれども,苗はポットで福山で育てていただいた方の苗が使われていたようであります。この植林作業というのは当然,人の手でやることになります。そういう労働力不足もあると思います。手間の掛かる山林は作業効率も悪くて簡単には引き受けられないと,以前,森林組合長から話を聞いたことございます。現状のように再造林が進まなければ,将来どうなっていくと思われますか,所管部のお考えをお聴かせください。 ○農林水産部長(川東千尋君)
     なかなか再造林率が上がらないで再造林が進まないといったような状況がございまして,こういったことが続いていきますと行く行くは伐採可能な森林といったものが不足し,我々がよく言います,切って,使って,植えて,育てるという森林資源の循環利用のサイクルといったものに支障を来すことが想定されます。その結果,この地域の林業が産業として成り立たなくなるといったようなことも懸念もされます。そういったことから地域経済にも影響を与えるといったようなことが危惧されるというふうに思っております。 ○11番(阿多己清君)  今,3割台の率なんですけれども,これを4割,5割と持っていきたいなという思いもありますので,それぞれの担当部署よろしくお願いを致します。いろいろ指導等をお願いいたします。先般,第一工業大学で市民向けの公開講座がありました。地域林業の進むべき道を探ると題してあったんですけれども,この中で県の担当課長さんが長伐期の話をされました。私が聞いていたのは,木は40年とか,長くても50年ぐらいのうちに切るという話を聞いていたんですけれども,この長伐期というのは,今後はこの方向に進むという考えなんでしょうか。お話を聴かせてください。 ○農林水産部長(川東千尋君)  2月9日土曜日だったと思いますが,第一工大で開催されました市民公開講座には私もパネリストの一人として参加させていただいたわけですが,その中で今,議員がおっしゃったように長伐期,すなわち100年を超えるような人工林づくりのお話が県の課長さんのほうからありました。ただ,それが,今,議員がおっしゃったような今後の県の方針ということではなくて,そのときに本人も申されておりましたが,本人の過去の経験などから一つの考えとして御紹介されたものでございまして,長伐期の施業に移行する場合には,課題もあるといったことも同時にお話をされておりました。ちょうどこの公開講座の模様がケーブルテレビで,今週末までだと思いますが,放映されております。時間があればその点も改めて御確認,御覧いただければその課長さんの発言の本意というものも御理解いただけるのではないかというふうに思います。この霧島市でも住宅地に隣接した急傾斜の場所などで,大規模な伐採が行われたときといったようなことがございますが,やはり皆伐を,全て皆切るといったようなことを避けなければいけない,そういった場所については,例えば非皆伐といった一部を切るといったような長伐期,そういったことの施業という方法も今後検討してもいいのではないかというふうに考えております。 ○11番(阿多己清君)  来年度予算に計上をされております譲与税等を活用したいろいろな事業がありますけれども,先ほどの答弁の中で森林整備の推進,それから人材育成,担い手の確保,木材利用の促進,森林の保全,これらに活用されるということで,経費が当初予算に組んであるんでしょうが,ここらはまた具体的には予算委員会等でいろいろ議論がされていくと思うんですが,今,この4点について何かお知らせいただければ有り難いんですけれど,ここらの概要といいましょうか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  再造林が進まないその背景と致しましては,森林伐採が非常に加速度的に増加しているといったような現状や再造林や下刈りを行うための労働力が不足しているといったようなことに加えまして,森林の所有者の方々が収益性が低いといったことなどから経営意欲が減退しているとかそういったことも,その一因ではないかというふうに考えられます。また,間伐等につきましては,森林の所有が小規模で分散的であるということや所有者不明の森林などが増加している。適切な森林整備を推進する上でのそういったことが弊害になっているのではないかというふうに思います。そのような中で,この4月から施行されます森林経営管理法におきまして,森林所有者の経営管理の責務が明確化されまして,適切な経営管理ができない森林については,意欲と能力のある林業経営者等に集積するとともに,それができない森林については,市が経営管理を行うこととされております。このため,私どもと致しましては,本年から交付される予定となっております森林環境譲与税を活用いたしまして,高度な技術や技能を持つ人材の育成や就業者の定着,促進のための支援,それから森林の適正な経営管理をするための意向調査やゾーニング,計画作成などの委託,そして円滑な森林管理や温暖化対策としての木質バイオマス発電施設等への林地残材活用をされる方への支援,そして安全な伐採や再造林を適切に管理推進するための巡視活動,そういったことなどを行うこととしておりまして,正に,今,議員がおっしゃったような御指摘の様々な課題の解決に向けた取組を強化していくこととしております。 ○11番(阿多己清君)  この譲与税を活用して,切り逃げ,適当な言葉ではないかもしれませんけれども,放置したままになっている山林,こういう切り逃げの防止対策に活用できないかと思いましたけれども,部長が巡視活動をやるようなことで,今説明がありましたけれども,こういうことで一応理解してよろしいですか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  伐採の届が出されて伐採が行われて再造林をすると,そしてまた加えて安全な作業をする。そういったことについて巡視活動を強化するためのいろいろなそういった費用に,この譲与税を充てられればというふうに考えております。 ○11番(阿多己清君)  予算の中で,またいろいろ議論がされていくと思いますので,今日はここらで一応,林業振興については終わりたいと思います。次に,第2項の教育問題であります。県の補助事業は創設されたと,この答弁を頂いた中ではそういう理解ができるんですけれども,まだ市町村に通知がないという段階なんでしょうか。そこらはどういうものか全くその内容が教育委員会サイドでは分からないという状況でしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  現在のところはまだ来ていないということでございます。動きはあるように聞いてはいるんですが,まだ正式なものではございません。 ○11番(阿多己清君)  先ほどの答弁でも教育長のほうに触れていただきましたけれども,これらが確定されていけば,当然,本市も導入していくという考えで,そういう理解でよろしいでしょうか。 ○教育部長(中馬吉和君)  県にそういう制度が創設されれば,市としても取り組んでまいりたいと考えております。 ○11番(阿多己清君)  以前,県外の例を前回の質問の中で,紹介もしました。その予算枠を見ても,かなり人数が少なかったなという思いがしました。現在,全国的にはそういう規模で予算枠が措置されているようなんですけれども,この配分が本市に何人あるのかなという思いはします。現在,外部コーチなる人を25名,何かお願いをしているという答弁を頂きましたけれども,この人数がそっくりというのは,まず考えられないなと思います。そこで,現在お願いしているそういう外部コーチ,そういう方々に少しでも処遇といいましょうか,心配なのはそういう事故とか,そういうものなんです。そこらを救える手立てを何らか,市のほうでも考えてほしいなと思います。ここらの部分は,部活動指導員の配置事業については,積極的な取組をまずは求めておきたいと思います。以前の質問よりで,18か19名ぐらいの人数で記憶がありますけれども,今日の教育長の答弁では25名ということでございますので,やはり少しずつ求められている人材かなとも思います。コーチの方々は一生懸命していただいていますので,そこらは十分理解もできます。ほとんどが無報酬というのは,そういうのも理解はできます。そういう実態だと思いますけれども,一番心配なのは,先ほど申し上げました保険とか,そういう内容でありますけれども,現在,取り組んでいらっしゃる学校で,多分,教育委員会サイドで保険を掛けているとは思っていないんですが,学校サイドで何かそういう実績があるのかどうか,そこらが分かっていたら紹介いただけませんか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  先ほど,今年度は25人の外部指導者をお願いしているという答弁を致しましたが,そのうち,12人がスポーツ安全保険等に加入しており,その掛金は10人が各部活動費から支出しており,残り2人については,各自が所属している連盟で自己負担により加入している,そういう現状でございます。今回,こういう処遇面の改善ができないかということで,利用できる保険がないかどうか,そういったことについても調べてみたんですけれども,現在,本市で小中学校全てに加入しております学校支援者補償制度というものがございます。こちらのほうは,もう既にお金も払っているんですが,名前を登録するだけで,その対象になるということが分かりました。積極的にこういったものの利用についても学校に周知してまいりたいと思います。ただし,こちらのほうは,活動前に登録するということですので,毎日登録をしないといけない。これが,内容的には年に何回か集まる学校評議員等を想定したものですので,ちょっと使いづらい面がございます。しかし,ほかにもございまして,社会福祉協議会が運営するボランティア活動保険,こちらのほうは,Aプランで年間350円,Bプランで年間510円と掛金の割には補償額が非常に大きく,これは非常に利用しやすい制度ではないかなと思っております。ちなみにAプランですと,死亡,それから後遺障害等が最大1,040万円,Bプランですと1,400万円,それから傷害入院がAプランで6,500円,Bプランで1万円,それから傷害通院が4,000円と6,000円と,それから他に賠償責任が生じたときには,支払い限度額5億円と,先ほどの350円,510円の掛金に対しましては非常にいい制度ではないかと思いますので,そういったものの活用についても周知してまいりたいと思います。 ○11番(阿多己清君)  今,答弁いただいたスポーツ安全協会の傷害保険というのは,すごくいい保険でもあり得るようであります。少なくともこの保険に入っておけば,いろいろ対応はできると思いますので,それらも含めて,外部指導者,外部コーチに対しての対策といいましょうか,安全を確保していっていただきたいなと,少しずつでも善処方をお願いをして,この項は終わりたいと思います。次に,かごしま国体であります。施設整備関係で馬術会場の造成工事が先般の新聞掲載にもありましたけれども,進められております。事業費規模というのはどの程度だったのか,もう一度教えていただけませんか。全額,県の補助だったということでありましたけれども,あと,平成31年度の計画は先ほどちょっと触れていただきましたけれども,その平成30年度までの整備内容はどこまでか。あと,競技場や厩舎などの特設の施設については,平成31年度事業なのか。そこらの内容をちょっと紹介いただけませんか。 ○国民体育大会推進課長(有満孝二君)  牧園特設馬術競技場の整備につきましては,旧県立農業大学校跡地,約25haのうち約7.2haを燃ゆる感動かごしま国体馬術競技の会場として整備を進めているところでございます。平成30年度につきましては,当該約7.2haを三つの工区に分け,掘削工,盛土工,法面工などを含む造成工事を行っており,三つの工区の現在の契約金額の合計が1億875万6,000円であります。なお,当該事業につきましては,県の第75回国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」市町村有施設整備費補助金交付要綱に基づき,補助をされることとなっております。馬術競技など特殊競技施設における補助率は10分の10以内とされており,全額補助の予定でございます。平成30年度の整備内容は,障がい馬術競技場や馬場馬術競技場の本部棟などを配置する1段目と練習場や厩舎,馬体照合を行う場所などを配置する2段目及び駐車場などを区分けする造成工事などを行っているところでございます。平成31年度の計画でございますが,競技場となる馬場の整備や環境排水などの工事及び仮設建築物やこれらに附帯する電気や給排水設備の整備を実施する予定としております。競技場及び仮設建築物となる厩舎につきましては,2020年6月に馬術競技のリハーサル大会を開催する予定としていることや建築確認申請が必要なことから,平成31年度の事業実施を計画しているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  以前,お伺いしたときに,その施設は全て取り壊して更地にするということだったんですけれど,もったいないなという思いもしていますが,これはやむを得ないことでしょうか。終わった後,全部取り壊して更地になるんですか。 ○国民体育大会推進課長(有満孝二君)  牧園特設馬術競技場における建築物につきましては,2020年のかごしま国体実施のため,仮設建築物として建築確認等の申請や設置を行うことを前提に,設計及び経費の試算を行い事業を進めているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  現在,団体ボランティアを募集しているんですが,昨日だったですか,質問がちょっとありましたけれども,どのような内容なのか概要をお知らせいただけませんか。そしてどういう状況なのか,前回の答弁を聞いたときに少ないと伺ったんですが,そこらの状況が分かれば,お示しいただければと思います。 ○国民体育大会推進課長(有満孝二君)  霧島市実行委員会では,燃ゆる感動かごしま国体及び競技別リハーサル大会霧島市開催競技について,円滑な運営を図るとともに,全国から訪れる選手・監督,大会関係者並びに一般観覧者を温かくおもてなしするため,本年1月1日からボランティアを募集しております。ボランティアの活動内容は,受付,案内,駐車場整備,弁当配付,広報,記録など大会当日の運営に加え,開催準備に係るPRイベント等への協力等,協議会補助員として幅広く活動していただく内容としております。現在まで,まだ10名程度の登録となっておりますが,今後,公民館や学校,団体など,市民に広く呼び掛け,たくさんの方にボランティアとして国体に関わっていただけるよう努めてまいります。 ○11番(阿多己清君)  この前もらったチラシを見ると,300人程度と募集が書かれているようです。あと290名,ちょっと頑張りましょう。あと,協賛企業,それと団体の募集も一緒にされているようなんですけれども,この内容というのはどういうものなのか,その現状がどうなのか,そこらも教えてください。 ○国民体育大会推進課長(有満孝二君)  霧島市実行委員会では,国体の趣旨に賛同し,物品等を協賛いただける企業団体を募集しております。協賛をお願いしている内容として,のぼり旗や横断幕などの広報活動用物品,スタッフジャンパーや帽子,ポロシャツなどの大会運営用物品など,幅広い内容となっております。現在までに既に7社からの協賛を頂き,各競技会場への横断幕の設置やのぼり旗の作成等を行っているところであり,順調に進んでいると考えております。 ○11番(阿多己清君)  ここの部分はいいようですね。壇上から申し上げましたけれども,選手育成というのがすごく私は大事かなという思いもしております。その中で霧島市は銃剣道競技があります。銃剣道競技は現在,国分中央高校が部活の中で一生懸命,今頑張って,多分,国体選手に育っていくと思っているところであります。それに続く子供たちを見つけたいなと,発掘したいなという思いもあるんですけれども,銃剣道競技は,なぎなたもなんですけれども,選手層がすごく薄いといいましょうか,少ない状況の中で早い段階からこの競技をさせることで,すぐ国体選手になっていくような思いを持っています。今,中央高校が一生懸命やっています。この前,県体育協会の競技力向上委員会の関係者から,ジュニア発掘のお話をちょっと頂きました。この中央高校の子供たちも頑張っていますけれども,この中学生辺りで発掘して高校生で育てたいという思いも,この向上委員会の方々はお持ちなんですけれども,それに向けた何か考えといいましょうか,スポーツ少年団はコーチやら入れるのは難しいかもしれませんけれども,そこらの部分は何か思いはないですか。 ○国民体育大会推進課長(有満孝二君)  銃剣道競技につきましては,かごしま国体の霧島市開催競技の一つとなっております。国体推進課と致しましては,銃剣道競技のPRを含め,今後,銃剣道競技が皆様に周知できるようにPRに努めてまいりたいと思っております。 ○11番(阿多己清君)  やはり,競技をまず知ってもらうこと,市民もですけれども,まずその機会に子供たちの場も何か作ってほしいなと思いますので,ジュニア発掘の部分で,ちょっとでも支援をしていただきたいなと思いますが,教育委員会のほうはいろいろ難しい問題もあるんでしょうが,銃剣道だけじゃないと思いますので,いろいろな競技を子供たちに見せて,いろいろ啓発していくというのはすごく大事かなと思うんですけれども,そういう場というのは,教育委員会サイドでは何か支援とか,そういうのは考えられませんか。これは銃剣道だけではないかと思いますが。 ○教育長(瀬戸上護君)  銃剣道に限らず,特に本市で開催される競技種目,更には余り認知されていないといいますか,そういったものについては親しみを持つ機会をどうにかという,その思いはありますが,ただ一つの種目だけでという場は,例えばどこかの学校に出向いてとかというのも,時間とか場所とか,あるいは全員を集めるとかなるとまた,ちょっと大変かなと思いますが,最終的には学校に出向くとなれば,校長の判断とはなりますけれども,何かそういう機会があれば,こういうことがあるからということで積極的に紹介とかPRは協力できるのではないかなと,そんなふうには思っております。 ○11番(阿多己清君)  銃剣道だけではありませんので,中央高校で頑張っているのはなぎなたもありますし,中学生辺りを,そういう競技に目を向けられる子供といいましょうか,関心を持ってくれる子供たちの育成というのも,発掘というのも大事かなと思いますので,いろんな場面で国民体育大会推進課等,頑張っていただきたいなと思います。あと,施政方針の中で,畜産関係は全国大会に向けた準備室設置の話がありました。先ほど,答弁の中では,現状のままかなと。平成31年度,平成30年度にそういう推進課に設置を変えまして,若干充実はしていただけましたけれども,あとは,本大会までこの体制でいくのか,平成32年度でまた充実される予定なのか,そこらのお考えはどうですか。 ○企画部長(満留 寛君)  現在,平成31年4月1日の組織と人員配置について,苦慮しながら協議調整中でございます。先ほども市長の答弁にもありましたように,万全な体制で開催できるよう,更なる人員,組織の充実強化を図ってまいります。 ○11番(阿多己清君)  本当に職員の数もどんどん少なくなっていく中で,工面をされるんだろうなと思います。全国大会レベルといいますか,全国規模の行事等も新年度は,いろいろ入ってきますので,そこらも全体的なことを考えて,判断をしていただきたいなと思います。当然,多くの市民に協力をもらいながら,そして我々もオール霧島で,議員団も含めてですけれども,1年半後であります大会を何とか成功させて,霧島市をアピールする絶好の機会だと思いますので,一緒に取り組んでまいりたいと思いますが,最後に市長のコメントを頂いて終わりたいと思います。 ○市長(中重真一君)  国体について,議員から様々な御指摘を頂きました。まず,ボランティアだったり協賛企業ですが,私たちもこれからもう少しボランティアに力を入れていかなければいけないなと思っておりますし,協賛企業についても,まだ私自身もあそこに言ってみたらとかというようなことを国体推進課のほうにはまだ1件も話をしていないところでしたので,これから進めていきながら,ただ,どこにピークを持ってくるかというのが大事ですので,余り早くからやりすぎて国体のときに勢いが収まってしまったというのもいけないですので,しっかりとピークを持っていく時期を考えながらですね。ただ,ボランティアに関しては早く進めないといけない問題ですので,そういったところの準備は,しっかりと進めていきたいと思います。国体の一番の目的は,やはり競技力向上,先ほどから議員が言われるように競技力向上が一番の目的です。この鹿児島国体に向けて,もう数年前から鹿児島県のほうで学校の強化指定校だったり,強化指定選手を定めながら取り組んできたところでございますが,銃剣道等など,本市で行われる競技につきまして,本市で行われたという遺産,レガシーというような部分について,これから後に続く,また強化というのも必要になってくるのかなと考えております。銃剣道については,国分中央高校が取り組んでいる部分と自衛隊の中で,国分駐屯地が大変強いというようなところもございますので,国体開催後にどういった強化ができるかということも含めて検討していきたいというふうに考えております。どちらにしても,来年の話ですので,しっかりとかごしま国体が,特に霧島会場で行われる競技については,成功できるように全庁挙げて取り組んでいきたいと考えております。 ○議長(下深迫孝二君)  以上で,阿多己清議員の一般質問を終わります。これで本日の一般質問を終わります。残りの6名については,明日以降の本会議で行います。本日はこれで散会します。             「散 会  午後 4時40分」...