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平成30年第3回定例会(第4日目 9月13日)

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  1. 霧島市議会 2018-09-13
    平成30年第3回定例会(第4日目 9月13日)


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    最終取得日: 2021-09-18
    平成30年第3回定例会(第4日目 9月13日)             平成30年第3回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                       平成30年9月13日(第4日目)午前9時開議 ┌──┬──┬───────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│    件                 名    │ 備  考 │ │番号│番号│                           │      │ ├──┼──┼───────────────────────────┼──────┤ │1 │  │一般質問 厚地  覺君(159ページ)          │      │ │  │  │      霧島温泉地域の環境整備について     │      │ │  │  │      ・公道沿線の支障木の伐採について     │      │ │  │  │      ・市道の安全対策について         │      │ │  │  │     池田 綱雄君(165ページ)          │      │ │  │  │      ・熱中症対策について           │      │ │  │  │     愛甲 信雄君(175ページ)          │      │ │  │  │      ・和牛農家に対する酷暑のストレス対策につ │      │ │  │  │       いて                  │      │ │  │  │      横川警察署廃止について         │      │ │  │  │      ・JR肥薩線の減便について        │      │
    │  │  │     阿多 己清君(183ページ)          │      │ │  │  │      ・本市小中学生の学力調査について     │      │ │  │  │      ・台明寺の青葉の竹の保存活用等について  │      │ │  │  │      ・隼人町内山田の豊丸橋整備の進捗について │      │ │  │  │     山口 仁美君(193ページ)          │      │ │  │  │      ・不登校児などの切れ目ない支援について  │      │ │  │  │      ・義務教育諸学校の教材整備状況と管理への │      │ │  │  │       クラウド活用について          │      │ │  │  │      放課後児童クラブの育成支援の質の向上に │      │ │  │  │       ついて                 │      │ │  │  │      ・住民主体のまちづくりについて      │      │ │  │  │     松枝 正浩君(208ページ)          │      │ │  │  │      ・市長の政治姿勢について         │      │ │  │  │      ・市街地の活性化について         │      │ │  │  │      ・芸術文化活動について          │      │ │  │  │      ・観光と観光PRについて         │      │ │  │  │     宮田 竜二君(220ページ)          │      │ │  │  │      ・霧島市ふるさと創生総合戦略について   │      │ │  │  │      ・子ども・子育て支援事業について     │      │ └──┴──┴───────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  山 口 仁 美 君      2番  山 田 龍 治 君     3番  松 枝 正 浩 君      4番  久 保 史 睦 君     5番  川 窪 幸 治 君      6番  宮 田 竜 二 君     7番  愛 甲 信 雄 君      8番  鈴 木 てるみ 君     9番  コ 田 修 和 君     10番  平 原 志 保 君    11番  阿 多 己 清 君     12番  木野田   誠 君    13番  前 島 広 紀 君     14番  有 村 隆 志 君    15番  中 村 正 人 君     16番  仮 屋 国 治 君    17番  松 元   深 君     18番  池 田 綱 雄 君    19番  厚 地   覺 君     20番  新 橋   実 君    21番  植 山 利 博 君     22番  池 田   守 君    23番  下深迫 孝 二 君     24番  蔵 原   勇 君    25番  前川原 正 人 君     26番  宮 内   博 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    な し 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長    武 田 繁 博 君   議事調査課長    冨 永 博 幸 君  議事グループ長   コ 留 要 一 君   書    記    用 貝 大 星 君  書    記    原 田 美 朗 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長   中 重 真 一 君   副  市  長   山 口   剛 君  副  市  長   内   達 朗 君   総 務 部 長   新 町   貴 君  企 画 部 長   満 留   寛 君   市民環境部長    有 馬 博 明 君  保健福祉部長    山 口 昌 樹 君   農林水産部長    川 東 千 尋 君  商工観光部長    池 田 洋 一 君   建設部長兼     堀之内   毅 君                        まちづくり調整監  消 防 局 長   久 保 隆 義 君   総務部参事兼    コ 田   忍 君                        秘書広報課長  危機管理監     新 村   司 君   総 務 課 長   橋 口 洋 平 君  安心安全課長    石 神   修 君   財 政 課 長   小 倉 正 実 君  企画政策課長    永 山 正一郎 君   地域政策課長    西   敬一朗 君  市民活動推進課長  山 下 広 行 君   スポーツ・文化振興課長 中 馬   聡 君  子育て支援課長   砂 田 良 一 君   健康増進課長    林   康 治 君  農政畜産課長    田 島 博 文 君   商工振興課長    谷 口 隆 幸 君  霧島PR課長    藤 崎 勝 清 君   観 光 課 長   八 幡 洋 一 君  建設施設管理課長  仮屋園   修 君   土 木 課 長   猿 渡 千 弘 君  建築指導課長    谷 口 比寿志 君   都市計画課長    柿 木 安 長 君  消防局警防課長   喜 聞 浩 志 君   横川総合支所長兼  池之平 信 明 君                        地域振興課長  牧園総合支所長兼  阿久井 洋 一 君  地域振興課長  教  育  長   瀬戸上   護 君   教 育 部 長  中 馬 吉 和 君  教育総務課長    本 村 成 明 君   学校教育課長   河 瀬 雅 之 君  社会教育課長兼   西   潤 一 君  文化財グループ長事務取扱 6.会議のてん末は次のとおりである。             「開 議  午前 9時00分」 ○議長(中村正人君)  これより,本日の会議を開きます。   △ 日程第1 一般質問 ○議長(中村正人君)  本日の日程は,一般質問のみであります。昨日に引き続き,一般質問を続けます。19番,厚地覺議員から,3件,通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○19番(厚地 覺君)  私は通告に基づき3点質問いたします。はじめに,今年は,統計開始以来初めてとか,数十年に一度とか,大雨特別警報まで発令される前例のない気象災害が続出いたしております。台風12号のとき,東から上陸し西へ進む異例の進路となり,1951年の統計開始以来初めての進路であり,21号においては関西地方で猛威を振るい,今年最強の台風で大阪では,過去最高の潮位となり,大阪府田尻町で瞬間最大風速58.1m,和歌山市で57.4mを記録するなど,全国78地点で最大瞬間風速が観測史上最高を記録しております。2か月が経過した西日本豪雨においても,日本の南での温度上昇により,海水面を熱し大量の水蒸気を発生させた要因でもあります。また,7月23日には,埼玉県熊谷市で国内史上最高の温度41.1℃を記録し,熱中症においても消防庁の発表では,9月2日現在,9万299人が搬送され,気象庁は命に関わる災害として,厳重警戒を出しております。9月6日早朝には,台風21号の爪痕が残る中,北海道で震度7,マグニチュード6.7の地震が発生し,道内のほぼ全域がまひし,多くの犠牲者を出し,ライフラインの復旧には多くの時間が掛かりそうですが,行方不明者全員が発見されたことはせめてもの救いであります。私がかつて,酪農の基礎を学び,酪農経営の原点となった酪農のメッカ北海道胆振町で,同じ酪農経営者として,断水や停電のため搾乳ができず,乳牛が発熱し,乳房炎を併発し,目の前でばたばたと倒れる光景は忍びえないものがあります。今は一時も早い復興を願うだけであります。霧島市においては,平成5年の8・6水害,平成22年7月3日の霧島地域における深夜から早朝の6時間で324o,最大時間雨量126oは,まだ記憶に新しいところであります。いつ起こるか分からない気象災害や新燃岳の活動などに,常に危機感を持ち,万全の態勢を取られることを切に望むものであります。質問に入ります。まず1点目,霧島温泉地域の環境整備について,丸尾滝の災害復旧について質問いたします。丸尾滝はバイパスの丸尾滝橋の完成以降は旧道となり,通行客は見逃されていますが,観光霧島温泉といえども見るべきものは何もなく,あるのは丸尾滝が唯一であります。この滝の入口は数年前の地すべりにより,滝見台や立ち入り禁止の立て看板があり,現場にはフレコンバックが積まれ,何年も放置しているため,袋は破れ,橋のたもとはクズカズラが覆い,雑草が生い茂り,国道223号から滝を通過する道路は今,市道となっていますが,丸尾自然探勝路の入口や奥地にせよ,市道は草刈りもなされず,これで観光霧島と言えるかと疑問に思うところであります。この丸尾滝の復旧工事は国立公園内であり,環境省が難色を示しているのか,それとも,この一帯は地熱による軟らかい土であるため,多額の工事費用で着工が遅れているのかどうか,地元の旅館協会でも一日でも早い復旧を望んでいます。霧島市は県に対して,早急に対応策を取られるよう強く要請いたします。次に,国道の街路樹と街路灯について伺います。この国道223号沿いは,県が歩道の設置に伴い,高千穂地域の柳平四差路の信号機から丸尾の三差路まで約3qの区間にモミジを植栽し,街路灯七十数基が設置されています。しかしながら,植栽から数十年が経過した今日,モミジが大きくなり,街路灯の用をなしていない箇所が多くあり,また,街路灯も十数基ぐらいは点灯せず,中には風で吹き飛んだのか,電球を保護するカバーすらなく見苦しい状況であります。この街路灯は高千穂通り会や自治会で管理されているようですが,地域に予算がないのか,それとも放置しているのか分かりませんが,街路樹にせよ,県の管理下だと思いますが,枯れ木や枯れ枝が目立ち思い切り剪定する必要があろうかと思われます。霧島温泉に通じる観光道路として,市はこの状況をどのように思われるのか伺います。次に,3の竜石ポケットパークにつきましては,先日,担当方の事前打ち合わせ以降,草刈りがなされております。僅か1,200uの大半が駐車場用地であり,牧園唯一の都市公園であります。日頃から手入れされることを望み,割愛させていただき,したがって,答弁も不要であります。次に,公道沿線の支障木の伐採について伺います。6月定例会において,牧園町の市道宿窪田線で市有地から市道上に張り出した雑木により,箱型トラックの荷台を損傷するという損害賠償問題がありました。市有地,あるいは,民有地においても,公道上に雑木の枝が生い茂り,中山間地域は台風時など,一歩間違えば通行車両を直撃するような箇所が多く見受けられております。霧島市は市有林はもちろんのこと,山間地域の公道をパトロールして安全確認を行い,民有林においては伐採を地権者に促すべきであります。事実,今年の5月,私は通行直前に市道上に枯れ木の巨木が倒壊し,一時通行止めをした経緯があり,7月には広域農道上においても,一昼夜通行止めがありました。市有林は道路損害賠償責任保険で対応できますが,万一,民有林の場合は,大変な損害が生じると思われます。また,公道上に民有林の倒木があった場合,除去費用などは,市はどのように対応しているものか伺います。最後に市道の安全対策について質問いたします。今年4月16日,産業建設常任委員会で市内の危険箇所などの現地調査を実施いたしました。牧園においては,市道大霧線の現地調査を行い,ガードレールの設置を強く要請いたしましたが,4か月が経過した今日までなしのつぶてであります。この現地調査以降,大霧集落の入口の国有地が伐採がされ,しかも,この伐採区域は急カーブで一歩間違えれば,四,五十m下の谷底へ真っ逆さまの状況となっております。この間,何ら注意書き立て看板もなく,ロープすら張っていない状況であり,発電所関係者や地元民は大変心配しております。私も6月に市に対応策を要請していますが,市の職員も道路維持のため,定期的にパトロールしているかどうか分かりませんが,この状況を見てどのように考えているのか。この地域は標高が700m以上あり,冬季は積雪や凍結により大変危険な地域であり,幸いにまだ事故は発生していませんが,早急に安全策を取られるよう強く要請いたします。以上,3点質問いたしますが,当局の明解な答弁を求め1回目の質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  厚地議員から3問の御質問がありました。1問目の1点目は私が,その他は建設部長が答弁します。1問目の霧島温泉地域の環境整備についての1点目にお答えします。丸尾滝は高さ23m,幅16mを有し,近くの栄之尾温泉,硫黄谷温泉の温泉水が集まって流れる珍しい湯の滝であり,本市の観光スポットの中でも特に多くの観光客が訪れる場所です。丸尾滝にある展望台は昭和37年に鹿児島県が整備し,平成11年頃に建て替えを行っていますが,この展望台の上部が平成27年7月に崖崩れを起こしたため,県が落石除去と応急対策として大型土のうを積むなど,展望台への進入禁止措置が取られています。県に確認したところ,平成28年度に測量設計を行い,当該地が国立公園の特別地域であることから,平成29年度に環境省へ工事の協議書を提出し,承認を得次第,今年度,着工予定とのことです。今後も観光客の皆様が,自然とふれあい,霧島を満喫していただけるよう,除草作業や安全歩行のための外灯の設置,森林セラピー等で利用する丸尾自然探勝路の整備を始めとする滝周辺の景観整備について,管理者である県との協議を進めてまいります。 ○建設部長兼まちづくり調整監(堀之内毅君)  次に,2点目にお答えします。国道223号は,観光地霧島における重要な観光ルートであり,紅葉する街路樹の景観は,貴重な観光資源であることから,御質問の区間の街路樹の剪定等については管理者である県と協議してまいります。街路灯につきましては,旧牧園町時代から合併後にかけて整備をしたものであり,街路灯の電気料の支払いや電球の交換などの維持管理は,地元の方々で行っています。これらの街路灯の中には,一部老朽化により壊れているものや腐食が進んでいるものがあることから,補修等について地元の方々と協議してまいります。2問目の公道沿線の支障木の伐採についてお答えします。市道等で倒木により通行の支障となった場合は,市民等からの通報や現地調査により,市職員や年間契約している市内の建設業者が対応し,倒木が電線等に架かっている場合には,九州電力やNTT等の占用者が対応をしています。市道の定期パトロールについては,霧島市シルバー人材センターや市職員により毎月1回から2回実施していますが,昨年11月に道路にはみ出した木にトラックが接触する事故が発生したことから,パトロールの項目に高所木等の状況を確認するよう追加しました。車両の通行に支障となる高所木等は,道路敷内のものは速やかに伐採を行い,民地から道路上へ張り出しているものは伐採等の適切な管理を所有者にお願いしているところです。しかしながら,市道延長は約1,608qあり,全ての路線を把握することは困難であることから,道路沿いの山林所有者に適切な管理について,広報誌やホームページに掲載するなど啓発を図ってまいります。3問目の市道の安全対策についてお答えします。市道大霧線沿いにおいては,平成25年頃から,民有林の立木伐採が始まっており,伐採前は道路の路肩付近にあった立木が,通行車両の安全確保に一定の役割を果たしていたようです。このような中,当該道路の路肩付近を含めて立木が皆伐されたことにより,地元自治会から,安全に通行する上で不安があるとして,その安全対策についての要望があり,平成28年度からカーブなどの危険な箇所を優先して,年次的にガードレールを設置しているところです。なお,平成29年11月から,新たに国有林が皆伐されていることから,本年度以降,更にガードレールの設置を推進するなど,できるだけ早期に安全対策を講じてまいります。 ○19番(厚地 覺君)  丸尾滝については,平成27年度に崩壊して,平成28年度に測量設計,平成29年度に環境省へ申請となると,環境省が許可を出しても,平成30年度に県が予算を出すかどうか分からないわけですよ。ですから,この辺は早急にやってもらわないと大変なことになると思っております。というのは,写真を見ていただければ分かるんですけれども,この立ち入り禁止,また,落石ありの看板はあるんですけれども,フレコンバックはむき出しになって砂利が見えているんですよ。また,景観も悪いです。クズカズラがはびこって,県がやるではなくて,市がブルーシートでも被せるなりして,厳重な立ち入り禁止をやるべきだと思っております。さらに,この前は中国人が中に入っていったという話がありましたけれども,もし,事故でもあったら大変ですから,やはり日本語だけではなくて,外国語も用意して立て看板を立てていただきたいと思います。やはり環境省はちょっと問題があると思うんですけれども,ここは御存じのとおり,鹿児島大学の病院の横でありますから,地質が粘土質で地熱があるんですよ。ですから,相当な経費が掛かると思います。なるべく,これを早急に対応できるようにお願いしていただきたいと思っております。また,私は,今回,あそこに四,五回行ってみますと,我々から見れば,あんなところを見る人がいるんだろうかと思うんですけれども,しかし,私はびっくりしました。行くたびに5人,10人と写真を盛んに撮っているんですよ。ですから,前のほうだけでも市のほうでやぶを取っ払ってもうちょっと景観をよくしていただきたいと思っております。あそこに電柱が一本立っていて街路灯があるんですけれども,この街路灯も腐ってなくなっているんですよ。さらには,この歩道が国道から滝まで200mぐらいあるんですけれども,これも草刈りがなされず,そして,街路灯も一本もないんですよ。この際,足元灯でも二,三か所つけていただくと観光客も喜ぶと思うんです。丸尾の旅館組合にしても,見るべきものはここしかないんだと。だから,ここだけでも早急に何とかしてくれという要望がありましたので,早急な対応をお願いしておきます。次に,街路樹と街路灯でございますけれども,これも確か30年近くたっていると思うんですけれども,歩道を設置したときに街路樹を植えて街路灯を建てたわけですけれども,植えられたモミジが地域によっては街路灯の下になって見えないんです。そして,また十数基は点灯していない地域があります。これも管理組合によって違うんですけれども,ほとんどついてないんですよ。そして,また一部には,温泉が下水道に流れるものですから,その蒸気で腐るんですよ。支柱は鋳物なんですけれども,上が腐ってもしそれが落ちた場合に誰が責任を取るのか。とてもではないけれど,我々住民としては責任は取れないというわけなんですけれども,何とかして,市の助成金でもってこれを何とかできないものですか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  今の質問にもありましたように,この区間の街路灯で一部老朽化,ガス,そういうので腐った部分もあります。この管理については,地元の通り会とか,温泉組合とか,そういう方々に管理委託をしておりますので,危険な部分については早急に対処できるように,また,補修とか,更新につきましては,地元の方々と協議をしまして,対処してまいりたいと考えております。 ○19番(厚地 覺君)  地元と協議して対応できるようにしますとありますけれども,その腐った部分を取替えは市が対応するという意味でいいですか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  危険な部分については,市でできるだけ急いで対処したいと考えております。 ○19番(厚地 覺君)  写真で見るとカバーもついてないところがあるんですよ。その当時のカバーが二十数年たった今,あるかどうかは分からないですけれども,この辺は臨機応変に別な器具でも付けるようにしていただきたいと思っております。また,過疎化が進んでほとんど関係ない人口,この地域によっては,通り会,通り会といっても,ほとんど商店街やいろいろ加盟店,旅館組合の方々がやっているようですけれども,地元には関係ないんですよ。ですから,その辺も何らかの手を打っていただきたいと思っております。この辺が霧島観光のメイン道路でありますので,何とかして,やはり早急に対応していただきたいと思っております。次に,公道上の支障木について伺いますけれども,この前の6月定例会で損害賠償問題が提起されましたけれども,中山間地域はこのような場所が非常に多いです。事実,今年の5月2日4時過ぎ,その日は余り雨は降っていなかったんですけれども,急に大降りになって,目の前で倒木するのを見たんですけれども,そのときにすぐに総合支所に連絡して,何とか対応策をとお願いしていたら,前田産業の前田社長が通りかかって,「これはいけない,会社の車をもってきてなんとかしましょうか」と言われたものですから,早速,四,五人の社員と大型クレーン付きのトラックを持ってきて対応してくださいましたけれども,3日,4日,5日は連休だったんですよね。これがもし対応が遅れたら,また,地元業者がやるということですけれども,これもまた,通行止めが恐らく一昼夜続いたと思います。これに対して,前田さんのほうに市としては何らかの対応策は取られたんですか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  ただいま御質問がありました市道につきましては,牧園総合支所から連絡を受けまして,担当者と委託業者が現地に向かいましたところ,ただいまお話のありました,偶然通りかかられた業者さんが作業をされたということで,その後は市が年間契約をしております委託業者が対応したところです。その業者さんには,うちの委託業者が直接対応できない場合は,ほかの業者さんに委託することもございますので,そういう関係で委託業者とそちらの業者と再契約されたということです。
    ○19番(厚地 覺君)  これは民有地からの倒木なんですけれども,民有地から倒木した場合も全て市が処理するわけですか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  市道でありましたら,その市道に影響がある,危険があると判断した場合は,市で対応しております。直接市道に影響がない立木につきましては,次に通行に支障があるかないかということで判断をしております。通行に著しく危険な場合はこちらのほうで,それ以外は山林の所有者に対応をお願いしているところでございます。 ○19番(厚地 覺君)  そのときには地権者にも通知するんですか。そして,万一,公道上で民有地の雑木が車でも潰した場合はどうなるんですか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  その木が今にも危険であると判断をしたら,山林の所有者に承諾を得る前にこちらのほうで対応いたします。 ○19番(厚地 覺君)  こちらで対応して地権者に損害賠償でも起こされるわけですか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  例えば,以前からその木が危険ですということで通知をして,さらに,例えば,市道に倒れたりした場合は別ですが,これまでのケースとしましては,例えば,先ほど言われた豪雨なり,台風なりで倒木した件につきましては,こちらのほうで処分をして所有者に直接費用をということは現在まではしていないところでございます。 ○19番(厚地 覺君)  ここに書いてありますように,市道も相当多くあるわけですけど,せめて,主要道ぐらいは市が把握して,地権者に対してちゃんと通達すべきだと思います。牧園に限らずけれど,特に牧園の中津川からゴルフ場に通じる道路なんかは,半分道路上に立木が覆いかぶさっているんですよ。倒れかかって,そのような地域が多くあるわけですから,何とか,やはり早めに通達して,危険があるから,そして,損害賠償まで発展しますよということを地主などに積極的に重要な部分だけでも出していただきたいと思っております。そして,もう一枚の写真は,7月15日に広域農道で起きた部分ですけれども,下のほうです。これは関平鉱泉の入口で通行止めがしてありましたけれども,これも市有地なんですけれども,その1週間ぐらいずっと天気が続いていたんですけれども,なぜこれが倒れたかちょっと分からないわけですけれども,やはり自然的にこういう倒木の場合もあるわけですから,ちゃんと対応していただきたいと思っております。それと広域農道に植えられた街路樹,これも別の写真でお願いしますけれども,これはモミジなんですけれども,飼料運搬車がすれすれで走っているんですよ。これも広域農道ができてから30年近くなっているわけですから,これなんか不要木は市のほうで切ってしまってはどうですか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  ただいまお話のありました広域農道につきましては,現在,市道牧園霧島線として管理を致している路線でございます。この路線は広域農道の整備をされるとき,当時牧園町の町木であったということで,そのモミジを植栽され,現在,30年以上経過しているようでございます。観光ルートや植栽をした経緯等もございますので,通行に支障のならない範囲で剪定をして,対応したいと考えております。伐採につきましては,現在のところは考えていないところでございます。 ○19番(厚地 覺君)  伐採しても周囲は山林なんですよ。だから,かえってじゃまになるんですよ。これも天気のいい日でもライトがつくことがあるんですよ。自然とですね。これぐらいあるわけですから,そういうじゃまなものは切って捨てたほうがかえって被害もないと思いますから,ちょっと検討していただきたいと思っております。最後に大霧線ですけれども,今年の4月に委員会で全地域を見て回ったんですけれども,それから4か月たっても,野々湯温泉の下側は何らガードレールの設置もないわけですけれども,ここも皆さん,見ていただいて分かると思うんですけれども,真っすぐ行ったらそれこそ100m下なんですよ。さらに,この上側のほうですけれども,これは大霧集落の入口なんですけれども,この下も今度,国有地が伐採されたものですから,御覧の状況になっているんですけれども,これも下もですけれども,先月の30日か31日に土のうが積まれたんですけれども,ここも亀裂が入っている。この亀裂がなぜ入るかというと,ここは今度,工事をすれば3回目なんですけれども,2年に1回ぐらいは続けてやっているわけですけれども,この上部に側溝に落ち葉止めがあるんですよ。その落ち葉止めが雨が降るたびに誰か上げればいいんですけれども,何か月も放っておくものですから,道路を流れていくんですよ。なぜ,あれを設置するのか分からないですけれども,これをよく考えて誰か定期的に除去する人があればいいんですけれども,さきおとといですか,この上の部分の落ち葉は上げてありましたけれども,せっかく関平鉱泉から10qを登っていくのに,誰が除去したのか分からないですけれども,ああいうのが十数基あるのに,落ち葉は半分しか撤去していないんですよ。わざわざ除去に行くんですから,その辺もしっかりと担当者には言ってやっていただきたいと思っております。そして,ここも標高は700mあるわけですから,雪が降れば凍って明くる日は雪が解けてもこれが凍っているんですよ。だから,万一ブレーキでも踏んで落ちて真っ逆さまですから,野々湯温泉の下側より,これだけは早急にやっていただきたいと思っております。いろいろありますけれども,予算が予算がというより,人命が大事か予算が大事かということを念頭に置いて,適切に対応していただきたいと思っております。以上で私の質問を終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で,厚地覺議員の一般質問を終わります。次に,18番,池田綱雄議員から1件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○18番(池田綱雄君)  ただいま,議長の許可を得ましたので,新風会の一人として一般質問を致します。はじめに,台風21号,また,北海道の地震と立て続けに災害が発生し,多くの方がお亡くなりになりました。心から,御冥福を申し上げます。また,多くの方が被災され,避難所生活を余儀なくされております。お見舞いを申し上げ,一日も早い復興を望むものであります。さて,今年の夏は例年になく猛暑が続き,最高気温が40℃を超える地域もありました。気象庁の発表では平均気温が東日本では平年より1.7℃,西日本では1.1℃高く,1946年の統計開始以降,最も高くなり,地球温暖化などによる異常気象の影響で来年以降も厳しい暑さに見舞われる可能性があるとしております。記録的な猛暑に見舞われた7月に熱中症で緊急搬送されたのは,全国で5万4,420人,死者は133人と発表されました。鹿児島県も例年になく猛暑が続き,熱中症で緊急搬送された方も多くありました。そこで,今回は熱中症対策についてお尋ねいたします。1点目は,小中学校の体育館と職員室の熱中症対策はどのようになっているかお尋ねいたします。2点目は,放課後児童クラブの熱中症対策はどのようになっているかお尋ねいたします。3点目は,体育館施設,武道館を含む熱中症対策はどのようになっているかお尋ねいたします。4点目は,今夏中,7月,8月に熱中症で緊急搬送された人数について,その内訳として,室内からか室外からか,また,昼間と夜間の搬送についてお尋ねいたします。以上で壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  池田綱雄議員から1問の御質問がありました。4点目は私が,1点目は教育委員会が,その他は関係部長が答弁します。熱中症対策についての4点目にお答えします。今年の夏は,「危険な暑さ」と表現されるなど,連日,日本列島を猛暑が覆い,本市におきましても,熱中症による医療機関への救急搬送数は,例年を上回っております。熱中症は,気温や湿度が高い中での作業や運動などにより,体内の水分や塩分のバランスが崩れ,体温の調整機能が働かなくなり,体温の上昇,目まい,吐き気,身体のだるさなどの症状が現れ,ひどい場合は,けいれんや意識の異常など,様々な障害を引き起こすものであり,屋外のみならず屋内でも発症します。熱中症を予防するためには,「十分な休憩を取り,のどが渇かなくても水分や塩分を定期的に補給する」「屋外では木陰などで休憩する」「室内では室温を小まめにチェックし,エアコンや扇風機を活用する」などの対処が重要です。一方,熱中症にかかった場合には,涼しい場所に移動し,身体を冷やし安静にするとともに十分な水分と塩分を補給し,その症状が重い場合には,直ちに救急車を呼ぶ必要があります。さて,議員御質問の本年7月,8月中の熱中症による救急搬送数は85人であり,うち,屋内・室内からの搬送数は55人,屋外からの搬送数は30人となっています。また,午前8時から午後8時までの搬送数は73人,午後8時から午前8時までの搬送数は12人となっています。熱中症対策につきましては,今後とも各種研修会等やホームページ・広報誌により,市民への啓発に努めてまいります。 ○教育部長(中馬吉和君)  次に,1点目にお答えします。小中学校の体育館につきましては,空調設備を設置している学校はありません。熱中症対策として,換気口・窓からの自然換気や大型扇風機の設置により対応していますが,今後は,大規模改造工事の際,屋根に遮熱塗料を施工したり,高温の空気を強制的に排気する換気扇を設置するなどの対策を講じます。また,職員室につきましては,空調設備の設置率が小学校38.9%,中学校40.7%,全体では39.7%であり,空調設備のない学校では,設備のあるパソコン室などで執務を行うなどの工夫がなされています。本市では,職員室を含む小中学校の全ての教室等に空調設備を設置する方針を定めたところであり,子供たちの学習環境はもとより,教職員の執務環境も改善していきたいと考えております。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  次に,2点目にお答えします。本市の放課後児童クラブにつきましては,本年5月1日現在で,公設公営が1か所,公設民営が17か所,自主事業を含む民設民営が32か所あり,全50か所中,46の児童クラブに空調機が設置してあると確認しています。なお,熱中症予防に関する厚生労働省からの通知については,市内の各児童クラブに周知し,熱中症予防の注意喚起を行ったところであり,各児童クラブでは,空調機や扇風機等による室温管理や定期的な水分補給,猛暑日には外遊びを控えるなどの対策がとられています。 ○市民環境部長(有馬博明君)  次に,3点目にお答えします。市の社会体育施設としては,体育館が15か所,武道館が2か所あります。そのうち,冷房装置の設置してある施設は,みやまの森運動公園にある牧園アリーナの1か所です。各施設で行われる大会等では,開催前に公益財団法人日本スポーツ協会が示した熱中症予防のための運動指針を遵守されるよう主催者等関係者に周知し,熱中症の防止に努めています。体育館等への冷房装置の設置については,利用者や体育関係者等からの要望等もあることから,どのような手法があるかを検討してまいります。 ○18番(池田綱雄君)  それぞれ答弁を頂きました。順次再質問をさせていただきたい思います。まず,小中学校の体育館,職員室の熱中症対策についてお尋ねしますが,この答弁では,体育館の空調設置については,大型扇風機の設置により対応しておりというふうに答弁を頂きましたけれども,これは小中学校の体育館全て大型扇風機が設置してあるということですか。 ○教育総務課長(本村成明君)  今回,調べましたところ,現在のところ大型扇風機を設置しているところは,4小学校,4中学校の合計8校でございました。 ○18番(池田綱雄君)  この大型扇風機はどこが買われたものか。学校で買ったのか,PTAで買ったのか,その辺はどうなんですか。 ○教育総務課長(本村成明君)  教育委員会では,各小中学校に消耗品,備品等を買う予算を配当いたしておりますので,その配当予算の範囲で学校で購入したものでございます。 ○18番(池田綱雄君)  今年は特に暑かったわけですが,暑くなるとどうしても体育館での授業が増えてくると思うんですよね。だから,今,8校にそういう大型扇風機が設置してあるということですけれども,どこの学校も大型扇風機を二つぐらいずつは設置していただきたいと思いますがどうですか。 ○教育総務課長(本村成明君)  今,議員が正しくおっしゃるとおりだと考えますので,予算的な面も含めて,今後,検討してまいりたいと思います。 ○18番(池田綱雄君)  昨日,おとといと同僚議員から小中学校の空調については質問があり,そういう整備をするということで十分理解しました。昨日,おとといの質問の中で同僚の久保議員の質問の中で市長と教育長と学校を回ったと。その中で多かったのは空調の問題だったと。そのようなことで,市長は教育委員会のほうに前倒しできないのか。検討するように指示を出したということでございました。そのときの教育委員会の答弁では,早くてもといいますか,来年の11月にならないとそういう設置はできないというような答弁でございました。さらに,昨日,宮内議員の質問の中で,やっぱり11月というのは変わりませんでしたが,具体的に設計に4か月,それから工事に4か月,8か月掛かると。それを11月から逆算してくると,4月に始めたときに4か月が設計,4か月が工事ということで11月になるようでございます。教育委員会としては,せっかくそういう予算を頂くのに,来年に間に合わないというようなことではどうかなと。来年の夏に間に合うようにやる気があるのかどうか,お尋ねいたします。 ○教育部長(中馬吉和君)  昨日までの御答弁の中で申し上げましたのは,国の補正予算措置が仮になされた場合でも,そういうスケジュールになるということでございました。これをもし,まだ短縮しろというようなことになりますと,市としても何らかの緊急的な措置を講じる必要が出てこようかと思います。その中でどうしてもとなりますと,やはり一つ考えられるのは,設計をあらかじめ年内に済ませておくということなども一つの手法として考えているところでございます。今回,整備を予定しております教室は約1,100に上ります。それを例えば,複数の業者で行ったとしても,そして,年内に設計を済ませておいたとしても,全てを夏までにということはやはり無理もございますでしょう。一部の学校については,対応可能な状況になるということも想定はできます。しかし,この年内に設計となりますと,課題がやはりございまして,これは当初,来年度実施設計を行う予定と致しておりましたので,まず,今年度,そのための予算を計上しておりません。そして,国の補正予算の動向が見えない中での見込みとしての動きになります。もう一つは,現在,PFIの導入可能性調査を進めておりますので,それを精査することなく見込みで動かなければならないと。そういうような課題もございますので,教育委員会としては,補正予算を受けてということでこれまでお答えしているところでございます。 ○18番(池田綱雄君)  次に質問しないといけないと思っておりましたが,もう大体答えていただきましたけれども,私が言いたいのは,4か月設計が掛かる,工事が4か月掛かり8か月と。そうなれば,11月をずれ込んで来年,再来年になるのではないかなというふうに心配しているわけです。だから,今,答えが先に出ましたけれども,設計の前倒しをして,今年度中に設計を済ませておけば,予算が付いてすぐ工事にかかれると。そして,また,工事も4か月みてありますけれども,1,100教室もある中で業者を幾つかに分けて,現場もそれぞれ違うわけですから,幾つもの業者にも配分できるわけですから,業者をたくさん使っていただいて,4か月を2か月,あるいは,1か月に短縮できるのではないかなと。そうすると6月頃には工事が完了するのではないかなと私は思ったものですから,質問をするわけでございます。そのようなことは,今,言われましたけれども,補正予算でどうこうと言われましたけれども,そういうことはできることですか。 ○教育部長(中馬吉和君)  先ほど答弁でも申し上げましたとおり,教育委員会としては,やはり補正予算措置ということでのお答えしかできませんが,それ以上の措置を例えば講じたとした場合でも,先ほども申し上げましたけれども,約1,100教室について6月,あるいは,夏休みまでにそれを全て終えるということは,なかなか難しい問題であろうかというふうに考えます。一部の教室につきましては,対応可能な場合も出てくることは考えられます。 ○18番(池田綱雄君)  市長,今,あのような答弁をされておりますけれども,市長は前倒しという点については,どのようなお考えですか。 ○市長(中重真一君)  まず,この空調整備につきましては,霧島市は当初予算の方針で空調を整備するという方針を決めていたわけでございます。これは今年の暑かった夏を受けての話ではなく,ほかの自治体に先駆けて,もちろん空調が付いている学校もたくさんありますが,付いていない学校の中でも,今年度から年次的に整備をしていきましょうということを,当初で決めていたわけでございます。その中で,そういったことを決めた後で,今年は特に猛暑があったということで,いろいろとニュース等で話題になったわけでございますが,文科省も来年の夏までには全て設置するような話も出ていますが,まだその道筋等が具体的に示されていないところでございます。今,文科省等がどういうふうに考えているのか。その情報収集等に積極的に努めているところでございますが,文科省の方針ともしっかりつかんで,少しでも早い時期に整備に向けて進んでいきたいと思っております。ただ,やはり,今,空調を付けろという話になっておりますが,この空調を付けるのにも大変な予算が掛かります。それにどれだけの補助をもらえるか。どういった手法でできるかというのは,市の財政にとっても大変大きな問題でもございますので,一番有利で,一番早くできる方法というものをこれからも市として研究して,いい方法が見つかり次第,進めていきたいというふうに考えております。 ○18番(池田綱雄君)  来年度の予算が付いて,それから,業者選定をして,入札をしてとなりますと,一,二か月,私はずれ込むと思います。だから,どうせそういう空調整備をされるなら,前倒しで今年度中に設計をしておくと。これは無駄なことではないと思いますが,その辺はどうですか。 ○市長(中重真一君)  その辺の手順も含めて文科省から,また,何らかの工程が示されることもあるでしょうし,なるべく早くできるように。その方針として,これまで教育委員会が普通教室に空調を付けたいという予算要求をしても,ずっといろいろな判断の中で,なかなかそれが進まなかったという中で,今年,再査定の中でもう付けましょうという判断を下したところでございますので,早急に付けられるように,文科省等の動き,いろいろなことも総合的に判断しながら,今後,検討していきたいというふうに考えております。 ○18番(池田綱雄君)  せっかく来年度に付けるなら,来年度の熱中症対策になるように,ぜひ,早めにスピード感を持って対応していただきたいというふうに思います。教育委員会にお尋ねしますが,職員室,空調があるところは別として,空調のない職員室の熱中症対策はどのようにされているんですか。 ○教育総務課長(本村成明君)  一答目でもお答えを申し上げましたように,職員室に設備のない学校では,設備が100%あります,例えば,パソコン室でありますとか,図書室を使って執務を行うような工夫をしているということでございます。 ○18番(池田綱雄君)  空調設備のないところは,職員室の話ですよ。どういう対策をされているんですかと。扇風機とかそういうのが設置してあるのかという質問です。 ○教育総務課長(本村成明君)  もちろん,扇風機はそれぞれの学校に設置されておりまして,空調設備がないわけですので,現在のところは,扇風機を使って対応しているということでございます。 ○18番(池田綱雄君)  空調設備を付けるのが一番なんですけれども,今年の夏の暑さはすごかったですよね。先生たちも疲れて職員室に入ってクーラーが効いておれば,休み時間,僅かな時間ですけれども,そこでゆっくりと休んでいただいて,また,次の時間に元気を出してもらいたいというふうに思うわけです。だから,できるだけ早くそういう対策をとっていただきたいというふうに思います。次に,学童保育についてお尋ねいたします。50か所ある中で46の児童クラブには空調設備が整っているという答弁でございましたけれども,残りの4校はどのような対応をしているのかお尋ねいたします。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  残りの四つでございますが,それぞれの児童クラブにおきまして,熱中症対策としまして,定期的な水分補給,塩分補給,また,扇風機の使用等で猛暑について対処したということでございます。 ○18番(池田綱雄君)  この児童クラブも古いのは何十年とたっていると思いますが,そのような買い換えの時期,あるいは,故障したりしているところもあると思うんですが,そういう修繕とか買い換えの費用はどうなっているんですか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  エアコン等の設置及び更新につきましては,対象となるクラブに毎年,交付しております運営補助金のほうで賄っていただきたいというふうに考えております。また,新規に開設された児童クラブにつきましては,備品に対する市の単独補助を設けております。対象経費の二分の一,補助の上限が10万円ということで補助制度を備えているところでございます。 ○18番(池田綱雄君)  運営補助金で対応してもらっているという。聴き取りの中でもそういうことでしたけれども,十分賄える運営費なんですか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  運営費につきましては,人件費,物件費,維持管理費等を含んでおりますので,その中で足りるというふうに考えております。 ○18番(池田綱雄君)  50か所あるということでしたけれども,一番多いところで生徒数は何人なのか。一番少ないところは何人なのか,分かっていれば。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  最も多い受入人数の児童クラブですが,94名のところが2か所ございます。最も少ない児童クラブにつきましては,6名でございます。 ○18番(池田綱雄君)  大事なそういう保育所でございます。全国では病院が空調設備が壊れて死んだとかいろいろありますので,空調設備へのそういう維持管理には十分配慮をしていただきたいなというふうに思います。次に,体育施設の熱中症対策でございます。今回は,国分武道館について質問をさせていただきたいと思います。国分武道館は柔道,剣道,空手など,利用されているわけでございます。そういう中で,そういう審査をされる先生方が空調設備がないと。せめて,大型扇風機でもあればいいんだけどというようなことを言われるわけです。今年は鹿屋の武道館に空調設備が整備されていて非常によかったというようなことも聴いているんですが,この武道館には移動式の大型の扇風機は設置されているんですか。 ○スポーツ・文化振興課長(中馬 聡君)  国分武道館には大型の扇風機等は一台もありません。 ○18番(池田綱雄君)  聴くところによると空手の練習者は,自分たちで大型扇風機を持っていって使っているというようなことも聴くのですが事実ですか。 ○スポーツ・文化振興課長(中馬 聡君)  指定管理者を通して,そのような話は聴いているところでございます。 ○18番(池田綱雄君)  あそこは,2020年の国体の練習会場になっておりますよね。 ○スポーツ・文化振興課長(中馬 聡君)  国分武道館は柔剣道の練習会場となっております。 ○18番(池田綱雄君)  いろんなところから練習に来られると思うのですが,特に,剣道,私も中学校のときに3年間剣道をしておりましたけれども,防具を着けていると暑いです。防具を外したときに,少し風でもくれば,すぐ元気づくと思うんですけれども,そういう練習場にもなっているし,今後,冷房をすぐ付けろとは言いませんけれども,大型扇風機ぐらいは設置する考えはないですか。 ○スポーツ・文化振興課長(中馬 聡君)  我々が体育館なり,武道館等を調査したところ,まだ扇風機も入っていない施設も多数あるようでございます。今後,扇風機も含めどのような手法がいいか研究してまいりたいと思います。 ○18番(池田綱雄君)  大型扇風機というのは,1台がどれぐらいするものですか。
    ○スポーツ・文化振興課長(中馬 聡君)  まだ,全ての大型扇風機をこちらのほうで確認したわけではございませんが,恐らく工場等で使われる大型扇風機だと理解しております。金額的には1万円前後のものだと思います。 ○18番(池田綱雄君)  市長,そういう国体の練習会場になっているわけです。せめて,空手の練習をされる方は自分たちで持ってきて使っているというようなことですけれども,せめて会場に2基ぐらい,10万円するかしないかという金額でありますので,そういう設置をぜひ検討していただきたいと思いますがどうですか。 ○市長(中重真一君)  霧島市内多数の体育施設があります。その中でどこにどのように整備していくのがいいのか,今後,検討していきたいというふうに考えております。 ○18番(池田綱雄君)  ぜひ,設置をして,市内の人ばかりでなく,県内外からも今度,国体の練習に来られるわけですから,ぜひ,設置をお願いしておきます。写真を出してください。これは武道館,手前の青いところが畳で柔道の会場です。奥が剣道の会場でございます。これが練習の風景,もう一枚,このようなことで練習をしているところでございます。次は,武道館の入口です。これは門扉です。もう築40年ぐらいたつんですか。真っ赤にさびております。手をやればけがするぐらいのさびた門扉が二つあります。恐らく造ってから全然塗装もしてないのではないかなというふうに思います。次,カーテンもつくってから全然変えていないのではないかなと思います。ほとんど破れております。一番ひどいのはこの写真を撮ろうと思って,これは大きな穴が何か所か空いているのですが,恥ずかしいのか。ここまでしか出てこないんです。引っ張れなかったんです。こういう状態で日差しを止めるためには,毎回カーテンは引いているんだというような利用する人からの要望でございました。これも練習会場ということですから,そういう整備もしていただきたいと思いますけれども,部長は見られましたか。 ○市民環境部長(有馬博明君)  御指摘ありがとうございます。門扉のほうもカーテンのほうも,あるいは会場の中の暑さ等も,ちょうど夏前後の暑い時期にも行っておりますので,十分に把握は致しております。今回の御質問は熱中症対策ということでございますので,扇風機でありましたり,暑さ対策については,先ほど担当課長,市長が申された方針に基づいて,今後,十分に研究してまいりたいと思います。カーテンにつきましては,そういった空調関係の日を遮る大事な要素であろうかと,熱中症対策の一環でもあろうかと思いますので,今後,その状況等を見ながら,破れ等多くございますので,計画的に変える方向で検討してまいりたいというふうに思っております。門扉につきましては,御質問の熱中症対策で議員が現場に行かれたときに気づかれた関連の御質問だと思っておりますけれども,今回,国体を控えてかなりの体育施設等の小さなものから大きなものまでの修繕等を控えておりますので,予算的なこともございますので,優先順位も十分に検討しながら対応してまいりたいと思います。 ○18番(池田綱雄君)  今,部長が言われるように,カーテンは熱中症対策の一環なんです。あれは日差しを遮るために一回,一回カーテンを引っ張っているわけです。だから,引っ張るところは全部破れています。だから,これはぜひ改善していただきたいと思います。門扉も自分たちが触れば,けがをするぐらい荒れているわけです。非常に見苦しいというのもありますので,改善をしていただきたいとお願いをしておきます。最後に,救急搬送についてお尋ねいたします。答弁で詳しく説明をしていただきましたけれど,かねてから救急搬送はすごく多いわけです。それに年々,熱中症の救急搬送というのは増えていると思うのですが,過去3年の熱中症で搬送した人数をお知らせいただきたいと思います。 ○消防局長(久保隆義君)  七,八月の2か月間の合計でよろしいでしょうか。 ○18番(池田綱雄君)  はい。 ○消防局長(久保隆義君)  平成28年は七,八月の2か月間で60人,平成29年は67人,そして,今年が85人となっております。 ○18番(池田綱雄君)  年々増えているようでございます。これは年齢別ではどうなっておりますか。子供から高齢者までの大まかな年齢で分けていただければいいのですが,分かっていたらお知らせいただきたい。 ○消防局長(久保隆義君)  それでは,少年,成人,高齢者という区分で人数を述べます。7歳以上18歳未満の少年が14人,18歳以上65歳未満の成人が24人,65歳以上の高齢者が47人となっております。 ○18番(池田綱雄君)  かねてもですけれども,救急要請がだぶって出動ができなかったという件数はなかったですか。今年の夏に限って。 ○消防局長(久保隆義君)  今年,7月,8月の2か月間の救急車の出動は,7月は551件,そして,8月は535件あります。救急車の出動要請がございまして,救急車が出動できなかったということは1件もありません。本市の救急車は中央署に2台,北署とそれぞれの分遣署に1台ずつの合計8台所有しております。消防職員はあらゆる災害から市民の皆様の生命身体,そして,財産を守らなければなりませんので,日頃から厳しい訓練を積み重ねて,肉体と精神を鍛えております。また,貴重な命を守るために,現場では最大限の工夫と努力をしているところでございます。救急車が出動中の場合には,近隣の諸所から救急車を双方の管轄区域の中間地点に事前に待機させることによって,救急要請があった場合,現場にできるだけ早く到着できるようにしております。このような事案は7月が19件,8月は22件ありました。また,消防車両のほうを先に出動させることにより,救急車が到着したときに,救急救命士が速やかな処置ができるように,事前に現場で消防隊が救急活動を行うなど,工夫をしているところであります。本市の消防隊の中では救急救命士の資格を持っている職員もおります。このような先に消防車両を出動させる事案は今年は7月が5件,そして,8月は3件ありました。 ○18番(池田綱雄君)  いろいろなやりくりをしながらやっておられるというのがよく分かりました。今のところは,救急車が足りないとか,救急隊の人数が足りないということはないんですか。 ○消防局長(久保隆義君)  救急車の数は,充足率という点では100%にはなっております。消防職員の数ですけれども,こちらのほうは,現在,181人おりまして,平成25年から181人ですが,救急車でみてみますと,救急車の出動状況が平成25年が5,529件ですが,これが年々増加をしておりまして,平成29年,昨年は6,247件となっております。これは救急車が毎日17台出動していることになりまして,救急出動が増えているということ,それから,出動の態様がPA連携といいまして,救急隊の活動をよりスムーズにするために,救急車が出動するときにポンプ車,消防車両も一緒に出動するということで,出動する人員が増えております。それから,ドクターヘリが平成23年度から運用されておりますので,ドクターヘリの際の対応というのは多くの消防職員が出動することになりますので,職員が今,一生懸命頑張っておりますので,どうかと言われるわけですけれども,決して十分ではないのかなというふうには考えております。 ○18番(池田綱雄君)  救急車の要請も順番に要請があれば対応できるんだけれども,一度にまとまることもあると思います。今,言われたように,消防車,救急車が不足の場合は,消防隊で先に行って,応急手当をするとか,いろいろ対応されております。消防職員の皆様には市民の皆さんの大事な生命財産を守っていただいております。今後も予期しないいろんな事案が出てくると思いますけど,一生懸命頑張っていただきたいというふうに思います。今回は熱中症対策ということで質問を致しましたけれども,できるだけ早く学校,体育施設などの熱中症対策ができるだけ早く整備されるようにお願いし,私の質問を終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で,池田綱雄議員の一般質問を終わります。ここで,しばらく休憩を致します。             「休 憩  午前10時20分」             ―――――――――――――――             「再 開  午前10時35分」 ○議長(中村正人君)  休憩前に引き続き会議を開きます。一般質問を続けます。次に,7番,愛甲信雄議員から3件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○7番(愛甲信雄君)  新風会の愛甲信雄です。朝夕がめっきり涼しくなり,心地よい鈴虫の音色が今年も聴こえてまいりました。しかし,西日本,関西,北海道での豪雨,台風,大地震で多くの尊い人命が奪われました。衷心より哀悼の誠をささげ,また,災害を受けられた方々に対しお見舞いを申し上げます。一日も早い日常を取り戻すことを祈念いたします。さて,超高速ブロードバンドの早期着工の英断に大勢の方々から,やっと光が差してきたと喜びの声が届いております。では,通告に従いまして,3点質問をさせていただきます。一番目,今年の夏は信じられないぐらいの暑さでした。猛暑の定義を通り越して酷暑と呼ばれています。高齢者など,熱中症による緊急搬送の増加や学校での児童生徒に対しての熱中症対策など,喫緊の対策を講じなければならないと思いますが,今回,私は農業,その中で畜産農家に特化して酷暑対策について質問させていただきます。牛は元来暑さに弱い家畜と言われています。家畜にとって暑熱は大きなストレスとなり,採食量や受胎率の低下が引き起こされ,生産性が著しく損なわれます。このような中,霧島市では,畜産農家に対する酷暑のストレス対策をどのように考えているのか伺います。二番目に,鹿児島県警は2020年3月をめどに横川警察署を廃止し,幹部派出所を設置することを決定いたしました。横川幹部派出所には,捜査係や交通係を置き,従来どおり事故の対応や免許更新などはできます。また,湧水町を除くエリアになることから,夜間パトロールや初動捜査態勢は強化でき,地元行政や自治体との連携も強化できるとの方針であるようです。霧島警察署管内になって,横川・牧園地区は署内170人体制の一部になるといっても,緊急時にわざわざ国分から駆けつけるのは,かなりのロスタイムと思います。このことが地域住民が感じる不安の大きな要因だと思います。しかし,幹部派出所になるのは決定したわけですから,今後は,定員が減少しても市民を十分カバーできる機能が必要であると思います。そこで,市として市民に安心安全の不安を感じさせないためにも,どのような方策があるのかお伺いします。三番目,3月のJR九州のダイヤ改正による減便から半年がたとうとしておりますが,肥薩線利用促進のために,市として何か具体策は見えてきましたか。以上で,壇上からの質問を終わらせていただきます。 ○市長(中重真一君)  愛甲議員から3問の御質問がありました。2問目は私が,その他は関係部長等がそれぞれ答弁します。2問目の横川警察署廃止についてお答えします。今回の横川警察署の再編整備案は,鹿児島県警察が本年7月に作成しました鹿児島県警察の機能強化実施計画(案)に基づくもので,それによりますと,横川警察署の管轄区域や組織体制の見直しを図ることにより,同警察署の管轄区域における夜間態勢及び初動捜査態勢並びに関係機関との連携を強化し,管轄区域における警察力の強化を図る計画であると承知しています。具体的には,横川地区及び牧園地区を霧島警察署の管轄区域に移管し,現在の横川警察署は2020年3月頃をめどに霧島警察署と統合し,新たに横川幹部派出所とする内容となっているようです。警察業務に関する相談等については,この横川幹部派出所にも,引き続き担当の窓口が置かれると聴いています。このような警察の計画を踏まえ,本市としましても,警察及び関係機関との連携を更に深めるとともに,防犯や交通安全に係る団体の再編や活動に対し支援をしながら,引き続き住民の安心安全のための取組を進めてまいります。 ○農林水産部長(川東千尋君)  1問目の和牛農家に対する酷暑のストレス対策についての1点目と2点目は関連がございますので,一括してお答えします。家畜の暑熱対策につきまして,本市では,農家巡回時に畜舎内における通気性の確保等の指導・助言を行い,県肉用牛振興協議会姶良支部でも子牛競り市前の研修会等で周知活動を行っています。なお,大規模な和牛農家の中には,国県補助事業を活用して送風機や細霧設備を設置するなどの酷暑対策を行っている事例もあります。畜舎環境の改善策としては,国県補助事業を活用した収益性の向上に必要な畜舎等の整備を行うとともに,市単独事業においては,屋根付きの広場を備えた牛舎や子牛を育成するための牛舎の建築など,環境に配慮した畜舎整備を行っています。一方,国県補助事業の採択条件を満たさない設備や機械もあり,また,支援を必要とする中規模の経営体も存在することから,今後,市単独事業の内容について見直し等を行い,畜舎の環境改善等に取り組んでまいります。 ○企画部長(満留 寛君)  3問目のJR肥薩線の減便についてお答えします。本年,春からのJR九州の大幅なダイヤ改正においては,肥薩線関係では,特急はやとの風が利用者の多い日の限定運行となり,また,吉松〜隼人間の2往復が減便されました。これらのダイヤ改正を受け,これまでJR九州に対し,減便の見直しなどの要望を行ってきましたが,利用者の少ない路線における鉄道事業の合理化は必須であるとの理由から,ダイヤ改正の見直しには応じませんでした。このような中,本年8月にJR九州が公表した平成29年度路線別利用状況においては,肥薩線吉松〜隼人間の平均通過人員は1日1q当たり719人であり,前年と比較すると39人の減となっています。本市としましては,市民の方々に少しでもこのような公共交通の現状に関心を持ってもらうために,意識啓発の一環として,本年10月末から11月上旬にかけてきりしまノーマイカーウィークの実施を予定しているところであり,期間中に公共交通を利用される方に様々な特典を設け,公共交通の積極的な利用を呼びかけることとしています。また,肥薩線沿線自治体で構成する肥薩線利用促進・魅力発信協議会では,フォトコンテストを実施する予定としており,肥薩線の車窓から見た風景写真等を募集し,入賞作品を広く周知することにより,肥薩線の魅力を国内外に情報発信することとしています。今後も鉄道の利用促進に係る様々な取組を実施する予定ですが,肥薩線沿線住民の人口減少が続く中,地域住民の利用のみによる利用者増は期待できないことから,いかに観光客に鉄道を利用してもらうかということを考える必要があります。近年は,鹿児島空港を利用する外国人観光客が非常に増えてきていることなどから,観光客をうまく鉄道沿線に誘導できるよう,沿線自治体や関係団体と連携を図り,官民一体となって利用促進の取組を進めてまいります。 ○7番(愛甲信雄君)  私は今朝も競り市に行ってきました。やっぱり農家の皆さん方が来年の暑さを気にしておりました。まず,本市の和牛の総頭数,総戸数,総産出額,それと市区町村別の飼育頭数は全国で何番ぐらいなのかお伺いいたします。 ○農政畜産課長(田島博文君)  畜産農家の全体戸数から申し上げます。畜産農家の全体戸数につきましては,黒毛和種を飼養している農家として御理解を頂きたいと思います。全体で483戸となっております。内訳と致しましては,繁殖用雌牛飼養農家471戸,肥育牛飼養農家12戸となっております。飼養頭数につきましては,繁殖用雌牛7,469頭,肥育牛5,978頭の計1万3,447頭でございます。この調査月日は平成30年2月1日の数字でございます。併せまして,この数字には子牛が含まれておりませんので,御理解を頂きたいと思います。それから,総産出額について御説明いたします。農水省の市町村の姿,グラフと統計で見る農林水産業という資料に基づき御説明させていただきます。平成26年度45億3,000万円,平成27年度49億6,000万円,平成28年度59億8,000万円となっております。最後に市区町村別の飼養頭数でございます。これにつきましては,家畜改良センターが昨年,9月末現在として資料を出しておりますので,その資料に基づき順位を御報告させていただきます。全体順位と致しまして,鹿児島県霧島市で全国9位ということになっております。ちなみに,ベスト10の中に鹿児島県から5市町入っている現状でございます。 ○7番(愛甲信雄君)  非常に右肩上がりで有望な産業だと改めて思いました。それと全国で9位ということで第12回2022年全国和牛能力共進会の開催市に非常にふさわしいのが改めて分かりました。分かる範囲内で結構ですが,熱中症にかかった頭数とか,また,死亡した頭数とか,分かればよろしくお願いいたします。 ○農政畜産課長(田島博文君)  姶良家畜衛生保健所の調べということで御報告をさせていただきます。姶良家畜衛生保健所では,毎年7月から9月という期間において調査をされているようでございます。そのうち,肉用牛の熱中症ということで平成28年度が発生戸数が12戸,発生頭数が15頭,うち死亡,廃用になったものが4頭でございます。平成29年度,発生戸数が7戸,発生頭数も7頭でございます。うち死亡,廃用になったものが1頭でございます。平成30年度につきましては,私どもが調査依頼を掛けた時期の関係で家畜衛生保健所が7月から8月前半ということでの数字の報告でございました。発生戸数が10戸,発生頭数が12頭,うち死亡,廃用が1頭ということになっているようでございます。 ○7番(愛甲信雄君)  今の熱中症の頭数を聴きまして,熱中症の予備軍というのが相当いるんだなと,私,個人は思った次第でございます。そのことを踏まえまして,牛の暑熱対策には,いろいろ方法がございますが,一般的には大型のファンを回して換気をするのが普通でございますが,牛の体温で牛舎内の気温は上がります。このように空気を動かすことはとても有効な暑熱対策でございますが,しかし,近年の38℃,39℃の40℃超えみたいな夏では,外気温そのものが高いわけですから,幾ら送風を強めても熱風が回るだけで牛の快適性は上がらないと思います。それがストレスにつながると思います。そこで,その対策として有望だと思うのは,気化熱によって空気を冷やす方法があります。細かい粒子のミストにファンによって送風を合わせることで,ミストの気化を促進させます。そうすると,畜舎の気温が2℃から6℃も下がります。暑熱対策は今や畜産を行う上で必須事項だと思いますが,いかがお考えでございましょうか。先ほど答弁もございましたが,大規模な農家は国県の補助金を使ってしている農家もあるということでしたが,特に私は中小の農家に導入補助は,今後,できないものか伺いたいと思います。 ○農林水産部長(川東千尋君)  今,おっしゃっています暑さ対策,こちらを含めまして畜舎の全体的な環境改善を図ることによって,家畜への負担が軽減されます。そして,そのことで家畜の世話をされる農家の方々の負担も軽くなるといったようなことになるかと思われます。市と致しましては,既存のいろいろな事業がございますので,そういった補助事業でございますとか,あるいは,市単独事業の活用を図りながら対策をさらに講じていくことで,畜産農家の意見等もお聴きしながら,今後の施策を考えていきたいというふうに考えております。そして,今,申しましたように,畜産農家のいろいろな意見を聴くということが大事かと思っておりますので,その後は,そのようなことを参考にしながら,場合によっては,ただいま議員が言われたような補助事業ではなかなか対応できない部分について,市単独事業の改善といったものなども念頭に置きながら,暑さ対策への取組といったものを進めてまいりたいと考えております。 ○7番(愛甲信雄君)  非常によく理解いたしました。よろしくお願いいたします。この細霧装置はもう一つ大きな利点がございまして,皆さん方の記憶にもまだ新しいと思いますが,2010年に隣の宮崎県で発生した口蹄疫ありました。あの29万7,808頭が殺処分され,地域経済がまひしたのは記憶に新しいと思います。今年も,2018年3月に,13か月ぶりに韓国で口蹄疫が発生いたしました。この装置は暑熱対策でなく,牛舎空間の消毒もできるということで,防疫対策にも非常に役立つと思います。まさしく暑熱と防疫の二刀流だと思います。どうでしょうか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  暑熱対策というのは,通気性の確保に始まり,いろいろな対策もあろうかと思います。先ほど来,議員が提案しておられるそういった細霧方式のミストを使った暑熱,あるいは,今,お聴きしたように,またほかの分野にも活用できるということであれば,そういったことも含めて,今後,いろいろな対策について検討していきたいというふうに思います。 ○7番(愛甲信雄君)  理解いたしました。2番目の6月議会の一般質問で木野田議員も質問されましたが,横川・牧園地区といわず,この機会に,市内の主要な道路や施設に抑止力として,高性能の防犯カメラを設置していくのも一つだと思いますが,いかがでございますでしょうか。 ○安心安全課長(石神 修君)  現在,本市で実施しております防犯の取組についてですが,広報啓発活動ですとか,地域の防犯パトロール隊の活動を通じまして,地域の防犯力強化のために,犯罪の未然防止に重点を置いた施策を進めているところでございます。不特定多数の人が通ったり,あるいは,出入りする場所に防犯カメラを設置するということは,犯罪の抑止効果があるものと認識しているところでございます。安心安全なまちづくりの推進,犯罪の未然防止,こういったことを図るためには,防犯カメラの設置を含めまして,様々な施策の推進や地域との連携を必要とされると思いますので,カメラの設置につきましては,総合的な観点から検討してまいりたいと考えております。 ○7番(愛甲信雄君)  理解いたしました。また,お伺いしますが,国分駅と隼人駅に防犯カメラが設置してありますが,目に見えた効果というのはあったのですか。 ○安心安全課長(石神 修君)  国分駅と隼人駅の駐輪場に設置しております防犯カメラですが,自転車の盗難防止と安心安全なまちづくりを目指しまして,平成25年3月から運用を開始しております。合併後の自転車の盗難件数ですけれども,ピークだった平成20年1月から12月までと,昨年平成29年1月から12月までの件数を比較しますと,国分駅の駐輪場では,平成20年が63件,平成29年が25件で約60%の減。隼人駅の駐輪場では,平成20年が54件,平成29年が18件で約67%の減となっております。合わせますと,平成20年が117件,平成29年度が43件,件数で言えば,74件の減で約63%盗難が減っているということでございまして,一定の効果はあったものと考えております。 ○7番(愛甲信雄君)  一定の効果ではなく,非常に効果があったと。今,びっくりいたしました。そのような効果があって,一気に全部しろというわけではございません。いろんな方々がいらっしゃって,プライバシーが何とかという話もございますが,市民の御理解を受けながら,人の多く集まるところとか,交通の多いところとか,そういうところは少しずつでもしたほうが,転ばぬ先のつえというような言葉もありますので,何年かたてばこれはもう普通になっていくような感じがいたします。そのためにも,研究を怠らず頑張ってもらいたいと考えております。それと,市内の青パトですか。何台ぐらいいるのですか。 ○安心安全課長(石神 修君)  青パトでございますが,はじめに,青パトについて少し御説明を致したいと思います。青パトとは,青色回転灯などを装備している車のことでございまして,2004年,平成16年12月から運用が始まっております。認定を受けるためには,まず防犯パトロール等を行う団体が県警察本部に申請しまして,認定されましたら,運輸支局で自動車検査証に自主防犯活動用自動車と表記され,必要な装備をした上でパトロールを開始するということになります。主な活動としましては,犯罪の発生や不審者のいた地域のパトロール,通学路のパトロール,そのほか,犯罪の未然防止のための声かけや防犯指導,地域住民の防犯意識を高めたり,犯罪や不審者を目撃したときに,警察への通報といったことが活動としてあるようです。このような活動を行う青パトですが,本市全体で103台許可されております。霧島署管内で80台,横川署管内で23台となっております。 ○7番(愛甲信雄君)  なぜこのことを言ったかといいますと,横川警察署管内のその23台のうちの青パト隊の一人の方が,まだ横川警察署が廃止になるとか,そういう報道がないときだったと思いますが,せっかく車にいつも乗っているわけですから,記録をとったほうが抑止力にならないかなということを言われました。この前の台風のとき,大阪のまちを車が走っていて,ドライブレコーダーがトタンが飛んできたり,人が倒れたり,そういうのを刻々と映していました。それを見まして,改めてこの青パト隊の人たちの力も借りまして,これも一つの安心安全につながる方策だと考えました。それを踏まえましてどうでしょうか。 ○安心安全課長(石神 修君)  青パトでございますが,市の公用車に既にドライブレコーダーが設置されている車もございます。また,更に今後も設置を進めてまいりたいと考えているところでございます。先ほど申し上げました103台のうちの多くが民間の個人所有の車が多いこともございまして,そういったところに市が設置,あるいは,補助をしてということになりますと,車につきましては,私的な利用も多くされることもございますので,慎重な検討が必要ではないかというふうに考えます。 ○7番(愛甲信雄君)  そこのところを少しずつでも研究していただきたいと考えております。話は変わりますが,このことを調べていったら,非常におもしろい歴史的な話が出てきましたので紹介したいと思います。NHK大河ドラマ西郷どんにも登場している日本の初代警視総監で,日本警察の父と呼ばれる川路利良は皆さん御存じのことと思いますが,市長,この川路利良は1562年落城したときの横川城主の北原氏の末裔でございます。横川の民部塚,これもそのとき腹を十文字にかっさばいて18歳で横川城の露と消えました,北原民部之助の塚らしいです。横川物産館からゴルフ場への辺りが川路利良自らが戦った西南の役の激戦地でした。戦役後,川路利良はこの地を訪れ,両軍の戦死者を慰霊し,先祖をしのんだと言われています。川路の死後,養子となった川路利恭の弟の孫があの有名な喜劇俳優のフランキー堺さんです。平成3年5月,川路利良没後100年を記念いたしまして,この地,ちょうど横川緑風園入口の横に川路利良大警視像が建立されています。これは横川警察署の署員の方々が定期的に掃除をしていらっしゃるという話も聴いております。今は,県警本部の前にも川路利良大警視像が建立されていますが,当時の約30年前は,やはり西郷の敵ということで鹿児島市内には建てられず,横川と縁が深いということで横川に建立されたということです。日本の初代警視総監の川路利良を縁の深い横川の地から,今年で西南の役140年の節目の年に,横川署がなくなるという報道はなんかの縁かなと。本当に私は残念な気がいたしております。このような史実があるということを市民に,市内,児童生徒に紹介し,また,市外にもPRしていくことが必要だと思いますが,どうお考えでしょうか。 ○市長(中重真一君)  まずは,今回の横川警察署の廃止についてからお答えしたいと思います。緊急出動の場合,先ほど議員が霧島署から駆けつけていくというようなお話もございましたが,幹部派出所として,横川署から緊急出動のときにも出動するこというようなことになるようです。また,人員的には組織がいろいろ移ったりして減りますが,そういったパトロールにさく人員としては,そこまで減ることもなく,逆に管轄に湧水町が入らなくなりますので,管轄する範囲が狭くなるということで,更に充実されるのではないかというようなお話も聴いております。実は,私,昨日も霧島警察署の署長と一緒でございまして,今回のこの再編について,どういったメリット,デメリットがあるかというようなお話もしましたが,署長からも霧島市にとっては,実はメリットのほうが大分大きいのではないかというような話も伺ったところでございます。まだ,霧島署にない機動捜査であったり,いろんな部署もございますので,今度は霧島署としてそういった組織も持ってこられるように霧島署ともしっかり連携して,霧島市の市民の安心安全に努めていければというふうに考えております。今,お話があった川路大警視の件につきましては,私も今,目からうろこが落ちたような気が致します。横川につきましては,川崎医科大学の初代創始者川ア祐宣先生だったり,立派な方々を排出されております。そういった方々も含めて,郷土からこういった偉人が出たということを子供たちに伝えていくことも市の責務だというふうに考えておりますので,霧島市から排出された偉人について,どういった形で子供たちに伝えていけるか,また,教育委員会とも協議をしながら考えていきたいというふうに思います。 ○7番(愛甲信雄君)  理解いたしました。2020年3月スタートいたしまして,もし,やっぱりここはちょっと変えないといけないなというときは,そこはスピード感を持って交渉してもらえればよろしいかと考えております。三番目の肥薩線の問題ですが,霧島ノーマイカーウィークとか,フォトコンテストとか,6か月の間に知恵を絞ったなと。もう感激でございます。それと,私が今,注目したのは,このインバウンドのことで,今,鹿児島空港を利用する外国人の人たちは何人ぐらいいらっしゃるものですか。 ○地域政策課長(西敬一朗君)  平成29年度の数字でございますが,国際線の利用客は昨年28万人を超えまして,そのうち海外からお越しの方が20万人を超えていらっしゃいます。 ○7番(愛甲信雄君)  沿線住民が減少していく中で,これを大幅に改善しようというのは,至難のわざだと本当に考えております。このインバウンドの外国人の方々の力を借りて,何かいい観光商品ができれば,大きな成果が出てくるのではないかと,今,思っているところです。私も興味がすごく出てきましたので,ちょくちょく課長のところに行きまして,協議をしたいと考えておりますので,今後ともこのことはよく研究していただきたいと考えております。それと肥薩線の利用促進のため,危機感を持った横川の地元の皆さん,特に若者たちが手探りの中,悪戦苦闘して頑張っています。例えば,来月の10月27日土曜日に,年々右肩上がりで,今年で5回目になりますが,ハロウィンパーティーをしております。今年はキリハロ実行委員会と大隅横川駅実行委員会のヨコハロとのこれは縮めたわけですね。姉妹コラボを開催する予定でございます。その中で目玉というか,国分駅から特別列車で横川駅まで行き,会場で盛り上がる計画をしてます。その会場に入る列車の中でも仮装をしているということです。大体大人30人,子ども30人というような予定でおりますが,また,夕方からは屋台村をやりたいと。湧水町に負けたくないという思いがあったんだと思いますが,そういうのも,今日の6時半から,また私も会議があるんですが,そこに来てくれということで,非常に頑張っております。先ほども言いましたが,なかなか利用促進の特効薬が見つからない中,地道に対話を重ね,アイデアを出し合っているのが本当に現状でございます。地域の皆さんやこの若者たちに対し,市としてどのような思いを持ち,どのような形での支援が頂けるのかお伺いいたします。ここは市長に言ってもらいたいんですが,非常に横川駅に十何年間理解をもらっている山口副市長にお伺いいたします。よろしくお願いいたします。即興ではございますが。 ○副市長(山口 剛君)  先ほどからあります地元の方々がいかに乗るかということの中では,やはり駅の活性化なんかをしているんですけれども,今,議員がおっしゃられましたとおり,イベントを利用してどうやって乗せるかという努力が必要だと思っています。以前,嘉例川から横川駅までウォーキングをしたんですけれども,あれは嘉例川駅を出発してウォーキングして,横川駅に着いたら,必ず電車に乗らないと出発点まで帰れないという,こういうのが一つのヒントになろうかと思います。今,言ったように,いろんな駅がありますので,そこそこでイベントをしながら,それを線として結んでいくようなことが必要ではないかと思います。先ほど外国人というのもありましたけれども,外国人とか,乗り鉄とかいろいろいらっしゃいます。その方々が来るためには、やはり,昨日からお話になっているSNSを利用して発信することだと思っています。最近,あちこち田舎なんかを訪れている外国人が多いんですけれども,それはほとんどSNSを利用して情報を得て,そこに行ってみたいというところがありますので,例えば,全国の乗り鉄など,そして、また外国人が来るためには,そういった情報発信が必要ではないかと。まず,簡単にできることだと思います。お金も要らないし,若い人たちが来て,嘉例川駅とか,大隅横川駅とか,まず宝がありますので,これを見てもらって,それをバックに写真を撮りたいと思わせるような仕掛けがあれば,今までにない沿線住民以外の方々がここに訪れていただけるのではないかというような気がいたします。 ○7番(愛甲信雄君)  すごく目からうろこでございました。インバウンドのこの対策,山口副市長にも入ってもらいまして,今の思いを言っていただければ,一日も早く解決ができるなと。非常に今,思ったところございます。よろしくお願いいたします。それと,10月27日のことでございますが,私も1回目から4回目まで仮装をしております。一回仮装をすると癖になります。いかがでしょうか。仕事や家庭でいろんなストレスを感じていらっしゃる方が多いと思いますが,この一日をリセットの日ということでストレス発散をしてもらいたいと考えておりますので,この27日,皆さん方のお力を借りまして,盛り上がりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。これで質問を終わらせていただきます。 ○議長(中村正人君)  以上で,愛甲信雄議員の一般質問を終わります。次に,11番,阿多己清議員から3件の通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○11番(阿多己清君)  11番議員,霧島市政クラブ,阿多己清でございます。平成30年第3回定例会に,一般質問の機会を頂いたことに感謝申し上げます。質問の前に7月から9月にかけて豪雨や台風,さらには,大阪北部や北海道胆振東部の大きな地震により,多くの命が失われたほか,未曾有の大災害となりました。心からのお見舞いを申し上げるとともに,一日も早い被災地の復興,復旧をお祈りいたします。また,今年の夏は全国的に猛暑で私も大変でした。おかげさまでこのように真っ黒になりました。学校現場も大変だったろうと思います。今回,学校のエアコン設置についていろいろと質問もありますが,国の動きに先んじて,本市は既に当初予算に計上したこの取組には,市長の英断には心からの敬意を表します。私が教育委員会時代にはとても考えられなかった普通教室へのエアコン設置,その部分であります。今後,国の補助金を受けて行うことになるだろうと思いますので,事前着工は対象にならないおそれもあります。十分に注意して,国の動向を見て,できるだけ早い取組をお願いいたします。それでは,先に通告しておりました3件について一般質問を行います。まず,第1項,本市小中学生の学力調査について質問します。本年4月に,平成30年度全国学力・学習状況調査,いわゆる全国学力テストが実施されました。文部科学省は7月末にその結果概要を公表し,8月1日付の南日本新聞に鹿児島県内の状況が掲載されました。「鹿県中学,全教科平均割れ」「小中一部で全国最低」「理科,知識活用に課題」「続く底上げ,地域差縮む」「指導の在り方,検証必要」「授業改善,効果着々と,学力定着へ知恵絞る」などの大きな活字がまず目に付きました。記事内容によりますと,県内の公立中学校では,全教科において,全国平均を下回った対象学年の全員が参加するようになった平成25年度から6年連続で下回った。また,小学校では算数Aだけが全国平均で,ほかの教科では平均に達しなかった。特にB問題の小学校算数と中学校国語では,全国最下位だったと報じております。昨年の学力テストについては,昨年の9月議会で同僚議員の平原議員が一般質問しておりますが,内容的には余り変化はないのではないかと思っております。そこで1点目ですが,今回の全国学力テストでの本市の児童生徒の結果については,どのような状況だったのか。やはり,平均に届かなかったのかお示しをください。知識を活用する力が足りないと以前から指摘もされております。今回の調査でも同じなのか。新たに見えてきた課題等があったらそれらもお示しください。次に,2点目です。それらの結果や課題等を受けて,本市の児童生徒の学力定着のために,教育委員会としてはどのように取り組むべきと考えておられるのかお示しください。次に,第2項,台明寺の青葉の竹の保存活用等について質問します。台明寺の日枝神社境内に自生している青葉の竹は,節間が長く,竹笛に適していたことから,古来,笛の材料として天皇へ献上されたと言われております。平敦盛も愛用されていたことなど,いろいろと由緒ある竹であります。22年前に新設開校いたしました青葉小学校の名前の由来もここからであります。郡山地区のまちづくり計画の中にも掲載をしておりますが,その青葉の竹は市の文化財にも指定されており,竹の保存が大きな課題となっております。以前は竹を勝手に切る人がいたり,竹の子を取られたりでほとんどない時期もあったようです。現在は,台明寺の有志や神社関係者により,竹を切らないように見守ってもらっておりますので,写真で紹介しているような状況となっております。最近はイノシシが出没して,大変困っているとも聴きました。具体的な保存に関する組織はまだできていませんが,貴重な財産でもありますので,地区でも何とか守り,育てていきたいと考えているところです。そこで1点目,青葉の竹の保存の在り方について,いろいろと指導も頂きたいと考えておりますが,市の見解をお聴かせください。次に,2点目,その昔,台明寺の青葉の竹を青葉が付いたまま天智天皇に献上したとか,平安時代には笛の材料として,宮中に貢納されていたと言われております。現在,地区内の有志で再び天皇に献上できないかとの動きがあるところです。ただ,簡単にはできないことだと思います。しっかりと青葉の竹の価値を広めることや保存の組織体制づくりも行いつつ,立派な竹を育てることも大切かと思います。並行して天皇への献上の夢を描いているのですが,その可能性としてはいかがでしょうか。また,可能とする場合,課題には何が考えられるのかお聴かせください。次に,第3項,隼人町内山田の豊丸橋整備の進捗について質問します。この件は元職の志摩議員の思いを引き継ぎ,以前に2回ほど一般質問をさせていただき,市の考えをお聴きいたしました。私の一般質問以降,概略設計を行い,隼人宮内地区で住民説明会等もなされていると思いますが,その後の進捗状況をお聴かせください。以上で登壇しての質問を終わります。明解な答弁を市当局にお願いいたします。 ○市長(中重真一君)  阿多議員から3問の御質問がありました。3問目は私が,その他は教育委員会がそれぞれ答弁します。3問目の隼人町内山田の豊丸橋整備の進捗についてお答えします。市道神宮内山田2号線の二級河川角之下川に架かる豊丸橋につきましては,幅員が狭く,車や歩行者の安全な通行が確保されていない状況であり,また,河川断面を阻害していることから,橋梁の新設や取付道路の整備を計画しているところであり,平成28年度に県と協議を行いながら予備設計を進め,平成29年8月に開催した事業説明会において,住民の皆様の御理解を頂いております。今後におきましては,今年度中に詳細設計を完了し,来年度からは用地取得を進めることとしており,早期に工事に着手できるよう努めてまいります。 ○教育長(瀬戸上護君)
     1問目の本市小中学生の学力調査についての1点目にお答えします。本年度の全国学力・学習状況調査は,本年4月に全国の小学校6年生と中学校3年生を対象に,国語と算数・数学及び理科が実施されました。国語と算数・数学は,知識に関するA問題と活用に関するB問題,理科は知識と活用が一体化した問題として出題されております。本市の正答率は,まず,小学校では,国語A問題70%,B問題52%,算数A問題65%,B問題49%,理科60%でした。全ての調査で県平均と同程度ですが,国語Bと算数のB問題が特に全国を下回っており,昨年度と同様,活用力が課題です。一方,中学校では国語A問題77%,B問題59%,数学A問題66%,B問題47%,理科66%でした。昨年度は全ての調査で県平均,またはそれを下回るという状況でしたが,今回は全て県平均を上回り,国語Bを除いてほぼ全国平均と同程度まで改善してきたところです。なお,学校ごとの結果を見てみますと,それぞれの課題は大きく異なっており,各学校の課題を踏まえた対応が必要であると考えております。次に,2点目についてお答えします。学力向上のためには,分かる授業の実践が何よりも大切であると考えており,学力調査と併せて実施された生活習慣などについて問う質問紙調査の結果との関連を見てみますと,今回,学力の向上が見られた学校では,「自分の良さを認めてもらっている」と感じている児童生徒の割合が高かったことから,本市教育の中核である「ほめる授業」の重要性を改めて感じたところです。今後とも子供たちの良さをほめることを基盤としながら,やる気を高め,自ら積極的に問題を解決し,社会でたくましく生きていく力を備えた人材を育成したいと考えております。 ○教育部長(中馬吉和君)  2問目の台明寺の青葉の竹の保存活用等についての1点目にお答えします。青葉の竹につきましては,天智天皇に献上されるほど貴重なものであったということが,現在まで伝えられています。また,東京大学所蔵の国の重要文化財「台明寺文書」にも,青葉の竹を朝廷に納めるよう台明寺に命じたことが記されているほか,国分郷土誌にも「勝手に伐採することを禁じる」ということが記されています。青葉の竹の保存については,イノシシなどの野生動物による被害もあるようですので,竹の若芽を守るため,今後,所有者である日枝神社とも協議しながら防護柵等の設置について検討したいと考えています。次に,2点目にお答えします。天皇への献上については,地元の方々の思いや動きを受け止め,全国における献上例等を参考に研究するとともに,この価値を再認識し,市民全体で共有できるよう啓発に努めてまいります。 ○11番(阿多己清君)  それでは,第1項のほうから再質問をさせていただきます。昨年の9月議会で学校教育課長が中学校の学力が県と同様に,全国に比べて低い状況が続いているというような答弁をされております。全国との差が縮まってきているとの答弁もあるわけなんですが,先ほどの答弁の中で全国平均並みという教育長の答弁もありましたけれども,改めて学校教育課長のお気持ちはどうですか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  今回の結果を数値で見てみますと,確かに中学校のほうでは向上が見られているところです。小学校では,やはりB問題の課題というのが継続しておりました。見解ということでしたけれども,市平均で見てみますとこのような結果でございましたけれども,各校の結果を見ますと,良かったところもあれば,まだまだ課題が残っている学校もございますので,今後は市全体で押しなべてどうかということも含めて,各学校の実態にも目を向けながら改善策に取り組む必要があるとそのように考えております。 ○11番(阿多己清君)  授業内容の改善や基礎学力に力を入れて,学力向上の成果を上げている学校が紹介されておりますけれども,本市を見た場合にどういう状況なのか,もしあれば,御紹介いただけますでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  ただいま学校によって大きな成果を上げている学校もあると申し上げたところですが,9月5日に行われました校長研修会におきまして,特に学力向上の見られた学校の校長先生に,自校での取組について紹介をしていただいたところです。その主な内容を紹介いたしますと,まず,子供たちが常に話し合ったり,考えたりする時間が確保されている。また,子供たちに関わる職員の学びに対する向かい方,これがそろっていると。そういったお話がありました。この辺りに授業改善のヒントがあるのではないかと考えているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  新聞記事の中に本市では,授業力向上させるために,保護者や生徒が授業の在り方を評価する制度を導入したと掲載がされているんですけれども,具体的にはどういう取組なのか紹介をしていただけますか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  はじめに,新聞報道は私たちと行いました取材の一部を切り取ったものでございましたので,事実と少しニュアンスが違うということを最初にお断りしておきたいと思います。学校では,今回,始めたのではなく,これまでも毎学期の教育活動を児童生徒,保護者,教職員が数値や自由記述により評価する。そのような学校評価を実施しておりました。今年からは,この学校評価を学力向上の計画である学力向上プランと連動させて,より保護者等の意見が学校の取組に反映されるようにしたと,そのようなことでございます。具体的に学力向上プランについて説明していきたいと思いますけれども,口頭ではなかなか説明が難しかったものですから,資料を準備させていただきました。説明資料を御覧いただけますでしょうか。タブレットのほうでも御覧いただけるかと思います。学力向上プランとは,各学校の年度ごとの学力向上策をワンペーパーにまとめたものでございます。本市の学力向上の三つの柱である学びの基盤,夢立志,授業力向上,この三つを視覚化しております。図の左手の授業力向上を御覧ください。重点対策を授業づくりと職員集団づくりの二つの視点から,縦に見ていきますと五つぐらいの項目が例示してあるかと思います。昨年までは,この学力向上プランの中でこの対策が学校によっては,10も20もある学校がありました。これを5項目に絞りまして,やるべきことは何であるのかということを焦点化することにしました。また,今回,この5項目を先ほど申しました学校評価と同じ項目にするということで,保護者の意見等がここに連動してくるような形に致しました。青枠はその成果指標の目標値と目標達成のための具体策を示しております。また,緑枠は評価結果と改善のためのポイントを記入するようにしております。学力向上プランはこのような目標設定と評価を毎学期ごとに行いながら,日々の取組の状況を振り返り,そして,その反省に立った次の具体策を追加し,記入しながら,年間を通じて完成させていくと。最初に立てるものではなくて,徐々に,徐々に振り返りをしながら完成させていく。そういった内容になっております。そのゴールラインには,図の右の上にありますように,市の到達目標でありますアンダーチーバーゼロだとか,あるいは,鹿児島学習定着度調査で全教科が県平均を超えるとか。夢や立志,志を持った子供を育成する。そういったものに結びつくようにしております。紙面には,そのほかにも年間を通じて行われる学力調査の調査結果を随時書き込んでいく欄も設けられておりますが,それは単に教科の点数ではございませんで,将来の夢や目標を持っているかどうか。自分には良いところがあるかとか,自ら計画を立て勉強しているか。そういった学習の基盤になるところも記入することにしております。校長はこのプランを示しながら本校では何をするかということを,職員のベクトルをそろえ,自校の学力向上に取り組んでおります。そのベクトルといいますのが,一番上段にありますけれども,学習,学力向上のスローガンであり,それを具現化するのが各学校の一点突破策でございます。これまで学力向上プランの中にたくさんのことが記入されすぎていて,この中に書かれている内容を職員は誰も理解していない,そんな実態もございましたので,その状況を何とか変えようと,各学校の取組をこのように見える化にしまして,誰もが一点突破策を意識した授業,そういったものを展開するよう指導しているところでございます。教育委員会としましても,校長の面談の際にこれを利用しまして,各校でどういう取組が行われているか,校長の説明を聞き,指導しているところでございます。このように,学力向上プランは学校,児童生徒,保護者,教育委員会の考えが一枚のペーパー上に見える化されたものであり,本市の取組の目玉としているところでございます。先ほど学校によって学力の差が大きいという話をしましたけれども,このようなものを活用しながら,各学校の取り組むべき課題,そういったものに迫っていただきまして,市全体の学力向上につなげていきたいと考えているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  大変な取組だと思いますので,今後もよろしくお願いいたします。新聞記事の県の数値で見ますと,小学校算数Aの教科で昨年より大きく15ポイントぐらい下回っていますし,中学校の国語Bの教科でも11ポイント下がっている状況なんですけれども,これは問題が厳しかったのか,それとも学力が低下したのか,そこらの見解があれば教えてください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  学力調査の大問の数とか,出題型式はほぼ同じなんですけれども,やはり難易度は毎年異なっております。今回の問題を見てみますと,小学校の算数Aでは,昨年度の簡単な四則計算問題がなくなったとか,あるいは,中学校のB問題で国語なんですけれども,グラフを読ませる問題,そういったもの,より工夫をされた問題が出題されて,全国の通過率が下がったところです。ですから,私たちは,ただ単に通過率何%というだけではなく,全国と比較してどうかということを一つの尺度にしているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  今回のいろいろな取組,結果等があるわけなんですけれども,霧島市の教育の中でもいろいろ記されております。更なる学力向上と個性を育む教育のためにということで,改めて教育長の思いをお聞かせいただけますか。 ○教育長(瀬戸上護君)  児童生徒がこれから先,生きていく社会というのは,私たちが経験したことのない変化の激しい,本当に不透明,予測の付かない社会が間近に迫っているところです。そのような中でやはり確かな学力を育む,これはもう私たちが次代を担う子供たちが培っていかないといけない,もう私たち全体の使命だというふうに受け止めております。私としては,今回の結果を見たときに,当面の目標として,せめて全国平均並みには引き上げていきたいと。どのジャンルにおいてもです。そういう率直な思いがあります。この全国調査はそもそも児童生徒,一人一人の学力や学習状況に応じた課題・実態をしっかりと踏まえて,日頃の学習指導とか,私たち,教師,学校側,指導者側の改善点,課題は何か。それを見出していくというのが出発点でございます。学校が,それぞれの教職員が,一人一人の児童生徒の課題をしっかり見据えて,そして,また,将来を見据えて,この子にとってこの課題はどう解決していけばいいかと,ある意味ではプロとしての魂を持って真正面からぶつかっていく姿,その姿こそが信頼される学校づくりの前提になろうかと思います。ただ,いろいろと学力の問題を考えていくには生活基盤の問題,健康の問題,様々でございます。そういった意味ではこの全国の平均値,この平均値は比較するときには,国は国のレベルで,県,市,学校,それぞれの場面において,その施策,事業は確かであるか。あるいは,事業の取組はこれでいいのかというふうな振り返りの機会にして,その改善を図っていく。それによって教育の質の向上を狙っていくと。そういう一連の取組でございます。先ほども申しましたが,学力といっても,一方では学習状況調査もございます。生活状況,学習に向かう姿勢,あるいは意欲,いろいろなものと一体となってこの学力向上に取り組む。これは多くの価値がある取組だと思っております。そんな中で本市が取り組んでいるほめる教育,これは正に意欲を引き出す,学力=学ぶ力=生きる力というふうに私は捉えております。そんな意味で意欲をいかに引き出していくか。生活の場面,家庭,学校,地域,いろいろな場面でお互いに気づいた良さを共有して,子供たちに本当に力のある,本当に生き生きとした,生き方,人生を築いていってほしい。その力を育む基盤になるものを培うのが私たちの役割であり,学校教育はその中核を担うものというふうに認識しております。そんな意味でこれからもどうか学校,家庭,地域,一体となった人材育成,そのことが霧島市の輝くまち,人が輝くまち,まちづくりにつながっていくものと考えております。 ○11番(阿多己清君)  学校教育課のこの基本の方針の中に,確かな学力を身に付けて,思いやりのある心と高い志を持って,さらに健康な心身を育み,社会を生き抜く力を備えた児童生徒の育成という部分が掲げてあります。正に,今,教育長が言われた内容が網羅されているものと思っています。当然,この学力調査一本で社会を生き抜く力の子供というのは育てられないかと思います。いろいろ生涯教育,社会教育もありますし,そういう体力を付けさせることも,当然のことでありますので,社会を生き抜く子供を一人でも多くつくってほしいと思いますので,今後も更なる取組のお願いをして,第1項については終わりたいと思います。 ○議長(中村正人君)  ただいま,阿多議員の一般質問中でございますが,ここでしばらく休憩いたします。             「休 憩  午前11時55分」             ―――――――――――――――             「再 開  午後 1時00分」 ○議長(中村正人君)  休憩前に引き続き会議を開きます。阿多議員の一般質問を続けます。 ○11番(阿多己清君)  それでは,続きまして,第2項,台明寺の青葉の竹の保存活用等についてに入ります。タブレット等の写真で竹の様子等を紹介しているかと思います。その昔,台明寺というのがあったわけであります。お寺で守られていた青葉竹と聞きましたけれどもどうなのか。それから,台明寺の由来等について,分かっていたら教えていただけますでしょうか。 ○社会教育課長(西 潤一君)  まず,台明寺の由来についてお答えをします。台明寺は明治初年の廃仏毀釈によって廃寺となっておりまして,今では,日枝神社が残っているのみとなっております。もともと台明寺渓谷一帯にありました正式名称,竹林山衆集院台明寺という天台宗のお寺でございました。江戸時代後期に書かれております三国名勝図会によりますと,天智天皇との関わりが深く,天智天皇によって竹の貢ぎ場所として定められたとあります。天智天皇との関係は伝説であり,真偽は不明でございますけれども,平安時代末期から鎌倉時代末期にかけてはとても栄えた寺院でございました。平安末期に竹を朝廷に献上したことが台明寺文書にも記されております。そして,この台明寺文書というのは,現在,国の重要文化財として東京大学に収蔵されております。 ○11番(阿多己清君)  長い歴史の中でお寺があり,当然,日枝神社というのも一緒にあったというのがいろいろと記載されているところであります。現在は,その境内の中でいろいろ保存等にも知恵を絞りながら,今,自生をしているという状況であります。写真で見ますように,竹と竹,節と節の間がかなり長いというのが特徴であって,一般的には台明竹とか言われているようなんですけれども,最近はイノシシまで食べてしまって,自生が少し危ぶまれるという状況もあるようであります。古代末期に献納されておりました青葉の竹。笛の材料として中央の貴族たちに珍重されまして,その名を知らしめたと郷土史にも記載があります。献上した青葉の竹,その年に活躍した者に天皇から贈られたのではないかという説も伺ったところであります。平安の昔,都で名をはせた青葉の笛。今でいう霧島のブランド品ではないかと私は思っているところであります。献上というのは,地区民だけではできる仕掛けでは全くありません。とてもできるものではないと思います。当然,市レベル,更には,県レベルでそういう理解と大きな動きがないとできないと私は思っているんですけれども,教育委員会としてはどのような御意見なのか,再度お聞かせいただけますか。 ○社会教育課長(西 潤一君)  ただいま献上ということでございましたけれども,まず,献上の方法としまして,今現在,分かっていることとしましては,まず,品評会などで高い評価を受けたもの。あるいは,天皇陛下や皇族の方々が直接地域に来られた際に,地域と皇室とのゆかりのものとしてお贈りするというような手段があるようでございますけれども,いずれにいたしましても,宮内庁への働きかけというものが必要になると思われますので,県との連携なども一つの大きな要素になろうかと考えているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  いろいろ県にも動いてもらわないとできる仕掛けではないと私も思っています。現在,青葉の竹でつくられた笛を青葉小学校の児童が使って活動もしているところであります。元PTA会長の黒田さんのリーダーシップによって,子供たちがそういう活動の場を,いろいろな場で広げてそういう啓発活動も行っているところであります。大変,すばらしいことだと私は思っております。また,神奈川県に今,お住まいの笛師の澤田イツ子先生という方がおられます。地区のお祭りにも今,2年連続で来ていただいているんですけれども,笛を披露していただいております。先生が言われるには,笛師の方々では,台明寺の青葉の竹は憧れであって,絶対に手にできない恐れ多いものだと言われているそうであります。市長も祭り当日には,澤田先生にお会いになっていただきましたけれども,改めてこの青葉の竹,青葉の笛に対する市長の思い,夢は天皇への献上なんですけれども,そこらを含めてお聞かせいただければと思います。 ○市長(中重真一君)  まず,今回の議員の質問を頂きまして,改めてこの青葉の竹に関して勉強させていただきました。ここまで青葉の竹が由緒があって,貴重な竹だということを再認識したところでございます。冒頭,答弁でも申し上げましたように,まずは,議員御指摘のイノシシによる被害等を防ぐために,また,市として何ができるかというものをしっかり検討していきたいというふうに考えておりますし,今度は,また有名になってくると今,この御時世,一晩明けたら全ての竹がなくなっていたというようなこともあり得る御時世ですので,その辺のこともしっかりと考えながら,保存に取り組んでいければというふうに思っております。先日,郡山の夏祭りの際,澤田先生ともお話をさせていただきました。また,次の夏祭り会場があったために,余り長い時間お話はできなかったんですが,笛に対する熱い思い等も聞かせていただいたところです。ちょうど皇位継承がなされ,また元号が変わるこの時期に献上というようなことが実現すれば,大変霧島市にとっても大きなことかなというふうに考えております。私自身も宮内庁で以前働いていた方,また,宮内庁の職員だった方,心当たりもございますので,そういった方々にもいろいろとお知恵を拝借しながら,天皇陛下への献上ができるかどうかとか,また,そのほか,青葉の竹の検証について,市としてどういった取組ができるか。今後,研究していきたいというふうに考えております。 ○11番(阿多己清君)  全国の笛師,笛をつくっておられる方々,笛を吹いておられる方々が愛読されている笛竹というこのような,自分たちでいろいろ原稿をつくり合いながら,つくってそういう愛好家の方々に配付されている広報誌であります。その中に澤田先生が昨年のお祭りに来ていただいた後,そういう寄稿をされております。その文面を少し紹介させていただきます。現在,澤田先生は,神奈川県葉山町にお住まいであります。かなりの年輩でありまして,ただ,この先生は昭和25年から4年間東国分中学校に勤務経験があられます。元先生です。結婚等により県外に出られて,現在,神奈川県のほうにお住まいという状況であります。文面の一部を要約して紹介させていただきます。森閑とした森に囲まれた無人の拝殿と本殿の横にそそり立つ,台明竹の姿がありました。台明竹の前に立ち,その姿に眺め入りました。言葉になりません。無造作に生えている中にも凛とした存在感を持つ姿に胸の熱くなる中で,ふと一本の太い竹に目が止まり,根元のほうから節の長さを確かめながら,竹の肌の緑をじっと見詰めていました。生まれて初めて目にした笛竹の本来の姿でした。千年以上もこの場に生え変わりながら,これからもこの姿をそのままに次世代まで生き続ける姿に,畏敬の念が込み上げてきて,近くのヒコバエの細い一本を引き寄せて,頬ずりをしました。次世代へ続く笛愛好家の心のよりどころとして,その姿を未来に残していけることを祈ります。今年もまた訪ねて,笛をあの場で吹けることを楽しみにしておりますとつづられております。これを受けて,先般,8月25日の地区のお祭りにも来ていただき,さらには,この笛師の仲間を再度引き連れて,10月下旬に,また訪れるということを聞いております。こういう方々が青葉の竹の貴重な価値というか,思いを持っておられるのであります。ぜひ,こういう竹でありますけれども,昔,行われていたそういう天皇への献上,貢納,そういうのをまた,竹林もありますけれども,市長やそういう教育委員会当局,さらには,県の方々,場合によっては,代議士の先生,いろんな方々に手を貸していただき,実現ができればと思っているところであります。価値の周知についてお尋ねいたします。ある意味では,青葉の竹の価値を知ってもらうことが大切だと今も思っております。青葉の竹の保存の在り方について,いろいろと御指導も頂きたいし,保存と並行して先ほど申し上げました献上に関しての仕方,課題探しなど,取組をぜひとも支援をしてほしいと思います。夢の実現のために,できたら一緒に取組をお願いしたいと思いますけれども,この点について市長の思いをもう一度お聞かせいただけますか。 ○市長(中重真一君)  青葉の竹の価値,この由緒正しい,また,貴重な青葉の竹というものを今回,先ほども申し上げましたが再認識したところでございます。この青葉の竹の価値をいろんな方,特に,地元の方,子供たちに知ってもらうとともに,また,そういった献上ができるように一緒になって取り組んでいければと思っております。 ○11番(阿多己清君)  ぜひとも,教育委員会を含めて再度申し上げますけれども,絶大なる御支援,いろいろ御指導を頂ければと思います。続いて,第3項に入ります。先ほど一回目の答弁で来年度から用地取得,今年度中に詳細設計という部分の御紹介を頂きました。大変ありがたいと思います。当初,予備設計をして,昨年の平成29年8月に事業説明会等をされているんですけれども,その中で,一人,二人,意見を言われた方々がいたんですけれども,そこらの部分があって,改めてそういう内容をちょっと変更したということになりますでしょうか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  平成29年8月の住民説明会では,市道が通学路になっておりますから,工事中の安全対策や迂回路などについての意見がございましたが,早く整備をしてほしいという意見などもありまして,事業内容につきましては,御理解を頂いたところでございます。また,説明会に出席できなかった方がおられましたので,事業計画に関係のある方々につきましては,直接出向き説明をしたところでございます。事業につきましては,御理解いただいたんですけれども,用地について相談を受けましたことから,再度県のほうとも協議を行いまして,一部計画の見直し等を行いまして,関係者の皆さんの御理解を頂いたところでございます。 ○11番(阿多己清君)  その周辺の方々は,ほぼ理解していただいているということでよろしいですか。そういう思いで。 ○土木課長(猿渡千弘君)  関係者の方々には御理解を頂いたということでございます。 ○11番(阿多己清君)  また,今後の工事については,詳細設計,さらには,用地取得,予算も関係するんでしょうけれども,工事着手ということになりますけれども,ちょっとでも早い施工をお願いいたします。地域の方々は待ち望んでおられるようでありますので,よろしくお願いいたしまして,私の質問を終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で阿多己清議員の一般質問を終わります。次に,1番,山口仁美議員から4件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○1番(山口仁美君)  新風会の山口仁美です。議長より発言の許可を頂きましたことに感謝を申し上げます。質問の前に,昨今の災害の被災者にお見舞いを申し上げ,一日も早い復興を心からお祈りしております。それでは,通告に基づき質問をさせていただきます。一問目に,不登校児などの切れ目ない支援についてお伺いします。霧島市では不登校の子供を現在,どのように支援しておられますか。現在,義務教育諸学校における不登校児童・生徒の人数,年次の推移はどのようになっておりますか。2問目に,義務教育諸学校の教材整備及び管理へのクラウド活用についてお伺いします。義務教育諸学校における教材整備計画について概要をお示しください。3問目に,放課後児童クラブの育成支援の質の向上についてお伺いします。現在,学校現場において,およそ10人に1人程度が何らかの支援が必要な子供であると言われています。障がいの認知や支援先の拡大により,支援を受ける人数も右肩上がりに増え続けています。幼稚園・保育園,小・中・高校の特別支援や児童発達支援に関する取組が拡充する中,放課後の子供の居場所として利用が増えている学童保育においては支援が薄く,今後,手立てを打っていく必要があるのではないかと考えます。そこでお伺いします。学童保育の在籍児童は年間最大どのぐらいの時間を学童で過ごしていますでしょうか。また,現在,学童保育に在籍する発達障がい児やその疑いの子供の受入状況はどのようになっておりますでしょうか。4問目に,住民主体のまちづくりについてお伺いします。財政状況の急速な変化や急激な高齢化の状況下で,今後の霧島市がどのように形づくられていくかは市民の関心が非常に高いと感じます。市長のリーダーシップのもと,官民一丸となって,明確な目標を掲げ,今後のまちをしっかりつくり上げていくことが大切だと考えます。平成32年度を目標年次として,都市計画マスタープランが設定されております。現在,改訂に向けてどのような方向性で進めておられますでしょうか。以上,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  山口議員から4問の御質問がありました。4問目は私が,1問目及び2問目は教育委員会が,その他は保健福祉部長が答弁します。4問目の住民主体のまちづくりについてお答えします。霧島市都市計画マスタープランは,上位計画である第一次霧島市総合計画等に即し,本市の都市計画に対して基本的な方向性を示す役割を担うものであり,様々な特性を持つ本市のまちづくりを進めることを目標とした総合的な指針として,平成22年3月に策定しました。その対象範囲は,本市の行政区域全体としており,また,計画期間は,平成22年度からのおおむね10年間で,2020年を目標年次としています。計画期間の満了を控え,本年度においては,「市民の声を反映させた将来に夢と希望の持てるまちづくり」に向けて新たな都市計画マスタープランの策定に着手しているところであり,現在,交通体系調査や基礎資料作成等の作業を進めています。今後は,本年7月に設置した霧島市都市計画マスタープラン策定検討委員会などにおいて協議を重ね,新たな都市計画マスタープランについては,来年度中に策定することとしております ○教育長(瀬戸上護君)  1問目の不登校児などの切れ目ない支援についての1点目にお答えします。不登校児童生徒の状況は様々ですが,教室に入れない子供に対しては,学校内に別室を用意し,個別指導の充実に努め,学校に登校することが難しい子供に対しては,国分と隼人に1か所ずつある教育支援センターへの通所を勧め,学校と同じ生活リズムで過ごし,少しずつ学校に行く機会を増やせるよう支援しています。また,支援センターにも行けない子供に対しては,担任やスクールソーシャルワーカーが家庭訪問を行い,児童生徒や保護者のサポートを行うなど,子供たちそれぞれの状況に応じた支援を行っています。次に,2点目にお答えします。小中学校における不登校児童生徒,すなわち,年間30日以上欠席している児童生徒の人数は,小学校は平成27年度23人,平成28年度26人,平成29年度38人,中学校は平成27年度132人,平成28年度123人,平成29年度135人と推移しており,小学校から継続する不登校も増加の傾向です。一旦不登校となると,解消に至るまでには,長い時間を要することから,教育委員会としましては,1日欠席したら電話,2日欠席したら家庭訪問,3日欠席したら複数職員での家庭訪問をスローガンに,新たな不登校を生まない取組を進めているところです。 ○教育部長(中馬吉和君)  2問目の義務教育諸学校の教材整備状況と管理へのクラウド活用についてお答えします。教材の整備につきましては,各学校が配分された予算の中で,その必要性に応じ,学校管理者である校長の監督のもと計画的に購入しています。なお,購入した備品につきましては,各学校が財務会計システムの備品台帳へ登録することで,一元管理を行っています。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  3問目の放課後児童クラブの育成支援の質の向上についての1点目にお答えします。昨年度における児童クラブの開所日数は最長294日となっておりますが,児童個別の利用時間については把握していないところです。実際に,児童が,児童クラブを利用する時間は,学年や利用形態によって大きく異なりますが,仮に,平日は午後2時から午後7時までの5時間,土曜日及び夏休みなどの長期休暇は午前7時から午後7時までの12時間利用するとすれば,昨年度における最長開所日数である294日で試算すると,年間で約2,100時間の利用が可能であることになります。次に,2点目にお答えします。放課後児童クラブにおける発達障がいの児童及びその疑いのある子供の受入状況につきましては,本年度,27の児童クラブが,障がい児受入に向け職員の加配を行う,障がい児受入推進事業に取り組み,また,4児童クラブが,身体や発達障害など3人以上の障がい児を受け入れるとともに,複数の職員の加配を行う,障がい児受入強化推進事業に取り組んでおり,これにより,本市の児童クラブにおける障がい児の受入体制の整備が進められているものと考えています。 ○1番(山口仁美君)  随時,再質問をさせていただきます。それでは,まず不登校の問題についてですが,不登校の児童生徒の不登校日数及び原因については把握されておられますでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  毎月,各学校から不登校児童生徒,それぞれの出席状況,現在の様子,学校の対応等について報告を受けております。その結果,不登校の原因は様々でございますけれども,主なものとしましては,友人関係,家庭環境,そういったものをきっかけとしたものが多くなっておりまして,学校に向かう努力をする途中で気力が尽きてしまったりするケースもございます。 ○1番(山口仁美君)  平成28年成立の教育機会確保法という法律がございますが,この中で個々の不登校児童生徒の状況に応じた必要な支援が行われるようにすることとされました。新学習指導要領のほうでも個々の状況を考えることが明記され,学校復帰を前提としない内容になっております。本市も従来のように,学校に帰すことをゴールにするのではなく,その先の自立や学力向上を視野に入れた支援を柔軟に行うことができるように,学校現場,また,教育委員会のほうの双方で意思統一を図ったほうが良いのではないかというふうに考えるのですが,お考えをお聞かせください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  不登校の要因は様々ございまして,一律この場合はどういう対応というのは,一つ一つの事例を見てみないと判断できないところでございます。まずは,不登校となっている要因を何かということを突きとめて,それを取り除くということが肝要かと思います。その上で最終的には学校復帰を目指してはおりますけれども,子供たちの状況によりましては,それが難しい場合もございますので,俗に言いますフリースクール等の選択も含めまして,柔軟な対応が必要であるとそのように考えます。ただし,子供にとってどのような選択が一番良いかについては,親とか学校だけで判断するのではなく,専門家の意見等も含めながら,十分連携を取り,最終的には子供の気持ちに寄り添った対応が必要であると思います。ただし,文科省のほうも安易な判断により,子供が一般の学校で学ぶ権利を損ねることはあってはならないと,そのようにまとめているところでございます。 ○1番(山口仁美君)  子供の気持ちを考えながらというお言葉が大変うれしいなと思いました。先ほど一答目の答弁でも頂きましたが,霧島市教育センターというのがございますが,こちらの設置要綱というのはどのようになっておりますでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  霧島市教育センターといいますのは,今,国分と隼人に置いております,学校に通えない子供たちを受け止める施設でございまして,その設置要綱の中で目的を,不登校の児童生徒の学校への復帰を促すため,相談,指導,支援を行う機関,そのように定めているところでございます。 ○1番(山口仁美君)  現在,先ほど紹介しました平成28年成立の教育機会確保法の中でも,学校復帰にこだわらず,柔軟に対応する。もちろん学校に戻すということは,大変重要な視点ではあるんですが,柔軟にということになっております。ただし,今,御紹介いただきましたように,設置要綱では,まだ,学校復帰というのが目標になっております。横浜市のほうでは,この国の方針の転換に従い,教育支援センターの設置要綱を改正しましたが,本市のほうでも見直す考えはございませんでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  不登校には,様々な状況がありまして,例えば,家から一歩も外に出ることができないような状況,外には出ることはできても,学校には足が向かない状況,学校は無理だが支援センターなら何とかなる。そういう様々な段階がありまして,その中で,教育支援センターというのは,あと一歩あれば,学校に復帰できるとそういった子供たちの受け皿でございますので,このセンターの目標としては,やはり学校復帰ということが目標になります。ただし,その以前の段階というのがありますので,それぞれの家庭に出向いて,個別の相談を受けるなど,そこに関しましては,必ずしも学校をいきなり勧めるものではないとそのように捉えています。 ○1番(山口仁美君)  これまで法の下での不登校児童の居場所というのは,学校又は,家庭という2択でありました。これは学校側としてもそれ以外の居場所というのを自立への手段として,積極的に認めたり,紹介したり,連携することが難しかったのではないかというふうに考えています。先ほど御紹介もありましたように,実際,不登校の子供の中には様々な悩みの中で塾やホームスクーリング,またはフリースクールなど家以外の居場所を見つけて,その居場所の関わりの中で,場合によっては,学校に戻るきっかけを見つけて戻っていく事例もあるというふうに聞いています。今後,学校そのものに行きたくない原因がある子供に対しては,積極的にこういった地域との連携を取っていくことで,自立に向けた柔軟な支援の方法というのが,また,広がるのではないかというふうに考えますが見解をお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  今,議員から御指摘いただきましたように,不登校の子供たちへの関わりとしまして一番大切なのは,この学童期だけではなく,将来にわたってこの方が社会に復帰できるか,自立できるか,そういうことを踏まえたものでなければならないと思います。したがいまして,その途中段階での学校に行かせるかどうかということも大切ではあるんですけれども,ずっとその先を見据えた対応として,様々な選択肢があるということは,今回,法の改正によりまして,私たちも認識を新たにしながら,検討していく必要があるとそのように考えます。 ○1番(山口仁美君)  ぜひ,よろしくお願いしたいと思います。さて,子供の不登校に関する多種多様な環境要因というのを早期に改善するためには,こういった学校現場と地域社会をつなぐ役割として,スクールソーシャルワーカー,いわゆるSSWの重要性というのが,今後,一層求められてくるのではないかというふうに考えております。平成30年度の国の予算でもSSWの中学校区域への配置やスクールカウンセラーの配置拡大の内容が盛り込まれております。現在,配置状況というはどのようになっておりますでしょうか,お示しください。また,来年度に向けて増員をぜひ,お願いしたいと思いますが,増員していく考えはございますでしょうか。こちらも併せてお示しください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  現在,市では,スクールソーシャルワーカー1名分の予算ですけれども,これを二人で運用しておりまして,二人雇用しております。さらに,昨年度から文科省の指定事業を受けまして,その予算で二人を増員,合計4名体制で対応しているところです。ところが,文科省事業というのは平成31年度までで切れるものですから,日々増加していくこのようなSSWが関わる事案,そういったものへの対応が厳しくなっていくだろうなということが予想されます。当然,配置については,予算確保等に勤めながら,努力してまいりたいと考えております。 ○1番(山口仁美君)  非常に厳しい予算の中で工夫して,人数を確保していただいているのかなというふうに,衝撃を受けたところではあるんですが,乳幼児期から義務教育,また,義務教育から高等教育などのつなぎ目といった部分は,特に大切だというふうに言われています。この不登校の期間だけではなく,つなぎ目での支援というのをよりよくつなぐために,SSWの取組というのはすごく大事なのではないかなと思います。ぜひ,増員をお願いしたいと思います。それでは,続きまして,義務教育諸学校の教材整備管理へのクラウド活用について,再質問をさせていただきます。先ほど教材整備計画について回答を頂いたわけではございますが,各学校が配分された予算の中でその必要性に応じ,学校管理者であります校長の監督のもと,計画的に購入しているということでありました。各学校や各地方公共団体が教材整備指針を参考にするとして,必要教材整備ができるように定められ,10年間で8,000億円程度の教材整備の交付税措置がなされています。交付税という性格上,措置された金額がそのまま教材費に反映されるわけではないと承知しておりますが,保護者としては,結果として教育指導要領に沿った教材や備品が足りているのか,足りていないのか,関心があります。そこでお伺いします。本市,各学校から教育委員会に対し,教育備品や教材の充足状況,指針にある数に対して,参考の数に対して充足しているのかどうかという状況の報告というのがありますでしょうか。また,報告がある場合,どのような現状でしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  ただいま教材整備指針に基づいて,その充足率はどうかというふうに受け止めたところですが,この整備指針といいますのは,必要な教材の目安を例示したものでございます。文部科学省では,平成20年に公示された,小学校及び中学校の学習指導要領及び平成21年に公示された特別支援学校指導要領の実施に伴う教材整備の推進に資する観点から,平成23年4月,教材整備の新たな参考資料として,これを取りまとめたものでございます。これを具体例で申し上げますと,例えば,今年から小学校の道徳科という正式教科が始まっておりますけれども,新たな教科が始まったときに,学校はどんな備品を整備するかと。あるいは,小学校の教科型英語が始まったときに,新たにどんなものが必要になるか。そういったものを示すものであって,これだけを整備しなさいという数的な目安ではないということです。例えば,理科の備品の基準として理振台帳というのがございますが,ここに示されている整備すべき数字というものは,例えば,児童が一人しかいない学校も,100人いる学校も顕微鏡配備数42台となっているわけですね。あくまでも,それだけあれば十分という数が示してあるので,必ずしも100%を目指すものではない。つまり,学校の規模等によりましても,どれだけ必要かというものは学校の台帳管理をするということで,それを本市の場合は,財務会計システムに登録して,各学校がどういう備品をどれだけ購入しているかということを把握している。そういう状況でございます。 ○1番(山口仁美君)  希望があれば,学校から要求を上げてもらって,予算の中でそろえていくという仕組みでずっときているかと思います。今,財務会計システムの備品台帳へ登録することでというふうにお伺いしたのですが,これは教育委員会のほうでも各学校に,今,どの教材が幾つあるかということがすぐに分かる状況にあるというふうに捉えてよろしいでしょうか。
    学校教育課長(河瀬雅之君)  教育委員会では,各学校の整備状況を把握しております。 ○1番(山口仁美君)  それでは,県外では共同購入等で,例えば,備品や消耗品の調達費コストというのを数割削減したという事例があるそうです。一番大きな事例では3割程度削減したというふうに聞いております。もちろん,市の規模等が違えば,量の問題というのも大分変わってきますので,同じようにはいかないかもしれませんが,毎年,大量に購入するものや大きな備品など,本市では複数の学校で共同購入のスケールメリットを生かして,教材の整備を行った事例というのはございますでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  共同購入に向く備品と向かない備品があるかと思うんですけれども,本市の場合は,同一規格で大量に同一時期に購入するものとしまして,パソコン,タブレット等のICT機器,理科,算数などの国庫補助を活用する教材備品,そういったものについては一括で購入して,入札もしながら価格を抑えているとそのような実績はございます。 ○1番(山口仁美君)  学校ごとに教材の整備,どんな教材を使うかということは学校ごとに委ねられているというふうに理解したんですけれども,例えば,所沢市というところでは,学校事務職員らによる研究が行われまして,各学校の備品というのをほかの学校でも見ることができるようになっているそうです。そこでは,購入から廃棄まで一貫して使用できる書類作成時の事務負担が軽減されたということであったり,他校の備品を検索して自校備品の品ぞろえを検証する。そういうときに大変参考になったという事例が紹介されておりました。本市におきましては,そのシステムの中でほかの学校の備品を参考にして,よりよい備品を探すような取組というは行われた事例がございますでしょうか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  現在のところ一括管理しております備品台帳については,市教委は把握できますけれども,学校間でそのデータを共有するというところには至っていない状況でございます。 ○1番(山口仁美君)  この共有化のメリットというのもかなり大きいそうですので,子供たちの教育環境充実のためにもぜひ検討をお願いしたいと思います。それでは,次に,放課後児童クラブの育成支援の質の向上の部分について再質問をさせていただきます。先ほど回答の中で,昨年度における最長開所日数である294日で試算すると,年間で約2,100時間の利用が可能であることになりますということで,お子さんによって預ける日数も時間数も違いますので,一概に必ず多い状態ではないかもしれないんですけれども,かなり大きな時間数を過ごしているのではないかと思います。スライドを御覧ください。学童保育の年間開所日数は120日以上が7割近くであるということを前提にして,2012年,少し古いデータではございますが,全国学童保育連絡協議会実態調査というものの平均値から算出した数字でございます。子供が小学校にいる時間というのは大体平均で年間1,218時間,学童保育にいる時間は年間1,633時間になっているそうです。かなり長い時間を学童保育で過ごす子供もいるというふうに理解をしていただければいいのではないかと思います。現在,本市では27の児童クラブが障がい児受入に向け,職員の加配を行う障がい児受入推進事業,また,4クラブにおきましては,障がい児受入強化推進事業ということで,本市の学童クラブでも発達障がいの児童及びその疑いのある子供の受入というものを積極的に進めていっていただいている状況だとは思います。この中で放課後デイサービス事業所でも待機が生じており,実質的に学童保育が受け皿になっている面もあるというふうに聞いたことがございますが,実際,どのような状況になっているでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  放課後デイサービス事業の待機につきましては,手元に資料がございませんので,後ほど回答させていただきます。[207ページに回答あり] ○1番(山口仁美君)  学童の指導員やスタッフに対し,発達障害を抱える児童への接し方や集団での保育方法などを学ぶ機会というのは設けられていますでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  発達障害を抱える子供の支援員の学びの場ということですけれども,県主催の放課後児童支援員等を対象にした現任研修,障害のある児童への対応等についての講義等が行われております。また,市のほうでは児童の保護者及び支援員等を対象にした発達に関する学習会を開催しております。これらの研修への参加によりまして,障害についての認識というものは高められているのではないかというふうに考えております。なお,先ほどありました障がい児受入推進事業及び障がい児受入強化推進事業を実施する児童クラブにつきましては,市主催の学習会への参加を必須としているところでございます。 ○1番(山口仁美君)  例えば,支援学級の児童の場合は,学校では必要に応じて手厚い環境であり,それが放課後になったら,異年齢が混在する大人数で生活することになり,環境の変化に伴って周りの子供とのトラブルも頻発するそうで支援員も大変な思いをしていると聞きます。放課後児童クラブが発達障害を含む全ての子供たちに居心地の良い場となるように,どのような支援が必要だと考えていらっしゃいますでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  学童保育を利用する全ての子供にとって,居心地の良い場としましては,まずは,安全に過ごせることが重要だというふうに考えております。次に,明るく,楽しく過ごせる環境,また,コミュニケーション能力を高めるような保育も必要ではないかというふうに考えております。そのためには,児童クラブのスキルアップであったり,保育に関わる支援員等の対応というのも重要になってくるかというふうに考えています。 ○1番(山口仁美君)  ただいま,スキルアップという言葉もございましたが,発達障害においては本人の特性が環境との相互作用によって困難を生み出すに至った状態を障害というふうに考えると,先日,あゆみのほうで行われた勉強会に参加したときにお伺いしました。したがって,生活環境を整え,周囲の理解を深めていくことというのは,その子供や周囲の子供の暮らしやすさを考える上で,非常に大切なのではないかと思います。発達障害に関しては,できないところをあげつらって叱ったり,直させようとしていくと自信をなくして,ますますできなくなっていく。いわゆる二次障害ということが起きてくるそうです。ひきこもりや不登校,衝動的暴力の原因になることもあるというふうにお伺いしております。義務教育諸学校の現場や保育園,認定こども園,幼稚園の現場に比べ,学童保育の現場に対する支援,連携の状況というのはいかがでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  支援者側への支援ということでございますけれども,まず,放課後児童支援員の処遇改善としまして,児童の安全・安心な居場所の確保及び次代を担う児童の健全な育成に資することを目的に,国の補助事業であります放課後児童支援員等処遇改善事業を導入し,賃金改善に必要な費用を運営費に加算しているところでございます。次に,発達障害に関する支援としまして,先ほど出ました障がい児受入推進事業及び障がい児受入強化推進事業に取り組む児童クラブに対しましては,処遇改善と同じく運営費の中に加算措置等を行っております。また,市の単独補助としまして,発達障害に関する学習会。先ほど言いました市の主催する分ですけれども,それに参加するクラブに対しては助成を行っているところでございます。 ○1番(山口仁美君)  先日行われた発達支援センターあゆみの勉強会に参加いたしました。100名以上の方が参加され,そのうちおよそ3割が子育て支援課の働きかけにより,放課後の学童に関わる関係者であったと聞いております。県下の発達支援関係者の中でも本市の取組状況を聞いてまいりましたら,かなり評価が高い状態だなというふうに感じました。県下をリードする本市だからこその更なる進化というのを期待したいと思うのですが,学童保育の現場ではこの勉強会,座学で学んでも,聞いた内容と目の前の子供が結び付けがたくて,保育時に迷うという声をよく聞きます。また,診断がついてない子供にも手が掛かる子がいるという声もあります。具体的に現場で起こった困りごと,保育所の困りごとの相談に乗る体制というのはございますでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  児童クラブのほうから我々のほうに相談があった場合には,その相談内容,状況等を確認しながら,障害の担当であるか,または,市のこども発達サポートセンターのほうに御案内をしているという状況でございます。 ○1番(山口仁美君)  ぜひ,連携をお願いしたいのですが,ここで政策提案としまして,放課後児童クラブを作業療法士などの専門家が学童保育からの依頼により,現場を数度訪問して,コンサルティングを行い,支援員のスキルを上げるというの事業が全国に急速に広がりを見せております。沖縄ではこの事業の成果をステップとして,琉球大学などが支援者育成講座というのを開催しております。スライドを御覧ください。今,宮城であったり,岡山,岐阜,沖縄,いろいろなところでこの事業が展開しております。実は,県内では本市の有志が準備を進めているところであります。ぜひ,本市においても専門家の育成や訪問などの放課後児童クラブの育成支援の質の向上について,お願いしたいと思いますが,市長,どのようにお考えでしょうか。 ○市長(中重真一君)  放課後児童クラブにつきましては,議員から今いろいろと御指摘がございました。私も以前から,この現場のほうからもこういう発達障害の子たちにどのように対応していくか。また,そういったものの研修会が増やせないかとか,いろいろとお声を聞いているところでございます。その中でまた市のほうでできることというものをしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。今,御提案のありました作業療法士の支援につきましても,またどういった取組ができるのか。霧島市のほうでも検討していきたいと思いますし,また,作業療法士だけではなく,言語などいろいろありますよね。そういった放課後児童クラブにとって必要な方々にいろいろアドバイスをもらいながら,また,その放課後児童クラブともしっかりと連携しながら,子供たちが過ごしやすい放課後児童クラブというものを目指していきたいというふうに考えております。 ○1番(山口仁美君)  今,スライドに出ている新聞のほうでは,作業療法という言葉が走っておりますが,もちろん,作業療法士だけではなく,本市のほうでは社会福祉士の先生であったり,いろんな方が活躍しておられますので,そういった方も含め全員で子供たちの育ちというものを応援していければいいなというふうに思いますので,ぜひ,よろしくお願いいたします。さて,最後の質問に入ります。住民主体のまちづくりについての再質問に入らせていただきます。先ほど住民主体のまちづくりについて都市計画マスタープランの中では,今,改定に向けて市民の声を反映させた将来に夢と希望の持てるまちづくりに向けて,ただいま策定に着手したところというふうに答弁を頂いております。現行の都市計画マスタープランの中では,集約型都市構造への転換とか,集約型多極連携ネットワーク都市構造というコンパクトシティに関する言葉が出てきておりました。これまでどのような施策を進めてこられたでしょうか。また,進捗状況はどのようであったでしょうか。お示しください。 ○都市計画課長(柿木安長君)  都市計画マスタープランはあくまでも都市の将来像や整備方針を示す計画であるために,具体的な内容を示すものではないことから,具体的な施策はありませんが,集約型都市構造への転換については,今後の人口減少,超高齢化社会の到来,より一層厳しくなる財政的制約を踏まえ,地域の文化と歴史を継承しつつ,都市の拡大を抑制し,都市機能を集約させることが必要であります。平成27年3月に霧島市公共施設管理計画を策定し,公共施設の保有量の見直し,適正化を図っているところでございます。また,集約型多機能連携ネットワーク都市構造と致しまして,国分・隼人の二つの市街地域を中心としたエリアを本市の主要な都市機能を集約する都市核として位置づけた上で,溝辺,横川,牧園,霧島,福山の総合支所等周辺を地域拠点として位置づけた上で,それぞれが個性ある機能分担を図りながら,連携し合う交流ネットワークの構築を進め,市域全体での魅力と活力ある都市づくりを進めることとしております。平成28年3月には霧島市地域公共交通網形成計画を策定いたしまして,都市核と地域拠点,また,地域拠点間を結ぶ公共交通の在り方を検討し,将来にわたって持続可能な地域公共交通ネットワークの構築を図っているところでございます。進捗と致しましては,数値的な実績に基づき検証は行っておりませんが,今後,実態調査等により,検証してまいりたいと考えております。 ○1番(山口仁美君)  ただいま,マスタープランというのは方針なんだよということをお伺いして,なるほどと思ったところでありますが,このコンパクトシティという状況をつくっていく,推進していく,若しくは,自動的にそういうふうになっていくに関しては,居住地がだんだん集約化されていくことというのが必要になってくるかと思います。この状況に近づくためには,課題になってくる部分というのが幾つかあると思いますが,どのように捉えておられますでしょうか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  このコンパクトシティに対しての課題でよろしいでしょうか。 ○1番(山口仁美君)  はい。 ○都市計画課長(柿木安長君)  このコンパクトシティについては,一つの市町村内の一極集中が進み,その他の地域の生活が不便になる。住みなれた住宅を移転させられ,高齢者への負担が大きくなるなど,住民の方がそういう懸念を持たれることがあると思います。そこで本市の都市計画プランでは,将来構造として,集約型多極連携ネットワーク都市構造として,国分・隼人地区を都市核,溝辺,横川,牧園,霧島,福山地区を地域拠点として,それぞれが個性ある機能分担を図りながら,連携し合う交流ネットワークの構築を進め,市域全体で魅力と活力ある都市づくりを進めることとしております。コンパクトシティ化としては,都市機能や居住地の集積など課題も多いことから,今後,更に勉強してまいりたいと考えております。 ○1番(山口仁美君)  コンパクトシティと多極連携ネットワーク都市構造,この言葉が方針として出てきた中でどのように進んできたのかなというところで質問させていただいたわけですが,個人的に思うのは,やはり今おっしゃったとおりで,真ん中に一極に集中するよりは,地区ごとに連携していく形のほうがいいのかなというふうに思っております。さて,今後の見直しについて方向性をお伺いしたいと思います。これについては,商売をされる方,今から商売をされようとしている方,家を建てる方を含む多くの市民にとって,まちが今後どのような方向に変化していきそうかというビジョンというのは,非常に興味があるところであると思います。そこで市長が明確な未来予想図を示し,行政が積極的に都市づくりを進める形でいくのか。若しくは,民間の意見や動きというのが先に走り,そこに対して市が追随する形で持続可能な都市づくりを進めていくのか。どういった方向でいくのかなというところが気になるところです。現行の都市計画マスタープランの進捗や市の特性を踏まえて,現時点で,今後のまちづくりに対する市長の思いというのをお伺いしたいと思いますが,いかがでしょうか。 ○市長(中重真一君)  今,議員からコンパクトシティ化の課題,また,持続可能な都市づくりに対するメリット等の御説明もございました。霧島市につきましては,確かに,もともとの面積が広うございますので,その中で全てをコンパクトシティ化できるかというと正直無理なところがあると思います。ただし,コンパクトにしていくべき分野,また霧島市全域で取り組んでいく分野,また,植山議員の御質問の中にもございましたように,霧島市だけではなく,圏域を超えて考えていく分野,それぞれがあると思いますので,そういったものを総合的に含んだマスタープランというものを考えていきたいというふうに考えております。ただ,都市計画マスタープランについては,その中で必ず住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとされておりますので,また,そういったところもしっかりと念頭に置きながら作成については,取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○1番(山口仁美君)  都市計画マスタープランの中では,本市のまちの顔,玄関口となる都市核として,国分・隼人地区の市街地地域を位置づけております。市長はまちの顔,中心市街地について,今後,それぞれどのような顔を目指すべきと考えていらっしゃいますでしょうか。 ○市長(中重真一君)  国分地区においては,この国分駅を出ればシビックセンターがあるわけでございますが,ここに官公庁やらそういったものが集まる。また,その官公庁に準じるもの,そういったものが集まるようなエリアとして考えていきたいというふうに思っておりますし,また,隼人地区におきましては,現在,区画整備を進めているところでございます。商業施設等,JRにおいて一番利便性がいいのは隼人駅でございますので,そういったところで隼人駅の地の利の良さというものを考えた商業施設だったり,また,にぎわいのあるまちづくりというものを考えていきたいというふうに思っております。またもう一つ,霧島市には鹿児島空港というものがございます。今,国内線,国際線,特に国際線がにぎわいを見せている中で,鹿児島空港の在り方検討委員会にも私も委員として入っておりますので,今後,鹿児島空港がどうあるべきかということも,それがまた,鹿児島県の玄関口でもありますが,霧島市にあるわけですので,霧島市の玄関口でもあるわけですので,鹿児島空港まで含めて様々な玄関を用意できる霧島市で在りたいというふうに考えております。 ○1番(山口仁美君)  たくさん玄関があるというのは,なかなかおもしろいなと思いながらお伺いしました。さて,ここから政策提案を含めたお話になっていきますが,一つ目ですが,各地区でまちづくり委員会というのがございまして,進んでいるわけですが,各地区のまちづくりに関して,先日,市町村議員研修において,法政大学の岡崎昌之教授が過疎地域において,各世帯の状況を地図に落とし込みながら,現実的にまちの未来予想図を示すという手法を紹介しておられました。各地区のまちづくり計画に当たっては,現実味のある予測というのが実効性のあるまちづくり計画につながるというふうに考えております。各委員に現在,地区別の年齢別人口の年次推移,その地区が大体今,どれの年代の人が何人ぐらいいるのか。そして,5年後,10年後,実際どれぐらいに推移していきそうなのかといったことや世帯構成割合の情報,さらに,この岡崎先生の事例の中では,築年数別の住宅数というのが紹介されておりました。これは空き家予測につながります。こういった先々の予測を地区に住む住民の方々が立てやすくするための情報というのが具体的に示されたものがあれば,より具体的な将来に対する考えというのが出てくるのではないかというふうに思うのですが,現在,こういった情報の提供というのはされておりますでしょうか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  情報提供の要請等があった場合につきましては,個人情報に考慮しながら,必要に応じて提供していきたいと考えております。また,今回,国土技術政策総合研究所から,平成27年国勢調査の結果に基づく小地域,町,字を単位とした最新の将来人口予測等が可能となる,将来人口世帯予測ツールもインターネット上で公開されておりますことから,これらの情報も提供してまいりたいと考えております。 ○1番(山口仁美君)  取材の中でこの情報について教えていただいたときに,かなりびっくりしました。ビックデータをうまく使いながら各地区で具体的なまちづくりが進んでいくといいなというふうに希望しますので,ぜひ,よろしくお願いいたします。さて,二つ目ですが,外からの民の力を生かすための質問をさせていただきたいと思います。内閣府の地方創生推進事務局の稼げるまちづくり取組事例集,地域のチャレンジ100というものがございまして,こちらに掲載されている北九州のリノベーションまちづくり事業を視察してまいりました。リノベーションまちづくり事業について,どのような認識をお持ちでしょうか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  リノベーションまちづくりとは,まちににぎわいを取り戻し,エリア全体の価値を高めたいというような地権者と事業者,そして,その両者をつなぐもの,この三者が協力しながら既存の遊休不動産をこれまでにない新しい使い方で積極的に活用し,まちの魅力やにぎわいを生み出す手法であると認識しております。 ○1番(山口仁美君)  民間主導でプロジェクトを起こし,行政がこれを支援する形で行う民間主導の公民連携というのが基本になっております。遊休化した不動産という空間資源と潜在的な地域資源を活用して,民間自立型のプロジェクトを起こして,地域を活性化しているのが特徴です。そして,その取組により,都市地域経営課題を複合的に解決しております。なお,この事業においては,補助金にできる限り頼らないというまちづくりの新しい形です。北九州市においては,5社の自立型民間まちづくり会社が立ち上がり,400名超の従業員,大半が新規起業者です。これが増加して,魚町3丁目の歩行者通行量は4年で4割増加ということであります。これは先進事例ですので,特にすばらしい結果になったというのもあるかとは思います。こういったリノベーションまちづくりや地域ストックデザインマネジメントといった民主導のまちづくりが進み,行政が後押しする事例が増えてきています。鹿児島県内におきましても,勉強会や現地視察ツアーが県内各地で開催されるなど,動きが活発化してきています。そこに集う方々を見ていると,これから具体的に起業を目指す若者や移住を考えている人,遊休不動産を持っている方,オーナーですね。それから,不動産業者などもたくさん参加していて,具体的にそのまちでどんなことが起きていきそうかということを考えています。現在,霧島市においては,移住定住促進や起業促進の取組をいろいろされているかと思いますが,正しくこの参加者というのは,このターゲットにしているような方々ばかりです。そして,実際に具体的にこの事業を通して動いている案件もあります。この自然発生的な取組というのが非常に楽しみでありますが,しかし,まちづくりに対していい形で動かしていくということを考えたときに,このような動きをしっかり捉えて,行政側の関わりを早い段階から持てることが大切なのではないかというふうに考えております。この件に関しては,やりたいという人が出てきたときに,タイミング良くスピード感を持って対応していくことが大切です。補助金を付ける前に,行政だからこそできることがたくさんあるのではないかと思います。霧島市においても,企画政策課や商工振興課など,いろんな取組をされていますが,チームで事前にまちづくりのセミナーを開催すること,また例えば,リノベーションスクール開催が起きそうなときには支援を行うこと。民との情報共有を行うなど,この機運を高めていくような動きができればいいなというふうに考えるわけですが,いかがでしょうか。 ○企画政策課長(永山正一郎君)  今,企画政策課で若干似たような取組を行っていますので,紹介させていただきます。高齢化や人口減少の進展に伴う担い手不足や個人の価値観やライフスタイルの変化に伴う市民ニーズの多様化,複雑化などにより,行政が担ってきた公共サービスを行政だけで維持するのは困難な状況となってきております。このような中,地域には知識と経験豊富な人脈を持ったシニア世代をはじめ,様々な得意分野を持った多様な人材が存在しているところです。そういった人材が相互に交流する機会を提供することによって,人的ネットワークの拡大を通じた新たな発見やアイデアの醸成を図り,地域課題の解決に向け,住民同士の自主的な活動を促進する必要があると認識しているところです。このようなことから,霧島市を思う仲間が集まり,街歩きなどを通じた地域課題,資源の整理やワークショップの開催等を通じ,まちの未来をつくる企画を創出し,実践を目指す取組を推進するために,霧島未来会議事業として,本年度9回の講座を開催しているところで,現在,4回ほど開催しました。月1回のペースで現在,やっているところです。この講座はリノベーションスクールの開催支援に特化したものではございませんけれども,講座への参加者が地域課題や資源の整理を行う中で,リノベーションによるまちづくりといったテーマで企画する取組も出てくる可能性もあるものと考えているところです。 ○1番(山口仁美君)  企画政策課の霧島未来会議,また霧島スイッチ,こういった活動については,若い市民からもかなりどんなことをこの後していくんだろうという関心が高いなというふうに感じています。ただ,一方でこの会に参加した後,実際,具体的に行動に移すことが,そういうチャンスがあるのだろうかという声も聞かれますが,この辺の展開はどのように考えておられますか。 ○企画政策課長(永山正一郎君)  第二次総合計画にも書いてありますけれども,行政ニーズが多様化していまして,行政ができること,市民ができること,役割を今回の総合計画では分けております。この未来会議の参加者の皆様にも行政にお願いするのではなくて,自分たちでできる小さなことから,まず何かできないか。行政側は支援をしていくと。そういった形で今,何かできないかということで企画を始めたところです。まだ,果たしてどうなるかちょっとこちらでもよく見えないんですけれども,期待をしているところです。 ○1番(山口仁美君)  ぜひ,見えるところまで頑張っていただきたいと思うんですけれども,例えば,先ほど紹介しましたリノベーションスクールであれば,行政にしかできない後押しもあるんだよというふうに紹介されておりまして,例えば,規制緩和とか,手続の支援というのもあるそうです。これは企画政策課一課で行うものではないとは思うんですけれども,例えば,霧島スイッチなり何なりの活動の中でお店をやりたいなという方が出たときに,どのようにつないでいくのかというのが非常に大切だと思いますし,市が持っているいろいろな補助事業等も余りにもいろいろありすぎて,一市民からは見えやすい形になっているとはちょっと思えないんですね。ですので,こういったところを工夫していっていただきたいと思います。最後に一つ御紹介ですが,例えば,北九州市や和歌山市の建築行政の中では,既存不適格調書の運用が柔軟に行われているといったこと。それから,用途変更に対するハードルを下げることで,より速く例えば,遊休不動産の活用につながるといった形で民のスピードを上げるためにも,行政の支援というのは必要なのではないかというふうに考えます。ぜひ,御検討をお願いしたいと思います。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  先ほど質問のありました放課後等デイサービスの待機児童につきまして回答いたします。長寿・障害福祉課では,保護者等からの申請を受け,放課後等デイサービスの利用ができる受給者証を発行しているところでございます。当該発達障害等が疑われる児とサービス提供事業所等とは,民民の契約であり,長寿・障害福祉課が契約先を紹介しているわけではないため,そもそも待機児童という考え方がないということでございました。 ○1番(山口仁美君)  今の回答に再度ですけれども,この待機の状態なんですが,実質的なところで待機をどのように捉えているかというところよりも,実際,療育を受けたいと思ったときに,専門的な方がいらっしゃるデイサービスであったり,発達支援の事業所というのが施設によって得意不得意がかなりあるようでして,受けたい療育が受けられる状況にない場合というのもあるというふうに聞いております。また,場所の偏在というのも多少あるのかなと思います。そういった状況の中で近くに通わせるところがない親御さんというのは,学童保育に預けざるを得なくて,そのお子さんがトラブルを起こしたときに,親御さんもお子さんも,それから支援の方も心を痛めるような状況というのも起きているのかなというふうに理解しております。ですので,この辺りのことも考えていただきまして,ぜひ,学童保育の支援の質の向上というのに取り組んでいただければ幸いです。ぜひ,よろしくお願いいたします。以上で終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で山口仁美議員の一般質問を終わります。次に,3番,松枝正浩議員から4件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○3番(松枝正浩君)  議長の許可を頂きましたので,通告をしておりました質問4件につきまして,お伺いいたします。質問に入らせていただく前に,日本各地での災害でお亡くなりになりました皆様の御冥福をお祈りしますとともに,被災されました皆様にお見舞い申し上げます。また,一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。今回も一般質問の機会を得ましたこと,多くの市民の皆様に感謝申し上げます。心と人を大切にする霧島市の社会づくりが実現できますように,私も微力ではありますが,市民の皆様方の幸せを願い,世のため,人様のための政治にこの身をささげてまいります。これからも精一杯頑張ってまいりますことをお約束し質問に入ります。1点目についてお尋ねいたします。中重市長は,私の公約6か条の中で民間の声を生かした市民ネットワーク機構の設置とあります。民間のノウハウや経営手法を行政へ取り入れていくことも今の時代だからこそ必要であります。また,平成30年2月24日付のリビング霧島の記事では,「最も大切にしたいこととして,大多数の声なき声,大多数の人が抱く思いをいかに吸い上げて,市政に生かしていくかが大切であると思います」と言われています。多くに市民の皆様からの声を聞く場の一つが市長とふれあいミーティングであると感じております。多くの期待を寄せられて,当選をされた中重市長の政策実行の一つであるとも思うところであります。そこでお尋ねをします。私の公約6か条の中にある民間の声を生かした市民ネットワーク機構の設置について,どのような組織を考えているのかお示しください。大多数の声なき声をどのように吸い上げていこうと考えられているのかお示しください。市長とふれあいミーティングがホームページ上に掲載されていますが,今までの実績状況と開催するに当たっての広報活動をどのように行っているのかお示しください。2点目についてお尋ねを致します。霧島市が合併をしてから13年目を迎えようとしています。七つの自治体の合併により,まちの方向性は国分・隼人地区を市街地地域とその他の地区を中山間地域と定めております。それぞれのまちには,個性豊かなポテンシャルがあります。それぞれの良いところをお互いの魅力創出でつなげ広げていくことは,地域の活性化をしていく上では,大変に重要であります。それぞれのポテンシャルに活性化策のエッセンスを注ぎ続けていく継続こそが大切であります。行政におきましても,引き続き各地域への施策に基づく投資を可能な限り実行していくことを期待しております。特に私は市街地と言われる国分・隼人地域のまちづくりの全体像と国分地域における中心市街地活性化策についてお尋ねいたします。都市計画マスタープランでは,市街地地域では,国分・隼人地域を双眼構造と定めていますが,地域特性のポテンシャルの相互の魅力,活用からの相乗効果による両地域を生かした活性化策は市の発展にも大きく寄与するものと感じております。市として,この二つの地域を生かした活性化策をどのようにお考えなのか具体的な施策展望についてお示しください。旧国分市において,平成11年に国分市中心市街地活性化基本計画を策定し,現在まで,様々な投資を行ってきております。市がハード部門をTMOがソフト部門を分担し,事業展開を行うことで一定の成果を上げて来ていると思っております。中心市街地への活性化策の一つである都市再整備計画,霧島市国分中央地区第3期の事業内容と事業進捗をお示しください。国分市街地において,大きな通りから一歩中に入り込むと暗い状況にあります。大きな通りでは,街路灯の光を店舗の明かりが補っている状況にあります。一歩中に入り込む,暗いまちのイメージでは,誘客しにくいことや犯罪にもつながりかねない状況も考えられます。店舗の誘致も必要でありますが,まずはまちを明るく見せる仕掛けも必要であります。市として街路灯の設置をどのように考えているのかお示しください。平成16年3月31日,国分市中心市街地拠点地区整備基本方針を策定し,きりしま国分山形屋,コア・よか,だいわ跡地を含むエリアを先導的開発地区と定め,整備を進めてきた経緯がございます。回遊性や誘客による活性化は今後も必要であると感じているため,だいわ跡地の開発などへの支援を行うべきであると考えております。市としてどのような活用,支援を考えているのかお示しください。市街地の活性化はハード事業とソフト事業の両輪であると言われています。まちなかのハード事業が進む中で,ソフト事業を担う商工部門との連携をどのように図っているのかお示しください。市街地の活性化にはマンパワーも必要であります。まちなかで起業された方とお話をする機会がありました。若い方々が起業をしたくても,若い方の生活環境,社会環境など,各々で違いますが,可能性があるならば,私は市として投資を行うことも必要ではないかと感じております。気軽に起業できる環境が必要であります。市長は若者の起業支援を公約で述べられております。若い起業家が起業しやすい環境整備とその支援策を市としてどのようにお考えなのかお示しください。現在,都市再整備計画を国分地区で策定していますが,今後,策定しているエリア以外の箇所で計画の策定をする考えがあるのかお示しください。3点目についてお尋ねをします。私は今年8月霧島想像舞台のミュージカルを2日間拝見させていただきました。日頃の練習の成果のたまものであり,すばらしく心が豊かになり,本当に感動を致しました。市民の皆様が様々な場面で教育・歴史・文化・芸術に触れることがあります。それらの要素が人の心を育て,豊かにすると感じております。市内には芸術・文化等に携わる団体があると思います。市民の皆様の心の豊かな環境整備は携わる方々の育成を行うことも,これからの霧島市の在り方としても必要であると感じております。霧島の人材育成の基礎への投資であります。市として芸術・文化に対する市民及び団体への具体的な支援策についてお示しください。姉妹都市である岐阜県海津市におきましても,市民ミュージカルの公演があったようでございます。現在,中高生の交流事業,春と秋の大祭参列のための訪問事業を行っております。人と人との交流から芸術文化の交流を行うことも必要ではないかと思います。さらに,心の交流を推進すべく,私は実施していくべきだと考えておりますが,交流の可能性を含め,市としてのお考えをお示しください。4点目についてお尋ねいたします。NHK大河ドラマ西郷どんの放映で鹿児島県への注目が加速し,インバウンドを含む観光客が訪れているところであります。本市におきましても,日当山の西郷どんの村の整備にも着手され,観光客などの誘客を図る対策が講じられております。今のブームを一過性ではなく,これからも市民の皆様からも愛される,また,地域活性化の拠点及び他観光施設との連携を図り活用されることを期待しております。シティプロモーションとその方策であるシティセールスは,市内外に本市をアピールする大きな役割を担っております。これからの事業展開も気になるところではございます。そこで,シティプロモーションにおける現在まで行ってきた事業展開と事業効果,事業検証による,これからの事業展開をどのように考えているのかお示しください。産業建設常任委員会で神奈川県藤沢市へ行政視察を行いました。藤沢市ではシティプロモーション推進方針を定め,事業展開を行っており,事業の見える化の行政がなされておりました。このように本市におきましても,藤沢市同様のシティプロモーション推進方針を定める考えがあるのかお示しください。産業建設常任委員会では,神奈川県小田原市へも行政視察を行いました。観光庁が日本版DMOで観光による地方創生を掲げ,政策を推進しております。小田原市は観光フラットホームである地域DMOを観光協会に設置し,観光推進体制の強化を図っております。観光振興の中心的な役割を担う霧島市観光協会の機能強化を図るために,地域DMOを設置する考えがないかお示しください。霧島市観光総合戦略が平成30年3月に策定されております。霧島市観光の今後の課題の中で二次アクセスや案内看板が不十分であるとの記載があります。今後,市としての事業展開についての考えをお示しください。インバウンド対策として,多言語表記看板の整備をとの声も聞いておりますが,市としてどのように対応されているのかお示しをください。神奈川県藤沢市では藤沢市観光案内サイン整備方針を策定しております。公共が設置する看板の財源として,クラウドファンディングを含め,活用の検討も行われているようであります。事業を行うためには,財源の確保も必要であります。今後,看板設置等において,このクラウドファンディングの活用も市として検討されているのか考えをお示しください。執行部の明解かつ積極的な答弁をお願いし,答弁の内容によりましては,再質問を議長へお願いをしまして,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  松枝議員から4問の御質問がありました。1問目の1点目及び2点目は私が,その他は関係部長がそれぞれ答弁します。1問目の市長の政治姿勢について1点目と2点目は関連がございますので,一括してお答えします。市民の声を市政に反映させるための取組につきましては,これまでも各種附属機関等の設置やパブリックコメント,市民アンケートの実施などを通じて,様々な意見を集約し,各種計画の策定や施策の実施段階において,頂いた御意見の反映に努めているところです。私としましては,これからの行政には,これまで以上に多くの市民の知恵と意見を反映させることが重要であり,従来の手法に加え,大多数の声なき声を集約するための仕組みづくりが必要であると考えているところです。そこで,すぐに実行できる取組として,行政経験が浅く,新鮮な感性を持つ採用一,二年の職員や各地域において日頃から最前線で市民と接している総合支所職員との意見交換を行い,まずは身近な市職員との対話を始めたところです。市民の声なき声を拾う取組に終着点はないと考えており,特定の方式にとらわれることなく,他自治体における事例等も検証しながら,今後も引き続き,更に効果的に市民の声を拾い上げる仕組みについて検討を行い,大多数の声なき声の市政への反映に努めてまいります。 ○総務部長(新町 貴君)  次に,3点目にお答えします。市長とふれあいミーティングは,市長が市民の皆さんと市政に関するテーマで意見を交換し,市政運営に生かそうとするものであり,本年8月に,第1回目を開催しました。本事業については,広報きりしまや市ホームページにより広報を行っているところですが,本年4月から開始した取組ということもあり,市民の皆様への周知が図られていない面があることから,今後,更に積極的な広報に努めてまいります。 ○建設部長兼まちづくり調整監(堀之内毅君)  2問目の市街地の活性化についての1点目にお答えします。都市計画マスタープランでは,JR国分駅周辺及び市役所を中心とした国分地域とJR隼人駅周辺及び見次交差点周辺を中心とした隼人地域を市街地地域とし,これらを双眼として,本市の主要な都市機能を集積するとともに拠点性の強化及び定住化の促進を図ることとしており,当該地域における土地利用の基本的な方針を「商業・住宅系土地利用の高度化の促進」「低・未利用地の有効活用」「市街地の利便性を高める地域交流ネットワークの強化」「災害に強い市街地の形成」としています。このような中,国分地域においては,国分駅を中心とする市街地の形成に努めるとともに,観光行政機能を集積し,商業業務地域においては,回遊性の向上に向けた道路整備等のハード事業や起業者を対象にした家賃補助等のソフト事業などにより,その活性化を図っています。また,隼人地域においては,隼人駅東地区土地区画整理事業を実施しており,新たな商業業務施設用地の創設に加え,隼人駅東西自由通路等の整備による回遊性の向上を図りながら,都市機能の集積を促進していきます。さらに,両地域を結ぶJRや市街地循環バスなどの公共交通は,両地域が相互に活性化を図る上で重要な役割を担うものと考えており,今後は,隼人駅東地区土地区画整理事業の早期完成を目指しながら,相乗効果の発揮に向けた取組について検討してまいります。次に,2点目から4点目については,関連がありますので一括してお答えします。国分の中心市街地活性化策については,国分中央地区において,平成19年度から都市再生整備計画霧島市国分中央地区における第1期及び第2期により,当該地区の幹線道路整備や市民広場等の基盤施設整備を実施してきたところであり,引き続き,平成29年度から実施している同計画の第3期では,高質空間形成施設として,骨格道路の整備や照明施設の設置によるまちなかの回遊性を高める歩行空間の整備等と併せ,ソフト事業を展開し,まちなかの活性化を図るために事業を進めています。現在,同計画に基づき,町の下2号線の道路整備や川跡地区の用水路の暗渠化を実施しており,計画全体の進捗率については,事業費ベースで約80%となっています。また,安全性や防犯性の高い歩行空間等の確保に向けた照明施設の設置に関しては,具体的な計画について,今後,通り会等の関係者と協議しながら検討してまいります。次に,5点目にお答えします。だいわ跡地を含む周辺地域については,国分地区における中心市街地活性化を促進する上で重要な地区と考えており,本市としては,町の下2号線などの地区内の公共施設整備を行うことにより,地権者が主体となって開発を進めることができる環境づくりを行っていきます。次に,6点目にお答えします。商工部門と連携し,都市再生整備計画区域内に限り,霧島市空き店舗等活用賑わい創出支援事業補助金における家賃補助額の嵩上げを実施しています。次に,8点目にお答えします。本市において,現在,都市再生整備計画を策定し,事業を行っている地区は国分中央地区だけであり,他地区については計画を策定する予定はありませんが,今後,都市施設等の整備手法の一つとして検討したいと考えています。 ○商工観光部長(池田洋一君)  次に,7点目にお答えします。本市では,空き店舗の新たな活用や地域経済の活性化等を図るため,霧島市創業支援事業計画に基づき,関係機関と連携した各種施策を展開するなど,創業希望者の支援を行っているところです。このような中,創業を希望される方が抱える様々な悩みに対応するため,平成26年度に,商工振興課内に霧島市創業支援センターを設置し,創業希望者に対する相談を行っています。また,霧島商工会議所,霧島市商工会と連携し,創業を考えている方などを対象に,創業セミナーを実施しており,本セミナーを修了した方は,霧島市創業支援センター発行の特定創業支援証明書が交付され,霧島市中小零細企業持続化支援事業補助金の補助率加算,登録免許税の軽減等の優遇措置を受けることができます。さらに,創業時の資金繰りを支援するため,40万円を上限に資金借入時に係る利息分2%の補助を行う霧島市商工業資金利子補給補助金,創業当初の店舗PRを行う霧島市中小零細企業持続化支援事業補助金,空き店舗等を活用して営業を開始する方を対象に店舗等部分の家賃補助を行う霧島市空き店舗等活用賑わい創出支援事業補助金などの支援策を講じています。 ○市民環境部長(有馬博明君)  3問目の芸術文化活動についての1点目にお答えします。霧島市文化協会に加入している芸術団体に対しては,舞台発表を行う際は,市民会館の使用料を減免し,展示発表を行う際は,市民ギャラリーやエントランスホールを優先して利用できるようにするなどの支援を行っています。また,未来を担う中学生や高校生の芸術文化活動を支援するため,吹奏楽等のコンクールに向けた練習や定期発表会の際にも,市民会館の使用料を減免しています。なお,このような支援策のほか,霧島市文化協会,霧島市少年少女合唱団及び霧島神楽振興会の3団体に対しては,運営補助金を交付しています。次に,2点目にお答えします。本市では,姉妹都市である岐阜県海津市と,教育・文化・芸術などお互いの特色を学び合い,市民相互の交流を図るとともに,郷土の先人である薩摩義士の遺徳に触れるなど,心と心の交流を推進することを目的に,一般市民を対象とした姉妹都市交流事業及び中学生・高校生を対象とした青少年姉妹都市交流事業を,毎年,実施しています。また,2020年には,旧国分市と旧海津町が姉妹都市盟約を締結してから50年を迎えるため,現在,両市の間で,姉妹都市盟約50周年に向け,記念誌の作成などについて協議しています。このような中,市民ミュージカルによる姉妹都市交流については,青少年に与える時間的・身体的な負担に対する配慮や公演の実施に伴う費用の負担など,様々な課題が想定されることから,今後,検討してまいります。 ○商工観光部長(池田洋一君)  4問目の観光と観光PRについての1点目にお答えします。シティプロモーションにつきましては,国の地方創生交付金事業を活用し,平成28年度から本市の魅力を市民の皆様とともに磨き,発信する活動の展開として,「褒め合うまち」を合い言葉にした市民参加型の事業を推進しています。具体的には,本市のPR動画や褒め合うカードキリシマイスターカード,交換日記等を活用しながら,PRイベントや市民が情報発信を行うためのセミナーを開催するなどの取組を進めており,本年度は,霧島市社会福祉協議会が主催する合同金婚式において,お互いの労をねぎらうキリシマイスターカードの交換を始め,広く市民の皆様に参画いただきながら,更なる周知につながるイベントの開催を検討しています。次に,投資効果につきましては,平成29年度事業における広告換算値を約2億2,800万円と算出しています。また,学校教育において,キリシマイスターと連携した自己肯定感を高める「褒める運動」が推進されており,「褒める」をテーマにした人権学習が実施されるなど,経済的な効果だけではなく,豊かな心を育む道徳的効果にもつながっているものと感じています。なお,効果検証につきましては,外部評価として霧島市ふるさと創生有識者会議において効果の検証を頂いており,市民の認識度が高まるような事業の展開とともに更なるステップアップを期待する御意見等を頂いています。次に,2点目にお答えします。シティプロモーションの推進方針につきましては,平成28年度に,霧島市シティプロモーション戦略プランを策定しており,基本的な考え方として,市民が自分のまちに誇りや愛着を持ち,自ら積極的にPRしていくことを目指すこととしています。次に,3点目にお答えします。DMOにつきましては,本市には,このDMOに類似する団体として,平成22年度に市や観光協会,商工会議所,商工会,特産品協会,各地域の六つの温泉組合等17団体が官民一体となり組織するいざ霧島キャンペーン実行委員会を発足し,観光業を始めとする経済発展・地域振興を図るための事業に取り組んでいます。次に,4点目から6点目については,関連がございますので一括してお答えします。霧島市観光総合戦略における「二次アクセスや案内看板が不十分である」に対する今後の事業展開につきましては,同戦略の具体的取組に掲げてありますとおり,人に優しい観光地であるために,霧島の歴史と文化に触れる施設整備に取り組むこととしています。具体的には,本市には,天孫降臨などの神話の伝説や上野原縄文の森,霧島神宮,鹿児島神宮,多くの史跡など歴史遺産が数多く点在しています。これらの豊富な歴史遺産をつなげる観光ルートづくりや多言語表記による案内板の設置,更にはQRコードなどを使った充実した説明など,霧島の文化を広く世界に伝えるために,外国人観光客にも対応した環境の整備を計画しています。また,多言語表記看板の設置につきましては,平成27年度において,観光案内所や神話の里公園,霧島神宮駅前,隼人駅前など市内43か所の観光施設等において,訪日外国人にも対応した多言語表記の観光案内板を設置したほか,国・県道においては,県のサイン事業により整備がなされています。しかしながら,ホテル・旅館,観光施設,バス停などにおいては全てが充実しているものではないことから,民間の事業者の方々とも協力しながら進めてまいりたいと考えています。なお,クラウドファンディングにつきましては,趣旨や目的を明確にした具体的なプロジェクト事業に対して,その事業に賛同する個人や団体から寄附や出資を募るものであり,財源の確保が担保されないファンディングを活用した看板の設置は考えていません。 ○議長(中村正人君)  ただいま,松枝議員の壇上からの質問に対する執行部の答弁が終わったところですが,ここでしばらく休憩いたします。             「休 憩  午後 2時54分」             ―――――――――――――――             「再 開  午後 3時15分」 ○議長(中村正人君)  休憩前に引き続き会議を開きます。松枝議員の一般質問を続けます。 ○3番(松枝正浩君)
     それぞれに,御答弁を頂きました。それでは,順次,再質問に入ります。まず1点目の市長の政治姿勢についてお伺いを致します。早速,身近な職員の方との話を聞いていただくような場を設けたということで,それを更に拡大していただきながら,多くの皆様方の声を聞いていただくというようなことで,そこを早急にとは申しませんけれども,広げていくような形での検討をお願いをしたいと思っております。今,実施をされている市長とふれあいミーティングは,4月以降1回開催したということですが,これも一つの実行をされているということではあるんですけれども,なかなか回数だけではないんですけれども,答弁にありましたように,積極的な広報に努めてまいりますということでありますけれども,もう少しいいものをつくられているので,広く広報をしていただいて,より多くの方々とふれ合っていただくような努力をしていただきたいと思いますけれども,いかがでしょうか。 ○市長(中重真一君)  この新しくつくったふれあいミーティングという形では1回なんですが,声をかけられやすいのか,違う形でのそういった意見交換を本当にたくさん行っております。愛甲議員の質問のときにもお話ししましたが,昨日も警察署長からも何か公の場ではなく,たまにはいろいろ霧島市のことについてお話しませんかというようなことで,空港長やら,公式なものではなく,純粋に意見交換をしたというようなところでございます。そういった会はたくさん開いておりまして,おかげさまで今年に入って家で食べた夕飯の献立をほとんど覚えているぐらい,家では夕飯を食べることはできませんが,ふれあいミーティング,また,そのほかの場,いろいろなところを通して,大多数の声なき声を拾えるように,これからも取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  この形にとらわれずにされているということで,大変お忙しい身であると思います。御家族も大切にしていただきながら,多くの皆さんとふれ合っていただきたいと。今のお話をお聞きしますと,いろんなところに出ていかれておられますので,また,更にそこを広げていただきまして,多くの方々の御意見を聞いていただけたらと思っております。1点目についてはこれで終わらせていただきます。2点目の市街地の活性化についてお尋ねを致します。答弁の中にありましたけれども,国分・隼人地域における,各地域の施策に基づく事業をされておりまして,二つの地域をつなぎ,交流人口を促進させることでの活性化策というのは,JRを使ったりバスを使ったりということでありますけれども,各々のまちの魅力を感じていただくため,回遊性の一つとして,天降川がありますけれども,歩いて,橋を渡りながらお互いに交流人口を促進させるということも活性化の一つ,お互いのまちの魅力を感じながら移動するというのも一つあるんですけれども,今後,歩いて楽しいまちの仕掛けと,二つの地域をつなぐ沿線の活性化にもつながっていくというふうに考えますけれども,このような考え方もあるというふうにお考えでしょうか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  隼人駅と国分駅の中間にもまちが欠けたというか,住居が続いていないところもありますが,その辺をうまくネットワークでつないで,公共交通機関もですけれども,徒歩でも行ける,自転車でも回れる,いろんな方法の中でそういう回遊ができるような施策をとっていきたいと考えております。 ○3番(松枝正浩君)  様々な考え方もありますので,ぜひ,この二つの地域を活性化する。にぎわいを出していくということが必要であるというふうに思っておりますので,今後,調査研究をしていただきまして,にぎわいのあるまちの創出に努めていただきたいというふうに思っております。これは要望をしておきたいと思っております。現在の都市再生整備計画を策定されて,まちなかの活性化の事業に努められておられますけれども,事業の一つの中にカラー舗装をしていくという計画が載っておりましたけれども,この実施の見通しについてお示しください。 ○都市計画課長(柿木安長君)  今回の3期の計画で回遊性を高める高質空間ということで,交通安全とか,安全な空間ということでのカラー舗装という計画がありますので,商店街,地区の方々,商工会議所,そのような方々と協議をして,最もいい方法をとりまして,まちなかの回遊に資するような工法をとっていきたいと考えております。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひ,まちなかへの集客や回遊性が高まる方法として,非常に有効な事業であるというふうに思っております。まちなかへ来る人たちが非常に楽しい思いを持っていただく。あのまちに行ってみたいとかいうようなことで,思っていただくまちの演出も必要ではないかと思いますので,その辺のところが楽しいということも一つ入れていただきながら,その要素を加味していただいて,今後,協議のほうも進めていただきたいと思いますけれども,いかがでしょうか。 ○都市計画課長(柿木安長君)  そのようにやっていきたいと考えております。 ○3番(松枝正浩君)  それでは,都市再整備計画における平成30年度の補助金要望と補助金決定の状況について,お示しください。 ○都市計画課長(柿木安長君)  平成30年度の予算要望におきましては,2,100万円で要望しており,交付金の内示が100%で2,100万円の内示を受けております。 ○3番(松枝正浩君)  なかなか国の補助金は他の事業では厳しいという状況の中で100%ということでありますので,事業を進める中では財源が非常に必要でございますので,これからも100%の事業費が確保できるような形での動きを,ぜひお願いをしたいと思います。市長,よろしくお願いいたします。それから,若者の起業支援についてお聴きいたします。答弁の中に様々な支援の方策が述べられておられましたが,まずは,支援策を知っていただくということも必要であります。周知もされていらっしゃると思いますけれども,なかなかまだ知られていないとこもあると思います。そこで,今,答弁の中にありました商工振興課の中に霧島市創業支援センターというものを設置してあるということで御答弁いただきましたけれども,まちなかでこれが気軽に相談ができる場所というのが,設置が可能なのかどうかということについてお示しいただきたいと思います。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  産業競争力強化法に基づきまして,平成26年10月31日付で国の認定を受けました創業支援事業計画の計画期間が来年の3月までになっていることから,現在,当該計画の変更認定申請の作成に取り掛っているところでございますので,相談場所の設置等についても,支援機関と協議をするとともに,先進市の事例を参考にしまして,検討を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  先の議会でも山田議員が質問をされて,私も先日視察に行ってまいりました福岡のスタートアップカフェのようなものが気軽に相談ができるようなまちなかにあればいいのかなというふうに感じておりました。まちの規模が違いますので,どうかというのもありますけれども,そこは御検討していただきながら,まちのイメージを変えていくという中でも大きく活性化に寄与していくのではないかというふうに感じております。これにつきましては,ぜひとも,積極的な検討をお願いしたいというふうに思っております。そして,また,若い人が起業をするときに,いろいろ状況が違いますけれども,開業資金等がない方というのもいらっしゃいます。意欲はあるんですけれども,そこがないという方もいらっしゃいます。市などにおいて,空き家を含む空き事務所を借り上げて,又は,整備をしてインキュベータールームとして,創業希望者へ貸出しするようなことが考えられるのかどうかということをお聴きしたいと思います。 ○商工観光部長(池田洋一君)  現在のところ,市のほうでインキュベータールームを設置する計画はありませんが,インキュベータールームの設置に代わるものとして,本市では先ほど答弁でも申し上げましたとおり,商工業資金利子補給補助金,空き店舗等活用賑わい創出支援事業補助金,中小零細企業持続化支援事業補助金の創業支援に係る制度がありますので,これらの補助金を活用していただきたいというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  中重市長も公約で若者の起業支援ということで言われております。若者のチャレンジする気持ちを大切にした政策というものをぜひ,行っていただきたいんですけれども,今いろいろと答弁いただきましたけれども,そのような思いについて少し教えていただきたいと思います。市長,いかがでしょうか。 ○市長(中重真一君)  インキュベータールームとか,そういったものに関しましては,霧島市のどこにできるかなというようなことを考えたときに,適地を今,あそこだったらいいのになという場所が思いつかないところもございます。そういった課題も一つ一つ検討しながら,今後,考えていかなければいけないと思っております。また,今,部長が答弁しましたように,様々な新規企業に対しまして,助成制度がございます。そういったものを,まずはしっかり知っていただく。そのための取組を進めてまいりたいと思います。これまで霧島市になかったような特に新たな企業が生まれてくることを私自身も望んでおりますし,また,お手伝いを行政ができればというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひ,その思いを実行していただきたいというふうに思っております。先日,都城市のほうへも視察に行ってまいりました。新聞報道等でもかなりされておりますけれども,大丸跡地に建設をされた図書館を含めた施設を「mallmall」という名前が付いて建設されて,来場者も結構来ているような状況でありました。新しくできた施設と,もともとの商店街がありまして,中心市街地活性化の政策として,大家に最大500万円,借り手に最大500万円,上限合計1,000万円の補助制度をされているというお話をお伺いしました。億を超える資金を出しているというようなこともおっしゃっておられました。活性化に対するそれぞれのトップの思いというのもあられるんですけれども,非常に活性化にかける思いというものが伝わってきたところであります。今後,補助制度につきましても,金額等も含めいろいろ検討していただきたいというふうに思っておりますけれども,既存のものを変更したりとか,新しく創設するというのは,またどうかは分かりませんけれども,そういった中で,今後,今の既存内容も変更をして対応をしていただけるような状況があるのかどうかということをお聞きをしたいと思います。いかがでしょうか。 ○市長(中重真一君)  当然,現在行っている支援制度等が今の時代のニーズに合っているのか。そういったところも,先日も植山議員の御質問等でもお答えしましたが,今,やっている事業が今の時代の行政ニーズに沿っているのかどうか。もう一回,立ち止まって検討し直して,そして,もし,合っていなければ,今,本当に何が望まれているのかというようなことを,そのニーズに合った制度に変えていく。これがこれからの霧島市にとって必要だというふうに考えておりますので,そういった考え方の中で進めていきたいというふうに思います。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひ,お願いをしたいと思います。中心市街地活性化については,以上で終わります。3点目の芸術文化活動についてお伺いを致します。様々な団体に支援等を行っておられますけれども,例えば,新しい団体が出てきたとか,このような支援をしてほしいという声があった場合に,支援の対応についてしていただけるのかどうかということについてお聞きをしたいと思います。 ○スポーツ・文化振興課長(中馬 聡君)  新たな団体からの支援の相談がございましたら,どのような支援を受けたいのか,内容をしっかり精査して対処していきたいと思っているところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひとも,柔軟かつ大胆な発想による支援策,いろんな市民の皆様のニーズというのがあると思います。その辺をお聞きしながら対応していただけたらというふうに思っております。それから,海津市との芸術・文化におけるミュージカルの交流ですけれども,これも相手方がいらっしゃいますし,資金的な面も掛かります。当然,この分については,検討をしてまいりますということなんですけれども,両市の芸術・文化の交流促進のためにも,いろいろクリアすべき問題はあるかと思いますけれども,ぜひとも,前向きな協議,前向きな検討をしていただきたいというふうに思います。今すぐどうこうということではありませんので,要望をしたいというふうに思っております。3点目についてもこれで終わります。4点目の観光と観光PRについてお伺いいたします。シティプロモーションの件ですけれども,先ほど阿多議員の質問の中にもありまして,御答弁が教育委員会のほうからありましたけれども,成果として褒め合うという中で子供たちの学力や環境に大きく影響してきているというような状況もありますので,シティプロモーション内外において,PRしていると思うんですけれども,今,お話をお聞きすると,霧島市の中において,霧島市を愛していくと,郷土愛を持っていくというようなことでありますので,外向けの発信もありますけれども,まずは中というふうにお伺いをしております。そういう中でぜひとも,未来の子供たちへ投資をするという意味でも,その部分については,大いに動いていただきたいというふうに思いますけれども,今後の展望もありますけれども,シティプロモーションの思いについてお聴きをしたいと思います。 ○霧島PR課長(藤崎勝清君)  まずは,大変有難いことで平成30年度の霧島市教育行政の基本目標の中の学校教育の充実,こちらの中で明確に「キリシマイスターと連携した自己肯定感を高める褒める活動を推進してまいります」というふうに明記いただきました。これは私ども行政にとっても大変ありがたいことで力強く,今度,教育委員会の方々とともに,学校教育現場の中でどれだけ浸透していくかということを連携して進めていきたいと思っております。当然,小学生,中学生が携わっていかれますと,そのまま青少年,家庭を持ち,年を取っていく。その中で子供の頃に活動したものが成人してもそのまま活動につながるという広がりを大変期待しているところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひとも,未来ある子供たちへ投資を大いにしていただいて,心豊かな,そして,また,人材豊富な霧島市になっていただくように,積極的な活動をしていただきたいというふうに思っております。それから,地域DMOのことについてお伺いいたします。答弁の中にDMOに類似する団体として,市観光協会,商工会議所,商工会,特産品協会,各地域の六つの温泉組合など,17団体が官民一体となって,いざ霧島キャンペーン実行員会というものをつくっておられるということでございました。この団体をつくっておられるんですけれども,このDMOにしなかった理由というものをお聴かせ願いたいと思います。 ○観光課長(八幡洋一君)  これまでDMOの関連の説明会が鹿児島市,福岡市等で観光庁等が主催でやっております。その際に,観光課,観光協会とともに行きまして,いろいろと説明を受けておりますけれども,DMOの役割というのは,多様な関係者の合意形成や各種データ等の継続的な収集分析,コンセプトに基づいた戦略の策定,観光関連事業と戦略の整合性に関する調整,仕組みづくり,プロモーションとなっており,その組織体制は多様な関係者との連携により,形成されているというようものであります。先ほど答弁でも申し上げましたとおり,それらの役割をいざ霧島キャンペーン実行委員会が担っているといいますか,類似しているということから,DMOという形にはしなかったというところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  先ほどの案内看板が不十分であるという記載の部分を申し上げて答弁を頂いたのが民間であるという御答弁がございました。民間へのアプローチ,お願いというか,そういったものをどのように行っておられるのか教えてください。 ○観光課長(八幡洋一君)  これまでの取組としましては,平成27年に交付金を活用しまして,補助事業をやった経緯がございます。これにつきましては,多言語表記の看板であるとか,バリアフリーとか,いろんなものをやってまいりました。しかしながら,その際には大きなものしかでき上がっていないというのが現状でございます。ホテルにつきましては,2階はこうですよとか,トイレがこうですよとかいうような細かいところは,まだ不十分であろうかと考えておりますので,そういうものをしっかりとした看板ではなくて,ラミネートとか,そういうのでも対応ができますので,そういう翻訳等につきましても,相談があった場合にはうちのほうで国際交流員の方々にお願いしておりますので,こういうのを積み重ねながら,充実をさせていきたいというふうに考えているところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  今,施設等でそういう相談があればということですが,今までそういう相談が民間の方からあった実績はありますでしょうか。 ○観光課長(八幡洋一君)  結構,頻繁というか。結構来ておりますので,うちでできるところについては,そういうところでお手伝いをしているというところでございます。 ○3番(松枝正浩君)  ぜひ,官民一体となって,霧島市の盛り上げをお願いしたいというふうに思っております。クラウドファンディングについてお伺いを致します。看板については考えてはおりませんということですけれども,例えば,看板以外のものでこのクラウドファンディングを活用していくといったようなことをお考えになられているかどうかお聞かせください。 ○市長(中重真一君)  クラウドファンディングをすれば,全て資金が集められるというような内容でもないところでございます。特に自治体においてはふるさと納税であったり,いろいろとそういったものがある中で,自治体がやる事業にクラウドファンディングがどこまでお金を集めることができるかというような課題等もございますので,ただ,その中でクラウドファンディングを行っている自治体等もございますので,そういったところの先進自治体の結果等も見ながら,霧島市においても検討していきたいというふうに考えております。 ○3番(松枝正浩君)  クラウドファンディングにもいろんな形がありまして,寄附型というのもございます。ぜひ,霧島市の魅力を売っていただいて,寄附を集めていただくようなことにも取り組んでいただけたらと思います。これで,私の質問を終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で,松枝正浩議員の一般質問を終わります。次に,6番,宮田竜二議員から2件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○6番(宮田竜二君)  議席番号6番,霧島市政クラブ宮田竜二です。ただいま,議長から発言の許可を頂きましたので,通告書に従って,質問させていただきます。本日は,一般質問の機会を与えていただき,誠にありがとうございます。皆さん,朝から大変お疲れのところ誠に恐縮ですが,もう少しで終わりますので,今,しばらくお付き合いください。よろしくお願いします。それでは,1問目,霧島市ふるさと創生総合戦略につきまして,市長に質問いたします。本市では2008年に策定した第一次霧島市総合計画に基づき,空港・高速道路などの交通体系,豊かな自然・歴史・文化・製造業・農業・観光業・商業などの産業をバランス良く配置することにより,住んでよし,働いてよし,学んでよしの環境の整った多機能都市の実現を目指し,総合的・計画的にまちづくりを進めてきました。第一次霧島市総合計画策定後,10年が経過して少子高齢化に伴う人口減少社会の進行など,大きな変革期を迎え,本市が将来に向けて発展していくためには,いろいろな課題に対して行政だけではなく,市民一人一人が当事者意識を持ち,共に考え行動していくことが必要として,平成30年度を初年度とする第二次霧島市総合計画が策定されました。本市にはいろいろな課題がありますが,人口減少対策が最も難しい課題ではないでしょうか。2018年9月11日現在の人口は12万5,877人,第二次霧島市総合計画では,2027年度の目標人口を12万7,000人としています。現在,毎年500人ほど減少傾向が続いている現状の人口を9年後に約1,000人増やすことは大変ハードルが高いと考えます。その人口を増やす計画書である霧島市ふるさと創生総合戦略につきまして,1点目,基本的な施策の一つに,地元の学生や若者,女性と地元企業をつなぐ地元企業マッチングがあり,合同企業説明会や工場見学会を具体的な取組としていますが,その実施状況と成果がどうなっているかお示しください。2点目,合同企業説明会や工場見学会も有効な手段であると思いますが,就職活動前に行うインターンシップが近年,学生からも企業からも注目を集めています。学生にとっては就職前に仕事に触れられることや会社の雰囲気を味わうことができることはとても貴重な体験です。企業側もできるだけ早い段階から良い学生に出会い,確保しようという思いがあり,インターンシップを行う企業が増えています。参加した学生がその企業に実際に就職する率が40%を超えているようです。しかし,これは大企業中心の話であり,中小企業は人材確保に大変御苦労されており,インターンシップを実施したくても,学生が集まらないといった状況にあります。中小企業のインターンシップの機会をより多くの学生に対して提供することが霧島市内の優れた中小企業の魅力を大いにアピールすることにつながり,結果として中小企業の人材確保支援につながるとも考えますが,都城市のように,インターンシップ助成制度を取り入れ,大学生が霧島市内の企業に就職することを促進する施策はできないでしょうか。次に,2点目です。子ども・子育て支援事業につきまして質問いたします。日本の総人口も2008年をピークに減少に転じ,歯止めがかからない状況です。日本政府も少子化対策として,子ども・子育て支援事業に,ひと・もの・金の財源を投じております。1点目,来年の2019年10月から消費税の増税を財源として,国策として全国的に幼児教育の無償化が始まるようですが,第二次霧島市総合計画との関連から,幼児教育の無償化は霧島市としては望むことなのか,困ることなのか,霧島市としての考えをお示しください。2点目,今回の幼児保育無償化は,子育て世帯に対する大きな福音ですけれども,一方,このことにより,現在は利用を諦めている人たちの潜在的なニーズが掘り起こされ,今後,3歳から5歳児の保育需要が急増することが予想されます。そうした保育事業の急増に対応するには,保育施設の整備と保育士の確保というハード面とソフト面の両面からの整備が必要ですが,あらかじめ霧島市ではどのような対応を考えているのか,具体的な内容をお示しください。3点目,子ども・子育て支援事業の一つに,子ども医療費補助制度があり,小学校就業前の未就学児童の医療費は全額補助されています。その補助方式が本年10月から住民税非課税世帯については,償還方式ではなく,現物給方式,いわゆる窓口無償化になりますが,全世帯に対して現物給付方式にできないか問うものです。私は縁あって28年前に市外から霧島市に就職しました。いわゆるJターンです。霧島市は仕事をする上でも,家庭を持って子育てをする上でも,大変住みやすい良い都市であると私は思います。魅力ある霧島市を更に磨きをかけて,霧島市のことを内外の多くの人に知ってもらい,更に多くの人に住んでいただき,更に活気ある幸せな霧島市を目指してほしいと考えてこの質問をしております。以上,まずは壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  宮田議員から2問の御質問がありました。2問目の1点目は私が,その他は関係部長がそれぞれ答弁します。2問目の子ども・子育て支援事業についての1点目にお答えします。本市の子ども・子育て支援につきましては,平成27年度の子ども・子育て支援新制度のスタート以降,更に充実した子育て環境を実現するために「安心して子どもを産み,子育てができる霧島市」を基本理念に掲げる霧島市子ども・子育て支援事業計画に基づき,計画的に子育て環境の整備・充実を図り,子育て支援の強化を行ってきたところです。平成29年12月に国から示された新しい経済政策パッケージにおける幼児教育・保育の無償化につきましては,今年6月の経済財政運営と改革の基本方針2018において,3歳から5歳までの全ての子供及び0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子供について,認可施設のほか認可外施設や幼稚園の預かり保育等も含め,2019年10月からの全面的な無償化の実施が盛り込まれたものです。この幼児教育・保育の無償化につきましては,現在,国において,実施方法などの検討が行われており,直接,利用者や事業者等と接する市町村に対しましては,具体的な実施内容や財源の負担割合など,正式な通知がないところです。なお,この無償化の実施に当たっては,全国市長会において「子どもたちのための無償化実現に向けた緊急アピール」としまして,「確実な財源の確保について」「実施時期について」「迅速な制度設計について」及び「幼児教育・保育の質と量の確保について」の4項目について,子供たちのための無償化の施策実現が肝要であることから,国に対して申し入れを行っています。本市としましては,国の制度に準じた対応を取るとともに,引き続き,私立保育所等に対する施設整備や保育士の処遇改善などの支援策を行いながら,無償化に向けた国の動向を注視してまいります。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  次に,2点目にお答えします。幼児教育・保育の無償化に向けた国の動きとしては,昨年の6月に子育て安心プランにおける待機児童の解消年度を2022年度までから2020年度までに前倒しするとともに,当該プランを推進するため,子育て安心プラン実施計画を策定し,積極的な待機児童解消を行う自治体に対して,施設整備に係る保育所等整備交付金の国庫補助率のかさ上げなどの財政支援を実施しております。本市においても,本年1月に子育て安心プラン実施計画を策定し,3月には国の採択を受けたことから,保育所等を運営している法人等に対し,施設整備による受け皿の拡大をお願いしているところです。また,施設整備以外の受け皿の確保策としては,最も潜在的待機児童の多い0歳から2歳について,前述した法人等に対し,小規模保育事業の新設を検討していただくようお願いしているところです。なお,保育士等の確保対策につきましては,市が独自に実施している保育人材バンクにより潜在保育士等の掘り起こしを行うとともに,国における保育士に対する処遇改善施策を取り入れながら対応したいと考えています。次に,3点目にお答えします。子ども医療費の助成につきましては,現在,未就学児及び小・中学校の住民税非課税世帯の児童に対しては自己負担額の全額を,それ以外の世帯については一人当たりの自己負担額が月額2,000円を超えた場合に,その超えた額を自動償還払い方式により助成しているところですが,本年10月からは,鹿児島県が住民税非課税世帯の未就学児を対象に医療機関等での窓口負担を無償化する乳幼児医療給付制度を導入することとしており,本市におきましても,この制度の開始に向けて準備を進めているところです。このような中,未就学児全てに現物給付方式を導入することは,県内統一で実施されている乳幼児医療給付制度とは異なる制度を本市独自で実施することになるため,県内の各医療機関や国民健康保険団体連合会等の審査支払機関との調整に加え,県の補助対象事業に該当しなくなることにより新たな財源を確保することなどが必要になることから,現時点では困難であるものと考えています。なお,県が実施している乳幼児医療費助成補助金制度につきましては,鹿児島県市長会を通じて,市の財政措置等にも十分配慮した形での制度拡充を図るよう,継続して要望しているところです。 ○商工観光部長(池田洋一君)  1問目の霧島市ふるさと創生総合戦略についての1点目にお答えします。学生就職支援プロジェクトは,霧島市ふるさと創生総合戦略に位置づけた取組の一つであり,人口減少の歯止めや学卒者の市内就職を促していくためには,高校生や大学生が地元企業の情報を知る機会を充実させていくことが重要であると考え,その具体的な取組として,平成28年度から,合同企業説明会や工場等見学会を実施しています。まず,合同企業説明会については,平成28年度実績で高校生157人,平成29年度実績で,高校生96人,大学生等は2回の開催で延べ547人参加しました。工場等見学会については,就職を主な進路としている高校を対象に,5月下旬から8月上旬にかけて実施し,平成28年度実績で4校62人,平成29年度実績で4校117人,今年度は5校150人の高校生が参加しました。そのほか,霧島市誘致企業ガイドブックの作成や広報きりしまでの企業紹介,第一工業大学での校内企業研究会の開催などの取組を行っています。これらの取組により,高校生においては,地元志向度が高まり,地元就職率が平成29年度実績で35%と平成31年度の目標値に到達しました。しかしながら,大学生等においては,依然として県外志向が強く,23%の目標に対し平成29年度実績で9.7%の状況となっています。今後におきましても,引き続き関係機関と連携を図りながら,地元就職率を高め,人口減少の歯止めや市内企業の労働力の確保が図られるよう,これらの取組を継続して進めてまいります。次に,2点目にお答えします。都城市のインターンシップ助成制度は,移住・定住の施策の一環として,市外に居住する学生を対象に,インターンシップへの参加に要する旅費の一部を助成するものです。本市におきましては,空港や九州自動車道のインターチェンジなどの交通インフラがある地理的優位性と,工業系の高校,大学,高専などが立地し,豊富な人材を有するという強みを生かしながら,地元で育った学生が,市外に就職・転出する流れを変え,地元への就職率を向上させることのほうがより重要であると考えているため,引き続き,現行の取組を充実・強化していきながら,継続して実施してまいります。 ○6番(宮田竜二君)  それでは,再質問させていただきます。補足資料をお願いします。このグラフは昭和30年から平成30年までの約60年間にわたる霧島市の人口推移を示したものです。平成24年の12万8,346人をピークに,毎年約500人ずつ減少傾向が続いています。このままでいきますと,2027年は9年後ですけれども,12万3,000人ぐらいになるのではないかと予想されますが,本市の2027年の人口目標は12万7,000人です。このように人口減少対策が霧島市の大きな課題であるということを共通認識した上で再質問させていただきます。1問目の(1)ですけれども,工場見学にいろいろ参加していただいた学生の数を教えていただきましてありがとうございます。実際の工場見学に参加された学生が霧島市の企業にどれぐらい入ったのかという数を教えていただけますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  平成29年3月の卒業生が参加した工場等見学会には,3校57人でありました。このうち市内企業に就職した生徒は41.2%に当たる21人,実際に見学先に就職した生徒は13.7%に当たる7人でありました。また平成30年3月の卒業生が参加した工場等見学会には,4校93人でありました。このうち市内企業に就職した生徒は45.2%に当たる42人,実際に見学先に就職した生徒15%に当たる14人でありました。 ○6番(宮田竜二君)  工場見学を実際にされた学生が,実際に霧島市の企業に15%程度就職されている。大変実績が出ているいい取組だと思います。そこでいろいろ私,考えたんですけれども,提言として,更に増やすことはできないかということで,霧島市の成人式がありますけれども,そのときに,成人式の対象者にメールアドレスを登録してもらって,就職のタイミングのときに,霧島市の企業情報を提供してはどうでしょうか。個人情報のセキュリティーが今,問題になっていますので,それを確実にした上で霧島市出身者のデータベースを作成しまして,就職情報だけでなく,Uターンに関する情報なども提供することができると思いますけれども,いかがでしょうか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  本年実施の霧島市の成人式において,ハローワーク国分が新成人の将来的な移住・定住を含めて地元就職を促す等の観点から,霧島市での仕事の探し方や就職情報,鹿児島県内で働く魅力に関するPR資料を配付するという取組を行っております。そのほか,本市としてもハローワーク国分との連携のもと,UIJターンを希望する市外在住者の方に向けての霧島UIJターン歓迎求人一覧表を本市ホームページに掲載しているところです。今後,御提言も参考にさせていただきながら,ハローワーク国分を始め,本市の関係部署や関係機関と連携しながら,SNSの積極的な活用も含めて,地元就職の増加に向けた取組を充実させていきたいというふうに考えております。 ○6番(宮田竜二君)  ハローワークといろいろ協力しながらやっているということで,大変いい取組だと思います。ぜひ,成人式も年齢が18歳になるかもしれませんので,その辺も絡めて,更に改善をしていただきたいと思います。実は,私も学生時代に今の会社の工場見学に参加しまして,就職して現在に至ります。第二次霧島市総合計画では,いろいろな課題に対して行政だけではなく,市民一人一人が当事者意識を持って,共に考えて行動していくことが必要として作案されていますので,学校や企業からの協力をもらって,参加された学生の地元就職率を確認し,工場見学等の効果を検証する。その検証結果から,更に改善を進めていく。PDCAを回しながら霧島市内の高校生,大学生の地元就職率を更に向上させる必要があると思います。引き続きよろしくお願いいたします。続きまして,1問目の(2)につきまして再質問ですけれども,次に,また資料を見ていただきたいんですけれども,こちらの今示している補足資料ですけれども,都城市のインターシップのチラシになります。大学生を対象にして都城市の企業にインターシップ,希望者には,旅費と宿泊費の半分で,最大で2万5,000円助成しますということで,こういうことをやっているということで,その実績としまして,平成29年度は34名の大学生が申し込まれて,3名が就職して,5名が内定したという実績があるみたいです。平成30年度も15名が利用されているということです。これがインターシップというのはどういったものかというところでイメージ写真なんですけれども,工場で実際の業務,実習風景ですけれども,いろいろ社員と一緒に現場で作業をすると。それをしながら企業がどういう仕事をしているのかというのを把握した上で,それから,成果発表,いろいろ感じたこと,こうしたほうがいいのではないかとか,気づいたことを成果発表してもらうというようなことをされています。霧島市内の学生をできるだけ霧島市内に就職してもらうことを最優先する方針には同意しますけれども,最終目的は霧島市の人口増加ですので,霧島市外の大学生にも霧島市に就職してもらえるような施策も必要ではないかと思います。誘致企業にも協力を頂き,インターンシップを促進し,インターンシップに参加した市外の多くの学生が霧島市の企業に就職する取組が必要と思いますが,いかがでしょうか。 ○市長(中重真一君)  これまで御答弁したとおり,地元で育った学生が地元に就職すると,地元への就職率を向上させる取組をこれまでやってきていることですが,これも重要なことでございます。また,一方で議員御指摘のとおり,霧島市の人口減対策を考えたとき,また,霧島市は現に人手不足というようなことを考えたときに,市外の学生に霧島市で働いてもらうという取組もこれから必要になってくると思います。特に鹿児島県,人口供給圏,労働力の供給圏と大半の学生が県外に働きに出るという中で,霧島市のこの地理的好条件を生かして,離島を除けば,大体の場所からは鹿児島県内1時間で来られる立地条件に霧島市はあるわけでございますので,県外ではなく,霧島市に就職してもらうといった取組をこれから進めていくことが必要になってくるというふうに考えております。また,その中で,今,合同企業説明会や工場等見学会等を行っておりますが,市内の高校だけではなく,今,加治木工業や市外の高校にもそういった取組を広めているところでございますが,まずはこういった合同企業説明会や工場等見学会にもっと多くの市外の学校等に取組を広める等,できるところから市外の学生が本市に勤めてもらえるようなそういった取組を今後,検討していきたというふうに考えております。 ○6番(宮田竜二君)  人材確保の側面からもいろいろそういう取組をしようとしていることは理解できました。私もインターンシップの大学生を受け入れた経験があります。実習後の大学生から話を聞くと,非常に良い経験になったとか,インターンシップに参加して良かったと学生自身が感じているということが分かりました。また,企業側も実習している大学生から逆に多くのことを学んでいることに気づき,業務改革のヒントになり,有効性は極めて高いと感じました。すなわち,インターンシップは学生,企業,双方にとって有意義なシステムであると言えます。しかしながら,中小企業の中には,インターンシップを実施した経験がなく,また,受入れのノウハウを持ち合わせておらず,導入したくてもどのように取り組めば良いのか分からない,対応する社員も確保できない企業もあると思います。人材確保に向け,インターンシップに創意工夫しながら取り組むことは,本来は企業が自主的に努力すべきことは承知しておりますけれども,行政として中小企業支援の観点からも受入れに当たっての実施プログラムの工夫など,インターンシップを後押しするなにがしかの取組も必要かと考えますが,いかがでしょうか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  一般的にインターンシップを実施することで企業側としては,御指摘の人材確保につながる。社員の指導力向上,地域や学校とのつながりの強化等が期待され,また,生徒,学生側としても企業とのつながりの強化や就職への意欲の向上,自分の特性を認識できるなど,双方にメリットは期待される取組と考えております。霧島市としても誘致企業に対してインターンシップの意向調査を行い,市内高校,大学側等へ意向結果の情報提供を行うなど,両者の橋渡し役を担い,地元就職率の向上に努めているところですけれども,引き続き,現在の学生就職支援プロジェクトは継続しながら,霧島市にとって効果的な,先ほど市長が申したような方向も踏まえて,インターンシップの推進の在り方について研究してまいりたいというふうに考えております。 ○6番(宮田竜二君)  インターンシップは企業と学生どちらにとっても貴重な体験となり,非常に有益な取組になります。今後も霧島市の将来を担う多くの若者たちに就職してもらうために,産学官連携のもとで持続可能な枠組みを構築し,インターンシップの普及促進に努めてもらいたいと思います。続きまして,2問目の1番です。今回の幼児教育無償化に関しましては,霧島市としては,国の動向を注視していくということで理解いたしました。続きまして,2番目ですけれども,幼児教育の無償化が正式決定していないということから,このままの状態で,もし1年後に幼児教育の無償化が実現した場合,国分・隼人地区の待機児童,昨年は177名,今は160名ぐらい待機児童がいらっしゃると思いますけれども,更に増えると思いますけれども,どのようにお考えでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  まず,3歳児以上に関しまして,今年の5月1日現在の状況ですが,住民基本台帳の登録者数に対する保育施設等の利用者の割合ということで出しております。その中では約95%の方が何らかの教育,保育施設等を利用しているということになりますので,極端な新設の増加ということにはならないかというふうに考えているところでございます。なお,その5%につきましても,認可外施設でありましたり,企業主導型の保育所等を利用されているというふうに考えているところです。次に,0歳から2歳児についてですが,今回の無償化の対象というのが非課税世帯であり,また,入園につきましては,就労等の要件が必要としております。そのようなことから,こちらのほうも極端な増ということはないのではないかというふうに考えております。しかしながら,保護者等の就労状況によっては,保育需要というのは大きく変化するものと考えておりますので,今後,申請状況を確認しながら,一人でも多くの子供が利用できるように対処していきたいというふうに考えております。 ○6番(宮田竜二君)  今の予測では,幼児教育無償化になってもそんなに増えないのではないかというような見積りをされているようですけれども,本当にまだ足りないと言われるところもありますので,これも提言なんですけれども,定員増に向けた施設整備を行う幼児教育の事業者が数者あるという情報を得ていますけれども,今までと同じような支援を継続する以外に,この計画の進展につきまして,更に加速するような考えはないでしょうか。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  待機児童の解消につきましては,国のほうで子育て安心プランというのがありますが,保育の受け皿拡大と受け皿の拡大を支える保育人材確保について,いろいろ施策を展開してきております。本市も保育園等を運営する法人等におきまして,待機児童解消について理解と協力を頂きながら,受け皿拡大につながる施設整備並びに保育士の処遇改善などを中心に,受け皿の拡大ということでこれまでやってきております。合併以降,1,000人以上の定員増ということも図られているようでございます。施設整備や保育士の確保対策以外ということで申し上げますが,幼稚園や保育園から認定こども園への移行による受け皿の確保,また,小規模保育事業等の新設等につきまして,推進をしているところでございます。昨年度ですけれども,幼稚園や認定こども園における1号認定児の長時間及び長期休業中の預かりに対する補助を充実させ,保育に欠ける世帯でも安心して幼稚園や認定こども園に預けられるような支援というのを行っております。また,本年度は幼稚園の一時預かり事業を活用しまして,幼稚園での2歳児の預かりができないか検討しているところでございます。最後ですけれども,来年度で第1期の霧島市子ども・子育て支援事業計画が終期を迎えます。子ども・子育て会議等におきまして,計画のこれまでの点検・評価を行うとともに,第2期の子ども・子育て支援事業計画の策定に向けて,市民の皆様のニーズ調査を今年行う予定としておりますので,これらニーズに的確に対応した計画となるように努めていきたいというふうに考えております。 ○6番(宮田竜二君)  少子化対策のためにいろいろ子育て支援を頑張っていただいていますので,引き続き,更に改善して検討を加えていただきたいと思います。続きまして,3番目ですけれども,乳幼児医療の無償化に伴う現物給付ですけれども,先ほどの答弁では,本市だけではできない。いろいろほかの地域との兼ね合いもあって,足並みをそろえないといけないということは理解できるのですけれども,それでは,いろいろ鹿児島県市長会を通じていろいろ要望していくということなんですけれども,県に対して具体的にどういうような働きかけをしていくのか教えてください。 ○子育て支援課長(砂田良一君)  県の市長会等を通じまして,鹿児島県への要望ということで,一部抜粋して説明させていただきます。「今後,更に安心して子供を産み育てることのできる環境を整え,少子化対策を一層推進するため,市の財政措置等にも十分配慮しながら,義務教育前の中学3年生までの児童生徒全てを対象に医療費の負担軽減を図る方策を検討するとともに,給付方式については,所得にかかわらず,受給者にとって利便性の高い現物給付方式とすることを要望する」という内容で,現在,県のほうに引き続き要望を行っているという状況でございます。 ○6番(宮田竜二君)
     県には更に強く申し入れを継続しながら,これは窓口無料化というのは,やはり市民の方々からの要望があって,今までも何回も議論されている中で,実現されていないことだと思います。国のほうもいろいろ対応していますので,窓口無償化,現物給付方式になる流れであると思います。いろいろな地方もやっていますので,ぜひ,前向きに,霧島市だけではできませんので,巻き込んで,県を突き上げて進めていただきたいと思います。最後に,今回,霧島市ふるさと創生総合戦略につきまして,一般質問させていただきましたけれども,去る8月19日に行われた平成30年霧島市青少年議会において,ある中学生議員が霧島市だけで進学,就職するための取組について提言されたことを皆さんは覚えていらっしゃると思います。その提言の内容を引用させていただきますと,「私は霧島市で生まれ育った人間として,将来は地元に貢献できるようなことがしたいと考えています。そのためには,霧島市をこの先の進路の基盤として考え,この地にしっかり根を張ることが大切だと思います。しかし,中学校から先の進路は幅広く,将来の夢を実現するために,地元から出ていく人は少なくないと思います。一度都市部に出てしまうと,地元に戻るという選択はしにくくなってしまいます。このような問題を解決する方法として,霧島市の企業の情報サイトやSNSを使ってUターンを促進してはどうでしょうか」という提言内容でした。私はこの若い中学生議員が霧島市を愛し,将来は霧島市の役に立ちたいという清く,崇高な志を抱いていることに感動しました。また,将来の夢を実現するには,霧島市から出なくてはならない現実と改善策を真剣に自ら考えて提案した姿にも大変感銘を覚えました。親御さん,学校,地域,行政の霧島市全体で手塩に掛けて育てた,このように立派に成長している若者が進路等で高校生は約7割,大学生は約9割が霧島市外に出ていき,よその都市で活躍,よその都市に貢献している現状を市長としてどのようにお考えになっているのかお聞きしまして,私の一般質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  夢の実現に向けて市外県外に出ていかなければ,その夢の達成ができない場合ということもあると思います。それは国外にも,外国で活躍したいという子供たちもいるかと思います。ただ,やはり地元で活躍したい,地元で仕事をしたいという子供たちをいかに増やしていくかというのも私たちが進めていかなければいけないことでございます。ですので,冒頭,1問目の質問の中でも答弁いたしましたように企業説明会等,できることをしていきながら,また先ほど御答弁いたしましたが,市外の子供たちも霧島市で働いていただく,そういった仕掛けというものもこれから検討していきたいというふうに考えております。繰り返しになりますが,霧島市はまだ低いほうだと思います。鹿児島県自体が人口供給圏,労働力供給圏という中で,霧島市が鹿児島県の中でどういった役割を果たせるのかというものを考えていきたいというふうに思います。本当に県内のどこからでも1時間で来られる。県外ではなくて,霧島市に勤めて,いざ実家で何かあった場合は1時間で車で帰れるというその霧島市の特長を生かした取組。なので,県外ではなく霧島市に勤めて,いざ何かあったときには実家に帰れるんですよということを売りにしながら,霧島市の人口減,または労働力不足,そういったものについて対応していけるように,これから市としてもどういったことができるかということを考えながら取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○議長(中村正人君)  以上で,宮田竜二議員の一般質問を終わります。これで本日の一般質問を終わります。残りの4名については,明日の本会議で行います。本日はこれで散会します。             「散 会  午後 4時30分」...