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平成30年第2回定例会(第5日目 6月15日)

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  1. 霧島市議会 2018-06-15
    平成30年第2回定例会(第5日目 6月15日)


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    平成30年第2回定例会(第5日目 6月15日)              平成30年第2回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                       平成30年6月15日(第5日目)午前9時開議 ┌──┬──┬───────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│    件                 名    │ 備  考 │ │番号│番号│                           │      │ ├──┼──┼───────────────────────────┼──────┤ │1 │議案│霧島防災会議条例の一部改正について         │      │ │  │69 │                           │      │ ├──┼──┼───────────────────────────┼──────┤ │2 │  │一般質問 阿多 己清君(239ページ)          │      │ │  │  │      台明寺渓谷公園周辺の管理等について   │      │ │  │  │      ・隼人町内(国分姫城境)の浸水対策について│      │ │  │  │      ・林業振興について            │      │ │  │  │      ・フッ化物洗口事業について        │      │ │  │  │     有村 隆志君(251ページ)          │      │ │  │  │      ・今後の市内の経済活動について      │      │ │  │  │      ・成年後見制度について          │      │
    │  │  │      ・通学路の安全について          │      │ │  │  │     德田 修和君(260ページ)          │      │ │  │  │      ・横川長安寮の民営化計画について     │      │ │  │  │      ・第二次霧島市総合計画における地域特性を生│      │ │  │  │       かした商圏の充実について        │      │ │  │  │     前島 広紀君(270ページ)          │      │ │  │  │      ・医療体制の充実について         │      │ │  │  │      ・自治体法務について           │      │ │  │  │     仮屋 国治君(280ページ)          │      │ │  │  │      ・霧島市空家等対策計画について      │      │ │  │  │      地域アイデンティティの再構築について  │      │ └──┴──┴───────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  山 口 仁 美 君      2番  山 田 龍 治 君     3番  松 枝 正 浩 君      4番  久 保 史 睦 君     5番  川 窪 幸 治 君      6番  宮 田 竜 二 君     7番  愛 甲 信 雄 君      8番  鈴 木 てるみ 君     9番  德 田 修 和 君     10番  平 原 志 保 君    11番  阿 多 己 清 君     12番  木野田   誠 君    13番  前 島 広 紀 君     14番  有 村 隆 志 君    15番  中 村 正 人 君     16番  仮 屋 国 治 君    17番  松 元   深 君     18番  池 田 綱 雄 君    19番  厚 地   覺 君     20番  新 橋   実 君    21番  植 山 利 博 君     22番  池 田   守 君    23番  下深迫 孝 二 君     24番  蔵 原   勇 君    25番  前川原 正 人 君     26番  宮 内   博 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。     な  し 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長     武 田 繁 博 君   議事調査課長     冨 永 博 幸 君  議事グループ長    德 留 要 一 君   書記         原 田 美 朗 君  書記         川 野 洋 也 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長    中 重 真 一 君   副  市  長    山 口   剛 君  副  市  長    内   達 朗 君   総 務 部 長    新 町   貴 君  企 画 部 長    満 留   寛 君   市民環境部長     有 馬 博 明 君  保健福祉部長     山 口 昌 樹 君   農林水産部長     川 東 千 尋 君  商工観光部長     池 田 洋 一 君   建 設 部 長    島 内 拓 郎 君  危機管理監      新 村   司 君   総 務 課 長    橋 口 洋 平 君  財 政 課 長    小 倉 正 実 君   安心安全課長     石 神   修 君  企画政策課長     永 山 正一郎 君   地域政策課長     西   敬一朗 君  保健福祉政策課長   茶 圓 一 智 君   長寿・障害福祉課長  池 田 宏 幸 君  健康増進課長     林   康 治 君   横川長安寮園長    小 園 孝 子 君  農政畜産課長     田 島 博 文 君   林務水産課長     川 東 輝 昭 君  耕 地 課 長    西 元   剛 君   商工振興課長     谷 口 隆 幸 君  霧島PR課長     藤 崎 勝 清 君   観 光 課 長    八 幡 洋 一 君  建設施設管理課長   仮屋園   修 君   土 木 課 長    猿 渡 千 弘 君  建築指導課長     谷 口 比寿志 君   都市計画課長     柿 木 安 長 君  教  育  長    髙 田 肥 文 君   教 育 部 長    中 馬 吉 和 君  学校教育課長     河 瀬 雅 之 君   社会教育課長文化財グループ長事務取扱                                    西   潤 一 君 6.会議のてん末は次のとおりである。               「開 議  午前 9時00分」 ○議長(中村正人君)  これより本日の会議を開きます。会議に入ります前に満留企画部長より発言の申し出がございましたので,これを許可いたします。 ○企画部長(満留 寛君)  昨日の下深迫議員の霧島市土地開発公社に関する一般質問についてお答えします。御質問は,市が開発公社から買い戻した土地の総額約47億830万円と開発公社の借入金約38億円との差額の約9億円の内容を問うものでありました。まず,最初の答弁で御説明しました総額約47億830万円は,霧島市土地開発公社経営健全化計画を策定した平成21年度以降に市が開発公社から買い戻した土地の総額であり,一方の借入金約38億円は,平成17年の合併当時の開発公社の借入金の総額であることから,買戻し総額約47億830万円と比較する際の借入金の額としましては,この約38億円ではなく,平成21年度当初の借入金の額である約36億5,000万円となります。この場合の買戻し総額と借入金の差額は,約10億5,000万円となりますが,開発公社の経営については,市の買戻し分以外の民間への売却分なども含めた収入と支出から判断する必要があり,この数字のみを捉えて,内容を明確に区分することはできませんが,その使途としましては,小田工業団地の造成費用約8億2,000万円や人件費等の一般管理費などに当たるものと考えております。 ○議長(中村正人君)  それでは,これよりお手元に配付いたしました議事日程に基づき会議を進めてまいります。これより議事に入ります。   △ 日程第1 議案第69号 霧島市防災会議条例の一部改正について ○議長(中村正人君)  日程第1,議案第69号,霧島市防災会議条例の一部改正についてを議題と致します。これより質疑に入ります。質疑はありませんか。               [「なし」と言う声あり]  以上で,質疑を終結します。これより議案処理に入ります。お諮りします。日程第1,議案第69号,霧島市防災会議条例の一部改正については,会議規則第38条第3項の規定により,委員会付託を省略し審議したいと思いますが,これに御異議ありませんか。              [「異議なし」と言う声あり]  御異議なしと認めます。したがって,そのように決定しました。議案第69号,霧島市防災会議条例の一部改正について討論に入ります。討論はありませんか。               [「なし」と言う声あり]  討論なしと認めます。採決します。議案第69号について,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。              [「異議なし」と言う声あり]  御異議なしと認めます。したがって,議案第69号は原案のとおり可決されました。   △ 日程第2 一般質問 ○議長(中村正人君)  次に,日程第2,一般質問を行います。11番,阿多己清議員から4件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○11番(阿多己清君)  11番議員,霧島市政クラブ,阿多己清でございます。平成30年第2回定例会に,一般質問の機会を頂いたことに感謝申し上げます。6月に入り,高校総体鹿児島県予選大会が,各競技開催されております。今年もまた,国分中央高校の生徒たちが大活躍しております。圧巻なのは,中馬梨歩さんたちの女子柔道チームが,7階級のうち5階級を制し,全国出場を決めたことです。残念ながら,我々の仲間,川窪コーチの教え子がこの5人に入っておりませんが,2番手,3番手にいるそうです。来年度はかなり期待できると思います。また,陸上競技では,男子5,000mで馬方君,女子走り幅跳びで林さんが優勝したほか,多くの種目で入賞を果たし,南九州予選大会への出場を決めております。このほか,弓道やなぎなたでも全国への切符を手に入れました。インターハイ本大会は,7月26日から8月上旬に三重県や愛知県など,東海方面を中心に開催されますが,国分中央高校の選手たちの本大会での活躍を期待したいと思います。議会でもこの4月,スポーツ振興議員連盟を17名で立ち上げました。先日,国体事務局にお願いして,鹿児島国体関係の勉強会も行ったところです。今後においても,いろいろと研さんを積んでいきたいと思います。それでは,先に通告しておりました4件について一般質問を行います。まず,第1項,台明寺渓谷公園周辺の管理等について質問します。先日,郡山地区自治公民館の方々と議員と語ろかいを実施しました。その中で出た案件であります。台明寺の一番奥にある水辺を活用した渓谷公園で,夏場を中心に利用者が多い,自然いっぱいの公園であります。語ろかいの開始前に6名の議員で現地調査も行いました。現在は,指定管理者のほうで管理運営がなされています。地域の方々より,管理をしっかりとしてほしいとの意見を頂きました。そこで1点目ですが,公園内にはトイレや遊具などもあります。間もなくしますとシーズンに入っていきます。それらの管理をしっかりとしてほしいと思いますが,いかがでしょうか。また,公園内は樹木等が伸びて暗い感じがしています。それらの対応はどうにかできないものか,お尋ねします。次に,2点目です。日枝神社までの道路は整備済みでありますが,渓谷公園への進入路,日枝神社から先の市道は幅員が大変狭く,道路脇の木もかなり生い茂っています。心配なく通行ができるように対応できませんか。また,市道を拡幅整備する考えはありませんでしょうか。お尋ねを致します。次に,第2項,隼人町内地区,国分姫城境の浸水対策について質問します。この地区は,国分新町のこがのもりコミュニティ広場の西側,手篭川の右岸堤防と天降川左岸堤防とに囲まれたエリアであります。すぐ上流の隼人町姫城の西瓜川原地区には,排水ポンプ場が設置してあります。そこで1点目,この地域一帯が低くなっており,大雨や豪雨等での浸水,冠水災害をとても心配されております。この周辺の対策をどのように考えているのか,お聴かせください。次に,2点目,この一帯の排水路としては現在2本あり,とても小さいものと認識しております。拡張する考えはありませんか。また,川の水位が上がると,逆流等で水門も閉めざるを得なくなり,手篭川への排水ができないことになります。西瓜川原地区のように,最終的には大型ポンプによる強制排水が必要ではないかと思いますが,市の見解をお聴かせください。次に,第3項,林業振興について質問します。森林は植えることから始まり,育てる,そしてそれらを材として使う,伐採後は再度植えるという森林整備と木材利用のサイクルをよく回すことが重要だと思います。現在,森林資源の循環利用の形が崩れかけているのではないか。人工林の伐採面積は年々増加傾向で,伐採跡地の植林,再造林の割合がかなりの低空飛行で危険な状況へ向かっているのではないかと思います。森林は癒やしや二酸化炭素削減効果などを始め,水資源の涵養など森林資源の有する多面的な機能もあります。県の森林環境税も創設され,いろいろな取組にも活用されておりますし,県では昨年12月26日に,議員発議のかごしまみんなの森条例も制定されているところであります。そこで1点目,年々,伐採後における植林率,再造林率が悪くなっていると聴きます。こういう状況では,林業そのものが成り立たなくなっていくと思いますが,いかがでしょうか。現在,どのような状況なのか,過去3年程度で結構です。周辺部の状況も併せてお示しください。次に,2点目,スギやヒノキを何十年も育てても,材の値段等がそう期待もできない現状であります。伐採,運搬など経費だけが掛かってしまい,採算性が悪化する一方で,実際に山主さんに残らないことも多いのではないかと思います。本当に山で生計が立てられない現状です。大変難しい質問だとは認識していますが,山主さんの所得を上げるための対策は何か考えられないか,お尋ねします。次に,第4項,フッ化物洗口事業について質問します。この事業は,虫歯や歯周病になりにくい強い歯を作るため,特に虫歯リスクが高い園児や小学校低学年期の児童に,フッ化物洗口を行っているものであります。昨年の3月議会で私も一般質問し,本市での取組も大いに進めるべきと申し上げ,できるだけ早い時期に全校実施の取組をと求めました。その際に,洗口事業を既に実施している保育園等は29園,小学校では5校,そして,平成29年度においては,小学校11校に対し,説明会等を実施していくとの答弁がありました。そこで1点目,昨年度までの実施状況と今年度における実施予定校数をお示しください。まだ,実施には至っていないと思いますので,現在の進捗状況もお聴かせください。次に,2点目,様々な課題を挙げ,学校現場における洗口事業の実施を見送るべきとの意見も一部にあるようです。でも,しっかりと国のフッ化物洗口ガイドラインに沿ったものであれば,問題はないと私は思います。説明会を真摯に行った上で,賛同が得られた児童だけ行うことになります。何が問題,何か課題があるのでしょうか。教育委員会の見解をお聴かせください。また,実施に当たっては,児童の安全は確保されていると思いますが,それらの状況についてもお示しください。以上で,登壇しての質問を終わります。明快な答弁を市当局にお願いいたします。 ○市長(中重真一君)  阿多議員から4問の御質問がございました。2問目は私が,その他は関係部長並びに教育委員会がお答えいたします。2問目の隼人町内,国分姫城境の浸水対策についての1点目と2点目は関連がございますので,一括してお答えいたします。近年多発している集中豪雨は,床上床下浸水や道路等の冠水,河川の増水,氾濫など,全国各地で大きな被害をもたらせています。本市におきましても,平成28年7月には,梅雨前線豪雨により,隼人町東郷,内,姫城地区において,床上床下浸水や周辺道路の冠水などの被害が発生したところであり,また,御質問の手篭川と天降川に囲まれた地域一帯につきましても,地形的に低い土地であることから,河川水位の上昇とともに排水処理が十分機能せず,道路や農地が冠水したところです。このようなことから,本市における浸水や冠水問題は喫緊の課題であり,公約にも掲げておりますとおり,早急な排水対策を進める必要があると考えています。今後におきましては,現在行っております排水対策事業の早期完成に努めるとともに,策定中である雨水管理総合計画の中で,当地区の排水対策につきましても,排水路や排水ポンプなどを含めた検討を進めることとしています。 ○商工観光部長(池田洋一君)  1問目の台明寺渓谷公園周辺の管理等についての1点目にお答えします。当公園は,清流が流れる木々に囲まれた場所で,自然が作り出した甌穴や石畳を利用し,多くの家族連れが訪れるなど,夏は子供たちの楽しい遊び場であります。また,地域住民にも愛着のある公園で,国分市街地からも近く,利便性のよい場所でもあります。当公園は完成から26年が経過し,清掃等は定期的に行っておりますが,東屋,トイレ,遊具等の施設が老朽化しており,また,当時植えられた桜の木や周辺の樹木等が生い茂り,日光が差し込んでいない状況となっております。今後,夏場の利用に向けて,施設の清掃や樹木の剪定,伐採を行い,多くの方々が快適に利用できるような環境整備に努めてまいります。 ○建設部長(島内拓郎君)  次に,2点目にお答えします。御質問の日枝神社前から渓谷公園までの市道は,郡田川に架かる永谷橋を起点とし,渓谷公園を経由している林道堂之尾線までの約2.1㎞の市道永谷~台明寺線で,起点から日枝神社前の住宅がある約1.5kmの区間については,幅員5mで整備済みでありますが,残りの約600mの区間については,渓谷公園前を除き未整備となっております。未整備区間のうち,渓谷公園までの約200mにつきましては,公園利用者の安全な通行を確保するため,木の伐採や離合箇所の設置などを検討してまいります。 ○農林水産部長(川東千尋君)  3問目の林業振興についての1点目にお答えします。近年,大型木材加工施設の稼働などによる木材需要の急速な高まりを受けて,スギ・ヒノキ等の人工林の伐採も増加傾向で推移しております。このような状況を踏まえて,本市では,再造林による森林の早期再生を図ることが重要であると考え,県と連携のもと施策を推進してきたところであり,現時点で数値が確定している平成28年度までの3か年の人工林伐採面積に対する再造林面積の比率,いわゆる再造林率の推移を見ますと,平成26年度が20%,27年度が31%,28年度が33%と年々順調に上昇してきており,施策の成果が表れてきているものと考えております。なお,姶良伊佐地域の再造林率の合計値につきましては,平成26年度が20%,27年度が24%,28年度が36%と,本市と同様に上昇傾向にあります。次に,2点目にお答えします。林業につきましては,木材価格の低迷や担い手の不足など依然として厳しい経営状態にあり,森林所有者の経営意欲の減退が懸念されています。このような現状を踏まえて,本市では,国・県の施策を活用し,森林施業の集約化や路網の整備,高性能林業機械の導入を支援するなど,森林整備や木材生産におけるコスト削減に取り組んでいることに加え,下刈・間伐などの保育作業のほか再造林に対しては,市単独事業による上乗せ補助を行うなどの対策を実施することにより,林業の収益性向上に努めているところです。また,近年,本市に木質バイオマス発電施設が整備されたことにより,これまで現場に放置されていた未利用間伐材などが活用可能となり,森林所有者の所得向上につながっているものと考えております。森林には,木材生産機能のほかに,水資源の涵養や土砂災害を防止するなど大切な役割があり,この大切な機能を維持・増進させるためにも,関係機関と連携し,引き続き,森林所有者の負担軽減や所得向上を図るための支援に努めたいと考えております。 ○教育部長(中馬吉和君)  4問目のフッ化物洗口事業についての1点目にお答えします。本市の小学校におけるフッ化物洗口事業につきましては,平成27年度に2校,平成28年度に3校,平成29年度に15校の計20校で事業を実施しております。また,本年度につきましては,7校において教職員及び保護者に説明会の開催を予定しており,平成31年度までに,全ての小学校で実施予定です。次に,2点目にお答えします。フッ化物洗口の安全性や有効性については十分に検証されているところですが,一部不安を抱いている方もいらっしゃることから,説明会において,教職員や保護者に対して正しい知識や情報をお伝えし,理解を得られるように努めているところでございます。また,既に実施している学校では安全に行われており,事故の報告は一件もございません。今後も,未来を担う子供たちの豊かな生活に深く関わる歯と口の健康づくりについて,フッ化物洗口を含めた歯科衛生指導を,姶良地区歯科医師会及び姶良地区薬剤師会,関係機関と連携しながら,充実させてまいりたいと考えております。 ○11番(阿多己清君)  それでは,第1項のほうから順次,再質問をさせていただきたいと思います。台明寺渓谷公園の中を見ますと,全体的に暗くじめじめしたような感じがしております。先ほどの答弁では,夏場の利用に向けて,管理をしっかりしていくという答弁を頂いたんですが,園内の樹木を伐採したら,もうちょっと明るくなるのかなという思いもするんですが,そういう作業も含めての思いでしょうか。 ○観光課長(八幡洋一君)
     今回,計画しておりますのは,桜も余りに生い茂っているということ,後ろの山の雑木も非常に生い茂っておりますので,今回はそういうところを,光がさすような形で,思い切った伐採をしようということで計画しております。 ○11番(阿多己清君)  タブレットの中に写真も添付させていただいておりますが,トイレのほうもあるわけです。かなり屋根に落ち葉等が積もっておりまして,何かこう大丈夫かなという思いもしているわけですが,そういう設備関係の改善というのは計画にはないでしょうか。 ○観光課長(八幡洋一君)  今回,遊具施設とかトイレ棟のそういう改善計画はございませんけれども,今回,樹木等を伐採することによって,落ち葉等が屋根のところに詰まったりとか,そういう解消ができるのかなと。あわせて,毎年ですけれども,梅雨明けには,動噴等を用いまして遊具等の清掃をしたり,トイレの壁の清掃をしたりとかいうことで計画しております。今年もそういう形でやっていきたいというふうに考えております。 ○11番(阿多己清君)  地域の方々も見ておられまして,汚れているなという思いも,この前聴いたところでございます。指定管理者のほうもいらっしゃいますので,しっかりと連携を取っていただいて環境をよくしていただきたいなと思っているところです。よろしくお願いいたします。では,道路になりますが,延長が約600mという答弁を頂きました。幅員は,どの程度あるんでしょうか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  未整備区間の現況の幅員につきましては,約3mから4mの幅員となっております。 ○11番(阿多己清君)  この道路の部分なんですけれども,地区のまちづくり委員会でも毎回話題に上がります。どうにかできないかというような話もあるわけですけれども,計画の中にも取り上げておりますが,市のほうの回答というのは,整備が困難だと,当面難しいよというような回答を頂いているわけですけれども,今も変わりませんか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  先ほどの答弁にもありましたけれども,全体的な拡幅ではなく,まずは木の伐採や離合箇所の設置などによる安全な通行を確保できるように検討したいというふうに考えております。 ○11番(阿多己清君)  これもまた写真で紹介をしておりますけれども,脇からの草木,樹木,そういうものがせり出してきている状況もあります。これは,しっかりとシーズン前にはきれいにはしていただけるかと思いますけれども,根本的なところが整備されない限り,毎年このような状態が起こるのかなという思いもしています。途中,途中の離合箇所を設けるなり,いろいろ整備をしていただけるというようなお話ももらいましたけれども,途中子供たちをマイクロバスで連れてきたりするケースもあると伺っておりますので,マイクロの通行にちょっと支障があるような樹木かなという思いもありますので,そこらの樹木の伐採というのも,今年の計画にはしっかりと上がっておりますか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  今年の3月にも,ゴールデンウィーク前,このシーズンを控えまして,通行に支障のある枝木の伐採,路肩の草払い及び路面清掃を行ったところです。今後も地域と連携を図りながら,市道の維持管理に努めてまいりたいと思います。 ○11番(阿多己清君)  5月の末でしたけれども,郡山地区の一斉清掃の中で,先ほど示しました写真の入口になるんですが,あの手前まできれいにみんなで作業をしました。地区のほうにも,この上の渓谷公園の話もしたんですけれども,これは市にお願いしようやということで,郡山地区ではやらなかったところであります。そこらの部分をしっかりと市のほうで面倒を見ていただきたいなと思っておりますので,よろしくお願いいたします。また,将来にわたっては,そういう計画ができる段階がありましたら,ぜひとも計画に乗せて,拡幅整備600mでありますけれども,そういう計画を作っていただきたいと思いますが,そこらの部分はいかがでしょうか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  先ほど答弁したとおり,木の伐採や離合帯の設置などによっての安全な通行を確保して,状況を見ながら,また検討したいというふうに思います。 ○11番(阿多己清君)  シーズンが限られた利活用と言いましょうか。夏場の利用が多いという状況で,年中にわたってというのは余り私も見ておりません。夏場中心の公園でもありますけれども,家族連れで結構にぎわっている公園でもあります。そういう方々が,しっかりときれいな公園だなという思いを持ってもらえるような,そういう管理等をしていただきたいなと思います。また,地区も一緒になって,そういう環境整備には取り組めればと思っておりますので,市のほうもよろしくお願いいたします。次に,浸水対策になります。以前の大雨でどの程度の浸水があったのか,市で聴き取り等をされていれば,お示しいただけますか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  平成28年7月の豪雨により,家屋等の浸水被害等はございませんでしたけれども,道路や農地の冠水が6haほどございました。 ○11番(阿多己清君)  一番低いところで何㎝ぐらいの浸水,冠水になったのか,そういう数値は分かっていませんか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  一番深いところで80㎝ほどございました。 ○11番(阿多己清君)  現在,排水路,これは農地も絡んでいるかと思いますけれども,そういうところがちょうど中のほうにあります。タブレットの写真でも紹介しておりますけれども,こういう排水路がありますが,この幅はどの程度ありますか。 ○土木課長(猿渡千弘君)  この地区の幹線排水路につきましては,農業排水も含めて排水しておりますけれども,その排水路の大きさですけれども,上流側では幅が1.4m,高さが0.6mの断面となっており,一番末端の下流側につきましては幅が2.0m,高さが1.5mとなっております。 ○11番(阿多己清君)  今,一番下流側で2m程度という答弁を頂きましたけれども,この規模で,このエリアの排水というのは十分だという認識でおられますか。土木サイドなのか,耕地サイドなのか分かりませんけれども,どなたか分かっていたら御回答いただければと思います。 ○土木課長(猿渡千弘君)  当地区の排水路につきましては雨水排水のほか,先ほど言いましたように,農業用の排水も兼ねておりますけれども,流域的には広くございません。ですので,雨天時による排水は機能しているのかなというふうには考えておりますけれども,しかしながら,集中豪雨や長雨が続きますと,排水先の手篭川の水位が上昇しますことから,土地が低いこともありまして,排水が十分に処理できずに,道路や農地が冠水している状況がございます。 ○11番(阿多己清君)  真ん中を通っている道路,市道でしょうか,その写真も掲載をしておりますけれども,今のは水門です。手篭川に架かる水門といいましょうか。先ほどの水路が排出される出口になります。ここの堰を閉められるそうです。当然,手篭川の水位が上がると排水ができないという状況になっているようです。道路のほうの写真を出していただければと思います。これはトマトを作っておられる農家さんでハウスがあります。今,80㎝ぐらいと言われましたけれども,このちょっと上の辺りまで水位が来るんだろうなと思います。だから,水位が上がると農作物が取れないと,被害を受けるという状況も聴きました。ここらが一番低いのかなという思いもしています。当然,側溝がありますけれども,高低差もそう感じないぐらいの高低差で,うまく流れるのかなという思いもしましたけれども,そういう側溝がちゃんと機能していないのかもしれませんけれども,ここが冠水をしたと聴きました。1m前後あるのかなと思いますけれども,そういうところでもう通行ができないと。集落の人が,府中の方面に行けないという状況もあったと聴きました。当然,農地もありますので,農地サイドなのか,土木サイドなのか,事業の取り方によっては,いろいろ整備した後の部分にちょっと縛りが出てくるのかなという思いもするんですけれども,農地サイドでした場合,どのような懸念と言いましょうか,制限があるのか,そこらがあったらお聴かせください。 ○農林水産部長(川東千尋君)  農林水産部の関係の事業としましては,御存じのとおり,ソニーのほうの北側の府中排水機場,こちらのほうを行う際に導入いたしました湛水防除事業という事業による整備が考えられますが,現状では事業採択の要件となる対象の農地面積,こちらのほうが不足するようでございます。また,仮にそのような事業を実施する場合に,先ほど議員がおっしゃったように,被害の想定区域に位置付けた区域は土地利用に制限が掛かることとなりまして,例えば,宅地などへの変更や農業用地の個別の除外,こういったものなどが困難となろうかと思っております。 ○11番(阿多己清君)  現在,隼人の姫城,日当山方面,そういう浸水対策で一生懸命御努力を頂いておりますので,それより先にという思いは持っておりません。そういう必要な所はどんどんしていただいて,将来的には,答弁にも頂いていますけれども,今後のそういう計画の中で取り上げるという思いを聴かせていただきました。隼人の見次周辺とか,いろいろ浸水が懸念される地域もありますので,そこらの部分の対策をしっかり進めながら,この地区にも思いを寄せていただきたいなと思っております。市長も浸水対策,治水対策というのを大きな課題に取り上げていただいてますので,思いはまた違うと思いますけれども,改めてその計画づくりに強いリーダーシップを取っていただきたいなと思っております。農業振興も積極的に支援をするというように公約の中にも掲げておられますので,市長の思いというのを,最後にここの分を聴かせてください。 ○市長(中重真一君)  今,議員御指摘のこの姫城,また西瓜川原のこの地域というのは,浸水問題に関しましても複雑に絡んでいるところでございまして,特に松永用水路等もその原因の一つになっているところでございます。と申しますのは,用水を取水せずに,最初から落とした場合も松永や剣之宇都,いろいろな山から来る水,又は住宅から入ってくる水,一切用水を全て落とした場合でも,その排水だけで用水路がいっぱいになって,それがはけきれないと。また,松永用水路の中でも,排水ができる,落とす場所が,距離がない場所でありまして,この地域で用水を流していなくても,取水をしていなくても用水路からも,よく水があふれるようなところでございます。そういった意味で一番最初に答弁を申し上げましたように,雨水管理総合計画でそういった用水路等まで含め,また,どこで落としを作るかとか,そういったことまで含めて全体的に,総合的に計画をしていって,そこの中で必要なできることから,しっかりと取り組んでいきたいと考えております。 ○11番(阿多己清君)  ぜひとも,よろしくお願いいたします。農政サイドでやれば,いろいろ制限が掛かったりするというようなお話ももらいましたけれども,土木サイドが一番ベターなのかなという思いもしますので,そこらを念頭に置いて計画を作っていただければと思います。この浸水対策等は終わりたいと思います。次に,林業振興であります。再造林率が年々かなり上がってきているということで,大変喜ばしいんですけれども,約7割近くは再造林に至っていないということになりますけれども,ここらは自然の山になっているということで理解していいですか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  人工的に植栽しない山につきましては,天然更新という呼び名になりますが,そのまま天然の草木が生えて樹木が生えていくといったようなことになってまいります。 ○11番(阿多己清君)  平成28年度で33%の再造林率という答弁を頂きました。平成29年度はまだ確定をしていないからでしょうけれども,平成29年度の状況というのは,大まかでいいのですが,伸びているということで数値は分かりますか。そういう状況は分かりませんか。 ○林務水産課長(川東輝昭君)  平成29年度につきましても,まだ確定はしてませんけれども,大体同じくらいで推移しているというふうに感じているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  まず,再造林率の目標値というのは何か示されているのですか。何年後は何%とか,そういう数値はどうでしょうか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  人工林の伐採跡地における再造林につきましては,計画的かつ確実に努めることを目的にしまして,平成27年2月に県のほうで未来の森林づくり推進方針を策定いたしまして,この中で,2020年度の再造林面積の目標値を県全体で約900haと定めてあります。これを再造林率に換算いたしますと約8割となりますので,本市としましてもこの8割に到達させることを目標と考えているところです。 ○11番(阿多己清君)  かなり大きな数字になるんですね。そういう8割に届くように,頑張りを期待したいと思います。再造林率の悪化の要因というのは,昨日の質問の中でもちょっと言われましたけれども,どういうことでしょうか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  昨日もお答えいたしましたが,例えば,長引く木材価格の低迷といったことや林業の採算性の低下による森林所有者の森林経営に対する意欲の減退,そういったものに加えまして,造林作業の実行体制という面では,森林組合等の林業事業体における労働力が不足している。こういった複合的な要因によるものではないかという認識を致しております。 ○11番(阿多己清君)  国のほうも林業振興に大変力を入れているのは認識しております。いろいろ補助制度もあるようなんですけれども,山主さんに対してどのような補助があるのか,そこをちょっと紹介いただければと思います。 ○林務水産課長(川東輝昭君)  山主さんへの補助ということで,森林の整備に必要な植栽,その後の保育作業であります,下刈り,間伐,さらに,これらの作業を効率的に,かつ低コストで行うために必要な森林作業道,高性能林業機械等の整備など,いわゆる経済活動である主伐を除く全ての作業に対しまして,国や県の制度がございます。ただし,これらの補助金は森林所有者に直接支払われるわけではなく,作業を行う森林組合等に支払われた後に,実行経費から補助金を差し引いて精算をされている仕組みとなっております。 ○11番(阿多己清君)  今のは国県補助になるんですか。それに市独自のものが何かあるのか御紹介ください。 ○林務水産課長(川東輝昭君)  現在,市独自で上乗せをしている部分につきましては,先ほど答弁いたしました,森林を育てるための各作業に対しまして,一定額を上乗せする補助を行っております。具体的には,再造林には面積当たりの定額を,下刈,間伐は補助事業の10%を,森林作業道の路網の整備には基準額に対し20%以内で,それぞれ補助を行っているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  農作物というのは何か月後かに収入を得られる状況がありますけれども,畜産業にしても何年か頑張れば収入が見込めるという状況もあります。ただ,この林業というのは40年,50年,途中途中の間伐もありますけれども,かなり年数が長い,その収入も見込めないというような状況もあるのが現実です。私も2年ほど前に,隣が造成をされたところの山林を持っていたんですけれども,危ないとか,ちょっと心配だとか,そういう声があって切らざるを得なかったんです。自分では作業はできませんので,この作業を森林組合にお願いしました。900㎡ちょっとあったんですけれども,かなりの持ち出しになってしまって,これはもう木を50年,60年育てても本当に物にならないんだなということを,つくづく感じたことでありました。私自身も幾つかの山林を所有しておりますけれども,管理不十分な山がいっぱいあって申し訳ないなという思いもしています。市の面積の6割強が山林ですので,そういう山林で生計が成り立たない現実がありますけれども,そこらに対しては,部長はどうお思いですか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  ただいま議員が申されましたとおり,林業につきましては,かなりの長期間の経営というものを経て,収穫期を迎えます。そういったことから,ほかの産業に比べまして,また特有のリスクというものもあろうかと考えております。そのようなことから,先ほども答弁いたしたわけですが,国や県の支援に加えまして,本市と致しましても,上乗せ補助などによって支援をさせていただいております。また,そのほか,林業の収益性を少しでも向上させるために,森林作業の集約化に取り組みますとともに,路網などの整備や高性能林業機械の導入,こういった支援等によりまして,少しでも森林作業のコスト削減ということを図っているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  林業も大事なものであります。森林のよさというのは,先ほど壇上からも申し上げましたけれども,いろいろあります。だけれど,現在の放置山林というのが多い中で,雑木山だけになっていくような懸念を持っています。先ほど8割ぐらいの再造林率を目標値というお話ももらいましたけれども,将来にわたっての山のよさや,流れというのが,計画できないといいましょうか,しづらいだろうなという思いを持っておりますので,いろいろ生産性の高い林業経営の確立ということで計画の中にも入っておりますけれども,できるだけ山主さんに少しでも所得が上がるような仕組みを作っていただいてという思いでございます。それでは,これについては終わります。次に,フッ化物洗口になります。いろいろ今年度も計画もされていきますので,安心はしているんですけれども,ただ,今回,陳情も出ました。いろいろ課題があるよという見解を述べておられます。課題という考えられるものが何なのか,そこらがあったら教育委員会のほうで御答弁ください。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  ただいま実施しております学校におきましては,特に大きな混乱もなく実施ができておりますけれども,一番の課題はフッ化物洗口の安全性について不安を抱いている方,あるいは,有効性について疑問を持っている方が一部いらっしゃること,そういうふうに感じております。 ○11番(阿多己清君)  今,課題といいましょうか。幾つか言われましたけれども,そこに対しての対応というのは,どうされていますか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  十分な説明が一番大切であると考えております。姶良地区歯科医師会,同薬剤師会,姶良保健所,市保健福祉部の御協力も得ながら,教職員及び保護者説明会において,正しい知識や情報をお伝えしていく,そういったことに努めているところでございます。また,管理職研修会,養護教諭等研修会におきましても,歯科医師,あるいは保健所職員をお招きして,フッ化物洗口について,専門的な立場から講話をしていただいているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  保護者の同意が得られず,実施に至っていない児童もいるかと思いますが,ここらは何%程度いらっしゃるのか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  平成29年度末現在で20校実施しております。その中で対象となる児童は2,784人,そのうち2,482名が実施しておりますので,保護者の同意が得られないなどの理由で実施に至っていない児童は,その割合が10.8%でございます。 ○11番(阿多己清君)  園児や低年齢児童の乳歯から永久歯に生え変わる時期に洗口するというのが,歯を強くするよということで,以前,歯科医師会の方々からお話も頂いたところであります。本市での効果というのは,まだ何年かしかたっておりませんので,まだ教育委員会のほうでも把握できにくい部分かと思いますけれども,今後,大いに実施してほしいなという思いなんですけれども,教育長から前回,思いを聴きましたけれども,改めて今日お聴かせいただいてよろしいですか。 ○教育長(髙田肥文君)  フッ化物洗口については,先ほどもありましたとおり,たくさんの方々の御協力で実施をさせていただいております。私が思っていますのは,まず,先進地の実績であります。昭和45年に開始しました新潟県,50年近くなっていると思うんですけれども,1人当たりの平均虫歯本数が全国一少ない状況を10年以上続けておられて,事故もないということであります。また,鹿児島県と同様に虫歯本数の多かった佐賀県も,平成14年から全県的にフッ化物洗口に取り組み始めた結果,現在では新潟県と肩を並べるほどの効果を上げていると,そういうこともあります。また,同じく虫歯本数の多かった秋田県も平成19年から全県的にフッ化物洗口に取り組み始めまして,その結果が,全国平均より良好な結果にもなっているというようなことです。もう一つは,今後は歯と口の健康について,医学的にいろいろなことが分かってまいりました。例えば,歯を失うとかみ合わせのバランスが崩れて,体全体に悪影響を及ぼしてきます。歯周病が糖尿病を引き起こす原因になっているということも分かってまいりました。そして,スポーツに必要な瞬発力や持久力,平衡感覚を養うのに歯の健康と言うんですか,歯が非常に重要な役割を果たすと。かむ刺激が脳の血流と神経伝達を増やし,知能の発達や脳の活性化に大きく影響していること。さらにかむ能力は,がんや認知症,肥満の予防にも有効であると。そして,子供の頃から健康に関心を持ち,自らの歯を守る姿勢を育成する,そういうことも非常に効果があるということであります。そのようなことから,私どもは,フッ化物洗口事業は国のガイドラインにのっとって,歯科医師会,いろいろな方々の協力を得ながら,有効性,安全性について丁寧な説明を行った上で理解を求めて,合意された方だけに実施をしているわけです。ですから,このことは,今,大きな問題になっている貧困対策にもかなっているのではないかというふうに思っております。子供たちの未来のために,将来の健康を守るためにフッ化物洗口を推進しているところでありますので,そのことを今後とも十分説明を加えながら,全ての学校で実施できるよう進めてまいりたいと思っております。 ○11番(阿多己清君)  ある方のホームページになりますけれども,学校フッ化物洗口Q&Aが掲載されております。しかも,霧島市教育委員会作成と。地区歯科医師会,姶良保健所,健康増進課などの監修となっておりますけれども,このQ&Aなんですけれども,本当に市が作成されたものですか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  教育委員会のほうではフッ化物洗口に係るQ&A集を作成し,各学校に配付しておりますけれども,その一問一答に反対意見を附したものが,ネット上に掲載されているようです。そのコメント等に,教育委員会は全く関与しておりません。 ○11番(阿多己清君)  先ほどいろいろ教育長からいい点等を紹介を頂きましたけれども,ほとんどのものが異論,反論で打ち消されております。こういうものが堂々とネット上に掲載されるということ,本当にびっくりする,そういう思いであります。これに対して,教育委員会としては何か抗議等はされておりますか。 ○教育部長(中馬吉和君)  今,課長が申しましたように,教育委員会と保健福祉部の名前が使われたものがネット上に出回っているということで,その名称の削除について,現在,関係機関のほうと調整をしながら,検討しているところでございます。 ○11番(阿多己清君)  しっかりと抗議をしてほしいと思います。保護者に賛同が得られない児童の実施は,先ほど教育長からありましたけれども,やむを得ないと思っております。そこらの部分は分かりますけれども,しっかりとルールにのって,取組を今後も求めて,私の質問を終わりたいと思います。 ○議長(中村正人君)
     以上で,阿多己清議員の一般質問を終わります。次に,14番,有村隆志議員から3件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○14番(有村隆志君)  公明党霧島市議団,有村隆志でございます。第2回定例会で発言の許可を頂き,感謝を申し上げます。ただいま,議長の許可を頂きましたので,通告に従い質問をさせていただきます。はじめに,今後の本市内の地域経済活動について,1,各企業活動では少子高齢化により,後継者不足等で経営者の高齢化が予想されます。企業の存続は,地域活性化の担い手や雇用の確保が期待できることから,地元企業を育成し,支援することで雇用を確保し,経済効果を高めることは大事です。このようなことから,本市における中小零細企業の現状と課題及び今後の取組についてお伺いします。2,地元産業の発展には,地産地消や地元企業の育成で地域経済の循環型を進めれば,その経済効果は大きいと考えるが,見解をお示しください。ア,地産地消の取組について,イ,地場産業の育成について。次に,成年後見制度についてお伺いします。本市では高齢化率25.9%で,75歳以上の方が1万757人おられ,今後,市民が,財産管理等の権利擁護の観点から,成年後見制度の利用が見込まれます。1,社会福祉協議会での成年後見制度の実績はどうか。2,手続の方法等が専門的であることから,窓口の運用範囲を,市民が行う手続等の具体的な相談や一部負担の支援等にまで広げることはできないか。3,広く成年後見制度の周知や利用促進を図れないか,お伺いします。次に,通学路の安全について,国分西小の東門側の市道福島~広瀬線で,広瀬方面からの通学路脇の排水溝の一部に落下防止のガイドパイプがないので,通学児童の安全のために設置ができないか,お伺いします。以上,壇上からの質問を終わり,答弁いかんでは,質問席からの質問を議長にお願いいたします。 ○市長(中重真一君)  有村議員から3問の御質問がありました。1問目の1点目は私が,その他は関係部長がそれぞれ答弁します。1問目の今後の市内の経済活動についての1点目にお答えします。本市は,鹿児島県の中央部に位置し,県内はもとより南九州の空陸交通の要衝として,利便性も高いことから,様々な形態の企業が多く集積するまちとして栄えてきました。このような中,本市に所在する企業の多数を占める中小零細企業を取り巻く環境は,経済のグローバル化や少子高齢化,人口減少などの社会構造の変化により,年々厳しさを増している状況にあります。このことを受け,本市では,平成28年度に中小企業実態調査を実施したところであり,その結果,中小零細企業における経営者の52.5%が60歳以上であり,実に二人に一人が高年齢の経営者であることが浮き彫りとなりました。このように,経営者の高齢化が進んでいる中において,後継者の不在や事業承継が課題となっており,やむを得ず廃業に至る事例も見受けられます。このため,本市におきましては,事業承継を課題とする中小零細企業等に対し,事業承継に関する知識などを得る機会の提供や円滑に事業承継の手続を進めるための支援について,霧島商工会議所,霧島市商工会,かごしま産業支援センターなどの支援機関と連携しながら取り組んでいます。今後,更にこの取組を充実・強化し,中小零細企業における円滑な事業承継の支援に努めていきたいと考えております。 ○商工観光部長(池田洋一君)  次に,2点目にお答えします。アの地産地消の取組については,地元産品の販売を行う物産館への支援,学校給食での地元産品の利用促進,地元産品を活用した食の伝承活動を行っている食生活改善グループへの支援を行っております。また,消費者が安心して農林水産物を選択することができる環境づくりや本市で生産された農林水産物の認知度を高めるために,物産館等の長が推奨した農産物を一定のルールのもとに市が認定する霧島市農林水産物推奨認定制度を,本年度から四つの物産館において試行しています。この制度は,逐次,市内全域へ浸透させたいと考えているところであり,更なる地産地消につながるのではと期待しているところです。次に,イの地場産業の育成については,労働力不足,市場規模の縮小,消費者ニーズの多様化など環境の変化による事業への影響を懸念されている中小零細企業が多いことから,地場産業も同様の傾向にあるのではと考えられます。このようなことから,地場企業が安定した事業の継続や事業拡大を図るためには,これまで実施している国・県等が提供する多様な支援メニューの活用を推進していくことに加え,人材の育成や販路開拓のための支援制度の拡充等を検討してまいります。また,併せまして,地場企業自身の努力を促すために各種セミナー開催等の周知を図るとともに,霧島商工会議所,霧島市商工会,かごしま産業支援センターなどの支援機関との連携を取りながら,地場企業をサポートしていきたいと考えております。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  2問目の成年後見制度についての1点目についてお答えします。成年後見制度とは,認知症高齢者や知的障がい者,精神障がい者など,契約上の権利行使や預貯金・不動産等の財産保有に関して十分な判断をすることができない方が,不利益を被ることのないよう,その方の判断能力に応じ,後見人,保佐人,補助人といった支援者を家庭裁判所が選任し,その権利の擁護を図る制度です。本市におきましても,今後,成年後見制度の需要が増加すると見込まれることから,平成29年度から霧島市社会福祉協議会成年後見センターに対して,成年後見に関する相談窓口業務や成年後見制度に関する普及啓発等の業務を委託しております。また,平成29年12月には,社会福祉法人霧島市社会福祉協議会が法人として後見人となるための諸手続が,鹿児島家庭裁判所加治木支部で完了したとの連絡を受けております。この成年後見センターの平成29年度の実績を申し上げますと,相談件数は54件で,成年後見人等の受任はありませんでした。次に2点目にお答えします。家庭裁判所に後見等の申立てができるのは,本人,その配偶者,四親等以内の親族等と法律で定めており,申立てを行うような親族がいない場合に限って,市長が申立てをすることができます。このため,市長申立てを除いて,親族等が御自身で,あるいは弁護士や司法書士等に依頼して申立てを行うのが一般的です。なお,成年後見センターでは,成年後見に関する相談や制度の説明のほか,提出様式の提供,書類記入のアドバイスなどを行っています。また,申立てに必要な経費と致しましては,大きく分けて医師に支払う鑑定費用や手続手数料として納付する収入印紙などの裁判所への手続に係る申立費用と弁護士等への業務報酬に分けられますが,本市では,成年後見制度利用支援事業を実施し,低所得者等を対象として申立て費用を補助しています。業務報酬に関しては,日本司法支援センター,通称法テラスにおいて,報酬費用の立替えを行う民事法律扶助業務を行っており,後見等開始の報酬の扶助を受けることができます。次に,3点目にお答えします。成年後見制度の周知・利用促進については,成年後見センターと連携しながら,広報きりしまへの掲載や民生委員の定例会での制度説明など様々な機会を活用して,引き続き制度の周知を図るとともに,高齢者等に関わる機会の多いケアマネージャー,介護保険事業所や障害福祉サービス事業所の従業者等に対しましても,研修会等の機会を捉えて制度の理解を深め,広く普及啓発に努めてまいります。 ○建設部長(島内拓郎君)  3問目の通学路の安全についてお答えいたします。国分西小学校から国分広瀬郵便局までの市道福島~広瀬線は,近年,その沿線で開発行為による宅地造成が行われており,通学路として利用する児童が増加しています。この区間の歩道と水路との間の転落防止柵の設置は,広瀬地区自治公民館からも,地域まちづくり事業実施計画書により要望されていることから,平成29年度に一部区間において実施したところです。今後も地区公民館と連携を取りながら,整備に努めてまいります。 ○議長(中村正人君)  ただいま有村議員の一般質問中でありますが,ここでしばらく休憩いたします。               「休 憩  午前10時19分」               ―――――――――――――――               「再 開  午前10時35分」 ○議長(中村正人君)  休憩前に引き続き会議を開きます。有村議員の一般質問を続けます。 ○14番(有村隆志君)  それぞれ答弁を頂きました。それでは1問目より順次再質問をさせていただきます。今後,市内の経済活動についてということで,少子高齢化,経営者の高齢化というところでございますけれども,この中で中小企業等の件数は,ここ何年かは倒産とか廃業とか,そういうことはなく,横ばいで推移しているのかなと。その中で,今後,予想されるのは高齢化の問題,担い手,人手不足というのが起こってくるのかなという気がします。その中で,第二次霧島市総合計画基本構想・前期基本計画の中に,商工業者の育成支援というところがございまして,その中に霧島市中小零細企業の振興に関する提言書と,これは私たちも頂いたわけですが,ここを基にしての会議も進められているようでございます。振興会議というのがあるとお聴きしておりますので,その取組状況をお知らせください。 ○商工観光部長(池田洋一君)  中小零細振興会議の趣旨につきましては,中小零細企業の成長発展に向けた取組を,関係する機関が一体となって継続的に推進することにより,中小零細企業の振興につなげると。地域経済の活性化と豊かな市民生活のために,霧島市中小零細企業振興条例を平成27年7月に制定しております。この条例の中で市の責務や関係者の役割を明記して,霧島市及び関係者が相互に連携して,中小零細企業の振興を推進するために,15人の委員の皆様から御意見を頂く場ということで,霧島市中小零細企業振興会議を平成27年12月から2年間開催し,振興会議を9回,円滑にするための専門部会を3回開催しているところでございます。その振興会議の成果として,市内中小零細企業の現状や課題,必要な施策等についての取りまとめということで,中小零細企業振興に関する提言書を作成していただきました。この提言書を受けまして,早速,本年度から広報活動等を支援するための霧島市中小零細企業持続化支援事業補助金を創設しているところでございます。今後,第2期霧島市中小零細企業振興会議において,委員の皆様に,中小零細企業の現状と課題を再度掘り起こすということで,新たな施策等の提案などを行っていくという運びで,今後,進めていきたいというふうに考えております。 ○14番(有村隆志君)  市内には4,000でしたか,企業がたくさんある中での様々な企業活動をされていますので,それぞれに合ったものがあるかどうかというのは,なかなか難しいのかなというふうに思いますけれども,まず,その対策として,市全体の考えとしては人口を減らさない。そして,消費が冷えない,市内にお金が回るような仕組みづくりが特に大事かなと思いますので,そこも併せて総合的な施策をお願いしたいと思います。中小企業については本当に今からが正念場だと思いますので,大変なグローバル化により,競争にさらされてくるのが今からではないかなというふうに思いますので,特に地場産業についてはしっかりとフォローしていただきたいというふうに思います。最終的には,大企業ができないような地元の産業は,しっかりと地元で育てていくことが大事だと思っております。そうすることが地元の雇用にもつながるというふうに思っております。たばこを作る人がいなくなりましたけれども面積はあります。だけど,そういう地元の産業,そういうことにならないように,ぜひ,取り組んでいただきたいと思います。そして,この会議にいろいろな意味で支援しながら,出たいろいろな意見をしっかりと取り組んでいただきたいということを要望しておきます。次に,地産地消,これも先ほどから言う地域経済の循環ということでは大事なことだと思います。地元で生産したものを地元の学校で,地元の養護老人ホームなり,いろいろな施設で使っていただけるような施策も大事なのではないかと思っております。そういう取組を,ぜひ進めていただきたいというふうに考えます。今日初めてお聴きしましたけれども,霧島市農林水産物推奨認定制度を四つの物産館でということでございますので,これの目的と今後の目標について教えてください。 ○農政畜産課長(田島博文君)  霧島市農林水産物推奨認定制度につきましては,消費者が安心して農林水産物を選択することができる環境づくりに資するということと合わせまして,本市で生産された農林水産物の認知度を高めることを目的にしているところでございます。対象と致しましては,本市で生産された農林水産物ということでございまして,本市で生産された農林水産物を,例えば物産館の長であったり,各種生産団体の長であったりという方々から御推薦を頂き,霧島市でその推薦されたものを認定していくというような形になっております。認定をされたものにつきましては,ロゴマークを使用することを許可するという形になっておりまして,そのロゴマークについては,キリシマイスターの分を使っていこうということで,計画をしているところでございます。そのロゴマークにはQRコードを付けまして,ホームページ等にQRコードから飛んでいただいて,各種生産者の顔が見える形でPR等も兼ねていければということで,先ほど部長のほうでも説明がありましたとおり,四つの物産館からまず試行していこうということで,本年度からスタートさせていただいているところでございます。 ○14番(有村隆志君)  いよいよ地元のものをしっかりと選別して出していこうという,大変すごい画期的な取組だと思います。今後,これがいろいろな地域のスーパーなり,そういったところにも,多く出していただけるようお願いを致します。そして,今,正に農業の分野については,農業就業人口についてもかなり少なくなってまいりました。地元の食材が安心して食べられるようにするために,何か機械化するなり,それ以外に変わる耕作方法を変えるなり,一番身近には農業というのはかなり労力が掛かるものだと思いますけれども,そこら辺の今後の労働力不足の解消については,どのようにお考えでしょうか。 ○農政畜産課長(田島博文君)  我が国の農業を取り巻く情勢というのは,既に御承知のことかと思います。2050年には推計でございますけれども,農業者が半減していくというような推計も出ている現状におきまして,本年度当初予算でも御説明させていただきましたけれども,新たな就農者を確保するための新規事業を市単独でスタートしているところでございます。さらに,今般,JAあいらとの協議を進めるという中で,この協議も本市の農政について,10年後,20年後を目標にどうしていったらいいのかというようなことをテーマに,それぞれが,今,抱える課題を持ち寄って話を進めていこうということで,5月末からその協議もスタートさせていただいております。その中には労働力確保ということで,お互い知恵を出しながら,その分野をカバーできるものが何であるのかというところの役割分担をしながら進めていこうということで,今,正にその協議も始めさせていただいたところでございます。また,JAあいらのほうでは,営農塾,専門塾ということも開催しながら,農業者の確保ということには努めておられます。今後,このような細かいことを詰めながら,農業者の労働力の確保という面にも協議を進めてまいりたいと考えているところでございます。 ○14番(有村隆志君)  ぜひ,しっかり取り組んでいただきたいと思います。市の人口を見たときに,中山間地域の人口がものすごく減っています。下場は増えています。人口が12万7,000人だからいいのかということではないような気がします。中山間地域のそこにしっかりとした魅力,自然があり,水があり,空気があり,そして,何よりもおいしい水もあると。本当に自然に恵まれたものが私は宝だと思うのですが,その宝を生かして,そこに魅力を,付加価値を付けて,そこに人が来るようなと。山陰の鳥取のほうでは,10年前から高齢化が進んだ関係でそういうのを取り組んで,それによって成功している所も,県内で言うとやねだんということになるのかなと思いますが,その取組も,やはりこれは一長一短にはいきませんけれども,少しずつそういった人たちが,そういう中山間地域で魅力を発信できるかが大きなテーマではないかと思います。移住定住もあるし,いろいろな施策をやっていますというところでございますので,ここは市長はどうお考えですか。 ○市長(中重真一君)  議員から中小企業に対する支援,又は地産地消,地場産業の育成についていろいろな御指摘があったというふうに考えております。霧島市の大きな特色の一つが一次産業,二次産業,三次産業の全てがそろっているというところが,霧島市の大きな魅力の一つだというふうに思っております。その中でこれまで地産地消に関しましては,学校給食だったり,そういった狭い部分で取り組まれてきたような気がいたします。ここを議員の御指摘のように,地域経済の中でいかに循環できるかというようなところ,これは農産物だけにとどまらず,農産物と企業を結びつけたり,この霧島市の中で企業と農家を結びつけたり,いろいろな取組というものを,今後,進めていく必要があるのかなと。そこだけで大きな経済効果が生まれてくるのかなというふうに考えております。これは中山間地の農産物もそうでありますし,また,できれば,市内の企業でお客さんが来たときには,地元のお茶を出してくださいと。中山間地で作ったお茶を出してくださいとか,そういった一つ一つの小さな取組から,また,霧島市全体の経済の活性化につながっていくというふうに考えておりますので,そういった取組も進めていきたいというふうに考えております。 ○14番(有村隆志君)  私もそのように思います。まず,背伸びをするのではなくて,1%なら1%の目標を決めて,それを市民の皆様と一緒にやっていくことが大事なのかなと。お茶でも,せっかくだから溝辺のお茶,霧島の木野田さんのお茶もありますので,買っていただいて飲んでいただきたいと思います。味はそれなりにあると思います。そういう少しずつの積み重ねが,市民の皆さんに重なってきたときに,地元の企業の大きな支えになると思いますので,ぜひ,そこら辺を考慮していただいて,また,農林水産部長にはしっかりと地元の農林業育成,発展のために,今後とも頑張っていただきたいと思いますので,いろいろな意味で御支援を頂ければと思います。どうかよろしくお願いします。部長,何かございますか。 ○農林水産部長(川東千尋君)  地元の農林水産業のほうが,これからますます振興発展するように,今,議員がおっしゃったことを肝に銘じて頑張ってまいりたいというふうに思っております。 ○14番(有村隆志君)  どうか,よろしくお願いします。では,次の質問に移ります。成年後見制度でありますけれども,相談件数が54件で成年後見人等の受任はありませんでしたと。今年の実績があれば御紹介いただけませんか。 ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  平成30年度の成年後見センターの相談件数につきましては,昨日,6月14日までの集計で11件の御相談を受けております。それから,平成29年度中に市長申立てをしておりました2件につきまして,法人後見ということで受任をされております。 ○14番(有村隆志君)  申請をしてから大体4か月掛かるので,その後であったということで了解しました。この成年後見制度は市区町村が行う地域生活支援事業の必須事業ということで,成年後見制度利用支援事業ということになっているわけでございますが,市内に障がい者,認知症の方もいらっしゃいますので,そういうのを含めると相当な数があるのかなと。ニーズはあるような気がします。私がなぜ今回質問したかということで,私もある人から相談がありましたので,お手伝いをさせていただきました。お金をもらうとかそういうことではなくて,勉強させていただいたわけです。本当に難しい用語が出てきて大変なんですけれども,その中で思ったことは,この制度は社会福祉協議会のほうに窓口があります。認知症だと地域包括センターの情報もあるのかなと。生活保護の関係でちょっといろいろ援助しないといけないよというのは,市のほうに情報があるのかな。障がい者についても市のほうに情報があって,そこらが言ってこられたときに,この人はある部分ではそういった後見制度ということは考えていなかったり,いろいろなケースがあるような気がしますので,今後の運用ということなんですが,今,1年目,2年目,3年目ということで今後の計画があるのかどうかお示しください。 ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  国のほうで,平成29年3月に成年後見制度利用促進計画というものを策定されております。それに基づきまして,平成30年度で霧島市も成年後見制度利用促進計画というものを策定する予定と致しております。その後になりますけれども,恐らく平成31年度になろうかと思いますけれども,この中で求められております,いわゆる中核機関というような組織体を設置するというような手順で進めてまいりたいというふうに考えております。 ○14番(有村隆志君)  それができたときには,そういった連携ができてくるのかなというふうに考えますので,ぜひ,早急な取組をお願いしたいと思います。この成年後見制度は本当にいい制度であります。判断能力が不十分な人の支援だけでなく,例えば,悪質な人から物を買ったときにだまされてしまったと,それを打ち消すこともできるし,それとは別にその人に残された力を活用する,自己決定権の尊重もあります。その方が買い物に行って,お店で普通どおりに買うこともできます。そういう制度です。また,被後見人の方には今まで選挙権がなかったのですが,それもしっかり認められております。戸籍に以前は載っていたのですが,これも載らないようになり,別の後見登記制度というところに載るという制度で,その人の保護にしっかりつながったものであるというふうに思いますので,この辺の成年後見制度の利活用というのが今後大事になってくるというふうに思うわけでございますが,その制度の中にも二つあります。任意後見制度というのがございますので,この辺についてもやり方だったり,そういったこともしっかり窓口のほうではお示しいただけるのですか。 ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  任意後見制度につきましても,霧島市社会福祉協議会の成年後見センターにおいて,制度説明,あるいは具体の御相談ということを現在も承っているところでございます。 ○14番(有村隆志君)  この任意後見制度の大きな特徴を,前後しましたけれども教えてください。 ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  任意制度の場合には,自分が将来そういう状態になることを見越して手続をしておくというような制度でございますので,直接,裁判所に今すぐ申立てるというようなことではないんですけれども,公証人役場のほうで様々な手続をしたりとかというような。また,直接の申立てと少し違う手続がございますので,そのような部分について丁寧に成年後見センターで説明をしているというような状況でございます。 ○14番(有村隆志君)  ぜひ,そこらの利便性,便宜も図っていただければというふうに考えているところでございます。こんないい制度があっても,使わなければ,市長,54件は多いと思いますか,少ないと思いますか,どう思われますか。 ○市長(中重真一君)  以前の禁治産者,準禁治産者のこの制度だったときから,この成年後見制度に変わりまして,この成年後見制度というのは,私も非常に重要なものだというふうに考えております。議員の御指摘のように,認知症の方や知的障がい者の方等の財産を守ったり,権利を守るという上で,この成年後見制度というのは非常に大事なものだというふうに考えております。ただ,なかなか周知という面でまだできていない部分もあるのかなというようなところも感じますので,今後,啓発活動,また,そういった制度が利用しやすい環境づくりというものについて検討していきたいと考えております。 ○14番(有村隆志君)  まだまだいろいろな研究するところがあるのかなということで,今度は市長のほうから検討していくということがございますので,ぜひ,どうぞよろしくお願い申し上げます。次にまいります。通学路の安全についてということでございます。答弁では整備に努めてまいりますということでございますので,この区間にガードパイプを全部付けた場合に,どれぐらいの予算が掛かるでしょうか。 ○建設施設管理課長(仮屋園修君)  今,御質問の路線は全体延長が約300mございまして,その中で人家への入口,それから取付道路を除きますと,約220mございます。現在,12mを平成29年度に実施しておりますので,m当たりは大体1万円と考えますと,予算的には210万円から220万円程度かなということです。 ○14番(有村隆志君)  10mずつやっていくと10年掛かるということなんですが,この予算はもともとは安心安全課のほうの予算ということでございましたので,市長,実はお聴きするところによると,そんなにたくさん予算はないんですよ。年に1回,PTAと教育委員会と地域も一緒に学校周辺の通学路は回って,報告が上がってきていると思います。そういった箇所がたくさんあるということだと。今日は聴きませんけれども,その中で,このほかにも広瀬とかでしたら,どんどん建ってきてですね,昨日,回ってみたら,ここもしないといけないというのがあって,すごい勢いだなというのが現状なんですよ。ふるさと納税も頂いて,地域のためにということもございますので,ここの予算を少し全体的なボリュームというふうにできないかと思うのですが,どのようにお考えでしょうか。 ○市長(中重真一君)  議員が御指摘のとおり,通学路だったり,こういう危険箇所として要望が上がってくる箇所は,本当に数多くございます。その中で緊急性の高いところからしっかりと整備していきたいというふうに考えております。 ○14番(有村隆志君)  今までとは違って,どこかの市が全部やりますといったところもありましたけれども,それはばくだいなお金だろうなと思いまいしたけれども,ある程度,そこら辺を判断しながら,本当に心配しているのは地域もですけれども,親御さんだと思うんですよ。学校だと思うんですよ。そこから上がってきているものがなかなかできていないというのは,本当に保護者としても辛いのかなと思いますので,学校の周りのものについては,特に必要と思われるものについては,ちょっと予算を確保してでもやっていく必要が。また,それは見方がいろいろあるので,皆さんで話合いをしてもいいと思うんですけれども,何とかその予算を増やしていただけないかなということで,今日は「はい」と言ってもらえるまで引かないつもりでしたけれども,市長が検討するということです。もう一回,ひとつこの辺を答弁お願いします。 ○市長(中重真一君)  この地域におきましては,もう一本西側の用水路沿いの通学路のほうの整備等も行っているところでございます。落ちたら本当に溺れてしまうとか,いろいろな地域もございますし,緊急性に応じて,その危険度に応じて適切な対応をしていきたいというふうに考えております。 ○14番(有村隆志君)  市長の言葉を信じて,「やる」ということで,私はこれで質問は終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で,有村隆志議員の一般質問を終わります。次に,9番,德田修和議員から2件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○9番(德田修和君)  議席番号9番,霧島市政クラブの德田修和です。早速,通告書に従い,2点質問いたします。1点目に横川長安寮の民営化計画について,お伺いします。本市では,平成24年に策定された霧島市保健福祉施設民営化実施計画に基づき,これまでに保育園,養護老人ホームの民営化に着手してきました。民間のノウハウ,活力を有効に活用することによるサービスの向上や業務の効率化,経費の削減を図る取組として理解しているところであります。しかし,先の定例会では,保育園の民営化に対する陳情も上がっており,計画も1年延長ということになりました。このことは職員,保護者への説明不足を含め,理解を深めきれなかったことによるものと考えています。今回,取り上げさせていただいた施設は,市営養護老人ホームの最後の一つであり,養護老人ホームとしては民営化実施計画の締めくくりとなります。今後,控える残りの保育園のためにも,いま一度確認しておきたく,今後の計画,現在の施設の入所者数と職員数,現在の施設の職員への説明,理解を深める取組はどうなっているのか問うものであります。2点目に,第二次霧島市総合計画における地域特性を生かした商圏の充実についてお伺いします。今年度,第二次霧島市総合計画が打ち出されました。シンプルに見やすく,中重市長の思い,目標がしっかりと見えるものになっていると高く評価するものであります。ただ,現状分析を読むと,もう少し踏み込んだ分析が欲しいなと感じるところがありました。あくまでも基本構想ですので,記載されていないこともあるであろうと思い,商工業の充実の面の1点に限り,地域特性を把握するために,どのような取組がされているのか。商店街の賑わい向上や商業機能強化のため,効果的な空き店舗活用支援を行うとされているが,具体的に考えているものがあるか。商店街等のエリア活性を図っていく上で,生活環境の充実と安全性を向上させるための計画を立てている担当部との協議を持てるプロジェクトチーム等の発足はできないか問うものであります。これで,壇上のからの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  德田議員から2問の御質問がありました。2問目の1点目,2点目は私が,その他は関係部長がそれぞれ答弁します。2問目の第二次霧島市総合計画における地域特性を生かした商圏の充実についてお答えします。本市は,これまで霧島商工会議所や霧島市商工会と連携しながら,市内商工業者の持続的な経営安定,経営基盤の強化を図るとともに,空き店舗等を利用した創業希望者に対する家賃補助を行うなど,創業しやすい環境整備を行ってきました。しかしながら,少子高齢化の進行による社会構造の変化や大型商業施設・コンビニエンスストアの出店の増加などによる消費者の購買動向の多様化により,市内の商工業を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。では,1点目にお答えします。本市では,平成28年度に市内の中小零細企業に対し中小企業実態調査を実施しており,また,霧島商工会議所は,商店街活性化調査事業として,定期的に商店街の通行量調査を実施しております。今後におきましても,より詳細に中小零細企業の実情を把握するため,霧島商工会議所や霧島市商工会と連携してまいります。次に,2点目にお答えします。本市は,空き店舗等を活用して出店した方に対し家賃補助を行う空き店舗等活用賑わい創出支援事業を実施しており,平成27年度から平成29年度までに,19店舗に対して補助を行いました。また,商店街の活性化を図るため,霧島市商店街活性化事業補助金により,各通り会の特色を生かした事業を支援しています。今後は,より効果的な空き店舗等活用支援策として,空き店舗等の改修費用に対する補助などを検討してまいります。 ○商工観光部長(池田洋一君)  次に,3点目にお答えします。商店街等の活性化を図っていくためには,県や市を始め,事業所や霧島商工会議所,霧島市商工会等が連携するソフト事業及び県,市が主体となって実施するハード事業を一体的に取り組むことが必要であると考えます。現在進めております国分中央地区都市再生整備計画において,本地区の求心力を回復するため,商業拠点として魅力ある商業環境や賑わいの創出に向けた事業などを計画し,都市計画部局と商工部局が共同して進めてきたところです。今後は,霧島商工会議所,霧島市商工会の関係機関や庁内の関係部署などを含めたプロジェクトチーム等の設置の必要性について協議してまいりたいと考えております。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  1問目の横川長安寮の民営化計画についての1点目にお答えします。霧島市立養護老人ホームの民営化については,平成24年7月に策定した霧島市保健福祉施設民営化実施計画により,これまで3園中2園を民営化しています。残る横川長安寮の民営化は,この計画で横川長安寮と日当山春光園は入所者の状況を見ながら統廃合と併せて民営化を進めるとしていることから,日当山春光園の民営化の際に,養護老人ホームの許認可権限者である県と協議を行ったところ,県全体の養護老人ホームの整備状況から,横川長安寮の定員削減については慎重な見解が示されました。今後の横川長安寮の在り方については,様々な課題があることから養護老人ホームの入所状況などを見ながら検討したいと考えています。次に,2点目にお答えします。本年6月1日現在の入所者数は,定員60名中19名,職員数は寮長1名,事務員1名,看護師1名,相談員1名,栄養士1名,支援員5名,調理員5名の合計15名です。次に,3点目にお答えします。職員への説明については,民営化の方針が決定した際は,速やかに説明したいと考えています。 ○9番(德田修和君)  1問目から再質問させていただきたいと思います。今の答弁の中で,県全体の養護老人ホームの整備状況から横川長安寮の定員削減については慎重な見解,これは,施設自体を統廃合することに慎重な考えであるのか,そこらのところの説明が頂ければ。 ○保健福祉政策課長(茶圓一智君)  今,答弁したとおりでございますが,県の考えと致しましては,霧島市には民営化した老人ホームを含めてですけれども3園ございますが,計画を作ったときには合計で165名,現在は160名ということになっておりますけれども,霧島市以外の地区の養護老人ホームも少ないということ等もあって,その数ではなくて,全体の数を県としては保持したいとか,そういう関係ということで,慎重な見解を示されたところでございます。 ○9番(德田修和君)  一応,今までは民営化実施計画ということで,平成29年度までに,計画としては長安寮,春光園の統廃合も視野に入れての計画になってきました。また,今,統廃合という考え方のほうが一番有力的なほうになっていくのかなとは思うんですけれども,実際,この施設の定員は60名中19名であったりとか,以前,四,五年前に環境福祉常任委員会のほうで現地視察をさせていただいたことがあるんですけども,そのときもかなり老朽化も進んでいましたし,在り方検討会みたいなものでの話の中で,劣悪な環境というような表示もされていました。実際,平成29年は難しくて,今のところはまだ検討を続けていく段階であると思うんですけれども,この民営化にしろ,計画を進めていく間の施設の維持といいますか,計画が実行されるまでの間は入所者への配慮であったり,施設運営には十分配慮するようにというような内容の文書も出ていたと思いますけれども,現在,視察してからは四,五年たっているんですけど,その間,施設に少し手を加えたりとか,そういうようなことはされているんですか。そのまま,計画実行まではその施設には触らないというような考え方でよろしいんですか。 ○保健福祉政策課長(茶圓一智君)  大規模改修等は行っていないところですけれども,軽微な修繕等は行っているところでございます。 ○9番(德田修和君)  ぜひ,環境の健全化だけは注意して運営していただきたいと思います。仮にこれが統廃合というような形になった場合,現在の入所者19名の方が,当然,全て春光園のほうに行くとは思えないんですけど,この説明としては春光園のほうへ入所いただくというような考え方を持っているのか,そこら辺の認識をお示しいただければ。 ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  長安寮の入所者は現在19名ということで答弁いたしましたけれども,このうち養護老人ホームは,現在,措置制度でございまして,福祉事務所長がそれぞれ措置をするという形で入所されております。霧島市の福祉事務所が措置をしている件数は10人でございますので,差引き9名の方は市外からの措置ということでございます。その方々の入所については,それぞれ措置をされている措置権者と話をした上で,移っていただくかどうかということを決めていかなければならないものというふうに考えております。 ○9番(德田修和君)  市内ということで言えば10名ということですけれども,この10名の方は統廃合というか,今度みゆき苑さんのほうに造られた際は,そちらに移っていただくという考え方なんですか。入所されている方は,横川地区の方がほとんどなのかなと思うんですけれども,そこら辺まで含めて御紹介できる部分があれば。 ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  長寿・障害福祉課のほうで措置に関する事務は行っておりますけれども,当然ながら,春光園が今回,民営化され,引き受けられた法人において,建替えをされる予定というふうに聞いておりますけれども,それが完成したときには,御本人様の御意向を伺った上で,移っていただくかどうかということを決めていかなければならないものというふうに考えております。 ○9番(德田修和君)  だから,統廃合というのは,一応,説明としては移れますよ,どうされますかというようなことでされるんだと思います。横川から隼人への移動というのは,なかなか入居者としてはえらい距離が変わったなというような思いから,うまくいくのかなと,そこら辺はちょっと心配しているところなんですけども,そもそも自ら進んで施設に入ろうという考えの方は少なく,多くの人は住みなれた家,地域で住み続けたいと思うものであることも,在り方検討会でも提言が出されていました。仮に統廃合となった場合,横川地区には,周辺に受入可能な民間施設はあるものなんでしょうか。
    ○長寿・障害福祉課長(池田宏幸君)  市内には,この養護老人ホームと言われる施設は舞鶴園,長安寮,日当山春光園の3施設でございますけれども,類似の施設というものはございます。ただ,養護老人ホームそのものが低所得を対象とした施設でございますので,費用負担を含めて御本人様,あるいは御家族の方々がその負担ができるかどうかということも含めて検討しなければなりませんし,日当山春光園が新たに建替えになったと致しますと,先ほど申し上げましたとおり措置制度でございますので,現在,舞鶴園については,ほぼ満床の状態で,かつ待機者もいるような状況でございます。新しく施設が更新されますと,同様にほかの事務所からも含めて入所希望者が多くなると思いますので,その辺のところも勘案しながら進めていかなければならないというふうに考えております。 ○9番(德田修和君)  そうなんだと思います。新しくできた施設には希望者もたくさん募られると思いますので,民営化自体は大いに賛成しているところであります。自分としても,今後の経営維持,必要なことなのかなというふうに十分理解しているんですけども,地域性を見たところで高齢化であったり,独居者が増えていくことが,容易に予想ができる地域といいますか,周辺的に高齢化や過疎化と,いろいろ問題を抱えていくであろうという予想で,同僚議員のほうからも一般質問でも出ているわけですけれども,そういうところとしては,セーフティネットとして,この地域で施設を存続させるために,1園ですので,単独での民営化が困難だった場合に,公営で残すということも選択の一つではないかなと思うこともあるんですけれども,その辺に関して,どう思われますか。 ○保健福祉部長(山口昌樹君)  先ほど答弁の中で申し上げましたとおり,様々な課題があることから,養護老人ホームの入所状況などを見ながら,今後,検討してまいりたいと考えております。 ○9番(德田修和君)  ぜひ,いろいろな方面から検討していただいて,最善の策がどうなのか,大いに議論を深めていただきたいなと思います。一応,一つの提案ではあるんですけれども,公共施設マネジメント計画における様々な公共施設の在り方を検討されていると思いますけども,その中で施設の長寿命化として,複合施設として地域に集約させていくような公共施設の在り方ということも方法の一つとして提案されていたりします。横川地区の公共施設の見直しの際に1か所に組み込むというような考え方で,指定管理なり,公営で残していけるような取組というのもどうなのかなというふうに考えています。施設の更新に係る経費とか,そういうのがネックになってくるということで,複合化であれば,少しそこら辺のコスト削減にもつながるのかなというふうな思いもあるんですけれども,こういうような考えについてはどのような見解をお持ちなのか,できるできないとかはあれなんでしょうけれども,一応,そういう考え方も持っているんですけれども,どう思われますか。 ○市長(中重真一君)  この長安寮の在り方につきましては,先ほどから申し上げていますように,許認可権限を持つ県との協議というのが一番大事になってくるのかなというふうに考えております。今後,このまま公営で続けるのか,そういった問題もございますし,また,今の実際の利用者の問題等もございます。この地域,また霧島市にとって一番いい方法というものをしっかり県とも協議しながら,また,仮にそういった民営化になったり,この施設をどうするかという問題等があらわれたときも,この地域,霧島市全体にとって一番いい方法というものを,しっかり協議しながら検討していきたいというふうに考えております。 ○9番(德田修和君)  ぜひ,検討を重ねていただきたいと思います。市長答弁のとおり,今後のことですので,先をどうしていくかというところなんでしょうけれども,仮に民営化された場合であったときは,現在の施設の職員の方はこういう形でほかの施設に移られますよとか,処遇とかも,今まで2園進めているわけですから,ある程度の情報もあると思います。先にその程度は,Q&Aではないですけれども,がっつりと決まった計画でなくても,仮に民営化だからといって職を失うことはありませんよとか,何かしらの簡単な説明ぐらいはできるのではないのかなという思いがあります。民営化の方針が決定した際は,速やかに説明したいと考えていますということですけれども,そこで働かれている方々であったり,入所,それが仮に保育園であれば,保護者の方々であったり,では,決まったから,「はい,スタート」という形のやり方では気持ちが追いつかない部分もあるのかなというふうに感じています。そこで,一応,御紹介という形ですけれども,これまでの民営化を行った養護老人ホームの職員の処遇,入所者の処遇等で御紹介できる部分があればお示しください。 ○保健福祉政策課長(茶圓一智君)  日当山春光園は本年4月から民営化をしたわけでございますが,この春光園のスケジュールというか,説明を紹介させていただきます。5月に職員の説明会を開催いたしました。6月に入所者の方に説明を致しております。その後,8月に第1回の選考委員会を開催しまして,要項等を決めたわけですけれども,その後,法人の公募説明会を行っております。10月に公募された法人のプレゼンテーションを選考委員会で致しまして,10月に移管法人を決定し,通知をしているところです。その後に,決定いたしました移管先の法人から職員の方への説明会をしていただきまして,状況等を説明しているところでございます。 ○9番(德田修和君)  施設の職員の処遇,異動された方が移管先で働けているのかとか,そこら辺の御紹介とかはできますか。 ○保健福祉政策課長(茶圓一智君)  まず,身分移管につきましては,原則,本人の身分移管の希望をお聴きしまして,移管を進めているところでございます。継続雇用希望のあった方は全て採用しているところでございます。国分舞鶴園につきましては,支援員6名中2名,調理員5名中3名,看護師1名中,この方は希望されておりません。合計12名中5名の方が継続雇用ということでございます。日当山春光園は生活相談員1名の方は希望されておりません。支援員6名中4名,看護師1名ですけれども,この方も希望されておりませんので,合計8名中4名の方が継続雇用でした。 ○9番(德田修和君)  勤め先が離れたり,距離的な問題だったり,様々な要因があって,継続雇用を望まれない方もいらっしゃるんだと思います。その施設に移ることが嫌だから,働きたくないというのとは意味合いがちょっと違って,いろいろな要素があるんだろうなと理解はしているんですけれども,施設に働かれている方というのは,こういうのが気になると思うんです。今回,質問したきっかけは陳情であったり,そういうところが大きいんですけれども,結局,相互の理解がなかなか深めきれないというところをすごく感じていました。今まで民営化を進めてこられています。かなり,実績といいますか,その流れに対しても経験も積まれたし,いろいろなことに対応できるような経験を積まれたと思います。それが故に,計画実行に慣れすぎてきているのではないかなというふうに感じています。そういう身分の確保であったり,入所者の今後の移管後であったり,在り方とか,そういう様々なことが執行部にとっては業務として慣れてきていますけれども,そのそれぞれの施設にとっては,常に初めての経験でありますので,当然,職としてされている職員の方々は生活がかかっています。具体的な計画が確定する前からでも,何かしらの説明であったり,情報の提供であったり,今後の計画が決定してからスタートする,その計画がスムーズに取り組めるようなものを早い段階から行っていくこと,そういうことは何かしら可能なのか,検討する余地があれば,お示しいただければと思います。 ○保健福祉政策課長(茶圓一智君)  答弁しましたとおり,現在,どのようにするか,在り方について検討しているところでございます。その方針が,先ほど言いましたけれども,日当山春光園に移っていただくのか,そのまま残すという方法もあるわけですけれども,あと,法人を公募しまして民営化するとか,様々な方法がございますので,それが決定しないと,職員の方も入所者の方にも説明がしにくいところですけれども,寮長がおりますので,ある程度決まったときには,丁寧に説明をしていきたいと考えております。 ○9番(德田修和君)  今,御紹介いただきました2園の民営化後の状況ですけれども,こういうのもそれぞれ移管先を募るときに要件としてその身分保証をお願いしますとか,いろいろな条件をクリアされた法人に対して決定をしているわけですので,この辺とかは,ある程度の計画が固まってなかったとしても,こういうことには注意して民営化なら取り組んでいきますよとか,公営のままでするのであれば,今まで公営で働いているわけですから,特に説明は要らないと思うんですけれども,こうなった場合ぐらいの感じの心の余裕ですか,相手の方々が,完全に確定してなくても,ある程度は,ここまでの保証は行政としては行っていくような取組を進めているんですよとかというのは紹介はできるのではないのかなというふうに思います。双方の理解が得られるようなスケジュールを立てていただきたい。陳情という形で出てこられた際も,本当に胸が苦しいといいますか,なぜ,そこまでにちゃんと説明ができなかったのかなという思いがすごくありました。いずれにせよ,公営で進めていくか,民営化で計画どおりに進めていくのか,今後,ぜひ,最善の策をしっかりと検討していただきたいんですけれども,一番の目標としては,その地域であったり,霧島市の福祉の向上という部分ですので,また,総合計画の中でも出されています住みなれた地域で暮らし続けるための地域包括ケアの推進,そこも併せてしっかりと議論,説明を行っていただくことを強く指摘しておきまして,1問目の質問を終わります。2問目,今,現状把握ということで御紹介を頂きました。中小企業実態調査,また商工会議所の定期的な商店街の交通量調査。商工会としても,今,景気はどうなっていると思いますかというような簡単なアンケートは受けたような記憶もあるんですけれども,各団体もいろいろな調査はされていると思うんですけれども,この交通量調査というもの,中小企業実態調査というもの,この中身といいますか,内容のところを御紹介できるところがあればお示しいただきたい。中身といいますか,例えば,商工会議所の交通量調査,これがどの程度のものなのか,歩行者,自転車,車とか,そういうような調査なのか,男性,女性とか,そういうことまでやってたりするのか,その辺を御紹介できれば,お示しいただければ。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  商店街の通行量調査の概要についてお答えいたします。通行量調査は本市の国分地区の商店街における歩行者の通行量の把握を行い,今後の商店街の発展振興を図っていくための指標としようとすることが目的でありまして,調査内容につきましては,昨年,11月12日と13日の二日間に掛けて調査されております。調査対象が確認調査地点を通過する車両,二輪車,歩行者。調査方法は各調査地点において,調査対象を進行方向別に1時間単位で計測しております。調査地点が霧島市民会館前,住友生命保険前,宮崎太陽銀行前,JAあいら国分統括支店前,旧霧島商工会議所前,南日本銀行前となっておりまして,男女別等については調査はしておりません。 ○9番(德田修和君)  定期的にこういうことをされているということで,また,その報告等も上がってくると思いますけれど,実態調査であったり,交通量調査等を受けて,現状を課としてどう分析されているのかお示しください。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  通行量調査の結果によりまして,通り会の分析というか,特徴ということしか答えられませんけれども,特徴について御回答させていただきたいと思います。先ほど申しました調査地点,住友生命保険前,これは通り会名でいいますと八坂通りになりますけれども,ここの歩行者通行量はここ数年,休日,平日とも減少傾向にあるということ,JAあいら国分統括支店前,これは通り会名ではステーション通りでございますけれども,ここの歩行者通行量はここ数年,平日がほぼ横ばいで推移しているということでございます。ちなみに,6調査地点の平成26年の平日は2,014名,平成29年は2,075名,61名増えております。また,休日につきましては,平成26年が1,611名,平成29年が2,051名で440名の増加となっているところでございます。 ○9番(德田修和君)  見た目でも少なくなってきているような感じはしているんですけれども,少なくなってしまっている方に,なぜ来なくなったんですかというアンケートは取れないわけですから,今,通られるところに,お店であったり,ちょっと会議所であったり,商工会と連携しながら,来られている方々にどんなまちが好きですかとか,この辺にほかにどういうお店があるといいですかとか,そのようなアンケートであったり,例えば,少し紹介しましたけれども,男,女とか,そういうのも必要なのかなと感じます。とはいえ,こういう調査を行い分析を行って,これまでの事業として19店舗に補助実績があると御紹介いただいたわけです。ここの19店舗というのは,業種は紹介できますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  家賃補助を行った19事業所について業種ごとにお答えいたします。まず整骨院2事業所,飲食業2事業所,ヨガ教室1事業所,印刷業1事業所,雑貨屋1事業所,通信業1事業所,美容室6事業所,バレエ教室1事業所,学習塾1事業所,コンサルタント業1事業所,トレーニングジム2事業所となっているところでございます。 ○9番(德田修和君)  本当に様々な業種の方が事業を活用していただいて創業されているということ,本当に事業として評価しております。ただ,今回,出されました第二次霧島市総合計画ですけれども,見せていただいて本当にすばらしいなと,見やすいし,写真もカラーになったし,表も,課題とかも簡潔に示されていて,さすが,初代広報広聴常任委員長はやることが違うなと尊敬するところでありました。ですので,ここまでしっかりとした計画,これからみんなができることを示しあったり,基本事業を簡潔に出されたりすると,それぞれの施策もかなりピンポイントに絞って効率的に行えそうな予感がするわけです。ただ,ここを前川原議員の質問でも紹介されていましたけれども,文教厚生常任委員会の行政視察では,和光市の紹介があったと思います。現状がどういったものかというのがしっかりと把握されているような調査内容でした。福祉の面でありましたけれども,どのエリアにどのサービスが適しているのかというのが一目で分かるようなすばらしい調査だったのではないかなと思います。細かい分析が,より効果的な事業につながるのではないかということを視察のときに再認識したわけです。交通量調査,先ほど御紹介されたものもいいんですけれども,少し出しましたプラス男性なのか,女性なのか,どういった年齢層の方が通っているのか,それが夜が多いのか,昼が多いのか,そういう細かいところの現状を。実際,商店街の方々とかが,それを独自でももうけを上げるために分析していこうと思っても,日々の業務であったり,こういう分析というところは個人事業者ではなかなか難しい部分もあるのかなというようなことがあります。そこのエリアであったり,商店街が,現状を打破するための特色を生かせるような未来予想であったり,目標が立てられるというのは,そういう細かい情報ではないかなと思っています。今,商工会は商工会議所と連携して取り組んでいるわけですので,また,ここで,いま一度,ここの分析というものを強化といいますか,少し掘り下げてやっていくような考えは持てないのか,見解をお示しください。 ○商工観光部長(池田洋一君)  今,実情をもうちょっと詳しく把握したらというような御質問だと思いますけれども,その前に,まず,通行量調査につきましては市が行っているわけではなくて,商工会議所が旧国分市の時代からやってきた経緯がございます。その中で今,言われたもうちょっと細分化した調査ができないかというものにつきましては,私どものほうでまたお願いしながら,可能になるのではないかというふうに考えております。まず,いろいろなことを始める前には,実情を把握するべきだというようなことであれば,それにつきましては,いろいろな意味でのアンケート等が考えられるわけですけれども,我々も今から始めるわけでございますので,その辺のやり方につきましては,今後,いろいろな関係団体で協議をさせていただければというふうに考えております。 ○9番(德田修和君)  ぜひ,考えていただきたいと思います。昨日の一般質問でしたか,日にちは忘れましたけれども,川東部長のほうも農政のほうで,JAとも連携してそこの地域で特色を生かしながら,稼げる農業を考えていきたいといったような趣旨の答弁があったと思いますけれども,商業も稼げるもの,発展できるものというものを,行政も補助事業等を行っていく以上は,必要な取組だと思いますので,ぜひ,しっかりと対応していただきたいなと思います。ちなみに,今,計画が出されただけで,今から進めていくことということですけれども,ここで出している特性を生かした商圏の充実というところの観点で,今,通り会ごと,地区ごとの特色を生かして,今,提案したのは,もうちょっと細かい実施ができないかというところだったんですけれども,その実施ができたとして,ここのエリアにはこういう業種があるといいよねとか,そういうことが把握できたとして,対象業種を絞り込んだり,また,通り会,地区を絞り込んでというような家賃補助を出すということは可能なものでしょうか。できるものだと思いますか。 ○市長(中重真一君)  議員御指摘のそういったプロジェクトチーム,またそういったものを考えていく中で,いろいろな御意見がそのまちづくりにおいて出てくると思います。また,その中でこういった職種,店舗が欲しいよねというようなお話になった場合には,これまで余り行政はそういったところに,その内容まで関わらなかったというか,入らなかった部分があるかもしれませんが,今後はその地域に必要なもの,そういった意見が集約された場合には,行政も協力して,店舗であったり,そういったところの誘致に取り組んでいきたいというふうに考えております。 ○9番(德田修和君)  余りにも何々の業種を求めてますとか,行政がするべきではないと思いますけれども,考える立場,出店する方々が,この地域に出したいなという指針が持てるような調査。行政側からの何々屋さんを求めますみたいなことはないと思いますけれども,この地域ではこういうのが求められているようですよというような情報が,行政なり,行政ではなくても,会議所,商工会というほうに情報を流せて,そちらのほうでサポートができるような情報の共有,その辺を求めておきたいと思います。そういう分析で,商業だけではなくて,夜の人出が多い,日中の人出が多い,高齢者が多い,若者が多い,女性が多いとか,そういうのがあれば,その地域にあった防犯対策であったり,その他の施設であったり,何が必要なのかなとか,防犯カメラの質問も出ていましたけれども,どういう形の防犯がいいのかというものにもつながっていくのではないかなと思います。まちのトータルコーディネイトに生かせるというような思いもあります。ですので,部間を超えるプロジェクトチーム等の発足の提案もしたわけですけれども,設置の必要性については,協議してまいりますというようなことでしたが,今もいろいろな団体があると思いますけれども,そこを生かしながらという考え方でもいいんだと思います。要するに,情報の共有であったり,しっかりとした分析ができるという形が,今ある団体等の活力も,また発揮,再度燃え上がるといいますか,気持ちが盛り上がらないと商店街だったり,地域の活性はできませんので,プロジェクトチーム等の設置はあるといいなと思います。青年部であったり,各種団体青年部もいろいろな取組をしてますけれども,そこである思い等をぶつけたり,また,商工観光だけではなくて,いろいろな建設部もですけれど,道路のどこが整備されていたら,どういうお店ができるのかなとか,人がにぎわうから整備されるのか,整備されたから人がにぎわうのかとか,そこら辺のことはこちらで決めることではないとは思いますので,総合的にいろいろなことが話し合えるようなプロジェクトチームというのが,せっかくこんなにすばらしい総合計画ができたのですから,何かしらのものができないかなというような思いで出してみました。必要性があるかという検討ということですけれども,ぜひ,前向きに検討していただきたいと思います。まちづくりはあくまでも地域主体,住民主体でなければ進むことはありません。これは一貫して自分で思っている考え方ですけれども,そこに気付きという部分が生まれるような分析,そういうのをして,気付けることがあったら,それを市民の方々が気付けることを,そういった思いをしっかりくみ上げられるような事業展開というのが,行政には必要なんだろうなと思っていますので,ぜひ,答弁の中でるる頂きました。自分には最初の答弁が前向きな検討であるように感じましたので,ぜひ,そこを的確で効果的な事業を打ち出すためにも,目的を見出せる調査というものをしっかりと考えて,民官連携が重要であるということを再度指摘して,私の質問を終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で,德田修和議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。               「休 憩  午前11時59分」               ―――――――――――――――               「再 開  午後 1時00分」 ○議長(中村正人君)  休憩前に引き続き会議を開きます。一般質問を続けます。次に,13番,前島広紀議員から2件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○13番(前島広紀君)  新燃市政クラブの前島広紀でございます。私は子供や障がい者,お年寄りにやさしいまちづくりを目指し,霧島市の更なる発展と市民福祉の向上のため,初心を忘れることなく議員活動を続けてまいります。それでは早速,通告に基づき2点について質問いたします。まず,平成30年3月に市が策定した霧島市立医師会医療センター施設整備基本構想についてであります。同医療センターは国立病院療養所の再編成に伴い,平成12年4月に,合併前の旧隼人町が国から移譲を受けて,管理運営を当時の姶良郡医師会が行う公設民営型病院として発足しました。その後,平成17年11月の合併に伴い,霧島市に引き継がれ,平成18年4月から指定管理者制度の導入により,姶良地区医師会が運営を行って現在に至っております。その運営状況としまして,平成29年度の入院の一日平均患者数は212人,外来の一日平均患者数も同じく212人で,年間延べ患者数13万9,000人余りの受入れが行われており,平成28年4月から待望の小児科診療が再開され,かかりつけ医からの紹介で平成29年度の入院の一日平均患者数は6人ほどであり,一般外来は夜間救急と合わせて,年間延べ患者数4,000人以上の受入れを行っているそうであります。また,診療科目は13科目が標榜されており,病院の許可病床数は感染症4床を含み254床で,姶良伊佐保健医療圏の高度で専門的な医療を行う公的な中核病院として,重篤患者を受け入れるなど,地域の民間医療機関との連携や救急拠点病院として,夜間救急事業と合わせて,年間6,000件以上の時間外救急患者を受け入れ,安心・安全な地域医療体制の充実に貢献していると思っております。しかしながら,現在の医療センターの施設においては,病院の核である病棟や外来管理治療棟,サービス棟などが建築後30年以上経過しており,施設の老朽化や狭隘化などが課題となってきていることから,市は平成22年2月,霧島市立医師会医療センター在り方等検討委員会を設置して,施設の整備計画を検討し,施設整備基本構想を平成24年12月に策定しております。しかし,折しも,国における医療や介護に関する法律の改正に伴い,県が地域医療構想を定めることとされたことなどを受け,その整合性を図るためとして,先ほどの整備基本計画は平成25年に一旦休止しています。以上のような現状から,私は医療センター機能維持のために,今回,再度策定された施設整備基本構想について,早急に推進すべきであるとの思いから,医療体制の充実として,施設の老朽化や狭隘化などの現状を踏まえて策定された霧島市立医師会医療センター施設整備基本構想の経緯と概要について,どのようであるかお伺いいたします。次に,自治体法務についてでありますが,平成12年に地方分権一括法が施行されたことに伴い,地方の自主裁量が高められ,地方自治を取り巻く環境は著しく変化してきいます。自治体の自己決定権の拡大に伴い,行政活動の根拠である条例や規則の重要性は飛躍的に高まり,その制定や改正,廃止の機会は増えてきているのではないでしょうか。そこでこれから市に求められることは,自らが政策立案の主体となり,国の基準を参酌して,自ら法令を解釈し,条例を定め地域の特性を生かした行財政計画を展開していくことではないでしょうか。これまでの前例主義,上部団体依存主義から脱却しなければなりません。そのために,自治体はこの体制の強化を図り,法務能力の向上を進める必要があると考えます。私はその手段の一つとして,弁護士や弁護士有資格者を市の職員として雇用することを検討すべきであることを,平成26年6月議会で提案いたしました。最近,少しずつではあるが,このような自治体が増えてきています。また,今後,自治体に対する訴訟が増加することが予想され,実際,全国的に見ると自治体に対する訴訟は,この10年で約1.7倍に増えていると言われています。条例制定や日々の職務執行において,身近に法律の専門家がいることは,職員にとって相談相手として有り難いものであり,また,判断が迅速かつ的確にできるので,職員の安心感にもつながるものだと思います。さらに,弁護士の存在は,行政クレーマー対策としても有効であると思います。特定の住民のために職員が,長時間対応せざるを得ないということは,自治体にとって大きな損失であり,弁護士が立ち会うことにより,早目の対応を図るべきであり,当市にとって現実に切実な課題ともなっていると感じております。そこで今回も,前回同様,自治体法務について地方分権が進むに伴い,各地の自治体で法曹有資格者,いわゆる弁護士等を職員として採用する動きが広がっています。その背景にある自治体を取り巻く行政環境の変化に対する本市の取組はどのようであるかを伺いまして,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  前島議員から2問の御質問がありました。1問目は私が,2問目は総務部長が答弁します。1問目の医療体制の充実についてお答えします。これまで,霧島市立医師会医療センターは,姶良・伊佐保健医療圏における高度専門的な公的中核病院として,また,地域医療支援や二次救急医療を担う基幹病院として,安心安全な地域医療体制の充実に貢献しています。しかしながら,医療センターの病棟,外来管理治療棟及びサービス棟は,建築から30年以上を経過しており,施設や設備の経年劣化が進んでいます。病室や通路等につきましても,狭隘で,使い勝手が悪い面があるとともに,患者のプライバシーに対する配慮など,多様化する医療ニーズ等への対応が困難になりつつあります。また,地域における医療と介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律が制定され,都道府県に対し地域医療構想の策定が義務付けられたことに伴い,鹿児島県は,平成28年11月に鹿児島県地域医療構想を策定しました。これらを受けて,本市では,医療センターが担うべき役割及び望ましい機能について,関係機関との間で協議や検討を重ねてきたところであり,本年3月に,必要な施設整備の基本方針として,霧島市立医師会医療センター施設整備基本構想を策定しました。この基本構想におきましては,新たに整備する施設の役割及び特徴として,救急医療の中心的な役割,地域で中心的な急性期医療の向上,地域医療支援病院・地域二人主治医制,小児医療の充実,感染症及び災害発生時の拠点病院としての役割,へき地拠点病院としての役割の6項目を掲げています。また,病床数については,現有の254床,新たな整備場所については,十分な建設用地を確保できる現在の医療センター敷地を利用することとし,2021年度の開院を目指しています。今後は,関係機関や団体と連携しながら,この構想の具現化に向け,施設整備基本計画の策定など段階的に進めてまいります。 ○総務部長(新町 貴君)  2問目の自治体法務についてお答えします。近年,多様化・複雑化する住民ニーズに対応して,地方自治体における行政需要は拡大・高度化しており,これに伴い行政活動の様々な場面で,法的検討を踏まえた対応に迫られるケースが増えてきています。また,住民の権利意識の高まりや情報公開制度,行政不服審査制度の浸透に加え,行政運営が訴訟にまで発展するケースも増加してきています。さらに,地方分権の進展に伴い,地方公共団体に自己決定・自己責任が強く求められており,地域の実情に応じた政策の実現や様々な公共的課題の解決を図る必要があるため,条例等の制定段階からの各場面で法律をより積極的に活用していく政策法務の必要性も求められているところです。このようなことから,本市としましては,専門的な知識・経験を有し,高い法務能力を備えた弁護士を採用することにより,市独自の政策の企画・立案・実行・運用の際に弁護士の知識・経験を活用できること,職員の日常業務の中で法律的な判断が求められる際,直接,事案の整理方法や処理手順の指導・助言が受けられ,市民の皆様に対しても適切な説明や対応ができるようになることなどが考えられるため,本定例会に弁護士を念頭に置いた任期付職員の採用等に関する条例案を提案したところでございます。 ○13番(前島広紀君)  それでは,質問を続けさせていただきますけれども,まず質問に先立ちまして,執行部の皆様方にお知らせしたいのは,私はお金の掛かる要望は致しませんので,安心して心安らかに答えていただきたいと思います。それでは,平成30年度に市が策定した霧島市立医師会医療センター施設整備基本構想に基づいて再質問を行います。現在は,基本構想の段階であり,これから基本設計や実施設計など進んでいくにつれて,当然,変更はあるものと思われますので,現時点での構想案でお答えいただければ結構でございます。それでは,まず,施設建設の構造的な概要からお伺いしたいと思います。その整備内容についてお伺いいたしますけれども,一つ目に,老朽化した医療センターをどのように整備しようと考えているのでしょうか。市長答弁によりますと,十分な建設用地が確保できる現在の医療センター敷地を利用して建替えをするということでありますけれども,具体的な配置場所はどこを想定しているでしょうか。 ○健康増進課長(林 康治君)  それでは,この基本構想に基づいて御説明いたします。この構想の中では,建設予定地につきましては,敷地の西側の空き地を予定しております。 ○13番(前島広紀君)  現在の病院がある所の奥のほうだろうと思われます。そうしますと,完成するまでは現在の施設,病院は利用できる状況なのでしょうか。市民に不便となることはないでしょうか。 ○健康増進課長(林 康治君)  建設の間,現在の病院の診療を継続することとしております。 ○13番(前島広紀君)  それでは,二つ目に,施設の規模についてお伺いしたいと思います。まず,病床数はどのぐらいを検討されておりますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  現有が254床でありまして,現有と同じ254床を予定しております。 ○13番(前島広紀君)  それでは,一つの部屋当たりの面積とか,全体の延べ床面積は,どれぐらいを想定しておられますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  一つの病室につきましては,その広さというのは,医療法施行規則で一定以上の広さを確保するように定められております。その中で言えば,個室が1人当たり6.3㎡以上とされているところでございます。その広さを確保するとともに,また,近年整備された同規模の自治体病院,災害拠点病院ですと250床から300床程度の病院を参考に,病院の規模,延べ床面積を病床数で割りまして,1床当たり85㎡をめどと致しまして,新たな施設の延べ床面積,合計で約2万1,500㎡を現在のところは想定しているところでございます。また,具体的なことは,今後,基本計画等の中で検討していくことになります。 ○13番(前島広紀君)  2万1,500㎡という話でございましたけれども,高さは何階建てぐらいを想定しておられますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  本構想の中では3階建て以上を想定しておりまして,特に3階建て以上ということで何階建てというようなことは明記しておりません。 ○13番(前島広紀君)  3階以上ということでございましたけれども,現在の時点での大まかな各階ごとの構成は,どのように想定しておられますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  階別の構成ですが,1階と2階部分は外来部門,検査手術等の診療部門,管理部門,サービス部門を考えております。3階以上に病棟部を配置することと致しております。 ○13番(前島広紀君)  それでは,三つ目に,現在の既存の施設で残す部分はあるのでしょうか。先ほど市長答弁では建替えということでございましたけれども,全部壊して建て替えるのか,その辺りをお伺いしたいんですけれども,例えば,平成23年に約12億円を掛けて,新しい手術棟及び救急外来棟を増設しております。そのときもいろいろ質疑をさせていただいた経緯がございます。また,平成28年度に感染病棟外来,エコー心電図室,研修医室を備えたプレハブ棟を増設しておりますけれども,私は前回までの質問でも,これらの増設が将来の整備計画と整合性があるのか,無駄になることはないのか,確認してきたところでありますけれども,それらに関しては,どのようであるのかお示しいただきたいと思います。 ○健康増進課長(林 康治君)  今おっしゃるとおり,平成23年に建てた手術棟,救急外来棟もございます。このような比較的新しい建物につきましては活用すると考えております。この構想の中では,救急外来手術棟,ほかにリハビリテーション棟及び緩和ケア病棟,それらは残しまして,それ以外の古い病棟と既存の建物は撤去等を検討していることと致しております。また,平成23年に建てた救急外来棟につきましては,新たな施設と接続し,一体の施設として計画しておりまして,リハビリテーション棟及び緩和ケア病棟につきましては,今後,改修しての利用を検討いたします。また,平成28年に建てましたプレハブ棟につきましては,今後,基本計画の段階で検討することと致しております。このように比較的新しい建物につきましては,無駄な投資にならないように,今後,活用を検討いたします。 ○13番(前島広紀君)  その辺りは十分検討していってほしいと思います。それでは,既存の施設の中で最も古い建物施設は,建築後何年ぐらいたっておりますか。また,その病院施設の耐用年数はおおむねどのぐらいであると言われておりますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  現存の建物で最も古い施設が病棟でございまして,これが昭和57年の建築で,現在36年を経過しております。それに対しまして耐用年数は39年でございます。 ○13番(前島広紀君)  私も前回質問したときも,耐用年数をいろいろ勉強させていただいたんですけれども,おおむねその耐用年数が近付いているというふうに感じているところでございます。それでは,その近くに医師の宿舎があると思いますけれども,これはどのように考えられますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  職員の宿舎ですが,こちらは平成14年の建築でありまして,現在16年経過しておりまして,耐用年数につきましては39年でございます。また,これは建築時に病院事業者が借りており,起債の償還も2022年度までございます。このようなことから,現時点では,このまま継続して使用する予定でありまして,今回の施設整備では検討しておりません。 ○13番(前島広紀君)  先ほど話がございました研修医室をプレハブ棟で建てたという話に関連しまして,最近,研修医がたくさん霧島市立医師会医療センターに来ているというような話を伺うわけなんですけれども,そのことに関しまして,実際どれぐらいの研修医が来ておられるのか,お伺いしたいと思います。 ○健康増進課長(林 康治君)  研修医につきましては,平成29年度が3名,今年度が4名,研修医が2年間の研修になりますので,合わせて7名の方々が現在勤務されております。 ○13番(前島広紀君)  大学病院とは違うわけなんですけれども,この地域において7名の研修医の方がいらっしゃるということは,とても多い人数ではないかなというふうに思うのですけれども,その理由はどういうことが考えられるのでしょうか。 ○健康増進課長(林 康治君)
     まず,医師会医療センターのほうは,平成26年9月に基幹型臨床研修病院に指定されております。これが,その病院独自の臨床検証プログラムで研修を行うことができるものでございます。そのような独自のプログラムを行うということと,また,先ほど話がございましたように,平成28年度には研修医室を備えたプレハブ棟を建設したこと,また,医療センターではかかりつけ医と連携し支援する地域医療支援病院であること。へき地,離島,医療経験のある医師が多く勤務している状況でもありますし,救急救命医療に必要な知識,技能,態度を学ぶことができるなど,医療センターでの研修に魅力を感じ,選ばれたとお聴きしております。 ○13番(前島広紀君)  研修医の方は研修が終わったら,またどこかほかの病院を回ってくるのかも分かりませんけれども,自分が研修された病院というのは思いがあると思いますので,今後,いつか帰ってきていただけるように努力していただきたいと思います。次に,災害対応病院として標榜されておりますけれども,どのような構想があるのかお示しいただきたいと思います。 ○健康増進課長(林 康治君)  現在,医療センターは平成28年4月に県の災害拠点病院の指定を受けております。災害拠点病院として屋外ヘリポートの設置など,災害に備えた施設構造や必要な設備を検討することと致しております。具体的には,基本計画策定の段階で更に検討いたします。 ○13番(前島広紀君)  病院があるところの地理的状況と致しましては,その病院の手前に川がありますし,その川には橋が架かっております。そういうことも考えますと,災害病院として強固な病院を造ることももちろん必要ですけれども,先ほど同僚議員からもありましたように,そこに行くまでに道路が浸水する地域もありますし,そういうことも含めて総合的な観点からも災害に強い施設を造っていただきたいと要望いたします。次に,建設事業費及び財源については,どのように検討しているのかお伺いしたいと思います。例えば,今回,中学校の空調設備などにおいては,PFI方式の導入を検討するという段階でありますけれども,そういういろいろな方面を検討する余地があるのでしょうか。お伺いしたいと思います。 ○健康増進課長(林 康治君)  まず,本構想の中では,施設整備に要する費用の財源は国からの交付税措置がある病院事業債,病院事業の自己資金,国・県の補助金等を検討することと致しております。またPFI方式などの整備内容や整備手法につきましては,費用対効果等を十分に考慮し,効率的な手法につきまして,工期の短縮や整備手法の縮減を踏まえ基本計画を策定する中で,様々な方式を検討いたします。 ○13番(前島広紀君)  病院建設となりますと多額な費用が掛かると思いますので,その辺りも十分に検討して,余り市民に負担が掛からないように検討していただきたいと思います。それでは,次に病院内部の運用面,今はハード面についてお伺いしましたけれども,ソフト面についてお伺いしたいと思います。いろいろ質問を予定していたのですが,時間の関係で1点だけ,県の地域医療構想によれば,この地域の2025年における必要病床数は高度急性期病床が125床不足,急性期病床が786床不足,回復期病床が388床不足,慢性期病床が756床過剰と推計されております。それを踏まえた公的病院としての対応は,どのように考えているのか,お伺いいたします。 ○健康増進課長(林 康治君)  県の地域医療構想の中の役割と致しましては,医療センターは急性期病院としての高度専門的な医療機能,地域医療支援病院としてのかかりつけ医等の支援機能,二次救急医療の拠点病院としての救急医療機能,感染症及び災害発生時の拠点病院としての機能,へき地医療支援としての機能など,多様な公的医療機能を引き続き担い,今後は医療構想で,今,御紹介がありましたように,高度急性期,回復期,そこが姶良伊佐保健医療圏において不足すると見込まれておりますので,これらに対応できる機能を充実させるように検討いたします。 ○13番(前島広紀君)  1点と言いましたけれども,あと1点お伺いいたします。新たに整備する施設の更なる役割といいますか,現在も行っていることに加えまして,更なる特徴はどのようであるのかお伺いしますが,救急医療については,どのように充実させるつもりかお示しください。 ○健康増進課長(林 康治君)  まず,救急医療につきましては,現在行っております二次救急の病院群輪番制病院,循環器救急輪番制病院,脳神経外科夜間休日輪番制病院を担っておりまして,また,ドクターヘリの受入病院としても,今後も姶良伊佐医療圏の救急医療の中で中心的な役割を担っていくことといたしております。また,今後,医療の増加が見込まれる循環器系の疾患や小児救急につきましては,常勤医師の増員などを行い,24時間365日対応できる診療体制の構築を目指すこととしております。 ○13番(前島広紀君)  現在,聴くところによりますと,救急患者の受入れに対して,市民の不満があることもあります。そのようなことも踏まえまして,新しい病院を造るからには,いずれの財源を活用するにしましても,相当な金額の施設整備になることは間違いないと思われますので,その投資が市民の納得が得られるようなソフト面の改善も強く求めて,この質問を終わります。次に,自治体法務についてでございますけれども,質問に関連しまして,平成26年6月に南さつま市役所に政策法務専門委員として任期付公務員で赴任しておられます弁護士にお越しいただきまして,自治体法務,政策法務の実態や弁護士が市役所職員として常駐していることなどの意義などについて,議員や市の職員の方も参加していただきまして,講演をして勉強をしたことがあります。また,中重市長も市議会議員時代の平成18年6月議会で常勤の弁護士について提案をしておられます。それでは,質問に入ります。まず,弁護士を職員として採用している自治体は九州でどれぐらいありますか。また,鹿児島県内ではどのようであるかお示しください。 ○総務課長(橋口洋平君)  弁護士の自治体の採用の状況でございますが,日本弁護士連合会の調べによりますと,2017年8月現在で法曹有資格者の登用自治体は,九州では15団体17人,鹿児島県では,南さつま市,鹿児島市,鹿屋市の3団体3人となっております。 ○13番(前島広紀君)  それでは,南さつま市とか,鹿屋市はいつ頃から採用しておられるのか。また,そのときの応募状況などはどのようであったかお聴きしておられましたら,お答えいただきたいと思います。 ○総務課長(橋口洋平君)  問い合わせてみましたところ,南さつま市は平成25年4月から,鹿屋市は平成28年7月から採用しているようでございます。いずれの市も一般公募を行いまして,1人が応募してきたと伺っております。選考方法と致しましては,書類選考と面接試験を行っているようでございます。 ○13番(前島広紀君)  先ほど申しました平成26年に一般質問したときは,まだ霧島市内には弁護士がいらっしゃらない状況でございました。現在,確認はしておりませんけれども,かなりの弁護士が事務所を構えておられるのが現状だと思います。それでは,次に弁護士を常駐していただくことで期待される効果としては,どのようなことを考えておられますか。お伺いしたいと思います。 ○総務課長(橋口洋平君)  弁護士の効果でございますけれども,まず,職員のほうは,今までは各原課の法的な問題点につきまして,それぞれ原課でいろいろ調べて,それが難しかったら顧問弁護士のほうにお願いするという形を取ってきたんですけども,弁護士を雇うことによりまして,まず論点整理をして,そこで解決ができることにつきましては,任期付弁護士で解決できると。それから,顧問弁護士に相談しなければいけないような難しい案件につきましては,その論点を取りまとめて,顧問弁護士のほうに相談することで,スムーズで効率的な運用が図れるかというふうに思われます。 ○13番(前島広紀君)  それでは,お伺いしたいんですけれども,当市の年間の訴訟件数はどれぐらいありますか。それと,その経費はどれぐらい掛かっているか分かりますか。 ○総務課長(橋口洋平君)  本市の年間の訴訟件数でございます。提訴された日の属する年度での訴訟件数で申し上げますと,最近では,平成27年度が1件,平成28年度はありませんでした。平成29年度2件でございます。 ○13番(前島広紀君)  もっと多くあるのかなと思いましたけれども,少ないようですので,次に移ります。私が,今回,特に申し上げたいのは,特に重要であると思っているのは,クレーマー対策として常駐する弁護士がいることが有効であるのではないかなというふうに考えるわけなんですけれども,壇上でも述べましたけれども,特定の住民のために職員が長時間対応せざる得ないというのは,地方公共団体にとっては大変な損失であるというふうに思います。このクレーマー対策に対しましては,どのようにお考えでしょうか。弁護士が常駐することにつきまして。 ○総務課長(橋口洋平君)  クレーマー対策につきまして,今回,御提案しています任期付職員の弁護士の業務の中でも,クレーマー対策につきましては,その業務の一つというふうに考えているところでございます。いわゆるクレーマーと言われる人にも,その主張にもいろいろな理由がありますので,それぞれの主張に対しまして,法的にどのように対応ができるのか,助言,支援をもらいながら対応することになると思います。悪質クレーマーに対しましては,現在,警察OBの嘱託職員もおりますことから,当該弁護士と連携して,長時間にならない,迅速に対応することが考えられると思います。 ○13番(前島広紀君)  ぜひ,その辺りを有効に活用していただきたいと思います。次に,職員の日々の職務において,身近に法律の専門家がいることは相談相手として有り難いものであり,また,判断が迅速かつ的確にできるので安心感にもつながると思います。職員の法務に関する意識啓発を図る機会も増えると思われます。それでは,自治体の法務能力向上のための方策として,弁護士に一定の権限を与え,政策法務担当部署を新設し,法務体制の強化など,思い切った組織体制を進めていくべき時代だと思いますけれども,この件に関しましては,どのようにお考えでしょうか。 ○総務部長(新町 貴君)  最初でも答弁いたしましたが,議員の言われるように,市独自の政策を企画する際に,弁護士の知識,経験を活用できることや職員の日常業務の中で法律的な判断を直接求められる際,直接指導助言が受けられることが挙げられます。さらに,職員研修などをしていただきまして,法的な思考方法が身につくことが期待できます。しかしながら,弁護士に頼りすぎて,指導助言を求めるばかりでなく,まずは職員が自ら考え,一定の方向性を見つけた上で助言を受けることも大切かと思います。また,政策法務担当部署の件でございますが,現時点では,どの程度の権限を与えるかということについては不明でございます。これまで弁護士は個人の事務所で業務を行い,ある程度自由に活動していた部分もあると思いますが,職員になりますと,組織の中で意思決定をしていくことになります。そういう部分では自由に動けなくなると感じるかもしれません。今後,想定される業務を行う中で,法務体制を強化しようとする中で,今後,どのようなことが弁護士である職員に必要なのか,一緒に仕事をしていく中で検討していくことになるかと思います。 ○13番(前島広紀君)  ぜひ,検討をお願いいたします。最後に,平成12年に地方分権一括法が施行されて以降,地方分権への動きが更に大きくなり,今日の地方公共団体は,国の基準を参酌して,自ら政策立案の主体となって条例を制定するなど,地方の特性を生かした地方行政を実現せざるを得ない状況になってきていると思います。そのような現実の中で,法律に関する高度な知識と経験を有する弁護士を市の職員として採用することは必要であると考えます。今後,当市の自治体法務が充実することを期待しまして,最後に市長の思いをお伺いしまして,一般質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  議員からいろいろと御提言等もございました。正に議員が言われたクレーマー対策であったり,また,職員の能力向上であったり,公正公平な行政運営を行っていく上で,期限付職員として,職員の中に弁護士を採用するということは,霧島市にとっても大きなメリットがあるというふうに考え,今回,条例提案をさせていただいたところでございます。地方自治体における行政需要は本当に拡大しており,行政活動の様々な場面で法的検討を踏まえた対応に迫られるケースが増えてきております。また,最初の部長の答弁にもございましたが,自己決定,自己責任が地方公共団体にも強く求められており,地域の実情に応じた政策の実現や様々な公的,公共的課題の解決を図る必要があり,条例等の制定段階から各場面で,法律をより積極的に活用していく法務政策の必要性も求められているところでございます。様々な行政課題に迅速に対応していく上でも,弁護士を職員として採用して,今後,市民の皆様のために,霧島市の発展のために,役立てたいと思っておりますので,御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。 ○議長(中村正人君)  以上で,前島広紀議員の一般質問を終わります。次に,16番,仮屋国治議員から2件通告がされております。したがって,発言を許可します。 ○16番(仮屋国治君)  16番,仮屋国治でございます。日本には四季折々の風情があり,今年も例外なく梅雨の季節がやってまいりました。前線が異常に膨らむことなく,長引くことなく,農作物の恵みの雨であってほしいと願うばかりであります。さて,2014年の日本創成会議における「ストップ少子化・地方元気戦略」,いわゆる増田レポートに端を発した地方消滅論は,2040年までに,全国の市町村の半数が消滅する可能性があるというものでありました。以降,地方創生政策が立ち上がり,本市でもふるさと創生総合戦略なるものが策定され,2015年から全国各地で展開されてきておりますが,2016年6月に内閣府が先進的と紹介する75の事業全てについて,NHKが調査した結果によりますと,初年度とはいえ,目標を達成したのは,28事業,全体の4割に満たないことが明らかになっております。自治体が自ら計画して,国から予算を取り,国側も先進的であると紹介した事業でさえも,このような状況にあります。当市でも先進的事業には当たらないのかもしれませんが,同じ年度に1億2,834万8,000円の交付金を活用して実施された地方創生先行型事業の業績評価は,13事業中4事業の約3割が目標値を達成したと報告がなされております。今後も霧島市のふるさと創生総合戦略が適切なものであるか否か,PDCAによる検証を重ねながら,人口減少が社会の活力を低下させ,更に人口を減少させるといった負のスパイラルに陥らないための方策を模索していかなければならないものと考えます。不透明なこの時代にあっては,行政の役割として,地域の課題を解決することはもちろんのことではありますが,成長を目指す役割も大きな課題となってきているのが現状であり,今回はこの大きな二つの観点から,一般質問を行いたいと思います。1問目,霧島市空家等対策計画について,総務省がまとめた平成25年住宅土地統計調査によれば,全国で約820万戸の空き家のうち,未利用住宅は318万戸,そのうち腐朽破損ありとされたのは96万戸あり,その半数の約50万戸が特定空家に該当すると推測されています。特に老朽化したまま放置された空き家は倒壊の危険性,放火による火災や周辺への延焼,不審者の侵入や住みつき,ごみの放置,悪臭や害虫の発生,周辺環境や景観への影響などが懸念され,大きな社会問題になっておりましたが,平成27年5月,自治体による強制力を伴う措置が可能となる空家対策特別措置法が完全施行されました。これを受け,本市においても平成29年3月に,霧島市空家等対策計画が策定され,総合的,計画的な空家等対策が図られることになりました。そこで質問に入ります。現在,市全域に限りなくグレーに近い特定空家が存在しているように思われますが,現状をどのように把握し,今後,どのように取り組んでいくか,当局の考えをお尋ねいたします。次に,空き家,空き店舗の利活用は,ふるさと創生総合戦略の中でも暮らしやすい,暮らしたくなる地域づくりの一項目に掲げてありますが,空き店舗等ストック事業及び空き家バンク制度について,現在までの成果と課題をお尋ねいたします。2問目,地域アイデンティティの再構築について,平成の大合併から明らかになったことは,現代の日本は地域のアデンティティが再構築できなければ,地域の再生や成長は進まないと言われてきております。本市も平成17年に1市6町が合併して以来,七つの自治体がくっついて面積も人口も県下第2のまちが誕生したものの,漠然としていて突出したものがない,インパクトが弱いなどのイメージが強く,霧島市のどこに着目し,アイデンティティを構築していくかが今後の大きな課題になってきていると私は考えます。地域は様々なスケールによって形成されておりますが,今回は,次の二つの視点から,霧島市のアイデンティティに関する質問を行います。本年3月に策定された霧島市観光総合戦略は,斬新な切り口になっており,興味深く拝見いたしましたが,正直なところ踏み込みがいまひとつと感じたところであり,そこで,この総合戦略で示された霧島ならではの戦略は何か,また,その有効性をどのように考えているかお尋ねを致します。次に,教育の分野から,霧島のアイデンティティを見出せないものかとの思いから,教育長にお尋ねいたします。全国では誰々の精神を引き継いだまちであるとか,これこれの歴史や伝統によって,こういった気質の人が多いまちであるとかの声をよく耳に致しますが,そのようなアイデンティティは子供たちの人生において,また,まちづくりにおいて,大きな影響や効果が生じるものと考えますが,霧島の子供たちが誇りと愛着を持つことができるようなふるさと教育は,現在,どのような形で取組がなされているか,具体的な事例を含めて答弁を求めます。今回の質問も,私の独り言で終わらぬように,実のある答弁を期待いたしまして,壇上からの質問を終わります。 ○市長(中重真一君)  仮屋議員から2問の質問がございました。2問目の1点目は私が,2問目の2点目は教育委員会が,そのほかは関係部長がそれぞれ答弁します。2問目の地域アイデンティティの再構築についての1点目にお答えします。霧島市観光総合戦略につきましては,その策定に当たり,観光客や旅行エージェント等のニーズを捉えるとともに,観光関係者だけでなく,高校生・大学生の皆さんを始め,広く市民の皆さんとのワークショップを開催し,お互いに共鳴・共感する過程を経て,市民とともに作る戦略として策定したところです。同戦略は,現状の分析はもとより,今後の課題を明確にし,第二次霧島市総合計画に掲げた施策「地域特性を生かした観光の推進」の目標に向かって,実効性のある具体的取組を分野別に分かりやすくまとめました。また,霧島市の今後の課題として,霧島ならではの観光素材づくりが重要であると認識していることから,本市の観光の目的として最も魅力の高い温泉を重要なセールスポイントとして,家族湯や露天風呂など多種多様な温泉,国内屈指の音楽の祭典である霧島国際音楽祭に合わせたメニュー開発など,官民一体となった観光素材づくりの取組を掲げています。観光地として選んでいただくためには,その地でしか味わえない四季折々の景色やイベント,食などが重要なキーワードであり,霧島ならではの観光素材を引き立たせるとともに戦略的なPR活動が必要であると思っております。そのため,本市の普遍的な観光素材である温泉・景観・食の魅力を十分に生かし,霧島市観光総合戦略を基本として,様々な視点も取り入れながら,更に実効性を高める取組を進めてまいります。 ○教育長(髙田肥文君)  次に,2点目にお答えいたします。教育委員会におきましては,子供たちの郷土愛を育むために,霧島錦江湾国立公園を始めとする本市の歴史や豊かな自然環境を活用した様々な学習を推進しているところであります。本市の城山公園の展望台前には,旧国分市に本籍があった現代俳句の牽引者と言われる俳人山口誓子の「虹の環を以て地上のものかこむ」という句碑が立てられています。このことにちなみ,市内全中学生に俳句の創作を通して,ふるさときりしまへの愛着と郷土で生きることの誇りを持たせる目的で,句碑から引用した「立志虹の環ゆめ俳句百選事業」に取り組んでいます。また,市教育委員会で作成した社会科副読本「わたしたちの霧島市」を市内全ての小学生に配付し,郷土教育の授業を通してふるさとに対する興味関心を深め,郷土愛を育んでいます。毎年夏休みには,小中学生の希望者による6泊7日の宿泊体験事業,「いざ行け!きりしま探検隊」において,ふるさとの自然に親しむことで生命や自然を大切にする心を育み,あわせて,異年齢集団での共同生活を通して,他人を思いやる心や自律性・社会性を養い,心身ともに健全なきりしまっ子の育成を図っております。そのほか,本市は上野原遺跡や大隅正八幡宮など多くの文化財を有しており,毎年,小学生を対象とした文化財少年団活動を行い,さらに,本年は明治維新150年の節目に当たることから,副読本「明治維新と霧島」を作成し,全小中学生に配付することで,郷土愛の育成に取り組むこととしております。これらの教育活動等を通して,子供たちが自ら暮らす地域に誇りと愛着を深めることが,地域アイデンティティの醸成につながるものと考えております。 ○建設部長(島内拓郎君)  1問目の霧島市空家等対策計画についての1点目にお答えします。特定空家とは,倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態の空き家を指します。本市においては,空き家の現状を把握するために,平成24年度から25年度にかけて実態調査を行い,その後,空家等の推進に関する特別措置法に基づき,平成28年度に,霧島市空家等対策計画を策定しました。同計画に基づき,先の実態調査で判明した空き家について具体的に調査を行いながら,市民からの情報提供による現地調査やパトロール等を行い,特定空家の把握に努めているところです。また,同計画に基づき,空き家所有者の管理責任を前提に,周辺に悪影響を及ぼす空き家の増加を抑制する観点から,適切な管理の促進や法に基づき,手順を踏んで指導等を行うとともに,庁内に設置しました空家等対策協議会において協議・検討しながら,引き続き,全庁的に空き家対策を推進してまいりたいと考えています。 ○商工観光部長(池田洋一君)  次に,2点目のうち,空き店舗等ストックバンク事業についてお答えします。本市では,空き店舗等の有効活用と新たな創業の促進,商工業の振興,地域経済の活性化を図る目的で,平成26年度から市内の空き店舗等の情報を一元管理し,情報を必要とする方に対し,広く公表する霧島市空き店舗等ストックバンク事業を行っております。現在,空き店舗等ストックバンクの登録件数は53件で,そのうち契約に至ったのは37件です。また,本市の空き店舗等活用賑わい創出支援事業を活用し出店されたのは19件であります。今後は,同ストックバンクへの空き店舗等の登録件数を増やすため,空き店舗等を所有しているオーナーに対して,本事業の周知を図るとともに,新たな事業場所をお探しの方に対し,空き店舗等を活用していただけるよう本事業のPRを強化していきたいと考えております。 ○企画部長(満留 寛君)  次に,2点目のうち,空き家バンク制度についてお答えします。本市では,空き家等の有効活用を通じて,移住定住を促進し,地域活性化を図ることを目的に,平成28年7月から空き家バンク制度を開始しました。本制度は,空き家を売りたい,貸したいと考える所有者や管理者と,買いたい,借りたいと考える方とのマッチングを支援する制度であり,これまで37件の登録申請があり,うち6件が成約済み,7件が登録中,他の24件については,現在登録に向けて調整中であります。この制度の課題は,登録件数が伸びないことと考えています。登録について相談は頂くものの,相続物件である場合,ほかの親族への兼ね合いから売却に消極的であるなど,登録にまで至っていない物件が多くあります。制度の周知に当たり,これまで公民館長会等での制度説明や広報誌への掲載等を行ってきましたが,本年は,固定資産税の納税通知に空き家バンク制度に関するチラシを同封したところ,市外の方からの問合せが増加しています。今後も,積極的な周知活動を行うことにより,登録件数の増加に努めてまいります。 ○16番(仮屋国治君)  それでは,1点目の空き家対策について,それも2のほうからいきたいと思います。空き店舗等ストック事業及び空き家バンク制度について再質問をさせていただきます。まず,空き店舗等ストック事業について再質問を致します。登録件数が現在まで53件あったということでございますけれども,私,ホームページで確認したときに,この空き店舗のほうも空き家のほうもアップロードの日付が大分古くて,去年,おととしという状態になっていましたので,もうさび付いている事業なのかなという思いがありましたので,今回,取り入れさせてもらいましたけれども,この登録が少ない理由をどのように捉えていらっしゃいますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  まず,空き店舗等ストックバンク事業についてお答えいたします。空き店舗は不動産の借り手と貸し手のミスマッチが起きているような状況と,まず考えられます。一般的に借り手側としまして,人通りが少ない,家賃料が割高に感じるという意見もあります。また,貸し手側としましては,どのような人が使うのか不安,住居兼店舗になっており改修費が掛かるなどの意見があるようでございます。本市と致しましては,このミスマッチを少しでも解消するため,空き店舗等ストックバンク事業について,協定で結んでおります県宅地建物取引業協会姶良伊佐支部と更なる連携を図るとともに,引き続き,まちの賑わいを創出するための取組を実施してまいりたいと考えているところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  おとといでしたか,ホームページでチェックしましたら,国分が11件の登録件数が載っておりました。アップロードされましたのが,2018年5月18日,それから隼人が3件,アップロードの日付は2016年9月16日ということで,実際のところ,ホームページには14件しかアップロードされていないわけでありますけれども,3年のうちに登録が53件あったというのはいいほうなのかもしれませんが,ただ,市内を車で走っておりますと,空き家,空き家,空き家の波が目にとまることが多いわけですけれども,全体の空き家数からいくと登録数は断然に低いと言わざるを得ないと思うわけでありますが,商工会,商工会議所等との連携は,どのような形で取り組んできていらっしゃいますか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  これに関する商工会,商工会議所との連携と申しますと,商工会議所の場合は,以前は,実際,商工会議所のほうが空き店舗事業を行っていたと。それを市内全域ということで,一元化して行政のほうで行うようになったということでございます。そして,商工会と商工会議所の関係でいいますと,いろいろな意味でチラシ等でのPRの周知とか,いろいろお願いしているところでございますけれども,なかなか,先ほどうちの課長が言ったような形で登録数は余りよくないというような状況でございます。 ○16番(仮屋国治君)  やはり,商工会,商工会議所の連携というのが,非常に大事なのではないかというふうに考えます。ホームページのほうで,成約された店舗3件の掲載がありますけれども,このように契約に至った店舗,37件あるわけですね。この3件のほかに広報された経緯はありますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  空き家等ストックバンクの事業についてお答えいたします。平成27年1月にストックバンク事業を開始して以来,所有者に対して,空き家店舗等ストックバンク事業の物件の登録を促すために,また,利用希望者に対して,空き店舗等を活用していただくために,チラシの作成配布や市広報誌への掲載,また,空き店舗等を活用して創業した方々の声を,市ホームページで掲載するなど,幅広く情報発信を行っているところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  だから,ホームページの掲載のほかにあるかという質問をしているわけですけれども,あるかないかお尋ねいたします。 ○商工観光部長(池田洋一君)  今,ホームページで掲載している以外に,そのほかに掲載していることはございません。 ○16番(仮屋国治君)  やはり,PRの強化というのが,おっしゃるとおり大事なんであろうと思いますので,商工会の広報誌,商工会議所の広報誌というものもございます。成約のたびに載せてくださいというPRも大事ではないかと思いますので,要望しておきます。先ほどの德田修和議員の一般質問の中で,創業支援ということで市長のほうで答弁がなされましたけれども,自分が一般質問する日は,他の議員の話が耳に余り入ってこないものですから,聞き流したところがあるんですけれども,どういった形で創業支援をすると答弁なさったか,お示しください。 ○商工観光部長(池田洋一君)  先ほどの德田議員の関係で,市長のほうからありましたけれども,今,業種的にはほとんど商工会議所,商工会員であれば適用できるわけですけれども,これを特に業種を絞った状況で,いろいろな形の優遇制度はできないかというようなことで検討するというようなことでございます。 ○16番(仮屋国治君)  先ほどの德田修和議員の市長の答弁の中で,今後はより効果的な空き店舗等活用支援策として,空き店舗等の改修費用に対する補助などを検討してまいりますという答弁がなされておりますが,具体的にはどのようなものを考えておられますか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  今現在は,まだ白紙の状態で,今後,検討したいというふうに考えております。 ○16番(仮屋国治君)  私も,そのリニューアル補助金というものを使ってみてはどうかという提案をしたいと思っているところでございました。金額の大小はないと思います。10万円でもよろしいですから,上限10万円の補助でもあれば,創業しようという方が踏み切りやすい,そういう体制を作っていっていただければと思いますので,来年度の事業実施に向けて,御検討のほどよろしくお願い申し上げておきます。続きまして,空き家バンク制度について,こちらも同様に登録が非常に少ない状況にあるわけですけれども,どのような理由から登録が少ないものかお示しください。 ○地域政策課長(西敬一朗君)  先ほどの答弁でもお答えしておりましたが,相談そのものは頂くのですが,相談に来られる方が所有権をお持ちでなかったり,家財がまだ残っている,そういったこともございまして,相談はあるものの,そこから申請まで至った件数は37件,その中でも実際に公表できる段階にまで至ったものが,現在7件というところでございます。もう一つ,平成28年7月から制度開始したわけですが,実は,今年の4月までは登録申請は31件でございました。そこに対しまして,固定資産税の納税通知にチラシを同封したところ,市外の方からの問合せが非常に多くなりまして,5月,6月までで6件の登録申請があったということで,これは一つの成果であったなと考えております。 ○16番(仮屋国治君)  御努力いただいた成果であろうと私も思います。空き家というのが非常に多いわけですが,再生可能な時点での空き家対策というのが非常に今求められているわけでありまして,荒廃化してからの空き家というのは,この後の質問になるわけですけれども,手の付けようのないところもございますので,この段階で,これらの空き家をどう生かしていくかが,非常に重要な課題になってこようかと思います。先日,テレビで湧水町の高齢者の力ということで,古材鑑定士というのがニュースで流れましたけれども,古材鑑定士について,その役割と状況をつかんでおられましたら,お示しを頂きたいと思います。 ○地域政策課長(西敬一朗君)  古い材の古材鑑定士と申しますのは,2001年に創設された制度だそうです。一般社団法人住まい教育推進協会が認定する民間の資格ではございます。古民家に使用されております梁や桁などの古材の価値を見きわめて再利用につなげようとする,お手伝いをする資格ということになります。全国の古民家再生協会,こちらは建築士等で構成されている協会ですが,この再生協会のほうで,全国のシルバー人材センターに対しまして,この古材鑑定士の資格の取得を勧めているということで,鹿児島県におきましては,議員がおっしゃった湧水町では,シルバー人材センターで講習会を行って,そこで12人の方が資格を取られたということだそうです。ちなみに,この資格を取るためには,2時間の講習,その後,二者択一式の材木が腐る原因,あるいは建築資材に適した材木等について問う20問の問題を受けていただき,その後,一定の点数を取られますと,実際に古民家等の現場で講習の続きといいますか,実地の研修を行われるそうです。湧水町では12人の方が資格を取られたということで,また,全国古民家再生協会のホームページでは,現在日は記載されておりませんでしたが,県内では,出水市に7人,いちき串木野市に11人,資格を取られた方がいらっしゃるとのことです。 ○16番(仮屋国治君)  ニュースを見ておりまして,その最初の鑑定した場所が隼人町だったということで,そんなところにいらっしゃるのかという思いも一つありましたし,これが人の目を引く高齢者の力,空き家対策ときたものですから,何とか使うべきところがないのかなと。今,ただ,お話をお伺いして,どのような形でできるかは分かりませけれども,研究を進めていただいて,活用できるものであれば,取り入れていっていただきたいと思います。空き家バンクについてもいろいろありますけれども,事業開始当初のチラシを見てますと,いろいろ丁寧にやってます。移住定住促進の補助が出るとか,シルバー人材センターで2,000円の空き家管理ができますよとか,そういったものもいろいろ網羅されておるようでございます。全て何でもかんでも行政でやってくれというわけではございませんので,市民の皆様がそういう制度を知るということが大事であろうと思いますので,諦めないで周知のほうを続けていってほしいなと思います。それでは,1点目に戻りまして,特定空家のほうの再質問に入らせていただきます。愛想のない答弁でした。現状はどのように把握しているかというところで,現状を何件ぐらい,どうだということで把握していらっしゃいますか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  本市の空き家の状況についてでございますが,本市におきましては,空き家の現状を把握する目的で,平成24年度から25年度に掛けて空き家実態調査を実施しており,3,603件の空き家を確認しております。このうち劣化の程度が著しいと判断された空き家につきましては,892件となっております。なお,実態調査以降の平成27年5月に空家等対策の推進に関する特別措置法,いわゆる空家特措法が施行され,指導などの対象となる空き家の判断基準が示されたことから,この判断基準を踏まえ,改めて調査を行っており,これまでに59件の空き家について確認したところでございます。また,実態調査以降,新たな空き家につきまして,77件調査をし,実態調査に係る再調査分を含めた136件のうち,管理が不十分な状態で腐朽等が見られる空き家を68件確認したところであります。このうち平成30年3月末現在,48件が除却等により改善されている状況となっております。 ○16番(仮屋国治君)  最後の48件のところを,もう一度御答弁頂けますか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  48件につきましては,除却等により改善がされている状況となっております。 ○16番(仮屋国治君)
     この調査というのは,市の職員の皆さんでなさっているのですか。外部委託されたのか,その辺のところを教えてください。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  空き家実態調査につきましては,委託をしまして実施しております。 ○16番(仮屋国治君)  実際,3,603件の空き家があって,960件,うち48件が改善ということですので,920件ほどが特定空家と大体認定されると,認定したということで理解してよろしいですか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  この3,603件のうち劣化の程度が著しいと判断されたものですので,これがイコール特定空家ということではございません。 ○16番(仮屋国治君)  特定空家に認定するにはどういう流れになりますか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  特定空家につきましては,保安上,倒壊など著しく危険となるおそれのある状態や周辺の生活環境の保全を図るために,放置することが不適切である状態にあると判断されたもので,今回,実態調査を踏まえて,その中で実際に所有者の方の了解を得た上で現地調査をやって,細かく詳細に調査をした上で特定空家として判断するものでございます。 ○16番(仮屋国治君)  家主の了解も要るということであるかもしれませんが,家主が判明しないというケースもあるかと思うのですけれども,担当課としては,今後のスケジュールをどのように考えていらっしゃいますか。このまま置いておかれるのか。何か問題が起きるまで置いておかれる予定なのかどうか。計画が平成29年から34年の5年間という設定がなされておりますけれども,この間のスケジュールは,どのようになっているかお知らせください。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  議員,御指摘のとおり,平成29年3月に当計画が策定されました。現在,策定後1年を経過したところであり,見えてきた問題点も出てきております。これにつきましては,議員の御指摘のとおり,所有者が判明しないということで,それから先の指導,助言という行政行為ができないということになっております。ですから,この辺につきましては,現在,他の自治体も同じような状況になっておりますので,県とのほうとも話をしながら進めてまいりたいと考えております。 ○16番(仮屋国治君)  安心安全課にお尋ねいたします。危険廃屋解体撤去工事補助金というのがございますけれども,その内容と実績をお知らせください。 ○安心安全課長(石神 修君)  霧島市危険廃屋解体撤去工事補助金交付要綱につきましては,平成23年度に施行されまして,そこで定めております危険廃屋の定義としましては,居住その他の用に供しない建物で,周囲に危険を及ぼすおそれがあり,屋根,柱その他の建築基準法に規定する主要構造物が朽ちる等により,使用することが不能であることとしております。これまでの実績でございますけれども,平成23年度から29年度までの7年間でございますが,相談件数が248件,補助金の要件に該当したのが141件,そのうち補助金交付申請があり,補助金額が交付された件数が66件となっております。交付金額は7年間の合計で1,630万7,000円,1か年度の平均は約232万9,000円,1件の平均は24万3,000円となっております。 ○16番(仮屋国治君)  いい制度があるのではないですか。年平均232万円,交付金が66件,一つでも廃屋がなくなることは大事だというふうに思うわけですけれども,これを特定空家に近い方に案内を出さなければいけないのでないかと思うんです。認定するのかしないのか,ただ,判断の段階で構わないんですけれども,そういったものをお知らせすることが大事だと思うわけですけれども,いかがですか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  特定空家を含む危険な空き家につきましては,私どもは判明した場合に,まず所有者の方にその状況をお知らせするために写真等を使いまして説明しております。また,法的にも空家特措法によりまして,所有者の方に一義的な責任があるということも含めながら説明しておりまして,その中で解体したいという御要望があれば,この補助制度を説明したりとか,相談窓口の紹介等を含めてやっているところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  現在まで何件の方に通知なさいましたか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  一番最初に申し上げました危険な空き家ということで136件,これには送っております。それと前回,実態調査の結果で892件あったんですけれども,このうち所有者が特定できた分につきましても,同じようなことでチラシ等を送付しているところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  それができていれば安心いたします。実際がどうなのかはっきりしたところは分かりませんけれども,とにかく1,000件近い危ない家があるよというのが現実なわけでありますので,これを家主自ら何とか潰していただくことが一番肝心であろうというふうに思うわけであります。空家等対策協議会というものが出てまいりますけれども,現在まで何回開催されておられますか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  空家等対策協議会につきましては,空家特措法に基づき,本市における空き家対策の取組などを協議するために,平成27年7月に設置しております。設置した以降,現在まで5回開催したところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  平成29年4月以降,開催されたのは何回ありますか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  平成29年度につきましては1回開催しております。 ○16番(仮屋国治君)  その中身を教えていただけますか。 ○建築指導課長(谷口比寿志君)  昨年度の実施につきましては,これは毎回やっているところですけれども,昨年度の実績を各委員の方に説明した上で,空き家対策の取組状況ということで説明しております。また,今後の取組につきましても,御意見を頂いたところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  会長を市長が兼ねるということになっているようでございますので,もしかしたら,この1年間開催がなかったのではないかなという心配をしたものですから,今お尋ねをしたところでございます。といいますのも,これは5部6課にまたがる計画なんですよね。だから,取りまとめが非常に大変だなという感じが致しております。結局いいものができているけれども,それぞれがやっているだけで,対策,計画の中での動きというのがあるんだろうかという思いがしたものですから,お尋ねを致しましたけれども,実際,課の性質からいくと,これは企画の地域政策課が主務課となるべき案件ではないんですか。山口副市長,どうですか。 ○副市長(山口 剛君)  そのようになっております。失礼しました。主務課は建築指導課でございます。どちらがすべきかというのは,中身を見て判断すべきところだというふうに思います。 ○16番(仮屋国治君)  先ほど性質上ということを申し上げましたけれども,いろいろと地域のことに関することが多いような気も致しますし,これからの時代は,非常に大変な問題になってくる話でもないのかなという思いがしております。また,内部のほうで御検討いただいてやっていただければと思いますが,市長は,空き家の対策等々,今までのやりとりの中で,思いというものはあられますか。 ○市長(中重真一君)  この空き家対策を進めていく上で先ほどから出てきますが,所有者が不明であったり,相続が複雑に絡んで手が付けられない空き家等が一番問題になってくるというふうに考えております。今,国の中でも土地であったり,そういった建物について,どういった取扱いができるか,対策が進められているところでありますので,そちらも見守りながら,しっかり国のほうにも進めていただきたいという思いがございます。また,そういった中でも特に危険な空き家等に関しましては,行政代執行等をしっかり使いながら,市民の安心安全については進めていきたいというふうに考えております。 ○16番(仮屋国治君)  先ほども申したかもしれませんが,新聞では,計画を作っているのは全国でまだ45%の自治体だそうです。いち早い取組を行政のほうでしていただいたと思っております。ただ,次は,計画の実施に関することというのが第2条にありますので,これを毎年,年度ごとにスケジュール化をしていただいて,進捗を確認しながら進めていっていただきたいということを要望しておきます。それでは,1点目は終わりたいと思います。続きまして,2点目に入りたいと思います。地域アイデンティティの再構築についての部分についてお尋ねいたします。慣れない横文字を使ってしまったわけですけれども,統一的な画一的な特徴とか,特性とか,いろいろ言ってもいいのかもしれませんけれども,このアイデンティティという言葉のほうが適切かなという感じでございましたので,御理解を頂きたいと思います。2番目の2の教育委員会のほうから再質問をさせていただきたいと思います。最初の御答弁の中でいろいろなものが出てきているわけですけれども,誇りと愛着,ちょっとこじつけていただいたのかなという気はするんですけれども,今現在,学校への誇りと愛着を持つ運動みたいなものをやっていらっしゃいますけれども,どういった形で進めておられますか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  霧島のよさに誇りを持つような活動ということです。霧島のよさはたくさんあると思っています。意外とそこに住んでいる者にとっては,気付きにくいものなのかもしれません。大河ドラマ西郷どんでは,霧島の魅力を随所に感じることができます。オープニングシーン一つとってもそうです。大浪池から沸き立つ雲,高千穂の峰から馬の背を越える空撮,天孫降臨の地を思わせる九面太鼓の雄姿,霧島に住む者は初めてそのシーンを見たとき,誰もが誇らしい気持ちを持ったことと思います。私はここ霧島で育った子供たちが,今は分からなくても,将来,ふるさと霧島を思うとき,霧島で生まれてよかった,そのように感じるような体験,経験をさせることが霧島の教育の使命であると思っております。では,学校教育でそのような教育,体験,これをどのように取り入れているかということについてお答えいたします。霧島には,歴史,人,自然,文化,食と様々な魅力があります。それぞれの学校では,その魅力を生かしながら,総合的な学習の時間などの中で,ふるさとのよさを感じる郷土教育に取り組んでおります。その例を挙げますと,盆踊りなどの郷土芸能であったり,黒酢仕込み,米,芋,茶摘みなどの食農体験,小浜小ではカヌー体験をしております。また,国分南中の上野原縄文の森ボランティアガイド,そのような体験活動のほかに,先ほど答弁の中にもありましたけれども,小学校3,4年生が使用します社会科の副読本「私たちの霧島」では,国分たばこの味がよいことに気付き,栽培方法を教え,日本中に広げた島津義弘の家臣,服部宗重のことを学んでおります。また,横川中学校におきましては,西郷隆盛と愛加那の子,西郷菊次郎が地元の山ヶ野金山とゆかりの深い人物であることを学び,山ヶ野ウォーキング大会で,生徒がそのことを史跡ボランティアとして参加者に説明するような活動をしております。今,申し上げましたのは,地域の郷土史素材,そういったものを生かした教育でございます。 ○16番(仮屋国治君)  難しい質問を投げかけたもので,自分で再質問に困っておりますけれども,そういうことでいろいろ子供たちに教えてもらっているということでございますけれども,では,子供たちが郷土に対して誇りと愛着を持ったら,その先はどうなるだろうというふうに思われますか。 ○学校教育課長(河瀬雅之君)  今の御質問のお答えになるかどうか分からないところなんですけれども,学んだことが将来花開くという意味で考えているんですが,霧島市としてのアイデンティティは何かといいますと,1市6町が合併してできた新しいまちですので,そこで私たちが教育のよりどころとしておりますものは何かということでお答えさせていただきますが,私たちが教育施策を考える上で髙田教育長が日頃からおっしゃっている思い,そういったものがこの教育につながっているのではないか。例えば,文科省が言う生きる力を超えて,生きて働く力であったり,社会を生き抜く力が大切であるとか,見かけだけの数字の学力で一喜一憂するのではなく,それが将来花開くためには,志を立てようとか,こういう教育の理念的なものを常にお話しいただいておりますので,そういったことを通しながら,この郷土で学んだことが将来開花する,そのような教育に努めていく必要があると考えております。 ○16番(仮屋国治君)  だんだん近づいてまいりました。確かにおっしゃったように,1市6町が合併したままで,横川の人は横川がいい所だとまだおっしゃっています。福山の人は福山がもっといい所だとおっしゃってます。では,霧島市全体でいい所は何よというところの投げかけも一つあったわけでございますけれども,私と致しましては,子供たちが大きくなって,都会に出ていく。ただ,学校に行く。地元に仕事があれば,田舎に帰ってきたいんだという思いを持ってもらえる子供になれるよう小学校から中学校にかけて教育ができないかという思いで,お尋ねをしたところでございますけれども,そういったときに,いかなる霧島のアイデンティティというものがあるのだろうかと。教育行政を長く勤めておられます教育長に御教示を頂きたいなという思いで,お尋ねをした質問でございましたけれども,教育長いかがでしょうか。 ○教育長(髙田肥文君)  私もここに参りましてから,人間というのは人物に学ぶ部分が非常に大きいので,誰かいらっしゃらないかなというのをずっと探していました。それがなかなかなくて,最初,10年カレンダーということで霧島の「き」は基礎基本,霧島の「り」は立志,霧島の「し」は習慣付け,最後はマナー,人権意識とか,そういうものをするために10年カレンダーを作成しました。この10年カレンダーがなかなか人気が悪くて,1枚の広いやつだったもんですから,今回,非常に分かりやすく8ページにして,ちゃんと数字も見えるように,各ページ2年ずつ書けるように作り替えたところです。そうする中で,志ということが一番大事だなと思って,先ほどの俳句の人が見つかった。正に山口誓子が,この霧島市が本籍地だったということで,そのことを先ほど申し上げたところです。国分高校にも色紙があります。「学問のさびしさに堪へ炭をつぐ」,そういう有名な句であります。ここで非常に苦労しながら,こういう思いを持って学問の厳しさなどを詠んだのだろうという思いがありましたので,そういうものに何か子供たちが心を打たれて,このふるさとに誇りと自信を持ってくれればということであります。だけどそうはいっても,子供の学力が上がればどんどん外に出ていって,人材流出市になってしまうと。これではいけないというので,今,霧島しごと維新ということで,高校生になってから幾ら言っても高校の進路指導というのは,どんどん大企業に行くようにシステム化されていますので,中学生にやらないと意味がないということで,去年から中学生の挑戦,霧島しごと維新で,地元の企業をバスで夏休みに見にいかせたり,保護者にまず分からせないといけないということで,学校の先生と保護者で去年は実施しました。そして,2学期後半から3学期にかけて,中学生が職場訪問という形で各企業を見て,感想文を見たら,こんな企業があるのかという,そういう思いが書かれていました。そこで今度は,市の奨学金をもらったら,こちらに帰ってこられるように,こっちで5年働いたら半分,10年働いたら全額免除しますという制度まで作っていただきました。そういうことで,我々が育てたこの子供たちが,やがてこのふるさとで力を尽くそうと思ってくれるのではないかという思いで,今,10年カレンダー,その他,この中学生の挑戦,霧島しごと維新に取り組んでいるところであります。この成果が出るのは,しばらくたつかもしれませんけれども,必ずや花が開いてくれるのではないかという思いを持っております。 ○16番(仮屋国治君)  そういう思いを持っていただいているということで,有り難いことだと思っております。ただ,この中身をいま一度検討していただきまして,今現在,学校のほうで授業としてやっておられないということもお聴きいたしました。何とか,年にとか,月にとかではなくて,絶えずこの話が霧島の子供たちにできるような体制を作っていただけるよう御検討を要望しておきます。次に,最後になりますけれども,観光戦略のほうのアイデンティティについて再質問をさせていただきます。観光戦略を拝見いたしまして,冒頭で述べさせていただきましたように,行政にしては斬新な切り口だったなというふうに思っております。読み深めていきますと,中身も結構いいんですよ。調査をしてあったり,ワークショップのことがちゃんと書いてあって,その先の落としどころがいまいちだなという思いがしましたので,今回,お尋ねをすることとさせていただきました。資料の1枚目です。観光戦略の5ページ,入込状況ということで直近の2年間の入込状況が書かれております。国内宿泊客と外国人宿泊客の入込状況がしっかり捉えてありまして,非常に特徴があるなという思いで拝見していたわけですけれども,国内宿泊の多い月,3月,8月,少ない月が4月,6月というふうに見ることができると思いますけれども,この辺のところは,どういう背景でこういう状況になっているというふうに把握をしていらっしゃいますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  分析とか調査があるものではありませんけれども,私のほうで県とか観光連盟,そして,ホテル等に聴いたこと,そして,私の考えも含んでおりますので,御理解いただきたいと思います。まず,平成28年は熊本地震がありましたので,平成28年で見ますと,多い月は8月,3月,5月となっております。要因としましては,夏休み,春休み,ゴールデンウィークなどが要因となっておりまして,動向を見てみますと,県内の方,福岡の方,宮崎の方というのが多い傾向にあるところでございます。それから少ない月は2月,4月,6月となっております。2月は年末年始の一服感や出費に伴う節約,4月につきましては春休み明けの一服感と入学,就職,新年度のスタートなどと,6月につきましてはゴールデンウィーク明けの一服感と梅雨時期に加え,田植シーズンということで,鹿児島,宮崎の方々の利用が少なくなっている傾向にございます。 ○16番(仮屋国治君)  一服が多いわけですね。続きまして,外国人宿泊客,多いのが3月,11月,少ないのは7月,夏場が横ばいになっておりますけれども,どのように捉えておりますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  外国人宿泊客につきましても,平成27年で見ますと,多い月は3月,11月,12月となっており,韓国のゴルフツアー,香港,台湾からの温泉,食などの観光ツアーが伸びたことが要因となっております。また,少ない月は1月,7月,8月,9月となっており,夏場においては年間を通じてですけれども,売りが温泉というのが諸要因となっていること,夏の暑さが要因かなと思われます。1月につきましては,旧正月というのが1月末から2月にかけてありますので,それに向けた旅行控えなどが要因かなと考えているところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  向こう要因がほとんどあるような気はしておりますけれども,こういう要因を踏まえて,この戦略の中で,ではどうしようかというふうに考えられた部分はありますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  今も申し上げましたとおり,発地別の宿泊で見ますと,平成29年なんですけれども,国内の年間宿泊の27.4%が鹿児島ということになっております。11.1%が福岡,9.52%が宮崎となっておりまして,58.9%が九州で占めているというような現状がございます。このことは,これまで来ているところに,PR活動情報発信,そういうものをしてきた数字かなと思っております。今後につきましては,農繁期とか影響しますので,関西,関東への積極的なPR,それから関西から下といいますか,新幹線沿線への売り込み,航空路線のある地域,また,特にLCCが飛んでいる地域へのアプローチが有効的ではないかなというふうに考えているところでございます。 ○16番(仮屋国治君)  一歩先行く八幡課長,ありがとうございました。次の質問でした。発地別は今からしようと思っていたんだけれど,国内の宿泊客が鹿児島と九州で58%ということですよね。ここから導かれることは,ここの観光地は3万円ぐらいで収めるところだということを,皆さんが思っていらっしゃるのではないかなというふうに思いますけれども,いかがですか。 ○観光課長(八幡洋一君)  言われるとおり,宿泊単価については約2万9,000円ぐらいかなというふうに推定しております。 ○16番(仮屋国治君)  私が言いたかったのは,5万円も10万円も出して行きたい場所ではないのかなということが言いたかったわけですけれども,そういう意味でいくと,気軽に来れて,そういうところで,逆に言えば,ここのところの強みを強くするというほうがいいのではないかなと思うんです。関東とか,近畿とか,余り来ない人たちに無理やり宣伝を掛けて無駄なお金を使うよりも,九州圏内でお金を掛けていく,これが戦略になっていくのではないかなというふうに思ったところでした。それと,外国人の宿泊客,これも台湾,韓国,香港で87%ですね。ですから,この87%に対してセールスを行うということのほうが効率的なような気がしております。今日一つ御紹介したいのは,兵庫県の城崎温泉,課長は,インバウンドについて,ここの情報を見られたことはありますか。 ○観光課長(八幡洋一君)  存じ上げておりません。 ○16番(仮屋国治君)  最近,よくテレビで浴衣を着た外国人がまちなみを歩いているというところですけれども,ここは豊岡市というところで,1市5町が合併しまして690?,その中でも観光といったら,この城崎温泉と出石という所の2か所をピックアップして訴求ポイントにして,観光の切り口にしているところです。これがいろいろホームページを見ていただくと,インバウンドで成功したところになっていますけれども,2012年から5年間で50倍に外国人観光客が増えたと言われています。ただ,2012年のベースが1,200人なんです。だから,四,五万人になったと。2020年には10万人を達成したいと言っていらっしゃるんだけれども,多分,そこを超えてぐっと伸びていくまちであろうと思いますので,中身的には京都,神戸から2時間圏内という交通の便もあるかもしれません。それから,ターゲットをここは欧米人にされていらっしゃいます。欧米の人とのつながりがあって,そちらのほうをターゲットにしています。そして,ロンリープラネットジャパンという雑誌に掲載をしているそうです。それから海外大手予約サイトへの対応を始めたと。それから公式ウェブサイトの開設,それから観光イノベーションの発足ということで,バス会社とか,旅行代理店とか,銀行とか,そういうもので稼ぐ力をみんなでやりましょうという連携を始めたということで,急速に伸びているということで有名になっているところでございます。ぜひ,城崎温泉インバウンドで検索を後日なさってみてください。よろしくお願いいたします。続きまして,この調査結果から選んだ理由のところで温泉71%,景観44.3%というのが出てきております。本日の答弁がこういう流れになったのは,ここを受けての答弁だろうと思いますけれども,私も本当に一週間ぐらいずっと考えておりましたけれども,言ったもののそんないいものを皆さんに御提示できるわけではないなというふうに感じておりましたけれども,ただ,温泉というのも一つありかな。それと,活火山が前から後ろから噴いているのは,このまちぐらいしかないのではないかなという思いがあります。これは縄文の森があって,ジュラシックパークではないですけれども,10年ぐらい前に引退した議員で,日本一の露天風呂を作ってくれということをおっしゃっている方がいらっしゃいましたけれども,もしかしたら,温泉を切り口にしていったときに,そういうものも目を閉じてイメージを膨らますと,そういうものもありなのかなと思っております。景観は,私はビュー桜島ということで思っておりますけれども,また,ゆっくり語りましょう。それでは,最後になりますけれども,地域アイデンティティの再構築について,まとめの質問というところで,市長は,霧島はどんなまちであってほしいと思っていらっしゃいますか。 ○市長(中重真一君)  私も今,議員の質問を拝聴しながら,霧島市のアイデンティティというのは何だろうというふうに考えておりました。以前から思っていることがございます。本当にいろいろな素材があって,強みがありすぎて,この素材を絞りきれないところが,霧島市の弱さであり,強さであるのかなというふうに思っております。逆に言えば,何でも全てがそろっているのが霧島市の一番の強みでありますので,この一次産業,二次産業,三次産業,またいろいろな農産物から食べ物,景観等,全てがそろっている霧島市,これが一番の霧島市ではないかなというふうに思います。 ○16番(仮屋国治君)  そこを言っては私の質問が成り立っていきませんので,そういう答えしか皆さん返ってこないわけですよ。私もそう実感します。それでも,何かに絞り込んでいくことが戦略なんだろうという思いでございますけれども,一つ,戦略について,他市の情報,資料を開いてみていただいてよろしいでしょうか。本日,私は大とりで頑張れと言われましたけれども,最後は,コウノトリとともに生きる豊岡の挑戦ということで,豊岡市の市長さんのお話を聴く機会に恵まれました。非常に感銘を受けました。目からうろこが落ちるような感じでございましたけれども,何を失ったのか,どのように取り戻すのかという大表題の中で,次のページ,コウノトリの野生復帰ということをここはトライされまして,見事に野生復帰に成功されたそうでございます。次のページ,環境と経済ということで,コウノトリを野生に返すということは環境が整っていないといけない。その環境を生かした水田でコウノトリの育む米ということで,海外に輸出している。農業の稼ぐ力を生み出している。次のページ,それから生息地保全ということで湿原を復元いたしましたということをおっしゃっていました。次のページ,次世代育成,これが先ほど教育長の教育法に御質問申し上げたところでございますけれども,ふるさと教育ということで,誇りと愛着教育をしているんだということで,非常にこの豊岡市のアイデンティティをぐっと詰め込んで,これが成長戦略というものなのではないのかなというふうに感じたところでございました。ただ,うちの素材が多いのをどうやって詰め合わせて作っていくのかというところはあるんですけれども,市長は,今のふるさと創生総合戦略,総合計画とありますけれども,これだけで足りるとお思いですか。それとも成長戦略を作っていかないといけないとお思いですか。 ○市長(中重真一君)  先ほど強みがたくさんあるということを申し上げました。これは,逆を言えば,いろいろなニーズにお応えができるというようなことも,その強みになるのかなというふうに考えております。先ほど議員から御指摘がございましたように,霧島市のアイデンティティを生かして,データ結果を読み取りながら,ターゲットを絞った観光戦略というものも必要になってくると思いますが,観光課長がお答えした中で,韓国等からのゴルフ客のお話もございました。市内には四つのゴルフ場がありますが,かごしま空港36カントリークラブにおいては,韓国から3年連続で1万人のプレーヤーが来られておりまして,昨年は1万4,700人来られております。これは国際空港を持って,また,国際便がたくさんある霧島市,そして,その近くにゴルフ場がある。2泊3日で3ラウンドされていくというお話を,先日聴いたところでございます。そういった霧島市が持っている強みを,それぞれのニーズに応じた強み,また,ターゲットというものを絞りながら,今後,観光戦略も考えていければというふうに思います。 ○16番(仮屋国治君)  今は,いつでも,どこでもというのが,はやりではないそうです。今だけ,ここだけ,これが成長戦略だろうと思っております。ふるさと創生総合戦略,総合計画がございます。これを合わせると,この上に1枚,成長戦略をぜひとも,しっかりしたものを年度初めぐらいに,どうか作っていただきたいと要望いたしまして終わります。 ○議長(中村正人君)  以上で,仮屋国治議員の一般質問を終わります。これで通告のありました21名の議員の一般質問の全てが終わりました。ここで木野田誠議員から,発言の申し出がございましたので,これを許可いたします。 ○12番(木野田誠君)  一昨日,6月13日の私の一般質問におけるガス検知器に関する発言の中で固有名詞を申し上げましたが,支障があると思われましたので,その部分を牧園町高千穂及び霧島田口に訂正してくださいますようお願い申し上げます。 ○議長(中村正人君)  そのようにいたします。以上で,本日の日程は全て終了しました。次の本会議は6月29日10時からであります。本日はこれで散会します。             「散 会  午後 3時01分」...