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平成27年第4回定例会(第6日目12月11日)

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    平成27年第4回定例会(第6日目12月11日)


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    平成27年第4回定例会(第6日目12月11日)             平成27年第4回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                       平成27年12月11日(第6日目)午前10時開議 ┌──┬──┬───────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│    件                 名    │ 備  考 │ │番号│番号│                           │      │ ├──┼──┼───────────────────────────┼──────┤ │1 │  │一般質問 下深迫孝二君(262ページ)          │      │ │  │  │      ・平成28年度当初予算について       │      │ │  │  │      まちづくり委員会について        │      │ │  │  │      ・日本一の花文字惣陣が丘展望所について  │      │ │  │  │     有村 隆志君(271ページ)          │      │ │  │  │      ・移動販売等の支援策について       │      │ │  │  │      ピロリ菌検査による胃がん予防を進められな│      │ │  │  │       いか                  │      │ │  │  │      ・便利で機能的な地域交通の確保をすべきでな│      │ │  │  │       いか                  │      │ │  │  │     德田 修和君(280ページ)          │      │
    │  │  │      道路整備計画について          │      │ │  │  │      ・中山間地域の活性化について       │      │ │  │  │     前島 広紀君(290ページ)          │      │ │  │  │      ・まちを元気にする,人を豊かにする産業づく│      │ │  │  │       りについて               │      │ │  │  │      ・「強い」農林水産業の育成,「稼ぐ」農林水│      │ │  │  │       産業の創造について           │      │ │  │  │      ・住み続けたいまちづくりについて     │      │ │  │  │      キリシマツツジ保存活動について     │      │ │  │  │     時任 英寛君(304ページ)          │      │ │  │  │      ・移住・定住対策について         │      │ │  │  │      ・教育行政について            │      │ │  │  │      中心市街地活性化策について       │      │ └──┴──┴───────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。      1番  德 田 修 和 君      2番  平 原 志 保 君      3番  阿 多 己 清 君      4番  木野田   誠 君      5番  中 馬 幹 雄 君      6番  中 村 満 雄 君      7番  宮 本 明 彦 君      8番  前 島 広 紀 君      9番  有 村 隆 志 君     11番  中 村 正 人 君     12番  松 元   深 君     13番  池 田 綱 雄 君     14番  厚 地   覺 君     15番  新 橋   実 君     16番  常 盤 信 一 君     17番  植 山 利 博 君     18番  塩井川 幸 生 君     19番  岡 村 一二三 君     20番  池 田   守 君     21番  下深迫 孝 二 君     22番  今 吉 歳 晴 君     23番  蔵 原   勇 君     24番  前川原 正 人 君     25番  時 任 英 寛 君     26番  宮 内   博 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    な し 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長    久 保 隆 義 君   議事調査課長    新 町   貴 君  議事グループ長   宮 永 幸 一 君   書    記    藤 本 陽 子 君  書    記    原 田 美 朗 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長   前 田 終 止 君   副  市  長   平 野 貴 志 君  副  市  長   中 村   孝 君   総 務 部 長   川 村 直 人 君  企 画 部 長   塩 川   剛 君   生活環境部長    小 野 博 生 君  保健福祉部長    花 堂   誠 君   農林水産部長    馬 場 勝 芳 君  商工観光部長    池 田 洋 一 君   建 設 部 長   川 東 千 尋 君  総務部参事兼    満 留   寛 君   まちづくり調整監  塩 屋 勝 久 君  総務課長  福山総合支所長兼  隈 元   悟 君   安心安全課長    有 満 孝 二 君  地域振興課長  秘書広報課長    有 馬 博 明 君   財 政 課 長   山 口 昌 樹 君  財産管理課長    池 田 宏 幸 君   企画政策課長    堀 切   昇 君  共生協働推進課長  西   敬一朗 君   情報政策課長    西   潤 一 君  環境衛生課長    中 馬 吉 和 君   長寿・障害福祉課長 小 松   太 君  健康増進課長    林   康 治 君   すこやか保健    早 渕 秀 子 君                        センター所長  農林水産政策課長  永 山 正一郎 君   農政畜産課長    桑 木 治 夫 君  林務水産課長    石原田   稔 君   耕 地 課 長   島 内 拓 郎 君  商工振興課長    谷 口 隆 幸 君   観 光 課 長   八 幡 洋 一 君  建設施設管理課長  長谷川 俊 己 君   土 木 課 長   猿 渡 千 弘 君  都市計画課長    池之上   淳 君  教  育  長   髙 田 肥 文 君   教 育 部 長   越 口 哲 也 君  教育総務課長    木野田   隆 君   学校教育課長    室 屋 正 俊 君  国分中央高校事務長 西 田 正 志 君 6.会議のてん末は次のとおりである。             「開 議  午前10時00分」 ○議長(池田 守君)  これより本日の会議を開きます。本日の日程は一般質問のみであります。昨日に引き続き一般質問を続けます。21番,下深迫孝二議員から3件通告されております。したがって,発言を許可します。 ○21番(下深迫孝二君)  ただいま議長の許可を頂きましたので,先に通告いたしました3点について質問いたします。その前に,本市も合併して早いもので10年が経過いたしました。国分・隼人の下場地区においては人口も増えてくる中,周辺部と呼んでいる中山間地域においては少子高齢化の影響を受け,人口が減少しております。また,空き家も増えて,将来のまちづくりのビジョンが描けない現状であります。11月27日の本会議において,平成26年度決算報告がありました。合併当時,市債残高が約800億円あったわけですが,平成26年度決算では633億807万1,000円と,経営健全化計画の目標値の653億円より約24億円少なくなっています。また,各基金の合計残高は148億1,615万円となり,目標値112億円より約36億円多くなっています。また,実質公債比率9.6%と,国の示す早期健全化基準を下回っていることから,おおむね健全な財政運営がなされているとの報告でした。このことは,子供や孫たちに借金を残してはならないという,市長始め職員の皆様方の大変な努力のたまものと思うところです。一方,借金を減らし,基金を積み立てることを急ぎ過ぎる余り,周辺部と呼ばれる地方山間地域においては,インフラ整備の遅れも目に付く状況です。合併して11年目に入り,今後は中山間地域にも目を向けて,市道は市道らしく林道は林道らしくしていくべきだと思っております。そこで質問いたします。1問目に平成28年度当初予算について伺います。1点目,道路維持の修繕料予算はどのくらいを考えているかお伺いします。2点目,耕地課の修繕料予算はどのくらいを考えているか伺います。3点目,林務水産課の修繕料予算はどのくらいを考えているか伺います。2問目,まちづくり委員会について伺います。まちづくり委員会は,旧国分市時代の平成12年頃に始まったと思っておりますが,当時,委員会を立ち上げれば補助金がもらえるなどの発想からスタートしたところも多かったと思っております。その後,合併後も継続され,今日に至っているわけですが,1点目,現在,まちづくり委員会の数は幾つか伺います。2点目,まだ,まちづくり委員会のできていない自治公民館数は幾らか伺います。3問目,日本一の花文字惣陣が丘展望所についてお伺いいたします。この花文字は,ふっぎゃまぼっけもん会の皆様方が地域活性化のため,平成元年に計画され,平成2年に当時の町民の方約200名で植樹されたと聞いております。今回,県において立派な展望台が建設されました。360度見渡すことができ,すばらしい場所であります。しかしながら,車の入る道路がなく,高齢者や障がい者の方にとっては登ることのできない展望台であります。せっかく県税を入れて造っていただいた展望台が,若者や元気な人たちのためだけに利用されるのは不本意な気が致します。そこで,試験場側を通らずに入れる進入路は造れないか,今後の展望を含めてお伺いいたします。以上,壇上からの質問を終わりますが,答弁によりましては再質問をお願いします。 ○市長(前田終止君)  下深迫議員から3問につきましての御質問でございました。3問目につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長等が,それぞれ答弁させていただきます。3問目の日本一の花文字惣陣が丘展望所についてお答えいたします。惣陣が丘展望所は,錦江湾に浮かぶ桜島を望み,北には高千穂峰や韓国岳,南には高隈山,その先には志布志湾まで望むことができる霧島市でも屈指のビュースポットでございます。眼下には,国分隼人平野,錦江湾,雄大な桜島も見えまして,360度の大パノラマだというふうに存じております。また,約25年前でありますけれども,平成3年に「ふっぎゃまぼっけもん会」の皆様方が中心となり,地域住民300人と共に約6,000本のツツジで植栽した,飛行機の窓からも見えます「フクヤマ」の花文字は日本一の規模と言われており,植栽後は,急斜面の草刈り,ツツジ祭り,鯉のぼりの設置,イルミネーション点灯など管理運営を行いながら,大切に守ってきていただいております。このような地域住民の皆様が汗をかき,知恵を絞った取組が認められ,本年3月には,県の魅力ある観光地づくり事業において,展望所が整備されたところでございます。さらに,11月22日には,霧島市商工会青年部福山支部の皆様が,「畜産のまち福山」の魅力を発信すべく,和牛肉を食べながら思いの丈を叫ぶ「惣陣が丘絶叫大会」を開催するなど,展望所を活用して,市内外に惣陣が丘の魅力を伝えていただいております。議員お尋ねの展望所までの車両等の進入路につきましては,鹿児島県の畜産試験場内を通るルートが唯一ございますが,防疫上の問題や舗装整備がされておらず,安全面からも管理作業やイベント等関係者以外の通行は禁止されていることから,一般の方が車両により自由に通行できる進入路が欲しいとの御要望もお聞きしております。このようなことから,今後,現地の調査等を行いながら,新たな進入路の可能性について関係機関等とも協議・検討してまいりたいと存じます。 ○総務部長(川村直人君)  1問目の平成28年度当初予算についての1点目から3点目は,内容が関連しておりますので,一括してお答えいたします。平成28年度当初予算の編成は,霧島市経営健全化計画(第2次改定)を踏まえ,各部ごとに一般財源を配分する方式で行うこととし,現在,その作業を鋭意進めているところでございます。議員御質問の道路関連の維持修繕につきましては,市民の皆様からのニーズが高く,また,各地区の地域まちづくり計画においても多くの要望が挙がっておりますことなどから,平成27年度当初予算におきまして,関連経費を前年度より2,646万3,000円増,13.5%伸びとなる総額2億2,300万円を計上いたしております。平成28年度予算につきましては,厳しい財政状況の中,編成途中でございますので,個別の事業等の予算について,具体的にお答えする段階ではございませんが,先ほど申し上げましたような状況等を十分勘案しながら,編成作業を進めてまいりたいと考えているところでございます。 ○企画部長(塩川 剛君)  2問目のまちづくり委員会について,一括してお答えいたします。地区自治公民館においては,地域の現状分析を行い,地域の特性を生かした独自のテーマや目標を設定し,その実現に向けて地域で知恵を出し合い,「自助・互助・公助」による活力ある個性豊かな自立した地域づくりを進めるためのビジョンとなる,「地域まちづくり計画」の策定に取り組んでいただいております。この取組の中心となるのが,地区自治公民館や自治会の役員,地域団体の代表など,地域の実情に応じたメンバーにより構成されている「地域まちづくり委員会」であり,地域の課題解決のため,地域自らが検討されることで,検討の過程においてもコミュニティ意識が醸成されるなど,その意義は大きいものと考えております。現在,本市には89の地区自治公民館がございますが,そのうち「地域まちづくり委員会」を設置されている地区が86地区,残り3地区がまだ設置されていない状況でございます。 ○21番(下深迫孝二君)  ただいま御答弁を頂きましたので,再質問をさせていただきます。まず,1点目の当初予算です。これは,修繕料的にはどのくらい付けていただけるのだろうかと期待しているところでございますけれども,平成27年度の修繕料の予算がお幾らだったのか,まず土木のほうにお尋ねします。 ○建設施設管理課長(長谷川俊己君)  土木のほうの道路維持に係る予算の修繕料は,平成27年度は1億7,000万円でございます。 ○21番(下深迫孝二君)  林務のほうの修繕料はお幾らだったかお尋ねします。 ○林務水産課長(石原田稔君)  林道維持管理事業におきましては,修繕料400万円となっております。 ○21番(下深迫孝二君)  耕地課のほうも分かっていれば教えてください。 ○耕地課長(島内拓郎君)  耕地課の修繕料につきましては,4,900万円でございます。 ○21番(下深迫孝二君)  今,平成27年度の予算を教えていただいたわけですけれども,これで十分,修繕その他,満足いく修繕ができているというふうにお考えか,建設部長のところからお聞かせください。 ○建設部長(川東千尋君)  舗装や橋梁などの道路施設の修繕につきましては,経年劣化といったことが年々進んでまいりますので,やはり増えている状況でございます。また,橋梁につきましても,平成24年度に策定いたしました橋梁長寿命化修繕計画,こういった長期的な計画にのっとってやっているところでございます。例えば,先ほど平成27年度を申しましたが,平成26年度の道路維持管理の修繕料では,側溝や舗装など道路施設の修繕を445件,額にして1億4,866万円実施いたしたところでございます。このように修繕を行ったことで,苦情や要望が,それまで2,201件寄せられましたが,そのうち2,005件,ほぼ全てに近い数を対応できたのではないかと思います。ただ,地域まちづくり計画の要望分につきましては,285件要望がございまして,そのうち97件が対応がなされたというふうに認識しております。このようなことから,まちづくり計画について申しますと,やはり要望や施設老朽化による修繕も増えることを予想いたしますと,今の修繕料では若干不足しているのかなといった気は致しております。 ○21番(下深迫孝二君)  林務のほうはどうでしょうか。ちょっとお聞かせください。 ○林務水産課長(石原田稔君)  林道の修繕につきましては,平成26年度でいいますと,29件の要望がありまして,25件を対処しております。また,草刈り等の要望についても7件の要望がございまして,全て対処しているところでございます。全路線の延長の大体8割を実施している状況でございます。 ○21番(下深迫孝二君)  耕地課のほうをお聞かせください。 ○耕地課長(島内拓郎君)
     耕地課の事業につきましては,農道,農業用施設がございまして,そのほかにも平成18年度に県のほうから移譲を受けました法定外公共物,いわゆる赤線・青線の補修維持管理,そういう修繕も持っております。まちづくり計画の要望ですけれども,農地・農道・法定外公共物が平成26年度で65件。そして,平成27年度になりますと大体71件。この前行いました平成28年度のヒアリング結果では81件と。そういうふうに,どんどん多くなって,優先順位を付けまして整備をしているんですけれど,7割程度の実施をしているところでございます。 ○21番(下深迫孝二君)  大体六,七割は進んでいるというふうに理解するんですが,合併をしまして,市長も公用車でいろいろなところに出向いておられます。今年の9月に,私の地域の運動会にもおいでいただいて,市民の皆さん方と親しくお話もしていいただいたわけですけれども,やはり市長が来られるところは,特にきれいにしてあるところなんです。公共施設の一番真ん中になっていますから。私どもの上之段を例に挙げますと,小学校の跡ですから,そこの周りは運動会なんかのときは,特にきれいに清掃しています。私が申し上げたいのは,それから奥に入ったところなんです。例えば,横川であれば総合支所の辺りはきれいなんです。だけど,1歩山手のほうに入ったところ,よく言う買物弱者,ふれあいバスを利用しておられるような方々がお住まいになっている地域のことを申し上げているわけです。昨日も同僚議員が申し上げておりましたけれども,木の枝が出てきて本当に見苦しい状況,そして風が強いときなどは枯れ枝が落ちてきたりしています。合併して10年がたちました。せめて5年に1回ぐらいは,大きめの予算を付けていただいて,そういう修繕や木を切っていただいたりということを要望したいんです。市長,どうですか。 ○市長(前田終止君)  合併して10年でございます。そして,新市のまちづくり計画などが,いろいろと地域の方々の要望を踏まえながら,一つ一つ進んできております。そして,市民の皆さんからの要望というのが,確かに市民生活において,道路に対して非常に多いことも事実でございます。議会の皆さん方も議員と語ろかい等で,それを皮膚感覚で実感なさっていると思います。私も議員御指摘のとおり,市内を回りながら,今,分析されたような現実は,高齢化・過疎化とともにひしひしと感じているところでもございます。そういう中で,予算は事実経過を追ってもらえば分かるわけでございますが,厳しい中にも,この道路に対して維持管理補修費,少しずつ右肩上がりで,しっかりと検証ができることも事実でございます。しかしながら,議員の御指摘は,それはそれで評価をするが,せめて5年,10年のそういう節目にはメリハリを効かせて予算を拡大して,もっと,良きふるさと暮らしが実感できるような時代を考えなさいという御指摘かと存じます。私も,そのようなことはよく理解できます。地域を回って,高齢化が進んでいる限界集落に近いような状況,そして子供たちもいない。山にも畑にも状況によっては田んぼにも耕作放棄地,放棄林であったり,そういうエリアに行けば行くほど深刻な状況になっていることも分かります。その辺は,今,予算編成をしている真っ最中でございますから,関係者と協議を深めながら意思決定をしてまいりたいと思います。 ○21番(下深迫孝二君)  やはり,人口が減っていく中で新しい道路を造ってくださいとか,そういう要望は致しません。これは,当然,合併前にそれぞれの道路も造っていらっしゃるわけです。それをきちんと維持管理をしていただければ有り難いと。昨日も同僚議員が申しておりましたけれども,溝辺でも竹子地区でした。この間,行きましたときに,「看板が立っているのに看板が見えないんですよ」と,こういうことをおっしゃるわけです。「溝辺は議員が少ないから,してもらえないんでしょうか」とか,そういうふうに言われて,我々も声を大きくして伝えないといけないと。とにかく,木が覆いかぶさっているのが多いんです。ですから,ぜひ5年に1回くらいやってください。決して道路を造ってくださいとか,そういう要望は致しませんので。平野副市長,予算の要を握っているキーマンはあなたです。今は予算編成中ですから,予算は答えられないとおっしゃっているわけです。10年たちました。そういう周辺部のお年寄りの方たちが「私が元気なうちにこれができるだろうか」とおっしゃるわけですから,今年は思い切った予算を付けようということに,分かりましたと言っていただけば,私の質問はすぐ終わります。どうですか。 ○副市長(平野貴志君)  合併直後から,道路の維持管理経費や補修に関する要望等がたくさんなされているわけでございますが,先ほども市長が答弁され,また総務部長も答弁いたしましたけれども,地方創生の総合戦略を進める中で,地域の活性化をどのように図っていくかということ等も大きな課題の一つでありまして,そういうものを解決することも念頭に置かなければないというふうに考えております。また一方では,厳しい財源の中で予算編成作業も行っているわけですけれども,そのような中で,国におきましても,これから地方創生絡みの補正予算等もこれから予算化をされる報道等もなされておりますので,平成28年度の当初予算,平成27年度の国の補正予算等,そのようなところも見極めながら財源の確保について,できるだけ努力をさせていただきたいというふうに思っております。 ○21番(下深迫孝二君)  努力ということは分かるんです。それは限られた予算ですから。やはり,ここで5年1回くらいの予算を大盛りにしましょうと,その一言が欲しいんです。もう一回,副市長。 ○副市長(平野貴志君)  これまでも申し上げておりますように,この維持管理経費のほとんどが一般財源でございます。一般財源の額は,予算規模には余り関係なく,一般財源が350億円程度しかない中で,500億円を超える予算規模となっているわけでございます。そういたしますと,一般財源の額が限られております。その額を確保したままで,いろいろな事業をしておりますので,どこかの予算に一般財源をたくさん付ければ,どこかの予算を削らざるを得ないといったようなことになってまいりますので,それに代わる特定財源なりを持ってきて,そして,その分で一般財源をほかの事業に充てるといったような手法しかないわけでございますので,先ほど申しましたように国の予算編成の状況を見極めながら,一般財源の確保に努めていくと。そういった中で,対応できるかどうかということを検討させていただきたいというふうに考えておりますます。 ○21番(下深迫孝二君)  ここでは,大きな声で「やります」と言えないところもあるでしょうから,期待をしておきますので,よろしくお願いしたいと思います。川村部長,自分には質問がないという顔をしておられるんですけれども,あなたも予算編成に当たっては大変御苦労いただいているというふうに思いますけれども,副市長からも柔軟な回答を頂きました。総務部長として,今年は5年に1度の大盤振る舞いをちょっとやろうかという意思表明をしていただいだければ,大変有り難いと思います。 ○総務部長(川村直人君)  市長それから副市長も申されたとおりでございます。昨年も,それぞれの部署から要求があるわけですけれども,一般財源の中で枠配分をして,調整をして要求されるわけです。しかし,その要求を超えて平成27年度は予算計上をさせていただいております。それは,先ほど議員が申されましたようなことなども含めて,それだけ要望が高いというのは,私たちも重々承知をしております。平成28年度につきましても,一般財源というのは限られておりますので,また別に特定財源が入ればいいわけです。特に道路関係の予算については,維持関係の予算だけを考えれば,前年度が幾らで今年が幾らというふうに考えられるわけですけれども,道路というのは新たに造るだけではなくて,改良事業とかたくさんしております。ですから,維持費関係の金額だけではなくて,道路関係の予算を幾ら使っているかと,そういう形で評価をしていただければ有り難いと思います。ですから,本市につきましては,道路関係の予算は新設・改良の関係の経費まで含めると,非常に積極的に行っているほうだと認識いたしております。新年度予算編成が,大詰めに入っているわけですけれども,今,御指摘のようなことも十分踏まえながら編成をしてまいりたいと思います。 ○21番(下深迫孝二君)  修繕費に回せないときには,大きな道路工事をしているところは,多少予算を削ってください。そうしていかないと,良くなるところだけはどんどん良くなって,一方の日の当たらない場所,これは木が茂っていて日が当たらないと言っているのではないです。これは,当然,恩恵を受けていないという地域です。先ほども言いましたように,買物弱者,ふれあいバスを利用されないといけないような方たちのところです。たまには,きれいにしてあげるということも,市の責任ではないかなというふうに思っておりますので,大きな道路予算のところは,ちょっと延ばせばいいわけですから。削ればいいんですよ。簡単なことです。市長,ぜひ,それでお願いします。 ○市長(前田終止君)  いい機会ですから,少しだけ調査をしたものを発表しておきたいと思います。市道の路線数2,432本,その延長距離は160万6,264mということで,国分庁舎からの直線距離で,なんと札幌市まで届く,それだけの市道を管理いたしております。一方,鹿児島県全体の中で19市ありますが,その中の延長距離は第2位であります。そして,舗装済延長は全体で第2位です。舗装率が第7位というような状況下にある実態でございます。そういう中で,議会の皆さんも含む市民の皆さん方からの道路ニーズというものに対処・対応しているということでございます。今後の対応につきましては,議員御指摘の点も十分に踏まえながら予算編成に当たりたいと思います。 ○21番(下深迫孝二君)  市長が分かったという顔をしていただきましたので,次に移ります。きちっとしていただければ,年の瀬も迫って,我々も行政の皆さん方に厳しい質問をすることもないわけですので,ぜひ穏やかに1年が終われるように,一つお願いしたいと思います。次に,まちづくりについて,少しお伺いいたします。今,89あって86と,あと3地区はできていないということです。この地域まちづくり計画は,場所によっては自治公民館長さんが取りまとめをされて,そして2年ぐらいしたときは,公民館長が代わられるんです。その中で引き継ぎもされているんですが,本当にこの優先順位を付けて進んでいるのかと,私はたまに思うときがあるんです。まちづくり委員会について,市役所に行って相談しますと,地域まちづくり計画に載せてくださいと,よくおっしゃるんです。これは,やらないための地域まちづくり計画に載せてくださいということかなということも,たまに思ったりもするんですが,地域まちづくり計画の中身を見せていただくと,優先順位を付けてきちっとしてあるものが,かなりたまってきているんですね。議員と語ろかいの中でも,たまに,その地域のまちづくり委員会の計画書を頂いてきます。そうしますと,いっぱいたまっているんですよ。だからもう少しスピード感を持って進めていくと。これはもちろん,各部のほうに振り分けられるんでしょうけれども,そこら辺がちょっと遅いのかなという気がしているものですから,今回,こういう質問をさせていただいたわけです。まちづくり委員会から要請を受けておられる各部の皆さん方は,そこら辺は,どのようにお考えですか。 ○企画部長(塩川 剛君)  地域まちづくり計画書の関係でございますけれども,平成26年度におきましては,全体で666件の要望が上がってきております。この中で実施されたのが,事業着手を含んで266件というような状況でございます。要望の大体9割がハード事業というのが実態でございます。実施に当たりましては,各地区ヒアリングを行った上で,要望案件につきまして調査しまして,緊急性等を考慮しながら対応しているというところが実態でございます。 ○21番(下深迫孝二君)  今聞くと,かなり消化をされているということで安心もしましたけれども,行政が一回一回行って,取りまとめているわけではないですので,地域のほうでも,こうして取りまとめて,行政のほうに仕事の流れもいいようにしているわけですから,限られた予算と,いつも皆さんおっしゃっていますから,分かるんですけれども,やはり進めるところは進めていかないと,新しい道路の新設とか,そういうものは簡単にできるわけでもないですから。私の住むところは,辺地対策をちょっと入れていただいておりますけれども,旧国分市の最初の段階で要望したものが,やっと2年ぐらい前から始まっています。ですから,平成12年頃に要望したものが,今やっと動き出したということで,長い春がやっと来たというようなことでございます。それはそれでやっていただいているということですので,次に行きます。日本一の花文字惣陣が丘の件です。市長も何度も登られて,本当によく分かっていらっしゃるわけですが,先般,私も絶叫大会に参加させていただきました。私どものほうへの最初の話が,車5台しか登れませんよということだったんです。それで,時間がぎりぎりでしたので,私は下から歩いて登って行きましけれども,かなり急な坂ですから,登りついたときには,息が切れそうなんです。だから,お年寄りの方たちは登れないなと。例えば,車椅子に乗っていらっしゃる方は,あの階段はどう見ても上がっていけないよねということを思ったものですから。当然,地元からも市長のほうへも道路を造ってほしいと。道路といっても,車が上がれれば,林道程度のものでいいんじゃないかという気がするんですけれど。実際に障がいをお持ちの方とかお年寄りの方は上がっていけません。これについて,商工観光部長,そういう方でも上がれるような,道路ができないのであれば,リフトみたいなものが上がっていくとか,何かそういうことを検討されたことはないですか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  惣陣が丘の関係で,今,階段で登るしかないんですけれども,リフト等につきましては,花文字の関係などがありますので,そこは検討しておりませんが,先ほど答弁がありましたように,何らかの形で進入路ができないかということを検討するということですので,御理解いただきたいと思います。 ○21番(下深迫孝二君)  畜産試験場側からは道路がありますけれども,いつも扉が閉まっていて鍵がしてあるんです。何か行事があるときしか,車を入れさせていただけないと。それも許可を受けた限られた車しか入れないということでございますので,道路を造るのも,あの勾配ですから,正直言ってかなり無理があるのかなという気がしないでもないです。だから,市長,せっかく展望所を造られたわけですから,今申し上げた,弱者の方たちも登れるようなリフトみたいなものがあればいいなという思いがしていますが,道路については検討したいというような御答弁を頂いたわけですけれども,ほかにミカン畑などにあるリフトのようなもので,一人か二人が交代で乗っていただけるようなものを,道路がどうしても駄目なら,そういうことも検討していただきたいなと思うんですが,もう一回お聞かせください。 ○市長(前田終止君)  私も,惣陣が丘には道路の必要性なども含めて,かつてドライブインがあった方向から調査のために歩いて登ったこともあります。もちろん今までの大半は,おっしゃる県の敷地内から許可を得て,車で楽をさせてもらって上まで行くという形態でございました。近日におきましては,展望所ができて,議員が御指摘のようなことを,かなり前からあれができると同時に,「市長,今度は道路を造ってください」ということを何人からも言われて,これはみんなの強い要望だなと思いながらオープンの日を待って,オープンして行ってみるといい場所だと。どうしても道路が欲しいということが更に高まってきて,要望が具体的に文書で伝わってきたと。それで,議会ではこうして議員から御指摘を賜っているような状況で,現場でこう考えられるという想定のルートも見てみました。足も向けてみました。県の敷地内をなるべく通らずに,すれすれのところの緩やかな登り口を考えて,途中から合流して丘のてっぺんまで行くというようなルートです。専門的立場の者たちも一緒でございましたから,数か所,ここは大きく手を入れなければ安全性の確保は難しいなというような点など会話もしながら,その場所のチェックも行ってはいるところでございます。それに合わせて,急斜面でミカン畑を営む農業の方々が使っておられるような,人と集荷物を運ぶリフトなどはどうだということでございますが,これは道路も同じでありますけれども安全性,維持管理という点において,人を常に安定して運ぶとなると,それらに安全基準とか事故があった場合とか,特に人を乗せるというものであれば,様々なルールが相当あるのかなと想像しているところでもございます。ですから,一番現実的に頑張りやすいのは,一部は半分ぐらいできているわけですから,道路の新設によって,高齢者の方々で元気な方々とかあるいは車椅子の方を含む各種障がい者の方々も,普通に360度の大パノラマを見られる場所に行くルート確保をするということかなと思っているところです。どうにかやってあげたいですね。将来に向かって,いろいろ積極的に検討もしている最中でございます。 ○21番(下深迫孝二君)  市長が道路を入れようという強い熱意を持っていただいていますので,すぐにはいかないでしょうけれども,期待をしていたいと思います。私の申し上げたいことは大体終わりにきました。先般,私が中学校のPTA会長をしているときの役員の方から,四季の心というのを送っていただきましたから御紹介しておきます。四季の心は季節の四季です。いい文句ですので,皆さんに御紹介します。「人に会うときは春のように温かい心で,仕事をするときは夏のように情熱的な心で,物事を考えるときは秋のように澄んだ心で,自分を戒めるときは冬のように厳しい心で」というのも見たときに,人間,もうちょっと穏やかにならないといけないなと反省もしたものですから,今日は穏やかにお話させていただきました。もう1枚送っていただきました。もう1枚は,「明日死んでもいいように,100まで生きていいように,考え考え生きていこう。そして,食べたいものは食べておこう。行きたいところへ行っておこう。会いたい人には会っておこう。足腰だって元気なうちに」というものを頂きましたので,参考にしたい方,コーピーが欲しい方は無料であげますので,私のところに御連絡いただきたいと思います。これで,私の質問を終ります。 ○議長(池田 守君)  以上で,下深迫孝二議員の一般質問を終わります。次に,9番,有村隆志議員から3件通告されております。したがって,発言を許可します。 ○9番(有村隆志君)  ただいま議長の許可を頂きましたので,順次,質問に入ります。公明党霧島市議団の有村隆志でございます。さて,公明党の山口代表は平和安全法制成立後,韓国の朴槿恵大統領,中国の習近平国家主席と相次いで会談し,平和外交に努め,日中首脳会談を実現しました。公明党は,今後も平和の党として,隣国との関係改善に先駆けて行動してまいりますと訴えて質問に入ります。1問目に,移動販売等の支援策について,近くにお店がない,交通が不便で買物に行きにくい,それらの方の買物の支援策で,新たに移動販売等を始めるための開業の支援をして,地産地消の流れや見守りの活動など,助け,支え合う社会の実現はできないか。2問目,ピロリ菌検査による胃がん予防を進められないか。がん対策についてですが,今,日本では二人に一人が,がんで亡くなり,日本人のがん罹患者数では,男性の第1位が胃がん,第2位が肺がん,第3位が前立腺がんです。女性では,第1位が乳がん,第2位が胃がん,第3位が結腸がん,又,胃がんの原因の95%がピロリ菌で,そしていろいろな胃の疾患の原因でもあることが分かってきました。そうした中で,日本では団塊の世代のピロリ菌感染率は70%から80%です。胃がんの97%以上は,50歳以上になってから発生していると言われています。胃がんの検査を予防対策のピロリ菌のリスク判断に変えて対策すべきです。ピロリ菌感染者には,胃内視鏡検査を受けていただくことによって,ピロリ菌感染胃炎と診断されると除菌が保険適用となりましたので,胃がんは医療機関への受診が進めば進むほど,早期がんの発見が増えることが見込まれますので,胃がん対策はリスク判断による予防の検診にできないか,お伺いします。次に,3問目,便利で機能的な地域交通の確保ですが,高齢化にて自動車運転免許証の返納者が増えています。地域の交通手段の確保策として,市中心部や各地域から温泉,観光地にも行けるよう便利で機能的な交通確保は考えられないかをお伺いして,壇上からの質問を終ります。 ○市長(前田終止君)  有村議員から3問につきましての御質問でございました。3問目につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長等が,それぞれ答弁させていただきます。3問目の便利で機能的な地域交通の確保についてお答えいたします。本市の公共交通は,JRや民間事業者が運行する路線バス,市が運行主体であるふれあいバス及びデマンド交通,主に中心市街地を運行する市街地循環バス,並びに観光客等を対象とした二次アクセスの改善策である妙見路線バス及び霧島連山周遊バス等で構成されております。これら日常生活に必要不可欠な交通手段を確保し,市民の生活の足として交通空白地帯の解消を図るため,交通機関の相互連携により利便性の向上に努めておりますとともに,ふれあいバス等の利用促進の対策と致しまして「高齢者運転免許証自主返納支援事業」や「いきいきチケット支給事業」を行っており,併せて利用実態の分析・検証を行いながら,デマンド交通の導入など地域の実情に配慮した運行形態の見直しも行っているところであります。本年度におきましては,市民,運送事業者及び関係団体などで構成する「霧島市地域公共交通会議」において,観光,健康・福祉など多角的な視点で「地域公共交通網形成計画」を策定することとしており,現在,地域ニーズや移動困難者などの把握を目的に,市内の全自治会長を対象としたアンケート調査や,市内交通主要拠点や観光拠点における利用者からのヒアリングなどを実施しているところでございます。平成28年度におきましては,同計画に基づいた個別具体的な見直し作業に着手し,地域の皆様の御理解を頂きながら,将来にわたり持続可能な地域公共交通ネットワークの形成に努めてまいります。 ○商工観光部長(池田洋一君)  1問目の移動販売等の支援策についてお答えします。現在,霧島市内の中山間地域の一部におきましては,民間事業者による移動販売が行われている地域があります。溝辺地域の二つの物産館においては,高齢者や交通弱者に対する買物支援策として,移動販売車による訪問販売を実施されております。平成25年10月から移動販売を実施されている竹子地区の「農産物直売店きらく館」におかれては,地域の商店街が減少し,高齢者など買物弱者への支援が必要と判断され,注文に応じて野菜や弁当,惣菜などの宅配を兼ねた巡回サービスに取り組んでおられ,地域において大変喜ばれていると伺っております。また,本年7月に本格運用を始められた「溝辺町物産館移動販売車よこでーろ号」では,五つのコースを設定され,月曜日から金曜日にかけて各地区を訪問し,訪問先となっているそれぞれの地域においては,移動販売車が来る日を楽しみにされている方々で賑わっていると伺っております。御質問のございました移動販売所の創業における初期費用に対する支援制度につきましては,現在,本市で独自の支援制度は設けていないところでございますが,公益社団法人かごしま産業支援センターにおける各種助成制度や,商工会議所及び商工会を通じて,鹿児島県の制度資金又は日本政策金融公庫の制度資金等を活用された場合,本市の「商工業資金利子補給補助金」の制度が活用できます。今後,さらに高齢化が進展し,買物支援を必要とされる高齢者や交通弱者の方々が増えることが見込まれますので,中山間地域の実態を把握するとともに,支援の在り方について検討を進めてまいりたいと考えております。 ○保健福祉部長(花堂 誠君)  2問目のピロリ菌検査による胃がん予防を進められないかについてお答えいたします。我が国では,50歳以上の国民のうち,70%以上の方がピロリ菌に感染していると言われており,ピロリ菌の感染が長期間にわたって持続すると,胃の粘膜が薄く痩せてしまう委縮が進行し,胃がんを引き起こしやすい状態になることが分かっております。また,感染者のうち約2.9%が胃がんを発症するという研究報告もありますことから,予防対策として,ピロリ菌の除菌も一般的に行われているところでございます。このように,ピロリ菌が胃がんに関係していることから,本市におきましては,昨年,広報誌に「胃がん予防について」と題して,胃がんとピロリ菌等に関する情報提供を広く市民の皆様に行ったところであります。しかしながら,ピロリ菌を除菌することは,胃がんの発症確率を減らすことにつながりますが,ピロリ菌は胃がん発症の要因の一つにすぎません。また,本年9月に厚生労働省が公表した「がん検診のあり方に関する検討会中間報告」の中では,胃がん検診項目に関する提言として,「ペプシノゲン検査及びヘリコバクター・ピロリ菌抗体検査については,死亡率減少効果のエビデンスが十分ではないため,胃部エックス線検査や胃内視鏡(胃カメラ)検査と組み合わせた検診方法の構築等について,引き続き検証を行っていく必要がある」とされております。このようなことを踏まえ,本市におけるピロリ菌検査の導入につきましては,国の動向を注視し,情報収集に努めながら検討してまいりたいと考えております。 ○9番(有村隆志君)  それぞれ答弁を頂きました。移動販売の支援策についてから,再質問をさせていただきます。現在,溝辺のほうでやっていらっしゃるということでございます。答弁にもありましたように,中山間地域の実態を把握しながら,今後も検討を進めてまいりたいということでございます。結局,買物難民というのが,中山間地域もですけれど,下場も同じように高齢化を迎えてきておりますので,そこら辺は,中山間地域だけではないというふうに思います。現在,この溝辺の移動販売は,食べるものといいますか,惣菜を中心にやっていらっしゃるんですか。雑貨はないんですか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  今,中山間地域だけではなくて,下場もということでございましたけれども,中山間地域における移動販売等の状況等について,ちょっと調査をしております。お答えします。分かる範囲内で調査をしましたが,溝辺地域では,先ほど申し上げましたとおり2地区で移動販売がなされております。それと,横川地域では山ヶ野地区,福山地域では比曽木野地区,福地地区,福沢地区の3地区でございます。国分地区では本戸地区,隼人は移動販売がございません。今,このような状況で移動販売が,民間で行われているというのが分かっております。今,言いました民間の方々でございますけれども,雑貨はあるかもしれませんけれども,ほとんど食料品が主であるというふうに聞いております。 ○9番(有村隆志君)  移動手段が,中山間地域に行くと交通網がなかなかできていないと。出掛けたとしても一日掛かってしまうということで,来ていただくほうが助かるということは分かり切ったことですので。幸い,市内でも雑貨,惣菜も含めて何でも注文を受けて,そういう方々に配達をしようということを考えていらっしゃる業者の方もいらっしゃるようでございます。そこらも含めた新たな形での霧島市としての支援策というのも大事ではないかと思いますので,要望しておきますので検討をよろしくお願いします。それと,溝辺の竹子でお話をお伺いしたんですけど,スーパーがないと。Aコープがございますけれど,それでも近くにスーパーが欲しいという御意見がございました。溝辺でいろいろとアンケートを取られたということでございますけれど,溝辺という一つの地域を考えたときに,本当に地域産業もあり空港もあり,そういった関係で来られる場合もたくさんあります。コンパクトシティという考え方で,この頂いた霧島市ふるさと創生総合戦略の中にも,そういった部分がうたわれています。だから,できれば行政として,買物もできて,コア・よかみたいなもの,病院,一時的に子供を預っていただく施設とかの子育て世代の支援策とか,溝辺だけではないでしょうけれども,そういったものを一つのところに。溝辺地区で8,000人くらいの人口ですれども,本当に人が住まなくなる,ここは住みにくいとなってしまうと,それで民間が民・民だからという話で済まないような気がするんです。ですから,ぜひ,そこも含めた新たな施設というものを検討していただきたいと。そうしない限りは,地方創生というのは,10年間待って,民間の方がスーパーも何も造らなかったとなったら,その間,何も進まなかったと言えることになるのではないかと思うんです。そこら辺を,もう少し踏み込んでやっていただけないかと思うんですが,そこらの考えはございませんか。 ○商工観光部長(池田洋一君)  今,おっしゃることは,ごもっともと思いますけれども,行政がスーパーを仮に誘致ということになれば,現在,小売業を行っていらっしゃる方の圧迫とか,そういうものもございます。そういう中で,各地域でスーパーをされる分につきましては,市のほうの空き店舗の家賃補助とか,いろいろなそういうものもございます。それと,公益財団法人かごしま産業支援センターにおける各種の助成事業とか,そういう形で,いろいろな事業に関する支援制度そのものはございますので,それを活用していただくというふうに,現時点ではお願いしています。確かに,今おっしゃったような形で,各地域でスーパーが不足しているという実態はありますので,今後,私どもの商工サイドでは,こういうものに対して何が一番の解決につながるのか,または施策を持たなければならないのか今後,検討させていただければというふうに思います。スーパーという形でいけば,採算が取れるのかなどの問題もございます。我々の今の考え方は,移動販売でそこをカバーできないかというようなことで進めたいなというふうに思っております。 ○9番(有村隆志君)  今朝頂いたアンケートを見ましても,交通の便が不便でほかのところに移りたいという意見がありましたけれども,まずは,何もしなかったら不便だから住まないではなく,住んでみたいに変えるメリットと言いますか,例えば,学校教育で英語に特化した授業をやりますとか,そういった輝くものがあって,地元に残りたいとか,残ってよいと言えるように。欠点は欠点であるんでしょうけれども,別に光るものがあれば住みたいということになると思いますので,そこらを十分に検討していただきたいと思います。次に移ります。ピロリ菌による胃がん検診でございますけれども,国のほうでもいろいろされているみたいでございます。まずは,現在の胃がん検診の状況はどのくらいの方が受診されているのか,平成25年から教えていただけませんか。 ○健康増進課長(林 康治君)  胃がん検診の受診率につきまして御説明申し上げます。平成25年度が3,963名受診されておりまして,受診率が10.4%でございます。平成26年度につきましては,3,811名受診されておりまして,受診率が10.0%でございます。 ○9番(有村隆志君)  大体同じような数字で推移しているのかなと思います。当然,これはバリウムを飲んでするエックス線検査ということでよろしいですね。 ○健康増進課長(林 康治君)  胃部エックス線検査でございまして,バリウムを飲んで検査をする方法でございます。 ○9番(有村隆志君)  それの一人当たりの費用を教えていただけますか。 ○健康増進課長(林 康治君)  厚生労働省のがん検診のあり方に関する検討会の報告によりますと,相場が大体1万1,000円程度となっております。 ○9番(有村隆志君)  他市の胃がん検診の状況を見ると,病院名が出てくるところもありますけれども,霧島市は1か所でやっているということでよろしいですか。 ○健康増進課長(林 康治君)  通常,病院のほうでやっておりまして,今,申し上げました金額が,医療機関で実施する場合の金額で1万1,000円程度となっております。集団検診,いわゆる市町村で市民の方々を対象としまして1か所で検診する場合につきましては,そのようなやり形を取っているわけですけれど,その場合,金額につきましては大体5,000円弱の金額で実施できております。 ○9番(有村隆志君)  何を言いたいかというと,血液のABC検診でリスク判断という手法を取ったときは,大体幾らか金額はお分かりですか。 ○健康増進課長(林 康治君)  ABC検診でございますが,全国的な相場で大体3,000円から5,000円程度ということでございます。 ○9番(有村隆志君)  そうすると,同じような金額で,ABC検診,血液の検査をしてリスク判断ということも,あとはエビデンスとおっしゃいましたけれども,そこらのことだと思うんです。先進地も宮崎市であったり,新潟は先進的で胃カメラまで踏み込んでやっていらっしゃるみたいですけれども。胃がんの検診をもっと受診していただくために,今後も集団検診だけでするのか。リスク判断をして,ピロリ菌がいるとなると当然,胃カメラを飲んだら,そのときには胃炎というのはできているということで,ピロリ菌の除菌が保険適用になるということですので,そうなると,集団でABC検診をするのではなくて,各病院のほうにお願いすれば,そこで一貫して除菌しましょうということでできるのではないかと。そういうふうにすれば,かなり確率も下がると。昨日も平原志保議員から決まった日にちでしかできないという話もございましたので,それが一つでもオープンになれば,胃がん対策になるのではないかと思うんですが,どうでしょうか。 ○保健福祉部長(花堂 誠君)  今回の議員の御質問で一番おっしゃりたいことは,胃カメラ,それからこのピロリ菌の除菌を併用でやれば,胃がんの早期発見につながるし,重症化に至らないといったことにもなるというようなことだと理解しております。議員御指摘のように,今のところ集団検診でエックス線による検査をしているわけでございますけれども,その際のバリウムの誤飲とか,バリウムの影響かもしれませんが,便秘になったりという方もいらっしゃいます。そういったことから,バリウムを飲むということに対して抵抗がある方もいらっしゃると思います。また,エックス線検診よりも胃の内視鏡,いわゆる胃カメラのほうがより効果的であるということは確実なんですけれども,胃カメラになりますと,たまたま胃の壁を傷つけて出血があったりとか,そういったことが考えられますので,国においても胃カメラによる検査の場合は,そういう万が一の事故があった場合の対応ができる病院でということになっておりますので,今,議員から御指摘があった,胃のエックス線検査を用いた集団検診と胃カメラの医療機関にお願いする部分とやっていかないといけないと思います。ピロリ菌検査も非常に有効ということではありますけれども,ピロリ菌となりますと胃カメラを併用した形で,ピロリ菌が発見された場合は,すぐ除菌もできると。1回の受診で済むというのは,そういう検査に行かれる方に対するリスクも少なくて済むわけですので,そういった併用式というのは今後検討していかなければならないと思います。 ○9番(有村隆志君)  もう一つの論点は,胃がん検診を保健師の方がやっている時間が,民間に委託した場合は,それだけ時間ができて,もっと違うところに,胃がん対策のもっときめ細やかな推進もできると。今年,大腸がん検診は8ポイントでしたか,かなり上がっていたということをお聞きして,執行部の皆さんの努力だと思っています。その部分で,もし,このピロリ菌の検査をすることは,保健師さんの活躍の場が開けるのではないかという論点で,部長はそこらの考えはどうでしょうか。 ○すこやか保健センター所長(早渕秀子君)  大変有り難い言葉だと思います。おっしゃるとおり,保健師助産師看護師法の中では,「保健師は保健指導に従事することを業とする」ということになっておりまして,検診自体も大変大事なんですが,その後のフォローというところの保健指導が大変重要な任務となってはいるところですが,おっしゃるとおり,なかなかそこに時間が割けていない実情もございます。もちろん,そちらも頑張っていかなければならないと思いますが,そういったことで事情が許すならば,あるいは国の方針がそういったほうに傾いていくようでしたら,努力をしていきたいと思っております。 ○9番(有村隆志君)  今,国のほうではそういったピロリ菌の検査をできるかどうか,また,どういった形でやればいいとかいうことを検討されて,平成28年度には出るということですので,もし出たならば,そういう体制で速やかにやっていただきたいと。それから,もう一つお願いしたいのは,ピロリ菌がなぜ感染したかという,もともとのところが,幼児の場合,生まれてすぐに胃酸を分泌できないので,ピロリ菌が簡単にうつってしまうと。70%から80%の方が罹患されているおじいちゃん,おばあちゃんから口移しでやると,うつってしまうということもあります。ほかの自治体でも中学生時代に1回,そういった検査をするところもございますので,そこも含めて検討していただきたいと思います。 ○保健福祉部長(花堂 誠君)  先ほど,私のほうで,併用して検診ということで申し上げましたけれども,検診と併せて人間ドックといったものも各保険者,国民健康保険,社会保険ありますので,そういった方々への周知というものも行政の役割だと思います。併せて,ただいま御指摘のありました余り衛生面のよくなかった時代に,飲料水等からピロリ菌というのが入るということが,よく言われておりますので,口移しなどで感染しないように,そういったことも再度,広報誌などで周知していく必要があると思います。 ○9番(有村隆志君)  実効性のある胃がん対策だと思いますので,推進のほうをよろしくお願いいたします。次に移ります。便利で機能的な地域交通の確保をすべきではないかという質問ですけれども,先ほど,市長から霧島市地域公共交通会議の説明がありましたが,今,何回ほど開催され,どこまで進んで,今後どのような方向で考えていらっしゃるか教えてください。 ○企画政策課長(堀切 昇君)  地域公共交通網形成計画は,地域にとって望ましい公共交通網の姿を明らかにするマスタープランとしての役割を果たすものでありまして,国が策定する基本方針に基づいて,地方公共団体が協議会を開催し,交通事業者と協議の上で策定するものであります。本計画の進捗状況につきましては,現在,地域ニーズや移動困難者などの把握を目的に,全自治公民会長や市内の高校生を対象にしたアンケート調査を行い,また空港や駅などの市内の交通主要拠点や観光拠点における利用者からのヒアリングなどを実施しており,調査が終了したものにつきましては集計中でございます。今後,調査・検討を行った内容をもって計画案を作成し,地域公共交通会議において協議した後,今年度中に地域公共交通網形成計画として取りまとめていく予定でございます。 ○9番(有村隆志君)  その意見を取りまとめていらっしゃるということですので,例えば駅とか地域から上がった声の中で主なものを,もし分かれば何点か紹介していただけませんか。 ○企画部長(塩川 剛君)  計画策定に当たりましては,基本的な考え方とか,その辺のまとめを地域公共交通会議の中で,最終的に決定するということになっておりますので,今,実施しております調査・分析,この辺りを精査した上で,最終的に基本方針等を決定するということになっておりますので,その時点で,それぞれ細かな意見が出てくるのではないかなと考えているところでございます。 ○9番(有村隆志君)  今から出てくるということでございます。その中にJRも入っていらっしゃるということです。JRは,霧島市内にある駅の全てを網羅するという考えでいいですか。 ○企画部長(塩川 剛君)  公共交通機関とのリンクというようなことを考えますと,例えばバスだけではなくて,JRとの接続といったような点も考慮しながらということになりますので,当然,JRにも参加していただくということでございます。 ○9番(有村隆志君)  なぜ,そう申し上げたかと言いますと,市長の専門分野の観光なんですけれども,霧島神宮駅に到着する特急の最終は,鹿児島中央駅発車時刻が20時23分で,それ以降は国分駅までは来るそうですが,霧島神宮駅までは行かないと。できれば,鹿児島中央駅を22時10分に出発する最終の特急も霧島神宮駅まで行けるような形での要望ができないものかと。観光駅ですので,霧島神宮駅まで行けるような要望もされているのか,取り組めないか,そこらはどうでしょうか。 ○企画部長(塩川 剛君)
     特急の最終便を霧島神宮駅までという御意見でございますが,一応,御意見として賜っておきたいと思います。 ○9番(有村隆志君)  ちょっと厳しいかもしれないんですけれども,市長もデマンド交通をやるとおっしゃったわけですけれども,溝辺のほうまでは行きましたけど,その後がなかなか進まないような気がするんです。地域公共交通会議もあることは分かりますけれども,現に,そこで不便でいらっしゃる方もいるわけですから,そこはそことして,ちょっと進めていただけないかということで,今,ほかにしているところがあるんですか。 ○企画部長(塩川 剛君)  現在,行っておりますデマンド交通につきましては,従来,ふれあいバスを運行していたところの部分の見直しをして運行していると。霧島地区と溝辺地区にそれぞれ1か所ずつあるということでございます。デマンド交通につきましても,これらのふれあいバスの運行状況等の実態を検証した上で,デマンド交通へ移行したほうがいいのかどうなのか,その辺を今後,公共交通会議等の中でまた検討していくという流れになっていくと考えております。 ○9番(有村隆志君)  その中で,市内も同じように高齢化してきておりますので,そこも含めた中での検討をしていただきたいと思います。住みよい,住みやすい,住んでみたいというまちを目指して,充実した交通網というのは,アンケート調査を見ても必須でございますので,せっかく会議があるわけですから,霧島市の要望をきちっと御理解いただいて,ぜひ,そこの部分はお願いしたいと思います。最後に,市長,御意見がございましたらお願いします。 ○市長(前田終止君)  合併をして10年でございます。大きな峠を越えました。この合併の大きな希望と期待の中に,一体感の醸成ということも問われているわけでございます。それらを促進していく一番の方法は,いろいろな方法はあると思いますけれども,交通体系,これが,道路事情において,そしてまた交通機関において,いろんな形で巡回するとか,縦串・横串がしっかり通っていくとか,そういうことによって暮らしやすさが,ぐんと変わってくるということは言えます。特に,高齢化・過疎化の中で,言わば中山間地域の方々,交通弱者の方々,それらの方々をどうしていくかがものすごく問われているわけでございまして,私たちもいろいろとその方向に向かって努力はしているということを御理解いただきたいと。しかし,今までのその積み重ねの上に,新たな挑戦をしていかなければならないと。もう一つは,一つの塊として県土一広い私たちのふるさと霧島市でございます。願わくば,市民生活全体的に市の一体感醸成で多くの困難を超えてと。例えば,今まで御苦労なさって利益を追求しながら事業経営なさった民間事業者,そういうところのぶつかり合いがあります。そういうところを,平成の大合併からもう10年ですから,国・県レベルで事業者も,そして私ども行政も,そして利用していく市民の皆さん方も三方良しの方向で,何か大きな流れ,知恵を出して合併効果で大きく背中を押していくような交通の利用体系を確立していくことができないのかどうかということで,最後にもう一つ加えれば,観光的視点に特化したような鹿児島市等がやっておられる,全国でもあちこちありますけれども,何か高級感のある,そして訪れたくなるような,それを市民も利用していいところだなと実感しながら,たくさんの訪れてくる人たちを,ぐるっと一周する名物コースがあって,いつも使えるようなイメージで,私たちのふるさとの交通体系,交通機関,道路づくりができたら本当に最高だなと思いますが,多くの課題・困難もございますので,新たなる挑戦をし続けてまいりたいと思っております。 ○9番(有村隆志君)  新たな挑戦をしていただくということですので,私たちも一緒になってやりますので,どうか新しい発想で頑張りたいと思います。終わります。 ○企画政策課長(堀切 昇君)  先ほどの有村議員から御質問のありました霧島市地域公共交通会議の回数なんですが,先ほどお答えしておりませんでしたのでお答えいたします。交通会議のほうは1回開催しているところでございます。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  先ほどの移動販売車における雑貨の取扱いということで調査したところ,主な取扱いとしましては,惣菜,弁当,果物,豆腐といったような回答が返ってきておりますので,聞いた段階では,雑貨を扱っているかいないかについては,詳細に把握できていないということでございました。 ○議長(池田 守君)  以上で,有村隆志議員の一般質問を終わります。次に,1番,德田修和議員から2件通告されております。したがって,発言を許可します ○1番(德田修和君)  議席番号1番,德田修和です。通告書の順に従い,質問いたします。1問目に,道路整備計画についてお伺いします。道路整備については,木野田議員の質問や下深迫議員に対しての答弁もありましたが,2,432本もの市道を抱える中,奮闘されていることは十分理解しています。また,植山議員の質問に対して,市長の道路整備に対する思いや市としての姿勢も示されました。それを踏まえて,今後の計画と方向性を問うものであります。一つは,隼中北~山王上線ですが,この路線は,しらさぎ橋建設中の新川北線とつながる線で,山形屋ストアから隼人中学校の北側を通り,積水ハウス分譲のコモンステージひかり野までをつなぐものであります。小田工業団地への企業誘致も決まり,地域発展のためにも隼人西インターチェンジ方面に延長することは考えられないか,問うものであります。2点目は,姫城中央線ですが,この線は,隼人姫城地区の区画整理事業で整備された線で,霧島・牧園方面から市街地への動線の一つであり,市街地から医師会医療センターへの動線の一つとしても重要な線となっています。現在は,南側が西瓜川原で止まっており,周辺道路の渋滞の原因ともなっています。そこで,南側へ延長し,国分市街地へつなぐことはできないか,問うものであります。先の質問で,この線に対しては予備設計がされたということでしたので,内容が重複する点の答弁は結構です。2問目に,中山間地域の活性化についてお伺いします。一昨日の新聞報道で,与党税制会議において,2016年度税制改正の内容を固めたとあり,その内容には,企業の地方移転を促す税制を拡充する内容などが含まれていました。正に,今,霧島市においても企業誘致に力を更に入れ直さなければならないと感じるところでした。現代の社会は,インターネットが不可欠であり,ネット環境の整備こそが企業に対してのアピールの大きな要因であることは否めません。そこで,ブロードバンド整備状況と利用率を上げる取組について問うものであります。これで,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  德田議員から2問につきましての御質問でございました。1問目につきましては私のほうから,2問目につきましては企画部長が,答弁させていただきます。1問目の道路整備計画についての1点目にお答えいたします。隼人中学校の北側を通る市道隼中北~山王上線につきましては,同市道と接続いたします都市計画道路新川北線に架かるしらさぎ橋が完成いたしますと,鹿児島方面への交通量の増加が見込まれることや,この度,誘致の運びとなりました日本郵便株式会社及び日本郵便輸送株式会社が操業いたしますと,通勤車両などにより,交通量の一層の増加が予想されるところでございます。このようなことから,本路線を西側に延長し,県道北永野田小浜線へ接続するための整備に向けて検討を進めてまいりたいと存じます。次に,2点目にお答えいたします。市道姫城中央線を南側に延長する道路計画につきましては,国道223号が慢性的な渋滞を生じており,特に県道北永野田小浜線と県道日当山敷根線に挟まれた地区は混雑度が高いことから,これまで予備設計の結果を受け,既に検討を行っているところであります。本路線につきましても整備の必要性を十分認識しておりますが,整備区間が長く,手篭川に橋梁を新設するなど,多大な事業費を要することや,地域の方々の御理解・御協力が必要であると考えますので,今後も計画的に検討を進めてまいりたいと存じます。 ○企画部長(塩川 剛君)  2問目の中山間地域の活性化についての1点目にお答えします。ブロードバンドサービスを受けられない地域は,平成20年度時点におきまして,NTTの電話交換局単位である霧島市内全18局のうち,上之段,松ケ野,山ケ野,安楽,万膳,嘉例川,福山及び高千穂リゾートランドの8地域でございました。このような状況を解消するため,平成20年3月に策定しました「霧島市地域情報化計画」に基づき平成20年度から21年度にかけて実施した「霧島市ブロードバンド環境整備事業」により,これら8地域の整備を実施したところであり,このことによって,ほぼ市内全域でブロードバンド環境が整備されたところでございます。なお,平成27年10月末現在におきまして,当該地域の家庭などが加入されている固定型通信方式による利用率は13.0%となっておりますが,総体的に見れば,近年におきましては,モバイル等の移動体通信方式が普及したことによって,固定型通信方式での利用率は減少する傾向にあります。次に,2点目にお答えします。利用率を上げる取組と致しましては,1点目でお答えしましたブロードバンド環境整備事業の事業主体であります通信事業者が,平成28年1月から当該地域で「タウンミーティング」を開催することとされており,これらの活動を通じ,少しでも利用者の拡大が図られるよう努力していただいているところでございます。また,現状において,市全体で見れば,交換局から遠い一部地域では通信速度が遅いなどの御指摘があることから,市民の皆様が多様化する通信手段の中からより良いサービスを享受できますよう,大手通信事業者への働き掛けを引き続き行ってまいります。 ○1番(德田修和君)  1問目の隼中北~山王上線ですけれども,整備に向けての検討を進めてまいりますということでした。地域に対しての調査とかも,当然されているとは思っているんですが,道路交通量などの実態調査などは,国道・県道は行っていると思いますけれども,市では調査がされているのか,またされていないのであれば,する計画等はないのかをお示しください。 ○土木課長(猿渡千弘君)  交通量調査につきましては,平成19年に市道隼中北~山王上線の鹿児島高専前の交差点と,本路線の終点から国道10号へ通じる市道宮田~松山線の中間点で調査を行っております。調査時間は7時から19時までの12時間でございまして,鹿児島高専前の交差点で約4,500台,もう1か所は約2,900台の交通量がございました。また,国道10号及び県道北永野田小浜線の交通量につきましては,5年に1回行われております道路交通センサスによりますと,平成22年の12時間交通量で国道10号のAZから西側に約1㎞ほどのところで調査しておりまして,1万176台,県道北永野田小浜線につきましては,県工業技術センターの前のところで,1万458台となっております。国道10号の交通量を見ますと,県道北永野田小浜線より交通量は少ない結果となっておりますけれども,平成22年に行われた交通量調査のときに,隼人道路の無料化を行っておりましたので,このような結果が出たというふうに考えております。そこで,その前の平成17年度の交通量の結果を見ますと,国道10号の交通量は1万7,474台となっております。ちなみに,小浜から加治木へ下ったところの国道10号の交通量を確認しましたところ,平成22年度が1万5,697台,平成17年度で2万1,807台となっております。 ○1番(德田修和君)  今,交通量を示されまして,平成22年度は隼人道路の無料化があったと。台数は示されたわけですけれども,交通量だけではなくて交通状況ですね。どの区間が渋滞しているとか,そういうような調査結果などが出ていれば,お示しください。 ○土木課長(猿渡千弘君)  交通の渋滞状況という形で,混雑度という数字が出ておりますけれども,ちょっと今持っておりません。交通量の台数を見ますと,いろいろなところで渋滞が発生していると感じております。 ○1番(德田修和君)  数字は出なかったわけですけれども,自分たちが生活している上で慢性的に渋滞している場所というのが,県道のほうであれば踏切付近です。あと,国道10号であれば小浜辺りは常に渋滞している。皆さん御存じで体験もされていると思うんですけれども,そういった中で,国道10号のほうにかなり負担が掛かってしまっているのかなというような気持ちがします。そこで,ちょっと資料を出させていただいたんですけれども,霧島市道路整備計画ということで,議会だより35号の特集として組ませていただいたものです。議会だよりは,常にこういうものも発信しているので,ぜひ皆さん見ていただければと思うのですけれども,この中で,数字が20番のところが,しらさぎ橋,新川北線のところになります。西側の11番のところが,今,質問しています隼中北~山王上線がある方向なんですけれども,この整備計画を見ても10番,21番ですね,国道10号に負担を掛けている中,やはり整備というものが国道10号に向けてされているわけです。渋滞している道路に対して,また渋滞を招きかねないような設計なのかなというふうに整備計画上を見てしまい,渋滞につながってしまうと思っているんですけれども,その辺はどう分析されているのか,お示しください。 ○土木課長(猿渡千弘君)  交通量の結果を見ますと,市道隼中北~山王上線の交通量が約4,500台ということでございますが,今後,しらさぎ橋の完成や誘致企業の操業などが起こりますと,交通量も増えてきたり,交通の流れも変化してくるのではないかと予想しております。また,国道10号と県道北永野田小浜線が,小浜のところで合流しておりますので,鹿児島方面への交通量というのは非常に多くなってくるということで,渋滞緩和対策が必要ではないかというふうに考えております。 ○1番(德田修和君)  最初の答弁でもありましたとおり,市としても十分重要な位置付けをされているということは理解しました。路線を延長することが,渋滞緩和等にも十分つながっていくと思います。誘致されました日本郵便株式会社,日本郵便輸送株式会社との立地協定ですけれども,この企業自体が陸送の企業でありますので,しらさぎ橋が完成したときのその橋の利用価値も十分高まってくる企業を誘致されて,正に地域の整備と企業誘致を一体として考えられた市の采配が見られているのかなと理解します。そのような点からも検討していくということですけれども,早急に計画を立てていくような見解をお持ちなのか,市長にお伺いします。 ○市長(前田終止君)  合併して10年,そしてこの新川北線については,合併して間もない時期に大きな決断をさせていただき,10年先を見た決断でございました。それでもテープカットまでは時間が掛かるということでございます。二年数箇月に及びました日本郵政グループの誘致でございますが,正に御指摘のとおり,結果としてリンクできたなと思っております。そして,県の工業技術センターの真後ろの一番近い山の部分の造成をしたと言いますけれども,それは京セラさんの御希望であった造成に必要な土を除去した結果として,造成が山のほうに進んだと。そして一石二鳥,しかも短時間にそういう流れを,みんなの理解と協力の中で,私も先頭になって汗をかいてやり切ったというのが実態でございます。そういうことでいきますと,工業技術センターの前の交通量,交差点が革命的に変わっていきます。今の段階で,分かっている情報を頂いた中では,相当な交通量になる予測がございます。まず,従業員数については予定でございますが,民間のことであられますから,まだ正確に伝わってきていない部分もあるんですが,平常時で540名から640名。そして繁忙期になると640名から840名というような人々が,県の工業技術センターの後ろのワンポイントに集中していくということが,伝わってきております。そして,車等の便数でございますが,輸送トラックの発着便数,これらにつきましては,平常時で286台,そして繁忙期になりますと372台が,その路線をインターチェンジとともに使われていくと。それらを念頭に置いた交差点改良等が求められるわけで,約2年,上物造りで大きな箱物を造られますから,その間にやり遂げていかなきゃならんと。ですから,これにて日本郵政グループは,とうとうグランドオープンして操業開始しますよとテープカットをするまで約2年。その間に交差点改良をやり遂げていかないといけない。そうなることを予測して,鹿児島県警のほうには,そのような重要なポイントができるので,交差点関連も莫大な費用が掛かるので,県警と私ども霧島市自身がお互いに相当な用意周到な準備をしていかなければならないということで,1年前から強気で押して押して,そうなるから,そのための予算とか流れを研究・検討しておいてくれと言いながら,私も率先して関係する者と足を運びながら水面下で各種準備をしてきたところでございます。今後も,地域に対する生活の安心・安全性だとか,交通量が増えてきますから,今,議員が大所高所から御指摘されたことをしっかりと踏まえながら,検討をしていかなきゃならないと。日本郵政が本当にエンジン全開になったら,周りに飲食店ができるとか,車屋ができるとか,あるいは指定の郵送会社の拠点地が鹿児島からこちらに移られるとか,相当いろいろな経済波及効果が期待される面もあるのかなと思っているところでございます。そして,最終的には加治木駅と隼人駅の間,これは願わくば,今までできていない困難な事情もあることも分かった上で申し上げますならば,JR九州の新たな新駅構想なども進めていく必要もあるのかなと,こうも思っているところです。もちろんいろんな課題・困難がありますから,今,私が申し上げたことも若干数字が違うかもしれませんが,少なくとも大まかにそういう形で,あの地域が大きく変わっていく可能性が,ポテンシャルが見え始めているということでございまして,いよいよこれからの向こう1年,3年,5年,非常に大事な時期を,ここに限らず霧島市全体が迎えていると。そういう意味では,本当に10年のお互いの経験値の上に,それらを踏まえて霧島市全域,平野部,中山間地域,そしてど真ん中から見た,市内だけを見た範囲の端端にわたる,そういうところに光を当てていかないといけないなと,新たなる挑戦を更に進めてまいらないといけないと,こう思っているとこでございます。 ○1番(德田修和君)  あの周辺の今後の変貌,予測,その辺は市長は十分に御理解されていて,本当に重要性のあるところなんだなと自分でも確認できたわけですけれども,先日,植山議員が指摘された小野浜トンネルから先を延長するというようなことを,姶良市とも協議を重ねて前向きに取り組んでいくという趣旨の答弁をされていらっしゃいました。先ほど答弁いただいた中で,隼中北~山王上線を西側に延長するような計画も考えていきたいというような御答弁でした。ということは,ただ単に,小野浜トンネルから先を延長するという考えだけではなくて,合併当初にありましたマスタープランを軸に考えられているのが最終構想,夢というか,そういう形にできればといいなというような検討をされているということで理解していいですか。 ○市長(前田終止君)  実際,日常生活で霧島市から姶良市のほうに車で走ってみますと,あるいは鹿児島市に向かってみますと,高速道路を使わずに加治木峠に差し掛かったら,小浜の方々も地域社会の中であの道路を使われ方は,まるで一升瓶の口に向かっているような感じで,1年中,交通事情の厳しさに遭っておられると。小浜辺りは田舎なのに慢性的な渋滞が繰り返されていると。通勤・通学時間帯になれば,あるいはまた仕事がピークという時期にも渋滞が発生をしているということでございます。しかし,よく考えてみますと,姶良・伊佐は23万人住んでいるわけでございますけれども,そういう中で霧島市,姶良市のポテンシャルは,一つのまちとして考えてみれば非常に高いなと思うんです。そして,霧島市で一番端っこに当たる小浜辺りは,考えてみると姶良市に隣接して最も便利な場所,そして日本郵政が来て,あの辺の交通事情がお互いの理解と協力の中で変わってくと,今まで過疎化・高齢化で厳しいといったところが,一変して「ここは,いいところだ」と。眺めもいいし,暮らしやすいし,鹿児島市にも近いし,そして仕事場もある。そして仮に新駅が将来できれば,一番いい場所になってしまうと。だから,そこらを今から未来を見て,いいまちづくり計画を地域社会を語らいながら,みんなで知恵を出し合って今ある課題・困難を,新しく変わってきた条件を加味しながら新たにつくり変えていく。そして一般的には,そこに100名とか300名とか,ましては500名以上雇用が発生しますと,人口は増加に転じていくということは皆さん方も疑いの余地はないと思います。しかしどうですか,目の前に住宅と働く場所が一体的にあったほうがいいかというと,せめて10分とか15分できたら20分,30分掛かってもいいよという人も中にはおられるかもしれません。そうすると,国分・隼人の中山間地域に当たるようなところとか,あるいは取り巻くところに,私たちは様々な準備をするべきではないかなということも見えてくるわけでございます。ですから,課題はいろいろあります。そこらを鳥の目線になったり虫の目線になったりしながら,またビジネスチャンスも様々な形で山や二束三文のいろいろなところに,いっぱい待っているぞということだというふうに,夢や希望,期待は膨らむところであります。 ○議長(池田 守君)  ただいま德田修和議員の一般質問中ですが,ここでしばらく休憩いたします。             「休 憩  正      午」             ―――――――――――――――             「再 開  午後 1時00分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。德田修和議員の一般質問を続けます。 ○1番(德田修和君)  午前中に市長の政治姿勢,政治責任というところも十分伺うことができました。道路延長に関して,姶良市との協議が不可欠であり,なかなか自由に進められる問題ではないということも理解しました。そこで,計画としての提案なんですけれども,姶良市とのその道路の重要性の協議の材料として,また誘致企業を生かすためにも,住宅は地方にあったほうがいいんじゃないかというようなお話も出ましたけれども,その前に,市長がおっしゃった企業に関連する働き口等も増える可能性を秘めているというところで,そのために,手始めに工業技術センター付近まで延長するような,第1期工事というわけではありませんけれども,予備設計等は考えられないのか伺います。 ○建設部長(川東千尋君)  しらさぎ橋や先ほど申された誘致企業の操業に伴いまして,今,議員御指摘の路線の交通量も大変増加するのではないかというふうに考えられます。それで,私どもと致しましては,現在お示ししている都市計画マスタープランの中で,まずはこの市街地からしらさぎ橋を抜けて,ずっと西の加治木ジャンクションのほうに向けての構想的な線引きというのは行っているわけですが,その中で,議員が今おっしゃいました,まずは工業技術センターにつなぐ道路と。道路の規格によりますけれども,道路自体ですと隼中北~山王上線から直角に右に曲がりますと2車線の道路が,ずっと県道まで延びているわけでございまして,利便性という面からは,今,御指摘の道路はこれとさほど変わらないと言えば弊害があるかもしれませんが,これを利用した形でも十分対応できるのかなというふうには考えておりますけれども,それを西のほうに更に延ばして,今,議員おっしゃいましたようなところに取り付くのも,現道もございますし,何らかの形で検討の余地はあろうかというふうに考えております。 ○1番(德田修和君)  加治木方面との交流を図るという面では,既存の道路があり,県道と国道が交流の動線となっているんですけれど,行く行くは延長して三本体制にしていくことが,霧島市だけではなく隣接している姶良市にも良くなっていくものだと思いますので,ぜひ検討していただければと思います。次に,姫城中央線であります。先の植山議員の指摘に対して予備設計に入ったということだったのですけれども,これは何年度ぐらいに調査されて,何年度ぐらいに予備設計が行われたのか,分かればお示しください。 ○都市計画課長(池之上淳君)  予備設計につきましては,平成20年度に行っております。 ○1番(德田修和君)  結構年月もたっているということですけれども,実際に実施計画として上げていこうというような目標年度というものがあれば,お示しください。 ○建設部長(川東千尋君)  今,課長が申しましたように,この仮称姫城中央線ですけれども,これにつきましては予備設計は平成20年度に行っております。これからすぐ,どういうふうに事業を行うかということで,私どもも検討したわけですが,この路線のちょうど半分くらいのところで隼人と国分の境界が出てきますが,隼人のほうが用途が都市計画区域の用途地域であると。国分のほうは畑地で用途が張っていないというようなことで,例えば道路の事業にしましても一般の道路の事業でやるか,あるいは都市計画の道路の事業でやるかといったような問題の予算枠の絡みも出てまいります。都市計画街路でやろうとした場合に,ちょうど平成20年くらいから,しらさぎ橋,新川北線という大きなプロジェクトがスタートしたものですから,今はこの路線につきましては,まだ都市計画決定も打たずに,そのままで置かれている状況でございます。ただ,隼人姫城の区画整理から南のほうへの交通の流れというのは,議員が冒頭に申されたように,円滑に流れているといったような状況でもございませんので,もし,この道路が通じれば,国分市街地と隼人の姫城方面を結ぶ幹線的な非常にいい道路になろうかと思いますので,今後また計画的な検討を進めていきたいと思っております。 ○1番(德田修和君)  全くおっしゃるとおりだと思います。市街地からという見た目に対しましても,医師会医療センターへの救急搬送の際,どちらかに大回りをするような形で搬送されるという現状もあり,道路ができれば,そういう救急搬送も短縮化されるものだと思っていますので,ぜひ,早い着工ができることを求めておきます。霧島市は二本だけではないんですけれども,渋滞するというイメージが定着しているようなところがあります。人,物の流れのよどみは地域経済のよどみにつながると考えております。今回の企業誘致に対しても,市長は市政運営の状況報告の中でも,雇用の確保と人口増につながる大きな一歩を踏み出し,霧島市の10年,20年先を見据えた戦略を推進していかれるというふうに言われております。正に,この企業誘致が雇用拡大の結果として行われたのではなく,これがきっかけとして捉えて,また更なる挑戦をしていかれるということを確認させていただいたと思っております。自らでつかみ取ったチャンスですので,ぜひ,更なる発展に向けて考慮されるよう指摘し,1問目を終わります。2問目の中山間地域の活性化についてであります。今まで幾度か一般質問でも取り上げられていると思われますけれども,ブロードバンド自体は環境が整備されてきているところだというような答弁を頂いたところですが,中山間地域のほうで光ファイバーが利用できる地域は,今まで質問等ありましたけれども,その後,幾つかできたのか確認ができていれば,お示しください。 ○情報政策課長(西 潤一君)  先ほど部長答弁でありました八つの地域についての光ファイバーが利用できるところにつきましては,今のところ光ということではございません。NTTの各交換局までADSLによる整備ということでございます。 ○1番(德田修和君)  まだ光ファイバーまでは整備されていないということですけれども,現代社会においてネット環境の整備は,冒頭言いましたとおり不可決であります。現在,ネット環境があるだけで成立するような企業も多々ございます。企業にかかわらず,通信販売専門の小売業者であったり,雑誌記者のような物書きの職業の方など,個人で活躍されている職業など,場所にとらわれず仕事ができる職種だと思います。中山間地域を網羅するには,相当な費用が掛かるということで,今までなかなか進められていないという現状がありますけれども,例えば,集落単位ほどの広さでもモデル地域として,どうにか補助をして,小さな単位で光ケーブルを通せるようなエリアというものをつくってみるというのはどうなんでしょうか。企業誘致であったり空き家対策,移住施策,市のPRなど様々な施策に直結して取り組めると思うんですけれども,その限られた場所だけでコストを抑えた形での計画というのは立てられないものでしょうか。 ○企画部長(塩川 剛君)  光でなくても利用する方の感じ方では,ADSL等でも不便を感じないという方々もいらっしゃるという話もお伺いいたしております。モデル地区をということですけれども,費用対効果といったようなことを考慮しないといけないのかなと。非常にお金の掛かるものでございまして,費用対効果というものを十分考えないといけないと。ただ一方では,企業誘致というようなことを考えますと,インフラ整備,これは道路,通信設備それから電気,排水といったようなところが非常に重要なものになるというのは,企業誘致の担当からも聞いているところなんですけれども,そういったものについては,逆に個々の案件でそれぞれ考えていかなければならないものと考えているところでございます。 ○1番(德田修和君)  確かに,今のネット環境で不便を感じないという方々もいらっしゃるかもしれません。ただ,それを仕事として利用していくとなると,誘致するなり提案する中で,スピードというのは大きなメリットになると思います。確かに,今おっしゃるとおり,莫大な費用が掛かってくると思います。例えば,溝辺であれば空港もありますので,近くまでは光を通せる環境は整っていると思うんですけれども,物自体を造るのではなくて,そこから波及するような周辺地域等でできる工事の見積りや予備設計なりしながら,もし設置されたらこういう環境になるということを示せる状態までの計画を立てて,こういうことができますよという形で,それに費用対効果の見合う企業を誘致していくというようなやり方も。人口が少なくなっている中での状態でネット環境を整備していくといっても,費用対効果的にも難しいというのも分かります。もし,そういう企業を誘致した後に,その企業に対して,その整備が1か所だけでもできれば,そこから地域への広がりとかも考えられるのかなと思います。そのような考え方に対してどのような見解をお持ちか,お示しください。 ○企画部長(塩川 剛君)  市内のいわゆる上場地区に立地しておられます大手の企業さん方につきましては,現在のところ,それぞれの会社で独自に光回線といったもの等を引かれて対応されているといったことでございますので,市としましては,一般の住民の方々が使えるそういう最低限の整備は行ってきたところでございます。今後,大きな企業誘致というようなことになりますと,先ほど申しましたとおり,個々の案件で照らし合わせて検討していくと。そこで,市がどういった協力ができるか分かりませんけれども,その辺の検討というのはできるのではないかなと考えております。 ○1番(德田修和君)  先ほども申しましたが,本市は空港というメリットがあります。お聞きしたことなんですけれども,現在,東京近郊で独立して働いている取材記者の方々やコラムニストのような方々など,執筆家の多くは都会の暮らしから離れて,熱海などに移住されているケースが流行っているそうです。話を聞いてみると,通常の執筆活動以外は取材に飛び回っているので問題ないと。月に一度ほど東京のほうに出向くけれども,それが交通状況などで2時間半以上掛かってしまうことがあるということでした。霧島市に霧島連山などの取材で来られた方々に聞いてみると,霧島市からは東京へは飛行機で1時間半程度で行けると。前後の交通時間を考えても大した問題はなくて,航空券の料金についても,月一回のことであれば,普段のテナント料や取り巻く物価を考えると,何度か飛行機に乗っても大した苦にもならないということで,もしネット環境さえあれば,ぜひ霧島市に住んで霧島市のアピールもしていきながら,という方々も多いというようなことを聞いています。だから,大企業でなくても,そういった職種のものであったり,そういう方々を呼ばれるということも十分考えていけるのかなと思っています。難しいのは重々理解いたしました。もし,このような情報等を御存じであれば,お示しいただけますか。 ○情報政策課長(西 潤一君)  御質問にありましたようなことは,直接,こちらでは把握していないところでございます。確かに,おっしゃるように移住定住を考えたときに,ブロードバンド環境を整えるということは,一つのセールスポイントになろうかと思うところではございますけれども,先行投資で市が直接敷設するとなりますと,敷設費用だけではなくて,後年度負担等も当然発生するわけでございますので,今の段階で先行投資をするには,ちょっと冒険が大きすぎるのではなかろうかと思うところでございます。それともう一つ,その入居を希望される方の条件としまして,ブロードバンド環境だけではなくて,学校に近いとかあるいは商業施設はどんなものだろうかとか,いろいろな要素が関連してくるものだろうと思います。そこのところも見極める必要があるかと思うところでございます。 ○1番(德田修和君)  おっしゃるとおりなんですけれど,学校を探すにしろ職場がないことには住めないということもあろうかと思います。確かに,先行投資をするリスクというのはすごいものがありますので,先ほど提案したようなプランですね。こういうことができますよというようなところまでを示せるような形で,企業誘致なりをすれば,企業誘致できるまでの負担も抑えられる。もともと,物をつくっているわけではないので,物をつくる予備段階までの提示ができれば,さらに企業誘致等でも話をしやすいのかなと感じます。ぜひ,その辺ができればと思います。これからの山間地域の活性化等に情報整備というのは必要であります。それも市街地をしのぐ環境というのがあれば,市街地にこだわるようなライフ設計なんて考えられないというような方々も数多くいると思いますので,その辺に関しての見解を,最後に市長に求め,質問を終ります。 ○企画部長(塩川 剛君)  通信の関係につきましては,先ほども答弁で申しましたとおり移動通信方式等へだんだん変わったりしてきております。通信技術というものも,日進月歩でどんどん進んでいる状況でございます。そういったことを踏まえまして,現在もですが,大手の通信事業者といったようなところへ,また力強く働き掛けていきたいという考えでいるところでございます。 ○市長(前田終止君)  新しい時代に備えて,さらにネット環境というものをしっかり整備することによって,移住定住についても新たな範囲の移住者・定住者を開拓できるということを,全国の事例等で情報として承っております。また,今日は重ねて議員の御指摘等もありました。積極的によく調査・研究・検討をしながら,そういう環境を更に整備して,未来に備えていきたいと思います。 ○議長(池田 守君)  以上で,德田修和議員の一般質問を終ります。次に,8番,前島広紀議員から4件通告されております。したがって,発言を許可します。 ○8番(前島広紀君)  新燃市政クラブの前島広紀でございます。私は,子供や障がい者,お年寄りに優しいまちづくりを目指し,霧島市の更なる発展と市民福祉の向上のため,初心を忘れることなく活動を続けてまいります。さて,本市は今年,「霧島市ふるさと創生総合戦略」を策定しました。本市の人口が,2060年には約9万3,000人と10万人を割り込む推計がなされている中で,現在の水準を上回る人口を確保するためには,出生率の向上や移住者の受入れなどで,人口流出の抑制に取り組む必要があり,市民や事業者その他の関係者も一体となって,「オール霧島」で戦略を推進する「新たなる挑戦」と題されています。それによりますと,人口減少と地域経済の縮小を克服するために,人口目標を先ほどの人口減少推計を踏まえた上で,2060年度において13万人と設定し,その対策のため,四つの基本目標を定めています。一つ,まちを元気にする,人を豊かにする産業づくり,二つ,訪れたい,住み続けたいまちづくり,三つ,幸せな家庭づくりを支える環境づくり,四つ,暮らしやすい,暮らしたくなる地域づくりです。そこで,市議会と致しましては「霧島市地方創生総合戦略調査特別委員会」を設置して調査を行い,113項目の提言を行うなどの活動を行ってまいりました。私は,今回の一般質問において,次の3点に関し,アンケート結果や施策の概要などから,その内容を議論してまいりたいと思います。まず,まちを元気にする,人を豊かにする産業づくりに関し,地場産業・新規創業への支援策と新産業の創出施策について,その概要をお伺いします。次に,「強い」農林水産業の育成,「稼ぐ」農林水産業の創造に関し,農林水産業の経営基盤強化対策と農林水産業の「稼ぐ力」向上プロジェクトについて,その概要をお伺いします。次に,住み続けたいまちづくりに関し,地元の学生や若者の就業支援対策と高齢者がいきいきと暮らせる地域づくりについて,その概要をお伺いします。最後に,キリシマツツジ保存活動の現状はどのようであるかお伺いし,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  前島議員から4問につきましての御質問でございました。1問目につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長が,それぞれ答弁させていただきます。「霧島市ふるさと創生総合戦略」に関する御質問を3点頂いております。そのうちの1問目,「まちを元気にする,人を豊かにする産業づくりについて」の1点目にお答えします。本市における地場産業・新規創業への支援施策につきましては,これまで本市独自の事業として,市内商工業者の育成及び商工業の振興を目的に「霧島市商工業資金利子補給補助金」を交付し,商工業者の経営安定を支援してまいりました。また,新規創業に対する支援施策としましては,霧島市創業支援センターを市役所内に置き,創業希望者からの相談に対応するとともに,創業支援ネットワークに参画している市経済団体,産業支援機関及び金融機関等が,相互に連携を図りながら創業希望者に対する支援に取り組んでいるところでございます。次に,2点目にお答えします。新産業の創出につきましては,誘致企業,教育機関及び本市等の産・学・官が一堂に会して年1回開催しております「誘致企業等交流会」において,支援制度等の説明を行っているほか,本年の3月に本市と鹿児島工業高等専門学校との間で,産業の振興及び地域振興等について連携・協力することを目的とした協定書を締結したのを契機に,産学官連携による地方創生に向けた効果的な方策を探っているところであります。8月には,鹿児島工業高等専門学校・錦江湾テクノパーククラブ主催のシンポジウムにおいて,「魅力ある『まち・ひと・しごと地方創生』」と題したパネルディスカッションに私もパネリストの一人として出演し,地元企業への就職率向上,地域産業の活性化,新産業育成,雇用創出について,地元市長の立場から討論させていただいたところであります。また,4月には,本市と第一工業大学とが相互に連携・協力関係を構築し,地域の総合的な活性化に資することを目的に,地域産業振興に向けた連携等について包括協定を締結するとともに,同大学は,国分中央高等学校との間で高大連携協定を締結されたところであります。さらに,同大学が事業主体となって,国の地方創生交付金を活用した「霧島発農業創生大学プロジェクト事業」を取り入れており,当該事業におけるカリキュラム編成においては,国分中央高等学校や地元企業,農業経営者,鹿児島県工業技術センター,JAあいらなどの産学官民連携による6次産業化の推進に向けて準備を進められているところでございます。これらの取組は,本市における新産業の創出に大いに貢献するものであると期待しているところであります。 ○農林水産部長(馬場勝芳君)  2問目の「強い」農林水産業の育成,「稼ぐ」農林水産業の創造についての1点目と2点目は関連がありますので,一括してお答えします。本年10月に策定いたしました霧島市ふるさと創生総合戦略の四つの基本目標の一つである「まちを元気にする,人を豊かにする産業づくり」の中の施策の一つとして,「『強い』農林水産業の育成,『稼ぐ』農林水産業の創造」を掲げております。基本施策の一つに位置付けている「農林水産業の経営基盤強化」につきましては,農林水産業の生産性向上及び効率化を進めるとともに,担い手の確保・育成による持続可能な経営基盤の強化を目指すこととしております。また,「農林水産業の“稼ぐ力”向上プロジェクト」につきましては,6次産業化やブランド化の推進により,農林水産物の付加価値を高めるとともに,市場ニーズに合った新産品の開発や効果的なPRを実施することで農林水産業の稼ぐ力の向上を図り,地産地消とともに,地産外消による地域外からの所得を高める販路拡大の取組を目指すこととしております。 ○商工観光部長(池田洋一君)  3問目の住み続けたいまちづくりの1点目にお答えします。地元の学生や若者の就職支援対策としまして,市の担当職員が近隣の工業系高等学校等を訪問し,地元企業への就職状況等について情報収集に努めております。さらに,毎年開催しております霧島市誘致企業等交流会において,誘致企業代表者等,学校関係者,市で意見交換を行っております。また,既に本市に立地されている誘致企業や新たに立地を計画されている企業の求人について,本市とハローワーク国分等と連携することにより,地元市民の雇用につながっているところでございます。さらに,地元の学生や若者等の就職支援対策を強化するため,現在,本市と鹿児島労働局との間で「新規学卒予定者等の地元就職支援」「企業誘致支援」及び「UIJターン対策による雇用確保の推進」等の内容について,雇用対策協定を締結するための準備を進めているところであります。このような中,鹿児島工業高等専門学校においては,地方創生事業の一環と致しまして,地(知)の拠点大学による地方創生推進事業に取り組むための地方創生推進会議の設置に向けた準備委員会が既に開催され,「産学官連携による地元企業インターンシップの推進」や「産学官連携による企業合同説明会」の提案がなされるなど,今後,産学官連携による新卒者の地元定着を図るための具体的な方策や支援等について検討がなされていくものと考えております。本市におきましては,今後,産学官等との連携強化を更に図り,地元の学生や若者の就職支援対策に取り組んでまいりたいと考えております。 ○保健福祉部長(花堂 誠君)  次に,2点目にお答えいたします。全国的に少子高齢化と人口減少が進む中,本市におきましても四人に一人が高齢者という超高齢社会を迎えておりますが,高齢者等が住み慣れた地域でいきいきと安心して暮らし続けることができるよう,高齢者等の社会参加を推進するとともに,相談や情報提供の窓口を整備し,ボランティア等による見守り支援や安否確認などのインフォーマルサービスへの支援など,地域の社会資源を活用し,基盤整備を進める必要がございます。高齢者等の生きがいづくりと致しましては,老人クラブへの助成やボランティアポイント事業などを実施して,地域の活動など社会参加を推進しております。また,高齢者の就業・就労の支援として,シルバー人材センター等への助成を行うほか,一人暮らしの高齢者等の見守り活動として高齢者等配食サービス事業等を実施するなど,高齢者福祉サービスの充実に努めてまいります。 ○生活環境部長(小野博生君)  4問目のキリシマツツジ保存活動についてお答えいたします。御承知のとおり,キリシマツツジにつきましては,原産地霧島でも希少植物となっていることから,本市におきましては,キリシマツツジの認知度向上等を目的として,第2回全国キリシマツツジサミットin霧島を本年4月に開催するなど,多くの企業や関係団体の皆様の御協力を賜りながら,キリシマツツジの保存,普及のための活動に取り組んでいるところでございます。また,霧島市立国分中央高校におきましても,樹木医である専門家の御指導を受けながら,挿し木等による増殖などの取組を行っているところでございます。一方,霧島連山希少植物保全調査会,キリシマツツジ保存会,国分ロータリークラブ等の団体におかれましては,これまで市内等での植生地調査,古木の保存,里帰り植栽,市内各所へのキリシマツツジ植栽などに積極的に取り組んでいただいております。今後とも,原産地におけるキリシマツツジの保存復活に向け,さらには,将来,本市がキリシマツツジの一大名所となりうるよう,全ての関係団体の皆様との連携に努めてまいりたいと存じます。 ○8番(前島広紀君)  それぞれ答弁を頂きましたけれども,ここで,今回は先ほど申し上げましたふるさと創生総合戦略に基づきまして,質問を続けさせていただきます。まず,「まちを元気にする,人を豊かにする産業づくり」の中で,地場産業・新規産業への支援策についてでありますけれども,当市における主な地場産業とはどのようなものがありますか。また,その規模は大体どのぐらいでしょうか。
    商工振興課長(谷口隆幸君)  霧島市ふるさと創生総合戦略における地場産業とは,地域において長年創業をされている企業などを指しており,黒酢などが代表的なものと考えておりますが,売上規模等につきましては,現段階では把握することは難しいと考えております。 ○8番(前島広紀君)  もちろん黒酢もそうですけれども,焼酎なども結構な量が生産されているのではないかと思っております。そこで,この中によりますと,想定される取組と致しまして,創業支援センターと創業支援ネットワーク参加団体による一体となった創業支援とありますけれども,先ほどの市長の説明の中には概要はありましたけれども,具体的な内容としましては,どういうことを想定されておりますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  平成26年1月20日に施行されました産業競争力強化法に基づき,地域における創業の促進を目的としまして,商工振興課に創業支援センターを設置し,創業を希望する窓口相談を行うとともに,産学金官が連携しまして,創業希望者をサポートする霧島市創業支援ネットワークにおいて支援を行っていくものであります。利用実績につきましては,平成27年度におきましては,これまで相談件数19件で,うち創業済みが4件,今後創業予定が1件となっております。 ○8番(前島広紀君)  次に,中小零細企業の活性化を図るための振興会議の創設とありますけれども,これは,どういうことを考えておられますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  本年の7月に,地域経済活性化の重要な担い手であります中小零細企業の振興を,総合的かつ計画的に推進するために,中小零細企業振興条例を制定いたしましたところであります。この条例の中で,有効な施策の策定及び実施に向けて取り組むために,市の中小零細企業に関する施策の評価を検討する中小零細企業振興会議を設置することと致しております。現在,会議に向けて準備を進めており,12月21日に初回の会議を開催することとしております。 ○8番(前島広紀君)  次に,地場産業の活性化と新規創業を支援する制度の創設とありますけれども,説明があったのかも分かりませんけれども,もう一度説明をお願いいたします。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  地域経済活性化の重要な担い手である中小零細企業の振興を,総合的かつ計画的に推進するために,有効な施策の策定及び実施に向けて,市の中小零細企業に関する施策を評価する中小零細企業振興会議を設置し,具体的な支援制度について,今後,協議を進めていきたいというふうに考えているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  今までお伺いしました件に関しましては,これから想定される取組ということでございますけれども,写真1をお願いいたします。霧島市には,かごしま産業支援センターが管理運営しております上野原ビジネスプラザがございます。平成29年3月をもって閉鎖されるようであります。そこには,この写真に写っている施設でございますけれども,新規創業者が無料で借りることができるインキュベータ室というものがあります。そして,多くの方が創業時に活用して事業を立ち上げることに役立てております。インキュベータというのは,ふ卵器のことであるそうで,卵をふ化させるという意味であります。そのような施設が霧島市からなくなることは,新規創業支援政策にとって大きなマイナスであると思います。現在,利用している事業者もほかの市へ移転することも考えられます。そこで今後,本市として,これに代わるインキュベータルームを独自に開設する考えはないのか,お伺いいたします。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  空き店舗等の利活用に係る支援制度につきましては,現在,本市におきましては霧島市空き店舗等活用賑わい創出支援事業補助金を設けているところでございます。補助金の内容と致しましては,空き店舗等ストックバンクに登録されている空き店舗を活用され,創業される事業者に対して家賃の一部を補助するものでありますが,現制度におきましては,新規創業者又は空き店舗を活用して新たに出店をする既存事業者に対する支援制度としていることから,市内における店舗の移転については補助対象にしておりません。今回,議員のほうからもお話がございましたとおり,上野原ビジネスプラザは平成29年3月に廃止するということが発表されましたことから,当該施設に入居されております事業者への対応については,今後,検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  ぜひ,その辺りを真剣に検討していただきまして,新しく事業を始めたいという方の支援を強力に行っていただきたいと思います。次に,新産業の創出についてでありますけれども,新産業の創出を図るということはどういうことを想定しているのか,お伺いいたします。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  現段階では,新産業の創出の具体的な想定はありませんけれども,新産業の創出をするための取組と致しましては,地元企業,高等教育機関,産業支援機関等による産学官共同研究,かごしま産業支援センター及び鹿児島工業技術センターとの連携,企業間の交流・連携強化による新商品,技術開発等の推進等を想定する取組として考えているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  これによりますと,現在までに連携して取り組んだ件数が4件とありますけれども,この内容は分かりますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  現在,新産業創出に係る連携の実績と致しましては,本市と鹿児島工業高等専門学校との連携協定,本市と第一工業大学との連携協定,第一工業大学と国分中央高校との連携協定,第一工業大学と民間企業との共同研究の開発,以上4件でございます。今後,地元企業や高等教育機関及び産業支援機関との共同研究の開発促進を図り,次世代の新産業創出に向けて,創出を目指してまいりたいと考えているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  今お伺いしましたは,連携協定を結んだ件数が4件ということですか。それとも,連携して何か新しいものは,まだできていないという答弁ですか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  現在のところは,連携をしているというような段階でございます。 ○8番(前島広紀君)  目標では,平成31年に24件を目標にしているとありますけれども,これも,ただ連携協定を結ぶだけが24件ということではいけないと思います。連携して何か出てこないといけないと思いますけれども,例えば,連携にするにしても技術開発に対しまして,補助金制度等は考えられないものでしょうか。ただ連携しただけで,物が出来上がるわけではございませんし,例えば,市内におきまして,ある建設会社が焼酎かすを乳酸発酵して家畜の餌とする技術を,大学や畜産試験場などと連携して開発され,それを与えた家畜が良い成績を出している事例がございます。技術開発を続けていくためには,補助金などによる支援策が望まれておりますけれども,新しい産業の創出のためには,そのような制度が必要と思いますが,どうでしょうか。補助金制度について,どう思われますか。 ○商工振興課長(谷口隆幸君)  今後,新たな産業創出に向けて,様々な関係機関との連携が想定されます。地方創生に係る新たな交付金など,有利な財源等を活用した支援策につきまして,このような新しい産業の予算についての検討をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  ぜひ,その辺りを検討していただきまして,支援策を考えていただきたいと思います。先日の同僚議員の一般質問でもありましたけれども,10年ほど前ですか,もっと前ですか,ウルグアイ・ラウンドのときもありました。今回のTPPの関係でも,制度が大きく変わるときには大きな補助金とか,そういうものが動くものです。その辺りの活用できる制度を十分活用しまして,新しい産業の創出に取り組んでいただきたいと思います。次に,「強い」農林水産業の育成,「稼ぐ」農林水産業の創造についてでありますけれども,農林水産業の経営基盤強化対策として想定される取組としまして,圃場整備や農地集約による生産現場の強化,新規就農や経営能力を高めるための支援,林業・水産分野における労働力の確保,教育機関との連携による担い手育成と学習機会の充実などが掲げられております。私も新規就農などについて,質問の準備をしてまいりましたけれども,これまでの同僚議員において質問がなされておりますので,今回,林業分野に限って質問をさせていただきます。まず,労働力の確保対策としまして,林業における担い手の現状はどうか,その概要についてお伺いいたします。 ○林務水産課長(石原田稔君)  林業の担い手につきましては,一般的に森林組合と林業事業体で働く林業就業者のことを指すわけですが,森林組合や素材産業者で働く林業就業者数は適齢化等により,県全体で平成10年度に比べて約30%減少しておりまして,戦後,植栽された人工林が,本格的な収穫時期を迎えるに当たり,林業労働力の育成確保が課題となっているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  林業分野に関しましては,森林組合さんが大きな力があると思いますけれども,市内には幾つの森林組合がございますか。 ○林務水産課長(石原田稔君)  市内には,三つの森林組合がございまして,区域と致しまして,旧国分市,旧隼人町,旧福山町,旧霧島町を区域とする姶良東部森林組合,それから旧横川町と旧牧園町を区域とする北姶良森林組合,旧溝辺町を区域とする姶良西部森林組合の3組合がございます。 ○8番(前島広紀君)  いずれの産業にしましても,担い手不足というのは,大きな課題であろうかと思いますけれども,それぞれの森林組合の現在の担い手数,それと過去と比べてどうなっているのかが分かりましたら教えてください。 ○林務水産課長(石原田稔君)  3組合の作業班員状況でございますが,姶良東部森林組合が55名で平均年齢が55歳,姶良西部森林組合が32名で平均年齢が43歳,北姶良森林組合が24名で平均年齢が38歳となっております。平成22年は3組合で148名いましたが,現在は111名と減少している状況でございます。 ○8番(前島広紀君)  今の答弁を伺いまして,姶良西部の平均年齢が43歳,北姶良が38歳ということで,年齢が若いということに,ちょっとびっくりしたところでありますけれども,いい傾向だと思います。それと,林業に関する新規就労の状況はどのようになっておりますか。 ○林務水産課長(石原田稔君)  3組合の新規就労の状況でございますが,平成24年度から平成26年度までの新規就労者数を平均しますと毎年13名程度で,新規又は他の事業体から就労をしておりますが,退職者も多く就労者数は,減少しているとのことでございます。 ○8番(前島広紀君)  それでは,ちょっと質問を変えますけれども,国などの補助事業を活用した支援事業が行われておりますか。その内容と進捗状況が分かれば教えてください。 ○林務水産課長(石原田稔君)  平成26年度の3月補正で地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金,いわゆる地方創生交付金を活用した林業事業体育成支援事業により,森林組合の林業担い手の育成確保を支援しているところでございます。本事業は,森林組合が行います新規雇用の促進と,林業の機械化に必要な人材の育成を支援するものでございまして,新卒者や再就職希望者に働き掛けるためのパンフレットやポスターの作成経費や,林業の機械化に必要な人材を育成するための高性能機械のリース料や更新費用,資金取得費用等を助成しているものでございます。現在の進捗ですが,新規雇用の促進については,市内3組合が合同で取り組んでおりまして,既にポスター及びパンフレット作成を終えたところでございます。今後,配布や掲示等を行いたいと思っているところでございます。林業の機械に必要な人材の育成につきましては,姶良東部森林組合と北姶良森林組合で機械作業班の編成に向けまして,高性能林業機械をリースしまして,オペレーターの育成に取り組んでいるところでございます。 ○8番(前島広紀君)  今の答弁にもございましたように,林業の経営基盤の強化のためには,高性能な機械を導入し,生産性を高めることが重要な課題であろうと思われます。地方創生交付金などを活用して,担い手の育成確保を支援していってほしいと考えますが,農林水産部長の見解をお伺いいたします。 ○農林水産部長(馬場勝芳君)  前島議員におかれましては,農業分野の御質問から林業のほうに質問を変更されたということでございますが,最近,議員の方々から,農業分野だけではなくて,林業あるいは水産業の問題につきまして関心を持って御質問いただいておりますことには,私は本当にうれしく思っているところでございます。今後とも,農業分野にかかわらず林業・水産業にますます関心を持って御質問していただければ,担当課長が先ほどのようにしっかりと答えますので,よろしくお願いいたします。私の見解ということでございますけれども,御承知のとおり,戦後,植林されましたこの人口林,スギ,ヒノキ等が伐採期に来ております。そういうことで,林業の労働力の確保というのは,非常に重要な問題になっているということでございます。先ほど担当課長が説明申し上げましたけれども,林業の従事者数そのものは減少しておりますけれども,高性能機械等の導入によりまして機械化を図るというようなことで,若い方が増えております。私も3森林組合の会議とか懇親会等に参加いたしますと,若い20代,30代の方が多くて,本当に頼もしく思うところでございます。林業の現場というのは,屋外の作業でございまして労働災害も多く,作業環境というものは,ほかの業種に比べて非常に厳しいものがあるわけです。林業関係者の話を聞きますと,新規就労者は,現場で自分から主体的に働けるようになるまでには,各種資格の取得あるいは研修,そういったもので3年程度は掛かるというふうに言われております。そういった中で,森林組合等は,そういうリスクを抱えながら人材の確保,育成に努められておりますので,私ども市と致しましても,今後とも国・県の人材育成あるいは機械化に資する各種制度等を活用しながら,新規就労者の支援に努めていきたいと思っているところでございます。それと,この雇用確保には欠かせない問題が,もう一つ課題として大きくあります。それは,鹿児島県全体の問題でありますが,先ほど言いました伐採期が来ております。主伐,皆伐という山の木を全部切ってしまうと。その後に木を植える再造林ということが進まなければ,幾ら人材を確保しましても,確保した若い方々の働く場所がなくなってしまうと。結局,植林して下刈りをして間伐をするという作業がなくなってしまうと,いずれ主伐してしまったら,全て天然更新ということになってしまうと,せっかく仕事を確保したのに仕事がなくなってしまうという問題がありますので,再造林という問題が大きな課題でございますが,それにもしっかり取り組んで,林業振興に取り組んでまいりたいと思います。 ○8番(前島広紀君)  いろいろ課題がありそうですけれども,その辺りをしっかり取り組んでいただきたいと思います。それでは次に,住み続けたいまちづくりに関し,地元の学生や若者の就業支援対策についてでありますけれども,ここでは国分中央高校の学生の就業支援対策についてお伺いしたいと思います。平成24年度,平成25年度,平成26年度の就職者数はどのようであるか,お伺いいたします。 ○国分中央高校事務長(西田正志君)  平成24年度は145名,平成25年度は113名,平成26年度は103名でございます。 ○8番(前島広紀君)  その中で,平成26年度だけで結構なんですけれども,主な就職先,市内・市外が分かれば教えてください。 ○国分中央高校事務長(西田正志君)  市内の主な就職先と致しましては,あいら農業協同組合,アルバック九州,鹿児島空港産業,京セラ株式会社鹿児島国分工場,霧島いわさきホテル,土佐屋リゾート,鹿児島相互信用金庫,南日本銀行,宮崎銀行などでございます。市外につきましては,県内のほうでは,ミスミ開発,鹿児島交通観光バス,鹿児島興業信用組合,城山観光ホテル,南国交通などで,県外では,イオン九州,日本郵便,トヨタ自動車,三井住友海上火災などでございます。 ○8番(前島広紀君)  国分中央高校には,就職支援相談員という方が,前はいらっしゃったんですが,今もいらっしゃいますか。それと,具体的にどのような活動をされているのか,活動内容が分かりますか。 ○国分中央高校事務長(西田正志君)  現在は,進路指導補助として補助員が1名配置されております。その方につきましては,ハローワークの担当者との連携ですとか,本校の卒業生が就職している地元企業への訪問とか,地元企業の新規開拓などを行いまして,できるだけ多くの地元企業の求人情報や会社概要などの資料を,生徒に提供することに努めておりまして,地元企業への就職率向上に向けて努めているところでございます ○8番(前島広紀君)  次に,商工観光部に就職支援対策をお伺いしたかったんですけれども,答弁の中でございましたので省略させていただきまして,この市民,学生,転入者,転出者へのアンケート結果によりますと,本市が住みやすいとの回答者は多いと。住み続けたいとする回答者は少ないと。住み続けたいと思う主な理由は,「愛着がある。親類,友人,知人がいる」であり,住み続けたいと思わない主な理由は,「買物や通勤・通学が不便。交通の便が悪い」などが挙げられております。また,「近年は,本市からの転出者が転入者を上回る転出超過の傾向が見られ,その多くは,鹿児島市,姶良市など県内市町村に転出をしている。年代別に見ると15歳から19歳の流出者が多く,大学進学,就職などで多くの若者が市外に流出している。また,第一工業大学の入学生及び卒業生の進路データによると,入学者の96%は市外出身者であるが,卒業時には同じく96%が市外に就職している」との人口分析データがあります。高校生や若者が地元に就職していないのではないかと推測されます。この人口流出の抑制に,本格的に取り組まなければ,人口の確保は厳しいと強く感じますし,市長の答弁にもそのようなことがたくさん書いてありましたけれども,最後に,市長は,この対策どのように考えますか,お伺いします。 ○市長(前田終止君)  関係する学校と私ども自治体とまずは協定を結んで,今後乞う御期待というところになりますが,議員御指摘のとおり,具体策をお互いが講じていかなければならない。そして,お互いにいい関係で様々な目標を作ったことに対する努力を,具体的に展開していくには,人間関係を深めて絆を強めていかなきゃならない。そういう流れを作ろうということで,協定を結んだ先のリーダーの方々に,私のほうから具体的に,そういう機会を定期的に持っていこうではないかいと。それで意見交換をし,共にお互いの先生方や職員が相互連携,強化ができる風通しのいい環境をつくってまいろうと。そして,最終的には進路指導,就職という情報提供,もっともっと濃密にしてまいろうと。それらを先生方から生徒に,あるいは場合によっては,状況が許す範囲で御父兄の方々に,そして地元で働く喜び,地元を支えていくということを,お互いが選択できる方向性を学校経営陣も首脳部も私たち市民もオール霧島でやってくるような最大努力を今後,強く強く,将来に向かって連携強化を濃密に図っていかなきゃならないと。合併前あるいは合併後の10年,そこらが,私自身にも足りなかったなということを反省をした上で,そういう方向性が逆に,新たな挑戦という形で見えてまいりました。もちろんそれ以外,皆さん方から,あるいは市民の皆さん方,あるいは多くのリーダーとの協議によって見えてくるものを,更に掘り下げて最大努力をして,つなぎとめてまいりたいと存じております。 ○8番(前島広紀君)  若者の流出を何とかして食い止めないといけないと,強く感じているところでございます。企業におきましても,学生とのマッチングがまだ足りないという話もよく伺いますので,その辺りをしっかり連携してやっていただきたいと思います。今日は連携という言葉がよく出てきますが,いい言葉だと思っているところです。次に,高齢者が生き生きと暮らせる地域づくりについてお伺いいたします。そこで,まず高齢者とは,何歳からの方を一般的に言うものなんでしょうか。 ○長寿・障害福祉課長(小松 太君)  高齢者とは,65歳以上を指しております。 ○8番(前島広紀君)  私もそろそろ仲間に入るときが来るとは思いますけれども,例えば介護保険制度ではどういうふうに区分されておりますか。 ○長寿・障害福祉課長(小松 太君)  介護保険制度と申しますか,ここの部分は65歳には変わりはないんですけれども,第1号保険者が65歳以上,第2号保険者が40歳から64歳ということになっております。 ○8番(前島広紀君)  余りいい話ではないのかも分かりませんけれども,65歳から74歳までが前期高齢者,その後が後期高齢者となるのかなと思います。この中におきます想定される取組と致しまして,高齢者の地域活動への参加促進とは,どのようなことを想定しておられますか。 ○長寿・障害福祉課長(小松 太君)  今後,高齢者,その中には認知症の方も増えてくると思いますけれども,そのような方々を地域で支えていくためにも,地域コミュニティづくりが必要と考えております。それと,医療や介護の連携,地域やボランティアの団体等の支援も併せて,地域全体を考えた地域包括ケアシステムの構築に取り組む必要があると考えております。また,元気な高齢者もたくさんいらっしゃいます。そういう方々におきましては,自分の趣味や地域の活動等にも参加していただき,元気でゆとりある生活を続けて,安心で安全な生活をしていただきながら,機会があれば支援者の側にも回っていただくような形で,地域一体となった取組が必要かなと思っております。具体的な取組としましては,現在,ボランティアポイント制度の方法を取りまして,高齢者のボランティア参加を進めているところでございます。これは,個人でボランティアに参加する方法やグループを組んでボランティアに参加する方法がございます。それと,老人クラブ等の活動に参加していただくように,老人クラブ等への支援等も行っているところでございます。そういう活動等を続けて,社会参加をしていただきたいというふうに思っております。 ○8番(前島広紀君)  65歳といいましても70歳代,80歳代でもそうですけれども,まだ元気な方がたくさんいらっしゃいます。ですから,そういう方々に地域の活動へいろいろ参加していただきたいと思います。それで,市内の地域の情報を得たりするための一つの手段としまして,希望する高齢者施設や介護施設などに市報や議会だよりを配布できないのか,またその要望がかなり多いと思いますけれども,その件に関しましてはどうでしょうか。 ○秘書広報課長(有馬博明君)  現在,自治会を組織していただいております民間,公を問わずに福祉施設等にも自治会と同じように,市の広報誌並びに議会だよりも配布をさせていただいているところでございます。それから,市内の誘致企業とかでは,霧島市の情報を定期的に提供させていただくという見地から,一部郵送させていただいているところもございます。また,県外とか市外で広報誌を希望される方には,郵便料を実費で頂く形で郵送しているところもございますけれども,今,議員御指摘の市内の福祉施設等に広報誌を配布する,あるいはお届けをするという方法につきましては,その方法を前向きに検討してまいりたいと思います。 ○8番(前島広紀君)  まだ元気な方もいらっしゃいますし,かなり要望もありますので,ぜひ前向きに検討してください。それでは次に,住みなれた地域で安心して暮らせる仕組みづくりとは,どのようなことをお考えでしょうか。昨日も同僚議員からいろいろ質問がございましたけれども,ダブるところもあるかも分かりませんけれども,どのようにお考えでしょうか。 ○長寿・障害福祉課長(小松 太君)  昨日もこの問題をお話しいたしましたけれども,先ほども申しましたとおり,高齢者の中でも認知症の方々も増えていくであろうというのは予測されているわけですけれども,先ほど申しました地域で生活を支える地域コミュニティづくりが重要であるということを認識しております。自治会活動や地域活動を尊重しながら,誰もがいつまでも元気で健康で,それぞれの役割を持ちながら暮らせるまちづくりが必要であると考えておりますので,地域で助け合っていきながら見守りや支援等ができる仕組みづくりということで,医療や介護の連携,地域やボランティアの団体等の支援も併せまして,地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいりたいと考えております。介護保険のサービスや訪問看護などの医療,そのほか,高齢者福祉サービス等の充実を図る必要があります。そのために民生委員や在宅福祉アドバイザー等も連携して,全て併せた形で進めていきたいと考えております。 ○8番(前島広紀君)  資料によりますと,今年の12月1日現在の人口は12万6,952人で,65歳以上の高齢者は3万1,647人,高齢化率は24.9%です。そして,人口データ分析によりますと,2040年の本市全体の高齢化率は34%と予測されております。仮に,2040年の人口を目標の13万人と致しますと,65歳以上の高齢者は約4万4,200人となり,現在でも老老介護が行われている状況が,今後更に深刻になっていくことが予想されます。今後も高齢者が住み慣れた地域において,生き生きと暮らし続けていくためには,自治会や民生委員,福祉アドバイザーなど地域の様々な組織が一体となって,地域全体で見守りを行っていくことが重要だと思いますけれども,本市のこれからの取組につきまして,保健福祉部長の決意をお伺いいたします。 ○保健福祉部長(花堂 誠君)  今回の議員の御質問のテーマは,本市のふるさと創生総合戦略のことということでお聞きしておりますが,2060年に人口13万人という目標でございます。そのためには,ライフステージごとにいろいろな施策を展開していかなければならない。生まれてから死ぬまで霧島市に住んでいただきたいということが重要だと思います。そのためには,霧島市は子供の支援も非常にいいし,高齢になってもいろいろな福祉サービスがある,あるいは地域で支えられているというようなことが言われるようなまちづくりが大事だと思います。そういったことから,ただいま課長のほうからもございましたように,現在,いろいろな事業所が一生懸命,高齢者福祉サービスの提供には頑張っていただいておりますけれども,人口問題研究所の調査では,2030年になると65歳以上を64歳から20歳までの間の人が1.4人で1人を支えるというような状況になると言われておりますので,そういった事業所のサービスだけに頼らずに,例えば今ありました民生委員,NPO,地域包括支援センター,ボランティアとか,いろいろと連携して支えていかなければならないと思っております。そのためにはインフォーマルサービス,法律やいろいろな正式な制度によらない見守りサービスであるとか,配食であるとか,サロンであるとか,そういったものを提供する地域の体制づくりを行政としてはやらなければならないと思っております。 ○8番(前島広紀君)  最後に,キリシマツツジ保存活動の現状はどのようであるか,お伺いいたします。現在,様々な団体がキリシマツツジの保存や増殖活動を行っておりますが,今回,私が知っている栽培活動の幾つかを紹介させていただきたいと思います。写真2をお願いします。共生協働推進課が行っております市民活動支援事業を活用しまして,キリシマツツジ保存会が行っている植栽事業としまして,霧島神宮に入りまして,最近,温泉をつくってあるんですが,その隣に植栽されました霧島神宮に80年以上と思われる古木1株と20年物7株です。写真3をお願いします。少し見にくいんですが,ここに3本植えているのが分かると思います。霧島中学校に2株,永水小学校に2株,それと国分斎場に6株。写真4をお願いします。国分斎場の海の見える側です。鹿児島空港のANA側の出入口通路の植栽部分に8株。いずれも20年物でございますが,植栽しております。また近々,溝辺の小・中学校にも4株植栽する計画にしております。写真5をお願いいたします。次に,群馬の樹木医の熊倉氏と霧島連山希少植物保全調査会が霧島神宮に80株。写真6をお願いいたします。霧島神宮の駐車場入口のところの駐車場の上のほうにずっと80株ほど植えられております。写真7をお願いいたします。さらには,国分ロータリークラブが40周年記念行事の一環と致しまして,お祭り広場北側の懸垂幕のところに能登から取り寄せた能登キリシマツツジ100株を植栽しております。ちょうど黒いところなんですけれども,100株植栽いたしました。民間企業におきましては,ホテル京セラ近くの霧や櫻やの駐車場に,同じく能登から取り寄せた100株が植栽されました。以上が,最近,植栽されたキリシマツツジの報告でありますけれども,国分中央高校での現在の増殖活動がどのようであるか,分かりましたら教えてください
    国分中央高校事務長(西田正志君)  国分中央高校の園芸工学科におきましては,個体の増殖と致しまして挿し木による増殖を行っているところでありますが,挿し木用土や挿し木後の管理方法の改善により,現在は約90%以上の育成率であるとのことでございます。また,本校の温室等を利用し,年間を通じて挿し木ができないか実験中とお聞きしております。 ○8番(前島広紀君)  国分中央高校が熱心に取り組んでおられることは,大変うれしいことだと思います。写真8をお願いいたします。私たちが活動を続けている中で,自宅の氏神様の横などに植えられているこのような古木のキリシマツツジを何本も確認いたしました。これはある同僚議員の庭に植えられているものでありますけれども,本人はキリシマツツジとは気付いておりませんでした。おじいさんが植えられたそうで,本人の年齢を考慮すると,優に100年は超えていると思われます。そして,おじいさんの頃までは,キリシマツツジの希少性が重宝されていたことが感じられます。このようなことを考慮しますと,今後,各団体の連携体系を市が取りまとめ,存在数などを把握して統計管理してほしいと思いますけれども,市の計画はないのかお伺いいたします。 ○環境衛生課長(中馬吉和君)  各団体の連携ということでのお尋ねでございますけれども,私どもと致しましても,このような団体との連携あるいは団体間の横の連携,そういうものを図っていくということは,保存・普及を進めていく上で,極めて重要なことと考えております。したがいまして,市内のこのような団体を含めまして,環霧島地域の関係団体との連携を図っていけるような構築の検討に努めてまいりたいと考えております。それと,存在数ということでのお尋ねでございますけれども,存在数を含めまして,存在状況についても情報収集を行いながら,整備あるいは管理していきたいと思います。計画ということでのお尋ねもございましたが,当面の計画と致しましては,来年またその開花時期に合わせまして,市民の方への周知を含めてオープンガーデンや写真展を開催いたしたいと考えておりますので,ぜひとも,そのような団体の方々に関わっていただき,あるいは協力を頂けるような場を設けるということで,開花時期の前に連絡会等の開催も計画いたしているところでございます。 ○8番(前島広紀君)  今後も可能な限り,各団体が植栽による増殖と現存する古木の保存活動を続け,霧島市内にキリシマツツジの花が増えていってほしいと願いつつ,最後に市長の100年後,200年後への思いをお伺いいたしまして,一般質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  キリシマツツジの未来に対する期待ということを申し上げる前に,前島議員の今回の質問の,特に地方創生の人口増に対する基本的な質問が,しっかりと御指摘や議論がそれなりに行われたわけでございますけれども,二つ申し上げておきます。一つは,今まで988人の定住移住が報告されてきていたわけですけれども,日本トップレベルで公的機関,行政組織の中に専門的に定住移住をつくった。それから実に9年半がかりで,この11月末で1,000人を突破するということになるという報告を,つい先日受けました。このことは,西日本新聞にも第1面の右肩に紹介されていますけれども,九州第1位,日本全体でも定住移住についてはトップクラスの努力が続いてはいるぞということで,確認もさせていただきたいと思います。それから,広報きりしま12月号ですが,目指せ約13万人,「増やそう,霧島“支”民」という8ページの特集が組んでございますので,それぞれの御自宅に届いている時期かなと思いますが,この8ページにぜひしっかりと目を通していただきたいと思います。そして,1月11日でございますが,午後3時から午後6時に,この霧島市のまちづくりフォーラム,つまり,とうとう総合戦略ができましたよと。そして,新たなる挑戦をしていきますよということの,言わば,市民の皆さんに向かっての新たな気持ちを指し示していく,そういうシンポジウムが行われるという流れもできております。まだまだ,これから市民の皆さん一軒一軒にこれが行くわけですから,そして紙サイズでも,あるいは様々な媒体を通じて,その参加への呼び掛けも続いていくと思いますので,どうか議会の皆さん方も,「そういうことか」と,「じゃあ,それに向かって自分たちも,また周りにも声を掛けて出席していこう」というような流れをつくっていただきましたら,正にオール霧島の流れが一歩ずつ一歩ずつ階段を上って行くように,進んでいくものと存じております。最後に,キリシマツツジの件でございますが,私が申し上げることはないぐらい,様々な民の方々のものすごいエネルギー,強い思い,そういうものが個人,企業,組織,団体などを通じて,それぞれが実に見事な努力と汗をかいてもらっていることに,心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。私ども行政の側と致しましては,皆さん方を,それぞれネットワークしながら,全国レベルそして県内・市内レベル,そして環霧島レベルで連携強化を図りつつ,国分中央高校,六つの高校における唯一の霧島市立の高校であります。幸いに園芸工学,農業に関する分野を持っておられて,特に花などに力を入れておられますので,これは今後,命題として毎年,毎年多くの市民の方々の手元に増殖をされたものが増えていくように,そして花は霧島,希少種でありますけれども,これがしっかりと定着していく方向に,力を共にみんなで汗をかいて増やしていくことができるような努力を,更に続けたいと思います。 ○議長(池田 守君)  以上で,前島広紀議員の一般質問を終わります。次に,25番,時任英寛議員から3件通告されております。したがって,発言を許可します。 ○25番(時任英寛君)  ただいま議長の許可を頂きましたので,通告に従い,質問いたします。1問目に,移住定住対策についてお伺いいたします。本定例議会,同僚議員の質問でも,本件について議論がなされてまいりました。市長からも新聞報道の紹介を含め答弁がなされましたが,本市の移住定住促進策は高い評価,大きな実績,誇れる事業と申し上げても過言ではないと思います。更なる拡充が望まれるものであります。そこで,本市の移住定住策は,平成28年3月末日までの期限付きの暫定条例の事業でありますが,当該事業の継続についての市長の見解を問うものであります。次に,地方創生総合戦略が策定され,その内容が,広報きりしま12月号に掲載されました。中でも,13万人への挑戦と題し,将来の本市の人口13万人と目標を設定し,今後の取組が紹介されております。人口増加対策は,特効薬的な事業はなく,様々な施策事業を組み合わせて取り組む必要があると認識します。そこでお伺いいたします。中山間地活性化対策として導入をした,本市の移住定住促進策でありますが,既存事業の成果を踏まえ,中山間地域に限らず,市全域,総体の人口増を図る必要があると考えます。本市の方向性を問うものであります。さらに,国の地方創生総合戦略の中で示されております,日本版CCRC構想でありますが,本市の実情を踏まえて,導入の実効性があるのかを問うものであります。2問目に,本市の小中学校の今後の在り方についてお伺いいたします。まず,大規模校の児童・生徒数の適正化対策を問うものであります。次に,小規模校における学校経営適正化対策を問うものであります。また,本議会でも度々議論されております不登校の児童・生徒の支援策を問うものであります。3問目に,中心市街地活性化策についてお伺いいたします。まず,中心市街地活性化事業実施の現状を問うものであります。次に,今後の具体的な事業計画でまちづくりファンドの事業導入について,旧商工会議所跡地利活用の見通しについて,企業誘致の検討について,それぞれ問うものであります。以上で,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  時任議員から3問につきましての御質問でございました。1問目の1点目及び2点目につきましては私のほうから,2問目につきましては教育委員会が,そのほかにつきましては関係部長等が,それぞれ答弁させていただきます。1問目の移住定住対策についての1点目と2点目は関連がございますので,一括してお答えいたします。私は,市長就任以来,中山間地域の人口減少問題を重要な課題の一つとして捉え,中山間地域住民の皆様の安心・安全な暮らしの確保に向けて,生活環境の整備,産業基盤の強化など様々な施策に取り組んでまいりました。特に,移住定住対策につきましては,本市の均衡ある発展を図り,活力に満ちた地域づくりを推進することを目的に,平成20年度に「霧島市移住定住促進に関する条例」を制定し,平成25年度には制度の見直しを行い,「霧島市中山間地域活性化のための移住定住促進に関する条例」を新たに制定し,移住定住の促進に力を入れてまいりました。これらの取組により,補助金支給による移住者670人も含め,本年11月末までに988人が移住されておりますが,移住者の皆様には,地域コミュニティの担い手として,中山間地域の活性化に大きく寄与していただいているものと考えているところでございます。さらに,13万人という人口目標を掲げて,今回策定いたしました「霧島市ふるさと創生総合戦略」を踏まえて,これまでの中山間地域を主体とした取組に加え,空き家の有効活用等による市内全域での転入促進,学生や若者の転出抑制,出生率の向上などにより,本市全体の人口増を目指して,更なる移住定住施策を講じる必要があると考えております。その一環として,議員御指摘のように,既存の補助制度を拡充した新たな人の流れをつくる制度を新年度から実施してまいりたいと考えております。 ○企画部長(塩川 剛君)  1問目の移住定住対策についての3点目にお答えいたします。国が推進する地方創生関連事業の一つであります「日本版CCRC構想」は,東京圏を始めとする地域の高齢者が,希望に応じた「まちなか」に移り住み,多世代と交流しながら健康でアクティブな生活を送り,必要な医療・介護を受けることができるような地域を目指すものであり,主に「高齢者の希望の実現」「地方へのひとの流れの推進」「東京圏の高齢化問題への対応」を大きな意義として掲げております。また,その基本コンセプトと致しましては,「東京圏をはじめ大都市の高齢者の地方移住の支援」「健康でアクティブな生活の実現」「継続的なケアの確保」など七つの項目を掲げているところでございます。本制度の導入におきましては,一般的に医療法人や民間企業,NPO法人等の事業主体が「居住環境の整備」「入居者の選定」「各種サービスの提供」「医療介護ケアの確保」を担い,地方公共団体においては事業主体や関係機関との連携に関する支援などを行い,国においては地方公共団体に対する支援措置を行うものとされております。現段階におきましては,当該構想の素案に基づき,日本版CCRC構想有識者会議において最終報告に向けた検討が重ねられている状況であり,具体的な政策は今後示される予定です。基本的に,都市部からの高齢者移住の促進につきましては,初期投資に係る国の支援については一定の措置が見込まれるものの,事業運営に係る後年度負担,地域医療との在り方,事業主体における受け入れ態勢や医療・介護従事者の確保など,様々な課題が想定されることから,国の動向などを踏まえ,慎重に検討する必要があると考えているところでございます。 ○教育長(髙田肥文君)  2問目の教育行政についての1点目にお答えします。本市における学校規模につきましては,国分・隼人地区の平野部では,児童・生徒数が500名を超える小学校が6校,中学校が4校ある一方,市内には複式学級のある小学校が16校,中学校が1校となっている状況であります。このうち,小規模校につきましては,これまで特認校制度や山村留学制度を充実させ,学校応援団を導入するなどの活性化を図ってまいりましたが,生徒・児童数の減少が更に進んでいる状況です。このような中,教育委員会としましては,小・中学校の教育効果を上げるための教育形態の見直し及び規模の適正化に関して,知見を有する方々の御意見を伺うため,今年度「霧島市公立学校等あり方検討委員会」を設置し,大規模校の児童・生徒数適正化については,校区の見直しを行うことにより適正化を図ることが適当であるとの御意見を頂きました。なお,小規模校の適正化については,次回以降のあり方検討委員会において,広く御意見を頂く予定としております。今後,教育委員会としましては,教育形態の見直し及び規模の適正化について,様々な方々の御意見を踏まえて検討を重ね,保護者や地域住民の方々の御理解を得ながら,学校規模の適正化に取り組んでまいります。次に,2点目にお答えします。国は,年間30日以上欠席することをいわゆる不登校と定義しており,本市の平成26年度における不登校の児童・生徒数は,小学校23名,中学校100名の合計123名でありました。教育委員会としましては,「1日休んだら電話連絡,2日連続休んだら家庭訪問,3日連続して休んだら複数の教職員での家庭訪問」を基本方針に掲げ,不登校の解消に向けて,学校が児童・生徒に寄り添った積極的なサポートを行うように各校に指導しております。また,かけはしサポーターによる家庭訪問や教育相談を行うスクールカウンセラーの学校派遣を通じて,児童・生徒や保護者の困り感や要望に応じた支援を行うとともに,スクールソーシャルワーカーによる関係機関とのネットワークを活用した多様な支援を実施いたしております。さらに,国分・隼人の教育支援センターでは,集団生活への適応,情緒の安定,基礎学力の補充,基本的生活習慣の改善等に向けた相談や適応指導などを通じて,学校復帰への支援に取り組んできました。その結果,平成26年度末までに児童・生徒42名が学校復帰できたところであります。今後,教育委員会としましては,引き続き学校や保護者,子育て支援課など福祉・医療に携わる関係機関と連携しながら,不登校の早期解決に努めてまいりたいと考えております。 ○まちづくり調整監(塩屋勝久君)  3問目の中心市街地活性化策についての1点目にお答えいたします。中心市街地の活性化につきましては,平成11年度に約84haを対象に策定した国分市中心市街地活性化基本計画に基づき,中心市街地の再生,歴史的資源を生かしたまちづくり,県央中核都市にふさわしい商業の活性化などを目指し,霧島国分山形屋周辺を核とする拠点地区,JR国分駅周辺地区,大隅国分寺跡周辺の歴史的資源地区の三つを重点地区として位置付け,ネットワークによる回遊性を高めながら整備を進めてきたところでございます。具体的には,山形屋の移転やパークプラザの整備,これらを接続する中央歩道橋の整備を行うとともに,生活密着性の高い国分駅東西自由通路や大隅国分寺跡の整備などを行ってまいりました。現在は,中心市街地の骨格となる都市計画道路平和通線の整備のほか,拠点地区内において利便性の向上を図るために,町の下2号線の整備を進めているところであり,併せて,空き店舗対策やタウン情報誌の作成などに支援を行っているところであります。また,拠点地区内のだいわ跡地周辺の有効活用につきましては,関係者と協議を進めてきたところでありますが,具体的な計画が定まっていない状況であります。今後も関係者と協議し,中心市街地の更なる活性化に向けて,にぎわいのあるまちづくりに努めてまいりたいと存じます。次に,2点目のアにお答えいたします。国が支援するまちづくりファンド事業は,地方公共団体や住民・企業等の出資により調達された資金を基に「まちづくりファンド」を設立し,これを地域振興等のまちづくりへ誘導することで,住民参加型によるまちづくりの推進を図ることを目的としたものであります。その仕組みと致しましては,設立されたまちづくりファンドに,国から補助を受けた一般財団法人民間都市開発推進機構が支援し,まちづくり事業者等に助成や出資を行うものであり,対象となる事業は,まちづくりに資するハード事業であります。なお,導入に当たっては,事業者の意向を把握するなど,実現性等を十分検討する必要がありますので,今後,研究してまいりたいと存じます。 ○商工観光部長(池田洋一君)  次に,2点目のイについてお答えします。霧島商工会議所は,旧鹿児島県人材育成センター跡地に移転されて約2年が経過しているところでありますが,旧商工会議所跡地の利活用につきましては,これまで商工会議所におかれましても,創業支援施設としての立場から,インキュベータルームとしての活用等について検討されてこられたようであります。利活用に当たっては相当な改修費用が見込まれることなどから,断念された経緯があります。その後,同所に対し,旧商工会議所跡地の利活用に関し確認しましたところ,現在は,民間企業を活用した人材育成講座の開設に向けて協議を進めておられるとのことでありました。中心市街地に立地する旧商工会議所跡地の有効な利活用につきましては,中心市街地の活性化及び商工業の振興を図る上で重要なことと認識いたしておりますことから,今後におきましても,霧島商工会議所の取組を注視してまいりたいと考えております。次に,2点目のウにお答えします。現在,中心市街地におきましては,都市計画道路や拠点地区内の道路整備等に着手しているところであり,さらに交通の利便性が向上するとともに,にぎわいや活力ある街並みが形成されることが期待されますことから,今後は,中心市街地内にある空き店舗等を活用した新規創業等が増加することが見込まれるところであります。このような中で,中心市街地は,公共交通網も整備されているとともに,エンジニア等の人材の確保もしやすい環境にあると言えますことから,企業側の要望に合致する空き店舗等があれば,IT関連企業等の立地は期待できるのではないかと考えているところであります。 ○25番(時任英寛君)  それぞれ答弁を頂きました。まず,移住定住につきまして再質問を行いたいと思います。先ほど,壇上から申し上げました移住定住の促進条例につきましては,平成28年3月末日で期限を迎える時限条例でございますけれども,先ほどの市長の答弁の中では,この条例を今後,拡充はすると申されましたけれども,この条例の継続ということには踏み込んでお話をされていらっしゃらないと考えますけれども,これは延長をかけられるお考えでいらっしゃるのか,そのことについて,まず。企画部長で結構です。 ○企画部長(塩川 剛君)  現段階,まだ検討の途中ではございますけれども,現在の条例が3月までの期限ということでございます。今の考え方としましては,新たな条例で拡充していくといったイメージで検討を進めているところでございます。 ○25番(時任英寛君)  要は,異動時期というのは4月でございまして,できましたら12月定例会で,その詳細が明らかになれば,そういうものを全国に発信することで,さらに移住定住促進の要望・要請に応えられるのではないかと考えまして,この時期に質問を致したところでございます。仮に,既存の条例を継続するのであれば同一内容でございますが,条例を大きく変えて条件的なものが変わってくるとなれば,移住定住を望まれる方々にしても時間的な余裕というものが限られてまいりますので,その辺りは十分配慮されたほうがよろしいかと,このように考えるところでございます。それから,今の移住定住の促進条例でございます。一つ問題点と言えばおかしいんですけれども,今,市内から中山間地への移住定住につきましても補助金が出るようになっておりますが,例えば中山間地に従来住んでいらっしゃる若い方々が,家を造ろうと考えられましたら,これは補助金の対象にならないと。同僚議員からも,一般質問でお話がございましたけれども,中山間地の若者が,国分・隼人に移住しているということで,今,市外とか市内の国分・隼人地域から中山間地への方々を補助対象として受け入れているわけでございますけれども,その市外の方,地域外の方は移住されるけれども,地域内の若者たちは外に出てしまうと。まずは,地域内の若者たちを止める手立てというのが先ではないだろうかとう御指摘も,各中山間地で出ているところでございまして,そういう考え方での補助制度というのは検討できないものか,お伺いしたいと思います。 ○企画部長(塩川 剛君)  議員のおっしゃる,そういった御意見というのも十分理解できるところでございます。今後,条例化する中で,十分に検討してまいりたいと思います。 ○25番(時任英寛君)  それと,中山間地の活性化策,ここで相当議論がされたわけですけれども,その中でまちづくり計画書というのがございます。まちづくり計画書の中に,移住定住の方々を受け入れる一つの考え方というのも載せていただくことも大事でなかろうかと思うんです。まちづくり計画書を拝見いたしますと,行政に対しての様々な要望,そして自分たちでやれるというものも自助・共助・公助という形で縦分けて示されてはおりますが,この地方創生総合戦略の中の人口増,移住定住,市長がおっしゃいましたように,九州で一位,全国でもトップクラスの実績を誇るこの事業を中山間地に限定してやっておりますが,中山間地において,そういう移住定住の方々を受け入れていくという一つの方向性というものも,まちづくり計画書の中にしっかりと織り込んでいくことが,地域とその方々が密着できる考え方になっていくのではなかろうかと,このように私は考えますが,企画部長,いかがですか。 ○企画部長(塩川 剛君)  現在の移住定住施策の中で,そういった制度を利用される方につきましては,自治会加入といったようなものを条件と致しているわけでございます。そういうことで,議員がおっしゃるように,受皿の側の自治会等でも,その辺の意識というものを逆に共通意識を持っていただいて,移住される側,受け入れる側がお互いに接点を持ち合うということは,非常に大事なことではないかなと感じております。 ○25番(時任英寛君)  したがいまして,この地を選んで「終の棲家」として来ていただける方もたくさんいらっしゃるわけです。本市に移住定住で来られた方が,違和感なくその地域にしっかりと溶け込むような環境づくりというものを,各地域においても取り組んでいただきたいと考えますので,せっかくあるまちづくり計画書,本来ならばそういうものを盛り込んでいく計画書であると思います。再度,このまちづくり計画書の趣旨というものをしっかりと認識をした上で進めていただきたいと,このように考えます。あと,13万人の目標でございます。先ほど壇上から申し上げました広報きりしま12月号に,地方創生総合戦略,ふるさと創生の総合戦略が明確に記事として載っております。これを申し上げようと思ったら,市長が前島議員の一般質問のほうで,先におっしゃったものですから言えなくなって。その分は時間が短くて済むわけですから,何ら心配は致しておりませんけれども,大事なことだと思うんです。ああいうところに,しっかりと今後のまちの方針,方向性というものを載せて,市民の皆様方にお知らせをしていくというのは本当に重要なことであり,またそこに出てくるのが,市長でなくて市民の代表の方が,内容をしっかりとお述べになっているというこの取組が,市長もおっしゃいましたように,総合戦略というのは市を挙げて総力戦で臨んだ一つの計画である,一つの戦略であるということが見えてくると,このように認識を致しました。また,議会もゼロからの取組として,一緒に立ち上げた部分ですので,この戦略をいかに成功させるかというのは,議会人である私どもの使命でもあると認識を,また決意を新たにしたところでございます。そこで,お伺いいたしますけれども,総合戦略が定まった中で,これからいよいよ各個別具体的な事業というのを,平成28年度から展開していくわけでございます。その中でも,人口増というものを一つのテーマとして捉えていくのが,この総合戦略の趣旨でございますので,市長のほうからは学生や若者の転出抑制,このようなことと出生率の向上とございましたけれども,この出生率の向上というのですが,市長が言ってできるものじゃないということが非常に難しい部分です。これは,そこの家庭の御事情などがあるんですけれども,最終的には,子育て支援策をいかに充実するかということで解決できる部分も多々あろうかと思いますが,この子育て支援の部分につきまして,人口増の方向性,さらに具体的なものがあればお知らせいただきたいんですけれども,企画部長で結構です。 ○企画部長(塩川 剛君)  13万人の人口を今回の総合戦略で掲げたわけですけれども,人口増対策ということで,これまでも転入の受入れということでは移住定住促進対策ということで,いろいろと行ってまいりました。あと,今回,大きなテーマとなったのが転出抑制ということで,有識者の中でも企業と学校との連携が足りなかったのではないかとか,お互いに学校を知らない企業を知らないといったようなこと等がありまして,そこ辺りの連携を密にすることが必要だということで,言い尽くされましたけれども産学官の連携ということが,再度大きなテーマとなってきたところでございます。もう一つは,働きたいけれども子育てで,なかなか働きづらいといったようなこと。例えば,一時預かりとかそういったことなどで,働きに出られるといった子育て環境の充実を図ることで,十分雇用を確保できると。強いては,霧島市内に住んでいただくことができるといったようなことなどは考えられるんじゃないかと考えております。そのようなことから,転入の促進,転出の抑制それから子育ての促進,この辺が一番大事なことになってくるのではないかなと考えております。 ○25番(時任英寛君)  出生率に特化してお伺いしたのは,教育問題にも関わってまいりますのでお伺いしたところでございますが,いずれに致しましても,全国的にどの自治体も今スタートラインに立って,この総合戦略をもって,まずは次の5年間を目標として,そして次の50年を目標としてスタートを切っていくわけですけれども,絶対に負けられない戦いであると,このように考えております。ただ,先が見えない中であれだけ命を懸けて日本という国を拓いてきた,市長の尊敬される坂本龍馬の時代と違いまして,明治維新のあの時代からすれば,まだ先が見えている部分はあると思います。したがいまして,いかに皆が知恵を出し合って総力戦で臨むか,そのことが,すばらしいまちづくりにつながっていくと確信いたしております。そのことについては,今からがまた一つの戦いであろうかと思いますので,しっかりと協議をよろしくお願いいたしたいと思います。そこで,CCRC構想のことを申し上げました。これは答弁でございましたように,後々を考えますと,この制度を入れたことにより,財政負担が地方自治体に非常にのしかかってくると,このように認識を致しております。確かに,東京圏又は都市圏の高齢者を地方のほうにいかにお願いするかという一つの政策でございますが,元気なうちにというのが,この日本版CCRC構想のうたい文句でございますが,10年もすれば元気もなくなってまいります。20年もすればまだ元気がなくなってくると。65歳以上が高齢者ということで,先ほど長寿・障害福祉課長から定義付けがございました。中には,65歳を過ぎてもお元気な方もたくさんいらっしゃいますので,一概に年寄り扱いというのは,これは失礼な話だと思います。それを言うんだったら,うちの議会は高齢化率44%です。だけど皆さん元気です。そこを一概には申し上げられないんですけれど,ただ一般論としてそういう制度を導入してしまえば,先々の財政負担というのは,その自治体が将来抱えていく部分になろうかと思います。ただ,このCCRC構想は,今から個別具体的な事業等が出てまいりますが,この一部分の事業を活用して,今後のまちづくりに生かせないかという考え方はあろうかと思うんですけれども,企画部長,こういう発想はいかがなんでしょうか。 ○企画部長(塩川 剛君)  人口増という視点で考えた場合,一つのそういう考え方もあってもいいんじゃないかなというふうに思います。ただ,議員がおっしゃるように,東京一極集中の部分を地方へといったようなイメージがどうも払拭できない部分もございます。それと,ある情報等では1割の自治体が賛成,1割の自治体が反対,あとの8割が様子を見ているといったような状況で,まだまだこの制度の中身が見えてこないのが歯がゆいところでございまして,その辺を十分に判断していきながら,今後は検討していかないといけないのかなと思います。 ○25番(時任英寛君)  国が一つの方向性というものを示したわけですけれども,先ほどから申し上げますように,この移住定住の促進につきましては,全国でも成功事例の一つとして霧島市があるわけでございます。そういうものを踏まえまして,霧島方式の新たな移住定住又は人口増の方式というものを組み立てていかれたらどうかと,このように提案をするところでございます。国が示したとおりに動いていくことが,必ずしも地方創生ではないと認識を致しております。それと,市長に申し上げたいのですが,お願いというか,今の法の範囲内,既存の法の範囲内で,いろいろなものを新たに発想しないさいと言っても限界があるわけです。この規制緩和というものも,今後の地方創生の総合戦略の中には重要な位置を占めてくると思うんです。介護保険であってもそうです。健康保険制度であってもそうです。その法の枠内で物事を考えていましたら,なかなか事業というのが進まないし,新たな発想というのは生まれてこないと,このように認識を致しております。個別具体的にはまたお時間があるときに二人でお話をさせていただきますけれども,そういうことで,今後,事業を進める中で様々な壁というのが出てくると思います。そういうものを解消する手立てというものは,どこの自治体の長の方であられても気付かれることではないかと思いますので,そういうものをしっかりと全国市長会又は県の市長会等で議論していただきまして,国のほうへも届けていただきたいと。それをされることで,一つでも二つでも規制緩和されることで,新たな事業の展開という可能性が出てくると認識いたしておりますので,ぜひとも,そのことをお願いしたいと思いますが,市長,いかがでしょうか。 ○市長(前田終止君)  議員御指摘の点,いろいろあるなと思ったところでございます。例えば,農地転用の問題でございます。地元のことは地元で一番分かっている部分があると。その辺をしっかりと,私どものほうの権限の範囲で,優良農地等のこともよく考えてやっていく時代に突入できたらなとか,あるいは交通体系の整備にしましても,本当に戦後の流れ,既得権,そして企業側も必死で公共交通に対して努力をされてきて今ですから。ところが合併してみると,複数社の企業がおられて,調整で思うような車のコースもうまくつくりにくい。利害がぶつかり合うと。そういうことなども,みんなが納得できるような三方良しの方向性をつくることができないかなと,いろいろ感じているところでございます。鹿児島県の19市の市長会で定例で,いろいろなことが議論できるようになっておりますから,皆さん方の指摘なども踏まえながら,しっかりと頑張ってまいりたいと思います。人口増のことの13万人目標,これについての取組の一端の御指摘を今までの議論の中で頂きました。また,私どもの広報きりしまの指摘なども頂いて,私どもも大変有り難いなと思っているところですが,今まで議論された範囲以外に,もう一つ加えれば,次の時代を担う若い方々が,このまちで更に学んで,そして仕事に就いてそして家族をつくって,子供を増やしていくという流れを定着させるには,今ある生活環境の更なる魅力あるまちをつくらないといけないんじゃないかなと思うんです。ですから,若い子育て世代が,このまちに住む有利性とかあるいは定着性を促すだけの,言わば,若者がこちらに移住してくるような魅力的な満足の上がる学び,遊び,腰を据えられる環境,民活導入を含めて,そういうものをまちを挙げていろいろと考えていかないといけないなという点もあることを申し上げておきます。 ○25番(時任英寛君)  市長から新たな発想の御意見を頂きましたけれど,今申されたことを,3問目で商工観光部に質問したい部分でございまして,またこれを先に言っていただきまして大変ありがとうございます。商工観光部長がお答えにならなくて結構な部分になってまいりました。次に,教育問題についてでございます。教育長のほうから,様々な角度から学校経営ということで御答弁いただいたわけでございますけれども,大規模校については増築をすればいいという発想ではなくて,適正規模というのがございます。そういうことを念頭に置いての通学区の見直しであったり,学校再編というものを考えていただきたいなと考えます。小規模校につきましては,これは別の観点から申し上げますと,学校教育の基本は何かと。子供さんの数が少なくなって,一桁になった部分で,果たして学校教育の使命を果たせるのかということを,私は懸念をするわけでございます。地元の小・中学校,存続をすべきだという考え方は私も変わりませんけれども,学校教育としての一つの使命というものをそこで果たせるのかということについて,御答弁いただきたいと思います。 ○学校教育課長(室屋正俊君)  ただいま議員のほうから,学校の適切な規模ということと,学校教育の意義というお話がございましたので,そこについて少し説明させていただきたいと思います。文部科学省のほうが,「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引の策定について」という通知を,平成27年1月27日付で出しております。この中に,「学校教育においては,児童生徒が集団の中で,多様な考えに触れ,認め合い,協力し合い,切磋琢磨することを通じて一人一人の資質や能力を伸ばしていくことが重要であり,小・中学校では一定の集団規模が確保されていることが望まれます」,また「公立小学校・中学校の学級数の標準や通学距離の条件を示すとともに,学校規模の適正化や学校の適正配置を適切に推進するよう求めてきたところです」というような文章がございます。この中にもございますが,我が国の学校教育の基本は,集団の中で子供たちが切磋琢磨して道徳的な力であったり,学力を伸ばしていくということが基本になっておりますので,御指摘にあるように,学校の規模が,一学級の人数であるとか一学年の学級が,ある程度の数があることが望ましいというような考え方があるようでございます。 ○25番(時任英寛君)  学校教育課長のほうから,その適正化ということについて答弁を頂きましたけれども,地元の学校として存続するということと適正な学校規模ということは,また話が別だと,そういう認識を致しております。したがいまして,学校教育の本来持つべき使命というものを教育委員会というのはしっかりと認識した上で,適正化というのは図るべきだと思います。今後の学校の存続ということにつきましては,先ほどから議論を致しております。また,本定例会でもありました地域活性化の一つの核となる部分も出てまいります。したがいまして,教育委員会としても単純に教育委員会だけで諮れる問題ではないと,私は認識を致しております。今後,関係各部との連携をしっかりと持って,今後の対応を決めていかなければならないと考えますが,学校につきましては統合するにしても長い議論を掛けていきます。福山中学校の問題でも,結局,足かけ5年かけてこの議論をしてきたわけでございます。そして,今後,小・中学校の統廃合という問題も出てこようかと思います。これは避けて通れない問題だと,私は認識を致しております。したがいまして,今後のまちづくりの考え方との整合性を図っていく上でも,教育委員会としても早目早目のいろいろな考え方の取りまとめを行うべきだと,このように私は認識をしておりますが,教育長いかがでしょうか。 ○教育長(髙田肥文君)  私ども教育委員会で学校の適正化だけを論じることができないということは,平成22年から小学校の在り方で,地区を回りまして御意見を伺って,そういうふうに感じたところでございまして,先ほど申し上げましたように,今年度から公立学校の適正化のための委員会を設けまして,多くの立場の方々から御意見を伺いながら進めているところであります。まちづくりの視点というのは,当然,多くの方々からも御意見を頂いたところです。学校が無くなれば地域の火が消えるということは地域から聞いておりますので,多くの方々と意見をすり合わせながら,そして市長部局の考えとも十分すり合わせをしながら進めていきたいと思います。 ○25番(時任英寛君)  そういう流れの中で,学校の存続又は統廃合という学校経営というものは,学校の先生方も非常に戸惑いの部分も出てこようかと思います。したがいまして,来ていただいて,現場で働いていらっしゃる先生方とのコミュニケーションというのも非常に必要になってこようかと思いますので,その点についても,現場とのやり取りというものも積極的にしっかりと行っていただきたいことを求めたいと思います。次に,不登校児童の対応についてでございます。100名を超える不登校の児童・生徒がおられたわけですけれど,新たな平成26年度の対応として,42名が学校のほうへ帰っていけたと。大きな成果が出たわけでございます。そこで,ここでもありますように様々な支援センター,フリースクールというものも活用されておりますが,新たなテーマとして,私が申し上げたいのは,学校に行かない,行けない子供さん方です。中学校の場合は,出席日数が足りなくても卒業証書が受け取れるわけです。中学校3年が過ぎたから卒業だよと言っても学力が伴わないと。学力のある子供は高校にも行くでしょうけれども,今,高校も不登校というのが出てきて,退学というのが多くなっているということも聞いているところでございます。そういうことで,学力が伴わない子供たちの支援ということで,夜間中学・夜間高校というものが,また見直されているという記事を目にしておりますが,今後,不登校の子供たちの学力のサポートとしての夜間中学・夜間高校という発想はできないものか,教育長にお伺いしたいと思います。 ○教育長(髙田肥文君)  新聞記事等によりますと,夜間中学は,今,全国の中で8都道府県に31校あって,1,849人が在籍しているということで,その中は外国人が主で,81%が外国人だと。すなわち,日本語を学ぶためにこの夜間中学を利用しているというようなことでございます。今,議員が申された不登校の子供に対する中学校・高校というのは,高校の場合は,鹿児島県立開陽高校というのがありまして,そこで単位制,例えば高校の場合ですから,2年生で退学した場合は,2年生までの単位が残っていますので,残りの単位を取れば卒業ができるという単位制高校です。そういう部分の高校もありますし,定時制として夜間もございます。そして,今度は不登校で通えない子供に対しては,通信制というのが,開陽高校にもありますし,ほかの私学にもあります。そういう部分で救われるのかなというふうに,今のところ私は認識しているところでございます。 ○25番(時任英寛君)  教育長が申されたことは,私も新聞記事等で外国人が多いという認識を致しております。通信制・定時制,これについても私学を始め開陽高校のお話をされましたけれども,そういう部分での一つの取組ということはなされていると。ただ,今後の霧島市の取組として新たな発想という点から,本日はお伺いしたわけでございまして,先ほど市長との議論の中で申し上げました新たな発想という部分での御提案でございます。できましたら,今後,可能性ということについても御議論いただければと考えております。次に,中心市街地活性化についてお伺いいたします。本日は,まちづくり調整監のほうで御答弁いただきまして,建設部長も暇なようでございますが,まちづくり調整監とやり取りをさせていただきたいと思います。中心市街地の事業,俗にいうDブロックというところなんですけれども,そこの部分が計画の策定がなかなか進まないという答弁がございますけれども,この理由は何なんでしょう。協議はされているんですけれども。 ○まちづくり調整監(塩屋勝久君)  Dブロックにつきましては,長年の懸案ということで,関係者といろいろ協議をしてきたところでございましたけれども,どういう利活用するかという方向性がなかなか見出されなかったということでございまして,今後も引き続き勉強会等を通じまして,その方向性を導き出すような形の方策を検討していきたいと思っております。Dブロックがなかなか進まないということで,一番は,その周辺環境の整備を,まず活性化させようということで,アクセスの利便性向上に資する町の下2号線の道路整備に取り掛かったところでございます。 ○25番(時任英寛君)  点とか線の事業というのは,私は確実に進んでいると思います。最終的には,中心市街地の活性化対策というか,中心市街地を再生する,創生していくためには,やはり面的な整備というものが,どうしても必要になってくると。このような中で,その事業の導入というのが望まれるわけでございますが,そこで,今,まちづくり計画書というのが,先ほどの同僚議員の一般質問で89自治公民館の中で86自治公民館が策定済みということでございましたけれとも,この中心市外地においても,まちづくり計画書を策定していただいたらどうなんだろうと。この中心市街地に特化したまちづくり計画書。そこを構成する国分東,国分西の自治公民館では,まちづくり計画書が策定されておりますが,中心市街地に特化したものではないわけです。あくまでも,この部分を中心市街地として捉えてのまちづくり計画書というものを,しっかりと地元の皆様方,通り会の皆様方で策定していただくというのは,非常に重要なことではないのかなと。そのことで,地元の皆様方のお声というのは,しっかりと執行部も捉えていけるのではないかと,このように考えますけれども,商工観光部長いかがでしょう。 ○商工観光部長(池田洋一君)  この中心市街地につきましては,今までも,いろいろな団体やいろいろな方と協議がなされた経緯がございます。今,言われた国分東・国分西のそういう考え方で協議がなされたのは,今までにないと思います。ですから,一般の地区の皆様方のお声というのも非常に大事なことだし,当然,そこに従事する通り会の方々,連合会の方々,そういう方々も一緒に,そういうまちづくり計画というものもあってもいいのかなというふうに考えております。 ○25番(時任英寛君)  まちづくり計画書というのは,自助・共助・公助という自らがしていくもの,行政と一緒に取り組んでいくもの,行政で進めていただきたいものというのを縦分けしていくわけですから,そういうものを作っていただくことが,通り会の皆様方の認識にもつながってくると。このまちを,この地域をどうしようという発想の中でつくり上げていかないと,ややもすると,行政からの押し付けみたいな形で物事を進めていけば,なかなか計画も進まないということがございます。自発性・自主性というのを重んじるのであれば,しっかりとこういう計画書というものを自ら立ち上げていただいて,行政と協議をしていくというのが大事なことだと思いますので,ぜひとも,この点につきましては積極的な取組を求めておきたいと思います。それから,まちづくりファンド,これは新たな一つの事業かと思います。今まで,国・県の補助事業,起債事業,PFI事業,PPP事業,そして新たにこういうファンド事業というのが出てまいりました。ファンド事業につきましてもクラウドファンディングであったり,支出抑制につきましてはソーシャルインパクトボンドという横文字だらけの一つの歳出の抑制策というのも出ているようでございます。今後はやはり行政が,こういうものをしっかりと認識して,先ほどから申し上げますように,住民の皆様の声というもの,発想というものを,行政がしっかりとコーディネートしていく立場が求められていくのではないかと,私はこのように考えるところでございます。今後の行政の在り方というのは,どういうものが必要なのかということを,しっかりともう一回原点に立ち返って仕上げて行くべき時期ではないかなと。この地方創生の総合戦略を策定したこの時期が,最高の時期だと私は認識を致しております。行政のほうでもしっかりと協議を頂きたいと思います。企業の誘致につきましては,前島議員から創業支援ということで,詳しくやり取りがなされておりますので割愛させていただきまして,私の質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で,時任英寛議員の一般質問を終わります。これで通告のありました18名の議員の一般質問の全てが終わりました。次の本会議は12月25日の予定であります。本日はこれで散会します。             「散 会  午後 3時26分」...