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平成23年第2回定例会(第5日目 6月24日)

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  1. 霧島市議会 2011-06-24
    平成23年第2回定例会(第5日目 6月24日)


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    平成23年第2回定例会(第5日目 6月24日)              平成23年第2回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                        平成23年6月24日(第5日目)午前9時開議 ┌──┬──┬────────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│   件                  名     │ 備  考 │ │番号│番号│                            │      │ ├──┼──┼────────────────────────────┼──────┤ │ 1│  │一般質問 脇元  敬君( 273ページ)          │      │ │  │  │      東日本大震災を受けて,霧島市の防災体制,エ│      │ │  │  │       ネルギー政策について           │      │ │  │  │     秋廣 眞司君( 284ページ)          │      │ │  │  │      ・市長の政治姿勢について          │      │ │  │  │      ・拉致・特定失踪者問題について       │      │ │  │  │      ・教育行政について             │      │ │  │  │     志摩 浩志君( 297ページ)          │      │ │  │  │      志學館大学移転後の対策を問う       │      │ │  │  │      自然エネルギーを生かした地熱発電を霧島から│      │ │  │  │       世界へ                  │      │
    │  │  │      ・薩摩隼人の偉人,西郷どんの家の補修について│      │ │  │  │       問う                   │      │ │  │  │     下深迫孝二君( 307ページ)          │      │ │  │  │      ・市営住宅について             │      │ │  │  │      ・危険箇所について             │      │ │  │  │     仮屋 国治君( 320ページ)          │      │ │  │  │      ・持続可能な行政運営とまちづくりについて  │      │ └──┴──┴────────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  宮 本 明 彦 君      2番  前 島 広 紀 君     3番  有 村 隆 志 君      4番  志 摩 浩 志 君     5番  中 村 正 人 君      6番  脇 元   敬 君     7番  松 元   深 君      8番  秋 廣 眞 司 君     9番  池 田 綱 雄 君     10番  徳 田 拡 志 君    11番  山 浦 安 生 君     12番  厚 地   覺 君    13番  新 橋   実 君     14番  仮 屋 国 治 君    15番  常 盤 信 一 君     16番  脇 元   操 君    17番  植 山 利 博 君     19番  塩井川 幸 生 君    20番  久 保 史 郎 君     21番  岡 村 一二三 君    22番  木野田 恵美子 君     23番  池 田   守 君    24番  下深迫 孝 二 君     25番  吉 永 民 治 君    26番  今 吉 歳 晴 君     27番  細山田 為 重 君    28番  蔵 原   勇 君     29番  田 代 昇 子 君    30番  前川原 正 人 君     31番  時 任 英 寛 君    32番  西 村 新一郎 君     33番  宮 内   博 君    34番  徳 田 和 昭 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    な し 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長    宗 像 成 昭 君   議事調査課長   濱 﨑 正 治 君  議事グループ長   宮 永 幸 一 君   書    記   中 見 嘉 雄 君  書    記    吉 村 祐 樹 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長   前 田 終 止 君   副  市  長  南 田 吉 文 君  副  市  長   大 塚 行 則 君   総 務 部 長  山 口   剛 君  企 画 部 長   川 村 直 人 君   生活環境部長   平 野 貴 志 君  保健福祉部長    宮 本 順 子 君   農林水産部長   萬 德 茂 樹 君  商工観光部長    間手原   修 君   建 設 部 長  篠 原 明 博 君  工事監査部長    中 村 順 二 君   会計管理部長兼  荒 木   敏 君                        会計課長  危機管理監     宇 都 克 枝 君   総 務 課 長  塩 川   剛 君  安心安全課長    中 馬 吉 和 君   秘書広報課長   有 馬 博 明 君  財 務 課 長   新 町   貴 君   企画政策課長   川 路 和 幸 君  行政改革推進課長  徳 田   忍 君   共生協働推進課長 久 保 隆 義 君  情報政策課長    宝 満 淑 朗 君   環境衛生課長   越 口 哲 也 君  市 民 課 長   横 手 航太郎 君   林務水産課長   岩 重 芳 人 君  耕 地 課 長   高 田 孝 志 君   観 光 課 長  藤 山 光 隆 君  霧島ジオパーク推進課長 坂之上 浩 幸 君   建設政策課長   下 拂   勉 君  土 木 課 長   馬 場 義 光 君   建築住宅課長   矢 野 昌 幸 君  霧島総合支所    寺 田 浩 二 君  産業建設課長  教  育  長   髙 田 肥 文 君   教 育 部 長  阿 多 己 清 君  教育総務課長    東 郷 一 德 君   学校教育課長   山 口 幸 彦 君  保健体育課長兼隼人 稲 満 一 郎 君   生涯学習課長兼  山 下   修 君  学校給食センター所長            隼人図書館長  文化振興課長    上 牧 幸 男 君 6.会議のてん末は次のとおりである。               「開 議  午前 9時00分」   △ 日程第1 一般質問 ○議長(池田 守君)  これより本日の会議を開きます。本日の日程は一般質問のみであります。昨日に引き続き一般質問を続けます。6番,脇元敬議員から1件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○6番(脇元 敬君)  ただいま議長の許可をいただきましたので,先に通告しております1点,5項目について質問をいたします。新燃市政クラブ,脇元敬です。まず,先の3月11日,東日本大震災により愛する人や大切な思い出,ふるさとが奪われ,避難所や福島第一原発の事故により今なお不自由な生活を強いられている被災地の皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに,1万5,000人を超える犠牲になられた方々に哀悼の意をささげます。また,復旧作業に当たっている10万人を超える自衛隊,消防関係,様々な機関,地元自治体の方々とPray for Japan・様々な活動の中で支援に当たっている市民団体・個人に,尊敬の意と感謝を申し上げます。一日も早く震災前ではなく,それ以上の心豊かなふるさとと生活が取り戻せることを祈っております。しかし,祈っているだけでは何も変わりません。私は,遠く鹿児島からではありますが,この時代にいるからこそ,ここ霧島にいるからこそできることを,そして,今やらなければいけないことを,ふるさとの皆さんのために,そして東北の皆さんのためにできる限り努力をすることを心に誓っております。私は,6月2日から10日,9日間の日程で宮城県に伺いました。福島との県境,宮城県の海岸線で一番南にある山元町,その北隣にある亘理町,そして名取市,そこで災害ボランティアとしてテントに寝泊まりしながら,被災された家屋の床下,庭の泥出し,がれきの撤去,側溝の泥上げ,家財道具の清掃など毎日させていただきました。本定例会の一般質問では,東日本大震災を受けての質問も多く,答弁も重複していますので,せっかくの機会ですので,私の見てきた状況と感想を少しお話しさせていただきます。被災地は,まちの中心を南北に通っている高速道路が高い位置にあり,その法面があることから,これが防波堤代わりとなり,それを境に西と東では見える風景が全く違います。その東側に当たる海側の陸地は,海に近づけば近づくほど信じられないような光景が広がっています。私が伺ったこの時期の段階では,道路等のがれきは撤去され,海を望む場所に何十mという高さのがれきの山がいくつもありました。そういったエリアは,自衛隊や専門の業者さんが作業をしています。災害ボランティアは被災した一般家屋の清掃作業を行うのですが,その家屋も3段階に分けられ,一番安全な基準の家屋のみ立ち入りが許され,作業をいたします。これは作業内容の中で,畳を上げ,床板をはがし,津波により運ばれてきたヘドロ状の泥を除去する作業があるのですが,家屋によっては高さが数十cmしかない床下にもぐり,床板をはがすことができないところまで腹ばい状態で進み,作業をすることがあります。危険な家屋でのこういった作業は,まだまだ余震が続く中で家屋倒壊のおそれもあり,万が一に備えて最も安全な家屋のみ作業をするということになっています。それでも,伺った家屋で一番高く津波が襲ったところで3m60cmほどの高さまで来ていましたし,その家で海から2㎞弱,まさかここまでと思われたのではないでしょうか。災害ボランティアは自治体ごとに設置してある社会福祉協議会が運営をしている災害ボランティアセンターに毎日登録することになります。毎朝登録を済ませた上で,その日に行う作業箇所と内容に合った人数をマッチングという形でチームを組み,現場に向かいます。その時は挙手制で,選び過ぎていつまでも残っていると,作業ができないこともあります。私が伺った亘理町の災害ボランティアセンターは,とてもよい形で運営がされていたと思います。そのボランティアセンターは35人ほどの人員で運営されているそうですが,その中には全国各地からの応援の方々も含まれています。センターにはスコップや一輪車,土のう袋などの作業道具はもちろんのこと,手袋,長靴,マスク,くぎ対策のための鉄板入りの靴底,水分補給用のペットボトルの水に至るまで,極端に言えば何も持たずに行っても作業ができるほどでした。こういった環境がよいこともあってか,このボランティアセンターにはゴールデンウィーク中は800人,現在でも平日で200人,週末で400人を超えるボランティアが全国から訪れ,作業をしています。しかし,私も作業をさせていただきました隣の山元町では,平日50人にも満たない状況です。ある方が言うには,山元町は隣の亘理町の4月の初旬の頃の状況だということでした。この違いはボランティアセンターに限って言えば,受入態勢と発信力の違いではないかと思います。ボランティアの皆さんも自分自身で身の回りを自己責任で完結させなければいけない,大丈夫だろうかという不安を持ちながら被災地に入っています。どれだけ事前の段階で不安を取り除いてあげることができるか,実際に作業をするに当たってうまく人員を割り振ってチームをつくり,作業効率や軽減を図れるかなど,受入態勢と情報の発信力が大きな差となって表れていると感じました。霧島市としても,万が一の時には取組方次第で大きな差が出ることを覚えておいていただきたいと思います。被災地の方々の反応,そして感情は様々でした。まず感じたのは,結構皆さん元気で明るいということです。あるご家庭では,「どこから来たの。鹿児島から。ありがとうね。ここの海はね,砂浜があってとてもいい所だったんだよ。東北の湘南て言われていたからね。今はがれきだらけでラクダに乗らないといけないよ」,など冗談も交えながら笑って会話をしてくれました。この明るさは何だろう,私は疑問を持ちました。私が持った感想は,おそらくこの大災害の中で生き残った自信であるとか,今ここにいる意味を心に持たれて,わずかではあるけれども,見える未来に少しずつ歩き出されているのかなということでした。しかし,一軒のご家庭では,そこのお父さんが,今日までに作業を終えてほしい,実は今回の震災で妹とその姪っ子を亡くした。すぐに埋葬をしたんだが,火葬の順番が回ってきた。この町の火葬場は壊れてしまっていて,仙台に行って火葬をし,そして明日ここで葬式をするんだと言われました。そんな状況下で先ほどまで私と笑って話をしてくれていた。少し驚きました。また,次に伺ったご家庭では,お父さんがとても落ち込んでいらっしゃいました。そこに住まわれているのは70歳ぐらいのご夫婦,お母さんは15年ほど前から手足に障がいをお持ちで,お父さんもそのお世話をするために家の敷地内でお仕事をされていました。震災当日は地震発生後,防災無線の放送はよく聞こえず,いつも聞いていたラジオで津波が来ると知ったそうです。それから避難をするために車を玄関に回し,お母さんを連れ出したそうですが,障がいがあるお母さんを車に乗せるのに5分ぐらいかかってしまって,いざ走り出そうとするときには,すでに道路に水が来てしまっていて,さらに渋滞をしていたそうです。そこで,家の2階に行こうと決めて,また5分かけて玄関にたどり着いたときには,海水が首まで来たそうです。玄関の戸を蹴破った時には,2人とも黒い海水に飲み込まれて,その勢いのあまりお母さんの手を放してしまったそうです。そして,沈んでしまったお母さんを手探りで探し,お父さんは海水につかったまま,お母さんを2階に何とか押し上げることができたそうです。それから翌日の夕方まで,電気もガスも水道もない中で暖をとりながら,救助を待ち,命を取りとめることができたと話してくれました。現在は,避難所生活を経て仮設住宅に住んでいるそうです。報道で,仮設住宅に多くの方々が移動された,ライフラインが復旧してきた,支援物資が足りてきたと聞いて,全国的にも,私自身も一安心といった気持ちを持ちつつありました。しかし,現実的に避難所から仮設住宅に移るということは,自分自身で生活をしなければいけないことになります。実際に仮設住宅の中を見せていただきましたが,狭いながらも生活に必要な家財道具が一通り準備されていますし,プライバシーも保てます。何より新しい部屋に住むことで,引越しをしたような新たな希望を持てるような感覚があるのではないかと思いました。仕事があり収入がある方は喜んでいると思います。しかし,仕事を失ってしまった人はどうでしょうか。年金だけでは足りずに,細々と収入を得ながら生活をしていた人はどうでしょうか。ご主人を亡くし,収入が見込めないご家庭はどうでしょうか。今日食べるものからどうしょうかと困っています。今回のお父さんは,さらに障がいをお持ちのお母さんとどう暮らしていけばいいのでしょうか。お父さんが,まず避難所から仮設に移る,それが希望だった。しかし,移ってみたら本当に大変だ。収入のない私はどうすればいいのか,障がい者の妻とどう生活していけばいいのか,目の前が真っ暗だよと話してくれました。そして,家の周りでもたくさんの人が亡くなった。だから,大きな声では言えないが,いっそあのとき妻と死ねばよかった。生きているのが本当に辛い。作業を終え,泥だらけの縁側に私と二人で座り,西日に当たりながら,だいぶ長い時間お話をさせていただいたときに,小さな声で本音を語ってくれました。いっそあのとき死ねばよかった。そう言われたお父さんの肩を抱き,しばらくの間,涙が止まりませんでした。そんなことない,そんなこと言っちゃだめだよ。それ以上言葉が見つかりませんでした。ただ一緒に涙を流すことしかできませんでした。それから,すぐに避難所へ届いている支援物資が仮設住宅に移った方々へ,特に収入のないような生活弱者に配給できるように,地元選出の衆議院議員に連絡をし,提案・お願いをいたしました。また,自宅避難の方々にも物資が届くようにしなければとも同時に伝えました。また,とある一日は遺留品の整理をさせていただきました。今回の津波で流され水没した遺留品を1か所に集め,地区ごとに分け,それをきれいにし,住民の皆さんに確認をしてもらい,引き渡す作業です。そのほとんどはアルバムです。子どもの成長をつづったもの,家族の笑顔があふれるもの,一枚一枚写真をブラシできれいにしながら,いろんな思いが頭の中,心の中を駆けめぐりました。この写真に写っている方々には亡くなられた方もいるんだろうと考えると,何とも言えない心境でした。できるだけきれいに元の状態に近い形でご家族にお渡しできればと必死に作業をいたしました。被災地に来て,前向きに動き始めた方々が目について,みんな元気だ,そう思い込んでいました。動き始めた方々は自分が助かった意味や生き残った自信を感じ,わずかながらでも見える未来に希望も持てる方々,だから,笑顔で元気だった。しかし,生きていくことは苦難の連続。生きているからこそつらいし,悲しいし,きついし,しんどいし,涙も流します。でも,多くの人はそれを乗り越えるぐらいの生きていく糧や夢,目標,自分の存在意義を持てているから生きていける。生きている意味,自分の存在意義を心に持って生きている人々は本当に強いな,それを改めて気付かせてもらいましたし,自分の生きている意味,存在意義,何が好きで,何が楽しいのか,どうしたら笑顔で過ごせるのか,自分の気持ちを確かめてみたいと思いました。私は,地域の方々,仲間,そして鹿児島を拠点に活動するミュージシャンの皆さんとともに,去る4月3日に,「がんばろう日本!がんばろう霧島!霧島音泉」,音の泉と書いて『霧島音泉の祭典』というチャリティーライブを開催しました。これは新燃岳の風評的な被害を少しでも払拭すべく,まずは霧島に足を運んでもらう。そして,霧島を五感で味わってもらい,噴火前と何も変わらない霧島がここにあることを知ってもらい,そして,消費もしてもらう。そのきっかけづくりのイベントでした。当初は東日本大震災への配慮から,自粛すべきという社会的な動きがありましたけれども,これはただのイベントではない。規模は違えど同じ被災地霧島から元気を東北へ届けるんだと決行し,多くの,そして大きな笑顔をいただくことができました。しかし,それ以降も私の心の中は葛藤がありました。東北大震災で戦後最大の難局と言われる中,いくら地元とはいえ,霧島市のことだけ,特に新燃岳の対策ばかりやっていていいのかという迷いです。しかし,今,ここだからできることがある。霧島だからできることがある。被災地に行き自分の目で見,人々に触れ,その決意を新たに,そして強くして帰ってきました。霧島を復興させながら東北を支援する,その動きをこれまで以上やっていきます。その決意のもと,今回の質問に入ります。東日本大震災を受けての霧島市の防災体制,エネルギー政策についてです。大震災から3か月が経過をし,地震,津波が発生した当時の防災体制や,福島第一原子力発電所の事故から,原発の必要性,エネルギー政策のあり方,ひいては産業構造や国民の生活スタイルまで,これからの日本の姿を考える状況になったとも言えます。いつ起こるかわからない自然災害に対し,霧島市も1月26日の新燃岳の噴火活動以降いまだに続く非常時ともいえる今,できることがあるのではないかと思い,質問をいたします。1点目,新燃岳の噴火が活発化以降,政府の支援チームの協力のもと市の避難計画を策定されています。今回の東日本大震災を受けて,防災計画とともにどのようになっているのか,また市民への周知はどうなっているか,伺います。2点目,今回の東日本大震災では,複合的な災害として福島第一原発の事故が大きな問題となっています。方式は違うものの,同県内に同じ原子力発電所が存在する霧島市としての現状の把握と認識はどうか,伺います。3点目,その原発事故から日本全体としてのエネルギーのあり方,これからの国民の生活スタイルが問われています。市としても市民が安心して生活できるように,また企業が進出し生産活動ができるようにするためにも,安定的な電力の確保は大変重要になります。私は,平成22年第1回定例会の一般質問において,市のエネルギービジョンを策定するべきではないかと提案をし,本市の地域特性を生かした策定に向けて検討をしていきますと答弁をいただいております。このエネルギービジョン策定の進捗状況はどうか,伺います。4点目,今回の大地震発生が午後2時46分,津波の到達がそれから1時間余り,一方,新燃岳の爆発的噴火の中で,霧島市に被害をもたらした強い空振を伴う大きな爆発は2月1日の午前8時前,どちらも平日,学校に通う子どもたちは授業中そして通学中でした。いつ起こるか分からない災害に対して,学校現場における防災教育,避難体制が一刻を争う災害時にはとても重要になります。そこで,学校現場での防災教育,避難体制の構築はどうなっているのか,また災害を覚悟し,火山とともに生きるという考え方はまさにジオパークだと思いますが,学校でのジオパークはこういった場面で生かされているのか,伺います。5点目,災害発生時,最も大事なことは人的な被害を出さないこと,人命を守ることです。ということは,発生時の初期段階においての正確な情報を市民に伝達することが,一番大切なことだと思います。私は,新燃岳の噴火以降いまだに非常時だと考えています。その状況下での霧島市の情報の伝達方法,手段,体制はどうなっているのか。また,災害ラジオ局の開設は考えられないか,伺います。以上申し上げ,市長,執行部の明快で簡潔な答弁を期待しまして,1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  脇元議員から,自らの東日本大震災に関して行動を起こした体験を交えて,そしてその東日本大震災に関連して1点に絞っての質問でございました。その中のオにつきましては私のほうから,エにつきましては教育委員会が,そのほかにつきましては関係部長等がそれぞれ答弁をさせていただきます。本市における災害時の情報伝達についてお答えいたします。報道によりますと,東北地方太平洋沖地震の際,防災行政無線で津波の高さを最初3m,その後6mに訂正をして放送したところ,正確な情報が伝わらなかったため,最初の情報で大丈夫と判断をし,逃げ遅れた方が被害に遭われた地域があったとのことです。寸刻を争う場合,迅速に正しい情報を伝達することが被害を軽減する上で非常に大切なことだと考えております。正しい情報を得るためには,気象庁に頼るほか手段はありませんが,情報の伝達については防災行政無線を整備し,防災情報を確実に伝達する手段を確立することが肝心なことだと考えております。そのため,5か年計画で全市的な防災行政無線の整備に取り組んでいるところでございます。一方,合併当時に旧町で整備をされていた防災行政無線については,既に19年近く経過をしておりまして,維持補修に努めながら運用をされております。防災行政無線が整備されていない地域は,ファクスや電話,広報車等により緊急時の連絡をしているところでございます。連絡体制としては,市から各地区自治公民館や自治会等を通じて各世帯へと情報が流れます。最後に,災害ラジオ局については,災害時に市民の安否やインフラの情報を市民の皆様方に流すことができますので,今後研究をしてまいりたいと考えております。 ○危機管理監(宇都克枝君)  次に,アとイについてお答えいたします。まず,アの質問であります新燃岳の噴火に伴う防災計画や避難計画の市民の方々への周知でありますが,6月2日に開催されました霧島市防災会議の席上,同委員の方々に新燃岳の噴火に伴う市地域防災計画の火山編の見直しに伴い,素案として作成しました「霧島山(新燃岳)の活動が活発化した場合の避難計画」を市地域防災計画の別冊として位置付けることや,市地域防災計画の修正事項等の意見を徴した後,県との協議に入ること等を協議したところでございます。同避難計画を市民の方々へ周知するために,ホームページに掲載するとともに,今後,要約版のチラシを地域住民の方々に配布し,あわせて出前講座等で周知を図っていくこととしております。また,避難対象地域の住民の方々には,同避難計画に基づく避難訓練の実施も視野に入れて対応していきたいと考えております。次に,イの質問であります原子力災害についての現状の把握と認識についてですが,原発を取り巻く課題や問題点を把握するため,「川内原発に関する連絡会」にオブザーバーとして参加し,安全対策や放射線調査の実態等について情報を入手し,本市の原子力災害対応に生かしていきたいと考えております。また,今後は国や県からの具体的な指針や,防災対策重点地域(EPZ)の範囲拡大の動向などを見極めながら対応していきたいと考えております。 ○企画部長(川村直人君)  ウのエネルギービジョンに関するご質問についてお答えいたします。本市の新エネルギービジョンの策定につきましては,昨年の一般質問の際,検討してまいりますとの趣旨のご答弁を申し上げたところでございます。これまで新エネルギービジョンを策定する際には,「新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)」の助成制度が活用されておりましたが,昨年3月の国の事業仕分けにより,地域における新エネルギービジョン策定事業は一定の役割・使命を終え,国家の新しい課題である二酸化炭素削減を実際に行う段階になっているとの観点から,平成22年度をもって事業廃止となったところでございます。しかしながら,本市におきましては,太陽光,風力などの自然エネルギーが豊富に賦存しており,現在,太陽光発電の導入に対する支援や,市民の皆様や事業者等と連携を図りながら,バイオマスタウンの実現に向け積極的に取り組んでおりますことから,本市の地域特性を活かした新エネルギーの目標や指針を定めたビジョンは必要であると考えております。今回の東日本大震災による福島第一原発事故がエネルギー政策転換の契機となり,国の政策も大きく変わっていくことが予想されますので,今後,国の動向等を見極めながら適切に対処してまいりたいと存じます。 ○教育長(髙田肥文君)  1点目のエについてお答えをいたします。本年3月に教育委員会の火山噴火マニュアルを関係学校に示し,学校の実情や実態に合わせた独自のマニュアルの作成を指示し,避難場所,避難経路,避難体制について全職員に周知させるよう指導したところであります。次に,防災教育でありますが,今年度ジオパーク・イン・スクールという新たな事業を起こしており,この事業の目的の一つ目が,全学校にジオパークコーナーを設置させ,そこに防災マップを必ず掲示し,日ごろから防災に対する認識を育成することであります。二つ目が,学校の登山活動の際には,ジオガイドをつけて,貴重な財産である自然の美しさ,すばらしさとともに,火山の怖さも教示していただき,防災についても詳しく説明していただくことにしております。さらに,環霧島の関係で作りました地元教材である副読本「ふるさとの山 霧島山」を作成し,全小・中学校に学校規模に合わせて1クラスの人数分配布をしてございます。今年度は,この副読本を全小学校の6年生全員に配布し,授業以外でも自ら学ぶ機会にするとともに,「火山を楽しみ,知ることは防災につながる」というジオパークの一つの考え方を基本とし,各学校における防災教育をさらに充実させてまいりたいと考えております。 ○6番(脇元 敬君)  それでは,再質問をさせていただきます。アからです。防災計画や危機管理に関しては,昨日,時任議員が私の意を酌んでの質問をしていただきましたので,特に質問はないんですけれども,1点だけ,事が起こってからでは遅いということです。いつまでも被災地1年生ではいけないということです。新燃岳,そして東日本大震災を経て,防災に関しての意識は今現在とても高いです。新燃岳が小康状態にある今,時間的な猶予をもらったのではないかと思います。ぜひ全力で取り組んで周知徹底をしていただきたいとお願いしておきます。しかし,それには,安心安全課の人員といいますか,人を見る限り,危機管理監プラス4名ほどだと思うんですけど,これで人員が足りていると思っていらっしゃいますでしょうか。 ○総務部長(山口 剛君)  新燃岳の噴火以降,最近の大雨とか,そういった中で,最初つくる中では夜に泊まったりしまして,人数的には大変厳しい状況にございます。そういったことから,過去に災害対応をした職員を中心にローテーションを組んで,今,別のところにいる人たちにも応援をいただきながら,さらに長期化する場合は,それ以外の職員も含めてローテーションを組んで対応に当たっているところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  こうやって梅雨の時期,先日の大雨のときも態勢をとられたと思いますが,そこら辺の人員はしっかりと確保していただきたいとお願い申し上げます。それでは,原子力発電所ですけれども,これに関しても同僚議員からの質問がありました。霧島市として風船の話がありましたけど,ああいった風向きとか,年間通しての風向きとか,安全性であるとかいうのはしっかりと把握をされて,もしもの場合に市民の皆さんにすぐ周知ができるように体制を整えておいていただきたいと,その点だけお願いをしておきます。3点目のエネルギービジョンに関して入ります。これも質問がありました。自然エネルギーに関して,霧島市の自給率が52%,そのうち44%が地熱発電ということでございました。この自然エネルギーの市の自給率,これをどんどん高めていければなと思います。これをさらに高めていくために,一番可能性が高いもの,これをやったら自給率が上がりそうだという霧島市の中の自然エネルギー,発電方法,これは何だというふうに思っていらっしゃいますか。 ○企画部長(川村直人君)  現在様々な再生可能エネルギーの促進に向けた動きというのがございます。本市でも,太陽光発電に対する支援,それからバイオマスタウンの取り組みなど,先ほどご答弁申しましたけれども,今後,そういった電力の自給率というのを高めていくためには,今ご指摘のとおり再生可能エネルギーの利用というようなことが考えられます。その中でどのようなのがあると言われますけれども,それにつきましては,今言いましたような太陽光,それから風力,そして現在大霧のほうで発電されております地熱と,そういったものが可能性としては考えられると思います。 ○6番(脇元 敬君)  52%のうちの44%が地熱発電という数字が出ております。可能性としては,ほかの地域ではできない,この地熱発電というのは。可能性を含めて,しっかりと調査,そして研究しなければいけないんだろうと思っているところでございます。この未来へ,可能性がある地熱発電の計画なんですけれども,これはなかなか今現在進みません。何が問題で,今現在進まないという状況なんでしょうか。 ○企画部長(川村直人君)  我が国でも,この地熱の非常に安定的な優勢というのは訴えられているところでございますけれども,もう10年以上新規の地熱発電所というのはできていないというような状況にあるということでございます。地熱に対する様々な課題というのがございますけれども,本市でも繰り返し答弁しておりますけれども,やはり地熱開発に対する地元の方々や関係者の方々の理解を得ることであると,それに尽きるのではないかと考えております。 ○6番(脇元 敬君)  ということは,この可能性を高めるためには,今言われた地域の理解を得る。そして,そのための十分な説明責任を事業者に果たしてほしいということだと思います。であれば,どんどん説明会を行っていただいて,溝を埋める作業を,こうやってやろうという議員も含めて行っていけばいいというわけですね。分かりました。どんどんこれは積極的に事業者にも,こちらからも働きかけて,行えるようにしたいと思います。そして,まずは可能性を探る調査ということになります。可能性を探る調査ですから,そこをぜひご理解いただきたいと思います。そして,これからの動きに期待をしていただきたいと思います。今,国会の場で再生可能エネルギーの買い取り法案というものが出ております。再生可能エネルギーで発電をした電気を電気事業者が買い取ることを義務付けた法案だそうです。近い将来,市民が発電方式を選んで電気を買う時代が来るかもしれません。霧島市の地域的特性を生かした再生可能エネルギーを自給率を高め,電力自給率100%のまち,災害があっても,石油高騰などの社会的影響を受けても強いまちといった,これからの生活スタイルの中で皆があこがれる場所になれると思います。それでは,次の学校現場に移ります。これも釜石市などの例を挙げて同僚議員が質問していただきました。新燃岳のことについて,少し伺います。新燃岳の噴火以降,心のケアということに関して教育委員会で行ったこと,また報告などありますでしょうか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  空振による被害があったときに,子どもたちが少し怖がるというようなことがあったりして,学校のほうに心の教育相談員ということで,カウンセラー等の資格を持っている方に行っていただいて,少しお話を聞くような対応というのもさせていただいたところでございます。そのようなものもあったりして,本年度はそういう緊急時に配置できないかというようなことでお認めいただいて,緊急時の担当も確保して,今後そういうことがあったときには,長い期間は難しいかもしれませんが,緊急時には,まずはそういう相談ができる職員をやれるような形での準備も整えているところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  実際に新燃岳の空振を伴った噴火の際,午前8時前でした。通学時,子どもが親からもそして先生からも離れた状態で一人でその風圧,そして音を聞いたという状況です。数日後,一人では行動ができない。学校にも行けなくなってしまったというお子さんがいらっしゃいました。そのときには,今,答弁がありましたとおり,カウンセラーの方々のお手伝いもあって,また少し離れた位置から新燃岳を見ることで心が落ち着き,それからは大丈夫になったと聞いております。こういったフォロー体制,災害後のフォロー体制,学校でもしっかりと整えておいていただきたいとお願いを申し上げます。それでは,ジオパークについてですけれども,私は,これをぜひ,特に新燃岳に近い学校では特に活かしてほしいと思っております。火山とともに生きる。霧島山,新燃岳は悪者ではない,そう思ってほしいんです。そこに暮らすからこそ,しっかりとした防災教育が必要となります。そこで,活用してほしいと思ったのが,防災ゲームと言われるものです。教育長は,5月14日でしたでしょうか,小林で行われたジオパークフォーラムに参加されましたでしょうか。 ○教育長(髙田肥文君)
     その日は,私は校長の当初申告の面接を予定しておりましたので,参加をしておりません。 ○6番(脇元 敬君)  その5月のジオパークフォーラム,小林であったものですけれども,そこでパネルディスカッションが行われました。そのパネラーとして私の奥さんも出たんですけど,それは関係なしで,私の奥さんではなくて,そのパネラーのお一人で,長坂俊成さんという方。防災科学技術研究所の方がいらっしゃいました。この方が行っている防災ゲームを,ネットの動画サイトで私は見ました。ジグソーパズルで自分のまちを作ってみる。親子で事前に決めた待ち合わせ場所をその地図上で照らし合わせてみる。そして,地図上で探す。ゲームを通してまちを知り,通学路を知り,待ち合わせ場所を決めておくというものです。釜石市のようなことが霧島でも必要です。その歴史がこれから霧島のジオパークになっていきます。ぜひ取り組んでいただきたいとお願い申し上げます。それでは,情報伝達の手段に入ります。行政防災無線のお話が出てまいりました。災害時最も有効な情報伝達の方法だというふうにとらえていらっしゃると思ってよろしいでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  現有するものの中では最も効果的な手段だというふうに考えております。ただし,それには当然条件もございまして,状況によってはそれが届かない場合も考えられるという,要は,想定外のことも考えておかないといけないということでございます。一つの手段だけに頼ってしまいますと,それはもうどうしても限界があります。一つがつぶれたときには,もう一つのシステムといいますか,相互補完できるような体制を整えておくことが最も肝要なことだというふうには思っております。 ○6番(脇元 敬君)  今回被災地に伺いまして,被災地の皆さんに地震のときにはどんな情報が流れてきたか,津波のときはどうだったか,伺ってみました。昨日,市長も名取のお話をされましたけれども,防災無線の屋外スピーカーによる放送はあまり聞こえなかった。聞こえたとしても言葉として聞き取れなかった。ある話では,スピーカーの近くのお宅に配慮して音量が小さくなっていたんではないかというお話もありました。霧島市のものはこれから整備をしていきますけれども,こういった点,どうでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  現在,5か年計画で準備をしておりますのは,霧島市全域に199か所の屋外拡声子局,ラウンドスピーカーですね,そういったものをつけて整備しようとするものであります。当然,全域をカバーするためには,もっと小さな集落までということになってきますと,まださらに必要かとは思いますけれども,現在で考えられる範囲で最も効率的,検証した結果では,今現在その数で進めているところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  先ほどの答弁でもありました。それだけではなくて,やはり複数のツールが必要だろうというふうには思っているところです。そして,さらに伺った話では,やはりサイレンが一番よく聞こえたということでした。私も新燃岳の際にも少し提案をさせていただきました。緊急時,避難が必要なときにはサイレンがどんなふうに,何回鳴りますよといった事前の取り決め,取り組みはできないものでしょうか。 ○安心安全課長(中馬吉和君)  確かに議員がおっしゃいますように,防災行政無線の屋外スピーカーというのは,可聴範囲が大体半径が300~400m。ところが,モーターサイレンなりますと2kmぐらい,状況によっては届くということでございますので,新燃岳周辺におきましても,現在私どもとしましては,防災行政無線の屋外スピーカーあるいはモーターサイレン,両方を検討しているところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  登山口辺りにもスピーカーを設置するということも私も伺っております。そして,また被災地のお話ですけれども,その後,消防の広報車が回ってきたと。津波が来ますよと放送されて走って回られたそうです。そして,その後にはすぐ津波が来たということでした。しっかりとした情報伝達がそれ以前に行き渡れば,こういった消防団の方々が広報して回る必要もないんです。犠牲にならずにも済むんです。今回,被災地の自治体では,災害ラジオ局を立ち上げています。無線放送よりも,サイレンよりも,広報車よりも,情報を多く,そして繰り返し効果的に伝えることができると思います。霧島市も,新燃岳の災害時,非常時です。この災害ラジオ局,危険だと思われる地域限定でもいいと思います。前向きに検討していただけませんでしょうか。私が作業で伺ったすべてのご家庭が,その地区のラジオを聞いていらっしゃいました。あるご家庭では,寝るときは,もう最近はパジャマを着ないんだと,いつでも逃げられるように,普通の格好でこのラジオを聞きながら布団に入っていると言われました。電池さえあれば,停電の中でも情報が得られ,しかも持って逃げることができます。今回,皆さん言われていたのは,とにかく逃げることだそうです。総務省に市長が電話1本すれば,すぐに認可がとれます。現状をしっかりと伝えて,総務省にかけ合っていただきたいと思います。亘理町のラジオは2日で開局をしています。広告放送なし,曲を流しても著作権料なしで,ボランティアが運営しています。観光の分野においても,ここまで安全対策をしましたよと安心を与えることができるのではないかと,つながるんではないかと思うんですけれども,商工観光部長,いかがでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  現在,観光客に対する情報伝達につきましては,一答目で回答させてもらっておりますけれども,情報をいただいたらファクス,電話等で危険をお知らせすると。それをもって各旅館・ホテルがお客さんに放送等でお知らせするというような状況になっております。直接伝えられる部分があればいいんでしょうけれども,まどろっこしいような状況であります。先ほど,安心安全課のほうから,今後,行政無線,屋外拡声器,これ等でお知らせをする方法については,従前からすると十分充実をするのかなと思います。それに期待しますけれども,ラジオ局,あわせて,私のほうの情報としては,FMラジオ霧島局の開局の動きもあるようでございますので,大いに期待しているところでございます。いずれにしても,観光客が安心してこの地で,いやされる地として,行政として,また地域住民としてしなければいけないことがまだまだあるというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  霧島に来たらこのラジオを聞くんだ,そういったラジオができればいいですよね。観光客は宿泊客だけではございませんので,そういった方々にも情報伝達ができるようにしなければいけないと思います。ほかの地域ではできない,被災地,非常時の今の霧島だからこそできることだと思っています。ぜひやりましょう。そして,活かしていきましょう。最後に,鹿児島のラジオ番組で,リスナーが被災地に寄せる思いを歌詞にし,それを中心に実際に被災地に災害ボランティアとして活動して,現場を見てきた歌手が歌詞をまとめ曲をつけた「不屈の詩」という曲の歌詞を紹介します。時間があれば全部紹介するんですが,時間がなさそうですので,最後の部分だけ。「10年でも,20年でも,100年先になっても,どれだけ時間がかかっても,あの場所を取り戻す。そして,またこの街で素敵な思い出を作ろう。いつの日も信じて行こう,乗り越えて行こう,笑って行こう,歩いて行こう」,これは鹿児島の皆さんが寄せた歌詞を曲にしたものです。実際に曲にして,被災地亘理町の災害ラジオで毎日流れています。私は,霧島市,特に新燃岳に近い霧島地区,牧園地区は,いまだに非常時だと認識しています。規模は違いますが,東北の被災地と同様,ここも被災地だと思っています。東北に向けて鹿児島からできることがある。霧島だからできることがある。今だからできることがある。そう思っています。10年,20年,100年先になっても,どれだけ時間がかかっても,ここに暮らす人々に,そしてここに訪れる人々に笑顔と元気を与えることができる。あの霧島を取り戻す。そして,ここで素敵な思い出を作ってもらおう。信じて,笑って,乗り越えて,歩いて行こうと思います。今,霧島だからできることということで,最後に市長に意気込みを伺って,私の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  私たちのふるさとの危機管理,これをどう考えて今後対処していくのか。それは,私は一口で言えば,人命最優先の発令,それを私はトップとしてきちんと最大の努力をして市民生活を守っていかなければならないものと思います。先般,環霧島会議,ジオパーク推進協議会等においてフォーラムがありました。そのとき,日本火山予知連藤井会長,この方のご講演もいただく機会もつくりました。そして,藤井会長は,講演のその要旨として,火山に親しむジオパーク活動,そういうことをきちんとまた知る,推進する。そのことは,自らの地域の安心・安全,暮らし,そういうものを大事にすることにつながっていきますし,結果としてそれは防災につながるということを世界的な火山学者,日本火山予知連の会長はおっしゃいました。そういうフォーラムの中でも,都城の市長は,自らの新燃岳の噴火活動に対する取り組みの中で印象深い言葉も言われました。空振りは許されても,見逃しは許されないというような言葉でございました。私もこの霧島市のトップとして,市民生活の安心・安全をしっかりと,交通の安全の面でも,防災の面でも,生活の安全の面でも,その先頭に立って守る気概・気迫を持って,しっかりと努力をしてまいりたいと思っております。 ○議長(池田 守君)  以上で脇元敬議員の一般質問を終わります。次に,8番,秋廣眞司議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○8番(秋廣眞司君)  敬,眞司,浩志と続きますけれども,よろしくお願いをいたします。私は,日の丸と君が代をこよなく愛する国分の秋廣眞司であります。冒頭に,年間36万円の政務調査費を一切使わず,過去4年間,合計144万円全額返納してまいりました。しかし,やはり若干の政務調査費は必要であるとの結論に至り,本年4月から使用させていただくことにいたしました。市民の皆様へこの壇上からのお約束でしたので,この壇上から訂正のご理解をお願いするものであります。さて,東日本大震災発災から100日が過ぎました。遅々として進まぬがれき処理,原発事故終息への遅れと政治の責任は重く,深きものがございます。イラ菅,逃げ菅,ペテン師,詐欺師と,辞める辞めないのバタバタ劇,ルーピーがライヤーを叱るまでになりました。「菅総理,居直り菅を返上し,四国行脚延命寺が待ってるよ」とか,「これはいかん,宇宙人のほうがよかった」とか,そういう声もあります。とにかく政争は早くやめて,震災復興へ与野党一致団結して取り組んでもらいたいものであります。余震もまだ続いておりますが,改めて大震災によりお亡くなりになられた方々とそのご遺族に対しまして,深く哀悼のまことをささげ,被災された方々に心からお見舞いを申し上げるものであります。また,人命救助や復興のために黙々と任務遂行に努める我が国の誇れる自衛隊,郷土部隊の国分駐屯地の隊員の皆様方も現在も派遣されておりますが,その自衛隊をはじめ多くの組織・団体と多数のボランティアの方々のご活動に心から敬意を表するとともに,被災地の復興の前進を願うものであります。それでは,通告に基づき質問をいたします。1点目に,市長の政治姿勢について,その1として,新市合併,新霧島市長としての5年6か月を振り返り,その心情的総括を問うものであります。その2として,今後のメイン施策等への熱意を伺うものであります。その3として,3期目の挑戦についての意欲・情熱について伺うものであります。次に,2点目として拉致被害者・特定失踪者問題について伺います。その1として,両者のそれぞれの認識を伺いたい。その2として,霧島市としてこの問題を,人権教育・人権啓発運動として取り組んだ過去の事例について伺いたい。その3として,他市町村における類似等または特筆すべき先進的取組事例について伺うものであります。その4として,特定失踪者,田中正道さんと霧島市との関連について伺うものであります。その5として,霧島市として今後,国・県との連携も含め,どのように取り組むべきか伺うものであります。その6として,全国人権啓発週間等での位置付けについて伺います。次に,3点目として教育行政についてでありますが,その1として,中学教科書選定のプロセスとその進捗状況について伺うものであります。その2として,拉致・特定失踪者について,学校教育で理解を深めるための具体的施策について伺うものであります。議長の許可をいただき写真の掲出をさせていただいておりますが,これは当霧島市の田中正道さんであります。この写真を前にしっかりと議論をさせていただきたいと思いますが,拉致の問題は,あるいは特定失踪者の問題はまだ現在進行形であります。決して風化させてはいけないものであります。この霧島市から再度この問題をしっかり見つめ直していただくことの必要性をご議論申し上げるものであります。どうかよろしくお願いいたします。以上,壇上からの質問を終え,議長の許可のもと質問席からの再質問をいたします。 ○市長(前田終止君)  秋廣議員から3問についてのご質問でございました。1問目につきましては私のほうから,2問目につきましては生活環境部長が,3問目につきましては教育委員会が答弁させていただきます。1点目の新市合併,新霧島市長としての5年6か月の心情的な総括についてお答えをいたします。私は,小学校6年生の児童会長のときに,伊勢湾台風被災地への義援金募金活動を行い,そのことが新聞に取り上げられ,人のために動けば世の中が動くことを学び,政治家になる夢を描き,人のため,世のために役立つ人間になろうと決意をいたしました。以来50年余り,その思いはぶれることなく現在に至っております。初代霧島市長として就任をさせていただきましてから今日まで,「市民が主役」の信念のもと,民意を第一に現場主義をモットーに,「開かれた市政」,「活力ある市政」,「公平公正な市政」,この三つの基本姿勢を堅持しながら,「選択と集中」による政策を進めますとともに,私たちのふるさとが持つ「地域力」,「市民力」,それと行政が「共生・共働・共助」して,「元気!霧島・市民力のまちづくり」を進めるために,行政のかじ取り役として先頭に立って,不足ながらも,あらん限りの知恵を振り絞り,大胆かつスピード感を持って対処することにより,誰もが「この街に住みたい,住んで良かった」と実感できるような質の高い市民生活の実現に努力をしてまいりました。合併後のこの5年半の歩みは,まさしく道なき道を皆さんとともに,特に市民の皆様方と二人三脚によるまちづくりであり,一体感の醸成の期間であったと実感をいたしているところであります。そのような皆様の声をもとに,霧島市総合計画の策定をさせていただき,計画の進行管理と予算編成,行政評価を連動させ,選択と集中による行政経営を進めますとともに,霧島市行政改革大綱や霧島市集中改革プランに基づく職員定員適正化,指定管理者制度の推進など,徹底した行財政改革に努めてまいりました。「第一次霧島市総合計画」に掲げる「人と自然が輝き,人が拓く,多機能都市」の実現を目指して,具体的な施策につきましては,私のマニュフェストや「第一次霧島市総合計画」に基づき七つの政策分野を着実に推進し,国勢調査の速報値で明らかになりましたように,合併前に予測されていた人口減の定説を逆に増加に転ずるなど,様々な成果を上げてまいりました。しかしながら,この間,口蹄疫,鳥インフルエンザ,記録的な大豪雨,新燃岳の噴火など,予期せぬ自然界の脅威にさらされましたが,「負けてなるものか」という気概を持ち,官民一体となって,災害復旧やその対処にスピード感を持って,常に危機管理意識を大事にしつつ,懸命な努力も重ねてまいりました。これらの防災対策には,県境を越えた環霧島会議の提案あるいはジオパークへの取り組みが,それなりに全国的にも高い評価をいただいていると考えております。次に,2点目の今後のメイン施策等への熱意についてお答えをいたします。霧島市が誕生して早や5年半が経過し,いよいよ合併協議会で策定をされました「新市まちづくり計画」の計画期間である10年間の後半部分に入りました。初代市長として責任を持って皆様に提案し,お認めいただきました七つの政策分野の「第一次霧島市総合計画」や選挙時に市民の皆様とお約束をしました「元気!霧島・市民力のまちづくり」など,八つの基本施策の市長マニフェストに基づき,市民総親和のもとで,今後とも市民が主役の日本一のふるさとづくりを目指して,市民の皆様が霧島市で生きる喜びをさらに実感できますように,農林水産業,商工観光業など所得の向上を図る施策を展開しつつ,健康や生きがい,子育て,教育,人権の尊重など,心の豊かさを共有できる責任のある市政の継続と実行に全力で取り組んでいくことをお約束申し上げます。3点目の3期目の挑戦についてお答えいたします。私の政治信条の一つであります「愛郷無限」,郷土に対する思いは無限大と。この気持ちを持ちながらふるさとを愛する,そういう意味での気持ちは誰にも負けぬという自信がございます。初代市長として第一次霧島市総合計画の総仕上げとして市政を発展させていく意欲と覚悟は十分でございますが,今はただ与えられました2期目の任期の2年半を,皆様方のご理解とご協力をいただきながら,市民が主役の市政推進を懸命に努めているところでございます。私の3期目の進退につきましては,当然のことながら大きな意欲はありますけれども,まだまだ2期目が始まって1年半そこそこ,よって正式な将来についての表明はしかるべき時期にお伝えしたいと思います。 ○生活環境部長(平野貴志君)  拉致・特定失踪者問題についての1点目についてお答えいたします。まず,拉致とは,北朝鮮の工作員などにより多数の日本人が極秘裏に北朝鮮に拉致されたもので,日本政府は,これまでに17人の方を拉致被害者と認定しております。しかしながら,このほかにも拉致された可能性のある方も多数おられることから,民間団体である特定失踪者問題調査会が,北朝鮮に拉致された疑いを否定できない失踪者として,独自の調査の対象とされている方を特定失踪者と位置付けられております。これらの調査の結果,「北朝鮮に拉致された疑いが高い」とする失踪者37名を拉致被害者として認定するよう政府に求めているものであります。次に,2点目につきまして,平成20年3月に策定いたしました「霧島市人権教育・啓発基本計画」におきまして,北朝鮮当局によって拉致された被害者の人権侵害への関心と認識を深めていただくよう,啓発・広報を行うこととしており,毎年12月10日から16日までの「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」にあわせて,ポスター掲示や広報きりしまにおいて,市民の皆様方へ周知・広報を行っているところでございます。昨年はさらに,12月13日から16日までの期間,市民ロビーにおきまして「北朝鮮による拉致被害者に関する写真パネル展」を開催するなど,拉致問題への啓発活動を実施いたしております。また,今年1月26日に政府拉致問題対策本部等の主催により鹿児島市で開催された「拉致問題を考える国民の集い」にも本市職員が参加し,拉致被害者ご家族からの生のメッセージを聞き,さらなる認識を深めたところでございます。次に,3点目につきまして,拉致被害者のご家族がおられる鹿屋市におきましては,イベント時に「支援する会鹿児島」の皆様と一緒になって,署名活動や広報活動を行ったり,市職員自ら募金を行うなど,「支援する会鹿児島」の運営に協力されているとのことでございます。次に,4点目につきまして,拉致の可能性が高い特定失踪者のうち鹿児島県にかかわりのある方々は4名おられ,そのうちの一人が田中正道さんでございます。田中さんは平成5年6月7日に千葉県習志野市で失踪したとされておりますが,現在ご家族が霧島市に住んでおられます。次に,5点目につきまして,拉致は決して許されない犯罪行為であり,その解決に向けて今後も国・県と連携・協力して情報の共有を図り,拉致問題,その他北朝鮮当局による人権侵害について関心と認識を深めるため,啓発・広報活動などさらに取り組んでまいりたいと考えております。次に,6点目につきまして,霧島市におきましては,毎年12月4日から10日までの人権週間期間中,人権尊重思想の普及高揚のための啓発活動を行っており,引き続きその後の12月10日から16日までの「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」と一体となった啓発活動を推進し,この拉致問題を風化させないようあらゆる機会をとらえながら,さらに啓発活動を継続してまいりたいと考えております。 ○教育長(髙田肥文君)  教育行政についての1点目にお答えをいたします。ご案内のとおり,本年度は平成24年度から使用します中学校教科用図書の採択年度となっております。教科用図書採択につきましては,国や県からの通知に基づき,霧島市,伊佐市,姶良市,湧水町の3市1町からなる「姶良・伊佐地区教科用図書採択協議会」を組織し,姶良・伊佐地区として一本化した採択事務を行うこととなっております。教科書採択のプロセスとしましては,年度当初に姶良・伊佐地区教科用図書採択協議会を立ち上げ,各中学校における教科書研究や地区教科用図書研究委員会の意見をもとに採択教科書の決定を行い,各市町村教育委員会で採択するという流れになっております。新しい教科書につきましては,一般の方も自由に閲覧できますよう,6月17日から14日間,姶良市の柁城小学校,それと伊佐市の大口ふれあいセンターなど,県内17か所で教科書展示を行っております。教育委員会としましては,採択事務において適正かつ公正な研究がなされるよう指導してまいります。教育行政についての2点目にお答えをいたします。現在,霧島市の中学生が使用しております社会科の歴史と公民の教科書には,いずれにも拉致問題に関する記述があり,中学校2年生と3年生の社会科の授業で学習しているところでございます。また,市が平成20年3月に策定いたしました「霧島市人権教育・啓発基本計画」では,拉致問題,その他北朝鮮当局による人権侵害についての関心と認識を深める啓発・広報などの取り組みに努めることが示されております。さらに,本年5月9日付の県からの通知によりますと,国の「人権教育・啓発に関する基本計画」の一部を変更して,「北朝鮮当局による拉致問題等」を新たに加え,「学校教育においては,児童生徒の発達段階に応じて拉致問題等に対する理解を深めるための取り組みを推進する」こととされました。これらを受けまして,教育委員会としましては早速通知文を発するとともに,管理職研修会や校内研修会などを通して拉致問題等を含む人権教育が各学校で充実するよう指導してまいります。また,12月10日から16日までの「北朝鮮人権侵害啓発週間」に合わせまして,重点的に指導する期間としまして視聴覚教材の活用や全体講話の実施,人権ポスターや標語等の作成等,児童生徒や教職員,保護者が広く人権問題について関心と認識を深める機会にしていきたいと考えております。 ○8番(秋廣眞司君)  それでは,再質問をさせていただきますが,3点目のほうから逆の方向で質問させていただきたいと思いますが,まず教育委員会の関係でございますが,教科書選定のプロセス,今のご説明でよく分かりましたけれども,もともとこの教科書出版会社が作成するわけでございますけれども,それは莫大な量になると思うんですけれども,その量を制限するために政府で調整をして出てくると,教育委員会におりてくるというぐあいに伺っているんですけれども,それは事実でしょうか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  教科書の検定制度につきましては,ご案内のように国のほうに,教科書を作られた会社のほうで提出された教科書ごとに,国のほうで学習指導要領や法規等に基づいて適切な教科書かということが最初に判定されるようでございます。 ○8番(秋廣眞司君)  国のほうの機関は検定基準図書審議会というところで選ばれたのが,教育委員会におりてくるという形になっているわけでございますが,採択協議会,これのメンバーはどういう人たちで構成されているか,お伺いいたします。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  本市が入っております姶良・伊佐地区採択協議会でございますけれども,ここは教育長と保護者の代表の方に入っていただいています。3市1町の教育長4名とそれから保護者2名,計6名でございます。 ○8番(秋廣眞司君)  といいますと,教育長のほかの校長先生とか教員の方は入っておられないという認識でよろしいですか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  採択協議会のメンバーとしては今のメンバーでございますが,採択までに至るところにおきましては,各学校で校長を含めた教頭,職員等でのそれぞれ学校で教科書研究を行うとともに,各教科の代表を地区内で集めて,その教科の担当者と,それに校長,教頭も入っておりますが,そのメンバーで教科書について研究した研究内容等を総合的に判断して,採択協議会のほうで採択するというような手順になっているところでございます。 ○8番(秋廣眞司君)  いまいちちょっと分からないんですけれども,ここに回答されている地区教科用図書研究委員会の意見をもとに図書採択協議会で議論をされるという理解でよろしいんですか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  採択された教科書,今,何社か分,各教科,今年は中学校になりますので,その教科を,一つの方法として各中学校のほうに持って行って,そのある期間の間で各教科等の先生方がその教科書を見られて,それについての意見や特色等について研究をしていただいて,その意見を採択協議会のほうに上げていただくというのがひとつの方法でございます。さらに,各中学校は教科構成をしておりますので,各教科の担当の先生方の代表を,姶良,霧島,そして伊佐,湧水の3市1町の先生方に一堂に集まっていただいて,その中で,教科書について再度詳しい研究,中身の検討等をしていただいて,姶良・伊佐地区で使う子どもの実態等や地域の実情等に合った教科という面から見ていただいて,その意見等を学校からの意見と教育委員会等の研究の結果を踏まえて,採択協議会のほうで総合的に判断していくような仕組みになっています。 ○8番(秋廣眞司君)  分かりました。参議院の予算委員会の中で,義家参議院議員が非常に教育にご熱心な方ですけれども,教科書採択に当たってその日教組の意向が,イデオロギーが入っているところがあるというような指摘をされて,大臣のほうは,公正になるように教科書選定はしっかりとやっていきますという回答をしておられます。万が一そういうことはないとは思いますが,しっかりと検定のほうはよろしくお願いをいたしたいと思います。これはいつまでかかるんですか,この選定作業は。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  現在,本年度になって採択協議会を立ち上げて,それから学校での研究,それから研究委員会での研究を進めつつあるところでございます。それを踏まえまして,8月中には結論を出すようにというような形で,これは全国統一した形で,今,進めているところでございます。 ○8番(秋廣眞司君)  分かりました。人権教育の中に拉致と特定失踪者の問題をきちっと入れるというような,4月5日でしたか,政府の閣議で決定をいたしまして,そしてそれが教育委員会にもきちっと通知をするということで,県のほうから連絡が来ているというお話をご回答されましたけれども,教育長は,全国5万校ですか,4万校ですか,に「めぐみ」という拉致のアニメ,25分でありますけど,これが配られていると聞きましたけれども,これは霧島市の学校には全部行き届いているんでしょうか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  全小・中学校に配布してあります。 ○8番(秋廣眞司君)  これを用いて学習をされた経緯,毎年やらないと,卒業していくわけですから。何年生にいつごろやられるのか,事例があったら教えてください。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  アニメの「めぐみ」につきましては,学校のほうに配布しまして,教育委員会として何年生の中で視聴しなさいというような形ではおろしていないところでございますが,年間を通して人権教育をする中で活用,特に12月の啓発週間もありますので,そのあたりで,できれば全校的に,ある学年に絞ってというのは,またその学校での校長の判断や担当の判断の中で進められて,いずれにしましても年間の中で拉致問題を含めた人権教育がさらに進むための視聴覚教材としてフル活用をするようなことというのは,機会あるごとに指導しているところでございます。 ○8番(秋廣眞司君)  これ,教育長,おかしいんじゃないですか。きちっと4年生か,5年生か,6年生でないと理解できないんですよ。1年,2年,3年ではですね。そこらの学年をきちっと指示して,そしてやっているかどうかも確認していかなければいけないんじゃないですか。これが放置されている実態があると政府も回答しておりますので,そこらの考えはいかがですか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  拉致問題につきましては,現在の中学校の教科書の中でも,教科の社会科の学習の中でも実際に扱うところでございますので,その学習の資料の中では高学年を中心に使われる。ただ,何年生で使わなければならないという指示は今のところではやっておりませんけれども,今度国から示されました位置付け等をもとにしながら,今後何年ですればいいのか等も含めまして,また管理職研修会等で指導していきたいというふうに考えております。 ○8番(秋廣眞司君)  補足説明はありませんか。 ○教育長(髙田肥文君)  私どもが最近調べましたその「めぐみ」の活用された実績を見てみますと,まずアニメ「めぐみ」を視聴した学校,小学校19校,中学校7校の計26校でございます。そしてまた,この拉致問題についてのいろんな講話を行った学校が小学校21校,中学校11校,合計32校です。そしてまた,職員で研修を行ったところが小学校22校,中学校6校,合計28校です。そしてまた,児童会,生徒会で取り組んだところというのが1校というような状況にありまして,今,議員がおっしゃったこの「めぐみ」のアニメにつきましても,今後の活用をまた促してまいりたいと考えております。 ○8番(秋廣眞司君)  小学校が35校,中学校が17校ですか,そこの学校で,教育がなされてない学校もあるというわけですか。 ○教育長(髙田肥文君)  この拉致問題につきましては,教科書でも取り扱うようになっておりますので,すべての学校でこの拉致問題等については行われているというふうに理解しております。 ○8番(秋廣眞司君)  分かりました。教育長は,この「めぐみ」という25分もののアニメですけど,そらから88分の,これは全世界に翻訳されているアメリカの監督がつくった88分もののドキュメンタリーですけど,これ見られたと思いますけれども,感想があればお伺いしたいと思います。 ○教育長(髙田肥文君)  私は,この両方とも見させていただきましたけれども,特にその88分の長いほうのドキュメントを見させていただいて感じましたのは,めぐみさんが拉致されたのが昭和52年です。それから30年を超えているわけですが,この拉致問題というものに理解が得られるまで,国民そしてまた国の理解が得られるまで相当な苦労と時間が費やされたということを感じました。特に,私もあのころは,教員の時代でありましたが,週刊誌で見たので覚えているのは,東北地方沿岸ですか,新潟県のあの辺りを含むところの日本海側で神隠しということが行われていると,神隠しというような,そういう何か分からない霊気的な事件が起きているというふうに読んだ記憶がございます。ですから,それがまさにこんな北朝鮮による拉致だということの理解まで相当な時間がかかったというふうに思っております。あれを見たときに,横田さんをはじめ拉致された家族の方々の長年の苦労といいますか,そしてまた,いまだに解決をしていない。そして,特にお父さん,お母さん方,もう時間がないとおっしゃっている。そういうことが非常に心に響きました。何とか国の力でこれが早い解決に至ればという思いであります。 ○8番(秋廣眞司君)  私も見させていただいておりますけど,やはりそのドキュメンタリー風の仕上げのほうは,教育長と同じように,これは国策が誤っているなという感じをいたしまして,めぐみさんが失踪されてから33年間,本当に進展しないまま早紀江さんと滋さんは年をとっていかれるということですね。涙ながらに見ないではいられないドキュメンタリーではあると思いますが。一方,この「めぐみ」のアニメのほうは薄っぺらいんです。非常に薄っぺらくて,分からない部分が多い。しっかりとやはりこれも制作をし直してやっていかなければいけないなという感じをしましたが,そこらはどうですか,教育長。このドキュメンタリーに比べると非常に薄っぺらい。これで果たして小学生にあるいは中学生に分かるのかなという感じがいたしますが,そこらの感じはどうですか。 ○教育長(髙田肥文君)  アニメの部分につきましては,議員おっしゃるとおり小学生からの発達段階に応じての制作ということで1本作っていらっしゃいますので,小学生向け,中学生向けというのは,そうして再編されてもいいのかなという気はいたしました。 ○8番(秋廣眞司君)  副教材ですね,あります今日の回答の中で副教材も,その教科書の選定委員の中で選定されるんだという回答でしたけれども,副教材とは別に,副読本というのがありますか,これは副読本と副教材との違いはどういうところでしょうか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  教科書を主たる教材というような形で,一般に学校で学習するときには使いますけれども,それに対しまして,それに準ずるものとして,副読本というのを学校からの希望を上げてもらうことによって,教育委員会のほうに出して使うというふうな形になっております。副教材というのは,一般には,教材を使うものに補充するような形で使う場合の言い方というふうに捉えているところです。 ○8番(秋廣眞司君)  副教材は,その選定委員会の対象にならないという理解でよろしいですかね。そうですね。分かりました。いずれにしろ,しっかりした拉致の教育を,人権教育を理解していただきたいということで,政府の新聞記事にも載っておりますけれども,5月20日,全国教職員会に指示を出したということで,平成20年に政府は全国4万校に配布したアニメ「めぐみ」が学校によっては使用されないケースがあるなど,地域によって取り組みはばらばら,閣議決定だけでは実効性を疑問視する声もあることから,各教育委員会に直接指示を出すことにしたと。新たな副教材の作成などが検討されるということですので,これらを踏まえて,国・県ともしっかりと連絡をとって,この問題については教育をしっかりやっていただきたいと思うところであります。めぐみさんのことですけれども,これも中学生,高校生に対する北朝鮮による拉致を考えるということで,中学生,高校生向けに作成された副読本でしょうかね,ですが,その中でめぐみさんのことが書いてありますけれども,ご紹介いたしますが,めぐみさんは昭和52年に拉致されたんですが,事件から19年以上経った平成9年,驚くべき情報が入ってきました。めぐみさんは北朝鮮に拉致され,ピョンヤンで生きているらしい。韓国の国家安全企画部長から日本のジャーナリストが聞いた情報でしたと。また,2月には,安明進(アンミョンジン)という韓国に亡命した北朝鮮の工作員が,次のような証言をしました。『北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)政治部,軍事大学の日本語教師にきれいな日本人女性がいた。彼女は13歳のときに新潟から拉致されてきたと聞いた。拉致した教官によると,彼女は船の中で激しく泣き叫んだので,真っ暗闇の船倉の中に40時間以上閉じ込められた。ずっと「お母さん,お母さん」と叫び,出入り口や壁など,あちこち一生懸命ひっかいたので,北朝鮮に着いたときには,手のつめがはがれそうになって血だらけだった』というような記述ですね。涙ぐんでばかりいては質問になりませんので,再質問をさせていただきますが,拉致被害・特定失踪者問題について質問をいたしますが,田中正道さんですね,この方ですけれども,44歳のときに拉致されたということで,特定失踪者名簿に入っているわけでございますが,この方は,お父さん,お母さんはもう亡くなっているんですね。妹さんが国分のほうに住んでおられまして,妹さんのところをいつもねぐらみたいにして,あちこち出稼ぎに行かれたり,建設の技術者ですのであちこちで働いておられて,妹さんの子どもさんたちも,我が子のようにかわいがっておられたという状況でありました。国分が自分の実家みたいなもんになっているわけでございまして,もし,帰ってこられたら,国分に居住されるしかないんですね,住所は。そういう方ですので,この方は,霧島市の田中正道さんだという認識をしっかり持っていただきたいと思いますが,市長,どのようにお考えですか。 ○市長(前田終止君)  拉致の件に関して,様々なご質問がございました。田中正道様についての件でございますが,両親はもう既に早く他界をされて,そして妹さんが私どもの霧島市に在住であるということでございます。そして,一応,部長答弁にありましたように,その失踪されたと,されている平成5年,18年前ですかね,千葉県の蘇我町というところにおられたというようなことでございます。私も,姉が蘇我におりまして,あそこなんだなということをちらっとこう思ったわけでございます。県内に4名いらっしゃる中のそのお一方と。そして,もし本当にお帰りになる日があったら,もう唯一の肉親,この霧島市在住のご兄弟のところ帰るしかない。そういう意味では,私たちは,霧島市の市民として思いをお互いに寄せ合いながら,拉致救出への理解・協力,それもお互いが力を合わせ合うべきだというふうに存じております。 ○8番(秋廣眞司君)  今,先ほどの答弁にもありましたけれども,県内の人数のこのちょっと認識が私と違っているんですけれども,県内には,拉致認定された方が,市川修一さんと増元るみ子さんですね。鹿屋の市川さんと,増元さんは姶良市ですね,2人おられる。あと11名か12名は特定失踪者としておられるんです。名前も公表できますけれども,園田一さん,敏子さん夫婦,これが鹿屋市ですね。それから,種田誠さん(伊集院町),日高信夫さん(鹿児島市),佐藤益一さん(鹿児島市),日高満男さん(鹿児島市),田中正道さん(国分)ですね。立石修一郎さん(枕崎市),加藤義美さん(喜入町)。あと,羽生弘行さんという方。そして,公開しては困るという方が2名おられますね。公開したら息子の命が危ないんじゃないかと,娘の命が危ないんじゃないかと,そういう方もおられるわけですから,11名から12名おられます。全国で見ますと,100名以上おられるということになっておりますけれども,これが失踪者の調査会議が掲げてある顔写真と年齢ですね。全部で二百七十二,三名ほど。この中で拉致の方が何名おられるかというのは,ちょっと分かりませんけれども。拉致の疑いがある方ですね,何名おられるかというのは分かりませんけれども,大半の方が拉致であろうというぐあいに,調査会のほうでは認識をしているわけです。だから,たったの17名しか政府が認定していないというのも,これはおかしな話で,しかもそれが,昭和52年から六十二,三年まで,10年間の間の人しか,この拉致を特定していないというのもおかしな話です。それ以前からずっとあった話で,田中正道さんは平成5年ですから,それ以後もあった話ですね。莫大な量の人が拉致されて,北朝鮮のほうに監禁されているという実態をしっかり認識していただければと。また,この鹿児島県の特定失踪者の人数についての認識が違いますので,また調べていただきたいと思います。次に,じゃあ,さて,霧島市がどのようにして取り組んでいくのかということで,過去の取り組みをいろいろご回答いただきましたけれども,市長これ,市長に取り組むべき提案として,私,提案ですけれども,一つずつ答えていただきたい,五つぐらいあるんですが,答えていただければと思うんですが。鹿屋市が,そのような事例があるということで,しっかりとした取り組みをなされております。町内連絡会というのをつくりまして,町内でしっかりともんで,そして対応をしておられるという実績がございます。議長,ちょっと資料いいですか。しっかりと年度ごとに事業計画を立てて,そして取り組んでおられるということでございますので,提案でございますが,霧島市も,田中正道さんを探すための支援組織をしっかりとつくって,庁内でつくっていただきたい。この構想についてはどうですか。 ○市長(前田終止君)  鹿屋市でこのような取り組み自体があるという紹介で資料もいただきました。私どもの市内,唯一の肉親の方がおられるわけですから,私としては,早速,検討に入りたいと思います。 ○8番(秋廣眞司君)  よろしくお願いします。教育の人権セミナーやらいろんな点でも,しっかりとその組織の中で検討していただく。また,あるいは夏祭り,あるいは人権啓発週間等での参加のあり方等も検討していただくと。そして,できれば,庁内に常時,募金箱なりポスターなりを掲出していただいて,これは人権の一環でございますから,同和問題とか高齢者とか障がい者とか,いろんな人権の方々も一緒になった,この掲示板スペースというものをつくっていただきたいと思うんですが,これについてはどうですか。掲示板スペースをきちっとつくっていただいて,それにこのような掲示をしっかりしていただいて,人権に対する一環として位置付けていただきたいと思うんですが,これについてはどうでしょうか。 ○市長(前田終止君)  様々な情報を知るということは,とても大事なことだというふうに思います。その庁内に,そのような検討をするという,対応する組織をつくりあげたら,当然,そのようなことにも取り組んでいかなければならないと思います。 ○8番(秋廣眞司君)  それでは,もう一点目の提案でございますが,この村岡さんという妹さんですね。いろんな家族会の会議に東京に行ったり,いろんな所に自費で行っておられるわけですね,募金だけでは間に合わない。ですから,提案として,基金を設立していただいたらどうだろうかと。会社に基金を呼びかけていただいて,基金をしっかりとその妹さん,活動ができるように基金を設立していただいて,私も出しますよ。しっかりとした資金面の援助を市のほうから補助等を出すというのもなんですから,基金という形で取り組んでいただく手もあるんですが,これについてはどのようなお考えでしょうか。 ○市長(前田終止君)  私も,この街頭活動というのに,皆さん方からのお勧めにより,ある時期立たせて,署名活動や募金活動に携わった経験がございます。そう意味から考えましても,本市で実際上,肉親の方が市民としておられるということを考えますと,それを深く認識した以上は,当然,できる限りのご声援を協力を市としても,そしてまた,市民としてもみんなで理解し合って声援を送るべきだと,協力すべきだとこう思いますね。 ○8番(秋廣眞司君)
     よろしくお願いたします。あと二つあります。一つは,鹿児島県内の行政間の連絡会を構築していただきたい。鹿児島市,鹿屋市,姶良市ですね,それから霧島市,市長が得意な分野ですので音頭をとって,しっかりとこの連絡体制をとると。お金もかかりませんし,これについてはどうでしょうか。そのような方向で取り組んでいただけるかどうか,検討していただけますか。 ○市長(前田終止君)  県下19市の市長会等仲間も率直に語らえる人はおりますので,市として私どもが今のお話を認識させていただき,取り組む以上は,また県段階でそういうお互いのネットワークといいますか,助け合う。そして,県に対しても国に対しても物を言う。そういうことはあっていいと思います。努力します。 ○8番(秋廣眞司君)  検討していただくということでございますので。もう一つですけれども,国分市時代から道義高揚のまちとして掲げておりますけれども,人権のまちとして旗を掲げていくことも非常にこれは大事なこと,観光やら立地企業の問題,いろんな問題も大事ですけれども,人権のまちとしても売り出しを図っていくという方法もありますので,これはすぐには回答を求めませんが,ひとつ頭の中にインプットしていただいて,任期までにアウトプットしていただければと思っているところでございます。拉致の家族会の方々は,非常に年をとっていかれて亡くなる方も数多いわけでございまして,一日も早い奪還をしなければいけないということで,政府もしっかり取り組んでいただきたいということでございますが,もし,霧島市のほうでも時間がないと。大震災のほうは,30年,40年経てば,これは復興はなされていきますけれども,これは33年経っても,まだ現在進行形なんですね。ですから,日本人としてしっかりと取り組んでいかなければいけないわけですけれども,市川トミさん,市川修一さんのお母さんの言葉を紹介したいと思いますが。「修一が突然いなくなってから,どこかで生きてさえいてくれればという思いだけで過ごしてきました。1995年に北朝鮮の元工作員の北朝鮮で修一に会ったことがあるという証言を聞いて,生きていれくれたんだと涙が止まりません。それまでは,見るのもつらくて,修一の部屋や持ち物には,一切,手を触れていませんでしたが,修一がいつ帰ってきてもいいようにと,そのときに修一の洋服を虫干ししましたと。修一が北朝鮮で生きているのに会うことができません。修一に会うまでは,私たちも元気で待っていなければと,主人と一緒に健康に留意しながら暮らしていますと。一日も早く修一をこの手に抱きしめてあげたい。」ということで,もう既に亡くなられて,ご主人,お父さんが1人,九十何歳で待っておられるわけですけれども,このようなことを考えますと,非常に日本人として痛ましい感じがいたしますので,行政としてもしっかりと取り組んでいっていただきたいと思うところであります。次に,市長の政治姿勢についてでありますが,最後になりましたけれども。市長は,「誰がやっても難しい,新霧島市の発足五,六年であった」という発言を昨日ですか,されました。しかし一方では,空港や高速道路,鉄道等,交通インフラ,霧島連山,温泉,海,川,アユ,龍馬等の観光資源,そして,京セラ,ソニー,トヨタ車体,大学,自衛隊等の立地企業,行政環境は最高であると。誰がやってもやりやすいという声も,一方ではあるわけでございます。そんな中で,市長は,実に見事にこの三つの基本姿勢のもとに,七つの柱をもとに,しっかりと取り組んでおられるわけでありまして,財政も市債が八百数億円あったのが700億円,100億円ぐらい6年間で減っていますね。毎年20億円ぐらい,健全財政化に向けて取り組んでおられる。それから,口蹄疫の問題,鳥インフルエンザの問題,ジオパークや環霧島会議,新燃岳災害,豪雨災害,東日本大震災の対応等,そつなく迅速な対応をされてきたと思いますよ。時々,ぽかがあるんですけど,時々ですね。新しい議員の方はご存じないかもしれませんが,中国花火の問題がありましたですね。先走りしてしまって議会を軽視したということでした。開発公社の問題もそうです。随意契約でなくて競争入札でやれば何も問題はないんです,これは,手順が間違っている。それから,昨日,問題になりました牧園中学校の壁画の問題ですけれども1,200万円,これもしっかりと予算書の中で具体的に示していけば,何の問題もないんですよ,これ。いい施策だと思いますよ。ただ,それを隠していたかのように,議会軽視だと言われるように思われるのがいけないところですね。そこがやはりしっかりとしていれば,時間が来ましたけれども,いただきたいと思うところであります。牧園ばかりとか,観光ばかりとかいう声もありますけれども,払拭されかかっていた矢先の昨日の出来事ですので,一声述べさせていただきました。はっぴが少し長いですけれども,その他はっぴが少し長いですけれども,雲仙の市長は,小さな大市長と言っておられますよ。やっぱり度量の座ったいい市長であると私も思いますよ。しっかりと決断をしてやっていただきたい,三つの決断をお願いしたい。地熱発電所の可能性調査のゴーサインを市長はきっちりと早急に出していただきたい。それから,小島の買い取りも,国の施策を待たずに,しっかりと買い取っていただきたい,それから,もう一つは,先ほどから申し上げておりますように,人権のまちとして拉致の問題をしっかりと取り組んでいだきたいと。その三つをお願いして私の質問を終わります。何かありましたらお聞きいたします。 ○議長(池田 守君)  以上で,秋廣眞司議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午前10時55分」                ──────────────                「再開  午前11時10分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。一般質問を続けます。次に,4番,志摩浩志議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○4番(志摩浩志君)  霧島会所属,議席番号4番,昨日,誕生日を迎えまして,また一つ若くなりました志摩浩志でございます。平成23年第2回霧島市議会定例会におきまして発言の許可をいただきましたので,まずもって感謝を申し上げます。質問に先立ち,今回の東日本大震災により甚大な被害に見舞われまして,尊い命を奪われた方,また一命は取りとめたものの家族を失い,住まいを流され,途方に暮れながらも必死に前向きに生きようと,悲しみを乗り越え,汗を流し,復興にがんばっておられる被災地の皆様に,心からお見舞いとお悔やみを申し上げるものでございます。東北のみならず,日本全体の問題として,日本民族一丸となり復興に立ち向かって助け合っていきたい。この難関に立ち向かっていかなければならないわけですけれども,そんな一大事のとき,永田町は別世界の問題のように,自衛隊,警察,消防団,また各種のボランティアの皆さんが,地獄のような悪条件の中で,気の狂いそうな中,一生懸命作業をされていらっしゃるわけですけれども,日本の方向付けをする政府の対応を皆さんはどう受け止めていらっしゃいますでしょうか。私の目からは,どうも自分勝手な,国民を無視した,自分の生活を最も大事にする世間知らずのぼんぼん集団にしか見えなくなってきております。毎日のように報道されるテレビ,新聞,また現地等を見ているのならば,また人の気持ちが分かるなら,あのような馬鹿騒ぎをしていることはできないはずであります。夢物語の菅民主政治は,国民をだまし,また鳩山をだまし,パートナーの忠告は聞かない。まるで詐欺師のごとく延命を図り,国民から寄せられた義援金も,いまだに犠牲者のもとに渡すこともできない。まさに死に体となり,第一巻の終わりを告げようとしております。一日も早く政権交代をし,被災地の皆さん方の期待にこたえるべく,復興に向けた大胆な政策に取り組むべきであると思います。今回の地震・津波は天災であり,お粗末な原発事故は人災であると私は捉えております。事故処理の初期操作が遅れたのが,最大の原因であると思います。世界大戦で原爆により多くの犠牲者を出し,敗戦し,また大きなつめ跡を残しながらも復興し,経済成長の過程において,電力不足に大きなエネルギーを持つ原子力発電に頼り,危険度の高さを知りながらも,その取り扱いは,孫請,下請に行っていた。このような原子力の安全神話は,自然の猛威にもろくも崩れ落ちました。原爆被害者,私のおやじもその一人でありました。長崎造船所において被爆者の一人となったわけですけれども,ちょうど非番の日で自分だけが軽く,多くの部下が犠牲になったことを一生涯悔やんでおりました。先日のテレビでは,子どもの教育費,住宅のローン支払いのため,高い給料を求めて原発で5年働き,発がんし,1年の闘病生活の末,家族を残して亡くなった人のニュースもありました。安心して家族と暮らし元気で働ける,このふるさとの霧島のすばらしい環境に感謝をしながら,惜しみのない支援の輪を広げて,一日も早い復興を願いつつ,質問に入らせていただきます。まず1問目に,本年度より鹿児島市へ移転いたしました志學館大学ですが,その跡地を今後,市としてどのような構想を持っているのか,どのような対策で臨んでいるのかをお伺いいたします。2問目に,自然エネルギーを生かした地熱発電を原発の安全神話が崩れ落ちた今こそ,国策となる活火山と共存する霧島で,地下資源を生かした,クリーンで再生可能な地熱発電を推進いたしまして,放射能汚染で世界中から注目されている日本の安全性を世界に向けて発信すべきではないかと思いますが,当局の見解をお伺いいたします。3問目に,我が薩摩隼人の偉人,西郷どんですが,日当山に西郷どんの家が保存されております。大分傷んでおります。その補修についてご質問をいたします。西郷どんの家の茅葺の屋根が大変傷みがひどく,今,ビニールシートを覆ったまま,そのままになっている状態でございます。隣にある蛭児神社の再建も,地元の皆さん方の協力で,今回,完成をいたしております。また,宮内原用水路はホタルの里として有名で,今後,参拝客や観光客の増加が見込まれる,観光スポットとなっております。早急に補修すべきでありますが,地域保存会の皆様の努力に対し,このような家こそ補助対策を行うべきであると思いますが,当局の見解をお伺いいたします。以上3点,壇上よりの質問といたします。当局の明確な回答を求めます。 ○市長(前田終止君)  志摩議員から,3問につきましてのご質問でございました。1問目につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長が,それぞれ答弁をさせていただきます。1点目の志學館大学移転後の対策についてお答えいたします。志學館大学の鹿児島市への移転は,私どもにとりまして大きな損失であり,時が経つにつれ,今後,地域経済やまちの活性化に与える影響を懸念いたしているところでございます。跡地は売却するという大学側の意向を踏まえ,本市といたしましては,大学移転の影響を最小限に抑えるためにも,同様の教育機関や企業の立地などを図ることが有効であると考えており,現在も大学側と連携を密にしながら売却についての協議を続けておりますが,厳しい経済情勢や広大な敷地・建物を抱えておりますことから,現時点では依然として厳しい状況にあるようでございます。 ○企画部長(川村直人君)  2点目の地熱発電に関するご質問についてお答えいたします。今回の東日本大震災による福島第一原発事故を契機に,我が国のエネルギー政策が大きく見直されようとしておりますが,再生可能な自然エネルギーの一つである地熱エネルギーにつきましては,本市の地域特性を生かしたエネルギーであり,その重要性につきましては,今定例会における一般質問に対する答弁を含め,これまでも繰り返し申し上げてきているところでございます。また,地熱開発に際しましては,大気や水質の保全,景観など,自然保護や温泉への影響などに配慮しながら行わなければなりませんが,何よりも地域住民の方々の理解を得ることが大切であると認識いたしております。本市といたしましては,新たな地熱開発を予定している事業者に対し,地域住民の方々に対する説明責任を十分に果たすよう,これまで意見交換会の開催などを要請してきておりますが,新燃岳の爆発的噴火という特殊事情があったとはいえ,依然として地域住民の方々,特に開発に慎重あるいは反対されている方々との相互理解を深めるための機会の提供などが十分とは言えない状況であると考えております。このようなことから,今後も引き続き関係機関と連携を図りながら,事業予定者と意見交換等を重ねてまいりますとともに,従来から申し上げておりますように,事業予定者としての説明責任を十分に果たし,地域住民の方々との相互理解を深めていただきますよう要請してまいりたいと存じます。 ○商工観光部長(間手原 修君)  3点目についてお答えいたします。現在の西郷どんの家は,西郷隆盛が明治の初期にたびたび日当山温泉を訪れ,滞在した龍宝家の屋敷が解体された後,その資材の一部を使って復元されたものであります。旧隼人町時代には,町が一部補助を行い,修復された経緯もございますが,現状といたしましては,土地は蛭児神社の所有,建物は西郷記念館建設委員会の所有となっております。管理につきましては,有志の方々で組織する「西郷どんの宿保存会」が行っておられます。現状では,文化財としての指定もないことや団体の建物ですので,市が補修を行うことは難しいと考えております。 ○4番(志摩浩志君)  回答をいただきました。まず,第1番目の大学についてですが,現在の世間の状態で少子高齢化が進む中で,私学の経営も大変厳しくなっていることは現状でございます。せっかく誘致した大学に対して,今まで誘致はしたものの,どんな支援をして残ってもらうような努力をされたのか,それをお聞かせいただきたいと思いますが。 ○企画部長(川村直人君)  様々な影響が出るということで,本市のほうでも大学と連携を密にしながら,これまで協議を重ねてきましたけれども,残念な結果となっております。その移転の理由につきましては,大学のほうで申されておりますとおりでございますけれども,それに伴いまして,本市でもやはり同様の教育機関の誘致が一番望ましいのではないかと,今,議員ご指摘のとおり,非常に少子化で大学の経営は難しいというのは承知いたしておりますけれども,文部科学省あるいは農林水産省,それから県などを訪問いたしまして,そういった関連の情報収集をし,またそのような情報も,大学のほうにも提供をいたしてきたところでございます。また,様々な情報についても,大学のほうにはその都度ご連絡もしてきておりまして,連携というのは今でもとっているわけですけれども,結果として,状況としては,今のところ非常に厳しいというようなことであります。 ○市長(前田終止君)  部長が今,申したとおりでございますが,そのほかの議員ご指摘の,どんな支援活動を,市として地元の自治体としてやってきたか。そこについて若干補足しておきたいと思います。私たちのふるさと霧島市に大学が二つ,短大が一つ,国立高専が一つあることは,上級機関の学校があることは大きな誇りであります。その中の一つが,一角が崩れるということは,大変厳しい結果だと強く強く認識を当然のことながらいたしております。よって,私は初代市長となって,志學館大学から当然のことながら,卒業式,入学式,それと何か大学祭等あるたびに,お互いに案内があって,もう可能な限り私も足を運び,叱咤激励申し上げて,まさに今日に至りでございました。それで,よもやこういう日が来るとは,ある意味では予測していませんでした。むしろ,30年間に及ぶ,この志學館大学の教育に対する長い情熱がこの高台にありますけれども,風光明媚な場所でございまして,空港にも高速道路インターチェンジにも近い,そういうエリアでしっかり今後とも期待をし,成長していただくものというふうに思い,支援もしてまいりました。具体的には,例えば高台にあることによって,下場の街のエリアと溝辺のこの空港の台地の一番突端,その坂道,そしてそこに通う厳しさ・難しさ,そういう点を少しでも上手に解消するというようなことも含めて,バス路線等の具体的な対応,あるいはまた,1軒ずつ配るこの自治体広報誌きりしま,これで時おりを得て,数回にわたり特集記事を組んで,そして自分たちの足元にある学校,こういうものをもう一度,しっかり市民の皆さん,こういう学校があって,こういう活動をして,こんな形で,この活躍,がんばってもらっておりますよというような,報道発信に努めさせていただきました。また,本当に学生の諸君たちも,また教職員の先生方も,市の行政と深いかかわり合いを,あるいは市民と深いかかわり合いを持って,例えばその委員をお受けいただいて,あるいはまたその夏祭り等々様々な行事で一緒になって,汗を若い学生職員たちがかいてくれたり,まちの行事に積極的に参加をしてくれたり,そういう連携を取りながらがんばってきたのが事実であります。そして,移転をされるに当たっては,私といたしましては,いい意味で逆脅迫をしたわけでございます,ミスリードだよと。鹿児島市内,人口60万人おられるけれども,ここで30年がんばってきたことをどうするんだと。そして,むしろたくさんの中の1校になられるより,ここでもっとさらに深く肩を組み合って,もう一度しっかり,さらなる努力をお互いにやろうよというようなことまで物申し上げ,引き止めたんですが,もう国も,また私たちの南九州も鹿児島県も,もう議員ご承知のとおり,大きなこの少子化の風にさらされており,経営者本人としては,30年,もう相当な数十億円のもので済まない,それこそ積み上げてきた経営の努力がある中で,もう彼らから見られたら,もう移転をして,自分たちのあるキャンパスのもともとあった本部,そしてその学校経営方針の作り替え,やり替え,そういう中で移転せざるを得ないというのが基本的な姿勢で,いくら引き止めても,もう大変厳しいものでございました。よって,その後は,どう民間の土地・建物でございますが,活かすかということが問われていると思います。 ○4番(志摩浩志君)  この大学の立地条件としては,放課後のやはり遊べるところも多いところがいい。そしてまた,学費を稼ぐのにも,アルバイト先がいっぱいあるところがいいというような,いろんな条件があるそうですけれども,今,30年間のということがありましたけれども,やはりそれを計算したアパート経営をされている方,そういう方なども,やはり空き室が目立って,経営難に至っているというような声も聞いております。また,市としてもやはり税収の減と,そういうような面でも,また下の日当山地区,また駅前地区,そういうところでも,やはり若者が減って明るい声が聞こえなくなったと,そういうような寂しい声も聞こえているわけです。回答のように,大変厳しい時代ですので,この大学の跡地,こういう決められた条件のもとでの後の処理ということで,他人の,他人と言えばあれですけれども,私有地ですので市がどうこうというあれはできないと思いますけれども,やはりせっかくの後が,いろんな方面の努力をしていただきまして,やはり誘致に努力をしていただきたいと思っております。この跡地が,竹山やもう廃墟のような状態になるようなことのないように,やはり私どももですけれども,この跡地利用については,学校側とも綿密な連携を取りながら,努力をしていただきたいと願っております。大学のことは,これでいいですけれども,次に移りますけれども。次,3番目に移ります。平成元年から地域の有志の方によって,西郷どんの家を守る会を発足させられまして,大津さんという方が中心に40名程度いらっしゃるそうですが,会費を出し合って復元され保存をされております。回答にもありますように,市の文化財でもないし,持ち物でもないということで,補修というのは難しいということですけれども,補修をするというようなことは望んではおりませんけれども,補助だったらできるんじゃないかと思います。こういった今,今回も福岡の放送ですか,RKBが取材に来て撮影をされて地元で放映させる,このようなこともやっております。また,JRでもウォークラリーのツアーを計画されている。これは観光課のほうでも一緒になってやっていらっしゃいますか。 ○観光課長(藤山光隆君)  ちょうど現在,新幹線全線開業に伴いまして,指宿と霧島とJRとタイアップいたしまして,霧島vs指宿,指宿vs霧島ということでやっておりますけれども,霧島市におきましては毎週土曜日,JRのそれぞれの駅でいろんな地域の活性化の組織,それから駅の活性化の方々を中心にしてやっている中で,たまたまですけれども,隼人・日当山コースということで,隼人駅をおりまして散策コースと。そういう中で,今回,25日の土曜日ですけれども,25名程度の参加をいただきながら,西郷どんの宿も利用して,昼食とかそういうようなことも企画しておりますので,そういう部分では,市のほうも協力をしながらPRに努めている現状ではございます。 ○4番(志摩浩志君)  話によりますと,6月25日,7月23日,8月27日,9月24日というような段取りでこのツアーが組まれていると聞いております。やはり,このような民家の地域の方々が一生懸命になって,ゆかりの西郷どんの家を守っておられます。この西郷どんの家は,龍馬ウォークのコース内にも入っております。そしてまた,宮内原用水路,すぐ前を流れているわけですけれども,遊歩道も今度,完成をいたしました。また,京セラの方々と聞いておりますが,心を洗う組,心洗組というそうですが,やはりそこの公衆便所も,いつも来て,ボランティアでトイレの清掃の奉仕作業を行っておられる。みんながこのようにしてここ西郷どんの家の保存に力を入れて,また地域の活性化に向けてやっておられます。大河ドラマの「龍馬伝」も終わりました。「篤姫」も終わりました。やはりもう地元の薩摩,鹿児島の偉人である西郷隆盛を今度は,自分のところを盛り上げる時期であります。今後,このような家をちゃんと保存していくのに大変な苦労をされております。また,守る会の皆さん方は,年に1回は,今度は西郷さんの墓参りに行って,隼人の西郷のゆかりの家を保存されているわけです。文化財に指定するにはあまりのあれがありますけれども,このような地元の方々が地域活性化のために一生懸命努力をされている。こういうことに対して,やはり補助金をもらって仕事をするんじゃなくて,仕事をしてどうしてもこのような大きな費用がかかる,壁にぶち当たったということでございますので,このような方々には,やはり積極的に支援をするべきじゃないかと思うんですけれども,市長は,牧園ですから,隼人の副市長が今回,まだ何も回答を語っておられませんので,日当山の副市長にご意見をお伺いしたいと思います。 ○副市長(南田吉文君)  なげきの杜一帯ですね,蛭児神社がありましたり,そしてまた今,いろいろと紹介がありました茅葺屋根の西郷どんの宿があったり,あるいは大クスがあったり,そしてホタルブロックゾーンでもございます。非常にそういった意味で,観光ゾーンの一つかなというふうに認識いたしております。少しございましたけれども,まずトイレの話もございました。トイレは旧隼人町があそこに建てた建物でございまして,今も市のほうで管理をしている。ただ,心洗組ですか,それはちょっと知りませんでしたけれども,そういったボランティアが清掃しているんだなというふうに感じ入ったところでございます。さて,十数年前でございましたか,茅葺が非常に傷みまして,実は緊急避難的,植山議員もちょっとお話が,そのころあったのかなと思いますけど,緊急避難的な屋根の補修はさせていただきました。今,行ってみますと,やはりビニールシートをかぶせて,非常に,ああいったゾーンにちょっと見苦しいぐらいの状況になっております。そういった意味でございまして,地域活性化というようなことで,保存会の皆様が一生懸命されていることも十分承知しております。まだ問題は,補助を助成していく中では,公共性が,公益性がどうかということに尽きるのではないかと,そういうふうに思うところでございます。ただ,今,紹介のありましたように,そういったようなウォークラリーの一拠点でありましたり,そしてまたパンフレットにも堂々と載っているわけでございますので,そういった意味からは,全く公共性がないか,あるいは公益性がないかといいますと,勉強してみる必要があるとそういうふうに思っているところでございます。文化財の指定はちょっといかがかという話もございましたけれども,志摩議員ご自身からございましたけれども,ほかにも買い取ったり,あるいは寄附していただいたりとか,あるいはそういった方法もいろいろあるのではないかと思っておりますので,そういった可能性も探ってみたいなと,そういうふうに思っているところでございます。 ○4番(志摩浩志君)  「共生・協働」,このような言葉が近年,叫ばれておりますけれども,非常にいいことだと思います。また,このようなことで,この日当山の人たちが,今,すごく燃えに燃えて,いろんなところで観光マップを作ってみたり,そしてまた天降川も今,手を入れてもらってきれいになりつつあります。そういう中で,やはり地域の方が,またファイトがわくようなこの支援をやるのも,市の行政としては結構なことじゃないかと思います。そこで,私は,こういうただの,いや,ただじゃないですけれども,民間の方々が保存に力を入れて一生懸命やられております。福岡からも放送に来るぐらい,観光的にも,やはりこれは相当な力を持っていると思いますよ,西郷どんのゆかりの家だということで。また,温泉も西郷どんの湯というのもありますし,そういう中で,日当山で西郷さんが来て狩りを楽しんだり,いろんなことをされたんだと,地元の偉人がこの日当山に来て,そういう過ごし方もされていたんだというようなことで,この西郷どんの家は,ぜひとも全部が全部修理をしてくれということじゃございませんので,また,この大変しっかりされた保存会の方々で,どんどん請求もされません。私も,頼まれたことでも何でもございません。通ってみてあんまり品が悪いもんですから,これはちょっと手を入れないといけない,加勢をしないといけないということで,今回,質問をさせていただきました。ぜひ,行政の今,副市長から答弁をいただきましたように前向きに考えていただきまして,やっていただきたいと思います。次に移りますけれども,2番目ですが,自然エネルギーを生かした地熱発電を霧島から世界へということで,ちょっと大げさになりますけれども,やはりこのような原発事故を受けまして,外国人の観光客も少なくなったと,日本を敬遠している。また,我が国では,原爆で広島,長崎で大きな被害を受けております。一方では,原爆反対を訴えながらも,戦後の復興のために原発の推進をしたわけですけれども,今回,もろくもこの安全神話は崩れ落ちたのでございます。世界中が注目をする中で,原発は,いろんな国が廃止に向かって進んでおります。この風評被害も大変多くなっております。日本を避ける世界中の観光客は大変多くなっております。そのような中で,やはりこの火山と共生する日本一の地熱資源を持つ霧島で,国策として取り組んでいる再生可能なクリーンエネルギーで,雨の日でも風の日でも安定して電力供給ができる地熱発電をやはり推進して,霧島からこの世界に向けて日本の安全性をアピールしてはどうかというような考えでおります。前回も質問をさせていただきました。また,同僚議員も今回,多くの同僚議員が質問をしておりますけれども,積極性のある前田市長が,この件に関しては,何かこう,私から見ると,返事が重いな,動きが悪いなという感じでおります。何があるのかなといつも考えているんですが,この前も私は質問の中で説明責任が足りないと,この責任説明というのが,どういうことまでの説明責任なのか,何かそこがぴんとこないんですけれども,そこはどのようにお考えですか。 ○企画部長(川村直人君)  地熱のこの地熱開発に関する様々な国のパンフレットとか,それから資料などをやはり見させていただきますと,非常に地熱自体はすばらしい再生可能なエネルギーなんだけれども,コストの面とか,それから開発が長期にわたるとか,それからそういった温泉の関連の方々の理解を得るのに時間がかかると,そういった問題があるというようなことでございます。調査の段階から,そういう地域住民,あるいは関係者の方々の理解を得るということは,やはりその段階からもう得ることが重要なことであるというようなことでございます。そして,昨年,2回ほど意見交換会が行われまして,私たちも同席させていただいておりますけれども,なかなか時間的にも,まだまだ双方のおっしゃっていることがなかなかかみ合わなかったりとか,それから専門的な知識を持った方々からそこの中に入っていただいて,科学的にいろいろ議論がなされれば,いいのになというような感想を持ったところでございます。ですから,そういう相互理解を深めるための機会も今後持っていただいて,決してその議論のときに感情的にならずに,科学的な議論などをしていただけたら,もっといいのではないかなと思ったところです。 ○4番(志摩浩志君)  昨年でしたか,私どもも議会にも案内いただきまして,議会から霧島に出向いていったわけですけれども,その中で聞いておりますと,私から見たら,やはりもう何が何でも反対と。これでは,油と水で,何回話しても一緒になれるはずはないなというような感じを受けました。それで,そこで感じるのは,調査のための井戸掘りなんですね。それをさせてくれ,いや,それはもういかんと。もう最初からお湯が出なくなる。このことで,私は保身のために一生懸命意見を言われているなと。大きく霧島を考えたときに,将来を考えれば,国からの補助金も減少されるでしょうよ。そしてまた,足りなくなったら税金を上げる,もうこれだけじゃ済まなくなるんじゃないかと,私の考えではそう思っております。管理団体になるような気もいたしておりますよ。そういう中で,やはり行政が金を出してやる仕事でもないし,いろんなことを考えてやったときに,経営の面からも,経済効果というのは相当あるんじゃないかと思います。それで,商工会とか商工会議所は,つくってくれということで推進で一生懸命やっているわけですよ。そういう中で,説明責任が済んでいないと,それで遠くから見ていないで,私はもう行政が中に入って,その仲をとってこう進めるべきじゃないかと思うんですよ。そこら辺はどう思いますか。 ○企画部長(川村直人君)  その件につきましては,市長のほうからも答弁はされておりますけれども,なかなかその開発については,もう10年以上,日本では新しい地熱発電所はできていないという事実がございます。それから,群馬県の草津温泉では,嬬恋村のほうで地熱発電所の誘致計画をされたと。それも,内容によりますと,熟度の高い状態ではなかったそうですけれども,隣の町の草津町ですかね,そちらのほうで,すごい反対運動が起きたというようなこともありました。ですから,やはりこの地域住民,それから関係者の方々の理解を得るということは非常に大事なんですけれども,何と申しましても,やはり当時者の方が,やれるだけの努力はしていただくと。そして,先ほど議員もおっしゃいましたけれども,そういった会合で,お互いの科学的ないろんな疑問については議論をしていただくと。そして,納得のいけるような形で結論を出していただければなと思っております。ですから,そういう呼びかけがあった際には,スケジュールも十分調整をしていただいて,そして誠意を持って,そういう意見交換には応じていただけるようにということは,私どもも双方,そういった形で臨んでいただきたいというようなお願いはしているところでございます。 ○4番(志摩浩志君)  私は今,霧島の観光の面でも,昔と観光の形態が違ってきていると思うんですよ。修学旅行にしても,もう今は,まくら投げをして楽しんでいる修学旅行というのはないわけですから,海外に行って知識を広めようということで,もう今は修学旅行は中学校でも海外に行くじゃないですか。そういう中でも,もう今までのように,温泉が出ます,霧島の山があります,そういうことで待っている商売では,観光立市であるこの霧島の取り組みとしては,私はちょっとゆっくりし過ぎじゃないかと,そういうような気持ちでおります。先ほども申し上げましたように,この件に関しては,市長の返事が重たいと私は思うんですが,今,言われたように話し合いをして,いいあれになれば,市長は,一気にぱっとこう印鑑をつくんですか。時間が時間ですので,市長のその段取りがつけば張り切りますよという声,その言葉を聞かせていただきたいと私は思います。それで,だったら一緒に心中せんか,心中するような気持ちで霧島を盛り上げようと思っているところに,相手が何を考えているか分からないような,それじゃ心中もできないわけです。泣こよっかひっ飛べとは私は言っていませんよ。石橋はたたいてたたいて渡らないことには,たたいてばっかりいても,何にもならないわけですから。ここを私は,どうもあの積極的に,あの行動力のある市長が,この件に関しては何にも言わない,ちゃんとした返事をくれない。この前も質問のときは,もう声を荒げて反対のようなことをこうおっしゃいましたけれども,その本意がどうも私には届かないんですよ。今日,そこのところを私にだけでいいですから,私がみんなに言いますから,ひとつよろしく。 ○市長(前田終止君)  川村部長が答弁した範囲のとおりでございますが,ただ,皆さん方の多くのご指摘を今日まで志摩議員と同じような気持ちで受けております。そして,大震災でございました。そして,日本のエネルギー政策,これを大きく見直し展開していく動きとともに,皆さん方のご指摘,ご主張は,十分私自身も理解できる範囲が広がっております。ただ,今までの経緯というものを国レベル,また自分たちのふるさとレベルで考えて,今,部長が申したような範囲をきっちり捉えながら,事業予定者の姿勢と,上から目線だけでなくて,しっかりお互いこの真摯な気持ちで向き合う,説明責任をさらに私が申したような範囲のご努力を,双方,反対をされる側ももっと気持ちを開いて,お互いに語らいを理解し合うよう納得度を上げる努力をして,その上の私の判断だなと,こう思っております,それが1点。せっかく立ったついでですから,時間もありませんが簡単に申し上げます。心學館大学の件,これは9月議会までの間に時間をとって,理事長,学長,またこの入学式もありましたけれども,再び私のほうから面会を求めて会いにいき,この4月以降,空き家になっているわけですね。まあ1年も,半年も,1か月でも早く,また何かにその利用をしていただく日をつくっていかなければ,もったいないです。ですから,そのようなことを進言もし,そしてまた,市と30年間余にわたるその関係ががっちりあるわけですね。そういうものも,今後,もうぱたっとやめるわけにはお互いいかないわけですから,またそういうところも成長もさせていくような話もしてみなければならないと,その点についてはそう思っています。そして,最後の西郷どんの宿,これにつきましては,それこそ牧園の前田,隼人の副市長と,そういう気持ちはないんですよ。もう合併して6年目,お互いに,私は霧島市の市長はという深い高い自覚を持ちながら公正・公平に,何と言われてもそういう気持ちでやっていますよ。ですから,そういう中で霧島市内にある茅葺の家,何棟あるかなと。あの場所は公に絡む唯一の数が少ない場所だなと。そして,日当山駅が近くにあり,ホタル,そして天降川公園,そして侏儒どん,そして西郷さんや龍馬のかかわり,そしてなげきの杜,蛭児神社,千本桜の並木道,あそこを磨かなくてどうするんだということを強く思い,そしておっしゃるようなご努力が続いていることはよく私も分かっております。ですから,みんなで知恵を出し合って,何かいい形で,もう一回この茅葺をつくるというのは,もう今後の時代が進めば進むほど難しいですよ。ですから,公的助成というものを理解を得て,いい,なるほどこの方法だったら支援できるなというような知恵を出してくれということを徹底指導し,その代わりまた,地域の人も何かそういういい答えが模索でき,具体的になりましたら,ならなくても,またその努力はお互いにすべきだと思います。そして,並木道なんかも植え替えをしたり,テングス病なんか入っているものを,みんなでやはり汗をかいて除いたり,そしてもっと利活用策をお互いに出し切ったりして,活性化策,日当山,あの地域全体,元気出せをお互いにやろうじゃないかとこう思っています。 ○4番(志摩浩志君)  もうちょっと時間がありますので,今,大変元気の出るような市長の回答をいただきました。今,東北では大変な災害に遭っておられますけれども,それを利用するわけでもないですけれども,チャンスに生かして,お茶にしても,静岡の茶で鹿児島から静岡に買ってもらって,そんなことをしていないで,やはり霧島の茶が1番になるチャンスですよ。霧島が今回,その震災によって日本一になるチャンスじゃないですか。尊敬される龍馬ですけれども,平成の龍馬,前田終止が,ここで男になって一発かましていただきますよう,期待をして終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で志摩浩志議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午後 零時03分」                ──────────────                「再開  午後 1時10分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。一般質問を続けます。次に,24番,下深迫孝二議員から2件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○24番(下深迫孝二君)  ただいま議長の許可をいただきましたので,先に通告いたしました2点について質問いたします。その前に,3月11日,東日本で発生しましたマグニチュード9.0の地震と,それに伴う大津波による死者が1万5,400人を超える方々が亡くなられ,行方不明者7,738人と,6月15日付で内閣府が発表しています。また,転居者は6月2日現在で12万4,000人を超えていると調査結果を発表しています。また,大津波による福島第一原発事故では水素爆発を起こし,大量の放射線を放出し,原発より30km圏内の住民は,学校の体育館や公共施設等に避難を余儀なくさせられている現状でございます。家や職場を失い,家族を失った方々のために,同じ日本人として何ができるのかみんなで考え,行動を起こすときではないでしょうか。また,外国からもたくさんの国々から,また人々からも支援の輪が届けられています。一日も早い復興とお亡くなりになられた方々に心からのお悔やみと,被災されました方々にお見舞いを申し上げます。さて,そんな中,国政においては,菅降ろしや政局に明け暮れている国会議員の方々に,国民はあきれ返っています。私は,国政,県議においては党員ではありませんが,自民党を支援していますが,自民党の国会議員の方々に申し上げたい。国の借金を支えきれないほど増やしてきたのも,国策として原発を推進してきたのも,天下り先をたくさんつくってきたのも,長期政権を続けてきた自民党であることを,自民党議員の皆さん,忘れないでいただきたい。今は,避難所の方々が,どうやったら一日も早く復興できるかを考えるのが国会議員の仕事であり,民主党の内輪もめだったり,党利党略に走っているときではないと強く申し上げます。本市においては,関平温泉水や支援物資を送り,職員の派遣を行い,被災者への支援を行っている報告も受けておりますが,引き続き支援の輪を広げていただくよう要望します。さて,本市も合併をして6年目を迎えて,着々と進んできておりますが,昨日,同僚議員の質問の中で,牧園中学校の壁画について,目的・目標について質問が出されました。予算として1,200万円ぐらいで,実質九百数十万円で終わったとの答弁でした。私ども行政のチェック機関である議会の33名の議員のうち,二,三名の方々を除く議員がほとんど知らなかった。産業教育常任委員会の正副委員長にも確認をいたしましたが,説明は受けていないとの話でした。屋上緑化等には数百万円の説明もされており,壁画については故意に説明をせず,資料にも載せなかったとしか言いようがありません。また,牧園中学校は,平成17年10月に計画されたものと課長の説明でした。合併を1か月後に控え,計画されたものが正当性があるのでしょうか。当時の財政課長も,当時,いろいろ議論があったと答弁されております。昨年,開校した天降川小学校には壁画はついておりません。市長の思いだけで市民の税金をじゃぶじゃぶ計画されることは,非常に残念であります。また,教育委員会も今まで信頼してきただけに,残念な思いであります。教育長は,合併前に計画されていたと言われているようですが,法定協議会の中で全く協議されていないとの話も聞いております。法定協議会の中で,旧1市6町で積み上げて協議されてきたものが,合併前の計画であることを忘れないでいただきたいと思います。この問題については,また9月議会等で質問をさせていただきたいと思います。それでは質問に入ります。1点目の市営住宅について質問いたします。合併前は,国分地区においては,古い市営住宅については,多少,空き家もあったわけですが,合併後は,下場地区に人口が集中してきており,空き家はない状況にあると聞きます。周辺部においては,若干の空き家もあると聞きますが,市営住宅は市内・市外からも入居はでき,家賃も安価なため,入居者には喜ばれているものと思います。場所的にも利便性の良い所にあり,買い物や病院,学校など,特に若い人やお年寄りに喜ばれているものと思います。そこで質問いたします。一つに,家賃の滞納状況について地区別にお伺いします。二つ,滞納回収のための手段はどのように行っているかお伺いします。三つ,平成22年度で回収不能となった分の件数と金額をお伺いします。四つ,今後,取り壊しのために入居させていない住宅は何戸数あるか。また,取り壊しの予定と金額はどのようになっているかお伺いします。2点目について,危険箇所について質問いたします。本市は,海,山,また火山ありという場所に位置しています。上場地区で大雨が降れば,下流地域では河川が決壊するなど,梅雨時期になりますと,毎年のごとく災害が発生しております。そのたびに,想定外という言葉が使われます。今回,東北で発生した地震や津波で1万5,000人を超える方々の人命を奪いました。3か月を過ぎた今でも,行方不明者は7,700人を超える方々が発見されておりません。発生してから想定外では人命は守れません。被災の事態を想定し,取り組んでいくべきと思いますが質問に入ります。一つ,平成22年度災害で霧島地区で発生した件数と復旧のための金額はいくらになったかお伺いします。二つ,関の坂の完成予定と,道路にあふれ出た部分の河川の改修の状況はどうなっているかお伺いします。三つ,霧島市内全域で危険箇所は何箇所あるかお伺いします。以上,壇上からの質問を終わりますが,質問席からの再質問を議長にお願いし,質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  下深迫議員から2問につきましてのご質問でございました。2問目,(2)につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長等がそれぞれ答弁をいたします。危険箇所についての2点目,関の坂の完成予定と道路にあふれ出た部分の河川の改修状況,このことについてはどうなっているかという質問でございましたが,県道都城隼人線の災害復旧工事につきましては,県から,5月末現在の進捗率が45%で,今年の秋ごろの完成を目指し,鋭意,工事進捗に努めているところであると聞いております。同様に,県が実施しております手篭川の改修につきましては,過去に発電のために設置された堰を撤去し,はんらん箇所の流下能力の向上が図られたところであり,護岸の復旧工事につきましては,7月の完成を目指し,鋭意,工事進捗に努めていくと聞いております。本市といたしましては,重要な幹線道路及び河川でありますので,早期に完成していただくよう,県に引き続き要望をしていきたいと思っております。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  2問目の危険箇所についての1点目にお答えいたします。平成22年度霧島地区で発生した農林水産部に係る災害件数及び復旧費は,農地・農業用施設が,農地43件,農業用施設11件,関連1件の計55件で約1億4,700万円,治山関係が22件で施工済4件と発注見込み4件が約1億9,100万円,残り14件は未定であります。なお,農地・農業用施設の件数が少ないのは,被災箇所が隣接する場合,数箇所をまとめて1件として査定を受け,発注するためであります。 ○建設部長(篠原明博君)  危険箇所についての1点目にお答えいたします。平成22年度の霧島地区で発生した建設部関係の公共土木施設災害は,道路が20件の8,100万4,500円,河川が2件の1,323万円で,そのほかに災害関連地域がけ崩れ対策事業として1件の864万円であります。また,単独災害は,道路及び河川合わせて49件の1,981万8,750円で,そのほかに応急対策分といたしまして152件の2,929万8,000円であります。なお,県の災害につきましては,河川が17件の9,947万7,500円で,そのほかに急傾斜地災害関連事業として1件の1億582万円,災害関連緊急砂防事業として1件の6,624万円であります。したがいまして,霧島地区で発生した建設部関係の本市の災害は,合計224件の1億5,199万1,250円で,県と合わせまして,土木関係では,合計243件の4億2,352万8,750円であります。 ○危機管理監(宇都克枝君)  危険箇所についての3点目についてお答えいたします。霧島市における総危険箇所は,平成23年4月1日現在1,489か所あり,その内訳は,土石流危険箇所177か所,地すべり危険箇所14か所,急傾斜危険箇所259か所,山地災害危険箇所1,039か所となっております。 ○建設部長(篠原明博君)  市営住宅についての1点目にお答えいたします。地区別の住宅使用料の滞納状況につきましては,平成23年5月末日現在で,国分地区が滞納者数361人で滞納額9,781万8,750円,溝辺地区が滞納者数45人で滞納額308万9,740円,横川地区が滞納者数25人で滞納額255万8,900円,牧園地区が滞納者数18人で滞納額104万5,200円,霧島地区が滞納者数4人で滞納額7万9,500円,隼人地区が滞納者数150人で滞納額7,474万4,180円,福山地区が滞納者数35人で滞納額550万1,500円であり,市全体では,滞納者数合計638人,滞納額合計1億8,483万7,770円でございます。次に,2点目にお答えします。回収のための手段は,市営住宅使用料滞納整理事務処理要綱に基づき,本人及び連帯保証人に対して,電話や通知書による督促や催告,平日の昼夜及び土日の臨戸訪問徴収を行っております。滞納者のほとんどが,2か月から数か月の納付の遅れでありますので,基本的には,毎月の家賃とあわせて過年度分を納めてもらう方法で,滞納者の生活状況等をよく把握しながら,滞納整理を行っております。また,悪質な滞納者に対しては,明け渡し訴訟や即決和解などの法的措置により対応しており,強制執行に至る場合もございます。次に,3点目の回収不能につきましては,不納欠損処理を行っていないためございません。最後に,4点目にお答えいたします。6月15日現在で用途廃止や建替予定のため,入居停止を行って空き家になっている住宅は148戸で,本年度は29戸の取り壊しを行う予定であります。また,今後の取り壊し予定につきましては,本年度に市営住宅ストック総合活用計画で,団地の用途廃止や維持保全の見直しを行いますので,今後はその計画に沿って,主に用途廃止団地の取り壊しを進めてまいりたいと思います。 ○24番(下深迫孝二君)  今いろいろとご答弁をいただきました。まず,市営住宅のほうから入らせていただきます。合計で,滞納者638人,滞納額が1億8,483万7,770円であるという,今ご答弁をいただいたわけですが,これは,去年の今の時期と比べて増えていますか,減っていますか。 ○建築住宅課長(矢野昌幸君)  昨年と比べまして,828万9,250円増加しております。 ○24番(下深迫孝二君)  減っているんなら分かるんですけれども,増加しているということはですよ。やはり滞納のための努力はしているようなことを書いていらっしゃるんですけれども,1年に何回ぐらい,その集金に回られたりとかいうようなことをされていますか。 ○建築住宅課長(矢野昌幸君)  職員のほうでは,17時からですけれども,週3回程度は必ず回っております。 ○24番(下深迫孝二君)  週に3回大体回っておられるということですけれども,ということは,職員さんが回られれば時間外手当も当然払っていらっしゃいますよね。滞納が大きかった上に,要するに,時間外手当が職員さんの場合は高いわけですから,我々議員は1日出ても1,500円ですけれども,2,000円や3,000円払っていらっしゃるんでしょうけど,そうしたときにそっちのほうが高くつくんじゃないですか。どうでしょう。 ○建築住宅課長(矢野昌幸君)  確かに残業すれば,その手当がつくわけですけれども,ただお金を受け取りに行くとか,約束をしていた分で,どうしても17時以降に来てくださいというような形の分につきましては,嘱託職員のほうにお願いをしております。ただ,いろいろ込み入った話,今後の滞納状況についての話などをする場合は,もうどうしても職員のほうが行くと。それと,やはり納付がきちっと守られていない方についても,職員のほうが行っております。 ○24番(下深迫孝二君)  お金だけじゃないでしょうから,やはり滞納を増やしていかないということを,やはり課長ね,滞納が減っていく,同じ時期に比べてですよ,横ばい,もしくは減っていくという努力をしていただかないと,八百何万円といったらこれは大きなお金です,これは。やはりそれはそれだけ増えていますよと,平気で言っていらっしゃるんじゃないだろうけれども,そういうふうに簡単に言っていただいたら,これは市長,どうですか。もう少し,全職員挙げてでも,やはりこの滞納に取り組んでいかないと,まじめに払っておられる方は払いたくなくなると。これは,今回は市営住宅だけ出しておりますからあれですけども,次はほかの税金の方も,そのつもりで聞いていただけばいいんですけれども,今回は,もうあんまり時間の関係で市営住宅だけをこうして出したんですがね。やはり少なからず,去年よりか減ってきたよという努力はしていただかないと,やはり八百万円増えていますという返事では,なかなかこれは納得いかないところがあるんですが,市長,どうでしょうか。 ○市長(前田終止君)  答弁にありましたとおり,行政の側も努力をしてはいると。しかしながら,滞納整理,なかなか進まない。そして,ご指摘のとおりの実態にあるということでございます。これらの事実を現実を踏まえて,ありとあらゆる智恵を出して,まじめに納税をしっかり,大半の方々は対応してもらっているわけですから,そういう方々のこともしっかり念頭に置いて,少しでもこれが改善をされていくように,様々な智恵を出したいというふうに思っております。最大の努力をさせていただきます。 ○24番(下深迫孝二君)  なかなか今,こういう景気もそんなにいいときじゃありませんから,滞納を解消するということは,非常にやはり難しいことだろうと思います。だけど,やはり減らしていく努力はしていかないと,ただ救われることは,2か月か3か月ぐらいの滞納だということでありますから,取りっぱぐれはない形の滞納の金額かなというふうにも思っております。ぜひ努力をしていただきたいと思います。それと,回収不能についてはないということでしたから,これは非常にいいことでして,最後,4点目の市営住宅が,ありとあらゆるところに取り壊しのために入居もさせないで空き家になっているわけですよね,これは。見た目も見苦しいし,今市営住宅では駐車場も足りないというような声も聞くわけですけれども,やはり早急な取り壊しだけでもしてですよ,建て替えはしなくても,取り壊しだけでもして,団地の方々の駐車場として利用される考えはないかどうか,お伺いいたします。 ○建設部長(篠原明博君)  今,議員ご指摘のとおり,空き家の住宅が古い今市営住宅についてはあるわけでございます。そういった空き家の住宅につきましては,先ほどの答弁の中でもございましたとおり,今後取り壊す住宅,あるいは維持をする住宅と,いろいろ経営ストック活用で決めているわけでございますが,おっしゃいますように,戸建ての住宅の空き家については,当然1戸建てでございますので,そういった形の取り壊しについては前向きにやっていきたいというふうに思っております。また,跡地の利用につきましては,いろいろな状況がございます。いろんな駐車場の利用でありましたり,あるいはその後の一体的な建設予定地の箇所もあるようでございますので,そこは,地域ごとに判断をしながら活用については検討させていただきます。 ○24番(下深迫孝二君)  今お答えいただいた中に,148戸ということがあるんですが,例えば四軒長屋とか,そういうのもありますよね,平屋の場合は。そういう場合は,四軒長屋であれば,それを4軒と数えるのか,その一つの流れのものを1軒と数えるのか。この件数はどういうふうになっていますかね,これは。 ○建築住宅課長(矢野昌幸君)  例えば,長屋の4戸のうちに3戸空き家になった場合は,3戸で数えております。ちょっと補足説明をさせていただきますけれども,結局,あと1戸が空けば空き家になるというような形になった場合は,建替予定地の場合は,どうしても補助をいただくために建替前に壊すんですけれども,それ以外で危なくて,壊してもいいというようなところであれば,その1棟につき空き家になった場合にもう壊すようにはいたしております。 ○24番(下深迫孝二君)  分かりました。148戸ということであれば,かなりその部屋の数で言っておられるんだというふうにお聞きをしましたので,そうしてみれば,長屋なんかの場合は,棟からいったらかなり少なくなるのかなという今考えを持ったところでございます。そのうちに29戸の取り壊し予定であると。この取り壊しをされるに当たっては,どのくらいの金額が必要ですか。 ○建築住宅課長(矢野昌幸君)  木之房団地のほうにつきましてはまだちょっと設計を打ち上げていないんですけれども,ほかの分につきましては,残り,戸建てにつきましては,予算でいったときたしか900万円ぐらいだったと思います,全戸でですね。13戸で900万円ぐらいです。 ○24番(下深迫孝二君)  13戸で900万円ということは,29戸ということは,約その倍ちょっとですよね。それは大体分かりました。何か先ほど,今四軒長屋にあと1軒入っていると,そういう場合はどっかほかのところに,部屋をきれいにしたところに移っていただいて,そこを空けるということはできないんでしょうか,これは。 ○建築住宅課長(矢野昌幸君)  例えば,国分でいきますと,四方田団地とかいうところには,長屋があるわけですけれども,空き家政策をとっている分につきましては,入居者の方に内々で平屋のほうに移られたらどうですかというふうなことは申しております。条件が整えば移られるんですけど,こちらのほうから,移転料は現在払うことができないものですから,入居者の任意ということで移っていただいております。 ○24番(下深迫孝二君)
     例えば,同じ団地から団地の近くに移転される場合は,費用的には知れていますよね。そうしたときに,その団地を空けてきれいにするためには,多少その,何というんですか,費用を負担されても,そういう努力も必要じゃないんでしょうかね。1軒の人がずっと居残っていれば,取り壊しもできないということもあるんだろうというふうに思うんですが,建設部長,どうでしょうか,どのようにお考えですか。 ○建設部長(篠原明博君)  今おっしゃいましたように,長屋の場合で1戸だけ入っていらして,残りが空いてというようなときに,そういった住み替えといいますか,場所を移っていただくというようなこともお願いはしているということでございます。今おっしゃいましたように,用途廃止等の住宅,あるいは政策空き家等の中での議論で,現状のところ,そういったものに対してどういう形で市が補助できるかというものは定めておりません。今,ここに書いておりますように,市営住宅のストック総合活用というのは,今見直しをしようというふうにいたしております。今あるストック総合活用につきましては,合併当時一緒につけただけでございまして,合併した後,やはりいろいろその趣旨が変わってきておりますので,そういったものを今年度見直しをして,その方向である程度位置付けができれば,何らかの形で検討ができるのかなというふうに思います。 ○24番(下深迫孝二君)  やはり,高齢者の方は,新しいのができて家賃があまり高くても入居に無理があるということもあるわけですよ。それで,家賃はなるだけ安いほうがいいと。そうしたときに,例えば,古い市営住宅を全部壊してしまった場合,やはり安い金額で入れるところはないだろうかと,市長,そういう方もいらっしゃるわけですね。そうしましたときに,今聞いてみますと,先般,福山の長屋の団地を聞いてみましたら,いまだにくみ取りだそうですよ。今のこの時代にですね。そうであれば,やはりそういう,国分でいいますと,宮下団地,あるいはあれは四方田ですか,あそこあたりのやつは,やはり家賃が安いほうがいいとおっしゃる方は,そういう団地も必要なんですよ。そうしましたとき,水洗化をして共同水洗の形でいいわけですので水洗化をしていただいて,そういう家も残すということは,全く考えておられませんか。お金もかかります。当然水洗に切り替えるわけですから。ただ,だけども,もうくみ取りだから,ここはもう壊すんだからといって,そこから出ていかれないと,それは壊すこともできないわけですよ。いまだにそういう市営住宅がいっぱいあるやに聞いていますが,市長,そこら辺はどのようにお考えですかね。 ○市長(前田終止君)  年を徐々に重ねて定年退職,そして,あるいはもう人生の総仕上げの時期に,60代,70代,80代と入っていく。そういう中での転居,あるいはグレードアップされた家賃の高いところに行くということは,収入が絶えている中では,もう本当に議員ご指摘のとおり,厳しいものがあろうかと思います。もう1円でも,1,000円でも安いところでじっくり腰を据えて,住み慣れた地域社会の中で老後をがんばっていくと,仕上げていくということだろうと思います。ただ,そういう中での快適な条件を,公営住宅においてでき得る限り対処することは,市民としての,いわば一番の暮らしやすさという意味で,計画的にそういうところを見直していくこともまた必要な,理解できる範囲かなと思います。 ○24番(下深迫孝二君)  それでは,もう一つついでにお尋ねいたします。市長は,私が今申し上げました団地ですね,長屋みたいなところ。現場を見られたことはありますか。 ○市長(前田終止君)  ございます。本当に数千円で毎月家賃をお納めになって,そしていろんな工夫をしながら生活されている。狭い入り口,多くの実態,あちこち入らせてもらったこともございます。 ○24番(下深迫孝二君)  そうであれば,そういう団地の中も分かっていらっしゃるわけでございますので,できましたら,やはり衛生的な生活ができる,やはり新しい住宅を造れば,国からも補助金が来る。いろんなことをしてやりいいんでしょうけれども,やはりそういうことも大事じゃないかというふうに私は思っておりますので,またひとつご検討をいただきますように,その件はよろしくお願いをしておきます。市営住宅のほうは,今回はこれぐらいにいたしておきます。次に,この危険箇所,今それぞれ答弁をいただきました。まず,農政のほうからは,1億9,100万円,残り14件はまだ未定であるということで今いただきましたけれども,私どもも,総務常任委員会ですから,本来は災害現場というのは,あまり見れる立場ではないと思いますけれども,昨年7月,防災という点から,霧島のほうも視察をさせていただきました。見るからに平成5年の8・1災害,8・6災害,これと同じ規模だなということを私は感じたわけでございますけれども,本当に田んぼも,それこそ川の護岸も,川沿いに沿ってずっと崩れていったというので,本当に農家の人たちの田植えを済まされた後の悲痛な思いが見えたような気がいたしました。災害は,先ほども申し上げましたけれども,想定外だったなということでは,私は遅いと思うんですよ。やはり人災害,そのときも1件出ていますよね,霧島で。やはり人災が出てからでは遅いわけでして,やはり出る前の,防止するためのものが必要じゃないかと,私はこういうふうに思うんですが,田んぼ関係においては,事前に防ぐということは,ちょっとこう無理だろうというふうに思っております。大雨で一遍に田んぼや川に水が入り込むわけですので,道路においては,関の坂ですか,壊れまして,いまだに通行ができない状況ですね。もう1年になります。建設部長,一般の人は立ち入りができないわけですよね,工事中,県道ですから。市道であれば,我々も堂々と入っていって,今進捗状況はどのくらいかということも見れるわけですけれども,説明を今この程度できておりますよと,何割程度ですよと,今説明もいただいたわけですけど,写真でも撮ってきて,やはり今これぐらいの進捗状況ですということも大事じゃないんでしょうか。我々,やはり聞かれたときに,見れば,あっ,今もう6割程度きているぞとか,いろんな形でこう話ができるわけですよね。全く今それはありません。今11月ごろ完成の予定だということで,市長からもご説明をいただいたわけですけれども,それでは進捗状況というのはちょっと見えないんですよね,災害現場の。ぜひまたこれも,できましたら1回行かれて,そういう写真も見せていただければありがたいです。そうでなければ,議員の連中が来たときに,現場に入れてくれというお願いをしていただければ,我々もまた現場に行って確認もしたいというふうに思いますので,よろしくお願いしたいと思います。どうでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  確かに県道の都城隼人線の災害につきましては,起点・終点で交通止めであり,なかなか市民の方々に状況がお知らせできない状況であると思います。今おっしゃいましたように,進捗状況を踏まえまして,そういった写真,あるいは状況が分かるような形を地域の皆さん,あるいは議員の皆さんにもお示しできるようなものはないか,県のほうにお願いをして,またぜひお願いを強くしていきたいというふうに思っております。 ○24番(下深迫孝二君)  護岸の復旧工事につきましては,7月完成を目指すというふうに,鋭意努力をしているということでございます。もうやはりですよ。できましたら,この梅雨時期前に完成しないと,また完成していないところから水が入り込んでくるということもあるわけですよね,これ,下場の場合は。堤防が決壊しますと,田んぼと川の高さも変わらないというところもあるわけですので,やはり,私は,行政の悪いところは,公共工事もぎりぎり1月を過ぎないと発注されない。そしてまた,例えば3月15日までが工期だよという業者を泣かすような入札の仕方だと思うんですよ。やはりもう少し,7月ぐらいの災害であれば,例えば10月ぐらいですか,稲刈りの終わった後ぐらいに早目に発注していただいて,そして余裕を持ってきれいな仕事をしていただくということも大事じゃないかと思うんですけれども,副市長,どうでしょうか。 ○副市長(大塚行則君)  今回のこの関の坂の災害につきましては,いろいろ私も,県のほうから情報を聞いております。災害は本当に今まで特に例のないような非常に大きな災害,道路がもう路肩からすべてが崩れているという状況でしたので,対策としても,普通の災害の復旧ではなかなか難しいような工法になっていると。そういうことで,相当調査をかけ,準備をした上で査定も受け,それでやっぱり手続きがどうしてもかかってくると,もともと,どうしても早く何とか復旧したいというのは当然あったんですけれども,何とか片側でも通せないかというのも検討した結果で,やむを得ずやはり今の結果になっているところでございます。それで,進捗の状況がなかなか見えないというのもありましたので,県のほうでは今,市の広報誌のほうに毎月定期的に載せるようにしていまして,今回もまた広報誌の中で,目下の進捗状況を載せて発表するようにしていまして,毎月それは出していくという方法でやっております。それから,この河川の護岸につきましても,ちょっと私も聞いたんですけれども,なかなかやはり用地のいろいろな関係が難しくて,工程的に遅れてきているというのがありました。梅雨前に終わらせたいというのは,もちろん同じだったんですけれども,それは,ちょうどもう梅雨前になる前に,梅雨が早く来てしまってどうしても護岸の部分が間に合わなかったということを言われていました。ただし,そこについてのその河川の断面の確保,設置の適用等,勾配の確保については,それはもう終えてあるので,昨年と同じ雨が来ても,それがあふれないような断面は確保してありますと。ただ,護岸の最後の仕上げの部分が,どうしても梅雨時期に入ってしまったので,梅雨時期には工事はできないということで,梅雨明けに早急に終わらせたいということで,7月中には終わらせるようにがんばりたいというふうに聞いております。 ○市長(前田終止君)  今副市長が述べたとおりの範囲の話ではありますが,全般的な公共工事の発注のことについてのご質問でございました。議員ご指摘の点,全く同感な点があります。雨期前にぜひ終わらせておいていただきたいというところ,あるいはまた年末までにというような思いの場所もありますよね。あるいは,年度末までには,本当にゆとりを持ってやり遂げておいてほしい。そういうところをよく心得た発注のあり方に努力をさせます。 ○24番(下深迫孝二君)  今,市長のほうから,そういう答弁をいただきましたので,本当は言いたくはないわけですけれども,もう3月の年度末に1月の半ばあたりに出された仕事,雨が降っても,どっぷりとなっている中で仕事をされるわけですよ。工期に間に合わないと,おたくはもう次は使わないよと。行政の皆さん,やはり強いんですよね,やはりこれは。そういうことも,脅迫じゃないですけれども,らしいことをおっしゃるんじゃないですか,これは。我々にはそういうことはおっしゃいませんけれども。やはりそうであれば,もっと余裕を持った工事の発注をしてくださいよと。雨の日もあれば,雪の日もあるわけですよね,これは。そうであれば,これは確実に3か月あれば,どんな多少雨が降っても何してもできるよというものであればいいわけですけど,いや,今こう出して,すぐ3月の何日までには仕上げなさいという行政の皆さん方も,自分のお金で工事をさせていらっしゃるわけじゃないわけですね。皆さん方は担当なんですよ。であれば,やはり自分たちが業者だったら,今の時期にこんな仕事を出されたら本当にできるのかなということも,やはり考えていただきたい。私は,業者さんから一円の献金もいただいておりません。こういうことを申し上げてもですね。ですけれども,やはり見ていれば,本当に雨降りで危険だなと思うときでもされなければいけないわけです。ぜひそこ辺は,市長,先ほどできるだけそうしたいということをいただきましたので,お願いをしておきます。それでは,次の危険箇所のほうで,1,489か所あるということでご答弁をいただいております。これは,道路関係とか,そういうところだけなんでしょうか。どういうところが全般に入っているんでしょうか。その箇所をお示しいただけますか。 ○建設部長(篠原明博君)  今ここに書いてございます内訳でございます。この1,489か所の内訳は,土石流の危険箇所177か所,地すべり14か所と急傾斜危険箇所259か所,山地災害危険箇所1,039か所でございますが,今ここに書いてございますのは,あくまでも,こういった斜面の,例えば山の急傾斜地における危険な箇所を指定しておりますので,そういった箇所をすべてピックアップしたわけでございまして,道路等の危険箇所等については,これに入ってございません。 ○24番(下深迫孝二君)  分かりました。それは,大体今これ急傾斜地の土石流発生場所とか,いろんなそういうところだと書いてありますので分かるんですけれども,これは,全く学校関係はこれは入っていないわけですね。この今数字の中にはですね。今回,学校関係は,私のほうでも言っておりません。直接,本会議場で学校のこともお尋ねをしますということで申し上げたと思いますけれども,溝辺で今回学校の土砂が崩れて,車8台が犠牲になったと言ってもいいんじゃないでしょうかね。人間だったら犠牲になったというふうに言うんですけれども,車8台が生き埋めになった。そして,土砂に押されて,私はこれは新聞で見ただけですから,新聞・テレビでやっているところを見ただけです。土砂に押されて車が車に当たっていったということだったというふうに聞いております。そして,その中で,車両保険の付いている車が4台,一般車両保険があったと。教育委員会のほうでちょこっとお聞きをしましたけれども,それについてはそれで修繕はできるんでしょう。あとの車両保険の付いていない車はどのようにされるんでしょうか。 ○教育部長(阿多己清君)  今,全国市長会の市民総合賠償補償保険というのが,共生協働推進課のほうで加入をいただいているんですが,その保険の適用になるのかどうか,今保険屋さんと協議をしているところでございます。現地も見ていただきました。で,必要な書類等を今提出をして,向こうのほうで今調整といいましょうか,協議をしていただいているところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  私もその保険屋でございます。ですから,多少はそういう方向は知っているつもりですけれども,やはり学校の施設内でそこに車を先生方が常時とめておられたと。おそらくトラックの中とか,そういうのはとめられないわけですので,隅のあいているところに今までずっととめてこられたんだろうと思います。そうしますと,学校はそこを駐車場として容認してきたということにとれるわけですよね,これは。例えば,子どもさんが,あそこで今回8人生き埋めになったと言ったときに,学校に全く責任はないかと言ったときには,学校に全責任があると思うんですよ。やはり指導監督をする立場にある校長先生をはじめ,先生方がいらっしゃるわけですからね。今回はたまたま先生方の車だったということで,そこに常時とめているにもかかわらず,そこにとめてはいけないよということは,校長先生もおっしゃっていないんだろうと思います。そこにずっと今までとめておられたのは。先ほど,僕は災害のことで申し上げましたけれども,想定外だったと。まさか土砂が崩れてくるとは想定外だった。だから,今回はたまたま車だったから良かったんですけれども,これが生徒だったら,皆さん方,ただ謝罪会見じゃ済まないんじゃないかという気がいたしたものですから,そこで一つお尋ねをしますけど,今この霧島市の中にそういう学校の裏に,5m,10mの土手をからっている言ったほうがいいんでしょうか,裏に土手がある学校,何校ありますでしょうか,お尋ねします。 ○教育部長(阿多己清君)  今,校舎または屋内運動場等に面してがけを持っている学校ということで,運動場も含めてでした。この敷地そのものが,がけがあるかどうかで調べてみましたら,市内今56校,高校までありますけれども,その周辺にがけがある学校については24校でございます。 ○24番(下深迫孝二君)  その中で,5m程度の擁壁が打ってある箇所は何箇所でしょうか。 ○教育部長(阿多己清君)  今,急傾斜地の対策事業で工事をしていただいているのが,そのうち2校,そして林地崩壊防止事業でしていただいている学校が1校,治山事業でしていただいているのが1校,法面保護工事がされているのが1校,擁壁が設置されている学校が1校でございます。 ○24番(下深迫孝二君)  教育部長,今そのされているところの数は,今おっしゃいましたよね。されていないところがまだかなりとあると思いますが,それは危険箇所というお考えをお持ちになりませんか。 ○教育部長(阿多己清君)  当然,そういう2mぐらいの擁壁の上にまたさらに,土で法面を盛ってある学校,結構あるわけで,その学校が十数校あるわけです。当然そういう今回起きたそういう災害もありますので,当然危険だという認識はしているところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  それでは,教育部長あるいは東郷課長,あなた方にとって1,000万円というお金は大きいですか,小さいですか。 ○教育部長(阿多己清君)  当然,大きな経費だと思います。 ○教育総務課長(東郷一德君)  私も,1,000万円というお金は,当然大きなお金ということを認識しております。 ○24番(下深迫孝二君)  建設部長にお尋ねします。1,000万円あったら,擁壁というんですか,あるいは間知ブロックというんですか,あれが,5mの高さで何十m打てますか。 ○建設部長(篠原明博君)  今の標準的な考えで5mのブロックという形で想定いたしますと,平米25万円ぐらいですので,1,000万円としましたら40mぐらいができます。これは,あくまでも,土工等が出てくると,また全然違いますので,標準の工事費です。 ○24番(下深迫孝二君)  市長,今聞かれたように,霧島市内の学校には,霧島市に降ったような土石流を巻き起こすような大雨が降ったとき,危険箇所がまだたくさんあるんですよ。昨日,壁画の問題も出ましたけれども,そういうことをする前に,もっとしなければいけないことがあるんじゃないでしょうか。子どもたちの命がかかっていますけど,どうでしょうか。 ○市長(前田終止君)  それは,もうおっしゃるとおりですよ,全く。 ○24番(下深迫孝二君)  おっしゃるとおりだとおっしゃいますけど,合併して6年目を迎えていますけど,まだ全然そういうのが行われていないですよね。どうでしょうか。 ○市長(前田終止君)  子どもたちが学ぶ場所,これは安心・安全の場所でなければならない。転落事故等,そしてまた今回はこういうこと等ございました。これについても,私も現場に行きました。10mぐらいのちゃんとした補強をされた場所,その上の法面,その上に畑地があって,畑地の低い部分からドーッと来た現況でございました。議員ご指摘のとおり,8台の車が,一番手前のものから順番に当たっていったというようなところでございました。これをさらに契機としながら,今調査してあるそういう安全性確保に向かって,当然これは順次努力をさらにしていくべきものと,私たちの地域は本当に山あり谷あり川あり,大変危険な市域全体に広く横たわっております。そういうこともやらなければなりませんし,30年,50年に一度の大きな学校の改築,そういうものも何年もかけて計画をしながら,そして,やっていくべきそのときにしか出せない力,やはりそういうあり方もありますので,その点はまたご理解をいただき,もう決して,何か誤読があると思います。オープンにきちんとした努力の中で積み上げてきた話ですから,もうぜひどうぞ,ご理解ください。 ○24番(下深迫孝二君)  もう時間がありませんけれども,教育長,最後に,今回,溝辺の学校でああいう災害が発生しましたけれども,行政のほうに予算要求の話はされましたでしょうか。 ○教育長(髙田肥文君)  ちょっと意味が分かりませんが,最初おっしゃったことに対しまして,故意に説明をせず資料にも載せなかったのではと思うぐらいだということがありました。昨年の3月の予算委員会での説明,資料の中にそれが入っていなかったと。まあ,それをちょっと申し上げたかったんですが,それは,私は,教育委員会に対しても信頼を失ったとおっしゃいましたが,そのことは一切,私も,故意にそれに載せるなとか,そしてまたそれに対して隠せとか,説明するなとか言ったことは一切ありませんので,まず,そのことは最初に申し上げさせていただきます。そして,その予算での説明という…… ○24番(下深迫孝二君)  議長,ちょっと説明しますから,ちょっと休憩してもらって。 ○議長(池田 守君)  しばらく休憩します。                「休憩  午後 2時07分」                ──────────────                「再開  午後 2時08分」 ○議長(池田 守君)  会議を再開します。 ○教育長(髙田肥文君)  まず,この今回の災害が起こってからその後,市長への災害場所という写真を含めて報告はしましたけれども,その予算についての説明はまだしていません。 ○24番(下深迫孝二君)  教育長が,その今説明のことで少しおっしゃったので,通告はしておりませんけれども,ちょこっと話をしてよろしいですか。議会の皆さん,今日全部聞いてみました。100%の方が説明は受けていないということですので,それは決して,私がされたものを無理にそういうことを申し上げているんじゃないんだということだけはご理解をしてください。おたくのほうでそういう説明はされていないんだということを議員の皆さんがおっしゃっているわけですから。これで,私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(池田 守君)  以上で下深迫孝二議員の一般質問を終わります。次に,14番,仮屋国治議員から1件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○14番(仮屋国治君)  14番,仮屋国治でございます。戦後66年目にして,最大級の被害をもたらした東日本大震災,大半の戦争を知らない世代が,初めて経験するような筆舌に尽くしがたい戦後であります。地震・津波,そしていまだに先の見えない原子力発電所の安全神話の崩壊,ふと,かつての一般質問でも引用させていただいたことのある藤原正彦氏の「国家の品格」の一節が思い出されました。『日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は,この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では,社会の荒廃を食い止めることはできない。いま,日本に必要なのは,論理よりも情緒,英語よりも国語,民主主義よりも武士道精神であり,「国家の品格」を取り戻すことである』というくだりでありますが,低コストという合理性から普及してきた原子力は,自然の驚異の前に一瞬にして打ちのめされ,武士道精神とも言うべき犠牲的愛国精神によって,前途多難な復旧作業が進められている現状でございます。少なくとも,政治に携わる人間にとっては,天を仰ぎながら,いろんなことを考えさせられる3か月でございました。折しも3月には,霧島市における第2次の行政改革大綱,経営健全化計画,集中改革プラン,組織機構再編計画及び定員適正化計画が策定されました。その中で,実質収支の赤字額が標準財政規模の20%以上になった場合,財政再建団体となり,地方債の発行の制約,市単独事業の廃止,インフラ整備の中止など,市民サービスの大幅な低下や各種使用料の値上げなど,市民負担の増加を招くことになる。今後,経営健全化の取り組みを行わない場合,平成26年度には財政再建団体に転落することが見込まれているとの,空恐ろしくなるような記述がなされております。合併以降,引き続き,これらすべてが,持続可能な行政運営とまちづくりのために断行される合理化という名のリストラであります。果たして,合理化の先に本当に幸せが待っているのでしょうか。自治体は,このままでは立ち行かない。でも,このやり方でいいのか。もっと知恵を出さなければならないのではないのか,そんな思いで本日の一般質問に臨みたいと存じます。持続可能な行政運営とまちづくりについての1点目,第2次経営健全化計画においては,平成23年度から平成27年度の向こう5年間に,一般財源を355億円から30億円の減の325億円に,予算規模では545億円から41億円減の504億円と見込み,その間の歳入歳出面の具体的方策と取組体制が示されております。厳しい財政運営を強いられることになりますが,この中で,市民サービスに大きく影響を及ぼすと考えられることは何か,お尋ねいたします。2点目は,さらに,28年度以降,5年間を経過した平成33年度には,普通交付税が年間6億円ずつの累計で約30億円減少し,一般財源で286億円,予算規模では449億円になると見込んでおられますが,この緊縮予算に関し,どのような方策を考えておられるものなのか,具体的な内容と見解をお尋ねいたします。3点目,第2次定員適正化計画では,平成23年度から平成27年度の5年間で退職見込者数を159名,採用予定者数を73名,差し引きの86名の削減を見込んでおられます。削減数を約7.1%の86名,金額では約3.8%の約4億円と算出された根拠は何か,お尋ねいたします。4点目,第2次組織機構再編計画に基づく5年後の本庁及び各総合支所,5年後には出張所となる予定でございますけれども,それぞれの配置予定人数は現在と比較してどのようになるか,お尋ねいたします。5点目は,過去3年間の本庁,コア・よか及び各総合支所の窓口対応件数をお示しください。また,合併以降,本庁舎における窓口対応件数が増加し,煩雑な窓口環境にあるため,本庁舎を増築し,窓口スペースの拡大を図るとありますが,本庁の窓口対応件数が増加した要因と本庁舎増築の必要性をお尋ねいたします。6点目は,第2次集中改革プランにおいて,公共施設のストックマネジメント計画を平成24年度に策定し,平成25年度から実施するとなっておりますが,その概要をお示しください。また,地域まちづくりの観点からも,策定を急ぐべきであると考えますが,策定の時期を早めることはできないか,お尋ねいたします。最後に,総合計画並びにこれらの第2次計画を踏まえた今後の市政運営に対する市長の見解と抱負を問うものであります。以上,明快なる答弁を求め,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  仮屋議員から,1問に絞ってのご質問でございました。その中の7番目につきましては,私のほうから,そのほかにつきましては関係部長がそれぞれ答弁をいたします。7番目は,持続可能な行政運営とまちづくりについての中で,総合計画並びにこれらの第2次計画を踏まえて,今後の市政運営に対する基本的な市長の見解,そしてまた抱負を問うという意味の質問でございました。お答えいたします。私は,初代霧島市長として就任をさせていただきましてから,これまで一貫して「市民が主役」の信念のもと,民意を第一に現場主義をモットーとしながら,「開かれた市政」,「活力ある市政」,「公正公平な市政」の三つの基本姿勢を堅持しながら,「選択と集中」による政策を進めますとともに,「地域力」・「市民力」と行政が「共生・共働・共助」して「元気!霧島・市民力のまちづくり」,これを念頭に置いて進めてまいりました。具体的には,私が選挙のときに市民の皆様にお約束をしました二度のマニフェストや,「第一次霧島市総合計画」に基づく七つの政策の着実な実施に努めてきたところでございます。また,これらにお示ししている霧島市のあるべき姿を実現するため,「霧島市行政改革大綱」や具体的な数値目標を定めた「霧島市集中改革プラン」を策定するとともに,合併後の危機的財政状況を回避するために,将来にわたって健全財政を堅持できるための方向性を示す「霧島市財政健全化計画」を策定し,様々な行財政改革に積極的に取り組み,行財政運営の健全化を図ってまいりました。その結果につきましては,逐次公表をいたしてきておりますが,事務事業の再編・整理,廃止・統合,効果的で効率的な組織・機構の構築,持続可能な健全財政の確立など,様々な行財政課題について一定の成果を上げられたものと考えているところでございます。しかしながら,現下の厳しい社会経済情勢を踏まえますと,持続可能で健全な行財政構造を確固としていくためには,これまで以上に行財政改革に積極的に取り組むことが不可欠でありますことから,今年3月に行政改革大綱をはじめとするこれらの計画をすべて見直し,新たな第2次計画を策定いたしましたので,着実に実施してまいりたいと存じます。また,「第一次霧島市総合計画」につきましては,後期基本計画が平成25年度から始まりますことから,既に前期基本計画の見直し作業に着手したところでございます。今後も,市民本位で誰もが「この街に住みたい,住んで良かった」と実感できるような質の高い市民生活の実現を目指して,全力を傾注して市政運営を進めてまいりますので,議員各位をはじめ,市民の皆様のご理解,ご協力を賜りますよう,よろしくお願いを申し上げます。 ○総務部長(山口 剛君)  1点目の市民サービスへの影響についてお答えいたします。市政経営の健全化につきましては,平成18年8月に霧島市経営健全化計画を策定して以来,5年間の取り組みによりまして,市債残高の縮減や基金の積み増しなどの一定の成果を得たところではございますが,引き続き経営健全化に積極的に取り組むために,1番目としまして,市債残高の縮減,2番目,基金の涵養,3番目,予算規模の適正化の三つの基本方針を踏襲し,平成27年度までを計画期間とする中期5か年計画として,「霧島市経営健全化計画(第2次)」を策定いたしたところであります。さらに,今回の計画では,長期的視点に立って,地方交付税の合併特例措置終了後の平成33年度に,歳入と歳出の均衡を図ることを最終の目標といたしております。今回の計画の最終年度であります平成27年度では,歳出予算の規模を総額504億円,うち一般財源325億円と計画しており,平成22年度からの繰越分を含めた平成23年度の予算額545億円,うち一般財源355億円と比較いたしますと,総額で41億円,一般財源で30億円の削減を図ることといたしております。内訳といたしましては,臨時職員の賃金や業務委託などの物件費で14億円,都市基盤整備等の普通建設事業費で10億円,補助金等の補助費等や特別会計などへの繰出金でそれぞれ5億円,職員等の人件費で4億円の減額としている一方,社会保障費関係の扶助費は4億円の増額といたしております。計画の実施に当たりましては,事務の集約や事務内容の見直し並びに組織・機構の再編など,役所内の効率化を一層進めるとともに,行政評価等を活用した実施事業の厳選や新規事業に対するスクラップ・アンド・ビルドの徹底など,今まで以上に選択と集中を推進する一方,サービスの質はできる限り維持していくよう努めてまいりますが,事業の廃止等に伴い,一部におきまして,市民の皆様にご負担になることも考えられるところでございます。また,短期間での急激な予算規模の適正化は,地域経済に与える影響等が甚大であることから,計画的,段階的に実施していくこととしているところでございます。一方,大変有利な市債であります合併特例債の活用期限が平成27年度までとなっておりますことから,必要な都市機能の整備などは,この期間にできるだけ完成できるよう配慮していくことといたしたところでございます。なお,これらの実施にあたりましては,職員全員が情報や意識を共有することが必要でありますことから,去る5月24日と25日の2日間で4回の職員向け説明会を開催し,全職員に受講させたところであります。このほか,7地区の地域審議会においても説明を実施し,委員の皆様にもご理解を求めたところでございます。次に,2点目の28年度以降の方策並びに見解についてお答えいたします。28年度以降は,段階的に地方交付税が削減され,合併特例措置終了後の平成33年度は449億円の予算規模と計画しておりますが,現時点では,平成28年度以降の具体的な予算規模適正化の手法は定めておりません。しかしながら,27年度までと同様に,丹念に事業を精査するとともに,達成状況の確認や検証を行い,その後の5年間の新たな計画を策定して,さらなる健全化を実施する予定といたしております。また,本市の財政構造は,税収などの自主財源に乏しく,地方交付税などの依存財源の占める比率が大きいことから,空港や高速道路,JRなどの地理的優位性や,豊富な水資源などを生かした積極的な企業誘致や定住人口の増加策,既存産業の支援等を積極的に展開して地域経済の拡大を図り,自主財源の占める比率を大きくして,安定的な財政構造に転換していくことが,今後の行政運営やまちづくりの課題であると認識いたしているところでございます。次に,3点目の人件費の削減額についてお答えいたします。人件費の削減につきましては,定員適正化計画において86人,約7.1%の減が示されておりますことから,これに基づき,各年度の退職者と新規採用者の給与,在職中の職員の給与改定等を個別に算出して,約4億円,3.8%減と見込んだところでございます。最後に,6点目のストックマネジメント計画についてお答えいたします。ストックマネジメント計画は,市が設置している施設の今後のあり方を見通し,存続,転用,多目的利用,廃止,民間譲渡などの方針を定めるとともに,計画的な維持修繕の実施など,施設管理の適正化を図る目的で策定いたしますが,本年度は調査を実施し,平成24年度に計画策定,平成25年度から実施するスケジュールといたしております。計画策定に当たりましては,本市が合併市であることから,対象施設が多岐にわたり,調査の実施や分析,まとめ等に時間を要することや,計画の実施に際しては,当初予算編成作業と連動させる必要があることなどを考慮いたしますと,現在のスケジュールが最短のものであると考えているところでございます。なお,策定に当たりましては,地域の特性に配慮し,作業を進めていくことといたしております。 ○企画部長(川村直人君)  3点目のご質問のうち,霧島市定員適正化計画(第2次)において,5年間で職員数を86名削減する算出根拠についてお答えいたします。本市では,平成19年2月に霧島市定員適正化計画を策定し,5年間の計画期間中に職員を140人削減する目標を掲げ,職員数の適正管理に努めてまいりました。その結果,目標を上回る190人の削減となり,一定の成果を上げたと考えております。しかしながら,平成21年4月1日現在で,本市の職員数と総務省が示しております定数管理の指標と比較してみますと,類似団体別職員数では140人の超過,定員回帰指標においては88人超過と,本市の職員数がいずれの指標においても超過していること,新市まちづくり計画における合併10年間で職員を20%削減する方針を掲げていること,依然として厳しい財政状況にあることなどから,引き続き,第2次の定員適正化計画を策定し,今後5年間の職員の削減目標を86人として,さらなる職員の削減に取り組むことといたした次第でございます。この86人につきましては,平成23年4月1日現在の1,218人を基礎として,各年度の退職予定者数と一定の採用予定者数を積み上げていくと,合併11年後の平成28年4月1日現在での職員数が1,132人となり,その差を算出したものでございます。なお,その結果,合併時点からの削減率は20.8%となる見込みでございます。次に,4点目についてお答えいたします。本年3月に策定した「霧島市組織機構再編計画(第2次)」では,今後限られた人材で効果的・効率的な行政運営を行っていくためには,抜本的な組織再編が必要であり,事務所の形態をこれまでの「総合支所・分庁方式」から「本庁方式」への移行が必要であるとしております。また,現在の総合支所及び隼人庁舎の業務は,それぞれの地域の実情と地域住民の利便性に配慮しながらも,段階的に本庁への集約を進め,生活に身近な部分のサービス提供窓口を有する出張所へ移行することとし,一方,本庁は,市全体を一体的に見た政策展開を担う組織として,その機能をさらに高めていくことといたしております。このようなことから,5年後のそれぞれに配置される職員数につきましては,総合支所等から本庁へ集約する業務の内容にもよりますが,最終的に各総合支所に配置する職員数は,おおむね25人程度を想定しており,現在より15名程度減ることになります。また,定員適正化計画により,今後5年間で86名の職員を削減する計画でありますことから,本庁への業務の集約による職員の増を現在より15名程度と見込んでいるところでございます。 ○生活環境部長(平野貴志君)  持続可能な行政運営とまちづくりについての5点目についてお答えいたします。本庁国分庁舎,本庁隼人庁舎,市民サービスセンター「コア・よか」及び各総合支所で共通しているデータは,戸籍,住民票,印鑑証明などの証明書発行件数でありますので,その合計の推移をお答えいたします。まず,平成20年度,合計17万3,319件のうち,国分9万6,055件,全体に占める比率は55.42%,溝辺8,494件,比率4.90%,横川6,660件,比率3.84%,牧園8,019件,比率4.63%,霧島5,933件,比率3.43%,隼人3万2,861件,比率18.96%,福山2,188件,比率1.26%,牧之原4,806件,比率2.77%,コア・よか8,303件,比率4.79%となっております。次に,平成21年度,合計16万7,405件のうち,国分9万2,827件,比率55.45%,溝辺7,949件,比率4.75%,横川6,290件,比率3.76%,牧園8,078件,比率4.82%,霧島5,555件,比率3.32%,隼人2万9,889件,比率17.85%,福山1,994件,比率1.19%,牧之原4,535件,比率2.71%,コア・よか1万288件,比率6.15%となっております。次に,平成22年度,合計17万531件のうち,国分9万5,444件,比率55.97%,溝辺8,088件,比率4.74%,横川5,677件,比率3.33%,牧園7,592件,比率4.45%,霧島5,095件,比率2.99%,隼人2万9,940件,比率17.56%,福山1,784件,比率1.05%,牧之原4,759件,比率2.79%,コア・よか1万2,152件,比率7.12%となっております。また,市民サービスセンター「コア・よか」を除いた出生,婚姻,離婚,死亡などの戸籍届出件数では,平成20年度,合計7,979件のうち,国分6,171件,比率77.34%,溝辺198件,比率2.48%,横川192件,比率2.41%,牧園230件,比率2.88%,霧島115件,比率1.44%,隼人977件,比率12.25%,福山と牧之原の合算ですが,96件,比率1.20%となっております。次に,平成21年度,合計7,838件のうち,国分6,330件,比率80.76%,溝辺193件,比率2.46%,横川155件,比率1.98%,牧園199件,比率2.54%,霧島98件,比率1.25%,隼人781件,比率9.96%,福山と牧之原の合計82件,比率1.05%となっております。次に,平成22年度,合計8,160件のうち,国分6,647件,比率81.46%,溝辺185件,比率2.27%,横川177件,比率2.17%,牧園194件,比率2.38%,霧島97件,比率1.19%,隼人774件,比率9.48%,福山と牧之原の合計86件,比率1.05%となっております。以上のことから,証明書発行件数は横ばいとなっており,うち,国分庁舎は横ばい,隼人庁舎は減少しておりますが,市民サービスセンター「コア・よか」は増えております。比率では,国分庁舎は微増,隼人庁舎は減少しておりますが,市民サービスセンター「コア・よか」は増えております。このように,市民サービスセンター「コア・よか」の利用が増えておりますものの,国分庁舎は件数は横ばい,比率は微増,隼人庁舎は,件数,比率とも減少しており,各総合支所は,件数,比率とも減少しております。次に,戸籍届出件数につきましては,国分庁舎は届出件数,比率とも増加しており,隼人庁舎は届出件数,比率とも減少しており,また各総合支所の届出件数も,比率とも減少しております。国分庁舎の件数等が増加した要因といたしまして,図書館や公民館などシビックセンターの施設を利用される際や,仕事の合間などに窓口利用をされているのではないかと考えられます。次に,本庁舎増築の必要性でございますが,合併以降,本庁への業務集約が進み,課の規模等が大きくなっていることから,旧国分市時代に人口7万人を想定して建設された現国分本庁舎では手狭となっており,特に,1階・2階部分に市民生活に直結した窓口業務を行う課の配置が困難な状況にあります。中でも,福祉事務所におきましては,多岐にわたる窓口が混在し,また事務所が議会棟1階と行政棟2階に分散しており,市民の皆様に多大なご迷惑をおかけしている現状にあります。市民の皆様が一体的な手続き,届け出が行える利便性の高い窓口体制を整えるためには,窓口スペースの拡大を図る必要があることや,今後,さらに本庁への職員の集約も相まって,効率的な執務スペースの確保も困難な状況にあることから,今後,庁舎の増築を踏まえた庁舎のあり方についての検討を行うことといたしております。 ○14番(仮屋国治君)  質問を聞かれる皆様には,非常につらい質問になったのかなと思いながら,質問した私も聞いておりましたけれども,これが3月に策定されまして,私個人としましては,議会で特別委員会をつくって,遡行をするのがベターだったんだろうというふうに考えておりますけど,今定例会で特別委員会が編成されませんでしたので,一人委員会のつもりでちょっとやらせていただきたいなというふうに思っております。1問目から3問目,担当が入り組んでいるようでございますけれども,1番から3点目までを一括して再質問させていただきたいなというふうに思っております。市民サービスの影響について,一部サービスの質はできる限り維持していくように努めてまいりたいと,一部において市民の皆様にご負担になることも考えられるところだというぐらいの答弁になっておりますけれども,ということは裏返せば,今までのサービスに比べて大きな影響が出ることはないというふうに理解してよろしいですか。 ○総務部長(山口 剛君)  今回のこの経営健全化計画におきましては,予算規模を,例えば人件費でありますと,やはり先ほど申しました八十何名か圧縮していかなければなりません。そういったことから,人が減れば当然それだけのものが,人が減りますので,どうしてもご負担をかける部分が出てくるかもしれません。それから,扶助費につきましても,できるだけ伸びを抑制していきたいというふうに考えております。そうしますと,国全体が扶助費に関しましては伸びる傾向にございます。例えば,子ども手当などもできまして,本来なかったものなどができてきています。そうなってきますと,市独自の扶助費というのは抑えないと,なかなかこの扶助費を,現段階では伸びを抑制と考えておりますけれども,市独自の部分では廃止せざるを得ないものが出てくる可能性もあるのかなというふうに感じております。それから,公債費につきましては,現状維持を考えております。そしてあと,物件費とか,普通建設事業費,このあたりをやはり減らしていかないことには,健全財政は持続できないと考えております。そうしましていきますと,例えば一般政策経費の中の物件費などは減らしていかなければならないと思いますし,また普通建設事業費も減らしていかざるを得ない。そうしてくると,やはり市民生活のほうにご負担をかけることになろうかというふうに考えております。 ○14番(仮屋国治君)  41億円の削減の中で,大きいのが,今おっしゃった普通建設事業費であったり,物件費等の一般政策経費というのが,約15億円ほど計上されているわけですけれども,この一般政策経費の中の臨時職員の賃金や業務委託などの物件費で14億円という答弁がありました。臨時職員の賃金が,14億円のうちいくらぐらいというふうに理解すればよろしいですか。 ○総務部長(山口 剛君)  臨時職員につきましては,物件費の中に含まれるわけですけれども,全体で今二百何名いるでしょうか,そのあたりを減らすことによって,していっても,あまりそう期待はできないというふうに考えております。 ○14番(仮屋国治君)  ですよね。ですから,これが出てきたこと自体,私は意外だったんですよ。正職員を減らして臨時職員を増やしていくというのが,行革のパターンというような気がするわけですけれどもね。物件費等で15億円減らす中で,これ,もうすべて一般財源が減っていくというので理解はできますけれども,普通建設事業費は15億円減る中で,一般財源は減らないわけですよね。この辺のところは,具体的にご説明いただけますか。 ○総務部長(山口 剛君)  今年の23年度の予算を見ていただきますと,自主財源の中を市税が大きく占めております。146億円ですか,そして,それ以外が,地方交付税が143億円,市税と地方交付税が一緒ぐらいです。で,この税につきましては,増えるというのはなかなか厳しいであろうというふうに考えております。それと,地方交付税につきましては,先ほどお話があった中で減っていきます。すみません。普通建設事業費のほうが減っているのに,一般財源が減っているのが少ないんではないかというお話だったんですけれども,私どもは,いろいろと積み残したというか,今後しなければならない部分がいっぱい残っております。その部分は交付税なりがどんどん減っていく中で,自主財源も減っていく中で,どうやったらいいかという中で,やはり一般財源を使わない。そのためには,いろんな有利な補助事業とか,それから合併までに行わなければならない,例えば合併特例債とか,そういったものなどがございますので,そういったのを最大限利用して,普通建設事業を維持していきたいと。そういったことから,財源は少ないけれども,建設事業費はそれなりに維持していきたいという考えでございます。
    ○14番(仮屋国治君)  ちょっと,今のは逆じゃないでしょうかね。市単独事業のペースは,今の状態を維持しながら,国・県補助事業がある部分の事業を減らしていくというふうに,私はこれを読み取ったんですけど,そういう意味ではないんですかね。 ○総務部長(山口 剛君)  先ほど申しました1億円しか払っていないということなんですけれども,実際,特別財源も下がっていくということでございます。 ○14番(仮屋国治君)  いいです。こだわりません。次に行きます。23年度の予算規模が,予定よりも95億円上回ったということで,いろいろな特別な事情が書いてあるわけですけれども,5年後の504億円という見込みの予算規模は,合併後,大体,平成何年あたりの予算規模と同程度というふうに理解をされていらっしゃいますか。 ○総務部長(山口 剛君)  合併後,霧島市といたしましては,できるだけ500億円に限りなく近づくようにしていったんですけども,どうしても行政需要が多くて,500億円を超えるといった時期がございます。最終的にはやはり500億円を大きく上回っている時期がずっと来ております。で,最初の財政健全化計画の中では,三つほど目標を掲げたんですけれども,起債残高の縮減と,それから基金の涵養,そして予算規模の適正化というのを掲げたんですけれども,その1と2につきましては,ある程度の結果が出たんですけども,最終的な予算規模の適正化という意味では,なかなか厳しいものがあったというふうに考えております。それと,国のほうが補助金の交付金化ということなどがございまして,国全体が少し膨らんでいる状況もございます。ですから,本来市があるべき部分より,国の政策によって膨らんでいる,そういった状態に今現在あろうかというふうに考えております。それと,平成22年度の当初と同じということでございます。 ○14番(仮屋国治君)  平成19年か20年あたりかなという思いでおりましたけれども,今の質問は,ちょっと安心させていただけませんかという質問なんですよ。といいますのは,子ども手当とか,いろいろ扶助費が,国の政策によって上がってきていると。そういうものを差し引いたときに,5年後の504億円というのは,今までも霧島市で経験したことがあるし,あまり,そう動じなくていいのかな,どうかなという質問だったんですけれども,そういう意味でもう一回,答弁をお願いできますか。 ○総務部長(山口 剛君)  今の予算規模というのは,国の政策によってかなり膨らんでおりますし,扶助費なども,当初考えていなかった部分が入ってきております。それと,交付金という形でもいっぱい景気対策が入っている関係で,現在の予算規模は膨らんでいるというふうに考えております。そういったことから,本来あるべき姿というのは,もう少し減っていくんではないかと。その中で,504億円というのを目指していかなければならないということでございます。 ○14番(仮屋国治君)  定員の適正化に移りたいと思いますけれども,159名の退職見込者数は,すべて定年退職者という想定で算出されていらっしゃいますか。 ○企画部長(川村直人君)  そのとおりでございます。 ○14番(仮屋国治君)  人数の削減と金額の削減額を比較したときに,お示しをしましたように,人数で7.1%,金額で3.8%,普通単純に考えると,何でよという思いがしたわけですよね。高給取りの皆さんがお辞めになっていくのが多くて,給料の安い新入社員が入ってくるのに,差し引いて何で,人数のほうの構成比が大きくて,金額のほうの構成比が少ないんだろうかという疑問があったものですから,ここはお尋ねしたんですけれども,もう少し分かりやすくご説明をいただけませんか。 ○財務課長(新町 貴君)  定員適正化計画におきましては,平成28年4月1日現在の定数を平成23年4月1日現在の数1,210人より86人削減の1,130人としているところでございます。平成27年度の退職者の人件費が反映されますのが,平成28年度の歳出額からというふうになります。したがいまして,平成27年度の数といたしましては,平成27年4月1日現在における71人減の,率にいたしますと5.8%減の職員等の人件費が,ここの金額との差額になろうかと思います。その場合に,結果的に約2%の開きというふうになっております。人件費のシミュレーションにおきましては,先ほど総務部長が答弁いたしましたとおり,定員適正化計画におけます退職者及び新規採用者により算定いたし,職員の給料,退職手当を含む職員手当等につきましては,個別に積算をしておりますけれども,社会保険料等に当たる共済費につきましては,近年,事業者負担の負担率が上がる傾向にありましたことから,平成23年度の額を据え置いて積算しております。また,職員の給与のほかに,議員の皆様の報酬等につきましては,平成23年度と同額で積算しておりますが,そのほか,統計事務,選挙事務における報酬等につきましては,反映させているところでございます。これらのことから,職員の削減率5.8%と人件費の削減率3.8%の差,この2%の差が生じているものでございます。 ○14番(仮屋国治君)  課長は納得されているんでしょうけど,聞いただけではよく分かりませんでしたけれども,ただ,私も,これいろいろいじって計算していきますと,定年退職者の方の退職金ということを考えたときに,単純に2,500万円の30人で7億5,000万円だなというような計算が出てまいりましてね。ああ,そうしたら,人件費自体は減らないのかなと,単純に思ったりもしたりはしたわけですけれども,前5年で190人の削減ができています。この前5年の中での人件費の削減額は,5年対比でおいくらになっていますか。失礼しました。190人の削減で約11億円の削減ができております。で,今から向こう5年で86名で約4億円なんです。で,これで合計しますと15億円ぐらい,合併後から人件費だけは削減がなっているわけなんですけれども,ところが平成28年度に1,132名という職員数でやっていきますと,お示しのあった定員回帰指標ですか,定員回帰指標でいきますと,1,113名なんですよね。そうしましたら,差し引きしますと,もう19名,20名ぐらいしかないわけですけれども,この定員回帰指標の1,113名を達した後の職員数,定員数というのはどういうふうに考えておられるのかをお示しいただけませんか。 ○企画部長(川村直人君)  定員回帰指標というのは,ここに定員適正化計画の中に,解説がちょっと書いてあるわけですけれども,これに載っておりますのが,平成21年の4月1日現在です。ですから,霧島市の平成21年度と比較をして,そして比べたときが88名超過ということです。ですから,この定員回帰指標というのは,また今後変遷していくと思うんですけれども,当然また将来的にはどの自治体も,定員の削減というのは当然出てくると思うんですね。そうすると,この回帰指標も低下をしていくということが予想されますので,そのようなことで,21年度で比べた場合はこうですよと,将来の比較というのはできないわけですけれども,将来の比較を予想しながら,今でも多いと。ですから,将来的にも2割削減に近づけたいというようなことで目標を立てたと,そのようなことでございます。 ○14番(仮屋国治君)  2割削減は達成するであろうという前提で書いてありますけれども,21年度の状況だということですけれども,21年度の状況から面積は多分変わりませんしね,人口も多分変わらないと思うんですよ,そんなに,12万8,000人の人口は。そうしたときには,やはりこの指標というのが,千百十二,三名のところに落ち着くのかなというところがあるんですけれども,そうしていったら,この職員数の中で賄っていくのか,それともぐっと減らすのかという,方向性はまだ見えていないということでよろしいですね。 ○企画部長(川村直人君)  これは,経営健全化計画とも連動を当然していくわけですけれども,非常に財政状況が厳しいと。そして,それではこの厳しい財政状況の中で,何を減らしていくのかということですよね。その霧島市が,こういう部分については財源を十分確保するけれども,こういう部分については削っていくというようなものを示さないと,もう普通交付税の算定替えが,もう特例がなくなるわけですので,先ほど説明したように,それぞれ項目ごとにあるわけですが,やはり人件費についても,当然削減していくべきであろうと。そうすると,職員も削減しなければいけない。そうすると,総合支所も維持がなかなかしにくくなると。少ない限られた人数でどうやって行政を回していくかということで,こういった組織,定員,健全化計画はすべて連動しているわけですので,人件費の部分については当然削減していくと。職員数も,合併当初,目標を掲げた2割減ということで目標を進めていくと。そして,扶助費などについては,今よりも将来については増やしていると思います。当然,社会保障費というのは今よりも増えるでありましょうから,当然増えていくと。普通建設事業費につきましても,これも地方経済に与える影響は大きいですけれども,これについてもできるだけ削減の額というのは落としてあると思います。ですから,地域審議会などでも,それぞれの地域で説明したときにも,委員の皆様にも,どこの項目を削減したらよろしいでしょうかというような,こちらのほうからお問いかけをしたときに,うーんと首をかしげておられる方も多かったです。そういうことで,人件費については当然削減していくということで間違いはございません。 ○14番(仮屋国治君)  市の結論がもう出てしまったようなもんなんですけれども,5年後でいろいろ物件費やら普通建設事業費やら縮減していく。で,28年移行の5年間の30億円の交付税が減る。ここに至ったときには,当然人件費の削減ということを考えないとできないと思うんですよ。ところが,その定員回帰指標,1,113名という頭打ちの数字だと,これをもしとらえたとするならば,定員削減では対応できないんですよね。人件費削減という手段に入らないことには,経費を捻出できない。そういう状態に陥ってくると思うんですけれども,ちょっと余談ですけれども,島原大変肥後迷惑という話もありますけれども,東北大変で今度の第二次補正予算が通りますと,地方公務員の給与に充てる地方交付税が10%削減するという話も出ていますけれども,財務課長,そのようなところはもうとらえていらっしゃいますか。 ○総務部長(山口 剛君)  国の中でも,二通りの意見があるようでございます。公務員の部分については,国のほうはある程度の決着を見ていますけれども,地方公務員のほうはどうしたらいいかということで,財務省といたしましては,交付税などを少し減らしていって,その間,人件費をするかどうかというのは,それぞれの団体のお考えだという考え方と,総務省のほうではやはり人件費を,地方公務員の人件費まで国が口を出すのはいかがなものかというそういったのもありまして,世論のほうも,やはり当然,国がするんだから地方公務員もすべきという声と,それから地方公務員までそうしてしまうと,全体の景気が冷え込んでしまうと,地方公務員の給料がまた民間に及ぼす,そういったこともございますので,世論が今二つに分かれているようなところでございます。国においても,まだそのあたりをどうしていくかというのが,二つの議論がまだまだ議論されているような状況でございます。 ○14番(仮屋国治君)  大学教授の福岡政行氏によりますと,1,000人当たりの公務員の職員数というのをよくあの人は出されるんですよね。大野城市というのが1,000人当たり6.6人だというようなことで,いろいろな講演を聞く機会がありますけれども,そうしたときに霧島市が,平成18年当初で12万8,000人で計算して,1,000人当たり11人です。それが,平成23年には9.5人になりました。この定員適正化をやった27年,28年には,8.8になってまいります。先ほどの定員回帰指標の1,113だと8.7人ということで,そういう意味でいくと,定員数のレベルは非常に低い,全国の自治体レベルからいくと低いところに来るんだろうと思っています。ですから,先ほども言いましたけれども,人件費ということに手を染めていかざるを得ないのだろうということで,企画部長も先ほど申されましたけれども,市長は人件費の削減に対してどのようなお考えをお持ちですか。 ○市長(前田終止君)  永続的に本当に健全財政をしっかり堅持する努力をしなければならない実情があるわけですね。そういう中で,今回の東日本大震災をとらまえて,先ほどお話がありましたとおり,国は削減の方向を打ち出したと。そういう中で,私ども地方は,本当に今繰り返されている議論もあるわけですが,将来的にやはり,人件費削減にずばりもう踏み込んでいかざるを得ない時期が必ず来るというふうに,私自身は思ってございます。ただ,今この瞬間においては,そのような議論をどういう形で,どう将来に反映させるべきか,熟慮中であります。 ○14番(仮屋国治君)  霧島市の市長になられてから三役の給与は削減されても,職員の給与には触れてこられませんでした。でも,そういう時期も来るだろうということではいたし方のないところなのかなと,私も考えているところでございます。次に,4から5,この2点を一括して再質問をさせていただきたいなと思います。本庁7万人規模で庁舎ができているということで,よく使われるお言葉なんですけれども,職員数としてはその7万人規模というのは,職員数または組織数,どのようにとらえればよろしいんですか。 ○企画部長(川村直人君)  当時のこの庁舎を造ったときに想定しております職員数が,335名で計算をされております。 ○14番(仮屋国治君)  7万人規模で335名。今現在がいくらですか。 ○企画部長(川村直人君)  463名です。 ○14番(仮屋国治君)  ということは,容量といいますか,キャパで言って,130名分ぐらいは余分な人間が入り込んでいるという,入り込んでいるという言い方はよくないですね。そこまであるのかなという気がしますけれども,特にそれが偏っている階とか,部・課とかいうのがございますか。 ○企画部長(川村直人君)  先ほど答弁の中にもあったと思いますけれども,福祉事務所がかなり多くなっていると思います。福祉事務所の状況を調べてみますと,合併前の平成16年4月1日現在ですが,当時は介護保険組合も今の福祉事務所の場所にありましたので,それを含めますと当時36名職員がおりました。そして,今年の4月1日現在では,生活福祉課が既に2階にありますけれども,その2階は含まないで,さらに,昔の収入役室も使っておりますけれども,それも除外しましても,当時の16年と今年の4月1日では,18名増えているという状況になります。 ○14番(仮屋国治君)  今,部長のほうから答弁をいただきましたけど,窓口対応件数が増えたからというのは,理由になっていないですよね。 ○企画部長(川村直人君)  統計をとっておりますのは,先ほど生活環境部長のほうからありましたけれども,市民課の,市民に関する市民課関係ですね,主に,そのデータしかないそうです。福祉事務所のほうは,そういったカウントはされていないということで,ちょっとお示しはできませんでした。 ○14番(仮屋国治君)  福祉事務所関係の窓口のことを強調されますけれども,今のスペースから何倍ほどの窓口スペースが必要だというふうにお考えになっていますか。 ○企画部長(川村直人君)  その辺の広さの議論については,まだしていないところでございます。 ○14番(仮屋国治君)  財政も大変な時期を迎えますのでね。特例債の期限ということもあるわけですけれども,本当に増築が賢明な方法なのかどうか。言えば,これは蒸し返しになりますけど,とりあえず聞いてみますね。本庁への業務の集約がある。また,増大している。そういうのに起因してスペースが足りなくなっているということですよね。こういう元に戻すという逆転の発想,支所に戻してしたときのデメリットは何ですか。 ○企画部長(川村直人君)  これは,先ほども言いましたけれども,人数が限られてきますので,もう昔のように支所の機能というのは維持ができなくなるというのは,これはもう当然のことでございます。それから,通信機器というのは,昔からもうすごく発達してきておりますので,いろんな連絡とかそういうのはもう,現在でも庁内のグループウエアがありますのでパソコンで瞬時にできるわけですが,やはり一緒にこう災害などで急に集まるとか,そういう緊急の場合,あるいはこういった議会などがある場合,それから様々な市の重要な会議がある場合などは,一番距離的に遠方は横川だと思いますけれども,横川からも三,四十分は片道かかるわけですよね。ですから,そういった時間的なやはりロスというのも,非常に大きいということになります。 ○14番(仮屋国治君)  全国どのまちに行きましても,そのまちで一番大きい建物は役所の建物なんです,役場なんですよ。鹿児島でもそうです。県庁なんか行くと,すごいですよね。よくこんなものを造ったもんだと思いますよね。だけども,本当,全国津々浦々なんです。でも,時代がこういう時代になってきますから,それなら市民の皆様の反応とか,その辺も,お気持ちもよく考えていくと,大きなものはできないであろうというふうに思うんですけれども。本庁はですよ,市民課の窓口はドライブスルーで,こうやってみたらどうですかね。いや,これは遊び心でしょうかね,私はいつも思うんです。この上から下を見ていまして,前の広場がありますよね。池の掃除をよくされていらっしゃいますよ。ああ,役場でドライブスルーで市民課窓口のサービスぐらいはできないものだろうかなとか,そしたら駐車場で降りなくても,市民の皆さんは喜んでくださるのではないのかなとか,思ったもするんですけれども,そういう事例が全国にはございませんか。 ○企画部長(川村直人君)  役所の窓口業務をドライブスルーでするのというのは,ちょっと聞いたことはございません。 ○14番(仮屋国治君)  冗談のように申し上げましたけれども,そういう発想もこれからの時代は必要なんじゃないのかなと思ったりもいたします。人の人件費を考えていきますと,あの機械を何台か設置してですよ,何種類かとれるようにしてやっていく。そういうこともいいのかなと思ったりもしますが,特に押しません。集中改革プランのほうでも,1丁目1番地に国分庁舎の総合窓口体制の充実というものが上げられております。どうか市民が納得いく形で検討,方針決定をされていただきたいなと思っております。まだ今から検討の段階でしょうから,また次の機会にこの問題はさせていただきます。最後になりますかね。6番,7番一括で再質問させていただきますけれども,まず,ストックマネジメント計画の地区ごとの対象件数を,対象施設数というんですか,お知らせいただけませんか。 ○財務課長(新町 貴君)  ストックマネジメント計画における地区別の施設数でございますけれども,個別に長寿命化計画を予定しております公営住宅,公園等,それから学校施設を除いた建物につきまして,建物保険料関係の資料から抽出した数でお答えいたしたいと思います。国分が108,溝辺30,横川41,牧園57,霧島37,隼人73,福山50,合計396施設となっておりますが,今後計画を作成するに当たりましては,どのような施設をこの計画の対象とするのか,そういうものも検討していかなければならないというふうに考えております。 ○14番(仮屋国治君)  質問の中で,まちづくりの観点から急ぐべきではないかと,24年につくるものを急げというほうが無理な話ですよね。急ぎますという答弁はないと思っておりましたけれども,この中でまちづくりの観点は,この計画にどのように取り入れられるものなのかどうか。それとも,そういったものは取り入れられないものなのかどうか。再度お尋ねいたします。 ○総務部長(山口 剛君)  施設ごとに維持すべきかどうか,民間に売却するべきかどうかとか,そういったのをしていきます。そういった中では,例えば近くにあるものが,二つここに要るのかどうかというのなんか,そういったのを視点で見ていくと,もしかしたら,そういったまちづくりなどの考えを入れながらやっていかないと,そういったところは出ていかないのではないかというふうに考えております。 ○14番(仮屋国治君)  ぜひ,これを財政運営の面からだけで分析されたら何にもならないと思っているんですよ。政策的観点も入れて,まちづくりという政策的観点も入れられて,この計画を作っていただきたい。そうしないと,おもしろみのない冷たいものになるというふうに思っております。若干調べましたら,少子高齢化,子育て支援,環境問題,安心・安全,地域産業の振興,住民自治の推進とか,そういういろいろな角度からの施設の運用の仕方もとらえてやっていらっしゃる自治体もあるようでございました。特に,最初の答弁で,地域の特性に配慮し作業を進めていくというふうには述べていただいておりますので,これがやはり一番大事なのではないかと思っております。1市6町各地域に同じものが1個ずつあったわけですけれども,これが今から各地域に1個ずつなければならないということはないですよね。なければならないということはないけれども,あってもいいというのがあるかもしれない。でも,そこをどこでどのように判断していくか。ちょっと返ります。先ほどの対象施設数の中に教育関係の施設も入っていますか。 ○財務課長(新町 貴君)  先ほどの数字の中には,教育施設は一部入っておりますが,学校の関係の施設が入っていないということでございます。 ○14番(仮屋国治君)  本定例会の一般質問でも,教育委員会の意見交換会の質問が結構されました。一生懸命やっていらっしゃるなと思って,あのスタイルをぜひ,このストックマネジメント計画の分析をするときに使っていただけないものかなという思いで,私は聞いておりました。やはり地域の皆様の声を吸い上げる。地域がどうしていきたいのかという声を吸い上げていってあげること。そして,横川なら横川,牧園なら牧園,そこの地元の人たちが,このまちはこういうものを残して,こういうものを伸ばしていってほしいというような物のとらえ方をしていっていただければと思うんですけれども,いかがですか。 ○総務部長(山口 剛君)  やはり公共施設等の配置等は,全体的に考えていかなければならない。そういった中で行政がひとりよがりになるといけないと思っております。そういった意味からも,いろんなご意見を参考にさせていただきながら,ストックマネジメント計画を策定していきたいというふうに考えております。 ○14番(仮屋国治君)  これもまた余談になりますけれども,被災者の皆さんに義援金を支払うところのテレビニュースを見ておりましたら,印鑑がないともらえないから,次,印鑑を持ってきなさいという役所の職員の方と被災者のやりとりのテレビニュースが出ておりました。実際そうなのかどうか分かりませんけど,おまえ,ばかじゃないかと思いながら僕は見ていましたけれども,全部流されて印鑑をどこから持ってくるんだよという思いがしておりましたけれども,市長はこういう,このニュースはご覧になられたでしょうかね。見られていない。でも,こういうやり方はどうだと思われますか。 ○市長(前田終止君)  今回の大震災の場合,もう戦後最大の国難のときと言われております。東北3県を中心に私も現場に1回だけ,名取市だけでしたけれども入らさせていただきました。もうすべてが流されている中での今のお話だけに特化したことの質問であれば,そのような話は勘弁してくださいと。そして,その事実,現実に沿ったもう直接的なストレートな素直な反応でいいんじゃないでしょうかね。 ○14番(仮屋国治君)  多分,身分証明書も印鑑もないという方は,結構いらっしゃるんでしょうね。そのとき思ったのが,私は,地域のコミュニティは希薄だったのかなという感想を持ったんですよ。被災されて大体,避難所みたいなところに地区の方はいらっしゃるわけだから。そうすれば,それなりの方が身分を証明してあげれば,印鑑も身分証明書もなくて義援金を支払えるのになというような思いで見ていたわけですけれども,そういう意味でコミュニティというのは非常に大事なのかなという思いで見させていただくことでございましたけれども,これからのこの緊縮財政を乗り切っていくために,やはり共生・協働,協働してという言葉が結構使われております。それにしては,集中改革プランの中に協働関係のプランが少ないのではないかと思いますけれども,いかがですか。 ○企画部長(川村直人君)  共生・協働の関係の集中改革プランへの登載が少ないというご質問ですけれども,あくまでも,集中改革プランは,行財政改革に主眼を置いたものでございます。どういう項目を具体的に考えられて,今のようなご質問があったのか,ちょっと分かりませんけれども,共生・協働の関係の事業,そういうのはまだ非常に歴史も浅く,昔からずっと続けているというような事業というのは,あまりないように思います。一部様々な地域の補助金,そういう部分は共生協働推進課のほうで所管をしておりますけれども,その他の事業につきましては,移住定住事業につきましてもそうですし,それから地域まちづくり計画につきましても,それから市民活動支援事業につきましても,まだまだ歴史は浅いですので,そのあたりからすると,まだ集中改革プランにはちょっと載ってきていないのかなと思います。 ○14番(仮屋国治君)  全自治公民館が計画書を作られるようになって,また全自治公民館にまちづくりサポーターを張り付けられるようになってと,毎年毎年一歩ずつ前に来ているというふうには,私は思っているんですけれども,財源がなくなっていく中で,やはり協働体制を推進していくしか補える部分はないと思うんですよ。そういう意味では,今の自治会組織の再編であったり,充実であったりとか,そういうものも入れていかなければいけないだろうし,それから官から民へということで,パートナーシップの醸成をするということで,いろんなそういう共生に関する改革も,一歩も二歩も進めていきたいという思いで,ちょっと今お話をさせていただいたところです。で,先ほど申し上げましたように各地区に支所があります。これを一つ地域コミュニティセンター,何かそういった場で各地域に一つずつ設置していくということはできないものでしょうか。二,三日前,市民ロビーというお話がありましたけど,市民ロビーはどういうものを想定されているのか分かりませんけれども,やはり地域の発展は,核がないと発展しないです。学校が地域コミュニティのふれあいの場ということで話をされたとおっしゃいました。同じことで,支所が地域コミュニティのふれあいの場でなければならない。そういう意味では,空きスペースは山ほどあるわけですから,あそこをコミュニティセンターとして,そこからまたボランティアの人をお願いしたりとかする場もあってもいいのではないかという思いがいたしますけれども,いかがですか。 ○企画部長(川村直人君)  非常にすばらしいご提言だと思います。今後,そういった総合支所のあり方というのは,ある程度庁内のほうでは方向性は出ておりますけれども,今,議員ご指摘のそのコミュニティの重要性というのは,当然,地域住民の方々は非常に重要視をされております。横川の新しい庁舎の話があったときも,横川の方々は,なかなか自分たちが自由に使用ができる会議室などもないというようなご要望もございました。そういう横川の新庁舎につきましては,そういったご要望も入れております。それからさらに,隣接をしております保健センター,そちらのほうも改修をして,住民の方々が目的外に使用ができるような形でという話も庁内の中では進んでおりますので,今,ご提言のあったそういったことについては,非常に具現化していくというのは,職員数が少なくなっていく中で,今後地域の方々ともまた話し合いをしていかなければなりませんが,非常にそれは重要なことだと私も思います。ですから,今後,限られた職員数でもございますし,どういった方法でそういった地域コミュニティの核というのを維持していくかというのは,今後のまた大きな課題だと思いますので,今後十分勉強していきたいと思います。 ○14番(仮屋国治君)  同級生によいしょされだしますと,もうやめろということかなと思いだしましたけれども,この質問をしただけで,すべてがいい方向に行くなんて,とてもじゃないけど思っておりませんけれども,行政も,議会も,この財政が厳しくなるという共通認識を持ってこれから取り組んでいかないと,なかなか乗り切っていけない時代がやってくるのではないかというふうに思っております。かつて言われたことがあります。法にかない,理にかない,そして情にかなった政をしてほしいという市民の皆様の声を聞いたことがあります。そのようなことを皆様に切望いたしまして,質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で,仮屋国治議員の一般質問を終わります。これで,通告のありました24名の議員の一般質問のすべてが終わりました。次の本会議は7月8日の予定であります。本日はこれで散会します。               「散 会  午後 3時26分」...