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平成23年第2回定例会(第4日目 6月23日)

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  1. 霧島市議会 2011-06-23
    平成23年第2回定例会(第4日目 6月23日)


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    平成23年第2回定例会(第4日目 6月23日)              平成23年第2回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                        平成23年6月23日(第4日目)午前9時開議 ┌──┬──┬────────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│   件                  名     │ 備  考 │ │番号│番号│                            │      │ ├──┼──┼────────────────────────────┼──────┤ │ 1│  │一般質問 田代 昇子君( 179ページ)          │      │ │  │  │      ・超高齢化による地域福祉の現状について   │      │ │  │  │      自然エネルギー政策への積極的取り組みについ│      │ │  │  │       て                    │      │ │  │  │      ・排水路と道路整備について         │      │ │  │  │     徳田 拡志君( 193ページ)          │      │ │  │  │      ・小島の活用について            │      │ │  │  │      ・補助金について              │      │ │  │  │     有村 隆志君( 207ページ)          │      │ │  │  │      ・「昼も夜もライトダウン2011」       │      │ │  │  │      ・防災対策の強化について          │      │
    │  │  │      ・地デジ化について             │      │ │  │  │     木野田恵美子君( 218ページ)         │      │ │  │  │      ・道徳教育について             │      │ │  │  │     前島 広紀君( 226ページ)          │      │ │  │  │      指定管理者制度について          │      │ │  │  │      ・農林水産業や中小企業の経営安定のための助成│      │ │  │  │       について                 │      │ │  │  │      ・道路網の整備について           │      │ │  │  │     時任 英寛君( 239ページ)          │      │ │  │  │      ・自治体の危機管理体制について(東日本大震災│      │ │  │  │       の教訓に学ぶ)              │      │ │  │  │     山浦 安生君( 253ページ)          │      │ │  │  │      ・水資源保全について            │      │ │  │  │      ・キリシマツツジ(映山紅)について     │      │ │  │  │      ・牧園中の壁画について           │      │ └──┴──┴────────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  宮 本 明 彦 君      2番  前 島 広 紀 君     3番  有 村 隆 志 君      4番  志 摩 浩 志 君     5番  中 村 正 人 君      6番  脇 元   敬 君     7番  松 元   深 君      8番  秋 廣 眞 司 君     9番  池 田 綱 雄 君     10番  徳 田 拡 志 君    11番  山 浦 安 生 君     12番  厚 地   覺 君    13番  新 橋   実 君     14番  仮 屋 国 治 君    15番  常 盤 信 一 君     16番  脇 元   操 君    17番  植 山 利 博 君     19番  塩井川 幸 生 君    20番  久 保 史 郎 君     21番  岡 村 一二三 君    22番  木野田 恵美子 君     23番  池 田   守 君    24番  下深迫 孝 二 君     25番  吉 永 民 治 君    26番  今 吉 歳 晴 君     27番  細山田 為 重 君    28番  蔵 原   勇 君     29番  田 代 昇 子 君    30番  前川原 正 人 君     31番  時 任 英 寛 君    32番  西 村 新一郎 君     33番  宮 内   博 君    34番  徳 田 和 昭 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    な し 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長    宗 像 成 昭 君   議事調査課長   濱 﨑 正 治 君  議事グループ長   宮 永 幸 一 君   書    記   有 村 真 一 君  書    記    隈 元 秀 一 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長   前 田 終 止 君   副  市  長  南 田 吉 文 君  副  市  長   大 塚 行 則 君   総 務 部 長  山 口   剛 君  企 画 部 長   川 村 直 人 君   生活環境部長   平 野 貴 志 君  保健福祉部長    宮 本 順 子 君   農林水産部長   萬 德 茂 樹 君  商工観光部長    間手原   修 君   建 設 部 長  篠 原 明 博 君  工事監査部長    中 村 順 二 君   消 防 局 長  田 中 義 春 君  会計管理部長兼   荒 木   敏 君   水 道 部 長  馬 場 勝 芳 君  会計課長  危機管理監     宇 都 克 枝 君   総 務 課 長  塩 川   剛 君  安心安全課長    中 馬 吉 和 君   財 務 課 長  新 町   貴 君  企画政策課長    川 路 和 幸 君   行政改革推進課長 徳 田   忍 君  情報政策課長    宝 満 淑 朗 君   環境衛生課長   越 口 哲 也 君  保健福祉政策課長  花 堂   誠 君   児童福祉課長   茶 圓 一 智 君  長寿・障害福祉課長 西   哲 郎 君   健康増進課長   森   多美子 君  農林水産政策課長  木野田   隆 君   農政畜産課長   緒 方 祐 二 君  林務水産課長    岩 重 芳 人 君   商工振興課長   池 田 洋 一 君  観 光 課 長   藤 山 光 隆 君   土 木 課 長  馬 場 義 光 君  都市整備課長    川 東 千 尋 君   水 道 課 長  山 下   晃 君  消防局警防課長   木佐木   勝 君  教  育  長   髙 田 肥 文 君   教 育 部 長  阿 多 己 清 君  教育総務課長    東 郷 一 德 君   学校教育課長   山 口 幸 彦 君  保健体育課長兼隼人 稲 満 一 郎 君   生涯学習課長兼  山 下   修 君  学校給食センター所長            隼人図書館長  農業委員会事務局長  前 田   悟 君 6.会議のてん末は次のとおりである。               「開 議  午前 9時00分」 ○議長(池田 守君)  これより本日の会議を開きます。   △ 日程第1 一般質問 ○議長(池田 守君)  本日の日程は一般質問のみであります。昨日に引き続き一般質問を続けます。29番,田代昇子議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○29番(田代昇子君)  一般質問も3日目になりまして,大変お疲れだと思います。今日のトップバッターを務めさせていただきます。この2日間,福祉問題,クリーンエネルギー,そして震災の関連質問がいっぱい出まして,何か言うことがなくなったかなあと,そんな思いでございます。一生懸命今日務めさせていただきます。よろしくお願いいたします。それでは,議長の許可をいただきましたので,先の通告に従って質問いたします。その前に,3月11日に起きました東日本大震災では,想定もつかないほどの大津波で,世界中の人々が驚くほどの大災害でありました。東北地方は明治29年,マグニチュード8.5以上の大震災があったと聞いております。防災上,それ以上の対策がとられていたとも言われますが,思いもよらない大災害となりました。想定をはるかに超える地震と大津波は,原子力発電所事故を引き起こし,また多くの方々が痛ましい犠牲となられました。6月2日現在,死者1万5,477人,行方不明者7,462人,避難・転居者含めて11万2,405人の方々が被災されました。今なお避難生活を余儀なくされ,さぞ大変なことだろうと心からお見舞いを申し上げるとともに,一日も早い復興を祈らずにはおれません。それでは,質問の1点目について,終戦後64年,当時の人口から4割以上も増加し,経済も国民生活も飛躍的に拡大してまいりました。21世紀に入って少子高齢化が進み,ますます下降へと大きくかじを取りかえられてきました。人口1億2,800万人から40年先の2050年には6,141万4,000人へと人口半減時代へと予想され,少子高齢化の波が押し寄せてまいります。そのころ,今の社会保障制度は足元から崩れて,4人に1人から1.5人に1人を支える時代と言われます。これまで日本の福祉を支えてきた家族の介護力,地域の支え合いはどうなるのか,先の見えない社会情勢となりつつあります。質問の1点目,高齢化は急速なテンポで進展しています。とりわけ,要介護が急増する中で,介護サービスは予想以上に拡大していると言われますが,現状として特養施設などを含め十分なのか,またその要員など十分と思っておられるか,お尋ねいたします。次に2点目,民生委員は全国で23万人からいると聞きます。役所と住民との橋渡しの役割,子育て支援,子どもや青少年問題など,地域のよもやま相談役など,見守り的役割,その他多くを担ってくださっています。また,要介護の高齢者の増加とあわせ,近年の家族の介護力が下がりつつあることは,民生委員さんへの負担も大きくなりつつあると言われます。全国各地で後を継ぐ人探しが一苦労とも聞きますが,霧島市の現状はどうなのか,お尋ねいたします。次に,福祉アドバイザー制度についての役割や現状についてお尋ねするものです。次に,自然エネルギー政策への取り組みについて。総理大臣は,先月パリで経済協力開発機構会議での折,太陽光・風力など自然エネルギーの割合を20%目標の実現をしていきたい。また,これまで自然エネルギーの割合は2020年度で20%目標の実現には,太陽光活用の推進が欠かせないと判断されたものとも言われます。茨城県神栖市の洋上風力発電設備が,今回の地震と津波に遭遇しても,安全に運用されていた例も挙げられております。今年2011年4月環境省からの公表で,買い取り制度の導入や調査技術革新の進展した場合の導入量が示されております。風力発電の導入可能が19億kW,次いで太陽光発電の1億5,000万kW,中小水力と地熱発電の1,400万kWとなっています。これまで新エネルギー財団で太陽光発電以外は取り上げられなかった経緯もあるようです。次に,6月8日,読売新聞の記事に,九州・山口の各県知事と経済団体でつくる九州地域戦略会議で,低炭素社会を目指す九州モデル案が出ていました。今後は,自然エネルギーによる電力発電の比重が移るのではないかと思うことです。幸いに,霧島市は,水力があり,地熱があり,バイオマス木質にも恵まれ,太陽光にも適した地理的条件があると思われます。新聞紙上で自治体とソフトバンクが自然エネルギー協議会の設立の発表をしていますが,それには鹿児島県は参加していません。市長はそういう事実を把握されていると思うのですが,どのように考えておられるか,お尋ねするものです。次に,国分下井の国分南・東地区には広大な塩田跡地の放置された農地があります。旧国分市時代,平成14年3月国分市第四次総合計画の基本構想をもとにして,国土利用計画が策定されていました。霧島市になってどのように引き継いでおられるのか,お聞きするものです。次に,排水路と道路整備について。広瀬2丁目を東西に中間地点の地中1.5mぐらいの下に設置されている排水路が,新興住宅地の中を田んぼの用水路へとつないであります。その排水路の悪臭対策の整備について問うものです。次に,市道広瀬22号線は,国分南中学校に通う広瀬地区の中学生徒の通学路であります。安全灯も設置されておりますが,この道路は農道として設置されたものと思っておりますが,最近は南地区や福山方面への抜け道あるいは市街地,空港への近道にもなるのか,車の交通量が多いようです。また,大野原団地周辺の市道についても,国分西小学校の通学路であります。団地の人の出入り,広瀬1丁目,2丁目の住民の出入り,京セラ方面,フレスポへの交通量が多く,その上舗装の老朽化が進んでおります。早い整備を求めるものです。以上で壇上からの質問を終わり,次の再質問をお願いして終わります。 ○市長(前田終止君)  田代議員から3点につきましてのご質問でございました。1問目,(1)につきましては,私のほうから答弁させていただきます。そのほかにつきましては,関係部長がそれぞれ答弁をいたします。1問目は,超高齢化による地域福祉の現状についてのご質問でございます。お答えいたします。本市におきましては,65歳以上の人口が平成23年6月1日現在,2万8,223人で,総人口の22.03%を占めておりまして,本格的な超高齢化社会を間違いなく迎えておりまして,介護保険利用者も年々増加傾向にありますことから,「新すこやか支えあいプラン」に基づき,福祉・保健サービスの推進や介護保険事業の円滑な実施・運営に取り組んでいるところでございます。議員お尋ねの特別養護老人ホームの介護に携わる職員につきましては,その施設の適切な運営が図られるよう,介護保険法等に基づき,それぞれ必要な職員数を確保され,運営されており,県の指導監査が定期的に行われております。本市におきましては,地域密着型サービス事業所の指定申請があった場合,内容について審査した結果,人員,設備及び運営に関する基準を満たしていると認められた場合に,介護保険法の規定に基づき指定をしているところであり,運営にあたっては,関係法令を遵守し,適切な運営に努めていただくよう定期的に指導しているところでございます。したがいまして,現段階におきましては,本市の特別養護老人ホーム等につきましては,人員基準を満たし,適切に運営がなされているものと考えております。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  超高齢化による地域福祉の現状についての2点目にお答えいたします。本市の民生委員・児童委員につきましては,本年6月1日現在,280名の定数に対し277名の委員が選任されており,残る3名につきましても,国に推薦しているところであり,現在のところ定数を満たすものと考えております。さて,民生委員・児童委員の職務の一つには,民生委員法において,福祉事務所等の業務に協力することと定められておりますが,議員もご案内のように,昨今の少子高齢化の進展,寝たきりや認知症の高齢者の増加に加え,児童虐待等児童福祉に関する相談も増加しており,これに伴い民生委員・児童委員の活動も複雑多様化している現状にあると考えております。次に,3点目についてお答えいたします。ひとり暮らしや寝たきりの高齢者・障がい者など,援護を必要とする方々ができるだけ長く安心して家庭で生活するとともに,その家族が精神的にも身体的にもゆとりを持って介護を続けていくことができるようにするためには,これらの方々が必要とするときに,すぐに支援の手が差し伸べられるよう,地域ぐるみで助け合いの輪をつくり,見守っていくことが必要となっております。在宅福祉アドバイザーには,このような援護を必要とする方々を,地域の住民,自治会,ボランティア等と連携・協力して見守っていくネットワークづくりを進めるとともに,その取りまとめ役として,これらのネットワークを活用して要援護者の見守り,安否確認などを行っていただく役割があります。現在,本市におきましては,332名のアドバイザーが地域で見守り活動に従事していただいております。また,緊急時や福祉ニーズの要望など,必要に応じて民生委員や市社会福祉協議会などに連絡していただくこととなっております。今後も在宅福祉アドバイザーが地域包括ケアの一員として,その役割を果たせるよう,市としましても,研修等の機会を設けるなど支援してまいりたいと考えております。 ○企画部長(川村直人君)  2問目の自然エネルギー政策への積極的取り組みについて,2点のご質問は内容が関連しておりますので,一括してお答えいたします。今回の東日本大震災による福島第一原発事故を受け,太陽光,風力など再生可能な自然エネルギーがクローズアップされているところでございます。このような中,ソフトバンク株式会社の孫正義会長が,休耕田や耕作放棄地等を活用した大規模太陽光発電所を建設するという計画を提唱されており,各都道府県に呼びかけ,太陽光や風力など自然エネルギーの普及に向けた政策を提言する「自然エネルギー協議会」を来月に設立する予定であることを明らかにされております。また,同社は,協議会と並行して各自治体から太陽光パネルの設置に必要な用地の提供を受け,1施設で一般家庭約6,000世帯分の電力を賄える出力2万kWの大規模太陽光発電所を中心に,全国で10か所程度の建設を予定されております。当該建設用地には,休耕田や耕作放棄地などを活用する計画で,その面積は1か所当たり40ha程度が必要とされておりますが,一方では,遊休地等の確保や農地転用規制など多くの課題もあるようでございます。現時点で当該建設スキームの詳細が明らかにされておりませんが,議員が提案されております国分地区の広大な旧塩田跡地へこのような施設を誘致することは,土地利用の観点からも有効であると考えられますが,現実的な問題としては,地権者の数が多いと聞いており,一団の土地の取得に要する時間が長期にわたる可能性が強いことなどから,短期間では困難であると考えられます。しかしながら,今後,再生エネルギーの活用促進は重要性を増すと認識いたしておりますので,本市の特性を生かした再生可能エネルギーを活用する新たな事業者の参入が見込めるような可能性がある場合は,自然環境への影響等に配慮しながら関係機関と連携を図り,積極的に対処してまいりたいと存じます。 ○建設部長(篠原明博君)  排水路と道路整備についての1点目にお答えをいたします。この排水路は,防衛施設周辺障害防止事業により,陸上自衛隊国分駐屯地周辺の広瀬地区の生活排水や雨水を処理するために,国分駐屯地西側を起点とし,市道内の暗渠を通じて大鳥川に注ぐ排水路であります。築造後二十数年経過し,その後下水道も普及したことで,現在では雨水と一部の生活排水が流れ込んでいる状況であると思われます。しかしながら,本線流末の児童体育館前から大鳥川までが開渠となっており,近年,市道福島~広瀬線から西側の農地が宅地化されたことから,この地域の方々から悪臭の改善要望が寄せられております。このようなことから,悪臭については今後地域の意見を聞きながら,様々な角度から改善策を検討してまいりたいと考えております。次に,2点目にお答えいたします。広瀬22号線及び大野原団地周辺の市道について調査をいたしましたところ,舗装表面の経年劣化が進行している箇所もあるようでございます。当該地区には国分西小学校への通学路や周辺地域からの交通量の多い道路もあることから,緊急を要する箇所につきましては,維持補修で対応するとともに,全体的な舗装補修については,今後,優先順位を考慮しながら計画的な実施に努めてまいります。 ○29番(田代昇子君)  ただいまそれぞれご答弁をいただきましたけれども,再質問をさせていただきたいと思います。まず1点目に,介護予防についてのご質問ですけれども,介護保険は本来施設介護から在宅介護へという大きな流れがねらいだったのではないかなと思いますが,実際は逆方向になっているとも言われるんですが,そこ辺をどのように認識していらっしゃるのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  現在,国の方針によりまして,今,議員がおっしゃいますように施設のほうから在宅の流れにつきましては,本筋としては変わっていないと考えております。最近,本年度の今度お出ししました6月の補正予算の中にも,福祉空間整備事業等の予算がかなり含まれておりますけれども,それは24年度分を前倒しして,国のほうが平成27年の団塊世代の高齢者の増に向かいまして対応するということで,施設整備のほうを早めているところでございます。そのほか,国としましても,療養病床の再編などを現在行っておりまして,まだなかなか進まず,6年間延長された経緯もありますけれども,市としましては,在宅の流れで地域密着型サービスの施設等も整備をしておりますので,そういう流れは変わっていないものと考えております。 ○29番(田代昇子君)  前向きに取り組んでいただいているのかなと思います。次に,介護保険の認定者というのは,昨日も何か答弁があったのか,聞きそびれてしまいましたけれども,近年の状況として増えているのか,減っているのか,そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)
     介護認定者の過去3年間の状況をお知らせしたいと思います。介護認定者につきましては,平成21年4月の状況でございますが,総数が4,908名,それから平成22年4月は4,984名,23年4月が5,209名と毎年増加傾向でございます。 ○29番(田代昇子君)  少しずつ増加しているなということを感じましたけれども,介護予防プランの作成に時間がかかり過ぎるのがあるとも言われるんですけれども,それで地域支援事業が十分できているのかどうか,そこら辺を聞かせていただきたいと思います。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  介護予防プランの認定から,それから実施までの期間が長過ぎるのではないかというご質問でございますが,昨日も新橋議員のご質問に答えたとおり,少し県平均に比べると遅いようでございます。しかしながら,介護予防事業につきましては,現在行っております長寿健診等が終わりましてから,それに関連する一般高齢者の施策等が始まりますので,少し時期としては8月,9月ぐらいから開始をされることから,少し遅い感じがいたしますが,要員につきましてはきちんと地域包括支援センターのほうがされておられますので,問題なくされているものと考えております。 ○29番(田代昇子君)  市内には福祉サービス提供事業所がたくさんありますけれども,一般市民にとっては本当に分かりづらい,選択しづらい,そういうのが感じるわけですけれども,種類ごとに分かっておりましたらお聞かせいただければありがたいと思います。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  たくさんございます。施設のサービス,介護老人保健施設,老人福祉施設,特別養護老人ホームなどの施設サービスの事業所が22か所ございます。地域密着型サービスといいまして,グループホーム,認知症のグループホームなどですが,43事業所ございます。それから居宅サービス,訪問介護,訪問リハビリ,訪問看護ステーション,あと有料老人ホーム,最近たくさんできてきましたけれども,そういうものの居宅サービスを含めますと173か所ございます。これらの事業所につきましては,福祉事務所のほうで事業所のリスト等を作っておりますので,もしご利用の方がいらっしゃいましたら,ご案内をしていただければいいかなと思っております。 ○29番(田代昇子君)  それから,最近,地域包括支援センターというのができまして,そこの役割とか仕事の内容についてお聞かせいただければ大変ありがたいと思います。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  地域包括支援センターにつきましてご説明いたしますと,地域包括支援センターは設置目的が高齢者の生活を支える総合機関でございまして,お住まいの地域に10か所霧島市は置かれております。包括支援センターにつきましては,介護予防ケアマネジメントとか,高齢者等の総合相談等の受け付け,それから権利擁護や虐待の早期発見や防止というような業務を主に行っております。 ○29番(田代昇子君)  介護予防のケアプラン利用者は,ケアマネを選ぶ権利がどうなったんでしょうか。包括支援センターができることによって,そういう選択ができなくなった部分はないのか,そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。包括支援センターのほうで全部されているから,これまでいらっしゃったケアマネージャーさんを気軽にお願いするということはできなくなっているのではないかなと思うんですけれども,そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  介護予防につきましては,もうすべて地域包括支援センターのほうがケアプランを立てております。その中で,様々ないろんな方がいらっしゃいまして,今まで要支援であった方もいらっしゃって,それから元気になられた方もたくさんいらっしゃるということで,なかなかその人その人に応じたケアプランというのが非常に難しくなっているのかなという気はします。元気な方になればなるほど,ケアプランがある程度同じような形になってくるという傾向もあるようでございます。地域包括支援センターのほうにご要望をぜひたくさん届けていただければ,改善されていくものと思います。 ○29番(田代昇子君)  介護支援1,2の対象者を対象にして介護支援事業と,それからケアプランの作成に大方時間を費やしていらっしゃるのかなあと,非常にプラン作りが複雑であるのではないかなというようなことを何かで見たんですけれども,非常にそういうものに費やして,お年寄りのためのほうに力が入らないんだということはどうなんでしょうか,そこら辺は。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  そのようなご不安を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら,地域包括支援センターは,全地域にありますので,その中でケアプランを立てながら,そして地域の方々,高齢者の方々の訪問等もしたり,相談にも応じたり,さまざまな対応をしているところでございます。また,何かございましたらご質問等届けていただけたらと思います。 ○29番(田代昇子君)  包括支援センターの仕事として一番大きいのは,介護1,2の対象者の人たちの介護予防ということが大きな仕事だと思っておりますが,案外とこのプラン作りというのが非常に手間暇かかって,報酬が安いというような認識があるようですけれども,四国でしたか,高知市なんかは上乗せ2,000円市が負担したりとかしている例もありますけれども,そこ辺をどのように認識していらっしゃるのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  介護プランにつきましての報酬でございますが,国のほうも以前,何度かこれらを上げたほうがいいのではないかというような議論もされていたようでございます。本市としましては,国・県の動向等を見ながらしていきたいと考えております。 ○29番(田代昇子君)  それともう一点,介護予防支援事業というのがありますけれども,非常に参加者が少ないということも見受けられるんですけれども,そこら辺はどのように認識していらっしゃるのか。もう少しそこら辺に力を入れていかないと,先の要介護の人たちが増えてくる原因ではないかなあということがいろんなので見させてもらっていまして,そこ辺はどのように考えていらっしゃるのか。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  議員おっしゃるように,昨年度も少し少ない状況等も,場所によってですけれどもございました。今年度はまた元気まなび高齢者教室でありますとか,さまざまな名称等をつけ,それから送迎等も組み入れまして,そういう方々が参加しやすい体制づくりをとっております。また,保健センターの介護予防事業との連携というのも必要ではないかということで,今職員の中で連携体制をつくっているところでございます。今年度はそういうのを工夫しながら増やしていきたいと考えております。 ○29番(田代昇子君)  介護予防支援事業というのにもう少し力を入れていただくということは,先の要介護の人たちの数を減らしていけるのかな。そのためにはそこに力を入れてもらって,割と年代の若い人たち,例えば65歳以上の人たちをよく訓練するとか,要支援になってからはなかなか遅いんじゃないかということも言われているんですけれども,そこら辺のご見解はいかがでございましょうか。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  議員のおっしゃるとおりだと思っております。そういう介護に至る前の方々をいろんなことで止めていくという,予防をしていくという作業は健康づくりとも通ずるものがございますので,健康生きがいづくりの事業等を含めまして,今後さらに進めてまいりたいと思います。 ○29番(田代昇子君)  次に移ります。民生委員は霧島市はほとんど九十何%ということであるようでございますが,やはり全国の中では非常に民生委員を募集するのが大変な状況であるようです。例えば長野市では,ちょっと仕事が忙しいというようなこともあって,なかなかいないんだと。それから,川崎市なんかマンションが多くて,玄関がオートロックなものだから,それに訪問すると,見守るという仕事がなかなかできてこないとかいろいろあって,なかなか募集してもなかなか100%と,70%に止まったり,80%に止まったりというようなことがあるようですが,非常にそういう面では霧島市は幸せかなというようなことがあります。ぜひ民生委員さんに地域の福祉の担い手として,わきから補佐していただければなと,そんな思いがします。それから,地域のアドバイザーのことをお尋ねしますが,アドバイザーの霧島市の地域ごとのメンバーというのは何人,分かっていましたらお聞かせいただきたいと思います。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  アドバイザーの地域ごとの人数を申し上げます。これは4月1日現在で申し上げます。国分地区80名,溝辺39名,横川31名,牧園43名,霧島20名,隼人85名,福山34名,合計332名でございます。その後,5月1日にちょっと移動があって,今の国分が80から79に1名減,それから溝辺が41人,2名増という形になっております。 ○29番(田代昇子君)  非常に国分が人口の割にアドバイザーの数が少ないようでございますが,どんなふうでお願いされているのか,地域差はどんな割合で見ていらっしゃるのか,そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  資料は持ってきておりますけど,今ちょっと見当たりませんので,後ほど内訳については答弁させていただきます。 ○29番(田代昇子君)  それでは,民生委員さんとアドバイザーさんとの連携という面では,どのようなことがなされているのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○保健福祉政策課長(花堂 誠君)  民生委員と在宅福祉アドバイザーにつきましては,民生委員は,赤ちゃんからお年寄りまでという全般的な地域住民の福祉の相談の支援,そして在宅福祉アドバイザーは,主に高齢者,障がい者の方々の支援というふうに理解しておりますが,その方々の仕事上の立場というのは対等と考えております。なお,交流あるいは研修などはされているかということでちょっとお聞きしてみましたけれども,溝辺,横川,牧園,霧島については,本年度,特にそういった交流とかの予定はないということでした。国分地区におきましては,現在全地区の半分ぐらいの地区で民生委員さんと在宅福祉アドバイザーさんが一緒になって会合等をして研さんしているということでございました。それから,本年度は新たに在宅福祉アドバイザーの委託先である市の社会福祉協議会に国分地区のアドバイザーさんの名簿を求めまして,さらに交流を深めたいという計画をされているようでございます。それから,隼人地区につきましては,全体的には連携がとれていると。なぜかと申しますと,アドバイザーの役割を民生委員さんが兼務されている地区,それから女性連(旧婦人会)が担っておられる地区,自治会が担っておられる地区がございまして,それぞれ密に連携をとりながら活動されているというお話でした。福山地区におきましては,交流会等の計画はないけれども,地区の民生委員の役員会のほうから何らかの交流をすべきであるという意見が出ているというような状況でございます。 ○29番(田代昇子君)  非常にうまく連携がとれているところ,とれていないところあろうかと思います。例えば広瀬地区なんかは相当な人口なんですけれども,昔国分時代に立ち上がったときに,各地区3名ずつということで,多いところは2組ということでなった経緯が少し携わった面ではそのように記憶しているんですけれども,それでうまく連携がとれるのかな,私の範囲はどこまでかなとか,やはりあるんじゃないかなと思うんですよね。名前をもらっただけでは自分の周辺だけ回ってきて,それでいいのか。じゃあ,十分それが全体に目が届くのかどうか。そこら辺はある程度疑問ですので,できたら民生委員さんとマンツーマンでできていけばすごくうまくいけるのかな,そんな思いもあるんですけれども,そこら辺いかがでございましょうか。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  今民生委員の人数が277名ということで,そして在宅福祉アドバイザーが332名ということで,若干民生委員の数のほうが少ないということでございまして,また,それに民生委員1人当たりの管理するというか,それぞれ高齢者の世帯を見守るとか,そういった件数的な負担の割合という部分が,やはり民生委員さんはちょっと高いという部分がございまして,議員のおっしゃるとおり,少なくとも民生委員と同じ数の在宅福祉アドバイザーがいれば,マンツーマンでスムーズな連携ができていくんだろうということは思います。ただ,今度平成22年4月から在宅福祉アドバイザーの改選を行いまして,そのときにそれぞれ市内各公民館等にアドバイザーの選出をお願いしたわけですけど,こちらのほうも22年末現在で371名そのときはいらっしゃったんですが,少なくともその数をできれば確保したいなという部分はあったんですけど,それぞれの自治会,自治公民館等からの選出は332名ということでございましたので,今後も当然選出があって,在宅福祉アドバイザーを増やしたいという公民館等がございましたら,こちらのほうはどんどん受け付けをしていくという考えでございます。 ○29番(田代昇子君)  前向きに検討していただければなと思います。例えば民生委員さんの受け持ち区域というのは,大体どのぐらいを標準にされているのか,お聞かせいただければ。 ○保健福祉政策課長(花堂 誠君)  国が定めました民生委員・児童委員の定数基準につきましては,人口で分かれております。霧島市のような10万人以上の市,それから中核市につきましては,170世帯から360世帯までの間の世帯が基準,標準というふうになっております。 ○29番(田代昇子君)  いろいろ地域によって違ってくるんだろうと思いますけれども,例えば300世帯受け持っていると,やはりその分の高齢者というのは非常に多いのではないかなと思います。よほどお互いの連携がうまくいかないと,名ばかりのアドバイザーだったりする面が出てくるのかなと,そんな思いがあります。そこら辺をぜひもう少し,予算もあまり使っていないみたいですので,もう少し増やしていただければいいのかなと思います。研修などは年に何回されているのか,1人年間約1万円ぐらいの予算しかないようでございますが,どんなふうにされているのか,お聞かせください。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  平成22年度の実績でございますが,基礎研修会というのを7月と10月の2回開催しております。それから,在宅福祉アドバイザーと介護者の交流会,研修会等も実施しております。これが10月に行っております。それから,23年2月に安心パートナーの養成講座の研修会を開催しております。 ○29番(田代昇子君)  ぜひ前向きに取り組んでいただければとお願いして,次に移りたいと思います。それでは,自然エネルギー問題についてご質問させていただきたいと思います。ある本にこんなことが書いてありました。100年前キリスト教者の内村鑑三という人が,国内にある再生可能エネルギー,太陽光,風力,地熱,木質バイオマス開発を訴えたことを,2010年風力エネルギー協会のシンポジウムでこのことをデンマーク大使が講演されておりまして,100年前にこのようにすばらしい見解を持っていらっしゃったのにびっくりすることでございました。それでは質問ですが,国分市国土利用計画によると,下場南部は良好な住宅市街地の形成,海岸付近の水田地帯をはじめとする農地の保全と活用など課題になっている。また下場東部地域は,恵まれた交通機関を生かした土地利用の推進が課題となっているとありますが,この土地はその後全く放置されたまま何十年になるのか,農振がいつ解除されたのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○農業委員会事務局長(前田 悟君)  今お尋ねのところにつきましては,通称東敷塩田地区と呼ばれているところでございますが,これはルース台風時期に塩田及び近隣の田畑等がやられまして,土地改良区事業が導入されたところであります。この地区につきましては,20年以上耕作がなされておらず,平成12年度には農業振興整備計画変更によりまして,農用地の見直しがなされて,農地転用可能な土地になっております。市の国土利用計画にも先ほどありましたように,今白地となっておりまして,今後農地として利用されそうにない土地とされております。また,現況も2m近くのアシが生い茂っておりまして,水はけも非常に悪いところでございます。そういうところで国の食料安定供給を図るための優良農地の確保と耕作放棄地解消をするために,平成20年度から国・県の指導がありまして,耕作放棄地を対象に現地調査をすることになっております。平成20年度現地調査をしまして,この東敷塩田地区の農地につきましては,228筆,17万5,576m2を農地法第2条第1項に該当しない土地であるため,耕作放棄地区分で「赤」と申すわけですが,いわゆる非農地として決定しております。これは21年6月,そのような土地の状況でございます。 ○29番(田代昇子君)  ルース台風の後,このようなこと,こういう環境になってしまったのかなと思います。ルース台風といいますと,60年前のことではないかなと思っております。私たちが高校を卒業したその年だったと記憶しておりますが,あのときは海水が入って,水がたまっていて,その後堤防のほうは改修されたのかなと思っておりますが,そこら辺はどのように認識されているのか。今の塩田はやはり少し土地が低いのかなと思っておりますけれども,道路がどこにあるのか,水路があるのか,全く見えないで30年ぐらい前はぽつぽつと農地を耕作されている人もおりましたけれども,今ほとんど,全然していないと言ったほうがいいのかな,そのような状況なんですが,この農振を外された理由かな,もう一遍聞かせていただきたいと思います。ちょっと聞き逃してしまいました。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  今のおっしゃる土地につきましては,平成12年度に319haの全体見直しを行っております。その中で,農振農用地区域からの除外ということで除外がなされております。湊・下井地区の今の地区につきましては,28haの原野ということで除外されております。先ほど話がありました17万m2につきましては,赤ということで耕作放棄地という形での定義になって,21年6月には赤と言われる地区になったということでございます。 ○29番(田代昇子君)  それでは,この度の震災で津波,それから台風の問題はどうか気になるところですが,以前質問申し上げた折に,あの地域は堤防と高速道路で二重に防波堤になっているので大丈夫だよというような答弁をいただいた記憶があるんですが,現在どのようにとらえていらっしゃるんでしょうか。今回の震災のことも視野に入れながらの思いを聞かせていただければと思います。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  堤防につきましては,農地海岸の農地を守るための堤防という形で私どものほうで管理いたしておりますので,ご説明申し上げたいと思います。今の堤防は,農地海岸が検校川からAZのところまで大体約11.3km農地海岸ということで,農地を守るために堤防を建設しております。その堤防高が現在6.5mということでございます。この堤防を建設するときの基準がルース台風のときの潮位,これが2.88mの潮位であったということで,このルース台風を基準に建設がされております。現在堤防を造るときには,この潮位プラス波高,波が当然ありますので,それと若干の余裕高という形で建設がされているんですけども,現在でいきますと,ルース台風のときの潮位が2.88m,波の高さが波高が4.8mということで計算いたしますと,実際7.68m必要ということでございますが,実際の堤防高は6.5mということで,これを解消するために,消波ブロックをずっと設置いたしております。消波ブロックを設置することによって波高を抑えて,今の堤防で防ごうという形で今整備がされているところでございます。農地海岸の堤防につきましては,以上のような状況でございます。 ○29番(田代昇子君)  これまでの状況は聞かせていただきましたけれども,あの地域をあのまま何十年放置されていいんだろうかと。市長,そこら辺の土地利用という計画は持っていらっしゃらないのか,される気はないのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○市長(前田終止君)  結論から申し上げまして,やる気があります。私は合併して,この平野部の特に高速道路周辺,そして特にその中でも海側,ここに今るる立場立場で説明をしましたけれども,多くの困難があろうかと思うんですが,海側の土地全体をよくもう一度洗い流して,そして次の世代のためにも,ずっと何十年もこのままという状況から,やがて時間と経費,労力そういうものはかかるでしょうけれども,やがていつの日にか,次の世代のためにこの高速道路から特に海側の塩田地域,開拓されたエリア,埋め立てられた地域,これが有効に生かされる日をどうにか将来に向けて十分な準備が少しずつでもできたらと強く思っております。 ○29番(田代昇子君)  市長から大変力強いご答弁をいただきました。私は今回の地震でクリーンエネルギーが何とかならないのかなという思いがいっぱいしまして,新聞紙上で出てくる以前にそんなことは考えておりました。あそこは高速道路が通りまして,海側と陸側との二分されておりますので,できたら海側は松林でも植えて,林にしながら,後ろのほうはクリーンエネルギーのソーラーでも建設計画をできないのかなと,そのような思いがしたわけですけれども,そこは市長,どのように考えますか,よろしく聞かせてください。 ○市長(前田終止君)  平野部の特に高速道路の両岸,特にまた海側のほうに広大な,生かされ切っていない土地がたくさん眠っている状況にもございます。先ほど申し上げましたけれども,次の世代のためにもこつこつそれを整理し切って,今ご指摘のような点も答えられる範囲のことでもありましょうし,あるいはまた地の利の良さ,地の利の良さとは,大隅薩摩両半島のど真ん中にありますし,高速道路でインターチェンジももう間近に木戸口にあるようなものですからね。ですから,南九州3県全体のど真ん中という考え方もできますし,そういう意味で,例えば県土全体,南九州全体に通ずるような集客,誘客できるようなスポーツ関係の競技施設であるとか,様々なものが考えられると思います。そのためにはもう複雑多種多岐にわたる多くの地権者構造,そしてかなり100年単位でさかのぼらなければならないようなそういうところに,どう整理整頓ができるか,大きな困難であろうかと想像しておりますけれども,まずはどういう形でどうやっていくか,徹底した議論を始めてみたいと思っております。 ○29番(田代昇子君)  これもまた大変力強いご答弁をいただきました。ぜひ前向きに取り組んでいただきたい一つ場所であり,これからの発展するところではないかなと思っていますので,よろしくお願いしたいと思います。市長,昨日,宮内議員の答弁の中に,クリーンエネルギーの太陽光発電の件だったと思うんですけれども,事業所から声がかかれば積極的に検討するというようなご答弁をされていたような気がするが,もう一歩,市長,積極的に県あたりに行ってそこ辺の気持ちを訴えられるのもいいのかなと思っておりますけれども,いかがでございましょうか。 ○市長(前田終止君)  太陽光発電につきましては,もう皆さん方もご承知のとおり,公共施設の屋上等を可能な範囲でこつこつと利用させて,増やしているというような状況下にあります。特に近年では,市内の小学校あるいは中学校等にも可能な範囲でエネルギーについても,初期的な学習の材料という意味にもなってございますし,そういう利用の促進を地元にせっかく京セラさんという本家本元の太陽光発電を扱う立派な企業が,世界的企業があるわけですから,そういうところとも連携をかねてより深め,高めながら利用をさせてもらいやっているところでございます。 ○29番(田代昇子君)  よろしくお願いしたいと思います。4月21日に議会報告会を福山でしましたときに,レアアースのことを質問されてどうなっているのか聞きたいというような質問があったようですが,4月に入って南日本新聞に鹿児島湾でのレアメタル発見ということでニュースが出ていましたけれども,日本にとって中国からの輸入に頼る貴重な金属レアメタルの一部アンチモンの鉱床を,岡山大学や東京大学などのグループが若尊の前に発見しておりますが,そのためにも南地区の海岸沿いの開発というものをもう少し考えていただきたいなと,今おっしゃっていただきましたので,力強く前向きに検討していただければと思っております。これはお願いしておきます。希望しておきます。それから,道路整備については,先ほどご答弁いただきました。ぜひ学校周辺は子どもたちの通学路のためにどこも整備されつつありますが,一番古いところの西小学校周辺はとても,学校の周辺は通学路になっているところの一部はされていますけれども,あそこの周りを回ってみると本当に劣化しているということがよく感じ取れて,苦情もあるんですが,大野原団地を含めてあそこの周辺の道路が非常に悪いですので,早急な処理をしていただければと思っております。それと,あそこには県道も通っておりますが,西小学校に行くところの信号機のところから,それからあそこは団地に入るところまでの県道も建設会社がされた一部なんでしょうか,ここの工事がしてある近くの20cm四方の,あれは何というのかよく分かりませんけど,それを引いてあるとこは本当にあちこち車も通らないのによくぼちょぼちょとなっているなあ,はげそうになっているなというのをいつも感じるんですが,県のほうにも補修の件をぜひ副市長,伝えていただければなと思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。土木課のほうにお願いすればいいでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  今議員おっしゃいましたように,西小学校及び大野原団地の周辺の道路につきましては,早速現地調査をさせていただきました。おっしゃいましたように今交通量が非常に多いということで,劣化の激しいところがございますので,そういったところは緊急的に補修をしていきたいと。ただ,全体的に舗装するとなりますと,結構時間もかかるというようなことでございますので,優先的に年次的に計画を進めてまいりたいと。おっしゃいました県道のほうにつきましても,ちょっと道路の工事も対応中でございましたり,あるいは取り付け部分等でそういう部分があるのかもしれませんので,そこらあたりまた調査をさせていただき,県のほうに私のほうから一応要望させていただきます。 ○29番(田代昇子君)  それから,排水路の件ですけれども,あそこ50mあるんでしょうか,40mぐらいしかないと思うんですけど,排水路のところにふたをしてもらったらいかがなものでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  先ほどもご答弁の中であったと思うんですが,あのところは圃場整備区域内の50mぐらいの排水路が残っております。そこに流れ込む排水路につきましては,自衛隊の東側から南側を通って,今の排水路に注いでいるわけですが,ほとんどが暗渠になっています。そういったことで,におい対策ということで,悪臭がどのくらいかということで,早速市道側のほうのマンホールにつきまして,児童体育館の前から大体4か所ぐらいあけて開放して確認をいたしました。先ほどのお話で下水道も若干接合がされまして,大分中身については流れもよく,土砂等のたまりはございませんでした。原因はいろいろあろうかと思いますが,最終的にはその排水路から今の広瀬の50mの排水路に落ちるところで,非常に緩やかな勾配になっているということで,そこに若干数cm程度のヘドロがたまっている状況がございました。それで,通常の水が流れていると,そこまでにおいはしないかと思いますが,天候次第によってはそういったにおいがする場合もあるというふうに考えておりますので,一つの対策として市のほうでそこの土砂を取り除いて,若干そこにこびりついているというか,においがついているところもあるかと思いますので,まず掃除をして清掃をして,ちょっときれいにしてみようかということで,そういう悪臭対策についてはやってみたいと。ただ,ふたをすることについては,なかなか悪臭の対策の根本的な対策はならないものですから,そういったいろいろな方面から検討する中で,まずうちとしてはそこの土砂を除いて,清掃をさせていただいて,それから状況を一応見させていただくということでお願いをしたいと思っております。 ○29番(田代昇子君)  前向きにしていただくとありがたいです。非常にこの地域は公共下水道に接続しているのが90%ぐらいはあるのかなと思っておりますけれども,以前は本当に大変なにおいがしていたんですけれども,最近は割としなくなったんだけれども,私が申し上げている地域は全部集約されてきますので,やっぱりにおいがひどくなるのかなとそんな感じはしていますので,ぜひあそこの一部にセメントでふたをしてもらうか,掃除をするのも1,000万円ぐらいかかるんだと聞いたら,いや一遍大仕事をしてもらえば大変ありがたいかなと思っておりますので,ぜひそのようにしていただきたいと思っております。ぜひお願いして,私の質問を終わりたいと思います。 ○市長(前田終止君)  今の場所の件ですが,私も場所を一緒に部長等とつぶさに見させていただきました。そして,部長が説明したとおりの状況でございますが,徹底して清掃,クリーン作戦をやろうということに決したわけですけれども,いくら清掃をきちっとやっても,やはりそれぞれの地域で暮らしていらっしゃる方々の家庭内雑排水の終末処理,それに対する意識の問題,生活スタイル,そういうところを今度は地元でまた皆さん方のほうでまたぜひ意識喚起,それを徹底していただきたいなと。そして,清掃をするときには,行政絡みで業者が出てきて,それで全部あっという間に終わらせましたよじゃなくて,出てきてみんなで同じ自分たちの地域,足元をみんなで共生・共同・共助でやる,そういうこともぜひ逆にお願いをしておきます。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  先ほどの国分地区の在宅福祉アドバイザーの推薦につきましては,地区自治公民館長に依頼し,ご推薦いただきました。 ○議長(池田 守君)  以上で田代昇子議員の一般質問を終わります。次に,10番,徳田拡志議員から2件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○10番(徳田拡志君)  私は,誇りある国づくりのために,日本の伝統文化を守り,育て,継承し,武道を通じて日本精神を広め,追求している徳田拡志でございます。今回,未曾有の大災害に見舞われた東日本大震災でも,日本人の互助の精神が大いに発揮され,世界中から称賛を得たところでございます。この日本人独特の精神を発揮されたことは,世界の人々に対しましても大変な驚きでありました。そういう中で,国政は豆鉄砲を食らったハトが,サギに対してペテン師であると,そういう政略国家,国民を惑わしている状態であります。しかしながら,こういうときこそ,日本発祥の地である天孫降臨の地・霧島市がしっかりしなければならないと考えているものであります。私たちの霧島市は,ロマンあふれる古代神話も数多く残されているところでもあります。海あり,山あり,川ありの大変風光明媚なところでもあります。一般質問の中で,小島の活用について質問いたします。私が生まれた富隈地域は,大変錦江湾を臨み美しい所でございます。今回の広報誌の6月号でも,錦江湾に輝く桜島を臨むところに小島が浮かんでいる姿が表紙となっておりました。「ああ,美しいな」そういう思いで私は富隈城の頂上から眺めております。北は霧島連山,南は桜島を臨み,錦江湾に浮かぶ小島3島を見ることができる大変すばらしいビューポイントでもあります。市長も県議時代に長らく通われた国道10号,三島ドライブ付近から三島を臨み,そして桜島を仰ぎつつこの錦江湾を何とかしようと思われたことでもありましょう。今日はその思いを述べていただきたいと思っております。この小島は,奈良時代の天平年間,764年,西暦1245年,火山の噴火によって三つの島があらわれたと三国志に書かれております。比較的地質的には若い島であります。神造島とも呼ばれ,手前の大きな島を辺田島,真ん中が弁天島,そして沖小島と連なっており,遠くから見ると大きなクジラが錦江湾を泳いでいるように見えるのであります。この小島3島は,昭和42年に旧隼人町が観光開発に役立ててほしいと住吉の住民の方お二人から買い上げ,城山観光側に観光開発に手がけたものであります。しかしながら,現在では観光開発にも活用されておらず,市のほうで買い取り,市民のためのキャンプ場やあるいは海釣り公園など自然を生かした小島の開発を願い,そして住民の方々が広く市民に提供してほしいというふうに願っておられます。そういうことで,小島の買い戻しを市でする考えはないか,お尋ねいたします。また,この小島は,漁業関係者にとりましても大変重要な島でございます。中には弁天様が祭ってあり,漁業の大量祈願並びに航海の安全,そして市民の憩いの場として活用されているところでありますが,何分に私有地でございますので,市民が自由に往来することができない現状であります。また,浮き桟橋等備えてあるものがなく,大変危険でもあり,市のほうで管理し,そして市民に提供してはどうか,尋ねるものであります。次に,企業立地に対する補助金についてであります。本年度の予算で立地企業5社に対して9,033万円余りの補助金が計上されておりますが,この根拠法と算定方法はどのようになっているのか,企業ごとに示していただきたいと思います。最後に,霧島市緊急雇用促進補助事業についてお尋ねをいたします。この事業の活用事業者が補助金を活用したその成果はどのようになっているのか,またこれらの補助金制度について問題はないか,お尋ねいたしまして,1回目の壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)
     徳田拡志議員から2点につきましてのご質問でございました。1問目につきましては,私のほうから答弁をいたします。2問目につきましては,商工観光部長が答弁させていただきます。1問目の小島の活用に関する2点のご質問は,内容が関連しておりますので,一括してお答えをいたします。辺田小島,弁天島及び沖小島の3島からなる神造島,(通称)小島は,現在,そのほとんどを城山観光株式会社が保有されており,先月,同社から本市に対し,買取要望書が提出されたところでございます。錦江湾奥に浮かぶ小島は,議員ご提案のように観光面への活用や市民の方々の利用に供するなど,さまざまな利活用方法が考えられるところでございますけれども,本市が小島を取得するためには活用目的はもとより,島内の安全対策やトイレをはじめとする衛生面などの環境整備,電気・水道の整備などに要する初期投資や,それらを引き続き維持するための経費,財源などについて費用対効果を含め,安全面等様々な観点から検討をしていく必要がございます。また,錦江湾につきましては,現在,その一部が霧島屋久国立公園として指定されておりますが,現在環境省において,霧島屋久国立公園錦江湾地域戦略的運営プログラムに基づき,現行の国立公園区域の見直しなどが進められており,小島については国立公園へ編入する方向で作業が進められているようでございます。このようなことから,今後現地調査を私としては行う予定でございまして,庁内の関係部署で積極的に協議を重ねながら,市としての方向性を検討してまいりたいと思います。 ○商工観光部長(間手原 修君)  補助金についての1点目についてお答えいたします。本市は,工業立地等を促進することにより,工業の振興及び雇用の拡大を図る目的で,地方自治法第232条の2の規定に基づき,霧島市工場等立地促進に関する条例を制定し,市内に工場等を新設し,もしくは増設し,また既存の工場等を移転しようとする者に対し必要な助成を行っております。3月議会で議決いただきました平成23年度一般会計予算の中で,立地企業支援事業の工場等用地取得費補助金算定方法を企業ごとにご説明申し上げます。この制度は,立地協定を締結することを前提に,用地取得費・造成費の3割を助成する制度でありますが,新規雇用者数により上限額を設定いたしております。新規雇用5名から19名のときは上限2,000万円,20名から49名のときは上限3,000万円であります。マイクロカット株式会社は,土地取得額に対し新規雇用を30名予定されておりますので,補助金額は土地取得の3割の2,604万1,000円を。三州運送株式会社空港営業所は,土地取得額に対して新規雇用を7名予定されておりますので,補助金額は上限の2,000万円を。株式会社西村は,土地取得額と造成費を合わせた額に対して新規雇用を8名予定されておりますので,補助金額は上限の2,000万円を。株式会社スズキ納整センター南九州納整センターは,土地取得額に対して新規雇用を13名予定されておりますので,補助金額は上限の2,000万円を。キリシマ精工株式会社は,土地取得額と造成費を合わせた額に対して新規雇用を7名予定されておりますので,補助金額は造成費を合わせた土地取得額の3割の429万円をそれぞれ予定し,9,033万1,000円を予算計上しております。なお,このほかに工場等用地取得費補助金とセットとなり雇用促進補助金がありまして,新規雇用者1人当たり20万円を補助し,上限額は500万円となっております。補助金についての2点目についてお答えいたします。霧島市緊急雇用促進補助金の制度は,平成22年4月1日から平成24年3月31日に限り,厳しい経済及び雇用情勢の中,市民の雇用の拡大を図るため,霧島市内の新設・増設及び移転する法人格を有する事業者で,霧島に在住する者を新規に5名以上雇用する雇用保険適用事業所に対し,500万円を限度として新規雇用者の数に20万円を乗じた金額で補助金を交付しております。ただし,風俗営業,宗教,複合サービス業,政治・経済・文化団体,国及び地方公共団体,その他市長が適当でないと認める事業所を除くとしており,また新規事業展開または事業拡大前日までに市と協定を締結することとなっております。今までに協定を締結した事業者は,5月31日現在,福祉施設が5社,製造業者が6社,小売業者が2社及びその他の業種が4社の計17社と協定を締結しており,210名の新規雇用者が見込まれる予定であります。 ○議長(池田 守君)  徳田拡志議員の一般質問中でございますが,ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午前10時23分」                ──────────────                「再開  午前10時40分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。徳田拡志議員の一般質問を続けます。 ○10番(徳田拡志君)  先ほど壇上から市長のほうに小島に対する思いというものはないですかとお尋ねしましたが,小島について市長のほうはどのような思いを持っていらっしゃるのか,お尋ねしましょう。 ○市長(前田終止君)  小島に対する思いということでございますが,物心ついて鹿児島に行く途中,バスに乗っていよいよ本格的に海が見える。そして窓際から海を見る,海のない牧園でしたから,とてもあのエリアに来ると自分たちの所とは違うなというのを,まず小島を見,そして流れくる小いさな河川を見,そして桜島をバックに錦江湾奥と言いますが,これは別称,うたを読むときには薩摩潟というわけですね。そういうエリアのたたずまいのすばらしさ,これは本当に圧巻される風景だと思います。そして,西暦764年ということは,今から1247年前,火山の噴火によってその小島が出現をしたというような言い伝えがあるわけでございますが,地形的にも非常におもしろいと思います。そして,何度か機会があって島に上陸をさせてもらった経験もございます。私たちの霧島市で33km少々に及ぶ海岸線があるわけですが,霧島というイメージからはおよそ県内外の人にはわきにくいかもしれませんが,霧島市から見た地勢の中における,地形の中における唯一の三つある無人島ということもまた特異性としていいかなと。そして,日本民族はやっぱり海洋民族ですから,海に向かって志を持って動き始めたときに歴史が動いている。そういう意味で,小島そのものも様々な形の利活用が考えられると思います。それはまず,環境の面からも多くの取り組みができるでしょう。それで,これは国立公園法,そういうものとリンクさせて考えても,非常に大事な場所だと,景観上も,その島の成り立ちそういう意味からも,そして自然環境を大事にする,そういう意味でもすばらしい場所だと思います。そして,健全なる海洋思想の普及,そういう意味で,例えば小浜の海岸から,例えば国分の海岸からボートをこいで青少年の体と心を鍛え,そしてキャンプをするような場所には小島の冒険学校みたいなものを将来安定的に,安全面をきちっと確保しながら,B&G財団なんかの補助事業などを上手に使って,私たちの霧島地域ならではの特別な青少年教育の聖域場所として,特徴あるそういうこともでき得るところかなと。夢を語ればよほどまだできますけれども,そこに水,電気,安全性,そして水辺公園なんかももう既に先発来ているような感もございますけれども,すばらしいエリアだと,そういうふうに思いとしては言わせていただければ感じております。 ○10番(徳田拡志君)  今市長が自分の思い,そして思い入れといったようなものを非常に熱く感じたところでありますが,先ほど田代議員のほうからも海岸線の活用といったものも質問されておりましたけど,実際そういうところなんですよね,小浜から若尊まで,あるいは福山まで含めていろんな意味で活用できると。自然環境を守りながら,そして最新ではレアメタルまで発掘できると。これはやはり海洋,海という恵みといったものがあるわけですね。しかし,一方では,地元の漁業関係者の方にとっては,死の海になりつつあるんですね。いや既にもうなっているかもしれません。こういったものに対する環境の手立てが非常に遅れているのではないかな。そういった意味で,小島を研究材料として使っていただきたい,そして見ていただきたい。そのためなら市民の皆さん方によく見ていただくためにも,やはり市のほうで管理し,活用していくべきではないかな,こういう思いがあられるわけです。小島の由来というものをご存じだろうと思いますが,明治4年,廃藩置県ですね。藩をやめて鹿児島県となったときに,この国分郷地区,紛争が起きた。その解決に努力した功により,明治15年4月,住吉村の関田秀庸,瀬戸山長保の両氏に与えられたんだと,ご褒美で与えられた由緒ある島である。それ以来,地元の方々はここに弁天さんを祭り,そして自分たちのそういう歴史的なものを思っていらっしゃったわけですね。そしてまた,漁業関係者にとっては信仰の地でもあったと。そして,昭和42年8月に隼人町が観光地として開発をしたいという城山観光さんの意向に沿って,譲っていただいて,その後城山観光に譲った。これが経緯でございます。それから約45年経って,今買い戻しの市民の声が上がっている。これはやはり,国立公園化される予定であるので,それを待って検討しましょうと,そういうことではなくて,やはり市のほうから積極的に,来年の春にはもう国立公園の決定がなされるわけですから,決定がなされた後にはもう手も足も出ないと,こういう状態になる前に,手を打って,そして国の環境省なりと一緒に検討して,活用方法を検討してという,そういう前向きな姿勢が欲しいと思うんですが,もう一回,市長,そういう思いはございませんか。 ○市長(前田終止君)  国分隼人の平野部の島津開拓地エリアの件までお触れになられたわけですが,やはり合併をして5年経ってみて,開拓地,埋め立てをされて,江戸時代からずっと今日まで歴史をつくっているわけですね。開田をされた,あのエリアも本当に私はもったいないと。そしてある意味では,努力をされた時期もあるんですが,もう何十年も,最近になると,本当にいろんな条件が厳しいものが地形上も,あるいはまた歴史上もあるんでしょうけれども,ここをしっかりと精査し切って,将来に,私の時代にどうにもならなくても,整理整頓をしていくことは今から始めなければ駄目だと思ってます。ですから,もったいないので,ぜひ指示を徹底して出して,時間がいくらかかっても,やり続けて,海に突き出た半島奥の平野部の一番の枢要な場所を,民間ふうのもの,それがどういう状況になって,だんご状であるそれを解きほぐして,専門的な知識を持った人,チームをつくってもらって,徹底してやっていくような情熱を,時間をかけてでもやってみたいと,これは一つ思っています。もう一つは,この神造島,これは地元の漁協の方々なども非常に買い戻しを求める,そういうふうな請願まで出しておられますし,私もさっき思いを語れば,そういう思いがずっとございます。そして,ほかの自治体のこともちょっと調べてみましたけれども,阿久根大島,あるいは指宿の知林ヶ島,あるいは鹿児島市の沖小島,そういう持っている島の利活用というのも,冷静にどう生かされているか,課題はないのか,そんなことも念頭に置きながら,そして先ほど語ったような可能性,そういうものもしっかり思いを込めて,一度この夏,早目に,いい機会をとらえて,島に上陸してみて,そして思いを形にできるかどうかということをしっかり調査してみたいなと思っております。そして,漁業の振興という意味で,今課題が本当にどっしりあるんだと,まさにおっしゃられるとおりだと,毎年漁協の総会など,そしてまたお互いに語らいながら,市場の開設なかったやつを,ぜひそういう方向を,行政も協力するし,一緒になってやろうじゃないかというようなことなどを,漁業振興のためにも,浜之市の港の関係のリーダーの方々と語らいながら,行政もできる努力をやって,地道にこつこつと協力させていただきながら,がんばってやってきております。海に対しても,マダイやヒラメ,そういうものに対する稚魚の放流,あるいはまた藻場の育成等,ありとあらゆることを可能性がある部分に対して,公がお手伝いができる部分に対して,漁業が非常に厳しい実情にあることを踏まえて,取り組みもこつこつと,どなたがどう言おうとやっているわけでございます。そういう意味で,あの神造島が,もし漁師の皆さん方が,本当に自由に市民全体の財産として位置付けられて,一定のルールが将来できて,その中で,例えばなかなか魚も取れない。そして魚価も安定してない。そういう中で,小島観光ツアーみたいな視点で,今までは魚取りだったけれども,それも健全に環境の問題をしっかり根底に置きながら,がんばっていくんだけど,やはりそれをつないでいく新たなる行動計画として,例えば錦江湾の沖に出る。そして魚釣り体験もする。あるいは小島1周,あるいは上陸,そういう中で,何か漁業と暮らし,日本人の食文化の王様はお米,お魚,そしてお茶です。こういうものをしっかり念頭に置いた地道な,漁協でここまでやるのかというぐらいのものを青年部あたりは婦人部らと協力をしながら,先輩方の経験に基づいてやっていかれるような時代を,地道にこつこつ,派手にやることはない,こつこつ地道にやると,誰がどっかでじっと見ながら声援していきますよ。そして盛り上がっていく,そういうふうに私は思います。 ○10番(徳田拡志君)  市長の熱い思いをもう2回お聞きしましたので,必ずや近いうちに,この議会終了後,即小島にまた足を運んでいただいて,向こうから見る霧島市というのは,非常にまた別天地なんです。海のほうから霧島連山を眺めるが,ここはどこなんだろうというぐらい,南海の孤島にいたような,そういう感じの思いにも浸りますので,ぜひ部長,課長,皆さんも,一緒に関係各部下を連れていくということでありますので,ぜひ足を運んでいただきたいと思います。それでは,この小島の件については質問を終わりたいと思います。次に,補助金についてでありますが,霧島市の根拠法となっているのは,地方自治法ということで答弁いただいておりますが,これは条例についてはどのようになっておりますか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  答弁の中で,地方自治法第232条の2ということで,私どものほうの霧島市工場等立地促進に関する条例というのが制定されておりますけれども,根拠法というようなものではなくて,地方自治法の中の条例を制定できるというような,14条にもうたってございますので,それを用いた条例の補助制度でございます。 ○10番(徳田拡志君)  その基本条例を制定することができるという話ですけど,その条例のもとに補助金を交付されていると思うんですが,その条例はどのようになっておりますかというお尋ねです。 ○商工振興課長(池田洋一君)  この条例の中身の関係だと思いますけれども,この条例の目的につきましては,工業の振興及び雇用の拡大というのを図るというのを目的といたしております。この条例につきましては,雇用とリンクさせておりまして,土地の取得と雇用というのを2本立てにしております。その土地の取得というのにつきましては,創業開始時に5人以上の新規雇用,市内に居住している者が雇用されていなければならないとか,その前に,当然市と立地協定を結ぶとかということでございます。その中で,土地の取得の3割というのの補助制度でございます。それにつきましては,上限が雇用の人数によって異なっております。そのほかに,今言いました雇用促進条例というのが2本立てでなっておりますので,1人当たり20万円,上限の500万円というような中身の条例でございます。 ○10番(徳田拡志君)  企業の誘致をされるときに,こういうパンフレット,企業立地プロジェクト2010ということです。こういうパンフレットを企業の皆さん方にお勧めしたり,あるいはご案内を出していらっしゃると思うんですが,この中で補助金という形で霧島市がうたっているんですよね。この補助金の中身をうたっている条例,根拠法がないと交付できないわけです。まず,その条例を聞いているんですが,それは条例を適切に条例を定めるということであります。それはそれでよろしいでしょう。まず,この補助金の対象になる立地企業あるいは誘致企業というふうになりますが,誘致企業と立地企業,どのように振り分けていらっしゃいますか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  私どものほうで,よく誘致企業,立地企業と申しますけれども,特段差はございません。我々が誘致をする関係上,企業さんを市内のほうに誘致する,または移転をされる,雇用拡大をして移転をされるというふうなことで,特段区別はいたしておりません。 ○10番(徳田拡志君)  区別をしていないということですが,言葉は使い分けていらっしゃいますよね。立地協定を結ぶと立地企業というふうになりますが,立地協定を結ばない企業でも立地企業と呼びますか。使い分けている,どこかに基準があると思うんですが,その使い分けは特段ないという話でしたけど,どこかあると思うんですけど,それをもう一回お尋ねします。 ○商工振興課長(池田洋一君)  当然立地協定をしますので,誘致企業というのは立地協定を結べば誘致企業という形で呼んでおります。 ○10番(徳田拡志君)  よく分からないんですが,私たち市民から見て,分かるように説明していただきたいと思うんですが,立地協定を結ばないと補助金はあげられないですよね。そうですね。ですから立地協定を結んでいるから立地企業というのではないんですかとお尋ねなんですが,どうなんでしょう。 ○商工振興課長(池田洋一君)  私どもその辺の使い分けというのはあまりしておりませんでしたけれども,立地協定を結べば当然立地企業でありますし,また市外のほうから誘致する分については,誘致企業であり,また立地企業であるというふうな見解でございます。 ○10番(徳田拡志君)  市内のほうから誘致するのは,市外とおっしゃいましたか,市内,市外から連れてくるのが誘致企業ということですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  両方使い分けているというようなことで,当然,誘致企業というのも市外から誘致するのも誘致企業であり,それがまた市内に立地していただくと立地企業であるし,また移転の場合も当然立地協定を結んでおりますので,立地企業であり,また当然我々がそういう雇用拡大を図る意味での移転ということであれば,誘致企業ということでもあるし,その辺の見解は線引きはあまりしておりません。 ○10番(徳田拡志君)  開発公社のときでも使い分けていると,右のポケットと左のポケットを使い分けているという話がありました。この補助金を出す,誘致した企業,立地した企業,補助金を出すために使い分けているというような気がするんですが,そうでないとすれば,はっきりとした明文化されて,法制化されて,どの法律に基づいて,市民の税金から,これは単独事業ですから,9,033万円を超える補助金を出しているんですよと。ちゃんとした答えが出ないと,議会の中で予算がすっと通っていって,企業に対してその資金が渡っていくということでは,市民の方々は納得されない。ですからどうなっているんだということも再三聞かれているわけですよね。こういう答弁だから聞くんですよ。いいですか。霧島市工場等立地促進に関する条例,合併直後,17年11月7日ですね。制定されているんです。本市に工場等を新設し,もしくは増設し,または既存の工場等を移転しようとする者に対し,助成を行うものであると書いてある。これは工場等立地,つまりこの中に書いてある,うたってある,先ほどの補助金の6,000万円を限度として,100分の30%を補助しますという項目が今ここにうたってあります。この中で,事業者とは何か。事業者というものは,どのようにとらえておりますか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  この定義の中にもありますように,事業者とは工場等の新設,増設または移転を行う者を言うということでございます。 ○10番(徳田拡志君)  その行う者という,その者というのは何を示していますか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  この者というものは,当然企業でもあり,個人でもあり,そういうことで解釈しております。 ○10番(徳田拡志君)  今,企業でもあり,個人でもあるということですが,これはちゃんとうたっておかないと,逃げ口実になるんです。条例の中に,こういう文句を行おうとする者,者とは何なのか。例えば,事業者を言うとか法人を言うとか,法人及び個人を言うとか書かないと駄目なんです。個人であれば,市民個人が使えるということですから。市民は企業誘致だと思っていませんよ,自分のことを。市内をどこか動いたら,隼人から国分に動いて企業誘致だと,申請してできますか。今の答弁だと,個人が隼人から国分に5人以上の従業者が,会社を移すときに,立地企業,企業誘致ということで補助金が最高2,000万円まで受けられる,そういうことになりますが,そうじゃないですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  ここの部分につきましては,この法人というのは,いわば当然個人というか,自然人と法人というのを言いますけれども,我々が企業を誘致する目的の中で,この条例を適用しようとして市内の雇用を確保し,そして商工業の活性化につなげるというのが目的でございますので,その前に当然事業計画とかいろんなもので立地協定を結んだり,その時点で確かに補助金を投資してもいい企業であるか,法人であるかというようなところを判断しながら進めているところでございます。 ○10番(徳田拡志君)  法人であるか個人であるかという,これは大きな補助金ですから,これは法人に限定すべきじゃないでしょうか,こういう大きな補助金は。個人というのは,解釈次第だということになりますので,こんなあいまいな条例なんてないですよ。我々議会もこの条例を通したということは,また考えなければいけないと思いますが,もう一つ,緊急補助事業,これは補助金の2番目の質問にあるんです。この緊急補助事業は該当する人は法人ですか,個人ですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  この緊急雇用促進補助金につきましても,同じような形で,者というような表現で要綱の中にうたわれております。 ○10番(徳田拡志君)  同じような者でよろしいですか。交付要綱の霧島市が発している交付要綱ですよ。霧島市内に事業所を新設し,増設し,または移転する法人格を有する事業者と書いてあるんですが,これは個人というのを書いていないんですが,この法人格を有する事業者,これは個人を含めるというふうに解釈するんですか。私たち一般人は,これは個人というのは読み取れないですよ。例えば,法人格であれば,漁業協同組合とか,何々通り会の組合とか,そういう法人格だと思っているんですが,これは個人なんですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  すみません。私の場合は,この事業所の中で,要綱の中の継続的に行われている者を言うと,この者を言ってしまいましたけれども,ここにつきましても,当然結果的には法人格になりますけれども,その辺は要綱のほう,詳しく見ておりませんでしたけれども,同じような取り扱いというような形で進めているところでございます。(P203に訂正あり) ○10番(徳田拡志君)  同じような取り扱いというのは,工場等の誘致に対する補助金,つまり法人でも個人でもというふうに理解するんですか。私のほうは。であれば,この緊急雇用のほうにつきまして,補助金の交付対象となる事業者は,第3条第1号,本市において事業所の新設,増設または移転を行う法人であること。第3条の中の3,新規雇用者が5人以上であること。このように明記されているんですが,この条例は全く見ていらっしゃらないのか。あるいは,この条例で5人以上雇用する法人で,しかもこれは零細事業者,500万円までなんです,限度が。こういうところの縛りは法人でないといけないよ,5人以上使わないと駄目だよという,こういう縛りをしているんです。大きなところは,法人でも個人でも構わんよ。6,000万円が限度だから,その30%をあげますよ。さらに,先ほどの500万円の追加まで出てきている。併用できますよということでしょう。できないんですか,併用できますと書いてあります。併用している,答弁を言っているんですよ。お願いします。 ○商工振興課長(池田洋一君)  併用ではなくて,この工場等立地促進に関する条例というところの工場用地を取得する補助金と,雇用促進をする補助金というのの2本立てになっております。今議員がおっしゃる分につきましては,緊急雇用促進補助金ということで,金額的には全く一緒でございますけれども,ちょっと条例と要綱との中では違うものというような形で制定しております。 ○10番(徳田拡志君)  少し整理しておきたいと思いますが,このパンフレット,これは市長も目を通されましたですか。補助金のところ,ちゃんと書いてあるんですね。1番目,工場等用地取得費補助金,大規模工場等用地取得費補助金,これはひょっとしたら京セラさんが大きな土地を買いましたので,これでいいますと5億円までですよ,補助金が出る。最後に,一番小さい,霧島市緊急雇用,小さな商店主のところです。5人以下。だけど,そこは法人でないといけませんよということです。個人じゃないでしょう。個人の例えば床屋さんとか不動産屋さんとか,そういうところには出ないでしょう。5人以上使っていても個人は出ないはずですよ,ここに書いてあるわけですから。法人ですよ。そこをもう一回確認しておきます。 ○商工観光部長(間手原 修君)  先ほど市内移転の誘致についての質問もありましたけれども,今回のこの補助制度の中にも,従来隼人のほうに小さく構えていらっしゃったところ等が,ぜひこの際,もう少し大きくしたいということで,霧島市内を見つけて,そこのほうに来ていらっしゃいます。そういったところも当然対象でございます。企業誘致という言葉も使いますけれども,市内業者が市外に出て行く,これをしっかりととめる必要があるというようなことで,私どもは,既にある企業等についても,立地企業であろうとなかろうと,顔出しをしながら,市内でどうですかとか,規模拡大どうですか,そのときには,優遇制度としてこういうのがありますよというようなことで,パンフレット等を作りながらやっております。今回,質問議員さんがおっしゃっております緊急の右下のところにありますけれども,これは22年度と23年度に限ってこういう小規模というんでしょうか,あらゆる企業にとってということです。そのほか,私どもが行っている企業誘致は,製造業の企業誘地を主に考えておりますので,ちょっとした飲食店であるとか,そういうところについて,またあわせて福祉施設もありましたけど,そういったところについても,市民の税金を使うことになりますけれども,雇用増加のためにこの事業を展開いたしております。先ほど課長のほうが法人格について,この緊急雇用促進補助金につきまして,法人格というのを個人もという話をしましたけれども,これについてはあくまでも法人だというふうに私理解しておりますので,担当課長の答弁については訂正させていただきます。 ○10番(徳田拡志君)  今部長がおっしゃったように,緊急雇用というのはいいんですよ。こういう補助金制度をつくって,雇用を高めて,隼人から国分に移転する,ちょっと規模拡大するのでお願いします。それはいいんですよ。それは何も私否定していないんです。否定しているのは,なぜ法人だけなのかということなんです。この小さな零細のところで,5人以上,5人以上使うのは大変なことなんですよ。だから二,三人でやっていてあと1人増やそうそうかといっても4人なんですよ。そういうところも1人20万円ずつの補助があったらありがたいなということを考えていらっしゃいますので,こういう小さな補助事業であれば,なおさら個人を対象にされたらどうですかということを言っているわけです。もう一つは,大きなところ,工場等用地,6,000万円を限度で2,000万円あげましょうということ,ここに個人が対象になっているとおっしゃっているわけですよ。こういうところには,個人を対象にして,小さいところには個人を対象にしていないんだということでは,市民は納得しませんが,それでよろしいですか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  この緊急雇用促進補助事業の導入に当たって,5名以上というハードルを高くした部分があります。当然,その後,1人でも2人でも雇用したいというような,そういった企業がたくさんあるというふうなことでご相談をいただいておりますけれども,今回のこの2年間限定の分については,そのような形で判断をさせていただいております。 ○10番(徳田拡志君)  それでは,本年度の予算で9,033万1,000円計上されている補助金についてお尋ねしますが,5社ありましたね。この5社ですべて立地協定を結んでいるということで,補助金の対象になるんだと。その5社の中で法人,個人ありますよね。すべて法人ですか。個人も混じっていますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  5社につきましては,それぞれ法人格を有しているということで,法人だということでございます。 ○10番(徳田拡志君)  すべて法人に対して補助金を出していると,こういうことでありますが,じゃあこの5社に対してですが,それぞれ補助金の金額が出ておりますが,土地取得の3割ということで出ているようでありますが,それぞれの土地取得費はどのようにして確認をされておりますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  立地協定等を結ぶときの会社の概要,そのときの土地の見積書であるとか,契約書,そういったので,現段階では概数を把握しております。 ○10番(徳田拡志君)  この土地取得費には造成費というのは入ってますか。それとも土地取得費のほかに造成費が入るということになりますか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  土地取得費につきましては,当然売買契約を結ぶ中での土地だけの取得費と,それとそれに伴う造成費はまた別に見積書等をいただきながら。 ○10番(徳田拡志君)  課長,言いたいことは言ってくださいね。尋ねているわけですから。これは,この補助金制度は,立地協定を締結することを前提に,用地取得費及び造成費,これは足しているということですよね。用地取得費プラス造成費の3割を補助する制度でありますということで理解してよろしいでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  そのとおりでございます。 ○10番(徳田拡志君)  この5社に対する補助金がありますが,この5社で,霧島市の保有地を買った業者は何社ありますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  参考までに5社でございますけれども,民間企業対民間企業ですね,これが2社でしょうか。それから,民間・個人との売買契約,それからおっしゃいました市の土地ということではなくて,市の土地開発公社及び民間を足した形で取得をされている企業があります。 ○10番(徳田拡志君)  この補助金制度も,誰に売ったらいいとか,誰に補助金を出すとか,明確に書いていないんですよね,この条例の中でも。立地協定を結んだ企業に対して,さっき言った事業者等,この事業者の中に法人が入っていたり個人が入っていたりするよと,こういう逃げ道がいっぱいあるわけですよ。これも,霧島市の開発公社の保有地,霧島市が持っている土地,いっぱい焦げ付きがあるんですよね。こういうところを売るために,みんな努力しているんですよ。そして,そういうところに企業が立地してほしいから補助金を出しているんですよ。民間と民間が土地の取引をしたのに補助金を出す,とんでもないこと。ましてや民間と民間の個人が取引した。これに対しても補助金です。そこまで霧島市がタッチしなければいけない,それはどう思われますか。 ○市長(前田終止君)  議員ご指摘の条例,そして法律等に対する見解,不備な点があるとすれば,それはまたしっかり立場の者に私としては精査して,将来に対して不備のないよう,さらに努めようと,これは申し上げておきたいと思います。そして,企業の誘致でございますが,これについては,事業枠拡大にしてもそうでございますが,やはり本市の活力,地域経済の活性化等を念頭において,この県土,南九州のど真ん中の位置,空港・高速道路等あるこの場所,ほかの自治体と条件が違うと。だからこそ意欲的にこのようなことに対して,精いっぱい行政そのものが力強く誘致努力あるいは立地協定にこぎ付ける。あるいは事業枠の拡大も今ある事業所の中で,さらにがんばって,一人でも多くの市民の方々が働く場,雇用の場を確保するために力を尽くすべきだと思っております。 ○10番(徳田拡志君)  企業立地プロジェクトというこの補助金ですね。これを知らなかったという企業がいるんですよ。ということは,この補助金を目当てで霧島市に進出したんじゃない。これは後で取って付けて,無理やりに,霧島市のほうからこんな話があったから,そうですかという話を伺ったというところがあるんです。無理やり補助金を出しているんじゃないですか。みんな,地域では,地域の行事をやろうと思っても,5万円,10万円の補助金削られているんですよ,合併後。そういうのがある中で,こういうのがありますよ。ましてや個人になんていうのはとんでもない話でしょう。ですから,改めるべきは改めてください。ならんことはならんのです。取って付けたような事業者とは何か。法人も言う,個人もいう,小さな事業所には5人以上だとハードルを高くして,しかも法人でないといけないよということを言っているんですよ。このプロジェクトが言っているんですよ。22年,23年の限定版かもしれませんが,これは明らかに失政ですよ。こんな立派なプロジェクトを作っていますけど。これで,もらったのが,民民に対する契約書はどうやって確認されるんですか。
    ○商工振興課長(池田洋一君)  当然,売買契約書のコピーを提出していただきます。 ○10番(徳田拡志君)  造成費についてはどうなんですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  造成費につきましては,最初の申請の段階におきましては,見積的なものでいただきますけれども,補助金交付申請が出たときには,うちの土地造成の判断基準というのを持っておりますので,それをもとにその最低限の造成というのをまとめておりますので,それに沿って算定しております。 ○10番(徳田拡志君)  民民に対する売買契約書はコピーをもらう。そして,そのコピーが例えば2,000万円だったら,契約書が2,000万円であれば,その30%の補助ですよね。そういうことになりますよね,2,000万円の契約書があれば,土地代だけですよ。造成費については,その見積もりが500万円であれば,その500万円の造成費に対する30%,合計でもいいんですよ。2,500万円合計だから,その30%渡す。どちらなんですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  今のところ,合計で最終的な補助額というのを算定しております。 ○10番(徳田拡志君)  合計額でやると,ここに答弁がされていますが,株式会社西村ですね。市の開発公社の土地1,850万円で買いました。それはそれで結構でしょう。補助金額が2,000万円なんです。土地代プラス造成費だろうと思いますが,こういう市民から見て,造成費がいくらかかったか知りませんが,市民から見て,買った価格よりも補助金のほうが高いというふうになってくるわけですね。それ以外に,この5社の中で,買った金額よりも補助金額が多かったというところがございますか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  ありません。 ○10番(徳田拡志君)  ないということなんですが,もしこういうふうな形で補助金額がオーバーするということであれば,まさしく市民の目をごまかしているのではないかと疑われることもありますので,条例の十分でない条文については,明確に法人なのか個人なのか,立地企業なのか立地協定を結んだ企業のみ相手にするのか。あるいはそうでもない,市長がいいと言ったからいいというようなことであるのか。その辺は私はしっかりと合併した直後のこの10年間で,先ほど市長がおっしゃいましたけど,100年経っても褒められるようなことをしなければいけない。それが私たちの初代の議会,初代の市長の責務です。これを申し添えておきたいと思います。市長,何かございますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  先ほど私のほうの答弁で,民民という話をしましたけれども,これは民間企業が企業誘致をするに当たって,個人の土地であったり,企業の土地であったりというのを買うというのを私は民民という話をしましたけれども,企業対企業というふうな答弁をしたつもりでしたけれども,個人対個人のやりとりまで助成をするのかという話。そうじゃないんですか。 ○10番(徳田拡志君)  そうじゃない。市の公有地を個人が買っているでしょう。それにも助成をしていることになっているのかということです。 ○商工観光部長(間手原 修君)  民対民の私のほうの答弁が誤解を得たのじゃないかというふうに思いましたので,答弁をさせていただきました。 ○10番(徳田拡志君)  今の部長の答弁がありましたので,私が言っているのは,市の公有地,公社が持っていた土地を個人が購入されたわけです。それも個人に対する補助金が出ているのか,対象になったのかということです。 ○商工観光部長(間手原 修君)  私どもは,この誘致企業に対する土地,それから造成費,これについてはあくまでも結果でありますので,まずどちらから買ったからということで,これはいいとか悪いとかいう判断は現在までいたしておりません。土地の取得費に対して助成をするというふうに判断をいたしております。 ○10番(徳田拡志君)  ですから,個人でもできるということですよね。 ○議長(池田 守君)  休憩します。                「休憩  午前11時31分」                ──────────────                「再開  午前11時32分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 ○商工観光部長(間手原 修君)  概数で予算計上させていただいておりますけれども,最終的には企業さんのほうから申請が上がってきて,それを大切な市民からいただいている税金でございますので,それをしっかりと運用しながら決定していくということになります。その中で全体の形での仕分けをされてあるかというのも確認をするということになるんじゃないでしょうか。 ○市長(前田終止君)  いろいろ企業誘致等の件でご指摘でございました。まず,従来からあった合併前からの国分のもの,そして合併をして,ちゃんと引き継いで,その中でまた開示すべきを開示しながら今日まで至った。そういうものと緊急雇用,2年間の時限的なもの,そういうものとのまず基本的な違いもあることはご理解いただきたい。しかし,議員のご指摘のような課題,それがはっきりとしっかり市民目線や公正公平というような観点から問題,課題があるとすれば,しっかり法的見解を交えて,訂正すべきはそういうことをお約束いたします。 ○10番(徳田拡志君)  市長が最後に改めるべきは改めようということでしたので,私の質問はこれで終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で徳田拡志議員の一般質問を終わります。次に,3番,有村隆志議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○3番(有村隆志君)  公明党市議団の一員として,ただいま議長の許可を得ましたので,通告に従いまして,質問させていただきます。まずもって,この東日本での大震災で,お亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げます。今も避難所での不自由な生活をされている方にお見舞いを申し上げます。それとともに,復旧と復興に,今も現地の支援に携わっているすべての方々に感謝申し上げます。その気持ち,思いは「がんばれ日本」の一言であると思います。そして,未曾有のこの大震災から早期に復興を実現できるよう,国にさらなるスピード感のある施策の実行を希望します。それでは,はじめの質問をさせていただきます。「昼も夜もライトダウン2011」,環境省では2003年度より地球温暖化防止のため,ライトアップ施設や家庭の電気を消していただくよう呼びかけるCO2削減,ライトダウンキャンペーンを実施して,本年度は6月22日,昨日でございましたけれども,城山の展望台の明かりが消えているのを私も確認いたしました。また7月7日,七夕,クールアースデーの両日の夜,8時から10時までの2時間を特別実施日として設定しました。全国のライトアップ施設や各家庭の明かりのライトダウンを広く呼びかけるほか,東日本大震災を受けた節電の必要性を踏まえて,6月22日,水曜から8月末日までの「昼も夜もライトダウン2011」を実施します。そこで,各地の自治体や企業,家庭に広く呼びかけられていますと,例として,福岡タワーもこのライトダウンに参加されておりますと聞いています。そして,昨日は多くの都市でライトダウンがされたようでございます。そこで,本市の本年度の取り組みはどうか,問うものでございます。次に,防災対策の強化についてでございます。岩手県釜石市はこのたびの震災で死者,行方不明者が1,300人にも上ったが,市内の小・中学生は独自の防災教育が功を奏し,ほぼ全員が無事に避難することができた。文部科学省の防災教育支援モデル地域事業として,2010年から市内の全14校で行われていました。釜石市での津波防災教育の内容を,専門家は子どもたちが津波で自主的に避難できる,またいつどこでも避難ができる教育方法にし,知識を与えるのではなく,姿勢を与える教育を指摘し,状況下で最善の避難行動を自主的に判断する子を育てることが重要だと強調しています。また,自然災害に想定は一つのシナリオに過ぎないので,信じるなと教えてきたそうです。結果として,浸水想定区域外に位置する学校でも,避難して災害を逃れることができております。また,子どもたちが自主的に考え,当初の避難地から二次避難所への移動ができて,命が助かってもおります。本市でも小・中学校で津波防災教育を実施する考えはないか,お尋ねします。3番目に地デジ対策についてでございます。いよいよこの7月24日よりアナログ放送用の電波が停波し,地上デジタル放送に大きく変わります。そこで,地デジ化の準備状況をお聞きします。小・中・高の推進状況と,また共視聴施設推進の市独自の事業を実施できないか,お伺いします。以上,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  有村議員から3点につきましてのご質問でございました。1問目につきましては,私のほうから答弁をさせていただきます。2問目につきましては,教育委員会が答弁をいたします。3問目につきましては,企画部長が答弁をいたします。「昼も夜もライトダウン2011」について,お答えをいたします。ライトダウンキャンペーンは,ライトアップに慣れた日常生活の中,電気を消すことで,いかに照明を使用しているかを実感し,地球温暖化問題について考えていただくことを目的として,2003年から環境省が全国的に呼びかけを行い,夏至の日,七夕の日の両日における夜8時から夜10時までの2時間程度,賛同をする参加施設において,夜間照明などを消灯するものでございます。本市も,昨年からこのキャンペーンに参加し,国分シビックセンター南側市民広場の照明のライトダウンに取り組んでまいりました。また,今年度のキャンペーンは,従来の取り組みに加え,東日本大震災の影響等により,懸念される夏場の電力不足に対応するため,各施設で6月22日から8月末日まで,昼夜それぞれ2時間以上の消灯を呼びかける取り組みなども行うこととされております。このため,本キャンペーンに多くの事業所が参加されますよう,本市ホームページにも掲載し,その周知に努めているところであります。一方,本市におきましては,夏至であった昨晩から,昨年同様,国分シビックセンター南側市民広場の照明や,新たに城山公園展望台などもライトダウンを行ったところであり,今後7月7日の七夕の日も含め,キャンペーン期間中は,同様の取り組みを継続することといたしております。また,総合支所の各庁舎におきましては,通路などの照明の一部を消灯するなどの取り組みに加え,ノー残業デーの拡充や一斉退庁の徹底などに積極的に取り組み,節電対策を強化してまいりたいと存じます。 ○教育長(髙田肥文君)  防災対策の強化についてお答えをいたします。釜石市における防災教育は,過去数百年の間に襲った津波による大きな被害の歴史を学ばせることで,今回の東日本大震災による津波に対応し,児童・生徒の被害を最小限にとどめることができたのだと理解をしております。この釜石市の災害の歴史を教訓にした防災教育を生かすとなりますと,我が霧島市において考えなければならない自然災害は,まず火山噴火に伴います災害,それと台風や大雨による洪水や土砂崩れなどの風水害ではないかというふうに考えております。火山噴火に対しましては,新燃岳噴火を受けまして,関係小・中学校にヘルメット・マスクの配布とともに,防災マニュアルを作成させ,避難訓練等も実施をさせているところであります。また,空振対策としまして,窓ガラスへの補強も行ったところであります。風水害に対しましては,今後釜石市同様,これまで受けた被害の歴史を教訓に,避難場所や避難経路の再確認や,防災マニュアルを参考に,危険予知・危険回避能力等を育成する必要があると考えております。さらに,昨年度末,本市で作成しましたこの冊子でございますが,「児童・生徒の事故防止対策資料」,これはあらゆる事故を想定して対応するよう作成したものでございます。各学校におけるこの資料の具体的な活用を,今徹底して指導しているところであります。今後とも釜石市の災害の歴史を生かした防災教育を参考に,霧島市独自の災害に対する防災教育を充実させてまいりたいと考えております。 ○企画部長(川村直人君)  3問目の地デジ化に関するご質問のうち,まず新難視地域における対策の現状についてお答えをいたします。本市の地上デジタル放送の新難視地域は,国と放送事業者で構成される鹿児島地上デジタル放送推進協議会により,5月末時点で147地区,約2,000世帯が指定されており,中継局の整備をはじめ,共聴施設の新設,個別受信アンテナ設置,既設共聴施設等への加入といった新難視地域に対する対策を講じるよう支援されているところでございます。7月24日までに地デジ化対策が講じられる見込みである新難視地域は16地区,365世帯であり,残りの131地区,約1,600世帯においては,それまでに対策が完了しない見込みでありますことから,対策が完了するまでの暫定措置として,BSアンテナ等を利用し,東京地区の地上デジタル放送が視聴可能となるセーフティネットを利用していただくことになりますが,既にこれらの地区のほぼ全域がセーフティネットへの移行を終えているところでございます。また,霧島市立の学校,幼稚園,保育園につきましては,既に地デジ化への対策は完了いたしております。次に,共聴施設推進のための市独自の事業についてお答えをいたします。共聴施設の整備を推進するために,地デジ化に要する経費が国やNHKの補助を受けても,残りの費用が1世帯当たり3万5,000円を超える場合は,超える部分について県がその2分の1の補助を行っており,残りの2分の1については,本市が独自事業として補助を行っているところでございます。個人負担額の上限を3万5,000円と設定したことにつきましては,新難視地域以外でもアンテナの取り替えやブースター調整等で1世帯当たりその程度の金額は必要になるという国の補助対象経費に関する考え方を基本としたからでございますので,ご理解をいただきたいと存じます。 ○議長(池田 守君)  ただいま有村議員の壇上からの質問に対する答弁が終わったところですが,ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午前11時47分」                ──────────────                「再開  午後 1時00分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。有村議員の一般質問を続けます。 ○3番(有村隆志君)  それぞれ午前中,答弁いただきましたので,それでは再度質問をさせていただきます。それでは,「昼も夜もライトダウン2011」ということで,今回消灯されたところが,これによりますと,国分シビックセンター南側市民広場の照明,また城山公園展望台となっておりますが,ほかにございますか。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  各総合支所のほうにも声かけをさせていただきまして,福山総合支所,牧園総合支所等が参加をいたしております。そのほかにも隼人の国民保養センターでございますとか,浜之市ふれあいセンター,霧島高原国民休養地,霧島高原乗馬クラブ,あと道の駅の神話の里公園,この辺がご賛同いただきまして,参加していただいたところでございます。 ○3番(有村隆志君)  次にこの中でありました城山公園の展望台の消灯でございますけれども,この期間,8月末終了となりました時点で,また点灯ということになりますけれども,その後,このままの電球を使ってまた節電とか省エネ対策を施した後の新たな照明ということは考えていらっしゃいますか。どうですか。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  今回の施設へのご案内につきましては,市としての取り組みに一緒にやりましょうということで行っております。これは指定管理のほうにもお願いしているところでございますので,今後8月31日が終了するまでの間に,引き続き実施するのか,その辺につきましては,今後調整を図りながら進めていきたいというふうに考えております。 ○3番(有村隆志君)  その中で,具体的に電気の使用量とか,そういうものを,LEDにするなど検討されたことはございませんか。 ○建設部長(篠原明博君)  今こちらのほうから今城山公園のライトアップの件で,今回のこの期間については,時間帯が今で2時間半ぐらいの点灯でございますので,2時間削減するとしますと,ほとんどつく時間がございませんので,この期間中はすべて消灯するということで考えております。その後の計画,あるいはそれに伴って,どのぐらいの節電効果があったというのは,今からそういうのを結果を見ながら判断しないといけないというふうに思っております。こういったものが継続的に必要と判断すれば,そういった中でもう一回検討させていただきます。 ○3番(有村隆志君)  城山公園は,ご存じのように,市民の憩いの場でございます。そのような城山公園が,年間通じてたくさんの子どもさんたちも来られますので,こういった省エネ,LED化した照明,また技術というものを,未来の技術を子どもさんたちに,またそのきっかけとなったのが,今回節電の東日本大震災によるときからだったんだよといったメッセージのものを発信できればいいのかなと。またその中で,その電球をクリーンエネルギー自然エネルギーで賄っていけると。一つの展示モデルとしての確実に節電効果,また停電時にも賄えるといった照明が点灯できるという実証を示す施設に,今後そういったものを考えるつもりはございませんか。 ○建設部長(篠原明博君)  今おっしゃいましたように,今回の城山公園の一例として,お話をされましたので,城山公園においては,展望台のライトアップのほかに,照明,街灯も結構あるわけでございます。いろんな街灯をLED灯にかえるということになりますと,相当器具からかかるわけでございますので,おっしゃいますように,展望台の室内の街灯であったりあるいはライトアップしているものをLEDにかえたときに,どういう形の費用あるいは効果があるかというのは,この期間中を含め,継続的に検討させていただければというふうに思います。 ○3番(有村隆志君)  検討のほうをお願いしたいと思います。また,今回の節電として,市としての取り組みということで,昨日も池田議員のほうから質問があったわけですけれども,その中で市庁舎や総合支所,公園等の消灯,今回の取り組みでは目標の設定はしないということでございましたが,その中で,実際主な取り組みと,少し答弁いただいたんですけれども,主な取り組みでよろしいので,こういうことを実施しているというのがあれば,お示しください。 ○総務課長(塩川 剛君)  今回策定しました霧島市庁舎等節電対策取組指針の中身でございますけれども,先に池田議員のところでも申し上げましたけれども,大きな1項目めとしまして,職員の取組実践項目ということで,日ごろ職員が対応できるようなものということで,例えば退庁時及び長時間の外出または出張時は,パソコンの電源プラグを抜く。ただしウイルスチェック等のため昼休み時間は除くといったようなこと。それから一定時間以上の場合は,机を離れる場合はノートパソコンを閉じる。パソコンの照明を支障のない範囲で落とす。それからエレベーターの利用を例えば1階から4階までは歩いてもらうと。歩行に不自由な方を除いて健全な方は歩いていただくといったようなこと等でございまして,こちらのほうは17項目からなっております。それから庁舎等の取組実践項目ということで,施設の改修とか物品の購入が必要なものというふうなこと等で,冷房中の室温を原則28度とする。それからLED等の器具の一部導入を実施し,全体的な導入について検討するといったようなこと。それからパソコン等にエコワットを設置し,節電の啓発に努めるなどといったようなことを16項目からなっております。それから,その他の取り組みといたしまして,節電に対する市民の広報啓発を行う。また来庁者への節電を行っていることの啓発,協力依頼を行うといったようなこと。その他で9項目からなっている,そういったような指針でございます。 ○3番(有村隆志君)  この節電対策というのは,この夏というだけではなく,今後も続くと思うところでございますが,またその中で少しお話がありました,一部LEDというところがございましたが,これは経費もかかることではございますけれども,省エネ化の積極的対策としてはLED化を考えていらっしゃると思うのですけれども,これについてもう少し詳しくご説明いただけませんか。 ○総務課長(塩川 剛君)  先ほど申し上げましたとおり,LED等の節電器具の一部導入を実施し,全体的な導入について検討するということにいたしております。ある一定規模,例えば国分庁舎であれば,あまり大き過ぎますので,ある一定規模等の施設でLEDを導入することによって,節電効果等を確認した上で,費用対効果等々勘案しまして,その導入について検討していきたいというふうに考えております。 ○3番(有村隆志君)  確かにLEDの照明をつける場合に,二つほど大きく分けて手法があるのかなというふうに思っておりますけれども,一つは蛍光灯と同じように,そのままつけるだけでLEDの照明と,もう一つは,改造を必要とするものとがありますけれども,どちらを進める考えでございましょうか。 ○総務課長(塩川 剛君)  まだ,LED等について,具体的詳しい知識を持ち合わせていないところでございますけれども,蛍光灯のほかにLEDとかCCFL,それからCFLといったようなもの等ございます。まだ今申し上げましたとおり,具体的知識を持ち合わせておりませんので,今後勉強していきたいというふうに考えております。 ○3番(有村隆志君)  これは試算ですけれども,5年から6年ぐらいで,その設備投資費が回収できるのであれば,今後新しい建物とか改修等については,先に蛍光灯で考えるのではなくて,LEDで考えていくという考えはございませんでしょうか。 ○総務課長(塩川 剛君)  先ほど申しましたとおり,一部導入してみて,検証した上で判断していきたいというふうに思います。 ○3番(有村隆志君)  検討ということでございますので,しっかりとそこら辺を検証していただきたいというふうに思います。あと,その他の施策ということでございましたけれども,結論から言いますと,城山展望台でも少しお話したんですけど,ソーラーパネルというものをやはり避難所もしくは小学校,そういうところに設置していただいて,緊急時の電力といいますか,そういうものに使えるのか。それからまた,それを通して節電効果が生まれるのか。そういったこれからの運用ということで,新しいエネルギーを使っての検討というものは,何かしたものはございますか。 ○総務課長(塩川 剛君)  これまでに具体的な検討というのは行ってはおりませんけれども,太陽光等につきましても,本指針の中で太陽光発電システム,蓄電池システム,ミスト設備などの導入を検討するというふうにいたしておりますので,検討する中で,例えば避難所などでの設置について,どうあるべきかといったような議論もしていかなければならないのかなというふうに考えております。 ○3番(有村隆志君)  よろしくお願いします。それでは,次に質問に移りたいと思いますが,2番目の防災対策の強化についてというところでございます。まずはじめに,教育長に少しお伺いしたいのですが,答弁の中で重複するところもあると思いますけども,防災教育の意義についてどのようにお考えでしょうか。 ○教育長(髙田肥文君)  今回の東日本大震災におきまして,釜石市がまさにそれを実際にやっておられたということです。文部科学省の平成20年度の科学技術試験研究委託事業というもので,釜石市,釜石市教育委員会,群馬大学災害社会工学研究室,この三者が一体となって釜石市の過去の災害に対しまして,例えばこういうような地震,津波を知るという,まずそういう知ることが大事だということをされた教育。それから,対処行動をしよう,どういう対処をするかということの行動面です。それから,三つ目が地域の津波被害を考えるという,そういう過去の津波の災害を実際にどういうものだったのかというものを知らせる。そして,四つ目が先人の経験に学ぶ,体験者から話を聞くとか,語り継ぐいろんな責任とか,そういうもので,四つに分けて,それをそれぞれの教育の中で取り入れておられます。そういう教育ということがきちっとなされたために,子どもたちの命がたくさん救われたということですので,非常にこの教育は今後いろんな自治体で参考になる,非常に貴重な研究ではなかったのかなというふうに思っております。 ○3番(有村隆志君)  神戸市等では,先の地震から特色ある教育の推進を,防災教育の位置付けが明確になされ,その目標として行動計画は示されているところでございますが,霧島市教育基本計画において,同教育をどのような位置付けでおられますか。
    ○教育部長(阿多己清君)  今策定をしております霧島市の教育振興基本計画の中では,具体的なそういう防災教育という部分は列記しておりませんけれども,それぞれの教科教育の中で取り組んでいるところであります。例えば,中学校の2年生の保健の授業では,自然災害に対する内容を取り扱っているところです。そして,津波もその中に入っているわけですが,こういう大きな災害が発生をしましたので,今年からまたそれを一段と各学校で,こういう取り組みがさらに充実していければと思っているところです。それぞれ事業の中で展開されていくものと考えております。 ○3番(有村隆志君)  そういった新たな教育もされるということでございますので,私のほうから一つ提案でございますけれども,課外授業で防災マップを子どもたちが作るということで,その中で安全な避難経路,危険箇所を確認し,児童だけではなく,保護者の方も一緒にその子どもたちがいつどこに避難するということまで分かるような学習もいいのではないかと。親子で確認することで,親も一緒に安全に避難することが,また安全の教育になるのかなという,再確認ができるかと思います。また,避難訓練ですけれども,これは先生たちが一緒のときはよろしいですけれども,登下校中,先生たちが一緒でない,子どもたちだけで登校中に地震が発生した場合,子どもたちが自主的に自分たちだけでなく,近くの安全な避難場所に避難することが必要となります。そこで,訓練ですけど,防災スピーカー等で緊急地震速報や津波警報の訓練放送をしてもらい,それを合図に避難するような訓練はできないか。当然そうなりますと,地域のサポーターも協力をいただかないと訓練ができないのかなという,そういった地域との連携ということも考えていかないといけないのかなと。次に,地域での防災教育ということでございますけれども,地域地域での防災教育をしていらっしゃると思います。そこに子どもたちも積極的に参加できるようにできないものか。地域の一員としての連携を図り,避難するときの避難場所,経路の確認も一緒にできるということです。地域,学校,市,警察と連携し,どこに行けば子どもたちがいるというのが分かるような訓練を計画することができないか,提案します。この辺の計画は組んでいただけないものか,どうでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  この各防災機関との連携という観点でございますが,つい先日,5月26日に鹿児島県の総合防災訓練ということで,今回の新燃岳の噴火に伴います避難とかそういったことも含めまして,地元の学校,保育園,そういったところと連携してやっているところでございます。また,それぞれの地域で,今後訓練をしていくということになってまいりますと,防災行政無線,こういったものも整備が進んでまいりますと,その地域地域ごとの放送,そういったことも可能になってまいりますので,連携のとれた訓練ができるというふうに考えております。 ○3番(有村隆志君)  今お答えがありましたように,具体的な,実践的な訓練ができると思いますので,よりよい防災教育の実現をよろしくお願いしたいと思います。次に,3番目の地デジ対策についてでございますが,3回目の質問になるんですけれども,今回,このいただいた答弁では,ほとんどの世帯が地上デジタル放送を今回7月24日までには間に合っているというご回答でございますけれども,正式名称は間違っているかもしれませんが,CS衛星放送代替受信対策でいいんですか,一応受けて,この残りの131地区,約1,600世帯に対して,それまで対策が完了しないので,セーフティネットのBSアンテナを利用しての地上デジタル放送が視聴可能となるというふうに書いてございますけれども,これは期間としてはどれぐらい見れるものですか。 ○企画部長(川村直人君)  平成27年の3月末までということでございます。 ○3番(有村隆志君)  ちょっと後先になります。ごめんなさい。小・中学校の地上デジタル化は終わりましたということで,災害があったときに避難する公共施設なり,それから公民館等の地デジ化は終わっていますでしょうか。 ○企画部長(川村直人君)  新難視地域については,そういうことで調べておりますけれども,通常の新難視地域以外の所,普通の所についての地デジ化の対応までは私ども把握はしておりません。 ○教育部長(阿多己清君)  先ほどの答弁でも,小学校,中学校の地デジ化というのはすべて終わっているところでございます。ただ,当然ほかに教育施設が,社会体育施設,教育施設ありますけれども,その部分については,ある程度指定管理者等のほうでそのテレビそのものは購入されたりしているところでございます。市のほうで準備できるところについては,今準備をしていると。すべてが整ってはいないと認識しております。 ○3番(有村隆志君)  全国的には自治体全体の62.1%,東北3県を除いた中で,ができているということだそうです。では,未設置,共聴施設に移りますけれども,当然131地区,1,600世帯の共聴施設なりもしくは1人でされる部分もございますけれども,そういったアンテナを自分で付けられてという部分もございますが,共聴施設の部分なんですけど,これが今までできなかった理由,いろいろあるとは思いますけれども,大きなネックになっているものが何かございますか。 ○企画部長(川村直人君)  やはりそういった地域にリーダー的な形でそういう集団で地デジに取り組もうやといったような方々がなかなか,高齢化が進んでいる地域においては,そういうのが見られて,なかなかその地域でまとまらないというようなことなどが原因であるようでございます。 ○3番(有村隆志君)  全国的にもそのような傾向にあるというふうに思っています。その中で,一つ例としてですけれども,共聴施設を造ることが,たくさんお金が要るんじゃないかとか,その後の不具合があったときに自分たちの出費がかかるんじゃないかと,そういったものもあるんでしょうけど,これとは別に,アナログを各自治体,電波が届かないというところで,自分たちだけでつくった組合というか,そういうものが昔あると思うんです。そういった設備というのは,今も使っていらっしゃると思うんですよ。それで,そんなに遜色がないと思うので,経費がかかるわけでもないし,そういう施設を参考にして,そんなに皆さんが心配するようなことはないよといったようなことをメッセージ発信できないかと思うので,そういった先にやられているようなところの修理代とか,そういったものを何かデータ的に,研修に行ったとか,そういった現地視察したようなところがございますか。 ○情報政策課長(宝満淑朗君)  既設共聴のほうでの維持管理の関係という形でお答えしてよろしいでしょうか。横川とか牧園とかそういうところにおきましては既設共聴等が多い所でありまして,その中で,こちらのほうでちょっとアンケート,アンケートというか,調査した中におきましては,大体1施設,共聴施設の平均としましては300円程度というのが出ておりまして,それから後,今回新設共聴に対する国の維持管理費の計算例というのが出ておりまして,それによりますと,大体固定費とか補修費,それからあと機器の更新等もありますので,それ等を勘案すると大体1,000円程度というのが出ております。 ○3番(有村隆志君)  その設備のランニングコストは1,000円ぐらいだということでございますので,そんなにかかるものではないと。負担は負担ですけど,でもやはりこの地デジというのが,やはり東京の電波というのは東京の電波だと思います。地デジの利点というのは,地域に即した情報というものがやはり流れてくるんだというふうに思っているところでございますけれども,その情報の重大さというのは今回の災害でも大震災でも特に大事だということは分かっているわけでございますけれども,例えば,天気ひとつの情報にしても見れるわけなんですけど,それからまたその交通の状況,そういうのも確認できるわけですので,その大切な情報をやはり市の市民の皆様に,ましてそういう地域というのは特に大事じゃないかと思うんですが,その辺はどのように考えていらっしゃいますか。 ○企画部長(川村直人君)  様々な市の情報,特にそういった災害などに関する情報というのは非常に重要な発信だと思います。今この地デジの話が出ておりますけれども,そういった非常時などの対応については,当然ラジオとかそれから昔は考えられなかった携帯電話とか,そういう情報機器もございますので,いろいろそういったものについても活用していただきたいと。それからまた,行政のほうでも防災無線とか,それから地域によっては有線,無線の施設も備え終わっておりますので,いろんな形での非常時の情報の伝達については,行政のほうも整備については努めていると思っております。 ○3番(有村隆志君)  当然そういうふうに,当然そういったものも使って情報ということになると思います。であれば,そのいつかはこの27年3月までに答えを出さなければいけないということですので,まだここら辺がちょっと平行線なんですけれども,私はその131地域というふうに見るのではなくて,これを一つの地区というふうにとらえていただいて,それをまとめた対策というか,そういうような手法を考えていただいて,早急にそういったものに結論を出していただけないかなというふうに思うんですけど,どうでしょうか。 ○企画部長(川村直人君)  この地デジの対策につきましては,様々な対策がありまして,冒頭の答弁でもありましたように,中継局の整備,それから共聴施設の新設,個別受信アンテナの対策,それから既設の共聴施設への加入と,いろんな方法があるわけでございます。これにつきましては,それぞれの方々が自分で選べるというようなことではございませんで,この協議会のほうで調査をされて,この地域についてはどういう形が一番いいということで示されるということでございます。それで,その新難視地域の方々についてはそういうことで,27年3月まではセーフティネットがありますけれども,議員ご指摘のとおり,それ以降はもし間に合わなかったらどうするのかというようなことがございます。その辺につきましては,行政のほうでもそういった対応が進んでいくようにということで,引き続き啓発はしてまいりますけれども,あくまでもやはりそういったテレビにつきましては,それぞれの,最終的には個人個人の問題だと考えております。したいがいまして,とにかく7月24日がまもなくやってまいります。そうすると,霧島市だけではなくて,これはもう日本全国の問題ですので,様々な問題提起などもまた出てくると思います。そういったことで,とにかく今の段階では対策ができておりますので,そういう実際始まったときに,どういう課題とか,課題などが出てくる,あるいはなかなかその全国的に対策のほうが進まないようであれば,また新たな措置などというのも当然国なども提案をされてこられると思いますんで,そういったことについては注視していきたいと思います。 ○3番(有村隆志君)  確かにおっしゃるとおりだと思います。今回の大震災でもその向こうのほうの放送施設に対しても国が補助をしているという記事が少し載っておりますので,今後また国から新たな施策も考えられると。そう中で市としてもそれはそれとして準備,心がけをしていただければなと思います。私の質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で有村隆志議員の一般質問を終わります。次に,22番,木野田恵美子議員から1件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○22番(木野田恵美子君)  議長のお許しをいただきましたので,先に通告いたしました道徳教育について1件だけお尋ねをいたします。その前に,東北地方沿岸部を中心に甚大な被害を及ぼした東日本大震災の発生から今日で105日が過ぎ,捜索活動は続いていますが,行方不明者は今も約7,500人,愛しい息子や娘,親,兄弟など大切な人を失った被災者はさまざまな思いを抱き,悲しみを何とか乗り越えようと懸命に生きておられる姿を見ますと,涙がこみ上げて仕方がありません。今の日本の社会情勢を見ますと,子どもが親を殺したり,親が子どもをあやめたり,このようなことがあっていいのだろうかと,目を,耳を疑いたくなるような現実があります。震災は本当に悲しいことですが,東日本大震災をきっかけに,あれから人々の心が,人と人との絆が少しでありますが変わってきつつあるのではと思うのは,私だけでしょうか。東北地方の人たちの我慢強さ,悲しみを抑えながら感謝の気持ちを忘れないで前向きにふるまっておられる気丈さには頭が下がります。お見舞いと一日も早い復興を祈るばかりです。そして,災害支援のため,霧島市を代表して名取市に派遣された職員の皆さん,本当にご苦労さまでした。心から労をねぎらいたいと思います。それでは質問に入らせていただきます。まずはじめに,薩摩義士偉業を霧島の子どもや若者に広く語り伝え,ふるさとの誇りを後世にしっかりと教えつないでいきたい。そのために顕彰活動をする語り部の人材掘り起こしはできないものか,お尋ねをいたします。鹿児島では,薩摩藩が意図的に宝暦治水に関することを隠ぺいしたことから,明治の後半になるまで一般の人はほとんど知らされなかったというのです。そのため,鹿児島では今でも大人であっても宝暦治水のことは全く知らないとか,聞いたことはあるがよく分からないという人が多いのが事実だと聞きます。250年を経た今でも岐阜の人たちは鹿児島のことを薩摩様と呼び,薩摩様を忘れてはいけない,西に足を向けて寝てはいけないと,報恩感謝の精神を持ち続けていると聞き,驚きと,改めて郷土の先人たちの偉業を誇りに思います。岐阜の人たちがこれほどまでに恩義を感じているのは,故伊藤光好海津町長の存在が大きかったということです。伊藤町長は国分市と海津町の姉妹盟約にも尽力され,町長就任後30数年間にわたって宝暦治水の語り部として全国1,000数百か所で講演をされた。心を込めて報恩感謝を語られたこの熱意が,岐阜の人たちの心に奥深く刻み込まれていったのだと言われております。薩摩義士の崇高なる精神,感謝される喜び,そして今を生きる私たちが薩摩義士の遺徳を,道義高揚豊かな心を育てる教材として一人でも多くの人に語り継いでいく使命があるのではないでしょうか。2つ目に,海津市との姉妹都市交流で,中学生,高校生の交流がありますが,参加メンバーの人たちはどのような方法でされているのでしょうか。合併して市内に中学校13校,高等学校,第一高校,高専を含めて7校ありますが,交流事業に生徒が参加したことのない学校は何校あるのでしょうか。青年部などの交流はどのようになっているのでしょうか。人との出会いが人を育てると言いますが,生徒や青年部の人たちが岐阜を訪れ,木曽三川や千本松原の史実を見聞し,遠い子孫に感謝される喜びと誇りを感じたとき,豊かな心が育まれ,人として成長するのではないでしょうか。若い層の交流については,どのような取り組みをされているのか伺います。次に,顕彰会による薩摩義士の話という副読本が発行されましたが,この冊子はどのように活用されるのでしょうか。どんなところで活用されるのかお尋ねをいたします。以上で,壇上からの質問を終わりますが,質問席からもよろしくお願いいたします。 ○市長(前田終止君)  木野田議員から1点に絞り込んでのご質問でございました。私のほうから答弁をさせていただきます。道徳教育についての1点目についてお答えいたします。薩摩義士の尊い偉業,崇高な精神や姉妹都市であり海津市の薩摩義士の偉業に対する報恩感謝の気風を後世に長く市民に広く語り伝えることは,市の宣言であります「道義高揚・豊かな心推進宣言」に沿った活動であり,霧島市民の道義高揚にとって極めて意義あることと考えております。この薩摩義士の尊い偉業,崇高な精神を市民の皆様方に広く語り伝えるため,霧島市薩摩義士顕彰会と連携を図り,薩摩義士の顕彰や研究を深めますとともに,海津市で春と秋に行われる慰霊祭への一般市民の派遣,青少年の訪問研修等の姉妹都市交流事業を活用しながら,薩摩義士の顕彰や語り部のさらなる掘り起こしを行ってまいりたいと考えております。次に,2点目についてお答えをいたします。青少年の交流事業につきましては,海津市と霧島市の中・高校生参加者を2名1組として,それぞれ各家庭でのホームステイを通して生徒間・学校間の交流を図っております。参加者募集につきましては,市内全中学校・高等学校に募集チラシを配付し,公募方式により参加者を募っており,応募者が募集定員数を超過した場合は抽選とし,募集定員数に達しない場合は各学校長による参加生徒の推薦により,参加者の調整を行っております。また,青年団などの交流につきましては,一般市民の派遣などで相互に合流を行っているところであります。次に,3点目についてお答えをいたします。薩摩義士の偉業とその崇高な精神を多くの市民に知ってもらい,興味を持ってもらうことは青少年の健全育成,ひいては心豊かな住みよい郷土づくりの推進にもつながるものと考え,今回,霧島市薩摩義士顕彰会に編集を依頼し,小学生から大人まで学べる本として「薩摩義士の話」を作成しました。その活用策につきましては,まず市内の各小学校に各40冊程度を配布し,4年生から6年生を対象にふるさと学習や学級活動,総合的な学習などの時間で活用していただくほか,市内全小・中・高・大学等の図書館及び各地区図書館に各10冊程度を貸出用として配布する予定であります。また,すべての地区自治公民館にも配布し,地域の老人クラブや子ども会などでの活用も考えております。 ○総務部長(山口 剛君)  参加していない学校はということでございましたけれども,合併前の旧国分のときはほとんどの小・中・高校が参加しておりました。平成18年度以降,全霧島市内の学校を対象としまして,その中で18年度以降でまだ参加してないのが,中学校の方が第一中学校,それから日当山中学校の2校と,高校の方が第一高校と現霧島高校,そして鹿児島高専,この3校でございます。 ○22番(木野田恵美子君)  語り部の掘り起こしについてでございますが,顕彰会の方々とタイアップして,詳しい方に語り部として継承していただくような活動はできないものでしょうか。人選の掘り起こしをしていただきたいと思うのですが,それはどうなのでしょうか。お尋ねいたします。 ○総務部長(山口 剛君)  語り部は議員の最初のご質問の中でもありましたように,有名な方が,旧海津町の伊藤町長がものすごく語り部としては素晴らしい方だったと思っております。向こうのほうでは,岐阜県の海蔵寺のほうのご住職,それから新しくはそのお子様の若住職,そしてまた檀家の方とかいろいろおられます。それからまた向こうの方で千本松原を守る会という,そういった方々も語り部としておられますし,岐阜県内のあちこちに埋葬されておられるお寺のご住職なんかもそういった語り部としておられます。その中で,おっしゃるように,鹿児島県内ではなかなか語り部がいないという問題がございます。県内でもいろいろお話をしたり,海津の方ともお話ししたんですけれども,やはり語り部としてはやっぱり感謝する側がやはりどうしても語り部になってしまって,感謝される側が自分たちでというのがなかなか今までなかったんじゃないだろうかというようなお話もございました。ただ,今平田靱負さんのご子孫の方が紙芝居でいろいろ回っておられたりいろいろしております。今度この先ほど言われました薩摩義士の話,これも実は霧島市内の公民館長とかそれから国分薩摩会,それから示現流のほうの方とか,それから志學館大学の方とかそれから市の職員とかそういった方々でいろいろ,いろんな史実などを勉強しながら今回のこの薩摩義士を語る会をつくっております。そういった方々がどんどん今からふくらんでいくのではないだろうかと。そしてやはり先ほど言われたとおり,小学生,中学生がこの事実を知らない。まず,事実を知って,先ほど言われた感謝する喜びというのを知ったら,そういった方々がやがてはまたそういった語り部,そういったことにもつながっていくんではないかというふうに感じております。 ○22番(木野田恵美子君)  先日,薩摩義士顕彰会の総会に出席しまして,二見先生のお話を聞いたり,そしてまた見回してみますと,とてもこの薩摩義士についてお詳しい方々もたくさんいらっしゃるようでございましたので,そういう方々が,市内の学校とかいろいろなお母さん方も知らない人がたくさんいらっしゃいますので,まず親が知って子どもに教えてあげるというのが一番いいことだと思いますので,そういった方々が1人か2人ぐらいはこの中にいらっしゃるんじゃなかろうかなと,私は見回しながら感じましたので,ぜひお願いはできないんだろうかしらと,そういうことでこれを取り上げたわけでございます。そういう二見先生にもお話をして,どなたか何かこう,そのできない原因というのは報恩感謝のほうでないとできないということではなくて,それを実行したそれこそ縁もゆかりもないところに行って大きな仕事を成し遂げた,その心をですね。今心の教育ということで,人として大事なものを失っていっているような今の日本の姿を見ましたときに,こういうことを話をしてもらって回ればきっとまた思い直す人たちもたくさん出てくるんではなかろうかと,そんなことを考えながら,今話をしたところでございます。そういうことはできないものなんでしょうか。 ○総務部長(山口 剛君)  今言われた薩摩義士顕彰会,こういったところにそういった語り部の予備軍の方というのはいっぱいおられると思います。どんどんそのこちらでそういったお話ができないというようなことを問題視して自分でもやっていきたいというような方もおられますし,ある国分薩摩会の方などは公民館講座の中でこういったお話をされたりしております。これからどんどんそういった方々が増えてくると思っております。実際薩摩義士の方のことを知らないというお話もありましたけれども,例えば今週の月曜日にMBCのほうで30分間,薩摩義士,千の松原,世界へのメッセージでしたか,そういったのも放映されながら,今からはどんどん知られていくと。そういった中で育ってくるものというふうに思っております。先ほどちょっと誤解があるかもしれませんけれども,感謝される側だからしにくいというんじゃなくて,ただ今までそういった部分があったんじゃないだろうかと。ただ,そういった点ではもう要らないと。やっぱり語り部としてやっぱり育てていかなければならないんじゃないかなと,同じような気持ちでございます。 ○22番(木野田恵美子君)  教育長にお尋ねいたしますが,顕彰会の会員の中村文夫先生の言葉を借りますと,報恩感謝は主として岐阜から,四海同胞の精神は鹿児島からということで,薩摩義士顕彰の機運醸成に当たって21世紀の今日にも立派に通用するものであるということでございます,この薩摩義士というのがですね。だから,今日の青少年教育の根幹に位置すべきものであると考え,岐阜では学校教育の中に早くから取り入れられているということですので,恥ずかしいことですが,私の住んでおります地区の霧島では,この子どもたちも薩摩義士のことはほとんど,みんなといっていいぐらい知らない人ばっかりなのです。だから,学校教育でもそのことを広めていただくような手立てはできないものなんでしょうか。お尋ねいたします。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  現在,学校教育の中では,小学校4年生の社会科の中で国内の他の地域との交流という学習の補助資料として現在行われております海津市との交流等について時間をさいて学習をしているところでございます。その中で,平田靱負,そして薩摩義士との宝暦治水工事等についても学習しているところでございます。さらには中学校の社会科の学習の中で地理的分野の中部地方輪中の暮らしの中で,薩摩義士や岐阜県との交流について補助資料として活用しているところでございます。私も教員の一人でございますが,学習の中で,1時間の中でいろんな資料を使ってするわけですけれども,子どもたち自身に感動を持って,そしてまた感謝の気持ちを起こすというところについてみてはまだまだ指導が必要だというふうに考えているところは事実でございます。今後,お骨折りいただきました薩摩義士の話やそれから語り部等の活用をしながら,学校のほうにももっと子どもたちに史実をもとにして,その中から心の教育にふれるような学習が充実するように学校のほうも指導してまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○22番(木野田恵美子君)  5月25日に平田公園で平田靱負翁の慰霊祭がございましたけれども,それには私どもの前にちょうど山下小学校の子どもたちがいっぱいおりましたけれども,霧島市内の子どもたちというのは参加したのでしょうか。小・中学校参加したのかどうかお知らせいただけたらと思います。 ○総務部長(山口 剛君)  岐阜と霧島のほうの中高校生の交流でございますけれども,ちょうど授業の日でございまして,自ら来られた方は参加したんですけども,2人ペアになっているんですけれども,岐阜から来られた方のみ参加して,こちらのほうの子どもたちは参加をいたしておりません。 ○22番(木野田恵美子君)  承知いたしました。私も平成18年に海津市に初めて参りまして,そのときまでは本当に恥ずかしい話ですけれども,詳しいことを知らなかったんです。そして,千本松原のところで大江小学校の子どもたちにインタビューを受けまして,本当にいろんなことを子どもたちが詳しいんだなと思って,あのとき感動したことを覚えております。だから,子どもの時代からそういう感謝の気持ちを持つことが一番大事なことではなかろうかと,人を育てるということで一番大事なことではなかろうかと,そんなことを思うわけでございます。ですから,平田靱負翁の子孫であります平田靭久さんのそのさっきおっしゃいました紙芝居ですけれども,教育長はあの紙芝居を見られたことがありますか。 ○教育長(髙田肥文君)  平田さんの講演はお聞きをしましたけど,紙芝居はまだ見たことはありません。 ○22番(木野田恵美子君)  分かりました。「人を持って城となす」とか,私は少しだけでしたけれども詩吟をかじりましたので,そのときに武田節に,「人は石垣,人は城」という言葉が出てきまして,本当にやはり人づくりというのが本当に大事なんだということを本当つくづく感じておりますが,その子どもたちにもっと薩摩義士のことを教えていただくように,教育長のほうからも学校にしっかりと小学校,中学校,高校もそうですけれども,そして青年部の方々も岐阜に行っておられたのを見たんですけれども,今はその青年部の,霧島の青年部の方でこの薩摩義士のことにかかわっていらっしゃる方々がどれほどいらっしゃるのでしょうか。 ○総務部長(山口 剛君)  さかのぼりますと,最初の報恩感謝と道義高揚がなって国分市と海津市ができたころの青年団の方々がおられます。そういった方々が今は薩摩会としていまだに交流をされております。それから脈々と,例えば商工会議所,そういったところの方々が交流をしておりまして,五,六年前でしょうか,海津市の青年団の方々が自転車で海津から霧島まで来るというようなもので,同じような年齢の方々がいまだに交流を続けておられます。それから,市の職員もちょっと今はしていないんですけれども,何年か前までは20人ぐらいずつ行ったり来たりしながらやっておりまして,そして例えば自費で野球をする人たちが行って交流をしたりとか,いろんな形での交流を行っております。それをもとに,いまだに本当にかねてから電話などをかけたりしながら,かなり密度の濃い親しいお付き合いをされておられる方がいっぱいおられると思っております。交流に参加された方も1,000名を超えるような人数になっておりまして,1回きりでおさまらないで,それは脈々と続いている,そういった形になっているというふうに思っております。それから,今ご存じのとおり,市の職員もそれぞれ1年間ずつ交代で交流しておりまして,もう4年目になっております。そういったことで,ますます活発に交流は進んでいるものというふうに思っております。 ○22番(木野田恵美子君)  海津市と姉妹盟約を結んで今年が40年になるということでございますので,もっともっと力を入れて,この顕彰会のことを行政としてもやっていただけたらと思いますので,顕彰会の二見先生ともタイアップしてです。いろいろなことに取り組んでほしいと思います。25日の義士の慰霊祭のときには岐阜からお見えになった青年部の方が素晴らしいごあいさつをされまして,本当に感動したんですけれども,慰霊祭には市長はお出になっておりましたでしょうか。 ○市長(前田終止君)  私は,海津市の方々がこちらにたくさんおられまして,それらの対応のために今年の鹿児島市で行われた慰霊祭のほうには代理を出して,私自身はこちらの守備をとらせていただきました。 ○22番(木野田恵美子君)  そういうことだったのでしょうか。もう本当に感動は人をそれこそ,感動は何回でも多く感動したほど素晴らしい人が育っていくと言いますけれども,青年部の方のお話を聞いたときには,ぜひ青年部の方にお声をかけてみたいなと思いまして,私は帰りにお話をすることでございましたけれども,大変喜んでくださいましたから,やはり姉妹都市なんだからこういうこともしなければいけないのかなと,私自身でそう思いながら,その会場を去ることでございました。感謝される喜びということで,一つだけ私ごとですけれども,私は最近,つい先日ですけれども,鹿児島に用事がありまして電車で行きましたときに,高校生がさっと立って私に席を譲ってくれたんです。私は本当にそれこそ大きなかばんを持った高校生でしたけれども,本当嬉しくてありがとうと言いながら腰かけて,その人がまたそうしてくれたもんですから,私もきっとこの人は心のやさしい人なんだなと思いまして,学校はどこなのと聞いてみたんです。そしたら学校の名前を言いまして,そうしているうちに,加治木でしたか,降りることでしたので,そしてまたいろいろ話をしておりましたもんですから,降りるときにはさっと降りてしまうのかと思っておりましたら,ていねいにさようならとあいさつをして帰っていくんです。やはりこれは私が感謝したおかげで感謝をされた喜びというのを感じてくれたんだなと思いながら,私も本当にその日はもうすごくいい,心が豊かになったような,まだ日本も捨てたものではない,若いこんないい子たちがいるんだと,心を強くしましたけれども,そういったやはり人とのふれあいというのが大事なんじゃないかなと思うことでございます。未来の子どもたちを育てる人格形成に尽力するということも,また大変,一番大事なことではないかと思いますので,この薩摩義士のことをもっともっと私ども議員もみんなで広めていきながら,霧島市が少しでもいいまちになるようにがんばっていきたいものだと思います。今回は一つだけに絞ってこの道徳のことをお聞きしましたけれども,薩摩義士に関係はないかもしれませんけれども,私は先ほど先輩に聞いた,感動する話を聞きましたので,窪田二郎先生のお話をちょっと紹介させていただきたい。窪田先生の感動の逸話を紹介させていただきたいと思うんです。明治39年に今の中央高校の前進である精華学校を創設された,そのときに教育の機会に恵まれない青年を路頭に迷わすことはあってはならないという二郎先生の強い意志で,田畑などを売り払って学校を創設されたということですが,その窪田先生は重久の窪田家,大地主の窪田家に隼人から養子に入られたということですね。そして,長女のテル様と結婚されて一生懸命学校を27歳で国分高校の校長先生だったということにも驚きましたし,田畑など資材を全部投げ打って創設されたということでございます。そして,晩年にテル奥様にたくさんあった資産を私のしたことですべてなくしてしまったと。本当に申し訳ないと詫びを言われましたそうですが,そのときにテル奥様は何をおっしゃいますかと,田畑なんて大したものではありません。あなたは,人と言う人材をたくさん財産を育てましたよと言ってたしなめられたという話を聞きまして,本当にこの窪田二郎さんという夫にテルさんという素晴らしい奥様が陰で支えてこられたことを,支え続けられたということを,本当に感動しながら私話を聞きましたけれども,たくさん知っていらっしゃる方もおられたかもしれませんけれども,私はそのことをすごく立派なご夫婦だったんだなと思ったことでございます。今だから中央高校がいろんなことにがんばって一生懸命育っているということは,二郎先生の意志がずっと伝わっているのではなかろうかと。あそこを通るときには私はすぐに寄って,学校に走り寄りまして,二郎先生の胸像を拝んで帰ることでございますけれども,本当に子どもたちにいろいろな感動する場面を一つでも教えてあげたいと,そんなふうに感じております。この二郎先生の最後のこの晩年の言葉を聞きまして感動しましたので,これを皆さんにお伝えして,これで終わりたいと思います。 ○総務課長(塩川 剛君)  木野田議員のご質問の中で副読本「薩摩義士の話」というご質問でございましたけれども,副読本ということになりますと教科書に準ずるようなものというような取り扱いになります。教科書でありますとその教科書検定と言ったような高い壁をクリアしないといけないということで,副読本になりますとそれ相当の高い壁をクリアしないといけない問題がございます。そういうことで,私どもはこの「薩摩義士の話」を副読本でない,単に「薩摩義士の話」というふうにとらえておりますので,念のため申し添えておきます。よろしくお願いします。 ○22番(木野田恵美子君)  そうですか,私はそれじゃ勘違いをしておりましたでしょうか。薩摩義士顕彰会の総会の中の見出しに,副読本と書いてありましたので,やはりこれは副読本なのかなと感じておりました。 ○総務課長(塩川 剛君)  薩摩義士顕彰会のほうでも当初この薩摩義士の話を作成する段階では副読本というようなこと等で考えておりましたけれども,教育委員会のほうやらいろいろ協議いたしますと,副読本という表現はいろいろこう教科書としての扱いになるというようなこと等でございますので,私どもは単に「薩摩義士の話」というふうに考えておりますので,どうかご理解いただきたいと思います。 ○教育長(髙田肥文君)  ちょっと補足をさせていただきたいと思います。いろんな子どもたちの交流がこうして進められているんですけれども,この県費負担教職員と言いましょうか,小・中学校の先生方,小・中・高校の先生方の交流も昭和46年から進んでおりまして,今年の3月まで国分南中学校でお勤めだった先生も岐阜からの先生でございました。そういうような先生方の交流もこの市内では行われております。そして,もう一つは,つい先日なんですけれども,木曽川三川千本松原を愛する会の代表,川畑哲志さんという方からお手紙をいただきました。そして,その手紙の中にありましたのが,千本松原のメッセージというCDでございました。この中に木曽三川と薩摩義士たちということでいろいろそのCDの中に載っていたわけですが,私が非常に感動したと言いましょうか,それは伊勢湾台風のときに大きな災害があって,そして土手が洗い流されたときに,そこからかめつぼが出てきたらしいですね。そのかめつぼは何のかめつぼだろうということで探して調べてみたら,その薩摩義士の遺骨だったということですね。そして,そのことを知らないでそこの土手の上を車が走っていると。私どもはそのことをずっとこの伊勢湾台風のときまで知らないで車を走らせていると。そのばちが当たったんだというような表現が出てくるんですね。それに対して,その千本松原を大事にしようという機運がさらに盛り上がって,そして松を守ろうという,そういう機運が高まると。そしてまた今はおかえり松というんでしょうか,そういう松もこちらにまた戻ってきたりしていますけれども,そういう放映が6月20日月曜日,MBC放送であったと,見られた方がおられますかね。そういうことで手紙が来まして,私も早速またその返事を書いたところでありました。そういうことでちょっと補足をさせていただきます。教育委員会としましても,まさにこの道徳教育というものを中心に据えて霧島市の子どもたちを育てたいと思って,今度こういうカレンダーを作りましたので,この機会にぜひご紹介をしたいと思います。きりしまっ子立志10年カレンダーということで,子どもたちが10年後の自分に対しての思いを書き込むことができるように,こういうカレンダーを作ってあります。このところが子どもの成長イメージということでお示しをしているんですね。それも含めて,子どもたちの心の教育も含めてがんばっていきたいと思います。 ○総務部長(山口 剛君)  青年団の交流のことで言い忘れていたことがございまして,実は青年団の交流がもとで結婚をされた方などもおられます。それと青少年交流で来られた方が親になってその子が来たという親子2代になって交流されている,そういったことなどもありますので,ご紹介させていただきます。 ○22番(木野田恵美子君)  これだけいろいろとまたお話をくださいますと,私も最後にもう一言言いたくなりました。霧島の人たちは知らない人が多いと私は先ほど申し上げましたけれども,関東・関西の方々がもうずっと詳しいんですね,この薩摩義士のことについては。私も見たこともない人から,2人からこの薩摩義士の本を今もう3冊か4冊送っていただいているんです。ちょっと霧島にいて恥ずかしいんですがと言ってお話をするんですけれども,そのようなことで大変今のこのような時代に心の教育がどんなに大事であるかということがあちこちで叫ばれておりますので,今教育長先生の話も聞きまして,大変心強く思ったことでございます。窪田二郎さんのお話でおしまいにしようと思っていたんでしたけれども,これでおしまいにいたします。 ○議長(池田 守君)  以上で木野田恵美子議員の一般質問を終わります。次に,2番,前島広紀議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○2番(前島広紀君)  新燃市政クラブの前島広紀でございます。私は,若者に夢を,子どもや障がい者,お年寄りに優しいまちづくりを目指し,霧島市のさらなる発展と市民福祉の向上のために初心を忘れることなく市民目線での議員活動を行い続けてまいります。それでは,通告いたしました3点について質問をいたします。まず,指定管理者制度に関し,この制度を導入してからの現状と今後の課題についてお尋ねいたします。指定管理者制度は,地方自治法の改正に伴って,平成15年9月に施行されました。霧島市におきましては,公の施設における住民サービスの向上と行政コストの削減を目標に,平成18年度から順次的に導入が進められ,施設によっては2期目の委託を実施しているところもあります。22年3月議会でも同制度の導入における現状と課題を質問させていただきました。その中で,従前より市民サービスの向上に寄与しているかとの質問に,当時の企画部長はサービス面については毎年利用者に実施しているアンケート調査によると,接客対応や施設の清潔さなど,施設の管理運営においてサービスが向上しているという結果が出ており,相対的に利用者も増えていることから,満足度は向上しているものと考えていますと答弁されております。このことは指定管理者制度の導入による評価としては喜ばしいことですが,反面,比較の対象となっているのは,市の職員であるとすれば素直には喜べません。しかし,民間企業の管理技術や知識を活用すれば市民サービスが向上するということは明らかだと思います。今後も民間に委託できる分野においては積極的に指定管理者制度を導入することを検討し,実施していただきたいものです。次に,農林水産業や中小企業の経営安定のための助成に関して,まず農林水産業の本市における位置付けと今後のあるべき展望について質問いたします。霧島市では国分隼人テクノポリスの指定を受けて今日,ソニー,京セラなど世界的大企業が存在し,ハイテク産業が発達しています。また,陸上自衛隊や第一工業大学など若者が集まる施設もあり,鹿児島県下でも最も活力がある県下第2の人口と面積を持つ市でもあります。そのような繁栄の中で,本市において農業はどのように位置付けられているのでしょうか。第一次霧島市総合計画によれば,八つの重点政策の中の一つに掲げられています。そして,農林漁業経営体制の支援,生産基盤の整備,集落営農の推進,地産地消の推進,ブランド化の推進などの基本事業を計画しています。しかし,現実は中山間地においては高齢化が進み,離農する農家が増え,いわゆる限界集落が生じてきています。一方,中心地においては虫食い的な宅地造成により農業生産ができなくなる農地が増えてきています。また,特に周辺部においては近年イノシシやシカによる被害が顕著になり,離農せざるを得なくなる農家も増えてきています。このような状況が続くと農業の衰退はもとより,国土保全の見地からも限りなく取り返しのつかない未来になっていくように思います。先に述べましたハイテク産業の牽引力があるうちに,次の独自の産業を育成しておかないと,いつ出水のパイオニアのように大企業が撤退するような状態にならないとも限りません。そこで,私は,霧島市独自の地場産業としての農業の存在をもっと強く自覚し,行政がもっともっと後押しをしてほしいものだと考えております。また,農業と商業,工業の連携や産業と学校や官との連携を推進することが地場産業としての農業支援に寄与するものだと考えますが,現在どのようなことを取り組んでいるのかお伺いします。次に,道路の整備に関し,まず市道向花~清水線の整備計画について質問いたします。同路線は,第一高校の北側に跨線橋を建設して平成21年4月に開通しました,いわゆる向花五差路から市営奈良田団地東側を通り霧島方向へ抜ける道路として利用者が多く,特に朝夕の通勤時は県道60号国分霧島線との交差点である浜田皮膚科前では,霧島方向への左折車が信号四,五回待ちの渋滞が生じています。この路線は,空港へのアクセス道路としても重要であるので,渋滞解消のため早急な整備が必要であることを先の22年9月議会の一般質問でも取り上げました。この渋滞解消のためには,市道向花~清水線から国分重久地区の県道都城隼人線を結ぶバイパス道路を新設するべきだと考えますが,そのときの答弁では,概略設計の検討をしているところであるが,財政状況や街路事業,新町線の整備状況を見ながら検討していくとのことでした。第一次霧島市総合計画実施計画書では,平成23年度,24年度を調査年度として計画していますが,本年度においてはその予算は計上されていません。今議会の一般質問においても同僚議員から道路整備に関し推進の必要性が多数質問されています。困っている市民が多いからだと感じました。昨日の同僚議員の発言の中に,中央部だけ良くなって山間部ができないのはおかしいという意見がありましたが,中央部も良くなっていません。これまでいわゆる箱物の施設建設を優先してきたことの弊害ではないでしょうか。高齢者が多くなっていく中で,安全で効果的な道路交通環境の整備を優先して実施していくべきではないかと考えます。次に,交通事故防止と交通渋滞解消を目的とした向花~清水線周辺の道路整備計画について質問いたします。いわゆる向花五差路は敷根方向から空港へ向かう車やその逆方向の車,また国分松木方面から清水方面への車やその逆,そのほか,府中方向からの車などが通る複雑な交差点です。これからの説明は配付してあります地図をお目通し願いながら説明をいたします。また,近くには地図の中に番号がつけてありますけれども,①の県道日当山敷根線が第一工大の一部区間が途切れた状態であります。先ほどの②の向花~清水線もそうですが,T字路で真っすぐ先へは進めません。さらに北には③の県道都城隼人線がありますが,これもT字路の交差点で真っすぐは進めません。そのすぐ近くには④の市道久保田郡田線がありますが,これもT字路の交差点で,まるで行き先が見えない今の国会のような道路です。道路網を精査し,通過交通と行けない交通を効率的に分散することにより市街地における道路の混雑や事故多発を防止しなければなりません。そのためには,T字路型の交差点を真っすぐ直進できるような四つ角の交差点にすれば流れがスムーズになり,かなり交通渋滞が解決できるのではないかと考えます。また,交通事故防止のために安全で効果的な交通規制を設けるべきではないでしょうか。中心街の道路において一方通行や進入禁止などの交通規制がほとんど見られないように思います。右折禁止の規制などは渋滞解消に効果があるのではないでしょうか。検討していただきたいと思います。向花~清水線周辺の交通事故防止対策や渋滞防止対策はどうなされているかを伺いまして,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  前島議員から3問につきましてご質問でございました。1問目につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長がそれぞれ答弁をいたします。1問目の指定管理者制度についてお答えいたします。指定管理者制度は,平成15年の地方自治法の一部改正により,公の施設の効率的かつ適正な管理を確保することにより,住民サービスの向上や行政コストの削減等を図ることを目的として創設されました制度でございまして,本市におきましては,平成18年度から年次的に導入を進めて,現在集会施設や都市公園,スポーツ施設など159の施設に導入いたしております。その導入の効果につきましては,管理経費の面では指定管理料と導入前の管理費を比較しますと,全体で年間約5,300万円の経費削減が図られており,また職員の配置や事務量の面では施設管理に直接従事していた5人の職員減と,それぞれの施設の管理に係る事務量の減もあり,多大な削減効果があったものと認識をいたしております。また,サービスの面につきましても,指定管理者の提案による開館日の拡大や自主事業等も実施をされ,毎年実施されている利用者アンケート調査では,接客対応や施設の清潔さ等,施設の管理運営等においてサービスが以前より向上したという結果が出ており,利用者の満足度は向上しているものと考えております。課題といたしましては,施設の管理運営を指定管理者に委任することから,担当部署が詳細な施設の現状について把握しにくくなっていることや,制度導入により指定管理者の管理監督が新たな行政の業務になったことなどが挙げられますが,常日ごろから指定管理者との連携を密にして現状の把握に努めますとともに,指定管理者の運営状況についても「霧島市指定管理者制度導入施設のモニタリングに関する指針」に基づくモニタリングを適切に行いながら,業務の履行確認を行ってまいりたいと存じます。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  2問目の農林水産業や中小企業の経営安定のための助成についての1点目についてお答えいたします。本市のまちづくりの指針である第一次霧島市総合計画が平成20年3月に策定され,全庁横断課題として「各々の地域が個性豊かに発展し,霧島市としての一体感を構築する」と設定し,その課題解決のため市全域において産業の発展を図ることを重点的に取り組むこととなり,産業の発展の一つに農林水産業の振興が位置付けられております。総合計画の中で農林水産業の振興につきましては,農林水産業従事者が経済的に豊かになることを目的としており,そのたびに資金の貸し付けや各種補助事業の導入,農地の流動化等を実施し,経営の規模拡大を推進してきております。しかしながら,農林水産業を取り巻く情勢は,農産物等の価格の低迷,農業従事者の高齢化,担い手不足,肥料・飼料・資材・燃料等の生産コストの高止まりのほか,TPP参加問題など大変厳しい状況にあります。持続可能な農業経営を目指すためには安定した収入の確保が必要であり,そのためには農産物のブランド化,高付加価値化,6次自産業化への取り組み,販路の拡大が不可欠であります。これらの取り組みについて,今後も引き続き生産者,JA,関係機関団体等と連携を図ってまいりたいと考えております。 ○商工観光部長(間手原 修君)  2問目の農商工連携及び産学官連携の取り組みについてお答えいたします。まず,農商工連携の取り組みにつきましては,霧島市商工会議所及び霧島市商工会では本市の育成補助金を活用し,県内外の物産展で霧島市の特産品や地場産品を広く紹介し,販路開拓に努めたり,地域の農畜産物・魚介類を使った創作料理である霧島神話ぼっけ鍋や太刀鉾蒸,最近ではもぜ冷麺を開発するなど,地元の農家やホテル・旅館と連携して取り組み,観光客の誘致にもつながっております。また,鹿児島県ふるさと雇用再生特別基金事業補助金を活用した中心商店街にぎわい支援事業では,トマトやネギなど地場農産品を活用した加工食品を開発し,これを販売するアンテナショップを展開したり,いわゆるご当地グルメの取り組みとして霧島産の米,六白黒豚や福山黒酢ブリなど霧島の食材を用いることを条件とした「きりしまんま」という創作料理の提供に市内の飲食店10店舗が協力しており,商店街のにぎわい創出にもつながっております。次に,産学官連携の取り組みにつきましては,本市が毎年開催しております霧島市誘致企業等交流会では,誘致企業や商工団体のほか,第一工業大学,鹿児島工業高等専門学校,国分中央高等学校や市内及び近隣の工業高校等の教授・教諭も参加していただき,学校と企業の情報交換の場を提供しており,学生の雇用改善につながることも期待しております。また,旭通り会では,昨年度霧島市商店街活性化事業に取り組み,空き店舗を活用し,商店街の案内所を運営しております。案内所の売店では,国分中央高等学校の園芸工学科の実習で作った野菜も供給していただき,商店街を訪れた方々に高校の活動を知っていただく格好の場となっており,商店街の役割を拡大する新しい取り組みとして紹介しているところでございます。 ○建設部長(篠原明博君)  道路網の整備についての1点目と2点目は関連がありますので,一括してお答えをいたします。市道向花~清水線は県道北永野田小浜線のニトリ前交差点から清水橋付近までの延長約2,320mの1級市道であり,県道国分霧島線の国分福島地区から国分清水地区までのバイパス道路として位置付けられております。現在の県道国分霧島線につきましては,朝夕の通勤通学をはじめとして車両の通行量が多く,歩行者も多いことから危険な状況であることは認識しており,これまでも県に対して歩道設置要望をいたしているところであります。そのようなことから,これらを解消するため,昨年9月の議会でも申し上げましたように,清水橋付近から国分重久地区の県道都城隼人線までの道路整備計画を行い,都市計画マスタープランの中でも重要な幹線道路として位置付けをしており,これまで概略設計等の検討を行っているところでございます。また,このバイパス道路の事業着手につきましては,財政状況や街路事業新町線の整備状況を見ながら検討をしてまいりたいと考えております。また,現状におきます交通渋滞の緩和策について,先ほど一部交通規制等での検討が必要ではないかという質問がございましたが,今後,それらの地域につきましてはそれぞれの実情もございますので,地域の皆様のご意見,あるいは公安委員会等と協議をしていく必要があると考えております。 ○2番(前島広紀君)  3点ほど質問をさせていただきたいと思いますけれども,まず最初に道路のほうから質問をさせていただきます。今答弁でいただきましたように,市道向花~清水線は平成13年に着手し,8年後の平成21年3月に開通しております。しかし,今説明もございましたけれども,その先の取り付け道路である清水重久線の調査がまだ決定されておりません。前回の答弁におきましても概略設計の検討を行っているところであるという答弁でございましたし,今回もそのような答弁でございますけれども,今年の予算にも計上されておりませんけれども,再度伺いますけれども,この計画の見通しは今後どのようになりますか。 ○建設部長(篠原明博君)  この計画につきましては,先ほど話をいたしましたけれども,向花五差路から清水のほうに向かって延びる道路で,それから先,小畑地区を通り抜ける計画を持っているところでございます。先ほど話の中でございましたこの街路の新町線というのが今県のほうで日当山敷根線の延長上で計画中であります。市といたしましては,この縦の向花~清水線の延伸をするにあわせては,やはり街路新町線の整備が非常に重要なネットワークになってくるというふうに理解をいたしておりますので,今のところはこの街路新町線とあわせた形で将来的な向花~清水線の整備状況については検討していくべきであるというふうに考えております。
    ○2番(前島広紀君)  今説明がございましたけれども,街路新町線の進捗状況は今どのようになっていますか。 ○建設部長(篠原明博君)  今,街路新町線につきましては,県のほうで今整備をしていただいているところでございますが,県道の第一工大の交差点前から旧隼人町境までが全体延長で1,620mございます。その中で整備済みが約900mでございますので,整備率が約55%ということでございます。 ○2番(前島広紀君)  その状況を見ながら清水~新町線を考えていくということで説明をいただいたと思いますけれども,現状におきまして県道60号国分霧島線にある清水地区の浜田皮膚科前交差点におきましては,そこで観察しますと,向花~清水線を通ってきた車のほとんどが左折して霧島方向に向かっているのが現状です。向花五差路や向花~清水線において交通量調査を行った経緯がございましたら,数字が分かっておりましたら教えてください。 ○建設部長(篠原明博君)  向花~清水線の交通量調査を都市計画マスタープランを作成する以前に図ったわけでございますが,向花五差路付近での清水方向への交通量が12時間交通量で約8,000台でございます。それから,さきの向花~清水線の跨線橋の付近で,今向花~清水線から出る浜田皮膚科への交通量が12時間交通量で約3,200台でございまして,比率で大体4割程度が向花~清水線に抜けているということでございます。 ○2番(前島広紀君)  今伺いましたように,4割程度の車をその向花~清水線を通って,それから浜田皮膚科の前を国分霧島線を左に回っていく車がほとんどだろうと観察していてもそういうふうに感じます。残りの6割は向花五差路から奈良田団地の手前を左折いたしまして県道日当山敷根線を通って空港に行く車ではないだろうかと推測しているところでございますけれども,その先ほどの4割の車が浜田皮膚科の前に渋滞をするためにそこの区間では大体4回から5回ほどの左折車は信号待ちになっているのが現状です。その影響を受けまして,今度逆に上のほうの清水保育園のあたりから下ってくる車が左折はできますけれども右折はできない。右折をしたい人たちはその反対側の車が左折するのを早目に止めて欲しいと,皆さん自分のことを中心に考えられますのでそのように言われますけれども,後で提案をさせていただきたいと思いますので。今度逆に反対方向の観察をしてみますと,向花五差路において南北方向へ直進する車が多いのが目につきます。けれども左折車線がなくて直進と左折車線が混在しているために南方向への渋滞が生じているのが現状だろうと思います。多いときは奈良田団地の付近まで渋滞しています。先ほど部長からの説明もございましたけれども,向花~清水線は国分福島地区と国分清水地区で県道60号国分霧島線を結ぶバイパス道路としての役割を発揮できていないと思います。これを解決できればこの路線の渋滞は解決できるのではないかなと,私は考えます。そのためには清水重久線の早期建設が見込めないのであれば,とりあえず市道河畑馴松線,図面でオレンジ色の線を引いてあるところでございますけれども,これを利用する対策を検討すればよいのではないかと思いますが,いかがでしょうか。この堤防は現在,周囲の宅地造成などによって幅が広くなっていますので,いつでも道路に使える状態であるのではないかなと考えますが,いかがでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  今,提案をいただいておりますこのオレンジ色の河畑~馴松線を当分の間,迂回路として利用できないかということでございます。今おっしゃいましたように,市のほうでもこの向花~清水線については道路のネットワークとして非常に重要な道路というふうに位置付けていることから,やはり幹線道路の整備として将来もやはり計画しないといけないというふうに考えているところでございます。おっしゃいましたように,この浜田皮膚科の前の交差点につきましては,県のほうでも市と一応事業をあわせて交差点改良していただいておりまして,適切な滞留長等も設けておりますが,やはり朝夕の交通量が多いということで若干右折が何回かかかっているというような実情もあるようでございます。今おっしゃいましたこの河畑~馴松線,堤防道路の兼用になっている市道でございます。この道路につきましては,今議員おっしゃいましたように,周辺の宅地開発が済みまして,法面が移動されて管理堤防として広い道路をなしているところもあるようでございます。この道路を今回おっしゃいましたように,バイパス道路として位置付けてどうかという議論につきましては,私どもこの道路を一応現地を見ましたけれども,ちょうど出口のところが県道の橋梁部の護岸に当たるところでございます。浜田皮膚科からのカーブの曲線部に入ったり,あるいは橋梁部の甲欄,上柱にちょうど当たるということで,この道路を大々的に広くして県道の交差点改良をすると非常に難しい状況でございます。この絵を見ますと,ある程度規制をしながらどうかというふうに判断したんですけれども,こういった片側規制等の規制になりますとまた交安委員会,あるいは地域の方々の理解が得られないといけないというふうに考えているところでございますので,こういったところはこういう提案を受けながら,また地域の方々と相談をしていきたいというふうに考えております。それから,向花五差路付近への左折帯の新設等についてということでも提案をいただいております。当然,左折帯をつくりますと用地幅が出てきまして,その区間で新たな事業費が出てくるわけでございますが,それも一つの方法として今後検討をしていかないといけないと思いますが,一つの方法としてはやはり五差路の信号がついておりますので,この信号におけます時差等のそういう矢印信号等である程度何かできないかということも一つの方法論であるかと思いますので,先ほどの浜田皮膚科の前,あるいは向花五差路の交差点部につきましては,そういったものも含めて今後検討させていただきたいと思います。 ○2番(前島広紀君)  今説明いただきました向花五差路の件に関しまして,信号機の調整でできないかという考えがあるのであれば,信号機の調整であればすぐやってみればいいと思います。お金もかからないのではないでしょうか。それともう一つ,また向花五差路におきましては,道路標識の整備や敷根方向から空港へ向かう車の進路,現状の県道日当山敷根線ではなく五差路を右折する新しい日当山敷根線に変更したほうがいいのではないかと考えますけれどもいかがでしょうか。市長にも伺いたいと思いますが,あそこを通られたことは多分あると思います。かなり危険な道路ではないかと感じているところですけれども,その旧日当山敷根線に,狭い道路に標識が書いてありますので,そこに行く方がいらっしゃると思います。しかし,その入り口が,進入経路がすごく複雑で,よく事故に遭いそうな場面を目にします。ですから,空港線を右に曲げて,奈良田団地の手前を左折する,こういう経路はどうお考えでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  おっしゃいましたように,今国分駅の中央高校から行きますと,真っすぐが県道日当山敷根線で現在も県道であるわけですが,この日当山敷根線のバイパスとして新町線が計画をされております。部分的に奈良田団地まで供用をいたしておりますので,この当時の看板につきましてはまだ供用していないときの看板で,直進を誘導いたしているようでございましたので,いずれにしてもこの県道の看板でございますので,県と協議をしながらもしそういった通行の規制が可能であればそういったものは県と協議をしてまいりたいと思います。 ○市長(前田終止君)  議員ご指摘の周辺エリア,そしてまたご指摘そのものの道路の持っている性格,そしてそこに対する市長としての道路利用の認識についてはもう議員ご指摘のとおりの点を日常生活の中で行き来をしながら感じているところでございます。しからば市長としてどういう対応をしているかということになりますと,私としても市でがんばるべき部分,そしてまた,それこそ県のほうに出向いてがんばる部分,それらを係のものと,毎年,打ち合わせをしながら,そして特別に,ここは非常に重要な問題だというところについて,あるいはまた長年の懸案で解決できていないという点についてもピックアップをしまして,そのようなことで,特別な要請活動を繰り広げてきて今日でございます。なかなか前進できている部分と,いまいちまだ成果が出せない部分とございますけれども,今後とも議員ご指摘のような点,同様の不満を感じておりますので,市民の皆様方も一緒かと思いますので,最大限の努力をしながらこたえてまいりたいと思っております。 ○2番(前島広紀君)  市民が切望している道路であると思いますので,ぜひ市長の気持ちも分かりますけれども,また私も言わないと先にも進まないと思いますので,またこれからも発言を続けさせていただきたいと思いますけれども,みんなで一緒に解決していく方向に向かっていきたいと思います。それでは,大塚副市長にお伺いいたします。昨年の9月議会で,第一工大の途切れている部分,先ほど市長が言われたこともここのことだと思いますけれども,あえて大塚副市長に質問をいたしますけれども,早期着工への取り組みをお願いしておりますが,その後の対応といいますか,県との協議,そのあたりで何か報告できるものがあればお伺いしたいと思います。 ○副市長(大塚行則君)  昨年の9月議会でもこの質問がありまして,私一度お答えしたと思うんですけれども,県のほうでは新町線の事業ということで,1期と2期をやっているところで,今実際に工事しているところはその2期の部分であると。これが,私が今聞いている話では,最初は22年完成予定の事業計画だったものが,ちょっと今,年度が延びています。実際,現場もまだ進んでいませんので,最終的には隼人町境まで進む中では,まだ時間がかかるというふうな話を直接伺っております。それから,第一工大前の道路については,私のほうからも何度か,あと市のほうからも何度か要請・要望をしておりまして,その必要性については十分理解されているというのはもうたしかでございます。あとは,その時期とか,そういったものについて,今からまだいろいろと検討することもあるし,今実際に契約されている事業費も相当大きい事業になっているので,こういったものを見直しができないかもちょっと考えてみたいというふうな話もあります。ちょうど今,今年街路事業というのが,今霧島市では,川跡工区と新町工区と2工区をやっておりまして,23年度,本年度で川跡が一応完了予定になっていると。事業自体は,もしかしたら,まだ23年までかかるかもしれないと言ってますけれども,予算的には今年度終わるというふうな状況ですので,本当は,新しくまたこういうところをお願いするにはいい時期だというふうに思うんですけれども,なかなか県のほうもそういう財政的な面,計画的な面では厳しいと言っておりますけれども,今いろいろと話の中で検討をしてもらうという状況には今なってきているというところでございます。 ○2番(前島広紀君)  県の都市計画課におられた副市長ですので,最も実力を発揮できる分野じゃないかなと思います。重点的に着工の推進を行っていただきたいと要望いたしまして,道路に関して質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  ただいま前島議員の質問中でございますが,ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午後 2時54分」                ──────────────                「再開  午後 3時10分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。前島議員の一般質問を続けます。 ○2番(前島広紀君)  次に,指定管理者制度について質問をいたします。第一次霧島市集中改革プラン(平成18年から22年度まで)の中には,多くの民間委託を方針決定する取り組みが掲載されていました。しかし,第二次霧島市集中改革プラン(平成23年度から27年度)の計画においては,掲載されていない取り組みがあります。その中で3点に絞って質問をいたします。まず一つは,図書館の民間委託は,平成20年に方針決定となっていましたが,結果はどのようになりましたか。また,その理由はどういうことでしょうか。 ○教育部長(阿多己清君)  第一次の集中改革プランでは,図書館の民間委託等について掲載をしておりました。指定管理者制度の導入の可能性を検討し,平成20年度中に方針を決定するとしておりました。それまでずっと議論をしてまいりましたけれども,最終的には,図書館協議会,そして並びに定例の教育委員会等でも議論をしていただきましたけれども,最終的には継続性・安定性を考えたときに,基本的には指定管理者制度はなじまないという結論に至りました。内容的には,郷土関係の資料収集業務,そういうのも図書館ではやっておりますし,貴重な資料等の保存もやっておりますので,そういう責任の所在がはっきり分からない,どうなるか問題だという議論もありまして,最終的には,指定管理者制度はなじまないとされました。そして,当然,窓口業務とか,貸し出しについては,そういう業務委託というのは可能でありますので,この国分図書館が開設された以降につきましては,現在もですけれども,しみん学習支援公社にこの部分は今業務委託をして運営しているところでございます。したがいまして,平成20年度中に結論をいたしましたのは,指定管理者制度についてはなじまないということで決定したところでございます。 ○2番(前島広紀君)  すいません,ちょっと今聞き取りにくかったんですが,しみん学習支援公社に委託している業務はどういうことでしたか。 ○教育部長(阿多己清君)  今,国分図書館につきましては,朝9時半から夜9時まで,長時間にわたって今開設をしております。そして,年末年始の休み,そして年の中で1週間ないし10日間を蔵書点検をしておりますが,この部分を除けば,すべて年中無休という形で運営をしているわけですが,その17時以降は職員が帰りますので,特にその17時以降から夜間の業務,そして土曜・日曜に職員がまた少なくなりますので,その部分のカバーという形で業務をお願いしているところでございます。 ○2番(前島広紀君)  分かりました。今回,産業教育常任委員会に陳情が提出されておりますので,また委員会の中で討議をさせていただきたいと思います。次に,清掃センターの民間委託に関しまして,どのような方針決定になりましたかお伺いいたします。また,その理由はどういうことでしょうか。 ○生活環境部長(平野貴志君)  第一次の集中改革プランにおきましては,清掃センターの民間委託等ということで,運転管理業務の民間委託等の導入可能性について検討を行い,平成20年度下旬までに方針を決定するということで掲載をいたしておりました。この敷根清掃センターにつきましては,現在,焼却施設の運転管理業務を民間委託をいたしております。ごみの計量受付,ごみ投入手数料の収納,プラットホーム作業といった全体的な運営管理業務は,本市の現業職員で行っております。今後,現在の現業職員が退職に伴って,その補充でございますけれども,現業職員の採用はしないという方針が決定をされておりますので,当分の間は,この現業職員が退職した場合には,一部の業務を民間委託で対応していこうと。また,将来的には現業職員がいなくなりますので,その場合については指定管理者制度の導入,あるいは民間委託,こういったようなことでいこうという,そういう方針を決定いたしました。したがいまして,このような方針決定を見ましたので,第二次の集中改革プランには掲載をしていないということでございます。 ○2番(前島広紀君)  分かりました。お伺いしたいのですけれども,現在,現業職員の数と一般職員の数が分かりましたら教えてください。 ○生活環境部長(平野貴志君)  ちょっと今手元に資料を持っておりませんので,後ほど答弁いたします。 ○2番(前島広紀君)  指定管理者制度の最後に伺いますけれども,壇上からも述べましたように,指定管理者制度を導入して良くなったかどうかという比較の仕方は,市の職員が対象ではなかろうかと思います。以前,市の職員がしていたことを民間がしたから良くなったか,悪かったかということの判断だろうと思います。第一次集中改革プランには,職員研修業務の民間委託がありましたが,第二次プランには掲載されておりません。この方針決定の結果はどうなりましたか。それと,また理由はどういうことでしょうか,お伺いいたします。 ○総務部長(山口 剛君)  第一次の集中改革プランを作るころ,全国的に職員研修を民間のほうにお願いするということがありました。それは,中身につきましては,もう最初の計画から実施まですべてを民間のほうにすると。そうすることによって職員を削減できるということで,いくつかの自治体が全国でそういったことがございました。霧島市もそれをできないかどうかということをいろいろ模索したんですけれども,例えば霧島市特有の課題があります。それは,やはり我々職員が,どこが今弱いから,そこに力をつけようと,そういったそのための職員研修をやろうとか,そういった部分を,自分たちで,やはりプランニングはするべきであるということで,やはりすべてを民間にお任せするというのはちょっといかがなものかというような結論から,個別具体的な講師とかは民間のほうにお願いしてはいるんですけれども,全体の計画,研修計画,そのままを民間にお願いするというのは,それではないんじゃないだろうかという議論がありまして,そしてさらに,その後,人事評価制度の導入が入ってまいりました。この人事評価制度そのものは,やはり一つの目的としては,職員の能力を高めるというのがございますので,この人事評価制度と職員研修とあわせながら職員の能力を高めていこうということで,全体的な研修制度を民間にお任せするというのは,それではないほうがいいんではないだろうかというような結論に達したところでございます。 ○2番(前島広紀君)  先ほど市長の答弁にもございましたけれども,指定管理者制度を導入することによって,管理費においては,全体で年間5,300万円の経費削減,またサービス面においては対応が良くなったと。そういうことであれば,そのもっと市の職員は腕を磨かないといけないと,そういうことになるのではないかと思いまして,指定管理者を導入したことによって良くなったよという反面,じゃあここの部分はどうなのかと,ちょっと不思議に感じたところで質問をいたしました。意見がございましたらお願いします。 ○総務部長(山口 剛君)  指定管理者制度の導入の当時私企画部長をやっておりまして,そのときに感じたことですけれども,やはり市の職員もプロであるんですけども,民間の方々は,さらに,もうその部分でかなりのプロでございましたので,そういう点では,どうしても差ができてしまったんであろうかと思っております。ただ,そういった民間の方々が市の中に溶け込んで指定管理者とすることで,今度は我々の能力も高まっていくんではないかというふうにしております。定期的にそういった民間の方々との意見交換会もしておりますので,そういった意味では,市の職員が,やはりそういった混ざっていけば,どんどんどんどん能力が高まっていくんじゃないかなと。そういった意味でも,OJTというのがありますけれども,仕事をしていく中での研修というのがありますので,そういった意味でも,そういった方々と会うことによって自分の能力が高まる研修にもなるんじゃないかなというふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)  そのとおりだと思います。民間のやり方も取り入れて,新しい風を吹き込んでいくことも大切であろうと思いますので,またできることは検討して民間委託も進めていってほしいと思います。次に,前回の23年3月議会でも言いましたけれども,道路沿いの街路樹も指定管理制度を導入すればいいのではないかと考えますけれどもいかがでしょうか。例えば,第一工大前から銅田交差点までの間の道路において,ホルトの木が地面から2mほどの位置から伐採されています。また,これは県道だと思いますけれども,牧園丸尾付近のモミジは枝が途中から無残に切断されていて景観を損なう樹木になっています。その原因の一つとしては,入札によって毎年管理する業者が替わることにあるのではないでしょうか。指定管理者制度を導入し,3年から5年にわたって計画的に責任を持って剪定すれば,調和のとれた街路樹管理ができるのではないかと思いますが,いかがでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  現在の街路樹の管理につきましては,例えば通行人や車の通行の妨げになるようなものの除去,あるいは落ち葉など等によりまして,地域住民の方々,市民生活に支障を与えるということがないようなことで樹木の剪定,あるいは害虫駆除を行っているわけでございます。今おっしゃいましたように,各地域あるいは,その場所場所によっていろんな樹木の管理をやっているようでございます。今おっしゃいましたように,そういったものを一体的に,例えば指定管理者制度を使ってできないかということでございます。この指定管理者制度の持つその目的でありますいろんな公の施設の効率的あるいは適正な管理を確保する。それと行政コスト,そういったものの削減をいかにして図れるかというものを踏まえて,先ほどのいろんな事情を一体的に考えて,そういったものが指定管理者制度になじむかどうかは今後研究をさせていただきたいと思います。 ○2番(前島広紀君)  ぜひ検討していただきたいと思います。次に,農林水産業や中小企業の経営安定のための助成について質問いたします。霧島市の農業で,基幹産業で挙げるとすればどのような分野がありますか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  今,本市の基幹産業として畜産,肉用牛とお茶が今大きな二つの作物だというふうに思っております。このほかに,それぞれの国分隼人の下場でいけばトマト,こういったものを推奨しています。それとあと,戸別所得補償の中で地域振興作物という形で指定をしておりますけれども,こういった作物,例えばイチゴとか,それと姶良地域の重点作物として,今三つのものを進めておりますけれども,こういった形で,新ゴボウ,それからニガウリ,白ネギですね。これを姶良地域の重点作物ということにしていますけれども,本市のほうでも振興作物という形で進めております。このほか里芋とか,キュウリ,それぞれ旧市町で推進をしてきて今も定着しているもの,これをやはり振興作物という形で推進をしているところでございます。 ○2番(前島広紀君)  市長にお伺いしたいと思います。お茶も,本当に一つの大きな柱になっていいことだと思いますけれども,以前は,国分におきましては,「花は霧島たばこは国分」と言われたぐらい葉たばこの生産が盛んな土地柄でありました。その歴史を捨てないでほしいという気持ちから質問いたしますが,たばこの再生,これに関しましてはどのように考えますか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  今,たばこの耕作者,非常に高齢化になりまして,毎年やめられる方がたくさん増えております。例えば,平成元年,霧島市全体で耕作者は146名おられて,面積が124haあったわけですけれども,平成23年は耕作者が21名,それから耕作面積が31haということで激減をしております。やはりここ三,四年の成績を見てみましても,どうしても天候の異常といいますか,非常にやはり天候に非常に左右されるものですから,ここ三,四年,非常に出来が悪い状況でございます。今年につきましても,こういった非常に長雨の中で病気が発生をいたしまして,非常に下場のほうの水田地帯においては,ほとんどお金にならないのじゃないかというような非常に厳しい状況にございます。そういった面で後継者が育ってこないと。やはり自分が今これだけ苦労してなかなか収入が得られないので,子どもにはもう継がせたくないというような形で離農されていく方が増えてきているというような状況でございます。しかしながら,たばこにつきましては,非常に品質のいいものを作れば,単収としてはやはり50万円とかいう形でとれる作物でございますので,我々といたしましては奨励をしていきたいというふうに考えているところではございます。 ○市長(前田終止君)  部長としては,市全体の今のたばこの現状の変化というところを触れてくれました。実際,「花は霧島たばこは国分」といいましても,市全体では21名のたばこ耕作農家があられても,国分だけに限ると,これは3戸でしょう。もうね,何百年もの歴史を,産業のたばことして,島津の時代から藩制時代から今日までずっと全国の模範となるようなたばこの歴史を持って,そして江戸の昔から「花は霧島たばこは国分」と歌まで,この歌い込まれたそのたばこの歴史も,その国分たばこの,いわばたばこ農家,もう3戸数,それが現実であります。そういう意味では,希少植物とか,レッドデータブックとか,いろいろこうありますけれども,まさにたばこについてのノウハウ,これを歴史的に幾百年もこの地で歌まで歌われてきたこと,それを,いわば健康志向云々というのもよく分かります。でもただ,歴史としての文化としてのたばこ栽培,そういうものに対するある種の保護みたいな考え方も,ある意味ではそこまで考えなければならないぐらいの時代に入っているのかなというような側面もあろうかと思います。問題は,課題はいろいろあろうとは思いますよ。もう蚕についてもそうですもんね。蚕,昔は鹿児島弁で「けごじょ」と言っておりましたけれども,それの生産から,それこそ繭をとって一通りのことができる農家,そういうものももう伝承として,文化として,農業の文化としてのものがもうほとんど損なわれている。ですから,そういうものをどう考えるか。今後の地域農業としての文化をどう継承していくかというのが一つの継承していくべき課題かなとは思います。 ○2番(前島広紀君)  私もそのとおりだと思います。たばこの生産を産業遺産として,これから霧島市が,また守っていかないといけない農業ではないかなというふうに考えます。たばこの件は私が言いましたけれども,またキリシマツツジは,また後に控えておりますので,これで私の質問は終わります。 ○生活環境部長(平野貴志君)  先ほど,敷根清掃センターの現業職員の数をお尋ねでございました。現業職員は10名でございます。 ○議長(池田 守君)  以上で前島広紀議員の一般質問を終わります。次に,31番,時任英寛議員から1件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○31番(時任英寛君)  ただいま議長より発言の許可をいただきました。通告に従って,順次質問をいたします。まずは,先ほどのたばこの質問でございますが,たばこの栽培は,まず吸うことから始めるべきであると考えております。さらに立派な喫煙所をつくることからが,国分たばこの伝承をしっかりとしたものにしていくことと感じ入っております。未曾有の大災害となりました東日本大震災,発生から100日以上が経過をいたしましたが,いまだに具体的な,そして明確な復旧・復興計画は示されず,被災された皆様は将来設計も立たず不安な日々を送っておられます。復興支援基本法がようやく成立を見た現在,一日も早い対応を望むものであります。本定例会では,東日本大震災の教訓に学ぶとの主題を掲げました。私が平成2年,旧国分市議会議員に初当選以来,21年が経過をいたしましたが,この間,平成3年,島原雲仙普賢岳の大噴火をはじめ,本市で発生いたしました平成5年の豪雨災害,北薩地震,県北豪雨災害,平成7年発生の阪神淡路大震災,昨年の霧島地区を中心に発生した豪雨災害,そして10月の奄美地方豪雨災害,また本年に入りまして新燃岳の噴火,さらには例年起こり得る台風の災害,そして口蹄疫,鳥インフルエンザなど,自然災害はもとより様々な災害が毎年発生をいたしております。今回の東日本大震災とは,被害状況,被害地域,災害規模は甚大で,単純に比較はできませんが,本市をはじめ,本県,全国において例年恒常的に災害が発生していることは事実であり,その認識を共有することが危機管理の基本理念と考えます。今回の震災では,想定外との言葉が乱れ飛び,一時はその言葉で一応の納得感がありましたが,災害の状況,対応,過去の事例等が明らかになるにつれ,想定外という単語がいかに無責任な弁明のための逃げ言葉としかとれない死語にも近い言葉になりつつあることも,今回の震災での教訓の一つではないかと思います。今後は,軽々に想定外との言葉を使わないと考えます。様々な災害被害状況を想定し,検討・協議が必要であると思います。施設等の強度,耐久性・安全性については,国・県の基準に即して確保されていると認識しておりますが,絶対という言葉は行政の事業においては不適切であり,したがって,十分な配慮がなされ,設置された施設において災害発生後,被災施設,地域に対し,どのような対応を速やかに行うのかが肝要であり,最重要課題であると認識をいたします。やみくもに不安をあおることは注意すべきでありますが,「災害は忘れたころにやってくる」,「のど元過ぎれば熱さを忘れ」ではなく,災害は常に目の前にある。「飲む前,熱さをはかれ」が行政の危機管理の姿勢と思います。ある意味,浄財洗浄の意識付けが重要と考えます。いずれにしても,全国で発生する事案はすべてに教訓があるとの認識で検討・協議すべきと申し上げ質問に入ります。今回の災害を受け,緊急援助隊として消防局の派遣を皮切りに,現在まで三十数人に及ぶ職員派遣が実施をされております。さらには陸上自衛隊国分駐屯地の部隊,県警も霧島署,横川署からも派遣がなされ,また支援物資,義援金の送付など,市を挙げての復興支援と申し上げても過言ではないと思います。劣悪・過酷な状況下で,被災者の皆様への真心からの支援活動をいただきました職員,関係者の皆様に心から敬意を表します。ご苦労さまです。さて,今回の派遣事業を通し,本市の危機管理,防災体制について学ぶべき成果として何があったか,お伺いをいたします。次に,今回の震災の特色は大津波の発生であり,そのことが行政庁舎も被災し,行政データの流失による復旧支援の遅れ,被災状況の情報錯綜等,混乱の大きな要因となったことはご案内のとおりでございます。そこで,本市の行政データの管理体制については,十分な検討・配慮がなされているかお伺いをいたします。次に,被災者支援システムの構築でありますが,当該システムは,阪神淡路大震災の教訓をもとにシステムの作成がなされ,その後,総務省において内容の拡充が行われた後,無償で地方自治体へ配信されるとのことであります。今回の震災前,申請のあった自治体は,全国で約200団体程度でありましたが,震災後,東北方面を中心に申請団体が急増している状況との報道もなされております。本市においても,当該システムの構築が速やかに実施されることを望みますが,国民保護計画で作成された安否確認情報システムがあります。本システムをもとに被災者支援システムの策定は可能であるかお伺いをいたします。災害時,要援護者に対してのデータシステムにおいても,被災者支援システムへの連動は可能であるかをお伺いいたします。新燃岳噴火に伴い,政府支援チームの協力を得て避難計画が策定されましたが,今後,本市において,防災上危機管理の観点から,どのような避難計画が必要とされるかお伺いをいたします。次に,本市の大気汚染の調査状況についてお伺いをいたします。次に,原子力に代わる代替エネルギー開発拡充についてでありますが,本件につきましては,同僚議員から同様な質問がなされておりますので簡潔に申し上げます。先の答弁でもありましたように,本市域は再生可能な自然エネルギーの宝庫であることが述べられました。また様々な提案もなされましたが,すべての提案,電力の自給率向上を含め,次世代エネルギー開発拡充の研究機関,企業の誘致など,また技術確立のための国のモデル事業化など,次世代エネルギー特区の申請へ挑戦すべきと提案をいたしますが,本市の見解をお伺いいたします。次に,全国的な節電の流れの中で官民それぞれ努力目標が示され,鋭意取り組まれております。九州電力は,夏場の電気需要には対応できるとの見通しを示されておりますが,原発停止措置に伴う将来的な電力確保は現状では,明確・具体的な対応は国においても検討段階であり不安定な事案であります。そこで,今後の電力事情の変遷に伴い地場企業への影響についてお伺いをいたします。次に,AED設置の拡充についてでありますが,今後のAED設置計画についてお伺いをいたします。また周知,管理,取り扱い,操作研修等の実態についてお伺いをいたします。以上で壇上からの質問を終わりますが,答弁のいかんによりましては質問席から再質問を議長にお願いいたします。 ○市長(前田終止君)  時任議員から東日本大震災の教訓に学ぶという意味で,自治体としての危機管理体制,この点について一点に絞り込んでのご質問でございました。その中の(1)につきましては私のほうから,そのほかにつきましては関係部長等がそれぞれ答弁をいたします。本市では,被災をした自治体に対する支援を行うため,私を本部長とする「東北地方太平洋沖地震霧島市支援対策本部」を3月18日に設置し,救援物資の受付,支援物資の提供,義援金の募集,住宅の一時入居体制の確保,避難者支援,職員の派遣等の支援を実施してまいりました。特に,全国七つの民間空港所在都市間における「大規模災害等の発生時における相互応援に関する協定」に基づき,宮城県名取市を中心に支援を行っているところでございます。職員派遣につきましては,震災発生当初,消防庁長官からの要請により,緊急消防援助隊として霧島市消防局の隊員12名と車両2台を宮城県石巻市へ,行方不明者捜索及び救急対応として派遣をいたしております。また,4月4日からは,同協定に基づき,宮城県名取市へ第1次の職員4名を派遣しており,6月末までで13次にわたり39人の職員を派遣する結果となります。派遣業務のその内容につきましては,避難所(名取市文化会館)の管理・運営業務を6月4日まで行っており,その後は,仮設住宅等への移住が進んだことにより避難所の集約がなされ,増田小学校体育館での避難所の管理・運営業務となりました。6月13日からは,さらに避難者の数も少なくなったことから,仮設住宅受付業務,民間賃貸住宅借上業務,住宅の応急修理制度及び災害弔慰金支給のための準備等の業務に移行しているところであります。また,5月7日からは,これらの業務と並行して罹災証明発行のための現地調査を行う職員1名を増員し派遣しており,さらに宮城県の女川町へ保健師を1週間程度の期間で2回,各1名ずつ派遣しております。今回派遣しました職員は,被災自治体業務の支援活動を主とした被災直後の現状に直面するという貴重な経験をしております。特に,それぞれの支援現場において,防災体制,危機管理面から参考とすべき点,対応を検討すべき点など,いろいろと感じてきておりますので,第13次の派遣終了後,直ちに派遣職員のリーダー会議を立ち上げ,今回の派遣職員の貴重な体験を,今後の霧島市の防災体制,危機管理に反映させてまいりたいと考えております。 ○企画部長(川村直人君)  2点目の行政データの管理体制についてお答えいたします。本市の基幹系電算システムのバックアップデータにつきましては,業務終了後,毎日のデータを記録媒体に保存し,防火扉や防火壁に囲まれ二酸化炭素消火設備を備えたデータ保管庫に保管をいたしております。また,国分本庁舎は震度6~7の地震に耐えられる構造になっておりますことから,倒壊する可能性は極めて低いものと考えております。したがいまして,災害等による電子データの消失は,通常は考えられないところでございます。なお,さらに万全を期すために,バックアップデータの記録媒体を他の総合支所等で保管し,リスクを分散・回避するなどの方法も考えられますが,セキュリティの問題等を考慮する必要がございます。また現在,総務省におきまして,大分・宮崎県で実証実験が行われております自治体クラウドの導入により,データを記録しているサーバー機器等を庁舎内に設置せず,データを外部に保管する方法も考えられますので,その成果を注視してまいりたいと存じます。 ○危機管理監(宇都克枝君)  被災者支援システムの構築についてのアについてお答えいたします。被災者支援システムとは,災害発生時の住民基本台帳のデータをベースに被災者台帳を作成し,被災状況等を入力することにより,罹災証明の発行から支援金や義援金等の交付,救援物資の管理,仮設住宅の入退去など,一元的に管理できるシステムであると認識いたしております。現在,全自治体には震災後,導入された避難者情報システムや国民保護法に基づきます安否情報システム等が整備されておりますが,それぞれのシステムは保有する情報や利用目的が異なったものとなっており,運用思想も異なっているため,統合されたシステムになることは難しいものと考えております。次に,ウについてお答えいたします。新燃岳の噴火に伴います避難計画につきましては,政府支援チームの協力のもと,本年3月に作成したところでございます。同計画は,新燃岳の噴火活動が活発化した場合において,住民等の安全を確保するために円滑な避難行動をとることを目的として作成しており,その中で専門家の方々からの意見として,避難の要因となる火山現象につきましては,霧島市側は噴石(大)の飛散,また影響が予測される避難対象区域は,火口から5㎞の範囲ということも計画の前提として示されましたため,これらに対する必要な防災対応として,当該区域内で生活しておられる方々の捕捉や,その方々に対する具体的な避難方法等について定めたところでございます。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  被災者支援システムの構築についてのイについてお答えいたします。お尋ねの被災者支援システムにつきましては,ただいまの危機管理監の答弁のとおり,不幸にして災害を受けられた方々の,いわば事後の被災状況等を把握し円滑な支援を行うためのものであり,災害弱者の災害時の円滑な避難支援のため,事前に関係機関で情報共有しておく災害時要援護者登録制度とは,その目的を異にするものであると認識しておりますが,当システムの構築過程において災害時要援護者の情報の活用ができるものと考えております。 ○生活環境部長(平野貴志君)  自治体の危機管理体制についての4点目についてご答弁申し上げます。新燃岳噴火に伴う大気汚染調査につきましては,本年1月26日の噴火直後に,鹿児島県や環境省に大気汚染調査を依頼いたしましたが,いずれも観測体制が整わないとのことで調査ができないとのことでございました。このため,本市では独自に調査することとし,1月31日から民間事業者に委託し,火山の噴火等で発生し,健康に影響を及ぼすおそれのある二酸化硫黄,浮遊粒子状物質,硫化水素の測定を,霧島総合支所庁舎を含め2か所で継続して行っております。幸いにして,測定開始当初より,市民の皆様に大気汚染による注意・警戒または避難を呼びかけるような測定数値結果は発生いたしておりません。今後も新燃岳の火山活動が落ち着くまでの当分の間,市民の皆様の安心・安全を第一に考え,観測体制を維持し測定を継続してまいります。また,大気汚染防止法第20条及び第22条に基づき,大気の汚染状況を常時監視するための一般環境大気測定局として,県内には,鹿児島県が9局,鹿児島市が8局の計17局が設置されており,本市には,国分中央公園に設置されております。国分中央公園では,二酸化硫黄,浮遊粒子状物質,窒素酸化物,光化学オキシダント,風向・風速の5項目の調査を実施しております。平成21年度の監視結果では,光化学オキシダントにつきましては,大陸からの大気汚染物質の移流等により,県内全測定局が環境基準を達成できませんでした。県では,光化学オキシダントが高濃度で出現したときに,県民への被害の発生・拡大を未然に防止するため,注意報等の通報連絡や措置内容など,知事が緊急時にとるべき措置を光化学オキシダント緊急措置要綱で定めており,この要綱に基づいて,光化学オキシダント注意報・警報が発令されます。光化学オキシダント注意報・警報が発令されたときと解除されたときには,県から各市町村担当課(本市では環境衛生課)に連絡することになっております。この連絡を受けて,本市では,光化学スモッグ緊急連絡網により,環境衛生課から関係各課に連絡し,光化学オキシダント注意報・警報発令について住民への周知を図ることといたしております。次に,県内の放射線の測定につきましては,川内原子力発電所の周辺に発電所を取り囲むように県が22局,九州電力株式会社が6局,合計28局の放射線測定局を設置して24時間絶え間なく監視を行っています。また,鹿児島県危機管理防災課原子力安全対策室のホームページには,「福島原子力発電所事故の鹿児島県への放射線の影響について」と題して掲載されておりますが,その情報によりますと,「これまでのところ,一部の試料からごく微量の放射性物質(ヨウ素―131)などが検出されましたが,その他の項目では,福島原子力発電所事故の影響は認められていません。検出された量はごく微量で健康に影響はありません」との内容が掲載されております。本市におきましては,この放射線測定の結果を注視しながら,市民の皆様方の安心・安全のために放射線の影響についての情報収集を行ってまいります。 ○企画部長(川村直人君)  5点目のアについてお答えいたします。我が国のエネルギー政策は,エネルギー政策基本法に基づき策定されたエネルギー基本計画において,原子力を基幹エネルギーと位置付け,これまで進められてきたところでございますが,今回の東日本大震災による福島第一原発事故が,エネルギー政策転換の契機となり,地球温暖化対策にも有効な再生可能エネルギーが大きくクローズアップされております。国におきましては,自然エネルギーにより発電された電気を電気事業者が全量買い取る制度の導入に向け,4月に「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」が国会に提出され,また今月11日には,政府の東日本大震災復興構想会議の第1次提言で,地域の再生可能エネルギー等複数のエネルギー源を組み合わせた,災害に強い自立・分散型エネルギーシステムなどの構想の骨子が示されたところでございます。本市におきましては,太陽光・風力・水力などの自然エネルギー資源が豊富に賦存しており,現在太陽光発電の導入に対する支援や,市民の皆様や事業者等と連携を図りながらバイオマスタウンの実現に向けた取り組みなど,再生可能なエネルギーの活用を進めているところでございます。議員ご提案の自然エネルギー特区につきましては,今後,再生可能エネルギーに関する法案の成立や東日本大震災復興構想が具現化されますと,これまで以上に規制が緩和され,再生可能エネルギーによる発電事業への新規参入や電力の地産地消が一層進むものと考えておりますので,国の動向等を見極めながら研究してまいりたいと存じます。 ○商工観光部長(間手原 修君)  5点目のイについてお答えいたします。東日本大震災により,今夏の電力不足への懸念が,東北や関東地方にとどまらず,各地に波及する可能性が強まっております。九州電力は,原発3基が停止したままでは,この夏,猛暑が襲ったり,火力発電所でトラブルが起こったりすれば電力不足の懸念が残るとして,大口需要事業所に節電を呼びかけております。本市の地場企業においては,現在のところ業務に支障を来している企業はありませんが,九州電力の呼びかけもあり,各自で節電に努めているとのことであります。今後の企業誘致にも電力不足が大きく影響を及ぼすことが懸念されますが,関係団体と連携を図り,情報収集・企業訪問を行い,企業誘致に取り組む考えであります。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  自治体の危機管理体制についての6点目のアについてお答えいたします。突然の心肺停止による死亡は,全国で約2万人と推計されています。心肺停止は極めて重篤な状態でありますが,迅速な心肺蘇生や除細動を行うことにより,救命率が格段に向上すると言われており,平成16年7月1日付の厚生労働省医政局長通知により,一般市民によるAEDの使用が認められました。しかしながら,AED設置については法的根拠などがないことから,各地域や各施設にその設置が任せられているのが実情であります。本市の設置状況は,本年3月1日現在の消防局調査によりますと,252台となっております。内訳は,スポーツ施設が19台,老人保健施設等が13台,学校・教育機関が90台,医療機関が29台,その他が101台となっております。消防局では,AEDの設置場所を示したマップを作成し,本年5月16日からホームページで公開いたしました。現時点におきましては,市のAED設置推進に関する具体的な方針を定めておりませんが,AEDの設置は人命救助のため大変重要なことと認識しておりますので,今後,消防局や関係部署と連携し,設置のあり方や普及活動の方法等の検討を行い,具体的方針を定めてまいりたいと考えております。 ○消防局長(田中義春君)  AEDの設置についてのイについてお答えいたします。AEDの周知に関しましては,霧島市消防局ホームページに平成19年1月から掲載,またAEDマップを平成23年5月から掲載し,広く市民に呼びかけております。さらに霧島市の広報誌を通じ,より多くの市民の方々にご活用いただけるよう情報提供に努めております。次に,AEDの管理体制につきましては,設置をしている各部局の主管課のもと管理をしているところでございます。次に,AEDの取扱研修等でございますが,消防局では毎月第4日曜日に一般市民に応急手当,AED取り扱い,救命手当3時間の普通救命講習を呼びかけて実施しており,また各事業所の要望により,年間を通し救命手当,AEDの取り扱いの研修を行っているところでございます。 ○31番(時任英寛君)  それぞれ答弁をいただきました。まず,職員派遣の件で市長から答弁がなされまして,今後,派遣職員のリーダー会議を立ち上げて,貴重な体験を今後の防災体制危機管理に生かしていくというご答弁でございました。まず,やはり行かれたことこそが,やはり私は成果であると思っております。私も,平成5年のとき市議会議員でございましたけれども消防団でもございました。旧庁舎に土のう袋を取りに,腰までつかって行った覚えがございます。やはりその経験というのは,後々までにその,文章でこうだああだということでなくて,その職員が体験したことが,そのまままた実践で生かされていくものと認識をいたしておりまして,これは本当,貴重な体験であったと,このように評価をいたしたいと思います。ただ,現地は,先ほども申し上げましたように過酷な状況も,さして変わりはございませんけれども,まだ余震が続いている状況でございます。専門家の方に言わせますと,震度6以上の余震の発生する可能性も,まだこの1年間はあるという中で職員の派遣でございますので,やはりその安全性というのもしっかりと確保しながら職員の派遣はお願いしたいと,このように思うところでございます。行った職員が,また二次災害に遭うような状況では,やはりこれも厳しいものがあるんじゃなかろうかと思いますが,そこで,名取の市長と,市長,協議をなされたとお聞きをいたしておりますが,内容的にはどのような内容であったかをお知らせをいただきたいと思います。 ○市長(前田終止君)  先ほどの答弁で申し上げましたような,職員の派遣の実態がございました。私としては,全国市長会がちょうどつい先日あることを一つの契機として40人,全体としてはもうそれ以上,消防,保健師まで含めて市の職員が東北の地域を,そして宮城県を,名取をという形で多数訪れて,私としてもお見舞いを丁重に,市民を代表して申し述べさせていただき,そして,それこそ率直な,現場も見せていただきました。現場は,もう本当にテレビ・新聞等の報道で存じていたものの,高速道路を境にして,被害がさほど出なかった地域と,一変して今度は高速道路をくぐって,その海岸のほうに出ていって閖上という地域へ行きましたが,もう本当に大変な状況だなと。まちが全部,根こそぎやられているわけですからね。いろいろがれきの処理に当たられておられるような状況でございました。その市長の自宅自身も造り酒屋でございますけれども,もう住める状態じゃない。生産できる状態でもない。周りでも何人も死んでいるというような状況で,役所の市長室に寝袋で,もうずっと,それ以降,災害があってから泊り込みで陣頭指揮しているという実情をお聞きするところでございました。いろんな話を聞かせていただきましたけれども,一番印象に残りましたのは,今でもまだなぜそうなったか,原因が解明されていないというようなこともお断りのあった上での話でございましたが,災害時における,もういざ本番,事実が,歴史的なマグニチュード9.0というその地震が来て,そして大津波が来た。その瞬間に「危ないですよ,逃げてください」という,まさかのときのその防災無線,これが役に立たなかったというお話を聞いたわけでございます。ですから,名取の市長が私に言われましたのは,市長,同じ立場だけれども,もう念には念を入れてこの手の話は念を入れ過ぎるということはないから,徹底して,いわばまさかのときに備えた様々な対応というものをかねがね点検,チェック,そして万が一に備えての次のいわば電源とか,そういう確保とかやっていなければ,防災訓練だったらまだしも,世界の被災史に残るようなマグニチュード9.0が来て,もう本当にそういう緊急避難のアナウンスが聞こえなかった。これにはもう本当にまいったということをおっしゃっておられました。これは他山の石として,うちにはいち早く合併直後から危機管理監を任命し,そして様々な形で市民生活の安心・安全にありとあらゆる検討をして対応をし,今日に至っておりますけれども,多くの基本的なそういうことから今回の職員の派遣による議員自らもおっしゃったようなまさに自分も体験したこと,それは今後の市政の中で,行政として市民の納税者の皆様方に向かうときのもう貴重な経験になると思ってございます。ですから,そのようなことについてはきちっとお互いに聞き合って,語り合って,それをまた具体的に反映をさせていきたいと,こう思っています。 ○31番(時任英寛君)
     やはり名取市長の本当,ある意味,反省を込めた市長に対してのお話ではなかったかと。やはり備えあれば憂いなしなんですけれども,その備えが万全であったかということを申されたんではなかろうかと思います。やはり本市にとってこれも大きな教訓になろうかと思います。しっかりと,またその会議を立ち上げていただいて,いろんな所感を述べていただくと。手法的なものではなくて,自分たちが感じ入ったことを述べていただくことが,私はまず職員の意識向上につながっていくと認識をいたしますので,その点については,またよろしくお取り計らいいただきますようお願いいたします。次に,データの管理体制,企画部長が申されたのは,これは基本的に基幹系のデータでございますよね。それで,ほかはそれぞれのデータがあると思いますが,主務課がすべて管理・保管・維持,これはそういう形でよろしいんでしょうか。 ○情報政策課長(宝満淑朗君)  基幹系業務,基本的には,税とか,そういう税収納関係とか,住基関係ですけれども,それ以外の家屋評価,財務会計,人事給与システムとか,そういう分につきましては,担当課のほうでデータ等は保管しております。 ○31番(時任英寛君)  先ほど,企画部長のお話では,この基幹系のデータについては,この庁舎自体が震度6から7の強度に耐えられると。そして,バックアップのデータを保管しているところもしっかりとした装備を持って対応しているということですけど,ほかのデータについては,やはりそのような対応がなされているんでしょうか。 ○情報政策課長(宝満淑朗君)  今のところ,先ほど申しましたように,原課のほうでやっております。それで県内19市の状況等を調べてみたところであります。基本的に,まず住基関係というか,それについては電算室のほうの耐火金庫等でしております。それと,その耐火金庫のないところについては,サーバー室というか,コンピューター室のほうにやっているところがあります。それと後,先ほどの基幹系以外のほうのデータ保管状況につきましても,県内各市においても各部署で対応しているところもありますし,一括で電算室のほうの耐火金庫のほうで保管しているところもあります。それで,この件につきましては,今後,霧島市のほうの原課でしているデータ等については,耐火金庫等とか,そういうふうにまた検討をしてまいりたいと思っております。 ○31番(時任英寛君)  最初の質問で申し上げました,市長にですね。名取市長がおっしゃいました。いざというときに使えなかったということがないように,特に基幹データもそうなんですけれども,各主幹課がお持ちのデータについても,これは市民の重要データでございます。耐火金庫だけでいいのかという議論もあろうかと思います。ただ,今のままの個々の管理では私はまずいのではなかろうかと思っております。今,情報政策課長のほうから,今後またしっかりと協議をするということでございますが,やはり基幹データは,もう一番重要なものですけれども,ほかのデータも,今後被災者支援システムを構築するとか,そういう話になっていきます。国民保護法の安否情報システムとかあります。これも決して軽々なデータではないと,情報ではないと思っておりますので,しっかりとその管理ができなければ,やはり行政がストップしてしまうということを私は懸念いたしておりますので,十分に協議をお願いいたしたいと思いますが,そういうことにつきまして,前向きに,総務部長,企画部長,これは検討できますよね。 ○企画部長(川村直人君)  その行政データというのは,議員ご指摘の電子データだけではなく,また関係課もたくさんあるわけですね。ですから,そういった関係課まで含めまして,今後,どのような災害があるか分かりません。ただ庁舎の場合は,大体,どこの場合につきましても平屋というのはあまりないわけですけれども,考えられますのが,地震とか,それから火災などが考えられます。火災などの場合は,先ほどの金庫とか,そういうので防げるわけですが,様々な予期せぬ出来事などもあります。例えば,火災なんかに遭ったときに,消火をしたが水が流れ込んできたらどうなるのよとか,いろいろ話をしておりました。先ほど課長のほうからもありましたように,またそういったデータを保管している関係課に集まっていただきまして,そういった災害に備えてのデータ管理というのは,今後どうしていったらいいかというのは,また庁内で検討はしていきたいと思います。 ○31番(時任英寛君)  それでは,被災者支援システムのほうに,もうずっと関連でまいりますので。今データ管理という部分からご答弁いただいたわけですけれども,まず,紙ベースのデータもあるんだよということなんです。したがって,そういうものの保管をどうするかという議論になってきているんですけど,それをやはり電子化していくというのが,この被災者支援システムではなかろうかなと,このように考えております。市長,この被災者支援システム,真新しい言葉だと思うんですよね。市長,まだ詳しくご存じなくて結構です。これは全国でもそこまで普及しておりませんが,これは,総務省はもう非常に前もってこういう対応のできるデータをというか,ソフトを全国に無償配付したなと。ここは評価をしたいと思いますが,危機管理監,この被災者支援システムについて,今,先ほど200自治体ぐらい震災前は申請があったけれども,その後急増していると聞いておりますが,どのくらい今増えているかをご存じでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  その震災後,増えたという情報は確認しておりますが,その後,どのくらいまでかというのはまだ確認はしておりません。 ○31番(時任英寛君)  それで,市長にお願いしたいというか,これぜひ検討をいただきたいというのが,先ほど危機管理監,それから保健福祉部長のほうから,例えば国民保護法に基づく安否情報システムであったり,災害時要援護者のリストですね。これは登録制になっておりますけれども,これについて,それぞれ個々のその目的が違うんだと。ある程度の情報というのは共有できる部分はあるかもしれないけれども,生い立ちが違うんだということで,例えば国民保護法に基づくこの情報システムについては,やはり武力攻撃に特化したものなんですね。だから,ほかのとこには融通がきかないという部分がございます。だけれども,使う側としては,地方自治体としては,霧島市はすべて持っているんですけれども,これが互換性がなかったり,やはり災害状態によって使えたり使えなかったりするシステムがあるということが,私は不思議でならないと。この避難者支援システムについては,大分そのあたりを垣根を払って網羅してきておりますけれども,できることなら今持っているそういういろんなデータというもの,システムというものを災害時のときに,その市町村の判断で臨機応変に使用・対応できるようなものをやはり国へもぜひ進言していただきたいと思うわけなんですけれども,今回の東北の大震災において,東北地方の自治体の首長さん方は,もうほとんどそういう認識になられたんじゃないのかなと,このように考えております。ぜひとも市長会ででも,まずは庁内でしっかりと議論をしていただいた上でですけれども,必要ならば市長会でも取り上げていただきまして,使い勝手のいい,やはりシステムの構築というのが必要だとも思いますが,市長いかかでしょうか,これは。 ○市長(前田終止君)  どの自治体にもまさかのときのその自治体としての危機管理,これが常に今問われていると思います。そういう中において,いわば国民から市民のこの安心・安全を守るために,自らが保管しているものが上手に,市民の安心・安全のための様々な対応にうまく利用できないというのは,もう本当に困ったことだと思いますよね。ですから,ご指摘の話はよく理解できます。よって,担当部署部署,よく課題等を洗い出して,そして県,九州,全国市長会という流れもございますから,そういう中で今回の大震災等の情報等も交えて,それぞれのその現場の共通のやはり課題だということにもなり得ると思いますので,しっかりと勉強させていただきます。 ○31番(時任英寛君)  はい,よろしくお願いいたしたいと思います。もう宝の持ち腐れにならないようにお願いいたしたいと思います。それと,安心安全課長,この被災者支援システム,これの立ち上げに要する経費ってどのぐらいかかると理解されておりますか。 ○安心安全課長(中馬吉和君)  この被災者システムのまずベースとなるものがございますけれども,これについてのコストは,仮に民間企業に委託した場合でも,20万円から50万円程度だというふうに,こちらのほうで承知いたしているところでございます。 ○31番(時任英寛君)  なかなかこの支援システムが全国に普及しなかった理由に,ものすごく経費が要るんではなかろうか,お金がかかるんではなかろうかという誤解があったんですね。極端な話をいたしますと,民間に委託せずに職員が打ち込めば,ただでできるというものなんですね。ソフトはもう国が提供しております。その部分を,どうしても行政のほうが,自治体のほうが,やはりそういうデータベース,またはシステムというのはお金がかかるもんだという認識があったもんですから,なかなか進まなかったというのが現状でございます。今,安心安全課長のほうから答弁ございましたように,業者委託でも20万円から50万円で13万人の霧島市の被災者支援システムが構築できるということでございますので,ぜひとも前向きに取り組んでいただきたいと思います。それから,保健福祉部長,災害時要援護者,登録制度になっておりますけども,このリストを,災害時において関係機関,例えば消防局,消防団,警察,このあたりに配信できるような体制はとれているんでしょうか。 ○保健福祉政策課長(花堂 誠君)  現時点におきましては,関係部署につきましてデータで送信するというようなシステムはまだ構築されておりません。しかしながら,現在,今年10月をめどに稼働を予定しております災害時緊急支援システムの構築を進めております。そのシステムが構築されますと,データでやりとりができる,素早い情報提供ができるものと思っております。 ○31番(時任英寛君)  今また新たなシステムまで,災害時緊急支援システムという,新たなシステムがまた出てきました。それに,まだ避難所開設関連システムとか,いろんなシステムがあるんです。こんなのをたくさん持っていてどれを使おうかじゃなくて,一本ぽんとボタンを押せばすべてが分かるような,やはりそういう利便性のあるシステムの構築を取り組んでいただきたいなと思っております。それで,今データでのやりとりはできないということでございましたが,これはもう支援システムで一つの形はとるということでございますが,やはりせっかくそういうリストができているんだったら,災害時にしっかりとそういう方々を支援できる,まず体制をとらないといけないわけですし,その方々がどこにいらっしゃって,どういう症状でというのも認識しないと,支援または救援というのができないということでございますので,しっかりとしたものを立ち上げていただきたいと,このように申し上げておきます。それから,先ほど危機管理監のほうから避難計画,この新燃岳にちょっと限ったものをお伝えいただきましたけれども,別途に津波も含めましてのそういう避難計画というのは必要ないんでしょうかというお尋ねだったんですけれどもいかがなんでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  避難計画につきましては,現在,その必要性,そういったことについて,現在津波の想定,そういったところについて現在詰めているところで,もしそういった沿岸部の住民の方々の避難が必要であれば,そういった計画も今後作っていく必要があるというふうに思っております。 ○31番(時任英寛君)  津波の場合は,危機管理監のお考えは津波タワーですからね。ああいうのを建設ですから。上へ逃げるというやつで,横に逃げるじゃないですから。それはそれとして,またハザードマップができております。新燃岳,今回噴火に伴いまして,いろいろ拡充がなされておりますが,このハザードマップのデザインといいますか,色彩,これについてカラーユニバーサルデザインというのがございます。これは色弱者の方々が,見やすい色使いがしてあるんですけれども,カラーユニバーサルデザイン,聞きなれない言葉でございます。これは教育長がよくご存じです。ですね。昔は色盲という言葉を使っておりましたが,今色弱者という言葉を使っております。大体,これは男性に限って,大体人口の5%ぐらいが色弱者の方々がいらっしゃると。通常のポスターなり,そういうものであれば判別ができないという方々がいらっしゃる。今,教科書においてもカラーユニバーサルデザインというものを使いました教科書も出ております。これを選定するか選定しないかは教育委員会の腹一つでございますけれども,やはりそういう災害のこの方々も弱者になろうかと思います。与えられたものをしっかりとした情報として仕入れられないと。そういうことで考えますと,今後,そういうハザードマップ等,いろんな避難計画を作られるときは,カラーでされる場合であれば,カラーユニバーサルデザインというものを十分に活用したものを使っていただいて,やはり不便を来す人が一人もいないというようなものを作り上げることが大事ではなかろうかと思います。これは保健福祉部長のほうもやはり障がいという部門をお抱えでございますので,カラーユニバーサルデザインについては,教育長にあともってお聞きをいただきたいと思います。よくご存じだと思います。よろしいでしょうか。次に,大気汚染,細かく説明をしていただきました。これについては,県が主体となって,いろんな観測をしていただいております。また,新燃岳につきましても,噴火以降,さまざまな観測機器が設置をされてまいりましたけれども,ただ,今先ほど生活環境部長からのほうからもありました光化学スモッグですね。これはどこの影響かと言いますと,中国からまいります黄砂,これに乗って本県,九州,日本に飛来しているわけでございまして,熊本,福岡県庁はしょっちゅう,夏場になりますと,光化学スモッグ注意報とか出ております。薩摩川内市も昨年1回,発令をされたとお聞きいたしておりますけれども,やはり黄砂の観測ということも今後重要な課題ではなかろうかと思いますが,この黄砂については,県のほうでは観測体制をしいていらっしゃるわけでしょうか。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  黄砂を直接,観測するという部分はやっていないようでございます。ただ私ども,国分中央公園も観測基地になっておりますけれども,浮遊粒子状物質という項目の中で,桜島の降灰も含まれるわけですけれども,そういう浮遊粒子状物質の調査という中では検査がされております。ただ,その中に含まれている物質がどうかというところまでは,細かい調査結果としてどういうのが入っていますよというのは持っておりますけれども,中央公園では測定する中では,あくまでも浮遊粒子状物質の量という形での数値しか出てこないというのが現状でございます。 ○31番(時任英寛君)  やはり光化学スモッグ,黄砂に含まれるですね。ここに黄砂の放射線というのが含まれる可能性もあるという報道もなされております。これは気象庁,県,しっかりとそのあたりは観測態勢をとると思いますけれども,やはり市としても一応の危機管理,そしてこういう光化学スモッグまたは放射線,こういうものが発生したときに,どういう対応をとるんでしょう。近々に発生するという可能性のあるのが光化学スモッグですが,防災無線等で,やはり光化学スモッグ注意報というのを発令されるわけでしょうか。された後,どのような対応をとればよろしいんでしょうか。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  光化学スモッグの注意報につきましては,やはり県のほうがその発令を出しております。注意報につきましては,光化学オキシダントが0.12ppm以上で,かつこれが気象状態によって継続的に続くおそれがある場合と,これがまた0.4ppmを超える状態がまた引き続くような場合には警報が発令されるわけですけれども,こういう警報が発令されますと,私どもの環境衛生課のほうに県のほうから通知がまいりますし,当然ですけれども,報道機関等を通じまして,全県的な報道もされます。その中で,私どもは各教育機関でございますとか,教育担当の課でございますとか,高齢者福祉の担当の課でございますとか,そういうところに通知をいたしまして,そちらからまた全市的に連絡がいくと。また,広報車等も出しまして,市民の皆さんにも直接広報をするというような,光化学オキシダントに対しての対応といたしましては,そのような対応がなされているところでございます。 ○31番(時任英寛君)  それでは課長,どうすればいいんですか。どういう,行政の広報の体制は,対応は分かりましたけれども,そういうものが発生した時点,市民はどういう行動をとればよろしいんでしょうか。どういう形でそういう広報をされるんでしょうか。 ○生活環境部長(平野貴志君)  注意報,警報が発令された場合ですけれども,そのときには,私どもとして呼びかけをいたしますのは,まず,マスコミの報道等に注意してください。それから,屋外での過激な運動は控えてください。そして,自動車の使用や外出は控えてください。それから,目やのどに刺激を感じるときは,水道水などで目を洗ったり,うがいを行ってください。また,症状に応じては医療機関で受診してください。このような呼びかけを行いながら啓発をしていくということでございます。 ○31番(時任英寛君)  やはりそこが重要であって,光化学スモッグが発生しました。気を付けてくださいじゃなくて,どうしなさいということをやはり周知することが大事でございます。そういう市民がどうすればいいのかということを,懇切丁寧に広報していただくことが,やはり危機管理ではなかろうかと考えております。こう大気を伝わってくるものであって,今日来る,明日来るというのが見えたり見えなかったりという部分もありますので,しっかりとした危機感を持って対応はいただきたいと思います。AEDに入ります。先ほど宮本部長のほうから,今後の設置計画について関係機関等とよく協議をすると。しっかりと,私は,このAEDというのは普及をしていると思います。そしてまた,消防局がホームページに載せていただいておりますけど,設置箇所まで載せている。こんなサービスのいいところはないと思っています。あとは使えるか,使えないかということでございます。保健福祉部が窓口ですから,保健福祉部の職員は皆使えるのかといえばそうでもないと思いますし,設置をしたことのない農林水産部,建設部,ここは設置をしたことはないんですけど,しょっちゅう外に出ている職員が多いわけでして,そこを考えますと,定期的にというか,計画的に職員の,やはりそういう研修というか,取り扱い,操作方法の研修をして,いつでもどこでもだれでもというんですけれども,今本当にどこでもという形で設置がされてきております。あとは,それを使える方々がいらっしゃるかいらっしゃらないかです。学校においては,先生方がよく研修を受けていらっしゃいますけど,市の職員もできることなら,一応消防局の講習を受けていただきまして,その設置箇所はしっかりとホームページにも出ております。そういうところで,もしそういう方々に遭遇したならば,すぐ対応ができるように,一般職員もそういう技術というか,対応力を身に付けていただきたいと,このように考えますが,保健福祉部長,窓口の部長としていかがお考えですか。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  職員は数年前に1回だけ研修を受けた限りで多分受けていないと思っております。それで今回,方針を立てるに当たりまして,そういう研修の件も含めまして,方針を決めてまいりたいと考えております。 ○31番(時任英寛君)  それと学校もほとんどの学校施設に配置が済んでおりますが,ただ学校開放事業との関係で,夜間に学校施設を使う,この開放事業,そのときに事あったときに使えるかという懸念はありますけれども,やはりそこは運用面のほうでよく協議をしていただきたいと,このように申し上げておきます。そしてあと周知,やはりAEDとは何かということをしっかりとご認識いただくことが大事だと思います。今日もAEDはでてくるは,LEDはでてくるは,OEDはでてくるはといって,もう知ったかぶって皆さん言いますけど,市民の方は分からないのがたくさんあります。だからここあたりもしっかりと,これは何なんだということ,週報でも,この市報でも申し上げないと,もう食べたことはないとそんなのは,どこに売っているのというくらいのそういうレベルの方々もいらっしゃいます。ここで当たり前のように,知ったかぶって皆さん言いますけど,ところが実際市民の皆さんのところに行けば,この差は分かりません。AEDとALTとOEDと,これは全然わけは分からんです。だから,そこをやはり市報でしっかりと,AEDというのはこういうものですよということで説明をしていただくことが大事ではなかろうかと思っております。最後に,今回東日本大震災の教訓に学ぶということで,そしてまた,今度また非常にこちらのほうも豪雨に見舞われましたけれども,新庁舎というよりも,別館という建設計画もあるようでございます。やはり危機管理のフロアというものをしっかりと立ち上げるべきではなかろうかという感がいたしております。やはり先ほど申し上げましたように,毎年台風によっては災害警戒本部をつくったり,口蹄疫でもつくる,そらいろんなもので結構多くの災害対策警戒本部をつくっているわけでございまして,やはりそういうものが本当は日常的にあればいけないんですけれども,いざというときに,その指令塔になるようなフロアというものは必要ではなかろうかということを実感いたした次第でございます。このことをご提言申し上げまして,私の一般質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で時任英寛議員の一般質問を終わります。次に,11番,山浦安生議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○11番(山浦安生君)  最後になります。よろしくお願いします。目に見えない大きな存在に生かされていることを感じながらも,自然破壊の上に成り立っている社会構造の中で,歴史に学ぶことなくいまだに自己の欲望だけを満たそうとする底の浅い考えや行動が横行している。目の前の現象だけをとらえ,その背景にあるもの,本物は何かと探すこともなく,現実から目を背け,都合のいい解釈がまかり通る社会。本当にこれでいいのか,疑念を持ちながら生きている今日このごろでございます。自然や年配者を大切にし,世のため,人のため,尽くせという西郷隆盛の言葉を教訓にがんばってまいりたいと思います。それでは通告しております質問に入ります。1番目に,水資源保全について,地下水の多量採取や水源地周辺の開発を許可制にし,乱開発を防ぐなどの水質保全条例はできないのかを問うものでございます。2番目に,キリシマツツジ(映山紅)についてでございますが,霧島市内やえびの市大河平で確認された映山紅の現状と課題,今後の活用について問うものでございます。3番目に,牧園中学校の壁画について,その壁画の目的,目標に対し,成果はどうであったかを問うものであります。以上で1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  山浦議員から3問につきましてのご質問でございました。1問目につきましては私のほうから,2問目につきましては生活環境部長が,3問目については教育委員会が答弁をいたします。水資源保全についてご答弁申し上げます。水は生物が,特に私ども人間が生活していく上で必要不可欠な生命の源であり,その水資源の保全は極めて重要なものであると認識をいたしております。近年,全国各地におきまして,良質の水が潜在している地域に水資源を求める企業等の立地,あるいは水資源を求めて外国資本による森林等の大規模買収などの事例が発生しているとの国の調査結果が報告されているようであります。このような事例に対応するために,国においては森林法の一部を改正し,市町村長の権限を強化して,無秩序な伐採を防ぎ,水源の涵養など,森林の多面的機能を保持するため,森林の土地所有者となった者の届出制度の創設や,無届伐採の場合の伐採中止命令の規定などが盛り込まれ,来年4月1日から施行されることとなっております。しかしながら,地域の水資源は地域で守っていくとの基本的な考えのもと,水資源の保全条例制定をしている地方自治体もあります。このような状況を踏まえ,上水道をはじめ飲料水のほとんどを湧水,地下水に依存しております本市といたしましては,貴重な資源であります水資源の保全対策について引き続き検討してまいりたいと考えております。 ○生活環境部長(平野貴志君)  キリシマツツジ(映山紅)についてご答弁申し上げます。キリシマツツジにつきましては,その由来に諸説があるようですが,牧野新日本植物図鑑によりますと,「普通庭園に栽培される常緑低木で,まれに野生し,おそらくヤマツツジがその母種の一つではないかと思われる」とされており,また,「キリシマは九州の霧島山に基づく名である」としております。また,原色日本植物図鑑によりますと,「キリシマは薩摩から出た園芸品で,最初は1644年から47年ごろと言われ,それが大阪・京都・江戸に広まった」とされております。これらの説は,江戸時代に薩摩藩が領内の地誌や名所を記した「三国名勝図会」にキリシマツツジ(映山紅)についての記述が見られることからのものであると考えられるところでございます。さて,ご質問の本市におけるキリシマツツジの現状でございますが,現在までの本市の調査では,霧島地区,牧園地区,国分地区の民家でそれぞれ確認いたしております。特に,霧島地区では推定樹齢が100年を超える古木をはじめ,400本以上のキリシマツツジが植栽してあります。また,そのほかのキリシマツツジの中にも推定樹齢が100年を超えるものも存在しております。しかしながら,霧島山におきましては,キリシマ連山希少植物保全調査会などが現地調査を実施されるなど,生息実態を把握する取り組みを続けておられますが,残念ながらキリシマツツジは現在まで確認されておりません。一方,えびの市大河平地区には推定樹齢100年を超える古木群があり,多くの民家でキリシマツツジが植栽・育苗されております。また,鹿児島県,宮崎県のいずれの地域でも,それぞれ大事に守り育てられ,慈しまれております。なお,奥能登地域では,毎年5月に「のとキリシマツツジオープンガーデン」の期間を設定され,民家の庭を無料開放され,民家の方々が見学者への説明をされるなど,古くから歴史や文化とともに大事に守り育てられた「のとキリシマツツジ」は,地域に深く根差し,地域活性化に大いに活用されております。本市といたしましては,本地域が原種の所在地とされておりますものの,市民の方々にはあまり知られていないものでありますので,他の地域の取り組みなども参考にしながら,当地域とキリシマツツジとのかかわりなどを知っていただき,地域活性化などにつながるよう,引き続き調査研究してまいりたいと考えております。 ○教育長(髙田肥文君)  3点目の牧園中の壁画についてお答えいたします。牧園中学校の壁画につきましては,旧牧園町における基本設計の段階から,生徒や地域住民に親しまれる学校づくりを目的として,既に構想があったことを確認しております。教育委員会では,その構想をもとに実施設計業務委託に当たり,校舎西側の壁に牧園地区にゆかりのある歴史上の人物画や,牧園地区の自然や脈々と受け継がれる伝統文化を表現した壁画を作成するといたしました。教育委員会では,この壁画を中学校のみならず,校区内外にもPRする郷土のシンボルと位置付け,原画の制作を南日美展でパリ賞を受賞した国分中央高校の宍野寛教諭にお願いいたしました。そして,校舎,屋内運動場等の改築が終了した平成22年12月に着工し,平成23年2月に完成をいたしました。また,行政評価の関係につきましては,霧島市第一次総合計画「育み磨きあうまちづくり」の政策の中に五つの施策を掲げておりますが,霧島牧園中学校改築事業は,学校教育の充実という施策目標を実現するに当たっての重要な位置付けをしてまいりました。合併後,初めて実施設計段階から取り組む中学校の改築事業であったことから,壁画につきましては,地域の特色を出した内容とすることと,郷土を愛する心の醸成やふるさとへの誇りを培うことなどを取り入れることといたしました。最後に,その成果につきましては,改築記念式典における生徒代表の喜びの言葉の中に,「私は校舎西側に掲げられた壁画が大好きです。朝登校して校門に立つと,高千穂の頂上から発する光に今日もがんばるぞという元気をもらいます。帰るときは,夕日に映える壁画を見て,感謝の気持ちを込めて一礼をして帰ります」という感想をもらい,まさしくこの言葉の中に壁画作成の成果を感じ取った次第であります。今後とも,牧園中学校の生徒には,この壁画を見ながら将来への夢を育み,郷土に誇りを持った大人に成長してもらいたいと切に願っております。また,地域住民の皆様には,学校を身近な存在として再認識いただき,地域全体で学校を支えていただくことを期待いたしております。 ○11番(山浦安生君)  答弁いただきました。ありがとうございました。まず,順が変わりますけれども,キリシマツツジのほうから質問させていただきます。この質問につきましては,昨年12月に,先ほど質問終わられました時任議員のほうから質問がありました。それのときにはキリシマツツジの由来,あるいは各地の状況,そしてこのときには京都の長岡天満宮とか,群馬郡館林つつじが岡公園とか,そういうときの説明がございました。それと霧島市の現状と今後についての説明がございました。それで,お尋ねしたいのは,12月以降に,この霧島市内においても,霧島地区,牧園地区,国分地区の民家等において調査をされているわけです。これと,そして5月の中旬に石川県の能登のほうに行かれまして,のとキリシマツツジについて調査をされております。この能登地方のキリシマツツジに対する思いといいますか取り組みと,それからこの自分たちの霧島市内における取り組みの違いというものをどんなふうにお感じになったかお聞かせをいただきたいと思います。 ○生活環境部長(平野貴志君)  まず,奥能登地域での地域の方々との,のとキリシマツツジとのかかわりでございますけれども,推定樹齢が100年を超える古木につきましては,それぞれの古木にナンバーが付してあります。また,中には推定樹齢が350年を超える,そういうようなものもございまして,石川県の文化財として天然記念物として指定されているもの,そういったようなものもございまして,また非常に歴史とかかわりのある地域でもありますので,そういう中で育てられている。そしてまた,地域の方々もそのものを非常に大事に育てられております。一方,本市におきましては,今年の4月に専門の先生方がお見えになりましたので,そのときに本市にもたくさんのものが,キリシマツツジがあるというようなことでございまして,私どもも調査をいたしましたけれども,その中の一つの箇所のことを申し上げますと,その所有者の方は,自分では家畜を飼っているので,花見に行けないので,自分の自宅から見えるところにキリシマツツジを植えたと。それで楽しんでおられるということでございます。その周りの方々,そのきれいな花が咲いているんですけれども,その話はヤマツツジであろうということで見に来られる方はもうほとんどおられないというような,そういう環境の違いがあると。その家庭におきましては,その家が400年近くになるので,そういう古木もおそらくそれと同じようなものではないだろうかというふうな,そういう所有者のことでございました。ほかにも牧園地区等でも大事に育てられておりますけれども,なかなか地域の方々のそういうものともかかわりが非常に少ないといいますか,皆さんそういう面ではヤマツツジというような感じで見ておられると,そういうようなことでございますので,歴史の背景等については同じようなものがあるものの,そういうキリシマツツジにつきましては,地域のそういう差が出て,またそういうものがこちらとしては先ほど申しましたように,なかなか単発でピンポイントのものであるというような,そういうことを感じたところでございます。 ○11番(山浦安生君)  私も一緒に同行させていただきました。この能登地方におけるキリシマツツジを大切にする心というのは大変なものがあるかというふうに感じました。この京都長岡京市の市の花はご存じですか。 ○生活環境部長(平野貴志君)  すいません,存じ上げておりません。 ○11番(山浦安生君)  長岡京市は,市の花はキリシマツツジでございます。ここに昭和44年10月1日に町花にキリシマツツジを制定したというふうにあるんですけれども,このように非常に大切に,これは長岡天満宮があるそのせいだろうと思うんですけれども,100年を超える大木が随分あるというふうなことでございます。そして,この長岡京市では条例みたいなものを作っておりまして,景観重要樹木に指定して伐採とか移植,これは許可が要るような制度になっているそうでございます。こういうふうにしてとても大事にしているんですけれども,私どものこの霧島の地域におきましては,先ほど答弁の中に非常に大切に扱われているという話もありました。部分的には,この木を持っていらっしゃる方については大変大切にされているところがあると思います。しかしながら,この地域全体で,このキリシマツツジ(映山紅)を大切にしようという気持ちが本当にあるのか,ないのか。部長のほうでも,前回の答弁のときには認識が薄いとか,あるいは認識がないんじゃないかということを話をされております。私はここが非常に問題だと思うんです。認識のこの違いはどういうところにあるのかという調査等も,調査研究もされていただきたいと思うんですが,いかがでしょうか。 ○議長(池田 守君)  間もなく午後5時になりますが,本日の会議時間は議事の都合によりまして,山浦議員までいたしたいと思います。あらかじめ時間を延長します。 ○生活環境部長(平野貴志君)  先ほども申しましたように,そのキリシマツツジという,そのもの自体が薄れておりまして,その花を直接自宅に植栽されている方も,そういう意味ではヤマツツジであろうというような,そういう感覚でおられる方もおられたようでございます。ですから,まだ私どももほんの一部のものしか調査をいたしておりません。また,先ほど申しましたように,霧島連山中でも確認がされていないというふうな現状の中でございます。それから,先ほどありましたように,宮崎県のほうでも非常にそういう大事に育てられている地域もありまして,調査がまだ進んでいない中でございますので,そういうものがだんだん明らかになってくるのではないかと。そういたしますと,また私どもとして何らかの形で,例えば地域活性化策なり,あるいは市民の方々に啓発普及をしていくような,そういう手立てが見つかってくるのではないかというふうなことでございますので,今後も調査研究をさせていただきたいということでございます。 ○11番(山浦安生君)  そうですね。まだ始まったばかりですので多くを期待してもしょうがないことなんですけれども,ぜひそういう調査研究の対象にしていただきたいと思います。まず,このことは市民の皆様の心に,この映山紅というツツジを植えていくことが一番大切なことじゃないかなというふうに思っているところでございます。このキリシマツツジは野生種と園芸種の二つに分類することができるというふうに専門家の方が話をされております。この野生種は山ろくのヤマツツジと,山頂部にありますミヤマキリシマ,これの雑種であるというふうに言われているわけでございますが,それの分布している地域が標高800~1,000mぐらいのところに分布しているということでございます。園芸種につきましては,このヤマツツジとミヤマキリシマの雑種で,この中から品種選抜されて大阪・江戸のほうに運ばれて,手が加えられて江戸キリシマツツジというふうになったということでございます。そこで,市内の調査につきましてですけれども,この野生種のキリシマツツジにつきましては,調査をされていくだろうと思います。これは山間部の800~1,000mですから,ちょうど高いところですよね。今回の新燃岳の噴火によりまして,これが,ではないかなというふうに確認されてる地域は,新燃岳の噴火による降灰で大分痛手を被っておりまして,枯死の可能性が高いというふうに言われております。そうしますと,向こうの側はほとんど調査できないということになりますと,鹿児島県側の栗野岳の山ろくから大霧,白水越,新湯,そして高千穂河原にかけての800~1,000mぐらいのところに分布しているのじゃないかというふうになってくるわけでございますが,そこらあたりを調査される必要があるんじゃないかというふうに思っております。明治4年に植物学者の牧野富太郎が調査に来て,ミヤマキリシマを命名します。その当時,この一帯は豊かな森があったはずなんです。しかし,このころを境にして,国策による大伐採とか産業開発によりまして丸裸にされるわけです。原生林と言えるようなものが残っているのは,急峻ながけとか植林のできない岩山,そういうところしか残っていないわけでありまして,その結果としてシカが増え,今ではシカの食害で霧島の森は赤信号がついているわけなんです。今でも過去の教訓を学習することなく,様々な開発が行われようとしているわけなんですけれども,真に大切なものが失われようとしているんですね。そこで,この地域にはとても大切なキリシマツツジの原種木があるかもしれないわけですね。そこで,この調査については慎重できめ細かな調査をしていただきたいというふうに望むものでありますけれども,考えをお聞かせください。 ○生活環境部長(平野貴志君)  先ほど議員も言われましたように,新燃岳の噴火によって,その植栽が,自生しているような,そういう地域のものも,その地域の中にあるわけでございます。私どもといたしましては,先ほど申しましたように,民家で栽培をされている,植栽をされている,そういう調査とあわせて,霧島連山の可能性調査といいますか,そのような調査も行っていきたいと思っておりますけれども,何せそういう規制がかかっているところもございますので,そういう状況を,新燃岳の状況等を見ながら,取り組みをまた進めていきたいというふうに考えているところでございます。 ○11番(山浦安生君)  次に,活用についてでございますけれども,市内で確認された映山紅等につきましては,古木等につきましては,当然,保全,保護,この対策が必要になるわけでございますが,同時に,次の世代の木,後継木を育てる取り組みもしていかなければならないと思います。そこで,私は提案でございますけれども,中央公園構想のありましたあの地域に,農大跡地の活用でございますけれども,映山紅をメインにした花木公園,これを国営公園という形で招致し,後継木の育成や映山紅を育てていく上での技術の継承ということで,地元の造園家に指導していただくことができます。そういったことで,国営公園招致のための調査を行っていただきたいというふうに思いますがいかがでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  今霧島中央公園の構想について若干お話しがありまして,それを国営公園の指定に向けて調査はできないかということでございます。今現在国営公園というものについて若干調べてみましたけれども,国営公園につきましては,一つの都道府県の区域を越えるような広域の見地から設置する公園,あるいは国家的な記念事業として,また我が国固有の優れた文化的資産の保存及び活用を図るための閣議決定を経て設置する公園というような形で,その設置基準を見てみますと,一般の交通機関による到達距離が200kmを超えない土地の区域を誘致区域とし,おおむね300ha以上の規模を持つ都市公園というような位置付けでございます。また,災害時における広域的な救助活動の拠点となる都市公園が設置基準として定められているというふうなことで,現在九州管内でいきますと,福岡の海の中道海浜公園,あるいは佐賀の吉野ヶ里歴史公園,こういったものが一応指定を受けているわけでございます。おっしゃいましたように,霧島の中央公園構想の中に,基本構想の中でも花と緑に親しむゾーンとしてそういったえびの高原を代表するようなノカイドウ,あるいは先ほどミヤマキリシマ,キリシマツツジ等の植栽をして,自然に親しむような雰囲気を設けましょうというようなゾーンもできているわけでございます。先ほどおっしゃいましたように,このキリシマツツジが市の原木として,あるいはそういった調査が進むことによって,そういった景観計画を進める上で,景観の重要樹木としても,どうしても必要だということも出てくることも予想されます。そういったいろいろな調査の中で,そういった重要景観樹木として,この地域にそういったゾーンを設けるというのは,可能性的には今後検討すべきであるというふうに考えているところでございます。しかしながら,こういった広い地域での国営公園というものの調査については,非常に難しいものがあるんじゃないかというふうに思っております。 ○11番(山浦安生君)  国営公園というのは一つの例でございまして,こういう形で調査をしていただきたいということでございます。後継木の育成のためには,何らかの方法を考えていかないといけないというようなことなんですね。次に,水資源保全条例についてお尋ねをいたします。これは平成20年9月議会におきまして,福山町辰伴集落水道の件で,お亡くなりになりました上鍋議員が質問をしておられます。激減した山道と山林伐採の件で質問がありましたけれども,このときのいきさつと結果といいますか,どういうふうな状態になっているのかをお聞かせいただけないかなというふうに思います。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  福山の辰伴地区の地区の水道というか簡易給水施設の件ですけれども,当時は非常に水が,湧水を水源としておりますけれども,湧水が非常に少なくなったということで,何とか水源を確保したいということで相談がございました。当時は,状況を見まして,非常に確かに水が少なくなっているということで,将来的には福山のほうで深層地下水,要は,事業をちょっとはっきり覚えていないんですけれども,地下水を,井戸を掘って,これを水源にして給水施設を整備するという事業がございまして,それにつきましては,一昨年,ちょっとはっきり全然覚えていないですけれども,井戸を掘りまして一応水源は確保しております。ただ,総合的な整備事業の中でございますので,生産基盤のほうをやはり優先すると,環境整備については後回しということで,一応水源だけは確保されている状況でございます。ただ,当面の対策といたしまして,市のほうで水源のところの整備をいたしまして,水がたくさん集まるような形でとりあえず今水を確保して,それぞれの家のほうには給水をしているという状況でございます。 ○11番(山浦安生君)  すいません,突然の質問で申し訳ございません。この当時12軒ありまして,今はもう5軒しかないそうでございます。こういう水を使われる量も少なくなってきているとは思いますけれども,非常に大切な水であろうかというふうに思います。このときに,市長の答弁の中に,水道という件はどういう場所に市民の方々が生活なさろうとも,市行政としては最善を尽くす努力をしなければならないという基本に立ちたいというふうにお答えになっていらっしゃいます。次に,毛梨野地区水道施設かいわいの山林伐採,土とり阻止の陳情が提出されました。そのときの内容と結果,今どういうふうになっているかというのをできればお話しください。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  毛梨野地区の水源地の近くの山が,民間の事業所によって,そこを砂とり場として買い取って,木を伐採して砂をとるというふうなことで,地域の方々から水源地に近いその山を,そういった伐採をして砂を,要はとられると,水が枯渇してしまうというような非常に心配をされまして,市のほうに対しまして,そこを買ってほしいというようなことでございました。いろいろ私どもも専門の方に一応調査をいただいて,そこの山が直接水源に影響があるのかどうかというようなことで,一応調査を,意見等をお伺いいたしましたけれども,やはり全く影響がないということではないということでございまして,最終的には市のほうで,その山は取得をいたしました。それと,もう既に伐採が終わっておりましたので,それに対しまして一応樹木に対しての予算だけは計上いたしまして,地域の方々に出ていただきまして,一応植栽をしたというようなことでございます。 ○11番(山浦安生君)  市のほうで山を購入し,そしてそれを保安林として指定して,この水環境を守っていったという,とてもいい例じゃないかなというふうに思っております。そして,地域の方々も積極的にその植林活動とか,あるいは保安林に指定するときの協力をしていただいたということで,大変いい例だろうと思うんです。こういう二つの件からも分かりますように,水源地周辺の森林等は伐採されたり,開発されたりしますと,住民はとても心配で不安になるわけでございます。ちなみに山形県最上川源流の民有林をシンガポール在住の男性が購入をしたところが,県の調べで分かったと。住民は乱開発されると水資源が危ないという不安の声を上げているというニュースがありました。北海道ニセコ町では,海外資本の森林取得の増加を受け,水資源を保全するための条例を施行した。これは地下水の多量採取や水資源水源地周辺の開発を許可制にし,乱開発を防止するためであるというふうなことでございます。また,宮崎県の小林市では,水道資源保全条例を今度の6月の定例会に提案し,10月施行を目指すとの新聞記事でございます。このように全国各地で水資源を確保するための取り組みが様々な形で行われております。水資源の涵養,これは私たちの生活に最も身近で最も重要な機能である,とてもいい言葉だと思います。何かの格言みたいでございますけれども,これは市長の言葉でございます。昨年の6月議会で私の水資源についての質問に対する答弁でございます。また,こんなふうにもお話しをされております。水源地周辺の重要な山林につきましては,保全するために水源涵養保安林として購入し,または指定して,森林開発を防止し,将来にわたって安定した水資源を確保,維持できる対策を講じたい,このようにも発言をされております。霧島市が合併しましてから現在までに,水源地周辺の重要な山林を水源涵養保安林として購入した件数,それから水源涵養保安林に指定した件数は,それぞれ何件あるかお尋ねをいたします。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  市のほうで水源涵養林という形で購入したものについてはある程度把握はできるんですけれども,ほかに民地等で保安林に指定したという件数についてはちょっと把握はしておりません。今できておりません。隼人の塩浸発電所の奥のほうの水源地,あの周辺につきまして,水源涵養林という形で購入をいたしました。また,先ほどの毛梨野の件もそうでございます。今きちんと,私が農林水産部に来てから購入したのは今その2件でございます。 ○11番(山浦安生君)  いずれにしてもわずかな数字でございます。水道部長にお尋ねしますけれども,市の管理する上水,簡易水道の水源,これは57か所でよろしかったですか。 ○水道部長(馬場勝芳君)  おっしゃるとおりでございます。上水道が13,簡易水道が44の合計57でございます。 ○11番(山浦安生君)  簡易給水施設,集落水道のことですが,これの数は把握されておりますか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)
     共同で一応給排水を管理しているというところが,私どもで今把握している中では市内に67か所ございます。 ○11番(山浦安生君)  この二つを,市の管理する水源,それから集落水道の水源,合わせますと124でございます。これを先ほど申し上げましたように,市長が保安林として購入したり,あるいは指定することはとても不可能だというふうに私は思っております。この水源地を確保するためには,ほかの方法で何か考えていかなければいけないと思いますが,どういう方法があるかお分かりですかお尋ねいたします。すいません,私の質問が悪かったようでございます。ぜひ条例を作っていただきたい,条例を。なかなか最初は取り組み,どういう条例があるか,それも調べていかなければ分かりませんので,その条例の内容につきましては,いろいろ研究していかなければいけないというふうに思いますけれども,この今申し上げましたように,124の水源地,水の安定した供給,安定したものを確保するためには,やはり私は条例が必要だろうというふうに思っております。日本全国に水資源保全条例というのがありますけれども,いくつぐらいあるというふうにお考えですか。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  保全のための理由といいますのがいろいろあろうかと思います。例えば都市部における地盤沈下を防止するために取水を制限するというような部分もございます。こういう部分も含めて約160程度あるというふうにお聞きしております。 ○11番(山浦安生君)  そうですね。厚生労働省水道課の調査で,平成19年3月の資料によりますと,今のように,都道府県や水道事業者等の水道水源保全のため,独自の取り組みについての調査でございます,これは。独自の取り組みなんですね。やればできるということです。ぜひ前向きに検討していただきたいというふうに思いますが,いかがでしょうか。 ○生活環境部長(平野貴志君)  先ほど申しましたように,森林法の一部改正等で若干そういう以前と比べまして規制がかかる分もありますけれども,それだけでは不十分な面もございますので,今後また調査研究させていただきたいというふに考えています。 ○11番(山浦安生君)  今部長のほうからもありましたように,森林法が改正になります。しかし,これをよく読ませていただきましたけれども,これではなかなか防ぎきれないところがあるというようなご意見でございます。確かにそうだろうと思いますので,ぜひ調査と研究をしていただいて,前向きな方向で取り組んでいただきたいというふうに思います。それでは次に,3番目に入りますけれども,これは牧園中学校の壁画についてお尋ねをいたします。私も牧園中学校の出身でありまして,あそこに行って,あの絵を見たときに,私ちょっと目が悪いもんですから遠くから見ましたときに,目に入ってきたのは九面太鼓の勇壮な姿と,それから坂本龍馬とお龍さんの二つの絵でございました。そこで,これは何だろうかと,空港の待合室にあります電照看板がありますけれども,ああいうところにあるんだったら私はふさわしいのかなというような気がしたものですから,なぜ学校にこういうのがあるんだろうかということでいろいろと調べてみました。そのときの感想は,そのように,これは本当に学校にあってしかるべき絵なのか,壁画なのかなというような感じがしたわけなんですけれども,よくよく調べていってみたら,そこにはいろいろとわけがあるというようなことで多少は理解しているんですけれども,それで,このことにつきまして一番最初からお話をさせていただきたいというふうに思います。この絵を,壁画をつくろうという構想があったわけですけれども,これは牧園町時代からということでございまして,そのときのこの構想のこの意図するところ,背景にはどういう根拠といいますか,そういうのがあったのかということをお尋ねいたしたいと思います。 ○教育総務課長(東郷一德君)  壁画を設置するまでに至った経緯ということで説明をさせていただきます。平成17年度,旧牧園町でプロポーザルにて牧園中学校改築事業の設計事務所を決定しております。平成17年度末に基本設計が完成しまして,基本設計において壁画を設置することを計画されております。平成18年12月に牧園中学校改築事業の実施設計が完成しております。基本設計を踏襲いたしまして,実施設計においても壁画を取り入れたところでございます。平成18年12月に牧園活性化センターにて牧園地区の公民館長,小中学校長,PTA会長等の方々に牧園中学校の実施設計の内容について説明会を開催し,その中で校舎西側に壁画を設置することを説明したところでございます。平成20年10月,教育委員会内部で原画作成を国分中央高等学校美術教諭に依頼することを決定いたしまして,市長に報告いたしました。同教諭に原画作成について交渉いたしまして内諾を得ております。その後,5回,壁画について打ち合わせを行っております。平成22年3月議会に壁画設置工事を含めた牧園中学校プール・グラウンド整備事業の予算案を計上しております。2億5,380万9,000円のうち,壁画については1,200万円の予算でございますが,予算書の中ではこの数字は出ておりませんけれども,この牧園中学校プール・グラウンド整備事業の一つとして,議会において計上しております。この中にはプール・グラウンド整備工事及びその他工事として,外構工事,壁画工事,太陽光発電工事が含まれているところでございます。平成22年12月に牧園中学校壁画設置ほか工事を契約いたしまして,そのうちの987万8,000円が壁画工事の対象工事費でございます。平成23年2月に壁画設置工事が完成しているところでございます。以上,経緯を申し上げました。 ○11番(山浦安生君)  全部最初から最後までの経緯を話していただきましたんですけれども,私がお尋ねしているのは壁画の目的,どういうことを,どういう意図をもくろんでいるのかということをお尋ねしているわけなんです。 ○教育総務課長(東郷一德君)  壁画の目的でございますが,壁画を設置することにより,生徒や地域住民に親しめる学校施設をつくるというのが壁画の目的でございます。壁画の目標を申し上げますと2点ほどございます。地域の特色を出した内容とすること,2点目が郷土を愛する心の醸成やふるさとへの誇りを培うことなどを目標とする,この2点でございます。 ○11番(山浦安生君)  目的がありました。そこで,そういう目的のためにこの絵をつくろうと,壁画をつくろうということで,制作者の選定が行われるわけでございますけれども,これは教育委員会のほうでされたということですが,このデザイン等についての協議も,やはり教育委員会のほうでされたということですか。 ○教育総務課長(東郷一德君)  デザイン等について,なぜあの壁画が出来上がったかということについて,若干説明をさせていただきたいと思います。基本設計に先ほど申し上げましたけれども,壁画の目的は,壁画を設置することにより,生徒や地域住民に親しまれる学校施設をつくるとございます。壁画については,先ほど申し上げましたが,基本設計では旧牧園町,牧園中学校らしさの表現として,壁画で旧牧園町の自然,文化等をイメージして表現するとございます。教育委員会としまして,壁画について具体的に,先ほど申し上げました,2点ほど申し上げましたけれども,基本の目的と構想等を原画制作者にお話をしました。原画制作者は牧園中学校に関する資料が欲しいということで,秘書広報課,学校,牧園中学校でございますが,牧園教育振興課より様々な資料を私どもが集めまして,例えば牧園の記念誌,学校要覧,霧島連山,町花町木,九面太鼓,茶畑等の資料の提供を受けました。それを制作者に提示をいたしまして,このような資料を参考に制作者が自分なりに構想を練られ,原画を作成されております。当然,先ほど申し上げましたけれども,教育委員会のほうで原画制作者と打ち合わせをした結果でございます。 ○11番(山浦安生君)  いろんな方が資料を提供されて,その中でこの制作者がデザインを描かれたということでございます。この制作者は非常に経歴を見てみますと,大変優秀な方ではないかな,日本を代表するような画家じゃないかなというふうに思っております。すばらしい絵だろうというふうに私は思うんですけれども,こういったものを学校につくるときには,制作するときには,昨日でしたか,教育長のほうで,地域住民というのは学校に対する思いというのは並大抵なものではない,大変な思いがあるんだというようなことを話をされておりましたけれども,このデザイン等について協議をされるときに,地域の審議委員,あるいは学校評議員,それから庁議内でもおそらく協議はされたと思うんですね。それから,教育委員会では当然でございますけれども,学校の校長先生とかでも協議されたと思うんですが,これはどんなふうにされているか,ちょっとお話しいただけますか。 ○教育総務課長(東郷一德君)  先ほど経緯の中で申し上げましたけれども,平成18年12月に牧園活性化センターにて,牧園地区の公民館長,小中学校長等々に壁画の設置について説明をしたところでございますが,その後,壁画につきまして,制作者と5回ほど協議を重ねまして,それを教育委員会のほうで一応決裁をいただきまして,その結果を学校長等へは,このような絵になりますということで説明をしているところでございます。 ○11番(山浦安生君)  その壁画の,壁画をつくるということじゃないんです。壁画の内容についてのデザインについて,この地域の方,審議委員とか学校評議員とか,そういう方々と相談をされて決められたのかということをお尋ねしているわけでございます。 ○教育総務課長(東郷一德君)  壁画の内容等につきましては,地域の方々にこのような絵になりますというようなことは説明はしておりません。これは制作者の考えで壁画を,原画をつくっていただくということで,教育委員会の方針でそういうことになっておりますので,地域の方々等へは説明はしていないところでございます。 ○11番(山浦安生君)  ということは,すべて制作者のほうにお任せしたということですか。地域の意見は反映させるような,そういう手法はとらなかったということですか。そういうことですか。 ○教育部長(阿多己清君)  宍野先生にその案をつくっていただいて,我々教育委員会のほうで議論をし,ある程度の手直しというのができる部分についてはお願いしましたし,その案を何度か手直ししたり,また再度教育委員会で協議をして決めていったものでございます。最終的にはその部分を市長に確認をしていただいて,オーケーを出していただいたということになります。 ○11番(山浦安生君)  この同じような壁画が,この霧島市内の小中学校に何校ほどありますか。 ○教育総務課長(東郷一德君)  2校でございます。 ○11番(山浦安生君)  2校ですね。青葉小学校の棒踊りと舞鶴中学校のツルと城壁,それから桜島の絵,この二つだろうというふうに思います。それに比べますと随分変わったと言えばおかしい表現でございます。絵心のない私でございますので,ご容赦いただきたいと思いますけれども,学校に変わった壁画だなというふうに思ったわけでございます。こういう今地域の特色を出した内容,あるいは郷土を愛する心の醸成,ふるさとへの誇りを培うなどを取り入れるためということでありますので,今回できました天降川小学校にもそういうことであればつくられたらよかったんじゃないかというふうに思うんですがいかがでしょうか。 ○教育総務課長(東郷一德君)  先ほど経緯を申し上げさせていただきましたけれども,プロポーザルの段階から基本設計の段階,旧牧園町でこの基本設計まで作られております。それを私ども教育委員会で引き継ぎまして,基本設計の考えを引き継ぎまして,実施設計に取り入れたところでございます。天降川小学校につきましては,当初から私どものほうで計画,基本設計,これも教育委員会の教育総務課で行っております。実施設計は外部に委託しておりますけれども,基本設計の段階から教育委員会のほうで設計をしておりますので,壁画については,計画は最初からしておりません。 ○11番(山浦安生君)  牧園町時代から引き継いだということでありますが,これを取りやめようというような意見はなかったんですか。 ○教育総務課長(東郷一德君)  壁画設置工事につきましては,教育委員会のほうで,先ほどから申し上げておりますけれども,基本設計を引き継ぎまして,それをできるだけ具現化するということで,壁画も実施設計の中に取り入れたところでございます。 ○11番(山浦安生君)  1,000万円近い金額なんですね。これを1,000万円という金額,これ税金から当然出ていると思います。財源はこれ一般財源でしたですか,補助金なしのものですよね,全く。 ○教育総務課長(東郷一德君)  資料は今ございませんので,後ほどお答えさせていただきたいと思います。 ○11番(山浦安生君)  私の調べたところでは全部一般財源だそうでございます。この財源についてお尋ねしますけれども,この当時,これを引き継いでこれを実施されるときに,財政のほうの課長ですか,されていたのは誰かだろうと思うんですが,そのときに,私たちが地域の少しの補助金等についてもすぐ削られてしまう傾向があって,本当に1万円,2万円が削られるのに,こういう大きな金額がすんなりと通っていくことに私疑問を感じるんですが,その当時の財政課長は塩川課長でございましたですかね,すんなりと通ったんですかね,これは。 ○総務課長(塩川 剛君)  牧園中学校外壁のこれにつきましては,財政課の中でもいろいろ議論がございまして,当時,日当山小学校,それから天降川小学校,完成しておりまして,双方ともそういう外壁がないのにどうなのかというような議論をしながら査定をしていきまして,最終的には予算がついたということでございます。 ○11番(山浦安生君)  よかったです。ここで議論がなかったら大変なことになるんです。市長,気分を悪くされるかもしれませんけれども,これは市長の天の一声で決まったのかなというふうに誤解もされるわけです。ありがとうございます。市長の,この面目も保つんじゃないかと思うんですけれども,これが本当に独断的に行われたんであれば,これは大変な問題になるというふうに感じているわけでございます。それで,財源についてお尋ねしますけれども,財源の出し方といいますか,平成22年度の当初予算でこのことが出てまいりました。そして,牧園中学校プール・グラウンド整備事業というのでこれは出ておりますけれども,プール改築工事が1億1,031万8,000円,グラウンド整備事業が5,899万円で,その他の工事が8,431万2,000円というふうになっております。この壁画の代金は,このその他の工事の中に入っているんですね。このときに予算委員会の中では,もちろん口述書に説明もなかったんですけれども,私も予算委員会のメンバーでありました。このことについて,もう少し深く踏み込んだ話をできなかったのを非常に後悔しておりますし,反省もしております。いけなかったなといふうに思っているわけなんですけれども,こういう予算の出し方が,1,000万円近い金額の予算を出すのに,その他の工事,この中で見ますと,プール改築工事あるいはグラウンド整備事業,それに伴う代金じゃないかというふうに誤解されるわけですよ。その背景に,ひょっとしたら,これは何か隠しているんじゃないかなということまで疑ってしまうんですね。ですから,こういうものを出すときには,もう少し詳しく分かりやすく丁寧に出してもらわないといけないというふうに思うんですが。 ○教育総務課長(東郷一德君)  それでは,牧園中学校の壁画工事の予算について,予算計上をしたときまでの経過を申し上げさせていただきたいと思います。まず,総合計画,実施計画書の平成21年度から平成23年度,「学校教育の充実」の中の基本事業,「教育環境の整備」の牧園中学校関係の事務事業名は,「牧園中学校校舎等改築事業」で統一されておりました。その中で南棟の校舎,北棟の校舎,屋内運動場の事業を平成21年度まで行ってきたわけでございます。平成22年度予算要求書を作成前に,平成21年10月の時点でございますが,平成22年度で行う牧園中学校校舎等改築事業は,建物本体工事,校舎とその他附帯工事に分けたほうが分かりやすいことと,屋内運動場を前期と後期で行いますので,2か年にわたっておりますので,その22年度分の予算,プール工事,グラウンド工事,外構工事,太陽光発電工事,壁画工事と工事が多いため,もう一つ事務事業の枠をつくったほうがいいということで,事務事業の担当課,財務課等と協議をいたしまして,プール・グラウンド工事という枠をつくったわけでございます。基本的に事務事業はあまり多くつくらない市の方針があったこともあります。大枠をもう一つつくりました。その中に事務事業評価と,今度は予算要求の事務事業名をリンクさせるという市の方針がございまして,予算要求から当初予算書まで牧園中学校プール・グラウンド整備事業の中に壁画設置工事や外構整備工事等を含めたところでございます。 ○11番(山浦安生君)  今説明いただきましたけど,そういう説明じゃないんですね,私が求めている答えは。この予算の出し方,この絵が,壁画の金額が隠されているような気がするんです。もうちょっとはっきりと出すような方法でやっていただけないかということを言っているんです。 ○教育部長(阿多己清君)  今予算につきましては,平成22年3月議会に壁画設置工事を含めました牧園中学校のプール・グラウンド整備事業,金額にして2億5,380万9,000円でございますけれども,計上させていただきました。予算委員会におきまして,主な内容について説明をいたしましたけれども,私どもの内容につきまして,もっと詳しく説明ができていればと,大変深く反省をしているところでございます。今後は,予算の内容につきましても,このようなご指摘がないような対応を今後財務課等と協議をして詰めていきたいと思います。 ○11番(山浦安生君)  ぜひよろしく,その点をお願いしておきたいというふうに思います。あと,こういった壁画ができたわけなんですけれども,これをどういう形で学校教育の中で取り込んで,例えば授業のカリキュラムの中に入れるとか,そういう形で何かこの壁画が意図することを生徒に伝えようとする努力をなされていらっしゃるかお尋ねいたします。 ○教育総務課長(東郷一德君)  学校の授業等で生かしているかというご質問だと思いますけれども,この壁画のほかに学校等の廊下等に郷土の偉人等の写真等を掲示しております。そのような郷土の偉人の方々を子どもたちが朝夕廊下を通って感じていただいて,また将来子どもたちがその偉人等のことを見習って,また将来に子どもたちが自分たちでそのような偉人等に自分もなりたい,こういうような考えを持っていただければ非常にありがたいと思っております。壁画についての感想につきましては,先ほど教育長が答弁をした例が一例でございます。私も先日,牧園中学校の校長先生にどのような状況ですかということでお聞きいたしました。その中で,校門から学校の中に入ってくると,西側の壁画がすぐ目に入り,学校を訪問された方も玄関に説明板があることから,しばらく見入ってしまわれる状況をよく見かけますと。校長室にも壁画の原画を置いておりますので,お客様が興味深く見ておられたということ,そういう状況をよく見かけますということで,また生徒の反応も今のところいいのではないかという,そういう話がございました。こういう絵につきましては,今の段階で子どもたちが感じること,将来にわたって子どもたちが,「ああ,あの絵は学校にあった」とか,そこら辺を思い出していただいて。 ○11番(山浦安生君)  そうじゃないんです。私が質問しているのは,この絵が,壁画が,この意図することをどういうふうな形で授業の中に取り組んでいるのかということなんです。授業あるいは学校教育の中で,せっかくこういう絵が,壁画ができたわけですから,こういうものをどういう形で生徒の中に,心の中に植え込んでいく手立てがなされているかということを尋ねているんですよ。 ○教育総務課長(東郷一德君)  現在のところ,授業等でそのようなことを指導している状況ではございません。 ○11番(山浦安生君)  ぜひ,せっかくこういういいとても立派な壁画があるということでありますので,ぜひそういう指導もやっていただきたいと思います。それから,この絵をつくるとき,地域の方々にも,ぜひこの学校に対する思いやり,あるいは郷土に対する思いやりというものを深めていただきたいということで,歴史的な背景を踏まえてデザインがされたということですので,地域の方々にもぜひ,なかなか学校に足を運ぶ機会というのはないんですよね。ですから,地域の方々にも公表するなり,こういう壁画ができましたので,ぜひ見に行ってくださいということで,また後々評価をしていただくこともできるわけですから,ぜひそういう公表をしていただきたいというふうに思いますが,いかがでしょうか。 ○教育部長(阿多己清君)  十分分かりました。今後また学校やらいろいろ協議をして,そういう絵の部分の啓発ができるような体制をつくっていきたいと思います。 ○11番(山浦安生君)  私はこの絵を見て本当に思ったのは,市長が様々な形でこの5年間,行政,この改革に,改革を踏まえたいろんなことに取り組んでまいりました,その業績みたいなものがこの絵の中に集約されているんじゃないかなというふうに私はちょっと思ったもんですから,そういう誤解のないような,公私混同があったらもう大変なことでございますので,そういうことがないような仕組みでやっていかなければいけないのかなというふうに思います。ですから,今日はそのことを教育委員会の方々が,具体的に示しをされましたので理解できましたけれども,こういうことがないようにぜひお願いしたいというふうに思います。以上で質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で山浦安生議員の一般質問を終わります。 ○教育総務課長(東郷一德君)  先ほど,財源についてのご質問がございましたけれども,財源につきましては一般財源でございます。 ○議長(池田 守君)  これで本日の一般質問を終わります。残りの5名については明日の本会議で行います。本日はこれで散会します。               「散 会  午後 5時43分」...