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平成23年第1回定例会(第3日目 3月 2日)

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  1. 霧島市議会 2011-03-02
    平成23年第1回定例会(第3日目 3月 2日)


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    平成23年第1回定例会(第3日目 3月 2日)              平成23年第1回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                        平成23年3月2日(第3日目)午前9時開議 ┌──┬──┬────────────────────────────┬──────┐ │日程│事件│   件                  名     │ 備  考 │ │番号│番号│                            │      │ ├──┼──┼────────────────────────────┼──────┤ │ 1│  │一般質問 脇元  敬君( 118ページ)          │      │ │  │  │      ・新燃岳の噴火活動対策について       │      │ │  │  │     池田 綱雄君( 135ページ)          │      │ │  │  │      ・新燃岳噴火について            │      │ │  │  │      ・医療対策について             │      │ │  │  │      ・安心安全対策ついて            │      │ │  │  │     宮内  博君( 153ページ)          │      │ │  │  │      新燃岳噴火災害対策について        │      │ │  │  │      地熱発電所増設計画について        │      │ │  │  │      ・介護保険問題について           │      │ │  │  │     久保 史郎君( 167ページ)          │      │
    │  │  │      最終処分場建設計画について        │      │ │  │  │      ・家畜,鳥類の疫病対策について       │      │ │  │  │      ・新燃岳噴火による被害対策について     │      │ │  │  │      ・道路行政について             │      │ │  │  │     植山 利博君( 184ページ)          │      │ │  │  │      ・平成23年度施政方針について        │      │ │  │  │      ・新燃岳噴火に対する対策について      │      │ │  │  │      ・霧島市総合計画について          │      │ │  │  │     山浦 安生君( 198ページ)          │      │ │  │  │      ・新燃岳噴火に伴う防災対策について     │      │ └──┴──┴────────────────────────────┴──────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  宮 本 明 彦 君      2番  前 島 広 紀 君     3番  有 村 隆 志 君      4番  志 摩 浩 志 君     5番  中 村 正 人 君      6番  脇 元   敬 君     7番  松 元   深 君      8番  秋 広 眞 司 君     9番  池 田 綱 雄 君     10番  徳 田 拡 志 君    11番  山 浦 安 生 君     12番  厚 地   覺 君    13番  新 橋   実 君     14番  仮 屋 国 治 君    15番  常 盤 信 一 君     16番  脇 元   操 君    17番  植 山 利 博 君     19番  塩井川 幸 生 君    20番  久 保 史 郎 君     21番  岡 村 一二三 君    22番  木野田 恵美子 君     23番  池 田   守 君    24番  下深迫 孝 二 君     25番  吉 永 民 治 君    26番  今 吉 歳 晴 君     27番  細山田 為 重 君    28番  蔵 原   勇 君     29番  田 代 昇 子 君    30番  前川原 正 人 君     32番  西 村 新一郎 君    33番  宮 内   博 君     34番  徳 田 和 昭 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    31番  時 任 英 寛 君 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長    宗 像 成 昭 君   議事調査課長    満 留   寛 君  議事グループ長   宮 永 幸 一 君   書    記    隈 元 秀 一 君  書    記    中 見 嘉 雄 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長   前 田 終 止 君   副  市  長   南 田 吉 文 君  副  市  長   大 塚 行 則 君   総 務 部 長   山 口   剛 君  企画部長兼     川 村 直 人 君   生活環境部長    平 野 貴 志 君  大学跡地利用対策監  保健福祉部長    宮 本 順 子 君   農林水産部長    萬 德 茂 樹 君  商工観光部長    間手原   修 君   建 設 部 長   篠 原 明 博 君  工事監査部長    中 村 順 二 君   会計管理部長    細山田 孝 文 君  水 道 部 長   迫 間   勇 君   横川総合支所長兼  福 原   平 君                        地域振興課長  牧園総合支所長兼  荒 木   敏 君   霧島総合支所長兼  川 野 茂 樹 君  地域振興課長                地域振興課長  危機管理監     宇 都 克 枝 君   廃棄物対策監    西     剛 君  総 務 課 長   塩 川   剛 君   安心安全課長    中 馬 吉 和 君  秘書広報課長    有 馬 博 明 君   税 務 課 長   中 村   功 君  企画政策課長    川 路 和 幸 君   行政改革推進課長  濱 﨑 正 治 君  環境衛生課長    越 口 哲 也 君   保険年金課長    小 野 博 生 君  保健福祉政策課長  花 堂   誠 君   長寿・障害福祉課長 西   哲 郎 君  農政畜産課長    緒 方 祐 二 君   耕 地 課 長   馬 場 義 光 君  商工振興課長    池 田 洋 一 君   観 光 課 長   藤 山 光 隆 君  建設政策課長    下 拂   勉 君   土 木 課 長   山 下   晃 君  建築住宅課長    矢 野 昌 幸 君   水 道 課 長   今 吉 近 見 君  霧島総合支所    寺 田 浩 二 君  産業建設課長  教  育  長   髙 田 肥 文 君   教 育 部 長   阿 多 己 清 君  教育総務課長    東 郷 一 德 君   学校教育課長    山 口 幸 彦 君  保健体育課長兼隼人 稲 満 一 郎 君  学校給食センター所長 6.会議のてん末は次のとおりである。               「開 議  午前 9時00分」 ○議長(池田 守君)  これより本日の会議を開きます。   △ 日程第1 一般質問 ○議長(池田 守君)  本日の日程は一般質問のみであります。一昨日に引き続き一般質問を続けます。6番,脇元敬議員から1件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○6番(脇元 敬君)  ただいま議長の許可をいただきましたので,先に通告しております1点,3項目について質問をいたします。議席番号6番,新燃市政クラブ,脇元敬です。今,世界は大きく動き出しています。チュニジアから端を発した若者を中心に巻き起こった政権を倒す動きです。そして,エジプト,リビアと,そのムーブメントは飛び火をし,バーレーンやサウジアラビア,イランにまで及ぶのではないかとも言われています。今,北アフリカ,中東の国々が大きく揺らいでいます。さらにはさまざまな制限を受けていると言われている中国や北朝鮮などのアジア諸国にまで,インターネットでの情報が民意を動かそうとする報道もあるほどです。自由を勝ち取るために,夢を描ける国にするために自らの血を流し,その思いを達成しようとしているのだと思います。日本にもそんな時代がありました。それを乗り越え自由を得た今の日本はどうでしょうか。日本の政治はどうでしょうか。そして,私たち日本の国民はどうでしょうか。市民の皆様が思い描く霧島市に少しでも近付けるように,今この危機の時期だからこそ,私も微力ではありますが,無力ではないと思っています。市民の皆様もそうです,決して無力ではありません。これからもともに汗を流し,この時期を乗り越えていきましょう。1月26日から新燃岳の噴火活動が活発になりました。状況等については,後ほどの答弁を確認しながら市民の皆様に向けて周知をしていただきますが,まずは噴火活動により多くの降灰や土石流の危険性,さまざまな被害,避難生活,不安を抱えられている霧島市民をはじめ,宮崎県都城市,小林市,高原町の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。そして,人命を守ることを最優先に,市長をはじめ行政職員の皆様が,24時間態勢で警戒に当たっていただいていることに感謝いたします。私も数回にわたり宮崎県側3自治体に伺い,状況を見て,住民の方々にお話を伺いました。特に2月6日には,霧島温泉地区の皆様と高原町の避難所へ避難されている方々に温かい食べ物を届けたい,困ったときはお互い様と炊き出しに伺いました。大変喜んでいただきました。霧島市側においてはある程度の降灰,本来は「こうかい」と呼ぶそうですけれども,私「こうはい」と呼ばせていただきます。降灰はあったものの大きな損害は,2月1日の空振によるガラスの破損だと思います。その日は溶岩ドームが形成されているとの報道の中,午前7時54分,パーンという大きな音とともに牧園・霧島地区の380枚を超えるガラスが割れ,サッシが曲がり,畳が持ち上げられるなど,想像もできないようなことが起こりました。私はこの集計結果よりももっと被害があったのではと感じています。その日,臨時会が終了後,危機管理監に防災マップの正当性を今一度確認した上で,その防災マップを抱え,ガラス破損があった周辺のホテルや事業所,医療機関,個人宅を回りました。私は,その日からしばらくの間,作業着を着て過ごしました。まさに今ここが現場であり,ここにいる,その思いからでした。しかし,しばらくしてスーツに着替えました。それは,霧島の人々が普段どおり生活をしている,通常どおりお客様を受け入れることができる状況である,それを示したかったからです。そして,これからしばらくの間この状況が普段の生活になると思ったからです。今回の噴火活動は約300年前のものと似ていると言われています。今は静かにしていますが,数か月後に大きな爆発的噴火が起こるかもしれません。そして,沈静化するには長い時間が必要とも考えられます。その状況下で人々は普段どおり,今までどおり生活をし,そこで生きていかなければなりません。もちろん噴火活動に不安を抱えながらですが,人々はそこで生きています。噴火と立入規制がある以外は,何も変わらないのです。変わったもの,それは観光客の激減です。噴火活動を多くのメディアが報道しました。噴火活動が起こったのは事実ですから仕方ありません。そして今は元気に営業しています。普段どおり生きています。特に新聞においては,少しずつですが報道してくれるようになりました。元気に営業しています。普段どおり過ごしています。これも事実です。普段どおりであることを発信していかなくてはなりません。もちろん市としても,関係の皆様もメディアに要請しているはずですが,なかなか大きくは取り上げてはもらえません。それでは,どうしたらいいか。現在は小康状態にあるように見える新燃岳です。しかし,火山活動が原因ですので,簡単に安全宣言などできるとは思えません。いくら普段どおり,噴火前と同じように営業している,霧島は元気ですと訴えても,観光としてお客様は訪れてくれるでしょうか。ありがたいことに,現状を知っている地域の方々や行政関係が呼びかけて利用を促してくれています。しかし,それではまだまだ足りません。その情報を知らない全国の,世界中の方々に向けて「安全対策をここまでやっています,さあどうぞ」というメッセージがまず必要ではないかと思うのです。そこで今回は,そのメッセージの発信と本当に霧島市にとっての観光業が大事であると考えているのか,霧島・牧園地区のことを考えているのかどうか伺い,そうであれば霧島市として何をするのかについて質問をいたします。答弁は既に作成されているでしょうから変わることはないかと思いますけれども,新燃岳対策についての市長の第一声であることを心していただきたいと思い,あえて今回は登壇しての質問の時点で結論から申し上げます。観光客の激減,この現状に対して私はまず安全対策をするべきだと考えています。安全宣言ができない中,不安を払拭しない限り,いくらPRをしても,キャンペーンを打っても目を向けてくれないのではと思います。元の状態に近付けるできる限りの努力をするべきではないかと思うのです。どう考えても不安がある場所に訪れ,心と体をいやそうなどだれも考えるはずがないと思います。ここまで安全対策をやりましたというメッセージ,その一つが一斉に飛散防止のフィルムを張ることだと考えています。今,日々の収入がなく,企業自体の体力がなくなりつつある中で,観光客の安全確保のためにフィルムを張る,それを市で行えないのか,助成はできないのか,そこを結論としての今回の質問に入ります。まず1点目,噴火活動のこれまでの経過と現状,今後の見通しについて見解はどうか伺います。次に2点目,現在,また今後予想される市民生活や霧島市に対して影響を及ぼす問題点は,何があると認識しているのか伺います。3点目,さまざまな影響が予想される当該地区において,人命を守ることを最優先としながらも,市民生活,経済活動を維持していくために市としてできることは何か,例えば税の減免,降灰への対策,空振対策への助成等,できることはないのか伺います。今どなたからも聞かれます。大変でしょう,そのとおり大変です。しかし,書いて字のごとく,大変な今だからこそ大きく変わるチャンスだと思います。従来,前例,そういったものにとらわれることなく,現状を打破するために市長の政治的判断が必要なときだとも言えるのではないでしょうか。先ほども申し上げました新燃岳対策についての市長の,そして霧島市としての第一声であることを心して答弁していただきたいと思います。前向きで明快な答弁を期待しまして1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  脇元議員から1点に絞ってのご質問でございました。今日は,本議会は新燃岳中心の集中審議ということになります。私はこの新燃岳火山活動,1か月少々経ったわけでございますけれども,1月26日から今日まで,そしてまた2月1日の空振,そのときの臨時会,遠くを振り返りながら,霧島開闢以来の大変厳しい大きな問題に直面をしているという自覚を持ちながら,今日まで皆様とともに精いっぱいの努力をさせていただきました。この間,特に新燃岳の噴火活動,これに関する風下側の県境を越えた都城市,あるいは高原町,あるいは小林市,そこにも環霧島会議の会長として,そしてまた新燃岳が存在する霧島市の市長として,市民を代表させていただく立場からそれぞれの自治体の長を,風下側の方々に特に配慮をしつつ訪問もさせていただき,激励も申し上げ,お互いにがんばろうということを,それこそ伝えに回ったものでございます。5月の中旬になりますと,第8回目の環霧島会議,そういうものも用意をしなければならない,そのまさに準備に入ろうとした矢先であり,また,その事務方の者も,五つの専門部会をそれこそ霧島山を囲む基礎自治体5市2町,約43万人がふるさとの山,霧島山を囲んで生活をいたしているわけでありますが,その8回目の会議も実りの多いものにしようということで,こつこつと事務方は準備をまさにせんとする瞬間でございました。それぞれの地域の関係各位は,それぞれの立場立場で,それこそこの新燃岳の火山活動に対応もしなければならなくなり,その点につきましては,それこそしばらく状況を見ると,私が行政の長として代表してそういうエリアを訪れながら,次の段取り,それを落ち着きを見ながら進めていくというような状況下に今あるわけでございます。今後その3地域の首長ともしっかり会って,この将来に対する対策を,このときだからこそ一緒になってがんばってまいろうということで第8回目の環霧島会議への防災,あるいは環境,あるいは観光,地域活性化,広報,あるいは国や県に対して一緒になって物を申していく,そういうことなどをしっかり今から,あと2か月半ぐらいありますから,しっかり仕込んで,そして課題に対する新たなる情報,そういうものを多くの市民の方々にも,さらに一歩進んで公表できるような,そういう習慣もまたさらに努力しようということを確認し合ったばかりでございます。さて,脇元議員の質問,まさに最も噴火口に近い議員のお一方として切実な立場からの訴えでございました。答弁を申し上げたいと思います。これまでの新燃岳の噴火活動の経過は,1月19日の小規模噴火から始まり,26日からは本格的なマグマ噴火となり,2月8日まで連続的に噴火が続き,9日以降は断続的な噴火となっております。一方,火口内に噴出をしました溶岩は,2月1日ごろまで蓄積が進み,その直径は約600mに成長しておりますが,その後,大きな変化は認められておりません。今後の見通しについては,2月15日に開催をされました「第118回火山噴火予知連絡会」における統一見解として,「引き続き爆発的噴火は続くと思われますが,新燃岳へ上昇するマグマの量は,現在は低下しており,多量の火山灰等を放出するような噴火の可能性は低くなっている。しかし,多量のマグマが再上昇すれば,噴火活動が再び活発化する可能性がある。」とされているところでございます。次に,2点目についてお答えをいたします。火山活動に伴ってさまざまな影響が考えられますが,溶岩流や火砕流,熱風等の人の生命に直接危険を及ぼす火山現象は,火山防災マップの4km圏内にほぼ収まっており,二つの宿泊施設はその圏内に入っておりますが,それ以外については,市民への影響はほとんどないものと考えております。そのほかの火山現象につきましては,まず2月1日の爆発的噴火に伴う空振により,約380枚のガラスが割れる被害が発生をしており,今後とも空振に対する注意が必要であると考えております。また,火口から約3.2kmの地点に大きな噴石が落下したことを受けて,火口から半径4km以内は,現在立入禁止区域を設定いたしております。小さな火山レキ等は風向きや噴火の規模によっては遠くまで運ばれ,人家や車両,人等に対して被害を及ぼす場合があります。また,降灰についても風向き等によっては交通や農作物等に被害を与えることが予想されるところでございます。さらに降灰量が多くなってまいりますと,土石流の発生も危惧されるようになります。3点目についてお答えいたします。市といたしましては,火山災害から住民の方々を守るために,内閣府の支援チームとともに,早期に避難計画等を作成し,火山活動の活発化に対し,万全の体制が一刻も早くとれるよう努めているところでございます。また,当面する課題解決のため,火山活動対策費を計上させていただいたところであり,降灰対策の準備や通学用ヘルメットの配布など,できるところから先行的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。安全対策,政治の要求の一番大事なことは,国レベルも我々の地方レベルでも国民やその地域の市民,住民の安心安全のためにどれだけ行政が真っ先に立ってお互いに力を,市民の皆様とともに共生,共働,共助,そういうことをきちんとできるか。それがまさに私は問われているというふうに思うものでございます。私ども行政といたしましては,今本庁のほうも,霧島総合支所も,牧園総合支所も24時間常に順番を決めまして,そして,その監視体制を県・国とも連携をしながら強化し,そして国から各大臣,あるいは県から知事,議長,そういう方々と向かい合いながら直接的に申し上げるべきを申し上げ,最大限の努力をしながら,今後市民生活の安心安全を中心に,そしてなおかつこれから中・長期化されていく先におきまして,本当にどのような経済対策が,支援策ができるか。約6年続きました雲仙普賢岳の事例や多くの今までの火山列島,日本のその中におけるさまざまな先行事例等も精査をしながら,議会の方々も足を運ばれました。我々行政の側もそういうところに足を運んで,そして常にいろんな情報を得て,今その法にのっとり,あるいは地域の現状を,そしてまたこれまでとこれからの展開するであろうさまざまなことを念頭に置きながら,適切に,そして将来負けてなるものかという思いを持って,それこそ復興への道のりをしっかりと皆様方と向き合いながらがんばっていく所存でございます。どうぞお互いにがんばりましょう。 ○6番(脇元 敬君)  それでは,再質問をさせていただきます。さまざまな問題点があるかと思いますけれども,今回答弁では防災関係のものが主に答弁として述べられたようでございます。また,市長のほうから今後しっかりとやっていくという旨の意気込みもいただきました。ともに努力していきたいと思います。よろしくお願いします。この後,私の後にもたくさんの新燃岳関連の質問がありますので,なるべく重ならないように質問していきたいと思います。まず,昨日もコアメンバー会議が行われたと聞いております。避難計画の策定,この進展,今どういう状況であるのか。また,その計画をスムーズに行うために地域ごとの避難体制の構築,また訓練等必要ではないかと思いますけれども,どうお考えでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  昨日もコア会議が開かれまして,現在まさに避難計画,そういったところのガイドラインの案といいますか,そういったことについて細部を詰めているところでございます。また一方,大きくは被災回避行動のパンフレットといいますか,そういったものを作るために,要するに噴石とかそういったものに,また空振なんかも含めてでございますけど,直接生命に影響を及ぼすそういった火砕流とか,そういった火砕サージですね,そういったものとは違うところの火山現象に対するものも含めまして,総合的に検討をしているところでございます。そういった中,霧島市としましては,避難計画,要するにハザードマップに載っております4km以内,そこには現在人が住んでおりませんので,さらに第1回目のコア会議で示された火山現象といいますか,噴石が4km以上飛ぶ場合に備えて大きく5km圏内について,現在優先順位を絞って,そこの住民の方,その避難をどうするかというようなところを事務ベースで現在確認,もうほとんど済んでおりますけれども,進めているところでございます。今後さらに噴火規模,そういったものが大きくなった場合に備えまして,さらに火口から遠い地域についても逐次避難,そういったものについての作業,そういったものを進めているところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  今答弁のあったように,レベル5に上がったときには,半径5km以内の方々には避難をしていただこうという情報もあるというふうに伺っております。そういった地域の方々には,万が一のときに備えてしっかりと対応ができるように準備をしていくべきだというふうに思いますので,その旨よろしくお願いいたします。これ私,幾度となく申し上げておりますけれども,そういったときの緊急避難時の情報の伝達です。この情報の伝達,例えば言いましたけれどもサイレンがどうなるのか,どういうサイレンが鳴るのか,どういう広報が流れるのか,どういう手段で広報するのか,こういったことをいち早く市民の皆様に情報として流していただきたいと思うんですけれども,そこら辺はどうなるのでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  緊急時のそういった住民の方々に対する緊急連絡といいますか,これは消防局と既に調整が済んでおりまして,そういった状況に立ち入りましたら,直ちに現場の住民の方々にサイレンを鳴らしたり,また消防団,そういった方々の直接そういった個人宅,そういったところまで踏み込んで,踏み込むといいますか,確認をしながら,個別の点検とか,そういったこともすべてやるように段取りがついております。 ○6番(脇元 敬君)  消防団の皆様にもお願いするかと思いますけれども,立ち入れないところに広報で回るということになりますので,そこら辺の意思確認,さまざまな情報の伝達,しっかりと行っていただきたいと思います。それでは,昨年県の防災訓練が牧園地区において行われる予定になっておりました。これは口蹄疫によって中止になりましたけれども,本年再度行われるというふうに聞いております。その防災訓練は霧島山の噴火をシミュレーションといいますか,想定してのものというふうに伺っております。昨年行わなかったわけですけれども,何かしらの計画であったり,またシミュレーションがあったのではないかと思うんですけれども,それが今回のこの緊急時に生かされているのかどうか伺います。 ○危機管理監(宇都克枝君)  昨年も口蹄疫の関係で中止になったわけでございますけれども,また今年も5月26日に再度県の総合防災訓練,これを計画しております。その中におきます想定でございますけれども,これも当然,噴火警戒レベルが4または5になったときというようなことで,現在やる方向で進めているところでございます。その去年の想定といいますか,それが実際役に立ったかということでございますけれども,まだ昨年の段階におきましては,山岳遭難対策連絡会,そういったものの,要するに入山された方の救出とか,そういったものを含めて,その中の一部として火山に対する計画,そういったものが計画はされておりましたけれども,さらに具体的に避難者,そういったものをどうするかというところの計画は出来上がっておりましたけれども,実際ハザードマップ上の避難対象地区ということになりますと,実際噴火が起きてまいりますと,また今回,また対応,そういったものが若干違ってくるのかなというふうには思っておりますが,基本的には去年の想定で準備した内容,そういったものが当然今年のそういった実際の噴火が発生した場合については,当然有効に,意義があったんじゃないかというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  5月26日に行われる予定だということでございます。ぜひ実になる,本当の意味での訓練になるように県ともしっかりと協議をしていただいて準備をしていただくようにお願いをしておきます。それでは,霧島市において土石流,火砕流の危険性,心配がされるのはどの地域というふうにお考えなんでしょうか。その対策について伺います。 ○危機管理監(宇都克枝君)  まず土石流でありますけれども,これは今日の新聞でも,宮崎県の都城,高原,この両基準が変わったところでありますが,霧島市におきましては,現在そういう降灰,危険渓流についての降灰が進んでいる状況にはないということで,現行の従来の雨量基準に基づいて,今現在そういった警報,そういったものは運用されているわけでございますけれども,今後降灰が進んだ場合に,どのような土石流が発生するのかということに関しましては,県の砂防のほうで現在シミュレーションをしているところでございまして,そのシミュレーションをいただいてはんらん域,これは基本的には霧島川流域になりますけれども,その降灰深に応じたはんらん域,それがどの程度のものなのかということを確認して,精密な避難計画,そういったものを準備したいと思っております。ただ,降灰深云々を待つ前に,もう既に通常のはんらんに備えました避難計画,そういったものもあわせまして,その流域の住民の方々の避難計画,そういったものも並行的に進めていきたいというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  今朝の南日本新聞にも,県の方針として砂防ダムのことも載っておりました。これは砂防ダムをもう一度しっかりと機能を果たすようにしていくというものだと思うのですけれども,新しいものを造るだとか,そういったものが必要であれば,どんどん県のほうにも投げかけていただきたいと思います。それでは,降灰についてなんですけれども,宮崎県都城市,高原町,とても多くの降灰があります。私も現場に行って,脇道に入りますと,本当に砂場の上,砂浜の上を車で走っているような状況でございました。その降灰の除去ということに対して,自衛隊の出動要請,これは県が要請をするものだというふうに私認識をしておりますけれども,その出動の要請に対しての何か基準があるのか,今回のような降灰の除去作業の支援というものには出動ができないのか伺います。 ○危機管理監(宇都克枝君)
     基本的に自衛隊に対する災害派遣につきましては,緊急性,非代替性,あと公共性,そういったものの要件を満たした場合に初めて要請ができるわけでありますが,今回そういった降灰の除去作業につきましては,基本的に市,県,そういったところで対応できますので,災害派遣,よっぽど数十センチ,もしくは40センチ,50センチ,もう非常に,とても地元の自治体では対応できないという,そういう条件になった場合については災害派遣というものは考えられると思いますが,現時点ではそういった生命の,急なそういった出動の必要性,そういったものがない限りについては難しいのではないかというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  事業所といいますか,仕事をされている方々も,そういった旨の道路の維持管理等もありますので,そこら辺のバランス,線引きは難しいところがあるかと私も認識をしているところでございますが,必要であれば,そういった旨もやっていかなければいけないのかなというふうに思っています。それでは,農業関係に少し入りますけれども,今回降灰が,これからの時期あるかもしれないと,先日も少しありました。その降灰に対してのさまざまな影響をどういうふうにお考えでしょうか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  1月26日の噴火以来,隣の宮崎県のほうには非常に大量の降灰がありまして,農作物等に対しましても非常に被害があったわけでございますが,幸いにいたしまして,この時期風向きが北西からの風ということで,霧島市のほうにはほとんど今影響は来ていないと。今までに若干の降灰はございましたけれども,今の段階では農作物に対して問題となるような被害は出ていない状況でございます。しかしながら,今後風向きが変わってまいりますと,やはり霧島市内の農作物に対しましても被害が出る可能性はございますので,前回,農作物の降灰の被害を防止するためのチラシを作成いたしまして,各回覧板を通して市民の方々に周知をいたしました。やはりなかなか自然のものでございますので,事前に防ぐということはできません。また,そういった面でなかなか大変な面がございますけど,やはりもし降ったときに,すぐに除去できるなりの対策を講じていかなければならないというふうに考えているところでございます。また,霧島市の場合は,鹿児島県はそうですけれども,昭和50年から桜島降灰対策に対しましていろいろな対策を講じてきております。今も毎年いろんな補助事業を導入いたしまして降灰の予防に努めているところでございます。また,農家の方々も降灰対策につきましては,十分マニュアル的なものも持っていらっしゃると思いますので,しっかり対応していきたいと。また,こちらのほうもいろいろ指導していきたいというふうに考えているところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  ご存じのとおり,今年の秋には全国お茶まつりがございます。開催地としての農林水産大臣賞,産地賞,そのダブル受賞を目指してというのをずっと言っておられますので,とても心配をしているところでございますけれども,もうこれは風任せというところになるのかなというふうには思います。できる限りの努力をしていただきたいと思います。また,お茶だけではなくて,今回シイタケ農家さんが大きな被害,大きなといいますか,ある程度の降灰によっての被害が出ているというふうに聞いています。ここにも少し写真がございますけれども,やはり灰をかぶったシイタケ,そして菌を打つときに,そこに灰が入ってしまうとしっかりと育たないというような情報もございます。そこら辺にも光を当てていただいて,降灰の対策をしていただきたいと思います。それでは,次は,自然環境についてですけれども,今回,降灰が山のほうにはたくさん降っております。今も積もっていると思います。霧島の生態系は大きく崩れてしまっているという可能性もございます。また,それに伴ってシカ,私もずっと言ってきましたシカの問題がいろいろと出てくるような情報もございますが,そこら辺どういうふうにとらえていらっしゃいますでしょうか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  シカの場合,今回国有地周辺が非常にシカの生息が多いわけでございまして,この周辺が噴石なり降灰等がございます。そういった面でシカが噴火とともにかなり移動して,下のほうに下ってくるのではないかというふうに非常に懸念していたわけですけれども,猟友会の方々にも被害状況は発生していないかというような形で問い合わせをいたしておりますけど,今のところ大きな被害は出ていないというふうな状況でございます。ただ,噴火してからもう1か月を過ぎました。そういった面でやはり非常にえさとなるものが不足をしてきているのではないかというようなことで,今後そういった里山に下りてきて,農作物等へのシカの被害が出るのではないかというふうに非常に危惧しているところではございます。 ○6番(脇元 敬君)  シカさんも今は逆に人がいないので天国になっているかもしれません。よく分からない部分がありますけれども,こうして火山の噴火が300年に一度,52年前,189年前と起こっているわけですから,霧島の山はこうして幾度となく再生をしてきていると私は思います。わざわざ人間が手を加えなくても,霧島の山はこの前までのような美しい姿にまた生まれ変わってくれると私は思います。しかし,それまでと違うような要因,たくさんのシカがいるとかあれば,新しく芽吹いてきた息吹を摘んでしまうようなこともあるかもしれません。そういったことも目を配っていただいて何かしらの対策を考えていただきたいと思います。あと,降灰の人体への影響だとか,霧島の水源の問題だとか,その降灰の除去,収集の方法,生活道路の管理,要介助者,医療機関・福祉機関の移動の関係,そこら辺もたくさんありますけれども,今回は後の皆様に託したいと思います。それでは,少し教育関係に入りますけれども,今周辺の小・中学生は,県の建設業組合の皆様からいただいたヘルメットを着用し,通学をしています。そのヘルメットですけれども,以前私こういうことがありました。県外から来られた方を連れて桜島に行ったことがありました。当時,桜島は活発に活動をしていて,桜島の小学生がヘルメットをかぶって通学をしていました。その方は,その様子を見て,こんなに危ないのかとショックを受けておられました。もちろん子どもたちの安全が第一です。ヘルメットも必要だと思います。しかし,見る人によっては危険という印象を与えかねないことです。そこで提案なんですけれども,配られたヘルメットは真っ白です。この時期ですから,呼びかければさまざまな方々がご協力いただけるのではないかと。例えばデザイナーであるとか,漫画家であるとか,イラストレーターであるとか,こういう方々にご協力をいただいて,子どもたちと一緒にワークショップを開いていただく。そして,子どもたちが自分のヘルメットに絵をかく。普通に暮らしていますよ,この状況もある意味楽しんでいますよ,霧島大好きみたいな,霧島の山を絵としてヘルメットにかいてもいいのではないかなというふうにも思いますけれども,そういった取り組み,ちょっと突拍子もないかもしれませんけれどもいかがでしょうか。 ○教育長(髙田肥文君)  今回のこの爆発的噴火によりまして,風向きによりましては噴石等も飛んでくるということを考えまして,そしてまた降灰も非常にたくさんの灰が宮崎県側にも行っておりますので,風向きによってはこちらにも来るということを想定いたしまして,児童・生徒へマスクの配布,そしてまた,火口から10km圏内の児童・生徒へヘルメットの配布を行ったところであります。現在,関係の学校におきましては,ヘルメットを着用しての登下校を行っております。観光面からのそういうマイナスイメージも懸念されるところではありますけれども,16km離れた小林市での噴石被害等考慮しまして,まずは児童・生徒の安全を第一というふうに考えまして,着用につきましてはご理解をいただきたいというふうに考えております。そのあとの白いヘルメットにいろんな方々の知恵をいただいて,そして絵をかかせるというようなことは,今後の対応だろうというふうに思います。もし何らかそういうすばらしいアイデアとか方策があれば,私どもとしてもまた検討をさせていただきたいというふうに思っております。 ○市長(前田終止君)  今議員ご指摘の件ですが,ヘルメット,そして考え方によっては危険のイメージ,防災服,安全,しかし考え方によっては危険のイメージ,私も1月26日があって,2月1日の臨時会では,防災服で初めてこの議場入りをさせていただきました。そしてもちろんその間,防災服を極力身に付けて,市長が先頭に立ってがんばっている姿を,そしてまたみんなで安心安全のための努力をしなければならない,そういうことで防災服をほとんど着るように心がけました。しかし今度は,ほかからお越しになった人やら,いろんなお話を総合的に,1週間が過ぎ,2週間が過ぎ,3週間が過ぎて,いろんな声を聞きながら,ずっとこの防災服を着たままだと,かなりこの地域は危険じゃないかということがテレビ,新聞で逆に報道される。これはやっぱり,はまりを見せるのもいいけれども,本当にこれは考え物だなということをある瞬間考えて,そして幹部に集まってもらって,気持ちとしては,もう安心安全の先頭に立つけれども,また背広に手を通すこともお互い理解しようじゃないかと。そして,そういうことへの対応をしっかりやらなければならない。ですから,風下に配慮をしつつ,一緒にがんばろうと言って前を見ながら,手助けも隣近所やりながら,地域の安心安全にきちっと向かう。自分たちのところでは,そういう気もしっかり持ちながらまた対応していく。一つのヒントがあったのは,岩手県の岩手町という所から,私は講演を頼まれて行きまして,そこから子どもたちに対するヘルメットの安心安全,「ほっと安心帽」というのが180個,噴火口に最も近い幼稚園,保育園に180個あれば足りるということを聞いたので,寄贈していただいた。それは黄色があり,それこそまたブルーがあり,さまざまな色,カラフルな色で,しかも普通の子どもたちのかぶるようなイメージの帽子でございました。それによっていわばかぶりたくなるような安全安心帽,また安全の意味でも,防災の意味でも,しっかりと頭を,体もまた守ることができるというようなことです。ですから,今議員ご指摘のようなことについては,教育長のほうからも答弁ありましたが,今後の中で白いヘルメット帽,これに対してかぶっているエリアは,最も霧島観光の中心部のエリアに近い学校であります。そこで朝晩の通学等のヘルメット姿にいい協議をして,いいヒントとして何かいい工夫がないか,ぜひ教育関係にいい知恵を出してほしいものだと,こう思います。イメージというのは非常にそういう意味で,お互いにこの手の話ですけれども,ささやかかもしれませんが,観光地にとっては風評被害等を考えますと,やはり大事なものだと思います。 ○6番(脇元 敬君)  私の息子,次男が小学3年生で,でもおもしろがってヘルメットをかぶっています。ですから,ヘルメットをかぶること自体は特に問題はないかと思いますし,子どもたちもその噴火活動があるという所に住んでいるという意識をしっかりと持って,今生活をしているというふうにお伝えをしておきます。それでは,観光客の激減によって多くの方の雇用の機会が失われています。その対策について伺いたいと思いますけれども,国や県にさまざまな要請・要望もしているかと思いますけれども,今どういう状況か伺います。 ○商工振興課長(池田洋一君)  ホテル・旅館の従業員の雇用の関係についてお答えいたします。今,国のほうで中小企業金融雇用安定助成金というものがございます。この件につきましては,2月16日と今日も高千穂公民館で行いますけれども,商工会とか労働局等と連携をとりながら説明をしております。その中身といたしましては,この事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業の事業主がその雇用する労働者を一時的に休業,または教育訓練等を行うことを条件といたしまして,その休業手当は10分の9,9割ほどその事業主に対して補償するということで,そして,休業の中で教育訓練の研修等を行った場合は,一日当たり6,000円を加算するということで,この事業を今ホテル・旅館の方々に分かっていただくために説明会等を行いながら周知を図っているというところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  本日の南日本新聞にも県の対応も載っておりましたけれども,雇用がなくなったということで,観光業だけではなく当該地域全体に影響が出ています。観光業者に納入をしていないストアといいますか,商店さんでも,飲食店でも,まちの電気屋さんでも,パチンコ屋さんでも,郵便局まで取り扱いが減ったそうです。納入業者に至ってはさらに深刻です。例年の4分の1,3分の1の売り上げだそうです。そのためにもいち早くこうやって動いて雇用の対策をしていただければありがたいと思います。長期化が予想される中で,収入がない観光関係の事業者の皆様は本当に苦労されています。金融機関にお願いをし,関係業者にお願いをし,何とか今はしのがねばと必死です。そこで,市にできることはないかということです。税の減免,減額,猶予,できることはないでしょうか。金融機関への要請,さまざまな使用料の減免,猶予などできませんでしょうか。例えば霧島神宮温泉地区においては,霧島市の給湯事業で温泉が賄われています。その温泉料,先日も徴収をされたそうでございますけれども,この時期に何かしらの配慮があっても,また検討した上での徴収があってもよかったのではないのかなと思うのですけれども,何かできることはないのか伺います。 ○税務課長(中村 功君)  まず,税につきまして,税の軽減策としましては,減免,徴収猶予,納期限の延長等があります。その中で減免につきましては徴収猶予,納期限の延長によっても納税が困難であると認められる担税力のなくなった方に対して,個別具体的に即して税負担の軽減を行うものであります。そこで,まず現在市が持っています減免の規定について若干ご説明をいたします。本市におきましては,具体的に市の市税条例,それと霧島市市税の課税免除及び減免に関する規則に具体的に現在規定をしております。そこで,災害の発生により被害を受けられた方への減免の関係がある部分についてご紹介をいたします。まず,固定資産税につきましては,災害により損害を受けた固定資産で,災害の発生の日以後に納期限が到来する税額が対象になります。これにつきましては,土地,家屋,それぞれ被害の面積の割合と減免する割合を規定しております。それと,その世帯の月平均収入額が生活保護基準の1.15倍未満になると認められる場合に規定をしております。次に,市民税と国民健康保険税につきましては,その世帯の月平均収入額が生活保護基準の1.15倍未満になると認められる場合,それと納税義務者の所有に係る住宅または家財につき,災害により受けた損害の金額が,その住宅または家財の価格の10分の3以上の場合で,所得区分に応じた割合を規定しております。それと,廃業,休業,失業により,当該年中の合計所得金額が,前年中の合計所得金額の10分の5以下に減少すると認められる場合に,その所得区分に応じた割合をしておりまして,詳細につきましては規則をご覧いただきたいと思います。また,国民健康保険税につきましては,倒産,解雇など,やむを得ない理由により職を失った方で,雇用保険法に規定している特例対象被保険者である場合には,前年の給与所得を100分の30に相当する額とみなして所得割額を算定する規定を設けております。以上が現在の規定の主な概要です。 ○商工観光部長(間手原 修君)  霧島神宮の温泉郷のほうからの温泉の給湯事業についての配慮というのが,相談がまいっております。それにつきましては,先般,商工観光業者との意見交換の中でもお伺いしました。それについて霧島総合支所のほうでの事業等もあります。特別会計で運用されておりますけれども,これについても,現段階での話でいきますと,この使用料についての減免というのは非常に厳しいという話を聞いておりますけれども,ただ,今回の議会の一般質問を受けたりしながら,何ができるかというのを先ほど市長のほうも話をされましたけれども,そこら辺を含めながらできることを検討してみたいということで,さらに担当部課のほうとも調整をして,結論を出したいというふうに考えます。 ○6番(脇元 敬君)  できることはあるというふうにとらえました。前向きに検討して,行動をしていただきたいと思います。しかし,裏を返せば,元通りの観光地としてお客様が来ていただければすべて解決することです。いつまで続くか分からない火山活動の中ですが,普通に生活をし,営業をしている。今までどおりにお客様が来ていただければいいわけです。せめて,えびの高原に行けるようになれば大きく前進できるというふうに思いますけれども,その見通しはどうでしょうか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  現在,県道1号,ここが規制を受けましてえびののほうには抜けられないということでございますが,今後その見通し,これもまた今月の22日,第119回の噴火予知連の会議が予定されているようでございます。こういった中で,霧島総合支所におきまして総合観測所,こういったものも立ち上がって,現在そこら辺のいろんな観測されたデータ,そういったものが集まって,そういった予知連の会議で今後の見通しといったものについて検討されるとは思いますが,いかんせんマグマの上昇とか,そういった自然,そういったものが相手でありますので,今後いついつ安全宣言が出せるというような状況には現在まだないような状況でございますので,今後関係機関,そういったところからの情報,そういったものの収集に努めながら,そういういいお知らせといいますか,そういったものができるような体制といいますか,そうなりましたら積極的に広報といいますか,そういった動きをとりたいというふうには思っております。 ○6番(脇元 敬君)  同じレベル3でもえびの高原に行けたときもあったわけですから,一日も早くあの状態になってほしいなと心から願っています。加えて,イベントやキャンペーンもこれから必要になってくると思います。その前に,先ほど申し上げた安全対策,飛散防止のフィルムを張ることではないかなと思います。まず,不特定多数のお客様を迎える施設から,さらには医療機関もできればなおいいと思います,空振によりガラスが割れたのは事実です。大きく報道もされてしまいました。それ以来,各自努力はされていますが,割れたガラスがきれいに入れ替えられ,その新しいガラスにはフィルムを張られたところもあるようですけれども,それ以外は何もできていないのが現状ではないでしょうか。いくら「来てください」と大きな声を出しても,「あれから何か対策はされたのか」と聞かれれば答えようがありません。お客様が来ない原因は怖いからです。危ないと思っているからです。それを取り除くことをしなければ,いつまで経っても今の状況が続くだけではないでしょうか。「ここまでやりました,さあどうぞ」と大きな声で言いたいじゃないですか。いかがでしょうか。 ○観光課長(藤山光隆君)  議員のおっしゃったとおり,確かに観光の立場から言いますと,受入側の安全対策をしっかりして,県内外にPRしていくことが大事ではないかなというふうに考えております。そのホテル・旅館関係の飛散防止のフィルムでございますけれども,今回の場合,ホテル・旅館のみならず,店舗,事業所,それから病院等,さまざまな所に影響が出ておりますので,現時点では全体的な部分ということで,今後全庁的な立場で検討していく必要があるのかなというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  個々の事業所や個人の財産という意味ではなく,観光客の安全確保のために整備・助成をぜひ行っていただきたいとお願いをしておきます。道路の整備や公園の整備,観光パンフレットの作成などと同様に霧島市に観光目的とした来訪を促す一つの手段だと考えていただきたいと思います。義援金も多少なり霧島市あてに送られてくると思いますし,入湯税を充てるという考え方もあります。また,観光関係の予算,23年度の予算は大体2億円だったと思いますけれども,薩摩川内市を見れば約5億円,倍以上でございます。そういったことも含めて,ぜひ早急な対応をしていただきたい。今がなければ1年先,1年半先はないということでございます。それができた上でというのが理想ですけれども,これまでのイベントもしっかりと継続をしていただきたいと思います。プラス新しく何か取り組むイベント,キャンペーン,取り組みはないでしょうか。 ○観光課長(藤山光隆君)  現在のところは特に考えておりませんけれども,先般行われました初午祭,それから3月19,20日に行われます龍馬ハネムーンウォーク等につきましてもしっかりしたPRをして,イベント等については実施をしていきたいというふうに考えております。なお,現在,市観光協会が中心になりましてよかとこ博を開催しておりますけれども,その中に新しい体験型のメニュー等も入っております。議員おっしゃったように,霧島連山のトレッキング,またそれに関するいろんなツアーも今後急激に増えることはないと思いますので,やはり新しい観光資源を発掘していくことも一つじゃないかと思っております。そういう意味では,そのような今回出されております着地型の,体験型のメニューも少し観光課,それから地域の方々といいますか,地域でそういうメニューに対応していただいている方々ともしっかり協議をして,できれば新しいまた商品造成を行って県内外にPRをしていきたいというふうに考えております。 ○商工観光部長(間手原 修君)  飛散防止のフィルムの考え方でございますけれども,課長のほうから答弁したとおりで,将来的にも検討する必要があるということは,もうそのとおりだと思います。ただ,聞いてみますと旅館・ホテル,ガラスが空振で割れた所につきましては,多額の出費をしながら自助努力をされているところもあります。そういった所の話を聞きますと,予約をとるときに,ぜひ来てくださいと言うけれども,安全対策をどうとっておられますかと,当然言われますと。次空振があったときはどうするんですかというときに,しっかり答えるために自助努力をしますという話も聞いております。霧島の観光につきましては,この霧島地区だけのことじゃなくして,やはり鹿児島県,南九州の観光の拠点であるというふうに考えておりますので,やはりこちらのほうに旅行エージェント等が商品造成をしていただかないと,南九州の観光に影響があるというふうに考えるときに,事業所が普通はすればいいという考え方があるかもしれませんけれども,場合によって市がしなければいけないことも出てくるかもしれません。それについては大事な市民の税金を使うということやら,先ほど義援金のこと等もありましたけれども,そこら辺を配慮しながら,また財政当局とも協議をしながら検討してみたいというふうに考えております。安全対策なくして観光客を呼べないというふうに考えているところでございます。 ○市長(前田終止君)  今回の新燃岳の火山活動に関しては,市民の方々の特に噴火口に近ければ近い人里地域,そういう人ほど,その火山活動に対する恐怖,また不安,そして自分の経営や人生,そういうことに対しても本当に心痛の思いであられようと,そう思います。そして,議員ご指摘のさまざまな点について,私ども行政は本当に何ができるか,今までの状況をしっかりと拙速にし過ぎない対応ができるように,今日までの1か月間の状況をしっかりまた踏まえ,また中長期的な状況になるかもしれません。中長期とは数週間で収まらなかったら,これからまた数か月,ひょっとしたら数年かかるかも分からない。これは神のみぞ知るということでございます。よって,私の市のトップとしての気持ちとしては,もう本当に心血を注いで地域社会,民間事業所含めて,できる限りの手立てを,もう今までの多くの全国の事例等も引き合いに出しながらご声援を申し上げたいという気持ちでいっぱいでございます。ただ,この1か月間だけを振り返っての,直ちに即何かこうやるということは極めて限られております。それでさまざまなクリアしていかなければならない,今それぞれの担当の部課長が申し上げたような視点の整理も十分にございますので,その点もまたご理解もいただきたい。私としては,市民の本当に困ってる状況の方々の先頭に立った気持ちをしっかり持ちながら対応せよということを行政の長,市長として,選ばれた者として,責任を感じながら,精いっぱい対応していくことを約束したい。そして,今までの通年やってきたようなさまざまな事業については,霧島はきちんとできることはやっていますよという意味でも,これを中止,延期というのはなかなか逆にそんなに危ないのかということにもつながりかねない側面もありますので,火山活動と,しっかり安心安全と向き合いながら,また,風下にも本当に気遣いもしながら,この地域の観光地域活性化,市民生活をしっかり促していけるように努力もしたいと思います。もう一点は,県知事,あるいはまた各関係の国レベルの担当大臣の方々も率直に足を運んでいただき,そしてまた地域の方々も直接話しかけもしていただき,また意見交換もしていただいております。もちろん私のほうもそれぞれの関係大臣との率直な話もさせてもらっており,大臣の側からも,「市長,霧島市あるいは環霧島全域のために,何か我々ができることがあれば,国レベルの支援も惜しまないよ」と,「いつでも言ってくれ」というような話を率直に聞いております。私といたしましても,具体的に今後,国民たる我々の地域の市民が本当にこういう取り組みいいねと,これで少し気持ちの整理もできたし,今後さらにまた努力をし,元気を出していこうというような視点でのこの時期,いずれまだ時期をいつするか,内容をどうすることになるか,それとどういう支援を国に求めていくかは次の課題でありますが,例えばこの火山活動,警戒レベルは3であります。同じ警戒レベルは桜島であります。そして,桜島は実に50年以上,あの噴火と島民の方々も,そしてまた垂水,鹿児島両市民の方々も同じような警戒レベルの中で,本当にたくましく,それこそ向き合って,ともに生きておいででございます。まさに火山活動との共生,共働,共助であります。そして,先日も1日21回も噴煙を噴き上げた,そういう桜島でもありますが,別に24時間態勢をとっているわけではありません。そして,さまざまな事業や,そういう観光的な取り組みをやめているわけでもありません。たくましく観光活動もやっておられるわけで,私たちはまさに初心者でありますから,今警戒レベルを気持ちとして最高に上げながらやっておりますけれども,例えば,そういう意味で,日本の火山に対する最も権威的な方々や,あるいはまたそういう中からどう立ち直っていったか,その事例は日本国中の北から南までいろいろとあります。洞爺湖でありますし,三原山でありますし,浅間でありますし,阿蘇でありますし,雲仙普賢岳でもあります。そういうことなどを念頭にしっかり置きながら,我々はこう向き合いこう戦った,そして今現在こうなっているというふうな安心安全への道のりを探るための,「元気出して火山フォーラム」みたいなものを国や県のお力もいただきながら,いずれよき日に落ち着いたら,そういうことも,この悔しさを,厳しさを力に変えていくような視点に持ってまいりたいなと,こう今思っているところでございます。まだ具体的にはこれからでございます。 ○6番(脇元 敬君)  今答弁のとおり,桜島,鹿児島市,垂水市の方々,本当に慣れていらっしゃいます。たくましく生きていらっしゃいます。その慣れるまでには長い時間がかかったろうと思います。その慣れるまでの時間が,今はそれがなかなか猶予がないということでございます。そのための安全対策,観光客の安全確保のために防護フィルムをぜひお願いしたいという旨でございます。公平性,またはどこまでという線引きは難しいかと思いますけれども,検討していただきたいと思います。それでは,先ほどのイベントに戻りますが,せめて「きばっど霧島」というよな冠を付けて,逆に全国区になったこの機会を利用してほしいと思います。そして,山以外の観光を,つまり地域,そして文化,そういったものを磨くチャンスだと思います。今,薩摩川内市が行っている「きゃんぱく」,これがよく報道等でも出てきます。メニューが100以上,新幹線効果もあって大変好評だと伺っています。2月から5月までの3か月間のプログラムです。先ほどありました霧島市でもやっています。プログラムは38,初めてということですので,まあこんなものかなというふうに思いますけれども,内容的には,先ほどもありましたけれども良いものもあります。先日,モニターツアーがあったと聞いています。藤山課長,これに参加をされたと伺っておりますけれども,参加をされていかがだったでしょうか。 ○観光課長(藤山光隆君)  先般,このよかとこ博を実施する以前にモニターツアーということで開催されまして,参加をしてまいりました。ちょっと業務の関係で,私午前中だけの参加になったんですけれども,そのコースは福山地区のまち歩きというようなものでございました。歩いていると,ものすごく昔の歴史のある島津家のいろんなことを知りながら歩く,約40分から1時間ぐらいのコースだったんですけれども,大変体験をしてみて新鮮な感じがいたしました。おりしも新燃岳のこういう中で,先ほどもちょっと触れましたけれども,やはり新しい観光地といいますか,隠されたものを再度見直してやっていく必要があるのかなというふうに感じたようなところでございました。そのほかにも,先ほどおっしゃいましたように,38のよかとこ博のメニューの中に,いくつかは新燃の関係で中止になったメニューもあるというふうに聞いておりますけれども,その福山に限らず,やはりもう少し我々も地域の方々と一緒になってそういうものを探していくと,新しい霧島の魅力再発見ができるのかなというふうに考えておりますので,その辺につきましても,今回のこの新燃岳の噴火を一つの原点と考えまして,少しまた新たな視点も見出していきたいというふうに考えています。大変いいモニターツアーだったと思っております。 ○6番(脇元 敬君)  着地型観光については前回も質問をさせていただきました。ここにこんなデータがあります。過疎化,高齢化が進み,定住人口が減ると,地域に落ちるお金が減る。商工業が活性化せず,自治体の税収も減り住みにくくなっていくだろう。そこで,定住人口の増加が難しいなら,せめて交流人口を増やし,地域に落ちるお金を増やそう。これが着地型観光だと。定住人口の年間消費額は1人当たり124万円,つまり住人が1人減れば,年に124万円地域に落ちるお金が減る。国内旅行者が消費する金額は,日帰りで1人1回当たり1万6,000円,宿泊になれば5万2,000円,つまり定住人口が1人減っても,日帰り客79人に来てもらえば補える。宿泊なら24人,外国人観光客になれば,1人1回17万円,7名で補えることになるというものです。そして,都会から来た人が感動するものが我がふるさとにある。地元の地域資源を掘り起こすことで,住み慣れた地域を再発見し,良さを認識することで,住民に誇りと自信が生まれる。それぞれが特技を生かし,同じ目的に向かって一つになる。新たな雇用,地域経済全体も活性化するという,こういう文書がございました。これは阿蘇のものでございます。滞在型交流観光というふうに書いてございます。1年間のロングランの取り組みです。これは鹿児島の霧島市内の本屋さんで買いました。880円です。わざわざこれを買って阿蘇に行こうというプログラムが,ここにしっかりと載っております。交通ネットワークも整えてあり,看板などのサイン,携帯電話での交通アクセスや口コミ情報が入手できたりと,至れり尽くせりでございます。ここまではいかなくても,来年度,連休明けの6月ぐらいからでいいです,1年間ロングランのイベントをぜひやりませんか,先ほどの冠を付けたようなイベントをやりませんか。しかも,誰でも開催できる公募型で行ったらいかがでしょうか。我が地域でも取り組めることがあると,これを機会にできるだけ多くの地域,市民の皆様に意識をしてもらういいきっかけになると思います。先ほども申し上げました山以外の観光に光を当て,磨くチャンスです。どうでしょうか。 ○観光課長(藤山光隆君)  いい提言だと思いますので,検討させていただきたいと思います。 ○6番(脇元 敬君)  検討してください。お願いします。これからしばらくの間は,先ほどの桜島のように,鹿児島市のように,垂水市のように,当該地域の市民の皆様は生きていかなければなりません。不自由だとは思いますが,皆様は受け入れています。誰も新燃岳を悪者にはしていません。自然と受け入れています。先日,「インビクタス,負けざる者たち」という映画を鑑賞いたしました。南アフリカ共和国の黒人差別のアパルトヘイト後,初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ氏が,自分たちを押さえ付けてきた白人を許すこと,パートナーとしていかなければいけないという思いを,白人時代の象徴でもあった,決して強いとはいえないラグビーの代表チームに傾けて,勝利を願い,地元開催のワールドカップで優勝を飾ると,そして白人も黒人も同じ国の国民として共通の誇りを得るという,実話をもとにした映画でございました。今同じことが言えるのではないでしょうか。厄介者を誰も悪者とは思っていません。許しています。今それを活用して皆の誇りにつながるような取り組みができるのではないでしょうか。それができたとき,住む人々が,そして訪れる人々が笑顔で行き交う,そんな霧島を思い浮かべます。最後に市長の意気込みを伺って私の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  いろいろ示唆に富む指摘もいただきました。先般,東京の友人から連絡がありました。「市長,がんばれ」という意味の電話でありました。しかし,その電話の向こうで言われたのは,「霧島,新燃岳,霧島は知っていた」と。「しかし,新燃という山の名前は初めて聞いた」と。「自分は東北の出身だけど,あんな活火山があったんだね」と。「もう今霧島山,霧島温泉,そして新燃岳,もう全部,前田市長全国区だよ」と。「これだけテレビ,新聞で全国に報道されると,あなたたちは今一番大変だろうけれども,しかし,これだけの情報量をもし発信をするとすれば,莫大な費用がかかるよ」ということを,やがて落ち着いたらしっかり頭に入れて,そして地域社会,霧島全体が元気になるような政策をみんなで考えてみたらどうだろうということでした。もちろん現実の霧島の新燃岳の火山状況,そういうものをしっかり直視しながら,その上で我々がお互いに多くの知恵を出してがんばるべき方向というものを,みんなで知恵を出してがんばっていかなければならないなと,強く感じております。一緒になってがんばってまいりましょう。 ○議長(池田 守君)  以上で脇元敬議員の一般質問を終わります。次に,9番,池田綱雄議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○9番(池田綱雄君)  ただいま議長の許可を得ました。住みよい霧島市を目指す新風会の1人として,通告に従い一般質問をいたします。さて,最近は口蹄疫,鳥インフルエンザ,集中豪雨災害,そして今回の新燃岳噴火,また海外ではニュージーランド地震により多くの日本人が犠牲になっております。心からご冥福をお祈り申し上げます。このように暗いニュースばかりであります。そんな中,鹿児島に春の訪れを告げる初午祭が鹿児島神宮でありました。当日は雨にもかかわらず,約15万人の人出でにぎわい,首に鈴をかけた24頭の馬とたくさんの踊り子たちが,新燃噴火を跳ね返せとばかり踊りました。この日にあわせて拉致被害者を救う会では,毎年署名活動を行っております。今年も市川修一さんのお兄さんの市川健一さんご夫婦や,田中正道さんの実の妹で国分広瀬在住の村岡さんらが見えました。当日は私も同僚議員と一緒に参加をしました。北朝鮮に拉致された日本人を取り戻しましょう,拉致被害者救出の署名にご協力をお願いいたしますと大きな声で呼びかけました。途中から雨が降り出しましたが,多くの方に署名とたくさんの義援金をいただきました。また,私どもにがんばってくださいとの声もたくさんの方からいただきました。拉致された方々の親兄弟はご高齢であります。拉致問題の一日も早い解決を望むものであります。さて,霧島市の新燃岳が突然噴火し,1か月余りが経過しました。その灰のほとんどがお隣の都城市さん,高原町さん,小林市さんのほうへ降っており,道路や農作物に甚大な被害を与えていることに対しまして,心からお見舞いを申し上げます。我が霧島市では2月1日の空振により,学校,住宅,ホテル,旅館等で窓ガラスが割れるという被害がありました。噴火後,連日のように,噴火による被害状況が全国に放映されたため,霧島のホテル・旅館への宿泊は危険とのイメージを与え,ホテル・旅館への宿泊のキャンセルが相次ぎ,あっという間に2万人を超え,先日の新聞では2万7,000人とありました。また,1日当たりの宿泊客も例年の3割以下に落ちている状況にあります。このような状況をホテルの社長さんから聞いた九州タブチの桑野社長さんは,毎年社内で行っているゴルフコンペを,今年は新燃岳噴火で被害を受けている霧島で行い,夜は霧島に泊まろうと計画をされました。私にも参加しないかとの誘いがありました。当日は,ほかにも用事がありましたが,風評被害の実態を知るチャンスと思い参加させてもらうことにしました。まず,ゴルフコンペは霧島ゴルフクラブでありました。九州タブチのコンペは,6組で24人でした。天気のよい土曜日にもかかわらず,全部でわずか22組でした。例年の50から60%の入りとのことでした。特に,韓国からのお客さんが少ないとのことでしたが,キャンセルの中にはゴルフツアー客も多く,ゴルフとホテルのお客は連動しているんだなと思いました。また,ゴルフ場は前日に降った灰により,靴や靴下は真っ白になり,木に引っかかっていた灰が途中舞い上がる場面もありましたが,降灰が続くようであれば,これから夏場に向けて芝の管理が大変だろうなと思いました。ゴルフが終わると,そのまま宿泊地の霧島山上ホテルに移動しました。ホテルに着いたのは午後4時過ぎでしたが,駐車場にはお客さんの車はほとんどなく,お客さんの姿も見かけませんでした。宿泊客が一番多いはずの土曜日に九州タブチの20人を含め,30人でした。宿泊については何も心配はありませんでしたが,従業員とお客とどちらが多いんだろうかと,そちらのほうが心配でした。雲仙普賢岳の火砕流は5年間続いたと言われます。新燃岳噴火がいつまで続くか分かりませんが,お隣の市町が土石流の心配をされる中,霧島側の安全性を大々的に発信するのは時期的に反感を買うかもしれません。ここはまず霧島市民がいろいろな形で霧島のホテル・旅館を利用し,そこから宿泊客への安全性が広がっていくことが一番いい形ではないかと思います。今回の九州タブチでは,少しでも役に立てばとの思いから計画をされましたが,今後第2,第3の九州タブチさんがあらわれることを望むものであります。そこで新燃岳噴火についてお尋ねいたします。1点目は,新燃岳の現状と取り組みについて,2点目は,学校,児童等への安全対策について,3点目は,被害を受けたホテル,旅館,住宅等への支援策について,4点目に,風評被害への対策について,以上4点お尋ねいたします。次に,2問目の医療対策についてお尋ねいたします。今病気の中で,がんによる死亡率が一番高いと言われております。しかし,がんは早期発見できれば治る病気とも言われております。今回新たに助成するPET検診は体内の1cm内外のがんのすべてを発見できると伺っております。がんの早期発見,早期治療をすることにより,今後の医療費の大幅な削減につながっていくものと思います。そこで,現在助成を行っている人間ドックと新たに助成をするPET検診の内容についてお尋ねいたします。次に,3問目の安心安全対策についてお尋ねいたします。市道御里~梅ヶ谷線の国分小学校~国分高校間は,道路も歩道も立派に整備されております。市内でも最もすばらしい景観の道路だと思います。しかし,市民から,部活などで遅く帰る生徒もいるのに,歩道が非常に暗く危険であるとの声をよく耳にします。私も現場を見ましたが,歩道が非常に暗く,国分高校のほとんどの生徒が利用する通学道路でもあり,いつ事件,事故が起こってもおかしくない状況ですが,児童・生徒の夜間の安全対策をどのように考えているかお尋ねし,壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  池田綱雄議員から3問につきましてのご質問でございました。2問目につきましては私のほうから答弁をさせていただきます。1問目につきましては教育委員会が答弁をいたします。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をさせていただきます。医療対策についてお答えいたします。疾病の早期発見と早期予防の推進と被保険者の健康意識向上のため,私は第一次霧島市総合計画に,「たすけあい支えあうまちづくり」を掲げ,国民健康保険や後期高齢者医療保険におきまして,一日人間ドック受診料の助成などを実施いたしております。その内容といたしましては,30歳以上の被保険者に対し,血液検査をはじめ,レントゲン撮影や内視鏡などによる身体の各部位の精密検査を行う一般コースと,その一般コースに子宮がんや乳がんの検査項目を加えた女性コース,及び頭部MRI,MRA検査,けい部超音波検査などの検査を行う脳ドックコースの受診者に対し,いずれかのコースのうち,同一年度内において,1回に限り助成を行っているところでございます。さらに,脳ドックコースにつきましては,平成23年度からは対象者を現行の40歳以上を30歳以上に拡充することといたしております。なお,助成額は,一般コース2万5,000円,女性コース2万7,000円,脳ドックコースを2万円といたしております。また,近年ほかの検査よりも発見率が高く,陽電子放射断層装置で体全体を撮影してがんの検査を行うPET検診につきましても,平成23年度から新たに助成の対象に加え,1件当たり5万円を限度に受診料の2分の1以内を助成することといたしております。なお,PET検診助成者の数は,市民の皆様方の委託予定医療機関で受診をされた実績等を参考に,国民健康保険で100名,後期高齢者医療保険10名と見込んでおります。今後とも市民の皆様方の健康を守り,ひいては医療費の適正化につながるよう,さまざまな取り組みを積極的に推進してまいりたいと考えております。 ○危機管理監(宇都克枝君)  新燃岳噴火についての1点目についてお答えいたします。これまでの新燃岳の噴火活動の経過は,1月19日の小規模噴火から始まり,26日からは本格的なマグマ噴火となり,2月8日まで連続的に噴火が続き,9日以降は断続的な噴火となっております。一方,火口内に噴出した溶岩は,2月1日ごろまで蓄積が進み,その直径は約600mに成長しておりますが,その後大きな変化は認められておりません。今後の見通しについては,2月15日に開催された「第118回火山噴火予知連絡会」における統一見解として,「引き続き爆発的噴火は続くと思われますが,新燃岳へ上昇するマグマの量は現在は低下しており,多量の火山灰等を放出するような噴火の可能性は低くなっている。しかし,多量のマグマが再上昇すれば,噴火活動が再び活発化する可能性がある。」とされているところです。市の取り組みといたしましては,噴火警戒レベル3に対応した災害警戒本部を1月26日に設置し,以後24時間体制の下,全庁的取組により災害対応に専念しているところでございます。対応に当たっては,市民の安全確保の観点から,優先順位の高いものから逐次取り組んでおりますが,その主立ったものとして,内閣府の支援チームとの避難計画の策定等,気象台や自衛隊,警察等との関係機関との連携を取りながら,想定される土石流,空振,噴石及び降灰等の火山現象に適切に対応できるよう取り組んでいるところでございます。 ○教育長(髙田肥文君)  次に,2点目にお答えをいたします。1月26日の新燃岳の噴火に伴い,翌27日の市警戒本部会議の開催を受け,情報収集と対応策の協議・検討を行い,1月28日付で各幼稚園,小・中学校,国分中央高等学校に対して「新燃岳の噴火に伴う対応について」の通知を行ったところでございます。通知の内容としましては,今後の情報収集の徹底,登下校及び教育活動時の児童・生徒の安全確保,緊急時の避難措置等であります。各学校におきましては,通知を受けて,児童・生徒等への安全指導及び保護者への周知の徹底を図っております。また,2月1日の爆発的噴火に伴う空振による窓ガラスやドアの破損等の被害発生を受けまして,各学校に対しまして,窓ガラスの破損や設置物の倒壊による事故防止対策について依頼するとともに,被害を受けた学校及び今後被害が懸念される学校につきましては,窓へのガラス飛散防止フィルムの施工を行いました。あわせて,各学校におきましては,机をできるだけ窓から離す,窓のカーテンを閉める,窓にテープを張る,できるだけ窓には近づかせないなど,児童・生徒の安全確保のための措置も行っているところでございます。さらに児童・生徒の登下校時の安全を確保するために,牧園地区・霧島地区の児童・生徒へのマスクの配布や,火口より10km圏内の児童・生徒へのヘルメットの配布も行ったところであります。一部の学校でありますが,空振により心理的な不安を抱えている児童・生徒につきまして,県教育委員会にスクールカウンセラーの派遣を要請し,カウンセリングも行ったところであります。 ○商工観光部長(間手原 修君)  新燃岳噴火についての3点目についてお答えいたします。新燃岳噴火に伴う宿泊客のキャンセル等で影響を受けているホテル・旅館等の支援策といたしまして,現在,特例的に運用しております商工業資金利子補給補助金の補助率2%の継続を検討いたしております。また,新燃岳噴火に伴う業者等の借入制度の拡充を国に対して要望いたしております。その他,霧島市の誘致企業に対し,宿泊・懇親会等の利用促進をお願いし,また霧島市職員互助会にも利用促進をお願いいたしてるところでございます。ホテル・旅館等の従業員雇用対策といたしましては,市・商工会・国分公共職業安定所と連携をとりながら,「中小企業緊急雇用安定助成金」の周知を図るため,関係資料の送付・説明会の開催等を行っております。この制度は,所要の要件を満たす事業主がその雇用する労働者を休業,教育訓練等を行うことにより,雇用の維持を行った場合,休業手当の10分の9,教育訓練は日額6,000円を助成するものであります。これらにつきまして,国・県とも連携をとりながら支援策の早期対策を図ってまいります。次に,4点目についてお答えいたします。風評被害を避けるための情報発信として,霧島地区の温泉地はほぼ通常どおりの営業を行っているということを発信しなければいけませんので,去る2月1日に福岡市で開催されました観光商談会において,福岡地区の旅行会社等約20社に対し,丸尾・霧島地区の正確な情報を提供し,次に,2月10日に鹿児島県・鹿児島県観光連盟と連携し,福岡地区の旅行会社やメディア等に対し,現況等の説明と誘致のお願いをしたところでございます。また,鹿児島県での会合の際,立入禁止区域以外の現況等を説明し,霧島温泉の利用促進をお願いしたところであり,今後開催が予定されております県内外でのイベントを通じ,積極的に参画をしながら,じかに丸尾地区・霧島地区などに関する現地情報等を周知してまいりたいと思っております。なお,ホームページにおいて,随時立入禁止区域以外の現況等の情報提供も行っております。今後ハネムーンウォークなどイベントの開催により,元気な霧島を情報発信してまいります。 ○危機管理監(宇都克枝君)  3点目の安心安全対策についてお答えいたします。ご指摘のありました区間につきましては,現在住宅が連なった道路南側に防犯灯が設置されてはおりますが,国分小学校,国分高校が並んだ道路北側は歩道幅が広いため,石灯籠による明かりはあるものの,薄暗い状況となっております。しかしながら,高校の通学路にもなっておりますので,防犯及び交通安全上の生徒の安全確保という観点から,地元や関係者のご意見等を伺いながら,関係課と調整を行い,何らかの安全対策を講じてまいりたいと考えます。 ○議長(池田 守君)  ただいま池田綱雄議員の一般質問中でありますが,ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午前10時40分」                ──────────────                「再開  午前10時55分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を再開します。池田綱雄議員の一般質問を続けます。 ○9番(池田綱雄君)  いろいろ丁寧な答弁をいただきましたが,再質問をさせていただきたいと思います。新燃岳については順不同で質問をさせていただきたいと思います。まず,2月28日の南日本新聞の南風録に,互助や共助の精神で新燃岳噴火に泣く宮崎県の人たちを霧島の旅館のおかみたちが炊き出しをして励ましましたと。同じ霧島に住む者として当たり前という言葉に心が温まると。人は苦境に立たされたときほど助け合いの気持ちを強くするのだろうとあります。私は今こういう気持ちが一番大事ではないかというふうに思っております。先日訪問した雲仙市では,雲仙岳は雲仙市にあって,被害のほとんど,もう100%と言っていいほど島原市のほうに被害が行っているわけでございます。その中で何回も言われましたのが,まず迷惑をかけている相手方に出ていってお見舞いを申し上げるべきだということを何回も言われまして,冷や汗をかく思いがしたんですが,その後,事を受けて,早速議長,副議長,議運の委員長は,3市町を回られたんです。大変恐縮をされたと伺っております。私は行政もそれぞれの部が,3市町のそれぞれの部課へまず出向いてお見舞いを申し上げるのが先ではないかというふうに思うんですが,それぞれの部長さん,そのような考えはないか。もう既にお互いに行って行動されている方もいるかもしれませんけど,その辺はすみません,どうですか。 ○市長(前田終止君)  今,大変大事なご指摘をいただきたというふうに思います。前段で人は苦境に立たされているときほど助け合う気持ちを持つことは大事だと。そしてまた,人もそうでございますが,自治体同士も隣近所,県境,市町境をともにして,霧島山を本当に毎日眺めながら生活をしている地域の自治体同士が困ったときは本当にお互い様という気持ちで助け合う,そういうことも大事だというふうに思います。よって,私といたしましては,都城市,そして高原町,小林市,両市を訪れてお見舞いを申し上げ,そして首長同士の意見交換をさせていただき,そして今後の環霧島への備え,気持ちの交換などをやってまいりました。もちろんその間,約1か月近くの時間が経過をしたわけでございますが,そういう中において関係部課長,それぞれの立場で環霧島会議等のこともあり,公私にわたって,もう三々五々,消防まで含めて行ったり来たりをしている実情にございます。ただ,それぞれの地域で,自分たちの地域のまず足元からということもございまして,手控えておられる範囲もあるやにも聞いております。しかしながら,こつこつとそういう形で,それこそ行ったり来たりが三々五々でありますけれども既に行われている。そしてまた今後,環霧島会議を,五つの専門部会を中心に展開をしていかなければならない,約3か月近く先を見ながらの動きもありますので,議会の方々は既に正副議長さん,委員長さん等が気遣いをお互いになさりながら助け合う,そういう方向を確認されたとお聞きいたしております。我々のほうもそれに負けない形で,しっかり行政同士の協力もできるようにがんばりたいと思います。特にご指摘以上に,もう既にコア会議,これにおいてはかねがねの防災関係のメンバー等は本当に行ったり来たり,さまざまな形の協議が続いていることも申し添えておきます。 ○9番(池田綱雄君)  今回の議会で市長が,もう何回か聞きましたよね,お互いにがんばりましょうという答弁が何回もありましたが,その前にまず行って,すいませんと,うちの地域から出た噴煙が迷惑をかけていますと,そこが最初じゃないかと。そうしないと風評被害,後々の温泉街のそういうアピールとか,そういうのにもつながっていかないよ,できないよという,そういうふうに感じたもんだから言いました。だから今後,もう市長は行かれたというふうな話でしたけど,各部も,やっぱり農林業は今からこっちもそういう被害があるかもしれませんし,お互いにやはりともに助け合っていかなければいけないわけですから,私はそれぞれの部が,建設部は建設部で道路とかそういうのにも多大な迷惑をかけておりますよね。だから,まず行ってそこからだと思いますのであえて言いました。 ○総務部長(山口 剛君)  今回の中で,環霧島会議の存在が重要なかぎを握っていると思います。1月26日の噴火以来,最初にまずそれぞれの防災担当のほうですぐいろんな情報の交換をしております。そのときに一番良かったのはそれぞれが顔が見える,県境を越えておりますけれども,顔の見えるいろんなお話しができたと。そういった中では,もちろん心情的には,我が霧島市の新燃岳から噴出しておりますので,やはり我々もそういったところに心を痛めながら,それぞれの情報交換を行っているところでございます。そういった中で,環霧島会議の中で環霧島会議防災相互応援協定というのを結んでおりまして,市長がこの中で何かできないだろうかと,霧島市にある新燃岳からなっているよということから,いろいろ応援項目があるんですけれども,その中に食料品,飲料水及び生活必需品の提供というのがございまして,だったらうちには関平鉱泉水があると。そして,ちょうどそのときに,高原町で住民の方々が避難されている,それから降灰作業で職員の方々も大変疲弊されているというお話を聞きまして,こういった構成市町のところに,関平鉱泉水を持って,そして特使を立てて,お互いがんばりましょうという意味で行ったところでございます。それがちょうど噴火から1週間目のことでございまして,それからずっとそれぞれ意思疎通を取りながらやっているところでございます。ある程度,また5月には環霧島会議がございますので,それまでにはいろんな意味でお互い会う機会がございますので,そういった中でそれぞれの心情をまた言いながら,コミュニケーションを図っていきたいというふうに考えております。 ○市長(前田終止君)  もう一言申し添えますが,議員ご指摘の点,今後のお互い隣近所の自治体同士の行政上のまた交流,付き合い,そしてまた助け合う,こういうこともつながっておりますから,既にもう行った者と,まだ行っていない者とあろうかと思いますけれども,しっかりと私の立場からも今後の中において,環霧島会議も近づいているし,五つの専門部会等を中心に,しっかりとコミュニケーションを図って,将来に対して,しっかりそこのあいさつがそれぞれが済んでいると,風下に配慮しつつ,そしてまた自分たちの地域の復興策,そういうことへの元気出せも元気よくできるわけですから,その点しっかりと認識をさせて指示も出しておきたいと思います。 ○9番(池田綱雄君)  よく分かりました。全職員が迷惑をかけていますという,そういう気持ちになっていただきたいなというふうに思います。次に,安心安全課にですが,今日の新聞で,避難計画などの協議をする会議が昨日あったというふうにありました。その中で,こぶし大の噴石から身を守るための具体的な方法が盛り込まれたというふうに書いてございましたが,そういう具体的なのはどういうことかというのと,それから新燃岳が今後いつまで続くか,どういう状況になるか全く予想がつかないわけですが,住民に対する避難訓練というのは必要でないか,その辺をあわせてお尋ねいたします。 ○安心安全課長(中馬吉和君)  先日行われました会議でございますが,第3回目のコア会議ということで,既にコア会議の目的についてはご承知かとは思いますが,コア会議におきましては,まず1点目といたしまして,噴火活動がより活発化した際の避難計画についてということ,2点目といたしまして,土石流対策について,3点目,降灰対策計画について,4点目,観測・監視体制情報共有体制等についてということを議題として,調整いたしているところでございます。ご質問にありました先日の噴石の件でございますが,これは火砕流や土石流の避難行動とは別に,噴石,降灰,空振といった火山現象がございまして,基本的に屋内で被災を回避することができ,必ずしも避難所への避難が必要となる現象ではないという被災回避行動と申しますが,これらについて住民に十分周知をする必要があるということで,支援チームのほうから,そのパンフレット等の案について具体的に示されたところであります。具体的な中身につきましては,例えば噴石でありますと,これまで確認されております噴石の種類,あるいは噴石が到達する範囲,そして噴石が落下するまでの時間,そして噴石による被害,噴石から身を守るためにということで,例えば噴石から身を守るためにはということで,まず住民等の対応,そして学校等の対応,観光客への対応,農業畜産業従事者への対応,行政機関の対応ということで,それぞれ具体的に示しているところでございます。また,住民の避難訓練につきましてでございますが,先ほど危機管理監のほうからも答弁いたしましたように,5月26日に県の総合防災訓練を実施することといたしておりますので,その中で住民や自主防災組織,あるいは災害時要援護施設等,学校,そういう団体等に訓練に参加していただくことを既に計画いたしているところでございます。噴石の具体策についてさらに申し上げますと,例えば噴石から身を守るためにということで,まず住民等がとるべき対応といたしましては,具体例といたしまして,自分のいる場所が火口からどれぐらいの距離であるかを知るということや,平時から噴火情報と風向き情報を集めておくということ,そして風下側で噴火に気付いたら建物の物陰に移動すると,そして屋外を移動するときはヘルメットをかぶると,こういうことが具体的に盛り込まれているところでございます。 ○9番(池田綱雄君)  こぶし大の噴石というのは,あの高さから流れて落ちてきますと相当な重量というか,なると思うんですが,どういう具体策が出てきたかなというふうに思ったんですが,大したことはなかったようです。それから,5月26日に訓練が計画されているということですが,まだあと3か月ありますよね。その間どういう噴火があるか分からないのですが,その間にそういう住民に関する訓練等は何も考えていませんか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  現在,どういう対応をやっているかということで,今避難計画を作っているところでございますけど,これがある程度めどがついた時点で,次の段階としましてやれることは何かというところに焦点を当てて,当然もう現時点でも並行的にやっておられるところは,もうやっておられると思いますけれども,そういった被災行動,そういったものが具体的にとれるように,これから市としましては,こういったコア会議で出ました資料,そういったものを関係機関に伝達するとともに,それに基づく訓練のやり方,そういうこと等も含めまして周知徹底をしていきたいというふうに考えております。 ○9番(池田綱雄君)  もう20年になると言いますが,近くに雲仙普賢岳の噴火という立派な参考があるわけですから,その辺の避難訓練とかそういうのも十分に参考にしていただきたいなというふうに思います。次に,商工観光のほうにお尋ねしますが,新燃岳の影響を受けるという,旧牧園町,旧霧島町にあるホテル・旅館の従業員数とホテル数が分かっていれば。 ○商工振興課長(池田洋一君)  牧園地区と霧島地区のホテル・旅館の数と従業員数でございますけれども,商工会,商工会議所等が把握していらっしゃる関係を調べさせていただきました。牧園地区のホテル・旅館数は45施設で,従業員が267名でございます。霧島地区のホテル・旅館数は19施設で従業員は225名でございます。牧園・霧島地区を合わせたホテル・旅館数の合計が64施設,従業員が492名という形でお聞きしております。 ○9番(池田綱雄君)  聞くところによれば,近くだからかもしれないけど,廃業するようなホテル・旅館もというようなことも聞いているんですが,それは別として,今現在で従業員とかパートさんを休ませている数というのが分かっていますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  数等については,正規な把握をしておりませんけれども,そういう休業をしていらっしゃる旅館・ホテル,それからもう解雇をした旅館・ホテルがあるやに聞いております。
    ○9番(池田綱雄君)  先ほどの同僚議員の答弁に,休業手当の一部に充てる雇用調整助成金の支給要件が緩和されたというふうにありましたが,その内容についてお尋ねします。 ○商工振興課長(池田洋一君)  先ほどご説明しましたけれども,中小企業金融雇用安定助成金というものがございます。これは中小企業事業者向けに雇用調整助成金の助成内容等を拡充した制度でございます。この中に適用要件と受給要件としまして,雇用保険の適用事業主であること,それと最近3か月の売上高または生産量が,その直前の3か月または前年同期と比較しまして減少していることということがございましたけれども,2月22日に国のほうで改正がございまして,この売上高の期間が3か月から1か月間に緩和されております。ですから,3か月の平均を比べるのではなくて,直近の,仮に1月,2月を比べることによって,減少していれば,早急にそれを申請することによって,その助成金の支給も早まるということで緩和になっております。 ○9番(池田綱雄君)  その説明会が今日,牧園町の高千穂公民館であるというふうに新聞に載っておりましたが,そういう説明会に行かれない方もいらっしゃると思いますので,その辺の説明を出向いて,伝達していただきたいなと,これは要望しておきます。次に,県の職員互助会では,宿泊施設利用のために会員1泊3,000円,家族の方には1泊1,500円の助成をしておられます。これを知事の命令というか,それを霧島地区に限って大幅に増額をされておりますが,その辺の内容について分かっていれば説明をお願いします。 ○商工振興課長(池田洋一君)  県の関係を私のほうからご説明いたします。県の職員互助会に聞いたところ,今回の新燃岳の噴火に伴う霧島のホテル・旅館の宿泊客のキャンセルによる改善策として,助成制度の拡充制度を設けられております。助成対象地は霧島温泉郷,牧園地区と霧島神宮温泉郷,霧島地区でございます。助成額につきましては,会員について通常3,000円を6,000円に,会員以外は通常1,500円を3,000円に増額されていらっしゃいます。それと,申請回数も1回限りのものから2回限りというふうに聞いております。対象期間につきましては,平成23年2月18日から5月31日までということでございました。 ○市長(前田終止君)  ちょっと追加説明,答弁させていただきます。風評被害によってキャンセルが約3万人ぐらい出ているんじゃないかと思われます。そしてまた,予約状況,これも非常に激減して厳しい実情にございます。そういう中で私といたしましては,南田副市長が市職員の互助会の理事長でございますけれども,関係部長等も交えて利用促進,これを1,300人職員がいるわけですから,即効性のある,それこそ対策として,具体的に出ていって,例えば飲食店を利用する,あるいはまた立ち寄り温泉,これも利活用する,あるいは,できればもうぜひ宿泊,これを自己決定,自己責任で完結するような形で具体的にもう行ってくれというような要望をさせていただきました。もう快く当然のことながら,自分たちが率先して,この件に対応しようということで,今三々五々さまざまな形で,平日も,土日も,当然いろいろ手を挙げてどんどん行っているみたいでございます。また,同じような内容のことを,県の知事さん,議長さんに前半の段階で,ぜひ地元でもこうして具体的にやっているので,県におかれましても,県議会におかれましても,ぜひ利用促進をゴルフ場を含めて頼みたいということを言いましたら,それはもう当然のことだということで,具体的に三々五々,今霧島温泉エリア全体に向かって支援策が続いております。また,県内外からもそういうことを聞いて,旅行業者等がわざわざ霧島温泉に向かってのツアーも組んでいただいたりいたしておりまして,負けてはならじの運動が続き,また県内外のさまざまな方々から義援金など,あるいはまたさまざまな風評被害に対する,あるいは観光振興に対する支援の物資も届いていることも事実でございます。どうぞご理解よろしくお願いします。また,皆様方にもどうぞよろしくお願いいたします。 ○9番(池田綱雄君)  県と県の互助会としては,今まで宿泊に1泊3,000円,これを霧島の温泉街はその倍額,1泊6,000円にと,そして今まで1回なのを2回まで,2泊まで認めるよというような寛大な処置をされているわけでございます。これは期限が2月18日から,もう2月18日は既にそういう体制になっているんですが,2月18日から5月31日までになっております。これは何を意味するかといえば,県の出先機関もこの辺にいっぱいあるんですが,今後退職とか,異動とか,そういう歓送迎会をそこでしてくださいよというための,そういう補助・助成みたいです。市も互助会というのがあるんですが,南田副市長が理事長だと思いますけど,そういう市としても,そういうような助成はできないかという要望も来ていると思いますが,もう遅いんですよ,今からじゃ。もう今まででなっていないといけないのだけど,どういうふうに対応されるのかお尋ねいたします。 ○副市長(南田吉文君)  このお話はキャンセルが出始めました2月初旬,即効性のある何か支援はないかということを受けまして,内部協議いたしまして,実は2月8日に,まず職員の任意でもちまして泊まりに行こうじゃないかということを職員互助会,職員全員に流したところでございます。その後,いろいろとこの状況の変化も起きてまいりました。例えば,先ほど紹介がありました県議会の動き,また,県職員の動き,そしてまた,さっき紹介もありましたタブチさんなど,市内の企業の皆様方の動き等もございました。そういった中で,やはり即効性のある短期の支援策としては,市民の皆様がまず使っていただくことじゃないかと,それにはまず職員がやれということでございまして,さらに職員に任意で呼びかけるだけではなくて,互助会のほうからいくばくかの支援をしようじゃないかと,利用上限額を設けまして支援をしようじゃないかということで話し合いをしたところであります。結果といたしましては,2月8日に第一信を発しておりますので,2月8日にさかのぼりまして,2月8日からゴールデンウィークが終わります5月31日までの間利用した者,先ほどございました歓送迎会等の時期もございますので,そういったものも含めまして,基本的には泊まろうじゃないかということを基本にしておりますが,そういったことの確認を実は昨日させていただきましたところでございます。適応についてはさかのぼるというふうなことにいたしております。 ○9番(池田綱雄君)  私が聞き漏らしたかもしれないけど,泊まれ泊まれじゃなくて,具体的にいくら助成をするというのがありましたかね。 ○副市長(南田吉文君)  助成金額ですけれども,宿泊及び日帰り等の利用で上限額を5,000円というふうに定めているところでございます。 ○9番(池田綱雄君)  市長,こういうときですよね。4月の異動はかねてより大々的にやってもらって,ぜひ霧島地区で歓送迎会をやっていただいて,元気をつけていただきたい。私は全国で霧島市というのは,いろんな条件で全国で3番内,あるいは5番内に入っていると思います。まず空港がある,働く企業がある,観光地がある,三つですよ。これは全国で私は3番内に入っている市かなと思うんですが,市長が一番得意な観光,これがもう,1回廃業をすれば立ち直れないと思いますよ,今の状況だったら。やっぱりここはいろんな策を立てて,やはり支援できるところは支援したほうがいいんじゃないかなというふうに思います。次に,さっきの商工観光部長の答弁の中で,霧島市の誘致企業に対し,宿泊,懇親会などの利用のお願い,霧島市互助会員にも利用促進をお願いしておりますということですが,ただお願いだけじゃなくて,何かちょっとした市としての助成策というのが何かなければ,お願いばかりではいけないと思いますが,何かあってこういう答弁をされたのかお尋ねいたします。 ○市長(前田終止君)  霧島観光の危機的状況をしっかりと認識して,乗り切る知恵や対策を確実に施しなさいという意味の指摘だったとお聞きをいたしました。皆様方,昨日,今日の新聞の報道によりますと,私といたしましては,国・県に今日までの間に強い要望等を,今の視点でのお話もずっとしてきたところでございますが,鹿児島県が今の議会で補正予算を提出されたと。それは鳥インフルと新燃岳対策として7億6,000万円で支援をするということでございます。その中で,新燃岳関連は,道路の火山灰除去費約2億2,000万円,それと神宮川の砂防ダムにたまった土砂の除去費3,000万円,そしてまた露地栽培の農作物を守る施設整備費助成など約4,300万円,そして霧島市に観光客を誘うテレビコマーシャルや新聞広告の情報発信費3,300万円などであります。またほかにも本年度予算や新年度予算を使って,霧島市牧園・霧島両地区の宿泊施設約70事業所を対象に雇用維持対策費1億4,000万円を計上。そしてまた,6月末までにパート・従業員に技能向上の研修をすれば,1人当たり1日4,000円を支払う。こういうことを県レベルでも,今までの我々と民間関連団体の強い要請に基づいて,このような形で県も具体策を打ち出してもらっていることも,ぜひご承知おきをいただきたいと思います。 ○商工観光部長(間手原 修君)  観光PR等に出かけますと,なかなか厳しい状況であるということでございます。あわせて鹿児島県,それから鹿児島県の観光連盟,ここら辺,この霧島地区の現段階での疲弊というんでしょうか,これに対して非常に積極的に動いてもらっております。特に県外,遠方の方々の観光客が少ないこのときこそ鹿児島県を挙げて県民の方々に理解いただきたいということでの話もありました。その中で,私ども商工観光の立場といたしましては,地元の企業との懇談会等がありましたので,市長のほうからも強く地元企業の方々のご利用をいただきたいということもありました。あわせて先ほど副市長のほうからありましたけれども,それにはまず市民といいましょうか,この際霧島観光について市民,県民の方々にぜひ来ていただいて,鹿児島県の中の観光地がある霧島市を再認識していただきたいということでございます。ただ,質問でもおっしゃいましたけれども,お願いだけかということでございます。ただ,今の段階では口頭によるお願いと文書によるお願いをいたしておりますけれども,これはしっかりまた企業等に足を向けてお願いに回る必要があるのかなというふうに考えます。観光業者は非常に苦慮されておりますので,精いっぱい取り組みをしていきたいというふうに考えております。 ○9番(池田綱雄君)  風評被害の復興策になってくると思うんですが,「雲仙普賢岳噴火に伴う観光復興への歩み」というのによりますと,雲仙普賢岳では,ミス雲仙,あるいはミス小浜という,そういう人たちをいろんなイベントへ数え切れないぐらい出席をしていただいているようであります。昔はミス霧島でしたが,今は霧島ふるさと大使というふうになっているようですが,この方々の年間の行事へ出席される,そういう回数はどれぐらいなのか,どういうのに参加しているのか。そしてまた,今後の観光復興へ積極的に出席というか,そういう要請というか,そういう考えはないかお尋ねいたします。 ○観光課長(藤山光隆君)  現在,霧島市の霧島ふるさと大使は女性3名をお願いしているところでございます。平成21年度の執務の状況は,県内が36日,東京,札幌,岡山,福岡など県外が26日,合計62日でございました。また,平成22年度は,県内が26日,県外が16日,合計42日となっております。中身につきましては,ふるさと祭りへの執務とか,南九州3県合同の教育セールスとか,それから量販店での鹿児島の物産販売,そういうもののPR,そういうようなことに出向いております。今後につきましては,観光復興に向けまして,霧島ふるさと大使を商工会議所や商工会と連携しながらうまく利用し,インパクトのある観光宣伝や観光客の誘致に積極的に努めてまいりたいと考えております。 ○9番(池田綱雄君)  せっかくそういう方がいるわけですから,できるだけそういう方も一緒になって行動していただきたいなというふうに思います。雲仙市でも,噴火後,修学旅行者が激減したというようなことでございました。この修学旅行者というのは,一たん泊まりますと,もうずっとそのまま長く泊まるんだそうです。そういうことで,雲仙市では観光協会と行政が一緒になって,いろんなところに誘致の宣伝に行っておりますが,霧島市もやっぱり行政と観光協会,そういうところと一体となって行動するべきだと思いますが,市長どうですか。 ○市長(前田終止君)  ご指摘のとおりだと思います。共に生きる「共生」,そして共に働いていく「共働」,まさにこのことが今回の新燃岳火山活動によって問われていると,試されているというふうにも思います。今後しっかりと呼吸合わせをする意味で,先日はその関係者の方々にお集まりをわざわざ市役所まで来ていただきまして,いろんな角度からの意見交換もさせてもらったところでございます。なお,国レベルでのさまざまな観光に対する対応も,ほかの要望事項の中に入れておりまして,九州新幹線全線開業目前に,観光産業の風評被害が出始めていると,官公庁や報道機関と連携をして,危機感だけが情報発信されることのないようぜひ配慮していただきたい,こういうことまで踏み込んでおります。そして,国としては官公庁として,日本旅行業協会,あるいは全国旅行業協会に対して,新燃岳噴火に関して,政府等から公表される最新の情報の周知に努め,旅行者または旅行予定者からの問い合わせ等に際しては,正確な情報提供を図るよう要請をしましたと。また,韓国の人たちも多いわけでございますが,韓国の消費者に向けて,噴火の影響が一部地域に限られている旨のメッセージを韓国メディアを通じて発信してもらったと。ある時期,最初の時点で宮崎県,鹿児島県への旅行については,危険だから取りやめるようにという韓国の情報発信があったんですが,これは県の観光連盟会長こと県議会議長が先頭に立って,韓国のほうと交渉をしていただき,早速その是正もしてもらったところでもございます。 ○9番(池田綱雄君)  教育委員会のほうにお尋ねしますが,新燃岳より10km内外の小・中学校5校の教員の居住は校区内と校区外にどれぐらいの割合で住んでおられるかお尋ねいたします。 ○教育部長(阿多己清君)  新燃岳周辺の5校,高千穂小,三体小,霧島小,大田小,霧島中学校でございますけれども,この5校の先生方,今教職員は53人おられます。そのうち校区内の居住者が11名の20.8%でございます。なお,市内の居住者を見てみますと,霧島市内居住者が61.1%でございます。 ○9番(池田綱雄君)  先日,産業教育常任委員会で調査に行ったときに,校長先生から聞いた話。校長,教頭だけが校区内というか,あとは全部かけてくるというようなことで,緊急事態のときに間に合うのかなと心配したもんだから今聞いたんですが,例えばそういう緊急事態,噴石が降り出したとか,そういうときの,そういう校区外から来る先生方の対応はどうされるのかお尋ねいたします。 ○教育部長(阿多己清君)  先ほどご指摘いただきましたけれども,まずすべての小中学校のほうで,教頭先生,校長先生は校区内居住ということになりますけれども,管理職の方々はすぐに駆け付けられる状況でございます。霧島市内に6割を超える先生方がお住まいですので,30分ないし,四,五十分の範囲内で駆け付けられる状況でもございますので,まずは管理職のほうで当たっていただいて,随時そういう先生方を呼ぶということになろうかと思ってます。 ○9番(池田綱雄君)  5校で53名,そのうち11名が校区内ということは,校長,教頭2名,校長,教頭以外は1名が校区内にというような数字だと思いますが,何らかのそういう緊急事態のときには,何らかの対策を講じておかれたほうがいいんじゃないかなと,これは要望です。それから,雲仙普賢岳では,小学校の災害対策ということで,そういう経過によりますと,小学校,中学校のそういう人たちに,例えば消防署関係者なんかを呼んで,そういう避難訓練というか,そういうのをしているようでございますが,そんなのは必要はありませんか。 ○教育部長(阿多己清君)  市内のすべての学校におきまして,火災,そして地震,不審者,これらに風水害も含めますけれども,こういうことを目的とした避難訓練を年3~4回行っていただいております。ここについては,火災については消防署のほうにも要請をし,お願いしているところですが,今話題となっている空振被害,これらに対する避難訓練というのは,現在は想定をして行っておりませんでしたので,今後の一つの大きな課題かなと考えているところでございます。 ○9番(池田綱雄君)  先進地の状況だけですみませんけど,例えば小学生,中学生に,新燃岳周辺に立ち入るなというのを,先進地では盛んに指導しているんですが,その辺の指導はどうですか。 ○教育部長(阿多己清君)  1月28日付で各学校長に教育長のほうから通知をいたしました。この中には,当然入山規制についての周知徹底ということで,そういうところも盛り込んでいたしたところでございます。各学校では,それぞれ保護者向けに,それぞれ通知をつくりまして,こういう登下校時の注意事項を含めまして,今規制区域,その周辺には近づかないと,そういう内容を盛り込んだ通知を保護者向けにいたしまして,子どもたちと一緒にそういう語らいの場をつくっていただくような対策をお願いしているところでございます。 ○9番(池田綱雄君)  小学生,中学生というのは,非常に好奇心の旺盛な時期でもありますので,繰り返しそういう指導はしていただきたいというふうに思います。それから,教育長の答弁の中で,机をできるだけ窓から離す,窓のカーテンを閉める,窓にテープを張る。窓のカーテンを閉めるとありますけど,学級は全部電気がついてますか。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  すべての教室に電気がついておりますので,昼間につけると暗いかというようなことだろうと思いますけれども,天気が悪いとき等につけてみて,または実際,オーバーヘッドとか,今のプロジェクター等を使うときには,実際にカーテンを閉める場面もありますので,学習には支障がないような形で電灯はつくようになっているというふうに把握しているところです。 ○9番(池田綱雄君)  電気がついていないんかと思ったもんですから質問をいたしました。次に,人間ドックについてですけど,十分な答弁だったわけですが,PET検診を受けた方のがんの発見率,どれぐらいかお尋ねいたします。 ○保険年金課長(小野博生君)  PET検診でのがんの発見率でございますが,いろいろ医療機関等も確認をとりましたら,1.3%から2.6%というふうに聞いております。 ○9番(池田綱雄君)  現在いろいろな人間ドックに助成をされておりますが,それぞれの人間ドックを受けた方のがんの発見率というのが分かっていたらお尋ねをいたします。 ○保険年金課長(小野博生君)  人間ドックでの受診された方のがんの発見率でございますが,ある委託機関のデータでございます。PET検診の場合は1回で検査をいたしますが,人間ドックの場合は各部位で検査をする関係で,全体的ながんの発見率は分からずに,各部位ごとの発見率が分かっておりますのでご報告いたします。まず,大腸がんで0.1%,胃がんで0.1%という報告を受けているところでございます。 ○9番(池田綱雄君)  次に,安心安全対策についてお尋ねいたしますが,答弁では,通学路でもあり,生徒の安全確保の点から,何らかの対策を講じるとの答弁でしたが,何らかのというのはどんな対策ですか。 ○安心安全課長(中馬吉和君)  私どもも,あの通りが薄暗いという認識をいたしている関係で,安心安全課といたしましては,基本的には安全灯による明かりの確保というふうに考えているところでございます。 ○9番(池田綱雄君)  私はこれは,さっきも壇上から言いましたけど,霧島市で一番整備された歩道かなというふうに思うんですが,なぜその整備をするときに安全対策までしなかったのか,建設部長どうですか。 ○建設部長(篠原明博君)  当該地区につきましては,平成15年度から16年度にかけまして舞鶴城跡の整備事業の街路の犬追馬場線として整備をした経緯がございます。当時,整備に当たりましては,そういった安全灯につきましても議論がされた経緯があるかと思います。その中で,ああいった整備の中でどういった明かりがとれるかということで協議された結果,歩道の明かりの確保につきましては,足元等の車どめの中にあります足元灯のフットライトを50基つけたと。それと街路灯に防犯灯を兼ねた石灯篭の中に企業の寄附をいただきながら,ソーラーによる街路灯という形で設置をした経緯がございます。今そういう状況でございますが,現状を見ますと,やはり歩道空間が広いというようなことと,周りに高校,小学校もあるというようなことを踏まえますと,若干明かりがちょっと薄いというようなことも認識をいたしているところでございます。先ほど安心安全課のほうからお話がございましたように,やっぱりそういった安心安全を考えますと,何らかのもう少し工夫した街路も必要であろうというようなことでございます。そういったことを踏まえますと,道路のほうでできます例えば今使っておりますフットライトからの電線も中に地中化をされているような状況がございますので,先ほどのソーラーによる街路灯を含めましていい方法はないか,関係機関とも調整をしながら今後検討していきたいというふうに思っております。 ○9番(池田綱雄君)  国分高校生の100%,もう100%がそこを通学路としているわけですね。しかも部活とかいろんなので暗いときに帰るわけですが,いろんなことがあろうかと思います。事件,事故等が起こらないうちに早急に対策をしていただきたいというふうに思いますが,今後そういうのをされるなら,長持ちがして,電気代がかからないLEDですか,そういうのを検討していただきたいというふうに思うんですが,そこで防犯灯とか街路灯,商店街のそういう街路灯等もございますが,電球が切れやすいと,そして電気代がかさむというような苦情もしょっちゅう聞いているんですが,その辺も今後LEDに行政のほうから,公共的なのから,公園もですけど,LEDに変えていく必要があると思うんですけど,そこ辺はどう考えているかお尋ねいたします。 ○商工振興課長(池田洋一君)  今現在隼人の通り会が商店街活性化事業を活用されて,街路灯のLED設置事業を行っておられます。市内の誘致企業はLEDを取り扱っている企業さんも複数ございますので,そういう形で商工観光部の立場としましては,そういう企業の製品を利用することも大事ではないかということで,今後街路灯は通り会に限りますけれども,老朽化してLEDに切り替えるケース等が生じた取り替えにおきましては,また我々のほうに相談していただければと思います。 ○9番(池田綱雄君)  今誘致企業もそういうのを製造されていると,京セラさんや国分電機さんだというふうに思いますが,そういう誘致企業がせっかく製造しているのを,そういうのをどんどん利用していただきたいなというふうに思うんですが,まず公園,公園をまずやってみたらどうかと思いますが,建設部長どうですか。 ○建設部長(篠原明博君)  今議員おっしゃいますように,今後の明かり,そういった照明につきましては,LEDが主流になるというふうに認識をいたしております。そういったことを踏まえまして,現在今牧園地区のほうでポケットパークを2か所設置整備中でございますが,その中では率先してそういったLEDを使うということで,合わせて7基のLEDを使った照明を使っております。また,公園もですけれども,今後いろんな公共施設の中でも,そういったLEDについては,率先して使っていきたいというようなことで,現在こどもセンター,あるいは福山総合支所の今回の整備の中,それから現在整備中であります木之房団地,医療センター等でもなるべくそういったLEDを使って整備をしていきたいというふうに考えております。そういった形の中で維持管理上も非常に性能がいいわけでございますので,そういったことを考えまして,積極的に使用してまいりたいというふうに考えております。 ○9番(池田綱雄君)  大変理解をされていると思っております。私も長いこと庁舎で勤務しましたが,ここはこういう電気ですけど,あの蛍光灯ですね,しょっちゅう切れますよね,ぱっかぱっかなったり。この辺からまずLEDに切り替える必要があるんじゃないかと思いますけど,総務部長どうですか。 ○総務部長(山口 剛君)  現在,庁舎管理ということで,そういったご提案なんかもいろいろいただいております。また,今後交換時期とかいろいろなこともありますので,そういった時期に,当然そういったのも選択肢の一つとして考えていきたいというふうに考えております。 ○9番(池田綱雄君)  前向きに取り組んでいただきたいと思います。市長に,最後にお願いというか,よく聞いておいていただきたいと思いますが,雲仙市の話によりますと,私も質問をしたんですが,観光復興に対してこれといった何か特効薬がありますかと聞いたら,そういう特効薬はないと。いろんなイベントをまずやってみることだというようなことでした。そういうときに,時の有名人とか,そういう人たちを観光地に呼ぶと。そうするとマスコミがついてくると。それが全国発信をされるんだというようなことだったようであります。例えば,雲仙市では,長崎出身ですか,さだまさしさんの野外コンサートを開催しておりまして,1万5,000人ぐらい入場者があったというようなことでありました。そこで,市長は各方面にいろんな知人,そういう有名人がおられると思います。例えば市長とお友達と聞いているんですが,長渕剛さんの野外コンサートを霧島のこの観光街で開催するというような考えは持っておられないか,最後にお聞きして私の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  議員ご指摘の件ですけれども,今現在は新燃岳の火山活動は1か月過ぎたばかりでございます。そして今後数か月かかるのか,数年かかるのか,これはもう神のみぞ知るという世界でございます。今おっしゃったようなことを時を間違えたりすると,やった上に怒られると,何を考えてんだというようなこともございます。そして風下に対する配慮ということも大事でございます。そして,しっかりとした計画に基づいて,その手のものは当事者もあってのことでございますから,間違いのない対応をしていかなければならないものと思っております。ただ一つ当事者,当事者とは,例えばおじゃんせ霧島大使の第1号に任命した辛島美登里さん,先日は霧島高校に第1期生が卒業された,自分のプレゼントした「霧島の空」という校歌,その1期生が3年経って卒業する,そして自分の意思で卒業おめでとうという形で来られました。第一声は「新燃岳の噴火,そういうことに負けちゃいけませんよ」,そして,「卒業おめでとう」というような形で飛び入りのいわば卒業おめでとうの卒業式が展開されたわけでございました。その辛島さんが,実は4月の中旬,土日を利用して,自分のファンクラブを全国から60名集めて,もう既に募集は途中で切ったということでございますが,霧島がんばれという応援ツアー,それをつくっておいでになるというようなことでございます。私といたしましては精いっぱいお迎えしようと,そしてまた全国のファンクラブの人であるということで,そういうことがまた全国に,安心ですよ,安全ですよと広がっていけばいいかなと思っております。まとめて5,000人とか,1万人とか,それ以上とかいうものも,それはできたにこしたことはないんですが,地道に,お互いに現実をしっかりと向き合いながら,できることをできるときにできるだけのことをお互いに地道に,雲仙復興につきましても5年余り,足かけ6年,雲仙安全宣言まではある意味ではかかったわけでございます。そしてキャンセルについても,実に約45万人,そしてまた修学旅行数百校毎年来ておられたのが,二桁近くに激減をしたと。こういうことへの即効性なる特効薬はお聞きのとおりない。誰がどうということは言えません。やはり今私が申し上げたようなことを,地道にこつこつありとあらゆる手立てを通じながら,今後,大なり小なりめり張りもきかせながらやっていくことかなと,中・長期戦になる可能性があります。ぜひみんなでがんばってまいりましょう。 ○9番(池田綱雄君)  雲仙市でも5年間続いたわけですが,今回,新燃岳も何年続くか分からない,自然との闘いですから分からないわけです。市長は理解されて,タイミング,そういうタイミングが必要ということのような答弁でしたが,雲仙市でもタイミングが大事だと,タイミングを間違えば逆効果になるよというのを何回も付け加えられましたので,タイミングを間違わないように,そういう対策もとっていただきたいということをお願いして質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で池田綱雄議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午前11時55分」                ──────────────                「再開  午後 1時00分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。一般質問を続けます。次に,33番,宮内博議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○33番(宮内 博君)  私は日本共産党市議団の1人として質問をさせていただきます。私ども市議団のもとには経済不況の下で職場を解雇された若者などから,仕事に就きたいけど正職員として働ける職場がないとの相談など,暮らしの不安と切実な願いが多く寄せられております。この間,正規雇用は非正規に置き替えられ,12年前と比較して,民間給与は月額5万円も少なくなり,地域経済にも大きな影響が広がっております。一方で,同時期に大企業は244兆円もの現金を内部にため込んでおります。私ども日本共産党は,このため込まれた多額の資金を正規雇用の確保や賃上げなど,生きたお金として環流をさせ,国民の暮らしを守り,家計を温めるために使うべきと提案をいたしております。私ども市議団も市民の暮らし第一の姿勢を活動の柱に据えて奮闘する決意であります。質問の第一は,新燃岳噴火による災害対策についてです。1月26日に約300年ぶりにマグマ噴火を起こした新燃岳の噴火で,都城市や高原町,小林市などが大量の火山灰に見舞われ,市民生活を直撃しております。また,2月1日には霧島市でも,噴石の落下と同時に空気振動による窓ガラスの破損など被害が拡大しております。霧島・牧園地区の宿泊施設では,この間,約2万7,000人に上る宿泊客のキャンセルがあったと報告をされ,雇用の継続も困難な施設も存在するなど,影響が広がっております。被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げるものであります。一日も早い新燃岳の沈静化を願うものです。私ども市議団は,1月30日以降の現地調査をもとに,9日には都城市議団や高原町議,国会議員を交えた対策会議を都城市で開き,国への支援策を協議しております。また,10日には,県議会議員とともに鹿児島県に対して,多くのキャンセル客によって雇用の継続も困難となっている宿泊施設の営業が継続できるための対策を求めたところであります。対策会議の中で,都城市内の御池町や山田町では約10cmの灰が積もり,高齢者など灰の除去や持ち出しができない,露地野菜が壊滅的な打撃を受けている,畜舎に積もった灰で畜舎が倒壊の危険にさらされていることや,高原町では出荷の最盛期にあるシイタケが降灰のために金属探知機に反応するなど出荷できず,全量を廃棄処分して暮らしが成り立たないなどの報告がなされました。そこで伺います。新燃岳噴火による農業や観光関連産業への影響を最小限に抑えるための支援策をどのように検討されているのか,観光業者への雇用確保対策などをどのように考えているのか答弁を求めるものであります。次に,高齢者や障がい者など,社会的に弱い立場にある方たちに対しまして,降灰の除去や持ち出しについてどのような対策が協議をされているのか答弁を求めるものであります。次に,介護施設などに入所されている方たちについて,避難を余儀なくされた場合,受け入れる側には介護報酬が入りますけれども,送り出す側にはその報酬を得ることができなくなるという問題があり,関係者の中には避難をためらう要因とならないかとの声があります。その対策についてどのように考えるか答弁を求めるものであります。次に,霧島市の観光産業の柱であり,国民共有の財産である温泉を守る問題について,3万kWの増設計画が進む地熱発電所計画についてであります。環境省は,2009年3月に温泉資源の保護に関するガイドラインを作成しております。その背景には,現行の温泉法においても温泉の湧出量や温度に影響を及ぼすときの温泉掘削制限などが,温泉資源の保護に一定の機能を果たしてきたとしつつも,取り組みは十分ではなく,資源枯渇のおそれは増大している問題があります。そこで伺います。温泉保護の重要性を強調している,このガイドラインに基づく議論はどのように行われ,県に働きかけてきたのか答弁を求めるものであります。次に,えびの高原周辺における噴気の減少,温泉熱の低下について,12月議会でも地熱開発との関連で問題提起をいたしましたが,えびの高原が宮崎県にあるという制限もあって,ほとんど検証されていないことが明らかになっております。この間,私ども市議団は独自の調査を行いました。その中でいくつかの問題が明らかになっております。その第一は新エネルギー産業技術総合機構(NEDO)による発電用地熱開発調査が昭和53年から54年にえびの高原近くの白鳥温泉周辺で行われ,平成4年から7年には地熱開発促進調査が行われたという事実であります。93年,平成5年のえびの市の広報誌には,地熱調査が本格化と題した記事が掲載をされ,いよいよボーリングによる坑井調査が開始と報じられております。しかしながら,このボーリング調査で大きな事件が起こります。93年10月7日の宮崎日日新聞は,えびの白鳥温泉近くで行われたNEDOによるボーリング調査,1号井戸で注入した軽油600甬の一部が温泉に混入し,白鳥温泉が営業停止に追い込まれたことを報じております。白鳥温泉は,当時,毎日800人を超える温泉客でにぎわっていたそうでありますが,この油の混入により半年間の営業停止となったとのことで,当時の責任者だった方の家族は私たちにその苦労を語られました。12月議会でえびの高原周辺の噴気の減少について,1990年以降,硫黄山の熱的活動は低下していたとの日本火山学界の報告を執行部は答弁されておりますが,この時期に地熱開発によるボーリング調査があり,深さ1,200mから2,000mの井戸が4本掘られていたのであります。白鳥温泉への掘削油混入は,地下水脈がつながっていることを示すものであり,今回の地熱発電所増設計画で大きな教訓とすべきであります。そこで伺います。えびの高原周辺における噴気の減少,温泉熱の低下と地熱開発との関連は周辺のボーリング調査と無関係とは言えないのではないか,答弁を求めるものであります。次に,地熱発電所増設計画地域について,住友金属鉱山資源事業部が平成6年から8年に調査をし,平成9年に報告をした調査結果は,地熱発電所増設予定地周辺と霧島温泉郷との地熱貯留層を一連のものと推定をし,断層の発達がある場合,山の城地域での地熱発電は霧島温泉郷へ早期に影響を与える可能性があると指摘しております。そこで伺います。住友金属鉱山が指摘をする,地熱発電所増設予定地と霧島温泉郷との地下の断層の存在や地熱開発による温泉の影響について,どのように考えるか答弁を求めるものであります。次に,昨年9月議会で前川原議員が指摘をした温泉井検討委員会では,この間どのような議論がなされてきたのか答弁を求めるものであります。最後に介護保険の問題です。霧島市の第1号被保険者は昨年3月末で2万8,317人であり,介護認定者数は4,869人,認定率17.2%であります。2011年度当初予算における第1号被保険者の保険料収入は12億1,749万円でありますが,昨年9月補正における基金残高は8億3,669万円と報告をされた経過があり,年間保険料の約68%が基金として積み立てられております。厚生労働省は2008年8月に介護保険準備基金について,基本的には次期計画期間において,最低限必要と認める額を除き,歳入として繰り入れるべきものとし,基金の取り崩しで保険料引き上げの抑制を要請する文書を提出をしております。そこで伺います。霧島市の第1号被保険者の保険料負担をどのようにとらえているのか,多額の基金の一部を第5期の保険料設定において,第1号被保険者の保険料負担軽減に充てるべきだかどうか答弁を求めるものであります。以上,壇上からの質問を終わります。質問の中で一部抜けている部分があります。今回の新燃岳の噴火の災害を受けた方たちに対する税金などの減免制度等についても答弁を求めたいと思います。 ○市長(前田終止君)  宮内議員から3問につきましてご質問でございました。3問目につきましては,私のほうから答弁をさせていただきます。そのほかにつきましては,関係部長がそれぞれ答弁をさせていただきます。介護保険についての1点目についてお答えをいたします。私は,介護保険制度は介護保険法の趣旨から,国民皆で支え合う制度であり,高齢期の市民の生活を支えていく仕組みづくりは非常に重要な問題であると認識をいたしております。そのため,平成21年3月に策定をいたしました「新すこやか支えあいプラン」に基づき,福祉・保健サービスの推進や介護保険事業の円滑な実施・運営など,各種施策の総合的な推進に取り組んできたところでございます。さて,介護保険法第129条において,介護保険料は介護保険事業に要する経費に充当するため,おおむね3年を通じて財政の均衡を保つことができるよう保険料率を設定し,徴収しなければならないと規定をされており,本市でも介護保険事業計画の策定に当たりましては,3か年間の介護保険事業の総額を見込んだ介護保険料を設定していることから,保険料については適正な負担と考えているところです。議員ご指摘のように,平成23年1月末現在の第1号被保険者の介護認定率は17.6%となっており,そのうち80.5%の方が何らかの介護サービスを受けておられます。また,介護認定を受けていない方に対しましては,配食サービス活用事業,いわゆる介護予防健診であります生活機能評価事業,生活機能維持強化通所事業等を実施し,介護予防,健康生きがいづくり推進に努めているところでございます。次に,2問目についてお答えいたします。本市では,中長期的に健全な事業運営を目的として,翌年度以降の介護給付費等の財源調整のために,霧島市介護給付費準備基金を設け,決算剰余金のうち介護保険料充当分を積み立ててまいりました。平成22年度末現在の介護給付費準備基金の見込高は約8億3,400万円でございますが,介護給付費の増加に伴う財源確保のため,平成23年度中に基金の34%を取り崩す予定であり,平成23年度末の基金残高は約5億5,000万円となる見込みでございます。これまでも基金を活用して安定的な運営を図ってまいりましたが,平成21年度からはさらに保険料段階の区分を6段階から7段階に細分化し,市民税課税世帯に属する年間所得80万円以下の方の保険料を引き下げるなど,保険料負担の軽減にも配慮いたしたところでございます。また,「介護保険ボランティアポイント制度」により,介護保険のサービスを利用しない元気な高齢者に対して,獲得ポイントに応じたポイント転換交付金を交付することによって,介護保険料負担の軽減を図っているところでもございます。平成23年度は,平成24年度から平成26年度までの第5期介護保険事業計画を策定し,次期介護保険料についても設定することといたしております。現状では,居宅介護サービス,地域密着型サービス,介護保険施設サービスの給付費すべてが,毎年度増加傾向にありますことから,次期3年間の給付見込総額を十分精査した上で,中長期的な視点に立って安定的な運営ができるよう努めてまいります。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  新燃岳噴火災害対策についての1点目の農業に対する支援策についてお答えいたします。本年1月26日から始まりました新燃岳の爆発的噴火や降灰により,宮崎県側に甚大な農作物等への被害が生じておりますが,幸いにして本市の農業については,問題となるような被害は現在のところ起きていない状況にあります。しかしながら,風向きや噴火の規模によっては,今後被害が発生するおそれがあることから,降灰による農作物等への被害を最小限に抑えるための被害防止対策のチラシを作成し,市民の皆様へ周知を図ったところであります。また,国においては「新燃岳降灰地区における営農継続に対する支援措置」として,新燃岳噴火・降灰緊急営農対策事業を本年度緊急に実施されることとなり,降灰を受けた地域において,農業生産を行う3戸以上の農業者団体・農業生産法人等を支援対象に,除灰効果の高い資材・機材の導入等の緊急支援が行われることとなりました。現在,霧島市茶業振興会が,茶園の除灰に必要な洗浄用資材の導入を計画しております。今後も関係機関との連携を図りながら,風向き等の気象情報の提供や,被害防止または軽減のための効果的な対策を検討してまいりたいと考えております。 ○商工観光部長(間手原 修君)
     新燃岳噴火災害対策の1点目の観光関連産業に対する支援策についてお答えいたします。新燃岳噴火に伴う宿泊客のキャンセル等で影響を受けているホテル・旅館等の支援策としまして,現在,特例的に運用いたしております商工業資金利子補給補助金の補助率2%の維持を検討いたしております。また,新燃岳に伴う借入制度の拡充を国に要望いたしております。そのほか,霧島市の誘致企業に対し,宿泊・懇親会等の利用のお願いをし,職員互助会にも利用促進をお願いしているところでございます。ホテル・旅館等の従業員雇用対策といたしまして,市・商工会・国分公共職業安定所と連携をとりながら,「中小企業緊急雇用安定助成金」の周知を図るため,関係資料の送付・説明会の開催等を行っております。この制度は,所要の要件を満たす事業主が,その雇用する労働者を休業,教育訓練等を行うことにより,雇用の維持を行った場合,休業手当の10分の9,教育訓練は日額6,000円を助成するものであります。市といたしましては,国・県と連携をする事項が多々ありますので,しっかり連携を取って当事者の方々に対処してまいります。 ○生活環境部長(平野貴志君)  新燃岳噴火災害対策の2点目,お年寄りや障がい者などへの降灰除去対策についてお答えいたします。現在,本市では,噴火による多量の降灰は,幸いにも住宅地では見られないところであります。しかしながら,今後風向きや噴火の規模によっては,多量の火山灰が降る可能性がありますので,現在作成中の家庭用の降灰袋を降灰の状況によって配布する予定であります。なお,降灰袋は,当面,霧島総合支所及び牧園総合支所でそれぞれ20万枚ずつ保管する予定でございます。また,現時点で市民の皆様方から,降灰の処理についてのお問い合わせには,不燃物袋やレジ袋などに火山灰を入れて,自宅等の敷地内で一時保管していただきますようお願いをいたしております。搬入場所や収集・運搬の時期や方法等につきましては,降灰の状況などにより判断しながら周知し対応してまいります。今後,多量の降灰があり,お年寄りや障がい者の宅地内の降灰を除去する必要がある場合,地域やボランティアの方々の協力を得ながら対応してまいりたいと考えております。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  新燃岳噴火災害対策についての2点目,お年寄りや障がい者などへの避難対策につきまして,お答えいたします。まず,在宅のひとり暮らし高齢者,重度の障がい者などのいわゆる災害時要援護者の方々につきましては,避難支援の考え方をまとめた「霧島市災害時要援護者避難支援プラン」に基づき,民生委員・児童委員及び地区自治公民館長の皆様のご協力をいただきながら,避難支援者,避難場所等を定めた「個別支援計画」の作成を逐次進めている状況でございます。今回の新燃岳噴火災害対策につきましては,まずは,これらの情報を民生委員・児童委員,地区自治公民館長,消防団等が共有し,避難準備の呼びかけ,避難の確認等,避難支援に活用することとしております。また,災害時要援護者として登録されていない方々につきましては,総合支所と連携し,民生委員・児童委員及び地区自治公民館長の皆様のご協力により,現状把握等をしていただいております。なお,福祉施設や医療機関の入所者,入院患者につきましては,基本的には福祉施設等自らが避難体制を構築することとなりますが,一部の福祉施設等に避難先確保に関する不安があることから,姶良・伊佐地域振興局,医師会等と連携し,避難を希望する施設等と受入可能な施設等の情報交換の場を設定し,避難体制構築の支援をさせていただいたところです。 ○総務部長(山口 剛君)  3点目の税の減免についてお答えいたします。災害の発生により被害を受けられた方に対する地方税法上の救済措置としましては,納期限の延長,徴収猶予,減免の措置があります。また,類似の軽減措置として,課税免除,不均一課税がありますが,いずれも公益上の事由からの措置であり,今回の噴火災害には適用できないものと考えております。納期限の延長は,災害等の理由で納期限内に納付ができない場合に納期限を遅らせるものであり,徴収猶予は,災害等の理由で一時に納付ができない場合に一定期間徴収を猶予する措置であります。減免は,納期限の延長,徴収猶予をしても納付が困難な方に対する救済措置であり,本市では,「霧島市税条例」,「霧島市市税の課税免除及び減免に関する規則」に規定しております。この規定において,国民健康保険税の減免につきましては,廃業,休業または失業等により,当該年中の所得が前年所得の10分の5以下に減少すると認められる方,またやむを得ない理由により職を失った特例対象被保険者に対し,前年の給与所得を100分の30と見なして算定するなどの措置を講じております。固定資産税は,原則として土地・家屋自体の有する価値に着目して課税されるものでありますが,災害により,土地・家屋に損害を受けた場合は,その損害の程度に応じた減免を行うこととしております。 ○生活環境部長(平野貴志君)  新燃岳噴火災害対策についての3点目のうち,医療費一部負担金の減免などについてお答えいたします。災害等による医療費の一部負担金の減免に関しましては,国民健康保険法第44条第1項及び高齢者の医療の確保に関する法律第69条第1項の規定に基づき,災害その他特別な事情により一部負担金の支払いが困難であると認められる場合には,各自治体や後期高齢者医療広域連合が定めるそれぞれの減免基準に基づき,3か月を基本とし,最大で6か月間の減免を行うことができるとされております。そのような事態が生じた場合は,本市及び鹿児島県後期高齢者医療広域連合が定める減免基準に基づき対応することとなります。なお,過去の事例では,長崎県島原市におきまして,雲仙普賢岳の噴火活動が数年間の長期にわたり,多くの居住家屋が全半壊の被害を受けるなど,最大で1万1,000人が避難生活を余儀なくされたことなどから,長期にわたり一部負担金の減免を実施した例もあるようであります。このようなことから,今後の状況等に留意しながら,適切に対応できるよう事前に方策等の検討を行っているところでございます。 ○商工観光部長(間手原 修君)  地熱発電所増設計画についての1点目についてお答えいたします。温泉掘削等の申請につきましては,温泉の保護や災害の防止等を目的とする温泉法に基づき,県知事が許可することとされております。ご質問の「温泉保護」につきましては,温泉法の趣旨でございますので,県における審査の際,当然尊重されているものと考えております。したがって,特別な働きかけは,現段階では行っておりません。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  続きまして,地熱発電所増設計画の2点目についてお答えいたします。えびの高原周辺における噴気の減少や温泉熱の低下につきましては,1990年以降,えびの高原の硫黄山の熱的活動が低下していることが,日本火山学会の資料等に記されておりますものの,これまで地熱発電や地熱開発に係る開発促進調査のボーリング調査との因果関係に関する情報は,得ていないところでございます。また,当該地域は宮崎県えびの市内でありますことから,同市に噴気の減少等に伴う対応などについて確認いたしましたところ,「現在閉鎖中のえびの市営露天風呂の湯温低下に伴う泉源調査を平成8年にコンサルタントに委託して実施したが,特に地熱開発との因果関係については報告を受けていない。」とのことでございました。次に,3点目についてお答えいたします。平成9年3月の住友金属鉱山株式会社による「霧島温泉郷・山の城地区地熱開発調査」の報告書は,山の城地区での地熱開発は,山の城地区と霧島温泉郷地区の間を結ぶ断層の発達がある場合は,霧島温泉郷へ影響を与える可能性があるといった内容のものでございますが,この報告書は,民間企業の私的なものでございますので,本市の見解を述べることは差し控えさせていただきたいと存じます。次に,4点目についてお答えいたします。温泉井検討委員会につきましては,旧牧園町が平成2年に大霧地区の地熱開発により,町内の温泉井に支障が生じた場合などに必要な措置を講ずることを審議する機関として,「牧園町温泉井検討委員会設置条例」を制定し,委員会を設置していたものを,合併によりその趣旨に沿って新市に引き継いだものでございます。合併以降,同条例の規定に基づく事案がないことから,これまで委員会が開催された実績はございません。なお,牧園町時代にも,発足時の第1回を除けば実質的な委員会の開催はなかったと聞いております。 ○33番(宮内 博君)  それぞれ回答をいただきました。順を追って再度お聞きをしておきたいというふうに思います。新燃岳の関係につきましては,かなり議論がされているところでありますから,重なっている部分については省きたいと思いますけれども,実際私どもも現地にこれまで足を運んでまいりました。それで,今現在でこの降灰被害の最も大きい宮崎県側の都城市や高原町などのその災害の実態をお聞きして,同時に足を運ばせていただいて,これが風向きによって当然霧島市の側にも影響があり得ると。ある見解では1割ほどではないかということもあるようですけれども,ただ,それを一つの大きな教訓にして,事前に対策がとれるものはとっておくということが,非常に必要でないのかなというふうに思うわけです。それで,農業の問題からまずお聞きをしておきたいと思いますけれども,実際それらの教訓をもとにして,何らかのこの検討がなされているものなのか,どうなのか。脇元議員のほうからも,このシイタケの件については,大変大きな被害が出ているということなどもありました。マスコミなどでもこれを報告されているところですが,壇上から申し上げましたように,私どもが行いました宮崎・鹿児島両県の議員団の会議でも,1,000万円のこのシイタケの被害が,ある農家では出ていると,金属探知機に反応をするということで出荷できないというんですね。そういう初めて聞くようなお話をお聞きしたところでありますが,個別具体的には,施設などの整備が降灰対策事業でも優先されているようですが,そういう個別の対応について,どのような議論がなされているか,まずお聞きをしておきたいと思います。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  新燃岳の事前対策についてお答えを申し上げます。先ほども部長のほうから話がありましたように,まず一つには,被害防止対策のためのチラシを作成いたしまして,園芸,あるいは野菜,花き,果樹,葉たばこ,畜産,それからお茶につきまして対策を事前にとっていただきたいという旨で,ご連絡を申し上げたところでございます。それからもう一点は,鹿児島地方気象台から新燃岳周辺の予想気象をとりまして,今現在,お茶農家等につきましては連絡をいたしておりますけれども,ほかのところにはなかなか態勢がとれませんので,今後野菜や果樹等を含めまして,農家の方へもご連絡を図れるような態勢を整えていきたいと考えております。それから,平成22年度,今年度ですけれども,新燃岳の降灰緊急営農対策事業というのがございまして,その中で洗浄用タンク,あるいは給水用タンク,あるいはブロアーなどの農業機材の導入を60件ほど希望をとりまして申請をいたしております。それから,融資対策でございますけれども,現在,国が融資対策をとりなさいということで連絡が来ておりますので,今後,関係機関と連携を図りながら推進を図っていきたいと思っております。それから,先ほど出ました畜舎等につきましては,牛の避難場所等につきましては,姶良中央家畜市場や,それから6地区にあります家畜審査場等を利用いたしまして,大きな災害が出た場合は,そちらに移したいと考えております。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  シイタケのご質問をされたわけですけれども,このシイタケにつきましては,鹿児島県椎茸農業協同組合のほうから,2月10日付で県内のシイタケ生産者の皆様へ,新燃岳・桜島噴火に対する降灰対策についての措置がなされまして,「降灰の被害に遭った場合の対策と出荷についての注意点」という形で,8項目が一応示されております。主なものは,芽切りが見えたら,いち早くポリシートで被覆するとか,灰が付着した場合は,採取する前に噴霧器等で洗浄し採取をするとか,灰の付着したものと,そうでないものは絶対に混ぜないということですね,あと降灰被害に遭ったものは,きちんと明記をするというようないろんな指導がなされているようでございます。県のほうも,ホームページに降灰による被害を防ぐための対策,取り組みを紹介しておりますし,また,降灰に遭った特用林産物等の被害軽減を図るために,今後必要な栽培管理等について,相談窓口や資金の紹介窓口が姶良・伊佐地域振興局の林務水産課のほうに設置をされまして,シイタケ農家を支援するというふうなことがなされているところでございます。 ○33番(宮内 博君)  それから,もう一つその農業被害の問題で議論されましたことに,次のことがありました。それは,いわゆる降灰地域に飼われている家畜の関係です。実際高原町でも,家畜農家が牛を小林市のせり市場に避難をさせるという措置をとったとのことでありますけれども,そのせり市が始まるということで,また移動しなければいけないということで,避難先も大変確保するのに苦労しているというお話もお聞きをしました。今回の災害を受けて,畜産をあきらめるというそういう農家の方も現に出ているというご報告もあったわけでありますが,これらのこの具体的な家畜等のこの避難の確保等については,どんな議論をなされていますか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  先ほど課長のほうからも既に申し上げましたけれども,家畜市場のほかに,それぞれの地区に家畜審査場,共進会をするときに年2回使います家畜審査場がございます。ここは,通常は使っておりませんので,そちらのほうに避難ができると。全体として,今の姶良家畜市場とこういった家畜審査場を合わせますと,大体700頭から800頭ぐらいは,そこで一時避難ができるのではないかと,そういうことができるのではないかというふうに考えています。また,例えばせり市等が開催されて,どうしても場所的に確保が難しいとなった場合は,仮設の畜舎の建設というものもこの支援事業の中にございますので,そういったものを活用して,簡易畜舎を建設したいというふうに考えているところでございます。 ○33番(宮内 博君)  ぜひ,その現在降灰の被害を受けているところで起きている具体的な悩みの問題ですね。それをこの一つの大きな教訓にして対応をとっていただくように,さらにその強化を求めておきたいと思います。次に,雇用確保の関係についてお聞きをしておきたいと思いますが,同僚議員からもこの問題については質問があったところでありますけれども,実際雇用調整助成金の支給要件の緩和がなされているわけですけれども,実際にパート労働者などが,どれほどこの休業に追い込まれているかなどの調査は,先のご回答ではこれからだということでした。説明会なども開いていくということでありますが,やはり日々のこの暮らしにかかわる大変大きな問題でもあるわけですので,ぜひとも積極的な活用をお願いしたいと同時に,その情報収集をした上で,これが積極的に活用できるための対策を求めたいと思いますけれども,実際のこの支給要件が緩和をされたという状況の中で,いかほどこれが活用をされている状況に今なっているのかという点で,調べていれば,ご回答をいただきたいと思います。 ○商工観光部長(間手原 修君)  この雇用調整助成金の活用状況を調べております。平成21年度につきましては,雇用調整助成金が12件の1億8,570万円,中小企業金融雇用安定助成金が385件の3億2,180万円,平成22年度につきましては,雇用調整助成金が7件で1億9,180万円,中小企業金融雇用安定助成金が225件で7億6,880万円となっておりますけれども,この分につきましては,当然今回の新燃岳の噴火に伴うホテル・旅館等は入っていないという数字でございます。 ○33番(宮内 博君)  これからだという感じですね,その実際に手が打てるのはですね。温泉旅館などに行ってお話をお聞きしますと,昨年の口蹄疫被害,そして鳥インフルエンザによる被害,さらには正月の大雪によるトリプルパンチを受けている中で,今回の新燃岳のその噴火ということで,本当に疲弊しているところに新たな打撃を受けているという,そういう状況下にあるということをお聞きしたところです。先ほどの回答の中で,借入制度の拡充など国に要望していくということでありますが,借りる力も本当に残されていないそういう業者もあるというふうにお聞きをしておりまして,何らかのさらなるこの支援策が求められるのではないかと思いますけれども,その点についてはどうですか。 ○商工振興課長(池田洋一君)  今言われたような形で,ホテル・旅館業関係の方々なんかも疲弊しきっているというふうな状況でございます。それにつきまして,昨日県のほうから補正予算の形で県の支援というのも昨日の状況で出てきて,今朝の新聞でも載っておりますけれども,この中で貸付制度の中で利子の全額補助とかそういうのが出てきておりますので,それと,先ほど雇用調整助成金で今9割を補助するという国の制度ですけれども,この従業員の方々につきましては,雇用保険がきいている従業員の方ということでございます。それ以外にパートの方なんかもいらっしゃいますけれども,その対応として,県のほうが今回はそのパートの従業員の方を研修させることによって,日額4,000円と聞いておりますけれども,そういう形での支援というのも中に入っているということでございます。 ○33番(宮内 博君)  新燃岳関係の議論はまだ後にありますので,雇用対策の件についてはこの辺にしておきたいと思いますが,降灰の除去対策の関係で少しお聞きをしておきたいと思いますが,壇上からも申し上げましたように,高原町などでは,木戸に降灰を出してもらえれば,毎日この巡回をして運搬をするというなどの態勢をとっているということでございました。回答でもその自宅の敷地内で一時保管してくれるように要請しているということでありますが,大変重いですよね,灰自体がですね。それで,運び出してステーションなどに持ち込むのは,非常に大変だという声も直接お聞きをしているんですけれども,そういったこの巡回ができる対応といいますか,その辺も検討しているということで理解してよろしいですか。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  今のところ,幸いにも霧島市側のほうには降灰がないということで,具体的な調整はなかなか今からということなんですけれども,降灰がどの程度の量になるのか,量が少ない場合には,やはりステーションを基本にしながら回収をする,このステーションといいますのは,今のごみステーションのほうを代用させていただくのが一番市民にとっては分かりやすいのかなというふうに考えております。当然,降灰量が増えてまいりますと,そのステーションまでの運び込みの量とかにつきましても,大変な労力になりますので,そういう際には,戸別で各家の前で回収できるような態勢も検討していきたいと。今のところ,降灰の量が幸いにしてそういう形でございませんので,今後さまざまな方面から現状にあわせた形で考えていきたいというふうに思っております。 ○33番(宮内 博君)  それから,高原町にも出向いてお話をお聞きしたんですけれども,実際降灰の袋に入れてもらって集めるという方式をとると,これは廃棄物として扱わなければいけないということでありました。それで,都城市などでは山田町にあるこの処分場が既に満杯に近くなっているというようなことも言われておりまして,また一方では,高原町ではフレコンバッグにその土石流などで発生をした土砂を入れて災害の対策に充てているというようなこともお聞きをしているわけでありまして,灰をこのフレコンバッグに入れて,そういった対応もできるような形という利用も可能ではないかというようなことも,私ども足を運びまして,環境福祉常任委員会のメンバーでそういう話をしたところですけれども,その辺の対応も含めて,灰の処理のあり方というのは,検討すべきだと思いますけれども,いかがですか。 ○生活環境部長(平野貴志君)  先に警戒対策本部を開催したときに,各常任委員会の委員長も出席をされておりまして,その席上で,環境福祉常任委員長から情報提供をいただきましたので,私どもも高原町,小林市の現状等について現地調査をいたしたところでございます。その中では,降灰を大きな土のう袋,フレコンバッグに詰めて,河川の護岸工事等に活用されているというような事例もございましたので,霧島市側に降っている灰の質といいますか,粒子の大きさと高原・都城方面に降っている粒子の大きさが若干異なりますので,そのようなものに活用できるかというのも今後検討が必要でございますけれども,宅地内へのそういう灰の処分につきましては,そういうものも考えていくつかの選択肢があろうかと思いますので,そのような方法等もとれるんじゃないかと。当面は,量等が少のうございますので,現状では少のうございますので,一時的にはビニール袋等に入れて,それを一時保管すると,仮置きをするというふうな形での対処をしてまいりたいというふうに考えております。 ○33番(宮内 博君)  時間の関係で,ほかの質問者に後は譲りたいと思います。次に,地熱発電所の関係についてお聞きをしておきたいと思います。回答をいただきましたけれども,実際にそのえびの高原周辺の熱的な活動の低下については,宮崎県で起こっていることでもあって,なかなかこの調査が進んでいないと,存じていないという回答でありますけれども,私が申し上げましたのは,ここにそのときの広報誌,93年4月16日付の広報「えびの」4月号があります。「地熱開発調査が本格化」というふうに書いてございまして,そして,それから半年後の10月7日の宮崎日日新聞です。「えびの・白鳥温泉に油,営業中止,地熱開発調査で混入」と,市長に見ていただきたい。実際にこういうことが,県を越えてはいますけれども,霧島温泉郷の本当に近いところで起こっているということなんですよね。いわゆる白鳥地域でNEDOが地熱開発促進調査を行ったと。その直後に,白鳥温泉の温泉の中にボーリングに使った軽油の一部が染み出してきて,臭くて利用できないということで,これは半年間営業停止をなさっているんですよね。当時,責任者であった方たちにもお話をお聞きしましたけれども,営業して間もない白鳥温泉では,1日800人余りが利用されていて,1年間の売上目標を3か月ぐらいで達成したという繁栄ぶりだったそうです。その直後にこういう事件が起こって,半年間営業停止に追い込まれたということで,大変なご苦労をなさったということを語っていらっしゃいました。これまで地熱開発などで,温泉に影響を与えた例を聞いたことがないというふうに,日鉄地熱の報告書を見ますと,書かれている部分を見てとることができるんですけれども,現実にこのNEDOが行っている地熱開発のボーリング調査で,こういうことが起こっていたということ,市長,どのようにとらえていらっしゃいますか。 ○市長(前田終止君)  平成5年の記事を見させていただきました。18年前のことだと思いますが,私もそのころは既に県議会議員でございまして,同じ霧島山のしょっちゅう機会があれば,行くエリアの範囲でございまして,少なからず関心を当然持っておりました。あの当時の幼いころから覚えているえびの高原の噴気,そしてまたそういうことなどがあってからの変化,それらと抱き合わせてのいろんなお話もあります。その中で,関係はないというご指摘や,関係があるんだというご指摘などを伺っておりますけれども,学問的には本当にどちらも証明が難しいというようなことで,この件については,本当に私もこの20年,ずっと見聞してきておりますけれども,心痛い話だなと思っております。 ○33番(宮内 博君)  地面の下で起きることですから,今学術的には非常に難しいと,どうつながっているかも分からないというふうな困難さもありますので,それは予測できない面も当然あります。だけれども,過去のこのいわゆる地熱発電所の計画の中で行われたボーリング調査で,具体的にお隣の県では,県といいましても,本当に何kmも離れていないというところでそんな状況が起こっていると。私,その日日新聞は10月7日付ですので,当時の鹿児島新報と南日本新聞をこの前後2週間ぐらいを全部ひっくり返して見てみましたよ。鹿児島県内では,一言もこの問題については報道されておりませんでした。ですから,これまでほとんどこの鹿児島県内では知られていないということでもあったということを知ったわけですけれども,同時に10数年,十五,六年経っておりますので,えびの市側にも当時のことを詳しく知る方もおいででないというようなことでもありまして,歴史の事実から記憶がどんどん消されていくというような状況にあったということでございます。今回,この実験井戸のSZ癩1というのが増設予定地だというふうにされておりますけれども,距離的に見てみますと,旧林田温泉から直線で2kmも離れていないところでの計画でもあるわけです。実際にこの地熱発電所の今生産井戸の直径は216mmぐらいなんですかね。資料によると1時間当たりの蒸気が112t採取できるということでもありまして,この近くでこのようなこの熱源が採取されるということになりますと,当然その得た温泉は元に戻すというふうに言われていますけれども,影響として出てくる可能性は,この白鳥温泉のことを見てみますと,否定できないのではないかというふうに思いますが,部長,どうですか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  宮崎県の例をおっしゃったわけですけれども,現在稼動しております大霧発電所につきましては,これまでそういった事故もございませんし,何事もなくきております。また,全国の地熱発電所につきましてもそういった大きな事故というのは特に聞いておりません。しかしながら,先ほど言われますように,地下のことはどうなっているか分からないと。そして,専門家の方々でも意見が分かれることもございますので,そのあたりにつきましては,我が霧島市では,そのようなことがあってはいけないわけです。そういうことも今後考えて,そして専門家の方々のご意見なども必要に応じてお伺いをしながら,この問題については対処していきたいと思います。 ○33番(宮内 博君)  専門家の意見も分かれているというお話は,私どもも文書を見ていますから,そこのところは理解をしているんだけれども,ただ,現実にこういう形であらわれていて,そして新聞などでも大々的に報じられておりまして,その温泉の近くで一本のボーリングでは600リットルも軽油を使っていたと,ボーリングの潤滑油としてですね。それが染み出してきたという事実はこれは消し去ることはできないわけでありまして,ですからそういった事実から教訓をくみ取るべきだということを申し上げているわけなんですね。実際に,12月議会でもこの問題については問題提起をいたしましたが,この間,新燃岳の噴火などもありまして,かなり多忙を極めたというふうに思いますけれども,やはりこの隣の県という県を越えればなかなか調査がやりにくいということなのかもしれませんけれども,地理的な関係は,県を越えても関係ない話ですから,ぜひもう少し立ち入った調査をしていただきたいというふうに思いますけれども,私ども市議団の調査でもこういうことは分かっているわけですので,そういうことを求めたいと思いますが,どうですか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  前回の一般質問でもそのようなご意見でございました。それで,先ほども答弁いたしましたけれども,えびの市のほうに,えびの高原露天風呂泉源確認調査業務というのを実施されておりますので,その資料をいただきまして,その結果などについても目を通しておりますけれども,そのときの紹介をいたしますと,そのときには,硫黄山方面の国立公園内での調査ができなかったということではございますが,その際のその泉源の温度の低下は,主に雨水と両側から冷たい浅層地下水脈の混入によるものと考えられるというような報告もなされております。したがいまして,ちょうどこの平成5年当時は,記録的な大雨が降ったというふうなことも聞いております。そういったいろんな要素が絡んで,こういったえびの市の状況も出ているようでございます。県境を越えてといいますけれども,今この韓国岳でも環霧島会議というようなことで一体となって取り組んでおりますので,えびの市の担当の方々ともよくお会いいたします。その辺については,また情報なども交換をしたいと思います。 ○33番(宮内 博君)  2月15日に,小林市の文化会館で,霧島で増えているシカの危機を考える会が開かれたと,モシタ~ンの雑誌に掲載をされておりますけれども,シカの数は4万頭ほどになっているんじゃないかと,適正規模の10倍になっているということが報告をされたそうでありますが,自然をいじるというのは,いろんなところにいろんなこの現象があらわれてくるということです。先ほど部長は,当時のこのえびの高原周辺の水害の話とか,おっしゃいましたけれども,現実にその周辺で同じ時期にボーリングが行われたという事実があるわけです。ですから,そういうこの自然に手を加えるということになりますと,いろんなところに弊害が出てくるというのを,やはりこれらのことでも教訓とすべきだというふうに思います。市長に確認をしたいと思いますけれども,この科学的な検証に基づいてやはりこの温泉という国民の共有財産を守る,将来に責任の持てる選択をすべきだと思いますけれども,見解を求めておきたいと思います。 ○市長(前田終止君)  霧島地域における温泉の存在というのは,私どもの霧島観光にとっても,地域にとっても,本当にかけがえのない貴重な地域資源,宝だというふうに私はいつも感じております。議員ご指摘の点につきましても,しっかりみんなで知恵を出し合って,いろいろ見解の違う話もありますけれども,適切に,そしてまた大事なものであるだけに慎重に対処してまいりたいと,こういうふうに思っております。 ○33番(宮内 博君)  最後に,介護保険の問題についてお聞きをしておきたいと思います。数字的にも壇上から申し上げましたように,この間の介護保険の基金は,急激にその残高を増やしていると。実際,合併した当初の平成17年は2億6,529万円だったわけですね。それが,平成20年には5億2,977万円になり,そして昨年9月の1号補正では8億3,669万円という額まで膨らんでいるわけです。実際に平成21年(2009年)度の決算を見てみますと,基金の残高6億9,063万円と,そして単年度収支が2億6,216万円,合わせまして9億5,299万円と。調定額は,同決算で12億3,276万円でありまして,約9か月分の保険料に当たる余裕のあるお金があるんだということなんですよ。私,先ほど厚生労働省の見解を申し上げましたけれども,これは,きちんと文書でも公開されている話ですよね。この件をどのようにご検討なさったのか,お聞きをしておきます。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  議員のおっしゃいました厚生労働省の平成20年8月20日の文書もこちらにありますが,平成20年の第4期の計画を立てる前でございますけれども,それにつきましては,介護給付費準備基金をきちんと確保するという目的等もございましたが,保険給付費の伸び等も介護保険事業計画の中にきちんと述べられておりますので,それに基づきまして,基金のほうも含めた形で計上をしてあります。そして,その段階で,第4期の介護保険事業計画を立てる前には,平成21年に医療報酬の改定等がございまして,その部分で医療病床から介護保険施設への転換が進むなど,少し介護報酬の増減も見込まれました。また,保険給付費が年間3%程度伸びていることから,その保険給付費の動向にも不確定な要素も多いことも分かっておりました。また,施設が増えますと,給付費が増えるという部分もありますので,これらの対応も考慮して一定額の基金を確保することが必要ということで,その時点では対応されたところです。その後,現在に至りますまで給付費はだんだん上昇をしておりましたし,また,これだけ介護の基金が残ってしまいました一つの理由には,やはり財政調整交付金が大体3%から9%程度,財政事情等に応じて来るということになっておりますが,その部分が非常に多く来たということも影響していると思われます。また,介護給付費が,介護計画の給付費の目標とする金額まで伸びなかったということも一つ大きな要素があるのではないかなと思っております。 ○33番(宮内 博君)  介護給付費の伸びは,対前年度で平成19年・20年,18年・19年で大体3.3%から3.8%ぐらいということで,先ほど申し上げましたように,平成18年の介護給付費は60億8,300万円ですよ。そのときの基金は2億6,579万円なんですね。平成21年度における決算期の介護給付費は69億5,754万円,平成22年度当初で76億ですから,平成18年比で約25%の伸びなんですね。に対して基金は4倍伸びているわけですので,あまりにも高くのため込みではないのかと。65歳以上の方たちの負担の軽減策をもっと真剣に検討して,次の期に望むべきだと思いますけど,最後にそのことをお聞きして終わります。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  私どもといたしましては,約1か月の介護給付費が,6億円から7億円ございますので,ある程度の基金は必要ではないかと考えているところでございます。今後,第5期の介護保険事業計画を策定するに当たりましては,団塊の世代の方々が現在61歳から63歳でございます。この第5期になりますと,65歳を超えてまいります。そうなりますと,非常に保険給付費も伸びてまいります。そのほか,認知症の患者様が非常に増えているというような事情もございますので,そういうものに勘案しながら,適正な長期的な運営ができるように検討してまいりたいと考えております。 ○議長(池田 守君)  以上で宮内博議員の一般質問を終わります。次に,20番,久保史郎議員から4件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○20番(久保史郎君)  私は,はじめに,今回の新燃岳噴火により多大なご迷惑をおかけいたしている近隣市町の皆様に心からお見舞いを申し上げまして,先に通告しました4項目について,市当局の見解並びに取り組みを伺います。チュニジアの「ジャスミン革命」をきっかけに,中東に広がりつつある民主化運動は,41年間にわたり独裁体制を敷いてきたリビアにも広がり,カダフィ大佐の退陣は時間の問題と指摘されていますが,一刻も早く,武力弾圧などをやめ,話し合いによる解決が行われるよう望むものでございます。今後,このような中東地域の政情不安は,原油の輸入依存に頼っている日本にとっても,大きな影響を与え,既に石油製品やガソリンの大幅な値上げなど心配されるところでございます。また,国内においては,菅総理をはじめとする民主党政権は,政権公約の目玉であった子ども手当や高速道路の無料化など,マニフェストの変更は財源不足を理由にしていますが,このような財源不足など,政権をとる前から指摘されていた問題であります。常に20%を割る支持率では,政権担当能力はなく,あわせて政権内部からの抗争が起きている状態では,日本の将来を託すことはできません。一日も早く,日本の国と国民のための真の政治が行われることを求め,質問に入ります。はじめに,ごみ焼却飛灰最終処分場の建設計画について伺います。現在,霧島市が福山に建設予定のごみ焼却最終処分場建設の進捗状況は,現在どのようになっているのかであります。この処分場建設計画は,国の環境対策の一環として,各市町村に自分たちのごみは自分たちの市町村の責任で処理するとの方針を受け,推進が図られてきたものと思いますが,これまで霧島市においては,宮崎県の民間最終処分場で費用を払い,処理をしてもらっています。今後,自前の処理施設の建設計画のないところのごみ焼却飛灰の受け入れはしないとのことでありますので,霧島市の施設計画でありますが,どの段階まで進んでいるのかを問うものであります。次に,ごみ焼却灰最終処分に関しては,技術的に日進月歩の進捗状況であり,今回担当課職員も視察をしました100%近くをリサイクルする北九州市や大牟田市の山元還元方式などを参考にして,今度霧島市が建設する予定の施設変更などがあるのかを伺います。次に,山元還元方式を採用した場合,現在と焼却飛灰の処理費用対比はどのようになるのか,試算をしていらっしゃるのであれば示していただきたいと思います。次に,飽食と使い捨ての時代は過ぎました。これからは,必要最小限度のごみ排出が求められます。霧島市のごみ削減対策として,どのような取り組みをしていらっしゃるのか伺うものであります。次に,2問目として,家畜,鳥類の疫病対策について伺います。外国で発生したBSEに加え,昨年宮崎で発生した口蹄疫を踏まえ,今後教訓として霧島市における防疫体制は,どのように生かされるのかを伺います。また,鳥インフルエンザは,日本各地で発生し,養鶏農家など多大な被害が出ている現状でありますが,霧島市における防疫体制はどのようになっているのか伺います。次に,新燃岳噴火による被害対策について伺います。1月26日に大爆発した新燃岳は,いまだに終息の気配はなく,霧島市以外の近隣の市町に降灰被害など,多大な迷惑をかけている現状であります。一方,地元においても,今回の噴火により,観光客など減少し,特に旅館・ホテルなど,多大な影響を受けております。そこで,このような状況に対して,霧島市独自の支援策など検討しているのかを伺います。また,このような状況を踏まえ,教育現場の支援対策と子どもたちの授業への対策など,どのような取り組みがされているのかを教育委員会にも伺うものでございます。次に,道路行政について伺います。市道宮内山口線は,いまだに整備がされず,地域住民の不満の声が聞こえてきます。この道路整備については,複数の同僚議員もこれまで何回もその必要性を議会で取り上げておりますが,いまだに整備がされておりませんので,今後の整備計画はどのようになっているのかを伺いまして,壇上からの1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  久保議員から4問につきましてご質問でございました。2問目につきましては,私のほうから答弁をさせていただきます。3問目の(2)につきましては,教育委員会が答弁をいたします。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をさせていただきます。家畜,鳥類の疾病対策についての1点目についてお答えをいたします。昨年,宮崎県内で発生をしました口蹄疫は,多くの畜産農家が家畜を失い,宮崎県の畜産業に大きな打撃を与えました。感染が拡大した原因は,感染疑いの事例が発生をした際の通報の遅れ,埋却地が確保できなかったことによる殺処分等の初動の遅れが指摘されております。このようなことから政府は,農家が家畜への感染が疑われる段階で,安心して通報できるようにするために,処分する家畜を全額補償する方針を決定し,家畜伝染病予防法の改正を今国会へ提出することとされたところであります。本市におきましても,殺処分を迅速に行うためには,埋却地の確保が必要でありますことから,農家に埋却地が確保できるか事前に調査するとともに,口蹄疫発生の際に直ちに初動体制がとれるよう,霧島市口蹄疫防疫行動手順書を作成し,職員に周知したところであります。しかし,一番大事なことは,畜産農家が自分の農場にウイルスを侵入させない,病気を発生させないという強い意識を持つことであり,今後とも徹底して家畜飼養衛生管理基準を守っていただくよう農家の方々に呼びかけていくことだと考えております。次に,2点目の鳥インフルエンザについてお答えをいたします。国内では,昨年11月,島根県の養鶏農家で高病原性鳥インフルエンザが確認されて以降,6県の17農場において感染が確認され,野鳥においても感染が確認されております。私は,昨年12月21日,出水市でナベヅルに感染が確認されたことを受け,翌22日,直ちに関係者を集め,鳥インフルエンザ対策本部会議を開催し,今後の対応を協議させていただきました。その後,3回にわたり対策本部会議を開催し,情報収集とともに,万一発生をした場合の対応についても協議をしてきたところでございます。鳥インフルエンザは,ウイルスを持つ野鳥やネズミ等小動物による感染が考えられますことから,どこで発生するか予想できない状況にあり,また,ウイルスを持ち込まないよう,市民の皆様には,死んだ野鳥を素手で触らないことや,野鳥のふんが多い水辺等へは近づかないようお願いしたところであります。また,一番大事なことは,口蹄疫と同じく養鶏農家が家畜飼養衛生管理基準を遵守して,自分の農場にウイルスを侵入させないことでありますので,市といたしましては,養鶏農家等の防疫を支援するため,消毒マットと消毒液の配布にあわせまして,家畜飼養衛生管理基準のチラシを作成し,防疫の徹底を呼びかけているところであります。 ○廃棄物対策監(西  剛君)  最終処分場建設計画についての1点目についてお答えいたします。一般廃棄物管理型最終処分場整備については,平成20年4月に公表を行い,これまで地元の皆様等に対し,20回の説明会や4回の先進地の視察,あるいは戸別訪問を行うなど,処分場整備の必要性や安全性等について理解を求めてまいりました。また,平成21年12月に立地可能性調査の入札を行い,地元の皆様には,立地可能性調査の現地説明会,調査の現場立ち会いや2回の中間報告会を開催するとともに,地元各団体からの要請で5回の勉強会にも出席し,逐次現況等の報告を行うとともに,ご意見等をお聞きしてまいりました。現在,立地可能性調査の生活環境影響調査については,現況調査を終了しております。今後は,この現況調査に一定の環境負荷をかけることにより,最終処分場を整備した場合にどのような影響があるのか,予測調査を行うこととしております。次に,2点目にお答えいたします。当初,飛灰固化物は,すべて最終処分場へ埋め立てるものとして,最終処分場整備を進めてまいりましたが,ご承知のとおり,溶融飛灰が再資源化でき,実用化もされていることも分かり,議員の皆様の山元還元施設等への視察に参加させていただいたところであります。一方,環境対策審議会から「溶融飛灰を再資源化するため,山元還元施設で処理を行うとともに,必要最小限の処分場の整備をされたい」との答申をいただいております。このようなことから,今後はこの答申を踏まえ,現在行っている立地可能性調査の結果も勘案しながら,最終的な判断をいたしてまいりたいと考えております。なお,本市としましては,当初の1期15年の処分場の整備と3期分の用地の確保ができるところの方針は変わっておりません。次に,3点目にお答えいたします。山元還元処理方式を採用した場合の費用でございますが,福岡県大牟田市の三池製錬の場合を申し上げますと,処分費は,現時点では,税抜きでトン当たり3万5,000円であります。これに運搬費と溶融飛灰を入れるフレコンバッグ代を加え,年間処理費で合計約7,400万円を見込んでおり,トン当たりにしますと4万3,428円であります。一方,現在宮崎県へ埋立処分費用は,税抜きでトン当たり3万円であり,これに運搬費と固化するためのキレート剤及びセメント代を加え,年間処理費で合計約8,100万円であり,トン当たりにしますと4万2,968円となっております。 ○生活環境部長(平野貴志君)  最終処分場建設計画についての4点目についてお答えいたします。現在,本市では,缶類,瓶類,ペットボトル,その他プラスチック,紙類,食用油,有害ごみなど,14品目を資源ごみとして分別を行っており,資源化業者に再生処理を委託しております。また,ごみステーション設置費等,家庭ごみ減量化対策機器等購入や資源ごみ分別収集推進に対する補助事業を実施しながら,ごみの減量化やリサイクルを積極的に推進いたしております。これらのごみ減量への取り組みの成果として,ごみ処理施設に搬入されたごみの量は,平成19年度は約4万5,543t,平成20年度は約4万4,009t,平成21年度は約4万3,881tと年々減少してきております。さらに,敷根清掃センターにおきましても,搬入された不燃物袋などから,陶器類などの安定品目を選別することにより,焼却施設への負荷軽減に努めているところであります。また,平成21年7月から,家庭から搬出される生ごみを民間の堆肥化センターで資源化する生ごみ分別リサイクル試行事業を隼人地区の7自治会559世帯で開始し,平成22年6月からは,旧市町の7地区18自治会,931世帯に拡大いたしております。このようなことから,これらの事業の課題等を検討しながら,ごみ減量化対策について,さらに調査・研究を進めてまいりたいと考えております。 ○商工観光部長(間手原 修君)  新燃岳噴火による被害対策についての1点目についてお答えいたします。新燃岳噴火に伴う宿泊客のキャンセル等で影響を受けているホテル・旅館等の支援策といたしまして,現在特例的に運用しております商工業資金利子補給補助金の補助率2%の継続を検討いたしております。また,新燃岳噴火に伴う借入制度の拡充を国のほうに要望いたしております。その他,霧島市の誘致企業に対し,宿泊・懇親会等の利用をお願いし,またあわせて,霧島市職員互助会にも利用促進をお願いしているところでございます。ホテル・旅館等の従業員雇用対策といたしまして,市・商工会・国分公共職業安定所と連携をとりながら,「中小企業緊急雇用安定助成金」の周知を図るため,関係資料の送付・説明会を,第1回目を1月16日に,本日第2回目になりますけれども,制度改正等が行われましたので,この説明会等の開催を行っております。この制度につきましては,所要の要件を満たす事業主が,雇用する労働者を休業,教育訓練等を行うことにより雇用の維持を行った場合,休業手当の10分の9,教育訓練につきましては日額6,000円を助成するものであります。市といたしましては,国・県と連携をする必要がある事項等がありますので,しっかり連携をとって当事者の方々に対処してまいります。 ○教育長(髙田肥文君)  次に,2点目にお答えをいたします。2月1日の新燃岳の爆発的噴火に伴う空振によりまして,3小学校と1中学校における窓ガラスの破損及び1小学校におけるドアの破損が発生をいたしました。そこで,今後の空振対策といたしまして,各学校に対して窓ガラスの破損や設置物の倒壊による事故防止対策について依頼するとともに,窓ガラスの被害を受けた3小学校と1中学校及び今後被害が懸念される1幼稚園と1小学校につきまして,窓へのガラス飛散防止フィルムの施工を緊急に行ったところであります。なお,経費は336万4,000円であります。また,今後,爆発的噴火が起こり,風向きによっては噴石や火山灰が降ってくることも予想されますことから,児童・生徒の登下校時の安全を確保するために,牧園地区・霧島地区の児童・生徒へ1万800枚のマスクの配布や火口より10km圏内の児童・生徒へのヘルメット400個の配布も行ったところであります。学校で授業ができなくなった場合の対応といたしましては,災害の状況等によりまして,現時点では,段階的に次のような対応を考えているところであります。1番目に,校舎の一部が利用できない場合,そういう場合は,特別教室,屋内運動場等を利用して授業を行う,あってほしくないことでありますけれども,2番目に校舎の全部または大部分が使用できない場合は,公民館等の公共施設や近隣の学校の校舎等を利用する。3番目,特定の地区が全体的に被害を受けた場合,避難先の最寄りの学校や被災を免れた公民館等の公共施設を利用する。そういうような対応を考えているところであります。また,休校にした場合の授業時数の確保につきましては,各学校では,台風やインフルエンザ等による休校を想定して,年間計画の中で4~5日分の予備時数を確保しております。この予備時数を上回る日数の休校が生じた場合には,長期休業中に授業をするなどの対応を考えているところであります。 ○建設部長(篠原明博君)  道路行政についてお答えをいたします。市道宮内山口線の道路改良につきましては,鹿児島神宮参道から宮内原用水路沿いに,市道木之房上野線に接続する1,400mの区間で実施する計画であります。本路線は,平成18年度に予備設計に着手し,名所旧跡が隣接していることを踏まえて,周辺環境等に配慮しながら,現在蛭児神社前後の延長154mの区間の車道と歩道の整備を実施しております。本路線は,延長が1,400mと長いことから,社会情勢や財政状況を考慮しながら,年次的に整備を進めてまいります。 ○20番(久保史郎君)  それぞれ答弁をいただきましたので,新燃岳関係は,重複しないよう気を付けながら,随時質問をさせていただくつもりでありますけれども,まずはじめに,この最終処分場の建設計画についての中で,ちょっとお伺いをさせていただくわけでございますけれども,今回一緒に北九州市や大牟田市を視察させていただいたわけでございますけれども,先般の同僚議員の質問の中で,今回霧島市が施設建設をしようとしているこの施設を,15年の処分場の3期分の用地確保ということではお聞きしていたんですけれども,この説明では,この施設を1か所造るのに16億円というような当初のそういう計画であったのではないかと思いますが,北九州市を今回視察をしたこの施設が,6億円というこのあまりにも金額の開きがあることについてをどのようにとらえていらっしゃるのか。まず,その点についてをお伺いしたいと思います。 ○廃棄物対策監(西  剛君)  私どもも,宗像市の最終処分場に行きまして,その点,6億円ということでお聞きをいたしまして,どうも不思議でならなくてお尋ねをしたところでございます。しかしながら,当時の担当者がいないということで,どうしてもその回答が得られなかったわけでございます。ただ,私どもが今見積もりをしているのが,昨年に見積もりをとっております。見積もりといいますか,その16億円という金額はですね。ただ,宗像清掃工場の場合は,稼動されたのが平成15年からということですので,そのあたりの開きもあるのかなというふうな考えを持っておりますが,詳しいところは分からない状況でございます。 ○20番(久保史郎君)  まだ15年から稼動しただけで,担当者がいないから分からないというのは,調べたら,また分かるんじゃないかと思いますけれども,ぜひ大きな施設建設計画でございますので,金銭的にも間違えのないように,第2のし尿処理場にならないように十分これは気を付けていただきたいと思います。それで,今回見学させていただいたこの施設は,もう一応同僚議員の質問の中でもいっぱいあったわけでございますけれども,この山元還元方式のこのようなごみの焼却をするということになりますと,もうほとんど100%リサイクルということでございますので,この点を踏まえて,霧島市ではもう内容等を審議されたんですか。例えばこの山元還元方式でいくとか,今までどおりその1期15年のそのまま福山の宝瀬地区のところに埋立処分するのかという方策等について,この後から山元還元方式が出てきたわけでございますので,その点についてを協議されたのか,その内容等をお示しください。 ○廃棄物対策監(西  剛君)  議員がおっしゃるように,最初は埋立処分ということで,当初公表したときには進めてまいりました。それで,山元還元方式があるということでお示しをしまして,その後,環境対策審議会に諮問をいたしまして,ご承知のとおりのような答弁になったということで,前川原議員の質問にもあったように,今現在,協議をしております。ですので,まだ最終決定といいますか,生活環境影響調査もまだ終わっておりませんので,最終的な決定というのはなされていないということでございます。 ○20番(久保史郎君)  大体その最終的なその決定,それからこの施設は,最終的にはいつぐらいまでで造り上げられるのか。その点が大体明確になっていたらお示しください。 ○廃棄物対策監(西  剛君)  昨年の12月20日に,住民の方を対象に説明会を行いまして,その前にも説明会でもお示しをしてあるんですが,今後のスケジュールということでお示しをしましたけれども,現在,生活環境影響調査を行っておりまして,工期が3月までなんですけれども,今回こうやって山元還元処理方式を出したことで,幾分の協議をいたしておりました。慎重に協議をしている関係上,いささか遅れております。順調にいけば,当初は出しておりませんけれども,23年度で実施設計,それからその後,24年度で着手ということで,25年度で完了というスケジュールは立てているところでございます。 ○20番(久保史郎君)  といいますと,今回のこの山元還元方式を取り入れるかもしれないということまでは,まだ確定ではないけれども,今後協議だということでございます。これで,やはり地元住民の皆様方に,福山の宝瀬地区の皆様方に大分いろんな形で,今まではその浸出水の心配とか,いろんなことを心配されていらっしゃると思いますが,もしこれを取り入れるとなれば,住民負荷が大分和らぐわけですね。実質的には,そういう取り組みをしていただければ一番いいと思うんですけれども,もう一歩それを進めまして,今回造る福山地区のその一廃施設は,その山元還元方式を取り入れた場合のストックヤードという認識でよろしいんですか。今回造る,それは。万が一のための。 ○廃棄物対策監(西  剛君)  一般廃棄物につきましては,ストックヤードというその施設ですね。それにつきましては,ちょっと法的に抵触をするということでございます。一般廃棄物につきましては,積み替えの場合を除いて保管してはならないという法がございます。したがいまして,やはりそういう保管ということになれば,最終処分場の施設を備えた施設と,そういうことになろうかと思います。 ○20番(久保史郎君)  分かりました。ということは,やはりここに,2問目にありますように,当初の1期15年間の処分場の整備と3期分の用地の確保は,今後とも必要になってくるんではないかという当局の考えということで認識してよろしいですか。 ○廃棄物対策監(西  剛君)  今回,こういう山元還元施設をお示ししまして,1期15年という素案の中では変わりはございません。ただ,ごみの減量化は,これで図られるという認識でございます。 ○20番(久保史郎君)
     じゃあ次のことをお伺いいたしますけれども,この最終処分場,これが山元還元方式であろうと,その埋め立てであろうとも,今回私ども参加させていただいたんですけれども,やはりそのごみの削減というのが,市に与えられた一番大きな課題だと思うんですよ。それで,今答弁をいただいた中では,それぞれ取り組んでいらっしゃるということでございます。隼人地区の7自治会のこの559世帯であったり,旧市町の7地区の18自治会の931世帯ということでございますけれども,今後,この今示されたこのような内容を見ていきますと,市民の協力をもらってごみを削減していくことが,一番大きな課題じゃないかと思うんですけれども,どのようなとらえ方をしていらっしゃいますか。 ○生活環境部長(平野貴志君)  ごみ問題の解決の部分には,先ほどご質問がありましたように,最終処分場の問題もございますし,それから現在稼動しております清掃センターの延命化といったような問題もございます。そういうものを考慮いたしますと,やはりまず入口部分のごみの減量化ということが非常に大きな課題となってまいりますので,リサイクル,あるいはリユース,いろいろなそういう3Rの部分の実践をしながら行っていかなければなりませんけれども,現在私どもが,まず一番取り組みやすいものとして,資源化の部分では,先ほどご答弁申し上げましたように,家庭から出る生ごみを再資源化して,減らしていくという取り組みの部分が,まず一番目に見えてくるのではないだろうかと,水分が非常に多いわけでございますので,そういった取り組みの部分。それから,本市のごみの中にはやはり事業系のごみもございますので,そういう面では事業者から出されるごみの分別といったようなものの取り組みもさらに進めていかなければならないと,このようなことを考えながら減量化をしていくということが必要でございますので,一般廃棄物の処理の計画,そういったものの実施計画,あるいは計画等を立てる場合に,こういうものを大きな課題として取り組みを進めていかなければならないというふうに考えているところでございます。 ○20番(久保史郎君)  私は,このごみの減量化については,やはり市全体としての一つの大きな目的として掲げて取り組む必要があると思います。なぜかといいますと,まずごみを出すと,それを運搬,収集をするので委託費を出します。それと,今度は,焼却場で燃やす燃料費とか人件費とか,そこにお金をまたかけます。そして,最終的には,この飛灰を処理してもらうためのお金をかけるという,もう三重にも四重にもお金を支出するという構図になっているわけですよね。私どもが小さいころ,市長もそうでございますけれども,ごみの収集なんてのはなかったわけですよね。それからし尿のほうもございませんでした。ですから,それから考えたら,確かに近代的な文化的な生活環境になって出すということは,非常にいいんですけれども,それは即,それだけの費用がかかるということを踏まえたときに,霧島市全体としてごみを減らしましょうと,お互いに取り組みましょうということを,市長は年間に二,三百回の会合に行かれると思いますけれども,そういうところでもぜひ市の一つの大きな目的として掲げていただいて,市長のほうから声をかけていただいたら,多くの市民が賛同し,協力をもらえると思いますけれども,市長の見解はいかがですか。 ○市長(前田終止君)  議員仰せのとおり,今から50年前ぐらいの私どもの子どものころは,まさにおっしゃるような現実であったなと思い起こしているところです。そして,今,私自身が行政の長として,このことに対して的確な指示を出しておりまして,もうまさにお互いにはっきりと見えている,徹底したごみの減量化作戦を市全体エリアに向かって,全自治公民館単位でやれる年を迎えるためのもう準備が始まっているという認識で,この数字の変化など,聞いていただければ結構なことかと思います。必ず将来こつこつと今の努力を続けながら,健康なこの市民づくりと,そしてまたこういうごみの徹底,減量化,これを私どもの市の地道な取り組みとして,こつこつと積み上げていかなければならないものと確信をいたしております。努力をさせていただきます。 ○20番(久保史郎君)  ぜひとも,そのように取り組んでいただきたいと思います。視察に行った宗像市のほうでも,すばらしい焼却施設とその最終処分場を建設していらっしゃるんですけれども,ここも当初からすると,1,100tの排出量が,現在900tに減っているというようなことでございますので,取り組みいかんによっては,市民の大切なお金を本当に節約することができるんじゃないかと思います。市長もそのように言われましたので,ぜひともその件については,取り組みをしっかりとしていただきたいと思います。と同時に,また私ども市民もそれに協力して取り組む必要があるんじゃないかと思います。取り組みをさせていただきたいと思います。次に,口蹄疫と鳥インフルエンザの件についてお伺いをいたします。今回,この口蹄疫,昨年は非常にそれぞれ職員の皆様方も苦労されたわけでございますけれども,この中で,昨年の宮崎市のその口蹄疫の発生原因が特定されたのかどうか,その点についてを担当のほうにお伺いしたいと思います。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  口蹄疫の発生原因につきましては,特定されておりません。 ○20番(久保史郎君)  先般の新聞報道でもあったんですけれども,韓国のほうが非常に一部の地域を除いては,もう全体的に口蹄疫が発生し,また中国のほうでも発生をしたというような報道をちょっと目にいたしました。そこで,宮崎のほうもそのように発生した原因が,特定されないということであれば,今後,日本全国のいつどこで起きてもおかしくないというとらえ方をしていかなければいけないんじゃないかと思いますけれども,担当課のほうは,どのように思っていらっしゃいますか。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  今,韓国を含めて,中国もですけれども,口蹄疫の発生が非常に爆発的に増えているといわれています。つきましては,やはり空港を持つ霧島市でも,その危険性は大であろうと思いますし,また日本中どこに発生しても,今のこういうグローバル社会では不思議ではないと考えております。 ○20番(久保史郎君)  ということであれば,先般資料もいただきましたけれども,家畜伝染病予防法の内容を見させていただきました。また,国のほうも今後その鳥インフルエンザ,あるいはこういう疫病が発生した場合には,全額補償というような体制を今国会で対策をとられるようでありますけれども,この先般の家畜伝染予防法の措置法を読まさせていただきますと,ほとんどの届出が知事に対してなんですね,内容が。そうしますと,当然その発生した農場は,獣医師に診断をしていただくと。それで陽性反応があれば,県知事のほうに届けるというような体制になっていると思うんですよ。罰則規定もございます。ただ,届出の義務というところが,もちろん発生した農場は,その飼っていらっしゃる持ち主の方は,獣医師等に診てもらうわけでございますけれども,市に発生してから連絡が来るというのは,どのような体制の中で市に発生しましたよという報告が来ますか。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  家畜伝染病予防法によりますと,家畜等の届出の義務がうたわれておりますけれども,その中で,家畜が患畜及び疑似患畜になったことを発見したときは,当該家畜を診断し,その死体を検案した獣医師は,遅滞なく所管する都道府県知事にその旨の届出をするということになっております。そういうことで,獣医師が届けるということになっておりますので,早期発見,早期通報を呼びかけているところでございます。市につきましては,霧島市でいいますと,姶良家畜保健衛生所から通報が届くようになっております。 ○20番(久保史郎君)  ということでございまして,この中で,その家畜を飼っている人が届けをする場合には,例えば輸送をしている途中に感染したということが分かったときには,直ちにその家畜を飼っている人は届けなければならないと。しかし,その中で,輸送途中の家畜がり患した場合に,それを飼い主が届けをすることができない場合には,運送業者が届け出なければならないとこういうふうになっているわけですよ。書いてあるわけです。そうしますと,今市長,担当から話がありましたように,家畜保健衛生所のほうから県知事に行ったり,あるいは市のほうにも連絡が来ると思うんです。今回のその法をどのようにするかといいますと,これは新聞報道でございますね。「政府は,23日,家畜伝染病の感染拡大を防ぐために,殺処分する家畜について,口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどの場合には,特別手当金を出して評価額全額を補償する方針を決めたということでございますけれども,現在までが,現行の家畜伝染病法では,評価額の3分の1,感染が疑われる場合は,5分の4が手当金として支払われると。改正案では,さらに鳥などに限られた感染拡大防止のための移動制限に伴う売上減少などの損失補てんの対象に牛や豚を加える」と,このようになっておりますけれども,実は,これはやはり国の法律でございますので,私はこれを見させていただいて,これは,補償は全額補償されるということは,非常にすばらしいことだと思うんですけれども,一番大切な初動の対応が組み込まれていないんですね,発生したときの。農家から直接疑いがあれば,すぐ保健所に連絡するなり,あるいは市の担当課に連絡するなりというような体制をとっておけば,拡大が格段に防げるのではないかと思っておりますけれども,その点についてはどう思われますか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  家畜の伝染病が疑われる場合,まず農家は,獣医師にすぐ連絡,またはかかりつけの医者がおりますので,獣医師のほうに診てもらいます。異常があれば,家畜衛生保健所のほうに連絡は行くわけですけれども,それにあわせまして,家畜衛生保健所のほうから,市にすぐ連絡が来ます。そういった形で,家畜衛生保健所と市のほうは,常に連携をとりながらやっております。したがいまして,例えば疑われるものが出て,それを動物衛生研究所のほうに最終的に送るわけですけれども,その疑わしいものを送ったときには,直ちに市のほうにも連絡がまいります。そうしますと,うちのほうといたしましては,すぐ初動体制がとれるように,先ほども市長のほうから答弁をいたしましたけれども,「霧島市口蹄疫防疫行動手順書」というのを作成いたしました。それをそれぞれ職員にも周知をいたしております。そういった段階で疑いの事例が出た場合には,直ちにもう初動体制に入れるように職員のほうには,もう連絡をして体制をとるというような形に今いたしているところでございます。 ○20番(久保史郎君)  今,部長のほうが答弁してくださったのが,それぞれの国の,牛や鳥や豚を飼ったことのない人たちが決められた法律なんです。実際,自分の飼っている牛から口蹄疫が出たとなると,みんな口蹄疫でないということを願うんです。そう思いませんか。鳥を飼っていたら養鶏業者は,鳥インフルエンザじゃないかと,もし自分のところから何十羽か死んだとしても,鳥インフルエンザで死んだんじゃないと思いたがるんです。それが飼っている人の人情だと思います。宮崎の口蹄疫でもそうでしたがね,何十年も飼ってきた種牛のずっとつくってきたのを殺さないでくれと,あれだけ抵抗された農家がいらっしゃいましたでしょう。そこを踏まえたやはり対策の手を打ってあげないと,発生してからはずっと法律は作ってあるんですよ,このようにしなさいと。だから,発生が疑われた時点で,農家あるいは養鶏業者が自ら進んで届けましょうと,すぐ届けようと。そのときに,もう既に,例えば自分の畜産関係のところから車の出入りもしない,人の出入りもさせないと。その農家自身が養鶏農家とか畜産農家とか取り組まれるように,私はそこを,ご協力をお願いしていかないと,発生してから,確かにその何日間かかかって検査をして,陽性でしたよ,口蹄疫でしたよって分かる間には,車の出入りはするし,牛の搬送も行われるし,人の出入りもあるわけです。ですから,私は今回これをあえて取り上げさせていただいたのは,きちっと農家のほうからその届出がすぐ市のほうにあって,そういうところには,市として基金でも創設しておいて,対策費として差し上げますよというぐらいの思いがあれば,そういう畜産農家や養鶏農家は,すぐ届けをしてくださると思います。疑わしければ,それで越したことはないわけですから,感染していなければですね。だから,私は,霧島市としては,感染拡大を防ぐ上からでも,そういう基金等は創設していく必要があるんじゃないかと思います。金額がいくらであっても対策費として,一番最初に届けてくださったところに差し上げますよというぐらいのことをきちっとつくっておかれたら,周りの畜産農家あるいは養鶏農家も全部守られると思うんですけれども,市長,そこら辺は検討される考えはないでしょうか,お伺いします。 ○市長(前田終止君)  議員ご承知のとおり,今,国におかれて,家畜伝染病の予防法の改正,この検討が進んでいるところでもございます。今議員のご指摘は,まさにこの容受に基づく農家の側からの初動期における届出の徹底,早期徹底,そういうことの意識を促すということは,とても大事であろうというご指摘でした。まさにそのとおりだというふうに存じます。その前に,水際におけるウイルスの侵入防止措置の強化,絶対,我が農場からはそのようなことを発生させないんだという強い意識を農家自身がお持ちになる,そういうことの徹底をやっていく。そして,例えば家畜防疫,そういうものの確保をするとか,あるいは埋却地の確保及び支援,そういうことをしっかり考えていくとか,あるいは殺処分ということにいざなったら,すべての全額補償が国においてされる,そういうことが農家においてちゃんと意識として持っていれば,今議員ご指摘のような点について,初動期の勇気ある届出,そしてまたスピード感のある対応,そういうことと実はしたたかにこうつながっているんではないかというふうにも,私には思えます。いずれにいたしましても,畜産王国,我が鹿児島県であります。そして我々の地域も黒牛,黒豚,養鶏,非常に盛んな地域の自治体の一つであります。そういう意味で,今議員ご指摘のような点も含めて,よく勉強もさせていただき,県や国との連携,そういうものも強化していかなければならないものというふうに存じております。 ○20番(久保史郎君)  ぜひとも,また畜産農家や養鶏農家の方たちも,市長のほうと腹を割って話をしていただいて,どのような対策をとればいいかというふうなことも要望お聞きしていただいて,何分にも今市長が言われるように,持ち込ませないというのが一番大切な分野でございますけれども,発生した場合の初動調査も非常に大切でございますので,拡大させないというこの取り組みをしていただきたいと思います。次に,新燃岳の件について若干お伺いいたします。今回,1月26日に噴火をして,もう1か月を過ぎたわけでございますけれども,いろんな新聞報道では,当初は2万人ほどのキャンセルがあったと。そして今回また2万7,000人ほどというような話で報道されているわけでございますけれども,それぞれのいろんな被害等に対しては,どこが窓口になって,いろんな形で,いろんな分野があると思います。農業被害であったり,そういうのをどこが窓口になって,霧島市としては掌握をしていらっしゃるのか,その点についてをまずお伺いします。 ○総務部長(山口 剛君)  まず,いろんな対策があろうかと思います。まず安心・安全を守る,そういったのは安心安全課がございますし,それから農業であったり商工業であったりとかいろんなのがございますので,現段階ではそれぞれ,商工業であれば商工振興課とか,農政であれば農政畜産課とか,そういった点で今動いているところでございます。ただ,安心・安全を届けるためには,災害警戒本部をつくっておりますので,そこで情報交換をしながらやっているところでございます。 ○20番(久保史郎君)  私は,この件については,何十年に1回,爆発したこのような噴火に対しては,どこかきちっとした窓口をつくって,いろんな被害状況等を事細かにやはり資料として歴史的史実として残すためにも,そういう担当部署をつくられて取り組みをされたほうがいいんじゃないかと思います。なぜかといいますと,今回もういろんなお話を聞いておりますと,やれそのキャンセルが2万人だった,2万7,000人になった,あるいは予約がどれだけとれなかったという,あるいは学校のガラスが割れたとか,いろんなのを聞きます。じゃあどこがきちっと明確にそれを一冊の冊子として,これが終息したときに残すのかという問題も出てくると思うんですよ。あるいは今後いろんな形で義援金なんか,あるいは国からの支援策なんかが来たときに,どういう形でそれを間違えのないように被災者の方たちにお渡しするのかというような問題も出てきますので,そこら辺はやはり一本化された被害対策の調査をきちっとする,取り組みをするという,そしていずれはその中を見れば,ああ平成23年の1月26日に爆発したときは,このような被害があって,このような対応をしたんだというものが,史実として残るんじゃないかと思いますけど,その点についてはいかがですか。 ○市長(前田終止君)  まさにおっしゃるとおりだという認識をいたしております。過去,私といたしましては,30年間にわたる,私個人がこのようなことに備えて意識を持っておりましたので,そのような資料等を,まさに数十センチありましょうかね,そういうもの等を国レベル,県レベル,既に持っており,それらを職員に見せ,そして職員について担当を決め,やがて将来落ち着いたら,このようなものを整理整とんをしなさいと,それらの指示をきちんともう既にいち早く恐縮ながら出しております。おっしゃるような記録に残す,そして将来的には落ち着いたら,きちんとこの新燃岳の火山活動について振り返り,そして将来こんなことがあってはなりませんけれども,沈静化しきったら,後世の方々にしっかりとした資料等もお示しし,また火山とともに生きていく,そのようなことについてどのような,生きていく知恵,利活用していく知恵,そういうことがしっかりと伝わるようなものを残していく準備は,既に当初から始まっております。 ○20番(久保史郎君)  教育関係ではどうですか。今,市長が答弁されたこの件に関しましては。 ○教育部長(阿多己清君)  教育委員会については,教育委員会の窓口は保健体育課のほうで,学校現場を中心にですけれども,保健体育課のほうで今取りまとめをし,その取りまとめた内容につきましては,安心安全課のほうに報告をしているという状況でございます。 ○20番(久保史郎君)  教育委員会の学校関係のことで,フィルムを張ったということでございますけれども,もう時間がありませんので,このフィルムを張るに当たって,どれだけのその安全性が確保されるのかというようなことは,検証されましたか。いかがですか。 ○教育部長(阿多己清君)  具体的なところの部分はいたしていないんですが,ただ,フィルムを張った場合は飛び散らないというのが実際現場でも出ていましたので,それらを受けまして早急に,1,200枚ぐらいの窓になりますけれども,対応したところでございます。 ○20番(久保史郎君)  ぜひとも小さな断片でも結構ですから,フィルムを張って,どの程度の飛散防止に役立つのかというぐらいの検証はしていただきたいと思います。万が一空振で割れて,そのフィルムを張ったけれども,効果がなかったなどというようなことのないように,せっかく取り組みをしていらっしゃるわけですので,その点をお願いします。 ○教育部長(阿多己清君)  市長が各施設を視察されまして,そのときに私立の保育園が,ほとんどの窓にフィルムを張っていたというところを見られまして,ただ,一枚だけひびが入っていたという状況で,大変効果があるということもお聞きしました。そういうところを踏まえまして,早急に教育委員会のほうも,火口に向いている部分だけでございますけれども,いたしたところでございます。 ○20番(久保史郎君)  効果があるということを確認していらっしゃれば,それでいいと思います。先ほど同僚議員の質問の中で,職員互助会による霧島市の助成額を1泊,霧島市は5,000円ということで,副市長のほうから答弁があったと思うんですけれども,その会員以外の助成対象者に対しても出されるんですか。これは,鹿児島県のほうは3,000円という形で決まっているようでございますけれども。 ○副市長(南田吉文君)  助成対象者は,一応会員のみと今はいたしております。 ○20番(久保史郎君)  じゃあ霧島市の場合は,その会員以外の対象者はないということでいいんですね。それから,この5,000円というのは,これはあくまでも宿泊を主体としたところのその金額なのかということをお伺いします。 ○副市長(南田吉文君)  助成対象は,宿泊及び日帰り,すなわち入浴したり,あるいは食事したり,先ほど具体的に言いますと,歓送迎会等そういったものにも使えるということでございます。 ○20番(久保史郎君)  では宿泊はしなくても,日帰りでもその5,000円はそのまま支給されますよという認識でよろしいんですか。 ○副市長(南田吉文君)  そのとおりでございます。 ○20番(久保史郎君)  次に,道路行政のことをお伺いいたします。今,いただいた答弁では,平成18年度に予備設計に着手しということでいただいているんですけれども,それ以前には,ここの道路の施設整備の要望はなかったんですか。 ○建設部長(篠原明博君)  この道路の整備につきましては,先ほど18年度で予備設計をという話をいたしましたけれども,当然前から地域の方々から要望がございまして,ずっと協議をしてきた経緯がございます。そこで,平成18年度に宮内山口線の道路改良計画調整委員会というものを地域の自治会長さん,あるいは宮内の公民館長さん,あるいは鹿児島神宮の宮司さん,老人クラブ会長さんといった方々と詳しくいろんなその計画についての打ち合わせを平成18年度から具体的にした経緯がございます。そうした中で予備設計を完成しまして,具体的には平成19年度から実施設計等を行い,事業実施をしているというようなことでございます。 ○20番(久保史郎君)  この中で,社会情勢や財政状況を考慮しながら,年次的に整備を進めてまいりますということでございますけれども,計画では何年度に終わるような計画になっているんですか。 ○建設部長(篠原明博君)  道路延長が1,400mでございます。この当該区間につきましては,鹿児島神宮から入りまして,石體神社,それから途中,桜並木,それから蛍と,そして蛭児神社と,非常に風光明媚,きれいな桜等もある場所でございまして,地域の方々はもちろんのこと,いろんな周辺から訪れる人も多いというふうなことを認識いたしております。そういったことで,いろいろこの調整委員会の中でもどういう形で整備をするかというような議論もされまして,今,蛭児神社の周辺からまず工事着手をしようということでスタートしたばかりでございます。今後,全体的な事業費を再積算しながら,今後の整備につきましては,年次計画を詳しく調整しながら,地域の方々と調整して進めてまいりたいというふうに思っております。 ○20番(久保史郎君)  部長がいつ建設部長になられたのか,私もきっちりとは覚えておりませんけれども,ただ,私が議員になったのが平成11年でございまして,そのときには津田和町長でございました,町長は。それで,同僚議員がここの道路を何回かにわたって私は質問されたような記憶がございます。そうしますと,その議員がいわく,私は宮田町長のときからこの道路は言ってきたということを言っていらっしゃるんです。これがいまだにその地元の議員さんが取り上げて,していらっしゃるのができないということは,ちょっとおかしいんじゃないかと私は思うんですけれども,二つあります。一つは,長年にわたってやってこなかった道路だから今後も放っておけばいいと,もう一つは,早急にしなければならないという二つの方法があると思いますが,部長はどちらをとられますか。 ○建設部長(篠原明博君)  道路の整備につきましては,地域の強い要望があったというのは認識をいたしております。今おっしゃいましたように,こういった長年の懸案事項であります整備をどのように進めるかというのは,おっしゃったように大きな二つの問題があろうかと思います。やはりその計画に基づいて年次的に整備する反面と,やはりそういった現状として地域あるいは周辺からそういった来客があるというものに対して,それ相当の対応をしないといけないというふうに,両面があるかと思います。そこはやはり今後我々の整備の方向として,じゃあ本格的な整備を年次的に随時一つずつやっていくのか,あるいは途中でそういった仮舗装,あるいはそういった周辺整備もあわせながら,両面からやっていく方法も一つの方法だというふうに考えておりますので,今議員おっしゃいましたことについては,両方からちょっとまた検討をさせていただいて,整備の方法については再検討をさせていただきたいというふうに思います。 ○20番(久保史郎君)  実質的に,この道路を整備された場合,どれぐらいの費用がかかるということも試算していらっしゃるんですか。した分があれば,お示しをしていただきたいと思いますけれども。 ○建設部長(篠原明博君)  予備設計,実施設計の段階で,全体的な計画を作っております。その段階で仮の積算をした段階では,約2億円程度かかるんじゃないかと。ただ,用地の状況でありますとか,いろんな具体的に年度を始めます積算においては変わる可能性がありますけれども,当初の計画の試算では2億円程度かかるんじゃないかというふうに試算をいたしております。 ○20番(久保史郎君)  市長にちょっとお伺いをしておきます。市長は,多分同僚議員が出されたときに,現場を見ていらっしゃると思うんですよ。蛭児神社から後ろの石體神社までのあの通りでございます。道路でよく通常私どもが聞くのは,あそこをしてくれ,ここをしてくれと言われるときに,自転車で卵が割れる道路だってこう言われるんですよ。いや,もう多分市長も言われると思います。今隼人町内で,ああいう道路は,私は珍しいと思いますよ,長年にわたって放っておかれて。議員が取り上げたにもかかわらず,していらっしゃらないという道路は。今,部長のほうは2億円かかると言いましたけれども,表面をする方法があるんじゃないですか。ですからやはり市長は,あそこはもう今からもうすぐ桜が咲きます。お墓もあります。そんな二車線を含めた広い道路を根本的にやり直しなさいという道路じゃないですがね,どう考えても。市長,ぜひこれはもう前向きに取り組んでいただきたいと思いますが,いかがですか。 ○市長(前田終止君)  私もこの道路は,昔からよく知っている道路でございます。千本桜,並木道もありますしね。そしてまた,蛭児神社と鹿児島神宮,これを結ぶいい路線だと思います。道路の舗装状況が悪いことも,この間もその目線で見て歩いてみて,よく知っております。そして,今,蛭児神社の民間による地域の再建運動がありまして,そして,それもほぼ順調にいっているとも聞いております。日当山駅,そして蛍との関係,西郷どんの宿,そしてお墓,そしてまた梅林の公園,そしてまた小さなもう一つの石體神社などあるわけでございますが,できれば,この13万市民の特に平野部を中心とした方々にとって,あの路線は,ただオーバーレイをしてさっとする分には簡単に済みますよ,おっしゃるとおり。でも願わくば,しっかりとした重要なこの市民生活にとっても観光的視点で見ても,歩いてみて,また桜の時期やら四季の変化を感じながら利用するには,もう最高のロケーションと,また立地条件にあると思います。市民の健康づくり,そういう意味でもあそこはよく利用もできる場所だとも思います。ただ,あの道路の斜面と民間との間の,今は放置状態といいますか,手がついていないエリアがもう大半でございます。それで,桜も老木化しまして,病気のままの枝も相当置かれっぱなしであります。ですからどんな手法で,結論を申し上げますが,言わば質の高い整備をするのか。もう簡単にともかく,まあ卵が割れない,オーバーレイ程度でもやるよということであれば,これは話し合いをまた逆にし直さなければならないと思います。今している話し合いの状況は,地域の人と真剣に向かい合って,今私が言ったような条件を本当に地域に暮らすものとしてどう考えているか,そこらをやりとりをして緻密な計画を作って,今,緒につけたばかりで,それでこのままいけば,何年かかるというふうな話をしてみましたら,いやこの調子でいれば,予算の伸びから考えてみますと,いろんな総合的な条件を考えれば,10年,それ以上というような話をいうものですから,いやそれはいかんぞと。私としてはどうにかもっと早い対応で地域の期待にこたえられないかと。いやそれは財政状況等大変厳しいものがありますというようなことでございまして,議員がおっしゃるような道路の質において,どういうレベルのものを望むか。それによっては,スピードアップでいけば,簡単にそのオーバーレイをするんであれば,これは早いです,それで,ここらを値打ちのある道路整備をしたほうがいいんじゃないかなと,私としては考えていろいろ注文もつけ,それをさらにスピードアップしてやってほしい。しかし,なかなかあるものがないという厳しさがあります。その辺をもう一度真剣に検討しなさいということを,指示を出したばかりでございます。 ○20番(久保史郎君)  最後になると思いますけれども,10年というところの市長のお声が小さくなったということを大切にしたいと思いますけれども,やはり10年かかっていいんですよ。10年かかっていいんですけれども,10年かかるならかかるで,とりあえずオーバーレイをしていただいて,取り組みはしていますよという姿を見せていただかないと,隼人に議員が8名おります。その8名のうちのもう4人がここを取り上げなければならないようなそういう実態があるということも,ご理解をしていただきたいと思います。それだけの数の議員さんたちに,それぞれ要望が来るということをぜひともしていただきたい。部長ですね。オーバーレイしていただいて,後の残った部分は,年次的にきちっとしていきますよというような形で,今市長の答弁を聞いておりましたら,明日にでもできそうな話でございましたので,オーバーレイであればですね。ぜひとも,とりあえずそこら辺は,市民の目線で取り組む意思はあるんだというのが見えるように,ぜひとも取り組みをしていただきたいと思います。いかがですか。 ○建設部長(篠原明博君)  今,おっしゃいましたように,いろんな状況が考えられます。いろんな地域の方々とそういったものについては,十分検討させていただきまして,進めさせていただきます。 ○20番(久保史郎君)  よろしくお願いしまして,私の質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で久保史郎議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午後 3時21分」                ──────────────                「再開  午後 3時38分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。一般質問を続けます。次に,17番,植山利博議員から3件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○17番(植山利博君)  本日ここに平成23年第1回霧島市議会定例会において,一般質問の機会を与えられたことに,心から感謝をいたします。はじめに,ニュージーランド,クライストチャーチにおいて,日本人を含む多くの方が,地震により被災されたことに,心よりお見舞いを申し上げるとともに,一日も早い復興を願うものであります。また,去る1月26日に,新燃岳が爆発的噴火をし,降灰や空振による被害を受けられた高原町,都城市,小林市及び牧園・霧島地区などの皆様に,衷心よりお見舞いを申し上げます。さらには,このことにより,現在も変わらず営業されている牧園・霧島などの霧島市の多くのホテルや旅館などでは,キャンセルが相次ぎ,観光客の足が遠のき,昨年同月比,70%減という惨たんたる状況であります。昨年の口蹄疫の影響よりも,はるかに大きなダメージを受けていると言わざるを得ない状況であります。口蹄疫のときには,市を中心に観光協会や旅館組合,商工会や商工会議所などが連携を取り合い,素早い対応で,「いざ霧島!!100万人キャンペーン」などさまざまな経済対策が講じられ,その効果があらわれ,観光振興が緒につき,3月の新幹線全線開通を間近に,春の行楽シーズンを控え,大きく期待の膨らむ矢先のことでありました。霧島市にとって,観光の衰退は,地域経済に大きな影を落とすことにつながり,市を挙げて支援の輪を広げ,可能な限りの対策を講じる必要があります。観光客の誘致対策,金融対策,雇用対策などなど,市当局,観光協会,各旅館組合や商工会,商工会議所などがしっかりと連携をとり,この難局を乗り越えなければなりません。また,現在は,冬型の気圧配置が続き,風向きが主に北西方向からであり,霧島市への降灰は少ないわけでありますが,今後風向きによっては,霧島市への降灰のおそれもあり,お茶や農産物への影響も懸念されます。今年予定されている全国お茶まつりにも影響が出ないことを祈るばかりであります。いずれにしても,一日も早い新燃岳の火山活動の沈静化と,霧島市の活力の再生と地域経済の活性化を願うものであります。それでは,先に通告をいたしました大きく3点について質問をいたします。市長をはじめ,執行当局の明快な答弁を求めるものであります。1番目に,平成23年施政方針についてであります。その1,現在改正作業中である平成23年度を初年度とする「霧島市行政改革大綱(第2次)」について,その基本方針をお尋ねします。二つに,霧島市組織機構再編計画について,各総合支所,隼人庁舎,国分庁舎の機能とその役割について,また,本庁別館,横川地区総合支所整備についての市長の見解をお尋ねします。大きな2番目でありますが,壇上からの質問は,割愛をさせていただきます。多くの同僚議員が質問をされております。1問目については,答弁は必要ありません。二,三,質問席から質問をさせていただきたいと思います。3番目に霧島市総合計画についてであります。平成25年度を始まりとする後期総合計画策定の基本理念をお尋ねします。以上で,壇上よりの質問を終わりますが,引き続き質問席からの質問を議長にお願いをいたします。 ○市長(前田終止君)  植山議員から3問につきましてのご質問でございました。1問目につきましては,私のほうから答弁をさせていただきます。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をいたします。1問目の平成23年度施政方針についての1点目,「霧島市行政改革大綱(第2次)」でございますが,これについてお答えをいたします。国・地方を通じた厳しい財政状況の中,本市では,これまで地方分権の進展や複雑多様化する住民ニーズに的確に対応するため,平成18年11月に策定しました「霧島市行政改革大綱」等に基づき,積極的に行政改革に取り組みながら,行政課題の解決を図ってまいりましたが,持続可能な確固とした行財政運営を行っていくためには,今後もさらに改革・改善の取り組みを進めていく必要があると強く認識をいたしているところでございます。このようなことから,計画期間が平成22年度で終了する現在の大綱に続く新たな大綱につきましては,副市長を本部長とする霧島市行政改革推進本部において,本市を取り巻く状況が現大綱を策定した時点と大きく変化していないことなどから,現在の大綱の基本方針を踏襲することと決定し,その実施計画に当たる霧島市集中改革プランの検証や,新たな課題検討を行いながら策定作業を進めてきておりまして,外部の方々で構成する「霧島市行政改革推進委員会」のご意見やパブリックコメントなどを参考にさせていただきながら,現在最終的な詰めの段階を迎えているところでございます。なお,現在の集中改革プランの取組状況は,平成22年5月時点で,216項目中,継続的な取り組みを行う項目を除き,119項目,55.1%が終了をいたしております。次に,2点目の霧島市組織機構再編計画についてお答えをいたします。新たな組織機構再編計画につきましては,副市長,教育長と部長等で構成をする「霧島市事務所機構検討委員会」において,平成21年3月議会で報告をされました「行財政改革調査特別委員会」の最終報告や,同年4月に民間の方々からなる「霧島市行政改革推進委員会」から市長へ提出されました「霧島市の組織のあり方に対する意見書」の内容等を十分に踏まえながら,合併10年に向けた霧島市の組織のあり方として検討を進めてきた結果を受けて,現在,「霧島市行政改革推進本部」で策定中であります。その中で,本市の事務所の形態は,「本庁方式」とし,隼人分庁舎と現在の総合支所は,合併前の地域割で市民生活に直結した窓口業務を中心に行う出張所へと移行していくこととし,担っているそのほかの業務は,それぞれの地域の実情と地域住民の利便性に配慮をしながら,段階的に本庁へ集約していく方向で検討しているところでございます。本庁は,市全体の政策展開を担う総合的な組織として,その機能をさらに高めていく必要があり,そのための環境整備が必要となってまいります。現在の国分本庁舎は,合併前の旧国分市時代に人口7万規模を想定して建設されており,合併当初からスペース面での絶対的な不足に起因する課題をそれぞれの部等で抱えておりまして,円滑な市民サービスの提供に支障を来たしている状況にあることや,今後の本庁への業務集約に伴う職員の執務スペース確保という新たな課題も有しております。国分本庁舎における執務スペースの確保につきましては,さまざまな可能性を検討してまいりましたが,市民の利便性や部署間の連携問題等の根本的な解決にはつながらないことや,財源の問題など,総合的に勘案をいたしまして,最小限の庁舎別館を建設する方向で協議を進めることといたした次第であります。また,横川総合支所整備につきましては,老朽化により建て替えを計画いたしておりますが,建物の規模としましては,将来の出張所への移行を想定し,年初めに開所した福山総合支所と同程度を予定いたしております。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  3問目の霧島市総合計画についてお答えいたします。平成20年3月に策定いたしました「第一次霧島市総合計画」の前期基本計画が,平成24年度をもって計画期間が終了いたしますことから,平成25年度を初年度とする向こう5年間の後期基本計画の策定に,平成23年度から着手することといたしております。後期基本計画につきましては,「第一次霧島市総合計画」の基本構想に定めておりますまちづくりの「基本理念」・「将来像」・「政策」を踏襲して策定することを基本とし,社会経済情勢の変化や前期基本計画の各施策ごとの課題等を踏まえながら,施策体系を見直すほか,行政評価の成果指標の新たな設定や見直し等を行い,総合計画審議会や庁内の策定委員会等で協議,検討を重ねながら,市民ニーズに即した基本計画となるよう策定作業を進めてまいりたいと存じます。 ○17番(植山利博君)  それぞれ答弁をいただきました。質問席からの再質問をさせていただきます。まず,この1点目と3点目は関連がありますので,あっちに行ったりこっちに行ったりしながらお尋ねをすることになろうかと思いますので,よろしくお願いします。まず大綱なんですが,パブリックコメントをすると,したということでホームページにも掲載をされていたということで,一通り目を通させていただきましたけれども,ここに18年度のを持っておりますけれども,ほぼ18年のものを踏襲したものだなと,あまり大差はないなと思いましたけれども,そこの中で大きく変わったのを二,三,気が付きましたので,まず定員管理について,前回の大綱では,具体的な職員の数字を示して,職員の総数,それから削減数,削減比率などという形で大綱の中にうたい込んであったんですけれども,今回は文言としては定数管理ということが出ておりますけれども,具体的な数字の表記が全くなされていないわけですけれども,このことはどういうことを意味しているのか,まず1点お尋ねしておきます。
    行政改革推進課長(濱﨑正治君)  定員適正化等大綱につきましては,今現在,議員も言われましたとおり,大綱については,作成に取り掛かって,そしてパブリックコメント等も終えている状況でございます。それと並行して,定員適正化も進めております。それで,発表時期を一緒にしようというようなことで,あえてこの大綱の指針の中には入れておりません。それで,発表時期を一緒にしますので,見られるときは,一緒に見られるというような感じで,そこの重複を避けて作成したところでございます。 ○17番(植山利博君)  前回は,あえて重複をしてでも大綱の中に,18年4月1日の実人員が1,408名,23年4月の目標が1,268と具体的な数字をうたい込んでいるのに,今回は大綱に乗せていないと。それは重複を避けたというふうに言われるけれども,やはり重みが違うのかなという気が私はするわけです。いかがですか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  先ほど濱﨑課長のほうからご答弁申し上げましたが,前回の策定の時期が大綱が18年11月,それから定員適正化計画が19年2月とタイムラグがあるわけですね。ですから,今回は同時並行で策定を進めておりますので,別に載せたけれども,前回は大綱が早いですので,大綱のところに数字が載せてあるということです。 ○17番(植山利博君)  よく分かります。その点は理解しました。それと,取組項目がほとんど同じようなことが記載をされているんですけれども,まず市の担うべき役割の重点化というのも前回ありました。これが4項目並べてあったわけですけれども,今回は,5番目に公正の確保と透明性の向上というのが,大項目で1点うたってあるわけですね。前回は,このことはほかのところで小項目のところで顔出しをしているというふうに見てとれるんですよ。このことを大きな項目の5番目で上げたということについての背景というか,意味について,少し聞かせていただきたいと思います。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  それは,やはりこの公正の確保と透明性の向上というのは,非常にやはり重要な事項であるというようなことで,前回よりもランクを上げた形で分類をして表記させていただいたということでございます。 ○17番(植山利博君)  そういうことであろうと思いますが,ほとんど基本的には大きく変わっていないというふうに思いますが,あと,公営企業の抜本的な見直し,経営健全化という中で,具体的に水道事業の健全化と,それから医師会医療センターの改革プランというのが,個別具体的なものが出されてうたってあるということなんですけれども,この背景についても少しお示しをいただきたいと思います。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  この項目を載せるかどうかというのは,非常に協議をいたしたところです。といいますのは,こういった水道事業などについては,常にやはり改革・改善という視点で行っていくべきであるので,もう載せなくてもいいのではないだろうかというような協議もいたしたところですが,やはり現計画大綱にもやはり載せていて,これからまた今度外せば,もうこれは力を入れないのかというようなことにもなるのではないかというようなこともございまして,常々努めておくべき事項についても,やはりあえて掲載したほうがいいのではないかということで載させていただきました。 ○17番(植山利博君)  大綱については,今後,きちっとでき上がったものを見た上で,またさらに議論する場があろうかと思いますので,今後に譲りたいと思いますけれども,2番目の機構再編計画のところで,私の今日の大きなテーマはここなんですよね。前回12月議会で時任議員の別館建設の一般質問の中で,別館を建設するんだという意思を明確に答弁されたというふうに理解をしております。そのことを受けて議員の中からも提案があって,執行部が別館建設を計画しているのであれば,議会のほうもそれにあわせてどうあるべきかと,その別館を建設すべきかどうなのかと。また,ほかの総合支所のあり方等も含めて,特別委員会をつくって議論をすべきではないかという意見がありまして,議運で協議をした経緯があります。結果として,議運では,ほとんど全会一致に近い形で,その特別委員会の設置には至らなかったわけですが,私はこの議運の結果というのは,ある意味では,その別館建設を前提とした執行部の取り組みに対して,議会としてその意思を明確にしたものではないかというふうに思うわけですけれども,今のこのことを受けて,市長はどのように感じられますか。 ○市長(前田終止君)  合併前からの国分市の時代の建物自体の能力,それはもうご承知のとおりの現実があった。それで合併をして,ちょうど折り返し10年に向かう5年目が過ぎて今でございますけれども,現実的にやはりこの4年,5年と走ってみて,先ほど答弁をいたしたとおりの状況にあります。そして,今後の10年間ということの念頭に置きますと,今のこの時期にしっかりと先を見た方針を決定をしなければならない。そういう意味では,やはり皆様方のご意見等もしっかりお伺いもしながら,私といたしましては,別館建設の方向を執行部,関係各位との慎重な協議の上に,一定の方針を打ち出させてもらった。今のお話を議会側の流れとして,今正式には聞いたことになりますけれども,ぜひ皆様方には,願わくば,同じ方向を見ながら,よりよい別館建設に至るようなご指導,ご鞭撻,ご協力をいただけたらありがたいかなと,そういうふうに感じております。 ○17番(植山利博君)  市長の見解というのはよく分かりました。ただ,市長も市民から直接選挙というハードルを超えて選ばれたいわゆる大統領制の首長でありますし,議会も直接市民から負託を受けた二元代表制,よく言われますけれども,その中の議運という中で時期尚早ではないかという,もちろん議論の一方には,合併特例債が活用できる時点で,これの建設をしなければもう二度とできないよというようなこともあるし,現実に今の国分の庁舎が手狭であるということ,本来は,1階になければならないような部課が,7階とか6階とかにあるという現実も,私もこの5年間を見てきて分かっているつもりです。しかも,国分が約7万の人口を想定して,このシビックセンターを造ったということも背景にあるわけです。ただ,そのシビックセンターを造ったときの時代背景と,これは庁舎というよりも,シビックセンターという位置付けで建設をされておりますので,もちろん補助金が適正かどうかという問題もありますけれども,このシビックセンターの中には図書館もあれば,メディアセンターもあるわけですよね。だから,市役所庁舎というのは,住民サービスを提供する場であるということはもちろんのことであり,個々の機能を強化するということは,住民サービスを高めるということにつながるということも理解ができるわけですけれども,合併してからこれまでの住民の方々の思いやいろんな言動を見ていると,私はやはり庁舎建設には,少し我慢をして,例えば図書館をきちっと外に大きなのを造るのは,もっとコストがかかるのではないかという議論も一方にはありますけれども,それは直接住民サービスを高めることにつながる。もちろん先ほど言ったように,市役所の整備も住民サービスを高めることにつながるわけですけれども,市民の感覚とすれば,例えばメディアセンターやら図書館は,直接市民に受益を,サービスを高めることにつながるわけですけれども,市役所の庁舎建設というのは,やはり庁舎に働く方々,私どもも含めて活動する方々が,使い勝手がいいための投資ではないかという,それが正しい,間違っているは別として,そういう市民感情もあるんだということは,市長,いかがですか。 ○市長(前田終止君)  今申し上げたような方向決定の中までの間に,私自身も自分たちの行政の働く場所のいつの時期に,どうこれを造り替えるべきかというのは,本当に慎重に考えていかなければ,議員ご指摘のような側面があって,千差万別いろんな考え方があります。我慢するところをしっかり我慢しきって,むしろほかにやるべき方向をしっかりやった後,最後だというふうな意見もありますし,いや,むしろ市民サービス,行政サービスが徹底できるためには,よりよいそういうものをいち早く先を見ながら,先んじて先手先手で行くべきだというような意見もあるわけですね。そういう中で,個々の機能性,例えば議員のご指摘の,例えばシビックセンターにおける図書館機能,これを将来を中長期的に見直して,新たなる市民図書館みたいなものをどこかの空いている適切な場所に財政事情が許せば,将来を見越してあの空間を空けて,もっと機能的な,より集約性の高い場所として使えるようにしたらどうだろうというのが,ご指摘だろうかと想定いたしますけれども,それも一つの立派な見識だろうと思います。今までのところ,そのような議論は私自身,あるいはまた執行部の議論の中では出ておりません。ですから,今日初めてそのような提言といいますか,一つの見識としてお話を伺いました。今のところ,私としては,その別館方式というものを一定の考え方としてお示しいたしております。一つの貴重な参考とさせていただきます。 ○17番(植山利博君)  消防の広域化が,今取りざたをされておりますね。これはまだ,メリット・デメリットを含めてようやくテーブルに着こうかというところですけれども,道州制の話もありますね。そういう将来を見据えたときに,10年先か15年先か分かりませんけれども,自治体の再編ということについて,市長はどういうふうに認識をされておりますか。さらなる自治体の再編ということ。 ○市長(前田終止君)  時代が進めば,本当に今までに考えられなかったような行政の効率化が求められたり,新しい住民ニーズも起きてきたりいたします。それらに的確にこたえていくには,行政全体の進め方に,最小限の予算で最大限の効果を地方も上げていく必要がある。そういう意味では,交通事情も大きく変わってきていますし,一日の生活圏も数十年前,ましてや半世紀以上前とするともう全然違うわけで,もうこれは自治体の合併をしながらスリム化,効率化という形でやってきたのが,平成の大合併の流れかと,こうも思います。必要という範囲で,私は道州制への例えば流れ,地方分権のさらなる推進というのは,やむを得ない,受け止めるべき現実だというふうに私としては感じております。 ○17番(植山利博君)  それぞれいろんな立場,いろんな物の考え方がありますので,霧島市も34人の議員定数があるわけですけれども,それぞれいろんな立場でいろんな物の考え方があろうかと思いますけれども,今の国の財政や県の財政を考えたときに,国の23年度の予算がどうなるかということも分かりませんけれども,将来ビジョンを考えたときに,やはり本当の意味での地方主権を勝ち取るためには,自治体が本当に自立して,自分の自治体が自分たちの力で自立して政治を行っていくためには,今の例えば湧水町であったり,姶良市であったり,霧島市であったり,鹿児島県の状況であったりということを考えていくと,やはりまだまだ今後自治体再編というのは,それは時間はどういうタイムスケジュールになるか分かりませんけれども,避けて通れない課題なんだろうなと私個人は思っています。ですから,今の状況でその最小限の別館ということですので,市長の頭の中に,執行部の頭の中に,どの程度の別館が想定されているかということは,まだ分かりませんけれども,このことは,慎重にまだ時間もあるでしょうから,住民の声もよく聞きながら,市長のところにはいろんな形で市民の方々の声も届くと思いますので,これが私どもも12月議会で執行部の思いというか,腹を初めて実感したような状況がありまして,ちょっとアンテナが悪いのかもしれませんけれども,この前の12月議会で,本気で別館を造る気があるんだなということを実感しましたので,私もその後,いろんな方と意見交換をしたつもりでおります。これは非常に反発が強いと私は感じました。ですので,このしっかりと腰を据えた議論をされる中で判断されたほうがいいのではないかというふうに思っておりますので,老婆心ながら一言付け加えさせていただいております。それから,横川の総合支所ですけれども,今度建設をした福山と同程度という答弁ですけれども,今現在,横川には職員が何名いて,その庁舎を新しく造った場合に何名ぐらいの体制になるというふうに考えていらっしゃいますか。 ○行政改革推進課長(濱﨑正治君)  横川総合支所につきましては,教育振興課も含めて39名います。これは22年4月1日付です。そして,今横川総合支所の建設というようなことで,協議をしておりますけれども,これも福山総合支所を一応造るに当たっては,大き過ぎるのを造ったら後に禍根を残すというようなことで協議をしてきました。そのときの職員数が基本的に24名前後というようなことで協議をいたしております。それと,似通った数字で基本的な職員の数字は考えているところでございます。 ○17番(植山利博君)  いつごろの建設予定を考えていらっしゃいますか。その横川の庁舎については。 ○横川総合支所長地域振興課長(福原 平君)  議員もご承知のとおり,昭和42年に建築された建物で,非常に老朽化が進んでいる状況でありますけれども,これまで検討をしてまいりました。建築につきましては,検討会の中では,23年度・24年度・25年度,3か年計画で庁舎整備を行っていくということで方針を定めているところでございます。 ○17番(植山利博君)  少し別館に戻りますけれども,仮に今別館を検討したいということですけれども,その別館を造るとしたら,どういうタイムスケジュールを考えていらっしゃるんですか。もちろんその合併特例債を活用してのということになろうかと思いますので,当然時間的な制約があると思いますけれども。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  やはり何と申しましても,こういった大規模な建設につきましては,財源がやはり肝要でございます。今ご指摘のとおり,合併特例債の活用できる期限が一番ラストの年度ということで,それから逆算をして建設できる範囲内でできればいいのではないかというようなふうに,今のところは考えております。 ○17番(植山利博君)  言葉じりをとらえるつもりはないんですけれども,必要最小限なといういつもどおりの答弁だったわけですけれども,このような大規模な投資というようなことが,今ちょっと言葉じりをとらえるわけじゃないけれども,やはり相当の予算も見込んでいらっしゃるわけでしょう。最小限といっても。大体アバウト,どれぐらいの予算を頭に念頭にあるんですか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  やはり何億円となれば,やはり大規模な事業になるかというふうに認識をいたしております。必要最小限というのは,やはり議員ご指摘のとおり,市民の皆様もやはり財政状況も非常に厳しいはずだがというようなことも,当然我々も理解をいたしております。そういう中で,必要最小限というような表現でさせてもらっておりますが,具体的に,じゃあどういう組織をどういうふうにというそこまでは,まだ庁内でも検討はいたしておりません。今後の検討ということでございます。それから,少し先ほど図書館やメディアセンターのことをちょっとご指摘いただきましたけれども,この国分のシビックセンターを造った際のそういう図書館と,それからメディアセンター,あと公民館ですね,それを行政の市役所と一緒に造ったというのは,市民の方々が例えば市役所に用事があった親子連れの方々なんかが役所の手続きなどに来たときに,子どもさんたちが図書館を利用したりとか,メディアセンターを利用したり,あるいは公民館の活動で来られた方々も役所とすぐこう連携をとることができたりとか,そういう利便性を高めるというようなことで,旧国分時代の前の図書館は,国分寺跡のあの国分小のあそこにありましたけれども,そういった趣旨で一緒にわざわざこちらに持ってきて,そして,このセンターは,行政棟のほうは一般の庁舎の起債を充当いたしております。それから向こうの複合施設のほうは,地域総合整備事業債ということで,交付税措置のある当時そういった起債がございましたので,そのようなものを理解して分割をして,複合的に建設をしたという経緯がございますので,そこは申し添えておきたいと思います。 ○17番(植山利博君)  その辺は,ある程度私も理解しているつもりなんですけれども,人材センター,それからローカルエネルギー館,この辺の将来的な利用方法もいろいろ検討をされていると思いますけれども,その辺のその活用とあわせて,私は個人的には,当分の間はそういう形での利用方法が時期的にいいのかなというふうに思っておりますので,このことはしっかりとそういう検討もぜひしてくださいということで,伝えておきたいと思います。それから,3番目の総合計画にまいりますけれども,総合計画の基本的なものは,動かないんだろうと思いますよね。あの議決を得る10年間というスパンがあるわけですので,実施計画が毎年3年をめどにローリングをしていくということで,10年というのは非常に社会情勢も変わるので,若干手直しをする程度だろうと思うんですけれども。私が今日ここで議論をしたかったのは,総合計画がその合併のときのこの新市まちづくり計画ですね,これがある意味でたたき台というか,一つのバックボーンになって,この第一次霧島市総合計画ができているのかなという節があるわけですよね。いろいろ現在でも議論がありますけれども,これはいろんなことに言えるわけですが,例えば,総合運動公園の施設一つとってみても,隼人には隼人で新田山に総合運動公園構想がありました。国分は春山にあったわけですよね。福山もあったかに聞いております。サッカーグラウンドが整備をされました。それから,今度は農大跡地で今中央公園構想も議論の俎上に上がっております。そういうものを過去の合併前の1市6町の総合計画だったり,将来ビジョンを寄せ集めて合併したわけですけれども,5年経ち,6年経って,今後やはり第一次の霧島市総合計画はできているわけですけれども,霧島市独自のその合併前の旧市町にあった計画にあまり束縛されないようなもの,霧島市一つの自治体としてどうあるべきかということを,今後は総合計画の中にきちっと位置付けていかないと。やはりなぜ合併したかというと,6つの自治体でいると,同じような施設や建物をやはり造っていかないとならないので,二重投資だったり,その効率性が悪いよねと,この日本の県の財政状況を見れば,やはり効率のいい自治体にするためには合併しかないよねということで,地方分権・地方主権を進めるためには,やはり少ない負担で大きな受益が得られるような効率のいい行政運営をしましょうということで,私は合併したと思うんですよ。合併してみても,やはり過去のその影にやはり支配されているようなところがあるのではないかという思いがあるものですから,そこら辺も含めて,市長いかがですか。議員というのは,やはり有権者から選ばれてきますと,あそこの道路をよくしてくれとか,ここをよくしてくれ,例えば経済対策,災害があったから観光行政は何とかしないといけないよというのは,言わざるを得ない立場にあると思うんですけれども,やはりそれを乗り越えてさらに全体効率を高めるためにはどうあるべきかということを考えたときに,この予算と連動する,予算をある意味形づくるのはこの総合計画だと思うんですよね。総合計画から派生した実施計画が予算の概要を決めるんだというふうに思いますから,今回提案されている512億円ですか,毎年,当初予算の予算額は増えているわけですよ。議論をすれば,やはり霧島市のあるべき予算規模というのは,450億円ぐらいでしょうねと。だけどなかなかそこに持っていけない。予算要求はいくらでも住民の思いや願いは,いくらでも無限大に増えていく。ここの矛盾をどうしていくかということは,やはり総合計画を効率のいいものにしていく必要があるんじゃないかと思いますけれども,市長いかがですか。 ○市長(前田終止君)  合併を1市6町,7自治体でやった。七つのそれぞれの思いがあったわけですが,それを1年,2年,3年,4年,5年を重ねて,6年目に入ったわけですね。私はそういう中で,今回のこの今まで私どもが,合併してから今日まで流れている基本は,どういうまちを一つのまちとしてつくっていくか。それを例えばコンサルに丸投げをしてつくっていくというようなものではないんだという自覚をお互いに持った。ですから職員の手作り計画になっているわけですよね。それで,それを,それこそ庁内の副市長を中心とした策定委員会をつくって,そしてその上で原案を作り,七つの地域の審議会,そういうところに原案を説明し,そしてなお意見・提言をいただいて,そしてパブリックコメント,こういうことなども意見をいただいて,その上でもう元には戻れない,いいふるさとをつくるしかないんだと,いい合併をしきるしかないんだという気持ちを持っていくわけですから,自分たちの新市霧島市,一つのまちとしての現実を踏まえながら,もう現に対応を,しっかりとしたプランを作って前にいくしかないとこう思っております。 ○17番(植山利博君)  ぜひそういう視点でですね。これもまだ完成はしていませんね。もうほとんど決まっているんでしょうけれども,総合計画の後期計画というのも。だから,そういう視点でぜひ進めていただきたいという思いがあったものですから,今しか言えないのかなという気がしたものですから,あえて言わせていただきました。それから,また元に戻りますけれども,あっちに行ったりこっちに行ったりしますが,パブリックコメントを大綱でされたということですが,大綱に寄せられたパブリックコメントは何件ぐらいあって,それを反映されたのがあるのか,そこをお尋ねします。 ○行政改革推進課長(濱﨑正治君)  パブリックコメントにつきましては,1か月とりました。そして,3名の方から意見が寄せられました。この3名の方の意見は,大綱の目標達成のための主な方策,こういう見直しをしますとか,窓口業務等の充実を図りますとか,そういうようなところに,こういうような進め方をしてほしいというような具体的な事業の進め方についての提案でございましたので,大綱の考え方自体はこうあるべきだ,あああるべきだというような提案ではございませんでしたので,今後実施をしていく段階で担当課のほうが参考にしていただくというようなことで,パブリックコメントは考えております。 ○17番(植山利博君)  時間もありませんので,このことは今後もまた議論する機会があろうかと思いますので,今日はこの辺にしておきたいと思います。新燃のことで二,三お尋ねをしたいと思います。まず,税の減免とかは難しいということですけれども,4km四方が今立入規制になっていると思いますが,この中に,今,営業をできない状況の新燃荘ですかね,それとみやま荘,2軒あろうかと思います。この2軒に対しては,やはりもう全く営業ができない状況になっているわけですので,特段の配慮が必要じゃないかというふうに思うんですけれども,その辺のところは考えていらっしゃいませんか。 ○総務部長(山口 剛君)  税につきましては,地方税法がございますので,地方税法の枠内で霧島市の市税条例,それから減免条例,そういったのを作ってまいります。で,今ある税条例の中でどのようなことができるかというのは,先般皆様方にお話ししました。じゃあ,今後どうなるんだろうかということで,国が出している市町村事務提要というのがございます。この中でいろいろ調べてみました。まず,市民税とか国民健康保険税とか,こういったのは所得に着目して課税しますので,もし仮に所得が落ちたとしたら,それ相応の減免なり,税が落ちていくというふうに考えております。固定資産税につきましては,この事務提要の中で「固定資産の所有者に対し,固定資産そのものの価値に着目して課税するものである」というふうになっております。ですから,基本的にはこの価値が下がらない限り,例えば今のままでいきますと,例えば直接的な被害を受けて何か壊れたとか,そういったのがあった場合は減免ができますけれども,そういった価値に着目している以上はできないのではないかというふうに考えております。そして,その中で「減免は徴収猶予,納期限の延長などによって救済されないような場合の措置として設けられている」と。ですから,まずは徴収猶予とか,そういったのをしていって,最終的に減免というのが出てこようかと思います。減免の基準といたしましては,真にその能力が薄弱な者に限り適用されるということで,その担税力があるかどうかというのを最終的に見るんですけれども,それは,例えば1年後だったり,2年後だったり分かりませんけれども,どこまで延ばすかどうかなんですけれども,そのときに「当該納税義務者の所得,資産,その他の状況を総合的に勘案して判断すべきもの」というふうにこの中で入っております。今,議員がおっしゃいましたとおり,今回は規制線が張られていて,その中に入れないというのをいろいろ探してみたんですけど,この事務提要の中では,今まで例がございません。私どものほうも,今回,その2軒につきましては何が違うのかといいますと,まず固定資産税ですけれども,先ほど申しましたとおり,資産価値に着目して課税するものであります。仮に立入禁止が長引いた場合,その資産価値から生まれる利益を享受できないという場合があろうかと思います。そこをいろいろ調べてみるんですけれども,今の中では,法が予定していないところでございます。それから,普賢岳とか,それから北海道の有珠山とか,それから三原山とか,そういったところを見てみますと,今のところ見た中では,納税を猶予していくというのをされているようで,こういったのはありませんけれども,やはり今回,実際資産価値の生まれる利益を享受していないということに着目して,もう少し私どもも勉強をしてみたいというふうに考えているところでございます。 ○17番(植山利博君)  今おっしゃたとおり,立ち入れないわけですよね。普賢岳のところも避難勧告の出ている,あそこは長期にわたって避難勧告が出ましたので,例えばNHKの基本料金とか,それから水道の基本料金とか,それから電気の基本料金とか,人が住めないわけですから,強制的に自分の家に住めないわけですから,そういうものについては減免されているわけです。それに匹敵するのは立入規制がある所なんですよね,霧島市で言えば。だから,そこは立ち入ってはいけませんよと言っているわけですから住めないわけです。ですから,今部長が言われたように,建物は資産としての価値があっても,それが長引けば仕事もできないし,住むこともできないのであれば,建物としてはあってもそこの価値を享受できないわけですから,何らかの配慮をすべきではないかなということで,まあ勉強するということですので,検討をしてみてほしいなというふうに思います。それから,危機管理監にお尋ねしますけれども,ハザードマップで今4km以内は立入禁止区域となっていますけど,現実に火砕流とか,それから万が一溶岩流とか出た場合は,均等に流れるはずはないわけですよね。今ここに示していらっしゃるように,その地形に沿って流れるわけですので,距離によっては4km以内であっても到底到達しない場所もあれば,4kmを超えても到達する可能性のある地形もあろうかと思いますけれども,このハザードマップで今示されている4km,大体4kmでカバー,もしくは5kmということになっていますけれども,4kmは立入禁止ですけれども,5kmまで広げたときに何世帯ぐらいあって,何人ぐらいの人が住んでいるというふうに把握されていますか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  現在,市で把握しております5km圏内の住民の数でございますけれども,牧園につきましては50世帯,63名,霧島地区におきましては18世帯,33名,合わせて68世帯,96名の方を把握しております。 ○17番(植山利博君)  それは,その地形的に,ただ同周円を回してだということだろうと思うんですけれども,この地形的に見て,火砕流とか溶岩流が流れていくおそれのある,今ここで地図で示されているこの赤いところ,それから黄色いところが熱風という話でしたが,ここのところに該当する人たちも把握をされていますか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  現在,ハザードマップ上のその危険区域,要するに火砕流とかそういったものが流れてくるところの住民の方は,現在おられません。そういったことで,この5kmというのは,4km以上を超えて飛ぶかも分からないという噴石,これに対する範囲でございまして,ここまで,5kmというところまで押さえておけば,もう今の段階では十分というふうに認識をしております。 ○17番(植山利博君)  それと,学校関係については,割れたガラスを直ちに替えてシールを張ったということですが,公共施設も相当ガラスが割れているということですけれども,市営住宅関係の被害は,ガラスの割れているのがあれば何か所で,どれぐらいだったんですか。 ○建設部長(篠原明博君)  今回の空振に伴います市営住宅の窓ガラスでございますが,牧園地区の南牧場住宅で14戸の20枚,それから,牧場住宅の3戸,5枚,高千穂団地1戸,1枚,それから霧島地区の中原住宅で2戸,2枚でございまして,計20戸の28枚でございます。被害額につきましては約15万円でございました。 ○17番(植山利博君)  その割れたガラスの処理といいますか,改修は,どこが,どのようにしたんですか。 ○建設部長(篠原明博君)  市営住宅でございましたので,市営住宅の維持修繕費で,市で行っております。 ○17番(植山利博君)  小学校は,すぐシールを張って対応したということですけれども,市営住宅については,その空振等でまた被害が出る可能性はあると思うんですが,市営住宅の対応はどのようになっていますか。 ○建設部長(篠原明博君)  今後もそういった空振によります市営住宅等につきましても,そういう窓ガラスの破損というのも想定をされるわけでございます。そういったことで,先月の広報きりしまの号外の中でも,市民の皆様方にはこういった空振に対しての予防というようなことで,例えばガラスの飛散防止のための雨戸,あるいはカーテンを閉めるとか,あるいはガラスの飛散防止フィルム,あるいは布テープなどを窓ガラスに張って対応していただきたいというようことを周知をいたしている状況でございます。そういったことを踏まえまして,現在,牧園及び霧島地区の市営住宅の皆様にも同じような周知,お願いをいたしているところでございます。おっしゃいますように,そういった飛散防止フィルムあるいはテープというものも市のほうでという話もございますけれども,ご存じのとおり,その区域内につきましては一般住宅の皆様もございます。そういった方々のことの状況もあり,そういうのを配慮いたしますと,現在の状況では,そういった周知のもとでお願いをしていきたいというふうに考えております。おっしゃいましたように,例えば公共施設等へのそういったすべてのフィルム等の配給ということになりますと,それはあくまでも全体的な市民の方々へのいろんな支援策等もいろいろ議論をされておりますので,そういった中で全体的に判断をしていきたいというふうに考えております。 ○17番(植山利博君)  いただいた資料によりますと,これは新燃岳に伴う防災対応ということで,2月16日版ですが,公共施設,市庁舎等ということで,霧島総合支所,それから牧園総合支所でも空振による窓ガラスの破損が確認されたというふうに聞いていますけれども,そうですか。 ○牧園総合支所長地域振興課長(荒木 敏君)  牧園総合支所については割れておりません。 ○霧島総合支所長地域振興課長(川野茂樹君)  霧島総合支所は西側の出入口のガラスが1枚割れております。 ○17番(植山利博君)  勘違いしておりました。霧島で聞いた話でしたね。その対応は,ガラス窓は替えられて,その後フィルムは張られましたか。 ○霧島総合支所長地域振興課長(川野茂樹君)  フィルムは張っておりませんけれども,ガラスが半円でしたので,横のほうに補強のカバーは付けております。 ○17番(植山利博君)  小学校は不特定多数の子どもたちが通うからすぐ対応したということですけれども,市営住宅というのも維持管理の責任は市にあるんだろうと思いますが,もし割れて,そこで住民がけがをした場合は,市にその責任の何がしかがあるんではないかと思いますけど,いかがですか。 ○建設部長(篠原明博君)  市営住宅にお住まいの方につきましては,先ほど申しましたように,いろんな形での対応をお願いしているのが現状でございます。おっしゃいましたように,いろんな対応をする中で,それ以上のもので,例えば,けが等をするということも想定をされるわけですけれども,先ほどの話の中で,今の現状の中でできるものについて,一応そういうお願いをしているわけでございまして,今後,例えば今以上のそういう空振に対して早急にそういうものも必要だということであれば,いろんな例えば県営住宅等の話もありますし,一般住宅等の対応もありますので,その中でやはり検討すべきだというふうに考えております。 ○17番(植山利博君)  時間がありません。市長はどういうふうに考えられますか。市営住宅の。今,ほかの一般住宅も近隣にあると。だから,市営住宅だけシールを張るのはなかなかしにくいというようなことだろうと思うんですけど。民家のガラスが割れて不幸にしてけがをされたと。これは,市が例えば責任を負う必要はないでしょうけれども,市営住宅に住んでいる方が割れた場合に,何がしかの責任があるかどうか,どう思われますか。 ○市長(前田終止君)  何がしかの責任がやっぱり発生するんじゃないかと考えます。 ○17番(植山利博君)  まだ起こって1か月,早いのか遅いのか,いろいろあります。いろんな対応が求められる中で,なかなかし切れていないというのも事実であります。最後に,普賢岳が爆発して2か月目に,活火山を持っているわけですから,これと共生しなければしようがないと思うんですよね。今までは,この霧島の山々で恩恵を受けた霧島市であったし,あの山々があったから国立公園の指定があったり,ジオパークの指定があったりして,そのことを情報発信して,そのことによって利益を享受してきた面もあるわけですから。だけど,これから何十年も,下手すれば何百年も活火山とともに生きる覚悟をしなければならないと思いますので,その辺のところを短期的にやらなければならないこと,長期的にやらなければならないことを十分検討していただいて,やらなければならないことは適切に対応していただきたいということを求めまして,私の質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で植山利博議員の一般質問を終わります。次に,11番,山浦安生議員から1件通告がされております。したがって発言を許可します。 ○11番(山浦安生君)  1月27日15時41分,霧島新燃岳が189年ぶりに爆発的噴火を起こしました。新湯温泉入口からのその様子はとても激しく,黒い噴煙の中には縦横に走る火山雷,飛び散る噴石,そして,高く上がる噴煙は頭の上まで差しかかり,背筋の凍る思いでありました。ミヤマキリシマで覆われた新燃岳は優しさに包まれたすばらしい山でありましたが,やはり活動していたのです。まさに火山の近くで暮らしているという認識を新たにいたしたところでございます。噴火の光景を目の当たりにして,私たちは地球の大きな息吹の中で,その息吹に従って生きていくしかない存在であることの理解と,これまでも自然の中で生かされてきたし,現在も生かされている,そして,これからの未来においても生かされていくものだという自然に対する畏敬の念を,改めて心深く抱かなければいけないものだと感じたところでございます。自然災害は生きている地球の息吹であり,起きるのを防ぐことはできないものだとしても,なるべくその影響を受けないようにする,いわば防災対策を講ずるのは必然的なことであります。防災対策には,噴火以前の予防,それから噴火期間中の応急,そして,噴火終息後の復旧・復興のそれぞれの対策があります。2000年3月に噴火しました北海道有珠山の火山災害では,噴火前及び噴火後の対応は非常にうまくいった事例として高く評価されております。このときの対応には,1990年の噴火に始まった雲仙普賢岳の火山災害から得た貴重な経験が各所で生かされているとのことでございます。有珠山の噴火では,「減災のテトラヘドロン」を北海道大学の岡田先生が中心になって提案され,実践がなされています。これは頂点に住民の安全,それを支える火山活動監視の研究者,情報をもとに防災実務を行う行政機関,火山情報を的確に伝え住民の啓発等の役割を担う報道機関が連携を深め,災害軽減を図る仕組みでございます。また,先ほどもありましたけれども,昨年10月,前田市長の訪れました岩手県では,岩手山の噴火危機,これは実際には噴火しなかったわけでありますが,その噴火危機のときにおきましても,岩手山火山防災検討会が有珠山での事例を参考に,減災の四角錐体制をつくっております。検討会では,報道機関が地域防災に大きな役割を果たすとの認識のもと,報道関係者に対する火山知識の研修,地域防災における報道のあり方などについて協議し,地域防災における報道の重要さを認識してもらうことに努めております。近年の災害から学ぶべきことはほかにもたくさんありますが,報道関係者との緊密な連携が特徴的となっているようでございます。霧島市の霧島火山防災検討委員会では,噴火以前の対処すべきこととして,報道関係者とどのように取り組んできたのかを問うものでございます。また,噴火前に対処すべき観光者,登山者の安全対策,待避壕や緊急通報装置の設置の件につきまして,その経過を問うものでございます。次に,火山灰や噴石による影響であります。火山灰に覆われますと山腹斜面に雨水がしみ込みにくくなり,表面流が発生します。流水が谷筋に集中し,水と土が一体となって土石流が起きます。土石流や噴石等で破壊される可能性のある水道施設や温泉関係の施設があろうかと思います。また,表面流で保水力がなくなることや降灰除去のため農作物,車,庭先等の洗浄により水の使用量が増加すること,農業用水においても保水力が弱くなることで川の水量を一定に保つことが困難になり,水不足の心配がなされます。水の確保について問題がないか問うものであります。3点目に,砂防ダムについてでございます。県は,既に新燃岳の降灰に伴う土石流対策として,霧島神宮近くの霧島川の砂防ダムに堆積した土砂の除去作業を始めております。今後においても政府支援チームと連携を図り,さまざまな調査に基づいて各種対策の検討を進めていく予定であるとしております。新燃岳中腹から中岳,高千穂河原にかけてはかなりの降灰もあり,この一帯からの流水は霧島川へ集中してまいります。地域住民にとりましては安心・安全を確保するため,6号えん堤の上部に大型のえん堤が望まれているところでございます。そこで,砂防ダムについて問うものでございます。以上で1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  山浦議員より新燃岳の火山活動,噴火について1点に絞ってのご質問でございました。その中で(2)につきましては,私のほうから答弁をいたします。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をいたします。新燃岳噴火に伴う防災対策についての2点目についてお答えいたします。新燃岳火口から4km圏内の立入禁止区域にある水道部管理の水源地は,霧島地区に3か所あります。現在は,立入禁止区域になっており,直接水源地に行くことはできませんので,それぞれの配水地の流入管から採水し,濁度・水温・においなどの検査を行っておりますが,現在のところ異常はございません。しかし,土石流等が発生した場合などは水源地からの導水管の破損も考えられますので,復旧するための資材の確保を行っているところであります。泉源につきましては,新燃岳火口から3kmの位置にありますが,現在までには心配された噴火の影響はなく,通常の配湯を行っているところでございます。このようなことから,現在のところは水源,泉源については問題ないと考えておりますが,2月15日に開催されました火山噴火予知連絡会では,「引き続き爆発的噴火は続くと思われるが,新燃岳へ上昇するマグマの量は現在低下をしており,多量の火山灰等を放出するような噴火の可能性は低くなってきている。しかし,多量のマグマが再上昇すれば,噴火活動が再び活発化する可能性がある」と,このような見解が示されたところでありますので,今後とも今回の火山活動がどう影響するのか注意深く見守りたいと考えております。また,農業用水の確保についてでございますが,霧島川から取水している用水路は,国道223号周辺までに4か所ありまして,その受益面積は約106haでありますが,同様に火山活動がどう影響するのか注意深く見守りたいと考えております。
    ○危機管理監(宇都克枝君)  新燃岳噴火に伴う防災対策の1点目についてお答えいたします。新燃岳は昨年3月30日,小規模な噴火を起こし,噴火警戒レベル1(平常)から2(火口周辺規制)へ引き上げられましたが,その後,活動の沈静化に伴い,4月16日には噴火警戒レベル2から1へ引き下げられました。その後,再び活動が活発化し,5月6日には噴火警戒レベル1から2へ引き上げられ,今年の1月26日の噴火まで噴火警戒レベルは2のままでした。この間,防災対応としては,新燃岳の火口中心から半径1kmは立入禁止区域とし,高千穂河原から韓国岳への縦走コースは安全確保の観点から利用できなくなりました。この規制は,気象台の記者発表とともに市による登山ルートへの規制看板の設置やロープを張って入山者に注意喚起を行うとともに,市のホームページにおいても立入禁止区域の説明や地図表示を行っており,規制が行われる当日においてはチラシを登山口などで登山者に配り,可能な限り周知に努めてきたところでございます。このような中にあっても,1月26日以前においては風評被害などはなかったものと考えております。 ○建設部長(篠原明博君)  新燃岳噴火に伴う防災対策についての3点目にお答えをいたします。県によりますと,現在霧島市域の霧島山系周辺には108基の砂防えん堤が設置されております。また,今回の新燃岳噴火に伴う既設えん堤の堆砂調査を行った結果,霧島川に設置してある15基のうち10基のえん堤で満砂状態であることが確認されております。また,あわせてえん堤の空き容量も確認中であり,今後の対応や新たなえん堤の必要性についても検討されておりますが,えん堤の整備につきましては,多額の事業費と相当の日数が必要となることから,早期に効果が期待できる工法を検討した結果,まずは,満砂状態にある霧島神宮西側の6号えん堤上流部の土砂を取り除くことで,土石流を捕捉する工法を選定し,除石作業に取り掛かっている状況であります。市といたしましては,これらの作業がスムーズに図られるよう協力してまいりたいと考えております。 ○議長(池田 守君)  ただいま山浦議員の一般質問中でありますが,本日の会議時間は,山浦議員の一般質問終了まで行います。あらかじめ時間を延長いたします。 ○11番(山浦安生君)  答弁をいただきました。まず,水源,泉源についてのことからお尋ねしてまいりたいと思います。今,市長のほうから答弁ありましたように,4km以内に,立入禁止区域内でございますが,水源地が3か所あるということでございます。現在のところでは,全く被害はないというようなことでございますけれども,どういう状況が発生するか分からないわけですね。立入禁止区域内ですから,万が一そういうことが起きたらどんな形で対処していくのか,お尋ねしておきます。 ○水道部長(迫間 勇君)  万が一起きましたときには,そこまで近づけるのかどうかも含めまして,そのときになってしっかりと対応をしていかなければならないと,このように思っております。 ○市長(前田終止君)  この水源地の3か所につきましては,私といたしましては中長期化するかもしれません。今後,数か月,数年かかるかも分からない。そういう中で,水というのは市民生活にとって必要,欠くべからざるものでございます。そして,万々が一,それに的確に備えていく必要があるということ,そういう意味では,状況が許せば関係各位の各機関ともよく相談もして,安全対策,安全の配慮を十分にしながら,現場も踏まえてしっかりと将来計画,対応もしなければならないと,そういうふうに思います。これから菜種梅雨,本格梅雨,そしてまた冬が来るまで大変な雨台風,あるいはまた,近年的には日本全国どこで起こるか分からないような,我々も体験した局地的なゲリラ豪雨,そういうものが時間雨量20mm,30mmどころか,50mm,100mm,それ以上というのもあり得るわけですから,まさかに備えていく必要は絶対あるというふうに思っておりますので,現場もいずれよき瞬間,よき時期を見て,踏まえて将来にも備えさせたいと,こう思っております。 ○11番(山浦安生君)  4km以内に3か所,立入禁止区域内なんですけれども,両滝の上のほうに取水している箇所があるんですけれども,あれはどこのものを取水しているのか,分かりますか。 ○霧島総合支所産業建設課長(寺田浩二君)  ご質問の両滝の横から取水している水源は,温泉が霧島の場合は蒸気の井戸でございまして,蒸気が噴出しているその蒸気に水を混ぜて温泉にしております。その混ぜる水を取水する施設でございます。 ○11番(山浦安生君)  それ以外にはもうないですかね,それだけですかね。 ○霧島総合支所産業建設課長(寺田浩二君)  この両滝の水源以外に,温泉事業ではあと2か所水源を持っております。1か所は県道のすぐ上に砂防えん堤があるんですけれども,そのすぐ下のところで取水をしております。それと,旧労災病院の上流約1kmのところからも取水しております。主な取水源としましては,先ほど言いましたその両滝水源が主な水源でございます。 ○11番(山浦安生君)  この水源,導水しているわけなんですけれども,その地下に埋まっている部分は,例えば噴石とかそういうものから被害を受けるようなことはないと思うんですね。その露出している部分があると思うんですけれども,そういう箇所というのは何か所かあると思うんです。それから,先ほど答弁の中にもありましたように,土石流で影響を受けるような,そういう所は今のところは,この泉源を含めて何か所ぐらいありますか。 ○霧島総合支所産業建設課長(寺田浩二君)  現在水道を引いております配管が約3.5kmほどあるかというふうに考えております。この配管のうち約1km以上は鋼管の露出配管となっております。急峻な場所を通っておりまして,どうしても埋設できないような場所はこのような形態になっておりまして,この部分に大きな噴石が直撃した場合は破損を受けるおそれがあるというふうに考えております。 ○11番(山浦安生君)  今の段階では,破損を受けると,立入禁止内ですけれど,なかなかできないということになってしまうわけですね。非常に心配されるところでございます。例えば,神宮台の水源地,永池水源地,この二つが仮に破損を受けたときに,どれくらいの戸数の方々が水を心配しなければいけない状況になるのか,教えていただけますか。 ○水道課長(今吉近見君)  永池の水源地関係でございますが,霧島の田口のほうが16軒です。それから,都城の吉之元のほうに同時に送っておりますので,これが11軒,合計27軒でございます。神宮台につきましては,分譲地のほうが93戸,それから霧島ハイツが1戸,それから緑の村が1戸,計95戸でございます。 ○11番(山浦安生君)  これだけの方々が影響を受ける可能性があるということでございますので,立入禁止区域内ではございますけれども,十分な対応をしていただきたいというふうに思います。今日は,このいろんな状況の中で,例えば灰が降ることによって灰が水をなかなか浸透させない。保水力が弱ってくるわけなんですけど,保水力が弱るというよりも下へ浸透していかないわけですから,表面流として流れていくわけです。そうすると,今ある水源地というのがほとんどが湧水という形になっているんですけれども,この湧水の量というのは変わらないものかどうか,お尋ねしたいと思います。 ○水道部長(迫間 勇君)  今までのここの水源地につきましては,確かに夏場は量的に少なくなっているということは聞いております。ですから,影響があるかどうかも含めまして,じっくり量を量っていきたいと思っております。 ○11番(山浦安生君)  確かに私どもの近くの温泉の方々に聞いても,やはり高い所にありますので,その高い所の湧水は,下場と違って,雨が降らないとか,降ったとか,そういうものにすぐ影響を受けるわけなんですけれども,そういうことで,非常に心配がされるところなんです。水が不足するんじゃないかなというふうに思うわけですね。それから,この水の不足する原因の中に,やはり降灰を除去するために,例えば車とか庭先とかいろんなものを,農作物にしてもそうですけれども,洗浄いたしますよね。そのことによって相当水を使うと思うんですね。で,今回のこの降灰の影響によってどれぐらいの水の量が使われる,何%ぐらいアップするものか,お尋ねしたいと思うんですが。 ○水道部長(迫間 勇君)  この4km圏内にあります軒数は先ほど課長が申し上げましたけれども,実際に1日平均当たりの使用水量を見てみますと,神宮台93軒の方にメーター器は設置いたしておりますけれども,1日当たりにしますと18tというわずかな水量でもございます。ただ,霧島ハイツが一つございますけれども,ここは1日当たり76tでございます。それから,緑の村あるいは霧島の田口がありますけれども,全体的に大量の水を使うような所はないようでございますので,そう心配をしなくてもいいのかなと思っております。 ○11番(山浦安生君)  何とか間に合うというようなことでございますので,安心いたしました。ちなみに,この水が少なくなりますと,どうしても気になるのは,漏水のことが気になってくるわけなんですけれども,この各地域の,旧市町村単位でどれくらいの量で漏水があるのか,お尋ねいたします。 ○水道課長(今吉近見君)  パーセンテージで申し上げます。国分が92.65%,隼人が91.53%,溝辺が96.57%,霧島が73.9%,牧園が85.82%,横川が89.06%,福山が80.86%でございます。 ○11番(山浦安生君)  霧島が73.9%,福山が80.86%。この要因は何でしょうかね,ほかのところに比べて多いという。 ○水道課長(今吉近見君)  逆に申し上げますと,溝辺が96%ございます。これにつきましては,二つの水源から一つにまとめまして,それを配っているというような形でございますが,霧島につきましては,10か所の小規模なところから一遍にできなくて,各配水池へ配りながら給水をしているというふうな形でございます。それと,まず一番大きいのは,配水管が老朽化しているということでございます。それで,20年度と21年度,先ほど霧島につきましては73.9%と申し上げましたが,20年度が66.58%でございます。この上昇した原因,有収率が上がった原因につきましては,県道国分霧島線の本管工事を20年度,21年度,本年度も実施いたしましたが,ほとんどすべてが終了いたしました。これで目に見えて夜中の流量が5t,6tという形で減ってきておりますので,その効果が十分に上がってきております。当然22年度の決算になりますと,もう少し上昇するというふうに考えております。 ○11番(山浦安生君)  この火山の影響で一番水が不足する心配があるのは,やはり霧島地域でございます。そういう場所でなかなか漏水率が高いということでございますので,水が漏れる率が高いということでございますので,十分気を使っていただきたいというか,配慮していただきたいというふうに思うわけであります。今,答弁にありましたように,工事がなされているので,十分改善されるんじゃないかなというふうに期待しているところでございます。先ほど市長のほうからもありましたように,水はとても大事なものでございます。この水道関係のパンフレットにも載っておりましたけれども,水は清浄にして豊富,低廉な安定供給する水道の基本原則であるということでございますので,十分に配慮していただきたいなというふうに思います。次に,ちょっとだけお尋ねしますが,農業用水についてお尋ねします。霧島神宮の上のほうに,霧島川の上流ですけれども,第1発電所があります。そのところから取水されておりますけれども,あの取水している所は,今回の噴火の影響というものは何もございませんか。 ○霧島総合支所産業建設課長(寺田浩二君)  議員の言われましたその用水路については,現在のところ特に流量が減ったとかいうような現象はございません。 ○11番(山浦安生君)  といいますのは,先ほども言いましたように,新燃岳の中腹,中岳,その辺りのところが入ってくるんじゃないかなというふうな気がするものですから,あの辺りにたまってしまえば,また,それなりに土石流とか,そういうもので壊れる可能性が出てくるということで心配されるわけですね。まあ心配ないということでございますので,雑用水についてお尋ねしますけれども,雑用水は今どこが管理しているんですかね。霧島の旧パライソですけれども,あそこにありました。どこが管理してますかね。 ○牧園総合支所長地域振興課長(荒木 敏君)  雑用水の事業につきましては,現在霧島観光協会のほうに委託をして管理運営をしていただいております。 ○11番(山浦安生君)  これも降灰によりまして,ホテル等がたくさんありますので,庭先等を洗ったりすればかなり雑用水を使うと思うんですけど,その雑用水の不足が生じるんじゃないかなと思って心配しているところなんですが,これはちょっと分かりますかね。分かったら,答弁をお願いします。 ○牧園総合支所長地域振興課長(荒木 敏君)  一応雑用水につきましては,1日当たり大体湧水量は3,000tとなっておりますので,2月18日に降灰がありましたけれども,あの程度であればさほど影響はないのかなというふうに考えているところでございます。 ○11番(山浦安生君)  次に,観光客や登山者の安全確保についてお尋ねいたします。先だって牧園町と霧島町で新燃火山活動の地域説明会がございました。そのときの資料によりますと,マグマだまりの収縮は2月1日以降停滞している。傾斜計でも,1月26日から1月31日に見られたような顕著な変化は観測されていないということでございますが,この1月26日の前,1日前でもいいし,2日前でもいいんですけれども,この気象庁のほうからこの動きに対する情報というものはなかったものか,お尋ねをいたします。 ○危機管理監(宇都克枝君)  1月26日に実際の噴火が始まったわけですが,その前に,1月19日,そのときに1回小規模な噴火が起きておりまして,その後,26日になるまでは,新たなそういった情報の提供,そういったものはございませんでした。 ○11番(山浦安生君)  26日の噴火はいきなり来た噴火というふうに理解してもよろしいですか。 ○危機管理監(宇都克枝君)  私もちょうど26日の15時前後,たまたまライブの,安心安全課にあります大浪池から新燃岳を映しておりますライブのカメラがございますけれども,それを見ておりましたら,急遽そういった黒煙,そういったものが噴出をしてまいりました。そういったことを受けて,おかしいな,おかしいなと言っている矢先に,すぐ気象庁から連絡が入りまして,気象庁のほうでも全く予期していなかったような状況だというふうに理解をしております。 ○11番(山浦安生君)  時間がなかったということですよね。このときの対応というか,危険が迫っているわけなんですけれども,このときに高千穂河原とか,あるいは中岳等におきましては,登山は許されているわけですよね,禁止区域内ではございませんので。万が一,万が一というか,こういう事実があったわけなんですけれども,人がいたら,どうなっていたかということをやはり心配するわけですね。そのことで以前にも緊急通報の装置をぜひ取り付けたらどうだろうかということを申し上げているわけです。これは平成18年6月にそういう質問をさせていただきました。そのときに,今,南田副市長がいらっしゃいますけれども,総務部次長でございました。そのときには,これに対して,市としてはヘリで呼びかけるとか,あるいはFM放送を使って避難を呼びかけるというふうなことが言われているわけなんです。しかしながら,今もありましたように,いきなり来るんですね。とても間に合わないわけです。ですから,こういう必要性があるんじゃないかというふうにお尋ねするわけですが,副市長,いかがですか。 ○副市長(南田吉文君)  18年でございましたか,確かにそういう質問がございました。かねての登山者への安全のために,どういうような必要があるのかということをお尋ねになったんじゃないかと思います。その折には,ヘリコプターからとかいろいろございましたけれども,そうではなくて,例えば太陽電池等を使ったそういったような緊急のアナウンスシステムだとか,FMを使った方法が考えられるのではないかという話をしたのを覚えておりますけれども,その後,どのような対応をとったかということになりますと,残念ながら対応をしていないというのが実情でございました。 ○11番(山浦安生君)  大変残念なことだと思います。この緊急通報装置というのは,今の段階ではそれぞれこういう警報が出ますと,担当の方がその現地に行って看板を立てるか,そういう案内板を立てるか,そういうことをやるわけなんですけれども,それでは時間が間に合わないわけですね。ですから,今私が申し上げているこの緊急用の装置というのは,無線によりまして登山口に赤ランプで回るものをつくるとかそれから,山中におきましてはその警報用のサイレンを設置するとか,そういうことなんです。もうぜひそういうふうな方向で検討をしていただきたいというふうに思います。それから,この高千穂河原におきましては,あそこで働いていらっしゃる方々,美化財団の職員の方,それからビジターセンターの職員の方々,それからお店もあります。そういう方々がいらっしゃるわけなんですけれども,美化財団では14時に自主閉鎖をして帰られているわけなんです。そのときに,相当な危険を感じられたと思うんですけれども,そのときの聞き取りはなされているかどうか。なされていれば教えていただきたい。 ○霧島総合支所長地域振興課長(川野茂樹君)  14時とおっしゃいましたが,16時かと思いますけれども,15時45分ぐらいだったかと思いますけれども,気象台のほうへ私どものほうから電話を入れまして,状況を説明して,中岳の登山の規制をかけてもいいかという話をしております。まあ自主規制であれば構わないということでしたので,総合支所の判断ですぐ中岳の登山を禁止するとともに,関係機関へ連絡をしております。当然,自然公園財団のほうにも電話をしておりまして,道路の関係がございましたので,夕方出てきていただいて,県道霧島公園線と県道霧島公園小林線の道路の閉鎖といいますか,通行止めをやらないといけないんじゃないかということがありまして,地域振興局のほうにも連絡をして,実際の道路は18時10分だったですか,レベルが上がったのも18時ですけれども,その前に,実際はもう規制をかけております。 ○11番(山浦安生君)  ごめんなさい。私は自主規制というふうに申し上げたのであれだったんですが,自主閉鎖をされているわけなんですね。そのときの状況,どれぐらい身に危険を感じたか,そのことの聞き取りをなされているかということでございます。 ○霧島総合支所長地域振興課長(川野茂樹君)  職員のほうも登らせました。規制の関係があって,看板設置のこともありまして。実際行ったら,5mぐらい先はもう見えない状況であったと。火山れきが落ちてきて,もう身の危険を感じたということで,すぐ引き返してきております。また,財団のほうの職員の方も同じようなことでございました。早く下りたいということでしたけれども,向こうのほうもそれぞれ持ち出す物等もあったかと思いますけれども,ちょっと遅くなったのかなと思っております。 ○11番(山浦安生君)  たとえ職員の方でも,もうそういう危険なところへ行ったらいけなんじゃないかというふうに心配するわけですね。今,後ろにありますジオパークがありますけれども,この中で,井村准教授がジオパークの相談役みたいな感じでいろいろとアドバイスをしてくださるわけなんですが,先生の話を聞きますと,絶対に危険があったらいけないというのがジオパークの鉄則だそうです。だから,そのあたりを考えますと,今,噴火でいろんな影響がありますけれども,どのあたりまでがそのジオパークの範囲内になるのかなというふうな,ちょっと話はそれてしまいますけれども,そんな気がするんですが,どんなふうにお考えでしょうか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  ジオパークの範囲につきましては,霧島山を囲む日豊本線それから肥薩線,吉都線ずっと鉄道が回っているわけですが,一応そのエリアを基本といたしております。 ○11番(山浦安生君)  こういう状況ですので,かなりそのエリアも狭められるものではないかというふうに思います。ここで,幸いにして高千穂河原に観光客がいらっしゃらなかったのでよかったわけなんですけれども,もし万が一いたら大変なことになっているわけですね。そこにも以前,それこそ昨年度でしたけれども待避壕を造るべきじゃないかということでお話をいたしました。南田副市長も答えていただきました。前向きに検討をするということでしたので,その経過と結果というものをお尋ねをいたします。 ○市長(前田終止君)  大きく分けて私は二つのことを,今までの議論をお伺いしながら思います。一つには,火山の監視体制の強化,これを私たちは今後霧島山の,新燃岳だけじゃない,全体に4か所シミュレーションできる噴火の可能性の場所が指摘されております。ですから,監視体制の徹底した強化をしていかなければならない。もう一つには,今後やはり霧島山としっかり向き合って暮らしていかなければならない将来の永遠が待っている。それにはやはり安心・安全の登山道の整備であるとか,この霧島山を取り囲む主要道路の最も山に近い道路についての安全策,シェルター,そういうことを,本当に避けられるものをしっかりと考えていかなければならないということを,もっと徹底議論をして,将来対策をしなければ,噴火が落ち着いたからといって,直ちに山を開放できる状況にないんじゃないかと。やっぱり登山道をしっかり精査して,その火山の噴石や火山れき,火山灰等について避けられるものをある一定の距離において,国立公園法やさまざまなそういう環境とか景観に配慮した安全策を用いながら山と向き合う。あるいは,車が走るところについても,桜島にあるようなそういう停留所ごとに,あるいはまた通学路に避難の壕がある。そういうシェルター,そういうものも検討していかなければならない。何よりも,地震より手薄と言われるこの火山監視体制についての監視強化,これを世界指折りの火山列島と言いながら本当に手薄になっている。国内に活火山というのは108あるそうであります。世界全体の1割を占めるそうでありますけれども,その中で新燃岳を含む46火山で24時間監視体制をとっているそうであります。そういう中で,桜島は,同じ県内にあって,まだデータが数十年,半世紀ありますよ。ただ,我々のほうは本当に同じ警戒レベル3でも,もっと徹底した監視体制の強化をしていただかなければ,今後本当に不安が増大していくということでございます。5年前までは,それこそ東大の霧島観測所があったわけですよね。しかしながら,もうそれが常駐職員がいないまま,もう現在噴火を迎えてしまった。そして,仕分け,これでは大規模な噴火がそれこそ数千年前に起きたきりの火山で,もうずっと前の何百年も,千年も,それ以上本当にそういう予算とか,あるいはそういう24時間体制の必要性などでばっさり切られているわけですね。ですから,現実的には予告も,本当にそういう余地もできないままに我々は今日を迎えて今あるということですね。そういう意味では,しっかりこのふるさとの霧島山と向き合う監視体制の強化を,これを機に日本全体のやはり火山監視体制の強化も含めて,我々がモデルケースをつくるんだというような気概を持って山と向き合う,火山と向き合う,ともに生きていく。そういう道路,一番近い道路ですよ,そしてまた登山道の整備なども考えていかなければ,霧島山は危険な山だということで誰も山の頂を目指すことができない時代になってしまうのではないかというようなことを,不安を,私個人は感じています。ですから,そういう議論を,今後きちんと専門的な方々からの意見も言っていただき,霧島観光,登山のあり方は相当今後考えていかなければ,沈静化したから直ちにそれこそ山を開くということなども慎重にならざるを得ないような気もいたします。 ○11番(山浦安生君)  ただいま市長のおっしゃるとおりでございます。火山活動の監視,それから情報をもとに防災実務を行う行政,そして火山情報を的確に伝え,住民の啓発等の役割を担う報道機関,これらが一緒になって住民の安全を守らなければいけないわけでございます。そこで,お尋ねいたします。報道関係の取り組みについてでございます。まず最初に,霧島市の地域防災計画の中にあります霧島火山防災検討委員会と,それからもう一つは霧島火山防災連絡会,この違いを,メンバー構成がどんなふうになっているのか,それから,この内容はどういうことを検討していくのか,どういうことを連絡し合っていくのか,そのあたりが分かれば簡単に説明いただきたいと思います。 ○危機管理監(宇都克枝君)  まず霧島火山防災検討委員会,これは各5市2町の首長も入っておりますし,主催をしているのは,宮崎河川国道事務所が主催をしております。実際参加される方は,そういった火山関係の先生方や気象台,また各県,そういった方がメインとなる組織でございます。霧島火山防災連絡会,こちらのほうはどちらかというと実務担当者のほうでありまして,現在,政府のコア会議をやっておりますけれども,この霧島火山防災連絡会,これを母体としまして現在やっているところでございます。その構成は,これも宮崎河川国道事務所,国交省が主体となりまして,自衛隊,警察,そういったところの関係機関もすべて含めた上で開催をされているところでございます。 ○11番(山浦安生君)  とても大切な会だろうというふうに思います。例えば,この二つの会の中で意見の相違があったときに,どちらの会が上部団体と申しますか,どちらのほうがなるのかお尋ねいたします。 ○危機管理監(宇都克枝君)  基本的にこの上,下というのはございませんけれども,霧島防災検討委員会,こちらのほうが今回ハザードマップのデータのもとになりましたそういったデータをつくったり,もしくは災害予測図,いろんなテーマを決めまして年間もしくは数年かけて,いろんな課題を紹介しているわけでございますけれども,基本的にこの霧島火山防災検討委員会,こちらのほうが国交省の,国交省といいますか,砂防・地すべり技術センター,こういったところの支援をいただいて,組織的にかつ学術的にやっているのがその霧島防災検討委員会でございます。 ○11番(山浦安生君)  この二つの委員会の中にはその報道関係というのは,マスコミというか,報道関係は全然入っていないわけですかね。 ○危機管理監(宇都克枝君)  取材には来られますけれども,中に入ってやられるというのはございません。 ○11番(山浦安生君)  今,霧島火山防災検討委員会の説明がありました。この中に財団法人の砂防・地すべり技術センターの方が入っているということでございますが,ここの理事長をされてる池谷浩さんという方が火山災害という本を書かれております。その本によりますと,雲仙普賢岳の火山災害から得た貴重な経験を学ぶべきことの一つという形で,「災害時のマスコミは災害の全体像をきちんとつかんで,点の情報ではなく,面としての情報を,また,被災状況だけではなく,安全なところの情報も知らせて,地域全体が見えるような正確な報道に徹してほしい。単なるニュース取材の先陣争いではなく,常に公器としての立場で考え,少なくとも報道による人災を起こさずに,地域住民を守ることを報道の第一義としてほしい」というふうに書かれているわけでございます。このような普賢岳での経験,その普賢岳で経験した報道のあり方を踏まえまして,今回のこの新燃岳の噴火の報道のあり方について,どのように考えていらっしゃるか,お尋ねをいたします。 ○秘書広報課長(有馬博明君)  まず1点目は,先ほど冒頭で議員がおっしゃいました北海道大学の岡田先生の構築されているテトラヘドロンシステムにおけるその報道,それから行政,そして研究者がベースになりながら,主役の市民をどう支えていくかということで,その中で,先ほどありました防災会議等の委員の中に報道関係は入っていないかというご指摘だったかと思います。その中で,私どもも有珠山の麓の壮瞥町のほうに,いろいろとこの機会に勉強をさせていただきましたが,先ほどのシステムのテトラヘドロンのシステムにつきましては,概念としてそういったシステムは当然普賢岳に学びながら導入をしながら,そのような関係を報道機関と構築をしているということではございましたが,組織図の中では,報道機関としての位置付けはしていないということでございました。しかし,私どもこの地域防災計画の中には報道の皆様との協力を基本的に位置付けておりまして,気象予警報,それから災害情報の放送,それから防災知識の普及,それから災害広報あるいは義援金の募集等につきまして,既に規定を設けているところでございます。そういった意味で,日常から報道機関の皆様方のご協力をいただきながら,今回も防災の報道,それからさまざまな災害の広報等のご協力をいただいているところでございます。
    ○11番(山浦安生君)  今詳しく説明がありました。北大のこの岡田先生のシステムを学んで,先ほども言いましたけれども,市長が行かれました岩手県のほうでも,岩手山の噴火危機の際に同じようなことをつくってやろうとした経緯があります。そのときにも,この報道がいかに大切な,重要な役割を占めるかということを,検討会,これは岩手山の火山防災検討会でございますけれども,検討会では,報道機関が地域防災に大きな役割を果たす認識のもと,報道関係者に対する火山知識の研修,地域防災における報道のあり方などについて研修を重ねてやっているわけなんです。もうそれほど報道は大切なもので,時によっては人を切ることもあります。時には人を守ることもあります。そういうもろ刃の剣を持ったものでございます。ですから,扱いには相当の注意を払いながら,前々から打ち合わせを当然行っておくべきことだったろうと思うんです。よく言われますあの雲仙普賢岳のときと同じような,小浜,雲仙の被害と同じようなことが言えるんじゃないかと思います。であれば,雲仙普賢岳の経験が全く生かされていないということになってくるんですね。そのあたりをぜひ今後は検討していただきたい。まだまだこの後,これで終わったわけではありませんので,風評被害ではさまざまなものが飛んでくるかもしれません。そういうときに,今,課長のほうから話もありましたように,お互いに協力しながら,意見の交換をしながら,どういうふうにしたら一番地域住民のためになるのかということを検討していただきたいというふうに思います。今後のあり方については,先ほど少し触れましたけれども,市長,いかがでしょうか。 ○秘書広報課長(有馬博明君)  万が一に備えて常日頃から行政それから報道機関がどう連携していくかということについてのご指摘だと思います。本市では,報道対応マニュアル等を作りながら,報道機関を通した広報活動について職員の啓発も行っておりますが,特に,霧島姶良記者クラブの皆様方とは月に2回の記者発表,記者定例会がございます。そういう機会を利用いたしましてのさまざまな意見交換,それから緊急時の連絡体制,これは幹事社を通しての緊急の連絡体制でございますが,そういった協力もいただいております。それから,先ほどから出ておりますように,霧島ジオパークに取り組む中で,私ども職員そして報道の皆様,ともに学習を深めながら,霧島の火山が魅力だけではなくて,活火山であるという認識のもとに,ともに見識を深めてきたというふうに思っているところでございます。ただ,災害のときの報道の第一義は,まずは市民の生命と財産を守るための災害情報を正しく正確に伝えるということが第一義であろうかというふうに思っているところでございます。そういった意味では,そういったところの市の広報では足りない部分を報道の皆様と日々協力をいただきながら,今後ともネットワークを強めて進めてまいりたいというふうに思います。ただ,一方ではそういった風評被害を防ぐためのどのような努力をしていくかというご指摘もございます。そのためには,そういった被害情報を超えるようなより霧島ががんばっている姿,そういった情報をどんどん報道機関等を通しながら皆様方にお伝えするということも大事であろうというふうに考えております。一つの例を申し上げますと,南日本新聞の中野記者が「記者の目」のほうで書いておりました「真実を伝えるとともに,地域住民や読者が明るい気持ちになれる話題を提供していきたい」,これがまさしく事実を伝えながらも,そしてその地域に住む記者の皆様方の心だというふうに理解しております。霧島姶良記者クラブの皆様方もそういった理解のもとにあろうかと思います。行政としても,今後とも連携を保ちながら,そういった風評被害を少しでも減らしていけるように努力してまいりたいと思います。 ○11番(山浦安生君)  人生,人の命を大切にすることが一番大切なことでございます。真実を伝えるのは当然のことですけれども,危機感をあおるような伝え方も,これも問題ではないかというふうに思います。冷静な対応を呼びかけることが大切ではないかというふうに思います。さまざまな被害が生じているわけなんですけれども,この予防できるものは予防するというのが,やはり災害予防の重要な部分ではないかなというふうに思っております。これからどんな形が生まれてくるのか分かりませんけれども,慎重に対応していただきたいなというふうに思います。それでは,最後になりますけれども,砂防ダムのことについて少しだけお尋ねをいたします。県のほうでは,調査をしながら,国の支援チームの方々と相談しながら検討していくというふうなことなんですけれども,私たち素人が見た目でも,やはり先ほどから言っております山腹に積もり積もった灰は全部霧島川のほうに流れてくる。そして,それがどのような形で土石流とかいうのを巻き起こして来るか分からない。そういう心配があるところに住んでいる人たちは,どんな思いでいるのかということを考えたときに,やはりあの地域に,今6号えん堤で5,000m3の砂の除去をやっておりますけれども,それだけで間に合うのかなと,安心感が得られるのかなということを思うわけなんですけれども,市の職員の皆様の目で見たその危険性というのはどんなふうにお考えか,お尋ねいたします。 ○建設部長(篠原明博君)  今おっしゃいましたように,こういった土石流が発生する可能性があるわけでございまして,今,新燃岳あるいは中岳,高千穂河原に相当の降灰があるわけでございます。そういった降灰による土石流というのが霧島川に流れ込むということが予想されているというようなことでございます。おっしゃいましたように,今,満砂になった砂防えん堤が10基あるというようなことで,県としても早急にできるものをまずやりたいというようなことで,緊急に今6号えん堤の除石を行っているというふうにお聞きをいたしております。当然,これで100%そういったものに対して十分であるということは県のほうも考えていらっしゃいません。今後もそれに引き続きその満砂状態のところをのけていきたいというようなことでございました。それと,やはり将来的には,そういった新しいえん堤というのも必要であるというふうに認識を持っていらっしゃいますけれども,現在のところは今ある既存のその砂防えん堤を十分活用して,一時的なそういう砂防のダムの機能を100%復元して安全を守っていきたいというのが中心であるようでございますので,我々としても,そういったものについては今後も強く要望していきながら,少しでも安全確保ができるようにお願いをしていきたいというふうに思っております。 ○11番(山浦安生君)  調査をする方々の考え方とそこに住んでいる地域の方々の考え方というのは違うのかもしれませんけれども,最近の火山砂防基本計画を作っているところでは,その地域の代表とか,地元の代表の意見も最近ではよく取り入れられているというような話を聞いております。ですから,霧島市としても,国のその調査状況,県の調査状況を見ているだけではなくて,こちらから,先ほども同僚議員のほうからもありましたように,積極的にこういう安全対策については仕掛けをしていっていただきたいというふうに思います。その点は,いかがなもんでしょうかね。 ○建設部長(篠原明博君)  先ほどの答弁の中にも入っておりますけれども,やはり今,県のほうでいろいろ調査をされておりまして,それでできる範囲内でやっていらっしゃるというようなことで,市といたしましても,それにかかわるもののいろんな協力というのを惜しまないでやるというふうに思っております。この前の県のほうでも,今後はやはりそういった新たなえん堤の必要性も検討しながら,ソフト,ハード,そういった地域とのかかわりを持って総合的に対応していきたいというようなことでございましたので,市も十分それに対応して協力していきたいと思います。 ○11番(山浦安生君)  国とか県の調査事項に基づいてやるだけではなくて,やはりこちらから積極的に動きをとっていただきたい。非常にこの新燃岳噴火で大変な騒動になっているわけなんですけれども,これからも相当な被害が,霧島界隈の観光関係におきましては被害が相当出るんじゃないかなというふうに思っております。早い時期におさまるように願いまして,質問を終わります。 ○議長(池田 守君)  以上で山浦安生議員の一般質問を終わります。これで本日の一般質問を終わります。残りの12名については,明日以降の本会議で行います。本日はこれで散会します。               「散 会  午後 5時44分」...