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平成22年第3回定例会(第4日目 9月16日)

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  1. 霧島市議会 2010-09-16
    平成22年第3回定例会(第4日目 9月16日)


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    平成22年第3回定例会(第4日目 9月16日)              平成22年第3回霧島市議会定例会会議録   1.議事日程は次のとおりである。                        平成22年9月16日(第4日目)午前9時開議 ┌──┬──┬─────────────────────────────┬─────┐ │日程│議案│    件                  名     │ 備 考 │ │番号│番号│                             │     │ ├──┼──┴─────────────────────────────┼─────┤ │ 1│一般質問 前島 広紀君( 171ページ)              │     │ │  │      市道向花~清水線の整備計画について問う      │     │ │  │      ・霧島市の農林水産業施策に対する取り組みについて問う│     │ │  │      新幹線全線開通に対する取り組みについて問う    │     │ │  │     田代 昇子君( 189ページ)              │     │ │  │      ・子どもの虐待防止について             │     │ │  │      ・補助金行政について                │     │ │  │     中村 正人君( 200ページ)              │     │ │  │      ・観光行政について                 │     │ │  │     脇元  敬君( 211ページ)              │     │ │  │      ・地域の特性を活かした経済発展政策について     │     │
    │  │      ・高齢者戸籍問題について              │     │ │  │      ・桜島降灰対策について               │     │ │  │     下深迫孝二君( 226ページ)              │     │ │  │      高齢化福祉対策について              │     │ │  │      ・空き家対策について                │     │ │  │      ・畜産農家への支援について             │     │ │  │     秋広 眞司君( 238ページ)              │     │ │  │      ・県道2号都城~隼人線(通称関の坂)の道路崩落の復旧│     │ │  │       について                     │     │ │  │      ・口蹄疫の今後の対策について            │     │ │  │      不明高齢者対策について              │     │ │  │      ・熱中症対策について                │     │ └──┴────────────────────────────────┴─────┘ 2.本日の出席議員は次のとおりである。     1番  宮 本 明 彦 君      2番  前 島 広 紀 君     3番  有 村 隆 志 君      4番  志 摩 浩 志 君     5番  中 村 正 人 君      6番  脇 元   敬 君     7番  松 元   深 君      8番  秋 広 眞 司 君     9番  池 田 綱 雄 君     10番  徳 田 拡 志 君    11番  山 浦 安 生 君     12番  厚 地   覺 君    14番  仮 屋 国 治 君     15番  常 盤 信 一 君    16番  脇 元   操 君     17番  植 山 利 博 君    19番  塩井川 幸 生 君     20番  久 保 史 郎 君    21番  岡 村 一二三 君     22番  木野田 恵美子 君    23番  池 田   守 君     24番  下深迫 孝 二 君    25番  吉 永 民 治 君     26番  今 吉 歳 晴 君    27番  細山田 為 重 君     28番  蔵 原   勇 君    29番  田 代 昇 子 君     30番  前川原 正 人 君    32番  西 村 新一郎 君     33番  宮 内   博 君    34番  徳 田 和 昭 君 3.本日の欠席議員は次のとおりである。    13番  新 橋   実 君     18番  上 鍋 正 光 君    31番  時 任 英 寛 君 4.会議に出席した議会事務局の職員は次のとおりである。  議会事務局長    宗 像 成 昭 君   議事調査課長   満 留   寛 君  議事グループ長   宮 永 幸 一 君   書    記   有 村 真 一 君  書    記    中 見 嘉 雄 君   書    記   隈 元 秀 一 君 5.地方自治法第121条の規定による出席者は次のとおりである。  市     長   前 田 終 止 君   副  市  長  南 田 吉 文 君  副  市  長   大 塚 行 則 君   総 務 部 長  山 口   剛 君  企画部長兼     川 村 直 人 君   生活環境部長   平 野 貴 志 君  大学跡地利用対策監  保健福祉部長    宮 本 順 子 君   農林水産部長   萬 德 茂 樹 君  商工観光部長    間手原   修 君   建 設 部 長  篠 原 明 博 君  工事監査部長    中 村 順 二 君   消 防 局 長  後 庵 博 文 君  会計管理部長    細山田 孝 文 君   危機管理監    宇 都 克 枝 君  総 務 課 長   塩 川   剛 君   安心安全課長   中 馬 吉 和 君  秘書広報課長    有 馬 博 明 君   財 務 課 長  新 町   貴 君  税 務 課 長   中 村   功 君   企画政策課長   川 路 和 幸 君  行政改革推進課長  濱 﨑 正 治 君   共生協働推進課長 久 保 隆 義 君  環境衛生課長    越 口 哲 也 君   市 民 課 長  横 手 航太郎 君  保険年金課長    小 野 博 生 君   児童福祉課長   隈 元   悟 君  長寿・障害福祉課長 西   哲 郎 君   健康増進課長   森   多美子 君  農政畜産課長    緒 方 祐 二 君   林務水産課長   岩 重 芳 人 君  耕 地 課 長   馬 場 義 光 君   商工振興課長   池 田 洋 一 君  観 光 課 長   藤 山 光 隆 君   建設政策課長   下 拂   勉 君  土 木 課 長   山 下   晃 君   建築住宅課長   矢 野 昌 幸 君  建築指導課長    今 村 成 人 君   都市整備課長   川 東 千 尋 君  消防局警防課長   木佐貫   誠 君   消防局予防課長  中 村   泉 君  教  育  長   髙 田 肥 文 君   教 育 部 長  阿 多 己 清 君  教育総務課長    東 郷 一 德 君   学校教育課長   山 口 幸 彦 君  保健体育課長兼   稲 満 一 郎 君   生涯学習課長兼  山 下   修 君  隼人給食センター所長            隼人図書館長 6.会議のてん末は次のとおりである。               「開 議  午前 9時00分」 ○議長(池田 守君)  これより本日の会議を開きます。議事に入ります前に,31番,時任英寛議員から,一般質問通告書の取り下げ申出書が昨日提出されましたのでご報告いたします。   △ 日程第1 一般質問 ○議長(池田 守君)  本日の日程は,一般質問のみであります。昨日に引き続き,一般質問を続けます。2番,前島広紀議員から3件通告がされております。したがって,前島広紀議員の発言を許可します。 ○2番(前島広紀君)  新燃市政クラブの前島広紀でございます。議長の許可を得ましたので,通告どおり3点について質問をいたします。私は,若者に夢を,子どもや障がい者,お年寄りに優しいまちづくりを目指し,霧島市のさらなる発展と市民福祉の向上のため初心を忘れることなく,市民目線での議員活動を続けてまいります。それでは,まず最初に,市道向花~清水線の整備計画について質問いたします。市道向花~清水線は,第一高校の北側に跨線橋を設置して,平成21年4月に開通しました。いわゆる向花五差路から市営奈良田団地東側を通り,霧島方面へ抜ける道路として利用者が多く,特に朝夕のラッシュ時や通勤時は,県道60号国分霧島線との交差点である浜田皮膚科前では,霧島方面への左折車が,信号4回から5回待ちの渋滞を生じています。交通の利便性と時間短縮を目的に,せっかく立派な道路ができたのに,それに接続する道路の整備が不備なため,かえって渋滞が生じ時間のロスを呼んで,以前より不便な道路になっています。また,この道路は,空港方面へのアクセス道路としても重要な路線であると考えられますので,早急な整備が必要であると思います。そこで,向花~清水線のこれまでの整備計画はどうであったのか,また,その計画に対し,行政はどのようにこれまで対応をしてきたのか,お伺いいたします。そして,今後県道都城隼人線への接続道路をいつどのように整備していく計画なのか,お伺いいたします。併せて,現在,県道472号日当山敷根線は,第一工業大学の区間において道路が途切れています。この区間の道路整備の見込みはどうなっているのか,お伺いいたします。次に,霧島市の農林水産業施策に対する取り組みについて質問いたします。今年4月20日に,宮崎県都農町で発生した牛の口蹄疫は急速に被害が拡大し,5月19日には宮崎県知事が非常事態を宣言し,6月4日には「口蹄疫対策特別措置法」が施行されるなど未曾有の事態となりました。7月27日に宮崎県全域の移動制限等非常事態宣言が解除され,その後も当市におきましては,市職員をはじめ,多数の方々が昼夜24時間態勢で消毒作業を行いました。その甲斐あって,鹿児島県への口蹄疫の侵入を阻止したことは,畜産関係者にとりましては,安堵であったと思います。ところで,今回の口蹄疫被害の拡大による経済的損失は大きく,新聞報道によりますと,2,350億円にも上ると試算されています。また,中止されたイベントは多数あると伝えられています。このような状態の中,霧島市においてはどのように対応してきたのか,また,この教訓を生かし,牛の口蹄疫に限らず,鳥インフルエンザや狂牛病など家畜伝染病疾病に対する今後の行政の対応について,お伺いいたします。また,野生のシカも偶蹄目に属するため,口蹄疫に感染する可能性があります。そのような野生動物が縦横無尽に移動している現状の中で,口蹄疫などの伝染病疾病の媒介動物となる危険性が指摘されています。しかし,その野生のシカの生息数など基礎資料が十分ではなく,3月議会において,シカの頭数調査の費用600万円が可決されましたが,その調査の進捗状況はどうなっているのか,お伺いいたします。また,最近の桜島の活発な火山活動により,霧島市においても,頻繁に火山灰が降るようになりました。市民の日常生活においても不便な状況でありますが,農家にとっては品質劣化や灰を取り除くための時間や労働力が余分にかかり,所得の減少になりかねない重要な課題になっています。今回9月の6号補正予算で,降灰対策としてお茶関係に洗浄脱水機などの予算が計上されています。来年,平成23年11月に全国お茶まつりが当市において開催されますことなどを考えると,適切な対応であるとは思いますが,その他の園芸作物に対する国・県・市の補助事業の導入に対する行政の取り組みは十分なのか,お伺いいたします。次に,昨今の経済不況の中,求人減少など雇用情勢の悪化もあってか,新規就農に関心を持つ人々が増えているように報道されています。しかし,農業では,ほかの産業のように所得が確保できず,離農していく人が多いのも現実です。また,高齢化が進む中,作業の効率化が進まず,耕作放棄地が増え,限界集落と言われる状態も懸念されています。これらの地域の振興を維持するためには,若年者の新規就農を力強く支援していく必要があると考えます。当市においては,新規就農者に対する支援策は十分なのか,お伺いいたします。次に,新幹線全線開通に対する取り組みについて質問します。平成23年3月12日に新幹線が全線開通し,鹿児島から福岡,遠くは青森までつながります。福岡まで2時間弱,大阪まで3時間47分で行くことができるようになります。このことは,鹿児島から福岡や大阪などへの流出も大いに懸念されますが,遠方からの観光客やビジネスマンを誘致するよい機会だと期待もされます。平成21年の篤姫効果や今年の龍馬効果などに見られるように,企画力によっても前年を上回る観光客を誘致できることから,今後の霧島市の集客力を堅実なものとするためには,新幹線全線開通を機に,交通網の整備や標識整備などを含めた永続可能な誘致計画の策定が急務であると考えます。鹿児島中央駅周辺では,3月の開業に向けて,さまざまなイベントがこれから毎月計画されています。当市におきましても,10月11日に霧島市観光協会によります誘致イベントが,中央駅で開催されるというふうに聞いておりますが,他市町村はもっと熱烈に宣伝活動を行っています。例えば,九州新幹線の恩恵が及びにくい北九州市の商店街や東九州の大分,宮崎の観光地が動き始めています。買い物客の流出を防ぐため,団結しての守りや新幹線の沿線駅からの観光客を引っ張る連携プレーの攻めに,知恵を絞り合い,しのぎを削っています。ところで,当市霧島市には,空港があります。高速道路も便利です。さらに鉄道の利便性も加われば,観光商業の有力な宣伝の材料になると思います。これらを総合的に活用して持続する霧島市の観光産業,商工業の構築に対する行政の指導力を十分に発揮してほしいと考えますが,当市への観光客の誘致策はあるのか,また,その取り組みは十分であるのか,お伺いします。以上で壇上からの質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  前島議員から3点につきましてのご質問でございました。その3問目につきまして,私のほうから答弁をいたします。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をさせていただきます。3点目は,新幹線全線開通に対する取り組みについてのご質問でございました。一括してお答えをいたします。来春3月12日となりましたけれども,九州新幹線全線開業は,私どもの鹿児島県にとりまして,大きな経済効果をもたらすものと,みんな大きな期待があるわけでございます。このチャンスを生かすためには,県土全体で観光客の誘致活動を進めていくことが,まずは最も大事なことでありまして,そういう中で本市といたしましても,観光かごしま大キャンペーン推進協議会や県,JR等と一体となった観光客誘致活動を展開しておりまして,具体的には,首都圏や関西圏での観光キャンペーン,スタンプラリー,またJRにおきましても,九州新幹線利用促進キャンペーンも計画されているとお聞きいたしております。次に,新幹線でお見えになった観光客等をいかに霧島に誘客するかということで,それにはまず,霧島のこの魅力を高めていくことが大事であると考えまして,5月に開園をいたしました塩浸温泉龍馬公園の整備,あるいはまた,大隅横川駅,嘉例川駅の駐車場の整備など,鹿児島県と連携をした整備を進めまいったわけでございます。また,先日の日本ジオパークの認定も大きな霧島の魅力となっていくものと考えております。なお,鹿児島空港が私どもの霧島市に所在することも大きな魅力でありますことから,新幹線全線開業の相乗効果もあわせて観光客の誘客に努めてまいっているところでございます。その魅力をいかに発信していくかであると考えまして,いろんな手立てを進めさせていただいております。本年度は,既に全国に霧島をPRするために,JR品川駅でのデジタル広告,ラッピングバスの各地での運行をいたしてもおります。また,多くのメディアを通じての発信は,大河ドラマ「龍馬伝」のロケ地となったことや,最近多くの旅番組等で霧島を取り上げていただいたことで,県内外からの反響も大きく,大変効果があると考えており,今後ともメディアへの働きかけを強めていきたいと考えております。なお,「きりしま新幹線対策委員会」を市の観光協会とともに組織をしておりまして,今後,鹿児島中央駅前のアミュ広場での霧島観光宣伝イベントを皮切りに,来春行われます「全国都市緑化かごしまフェア」での個別花壇への参加など,具体的な取り組みを行ってまいりたいと考えております。議員もご承知かとは思うんですが,これまでにも,私はさまざまな新幹線効果や私どもの地域の観光振興のためにも,来春のいよいよ3月12日となったこの新幹線全線開業に向けて,九州,全国に向けてどういう形でこのことを知らしめながら,我が霧島市圏域に人々を誘客するか。その具体策として例えば,今年の8月に行われました高校総体,インターハイ,霧島登山大会,これは,北海道から沖縄までの若い高校生という世代が千数百名,監督や応援団まで含めておいでになったわけですね。そして,これからまた予定されております11月の「第52回自然公園ふれあい全国大会in霧島」,これも日本全国から来るわけですよね。そうしながら種をまいてあるんですよ,今までもずっと。そしてこれからも,来年の開業の後に,平成23年の「第65回全国お茶まつり大会」,これですね。こういう形で皆さんにも最大協力をいただいております。これも全体としては,参加規模は約8,000名にならんとすると言われています。もちろん,全国の100か所を超える,この地域からもおいでになるわけですね。ですから十分とは考えておりませんが,こういうものはやってもやっても尽きない,そういう努力は。しかし,間違いなくさせていただいておりますということを申し上げたいと思います。 ○建設部長(篠原明博君)  市道向花~清水線の整備計画についての1点目と2点目は関連がありますので,一括してお答えいたします。市道向花~清水線につきましては,渋滞する県道国分霧島線の国分福島地区から国分清水地区までのバイパス道路として位置付け,本路線の未整備区間でございました奈良田団地の北側から市道清水橋線までの延長557mの区間を平成13年度に着手し,平成21年3月に完成したところでございます。供用開始後の交通量につきましては,平成21年7月に,午前7時から午後7時までの12時間交通量調査を行っておりますが,市道向花~清水線の新設道路区間においては,約3,200台の交通量があり,道路整備による交通の分散化が図られたのではないかと考えているところであります。また,向花五差路での交通量が非常に多くなり,時間帯によっては奈良田団地付近まで渋滞している状況もございます。今後の道路整備計画につきましては,国分清水地区から国分重久地区の県道都城隼人線までの区間につきましても,重要な幹線道路として都市計画マスタープランの中で位置付けをいたしており,概略設計等の検討をしているところでございますが,事業着手につきましては,財政状況や街路事業新町線の整備状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。次に,3点目にお答えいたします。県道日当山敷根線街路事業新町線として,隼人町姫城から県道国分霧島線の第一工業大学交差点までの区間1,620mを,鹿児島県が事業主体となり整備を図っているところでございます。新町交差点から奈良田団地までの区間520mは,平成16年度まで完成し供用開始をいたしております。また,隼人町姫城から新町交差点までの区間600mにつきましては,平成16年度から事業に着手しており,新町交差点から約150mが完成し,残り約450mについて現在事業実施中でございます。新設道路となる奈良田団地前から県道国分霧島線の第一工業大学交差点までの区間500mにつきましては,県の厳しい財政状況もあり,現在整備中の隼人町姫城から新町交差点までの区間の事業進捗や県全体の都市計画事業の整備状況を考慮しながら検討していくと,県のほうからお聞きいたしております。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  2問目の霧島市の農林水産業施策に対する取り組みについての1点目について,お答えいたします。前川原議員のご質問にもお答え申し上げましたが,宮崎県内の口蹄疫の発生農場及びワクチン接種地域では,家畜の再導入にあたって,観察牛を用いてウイルスの感染を調べる臨床検査と抗体検査等が行われており,農場の清浄性が確認されるまでは完全に安心できない状況にございます。今日,人や物が自由に世界を行き交うグローバル時代となり,海外で発生した家畜伝染病が,国内に持ち込まれる可能性が非常に高い状況にございます。そのようなことから,口蹄疫を含む家畜伝染病の今後の防疫対策につきましては,まずは畜産農家の方々が,自分の農場にウイルスを絶対に侵入させないという強い意識が大事でございます。次に,ウイルスを侵入させないための飼養衛生管理が必要であり,具体的には家畜伝染病予防法に基づき,伝染病ウイルスの侵入防止だけでなく,他の病原菌や病気を発生させないために農家が守るべき家畜の飼養衛生管理基準が10項目示されておりますので,市といたしましては,畜産農家へ対しこれらの家畜の飼養衛生基準の周知・徹底に努めるとともに,市外で発生した場合には,今回同様市境での侵入防止のための消毒など,防疫作業を徹底することとし,万一市内で発生した場合には,本年作成いたしました「霧島市口蹄疫防疫行動手順書」,こういったものに準じた形で関係機関との連携を図りながら,迅速にウイルスなどを封じ込め,拡散防止のための初動体制がとれるように努めてまいりたいと考えております。次に,2点目についてお答えいたします。シカ被害対策としてのシカ頭数調査についてでありますが,本年度予算に,農林業に多大な被害を与えているシカの頭数調査及び生態系調査を実施するための予算を計上しておりますが,4月に口蹄疫が発生したことから,同じ偶蹄類である野生シカへの接触によるウイルス感染を危惧してこれまで調査を見合わせておりました。8月27日,終息宣言が出されましたが,この間も鹿児島県とシカの頭数調査について協議を行ってまいりました。当初予算を計上する段階では,県は,八重山・国見・霧島山地エリアを一つにとらえ,シカの生息調査を実施していることから,このエリアの生息数から霧島市内の生息数を推計することは難しいだろうと。また,九州森林管理局が平成21年度から5か年かけて,九州管内の国有林で生息環境等整備調査を実施することは伺っておりましたが,調査内容等が不明であったことから,本市の事情,すなわちシカ頭数調査を早急に実施し,その後のシカ対策を検討することといたしておりましたことから,市独自で調査を実施することといたしました。しかし,協議の中で県から,九州森林管理局の報告書が既に作成されており,県の報告書,九州森林管理局の報告書を有効に活用すれば,霧島市のシカの生息頭数を推測できるのではないかとの助言をいただいたことから,現在検討中であり,それが可能ならば,県と九州森林管理局に霧島市に関するデータの提供をお願いし,シカの生息数を推定する方向で進めてまいりたいと考えているところでございます。次に,3点目についてお答えいたします。桜島は,昨年から火山活動が活発化してきており,本市への降灰量も多くなり,市内の主要作物への被害を大変心配いたしております。降灰被害につきましては,被覆設備のないお茶や畑作,果樹などが被害を受けやすく,これらの被害を防止し,生産農家の経営安定を図るため,「活動火山周辺地域防災営農対策事業」を実施し導入しております。この事業は,昭和50年度から,桜島周辺地域の農作物の被害を軽減・防止するために設けられたもので,福山地区は激甚地区の指定を受け,事業費の75%以内,他の地区は,一般地区で70%以内の補助率であり,有利な事業となっております。特にお茶については,本年度は一番茶の適採時期に降灰が多かったことから,降灰対策事業の導入による生葉洗浄脱水機等の要望が増えており,緊急な整備が必要になるものと考えております。ほかにも,野菜や果樹の被覆施設や飼料作物確保対策のための農業用機械なども補助対象となっており,年次的に計画を立て事業導入を図っております。平成21年度の実績につきましては,お茶の生葉洗浄脱水装置の設置が1件,イチゴの被覆施設の設置が1件,果樹の被覆施設の設置が1件,畜産用飼料作物機械導入が1件の計4件となっています。今年になっても火山活動がおさまる傾向は見えず,今後,園芸作物や果樹等への事業要望が増加してくることが予想されますが,該当事業の要件に照らし合わせ,農家の皆様の要望を十分に聞いた上で,適切な事業導入ができるように努力してまいりたいと考えております。次に,4点目についてお答えいたします。新規就農者への支援につきましては,国の直轄採択事業であります「新規就農定着促進事業」や市単独事業の「農業後継者等育成就農支援事業」により,農家での実地研修を支援しております。新規就農定着促進事業では,新たに農業経営を開始した新規就農者の農業用機械・施設等の導入支援を実施し,新規就農者の経営の早期安定と経営基盤の強化を図っております。平成21年度実績は,新規実施者6名に対し,もみ乾燥調整施設,ごぼう掘取機,畝立マルチャー,電照施設等の設備導入を支援いたしました。農業後継者等育成就農支援事業では,本市に居住し,かつ本市において新たに農業経営を行う,あるいは行おうとする新規就農者,これには新規参入者,新規学卒者,Uターン者,農業後継者がおりますけれども,この新規就農者に対し,就農に必要な知識や技術の習得のための支援を実施しております。平成21年度実績は事業実施者3名で,現在3名とも研修を終え就農しております。なお,平成21年度の新規就農者は12名となっております。林業の支援策のうち,県では新規就業支援策として,林業就業に意欲を有する若者等に対し就業相談窓口を設置し,就業相談,就業情報の提供を行うとともに,担い手を確保・育成するための森林組合等事業体の従事者やU・Iターン者の林業就業の希望者を対象にした林業に必要な基本的な技術等の習得及び高度な技術・技能に関する実地研修会を開催するなどの支援を行っております。また,新規就業者の参入促進及び就労条件改善等を目的とした「林業担い手育成基金」を活用して,林業就業者の福利厚生の充実や技術・技能の向上,労働安全衛生の充実を図るため,社会保険料・退職金共済金・労働保険料の掛金,安全確保に必要な設備の整備に要する経費,事業主が支給する就労支度金及び技術習得に関する研修経費の一部を助成する事業を行っております。本市は,この「林業担い手育成基金」を活用した林業就労改善推進事業の林業事業体が雇用する林業就業者の社会保険料,退職金共済金の3分の1を助成し,新規就業者を支援しているところであり,平成21年度の新規就業者は17名となっております。水産業の新規就業者に対する支援は,県の「漁業生産の担い手育成確保事業」等があり,意欲と能力のある中核的な漁業者の育成などの後継者対策を推進するため,「ザ・漁師塾」の開催,漁業士や中核的な漁業者グループの育成等を行い,水産業を支える担い手の育成確保を図っているところでありますが,本市の新規就業者は,ここ数年いない状況でございます。 ○2番(前島広紀君)  それでは,引き続きまして,質問席からの質問を行います。まず最初に,市道向花~清水線の整備計画に関してでありますが,市道向花~清水線の始点・終点は,どこからどこまでの区間でありますでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  今,市道向花~清水線の起点と終点は,先ほど答弁の中でお話をいたしましたように,国分の福島のところから,終点が清水橋線までの道路でございます。今,県道の川跡線がございますが,あの県道のところから,新たに新設をされた道路の起点がございますけれども,福島橋のちょっと先です。あそこから起点となって,今の県道の北永野田の旧堀切家具のあるところを通りまして,それから,奈良田の交差点を過ぎまして,新しく跨線橋を通って,市道清水橋線までの延長でございます。(P179に訂正あり) ○2番(前島広紀君)  この道路は,県道60号国分霧島線のバイパス道路として位置付けられているという,先ほどの説明でございましたけれども,そのような認識でよろしでしょうか。バイバス道路としての考え方でよろしいでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  当該路線は,やはり先ほどのお話の中でございました国分霧島線のバイパス道路として,どうしても必要な縦の幹線道路として位置付けております。 ○2番(前島広紀君)  それでは,県道60号国分霧島線でありますけれども,朝夕の通勤時は,市内中心部から国分重久地区までほとんど途切れることがなく,車の列が続いている状態であります。この県道60号の拡張計画というものはないのでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  県道60号の国分霧島線でございますが,現在,国分霧島線は,街路事業として第一工大の交差点のちょっと手前まで完了をいたしております。やはり交通量が非常に多いということであり,その県道60号を霧島のほうに広げるという必要性もあるかと思いますが,現状においては今二車線ございますので,新たな交通量分散という形からいたしますと,こういった県道の拡幅とあわせまして,こういった向花~清水線のバイパスというもので分散化を図るのも一つの方法だというふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)
     今の部長の答弁にもございましたように,この県道60号の渋滞を緩和するためには,先ほど壇上から述べましたように,早急に市道向花~清水線県道都城隼人線,すなわち,国分重久のクッキーから隼人家畜市場へ向かう空港道路へ接続し,車の流れを流動的にする必要があると思います。以前の議会議事録を読みますと,この件に関しては,同僚議員からも再三質問が行われており,重要な継続課題であると思っております。ところで,「第一次霧島市総合計画」によりますと,清水~重久線は,平成23年,平成24年度が調査と記載されていますが,清水~重久線とは,向花~清水線の延長線と考えてよろしいのでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  清水~重久線は仮称でございますが,向花~清水線の延長路線というふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)  それでは,その具体的な見通しはどのようになっているのか,お伺いいたします。 ○建設部長(篠原明博君)  今,都市の交通ネットワークとして向花~清水線を位置付け,また,その延長線上として,仮称でございますが清水~重久線と位置付けております。全体的なお話をいたしますと,やはり今先ほどおっしゃいました県道60号,あるいは都城隼人線,そういった幹線道路が県道になっているという事実がございます。また,そういった県道が非常に交通量が多いということも現実でございます。ただ,今向花~清水線を市道清水橋線まであわせて,それで今,浜田皮膚科まで開通をいたしているわけでございますが,そういった交通分散を図っている状況の中で,今,向花~清水線への交通量というのが非常に増えているという状況でございます。そういう交通量が増えている状況を見ますと,当然,長年の課題でございます向花五差路というところが,ますます渋滞をしている状況が見受けられます。そういったことを考えますと,直ちにまたバイパスを設けて,そこに交通量を増やすというのは,非常に大きなリスクがございますので,今,私どもで考えておりますのは,先ほど話をいたしました県道日当山敷根線を一本東西に通していただくことで,交通量が非常に流れがよくなると,そういうことで,その向花五差路の解消がされるということで,都市計画決定をして街路新町線を進めております。そういったことを踏まえますと,やはりこれからの延伸をするタイミングと,その街路事業の第一工大を通る道路が一体的に整備をしないと,その効果が出ないと。やはり,そういったものとあわせて整備をするということでございますので,先ほどご答弁いたしましたように,県のほうに早く,そういう形の事業を着手していただき,それに合わせた形で延伸の計画をしていくのがベストではないかというふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)  今,部長の答弁にもございましたように,ここの交通渋滞に関しましては,2つのポイントがあると思います。1つは,第一工大のところで止まっている道路の早期開通,それともう一つは,先ほどから申しております清水~重久線の早期開設,この2つが連結していかないと解決されない問題ではないかなと思います。先ほど,部長の答弁にはございましたけれども,向花~清水線が開通したことよって,周辺の交通が分散されたという答弁でございましたけれども,現実には,清水地区におきましては,浜田皮膚科の前の交差点で大変な渋滞が発生しております。それに,向花五差路では逆方向の市内に向かう車が大渋滞をするような不便な状態が発生しております。このことを早く解決するためには,まず1つは,先ほどから申しています清水~重久線の開通が早急であろうと思います。それに関しましては,平成23年,24年度が調査ということになっておりますけれども,それでは対応が遅いのではないかなと思います。接続道路手篭川左岸の堤防を利用して計画する計画は,検討できないものでしょうか。手篭川左岸の堤防はまだ民家が少ないので,道路を先行して建設すれば,用地取得費や補償費が安くできると思いますが,早急に計画する予定はございませんでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  今おっしゃいましたように,この延伸をする道路の計画の線型と関係があるかと思います。今,我々のほうで考えておりますその道路の位置付けでございますけれども,やはり,今堤防を利用しての道路となりますと,完全なバイパス道路という形になってしまうのもあります。ただ,この地域につきましては,ご存じのとおり,旧国分市時代において区画整理事業をやろうという地域で,非常に狭い道路が入っている,あるいは生活排水が非常に難しいということもございます。そういったことを踏まえますと,では,道路として一番機能をする,そういった多方面に機能する道路はどういうものができるかというのも踏まえて検討をしないといけないかというふうに考えております。そういった中で,方法論としては,まず堤防を先行する道路案,あるいは生活道路と密着したようなある程度の線型というのも踏まえて,今検討をしている状況でございますので,いろんな意見をお聞きしながら決めてまいりたいと思います。それから先ほど,申し訳ございません,起点,終点の件でございまして,私は,福島というのは旧国分の福島橋の下流と申しましたが,現状の福島の起点は,旧家具の堀切のところからでございますので,あれから南については,別の市道名でございました。訂正してお詫び申し上げます。 ○2番(前島広紀君)  それでは,その河川の堤防の件に関しましてでありますけれども,県の管理になると思いますが,県との協議を行った経緯はございますでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  現状で概略設計をいたしまして,何ルートかの案を検討いたしております。ただ,先ほど申しましたように,具体的にまだ協議の段階に入っておりません。おっしゃいますように,もしこの河川を行くとしたら,どういう形の協議が必要かというのは,また今後進めてまいりたいというふうに思います。 ○2番(前島広紀君)  それでは次に,県道472号日当山敷根線について質問をいたします。先ほどからの継続の質問なんですけど,まず,県道472号日当山敷根線とは,日当山からどこを通る道路なのか,お伺いいたします。 ○建設部長(篠原明博君)  現在の日当山敷根線は,起点が隼人町の日当山からずっと来まして,旧隼人境を来まして,今,新町の交差点から五差路を通りまして,中央高校の前まで来ます。それで,県道と重複路線になりまして,それから,ふぁみり庵の前ですかね,あそこからまた銅田のほうに向かいまして,銅田から北上して,新たな旧大隅線跡を通って,第二検校橋,新たな旧大隅線跡を真っ直ぐ行って,国道の220号まで行く路線です。それで,現在街路決定をいたしておりますこの第一工大の付近の県道も,一応県道として都市計画決定をして事業を進めているという状況でございます。 ○2番(前島広紀君)  それでは,市営奈良田団地から第一工業大学を通り,国分高校の裏を通る旧鉄道跡地の路線も,日当山敷根線ととらえてよろしいのでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  ちょっと説明が不足いたしましたけれども,街路決定という形で現在の隼人の日当山から真っ直ぐ第一工大を過ぎて,国分高校の裏を通る大隅線跡をずっと行って,最後が220号まで,これは街路決定として新町線で都市計画決定いたしております。そこで,街路決定というのは,やはり将来の交通網を決めるわけですが,事業区分,事業実施区分を変えて,現在の今整備をしていただいております街路の新町線は,日当山字境から第一工大の国分霧島線の交差点までは県の事業主体ということで,県のほうで事業を進めていただいているところでございます。それから,第一工大の交差点から国分のプールを通りまして,国分高校の裏を通って,銅田までは市の整備ということで,市の都市計画決定をして市が整備を進めているというふうにお伝えをいたしたいと思います。 ○2番(前島広紀君)  すみません,ちょっと理解できなかったんですが,それでは,今途切れております第一工業大学のその区間は,県なんですか,市なんですか。 ○建設部長(篠原明博君)  現在,県が事業主体となって県のほうで進めていただいているところでございます。 ○2番(前島広紀君)  その区間に関しましては,都市計画道路としての計画決定がされているのですか。もしされているのであれば,いつ頃決定されているのか,お伺いいたします。 ○建設部長(篠原明博君)  都市計画決定をいたしております。都市計画決定の時期でございますが,平成6年3月に都市計画決定をいたしております。 ○2番(前島広紀君)  平成6年3月に都市計画決定がされているという答弁でございますが,それから既に16年が経過しております。平成22年3月発行の「霧島市都市計画マスタープラン」によりますと,「長期にわたり整備がされていない都市計画道路については,霧島市総合都市計画等を踏まえ,必要に応じた見直しを図ってまいります」と書いてあります。そこで,16年間の間,必要に応じた見直しが行われたか,その経緯があるかどうか,お伺いいたします。 ○建設部長(篠原明博君)  都市計画決定につきましては,当初の都市計画決定が,平成6年3月でございます。その後,いろいろ延長が,全体で相当長い区間を要しておりますので,当然,各事業ができる範囲内で事業認可を取りながら進めている状況でございます。そこで,平成17年6月に当該街路決定の変更をいたしております。これは,いろいろ第一工大との折衝の中で一部ルート変更をいたした経緯がございます。それは,事業進捗,事業を進めるに当たってどうしてもやむを得ない措置ということで,都市計画変更決定を行いまして,その後はその変更のルートに伴いまして,事業を進めているということでございます。当然,長い間都市計画決定がされたところが進まないということになりますと,やはりそういった事業評価等もあるわけですが,当該路線につきましては,今までお話をいたしますように,市の非常に基幹的な道路でございますので,今はなるべくこの道路の完成に向けて,精いっぱい努力をしてまいるということでございます。 ○2番(前島広紀君)  早く進めたいという意向はよく分かります。それでは何が問題なのか,県との交渉がうまくいかないのか。建設主体は県であるということでございますけれども,その用地交渉がうまくいかないのか,用地交渉や補償ですね,それがうまくいっていないのか。それとも,県との交渉がうまくいっていないのか,どういうことでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  県で今施工をしていただいております隼人町境から第一工大交差点までは1,620mございます。そういった長い区間について,今随時事業を実施していただいているところでございます。先ほどお話をいたしましたように,今新町の交差点から旧隼人境のところまでを事業実施を今していただいているところでございます。今現在もその工事を進めていただいておりますので,市といたしましては,そういう事業の経緯を見ながら,そういった次の段階のほうにお願いをせざるを得ないと。それから県の事業につきましても,川跡線でございますとか,今の県道の関の坂云々の工事を一体的にしていただいているということ,あるいは,中央地区の交通安全対策で追加工事も今現在いたしております。そういった進捗状況,いろんな周りの事業を見ながら,優先的に今後はやはりその第一工大のほうに事業をしていただくように強く要望していきたいと,このように思います。 ○2番(前島広紀君)  現在,今説明がございましたように,鹿児島県は,新町地域の道路改良工事を用地賠償や補償費をつぎ込みながら行っております。しかし,今急いでこの道路を改良する緊急性はないように私は思います。そこで,建設工事の優先順位についてどういうふうにお考えなのか。そこで,大塚副市長は,都市計画設計のご専門であると聞き及んでおりますのでお伺いいたしますが,大動脈が途切れている第一工業大学の部分の道路建設を優先することが,きめ細かで優しい住民サービスであり,また,税金の有効な活用であると私は思いますが,優先順位に関しましてどのようにお考えであられますか,お伺いいたします。 ○副市長(大塚行則君)  私も昨年,都市計画課のほうにおりまして,こういった都市計画事業のいろんな整備の計画に携わっておりました。この新町線と呼んでいますけれども,これについてもいろいろと経緯はあったのはよく知っております。特に第一工大前というのは,新町線の1期というふうになっています。今やっている新町線の工事は新町線の2期というふうに呼んでいまして,本来であれば1期のほうが優先的にやるべきところであったということで進めていたところではあります。ただし,1期についていろいろと課題があって,なかなか進まないことがありましたので,今2期のほうに入っているというふうな現状であります。それと,鹿児島県の状況をお話しさせていただきますと,やっぱり今非常に財政事情が厳しいというのが1点と,それから,道路特定財源が一般財源化されるなりしまして,道路財源が非常に少なくなってきている。そういう中で,県の方針として,できる限りこの事業効果がすぐに発揮されるもの,いわゆる用地補償費関係が非常に割合の大きいものではなくて,工事を行うとすぐに供用できるようなそういったところをまず優先的にやろうといった優先順位が一つ一つ示されておりまして,なかなかその用地関係補償費が大きい,工事費は少なくてなかなか事業が進まない,そういう主にこういう街路のまちの事業というのが,非常に縮小されてきているという状況があります。そういう中で,この霧島市の中では,川跡線と今新町線の2か所をやっている状況でして,なかなかいつできるというめどが示しにくい状況でございます。 ○2番(前島広紀君)  財政事情が厳しいことはよく理解できます。しかし,16年も経過しております。それに,今施工しているところの用地補償の問題のほうが,かなり経費と時間がかかるのではないかなと私は考えます。ぜひ早く,第一工業大学の途切れている部分を開通することが,空港への通過交通がスムーズになり,また,向花五差路における地域交通の混雑解消になると考えますので,早急な対応をぜひよろしくお願いいたします。 ○市長(前田終止君)  部長と副市長がそれぞれの立場で答弁をしたとおりでございますが,このルートに対しては,私自身も強い思い,関心を持って市長に就任をいたしました。そして,今日までに皆さん方にぜひご理解もしてほしいことは,私どもの市の行政の立場から,市民の気持ちを体して,この路線のみならず,大体重要な路線については,加治木の地域振興局,そしてまた鹿児島県,そしてまた当該地域,私どもの霧島市からまた姶良郡から選出されている県議会議員の方々,こういう方々に具体的に足を運んだり,あるいは来てもらったりして,この特別なポイントを指してご理解いただき,力を合わせてやっていこうという努力も続けているところであることもご理解ください。 ○2番(前島広紀君)  霧島市民が切望している道路でございますので,ぜひ早期の解決をよろしくお願いいたします。次に,新幹線全線開通に関する取り組みに対して質問をいたします。今年のNHK大河ドラマの龍馬効果により,5月1日に開園しました塩浸温泉龍馬公園の入場者は,8月18日で10万人を超えたと言われています。大変な大きな実績だと喜ばしく思います。ところで,来年3月の新幹線開通に伴う新幹線効果の目標とする指数はあるのかお伺いいたします。現在より観光客が増えると思うのか,減少する可能性があるのか,あわせてお伺いしたいと思います。 ○観光課長(藤山光隆君)  議員ご質問の観光客の増ということでございますけれども,まず,観光課のほうといたしましては,平成20年度の今総体の観光客数が770万人と,平成21年度がおおむね750万人ということで,経済の景気の関係,それから新型インフルエンザ等の関係で,観光客が大分減っておりますけれども,現在,平成22年度につきましては,先般の臨時議会でもご承認いただきました「いざ霧島!!100万人キャンペーン」でも,現在がんばっております。そういうものも含めまして,平成23年度は「龍馬伝」の効果,それから14日先般認定されましたジオパークの関係,それと新幹線の全線開通,そういうことで,おおむね800万人を目指して努力をしていこうと。そして,市長のマニフェストにもありますように,1,000万人に限りなく近づけるというような努力をしていきたいというふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)  霧島市への観光客の誘致は,鹿児島中央駅からの交通網の整備が重要であると考えます。例えば,鹿児島中央駅から霧島市内の各駅まで,観光特化型の列車を運行させるなど,鉄道のJR九州やバス会社との連携は検討されているのでしょうか,先ほど市長の答弁にもございましたが,改めて商工観光部長にお伺いいたします。 ○観光課長(藤山光隆君)  現在も,鹿児島中央駅から隼人,そして肥薩線を通りまして,「はやとの風」が出ておりますけれども,そのようなものをさらにうまく利用しながらやっていきたいと,そういうふうに考えております。また,交通の二次アクセス等も重要になってくると考えておりまして,そういうものにつきましては,現在JR等ともいろんな形で集客に向けた話し合いを進めているのも現状でございます。 ○2番(前島広紀君)  二次アクセスとおっしゃいましたけれども,それは駅区間の話でしょうか。それとも,ホテルや旅行会社,お土産店,観光地なども含めての話でしょうか。その辺りの交通アクセスの利便さも含めての話でしょうか。 ○観光課長(藤山光隆君)  当然,霧島神宮駅とか隼人,それから嘉例川駅とか,そういうところから市の主なる観光施設への二次アクセスと,そういうようなところでございます。 ○2番(前島広紀君)  その件に関しまして,また,最後のほうでお伺いしたいと思います。霧島市の地域ブランドを広く有効に宣伝するための対策はどのように計画されていますでしょうか,宣伝対策です。 ○観光課長(藤山光隆君)  霧島ブランドということでございますけれども,この九州新幹線全線開業に伴いましては,県との取り組み,それから市観光協会との連携した新幹線誘致対策委員会との取り組みの中でやっておりまして,霧島が誇るさまざまな観光施設等を旅行商品の素材といたしまして,関西,九州北部,そういうところに現在いろんな形で商品造成を図っているところでございます。そういう部分で,すべての部分を新幹線開業に合わせまして,福岡方面とか関西方面に発信をしていきたいというふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)  現在,霧島市緊急経済対策の中におきまして,スタンプラリーや商品造成支援,プレミアム付き商品券の発行などいろいろ行っております。それは,ほとんどが12月から3月までの期間であっただろうと思います。それと,先ほど市長からも説明がございましたJR品川駅でのデジタル広告,ラッピングバスの各地での運行なども,今後も引き続いて行うという計画があるのか,お伺いいたします。 ○観光課長(藤山光隆君)  現在,「いざ霧島!!100万人キャンペーン」につきましては,議員がおっしゃったとおりでございますけれども,平成23年3月に開業いたしまして,やはりそれからが勝負と思っておりますので,本市といたしましても,先ほども答弁で述べましたように,県とか市の観光協会,県観光協会とも連携を取りながら,さまざまな誘客キャンペーンを打っていくという計画を持っております。ラッピングバス等につきましても,現在のところは平成22年度ということでございますけれども,品川駅につきましても,それからまた,関西方面でもラッピングバス等を走らせておりますので,そういう部分については,やはり観光客の誘致という意味では,今後しっかりした形で検討していかなければならないというふうに考えております。 ○2番(前島広紀君)  私は産業教育常任委員会に所属しておりまして,今年の5月に青森県に行政視察に行きました。青森県では,東北新幹線八戸駅の開通のときも実績を大きく伸ばしており,今回の全線開通も100年に一度のチャンスととらえ重点施策にしています。観光をはじめ,産業や雇用,あらゆる分野に結びつける大きなチャンスであるとして,総合販売戦略課を設置し,推進体制は「攻めの農林水産業推進本部」を立ち上げて,県外や海外に向けた販売戦略を推進し成功しております。霧島市では,現在,お茶まつり大会に向けて政策を展開しているところですが,これを契機にほかの農産物や加工産物も同時にアピールできるような体系づくりを推進していくチャンスではないかと感じております。市長と商工観光部長には,青森県での行政視察の資料をコピーしてお渡ししてありますので,後でお目通し願いたいと思います。参考になるいいことがたくさん書いてあると思います。そこで,当市におきましては,市観光協会とともにきりしま新幹線対策委員会を組織しているとのことでございますが,農家や観光業者,商工業者を強力に支援していく支援体制は十分であるのか,お伺いいたします。この支援組織で十分であるのか,ほかに新幹線受け入れ対策室なるものを市役所に設置する必要はないのか,併せてお伺いしたいと思います。 ○商工観光部長(間手原 修君)  観光につきましては,従来型の景色を見たりとか,そういった形だけの観光はもう既に終わったというふうに考えております。当然,今からのジオパークであったりとか,新しい戦略も出てきております。今後,新幹線,それも含めながら,観光協会であったりとか,ほかの団体,必要に応じながら戦略をしっかりと練っていく必要があるんじゃないかなと思っております。その中で,今回緊急の対策で実行委員会等を組織しておりますけれども,これが有効に活用できるとしたら,従来型の行政主導型だけじゃなくして,官民一体となったやり方をやっぱり模索していく必要があると思っております。そういった意味で,十分今後はいかに霧島観光を国内外に発信していくか,事業展開していくかということにつきましては,十分戦略を練る必要があると思っております。 ○2番(前島広紀君)  今の答弁にございましたように,各所が連携して早急に進めていかなければいけない問題であろうと考えております。最近の新聞報道によりますと,新幹線開業に合わせて,大隅地域振興局が中心になり,垂水港を起点に垂水の千本イチョウ,大隅湖,輝北上場公園,大川原峡めぐり,桜島に至る約2時間45分のルートを設定し,写真コンテストを行う計画を発表しております。折しも霧島市は大変うれしいことに,先日,日本ジオパークに認定されました。これからの霧島観光の宣伝には,事あるごとにジオパーク認定を活用して,近隣の市や町と連携した観光ルートを整備し,新幹線効果を共有し,永続できる観光や経済の地域浮上への道筋を構築してほしいと願います。また,今朝の南日本新聞によりますと,JR九州は,鹿児島中央駅と指宿を結ぶ観光特急を全線開通するまでに運行すると発表しております。そうなると,新幹線から中央駅で降りた乗客は,自然と指宿方面に移動していくものと想定されます。先ほども述べましたように,鹿児島中央駅から霧島への交通のアクセスの不便さが以前から指摘されております。霧島市内の各駅,または各ホテルとのアクセスも含め交通体系を整備しなければ,ほかの観光地に大きく遅れると心配しております。新幹線開通に対する取り組みが遅れていると心配しているのは私だけでありましょうか。先ほどから,たびたび市長の決意を伺っておりますけれども,この問題に関しまして,最後に新幹線全線開通における霧島市の観光推進に関し,市長の力強い決意を確認させていただきたいと思います。 ○市長(前田終止君)  いろいろご指摘いただきましてありがとうございます。やっぱり総合力でこれは,みんなでがんばっていかなければならないと思いますね。まずは南九州全体でありますし,また鹿児島県土全体でもございます。その中で,私どもの霧島圏域,負けてなるものかという努力が必要だと思います。これは,南九州全体とは,離島まで含むんですね。そして,その中で,新幹線がいよいよ来年の3月12日にはグランドオープンする。それで,鹿児島県知事とされても,宮崎県側としても,熊本にしても,多くの知恵比べ,腕比べですよ。議員おっしゃった鹿児島中央駅,これは,陸路の王者新幹線の最大拠点地と。ゴールでもあればスタートライン。そこから先が,例えば指宿方面に対して,我々のほうには既に特急「はやとの風」という観光特急をいただいている。それを磨きをかけながら,ずっと今までやっているわけですね。そして,どうでしょうか。鹿児島空港から指宿までの道路の移動距離,時間,日本本土全体から見て,九州,あるいは南九州で見ていかがですか。私どものほうがそういう意味では,私は,今おっしゃるような視点からすると恵まれていると思うんですよ。それで,そういう中で,私どもといたしましては,霧島圏域を中心とした観光の振興を掘り下げていかなければならない。これも,我が霧島市だけではなくて,霧島山を囲む5市2町,霧島圏域,約43万人という人々が暮らしておりますが,この圏域全体でやはり努力をし合って,分かち合っていこうという努力もついているわけですね。ですから,どういう視点で物を見ていくかでありますけれども,全体としては,この私どもふるさとの霧島観光に対するプランは,間違いなくこつこつと努力は続き,例えば,ジオパークの日本認定もいただきました。課題は山ほどあることも重々承知いたしておりますが,世界認定に向けて今後努力がさらに続いていく。そしてまた,来年の11月の全国お茶まつり大会,これは4年連続,日本全国のお茶の世界の品評会で万年2位というイメージが定着している中で,久々に11年ぶりに日本一という,団体戦優勝という「産地賞」をいただいたわけですから,これを2年連続とったりして,やはりこの物販の意味でも,お茶が質においてはもう日本一だということを言い切れるような今後お茶の世界が,全国大会を誘致開催することによって,機関車役になってもらう。そのほかのさまざまな物産観光も,この際,全国に新幹線開業とともに売り込んでいくというような大きな戦略は書いてあるわけですね。それで,あとは,行政のきめ細やかな情報力を駆使してやっていけば,民間の方々との官民一体となった努力が続いていけば,私は必ず,この合併してからの足かけ5年間も,おおむね右肩上がりを徐々に続けて,若干横ばいの状況もありますけれども,ほぼ,どうにかこうにかがんばってはきているなと思います。ただ今後,革命的に変わっていくのは,外国人観光客,これに対して指をくわえて見ていては,もう絶対負けますね。ですから私も,しっかりトップセールスをはじめ,さまざまなことをがんばってまいろうと。そういう行政側も民間も,そういう視点もしっかりやっていかなければ遅れてしまいます。韓国,中国,アジア全体,世界を見てやっていかなければならないというふうに思っております。 ○2番(前島広紀君)  それでは最後に,農林水産業施策に関して質問をいたします。まず,口蹄疫など家畜伝染病疾病に関する今回の体験を通した今後の対応策についてでありますが,先日の同僚議員の質問の答弁の中で,霧島市口蹄疫防疫作業手順書に基づき,今後迅速に初動体制をとるとの答弁でありました。その初動手順書に関し,3つにつきまして確認の質問をさせていただきたいと思います。まず1点は,家畜伝染病疾病が流行している地域におけるイベントや会議などの中止,もしくは延期などの制限についての基準はどのようになっているのか,お伺いいたします。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  イベント,そういった会議等の対応につきましては,この口蹄疫防疫行動手順書に定めてはおりません。これはあくまでも防疫を行うために,例えば農場で,要はそういう疑わしい家畜が発見されれば,家畜保健衛生所のほうに連絡を取って防疫に来てもらって,その病気かどうか確認してもらってというような作業は出てくるわけですけれども,もし疑似家畜であれば,それを受けて,市のほうは対策本部を設置して,その後の防疫体制をどういう手順でやっていきますよというのを定めたものでございまして,このイベント,会議等につきましては,対策本部の中で,今後のあり方について協議をしていくという形になっております。今回の場合は,いろんな方が集まる会合につきましては,できるだけ自粛をしてください。要は特に畜産農家の方々が集まるものについては,もう自粛をお願いしますということで,あと,宮崎のそういった口蹄疫が発生した地域からの方々が来られる見込みのあるようなもの,そういったものについてはもう自粛してくださいとか,そういったものを対策本部会議の中で検討して協議をして決定したということでございます。 ○2番(前島広紀君)  イベントを中止するか,計画どおりに実行するか,主催者が判断するにはその時期の見極めも含め,なかなか難しいところがあると思います。例えば霧島市においては,7月17日・18日に夏まつりが計画されておりましたが,口蹄疫を考慮し中止になりました。一方では,7月19日に霧島市民音楽祭がみやまコンセールで開催され,市内外から約700人が参加したとされております。6月4日に移動制限搬出制限区域が解除をされているとは思いますけれども,この判断の見極めが大変難しいのではなかろうかと思います。今後の教訓といたしまして,主催者の判断に任せるのか,あるいは行政がある程度介入するのか,そのあたりの計画も示しておく必要があるのではないかと思いますが,どうでしょうか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  対策本部のほうで,そういったイベントについては,一応こういう方法で,方法というか,こういう形で協力をお願いしたいというような形のお知らせはしたいというふうに思っています。ただ,場合によってはこういうイベントについては中止をお願いしますということもあろうと思いますが,やはりその状況に応じまして,やはり主催者の判断というものもありますでしょうから,例えば,そのイベントをする中で,参集者,集まる方々,今回の宮崎の場合は,例えば集落の中のイベントで集落の方々が集まってする分については,それは,主催者のほうで判断していただいて開催してもいいんじゃないでしょうか。ただそういう方法とかですね。例えば,大きなイベントで,いろんな不特定多数の方々が来られる。その中には,そういう発生地から来られる可能性がある,そういったものについてはもう自粛をしてくださいよというような形になるのかなというふうに思っています。 ○2番(前島広紀君)  次に,家畜伝染病の拡大防止のための有効な対策として,早期の殺処分が必要であるとされております。その場合,埋設場所を今後霧島市には十分確保できる見込みがあるのか,できているのか,お伺いいたします。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  一番この早期殺処分,早期埋却というのが,今後の感染拡大を防ぐため,封じ込めるために一番の大事な作業でございます。そういった面で,今回も宮崎の例を見ますと,埋却地が決まらずに,非常に殺処分,それから埋却ができずに,それが原因となって蔓延したという事例もございます。そういった面で,今,今回の宮崎の口蹄疫の発生を受けて,私どものほうで埋却地の確保ができるかどうか調査はいたしました。その結果,ほとんどの9割以上の農家は,とりあえずは埋却地は確保はできるということでございます。ただ,調査の中で,埋却地が確保できないというところが46戸ございました。それにつきましては,例えば,特に多いのが国分・隼人の下場地域でございます。これにつきましては,持っている農地が水田とかいうことで,当然,下場につきましては,ちょっと堀りますと水が出ます。そうすると,埋却地には適さないということで,やはりそういった埋却地のないところにつきましては,どこか埋却地を確保する必要があるだろうということでございますが,今のところまだ検討中でございまして,今後,そういった共通で埋却できる埋却地の確保というものも,検討・協議もしながら,埋却地の確保ができないところについては,自治体等が中心になって確保していく必要があるのかなというふうには思っているところでございます。 ○2番(前島広紀君)  それでは3点目に,11月ごろから3月ごろまでの渡り鳥が飛来する時期になりますと,鳥インフルエンザの流行が懸念されます。鳥インフルエンザは鳥から人へ,あるいは人から人への感染も警告されております。今回の口蹄疫のように,簡単に消毒作業はできないと思いますが,どのように対応する計画なのか,計画はございますでしょうか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  鳥インフルエンザにつきましては,毎年県が中心になりまして,防疫の実地研修をいたしております。そういった面で,それぞれの畜産担当の者につきましては,十分対応については熟知しておりますので,それに基づいて指導はしていけるというふうに思っております。 ○2番(前島広紀君)  それでは,次のシカの頭数調査に関してでございますが,県と九州森林管理局にデータの提供を依頼しているということでございますので,そのあたりも含めまして,地元には鹿児島大学農学部に家畜管理学研究室というところがございまして,家畜,特に牛の飼養管理や動物の行動学を研究している専門の部署でございます。また野生のシカやイノシシ,猿やカラスなどの防除・駆除の研究を附属の入来牧場を中心に行っております。したがいまして,ここにも対応策や数々のデータがあるというふうに聞き及んでおります。そのような公共研究機関へ協力を仰ぎ,望ましくは産学官が連携して,早急に実態調査を行うべきだと考えますが,対応はできないものかお伺いして,私の質問を終わります。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  先ほども答弁の中でも申し上げましたけれども,現在,鹿児島県が毎年シカの実態調査を実施しております。それと,昨年から九州森林管理局が,九州管内の国有林について,シカの調査を実施しておりまして,その報告書が提出をされております。見てみますと,例えば鹿児島県の調査におきましては,霧島市内に4地点の調査ポイントがあります。また,九州森林管理局が実施いたしました調査でも,10地区の調査ポイントがあります。それに基づきまして,ある程度この国見,霧島山地,あるいは霧島連山のシカの生息頭数の状況というのは,一応ある程度数字が出されております。これらを基に今,ちょっと九州森林管理局の報告書を見てみますと,霧島地域のシカは極めて高い密度で生息しており,またかつ,高密度で全体的に分布がしていると,通常の適正規模に対しまして,大体17倍ぐらいの生息密度であるというようなことでございます。県の報告書も同じように,あれ以降,調査以来増減を繰り返しながら,全体的には減少傾向にはあるが,県内の全地域の中で最も高い密度を示しており,やはり依然として高密度地域には変わりはないということで,平成21年度の調査でいきますと,適正な生息密度の大体18倍ぐらいの生息数であるようでございます。そういった面で,非常にこう霧島この周辺は,高密度な非常に生息率が高い地域であるということでございまして,それに対して県のほうも,シカの生息数に対するシカの被害を防止するためのいろんな措置も講じております。それによりますと,大体毎年,平成21年度の実績でいきますと,やっぱりこの霧島・国見地域で2,000頭からの捕獲がされているようでございまして,これによりますと,このままいきますと,大体24年度以降には,ある程度適正な生息率になるのではないかというような推測が出されているようでございます。そういった面で,こういった2つの調査報告書を見ながら,また,今前島議員の助言のございました大学の専門の先生方,そういった意見もまた聞きながら,今後,その適正な調査,霧島市のシカの生息状況をきちんと出して,また,今後の対策を講じていきたいというふうに考えております。 ○議長(池田 守君)  以上で前島広紀議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午前10時25分」                ──────────────                「再開  午前10時41分」
    ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。次に,29番,田代昇子議員から2件通告がされております。したがって,田代昇子議員の発言を許可します。 ○29番(田代昇子君)  3日目になってお疲れだろうと思いますけれども,よろしくお願い申し上げたいと思います。それでは通告に従い,2件についてご質問を申し上げます。つい先週まで大変な猛暑続きは,熱中症による高齢者の死亡事故など多く,何とも言いようのない悲しさを与えたものです。一方,身近な我がまちや国内外を含め大雨災害を受けましたが,霧島の大水害は他人ごとでない怖さを感じることでございました。心からお見舞いを申し上げます。そのほか,高齢者の多くの行方不明の問題,児童や乳幼児の虐待死亡事件,誠に悲しい限りであります。また,経済面では,急激な円高に見舞われ,経済はますます厳しさを増しておりますが,一昨日は,総理大臣を決める民主党の代表選挙がありました。国民が明るく安心できる生活対策を早くとってほしいと願わずにはおれません。昨日は,円高を抑制するために財政的処置がとられておりますが,さらなる努力をしてほしいと思います。霧島市においては,先に申請しておられましたジオパークが認定され,うれしいことでございます。心からお祝いを申し上げるものです。質問に入りますが,虐待防止については,子どもの人権を守る虐待防止法が2004年,平成16年に児童福祉法とともに,子どもの健やかな成長と発達を願って改正され,市町村の役割が拡大されましたが,全国児童相談所が,平成21年度虐待4,210件と発表しています。少子高齢化や核家族化が進み,子育てをする地域の機能の弱体,あるいは崩壊が進んでいると言われます。子どもを産んだのだから育てるのが当たり前などの根強い母性神話があるのでしょうか。女性自身が,性的役割分担や母性神話から抜けられない面もあり,なかなか周囲にSOSを出せずに,子育てのストレスのはけ口を子どもに向けてしまうのではないかと言われています。支援する方々も母性神話を十分に反省し,反面,市に相談が上がってくるのは虐待が軽度から中程度であり,ネグレクトしてしまうのはないのか,安心して子育てができる環境の整備,相談体制の整備が必要ではないのか,という意見などが強く言われております。そこで質問に入りますが,霧島市の虐待の現状はどうなのか,また,虐待発見から援助するまでのネットワークは十分なのか,また,地域住民に対しての虐待についての啓発活動はどうかを問うものであります。次に,補助金制度の条例化について,霧島市は,合併して11月7日で満5年になろうとしておりますが,それぞれのまちの活動も引き続き活動を促進する効果から,政策が引き継がれ推進されてきたと思います。近年,財政的にもどこも厳しいと言われる中で,公平性,有効性などの点で再検討は必要でないのか思うものであります。国は,「補助金などに係る予算の執行適正化に関する法律」,「補助金適正化法」を制定しているようです。補助金については,補助要綱を定め執行されている例が多いとされているようです。補助金の予算の執行については,公平性,有効性などの向上を図り,見直しや対象経費の明確化が求められているのではないか,市長のご意見をお尋ねするものです。そこで質問ですが,霧島市の補助金などの交付の現状はどうなっているのか。次に,補助金の交付決定については,公益性,公平性などの原則に沿ったものと思うし,その上に,市民の申請のもとに審査され交付決定がされていくのだと思うが,交付規則は3年を超えない範囲内で見直しを行うものとあるが,どのような審査をされ見直しをされているのか,お聞きかせください。次に,来年度の予算編成期に差しかかると一律10%カットの声を聞きますが,広い視点での見直しが今求められているのではないか,市長のご意見をお尋ねするものです。次に,補助金の交付決定について,公益性,適正性を確保するには,一般市民に補助金などへの意義,意識を高めていく補助金行政の確立を目指し,市民を巻き込んだ審査会を立ち上げ条例化することは考えられないか,お尋ねするものです。以上で壇上からの質問を終わりますが,簡潔なご答弁をお願い申し上げて,第1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  田代議員から2問につきましてのご質問でございました。2問目の(1),(2)につきましては,私のほうから答弁をさせていただきます。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をさせていただきます。2問目の補助金行政の1点目及び2点目につきまして,お答えをさせていただきます。補助金につきましては,公益性のある目的を持った団体などに,特定の事業の促進・発達を期するために市が交付をし,これまでに行政目的を効果的かつ効率的に達成する上で,重要な役割を果たしてきたところでございますが,その交付が長期化をし,既得権の傾向が見られますことや,国の三位一体の改革に伴い将来的な地方交付税の削減が見込まれますことから,平成18年8月に策定いたしました「霧島市経営健全化計画」において,市単独補助制度の見直しを行うことといたしております。このような状況を踏まえて,単に補助金等を削減するのではなく,補助金等を効果的・効率的かつ適正なものとし,新規及び既存の補助金等のあり方を評価する「霧島市補助金等交付指針」を同年11月に策定し,その目的に照らして,行政の責任分野,経費負担のあり方,必要性,緊急性及び効果の観点から,3年を超えない範囲内で補助金等の充実,整理・廃止,その他の見直しを行ってきたところでございまして,平成22年度当初予算時には,約3億8,900万円,116団体でございますけれども,この3億8,900万円の運営補助の支出となっております。なお,補助金等の交付決定については,「霧島市補助金等交付規則」等に定めておりますが,申請に基づき補助事業等の目的及び内容が適正であるかどうかを審査し,決定しているところでございます。 ○総務部長(山口 剛君)  2問目の補助金行政の3点目及び4点目につきましてお答えいたします。3点目の一律10%カットにつきまして,本市の予算編成においては,平成21年度予算編成から部別枠配分方式を,平成22年度予算編成からは施策別枠配分方式による予算編成を行っております。補助金等につきましても,「霧島市補助金等交付指針」を踏まえ,施策内の優先度評価において真に必要であるもの,見直しが必要であるものなどを判断しているところであります。平成23年度につきましても,施策別枠配分方式による予算編成となりますので,一律でカットするのではなく,優先度評価に基づき効果的・効率的かつ適正な補助金等の配分を行ってまいります。4点目の市民参加型の審査会による審査方式につきましては,本市では,既に平成20年度から市民グループ自らが企画,提案,実施する公益的な市民活動に対して補助する霧島市市民活動支援事業において導入しており,審査会は,有識者や市民活動団体関係者,公募により選出された市民などで構成する霧島市市民活動促進委員会として,霧島市市民活動促進委員会設置要綱に基づき設置している事例もございます。審査方法につきましては,公益性,地域社会における必要性などを審査基準とし,書類審査による一次審査,プレゼンテーション審査による二次審査を実施しており,公平・公正に審査がなされているところでございます。なお,このような審査会設置のための条例化につきましては,必要に応じて今後検討してまいります。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  子どもの虐待防止の1点目についてお答えいたします。本市では,児童虐待やDV等の相談は,福祉事務所の家庭児童相談室で受けております。平成21年度相談件数は延べ844件でしたが,そのうち虐待通報は50件あり,うち虐待と認定した件数は28件でした。虐待と認定した件数の内訳としまして,心理的虐待15件,身体的虐待7件,ネグレクト6件となっており,そのうち7件,7人を鹿児島県中央児童相談所へ送致しております。次に,2点目についてお答えいたします。児童虐待防止ネットワークを構築するために,「霧島市要保護児童対策地域協議会」を設置し,児童虐待の早期発見・対応の強化,関係機関の連携による情報の共有化,さらには,的確な援助方針の策定や役割分担,援助の進行管理に努めているところです。また,虐待の通報を受けた場合,直ちに受理会議を開き,48時間以内に子どもを目視し,子どもの安全確認を行っております。その後,さらに関係機関と連携した見守りや面接・訪問・電話相談等をケースの状況に合わせて実施し,再発防止に努めております。また,平成21年度における地域協議会は,代表者会議1回,実務者会議1回,個別ケース検討会議13回をそれぞれ開催しております。なお,関係機関としましては,県中央児童相談所,小・中・高校,教育委員会,警察署,民生委員・児童委員協議会,医師会,歯科医師会などであります。次に,3点目についてお答えいたします。地域住民に対する虐待についての啓発活動として,毎年11月の児童虐待防止推進月間はもとより,かねてからホームページや市報等により,児童虐待の通告はすべての国民に課せられた義務であること,通告者の秘密は守られること,通告が子どもや保護者への支援につながることなどを積極的に周知しております。また,本市の家庭児童相談事業は,平成22年6月から家庭児童相談員を1名増員し,合計,家庭児童相談員4名,臨床心理士1名を配置して,さまざまな相談業務に対応できる体制を図っており,今後もさらに関係機関とともに,児童虐待に対する啓発活動や連携体制整備に努めてまいります。 ○29番(田代昇子君)  それでは,ご答弁いただきましたので,順次,再質問をさせていただきたいと思います。まず,1点目の霧島の子どもの虐待については,殊のほか多いのに驚いておりますが,相談員が4人ということでお聞きしておりますが,市役所には,常時相談員が待機されているというふうにご理解してよろしいでしょうか。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  はい,そのとおりでございます。福祉事務所の中におられます。 ○29番(田代昇子君)  事務所に入るまでの環境,抵抗なく入れていけるのかなというのが1つと,それから,虐待の中で虐待かしつけか分からない部分というのはないのかどうか,そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。 ○児童福祉課長(隈元 悟君)  虐待としつけというこの違いであろうかと思いますが,しつけということになりますと,その子どもの状況,欲求,理解度に配慮しながら,基本的な生活習慣,社会のルール,マナーを身に付けるよう働きかけるということでございまして,決して子どもの人権を無視し,暴力で親に従わせようとするような行為ではないと。たとえ親がしつけと思って考えていても,親の考えとは無関係で,その行為が子どもの心身を傷つけるというようなことであれば虐待であると。ですから,虐待というのは,定義は,あくまでも子ども側の定義であるということで,親の意図とは無関係であるということになります。 ○29番(田代昇子君)  新聞情報などによると,虐待の6割はゼロ歳児だということが載っておりますけれども,霧島市の状況としてどのように受け止めていらっしゃるのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○児童福祉課長(隈元 悟君)  先ほど部長のほうから答弁がありました虐待と認定した件数が28件でございましたが,これで,ゼロ歳から3歳未満が確かに7人おりました。それと3歳児から就学前が5人と,それと小学生が10人,中学生が6人ということで,議員言われますとおり,確かにゼロ歳から3歳未満も7人と,多いようでございます。 ○29番(田代昇子君)  そのゼロ歳児を持つ親っていうのは,どっちかといえば若い方だと思うんですけれども,そのように理解してよろしいですか。年齢的にはどのような段階の人たちなのか,再度お聞かせください。 ○児童福祉課長(隈元 悟君)  よく見られる傾向といたしましては,やはり保護者が確かに若いということで,未熟というか,いろんなことに依存的というような方が多いようです。それと,よく見られるのが,若いことで経済的に不安定だというようなことがケースとしては多いようです。 ○29番(田代昇子君)  ネットワークにつきましては,先ほど,小・中・高から民生委員,医者なんか等のネットワークがうまくできているようなことをおっしゃっていただきました。大変,その場で検討されていると思いますので,ぜひいい方向で検討していただきたいなと思っています。それから,新聞報道なんかによると,鹿児島市は,親子ベビーダンスとか,あるいは,ゼロ歳児を持っている親子の触れ合いとか,よく情報で流れてくるんですけど,霧島市の取り組みとしてどのようなことをされているのか,お聞かせをいただければと思います。 ○健康増進課長(森 多美子君)  霧島市で行っていますゼロ歳児を持つ母と子への支援について申し上げます。まず,赤ちゃんが生まれますと,1か月の間に新生児訪問を助産師,保健師により行っております。また,2か月になりますと,2か月児の育児相談ということで,保健センターに来ていただいて,育児に関すること,あるいは赤ちゃんへの接し方,お母さんへの精神的な支援,そういったことを行っております。また,4か月までには,乳児の全戸訪問を行っております。これは,母子保健推進員が実施しております。また,毎月育児相談を行うなど,保健センターでは実施しておりますが,子育て支援センター等での乳児を持つお母さんの集まりや親子教室,そういった事業を実施しているところです。 ○29番(田代昇子君)  非常に1か月とか,あるいは,2か月児,4か月の乳児訪問とかしていらっしゃるようですけれども,いろんな,例えば,鹿児島市みたいに親子の集いとか,そういうものはどうなんでしょうか。やっていらっしゃいましたら,お聞かせいただきたいと思います。 ○児童福祉課長(隈元 悟君)  霧島市の地域子育て支援センターというのが,ご存じのとおり,こどもセンターの施設内にございますが,その中でいろいろ支援センター事業を展開しておりますが,その中に,乳児のその「はじめましてサロン」というようなことで,いろいろおむつ交換の仕方とか,初めての会話というようなことでいろいろサロンの雰囲気を感じていただくためのそういう「はじめましてサロン」ということで,毎週月曜日に行っております。それと,もう一つ,「赤ちゃん広場」ということで,やはり乳児を対象に第3金曜日,いろいろ子育ての楽しさとか,つらさとか,いろんなそういうことをいろいろ親子でスキンシップをしながら,そういう広場を設けております。それと,やはり妊婦のプレママサロンということで,妊婦さんも一緒に,その中で,第3金曜日に同じようにやっているところでございます。 ○29番(田代昇子君)  非常に集いとか健診とか,出てくれば,非常にいいのでございますけれども,問題がある人たちというのは,出てこない人たちではないかなと思っておりますが,そのような人たちへの対応策というのはどのようにされているのか,お聞かせいただければと思います。 ○健康増進課長(森 多美子君)  まず,赤ちゃんが生まれる前に,妊娠しましたら母子手帳を交付しますが,このときが非常に重要な時期ととらえまして,交付時には,保健師が個人面談を行いまして,育児環境に問題がないか,妊娠をどのようにとらえているのか,そういった精神面,あるいは育児環境等をきちんと把握することで,その後の支援を必要としているかどうかをきちんと見極める時期としてとらえております。非常にここできちんと把握することが大事で,21年度も,母子健康手帳交付時のハイリクス者ということで158件,一応保健師が把握しております。このケースについては,妊娠・出産・育児を通してずっと経過観察を行ってまいります。また,出てこない方や未受診者,あるいはそういった教室に出てこない人の把握についても,保健師,あるいは母子保健推進員が訪問をしたり,電話をしたり,すべて把握するように努めております。そして,21年度乳児については,未把握児はゼロでございます。 ○29番(田代昇子君)  小まめな訪問をしていただきまして,母親の気分転換をしていただくとありがたいかなと思っています。7月29日の新聞報道の中で,有識者による検証委員会によると,1つ,出産を家族,職場,学校に知られたくなかった,2番目に,育児能力がなかった,それから,3番目に,育児ストレスが募った,4番目に,望まない妊娠を予防するための性教育の充実,妊婦が相談しやすい体制づくりが大事ではないかと述べておられますが,この中で,ちょっと1点聞きたいことは,学校での性教育をされていると思いますが,現状はどのような状態なのか,お聞かせいただければありがたいと思っています。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  小中学校の性教育の現状でございますが,学校におきましては,性教育全体計画ということで計画を立てまして,全教育活動の中で教育をするようになっております。特に,教科や学習活動等の中で,例えば,1・2年生の生活科という教科の中では,「大きくなった僕,私」というような単元を設けまして,自分を小さいときの赤ちゃんや幼稚園児と区別する。自分というのを意識するというような学習をして,まず,自分への気付きというのを学習のスタートとします。中学年あたりになりますと,体の成長ということで男女の性差の違いとか,親子によってこう違うというようなことを学習し,さらに高学年におきましては,誕生のこととか,子どもがどのようにして生まれるかというような学習をしていくようになります。その間に,今議員仰せの心の発達について,子どもが,お父さん,お母さんに対してどんなに大事にされているのか,いろんな愛情を持って自分は大きくなってきたのかを感じるような学習というのが実施されているところでございます。さらには,中学校の保健体育等の中では,育児について学習したり,それから実際に赤ちゃんと触れ合って,その子と一緒に遊んだり,それから,妊娠され,出産されたお母さんの体験談を聞いて,それをもとに自分もこんなふうに自分の親から育ってきたんだなというようなことを感じて,将来に向けての心の準備をするというような学習を仕組んでいるところでございます。少子化の中で,確かにこういう体験が少なくなってきている。兄弟が減り,自分の身近なところでそういうことを見ることが少なくなっているような現状でございますので,学校教育でのこういうような活動にあわせて,さらには,今後,例えば,子ども会等の地域活動での積極的なコミュニケーションや,本市で今年の夏も行いました霧島チャレンジャー等,積極的に横の体験,縦の体験もさせながら,総合的に積極的な性教育といいますか,子どもが親との関係を正常な形で学ぶ機会を今後も設けていきたいというふうに考えております。 ○29番(田代昇子君)  ぜひそのような時間をとっていただいて,指導していただければと思っています。お願いしておきます。8月27日の読売新聞の記事の中で,虐待防止の一つとして,今個人情報保護法がありまして,なかなか把握できない部分もあるということがよく情報に流れてきますが,住宅管理会社の協力や勤務先の協力も得られて,広く協力を求めたことがすごく効果的だったという事例がありました。そういうところへの働きかけというのは考えてみられたことがあるのか,お聞かせいただければと思います。 ○児童福祉課長(隈元 悟君)  そういう働きかけは実際しておりませんが,一例挙げてみますと,子どもの状態がどうしても確認できないという状況がありました。そのときに,警察の方と管理人と一緒に3人で,その部屋に入って確認をさせてもらったということで,一応そのとき1回,確認をさせていただいたということで,今後もそういう連携をとりながら,そういう管理人にお願いをして対策をとりたいということで,基本は,子どもの状態がどうしても確認できない場合は,児童相談所に事例送致を行って,立入調査,安全確認を実施するということで,子どもの安全第一ということで児相のほうにもいろいろ投げかけてはおります。 ○29番(田代昇子君)  まず,情報を得るということが大事かなと思っております。情報を得られたら,最近,立ち入りもできるような方向で書いてあるようでございますので,ぜひネットワークをよりよい相談システムの一つとして,しっかり取り組んでいただくようにお願いして,この件については終わります。次に,補助金の件についてご質問させていただきます。先ほど言いましたけれども,よくいろんな団体の中で,また,今年は1割カットなんだってということをよく聞くんですけれども,そんなに簡単に,単純に,そうしていいのかなっていう皆さんの思いもあります。聞くと,そうだよねというのが,私の気持ちでございますが,先ほど,市民活動支援事業もあるというようなことを述べていただいておりますけれども,昔からありました20年,30年前ののが,少しずつカットされながら,そのまま引き継がれて検討されないままに補助金が引き継がれているのはないのかどうか,そこら辺もお聞かせいただければと思っています。 ○総務部長(山口 剛君)  補助金につきましては合併のときに,各1市6町の補助金がございまして,これを調整するということでやってまいりました。いざ合併してみますと,一部は調整できた分やら,なかなか調整できない分もございました。そういったことから,平成18年度の予算では,調整できないままの予算計上もあったんですけれども,こういったことではいけないということで,平成18年度に補助金の理念条例を作ってまいりました。その理念条例を受けまして,交付指針なるものを作りまして,これによって,すべての補助金を1回精査しております。この中で,当時,補助金を精査するシステムそのものがなかったものですから,この交付基準なるものを作って1回精査したところでございますので,現在の補助金は,すべて1回精査してあるものというふうに考えております。それと,それ以後は,行政評価システムを入れておりますので,行政評価システムによって,毎年毎年,事後評価ではございますけれども,政策目標にどのように達しているかどうかというのを事後評価をしているところでございます。 ○29番(田代昇子君)  補助金の交付基準として,霧島市補助金理念条例というのができておりまして,なるほど,私も辞典を引かせてもらいましたけれども,あるべき姿ということでありまして,大変,あまり抽象的だなということを感じましたけれども,それにあわせて,交付条例が出ておりましたので,それで安心したことでございました。その中で,「対等な立場に立って協働で行う必要がある」と定められているということと,また,「市民の自主性,創造性を尊重し,価値観の多様化に応じて補助金などに対応する柔軟性が求められ,決して固定化するものではない」,大変すばらしい文言であると感じたことでございましたが,理念条例のもとに補助金など交付規則が,3年を超えない範囲内で見直しを行うものとすると載っておりますが,3年でほとんど見直しをされているのかどうか,そこ辺をお聞きしたいと思っています。 ○総務部長(山口 剛君)  補助金交付金規則そのものは,手続きを規定したものでございますので,この手続きに沿っていろんなものをやっているところでございます。3年を超えない範囲内でやるということで,今は毎年,その行政評価システムの中で評価をしておりますので,そこで評価する中で,例えば目的を達したとか,そういったものは来年度予算の中では縮小していくとか,廃止していくとか,そういう作業も行っているところでございます。 ○29番(田代昇子君)  よく分かりました。やはりいろんな本を見てみますと,補助金の目的は,あくまで初期投資の軽減や団体運営の軌道に乗るまでの支援であり,自立が本来の姿であると述べています。ああ,なるほどなと,そのように思うことでございますが,行政評価をされているということで安心しました。私は,薩摩川内市で非常にいい補助金制度の見直しがされているなということで,資料を見させてもらいましたけれども,非常に薩摩川内市の市長さんはすごいなということを感じたわけですけれども,薩摩川内市では,18年4月に現行の補助金評価見直しについて改革委員会を設置,9月には市民向け補助金の公募を実施して,補助金など基本条例に沿って客観性が高く,かつ柔軟性を持ちながら共通する評価項目ごとに審査し,継続の項目を70件,見直し項目99件,廃止項目74件,全体で242件審査されておりました。そして,その中で,やはり農林水産業の振興とか,市の中核的担い手育成とか,商工会の振興とか発展などに配慮する予算など,それなりの配慮がされていました。大変分かりやすくしていくということが大切であり,また,市民のまちづくり公社,自治会などへの補助金についてなど,それぞれの必要性を勘案して,各事業ごとのコスト計算を十分なされていると感じたことでございました。結びとして,可能な限り市民の目線で審査するよう心がけたと述べておられるところに,これは大きな市民向けの補助に対する理解というところが,すごく強調されているのかなと,そんなことを思ったことでございますが,市長も大変勉強されたんだろうと思うけれども,いかがお考えでございますか。 ○市長(前田終止君)  薩摩川内市さんは,私どもの霧島市の合併よりも,丸1年早く,県下で最も早く平成の大合併の取り組みをなさいました。一年の長があられると思い,常に私といたしましては学びの一自治体としての姿勢で,1年先を行かれた薩摩川内市政というものも,常々行政職員を通じたり,自ら直接また問い合わせもしたりしながら,学ばさせてもらっているところでもございます。補助金のことでいろいろと大所高所からのご指摘でございますけれども,私どもといたしましても,そのような学びの上に,今部長をはじめ,いろいろと私のほうも答弁しましたようなことで,こつこつと地道な努力をしているところでございますので,どうぞご理解いただきたいと思います。 ○29番(田代昇子君)  ぜひ前向きに検討していただければありがたいと思います。いいところはまねをしていけば,私はいいんじゃないかなと思っていますので,よろしくお願いしたいと思います。この計算をしてみました。継続補助金の70件が4件減り,そして見直し項目が12件減り,補助金廃止が55件減り,そしてまた新規単独が2件増えたり,それから新たな提案公募で31件増加して,トータルで1,097万6,000円補助金が減っておりました。そのようなことで,また新たなそういう検討もされてみるのもいいのかなと,そのような思いで今日は質問をさせていただきましたけれども,それでは,霧島市が取り組んでいる公募型の補助金として,共生協働推進課で市民活動支援事業を19年度からされておりますけれども,どのような活動状況なのか,分かっていましたら,お聞かせいただければと思っています。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  この事業につきましては,趣旨でございますけれども,市民ニーズが複雑・多様化している今日,さまざまな市民グループが地域の課題の解決や,よりよい市民生活の実現のために自主的・自立的に活動を行っております。こうした市民グループが行う公益的な活動で,自ら企画・提案し,実施する事業に対し,その経費の一部を補助することにより市民活動を促進し,共生協働のまちづくりを進めるという趣旨でやっておりまして,平成20年度から実施しておりまして,本年度で3年目を迎えるということでございます。 ○29番(田代昇子君)  私もここに事業補助募集の要項,書類をいただいておりますけれども,この活動の内容について17項目挙げてありますけれども,この中で,一番この3年間で公募の多かったところはどの部分であるのか,お聞かせいただければと思っています。 ○共生協働推進課長(久保隆義君)  この項目の中で多いのが,まちづくりに関する分野,それから,環境保全に関する分野,こちらの部門が特に多いようでございます。 ○29番(田代昇子君)  この補助金制度は,3年ということで理解してよろしいでしょうか。 ○共生協働推進課長(久保隆義君)  この補助金制度は,平成20年度から始まりまして,23年度も継続していきます。それで,この事業に対しての補助金というのは,3年間までは継続して申請することができます。 ○29番(田代昇子君)  大変いろいろ決まりが,たくさんしっかりしたのが書いてありますけれども,これは,市民が申請するのに難しい部分は,審査まで,決定するまでの工程の中で難しくないのかなという思いをしましたけれども,どのようにとらえていらっしゃるのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○共生協働推進課長(久保隆義君)  申請に当たりましては,そのままご自分たちで作られて提出されているところもありますが,中には,その記入の仕方とか,どういうことを書いたらいいんだろうかとか,あるいは,どういう経費が補助の対象になるんだろうかということで来られて,相談される方もいらっしゃいますので,そういう方々にはきちんと説明をして,申請書の書き方とか,そういうのも説明をしているところでございます。 ○29番(田代昇子君)  20年度でしたか,2団体がカットされている部分もありましたけれども,この選考委員には,どういうふうな方が選考されているのか,お聞かせいただきたいと思います。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  選出する区分ですけれども,識見を有する者,それから市民活動団体関係者,公募により選出された者,市職員,その他市長が必要と認める者となっております。 ○29番(田代昇子君)  何名でしょうか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  現在8名でございます。 ○29番(田代昇子君)  その選考委員の人たちは委任されるときに,期限付きなのかどうか,そこ辺まであわせて教えてください。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  任期は2年となっております。 ○29番(田代昇子君)  いろいろ聞かせてもらいましたけれども,ただ,もらって終了するまでの工程の中でプレゼンテーションというのかな,いろいろありますけれども,大変それが苦手な人とかあるんではないかな,代表になりづらい,私,するけれども代表にはなりたくないよというのはないのかどうか,そこ辺が難しくて補助金申請までいかない部分というのを心配するんですが,いかがでございましょうか。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  この市民活動支援事業につきましては,そういったプレゼンテーション,それから,同一事業につきましては3か年までとし,そして,補助率もだんだん下げていって,自分たちの活動,地道に活動をしていただきたいといった,ちょっとほかの補助事業とは違うような制度でございます。したがいまして,それだけ非常にやる気のある市民団体の方,グループの方などが応募されておられます。プレゼンテーションにつきましては,お一人で見える方,それから複数で見える方,そして複数で見えて,それぞれ役割を持って少しずつ説明される方などいろいろございますので,現在,この事業に応募される方々につきましては,非常に積極的に自分たちの活動をPRされて,やる気を持って取り組まれているようでございます。 ○29番(田代昇子君)  大変いい報告をいただきましたけれども,この輪が広がってくれば,大変いいまちづくりになるのかなとそんな気がしております。市長どうでしょうか,昨日も,植山議員が当初からの予算を組んで市民に見える予算組みをしなさいという,必要があるんじゃないかということをおっしゃっておりましたけれども,薩摩川内市みたいにまねをしなさいとは申し上げませんけれども,やはり市民が分かりやすい補助金制度っていうのをつくってみられるのもいいのかなって,そんな気がしてなりませんが,どのようにお考えでしょうか,その点についてコメントをお願いしたいと思います。 ○市長(前田終止君)  市として取り組んでいる行政のさまざまな分野が,市民の皆さん方に分かりやすく理解をされ,そして利用されるということは,とても大事なことでございます。そういう意味で,市民の目線という言葉があるんでしょう。そしてまた,納税者の目線というのもあります。そして,なおかつ市民としての利用者目線というのもございます。そういうことをしっかりと,私どもといたしましては大事にしなさいということを職員の幹部会でも,いつも私が耳が痛いぐらい繰り返しております。今,議員ご指摘の点等につきましても,薩摩川内市さんに限らず,日本全国,国内外,学ぶべきところは,私は意欲的にそれこそしっかりと行動も起こし,そして,それを自ら今度はものにして,それを今度は実践実行していこうというふうに存じているところでございます。今のことなどにつきましても,さっきも申し上げましたけれども,合併前,合併直後,1年先を走っておられる薩摩川内市さんについては,いろんな点から行政職員全体も学んでおりますし,私自身も学びとさせてもらっているところでもございます。やがて追いつけ追い越せでございます。一緒になってがんばってまいりましょう。 ○29番(田代昇子君)  力強いご答弁をいただきまして,ありがたいことでございます。非常に立派なことを聞かせていただきましたけれども,私たち市民にとりますと,なかなかまだアンバランスのところがあるんじゃないかという市民の声をよく聞くことでございますので,ぜひそこら辺も再検討していただいて,いい補助金行政にして見直しをしていただければ大変ありがたいかなという要望を込めて終わりたいと思います。 ○議長(池田 守君)  以上で田代昇子議員の一般質問を終わります。次に,5番,中村正人議員から1件通告がされております。したがって,中村正人議員の発言を許可します。 ○5番(中村正人君)  私は,新燃市政クラブの中村正人でございます。通告に従いまして質問を行います。去る8月27日に口蹄疫の終息宣言が出され,同日,前原国土交通大臣から,宮崎県への旅行需要を拡大し,「宮崎県を元気に」というタイトルのメッセージも出されました。我が霧島市も,この口蹄疫のため畜産や観光業など多大な損害を受けました。先の臨時議会において,その緊急支援策も採択され,実施に向け準備が進められております。このさまざまな施策を来春の九州新幹線全線開業につなげていきたいということでございました。本定例会での市長の趣旨説明でも,全線開業にあわせて開催される「第28回全国都市緑化かごしまフェア」に,本市をPRする花壇設置の経費を計上したとのことでございます。それ以外の部分で誘客に向けた観光立市を掲げる本市の取組状況とその効果への見解を問うものでございます。次に,人口の減少や少子高齢化が進む我が国において,観光は地域における消費の増加や新たな雇用創出など,幅広い経済効果や地域の人々が誇りと愛着を持つことができる活力に満ちた社会の実現をもたらすことから,注目されるようになってきました。近年においては,さらに社会のグローバル化が進む中で,成長するアジアの活力を我が国に取り入れていくといった観点からも,重要課題となってまいりました。こうした中で,平成19年1月には,「観光立国推進基本法」が施行されるとともに,同年6月には,観光立国に向けての総合的かつ計画的な推進を図るため「観光立国推進基本計画」が閣議決定され,平成20年4月25日には,「国土交通省設置法等の一部を改正する法律」が成立し,同年10月1日に,国土交通省に「観光庁」が設立されました。その意義は,「観光立国の実現は21世紀の我が国経済社会の発展のために不可欠な国家的課題ととらえ,国際相互の理解の増進と地域経済の活性化のため,国全体として,官民を挙げて,観光立国の実現に取り組む体制が必要」としております。その観光立国推進基本計画の基本的な方針の1番目には,国民の国内旅行及び外国人の訪日旅行を拡大するとあり,その基本的な目標は,訪日外国人旅行者数を平成22年までに1,000万人にすることを目標としております。そこで2点目として,近年の外国人観光客の動向とその対応策の進捗状況を問うものであります。最後に,これまでの中国人の訪日観光の変遷を振り返りますと,平成12年9月に,北京市,上海市,広東省に限定した団体観光旅行が解禁され,その後,対象地域が徐々に広がり,平成17年7月には全国へと拡大したことで,中国人の団体観光客数は大幅に増加をしてきました。平成20年3月には,家族観光旅行が開始され,平成21年,昨年の7月には,対象者を限定しつつも個人観光旅行も開始され,さまざまなマスコミ等の媒体を通して,家電量販店やブランド洋品店などの中国人観光客のすさまじい購買力が紹介されたのは,ご案内のとおりでございます。さらに,政府は本年7月1日より,中国人への個人観光ビザの発行要件を大幅に緩和することを決定いたしました。これにより年収要件がこれまでの25万元,約340万円程度から,年収3~5万元,約40~67万円程度まで拡大され,政府は,この年収3万元以上の中国人は,平成20年時点で4億3,700万人に達すると見ており,外務省は,この対象世帯は現在の約10倍の1,600万世帯程度まで増加することを見込んでおります。今日,中国社会には,空前絶後の海外観光ブームが起きており,経済成長により中流サラリーマン階層も日々拡大を続け,現在,通年の出国者数は延べ4,500万人を超え,日本の3倍近い水準にあります。昨年の日本への中国人観光客は約101万人でしたが,本年は,180万人に達すると政府は見ております。そこで,最後の3点目,このような規制が緩和され,さまざまな中国人観光客への対応策が考えられますが,今後中国人観光客への動向に対する見解と,それに伴う観光施策があればお示しください。以上,壇上からの質問は終わりますが,再質問を議長にお願いして終わります。
    ○市長(前田終止君)  中村議員から1問につきましての質問でございました。その中の(2)と(3)につきましては,私のほうから答弁をいたします。(1)につきましては,商工観光部長が答弁をいたします。観光行政の2点目と3点目,関連がございますので一括してお答えをさせていただきます。本市の過去3年における外国人延べ宿泊客数の推移は,平成19年が4万4,862人,平成20年が4万3,438人,平成21年が2万4,442人となっております。平成21年の国別の外国人宿泊者数は,韓国が1万2,280人で約50%,次いで台湾が5,203人で約21.3%,アメリカが540人で約2.2%,そして中国が487人で約2%の順となっております。今後は特に,先の日中韓の観光担当大臣による会合や,7月の中国人の個人ビザの要件の緩和を受け,確実に中国からの旅行客の増加が期待できるものと思われます。現在でも一部外国語表記の観光案内板も設置はいたしておりますが,さらに観光案内板の充実やホームページの整備を進めますとともに,市観光協会やホテル・旅館組合などとも協議を重ね,今後の受入体制の整備や買い物システムなどの戦略についても検討してまいります。 ○商工観光部長(間手原 修君)  観光行政の1点目についてお答えをいたします。来春3月,九州新幹線全線開業が,前島議員の答弁で市長が申し上げましたように,本県にとりまして大きな経済効果をもたらすと待望しております。このチャンスを生かすためには,県全体での観光客等の誘致活動を進めることが大事であります。本市といたしましても,「観光かごしま大キャンペーン推進協議会」や県,JR等と一体となった,まずは鹿児島への観光客誘致活動を展開しております。具体的には,首都圏,関西方面での観光キャンペーン,スタンプラリー,またJRにおきましても,既に計画がされているとおりでございます。次に,鹿児島にお見えになった観光客等をいかに霧島に誘客をするかということでございます。それにはまず,霧島の魅力を高めることが大事であります。塩浸温泉龍馬公園の整備や大隅横川駅,嘉例川駅の駐車場整備など,県と一体となって進めてまいりました。次に,その魅力をいかに発信していくかということになりますけれども,本年度は全国に霧島をPRするために,JR品川駅でのデジタル広告,ラッピングバスの各地での運行,また,多くのメディアを通じての発信につきましては,大河ドラマのロケ地となったことや,最近多くの旅の番組が取り上げていただいております。このことにつきまして,県内外から反響をいただいて効果があると思っております。今後もメディアへの働きかけを強めていきたいと考えております。「きりしま新幹線対策委員会」を市観光協会とともに組織をしております。今後,鹿児島中央駅前のアミュ広場での霧島観光宣伝イベントを皮切りに,「全国都市緑化かごしまフェア」での個別花壇への参加等取り組んでまいりたいと考えております。 ○5番(中村正人君)  再質問をさせていただきます。今答弁がありましたが,「観光かごしま大キャンペーン推進協議会」ですね。これが今月の8日から10日に,「観光プロモーションin羽田空港」に参加していると思うんですが,これについては,本市からも参加されたんでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  参加をさせていただいております。 ○5番(中村正人君)  ちょうどタイムリーだったものですから,この「いざ霧島!!100万人キャンペーン」ですね,今取り組んでいらっしゃる。これのその宣伝というのはできたんですかね,されたんですかね。 ○商工観光部長(間手原 修君)  これについては,今,最終詰めをしているところでございます。 ○5番(中村正人君)  ちょうどタイムリーだったので,いい時期だったのでPRをされたらと思ったんですが,ちょっと早かったみたいですね。それではまず,きりしま新幹線対策委員会,観光協会と組織されているんですが,観光協会のほうでは,来春の全線開業に向けていろいろ活動をされているんですが,まず,この霧島圏において一番の弊害は,先ほど同僚議員の質問でもあったんですけど,二次交通であろうということを指摘されているんですが,これについて,何かこの解決策というか,検討されて今後どういった形でとかいうような部分までいっていれば,ちょっと教えていただければと思いますが。 ○商工観光部長(間手原 修君)  まず,鹿児島中央駅からのこちらへの乗り入れですけれども,既に観光特急「はやとの風」が,以前から入らせていただいております。鹿児島中央駅からのアクセスについては,問題はないんじゃないかなと思っておりますし,JRさんのほうもこの肥薩線を有効活用したいということの意向を持っていらっしゃいますので,さらに働きかけをしていくということを考えております。ただ,おっしゃいました当地に着いてからのアクセスが非常に問題であるのかなというふうに考えております。現在,ふれあいバス等も走っておりますけれどもこれ等の一体化,これ等についての整備をする必要があるのかなというふうに考えておりますし,当然旅館・ホテル,それから観光地,ここら辺からの協力もいただかないと,公共施設だけではなかなか厳しいのかなと思っておりますので,今後そこら辺を協議していく必要があると思っております。 ○5番(中村正人君)  今のそのふれあいバスについてなんですが,今現在は,合併前のエリアを中心した路線で運行されているんですが,土曜・日曜は運休ですよね。観光協会のほうから,そういった土曜・日曜を走らせてもらえませんかという,何か要望書が出されたという話を聞いているんですが,それについての検討状況はどういったものでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  確かに観光協会のほうから,ふれあいバスの土日の有効利用を要望したいというのがあります。ただ,関係課が企画のほうになるんですけれども,こちらのほうとの詰めを今後まだやらないといけないということで,結論は見い出しておりません。 ○5番(中村正人君)  はい,分かりました。今,ちょっと企画部のほうのということなんですが,ちょっと通告外かもしれないんですけど,過去に同僚議員のほうから,るるいろんな提案やら質問があったと思うんですよね。ふれあいバスについてですね。それで,本年度で実証実験が終わるところもあったり,来年度,今ちょうどその予算編成の時期のときに,来年度全部じゃないでしょうけれども,何というんですかね,中止というか,走行しなくなる部分があるとかという話もあったみたいなんですが,今のその観光と含めて何かこう総体的に,もう一回この,例えばスクールバス,福祉,それから住民の足,それから観光,当然民間のバスもありましょうからなかなか難しいこともあるんでしょうけど,そういった一体的に考えられるというようなことは考えていらっしゃらないですかね。 ○企画部長兼大学跡地利用対策監(川村直人君)  ふれあいバスのお尋ねでございますけれども,本来,ふれあいバスにつきましては,地域内の日常生活の移動の手段を確保するというのが最大の目的で運行しているところでございます。今議員ご指摘のとおり,その観光面での活用,あるいは通学などの活用,そういう声もお聞きいたしております。しかしながら,それぞれ観光,あるいは教育委員会のほうにも,いろいろお話を聞いておりますけれども,実際,バスの台数の確保とか,それから経費の面,それと,特に通学関係につきましては,市内でまだ,市内各地域でスクールバスの取り扱いさまざま違っているようでございますので,また,これは教育委員会のほうで検討もされているようでございますけれども,まだ具体化されるところまでは至っておりません。それと,やはり今ふれあいバスにつきましては,23年度の運行につきまして,今それぞれの地域でも見直し作業というのを現在進めているところでございます。なかなか利用しやすいような運行をしようということで,今も見直し作業を進めているわけですが,いろんな方々がいろんな要望を出されるものですから,非常に苦労もしているのが実情でございます。すべての方が満足していただけるような運行形態になればいいわけですが,多目的なやはり事業をすべてするとなると,やはりこれは非常に厳しい問題も抱えております。また,観光につきましては,先ほど,その土日の分を何とか利用はできないかということで,ちょうどこれは,その新幹線などとの開通に,こっちの霧島地区のほうまで何とか引っ張ってこれないかというようなこと,それから,空港などを経由をして,そういった空いているバスを何とか利用できないかということで,JR,それから観光関係の皆様,それから自治体,それからバス事業者の方々,そういうことにつきましても検討はしているところでございます。 ○5番(中村正人君)  ぜひ,このふれあいバス,本当に重要だと思いますので,横断的な,教育委員会,それから商工観光部,そういったところで検討をいただいて,なるべく広範囲に利用できるようなバスにしていただければと思いますので,ぜひできたら前向きに,1回ちょっと横断的な会議をしていただければと思いますので,よろしくお願いいたします。それではまた観光の話ですが,観光協会では,全線開業3月に向けて,この「かごしまよかとこ博覧会モデル事業」,これを企画されているようなんですが,これはどういった形のものをされるか,ご説明いただければありがたいんですが。 ○商工観光部長(間手原 修君)  ちょっと,資料を持ち合わせておりません。 ○5番(中村正人君)  たしか今年度は着地型観光ということで,そういう滞在型の宿泊型のメニューのモデルをつくって,それをちょうど新幹線開業に合わせてやるということらしいんですが,これについて,一応資料がないということなんですが,この事業の総予算の半額かつ200万円を上限として助成が県のほうからあるわけなんですけれども,鹿屋とか蒲生の事業については,さらに行政のほうからも助成があったという話なんですが,こういった話は来ておりますか。それについていかがお考えかということで聞こうかと思ったんですが,はい。 ○商工観光部長(間手原 修君)  手元のほうに細かい資料は持っておりませんけれども,着地型のモデル事業として,観光協会等が取り組む分についての助成事業だというふうに伺っております。観光協会としては,これについては手を挙げて取り組みをするというような話を伺っているところでございます。 ○5番(中村正人君)  助成についてのお願いというのはなかったんですかね。 ○商工観光部長(間手原 修君)  当初,助成をいただけないかという話がありましたけれども,これについては,自分たちで取り組みをするということで,その後の再要請がありませんでしたので,自分たちで取り組みをされるということでございます。 ○5番(中村正人君)  分かりました。今,口蹄疫の緊急支援策で取り組んでいらっしゃるわけですけれども,大変ありがたい事業をしていただいているんですが,そのほうでばたばたとは思うんですが,いずれにしても,もう新幹線開業あと半年後に迫っておりますので,このピンチの後のチャンスを,ほかに遅れることなく,できる限りの努力をもって最大の効果が出るように,前向きに検討実施,または民間団体にも協力方をよろしくお願いしたいと思います。それでは次に移りますが,外国人観光客については,過去に同僚議員のほうからるる質問があったわけですが,その中での進捗状況をちょっとお聞きしようかと思うんですが,英語や韓国語などの案内看板の充実,それからエージェントや旅行観光客を集約し環境整備をしていくというようなことに取り組む必要があるという答弁があり,それから観光案内の分で,市の中には大きくPRするものがないけれども,地域に入る中で必要なものについては作成に向けて検討していきたいということがあったんですが,これについて何か進捗したものがあれば教えていただければと思います。 ○観光課長(藤山光隆君)  外国語表記の看板,それから外国人受入体制の進捗ということですけれども,具体的には取り組んではおりませんけれども,JR駅に設置してあります大型看板等を今回一部,そういう外国語表記を入れて,今作成中でございます。また今年度は,地域振興局の事業によりまして,先般ジオパークも認定をされたということで,そちらのほうで,今年度6か所あたり,それをPRするための外国語表記の看板等を設置するということで計画を進めております。 ○5番(中村正人君)  はい,分かりました。外国人向けの事業として,少しずつ進んでおられるとは思うんですが,それでは,昨日も,職員の海外研修制度というので同僚議員のほうから質問があったんですが,以前,鹿児島空港に降りられた中国人観光客,団体の方々が,鹿児島から船に乗られるということで,船が大分出航が遅れたということで有名なデパートに行かれて,購買する意欲はある中国人にとって,そのデパート側が何らその中国語を話せる方が少なかったということで,全然品物が売れなかったという話を聞いたんですが,昨日の話で,本市も中国に,燿州,瀏陽,上海ですかね,3市ほど友好都市があるんですが,昨日のは海外研修制度だったんですが,これからの観光に向けても,そういった外国語を話せるスタッフの人材育成が必要なってくるのではないかと思うんですが,よければ市長,何かそういった,昨日に引き続きですけれども,昨日も強力に積極的に行っていきたいということだったんですが,観光についてもそういうことが必要でありますので,何かそういった形でお気持ちがあれば,お話をいただければと思いますが。 ○市長(前田終止君)  中国を具体的に指摘されての外国人観光客ということでございますけれども,これは中国に限らず英語,中国語,韓国語,そして,ほかのアジアでもいろいろありますけれども,日本語,英語,中国語,韓国語,もうこの3か国語,4か国語,これに,フランス語とかスペイン語とかあるわけですけれども,一番この私どもの地域に関係が深いという,来訪するお客さんが多いという,また将来的期待も含めて言いますと,直行路線のある一国の首都,ソウル,韓国語ですね,そして,中国最大の経済都市の上海,ここはもう抜くことはできんだろうと。しかし,また一方,世界の公用語,標準語というような気持ちで考えれば英語も免れないと,そうすると,それに母国語,日本語が入って,それらを今後の観光の看板にはもうしっかりと位置付けていかなければならないというふうに思います。それで,ソウル線も,上海線も,ご承知のとおり,ものすごい今利用が70%,80%台をずっと好調で維持,円高,追い風もありましてされております。便数を増やそうかというような話が今起きているぐらいでございます。そして,例えば,私,先般,韓国まで釜山を中心に梁山まで行ってきたわけでございますが,そしてまたトップセールスも続けてまいりました。今までの県のほうとの絡み,私どもの行政の職員の努力なども含めて,重ねてのことでございますが,この10月4日から10月31日まで560名,ずっとロングランで,霧島山のトレッキングツアー,これがゲットしてございます。そしてまた,11月15日から18日まで128名ですけれども,霧島トレッキングツアーが,韓国から我がまちにもお越しになるということで段取りが進んでございます。韓国岳,韓国「からくに」岳,この山に健康も含めて,大きな関心が韓国から集まっている裏打ちされる,私どもにはにわかに信じがたいような反応かなと。でも,具体的に現実的にそういう風が,動きがあるということでもございます。そしてまた,この韓国の新幹線,KTXでございますが,これが全線開通,いよいよ来年するわけですね。そうなりますと,ソウルから釜山までぐーんと近くなる。釜山と北九州,これがまたフェリーで結ばれ,そして鹿児島までの選択肢が,大きくぐーんとこう足が伸びてくるというようなことも言えます。そして,冒頭,壇上から議員が,さまざまな角度から今後の外国人観光客の国レベルから見た視点というものを見事にいろいろとご指摘いただきましたけれども,全くそのとおりであって,我々が好む好まざるにかかわらず,知る知らないにかかわらず,今後3年,5年,あっという間に周りはもう韓国の方々やら,台湾の方々やら,中国の方々やら,今までもそういう傾向がありましたけれども,さらに,7月からの中国観光は,それこそ緩和された,ハードルがぐっとこう低くなったおかげで,日本全体はもうその風が吹きまくっております。そして,韓国にしましても,今まで日本人が最上位のお客様で最大の数を観光客として統計上示されていたんですが,これが,見事にもう今年で入れ替わります。もう日本人が中国人に圧倒されるというような数に変わってきます。そして,私たちの日本観光についても,中国からの来訪が国全体としては倍々ゲームで増えていきます。そういう中で,私たちの九州は,また南九州は,鹿児島,霧島,どうしたらいいんだというところだろうと思います。具体的には,例えば,我が市内のあるホテルには,もう既に韓国の従業員の方々を日本語も堪能,韓国語も堪能,観光にも詳しい,もう両方話せる人を数人,もうお雇いになられて具体対応されて,一つの企業で既にもう1万人以上も,昨年は1万人近く,今年は1万人以上,必ずものにしたいというような取り組みが始まっています。中国についても,そういう時代が,もう我が市内でもあるホテルではもう来ておりまして,もう中国からの若い世代の従業員の方々がお働きになっているホテルもあるわけでございます。そういうものがもうごくごく普通に,今後1年,3年,5年,そして10年経つうちに,今までの10年がじわっとこう着々と来ただけに,今後時代が変遷していけば,もっと変わってくる。それに対して職員も,英語もさることながら,韓国語,中国語,堪能な職員がいて,てきぱきそういうことが処理できることが必要かなと存じております。いろいろ言いたいことはいろいろありますが,以上です。 ○5番(中村正人君)  県庁のほうも,何か観光課のほうに1名中国人を置かれたということらしいんですが,それとあわせて,官民,行政ですね,観光協会,商工会,商議所,ホテル・旅館組合等,そういった中で,ホームページの他国語表示とか,あるいはその他国語,それから接遇の部分とか,そういった勉強会をされたと聞いたような気がするんですが,今後,そういったまた新たにそういう計画があられますか。 ○観光課長(藤山光隆君)  今後は,先ほど市長も申されましたように,そのような対応が必要になってくると考えております。現在でも,ホテル等では外国語のホームページを開設したり,それから外国人対応ができるホテル等も数社ありますけれども,やはり新幹線開業,それから外国に向けて,やっぱりおもてなしの心が第一ということで,地域振興局,それから県,そのような事業に取り組んでいるという方針を出していただいておりますので,私どももまず,おもてなしの心という気持ちを大事にしながら,そのような機会があれば,ぜひ観光協会なり,ホテル・旅館業組合とも連携をとりながら実施に向けて前向きに検討していきたいというふうに考えております。 ○5番(中村正人君)  今,ちょうどその「いざ霧島!!100万人キャンペーン」で,そういった方々がそういう母体的なものが体制ができておりますので,そういったところも利用されながら,そういう活動も,事業も,展開をされていっていただければと思います。ちょっとまた通告外かもしれないんですけども,一応観光に関することで,今月9月1日,観光庁長官名で,観光立国教育に資する図書の送付と学校におけるその活用についてという依頼があったと思うんですが,これも一応,「日本のあらしについて」という無償で全国に,小中高まで全国に配られるらしいんですが,そういった形で観光立国教育という部分の本が配布されるらしいんです。その後には,推進に効果的につながるように,作文コンクールなどの実施の予定があるということらしいんですが,ちょっとご説明いただければと思います。 ○学校教育課長(山口幸彦君)  内容について,全部まだ目を通しておりませんでしたけれども,2学期に入りましてから,各学校に1冊ずつ,日本の観光等についての取り組みについての冊子が,作られたものが,写真集というか見ましたけれども,非常に美しい形で,学校のほうに,それで教育委員会内でも話題になりましたけれども,こんな形で,また学校のほう,教育のほうにも「観光立国日本」というような形でのものが進んでいくんだなというふうなことを思いましたし,また心強く思うことでございました。我が市もそのことを標榜していることでございますので,ぜひ,各学校1冊ではございましたが,図書館等に入れて,子どもたちが関心持ってそういうものに触れるように,また各学校に対し指導していきたいと思います。 ○5番(中村正人君)  ぜひ有効にその観光立国教育できますように,目立つところに置いていただいて,子どもたちが何か興味があるアーティストグループの「嵐」のメンバーの方々の何か本らしいですね。そういう形で目に付くように,よろしくお願いしたいと思います。もう一つ,決済のインフラ整備ということで,中国政府は自国民に対して1人当たり5,000ドル以上の人民元の持ち出しを禁止しているということで,中国人の旅行者の方はみんな「銀聯カード」を持って日本へやってくると。これらについての対応は,民間との協議とか,そういうのはまだ持たれていないとは思うんですが,持たれた経緯はありますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  協議については持っておりませんけれども,対応できる施設はあるというふうに聞いております。 ○5番(中村正人君)  何か,郵便局あたりはもう対応できるらしいんですが,今から徐々に各個店にもおそらく広がっていかないと対応できないと思いますので,そこらあたりも,今後そういう官民含めて一体となって取り組んでいっていただきたいと思います。それから最後にですが,平成20年5月16日に国において観光圏整備法というのが制定されまして,観光圏整備事業についてですが,これについてどのようにとらえて検討されているのか。国際競争力の高い観光圏の整備による観光旅行客の来訪及び滞在の促進に関する法律というものなんですが,これが本年の時点で,観光圏整備実施計画認定地域,全国で45地域になっております。それで,今45地域と申し上げましたけれども,20年に認定された地域16地域,21年に認定された地域14地域,22年に認定された地域15地域あります。その中で南九州がゼロです。九州でいくと,雲仙・天草観光圏,平戸・佐世保・西海ロングステイ観光圏,もろもろ6つほどありますね。それで,宮崎は一部,延岡が大分のほうと観光圏を組んでおりますが,宮崎と鹿児島が認定地域として掲載されていないんですが,これは平成20年から認定されているから,20年5月16日ですね,制定されて,施行が20年7月23日ですね。これは,今日私が全部質問した内容,例えばパンフレット作成や,ホームページ立ち上げとか,一応協議会形式で観光圏整備計画というのを自治体が策定すると,官民でですね。その中には,その今のホームページ立ち上げやら,宿泊の魅力向上で企画立案,広報,それから今の着地型の,先ほど質問しました着地型の部分とか,それから他言語による案内する者の研修の実地,そういった感じのものを地方自治体が観光圏整備計画として策定しまして,大臣認定を受けて,国による総合的支援ということになるらしいんですが,国からは4割補助ですかね。一応,今日質問した内容すべて,この整備実施計画というものを利用してというか,そういうものでやっていける部分がありますので,本霧島圏もですね。だから単独ではなく,広域ですよね。先ほどから言われておりますように,ジオパークも認定されましたけれども,5市2町含めて,そういった形での観光圏ですね。当然それにも,先ほど言いましたように,バスのことも入っております。今ちょっと大まかに説明しましたけれども,これについて今後,本市としてどういった取り組みをされていこうと思われますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  誠に申し訳ありません。本件につきましては,現段階で承知をしておりませんでしたので,早速勉強してみたいと思います。 ○市長(前田終止君)  これは,たしか平成20年の春ぐらいに第一報が入りました。私も,そのことについては全国のレベルと同様の時期に情報は入手いたしております。吟味いたしました。担当の者たちとも,その当時議論をやりました。ただし,議論した結果,これは簡単に飛びつくべきではないという結論を私どもとしてはいたしたわけでございます。そして,それ以外に,全国にもう先駆けて,県境,国境,市町境を越えて,我々はもう具体的にやっていると。そしてこれをこのまま行ったって,なかなか順調に進まない,一部明確にしている点もあるよということをしっかり見ていました。それで,そのとおり,現在もこれはおっしゃったとおりの情報を持っています,今,私自身も。ただし,全国のこの関係は,非常にある意味では実行の段階において,国の動き,そしてまた現場の事情の差などでお困りになっておられるやにも話も伺っております。我々は,我々のやっぱり視点でしっかりと広域観光を具体的に既にやっておりますし,でき得る限りのそういうことについての手立ては県とも呼吸を合わせ,私自身も県の観光連盟の副会長でもございます。議員どうかお分かりいただきたいのは,両方見なきゃいけないんですよ。ぜひ私たちの地域という,非常にこの自分たちの地域への画面と,今度は距離が遠くなればなるほど,例えば大阪を越え,名古屋を越え,東京を越えて東北,北海道まで行けば,私たちの霧島だけに来てくれと言ったって通用しないですよ。やっぱり九州に,そしてできれば南九州の鹿児島県に,こう言わなきゃ,なかなか選択を,逆に北海道に我々が行くことを考えても,そうならない点もあるんですね。ですから,2つの力を合わせていかなきゃならない。1つには,全体として九州全体が世界に出ていくような動きも必要ですよと。それで,あるいは鹿児島県全体,南九州全体で全国に打って出るようなキャンペーンもやらなきゃいけませんよと。しかしながら,また一方,自分たちとつながりあるところは手がたく個別につり上げていかなければなりませんよと。そういう努力だというふうに思います。広域観光の圏域,これについては十分私自身は認識をしており,当時のそういう担当者とも語らい,そして慎重に吟味した上で,私たちのほうからそのほうには手を逆に挙げませんでした。その上で今日になっていることをご承知ください。 ○5番(中村正人君)  今年が15地域認定されているんですが,20年が16,21年が14,30地域は継続してきているんですよね。その中身が,その魅力的な中身なものですから,もう一回再考いただけたらなと思うわけです。シャトルバス,歴史的建造物の改修とか案内所の整備とか,そういった部分が,ほとんどが網羅されているものですから,できたら再検討いただけたらと思います。 ○市長(前田終止君)  今の再検討の部分については,私も関心を持っています。約2年経っています。このことについては追っかけの私自身の調査が不十分な点もあるかもしれません。ですから,その辺をかなり関係地域は苦慮されていた時期は分かっています。その後,巻き返されて,国との連携がうまくいき始めたかもしれません。ですから,今のそこはチェックをして,もしこれはやらないといけないとすれば,当時国の担当のトップとも直接語ってますから,うちに,私にそれを直接勧められた経緯もあるんです。ただ,そのときも不安を感じました。大丈夫かなと思っていましたよ。それで,しかし,もう一度チェックを入れて,生かせるという指摘がもしあるならば,私はよく勉強させてもらって,チャレンジしてみてもいい部分もあるかもしれない。ただ,それに負けないぐらいの努力は続いていますから,ぜひ任せといてください。 ○5番(中村正人君)  地域的には北海道から熊本まであらゆるところに,ほとんど有名な観光地が名を連ねているものですから,再度ご検討いただければと思います。いずれにしましても,国際観光というのは,観光客誘致というのは国策でありますので,そういった中で国際観光文化立市を目指す本市にとっても,ぜひ前向きに力を入れてやっていただかれたらと思います。 ○商工観光部長(間手原 修君)  先ほど鹿児島着地型観光モデル事業についてのご質問がありました。答弁が不足をしておりましたので,付け加えさせていただきます。県の事業を受けまして,「霧島よかとこ博覧会」を観光協会のほうが中心となって組織を,7地区の代表の方々で協議をされながら進めておられます。予算等につきまして若干説明をしますけれども,県の補助金が200万,それから自己資金として200万,これにつきましてはこの参加をされる方々の負担金,それから観光協会の負担金200万,400万円の事業で着地型の観光をどうしていくかということの議論をされて,取り組みをされていくという事業でございましたので,改めて報告させていただきます。 ○議長(池田 守君)  以上で中村正人議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午後 零時28分」                ──────────────                「再開  午後 1時30分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。次に,6番,脇元敬議員から3件通告がされております。したがって,脇元敬議員の発言を許可します。 ○6番(脇元 敬君)  ただいま議長の許可をいただきましたので,先に通告しております3点について質問をいたします。議席番号6番,観光大好き,新燃市政クラブ,脇元敬でございます。まず,7月3日の集中豪雨によりお亡くなりになられた方,家屋や田植えを終えたばかりの水田が被害に遭われた市民の方々に,心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。一日も早い復旧を期待しながらも,根本的な原因を究明の上,将来に向けて安全な道路・河川を整備していただくようにお願いしたいと思います。今回の災害や口蹄疫は,市内経済へも大きな影響を及ぼしました。観光分野でいえば,観光客数が7月は前年度比70%に落ち込んでしまいました。本当に寂しい状況です。そんな中,NHK大河ドラマ「龍馬伝」のロケや霧島国際音楽祭,全国高校総体の登山競技など,これまでの取り組みが実を結び,開催実施される大会や行事が行われたことで,ほんのわずかかもしれませんが,明るい光が当たったとも感じています。また,日本ジオパーク委員会の現地視察もあり,晴れて一昨日,日本ジオパークに認定がされました。来年の3月12日には九州新幹線が全線開業しますし,秋には自然公園ふれあい全国大会もあります。来年秋に開催される全国お茶まつりもあります。そのPRも鹿児島空港で現在行われていますし,また市役所の1階には給茶機も設置されているようです。自分たちの住む霧島という土地に,風土に,文化に,産業に,教育に,そして人に自信と誇りを持って,共生・協働で動き出す,今がまさにそのときと考えます。同じく火曜日には,日本のリーダーを決める民主党の代表選挙があり,菅直人氏が再選されました。これから組閣され,新しい政府が誕生することと思いますが,その代表選を見ていて,マニフェストの実効性や雇用,地域主権,消費税などを焦点として議論をされていましたが,具体的な景気対策や外交を含む国のあり方,日本の進むべき姿が語られていなかったことが,私は残念に感じました。不安定に揺れている今,この時期に,こういう日本を目指そうというリーダーからの強いメッセージが欲しかった気がいたしました。また,その地域主権の真っただ中にいるのが地方自治体ということになりますが,同じ県内にも,議会を招集しない,専決処分を乱発するリーダーがトップを務める自治体があります。このまちで一番困っている,迷惑を被っているのは,そのまちの市民です。そのまちにおいても,その自治体の名,その土地の名を掲げたさまざまな組織や団体,グループが活動しています。その一人でもある私の知人は,その活動する団体名からこの土地の名前を外そうかと,またよそでこの名前を語りたくないとも言っていました。市,そして市民が目指す市の将来像に,そして市民の生活自体に自信と誇りを持って,この霧島市なら,霧島という名を市民が,企業が,さまざまな取り組みや生産活動の中で,「霧島から来ました」と,「どうぞ霧島へいらしてください」と胸を張って使える,語れるように,市内のさまざまな素材や活動に磨きをかけて,市全体で一丸となって,同じ方向を向いて歩んでいけるように,私も微力ながら皆様とともに努力してまいります。その決意のもと,質問に入ります。1問目,地域の特性を活かした経済発展政策についてです。先に申し上げました本年は,宮崎で発生した口蹄疫や7月の大雨による災害発生により,さまざまな方面に影響を及ぼしました。市民,市全体に何となく元気がない,沈んだ雰囲気が漂っている気がします。まさに,これ以上ないほどのピンチのときではないでしょうか。このピンチをチャンスに転じていかなくてはなりません。ピンチの今だからこそできること,やらなければいけないことがあるはずです。そこで1点目,この夏,霧島国際音楽祭,全国高校総体登山競技などが行われました。ここだから開催できるものであり,また長い年月をかけて関係する皆さんが努力をしてきた結果が実を結び,開催できたものです。この冷え切った経済状況の中,地域にとっては大きな影響を与えてくれました。こういったイベントや行事について,今後の予定と誘致活動はどういう状況か,伺います。2点目,先の火曜日に,霧島連山を中心とした地域が日本ジオパークに認定されました。今度の日曜日,19日には,「龍馬伝」の霧島ロケの場面が「霧島の誓い」というタイトルで放映されます。新幹線,お茶まつりも含めて好材料はたくさんあります。まさに,これから何を,どこを目指していくかを定めて,いかに市民の意識を高めていくかが重要となります。さまざまな市内にある素材,霧島らしさ,地域の特性と市民の意識,この2つをどのように結びつけて生かそうと考えているのか,伺います。3点目,霧島市には,商工会,商工会議所,観光協会,特産品協会など経済にかかわる組織・団体があります。市が経済活動に関する分野の意見を聞こうとする場合,また何かを一緒に取り組む場合,こういった大きな組織・団体と協議していると思います。しかし,このほかにも組織や団体はあります。地域発展への思いも持っていらっしゃいます。しかし,その思いを伝える場,会議,場面がなかなかないのです。多くの市民に,経済活動の一員であること,地域発展の一員である意識を持ってもらい,さまざまな場面で協力してもらうためにも,それぞれの思いを語れる場,場面,会議ができないものか,伺います。また,市の魅力を最大限に生かして経済の発展を実現するために,市行政の組織の見直しは考えられないか,伺います。4点目,霧島市の魅力を外に発信,PRする,これも行政の役割の1つだと思います。そして,その魅力の1つが,ここに暮らす人でもあります。この地域で,どのような伝統,文化,産業,教育,人が存在していて,どのような市民活動が行われているかなど考えます。そこで,「おじゃんせ霧島大使」,「霧島ふるさと大使」の仕事の内容,役割は何なのか,そして市の表彰はどのようなものがあるか,伺います。また,外に向けてのPRだけではなく,内に向けて,つまり市民に向けて霧島市の魅力を発信する役割をさまざまな分野で影響力のある方に行ってもらう,そのための表彰,「霧島賞」は創設できないか,伺います。大きな2問目,高齢者戸籍問題についてです。東京都足立区の事件をきっかけに,全国で高齢者の戸籍やその確認業務,取り扱いが問題となっています。ある市では200歳,国定忠治と同じ年の方が戸籍では存在するという事例もあったそうです。そこで,霧島市,鹿児島県での実態はどうなのか,伺います。3問目,桜島降灰対策についてです。昨年あたりから桜島の火山活動が大変活発になっております。昨年が過去最高の548回と私は記憶をしていますが,そして本年は7月の時点で679回の爆発があると記録が出ております。早くも昨年を上回る回数になっています。そこで1点目,活発な火山活動に伴って,相当量の火山灰が市内へ降っているものと思います。その現状をどうとらえているか,伺います。2点目,本年は既に昨年を上回る火山活動があります。このままこの状況が続けば,市としても,いろいろと取り組まなければならないことが出てくるのではないかと考えます。鹿児島市のように,収集業務や火山灰の取り扱い,捨て場の周知徹底など行っていくことになるのではないかと思いますけれども,いかがでしょうか。以上申し上げ,市長,執行部の明快で簡潔な答弁を期待いたしまして,1回目の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  脇元敬議員から3問につきましてのご質問でございました。1問目,エにつきましては,私のほうから答弁させていただきます。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をいたします。地域の特性を活かした経済発展政策についての4点目,エにつきましてお答えいたします。おじゃんせ霧島大使は,市政全般について理解を深め,それぞれの立場から市政に対する提言や意見をいただきますとともに,本市の観光や市外への紹介・宣伝など,本市のイメージアップにつながる活動及び本市への企業誘致や定住促進につながる活動を通じて,市勢の発展に寄与していただくことを趣旨といたしまして,現在4名の方を任命いたしております。また,霧島ふるさと大使につきましては,霧島市を国の内外に広く紹介し,観光客の誘致に資するとともに,各種の行事等に参加することにより住みよい地域社会づくりに寄与することとし,本年度も3名の大使を選考し,霧島市を広くPRできるように研修を重ね,8月から各種観光イベント等で活動していただいております。また,市の表彰につきましては,霧島市民表彰に関する規定により,本市の行政,教育,文化,産業,経済,社会事業及びそのほかの公益の事業に関して著しい功績のあった方に,11月7日の市制施行日に表彰し,功績をたたえ,市民へのまちづくりの意識の醸成を図ることを目的として実施いたしております。今年度は,市制5周年記念式典にて表彰を行うよう準備を進めているところでございます。「霧島賞」の創設につきましては,おじゃんせ霧島大使や霧島市民表彰の趣旨を考慮しながら検討をしてみたいと考えております。 ○商工観光部長(間手原 修君)  1点目の地域の特性を活かした経済発展政策についてのアからウについてお答えいたします。まず,1点目につきましては,今後の予定として,今月20日には「龍馬伝」トークショー,10月には市制5周年記念花火大会,隼人浜下り,全国ソフトバレー・シルバーフェスティバル霧島大会,第21回九州各県対抗マスターズ駅伝競争大会,九州クラブ・走ろう会駅伝競争大会,11月には市制5周年記念式典,霧島ふるさと祭,自然公園ふれあい全国大会,海援隊のコンサートなどが開催予定であります。各地では,ウォーキング大会なども計画されております。また,来年11月には,いよいよ全国お茶まつり鹿児島大会in霧島が開催されます。そのほか,市スポーツ団体誘致歓迎実行委員会におきましては,プロ・アマのスポーツ団体合宿誘致に取り組んでいるところでございます。2点目につきまして,霧島の自然や温泉をはじめとする歴史や文化,特産品を活かした観光宣伝や大河ドラマ「龍馬伝」ロケ地やジオパークなど,霧島らしさを活かした情報発信や受入体制の整備を進め,また,市民力を活かした観光ガイド「しっちょいどん」の拡充や,市観光協会など関係団体と連携しながら,観光基本計画にあります「観光ネットワークの体制づくり」に沿った整備や,航空機や新幹線など多様化する交通網を活かした政策を進め,市民の皆様に霧島市が観光地である意識づくりに努めてまいります。3点目につきまして,観光協会や特産品協会,また市内各旅館業振興会等で構成されております「いざ霧島!!100万人キャンペーン事業」で実行委員会が組織され,観光宣伝や商品造成,またスタンプラリー事業を実施するなど,霧島の観光振興にとりまして非常に有効策であると考えております。市の組織の見直しにつきましては,組織機構再編計画の見直しに合わせて協議をしてまいります。 ○生活環境部長(平野貴志君)  高齢者戸籍問題についてお答えいたします。戸籍法におきましては,死亡の届け出は,親族等が死亡の事実を知った日から7日以内,国外での死亡は3か月以内に,市町村長に届けるように定められております。今回の戸籍上の生存者は,戦時中の混乱などにより死亡や身元不明の死亡及び国外の移住先での死亡等で届け出がなされていない等,さまざまな要因によるものと考えられます。また,霧島市の戸籍に記載されております100歳以上の高齢者は,本年8月1日現在で557人となっており,最高齢者は145歳となっております。このうち,霧島市に戸籍があり住民登録もされている方47人については,全員の生存を確認いたしました。また,戸籍の附票に霧島市以外の住所が記載されている方22人については,附票に記載されている市町村に確認いたしましたところ,16人につきましては生存が確認されましたが,残り6人については不明とのことであります。なお,複本籍の方,いわゆる戸籍を二重に持っておられる方が2名おられましたので,戸籍の訂正をいたしたところでございます。このようなことから,住所不明の486人と新たに住所不明と判明した6人を合わせて492人については,全く調べようがなく,大変苦慮している現状でございます。鹿児島県内の他の市町村でも,同じような現状にあるようでございます。 ○危機管理監(宇都克枝君)  桜島降灰対策の1点目についてお答えいたします。桜島の昭和火口では,平成21年6月下旬から噴火活動がやや高まった状況が続いており,同年7月19日に火口周辺警報,噴火警戒レベル3,入山規制が発表されております。噴火活動については,平成21年の1年間で545回,これは昭和火口でありますけれども,の爆発的噴火が,また平成22年に入ってからは,1月から7月にかけて,既に昨年を上回る679回の爆発的噴火が観測されております。また,爆発に伴う降灰につきましては,鹿児島地方気象台の解析結果から,昨年の年間総降灰量は約235万tであり,今年の1月から6月までの総降灰量は昨年の約1.6倍に当たる約374万tと推定されております。この降灰観測につきましては,鹿児島県内59か所で観測されており,本市におきましては,福山,国分,隼人,霧島,溝辺の計5か所の観測点があります。この5か所の地点で,今年1月から7月までの降灰量の総量が一番多いところは,1m2当たり福山の788gであり,多い順から国分の530g,隼人366g,霧島74g,溝辺63gとなっております。 ○生活環境部長(平野貴志君)  桜島降灰対策についての2点目にご答弁申し上げます。近年,桜島の火山活動の活発化に伴って,市民の方々から降った火山灰の処理についての問い合わせが寄せられております。これらの降灰は廃棄物ではないため,本来自己処理をしていただくことになります。しかしながら,自己処理ができない方々からの問い合わせに対しましては,本市の所有する土捨場がないため,市営の安定型不燃物処分場に直接搬入していただくか,民間の土捨場に直接搬入していただくようお願いをしているところでございます。このように,自己処理が困難な方々へのこのような課題に対処するため,本市におきましては,降灰量が多い国分,隼人,福山地区におきましては,月1回の不燃物・粗大ごみの収集日に,不燃物袋に降灰だけを入れ,ごみステーションに搬出していただければ,収集運搬業者に回収してもらう方法を現在検討中でございます。当面,試験的に実施できるよう関係者と調整してまいりたいと考えております。 ○6番(脇元 敬君)  それでは,再質問をさせていただきます。2点目の高齢者戸籍のところから入っていきますけれども,この問題は,後ほど同僚議員もいたしますので,私は本当に軽く質問させていただきます。先ほど人数が出てまいりました。それで,住民票,戸籍ある方,どちらもある方の生存を確認したという答弁でございました。それ以外の方々で,年金というものを受給していらっしゃる,していた事実があるかどうかだけ確認をさせてください。 ○生活環境部長(平野貴志君)  現在,調査をしている中で,1名の方の住所等におられるかどうかの調査がまだ未確認でございまして,その方も含めまして現在確認できているところでは,年金受給については,生存されている方の年金受給,あるいは不明の方で先ほど申しました方が受給があるというような,そういう記録でございます。 ○6番(脇元 敬君)  戸籍ということで,これから法務局等含めていろいろ協議をして,対処をしていかれるんだと思いますけれども,迅速な対応をお願いしたいと思います。それでは,3番目の桜島降灰対策について入ります。さまざまなこの降灰対策の除去のための事業,鹿児島市でいえば,その降灰袋を配布して収集すると,そういった事業に対して国の補助金があるというふうに私はとらえていますけれども,その具体的にあるのかどうか。そして,それに達するまでに何か基準的なものがあるのか,伺います。 ○環境衛生課長(越口哲也君)  私ども霧島市のほうで,この対処できる補助金があるのかどうかということにつきましては,確認をいたしていないところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  私が調べたところでは,その1m2の中に1,000g,1kgの灰が観測地点で観測されれば,補助金の対象となるというふうに私は聞いております。今のところ,福山はまだそこまで達していないわけですけれども,1年間かければ,それぐらいになるのかなというふうに思いますので,今回この質問をさせていただいたということにもなります。その旧福山町ですけれども,昔,降灰袋を含めてさまざまな事業が行われていたようにも聞いています。その事業,確認をされていたら教えてください。 ○環境衛生課長(越口哲也君)
     申し訳ございませんが,旧福山町の取り組みにつきましては,今のところ確認しておりません。ただ,私ども,国分地区を含めまして,やはり灰の処分について大変困っているという方が,やはり年間20名ぐらいご相談がございます。先ほど部長が答弁したような対応をしているところではございますけれども,やはり何らかの措置が必要ではないかということで,ちょうど議員ご質問されたところでございますが,私どものほうも,やはり対策をちょうど検討していた最中でございました。そういうことで,福山,国分,隼人につきましては,何らかの対策が必要であるというふうに認識しておりますので,何とかこの答弁いたしました方法で関係者と調整をしてまいりたいと,そのように考えております。 ○建設部長(篠原明博君)  今,先ほどの降灰に関しての事業の件で問い合わせがありましたけれども,今おっしゃいましたように,桜島降灰除去の中の降灰除去事業というのがございます。その事業につきましては,先ほどお話がありましたように,降灰量が1m2当たり1,000gを超えますと,そういった補助の事業の採択事業がございます。ただ,現状において,鹿児島市,あるいは垂水市でそういうものをやっておりますが,現在のところ,まだそれに達していないということでございます。それと,この降灰事業で,福山地区が今こういう形でいろいろ事業要請をいたしておりますけれども,今現在やっておりますのは,国道のそういった道路について,視距の悪いところを改良していただいたり,安全に通行できるような形の歩道の設置で要望している事業がございます。 ○6番(脇元 敬君)  その基準に見込みで動き出すと,なかなかその後足りなかったときが大変だということで,鹿児島市の担当の方も言っていらっしゃいました。これは鹿児島市の降灰袋,今,昔は「降灰袋」と書いていましたけど,今は「克灰袋」というふうになっています。「灰にかつ」ということらしいです。こういう形で今は配布をされているということでございます。その降灰についてですけれども,オープンエアのところにある学校のプールというのは,とても対処が大変じゃないかなと思います。特に福山地区のプール,掃除,清掃に大変苦労されていると聞いていますけれども,その現状を把握されていらっしゃいますでしょうか。 ○保健体育課長兼隼人学校給食センター所長(稲満一郎君)  昨年,私のほうが福山の教育振興課におりました。一昨年からできまして,プールの清掃をしてまいったわけですが,灰が降りまして,清掃をして,明くる日にまた灰を清掃する。そのまた灰が降ってというようなことも何度もございました。今年度も,何回か掃除をしているようでございます。 ○6番(脇元 敬君)  プールの清掃ですので,当然水をはかせて,またもう一回張るという作業になると思うんですけれども,この学校のプールの水ということでちょっとお伺いしますけれども,学校のプール,水道水を使っているところと井戸水を使っているところがあると思います。その数が分かっていたら教えてください。 ○教育部長(阿多己清君)  今,学校につきましては,地下水,簡易水道を含めた地下水とご理解いただければ結構ですけれども,上水道のほうを利用しているのが小学校で15校あります。中学校のほうで上水道を利用しているのが5校,残りが地下水または簡易水道という状況でございます。 ○6番(脇元 敬君)  学校でその水の違いがあるということは,その場所にもよるでしょうけれども,その掃除するに当たって,その上水を使っているところは,学校のその与えられた予算の中でその上水のお金を払っているということになるでしょうから,当然,掃除をする回数が当然減っていくのではないのかなと。ということは,子どもたちが,きれいなプールで泳いでいる子どもたちとちょっと汚れているプールで泳いでいる子どもたちが出てくるのかなというふうにとらえます。ということは,この水道代を何とか市のほうでがんばってもらえないものでしょうか。 ○教育部長(阿多己清君)  水道料が安くなるのはありがたいんですけれども,当然市としても企業会計で取り組んでおりますので,教育委員会としては,予算の中からしっかりした水道料金は払っているのが実態でございます。 ○6番(脇元 敬君)  いろいろ難しいとは思います。しかしながら,子どもたちに公平な環境で勉強してもらうというのも大事な感覚かなと思いますので,少し考慮をしていただきたいと思います。降灰に対して,その水関連で少し申し上げますと,午前中もありました。今年は,お茶の葉,お茶っ葉をとってきて,そして一度洗浄して,そして次の工程に行かなければいけなかったということがありました。降灰対策事業で,その洗浄機購入をされているわけですけれども,同じ時期に,同じ場所で,同じような作業をするものですから,その地区の水が足りなくなったということが今年のゴールデンウィークもありました。この事実だけ,皆様にお伝えをしておきます。降灰をどう採取するかということで,福山地区の方に伺うと,「そこら辺に捨てればいいよ」と言っていらっしゃいました。福山の方々は,そこら辺に捨てるとこがあるわけですよね。空き地であるとか,広場であるとか,山林であるとか。それが,国分市街地の方々,マンションのベランダ,階段踊り場,店舗の軒先,そういったところで灰を回収されても捨てるところがないということで,「この灰はどうしたらいいですか」と,「溝に流していいですかね」と言われました。「いや,それはやめてくださいね」と言って,市に問い合わせをしましたら,その捨てるところに各自で持っていってほしいという旨の回答をいただきました。今回,この前向きに新しい形の検討もしているということでしたので,ぜひ市民の皆様の負託にこたえるように努力をしていただきたいと思います。それでは,1点目の地域の特性を活かした経済発展政策に入ります。さまざまなイベントや催し,スポーツの大会など,その開催をする地域に経済効果という大きな影響を与えてくれます。これは好影響もありますし,そのまた逆もあり得ます。必要とあれば,施設を新設したりするというコストがかかるからです。しかし,今あるものを最大限に生かしながら手直しをするということで,多くの取り組みがこの地域で開催できるのではないのかなと思います。今後の予定の中で,私,ぜひ国体のことも言ってほしかったなと思っているんですけれども,10年後,鹿児島で国体があるという情報があります。霧島市で何種目ぐらい誘致ができればなと今考えているのか,お伺いいたします。 ○教育部長(阿多己清君)  今,2020年国体誘致,招致ということで,県が中心となって取り組みを開始されているところでございます。当然,私どものほうの市も,その施設の状況にもよりますけれども,10年後を見据えて,施設もある程度整備していきたいということで,今取り組みをしようとしているところでございます。その施設の状況にもよりますけれども,どういう競技ができるのか,できるだけ多くをやりたいと思っていますけれども,昭和47年に太陽国体が開催されましたけれども,その例から申し上げますと,旧国分でレスリングのグレコローマンスタイル,そして塚脇地区のほうにある県畜産試験場の特設馬術競技場のほうで馬術,そして隼人町におきましては,隼人工業高校のグラウンドを活用してのハンドボール,そして牧園町のほうでは体力医学会という会議等が霧島の観光ホテルのほうで開催されているようでございます。そういうことからいきますと,こういう競技名は別として,ある程度の数は持ってきたいなということで,今のところは,種目はどれというのは決めていないところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  30年,37年前ですか,のお話だと,四,五種目できるのではないかという予想の中で,これから整備も考えていくというお話だったと思います。先日,牧園のみやまの森運動公園まきぞのアリーナで,国体の九州ブロック大会,剣道競技が行われました。ここ数年,県内で行われる剣道競技の規模の大きいもの,これはこのまきぞのアリーナでほとんど行われています。関係者にお話を伺うと,九州規模,またそれ以上の大会を開催する場所の条件として,交通の便がよいこと,宿泊施設が十分に近くにあること,施設がしっかりしていること,駐車場が十分にあることなどだそうです。これを兼ね備えているこの施設は,とても使い勝手がいいということで使われているということです。霧島市には,ほかの地域にはない,こういった地の利というものがあります。十分にこれを活かして,これからもどういう種目を呼ぶのか,やるのかというのを含めて,整備の方向も考えていただきたいと思います。このまきぞのアリーナについてですけれども,剣道競技に限ったことではありませんけれども,サブの施設,予備の施設といいますか,いわゆる試合前のアップ,練習をする練習会場というものが必要になります。このまきぞのアリーナにはそれがありません。この国体競技にこの条件が必要ということであれば,この簡単なものでもいいと思うんですけれども,これからでしょうけれども,整備をする考えが出てくるでしょうか。 ○保健体育課長兼隼人学校給食センター所長(稲満一郎君)  サブアリーナがあればいいということでございますが,持ってこれる競技をできるだけ持ってきたいと,そのために施設整備等をこれから検討していきたいと考えております。 ○6番(脇元 敬君)  前向きな答弁だったと私はとらえました。国分にも体育館,運動公園ございます。先週末も,女子サッカーリーグのジュブリーレ鹿児島のホームゲームがございました。また,今年の当初,J1の京都サンガのキャンプもございました。そのサンガのマネジャーにお話を伺いました。キャンプ地の候補を選ぶときに重視するのは何ですかと聞いてみましたら,施設のよさはもちろんということですけれども,やはり宿泊施設の近さということだそうです。指宿でよくサッカーの日本代表が合宿を行っています。この一番のよさは,練習場が宿泊施設の目の前にあるということだそうです。そして,寒さというのはどうですかと聞きましたら,寒さはあまり関係ないということでした。そこで,その彼に,実はこの市内で少し標高が高いところ,ちょっと寒いところの土地にサッカー場もできるような公園の整備の案があるんだけれども,どうでしょうねと尋ねてみました。宿泊施設が近ければ,そして施設がしっかりしていれば,全然問題ないという答弁といいますか,お答えをいただきました。もちろん,これは農業大学校跡地のことでございます。そして,もう一つ情報があります。サッカーワールドカップが終わって,日本代表が次々と海外のクラブに移籍をしています。そして,今月に入って,シーズンが始まったという情報を皆さんニュース等で見ていると思います。つまり,ヨーロッパなどのリーグは,夏の終わりごろ,今ごろからシーズンが始まるんです。Jリーグも,それに合わせてシーズンの改正をしようという動きがありました。つまり,夏にキャンプをするということになります。ということは,涼しいところがいいということになります。こういう大きな変化もありますので,十分に情報を収集していただいて,この農大跡地も,国体競技でも使えるような活用を考えていただきたいと思いますけれども,いかがでしょうか。 ○建設部長(篠原明博君)  霧島中央公園のお話でございますので,この計画につきましては,現在,緑の基本計画に位置付けて,その方向性を決めるということでございます。今おっしゃいましたいろんな意見を踏まえまして,さまざまな角度から検討して,位置付けていきたいと考えています。 ○6番(脇元 敬君)  さまざまな方向にこの方向も入れていただきたいとお願いをいたしておきます。同じように,こういった競技の誘致の上で環境整備のことですけれども,今回,高校総体の登山競技,その1つのコースの入り口でもありました大浪池の登山口,これが岩崎ホテルのすぐ目の前にございます。その登山口のすぐ横といいますか,100m,200m離れていないところですけれども,そこに廃墟と言われるような老朽した家屋が2つ,もう倒れかかった状態で建っております。ここを登山口の駐車場とか,そういった形でさらなる活用と,ジオパークにも認定されましたここの登山道も新しい活用をこれからしていけると思いますので,ここを市として何か整備する考えはないでしょうか,いかがですか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  民有地につきましてのこの廃屋等についての処理につきましては,非常に難しいものがあります。高校総体がある前に,おっしゃったとおり,現地視察等もし,県も含めて協議をさせていただきましたけれども,現段階ではそのままという状況でございます。 ○6番(脇元 敬君)  お二人所有者がいらっしゃるわけですけれども,お一人は,市がしっかりと開発して整備をしていただけるならば無償で譲渡してもいいと言われているそうです。市長も,この現場はご存じだと思いますけれども,こういった事業に交付金,補助もあるようです。十分に活用していただいて,これからの活用策に十分に充てていただきたいとご提案申し上げておきます。それでは,イベントに関してですけれども,今年いろいろと行えませんでした。その分,市民は何か消化不良的な状況,または待ち焦がれているといった感があります。開催をされる関係者も同様です。そこで,市として,これから来年度の予算を編成していくわけですが,こういったイベントの予算,行事の予算,先ほど一律10%カットというお話もありました。毎年減少していっています。例年どおり,今年も減らすのでしょうか。それとも,今年の分をそのまま上乗せというわけにはいかないでしょうけれども,今年並み,またはそれに少し色をつけたぐらいの予算はつけることができないか,伺います。 ○総務部長(山口 剛君)  予算につきましては,昨日も少しお話し申し上げましたけれども,まず歳入予算が先にありきだと思います。大体9月中に来年度の歳入がどのくらいになるのかという予想を立てますけれども,最終的には少しずつ修正していきながら来年度予算になろうかと思います。そういった中で,10月の初めには枠配分を含めた来年度予算の大体枠組みを決める予定でございます。その中で,それぞれ施策別の枠配分をいたしますので,例えば観光であれば,観光の施策の中で何が一番大事かというのを議論しながら,来年度予算が固まっていくものというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  その枠をちょっと広げていただければありがたいなと思います。よろしくお願いいたします。市全体が何となく沈んだ雰囲気の中にあります。来年度は,九州新幹線の開業も控えています。遅れることなく,効果的に効率的にイベント・行事が行えるように,厳しい財政状況の中ですけれども,努力をお願いしたいと思います。それでは,日本ジオパークに認定がこの火曜日になされました。活動を行ってきた一人として大変うれしく思います。とはいえ,これはゴールではありません。これからまだまだやることがあるわけです。ジオパークの現地視察の報道がされてから,少し市民の皆さんの反応が違ってきました。私にもいろいろと聞かれます。「ジオパークって何ね」という質問と同じように,「ジオパークになったら何かいいことがあるの」というふうによく聞かれます。私は,「ジオパークに認定されたから,直接的に皆さんにいいことがあるというわけではありません。世界に認められるような土地,霧島に住んでいるという自信と誇りを持って,皆様がどういう活動をどういう意識でしていくか,そのきっかけづくりですよ」というお話をいつもさせていただいているところです。このすばらしいところに住んでいるんだという誇りや自信,どうやってこれを市民に持ってもらうか,気付いてもらうか,知ってもらうか,そして行動してもらうか,その意識啓発や行動の指針となると私が今期待しているのは,先ほども出てまいりましたけれども,着地型観光です。この着地型観光というのは,簡単に言いますと,海外旅行に皆さん行かれたことがあると思います。海外旅行に行かれて,現地での少人数でのオプショナルツアーというのがございますね。あれを霧島市の全土を使ってやるというふうに考えていただきたいと思います。そして,そのそれぞれのプログラムは,観光の分野だけではなくて,いろんな方々がやっている生産の活動,生活の中での活動,市民の活動,そういったものも全部含めた中で,それをプログラムしていくというのが着地型観光というふうに私はとらえています。先ほどもありましたけれども,来年の3月,1か月以上かけて,この霧島市でも行います。これは県の予算をもとに始まっています。単年度の予算で,来年はこれはどうなるか分かりません。3月の事業ですので,結果を見てからでは,来年度は何も行わないということになりかねません。市としてこの着地型観光をどういう認識でとらえていらっしゃって,事業として市として行う考えはないか,伺います。 ○観光課長(藤山光隆君)  着地型観光プログラムのモデル事業につきましては,確かに自然の恵み,歴史,文化,祭り,イベント,あと農林水産等などの地域資源を生かした,まさに有意義な事業だというふうに考えております。そういう意味では,実施団体が,霧島市でいいますと観光協会とか特産品協会とか,そういう部分プラス自治体という形になってまいりますので,それにつきましては十分検討をしてまいりたいというふうに考えております。 ○6番(脇元 敬君)  前向きな検討をお願いしたいと思います。これが昨年行われました蒲生のプログラムの冊子でございます。これが南さつまで行われたもの,そしてちょっと蒲生のものが今日手元にないんですけれども,特にこの蒲生は大成功をおさめて,今年も独自の予算も含めて2回目,年に2回行うという取り組みをされるそうでございます。ぜひこの事業に光を当てていただきたいと要望しておきます。環霧島全体で,このフィールド全体を使って,この体験型・着地型観光を行うというのもおもしろいかなというふうにも思います。今や,観光というものは,俗に言う観光業者,関係者だけが行うものではなくなってきています。地域でよくある作業が観光であったり,今まで細々となかなか光が当たらずに行われてきた地域の行事,そういった伝統文化などが観光だったりします。観光だけではなくてもいいんですけれども,この地域の魅力というのを最大限に引き出して,経済発展に行っていくためにも,官民いろんな方々が,それぞれのいろんなアイデア,そして意見を,話をして生かしていけるような,そういう組織,場,場所というのができないかというもので,先ほどの質問をしたところです。先ほど市民活動支援事業のお話もありました。ああいった方々にもぜひ協力をしていただきたいと私も思います。こういったさまざまな思いを生かすためにも,こういった場,皆さんでいろんなことを語る場,魅力をPRするために語る場というのが欲しいんですけれども,何か考えはできませんでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  今日までの観光につきましては,議員がおっしゃったとおり,行政の中では観光,それから観光協会,そういった形での一部分の協議がなされていたと思います。果たして,そこら辺の信用関係がしっかりあったのかというと,ちょっと不足をしているのかなと思います。22年度になりまして,口蹄疫関係の分で非常に冷え込んでまいりましたので,各種団体等とも協議をさせてもらっておりますけれども,これについては非常に有意義なものだというように,今現段階で判断をいたしております。着地型の中で出てまいりましたけれども,従来開発がされている観光地とそうでない観光地,ここら辺はお互いに意見交換を出し合う機会がないと分からない部分がありますので,しっかりそこも検討してみたいというふうに考えます。 ○6番(脇元 敬君)  一部の方々だけで今までは話をされていて,観光業者だけということなんでしょうけれども,先日の補正予算で始まります「いざ霧島」のキャンペーンについても,スタンプラリーをするから2,000円で参加してくださいと封書が来ます。全然話を聞いていなかった方々は,「2,000円要るの」というお話を私も何人かから伺いました。これもせっかくいい事業なので,皆様がしっかりとそこからこれをやりましょうという思いが高まったときにこれを始めていくような,今回は緊急対策ですから仕方ないと思いますけれども,これからはそういった形で,いろんな方々が意見を言える場があって,そしてそこから積み上げていったものが事業となっていくような形になればなというふうに考えているところです。それでは,市の組織についてですけれども,行政の最大の仕事,役割というのは,市民の生命と財産を守ることだと思います。その任務を果たすために,財源,つまり税収が必要になってくると考えます。ということは,いかに市民に,そして法人にたくさん納税をしていただくか,個人は所得,つまり労働しての賃金や報酬,法人は法人の所得を上げてもらう。その手助けをするのが行政であり,もうけるところは民間にやってもらうというのが大前提にあり,当たり前の考え方だと思います。観光に関していえば,観光霧島の観光行政を行うのは観光課ということになります。この観光課の行う仕事というのは何でしょうか。先ほど申し上げた内容からいえば,企業にもうけてもらうための手助けであるとするならば,大きな仕事はPR,そして観光基本計画にも載っている条件整備というふうになるのではないでしょうか。ある種の話をすれば,さっき言いました薩摩川内市ですけれども,薩摩川内市は商工部と観光部と,別に部があります。そして,観光部の中に観光課とシティセールスPR課という課がございます。しっかりとおそらく仕事分けをして,今は九州新幹線の促進に向けて動いていらっしゃるんだと思います。そういったPR課が外に向けての発信を一生懸命しようということで,市民を巻き込んで今一生懸命やっていらっしゃるというものが,私にもよく伝わってまいります。観光課のやるべき仕事というのが,何かごちゃごちゃとなっているような気もします。これからしっかりとそこをすみ分けをしていただいて,企業がもうけるように,そして納税が上がるように,観光課はしていただきたいと思いますけれども,いかがでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  行政が行う観光行政としての役割,最終的には,商工観光部からいきますと,商工でありますと,商工業者,企業等が前年よりも所得が伸びていくということじゃないだろうかと思います。あわせて,観光ですと,最終的には観光業者の人たちが潤うこと,そのために行政がしなければいけないことだと思います。そのために,組織のあり方というのも,従来からずっと商工観光の中の観光課,そういう組織の中でやっております。ただ,非常に無理が来ている部分はあると判断しておりますので,そのことについても,いい機会ですので,整理をする機会でもないのかなと思っております。 ○6番(脇元 敬君)  それでは,そのPRという部分で,次のおじゃんせ霧島大使に入っていきます。この選考方法,教えていただけますか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  霧島市にとりまして,国内外に霧島市を大いにアピールしていただく,そのために,霧島市にゆかりのある方,こういった方を各部課のほうから選考していただいて,最終的に観光課のほうで決裁をいただきながら任命するというふうな状況でございます。 ○6番(脇元 敬君)  霧島市に大きな貢献をされた方だとか,ゆかりの方というふうに思います。また,この方々に霧島市のPRも期待して任命されていると思うんですけれども,この任命に際しては,行政側から,市側から打診をして,また了解を得て任命に至ると思いますけれども,逆に,先ほども聞きました市民表彰,これはほとんどが市民の方々が対象だと思うんですけれども,これは打診をするわけではありませんよね。 ○秘書広報課長(有馬博明君)  霧島市民表彰の選考方法につきましては,毎年,関係各部署のほうに秘書広報課のほうから照会をいたします。功績があられた方,あるいは永年勤続の該当のあられる方,あるいはスポーツ大会等でそういった優秀な成績があられる方,そのような方につきまして照会をいたしまして,霧島市の中で規則で定めております市民表彰審査委員会のほうで選考させていただくというようなことでございます。選考された方のみ,後ほどそういうことで表彰対象となりますということをご案内させていただくという流れになっております。 ○6番(脇元 敬君)  今回私が提案している,この「霧島賞」という勝手に名前を付けていますけれども,この賞は,おじゃんせ霧島大使と市民表彰とのちょうど間ぐらいの感覚の賞だと思っていただきたいと思います。日本で,もしくは世界で活躍をされて,霧島市が目指すさまざまな方向性に合う方,さまざまな分野で業績,功績,成績を上げている方,団体を市民表彰のように,もちろん選考過程を経て決めることになると思いますが,ある意味こちらで勝手に選考するという賞です。縁もゆかりもない方を勝手に表彰して,受ける受けないはその方次第と,今まで知りもしなかった霧島というところから表彰されるということで,必ずこちらを向いてくれると思います。賞を受ければ,殊さら,なおさらのことだと思います。そして,霧島に来てくれて,触れて,感じてもらえれば,必ず感動を受けて,外に向けて発信してくれるのではないかなと思うのです。そして,その発信を外,市外だけではなくて,市内にも向けてほしい,市民にも向けてほしいと思うのです。「皆さんはすばらしいところに住んでいますね」,「幸せですね」,「よかですね」,このメッセージが必ず市民に届くのではないのかなと思います。先日,福山雅治さんが,全国放送のラジオで「私の登った霧島の山はすばらしかったです。皆さんもぜひ行ってみてください」とコメントをされていたそうです。こういうメッセージになるのではないのかなと思うんです。きっかけができて,霧島に触れてくれれば,必ずこういうことになると私は自信を持っています。そのきっかけが,この「霧島賞」ということでございます。いかがでしょうか。 ○商工観光部長(間手原 修君)  私ども霧島市,観光立市として,未来の,将来の霧島の発展のためには,どうしても一人でも多くのファンをつくると,霧島のファンをつくるということじゃないだろうかと思います。そういった意味で,ただいま話が出ました「霧島賞」の件につきましては,今後,関係課とも協議をさせていただきたいと思います。 ○6番(脇元 敬君)  この内に向けてのPR,これがジオパークの推進にもしっかりとつながっていくと私は思っています。県にも,いろいろと大使や表彰があると,私も調べてみてありましたけれども,それを実際見ていらっしゃる大塚副市長,今の「霧島賞」はいかがな感想でしょうか。 ○副市長(大塚行則君)  県の場合は薩摩大使というのがありまして,今はざっと1,000人ぐらいいるみたいなんですが,関係のある方々ほとんどの方々に,来られた方,勤めた方,そういった方々をもうお願いをしてなっていただいている形で,どちらかというと,半分一方的になっている面もあるのかもしれません。そういうところがあるのも,逆にもうらうほうは,そういうふうに言われて一方的にやったので,嫌だなというふうに思う人はほとんどいないと思うので,非常に私はおもしろい考えだなと思ってお聞きしたところでございます。 ○6番(脇元 敬君)  ぜひ,ちょっと行政がやることですから,なかなか厳しいかなということもありますけれども,これぐらいの思いでやっていただきたいと思います。今回,口蹄疫や大雨の災害などでイベントや行事が行えずに,市民,企業,行政も元気が何となくありません。みんなが何かを待っています。何か動きたいとも思っています。ピンチである今がチャンスかもしれません。待っているだけでは駄目です。動けば変わるはずです。幸いなことに,すばらしい素材に恵まれ,今後も発展する可能性を秘めた材料が,そして行事が控えています。今が変わるチャンスです。観光宮崎の父と言われる宮崎交通の岩切章太郎氏がこういう言葉を残しています。「心配するな工夫しろ」,心配するな工夫しろ,今こそ霧島市の可能性にかけて工夫をし,行動するときです。市長のリーダーシップに大きく期待をし,最後に意気込みを伺って,私の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  いろんな角度からのご質問でございました。いろいろと参考にさせていただきたいと思います。特に,最後に市民表彰にかかわるご指摘などもございました。いかなる形であれ,私たちのふるさとが広く市,県,国内外にPRされていくことは,とても重要なことだと思います。国的には,国民栄誉賞とかいうものまでもございますし,市だけで考えても,本市出身,あるいはゆかりの方の大活躍,あるいはまたゆかりができて,その人が大きな影響力を持つ,そういうことに対してしっかりとつなぎ合う,つながる。あるいはまた,本市の出身で私どもの市域以外で活躍中の人,あるいはまた暮らしていらっしゃる人たちが,ふるさとに対して思いがあって,あるいはその人たちとつながって応援をしたくなる,そういう霧島ファンクラブみたいなイメージまで含めて,みんなで知恵を出して,今ご指摘のような点,いろいろ磨きをかけて,またご提案できる日があったらと思っております。 ○議長(池田 守君)  以上で脇元敬議員の一般質問を終わります。次に,24番,下深迫孝二議員から3件通告がされております。したがって,下深迫孝二議員の発言を許可します。 ○24番(下深迫孝二君)  議長の許可をいただきましたので,先に通告いたしました3点について質問いたします。その前に,7月3日,霧島地区において記録的な豪雨によって亡くなられた方や被災されました皆様方に,心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。今年は,梅雨が明けた後は全国的に猛暑日が続き,地域によっては38度を上回る日が出てきておりまして,異常気象であり,温暖化が進んできている状況ではないかと思われます。熱中症で救急搬送された人が全国で5万人を超え,家の中にいて熱中症で亡くなられた高齢者の方々のニュースを聞くたび,国,地方を挙げて,一刻も早い温暖化対策に取り組まなければと考えるところです。一方,国においては,子ども手当や農家の戸別所得補償など,財源ない中で人気取りのため赤字国債を発行し,ばらまきをやっていることに,我が日本国の行く末を案ずるのは私だけでしょうか。一日も早い我が国の再生を願うものであります。それでは質問に入ります。高齢化福祉対策について,このたび全国各地で発生している100歳以上のお年寄りが行方不明になる事件が報告されています。死亡された後も,役所への届け出を行わず,長年にわたり家の中で隠し持って,白骨化したものをリュックサックやビニール袋などに入れて,年金や長寿祝い金などを本人に成り代わり受け取っているなど,地方では考えられない事件が都会では多く発生しております。いくら身内とはいえ,白骨化したものをリュックサックや押し入れなどに入れて,毎日をどんな気持ちで過ごしていたのか,人間性を疑わずにはいられません。そこでお尋ねしますが,1つ目に,本市の80歳以上の高齢者数と独居老人の数を地区別にお示しください。2つに,本市での安否の確認はどのように行っているか,お伺いします。3つに,本市での行方不明者や老後に行き詰まっての自殺者はいないか,お伺いします。大きな2点目に,空き家対策について,少子高齢化の進む中で,地方においては空き家もだんだん増えてきているのが現状ではないかと思います。空き家が増えてきますと,火災の心配や,台風時,瓦や物が飛んだりするなど,周りの方々は迷惑を被るわけです。そこで質問します。1つに,老朽住宅撤去費用として,国土交通省は,密集地の安全確保のため30万円の補助金を出すとの新聞報道がされましたが,市の単独補助は考えられないか,お伺いします。2つに,本市の空き家状況と老朽住宅の状況を地区別にお示しください。大きな3点目としまして,畜産農家への支援について,4月20日に宮崎県で家畜伝染病口蹄疫が発生し,約29万頭に及ぶ牛・豚が殺処分されました。私個人的な考えとして,民主党政権での対応の遅れや,宮崎県の危機管理の甘さに不満を抱いたのは私だけでしょうか。鹿児島県内の競り市も3か月にわたり中止となり,大打撃を受けました。競りが8月より再開されたわけですが,値段は安く,飼料代は余分にかかり,農家の方は踏んだりけったりです。宮崎県の農家の方々も被害者であります。行政のトップが判断を誤ると,被害は拡大し,借金を抱え自殺に追い込まれる人も出てくることも考えられます。幸いにしまして,本市においては,行政,JA,NOSAI,ボランティア,そのほかいろいろな方々の24時間体制での消毒作業により,侵入を防ぐことができました。関係者の方々のご努力に心から感謝を申し上げ,質問に入ります。1つに,家畜伝染病口蹄疫の終息宣言が8月27日に出されましたが,子牛の競り値は低迷している。平均を下回る子牛について,国の支援策,県の支援策はどうなっているのか,伺います。2つに,市の単独補助は考えられないか,伺います。3つに,今後,畜産農家への指導はどのように考えているか,お伺いします。以上,壇上からの質問を終わりますが,答弁によりまして再質問をお願いし,終わります。 ○市長(前田終止君)  下深迫議員から3問につきましてのご質問でございました。2問目の(1)につきまして,私のほうからご答弁させていただきます。そのほかにつきましては,関係部長がそれぞれ答弁をいたします。空き家対策についての1点目にお答えいたします。9月6日の新聞報道によりますと,国土交通省は,大規模地震による住宅倒壊や火災の延焼を防ぐため,密集市街地にある老朽住宅の撤去に対し,1軒当たり30万円を定額補助する制度を来年度から導入する方針を決定されました。これにより,撤去後,空きスペースを確保し,市街地の安全性を高めようとするものであります。また,撤去への補助の条件としまして,地方自治体の独自の補助制度があることが要件となっており,新たに市独自の補助制度を設ける必要があります。ただ,現時点では,密集市街地の定義を含めて,詳細な制度がまだ決定していない状況でございますので,本市が国の補助制度を活用できるのかどうかを含め,今後,随時情報収集に努めてまいりますとともに,本市としても制度等について積極的に研究してみたいと考えております。 ○建設部長(篠原明博君)  空き家対策についての2点目にお答えをいたします。平成20年10月1日現在の総務省の住宅・土地統計調査によりますと,市内の総住宅戸数は6万5,040戸で,このうち空き家の戸数は1万2,050戸と推計されております。さらに,この空き家の中で腐朽・破損ありの住宅は3,720戸であります。これらの数値には,賃貸住宅や別荘なども含んでおります。また,空き家は,短期・長期にかかわらず算入をしております。また,この調査においては,地区別の数値は公表をされておりません。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  高齢化福祉対策について,それぞれ関連がありますので一括してお答えいたします。9月8日現在の80歳以上の高齢者は,国分地区3,168人,溝辺地区623人,横川地区683人,牧園地区1,025人,霧島地区591人,隼人地区2,575人,福山地区731人で,合計では9,396人であります。また,このうち住民基本台帳における一人世帯は,国分地区1,545世帯,溝辺地区250世帯,横川地区344世帯,牧園地区493世帯,霧島地区253世帯,隼人地区1,215世帯,福山地区337世帯で,合計4,437世帯であります。安否の確認につきましては,介護保険サービスや医療機関等への受診状況,介護予防検診の受診履歴等の市が所有するデータで確認するほか,地域包括支援センターや民生委員,在宅福祉アドバイザーなどによる訪問により,随時実施しております。また,頻繁に安否の確認が必要と思われる方に対しましては,申請に応じて緊急通報装置の設置や,配食サービス活用事業での配達時の声かけや残食状況の確認などにより実施しているところです。さらに,平成19年8月に隼人地区で発生した高齢者世帯での死亡事故以来,地域包括支援センターに80歳以上の高齢者のいる世帯は優先的に訪問するよう指示しており,緊急連絡先等の情報把握はおおむね完了いたしております。高齢者の行方不明等について,霧島警察署及び横川警察署に確認いたしましたところ,平成20年度に10件,平成21年度に17件の行方不明の届け出があり,ほとんどは当日中もしくは翌日には発見されているものの,平成20年度に1人,平成21年度に5人の方が死亡後に発見されており,うち3人は自殺であったとのことでした。なお,これらの事案の背景に老後の行き詰まりなどがあるかどうかは分かっておりません。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  3問目の畜産農家への支援について,1点目から3点目まであわせてお答えいたします。まず,口蹄疫発生に伴う支援措置として,子牛競り市の再開後,子牛価格が発動基準を下回った場合に差額の一部を補てんする肉用牛繁殖経営支援事業が新設され,黒毛和種が対象品目となっております。交付金額については,平成22年度の7月から9月までの鹿児島県内の平均売買価格が発動基準であります38万円を下回った場合に,差額の75%を国が助成し,さらに県はその差額の15%を上乗せ助成することとしており,全体で差額の90%相当額が交付されます。2点目の市の単独事業としましては,既にいくつかの支援を行っております。1つには,口蹄疫対策畜産農家経営支援補助事業で,子牛が出荷延期されたことに伴い増加する飼料経費の一部を補助いたしております。2つには,口蹄疫対策利子補給事業で,口蹄疫の発生に伴い影響を受けた畜産農家の経営に必要な資金について,国及び県が実施する利子補給制度に参画し,資金借り入れを行った畜産農家の利子を市が全額補助することといたしました。3つには,口蹄疫発生に伴う特例措置として,優良肉用牛導入保留事業で,本来は子牛品評会において郡保留牛,または高育種価候補牛で共進会出品牛を対象としておりましたが,宮崎県での口蹄疫発生の影響を受けて,姶良中央家畜市場の子牛品評会及び霧島市畜産共進会が中止となったため,特例として,高育種価候補牛としてJAが認定したものについては補助対象牛といたしました。4つには,同様に,肥育素牛販売促進事業で,本来は日齢285日以内で,雌270kg,雄300kg以上としておりましたが,特例として,競り市に上場遅延となった子牛については,日齢に関係なく補助対象牛といたしました。このほか,国において,家畜市場の閉鎖に伴い出荷が遅延した肉用子牛を市場再開後に出荷販売した場合に,出荷遅延に伴い増加した費用の一部を助成する肉用子牛出荷遅延緊急対策事業による支援もありますことから,現在のところ,新たな市の単独補助は考えていないところでございます。3点目の畜産農家への指導につきましては,家畜伝染病予防法に基づき,伝染病ウイルスの侵入防止だけでなく,他の病原菌や病気を発生させないために農家が守るべき家畜の飼養衛生管理基準10項目の周知,徹底に努めてまいりたいと考えております。また,子牛や枝肉の価格が低迷する中,より一層の生産コスト削減を図っていただくとともに,市が行っている無利子の家畜導入資金の貸付事業をはじめ,効率化を高めるためのパドック付きドーム型牛舎整備事業などや,国・県等が行っている各種支援事業等を有効に活用していただきたいというふうに考えているところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  ただいま回答をいただきましたけれども,順次再質問をさせていただきます。独居老人の世帯が合計4,437世帯ということでございますけれども,これについて,いろんな民生委員さんだとか,いろんな方たちの協力をいただいて確認をされているということですけれども,市の職員が確認をされたという事実は,合併してから以降,ありますか。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  ただいまご質問がございました市の職員がそれぞれ在宅のひとり暮らしのそういった方の確認をしたことがあるかということでございますが,それにつきましてはしておりません。 ○24番(下深迫孝二君)  それでは,ちょっと市長にお尋ねします。やはり高齢者という方は,今まで旧1市6町の地域を一生懸命守ってこられた方ですよね,これは。そういった中で,納税も一生懸命してこられた。そして,定年をされて,高齢者になられて,今は独居老人になってしまったという方たちです。そういう方に対して,合併して5年が今経過した中で,例えば1年に2回ぐらいでもいいんですが,市の職員総挙げて,例えば合併したところの職員さんは地元は分かっているわけですよね。公民会長さんを訪ねていけば,この地域はどういう状況だということも分かるわけですよね。市の職員によって高齢者の方々の独居世帯の安否確認をされるというようなお考えはないですか。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  ただいま課長が申し上げましたように,安否確認という目的で,市の職員がその意味で行きましたのは多分,今ありませんとお答えいたしましたが,地域包括支援センターなどから,この方がいらっしゃらないと,いくら行っても見当たらない,あるいは病院の訪問看護ステーションの方が行かれたらいらっしゃらないと,そういうような場合には,地域包括支援センターから市のほうに報告がまいります。そうしますと,市のほうからも一緒に訪問をいたしまして,そういう安否確認につきましては随時必要がある場合は行っております。それから,そのほか,健康増進課のほうでは,訪問の看護師さんを雇っておりますので,さまざまなひとり暮らしの高齢者,あるいは寝たきりの方,そういう方のところに1年に何回か訪問なども行っているところです。ですから,市の職員が行っていないという,全く行っていないということではございませんので,ご理解をいただきたいと思います。 ○24番(下深迫孝二君)  私が申し上げているのは,そういうことを申し上げているんではないんですよ。今まで納税にがんばってこられた方たちが,お年寄りは粗大ごみみたいに思われるところも多いわけですよ。いろんなことを,もう要するに手足がかなわなくなってくると,若い人たちの迷惑をかけるとか,いろんなそういうことでなっている。市の納税していただいている税金で,職員の皆さん方も我々も食べさせてもらっているわけです。ですから,1年に2回ぐらい,例えば日曜日なら日曜日,皆さんがボランティアでですよ,僕が申し上げているのは。そういうお考えはないかということをお尋ねしています。市長,どうですか。 ○市長(前田終止君)  役所全体の一人一人の職員の意識をしっかり持って,市民の皆さん方と向かい合う,そういうことが役所の一人一人に必要な時代かなと,時代が進めば進むほど,合併をして,大きく行政が,面積とか人口が膨れれば膨れるほど,その細部にわたっての行政サービスが行き届かなくなると,行き届きにくくなるというようなデメリットも言われての合併騒ぎでもございました。そういう意味では,今私が勉強してみてくれと,ぜひひとつ合併のスケールメリットは大きく効果的に受益しながら,しかし,その毛細血管の先々まで,つめの先から髪の先までいわば行き届くような,そういう努力が何らかの方法でできないものか。例えば,今議員がおっしゃるような,そういう取り組みを職員全体で分かち合いながら,ある地域にA職員,ある地域にはB職員というふうな感じで,年間を通じて奉仕できるような,そういうことまで含めて徹底してちょっと勉強して,私たちの霧島方式を編み出して,霧島市というところは,合併をして面積も人口も県下で2番目になったけど,あれだけ合併しながら,なかなか細かいところまで行政サービス,職員やる気があって,がんばっているよというような方向付けをできる努力をしてみたいと,またそれに挑戦してみたいということを今指示を出して,勉強をさせてもらっているところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  ありがたい今答弁をいただきましたけれども,やはり本当に合併をして面積が広くなった。サービスは大きくということだったけれども,合併前と比べて,そんなにサービスだけが大きくなったのかなと考えたとき,若い人はいいんです,自分のことは自分でできるわけですから。本当に今までがんばってこられたお年寄りの人たち,子どもがずっと例えば都会に行って,なかなか厳しいという人たちもいらっしゃるわけですよ。ただ,例えばデイサービスに行かれてる,そのような方たちは,まだまだ情報をつかみやすいんです。人中に出るのも嫌だと,もう家でじっとしている人たちもいらっしゃるわけですよ。そういった中で,本当に市の職員,ボランティアでですよ,僕が申し上げているのは。日曜日に出たから残業代を払えとか,そういうことじゃなくて,本当にボランティアで,みんなで1年に1回とか2回でもいいんです。半年に1回ぐらい,お年寄りの人たちと回って,お年寄りのお宅を回って,いろんな話をしたり,いろんなことをすれば,今痴呆がどのくらいまで認知症が進んできているなとか,いろんなことも分かるわけですよ。人伝えじゃなくてですね。だから,そういった意味でされる気持ちはないかということを今質問したわけです。市長のほうから,そういうふうになるだけ取り組みたいということですから,期待をさせていただきたいと思います。やはり前田市長になってよかったと,これだけ年寄りの人を大事にしてくれるよと,こう言っていただけるようなやっぱり行政でないといけない。やはり若い人たち,20代から60代,70代までは,自分のことは自分でできる人が多いんです。もう80を超えた方たち,特にやはりそういうやりたくても自分でできないという年になってくるわけです。明日は我が身といって,我々ももうそういう年に近いところまで来ております。今でこういう体制をしっかりつくっておかないと,我々のときには捨てられてしまうということでは困りますので,ぜひここはお願いしておきたいと思います。そして,安否の確認等も,霧島市においては万全に行われているなということで,安心をしたわけです。自殺者が何人か出ておられるということでしたけれども,原因は分かっていないということですけど,これは想像しますと,これは本当に年とって若い人たちに迷惑かけて生きていかなきゃならないつらさというのが原因じゃないかなと,あるいは病気のつらさとかだろうと思いますよ。楽しけりゃ,死ぬ人なんかいないわけですから。そうじゃないですかね,市長。やはりですから,そこら辺にやっぱり手が届くような形でやっていただいたらなというふうに思います。そして,ちょうど1年前ですけれども,私が医療キットですか,いうことも市長に質問しましたときに,市長はすぐやりますと,任期期間中にやりますということを言っていただいたわけですけれども,消防局長のほうから,すばらしいのを今消防署でもやっていますと,高齢者の方のいろんなもの,情報をひっくるめたもので手当てをしていますということでしたので,安心はいたしておりますけれども,やはり自分たちがもし一人になって,高齢者になって,本当に頼る人がいなくなったときはどうなるんだろうなということを考えた中で高齢者対策を打ち出していただければ,大変ありがたいなというふうに思います。それでは,1点目はこれで終わります,もう難しく言っても仕方がありませんので。次に,空き家対策についてですけれども,国土交通省は30万円の補助を出すというような報道がされました。早速,土木課のほうから質問に対しての意見を聞きたいというようなことでお電話をいただいたわけですけれども,国がやっていることだから,まだこっちのほうにもきちっと把握できていませんということでした。市長がさっき言われたように,市独自の補助制度を設けることが必要であると,この補助を受けるためにはということですね。霧島市でいえば,広瀬,あるいは清水は最近新興住宅地で増えてきたところですから,そうでもないと思いますけれども,やはり広瀬なんかは,昔からああいう人口の多いとこでした。そして,道は狭くて,そしておそらく消防長などもご存じだと思いますけれども,もし火災が発生しても,大型が入っていけないような狭い通りですよね,これは。そういう中で,本当に空き家のまま放ってある,あるいはもう瓦が軒下から落ちてきそうな感じというのもあると思います。これは下井地区,敷根地区もまさしくそうです。昔からの住宅が密集しているところは,大型車は入っていけないような状況なんです。だから,そういうところがやっぱり対象になるのかなというふうに思いましたので,今回の質問をさせていただいたわけです。そして,地域別には分からないという回答もいただいたわけですけれども,納税をいただいているわけですよね。行政が,どこの地域にこれぐらい老朽住宅があって,この空き家はまだ現在使われている,出張されて,あるいは転勤になられて今は空いているんだとかいうようなことは,見れば分かると思うんですが,そういう調査は,建設部長,調べられるお考えはありませんか。 ○建設部長(篠原明博君)  今,納税にかかわる分で調査をする計画はないかということなんですが,私どものほうで,例えばその空き家の住宅を税金の有無で調べるということは,直接は今のところは考えてはおりません。 ○24番(下深迫孝二君)  納税のためにと申し上げたんじゃなくて,納税してもらっていると。ですから納税をしていただく以上は,やはり市はそういうものもきちっと確認する必要はあるんじゃないかと。少し増築でもしたら,すぐ,どこから見つけてこられるのか分からないんだけど,来て,取るほうにはすぐ来られるんですよ。でしょう。財政課の方たちとか,いろんな皆さん,そうだと思うんです。私,それこそ27年ぐらい前に,東京からのUターンですけれども,帰ってきたとき,祖母が住んでいた家を少し増築しまして,そのころはお金もないし,帰ってきたばっかりですから,住んでおりましたら,すぐ市役所から来られたですね。旧国分のころです。そして,税金を早速かけていただきました。そして,前の家はそのままかけて,今度はその前のに継ぎ足してあるのに2軒の家を取っていらっしゃるんですよ,税金を。1棟しかないんですよ,増築をちょっとしたばっかりですから。そして,あなたたちはこれは間違っているよと,何年か知らずにずっと払っていたんですね。金額は安いですから,田舎のほうですから,払っていましたら,後で気付いたもんですから役所に電話をしましたら来られました。そして,何とおっしゃったか,どうもすみませんでしたと,取り過ぎていた分にはお金をお返ししますということですね。一円の利息もついておりませんでした。我々が納税を遅らせた場合には,すぐ滞納金というようなお金,税金に滞納もつくわけですよね。そして,取り過ぎていた分には利息も払われないんですよ。役所というところは便利なところだなと思いましたけれども,私もおやじが役所でお世話になっていた,当時ですね。定年ちょっとした後でしたけれども,してたんで,あんまり文句も言うことはできなくて,そのまま一応取り下げていただいたという経緯があるんですけれども,やはりそういう住宅等もですね。何を申し上げたいかというと,間違ったものには金利も払われないんですけれども,遅れた分にはすぐ取られるような役所というのは仕組みになっております。であれば,やはりそういう空き家対策についても,きちっとやっぱり点検をされる。これは本当にもう老朽住宅で,もう廃墟にしなきゃならない住宅だなというぐらいは点検をされたらどうでしょうかというふうに思うんですが,総務部長,あなたが市役所の総取りまとめ役みたいな部署にいらっしゃいますので,どうでしょうか。 ○総務部長(山口 剛君)  まず,先ほど利息も返ってこなかったとおっしゃったんですけど,一応制度上は,地方税法の中で還付加算金というのがありますので,取り過ぎた分をお返しする場合は加算がつくはずではあるんですけれども,ちょっと具体的な話になるとちょっと分かりませんので,基本的には,やはり遅れた分は利子を取りますけれども,お返しする分は還付加算金ということで本来はお返しするようになっておりますので,ちょっとそこのあたりはよく分かりませんので,申し上げられません。それと,全体的にどういったことができるのかというのは,またいろいろあろうかと思います。例えば,私のところでいくと,固定資産のことをさっき言われましたので,家屋という部分がありますけれども,例えばですけれども,家屋の調査などに行く場合は,家屋がそこにあって,その財産に着目して課税しますので,そこに人がお住みになっているか住んでいないかというのは特に問題にならないものですから,例えば税の職員が行って,そこがいないからというのは,たまたま行く中で何か情報を得たら,それはそれでまたすることはあろうかと思いますけれども,それぞれの役目を持っておられますので,各課ごとにですね。その役割を,目的を逸脱しないというか,その目的を果たせないようなふうになるといけないんですけれども,その範囲内でいろんな情報を集めることは可能ではないかというふうに考えます。 ○24番(下深迫孝二君)
     今回,こういう独居老人の問題とか,この空き家の老朽住宅の問題とかというのも,もうこの11月で合併をして5年になろうとしています。やはりいろんな面でやっぱり把握していただかなきゃいけない。合併した当初は,やはり忙しいこともいっぱいあるわけですよ。ですから,もうそろそろ,やはりそういうこともひっくるめていろんな調査をしていただいて,全体的に把握をしていただくということも大事ではないかなというふうに思いましたので,今回この質問もさせていただいたわけです。ですから,機会があれば,やはり今申し上げましたように,できることなら独居老人の調査やら,こういう住宅の調査やら,市の職員が1年に2回ぐらいボランティアでされるときに回られれば,簡単に解決できるような問題だと思っておりますので,また機会があったら,ぜひ取り組んでいただきたいと思います。さて,このちょっと口蹄疫のほうに入らせていただきます。市長,市長は観光の話をされるとき,私はあっちから見てましたら,目が生きているんですね。もうすごく楽しそうにしゃべっておられます。この口蹄疫の問題も,ぜひ少し関心を持っていただいて,楽しく答えていただければ大変ありがたいというふうに思います。まず,市長,副市長,皆さんにお尋ねしますけれども,口蹄疫はこれでもう終わったというふうにお考えですか。 ○副市長(南田吉文君)  終わったといいますか,終息宣言が出されたという段階で,これは決して終わったという認識は持っておりません。これから起こる可能性もあるというふうに認識しております。 ○市長(前田終止君)  震源地の宮崎県の終息宣言こそありましたけれども,まだ観測牛,これの結果が示されておりません。ですから,これの推移をきっちり見る。そしてまた,いろいろ畜舎とか,あるいはふん尿処理等の最後の最後の段階まで徹底処理が終わり切り得ること,あるいはまた日本といわず,アジア全体の諸国で,通年的にこの口蹄疫が諸国で,ヨーロッパも含めて発生をしているということでありますから,それを懸念して,一切お互いの国の交流をやめようということにはなっていないわけですから,お互いに行き来もしますし,お訪ねもするという中で,自分たちもしっかりと地域地域の口蹄疫,あるいは鳥インフルエンザ,あるいはまたさまざまな病原菌の侵入云々に対して,徹底した防疫体制をしながら対応せざるを得ない今日だというふうに認識いたしております。 ○24番(下深迫孝二君)  おっしゃるとおりだと思いますけれども,私が今お聞きしたかったのは,農家にとっては,まだ口蹄疫は終わってないんですよね。そこを言えばよかったんでしたけれども,口蹄疫はというふうに申し上げましたけれども,例えば今,競りが始まりました。私も,この9月競り,出荷も終わりましたので行ってみました。本当に値段は安くて,飼料代はかかって,市が1万円の補助を,そしてまたJAさんのほうからも20kg入りの3袋ずつ,1頭につき飼料の補てんもしていただきました。本当に農家にとっては苦しい状況だと思います。ほかに仕事をされている方ならともかく,畜産だけでやっておられる方は,値段が,市長,20万,十何万,二十何万,三十何万,35万した人はああよかったという,こういう状況ですよ。お腹の中に10か月入れて,今度は生まれて10か月養って,今回は12か月ぐらいですか,大体養っている牛がほとんどでしたけれども,そういった中で,35万してよかったと言っているということ自体は,どれだけ安いかということですよね。本当に気の毒だなと。飼料代,いろんな経費を引きますと,大体1頭28万ぐらいかかるわけですよ。親の分も見なきゃいけないわけですので,そうしたときに,萬德部長,そういう安い状況でした。その中で,今あなたのほうは,国が,例えば38万円を下回った場合,75%を国が助成する,そして県が15%ですか,とおっしゃいましたけれども,これは例えば15万したとき,子牛がですね,その38万との間の差額は補てんしてくれるという理解でよろしいですか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  先ほど答弁の中で申し上げました38万円を下回った場合,今県の平均が下回った場合,75%を国が,それから県が15%上乗せしてみるということでございますが,これにつきましては,当然補償基準価格最低のものでございます。それが,補償基準価格が31万円ということでございますので,31万円も下回った場合は,もう31万円で計算するということでございます。したがいまして,31万円を下回った場合は,38万円から31万を引いた7万円,これの全体でいけば90%でございますので,その分が一応補てんされるということになります。 ○24番(下深迫孝二君)  そこら辺はもう少しやっぱり詳しく言っていただかないと,あなたたちのこの説明であれば,38万円を下回った場合は,要するに国と県が補てんをしますよということなんで,今聞いておられて,皆さん方もそう思われたんじゃないですか。それだったら,安くても38万円はもらえるんだなというふうに思いますよね。ですから,そこら辺は,特に農家の皆さん方にはきちっとした説明をされないと,こうしてみて,まやかしがあるような説明では,本当に誤解を招きますよ。これは,今後,農家の皆さん方にも,こういうあるいは文書を流されるとか,あるいは技術員の方が回られるときに説明されると思いますけれども,これはどういう形できちっと分かりやすく説明されますか。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  今,先ほど部長が申し上げましたとおり,最高でも約7万弱の補償が出るということでございますけれども,いろいろな総会なり,今からそういう畜産農家が集まる機会がありますので,そういう機会に私ども職員が出向きまして,十分説明をさせていただきたいと思っております。それから,平均でございますけれども,8月のもうこれは高い低いといろいろあるんでしょうけれども,一応今のところの平均は,8月の平均が33万8,578円,それから9月の平均が33万7,914円ということで,今のところ我々が把握しているところでは,平均的にすると,今までの平均からすると,1頭当たり1万5,000円程度の口蹄疫に対する影響が出ているという把握をしているところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  これはやっぱり,市長,もう少し本当に誤解のないようにされないと,これだけ補助をくれると言ってたのに霧島市はくれなかったという,逆のことになってもいけませんので,そこら辺はやはり図をかいてでもいいですから,こういうコピー1枚ずつあげてもしれたものですがね。ですから,やはりそこ辺は,ここからここの部分はこうなりますよということをきちっと農家の方にはお伝えしてください。私も,今の部長の話を聞いて,ああこれやったらそんなに大して安くても問題はなかったなというふうに誤解しますよね。ちなみに,うちのは平均以上いってますから,何もその市の補助金をくれとか,国の補助金をくれということではありませんので,誤解のないように申し上げておきます。それと,これだけ低迷している中で,市長が庁議をされる中,いろんなそういう会合をされたと思います。口蹄疫の問題でも非常に真剣に取り組んでいただいておりました。ほかの市においては,市の職員が,その何頭か知りませんが,牛をつぶしてもらって,それを市の職員がみんな少しずつ買うといったような地域もあったようです。そういう話も聞きました。霧島市では,全くそういう話は出ておりませんか。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  特産品協会のほうで今回,牛をそういうさばいてはないんですけれども,焼き肉大会をするという話も出ておりますし,私ども職員も,できるだけ最近の飲み方では,こういう牛を使ったそういう焼き肉をするような形での飲み方をするようにしております。それから,職員は,この前,互助会の寄附のところで約100万を超える寄附を集めまして,そういう直接のお金で寄附したほうがいいだろうということで,総務課のほうですけど,互助会の組織でお金を集めまして,寄附を振興会にしたところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  やはりその商工会議所だとか,そういうところが主催をするんじゃなくて,やっぱり市が,市長を先頭に,市もこれだけ,お金の問題じゃないんですよね,やはり口蹄疫で困っていらっしゃる皆さん方のために,市もこうして,職員も市長とともに,牛を何頭かつぶしてもらって,例えば1人1,000円でも2,000円でもいいですよ。買ってやったんだよといったようなものもあれば,また非常に農家の方々も力強く思われるんじゃないかというふうに思いますけれども,全く市長,市としてはそういうことをやろうというお気持ちはありませんか。 ○市長(前田終止君)  口蹄疫に関しての支援,そういう意味で,メディアのほうではあまりもうほとんど取り上げられておりませんけれども,事実として,私どもの市の行政職員が100万をはるかに超す額を,きちんとこれも使ってくださいと言って,私のところにお伝えがありました。私は,それをまた農家にも一部お伝えもいたしました。そういうことで,職員も口蹄疫のご存じのとおり現場でもしっかりがんばってまいりました。そして,もちろんそれにかかわる主体的な関係各機関すべての皆さん方と力を合わせて,議会の皆さん方も本当に力を尽くしてくださって今日です。これからは,議員ご指摘のとおり,お互いにみんなで消費拡大,安定した子牛価格の利益が上がるような応援体制を一歩ずつ構築していくべきことかなと。ですから,私どもの「広報きりしま」,それにおいても異例の形で,ほかの自治体にない形の1戸ずつ配る形のそのものに特集ページをつくって,みんなの取り組み,そして分かりやすいそういう説明も特集ページで伝えてもいるところでございます。今後とも,一緒になって,黒牛,黒豚,黒酢というのが我々の地域の見どころでもありますから,知恵も出してまいりたいと思います。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  地元の牛の枝肉の振興という形で,やはりJAが中心になりまして,地元の家畜を一応つぶしまして,JAとか,あるいは関係者に肉の消費拡大という形で協力をいただいております。市の職員も流しまして,多くの職員に協力をいただいているところでございます。 ○24番(下深迫孝二君)  私が申し上げたいのは,JAがとか商工会議所がとかそういうのじゃなくて,霧島市が中心になってやったんだよというのがあれば,職員に対する,あるいは議会に対する農家の皆さん方の気持ちもまた違うと思うんですよ。やはり今こういう苦しいとき,農家のことも考えてくれているんだなというのがあるんじゃないかと思います。市の職員の皆さん方,100万円を出していただいたと,大変ありがたいことだと思います。我々議会も,本当に内緒ででもすればいいじゃないかという話もしましたけれども,寄附行為は禁じられているというふうに言われればできません。そして,議会のほうでも,消毒作業にも何人か行っていただきました。私も手を挙げていたんですが,牛を飼っている人は遠慮してくれといって断られましたので,残念ながら行くことはできませんでしたけれども,言い出しっぺがこうして行けなくて申し訳なかったなというふうに思っておりますけれども,ですから,やはりこういう質問もさせていただいて,やはりお互いが認識を持たないと,市長も,農家ってあんまりされたことはないと思うんですよ。されたことないでしょうね,やっぱり学校を卒業してから代議士さんの秘書をされたり,あるいは県議されたり,町長さんをされたり,霧島市の市長をされたということですから,ご苦労はされてても,農家の本当の苦しみというのは分かっていないんじゃないですかとは失礼になりますけれども,本当に牛なんていうのは,私もやりますけれども,あの堆肥のじゅくじゅくしたところに入って,ああいうものを片付けたり,あるいはえさを準備したり,この暑いときでもして,そしてまた,お米にしてもそうですけれども,田んぼの機械が入るような,田舎のほうに行けば,ところで年寄りの人たちが入って一生懸命されているわけですよ。ですから,やはり職員の人たちがちょっとこう何かしてあげることによって,我々の苦労も分かってくれているんだなというふうに思っていただけるんじゃないかというふうに思いましたので,今回こういう質問をさせていただきましたけれども,やはりこれから,お茶まつりにしても全国大会ということで市長はおっしゃっています。その割には,例えば霧島市の中にお茶を飲む何かが置いてあるのかなという気がするんです。霧島茶ですから,例えば1階の窓口の市民課の窓口の前の辺に,来られた方たちが,冬であれば熱いお茶,夏であれば冷たいお茶でも飲めるように施設設備でもされたら,本当にやはり来られた方も霧島のお茶を飲んでいただけるようになるんじゃないかなという気がいたします。ちょっとお茶の場合は,ちょっとずれましたけれども,農家のことですから,ひとつそういうことに今後ともまず市長もお忙しいでしょうけれども力を入れていただいて,農家の人たちがもう一回がんばってやろうというふうになるように,ひとつ力添えをいただきたいと思います。また,12日の日の私たちの地域の運動会では,市長,議長,そして衆議院の小里さん,あるいは県議の方々2人おいでいただいてありがとうございました。地域の皆さんがよろしく言っておいてくれということでしたので,この場でお伝えしておきます。これで私の質問を終わります。 ○市長(前田終止君)  市長は,観光のことになると目の色が変わるというご指摘もありましたが,私は,観光でも環境でも健康でも教育でも地域活性化でも,もう本当に思いを込めて,全般的に心配りもしながら努力もしております。そしてまた,私は実は農家の出身なんです。そういう意味では,小さいころから,学校に行く前にあぜ草切りをして,そして牛のはんめ,豚のはんめをつくって,そしてそれから食事をして学校に行っていました。あかぎれができてもがんばったものでした。そして,それこそお茶農家でもございましたので,お茶のおかげで大きくなりました。背はあんまり伸びませんでしたけど,お茶のおかげで,小学校,中学校,高校,成長できたという意味です。身長は伸びませんでしたけどね。親のおかげだというふうに思います。親は本当に農家で苦労して,9人の子どもを育てたわけです。ですから,おっしゃる農家の苦しみ,今おっしゃったようなことは,同じようなことを経験しながら,そこを原点に思いながら,ふるさとの発展のために力を尽くそうと思っております。一緒になってがんばりましょう。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  今,外から見えた方に霧島のおいしいお茶を提供したらどうかということでございましたけれども,昨日,税務課の前といいますか,税務課の前にいすとテーブルがあって,休憩所があると思うんですけれども,あそこの前に自動給茶機を一応設置いたしました。今日から市民皆さんに飲んでいただけるように供用開始をしたところでございます。これにつきましては,霧島茶のやっぱりおいしい高級茶を提供しておりますので,ぜひまた寄れるときは飲んでいっていただきたいというふうに思います。 ○議長(池田 守君)  以上で下深迫孝二議員の一般質問を終わります。ここでしばらく休憩いたします。                「休憩  午後 3時24分」                ──────────────                「再開  午後 3時40分」 ○議長(池田 守君)  休憩前に引き続き会議を開きます。次に,8番,秋広眞司議員から4件通告がされております。したがって,秋広眞司議員の発言を許可します。 ○8番(秋広眞司君)  いよいよ最後になりました。もう少しですので我慢していただきたいと思います。私は,「日の丸」と「君が代」をこよなく愛する国分地区選出の秋広眞司であります。まず冒頭に,うれしいこと,2つのよかったについてでありますが,1つは,霧島連山の日本ジオパーク認定であります。認定へ向けて鋭意努力を重ねてこられた関係者の方々と先頭に立って引っ張ってこられた前田市長に対し,改めて心からお喜びを申し上げるものであります。前田市長,本当におめでとうございます。よかったですね。しかし,これからが本当の意味の取り組みが問われていくわけでございまして,継続は力なりと言いますが,しっかりと実績を重ねて,やがては世界ジオパーク認定となるよう取り組まれていくことを願うものであります。もう一つのよかったは,民主党の代表選であります。こちらは,やっと終わってよかったであります。マスコミの加熱ぶりもさることながら,2週間,内輪もめ,権力争い,中傷合戦等を繰り広げ,何の意味があったのか,疑問符がつくわけであります。小沢一郎と菅直人,この2人の代表をめぐる「缶けり」合戦は,まさに菅直人の圧勝でけりがつきました。本当の「缶けり」となりました。政治と金,権力と金の問題,これが小沢一郎の致命的な敗因でありました。政治家たるもの,清貧にして高潔であるべきであり,理想を高く掲げながら,国民・市民のための現実的な政策を誠実に実施していくのが,国政や地方政治に携わる者の務めであります。「李下に冠を正さず」とか,スイカ畑でくつをいじくらないというようなことわざがありますが,人に疑いを持たれるようなことはするなということでありますが,この代表選では,この政治的倫理性について問われたと思いますし,その結果,小沢一郎が破れたと思います。私自身も肝に銘ずべきことであります。さて,政府,日銀は,昨日重い腰を上げて,やっと円高・株安対策として,円売り・ドル買いの為替介入を実施しました。一定の効果は期待する面もありますが,アメリカ,あるいはまた欧州との協調介入ではなく,単独介入ということで,持続性はないだろう,すなわち,デフレスパイラルは当分抜け切れないという見方が大半の専門家の意見であります。矢継ぎ早に次の手として,法人税や貿易関税の引き下げに踏み切るべきであります。そうでないと,中国,タイ,インド,インドネシア等への本社移転や工場移転し続ける日本企業の歯止め,日本国内の空洞化は止めることができません。菅総理の言う「最小不幸社会」,ちょっと意味不明ですが,少なくとも,1に雇用,2に雇用というのは企業あってのことであり,早急な政府の次の一手を願うものであります。また,代表選に明け暮れている間に,このような経済対策の遅れとともに,国益にかかわる重大な問題が発生しました。それは,自国領内での中国漁船が海保巡視船に体当たりしてきた事件であります。日本側の弱腰外交で,中国漁船と乗組員はすぐ帰してしまいました。ほどなく船長も帰す段取りとのこと,誠に残念でなりません。国際法上も,過去の事例を見ても,領海侵犯に対しては各国厳しく対処しており,銃撃,だ捕されることは通例であります。なぜ毅然とした態度がとれないのか,不思議でなりません。尖閣諸島は,我が国の厳然とした領土であり,尖閣にあるヘリポートを整備し直し,戦闘ヘリを常駐させ,「日の丸」を立てる,そういう意気込みがないと,この国は守れません。中国は,尖閣はもちろん,沖縄トラフ大陸棚までが自国領と決めつけております。政府は,この美しきふるさとの国,父・母の国,子どもらの国をしっかり守るための外交・防衛政策を打ち立てるべきであります。話はもとに返りますが,私は,イチローを今でも応援しています。イチロー違いの鈴木一朗のことでありますが,10年連続200本安打まであと11本であります。日本の「日の丸」をアメリカ大リーグの地に敢然と打ち立てている鈴木一朗選手に,敬意と感謝を表するものであります。継続は力なりと言いますが,前田市長も,観光と環境の旗をしっかり立てられ,ちょっと異議がさっきありましたけれども,しっかりと進んでおられますが,世界ジオパーク認定に向けて,着実に施策を実施されんことを願うものであります。あの市長はよかったね,名市長だったねと後世の人に言われ,歴史に残るようにがんばっていただきたいと思います。終始,市民は見守っていることを肝に銘じていただきたいものであります。それでは,通告に基づきまして質問に入ります。1点目に,県道2号都城隼人線(通称関の坂)の道路崩落の復旧について,(1)復旧の時期について,(2)片側通行等の工法はどうか,(3)道路崩落の原因である上流部分の河川拡張について,(4)迂回路(春山台地)の交通状況の改善策はどうするのか,交通事故増加状況や道路路肩の状況,シラスがけ崩れの状況,大型車の通行規制等,スピード・マナーの問題等々についてお尋ねをするものであります。大きな2番目に,口蹄疫の今後の対策について,発生予防対策,発生後の対策についての課題は何か,お伺いするものであります。3点目に,不明高齢者対策について,霧島市での確認作業の状況はどうか,不明高齢者の有無について,戸籍上生存者の状況,それから両者の解消について,今後の対策をお伺いするものであります。4点目に,熱中症対策について,本年,熱中症で救急搬送された人数と構成をお聞きするものであります。予防のための対応策,それから学校現場での発症状況と現在の対応策,今後の対応策についてお伺いをするものであります。以上,壇上からの質問を終え,自席からの質問を議長の許可をいただきながらやっていきます。よろしくお願いいたします。 ○市長(前田終止君)  秋広議員から4問につきましてのご質問でございました。1問目,(4)につきましては,私のほうから答弁をいたします。4問目,(3)につきましては,教育委員会が答弁をいたします。そのほかにつきましては,関係部長等がそれぞれ答弁をさせていただきます。県道2号都城~隼人線(通称関の坂)の道路崩壊の復旧についての4点目についてお答えをいたします。7月3日の集中豪雨による県道崩落という大規模な災害発生以来,市道道場口~春山線ほか6路線の市道等が現在迂回路になっております。迂回路については,道路幅員が狭い道路事情の中で,増加する通行車両の交通事故防止や地元への影響を考慮しながら県と協議を進め,ルートを選定したところでございます。本市といたしましては,通行の安全を図るため,道路現況の把握をするとともに,定期バスを除く大型車の交通規制や簡易案内板の設置,道路路肩沿いの草払いのほか,路面の悪い箇所の舗装補修を行ってきております。しかしながら,県道の災害復旧も1年程度かかることや,交通事故等も増えておりますことなどから,今後も関係機関と密に連絡をとりながら,安全に通行できるよう努めてまいりたいと考えております。 ○建設部長(篠原明博君)  県道2号都城~隼人線(通称関の坂)の道路崩壊の復旧についての1点目,2点目,3点目に一括してお答えをいたします。県道2号の復旧工事につきましては,9月上旬に災害査定が終わったところであり,規模の大きな工事となることから,1年程度の期間が必要であると考えており,今後速やかに復旧工事に着手するとお聞きいたしております。また,被災箇所については,地形が急峻であることから,片側1車線を分割して施工することは困難であり,県では早期の全線復旧に向けて取り組んでいるとお聞きいたしております。さらに,今回の2級河川手篭川のはんらんにつきましては,霧島地区で午前4時から5時の間の1時間に雨量126mmという記録的な豪雨により,河川の流下能力を超える洪水が発生したことによるものと考えられております。手篭川のはんらん箇所の流下能力の向上については,河川に設置してある堰の撤去により対応することとし,堰の所有者と撤去について協議を終えているとのことであります。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  2問目の口蹄疫の今後の対策についてお答えいたします。口蹄疫などの家畜伝染病等の発生予防対策の課題は,1つには,畜産農家の方々が自分の農場にウイルスを絶対に侵入させないという強い意識を持ち,家畜伝染病予防法に基づき示されたウイルス等の侵入防止や病気を発生させないための飼養衛生管理基準を遵守することが大事であり,すべての畜産農家がそれを継続していくことが課題であり,市や関係機関は,畜産農家の方々に飼養衛生管理基準の周知,徹底を継続して指導していくことが必要であります。2つには,自分の農場で発生した場合,迅速に対応するためのマニュアル作成と研修が必要であります。3つには,国の対策となりますが,国際化の進展による人や物流等の交流が日常化する中で,海外で発生したウイルスが人や物を通して持ち込まれる可能性が高いので,水際での対策を徹底すべきであると考えております。発生後の対策課題は,市外で発生した場合,市内へのウイルス侵入を防止するための車両消毒ポイントの場所及び必要な防疫資材・機材の調達方法を事前に調査しておくことであり,市内で発生した場合は,本年作成した霧島市口蹄疫防疫行動手順書に基づき行動することになりますが,年に1回は防疫演習を机上でもよいので実施し,手順どおりできるかどうかの確認をする必要があると考えております。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  不明高齢者対策についての1問目,2問目につきまして,一括してお答えいたします。住民異動につきましては,住民基本台帳法の規定に基づき,転入・転居等をした場合は,その事実が発生した日から14日以内に届け出ることとされています。今回の全国的な事案は,届け出が適切になされなかったために発生したものと考えております。本市におきましても,東京都で発生した所在不明高齢者の報道等を受け,住民登録のある85歳以上の高齢者について,直近の介護保険サービス給付実績などの情報を活用して生存の確認を行いました。さらに,入院や入所中の方については病院や施設に確認し,いずれの情報にも該当のなかった方や100歳以上の在宅の方については,市の職員や地域包括支援センターの職員が訪問して面会する方法で,改めて所在確認調査を実施いたしました。9月8日現在で所在確認ができていない方は1名いらっしゃいますが,引き続き所在確認を急いでいるところです。なお,今後は,毎年定期的に市で所有する介護保険等の各種データを活用して確認するとともに,データのない方につきましては,訪問して面会するなどの方法で所在を確認してまいりたいと考えております。さらに,後期高齢者医療制度の対象となる75歳以上の方についても,今年度中に所在確認を実施したいと考えております。 ○生活環境部長(平野貴志君)  不明高齢者対策の3点目についてお答えいたします。戸籍法におきましては,死亡の届け出は,親族等が死亡の事実を知った日から7日以内,国外での死亡は3か月以内に市町村長に届け出るように定められております。今回の戸籍上の生存者は,戦時中の混乱などにより死亡や身元不明の死亡及び国外の移住先での死亡等で届け出がなされていない等,さまざまな要因によるものと考えられます。霧島市の戸籍に記載されている100歳以上の高齢者は,本年8月1日現在で557人となっており,最高齢者は145歳となっております。このうち,霧島市に戸籍があり住民登録もされている方47人については,全員生存を確認いたしました。また,戸籍の附票に霧島市以外の住所が記載されている方22人については,附票に記載されている市町村に確認いたしましたところ,16人については生存が確認されましたが,残り6人については不明とのことであります。なお,複本籍の方,いわゆる戸籍を二重に持っておられる方が2名おられましたので,戸籍の訂正をいたしたところでございます。このようなことから,住所不明の486人と新たに住所不明と判明した6人を合わせて492人につきましては,全く調べようがなく,大変苦慮している現状でございます。次に,4点目についてお答えいたします。100歳以上の高齢者で,どこの市町村にも住民登録されておらず所在不明で,死亡の可能性が高いが死亡届が出ていないなど,戸籍上生存している人に対しては,高齢者消除という手続きにより戸籍の抹消が可能であります。今後,特に120歳以上の方に関しては,法務局にこの手続きを申請してまいりたいと考えております。また,本市に住民登録されている方で住んでいる実態のない方につきましては,実態調査の上,住民基本台帳法に基づく職権消除の手続きを今後とも行ってまいりたいと考えております。 ○消防局長(後庵博文君)  熱中症対策についての1点目についてお答えいたします。熱中症による救急搬送につきましては,本年は6月27日に最初の救急事案が発生いたしております。その後は,9月8日現在までの搬送人員でございますが,疑いを含めて34名の方を搬送いたしております。その年齢構成としましては,10代5名,20代1名,40代1名,50代8名,60代5名,70代8名,80代5名,90代1名という状況であり,70歳以上の方が41%を占めております。次に,2点目の予防のための対策としまして,こまめな水分補給,食事や睡眠時間の確保などが上げられますが,これらにつきましてもあらゆる機会をとらえて広報し,注意を喚起しております。 ○教育長(髙田肥文君)  熱中症についての3点目にお答えをいたします。4月から現在までの学校現場からの熱中症患者の報告は,中学生12名,高校生16名の計28名であり,部活動中に22名,授業中等に4名,家庭において2名が症状を訴えたものであります。いずれも軽度であり,ほっとしたところでございます。教育委員会では,熱中症は命にかかわる大変危険な症状でありますことから,校長研修会や教頭研修会において,健康観察の徹底,運動会・体育大会練習時等のテント設置,戸外での帽子の着用,適切な水分補給と休息,気象条件に対応した適切な運動量,食事や睡眠時間の確保,発生時の適切な対応等について,具体的に指導を行っているところであります。特に,運動部活動においては,熱中症が起こりやすい環境にありますことから,練習前後の確実な健康観察,気象条件に対応した運動量,こまめな水分補給と休息等について,繰り返し指導を行っております。各学校におきましては,水筒の持参,校庭への散水,学習環境に応じた休憩や水分補給,木陰での説明の実施など,学校の実態に応じた工夫がなされているところでございます。現在のところ,水泳授業の延長や体育館への冷風機の設置につきましては,学校で行われていないところではありますが,今後まだまだ暑い日が続くことが予想されますことから,学校の適切な対応を促してまいりたいと考えております。 ○8番(秋広眞司君)  それぞれ回答をいただきましたが,再質問をまず同僚議員の質問とかぶらないようにしながらやっていきたいと思いますので,よろしくお願いします。まず第1点目に,関の坂の道路崩壊の関係についてお伺い,再質問をさせていただきますけれども,9月上旬に災害査定が終わったということで,国のほうへこれは提出をされたわけでございますが,内容について,今災害が起きたところだけ修復されるのか,堰の除去は書いてありますけれども,その上流の部分についてはどのような手立てになるのか,具体的に分かっていればお知らせを願いたい。 ○建設部長(篠原明博君)  今回の県道2号の災害の内訳でございますけれども,道路の復旧ということでございまして,復旧箇所につきましては,崩壊箇所が3か所ございます。その3か所につきましては,長いところで65m,真ん中が44,それから一番国分寄りが31mということでございますが,この起点と申しますか,災害箇所のスタートから一番上の崩壊箇所まで355mあるようでございますので,この路線を一括して災害査定を受けるというふうにお聞きをいたしております。それから,原因と言われます堰の影響により水流が道路を流れたということでございまして,県といたしましては,まずこの堰の撤去が一番のその能力が落ちたという原因で考えておられます。その上につきましては,今回のこういう異常な降雨でございますので,今回のこの事業については,この堰の撤去でその能力を回復するというふうにお聞きをいたしております。 ○8番(秋広眞司君)  崩落した箇所を含めて150mぐらいの区間というぐあいに,今おっしゃった数字で見ると認識できるんですけれども,あそこの堰の除去をしただけでですね。ちょっと質問を変えますけれども,建設部長は,あそこに水が道路に流れ込んだ理由は,原因はどのようにとらえておられるわけですか。 ○建設部長(篠原明博君)  今回の災害の主たる原因というのが,先ほどの井堰,堰が河川断面をせき止めをし,それにさまざまな流木等,あるいは異常の降雨によりまして許容を超えたということで,その堰の上流部から県道部のほうに水が放流し,路肩の決壊を招いたというふうに考えているところでございます。 ○8番(秋広眞司君)  堰が第一の原因でありますでしょうけれども,その前に,その水の流量というのは,水の体積と流れるこの側面,底辺含めた体積と一致するわけですけれども,あそこらが急激に浅くなっているということは認識をされておられますか。 ○建設部長(篠原明博君)  急激に浅くなっているということでございますが,おっしゃいましたように,井堰で60から80cm河川を持ち上げておりますので,それに基づく河川断面が落ちているというふうに理解をいたしております。そういうことからいたしますと,今の井堰を完全に撤去することで,通常の河川断面を確保できるのではないかということでお聞きをいたしております。 ○8番(秋広眞司君)  私は素人ですけれども,私はそのようにはとらえてはいないんです。あそこは,入戸橋の付近は20mぐらい川底からあります,道路までですね。それから,それが真っすぐ突き当たって,国分電機の道路の横は15mぐらいあります。それを下って,今度は入戸のバス停の例の井堰のある上の辺は,これは3mぐらいしかないんですよ。ですから,流量イコール体積と申しましたのは,側面が低くなってるから,そこから水が流れ出したというぐあいに,もちろん井堰でおっしゃるように流木がはまって,それからあふれ出たこともありますでしょうけれども,その井堰を取り払ったからといって,その低いこの堤防からの高さはそのままであります。ですから,あそこは幅を拡張するか,高さを保つか,体積を大きくしなければいけないというぐあいに考えたんですが,私のこの考えについてどう思われますか。 ○建設部長(篠原明博君)  今回の河川が手篭川でございます。2級河川でございます。県に確認をいたしましたところ,こういった異常気象でございまして,時間雨量126mmというものについて,まず対応ができていない状況があったというふうには理解をされております。おっしゃいますように,今後こういう温暖化に伴いまして,こういう異常気象が想定されていく今後を見ますと,将来にわたっては,いろんな形でこういう河川の改修の検討も行われていくべきものだというふうには理解をいたしておりますけど,現状において,じゃあそこの河川断面をどういう形で今回の災害に伴う改修をするかということにつきましては,今のところ,県のほうでは回答をいただいておりません。 ○8番(秋広眞司君)  1年といいますと,また梅雨が,もう一梅雨やってくるわけです。その間に,また豪雨が発生しないとも限らない。堰の撤去だけでは,私は絶対にこれは再現すると思いますよ。堰の下に,鶴丸建設に通じる私用の橋がございますね。あの橋の幅はいくらですか。5mもないですよ。3mぐらいしかないですよ。堰をとっても,そこでひっかかるんです。その下は,岩がこう出ておりまして,その岩も撤去しないと,スムーズに下に流れない状況なんです。そこらもちゃんと検討されたのかどうか,ちょっと疑問に思うんですが,ただ堰を撤去して,道路を改修してということで終わりというぐあいに理解をしてよろしいですか。 ○建設部長(篠原明博君)  今,県のほうの担当部局にお聞きいたしましたのは,今回の県道の崩壊に伴います災害の復旧の一環としてそれをするということでご理解をいただければと,今後,やはりそこの一部ではなくて,やはりこういう公共度が高まりますと,そこだけじゃなく,上流・下流の断面の再検討というのも出てくる可能性もあります。そういったところまでは,今回は私のほうでは県のほうに確認をいたしておりませんので,当然,今議員おっしゃいますように,全体的な河川断面がどうかというものにつきましては,今後検討されるものだというふうに思っております。 ○8番(秋広眞司君)  市長にお伺いします。市長も現場を見られたと思うんですけど,今私が言ってることについて,どのように思われてますか。私は,あそこの川畑さんの家にかかっていた橋も流されて,堰で止まっています。堰を撤去すればそれはなくなりますけれども,あそこの幅員が,河川の幅員が3mもないんですよ。低くて,道路にも1mもないというような状況ですから,これは道路側に堤防みたいなふうにして水を止めるか,川畑さんのところを購入して広げるかしかないんですよ。また私は再現すると思いますけど,私のこの考えについて不思議だとお思いになりませんか。 ○市長(前田終止君)  私もその現場は足を踏み入れております。そしてまた,県の方々も国の方々も,そこの場所に立って,同じ立ち位置から今の話もしてございます。ですから,少なくとも,この関の坂の一応道路側のほうについての主たる説明に終わっておりますが,認識としては,当然県の方々も国の方々も,こういう現状で推移したんだなというのは,それぞれの担当担当でしっかり目視されておりますから,問題意識はあられようと思っています。また,今後も,私はその点についても同様の気持ちも持っている部分がありますから,さらに私の立場からしっかりとそこは追及してみたいと思っております。 ○8番(秋広眞司君)  それは県のほうも了承しているということですので,ぜひそのように取り組んでいただきたいと思いますが,建設部長にもう一点お伺いしますが,牧内公民館の下のほうに,20mか30mぐらい崩れておりますけれども,あの河川の修理はやっぱり県が受け持ってやるわけですか。同じその査定の中に入っているというぐあいにとらえていいんですか。それともう一点,入戸橋の上の水源地の横の壁が崩れておりますけれども,この確認はどうですか。 ○建設部長(篠原明博君)  私のほうで確認いたしておりますこの入戸橋の,多分おっしゃいます水源地のところだというふうに理解いたしているんですが,その件につきましては,水道部のほうに確認をいたしまして,河川沿いの水道施設ということでございましたので,水道部のほうで対応をするということでございました。それから,牧内の公民館のところについては,申し訳ございません。ちょっと確認をいたしておりません。それは河川と公民館の間ということでよろしいでしょうか。 ○8番(秋広眞司君)  河川の公民館までの高さが約17mぐらいございます。その公民館のすぐ下,公民館のところもちょっと崩れていますけど,そのすぐ5mぐらい下流のほうの壁が壊れて,道路側に積んであるんですよ。それは確認されましたでしょうか。20mぐらいですけれどもね。 ○建設部長(篠原明博君)  今の県の河川敷と牧内公民館の境界だというふうに認識をいたしておりますので,県のほうが河川としてとれる範囲内では,県のほうが調査,査定にかけているということでございますので,そこはちょっと確認をさせていただきたいと思います。 ○8番(秋広眞司君)  ぜひ確認していただきたいと思います。この3か所だけだとこの3か所の中に多分含まれているんじゃないかという感じもしますけれども,31mありますから,確認をして,ぜひそこらも含めて総合的な治水対策を県のほうにもしっかりと申し入れていただきたいと思います。市長にお伺いしますけれども,観光道路として,非常にこの基幹道路であるわけですが,ちょっとこれはやめておきます。市長の答弁がちょっと長くなりそうですから,ちょっとやめておきます。すみません。口蹄疫の関係ですけれども,いろんな対策本部の情報をその都度きっちりと流していただいて,新聞よりも早く情報を得たときとかありました。本当にご苦労さまでした。ありがとうございました。その点では感謝をしております。一,二点お伺いしますが,自分の農場で発生した場合の対応策のためのマニュアル作成と研修が必要であるというぐあいに答弁の中にありますけれども,これは,マニュアルはまだ作成されていないということの理解でよろしいですか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  農家が守るというか,マニュアルは今まだ作成されておりません。今,私どもが作ったのは,市のほうが,発生してから,あるいは発生が疑われるときから対応するためのマニュアルというものを今度策定したわけですけれども,農家が,例えばそういう疑似患畜が疑われたときに,どういう処置をしていけばいいかというきちんとしたマニュアルというものがまだできておりませんので,それでやっぱりきちんと作って,例えばいろんな総会とか,いろんな研修会のときにきちんと説明していくと,それぞれの農家の方が理解していくように,そういったことが大事であろうというふうに考えているところでございます。 ○8番(秋広眞司君)  これは早急にやっていただいたほうがいいんじゃないですか。10年前の発生のときは,中国のわらが原因だと言われて,わらの輸入制限をきっちりやって対応したわけですが,今度は原因が分かりません。いつ,どこでまた再発するか分からないわけですから,農家の方々のマニュアルというのは早く作っていただいて,農家に手渡し,説明されたほうがいいんじゃないかなと思いますが,どうですか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  県とも打ち合わせをいたしまして,早急に策定したいというふうに考えているところでございます。 ○8番(秋広眞司君)  この口蹄疫の,さっきちょっと触れましたけれども,原因というのはまだ究明されてないわけですが,国と県が一緒になって協議会をつくって研究しているという段階だろうという認識なんですが,そのような理解でよろしいんでしょうか。大体その原因がつかめそうだというところまでは行ってないんでしょうか,まだ。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  10年前は稲わらであったということで特定されておりますけれども,今回の口蹄疫の発生につきましては,現在のところ確定をしておらず,国際化社会によりまして,人の流れや物の流れによるものではないかと言われているということでございます。 ○8番(秋広眞司君)  それは抽象的な言い方ですね。それは,わらかもしれないわけです。まだ具体的には分かっていないという理解でよろしいんですね。 ○農政畜産課長(緒方祐二君)  今のところ,具体的には分かっていないということでございます。
    ○8番(秋広眞司君)  霧島市口蹄疫防疫手順書というのがございますけれども,その中身は,大体その発生してからの防疫に関する手順書という,それが具体的にきめ細かに書いてあるという理解でよろしいんでしょうか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  まず,発生してからではなくて,発生が疑われる,要は発生してから連絡を受けて準備をしたら遅くなりますので,当然農場において疑わしい患畜が見つかれば,それを家畜保健衛生所に連絡をとって,防疫員が来て,見るという形になるわけですね。それで疑わしければ,東京の動物衛生研究所へ検体を送るわけですけれども,そういう送ったという情報をいただいたら,もう直ちにそれを一応想定して準備に入るという段取りから,実際今度は,その確定した段階で対策本部を開いて,じゃどういう形で人員を配置して,いろんな資材の準備をして,防疫に入っていくかという,そういう細かい流れを全部手順書に定めているところでございます。 ○8番(秋広眞司君)  病気,この体の弱った豚にウイルスというのは入りやすいわけでありますが,その元気な豚を育てるということですね。宮崎県のほうで新聞にも出ておりましたけれども,病のない畜産新生ということで,新生養豚プロジェクト協議会と,100名ぐらいの若いこの農家の人たちが集まって,そういうプロジェクトを始動させております。このような取り組みもなされておりますので,しっかりとそこらも頭にインプットしていただいて,いろんな場でアウトプットしていただいて,農家の負担を軽減するように。それからもう一つ部長にお伺いしたいのは,その密集して豚を飼うとやはり被害が大きいと,生産第一で密集せざるを得ない場合もあるわけですけれども,そこらの考えについては,宮崎県辺りではちょっと検討してみようかという機運があるみたいですけれども,そこらについてはどのようにお考えですか。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  当然,今回の口蹄疫のように,もしその中で一匹でも患畜すれば,すべて殺処分の対象になっていくというようなことでございます。また,密集した形で飼育をすると,当然いろんな病気にかかりやすいという状況もございます。ただ,今まで非常にこういった畜産の環境の中では値段が安いということで,やはり生産性を上げていく,経済度を考えたときには,どうしてもある程度規模を拡大して,できるだけコストを抑える形でやっていかないと,非常に経営が厳しいという状況がございまして,どうしても大規模化というのが進んできております。しかし,今回の口蹄疫を経験に,やはりそういった多頭飼育的なものがどんどん広がっていけばいいのかというのも,一つ今回は問題提起をしたのではないかというふうに考えております。そういった意味で,当然飼養衛生管理基準の中でも,そういった病気を発生させないための飼養管理というのがやっぱりうたってありますので,そこら辺は,きちんとやっぱり農家の方々も病気を発生させないように適正な飼育衛生管理に努めていくということが大事だろうというふうに思います。 ○8番(秋広眞司君)  もう一点お伺いしますが,殺傷して埋却するというのは,自分の土地があれば,そこでするというのが基本とかいうふうに聞いておりますけれども,今回出されておりますね。30万頭飼育して,そこがもし口蹄疫にかかった場合に,30万頭をその場に埋めるという作業になるのか,自分の土地に埋めるという作業になるのか,そこはどうなのか,ちょっと理解しづらいんですけれども,30万頭を埋めたらどうなるのかというのがちょっと分かりづらいんですけれども,分かっていたら教えていただきたい。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  基本的には,そういう口蹄疫が発生した農家が自前で土地を確保して,そこに埋却をするというのが条件なわけですけれども,ただし,なかなかこの埋却地につきましても,どこでもいいというわけではなくて,やはり人家やら飲料水,河川及び道路の近接しない場所であって,日常,人及び家畜の接近しない場所という形で,一応場所は定めてあります。そういった面で,それだけの非常に大規模な頭数を飼育している場合,それだけの頭数を埋却できる土地が確保できるかということがあって,今回の宮崎の場合は,そういった例でなかなか進まなかったんだろうというふうに思っております。ただ,基本的には,そういう埋却地がない場合は,どっかを探さないといけないという形になってきます。そういった面で,今回宮崎の場合は,国の土地に埋却をしたりとかいうことで対応してきたというふうなことでございます。 ○8番(秋広眞司君)  先ほどのその埋却するときの条件を挙げられましたけれども,地下水の関係はたしか言われなかったと思うんですが,地下水は関係ないんですか。下を地下水が通っている場合ですね。 ○農林水産部長(萬德茂樹君)  先ほど,飲料水と申し上げました。これは,やはりこの水源という形でとらえていただいて結構かと思います。 ○8番(秋広眞司君)  次に,不明高齢者の対策についてお伺いをいたしますが,勉強不足で分からないんですけれども,地域包括支援センター,これの組織とその業務内容について分かっていれば教えていただきたい。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  地域包括支援センターは,高齢者の介護予防ケアマネジメントや総合相談,権利擁護,包括的・継続的ケアマネジメント支援などを実施しております。詳しく言いますと,高齢者の方々の各種の介護の相談等に応じたり,権利擁護の相談等に応じたり,日々の日常生活を営む上でのさまざまな相談に応じるところで,在宅介護支援センターなども併設しているところもございます。この中には,保健師や社会福祉士,主任ケアマネジャー,介護支援専門員等の専門職がおりまして,お互いに連携して事業推進を図っているところです。 ○8番(秋広眞司君)  組織の人員とその組織の構成メンバーは,どこから組織化されているのか。管理者は誰かですね。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  霧島市の地域包括支援センターの本所は,社会福祉協議会に委託をいたしております。今現在,コア・よかのほうに入っております。そのほか,地域に,旧市町の地区のほうにそれぞれ施設等がございますので,そちらのほうにも支所がございます。 ○8番(秋広眞司君)  そこは,人数はおっしゃいましたか。 ○長寿・障害福祉課長(西 哲郎君)  申し訳ございません。今ご質問のあった件につきましては,資料をちょっと今持ち合わせていませんので,後ほど回答させていただきます。 ○8番(秋広眞司君)  大体,10名も20名もいるわけないですよね。だから,四,五名だというぐあいに理解をしますけれども,そのスタッフで,例えば,前に下深迫議員が質問されましたけど,その総合相談の中に安否確認も入っているという理解でよろしいんですかね。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  答弁でも申し上げたとおり,80歳以上の高齢者のいる世帯は優先的に訪問してほしいということで,平成19年以降お願いをしておりますので,安否確認を,さまざまな実態調査等をしていただいておりますので,その部分で確認をしていただいているところです。 ○8番(秋広眞司君)  東京大田区のこの地域包括支援センターにおいては,このような取り組みをしておられます。ホルダーをつくって,そのホルダーを高齢者の方に差し上げて持っていてもらう。そのホルダーには,ここに連絡してくださいということで名前が秋広眞司と書いてあって,その下に地域包括支援センターの電話番号が書いてあるというようなホルダーを配ってあるそうで,非常に効果を上げているということでございますので,参考にしていただければと思います。市長にお伺いしますが,鹿屋市では,120歳以上は削除すると,強制削除するというような方策をとられてて,120歳以上はゼロという,この数字が出てるわけですけれども,これでやられるということですが,これはいつごろから,早急にやってほしいですよね。120歳も生きている人はほとんどいないわけですから,泉重千代さんぐらいですかね。あの人もいかなかったのかな。ですから,それを早急に実施をしていただきたいということを要望しておきます。お願いいたします。続きまして,熱中症対策についてでありますが,今消防署のほうから34名ということで搬送しているということでございますが,この中で不幸にして亡くなられた方というのは把握できておりませんか。 ○消防局長(後庵博文君)  34名搬送した中で,死者はゼロでございます。 ○8番(秋広眞司君)  それはいいことでございました。注意喚起をしてやっていくと,対策としてうたってありますけれども,熱中症というのは,これから地球温暖化に伴って,こういう高温の状態がずっと続くと思うんです。ですから,他のどこの市町村だったか分かりませんが,他の市町村の消防署では,消防署の中に一時その方々を手当てする場所を,軽症の方でしょうけれども,置いているというようなところもございますので,そこらも頭に入れておいて,今後検討されるときはアウトプットをしていただきたいと思います。あと,学校現場での関係でございますけれども,部活動中にその熱中症になったという方が22名ということですね。非常に多いわけでありますが,意外とこの高年齢の中学生,高校生が多いということで,小学校はあまりなかったのかなという気がいたしますが,小学校の部活等では,先生方がよく注意して見守っておられるというぐあいの理解でよろしいんですかね。 ○教育部長(阿多己清君)  小学校につきましては,少年団活動等が中心になると思われますけれども,そちらの小学校のほうからの報告は来ておりません。 ○8番(秋広眞司君)  失礼しました。部活は小学校はないわけでございまして,クラブですから,その報告はないということでございましたでしょう。荒川区の小学校では,体育館に冷風機を2台設置したと。水筒を持参して,体育の時間はそれを常時携行させていると,いつでも飲めるようにですね。それから,プールを9月1日までの閉め切りのところを10月1日まで延期したというような対応策が新聞に出ておりましたけれども,この件につきましてはどのように考えておられますか。回答にも一部出ておりますけれどもですね。 ○教育部長(阿多己清君)  水泳の授業につきましては,基本的にはもう1学期で終了ということで,中学校のほうはすべての学校で終了ということでしております。また,小学校につきましては,基本的にはやっぱり1学期で終わるわけですけれども,ほんの一部の学校で2学期の第1週までやっている学校もございます。これらにつきましては,第1週に水泳大会をされている学校があるわけですけれども,夏休み中に練習した成果を含めて,その第1週に水泳大会を持ってきておられる学校で,第1週までプール開放と,プールを使っているという状況でございます。 ○8番(秋広眞司君)  プールの延長につきましては,この霧島市でも,もうほとんど二,三日前までは,9月の1週か10日ぐらいまでは猛暑だったわけです。ですから,そういう意味では,今後このようなことが続くようであれば,検討していかれる必要があるんじゃないかと思いますが,どうですか。 ○教育部長(阿多己清君)  当然,体育のほうのことになるんでしょうけれども,その水泳の授業を増やすことは可能ではあると思いますが,その分,他の運動の時数が足りなくなると,減っていくということにもなります。その一部の領域の指導に偏ることがないように,そのように授業時数を配当するということが基本になっておりまして,指導計画作成上の問題もありますので,全部の領域の運動をバランスよく行うというのを基本に持っておりますので,慎重にすべきかなと思っております。 ○8番(秋広眞司君)  慎重にということですけれども,ぜひ頭の中に入れておいていただいて,放課後でもこの泳げる体制でもつくれたら,ほてっている体を冷やすことができるわけですから,柔軟に考えていただいて,また検討材料としていただければと思っております。市長にお伺いしますが,鹿児島市の森市長が,これは降灰の量が違いますけれども,降灰対策として,この前の新聞に載っておりましたけれども,垂水市長と一緒に文科省を訪問して,クーラーを全校に配備するということで財政支援をお願いに行ったら,国もいい返事だったというふうなことが新聞に載っておりましたけれども。また,鹿児島市では,その桜島は7校全部今ついているそうです。特別教室というのが114校あって,あと114校の中の特別教室だけはついているそうです。灰が降りますと,降灰の確率もだんだんこっちも多くなっておりますが,灰が降りますと,非常に窓を開けて授業を受けることはできないと思いますので,ここらも頭に入れて,もし,農林水産部の茶の関係やら補助が出ておりますし,福山辺りからでもそれが導入できればありがたいかなと思っておりますので,これも頭の中に入れとっていただければと思います。以上で私の質問を終わります。 ○保健福祉部長(宮本順子君)  先ほど地域包括支援センターの組織についてお伺いされましたのでお答えいたします。地域包括支援センター,本所が1か所,支所が10か所ございます。合計25名の職員が働いておりますが,職員の職種は,保健師や社会福祉士,ケアマネジャーなどでございます。 ○建設部長(篠原明博君)  先ほどの牧内公民館下の河川の災害復旧でございますが,県に問い合わせをいたしましたところ,被災延長が43mございまして,護岸の復旧ということで災害査定を県のほうで終わっておりますので,今後事業実施されるということでございました。先ほどの3か所は,私のほうが道路の災害箇所を3か所というふうに申し上げましたので,河川については,これは別途にあるということでございます。 ○議長(池田 守君)  以上で秋広眞司議員の一般質問を終わります。これで本日の一般質問を終わります。残りの2名については,明日の本会議で行います。本日はこれで散会します。               「散 会  午後 4時43分」...