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  1. 鹿児島市議会 2017-03-01
    03月07日-08号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成29年第1回定例会(2・3月)   議事日程 第八号     平成二十九年三月七日(火曜)午前十時 開議第 一 第一〇九号議案ないし第一四一号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 五十人)  一  番   中  元  かつあき  議員  二  番   霜  出  佳  寿  議員  三  番   平  山  タカヒサ  議員  四  番   園  山  え  り  議員  五  番   佐  藤  高  広  議員  六  番   瀬 戸 山  つ よ し  議員  七  番   杉  尾  ひ ろ き  議員  八  番   徳  利  こ う じ  議員  九  番   薗  田  裕  之  議員  十  番   し ら が  郁  代  議員  十一 番   松  尾  ま こ と  議員  十二 番   中  原  ち か ら  議員  十三 番   米  山  たいすけ  議員  十四 番   たてやま  清  隆  議員  十五 番   わ き た  高  徳  議員  十六 番   奥  山 よしじろう  議員  十七 番   柿  元  一  雄  議員  十八 番   志  摩  れ い 子  議員  十九 番   堀     純  則  議員  二十 番   井  上     剛  議員  二十一番   上  田  ゆういち  議員  二十二番   長  浜  昌  三  議員  二十三番   大  森     忍  議員  二十四番   伊 地 知  紘  徳  議員  二十五番   大  園  た つ や  議員  二十六番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  二十七番   川  越  桂  路  議員  二十八番   山  口  た け し  議員  二十九番   仮  屋  秀  一  議員  三十 番   中  島  蔵  人  議員  三十一番   古  江  尚  子  議員  三十二番   田  中  良  一  議員  三十三番   小  森  のぶたか  議員  三十四番   ふじくぼ  博  文  議員  三十五番   森  山  き よ み  議員  三十六番   三 反 園  輝  男  議員  三十七番   大  園  盛  仁  議員  三十八番   小  川  み さ 子  議員  三十九番   小  森  こうぶん  議員  四十 番   上  門  秀  彦  議員  四十一番   長  田  徳 太 郎  議員  四十二番   幾  村  清  徳  議員  四十三番   平  山     哲  議員  四十四番   入  船  攻  一  議員  四十五番   う え だ  勇  作  議員  四十六番   崎  元  ひろのり  議員  四十七番   秋  広  正  健  議員  四十八番   ふ じ た  太  一  議員  四十九番   片  平  孝  市  議員  五十 番   平  山  た か し  議員────────────────────────────────────────   (欠席議員 なし)────────────────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   吉  永  直  人  君  事務局参事  議事課長   尾 ノ 上  優  二  君  事務局参事  総務課長   福  重  正  史  君  政務調査課長 池  田  雅  光  君  議事係長   上 久 保     泰  君  議事課主幹  委員会係長  西  田  慎  一  君  議事課主査  福  留  真  悟  君  議事課主査  小  倉  秀  幸  君────────────────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松 木 園  富  雄  君  副市長    阪  口  進  一  君  教育長    杉  元  羊  一  君  代表監査委員 中  園  博  揮  君  交通局長   鞍  掛  貞  之  君  水道局長   松  山  芳  英  君  船舶局長   南     勝  之  君  総務局長   松  永  範  芳  君  企画財政局長 秋  野  博  臣  君  市民局長   中  薗  正  人  君  環境局長   山  口  順  一  君  健康福祉局長 上 之 園     彰  君  産業局長   山  下  正  昭  君  観光交流局長 圖  師  俊  彦  君  建設局長   鮫  島  健 二 郎  君  消防局長   木  場  登 士 朗  君  病院事務局長 内  山     薫  君  市長室長   有  村  隆  生  君  総務部長   白  石  貴  雄  君  税務部長   西     俊 一 郎  君  企画部長   鉾 之 原     誠  君  企画財政局参事  財政部長   中  園  豊  明  君  危機管理部長 湯 通 堂     直  君  市民文化部長 瀬 戸 口  栄  子  君  環境部長   原     亮  司  君  資源循環部長 柿  元  孝  志  君  すこやか長寿部長         福  田  健  勇  君  こども未来部長古  江  朋  子  君  福祉部長   日  高  照  夫  君  保健所長   徳  留  修  身  君  産業振興部長 千  堂  和  弘  君  農林水産部長 宇  多  武  久  君  観光交流局次長玉  利     淳  君  建設管理部長 松  窪  正  英  君  都市計画部長 坂  元     浩  君  建築部長   屋  野  伸  洋  君  道路部長   水  元  修  一  君  消防局次長  安  樂     剛  君  病院事務局次長児  玉  哲  朗  君  交通局次長  西     美 佐 男  君  水道局総務部長鬼  丸  泰  岳  君  船舶局次長  福  崎  次  芳  君  教育委員会事務局参事  管理部長   星  野  泰  啓  君──────────────────────────────────────── 平成二十九年三月七日 午前十時 開議 △開議 ○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第八号のとおりであります △第一〇九号議案─第一四一号議案上程 ○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第一〇九号議案ないし第一四一号議案の議案三十三件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △個人質疑(続) ○議長(上門秀彦君) それでは、引き続き個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず、小川みさ子議員。   [小川みさ子議員 登壇](拍手) ◆(小川みさ子議員) 二〇一七年三月定例議会におきまして、以下市民の声を代弁し、質問させていただきます。 早速ですが、森市長の政治倫理については、詳細な質問が昨日交わされましたので割愛いたしますが、このたびは、市長の海外出張の件なども含め、政治倫理上の指摘が相次いだことで、市民からの信頼を損ねてしまった点は、李下に冠を正さずという姿勢で、市長が昨日も答弁されましたように、責任を持って、公正・清廉な姿勢を持って市民の信頼回復に力を傾けていただきたいと思います。 なお、議員だけでなく、市長の政治倫理条例制定についても、昨日の個人質問同様、私のほうからも改めて強く要望しておきます。 さて、東日本大震災・福島原発事故からもうすぐ六年になります。復興庁によれば、二〇一七年一月十六日現在、全国の避難者数は十二万六千九百四十三人に上り、そのうち、福島県、宮城県、岩手県外への避難者数は四万六千六百四十五人とのこと。住宅のめどが立っていない県外避難者は約七割。それなのに自主避難者への住宅無償提供の打ち切りも迫り、国や県が一方的に時期を決め、帰還を強制しています。いまだに余震が続く中、放射能で汚染された広大な地域を除染し、人を帰還させるという、世界でも例を見ない、被曝を覚悟するか、それとも住宅提供がなくなり貧しいどん底暮らしを覚悟するか、住民の不安や実態を無視して苦難を強いる政策が進められています。都会の暮らしを支える原発さえなければ、津波被害だけなら復興できたはずなのです。 原発を抱えて暮らすということは、このような事態が起こり得るということを学ぶことなく、鹿児島では川内原発二基が稼働しています。特に、川内現地で脱原発に取り組む市民は切実な思いで、自分たちの脱原発を訴えている力だけでは原発はもはやとめられないということを悟り、何とか原発推進の方々に福島の実態、原発事故が起きたらまちに住めなくなることを認識してほしいと、原発の廃炉事業で雇用を確保できることなどを伝え、理解を求めています。 以下、原子力防災訓練、いわゆる原発事故を想定した避難訓練に関する質問をさせていただきます。 原発事故の想定について、平成二十七年十二月二十日、前回の避難訓練と二十九年一月二十八日、今回との相違点は何か。 また、薩摩半島西沖にて震度六強の地震が起き、川内原発一、二号機で事故発生を想定した訓練だったわけですが、風向き、放出した放射線量の想定は幾らだったのか。 夜間、早朝、悪天候、複合災害など最悪な事態を想定した訓練が必要なのではないか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎市民局長(中薗正人君) お答えいたします。 本年一月に実施した訓練では、新たに熊本地震を踏まえ、地震による家屋倒壊を想定した避難所での屋内退避や崖崩れによる避難経路の変更、避難行動要支援者の各戸訪問のほか、他自治体からの避難者の本市指定避難所等への受け入れを実施しました。 今回の訓練では、北西の風のもと、UPZ圏内である郡山地域で一時間当たり二十マイクロシーベルトの放射線量を想定いたしました。 UPZ内における防護措置は、屋内退避を基本とし、避難や一時移転を行う必要がある場合は、自然条件や社会環境条件を考慮の上、住民を安全に避難誘導することとしておりますので、引き続き、現在の訓練を実施する中で、避難計画の実効性を高めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ答弁いただきました。 今回は、熊本地震を踏まえた訓練で家屋倒壊を想定されたそうですが、複合災害、夜間、台風や降雪など悪天候時と原発災害が重なり、日常的な交通網が使用できない、広報も極めて困難になることなども想定されたのでしょうか。北西の風のもと、UPZ内の郡山地域で平常時の四百倍、一時間当たり二十マイクロシーベルトの放射線量を想定されたとのことですが、内部被曝のおそれが高いということを住民にわかりやすく周知されたのでしょうか。逃げおくれた場合、十時間後だと二百マイクロシーベルト、年間十七万五千二百マイクロシーベルト、つまり百七十五・二ミリシーベルトで、一日逃げおくれるだけで約半年間分の被曝をするのです。また、屋内退避であれば空調、トイレ、飲料水、食料、燃料など、必需品をどう確保できるのか、家屋倒壊や破損で屋内退避が不可能なときの対処など、想定される課題は山積みだということを指摘しておきます。 次に、要介護者を含む避難訓練の対象者についてお尋ねします。 一、人口約六十万人の本市で、郡山の三十キロ圏内四百七十六世帯、八百六十二人中四十八人が訓練に参加したというのは妥当なのかどうか。 二、つえ、車椅子の人は見かけませんでしたが、自力で避難できない人は含めない訓練だったのか。 三、例えば、甲突池に見学に来ていて原発事故を知らされた子供たちがいた場合などの自治体からの指示。 四、想定外のバス利用者でバスが満席になった場合、何をどう優先するのか。 五、実態をより具体的に把握するための病院、施設、学校、事業所関係者も含めた合同訓練の必要性について。 以上、まとめて答弁ください。 ◎市民局長(中薗正人君) 訓練参加につきましては、住民説明会や自治会長を通じて呼びかけておりますが、今後は県と連携して周知期間を十分に確保することも含め、本市としても住民がより参加しやすい訓練のあり方などについて検討してまいりたいと考えております。 訓練の参加者に制限は設けておりませんが、今回、初めて自力での避難が困難な避難行動要支援者宅を保健師と郡山支所職員が各戸訪問し、避難が必要となった場合の手順などについて確認する訓練を実施したところでございます。 一時滞在者につきましては、防災行政無線や消防車両などにより、的確な情報提供を行い、早期の帰宅や避難所等への避難を促すこととしております。 避難車両が不足する場合は、県を通じて、県バス協会、自衛隊等に要請し、追加の車両を手配することとしております。なお、特に放射線の影響を受けやすい乳幼児等については十分配慮する必要があると考えております。 UPZ内の医療機関、福祉施設は、県の避難施設等調整システムを活用した情報伝達訓練への参加や一部職員の避難を実施したところでございます。今後とも県と連携し、事業所等も含めた訓練の実施に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 住民がより参加しやすい訓練のあり方を県と連携して検討されるとのことですが、具体性が感じられません。幾らUPZ内の訓練とはいえ、福島を教訓にするならば、六十万人中四十八人しか実感しない避難訓練でいいのでしょうか。今回は初めて避難行動要支援者宅を保健師、郡山支所職員が戸別訪問をされたとのこと。一時滞在者が避難車両へ乗車を希望することもあるでしょうが、県を通じて、県バス協会、自衛隊などに要請し、追加の車両手配をするというのは、一刻を争うときに間に合うのかどうか甚だ疑問です。実態をより具体的に把握するための病院、施設、学校、事業所関係者も含めた合同訓練の必要性と、私がお尋ねしているのは、受け入れる側の覚悟、また、さらに線量が増したときには一緒に逃げることも想定内だということです。受け入れる側がどれだけ参加しての訓練だったのか。UPZ内の医療機関、福祉施設は県の避難施設等調整システムを活用されたとのことですが、UPZ内の避難元とUPZ外の避難先情報をデータ登録してベッドや入所者数を確認しても、相当数の避難をスムーズに受け入れることができるのか、一時的なのか長期化なのか、代替避難先を調整する必要があるのかどうか事は簡単ではありません。しかも大きな病院施設ではなく、医療機関四カ所、福祉施設十カ所が参加しての訓練では不十分過ぎます。今回、市バス二台で避難した吉野中学校の体育館も訓練に参加した四十八人以上が避難してきた場合、果たして横になれるのか。キャパだけでなく場所選定も十数キロしか離れていず、もっと先に逃げたほうがいいのではと疑問山積です。 次に、広報についてお尋ねします。 一、福島原発事故放射能汚染レベルの高い地域に、そのことを知らないまま避難し続けたことを教訓に、二次避難の混乱などを避けるため、放射性物質の移流、拡散シミュレーションを利活用した広報が必要なのではないか。 二、外にいると広報車のアナウンスが聞こえにくかったわけですが、サイレンなどを鳴らすなど、広報のあり方が検討されるのではないか。 三、郡山地区では、八時三十五分に薩摩川内市から、十時五分に日置市から訓練を知らせる緊急速報エリアメールが入りましたが、本市の訓練区域内にいたにもかかわらず鹿児島市からは入りませんでした。県を挙げての大事な訓練なのになぜ発信しなかったのか。 四、道路陥没、橋、電柱、建物、家屋損壊などによる混乱、交通網遮断など情報伝達、対処の広報。 五、屋内退避を知らせる場合の注意点、バス避難の注意点の広報について。 以上、まとめて答弁ください。 ◎市民局長(中薗正人君) 放射性物質放出後の避難や一時移転等の判断は、緊急時モニタリングの実測値等に基づき行うこととされており、その結果などについては、防災行政無線やホームページ、テレビ、ラジオなどさまざまな手段を通じて住民に情報提供することとしております。 広報車は可能な限り停車し、簡潔でわかりやすく拡声広報することとしておりますが、今後ともより効果的な広報のあり方を検討してまいります。 緊急速報メールは、市内全域の携帯電話に一斉配信されるため、UPZ内の住民のみを対象とした本訓練においては、他の地域住民への影響を考慮し、発信いたしませんでした。 今回の訓練では、消防隊が被害状況等を調査する中で、避難経路上の崖崩れを発見し、現地災害対策本部に報告する訓練を行いました。また、報告内容の住民広報訓練は実施しませんでしたが、崖崩れへの対処として、避難計画とは異なる経路で住民を輸送する訓練を実施いたしました。 屋内退避では、ドアや窓を閉めること、換気扇をとめることなどを、バス避難時には、長袖、長ズボン、帽子を着用することなどを防災行政無線等で広報いたしました。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 避難や一時移転などの判断が迅速にできるかどうか、緊急時の実測は場所が限られているので、SPEEDIのようなシミュレーションの利活用も加えなくては、福島事故のときのように間違って線量の高い地域へ避難することが生じては悔やんでも悔やみ切れません。 また、広報車も住民により注意を払ってもらうために、サイレンを鳴らしたほうが効果的です。広報内容も屋内・屋外にかかわらず肌を覆う服装は大事ですが、それよりも何よりも内部被曝を避けるためのマスク、あるいは水を含ませたハンカチを口に当てて避難することなど広報に必ず加えてください。道路事情は、台風後の整備がなされていず、竹が倒れかけている山道もありましたが、複合災害だったらなおのこと、刻一刻と状況が変わり混乱が避けられません。また、広報を受け避難していく途中でも、交通網遮断だと先には進めない、引き返すこともできないという混乱が生じることも必至です。 緊急速報エリアメールについては、ほかの地域住民への影響を考慮して発信しなかったとのことですが、ほかの地域住民と切り捨てないでください、鹿児島市内なのです。何の配慮をされ見合わせたのでしょうか。 事故というのは、想定外のレベルにも拡大していくおそれがあるのですから、ほかの地域、三十キロ圏、UPZ外とも共有すべきです。郡山にもUPZ外があるのに、よそごとのように捉えることこそ原発事故の危険性、防災意識を矮小化させる大きな問題があると指摘しておきます。 私たちは朝七時に集合し、避難バスの集合箇所を全て下見した後に、UPZ内の郡山で個別聞き取り調査を行っていましたが、そこと郡山支所周辺で日置市と薩摩川内市からエリアメールを受信しました。エリアメールの薩摩川内市の内容は以下でした。「訓練、避難準備情報、訓練、こちらは薩摩川内市です。薩摩半島西方沖にて震度六強の地震が発生し、原子力防災における警戒事態になったため、避難や屋内退避の準備が必要になりました。防災行政無線などからの今後の情報に注意し、必要に応じて避難や屋内退避を実施してください。これは訓練です。実際に避難準備情報が発表された場合も緊急速報メールでお知らせします。薩摩川内市役所防災安全課」。また、日置市のエリアメールの内容は、「訓練配信、屋内退避指示、本日、原子力防災訓練を実施しています。川内原発で事故が発生しています。放射性物質は外部に漏れていませんが、ただいま屋内退避の指示が出ました。市内の皆様は自宅に退避してください。窓やドアを閉め、換気扇をとめ、手洗い、うがいをして家の中央に集まってください。テレビ、ラジオなどで情報を確認するとともに、市からの指示に十分注意してください。日置市」。以上のような訓練を知らせるものでしたが、UPZ外にある受け入れ側の施設、学校、病院、事業所なども訓練に参加しているわけですから、一体感を持って訓練を認識するために、発信の必要があるのではないでしょうか。薩摩川内市や日置市はUPZ外の市民にも知らせているではありませんか。いざというときの覚悟のために訓練を知らせるエリアメールは鹿児島市全地域に配信されるよう見直しを強く要望しておきます。 次の質問に入ります。 安定ヨウ素剤について。 一、今回の訓練では、誰が、いつ、どこで、どのように安定ヨウ素剤の配布、服用の指導を行ったのか。 二、服用のタイミング、方法、服用できる体質・体調の見きわめを事前に知っておく必要性。 三、原発から三十キロ圏外(UPZ外)であって希望者に事前配布を行っている自治体の例。 四、安定ヨウ素剤の全市民への配布を予算化すると約二千七百万円か。そうすれば、甲状腺への放射性ヨウ素の集積を九〇%以上減らせ、甲状腺がんの発生を予防できるとされているが、希望者への事前配布も含め検討はできないか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 今回の訓練においては、救護所である吉野中学校に住民が到着した際に、保健師が問診を行い、薬剤師が他の薬の服用状況を確認し、医師が安定ヨウ素剤服用の適否を判断した上で、安定ヨウ素剤の配布の訓練を行ったところでございます。 安定ヨウ素剤の服用に際しては、タイミングや服用の適否などの見きわめが大変重要でありますことから、今回の訓練においても、保健師、薬剤師、医師による丁寧な問診等を行ったところでございます。 UPZ外において希望者に安定ヨウ素剤を事前配布している自治体として本市が把握しているのは、篠山市といわき市の二市でございます。 全ての市民が年齢に応じて、丸剤またはゼリー状の安定ヨウ素剤を服用する場合、一回当たり約一千三百万円の費用がかかるようでございます。安定ヨウ素剤の配布につきましては、国の原子力災害対策指針の中で、原子力規制委員会がその必要性を判断することとしていることから、本市におきましては、国の指針に従って対応したいと考えているところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ答弁いただきました。 最低三日分は必要とされる安定ヨウ素剤です。一日一回当たり約一千三百万円掛ける日数分ということになります。放射性ヨウ素の半減期八日分だとしても、これで被曝を避けられるのです。三千九百万円で全市民を救うことができる、このようなことにこそ税金を使っていただきたいと思うのは私だけではありません。 もう一点、避難バスの窓を閉じていても衣類も汚染しています。バスの乗車後の一番に、できればその前に安定ヨウ素剤は服用すべきなのです。放射性ヨウ素吸入の二十四時間前から、または同時期の服用で九三%の被曝を避けられるという崎山比早子医師の報告があります。放射能が飛んでくる直前がより効果的で、例えば渋滞の中を逃げてきて、幾ら丁寧な説明を受けた後に服用しても、無意味に近いほど効果が薄れるばかり。吉野中学校では、保健師、薬剤師、医師が住民一人一人の面接をしながら説明、判断をされていましたが、ふだんから医師説明を受け、自身のこととして把握しておくべきです。原発から五十キロ離れた兵庫県篠山市などではできているのですから、本市にできないわけはありません。税金の富の再分配として、市民の命を大優先していただくよう強く要望しておきます。 次の質問に入ります。 避難バス、避難方法について。事故が起きたときバスはどこから来るのか、バスの台数、バス運転士の数。 今回の訓練時、バス二台はどこから来たのか。郡山支所から七カ所の集合地点を経て吉野中に向かったが、バス除染はどこで行ったのか。車内ではヨウ素剤の服用など避難に関する学習、説明はあったのか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎市民局長(中薗正人君) 原子力災害発生時には、災害の規模に応じて交通局の浜町と新栄の営業所から必要なバスと運転士を手配することとしており、一昨年実施した住民アンケートでは、UPZ内の住民の約三割がバス利用の意向があることから、多く見積もって十五台程度を想定しております。 今回の訓練で使用したバスは、新栄営業所から配車されております。バスの除染は、避難退域時検査の訓練会場が日置市であったことから行っておりませんが、避難退域時検査や除染については、事前の住民説明会で説明したほか、車内で放射線の基礎知識や避難に関する説明を行ったところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 御答弁いただきました。 一昨年のアンケートのもと、UPZ内の住民の三割の意向でバス十五台を想定したとのこと。そのバスについてですが、本市の地域防災計画資料編の原子力災害対策避難計画五百十ページにある輸送計画には、準備するバスは交通対策部の所有する車両、運転手の手配、配車の協議、避難車両の手配などが記されておりますが、その詳細について、乗り合いバス二百四台、市バスによる住民輸送が写真入りで紹介されています。労使合意、運転手の被曝への補償制度はどうなっているのか。 以上、答弁を求めます。 ◎市民局長(中薗正人君) 避難用バスの運転は正規職員が行うことになっておりますが、本市の職員は各対策部の職務に従事する義務があり、公務災害補償の対象になるものと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 御答弁いただきました。 私が伺いたいのは、市バス十五台が避難に向かうということですが、その市バス運転手は、避難バスの運転ができるのか、労使合意はとれているかということです。 再質問いたします。
    ◎交通局長(鞍掛貞之君) 市営バスの運転士については、地域防災計画に基づき、交通対策部の班員として、労使合意している協定の範囲内で本来のバス業務に従事させるものであり、また、職員の安全確保につきましても、労働安全衛生法に、事業者の責任において必要な措置を講じなければならないとされております。これらのことから、お触れになりましたことは、労使合意事項ではないと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 交通局から労使合意事項ではないとの答弁がありました。ネットメディアでの記事によれば、「鹿児島市交通局が保有するバスは二百四台。車両はあっても、原発避難に対応可能な乗務員は現在のところ三人しかいないというのが実情だ。前掲の乗務記録を書いた二名ともう一人が、出動を命じることのできる「管理職乗務員」。公務員運転手は百五十三人いるが、このうち五十九人は嘱託職員であるため原発避難では出動の命令が下せない。正規の公務員運転手が九十二人いる計算だが、管理職の三人を除く全員が「労働組合」に加盟しており、この人たちは原発避難についての説明さえ受けていないという。避難用のバスは十五台必要だというが、乗務員をどう確保するのか。鹿児島市に確認したところ、「これから、乗務員が加盟する全ての組合と協議する」のだという。組合側がどう判断するのか判然としないが、川内原発の再稼働から一年以上過ぎたというのに、この悠長さ。鹿児島の市長に、本気で市民を守る気があるとは思えない」。半年前の記事にこのように記されています。その後、協議されたのでしょうか。このことが事実であれば、この避難計画自体がまさに絵に描いた餅、バスで避難を希望するUPZ内の住民が三割いても助けに行けないということではないでしょうか。 次に、災害時等におけるバスによる緊急輸送などに関する協定書では、放射性物質の大量放出の場合に関してはどう記載されているのか。また、運転手への放射線防護研修、訓練はどうなっているのか。 以上、答弁を求めます。 ◎市民局長(中薗正人君) 県の協定によりますと、放射性物質の大量の放出により生ずる被害が発生し、または発生するおそれがある場合は、放射線防護措置等の安全対策を行うものとされております。協定を締結しているバス事業者を対象に、内閣府が放射線防護等の研修を実施しておりますが、協定を締結していない本市の運転士については、防護服の着脱訓練などを行っているほか、今月、交通局において、全運転士を対象に原子力防災に関する研修会を実施すると伺っております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 今月、交通局では、全運転手を対象に原子力防災に関する研修会を実施すると御答弁いただきましたが、その達し事項の三月の研修名目は何か、研修内容にあるその他の事項が避難バス研修なのか。労使合意していないので訓練ではなく研修に全員参加なのか。その研修には時間外手当が発生するのか。改めて問いますが、嘱託職員は避難バスを運転するのか。 以上、再質問といたします。 再質問として、述べられた回答への疑問点を答弁求めます。 ◎交通局長(鞍掛貞之君) 交通局で今月開催しますバス運転士を対象とした研修は、定期的に実施している安全運転研修に合わせ、その他として原子力防災に関する研修を実施するものであります。先ほどお答えしましたとおり、災害発生時の業務従事は、労使合意事項ではないと考えております。非番や業務終了後に研修に参加する職員につきましては、時間外手当を支給いたします。なお、避難バスは正規職員が運転し、嘱託職員は従事いたしません。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 再質問への回答は、改めて労使合意事項ではないとの御答弁、全く理解できません。 次の質問に入ります。 子供たちを守る視点から、原子力防災及びその訓練について。 一、学校防災教育事業の一環としての子供たち向けの防災ノートは、熊本地震の教訓は含まれているのか。原発防災について当初二分の一ページであったが今もそうか、配布状況、予算の状況。 二に、安定ヨウ素剤への知識、内部被曝を避ける方法は未記載のままか。また、いちき串木野市が薩摩川内市の内容を参考にして作成した全小学校配布の八ページの原子力防災ガイドブックのように、放射線とはどのようなものなのか、避難先や集合について家庭とかねてから話し合うことなど、具体的な内容を記す必要はないのか。 三、原発立地県でない神奈川県横須賀市では、カラー十ページで市内の全小学校四年生に原子力防災パンフレットを配布しておりますが、評価と本市での取り組みについて。 以上、まとめて答弁ください。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 本市の防災ノートにつきましては、東日本大震災を初めとするさまざまな災害による教訓を生かし、平成二十五年十二月に作成し、市立小・中・高等学校の全児童生徒に配布したものであり、熊本地震の内容は記載されていないところでございます。また、原子力防災の内容はその後変更しておりません。二十六年度以降の配布状況につきましては、小学一年生、三年生、中学一年生、高校一年生に対しまして毎年配布しているところでございます。なお、防災ノートに係る二十九年度予算は約四十万円を計上しております。 放射性物質や放射線、放射能等の説明につきましては、二十六年二月に文部科学省が作成し配布しました放射線副読本に詳細な記載があるため、今のところ防災ノートへの記載は考えていないところでございます。また、避難先等についての家族での話し合いにつきましては、防災ノートに、「家族で防災会議」という項目で記載しているところでございます。 横須賀市が作成しました原子力防災パンフレットは、放射線の基礎的な知識や原子力災害時の行動等について記載してあり、文部科学省の副読本とほぼ同じ内容になっていると考えております。今後は、防災ノートのさらなる活用の充実を図るとともに、他都市の資料等を参考にしながら、内容の検討を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 防災ノートはこのように手のひらサイズで携帯に便利だという点は評価できますが、当初、防災ノートに原発防災を追加していただいた経緯がありますが、いまだに二分の一ページ分とのこと。小学校下級生と高校生と発達段階別でも情報は同じもの。原発災害は特記されることなく、そのほかの災害の中に埋もれています。残念ながら、復興さえ難しい原発災害の過小評価を子供たちにすり込んでしまいます。せめて、大雨、台風、地震、津波、火山爆発と同じ扱いをしてください。必要に応じて内容を研究されるとの御答弁ですので、熊本地震も踏まえ、ぜひ改訂のための検討委員会などを設けて見直しをしていただくことを要望しておきます。 この項の最後の質問に入ります。 福島原発事故の教訓と住民の声について、住民の声及び今回の訓練の総括について、現時点での評価、改善点は何か。 避難訓練に参加した郡山住民の避難先の吉野中学校での福徳泰雄鹿児島大学准教授の話の内容について。 以上、まとめて答弁ください。 ◎市民局長(中薗正人君) 訓練参加住民に行ったアンケートによりますと、今回の訓練で約九五%の人が、スムーズに避難できた、また約八〇%の人が、実際に避難ができると感じたと答えており、おおむね評価できるものと考えております。ただ、避難できないと答えた方も約一五%いることから、引き続き訓練や住民説明会を通して避難計画の実効性を高めていきたいと考えております。 本市の原子力防災アドバイザリー委員である福徳准教授からは、避難訓練終了後の講評で、福島を教訓として、自治体、専門家、住民との間でリスクコミュニケーションを推進していくことや防災計画の策定に住民が参加し、自分たちの問題として取り組んでいくことの重要性などについてお話をいただいたところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 約一五%は避難できないと答えたことは問題だと思われませんか。エリアメール配信もなく、危機感もなく、集合場所から吉野中に運ばれていって、そこで専門家や市長、職員の説明を聞き、お弁当を食べて帰る訓練はリアリティーに欠けています。本市の原発防災アドバイザリー委員である福徳准教授の福島原発事故を教訓にすること、自主防災に関するお話だけは納得できるものでした。 最後に、市長に伺います。 私は、この避難訓練は、るる御答弁いただいたことを通して、非常に不十分だと思っております。より実践的な訓練、実効性の高い避難計画が確立するまで川内原発は稼働すべきではないと考えますが、市長の見解を求めます。 以上、答弁ください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 小川みさ子議員にお答えをいたします。 本市の避難計画につきましては、これまで十分に検討して策定し、また、訓練もしっかりと実施していることから、現段階で見直す必要はないと考えておりますが、今後、県において計画の見直しが行われ、本市の計画に影響がある場合は、県とも協議の上、適切に対応してまいりたいと考えております。 川内原発につきましては、これまでも申し上げてきましたとおり、住民の安全性を確保することが最優先されるべきであり、今後におきましても、国、県並びに九州電力におかれましては、徹底した安全対策や対応を行っていただきたいと考えております。  [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) 市長の問題意識の薄さは、約六十万人の命と財産を預かる立場と思えず、人ごとのようで非常に残念です。 避難訓練当日の私たちの聞き取り調査では、ウイークデーだったので、六十代から九十代の住民の方にしかお会いできませんでしたが、避難の仕組み、避難指示が出た際の避難先も把握していない、成り行きに任せる、事故が起きて気になるのは避難方法、子供や家族のこと、ヨウ素剤については、いつ、どこで受け取るのかを知っている人はゼロでした。より実効性の高い避難計画が確立するまで、もっと言えば、避難を前提にしか成り立たない原発は廃炉にすべきではないでしょうか。 最後に、一たび事故が起きたらどのような事態になってしまうのか。市長に想像していただくために、ここに、一九八六年、チェルノブイリ原発事故の翌年、今から三十年前に京都のシンガーソングライターがつくった福島原発事故を予言したかのような詞を長いですので、三分の一ほど紹介させていただきます。 「若狭炎上」、松崎博彦。 「物皆全てが静まり返る 人々は皆夢の中 そのとき若狭に異変が起きる もうすぐ朝が来る午前四時 原子炉が過熱し始めている 冷却水もはね返される 燃料棒が破れ始めている たった二十分間の出来事 野良ではようやく国や県に連絡される 野良では人が働き始める 燃料棒が溶け始める 炉の中はガスが充満し そのとき人々は朝を迎える 人々が動き出す午前六時 いつものように出動する人 人々はまだ何も知らない 放射能が吹き出し始める 発電所には警報が響く ペイズリー模様の雲が湧き立ち 子供たちは学校へ走り出す ついに水素ガスが爆発する 事故発生から四時間後 対策本部が招集される 人々はまだ何も知らない 総理大臣にも連絡されるが 何のことだか理解できない 放射能雲が広がってゆく 物皆全て動き出している 無色透明の放射能に 人々はまだ気づいていない 中略 大臣たちが悩み続けても 彼らに何ができるのだろう あなたたちが少しでも早く こうなることに気づいていれば ずっとずっと生きられたのに ずっとずっと生きられたのに 優しい人の住む町だった 冷たい風の吹く貧しい町だった 美しい山と谷間の村だった 今ではどうにもならないけれど きれいな道路が町に敷かれて 発電所景気に潤った町 つかの間に夢から覚めた人たちは 今ごろ何を考えているのか 何のために町は栄えて 町の歴史は消えたのだろう こうなることはわかっていたのに」 森市長、この詞は全ての原発が同じように抱えている問題です。この詞が歌われて三十年、何も変わっていません。こうなる前に市民の命を守っていただくよう強く要望しておきます。 次に、生活保護及び低所得生活者への支援についてお尋ねします。 一、総務省発表の家計調査によると、約三十年ぶりの高水準のエンゲル係数と本市の市民の暮らしについて。 二、生活保護制度の法外扶助の削減に踏み切った理由。クーラー代、餅代といって楽しみにしている当事者の声は反映されているのか。 三、独自予算として捻出の努力はされたのか、これによって生じる予算減の額。 四、生活保護者の暮らしの実態把握はどうしているのか。ハローワークとの連携も含め、行き過ぎた指導はしていないか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 家計調査につきましては国において実施されておりますが、本市においては、その評価・分析は行っていないところでございます。 法外扶助の廃止理由は、生活保護世帯等の夏季見舞金については、扶助費に上乗せした支給であること、また、準要保護世帯の年末見舞金については、国の施策などで低所得者等に対する給付等の支援が充実してきていることや生活困窮者自立支援法の施行に伴い、相談体制や支援体制の拡充を図っていること、いずれの見舞金も他の中核市において支給していないことから、今回廃止することとしたところでございます。 法外扶助の廃止による影響額は、二十八年度予算額で申し上げますと、夏季見舞金が五千五百十三万円、年末見舞金が三百二十五万円で合計五千八百三十八万円となります。 生活保護世帯の生活状況につきましては、ケースワーカーの訪問等により把握しているところでございます。また、就労支援につきましては、生活・就労支援センターかごしまにハローワークの窓口を設け、ワンストップでの支援を行っているところでございます。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 本市独自の生活保護法外扶助などの削減はとても残念です。生活保護者や低所得者の方々の暮らしを理解されているのでしょうか。厳しい暮らしの中、犯罪に巻き込まれているケースもたびたび見受けます。ハローワークを介してブラック企業に派遣された事例など、今回は時間の関係で詳細をお伝えしかねるところですが、深刻な事態が複数に発生していることは時を改めておただしするとして、本市にあるハローワーク窓口の活用に関する広報啓発の強化を願っています。 次に、官製ワーキングプアについておただしします。 雇用と年金の空白期間を埋める再任用制度による本市定年退職の再任用職員に合わせ、非常勤職員にこれまでの四・二万円の期末手当相当の謝金を報酬月額掛ける二・二五カ月にふやしたこと、さらに本市の退職者である外郭団体などの役職員にまで広げたことは、格差是正、あるいは政府の打ち出した同一労働同一賃金を視野に入れての処遇改善なのか。このことによる予算増の額。 例えば同じ制服で三つの働き方パターンのあるバス乗務員について、具体的に働き方、給与体系をお示しください。 専門職であるバス乗務員には、同一労働同一賃金の考え方による処遇改善は検討されないのか。 以上、まとめて答弁ください。 ◎総務局長(松永範芳君) お答えいたします。 非常勤職員等の処遇改善についてでございますが、まず、非常勤職員については、期末手当相当の謝金が職によって支給内容に差があることや公的年金の支給開始年齢の段階的な引き上げに伴い、最大二年間、年金が支給されない高齢層職員の雇用と年金の接続を図る観点から実施するもので、所要額は約二億二千三百万円を見込んでおります。また、外郭団体等役職員については、同様に雇用と年金を接続し、非常勤職員や再任用職員との均衡を図る観点から実施するもので、所要額は約二千五百万円を見込んでおります。 以上でございます。 ◎交通局長(鞍掛貞之君) 市営バスの運転士としては、局の正規職員と期限つき任用となっている嘱託職員、そして、管理の受委託に係る受託者の社員が乗務しているところでございます。また、条例や規定に基づき、正規職員へは給与、嘱託職員へは報酬及び一時金等を支給しており、受託者の社員には、当該会社の規定に基づき給与が支払われているところでございます。 嘱託職員のバス運転士の報酬等につきましては、その業務内容が正規職員と同じ運転業務であることから、これまでも処遇改善のため一定の配慮を行ってきております。二十九年度は、市長事務部局の処遇改善に合わせて、一時金について、年間、報酬月額相当額の二・二五月分を支給することとしております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 局長の御答弁にある嘱託職員に一定の配慮をしてきたということ自体、そもそもの格差をお認めになっていることだと思います。同じ制服で支給される給与・報酬の格差に始まり、事務職員との格差、管理受委託の嘱託職員の転籍意向調査の際の年収シミュレーション、備考の示し方などにも恣意的な意図を感じます。契約切りかえ時期に改めて声なき声に耳を傾けていただきますよう要望しておきます。 最後に、市営バス乗務員、バス利用客による現場の声を運営に生かすことについて、広木農協前の旧バスとめ置き場所のトイレ改善、谷山電停前のロータリーの改修、低床バスの乗降において市民に不便なバス停のふぐあいの解消について。 以上、まとめて答弁ください。 ◎交通局長(鞍掛貞之君) お触れになりましたバス回転用地に設置してある簡易型水洗トイレにつきましては、衛生面に配慮し、週に二回、委託により清掃を行っているところであり、当面は使用してまいりたいと考えております。 谷山電停前ロータリーにつきましては、車幅が広い路線バスもスムーズに走行できるよう、隅切りなど形状変更について、県警や建設局などと協議しているところでございます。 横断防止柵の位置などにより乗降しづらいバス停につきましては、今後とも、道路管理者等と改善について協議し、対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [小川みさ子議員 登壇] ◆(小川みさ子議員) それぞれ御答弁いただきました。 市バスは市民の足、命を預かる業務です。現場の職員、バス利用者の声をしっかり受けとめて生かしていただくよう要望しておきます。 時間の関係や理解に至ったことで何点かの質問を割愛いたしましたが、三月十一日、福島原発事故から六年、そして、四月二十六日、チェルノブイリ原発事故から三十一年、原発なしで暮らしたいという願いを込めて、以上で私の質問を終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、小川みさ子議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、のぐち英一郎議員。   [のぐち英一郎議員 登壇](拍手) ◆(のぐち英一郎議員) 二〇一七年三月の定例会に当たりまして、通告でお伝えいたしました項目について質問してまいります。 今回も議会事務局政務調査課のすばらしい御協力と政務活動費によります大量の情報収集並びに調査活動、そして、日ごろからの現場における実感をもとにお伺いをいたしてまいります。 まず初めに、森市長、四期目お迎えになっておられますけれども、政治姿勢について伺ってまいります。 このところ、子供の貧困という言葉を非常によく聞きまして、こうしたことにフォーカスが集まるのは大変結構なことかと存じ上げますけれども、森市長よくおっしゃいます、「子育てをするなら鹿児島市」と、また、この質問に当たりまして、内閣府が作成をいたしました「結婚・家族形成に関する調査報告書」というものも細かく精読をして、きょうに臨んでおりますけれども、こうしたものを読んでまいりますと、子供の貧困ということは、そもそも子供だけが単体で貧困であるわけではございませんで、子供がいる世帯の貧困を指しますし、子供がいることを前提にせずに、そもそも就職氷河期世代、私もそう呼ばれておる世代でございますけれども、こうした世代を含む現役世代の低所得の状況、そして未婚、結婚するしないを選ぶのは御自由でございますけれども、したくてもできないような過去二十年間の政策不足の表出にほかならないというふうに考えるところでございますが、こうした御認識を森市長、お持ちかどうかお示しをいただきたいと思います。 また、次に、子ども食堂、新年度はいろいろお取り組みをお考えのようでございますが、いまだ市内では四カ所との答弁が本会議でもなされております。こうした本市の現状から勘案いたします給食の無償化の政策としての有効性の評価をどのようにお考えかお示しください。 また、子どもの権利条約が児童福祉法の理念に明確にうたわれました改正の時代意義というものをどのように受けとめておられるものか、市長のお考えをお示しください。 さらに、これまでにもこの場を通して私もお願いしてまいりました特別職報酬等審議会が十年ぶりに新年度四回分お金を組んでいただいているようでございますけれども、この予算案というものは、本市の厳しい実情を考慮した特別職全員の待遇の切り下げを主眼とするために審議会を開いていかれるお考えなのかどうなのかお示しをいただきたいと思います。 また、市長に対する五点目といたしまして、ディーン・フジオカさんの過日のイベントに参加をなさっておられるようでございますけれども、その際の所感、そして応募総数約二万人、この約二万人という数字から改めて考えます、最近、ディーンさん、いろいろ拝見しておりますと、音楽活動に非常に意欲的な発言をなさいますけれども、彼のライブや食事つきのトークショーを、いろいろと抽選についても各地の方からお声があるようでございますけれども、全国からお客様を招く心づもりで開催する、そういうことへの意気込みなど、もしお持ちであればお示しをいただきたいと思います。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) のぐち英一郎議員にお答えをいたします。 子供がいる世帯の貧困対策に関連する施策につきましては、これまでも奨学資金貸し付け等の教育の支援や保護者に対する就労支援などの雇用施策、児童クラブの整備・運営を初めとする生活支援などを行ってきているところでございますが、ひとり親世帯などの増加や雇用・経済状況の変化など、それらの貧困問題の要因が複雑化してきている現状があるものと考えております。 学校給食費の無償化につきましては、所得額に配慮した生活保護制度や就学援助制度で保護者が負担する給食費を支援しており、一定の対応を行っているところでございます。給食費の無償化を一律に実施することは現在のところ考えておりませんが、他都市の情報収集は行ってまいります。 平成二十八年度の児童福祉法の一部改正では、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、児童が適切な養育を受け、その最善の利益が優先されることなどが規定されるとともに、国や地方公共団体の役割も明確に位置づけられたところでございます。全ての児童が健全に育成されるよう、児童虐待について発生予防から自立支援まで一連の対策のさらなる強化等を図るため、こうした法改正が行われたものと思っております。 ディーン・フジオカさんが参加された世界遺産のトークショーに私も参加する機会を得て、挨拶の中で、来場者の皆さん方に本市構成資産や五代友厚誕生地等も紹介をさせていただいたところでございます。また、会場内は、ディーン・フジオカさんの登場を心待ちにしている来場者の熱気にあふれ、その人気、集客力の高さが伺えたところでございます。ディーン・フジオカさんには、機会があれば再び鹿児島を訪れていただき、五代友厚誕生地など、鹿児島の歴史や文化に触れていただきたいと思いますが、お述べになられましたライブショー等の開催については、現時点では考えていないところでございます。 ◎総務局長(松永範芳君) お答えいたします。 特別職報酬等審議会につきましては、二十八年度新たに設置した庁内調査連絡会の検討状況等も踏まえ、現在の給料水準や今後の審議会のあり方等について議論していただくため開催するものでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 森市長と局長にそれぞれ御答弁いただきました。 一点目は、一番、今回のきょうのかなめ、あるいは基本と思ってお伺いいたしましたが、少々子供のいる世帯の貧困に御答弁の主眼が置かれていたように感じますが、議論を少し深めたい課題でもございますので、機会を改めて、またお伺いしてまいります。 さまざまということよりも、本市の実情に照らしますと、貧困の実態調査等も新年度はやっていくわけでございますが、具体、鹿児島の特性等を踏まえた政策を打つためには、子供のこと、子供がいる世帯のことだけではない政策を打つ必要があるかと思ってのお伺いでした。 給食の無償化につきましては、一律は考えていないということをお述べになられましたけれども、一律ということに限らずということでの考え方もあろうかと思いますので、今後の御研究にも期待をいたします。 児童福祉法の改正につきましては、全ての児童の健全育成にトータルな御認識をお持ちということを十分理解いたしましたので、児童相談所のこと等もございますけれども、お考えをよく理解いたしました。 ディーンさんのことにつきましては、機会あればということでございますが、やはり機会はスピード感を持って仕掛けていかなければなかなかなのではないかなと考えるところでございますが、観光のことも伺ってまいりますので、また今後ということといたしたいと思います。 報酬審につきましては全てはこれからということのようでございますが、厳しさを反映したさまざまな、本会議等でもいろいろな同僚、先輩議員方から御指摘も出ておりますので、そういったことも踏まえた審議会となりますよう成果を期待いたしたいと思います。 次の項目に入ります。 全く収束のめどが立ちません原子力緊急事態宣言下の今日におけます原発事故の対策につきまして、二点にだけ絞り込んでお伺いいたしてまいります。 きょうここに赤本を資料編と本編、そして何回目かになりますけれども、ヨウ素剤の現物を持ってまいりましてお伺いするところでございますが、この備蓄ヨウ素剤、一定の数のものを備蓄はいただいているわけでございますけれども、これをいざ対象の方々が全員服用するときの問診、劇薬ではございませんが、問診なしに飲んではならない薬でございます、このヨウ素剤、問診の所要時間のシミュレーションをいたしますとどのようになるのか。また、これまでそうした問診を実施してきたことがあるのかないのか。あるとしても、ないとしても課題をどのようにお持ちかお示しください。 さらには、この赤本、通読をいたしましても、精読をいたしましても、原子力災害対策特別措置法の第十条や第十五条に関連して使われる用語に市民がなれておく必要があるのではないかと改めて思うところでございます。避難訓練の脆弱性、あるいはこうした立てている計画の脆弱性、さまざまに日ごろから考えておりますけれども、用語の明確な定義を平時に周知する必要があるのではないでしょうか。炉心の損傷、炉心の溶融、炉心の融解、メルトダウン、そういったものを防災行政無線の屋外スピーカーで伝えることを想像いたしますと、炉心が損傷いたしましたのでと言われても、もう何事かさっぱりわからないというのが現実ではないかと考えるわけでございます。そうしたことに関連いたしまして御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) お答えいたします。 原発事故に関する用語は専門的でわかりにくいことから、防災行政無線では、事態の悪化や放射性物質の放出のおそれなど、わかりやすく放送するとともに、テレビやラジオ等による情報の入手を呼びかけておりますが、今後は研修会等でさらに説明を行うなど、周知に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 本年一月二十八日に実施した原子力防災訓練において、避難住民四十八人に対し、保健師十人による問診、薬剤師三人による薬の服用状況確認、医師二人による安定ヨウ素剤服用の適否の判断までの対応を約三十分で行ったところでございます。UPZ圏内の住民約八百七十人全員に対してこの対応を行うとした場合、単純計算で約九時間かかることになり、時間短縮などの課題があるものと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 難解な用語の指摘につきましては、一定の対応が今後具体化していくのではないかと、質問してよかったなと思うところでございます。 ヨウ素剤に関連いたしましては、複合災害等、恐らく一切加味されていないと思いますけれども、単純に考えても九時間、森市長、いかがでしょう、この九時間、とても市民の安全が担保されているとは考えがたい状況で原発が動いておりますし、また、現実に備蓄をしている分を全員一定の場所まで行って、あるいはもう場所はその際はどこでもいいかもしれないと、健康と命のためにはというふうなことを考えましても、一番目の方から最後の方まで所要だけで九時間、これは大変な問題であろうかと思いますので、時間の短縮という問題に限らず、複合災害を加味されるなり、そもそも今のままでいいのかと、今、先輩議員からもヨウ素剤につきましては質問があったばかりでございますけれども、これはよくよく考えなければ、本当に鹿児島はとても残念な状況に置かれていると、そして政治は極めて無策であると言わざるを得ないのではないかと、そのように考えるところでございます。ぜひ、御配慮方をお願いしたいと思います。ほかにたくさん伺いたいことがございますので、きょうはこの程度といたします。 新しい項目に入ります。 振り込め詐欺などの犯罪被害者に対する申請主義が基本の税や使用料等の公共料金の減免制度の適用について、最近発覚をいたしました不適切な当局対応の出来事を勘案いたしましてお伺いいたしてまいります。 まず、一点目、近年の振り込め詐欺の被害状況がどのようにあるものか、当局はお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 本市における振り込め詐欺の被害状況につきまして、二十五年から二十八年まで被害件数と金額を順次申し上げます。 県警によりますと、二十一件、九千三百十二万円、十一件、一億一千九百九十四万円、二十八件、一億七千七百二十一万円、十四件、一億一千九百七十万円となっております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 振り込め詐欺だけに限定をいたしました被害状況について、一億円前後、一億七千万円の年もございますけれども、大変多くの方が被害に遭っておられるということがわかるわけでございます。 こうしたことに対しまして、近年の市民税、固定資産税、国民健康保険税、介護保険料、後期高齢者医療保険料、市営住宅使用料、水道料金、下水道使用料における対応状況というものはどのようになっているものかお示しをいただきたいと思います。 また、この減免制度につきましては、本会議でもいろいろ御指摘もあるところでございますけれども、よく言われます、聞かれないと教えないではなく、わかりやすい丁寧な説明を前もってが基本であろうかというふうに私は改めて考えますので、きょうはこのようにお伺いいたしておりますけれども、それぞれどのようにお取り組みをいただいているものかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(松永範芳君) お触れになりました減免制度の適用につきまして、一括して答弁させていただきます。 市税、介護保険料、市営住宅使用料等につきましては、振り込め詐欺などの犯罪被害を理由とする減免規定はないところでございますが、納付が困難な方に対しましては、個別に実情をお聞きし、制度の説明や分納等の相談に応じているところでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 当然、犯罪に対するというような明確な規定はどの制度の減免規定のところを読みましてもないわけでございますけれども、個別に事情をお聞きし、丁寧に対応ということが果たしてこれら八種類に犯罪被害等に起因、関連して、丁寧でわかりやすく実施されているものかどうか、事細かに聞くことがきょうの本意ではございませんし、そうしたことをしっかりとやっていただきたいという観点からのお伺いでございますので、きょうはこれ以上深めることはいたしませんけれども、きょうこれを契機に、また不適切な対応が発覚するということなどがないように、くれぐれもお取り組み方をよろしくお願いいたします。 この程度といたしまして、次の新しい項目に入ってまいります。 明治維新百五十年、大河ドラマ、国体などビッグイベントが相次ぐタイミングの生活者にも有益な観光振興につながる方策について、各面から伺ってまいります。 まず一点目、ここ三、四年の状況を考えますと、まず何かなというふうに私考えましたときに、生活者のことも考えますと、このまちにおきましては、消えかけている道路の白線、そして、夕方あるいは日差しの角度等で判別の難しい信号機の更新、さらには、判読しにくくなっております放置されっ放しの案内板等の全面更新が、まずはわかりやすく、そしてお仕事にもなるでしょうし、極めて有益ではないかと考えるところでございますが、当局の御見解をお示しください。 さらには、近年、鹿児島城という表現がこのところ鹿児島でもこれまでよりも広く聞かれるようになってきていると思われますけれども、私は子供のころ習ったことがほとんどないという記憶を持ちますし、面的な広がりを相当持つようでございますが、この鹿児島城というものにつきまして、学校教育と社会教育における周知の促進が今このタイミングで必要ではないかと考えますが、当局の御見解をお示しください。 三点目、明治維新百五十年に寄せまして、本県出身の迫田考也さんや沢村一樹さん等、活躍しておられる俳優の方々にぜひ盛り上げをお願いしてみてはいかがかと考えますが、御見解をお示しください。 さらに、きょうはこちらに、当局の皆様、関係部局の方は毎号読んでおられると思いますけれども、「西郷どん」が連載中の「本の旅人」を持ってまいりました。今号に書いてございます五代友厚さんのお顔ぶりなど、林 真理子さんの表現で伺いますと、いろいろと考えるところがあるところではございますが、大河ドラマ「西郷どん」の主要キャストがもうしばらくいたしますと公表されるかと考えます。公表され次第、配役、それぞれの方のゆかりの場所でポスターをつくるなり、あるいは市電や市バス、桜島フェリーのアナウンスに御登場いただく、そういうようなことをお考えいただけないものでしょうか。 かつて横浜では、ごみ収集車におきまして、大変人気のあるクレイジーケンバンドのボーカルでございます横山 剣さんが、ごみ収集車からアナウンスというもので大変人気を博したというようなことも伺っておりますが、自治体として、ぜひこうしたユニークな施策を御検討いただけないものかお考えをお示しください。 次に、オリンピックとパラリンピックにつきまして、いろいろと社会的に難しいこともあるわけでございますが、このまま開催されることがスムーズに進んでいくということを考えますと、世界中から人々が来られて御飯を食べるという機会が当然出てくるわけでございますけれども、そのケータリングの際に、本市食材を使っていただくための売り込み、市単体だけでやる必要も特にないわけでございますが、積極的にそのことに動いていくのであれば今だなと、そのように考えて、この売り込みについて当局どのようなお考えをお持ちかお示しをいただきたいと思います。迫ってからではなくて、ディーンさんのときもそうでしたが、何事も早目早目がビジネスチャンスにもつながりますし、本市の関係企業の方々にも非常に有益ではないかと思いますが、御見解をお示しください。 この項の最後に、平成二十一年にラピカのことに関連いたしまして、これをもっと便利にしたほうがいいのではないかと本格的に動いていく中において提案した際には、三十億円というびっくりするような数字を言われて、これはもうばっさりと正面から切り返されてやらないということを宣言されたように私は受けとめてまいりましたが、先ごろの交通ビジョン等にもまた交通系ICカードのことが浮上してきております。当然かなと思うわけでございますが、ぜひこのビッグイベントが相次ぐタイミングで、せめて市電と桜島フェリーからでもラピカ以外の交通系ICカード対応の早期実現をしていくために何か手だては尽くせないものか、今どのような状況にあり、何を考えているのか状況等お考えをお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 現在、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会において、使用する食材の安全性の確保などの要件を検討していると伺っております。県においては、その要件に鹿児島の農林水産物認証制度が該当するか農林水産省に照会中とのことであります。本市においても、認証を受けている農産物もありますことから、県と連携して情報収集に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 観光案内板等の全面更新につきましては、私のほうで一括して答弁させていただきます。 道路の白線や信号機、案内板等の改善につきましては、本市を訪れる観光客や市民の利便性の向上及び安全性の確保といった面などからも常に留意すべきことであると考えております。今後、明治維新百五十周年等も控えておりますので、国・県・市道の管理や道路の白線、信号機などの交通安全要望箇所につきましては、庁内の関係部局や国等の関係機関等と連携を図りながら、適切な管理、要請等を行ってまいりたいと考えております。 次に、本県出身者の活用をとのことでございますが、今後、明治維新百五十年関連イベント等を行う際の参考とさせていただきたいと存じます。 次に、大河ドラマ「西郷どん」の主要キャストにつきましては、現在のところ主演の鈴木亮平さん以外は公表されていないところでございます。キャストの活用につきましては、お述べになられたことも含め、参考にさせていただきたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 鹿児島市史跡めぐりガイドブック等によりますと、鶴丸城と呼ばれております鹿児島城の範囲は、背後の城山を含み、現在の県立博物館から国立病院機構鹿児島医療センターまでを占めていたとされております。また、学校教育におきましては、鹿児島城について、社会科の副読本「のびゆく鹿児島」や社会科見学を通して学んでいるところでございます。また、今後は公民館だより等におきましても情報を発信してまいりたいと思います。 以上でございます。 ◎交通局長(鞍掛貞之君) お答えいたします。 ラピカ以外に全国で相互利用可能なICカードが利用できるいわゆる片利用において、市電のみを利用できるようにする場合、どの程度の費用がかかるか、昨年、見積もりを聴取しておりますが、導入に約四億円、毎年の運用に一千万円を超える費用が必要とのことであり、経営に与える影響が大きく、現時点では導入は厳しいと考えております。国においては、片利用を促進するため、片利用共通接続システムの構築に向け、今月から検討会を開催しておりますので、今後におきましては、これらの動向を注視しながら、次期経営健全化計画で掲げておりますように、費用対効果などを総合的に勘案しつつ検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎船舶局長(南勝之君) 桜島フェリーへの全国交通系ICカードの導入については、今後、交通局とも連携を図りながら対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 道路の白線であったり、信号ですとか、案内板等には一括してお答えいただきましたけれども、これなども以前この場でお伺いいたしました「ちばレポ」という千葉市で行われておりますツイッター等を活用した問題箇所等を住民が直接知らせることができるような、そういったものも導入されておられれば、お手間も随分省けたのではないかなと思いながらも、いろいろやっていかれるというお考えのようでございますので、ぜひこれは公共施設、極めて妥当性もあり、合理的な、しかも安全向上につながる、あるいはいろいろな理解促進にもつながると思いますので、積極的に予算をつけてお取り組みいただきたいと思います。 教育長が今、冒頭に鹿児島城とお述べになられるところを、私はもう緊張しておりますのでそら耳かもしれませんが、冒頭、鶴丸城とおっしゃったような気がいたしましたけれども、鹿児島城とおっしゃったのでしょう。鹿児島城は極めて広いわけでございます。鶴丸城で一般市民が描いている面積よりも相当広い鹿児島城、ほとんど知っている市民が、私、最近いろいろ話題に出しておりますけれども、余りおりません。ぜひ、広い周知促進をしていただきたいと思います。 三点目、四点目等につきましては、お考えをいただけるのであろうと期待を込めまして、きょうのところはお伺いをし、答弁を受けておきたいと思います。 ケータリングにつきましては、売り込みが若干のんびり、いろいろ伺っているだけではなくて、いろいろな情報がございます、フォーマルな情報、インフォーマルな情報、東京事務所もございますし、いろいろ東京事務所もお忙しいのかもしれませんけれども、積極的に動いていただければと思うところでございます。 ラピカ以外の交通系ICカード、よくぞきょう聞いたなというふうな気持ちがいたしておりますけれども、四億円、非常に経営に与える影響は大きいかもしれませんけれども、ようやく見えてきたなという感じがいたします。国がインバウンドを言い、地方創生を言い、本市はジオパークを進めている。そういった状況下におきましては、何も本市だけが四億円丸抱えする必要は全くないとそのように考えるところでございます。国がやりたいと思う流れが一致しているのであれば、ぜひこのときこそ、もうやがて十年、恐らく超えても、もしかしたら導入は進まないかもしれませんが、平成二十一年に聞いて、三十億円で全くやる気を感じられない御答弁のころよりは、物事、具体的に進んでいるし、時代がようやく進んできたなという考えを持ちますので、御努力方をよろしくお願いいたします。 いよいよ、今回一番ボリュームをかけてまいります本題に入ってまいります。 五点目、貧困と生活困窮と社会的孤立について、きょうはさまざまにお伺いしておりますことと通底することがとても多い項目でございますけれども、まず、伺ってまいります。 まず一点目、公共料金等の滞納というものは、まず取り立てに張り切って行こうとする前に、困窮のシグナルではないかとの認識が極めて当局は共有されていない。こういった状況をどういう研修がなされていればこういう残念な状況にあるのか。取り立てる前に滞納がある、もちろん払えるのに払わない方のことは問題でございますけれども、困っている方が滞納、その際になかなか手がしっかり届いていかない。そういう状況を非常に多く聞き受ける、直接体験するわけでございますけれども、研修状況はどのようになっているのかお示しをください。 次に、諸官庁の方が始まって以来の大改革ともおっしゃっております国民健康保険の大改革に対する、当局が低所得者の方々に対しての対策を要望されておられることについての反映やその要望に対しての見通しがどのようになっているものかお示しをください。 次に、地域自殺対策計画の策定のスケジュールがどのようになっているものか。また、きょうの南日本新聞にも宮崎市内での公立の中学校での残念な事件といいますか、自殺に関連する記事が載っておりましたけれども、学校教育におけるSOSの出し方教育の着手が今どのようになっているのかお示しをいただきたいと思います。 さらに、生活保護の捕捉率、これは生活保護の基準以下でいらっしゃる方がどれぐらい保護で捉えられているかというものを捉える概念数値でございますけれども、その捕捉率が今どのようになっているものか。 また、本市正規職員ケースワーカーのうち、社会福祉士の資格取得者数と児童相談所の具体化を進める状況下におけます今後の同資格を含む福祉職の有資格者の採用の必要性認識、それぞれどのようにお持ちかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(松永範芳君) 市民との応対につきましては、親切丁寧な対応をすることはもとより、相談者の生活状況に応じた必要な支援につなげられるよう、今後も関係部署との連携強化に努めるとともに、接遇研修などを通しまして、職員一人一人のスキルアップを図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎市民局長(中薗正人君) 今回の国保制度改革におきましては、国において低所得者対策として、二十六年度からの保険税軽減措置の拡充や二十七年度からの保険者支援制度の拡充がなされたところですが、依然として被保険者の負担感が大きいことから、今後も全国市長会等を通じて低所得者層に対する負担軽減策の拡充・強化や低所得者の多い保険者への支援強化による税負担軽減について要望してまいります。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 自殺対策計画につきましては、国が本年夏ごろに自殺総合対策大綱の改定を予定しており、その後、県が策定する計画に基づき、三十年度以降、本市の計画を策定することとしております。 本市の生活保護の捕捉率は把握していないところでございます。また、正規職員のケースワーカーは九十八人で、社会福祉士の資格を取得している者はいないところでございます。ケースワーカーにつきましては、引き続き、一般事務職員として採用された職員で対応したいと考えております。また、児童相談所の設置の検討に際しましては、医師、児童福祉司、児童心理司などの専門職の確保が必要な要素になるものと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) 教育委員会では、子供たちが危機に追い込まれたとき、SOSを出す教育モデルは示しておりませんが、年度初めに全ての児童生徒に市教育相談室や二十四時間電話対応いたしますかごしま教育ホットライン24等を掲載した電話相談カードを配布したり、学校にスクールカウンセラーを配置したりして、子供たちが相談しやすい環境づくりに努めております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 滞納等について、困窮のシグナルではないかというようなことをしっかりと見ていける職員が育つように、一人一人のスキルアップを図ってまいりたいということでございますので、先ほどの減免制度の適用もそうでございますけれども、きょうこの答弁を一つの契機といたしまして、ぜひその着実な実現を私のほうからも要望させていただきます。 健康保険につきましては、この前も新システムという話が出たところでございますけれども、また、今後さらにようやくの感もございますけれども、国のシステムがまた入ってくる、それに伴ってまたシステムでお金という話になる。そういうことも起こってくるわけでございますけれども、低所得のことに関連いたしましては、まだまだ見えてこない状況でございますが、御要望のほうをしっかりと具体が反映できるような形で進めていただければというふうに考えるところでございます。 地域の自殺対策計画につきましては、国そして県の策定を踏まえつつというところでございますけれども、スピード感のある展開を要望いたしておきます。 SOSの出し方教育につきましては、全く何もなさっていないということがわかりました。これは、本計画の策定とも関連いたしてまいりますけれども、しっかりとやり方をやはり伝えなければ、子供たち、なかなかどのように表現すればいいのかわからないというところで、余り選んでもらいたくないなという結果になるということが、時にこれまでも起こっているところでございますので、示しておりませんというのであれば、各地に先進事例もたくさんございます。先進事例等調べてお取り組みいただきますよう要望をいたしておきます。 ケースワーカーにつきましては九十八人いらっしゃって、社会福祉士さん一人もおられないというところでございますが、正規ではない方にはいらっしゃるわけでございます。そうしたことから考えますと、いろいろ難しいと、特定の職員さんだけに、しかも正規ではない方に負担が過剰に寄るのではないかとそういう心配も出てくるところではございますが、これまでどおりということではなく、これはもう(一)の研修とも関連いたしますし、格差が両極と言われているこの時代におきまして、なかなか想像が難しいような苦しい状況にある方のことをしっかりとわかることができる職員を配置する、あるいは資格者を採用する、そういうことをお取り組みいただきたいと思います。 重ねて伺ってまいります。 さまざまに日ごろ、いろいろとお困りの方のお話を伺ってまいりますと、やはりやらなければと考えますのが、生活困窮者自立支援法に基づく家計相談事業でございます。暮らしとお金にまつわることをしっかりと自分もわかる、困ったときに相談して相談の人と一緒に考えて立て直しを図っていく、そのためのこの事業、ぜひやはり始めてこの貧困の拡大と悪化を予防すべきではないかと考えますが、御見解をお示しください。 さらに、これも重ねてのお伺いでございますが、小中学生における虫歯を初めとするお口の健康問題放置の件についてでございますが、新年度どのような対策をお考えなのかお示しください。 さらに、新年度の本市学習支援、どのような拡充、見通しをお持ちなのか。また、学習支援は子ども食堂よりもハードルが低いのではないかと考えますが、子ども食堂のようにボランティアによる学習支援を小規模でも市内各地で開催されるよう呼びかけていただくわけにはいかないものかお考えをお示しください。 また、そうした学習支援の場所と料理ではなく食材提供を組み合わせるためのフードドライブの呼びかけもしていただけないものかと考えるところでございますが、お考えをお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 家計相談事業につきましては、家計収支を把握し助言を行うことから、家計の再生に有効な事業と考えておりますが、自立相談支援事業の相談状況を勘案する中で今後検討してまいりたいと考えております。 学習支援事業につきましては、二十九年度は、基本的には二十八年度と同様の方法で実施したいと考えておりますが、五月からの早期実施に努めてまいります。ボランティアによる学習支援開催につきましては現在把握できていないところでございますが、情報収集に努めてまいります。 また、本市の学習支援事業においてフードドライブの呼びかけを行う考えはないところでございます。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) 歯と口の健康は、子供の生涯にわたる健康づくりの基盤となることから、これまでも歯や口の健康づくりの充実に努めてきており、市立小中学生の未処置歯保有率は八年連続減少しているところでございます。今後も引き続き、要保護・準要保護世帯における医療券の活用の啓発に努めるとともに、未処置歯保有率のさらなる減少に取り組んでまいります。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 家計相談等ぜひお取り組みをいただきたいところでございますが、もう少し時間が必要ということでしょう。 お口の健康につきましては、お取り組みは十分評価をいたしますけれども、その取り組み、もう少し実効を上げていただければというふうに考えるところでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 学習支援は五月から前倒しのスタートとなるようでございますが、もう少し拡充する、しかも、市が抱えないで学習支援は広げる方策を探っていただいてもよいのではないかと考えておりますし、フードドライブも子ども食堂の運営にかかわっておりますと、実に善意のある食料は時としてたくさん集まることがございます。これがもう少し届けばなというふうに常々思うところでございましてお伺いした次第でございますが、また改めてお伺いをいたしてまいります。 重ねて伺います。 子ども食堂のハードルは、運営側の継続性のある人手と場所と食べ物の確保、そしてこの保管場所であろうなという認識を私は持ちますけれども、当局どのようにお持ちでしょうか、お考えをお示しください。 さらに、森市長のマニフェスト、そして当選後のメディアでのインタビュー等を拝見いたしておりますと、本市のほぼ全ての施設が子ども食堂には使えるというふうに考えますが、本市の施設で子ども食堂に使えない施設とはどのようなものか具体的にお示しをください。 さらには、今の食料のことでも申し上げましたけれども、民と官が協力をして、この子ども食堂に関連いたしましては、物資の保管であったり、開設の意思や食材提供のマッチングをスタートすれば、県外アドバイザーのお招きに五十万円ほど予算を組んでいただいておりますけれども、それはそれで大いに結構でございますが、招く前にも、まず住んでいる市民たちの相互補完、そして当局との温かな緩やかな協力をもって一定数ふやせるんじゃないかと考えますが、このマッチングについてどういうお考えをお持ちか。そもそも必要性があるとしっかりおわかりいただいているのかどうかも含めてございますが、御見解をお示しください。 さらに、子ども食堂は、子供だけの食堂としないほうが公益性が高まるというふうに考えるわけでございますが、そこを踏まえて、赤ちゃんからお年寄りまで担当地域の膨大な個人情報を手元にお持ちの民生委員さん方や保護司の方にも周知の御協力をいただきたいと考えますがいかがでしょうか、御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 本市で子ども食堂を運営されている団体及び運営を始めようとしている団体においては、開催会場や食材等の保管場所の確保のほか、子ども食堂を必要としている方に参加していただくための周知方法などが課題であると伺っているところでございます。 本市の施設のうち、家庭科室及び余裕教室等の学校施設につきましては、施設管理面での課題があることから、使用に際してはそれぞれの学校との協議が必要になってくるものと考えております。 次に、御提案のマッチングについては一つの方策ではあると思いますが、今回のアドバイザーの派遣につきましては、子ども食堂の運営団体や設立計画を持つ団体が運営に当たって必要なスキルやノウハウの習得をするために行うもので、運営面での不安を抱える団体に対して側面から支援することを目的に行うものでございます。 また、これまでも民生委員の方々へは機会を捉え活動への理解を求めてきたところであり、今後も引き続き周知してまいります。また、子ども食堂は地域のつながりの中で子供たちを支援する取り組みでありますことから、関係する方々にも周知を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 ハードル等についての御認識等はほぼそろっているかと考えます。 使えない施設としては学校だけをお挙げになられましたので、いろいろ地域福祉館をめぐりましても、この質問の前段において状況は整えてまいりましたので、学校だけをお挙げになられたものかと思いますが、学校も使えないということよりも、話し合い次第ということでございますので、進めたいとおっしゃるのであれば、ここで開催したいという住民、市民が使えるような状況の応援をしっかりと、そのことは学校を挙げられましたので、ぜひ教育長にも御理解、そして具体的な応援をいただきたいというふうに思います。 アドバイザーのことにつきましても、マッチングのことにつきましても、なかなか少し認識がそろわないところもございますけれども、要は、この貧困と生活困窮の鹿児島市における広がりをとめていきたいと思っておりますし、解消していきたいと私も考えておりますし、局長もお考えだなということは重々理解をいたしました。アドバイザーが別にだめと申し上げているわけではございませんし、有意義、有益、そして実効性のあるお取り組みを、一年後も伺おうかと思いますけれども、一年後伺う際に、そうしたもろもろが功を奏してこういう結果になったということがしっかりと聞けるような着実なお取り組みを要望いたします。 周知の御協力につきましては、保護司の方も含めていただけるようでございますので期待をいたします。 重ねて伺ってまいります。 この生活困窮等考えてまいりますと、また、やるべきことの一つといたしましては、制服や学用品等の小規模な、子ども食堂もそうでございますけれども、小規模でたくさんやるということが子供の貧困等を特に考えますと、例えば子ども食堂は子供の徒歩圏を大体想定して開設していくことをやる側は普通考えるかと思いますけれども、小規模なリユースやリサイクルを市民にもう少し促してみてはいかがでしょうか、お考えをお示しください。 さらに、きょうはこちらに子どもの権利ノートというものを持ってまいりました。御存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、これは養護施設に入る方々に配られるものでございまして、一番最後のページには児童憲章が載っております。これは冒頭、森市長にお伺いいたしました権利条約に遠からず直す必要があろうなと、鹿児島市が児相等を勘案していく状況下で考えるところでございますけれども、これは施設にいる間の暮らしのことでございますが、この後のことは書かれていないノートでございますけれども、児童養護施設等を退所した後の市営住宅の入居枠の設定をぜひ近年よく問題化されておりますので、御検討いただけないものかお示しをください。 さらに、国交省と厚労省が連携いたします居住支援というものを本市で実行する必要性についてのお考えをお示しください。 さらに、過去三年間の市営住宅に応募して抽選に外れた方の推移、どのようになっているものかお示しをください。 さらには、本市による居住支援協議会の立ち上げについてのお考えをお示しください。 さらには、空き家や空き室、いろいろ問題視されておりますけれども、そうしたものを借り上げて、新しいものを全くこれまでないところに建てるのではなく、市営住宅として活用することの有効性の評価をどのようにお持ちかお示しをください。 さらには、この市営住宅でございますけれども、保証人要件に法人等を加えて、債務保証や生活支援の部分はNPOや社会福祉法人の組み合わせにすることが極めて孤立の予防につながるのではないかと考えますが、その具体化についてお考えをお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎環境局長(山口順一君) お答えいたします。 制服や学用品等のリユースにつきましては、かごしま環境未来館のエコフリマや学校のバザー、民間の情報紙の伝言板コーナーなどで行われておりますので、今後、関係部局と連携してさらに周知を図ってまいります。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 市営住宅の入居については、障害者や高齢者など特に配慮が必要な単身者の場合は入居を認めておりますが、児童養護施設などを退所された方々を新たな資格要件に加えることは現在のところ考えていないところでございます。 国の居住支援は、空き家等の有効活用や住宅セーフティーネット機能の強化が図られるなど、有用な制度であると考えておりますが、詳細が明らかになっていないことから国の動向を注視してまいりたいと考えております。 市営住宅の抽選に当選されなかった方を年度ごとに延べ世帯数で申し上げますと、二十五年度五千八百四十六、二十六年度五千百、二十七年度四千六百四十六世帯で減少傾向にございます。 居住支援協議会は、県や県社会福祉協議会などとともに設置していることから、本市独自の設置は現在のところ予定していないところでございます。 空き家等の活用は、住宅確保要配慮者に対する有効な方策の一つであると認識しておりますが、市営住宅としての活用については管理上の課題などがあるものと考えております。 法人等の保証人については、他都市の状況も調査したいと考えております。また、現在、市営住宅福祉会などに高齢者等の単身入居者の見守りをお願いしているところですが、お触れの件については今後研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 環境局長の御答弁をきょうは受けておりますけれども、とてもこれまでは積極的にやっていたとは言いがたいわけでございますし、そこに主体を持ってこの質問の観点があったとは到底言いがたいのではないかなというふうに考えてのお伺いでございました。答弁をしっかりと受けとめて、協力をなさり、当局間でも進めていただきたいと思います。 国交省と厚労省が連携をしてまいりますこのことにつきましては、詳細も徐々に明らかになっていく、そういう状況でございますので、予習をしてお伺いしたところでございます。 居住支援協議会の立ち上げも人口の多い本市がすることに極めて益は多いと思われますし、空き家を危険な観点からだけではなく、有効活用という観点、空き室のことも有効活用の観点、耐震、面積等要件ございますけれども、そうしたことをしていけば、極めて人口減少社会において、民間にも、言ってしまえばビジネスにもなり得る、そういったところとの組み合わせも有効性があるのではないかと考えるところでございます。 また、保証人のことにつきましても、実施が始まっている自治体もございます。五千世帯というのは少ない数ではございません。減少傾向といっても一千世帯というだけで大変な数でございます。そのことをしっかりと把握し、また、児童養護施設を出た後の子供たちの住まいのことにつきましても、森市長、子供の貧困ということをフォーカスしておられますし、十代、二十代は子供と言えるのではないかと考えてお伺いいたしました。それぞれの観点、進めていただきたいというふうに考えるところでございます。 最後に、きょう、るる居住のこと、食べ物のこと、学用品のリサイクル等に至るまでいろいろ伺ってまいりましたが、学校教育におきまして、先ほどの減免制度のこともしかりでございますけれども、生活保護や社会保障の制度を、貧しくなることをみずから防ぐために、あるいはそうなって困ってしまったときの状況をみずから救うために、そうしたことはどのように教育として教えられているのかどうか、また、現状そして今後の拡充をどのようにお考えかお示しをいただきたいと思います。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 児童生徒は、社会科や公民科の授業で社会保障の基本的な内容や制度の意義、役割等を学んでおります。今後は授業におきまして、新聞記事や統計資料等を活用し、生活に関連づけた指導の充実が求められているものと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 教育長に御答弁をいただきました。 基本的な内容や意義は教えていただいているようです。そこにつきましては私もぼんやりと記憶にございますけれども、今お伺いした、おただしした部分の欠落こそが、現在のこの深刻に拍車をかけている部分が少なくないのではないかと、この十七年間実感をしているところでございます。現状と拡充のお考えをお示しいただきましたので、キャリア教育や総合の時間等、しっかりと子供たちが生きていけるように御答弁がくまなく行き渡る明るい未来を願いまして、私の個人質問を全て終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、のぐち英一郎議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 前十一時 四十分 休 憩            ─────────────────              午 後 零時五十八分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、園山えり議員。   [園山えり議員 登壇](拍手) ◆(園山えり議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。 時間の都合上、質問を一部割愛することを御了承願います。 二〇一一年、三・一一福島第一原発事故から間もなく六年、事故究明は全く進んでおらず、たまり続ける汚染水、メルトダウンした核燃料は、手をつけるめどさえ立っていません。いまだ八万人以上の原発被災者が避難生活を強いられており、事故の収束とはほど遠い状況です。福島原発事故から避難している子供たちへのいじめや偏見は、報道でも連日取り上げられるなど、極めて深刻な状況です。この現実に背を向け、安倍政権は、今なお原発再稼働を推し進めていますが、私は、原発ゼロ、今すぐ廃炉を求める立場から、以下質問をしてまいります。 三反園県知事が公約された鹿児島県原子力安全・避難計画等防災専門委員会が昨年十二月に設置されました。これまで鹿児島県には、佐賀県と並び福島県を除く全国の原発立地県のうち、原発の安全性や避難計画の検証などを専門家が議論する場がありませんでしたので、委員会が設置されたことは前進です。 質問の一点目、平成二十八年第四回定例会で、私は、委員会の設置についてどのような評価をしておられるのかをお尋ねしました。当局から、「知事が県民の安心安全の観点から、原発に対する不安感を払拭するために掲げられたものと考えている」と答弁されておりますので、そのことを踏まえ、これまで同委員会が二回開催され、本市も関係市町として傍聴している立場から、同委員会の議論をどのように評価されたものか当局の見解をお示しください。 質問の二点目、委員のうち二人が原発メーカーなどから寄附金を受け取っていたことが明らかになっています。このうち一人は九電と約六千万円の受託契約を結び、九電のグループ会社から約五百万円の寄附を受け取っていたことがわかりましたが、委員の公平性について当局の見解をお示しください。 質問の三点目、ことし二月十六日に委員会が県知事宛てに提出した川内原子力発電所に関する意見書は、原発の是非は検討対象外とし、現実に存在する原発のリスクと避難計画などのリスクを軽減する方策を検討対象とする立場が望ましいというものです。この意見書について当局の見解をお示しください。 質問の四点目、市民の傍聴について、定員は二十名、申し込み方法も県のホームページを通じて申し込むというもので、改善を求める声が相次いでいます。定員増や傍聴席の配置の改善、ネット配信してほしいという要望も寄せられています。これら市民の声を県に要請するべきと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) お答えいたします。 設置後、これまで二回開催された県の原子力安全・避難計画等防災専門委員会では、九州電力による川内原発一号機の特別点検、定期点検の結果や県の原子力防災訓練などに対し質疑や意見が出され、技術的、専門的見地から意見・助言をいただくという委員会の設置目的に基づいた議論がなされたものと考えております。 県によりますと、委員は、原子力工学や環境放射線、放射線医療・看護、防災関係など、専門的見地から公平・公正に判断できる方を選んだと伺っております。 意見書につきましては、川内原発一号機は、特別点検の結果や熊本地震の影響はなかったことや、避難計画等の防災対策などについて各委員から専門的な立場で具体的な意見や助言が取りまとめられているものと考えております。 委員会の傍聴のあり方につきましては、県において判断されるものと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 設置目的に基づいた議論がなされ、人事についても公平・公正に判断されたとの当局の評価でしたが、私は原発の安全性についても住民目線に立った議論がなされていないこと、安全性を確認する委員会においては、その相手側から寄附や多額の研究費を受けていた人が公平・公正に判断ができるものか疑問が残るということを申し上げておきます。 また、県民の安心安全を検証するべき委員会が、みずからそのテーマを再稼働を前提とした原発や避難計画のリスクなどを検討対象に限定するという姿勢ですが、原発の是非も含め活発に議論される、県民にとって役立つ委員会にするべきです。 二月二十七日の第一回県議会定例会の我が党議員の質問で、市民の傍聴について、一回目の申し込みが二時間十三分、二回目が九時間二十九分で定員に達したことが明らかになりました。希望する市民がもっと傍聴できるよう県に求めるべきです。 質問の五点目、専門委員会の議論の内容、委員の公平性、委員会から提出された意見書や市民への公開を踏まえ、原発に対する不安感を払拭することになっていると当局は判断されておられるのでしょうか。見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 委員会では、技術的、専門的な立場から一定の安全性の確認がなされ、その結果も広く報道等がされていることから、不安感の払拭にある程度の効果があったものと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 不安感の払拭にある程度の効果があったとの見解でしたが、原発から三十キロ圏内の当事者として、このような姿勢は極めて不十分ではないでしょうか。県民は専門委員会の活発な議論を望んでいます。本市としても、県民の安心安全の観点から、原発に対する不安感を払拭するものとなるよう改善するべき点や専門委員会の体制を充実する立場で県に要請していただくことを求めまして、この質問を終わります。 次に、新しい質問に入ります。 平成二十八年第四回定例会に引き続き、LGBT(性的少数者)への支援についてお伺いいたします。 LGBTは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとったものですが、性的少数者を総称してLGBTと呼ばれています。根強い差別や偏見が当事者を苦しめ、学校や職場でのいじめに悩み、自殺率が高いことも深刻な問題です。 私は、二月二十六日、本市のサンエールでの講演会に参加してまいりました。レインボーポート向日葵というLGBT当事者の自助グループが主催されたもので、医療支援を行っておられる泌尿器科の医師や専門家のお話を伺い、当事者を囲んで意見交流もしました。この様子は地元テレビでも報道されるなど、少しずつ関心が寄せられています。きょうは当事者の方と支援者の方が傍聴に来てくださっています。当事者の方々の思いを少しでも伝えられたらという思いで質問をいたします。 質問の一点目、平成二十九年度の国家公務員の人事管理運営方針に性的少数者への差別解消に向けた配慮規定が盛り込まれることについて報道がなされましたが、その内容と経緯、社会背景、見込まれる効果をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 新聞報道によりますと、近年、LGBTへの差別をなくす取り組みが大手企業を中心に広がっていることから、政府は、国家公務員の人事管理の指針となる平成二十九年度の人事管理運営方針に性的少数者への差別解消に向けた配慮規定を盛り込む方針を固めたとのことでございます。この方針に、性的指向や性自認に関し不当な差別なく適切に行われるよう必要に応じて措置を講ずるなどの規定を設けることで、多様な人材を受け入れる姿勢を明確にし、職場としての魅力を高めたいとの考えがあるようでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 人事に関して性的指向や性自認に不当な差別があってはならないということは当然のことながら、このような方針を踏まえ、本市もLGBT当事者が自分らしく働ける職場づくりや職員への啓発や教育につながる土台づくりにしていただきたい、そのことを申し上げておきます。 次に、私は、昨年の第四回定例会において、これまでの人権教育・啓発基本計画については、性同一性障害に限ったものである上、その他の人権問題として一くくりに位置づけられていることも指摘し、女性や子供、高齢者などと同じように位置づけるよう求めました。昨日の個人質疑で明らかになりましたように、計画の改訂は歓迎するものです。 質問の一点目、平成二十八年十二月の改訂に至った経緯をお示しください。 質問の二点目、十二月の改訂で新たに加わった性的少数者の現状と課題、施策の方向性の内容をお示しください。 質問の三点目、今回改訂されました人権教育・啓発基本計画に基づいた二十九年度予算案ではどのように具体化されているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 人権教育・啓発基本計画の改訂に当たっては、各局長等で構成する人権教育・啓発推進本部会議や人権啓発に関する懇話会での意見、さらに、近年の社会情勢の変化や国の動き等を踏まえ、性的少数者を一つの人権課題として加えるなど、見直したものでございます。 現状と課題としては、性的少数者に対する人権問題が社会生活のさまざまな場面で発生していることから、性的少数者が安心して暮らせる、また、性的少数者に対する差別や偏見をなくしていくための取り組みを推進していくこととしております。また、施策の方向性といたしましては、性的少数者の人権についての教育・啓発の推進及び相談・支援体制の充実に努めることとしております。 基本計画に基づく性的少数者に対する二十九年度予算案として個別には計上していないところでございますが、人権啓発冊子等に人権課題の一つとして掲載し、市の施設や市民等に配布し、啓発を行うこととしております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 計画が改訂されたにもかかわらず、二十九年度は予算の具体化がないのは残念です。 次に、昨年の第四回定例会以降の本市のLGBT支援の取り組み状況をお伺いいたします。 質問の一点目、当事者の方々が日ごろから入りにくいと感じておられるトイレや相談窓口のホームページについて改善状況をお示しください。 質問の二点目、職員への教育、啓発については、どのように取り組まれておられるのかをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 私のほうで一括してお答えいたします。 各局が所管する施設の多目的トイレについて、わかりやすい表記や設置場所の周知及び当事者が施設を利用する場合の配慮をしていただくよう平成二十九年二月に文書で依頼をしたところでございます。また、性同一性障害に関するホームページにつきましては、本人や周囲の人が相談しやすいよう二十九年一月に改善したところでございます。 職員への教育、啓発についてでございますが、教育委員会においては、文部科学省の通知等を踏まえ教職員への研修等を行い、性的少数者に対する周知や理解を図ってきているところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 トイレの改善など、すぐに取り組みをなされた当局の皆さんの御努力に敬意を表します。 私は先日、大型ショッピングモールの多目的トイレに「みんなのトイレです」と書かれたレインボーフラッグのステッカーを目にしました。虹のマークは、LGBTに連帯する気持ちを表現したもので、私はこの取り組みを見て大変感動し、すぐにお店の方にお話を伺いました。担当の方によると、店長研修などでもLGBTを取り上げ、店内十三カ所ある多目的トイレの全てにこのステッカーを表示したとのことでした。当事者の方に伺うと、トイレの問題は深刻です。車椅子マークや障害者マークに限定された多目的トイレでは、その方々に遠慮し我慢しているという当事者が多いことに驚きます。企業の中にも地道な努力が始まっています。市の施設や庁内でもレインボーフラッグを表示するなど、さらなる改善に取り組んでいただきたいと要請いたします。 次に、LGBT支援に取り組む他都市の対策について伺います。 質問の一点目、大阪市淀川区のLGBT支援の内容と取り組みに至った経緯をお示しください。 質問の二点目、指宿市の取り組みと経緯をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 大阪市淀川区では、平成二十五年九月にLGBT支援宣言を行い、それに基づき支援事業に取り組んでおり、その内容としては、当事者との意見交換会のほか、専門相談員による電話相談や講演会の開催などがあり、業務委託により運営されているようです。また、レインボー事業として職員による出前講座も実施されております。 次に、指宿市においては、二十六年一月に人権教育・啓発基本計画を策定し、その他の人権問題の一つとして性的少数者の人権を取り上げており、二十九年二月には性的少数者等を中心として活動するNPO法人の方を講師として招き、幼稚園、小学校、中学校の保護者等を対象とした人権教育講演会を実施したとのことでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 淀川区では専門相談員による電話相談や当事者との意見交換会など積極的に取り組んでいること、指宿市でも当事者を講師として招き保護者に向けた講演会を開催していることがわかりました。 質問の三点目、このように積極的に取り組んでいる他都市の事例から得る教訓と本市の今後の取り組みをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 他都市においては、人権啓発に係る基本計画等に基づき性的少数者に関するさまざまな事業を実施されており、今後の参考にしたいと考えております。本市としては、性的少数者に対して学校、職場、地域社会などの周囲の人々が理解を深めていただけるよう改訂した計画をわかりやすくまとめた人権啓発冊子やリーフレット等を作成し、市の関係施設や学校、企業等のほか、街頭啓発等で市民に配布するなど、人権教育・啓発に努めたいと考えております。また、人権相談等において性的少数者の人権問題の解決を図るため、相談者に対する助言や情報提供を行ってまいります。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 他都市の先進的な取り組みも参考にしたいということでしたので、早急な具体化を注視してまいりたいと思います。 この質問の最後に、市長にお伺いいたします。 本市としても計画を改訂され、性的少数者が盛り込まれました。実効ある取り組みを私たちは心から期待しています。市長の決意とLGBTの当事者の皆さんへの思いをお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 園山えり議員にお答えをいたします。 本市では、平成十九年一月に人権教育・啓発基本計画を策定し、さまざまな人権課題に取り組んできておりますが、近年、社会情勢の変化や価値観の多様化等により性的少数者に係る人権問題が認識されるようになっており、平成二十八年十二月の基本計画の改訂では、性的少数者を新たに人権課題と位置づけ対応することとしたところでございます。性的少数者の方々につきましては、日常生活のさまざまな場面において精神的苦痛や不利益、差別を受けておられることもお聞きしておりますので、差別や偏見をなくしていくための理解促進や相談・支援等の取り組みを推進し、全ての人の人権が尊重される社会の実現に努めてまいりたいと考えております。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 市長の全ての人の人権が尊重される社会の実現に努めていきたいとの決意を確認いたしました。 冒頭紹介しましたレインボーポート向日葵の会長を務める正貴さんは、「知らないことが悪いことではなく、知る機会があれば差別や偏見の負の連鎖は減らしていける。これはLGBTに限らず、全てのマイノリティー、いわゆる少数者に通じることだ」と訴えています。性的少数者の人権問題は喫緊の課題として、その実態や当事者の意見にまず耳を傾けていただき、具体化を急いでいただきますよう強く要請いたしまして、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 給付型奨学金制度についてお伺いいたします。 理学療法士として市内の病院で働く二十五歳の女性は、四年間の専門学校を卒業後、約五百万円の奨学金の返済を抱えました。驚くことにそのうち百万円が利子だといいます。学生時代の奨学金は毎月八万円、地方から出てきたため、この八万円はひとり暮らしの家賃と生活費に消え、あとはアルバイトで賄いながら生活をしてきたそうです。世界一高い学費を一刻も早く引き下げると同時に、誰もが利用できる給付型奨学金制度の充実こそ急がれます。 そこで質問の一点目、国の給付型奨学金の目的と予算、概要と要件、新設に至った経緯をお示しください。 質問の二点目、見込まれる対象者は一学年当たりどのくらいになるのか、全国と本市の対象者をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 国の給付型奨学金制度につきましては、文部科学省の資料によりますと、経済的理由により大学等への進学を断念せざるを得ない生徒の進学を後押しすることを目的とし、平成二十九年度予算案には先行実施分の十五億円が計上されております。制度の概要につきましては、三十年度以降の本格実施分について申し上げますと、一定の学力・資質要件を満たす住民税非課税世帯の学生に月額二万円から四万円が支給されます。また、経緯としましては、二十八年六月の閣議決定で制度創設に向けた検討の方向性が示され、その後、文部科学省内において外部有識者を含めた検討チームがつくられ、検討が重ねられてきたものでございます。 対象者数の見込みにつきましては、国の試算によりますと、全国では一学年当たり約二万人で、本市の対象者数の推計は困難でございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 全国で対象者は二万人、本市の推計は困難だということでしたが、政府案では一つの高校に一人以上割り振るとしています。これでは少な過ぎると言わざるを得ません。 質問の三点目、新設される給付型奨学金制度の当局の評価。 質問の四点目、大変狭き門であるこの奨学金制度について対象者を拡大するよう求めるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 奨学金制度につきましては、経済的に困難な状況にある学生の勉学の継続や生活を支える大切な制度であると考えております。 本制度につきましては、二十九年度から先行実施されるものであり、今後その状況を見守ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 見守っていくということでしたが、このままでは経済的に困難な学生が進学を断念せざるを得ない状況は抜本的に変わらないのではないでしょうか。国に制度を充実させる立場で拡大するよう要請するべきではないでしょうか。 次に、本市の奨学金制度の現状と今後の充実についてお伺いいたします。 質問の一点目、本市の高校生の貸与型奨学金の利用者数を二十九年度の見込み分も含めお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市の奨学金の貸与者数につきましては、二十八年度は奨学金と入学一時金を合わせて九十七人となっており、二十九年度につきましても同程度を見込んでおります。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 平成二十九年度も九十七人程度が見込まれているようです。少なくとも、この生徒たちが利用できる給付型奨学金制度が必要だと考えます。 国の制度は対象者が少ないことを踏まえ、より多くの学生の学びを保障するためにも本市独自の給付型奨学金制度を新設していただきたいと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市独自の給付型奨学金制度の創設につきましては、財源などの課題もあることから、引き続き各面から研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 昨年の第二回定例会から研究という答弁が続いております。本当に進学したくても高い学費に苦しみ、経済的に困難を抱える全ての学生が制度を利用できなければ意味がありません。わずかなパイを競い合って一部の学生しか利用できないのであれば、本当の給付型奨学金制度とは言えません。今こそ、独自の給付型奨学金制度を導入していただきたいと強く要請いたしまして、この質問を終わります。 空き家等対策については、割愛させていただきます。 新しい質問に入ります。 就学援助制度の入学準備金についてです。 二十九年度予算案におきまして、入学準備金の三月支給が実現することになります。本市の小中学生の四人に一人が就学援助制度を利用しており、その数は過去最高の水準です。本市でも子供の貧困が深刻化するもとで保護者の負担を軽くする三月支給の実現は心から歓迎するもので、その充実はますます重要になっていると思います。 制度の充実を求める立場から、以下質問いたします。 質問の一点目、三月支給を踏まえた平成二十九年度予算案の対象者数と予算額をお示しください。 質問の二点目、これまでも質疑を交わしてまいりましたが、改めて三月支給で期待される効果をお示しください。 質問の三点目、入学準備金の周知方法と申請手続、認定時期、支給時期はどうなるのかをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 二十九年度の新入学児童生徒学用品費等に係る予算について対象者数と予算額を申し上げますと、二十九年度入学者分が、小学校一千四百七十九人、三千二十七万六千円、中学校一千三百五十二人、三千百八十四万円、三十年度入学者分が、小学校一千四百七十九人、三千二十七万六千円、中学校一千三百六十五人、三千二百十四万六千円でございます。 入学前に支給することで保護者の経済的負担の軽減が図られるものと考えております。 小学校入学予定者に対しましての周知方法ですが、就学時健康診断等の機会を利用した周知を予定しており、申請手続につきましては、現在、市民の利便性等を考慮しながら検討しているところでございます。認定時期は二月、支給時期は三月中旬を予定しております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 入学前に支給することで保護者の経済的負担の軽減が図られるという効果を改めて確認いたしました。 申請手続については、利便性を考慮しながら検討されるとのことですが、そこで、運用方法を変更した大分県日田市の取り組みについてお伺いいたします。 質問の一点目、日田市の入学準備金の運用方法の変更内容を周知方法、申請手続、支給時期それぞれお示しください。また、変更による申請件数と利用者の割合の変化をお示しください。 質問の二点目、申請方法の改善による効果と保護者にどのようなメリットがあるのか当局の認識をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 日田市の入学準備金につきましては、支給時期を七月から三月に変更したほか、周知及び申請方法につきましては、学校を通じて行っていたものを直接郵送による方法に変更したとのことでございます。また、申請者数につきましては、小学校で百十人が百九十人に、中学校で百三人が二百十八人になり、認定者の割合は、小学校で一六・五%が二六・六%に、中学校で一五・五%が三二・二%になったとのことでございます。 申請方法の変更により申請者数及び認定者の割合が増加しており、制度の利用率の向上が図られていると思われます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 日田市は、入学準備金の申請手続を学校を通じて行っていたものを直接郵送する方法に変更したところ、申請件数が大幅にふえ、中学生においては認定者の割合が一五・五%から三二・二%へ倍増したことがわかりました。 質問の三点目、本市も日田市のように郵送で申請できるようにするなど運用方法の改善を図るべきではないでしょうか、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 周知方法や申請手続につきましては、他都市の状況も調査してみたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 申請する際、郵送であれば人目に触れることがありませんので、これまで人目を気にして利用をためらっていた保護者も申請ができるようになるのではないでしょうか。来年の三月支給に向け、先進的な取り組みをしている他都市の事例をぜひ調査していただき、必要な新一年生に入学準備金が行き渡るよう申請手続の改善を要望いたします。 次に、平成二十九年一月三十日付の文部科学省からの「平成二十九年度要保護児童生徒援助費補助金の予算案について」との事務連絡で、入学準備金の予算単価が示されましたことから、以下お伺いいたします。 質問の一点目、通知内容と平成二十九年度予算案での本市の対応をお示しください、 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 二十九年一月に文部科学省から要保護児童生徒援助費補助金の二十九年度予算案が示されております。このうち新入学児童生徒学用品費等の単価につきましては、二十八年度、二十九年度の額を順に申し上げますと、小学校、二万四百七十円、四万六百円、中学校、二万三千五百五十円、四万七千四百円となっております。本市はこれを就学援助事業の支給単価設定の参考としておりますが、今回示された二十九年度の額は予算案でもあり、本市の新年度予算は二十八年度の単価で計上しているところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 この通知では、要保護児童生徒の入学準備金の単価が小学生では二万四百七十円から四万六百円、中学生は二万三千五百五十円から四万七千四百円とそれぞれ倍増していますが、本市では二十九年度予算案には適用していないとのことでした。 そこで質問の二点目、九州県都で入学準備金の予算単価を既に倍増した自治体をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 九州県都のうち二十九年度当初予算案で支給単価を文部科学省の示した案の額に変更した市は、福岡市、大分市の二市でございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 九州でも既に予算単価を倍増した自治体が福岡と大分の二市あることが明らかになりました。 最後に、本市でも予算単価を今すぐ二倍に引き上げるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 単価の変更につきましては、今後対応を検討したいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 二十九年度予算案の決定後に対応を検討するということですが、すぐにでも引き上げを実施するべきではないでしょうか。 私どもは、入学準備金の単価について、ランドセルだけでも三万円から五万円はかかる実態やそれに加え制服や体操服なども保護者の大きな負担となっていることを示し、現在の二万円ではその実態と大きく乖離していると指摘してまいりました。そのことを踏まえ、本市でも保護者の負担を少しでも減らすために今すぐ入学準備金を二倍に引き上げることを強く要請いたしまして、この質問を終わります。 最後の質問に入ります。 市営住宅についてお伺いいたします。 私どもは、ことしの一月から、市営住宅にお住まいの皆さんを対象に住環境の改善に取り組もうと実態アンケートに取り組んでまいりました。現在、二百五十世帯を超す方々から要望や相談が寄せられています。私も相談が寄せられた現場を見てまいりました。紫原住宅の五階にお住まいの三人の子育て中の若い御夫婦は、浴室にシャワーがないため浴槽いっぱいにお湯を張り、子供たちをお風呂に入れておられました。給湯器もないため特に冬場はお湯を沸かす時間がかかること、浴槽も五人家族にはとても小さく、最後は浴槽の底からお湯をすくって入浴しているなど御苦労を聞きました。 そこで、市営住宅の住環境の改善を求める立場から、以下伺ってまいります。 まず、市営住宅の平成二十九年度予算案についてです。 質問の一点目、建てかえや個別改善の内容をお示しください。 質問の二点目、建てかえや個別改善でのシャワー、換気扇、給湯器、エレベーターの設置の有無をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 平成二十九年度は、大明丘住宅十五号棟、西伊敷住宅三十一号棟の建てかえと桜ケ丘住宅二十五、二十六号棟の個別改善を予定しております。 また、お触れの設備につきましては、建てかえでは全てを、個別改善では浴室換気扇を除き設置しております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 建てかえでは、シャワー、換気扇、給湯器、エレベーターが設置されることを確認いたしましたが、個別改善では、浴室換気扇を設置しないことがわかりました。私どものもとには、換気扇がないことで「洗面台の板が湿気で腐食してきた」、「湿気でカビがすぐに生えて子供たちへの健康被害が心配」などの深刻な相談が寄せられています。住民の皆さんの実態を十分に把握していただき、建てかえと同様、個別改善の場合も換気扇を設置するべきではないでしょうか。要請をいたします。 質問の三点目、市営住宅の入居者のしおりに示されている市営住宅修繕等負担区分表には、修繕内容を入居者か市かどちらが負担するのかが定めてありますが、シャワー等の設置は入居者負担となっています。新しい住宅と同様に子育て世代や高齢者など希望があれば既存住宅にも市負担で設置するべきではないでしょうか、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 二十八年度より、本市が設置した給湯設備の更新時にはシャワーを設置しているところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 二十八年度から給湯設備の更新時にシャワーを設置しているとのことですが、シャワー設置は大変待ち望まれていますので工事を速やかに行っていただくこと、とりわけ子育て世代や高齢者に配慮していただき、希望があれば、既存住宅でも独自に設置していただくよう要望いたします。 次に、市営住宅のバリアフリーの考え方と今後の展開についてお伺いいたします。 質問の一点目、鹿児島県の福祉のまちづくり条例等を踏まえた本市の市営住宅建設の基本的な考えをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 本市では、お触れの条例のほか、公営住宅の整備基準等を踏まえ、障害者などに配慮した住戸の整備を進めているところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 障害者に配慮した住戸の整備を進めているということでしたが、この間、私のもとに車椅子用住宅にお住まいの方からこのような相談がありました。「お風呂は健康な人でも入りにくい。ケアマネジャーが見に来られたが、余りの不便さにびっくりしていた」というものでした。私も現場を確認したところ、玄関から入ってすぐの和室、また、浴室の洗い場もそれぞれ床から五十センチほど高くなっており、そこに踏み台が置かれていました。健康な方でも入浴するたびにこの段差を上り下りすることは大変なことだと容易に想像がつきました。この相談者は、リウマチを患い、人工関節の手術もされておられます。入居した当時に比べると、障害の症状が重くなっており、段差のある和室には入れないとのこと。さらに、入浴もできなくなったということで、大変不便な暮らしを余儀なくされておられました。私は、車椅子用住宅について大きな疑問を抱きました。 そこでお伺いいたします。 質問の一点目、車椅子用住宅とはどのようなものかお示しください。 質問の二点目、新しい住宅と古い住宅での車椅子用住宅の構造の大きな違いとその要因は何かをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 車椅子用住宅は、車椅子使用者が生活しやすいように住戸内の流し台や浴室、トイレなどの仕様について一定の配慮をした住宅でございます。 また、十五年度までは、車椅子からの移動に配慮し、和室や浴室に段差を設けておりましたが、バリアフリー仕様のユニットバスの普及などに伴い、それ以降は段差のない住宅として整備しております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 平成十六年度からは段差のない住宅として整備していることがわかりましたが、それまでの住宅は和室や浴室に段差があることがわかりました。 質問の三点目、車椅子用住宅において、段差のある住宅と段差のなくなったフルフラットの住宅とで建設された年代別の建設戸数をお示しください。 質問の四点目、車椅子用住宅にお住まいの世帯を対象に、平成十七年に当局がアンケート調査を実施されたとお聞きしましたが、その目的、内容、結果をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 当該住宅は、十五年度までに三十六戸、十六年度以降に九戸、合計四十五戸を建設しております。 また、アンケートは、車椅子用住宅の使い勝手などを把握するために満足度及び要望などを伺ったもので、おおむね半数以上が満足しているとの回答のほか、個別に改善要望も出されております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇]
    ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 車椅子用住宅は現在四十五戸あり、その中で平成十五年度までに建築されたもの、すなわち相談があった住宅と同様、段差のある住宅がいまだに三十六戸あることがわかりました。アンケート結果については改善の要望が寄せられたということですが、その要望について当局はどのように応えてこられたのでしょうか。 質問の五点目、車椅子用住宅の個別改善のこれまでの対応と二十九年度予算の見込みをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) これまで外部から住戸内へのスロープや車椅子に対応した流し台を設置するなどの改善を進めております。なお、二十九年度の予定はないところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 二十九年度は流し台を設置するなどの個別改善の予定はないとのことです。それでは、まだ改善されていない既存の車椅子用住宅に住んでおられる方々は、障害の悪化や高齢などで段差を解消してほしいと望んでいても、そのまま住み続けなければなりません。個別改善が見込めないというのであれば、住みかえなどで対応するべきと考えます。 質問の六点目、障害の悪化や高齢化などを特別な理由として住みかえはできないものか。過去の事例も含めお示しください。 質問の七点目、車椅子用住宅の今後の対応をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 車椅子用住宅間の住みかえは認めておらず、事例もございません。 また、既存の車椅子用住宅の改修は、施工上の制約も多いことなどから、これまで同様、建てかえなどに合わせて対応したいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 車椅子用住宅間の住みかえは認めておられないこと、過去の事例もないことが明らかになりました。さらに、既存の車椅子用住宅は、建てかえをするまでは改善がなされないということもわかりました。住みかえも認めない、建てかえまで改善も望めない、それでは入浴すらできなくなった入居者に引き続きこの暮らしを続けろということなのでしょうか。今、一般住宅でも建てかえや個別改善で段差の少ないものへとつくりかえられているように、車椅子用住宅のフルフラットへの一刻も早い改善と、すぐに改善ができないのであれば、まずは少なくとも住みかえができるよう配慮するべきではないでしょうか。 そのことを強く要請いたしまして、私の個人質疑の全てを終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、園山えり議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、中元かつあき議員。   [中元かつあき議員 登壇](拍手) ◆(中元かつあき議員) 平成二十九年第一回市議会定例会に当たり、自民党新政会の一員として個人質問を行います。 なお、重複等により質問を一部割愛いたしますことを御了承願います。 まず初めに、森市長の掲げる都市像について伺います。 市長は、これまで「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」の実現に向け取り組んでこられ、今後も強い意志を持って全力投球されると表明されております。また、心の豊かさ、都市の豊かさ、自然の豊かさの実現を基軸として、市民と行政が知恵と行動力を結集し協働していくことにより、満足度の高い、真に豊かさを実感できる都市の創造を目標に掲げ、こうした取り組みを通じて市民の誰もが幸せを感じる社会の実現に全力を傾けたいとの見解も過去において示されております。 そこでお伺いいたします。 市長就任以来、森市長の掲げる都市像はどの程度実現されたと感じるのか。また、それにより市民にとって豊かさは増幅されたと考えるのかお示しください。 国は、まち・ひと・しごと創生総合戦略の基本的な考えの中で、「しごとがひとを呼び、ひとがしごとを呼び込む好循環を確立するとともに、その好循環を支えるまちに活力を取り戻す」という、まち・ひと・しごとの創生と好循環の確立を示しております。 そこで、森市長もマニフェストや二十九年度議案説明の中でも抱負として述べられていた、次代のまち・ひと・しごとづくりにチャレンジについて伺います。 第五次総合計画後期基本計画の中で、目標指標の一つとして、産業振興が図られ雇用機会に恵まれるなど、地域経済が活性化していると感じる市民の割合は、五次総策定時は、八・五%、現在一四・六%、これを三十三年度に五〇%と設定しておられます。十年先、二十年先を展望し、「まち」づくり、「ひと」づくり、「しごと」づくりの三つの重点項目を掲げ積極的に施策を推進される中で、前述の高い目標達成のためにも「しごと」づくりは大変重要と考えます。その中で、二十三年度より食・健康・環境分野のビジネスモデルを策定し、新産業の創出の取り組みを展開されてこられました。 そこでお伺いいたします。 市長の新産業に対する思いとこれまでの取り組みによりどのような成果があったか。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 中元かつあき議員にお答えをいたします。 第五次総合計画では、都市像に掲げる豊かさを推しはかるものとして市民の実感指標を設定したところであり、前期の検証では指標の約半数が計画策定時より上昇しており、着実に前進していると考えておりますが、まだ道半ばであると認識しております。今後とも後期基本計画に盛り込んだ施策・事業に積極的に取り組むことを通して、市民にとっての豊かさをさらに増幅させ、都市像の実現に努めてまいりたいと考えております。 私は、若い世代の転出超過が続く中、郷土で活躍をし、輝きたいと願う市民の希望をかなえ、活力と働きがいを生み出していくことが必要であり、そのためには本市の特性や地域資源を生かした新産業の創出などによる次代の「しごと」づくりを積極的に推進することで雇用を拡大し、地域経済の活性化を図っていくことが重要であると考えております。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 本市においては、健康や環境などの成長分野において産学官連携等による新産業創出の取り組みを促進しており、未利用資源を活用した環境配慮型商品やアンチエイジング効果のある成分を含む地元食材を使用した商品の開発等が行われているところでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) それぞれ答弁いただきました。 トップの心持ちは組織の士気に影響を与えます。市長におかれましては、本市のリーダーとして後期基本計画に盛り込んだ施策・事業に対し、明るく、元気よく、さらにエネルギッシュに取り組まれますよう要望いたします。 また、新産業創出を含め本市産業のさらなる活性化に向け各施策に取り組まれ、雇用の拡大が図られますことを期待します。 新しい質問に入ります。 二十九年度事業でも力を入れて取り組まれる観光行政について伺ってまいります。 社会保障関連の歳出が膨らむ中、いかにして歳入をふやすか、本市としていかに稼ぐかという観点からも地域経済の活性化には観光を通じた交流人口の増へ向けた施策は大変重要と考えます。 そこで、まず初めに、過去の本会議においても議論されてきましたクルーズ船寄港に関して伺ってまいります。 このたび県は、国の地方創生拠点整備交付金を使いマリンポートかごしまにCIQ機能を備えたターミナルの整備の方針を決定しました。議会事務局政務調査課に調査いただいた結果、二十七年度、クルーズ船の入港から出港までの平均停泊時間は十時間五十分でありました。ターミナル整備により入国手続にかかる時間の短縮が図られ、観光客の鹿児島での実質滞在時間が長くなることが予想されます。今後は限られた時間の中で観光客に本市の魅力をいかに感じてもらうか、その上で経済効果をいかに上げていくかを官民一体となって真剣に取り組まなければならないと考えます。あらゆる情報、データを駆使し、観光客の行動パターン、ニーズを把握し、そこに対して改良や改善、また、整備を施していかなければなりません。 そこでお伺いいたします。 マリンポートかごしま寄港後の観光客の動向についてどのように把握されているものかお示しください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お答えいたします。 クルーズ船の観光客については、マリンポートかごしまに寄港後、多くの大型バスを利用し、本市の中心市街地や桜島、さらには、知覧、霧島等において観光や買い物等を楽しまれているようでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 本市に関しては、中心市街地や桜島で観光、買い物を楽しまれるようであります。今後は、観光客、旅行業者の方々に本市での観光を選んでいただけるよう、さらなる魅力の発掘や回遊性、利便性の向上を図らなければならないと考えます。 以上のようなことを踏まえ、引き続きお伺いいたします。 市街地(天文館)周辺の観光バスの乗降所についてお伺いいたします。 天文館地区のにぎわい創出のため、平成二十五年に、いづろ交差点近くに貸し切りバス乗降所を設置されております。クルーズ船による観光客は交通手段として大型バスを利用して、その数は数十台にも及ぶようであります。今後は観光客の乗降時の安全性やバス待機の利便性、一般車両等への配慮からもバス専用の乗降所の整備が必要と考えます。御楼門の復元も見据え、西郷隆盛像、天文館地区へのアクセスもよい照国神社付近、県立博物館隣への整備が最適と考えますが、当局の市街地(天文館)周辺の観光バス乗降所についての見解をお示しください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 天文館周辺においては、本市が設置したいづろ貸し切りバス乗降所がございますが、大型バスの乗降場所は不足しており、照国神社周辺では混雑が発生していることから、現在、県や関係機関等とその確保について協議・検討しているところでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 大型バスの乗降場所不足や照国神社周辺の混雑発生を認識されているようであります。ストレスのないスムーズで安全にバスへの乗り降りができますよう早急に県を初め、関係機関との協議・検討を進めていただき、乗降所の整備に取り組んでいただきますよう強く要望しておきます。 次に、桜島フェリーの観光バスへの対応についてお伺いいたします。 旅行業者によると、桜島へはフェリーを使い、桜島溶岩なぎさ公園の足湯や有村溶岩展望所を訪れるようであります。世界的にもまれな活火山桜島の雄大な自然を間近に感じ、感動を得ていただき、その感動がSNS等を通じて発信され、これが何よりも効果的なPRにつながると考えます。いかに桜島を訪れていただくか、クルーズ船寄港による限られた時間の中で観光客を効率的に輸送しなければ、おのずと観光ルートから外れます。 そこでお伺いします。 一度に何台のバス輸送が可能かも含め、観光バスへの対応はどうなされているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎船舶局長(南勝之君) お答えいたします。 桜島フェリーでは、通常、観光バス等は一隻当たり五台程度の乗船としております。また、クルーズ船の寄港等、多くの大型バスなどの乗船が見込まれる場合は、事前の予約等をもとに、運航状況を見ながら必要に応じて臨時便を運航しているところでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 事前の予約に応じ臨時便での対応を行っているようであります。フェリーへの乗船に要する時間的ロスを生じさせないよう今後も十分配慮を要望します。また、クルーズ船の入港予定も把握できることから、予約を待っての対応だけではなく、それぞれに対し積極的な働きかけを行い、多くの観光客に桜島を訪れていただけるよう取り組まれますことをあわせて要望いたします。 次に、スポーツによる地域活性化について、順次伺ってまいります。 先日、三月五日、あいにくの雨天ではありましたが、第二回鹿児島マラソンが一万名を超えるランナーの参加と大会を支えていただいたボランティアの方々の御協力のもと開催することができました。当局や関係機関におかれましては大変な御苦労があったと察しますが、本市の魅力の発信や市民のスポーツに対する意識の向上など、さまざまな効果があったものと考えます。これから今大会の検証を行い、さらに発展・進化した第三回大会が開催されますことを期待いたします。 さて、第五次総合計画後期基本計画におきましても、スポーツ施策を通じ交流人口の増や地域の活性化を図ろうとされております。今やスポーツは、する、見る、支えるの観点から、地域振興を考える上で重要な要素となっております。そのような中、スポーツ庁では、スポーツによる地域活性化の推進役として地方自治体、スポーツ団体、観光産業など民間企業が一体となり、スポーツツーリズムやスポーツイベントの開催、大規模な大会の誘致、また、スポーツ合宿やキャンプの誘致に取り組む組織としてのスポーツコミッションへの活動支援を行っております。 このような状況の中、本市におきましてもスポーツコミッションを設置し、強固な組織のもと施策に取り組むべきと考えますが、当局のスポーツコミッション設置に対する見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) スポーツコミッションの設置につきましては、今後、他都市の状況等も含め調査研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 関係機関との連携・調整を行い、また、スポーツと地域資源とを融合させ、戦略的に施策に取り組む地域スポーツのワンストップ窓口としてスポーツコミッションは必要な組織だと考えます。スピード感を持って調査研究を行い、事業化へ向けて検討いただきますよう要望いたします。 次に、ラグビーを愛し、ラグビーに携わる一人として、ラグビーワールドカップ二〇一九公認キャンプ誘致に関して伺います。 二〇一九年、日本において第九回目となるラグビーワールドカップが開催されます。これはアジア初であるとともに、ラグビー伝統国以外では初めての開催となります。前回の二〇一五年イングランド大会では二百万人がスタジアムにて観戦、二百以上の国と地域にテレビ中継され、延べ四十二億人もの人が視聴されたと言われております。まさにビッグイベントであります。 日本における試合会場となる十二会場、十二都市は既に決定しており、そのうち九州では福岡市、熊本市、大分県が開催都市に決まっております。ラグビーの特性上、大会期間も四十四日間と長期間が予定されているため、海外からの観戦者も長期間滞在が予測されております。そのため、試合と試合の合間に開催都市や近隣の観光を楽しむことが想定され、現に日本政策投資銀行の試算によると、経済波及効果は二千三百三十億円、来場者二百万人のうち海外からの来場者数は四十一万人との予測がされており、本市のPRとあわせ、海外・国内の観光客を取り込む絶好のチャンスが来るのです。 このような状況の中、本市におきましても公認キャンプ誘致に手を挙げられました。大会出場国のキャンプ地に選定されることのメリットを考えますと、高く厳しいハードルではありますが、どうにかして誘致を実現したいところであります。さきに述べましたとおり、本市の魅力が全世界へ発信されるのです。 そこで、以上のようなことを踏まえ伺います。 公認キャンプ誘致の現状と決定までのスケジュールをお示しください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) ラグビーワールドカップ二〇一九の公認チームキャンプ地誘致につきましては、二十八年十二月十九日に組織委員会に対し応募申請書を提出したところであり、本年一月十六日に同委員会による実地審査が行われたところでございます。今後、夏ごろに公認チームキャンプ候補地が決定される予定であり、選定された場合には、秋以降に参加チームによる実地視察が行われる予定でございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 夏ごろには公認キャンプ候補地が決定とのことです。公認キャンプ以外に大会期間前に行う事前キャンプについては大会組織委員会の関与はなく、各自治体はチームと直接交渉ができます。残された時間は限られておりますが、県やラグビー協会等との情報の共有を図り、誘致に向けて努力いただきますよう要望いたします。 次に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック事前合宿誘致について伺います。 一九六四年の第十八回大会以来、実に五十六年ぶりに東京で開催される夏季オリンピック競技大会は、まさに国を挙げてのビッグイベントであります。みずほフィナンシャルグループOneシンクタンクが作成したことし二月九日付のレポートによると、付随効果を含めた経済効果は三十兆円との予測がされています。本大会は、単なるスポーツの祭典にあらず、海外からの観戦者やメディア、インターネットを通じ開催国の魅力を世界に発信する貴重な機会であるとともに、今後の共生社会のあり方を世界に示す大きな意義を持つ大会だと考えます。 本市としては、首都圏を中心に開催される東京オリンピック・パラリンピックに一地方都市としてどのようにかかわるかが問われていると思います。競技関係者が本市を訪れる直接的な効果はもとより、再三述べましたように、本市の魅力が世界に発信される絶好の機会であります。国際観光都市を目指している本市は、自国開催のこの世界的イベントに積極的、また、果敢にかかわるべきと考えます。 そこでお伺いいたします。 東京オリンピック・パラリンピック事前合宿誘致へ向けての取り組みをお示しください。 以上、答弁をお願いします。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 東京オリンピック・パラリンピックの事前合宿誘致につきましては、二十八年度に関係課長による庁内連絡会を設置し、検討を進め、県内の各競技団体の意向や本市の姉妹友好都市及びこれまでのスポーツキャンプの受け入れ実績等を総合的に勘案し、キャンプ誘致に関する基本的な考え方を整理したところであり、これに基づき、七人制ラグビーやサッカーなど六競技について各競技団体を通じ、国内競技連盟に対し事前キャンプ誘致への協力を依頼するとともに、大使館等を通じた誘致活動等を行っているところでございます。このうち水泳につきましては、日本水泳連盟と連携しながら、二十九年度にブダペストで開催される世界水泳選手権等における誘致活動を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 水泳競技につきましては、具体的な誘致へ向けた取り組みが示されました。誘致活動の成功を願うとともに、他競技におきましても競技ごとの合宿条件などの情報収集に努められ、ポイントを絞った戦略的な誘致活動が行われますことを強く要望いたします。 新しい質問に入ります。 本市にとりまして、来年のNHK大河ドラマ「西郷どん」の放映に始まり、平成三十二年の国民体育大会開催、また、国レベルでは、平成三十一年、ラグビーワールドカップ、平成三十二年、東京オリンピック・パラリンピック開催と交流人口の増が見込まれ、地域活性化へつながる絶好のビッグイベントが確実にやってきます。平成二十七年観光統計から見てとれるように、入り込み観光客数が増に転じる年度には、平成二年、NHK大河ドラマ「翔ぶが如く」の放映、平成十六年、九州新幹線一部開業、平成二十年、NHK大河ドラマ「篤姫」の放映、そして、平成二十三年、九州新幹線全線開業などの外部環境の追い風がありました。これからの数年間が、まさに世界に誇れる国際観光都市として本物になるか、勝負のときであります。これを踏まえ、観光庁を登録主体としたDMOについてお伺いします。 DMOは、地域の稼ぐ力を引き出すとともに、地域への誇りと愛着を醸成する観光地経営の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役として、多様な関係者と協同しながら明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人と定義されております。今では、広域連携DMO四件、地域連携DMO五十六件、地域DMO六十三件の計百二十三件の法人登録がなされており、これと連携して事業を行う関係団体に対して関係省庁が連携して支援を行うことで観光地域づくりを推進しております。 本市におきましては、新年度予算で鹿児島観光コンベンション協会体制強化事業補助金が計上され、DMO設置を視野に入れた当協会の組織体制の充実強化を支援する取り組みが図られることから、以下お伺いいたします。 一点目、DMO設置による効果。 二点目、DMOに対する認識と設置に向けた取り組み。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) DMOにつきましては、産学官民を含めた地域の多様な関係者による組織であり、地域が一体となった観光振興が図られること、また、各種データ等の収集分析、そのデータに基づく戦略策定と事業実施、効果検証など科学的アプローチを取り入れた事業展開が期待されております。 本市におけるDMOの設置につきましては、効果的なマーケティングや戦略策定などを行うインバウンド推進のための組織にしたいと考えており、今後、観光コンベンション協会の組織体制の充実強化や民間との連携の強化を図りながら、その設置を視野に入れて検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 DMO設置による効果も認識されており、間近に迫っている「西郷どん」放映を初め、ビッグイベントの開催が平成三十二年に向けてやってきます。産学官民を含め地域一体となって取り組み、一過性の観光特需に終わらせず、その後の本市の観光振興につなげる意味においても早急に設置に向けた検討を要請いたします。 新しい質問に入ります。 本市唯一の域外施設である冒険ランドいおうじまについてお伺いします。 母の出身が硫黄島であり、私のルーツである硫黄島は、自然に囲まれたすばらしい島であります。そんな南の島における実体験を通じて、豊かな心とたくましさを養うことにより青少年の健やかな成長を図るため、平成十六年七月二十七日、鹿児島郡三島村硫黄島に総工費五億二千万円を投じ、敷地面積二万一千平方メートル、定員百五十人の宿泊施設を備えた冒険ランドいおうじまが開所しました。十二年を経過した今、改めてその利用状況、課題を検証し、今後の施設のあり方を含め利用促進を図るため、以下お伺いいたします。 森市長は、過去に当施設を訪れ、感想を述べておられますが、改めて今の冒険ランドいおうじまに対する思いをお聞かせください。 また、「鹿児島市の教育」から冒険ランドいおうじまの利用者実績を見ますと、平成十六年の開所以来、平成十八年の四千二百八十五人をピークに二十四年度以降は三千人を割り込み、二十七年度は二千六百九十五人となっております。利用率等については過去の本会議や委員会において議論されてきましたが、現状を踏まえ、利用状況の特徴と課題をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 次代を担う青少年の育成のために、冒険ランドいおうじまを拠点として硫黄島の豊かな自然や歴史・文化に触れることは貴重な体験であり、一人でも多くの青少年にこの施設を活用していただきたいという願いは今も変わらないところでございます。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 冒険ランドいおうじまの利用が多いのは、学校の宿泊学習、教育委員会の主催事業、社会教育団体、家族単位の順で、五月など比較的天候が安定している時期に利用が集中しております。課題としましては、活動等が気象状況に左右されることでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 利用の多い順に、学校の宿泊学習から家族単位まで示されました。また、課題として、現地での活動が気象状況に左右されることを挙げられました。 市長の一人でも多くの青少年にこの施設を利用していただきたいとの願いをかなえるためにも、いかに利用者をふやすかを考えなければなりません。過去の議論において、利用率が上がらない、利用者がふえない原因として、気象状況により定期船が欠航すること、また、離島での実施に対する保護者の不安を挙げておられました。利用促進に向けた取り組みとして、校長会、あいご会、PTAなどの社会教育関係団体との会合において指導を行い、さらには、教職員を対象に本施設のよさを知ってもらうための体験学習の実施や新任採用の教職員の校外研修の一環として本施設を活用することなどを検討するという方針が示されておりました。 そこでお伺いいたします。 現在の利用促進に対する取り組みをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 利用促進につきましては、これまでもホームページや市民のひろば、あいご会の研修会等での広報、管理職研修会における活用の指導等を行っているところでございます。また、教職員を対象にしました体験講座を実施し、家族単位で参加するファミリーアドベンチャー事業を二十八年度から一回ふやしたところでございます。さらに、気象状況に応じて日程が変更できるよう予備日を確保したり、雨天時の活動プログラムを拡充したりして利用しやすい環境づくりに努めているところでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 ファミリーアドベンチャー事業を一回ふやし、また、気象状況に応じた日程変更のための予備日の確保など、前向きな取り組みは一定評価いたします。しかしながら、毎年同じような広報や指導では結果は変わりません。課題を一つ一つ克服する取り組みを行い、利用促進に結びつけなくてはなりません。例えば、利用する児童生徒の船運賃の一部を助成する、また、利用条件の見直し等により関係部局連携のもと一般客や企業研修等での利用促進策なども検討されてはいかがでしょうか。 先日、三島村の大山村長からも冒険ランドいおうじまへの受け入れには万全の態勢で支援するとのありがたいお言葉を頂戴しております。今後、三島村との連携も図り、さらなる利用促進に努められますよう要望いたします。私も微力ではありますが、利用促進に協力してまいります。 新しい質問に入ります。 桜島の地域振興について伺います。 第五次総合計画後期基本計画の地域別計画における桜島地域の課題として、桜島爆発災害対策等の防災対策を含め桜島地域の特殊性を考慮した施策を積極的に進め、火山活動から地域の暮らしを守り、地域資源の活用、活火山・桜島との共生を図りながら、活力の維持、増進を図ることが必要との認識が示され、さまざまな施策が講じられております。中でも老朽化した桜島港フェリーターミナルのリニューアルは、地元住民にとっても、観光客にとっても大変意義のある整備事業であると考えます。 そこでお伺いいたします。 二十九年度末に供用開始予定となっている桜島港フェリーターミナルの整備の状況とそれによる効果をお示しください。 答弁願います。 ◎船舶局長(南勝之君) 桜島港新フェリーターミナルの整備は、平成二十八年七月に工事に着手し、現在、基礎工事を行っており、二十九年度内の完成を予定しております。整備の効果については、災害時の避難施設としての機能強化とともにレインボー桜島などへのアクセスが向上し、多くの市民や観光客の利便性などが図られるものと考えております。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 避難施設としての機能強化が図られ、各施設へのアクセスが向上し、利便性が図られるとのことであります。これからフェリーターミナル周辺の駐車場やバス停等の整備も順次進むものと思われますが、日常フェリーを使用する地元住民に対しての利便性についても十分配慮いただきますよう要望いたします。 さて、旧桜島町が平成十六年に鹿児島市へ編入合併し、全島が一つの行政区になりましたが、この桜島地域は本市の他地域と比較しても人口減少が著しく、高齢化率も四〇%を超える状況にあります。観光資源として桜島がますます輝きを放つためには、そこに住まう住民の活力が必要だと考えます。生き生きと活力に満ちた住民が観光客を迎える豊かさあふれる桜島のためにも、桜島の特殊性を認識されている当局、市長には、ぜひ桜島住民に対する桜島フェリー乗船時の優遇など、思い切った施策を期待するものであります。 そこで伺います。 桜島地域の活力増進をどのように図っていくのか、また、その具体的な施策についてお示しください。 答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 桜島地域におきましては、地域の特殊性を考慮した施策を積極的に進め、火山活動から暮らしを守り、地域資源の活用や火山との共生に取り組む中で活力の維持・増進を図っていくことが重要でありますことから、大規模噴火に備えた対策の充実など災害に強い安全で安心な地域づくりを進めるとともに、降灰等に対する防災営農対策やジオパークにおける活動の推進などにも引き続き取り組んでまいりたいと考えております。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 地元住民の方々も自主的に農業・漁業・観光産業の分野で活性化に向け努力されておりますが、桜島地域の観光振興や特産物の生産振興には産学官民一体となって戦略的な施策が必要であります。このことに関しては当局におかれましても十分認識されておられると思いますので、今後、策定及び推進される施策に関しまして力強く取り組んでいただきますよう要請いたします。 新しい質問に入ります。 桜島フェリー体験パスポート事業について伺います。 ふるさと鹿児島を思うとき、幼少のころから眺めていた桜島が心の中にあります。本市にとりましても、我々市民にとりましても、桜島は郷土の象徴、シンボルであると考えます。森市長が重点政策に定めた次代の「ひと」づくり、また、郷土への誇りと愛着の心を育むふるさと教育につながる、とても大切な事業であると考えることから、以下お伺いいたします。 まず、本事業の概要と期待される効果についてお示しください。 次に、フェリー利用の側面だけではなく、教育の側面からも分野横断的に事業を展開、発展させるべきと考えることから、今後、教育委員会との連携に対する考えについて。 以上、答弁願います。 ◎船舶局長(南勝之君) 桜島フェリー体験パスポート事業は、市内の小学生を対象に一年間無料で乗船できる、よりみちクルーズ体験パスポートを配布するもので、乗船された方々からの情報発信などにより今後の新たな利用者の掘り起こしにつなげてまいりたいと考えております。 また、新たに夏休み期間中に、よりみちクルーズで自由研究講座を実施するとともに、遠足等の学校行事での活用など、今後も教育委員会との連携を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 利用促進にとどまらず、教育的な意義も認識され、今後も教育委員会との連携を図られるとのこと。今後すばらしい取り組みになりますことを期待するとともに、事業の展開を注視してまいります。 最後の質問に入ります。 田上地区の土地区画整理事業についてお伺いいたします。 第五次総合計画後期基本計画で、田上小学校周辺において、生活環境の改善に向けて土地区画整理事業の検討を進めますとあり、前期基本計画の面的整備のあり方から土地区画整理事業へと変更されました。これまで同地区におきましては、県が管理する新川と県道鹿児島東市来線が地区中央を縦断しているため、県との調整が不可欠であり、整備時期や河川計画などについてこれまでも県と協議がなされ、河川改修との整合を図ることなどを課題とされてきました。 そこでお伺いします。 当局の把握されている県の新たな動向をお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えします。 県によると、新川の河川改修事業については、田上橋から大峯橋までの区間において河川法線を計画するため、測量設計委託を二十九年度にかけて行うこととしているとのことでございます。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 県におきまして、河川整備計画未策定区間、田上橋から大峯橋までの区間に対し測量設計委託が実施されることが明らかになりました。大きな一歩が踏み出されたことは大変喜ばしいことであります。 そこで、このような県の動向を受け、本市の今後の対応についてお示しください。 答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 当事業の検討を進めるには、新川の河川改修事業などとの整合を図る必要があることから、今回の委託業務の結果も踏まえ、引き続き、県と協議・連携してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中元かつあき議員 登壇] ◆(中元かつあき議員) 答弁いただきました。 委託業務の結果を含め、今後、県との連携・協議が進むことになるようであります。地元土地区画整理事業促進期成会の先輩方ともども本事業については引き続き注視してまいりますので、当局におかれましても、県との十分な連携のもと取り組んでいただきますよう要望いたします。 以上をもちまして、私の全ての質問を終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、中元かつあき議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 二時三十四分 休 憩            ─────────────────              午 後 三時  三分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、堀 純則議員。   [堀 純則議員 登壇](拍手) ◆(堀純則議員) 平成二十九年第一回定例会において、自民党市議団の一員として通告に基づき個人質疑をいたしてまいります。 なお、聞き取りにくい点が多々あるかと思いますが、御容赦ください。 まずは、若者定住促進対策について伺ってまいります。 この課題につきましては、これまでもたびたび当局の見解をただしてまいりましたが、いまだに課題解決の糸口さえ見出せない状況にあります。しかしながら、ここで諦めるわけにはまいりません。高齢化が進行し人口が減少しつつある集落にとって、行政がその地域を常に見詰めているという行為は、地域を再生するエネルギーにつながってくるものと信じています。そういった意味合いからも、若者定住促進対策は、集落住民の諦めないという意識を支える可能性が少なくないと考えます。何としても森市長に周辺地域の実情を十分に理解していただきたいという思いから、数点について伺ってまいります。 一点目に、旧市域、桜島、吉田、松元、郡山及び喜入の地域ごとの高齢化率をお示しください。 特に喜入地域にあっては、町ごとの数値をあわせてお示しください。 答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) お答えいたします。 地域ごとの高齢化率を本年一月一日現在の住民基本台帳人口に基づき申し上げますと、旧市域二四・七、吉田地域三一・二、桜島地域四三・六、松元地域二一・六、郡山地域三五・七、喜入地域三四・五%となっております。 また、喜入地域の町ごとの高齢化率を同様に申し上げますと、喜入瀬々串町三三・七、喜入中名町三二・五、喜入生見町四八・三、喜入前之浜町四六・五、喜入町二八・七、喜入一倉町四二・一%となっております。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 鹿児島県は、二月一日、平成二十八年十月一日現在の年齢別推計人口調査結果を発表いたしました。県全体の高齢化率は三〇・一%となり、調査開始以来、初めて三〇%を超えたということであります。鹿児島市の高齢化率は二五・六%であり、県内では最も低い数値でありますが、四人に一人が高齢者という状況になっています。また、各市町村別の数値を見ると、高齢化率が最も高いのは南大隅町の四六%、錦江町四三・九%、湧水町と垂水市が三九・八%となっており、特に農山村地域における過疎化、高齢化の進行を十二分に認識させられるところであります。 鹿児島市の各地域の高齢化率については先ほどお示しいただきましたが、周辺五地域だけを見ると、松元地域を除く四地域において高齢化率は三〇%を超えています。また、喜入地域においては六町のうち五町において高齢化率が三〇%以上になっています。さらに、町内会・集落等単位の詳細な数値が示されるものなら、驚くべき実態が浮き彫りになると思われます。集落機能や社会活動の低下を招き、存続が危ぶまれる集落等も出てくるのではと危惧するところであります。 そこでお伺いいたしますが、五地域における高齢化率が五〇%以上の町丁の地域ごとの数と最も高い高齢化率についてお示しください。 答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) 五地域における高齢化率が五〇%以上の町丁数は、桜島地域は三、松元及び郡山地域は一、吉田及び喜入地域はゼロとなっており、最も高い高齢化率は六四%となっております。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 県都鹿児島市にあっても、周辺部においては高齢化率五〇%以上が五町存在するということが明らかになりました。また、最も高い高齢化率は六四%と驚くほどの数値となっており、集落機能や社会活動の低下が危惧されるところであります。このような実態において高齢化率四〇%以上の町が幾ら存在しているのか、政務調査課の調査によりますと、桜島七、吉田一、松元三、郡山三、喜入三、計十七の町が既に高齢化率が四〇%を超えている状況であります。当局においてもこれらの実態を踏まえ、何らかの対策を講じる必要があると考えます。 次に、平成二十九年一月に締結された連携中枢都市圏の形成に係る連携協約における取り組み項目のうち、圏域全体の生活関連機能サービス向上の中で住民の交流や移住の促進が挙げられていますが、その取り組み内容について答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) 連携協約における住民の交流や移住の促進の取り組みといたしましては、出会い・ふれあい企業対抗運動会開催事業やかごしま移住支援・プロモーション事業などがございます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 さまざまな取り組みがなされるようであります。移住支援につきましては、周辺地域への若者定住を促進する支援ができるよう期待をいたします。 次に、これまでも各自治体の定住促進対策については質疑を交わした経緯がありますが、今回は、日置市、いちき串木野市、姶良市における二十七年度の定住促進対策の成果について、補助金交付件数、定住世帯数、人数についてお示しください。 また、姶良市における定住促進住宅の取り組みについて答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) 各市の二十七年度における定住促進関係の補助金の交付件数、定住世帯数、人数を順に申し上げますと、日置市は二十八件、二十八世帯、八十九人、いちき串木野市は十二件、十二世帯、三十七人となっており、姶良市は実施していないところでございます。 姶良市では、市内四カ所に九十八戸の定住促進住宅を整備しており、平成二十九年一月末現在で八十七世帯が入居しているとのことでございます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 各市においては、それぞれに定住促進対策の成果が確実に出ているようであります。姶良市にあっては、定住促進に係る補助制度は廃止されたようであります。しかしながら、定住促進対策として新たな事業で定住促進住宅の整備を行っているようであります。この整備は、住宅を地域の事情に即した活用を行うため、国からの補助金は活用していない姶良市の単独事業であります。若年層と児童生徒増対策、そして、地域の活性化を図ることを目的とした住宅整備であります。姶良市の人口増の一要因にもなっている政策であります。 私は、これまでも各自治体による人口増対策、特に若者定住促進対策について当局にただしてまいりました。 再度伺いますが、本市における定住促進に係る取り組み状況とその成果について、あわせて答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) 本市では、地域活性化住宅や既存集落活性化住宅の整備により、子育て世代等の定住が図られているところでございます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきましたが、これまでの答弁と何ら変わるところがありません。地域活性化住宅や既存集落活性化住宅の整備には選定基準等があり、地域によっては余り期待できるものではありません。周辺地域は、人口減・高齢化問題による今後の集落運営に大きな懸念を持っています。当局にあっても、この課題に危機感を持って取り組んでもらいたいものであります。 平成二十六年第四回定例会において、地方創生の取り組みの中で定住促進のためにどのような方策があるのか、さらに検討してまいりたいとのことでありましたが、その検討内容と対応について答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) 本市の地方創生総合戦略においては、市域全体として人口減少問題を克服していくため、四つの基本目標を掲げて取り組むこととしております。これを踏まえ、二十九年度は、引き続き既存集落活性化住宅建設事業やかごしま移住支援・プロモーション事業などに取り組んでまいります。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきましたが、周辺地域の再生をいかに図っていくかの具体策になっておりません。周辺部が衰退するということは、中心部も衰退してきますよという警告でもあります。 当局にあっては、先ほども申し上げましたが、危機感を持って真摯に対応していただきたいものであります。これまでの質疑で私が訴えたいことは御理解はいただいていると思いますが、何といっても早急に具体的な対策が必要であるということであります。 そこで、この項の最後に、高齢化・少子化が進行する地域への若者定住を誘導する施策の一環として若者定住促進事業補助制度の創設は考えられないものか答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) 補助制度の創設につきましては、現在のところ考えていないところでございますが、周辺地域への若者の定住を誘導する施策として地域活性化住宅等の建設や地域における子育て支援の充実、観光資源の活用等を引き続き進めるとともに、移住促進の取り組みにおいても周辺地域の魅力を紹介するなど各面から取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 今回も希望があしたへとつながるような前向きな答弁をいただくことはできませんでした。周辺地域の実情をどの程度把握されているのか理解に苦しむところであります。 二十九年度当初予算案においては、人口減と高齢化が進む団地の活性化を図る狙いから、団地再生推進事業に取り組んでいく計画のようであります。このことに関しまして森市長は、定例記者会見で、人口が減り高齢化が進めば生活の利便も損なわれていく。活性化には住みやすさの創出と若い世代の流入が不可欠と述べられたそうであります。このことは団地だけの問題ではないということを認識していただきたいと思います。周辺地域の活性化、再生あっての地方創生であると私は確信を持っています。今まさに、周辺地域においては活性化対策が待ったなしの状況にあるということを強く申し上げ、早急な対策を講じていかれることを要請いたしておきます。 新たな質問に入ります。 集中浄化槽の維持・管理についてただしてまいります。 この件に関しましても幾度となく質疑を交わしてまいりましたが、依然として平行線のままであります。しかしながら、集中浄化槽の維持・管理の課題は、今や全国的にも大きな問題となっているところであります。そういった観点から、諦めることなく課題解決に向けて誠心誠意取り組んでまいります。 まずは、平成二十七年第二回定例会以降の調査研究の状況についてお示しを願います。 答弁を願います。 ◎環境局長(山口順一君) お答えいたします。 自治会等が管理する集中浄化槽の維持・管理について中核市を調査しましたところ、倉敷市のみが補助制度を設けており、その内容は、五十一人槽以上の集中浄化槽の修繕に対して四割を補助しているとのことでございます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 中核市では倉敷市で補助制度が創設されているようでありますが、中核市以外の多くの自治体ではさまざまな取り組みがなされています。当局にあっても、これまで各自治体における集中浄化槽の維持・管理について調査は実施されているとは思います。全国的にも集中浄化槽の老朽化が懸念される団地は相当数に上るものと推察されます。 そこで伺いますが、住宅団地における老朽化が懸念される集中浄化槽の管理の課題についてどのように把握されているのか答弁を願います。 ◎環境局長(山口順一君) 課題としましては、集中浄化槽の老朽化に伴う大規模修繕や管路取りかえなどによる維持・管理費用の増大が考えられます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 当局にあっても、集中浄化槽の管理に大きな課題が生じてきていることは十分に認識されているようであります。認識しているだけでは事は前に進んでいきません。何がしかの対策を検討する必要があるのではないでしょうか。 そこで伺いますが、平成二十八年十月十八日に吉野台、星和台団地の住民代表から環境整備に関する要望書が提出されたようでありますが、その要望内容と市の対応について答弁を願います。 ◎環境局長(山口順一君) 要望の内容は、両団地でそれぞれ管理する集中浄化槽の市への移管についてでございます。市としましては、集中浄化槽の譲渡を受けることは困難であること、各家庭にそれぞれ合併処理浄化槽を設置する場合は現行の補助制度を活用できることなどを説明したところでございます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 これまでは星和台団地のみが鹿児島市に対してたびたび要望いたしてきたところでありますが、今回においては新たに吉野台団地が加わっての要望ということであります。何人かの地元議員がいらっしゃいますので、人様の地盤に首を突っ込んで申し上げるわけにはまいりませんが、仄聞するところ、吉野台団地の皆さんも必死の要望活動を展開されているようであります。 近年、団地住民も高齢化が進行してきている状況にあり、開発から数十年経過した団地で今問題となっているのが集中浄化槽の老朽化対策であります。集中浄化槽だけでなく管渠の老朽化も進み、その補修をどうしたらよいかが団地住民の悩みであります。公共下水道事業計画区域外の団地にも行政の支援が必要ではないでしょうか。 そこで伺いますが、集中浄化槽修繕工事の補助制度の創設は考えられないものか見解をお示しください。 答弁を願います。 ◎環境局長(山口順一君) お尋ねの補助制度の創設については考えていないところでございますが、他都市の状況など引き続き調査研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 これまでと全く同様な当局見解であります。しかしながら、住宅団地のインフラの老朽化が懸念される中、集中浄化槽をめぐる問題が目立ってきているのは事実であります。修繕には多額の費用がかかり、管理する住民の不安は募る一方であります。鹿児島市が管理している牟礼岡、松陽台地域下水道にあっては改修事業等に一般会計から多額の財源を繰り出しています。全国的にも同様な対応であろうと推察されます。 このようなことから、一部自治体においては、管理引き受けや補助制度の創設に向け動き始めている状況も見られます。当局においては、さらなる調査研究に取り組まれることを強く要請いたしておきます。この件に関しましては、今後においても追及をいたしてまいります。 新たな質問に入ります。 農業振興に関し数点伺ってまいります。 農業・農村を取り巻く現状は、農業従事者の高齢化や担い手不足などの課題も多く、農村地域の活力の低下が見られる状況にあります。このような状況の中で、農業振興をいかに図っていくかはさまざまな課題があり、簡単に解決できる問題ではありません。そのことは十分に認識し、理解いたしていますが、農業が将来にわたり欠かせない職業であるということを鑑みるとき、一つでも解決できる方策はないものか思慮するところであります。 そこで伺ってまいりますが、さきの代表質疑と重複する事項もありますことを申し添えておきます。 一点目に、平成二十四年度から二十八年度現在の年度ごとの新規就農者数と男女別、経営別の人数についてお示しください。 また、新規就農者の確保・育成の具体策についてお示しください。 答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 新規就農者数について、平成二十四年度から二十八年度現在まで順に申し上げますと、五、六、五、五、八人で、合計二十九人でございます。男女別では、男性二十五人、女性四人、経営別では、野菜二十六人、花卉、茶、肉用牛がそれぞれ一人でございます。 次に、新規就農者の確保・育成につきましては、就農相談や技術の習得のための基礎研修の実施、就農直後の経営安定を図るための施設等の導入助成や青年就農給付金の給付、地域への定着を図るための里親制度による栽培技術や生活相談支援などを行っているところでございます。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 各年度の新規就農者確保数は五ないし六名という状況であります。なお、二十八年度現在においては八名が確保されているようであり、明るい兆しが見られるようであります。平成二十四年三月に策定された農林水産業振興プランにおける新規就農者の二十八年度目標値は十名となっていましたが、残念ながら目標値達成までには至っていません。その反省からか今回の第二期農林水産業振興プランにおいては、現況で五名、三十三年度目標値においても五名と基本施策と相反する数値目標となっています。 新規就農者の確保についてはなかなか難しい、簡単な問題ではないということは十分に理解をいたします。しかしながら、新規就農者を何とか確保していかないことには本市の農業振興を図っていくことはできません。先ほど新規就農者の確保・育成の具体策を示していただきましたが、これまでの取り組みと何ら変わりのない対策であります。もっと思い切った施策が必要であるということを申し上げておきます。 次に、二十八年度現在の認定農業者数について、また、男女別、経営別の認定農業者数についてお示しください。 あわせて、今後における認定農業者の育成対策及び女性認定農業者の育成にどのように取り組んでいかれるか答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 現在の認定農業者数は百六十二人で、男女別では、法人経営などを除く個人経営百十六人のうち男性が百九人、女性が七人となっております。経営別では、耕種部門が野菜六十九、花卉十六、茶十四など百十七人、畜産部門が肉用牛三十七、酪農三、養豚二など四十五人となっております。 認定農業者の育成対策につきましては、それぞれの農業経営改善計画の達成に向けてJAなど関係機関と連携し、経営力の向上・改善のための指導、研修会の実施、消費者ニーズに対応した流通情報の提供などの支援に引き続き努めてまいります。また、女性農業者はそれぞれの農業経営において果たす役割は大きく、農産物の商品化や販売促進などへの女性ならではの経営感覚を生かせるような経営指導や情報提供などを関係機関と連携して行い、より主体的に農業経営に取り組む女性認定農業者の育成に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 認定農業者の二十八年度目標値は百八十五名でありましたが、現時点においては達成されていません。農業担い手の中心的役割を果たしているのが認定農業者であります。全国における認定農業者は約二十五万人であり、そのうち女性認定農業者は約一万一千人となっているようであります。認定農業者に占める女性の割合は五%に満たない数値であります。個人経営における本市の女性認定農業者の割合は六%ということであります。政府の第四次男女共同参画基本計画においては、平成三十二年までにあらゆる分野の指導的地位に占める女性の割合を三〇%以上にという政府目標が示されています。担い手としての女性の活躍も今後の農業振興には欠かせないところであります。いかに女性認定農業者を育成していくかも今後の農業振興に大きくかかわってくるものと思います。 認定農業者への支援措置につきましては、御承知のとおり、低金利の融資、農業経営基盤強化促進法による農地の利用権設定、農業者年金特例保険料適用など、さまざまな支援措置が講じられています。それらの特典などをアピールしながら積極的な加入促進を図ることも大事なことであります。また、女性認定農業者の育成の手段として家族経営協定の締結を推進することも女性の活躍を促すことにつながってまいりますので、積極的な取り組みを要請いたしておきます。いずれにせよ、認定農業者確保目標達成のためには、さらなる努力が必要であるということを申し上げておきます。 次に、振興プランの中で、持続可能な農業を目指す意欲ある新規就労者を確保・育成するという文言が明記されていますので、この持続可能な農業とは何を指すものか答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 持続可能な農業とは、各地域において認定農業者や経験豊富な高齢農業者等が、恵まれた生産環境の中で消費者ニーズを的確に把握し、安全安心、かつ新鮮で良質な農林水産物を安定的に供給できる農業を営むとともに、次代を担う意欲ある新規就農者などが確保されることや女性農業者による農産加工など六次産業化への取り組みなどを通じて農業の振興と地域の活性化が図られることでございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 認定農業者、高齢農業者等の連携による生産活動、新規就農者の確保、女性農業者による六次産業化の取り組みなどによって農業振興を図り、地域活性化につなげることが持続可能な農業とのことであります。一つ一つの課題を解決していくには相当の努力と取り組みが必要であります。持続可能な農業の確立に期待をいたしています。 農業の諸課題につきましては、平成二十八年第一回定例会において同僚議員からさまざまな観点から質疑がなされました。課題解決に向けては、当局においても真摯に検討されていることと思います。そういった中において私が強く訴えたいのが、もっと農家の輪に飛び込んでいってほしいということであります。農家の皆さんと懇談する中でさまざまな課題や解決策が少しでも見出せるのではないでしょうか。幾ら立派な振興プランが策定されても農家の方々全てにまでは浸透されていない状況にあると思います。行政の考え方を浸透させるためには農家との交流、懇談が必要と感じます。 そこで、提言をいたしますが、農業振興を図るべく、農家との交流、意見交換会を行うための仮称ではありますが、ファーマーズコミュニティの確立をすべきと考えますが、見解をお示しください。 答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 農林水産業の持続的な発展と活力ある農村地域を目指していくためには、認定農業者や高齢農業者などそれぞれが活躍できるような環境の整備が必要であり、今後も各農林事務所を中心に、話し合い活動を通じて地域の声を聞きながら、必要な支援や経営規模に応じたきめ細かな営農指導などに、より一層取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 見解をお示しいただきました。 一昔前の昭和五十二年、当時の県知事であった鎌田要人氏が農村振興運動を提唱し、県下一円で車座対話が展開されたことを思い出していただきたいのであります。膝を寄せ合い、知恵を出し合ってみんなでまず考えていただく。自分たちの脳みそで考え抜き、自分たちの手足で実践していく、そういう素地をつくっていくということがやはり基本であるということであります。農村振興運動の一つの大きな柱が話し合い活動でありました。まさしく農業振興においてもしかり、全ての原点は話し合い活動から始まるものと認識いたしています。特段の予算を必要とするものではありません。まずは実践あるのみと考えます。ぜひ積極的な取り組みを実践していただくことを要望いたしておきます。このことにつきましては、農業だけではなく林業、水産業にも必要不可欠の課題でありますので申し添えておきます。 新たな質問に入ります。 昨年、九月二十日の深夜に大隅半島に上陸した台風十六号は、喜入地域においても甚大な被害をもたらしました。住宅等の一部損壊、森林の風倒木被害が発生したことは御承知のところでございます。その風倒木は現時点においても放置されたままであります。このまま管理が行われない状況が続けば、森林の持つ多面的機能の低下が危惧されるところであります。さらには、地球温暖化の防止や生物多様性の保全への寄与など森林の役割は多様化してきており、森林の保護は重要な課題にもなってきているところから、早急な対策が必要と考えます。 そこで、昨年の台風十六号の林業被害対策について伺います。 まずは、喜入地域の被害の状況について、市有林・分収林と私有林別の被害を受けた面積とその被害率、被害額についてお示しください。 答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 喜入地域の林業被害につきまして、本市や県などの調査結果を被害面積、被害率、被害額の順に申し上げますと、市有林・分収林は九・七ヘクタール、二八・五%、一千六十万円、私有林は七十六・五ヘクタール、五八・三%、一億四千百万円でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 被害面積は八十六・二ヘクタールで、そのうち七十六・五ヘクタールが私有林ということであります。 人工林が資源として利用可能な時期を迎えている山林所有者にとっては大きな痛手でありますが、多くの森林の管理が行き届いていない現状を考えると、台風被害の森林はそのまま放置される懸念があります。何とか被災林の早期伐採、再造林に向けての取り組みが必要と考えますが、森林災害復旧への対応策をどのように考えているのか答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 森林災害復旧への対応策でございますが、県、森林組合など関係機関とも連携を図りながら所有者の意向把握に努めており、二十九年度から国の造林補助事業の活用を図るなど、伐採や再造林の促進に努めてまいります。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 二十九年度から被災林の伐採、再造林に向けての復旧が計画されるとのことであります。早速の対応に感謝を申し上げます。 ここで問題になるのが経費負担がどの程度になるものか、森林所有者の心配な点であります。多額の経費負担となると復旧を断念する森林所有者も出てくるのではないかと懸念されます。 そこで伺いますが、台風被害の森林の復旧に係る森林所有者の負担金はどうなるのか答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 被害を受けた森林の復旧に係る所有者の経費負担につきましては、被害木の売り払い収入が見込めるほか、国の補助事業を活用するなど、その軽減に努めてまいります。 以上でございます。   [堀 純則議員 登壇] ◆(堀純則議員) 答弁をいただきました。 国の補助事業等を活用していけば森林所有者の負担も相当に軽減されるようであります。森林組合との連携を十分に図りながら森林災害復旧に向けて早急に対応されることを要請いたしておきます。 以上をもちまして、私の全ての質問を終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、堀 純則議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(上門秀彦君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。              午 後 三時四十四分 延 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長  上 門 秀 彦         市議会議員  杉 尾 ひろき         市議会議員  中 原 ちから...