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  1. 鹿児島市議会 2006-03-01
    03月14日-09号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成18年第1回定例会(2・3月)   議事日程 第九号     平成十八年三月十四日(火曜)午前十時 開議第 一 第一九四号議案ないし第二三九号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 五十四人)  一  番   和  田  幸  一  議員  二  番   脇  田  高  徳  議員  三  番   池  山  泰  正  議員  四  番   竹 ノ 下     光  議員  五  番   長  浜  昌  三  議員  六  番   堀     純  則  議員  七  番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  八  番   杉  尾  巨  樹  議員  九  番   奥  山 よしじろう  議員  十  番   川  越  桂  路  議員  十一 番   山  口  た け し  議員  十二 番   古  江  尚  子  議員  十三 番   田  中  良  一  議員  十四 番   大  森     忍  議員  十五 番   小  森  のぶたか  議員  十六 番   崎  元  ひろのり  議員  十七 番   井  上     剛  議員  十八 番   大  園  盛  仁  議員  十九 番   小  川  み さ 子  議員  二十 番   仮  屋  秀  一  議員  二十一番   豊  平     純  議員  二十二番   柿  元  一  雄  議員  二十三番   志  摩  れ い 子  議員  二十四番   谷  川  修  一  議員  二十五番   幾  村  清  徳  議員  二十六番   ふじくぼ  博  文  議員  二十七番   北  森  た か お  議員  二十八番   中  尾  ま さ 子  議員  二十九番   う え だ  勇  作  議員  三十 番   三 反 園  輝  男  議員  三十一番   山  下  ひ と み  議員  三十二番   黒  木  すみかず  議員  三十三番   小  森  こうぶん  議員  三十四番   鶴  薗  勝  利  議員  三十五番   長  田  徳 太 郎  議員  三十六番   欠  員  三十七番   ふくし山  ノブスケ  議員  三十八番   森  山  き よ み  議員  三十九番   うえがき     勉  議員  四十 番   藤  田  て る み  議員  四十一番   政  田  け い じ  議員  四十二番   ふ じ た  太  一  議員  四十三番   竹  原  よ し 子  議員  四十四番   上  門  秀  彦  議員  四十五番   平  山     哲  議員  四十六番   西  川  かずひろ  議員  四十七番   下  村  祐  毅  議員  四十八番   入  船  攻  一  議員  四十九番   赤  崎  正  剛  議員  五十 番   秋  広  正  健  議員  五十一番   竹 之 下  たかはる  議員  五十二番   川  野  幹  男  議員  五十三番   片  平  孝  市  議員  五十四番   泉     広  明  議員  五十五番   平  山  た か し  議員     ──────────────────────────────   (欠席議員 なし)     ──────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   大  西  義  幸  君  議事課長   鶴  丸  昭 一 郎  君  総務課長   原  園  政  志  君  政務調査課長 吉  永  直  人  君  議事課主幹  北  山  一  郎  君  委員会係長  尾 ノ 上  優  二  君  議事課主事  奥     浩  文  君  議事課主事  堀  江  正  勝  君     ──────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  助役     大  平  和  久  君  助役     山  本  克  也  君  収入役    渡  邊  眞 一 郎  君  教育長    石  踊  政  昭  君  代表監査委員 山  元  貞  明  君  市立病院長  上 津 原  甲  一  君  交通局長   永  田  哲  夫  君  水道局長   園  田  太 計 夫  君  総務局長   草  留  義  一  君  総務局参事  松 木 園  富  雄  君  市民局長   邦  村  昇  蔵  君  市民局参事  今  吉  悦  朗  君  環境局長   上  田     稔  君  健康福祉局長 馬  原  文  雄  君  健康福祉局参事折  田  勝  郎  君  経済局長   川  原     勤  君  建設局長   山  中  敏  隆  君  建設局参事  奥  山  民  夫  君  消防局長   隈  元     一  君  病院事務局長 児  島  文  雄  君  船舶部長   森     英  夫  君  企画部長   新  地  茂  樹  君  総務部長   松  元  幸  博  君  税務部長   徳  永  良  一  君  市民部長   窪  島  彬  文  君  環境部長   松  岡  志  郎  君  清掃部長   古  川  秀  樹  君  健康福祉部長 松  永  初  男  君  福祉事務所長 日  高  隆 一 郎  君  商工観光部長 成  清  次  男  君  農林部長   山  元  誠  一  君  建設管理部長 松  山  芳  英  君  建築部長   角  田  正  雄  君  道路部長   原  田  由  晴  君  交通局次長  福  元  修 三 郎  君  水道局総務部長徳  永  文  男  君  教育委員会事務局管理部長         四  元  正  二  君  秘書課長   松  永  範  芳  君     ────────────────────────────── 平成十八年三月十四日 午前十時 開議 △開議 ○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第九号のとおりであります。 △第一九四号議案―第二三九号議案上程 ○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第一九四号議案ないし第二三九号議案の議案四十六件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △個人質疑(続) ○議長(上門秀彦君) それでは、引き続き個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず、うえがき 勉議員。   [うえがき 勉議員 登壇](拍手) ◆(うえがき勉議員) 平成十八年第一回市議会定例会に当たり、平成の会の一員として個人質疑を行い、見解をただしてまいります。 都合によっては順序を変え、一部割愛することがありますことをあらかじめ申し上げておきます。 まず、市長の基本的姿勢について伺います。 江戸時代の封建社会は、武家時代の階級観念に、武家、農民、職人、商人、すなわち士農工商といった階級社会が存在しました。そして幕府の倒壊を経て明治維新が起こり、日本の社会は大きく変わりました。その後、国家権力の時代が続きましたが、敗戦で主権在民の国となりました。そして世紀が変わり、今ここで大きな変革期に入っています。これからの日本はさらに商業・工業を繁栄させ、自給自足の農業の確立を図らなければなりません。 そこで行政は、その進展をサポートする立場にあると思いますが、行政改革は民でできることは民でやる、行政は小さくして効率を上げることが重要であります。サポートの立場は口出しをすることではなく、見守り支援することは言うまでもありません。しかし、今日の社会にはさまざまな不法行為もあります。食の安全偽装、住まいの偽装、税金のむだ遣いなどがあり、正さなければなりません。行政は市民と力を合わせ社会ルールの違反には厳しく対応しながら、住民の立場に立って住民自治を進めることが求められます。 そこで、地方財政計画地方自治について質問します。 財政面で見れば、地域が国に頼らなければ地方自治体のシステムが機能せず地域格差を生み、国の財政支援の多くが土木建設に力点が置かれています。そのため、箱物の運営費や維持費がかさみ、国の制度の活用は結果として財政を圧迫しています。 今月七日に開かれた政府の経済財政諮問会議では、国から地方への財政支援について五兆円の圧縮案が提示されました。こういう状況のもと、二〇〇六年度鹿児島市一般会計予算案は、自主財源が乏しく借金依存の体質は変わっていないようであります。 そこで伺います。 国の地方財政計画によって地方自治体は健全な経営ができ、地方自治が進められると考えるが、市長の見解をお示しください。 以上、答弁お願いします。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) うえがき 勉議員にお答えいたします。 本市におきましては、市税などの自主財源が乏しく地方交付税国庫補助負担金への依存度が高い財政構造にありますが、総合計画に掲げた施策を着実に推進するためには、地方債についても効率的な活用を図る必要があると考えております。地方債の導入に当たりましては、世代間の負担の公平化と将来の財政負担の両面を踏まえ、交付税措置のある良質な起債に限定をするとともに、借入額が元金償還金を上回らないようプライマリーバランスの維持に努めているところでございます。 このようなことから、平成十八年度の地方債依存度地方財政計画では一三%となっておりますが、本市の当初予算におきましては一〇・九%と抑制いたしたところでございます。今後、少子高齢化の急速な進行や国の歳出・歳入一体改革などにより、本市の財政環境もこれまで以上に厳しくなるものと予想されますことから、今後におきましても徹底した事務事業の見直し等を行うとともに、あらゆる努力をする中で財源の確保を図り、健全財政の堅持に努めてまいりたいと考えております。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 プライマリーバランスの維持に努められ、徹底した事務事業の見直しを行い、あらゆる努力で財源の確保を図り、健全財政の堅持に努められるということですが、一層の努力を求めます。 次に、地方自治の確立のための道州制の導入について質問いたします。 これまでの県、市町村の自治体の体制を見直し、発想を変えて真の地方自治体の確立のために道州制を導入し、新しい日本を地域のリードでつくる構想が具体化しようとしています。道州制の導入に対する市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 道州制につきましては、これまで国の地方制度調査会で議論がなされ、先般二月二十八日に「広域自治体改革の具体策としては道州制の導入が適当であるが、なお国民的な議論が必要である」との答申がなされたところでございます。 道州制の導入は、国と地方の役割を見直すことにより地方分権を加速し、国・地方を通じた効率的な行政体制を実現する可能性を有していると考えておりますが、全国の知事や市町村長の間でもさまざまな意見や考え方があるようでございます。九州市長会の中でも道州制等のあり方研究委員会が設置をされ、そこで論議をしておりますので、私といたしましても各市と一緒に道州制について研究をしてまいりたいと考えております。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 早急に道州制になるとは思いませんが、市民的な立場になって論議していただくよう要望いたします。 次に、職員の意識改革への具体的取り組みについて伺います。 新しい潮流が始まっています。役所の立場・仕事は変わってきます。市長はさきの市長選で「行政改革を進め、市役所職員意識改革を図ります。縦割り行政を改革します」と市民に公約されておりますが、私が最近見聞きしたことでも、市民に対応した市職員の姿勢は必ずしもそうではないと思います。鹿児島市は旧五町との合併によって新鹿児島市として発足し、一年半を経過しようとしています。合併によって約七百名余りが旧五町の職員から市職員に変わりました。 そこで質問します。 合併後の旧五町職員の意識改革と評価はどのように把握していますか。答弁願います。 ◎総務局長草留義一君) 職員の意識改革についてでございますが、合併後の円滑な業務の推進や全市的な市民サービスの向上を図るため、これまで窓口サービスセンスアップ研修政策形成研修、職員間の意見交換などの各種研修を実施してきたところでございます。これらのことを通しまして、職員の一体化や市政に対する認識の共有化が図られてきたものと考えております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁をいただきました。 職員の意識改革で職員間の意見交換などで職員の一体化や市政に対する認識が共有されたということでしたが、旧五町職員とのギャップが生じないようこれからも配慮を要請いたします。 引き続き質疑を行います。 地方自治を確立し、住民本位の市政を推薦するために市職員は大きな役割を担っています。 そこで伺います。 本市職員の意識改革への具体的な取り組みをお示しください。昨年から実施されている職員のネームプレートの着用については、サービス面、また意識向上面について効果が上がっているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎総務局長草留義一君) 意識改革を推進するための具体的な取り組みについてでございますが、職員の使命感や資質を高めるため、窓口サービスセンスアップ研修を引き続き実施するとともに、民間への派遣研修や職場における研修の充実、行政改革に関する研修の実施など計画的な人材育成を進め、職員の意識改革に努めてまいりたいと考えております。 職員の名札につきましては、サイズや文字を大きくしたことにより市民の方々から職員であることが一目でわかるようになった、気軽に尋ねられるようになったなどの声が寄せられているところでございます。また、所属や顔写真を掲載したことにより、職員にとっても自覚と責任を改めて認識することにつながっているものと考えております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 次に、職員の意識改革につながる市職員の提案制度について伺います。 本市には時代に即応した行政を推進するため、市政全般にわたる施策・事務等に対し、斬新な発想や改善意見を求め、その提案を実施することにより職員の士気の高揚を図り、行政効率の向上を目指す目的で職員の提案制度が制定されています。この提案制度は、職員みずからの創意に基づく建設的な提案を求め、事務能率の向上、経費の節減、市民サービスの向上を図ろうとしています。 そこで伺います。 職員の提案制度提案件数、内容、採用数をお示しいただき、効果について明らかにしてください。 次に、職員の意識高揚に不可欠な自己啓発について伺います。 職員の自己啓発をどのように奨励されていますか、その内容についてお示しください。 答弁願います。 ◎総務局長草留義一君) 職員提案についてでございますが、十七年度は新しいまちづくりに関する提案や業務見直しに関する提案など四十八件の提案がございました。これまでの提案で業務に生かされたものといたしましては、北部清掃工場における洗煙汚水処理方法の改善やファイリングシステムに関する事務の電算化などがございます。 次に、職員の自己啓発についてでございますが、総合計画の中でも人材育成の柱の一つとして位置づけており、政策立案研修や公募型の派遣研修の実施、自主的な研究活動を行うグループに対する支援などを行っているところでございます。今後とも、研修内容の充実や職場環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 本市の職員数は、平成十七年四月現在、五千六百四十名、企業会計を除いても四千十五名を数えています。答弁によると、十七年度の提案件数は四十八件で、提案率わずか一%に過ぎません。これでは斬新な発想や改善意見を求め、提案を実施する制度は活用されているとは言えず、職員の士気の高揚を図ることや意識改革に役立ってはおりません。市長は、職員がもっと積極的に業務改革や効率向上のための意見が出させるような職場環境をつくるべきだと考えます。職員は去年まではこうだったから、今年もと踏襲するのではないですか。それでは改革はできないと思います。若い職員の意見が出やすいようにし、どんどん取り入れて反映させるのが改革だと思います。社会は大きく変貌しています。行政はスピードを上げて変革を進めるよう強く要望いたします。 次に、組織機構について伺います。 時代変革に適応した行政組織、さらに効率的な行政執行体制の構築を目指し、組織機構の改正が進められています。しかし、市民の視点からは、市役所は縦割り行政セクト主義というイメージがまだ持たれております。 そこで伺います。 お役所仕事はたらい回しの行政と悪いイメージの代名詞で言われない工夫をどのように進めているのか。組織機構の横の連携強化を図り、市民サービスの向上を図るべきだと考えますが、見解をお聞かせください。 答弁願います。 ◎総務局長草留義一君) 組織機構についてでございますが、縦割り行政の弊害をなくし、組織間の連携を密にすることにつきましては極めて重要なことであると考えております。このようなことから、これまで必要に応じまして連絡会議等を設置し、部局間の横の連携を図ってまいったところでございます。また、広報広聴マニュアルを作成するとともに、市民相談センターを設置して市民の方々の相談に所管課が出向いて直接対応するなどの工夫を図ってきているところでございます。今後におきましても、市民の方々からのさまざまな相談・要望等に対しまして、柔軟かつ適切に対応できるよう各面から努力をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 先日発行の随筆かごしまに読者からの寄稿で、「生活道路が破損して不自由だったので市役所の担当課に電話したら、それは農政の仕事です」と電話を切られたという内容でした。その読者は、なぜ職員は市役所の立場ととらえないのかと指摘しています。さらに、これは市民本位ではなく、役所本位だとつづっておられました。市民が主役であるということを認識して対応していただくよう要望いたします。 続きまして、坂之上地区の防災とまちづくりについて伺います。 昨今、市民の安心安全への意識が高まり強い関心が寄せられています。裏を返してみれば、身近な生活の中に危険が存在するから防災意識が高まるのであります。市民が安心して暮らせる安全なまちづくりを考えるとき、市民の暮らしの周辺には安全を脅かす要素が存在します。 私は、平成十七年第三回定例会個人質疑で、災害の対応について危機管理体制の強化や弱者の災害避難体制などを質問いたしましたが、新年度予算案には体の不自由な人に対する対策・配慮が盛り込まれていることを評価し、心強く思っております。災害は河川の大小にかかわらず町内の狭い川でも起こります。また、台風・大雨が引き起こす住宅地の水路のはんらんの危険防止なども忘れてはなりません。坂之上地区の住宅地域にある野頭川もその一つで防災対策が求められています。 そこで坂之上地区の防災とまちづくりについて、以下具体的に質問いたします。 野頭川の増水対策についてお尋ねします。 野頭川は通常の水量は少ないものの、大雨で急速に水量が増し危険性をはらんでおります。野頭川の護岸整備等の増水対策と現状の問題についてお示しください。 野頭川について当局がこれまで調査された結果と改修計画を明らかにしてください。 以上、答弁願います。
    建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 準用河川野頭川につきましては、近年、流域内での都市化の進展による雨水流出量の増大により、大雨時には溢水や天然河岸の浸食等が発生いたしております。その対策として、下流域の障子川合流地点付近から清泉寺水源地付近までの約五百メートルの区間について、平成十三年度から整備を進めてきております。また、下流域の進捗状況を踏まえ、上流域につきましても順次整備を進めることといたしております。なお課題といたしましては、整備延長が長いことや用地取得等に時間を要していること等がございます。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) ただいま野頭川の調査結果と改修計画について御答弁いただきました。これらの調査結果や整備改修計画は、地区住民に理解され協力によって計画が促進されます。 そこで伺います。 市当局の調査結果、整備改修計画や課題を地域住民に早い時期に説明すべきと考えますが、地元住民説明会の開催についてのお考えをお示しください。 地域の理解と協力を得て治水対策は進められるために、地元住民の要望について可能な限りこたえるべきと考えます。その要望の対応についてお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 住民への説明会につきましては、工事計画段階や工事実施時等、適宜適切に開催してまいりたいと考えており、また、野頭川の改修によりまして、より一層の安心安全が図られるよう地域の方々の御理解と御協力を賜りながら対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 坂之上地区の防災とまちづくりについて答弁いただきました。 野頭川は少しの雨でも周辺住宅地の水が集まり、河岸の浸食で私有地が失われております。安心安全なまちづくりのためにも住民の要望をもとに対策が進められるよう要望いたします。 次に、坂之上駅の利用客の現状と対策について質問いたします。 坂之上駅は昭和四十一年鹿児島経済大学の移転とともに開設され、現在は学生とともに駅の西側の開発が進み、ベッドタウンとして発展した通勤客が利用しています。そのため、利用客が増加しており、駅は一日五千六百人から六千人ものの乗降客があると聞いております。そのうち一千六百人から二千人が鹿児島国際大学の学生、職員とも言われております。市内でも中央駅に次ぐ利用者が多いところです。しかし、その割には駅のホームの幅が狭く、トイレが一カ所という施設の状況は問題があります。 そこで伺います。 駅の利用客の推移と現状についてどのようにとらえているか。 駅施設の安全性に問題はないのか。 駅の移設や拡張の計画等はないのか。乗降客の増加する坂之上駅の今後の対応策、どのように改修していくのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) お答えいたします。 坂之上駅の一日当たりの乗降客数につきましては、約十年間隔で申し上げますと、昭和五十年度二千六十三人、六十年度三千八百二十二人、平成七年度五千七十二人、十六年度五千四百四十八人と推移してきており、おただしのとおり市内で鹿児島中央駅に次いで二番目の乗降客数となっております。 駅施設としては、長さ約百四十一メートル、幅約二メートルの片側使用のホーム上に駅舎と男女兼用のトイレなどがございます。JR九州に伺いましたところ、ホーム幅を含め駅施設について安全面で特に問題はないと考えているとのことでございます。 今後につきましては、現在のところ駅施設の改善について利用者からの要望等は特に受けていないとのことであり、また同駅は二年ほど前に改良したばかりであることなどから、現時点では移設を含めて特に対応策は考えていないとのことでございます。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 坂之上駅の利用客の現状と対策について御答弁いただきました。 一日当たりの乗降客が十六年度に五千四百五十名に上り、鹿児島中央駅に次ぐ乗降客数であることと、駅施設としては長さ約百四十一メートル、幅約二メートルの片側使用のホームがあり、JR九州の見解では安全面で特に問題はない、施設の改善についての利用者からの要望は特に受けていないとの答弁ですが、果たしてそうでしょうか。特に朝夕のラッシュ時に集中する乗降客はホームにあふれております。身動きができないような状況になっていることも御承知でしょうか。私も実際体験しているわけでございます。利用者からの改善要望が全くないという答弁も現実性を欠いていると思います。市当局はまず現地の実態調査を行い、現状を把握して判断され、対応されるよう切に要望申し上げます。 次に、観光行政について伺います。 観光開発は時間がかかって徐々に効果が上がるものです。鹿児島と言えば素晴らしい農水産物が非常に多く出荷されているにもかかわらず、市場での取引総額が少なかったり、加工品が他県のブランドになるなど、商売が下手だとも言われています。また、観光旅行にもう一度行きたいというリピーター組が少ないのが現状のようでございます。日本は関東から中部、阪神、福岡を結ぶ、いわゆる太平洋ベルト地帯に日本総人口の七〇%が住んでおります。地産地消も大切ですが、このマーケット攻略の戦略を立て推進することが重要だと考えます。 そこで質問します。 さきの本会議におきまして、観光スポット市場開設の質問に対し、市としては一つの意見として受けとめ、市としてどのような対応ができるか研究してみたいと述べられましたが、観光スポットの市場開設についてどのように研究しているのかお聞かせください。 次に、焼酎特区についてはさらなる鹿児島ブランドの確立について今後研究すると答弁されましたが、黒豚なども含め、特産品鹿児島ブランドの確立について取り組みをお聞かせください。 次に、シティビューの観光コースについて、新たなルートや夜のルートの設定についての基本的な考えをお示しください。 次に、合併により緑豊かな田園、森林地域が多く広がりました。その資源を生かした体験参加型の観光計画策定の取り組みをお示しください。 次に、市長は重点的な取り組みの筆頭に観光を掲げられておりますが、観光戦略をどのように進めるのか。また、県との連携や情報交換等を共同してどのように進めようとしているのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎経済局長(川原勤君) お答えいたします。 観光面における市場の活用につきましては、観光未来戦略の重点戦略の一つである「“魅力多彩”まち歩きを楽しめる都市型観光の推進」の中で、市民の生活文化に触れることができる市場の活用策について検討することとしたところでございます。まずは、朝市などの観光資源としての活用や情報発信などについて検討してまいりたいと考えております。 次に、鹿児島ブランドの確立に関しましては、鹿児島黒豚につきましては、県のかごしまブランド確立運動において指定され、芋焼酎、黒酢などについては、ふるさと認証食品として認証され、ブランド確立の取り組みがなされているところでございます。また、芋焼酎につきましては、昨年十二月二十二日に国税庁から薩摩焼酎として地域ブランドに指定されたところでございます。なお、本市といたしましては、神戸市で開催している物産観光展や新たに設置するかごしまプロモーション推進室を活用して、今後とも特産品の宣伝や販路拡大に努めてまいりたいと考えております。 次に、シティビューの新たなルートにつきましては、鹿児島中央駅から本港区へ直接回るウオーターフロントコースを今月二十一日から運行する予定でございます。また、夜のルートにつきましては、ファンタスティックイルミネーション推進事業により、ライトアップを行う中央公園や中央公民館、あるいは城山展望台などを回るコースを考えておりますが、具体的には今後検討してまいります。 次に、参加・体験型観光につきましては、観光未来戦略の重点戦略の一つに、「“都市と農村の交流”参加・体験型観光の推進」を掲げ、その推進を図ることといたしております。十八年はかごしま観光プログラム作成事業や桜島観光振興プラン策定事業などを実施することといたしており、取り組みに当たりましては既存の観光資源をつなぐだけでなく食や体験型観光を加えるなど、関係部局等とも連携しながら、より観光客のニーズに沿う企画を行っていきたいと考えております。 次に、県との連携につきましては、観光におきましてはフィルムコミッションやスポーツキャンプ受け入れ等について協力して取り組むとともに、海外観光客船の受け入れや農産物の宣伝等につきましては、県、市も構成員となった協議会において取り組んでいるところでございます。今後は、新設のかごしまプロモーション推進室の機能も生かして、これまで以上に県と連携して効果的な観光や農産物の宣伝に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 薩摩藩主島津斉彬公は日本を豊かな国にするために殖産興業政策に取り組み、ガラス工場やなべかま製造所、電信、製薬、印刷など多岐にわたる事業を興してきました。これらが我が国の近代産業の礎となっております。これらの偉業とこれらの歴史を財産として役立て観光産業に結びつけ、鹿児島市を日本一の観光物産の都市として発展させるよう、森市長の取り組みを期待しております。 続きまして、母子家庭の対策について伺います。 地域福祉を考えるとき、少子高齢化の加速は避けて通れません。先般、敬老パスの交付会場に足を運んでみると、一つの会場にまた一日でこんなに受給者が多いのかと驚きました。一方では、株価が一万六千円台を回復したとか、景気が上向きだとか、雇用が改善方向にあるとか言われていますが、現状は生活のための過酷な労働、低賃金を受け入れざるを得ないパートタイムで働く女性の方々がたくさんおられます。企業は企業で業績を上げるために人件費を抑えます。企業の業績がよくなったから景気が回復傾向にあるというのは、このような過酷な労働、低賃金が支えになっているからではないでしょうか。給料が上がったという話は今のところ聞こえてきません。むしろ仕事がきつくなったという声を多く聞きます。 そこで母子家庭の対策について伺います。 鹿児島県全体においてパートタイムの労働者数が小売業・飲食店で増加、給与は低下傾向が見られますが、県下のパート労働者の実態と雇用状況をお聞かせください。 次に、母子家庭の母親の仕事は単純労働のために賃金が安いのが実情のようでございます。職業能力の推進のパートの労働者など、自立支援教育訓練制度の活用についての件数、金額、課題なども含めてお示しください。 母子家庭等たすけあい資金貸付事業の状況について伺います。 母子家庭等に対しては、緊急一時的に必要とする小口のたすけあい貸付事業という融資事業があります。 そこで伺います。 平成十四年度以降の貸付件数と金額の推移をお示しください。また、貸付制度申込状況、件数をお示しください。 次に、制度の広報の方法はいかにしているのか、周知をされているのかについてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) お答えいたします。 パート労働者等の自立支援のための教育訓練を行う制度としては、母子家庭自立支援給付金事業がございますが、その内容は自立支援教育訓練給付金と高等技能訓練促進費がございます。 まず、自立支援教育訓練給付金でございますが、十六年度は十六件で約五十八万二千円、十七年度は一月末現在で二十九件の約百二十万九千円となっております。また、看護師や理学療法士などの資格取得のための高等技能訓練促進費は、十六年度七件の約六百万円、十七年度は一月末現在で十三件の約一千二百万円となっております。これらの資格を取得した者は、病院や介護事業所へ就職している方もおられますが、就職できていない方も多く、雇用環境は厳しい状況にあるようでございます。 次に、母子家庭等たすけあい資金貸付事業の状況でございますが、申込件数と貸付件数は同じでございますので、平成十四年度からの貸付状況の件数及び貸付額を申し上げますと、十四年度は十三件七十六万円、十五年度十一件五十二万円、十六年度二十一件百六万円、十七年度は一月末現在で二十一件百二十万円となっております。資金の貸し付けは母子寡婦福祉会で行っておりますが、三十代の母親の申し込みが多く、ほとんどは生活資金のようでございます。 広報につきましては、母子家庭のしおりや市母子寡婦福祉会のしおりで行っているところでございますが、今後も母子家庭などへの周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。 ◎経済局長(川原勤君) お答えいたします。 国の毎月勤労統計調査地方調査によりますと、県内の事業所規模が三十人以上の卸売・小売業・飲食店のパートタイム労働者数について、過去三年のそれぞれの平均で申し上げますと、平成十四年が一万七千四百三十四人、十五年が一万七千六百五十人、十六年が二万四千五百十人となっております。また、パートタイム労働者一人当たりの平均月間現金給与総額は、平成十四年が八万八千六十九円、十五年が八万四千五百六十七円、十六年が六万九千四十四円となっております。 以上でございます。   [うえがき 勉議員 登壇] ◆(うえがき勉議員) 答弁いただきました。 母子家庭の母親の多くはパートタイムで働いています。そして子育てと仕事の両面で大変な苦労をされていると思います。働くところは、スーパー、ラーメン屋などの飲食店が多く、製造業でも立ち仕事など過酷な作業でございます。パート勤務者等の自立支援のための教育支援を行う制度、自立支援教育訓練給付金については、平成十六年度に比べ十七年度は一月までで一・五倍、二十九件、給付金も約二倍の十二万九千円。看護師や理学療法士などの資格取得のための高等技能訓練促進費も前年比で件数、金額とも二倍の十三件、約一千二百万円と制度が活用されていることを評価するものでございます。引き続き御努力を要請するとともに、資格を取得しても就業の機会に恵まれない人に対しての介護等などの就職あっせん等の対応を求めておきます。少子高齢化の進行は大きな社会問題であります。子育てをしやすい環境づくりのためにも、母子家庭の対策についても一層の取り組みを要望して、私の個人質疑のすべてを終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、うえがき 勉議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、竹ノ下 光議員。   [竹ノ下 光議員 登壇](拍手) ◆(竹ノ下光議員) 平成十八年第一回鹿児島市議会定例会に当たり、自民党新政会の一員として個人質疑を行います。 まず、桜島観光振興プラン策定事業についてお尋ねします。 本市は、「“一味違う鹿児島”魅力多彩な国際観光都市の創造」を基本コンセプトに観光未来戦略を昨年十二月策定し、本市観光を四つの基本方針、十五の重点戦略に分けて段階的に推進するという計画が示されました。二十一世紀のリーディング産業とも言われ、総合産業である観光の経済波及効果は大きく、本県の平成十六年の観光消費額は約四千五百億円であり、農林水産業の出荷額を上回っております。計画目標である二〇一一年の本市の入り込み観光客一千万人を達成することができれば、元気都市・かごしまの活力がますます増進することになり、大きな期待を寄せるところであります。 計画の中に桜島全体を野外博物館としてとらえ、一体となった整備・活用を図ることが示されており、新年度には桜島観光振興プラン策定事業の予算が計上されております。桜島は、世界でも類を見ない活発な活動を繰り返す現役活火山であります。そこに住む人々は火山や土砂災害等の危険と隣り合わせにありながらも、火山、自然、都市、人が共生している世界的にまれな地域であります。このような過酷な環境にありながらも、桜島地区はほぼ全域が国立公園に指定されており、市街地から桜島を眺めると雄大な景観を持つ山並み、島を形成する百億トンの溶岩、錦江湾に囲まれた変化に富んだ溶岩のなぎさを形成しており、まさに鹿児島の象徴であります。このように、世界的な観光資源である桜島を新たな視点でとらえ直そうというこの事業について、まず市長にお伺いいたします。 桜島は周囲を海に囲まれており、その景観は海と密接に融合し、いわば錦江湾と一体化していると言っても過言ではありません。この計画の対象地域は、桜島を取り巻く海を含めたプラン策定であるべきだと思うが、どのようにお考えかお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 竹ノ下 光議員にお答えいたします。 桜島観光振興プラン策定事業につきましては、桜島全体を野外博物館としてとらえ、一体となった整備・活用を図るための各種取り組みについて、ハード、ソフトの両面から検討を行うものでございます。 おただしのように、桜島の眼前に広がる錦江湾も本市の貴重な観光資源であることから、海を活用した体験型観光なども含めて桜島観光振興プランを策定する中で検討をすることとしておりまして、このことにより、観光鹿児島のブランドとしての魅力をさらに高めてまいりたいと考えております。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 桜島に対する思いと桜島の観光は海と一体的なものであるという認識は、市長も私と同じ思いであることに安心しました。このような市長の認識に基づいて、以下お伺いをいたします。 第一点、観光未来戦略の基本方針から考えると、この計画は桜島の魅力を世界に発信していくものだと思います。このようなことから、策定委員の選定に際してグローバルな視点が要求されます。その観点から委員は外国人も含め、国内から広く選定すべきだと思うが、策定委員の構成についてはどのように考えているのか。 第二点、昨年の三月議会で私の質疑に対して、オートキャンプ場予定地の約三十八万平方メートルの活用については、観光未来戦略の中で検討していくとの答弁でありましたが、観光未来戦略の中には盛り込まれていないようであります。この土地の活用については振興プランの中でどのように検討されるおつもりか。 第三点、桜島地区の中には魅力あるさまざまな観光資源があります。桜島を幾つかの観光ゾーンに分け、ゾーンごとの特性を生かした観光振興策を図るべきだと思うがどうか。 第四点、多彩な魅力を持つ一味違う新生鹿児島市から世界に発信する強烈な目玉がないような気がしてなりません。鹿児島のシンボル桜島の壮大な舞台からグローバルな視点での情報発信が求められるところであります。 そこで、長期滞在を目的に世界じゅうから絵画や彫刻などの芸術を志す人々を集め、創作活動を支援するとともに、そのことを通じて市民との国際交流ができるようなアトリエとギャラリーを兼ね備えた、仮称桜島マグマ芸術村の建設を観光資源の発掘、国際交流、芸術・文化の振興の面からもぜひとも取り組んでいただきたいと思うが、どのようにお考えか。 第五点、海のまち鹿児島づくりが重点戦略に盛り込まれております。桜島の観光と錦江湾を生かした観光の視点は一体としてとらえるべきであります。一千二百平方キロメートルにも及ぶ広大で平穏な錦江湾を観光資源として考えるときに、本市単独での取り組みではスケールの小さいものになってしまうのでないかと思います。 そこで、錦江湾を取り囲んでいる五市四町で海を共通のテーマとして、海洋クルージングなど世界に発信する個性的で魅力ある壮大なイベントづくりを共同して検討するよう、県都である本市から提案すべきだと思うがどうか。 以上、御答弁願います。 ◎経済局長(川原勤君) お答えいたします。 桜島観光振興プランの策定に当たりましては、民間・有識者等で構成される策定委員会を設置することといたしており、幅広い分野から人選を行いたいと思いますが、具体的には今後検討してまいりたいと考えております。 次に、桜島の観光振興につきましては、観光未来戦略策定の中で各面から検討を行いましたが、一体となった整備・活用を図ることとし、このことを踏まえ十八年度に観光振興プランを策定することといたしたところでございます。おただしのオートキャンプ場予定地の活用につきましても、この中で引き続き検討してまいりたいと考えております。 プラン策定に当たりましては、桜島の自然、歴史、景観、産業などの特徴を生かしながら検討を行うことといたしており、ゾーン設定の必要性につきましてもその中で検討してまいりたいと考えております。 次に、長期滞在を目的としたおただしのような芸術村につきましては、桜島の観光振興を図る上での一つの御提言として受けとめさせていただきたいと存じます。 海をテーマとしたイベントにつきましては、鹿児島カップ火山めぐりヨットレースや桜島・錦江湾横断遠泳大会など、本市といたしましても錦江湾を舞台とした世界に発信できるさまざまなイベントに取り組んできております。また、広域的な錦江湾の活用等につきましては、県及び湾岸自治体等で構成される錦江湾みらい総合戦略推進協議会においても各面から取り組みを行っているところであり、おただしのようなイベントの創出につきましても、同協議会事務局と協議してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁をいただきました。 まず、委員会の構成につきましては、幅広い視点で外国人の選任についてもぜひ御検討ください。 オートキャンプ場の活用については、引き続き観光振興プランの中で検討していくとの答弁でありました。この土地は、海沿いに日本の遊歩百選に選ばれた溶岩なぎさ遊歩道があり、その道には名高い多くの俳人の歌碑が建立されております。この場所から見る桜島フェリーが海を行き交う姿は何とも言えない風情があり、背後には雄大な桜島、すそ野に広がる溶岩台地という絶景の地にあり、世界に発信する拠点ゾーンとして検討してくださるよう強く要望いたします。 ゾーン別の観光振興については、プラン策定の中でその必要性について検討するとの御答弁でありましたが、検討の際には、燃える地球との体感・体験ゾーン、水無川の火山砂防体験学習ゾーン、溶岩なぎさ遊歩ゾーンなどを対象として、見せるだけではなく、桜島で感動を体験させる滞在型観光の視点で御検討いただくよう要望いたします。 桜島マグマ芸術村の提案につきましては、貴重な提案として受けとめるとのことでありました。我が国でも九五年に茨城県にアーカスという呼称で芸術村が設置されたのが始まりであります。その後全国二十四カ所でこのような取り組みがなされてきております。フランスのセット市の市長が「地方都市においてはすべてが平板化して何も特徴がなく、何も変化がなく、狭い社会の中で自家中毒を起こしてしまいがちだが、それを防ぐためにも異文化の参入が必要なことである」と語っていますが、多くの外国人の人たちが地元の社会に出入りするということは、本市の文化に奥行きを与え、一味違う魅力あふれる鹿児島の一助となると思います。引き続き御検討ください。 広域的な錦江湾でのイベントについて、これまで錦江湾みらい総合戦略推進協議会の活動を見ますと、湾岸自治体で共同の取り組みが希薄であります。本市がリーダーシップを発揮し、スケールの大きな夢のあるイベントの開催に向け取り組んでいかれるよう強く要望をいたします。 新しい質問に入ります。 桜島赤水採石場跡地活用についてお伺いします。 この跡地活用のあり方についてはどのようになるのか、何ができるのかと桜島の地域住民からはもちろんのこと、多くの市民が興味と深い関心を持っているのではないかと思います。 そこで以下お伺いします。 第一点、当面の課題と計画策定、整備のスケジュール。 第二点、基本構想・基本計画の策定委員をどのような構成にするかは整備内容と深いかかわりがあると思いますが、どのような分野の委員を想定しているのか。また、構成人数についてもお聞かせください。 第三点、対象となるエリアは約十三ヘクタールと理解してよいかお示しください。また、この跡地は海岸に向かって傾斜をなしており、中央には大きな溶岩の山があります。また周辺は溶岩なぎさに囲まれ、すぐれた特性を有しています。この立地的条件を生かし、多目的な利用ができる魅力的な施設整備がなされますと、国内外から注目される観光スポットになると思います。そのような視点についてどのように思われるか。 第四点、この計画の予定地は引ノ平川の隣接地にあり、引ノ平川は現在、大隅河川国道事務所が砂防事業を進めております。このようなことから、策定に当たっては周辺との景観の調和を初め、砂防事業との相互調整を図る必要があると思うが、引ノ平川との相互利用について事前協議を含めどのようにお考えか。 以上、お答えください。 ◎企画部長(新地茂樹君) お答えいたします。 赤水採石場跡地につきましては、総合計画や観光未来戦略を踏まえ、活火山桜島の魅力と特性を生かした新たな観光レクリエーション拠点の形成に向けた検討を行っていくことといたしております。 また、計画策定に当たりましては、自然公園法など各種法令等を遵守しながら自然環境の保全に配慮するとともに、桜島全体の一体的な整備・活用を図る観点から、跡地の持つ特性を最大限に生かした活用策を検討していく必要があると考えております。 今後のスケジュールにつきましては、十八年度、外部委員からなる策定委員会を設置するとともに、パブリックコメント手続なども行いながら、基本構想・基本計画を策定し、十九年度、基本設計・実施設計を行い、二十年度から着工する予定でございます。 策定委員会の委員につきましては、学識経験者を初め、観光、音楽、芸術、スポーツレクリエーション等といった各分野の関係者など十人程度を考えております。 活用の対象エリアにつきましては、今後、基本構想・基本計画を策定する中で、跡地活用のコンセプトや費用対効果なども踏まえながら固めていきたいと考えております。なお、おただしのありましたような施設機能や関係機関との調整等につきましては、計画策定や設計の段階において具体的に検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 今後の整備スケジュールについては、活火山桜島の魅力と特性を最大限に生かした活用等を検討して、二十年度から着工の予定が示されました。新年度に選定される委員の構成はさまざまな分野の委員が想定されていますが、マリンスポーツに関する意見などを含め、幅広い視点から御検討ください。 また、施設整備については、跡地の特性を生かしたキャンプ施設やシーカヤックの艇庫の整備についても御検討くださるよう要望いたします。 引ノ平川との相互利用に関しては、跡地活用と一体的にとらえることで相乗効果が期待できます。前向きに対応していただきますよう要望いたします。 新しい質問に入ります。 みどり豊かな農山村ふれあい推進基本計画についてお尋ねいたします。 グリーンツーリズムは、農村休暇法の中で「都市の住民が農林漁業、食品加工、伝統、芸能など、地域の産業や文化活動を体験したり、田舎の祭りやイベントに参加して余暇活動を楽しむこと」がその目的とされています。今日、ゆとり、安らぎ、いやしを求める自然志向のニーズが高まってきております。自然や伝統との身近な触れ合いが子供の情操教育に役立つことはもとより、さまざまなストレスを抱えている大人にとっても田舎暮らしで心をいやしたいという強い傾向にあります。本市においても、第四次総合計画にあるグリーンツーリズムを推進するため基本計画が策定されたところであり、その具体的な取り組みが示されたところであります。 そこで以下二点お伺いします。 第一点、計画推進に向けての方針と目標、当面する課題。 第二点、計画推進に当たっては地域組織との協力が必須の条件であると考えますが、リーダーの養成も含め地域組織との協働の受け皿についてどのように考えておられるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎経済局長(川原勤君) お答えいたします。 みどり豊かな農山村ふれあい推進基本計画は、ぬくもりが都市部と農村地域を行き交うライフスタイルの構築を基本目標に、美しい景観とのふれあい、ぬくもりあふれる交流、ふるさとの食文化との出会いなど五つの基本方針を掲げて諸事業を展開することといたしております。課題といたしましては、グリーンツーリズムの推進に欠かせない地域のリーダーの育成や地域住民の協力などがございます。 次に、受け皿でございますが、農業生産グループ、農村女性グループや青年グループなど既存の組織を核とし、地域全体をグリーンツーリズムの担い手とする組織づくりに努めてまいりたいと考えております。また、地域リーダーの養成に向け、各種研修会を開催してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 基本方針等についての考え方を示していただきました。本事業を推進していくためには、御答弁にもありましたように、本事業の推進に当たっては、地域全体を担い手とする組織づくりやリーダーの育成が欠かせないものであると考えておりますので、十分意を用いて事業を推進されるよう要請します。 次に、計画の基本方針に示されているふるさとの食文化との出会いについてお尋ねします。 合併により、本市の農産物の生産量は飛躍的に拡大をいたしました。内容もホウレンソウ、コマツナ、ニガウリ、スイートコーン、桜島大根、お茶など、地域の風土や暮らしに根差した食材がふえ、食材の魅力を最大限に生かした伝統的な食品加工の技術なども加わり、本市の魅力を高めるものとなっております。このことは、県外に向けた鹿児島ブランドを発信する上で大きな武器となり、地産地消を推進する上でも重要な役割を果たすものとなります。しかし、市民の間には、鹿児島市のどの地域でどのような作目がつくられているか知られていない面があります。地産地消を推進していく上で大きな障害となっているのではないかと思います。 そこで以下お伺いします。 第一点、地産地消を進めるためには生産者の顔が見える地域の魅力ある食材を再発見し、みんなで守り支え合う仕組みが必要だと思います。そのためにも本市の地産食材を選定する必要があると思うがどうか。 第二点、市長の提案理由説明の中で、地域の特産農産物について鹿児島市の特産品としてのブランド化を推進し、全国へ発信していくという強い意向が示されましたが、本市の食材のブランド化を進め、地産地消や伝統的な食材の保存などを積極的に進めるため、国や他都市で取り組みが始まっている、仮称ふるさとに残したい食材百選を本市でも創設する考えはないか。 第三点、青果市場では毎年八月三十一日を野菜の日、月末を味蔬果の日として野菜の普及に努めているようでありますが、市民にはなかなか定着しておりません。本計画の中で、野菜の日や味蔬果の日に合わせて、鹿児島市の食材を使った子供たちの農業体験や学校給食への活用に取り組み、ふるさとの食材を次の世代に根づかせるような取り組みをしていただきたいと思うがどうか。 第四点、本市の魅力ある食材の付加価値を高めるため、地元大学などとも連携して食品加工や新商品の開発を進める必要があると思うがどうか。 以上、御答弁願います。 ◎経済局長(川原勤君) グリーンツーリズムを推進するに当たり、地域にある食材は地域の特性を生かす重要な要素の一つでございます。平成十八年度は、みどり豊かな農山村ふれあい推進基本計画に基づき諸事業を展開するに当たっての個別項目ごとに事業計画を作成することといたしておりますので、その中で地産食材の選定や仮称ふるさとの食材百選につきましても検討してまいりたいと考えております。 次に、十八年度には小学校高学年及びその保護者を対象とした農業農村一日体験や小学生を対象に茶、桜島小ミカン、ニガウリ等各地域の特産物による農作業体験を行うことといたしているところであり、実施日を野菜の日や味蔬果の日に設定できないか、今後検討してまいりたいと考えております。また、学校給食への取り組みにつきましては、関係部署と協議してまいりたいと考えております。 次に、地産食材の商品化への取り組みでございますが、現在、各地域の農村女性グループが地産食材などを活用した加工食品の生産に取り組み、地域で消費しているほか、農産物直売施設などで販売いたしているところでございます。中には魅力ある食品もあることから、地元大学などと連携し、消費者ニーズをとらえた商品化を図り、農村地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 地産食材を選定する必要性は十分理解され、検討するとのことでありました。今後の推進に当たっては「みんなで食べようふるさとの食材」を合い言葉に、ふるさとに残したい食材百選についてぜひ前向きに検討くださるよう要望いたします。 また、各地域の特産物による農作業体験が予定されておりますが、実施日を野菜の日や味蔬果の日に設定できるよう期待します。 学校給食への取り組みついても実現されるよう要望いたします。 地産食材の地元大学との連携した商品化については、前向きな取り組みを期待しております。 次に、基本方針にあるぬくもりあふれる交流についてお尋ねします。 都市と農村の滞在型交流の取り組みについては、農林漁業体験民宿制度など国や県においてもさまざまな取り組みがなされており、実際、都市においては余暇を田舎で過ごしたいという週末滞在型交流のニーズが高まってきております。 そこでお伺いいたします。 第一点、本市域には農林漁業を中心とした魅力あるさまざまな地域があります。それぞれの地域特性を生かした滞在型交流をどのように進めようとされるのか。 第二点、本県に登録されている農林漁業体験民宿業は三市九町に十四施設がありますが、本市にはきいれ牧場ミルク工房の一つしかありません。今後、より多くの受け皿を確保することが求められております。民宿のスタイルについては、個人農林漁業を初め、集落単位、有志グループ、行政・第三セクターなどの受け入れが考えられます。この体験型民宿について、その受け皿と指導支援体制づくりをどのように考えておられるか。 以上、お聞かせください。 ◎経済局長(川原勤君) 滞在型交流の取り組みにつきましては、農村地域には棚田や里山などの美しい景観、地域に根差した食文化、各地域で行われている祭りや多様な体験交流のほか、史跡などさまざまな資源があり、これらを横断的・有機的に結びつけた魅力あるメニューを数多く提供し、滞在型交流の促進に努めてまいります。 次に、体験型民宿についてでございますが、グリーンツーリズムが定着し継続するには、地域住民の自主性とグリーンツーリズムへの協力が不可欠で、行政はその取り組みを支援することであろうと考えております。そのような中から、さまざまな体験型民宿が生まれることになるものと考えておりますが、当面はレインボー桜島やスパランド裸・楽・良、喜入の森などの宿泊施設を活用した交流を進めていかなければならないと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 滞在型交流の必要性については十分理解していただいていると思います。体験型民宿業の育成については、公的既存施設であるレインボー桜島などを活用した交流を進めていくということでありますが、今後多くの受け皿づくりが必要と思いますので、行政として積極的に支援をしていただくよう要望いたします。 次の質問に入ります。 市民農園の現状と今後の整備方針についてお伺いします。 市民農園は市民の人気や関心も高く、参加希望者は年々増加傾向にあります。本計画においても市民農園利用の促進が示されております。しかし、都市農業センターにおいては需要に対して供給不足が著しく、かなりの人が抽せん漏れの状態であると聞いております。受け皿の確保がより重要なのではないかと考えます。 そこで市民農園の取り組みについて以下お伺いします。 第一点、都市農業センター、喜入・松元地区にある市民農園の参加希望はどのような状況か。 第二点、週末に家の近くで気軽に農業体験ができることが市民農園の魅力であり、集中よりも分散した整備が望まれます。旧市域の空白地域や市民農園が整備されていない郡山、吉田、桜島地区を中心に今後市民農園を設置すべきだと思うがどうか。近年、人気のあるクラインガルテンといった簡易宿泊施設つき市民農園についての考え方も含め、今後の考え方をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎経済局長(川原勤君) 十八年の申し込みの状況につきまして各農園ごとに、募集区画数、申込者数の順に申しますと、都市農業センター三百四十三区画五百六十一人、喜入ふれあい農園二十七区画十三人、松元さしきばる農園八十七区画、八十六人でございます。 次に、市民農園は都市住民等の農作業による健康づくりや高齢者の生きがいづくり、家族がともに土に触れ合う喜びなど大きな役割を果たしております。クラインガルテンを含めた今後の整備につきましては、十八年度にグリーンツーリズムの事業計画を策定する中で、農地所有者の意向、設置場所、運営方法、利用者ニーズを踏まえ、検討を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 市民農園の参加希望者は、都市農業センターにおいては約一・六倍の申し込みとなっており、かなりの需要があるようであります。クラインガルテンを含めた今後の整備方針については、十八年度に策定するグリーンツーリズムの事業計画の中で検討していくということであります。検討に当たっては、各地域の特色を生かし、団塊の世代なども視野に、新たな発想から、桜島や吉田、郡山地区などにある温泉施設と連携したクラインガルテンを含めた市民農園の整備をぜひ検討くださるよう要望いたします。 新しい質問に入ります。 桜島地区の港湾整備について端的にお伺いします。 第一点、一般会計予算に白浜港、野尻港などの港湾改修費として三億一千五百二十万円が盛り込まれ、財源として港整備交付金などが充てられていますが、従来の統合補助事業との相違点はどのようなものか。 第二点、港整備交付金の導入に伴い、桜島地区港湾の今後の整備計画について、対象港湾と事業規模、完成予定年度はどのようになっているのか。 第三点、交付金事業を導入することにより、本市の負担が軽減され、さらなる整備促進が可能となると考えますが、年次的に整備を進めている白浜港、長谷港などの早期完成に取り組む考えはないか。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 港整備交付金事業につきましては、近接する港湾施設と漁港施設とを一体的に整備することで地域再生を図ることを目的としており、地方公共団体の判断で事業費の年度間や事業間での融通が可能となっております。従来の統合補助事業との主な相違点といたしましては、補助率が統合補助の三分の一に対し十分の四と高くなっており、また、整備五カ年の総事業費の限度額が統合補助の五億円に対し限度額がないことでございます。 平成十八年度から二十二年度までの対象港湾として、白浜港、長谷港、野尻港を予定しております。各港湾の事業規模と完成予定年度ですが、白浜港は防波堤百八十メートルを築造し、完成年度は平成二十二年度、長谷港は防波堤二百十五メートルを築造し、完成年度は平成二十二年度、野尻港は物揚げ場などの係留施設、泊地を整備し、完成年度は平成十九年度を予定いたしております。 白浜港、長谷港などにつきましては、これまで統合補助事業で年次的に整備を進めてまいりましたが、今回、港整備交付金事業の導入に伴い、事業期間を平成十八年度から二十二年度としたところでございます。今後とも、事業費の確保に努め、可能な限り早期完成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 桜島地区港湾は桜島爆発時の避難港として、また、水産業振興の拠点施設としても活用され、地区住民の生活にも密着しており、年次的にこれまで整備されてきましたが、この港整備交付金の導入により、さらなる整備促進が可能となることから、早期完成を目指し積極的に取り組んでいただくよう要請をいたします。 新しい質問に入ります。 桜島の国道・県道の整備についてお伺いします。 国道二百二十四号及び県道桜島港黒神線は、住民の生活に密着した道路でありますとともに、桜島爆発時の避難道路として極めて重要な役割を担っております。また、桜島フェリーが発着する桜島港や国道二百二十号とも接続しており、薩摩半島と大隅半島を結ぶ道路として、産業・観光の振興を担う主要な幹線道路であります。これらの道路は、現在、国・県において計画的に整備されておりますが、車が離合しにくい箇所や歩道が整備されていない区間等がまだ多く残っている実情にあります。 しかしながら、桜島はいつ爆発するかわからない。自然の恐怖に住民は常に不安を感じながら力強く生活しております。桜島火山の大爆発などの災害発生時においては、多くの住民が車両等で避難することは必至であります。したがいまして、桜島における国道・県道の整備を早急に進める必要があると考えておりますので、そこでお伺いします。 国道二百二十四号及び国道二百二十号早崎防災並びに県道桜島港黒神線の現状と今後の整備予定について、それぞれお示しください。 以上、御答弁ください。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 国道二百二十四号につきましては、国におきまして、現在、古里地区の延長約九百メートルの区間において、平成十七年度末の完了目標に整備が進められており、平成十八年度から人家が連檐している湯之地区について、歩道整備等のための一部用地買収に着手するとのことでございます。 また、国道二百二十号早崎防災のうち牛根地区の延長約二・七キロメートルの区間につきましては、現在、牛根大橋や牛根高架橋の整備が進められており、平成十九年度の供用を目標に工事に取り組まれるとのことでございます。 最後に、県道桜島港黒神線につきましては、県におきまして浦之前工区の約一・五キロメートルのうち第一期区間約八百メートルの整備を平成十六年度までに完了されております。平成十七年度からは第二期区間約七百メートルの整備に着手しており、平成十八年度も引き続き整備を進めていくとのことでございます。なお、国道二百二十号に接続する未整備区間約二百メートルにつきましては、早崎防災牛根地区の供用に合わせて国において整備されるとのことであります。 以上でございます。   [竹ノ下 光議員 登壇] ◆(竹ノ下光議員) 御答弁いただきました。 国道二百二十四号、県道桜島港黒神線は、住民にとって悲願の道路であります。整備促進に強力に取り組んでいただくよう要望をいたします。 また、国道二百二十号早崎防災については、これまで雨量が二百ミリを超えると通行どめになっていました。牛根大橋、牛根高架橋が完成することで大雨の際の通行も可能となります。平成十九年度の供用開始に向け、整備促進に積極的に取り組んでいただきますよう要望をいたします。 最後に、観光未来戦略を着実に推進することにより、一味違う鹿児島がいよいよ動き出すものと確信をいたします。何かが変わるという大きな鼓動を感じ、まさに観光振興元年という思いがしてなりません。市長、国際観光都市の創造のため、職員とともに海外の観光地を視察されることをお勧めします。何かが見えるはずであります。 以上をもちまして、私の個人質疑のすべてを終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、竹ノ下 光議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、中尾まさ子議員。   [中尾まさ子議員 登壇](拍手) ◆(中尾まさ子議員) 平成十八年第一回定例会に当たり、公明党市議団の一員として個人質問を行ってまります。 政府は、昨年末男女共同参画社会の実現のために、二〇〇六年度からの五年間に取り組むべき具体策を盛り込んだ第二次の男女共同参画基本計画を閣議決定いたしました。今回の改定作業では、ジェンダーをめぐる議論がマスコミをにぎわせましたが、大事なのは日本がいよいよ人口減少社会を迎えている今、男女がともに社会において個性と能力を十分に発揮できる社会を実現することであります。このことが少子化対策にも効果を上げることになるのではないでしょうか。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、今回の国の第二次男女共同参画基本計画の改定目的並びに改定内容のポイントはどのようなものか、具体的にお示しください。 第二点、本市は新年度に男女共同参画計画の中間見直しをされるようですが、見直しのスケジュールについてお示しください。また、市民の意見についてはどのように反映されるのか、国の基本計画改定は本市にどのように反映していかれるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) お答えいたします。 国の男女共同参画基本計画につきましては、同計画に掲げた具体的な施策が平成十七年度末までとなっておりましたことから、その取り組みを評価・総括した上で男女共同参画社会の形成に関連する国内外のさまざまな状況の変化を考慮し、改定されたところでございます。 次に、主な内容でございますが、二〇二〇年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも三〇%程度になるよう各分野における取り組みを推進すること、一たん家庭に入った女性が再チャレンジできるための支援策を充実すること、仕事と家庭・地域生活の両立支援策を推進するため、特に男性も含めた働き方の見直しを大幅かつ具体的に進めることなどのほか、新たな取り組みを必要とするものとして、科学技術、防災、地域興しなどの分野における男女共同参画を推進することなどがございます。 次に、本市の男女共同参画計画の見直しにつきましては、これまでの進捗状況を踏まえ、平成十八年八月を目途に見直しの素案を作成したいと考えております。その後、素案を広報紙やホームページ等で公表し、市民意見を募集いたしますとともに、意見を聞く会を開催する予定でございます。 なお、計画策定は男女共同参画社会基本法に国の計画を勘案して策定することと規定されております。したがいまして、本市といたしましては、市民の皆様の御意見やこの国の計画を十分に反映させながら、より実効性のある計画となるよう取り組んでまいります。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 国は、平成十七年度末までの具体的な施策に対する取り組みの評価・総括をした上で、国内外のさまざまな状況の変化を考慮し改定されたとのことであります。また、改定の主な内容は、二〇二〇年までに指導的地位に女性が占める割合が三〇%程度になるよう各分野での取り組みを推進する。一たん家庭に入った女性が再チャレンジできる支援策を充実する。仕事と家庭・地域生活の両立支援策のため、男性も含めた働き方の見直しを進める。また、新たな分野における男女共同参画推進など、種々盛り込まれているようであります。平成十七年第三回定例会において、我が会派では第四次総合計画改訂に当たり、防災・災害復興の分野に男女共同参画の推進を盛り込むべきであると提案をいたしました。今回の国の改定では新たな分野への取り組みにその内容が盛り込まれていることを踏まえ、以下お伺いいたします。 第一点、防災・災害復興の分野に女性の視点を導入していくことの必要性について国はどのようにとらえているのか。そのことを本市としてどのように認識しておられるのか、見解をお聞かせください。 第二点、本市の地域防災計画の中に女性の視点をどのように取り入れていかれるのか、具体的にお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(邦村昇蔵君) お答えいたします。 平成十七年一月に国が発表いたしました防災協力イニシアティブの中で、女性は災害時に特に被害を受けやすいことから、防災協力のすべての側面においてジェンダーの視点に立った支援を行うとしており、また、同年十二月に策定されました男女共同参画基本計画におきまして、共同参画の視点を取り入れた防災体制の確立などが位置づけられております。 本市におきましても、このような男女双方の視点に立った防災行政を進めていくことが大切であると認識しており、そのことを踏まえて地域防災計画へ反映させてまいりたいと考えております。なお、平成十八年度におきましては、安心安全地域リーダー育成事業において、防災に係る女性リーダーの育成などに配慮してまいります。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 本市において新年度は、安心安全地域リーダー育成事業における防災に係る女性リーダーの育成などに配慮されるとのことであります。昨年、東京千代田区で開催された男女共同参画センターミュウの会合で、内閣府男女共同参画局の小宮恵理子さんは、「新潟地震では避難所にいる被災者女性の数に比べ、支援する行政・ボランティア側の女性は一割程度で、政府の現地支援対策室も各省担当者約四十人中、女性は政府政策支援対策室担当の自分一人であった。二週間じっくり女性の声に耳を傾けながら避難所を回ると、要望は多岐にわたり、さらに女性特有の悩みも多く、このニーズにこたえられる女性相談窓口と女性の視点に立った総合的な支援体制づくりが必要であることを実感した」と訴えられました。これまで、男女のニーズの違いを把握しない予防、応急、復興・復興対策が行われたことの問題点が指摘され、国もその反省から改定することに至った新たな分野における取り組みの一つであります。 本市におかれても、防災計画等の立案・企画段階から女性の職員が参画し、女性の意見が反映されるよう前向きの取り組みを要望いたしておきます。本市が男女共同参画計画の重点課題として掲げている中に、女性の人権の確立があります。その中に女性に対する暴力の根絶に向けた取り組み推進があります。 そこで引き続き、配偶者等への暴力、ドメスティックバイオレンス、いわゆるDV被害者への支援対策についてお伺いしてまいります。 昨年一年間に配偶者等からの暴力で警察が相談や被害届などを受けた件数は、前年比一七・二%増の一万六千八百八十八件で、二〇〇一年のDV防止法施行後最多となったことが、先月警察庁から発表されました。このうち配偶者等からの暴力が事件に発展したケースが二五%増の一千三百六十七件で、相談者の九七・六%が女性でありました。 そこでお伺いいたします。 本市におけるDV被害の実態はどのようになっているのか。平成十六年度、平成十七年度の相談件数でお示しください。また、これまで本市が対応してきたDV被害者への支援対策として、どのような取り組みをしてこられたのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) お答えいたします。 本市におけるDVの相談件数につきましては、平成十六年度二百四十件、平成十七年度は二月末現在で二百二十六件でございます。これまでの取り組みといたしましては、女性に対する暴力に関する調査や対象者別暴力対策講座を実施しておりますほか、DVに関するパネルやリーフレットの作成、講演会の開催など、意識啓発に努めてきているところでございます。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 相談件数は平成十六年度が二百四十件、平成十七年度は二月末現在で二百二十六件とのことですが、県警や県の婦人相談室等における相談も含めるとかなりの相談件数になると思われます。また、本市のこれまでのDV対策としての取り組みに対しては一定の評価をいたします。 私は、平成十四年第四回定例会で、DV被害者が一時避難後の自立が確実にできるよう受け入れ施設となる住居支援を提案いたしました。今年度公営住宅法施行令の一部改正により、本市においても市営住宅への入居条件が緩和され、DV被害者にも門戸が開かれることになりました。 そこでお伺いいたします。 今回の同法改正により、本市市営住宅においてはどのようなDV防止対策をとられ、いつから実施されるのか、その内容について具体的にお示しください。また、個人情報の取り扱いについてはどのように対応されるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 DV被害者に対します本市市営住宅の対応につきましては、入居資格要件の収入額の認定に当たって配偶者の収入は合算しないこととし、また、居住地が本市以外であっても関係機関の証明により、本市に居住しているものとみなすこととし、平成十八年三月募集から実施したところでございます。なお、入居募集に当たりましては、プライバシーの保護に配慮し、関係機関との緊密な連携を図りながら対応してまりたいと考えております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 市営住宅については、DV被害者への自立支援対策としてこの三月から応募受け付けがスタートしており、入居募集に当たってはプライバシーの保護に配慮し、関係機関との緊密な連携をとりながら対応されるとのことであります。今回の本市対応が命の危険に及ぶDV被害者への救済対策となるよう、実効ある取り組みを要望いたしておきます。 次に、デートDV対策の取り組みと課題についてお伺いいたします。 近年とみに、未婚の男女間の暴力、いわゆるデートDVが増加しており、対策が急がれております。私は昨年十一月、鹿児島市で開催されたDV加害者プログラム協議会、CABIPの運営委員である山口のり子さんの講演会に出席いたしました。デートDVの言葉だけは聞いておりましたが、講演会に参加して、初めて親にも学校の先生にも相談できず、交際相手の暴力に耐えて苦しんでいる女子大生や女子高校生などの実態について学び、衝撃を受けました。 そこでお伺いいたします。 本市におけるデートDVの実態について、平成十六年度、平成十七年度の件数でお示しください。また、意識啓発のための講座については、若い世代向け講座が開催されたのか、中高校生の参加はあったのか、具体的にお示しください。また、取り組む上での課題についてもお聞かせください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) お答えいたします。 デートDVについてでございますが、サンエールかごしま相談室では、平成十六年度四件、平成十七年度は二月末現在で四件の相談がございました。対策といたしましては、十七年度はデートDVをテーマとして、若い世代を対象とした暴力対策講座を実施したところでございます。なお、中高校生の参加者はございませんでした。デートDVについての若者向けの意識啓発は重要なことと考えておりますことから、今後も周知に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 本市の相談件数は、十六年度、十七年度ともに四件とのことであります。デートDV対策としては、本市においても若者向けの講座を開催されたが、中高校生の参加はなかったとのことであります。デートDV防止プロジェクトおかやまを立ち上げた弁護士の川崎正弘代表は、実態を踏まえ、中学、高校、大学生など若い世代へのDV防止教育に力を注ぐことが大切と訴えておられます。本市においてもDVが犯罪であることを認識させるとともに、未来ある若い世代の中からDV被害者並びにDV加害者が生まれない手だてを真剣に考えていくべきだと思います。今後は教育委員会との連携も視野に入れて、中学校や高校におけるDV予防講座の開催や実態調査など、意識啓発の普及や拡充の機会をつくっていかれることを要望いたしておきます。 引き続きお伺いいたします。 次に、DV被害者への支援対策として、新年度本市はどのように取り組んで行かれるのか、具体的にお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) DV被害者支援対策といたしましては、十八年度はDV被害者への支援を充実するため、カードサイズのDVリーフレットを作成し、駅やスーパー、金融機関など女性の立ち寄りやすい場所へ配置したいと考えておりますほか、被害者支援を行いたい個人やグループを対象に、サポーター養成講座を開催したいと考えております。また、暴力についての認識を深めるため、対象者別暴力対策講座を引き続き行ってまいります。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 十八年度は、DV被害者への支援充実のため、カードサイズのDVリーフレットの作成やサポーター養成講座を開催されるとのことであります。継続して行われる対象者別暴力対策講座も含めて、新年度の取り組みがより多くのDV並びにデートDVの被害者救済に連動していくよう、実効ある取り組みを要望いたしておきます。 次に、今後の課題として、ほとんどのケースで加害者となる男性への意識啓発と加害者更生への支援対策についてどのように取り組んでいかれるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) DVに関しての男性の意識啓発につきましては、十六年度に男性を対象とした暴力対策講座を実施したところでございますが、引き続き啓発について検討してまいりたいと考えております。 加害者への取り組みにつきましては、国においてDV加害者の再犯防止、加害者更生について調査研究を推進するとされておりますので、情報収集に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 男性を対象とした暴力対策については、引き続き啓発を検討していかれるとのことであります。DV加害者の再犯防止、加害者更生については、国の動向を見ながら情報収集に努めていかれるとのことであります。本市として実効ある取り組みができますよう、御検討方を要望いたしておきます。 次に、男女共同参画社会形成に向けての意識啓発についてお伺いいたします。 平成十六年と平成十七年に開催された市民向けの講座と市職員向けの研修の実態について、それぞれ参加数と男女の比率、参加者の声、さらに今後の計画についてお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) 市民向け講座への参加状況につきましては、平成十六年度は延べ一千五百二十九人、うち男性が八・六%、平成十七年度は一月末で延べ一千九百十七人、うち男性が一九・〇%でございました。参加者からは、「男女共同参画について理解でき、今までとは違う視点で物事を見たり考えたりするようになった」という声や「参加者は女性が圧倒的に多いので男性の意識向上を促す研修を希望する」といった意見が寄せられております。今後の計画でございますが、引き続き男女共同参画センターを拠点施設として各種講座を実施し、意識啓発を図ってまいりたいと考えております。 一方、職員を対象とした意識啓発でございますが、十七年度、市のあらゆる施策に男女共同参画の理念が反映されるとともに、男女が働きやすい職場環境づくりを目指して、管理職員を対象とした男女共同参画に関する研修会を実施したところでございます。対象者は、管理職員五百四十四人のうち三百三十九人が参加いたしました。このうち男性の比率は九二・三%でございました。参加者からは、「わかりやすい内容で男女共同参画の必要性が強く感じられた」等の声が寄せられたところでございます。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 市民の講座参加については、男性の参加は平成十六年度が八・六%、平成十七年度は一月末で一九・〇%となっており、この二年間では倍増はしているものの、参加比率がまだまだ低いようであります。参加者からの男女共同参画について理解できた、今までとは違う視点で物事を見たり考えられるようになった等の声は、講座の成果のあらわれではないでしょうか。 この質問の最後に、市民の学習機会の拡大についてお伺いいたします。 今後、男女共同参画社会形成への市民の学習機会拡大のためには、一般市民はもとより、男性や若者への啓発も含め斬新なアイデア、参加者に役立つ内容への取り組みをされるべきだと考えます。特に男性の参加がしやすくなるための配慮と取り組みが必要だと考えますが、見解をお聞かせください。 以上、御答弁願います。 ◎企画部長(新地茂樹君) 男性の参加は課題の一つであると考えているところでございます。男女共同参画センターにおきましては、これまで過去の参加状況を分析し、男性がより参加しやすい開催曜日や時間に変更したり、男性が参加したいと思うような内容を企画するなど、男性参加者の増に向けて取り組んでいるところでございます。今後も男性に参加していただきやすいよう、さらに工夫をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 男性がより参加しやすい開催曜日や開催時間の見直し、また参加したいと思うような内容について検討し、工夫をしていかれるとのことであります。今後の企画内容の工夫と充実を要望いたしておきます。 本市においては、平成六年に新設された女性政策課がこの四月男女共同参画推進課として生まれ変わり、業務を開始されます。今後の取り組みに大いに期待をいたしまして新しい質問に入ります。 高齢者虐待防止についてお伺いいたします。 家庭や施設内における高齢者への虐待が社会問題となっております。虐待の背景には、限界を超える介護へのストレスや複雑な家庭内の人間関係なども含まれており、介護家族を含めた方々への精神的なケアが不可欠であるとの指摘もあります。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、本市における高齢者虐待の実態についてお示しください。 第二点、高齢者虐待防止法が昨年十一月に成立し、本年四月一日から施行される運びとなりました。高齢者虐待防止法の概要及び同法における自治体の役割についてお示しください。 第三点、高齢者虐待ネットワーク構築への具体的取り組みは、今後どのように展開していかれるのかお示しください。 第四点、高齢者虐待防止法に基づく対応システムについて、家庭並びに施設における虐待の場合の通報、連携、協力体制の整備など、法ではどのような仕組みになるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) お答えいたします。 本市で把握している高齢者虐待は、本年二月末までに把握したケースのうち明らかに虐待と認められるケースが十八件、虐待に近いケースが十四件ございました。このうちの多くは施設への入所や入院、介護サービスの提供等によって虐待は解消されておりますが、虐待と認められるケースのうち四件と虐待に近いケースのうち七件につきましては、なお虐待のおそれが残っておりますので、在宅介護支援センターが中心となって解消に向けた取り組みを続けているところでございます。 次に、高齢者虐待防止法は、高齢者虐待防止等に関する国や自治体等の責務、虐待を受けた高齢者に対する保護のための措置、養護者に対する支援措置などを定め、高齢者の虐待防止、養護者に対する支援等に関する施策を促進し、もって高齢者の権利利益の擁護を図ることを目的として制定されております。 同法において自治体の責務としては、虐待の防止、虐待を受けた高齢者の適切な保護、地域包括支援センターなど関係機関との連携、支援に必要な体制の整備、関係機関に対する研修、広報等の啓発活動を行うこと等が定められております。 今後の虐待防止のネットワーク構築の取り組みでございますが、現在、在宅介護支援センターを中心とした地域ケア会議のネットワークの中で関係機関が連携して対応しておりますが、介護保険制度による平成十九年二月設置予定の地域包括支援センター設置以降は、同センターを中心に地域と行政機関等との連携により、高齢者に対する虐待防止対策を一層推進していくことといたしております。 法によりますと、家庭における養護者や施設の職員による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者は、当該高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合、速やかに市町村に通報しなければならないとされております。また、通報を受けた市町村は速やかに高齢者の安全の確認と事実の確認を行い、地域包括支援センターその他関係機関等と連携協力して対応を協議し、必要な措置をとることとされております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 本市の本年二月までの把握した実態は、虐待と認められるケースが十八件、虐待に近いケースが十四件とのことであります。新年度から施行される虐待防止法は、高齢者の権利利益の擁護を図る目的として制定されており、また自治体の責務等も明確に位置づけられているとのことであります。家庭、施設においての高齢者虐待を発見した者は、速やかに市町村に通報しなければならないとされており、市町村は安全と事実の確認を行い、関係機関と連携協力し、必要な措置をとることとされているとのことであります。また、今後の虐待防止のネットワーク構築については、地域包括支援センターを中心に取り組まれるとのことであります。 そこでさらにお伺いいたします。 本市においては、地域包括支援センターのスタートが法の施行より一年おくれることになりますが、同センター設置までの取り組みについては、どのように対応されるのかお示しください。また、今後同法の内容や仕組みについて、市民や施設などへの周知はどのように対応していかれるのかお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) お答えいたします。 地域包括支援センター設置までの取り組みでございますが、現在、各地域では在宅介護支援センターを中心に、行政機関、介護事業者、民生委員、地域の関係団体で地域ケア会議を開催しており、このネットワークを活用し、虐待問題の解決にも当たっているところでございます。地域包括支援センター設置までの間は、このネットワークを活用して対応してまいることとなります。 次に、高齢者虐待防止法につきましては、今後、老人福祉施設に対して職員の研修を徹底するよう通知するとともに、市民に対しては市民のひろばや市のホームページへの掲載、在宅介護支援センター、民生委員等を通じて広報を行い、周知を図ってまいりたいと考えております。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 地域包括支援センター開設までは、現行の在宅介護支援センターを中心とするネットワークを活用されるとのことであります。 周知方法については、老人福祉施設の職員研修を初め、市民に対しては市民のひろばや市ホームページへの掲載、在宅介護センターを通じてなど各面から広報・周知を図られるとのことであります。待望されていた法整備でもあり、今後の実効ある取り組みを要望申し上げておきます。 新しい質問に入ります。 内部障害者への支援対策についてお伺いいたします。 平成十七年第一回の定例会議でも取り上げましたが、御存じのとおり内部障害者とは心臓や腎臓、呼吸器、膀胱、腸、免疫など六つの機能障害により、社会での日常活動が著しく制限されて、障害の度合いによって身体障害者手帳の交付を受けておられる方たちのことであります。二〇〇一年の厚生労働省の調べでは、十八歳以上で全国に八十五万人、身体障害者の四人に一人に上るとのことであります。 そこで以下お伺いいたします。 第一点、本市在住の内部障害者の実態について、直近の障害者数と内部障害者の占める割合についてお示しください。 第二点、本市がこれまで内部障害者に対して取り組んでこられた支援対策を具体的にお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) お答えいたします。 内部障害者としては、心臓機能障害、腎臓機能障害、膀胱、直腸機能障害などの方々がおられますが、本年三月一日現在で身体障害者手帳所持者二万四千二百七十一人のうちこれらの障害をお持ちの方は六千八百三十五人で、手帳所持者の約二八%となっております。 内部障害者への支援対策につきましては、障害の種類や程度に応じて補装具、日常生活用具、友愛パス、友愛タクシー券の交付、重度心身障害者等医療費助成制度など、他の身体障害者の方々と同様の福祉サービスを実施しているほか、在宅の呼吸器機能障害の方には人工呼吸器等の電気料助成も行っているところでございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 本市の内部障害者は本年三月一日現在で六千八百三十五人、身体障害者手帳所持者の約二八%おられるとのことであります。これまでの内部障害者への数々の取り組みに対しては一定の評価をいたします。 愛知県名古屋市では、外見からは障害があることがわかりにくい内部障害者への理解を広げようと、十七年度版の障害者理解のための手引書と障害者福祉のしおりの中で内部障害者について取り上げ、啓発マーク「ハート・プラス」を紹介し、普及啓発に努めております。公共の場では昨年の愛知万博会場で初めて使用され、理解を広げる試みが少しずつ前進しているとのことであります。また、全国の公営交通では初めての取り組みとして、名古屋市は市バスと市営地下鉄の優先マークを一新し、内部障害者の表示を導入して、ことし二月一日までに全車両に整備が完了したとのことであります。今回、従来の四種類の優先席マークにハートをデザインした図柄がつけ加えられ、マークの下には内部障害者や病気のお客様も御利用くださいとの言葉を入れ、体調がすぐれない場合も気軽に利用できるように配慮しております。また、愛知県幸田町では町広報にハート・プラスマークを掲載し、町民への啓発・普及活動に努めております。以上、他市町の取り組みについて御紹介いたしました。本市においても、内部障害者への理解や周知普及のためにできるところからできる取り組みをしていくことはできないかとの観点から、以下お伺いいたします。 第一点、本市の市電・市バスでは優先席のついた車両は何両あるのか。本市の市電・市バスの優先席表示に内部障害者用のハート・プラスマークを追加していかれるお考えはないか。 第二点、庁舎施設の受付に設置されている筆談受付用の耳マークに並列してハート・プラスマークを設置し、内部障害者の周知普及に努めていくお考えはないか。 第三点、オストメイトの方が多機能トイレを利用する際、健常者として見られ冷たい視線につらい思いをすると言われております。そこで多機能トイレの表示にハート・プラスマークを追加されるお考えはないか。 第四点、新年度改定される予定のゆうあいガイドブックにハート・プラスマークを掲載し、内部障害者への周知と普及をするお考えはないか。 第五点、合併を機に大幅な見直しをされ、色覚障害者にも優しい取り組みをしている本市自慢の広報紙市民のひろばにハート・プラスマークを掲載して、内部障害者への理解と周知普及を図っていくお考えはないか。以上、御見解を聞かせください。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(馬原文雄君) お答えいたします。 ハート・プラスマークについてでございますが、内部障害者は外見からは障害者として認識されず、周囲の人から理解されにくい面もあることから、広く市民の理解を深める取り組みが必要であると考えております。このようなことから、ハート・プラスマークなど障害者をあらわすシンボルマークにつきまして、市民のひろばやホームページ、ゆうあいガイドブック等により広報・周知してまいりたいと考えております。 また、多機能トイレへの表示につきましては、現在、オストメイトマークや車いすマーク等の表示を行っているところであり、こういう表示はできるだけ統一した方がわかりやすいと思っております。 また、ハート・プラスマークの窓口への設置につきましては、その必要性などについて調査をしてみたいと考えております。 以上でございます。 ◎交通局長(永田哲夫君) お答えいたします。 交通局では現在、電車五十四両、路線バス百九十二両がありますが、そのすべての車両にプライオリティシートの表示をし、優先席として御利用いただいております。私ども公共交通事業者といたしましても、内部障害者の皆様に安心して市電や市バスを御利用いただけるように配慮することは重要なことであると考えておりますので、関係機関と連携を図る中でハート・プラスマークの追加について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 交通局では、現在、電車五十四両、路線バス百九十二両の全車両に優先席を設置しており、今後、内部障害者の方々への配慮として市電・市バスの優先席の表示にハート・プラスマークを追加することを検討されるとのことであります。また、市民のひろばとゆうあいガイドブックには、ハート・プラスマークの掲載をして広報周知に努めていかれるとのことであります。 多機能トイレには、現在、オストメイトマークを表示しているが、マークは統一した方がわかりやすいと考えるとのこと。また、庁舎施設の耳マークにハート・プラスマークの並列設置については、調査研究していかれるとのことであります。さらに御検討方を要望いたしておきます。 新しい質問に入ります。 学校における読書環境の整備についてお伺いいたします。 平成十三年十二月、子どもの読書活動の推進に関する法律が施行され、学校図書館の充実を含む子供の読書環境の整備について、国や地方の責務が明記されました。こうした状況を踏まえ、文部科学省は、平成十四年度を初年度とする学校図書館図書整備のための五カ年計画を策定し、毎年約百三十億円、総額六百五十億円が地方交付税で措置されてきました。いよいよ明平成十八年度がその最終年度となります。御承知のとおり、地方交付税で措置されたものは使途が制限されず、使い道は各自治体の裁量によるので、自動的に図書の購入費になるわけではありません。本市においてもこの三月には子ども読書活動推進計画が策定されることになっており、そのためにも学校における読書環境の整備にしっかりと取り組むべきだと考えます。 そこでまず、学校図書館整備の現状についてお伺いいたします。 第一点、学校図書館図書標準の内容について、本市の小中高校別にお示しください。 第二点、本市の小中高校における図書標準一〇〇%達成率はどのような状況か、小中高校別にお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 小中学校の図書標準は、校種別、学級数に応じて蔵書冊数が定められております。 例えば、小学校六学級の場合は五千八十冊、十二学級の場合は七千九百六十冊となります。また、中学校六学級の場合は七千三百六十冊、十二学級の場合は一万七百二十冊となります。なお、高等学校につきましては、この標準は設けられておりません。 次に、小中学校の図書標準を一〇〇%達成している学校は、平成十七年四月一日現在で、小学校七十八校のうち三十五校、中学校三十八校のうち十二校となっております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 小中学校の図書標準は、校種別、学級数に応じて蔵書冊数が定められているとのことであります。高校にはこの標準は設けられていないとのことであります。標準図書を一〇〇%達成している学校は、平成十七年四月一日現在で、小学校七十八校のうち三十五校とのことですから、四四・八%になり、中学校では三十八校のうち十二校とのことですから、三一・五%となるようであります。本市の図書標準一〇〇%未達成校における未達成の要因はそれぞれどのようなものがあるのか具体的にお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 現在、図書標準を達成できるよう努めているところでございますが、一方では使用に耐えられなくなったものや内容が古くなり利用価値のない図書につきましては、学校図書館図書廃棄基準を参考にして廃棄しております。このようなことから、図書標準を満たさない学校もあるところでございます。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 要因としては、廃棄処分が多いからとのことであります。廃棄処分のみがその要因とは考えにくいのですが、各小中学校においては図書標準が設定されていることから、計画性を持った廃棄処分と廃棄が見込まれる図書冊数に合わせた予算措置が必要ではないかと考えます。 そこでお伺いいたします。 今後の取り組みについては、図書標準を目標にどのように対応していかれるおつもりか具体的にお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 学校図書につきましては、達成率の低い学校に重点的に予算を配分することにより、蔵書数の充実を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中尾まさ子議員 登壇] ◆(中尾まさ子議員) 御答弁いただきました。 学校図書については、図書標準達成率が低い学校に重点的に予算を配分し、蔵書の充実を図ってまいりたいとのことであります。子ども読書活動推進計画策定を機に、子供たちの読書環境整備への目標を持って、くれぐれも予算の適切な確保と執行に取り組んでいただくよう要望申し上げ、私の個人質問を全て終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、中尾まさ子議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 零時 十一分 休 憩            ─────────────────              午 後 一時 十三分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、志摩れい子議員。   [志摩れい子議員 登壇](拍手) ◆(志摩れい子議員) 平成十八年第一回市議会定例会に当たり、自民党市議団の一人として個人質疑を行ってまいります。なお、質問によっては、重複する部分や一定の理解をしたことは割愛いたしますので御了承ください。 また、今回の質疑は、緑・花・動物など自然をテーマといたしました。 市長は、平成十八年度当初予算案の提案説明の中で、重点的取り組みの一つとして、人と自然が共生する潤いと彩りのある都市環境の創出を掲げ、環境と共生を基調にした環境文化都市の実現に向けて未来への着実な布石となる取り組みを各面から積極的に展開してまいりたい、また、緑に彩られた美しい都市空間を創出するために、市街地に豊かな緑をはぐくんでいくこととし、これらを緑のオアシスとして積極的に整備を進めてまいりたいと述べられました。さらに、人と自然にやさしい快適なまち「快適環境都市」、潤いのある空間を創出する事業においては、自然環境、公園緑地、都市景観など、総合的な観点からあらゆる施策が一体的に事業展開されるようであります。人と自然は不可分であり、自然との共生が市民生活の中心的課題にならなければならないと思います。 そこで伺います。 初めに、緑のリフレッシュ事業について伺います。 この事業は平成十五年に新規事業としてスタートし、三年が経過しようとしております。今日、街区公園の樹木や街路樹に対する地域住民の方々の要望や御意見が多く、このことに寄せる市民の関心も高く期待も大きいことから、改めてその目的、事業概要を問うものです。 まず、この目的から御答弁ください。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 緑のリフレッシュ事業につきましては、道路や公園の整備改良などにあわせまして樹木の適正配置を行うことにより、美しく快適で潤いと安らぎのある都市空間を創出することを目的といたしております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 御答弁によりますと、この事業は、道路や公園の整備改良計画等と連携して推進することにより、美しく快適で潤いと安らぎのある都市空間の創出を図ることが主な目的ということですが、一方では、緑の快適環境は維持しながら樹木の適正配置を行うということと理解いたします。 そこでお伺いいたします。 公園樹の整備改良の考え方、あわせて新年度に行う予定箇所についてお聞かせください。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(山中敏隆君) 公園樹の整備改良につきましては、施設の改良やトイレの改修にあわせまして、植栽密度の高い樹木の間引きや植えかえを行うなど、樹木の適正配置や緑の質の向上を図るとともに、見通しをよくしてより一層の安全を確保するものでございます。平成十八年度は、施設の改良にあわせまして二軒茶屋公園など三カ所、また、トイレの改修にあわせて真砂公園など二カ所を予定しているところでございます。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 平成十八年度に改良する予定箇所について御答弁をいただきました。 トイレ改修に伴う公園樹の整備改良予定箇所として二カ所を上げていただき、うち一カ所は地元の真砂公園を上げていただきました。真砂公園は昭和二十八年四月一日に供用開始され、既に五十三年が過ぎようとしている市内では大変古い街区公園のために、樹木としては花の咲かない大木の落葉樹、例えばセンダンやアオギリ、イチョウが多く、落ち葉の季節は苦労を余儀なくされております。 一方、トイレの老朽化は目に余り、地元では数年前から改修の強い要望がありましたが、新年度の整備改良箇所に上げていただき大変感謝いたします。新年度、できる限り早い時期の改修をお願いしたいのは言うまでもありませんが、公園樹整備改良に伴う樹木の間引きや植えかえなど、あるいはまた移植については、利用者の考え方を優先すべきと思慮いたしますので、ぜひ公園愛護清掃会を初め地元の要望や意見を聞く会を開催され、十分な意見反映がなされるように要望いたしておきます。 続いて、街路樹の整備改良について伺います。 まず、事業概要をお示しください。 また、街路樹の整備改良として新年度に行う箇所をお示しください。 以上、御答弁をお願いいたします。 ◎建設局長(山中敏隆君) 街路樹の整備改良につきましては、電線類地中化や道路改良にあわせまして、落ち葉や歩道の隆起根などにより市民生活に支障がないよう、また、歩きやすい歩行空間を確保するため、街路樹について樹種の変更などを行い、潤いと安らぎのある都市空間の創出を図るものでございます。平成十八年度は、電線類地中化にあわせてナポリ通線、パース通線を、また、道路改良にあわせて伊敷団地中央線など四路線を予定いたしております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 事業概要としては公園の場合と同じく道路改良に伴う樹種の変更と理解いたします。 御答弁をいただきました電線類地中化に伴う整備改良箇所のうちナポリ通線とパース通線は、現在、車道の中央分離帯と両サイドの歩道に大木のクスノキが植栽されております。この二つの通りは、昭和五十二年グリーンストーム作戦により木の直径が三十センチもある成木を植栽したものだそうで、それから二十九年が経過いたしております。今や大木となり、特に片側三車線のナポリ通りはうっそうとしておりまして、ナポリ通りというネーミングとはたたずまいが裏腹な気がいたします。 そこでお伺いいたします。 道路改良に伴い、二つの通りの街路樹の樹種の変更を行うものか、樹種の選定についての見解を問うものです。 御答弁お願いします。 ◎建設局長(山中敏隆君) ナポリ通線、パース通線の街路樹の整備改良でございますが、中央分離帯のクスノキとツツジにつきましてはそのまま残すことといたしております。歩道部につきましては、ナポリ通線はクスノキは残し低木のツツジはバリアフリー等を考慮して取り除くことといたしております。 パース通線は、現在、歩道の拡幅を予定しておりますが、今後、同路線における統一性やナポリ通線との連続性なども考慮しながら検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 私は、平成十三年第四回定例会で経済局に対しまして、建設局とも連携し本市の都市景観を代表するシンボリックな道路であるナポリ通りとパース通りを観光資源というふうにとらえ、歩道を拡幅し街路樹には南国鹿児島にふさわしい四季咲きでカラフルなブーゲンビリアやハイビスカスなどを植栽し、旅行者に南国鹿児島をアピールしてはどうかと質疑をいたしました。新幹線が一部開通した今、その思いはさらに募るばかりです。新年度にはナポリ通りのライトアップも実施されます。 そこで市長にお伺いいたします。 市長は、この二つの通りをどのように認識し位置づけておられるのか。観光に資するために、ナポリ通り、パース通りはどんな樹木がふさわしいとお考えか伺います。 御答弁をお願いいたします。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 志摩れい子議員にお答えいたします。 ナポリ通線、パース通線につきましては、鹿児島中央駅から本港区を結び、桜島や錦江湾に臨むウオーターフロントへつながるシンボルロードとしての景観軸を形成する重要な通りであると考えております。この通りに彩りを添える街路樹は、景観を形成する大事な要素でありまして、鹿児島の地域特性を生かした緑地空間を形成するシンボル性の高いものでなければならないと考えております。 既存の新緑鮮やかなクスノキや春の満開のツツジは本市の観光資源の一つであり、ポスターなどにも使われ、既に定着しているものと考えているところでございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 市長に御答弁をいただきました。 私の思いとは少し違うもので残念です。 私はよくイメージをいたします。陸の玄関口である鹿児島中央駅の東口に降り立つと眼前に広がるのは桜島まで一直線に伸びたナポリ通りとパース通り。ブーゲンビリアの花やそして赤、黄色に彩られた街路樹は海辺までずっと続き、ブーゲンビリアの花びらがそよ風に誘われ舞う中をガイドブックを片手に散策する若いグループ、しゃれたベンチに腰かけ紫煙をくゆらせながら遠く明治の維新に思いをはせる初老のカップル、導かれるように南洲橋を渡りリニューアルした維新ふるさと館で江戸や明治へタイムスリップし、そこから歴史ロード維新ふるさとの道を歩きながら歴史を実感する。再び訪れたいと思わせる観光鹿児島の演出は、まさにナポリ通りに始まるのではないでしょうか。 クスノキが県木また市木であることは十分承知いたしておりますけれども、九州新幹線の全線開通も五年後に迫ってまいりました。南国鹿児島をアピールするインパクトのある街路樹を観光という視点でとらえ、市民の方々の意見を聞くなどし、検討していただくように改めて要望いたしておきます。 次の質問に入ります。 新年度の新規事業であります市電軌道敷緑化整備事業についてです。 以下、ただしてまいります。 質問の一です。この事業の目的並びに事業概要を明らかにしてください。 質問の二、この事業は、既に行っている鹿児島中央駅電停付近のおよそ百四十メートルの軌道敷緑化と同一のものと考えてよろしいのか。 以上、御答弁願います。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 市電軌道敷緑化整備事業につきましては、ヒートアイランド現象の緩和や都市景観の向上を図るため市電軌道敷内を芝生で緑化し、潤いと安らぎのある都市空間を創出することを目的としております。 平成十八年度は、鹿児島中央駅から鹿児島駅までの区間において軌道敷内のアスファルト舗装部分及び中央分離帯部分を芝生などにより緑化するための実施設計を行うことといたしております。 整備内容につきましては、現在、鹿児島中央駅前で実施している軌道敷緑化とほぼ同様なものでございます。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 御答弁いただきましたが、同じであることを踏まえまして、メンテナンスに関して数点伺ってまいります。 この芝刈りは一年に何回行っているのか。また、渇水期対策はどのようになっているのでしょうか。ここ数年、桜島の降灰はほとんどなく市民生活にも影響がないところですが、どか灰を含めた降灰対策はできているものか。 以上、御答弁をお願いいたします。 ◎建設局長(山中敏隆君) 維持管理につきまして鹿児島中央駅前の軌道敷緑化の例で申し上げますと、平成十七年度は芝刈りを十四回、夏場のかん水を月二回程度行っております。また、降灰に対しましては、芝生管理用のスイーパーで対応できるものと考えております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) メンテナンスについて御答弁いただきましたが、芝刈りの回数が予想以上に多く、少々驚いております。 危惧いたしておりました降灰は、芝生管理用のスイーパーで対応できるとのことで安心いたしました。 軌道敷の緑化が整備されますと、芝生のライトアップも実施されます。この事業は、鹿児島中央駅から鹿児島駅までの都市軸形成や都市景観の向上を図る上で大変有効なものであり、緑化のイメージ図を見ますとアスファルトコンクリートで固められた乾いた感じの灰色の道路の中央を目にしみ入るように鮮やかなグリーンベルトが走り、渇きを潤すような、まるで都会のオアシスのように私には映ります。この事業が鹿児島の新たな魅力を創造するよう、また、観光にも資するよう万全の体制をとって臨んでいただくことを要望いたしておきます。 次の質問に入ります。 平川動物公園のリニューアル事業に関してお伺いいたします。 平川動物公園は、昭和四十七年開園して以来、ことし三十四年目を迎えます。自然豊かな公園として、現在、およそ百四十五種、一千点の飼育数を誇る全国でも有数の動物公園です。鴨池動物園から移転する際、建設に当たっては山林や谷、川のある起伏に富んだ敷地を原形のまま残し、従来の動物園には余りなかった無さく放養式を取り入れた自然公園として全国の注目を集めました。本年二月末現在、入園者数累計も一千九百二十七万七千人を記録いたしているそうです。 しかしながら、近年の入園者数は、全国的な傾向とはいえ長期的減少傾向にあります。今回のリニューアル事業を推進するに当たっては、園として入園者減少の背景を分析し対策を講じるなど、動物公園の現状をしっかりと認識し、再び魅力ある動物公園としての役割を果たしていくことが大切であるというふうに思います。 このリニューアル事業は、単に施設リニューアルだけにとどまらず、今後の園のあり方、再生を視野に入れることにも深くかかわってきますので、そのような観点を含め以下お伺いいたします。 質問の一です。平川動物公園は、第四次鹿児島市総合計画実施計画の中では、にぎわいと活力あふれるまち、産業活力都市の創造として多様な魅力を持った観光ゾーンづくりの中に位置づけられておりますが、鹿児島市の施設である平川動物公園を通してどのようなメッセージを伝えようとしているのか。今日の動物公園の位置づけ、また、役割についてどのような認識をお持ちかお聞かせ願います。 質問の二、これまで動物公園リニューアルに当たりましては、現在までの園の取り組みや活動について、当初の目的に沿った形で達成できているのか。また、その効果についての分析や来園者の方々からの評価についてどのように把握されているのか。このたび策定される計画に着実に反映すべきと思いますがどうか。 質問の第三です。入園者数が長期的減少傾向にある背景について、どのように分析しておられるのかお聞かせ願います。 以上、御答弁をお願いいたします。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 動物公園の役割といたしましては、市民が楽しく憩う野外レクリエーションの場、動物や自然について学ぶ社会教育の場、野生動物の研究の場、自然保護の場などがございますが、さらに、今日の動物公園には環境教育や希少動物の種の保存の役割が求められているところでございます。 また、本市におきましては、第四次総合計画の中で平川動物公園は、多様な魅力を持った観光ゾーンづくりの一環として位置づけられており、隣接する錦江湾公園などとともに多くの人々に楽しんでいただけるスポーツ・レクリエーションの場としての役割も担っていると考えているところでございます。 次に、今日までの活動でございますが、野外レクリエーションの場といたしましては、春や秋の動物公園まつり、こどもまつり、夜間開園などのイベントを開催するほか、遊園地や利便施設の整備などに努め、来園者の快適な空間づくりに努めてきたところでございます。 また、社会教育の場といたしましては、動物に関する学習会や職場体験学習、遠隔授業などを開催するほか、情操教育の場としてタッチングコーナーなどの施設整備を進め、生き物に対する愛情と豊かな情操を養う貴重な教育施設としての役割を果たしてきたところでございます。 種の保存に関しましても、コアラやナベヅル、ルリカケスなど国内で初めて繁殖に成功し、希少動物の種の保存に貢献してきたところでございます。これらの活動に対しましては、多くの皆さんの御理解をいただき好評を得ているところでございます。これまでのこのような経緯を踏まえながら、今後、基本計画の策定に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、入園者数につきましては、近年一部の動物園を除いて全国的に減少傾向にあり、平川動物公園においてもコアラが来園した翌年の昭和六十年をピークに減少傾向にあります。背景といたしましては、少子化やレジャーの多様化などがあるものと考えておりますが、平川動物公園においては開園後三十三年が経過し、老朽化が進んだ施設や展示方法の改善の必要な施設があることも背景の一つではないかと考えております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 私は、一月末北海道の旭川市にある日本最北端の旭山動物園を視察する機会を得ました。本土の最北端にある旭山動物園と本土最南端にある本市の平川動物公園は交流も深く、旭山動物園の開設時にはフンボルトペンギンを寄贈したこともあるというふうに聞いております。 さて、旭川市は、日本の最低気温の記録を持つ寒冷地であり、さらに私が園を訪れた日はその冬一番の冷え込みとなり、日中でも氷点下で一日中雪が降り続いた日であります。こんな日に本当にこの園を訪れる人がいるのかと少しいぶかしく思っていたのですが、予想は見事に覆されました。一面銀世界の動物園には寒さを物ともせず多くの方が来園しておりました。 どんな魅力がこの動物園に潜んでいるのか興味津々、わくわくしながら歩き回ったのです。ごくありきたりの動物しかいないこの動物園が、昨年の夏場の時期に限ってですが、入園者数は日本一を誇る上野動物園を抜き、平成十七年度は二百万人を突破することはほぼ間違いないと副園長が誇らしく説明されました。しかし、驚いたことに平成六年には一たんは、閉園措置もやむなしという事態に陥り、続く平成八年には入園者数が過去最低の二十六万人まで落ち込み、いよいよ廃園という事態まで追いやられたこともあったということです。しかし、動物園を守りたい、何とか起死回生させていきたいという園長の必死の思いと、その情熱に打たれよく理解し、多くの予算をつけた市長の英断、そして、飼育係を初めとする多くの園の職員の意識改革が一丸となり、園の再生どころか関係者も予想だにしなかった全国に名立たる動物園へ成長したということです。 そこで以下お伺いいたします。 質問の第一、本園の年間入園者数も昭和六十年の九十一万人、コアラ人気をピークに今日まで減少傾向が続いております。従来の社会教育的な公共施設という視点は継続していかなければならないと思いますが、一方で旧態依然とした視点からの脱却を図り、これからは新たな利用者増を模索する中で一人でも多くの方に園に足を運んでいただくために、利用者に対する徹底したサービスの追求や経営の視点も取り入れるなど、現場の方々の意識を変えていく必要もあると思いますが、どのようにお考えかお聞かせください。 質問の二です。魅せる取り組み、魅力の魅です。魅せる取り組みについてですが、旭山動物園では従来のただ動物の姿・形を見せるだけの展示スタイルはとらず、動物本来の行動や能力を見せる展示スタイル、いわゆる行動展示と呼ばれる手法を用いた結果、入場者数の急増につながったようでございます。私が、行動展示により感動した幾つかの例を挙げてみます。 見学者の目の前のガラス張りの水槽に二百キロ以上の白熊が巨体を揺らせながらダイビングして来るど迫力な見せ方、ダイビングをするたびに起こる歓声と拍手、そしてカメラのフラッシュ。動物を調教したりショーをするのでもなく、その動物のありのままの姿を見て大きな感動を与える見せ方です。まさに圧倒されました。また、一日二回ペンギンたちがペンギン舎を出て二列縦隊で雪の花道を行進する行事では、行進前から黒山の人だかりとなるのです。人垣の中をおしりを振りながらよちよち歩くペンギンたちのかわいらしさ、思わず拍手をしてしまいました。これもペンギンたちはただ列をなして歩いているだけで特段の仕掛けもありません。さくの外を歩くペンギンを目の前で見せるという発想には、ただ脱帽いたしました。 また、私が特に感動を覚えたのは一人の女性の飼育係です。私がペンギン舎にたどり着いたときは、ちょうどペンギンにえさを与える時間で、いつもですと水槽にえさを高く投げるとペンギンたちがえさ目がけ次々とダイビングするという仕掛けで、ペンギンのえさタイムも人気アイテムの一つだそうです。しかし、その日は寒さが大変厳しく、ペンギン舎の水槽に四、五センチほどの氷が張っておりました。ダイビングスーツを着た女性の飼育係の方がその中に割り入り、懸命に氷と格闘していた姿です。冷たさのため、顔は真っ赤になりながら体を張って仕事に取り組むその姿に胸が熱くなる感動とともにいたく敬服をしてしまいました。これこそ動物への愛情と来園者へのサービス精神のあらわれであり、北の果ての市営の動物園が大ブレークし、年間二百万人が訪れているのもむべなることと納得をいたしたところです。 私は、ちょっと素人写真で申しわけないのですが、その場で撮ってきた写真をここにお持ちいたしました。白熊がダイビングして入ってくる様子、女性が氷の中に飛び込んで氷を割っている様子。それから、そのペンギン舎でえさはオキアミです。ジェンツーペンギンの大好物という、こういうふうなですね、手書きのパネルを持ってお客様に説明をしているところ。それからペンギンたちの行進、さらにはこれはアザラシなんですけれども、水中による上下に泳がせて見せるやり方。それから手書きのパネル、そしてこちらはフェンスでできたヒョウの動物舎でございます。すべてがフェンスでできておりますので、私どもはこの下から見ます。この下から見ますとヒョウを真下から見る感じ、こういう見方は私も初めてでした。こういうふうなものが、もちろん議員の方も旭山動物園にいらしてごらんになった方も多いと思いますけれども、思わず私はあちこちでシャッターを撮ってまいりました。小さくて見えにくいかもしれませんけれども、また後で御希望であればゆっくりごらんになっていただければというふうに思います。 そこでお伺いをいたします。 リニューアルに当たって動物たちのありのままを見てもらうためにどのような工夫を施すおつもりなのか、考え方をお聞かせいただきたいと思います。 質問の三です。リニューアル事業推進に当たり財源確保、多角化の考え方についてですが、現在、幾つかの動物園では、動物舎改修等に当たり財源確保のために知恵を出し、さまざまな施策を展開しております。旭山動物園では平成十八年度にチンパンジーの森を建設予定ですが、それに当たってはミニ公募債を発行し、市民に資金を募るそうであります。建設予定費およそ六億円というふうに聞きましたが、これをすべてミニ公募債で賄う予定ということです。本当にびっくりいたします。 また、上野動物園も平成十六年度に一口一万円のサポーター制度を導入し、初年度におよそ六百八十万円を集め、カワウソ舎等の改修を実現しております。また、規制緩和で可能になった同園内の有料広告は、五年間でおよそ四千万円の広告収入を見込んでいるのであります。財源確保について、どのような考えをお持ちかお聞かせいただきたいのです。 質問の四です。市民参画の観点からの仕組みづくりについてですが、今後の園のあり方については再整備基本計画を作成するに当たり大変貴重な、そして重要な視点であり、同時に幅広く多くの市民の方々の意見反映、市民参画の仕組みづくりを考える必要があると思います。そこで、市民参画の観点から平川動物公園ズーサポーターの募集形態や園に対するかかわり方、活動のあり方等を見直すことは、新しい参画形態を模索することにつながります。また、園に対する愛着や連帯感を醸成することにもなると思います。そのことが園のさらなる魅力につながり、市民の新たな関心を呼び、リピーターや固定ファンの増加にもつながると思いますが、今回のリニューアルに当たり、市民参画の観点からの仕組みづくりについてどのようにお考えかお聞かせ願います。 質問の五です。リニューアルに当たっての広報、情報発信のあり方についてであります。旭山動物園では、園の基本姿勢に対しマスメディアが広報活動を支援する状況が多々見受けられました。さきの副園長さんの話では、「うわさがうわさを呼び、こちらからアプローチをしないのですが新聞、テレビ、ラジオ、インターネットなどで取り上げていただき、そのことによる相乗効果が生まれています」というふうに言われました。実際に視察の最中にもテレビドラマのロケが行われていました。また、園の広報紙として主に小中学生を対象に「旭山動物園だより」を発行し、市内の小中学校・公民館・図書館に配布し、動物園のホットなニュースを身近に感じてもらうための情報提供にも努めております。 そこでお伺いいたします。 今回のリニューアルに当たりましては、ハード面、ソフト面について市民あるいは利用者がどのような園を望むのか、アイデアを募り関心を喚起するような情報発信に努めるべきと思慮いたします。そこで、マスメディアやホームページ、広報紙を活用し情報発信をして九州新幹線の全線開業時に間に合うように、観光客あるいはまた市民の声を吸収し、リニューアル計画に生かすべきと思いますが、どのようにお考えかお示しいただきたいと思います。 以上、御答弁をお願いいたします。 ◎建設局長(山中敏隆君) お答えいたします。 平川動物公園で一人でも多くの方々に楽しんでいただくためには、お触れになりましたように来園者が楽しめ、満足でき、何度でも訪れたくなる魅力ある動物公園にすることが最も重要なことと考えております。このようなことから、子供から老人まで幅広い年齢層の人々が多様な目的を持って御利用いただけるよう、新たな視点からアイデアを出し合い、魅力ある動物公園づくりを進めてまいりたいと考えております。 次に、魅せる取り組みでございますが、今日、多くの動物園では動物の姿や形を見せる展示方法から動物の生息環境を再現し、動物の生活の様子を見せる生態展示という展示方法に変わりつつあります。旭山動物園は、これに加えて飛ぶ、泳ぐ、登るといった動物が本来持っている行動の特徴や能力を見せる行動展示という斬新で特徴ある展示方法を取り入れ、元気に動き回る動物を間近に見せることで多くのみなさんに驚きと感動を与えております。 平川動物公園におきましては、開園当初から桜島を背景とした開放式のアフリカ園や鹿児島方式とも言われるコアラふれあいの森など全国的に誇れる展示方法もありますが、最近話題となっております行動展示につきましても、鹿児島らしさを考慮しながら基本計画の中で検討してまいりたいと考えております。 次に、収入源多角化の考え方でございますが、今後、新たな収入源を確保することは平川動物公園の経営基盤を安定させ、また、サービスの向上につながるという観点から、一つの研究課題と考えております。平川動物公園は、都市公園法に基づき設置された都市公園で法の規制もございますが、動物園ゾーンと遊園地ゾーンの二つの面を持っておりますので、これらを活用しながら取り組めるものもあるのではないかと考えております。 ズーサポーターにつきましては、平川動物公園という場を活用し、サポーターの持っている特技や知識を生かして自然観察会などの自主的な活動を行っているほか、動物公園のイベント等に協力いただいているボランティアグループでございます。ズーサポーターの活動は、入園者の満足度を高め、リピーターや固定ファンの増加に大きく寄与しておりますので、リニューアルを進めるに当たりましては、このような方々の声も貴重な意見として参考にしてまいりたいと考えております。 次に、広報、情報発信につきましては、現在、テレビ、市民のひろば、ホームページなどを活用して、動物の誕生やイベントの開催など随時新しい情報を提供しているほか、情報誌「どげんな動物園は」を発行し、季節ごとの情報を発信いたしております。特にタイムリーでホットな情報については、「動物公園だより」として新聞、テレビなどに積極的に情報提供するなど広報に努めております。 リニューアルにつきましては、今後、基本計画を策定し、具体的な整備を進めることといたしておりますが、その際には多くの皆様に動物公園への関心と興味を持っていただけるよう、積極的に情報発信を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 経営の視点と現場の意識改革について、それぞれ御答弁をいただきました。 やはり、園のさまざまな挑戦を支えるのは現場の方々の意識改革であり、職員やサポーターなど動物園に愛情を注いでくださる方々の情熱やアイデアを実現に移す行動力こそが、何よりも大切だというふうに思います。今後は、園として経営的視点を取り入れる徹底した利用者サービスを図るなど、しっかりとした取り組みを期待いたします。 動物を魅せる取り組みについてですが、私は動物や自然のすばらしさを見せるテレビ番組を好んで見ます。どうぶつ奇想天外など、動物を扱った番組は意外性の連続で見る者を引き込んでいきます。動物の意外性は、当の動物たちにとってはごく当たり前の行動であり生態そのものです。私たちが動物園に求めるものは、動物の自然の姿であります。動物園のリニューアルのヒントは、まさにここにあるのではないでしょうか。 さて、リニューアルに当たっての財源確保策について御答弁いただきました。今後、さまざまな工夫により財源を確保することは園の財政、財務基盤を強固にし、サポートする方々の多くや、また、職員の方々のアイデアなど、園のリニューアルに当たりいろいろな企画を実現するのに大きく寄与すると思いますので、ぜひ御検討ください。 次に、施設のリニューアルを進めるに当たっては、指針となる基本計画を策定し、魅力ある動物園となるように整備を図る必要があります。そこで、施設リニューアルに当たりまして、園の基本プランをどのように生かすかについてお伺いいたします。 御答弁をお願いいたします。 ◎建設局長(山中敏隆君) リニューアルに当たっての基本的な考え方でございますが、平川動物公園は比較的温暖な気候に恵まれていること、自然が豊かであることなど他の園にない特徴がございます。このような特徴を生かした鹿児島らしい特色ある動物園、さらに動物たちが生き生きと安心して生活できる動物に優しい動物園、幼児や高齢者、障害者の皆さんにも安全で快適に楽しめるバリアフリー化された人に優しい動物園づくりを進めてまいりたいと考えております。これらの考え方をもとに基本計画を策定してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 次に、今後の事業の進め方についてですが、十八年度に基本計画を策定し、十九年度以降は整備計画をつくり、順次実施計画を行っていくことは代表質疑を通じてわかりました。今後、再整備検討委員会(仮称)においてどのような協議がなされるのか。また、基本計画案に対する市民意見の反映のためのパブリックコメントなどはどのような形で行われるものか、あわせてお聞かせ願います。 以上、御答弁ください。 ◎建設局長(山中敏隆君) 基本計画策定に当たりましては、学識経験者や利用者代表などから成る仮称再整備検討委員会を設置し、各面から協議していただきたいと考えております。 また、市民のひろばやホームページなどを活用してパブリックコメントを実施するなど、多くの市民の方々の意見を反映してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 最後に、にぎわいと活力あるまちの観光ゾーンの中の中核施設として平川動物公園を日本で唯一の個性的な動物園として再生させるために、また、九州新幹線の全線開業時をにらみながら、今回提案されたリニューアル事業推進に当たっての市長の決意をお願いいたします。 御答弁ください。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 平川動物公園は、大正五年に全国で四番目に設置された鴨池動物公園を引き継いだ歴史ある動物公園であり、敷地面積、飼育頭数ともに全国有数の動物公園でございます。開園以来三十三年間、市民のレクリエーションの場として、また、動物や自然について学ぶ学習の場として利用され、これまで、一千九百万人を超す多くの方々に御利用いただき、社会的に大きく貢献してきたと考えております。 リニューアルに当たりましては、動物公園には自然や動物との触れ合いを通じて命の大切さ、また、動物や自然のすばらしさ、環境の保全の大切さなどを伝える総合的な学習の場として、ますます期待が高くなってきておりますので、これらのことを踏まえながら、行動展示を含めた施設の整備や子供たちが直接動物と触れ合える施設の充実など、魅力ある動物公園づくりを進めてまいりたいと考えております。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 市長に決意の言葉をというふうに申し上げましたが、決意という強い意思とは少し違うような私は気がいたしました。市長は、旭山動物園の視察にいらしたことがおありでしょうか。御多忙とは存じますけれども、ぜひですね、機会をつくっていらしていただきたいと思います。おそらくカルチャーショックを受けるというふうに私は考えます。 人口三十六万人弱の旭川市営の旭山動物園という一施設の取り組みがまちおこしの大きな起爆剤となり、年間百五十億円余りの経済効果をもたらしているそうです。そのきっかけとなったのがほかならぬ新園長と新市長の再建への並々ならぬ熱意でありました。平川動物公園が市長、園長を中心にこのリニューアル事業を機に、決して旭山動物園のコピーではない、鹿児島の特性を生かしたオンリーワンの価値観が提案できる施設に生まれかわってほしいというふうに思います。 また、九州新幹線の全線開業もにらみながら、多様な魅力を持った観光ゾーンの中核となる施設として、家族が集う憩いの、そしてまたいやしの場、恋人たちが愛をささやくデートの場、好奇心にあふれた子供たちが目を輝かせながら動物と触れ合う場、動物愛護や自然愛護など豊かな心をはぐくむ情操教育の場、生涯教育の場、さらにはエンターテインメントの場として多くの市民の皆様や観光客の方々に一層愛される動物公園を目指して努力していただきたいと思います。 今後も、この事業を注視してまいることを申し上げ、この件に関する質疑を終わります。 新しい質問に移ります。 緑の募金についてです。 緑の募金とは、かつて緑の羽根運動と呼ばれていたもので、昭和二十六年に端を発します。この募金は緑化推進のために使われるものですが、第二次大戦により焦土と化した山林復興を目的にスタートしたものと考えます。平成七年には緑の募金による森林整備等の推進に関する法律と法制化され、毎年二月から四月までの三カ月間、募金活動、募金運動が行われています。 私は、昨年四月に開かれた緑化推進委員会に鹿児島市の緑化推進委員として出席いたしました。その会議で、旧五町の推進委員の方々から募金の対応が地域や学校により異なることへの不満の声が聞かれました。緑の募金活動が私の小学校、中学校のころと比較してさま変わりしていることに少々疑問を抱きました。 そこでまず教育長にお話を伺います。 学校における緑の募金について教育長にお尋ねしますが、私どもが小学校の時分には、緑の羽根、赤い羽根共同募金、クラス担任の先生から割り当てがあって、その日の放課後は近所を一生懸命に走り回って売り歩いたものです。そこで、教育長の小学校時代、どんな緑の募金活動をなさったのか、まず伺いたいと思います。 御答弁ください。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 私の小中学校時代は、現在よりも盛んに募金活動が行われていたように思いますし、募金には必ず参加していたと記憶しております。 以上でございます。 ○議長(上門秀彦君) 志摩れい子議員に申し上げます。 挙手の上、議長とお願い申し上げます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 教育長も私も小学校時代、五十年も前のことではありますけれども、当時はどの学校でも公平に緑の募金、赤い羽根共同募金に取り組んでいたように思います。 現在、緑化推進のための緑の募金が減少しているそうですが、その原因は何か。その対応として、今後、教育委員会はどのように取り組まれるのか。 以上、御答弁をお願いいたします。 ◎教育長(石踊政昭君) お答えいたします。 募金が減ってきている原因は、児童生徒数の減少、募金が任意であるため取り組みへの意識の差があることなどが考えられます。 学校教育での対応としましては、学校緑化活動や学校版環境ISO認定制度への取り組み、緑の少年団活動など、緑を大切にする教育を推進する中で緑の募金について理解させるとともに、管理職研修会等でも協力を呼びかけてまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。   [志摩れい子議員 登壇] ◆(志摩れい子議員) 私の手元にあります資料によりますと、旧鹿児島市内の小中学校を含めた全校の緑の募金に対する協力は、およそ五五%ということです。旧五町に関しましては、すべて一〇〇%です。これだけの差があるわけです。やはり不公平感があってはならないというふうに思います。 市域の速やかな一体化、これは市長が目指すところでもあります。地域であれ学校であれ、やはり不公平感のない取り組みをぜひお願いしたいというふうに考えます。先ほど教育長がおっしゃったことをぜひ実施していただければというふうに思います。 以上で、私の質問をすべて終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、志摩れい子議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 以上で、通告による個人質疑を終わります。 ほかになければ、これをもって質疑を終了いたします。 △常任委員会付託
    ○議長(上門秀彦君) それでは、ただいまの議案四十六件については、いずれも所管の各常任委員会に付託いたします。 △散会 ○議長(上門秀彦君) 以上で、本日の日程は終了いたしました。 今議会は、明日から委員会審査に入りますので、本会議再開の日時は追って通知いたします。 本日は、これにて散会いたします。              午 後 二時  一分 散 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長   上  門  秀  彦         市議会議員   和  田  幸  一         市議会議員   大  園  盛  仁...