金ケ崎町議会 2019-03-05
03月05日-02号
平成31年 3月 定例会(第2回) 平成31年第2回
金ケ崎町議会 定例会会議録議 事 日 程 (第2号) 平成31年3月5日(火)午前10時00分開議 開 議日程第 1
一般質問 散 会〇
出席議員(14名) 2番 千 葉 良 作 君 3番 阿 部 典 子 君 4番 高 橋 美 輝 夫 君 5番 有 住 修 君 6番 巴 正 市 君 7番 阿 部 隆 一 君 8番 及 川 み ど り 君 9番 千 葉 正 幸 君 10番 山 路 正 悟 君 12番 千 田 力 君 13番 千 葉 和 美 君 14番 千 葉 正 男 君 15番 佐 藤 千 幸 君 16番 伊 藤 雅 章 君 〇欠席議員(1名) 1番 青 木 俊 悦 君 〇説明のため出席した者 町 長 髙 橋 由 一 君 副 町 長 小 野 寺 正 徳 君 教 育 長 千 葉 祐 悦 君 監 査 委 員 金 田 正 幸 君 総 合 政 策 課 長 千 田 美 裕 君 財 政 課 長 高 橋 宏 紀 君
会計管理者兼税務課長 高 橋 真 貴 子 君 住 民 課 長 佐 藤 茂 志 君 保 健 福 祉
センター 相 澤 啓 君 事 務 長 子 育 て 支 援 課 長 及 川 美 奈 子 君 生 活 環 境 課 長 鈴 木 敏 郎 君 商 工 観 光 課 長 高 橋 文 浩 君 農 林 課 長(兼) 阿 部 一 之 君 農 業
委員会事務局長 建 設 課 長 菅 原 睦 君 水 処
理センター所長 渡 邊 学 君 教 育 次 長(兼) 佐 々 木 健 一 君
学校給食センター所長 中 央 生 涯 教 育 佐 藤 政 義 君 セ ン タ ー 所 長 〇本会議に出席した
事務局職員 事 務 局 長 小 澤 龍 也 局 長 補 佐 千 田 美 和 主 事 滝 田 美 優
△開議の宣告
○議長(
伊藤雅章君) ただいまの
出席議員は14人であります。 定足数に達しておりますので、会議は成立いたしました。 1番、青木俊悦君は、欠席の届け出があります。 直ちに本日の会議を開きます。 (午前10時00分)
△
議事日程の報告
○議長(
伊藤雅章君) 本日の
議事日程は、あらかじめお手元に配付のとおりでございます。
△
一般質問
○議長(
伊藤雅章君) 日程第1、
一般質問を行います。
一般質問は、あらかじめ通告されておりますので、通告の順に従って質問を許します。 8番、
及川みどり君。 〔8番
及川みどり君登壇〕
◆8番(
及川みどり君) 8番、
及川みどりでございます。3点の質問をさせていただきます。 初めに、防災・減災について。近年全国各地で地震、台風、豪雨の災害が多発しており、当町においても油断なく対応することが大事だと思われます。 昭和63年の大水害から30年が経過し、河川の様子も変わってきております。雑木や草が生い茂り、川底には泥が堆積してきており、大雨が降った場合には堤防を越える心配があります。県管理の河川については、早急に手を打っていただくよう要望していただきたいと思います。 河川への水位計の設置について、今設置されている場所、
管理方法はどのようになっているのか伺います。 国では、「防災・減災、
国土強靱化のための3か年
緊急対策」に基づく事業と連携し、地方が
単独事業として実施する河川、治山、
農業水利施設等の
防災インフラ整備を推進するため、
緊急自然災害防止対策事業費を創設するとしております。これを利用するためには、
緊急自然災害防止対策事業計画を策定する必要があるとのことです。町道ののり面下の水路が土側溝のため、道路が崩れていく危険性がある場所、急傾斜地など、町の対象となるところはたくさんあると思います。このような財政措置を利用して事業を進めてほしいと思います。計画はなされているのか伺います。 次に、
ヘルプマークの周知を。
ヘルプマークは、東京都で作成されたもので、
内蔵障害や義足の方、
妊娠初期の方など、外見ではわかりにくい方への配慮を促すものです。岩手県では、同様の趣旨の
おねがいカードを
障害者手帳の所持者に配布しているとのことですが、私は
おねがいカードのことは今回初めて知りました。 このようなカードやマークは、持っているだけでは役に立たないと思います。広く皆さんに知ってもらうことが大事であり、町として
イベント等の場を利用してマークの意味や使い方、周りの人たちの思いやりのある行動につなげていってもらいたいと思います。
ヘルプマークは、2017年7月に
JIS規格に援助や配慮を必要としている方が身につけることで、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることができるマークとして追加されました。周知について、取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 3番目として、風疹の
感染拡大対策について伺います。昨年から
首都ゾーンを中心に
風疹患者が急増しており、前年の約31倍となっております。東北地方では、まだ発症例はありませんが、
首都ゾーンへの出入りは多くあり、心配されます。 国では、ことしの春から2021年度までの3年間、風疹の
感染防止に向けた
取り組みとして、現在39歳から56歳の男性を対象に
抗体検査と
予防接種を原則無料で実施することを発表しました。
風疹対策を着実に実施するためには、自治体の
取り組みが大事であるとされます。必要な費用の予算化、
抗体検査や
予防接種を受けられる
体制づくりなど、町の
取り組みについて伺います。 以上、よろしくお願いいたします。
○議長(
伊藤雅章君) それでは、答弁願います。 町長。 〔町長 髙橋由一君登壇〕
◎町長(髙橋由一君) 8番、
及川みどり議員のご質問にお答えをいたします。 初めに、防災・減災についてお答えをいたします。1点目の河川の
障害物除去に関する質問でございますが、町内には県管理の1級河川が4河川ございます。これは、宿内川、黒沢川、永沢川、渋川であります。昭和63年水害で
河川災害関連事業等により、
護岸等延長12.85キロメートルを整備しております。しかし、議員がおっしゃるとおり、経年による土砂等の堆積により、河川内に支障木が生い茂っている状況でございます。
県南広域振興局土木部では、毎年
県単独事業にて
管理河川の支障木の伐採や河道掘削を実施いたしております。平成30年度事業では、
町内河川では宿内川の
高谷野原地区、
長根前橋上流、下流におきまして、支障木の伐採を延長320メーター、面積で0.65ヘクタールを実施いたしております。
県南広域振興局土木部管内における
管理河川は26河川ございます。総延長203キロメートルであり、近年の異常気象に伴い、各地区から同様の要望が数多く寄せられていることから、支障木の繁茂の状況や土砂の堆積状況を確認しながら、限られた予算の中で優先順位をつけて対応しているとのことでございます。 町としても、
町民懇談会や
町政座談会におきまして、住民の方々から強く要望されていることを踏まえまして、
県南広域振興局土木部管内市町村連絡調整会議等で継続実施を要望いたしておるところでございます。 2点目の水位計に関する質問でございますが、今年度に
県南広域振興局土木部で設置している水位計の設置箇所は、胆沢川の胆沢川橋、黒沢川の川原田橋及び坂水橋、永沢川の向細野橋及び寺網橋、宿内川の
久保屋敷橋及び宿内川橋、さらには渋川の渋川橋の8カ所で、いずれも高欄に添架をいたしているものでございます。 この水位計は、
危機管理型水位計で、洪水時の
水位観測に特化した水位計でございます。通常の水位であれば、
監視モードで6時間、12時間、1日のいずれかの間隔で水位を観測するものでございまして、設定した
観測開始水位に達した場合は
観測モードに切りかわり、10分ごとに水位を観測いたします。観測された水位の情報は、県の
ホームページにある
危機管理型水位計運用システムで閲覧することが可能であり、
携帯電話等からもアクセスすることができます。また、水位計自体に
ソーラーパネルとバッテリーがセットされており、
長期メンテナンスフリー構造となっております。 3点目の
緊急自然災害防止対策事業に対する質問でございますが、本事業は平成31年度の総務省の予算で昨年12月に閣議決定された「防災・減災、
国土強靱化のための3か年
緊急対策」とあわせまして、地方が
単独事業として実施する
防災インフラの整備を推進する目的で創設された事業でございます。
対象事業としては、安心して暮らせる地域をつくるため災害の発生を防止し、または災害の拡大を防止することを目的として、
緊急自然災害防止対策事業計画に基づき実施される
地方単独事業となっております。町の施設で対象となるのは、治山、砂防、急傾斜地の崩落、河川、これは護岸、堤防であります。
農業水利施設、ため池や水路等でございます。これらが対象となります。現時点で国からの計画策定の具体的な内容が示されていないことから、内容を確認の上で事業の実施や計画の策定を検討していきたいと考えております。 次に、
ヘルプマークの周知についてお答えをいたします。初めに、岩手県と岩手県
社会福祉協議会が作成した
おねがいカードについてでございますが、これは利用者があらかじめカードに障害や病気の内容や手助けしてもらいたいこと、さらには
緊急連絡先などを記入しておき、
災害発生時など、いざというときに提示し、相手に助けを求めるときに利用するものでございます。 町では、現在策定を進めております第2期の金ケ崎町
障害者福祉計画において、
おねがいカードの周知について盛り込んでおるところであり、今後町民への周知に取り組んでいく考えでございます。 次に、東京都で作成した
ヘルプマークについてでございますが、義足や人工関節を使用している方、
内部障害や難病の方、または
妊娠初期の方など、外見からわからなくても援助や配慮を必要とする方々が周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで援助をしやすくなるよう作成をしたマークでございます。 この
ヘルプマークにつきましては、昨年の広報かねがさき11月号でも取り上げましたところであり、町としてはその
普及啓発が必要であると考え、新年度予算に
ヘルプマークの購入費用を計上いたしております。今般岩手県でも、31年度から
ヘルプマークの
普及啓発に取り組む予定であることを伺っておりますので、配布方法など岩手県とも連携、調整を図りながら、取り組んでいきたいと考えております。 最後に、
風疹感染拡大対策についてお答えをいたします。
風疹対策については、今般
予防接種法施行令が改正され、平成34年3月31日までの間に限り、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性、年齢でいえば31年度で40歳から57歳までの方が風疹にかかる
定期予防接種の対象者として追加されました。風疹は、発熱及び発疹を主な症状として、飛沫感染により人から人へ感染し、感染力が強い疾病でございます。妊娠中の女性が風疹に感染すると、子供に目や耳等の障害を含む
先天性風疹症候群が発生する可能性があり、一度風疹が蔓延すると、その影響を受けて
先天性風疹症候群の発生も増加する傾向が見られます。 今回の対策の対象者においては、既に約80%の方が風疹に対する抗体を保有していることから、ワクチンを効率的に活用するため、最初に風疹の
抗体検査を受けていただくこととなります。その結果、十分な量の風疹の抗体がないことが判明した場合に
予防接種を受けていただくと、こうなります。 対象者の多くは働く世代であることから、これらの検査及び
予防接種については、居住地以外でも受けられるよう、集合契約として契約条件が
全国共通化並びに標準化される予定となっております。 今回の
対策実施について、国から平成31年2月8日付で「風しんの
追加的対策に係る手引き」が通知され、実施方法について示されましたが、調整中の項目が多い状況となっております。 町としては、
予算確保を含め、対象者の利便性を考慮し、スムーズな実施に向けて
クーポン券の発行、
実施医療機関等との調整等、「手引き」をもとに県を初めとする関係機関と連携し、準備を進めてまいります。 以上で8番、
及川みどり議員のご質問に対する答弁を終わります。
○議長(
伊藤雅章君) これより再質問を許します。 8番、
及川みどり君。
◆8番(
及川みどり君) 最初に防災・減災についてお伺いいたします。 今の答弁によりますと、大きなところでは町内4つが町で管理する河川ということです。うちの近くに永沢川ありますけれども、本当に川の半分以上が土砂と、その上に木が生い茂っております。永沢川の場合は、昭和63年の水害でかなりの水が出て、橋は流されなかったのですけれども、木が橋桁にひっかかってダムの役目をして、うちの後ろの羽黒町橋ですが、あそこも結構堤防高いのですけれども、水が越えました。やっぱり山から流れてくる木もですけれども、今見ると、川の中にある柳が大きくなったのか、木の種類は何かわかりませんけれども、ああいうのが流れていって橋桁にひっかかるような可能性が強いのではないかなというふうに思って見ております。 作業員も、今はかなり少ないということなのですけれども、そういうのを町の予算でということは大変ではあると思うのですけれども、幾らかでも除く方法というのはとれないものかなということでずっと考えておりますけれども、そこまで手を回すというのは大変なことなのでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(
伊藤雅章君)
建設課長。
◎
建設課長(菅原睦君) 8番、
及川みどり議員のご質問にお答えいたします。 県管理の河川ということでございますので、先ほど町長が答弁したとおり、県単事業で毎年実施しているといえば現在の状況でございます。
河川障害物の除去に関しましては、毎年継続して対応していただいておりまして、現在は宿内川の上流部のほうを対応しているという状況でございます。ほかの河川についてもそのような状況があるということは、会議とか要望の中で話はしておりますので、なるべくほかの河川にも対応できるようにということで県にはお願いしている状況でございます。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 8番、
及川みどり君。
◆8番(
及川みどり君) 強い要望を繰り返していただければいいかなと思います。 あと、急傾斜地というと、去年というか、まだ今年度ですね、議会のほうでも
常任委員会のほうでも視察しましたけれども、特にも今現在も崩れている場所というのもあります。今最後のほうで今回の
緊急自然災害防止対策事業債を今度使うような形で、そういうところをなるべく早く手を打っていただきたいなと思います。まだ詳しいことが来ていないので、これから計画を立てるということですけれども、急傾斜地は今までの長い年月で、今までは何もなかったけれども、だんだんにということでこれから崩れていく可能性もあると思いますので、そういう防止のためにも、この
緊急自然災害防止対策事業計画を使って、これは100%が最初なって、5割が
元利償還金に対して使えるということですので、これは本当にきちっとした計画を立てて、私はやっていただきたいなと思います。 この間話し合いの中でもあったのですけれども、水路、余りふだん目立たないような水路なのですけれども、土側溝のために知らないうちに崩れてきていると。それが道路側だと道路が崩れて、山というか、
道路そのものが狭くなってきているということも話がありました。そういうのもふだんは気づかないことなので、見回りしていても、大体車で見回りすると思うので、そういうところは地元の人の声をよく聞きながら対策をとっていただかなければならないのかなと思います。
町民懇談会等に行っても、やっぱり役のある方々がその場に来るので、なかなか細かいところまでの意見が出てこないという面もありますけれども、ふだんから気をつけていただいて、そういうところに手を打つような施策をしていただきたいなと思います。そういうところに対しての手の入れ方についてどういうふうな考えを持っているか、伺いたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君)
建設課長。
◎
建設課長(菅原睦君) お答えします。 先ほども答弁したとおり、まだ計画の内容が示されていません。実質、具体的な
対象事業というのは大ざっぱなものでありまして、その中のどういったものが対象になるのか、そういったものもまだ示されていないものですから、これは国からのそういった計画の策定の内容を確認した上での対応ということになりますので、現時点ではそういった水路等にどの程度の対応ができるものなのか、確認した上で検討したいと思っております。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 8番、
及川みどり君。
◆8番(
及川みどり君) この計画に取り上げるものではないとなった場合でも、町としてそういう場所であっても調べていただきたいなと思います。自分たちのふだんの目の届かないところに対しても目を配っていただければいいかなと思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、
ヘルプマークの周知についてです。
ヘルプマークは、目にしたことがある方もいらっしゃると思いますけれども、東京都で、このようなものです。昨年の新聞に
金ケ崎中学校の3年生の佐藤さんが、学校の集会で
ヘルプマークを皆さんに知っていただきたいということで訴えたということがありました。 このマーク、私今回調べていると、岩手県では
おねがいカードというのを配っているという。これこの間街地区生涯
教育センターに用があって行ったら、受付のところにぽっと置いてあったのです。今まで何度か行っているのですけれども、自分の頭にないものですから、全然目につきませんでした。今回これやってきて、ひょっと見たら、あっ、ここに置いてあると。
地区センター職員に聞いたら、置かせてくださいと、ただ置いているだけだと。 このカードにしろマークにしろ、手をかしてほしい人が持っていても、あたりの認知がないと何の役にも立たないただの
紙切れマークだと思います。知らせていくという作業というのは大変だと思いますけれども、いろんな機会で、こういうのがあるので、気づいた方は手をかしてあげてください、配慮してくださいというためのマークだと思いますので、今度町のほうでもそれに取り組んでいくということですけれども、どのような方法を考えておりますか。
○議長(
伊藤雅章君)
保健福祉センター事務長。
◎
保健福祉センター事務長(相澤啓君) お答えいたします。
ヘルプマーク、それから
おねがいカードの周知につきましては、基本的には町の広報なり
ホームページで周知、それから例えば
社会福祉大会等のイベント、
福祉関係の
イベント等を通じて周知をしていきたいと思います。 周知につきましては、使う側よりもお願いされる側の方を中心にいろいろな形で周知を図っていって、いざそのマークを見かけたとき、もしくは出されたときには、何とか助けていただくようにということで周知を図ってまいりたいと思っております。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 8番、
及川みどり君。
◆8番(
及川みどり君) いろんな機会を使って、皆さんにお知らせをしていっていただきたいと思います。 今回このマークが
JIS規格の一つとして取り上げられたということは、
東京オリンピックが2020年にある、その場合に世界各国から訪れた人たちにもわかってもらえるようにということで、そういう取り扱いをしたようです。 今世の中にいろんなマークがあります。だけれども、あたりの人が全然わからないで、私これ持っているのだけれども、誰も気づいてくれなかったというようなことでは、体が大変で、持っている人たちにしてみても、本当にかわいそうなことなので、ぜひこのマークのことは皆さんでいろんな機会を捉えて話をしていただければいいかなと思います。 きょうこの場にいる方々にも、いろんな機会を見つけては、こういうのがあるのだよということを知らせていただければいいかなと思って、きょうはそういう意味も込めまして、取り上げさせていただきました。よろしくお願いいたしたいと思います。 最後に、風疹の
感染拡大の対策についてです。これは、40歳から57歳までの方ということですけれども、私も子供たちの母子手帳を調べましたら、その年代に当たる子供がいるのですけれども、受けておりませんでした。40歳過ぎると、「こういうのがあるから行ってきて」と言っても、なかなか言うことを聞かない年にはなっていると思いますけれども、この辺、こっちのほうではこういう病気、まだはやっていないというか、感染に入っていないので、割と簡単に考えているのではないかなと思いますけれども、もう一回感染が広がると大変な病気だということですので、早くから手を打っていただきたいなと思います。 あと、今はしかも何かはやり出しているということですので、一緒にその点も呼びかけをしながら、
風疹対策をしていっていただきたいと思います。これは、町のほうできちっとこれから手を打っていただくようになると思いますけれども、対象者、特にさっきの町長の答弁にもありましたけれども、やはり働いている、勤めている年代の方が多いと思います。そこの人たちに対する啓発の仕方をきちっとやっていただきたいなと思いますけれども、これもこれからのことなので、どうしますかと聞いても、返答も大変かと思います。きょう時点では、本当に漏れる方がないような対策をしていただければいいなと思いますので、最初は予算の確保、せっかく国のほうでやるので、
予算確保、それに対する啓発の仕方をきちっとしていただければいいなと思いますので、最後にそれに向けた
取り組みを、今の気持ちをお話しいただければいいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(
伊藤雅章君)
保健福祉センター事務長。
◎
保健福祉センター事務長(相澤啓君) お答えいたします。 今回の
風疹対策、31年度に40歳から57歳になる方ということで、対象者として1,950名程度いらっしゃるというふうに想定しております。この方々への周知につきましては、結局皆さんに受けてもらわなければならないということで、国のほうでも
クーポン券という形で、これを持っていけば
医療機関で受けられますというような形でなっていますので、それに合わせて、こちらとして
クーポン券を送るだけではなくて、先ほど町長答弁で申し上げました風疹の症状、それからこういう影響が生じると、可能性があるからぜひ受けていただきたいというような形で、別紙のものを挿入する等で検討をしてまいりたいと思います。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 8番、
及川みどり君。
◆8番(
及川みどり君) では、きちっとした対応をしていただきますことをお願いします。 以上で質問を終わります。
○議長(
伊藤雅章君) これで8番、
及川みどり君の
一般質問は終わります。 お諮りいたします。休憩したいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(
伊藤雅章君) ご異議なしと認め、午前10時45分まで休憩をいたします。 休憩(午前10時32分) 再開(午前10時45分)
○議長(
伊藤雅章君) 休憩を解いて再開いたします。 休憩前に引き続き会議を行います。
○議長(
伊藤雅章君)
一般質問を続けます。 9番、千葉正幸君。 〔9番 千葉正幸君登壇〕
◆9番(千葉正幸君) 9番、千葉正幸であります。私の任期中、今回含めましてあと4回しか質問の機会がありません。町長と質疑を闘わすことを生きがいとしております最近の私の質問は、ちょっとばはっと大きいなと。一般の町民から、こんなことを町長に質問して適正な質問かというようなご批判も受けましたが、地方分権、地方からの発信が大事だと言われている今日ですので、町長の考えを確かめるため、4点についてお伺いをいたしますので、私の勉強不足もありますので、ご指導を賜りたいと思います。 まず初めに、自衛官募集に対する町の対応についてお伺いをいたします。1月4日発売の「週刊金曜日」、こういう週刊誌があります。ご存じだと思いますが、一切広告を載せないで、編集者が出資をして、自由な記事を書くという趣旨の「週刊金曜日」に自衛官募集で京都市が18歳と22歳の宛名シール提供の記事や2月17日岩手日報3面に掲載されました6割の地方自治体が拒否をしていると。これは国会で示されたデータですが、地方が反発のニュースに実は驚いております。このことをもとにして、次のことをお伺いいたします。 防衛大臣から情報提供の協力要請がどのような形であったのか。その後の国会の中での質疑では、小野寺五典前防衛大臣を代表とする自民党の有志が地方自治体に文書を出したというようなニュースも発せられました。それは、通告していませんから、わからなければ結構ですが、どういう方から文書が来たのかを確かめたいと思います。 (2)といたしましては、当町についてはどのような対応を今までしてきたのか、今後するのか。その理由などもお伺いできれば幸いであります。 (3)といたしまして、今後の対応を改めてお伺いいたします。 質問の大きな2でございますが、ドナーのための助成制度の導入について町長の考えを伺います。ドナーというのは、骨髄または末梢血管細胞提供者のことをドナーと言うそうですが、池江璃花子さんの発病が全国的に報道されて関心が高まってきたところでありますが、通称白血病や再生不良性貧血などの病気によって正常な造血が行えなくなった患者さんの骨髄を健康な方(ドナー)の骨髄と入れかえることにより造血作用を回復させる治療法でありますが、ドナーは数日の入院を要し、その支援をすることが必要となっておりますが、非正規採用などの実態の中で、数日間会社を休むとか仕事を休むというのは大変な状況にあるので、それを支援する制度を2019年1月現在で調べましたところ、全国で432の市町村で助成制度が確立しているようであります。当町においても、早期に整備されるよう緊急課題といたしまして、取り組んでほしいと考えます。 これは、私が最初から質問しようとしていた項目ではなくて、町内のあるドナーから町に働きかけてほしいという要請があって、私が質問をすることになったものでございます。ドナーの関係については、個人情報保護法との兼ね合いなどもありまして、十分な情報が入ってこないという状況下にありますが、全国でドナー登録をしている人は49万人ぐらい、今骨髄移植を待っている人が3,000人ちょっとと。しかし、血液と同じで、型が合わないと移植できないというようなこともあって、なかなか難しいようでございますけれども、この町内にどのくらいの人がいるか、あるいは白血病の人がどのくらいいるかについてはわかりませんが、多くなってきてから応えるというのではなくて、あらかじめそういう体制を整備しておくという安心感を町民に与えると、このことが発生した場合に、スムーズに発動できるようにするということが重要ではないかと思いますので、町長の考えをお伺いいたします。 3番、TPP、EPA及び農協改革に対する町の考えと対応についてお伺いいたします。当町の農林行政は、さきに示された2019年度金ケ崎町農林業アクションプランで理解しているところでありますが、2018年12月30日に発効されましたTPP、あるいはEUと日本との関係のEPA、お店ではワインの値段などが既に下がっておりますけれども、また同時に進行している農協改革に対する考えがマスコミでも十分に報道されていませんし、当事者である農業者はどのようになっているかという情報が十分に入っているわけでもありません。町の行政の中にTPP対策という文字が入っているということを確認することも難しいような状態で、国がやるから、国のやれることだから地方は関係ないというような雰囲気の中にあるのではないかと思います。しかし、これらの農業者、あるいは農業を取り巻く状況がこんなに改革、変化するときに、地方や農家や消費者である一市民がこのままでいいのかという疑問を私は非常に覚えるものでございます。 農家の現況は、年を重ねるたびに深刻で、不安きわまりない状況であります。そういう現状を踏まえ、次のことを質問いたします。 TPPの当町農業に与える影響は、どういうふうな面でどのくらいかということをお伺いいたします。 TPP対策は、何かやっておりますか。改めてお伺いをいたします。 同時進行している農協改革は、スムーズにいっているのか、どこまで行っているのかを、農業新聞とかそういうのをとっている人はわかっているのかもしれませんが、一般の市民はなかなかよくわからないところでございます。農協改革を町長はどう捉えて、4番として、町行政の役割と対策についてどう考えているかについてお伺いをいたします。 最後に、会計年度任用職員制度と当町の対応についてお伺いをいたします。地方公務員法及び地方自治法の一部改正によりまして、会計年度任用職員制度の導入を32年度からしなければならない状況になっておりますが、総務省が示しましたマニュアルを見ますと、3月議会で関係条例を整備するというようなスケジュールの文言が見えますが、当町ではどういうロードマップで32年度実施に向かっているのか、その考え方、今後のスケジュールについてお伺いをいたします。 以上、4点でございます。よろしくお願いいたします。
○議長(
伊藤雅章君) 答弁願います。 町長。 〔町長 髙橋由一君登壇〕
◎町長(髙橋由一君) 9番、千葉議員のご質問にお答え申し上げます。議員の議会活動の中に生きがいを感ずると、こういうことでございますので、私もそれに誠意を持って対応してまいりたいと、こう思います。 初めに、自衛官募集に対する町の対応についてのご質問について、防衛大臣から情報提供の協力要請がどのような形であったのかについてお答えいたします。防衛大臣からは、金ケ崎町長宛てに平成30年5月15日付の通知、「自衛官募集の推進について(依頼)」について、各自衛隊地方協力本部から各市町村に提供を依頼している募集対象情報、氏名、出生の年月日、男女の別及び住所の4情報についてでございます。紙媒体または電子媒体での提出依頼があった際には、対応できるよう依頼があったところでございます。 次に、当町における対応内容及び理由についてお答えをいたします。防衛大臣から依頼通知があった後に、自衛隊岩手地方協力本部長から金ケ崎町長宛てに平成30年5月28日付の通知、「自衛官及び自衛官候補生の募集のために必要な募集対象情報の提供について(依頼)」について、防衛大臣からの依頼内容と同様に募集対象情報についての提供依頼があったところでございます。その後に平成30年7月4日付で自衛隊岩手地方協力本部長から自衛隊岩手地方協力本部一関出張所の広報官を閲覧者として、閲覧対象を平成12年4月2日から平成13年4月1日までの出生者とする住民基本台帳閲覧申請書が提出されました。当該申請書については、住民基本台帳法第11条第1項で定める国又は地方公共団体の機関は、法令で定める事務の遂行のために必要である場合には、市町村長に対し、閲覧を請求することができるに該当したことから、閲覧を許可いたしたところでございます。 今後の対応についてお答えをいたします。今後も自衛隊から住民基本台帳閲覧申請書が提出され、住民基本台帳法第11条第1項に該当する場合には閲覧を許可していく予定でございます。 次に、骨髄バンクドナーに対する助成制度導入についてのご質問にお答えいたします。白血病など重い血液の病気と診断され、移植を待っている患者さんが多くいることは承知をいたしております。骨髄等を移植するためには、白血球の型が適合していることが必要ですが、白血球の型の合致率は兄弟姉妹で4分の1、非血縁者では数百から数万倍の1と非常に低い確率となっておるところであり、多くの方にドナー登録していただくことが必要であると考えております。 平成31年1月末現在、骨髄等移植希望者は全国で2,895人、ドナー登録者は49万4,084人、岩手県では骨髄等移植希望者14人、ドナー登録者は3,078人となっておるところでございます。 岩手県の登録対象人口、これは18歳から54歳まで、1,000人当たりにおいてドナー登録者は全国平均8.70に対して5.85と低い現状にあることから、まずはドナー登録者をふやす対策を優先して実施することが重要と考えております。 また、岩手県内ではドナー助成を行っている自治体は現時点ではございませんが、議員ご指摘のとおり、全国では432市町村が助成をいたしており、さらに市町村が助成制度を導入した場合、その助成額の2分の1を補助するなど、先進的
取り組みをしている県も16都道府県ございます。 この全国に比してドナー登録者の低い状況、他県での市町村への助成の
取り組みを踏まえ、まずは岩手県に対しまして、ドナー登録普及拡大に向けた
取り組みを要望するとともに、他県同様の補助制度の創設を要望してまいりたいと考えております。 また、町としても一人でも多くの方にドナー登録をしていただけるよう、10月の骨髄バンク推進月間に合わせた広報活動を初め
普及啓発活動を行うとともに、岩手県の動向を見ながら、補助制度については検討してまいりたいと考えております。 次に、TPP、EPA及び農協改革についてのご質問にお答えいたします。国の試算によりますと、日本のGDPはTPP11で約1.5%、約8兆円、日欧のEPAで約1%、約5兆円押し上げられるとされておりますが、逆に農林水産物の生産額はTPPで約900から1,500億円、日欧EPAでは約600から1,100億円減少するとされております。当町の農業におきましても、TPPは将来的に米と牛乳、牛肉への影響が高まると考えております。 米については、国別枠による輸入米の数量が拡大していくことで、その分国内の米の流通量が増加すれば国産米全体の価格水準が下落すると、これが懸念されます。 また、牛肉や牛乳、乳製品につきましては、長期の関税削減期間を確保するなどの措置により、すぐに協定の影響が出ることはないと考えられますけれども、長期的には競合する輸入牛肉や乳製品の関税撤廃や低減により、価格の下落が懸念されるところでございます。 これらの対策として、国は機械や施設の導入助成や基盤整備予算、あるいは支出対策予算などを拡充いたしております。 町としては、生産コスト低減につながる水田や草地の基盤整備事業の
取り組みを加速するとともに、JAと関係機関と連携したブランド力の向上、機械、農業施設整備に係る有利な補助事業の導入などの
取り組みを促進していきたいと考えております。 これらの対応により、TPPへの対策だけではなく、動力不足や後継者育成等の課題への対策についてもつながると考えております。 次に、農協改革についてお答えをいたします。農協は、当初農業者が自主的に設立した協働組織で、共同販売、共同購入によって生産者である組合員の経営が有利になること、生産者の技術指導や栽培指導を行うことで生産量と価格を優位にして経営を高めることが目的でございます。 しかし、現在においては正組合員が減少し、本業の農産物販売より金融や保険の収入が農協経営の柱となっております。 また、人件費を賄うために正組合員に対し、農協の職員が増加し、人件費を賄うために本来の目的である共同販売、共同購入による生産者の有利な経営につながらない状況にもなっていると言われております。 今回の農協改革では、地域農協が自由な経済活動を行うことにより農業者の所得を向上させることが目的となっており、地域の活性化や農業所得の向上につながることを期待いたしております。 次に、農協改革への町の役割と対策についてお答えをいたします。今回行われる農協改革におきましては、地域農協の自由な経済活動による地域の活性化と農業者の所得向上を図るとされていることから、今まで以上にJA岩手ふるさとと連携を密にしながら、有利なファンドの確保や生産者の技術指導、栽培指導を推進するなど、支援をしてまいりたいと考えております。 次に、会計年度任用職員制度と当町の対応についてのご質問にお答えをいたします。平成32年4月から始まります会計年度任用職員制度への対応につきましては、町では平成31年9月議会に、その関係条例を提案する予定で現在作業を進めております。なお、県の調査では、本町を含む県内29市町村が平成31年9月以降の議会提案を見込んでいる状況でございます。総務省の示したマニュアルは、平成31年春に採用の募集を開始する場合の案となっておりますので、実際の自治体のスケジュールより早い案となっております。 岩手県においては、平成31年2月議会において、会計年度任用職員制度に係る給与等の条例案が提案されたところでございます。 当条例に基づく具体的な規定や個々の職についての取り扱いは、平成31年度に入ってから決定する予定と聞いておりますので、町としては今後の県の制度設計、または近隣自治体との均衡も踏まえながら対応してまいりたいと考えております。 以上で9番、千葉議員のご質問に対する回答を終わります。
○議長(
伊藤雅章君) これより再質問を許します。 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 再質問させていただきます。 まず、自衛隊関連でございますが、18歳というのは高校卒の名簿だと思いますし、22歳というのは大卒の名簿だと理解をいたします。当町においては、法律に基づいて閲覧を許可しているということで、京都市のような余計なことは一切やっていないと。 この戸籍住民登録の法律だけではなくて、自衛隊法の中にも市町村は閲覧をさせなければならないというような規定がありますが、京都市のようなシールに個人の属性の名前とか住所とか男女別とか、そういうデータをプリントして、常に封筒に張れるようにして防衛省に出したというようなところが4割ぐらいあるのかなと、国会の答弁、やりとり聞いておりましても。県内の状態はどういうふうになっているか、おわかりでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 住民課長。
◎住民課長(佐藤茂志君) 9番、千葉正幸議員のご質問にお答えいたします。 県内の状況でありますけれども、33市町村のうち、紙媒体で提供している市町村は28となっております。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 紙媒体でというのは、自治体が名簿をピックアップして一覧にして一関とかに出しているという意味ですか。
○議長(
伊藤雅章君) 住民課長。
◎住民課長(佐藤茂志君) 他市町村の部分に関しても同じかとは思いますけれども、基本的に閲覧を請求される際には、対象者が何歳から何歳という形で出されますので、それを対象者を絞った部分をこちらのほうでデータを作成いたしまして、それを閲覧しておりますので、それを紙媒体で提出しているところはそのまま提出しているものと思われます。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 確認をしますけれども、当町の場合は、そういう紙媒体で出しているのではなくて、防衛省の関係の職員が来町して、台帳を見て、自分たちで記録して課長や町長に許可を得て持ち出すという形ですね、その確認をします。
○議長(
伊藤雅章君) 住民課長。
◎住民課長(佐藤茂志君) お答えいたします。 議員お見込みのとおり、こちらのほうで用意した紙にその名簿を手で書きまして、それを持っていくところでございます。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 大変適切な処理をしていると私は評価をいたします。 ついでに私の考えを申し上げれば、現政権において憲法を曲解した悪法を成立させて、後方支援と言いながら、戦場に、鉄砲の弾が降ってくるような場所に若い人を送っていると、しかも毎日の記録の日報がなかったとか、後から出てきたとかという問題もありました。あるいはまた、帰ってきてから、国内に戻ってきてから、精神的な異常を来して生活に影響しているというような事例もあるということを聞いております。やはり地方自治体においては、現町長がなされているような法律の中での処理を今後も維持していただけるように希望いたします。 若い人を戦場に送るというのは、もう必要ないのではないかと。私は昭和15年生まれで、4年間の戦争の時代を過ごした経緯はありますけれども、その後は平和な暮らしを維持して今日まで来たことを、戦争がなかったことに感謝をしている一人として、個人情報をむやみに国に提供することのないようにお願いしますし、現町政がやられている事務処理を評価して、この点は終わりたいと思います。 次に、ドナーの件でございますが、調査をいただいて詳しくお答えをいただきました。ほとんどの市町村がドナーの方の骨髄を提供するときに、入院をして脊髄から骨髄を抜いて患者に移植するという間、3日とか、人によっては4日とかかかる。その間、勤めているところから給料は差し引かれて減額されるといったような実態が非常に多いと。それを保障していただければ、もっとドナーの提供者もふえるのではないかという意見をある人物が私に話しておりました。これについても町長が検討されるということでございますし、ドナーの推進月間にはPRするということでございますので、ぜひその方向で実施をされて、早目に制度化をするようにお願いしたいと思いますが、町長、見込みとしては来年度とかというぐらいに考えてよろしいでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 町長。
◎町長(髙橋由一君) 議員がドナーの関係で住民の方からぜひと、こういうお話で事が始まったと、こういうことであります。このように関係者の中ではこのドナー問題は大きな生活上の課題だと、こう思っております。そういう中で国の制度あるいは県の対応については、まだ不十分なところがあると、こういうことでございますので、まず県に具体的に要望し、やっぱり岩手県としてどういう方向で進めるか、あるいはこのドナーの患者さん、それから提供者の関係について、やっぱり一連の整理をした上での対応だと思っています。町としても、それを受けながら進めるというのを大前提にやってまいりたいと、こう思っております。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) なるべく早く実現するようにお願いして次の質問に入ります。 TPPは最後にしまして、会計年度任用職員について、9月ころの議会に上程する予定だというロードマップのようでございますが、まだ具体的に検討している段階ではないと思いますが、総務省からの県を通じての通達とか、あるいは一般に言われている問題点などを整理して質問をさせていただきます。 現在非正規公務員は特別職が全国で22万人、臨時的任用が26万人、一般職が17万人と。この特別職が会計年度任用職員制度になるとフルタイムあるいは週38.5時間でしたか、勤務時間が。38時間45分の場合はフルタイムと。それを一分でも欠けるとパートタイムというような区別になってきて、任用期間は会計年度ですから、1年間と。それから、法律の改正では期末手当や退職金手当などを支給することができるとできる規定になっている。 一般報道では、ボーナス出るのだどやというふうにちまたでは話されておりますが、できる規定になっているから出さないこともあり得るということのようでございますが、この臨時的任用も1年間と。過去に地方公務員法で制定された6カ月間で切って更新をするというのではなくて、1年で任用期間が終わりと。一般職の場合でも、フルタイムで稼がない場合はパートで処理されると。つまり例で言えば、地区公民館長のような非常勤特別職、地域づくり支援員のような嘱託任用、図書館の司書の資格を持った臨時職員、あるいは一般の町長部局の窓口事務に従事しているような人とさまざまあるわけですが、この1年間任用することによって、今までは2年間保障されてきたものが、1年交代で毎年試験を受けなければならないというような状況になってくるのかどうか。そうすると、ボーナスは出るとかというような保障はされるけれども、今までの臨時的任用が整備をされて、1年間だけの任用期間ということにはっきりしてくると、問題点としては、俺の任期は1年しかないのかと、あるいは報酬も給料もアップしないし、不安定だなということになるのではないかと思いますが、それぞれの立場での臨時職員が伸び伸びと生きがいを持って働けるような状況に制度改正をしなければならないのだと思いますが、今の段階で基本的にはどういうふうに金ケ崎の臨時的任用の方々の処遇をしようとしているのかをお伺いしたいと思います。 過去に質問したときに正職員が150人ぐらい、臨時的任用が150人台と、職員とほぼ同じ人数の方で地方自治体の各機関、委員会の仕事が賄われているというか、維持されている状況を見れば、この人たちの待遇も十分に生活を保障する糧となるような体制にしないと、この人的な不足の時代に優秀な人材が金ケ崎に来てくれないという問題が出てくるのだと私は思いますが、基本的にどうお考えですか。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) ご質問にお答えをいたします。 会計年度任用職員につきましては、町長が答弁したとおり、32年の4月1日から適用になる、これは日本全国そういった形になりますけれども、現在のところ、それに向けて、開始に向けて、当方で現在の金ケ崎町の役場内の非常勤職員とか臨時として働いている職員の方々の実態調査をしておりまして、人数的にはおおむね、先ほどのお話のありました地区
センター所長さんとかそういった方々も含めて、あとは一般的な臨時職員も含めて、29年の決算でいきますと、大体172人ほどおりました。そういった方々の洗い出しが完了しておりまして、そういった方々について、実際32年からの会計年度任用職員に移行する場合にどういった形に持っていこうかというのを今各課のほうに戻しておりまして、検討をしていただいている状況ということになっております。 それで、処遇につきましては、議員おっしゃられるとおり、会計年度任用職員につきましては会計年度ということで、1年間だけになります。その会計年度内で任用期間を定めるということになっておりますので、最高の期間は1年間というふうな形になります。 ボーナスとか各種手当につきましても、できる規定ということでございますが、他市町村との均衡を図るという意味合いからすれば、やはり金ケ崎町としてもそこら辺は考慮する必要があるというふうに考えているところではございます。 あと、今現在例えば地区
センターの所長さん方が2年とか3年とかというふうな期限がある方もいらっしゃいます。ですが、制度からいえば1年というふうな形、それは法律で決まっている部分でございますので、そういった形でやらざるを得ないというふうに思っておりますが、事業の継続性とか、あとはさまざま他に与える影響というのもあろうかと思いますので、そこら辺は検討していく必要はあろうかなというふうには思っております。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) これらの関連する条例の改廃といいますか、何々が該当になると考えられますか。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) お答えいたします。 まず、新たに制定しなければならない条例が会計年度任用職員の給与等に関する条例と、あとは勤務時間及び休暇に関する規則、こういったのは必ずつくらなければならないと思っておりますし、あとは既存の条例、規則でも改正をしなければならないものが多々あろうかと思っておりますが、それにつきましては現在調査といいますか、整理をさせていただいているところでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) そうすると、正職員でお産のために1人欠員になったと、そこに6カ月間臨時職員を採用したというのが過去にありましたが、今度はそういう事態の場合は、そこの時点から1年以内ですか、1年ですか、そういう取り扱いはどうなるのですか。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) お答えします。 会計年度の任用職員ということでございますので、例えば32年度に採用すれば、32年度の中になります。そういった意味合いからしますと、年度途中からの場合には、年度内の3月31日までが限度というふうに考えております。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 例えばお産のために休みをとったのが10月からだと。その臨時的任用の期間は3月31日までの会計年度の中の処理だと、こういう理解ですね。 心配するのは、地区
センターの所長とか地域づくり支援員、
センター所長については資格を持った者を採用するという条件は何もありませんが、地区生涯
教育センター、中央生涯
教育センターの臨時的任用の方については、社会教育主事とかそういったような有資格者を充てる、図書館においては司書とか、文化財においては学芸員とか、幼稚園においては幼稚園教諭の資格とか、そういう資格を持った人は厳密化されて一つの塊になるというのが総務省の考えのようですが、これらについてはどういうふうにするお考えでしょうか、今の段階で。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) お答えいたします。 特別職につきましては、議員おっしゃられたとおり、かなり厳密化されまして、本当に専門的な方、医師とか弁護士とか、そういった形に限定をされているようでございますので、先ほどお話のありました地域づくり支援員さんだったり、例えば保健指導員とか子育て支援相談員とかさまざまございますけれども、そういった方々につきましても会計年度任用職員のほうに移行をしていくという形になります。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) それらについては、職設置に関する規則とか、職名とか、何の資格を有しなければだめだとか、採用の条件とか、そういうようなものは規則とか要綱とかで定められる予定でしょうか。できるだけ資格を持った人がそれぞれの職場に配置になることが好ましいと思いますし、その職の資格がない場合は任用期間中でも資格を取らせるような講習会に派遣するとか、そういうものも条例規則の中でうたうお考えですか。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) 今現在特別職非常勤職員、先ほど言いました保健指導員とか子育て支援相談員とか、そういった方々につきましては、たしか要綱だったと思いますけれども、そういった中でこういった資格が欲しいとかというのをうたっている部分がございます。 今回そういった方々も会計年度任用職員に移行していくということで、先ほど条例、規則等の見直しを図っているというお話をちょっとさせていただきましたが、そういった中でちょっと整理をさせていただきたいというふうに思っておりました。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 給与あるいは報酬の設定の考えですけれども、東京都がつくっている案の例を見ますと、その県の最低賃金をベースにして考えていると。だから東京の場合は15万円ぐらいですか、フルタイムで働いて15万円ぐらいというふうな案が示されているようでして、行革とかの兼ね合いで正職員の採用をしないで臨時職員で賄って財政を安定させようとしてきた新自由主義者の経済思想からそのような傾向が今まで顕著にあらわれてきて、非正規職員とか収入の貧富の差の格差というのが物すごく出てきて、雇用の段階でもこういう形に出てきているのだと思いますが、最低限保障する給与あるいは報酬の額の設定というのはどのようにお考えですか。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) お答えいたします。 まだそこまで細かく検討はしておりませんけれども、やはり今現在臨時職員を募集しても、なかなか人が集まらないという現状ございますので、これはやはり他の市町村とのばらつき、状況も見て、そういったことは考えていく必要はあるというふうに考えております。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 住民課長、今外国人登録者、何人でしょうか。 後で結構です。200人前後だと思いますが…… 〔「150前後」と言う人あり〕
◆9番(千葉正幸君) 150前後。その人数というのは、大半が企業で働いている方々だと思いますし、南部工業団地で働いている方が金ケ崎に住んでいるという例もあるのだと思います。北上のおせんのあたりに行くと、ベトナム語か台湾語かわからないのがごちゃごちゃごちゃと話しされて、うるさいなと思ったりするときもあるのですけれども、近々に金ケ崎町においても外国人がふえて、役場のお仕事もお手伝いいただくという現実が来るのではないかと思いますが、そういう場合の任用も、その会計年度任用職員を充てるか、過去のような柔軟なものではなくて、会計年度職員として一まとめにしてしまうというところに弾力性がなくなってくるわけですが、そういう外国人対策についてはどうお考えですか。
○議長(
伊藤雅章君) 総合政策課長。
◎総合政策課長(千田美裕君) 外国人の採用といいますか、活用については今現段階では考えてはございませんけれども、将来的に人手不足というのが行政の中でもかなり進んでいくとすれば、活用も検討する時期が来ようかと思いますが、その場合にはやはり行政事務を進める上に当たっての語学の関係とかそういった部分があるとは思いますので、語学、あとは日本への理解とかさまざま文化の違いとかというのもあろうかと思いますので、そういったことを勘案しながらというふうなことにはなろうかと思います。ただ、現在としてはそういった部分については考えていないところでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 全国的にそういう状況になってきていますので、いち早く町としても対応すべきだと思います。 この会計年度任用職員についても、兼ね合いが非常に深いのではないかと思います。各種保険、共済制度なども含めて、本俸のみならずボーナスも含めて正職員の数より多い172人という現況を踏まえると、金ケ崎の地方自治が役場が、教育委員会がこういう臨時の人たちで大半を占められておられるという現実を直視して、働きやすい、ある程度保障された身分で働けるように検討の際には力を入れてほしいなと思いますし、検討の経過を議会の直前、9月議会の直前3日前に提示するというようなことではなくて、やはり重要なことですから、事前に議会全員協議会などにご提示をいただけるかどうか、確認をしたいと思います。町長、いかがですか。
○議長(
伊藤雅章君) 町長。
◎町長(髙橋由一君) この外国人労働者の受け入れについては、国会でもいろいろ論議されました。日本人のいわゆる労働力不足に対する外国人からの労働市場に対する供給体制と、こういうことが非常に大きな課題の一つだったと思いますが、今議員がお話しされますように、どういう身分で、それから生活保障、それから共済等、保険等含めて、いわゆる日本人と同様の働き方ができるような職場と環境整備が必要なのだろうと思います。しかし、そこに至るのにはまだ今十分論議されていない部分もあります、制度設計上です。簡単に言えば社会保障の関係、国民健康保険の加入問題です。そんなことを含めますと、今ご質問、お話ありましたように、9月議会には提案をいたしますけれども、具体的な課題解決になるように私は努力をして体制をつくらなければならないと、こう思います。簡単に言えば、就労規則が町の中に2つあると。町の中に2つあるというものではなくて、その就労規則の中に対応できるような形での受け入れということを総務省が考えていることに合わせながら、私たちは進めてまいりたいと思います。 今お話ありましたように、議会直前ではなくてと、こういうことでございますから、幾らかの時間余裕を置いて対応はしたいと思いますが、もう少し近隣市町村含めて、あるいは県も含めて、県もこれからですから、その辺を見た上での対応ということで、やっぱり労働に関しては、その町独特のものというわけにはいかないと思います。やっぱり横並び、そして機能的に対応できるような制度設計がきちっとできなければ問題だと思っていますので、早目の対応については検討していきたいと思いますが、ほとんどが9月議会にどこの市町村も出すと、こういうことですから、そういう時期は見た上での対応をしたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 住民課長から、答弁。
◎住民課長(佐藤茂志君) お答えいたします。 先ほどの外国人の人数ですが、2月末現在で148人となっております。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 課長が想定していた人数と2人違っただけ。正確なことはよいです。 働き方改革に合わせて外国人労働者が入ってくると、日本に来ると国民健康保険という優秀な制度が、世界に誇る制度があって、まず日本に行って就職して、今悪くなっている体を日本の国民健康保険で1割から3割の負担で直したいという方が随分国内に入ってきていると。それが都市の国保会計などを圧迫しているという話も聞こえてはきているわけですから、必ずしもバラ色ではないので。がしかし、日本人が臨時的任用で生きがいを持って、ほかの人がボーナスもらうとき、同じに働いている俺たちに何もないのかというボーナスの日の臨時任用の方々の顔は、私は余り見たくないと思いますので、保障されるような任用になるようにできるだけ努力をお願いします。 最後になりましたが、TPPと農協改革についてお伺いいたします。我が国の食料自給率はカロリーベースで38%、フランスのド・ゴール大統領は、国内の自給率が100%以上でないと独立国とは言えないという有名な演説をしたことを記憶しておりますが、カナダでは264%、オーストラリアでは223%、アメリカで130%、フランスで128%というふうに高レベルにあるわけです。それをTPPを強力に推進していくと、ここ数年のうちに10%台になるのではないかという危惧を訴えている学者もおります。 そこで、これらの対策で一番重要なことは、農家保障を打ち切った今の政権の考え方は間違っていて、ヨーロッパもアメリカも戸別
所得補償をしているのです。だから、日本でも企業と同じようなレベルで自由競争だというのはわからないわけでもありませんが、保障しないと国民の食料の安全というのは保障されないのではないかと思います。 そこで町長、国に対して農家保障を復活するように町村会、市長会、あるいは県の連携、あるいは議会もそうですが、やはり国に地方から現状を訴えて保障するように働きかけることが地方自治体の長として必要なことではないかと、やっているかもしれませんが、その辺はどうですか。
○議長(
伊藤雅章君) 町長。
◎町長(髙橋由一君) この件は、TPPが話題になりました今から七、八年前からそういう話題になっています。そして、国は直近におきましても、1,000億円単位のTPP対策の予算化をしてまいりました。ただ、議員がお話しされますように、本当に直接農家の所得向上につながるかという点については、直接交付金ではございませんので、農家所得に直接になるというような状態ではないと、こう思っています。 また、品目別にそれぞれ制度が、制度というのは
所得補償にかかわる関連の制度も違うものですから、一律にはいかないと、こう思っています。そういう点で、お話しのように、町村会あるいは県要望の中にはそのことについては要望を毎年入れておりますので、今後も継続してやってまいりたいと、こう思います。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君。
◆9番(千葉正幸君) 農家を現実に見ますと、私の友人が、もう働ける体力もなくなったというので農地を離すということになったら、坪300円であって、1反歩10万円にも満たなかったと。土地改良区の長期の借金の返済まで入れると、とてもではないが、土地の収入は見受けられないと。やはり産業公社のようなところで土地を、農地中間管理機構のような市町村レベルの対策が、
取り組みが必要ではないかと。あるいは、リバースモーゲージのようなものを活用して、毎月幾らかずつ農家のほうへ土地代を払って、亡くなったならば精算をして、その土地は町の産業開発公社のようなところが払うとかというような対策を考える必要は私は十分にあると思うのですが、町長、いかがですか。
○議長(
伊藤雅章君) 答弁は簡潔にお願いします。 町長。
◎町長(髙橋由一君) 農家の農地の関係、農家の土地所有については、農業者しか持てません。そういう点から見れば、今議員がお話しされるように産業開発公社でと、こういうお話でございますが、公社の事業目的からすれば、そこまでまだ考えていないと、こういうのであります。むしろ地域でその農地の管理と運営と経営をすると、こういう地域農業推進というのがその原点だと、こう思っておりますので、農地中間管理機構のその考えで周囲の、あるいは集約化、集中化という点での事業促進、こういうふうにしなければならないと、こう思っております。
○議長(
伊藤雅章君) 9番、千葉正幸君の持ち時間60分が終了いたしました。 これで、9番、千葉正幸君の
一般質問は終わります。 お諮りいたします。昼食のため午後1時30分まで休憩したいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(
伊藤雅章君) 異議なしと認め、午後1時30分まで休憩を宣します。 休憩(午前11時46分) 再開(午後 1時30分)
○議長(
伊藤雅章君) 休憩を解いて再開いたします。 休憩前に引き続き会議を行います。
○議長(
伊藤雅章君)
一般質問を続けます。 6番、巴正市君。 〔6番 巴 正市君登壇〕
◆6番(巴正市君) 6番、巴でございます。私は、町長に対しまして、3点質問させていただきます。 まず最初の1点目は、米の生産調整についてでございます。米国を除く11カ国によるTPP11、環太平洋経済連携協定が昨年12月に、ことし2月にはEPA、日欧経済連携協定が発効し、関税削減、撤廃などの歴史的市場開放が始まりました。また、米国とはTAG、日米物品貿易協定交渉を開始すると共同宣言をしております。今後の農畜産物への影響が懸念されます。 米の生産調整が、昨年から国にかわり県の農業再生協議会が各市町村の目安を設定するようになりました。見直し2年目のことしは、日本農業新聞の試算では、農水省が示した適正生産量の年718万から728万トンを最大で約10万トン上回ると予想しております。需給緩和による米価下落を防ぐため、非主食用米への転換が必要と報道されているところでございます。 以下、質問いたします。 昨年の県再生協提示は幾らであったのか。また、町再生協の決定は幾らだったのか。また、実際農家がつくった作付面積はどのくらいであったのかお聞きします。 2番目といたしまして、ことしの計画はどのようになっているのか。 3番目といたしまして、県再生協の目安以上の作付を去年、ことしと続けているわけでございますので、この米価の下落が心配されるところでございますが、どのようにお考えなのか、お尋ねしたいと思います。 項目の2番目といたしまして、肉用牛の生産についてでございます。全国的な和牛の子牛不足により素牛の価格高騰が続き、肥育農家の経営を圧迫しております。高齢化、後継者不足もあり、肥育農家が減少している現状でございます。対策の一つとして、肉用牛繁殖
センター建設の計画があります。 以下、質問いたします。 現在の肥育農家数、肥育頭数はどのくらいになっているのか教えていただきたいと思います。 また、肉用牛繁殖
センターはどのような運営になるのか、お尋ねいたします。 項目の3番目といたしまして、野生の鳥獣被害についてお尋ねいたします。熊による飼料作物、主にデントコーンでございますが、その被害に加え、近年は牧草地で鹿の群れが散見されております。この冬は、和光地区でイノシシが目撃されております。農林課では、鳥獣被害対策で金ケ崎町鳥獣被害防止計画策定の参考とするため、野生鳥獣による農作物状況調査を昨年度から行っております。昨年実施されました調査結果について伺います。 また、岐阜、愛知両県では野生イノシシが感染源と思われる豚コレラが発生しております。当町でも企業養豚が行われております。企業数と飼養頭数はどのくらいになっているのでしょうか。また、豚コレラの対策対応はどのようになっているのか伺います。 以上、よろしくお願いします。
○議長(
伊藤雅章君) それでは、答弁願います。 町長。 〔町長 髙橋由一君登壇〕
◎町長(髙橋由一君) 6番、巴議員のご質問にお答えいたします。 まず第1点目の昨年の県再生協議会から提示された目安はと、こういうご質問でございます。数量で1万502トン、面積換算で2,039ヘクタールでございます。町再生協議会では約1万2,685トン、面積換算で2,463ヘクタールを目安として提示をし、作付は2,363ヘクタールでございました。加工用、備蓄米に取り組んだ平成29年産の作付実績は、それらを含め2,354ヘクタールであったので、平成30年産の水稲の実質作付面積の増加は約9ヘクタールでございます。 2点目の平成31年産の目安について、県再生協議会から1万2,214トン、前年比プラス16.3%、面積換算で2,367ヘクタールの目安提示に対し、町再生協議会では約1万2,734トン、前年比0.4%、面積換算で2,468ヘクタールを目安として提示をいたしておるところでございます。 3点目の県再生協議会提示の目安を上回る作付した場合の米価の心配についてでございますが、町再生協議会の生産目安は、1つは他の協議会同様、認定方針作成者の取り扱い予定数量に各農家の飯米数量を上乗せして提示していることでございます。 2点目は、認定方針作成者であるJA岩手ふるさとでは、米卸から管内で75万俵以上の集荷を求められているものの、平成30年産実績では57万俵の集荷にとどまり、市場の求めに応え切れていない状況でございました。 3点目の酒、いわゆる酒造用などに用いられている加工米や、輸出あるいは飼料などに向けられる新規需要米は、生産目安の外数となっていることから、耕作放棄地防止対策として、自己保全管理実施水田などに作付を奨励しているところであり、これらの
取り組みで米価の維持に努めていきたいと考えております。 次に、肉用牛生産についてお答えをいたします。まず1点目の町内肥育農家数及び肥育頭数についてでございますが、平成31年2月20日現在におきまして、肥育農家数11戸、飼養頭数232頭でございます。 2点目の肉用牛繁殖
センターについてでございますが、子牛市場価格が高値基調にあり、肥育経営が圧迫される状況であることから、JA岩手ふるさとが事業主体となり、肥育農家から繁殖素牛を預かって50頭規模の繁殖管理を行い、安価で安定的に肥育素牛を供給しようとするものでございます。また、酪農家と連携し、乳用牛への黒毛和種の受精卵移植による子牛生産もあわせて行う予定でございます。 次に、野生の鳥獣被害についてお答えをいたします。まず1点目の昨年度実施した野生鳥獣による農作物被害調査結果についてでございますが、報告件数43件、被害面積約1.3ヘクタール、被害額約750万円でございました。鳥獣種類は、熊、カラス、スズメ、ハクビシン等7種類で、熊による農作物の被害が14件、被害面積約1.2ヘクタール、被害額約720万円と大半を占めております。当該調査結果を参考に、本年度から平成32年度まで3カ年の計画である金ケ崎町鳥獣被害防止計画を策定し、野生鳥獣の被害防止に向けて取り組んでいます。 2点目の当町における企業養豚の数及び飼養頭数でございますが、企業数は4企業、飼養頭数は1万3,247頭でございます。これは、平成31年1月末時点の数字でございます。 3点目の豚コレラの対策及び対応についてですが、発生が確認された場合は広域での対応が必要となることから、当地域においては岩手県が主体的に対策を行うこととなります。 国内で豚コレラの発生が確認された9月以降、岩手県では豚飼養者に対し、飼養衛生管理基準を再度配布し、感染予防周知を図るとともに、関係機関に対し、1つは、豚コレラ等が発生した地域を訪問する場合はむやみに畜産農場に近づかないこと、2つ目は、畜産農場に立ち入る際には、各農場で実施している車両及び靴底消毒に協力すること、3つ目は、海外に出入国する際には、各空港で実施している靴底消毒に協力していただくことの3点を周知するよう協力要請をしております。 町といたしましても、有事の場合には岩手県からの協力要請に基づいて防疫措置や搬出、移動制限に係る対応について協力してまいります。 また、町民に対し、町広報、あるいは町の
ホームページ等にて防疫対策の周知を図ってまいります。 以上で、6番、巴議員の質問の答弁とさせていただきます。終わります。
○議長(
伊藤雅章君) これより再質問を許します。 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) ありがとうございました。今の報告を聞きますと、昨年度の県から示された数字と、それから実際の実績を見ますと、約300町歩強が多くなっていると、こういう状況でございますが、ただ昨年度は、今まで、おととしまで加工米、備蓄米で対応した分が主食用になったということで、実際は9ヘクタールの増加であると。これでよろしいわけですね。 そこでお尋ねしたいのは、9ヘクタールは実質的に水田の作付がふえたわけでございますけれども、そこで今まで調整水田とか、一部自己保全管理になっていた部分もあるわけでございますが、それらがどの程度解消されたのか、数字をおつかみでございましたら、教えていただきたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 6番、巴正市議員のご質問にお答えをいたします。 昨年度の調整水田と自己保全管理の面積は約200町歩、200ヘクタールと確認しております。解消されずに200町歩ほどが残っているというものでございます。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) その解消されないというのは、自己保全管理が解消されないと、こういうことですね。はい、わかりました。 県の内示されました数字と、ことしの示された数字を見ますと、約100町歩ぐらいふえているのかなと、このように思ったわけでございますけれども、町もこれからどの程度になるか、まだ正確にはつかめないと思います、秋にならないとわからないと思いますけれども、このくらいふやすとなれば、何がどのように変わってふえるのか。例えば今まで永年生牧草にした分が主食用米になるのか、その辺はどのように見ているのか。もしおわかりでしたら、お願いします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えいたします。 牧草については、ほぼ定着化しているので、牧草の面積については変わりはないのかなというふうに考えております。逆に先ほどご質問ございました自己保全管理や調整水田というのは、全く産地交付金の出ない生産性のない土地でございますので、これを幾らでも作付することによって、JA岩手ふるさとが求める主食用米なり耕作放棄地の解消に努められるということで、そういったものを推奨しているわけでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 昨年度は、生産調整が改正になりました初年度だったわけでございまして、全国的に見ますと、全国の都道府県も前年並みの作付をしたということで、大幅な供給の過剰にはならなかった、このように報道されているところでございます。ただ、昨年は全国的に作況指数が98のやや不良であったということ。これが原因しましたのが大きかったというような報道もあります。平年作であれば、若干供給が上回ったのではないかと、このように言われているところでございます。また、今年度の予想を見ますと、全国的には約10万トン超、やはり作付過剰になるのではないかと、このように言われているわけでございますので、果たして当町のように年々作付面積をふやしていって本当に大丈夫なのか。この米価というのは、供給と需要によって決まると思いますので、大丈夫なのかどうか、その辺をもう一度確認したいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えいたします。 農協さんのほうから75万俵ということで、そういう強気の部分もございますので、それを100%信じればいいわけですけれども、一方では加工米ということで、例えばお酒の部分でありますとか、そういう向けのお米も求められているということから、農協さんのほうでは加工米の分に約50ヘクタールですけれども、これに
取り組みたいという意向がございますし、国のほうからは備蓄米に取り組んでほしいというお話がございまして、それも検討しているということで、全体的には主食用米の分を過度にふえないように抑えながら、需給のバランスを見て生産をしていくという方向でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 米価が安定しているということは、当町にとりましても、個人町民税が安定になると、こういうことでございます。今までのを見ていますと、米価が下がった、あるいは不作だったというときには、金額的には大きくないと言うのかもしれませんけれども、個人町民税に影響が出ているわけでございます。 また、ことしの正月でございましたけれども、地域の新年会で飲み会がありまして、膝を交えて話し合った中で、ある方が75歳にもなってしまったと。今まで息子を頼って、手伝えと言ってもなかなか手伝いそうもないから、去年の春、息子に対して、「ことし限りで誰かに頼む」と、こういうことを話したのだそうです。そうしましたら息子が目の色を変えて、土日に一生懸命手伝ってくれるようになったと。また、田植えの前には、会社に行く前にも朝仕事として代かきして出ていったと。また、秋には2日も会社を休んでコンバインに乗ってくれたと。こういうことがありまして、おかげさまで昨年その方は平年作だったそうでございますけれども、こうなったらこの息子のために、寒くても、雨が降っても大丈夫なようにキャビンつきのトラクターでも買おうかなと今思っていると、そういうふうな話もされておりました。 また、話の中では、コンバインも10年近くにもなったので、当時のコンバインは28馬力で最新鋭だったのだけれども、今はもう40馬力以上でなければ効率が上がらないと。そういうことで息子と相談して買うかなという農家も出てきておりますので、米価が安定するということは、税制だけではなくて、経済的にもやはりかなりの波及効果があるのではないかと、このように思います。 特にも当町は、農業が基幹産業だと、こう標榜しているわけでございますので、その中でもやはり農家収入金額は大きくないのですけれども、家族農業、これが占める割合というのはかなり大きいものでございまして、やはり農家が安定するということは地域も安定する、こういうことでございます。今言いましたように、町の財政についても有利に働くと、こういうことでございますので、何とか今の家族農業を守るような政策、これについてはやはり米価の安定が第一番でございますので、町の再生協議会は非常に期待も大きいし、役割も大きいのではないかと、このように思います。 最後に、その辺の決意を、農林課長、もう一度お願いします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) やはりこういった家族経営をきっちり守っていくためには、その基盤となる水田の基盤整備が必要だということでございます。そのためには、六原地区はことしで終わりますけれども、次に始まる大森、鳥の海上地区、それから今検討している三ケ尻地区など、こういったものの基盤整備を進めながら、ぬからないで、大きな機械で、低コストで生産できる体制を一刻も早くつくるということもありますし、先ほど機械導入の話もございましたが、機械導入についてもきちっとさまざまな補助事業を駆使して、安く導入できる方法を模索していく、あるいは法人化を模索していくと、そういった対策を総合的にとっていきたいというふうに考えます。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) よろしくお願いしたいと思います。 それでは、2番目の肉用牛繁殖
センターについてお尋ねしたいと思います。まず、金ケ崎町の飼養戸数が11戸で約230頭だと、こういうことでございます。最盛期から比べますと、かなり減っていると、こういう状況でございます。 そこで、繁殖
センターについてお尋ねしたいと思いますけれども、全員協議会で示された資料を見ますと、事業費で2億4,700万円、こういう大きな金額なわけでございますが、この事業費の内訳について、おわかりでしたらお尋ねしたいと思います。土地は、これは農協の土地なのでしょうか。その辺も含めてお願いします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 事業の中身ということでしょうか。負担の割合ということでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 土地についてはどこのものなのか、それから牛舎等の建物、施設をつくるわけですが、それについてはどのくらいなのか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 現在検討されておりますのは、繁殖牛の管理施設がハウス牛舎になりますけれども、800平米、それから肉用牛の哺育牛舎が木造で425平米、それから肉用牛の育成牛舎が木造で425平米、そのほか堆肥舎と飼料庫が入ります。それのほかに土地が、農協の土地でございますが、これは哺育
センターの南東付近を予定しているようでございます。 〔「金額は」と言う人あり〕
◎農林課長(阿部一之君) 事業費の内訳については、概算で出していましたが、現在農協さんのほうで設計をしていまして、それを精査しているというところで、現在の2億幾らというのは、当初の概算の経費になっておりますので……ということでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) そうすると、その建物に幾らかかる、あるいは何々に幾らかかるというその内容がわからなくても予算組んでいると、こういうことになるわけですね。 そのように、今言いましたように、ハウス牛舎だとか鉄骨牛舎とか、そういうのではなくて、ある程度安いと言ったらあれなのでしょうけれども、そういう建物になるのかどうかあれですけれども、2億4,700万円でございますので、この大部分については建物だけではなくて、あとは何にかかるのか。私が一番心配したのは、この50頭の素牛はどうするのかなと思いましたら、これは肥育農家の繁殖牛をということですから、この素牛については肥育農家が負担するのですね。この事業費から出るわけではないのですね。今の50頭の繁殖素牛をそろえるとなると、雌の平均が60万円、70万円、繁殖素牛と残すのであれば、やっぱり牛となりますと、1頭80万円もするわけですから、50頭ですと4,000万円かかるわけです、見通し、導入するだけで。これを肥育農家が負担するのか、この事業費の中から出るのか。 ただ、この資料を見る限りは、肥育農家の繁殖牛を預託するということになっていますので、肥育農家が負担するのかなと、このように思うわけですが、この2億4,700万円、非常に大きな金額ですので、どこにどのようになるのか、これを把握していなかったというのは、ちょっとおかしいのではないかと、このように思います。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 済みません、表現があれですけれども、把握していないのではなくて、現在設計をしていまして、これから入札にかけるので、詳細な金額のお話はお許しをいただきたいということでございます。金額については、押さえておりますけれども、ほとんどの経費が建築の、建物の経費でありますし、あとは造成の経費と外構等に要するものでございます。先ほどお話ございましたように、この経費の中には、繁殖素牛の導入経費は含まれておりません。お見込みのとおり、肥育農家がその繁殖素牛を準備して、こちらに預託をしていただくというものでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) わかりました。預託牛については、この資金から使うのではなくて肥育農家が負担するのだと。了解いたしました。 この手続の流れを見ますと、4月以降に建設に着手するということになるわけですが、完成はいつごろを見込んでいるのか、お尋ねします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 農協さんの決定は総会以降と聞いておりますので、総会がたしか6月ですか、それ以降の入札の手続、そして着工ということになろうと思いますので、平成31年度中ということだろうと考えております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) そうしますと、この繁殖
センターが、例えば来年の春できてスタートしたとしますと、それから子牛を導入して、まず10カ月の子牛を導入して、4カ月間飼育しまして、育成しまして、大体14カ月齢ぐらいで種つけするわけです。それから10カ月妊娠期間がありまして、そして出産。出産後4カ月は哺育をすると。また、4カ月育成をすると。合わせますと約22カ月、2年かかるわけです。これから完成するまで1年かかって、さらに2年かかる。この事業がスタートするのは3年後になる、こういうわけでございますけれども、今おかげさまで子牛市場の頭数も前年割れプラスになってきたわけです、昨年、全国的に見ましても。また、県南家畜市場を見ましても、2018年度の小売販売実績見ますと100.04%ということで、0.4%前年よりふえていると、こういう状況でございまして、全国的な子牛不足はもう解消されつつあるわけでございます。そういう中で、この事業が3年後でなければスタートしない、こういう状況であって、果たして大丈夫なのか。それまで金ケ崎町の肥育農家は持ちこたえられるのか、非常に心配な面があるわけです。その辺はどのように考えているのか、お尋ねいたします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 建物がすっかり完成してから、それから導入するのではというお話ですけれども、開始の時期がわかっていれば、あらかじめその準備を早めるということになれば、スタートは若干早められるのではないかなというふうに考えておりますし、全国的に頭数については横ばいでございますけれども、飼育農家戸数は急激に減っているということで、やはり繁殖
センターのような効率的な生産をしていかないと継続はできないだろうというもとに、一刻も早く建物を建てて、そういう供給の体制をつくるということからすれば、スピードからいけば遅いとおっしゃるかもしれませんけれども、町の畜産振興のためには必要な期間ではないかなというふうに考えております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 今のこの件に関しましては、例えばこのような構想が決まって始まるのであれば、建物が完成してから始めるのではなくて、やはり今答弁あったように、もう4月からでも子牛を導入して、今町内に肥育農家の空き牛舎もかなりあるわけでございますので、そういうところを利用して一時保留してもらうとか、そういうことを考えれば、前もって準備というか、そういう増頭運動ができるのではないかと、このように思いますので、やはりそういうことをどしどし提言したほうがよろしいのではないかと、このように思います。 そこで、またお尋ねしたいのは、事業費が2億4,700万円でございますけれども、国庫補助9,770万円、これが畜産クラスター事業ということで補助されるわけでございます。その残りの約1億5,000万円、これについては半分は農協が持つと、半分については奥州市と金ケ崎町で負担するのだと、こういうことを全員協議会で聞きました。その金ケ崎町と奥州市の負担の割合が奥州市が4,543万円、金ケ崎町が2,924万4,000円だと、このようになるわけでございまして、61%と39%、6対4の割合だと、こういうことでございますけれども、これの根拠につきましては、管内の肥育戸数でしたか、農家でしたか、肥育農家と酪農家の戸数で案分したのだと、こういうことでございますけれども、確かに受精卵で利用するということで、酪農家の協力も得るわけでございますけれども、やはり比べるのがちょっとおかしいのではないかと思います。肥育牛で対比するならわかりますけれども、酪農まで入れるのかどうか。例えば先ほども報告にありましたけれども、金ケ崎町の肥育農家は11戸で230頭ぐらいだということでしたね。ところが、この全員協議会でもらった資料を見ますと、管内の肥育頭数が約4,000頭いるのです。4,000頭のうち金ケ崎町は230頭です。大部分は奥州市なのです。こういうことを考えますと、本当に6対4でよかったのかどうか、お尋ねします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えいたします。 確かに肥育の頭数からすれば10分の1ぐらい、あるいはそれに欠けるかもしれないぐらいの規模でございますけれども、これを進めるに当たって、肥育農家の預託する繁殖素牛だけではなくて、酪農家の受精卵を移植してできる子牛、これにもたえ得るということで、将来的にはこれの受精卵移植の割合を高めていきたいということでございます。 酪農家の不妊治療の一環としてある程度経費を持ちながらやるということによって、間接的ではありますけれども、酪農家のメリットもあるだろうということで、頭数とともにメリットの分を、効果額を案分するという形でこのような割合となったものでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 余り納得はできないわけでございますけれども、決まった以上は、これしようがないことなのかなと、このように思います。 それから、和光地区で今度建設されるわけでございますけれども、この和光地区は堆肥
センターがあります、それから死亡牛の処理施設もあります。それから、今はなくなりましたけれども、放射能汚染の牧草の一時保管施設もあったと。それから、乳牛の哺育
センターがある。そして、今回の肉牛の繁殖
センターであると。全てこの和光地区でありまして、この下流にあるのが西部の川目であり、高谷野原であり、長志田、千貫石である、こういうわけでございますので、この汚染、汚水とか悪臭、これの対策についてはどのようにお考えになるのか、お尋ねします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 先ほど申し上げましたように、堆肥舎をつくるとか、そういった部分できっちりと排出される家畜ふん尿については管理をしていきたいというふうに考えております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 一日も早くの完成が望まれるところでございますけれども、この繁殖
センターが完成したから管内あるいは金ケ崎町の肥育は大丈夫だと、このように言い切れるのかどうか、どうでしょう。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えします。 結局江刺を除く水沢、胆沢、前沢、衣川分と金ケ崎の分の牛が全部預託ということになりますので、50頭規模ではとても足らないと思います。ですので、軌道に乗れば、これをさらに拡大をしていくと。そういう方向で幾らかでも肥育農家の負担を軽減してまいりたいということでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 肝心なことを聞くのを忘れていました。子牛がそれこそ生まれて8カ月間たって、そこで肥育農家に供給するわけですが、この供給の仕方、これについては多分そこでまた競りにかけるわけではないでしょうから、抽せんか何かによって各農家に割り当てするのではないかと思います。そこで、先ほどの話も出ましたけれども、金ケ崎町の農家が11戸であると。奥州市の肥育農家は何戸になるのかわかりませんけれども、多分かなりの数ではないかと思います。たしか奥州牛の部会の数については、百何戸のうち金ケ崎町は11戸、そのくらいの差があるわけです。そのほかに前沢牛の農家があるわけですので、かなりの肥育農家の数があると思います。ここで抽せんをしたら、金ケ崎に当たる確率というのは非常に少なくなるわけです。 そこで、先ほども聞きましたけれども、6対4はおかしいのではないかというのはそこなのですけれども、やはり金ケ崎に優先して回すというわけにはいかないでしょうから、この辺はどのように考えていましたか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えいたします。 確かに先ほど申し上げましたとおり、酪農家の間接的なメリットを考慮して、大体4対6ぐらいということで、金ケ崎町は肥育の頭数からすれば負担が大きいのではないかというご懸念もあったと思うのですけれども、その4割を出したということは、やはり発言力は当然高まるだろうというふうに予想しております。なので、肥育頭数の割合が9対1で10%だから、50頭のうち5頭しか利用できないということではなくて、もっともっと利用できるような発言力を高めていきたいというふうに考えております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) この繁殖
センター構想につきましては、もう2年ほど前からあったと思いますけれども、今までかかったというのは非常に残念なことでございます。ただ、この間に町内の和牛の繁殖農家、さらには町以外の奥州市の繁殖農家からもよく話しされていましたのは、いつ金ケ崎の繁殖
センターできるのだという話だったのです。町外の繁殖農家の話を聞きますと、生産意欲が非常に大きい方々で、規模を拡大するということで、胆沢牧野利用しているけれども、あそこはもう手いっぱいだと。それと同じようなものができるのではないかということで、金ケ崎の繁殖
センターを非常に熱望していたわけでございますけれども、実はちょっと違うのだぞということを言いまして、奥州市の繁殖農家から言われましたのは、それでは繁殖農家に対して官が民の経営を圧迫しているようなものではないかと、こういう話までされました。確かに和牛の繁殖農家にとりましては、何の恩恵もないわけでございますが、その辺はどのように考えておるのでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えいたします。 肥育農家の分の50頭規模の施設をつくることによって、肥育農家の要望に100%お応えできるわけでもございません。この施設をつくることによって肥育農家の経営が好転してくれば、当然繁殖農家の生産した子牛を買うという意欲も高まるということで、好循環になるかどうかはわかりませんけれども、そういう効果を期待しているものでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) この繁殖
センターができまして、50頭規模であっても、8カ月齢で出すわけですから、年間にすると50頭以上の生産になるのかなというのは予想もできるわけですし、そのほかに受精卵のほうも35頭前後でしたか。ですから、合わせると約100頭近い子牛が肥育農家に供給されるというわけでございますから、その分が今まで繁殖農家から買われていた分が全てとは言いませんけれども、かなりの数がそちらの一貫経営ということで生産されるわけですから、繁殖農家にとりましてはかなりの痛手というか、そういう負担があるわけでございます。 そこで提案したいのは、このように受精卵も使って、いい種を使って、多分子牛生産をするのだと思いますので、雌が生まれたとき、とても肥育して2年後には屠殺してしまうのは、それではもったいないと。やはり繁殖に向いているから、繁殖農家に預けたほうがずっと得だと。そういうことで、繁殖農家にもある程度恩恵があるような、そういう施設にならないのかどうか。もし考えていないのであれば、これをぜひ提案していただきたいと、このように思いますが、いかがでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) お答えします。 この施設については、金ケ崎町単独の施設ではなくて、岩手ふるさと農協と金ケ崎町と奥州市の共同で設置するもの、共同といいますか、奥州市と金ケ崎町がかかわって岩手ふるさと農協さんが建築し、運営するものでございますので、そういった中で今出された要望については提案をしてまいりたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) やはり一番問題なのは、肥育農家もおのおのもっと努力してもらわなければならないし、研さんも積んでもらわなければならないと、こういうことだろうと思います。さらには、食料の自給ということを考えますと、行政としてもさらに一層の協力が必要ではないかと思います。 そこでお願いしたいのは、ぜひ近隣だけではなくて県外、そういう肥育が盛んなところはどのような方法で肥育が行われているのか、行政がもっと援助しているのかもしれません。その辺をぜひ検討していただきたい、このように思います。 次に進みます。鳥獣の被害についてお尋ねしたいと思います。報告がありましたように、金ケ崎町では熊の被害が一番だと、こういうことでございます。それから、この被害調査につきましては、回答があったのは43戸と言っていましたか。この調査対象者というのでしょうか、どの程度の範囲で調査したのか、お尋ねします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 町内の全戸の農家に配布して、これぐらいの回答だということでございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 全戸の農家に配布したということでございますけれども、やはり被害金額だとかこういう欄があって、なかなか報告できなかった農家もかなりあるのではないかと思います。といいますのは、よく聞くのは家庭菜園において、特にもトウモロコシを収穫しようと思っていたら、もうすっかりやられてしまったと。おらもだ、おらもだということで、こういう声が聞こえるわけでございます。ただ、これについてはタヌキではないかと、誰も現場を見た人がないのです。 そこでお尋ねしたいのは、タヌキの駆除についてはどのようにしているのか、考えているのか、お尋ねします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 農林課といたしましては、農作物の被害を軽減するというところが基本でございますので、家庭菜園には余り踏み込むところはないのですけれども、そういった小動物については箱わなを貸し出しして、それで駆除をしていただくという手法をとっております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 確かにタヌキ、あるいはキツネを見たなんという方もいますけれども、今はもう天敵がほとんどいないわけですから、ふえるだけなのかなと、このように思っているところでございます。 鹿については、牧草地を中心に群れで見られるようになったということでございまして、牧草にはある程度被害があるのかなと思うわけでございます。ただ、沿岸を中心に鹿の被害が拡大していると、こういうことでございますし、また宮古市では昨年2018年度は約300頭の鹿を捕獲したと、こういう報道をされております。金ケ崎町でもこれから鹿がふえた場合に、この捕獲あるいは駆除する、こういうノウハウはあるのでしょうか。今までつかまえたことはあるのかどうか、その辺をお尋ねします。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) ニホンジカでございますけれども、ニホンジカにつきましては平成27年度から数頭ずつの捕獲の実績がございます。一番多いときで平成29年に7頭捕獲しております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) これから鹿の問題もありますし、またイノシシも心配なわけでございます。そこで、鳥獣被害
対策実施隊、これが組織されているわけでございます。今金ケ崎町はどのような状況になっているかお尋ねします。隊員。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) ちょっと手元に資料ございませんけれども、10名ほどだったと思います。この方々に、少しばかりですけれども、報酬を差し上げて活動をいただいております。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) ということは、数年前から全然ふえていないような状況にあるわけでございますけれども、果たしてこの隊員数で十分なのかどうか。やはりこれからのことを考えますと、どんどん、どんどん増加していかなければならないのではないかと思いますが、その辺についてはどのようにお考えですか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 猟友会で狩猟の免許を持って、猟友会会員として活動されている方が全部で19名いらっしゃるのですけれども、そのうちの10名ということで、皆さんお仕事もお持ちですので、全員が全員隊員になっていただけるわけではございません。この数が決して多いとは思っておりませんけれども、やはり総数が19名と少ないので、なかなか数がふやせないなという状況でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) やはり狩猟免許の取得に対しての助成をするとか、あるいは役場職員、農協職員、この人たちを勧誘して隊員になってもらうとか、そういうことを考えていかなければならない、こういう時代ではないのかなと、このように思います。消防団員だけではなくて。何とかその辺をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 猟友会の会員に対して狩猟免許を取るための助成制度は行っておりますので、これからもそういった方策を講じながら、会員数はふやしていきたいというふうに考えます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 熊もですけれども、鹿、イノシシということになりますと、やはり広域に移動するということから、金ケ崎町だけではなくて、広域的な連携も必要ではないかと思いますが、そういう動きはないのでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 農林課長。
◎農林課長(阿部一之君) 現在はないのですけれども、例えばイノシシだとすれば、そういう一斉駆除のようなやり方をしないとなかなか駆除は難しいのかなということで、その辺については近隣の市町村とお話し合いを進めてまいりたいなというふうに思います。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) ぜひ進めていただきたいと思います。 それでは、最後にお尋ねしたいと思いますが、2月に議会ほっとミーティングで各地区
センターを回ったわけでございますが、その中で西部地区から、熊もだけれども、イノシシも出てくるようになったと。子供たちの通学が非常に危険だというような声が出ました。この通学路等の安全対策についてどのようにお考えなのか、お願いしたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) それでは、お答えいたします。 通学バス等で子供たちをバス停から学校のほうに登下校を支えているというか、乗せているわけなのですが、熊の情報が寄せられたりする場合もございます。熊の情報と、またイノシシも含めて子供に危害が及ぶような情報をいただいたときには、臨時的にバス停ではない子供の自宅の近く、目の前であれば目の前だとか、そういうなるべく近いところでおろすなどして、子供の安全対策に努めていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 6番、巴正市君。
◆6番(巴正市君) 事故があってからでは遅いわけでございますので、ひとつそういう対策については万全を期していただきたいと、このように思います。 以上をもって質問を終わります。
○議長(
伊藤雅章君) これで6番、巴正市君の
一般質問は終わります。 お諮りいたします。休憩したいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(
伊藤雅章君) ご異議なしと認め、午後2時40分まで休憩を宣します。 休憩(午後 2時22分) 再開(午後 2時40分)
○議長(
伊藤雅章君) 休憩を解いて再開いたします。 休憩前に引き続き会議を行います。
○議長(
伊藤雅章君)
一般質問を続けます。 12番、千田力君。 〔12番 千田 力君登壇〕
◆12番(千田力君) 12番の千田力です。今定例会の
一般質問も私が一番最後のしんがりを務めることに相なりましたので、どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。 通告しているのは2点でございますが、何回も取り上げているところもありますし、いろいろありますが、ご対応方よろしくお願いしたいと思います。 通告の順序によりまして、1番の国指定史跡鳥海柵跡の保存活用について。当史跡は、平成25年7月17日付で国指定史跡の指定を受けてから5年が経過しました。保存調査については、今年度第22次調査が実施され、調査概要が報告されているところでありますが、今後も継続調査がされるものと期待するところであります。これは、学術的な歴史の調査でございますから、その史跡がどういうものであるか十分に確認されるまで継続されることを期待するところであります。 また、史跡等の活用では、展示公開の施設や来訪者の利便に供する施設の整備等、年次計画で実施すべきものと考えるところであります。これにつきましては、平成30年度の総務教育民生
常任委員会所管調査でも取り上げて、経過を、説明を聞いているところでございます。これらについて、教育長のお考えをお伺いしたいと思うところであります。 2つ目は、町道野田・前野線についてでございます。これは、余りにも簡略にして通告しておりましたので、前段を申し上げたいと思います。 この道路は、昭和48年に都市計画街路として森山総合公園入り口の西根大平を起点として東に進み、北宿内地区で大きくカーブし、南進して野田地区を通り、町道中江甫・鶴ケ岡線と交差し、金ケ崎小学校西側、この区間は既に改良済みでありますが、600メートルの道路でございます。ここを経由して県道胆沢金ケ崎線と交差して、現在の工事区間を経て前野地区の4車線に至る幅員12メートル、延長2,620メートルの路線と認識しているところでございます。当初計画から約45年がたち、この横道地区には田園パーク横道住宅団地を初め多くの住宅が建ち並んでおり、現在の町道では日常生活に不便を来していることから、平成26年に南方地区4自治会長連盟で工事促進の請願が出され、本議会で採択したところであります。野田・前野線は、その一部であることをまずもってご理解をいただきたい、こう思うところでございます。 以上が当該路線の概要として私が承知しているところでございますが、早期全線完成を期待しながら、次の点についてご質問をいたします。 1つは、平成30年度、これは現在工事中のところでございますが、平成30年度末進捗状況及び残余の工事完成までの計画についてをお伺いいたします。 それから、2つ目は、県道との交差する交差点の安全対策について、特にも信号機設置についてお伺いをしたいと思います。説明後、再質問において、残余関連の部分について触れることがあると思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。 以上であります。
○議長(
伊藤雅章君) 答弁願います。 町長。 〔町長 髙橋由一君登壇〕
◎町長(髙橋由一君) 12番、千田議員のご質問にお答え申し上げます。教育長にもお尋ねでございますが、先に私のほうから答弁をさせていただきます。 1点目の工事進捗状況等に関するご質問でございますが、本路線は県道胆沢金ケ崎線から町道南花沢・前野線までの延長約600メーター、幅員12メーターの道路で、平成28年度から社会資本整備総合交付金を活用し、道路整備事業に着手をいたしたところであります。昨年度から交渉を進めてきた用地関係が、今年度当初で地権者からの同意を得られたことから、平成29年度繰り越し予算と平成30年度予算を3工区に区分をいたしまして、工事を発注いたしております。 各工区の工事概要につきましては、1工区は県道胆沢金ケ崎線から町道城堰・杉ノ崎線、及川孝一氏宅前の道路までの延長127.8メーター、主要工種としては管渠工、ボックスカルバートであります。さらには、側溝工、さらには地盤改良工でございます。当初契約での工期は10月末でしたが、城堰川の農業用水の利用とボックスカルバートや側溝の製造に時間を要したことから、工期を延長いたしまして、年度内に完成する予定でございます。 2工区は、町道城堰・前野2号線、田園パーク横道第2児童遊園北側道路から町道中谷地・原添線、予防医学協会北側の道路まででございまして、延長で101.6メーターで、主要工種としては側溝工、マンホール工でございます。 着工前の調査の結果、田園パーク開発時に道路用地として確保している部分の地下埋設物、上下水道管、ガス管が支障となることから、現道上での作業により他工区への資材搬入経路が確保できなくなることから、現在は工事を中止いたしております。本工区は、2工区完了後の着工となることから、平成31年度へ繰り越す予定といたしております。 3工区は、1工区と2工区の間の延長235.5メーターで、主要工種としては側溝工、地盤改良工でございます。本工区の1工区同様に、年度内の完成を予定いたしております。 工事完成までの計画につきましては、本事業の社会資本整備総合交付金における計画年度は平成32年度までの5カ年といたしておりますが、年々交付決定額が減少しているという状況でございますので、現状では完成が一、二年あるいは先になるかと思われます。 2点目の県道交差点の信号機設置に関する質問でございますが、平成30年第1回議会定例会におきまして及び平成30年第4回議会定例会の際の
一般質問で答弁もいたしておるところでございますが、来年度に再度信号機設置による交差点協議を実施し、信号機設置を要望することといたしておるところでございます。 なお、本路線における信号機の設置要望は、毎年岩手県警察本部交通課交通規制課からの信号機の新設及び移設の予定箇所の照会に、県道胆沢金ケ崎線交差点及び町道南花沢・前野線交差点を事業着手した平成28年度から、このことについては要望いたしておる内容でございます。 以上で12番、千田議員のご質問に対する答弁を終わります。
○議長(
伊藤雅章君) 次に、教育長、答弁願います。 教育長。 〔教育長 千葉祐悦君登壇〕
◎教育長(千葉祐悦君) 12番、千田力議員の質問にお答えいたします。 国指定史跡鳥海柵跡の保存活用につきましては、平成27年10月に策定いたしました国指定史跡鳥海柵跡保存管理計画に基づき内容確認調査を開始するとともに、史跡を適切に保存、管理し、かつ整備活用を実施して、史跡の価値を次世代へ継承することを目的とした国指定史跡鳥海柵跡整備基本計画を国指定史跡鳥海柵跡整備委員会や文化庁、岩手県教育委員会の助言、指導を受けながら検討を重ね、策定の準備を進めているところであります。 同整備基本計画に基づく具体的な整備の予定としましては、樹木の環境整備を行い、散策路や案内板の設置並びにトイレや休憩所などの便益施設の設置を計画してまいります。 また、史跡の保存管理や活用につきましては、国指定史跡鳥海柵跡と安倍氏の関連文化財保存協議会の皆様とともに、これまでも鳥海柵の学習会や国指定史跡鳥海柵跡シンポジウムを一緒に開催しているところですが、今後も史跡の価値を次世代へ継承するため、連携して事業を継続してまいりたいと考えているところでございます。 国指定史跡鳥海柵跡につきまして、町民を初め多くの方々に愛される史跡となるよう整備、活用を進めてまいりたいと考えておりますので、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。 以上、12番、千田力議員のご質問に対する答弁を終わります。
○議長(
伊藤雅章君) これより再質問を許します。 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) それでは、先に答弁いただいた道路の問題についてから再質問をしたいと思います。 これは、そんなに難しい話ではないのですから、あれでございますが、あそこを通るたびに、車をとめて工事の現場のほうを見て、進捗状況を見ているところですが、やはり城堰川に沿った樹木が伐採されて見通しがよくなりましたので、一地点からでも、ある程度の重機の動きとかそういうのが見えるわけでございます。 2月の中ごろで大体1工区のほうの工事が終わったようでございましたが、予算の都合だと思いますけれども、道路の側溝の入れ方が、東側は完成をしているようでしたけれども、西側が全く手つかずといいますか、そういう状況でありましたので、あれも31年度事業に延びるのかなというふうに思って見ているところでございます。 1月の地方紙、地元紙によると、2020年の完成を目指しているというようなことでございましたが、きょうの回答は、それの2020年に合わせた回答でございますか、それよりも延びるということなのでしょうか。ここは、一、二年先送りになると思われるという表現でございますが、なるべく早く完成をしていただきたいという願いを込めて話しているわけですが、その辺再確認をしたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君)
建設課長。
◎
建設課長(菅原睦君) 12番、千田力議員のご質問にお答えします。 先ほど町長が答弁したように、社会資本整備総合交付金を財源とした道路改良事業でございます。この交付金の要望額に対する内示額というのが年々やはり減ってきているという状況でございます。平成28年度が約20%のカット、29年度で30%、今年度で、済みません、29年度で20%、28年度、29年度が20%、今年度が30%ほどの内示率となっております。年々このように改築系の事業に関しましては、交付金の額が減少してきているという状況でございますので、要望に対する事業実施が計画どおり進めない状況でございますので、やはり1年は先送りになるような状況かということで答弁させていただいた状況でございます。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) やはり心配されたように、若干延びるということですが、平成26年に請願を出して、着工が2年後の28年度からですか、概要調査から始めれば、そういうことになると思います。やはり一路線の計画というのが始まると、6年から7年くらいかかると。工事で着工したところからではなくて、事業を起こしたときから見ればそういうことになるということで、長期間かかると。道路の事業は長年かかるということは、過去の例から見てもやむを得ないかなと思うわけですけれども、これを回復するといいますか、早める手段とすれば、やはり社会資本整備総合交付金の出ぐあいによって一般財源からの充当という割合が決まるのかどうか。その辺は、財政のやりくりはちょっと私どもわからない面もありますが、その辺はどういうことなのでしょうか。工夫して、例えば新聞報道にありましたように、あと2年ぐらいですか、2020年というのは来年度のことですね。来年ぐらいの完成を目指してもらえばまことにいいというふうに思うわけですが、その辺は早まるということにはならないかということです。その点をお伺いします。
○議長(
伊藤雅章君)
建設課長。
◎
建設課長(菅原睦君) お答えします。 交付金の要望額が年々減っているという状況でございまして、それを補うために一般財源という形にはちょっと金額的にも難しいかと思われます。なので、完成が近づいた時点での他市町村との交付金のやりとり等の追加要望等をしながら対応していくことしかできないと思われます。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 説明はやむを得ないというふうには思いますが、なるべく着工した部分については早めて、完成にこぎ着けていただきたいという要望を申し上げておきたいと思います。 どうしてもこの早めるということは、全体の路線、都市計画の街路からいきますと、まだ1,200メートルぐらいしかできないわけですね、金小のところからと予防医学協会のところまで。600メートルと620メートルですから、1,220メートルですか。そうして、中江甫・鶴ケ岡線からの以北、これが1,400メートルぐらい残っているわけですから、その未着工部分についても早期完成を希望するわけですので、その辺のことから、なるべく早く着工したものが見えて、次に進んでもらいたいという希望がありまして、申し上げているところでございます。 それの以北はいつころかということを聞いても、なかなか明確なところが出てこないと思いますが、今の線が終わればすぐ着手できると、着手するというようなお考えがあると思いますが、その辺のことについても概略お伺いしておきたいと思います。何せ先のことですから、人もかわり、時代も変わるわけですので、そう簡単にいくとは思いませんけれども、きょうの
一般質問のあれとしては、残余部分がどうなるかということも気になることでございますので、その点もお伺いをしたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君)
建設課長。
◎
建設課長(菅原睦君) お答えします。 中江甫・鶴ケ岡線以北の着工につきましてですけれども、現在実施しています6区間が完了してからということなのですけれども、実はほかにも改良要望の出ている路線は何路線か来ていまして、そういった路線等検討しながら、どこに着手するかというのは、また再度費用対効果等検討しながら対応していくという形になると思います。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 課長の答弁としては、その辺だろうと思いますが、要望が出ている路線ということもこれありますけれども、これは昭和48年に都市計画街路として計画された路線でありまして、それから数えることかなりの年数がたっておりまして、少なくとも住宅開発指導要綱の網の部分だけでも、それは早めて着工してほしいというふうに要望するわけでございます。それは、中江甫・鶴ケ岡線から北に400メートルぐらいでしょうか、それくらいの路線でございますので、これは住宅開発指導要綱内でありますから、その辺は何とか工夫して、早く着工するように希望をしておきたいと思います。回答もしていただきたいと思います。 立ち上がったついでですから、2点目の交差点の安全対策でございますが、これは前の機会にも申し上げたと思いますが、一番心配しているのは、金ケ崎小学校へ通う児童が150名ほどおるわけでございます。朝の登校のときは通学班を設けて20団体ぐらいに分けてぼつぼつと登校するようでございますが、現実に前には現場も見たことがございますけれども、そしてスクールガード、それから保護者2名、立って車をとめて安全に横断をするという方法をとっておりますが、今度は道路が改良されますと、その路線を通りまして、4車線の町道から改良されたこの野田・前野線の改良部分を通って県道に来る、それから中江甫・鶴ケ岡線に抜けるいろいろな利用が増加すると思いますので、交通安全対策については、信号機というふうに直接表現をしてございますけれども、安全に交通ができる、横断ができる方法、しかも児童の安全を最優先に考えて、この対策をとっていただきたいと思うわけです。 完成までの要望しているものが公安委員会ですか、この結論が道路完成時点までできるものでしょうかということです。何とかそこに頑張っていただきたいと思うわけですが、ご回答をお願いいたします。
○議長(
伊藤雅章君)
建設課長。
◎
建設課長(菅原睦君) お答えします。 未着工部分に関しましては、先ほど回答したとおり、やはりほかの路線等の兼ね合いもありますので、そういった費用対効果を検討した上での対応ということになると思われます。 信号機の関係ですけれども、県道胆沢金ケ崎線と、あと予防医学協会のところの2カ所につきましては、平成28年度から県警の調査新設要望等には出しております。あと今現在公民館の前の通学路となっている横断歩道ですか、あそこに一度信号機の上申がなされたということがありまして、それを実際道路改良が完了したときに再度やるということでお話は受けております。なので、再度交差点協議の上で設置年度等を要望していきながら、完成に間に合うように県警には要望していきたいというふうに思ってはおりますけれども、何分これは公安委員会のものですので、確実につくということは、まずちょっとはっきりとは言えないところでございます。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) このように確実だというのがなかなかないわけですから、それはそれなりにわかりますけれども、引き続き交通安全対策については要望していっていただきたい。そして、実現するようにご努力をいただきたいというふうに思う次第でございます。 それでは、道路問題はこの程度にいたしまして、次は歴史の史跡の問題を教育委員会教育長に再質問をするわけでございます。なかなかこの史跡の問題は、
一般質問にはそぐわないというふうに、通告してから私自身が思うようになったわけでございまして、それでもやはり何がしかの成果を得るために再質問を継続したいと思う次第でございます。 まず1つは史跡の調査、学術的な問題については、納得がいくまで、これはやるべきだというのが私考えているところでございまして、一生懸命やってもらいたいと思います。今予定している調査項目というのはどういうものがあって、何回ぐらい調査がされるのか、わかっている範囲内でお伺いをしたいと思います。 2月9日のシンポジウムにも出まして、私も聞いたわけですが、相当の聴講者、参加者も多かったわけでございまして、この史跡に相当の関心を持っているのだなというふうに感じたわけでございます。関心の高い史跡でございますから、徹底的に調査をすると。そして、やっぱり本町にとっては第1級の史跡ということでございますから、これを生かしてのまちづくりにも活用できると思いますので、そういう観点から今後の調査について、簡単でよろしいので、説明をいただきたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) 12番、千田力議員のご質問にお答えいたします。 今後の調査につきましては、ただいまこの計画の策定を進めているところでありまして、今週4日から18日まで、この役場庁舎のエントランスホール等、あとは中央生涯
教育センター等でパブリックコメントを実施しているところでございます。現在、案の段階でパブリックコメントとして提示しているところでございますが、その中で調査の計画という欄がございます。今年度は、原添下区域南東部の掘立柱建物跡の北側の空間について調査を行いました。やぐら状の建物跡等を調査しました。わかってきている部分と、かえって何だろうという疑問点といいますか、これからどうなるのかなという課題も見えてきております。今後といたしましては、来年度、31年度、32年度につきましては、同じ原添下区域の南東部内の空間について調査をしたいと。 それから、この計画では38年度までその調査計画として載せてございますが、38年度は鳥海柵跡の西側の境の調査をトレンチ掘り等を計画しているところでございます。 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 徹底的に調査して、この史跡がどういうものであるかという実態を明らかにしていただきたいと思いますので、今後継続的な調査には賛成をするものでございます。頑張っていただきたいと思います。 さて、国の史跡として指定されたわけでございますので、その調査と並行して保存活用の部分でもいろいろと気を配らなければならないところがあるかと思います。例にとって、わかりやすい例といいますか、私は年代を追ってのあれはちょっと苦手でございますので、胆沢城のようなところをちょっと参考にしたわけでございますけれども、あそこは大正11年、1922年に国史跡として指定されている。そういうことを見れば、あれから97年か98年たつわけですが、その間であそこの旧国道を通ってみますと、築地塀が2つ立っていると。こういうものがあったのだなということがわかる。それから、史跡の中を通ってみますと、土を盛った、ここが政庁だとか、ここが政庁の後ろの門だとか、それらが随分説明を細かくしていると。そういうような例を見ますと、大体100年近くの調査とあれが出て、あの程度といいますか、かなり整備されたものだと。しかも、奥州市の埋蔵文化財調査
センターという立派なものがありまして、かなりの力の入れようだというふうに見てきたわけですが、鳥海柵においても、最終的な目標地点というものはどういうものをお考えなのか。いろいろな調査をして発掘されたもの等が出土すると思うのですけれども、それらを保管展示をしていく、そういうような資料館、鳥海柵跡の資料館というようなものまで構想されているのかどうか。下のエントランスホールでやっているのを私もまだ目を通していませんからあれですが、その辺までのお考えが今のところあるのかどうか、その辺をお伺いしたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) お答えいたします。 鳥海柵の本質的価値につきましても、今胆沢城の例がございましたが、安倍氏が設けた12の柵の中の中心的な柵である点でございましたとか、あとは四面廂付の掘立柱建物が出ている政治的な中心の建物ではないかと、そういう認識でもございます。それを全部、例えば建物を復元するというような形になりますと、見る方にとっては具体的ですごくわかりやすいとは思いますが、また一方維持管理、財政のことを考えれば、負担が出てくることも予想されます。先進事例を見ますと、持続可能な文化財の保護ということで、例えば具体的にその建物が目の前になくてもAR等で、例えばQRコード等でスマートフォンをかざしますと、そのスマートフォンの画像に、そこに建物があったように、その景色に合ったような形で視覚的にも捉えられるものもございますし、あとはスマートフォンがない場合でもアクリル板のような、イメージですと、ガラスのようなものに寺だとか建物が描いてある、それが透明になっていますので、そこに少し離れれば建物があるように見える工夫もあるようです。そのように財政バランスも考えながら、より視覚的に捉えられるものを設置できればというふうに考えております。 また、そこに散策できるような道路、道をつくる場合に、例えば地域の憩いの場という点を考えますと、あずまや等が必要になることも考えられますし、簡易的なトイレ等も必要になることも考えられます。そのあたりはどのようなものがふさわしいのか。排水の関係もありますので、遺跡の保護というところにもかかわってまいりますので、その辺は慎重に考えながら進めていきたいというふうに考えております。 また、この特別に資料館、そこに建てなくても、例えば既存の要害歴史館のほうに鳥海柵跡の企画展のような特別なコーナーを設けて、そこと鳥海柵跡と要害歴史館を連動するような形で活用を図るということも考えられるものと思っております。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) そうですね、そういういろんな活用をして、なるべく財政負担のないような方向というのも一つだろうと思います。いろいろと協議を重ねていってほしいと思います。 この間の2月9日のシンポジウムを聞いてみて、一番関心を持ったのは、第22次発掘調査の内容よりも、私は独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所の内田室長さんの「史跡鳥海柵跡整備について」という、この項目にかなり関心を持ちました。それの28ページには、整備事業の主な内容として、検討中という中身がありますが、多分これは教育委員会等も入って検討の結果のものかなというふうに思うわけですけれども、その辺はどうなのでしょうか。これは、内田先生の独自の助言といいますか、あれなものかどうか、その辺もお伺いしてみたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) お答えいたします。 内田委員には、この策定のほうにもかかわっていただきまして、助言をいただいて進めているところでございます。先日のシンポジウムにつきましても、これまでどのような検討がされているのか、今後どのようなことを構想しているのか、住民の皆様、また地域以外の皆様にも周知してご理解をいただきながら進めたい、そういう思いを込めての内容もシンポジウムに入っております。 内田先生が発表された内容につきましては、その委員会でこれまで検討されてきたことでありますし、今後考えているという内容を発表に入れていただいたところでございます。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) こういう線で検討されているのを聞いて、大体イメージが湧きましたので、それはそれで結構ですが、やっぱり町民としては、町民全体というよりは地元の方々、特にもあの土地を提供された旧地主の方々、この方々が「一体あれはどうなるのだべ」と、「あんだだちわかっているか」と、「議員わかっているのか」と。「いやあ」と頭に手をやると、「なんた勉強不足だべ」と、こんな叱咤激励を受けているものですから、事細かに聞いたところでございますが、いずれ内田先生の構想によれば、こういうトイレの設置とか、これは総務教育民生
常任委員会でもそういうのが必要だということは言っているわけだし、それからARを活用した情報提供というのは、なるほどと思ったわけですが、いずれこういう計画で検討が進められていると。早い時期の実現を期待したいと、こう思うわけです。 それでは、もう少しこまいことを時間の残余時間でお伺いしたいと思いますが、こういう史跡は世界遺産も同じですが、指定されてから3年なり5年、非常に関心を持って参観者が多いということですが、この鳥海柵への見学者、参観者というのはどれくらいあるものかというのは大体つかめるわけでしょうか。どこかにそういう、1人で車で来たりするのは、これはつかめないとしても、バスで修学旅行の途中に寄るとか、そういうものがあれば、年間参観者はどれくらいの人数になるかというのは、わかればお話をいただきたいと思いますし、あそこに管理事務所もないから、それはわからないと。しかも、そのくらいの大勢で来る場合は、ガイドの要請もあるのではないかと思いますが、ガイド要請があった団体が何団体ぐらいあったのかというようなことをまずお伺いしたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) お答えいたします。 現在歴史館や、例えば軍馬の郷六原資料館ですと、そのときにいらした数はある程度把握できますが、鳥海柵につきましては、おおよそもちょっと把握はできていない状況でございます。例えば今後ガイダンス施設、紹介する施設としてあずまやまで行かなくても掲示板のようなものに簡単な透明のホルダーを壁に張りつけるような、ボードに張りつけるような形で、中にパンフレット等を入れる、そういう簡易なものでも設置できましたら、そこに何人いらした、パンフレットが何枚必要だったとか、あとは名前をもしも書いていただけるようなものがあったら、それをボックスに入れてもらうだとか、そういう把握も今後は可能になるかなと思っております。現時点では正確な数字というのは把握していないところでございます。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 現状ではやむを得ないということは、理解するところであります。 そこで、国の史跡として指定された以上は、今までの疑定地、そうではないかなというような疑定地とは違いまして、かなり国の後押しがあるものだろうというふうに思っております。あそこの石柱にも、「史跡鳥海柵跡」、後ろに「文部科学省」というふうに標柱が立っておりますので、かなり確かなものだろうというふうに理解をするところでありますので、今までとはやっぱり違った国指定史跡にふさわしい環境整備というものがされるべきだろうと思います。そんなに難しいことではないのですけれども、先ほども言ったように……まだ言っていないかな、見学者なりの巡回コースの表示、そういうものももう少し細かくやったほうがいいのではないかと。あそこの石柱のそばに、ためますにコンクリートを詰めた、ここから回りなさいという矢印の順路表示がありましたが、ああいうのでもいいですが、もう数カ所にあったほうがいいのではないかというふうな感じを持ちました。これについては、参考にしていただければ結構です。 それから、高速道路東側の側道を通って第二沢の南側の台地に出るわけですね。そこもかなり見学コースとしては今の平地の学校、中学校跡よりは高台で見晴らしもいいので、こっちに行く人もあると思うのですけれども、高速道路側道の維持管理、これは春先ですから、数カ所穴があるのはやむを得ないのでしょうけれども、乗用車で上る方もあると思いますので、側道の維持管理については気を配ったほうがいいのではないかということで、担当する部署に、回答はいいですから、そのように心していただければと思います。 そして、第二沢の南側の台地に上がってすぐ角に、入り口に案内板がありますね。絵が描いた、都の公家さんと宗任が会話している絵でしょうか、ああいうのがあると。それから、梅の木が3ないし4本植栽をされていると。それから、自然石で石が5つか6つ並べられていると。それから、標柱らしい角材が横倒しになっていると。こんなところが7月の所管事務調査の時点もありましたが、そのときはここが私有地だからという説明がありましたが、しからばあの看板は私有地をおかりしてやっているのか、立てているのか、その点。それから、やっぱり角材の古いものが橫になっているというのは、墓標が横になっているのと同じようなものですから、やっぱり史跡の環境としてはふさわしくないのではないかと。私有地であっても、所有者とお話し合いを持って、何とか整理すべきではないかと、こんなふうに思うところですが、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) お答えいたします。 この整備計画を中に案として書いておりますのは、説明板、あとは表示の看板、標柱等も、どこにどのように設置すれば、より地域の皆様にも遠くからいらした方にもわかりやすい、ご理解いただけるものかということを検討しているところでございます。例えば中の散策路につきましても、ただ歩くだけではなく、その地点、その地点で、軍事施設はこのようなものだったとか、あとは中心施設はこういうものがあったのではないかとか、その説明する板等もある程度多くふやせればいいのかなというふうに考えております。その辺も、どのようなものをどのような形でどうすればわかりやすいか、そういうところも引き続き検討して、よりよいものをつくっていきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 教育次長、私は具体的にその箇所を指定して聞いたのですから、これからの計画ではなくて、これは早速現地を見て、適正にあれしますとか、そういうような回答を期待するところでございますが、私この質問するに当たって、数回あそこを踏査しての質問ですから、これはひとつそのように認識を賜りたいと、こう思います。 それから、第二沢の東側、ここに大きな「鳥海柵跡」という立派な看板といいますか、標柱がありますね。鉄板でつくった立派なものです。これは、国道4号からも見えて、高台なわけですから、ああ、あそこが鳥海柵跡かと、そういうような感じをするところでございます。そのそばに案内板があるわけですが、これが足元が腐食して、今にも倒れそうなのがあります。そこに書いてあるのは、岩谷堂のほうを目指して豊田館ですか、経清ですか、清衡が生まれたところでしょうか。豊田館という方向を示したもの。それから、極楽廃寺を示した標柱がありますね。これは、どうも傷んで、この付近の景観としてはふさわしくない。やっぱり早急にこれらも改善すべきだというふうに思います。 それから、ここから少し離れた西南ですか、南のほうに移動したところに胆沢城を望むところに案内板がかつてはあったのですけれども、それは今はその存在が確認できなかったわけですので、豊田館とか極楽廃寺を言うのも結構ですが、やっぱり2キロ先の胆沢城がこっちの方向だというような看板、3つのことを合わせたような看板の設置をするのであれば、そういうものがあればなおいいのではないかと、あそこを見学する方々は。そういうようなことを検討していただきたいと思います。 それから、そこに至る順路ですが、これが農道と兼用になっているわけです。今は、農道の草も枯れ草ですから歩きやすいのですけれども、夏になって雑草が繁茂したりすれば、恐らくあそこの農地の所有者が草刈りをしたりして利便に供しているのだと思いますけれども、この辺の管理についても、やっぱり検討してみる必要があるのではないかと、そんなふうに思いますが、感想なりご意見なりを賜ればありがたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育次長。
◎教育次長(佐々木健一君) お答えいたします。 看板等につきましては、次年度の計画を進めるに当たりまして、計画を考えていきたいと思いますし、ご指摘いただきましたさまざまな箇所の、例えば柱の部分の腐食部分のあたりは、早急に現地を確認して対応を検討してまいりたいと思っております。 以上でございます。
○議長(
伊藤雅章君) 商工観光課長。
◎商工観光課長(高橋文浩君) お答えいたします。 先ほどの看板が一部なくなっていたという部分のご質問がございましたけれども、実はあれは平成の初めのほうですけれども、NHKの大河ドラマ「炎立つ」の上映があったときに、当時の商工振興課のほうで高速道路の側道の部分、そして南側の田んぼの三角の部分に立っている部分等に設置をしたものでございまして、一部林の中に立っていたものにつきましては腐食して危ないということもございまして、その部分については撤去いたしました。さらに、その看板等の設置につきましても、史跡の指定の前でございますので、今後担当課のほうと、それはすり合わせて対応していくことになるかと思います。 以上です。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 補足の説明をいただきまして、ありがとうございました。やっぱり別建てすると、それなりの費用もかかるでしょうから、先ほど言った鳥海柵跡の標柱のあたりに、その3つの施設のことを矢印なりであらわしたものにすれば、2基するよりは1基で事足りるのかなというふうに思いました。 特にも胆沢城跡のことは、年代的に二百何年たっているようですけれども、胆沢城増築から前九年の役のあたりまでのことを考えますと、でもやはりあそこにそういう立派な鎮守府があったのですから、その方向との関連づけでこの史跡を見るほうが、なるほどという納得感もいくのではないかということでお話をした次第でございます。 それから、内田先生の検討の中にも、「南面する樹木の伐採、斜面の保護」というのがありますが、確かに南のほうの斜面、あそこは風倒木、枯れ木、そういうものが寄りかかって、余り景観的によくありませんので、あれは今後の検討の中で早期に除去なり、生きているものを切るのはちょっとあれでしょうから、枯れ木なり風倒木は除去し、見晴らし、眺望のきくような施設にされたほうがいいのではないかというふうに思います。これも同じような回答が来ると思いますので、要望だけしておきますが。 最後になりますけれども、やはりこの規模の史跡を管理するというのには、要員もやっぱり必要ではないかと。現在何人でこれをやっているか、ちょっと私つかんではおりませんが、現在の要員で不足であれば、金はかかることですけれども、学芸員等の専門的知識を持った方等を採用の上、要員の充実をすることが必要ではないかと、こう考えますが、この点については回答をいただきたいと思います。教育長から回答をいただきたいと思います。
○議長(
伊藤雅章君) 教育長。
◎教育長(千葉祐悦君) それでは、ただいまの千田議員のご質問にお答えいたします。 まず、係は何人かと、こういうふうなことでございますけれども、専任は現在正職員とすれば2名でございます。あとは、調査員等々臨時的雇用をしている人たちが数名いるという状況でございます。具体的な人数、大変申しわけありません。今はちょっと持ち合わせておりませんので、それについては具体的な数字については後でお知らせしたいというふうに思います。 それで、確かに今現在本町における文化財の数は、人口規模の実態から見れば、やはり結構多い。さらには、国選定、国史跡、いろいろ国の登録というふうな重要文化財が現在存在しております。そういう中で、確かに係員は少ないように見えますけれども、これらの保存管理につきましては、地域、地元の方々の地域づくりの一つとしてご協力をいただきながら、管理できている状況でございます。 ただ、こういう文化財、今度実は文化財保護法が変わりまして、活用というふうなところが大変重要なものになって出てまいりました。この鳥海柵跡の整理も、実は保存管理までは今までの文化財保護法の部分だったのですけれども、活用という部分が出てまいりまして、具体的に整備をきちっとしていかなければならないと、そういう考え方で今現在進めているところでございます。 そういう意味で、現在の人員が足りる足りないにつきましては、今後のこの整備状況とか、あるいは規模等々、そういったものによって変わってまいりますので、これについては随時事情をきちっと把握しながら、その人員については適正な規模がどれぐらいであるかということについては考えてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 いろいろと今まで整備に向けての、あるいは調査に向けてのその激励、さらには整備に向けての具体的な提案、そういったものを具体的にいただきました。大変ありがとうございます。これから基本計画に基づきまして、設計をしてまいりますけれども、それにつきましては、今議員からいただきましたご提案等も考慮しながら進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。 以上でご質問の答弁とさせていただきます。
○議長(
伊藤雅章君) 12番、千田力君。
◆12番(千田力君) 教育長から丁寧にまとめのご回答をいただきましたので、これをもちまして、私の
一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○議長(
伊藤雅章君) これで12番、千田力君の
一般質問は終わります。
△散会について
○議長(
伊藤雅章君) お諮りいたします。 本日はこれで散会したいと思いますが、ご異議ございませんか。 〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(
伊藤雅章君) ご異議なしと認めます。
△散会の宣告
○議長(
伊藤雅章君) 本日はこれで散会といたします。 大変ご苦労さまでした。 (午後 3時39分)...