一関市議会 2013-02-22
第42回定例会 平成25年 3月(第3号 2月22日)
第42回定例会 平成25年 3月(第3号 2月22日)
第42回
一関市議会定例会議事日程 第3号
平成25年2月22日 午前10時 開議
日程第1 一般質問
本日の会議に付した事件
議事日程第3号に同じ
出 席 議 員(34名)
3番 那 須 茂一郎 君 4番 及 川 忠 之 君
5番 沼 倉 憲 二 君 6番 岩 渕 優 君
7番 須 藤 節 男 君 8番 橋 本 周 一 君
9番 槻 山 驕@君 10番 勝 浦 伸 行 君
11番 千 田 恭 平 君 12番 岡 田 もとみ 君
13番 藤 野 秋 男 君 14番 菊 地 善 孝 君
15番 金 野 盛 志 君 16番 岩 渕 善 朗 君
17番 及 川 文 彦 君 18番 菅 原 巧 君
19番 佐々木 賢 治 君 20番 岩 渕 一 司 君
21番 阿 部 孝 志 君 22番 尾 形 善 美 君
23番 佐 藤 雅 子 君 24番 千 葉 満 君
25番 石 山 健 君 27番 佐々木 清 志 君
28番 武 田 ユキ子 君 29番 海 野 正 之 君
30番 千 葉 幸 男 君 31番 佐 藤 弘 征 君
32番 木 村 實 君 33番 千 葉 大 作 君
34番 小 山 雄 幸 君 35番 佐 山 昭 助 君
36番 牧 野 茂太郎 君 37番 菅 原 啓 祐 君
欠 席 議 員(1名)
26番 大 野 恒 君
職務のため出席した事務局員
事務局長 鈴 木 道 明
事務局次長 三 浦 精 己
議事係長 中 村 由美子
説明のため出席した者
市長 勝 部 修 君 副市長 田 代 善 久 君
副市長 平 山 大 輔 君
企画振興部長 村 上 和 広 君
総務部長 下 村 透 君
市民環境部長 鈴 木 悦 朗 君
保健福祉部長 齋 藤 昭 彦 君
商工労働部長 小野寺 良 信 君
農林部長 千 葉 孝 君 建設部長 菊 池 薫 君
上下水道部長併任水道部長 花泉支所長 佐々木 由 悦 君
千 田 良 一 君
大東支所長 佐 藤 甲子夫 君
千厩支所長 菅 野 佳 弘 君
東山支所長 佐 藤 喜一郎 君
室根支所長 三 浦 正 勝 君
川崎支所長 清 水 高 司 君
藤沢支所長 佐 藤 和威治 君
会計管理者 菊 地 隆 一 君
消防本部消防長 平 野 和 彦 君
企画振興部次長 佐 藤 善 仁 君 総務部次長 小野寺 康 光 君
藤沢病院事務局長 吉 田 浩 和 君 教育委員長 鈴 木 功 君
教育長 藤 堂 驕@則 君 教育部長 小野寺 正 英 君
会議の場所
一関市議会議場
開会時刻 午前10時
会議の議事
○議長(菅原啓祐君) ただいまの出席議員は34名です。
定足数に達していますので、これより本日の会議を開きます。
大野恒君より本日の会議に欠席の旨届け出がありました。
本日の会議には、市長、
教育委員会委員長の出席を求めました。
議場での録画、録音、写真撮影を許可していますので、ご了承願います。
○議長(菅原啓祐君) これより議事に入ります。
本日の議事は、お手元に配付の議事日程第3号により進めます。
○議長(菅原啓祐君) 日程第1、一般質問について、これより順次発言を許します。
質問にあっては答弁時間を考慮され質問されるようお願いします。
また、答弁に当たりましては、答弁漏れのないようにあわせてお願いします。
小山雄幸君の質問を許します。
小山雄幸君の質問通告時間は60分で、
一括質問答弁方式です。
34番、小山雄幸君。
○34番(小山雄幸君) おはようございます。
公和会の小山雄幸であります。
議長のお許しをいただきましたので、通告しておりました2題についてお伺いをいたします。
初めに、防災・消防・救急活動についてであります。
昭和23年、地域住民の日常生活に密着した
自治体消防として発足した我が国の消防は、制度や施策、施設等において充実強化が図られ、火災の予防はもとより地震や風水害、火山災害、雪害、原子力災害から救急・救助の問題に至るまで、広範囲にわたり国民生活の安全の確保に貢献してきました。
しかしながら、自然災害を初め事故や災害等、全国各地で住民の安全を脅かす災害が後を絶たず、一連の災害から住民の生命、身体、財産を守る責務はますます大きくなっております。
今こそ住民の安全確保、安心して暮らせる
地域づくりに全力で取り組まなければなりません。
当市における防災・消防・
救急活動状況について、5点についてお伺いをいたします。
1点目は、
防災行政無線施設整備、
FMラジオについてであります。
当市の
防災行政無線は旧市町村ごとに整備され、合併後、統合化が行われず、統一された情報を一斉に伝達することはできない状況にあり、合併後、1市町村1波を使用することとされ、できる限り早期のデジタルに移行することが指導されておりますが、その整備状況をお伺いいたします。
また、市民への情報伝達については、
屋外マストと
FMラジオを効果的に運用してタイムリーに情報を伝える必要があり、難聴対策は急務であり、平成25年3月末までに市全域で聴取可能となるよう対策を講ずるとされていますが、進捗状況をお伺いいたします。
2月3日、午前と午後の2回、
自動起動試験が実施されました。
どれだけの市民の皆さんが聴取されたのか、その反響はどうであったか状況をお伺いをいたします。
2点目は、
自主防災組織、消防団、消防署の連携についてであります。
大震災では常備消防の活動のみならず、消防団と
自主防災組織が連携した活動、
自主防災組織による自主的な活動の成果が数多く報告されました。
大規模災害における被害の軽減など、消防機関と
自主防災組織が連携した活動の必要性が再認識されたところでありました。
各地で災害に備えた消防力の整備とともに、住民レベルでの地域防災への関心の高まり等を踏まえ、
自主防災組織の結成、資機材の整備等、地域における防災力を高めるさまざまな取り組みが進められております。
このような動きが活発化する中、災害時において消防機関や
自主防災組織がどのように協力し、役割分担を果たしていけばよいか、その連携についてお伺いをいたします。
3点目は、消防署員の
地域地理把握についてであります。
消防署員の皆様は、各消防署、各分署を数年で異動されております。
災害や救急活動に対応する消防設備や消火栓、目標物など赴任地域の地理状況はどこまで把握されているのか、また、
高齢者世帯や
ひとり暮らし、要援護者の把握はされているのかお伺いをいたします。
4点目は、
救急車出動についてであります。
平成23年度
全国救急出動件数は、前年比4.4%増の570万件に上り、過去最多を記録、通報から病院収容までの平均時間も遅くなっているとされております。
高齢化によるお年寄りの増加が主な原因とされますが、一方で緊急性が低いケースも増えているとされ、本来の役割である重症患者の搬送の妨げとなっているとの指摘が出ていますが、当市の出動時間と搬送状況をお伺いいたします。
5点目は、
ドクターヘリについてであります。
平成24年5月8日、全国で35機目の
ドクターヘリの運航が岩手県においても始まりました。
この導入により、四国4県に匹敵する広大な岩手県全域をほぼ30分でカバーできるため、県民の生命と健康を守る希望の翼として、救命率の向上と後遺症の軽減に大きな期待が寄せられております。
当市でも交通事故やクマ被害に遭われた方などが緊急搬送されておりますが、その搬送状況と各地域における離着陸場は指定されているものかお伺いをいたします。
次に、水道普及についてであります。
一関市の
水道普及率は85.7%で、単純に考えますと約1万9,000人が水道の通っていない地域に住んでいる計算になります。
だからといって水が飲めないわけではありません。
こうした地域の多くは中山間地にあり、清浄な湧き水や地下水などの水に恵まれた地域でもあります。
ところが、近年、情勢が変わってまいりました。
水質の悪化、地震による井戸水の枯渇、水量が不安定になる地域が出ており、快適な住環境をつくる上で安全で良好な水を安定的に供給できる水道設備が求められております。
次の3点についてお伺いいたします。
1点目、中山間地の普及拡大についてであります。
当市において平成28年、上水道と簡易水道の経営統合に向け、
水道施設整備の見直しがされておりますが、市全域に水道を整備することは財政的に大変困難な状況になると思われますが、中山間地域における
水道普及拡大策をお伺いをいたします。
2点目は、室根地域の整備計画についてであります。
室根地域の未普及地域を解消するため、必要な水量を安定的に供給できる水源を確保する必要があり、隣接地を含めた水源調査と水道事業全体の水利権取得や更新の中で平成27年度までに決定し、一関市
水道経営変更認可の取得に必要な給水区域の設定、人口動態、水需要予測などの調査は平成25年から着手し、事業着手後、室根地域への給水の見通しは、住民要望や地域の実情、財政状況を勘案してできるだけ早期に給水するとしていますが、事業着手、給水時期など整備計画をお伺いをいたします。
3点目は、自家水道についてであります。
当市では、大震災の影響により自家水の枯渇や水質の悪化など、日常生活に支障を来した世帯に対応していただき、水道未普及地域での井戸掘削や
ポンプ設置などの費用に対し、
自家水道施設災害復旧工事補助金を平成24年、25年度の2年間にわたり交付するとされております。
利用世帯から大変喜ばれております。
これまでの利用状況と今後の取り組みをお伺いします。
以上、壇上からの質問といたします。
ご清聴ありがとうございました。
○議長(菅原啓祐君) 小山雄幸君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君)
小山雄幸議員の質問にお答えいたします。
まず、
防災行政無線の整備状況についてでございますが、平成17年の合併前においては、
防災行政無線等を各地域で整備運用しておりましたが、
防災行政無線は1市1波の原則でございましたため、市内一斉に情報を伝達できない状況にございました。
このため、統一したシステムを整備して市内全域に統一された内容で迅速確実に防災情報と行政情報を一斉伝達できる一関市
防災行政情報システムの整備を進めているところでございます。
事業の進捗状況についてでございますが、本年1月に
中継局整備のため、消防本部、それから石蔵山、それから室根山、束稲山の鉄塔及び無線局舎の建設及び改修工事に着手をしたところでございます。
一関市
防災行政情報システム整備工事に係る契約締結後においては、平成25年度中に中継局の
ネットワーク化を図るとともに、平成26年度までに新たに設置する
屋外マスト及び操作卓の整備、また既存の
屋外広報マストの機器を順次更新予定をしていくこととしております。
防災行政情報システムの運用開始時期は、花泉地域及び主要な公民館における一部運用が本年の9月に開始され、市内全域で防災情報の伝達が可能となります。
その後、地域ごとの整備が完了次第、順次仮運用をして、システムの本格運用は平成26年度末を予定しているところでございます。
次に、
一関コミュニティFMの難聴対策の進捗状況でございますが、今後の難聴対策の取り組みといたしましては、引き続き中継局の整備と
個別アンテナ設置の対策を講じてまいります。
まず、第3期
中継局整備でございますが、
小規模中継局を室根町の津谷川と藤沢町の大籠に整備する計画としております。
当初は大東町猿沢、東山町田河津、東山町夏山にも中継局の整備を計画しておりましたが、
室根山中継局の出力増強が可能となったこと、それに伴う
千厩中継局の
アンテナ調整に伴い、
個別アンテナでの対応が可能となることから、当初の5基から2基に計画変更するものでございます。
中継局整備によってもなお難聴となる世帯については、
一関ラジオサポートセンターのスタッフが訪問いたしまして、電波の強さを測定した上で
室内簡易アンテナ、
外部アンテナのいずれかを設置して解消を図っているものでございます。
なお、市内のすべての世帯で受信できることとなる時期の目途については、
室根山中継局の出力増強に係る工事と
千厩中継局のアンテナの調整完了が本年4月にずれ込むことから、その後、電波調査を実施して最終的な難聴エリアを特定し、各世帯への
個別アンテナ設置を予定していることから、本年の6月ごろとなる見込みでございます。
当初、平成24年度中の市内での100%受信を目指しておりましたが、ただいま申し上げたとおり、
室根山中継局の出力増強に伴う
アンテナ調整、電波調査のための理由で年度を越えてしまいますが、100%受信を目指して万全を期してまいりたいと思います。
次に、ラジオの
自動起動試験の状況についてでございますが、試験結果の状況把握は行政区長と一般市民の皆様からの報告により行ったところであります。
行政区長からの428件の報告のうち、自動起動したという報告が360行政区、自動起動しなかったという報告が46行政区、未確認が22件という報告をいただいております。
自動起動しなかった行政区は大東地域が88行政区のうち15行政区、室根地域が20行政区のうち13行政区、藤沢地域が43行政区のうち9行政区などとなっております。
なお、一般市民の皆さんから自動起動がしなかったとの報告は全部で152件ございましたが、行政区長の報告とほぼ同様のエリアとなっております。
行政区長の報告には、ラジオや番組などに関する地域の声も寄せられ、電池の消耗が激しい、あるいは若者向けの音楽が多いといった意見が寄せられております。
自動起動に関しては、高い音で驚いたという意見、それから一方では災害時には頼もしく期待するという意見、あるいは再び試験をしてほしいという意見もいただいており、今後の取り組みに生かしてまいりたいと考えております。
次に、
自主防災組織についてでありますが、
自主防災組織は地域住民が協力して自発的に結成される住民組織でございまして、地域における各種災害を最小限に食いとめるため、住民みずからが防災活動を行う組織であります。
特にも、大規模災害が発生した場合には電話が使えなくなったり、道路交通網、電気、ガス、水道などの機能停止や消防などの
防災関係機関の活動が制限される事態となった場合に、
自主防災組織が重要な役割を果たすことになります。
その役割については、一関市
地域防災計画の中の
自主防災組織等育成計画に掲載しており、平常時の活動としては、防災知識の普及、防災訓練の実施、
防災資機材の備蓄、地域内の他の組織との連携、家庭防災の促進及び防災計画の作成を行うこととなっております。
また、災害時の活動といたしましては、情報の収集及び伝達、出火防止、初期消火、安否確認及び避難誘導、救出・救護、避難所の運営協力、給食・給水及び社会秩序の維持などを担っていただくこととしております。
次に、
自主防災組織と消防団、消防署との連携についてでございますが、被害の軽減を図るためには関係機関との連携は特に重要でございますことから、普段から合同の訓練を行うなど、今後も連携強化に努めてまいります。
次に、消防署員の地域の状況等の把握についてでございますが、署員は地域内の消火栓、防火水槽などの水利の状況の把握について、
市消防本部消防計画に基づき作成した
消防水利台帳により、巡回や
凍結防止作業を行いながら、常にその把握に努めているところであります。
また、公共施設、主な建物、施設、バス停の位置などについても、常に確認を行っているところでございます。
なお、出動時には
活動支援情報として、
消防本部指令システムにある地理、水利情報を
火災救急現場において車両に設置している
車両動態表示システムの画面で確認し消防活動を実施しております。
次に、
高齢者世帯、
ひとり暮らしなどの要援護者の把握につきましては、要援護者が利用する
緊急通報システムが消防本部に接続されておりますことから、その利用者については把握しております。
緊急通報システムによる119番通報時には、その利用者の氏名、住所、病歴及び協力員等の情報が得られる仕組みとなっており、受信後、直ちに民生委員などの協力員に連絡を行い、火災や救急要請時にいち早く駆けつけていただく体制にしているところでございます。
また、
緊急通報システムを利用されている以外の要援護者の把握につきましては、災害の都度、地域の消防団や
婦人消防協力隊員及び民生委員の協力をいただいているところであります。
しかしながら、市全体の災害時に支援が必要な高齢者や障害者などの市の機関が保有する要援護者の個人情報につきましては、
個人情報保護条例において取得した目的以外に提供することができないなどの制限があることから、今後、消防本部が災害時に市の福祉部門の情報や消防団、
婦人消防協力隊、
自主防災組織の情報を活用できるよう検討してまいりたいと思います。
次に、救急出動の所要時間と搬送の状況についてでございますが、救急要請の通報から現場に救急車が到着するまでの平成24年の平均時間は9分32秒で、前年と同様となっております。
また、救急要請の通報から病院に到着するまでの平均時間は45分32秒で、前年より26秒延びている状況であります。
救急搬送の状況につきましては、平成17年をピークに出場件数、搬送人員とも減少傾向にありましたが、平成23年には出場件数が6,639件、搬送人員が6,078名と過去最高となっております。
なお、平成24年の出場件数は前年と比較して461件の減の6,178件、搬送人員が5,708件となっております。
平成24年に救急搬送した傷病者は、3週間未満の入院を要する中等症といいますが、これが44%、それから入院を必要としない軽傷が39%、3週間以上の入院を必要とする重症が14%となっております。
救急車を利用した傷病者の中には、緊急性を要しない事案も少なからずありますことから、救急車の適正な利用については一関市医師会などの関係機関とも連携して、市の広報やホームページ、あるいは救急に関するイベントや
救急講習会などにおいて市民への周知を図ってきたところでございますが、今後とも一層の周知に努めてまいりたいと考えております。
次に、
ドクターヘリの
緊急搬送状況と着陸場所の指定についてでございますが、岩手県
ドクターヘリは平成24年5月8日から運航されておりまして、当市として現在まで14件の搬送要請をしているところでございます。
その内訳は、
ドクターヘリに収容して病院に搬送されたものが10件、
ドクターヘリの医師が救急車に同乗して病院に収容したものが3件、要請後、
ドクターヘリによる搬送が不要となったものが1件となっております。
また、要請から現場までの到着時間は最短で21分、最長で38分、平均で28分となっております。
着陸場所につきましては、当市の小中学校の校庭を含む44カ所が岩手県
ドクターヘリランデブーポイントとして指定を受けております。
なお、指定された着陸場所以外でも安全確保上問題がなければ、
ドクターヘリの判断により着陸する場合もあるとされております。
次に、水道未普及地域の解消についてお答えいたします。
水道は市民生活に欠かすことのできない重要なライフラインでありますが、平成24年3月31日現在の当市の
水道普及率は85.7%であり、中山間地域の一部では水道が整備されていない地域もございます。
市では、平成28年度に簡易水道を上水道に経営統合することにしておりまして、この経営統合とあわせて給水区域の見直し等も行うこととしているところであります。
このため、現在、簡易水道の
事業認可区域内の整備が平成28年度までに完了するよう取り組んでいるところでございます。
また、
簡易水道事業の認可区域外の未普及地域につきましては、地域の水事情や地元要望、さらには
財政状況等を勘案しながら給水区域の見直しについて検討してまいりたいと思います。
次に、室根地域の
水道整備計画についてでございますが、室根地域では折壁地区及び津谷川地区においてそれぞれ
簡易水道事業により給水を行っておりますが、普及率は平成24年3月31日現在で34.9%にとどまり、市全体の普及率を大きく下回っている現状でございます。
また、
東日本大震災以降、井戸の枯渇や水質悪化もあり、未普及地域からは水道の整備要望が高まってきている状況にあります。
こうした状況から室根地域の給水区域の拡張については、平成28年度の上水道と簡易水道との経営統合にあわせて事業認可が得られるよう検討を進めているところでございます。
平成25年度は、これまでの
水源調査データを再整理をいたしまして、追加調査が必要な地点について地質調査や揚水試験を行うとともに、給水区域の設定や人口動態、給水量の推計、整備手法の検討、
概算事業費算定等に関する基礎調査を実施してまいります。
次に、
自家水道施設災害復旧工事補助金についてでございますが、
東日本大震災の影響により自家水の枯渇、あるいは水質悪化など、日常生活に支障を来す事例が多数発生したことを受けまして、水道未普及地域での井戸掘削や
ポンプ設置などに要する費用に対して、平成24年度から平成25年度までの2年間、
自家水道施設災害復旧工事補助金を交付することとしたところであります。
補助金の交付の状況は2月13日現在で全体で273件、8,891万円の補助金を交付しており、地域別では大東が104件、室根が75件、千厩が53件、東山が23件、一関が18件となっております。
なお、平成25年度の予算案では150件分、5,775万円を計上したところであります。
この
自家水道施設災害復旧工事補助金や他市の支援制度などを参考にしながら、平成26年度以降の井戸掘削等ヘの支援について検討をしてまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 34番、小山雄幸君。
○34番(小山雄幸君) ありがとうございました。
詳細にわたりまして答弁していただきまして、ありがとうございます。
それでは、再質問をさせていただきます。
初めに、
自動起動試験の放送に当たってでございますが、最大音量で突然放送が流れることから十分な事前周知に配慮して実施されたもので、私もどういうふうになるかなということで放送時間を待ちましたが、それほど大きくなかったのではないかなというふうな感じをしております。
2件ほど驚いたというふうな事例が報告されておりますけれども、後日、地域の皆さんにどうでしたかというふうな話を聞きました。
そうしたら、難聴地域というか、私どもの近くも放送がなかなか入らない地域でしたので、聞こえなかったよと、あとは聞かなかった、それからNHKのラジオも聞こえないから、あまり聞かない人が多かったというようなことでございました。
NHKのラジオも入らないという話もここで出てきましたけれども、それをNHKのほうに話して調査に来たけれども改善はされないなと、半分、半ばあきらめの状態でございました。
市民の皆さんがまだまだ
FMラジオを出して聞いている人が少ないのではないかなと、それにはやっぱり広報とか行政区長さんに啓発活動ですね、これからは防災の
屋外マストから情報が流れますけれども、あとは
FMラジオでしかその情報はとれませんよというような言い方で啓発活動をされたというふうに思います。
その辺も含めて、市民と密着した方というか、行政区長さんにどのくらいラジオを出して聞いているものかなというふうな部分も把握してもらえればなというふうに思います。
屋外マスト以外はこれでしか情報がとれないということでございますので、よろしくお願いいたします。
それから、
屋外マストとか
FMラジオが起動されるわけでございますけれども、避難指示や国の全国瞬時警報システム、Jアラートでございますが、これにも対応されるようになっているものか、その辺もお伺いしたいというふうに思います。
それから、救急出動について、当市においても緊急性の低いケースがあったということでございます。
その辺につきましても、周知していただければなというふうに思います。
それから、
自主防災組織が結成された後、組織が形骸化することなく活発に活動していただくためには、住民の期待に応じた訓練が重要であるというふうに思います。
同じ地域からなっております消防団が先に立って消防技術、救助技術を指導していただきながら、
自主防災組織の向上に貢献していただく必要があるのではないかなというふうに思います。
それから、同時に災害時における役割分担、やはりこれは明確にしておいたほうがいいのではないかなというふうに思いますけれども、その辺のことについても再度お伺いをいたします。
それから消防署についてでございますが、災害時ですね、安否確認、それから避難支援をするわけでございますが、やはり高齢世帯、
ひとり暮らし、それから要援護者にとっても私は利益があると思います、災害時には。
ですので、事前に本人の同意をとった上でその名簿を把握されるのがよいのではないかなと。
緊急通報システムに登録されている人だけでなく、やっぱり防災組織等にも役に立つわけでございますので、やはり
高齢者世帯、それから
ひとり暮らし、要援護者の皆さんのご希望を聞きながら災害時にどういうふうに対応したらいいか、消防署、そして
自主防災組織の中でも把握された方がよいのではないかなというふうに思う次第でございます。
それから、消防署員の地域状況の把握でございます。
うちのほうでこんな事例がございました。
高齢者世帯で救急車を要請したところ、そこまで救急車が来ているんですけれども、先ほど、出動した場合には本部からファックスによってルートが示されるようでございますけれども、その道路が赤線として登録なっているため、今はなかなか救急車が入れないようなところも指示されるのではないかと、そのため、ちょっと車が入れないようなところにも救急車が入って、高齢者の方がそこに行ってこちらですよと言いたいんだけれども介護しているためにひもじい思いというか、待ちくたびれたというか、そういうことでございました。
やはりその辺は、皆さん一生懸命、地域が変わられて勉強されていると思うんですけれども、その辺、救急車が入れない赤線みたいなところがあれば、そういうふうなことをもう少し勉強していただければなというふうに思うところでございます。
それから
ドクターヘリのことでございますが、私もクマに襲われた方とお話しする機会がありました。
そのとき、襲われたということで110番、そして防災ヘリがすぐ駆けつけていただいたそうでございます。
その方は、目が飛び出るくらい後ろから襲われた、大変な顔面にけがをされた方でございますが、そのとき、すぐ現場に到着して医療措置をしていただいて、クマに襲われますと獣にかかっている感染症にかかって命を落とす方が多いそうでございます。
それで、適切な対処によりまして一命をとりとめ、感染症にかからなかったということで、大変喜んでおりました。
そういうことで、この
ドクターヘリの効果というのはすごいものがあるんだなというふうに思う次第でございます。
それで、この
ドクターヘリの運航時間はどういうふうになっているのか、夜間運航などはできるものなのか、それからこの搬送費用というものは請求されるものか、その辺についてお伺いをいたします。
次に、水道普及についてであります。
室根地域では水道普及に向けて、受け入れ体制として水道組合の設立に向けて住民の皆さんと準備しているところでございますが、室根地域、先ほどご答弁いただきましたが、平成28年度には認可ができるようにというふうなお話がございました。
やはり住民の皆さんが希望が持てる、いつまでに計画して事業にはいつまでに着手、そしていつまでには給水が開始するぐらいの話はいただければ、住民の皆さんも失望しないで待っていられるのではないかなというふうに思う次第でございますので、その辺もお伺いをしたいと思います。
それから、中山間地域での水道普及でございますけれども、高齢化、人口の減少、それから本管からの遠距離の皆さんに、皆全域水道を引っ張るということは大変財政的にも困難ということでございます。
今、水道枯れに対して災害復旧工事補助金というようなものが出されておりますが、それにかわるような救済策があれば軽減されるのではないかなというふうに思う次第でございます。
それから、井戸を補助をいただいて掘削したわけでございますけれども、ボーリングして水が出たということで皆さん喜んでそれをすぐ口にしている、深井戸から掘ったのだから安全だろうなというふうに思いますが、ボーリングせっかくしたのを水を検査もしないで飲んでいる方が多いのではないかなと、そういう過去にこういう事例がありました。
水がないというのでボーリングして風呂に入ったところ、風呂の手拭いというか、タオルが茶色くなりました。
そうしたら鉄分が多くてタオルが黄色くなったという事例がございます。
せっかく補助金をいただいて水を供給したんですけれども、その水質検査されているのか、その辺についてもお伺いをいたします。
○議長(菅原啓祐君) 平野消防長。
○
消防本部消防長(平野和彦君)
小山雄幸議員のご質問にお答えをいたします。
まずは、Jアラートの連動についてでございますけれども、Jアラート、いわゆる全国瞬時警報システムでございますけれども、
防災行政情報システムの整備とあわせまして接続をすることとしており、これにより市内全域に緊急放送を瞬時に伝達できることとしてございます。
それから、2点目でございますけれども、
自主防災組織の育成等にかかわりまして、地元に精通している消防団の指導も必要ではないかと、あるいは
自主防災組織の役割も必要ではないかということでございますけれども、
自主防災組織の育成、指導につきましては、消防防災セミナー養成講座の開催を行っており、消防団員等の消防防災セミナー指導員の要請などに取り組んでおりますので、消防団員とともに講習会や合同訓練などの機会をとらえまして、
自主防災組織の役割等について指導、助言をしてまいりたいと考えております。
それから、救急要請に伴いましての現場把握ということでございますが、道路の状況等については常に掌握をしているところでございますが、救急車の入れない道路、あるいは自宅といいますか、その要請の家までの道路等につきましては、随時調査をしながら進めているところでございますけれども、さらにそのような調査をしながら把握に努めてまいりたいと考えております。
それから、
ドクターヘリの運航時間、そして費用はということでございます。
ドクターヘリの運航時間につきましては、午前8時半から午後5時までということで、日没までとしているところでございまして、夜間飛行はしてございません。
それから、
ドクターヘリの費用負担についてということでございますけれども、
ドクターヘリの運航経費につきましては国と県の負担となっており、救急車と同様に搬送自体の費用はかかりません。
ただし、救急現場やヘリの中で行った医療行為に対する医療費につきましては、通常の医療行為と同様、医療保険制度に基づき患者本人に請求されます。
以上でございます。
○議長(菅原啓祐君) 千田上下水道部長。
○上下水道部長(千田良一君) 室根地域の水道についての見通しについて、まずお話を申し上げます。
平成25年度、新年度でございますが、これにつきましては、基礎調査基本計画というものに着手していきたいと考えております。
そして、平成26年度から平成27年度にかけまして、先ほど市長が申し上げましたように、簡易水道を上水道に統合していくわけなんですが、その中での変更認可についての設計を行いたいと考えております。
そして、翌平成28年度には変更認可申請を行うとともに経営を統合するということでございまして、室根地域の実際の事業の着手については翌年度の平成29年度になる見込みでございます。
なお、実際のいつからそうすると給水を開始できるかということでありますが、計画をつくっていく段階でそれの内容によるわけなんですが、全地域当然一回にいくわけではございませんので、一部から始まっていくというようなことであります。
そうしたことの具体的なことにつきましても、計画の策定の中で出てくるものと思っております。
それから、中山間地域での水道を引く、あるいは飲料水を確保するための救援策といいますか、そういうことについてのことでございますが、現在ご案内のように平成24年度、25年度につきましては、災害復旧のための支援策でやっているわけでございます。
先ほど市長が申し上げましたように、平成26年度以降につきましては、中山間地域での飲料水確保についてのいろいろな実例など、他市の例なども踏まえながら調べまして検討していくこととしたいと思っております。
それから、ボーリング調査をした場合の出てきた水についての水質検査の件でございますが、これは実際どのようになされているかについては把握してございません。
実際にボーリングをお願いした方と、それから業者さんがいらっしゃるわけですので、その間での協議といいますか、そういうことでこれを飲めるというようなことで事業が完了といいますか、そのようなことで行われているものと理解しております。
以上でございます。
○議長(菅原啓祐君) 34番、小山雄幸君。
○34番(小山雄幸君) ありがとうございました。
防災無線につきましては、
FMラジオによって情報を得るということが大きくなるものと思いますので、やはり難聴対策はしっかりとやっていただいて、ラジオも皆さんに出していただいて聞けるような状態の普及をお願いしたいというふうに思う次第でございます。
それから、室根の水道でございますが、今、部長のほうから平成29年度には着手、そうするとそれから5年、10年は給水まではかかるのかなというふうな感じでございますけれども、その1点だけをお伺いしてこの場での質問を終わりたいと思います。
よろしくお願いしします。
○議長(菅原啓祐君) 千田上下水道部長。
○上下水道部長(千田良一君) 具体的には、先ほど申し上げましたように、計画の中で例えばどの地域は早めに給水できるか、あるいはやはり現在考えられる、あるいは計画の中で確保できる水源からどうしても排水管が遠くなるところについては、やはり時間がかかるというような具体的なところが出てくるかと思います。
ただ、今まで見ますと、おおむね事業に着手して、やはり3年くらいは当然、一番早いところでもかかるのが実態でございます。
○議長(菅原啓祐君) 小山雄幸君の質問を終わります。
次に、武田ユキ子君の質問を許します。
武田ユキ子君の質問通告時間は60分で、一問一答方式です。
28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) 一新会の武田ユキ子でございます。
第42回定例会において先に通告のとおり、3題について質問をしてまいります。
質問の第1題目、女性の埋もれた潜在力を生かす施策の推進についての1つ目、市職員の女性管理職登用の推進について伺います。
NHK総合テレビのクローズアップ現代で昨年10月に放送された「女性が日本を救う」という番組で国際通貨基金、IMFのトップであるクリスティーヌ・ラガルド専務理事から、女性の社会参加が日本再生のかぎだとするIMF緊急リポートが紹介がありました。
この中で、まず日本の高齢化が世界のどの国よりも早く進んでいることへの強い危機感が書かれています。
急速な高齢化と少子化で働く人の数、生産年齢人口は激減、2050年にはピーク時から4割落ち込み、GDPはほかのアジア諸国を下回るという見方もあります。
労働力の縮小を食いとめる手段が、埋もれた潜在力、女性の活躍を促すことだとリポートは指摘しております。
日本では、働く女性の数が20代後半から減少します。
出産した女性の実に6割が仕事をやめてしまうためであります。
その後、再就職は増えますが、半数以上が非正規雇用、女性が能力を発揮しきれていないことが日本の成長のマイナスになっているといいます。
IMF緊急リポートでは、これらの実現に向けて2つのハードルの解消が重要だとしております。
その1つは、国際的にも極端に少ない女性の管理職や役員を増やすこと、日本における女性管理職の割合は1割、先進国で最低レベルであります。
2つ目は、家庭と仕事の両立支援の充実であります。
より柔軟な働き方や保育サービスが整えば、出産後に仕事をやめる女性を減らすことができるというのがIMFリポートの分析であります。
女性が組織の中で先頭に立ち、ほかの女性たちを引き上げる役割を果たす、だからこそ女性のリーダーを増やすことは大事なことだということであります。
さて、IMF緊急リポートの分析において2つのハードルの解消の一つ、管理職や役員を増やすことについて、世界における日本の現状はどうなっているのでしょう。
世界経済フォーラムが年次報告を発表しており、2012年版で日本は135カ国中101位という結果であります。
4年連続1位はアイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデン、5位アイルランドと北欧諸国が上位を占めております。
次にドイツ13位、イギリス18位、アメリカ22位と欧米各国が上位に並んでおります。
地域的に見ますとアジアは全体的にランクが低いものの、フィリピン8位、シンガポール55位、タイ65位、ベトナム66位、中国69位といずれも日本の101位よりも上位を占めており、韓国が108位となっております。
特に、日本では経済、政治分野での格差が際立っており、135カ国中、経済では102位、政治参加は110位であります。
市職員の質問になぜ世界の話を引き合いに出すのかと思われるかもしれませんが、私の思うところは、国際リニアコライダーの実現で東北が飛躍する千載一遇のチャンスとして国際都市一関を築いていくとしている勝部市長には、隣近所、あるいは国内と比べるなどということではなしに、世界に羽ばたく一関を見据えた中での議論につなげていただくことを期待しているからにほかなりません。
そこで、まず勝部市長の女性の社会参加が日本再生のかぎだとするIMF緊急リポートに対するご所見、市職員の女性管理職登用推進についてのご所見をお伺いいたします。
また、当市における女性管理職の比率について、また、他市における先進事例、効果、課題などについて事例があればお知らせ願います。
さらに、今後の取り組みについてもお伺いいたします。
次に、女性の埋もれた潜在力を生かす施策の推進についての2点目、女性起業家、起業家の「き」は「起こす」であります、支援策についてお伺いいたします。
前段でもご紹介いたしましたが、日本では働く女性の数が20代後半から減少します。
出産した女性の6割が仕事をやめてしまうためであります。
これをM字型カーブ現象というのだそうですが、先進国ではあまり見られない現象とも言われております。
裏を返せば、申し上げるまでもなく、家庭と仕事の両立できる職場になっていないのが現状ということでありましょう。
このような中で、近年、20代、30代の若手女性の起業熱が高まってきており、社会経験が少ないハンディを乗り越えたり、独自の視点を生かした製品開発に取り組んだりしている事例が全国的に広がってきております。
今の多くの会社の仕組み、社会の仕組みが、人のライフサイクルを意識しないでつくったシステムと感じている女性たちの働き方についての切実な思いが、新しい働き方を実際に実現する原動力になっているというふうに思うものであります。
東京都品川区では、武蔵小山駅に、そのようなニーズに応ずる事業として創業支援センターを創設し、若者はもちろん、主婦やリタイヤ後の方、起業して間もない方、幅広い層の方々を対象にセミナーや起業を目指す希望者の交流等を実施しております。
セミナー終了後は必要に応じてアドバイザー、専門家によるアドバイザーでありますが、個別相談等を実施し、起業までの道のり、また、起業後もサポートしており、成果を上げていると伺っております。
当市におきましても、これまで以上の起業に意欲のある方ヘの支援、バックアップが重要と考えます。
気軽に相談できる体制、起業を目指す者同士が集い情報交換できる場の提供、開業、営業の相談やセミナーの開催、起業後のサポートなどが図れる創業支援センターの設置が望ましいと考えますが、その考えはないかについてお伺いいたします。
次に、日本経済再生に向けた緊急経済対策に呼応し、女性起業家らに創業費用の一部を補助する取り組みについてでありますが、経済産業省は安倍政権が今月打ち出した日本経済再生に向けた緊急経済対策に呼応し、独創的なサービスや製品の提供を目指す女性起業家らに創業費用の一部を補助する制度や、2012年度補正予算案ではこれに基づいて200億円を要求したというニュースが報道されておりますが、このことについての詳細がわかればお知らせいただきたいと思います。
また、市としての取り組みについてもお尋ねをいたします。
次に、児童生徒の命を守る安全対策は万全かについてを伺います。
まず、第1点目、教育現場における体罰についてお伺いいたします。
この件につきましては、昨日、同僚議員の質問に対する答弁で明らかになった部分もございますけれども、通告をいたしておりますので、質問をしてまいります。
大阪市立桜宮高校2年のバスケットボール部主将が体罰を受け自殺した問題が1月に公になって以来、全国で次々と体罰が発覚、女子柔道日本代表監督の暴力も判明し、教育現場とスポーツ界で指導名目の暴力の横行が次々に明るみになりました。
殴る蹴るなどの行為や長時間の正座、直立の強制といった体罰は学校教育法が禁じています。
一方、放課後に教室に残したり学習課題や清掃活動を課したりするのは懲戒として認められているということであります。
私は、体罰は児童生徒に屈辱感を与え、心を深く傷つける行為として教師や学校への信頼を失わせるものであり、体罰による指導では正常な倫理観を養うことはできず、児童生徒に力による解決への思考を助長させ、いじめや暴力行為などの土壌を生むおそれがあると思料するものであります。
体罰を受けた男子生徒が自殺した大阪市立桜宮高校では、緊急の保護者説明会が開かれ、保護者から、なぜ自殺する生徒が出るまで問題を放置したのかと学校の管理体制のずさんさを批判する声が上がったそうであります。
一方、その場において愛情のある体罰なら許されるのではという擁護する意見も一部に出たという報道がありました。
そこで、教育長さんにお伺いいたします。
確かに、日本の風土に愛のむち的な体罰を容認してきた過去があります。
しかし、子供のためを思っての愛のむちなら体罰はいいのか、人は体罰という理不尽さを乗り越えて成長することができるのか、体罰によって子供は自分を律することができる人間になれるのか、体罰によって人を人格的に成長させることができるのか、などなど市教育委員会の体罰に対するご所見をお聞かせ願いたいと思います。
また、これまでの実態はどうか、体罰の有無につきましては昨日3件というようなご答弁もありましたが、その詳細をお知らせいただければありがたいと思います。
また、早急に全児童生徒とその保護者を対象に、教員による体罰の実態調査を行う必要があると思いますが、それらを含め今後の対応についてもお伺いいたします。
次に、児童生徒の命を守る安全対策は万全かの2点目、保育・教育施設の耐震化対策についてお伺いいたします。
3.11の巨大地震から丸2年を迎えようとしておりますが、いまだに震度4強の地震が頻繁に発生しております。
そこで、心配されますのは、保育園や幼稚園、そして小中学校の耐震化対策についてであります。
小中学校、保育園、幼稚園などの耐震化を他の事業に優先して整備を進めていただいているところではございますが、その進捗状況、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
次に、大きな3点目、保健推進員のあり方についてお伺いいたします。
当市には598名余の保健推進員がおられ、市民の健康づくりの推進役としてさまざまな活動をしていただいており、先般は平成25年度の成人検診の申し込み調査書を全世帯に手渡しということで配布をしていただきました。
これら以外にも各検診会場には、いつもお世話役として活躍していただいており、大変なお役目を引き受けていただいていると常々感じているところであります。
ボランティア精神を持って献身的な保健推進員の皆さんには、改めて敬意と感謝を申し上げるものです。
と同時に、献身的に活躍していただいている保健推進員さん方に、ご本人の意向はそれぞれあるにしても、例えば私生活や家族よりも組織に対する義務を優先する日本人特有の自己犠牲的なところにゆだねすぎてはいないかと危惧するものであり、質問をする次第であります。
そこで、1点目、保健推進員の役割について、どのようなことをお願いしているのかについてお知らせ願います。
また、報酬について、また、先般配っていただいた成人検診案内書を手渡しで各戸に配布していただいているのはなぜなのかも伺います。
また、地域で活動できる仕組みになっているのか、さらに現状はどうなのか、課題は何か、今後の方向性についてもお尋ねをいたします。
以上、壇上からの質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。
○議長(菅原啓祐君) 武田ユキ子君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君) 武田ユキ子議員の質問にお答えいたします。
まず、女性の管理職登用についての私の考え方でございますが、少子高齢化の進行、人口減少、そして社会経済情勢の大きな変化の中で、男女がともに社会のあらゆる場面に参画をして、その能力を発揮することがますます必要になってくると認識しております。
国においては、第3次男女共同参画基本計画において、2020年までに指導的地位に女性が占める割合が少なくとも30%程度になるよう期待する、このように目標を掲げまして取り組みを進めており、当市におきましても、第2次いちのせき男女共同参画プランの基本理念、すなわち男女がお互いを尊重し、支え合う輝く地域社会を目指して、市民、行政、関係機関など市全体で取り組んでいるところでございまして、職員の性別にとらわれない能力開発や能力適性を重視した職員の登用推進を掲げまして、私が市長就任以来、一貫して取り組んできているところでございます。
今後とも、女性の社会進出は経済の成長を支える上で非常に重要であると認識しているところでございまして、関係機関と連携しながら女性の雇用の確保、創出に努めてまいりたいと考えております。
次に、女性職員の管理職への登用でございますが、私が市長に就任して以来、人事異動方針に女性の積極的登用ということを掲げまして、女性職員の人材育成や管理職への登用を行ってまいりました。
女性管理職の比率につきましては、平成24年4月1日現在、課長相当職以上の管理職職員数は176人でそのうち女性職員は22人でございます。
この比率は12.5%でございます。
まだまだ国の示す目標、すなわち2020年までに30%という目標には及びませんが、年々少しずつではございますが、この率は上昇してきております。
なお、全国の自治体における女性管理職の比率につきましては、都道府県では6.5%、政令都市が10.3%、市町村にあっては11%となってございます。
次に、他の自治体における先進事例につきましては、内閣府が都道府県・市区町村を対象に行った女性職員の採用、登用に関する調査の事例として、女性の管理職登用の数値目標化、女性キャリアアップ研修の実施、メンター制度の創設、このメンターというのは指導者が対話により気づきと助言による自発的、自立的な発達を促す方法と言われてございます。
それから、昇任試験における配慮、女性職員の配属部署及び担当業務の拡大、こういう事例が紹介されておりまして、当市でも参考としているところでございます。
今後の取り組みといたしましては、出産、育児の家庭責任のため十分なキャリア形成が図れないことへの対応など、女性の勤労意欲の向上と能力開発、発揮のため、柔軟な勤務体制や労働条件にも配慮しつつ、政策方針決定過程への女性職員の参画が今後ますます重要になってくると思いますことから、今後、数値目標を設定することも含めて検討して、女性管理職の登用をこれまで以上に積極的に進めてまいります。
次に、起業家支援についてでございますが、当市では新たに事業を始めようとする個人や事業展開を行おうとする企業及び研究開発を行う企業などを支援するために、市内に貸し工場を1棟、それから研究開発プラザ内に
貸し研究室を9室を整備しているほか、新製品、新技術開発事業費補助金や取引支援促進事業費補助金などにより支援をしているところでございます。
しかしながら、市としての女性起業家を対象とした支援制度というものは現在ございません。
また、昨年7月には、いわて起業家サポーティングネットワーク会議の主催による、いわて起業家応援フェアが盛岡市で初めて開催されました。
起業支援機関による講座、セミナー、助成制度、融資などの各種支援制度の紹介や個別相談会などが実施されたところでございます。
当市といたしましても、地域の強みを生かした起業は、地域経済の活性化や雇用創出に大きく貢献するものと期待しているところでございまして、平成24年度から平成28年度までを計画期間とした一関市工業振興計画において、工業振興戦略の一つの柱として地域内発型産業の振興を掲げ、起業支援を推進することとしておりますことから、県を初め関係機関との一層の連携により、起業、あるいは創業に向けた各種支援策の情報の収集と提供に努めて、事業の展開を支援してまいりたいと考えております。
創業支援センターについては、今後他の事例をもとに研究を進めてまいりたいと思います。
次に、創業費用の補助に係る市の取り組みにつきましては、中小企業の振興、育成のため、中小企業振興資金貸付制度により開業資金の貸し付けや利子補給、信用保証料補給を実施しているほか、商店街活性化事業補助金により空き店舗入居支援を実施しております。
しかし、これについても女性起業家に特化した市の支援制度というものはございません。
なお、国においては日本経済再生に向けた緊急経済対策の中で、女性及び若者等の起業創業支援を行うこととしておりますことから、この制度について情報を収集して、金融機関、商工会議所、県南技研などとともに広く情報提供を行うなど、起業創業を支援してまいりたいと考えております。
次に、保育施設の耐震化の状況についてでございますが、一関市では昭和56年6月以降に新しい耐震基準で建設された施設や、直近の時期に施設建設を予定している施設を除く公立保育施設の耐震診断を順次実施してまいりました。
対象となっている9施設のうち、摺沢保育園を除く8施設については、平成23年度までに診断が終了しております。
耐震診断調査を実施した8施設のうち、建てかえや補強が必要とされたものは曽慶保育園、磐清水児童館、釘子保育園及び浜横沢児童館の4施設でございまして、そのうち曽慶保育園については新築工事を、磐清水児童館については耐震補強工事を実施中でございまして、室根地域の釘子保育園と浜横沢児童館の2つの施設については、当面の危険を回避するため利用を中止いたしまして、昨年の9月18日より新耐震基準で建設した上折壁児童館において保育を行っているところでございます。
なお、市といたしましては、この2つの施設について地域の方々に今後の保育施設のあり方について十分に説明をさせていただきまして、ご理解をいただきましたことから、平成25年度から休園をすることにいたします。
また、私立の保育施設につきましては、平成22年度、23年度に耐震診断調査事業に対する補助を実施いたしまして、その結果を踏まえ各法人において順次新築、改修等が進められているところであります。
今後、耐震診断調査が未実施の摺沢保育園の調査を平成25年度に実施する予定であります。
なお、教育現場における体罰に関する項目、それから教育施設の耐震化については教育長が答弁いたします。
また、保健推進員に関する項目については
保健福祉部長から答弁させますので、よろしくお願いします。
○議長(菅原啓祐君) 藤堂教育長。
○教育長(藤堂髑・君) 初めに、教育現場における体罰についてのご質問にお答えをいたします。
まず、体罰に対する教育委員会の所見はということでございますが、教育委員会といたしましては、教職員による児童生徒に対する体罰は絶対にあってはならないことであると認識をしてございまして、体罰の禁止につきましては学校教育法にも明確に示されているということでございます。
しかし、そのこと以前に教育という営みは、教職員と児童生徒との温かな人間関係がその根底にあってこそ成果を生み、児童生徒の望ましい人間形成に結びつくものと認識してございまして、体罰はその関係構築の妨げにしかならないものであります。
また、子供の人権を守るという意味からも、体罰は決して認めることのできないものであるととらえております。
次に、今、体罰が話題になっているが、教育委員会として何か行動を起こしたかということにつきましてでございますが、教育委員会では各小中学校長に対し、体罰やいじめ等が発生した場合には速やかに報告をするようにこれまで指導しており、今回の大阪市における事案を受け報告の徹底について各小中学校長に対して緊急の指示も出しているところであります。
昨日、橋本議員にも答弁をいたしましたように、市内でも体罰事件が発生をいたしております。
その内容でありますが、中学校の部活動の練習への生徒の参加のあり方の指導中にももを蹴ってしまったということ、それから、中学校の生徒指導の中で足を蹴ったこと、生徒の肩のあたりを強くこづいたということ、それから小学校の授業中に学習への成長を促し理解をさせようと作業中の手を叩いてしまったということでございます。
この事態を重く受けとめ、体罰等の未然防止の徹底が図られるよう、先の校長会議においても改めて確認し、職員への指導の徹底について指示をしてございます。
体罰については、児童生徒や保護者の方々からの相談が情報源になる場合もあり、教育委員会の相談電話等の中にこのような事案が潜んでいないかにつきまして、今後も注意深く対応を進めてまいりたいと考えております。
体罰に関する今後の対応についてでありますが、これまでも各学校には教職員の服務規律の確保と倫理の保持について指導をしてきたところであります。
それぞれの学校においては、毎月テーマを設定しコンプライアンス研修を実施したり、校長が教職員との個別面談を行い、教職員個々の状況に応じた指導をしてまいりましたが、これからも実施をしてまいります。
各小中学校においては、いじめに関するアンケート調査などを実施しておりますので、それらの中に体罰に起因する情報がないか等にも丁寧に耳を傾けることを継続してまいりたいと考えております。
また、教職員の服務上の問題につきましては、市教育研究所に配置しております教育相談員、それから学習指導専門員の定期訪問の際にも聞き取りと助言指導を行ってきたところでありますが、今後もこれらの対応を充実させてまいります。
今後もこのような取り組みを継続して行っていくことで、体罰を含む不祥事の未然防止に取り組んでまいります。
次に、教育施設の耐震化対策についてお答えいたします。
まず、幼稚園、小中学校の耐震化の進捗状況についてでありますが、昭和56年以前の旧耐震基準で設計された建物のうち、耐震診断等により耐震補強等が必要であるとされた鉄筋コンクリート、それから鉄骨造りの校舎、屋内運動場については、小学校40校中校舎が12校、それから屋内運動場が11校、中学校では19校中校舎が5校、屋内運動場4校となっておりましたが、耐震補強工事に取り組んできた結果、平成26年4月に学校統合を予定しております田河津小学校、松川小学校の校舎、屋内運動場、平成25年度から改築を実施する山目小学校、東山中学校の校舎及び平成25年度で耐震補強工事を行う藤沢中学校屋内運動場を除きますと、耐震補強が終了していない施設は磐清水小学校の校舎のみとなっております。
次に、木造校舎の耐震化の進捗状況について申し上げます。
現在、昭和56年以前の旧耐震基準で設計された木造の建物は、幼稚園園舎が2園、小学校校舎が1校、中学校校舎4校、屋内運動場1校となっております。
このうち幼稚園につきましては、舞川幼稚園が平成24年度、真滝幼稚園は平成25年度で耐震補強が完了する予定でございまして、現在、耐震補強工事を実施している舞川中学校、平成25年4月に統合に伴い閉校する達古袋小学校、平成27年4月に統合を予定している山目中学校、中里中学校を除きますと、桜町中学校の特別教室棟が未了となってございます。
今後の取り組みについてでありますが、平成25年度に桜町中学校木造校舎の耐震補強に係る実施設計を予定しております。
残る磐清水小学校につきましては、複式学級が生じておりますことから、この解消に向け千厩地域の小学校の学校規模適正化に向けた検討が必要であると考えており、現在、千厩地域の地域ごとの住民自治組織の役員の方々や保護者との懇談会を開催し、適正な学校規模はどうあるべきかについて一緒に検討しているところでありますが、これまでの懇談会では、将来的には小学校の学区再編が必要であるという考えの方々のほうが多いと認識をしてございます。
今後はさらに少子化が進み、児童数も減少を続けると見込まれることを踏まえまして、千厩地域の小学校の学区のあり方につきまして、今後より具体的に検討する地域ごとの委員会の設置や、次のステップとして千厩地域全体の委員会を設置して、その中で検討を続けていくこととしてございます。
このようなことから、磐清水小学校の耐震補強工事につきましては、今後設置予定の磐清水地区の委員会での検討を踏まえながら判断をしてまいりたいと、このように考えてございます。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 私からは、保健推進員についてお答えいたします。
保健推進員は市の特別職の職員として、現在598人の方々を委嘱しており、その数は県内市町村で最も多い配置数となっております。
また、各地域では保健推進員協議会が設置され、さらに市全体の組織といたしまして一関市保健推進員連絡協議会が設置されており、研修会を独自に開催して相互の研さんや連絡調整、親睦などが図られております。
委員の役割でありますが、成人検診申込調査書の配布、各地区で実施する健診の従事協力、地区健康相談の住民への参加呼びかけなど、市が行う各種の保健事業への協力などとなっております。
さらには、地域住民の相談相手となる健康づくりサポーターの役割や地域活動を通じて地域のお世話役や住民と行政とのパイプ役などについても自主的な活動としてお願いしているところであります。
委員の報酬でありますが、年額報酬となっておりまして、基本額の1万2,000円に1世帯当たり130円の世帯割を合算した額となっており、1人当たりの平均報酬額は年約2万2,000円となっております。
次に、成人検診申込書の各戸配布についてでありますが、その目的は、疾病予防のための各種検診の受診率の向上とその啓発であります。
委員が直接配布することによる効果といたしましては、一つとして、受診勧奨の一歩としてまず検診の申し込みをしていただく必要がありますので、配布の際に検診を受けましょうと声がけができることであります。
2つ目といたしまして、検診内容の疑問点や説明、申込書の記入困難な方ヘの手助けをすることにより回収率が上がること、3つ目といたしまして、住所はあるが実際は長期不在であったり、入院中や施設入所等により返信不能な方を除くことができまして、検診対象者の精査による検診受診率向上の一助になることなどを期待いたしまして、各戸配布をお願いしているところであります。
また、自治会などの地域での保健推進員の活動についてでありますが、市といたしましては、地域内の各種団体と連携、協力して健康づくりや地域の連帯感を高める活動を担っていただくよう、委嘱の際に活動のしおりを配布いたしますとともに、毎年開催の全員参加による総会においても説明し、お願いをしているところであります。
このように、保健推進員は、当市の健康保持増進や疾病予防を推進するため、行政とのパイプ役として住民の意識啓発や検診受診率の向上に大きな役割を果たしていただいておりますが、各地域における行政区ごとの委員数や担当する世帯数の違い、都市部と農村部での地理的条件や人間関係の違いなどの課題があり、より地域に密着した活動を展開していただくためには、これらの課題を各地域の保健推進員協議会とともに検討してまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) 大変ありがとうございました。
これから再質問をさせていただきます。
順番が変わって大変恐縮なのですけれども、今、最後にご答弁いただきました保健推進員のあり方についてから再質問をさせていただきたいと思います。
いずれ、今のお話は全くそのとおりということでありまして、問題点もある程度その担当部署では周知しているというふうに受け取れました。
そこで、一番問題なのは、やはり各戸配布をしていくというようなもの、前には配布だけではなかったですよと、回収もさせていただきましたという、大変ご苦労なお話を聞いているわけですけれども、そういう中でのやることの重責と得る効果というようなものを勘案したときに、その手法が本当に妥当なのかという疑問が私にはあります。
そういう中で、特にも私どもが住んでいる都市部にありましては、今、これがお願いごとの中にあるというのは私も非常に不可解なのですが、検診不能者の発見みたいなところですかね、例えばアパートに住所があったけれどもいなかったとか、そういう方々こそが担当者は大変なご苦労をされているんですよ。
一人たりともわたさない方がないようにというような使命感によって何度も何度も足を運ぶ、しかし、表札はない、電気がついても出てこないとか、その結果、いろんな事情の中でこの方はいないのではないかというような結論に達するまでにはすごい労力、心の負担もありますでしょう。
そういうことで、そういったことをゆだねていいのかということであります。
そのことにつきましては、もっともっと精度の高いやり方でお願いをしたいと、横の連絡をとりながらですね、市民課なり何なりときちんと連絡をとりながらやっていただければよろしいのではないかと思いますが、各戸に行って検診を勧めるとか、あるいは書き方を教えてあげるとか、そういったものを各戸訪問するという中では、都市部にあってはお一人の負担が大変多うございますから、そういった時間的制限の中では不可能に近いと。
それから内容がわかっておりません。
事前に去年も検診していただいたか、これまでの中でずっと検診しているのか検診していないのかという情報は全くない中で、すべからく皆さんにそのようなことを型どおりにお話していくというのも効率の悪い話であります。
できれば、40代、50代の方が検診率が低いとか、そういうようなものなり何なりの集中的な情報を共有しながらご指導していただくというやり方など工夫をする必要があるのではないかと思いますので、再度ご質問をさせていただきます。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) まず、世帯への戸別配布のことについてでございますけれども、保健推進員と担当地域の住民の方々とのコミュニケーションをする非常によい機会であると私どもとしては考えておりまして、それらのコミュニケーションを通じて地域での健康づくりというものの啓発などにも努めていただければというふうに考えているところでございます。
ただ、今、議員ご指摘のとおり、担当世帯が多い地域にあっては戸別配布が非常に容易ではないというご意見も当然私どもも伺っているところでございまして、保健推進員の方々には地域の実情に応じて柔軟な対応も可能としてございます。
この戸別配布についてのお願いをする際にも、可能な範囲での対応をお願いをいたしますということを文字にいたしまして皆さん方にもお願いをしているところでございます。
地域によりましては班回覧なども活用しながら配布している場合もございます。
ただ、市といたしましては各種検診の受診率の向上ということに向けましては、この保健推進員の方々の活動なくしてはこの受診率の向上というものはあり得ないというふうにも考えてございますので、今さまざま議員からご指摘のございました点も今後十分踏まえまして、また、個々の推進員の方々のご苦労というもののくみ上げももう少し丁寧にさせていただきながら、これまでどおりの活動とご協力をお願いをしたいというふうに考えているところでございます。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) いずれ、大きなお役目をしていただいているというのは共通の認識でございます。
こういう中での各戸配布というようなものについては、例えば今、例に挙げられました自治会の班の方々にお願いするとか、そういうふうなこともありますけれども、保健推進員は市から委嘱を受けた方であります。
そういう中で、先ほど来壇上でも申し上げましたが、日本特有のそういう義理首尾というかね、そういうようなものにすがる行政であってはならないと私は思っているところがあります。
きちんとした予算立てをするなりということで自治会にお願いするということとか、それから保健推進員が地域で活動できるような体制づくりというのも、全くこれはご本人の力量に任せっきりというところを私は感じております。
そういう中では、自治会に入り込んでいくための何か予算的なものでありますとか、自分がこういうことをやりたい、こういう予算がある、だから自治会にお願いして一緒に取り組んでいただけないかというようなことができるような、何かしらそういうようなものがなくて、ただ単に役所としては自治会というところに何ら特別なルートがないわけです。
行政区長ならありますけれどもね、自治会というところにはそういうルートがない中で、暗黙の了解の中で日本の伝統的よさみたいなものにすがっているところが私としては問題ではないかと、今後新しい時代に合ったようなやり方をぜひお願いしたいということでお願いをしておきたいと思います。
次に、教育長にお尋ねをいたします。
いずれ、子供たちの安心安全というのはだれしもが願うものでございまして、その中で第1点目のいじめの問題でありますが、3件の情報の入手というか、それはどういう形で情報が入ってきたのですか。
○議長(菅原啓祐君) 藤堂教育長。
○教育長(藤堂髑・君) さっき3点の概略をご説明申し上げましたけれども、1点目の部活動への参加のあり方についての部分につきましては、そういうももを蹴った当該教員が、これはまずいということで本人の申告、あるいは保護者との話し合いの中で学校長にわかったということであります。
それから、ほかの2点につきましては、保護者からの訴えといいますか、申し入れによってわかったということでございます。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) いずれ、こういった案件というのは保護者の方々も相当悩むでしょうし、また、常日ごろ先生方におかれましては、素直な子供もいればそうでないやんちゃな子供もいらっしゃるでしょうから、それらを上手に統制をとっていくというのには相当なご苦労があるんだろうというふうに思います。
そういう中で、ついそういった行動が起きてしまったのだろうというふうに私は推測するわけでありますが、しかしながら、やはりこれらは時代とともにもっともっときちんとした対応をしていく、そういう体制を整えていく必要があるのではないかというふうに思います。
そういう中では、子供を預けている親御さんというのは、それぞれいろんな思いをしながら子供の成長を見守っているというふうな中では、なかなかそういった事案を単刀直入に学校の先生、校長先生なり何なりにお話しできるというのも、できる方もあればそうでない方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。
そういった中では、今後、そういった事案を気軽にご相談できると、きちんと守秘を守っていただく、そういう中で大きな事案にならないような形で食いとめていく方策として何かしら窓口を設置する必要があるのではないかと思いますけれども、いかがなものでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 藤堂教育長。
○教育長(藤堂髑・君) この体罰につきましては、昨日もお答え申し上げましたけれども、教育の現場では学校教育法の中に、教育上必要がある場合は懲戒は認められておりますけれども、ただし、体罰はいけないということであります。
それで、懲戒と体罰のあやふやな部面もあるわけですけれども、いずれ今回のその後の聞き取り等によりますと、叱るという部分と怒るという部分で、叱るというのは子供に対する愛情というものがバックにきちんとあった上で戒めるということでありますけれども、自分の感情を制しきれずに腹を立ててしまったというような部分も見えてきておりますので、教師としてのある面での修業という部分も必要ではないかなと思ってございます。
それは、常日ごろの保護者の方々とのコミュニケーションというのがきちんとあれば、その中で解決できた部分もあるいはあるのではないかなということもございますので、いずれそういう場面になったときだけではなくて、常日ごろに保護者の方との意思疎通をきちんとできる環境ができた上での教育の現場になればいいなとそのように思ってございます。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) いずれ、いじめの問題等、教育委員長もいろいろとご苦労が多いかと思いますが、適切なご指導等、ぜひ強力に推し進めていただければというふうに思います。
次に、教育施設の耐震化であります。
市長のほうからご紹介いただきました保育関連につきましては承知いたしました。
そこで、時間も迫ってまいりましたので手短にお話を申し上げますが、今、木造校舎とか鉄筋とかそういったものの進捗状況をお話をいただいた中では、千厩の磐清水小学校が手つかずでいると、それの今後の耐震化に対しての取り組みについては地域の方々で組織しているところに諮りながらという話でありますが、そのとおりですね。
私は、確かに統合というのが平成25年に決まっているところでありますとか、既にそういうめどが立ったところについてはそこまで追求はいたしませんけれども、いまだそういう状況の中で年次計画以前のそういった校舎に、昨夜も0時半ごろ、そこそこの地震で私は目を覚ましましたけれども、そういうような頻繁に最近起きているという状況下のもとに、私は危機感の欠落ではないかというふうに申し上げざるを得ないと思っております。
子供たちは6年間とか3年間という限られた中でそこの学舎に、好むと好まざると、大抵は母校というようなことで大変親しんでいただいている、巣立っていってもらうと思いますが、新しい校舎に行って安心安全なところで教育を受ける子供さん、同じ市内の中でもそういう、あす、どうなるかわからないような教室にいつまで通わなければならないかというような、たしか現地に私は赴いておりませんけれども、結構大変な状況だというふうにお伺いします。
そういう中で、私は耐震対策をそれまで協議をして決めるというようなものの対象ではない、そういう対象のものではないというふうに認識いたしますが、その件について再度お尋ねいたします。
○議長(菅原啓祐君) 藤堂教育長。
○教育長(藤堂髑・君) 先ほどもご答弁いたしましたように、磐清水地域のお話でございますけれども、磐清水地域も含めまして千厩地域の現在の小学校の再編について今お話し合いをいただいているわけであります。
その動向、あるいはその結論を受けながら今後対応していくということでございまして、とは言いましても結論が出るまでその間、安全に対しての不安というのは当然あるわけでございます。
それで、緊急避難の対応等についての対応をお願いしているわけですが、例えば耐震設計をやって、それから改修を完了するのにも2年かそのくらいかかるわけです。
その間のことが心配になるわけですが、そのため外への避難が素早く出れるように、低学年を1階の教室に集めるとか、あるいは1階からすぐ校庭に出るような、ベランダからすぐ出れるようなとか、そういうのを磐清水小学校に限らずいろんな小学校では工夫をしながら対応しているわけでございます。
そういうことも含めまして、あるいは学校によっては耐震基準は大丈夫だといっても落下物が心配されるということで、落下しない場所を一時的に待機する場所ということで、そのスペースを指定をして、そこに一回待機してから次逃げるとか、そういういろんな工夫をしているわけでございます。
それで、完了するまで2年間の間そのままでいいかという問題もございますので、その間の不安も含めまして学校としてやれる部分についていろんな知恵を出してやっているという状況でございます。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) 今、教育長のおっしゃったのは、当然どこの安全な施設にあってもそのとおりだろうというふうに思います。
どの程度の地震が来るかわからないような状況の中での初期行動すればそのとおりだというふうに思います。
しかし、もとより耐震化の判断で診断したということで、ああいう数値が非常に低いというようなことがわかっているというところに大事なお子さんを預けているというようなことについて、地域の方々と相談をするというような事案ではないと言いながら、なぜそういうふうなことになるのでしょうか。
私は、教育委員会としてのそういった考え方が踏襲されてこれまで事業を進めてこられたというふうに思っております。
そんなに莫大なお金でもかかるんですか。
○議長(菅原啓祐君) 藤堂教育長。
○教育長(藤堂髑・君) 概算といいますか、きちんとした設計とか何か、まだお願いしていないんですけれども、概算は1億円を超えるというデータは持ってございます。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) その辺の概算というのは概算でしょうから、今、例えば木造校舎等でありますれば基準そのものがないというような中でも、ある程度補強して過ごしていただいているということもありますから、全く手をつけないというようなことではないことをぜひ検討というか、進めていただきたいと思いますので、その決意などをぜひこの場でお話をいただいて私の質問を終わりたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 藤堂教育長。
○教育長(藤堂髑・君) 今、数値をご提示申し上げましたけれども、そのことも含めまして地域の中でいろんなお話し合いを現在進めていただいているわけでありますけれども、いずれ学校再編の話し合いの動向等も見ながら結論を出していきたいと思っているところでございます。
○議長(菅原啓祐君) 28番、武田ユキ子君。
○28番(武田ユキ子君) そこを見失わないようにお願いしたいというふうに思います。
また、他の事案につきましては、シリーズで次回に回させていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
○議長(菅原啓祐君) 武田ユキ子君の質問を終わります。
午前の会議は以上とします。
午後1時まで休憩します。
午前11時56分 休 憩
午後1時00分 再 開
○議長(菅原啓祐君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
次に、及川忠之君の質問を許します。
及川忠之君の質問通告時間は40分で一問一答方式です。
4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) 4番、及川忠之です。
議長の許可を得ましたので質問を行います。
一関市における温室効果ガス削減に向けた取り組みについてお伺いいたします。
初めに、環境省は平成24年に国内排出量取引制度についてとして一定の考え方を示しております。
それは、外部クレジットだけでは量的に不足するおそれがある。
仮に排出枠の約5%が取引されるとすると、排出枠として見込まれる4億から4億5,000万トンの二酸化炭素量に照らし、おおむね年間約2,000万トンの二酸化炭素が必要となるが、過去国内でクレジット化された量は年間約10万トン弱の二酸化炭素の取引があったと報告されております。
これは、国内での二酸化炭素の取引市場がまだまだ不足しているということになります。
また、政府は、平成23年に発表した森林・林業基本計画において、森林の持つ多面的機能を積極的に発揮する、また、国内の林産物に対する需要と山村再生に向けての指針を示しておりますが、一関市としてどのように取り組もうとしているのかお伺いします。
1点目、一関市として温室効果ガス削減のために、平成24年度において市有林を使って森林の持つ二酸化炭素の吸収量の調査を実施したが、その調査状況についてお伺いいたします。
2点目、実際に取り組んでみての感想と今後の課題について、特に今後継続していただくための注意点などがあったら具体的に示してほしいと思います。
3点目、将来に向けて、一関市全体に普及させるという考えはないのか、現在、森林を管理しようとすると県と市の補助金を受けても自己負担が20%程度の負担が必要となります。
そこで、二酸化炭素の販売で自己負担がなくなるとすれば、森林の管理が可能となり、また、山村に雇用の場ができるということになると思うが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
以上、壇上からの質問といたします。
○議長(菅原啓祐君) 及川忠之君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君) 及川忠之議員の質問にお答えいたします。
温室効果ガス削減に向けた森林の二酸化炭素吸収量取引の取り組みについてでございますが、当市では、国が創設したJ−VER制度によるオフセット・クレジットの認証を得るための調査を行っているところでございます。
この制度は、地球温暖化対策として国内における二酸化炭素の排出削減、吸収を一層促進するためのものでございまして、国内で実施される間伐などの森林整備により吸収される二酸化炭素の量を国がオフセット・クレジットとして認証し、二酸化炭素を多く排出する企業が買い取ることにより、国内の二酸化炭素の削減、吸収を促進する仕組みであります。
この認証を取得するための要件を満たす森林として、平成22年度から平成24年度に森林施業計画に基づいて間伐等を実施いたしました市有林の大東町猿沢字伊沢田北沢地内及び猿沢字山滝地内の2カ所が該当することから、本年度、認定に向けた現地調査を行ったところでございます。
今後、環境省による審査が行われまして、認証を取得する予定となってございます。
なお、本年度の調査結果に基づき、平成20年から平成24年までの期間で当該市有林における二酸化炭素吸収量を算出したところ、約800トンでございました。
オフセット・クレジットの平均価格は、市場動向から二酸化炭素吸収量1トン当たり約1万2,500円となっておりますので、販売額、すなわち企業の買い取り価格に換算いたしますと約1,000万円程度と見込まれるところでございます。
このようなカーボンオフセットへの取り組みは、企業の環境貢献度をアピールすることにもなりますし、企業イメージを高める効果もありますことから、オフセット・クレジットの需要は高いものと思われます。
市といたしましては、その販売収益を森林整備に再投資することによって、市有林の整備と地球温暖化防止に努めてまいりたいと考えております。
次に、J−VER制度の導入に当たっての今後の課題については、森林の整備に当たって、森林の有する公益的機能が十分発揮されますよう適切な保育及び間伐などを行うとともに、長伐期施業という言い方をしておりますが、その導入など、多様な森林整備を行う必要があるということでございます。
市といたしましては、計画的な森林施業を推進するため森林組合と連携を図り、森林所有者に対して森林経営計画の作成を支援してまいりたいと思います。
次に、市内全体への波及についてでございますが、まず、現在実施しております市有林のJ−VER制度への取り組みを森林吸収量の販売まで完結させまして、この効果や課題を紹介していくことにより森林所有者へ取り組みを広げていくとともに、地球温暖化防止について市民の理解を深めてまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) 再質問を行います。
今、話が出ましたように、施業計画内を対象にするという話だったんですが、これは施業計画というのはどういうものなんでしょうか。
というのは、例えば平成25年度においても市は民有林間伐等事業補助金ということで、ある程度間伐に対する1割の市の助成金を載せていますよね。
こういうふうに予定をしている、民有林で間伐しているものに対して今回やった結果ないし、これから制度的にきちんとJ−VERで認めてもらって取引ができるというふうになった結果を民間の山にも積極的に利用させようということにならないのか、今回の場合には場所は猿沢、大東町は猿沢だけれども、猿沢で出た今回の1町歩当たりの二酸化炭素の吸収量が聞くところによると大体4.5トンぐらいですが、この効果というものは他の山林の間伐などをしたときに対象とさせるためにはどうしたらいいのかということをひとつ教えていただきたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 千葉農林部長。
○農林部長(千葉孝君) J−VERの排出量取引の場合のオフセット・クレジットの対象になる認定条件というふうなことでございますけれども、基本的には4つほどございます。
森林法の地域森林計画の対象森林であるということでございます。
これは、ほとんどの森林がその対象になっていると理解していいと思います。
それから、森林整備計画の認定を受けていること、それから平成19年4月1日以降に森林施業計画等に基づいて間伐されたものであること、これは間伐型という一つのタイプでございます。
それから、クレジット発行期間内にこのプロジェクト実施地において主伐、要するにすべてを切ってしまったり、あるいは土地の転用が行われないことというふうなことがございます。
この中での一つの課題といたしましては、森林施業計画に基づく間伐であったか否かということになるわけなんですが、これにつきましてはご承知のとおり、森林法の改正によりまして森林経営計画というものが新たに出てきております。
これにつきましては、新たな先ほどございましたが、国の森林・林業基本計画、そういったものに基づきながら森林法の改正に基づいて一つの林班を一体的な整備をするようなまとまりを持った新たな、言わば中身としては施業の計画が必要になってくるということになりますので、今、森林施業計画から経営計画への切りかえの時期になるということになります。
今後、このJ−VERの制度の中でこの部分がどのような取り扱いになるのか、これはまだ今のところは明らかではございませんが、これらを見ながら、やはり制度の紹介をしていくことは可能ではないかと思っております。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) そうすると、結論的に言えば、民間の森林、山林も対象に十分なり得るということですよね。
今、施業計画だったかも新しく計画の見直しが県のほうで今やろうということでやっていますよね、森林組合を中心にやるということになっていますよね。
新しい制度にのっとって、というのはご存じのとおり、今までは間伐は細い木を切って切り捨ててその場に捨ててしまうという方法から、引っ張り出して利用するという、それが引き出した量が何立方メートルかということで補助率、補助金の額が変わってくるという方式に変わってきますよね。
そうすると、今までは間伐の賃金だけではなくてやっていたものを今度は引き出すだけの賃金もある程度見込んでやれると、例えば1ヘクタール当たり50立方メートルの間伐をしたとすると40万円ぐらい、基本的な補助単価としては40万円ぐらいという、それの県のほうでは68%、それに市が1割、10%載せてもらえるということになっていますよね。
そういう対象になってやっているというのがあるわけですが、もう既に、さっきも言ったように市の対象になって、補助対象にもなってやっていたのを何とか載せられる方法はないのか、今、この不景気のさなかで林家の方は困っているわけです。
それから、山を持っていることに対して価値観が非常に落ちているわけです。
そこで何とかならないのか、その辺の指導の仕方ができないのか、たまたま市長がこのJ−VERで得た収益は林業振興に使うというふうに話を先に言われたのでそのとおりなんですが、住田町においてはそうして得た資金を基金として、去年の6月に条例化をして基金をつくって2億円ですか、それでもって林業振興に充てるんだということになっているようですが、一関はその基金なり何なりにならないのかなということも含めて、その民有林を対象にする手だて、早いところ手だてができないのかと。
今、山を持っている方々が非常に困っている、この辺に対していい手だてが何かあったら教えてほしいが、こう思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 千葉農林部長。
○農林部長(千葉孝君) 実は国の段階では新しいクレジット制度というふうなものができる、従来の環境省のオフセット・クレジット、J−VERの制度と国内クレジットと言われる、いわゆる化石燃料から木質燃料への返還するボイラーとか、そういうことによって得られるクレジットの制度もそのほかにございます。
こういうクレジットを統合して新しいクレジットに生まれかわるというのが国の考え方でございます。
その辺のところで、新しいクレジットに関するその内容、あるいは認証基準、方法論とか、そういった内容についてはいまだ示されていないところなんですね。
平成25年度から変えるとは言っています。
この背景にあるのは、場合によっては国際的な気候変動の枠組み条約との関係であるとか、あるいは今、国が排出削減量の国際公約の見直しであるとか、そういったことを今やっておりますので、そういったことが背景にあってすぐ出てこないのかなというふうには思いますが、今その制度の切りかえ時期にあると、そのような制度のものをきちんと見た上で、やはり我々としてもこれから、先ほどお話のあった民有林への活用が可能かどうか、どういう条件があればいいかどうかというようなことを見定めていく必要があるだろうと考えているところです。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) お互いに答弁のしづらいところわかっていました。
去年、年末のころ、ポスト京都議定書でCOP18でしたか、ということで協議をし、そこから日本は離脱をしたんですね。
だから、今度は海外との二酸化炭素の取引ができるかできないかということがまだはっきりしないんですよね。
だから、言うとおりだということはわかってました。
ただ、それにしても、それがどう動こうと二酸化炭素の取引自体は重要性は増すとしても、今よりは少なくなるということはないだろうというふうに思うんですが、一日も早く民有林が取り組める環境にひとつ取り組んでほしいなというふうに思います。
そこで、前もってあれなんですが、総務部長、あなたのところが担当だと思うんですが、収入ということでね、山の固定資産税、今言ったように山はなかなか価値を生んでくれない。
植林して50年ぐらいたったところの杉を切っても、今までの植林にかかった、下刈りしたものもペイしないような状態なんですが、それはあなたのところでは固定資産税としてとり続けているわけなんですよね。
これに対してなんか思うことはございませんか。
○議長(菅原啓祐君) 下村総務部長。
○総務部長(下村透君) 固定資産税の課税につきましては、対象が利用されているかどうかは別にしまして、その価値といいますか、その評価を行いまして課税しているというところでございますので、それが原則でございますので、それに沿って税金につきましては納めていただいているというふうなところでございます。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) 苦しく、まさかこんなこと聞かれると思っていないでしょうから、そのとおりだと思うんです。
ただ、お願いは、今、社会が変わって二酸化炭素が売れるという時代になったんですよということをひとつ、財政当局も理解してほしい、こういうことをね、そのために手だてを打ってほしい。
ということは、今、今回一関市でやった、猿沢の場合には1ヘクタール当たり4.5トンの二酸化炭素を吸収しているということで、さっき市長は1万2,500円ということのようですが、岩手県では1万5,000円で最初の年、2年か3年ぐらい前に岩手銀行に売りました。
去年あたりも北日本銀行にも売っています。
ということで、大体1万5,000円ぐらいが相場のようなんです。
民間の場合にはぐっと安くなって2,000、3,000円ということになるようですけれども、これは調査するというか査定するところが非常に簡単なためにそれだけ楽な分、安くなっているようですけれどもね、いずれ1万2,500円から1万5,000円ぐらいになっているという、この言いたいのは、こういうふうに行政で努力をし、打破すればそういうお金が入ってくる、一関市は山はいくらあるかご存じでしょうか。
その山全部ではないんですけれども、いずれその何割かは20年に一回手入れしたって20分の1がそういう対象になってくるということになる、一関市の山で7,000ヘクタールぐらいですか、20年に一回管理するとすれば100ヘクタールぐらい、これが450トンですね、そうするとそれに今回の市長が言ったような額に近いものが、しかも、一回認証を受ければたしか農林部長さん、5年がいいはずでしたよね。
そうすると、その5倍ということになるわけです。
そういうことが可能になるんだと、すると困っている林家を助けるためには行政としてそういうふうな一関市の財政を潤わせるものがあるんだということをひとつ理解をしてほしいなと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 下村総務部長。
○総務部長(下村透君) 予算の計上といいますか、につきましては、さまざまな行政目的に沿った形でその財源として計上しているところでございますので、今後、市の施策等に沿った形で予算計上していくということでございますので、さまざま市の自主財源の確保のためにはいろんな手だてがあると思いますので、その辺は検討しながら進めていきたいというふうに思っております。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) これから質問するものも加えてひとつよろしくお願いしたいなと思っているんですが、次に
企画振興部長、今まで話をしていたことをお聞きになっていると思うんですが、1町歩の山を管理するのに森林組合を通じてお伺いしたら、木を切り倒すだけで4、5人の人夫がかかる。
それからその木を、今、補助制度では引き出して利用させるということになっていますから、国のほうの森林・林業基本計画の中でも、戦後、植林したものが利用できるといいますか、引き出して使うということになっていますので、そういうものに補助しますとなっているから引き出すわけですが、その引き出すためには25人から30人ぐらいの人夫がかかるというわけです。
大体1町歩50立方メートルぐらいの材料を引き出すという場合に大体それぐらいかかるであろうという話なんです。
これを、これはこれだけ雇用が増えると、今やっていないわけですから雇用が増える。
今言ったように、一関市の山で100町歩をまず毎年やるとすれば10人から12、13人の雇用が常時雇用として使える、使ってもらえる、職場ができる、こういうことになると思うんですが、緊急雇用だけではなくて地場の仕事を産業にして雇用の場を拡大する。
引き出した材料は土場に持ってきて、素材のままで売るのもいいでしょうけれども、乾燥材として、そしてプレカットにするなり集成材に使うなりしていくと、こうなればそれだけの産業にもなる。
それから、曲がったところを引っ張り出してきた場合にはそれを割って、先ほど農林部長から話あったように燃料として使うと、そうするとそこにもやはり雇用なりが出てくる。
こう考えると大変なすそ野の広い仕事が出てくるような感じがするんですが、こういうふうな発想は一関市ではやらないんでしょうか、お伺いします。
○議長(菅原啓祐君) 村上
企画振興部長。
○
企画振興部長(村上和広君) いずれ、ただいま議員がお話しいたしました、地場産業での雇用の確保、そしてそれがいろんなものに波及していくということがまことにすばらしいことだと思っております。
いずれ、今、この場でそういった突然の話でございますので、これがすぐどうだ、こうだということはちょっと言えませんけれども、いずれそういったことは非常に重要だと思っておりますので、いずれ今後検討の余地はあるのかなと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) そういう返事をいただければいいわけですが、いずれ一関は7万ヘクタールの山林がある、そのうちの5割以上が杉山になっている、人工林だと。
これだけでも管理するとなってくると大変な雇用の場になるよと、そこから出てくる材料をそれなりに加工して売ってやる、需要にこたえていく、こういうふうになってくると大変なそこに職場が出てくるんだと。
そして端数材は、言葉では最近バイオマスとかというんだそうですが、いずれ燃料に、化石燃料にかわるものとして使えるという、それが一関自体で化石燃料を減らせる、二酸化炭素を減らせると同時に山のほうでは吸収していく、環境に優しい市、まちづくりをやっているんだということにつながるのではないかなというふうに思うんですが、その辺をひとつ参考にしてこれから市政を担ってもらえればなと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 村上
企画振興部長。
○
企画振興部長(村上和広君) いずれ、一つのことでとどまるのではなくて、いろんなものに波及をしていく、そしてそれがうまい形で循環するということはまことにすばらしいことだと思います。
いずれ、先ほどお話ししたとおり、そういったものを一つの参考といたしまして、今後検討していく価値はあるのかなと思っております。
○議長(菅原啓祐君) 4番、及川忠之君。
○4番(及川忠之君) 時間前になりますけれども、以上で終わりますけれども、いずれ山のほうを見ても地場産業として発展させられる可能性が十分あるということをご認識を願って、また、先ほど言ったように、J−VERの二酸化炭素の取引の市場が大きくなってくる、しかも、今、ポスト京都議定書においては、日本ではますます世界から輸入することができないとすれば自国で何とかしなくてはいけなくなってくる。
今、政権は、前の鳩山さんが世界に向かって25%削減と言ったけれども、あれも見直しをしなくてはいけないというような状況ですけれども、しかし、見直しをしたとしても国内で二酸化炭素の量を取引をすることはますます大きくなってくる、重要になってくるんだろうなと思うわけなので、その辺をひとつ、耳をそばだててきちんと対応をお願いできればなと思います。
以上で終わります。
○議長(菅原啓祐君) 及川忠之君の質問を終わります。
次に、木村實君の質問を許します。
木村實君の質問通告時間は50分で、一問一答方式です。
32番、木村實君。
○32番(木村實君) 関政会の木村實であります。
今定例市議会に当たり、順を追って質問いたしますので、当局の明快なお答えを求めるものであります。
今日の社会は、日本国内外において事件事案が多く生活が脅かされています。
我が国でも、
東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で復旧復興に明け暮れている状況が続いております。
一関市においても、勝部市長就任以来また大型予算を計上し、市民生活に安心と安全を提供する努力をされていると思いますが、また、本年は当市にとってはかつてない課題もあります。
それは、世界で一つと言われているILC、国際リニアコライダーの誘致であります。
当市以外にも九州地方で誘致の名乗りを上げておりますが、震災復興と中東北エリアの産業振興を連携させて、何としても当市にILCの設置を実現すべきと思います。
2,257万円もの予算を計上しておりますが、実現に向けて官民一体となり、さらなる努力を行う必要があると思います。
一方、世界遺産についてですが、平泉の文化遺産の当初の構成から漏れた骨寺荘園遺跡の振興、追加登録など課題があります。
また、一昨年合併した藤沢町の歴史資産を市全体の資源として新たなまちづくりに取り組まなければなりません。
これらの文化遺産、歴史資産の整備についてもさらなる促進を進めるべきと思うのであります。
次に、原発事故による放射線対策と除染実施計画についてお伺いいたします。
@放射線影響の低減に向けた取り扱いは、牧草以外、シイタケ再生に向けた対策はどう進めているか。
A道路側溝の汚泥の除去、除染はいまだに手がつけられていないが、いつ実施するのか。
また、移住定住環境の整備についてをお伺いします。
@空き家の実態調査を進めるようだが、現在空き家は何戸あるのか。
A新規予算8億4,563万円について、若者就業支援、保育料の軽減対策の内容はどうなっているのか。
そして
東日本大震災の復興事業についてをお伺いいたします。
@被災住宅の復旧工事に対する助成金を継続するとあるが、申請のあった住宅復旧の現在までの助成実施状況はどうなっているのか。
最後に、災害に強いまちづくりについてお伺いします。
@一関遊水地小堤及び磐井川堤防促進について、また、狭隘地区に対する安全対策はどのように進めているのか。
A磐井川鉄橋の架けかえについて、JR東日本を初め関係団体に対し、早期の協議を開始することを強く要望すべき。
以上、壇上からの質問を終わります。
ご清聴、まことにありがとうございました。
○議長(菅原啓祐君) 木村實君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君) 木村實議員の質問にお答えいたします。
まず、牧草の一時保管対策でございますが、国が決定いたしました平成24年4月1日からの粗飼料の暫定許容値の引き下げによりまして、新たに利用できなくなりました汚染牧草の量が4,541トンとなっておりまして、759戸の農家の牧草地や納屋などに置かれている状況でございます。
これらの汚染牧草は収穫から1年以上経過しておりまして、ラップサイレージのフィルムが劣化により破損し、牧草の飛散とか、あるいは雨水の浸入による牧草の腐敗、汚染水のしみ出しが懸念されているところでございます。
また、牧草地の除染作業の障害となったり、納屋などにおける牧草保管場所の確保が難しくなっている状況にございます。
現時点では、新たに生じた汚染牧草の最終処分の見通しが立っていない状況であることから、最終処分までの間、一時保管施設を設置して、農家個々、あるいは数戸のグループにおいて分散保管していただく方針としたところでございます。
一時保管の方法につきましては、耐雪型のパイプハウスを農家所有地内に設置いたしまして、放射性セシウム濃度が1キログラム当たり8,000ベクレル以下の低濃度のもので水分率が20%以下の汚染牧草はペレット化による減容化処理を行いまして、また、8,000ベクレル以上の高濃度のものや腐敗した汚染牧草については、現物のまま一時保管施設に保管することとしております。
なお、保管完了までの期間は約1年と見込んでおりまして、ハウスの収容量を20トン規模のものと30トン規模のものの2種類を基本として、全部で109棟の設置を予定しているところでございます。
次に、シイタケ産地の再生に向けた対策についてでございますが、本年1月に行った原木シイタケ生産者意向調査で調査対象の338戸のシイタケ生産者のうち、今後生産を再開すると回答した生産者は全体の約3割の95戸にとどまっております。
一方で、生産を再開しないと答えた生産者は240戸に上り、全体の約7割の方が生産の再開を断念せざるを得ないとしておりまして、産地崩壊の危機に直面しているという状況にあると思っております。
市といたしましては、生産再開のための対策を早急に実施することとしておりますが、生産の再開に当たっては、ほだ場での露地栽培の意向が多い一方で、既存の施設の活用や新たな施設の導入の意向もありますことから、今後、国や県と連携しながら、早期に生産再開を希望する生産者と今後の栽培方法であるとか落葉層の除去、施設整備、あるいは原木の調達などについて協議をする場を設け、それぞれの生産者の意向と現場の実態に合わせた対策を進めてまいります。
次に、道路側溝の土砂の処理でございますけれども、道路側溝の一斉清掃は、平成23年の秋、そして平成24年の春、秋、合計3回にわたって行っておりません。
側溝の土砂は堆積している状況でございます。
これまで市では昨年5月に実施いたしましたサンプリング調査で、国が責任を持って処理することとされております放射性物質濃度が8,000ベクレルを超える土砂があることを確認したことから、国に対しその処理方法の提示や処理費用への支援制度創設などを求めてきておりますけれども、国からはいまだに処理方針などについて何ら示されていない状況にございます。
最終処分の道筋が立っていない中にあって、汚染の程度がさまざまな状況にある側溝土砂の除去を進めるためには仮置き場が必要となってまいりますことから、今後、仮置き場の確保及び除去方法について、自治会などの協力をいただき取り組みを進めていかなければならないと考えております。
次に、定住に関する部分でございますが、特に若者の定住ということで若者の地元定着、そういう観点から昨年の新規高卒者の地元ヘの就職状況等を見ますと、昨年の新規高卒者の就職内定率は100%を達成いたしました。
このうち、地元就職内定率が51.8%でございました。
本年度においても、12月末現在の地元就職内定率が54.1%と前年同期よりも3ポイント高い内定率となっております。
しかしながら、せっかく就職いたしましても早期に離職をしてしまうという傾向もございます。
岩手労働局の調べで見ますと、例えば過去3年間の離職状況で言いますと、平成21年3月に卒業して就職した若者、高校新卒、これがこの3年間で離職した人が39.4%に達しているということになってございます。
かつては50%ぐらいあったんですが、率としては改善傾向にありますが、依然としてまだ約4割近い若者が3年以内にやめてしまっているという実態でございます。
当市においても、地元に就職した若者の定着というものは重要な課題でありますので、その対策の一つとして平成22年度から市の独自事業として新規高卒者ふるさと就職支援事業を実施してございます。
一日も早く有用な人材として、就職した会社において人材育成を図っていただき、定着を図っていくということを目的として実施しているものでございます。
また、離職してしまった若者への支援では、ジョブカフェ一関に就職アドバイザーを配置したり、適性診断などによって早期に次の就職へつなげるように、若年者就業支援相談事業を実施しているところでございまして、引き続き離職者の早期就職について支援をして、地元にしっかりとした定着が実現できるように努めてまいりたいと思っております。
次に、保育所保育料の見直しについてでございますが、保育所の保育料は入所児童の世帯の所得ごとの階層によって、3歳児未満、3歳児、4歳児、4歳以上に区分をされております。
今回の見直しに当たりましては、そのすべての所得階層において保育料が減額になるよう軽減を図ったところでございます。
平成25年度の保育料は平成24年度対比で総額7,464万5,000円、率にして約19%の軽減としたところでございます。
改正内容といたしましては、平成24年度までは11階層としていた区分を18階層に細分化をいたしました。
そして、階層間の保育料の差を最大1万5,600円あったものを7,000円としたことから、この階層間の保育料の差が縮小され、所得が増えて階層区分が1つ上位になった場合でも世帯の保育料の増加がこれまでより緩和されることになります。
なお、改正後の保育料で見ると、国が定める基準額と比較しておおむね51.5%の軽減を図ったことになります。
なお、平成25年度の移住定住環境整備の予算の内訳については総務部長から、空き家の実態調査については
市民環境部長からそれぞれ答弁させます。
次に、
東日本大震災により被災した住宅の復旧支援についてでございますが、被災住宅の復旧工事に対する補助事業として、平成23年3月からの県の補助金を活用して生活再建住宅支援事業を実施しているところでございます。
事業開始から平成25年2月13日までの申請件数、補助額については、まず被災住宅補修等の工事が1,311件ありまして、3億5,983万6,000円でございます。
それから、本年度から始まった復興住宅新築が22件ございまして1,420万円、それから被災宅地復旧工事が368件ございまして、合計で3億3,814万5,000円、それから利子補給は新築が25件、補修が35件、既往債務が16件で合計で2,243万2,000円、それから補修工事に対する市独自制度での商品券の加算、これが977件ございまして、合計で6,893万9,000円、補助の総額は約8億300万円となっております。
また、現時点の進捗率と今後の申請の見込みにつきましては、被災住宅補修では全体で約2,500件で6億9,300万円と見込んでおり、進捗率は約50%、復興住宅の新築では全体で約70件で3,250万円と見込んでおりまして、進捗率は約30%、それから3つ目は被災宅地復旧では全体で約560件で5億331万円と見込んでおりまして、進捗率は約65%、このように見込んでおります。
なお、今後見込まれる補助額については、最大5年間継続して補助する利子補給補助を除いて平成25年度予算に全額計上しているところでございます。
被災住宅補修工事、それから被災宅地復旧工事及び補修の利子補給の事業期間は平成25年度までであり、また、復興住宅新築及び新築と既往債務の利子補給は平成28年度までとなっていることから、引き続き支援を必要とする方が確実に支援を受けられるよう、市の広報を初めホームページやコミュニティFMなどを活用して周知を徹底してまいります。
次に、一関遊水地小堤及び磐井川堤防、北上川狭隘地区の治水対策についてでございますが、一関遊水地事業は昭和47年に計画が発表されて以来41年が過ぎようとしております。
進捗率は64%まで来ております。
市街地を守る周囲堤については既に完成し、小規模の洪水から遊水地内の農地を守る小堤についても一部を除きほぼ計画の高さまで盛り土が完了し、現在、遊水地内に洪水が流れ込む際に農地等の侵食を防ぐための初期越流堤の工事が実施されているところでございます
磐井川堤防改修につきましては、平成22年度から本格的に工事が始まっております。
今年度末までに磐井川右岸の磐井橋下流からJR磐井川橋梁までの約620メートル区間、それから上の橋から下流約160メートルまでの区間の堤防及び排水樋門5基が完了する予定でございます。
北上川狭隘地区の砂鉄川合流点から宮城県境までの約16キロメートル区間につきましては、平成23年度に河川改修事業に着手いたしまして、今年度は小日形地区、沼田地区、下清水地区で事業が進められているところでございます。
岩手河川国道事務所によりますと、遊水地の小堤をすべて完成させるまでに下流の狭隘地区の河川改修工事を完了させるということでございますので、おおむね計画どおりに進んでいるとのことでございます。
市としては、災害に強いまちづくりを目指してこれからの治水事業が一日も早く完成いたしますよう、これまで財務省や国土交通省本省、東北地方整備局、岩手河川国道事務所などに対して要望を行ってきたところでございますが、今後も引き続き関係団体と連携を図りながら、事業促進について要望してまいります。
次に、JR磐井川鉄橋の架けかえの早期協議開始の要望についてでございますが、平成12年からJR磐井川鉄橋の架けかえを要望項目に加えまして、一関遊水地等の事業促進とともに、国土交通省を初め各関係機関に対して要望を行っているところであり、今後も引き続き要望をしてまいりたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 下村総務部長。
○総務部長(下村透君) 私からは、移住定住環境の整備についてお答えいたします。
予算のポイントでお示ししている8億4,563万円の内訳ですが、新規事業としましては、結婚活動支援事業が1,180万円、緊急雇用創出事業による調査費を含めた空き家等実態調査事業が957万円の2事業であります。
拡充事業といたしましては、移住定住に関するPRや空き家入居者に対する奨励金、定住自立圏構想の策定などを行う移住定住環境整備事業が2,594万円、子育て世代の負担を軽減するための施策として保育園保育料の減額7,465万円の2事業であります。
また、継続事業といたしまして、小学生までの医療費無料化2億8,250万円、第3子以降の保育料無料化として、認可外保育園と私立幼稚園に対する補助4,360万円を引き続き実施することによりまして、子育て環境の充実を図ります。
なお、このほかに、第3子以降の保育料無料化にかかわり歳入の減が8,106万円となっております。
また、震災等緊急雇用創出事業3億4,209万円、新規高卒者ふるさと就職支援事業補助金1,480万円などにより就業の機会を確保するとともに、まちづくりに関する総合支援アドバイザリー業務委託により移住定住施策の検証や新規雇用創出に関する基礎調査を行うもの499万円などを計上しているところでございます。
以上でございます。
○議長(菅原啓祐君) 鈴木
市民環境部長。
○
市民環境部長(鈴木悦朗君) 私のほうからは、空き家にかかわるご質問についてお答えいたします。
空き家につきましては、高齢化や核家族化の進行などにより全国的に問題が出てきており、当市に限らず多くの自治体において課題になっているものととらえております。
適切な管理ができなくなり放置された空き家は時間の経過とともに荒廃し、防犯上や衛生上の問題だけでなく、一部損壊や倒壊による事故なども懸念されます。
また、一方では資産の有効活用の面からも課題となっているところでもあります。
空き家にかかわる統計調査といたしましては、総務省が5年に一回、一定の区域を抽出して行う住宅土地統計調査がありますが、それによりますと当市の住宅総数に占める賃貸用や売却用を除く空き家率は、平成20年度の調査で7.3%となっており、平成15年度の調査4.9%と比較いたしますと2.4ポイント増加しており、その原因は当市においても高齢化、核家族化の進行などによるものと考えております。
市内の空き家の実態、現状についてでありますが、昨年の12月から行政区長のご協力によりまして、空き家の存在と所在地などについて空き家実態調査を行っているところでございます。
調査は主に日常的に管理が行われていない建物を対象に、行政区長が確認できる範囲での調査とし、現在まで約8割の行政区から報告をいただいてございますが、その件数は現在のところ約2,200件となってございます。
空き家の問題につきましては、所有権や周囲の状況により課題や対応が違ってきますことから、まず所有者を確認し理解を得ながら解決策を見出していく必要がございます。
所有権の把握、あるいは所有者の意向、老朽度などの状況を調査するにはかなりの時間と労力が必要になると思いますが、平成25年度におきましては区長からの所在調査をもとに現地調査確認を行い、まず課題を抽出し、その次に対応策や移住・定住促進への活用などについて検討を進めてまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) ご丁寧に説明ありがとうございました。
まず、私から申し上げますと、昨年の11月、関政会全員で市内各種団体との懇談会を開いたわけでございます。
11月15日には大東支所において、森林組合系統におけるシイタケの東京電力の損害賠償の現状についてとか、生産者の実態などについて意見交換をしたわけでございます。
JA及び森林組合系統の損害賠償協議会の取り組みにいろいろ、私は米産地で大分苦労しているんだなと、生活が困っているんだなと初めて認識を深めたところでございます。
まず、その中で原木シイタケの経営の、市長から申し上げましたが、やめると、あるいは継続と、やはりシイタケ栽培で生活を送っている方々は大変な現状だということを認識したので、議員の皆さん、もう少し補助金を足してくれないかという要望があったわけですが、この点について、今年度予算は決まったわけですが、これから追加とか補正ということでお尋ねします。
○議長(菅原啓祐君) 千葉農林部長。
○農林部長(千葉孝君) シイタケに関する産地再生対策といたしましては、平成24年度の最終の補正予算におきまして落葉層除去の事業を補正する考えでございます。
それから、もう一つは市の当初予算編成後に県の予算の情報が入りまして、いわゆる施設化というふうなことについての事業の見通しがあるとのことでございますので、これもやはり市としてはいち早く取り入れていくべきだろうという考え方で、平成25年度の予算と一部組みかえて、この議会の中でお示しすることになるのではないかと思っております。
あわせて、市の単独分ということで先に市長がこの一般質問の答弁の中でもお答えしております。
そういう対策については、この議会の中でご説明して議決していただくようにやってまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) やはりやめたと言いながらも、ほだ木の補助金が多ければやってもいいよというようなお話も伺ってきたわけですが、その点、どういうお考えなのかお知らせ願いたい。
○議長(菅原啓祐君) 千葉農林部長。
○農林部長(千葉孝君) ほだ木助成の基本となりますまず原木についてございますけれども、これも購入費の2分の1を助成するということを決めております。
この額につきましても、遠方からの、やはり秋田であるとか県北から入れてくることになりますので、輸送費との関係もございますが、通常年で調達できるくらいの単価に落ち着けられるのではないかと、助成によってですね、そういうふうな対応をしておりますし、あわせて種駒につきましても半分の助成をしていくということでございます。
そういうふうなものを組み合わせて、この産地再生の総合的な支援をやってまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) それでは、理解をしたので次に進めてまいります。
住宅の関係でございますが、かなりの空き家があるということで私の民区でも2件ほどあるんです。
それで、区長からは日常は見える部分については私も見回っているが、ちょっと奥のほうに行くと回って見られないが、そのことをどのようにしてくれるんだろうなというような、区長からの聞いてくださいということでお尋ねするわけですが、今後ますます増えていくというような大きな課題でございます。
そこで、安全策というか、他人がいたよというので何かあるとか、そういうことも目角は昼間はつけられるが、夜になるとできないという、何かそういうものに工夫があればひとつ、なかなか苦しい答弁だと思いますが、いずれそういうこともお尋ねしておきたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 鈴木
市民環境部長。
○
市民環境部長(鈴木悦朗君) 空き家につきましては、トータル的な空き家の傾向、そういったものに関しては統計調査の中で一関市でも増えているというふうな状況は把握したところであります。
いずれ、そういった空き家がどういうふうなところにどういうふうな状態であるのか、あるいはその持ち主はどういう方なのか、そういったものを事実といいますか、具体的にまずデータ蓄積していかなければ対応の仕方というのは出てこないのかなと思いますので、今回はそういったデータ蓄積をする意味での調査をまずやって、その中で今度はそういった課題、そういったものを考えながらその対応を詰めていきたいなというふうなことでございます。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) 今後の課題ととらえて、いろいろと安心安全のまちづくりに尽くしていただきたいと思います。
それでは、次に移ります。
先ほど側溝の汚泥除去について、市長が20日の定例記者会見で先ほど私に説明したとおりでございますが、私どもの地域でももう限界だよと、汚泥が蓄積してどうにもならないよと、どうしてくれるんだということできょうはお尋ねするわけですが、手つかずの一斉清掃ということで市長がこのように記者会見で申しておりますが、非常に大切なことであるし、私はテレビで見たんですが、奥州市でも各区で側溝汚泥の件でだれも受け取らないと、そういうのは共同仮置き場もだめだよというようなことで反対が根強いということで、当市も恐らく、わらの関係でもそういう経過があったので、住民が拒否したということで大変困ったことだなと思いますが、やはり市長が自分たちのところで出たものは自分たちで保管してくださいというふうな打診しているということで記者会見したんですが、そこでモデル的にコンクリート製の密閉性の強いもの2、3カ所つくりたいと線量を測って公表すると言っておりますが、その3カ所はどの辺に予定されているものですか。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) まだ具体的な場所とかは全くこれからでございまして、なるべく自治会単位というところをあまり大きくしないでモデル的にそこでやりたいと、そしてそこの空間線量等をしっかり測って公表していくことによって他の地域の方々にもそれをごらんいただく機会をつくって、そしてしっかり安全な管理下のもとに一時保管するのだということを理解をいただくように努めていきたいと思っております。
最初から大くくりにしてそこで集約保管するということになると、また稲わらの保管のときと同じように、ほかの地域のものを何で自分たちのところに持ってこなければだめなのかという議論にもなることも考えられますので、やはり自分たちの地域の中で一時管理していくんだという、自分たちの地域をしっかり守っていくんだというところに結びついていくような、そういうこれからの取り組みをしていきたいと思っております。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) 市長は記者会見で3カ所ということで言っていますが、やはり広い市内なのでもう少し増やしてほしいなと思うのでございますが、金のかかることで大変でしょうが、その点、今後の課題でお願いします。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) 一概に側溝土砂の状況がすべて同じ状況ではないんですね。
地域ごとにすっかり側溝が埋まってしまって、側溝の機能をもうほとんど発揮できない状態になっているところもありますし、まだ少ししかたまっていないところもあります。
それはいろんな地形であるとかさまざまな要因があってそうなっているわけでございますけれども、側溝機能がもう発揮できなくなりかけているそういう側溝のところを優先的に2、3カ所選んでという意味でございました。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) いずれ、このことは市民生活に大変影響するもので、早めにこのモデルをつくっていただければなという思いであります。
続きまして、住宅につきましては非常に進んでいるなということで、5年計画で補助金を出すということでこの点については今後、申請あった家族に安心して住める住宅にしていただきたいと思うので、これはこの程度といたします。
それで、市長は昨日の答弁でも国際リニアコライダーの5月連休前に決まるだろうということで答弁がありましたが、私は磐井川堤防は工事は順調に進んでいるなという思いでありますし、先ほど市長が言ったとおり、そのとおりにいっております。
しかし、磐井川堤防は進んで、あるいは遊水地も順調に進んでおりますが、お尋ねしたいことは、磐井川鉄橋の、東北本線の鉄橋の架けかえにつきましては国土交通省が窓口でありますとなかなか決まらないなという思いでありますが、市長にお伺いするのは、今後さらに強く働きかけていただきたいと思うわけですが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) このJR磐井川鉄橋の架けかえの問題につきましては、これまでも幾度となく国土交通省本省、東北地方整備局等に要望してきているところでございますし、木村議員も関係機関の一員として、その代表としてご同行いただいて要望してきている経緯もございます。
しかしながら、なかなかハードルが高いところもございますので、これはもうねばり強くこちらからの要望を継続していくしかないと思ってございますので、今後ともぜひ統一要望等の場合には木村議員にもまたご同行いただければ大変心強く思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) そこで市長にお伺いしますが、我々も予算とか旅費とかなかなか不足しておるので、市長には東京に行ったたび、ぜひ国土交通省河川局、あるいは財務省に行っていただきたいと思って、昨年は何回ぐらい行ったかお尋ねするところであります。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) 正確に回数は覚えておりません。
いずれ、東京に行った際に、いろんな用務があって行くわけでございますけれども、今年度ですね、昨年からことしにかけての、今年度は特に上京する機会が多うございましたし、これからもますます増えると思います。
そういう中で、ちょっとした時間でも見つけて国土交通省には最優先で回ってきたいと思っております。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) 市長には大変ご理解のある行動をとっていただいてありがたいと思いますが、私は一関市の発展はこの水防災なければ何もできないと思っております。
歴代の市長も、やはりこのことに頭を悩めて今までここまで事業が進展してきたわけでございますので、市長には特にこの鉄橋の架けかえについては、私は5月連休前にILC、国際リニアコライダーが決まるだろうというきのうの答弁でございましたが、この機会を逃してはいけないなと思っております。
なぜといえば、何回もこの議会で駅舎改築とかいろいろやってきたんですが、JRははっきり言って予算を出すのが厳しいということで駅舎改築もなかなかものになってこなかったんですが、このたび、磐井川堤防が上がることによって東北本線も上げろということで、私どもも2月6日、市長と同道いたしまして国土交通省河川局長に直接私の体験談の一環を申し上げてきました。
そこで、絶好の機会だと思います。
これに対しては市長、本当に、勝部市長が歴史に残ると、駅舎の改築、一ノ関駅は世界に誇る駅舎になるのではないかという期待をしておりますが、その決意のほどをひとつお願いします。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) その磐井川鉄橋のかさ上げについては、まずは一番今先にやらなければだめなことは国土交通省とJRの協議の開始でございます。
それが始まらないと先に進みませんので、そこを行くたびに要望しているわけです。
早く協議を進めてくださいという要望をしているわけでございます。
これはもうねばり強く言っていかないとだめだと思っております。
それから、国際リニアコライダーとの関係でございますけれども、これはまだ国内候補地が一本化されたわけでもない段階で、それに関連してくるさまざまな事業計画等を明確にお示しできないわけでございますけれども、私が5月連休前後と言ったのは、国内候補地の優劣というものがそのあたりに大体見えてくるのではないかということでございます。
正式にはまだ5月の連休前後ということはどこにも出ていません。
国のほうでもことしの夏ごろという言い方しかしてございませんので、そこらの情報はこれからこまめにとっていかなければだめだなと思ってございますが、いずれさまざまなところでの計画が、この一関のまちづくりにかかわってくる、さまざまな計画がすべてILCに関連していくようになってまいります。
実現すればそういう形になっていきますので、そのときのための体制づくりやらさまざまな環境整備等、今のうちから構想として持っておくことは必要でございますが、今ここで、これこれ、これこれということを具体的にお示しするところまでは至っておりませんので、ご了解いただきたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) そこで私どもも議会として、関政会は去る1月16日につくば市に行ってまいりました。
そこで、過去には四国4橋の橋は政治で決着したということを聞いておりますので、政治決着ではなく思想によって決着していただきたいということで勉強してまいったわけですが、やはり学者におきましては、やはり地質が一番東北、岩手がいいのでないかなということを伺ってまいりました。
そこで、学者が大東町に来たときに寄ったと、そこで小さい小学生の子供を連れて、私に対して、学者に対して、この子のために誘致してほしいと、そのことを非常に感激しておったようでございます。
それにつけても議会と、議長も東京要望していったようですが、議会と市当局と一体となって誘致を進めてほしいなと思うところでございます。
そこで、そこに治水と鉄橋とかJRとの協議ということでは国土交通省ということで、これは平山副市長に補佐する意味でお尋ねしたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 平山副市長。
○副市長(平山大輔君) JR橋の架けかえの話につきましては、今、国土交通省のほうで内部で検討しているという話は承っておりますが、事務レベルでも岩手河川国道事務所とは頻繁に情報をやりとりしながら進めております。
市長が申し上げたとおり、国土交通省とJRとの協議の中で決まっていきますが、当然その中ではまちづくりという観点、昨日もご質問いただきましたけれども、まちづくりという観点でも市も絡んでまいりますので、市もしっかりと情報を把握しながら今までの話を十分承った上で早急に方向性が示せるように国なりJRとも話をしてまいりたいというふうに思います。
○議長(菅原啓祐君) 32番、木村實君。
○32番(木村實君) これは平山副市長にお願いなんですが、市長と同道してやはり、俺もここにいたんだぞと、一関の先頭に立ってやってくれというようなお願いをさらに強めて、一関市発展のために尽力を賜ればという思いでございます。
ただいま、そういう覚悟を聞いたので安心して質問を終わります。
どうもありがとうございました。
○議長(菅原啓祐君) 木村實君の質問を終わります。
次に、岡田もとみ君の質問を許します。
岡田もとみ君の質問通告時間は40分で一問一答方式です。
12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 日本共産党の岡田もとみです。
通告に沿って、福祉灯油の実施についてと保育園の待機児童の現状と解消策について、最後に妊婦健診とヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がんの予防接種について質問をいたします。
初めに、福祉灯油の実施を求め質問いたします。
昨年末、私たち日本共産党一関市議団は、岩手県が実施する灯油高騰対策緊急特別支援事業、いわゆる福祉灯油事業が被災者支援と言いながら、2,000人もの避難者がいる一関市は対象外となったことを受け市長に対し、被災者が避難しているすべての自治体で福祉灯油を実施できるよう県に拡充を求めること、また、市独自の事業にも取り組むことなどを緊急に申し入れましたが、その後の経過についてどうなっているのかをお伺いします。
ことしに入り、皆さんもご存じのとおり、灯油価格は再値上げされ、市内でも1リットル100円を超える店舗が出ており、被災者や低所得者の生活に重い負担となっています。
また、例年にも増して厳しい寒さが続いています。
老老介護のお宅ではご夫婦ともに風邪をひいてしまい、介護されていたご主人は入院、奥さんも寝込んでいます。
ひとり暮らしの障害者の方は、あまりの寒さで夜も眠れず体調を崩し入院していました。
市民の健康にも直結するような事態に対して、市が先頭を切って助成実施に踏み出していただきたいと思います。
ご見解をお伺いします。
報道によると、この灯油の高騰は輸入原油の高止まりが要因とされ、安倍政権の大胆な金融緩和政策の影響による円安が輸入価格を押し上げており、この円安傾向は当分続くとの見方がされています。
市民生活の中でも建築業の方は大手の材料が既に値上がりしている、この先不透明で不安だなど、燃料や原材料の価格高騰の影響は中小業者、農業などのあらゆる分野に波及しています。
介護の現場では利用者から福祉灯油を待ち望む声が出ているということです。
こうした状況にあって、一関市としてこれから先も福祉灯油を実施する考えはないのかお伺いします。
次に、保育園の待機児童の現状と解消策について質問します。
育児休暇明けで復職するが、子供を預ける保育園がないと相談が寄せられました。
どういうことかと担当課からの資料を見てみますと、今、市内の公立や認可保育園に入所を希望しても空きがなく、入所はできない待機という扱いになっている状態のお子さんが130人いるというものでした。
こうした状況は恒常化していると思われますが、ここ1、2年の状況についてご紹介いただきたいと思います。
保育所がないために子育て中の若い世代が就職できない、仕事につけず生活苦に陥るなどという事態は政治の責任で一刻も早く解決しなければなりません。
横浜市は3年前に待機児童数が全国1位でしたが、待機児童対策を市の重点施策として新たな取り組みを進め、3年間で解消に向けた実績を上げています。
希望するすべての子供への保育保障は自治体の実施義務です。
横浜市の取り組みなどにも学び、当市としても緊急な待機児童解消策が求められていると思いますので、ご見解をお伺いします。
最後に、妊婦健診とヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がんの予防接種について質問いたします。
妊婦健診は出産までの母子の健康状態について、お金の心配なく14回見てもらえて安心と喜ばれています。
ヒブなどの予防接種についても、子供の健康を願い少しでも病気にかかるリスクを減らしてあげたいという若いお母さん方の声が広がっていると聞いています。
これまで妊婦健診とヒブなどの3ワクチンの予防接種は国の補助金の財政措置がありました。
しかし、来年度からは地方交付税で措置することが決定しています。
国の補助金が廃止され、交付税の対象として一般財源化することで、これからも14回分の妊婦健診の継続とヒブなどの3ワクチンに対しての対象者など事業としての後退はないかお伺いします。
以上、壇上からの質問といたします。
ご清聴ありがとうございます。
○議長(菅原啓祐君) 岡田もとみ君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君) 岡田もとみ議員の質問にお答えいたします。
まず、福祉灯油についてでありますが、市では要望を受けた後に、最近の灯油価格の動向でありますとか他の自治体の動向を調査いたしまして、当市の対応について検討してきたところでございます。
岩手県では今年度の灯油価格は高めに推移しているものの、全県で福祉灯油を実施した平成19年度及び平成20年度の水準までは高騰しておらず、県下全域を対象として補助を行う状況には至っていない、そういうふうに判断されたところでございます。
なお、当市に避難している岩手県内の沿岸市町村からの避難者につきましては、それぞれの沿岸市町村の助成対象となってございますし、また、他県、宮城県でございますけれども、宮城県では助成の予定はないということでございます。
こうしたことから、当市での福祉灯油の実施について検討しました結果、今年度については実施しないとしたところでございます。
今後の福祉灯油の実施につきましては、その年の気象状況などさまざまな動向もございますが、国、県の動向などを踏まえて判断していきたいと考えているところでございます。
次に、保育所の待機児童についてでありますが、平成25年1月1日現在、保育所に入所できずに待機となっている児童の数は39人となってございまして、地域別では一関地域が28人、千厩地域が5人、大東地域が4人、花泉地域と川崎地域がそれぞれ1人となっております。
これを年齢別で見ますとゼロ歳児が15人、1歳児が10人、2歳児が7人、3歳児が5人、4歳児が2人、3歳児未満の子供が合計が32人となってございまして、全体の82%を占めております。
過去2年間の1月1日現在の待機児童数は、平成22年度では36人、平成23年度では35人とほぼ横ばいの状況でございます。
これを各年度の10月1日の状況を見ますと、平成22年度は7人、平成23年度は25人、今年度は39人と10月1日現在で見ますと本年度は例年に比べ年度当初から待機児童数が多い状況にございます。
この待機児童の解消に向けて、これまでも私立保育園の施設改修等に対して補助を行いながら定員の増に努め、一関地域において平成22年4月には2つの園で45人の定員増が図られました。
また、平成23年4月には1つの園で20人の定員増が図られたところでございます。
平成25年4月には、私立幼稚園、保育園の認定こども園化などに伴い、一関地域で75人、千厩地域で27人、合わせて102人の保育所定員の増が見込まれておりますので、待機児童の解消が進むものと考えております。
なお、今後とも私立幼稚園、保育園の整備を支援するとともに、公立の保育施設しかない地域については、年度途中からの保育需要の増加に対応するための保育士の確保に努めながら引き続き待機児童の解消を図ってまいります。
今後、市では、子ども・子育て関連三法に規定する市町村子ども・子育て支援事業計画の策定に取り組むこととしておりますが、この計画では子育てニーズの把握を行い、保育や子育て支援事業に係る需要見込みや提供体制の確保の内容及びその実施時期などを定めることとなっておりますことから、市独自の待機児童解消策につきましても計画策定の段階で検討してまいりたいと考えております。
なお、妊婦健康診査とヒブ等の3ワクチンの予防接種につきましては、
保健福祉部長から答弁させますので、よろしくお願いします。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 私から、妊婦健康診査とヒブ等の3ワクチンの予防接種についてお答えいたします。
妊婦健康診査は、平成21年度から14回の健康診査のうち、地方交付税に措置されております5回分については市の単独事業として、残り9回分と子宮頸がん検診については県の補助を活用し実施してまいりました。
平成25年度からは、これらの費用のすべてが地方交付税に措置されることとなっており、市といたしましては、妊婦の健康管理の充実及び妊娠、出産にかかる経済的負担の軽減を図るため、これまでどおり健康診査及び子宮頸がん検診を実施することとしております。
なお、健康診査の回数につきましては、引き続き国の通知により望ましい回数とされております14回で実施してまいります。
次に、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン及び子宮頸がん予防ワクチンについてですが、予防接種法に定めのない任意の予防接種でありましたが、市といたしましては平成22年度から県の補助を活用し、接種費用を全額助成し実施してまいりました。
国では、現在、この3ワクチンを定期接種化するための予防接種法の改正を進めておりまして、それに伴いその費用は他の予防接種と同様に地方交付税措置される見込みであります。
市といたしましては、これら3ワクチンの予防接種はこれまでどおりに実施することとしておりまして、これらの予防接種が法定となった場合には保護者の努力義務となりますことから、保護者に対して積極的な働きかけが可能となり、接種率の向上が図られるものと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) それでは、福祉灯油について質問いたします。
底冷えのするような寒い日が連日続いています。
市長の答弁では、現段階では本年度実施しないという答弁でしたが、今現在、特に高齢者や障害者など日中も自宅で過ごす方が暖房を我慢しているというような声が聞こえています。
こうした日々に暖房を我慢することなく生活を送ることが健康にとっては大切なことで、福祉灯油を例えば実施した平成19年度、20年度の事業費について、3,000万円から4,000万円の事業だとお伺いしていますが、その半分が県が出しているということで、今後実施する可能性があるとすれば、例えば市が支出していた2,000万円以内の事業なら可能だということになるのでしょうか、お伺いします。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) そのあたりは単純に数字だけでの判断にはならないのではないかと思ってございます。
国、県の助成がどうなるか、あとは地域的なもので同じような状況にある県内の他の市町村がどういう対応をしていくのか、そういうあたりを総合的に見て判断していかなければならないと思っております。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 県内の他の市町村の実態ということですけれども、隣の奥州市では被災者を対象に実施しましたが、ご存じでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) 奥州市の事例は承知しております。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 一関市は被災者に対して、他の市町村から来ている方は他の市町村の対象、沿岸市町村の対象になるということで実施はしないということでしたが、奥州市では支給の対象世帯を市内52、県内でも82世帯、宮城県から来ている方でも39、福島県22、合計195世帯を対象に2月4日から被災者の世帯を訪問しながら支給しているということでした。
そのときに、訪問時に家族の健康状態や心配事など、近況などもあわせて伺っているというような取り組みを行っています。
例えば、一関市で今、暖房を必要としている弱者に対して、70歳以上の高齢者や障害者、それからひとり親世帯など、こういった方々など、それから隣の奥州市などのように被災者を対象とした実施という部分で考える余地はないのでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 先ほども市長が申し上げましたとおり、奥州市も含めて県内他市町村の動向については掌握はしているところでございます。
当市がもし福祉灯油というこれまでのような形をいたしますと、おおむね
高齢者世帯等だけで5,500世帯、または被災者を含めますとその数は6,400、6,500というふうになるというふうに見込んでおりますので、これらの数の総事業費を考えますと、現時点においては実施の判断はできかねるというのが現状でございます。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 暮らしを応援するという自治体の役割を発揮していただきたいと思うんですね。
財源についてなんですけれども、2012年度補正予算案に計上された追加公共事業などの地方負担分の約8割で算定した地域の元気臨時交付金、国では総額1兆3,980億円ということですが、これが各自治体に交付されるということになっていますが、この交付金は各自治体で新年度予算などの建設事業の新たな財源にできて、支出を予定していた一般財源分をほかの事業、福祉サービス充実などのハード以外の財源としても活用することが可能とされていますが、こうした財源を使って支給することができると思うんですが、いかがですか。
○議長(菅原啓祐君) 下村総務部長。
○総務部長(下村透君) ただいま国会のほうで審議されております平成24年度の補正予算の中で、今議員お話しのとおり、地域の元気臨時交付金というものが創設されるというふうになっております。
その額につきましても、また算定につきましても8割というふうな国の経済対策の地方負担分の8割というふうにされているところでございます。
その使途につきましては地方単独事業で、その単独事業であっても建設地方債の対象事業に限るなどということで使途が決まっておるところでございます。
今後、市といたしましても、現在、最終日の本会議に提案予定で補正予算を編成することとしております。
経済対策というふうな性格上、既存の今、計上している事業に充当することなく新たな事業について補正予算を編成したいというふうに考えております。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 異常とも思われるこの寒さが厳しい中で、全国各地で次々と福祉灯油が実現しているんですね。
北海道の芦別市を初め長野では10市町村、そして東北でも山形の真室川町と読むんでしょうか、そういったところが福祉灯油の実施を対象者などを制限しながらも、それから所得制限などもいろいろつけながらも、住民に毎日寒い思いをして節約していたという住民に対して、少しでも困っている住民の暮らしを助けることは自治体の重要な役割だということで福祉灯油が実現されてきています。
ぜひ、当市も寒冷地です。
内陸被災地ですので、ぜひ当市にあっても弱者に温かい手を差し伸べる柔軟な対応をお願いしたいと思います。
続いて、待機児童対策についてお伺いします。
保育所の入所の希望者というのは一時的なものではないというような状況が答弁の中でもうかがえるんですが、保育所を、民間と市立の保育所などの力も借りて定員を増やしてきているが、その都度、需要が増えているという状況が見られます。
施設整備も進んでいるようなんですけれども、やはり市として計画をしっかり持って進めなければ、親が願うような安心して預けられる保育というのは実現しないんだと思います。
産休明けや育児休暇明け、仕事を探している、求職中でも保育を必要とするそういったニーズに合わせて預けられる体制づくりということが必要だと思いますが、この件について今年度、100人分の施設が増えるということなんですが、本年度で待機児童が解消されると見込んでいるのでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) その保育ニーズについてでございますが、これは、私は少し印象論めいた話にはなるのですけれども、定員を増やす、待機分の定員を増やすとゼロになるかというと、やはりサービス量が増えれば、やはりこれまで家庭にいた女性の方々がやはり、それであれば私も働こうというような、そういうサービス量がまたニーズを喚起するというのでしょうか、そういうふうな関係もあろうかなというふうには思っておりまして、今、議員ご指摘のとおり、今回の、来年度4月1日の102人によって待機がゼロになって、全く入所に困る方がいらっしゃらない状態になるかというと、なかなかそういう現実というのは難しいのではないかなというふうに思っております。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 横浜市のすごいところは、本当に1,500人くらいいた待機児童を今年度、百数十人という待機児童まで取り組みを進めてきているというところにあるんですけれども、その待機児童を解消させてきたポイントが、重要なポイントが3つあるということでした。
1つは市有地を無償で貸与してきたということと、2つ目に市長が重要施策に上げたということです。
3つ目に既存の園の受け入れ人数の増員とか増改築を進めてきたという点なんですけれども、この3つを進める中でもきちんと保育の質、そして環境は一定程度下げないというところにきちんと重点を置いて取り組んだということなんですけれども、今、
保健福祉部長の話だと、今年度102人増員されるんだが解消には至らないのではないかという話を受けて市長はどうお考えですか。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) 横浜市の例は非常に参考になる例だと思います。
特に、土地所有者とのマッチングですね、このあたりは、一関市でも市で持っている土地で活用できるところがあれば積極的にそれは対応してきましたし、これからも対応していきたいと思っています。
あと、横浜市の場合は保育士の確保であるとか、送迎ステーションでしたか、そういうものをしっかり整備した、さまざまございますので、そういうのは非常に参考になろうと思います。
ことし整備が進んである程度受け入れ、キャパが大きくなると、そこで全部解決するかというと、これは直ちにはそうはいきません。
ですから、これからも待機児童の状況を見ながら、それに対応した施策をその都度、その都度とっていくということが必要になってくると思います。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) 今、市長がお話しされたようにですね、横浜市は平成22年度、23年度、24年度、2つも3つも新しい施策を上げながら解消に当たってきています。
その中で、具体的な施策としてたくさんある中で特に有効だとされているのが横浜市保育室の取り組みがうまくいっているということです。
横浜保育室の手引きというのがあるんですけれども、この中で市が保育室、そして認定を受ける制度なんですけれども、3歳未満児の良好な環境で保育されることを目的とした事業で、低年齢児の待機児童解消を図るとともに、延長保育、一時保育、休日保育などの多様な保育ニーズにこたえる、そういう一定の基準を満たした保育施設を認定している制度です。
今回、私が相談を受けた方は、2月に復職する期日が決まっているのに1カ月前になっても保育園が見つからず、上のお子さんはもう3歳児で保育園に入所しているんですが、下の子とは結局違う保育園に、下の子を上の子とは違う保育園に、無認可の託児所に預けることになっています。
朝、そのお母さんは夫婦、そして子供の4人家族なんですが、旦那さんは単身赴任で平日は母子家庭のような暮らしをしています。
そうした中で、朝、3歳児と2歳児のお子さんを準備させて2カ所にわたって子供を預けて、それからやっと職場に向かうという、朝忙しい時間に、そして雪とか交通網の環境の悪いときにこういった思いをしながら、市内のお母さんがそれでも仕事をするために大変な思いをしている、そういう現状がやっぱり1人、2人ではなくて、その時点で待機児童、保育所に入所希望が130人もいたということですので、やっぱりこういう横浜市の保育室の取り組みに見られるような、必要なニーズに合わせたような取り組み、そして窓口対応が大変だと思うんですね。
やっぱり一時希望だけではなくて二次希望、三次希望というところまで持っていくような状況になると、100人もの待機者のそういった二次希望、三次希望、そういった部分を横浜では保育コンシェルジュというシステムできちんと、一人一人の条件に合った保育の相談を受ける、そういった窓口対応をしているということですが、こういった施策を一つ一つ一関市もやっていく必要があると思うんですけれども、こういう保護者ニーズに合わせた保育サービスを適切に行っていくという点についてはどういうお考えでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 私も横浜市の先進的な取り組みについては断片的にではございますが、情報は持っておりますが、横浜市の場合は4万人の保育所定員のまちでございます。
一関市の場合は2,000人ほどの定員でございます。
また、一関市の場合は、東部地域については定員割れをしているような保育園もございまして、非常に旧一関市、一関地域が特にも待機が多いというような、少し横浜市と完全に同列で比較をするには多少地域事情が違うのかなというふうに思ってございます。
今いろいろ、るるお話があった横浜の保育室の話でございますが、恐らくこれは東京都などがやっている認証保育園というふうな考え方だろうと。
ですから、認可保育園よりは若干その緩やかな基準の中でやっている保育園ではないかなというふうに思っています。
恐らくこれは都市部で土地をなかなか確保できなくて、園庭などもあまりつくれないような状況下の中で、都市部の自治体でこういうものをやっているというふうに私は承知をしてございます。
市といたしましては、できるだけ国の認可に合わせてゆったりとした面積、または園の保育環境の中で保育を提供したいというふうに思っておりまして、できるだけ認可保育園として整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
また、今度、統合保育園の整備を進めるわけでございますが、これまで八幡町保育園は未満児の保育所というふうになっていた関係上、3歳、4歳、5歳に上の子供がなるとまさしく2つに預けなければならないというようなこともありまして、今度統合保育園になりますと1歳から5歳、6歳まで1つの、ゼロ歳からですね、ゼロ歳から5歳までずっと1つのところで保育ができるというようなことで、多少今のそういうふうなご不満に対しても統合保育園はおこたえできるのではないかなというふうに思っているところでございます。
また、コンシェルジュという話がございましたが、先ほど横浜市の場合は4万人の定員の中での保育ニーズをとらえるということでこういう職種を置いているということでございますけれども、当市の場合はそれほどの規模でもございませんので、当課の職員もかなり苦労はしておりますが、懇切丁寧な対応で皆さん方のお話も聞き、できるだけいい入所の条件というものを探して、ともに子供の保育の実現をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) なるべく個々の状況に応じた相談をしていただければなと思います。
決して一人一人がやっぱり保育を必要として窓口に来ているわけですから、市の受け付けしている人数が10人だろうが100人だろうが、そういうのをその受け付けに来た人に、あなただけではないんだというような対応はしないようにしていただければと思います。
ぜひ子育てを社会全体で支え、男女がともに子育てもして、仕事もできるような一関市に向けて取り組んでいただきたいと思います。
最後に、妊婦健診とヒブ等の3ワクチンについてですが、妊婦健診についてはこれまでどおりということで了解しました。
よろしくお願いしたいと思います。
予防ワクチンについてですが、これについては私も実施に向けて平成22年の6月議会と12月議会に質問させていただいたわけなんですけれども、そこでヒブワクチンは一関市の場合は担当課の厚い手だてで高校2年生まで対象にしてきたと思うんですけれども、これは定期化によってどうなるんでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 高校2年生というのは子宮頸がんワクチンの関係かと思いますが、現在行っている事業をそのまま継続するということで予算なども今組んでいるところでございます。
○議長(菅原啓祐君) 12番、岡田もとみ君。
○12番(岡田もとみ君) そうすると、定期化によって、小6のみの対象というのが国の方針だったと思うんですけれども、一関市の場合はこれまでどおり高校2年生ということで確認してよろしいでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 予防接種法の改正が最後まで国のほうではまだ済んでおりませんので、それによってどうなるかということについてはまた先の話かと思いますが、現時点においてはこれまでどおりの実施をするということでございます。
○議長(菅原啓祐君) 岡田もとみ君の質問を終わります。
午後3時20分まで休憩します。
午後3時02分 休 憩
午後3時21分 再 開
○議長(菅原啓祐君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
なお、議事の運営上あらかじめ会議時間を延長します。
先ほど、岡田もとみ議員の一般質問の答弁に関し、
保健福祉部長より発言訂正の申し入れがあります。
齋藤
保健福祉部長。
○
保健福祉部長(齋藤昭彦君) 先ほどの岡田議員のご質問の際に、子宮頸がん予防ワクチンの対象者のところで、現在、これまでやっております対象は中1から高1までの女子でございまして、従前どおりと私お話し申し上げましたが、この従前どおりの意味は中1から高1までということでございますので、そのように発言をさせていただきます。
○議長(菅原啓祐君) 次に、佐山昭助君の質問を許します。
佐山昭助君の質問通告時間は60分で、一問一答方式です。
35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) 公和会の佐山昭助であります。
議長の許可を得ましたので、通告に従いまして順次質問をいたしたいと思います。
第1点目であります。
新年度予算の重点施策であります。
平成25年度施政方針では、最重点課題として
東日本大震災からの復旧復興にしっかり取り組む姿勢、これは息の長い取り組みでありますが、東京電力の誠意のない対応には憤りさえ感じるものであります。
市長に就任されましてから、震災と放射能での対応の3カ年であったと思っております。
そして、施政方針の2番目に、重点課題として国際リニアコライダーの誘致実現に向かっての決意を話されたことであります。
市民に夢と希望を与える国際リニアコライダーであります。
市長は、
東日本大震災からの復興のシンボルとの位置づけに加え、国土の均衡ある発展から遅れてきた東北地方の地にこそ実現させるべきとの発言もありました。
本年の夏には、日本での一本化がされます。
この北上山地に決定するものと強い思いでおります。
私ども会派も2回、つくば市に研修に行きました。
そのとき、教授も今までは政治が優先をして決定をしてきましたが、今度は科学者が決定すべきとのお話をしておりました。
大変心強く感じたところであります。
市長は、県庁時代を含めまして20年以上もILC問題に取り組んできた実績もあり、各方面でも講演、そして多くの科学者との面識も多いと聞いております。
施設には各国から多くの研究者や家族が訪れるわけであります。
受け入れに向けた
地域づくり、まちづくりをどうするかなどの課題も山積をしております。
実現には市民レベルの盛り上がりが大きなかぎを握っていると言われています。
そこで、勝部市長には、多くの市民に国際リニアコライダーについて具体のお話をいただきたいと思います。
市長は昨日、橋本議員、佐藤議員にも答弁をいただきましたが、ILCにつきましては1時間以上話しても恐らく語り尽くせない面がいっぱいあるんだろうと思います。
私の持ち時間いっぱい使って結構でございますが、私も議長に質問通告をしておりますので、2番から4番までも質問をさせていただきたいと思います。
2点目であります。
国も地方自治体ともに財政状況が厳しいことは今さら申し上げるまでもありません。
財政運営に大きな変化があるようにも感じられませんが、予算編成方針も示され予算要求書を査定し、積み上げ方式で編成しているのが実態であると思います。
厳しい台所事情の中での予算編成であります。
そこでお伺いをいたしますが、経常収支比率、公債費比率、将来負担比率の前年度対比についてお伺いをいたします。
2つ目、経常費に占める人件費はどう変化したのかお伺いします。
3番目、自主財源の占める割合についてであります。
3点目、税の収納率向上対策であります。
市税の滞納は累増の一途をたどっていると思うが、これが解消対策についてはなかなか有効打がないまま推移をしているやに見受けられます。
そこで、国民健康保険税を含めて市税の滞納額と滞納の主な理由とそして今後の対策についてお伺いをいたします
4点目であります。
公共事業の整備についてであります。
政府は2012年度補正予算とあわせまして、公共事業に7.7兆円を投じると言われているが、これに対する市の新年度予算に対する対応についてお伺いをいたしたいと思います。
2番目、幹線市道の地域別未改良路線はどれぐらいあるのか、そのうち幹線道路の改修計画があるのか、以上、4点について壇上から質問をいたします。
○議長(菅原啓祐君) 佐山昭助君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君) 佐山昭助議員の質問にお答えいたします。
まず、国際リニアコライダー計画の実現についてでございますが、国際リニアコライダー、いわゆるILCは、全長31キロメートルから50キロメートルの直線の地下トンネルの中に設置される線型の加速器でございまして、両端から素粒子を発射して中央部で電子と陽電子の衝突反応を観測する実験装置でございます。
ILCは、世界中の研究者が協力して世界に1つだけ建設しようという計画でございまして、国内では本市を含む北上高地、それからもう1カ所は福岡県と佐賀県にまたがる脊振山地の2カ所が建設候補地となっており、この計画の建設費は約8,000億円で建設期間は7年、建設後の実験期間は少なくとも20年から30年とされており、この実験装置で行う実験により、ビッグバン状態を再現させ、宇宙創生の謎、時間と空間の謎、それから質量の謎、これらの解明につなげていこうという素粒子物理学の究極のプロジェクトでございます。
この加速器の中でビッグバン状態を再現するためには、素粒子同士を加速、衝突させることが必要でございますが、円形の加速器では電子や陽電子を曲げるときに多くのエネルギーが失われて十分に加速ができません。
この課題を解決するため、直線の加速器で加速させ衝突をさせることによって、より大きな衝突エネルギーを得ようということで線型の加速器というものが計画されたわけでございます。
このILC計画の岩手県への誘致の取り組みについては、平成3年ころでございますが、現在のつくば市にございます高エネルギー加速器研究機構、この前身でございました高エネルギー物理学研究所という研究所があったんですが、そこの所長さんでございました菅原寛孝という先生が、当時、東北大学の総長であった西澤潤一先生に対して、固い岩盤の場所はないかという相談をしたのがそもそものきっかけでございました。
その話が岩手県の企画部長を通じて当時の工藤巌知事に報告され、県庁に科学技術振興室が設置され、その後、つくば市に職員の派遣、駐在を行うなど県としての取り組みが本格的に始まったものでございます。
ILCの建設は、全長31キロメートルから50キロメートルの直線上のトンネル、これが31から50と幅がありますのは、第一段階では短めのトンネルで第1ステージの実験をやって、その後、次の第2ステージの実験のときには両側に10キロずつ足して合計50キロにしようという構想があるわけでございますが、そのトンネルの中に加速器を設置するわけでございますが、そのトンネルには加速器用のトンネル、メーントンネルという真っ直ぐのトンネルがあるわけでございますが、そのほかに数キロメートルごとにアクセストンネルが設置されます。
これは主にメンテナンスであるとか連絡用のトンネルになろうと思います。
そして、そのメーントンネルの中心部には素粒子を測定、観測できる観測機器、それを収容できる巨大な実験ホールなどの地下構造物が建設できます。
また、この実験や研究には精密な観測が必要でございますため、人工的な振動が少ない場所、それから活断層がない安定した固い岩盤地帯であること、これらが絶対的な必要条件となっております。
私自身、県職員時代の平成5年に、この科学技術振興室が設置されたときにこのプロジェクトの担当となって以来、ILCの誘致に携わってきましたが、岩手県南部の江刺から大東、千厩、室根にかけての北上高地は、白亜紀後期の固い花崗岩の岩盤が分布しておりまして、専門家による初期段階の調査から地質学的にも非常に良好な岩盤であるという評価が得られておりまして、当時国内で17から18ぐらいの候補地が上げられていたわけですが、南部北上高地はその中でも有力な候補地の1つとなっておりました。
また、平成22年、23年度に東北大学と岩手県が共同で行いましたボーリング調査においても、この南部北上高地には活断層や変質、風化がなく、安定した固い花崗岩の岩盤体が広範囲にわたって分布していることが確認されまして、ILC建設に適しているという評価が得られております。
ILC計画を推進している研究者による国際推進組織では、2013年から政府間で建設地の協議を開始して建設地を決定し、2010年代後半から建設、2020年代の稼働開始というスケジュールを想定しているということでございますが、現在、建設候補地として国外では現在の世界で一番規模の大きい加速器を持っております、1周27キロの加速器を持っておりますスイスのセルン、それからアメリカのシカゴ近郊、ドイツ、ロシア、そして日本の2カ所、日本の2カ所をそのままカウントしますと合計6カ所が候補地に上げられております。
しかしながら、この中でアメリカにつきましては、素粒子物理学などの基礎物理、いわゆる基礎研究の分野ではなく産業や経済により近い応用物理に力点を移していること、ヨーロッパのセルンは現在稼働中のLHCという運用機器がございますが、これの運用継続が最優先課題でございますので、現段階で可能性が高いのは日本だけといった状況になっているということが言えると思います。
各国の研究者からも、日本への建設を望む声がこのところ、本当にこの1、2カ月で高まりを見せているというところでございます。
また、国内の2カ所の候補地については、この夏ごろまでに候補地が一本化される見込みでございますが、まさに今が実現に向けての正念場となってございます。
現在、国内の2つの地域では同時並行的に科学的評価に向けた調査が行われております。
科学的調査、すなわち地質についての調査が行われております。
この調査が終わった後は、今度は経済的な分野、社会的な分野の評価のための調査が行われます。
すなわち都市整備がどれだけ進んでいるか、そういう社会的な経済的な評価が行われます。
私としては、まずこの科学的調査のほうで、自然条件のほうで圧倒的に北上高地が有利であるということを証明できれば、そこで大きく国内候補地の一本化に歩を踏み出すことができるであろうと思ってございます。
それから、建設が決定した場合の環境整備に当たって重要とされていることは3つございます。
1つは住環境、もう1つは医療環境、そして教育環境、この3つの整備でございます。
このうち住環境につきましては、ILCにより整備される施設や研究者などがお住まいになる地域が、研究者やその関係者だけで閉ざされた環境とならないこと、すなわち米軍基地のようなイメージではなく、海外から訪れる研究者や家族が今ある地域、そこに住んでいる人たちと日常的にふれあい、交流して、ともに生活する地域をつくっていく必要がございます。
また、その住宅を見ても、戸建て住宅や集合住宅、あるいは空き家の活用等もあり得ます。
さまざまなスタイルの居住環境を提供していく必要がございます。
そのためには、世界中から訪れるさまざまな文化を持った人々の国民性や習慣などを十分理解して、同じ地域の住民として受け入れることが何よりも大切でございまして、国際理解を深めるための施策というのも必要と考えております。
また、医療環境につきましては、24時間多言語対応の病院が求められますが、その設置主体等については今後、国際機関等で検討される見込みでございます。
教育環境につきましても、幼稚園などについては、ヨーロッパの研究所の場合は研究所の中に設置されております。
その形態についてはさまざまなケースがございますが、これも国際機関を中心とした中で検討されていくことと思います。
このほかに、日常生活における食材や必需品の提供の場、それから行政上のさまざまな手続きが1カ所で行えるワンストップサービスの場、それから東北大学を初めとする学術研究機関との連携、研究者などの配偶者の雇用機会の確保、これらが求められてきます。
地元として対応していかなければならない課題としてとらえているところでございます。
なお、これら環境の整備については行政だけですべて行えるものではなく、特に東北の地に実現するとなれば民間活力の導入というものが不可欠でございます。
さらには、地域住民の皆さんの理解のもとに連携した取り組みを進めることが何よりも必要であると考えているところでございます。
次に、財政見通しについてでございますが、平成25年度末の主要な財政指標は、経常収支比率が89.2%、実質公債費比率が15.6%、将来負担比率が149.0%、こういうふうになる見込みでございます。
経常収支比率については依然として硬直化した財政構造を示す値を推移しておりまして、実質公債費比率及び将来負担比率については適正な範囲にはありますが、引き続き健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
また、平成25年度末における地方債残高については、一般会計で約911億6,000万円で市民1人当たり約71万円となる見込みでございまして、特別会計及び公営企業会計を含めた地方債残高については約1,310億9,000万円、市民1人当たりでは約102万円となる見込みであります。
公債費の削減については、繰上償還に伴う補償金が発生しない地方債及び公債費に準じる債務負担行為のうち償還補助金について、財政事情の許す範囲において順次繰上償還を行っているところであり、平成25年度におきましては地方債のうち旧地方公営企業金融公庫資金からの年利4%以上の借り入れのうち、一般会計分として1,295万円、下水道事業特別会計分として1億6,802万円、農業集落排水事業特別会計分として3,428万円、これらの繰上償還をする予定でございまして、公債費に準じる債務負担行為の償還補助金のうち土地改良事業償還などに係るものが1億218万円、これを繰上償還する予定でございます。
これにより後年度の公債費は5,000万円ほど削減できる見込みとなってございます。
次に、人件費についてでございますが、選挙の執行などに要する臨時的なものを除く経常的な人件費の経常経費全体に占める割合について、予算段階では積算していないことから平成18年度と平成23年度の決算で比較いたしますと、7市町村合併後の平成18年度決算では経常的な経費が約397億6,000万円、経常的な人件費が約121億2,000万円で人件費の割合が30.5%、それから藤沢町との合併直後の平成23年度決算では経常的な経費が約461億5,000万円、経常的な人件費が約115億円で人件費の割合が24.9%となっており、経常的な人件費は約6億2,000万円、5.6ポイントの減となったところでございます。
また、行財政改革における職員数の削減につきましては、第二次集中改革プランにおきまして行政運営の効率化や民間委託等の推進による新たな定員適正化計画を策定し、適正な定員管理に努めることとしているところでございます。
今後にありましても、行政サービス水準の維持と財政の健全化を図りつつ、効率的な行政運営を進めるため、各年度の事業量を踏まえて適切な職員配置をしてまいらなければならないと考えております。
次に、自主財源についてでございますが、平成25年度予算の自主財源は164億1,000万円で前年度と比較しますと15億7,000万円で10.6%の増となっております。
歳入全体に占める割合では23.0%で1.9ポイントの増となっております。
平成25年度において自主財源の大半は市税収入でございまして、個人市民税が39億4,000万円、法人市民税が9億2,000万円、固定資産税が58億4,000万円、軽自動車税が3億1,000万円、市たばこ税が8億3,000万円などをそれぞれ見込んでいるところでございます。
今後の自主財源の見込みについては、市税収入の影響が大きいものと考えておりまして、今後予定されております景気対策の効果により市税収入が増加することに期待しているところでございます。
次に、税の収納率の向上対策についてでございますが、市税の滞納の状況については、平成23年度の決算額で市民税、固定資産税等の収入未済額が10億1,861万円、国民健康保険税の収入未済額が9億4,178万円、合計で19億6,039万円となっております。
平成22年度の一関市と旧藤沢町の収入未済額の決算額の合計が20億2,470万円でありましたことから、この前年度対比では6,430万円の減少となっております。
市税滞納者の原因別の割合については、市民税、固定資産税等で納税相談がなく原因を把握できない方、それから納税意識の低下が見られる方が38.6%、低収入による方が30.7%、国民健康保険税においても低収入による方が42.7%、原因を把握できない方、納税意識の低下が見られる方が33.7%とどちらにおいてもこの2つの理由が多くを占める状況でございます。
現在の対策といたしましては、滞納が累積することにより完納までに多くの時間を費やすことや納税意識が下がってくる傾向があることから、新たな滞納をつくらないという方針で現年度課税分の未納を生じさせない取り組みを優先しているところでございます。
具体的には、納付忘れの方のために市税のコールセンターを設置して電話による納税の督励や徴収嘱託員による訪問による納税の督励を行い、初期、少額のうちに滞納者と接触することにより滞納の累積防止を図ることとしております。
一方で納期ごとの納付が困難な方、あるいは前年度以前の滞納のある方に対しましては、納税相談を通じ個々の実情に応じた納付の指導を行ってきたところでございます。
また、納税資力がありながら納税されない方については、資産等の調査を行い、やむを得ず財産の差し押さえを行うなど、税負担の公平性と自主財源の確保に努めているところでございます。
次に、国の補正予算に伴う公共事業についてでございますが、市では国に対して道路整備事業や土地改良事業などを要望しておりますが、今回の補正予算の対象となる事業や事業規模、財源措置などについて、現時点では十分な情報が得られていないところでございます。
そのような中で、現在市では平成24年度補正予算をとりまとめている途中でございまして、その規模はまだ固まっておりません。
財源も通常より有利であると考えられますことから、国の補正予算の最大限の配分を受けて予算計上してまいりたいと考えているところでございます。
なお、市の平成25年度当初予算では平成24年度と同規模の約34億8,000万円の経済対策を講じているところでございまして、国の補正予算への対応とあわせて地域経済の活性化が図られるよう取り組んでまいります。
次に、幹線市道の整備状況についてでございますが、平成24年4月1日現在の幹線市道である1級市道の地域別の整備状況は、一関地域が41路線、延長で142.5キロメートルのうち未改良部分が4.7キロメートル、順次申し上げますと、花泉地域が37路線、延長96.8キロメートル、このうち未改良が2.8キロメートル、大東地域が26路線、延長97.4キロメートルのうち未改良が4.1キロメートル、千厩地域は18路線、延長78キロメートルのうち未改良が1.9キロメートル、東山地域が24路線、延長48.5キロメートルのうち未改良が10.2キロメートル、室根地域は13路線、延長41.8キロメートルのうち未改良が4.3キロメートル、川崎地域は15路線、延長34.8キロメートルのうち未改良部分はございません。
藤沢地域が16路線、延長59.6キロメートルのうち未改良が2.3キロメートルとなっておりまして、一関市全体では路線数が190路線、総延長が599.4キロメートルのうち改良済み延長が569.0キロメートル、未改良延長が30.3キロメートルで改良率は94.9%となっております。
未改良の30.3キロメートルにつきましては、交通量の状況や道路整備の緊急度、また用地等の課題などにより事業に未着手となっている状況でございます。
次に、幹線市道の改修計画についてでございますが、幹線市道の整備は、国道、県道の幹線道路網を補完し、効率的な交通ネットワークを形成するものでございまして、地域交通の向上のみならず企業の立地の促進、災害時の緊急輸送路の確保などの面からも重要であると認識しております。
平成24年度は、花泉地域から一関東工業団地を経由して県立磐井・南光病院や一関インターチェンジを最短距離でつなぐ市道清水原一関線を初めとする15路線の整備を進めたところでございます。
平成25年度におきましては、工事着手をしている路線の整備促進と市道興田猿沢線など、これまでさまざまな課題によって未整備のままとなっていた区間について、工事着手に向けて関係者との協議を重ねてまいります。
今後、未整備区間につきましては、引き続き課題の解決に努め、財政状況や公共事業予算の動向を見極めながら、早期に工事着手できるよう取り組んでまいります。
次に、大東地域において整備が中断している幹線道路がございます。
この現状と今後の見通しについてでございますが、大東地域で用地等の課題によって整備が中断している幹線市道は3路線ございます。
まず市道興田猿沢線につきましては、用地の協力が得られず中断しておりましたが、本年度に用地の契約をいただいたことから、平成25年度に未改良となっております延長280メートル区間の工事を実施する予定でございます。
次に、市道大東千厩線につきましては、用地取得が完了している一部区間について今後、実施時期について検討してまいります。
3つ目は、市道金取流矢線についてございますが、一部区間の用地等の課題などによりまして中断しておりますが、今後、関係者との協議を重ねて引き続き課題の解決に努めてまいります。
○議長(菅原啓祐君) 35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) 懇切丁寧な答弁をいただきましたので、再質問はいたしません。
次の須藤議員にお任せいたしたいと思います。
ただ、1つだけ、やっぱりこの大プロジェクトでありますから、行政だけではできるわけないと思いますので、やっぱり我々議員と行政が、これだけは一体となって取り組んでいかなければいけないと思っております。
そういうことでございますので、1つだけ申し上げておきますと、現在東京都、あんなに立派になっているんですが、これは私は岩手が生んだ水沢の後藤新平が大風呂敷であれだけの大東京をつくったというふうに思っております。
勝部市長には後藤新平までいかなくても、超大型加速器、国際リニアコライダー、ILCがこれは誘致必ず来ると私は確信しておりますので、そういうことを踏まえていけば、やはり長期展望に立った市政運営を行うことが私は大事なんだろうと。
大きな大きなプロジェクトでございますので、大事だと思っております。
そして、市長に対する期待も非常に大きいと私は思っております。
歩いておりますとね、市民の期待が大きなわけでありますから、やっぱり市民は一日千秋の思いで市長を待っております。
何を待っているかわかりますか、市長。
その待っている理由は、通告にはないけれども、たった2文字なんです、表明なんですよ。
通告はしていません。
ただ、していないけれども、やっぱり市長が市民にこたえる意味においても市長から一言だけ、通告していない2文字についてよろしくお願いします。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) この国際リニアコライダーの実現に向けての思いというのは、私は一つには、最初にこのプロジェクトの話が岩手県庁にもたらされたときに、知事室で今は亡き工藤巌知事とともにこの話をお聞きしました。
そのときの工藤知事の思いというものもしっかりと目に焼きついております。
健康がなかなかすぐれなかった知事でございましたけれども、毎日のようにあのプロジェクトはどうなった、あのプロジェクトはどうなったと言っていたことが今思い出されてきます。
それから、もう一つは、これも今は亡きでございますけれども、先ほどは後藤新平さんの名前が出ましたけれども、同じ水沢の椎名素夫さんは、あの方は素粒子物理学のほうの造詣の深い方でございます。
名古屋大学の物理のほうをお出になった方でございまして、今の国会議員連盟も椎名先生がとりまとめてつくられたということでございまして、椎名先生も行くと会うたびに、自分の目の黒いうちにという話をされておったのを思い出しております。
そのころの経緯を知っているのが、残念ながら今、行政サイドでは私だけになってございますので、何とかこの私に課せられた役割というのは、そういう方々の大先輩の方々の思いを少しでも実現に近づけるように取り組んでいくということだろうと思ってございます。
いずれ、その今2文字の話がございましたが、今そこまで考える余裕が正直ございませんので、まずは当面の目の前にある諸課題について全力で取り組んでいくということを申し上げさせていただきます。
昨日も400メートルのトラックの第3コーナーを回って直線に入ったところだということを申し上げました。
私は小学生のころから短距離は得意でございまして、長距離はなかなか得意でございません。
短距離、一生懸命、全力疾走で頑張りたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) わかりました。
いずれ、来るときが来ると思いますが、まず一生懸命頑張ってください。
私、2点目、3点目、4点目も、これ、みんなリニアコライダーに関連あるから質問したのであります、正直言いますとね。
2点目の財政見通しなんですが、合併特例で維持されている地方交付税も平成28年度から減額が始まるわけですね。
ですから、その合併時から平成37年度までの比較をすると大幅な減額になるというふうなことなわけですね。
リニアコライダーは7年から10年で、あと20年以上の研究がかかるというふうなことも踏まえれば、やっぱりこの財政の長期的な展望に立った、視点に立った効率的な財政運営というのは、私は非常に大事なんだろうと思います。
そこで、平成25年度から合併特例が切れるのが平成37年ですかね、最終的には、までの財政見通しね、お願いしたいと思っているんですが、あまり時間かけないで結構でございます。
詳しく総務部長からお聞きをしたいのです。
○議長(菅原啓祐君) 下村総務部長。
○総務部長(下村透君) 私から財政の見通しについてお答えいたします。
平成25年度予算におきましては、災害に強いまちづくりや子育てしやすい環境づくりなどの重点施策のほか、平成22年度、23年度、24年度に引き続き約34億8,000万円の経済対策を行いますことから、市税などで賄えない財源につきましては財政調整基金から約17億円の繰り入れをしたところでございます。
今後の見通しといたしましては、平成26年度から平成29年度までは収支のバランスが保てるものと考えておりますが、これは普通交付税につきまして合併特例による合併算定替によりまして交付されていることによるもので、平成28年度からは合併算定替と本来の算定との差額が段階的に減額されますことから、平成30年度からは財源不足に転じると予測しております。
平成32年度には13億1,000万円ほど、平成33年度には37億4,000万円ほどを財政調整基金から繰り入れする見込みでありますことから、今後、行財政改革による一層の効率化を図りながら財政運営を行っていかなければならないと考えているところでございます。
○議長(菅原啓祐君) 35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) 厳しい財政事情になるということはわかりました。
地方公共団体は事務処理をやるのには住民福祉の増進に努めなければならないということなんですが、それは最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないということが地方自治法でもちゃんとうたってあるわけなんです。
これは、やっぱり行政コストを考えての文言であろうと、指摘をしているんだなと私は思っております。
それで、既存の事業と新規の事業とかね、そういうふうなものの維持管理なども考慮した、やっぱりコスト計算に基づいて予算編成をやっているというのはこれは当たり前のことでありますけれども、そのとおりなんですが、しかし、今、こうやってみると行政に対する住民要望は際限がないと言っていいほど非常に多いわけでありますね、市長、だと思っています、私も。
ですから、やっぱり優先順位を決めた中でのやれるものはやる、やれないものはやれないということが行政に求められているんだなと思っております。
そして、一方、やっぱり既定の経費削減というのは行財政改革と言うんだけれども、本当に容易ではないというふうに私は認識をしております。
だからこそ、コスト意識を持って行政財政改革や事務執行を行ってもらいたいなと思っております。
やっぱり税金を大切に使わなければいけない、そのコツをひとつ教えたいと思います。
よろしいですか、一利興すは一害を除くにしかずであろうと思います。
一つをやれば一つを除かないとできないなと思っています。
いかがでしょうか、財政を長年やっている副市長さん。
私指名するのでなかった、失礼しました。
○議長(菅原啓祐君) 田代副市長。
○副市長(田代善久君) 今、議員がお話しのように、やはり限られた財源でございますので、いわゆる無制限に事業を拡大していくということは困難でございます。
今お話しのように、やはり一つ起こすには一つを検討して縮小するなりというふうな判断をしていくことが必要だというふうに思ってございます。
いずれ、将来ともにやはり市民の福祉の向上のための施策を展開していけるような、そういう財政運営が基本だというふうに思ってございます。
○議長(菅原啓祐君) 35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) それでは、次に移りますが、経常収支比率の中身を見てみますとね、人件費は0.2%の減でありますけれども、これも行財政改革を見ていても合併しての10年の新市建設計画を見てもわかるとおり、削減するのも大変だなと思っています。
そして、震災があってから時間外勤務手当が3億、4億、6億と、平成23年度は6億円ぐらいですか、これ本当に震災対応で大変だったと思うんです。
そういうふうに夜も寝ずに仕事をやっているということで、人件費これからどうして減らすんだろうなと。
物件費はと見たら物件費は10.8%の増となっていますし、扶助費も2.8%の増なんです。
そして、公債費は市長もお話あったとおり、繰上償還をしているということで、財政の厳しい中で繰上償還も厳しいんだろうと思うけれども、1.2%の減となっておるわけですね。
これ、収支比率見ても市長も言っているとおり、これは厳しくなってくるよというお話はそのとおりだと思うんです。
厳しい、厳しいというけれども、ではどういうふうな対策をするかということだろうと思うんですが、これはやっぱり職員の皆さんで努力をして、これからは震災の関係もあまりないからいいと思いますけれどもね、節減できるものは節減するということだろうと思います。
これ全職員にやはり徹底することが大事なんだなというふうに思っています。
人件費についてちょっと伺いたいんですが、総務省、国では、国100なんですよね、100にすれば一関100なんだ、国の水準並みに給与削減を地方に要請するというふうなことが新聞紙上にあるわけです。
国に準じて実施するということでありますと、ラスパイレスも、市、13市あるんですけれどもね、岩手県に、その中で盛岡市が一番高くて108.3か108.4と思っています。
一関市いくらかとなると102.2だったかな、ちょっと向こうにあるからだけれども、とにかく13市のうちで10番目なんですよね、10番目、低いんです。
盛岡市と比べると5.9ポイントくらい違うんです。
5.9ポイントというのは給料に換算するといくらなのかなと思っているんですが、私もちょっとわかりませんけれどもね、ただ、8,000円か9,000円とかかっているとみるとやっぱり1,000円以上は違うのかな、2,000円ぐらいかなと思ったりしているんですが、そこでお聞きをするんですが、国に準じてやるとなると盛岡市も下げる、一関市も同等に下げたらいつまでたってもそのポイントは埋まらないと思うんですよ。
私は組織、人が仕事をやるんだと思っています。
ですから、盛岡市と5.9ポイントも違うようなことではだめですから、時間外勤務手当を給料に回すとか、できるだけ超過勤務をしないとか滞納徴収をやってみんなで精力的にやって、それもいくらかでも回すかとか、やっぱり市長、そこね、組織は人であります。
それらみんな一律にやられるといつまでたっても埋まらないと思うんです、縮まってこないと。
岩手県の市町村みんな含めても103なんですよね、それよりも一関市低いんですよ、町村含めても、と私は新聞紙上ではそう一覧表で書いてありました。
そういうことで、市長、その辺を十分頭に入れて今後の市政運営に当たっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 勝部市長。
○市長(勝部修君) 地方公務員給与については、今、国のほうで削減ということでいろいろ議論されているところでございます。
ラスパイレスが高いということを今言われているわけですけれども、先ほどの盛岡市がもっと高いということなんですが、国が2年間7.8%の削減、これ臨時措置でございますけれども、国が2年間の7.8%の削減をしている結果として地方が今高くなっているわけです。
この辺も頭に入れなければだめだなと思ってございます。
単純比較はなかなか難しいのかなと思ってございます。
それから、地方はこれまで何度かにわたって給与の削減、人員の削減にみずから努めてきたという経緯がございます。
それをどう見るかということも一つ念頭に置かなければならないと思ってございます。
そういう国のほうが復興財源に充てるために削減するんだということだけでは、なかなか一概にいかない部分があるなということで、実はこれは県市長会、東北市長会、そして全国市長会、私、全国市長会のほうの今、理事をやらせられておりまして、そこでもいろいろ議論しているところでございます。
これまで地方が頑張ってきた努力というのはどこにどう反映されていくのかということも議論の対象になってございます。
いずれ、全国市長会の総意としては国が2年間だけの短期措置に、国のそういう措置に地方も合わせろと言ってくることに直ちには納得がいかないというのが全国市長会での総意でございます。
○議長(菅原啓祐君) 35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) わかったんだけれども、やっぱり組織は人でありますので、意欲を持って働けるような組織体制をつくっていただきたいなと。
時間もなくなってきたので次に第3点目に進みます。
滞納の問題であります。
自主財源の構成比率にわかるとおり、昔は3割自治、3割自治と言ったんだけれども、自主財源の比率を見ても2割自治になってくるのかななんて心配もしております。
市税等についても大幅な増というのは望めないと思うんですよね。
そうなると、滞納整理というのが私は大事なんだろうと思います。
重要課題の一つとして皆さんも取り組んでいるんだろうと思いますが、いずれ今の経済状況の中で市民のふところ、我々も苦しいからみんな同じだと思うんですが、苦しいからなかなか納税ができないということなんだろうと思いますが、ただ、これをこのまま放置しておくわけにはいかないという議員の皆さんも認識はしているんだろうと思います。
今までも何回も議員の皆さんも質問したりしておりますので、ならば、どうしたら納期内に納付をさせるかというこの環境づくりなんだろうと思います。
これは担当課だけでは到底できる問題ではないわけですよね、金額も多いし徴収員もいると言いますけれども、これはやっぱり全職員が認識を新たにして滞納に当たらないと私は到底無理な話かなと、このまま累増していくのかなというような思いもあります。
でも、市には市税等収納対策委員会、これも副市長が委員長で頑張ってやっておりますので、いくらかずつでも滞納はなくなってきたというふうに認識はしておりますけれども、今後、全職員にやはり滞納の額とかいろいろな整理をする難しさ等々、全職員に私は周知をすべきと思うが、いかがなものでしょうか。
○議長(菅原啓祐君) 田代副市長。
○副市長(田代善久君) これまで税の収納対策にありましては、一つは納税できる環境を整えるということもございます。
そのためには、いわゆる口座振替とか、あるいはコンビニで納めることができるとか、そういうふうな一つの納付環境も整備をしてまいりました。
それから、今お話しのように、税の収納課のほうには、やはりななかなか法的な課題をクリアしていくための、いわゆる課題をクリアするというよりも課題をきっちりと、法的な課題を整理をしながらやっていかなくてはいけないので滞納の対策係という係も配置したところでございます。
やはり我々職員が行政に対しまして、やはり市民の方々にこういうふうな仕事をやっているということをアピールすることも、納税をしていただける環境というふうなことになろうかと思います。
そういうふうなものも我々は認識をしながら、滞納の整理ということは職員が全員とまではいかなくても、やはりそういう収納課の職員、あるいは税の職員だけではなくて取り組んでいかなければならない課題であるというふうに思ってございます。
○議長(菅原啓祐君) 35番、佐山昭助君。
○35番(佐山昭助君) 4点目でありますが、これもリニアコライダーが来れば、市長も、私は大東の3路線、これあまり言うとあれだけれども、私たちがいたときだから、用地がだめなのはお前の責任だと言われるからだけれども、いずれ先ほど金取流矢線にしても大東千厩線にしても、興田猿沢線が用地が決まったということでありますからいいんですが、その一部未改良区間、これだけでも最重点路線として、これリニアコライダーが来れば絶対に利用する路線であります。
そういうことで質問したわけですけれども、ただ財源がなかなか厳しい中で確保できるのかなという心配もありますけれども、一部未改良区間についてはやはり鋭意努力をされて、今後早急に改修ができるようにしていただきたいと思います。
答弁いりません。
終わります。
○議長(菅原啓祐君) 佐山昭助君の質問を終わります。
次に、須藤節男君の質問を許します。
須藤節男君の質問通告時間は40分で、
一括質問答弁方式です。
7番、須藤節男君。
○7番(須藤節男君) 発言番号13番、須藤節男でございます。
所属は一新会であります。
議長の許可がありましたので一般質問いたします。
第42回の定例会の一般質問に当たりまして、勝部市長には今期最終年の集大成を結集した新年度政策を示していただき、未来へ着実に前進する予算と位置づけられたところであり、世界の人々から親しみと信頼、夢の実現に向け、腰を据えて市政運営に望まれるとの力強い施政方針をお聞きしたところであります。
さて、迎える平成25年の市政運営課題の中から3点お伺いいたします。
第1点は国保会計の今後の運営について、第2点は先ほど佐山議員から激励を受けましたけれども、昨日来続いておりますILCの推進についてもお伺いしたいのであります。
第3点目は市有林の活用についてであります。
これも間接的には前者の及川議員が触れられている内容にも若干重複するんだろう、こういうふうにも思います。
初めに、第1点目の国保会計の今後の運営についてであります。
先般、国保運営委員会を皮切りに議員全員協議会での事前説明、そして本議会での上程と進行しているところであります。
平成25年度の推定被保険者数3万4,786人、世帯数で1万9,876世帯、現行税率を維持した場合には、国保財政基金2億2,000万円、赤字決算の見通しの試算であります。
そこで、改定案は8%弱の引き上げ計画、税率改定による税収見込み、さらには先ほど滞納のお話もありましたけれども、収納率の強化、あるいは費用であります近年多く出回っております、これも医療改革の一環なんだろうと思いますけれども、ジェネリックの医薬品の利用促進などに取り組みを進めるという内容であります。
あわせまして、収支均衡を図るとの説明を受けたところであります。
近年の国保をめぐる動きは、ご承知のとおり後期高齢者医療制度の創設による大きな制度改正がありました。
そして、また、ご存じのとおり社会や雇用環境の変化の影響が極めて大きくなってきておるのも現実であります。
その中には、国保の構造的な問題を抱きかかえたままの状態にあることもあるわけであります。
この一関市におきましても、国保税の滞納額は9億4,700万円ほどと聞き及ぶわけであります。
このような状況の中で、財政基盤強化策の延長や市町村の国保の運営の広域化や都道府県単位化を進めることとされ、岩手県でも国民健康保険広域化支援方針が打ち出されたのが3年前になるわけであります。
そして、本年3月で終了するとの内容にお聞きしているところであります。
国民健康保険財政の安定化を目的とした県広域化支援方針が実施されているが、本市のこれまでの実績の状況と国保会計の構造的な問題への市長のご所見を賜りたいと存じます。
新年度計画の実施に当たっても、平成26年、平成27年においても収支バランスがとれない見通しの説明でもあり、特に被保険者への説明を徹底する必要があるのではないかと思うところであります。
国保会計の今後の運営について、財政運営の基本的な方向を示し、諸施策を効果的に実施することが望まれます。
今後、数年の事業運営計画を策定し、市民の皆さんに理解を深める必要があるのではないかと思いますので、ご見解を賜りたいと存じます。
次に、2番目であります。
2番目につきましては、先ほど、リニアコライダーの件になるわけですけれども、佐山議員のオーソドックスな個性的なお話もありました。
そして、また、まことに詳細であった答弁であります。
ILCの取り組み、経過や、あるいは経緯、そしてまた内外の情勢等も含めまして答弁をいただきましたので、ポイントのみ質問をさせていただきます。
このILCの推進に当たりましては、先ほど来勝部市長が力説をなさっているとおり、市長の最大の重点施策の一つであろうと存じます。
科学分野の国際プロジェクトの誘致をめぐりまして、いつぞやお話をお聞きしたわけですけれども、かつて日本の大きな国際プロジェクトの一つであります国際熱核融合実験炉の誘致がありました。
欧州ヨーロッパと最後まで競ったやにお聞きしているわけですが、結果は残念ながらフランスに誘致されたという経緯なそうであります。
さらには、最近では東大の山下先生もお話ししているとおり、日本政府は前向きに検討すると海外に早く表明してほしいと訴えているとお聞きしているところでもあります。
これらを踏まえまして、本来通告内容は調査事業の内容をお聞きしようかと思いましたけれども、ここは割愛させていただきまして、市長の1月下旬にありました定例記者会見での内容から若干お伺いをしたいわけであります。
市長の記者会見の中で、この要請は政府に対してだけではなく世界に向けて北上高地をアピールする、次のフィールドでの戦略を考えるとの見解を述べられておりました。
まさに、そういうタイミングにあろうかと存じます。
あわせまして、一関学術研究都市構想の平成24年からの取り組みもあろうかと思いますので、進捗状況をまずお伺いしたいし、もう一つだけお伺いさせていただきます。
研究者の立地意向を大事にすると、これを反映させるような政策がなければならないというお話もありました。
市長のご所見をお伺いいたします。
リニアコライダーにつきましてはこの程度にさせていただき、先ほどの佐山議員のお話にありましたとおり、市政財政運営は最低の費用で最大の効果という原則論もあります。
ILCの項につきましては、この程度にさせていただきます。
3つ目の最後の項であります。
市有林の活用についてであります。
平成23年の市の統計要覧では、市の総面積1,256キロ平方メートルでそのうち山林は約60%、712.67キロ平方メートルとの表示であります。
これは、合併時にそれぞれ持ち込んだ市有林、もちろん特定公共施設等の整備事業基金も含まれるわけでありますが、この市有林については7,000ヘクタールというふうにお聞きしているところであります。
森林につきましては、経済財とする森林の機能のみならず、多面的な機能を有しているというものだろうというふうに認識するわけであります。
きょうのテレビ、あるいは新聞報道もありましたけれども、安倍総理はきょうはアメリカであります。
ご存じのとおり、国境問題、TPP問題を背中に背負いながらアメリカ訪問ということであります。
皆さんご承知のとおりであります。
木材の取引も半世紀になろうとしているわけでありますが、自由化されていることはご存じのとおりであります。
この木材の取引の自由化問題も含めまして、さまざまな問題が生じるわけであります。
そして、また、森林、あるいは林業の運営管理は当然長いスパンの産業であります。
管理のあり方も国家プロジェクト的な要素も含んでいるんだろうと、こういうふうにも思うわけでありますけれども、公的財産管理の観点から市有林の現状と課題への対応の状況について、どのようにお考えになって、どのような方針でおられるのか、所信をお伺いいたします。
さらには、市有林の利活用及び林業振興の指針や方針もあわせてお伺いいたします。
以上、壇上からの質問を終わらせていただきます。
大変ありがとうございました。
○議長(菅原啓祐君) 須藤節男君の質問に対する答弁を求めます。
勝部市長。
○市長(勝部修君) 須藤節男議員の質問にお答えいたします。
まず、国保会計の今後の運営についてでございますが、岩手県国民健康保険広域化等支援方針というものがあるわけでございますが、平成22年5月に国民健康保険法が改正されまして、都道府県が国民健康保険事業の運営の広域化等を推進するため、市町村に対する支援の方針を定めることができるとされたことを受けて、平成22年12月に岩手県が策定したものでございます。
方針では、市町村国保財政の安定的な運営を図る上で重要と認められる国保税収納率の向上に関する支援方針として保険者規模別の収納率目標を定め、その取り組み期間を平成25年3月までとしているところでございます。
この保険者規模別の中で当市は盛岡市、奥州市とともに被保険者3万人以上のグループとなりましたが、各グループの現年度分収納率の目標は、グループ内で収納率が低い市町村の底上げを図る観点から、グループの平均収納率を目標として設定したところでございまして、当市はもともとグループ内の3市の中では最も高い収納率でありましたので、グループ目標とした88.32%に対し平成23年度実績が93.78%と目標を大きく上回っているところでございます。
また、現在策定が進められております平成25年4月から平成30年3月までを取り組み期間とする次期支援方針においては、これまでの収納対策の取り組みに加えまして事業運営の広域的な取り組みとして、医療費適正化を推進するための共同による啓発活動、地域の実情に応じて特定健診の受診率向上に努めること、それから財政運営の広域的な取り組みとして、保険財政共同安定化事業が平成27年度から30万円以下も含め、すべての医療費を対象として拡大されることを受けまして、引き続き円滑な事業実施に向けた検討を行うこと、これらなどを定めることとして現在策定が進められているところでございます。
国保運営の都道府県単位化は将来的な方向づけがなされたものであり、現在の支援方針及び次期支援方針とも、国保運営の都道府県単位化に向けた条件整備を進めていくための取り組み方針であると認識しております。
また、都道府県単位化は、規模の小さい市町村ごとの運営よりも規模の大きい県単位での運営とすることにより財政運営の安定性が高まることは言えますが、ご指摘の国保が抱える加入者年齢層が高く、医療費水準が高い、あるいは所得水準が低いなどの構造的な問題につきましては、都道府県単位化されたとしても直ちにこれが解決されるとは言いがたいと思われているところでございます。
国保の構造的な問題につきましては、県の次期支援方針の策定に当たって、これまでも広域化等支援方針策定推進連携会議とか、あるいはワーキンググループで意見を申し上げてきたところでございますが、抜本的な課題の解決に向けては、引き続き国に対して働きかけていく必要があると考えております。
国保の事業運営計画についてでございますが、既に策定しております団体においては、国保事業の現状、推移とあわせて収納率向上への取り組みや被保険者の資格適用の適正化、特定健康診査などの保健事業の取り組みなどについて計画として定めているようでございますが、計画の中では医療費や財政の見通しなどの適格性などにおいて課題もあると伺っております。
国保財政は制度に基づく依存財源の割合が高いものでございまして、社会保障・税一体改革など、国保を取り巻く情勢の変化が予測される中、実効性のある今後の運営計画を定めることは簡単なことではないと考えております。
しかしながら、保険者として被保険者の皆様方に対し、当市の国保運営の現状、負担や給付の状況、そしてこれらを踏まえた必要な取り組みなどについて、できる限り情報を提供していくなどご理解をいただくことは、適切な国保運営を図る上で不可欠であると認識しておりまして、当市といたしましては、そのときどきの課題や状況を踏まえながら、引き続き収納率向上の取り組みや被保険者の資格適用の適正化を図ることはもとより、現在策定を進めております平成25年度から平成29年度までの第2期特定健康診査等実施計画に基づく健診受診等の勧奨や後発医薬品の利用促進、それから各種制度の周知などについて努めてまいりたいと考えております。
社会保障制度改革国民会議の進捗状況でございますが、社会保障制度改革国民会議は、平成24年2月17日に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱を含め、社会保障制度改革を行うために必要な事項を審議するために設置されたものでございまして、昨年11月に第1回目の会議が開催され、現在まで4回の会議が開催されているところでございます。
持続可能な社会保障制度の構築に向けた医療や介護、年金、少子化対策などについて本年8月までに結論を出すということで、現在、議論が進められているところでございますので、今後の動向を注視するとともに、必要に応じて県市長会などを通じて要望してまいりたいと考えております。
次に、国際リニアコライダー計画については、焦点を絞ってのお尋ねがございました。
まず、市の学術研究都市構想の進捗がどうなっているかということでございます。
北上高地へのILCの実現に向けた東北地方全体の動きとしては、平成24年7月に東北経済連合会、あるいは東北大学、岩手県など産学官で組織する東北ILC推進協議会が設立されまして、基礎科学振興や講演会、セミナーなどを開催するほか、東北地方における基礎科学の振興方策や外国人研究者の居住環境等について検討することとされております。
当市は、東北ILC推進協議会や岩手県と連携しながら、ILCに関する情報収集や市内で実施される各種調査への協力、地域住民の意識啓発などの取り組みを進めておりまして、今後についても連携を強化してまいります。
市独自の構想策定についてでございますが、平成24年7月に東北ILC推進協議会において「ILCを核とした東北の将来ビジョン」というものが策定されました。
このビジョンにはILCを核とした国際科学技術研究圏域を構成する地域として、一つには衝突点付近を中心に半径15キロメートルから20キロメートルを中心範囲と定める、そして、2つ目としては仙台市と盛岡市、奥羽山脈と宮古市から気仙沼市までの範囲を中域交流範囲というふうに定め、そして、3つ目は新潟県を含めた東北全域を広域連携範囲と定めるという3つのエリアを設けておりまして、そのエリアごとに求められる機能や必要な都市基盤について想定されているところでございます。
当市の平成24年度当初予算では、市独自で一関市学術研究都市構想を策定することとしておりましたが、東北ILC推進協議会で現在検討している内容を十分に精査しまして、これと整合を図る必要がありますことから、市独自での構想策定は見送ることとし、東北ILC推進協議会の構想推進と連携していくこととしたところでございます。
なお、平成25年度にはインフラ整備等の具体的な手法や方向性について、さらに詳細な調査研究が東北ILC推進協議会等において協議検討が行われるものと想定されますことから、その状況を踏まえながら構想の具体化に向けて検討を進めてまいりたいと思います。
現在、東北大学におきましては、北上高地が安定した硬い岩盤であること、活断層がないことを確認するための再調査を行っております。
また、東北ILC推進協議会の調査研究組織の委員が北上高地の現状を把握するために、2月上旬に当市と奥州市で現地視察調査を行ったところでございます。
私もこの現地視察調査に同行いたしまして、大東町大原地内と想定される衝突点予定地を案内したほか、研究者の居住エリアのあり方や各種のインフラ整備など、当市のまちづくりとの関連も含め意見交換を行ったところでございます。
次に、この国際リニアコライダー、ILCを国内のみならず世界に向けた情報発信をしていくことが重要ではないかというご指摘がございました。
まさにそのとおりでございます。
今がその時期でございます。
それで、私も近々、岩手県のILC推進協議会が主催となって、欧州共同体が運営管理をいたしておりますスイスのセルンに視察に行くという計画が今、具体化しつつあります。
その場合に、岩手県内の関係する首長が参加するということなので、私も積極的にこれに参加して、スイスのこの素粒子物理学の研究者が多く集まっているスイスの研究所で北上高地の硬い岩盤についてのアピール資料を配布してまいりたいと思っております。
岩手県で平成7年だったと思いますが、素粒子物理学の国際学会を開催した際に、おいでいただいた研究者の方々がスイスのセルンに今も大分おりますし、私が十数年前にスイスのセルンに視察に行って滞在していたときに、そのときに東京大学のスイス駐在の先生がいまだにスイスに滞在中でございます。
全部でかれこれ30年ぐらいスイスに滞在している先生でございますが、そういう先生方ともお会いして、しっかりと北上高地の岩盤をアピールして来れたらと思っております。
それから、研究者の意向を反映させることも非常に大事だというお話でございました。
まさにこれもそのとおりでございまして、イーターの誘致の失敗に至った経緯もご紹介ございましたけれども、あのイーター、国際熱核融合実験炉でございますが、これは国内の候補地が最終的に2つになって、1つは青森のむつ市のほうで、もう一つは茨城のひたちなか市という、ここで候補地同士がいろいろ競い合っているうちに、何となくもやもやとした中でヨーロッパのほうに持っていかれたという苦い経験がございます。
ですから、しっかりと研究者の意向が国家プロジェクトとしての意思決定の過程で反映される仕組みをつくるべきだということを私がずっとここ言い続けてきております。
研究者としての声を上げていただく、その時期も5月の連休前後というふうに想定していろいろ水面下で動いておりますけれども、いずれ、日本が初めて行う国際的なプロジェクトでございます。
ですから、国内でこのプロジェクトが実現するということになると、だれも経験したことのないような
地域づくり、まちづくりということにもなる部分が相当出てまいります。
そういうことも踏まえまして、研究者がいかに安心して研究活動ができるかと、そういう環境をいかにつくっていけるかというところを、北上高地を抱える当市としても、そこの部分を最大の売りとしてアピールしていければと思っているところでございます。
いずれにいたしましても、研究者の方々との連携は十分とっているつもりでございますし、連絡を密にしてここ数カ月間の非常に大事な時期を乗り切っていきたいというふうに考えております。
それから、市有林の活用についてでございますが、一関市の特定公共施設等整備事業基金の条例がございますが、この条例に基づく基金に属する市有林の箇所数、面積については、大東地域の大原地区で335ヘクタール、藤沢地域の藤沢地区が259ヘクタール、黄海地区の257ヘクタール、合わせて3カ所で851ヘクタールとなっております。
この基金の前身は合併前の旧町における財産区でございまして、木材価格の長期低迷による財産区経営の悪化と当時の町財政負担の増大、あるいは広域市町村合併への体制づくりのために、当時の財産区と町の協議によって財産区の廃止と町への財産の譲渡が行われたものであります。
その際に、代替的措置としてこの基金条例が制定されて、合併時に新市に引き継がれたという経緯がございます。
この基金の課題につきましては、市が市民共有の財産である市有林として管理している中に特定の地区の公共施設の整備等を行うための基金としての森林があるということや、合併後、これらの地区の公共施設整備等は他の地区と同様に、毎年度の一般会計により当該基金以外の財源と事業費を計上して実施しているということでございます。
これらを踏まえまして、特定公共施設等整備事業基金のあり方について検討するため、今後、各地区と話し合いをしていく必要があると考えているところでございます。
地域別の市有林の面積につきましては、一関地域が650ヘクタール、花泉地域が239ヘクタール、大東地域が3,121ヘクタール、千厩地域が107ヘクタール、東山地域が955ヘクタール、室根地域が918ヘクタール、川崎地域が364ヘクタール、藤沢地域が779ヘクタール、合計で7,133ヘクタールであります。
市の林業振興の方針でございますけれども、一関市森林整備計画がございます。
これを基本に、木材の生産とともに市民の生活環境を保全して水源涵養などの多面的かつ広域的な機能を維持しながら、森林利用の新たな形態でございます木質バイオマスエネルギーや二酸化炭素吸収源としての役割が重要であると認識しておりまして、今後とも森林資源の利活用を図ってまいりたいと考えております。
具体的には、人工林にあっては保育や間伐などの適時適切な森林施業を実施いたしまして、天然林にあっては適切な保全整備を推進するとともに、立地条件に応じた複層林というんですね、複層林施業、それから長伐期施業、天然性林施業等の計画的な実施により多様な森林資源の整備を図ることとしております。
市といたしましては、国の森林・林業再生プランが掲げます森林の整備や木材生産の効率化に必要な作業道の整備とあわせた機械化の推進、そして地域の森林管理と林産物の生産に主体的役割を果たす森林組合との連携などによりまして、林業の振興に取り組んでまいりたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 7番、須藤節男君。
○7番(須藤節男君) それでは、再質問をいたします。
時間押しておりますけれども、4分の範囲でというふうに思います。
1つは、国民健康保険の関係でありますけれども、8月におよその方針が打ち出されるという答弁でありました。
答弁の内容のとおり、国保の構造問題の対応についてということで、ここ1、2カ月具体化してきているわけでありますけれども、直近では1月24日に国民会議の中での部会の中でのテーブル議論がスタートを切っていると、こういう状況にあると聞いているわけでございますが、ぜひ負担のみならず、そういう情報提供をきっちりとしていただいて負担をしていただくのだというスタンスがないと、やはり説得力が弱いのではないかなと。
もちろん、置かれている地方の経済環境ということは大前提にあるわけですけれども、そういう最大限の努力をすべきではないかと、こういう考えでありますが、ご見解はどうかと、これが第1点であります。
それから、リニアコライダーはこの辺にさせていただきますが、3点目の市有林の関係でありますけれども、集中改革プランの中では、やはり見直しというタイトルに上がっていたやに記憶するわけであります。
委託の方向でというふうに見させていただいていますけれども、どんな検討を深めているのかというのがまず一つ、それから先ほど答弁にありました一関市森林整備計画なるものが一般市民にはどういう伝達をしているのか、公的財産という位置づけをすれば当然あってしかるべきではないかと、こういうふうに思うわけですが、情報提供、伝達はどうでしょうか、当局にお伺いします。
○議長(菅原啓祐君) 鈴木
市民環境部長。
○
市民環境部長(鈴木悦朗君) いずれ、政府の社会保障制度改革国民会議は今お話しのとおり、4回ほど開催されているようです。
その中でも国保に関連するものといたしましては、保険料と税の関連の中でですけれども、そういった役割分担を明確にすべきだとか、社会保険全体の中での公費をどう、だれに使うのか、そういったことが話題になっているようでありますし、また、雇用構造の転換期でもあり、保険原理そのものが成り立たなくなっているのではないかというような、そういったものの話題を詰めていくべきだというような話もあるようです。
また、今後、税財源には財政健全化の役割が期待されること、そういったことも話題にあるというふうなことであります。
こうした話題を適時適切に情報公開していただけるような格好で要望していきたいと思います。
○議長(菅原啓祐君) 千葉農林部長。
○農林部長(千葉孝君) 委託については、森林組合の委託について検討しているところでございます。
森林整備計画につきましては、森林法の改正に基づいて策定をされたところでございます。
今後、折に触れて伝達の機会があればそれを皆様にもお知らせをしていきたいと思いますが、基本的には従来のものと大きくは変わりございませんけれども、その内容はお知らせをしてまいりたいと考えております。
○議長(菅原啓祐君) 通告時間に達しましたので、須藤節男君の質問を終わります。
本日の一般質問は以上とします。
お諮りします。
本日はこれで延会することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(菅原啓祐君) 異議ありませんので、本日はこれで延会します。
ご苦労さまでした。
延会時刻 午後5時04分...