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第 9回定例会 平成18年12月(第4号12月14日)

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    第 9回定例会 平成18年12月(第4号12月14日)


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    第 9回定例会 平成18年12月(第4号12月14日)   第9回一関市議会定例会議事日程 第4号 平成18年12月14日 午前10時 開議 日程第1  市政に対する一般質問 本日の会議に付した事件   議事日程第4号に同じ 出 席 議 員(41名)    1番 佐々木 時 雄 君   2番 尾 形 善 美 君    3番 武 田 ユキ子 君   4番 佐々木 賢 治 君    5番 千 葉 光 雄 君   6番 高 田 一 郎 君    7番 藤 野 秋 男 君   8番 佐々木 文 人 君    9番 槻 山   驕@君   10番 神 ア 浩 之 君    11番 海 野 正 之 君   12番 佐 藤 弘 征 君    13番 千 葉   満 君   14番 牧 野 茂太郎 君    15番 小 山 雄 幸 君   16番 那 須 茂一郎 君    17番 岩 渕 一 司 君   18番 菊 地 善 孝 君
       19番 大 野   恒 君   20番 齋 藤 正 則 君    21番 菅 原   巧 君   22番 千 葉 大 作 君    23番 藤 野 壽 男 君   24番 千 葉 幸 男 君    25番 佐 藤 雅 子 君   26番 小野寺 維久郎 君    27番 佐々木 清 志 君   28番 佐々木 英 昭 君    29番 阿 部 孝 志 君   30番 鈴 木 英 一 君    31番 石 山   健 君   32番 伊 東 秀 藏 君    33番 大 森 忠 雄 君   34番 小 岩   榮 君    35番 菅 原 啓 祐 君   36番 小 山 謂 三 君    37番 佐 山 昭 助 君   38番 村 上   悌 君    39番 小野寺 藤 雄 君   40番 木 村   實 君    41番 伊 藤   力 君 職務のため出席した事務局員   事 務 局 長   千 條 幸 男  事務局次長  菊 地 敬 喜   局 長 補 佐   佐 藤 甲子夫 説明のため出席した者   市     長   浅 井 東兵衛 君  助     役  坂 本 紀 夫 君   収  入  役   佐 藤 正 勝 君  企画振興部長   小野寺 道 雄 君   総 務 部 長   佐々木 一 男 君  市民環境部長   藤 野 正 孝 君   保健福祉部長    岩 井 憲 一 君  商工労働部長   岩 渕 甲治郎 君   農 林 部 長   桂 田 芳 昭 君  建 設 部 長  吉 家 義 博 君   上下水道部長    菅 原   勇 君  消防本部消防長  佐 藤 志 行 君   併任水道部長   企画振興部次長   鈴 木 悦 朗 君  総務部次長    田 代 善 久 君   教育委員長     北 村 健 郎 君  教  育  長  藤 堂 驕@則 君   教 育 部 長   金   弘 則 君  監 査 委 員  小野寺 興 輝 君   監査委員事務局長  大 内 知 博 君  農業委員会会長  千 葉 哲 男 君   農業委員会事務局長 千 葉   孝 君 会議の場所 一関市議会議場 開会時刻 午前10時 会議の議事 ○議長(佐々木時雄君) 本日の出席議員は41名であります。  定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 ○議長(佐々木時雄君) 本日の会議には、市長、教育委員長、監査委員、農業委員会会長の出席を求めました。 ○議長(佐々木時雄君) 議場での録画、録音、写真撮影を許可しておりますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) これより議事に入ります。  本日の議事は、お手元に配付の議事日程第4号により進めます。 ○議長(佐々木時雄君) 日程第1、市政に対する一般質問について、前会に引き続き、これを行います。  これより順次発言を許します。  第1回目の質問、答弁とも登壇の上発言願います。  また、質問は通告に沿った内容であるとともに、回数は3回以内、持ち時間は通告された時間以内といたしますので、質問答弁に当たりましては特に意を配され、簡潔明瞭にお願いいたします。  佐々木賢治君の質問を許します。  佐々木賢治君の質問通告時間は60分であります。  4番、佐々木賢治君。 ○4番(佐々木賢治君) 改めまして、おはようございます。  東山選挙区、一新会の佐々木賢治であります。  きのうからきょうにかけての日程の流れの中で、私がこの時間に立たせていただいたこと、議長のその裁量に感謝を申し上げながら質問をさせていただきたい、こう思っております。  合併して1年が過ぎました。  平成の大合併の合唱の中で、新一関市も九つが八つになり、最終的に七つが一つになったところであります。  ことし、平成18年度こそが新生一関市の重要な初年度であり、浅井市長は新市のまちづくりに当たり五つの基本理念を掲げ、一体感の醸成が不可欠として、日々、特にも六つの地域を精力的に回っておられる姿に、熱意、思いが感じられ、そのご努力に敬意を表しているところであります。  しかし、しかしであります。  総合計画基本計画行政改革大綱などを含めて施策一つが打ち出されるたびに、合併の意義、賛否がいまだに論じられるのはなぜなのでありましょうか、過渡期だけでは済まされないと思います。  七つが一つになるということは、相互理解のもと、互譲の精神が不可欠であることは言うまでもないことでありますが、加えて、すべての旧市町村にそれぞれ、50年、60年の歴史があり、それを認めながら市政運営に当たらなければならないのではないでしょうか、それこそがブドウの房のごとくであります。  しかし、さまざまな施策の方法が一つのやり方に偏ってはいないでしょうか、思いやりのある行政が実行されてきているでしょうか。  行政や政治は生活そのものだといいますが、とすれば、行政は生活のよき理解者で、応援団でなければならないのであります。  私は、生活に合った施策に予算がつくべきであり、予算が施策を先行してはならないと考えているところであります。  合併後の市政運営の総論についてはこのくらいにいたしまして、教育委員会に伺います。  希望の春、私は、3月、4月の小中学校の入学、卒業式に参列をし、とても違和感を持ったことがございます。  それは、教育委員会の関係者が見られないことであります。  そこで、重要な行事であるはずの小学校、中学校の卒業式、入学式において教育委員会告辞は、はなむけの言葉ともありますが、どのような意義を持つものなのか、今のやり方について改めて伺いたい。  次に、地域における子供たちのスポーツ少年団や文化活動について、教育委員会としてはどのように位置づけをし、支援体制をとっているのか伺います。  今、子供たちを囲む社会環境は心配なことばかりであります。  教育においても、学校週5日制でゆとり、生きる力を打ち出したかと思えば、学力低下をゆとり教育の弊害でもあるかのように学力向上に転換したり、いじめ、不登校、学校崩壊を招いたり、凶悪な少年犯罪の増加を招いたとして教育基本法の改正を打ち出すなど、学校現場と子供たちは大変であります。  私は常々、教育環境において都会と地方に差があってはならないと考えているところであります。  都会の子供たちは、学ぶ意思あればいつでも学べます。  環境の整わない地方では、そうはいかないのであり、公の役割が重要であると思っております。  スポーツ少年団は、今問われている対人関係の体験不足、スポーツマンシップ、相手を敬うことなどなど、学校の授業では学べないことが体験できることから、人間形成には欠かせないものであり、地域には欠かせない教育の一環であると認識をしているところであります。  しかし、その支援体制に関し、スクールバスと庁用バスの利活用による支援が受けづらくなったと耳にいたしますが、どのようになっているのか、その実態を伺いたい。  次に、指定管理者制度について伺います。  今、日本の行政改革は分権化と民間化がその潮流であり、国から地方へ、官から民へであります。  この流れは、特にも国の財政難から発したものにほかなりません。  簡素で効率的な小さな政府づくり、これをどう実現するか、それが公共分野への市場原理の導入であります。  公の分野は、官が独占するという考えを改め、公も民間にできることは民間にゆだねようとする考えが改革の潮流であります。  そこで、一つの方法がこの指定管理者制度であろうかと思います。  これからの公の分野の中で、本当に公務員を必要としている仕事は、また、行政がやるべき仕事は何かなど、根本的な見直しが迫られているところであります。  真に検討、熟慮を重ねての制度導入なのか、ただ改革の名のもとに、その流れに任せての導入は危険ではないのか、そして、公の役割までも見失ってしまうのではと危惧している一人であります。  ことし2月に私たち一新会は、会派研修として指定管理者制度の先進地であります、千葉県の市川市に行ってまいりました。  改めて伺いますが、制度導入の目指すところは何か、今後の導入計画はどうなっているのか、また、双方にどんなメリットがあるのか、この制度に期待するものは何か伺いたい。  次に、観光振興について伺います。  先月、景気拡大が戦後最長の58カ月を超えた、いざなぎ景気を超えたと、大田経済財政政策担当大臣月例経済報告をしたところであります。  私には何のことかまるで実感がない、地方の経済、景気は冷え込んでおり、これが日本経済の現状であります。  地域経済の再生なくして国の繁栄なし、地域経済の活性化と地域雇用の創出の推進が何を置いても不可欠であり、一般的には、地域振興策は、第1に基盤整備による企業誘致、第2に地域産業振興であり、観光もその一つの施策として期待されているところであります。  地域再生が叫ばれて久しいところですが、言葉ではいつも主役として観光が登場し、地域や国民経済にとって重要な位置づけとなってはいるが、これといった施策が、成果が上がっていないのも現状であります。  バブルがはじけ停滞し、10年が過ぎ去りました。  しかし、今、地域の観光に追い風が吹こうとしています。  それは、平成20年7月の平泉世界文化遺産登録であります。  この機会を一関市としてどのようにとらえ生かしていくのか、その振興策を伺いたい。  また、時代は生きものであり、観光客のニーズも日々変化しているが、その流れをどのようにとらえているのか、あわせて交通アクセスの重要性をどのように考えているのか伺いたい。  合併後の行政運営は、小異を大切に大同につく、すなわち旧市町村を認めて、内にやさしく、外には地域間競争に立ち向かう力強さを持って当たるべしの一例を挙げ、私の一般質問といたします。  ご清聴ありがとうございます。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木賢治君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの佐々木賢治議員のご質問にお答えをいたします。  まず、観光振興についてでありますが、近年における観光形態は、従来の画一化された団体型から家族、少人数グループの個人型へ、また、周遊型観光から十分時間をかけて楽しむ滞在型、体験型観光へと、観光を取り巻く環境は大きく変化してきております。  このような中にあって、平成20年に世界遺産登録が見込まれる平泉地域の文化遺産のコアゾーンの一つに、当市の骨寺村荘園遺跡重要文化的景観として含まれており、今後、数多くの方々の来訪が想定されることから、重要な観光資源の一つとしてとらえており、当市の一層の観光振興を図るため、その受け入れ体制の整備に向けて今後取り組んでまいりたいと考えております。
     なお、教育委員会の対応に係るご質問については教育部長から、指定管理者制度については総務部長から、観光振興の具体については商工労働部長から、それぞれ答弁いたさせますので、ご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) それでは、私から、初めに小中学校の入学式、卒業式における教育委員会告辞についてお答えをいたします。  まず、告辞の意義は何かとのご質問でございますが、入学式は、新入生に新しい学校生活と入学の喜びを味わわせ、在校生には新入生を温かく迎え、上級生としての自覚を持たせる儀式であり、卒業式は、卒業生に新しい生活への門出を自覚させ、在校生にとっては卒業生とのお別れの儀式であります。  告辞は特に指導要領等で定められたものではありませんが、入学式、卒業式に当たって教育委員会としての考えを述べ、学校生活の折り目をつけ、児童・生徒に厳粛で清新な気持ちを与え、積極的に学習したり、新しい生活に入る動機づけの一助としようとするものであると考えます。  次に、合併前と合併後ではやり方が違っているのかというご質問でございますが、合併前は、すべての学校に教育委員が出席し告辞を読んでいたところや、校長が退職する学校など、一部の学校にのみ教育委員が出席し告辞を読んでいたところなど、旧市町村によりその対応はさまざまでありました。  合併後につきましては、小中学校合わせて60校となり、しかも卒業式、入学式とも開催日が集中することなどから、平成17年度卒業式にありましては、校長が退職する学校など、また、平成18年度入学式にありましては、他市町村から校長が転入する学校などに限りまして、教育委員などが分担して出席し、告辞を読んだところであります。  また、教育委員が出席しない学校につきましては、あらかじめ告辞文を学校に送り、式における取り扱いにつきましては、各学校に一任していたところであります。  次に、スポーツ少年団の位置づけについてでございますが、子供には、学校、家庭、地域の三つの教育の場があり、スポーツ少年団の活動は地域社会における教育の場であり、地域社会の中でスポーツ少年団の活動を通して育て、豊かな人間関係や連帯感を身につけさせることは、青少年の健全育成そのものであると考えるところであります。  スポーツ少年団は、スポーツを通じて青少年の体と心を育てる組織を地域社会の中にとの願いのもとに、日本体育協会が1962年に創設したものであり、スポーツを通した青少年の教育の場、子供たちの人間形成を図ろうという大きな理念のもとに組織されているものであります。  平成18年度における当市のスポーツ少年団登録数は129団で、団員数は3,257人となっておるところであります。  スポーツ少年団のバスの利活用につきましては、旧市町村の対応でありますが、旧一関市では、スポーツ少年団大会派遣バス運行に係る事務処理基準を定め、県大会以上の大会に限り研修バスを運行しており、旧花泉町では、スクールバス臨時運行要領に運行の基準を定めて県大会の出場の際に運行しており、旧東山町では、研修バス使用規程の中で運用して対応しておりましたが、旧大東町、旧千厩町、旧室根村、旧川崎村におきましては、バスの運行を行っておりませんでした。  スポーツ少年団大会派遣バスの運行につきましては、合併準備会の協議を経て廃止となったところであります。  教育委員会としては、スポーツ少年団の活動は、学校の就学時間外に父母や地域住民が育成母体となり、かつ主体性を持った活動が行われるという点が学校教育におけるスポーツ活動と相違するところであり、あくまでも父母が中心になってサポートするのが一般的であろうと考えておるところであります。  また、スクールバスは、本来、遠距離通学児童・生徒の通学のために運行しておりますが、そのほかに、社会科見学、音楽発表会、小体連・中体連が主催する競技会の送迎など、学校に係る用途に限定し現在運行しており、庁用バスにつきましては、一関市庁用バス使用規程に、市が主催、共催する事業など、使用の範囲を定めているところであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 私からは、指定管理者制度についてお答えをいたします。  まず、制度の目的についてでありますが、指定管理者制度が発足する前は、公の施設の管理は、公共団体、公共的団体などに限定されていたところですが、民間企業等が運営するスポーツ施設や社会施設など、民間団体が質の高いサービスを提供する事例が増加し、また、公共サービスに対する住民ニーズが多様化するなど、公の施設の管理運営についての環境が変化してきたところであります。  こうしたことから、住民ニーズに対し、より効果的、効率的に対応していくため、民間のノウハウ等を公の施設の管理にも活用し、住民サービスの向上を図るとともに経費の節減等を図ることを目的とし、平成15年に指定管理者制度ができたところであります。  当市におきましても、この制度の目的により、積極的に指定管理者制度を導入し、市民サービスの向上と経費の節減を図ってまいりたいと考えているところであります。  次に、導入計画についてでありますが、当市では公の施設を施設の性格等に基づき、四つの類型に分類し、それぞれ指定管理者制度の導入方針を定めております。  まず類型1は、主として使用許可を行っている施設、例えば運動公園、アイドームなどでありますが、それらの施設につきましては指定管理者制度の導入を進めます。  類型2は、使用許可とソフト事業、またはサービスの提供等をあわせて行っている施設、例えば一関文化センター一関総合体育館などでありますが、それらの施設につきましては、施設の管理運営、適切なサービスの提供が可能なものについて、順次、指定管理者制度の導入を進めます。  類型3は、施設の機能を活用して専門的なソフト事業を行っている施設、例えば診療所、保育園などでありますが、これらの施設は専門的知識を有する職員が直接市民サービスを行っており、個々の職員の能力が市民サービスの内容に大きく影響することから、管理運営のあり方について検討し、指定管理者制度の導入について研究することとしております。  類型4は、個別法の規定により、当該施設の管理を包括的に指定管理させることに制限のある施設、例えば小中学校、市営住宅などでありますが、それらの施設については、法律で制限がありますことから、当面直営で管理することとしております。  以上の四つの類型ごとの指定管理者制度導入方針に基づき、施設の設置目的、利用に際しての公平性、満足度、運営の効率性のほか、管理運営の専門性や指定管理者となる団体の成熟度等、総合的に整理、検討し、順次、指定管理者制度を導入しようとするものであります。  次に、指定管理者制度のメリットについてでありますが、それは制度の目的でも申し上げましたが、住民サービスの向上を図るとともに経費の節減等を図ることであります。  住民サービスの向上につきましては、指定管理者制度を導入する場合、具体的な管理の内容、実施事業等についてサービスの低下を招かないよう配慮し、協定書で取り決めるともに、行政の責任を果たすべく適切に指定管理者の管理指導を行うこととしているところです。  また、指定管理者は、一定の制限はありますが、市と取り決めた事業だけでなく、専門的職員の配置や独自の創意工夫によるイベントの開催、開館時間の延長などができますので、市民サービスの向上が期待されるところであります。  さらに、民間企業、NPO法人、地元自治会等指定管理者として行政サービスの提供に直接携わることは、行政と地域団体、NPO、企業等が互いの能力を生かし合い、公共サービスを提供する協働によるまちづくりの推進にもつながるものと考えているところであります。  経費の節減につきましては、業務に合わせた職員の雇用体制など、人件費の抑制やより効率的な施設運営による効果が出るものと考えているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) それでは、私からは、観光振興事業についてお答えをいたします。  まず、平成20年の平泉世界文化遺産登録を、一関市としてどのようにとらえているのか、また、その振興策についての質問にお答えをいたします。  平泉地域の文化遺産は、浄土思想に基づき、自然と一体となって完成された希有な価値を有する文化遺産であり、骨寺村荘園遺跡は歴史的史跡に加え、田園風景を保護、保全する重要な遺跡として世界遺産を目指しており、この地域に対する国内外の注目がこれまで以上に高まり、今後数多くの方々が来訪することが想定されます。  平泉地域の文化遺産を観光面で活用していくため、今年度において、県は当市及び平泉町、奥州市とともに平泉の文化遺産観光活用推進アクションプランの策定に取り組んできており、今月中にはこのプランを、県南広域振興局管内各首長に説明される予定と伺っているところであります。  また、当市としては、現在、骨寺村荘園遺跡保存活用本部を設置し、骨寺村荘園遺跡と共生する地域づくりを総合的に推進するため、観光振興を含む骨寺村荘園遺跡の保存、活用に向けて鋭意取り組んでいるところであります。  このような中にありまして、まず考えなければならないのは、この地域は、ご承知のとおり、これまでは観光地としての認識がなく、この地域に来て景観を眺めるだけではその重要性が理解されにくいものと思われます。  したがいまして、観光客の方々にこの地域を理解していただくためには、平泉地域の理解と平泉地域と骨寺村荘園遺跡とのかかわりなどについて、市民の皆さんを初め地域の方々との交流などを含め、さまざまな形で観光客に説明をしながら理解をしていただくことが大変重要であると考えており、そういった情報を提供した上で遺跡内を歩いていただくことが、観光客の方々の満足度、入り込み数の増加につながるものと考えております。  具体的には、案内板の設置、あるいは地元ガイドの養成、観光ルートの開発、エージェント等への情報発信、あるいは観光関係従業員への研修会など、関係機関と協議をしながら推進したいと考えているところであります。  次に、観光客の時代のニーズをどのようにとらえているのかということでありますが、市長の答弁にもありましたが、近年、国内観光旅行は団体型から家族、個人等の小グループでの旅行形態へと変化し、また、高齢化社会に伴う高齢者の旅行客の増加、周遊型観光から十分に時間をかけて楽しむ滞在型、体験型観光へと、取り巻く環境が大きく変化してきていると考えております。  このような時代のニーズに対応しながら、当地方と周辺地域の観光資源を十分に活用し、観光の推進とともに地域振興に努めてまいりたいと考えております。  次に、小グループ、個人客に向けた交通アクセスの充実についてお答えいたします。  当地域には、世界遺産の中心である平泉町の中尊寺、毛越寺、そして大自然の宝庫であります栗駒国定公園を初め、名勝天然記念物厳美渓、さらに日本百景・名勝猊鼻渓など、すばらしい観光地がたくさんあり、訪れる観光客の受け入れ体制の充実が肝要となっております。  中でも、ご質問の交通機関のサービスの充実は不可欠なものであると考えており、交通アクセスとしての二次交通の確保については、今後、関係機関と協議をしながら検討してまいりたいと、このように考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 4番、佐々木賢治君。 ○4番(佐々木賢治君) まず、教育についてお伺いをいたしますが、今部長の方から説明があったものは、今現在そうなっているということで、以前にも私は、一般質問という形ではありませんでしたけれども、質問させていただいた経緯がございます、その入学式、卒業式ですね。  今、違和感があったというのは、前にも、このように一関市が大きくなったので、その中で教育委員が5人しかいないと、その中での対応というのは限られるということでしたね。  それは理解もしましたし、それでいいという理解ではなくて、理解はしましたけれども、ただ、この前、違和感を持ったというのは、告辞をやられていて、それが、校長先生が式辞を述べられて、それに、今、部長が、学校の方に一任しているということですけれども、それで校長先生が式辞をして、そして校長先生以外の先生が告辞をやる、それを我々父兄側から見たらやっぱり違和感を感じますよ。  では、今までのその旧一関市のやり方からすると、例えば5人しかいないので学校がいっぱいだと、その場合に、部長以下教育委員会の職員の皆さんはどういう対応をとっておられるのか、それをお聞きしたいですね。  部長は、入学式、卒業式行かれるんですかということですよ、早く言えば。  それを、地域には教育文化課があるわけですから、そういう方々をなぜ通さないのか、学校行事だからといって学校の先生に任せる、それでは私は責任は果たせないと思いますよ。  学校経営をお願いしているわけですから、校長先生にですね、それの最初と最後、さっき部長がおっしゃった卒業式と入学式の意義、重いものがありますよ、それを学校任せでいいのかということです。  お願いした以上はそれを見届ける義務と責任があるのではないかな、そして、小さな、今までの自治体はそれをやってきたんです。  別に、教育委員がいっぱいいるからやってきたのではないんですよ。  そこの考えが私はちょっとずれているのではないかなと、本当にそう思います。  ですから、例えば、行けないのであれば、支所の方の教育文化課の職員に、委員会の中の職員にお願いをする、私は今、本庁と支所との関係の中で、学校経営は直接は本庁と学校、教育委員会と本庁との直接、そしてその支所にある教育文化課というのが、私は学校経営から少し離れているような気がしてならない、その辺のところをどのように通達をしているのか、連携をとっているのか、お伺いをしたいなと思います。  というのは、やっぱり学校の設備とか子供たちがどのように頑張っているかということについて、やっぱり遠くからだけではなくて直接、その地域にある地域の係の方が見るのが一番だと私は理解をしていますので、改めて伺いたいと思います。  それで、スポーツ少年団の応援の仕方が、旧自治体から今大きくなったあれでは違っているということを指摘させていただきたいんですけれども、そのスポーツ少年団は時間外で、それでお父さん、お母さんがやるものだと、そういうことでは私はだめだと思うんですよ。  例えば今、目に見えることだけを言いますけれども、バスの応援ができないとか、そういうそのものが私は、教育委員会の支援体制が甘いのではないかな。  というのは、何でもそうですが、スポーツ少年団といって、都会の方、まちね、そちらの方のスポーツ少年団と地域のスポーツ少年団というかかわりが違うんだと思うんですよ。  例えば、田河津小学校なら田河津小学校でスポーツ少年団を結成するというと、やりたい人みんなこの指とまれではないんですよ、人数が限られていますから、そこで4年生まででは足りないから、では3年生まで参加してくださいと、そういうようなやり方なので、私は教育そのものだと思いますし、今の時代はいろんな事件がある、その中で私たちの責任も十分ありますけれども、親がしつけをなかなかできない、これは本当、私自身がそうですので認めますけれども、そのことと、あと学校の先生方も、今こういう社会状況の中ではなかなか叱れない、そういう現状があると思うんですね。  ですから、そのスポーツ少年団の役割というのは、ただ単に、放課後だよと、お父さん、お母さんがただやっているよということではなくて、教育委員会、自治体も応援をするということだと思います。  先般、新聞で拝見しましたけれども、大東町に西武ライオンズの石毛選手が来て、前に石毛選手が来て、その言葉でも言っていました。  今は、なかなかしつけというのは、スポーツを通して他人の子供を、そういうモラルを植えつけるしかないんだよと、ですから私は、地域にあっては、都会のようにこの指とまれのスポーツ少年団ではなくて教育の一環であると、私はそう信じています。  社会環境というか、教育環境が都会とは違うわけですから、その分、何でバスぐらい応援ができないのか、もう少し裁量権を持たせてやってほしいな、こう思いますね。  次に、指定管理者制度ですけれども、官から民へという中でのその行政改革、その行政改革大綱も見せていただきましたけれども、大きな流れの中でただやらなければいけないなということでは当然ないのだろうと、こう思います。  さっきも部長の方からも説明がありましたので、そういう経過があってしかるべきだなと思いました。  ただ、そのように検討してきたその組織というのは、どういう組織の中でここまで至ってきているのかお聞かせをいただきたいし、また、6月、9月の議会でもいろいろと議論があったところですが、今は、本当は公募が原則なのだと思いますが、体育協会ありきというような意向の中で今進んでいるようであります。  それであれば、やっぱり、この前の提案から今度の3月までの指定決定までの間にどういうことをやられていくのか、査定委員会とか選考委員会なんかもどのようにつくっていくのか改めてお伺いをしたい。  民間へやることによっての行政の意識改革、指定される側ではなくて指定する側の行政の意識改革というのは、どのようなことを求めているのか、あとはまた、雇用を確保するよと、地域の雇用を確保するとは言ってはおりますけれども、実際に若い人がそこへ入って精力的にやるよというような雇用体系には、なかなかいかないのではないかなと、こう懸念をしているところであります。  それで、また今度、指定されたものは、経営感覚、また民間のノウハウということをよく口にしますが、実際はどのようなことを求めておられるのか、ただ、時間外だけがいつでもよくなるんだよということだけではなくて、どのように考えておるのかですね。  大切なのは、そういう制度を導入したことによって、当然正職員の皆さんがそこへ行かなくていいわけですから、そうすると、そういう方々と、正社員のあと予算が、結局経費節減で安くなるということを部長は言っていますよね、それはどこへ生かされるのかですね。  財政のシミュレーションも出しているようですけれども、そういうのは、この指定管理者制度の中に出てくる予算というものは、計算がしてあってのああいうシミュレーションをつくっておられるのか改めてお伺いをしたい。  あともう一つは、平成19年で、今度、一関地域、花泉地域の方が先にスポーツ施設はやられるということですけれども、その場合には、そこへ残ったものは、残った地域がいっぱいあるわけですけれども、そちらの方はいつごろになるのか、そして何で平成19年と平成20年と分かれていくのか、その辺のところもあわせてお伺いをしたいなと思っています。  一番は、さっきの教育でもないんですけれども、都会で考えられたことがすべて地方に当てはまるという、当てはめようとする、そういうことでのこういう制度の導入というのは危険ではないのかな、その辺をどういう形で検討、熟慮をなさったのかなということもお聞きしたかったところでございます。  そして、何でもかんでも外へ出せばいいというのではなくて、そのことによって、例えば一関地域の施設と東山地域の施設が同じであれば、逆にいうと、それだけの人口交流もあるわけですから、一関地域の方に集中したり、片方が、せっかく公の建物として建てたものが意味をなさなくなってくるようでは大変ではないかな、こう思っているところであります。  観光については、まさしくそのとおりで、ただ何を言いたいかというと、部長のお話からすると、当然、一関市としては骨寺がメインですよ。  ですけれども、やっぱり、市長も部長も、全部出てくる言葉が骨寺、骨寺では、私はないと思うんですよ。  骨寺も大切ですし、ほかの地域も大切だということをやっぱり再認識していかないと。  そして大切なのは、平成20年が本番の年ですよ。  ですけれども、そこに対する、今の平成18年、平成19年、そして平成20年と平成21年、やっぱり前後1年、3年、4年が大切で、それで平成20年になったからこれからやりましょうよではもう遅いんですよ、平成20年7月がスタートですから、それまでに施策も打って、実際にもう歩み出しているところへ決定をすると、そういう流れにしないといけない。  ですから、一つのことに、そちらも大切ですけれども、そちらのことだけに99%の力を使わないで、やっぱり満遍にやっていかなければいけない、そのためには、やっぱり交通アクセスがとても大切で、平成16年と平成17年には、厳美地区と平泉町と東山地域とを結ぶ循環バスも黄金王国の中でやったんですが、それが、テレビの義経が終わるともう協力がもらえない、支援がいただけない、そうではなくて、やっぱり平成20年のためにはその継続も必要ではなかったのかなと、こう思っているところであります。  ちょっと私だけしゃべってしまいますが、あとは、仮に東山地域でも矢ノ森地区とか竹沢地区、あとはきょうの新聞にもありましたように、夏山地区、横沢地区、そちらでも、もう本当に地域おこしが準備がもう整っているくらいなんですね。  ですから、それは1カ所、平泉町に来られたお客様をいかに周遊させるかなんですね。  小さなところでいくら頑張ったってお客さんは来ないわけですから、その辺のところを改めてお伺いをしたい。  そして、また、東山地域の方が言い出しっぺになっているのがあれですが、各地域のお宝発表会なんていうのも以前行われましたけれども、ああいうことも地域おこしの一つであって、平泉町を据えながら周辺を売っていくというやり方だと思います。  その辺のところを改めてお伺いをいたします。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) まず、小中学校の入学式、卒業式における告辞の件でございますけれども、学校によって告辞の取り扱いが違うというようなことでございます。  この儀式につきましては、いずれあくまでも学校行事であるというとらえ方、学校経営の中での学校行事であるというとらえ方をしておりますので、それぞれ校長先生のご判断によるということであろうかと思います。  取り扱いが違うというのは、やはり旧町村では教育委員の方々が全校に出席なさっておったということで、今回それが変わって、いわゆる過渡期にあるので、取り扱いがまちまちではないかなというふうに思っております。  また、部長の出席はということでございますが、ことしの小学校の入学式には出席をいたしております。  それから、支所、教育文化課長等の出席についてでございますけれども、やはりこの辺も検討したところでありますけれども、何しろ60校、また、地域によって課長、あるいは課長補佐でも対応しきれない現実の問題があるわけでございまして、どうしても今の方針でいくということで現在落ち着いておるところでございます。  そして、教育文化課と本庁との関係というお話もございましたけれども、支所の教育文化課は、あくまでも本庁の、行政組織上は事務局という位置づけになっておるところでございます、事務局の一課という位置づけになっておるところでございます。  それから、スポーツ少年団のあり方でございますが、確かに実態として、まち場のスポ少と町村部のスポ少の実態は、議員おっしゃるとおりのところがあるというふうなとらえ方をしておりますけれども、いろいろ前からこのスクールバススポーツ少年団の活用につきましては検討してまいったところでございますけれども、学校教育にかかわる分野での利用ということで、目的外使用にしてもそういうところで線を引いておるところでございまして、このスポーツ少年団を含めてまいりますと、これに類似したような文化活動を含めましても、子供会のグループ等が考えられるわけでございまして、そうしたスポーツ少年団だけでも129団体あるわけでございまして、加えて、そういうグループ等の要望があった場合に、今の体制で現実問題として対応できるのかということにつきましては、これはかなり難しいという今考えておるところでございます。  また、それ以外に、市民の方々に対するサービスの方法はないのかということで、県内の市の状況等も調べておりますが、これは教育委員会だけの問題ではなくて、市民の足の確保という観点から、やはり全庁的に研究する課題ではないかなというふうなとらえ方をしておるところでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 指定管理者制度のことで何点かのご質問でありますが、まず、現在の制度が官から民への流れの中でというようなお話もあったわけでありますが、いずれ当市にありましても、この公の施設の管理が、今まではある程度限定されていたわけでありますが、法の改正を受けてのこういう管理制度もできたということから、行革本部等で、先にもご説明をいたしましたが、導入方針を定めて、そしてなおかつ、それらの細部の施設等の運営等にありましては、担当部署ともいろいろな検討をしながらこれまで進めてきたという経緯でご ざいます。
     それから、行政としてもどういうふうに考えているかということでありますが、大きな点では行政大綱にも提案をしておりますが、基本的には、これからは民でできるものは民間のそういう協力をいただきながら、民でできるものは民で、それから地域の団体とかそういう団体での協働でこれからいろんな事業を展開していくという形が、やはりこれからのあるべき姿だろうということで、そういう大きな視点での考え方で、その一つとしてこの指定管理者制度の導入を考えているところであります。  また、民間のノウハウ等、非常に大きいものがありまして、今後、今、検討している体育施設等の導入等にありましても、そこに専門的な方の配置が可能であれば配置されるとかということになりますと、その方々のノウハウとか、あるいはその団体のいろいろなイベント等をやる場合にも、さまざまな工夫によって展開されるということが、それが市民のサービスにもつながるという、そういうメリットが非常に期待されるものでありますので、そういうことにも今後行政としても期待をしているところであります。  それから、経費の節減のところでシミュレーションをしているのかということでありますが、これは、例えば平成19年度から導入される施設、あるいはその後に導入される見込みの施設等については、積算をして効果額を試算しているということでございます。  それから、現在の、平成19年度から実施している公募の選考委員会のあり方とか、それから今後の、一関地域、花泉地域以外の体育施設のこれからの導入のことについては、現在教育委員会でやってますので、そちらの方から答弁をさせていただきたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) 私からは、観光の関係でございますが、一関市としてどうも骨寺をメインにした答弁になったという、そういうお話でありますけれども、どうしても市の観光を考える場合は、市内の観光をどうするかということがまずメインであるわけでありますから、その意味で一関市としての観光についての考え方を述べたと、こういうことでありますので、当然平泉町があって初めて骨寺村荘園遺跡があるという、こういうことでありますので、その部分では平泉町に来たお客さんを周辺に波及させていくと、こういうスタンス、この ことが大事だと思いますし、そのためには、現在、先ほどお話ししましたけれども、仙台・宮城ディステネーションキャンペーンですね、これも実は立ち上げをされて、これは宮城県中心でありますけれども、平泉町までということでありますので、この中でもこれから取り組んでいくと、こういうことでございます。  それと、平成16年、平成17年に、ゆったりぬくもり岩手の旅育成事業、この中で二次交通、これをやられたとこういうことで、何で継続しないのかというお話でありますが、中身をお伺いしますと、平成16年、平成17年、特に平成17年については大河ドラマの義経が放映されて、その義経ブームで若干入り込み客が伸びたという、そういう背景がありましたけれども、ただ、しかし、この二次交通については、どうもその割には利用客が伸びなかったと、こういう実態もあるようであります。  したがって、その意味では、2分の1の補助をしたというようなことでありますが、そういう部分でとりあえず平成17年度で打ち切ったという、そういう経過があるわけでありますが、これからまさに平成20年の観光振興、非常に絶好の観光の機会だと、こういうふうにとらえておりますので、その部分については、重要性は認識しておりますので、今後検討させていただきたいと、こういうふうに思います。 ○議長(佐々木時雄君) 4番、佐々木賢治君。 ○4番(佐々木賢治君) 時間がないので、3回目、それはお答えいただければそのときに。  というのは、今の学校行事についてのものではなかなか承服しかねるなと、私は、これは本当に直感、そう思います。  任せているとかそういうのはちょっと。  入学式、卒業式が単なる儀式ではないでしょう、だったら校長先生が式辞を言ったら、そこの教育文化課長が行って、部長が来れなかったらば、東山地域が遠くて来れないのであれば教育文化課の課長が行ったって、私は子供たちに、そしてまた父兄に十分その誠意は通じると思いますよ。  それをなぜやらないのか、委員長、私は不思議でしかたがない。  その自治区というのがあって、そこへ裁量権、私が壇上から言ったのは、議長も私の発言を裁量権をもって、けさ一番に与えていただいた、そういう裁量権をなぜ地域に与えないのかということを言いたいんですよ、スポ少だってそうでしょう。  だって、現に部長は、最少公約数でできないことを列記して、それの平等性をうたうから、こういうことになるんですよ。  やれる地域はやってくださいということで裁量権を与えればいいでしょう、だってバスは現にあるわけですから。  そのために、私は、この地域で、それをなぜ最低線を引いて、すべて最低線がみんなに平等性だということを主張するのか、そこがわからない、何のための自治区なのかということもわからなくなってしまうでしょう、全部本庁でコントロールしたら、私はそこを言いたいんですよ。  ぜひ、そして育ててくださいよ、そうすると、それは何も一関地域とほかの地域の格差が出るわけではなくて、それは自治区それぞれの能力の差が出て、そして10年たったら、やっぱり一関市全体で一体感があるなということなんですよ。  それを最低線で並べるからそうなので、そういうことがないように、今度の入学式期待していますよ、卒業式期待していますよ、そこだけは答えをもらわないといけないなと、こう思っております。  あとバスが、東山地域でスクールバスと庁用バス、今までは研修バスと言ったんですが、今は庁用バスというようですけれども、その手当も、何も削るだけが行政改革ではなくて、必要なものは必要で、スクールバスがそうやって限られるのであれば、そのスクールバスでない庁用バスを準備して、それをそのスポ少なり、あとほかの研修バスに充てれば、それはそれでその地域が活性化する、そう思いますが、それと部長と総務部長にも、庁用バスについてもお伺いをしたいなと、こう思っております。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) それでは、先に指定管理者制度、あとでいいですか、そうですか。 ○議長(佐々木時雄君) 簡潔にお願いします。 質問に答えてください。 ○教育部長(金弘則君) はい。  入学式、卒業式の件でございますけれども、教育委員会としては今までの経緯もありまして、思いは同じでございますが、何しろ数が数でございまして、どうしても今考えられる範囲では、今の方針しかないというふうに考えておるところなんでございますが。  それから、スクールバスの件につきましては、どうしてもどこかでやっぱり線を引いていかないと、皆さんに公平に対応できるということができないのではないかなということでございます。  それは、確かにすべてのご要望にこたえればよいのかもしれませんけれども、どうしても現実的にそういうところがあるので、広く市民の方々にサービスが提供できるような別な方法はないかということで、現在、研究課題にしているということでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 通告時間に達しましたので佐々木賢治君の質問を終わります。  次に、鈴木英一君の質問を許します。  鈴木英一君の質問通告時間は30分であります。  30番、鈴木英一君。 ○30番(鈴木英一君) 私は、日本共産党の鈴木英一であります。  質問通告に従い、一般質問を行います。  最初は、一関市の平成19年度予算編成について伺います。  市長の予算編成方針を見ると、厳しい財政状況の中、財政の健全性の確保に留意しつつ、一関市総合計画基本構想に掲げる、人と人、地域と地域が結び合い、未来輝く一関という将来像を実現するために、適切な役割分担のもと、市民との協働による各種の事業を一層推進させるとともに、七つの地域の一体感の醸成を図りながら、的確な施策選択を行い、総合計画の着実な推進に努めるものとすると、ちょっと長くなりましたが、このように基本的な方針を定めております。  この基本方針の実現には、その裏づけとなる予算の動向が大きくかかわることから、市民税と法人市民税等の伸びが注目されるのであります。  国からの税源移譲によって地方税の伸びがどのぐらいになると推計されているか、最初に伺います。  いざなぎ景気よりも長いものといういい景気が続いていると言われますが、大企業は空前の利益を上げているのに法人税の30%までの引き下げを要望し、政府の税制調査会はこれに応じる姿勢と言われます。  我々庶民には、所得税の定率減税の廃止、特定扶養控除、老年者控除の廃止などによって増税を押しつけておきながら、大企業には大幅な減税をなどとは許せるものではありません。  そこで、一関市内の企業の動向はどうでしょうか。  地方の中小企業はいまだ景気の上昇とはほど遠い状況にあると言われているが、市当局は法人市民税の伸びをどのぐらいと推計しているかをお示しいただきたい。  予算編成において、この政府の税源移譲による効果はどのように現れているのかについても示していただきたいと思います。  次は、地方交付税2.5%減額が示されているが、税源移譲との関係で一関市はどう見ているかについて伺います。  総務省がことしの8月に、仮試算として出した平成19年度地方財政収支見通しによると、地方一般財源は平成18年度と同額とする方針とされるが、地方税の増収が見込まれることなどから、地方交付税は前年度比2.5%の減額になると示されました。  そこで、一関市の予算について見た場合、基準財政需要額と収入額の差が地方交付税額となるのが交付税の方式であります。  需要額と収入額はどのぐらいと推計して予算を組むのか伺いたい。  基準財政需要額は伸びるのでしょうか。  例えば人口の減、学校数、道路延長等々の単価、数量等の引き下げが単価の引き下げによって交付税は抑制されてきております。  特に、旧市町村のように割り増しといいますか、されて交付されてきたものが削られる、ずっと削られてきておりますので、当市、一関市の場合はどうなのか伺っておきたいと思います。  それと旧一関市は過疎指定がありませんでしたが、合併市は過疎市であります。  交付税の算定基準が変わるものかについてもお聞きしておきたいと思います。  次は、新市建設計画との関連で、平成19年度から実施予定の主な事業の計画を明らかにされたい。  このことについては、新市建設計画を実施するに当たって、平成19年度からスタートする事業の主なものは何なのかを示していただきたいのであります。  新しい事業として地域イントラネット事業のように、新たに実施する事業を入れましたけれども、市長はこのほかに地域枠としての要望の強い需要も考慮されるものかどうか、市長としての予算配分に対する考えをお聞きしておきたいと思います。  次は、一ノ関駅東口の開発のような急ぐ必要のない事業はやめて、福祉充実の予算編成を行うべきと思いますが、市長の見解をお聞きしておきます。  私は、一ノ関駅東口開発については、現在の道路、路線でも十分に機能を果たしていると考えるものであります。  若干でも利用者が増えているとも聞きますので、道路新設はやめても何ら不都合はないと思われます。  そこで、その財源は、高齢者への新たな医療費の増、介護保険料の増、後期高齢者医療費制度による高齢者の負担増で苦しめられている方々への支援に使う、また、障害者自立支援法による自己負担に苦しむ障害者に支援策を講じるなど、福祉充実に使うことを考慮した平成19年度予算編成とされるよう強く望むものであります。  浅井市長の見解を求めておきます。  次は、一関市集中改革プランの中から職員給与の見直しについて、合併時における旧7市町村職員には大きな格差がありますが、どのように見直すのか、何年かかるのかについて伺います。  平成18年度に検討すると、ほとんどがこの集中改革プランはなっております。  平成19年度からの事業執行、財政運営を大きく左右することは明らかでありますことから、市長のその執行者としての考えが大きくかかわる点を考慮して答弁されることを望むものであります。  新市が誕生し1年を経過して、市長は一体感の醸成を強調されるが、市行政を預かる職員の皆さんに早く一体感が醸成されないと、なかなか全市的に一体感は生まれないのではないでしょうか。  そこで、合併時における旧7市町村の職員の給与格差をいつまでに解消するのかは、平成19年度予算編成にかかわる大きな課題になっていると思います。  採用年齢、区分、中途採用と職歴区分などなど違いがありますので、すべて一律に調整できないことは理解できますが、大きな格差があれば、職員の意識改革や人材育成の上で阻害要因になることも考えられると思いますが、このことをどのように見直すのか、10年もかかるなどということは是正策とは言いがたいと思いますが、その見通しをお聞きしておきたいと思います。  次は、学校規模の適正化と学校統合について、人数的な基準はあるのかについて伺います。  市の面積が1,133平方キロメートルと広大となりましたが、旧町村部での人口減、過疎化が進み、各地の小学校生徒が少なくなっています。  小規模であっても、その地域に学校や、例えば農協の支所などのような公的な施設があるかないかで、その地域の活性化に大きな影響があります。  今後の各地の消長にかかわる大切な問題でありますので、学校統合に人数的な基準があるのなら示していただきたいし、今後予想される複式学級になる場合の学年人数の基準を示していただきたい。  軽々に学校統合を急ぐ必要はないということを強調しておきたいと思います。  次は、学校体育施設開放の有料化が検討されているが、なぜ有料化を急ぐのかであります。  各学校における体育施設は、無料で開放することによって各地域のさまざまなイベント、朝野球、朝ソフト、バレーボール、卓球等々の練習に使われ、喜ばれ、体の健康増進に役立ててきています。  合併したら有料化を打ち出すのはなぜか、地域に密着した学校体育施設まで有料化しなければならないぐらい市財政が逼迫しているのか、その理由を説明してほしいと思うのであります。  以上がこの壇上からの質問であります。  明快な答弁を求め、この場からの質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 鈴木英一君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 鈴木英一議員のご質問にお答えをいたします。  平成19年度予算編成について申し上げます。  まず、現在の財政状況でありますが、歳入の根幹である市税収入は、市民税の定率減税の廃止や税源移譲により一定の増加が見込めるものの、地方交付税の削減や国庫補助、負担金の廃止、縮減などにより、依然として厳しい状況にあり、引き続き厳しい財政運営とならざるを得ない状況であると認識をしているところであります。  次に、平成19年度予算編成に当たっての基本的な考え方についてでありますが、このような厳しい財政状況を踏まえ、地方分権の推進や少子高齢化、住民ニーズの高度化、多様化など、社会経済情勢の変化に適切に対応するとともに、市民サービスを継続し新たなまちづくりを進めるためには、財政基盤の確立が必要であり、財政健全化に向けて新しい視点に立った行財政改革を積極的に推進してまいらなければならないと考えているところであります。  また、税及び税外収入の収納率向上等による自主財源の安定確保を図り、市債の発行についてはできる限り抑制に努めることとしているところであります。  また、施策の推進に当たりましては、市民参加をいただきながら策定を進めてまいりました総合計画基本構想に掲げた将来像、人と人、地域と地域が結び合い、未来輝くいちのせきの実現に向け、総合計画基本計画を実施、展開のよりどころとして、市民の皆様とともにまちづくりを推進してまいる所存であります。  したがいまして、現在、策定作業を進めております基本計画を決定後、その考え方に基づき速やかに実施計画の素案を作成し、その素案に対して地域協議会からご意見を賜り、そのご意見を参考としながら実施計画を定め、新年度予算を編成してまいります。  次に、平成19年度に実施予定の主な事業につきましては、子供たちが安全で安心して学習できる環境を整備するための、学校施設の耐震補強事業、若者の就労の場の確保のための企業誘致環境整備、人、地域等の活性化を推進する地域おこし事業、ブロードバンドゼロ地域の解消等を図る地域イントラネット基盤施設整備事業などに意を配して取り組み、新市の着実な伸展を図ってまいりたいと考えているところであります。  なお、市民税、地方交付税等の見込みについては総務部長から、職員給与の見直しについては企画振興部長から、また、学校規模の適正化及び学校体育施設開放の有料化については教育部長から答弁いたさせますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 私からは、地方交付税等の見込みについて申し上げます。  まず、1点目の個人市民税の見込みについてでありますが、個人市民税につきましては、ご案内のように、三位一体改革の一環として、所得税から個人住民税への3兆円の税源移譲に伴い、法の改正に基づき税率の改正を行ったところであり、これまでの市民税の所得割の税率を、3%、8%、10%から一律6%に、また定率減税にありましても平成19年度分から税額控除が全廃されたところであります。  これらの改正に伴い、個人市民税を平成18年度ベースで試算いたしますと、概算でありますが、約8億5,000万円の増額となる見込みであります。  次に、2点目の法人市民税の見込みについてでありますが、法人市民税につきましては、全国的には平成14年から景気拡大が続いて伸びてきておりますが、当市にありましては、過去3年間は減少しておりましたが、本年度では昨年同期と比較して、やや増加の傾向を示しております。  また、市町村合併の際に不均一課税としていた法人税割の税率は、平成19年度から現行の13.1%から13.9%の税率が適用されることになり、増収が見込まれるところでありますが、法人市民税全体の歳入見込みにつきましては現在作業をしているところであり、予算編成までには精査をしてまいりたいと考えております。  次に、3点目の地方交付税への影響についてでありますが、個人市民税の税源移譲等による増額分が基準財政収入額に75%算入されることから、増額分8億5,000万円のうち6億3,000万円ほどが減額算定されることとなります。  したがいまして、個人市民税の増額と地方交付税の減額算定との差は2億2,000万円であり、この増額分を見込んでおるところであります。  なお、地方財政計画が未確定の段階でありますので、平成19年度の地方交付税の見込額については、今後の予算編成の中で精査してまいりたいと考えております。  また、過疎地域となったことによる交付税算定につきましては、一部かかわりはありますが、基本的には変わらないところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 私からは、職員給料に関してのご質問についてお答えいたします。  職員給料につきましては、合併前の各市町村ともに、国、県の給料に準ずるという基本原則に基づき運用されてきたところでありますが、それぞれの団体における長い歴史の中での職務、職責の考え方、財政事情等の違いなどから、同一の経験年数、職でも差が生じている状況にあります。
     一関市の行政執行組織が活力をもって行政ニーズに弾力的かつ的確に対応していくためには、職員給料に係る格差の調整による職員の公平性の確保をしていくことも必要と感じております。  なお、調整の考え方でありますが、採用区分や経験年数、職責に基づき、職務の級及び号給へ、制度内の運用により平準化しようとするものであります。  また、調整に係る年数でありますが、財政事情を考慮しながら計画的に進めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) まず、学校規模の適正化についてお答えをいたします。  教育委員会では現在、教育振興基本計画を策定中でありますが、この中では、市内の小中学校について、教育環境を考慮し、地域の実情を勘案しながら、学校の統合などにより学校規模の適正化を図りますというように、基本的な方向を定めることで検討をいたしているところであります。  この計画を受けまして、来年度には、通学区域調整審議会を開催し、その中で具体的な議論をしていただく予定としております。  教育委員会といたしましては、現在のところ学校統合のための基準というものは特に決定はしていないところでありますが、通学区域調整審議会からの答申をいただいて、方針を決定していきたいと考えているところであります。  なお、地域によりましては、市町村合併前から統合についての議論をしていただいているところもありますが、その中では複式学級解消などの考えを示しているところであります。  なお、複式学級についてのご質問がございましたが、複式学級になる学年人数は、引き続く二つの学年が、小学校の場合は16人以下、ただし1年生を含む場合は8人、中学校の場合は8人以下が複式になるということでございます。  次に、学校体育施設開放の有料化についてお答えいたします。  学校施設開放事業は、スポーツ振興法第13条で、学校の教育に支障のない限り、学校のスポーツ施設を一般のスポーツのための利用に供するよう努めなければならないとされ、当市においても市立学校施設の開放に関する規則を定め、社会体育の振興と市民の健康と体力向上のため、この事業に積極的に取り組みをいたしているところであります。  現在、学校施設開放は、市内全小中学校の校庭及び体育館を開放し、平成17年度の利用実績は、1万5,992件、33万296人となっております。  教育委員会といたしましては、社会体育施設と学校施設利用との公平性や新設体育館と老朽化した体育館の取り扱い、地域住民やスポーツ少年団の活動拠点としてのスポーツ振興、さらには受益者負担の原則、これらを考慮し、慎重に検討する必要があると考えているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 30番、鈴木英一君。 ○30番(鈴木英一君) もう7分しかありませんが、新市の財政計画を見ましたところ、交付税の収入見込額で最も多く見積もられているのが平成19年度です。  平成18年度対比107.8%、224億1,500万円というような、一応の10年間の見積もりをしておりますし、その後減少していくというふうになっておりますが、平成19年度予算の見通しがこれでもっていかに大切かということがおわかりだと思います。  そこで、合併2年目の財源が一番必要になると思われるこの時期の予算だけに、この見積もりの誤りは許されないだろうというふうに私は思いますが、先ほどの答弁では、地方財政計画が示されていないからということですが、一応予算編成は1月初めには市長査定までいくわけですから、今の時点、12月の時点で一定の試算をきちんとしないことには予算編成できないだろうと思うんですね、そのことはできているはずだと私は見ていますが。  そういう意味で、本当に地方財政計画が示されないうちは予算編成ができないのですか、一定の今までの流れからすれば、もうそろそろ編成の方針が固まって、きちんとした数字的な根拠を出して予算編成しなかったら3月予算議会に間に合わないはずですから、本当にそうなのかということをお聞きしておきたい。  それから、合併によって10年間の歳入歳出の効果として予想されている数字をこのまま見ていきますと、226億5,400万円の10分の1ということになると、その効果が22億6,000万円ぐらい、ことしは現れるのかというふうな予測も立つわけですが、その辺を財政当局はどう見て予算をつくるのか、そのことを答弁をお願いしたいと思います。  時間がないので、もっと聞きたいことがありますが、以上にします。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 来年度予算の編成で地方財政計画が示されない中で間に合うのかというようなお尋ねでございますが、いずれ現在、予算編成、歳入も含めて、歳入歳出とも現在作業をしているところでございます。  いずれ、その中で、これまでの国の制度等の推移を見ながら、あらかじめ見込めるものについては予測をしながらやっているわけですが、最終的には地方財政計画が示されて歳入の分が固まる、こういうような形になりますので、あわせて予算編成作業をこれからやっていかなければならないということでございます。  なお、その中には、交付税でありましても新型交付税のことも議論されておりますので、それらも、国からはその時期には示されるのかな、このようにも考えておるところであります。  なお、財政効果額につきましては、いろいろな、これからの集中改革プランの中で項目を上げているものについて、積算をしてシミュレーションをしておりますので、再度それらについては、平成19年度予算で確実なものかどうかというのは、再度精査をして予算に反映させていくという考えであります。 ○議長(佐々木時雄君) 30番、鈴木英一君。 ○30番(鈴木英一君) 最後に市長に伺いますが、この合併効果の一番は、73%の人件費削減にあるというふうに学者が調べて出しておりますが、この職員の人件費の格差をなくして、スタートを早く一緒にしなければ、この格差を持ったままずっと長引くということに対して、市長の基本的な考え方はどう思っているのか、その点だけお聞きしたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 簡潔にお願いいたします。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) いずれ、この人件費の、画一といいますか、これはいずれ時間をかけてやるということに、だんだんに整備をされていくということになっているはずでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 鈴木英一君の質問を終わります。  次に、小野寺維久郎君の質問を許します。  小野寺維久郎君の質問通告時間は60分であります。  26番、小野寺維久郎君。 ○26番(小野寺維久郎君) 26番、公和会、小野寺維久郎でございます。  質問通告に従って一般質問を行います。  最初に、新一関市になっての1年間を顧みて新しいまちづくりはどうであったか、今後のまちづくりへの課題は何かについて、3点の質問であります。  第1点、昨年9月20日に7市町村が合併した後、1年有余があっという間に経過した中で、浅井市長を初め職員の方々は、不慣れな新しい大きな枠組みの市政運営で多くの課題を抱え、多忙を極めながらもご奮闘していただいたことに対して、私も心より敬意を表する次第であります。  その中で、合併した七つの地域が合併の基本理念のもとに、地域格差がなく、それぞれの地域の特色を生かしながらも、全体が一体的になるための一体感の醸成が最重要課題でありました。  市民の一体感は、多くの市民が、市のトップである市長と接し顔を覚えることも必要であるし、また、合併効果の認識や地域格差がなく、サービスと負担が平準化され公平性を感じなければ出てこないのであります。  サービスと負担の平準化に、どのように考え努力してきたのでしょうか、お尋ねします。  一体感は1年にしてならずとは思ってはいるものの、一刻でも早期に一体感の醸成がなされることを期待するものでありますが、市長として一体感の醸成のために何を行い、今の状況をどのようにとらえているのでしょうか、また、それらを踏まえ今後どう対処していくのかもお伺いいたします。  2点目、合併をするまでの経過の中で、向こう10年間の新市建設計画が、七つの市町村からのそれぞれの課題を持ち寄り、論議が交わされ、協議調整を行い決定したのでありました。  各地域での合併住民説明会等で、その建設計画を説明、公表されたのでありましたが、計画はあくまで計画であり予定であるので、もとより完全なる実施、実行は可能でないことは承知しております。  事業計画が、国の政策の転換のために補助金等の制約ができて実施不能になったり、財政の効率や事業内容等により調査検討をする必要が生じたために、変更や見直し、繰り延べをする事業もあるのではないでしょうか。  一方では、合併協議で重要視されながらも計画が見送りされた、光ファイバーで接続する地域情報基盤整備事業が新たに導入されるなど、当局の柔軟な対応は高く評価するものであります。  新市建設計画の1年目の事業年度は残り3カ月ですが、進捗状況は総体的におおむねどのように推移しているのでしょうか、また、変更や見直しなどの主なる事業は何か、建設計画以外の新たなる行政課題への取り組みについてもお尋ねいたします。  第3点目、一関市総合計画基本計画の策定も進み、確定になるのも間近になったところでありますが、策定に当たっては、10月に各地域協議会に意見を求め、11月にはパブリックコメントを実施するとともに、各地域で住民説明会を行い、意見や要望は相当な数に上るのであります。  しかし、それらの反映状況が見えにくいとか、形式的な協議会ではないかという声が聞かれます。  意見や要望は、どのような形でとりまとめ、計画に反映させた、あるいはさせるのかを伺います。  また、一般的な要望、陳情として、住民組織の団体を初め農業、商工業、教育、社会福祉、医療、体育団体などのあらゆる分野の団体などからの陳情書や要望書が市長に直接手渡されており、市長とまちづくりを語る会の開催や自由に投かんできる市長へのメッセージに至るまで、市政運営に関する要望、意見、提言が膨大な数になっているものと思われます。  それらをどのように整理検討し、吸い上げ、市政に反映させているのかをお尋ねいたします。  次に、消防、防災対策についてであります。  平成7年の阪神・淡路大震災以降、消防、防災に対する認識が全国的に高まり、危機管理に対する対策の重要性が問われているところであります。  災害はいつ、どこで、どのような形で起きるかわかりませんが、近い将来大地震が起きることも予測され、そのときに備え被害を最小限に食い止めるためにも、また、防火意識の高揚のためにも、ハード、ソフト両面にわたっての対策を強化し、防災力の充実を図っていかなければなりません。  当市における消防設備等の整備は十分に整っているとは思いません。  早期の充実を望むものであります。  また、常備消防職員の研修や訓練を重ね、より以上の資質の向上も図っていただきたいものであります。  しかし、大災害発生時には常備消防だけでは限界があり、阪神・淡路大震災では、負傷者の救出のほとんどは住民の手で行われたという教訓を生かし、多くの地域住民の携わる消防団や自主防災意識の充実がより必要なことと思われます。  そこで、次の3点についてお伺いいたします。  第1点は、一関消防団の組織と体制についてであります。  本年4月1日、市内各地域の消防団が統合され一関市消防団が組織化され、4月16日結団式を行い、あわせて出初式を行ったところでありますが、出初式での分列行進では、郷土愛護の精神で、自分たちのまちは自分たちで守るという消防団の心意気と結束力を十分に感じ取れたのであります。  消防、防災の重大な役割を担う団員の定員、2,630人の充足率はどうであるのでしょうか、地域別の定員はあるのでしょうか、団員補充策はどうしているのかをお伺いいたします。  一関市消防団は、大森団長以下各地域より1から3名選出されている副団長、その下に本部長、各地域本部長兼任の副本部長の組織体制であるが、地域完結型の消火作業や訓練、競技会では地域本部長がトップであり、格上の地域選出の副団長の立場が非常に微妙であり、団員の戸惑いも感じるのであります。  果たしてこのような組織体制でよいのでしょうか、また、副本部長が地域本部長を兼ねるように、副団長が地域団長を兼ねる体制にすべきだとも思います。  地域本部長が分団長と階級が同じというのも、統制をとる意味ではおかしいことであると考えます。  その点につきまして再考する余地はないものかをお尋ねいたします。  第2点、自主防災組織の推進と強化支援策についてであります。  9月1日の防災の日、岩手県と一関市が共催で、防災総合訓練が一関市総合体育館をメイン会場として大々的に行われ、民区や自治会等の自主防災組織などの多くの団体も参加し、活動実践訓練をしておりました。  また、10月29日、県消防協会一関支部では、千厩地域の市街地で連合演習を行い、宮城県沖地震を想定した倒壊家屋の負傷者の搬出や応急処置に、自主防災組織の地域住民が参加し技術の習得と防災意識の高揚を高めたのですが、まさに有意義であったし、防災対策の一環として自主防災組織の必要性を痛感したのでありました。  当市での組織の現状と推進についてはどうなのか、組織の強化や支援策についてもお伺いいたします。  最後に、東消防署、すなわち旧千厩消防署の庁舎新築移転についてであります。  東消防署庁舎は昭和47年度に新築され、30有余年も経過し、二階建てのこの庁舎は、老朽化が顕著に進み、10年以上前の専門家による耐力度調査では、耐震性能が低いということで危険建物の指摘を受けているのであります。  室根、川崎の両分署を抱える拠点の消防署庁舎としては非常に手狭で、会議をするのもままならない状況であり、職員の車だけで駐車場は満車状態で、訓練塔を設置する期間は別に駐車場を借り受けている状況であり、地盤も非常に弱く、水が湧きやすく、そのために自動排水装置を取りつけているのであります。  雨漏りは補修してしのいでいるものの、クラークがあり、表の消防自動車の車庫のシャッターの棒は2階の支えになるのではずさないでいるという話も聞いております。  消防防災の使命を担う拠点である消防署庁舎が、地震でイの一番に倒壊し人命にかかわったりしたのではお話にもなりません。  新築移転は新市建設計画にもないのです。  しかし、財政云々以前の緊急を要する課題であると考えますが、これまでの携わった経緯と移転新築に対する考えの心強い答弁を期待いたしまして、壇上からの質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺維久郎君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの小野寺維久郎議員のご質問にお答えをいたします。  まず、新一関市1年間のまちづくりと課題についてでありますが、昨年9月の合併により誕生した本市も、はや1年の年輪を重ねることとなったわけであります。  私は、本市が誕生してから今日までの間に、でき得る限り地域に出向き、多くの市民がそれぞれの地域において、さまざまな活動に取り組まれている場面を目の当たりにし、市民の力、地域の力を強く感じたところであります。  こうした力が、地域住民の融和と一体感の醸成、さらには新しいまちづくりへの原動力となり、本市が着実に伸展していることを強く実感したところでございます。  今後も、こうした市民活動をさらに発展させるための施策を展開してまいりたいと考えるところであります。  さて、今年度は、新しい一関市の揺るぎない発展の基礎を築く重要な年度ととらえ、まちづくりの総合施策を定める総合計画を初め、各分野にわたる今後の市の市政運営の指針づくりを進めてきたところであります。  総合計画などの指針づくりに当たりましては、まちづくりは市民と行政の協働の取り組みという基本認識に立ち、審議会への公募委員の選任、まちづくりスタッフ会議の開催、パブリックコメントの実施など、でき得る限り市民の参画をいただきながら策定を進めてまいりました。  今後は、皆様からいただいたご意見や要望を行政運営の中で生かしながら施策の展開を図るとともに、総合計画のダイジェスト版の全戸配布や出前講座での説明など、総合計画に掲げるまちづくりの将来像や基本的な考え方を市民が共有するための普及啓発に取り組み、市民と行政がともに考え行動する協働のまちづくりを進め、引き続き地域住民の融和と一体感の醸成、さらには地域の均衡ある発展を精力的に推進し、人と人、地域と地域が結び合い、未来輝くいちのせきの一日も早い実現に邁進してまいる所存であります。  なお、新市建設計画の進捗状況等については企画振興部長から、消防、防災対策については消防長から、それぞれ答弁をいたさせますので、ご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 私からは、市全体のサービスと負担の平準化の考え方、新市建設計画事業の進捗状況、市民からいただいた意見、要望の取り扱いについてお答えいたします。  まず、市全体のサービスと負担の平準化についてでありますが、各種の事務事業実施による行政サービスと受益者負担の公平性の確保は、行政執行の平等性と早期一体感の醸成に不可欠なものであると認識しておるところであります。  反面、早急な一元化確保は、市民生活の急激な変化を招くことにもなります。  したがいまして、事務事業調整に当たりましては、特にも住民生活に直接大きな影響を与えるものについては、急激な変化を及ぼすことのないように配意するとともに、行政が果たすべき役割と責任を念頭に置きながら、合併協定における健全財政運営の原則など、六つの一元化の原則に沿って検討してきたところであります。  今後にありましても、こうした原則を踏まえつつ市域内の公平性に意を配した施策展開に努めてまいります。  次に、新市建設計画事業等に係る質問についてでありますが、まず新市建設計画は合併の判断材料として、合併後10年間のまちづくりの方向性とそれを推進する具体事業を掲げたものであります。  一関市の行政運営の指針として定める総合計画は、新市建設計画を尊重しつつ、合併後の新しい行政課題等に柔軟に対応するという基本的な考え方に基づき策定しているものでありますので、新市建設計画掲載事業の趣旨や目的等の基本的なことは継承するものと認識しております。  新市建設計画事業の平成18年度事業につきましては、まず予算編成の指針として新市建設計画の実施計画を策定し、本年度事業の位置づけをしたところであります。  この実施計画の策定に当たりましては、10年間で実施する予定としている全体の新市建設計画事業量のおおむね10分の1を目安としながら、市全体で喫緊の課題となっている事業や優先的に実施すべき事業などを勘案し、調整を行ったところでありました。
     次に、小野寺議員からお話しいただきましたように、計画した事業で実施されていない事業、あるいは計画にないが新たに実施しようとしている事業も生じてきているところであります。  例えば、今年度に実施予定としていた事業のうち、千厩地域の酒のくら交流施設活用整備事業につきましては、補助事業の不採択により国からの補助金が確保できなかったことにより、執行を保留しているところであります。  また、新市建設計画で計画されていませんでしたが、市全体として緊急の課題となっております学校の耐震補強事業、あるいは、先にご提案を申し上げました公共施設間の光ファイバー網の整備事業などを総合計画に位置づけ、推進していくこととしたところであります。  平成19年度以降につきましても、行政改革大綱の確実な推進による財源の確保を前提としながらも、先ほどご説明を申し上げました、おおむね10等分した事業量を、毎年度確保してまいりたいと考えているところでありますし、新たな行政課題等につきましても、事業の優先順位、効果等を勘案し、実施計画の中で検討してまいりたいと考えているところであります。  次に、地域協議会や住民説明会等でいただいた住民の意見、要望をどのように反映されているのかというご質問についてでありますが、総合計画などの指針づくりに当たり、地域協議会や住民説明会等でさまざまなご意見や要望を承ったところでありますが、それらにつきましては、計画に反映できるご意見等につきましては計画に反映させることとしており、要望につきましては、今後の行政運営の中で、趣旨を踏まえつつ対応してまいりたいと考えているところであります。  さらに、各種団体などからの陳情、要望等につきましては、担当部署において現状を把握し、優先度等を考慮しながら実施計画への事業要求を行い、予算に反映すべきものは反映するといった基本的な考え方を持って対応しているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 佐藤消防長。 ○消防本部消防長(佐藤志行君) 私からは、消防、防災対策についてお答えをいたします。  まず、一関市消防団の組織と体制についてでありますが、消防団員の定数は、一関市消防団の定員、任免、服務等に関する条例で2,630人と定めているところであります。  12月1日現在の団員数は2,534人で、条例定数に対する充足率は96%となっております。  また、各地域の団員数についてでありますが、合併前の旧市町村消防団員の実員数を合算したものを基本としており、現在の条例定数となっているところでございます。  次に、消防団の指揮、命令系統についてでございますが、消防団は、消防団長の指揮、命令により活動することが消防組織法で定められており、副団長は、消防団本部に所属して消防団長を補佐し、地域本部には分団長の階級の地域本部長が置かれております。  日常的な地域活動は消防団長の指揮を受け、地域本部長が責任者として行っております。  災害時における指揮、命令は、消防団長が行うこととなりますが、団長が現場に臨場していない場合は副団長が指揮することとなっております。  副団長も臨場していない場合には、現場にいる地域本部長など、階級上位のものが指揮をとることとなっております。  また、消防組織法では、消防団は、消防長、または消防署長の所轄のもとに行動することが規定されているところであります。  次に、自主防災組織の推進と強化策についてでありますが、初めに、12月1日現在の自主防災組織の結成状況は、一関地域39組織、花泉地域6組織、大東地域15組織、千厩地域30組織、東山地域26組織、室根地域4組織、川崎地域21組織の合計141組織となっており、このうち平成18年度において27組織が結成されたところであります。  行政区数から見た場合、当市の全行政区の数407のうち結成行政区の数が225となりますので、結成率は55%となっております。  自主防災組織は、自分たちの地域は自分たちで守るという共助の精神で活動しておりますが、市といたしましては、現在策定中の地域防災計画等で、市の防災を実施する上で重要な位置づけをしており、そのため、自主防災育成事業として結成奨励金の交付を行うなど、市内全域における自主防災組織の結成を促進し、強化支援策として自主防災組織のリーダーや指導者の育成、自主防災組織を対象として行っている防災セミナーを引き続き開催いたしますとともに、防災資機材の配備により地域防災力を高め、市としての防災力の向上に努めてまいります。  次に、一関東消防署の移転新築についてでありますが、現在の東消防署は、昭和48年3月に鉄筋コンクリート造二階建てで、当時の旧千厩町の所有する土地に両磐地区消防組合が建築した建物であります。  庁舎の耐力度調査を実施した結果、その対策として大規模な亀裂補修や耐震補強、設備配管の全面改修が必要であると指摘されたところであります。  この耐力度調査の結果を踏まえまして、当時の旧千厩町と建設場所等について協議を重ねてきた経緯がございますが、本年3月、両磐地区消防組合が解散され、4月1日から庁舎を初めとする財産は市に帰属されたところであります。  一関東消防署は、防災拠点として重要な施設と位置づけており、建設について検討すべきものと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺維久郎議員に申し上げますけれども、再質問は休憩後に行いたいと思いますのでご了承願います。  小野寺維久郎君の再質問は、再開後にこれを行います。  再開は午後1時といたします。  休憩いたします。 午後0時04分 休   憩 午後1時16分 再   開 ○議長(佐々木時雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  なお、議事の運営上あらかじめ会議時間を延長いたします。  26番、小野寺維久郎君。 ○26番(小野寺維久郎君) それでは、再質問をいたします。  本来であれば、私も順番は決めていたんですが、この昼時間に、消防、防災に関して、いろいろな方からいろんな質問を受けたり激励されたり、非常に火の手が上がったということで、消火作業は早いうちにと思いまして一番最初に、消防、防災について再質問をしたいと思います。  まずもってその前に、先ほど一般質問の中でちょっと舌足らずといいますか、がございましたので、それをお話し申し上げますが、表の消防車の車庫のシャッターの棒は、二階の支えになるので外さないでいるという話でしたが、これ間違いでございまして、実は、二階が下がってきて支えになっているので外しようがないということでございましたので、おわびして訂正するわけでございます。  そこで、東消防署の新築移転に関する話でございますが、答弁では、もちろんわかっているから検討するというようなお話でございましたけれども、当然、佐藤消防長、それからここにいる収入役も、かつては2人とも両磐地区消防組合の千厩消防署の署長でございましたので、いかに大変かは痛感していることと思います。  それにもかかわらず、これまでどうして新市の建設計画にも上らなかった、それから最近そういう話にもならなかった、どうしてそういうことなのかという疑念を抱くものでございます。  もう少し、このような危険な建物に対しての危機感を強く持っていただきたいと思いますが、いずれ早急なる新築をお願いするものでございますけれども、市長のきのうの防犯灯の話ではないですけれども、柔軟な姿勢を持った英断を大いに期待するものでございます。  ひとつ、もう少し、検討するというのはどのように検討していくのか、例えば改めて耐震の調査をするとか、学校とか何かはやるようになっていますが、消防の庁舎に関してはそういうのはないものかどうか、それも伺いますし、大体、検討していつまでにどういう方法でと、今から土地を探すとかもっと一歩進んだこと、前向きな姿勢がほしいと思いますので、それについて考え方をお伺いするものでございます。  それから、組織と体制についてでございますが、あれと思ったのは、その地域においては副団長が一番上に立って、地域の本部長がその下だという話でありました。  副団長が地域の団長であればいいんですが、その地域の団長になっていないわけですよね、本部の副本部長が地域の本部長になっているということで、例えば消防操法の競技会が各地区で行われると思うんですが、そのときは私らにもご案内ちょうだいしました。  地域本部長の名前のもとにご案内をいただいたわけでございます。  副団長は団長の代理で出席したということでございますので、きまりではこうなっていると、あくまで、いざ鎌倉のときは、副団長がその地域の指揮をとるという話でございますが、とることになっているというきまりであるという話だったんですけれども、地域本部長の名のもとに消防操法の競技会なんかをやっているということは、団員そのものは、地域では総指揮官はあくまで地域の本部長なんだなという思いしかないと思うんです。  今ここでそう言ってもそれなりの、では逆に、団員に徹底して、いざというときは地域から選出された副団長がこうやって総指揮官なんだよと、団長が来ないという、その周知徹底しているかどうか、どうも矛盾が感じられるわけでございますが、その辺についてご答弁をいただきたいと、やっぱりこうなっているではなく、自分で本当にちょっとおかしいなと、矛盾があるなというような思いがあったらもう少し検討してみるとか、何かが必要ではないかと思います。  それから、消防団の事務の主管が従来の所から常備消防の方に移ったわけですが、これは非常に難しいことでございますが、メリットもある、例えば消防団との連携が密になって消防団の活動がしやすくなったというメリットもありますけれども、ただ、消防本部の人たちが、今まで全然足さらなかった消防団事務が、今の仕事にプラスアルファの仕事ができたと、本当に大丈夫かな、こなせるのかなと、仕事量が増えたことによってかなり忙しくなり、多忙になり、ほかの分が、本来の災害とか消火に対する作業の面で、大丈夫、そっちの方の分が薄くなるのではないかなという思いもあるわけなんですね。  また、忙しくなったことによって、ただでも24時間体制の消防で、24時間交代でやっていますので、健康に対する気づかいが相当なものだと、こう思うわけでございます。  それに、新しく、プラスアルファ仕事が増えたということで、何とかやれるかと思いますが、かなり厳しい状況ではないかなという思いをするわけでございます。  たまたま宮古の消防本部で、消防署事務の主管をやっている消防の手当の、過払いとか未払いとか出たという新聞がこの間出ておりましたけれども、本来は常備消防はあまり事務量を多くしなくて、徹底して防災とか消防の方の、そちらの方に力を傾けてほしいという思いもありますが、惜しむらくできればいいなという思いがあります。  また逆に、その消防団の事務が今まで支所にあったと、支所にあったものが常備にいったことによって、支所の人たちが災害とかに対する危機が薄れるのではないかなという思いもします。  何となれば、先ほどお話しました、消防の操法の競技会で、従来でしたら私どももご案内ありました。  支所の課長たちもおいでになり激励しておりました。  ところが、事務が移管されたことによって課長たちも来なくなった。  先ほどの佐々木賢治議員の、学校の入学式とか卒業式への教育委員会の対応と同じようなものだと思うんですけれども、全然支所の課長たちが来ないということはやっぱりおかしいのではないかなと、こう思うわけでございます。  何とか支所の中の防災に対する危機を高めるためにも、また、消防団員がみんなそろったところに多くの人が来て競技をするということは、かなり士気に影響するわけでございますので、ひとつこれも再考願いたいなと、こう思うわけでございます。  次に、一体感の醸成についてであります。  一体感の醸成は着実に進んでいるということですが、市民の認識にはまだ温度差があるのではないかなという思いがするわけでございます。  醸成がなされ地域自治区がなくなるまで、わずか1年半しかないわけでございますので、それまでの多くの課題の一つ一つを解決していかなければならない、えらい忙しいことではないかなとこう思うわけでございますが、一体感の醸成には地域格差をなくして、住民が均しく公平感を持つようにしなければならないというのもその課題の一つでございますけれども、例えば昨日の伊東秀藏議員が一般質問で触れておりましたけれども、行政区長の問題であります。  行政区長は、それぞれの地区の人と常に接しています。  そして、千厩地域では自治会長も兼ねている人が多いんですが、その区長たちが区長業務に関して、一体的に不公平感を非常に持っている、不公平感というと非常に立派ですけれども、悪く言えば不平不満であります。  あくまでこれ、区長報酬もですけれども、自分たちに支給される金額が多いの少ないのという話ではないのでございますが、例えば行政区が12世帯から89世帯まで非常に差があると、区長報酬も話しておりましたが、基本割が多くて1世帯当たりが少ないからどうしても差が大きくなると、特に地域間でも差が大きくなるわけですね、区長の数によって違ってきますので、例えば旧千厩町に比べれば、合併してからの総額で30%が減額になる、区長によっては従来の40%、区長報酬が減額になっていると、それから1戸の加える平均の地域での格差が最高で、合わせて年間1人当たり6,480円、最低で3,213円と、そういう格差も出ていると、そういう例えで、例でございますが、そういう不公平感を解消しなければならないのではないかということでございます。  それで、そういう不公平感を、そういう話がありましたら再検討して、是正すべきことは是正するか、また、これはこれでいいんだと説得する自信があれば、その行政区長たちに完全に理解してもらうように説明する責任があるのではないかと思うわけでございます。  また、合併したらみんなが、地域と地域が結ぶということには、そのようにするとはなっていますけれども、各地域には行政区長会がありますが、市全体の行政区長の横の連絡は、行政区長会の連絡も何もないのが今の現状でございます。  これも、一つの市になったんですから行政区長同士も行政区長の人たちが結び合うような状況でならなければならないと、このように思うわけでございますが、この2点、考えをお伺いするわけでございます。  ちょっと時間がなくなってきましたので、地域おこし事業についてですが、一体感の醸成、人材の育成、産業振興などの多くの事業費を出してやったわけですが、携わった人たちも大いに合併効果だということで感じたと思います。  これはこれでいいんですが、しかし欲を言えば、市全体の、人と人、地域と地域が結び合うような事業が少なかったのではないかなと、こう思うわけでございます。  地域おこし事業で特筆されるのが、4月に大東高校、一関工業高校、千厩高校の生徒たちが、実行委員会をみずから組織しまして、いちのせき高校生チャレンジフェスタをやったわけですけれども、非常に残念ながら雨で客足はいまいちだったようでございますが、それは問題外で、地域と地域、人と人が協働で汗をかく、これこそがまさに一体感の醸成に資するものであると、こう思うわけでございますので、平成19年度は地域同士がこのように協働で汗をかく実行委員会を組織して、行う事業にウエートを大きくかけて募集したらいいかなと思いますが、考えをお伺いいたします。  また、各種情報の共有も一体感の醸成には欠かせない一つでございますが、それには広報の利活用でございます。  昨日も藤野議員が農業問題を介してやって、広報でちゃんと伝達するようにした方がいいという話もしておりましたが、広報はタイムリーではないにしろ、全戸にくまなく配布され、自由な時間に読むことができるし、その意味では最も有効な手段であると、こういう考えでおります。  非常に広報そのものが、ページ数も合併で大きくなったわりにはさほど多くなく、すみずみまでいろんな情報を流せないという問題もございます。  千厩地域では、どうもこれでは足らないということで、千厩地域では地域だよりを別に発行しております。  ほかの地域でもあるかどうかわかりませんが、そのようにもう少し紙面を増やして、何とかすみずみまで各地域の情報をもっともっと取り上げるような方法も必要ではないかなと、こう思うわけです。  やっぱり地域の歴史とか伝統とか、特色ある地域をもう少し取り上げなければ、共通理解をするのが少なくなってくるという思いがありますので、何とかもう1回検討し直して、予算がかかるかもしれませんが、ちょうど12月15日号で30回目を迎えた広報ですが、なんとか吟味していただきたいと思います。  それで、その広報の編集に当たっては、それぞれ支所には担当がいると思いますけれども、どのぐらい毎回集まってあれしているものだか、それでどのような流れできているものだか、恐らくいっぱい来て、その中からみんなで集まって、1回ごとに集まって編集会議をして、それではこれを掲載をしよう、しないというようなことであるのか、もしくはもう一回集まらないけれども、こっちに、本所に流して、本所の人たちにお任せで選択してもらうというような状況になっているのかをお伺いします。  時間がないので、以上で第2回の質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) それでは、まず行政区長報酬の問題について私の方から申し上げますが、いずれ今、行政区長報酬には格差が生じてきているのではないかというふうなお話でございますが、新市全体の、各地域の平均のそれぞれ現在の行政区長報酬は月額2万1,000円、それから戸数割で130円というふうな積算で報酬の金額を決めているわけでございますが、各地域の行政区長方が担当している戸数は違うわけでございますが、平均しますと月額で、これは年額ですね、41万7,636円となっているところでございまして、これに対して千厩地域 に限って見ますと、47万8,534円というふうな金額になっているというふうな点をご理解いただきたいと思います。  それで、まず、現在の報酬総額の中で戸数割を増やしていくということは基本割の引き下げにつながる話になるんですが、そうしますと世帯の少ない他地域の区長さんの報酬がぐっと下がるというふうな結果になりかねない状況でありますので、いずれ先ほど、平均では41万7,636円というふうに申し上げましたが、最低の地域では32万7,900円というふうな金額の地域もございます。  これは当市内での状況でございますが、県内の、では都市の平均はどれぐらいの報酬金額になっているかというふうに申し上げますと、40万9,000円というふうなことで、そういうふうな、平均で申し上げますと、すいません。  それで先ほど申しましたように、そういう、地域によって行政区長報酬が下がったというふうな地域もあるわけですが、これは全地域それぞれ率は違いますけれども、50%近く合併前と比べて引き下げになっているという地域もございます。  そういった中で、トータルでこのような金額を定めているというふうなことでございます。  いずれこのような状況なり実態というものを、行政区長会議等を通じて行政区長にも理解をしていただくように説明をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから、地域おこし事業の中で、地域全体横断的な組織で取り組む事業が少なかったのではないかというふうなお話もあったわけでございますが、いずれ先ほどご紹介がありました、高校生のチャレンジフェスタというふうな事業もありますし、そのほかに、これも横断的な事業として、いわいの里Yosakoiフェスタin大東というふうな事業も行われているところでございますし、また、2006いわて太鼓フェスティバルin一関というふうな事業も行われておりますし、また、いわいおらが町のオタカラ発表大会、それから7地域対抗選抜おいとこ大会、それから国際交流フェスティバルといったような事業も、本年度横断的な組織によって行われている事業という状況でありますが、いずれ広域的な事業にも積極的に活用していただくような、そして新市の一体感の醸成に資するような、そういう事業展開を図っていただくというふうなことについては、議員がお話しのとおり、私どももそういった方向で今後とも周知を図ってまいりたいし、事業の企画、立案も、そういった方向での促進をしてまいりたいというふうに考えております。  それから、広報のお話があったわけでございますが、まず広報につきましては、新市になりましてから一体感の醸成を図るというふうなことを重点に、お互いに各地域の住民の活動の様子を知ることが必要だというふうな認識のもとに、広報では地域の出来事や祭り、イベントなどを紹介するコーナーなどを設けて、意識づくりを図ってきたところでございますが、お話しのような点も聞こえてまいりましたことから、さらに合併後1年経過した本年の10月1日号から、より親しまれるというふうな広報を目指しまして、紙面を一部リニューアルして、市民が登場するようなコーナーや教養、文化のコーナーも新たに設けるとともに、地域話題についても新市の一体感を高めるような、そういった事業について意を配しながら、各支所とも連携して編集を行っているところでございまして、各支所にこの広報の担当者を置いているわけですけれども、その事務担当者会議につきましては年3、4回開いて、編集の基本的な項目や方針について協議し、共通認識を図っているところでございますし、そういった方針で編集に当たっているというふうな状況でございます。  また、地域の話題等につきましては、支所の地域振興課からその記事の候補を挙げてもらいまして、本庁と協議の上で毎回編集し発行しているというふうな状況でございます。  いずれページ数等については、県内の他市に比較しても遜色ないページ数でございますが、今後とも紙面の有効が、編集というか、要するに広報媒体として有効に活用できるように一層努力してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 佐藤消防長。 ○消防本部消防長(佐藤志行君) ご質問の件につきましては、おおむね3点のことではないかなと思っておりますので、それについてお答えいたします。  まず千厩消防署は、これまで建設できなかったのはなぜかというようなお話でございますが、これにつきましては、両磐地区消防組合で適正化計画というのをつくる段階におきまして、当時の9市町村、構成市町村が9市町村でございますが、その中で組織体制の検討と、それから消防施設設備の検討を行ってきたところでございますけれども、その中で構成市町村の中でのさまざまな事情の中で今まで建設できなかったということでございます。  先ほど検討すべきものということでお話し申し上げましたけれども、先ほど言いましたとおり、財産につきましては4月1日から一関市に帰属されておりますので、そういう意味からそのようにお話をしたところでございます。  それから、2点目の消防団についてでございますが、消防団につきましては、合併のときには地域団ということで置いておりましたけれども、本年4月1日に、七つの消防団が一つの消防団ということでまとめたところでございます。  その中で、団というのは、団長、副団長、それから分団長という、そういう階級の団員を置くということになっておりまして、その中で副団長につきましては消防団規則の中で8人ということを定めておりますので、それは各地域から出すということではなくて、全体として8人ということになっておりますから、地域での活動の一般的な業務、先ほども言いましたけれども、そういうものについては地域本部長の統括のもとに行うと、責任者として行うというように決めているところでございます。  なお、そのことがなかなか伝わらないとかそういうことがございますが、確かに組織を改編したときには、それぞれのその七つで消防団事務、そういうものについても異なったやり方をしておりましたけれども、それをまとめて一つの方法でやっていくということになると、やっぱりいろんな問題、課題、それからあつれき、そういうものもあったわけでございますけれども、現在でいうと、12月、今になりましてからはそれほどそういう問題が出てきているとは、私の方では認識はいたしておりません。  それから3点目、消防職員が消防団事務をやることで業務量が増えたのではないかなというご質問でございますけれども、それにつきましても先ほど、両磐消防のときに組織体制、それから消防施設設備の検討という中で、消防団事務、防災事務、そういうものも行うということで検討しておりまして、消防署の方については2署7分署1分遣所から4署5分署1分遣所ということで、署長にその権限を与え消防団事務をやっておりますので、それほどというか、業務量が増えたにしても限界を過ぎているものとは思ってはおりません。  それから、先ほど、支所の職員の方々が消防操法に出ないので防災意識が希薄になっているのではないかなということでお話がございましが、それは事務担当が消防署の方に移ったということで、事務担当の者が出ているということで支所の職員は出ていないと思っております。  それで、住民の方々の生命とか財産、そういうものを守るのは、市の職員全員がそういうことをやるというのが責務と思っておりますので、決して支所の職員がその消防操法の競技会に出ないからといって防災意識が希薄になったとは、私は思っておりません。  実際の災害の際には、地域防災計画、そういう中で災害対策本部、災害対策支部、そういう中で支部の職員の方々は一生懸命頑張っていると思っております。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 残余の時間が少なくなりました。  26番、小野寺維久郎君。
    ○26番(小野寺維久郎君) 行政区長の全市の中の対応について、まだ答弁もらっていませんので、すいません。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) どうも失礼いたしました、答弁漏れがありました。  いずれ407名の行政区長さんがいるわけですけれども、一堂に会して会議がなるかどうかは別として、そういった機会、あるいは研修等の機会は、その方法等については検討し、そういう機会を設けてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺維久郎君の質問を終わります。  次に、岩渕一司君の質問を許します。  岩渕一司君の質問通告時間は40分であります。  17番、岩渕一司君。 ○17番(岩渕一司君) 17番、新生会の岩渕一司でございます。  質問も20番目になりますと同様の質問が同僚議員から多々ありますけれども、通告しておりますのでそのまま質問をいたします。  一関市総合計画基本計画についてでございますが、本計画は6月議会において議決されました、一関市総合計画基本構想に基づくものであり、7市町村合併の判断となりました新市建設計画に基づくものであります。  新市となって、これからの一関市の進むべき方向を決める重要な位置づけにあるものと考えております。  これまで7市町村は、それぞれの地域で夢と希望を持ち、特色に満ちた地域を形成してきました。  このような地域が自立的に発展するとともに、この地に暮らす住民が住みよいと感じるまちづくりを基本に、次代を担う子供たちが誇りの持てるまちをつくっていかなければなりません。  おのおのの地域は特有の歴史と文化を形成し、心豊かで意欲に満ちた人々によってつくられてきた地域資源と豊かなコミュニケーションがあります。  これらをもとに、互いの結びつきや支え合いのもとに、住みよい幸せな暮らしを送ることのできる地域社会を、市民一丸となって推し進めなければなりません。  以下、分野別計画の中から主なものについて質問いたします。  1、地域資源を生み育て、にぎわいと活力あふれるまちづくりから農林業についてお伺いいたします。  本市の農業は地域経済の根幹をなす重要な産業であります。  東大名誉教授の岩村氏は、農業は生命産業であり農村はその創造の場であると言っております。  生命産業というとらえ方は、まず人間の生存にとって欠かすことのできない食料、それを安全、安心して食べられるという食料の生産と供給を行うという役割に、さらに水や緑を育み、健全な国土を保全する多面的機能を果たしております。  また、農業の持つ教育力や先人の知恵の結晶である伝統文化の継承も、農業農村が健全であればこそなり得るものであります。  県においては、向こう5年間の農業農村基本計画の目標達成に向けて取り組む重点施策として、農業を取り巻く環境の変化に対応するための施策の集約化を図ることが必要であるとしております。  本市におきましても、就業構造や主要品目など地域の実情に合わせた、きめ細かな施策の展開が求められております。  1番目に意欲ある担い手づくりですが、経営感覚に優れた農業経営を実践できる農業者や営農組織の育成に努め、意欲ある担い手育成の方策について、それから新規就農者及び定年帰農者等の農業後継者を対象に、生産技術の指導、農地のあっせん等の支援を行い、自立できる農業形態の育成方策について、アグリビジネス、いわゆる農業関連産業の推進に向け、郷土食や郷土工芸など農村の地域資源を生かした、産直、加工や農家レストランの起業活動の支援策について。  次に生産基盤の整備でありますが、一関市農業振興地域整備計画を策定し、農地等の有効活用と農業の近代化を計画的にしていくための施策について、その次に農村の活性化についてでありますが、地域の特色を生かした農村体験などグリーンツーリズムへの取り組みを推進し、食と農業への理解の醸成に努め、農業農村の活性化法策についてお伺いいたします。  次に、2番目に、みんなで支え合い、ともにつくる安全、安心なまちづくりでありますが、この中から子育てについてお伺いいたします。  16年前、1.57ショックという少子化に対する危機感が取りざたされて以来、育児休業制度の導入や児童手当の充実拡大等さまざまな少子化対策が実施されたものの、2005年の合計特殊出生率は1.25と、少子化傾向に歯止めがかからない状況であります。  少子高齢化は昨今の大きな社会問題であります。  少子化の社会面での影響は、労働力人口が減少することにより高齢者の割合が高まり、労働力供給の減少となり、経済活動にも影響を与えるものと考えます。  現役世代の、税や社会保険料等を差し引いた、いわゆる手取り所得の減少により、市民生活への影響も懸念されます。  単身者や子供のいない世帯の増加は、家族の形態に大きな変化をきたし家庭意識の希薄化も危惧されるところです。  少子化は、子供同士の交流の機会も減ることになり、過保護による子供自身の健やかな成長に少なからず影響を与えるものと思います。  結婚、出産後も仕事を続けたい女性は増えているものの、第1子出産を機に女性の70%は退職し、一方、男性の育児休業取得率は、2004年で0.56%であり、男女ともに仕事と子育てを両立できる環境は整っていない状況であります。  子育て世代が理想の子供数を持てない理由として、子育てや教育に金がかかりすぎる、育児の心理的、肉体的負担にたえられない、子供がのびのび育つ社会環境でないなど、社会全体で解決していかなければならない課題が多いのであります。  子育て世代が最も望むことは、仕事と育児の両立を可能にする保育サービスを提供することであります。  また、核家族が一層進行し、若い世代が子育てに悩む家庭も増えております。  専業主婦の中にも子育てに悩む家庭もあり、就労の有無にかかわらず子育てに対する支援が求められております。  すべての家庭への子育て支援や育児の負担軽減と、母親の有業、無業にかかわらず、いつでも、だれでも、どんなときでも保育サービスが受けられることが必要であります。  一つ目として、育児児童育成支援の充実と環境づくりでありますが、ファミリーサポートセンターや産後サポーターの充実を図るとともに地域子育て支援センターの整備を図り、子育てをする親の支援策につきまして、家庭での子育ての不安や疑問等に対応するため、保育所、児童館、幼稚園、学校、公民館等において、地域の協力を得ながら、身近で気軽に相談できる体制の整備の総合的な相談体制の支援策につきまして。  次に、幼児教育及び保育環境の充実ですが、就学前児童に対する幼児教育、保育、子育て支援を効率的に進めていくため、幼稚園と保育所のそれぞれの特性や地域の実情を踏まえながら、連携強化を推進するとともに幼保一元化に向けた環境づくりの方策につきまして。  次、3番目の、人を育み文化を創造する生きがいのあるまちづくりの中から生涯学習につきまして。  その中から、地域の情報拠点としての図書館の整備についてでありますが、地域を支える情報拠点として、地域や住民に役立つ図書館として、地域の発展に欠かせない施設としての存在意義を明確にしていく必要があります。  出版物やインターネット上の情報など、さまざまな情報を分類、整理、保管し、案内し、提供し得る大きな役目があります。  住民に広く理解が得られるような図書館サービスの充実が求められております。  そこで、各地域における図書館の整備計画について、それから、市内図書館及び学校図書館全体のネットワーク化と県横断検索システムについてお伺いをいたします。  次、4番目ですが、人と情報が活発に行き交うふれあいと連携のまちづくりの中から、地域づくり活動の啓発と意識醸成について。  基本構想にあっては、市民一人一人の生きがいのある暮らしを追求していくとともに、みんなが一つの地域に暮らす共同体としての、地域社会の深い絆を築き上げていくことが大切であるとうたっております。  地域づくりをすべて自分たちでやるには限界があります。  新市は末端の集落をどう見るのか、不安があると漏らしております。  財源や人が少なくなる中で、行政は合併しても将来的にサービスの維持が難しくなるのではという懸念もあります。  住民自治を担うコミュニティの強化は新市の大きな課題であります。  豊かなコミュニティをつくっていくには、住民が地域をみずからつくっていくという意識も重要だが、行政のかかわり方が問われていると思います。  地域コミュニティとして、地域住民の自主的な組織として、そこに暮らす人たちの創意と工夫によって地域社会は形成されてきました。  地域独自の伝統行事や日常生活の共同体としての役割は重要な位置づけであると思います。  新市の一体感の醸成を図り、住みよい暮らしを守り育てていくための自治会の果たす役割は大きいものがありますが、強力に支援していくための施策についてお伺いをいたします。  以上、この場からの質問といたします。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕一司君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの岩渕一司議員のご質問にお答えをいたします。  まず、総合計画基本計画についてでありますが、このことは本年の市議会、6月定例会において、市政運営の指針として議決いただいた基本構想の考え方に基づき、これの実現に向け市民の参加と協力を得ながら、分野別に施策の考え方、進め方等を位置づけし、今後の行政運営のよりどころにしようとするものであります。  そうしたことから、この策定プロセスには、何よりも住民参加が大切であるとの認識のもと、総合計画審議会、まちづくりスタッフ会議、各地域の地域協議会、住民説明会、パブリックコメントなど、さまざまな場面で市民の参画を得ながら策定を進めてきたところであります。  基本計画に係る分野別の具体につきまして、農林水産業については農林部長から、子育てについては保健福祉部長から、生涯学習につきましては教育部長から、地域づくり活動については企画振興部長から、それぞれ答弁いたさせますのでご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 桂田農林部長。 ○農林部長(桂田芳昭君) 私からは、農林水産業分野に係る基本的な考え方についてお答えをいたします。  意欲ある担い手づくりにつきましては、本年7月に策定した農業経営基盤の強化の促進に関する基本構想の目標に示しております、本市が総合食糧供給基地として、それぞれの地域の持つ立地特性を生かした農業を確立する担い手を育成しようとするものであります。  そのため、農業経営指導員や一関市担い手育成総合支援協議会の連携強化により、農業経営改善計画を作成する農業者を支援し、認定農業者への誘導と計画実現に向けた経営支援を行い、安定経営を目指す農業経営者等を育成しようとするものであります。  また、新規就農者の支援対策にありましては、県立農業大学校などが主催する各種技術研修会などへの派遣支援のほか、経営計画自立相談などの支援を行い、自立できる農業経営体を育成しようとするものであります。  また、農家レストランなどのアグリビジネスの推進は、農業における数少ない成長分野と言われており、今後は企業意欲のある生産者を対象に、生産、加工、流通、販売を一貫とした農業の6次産業化への取り組みを促進してまいります。  次に、生産基盤の整備に向けた当市の農業振興地域整備計画における農地の有効活用につきましては、本年度末の県の認定に向け作業を進めているところでありますが、農用地利用計画案では、農用地区域面積を214.7平方キロとして土地の利用を図るものであります。  基本的には、各地域での農業的利用と都市的利用の整合を継承するものであり、農業生産活動と調和のとれた地域開発、快適な生活環境が確保されるよう計画したところであります。  また、ほ場整備や農道など農業生産基盤の整備、近代化施設計画にありましては、効率的利用体制の構築を主眼とした計画としているところであり、これらにありましても各地域での事業計画などを精査し、継承したものであります。  次に、グリーンツーリズムの推進につきましては、ゆとりや安らぎを求めるライフスタイルを背景に増加の傾向にあります。  当市における取り組みは、地域的な偏りやイベント的なレベルにとどまっている状況でありますことから、今後は中山間地域が有する多面的な機能を生かし、農作業や自然体験など一定期間滞在する宿泊体験型ツーリズムを地域と一体となって推進しようとするものであります。  具体の内容は、地域住民への意義や役割の理解を深める普及啓発活動や交流体験メニューなどの地域資源の発掘のほか、もてなしに関するセミナーの開催などを考えているものであります。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 私からは、みんなで支え合いともにつくる安全、安心のまちづくりのうち、子育てについて申し上げます。  まず、育児支援事業としまして、ファミリーサポートセンターを設置しております。  この事業は、市が実施主体となり一関市社会福祉協議会に委託しており、育児の援助を受けたい人と援助を行いたい人を会員とする相互援助の組織であり、11月末現在において224名の会員が登録されており、子育て中の親の仕事と育児を両立させ、安心して働くことができる環境の整備と、児童の福祉の増進に資するための活動をしております。  本年度の利用状況につきましては、11月末現在で延べ796回、これ月平均約100回ほどとなっておりますが、今後も協力会員の拡大を図りながら、一関地域に限らず東部への普及を進めてまいりたいと考えているところでございます。  また、家庭での子育ての不安や疑問、保育所等における子育てのための相談体制の対応についてでありますが、地域子育て支援センターとして現在4地域に6カ所設置済みであり、大東地域、東山地域、川崎地域の3地域が未設置でありますことから、今後は全地域への設置を目指し、子育て支援機能の拡充を図ってまいります。  また、出産後の体力回復のために、子育て家庭に家事や育児のお手伝いをする産後サポーター事業は保健センターで実施しておるところでありますけれども、本年10月末現在、4世帯に19回派遣しております。  今後も登録者拡大のための養成研修会を通じて支援体制を充実させ、東部への拡大に努めてまいります。  次に、放課後児童クラブ等の環境づくりについてでありますが、放課後児童クラブは、昼間仕事等により保護者がいない家庭で、主に小学校1年生から3年生までの児童に対し、放課後の子供の安全や健全育成事業を実施するための施設であり、現在は市内14カ所に設置し、登録利用者数は合計452人であります。  平成19年度から文部科学省及び厚生労働省による放課後子どもプランの中で、放課後子ども教室を教育委員会と連携を図りながら、児童の総合的な放課後対策事業として推進してまいりたいと考えております。  次に、幼稚園と保育所の一元化についてでありますが、保護者が働いているいないにかかわらず受け入れて、教育、保育を一体的に行うための、就学前の子供に関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律が本年6月に成立し、県においては9月に認定基準を条例で定め、認定子ども園制度として10月19日から施行されております。  保育所は、親の就労が条件となりますが、親の就労状況を問わず、子育て支援の一環として保育と幼児教育を一体的に提供していく本制度について、これは親の選択可能性を拡大させるものとしてとらえ、関係機関と連携を図りながら推進をしてまいりたいと考えているところであります。  以上です。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) 私からは、地域の情報拠点としての図書館の整備についてお答えいたします。  これからの図書館は、読書、生涯学習に加え、市民の日常生活の仕事、地域の課題を解決する、地域を支える情報拠点としての機能が求められております。  その図書館機能の充実を図るため、各地域の特色を生かした図書館の運営の推進や、だれもが利用しやすい読書環境の整備等を新市総合計画に位置づけ、計画的に整備してまいりたいと考えており、具体の計画につきましては、現在、一関市図書館振興計画を策定中であり、総合的な図書館の整備を推進してまいりたいと考えております。  次に、岩手県内図書館横断検索システムに参加している市内の図書館についてお答えいたします。  このシステムは、岩手県内複数の図書館の蔵書を一度に検索できるシステムであり、市内の図書館では、図書館ホームページを公開している一関地域、大東地域、東山地域の図書館が参加しております。  次に、図書館ネットワークシステム構築についてお答えいたします。  このシステム構築のねらいは、市内7図書館の蔵書管理の一元化を図るとともに図書館利用者の利便性を図るため、1枚の図書カードを持っていればどこの図書館においても、貸し出し、返却ができるようにするシステムであり、現在7図書館担当者が集まり、構築について検討作業を行っているところであります。  また、このシステムが完成すれば、前段申し上げました岩手県内横断検索システムに七つの全部の図書館が参加できることになります。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 私からは、基本計画に掲げる地域づくり活動の啓発と意識醸成についてお答えいたします。  地域づくりの推進には、市民が暮らすこの地域を愛し、みずからの手で住みよい地域を創造するという意識が何より大切でありますので、そうした考えを基本として、市民みずから企画し参加する地域づくり活動が、より一層活発に行われるよう地域おこし事業制度を創設し、各種団体の活動を支援しているところであります。
     今後の推進方策といたしましては、地域おこし事業の有効な活用促進を図りながら、NPOやボランティア団体、地域づくり団体など、同じ目的を持った人々で構成する団体の活動を支援するとともに、活動実績などを広報等で周知、PRをしながら市民の活動意識の啓発に努めてまいります。  また本年度は、財政的な支援が中心でありましたが、新年度においては、人材育成のための講演会の実施、情報を交換するための意見交換会の開催や活動のきっかけづくりとなる機会の提供など、物心両面にわたる支援をしていきたいと考えているところであります。  さらに、地域おこし事業の制度につきましては、実施団体の皆さんからのアンケート調査や携わった各支所職員からの意見などをもとに、さらに使いやすく実効性の高い制度にするための検討を進めているところであります。  また、地域コミュニティの分野で表現しております自治会の活動についても、住民活動の重要性と個々の活動の必要性を理解し、積極的な市民参画が実現される環境が形成されるよう、自治会等活動費総合補助金により活動資金の支援をするとともに、全国の先進活動事例を紹介するなど、情報の提供にも努めてまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 17番、岩渕一司君。 ○17番(岩渕一司君) 時間の40分のあれが、少し欲張りすぎたなと思っておりましたが、1番目の、今の一関地域農業振興計画策定中ということですけれども、どういう手だてでもって計画しているのか、それをお伺いしたいと思います。  それから、次の子育てにつきましては、ファミリーサポートセンターについてはまだ一関地域ということですし、一関地域だけで行っているという事業がかなりありますけれども、先ほど壇上で申し上げましたけれども、核家族化なり、いわゆる2世代、3世代の中でも、やっぱり子育てに不安を持っている、あるいはあまり言いたくないんですけれども、子育てに疲れていろいろ問題を起こしているのではないかと見受けられることも多々見受けられます。  これは、単に都市化といいますか、それだけの問題ではないというふうに今とらえております。  農村部でもそういう、2世代、3世代の中でも、結構そういうふうな実態があります。  そういう中で、いわゆる老人ホームのような、ショートステイのような、一時保育といいますか、これはよその例ですけれども、保育所で一時的に預かると、そういうふうな制度も取り入れているところがあるわけですけれども、そうしたことも必要ではないかなと思っています。  先ほど言いました、ファミリーサポートセンターにつきましても、これもやっぱりもっと普及させていく必要があるのではないかな、そういうふうに感じています。  それから、生涯学習につきましては、今、年次的に計画をつくっているということでありますけれども、この資料をいただきましたけれども、一日平均の貸出者数を見ますと、室根地域は4人、花泉地域は19人、東山地域22人、多いところは、川崎地域は108人、それから一関地域で122人ということで、これはどういうことかと言いますと、人的な配置、それからその図書館の機能といいますか、そういう施設の中身によって、非常に利用しやすいところと利用しがたいといいますか、行ってもこれは図書館と言われるところでないところもあるわけですから、そうした、何でもかんでも格差と言ってしまえば終わりですけれども、そうしたものの是正というものは、問題の箇所からまずやってほしいなと、そう思っています。  若干聞いたところによりますと、前期については聞きましたけれども、非常に問題なところは、なかなか手がつかないという状況にあるようですので、そうした年次的な計画についても、ひとつ検討をお願い申し上げたいと思います。  それから、4番目の、これは、私が言いたかったのは実は4番ではなくて2番の方だったと、そういうふうに感じておりましたけれども、いわゆる自治会活動というのは、その地域の人たちが、みんなで知恵を出し合いながらその地域をつくっているものですよね。  そうした地域の活動というものは旧町村を支えてきましたし、今、新市になりまして、一番一体感の醸成なり、これからの一関市というのを占うものに非常に重要な役割を担っていると考えております。  ですから、これを単に補助金を出せばそれでいいというものではないと思うんですね。  やっぱり人的な配置も含め、そうした、いろんな助言、指導も与えながら、これからの一関市というものはこういうふうにしていきたいと、そういったものを強力に進めていく体制の整備も必要ではないかと、そう考えております。  以上について、よろしくお願いいたします。 ○議長(佐々木時雄君) 桂田農林部長。 ○農林部長(桂田芳昭君) 計画策定中でございますので、大まかな方向について概要を申し上げたいというふうに思います。  基本的な振興方向といたしましては、ご案内のとおり、それぞれの地域に最も適した営農形態でありますとか、生産組織体制を進めながら、生産性の低コスト化、余剰労力の合理的活用などを図りながら、新たな食料・農業・農村基本法に基づく国の施策ともタイアップした方向で経営安定を図ろうとしていくものでございまして、まずその具体的な土地利用のお話でありますが、1,133.1平方キロメートルの市の土地を、土地のおおよそ19%あまりの214.7平方キロメートルを農用地として活用し、田がおよそ60%、畑が35%、樹園地が45%ほどの活用の中でこれらを進めてまいろうという考え方でおります。  それから、生産基盤の整備にありましては、水田が多うございますことから、小区画の水田を、現在30アール区画の整備率は41.1%足らずでとどまっておる状況にありますことから、これらの大区画ほ場整備に向けて計画的な推進を図ってまいりたい。  大きなところでは、農地の流動化でございますけれども、本市の稲作は、兼業農家が中心となります土地保有型といいますか、土地を財産としての保有意識が強い傾向にございまして、農地の流動化が低い状況にありますことから、これらの農地の流動化を推進をし、規模拡大と効率的な、安定的な農業経営を拡大しながら、米を中心とした複合経営を進めようとするという考え方で組み立てを図っているところであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 一地域で実施している事業を全地域に拡大していきたいというのは基本的な考え方であります。  ただ、その場合にありまして、やっぱり地域の方々の協力というのが必要になってまいります。  ファミリーサポートセンターの場合ですと、援助を受けたい人はおるけれども、援助をしたいという方がいないと話が組めないというようなことがあります。  あとは、子育て支援の相談をする事業なり、あとお話がありました一時保育というような特別保育ですけれども、これらも法人保育園長のご協力をいただかないと、なかなか、行政が一方的にできるという世界のものではないと。  ただ、必要性を話し合いながら、全地域の方に拡大してまいりたいという、その方向で努めてまいります。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) 図書館の機能充実につきましてでございますけれども、これは現在検討中でございますけれども、全体の底上げ、それから各館の充実ということがあろうかと思っております。  それで、現状と課題を十分に把握をいたしまして、施策に展開をいたしていくわけでございますが、その施策、現在考えておるのは、主なものは貸し出しサービス、あるいは本の案内、予約サービスの充実とかレファレンスサービスの強化、それから乳幼児、児童、青少年の読書活動の推進とか、学校、博物館などとのネットワーク化の検討などがございます。  いずれ、年次計画を持って進めてまいりたいと考えておるところでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) いずれ、協働のまちづくりを進める上でも自治会活動の果たす役割は大変重要であるというふうに認識しております。  いずれ、今後とも本所、支所の地域振興課の職員が一体となって、その活動の促進、活発化に努めてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 17番、岩渕一司君。 ○17番(岩渕一司君) 時間内に終わらせます。  答弁、時間がありましたらお願いしたいんですけれども、なければそのままでいいんですけれども、ひとつ、グリーンツーリズムの考え方ですけれども、これなかなか定着しないのは、あまりにも受け入れ側の負担が大きすぎるということから、あまり進まない理由がそこにあるということですので、それから、民宿的な方法はだめだと、やっぱり来た人が1食ぐらいは自分でつくるんだという方法を取り入れていくと。  それから、あとは、より教育力、食育という話も前にしましたけれども、それらを含めたそういう食育の考え方も含めながら、このグリーンツーリズムを通して交流人口の拡大を図りながら、なんか地域に活力を与えるような方策をぜひ前面に出していただきたいなと思います。  終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 桂田農林部長。 ○農林部長(桂田芳昭君) いずれ、これからの取り組みでございますので、地域の方々と相談の上、これらに有効になるような講師先生を招いて組み立てを図ってまいりたいというふうに思います。  それから、訂正でございますが、先ほどの答弁で樹園地45%と申し上げたようでございますが、4.5%の誤りでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 通告時間に達しましたので、岩渕一司君の質問を終わります。  次に、菅原巧君の質問を許します。  菅原巧君の質問通告時間は60分であります。  21番、菅原巧君。 ○21番(菅原巧君) 発言番号が21番、そして議席番号も21番の市民クラブ、菅原巧でございます。  よろしくお願い申し上げます。  私は、大きく3点に分けて質問をしてまいりたいというふうに思います。  その第1点は、雇用対策についてであります。  小さな1点ですが、新卒者の地元雇用率ということで、これは地域にどれだけ若者が定着をするのか、これが将来に大きな活性化を生み出す大きな要素だというふうな思いから、新卒者の地元雇用率の伺いをしたところでございます。  次、2点目でございますが、緊急雇用対策についてなんですが、これは大変な、国、県でも大変なお金を出してやった事業なんですが、あとで残ったものは何だったんだろうというような思いが非常に強くて、あれだけ使ったものであれば何かしら残っているものがあるのではないのかと、それで私は、使い方で常時雇用された方、それらを、もしわかるのであれば伺いをしたいというふうに思ったわけであります。  次、3番目の障害者の地元法定雇用率について、これは先の9月定例会の総括質疑でも質問させていただいたんですが、時間がなくて、ただ聞くのみに終わっておったものですから、さらに挑戦をさせていただきたいというふうに思っております。  これは障害者、身体障害者なり知的障害者の雇用がなかなか進まないということで、国は障害者の雇用の促進等にかかわる法律というものをつくりまして、それぞれ民間企業については、常用雇用の56人以上の規模については1.8%、そして国、地方公共団体、これは職員数48人以上の機関については2.1%というような目標値を設けて取り組みをしているところでございますが、先の質問をさせていただいたときには、37社が未達成だという回答をいただいたわけなんですが、それ以降どのようになったのか、そして当市での何か取り組み、手だてなどがされたのかどうか伺いたいというふうに思います。  あわせて、これは厚生労働省が県の教育委員会の方に指導するといったような話があったわけなんですが、その教員の雇用の部分で動きがあれば伺いをしたいというふうに思います。  Cでございます。  私はこの雇用の部分でも、産学官の連携強化の県南技術研究センターの強化と、それから企業誘致推進監の設置については非常に大きな期待を持っておったわけであります。  そういうことで、現在までの取り組み状況についてどのようになっているのか伺いをしたいというふうに思います。  あわせて、これはセットなんだろうというふうに思いますが、研究開発工業団地の進捗状況、これについても、ちょっとうわさを聞くわけなんでありますが、平成20年の一部分譲開始ができるのかどうか、その辺あわせて伺いをしておきたいというふうに思います。  次に、大きな2番目の、いじめなどへの取り組みについてであります。  これは、先の皆さん方が質問をされ、そして教育長が回答をしていますから、私は教育長の回答を了とするものでありますが、ただ、少し言わせていただきたいんですが、特にも、小山謂三議員が3件の事例を出して質問をしておったんですが、私もこの部分については取り上げたいなという思いをしておったものですから、お話をさせていただきたいというふうに思います。  子供が尊い命を落として、遺書も残して亡くなって、そしてその後に記者会見、公の場で校長さんがいじめはなかったといったような話を平然としているわけであります。  片方はいじめだといって、苦にして遺書まで残して死ぬ、片方はなかった、このやっぱり開きというものは、私は、それこそ教育長が言った、いじめの側に立っていない、そういう目線がこのような状況を生んでいるというふうに思いますので、ぜひこのことについては、私は意を配して取り組みをしていただきたいというふうに思います。  それと、どうしても学校不信になるのは、子供はもちろんなんですが、親御さんなんですよ。  親御さんに早急に対応する、このことによって学校に対する、やっぱり信頼関係をまずつくって、そうすることによって子供への対応もまた変わってくるというふうに思いますので、ぜひその部分についてもお願いをしておきたいというふうに思います。  何せ、いじめなり不登校になった親御さんは、自分の子供はならないと思っているんですね。  そして、なった段階で、やっぱり親と子供さん一緒になってパニくるわけです。  同じ土俵の中になってしまうわけなんですよ。  そういう意味では、親御さんへの手だてをすることによって、親の立場で子供が見れるような立場になる、これが私は少しでも早道だというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思いますし、それと、見ていて、私も何件か相談をいただくのでありますが、表になかなか出てこないわけですね。  そして、この間のヒアリングの中でも聞いたんですが、学校なり教育委員会の方に電話がいくときは匿名だったり名前を言わない、これはやっぱり情報開示がなっていない、そのことが私はそんな形になっているのではないかというふうに思います。  ぜひ、そういう不登校とかいじめがあったら、ぜひ、PTAなり地域の皆さんをぜひ活用していただきたいというふうに思います。  喜んでそこに出ていくというふうに思いますので、そのことについてもお願いをしておきたいというふうに思いますし、そのことによって、学校に行かないで、直接教育委員会の方に電話などは行かなくなるというふうに思うんですね。  私の方に相談に来る方も、学校に電話してもだめだから教育委員会の方に電話するというような話ですから、ぜひその辺のところについては、ぜひ理解をいただいて取り組みをしていただきたいというふうに思います。  次に、Aでありますが、学校不適応の人数については既に明らかになっていますので、これは学年ごとに明らかにしていただければありがたいというふうに思っています。  次にBであります。  私は、ことばの教室の現状と将来展望ということでここに書かせていただきましたが、ことばと聞こえの教室も一緒にお願いをしたいんですが、それぞれ7市町村、それぞれの取り組みがあったというふうに思うんであります。  そこで、現状がどのようになっているのか、そして一関市となって、将来的にどのようなことをお考えなのか、そのことについても伺いをしておきたいというふうに思います。  それとCでございますが、国が児童虐待について危機感を持って、県の方を指導しながら、先般、11月21日に児童虐待未然防止シンポジウムが県の主催で行われたんでありますが、ここに、一関市では児童福祉なり民生委員の担当の方も出席していないのはどうしてなんですかという話があったわけであります。  私も一関市を愛しています。  言われるのしゃくですからね、何で一関市ばかりという思いがすごく感じたわけなんですが、教育委員会さんはここに出席をしております。  それで、どうしてこの部分が出席できなかったのか伺いをしておきたいというふうに思います。  次に、大きな3であります。  河川の維持管理、これは一関市というよりは県の事業だということもわかりつつ質問をさせていただく、お願いをさせていただくことでございますので、ぜひご理解をいただきたいなというふうに思います。  夏川、これは、花泉地域は県境のまちというか、場所です。  夏川そのものが県境なんですよ。  そして、宮城県側が堤防のかさ上げが済んでいるのに、岩手県側がなっていないといったような状況があるわけです。  そこ、その辺に住んでいる方はやっぱり敏感なんですよね。  水が出ると100%岩手県側に流れてくるんですよ、間違いなく、そちらの方は安全なものですから。  こういう県境の堤防は、それぞれ協議をして一緒にやるといったようなものがあるんだそうですが、なぜか宮城県側ばかりできて、岩手県側の方がまだできていないという状況もございます。  それで、夏川と上油田川の堤防のかさ上げの進捗状況について伺いをしたいというふうに思います。  それと、せっかく堤防をつくっても、土砂が堆積をして、その中に木とか草とかいっぱい出てきまして、水の流れが非常に悪いんですよ。  そして、現状は、田んぼよりも川底のほうが高いんですよね。  ですから、田んぼは水がしみていてぬかるんですよ。  やっぱりこの部分については、花泉で流れている金流川、夏川、磯田川、上油田川、これらすべてなんでありますが、ぜひ計画的な土砂の撤去を強力に県の方に要請をしていただくようにお願いを申し上げて、ここからの質問については終わらさせていただきます。  ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 菅原巧君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。
    ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの菅原巧議員のご質問にお答えをいたします。  雇用対策への取り組みについてでありますが、昨今の厳しい社会情勢の中で、特にも雇用対策につきましては、重要な課題ととらえております。  中でも、高校生の就職につきましては、関係機関との連携を図る中で、平成17年、平成18年の卒業生とも100%の就職率となっており、今年度におきましても、就職内定率は前年同期比を上回っている現状にあります。  今後とも雇用の創出を図りながら、若者の地元定着に積極的に取り組んでまいります。  なお、雇用対策の具体につきましては商工労働部長から、いじめ等への取り組み状況については教育長から、河川の維持管理につきましては建設部長から、それぞれ答弁をいたさせますので、ご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) それでは、私からは、雇用対策への取り組みについてお答えいたします。  まず、新卒者の就職状況についてでありますが、一関公共職業安定所管内における平成18年3月卒業の高校生の就職状況は、卒業者1,557人のうち求職者は460人でしたが、6月末までには100%の就職となったところであります。  そのうち、地元管内への就職は213人、管内就職率が46.3%という状況になっております。  また、平成19年3月卒業の高校生の就職状況は、11月末現在で卒業予定者1,457人のうち求職者は466人となっており、そのうち就職が内定している生徒は382人で、就職内定率は82.0%と昨年同期比でプラス5.8ポイントという状況になっております。  就職内定者を地域別に見ますと、管内が169人、管内を除く県内が40人、県外が173人となっており、管内への就職内定率は44.2%と昨年同期比プラス1.6ポイントという状況であり、就職内定率及び管内就職内定率とも前年同期比を上回っている状況にあります。  次に、緊急地域雇用対策事業の取り組み状況についてであります。  厳しい雇用情勢の中、緊急臨時応急の措置として、国の特別交付金を受けて県が造成した基金の活用によりまして、平成11年度から平成16年度までの6年間、地域雇用情勢に即した事業を実施し、雇用就業機会の創出を図ってきたところであります。  合併以前の7市町村の状況についてでありますが、6年間の総事業数は159事業であり、総事業費は5億3,200万円ほどとなっております。  また、これらの事業により新たに雇用された人数は997人で、事業完了後も引き続き委託先で正式雇用された人数は54人となっております。  ご質問の、事業完了後の常用雇用の状況につきましては、ただいまの人数でありますが、事業の性格上緊急的な雇用の確保を図ることが中心であり、常用雇用の成果には直接結びつかなかった状況にあります。  しかし、本事業の成果といたしましては、多様な人材の確保が図られ、これまで市町村単独では取り組めなかった事業ができましたことなど、一定の雇用創出の効果があったと考えているところであります。  次に、障害者の雇用状況についてでありますが、一関公共職業安定所管内における法定雇用率が、適用される常用労働者数56人以上規模の一般民間企業78社の平成17年度の障害者の雇用状況を見ますと、雇用されている障害者は203人となり、前年度に比べ10人の増加となっております。  また、法定雇用率1.8%に対し78社全体の障害者雇用率は1.88%と、前年度に比べ0.03ポイント改善してきております。  なお、雇用率未達成企業数と未達成企業の割合につきましては、先ほどもお話ありましたが、37社、47.4%と前年度に比べ5社の減、率についてもマイナス3.2ポイントと改善してきている状況にあります。  また、新たな雇用の動きといたしまして、障害者通所授産施設から障害者を企業さんの方に直接派遣をしたという、そういう動きも出てきている状況にあります。  次に、企業誘致推進監の取り組み状況及び研究開発工業団地の進捗状況について申し上げます。  まず、企業誘致推進監は企業誘致の新たな取り組みとして本年4月、非常勤特別職として商工労働部工業課へ配置したもので、従来の市職員による誘致活動とは別の視点からの企業へのアプローチをねらったものであります。  企業誘致推進監の主な職務でございますが、企業誘致に係る情報収集及び分析並びに基礎データの調整及び情報管理、誘致活動、関係機関との連絡調整に関することであります。  民間企業に勤務した経験豊富な人材を採用することにより、企業ニーズを理解した新たな視点での市への提案など、さらなる企業誘致の推進が図られるものと考えております。  また、市職員に対しては、企業情報収集のノウハウや、民間感覚を学ばせる指導者としての役割も担っているところでございます。  企業誘致推進監の活動状況でございますが、平成18年4月から9月までの6カ月間の活動は、延べ147社を訪問いたしました。  内訳は、市内68社、県内25社、東北地区24社、その他、関東、中部地区30社となっております。  この訪問先企業のうち、当市においでいただき、市内工業団地に関心を示された企業、あるいは新たな企業間の関係をつくられた企業もあり、今後継続的に情報を収集し、誘致活動を行ってまいりたいと考えております。  なお、4月に着任した推進監においては、一身上の理由により、本年9月27日をもって退任をされ、現在、後任を人選中でございます。  次に、市内滝沢鶴ケ沢地区に計画しております一関研究開発工業団地の進捗状況について申し上げます。  研究開発工業団地の整備につきましては、平成15年8月に、岩手県と岩手県土地開発公社及び当市で基本協定を締結し、3者の緊密な連携、協力により円滑な事業推進を図ることとしております。  なお、市はこの協定において、地域の理解、協力を求めること、また、関連する幹線市道の整備などを担当することとしております。  事業主体の岩手県土地開発公社におきましては、平成15年度から平成17年度までに、空中写真撮影、環境影響調査、基本設計などを実施し、本年度におきましては、実施設計、用地測量、立木調査、埋蔵文化財試掘調査を進めてきたところでございます。  地元に対しましては、本年2月に説明会を開催し、用地測量調査の実施にご理解をいただき、7月には用地関係者による土地境界の立ち会いをいただいており、また、今月末には用地測量及び立木調査の成果などの説明会を開催する予定でございます。  なお、今後のスケジュールにつきましては、岩手県土地開発公社において、現在細部を調整中と伺っているところであります。  今後とも、国道284号真滝バイパス整備及び関連する市道整備と連携をとりながら、事業の促進を図ってまいります。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) 初めに、教員の障害者雇用率にかかわってでございますが、教員の採用につきましては県教委の所管でございまして、県教委が努力をしている部分でありますが、前回お答えしました率と、年度途中でありますので、障害者の雇用が、一関市の中に途中人事はありませんでしたので、前回お答えした部分と変更ないと思ってございます。  それでは、次に、いじめの問題について、その対応についてでありますが、ご提言のとおりでありますので、さらに対応の質を高めていくよう努力をしてまいりたいと、そのように考えてございます。  次に、現在の不登校児童・生徒の人数でありますが、11月末現在、30日以上の欠席者、小学校では2年生2名、5年生4名、6年生5名の11名でございます。  中学校は中学1年生16名、2年生21名、3年生36名の73名であります。  次に、ことばの教室の現状と将来展望についてでありますが、現在、ことばの教室は小学校9校11学級に設置をしており、計150人が指導を受けております。  通級にかかる補助は、これまでの各地域の対応に準じ実施しているところであります。  市教育委員会といたしましては、早期の指導が大切と考え、山目小学校、南小学校に加え、今年度、千厩小学校に新たに幼児ことばの教室を設置し、市内全域で対応をしているところであります。  小学校のことばの教室につきましては、県教育委員会が教員を配置していることから、今後も教員の配置については要望を重ねてまいりたいと考えております。  なお、児童虐待未然防止シンポジウムについてでございますが、市内の教職員は8名参加し、子供の虐待の現状と対策について研修を深めてきたと把握しているところでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 河川の維持管理について申し上げます。  ご質問のありました各河川は、1級河川として岩手県において管理されている河川であります。  まず、夏川河川改修事業につきましては、本河川が宮城県との県境になっておりますことから、左岸側は岩手県、右岸側は宮城県において改修しているもので、橋向橋から下流端の宮城県境までの間、全体計画延長6,500メートルを昭和57年度から平成19年度を目標に改修しているところであります。  平成18年度末の完成延長は6,250メートルで、進捗率96%となっており、残る磯田川合流点付近250メートル間につきましては、平成19年度の完成に向け事業の推進に努めると伺っているところでございます。  また、堤防の計画高さにつきましては、岩手県側の一部について、工事の都合上、堤防の高さを暫定高としているところもありますが、平成19年度に右岸と同じ完成堤にすると伺っております。  橋向橋から上流側、宮城県境までの間2,300メートルの改修につきましては、事業着手に向け、宮城県登米市、栗原市と一関市の3市で協議会を今後結成し、宮城県、岩手県に対し要望してまいります。  なお、県におきましては、宮城県と調整し、国に対し要望してまいりたいと伺っているところでございます。  また、上油田川の改修につきましては一次改修がなされている河川でありますが、磯田川合流点から上流について、夏川と一体となった計画で、ほ場の基盤整備事業の進捗にあわせ、今後改修してまいりたいと伺っております。  早期改修が図られるよう、引き続き要望してまいります。  次に、河川の堆積土砂の除去につきましては、管理者が実施している毎月のパトロール及び地元要望により、堆積箇所の掌握はしており、計画河床に対し著しく土砂が堆積し、流水を妨げる箇所については、地元の皆さんと協議しながら撤去していると伺っているところでございます。  また、上油田川については、県単独事業において継続で土砂の除去を実施していると伺っておりますが、なお、地元の声を伝えてまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 教育委員会と関連いたしまして、児童虐待防止シンポジウムに保健福祉部の方で参加しなかった理由を述べよというお話でございましたけれども、大変、本当に議員さんには不愉快な思いをさせまして申し訳なく思っております。  今回、たまたま、ケース研究会や会議と重なったため、直接の担当が動くことができませんで欠席をした次第でありますが、今日的課題と十分とらえておるところでございますので、今後、同様の機会がありました場合には、積極的に参加してまいりたいというふうに考えております。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 21番、菅原巧君。 ○21番(菅原巧君) それでは、大きな3番目の方、これは了としました。  ありがとうございます。  よろしくお願いを申し上げたいと思います。  次に、2番目のCの方から、お尻の方からいかせていただきますが、今の児童虐待未然防止シンポジウムの不参加の理由について、会議と重なってしまったというお話であります。  私も隣に行って調べさせていただいたんですが、資料は10月2日に発送しまして、その中には、10月31日の締切だということで、締切も書かさせていただきましたという話をされていました。  それと、担当者の方は日程的に大変詰まった部分もあって、こういうことになったんだろうといったような話もされておりました。  ただ、私は、その日程的なものは、岩手県全地域がこの日程でやっぱり行動を起こしたわけですよね。  当市だけがという部分については、なかなかちょっと納得もできかねるところがあるんですね。  それと、会議と重なったという話あるんですが、これは、その会議というのはいつだったんですか、これ11月21日の日なんですか。  それと、なんか聞くところによると、その会議に行った際に聞いたら、いっぱいでだめだったというような話、ヒアリングのときは断られたというお話を伺ったわけですよ。  県の方に申し込んだら断られたと、そんなことってあるんだなという思いもしながらいたんですが、ただ、その断られた日というのが問題だというふうに思うんですよね、それいつだったのか教えていただけませんか。  それと、次のBのことばの教室の現状と将来展望についてはわかりました。  それで、ただ、地域についてはお話しませんけれども、ことばに障害のある子供さんがいたその学級が閉鎖になった、そして、よそから来て指導しているというところもあるんだそうですね。  そこで伺いをしますが、どうして、そういう障害の方がおられる小学校のそのことばの教室を廃止をされたのか、その部分、伺いをしておきたいというふうに思います。  それと、Aの学校不適応の人数については、ありがとうございました。  これで見ると中学1年が多いんだというお話の中にあったんですが、逆に中学3年の方が多くなっているので、何でだろうなという思いもしたんですが、ぜひこの部分については、私は不登校を経験した親として、やっぱりここをゼロにする取り組みというものも、ぜひ総力を挙げてやっていかないとだめだろうなという思いをします。  それで、教育長の方からの回答がありましたから、ぜひこれで進めていただきたいというふうに思います。  次に、雇用対策についてでありますが、C企業誘致推進監の取り組み状況についてなんですが、9月27日に退任をされたという話なんですが、今までこの間、今12月なんですが、その推進監の選定についてどのようにされたのか、今取り組みをしているのか、今、先ほどはこれからやるといったようなイメージにしかとられなかったんですけれども、私は、これだけ期待をしておった部分が、これだけのブランクが空いたというのは、私は非常に残念だなという思いをするわけなんであります。  どうして、もう少し早く選定に動かなかったのか、この部分ちょっとお伺いをします。  次に、障害者の地元法定雇用率であります。  先ほど、37社について未達成だという話も伺いました。  それで、ペナルティというか、なんか企業を明らかにするといったようなものもあるようでございますが、過去において、去年なり、過去において、こういうペナルティみたいなのが実施されたケースがあったのかどうか伺いをいたします。  それと、緊急雇用対策についてはわかりました。  次に、新卒者の部分なんですが、今回の中でも雇用の部分で議論になったのは、非正規社員の話で、派遣社員の話が大きくクローズアップされたわけであります。  私も最後に言おうと思ったんですが、この部分ですね、もし地元雇用の169人でしたか、この中に、まさかとは思うんですが、正規社員かどうかについて伺いをしたいというふうに思います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 虐待のシンポジウムのご案内があった後に、シンポジウム終了後、担当課長会議を30分程度開くのでということでご案内がありました。  それで、その担当課長会議の方に出席をしようということであったわけですけれども、その日にシンポジウムの方にも参加したい旨をお話しましたところ、満席であるという通知を受けたということであります。  あとは、その日の会議ですけれども、税等収納対策委員会という会議がございまして、担当課長はそちらの方に出席をいたしました。  以上です。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) まず、企業誘致推進監の関係でありますけれども、先ほどお話し申し上げましたように、9月27日に一身上の理由で退任をされたと、こういうことで、実はその後、私ども、職員もそうですけれども、いわゆる企業に精通した方ということで、いろんな情報の聞き取り等も実はしておるわけでございますが、いずれ非常に特殊な仕事でもございますし、そういう意味で、なかなか適任といいますか、そういう方が見当たらないというのが実は現在までの状況でありまして、何とかこのことについては、いろんな形で情報をいた だきながら、後任を早い段階でお願いをしたいと、こんなふうな思いを持っておるところであります。  それから、障害者雇用の関係でございますが、これについては、基本的にハローワークが押さえている数値でございまして、ハローワークの資料をいただきますと、平成15年度、平成16年度、平成17年度については1.24、1.85、1.88というふうに、こういう形で雇用率は上がってきていると、こんなふうな状況にもあるようでございますし、ハローワークについては、そのための担当者もいろいろ企業訪問されている、こんなことを伺っておりますが、今お話のありました、いわゆる未達成の企業について公開しているかという話については、ちょっと私、確認しないとご返事できませんので、今の段階では公開したかどうかについてはわからないところであります。  それから、地元、管内就職ですね、169人という話をいたしました。  これは正規雇用か非正規雇用かということでありますが、これについては、新卒者については全員正規雇用というふうに認識をしております。  以上でございます。
    ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) ことばの教室にかかわって、ことばの教室の廃止の件についてでありますけれども、現在、先ほどお答えしましたように、150人の生徒が指導を受けているということでありまして、このことばの教室は県の教育委員会の中から派遣されている教員で対応するということになってございます。  そういうことから、平成17年から学級としては廃止になったわけでありますが、これは該当児童の数等もいろいろ考慮されまして、県全体の中でその専門の指導員、教員を配置されているわけであります。  一関市には9名が配置されているわけですが、そのやりくりをしながら、いずれ対象になる子供に対してはきちんと対応できるような、そういう対策を練ってございます。  具体的には、教員を兼務発令をしまして、ほかの学校の指導にもきちんと対応できるようにということで、教員が異動する形で対応するという、そういう対応をとっておりまして、そういう子供さんがいる中で指導ができない、指導しないという体制だけはとらないように今やっているところでございます。  それで、このことばの教室の指導を受ける子供さんは、早い時期に対応した方がいい効果あるという、そういう話から、一関市では、先ほどお答えしましたように、幼児ことばの教室という独自の教室をとってございまして、その効果も見えているところであります。  そういう対応の中で、早い機会に矯正といいますか、治っていただくというような対応策をとっております。  そういうことから、県のその人事配置というのは、その人数により安定しないところがありますので、その分は幼児ことばの教室で対応して、県からの廃止、あるいは解消等にも対応できるようにやっているところでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 21番、菅原巧君。 ○21番(菅原巧君) 雇用の部分なんですが、これも前者の方が質問をされておったところでございますけれども、一関地域でも本当に派遣社員の方が非常に多いということであります。  正社員と比べて賃金は6割ほどであります。  そういう意味では、地域に与える内需の部分も、かなりやっぱり最近厳しくなっていると、そのことも大きく私は与えているのではないかというふうに思っています。  それで、事あるごとに一関市でも、各企業にお願いをしているということを伺ったわけなんですが、さらにこの部分を、やっぱりお願いをすることで1人でも2人でも、やっぱりこの辺を解消をしていただく、同じ仕事をしながら、片や6割しかいただけないというのは、これは働いている方も、なんか意欲もわかないというような形にもなりますし、ぜひこの部分はさらに努力をいただきたいというふうに思っております。  それと、ことばの教室の部分なんですが、いじめの中で、いじめを受けている側の立場に立った対応という話を伺いました。  ぜひ、ことばに障害を持つ子供さんの立場に立ってこれをやっていただきたいというふうに思います。  それと、先ほど教育長の方から早めの対応という話をしていただいたんですけれども、私も花泉のときには、就学前の健診の中で、やはりその辺をひとつ項目を入れて、そこを明らかにして、早くやっぱり手だてをする、これがやっぱりいいのだろうというふうに思いますので、ぜひ、早めに全市の方に広げていただくようお願いをしておきたいというふうに思います。  それと、先ほど児童虐待未然防止シンポジウムについてなんですが、当日に出席をしたいという話をされたと、出席の申し込みをしていっぱいだよという話をされたわけですよね。  県の方では10月31日締切だということで出しているんだそうですね。  それと、担当課長、担当課長といいますが、担当課長1人でやられているんですか、ここは。  会議が重なってしまったという話を伺ったわけなんですが、それとね、ヒアリングの中で旅費の話云々という話をされていました。  それで、私3回目ですから、旅費の話があって担当者の方を派遣できなかったのか、その旅費の部分で言えば、教育委員会さんが派遣した8人の部分については、どのような形で派遣をされたのか、これも伺っておきたいというふうに思います。  やはり、私は、よそからこんな話が出るようでは、それで毎日のようにテレビ、新聞等で報道されている中でですよ、こういう話をされることでは、やっぱり危機意識が少ないのではないかと思われてもしょうがないというふうに思うんですよね。  ぜひ、ここは、そういうタイムリーな時期に実施をした、国、県のかかわりでやったその部分については、ぜひアンテナを高くして、今後について当たっていただきたい、このように思いますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。  県の担当者の方は、発送したのが10月2日ですから、それぞれ民生委員さんについても、月初めに周知をすることから今回の資料送付については遅れたという話をしていました。  それはそれで私もわかるような気がしますけれども、そこは弾力的にやっていただきたい。  できない理由はいっぱいあるんですよ、できる理由の方が少ない、ぜひできる理由の方を重視していただいて、今後はこのようなことがないような取り組みをお願いをしたいというふうに思います。  これで終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) まず、先ほどの障害者雇用の未達成企業についての話ですけれども、確認をいたしましたら、ハローワークにおいては改善命令は行っているということでありますが、企業の公開まではしていないと、こういうような状況にあります。  それから、ただいまお話のありました、派遣社員の正社員化につきましては、石山議員さんにもお答えしましたとおり、いろんな機会をとらえながら、随時要請をしていきたいと、こんなふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) 学校の教職員がどういう旅費で行ったかというお尋ねでありますけれども、個々については掌握しておりませんが、県から配当される学校の旅費、配当予算を使って行ったものと思っております。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) シンポジウムのご案内は確かに10月2日でありました。  ただ、課長会議の案内は11月9日であります。  その文書が届きましたところで、11月13日ですが、県の方に、シンポジウムとあわせて課長会議ということで、シンポジウムの出席についてお話をしたところ、満席であるというお話をいただいているところであります。  実際、会議が開かれた日は11月の21日であります。  ただし、これは、時系列で今申し述べたところですけれども、このような今日的課題について参加できかねたということは、大変遺憾なことでありますので、今後ともこういう今日的課題のものについては、正面から取り組んでいきたいということを申し上げたいと思います。  以上です。 ○議長(佐々木時雄君) 菅原巧君の質問を終わります。  菊地善孝君の一般質問は、再開後にこれを行います。  暫時休憩いたします。  再開は午後3時30分といたします。 午後3時18分 休   憩 午後3時33分 再   開 ○議長(佐々木時雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、菊地善孝君の質問を許します。  菊地善孝君の質問通告時間は30分であります。  18番、菊地善孝君。 ○18番(菊地善孝君) 18番、日本共産党の菊地善孝でございます。  わずかな時間で3件について発言をいたしますので、当局においては要点を絞った答弁を特に希望したいと思います。  最初に、管内における鳥獣被害等によるわせリンゴ減収対策について答弁を求めたいと思います。  関係者によれば、ことし産いわい東農協管内のわせリンゴ出荷量は、農協取り扱いのみで前年対比を見ると4割もの減収とのことであります。  つがる60.1%、さんさ67.9%、きおう76.4%などであります。  その要因としては、天候による玉伸びが悪かったこと、適期農薬散布ができないほ場があったことに加えて、ヒヨドリ、カラス、クマによる被害が指摘されています。  山沿いのほ場では鳥獣被害が特に大きかったとも言われております。  鳥獣被害対策が東磐の場合、遅れている状況にありましたが、近年、有効な対策があることが判明をし、早期の導入が期待されているところでございます。  東磐猟友会の説明によれば、カラスを中心とした鳥被害については、13ないし15万円で製作できる大型のわなが有効であること、クマについても2万円ほどで製作できるドラム缶利用のわなが、遠野市等の取り組みでも成果を上げているとのことであります。  来春5月ごろから始まる来シーズンの対策として、その振興上、生産者や農協と協力して、市としても助成を行い、関係者に元気をつけることが必要と考えますが、答弁を求めたいと思います。  第2に、サービスカット、リストラ中心の行革大綱、集中改革プラン案について発言をいたします。  合併から15カ月、PDCAサイクルから検討した市政の主要な改善を急がなければならない課題は何と判断しているのか、大綱にもその下位計画であるプランにも読み取れません。  そこで、4点について質問をいたします。  まず、審議会を含め各種の検討がなされたようですけれども、整理された内容報告を求めたい。  この反省なしのサービスカット、リストラ中心計画では、市民に痛みのみを強い、行財政改革にもつながらないのではないかと考えるものであります。  その2は、喫緊の市政課題、その最たるものが本庁機能を独立させ、一関地区対応と区別させることではないかと考えるものであります。  従来の一関市政に6町村分を支所として加えただけの、最も手っ取り早い組織にとどめたことの弊害が、特にも顕著になってきていると分析するからであります。  その3は、教育行政と市長部局のすみ分けが極めて不十分なまま、相当のボリュームの教育行政が進んでいることは異常ではないかと考えます。  名実ともに人事、労務面での独立をさせることが急務ではないでしょうか。  その4は、行政の中立性からいっても、サービスカット、リストラという面のみの施策では、市政は衰退の一途、例えば地域経済振興条例や整備振興条例など、振興策、分野ごとの基本政策に当たるものを急ぎ設定すべきと考えますが、いかがでしょうか。  大きい三つ目として、市立診療所の充実についてであります。  それぞれの地域の医療拠点である四つの市立診療所は、名実ともになくてはならない医療機関となっています。  たび重なる医療制度の変遷の中で、自治体営病院等のほとんどが赤字となっています。  特にも、規模の小さな診療所はその影響を、最も深刻な形で影響を受けているところであります。  仄聞するところによれば、4施設合計で1億円余の単年度赤字ということでありますが、その内容からしてやむを得ない側面があると判断するものです。  去る11月26日、室根診療所利用者の会に出席させていただきましたが、多く学ぶ点があったように思います。  集中改革プラン案では、診療所事業の経営見直しを挙げていますが、具体的にどのような取り組みで充実させようとしているのか答弁を求めたいと思います。  以上です。 ○議長(佐々木時雄君) 菊地善孝君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの菊地善孝議員のご質問についてお答えをいたします。  まず、行政改革大綱についてでありますが、地方分権の推進や少子高齢化、人口減少、住民ニーズの多様化など、社会経済情勢が大きく変化しており、限られた財源の中で各地方自治体は、これらの変化に対応するとともに、魅力あるまちづくりや地域の活性化を継続的に推進できる行政体への変革が求められているところであります。  当市におきましても、今後の財政見通しは極めて厳しい状況にあり、社会経済情勢の変化と市民ニーズに対応した施策、事業を展開、継続していくためには、これを推進できる安定した財政基盤の確立が最重要課題と認識をしております。  このため、現在策定中の行政改革大綱におきましては、行財政運営のあり方を見直すとともに、市民との協働によるまちづくりを推進するなど、市民の視点に立った行政運営を推進することとしているところであります。  振興策につきましては、総合計画基本構想におきまして、今後10年間の当市が目指すまちづくりの方向性を定めているところでありますが、具体の推進にありましては、基本計画実施計画に位置づけ、財源の確保を図りながら、当市の将来像である、人と人、地域と地域が結び合い未来輝くいちのせきの実現のための施策を着実に推進し、市勢発展に努めてまいる考えであります。  次に、診療所につきましては、私も先月、室根診療所の利用者の会に出席してまいりましたが、地域に密着し大変頑張っているなという感じを改めて受けました。  今後とも、皆さんのご協力をいただきながら、引き続き医師や職員と一丸となって、地域医療の最前線としての役割を果たせるよう努めてまいりたいと思います。  なお、リンゴの鳥獣被害については農林部長から、行政改革大綱の具体については総務部長から、本庁・支所機能については企画振興部長から、教育委員会の人事については教育部長から、診療所の具体については市民環境部長からそれぞれ答弁いたさせますので、ご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 桂田農林部長。 ○農林部長(桂田芳昭君) 私からは、農作物の鳥獣被害についてお答えいたします。  当市の鳥獣被害の状況は、果樹や飼料作物などが被害を受け、特にも鳥による果樹の収穫期における食害や、ツキノワグマによるリンゴの倒木被害などであります。  これらの防止対策として、栽培管理者が猟友会の方々のご支援をいただきながら、各地域でさまざまな防止対策を講じてきたところであります。  その結果、ことしはツキノワグマを11頭、カラスを4,000羽あまり捕獲したところであり、クマやカラスのわなを使った駆除方法は大変有効であると考えられますので、今後、検討してまいります。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 私からは、行政改革大綱についてお答えをいたします。  現在、策定中であります行政改革大綱に基づく集中改革プランでは、計画期間中である平成22年度までの行財政効果額を72億3,000万円と見込んでいるところでありますが、この効果額を見込んでも、なおこの5カ年で歳出総額が歳入総額を上回り、財源不足が45億9,000万円ほど生じる見通しとなっております。  また、平成27年度までの10カ年の財政見通しにありましても、平成24年度まで財源不足が続く状況となっているところであります。  このことから、当市の財政見通しは大変厳しい状況にありますが、行財政改革の方向性を示した行政改革大綱と大綱に基づく具体的な取り組みを示した集中改革プランにより、着実かつ集中的に行財政改革を推進し、一層効率的な行財政運営に努めるとともに、財源の確保を図りながら、社会経済情勢の変化と市民ニーズに対応した施策の推進や事業展開を図ろうとするものであります。  また、集中改革プラン案に記載している133件の改革項目につきましては、市民の理解と協力をいただきながら取り組む計画でありますが、この計画案に未計上の項目にありましても、毎年度見直しを行い、一層の行財政改革推進に努めるとともに、各種施策の推進を図ってまいりたいと考えているところであります。  次に、審議会からの答申についてでありますが、行財政改革の推進に当たっては、行財政運営全般にわたって徹底した見直しを行い、歳出の削減や歳入の確保を図るとともに、産業の振興や企業誘致を活発に行うなど、都市間競争に負けない取り組みにより地域の活性化を図ることや、また、市民の理解と協力を得ながら積極的に行財政改革に取り組み、財政の健全化を図り、市民サービスの充実と市勢の着実な発展を実現することを強く要望しますとの答申をいただいたところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。
    ○教育部長(金弘則君) 私からは、教育委員会の人事事務についてお答えをいたします。  教育委員会の職員の人事に関することは、教育委員会の職務となっておりまして、任命権者も一関市教育委員会となっておるところであります。  なお、市長部局との人事交流を行う場合などは、市長部局と協議しながら事務を行っているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 私からは、一関地域の支所の設置に係るご質問についてお答えいたします。  行政の組織機構は、市民サービスの向上、わかりやすい組織、関連する業務の集約等を勘案しつつ、行政ニーズに即応できる、簡素で効率的な組織であるべきととらえております。  現行の組織機構は同様の考え方を基本として、合併協議時において、本庁には管理部門を集約し、支所においては地域課題に的確に対応し、地域住民に直接関係する業務を担うことのできる総合支所方式としたところであります。  なお、本庁は、一関地域における支所機能も一緒に担うことが効率的との考え方で、機能を分担する形での支所は設置しないこととしたものであります。  また、行政の内部事務手続き等を定める規程等につきましては、合併協議を進める中で新市に速やかに移行し、的確に、効率的に業務執行が可能となることを基本に定めたところであり、現在はこれらの周知がなされ、順調に機能し始めてきているととらえているところであります。  近年の市町村合併での各市における本庁・支所等の置き方、機能のあり方としては、さまざまな形がありますが、秋田県のある市においては、合併時に本庁に本庁とは別に支所組織を設置していましたが、住民からのわかりにくさや、ワンストップ窓口による市民サービスの向上といった視点から、本庁に併設していた支所機能を廃止しております。  また、県内他市においても、行政の効率性と住民サービスを考慮し、総合支所とのバランスをとりながら、本庁機能の強化を図る動きが見られるところであります。  このような他市の動向等もありますことから、当市におきましては、当分は現行の仕組みの中で職員の効率的な配置や本所、支所との連携強化により、より効果的な行政運営を進めてまいります。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 私からは、診療所につきまして答弁申し上げます。  診療所につきましては、行財政改革において事務事業改善計画を立て、その中で、総合的な運営や事務の調整、施設間の有機的連携等の推進、中長期の運営計画、施設整備計画の立案などに取り組むこととしております。  これらの取り組みについては、現在、それぞれの診療所の利用状況等の実態把握や運営形態などを調査、検討しながら、診療所事務長会議で協議しているところであります。  平成18年度の取り組み状況といたしましては、医療品の共同購入や放射線技師の横断的活用、ジェネリック薬品の拡大、一部施設間の医師の協力体制、施設の中期整備計画の作成、予算執行に伴う施設間の弾力的運用などを行い、効率的な運営に努めてきているところであります。  また、診療所それぞれの取り組みの実績につきましては、会計区分は直診勘定特別会計一本でございますが、決算においては主要な施策の成果に関する説明書などにより、引き続き診療所ごとの収支などをお示ししたいと考えております。  診療所は地域医療の核として、保健予防活動や疾病の初期治療、救急対応などを担っており、地域の安全安心な生活を支える医療機関として、診療所に対する住民の期待も大変大きいことから、今後とも効率的な運営に努め、それぞれの診療所の経営の健全化を図ってまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 18番、菊地善孝君。 ○18番(菊地善孝君) きょうは昨日と違って、かなりコンパクトに要点をまとめた答弁をいただきました。  10分これからできます。  ありがたいことです。  1番目のリンゴの関係については了解をいたします。  3番目については、要望2点のみ話をし、了解したいと思います。  その一つは、実は先ほど紹介した利用者の会の分科会的な場において、診療所の職員から、薬については、薬剤費については、富山の薬屋さん方式、置き薬方式というんですか、使った分だけ支払うと、買い取りしない、こういう方法があるのだと、これについて今研究している、こういう話がございまして、私も初めての情報でして、これはいいことだなということで、ぜひそれが診療所でも可能であるならば、四つの診療所で取り組んでほしいものだなと。  もう一つは、職員の異動について以前から提案をしてきました。  大変、今、医療事務というのは専門化しているし、医療制度そのものがしょっちゅう変えられるということの中で、一般行政の経験しかない方が辞令一本でいっても、当分の間、本当に補助者的な仕事しかできないという実態にあるんだそうですね。  そういう意味では、専門職として、合併に伴って4施設になったわけですから、そういう中での異動ということについて少し工夫をする必要があるのではないのかと、支所、自治区ごとの管理ということを越えた扱いをこの診療所部門については、人事についても工夫する必要があるのではないかと、こういう提案をしてきておりますので、これらについても引き続き検討をいただきたい。  再質問は二つ目の行革の問題に絞りたいと思います。  私がこの一般質問の中で答弁を求めているのは、そういうふうな、先ほど来から、それぞれの所管部長からお話しいただいている内容ではありません。  行政改革というのは、効率的な行政運営をするわけでしょう。  私どもも、効率的な行政運営をするということについては何の異論もありません、そのことについては。  合併して15カ月たつわけです。  しかし、その合併というのは、通常23カ月ぐらいかかるというのを極めて短期間の間に踏み切ったわけですね。  その弊害というのはいろんな分野にあるわけです、好むと好まざるとにかかわらず。  それの検証というのをどの程度なさったのかということなんですよ、必ずあるはずなんです。  建前と本音ではなくて、実際、日々の行政活動を通じて、これは思ったより良かったなという側面がある反面、正反対のこともあるはずなんですよ。  そのことをどう検証したんですかと、その上に立って今回の行政改革大綱なり、その下位計画である計画が立案されているのかということに、まず私は疑問を持っているわけです。  その検証の部分、その部分が、この大綱を読んでも下位計画を読んでも読み取れないということですよ。  ただいまの部長さん方の答弁を聞いてもわからないですね。  私は、この大綱等々で述べているPDCAサイクルというんですか、これ、前から企業その他では言われていることなんですが、これは大変大切なことだと思います。  これだけ大きな、まさにこれ以上ないぐらいの行政改革をしたわけですよ、合併という。  そのことによって、大きな変革が、それぞれの職場にも、対住民との関係でも、他の団体等々との関係でも起きたわけですよ。  そのことでの課題等々については、やはり検証をして、その上に立って、効率的な行政運営をどうするのかという視点が大切ではないかということを言いたいわけです。  そういう視点で4点申し上げたわけです。  具体的に聞きますが、市政課題、本庁と支所のあり方、秋田県のある市ではという紹介、部長からございました。  いろいろあるでしょう、それは、これだけの規模でやったわけですから、その反対もあるのではないでしょうか。  例えば、隣の奥州市は、私が聞いている限りではですよ、この一関市の合併に至る経過、そして行政組織等々をかなり学習をなさった、勉強なさったと聞いてますよ。  前の水沢市役所の中には、あそこは区制を敷いていますから、水沢区という役割と、まさに奥州市の本庁機能両方入っているわけでしょう。  区の職員、ここで言えば市の職員ですね、支所の職員、明らかに分かれているわけですよ。  どういうふうな違いが出てくるのか、今、きょうも同僚議員の中から何人かから発言されているように、いろんな弊害あるのだと、こういう方式をとったがために。  その弊害について、やっぱり謙虚にあるべきだと思いますよ。  私は、特に、さっき部長が話したように、うまくいっているんだという判断で進むとするならば、そういう判断に立つにしても、もう少し、特にも一関市、従来の一関市、ここから支所に話をしたり、支所がいろいろな住民要望を踏まえて発言をしてきたときには、例えば旧一関市で取り組んできた方法と方法論が違ったとしても、これは聞く耳を持つ、最終的にはそれぞれのセクションの責任者が判断することでしょうけれども、やはり聞く耳を持つという姿勢が必要ではないでしょうか。  その部分がどうも不十分、そのことが職員の労働意欲にも深刻な影響が私は出ているというふうに判断しているから指摘しているんです。  いかがでしょうか。  教育行政について述べます。  さっき部長の方からそういう話がありました。  それは私も承知しています。  今、市内60校、小中、ここに840人から850人の教職員がいますよね、常時。  これに支所の教育文化課、公民館、各種の施設、体育施設含めて、ここに配属されている職員たち全部合わせたら、この人たちを除く、市長部局とほぼ同数ぐらいになるぐらいの教職員がまさに教育委員会のもとにあるのではないでしょうか。  それにふさわしい体制を、市長部局との関係でとる必要があるのではないかと言っているわけです。  課題あるのではないですか。  私はその改善を求めているわけであります。  最後になりますが、行政というのは中立性というものも求められるはずです。  サービスカットだとかリストラという側面だけを求めたのでは、その中立性が崩れるのではないでしょうか。  合理性を求める一方で振興策というものを、もっと真剣に具体策を持つべきではないか、こう思います。  いかがでしょう。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 各支所の職員の聞く耳を持つということについては、議員さんのおっしゃるとおりで、そういった姿勢で行政運営をしているというふうにご理解をいただきたいというふうに思います。  それから、奥州市の例を出されておりますが、奥州市というふうな形では申し上げませんが、いずれ本庁の職員が、要するに今の一関市の組織を想像していただきたいというふうに思います。  今の、例えばある課の職員を、この分は支所の職員だよというふうに切り離した場合、実質的には、本庁の、やっぱり機能としての役割が十分果たされないような状況が生まれているというふうな他市の例を聞いているところでございまして、例えば都市計画の建築確認事務は本来本庁でやる仕事なんですけれども、要するに本庁の職員が足りなくて、本庁の手が回らなくて、実質支所で分担してその事務を担当しているというふうな状況も生まれてきていると。  それから、県からさまざまな移譲事務があるわけですけれども、これにつきましても、例えば本庁内の支所ではなく、よその支所で、要するに本来本庁でやるべきそういった事務も担当してきているというふうな状況の中で、いずれ決裁とかの事務も、その仕事によって決裁権者が異なるということで、事務が混乱しているというふうなお話も聞いているところでございますので、先ほど申し上げたような形で進めてまいりたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 通告時間に達しましたので、菊地善孝君の質問を終わります。  次に、阿部孝志君の質問を許します。  阿部孝志君の質問通告時間は30分であります。  29番、阿部孝志君。 ○29番(阿部孝志君) 新生会の阿部孝志でございます。  議長のお許しを得ましたので、通告に従いまして順次質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。  初めに、未曾有の災害に備え、今後の水防対策についてお伺いいたします。  先の6月定例議会でも申し上げておりますが、当市の中心部を東北最大の大河、北上川が流れ、地形的要因からその流域は水害常襲地となっております。  昭和22年のカスリン台風、翌23年のアイオン台風の襲来により、未曾有の被害を被ったところであります。  来年はカスリン台風襲来から60周年を迎えることになるわけでありますが、磐井川堤防改修事業や一関遊水地事業の推進が図られ、ハード面の対策が、市長を初め関係各位の熱意ある働きかけにより着々と講じられてきているところであります。  ハード面の整備が促進される中、市民の生命、身体、及び財産を保護する上で、みずからの身はみずからが守るという意識を市民一人一人が持つことが、迅速な避難行動につながると確信するものであります。  カスリン台風から60年を迎えようという今日、あの未曾有の被害を経験して後世に継承していく方々も年々減少していく中で、この期を契機として、ソフト面からもその対策を講じて、次世代の市民に未曾有の被害を被った恐ろしさを継承していくことが、防災意識の向上、あるいはいざというときの市民の生命の確保につながるものと確信しているとともに、継承していくことが我々の努めであると強く思うところであります。  そこで、カスリン台風から60年を迎えるに当たり、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりを目指す上で、今後のソフト面での水防対策についてお伺いいたします。  1点目は、来年、カスリン台風から60年を迎えるに当たり、未曾有の被害を被った災害を次世代にどう継承していくのか、また、記念事業や水防対策をどのように進めていかれるのかお伺いいたします。  2点目は、災害時における要援護者の支援体制についてでありますが、平成16年7月に発生した新潟、福島及び福井豪雨においては、短期間の局地的な豪雨に対しての、万全な体制の必要性が痛感されたところでありますが、高齢者が自力で避難することができず、自宅で死亡するケースや、保育所に園児が孤立し、ヘリコプターで救助されるなど、災害時の要援護者を初めとした住民の安全かつ的確な避難を行うための情報収集、伝達、避難体制の整備等が今後の重要課題となったところであります。  また、新潟県三条市における7人の死者の中には、堤防の決壊により、自宅で就寝中に水死した方や、逃げ遅れて住宅ごと濁流に流されたお年寄りが含まれているなど、新潟、福島及び福井豪雨の災害による死者、行方不明者21人中17人が65歳以上の高齢者であり、災害時においては、自力避難できない方々の対応が重要であると再認識されたところであります。  そこで、この豪雨被害を教訓とし、国が示した災害時要援護者の避難支援ガイドラインに基づく一関市災害時要援護者の避難支援計画の制定を新聞報道によりわかったところでありますが、その内容はどのようなものなのかお伺いいたします。  次に、交通指導員の現状についてお伺いいたします。  交通事故防止のため交通指導員の活動は、かけがえのないものと認識しているところであります。  交通事故による被害者は年々増加の傾向にあり、交通安全の確保は重要であり、交通指導員各位におかれましては、朝夕の通勤、通学時の交通安全街頭指導や、児童・生徒の交通安全教室及び災害現場での交通誘導等、日夜を問わない活動に対し感謝と敬意を表するものであります。  そこで、次の2点についてお伺いをいたします。  1点目は、交通指導員の出動基準についてでありますが、現在、交通指導隊の体制と隊員数はどのようになっているのか、また出動基準と出動状況、そして実績についてお伺いいたします。  2点目は、交通指導員の報酬基準でありますが、合併前と合併後の報酬の比較はどのようになっているのか、また、旧市町村における報酬の最高額と最低額についてお伺いをいたします。  以上でこの場からの質問を終わります。  ご清聴ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 阿部孝志君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。
    ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの阿部孝志議員のご質問にお答えをいたします。  水防対策についてでありますが、一関市は地形的要因からたびたび洪水による被害を受け、昭和22年、昭和23年のカスリン・アイオン台風では、未曾有の被害を被ったところであります。  来年がカスリン台風から60年の節目の年となりますことから、この期をとらえ、記念式典や防災、減災フォーラムなどの事業を行いますとともに、復旧、復興活動に尽力した方々により現在の一関市の発展があることを忘れず、後世に伝えていくことが重要な責務と考えております。  北上川流域における遊水地事業を初めとする治水対策については、国、県に対し事業推進を積極的に要望しているところでありますが、遊水地事業につきましては、11月7日、第1遊水地小堤の着工式も行われ、また砂鉄川の河川改修事業も着々と進められているところであります。  今後におきましても、北上川遊水地事業を初めとして千厩川の河川改修事業や川崎地域、東山地域における砂鉄川の内水排水対策など、早期実現のため、国、県に対し事業の推進を積極的に要望してまいります。  また、水防の責務を担う市といたしましては、水害時の対応と水防に対する地域防災力の向上など、水防体制の強化と対策をさらに推進してまいりたいと考えております。  なお、水防対策の具体につきましては消防長から、交通指導員の現状につきましては市民環境部長から、それぞれ答弁をいたさせますので、ご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 佐藤消防長。 ○消防本部消防長(佐藤志行君) カスリン・アイオン台風災害をどう次世代へ継承し、今後の水防対策をどう進めていくのかについてお答えをいたします。  当市は、昭和22年、昭和23年のカスリン・アイオン台風では大きな被害を受けたところであります。  昭和22年のカスリン台風での死者は、一関地域で100名、大東地域で1名、昭和23年のアイオン台風では、一関地域で死者、行方不明者473名、花泉地域で死者、行方不明者4名、大東地域で死者2名と2年連続で大きな被害を受けたところであります。  カスリン台風から60年目を迎えようとしている今日、被災された方や体験された方が減少していく中、自然災害の猛威と住民生活に与える影響などを風化させることなく、次世代へ伝え、過去の災害を教訓として水防対策を講じていかなければならないと考えているところであります。  現在、平成19年度、平成20年度に行う事業について、カスリン・アイオン台風の被害状況や復興に関して、住民の方々に伝える方法等を検討しているところであり、事業実施に当たっては、関係機関と連携して行ってまいりたいと考えております。  また、水防対策のソフト事業として、住民参加型の水防訓練の実施、自主防災組織を対象とした図上訓練、若年層に対する防災講座や研修会の開催、住民に対する防災講話や、ホームページを活用しての情報提供、水防協力団体と協力しての防災フォーラムやイベントの開催などを行い、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりを推進してまいります。  次に、災害時における要援護者の支援体制についてでありますが、平成16年7月の新潟、福島及び福井県における梅雨前線豪雨等の災害を契機として、平成18年3月に内閣府、総務省消防庁、厚生労働省から災害時要援護者の避難支援ガイドラインが示され、これを踏まえ当市においては、消防本部、保健福祉部及び一関地区広域行政組合職員で構成する検討会を設置して、災害時の避難等に特に配慮しなければならない高齢者や障害者などの要援護者の避難支援を実施するため、災害時要援護者の避難支援計画を定めたところであります。  災害時要援護者の避難支援計画は、現在策定中の市の地域防災計画にも位置づけ、実働的な計画とするとともに、対象となる要援護者は高齢者、障害者、外国人、乳幼児、妊産婦などとし、要援護者の被害を最小限度にとどめることを目的に定めております。  その内容として、平常時における要援護者の状況把握、災害時における情報伝達等の方法、災害情報等の周知、避難誘導、安否確認及び被災状況の調査、被災者に対する応急的処遇、食料や日常用品の供給、応急仮設住宅及び個人情報の取り扱いについて定めております。  また、支援体制として、市、保健所、医師会等の要援護者関係機関及び自主防災組織等の団体等で構成する災害時要援護者避難支援連絡会議を組織して、市全体の要援護者の登録の促進や避難支援体制の確立と充実を図ることとしており、地震や水害などの災害時における要援護者の支援体制を強化してまいります。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 交通指導員の現状についてのご質問にお答えをいたします。  まず、交通指導隊についてでありますが、昨年の市町村合併により一関市交通指導隊として新たに発足し、旧市町村の交通指導隊を地域指導隊と位置づけたところであります。  また、交通指導隊に隊長1名、副隊長6名、地域隊長7名、地域副隊長9名、さらには地域隊の実情に応じ班長を配したところであり、隊員数は平成18年12月1日現在で総勢101名となっております。  これらのことは、広大な新市をこれまでと同様にカバーするとともに、地域に根ざした交通事故防止運動を展開するよう配慮したものであります。  次に、交通指導員の出動基準について申し上げます。  交通指導員の出動基準は、市長の命を受け、主に保育園、幼稚園、小学校や高齢者、地域自治会向けの交通安全教室、街頭指導、パトロール活動、交通安全の諸行事への参加となっております。  平成17年度合併後の出動実績を申し上げますと、交通安全教室139回、街頭指導3,305回、パトロール活動205回、交通安全の諸行事の参加107回となっております。  これらの出動を通じて、交通安全の普及啓発、交通事故防止を図っているところであり、それらの成果の一つとして当市は、平成18年市町村高齢者交通安全コンクールにおいて第2位を受賞しているところであります。  続きまして、交通指導員の報酬基準について申し上げます。  交通指導員の報酬基準につきましては、合併時に各市町村に違いがありましたものを、基本割、活動割の2本立てとして統一した報酬としたところであります。  具体的には、基本割として隊長は年5万8,000円、副隊長と地域隊長は年5万6,000円、地域副隊長は年5万4000円、班長は年5万2,000円、隊員は年5万円、それから活動割につきましては、出動1回当たりの報酬を1,000円としたところであります。  なお、その取り扱いの細部につきましては、市において交通指導員活動報酬取扱要綱を定め支給しているところであります。  なお、構成団体における合併前の報酬と合併後における報酬の比較でございますが、合併前までは構成団体すべてが定額報酬を採用し、隊員報酬では最高額が旧川崎村の17万4,000円、最低額が旧室根村の14万8,500円という状況でありました。  また、合併後は基本割と活動割という報酬にいたしまして、より活動の実態に即した報酬基準に改めたところでありますので、一概には比較ができない状況にありますことをご理解願いたいと思います。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 29番、阿部孝志君。 ○29番(阿部孝志君) それでは、2回目の質問でございますけれども、2回目の質問するすきがないくらいの、細かく皆さんにご答弁いただきましたので、ちょっと私なりに予定がずれたかなというふうな思いもありますけれども、あえて防災関係の方で、ちょっと要望的な部分でお話を申し上げさせていただきたいと思いますが、避難支援計画につきましては、後で担当課の方に行きまして勉強させていただきますので、その節はよろしくお願いをいたします。  それから、これは要望になるわけでございますが、旧市町村で災害用の非常食や毛布等が相当数備蓄されているわけでありますが、ある防災専門家によりますと、すべて行政で用意する自治体は、だめな自治体と言っていますけれども、そういうふうな意味で言われております。  私も壇上で申し上げましたが、みずからの身はみずからが守ると、自助共助意識を市民一人一人が持つことが大切であると認識しているものであります。  専門家は、自主防災会や行政区単位などで独自に準備させることも行政の役割であるとも言っております。  当市といたしましては、どのように判断されるか、今後の課題として検討されることを要望いたします。  よろしくお願いいたします。  次に、交通指導員につきましても詳しい答弁でありましたので、お聞きするところがなくなったわけですけれども、今ちょっと探しまして、報酬の活動割ですけれども、出動1回につき1,000円という今ご報告でございましたが、朝と晩とか交通指導に出るわけですけれども、それが出た回数1件としてカウントされるのか、あるいは何時間以上で1件というふうなカウントの仕方されるのか、そこをお伺いいたしたいと思います。  それから、この際、消防団でもあらゆる団体でも高齢化とかそういうのを言われているわけですけれども、交通指導隊におきます平均年齢といいますか、平均年齢とあと年代別に隊員数、もしお手元に資料がありましたら、その辺をお願いをしたいと思います。  それから、これも要望でございますが、合併前には交通指導隊等の視察研修時には役場のバス等が利用できたということ、合併したらそれが認められなくなったということで、隊員の方々もそれは承知をしているようでございますけれども、我々の業務というか、仕事内容というか、それを理解をしていただいて、再度その公用車の利用等について、けさほど佐々木議員の方からもスポーツ少年団等の公用車についてのお話もありましたが、それも含めまして、市から報酬を支払っている組織の方々でもありますし、その研修時の公用車使用については、今後真剣に検討していただきますよう、これも要望するものでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 3点ご質問いただきました。  まず、活動割、朝と晩出たときの手当はどうなのかということでございますが、先ほど申し上げました要綱の中で、1回というのは、1時間以上出たときには1回とカウントしようということで、なおかつ1日行事でずっとかかわっているところもありますので、3時間を超えるようなときには2回分にカウントしようという形で運用しておりまして、朝と晩出たときにはどうかというときには、足して3時間を超えるようなときには2回分というふうにカウントしようということで今運用してございます。  それから、次に年齢別でございますが、平均年齢で申し上げます。  一関地域が64歳、花泉地域が61歳、大東地域が63歳、千厩地域が53歳、東山地域54歳、室根地域54歳、川崎地域55歳、全体で60歳というような状況でございます。  60歳以上の隊員が51.5%を占めてございます。  なかなか、仕事の内容からいってそういう人たちに偏るのかなというふうには思っておりますが、もう少し若い隊員にも入っていただければいいのかなというような感想を持ってございます。  次に、研修バスを交通指導員の研修に利用させられないかということでございますが、これにつきましては、内容によるのではないかなというふうに感じてございます。  交通指導員の研修も県が主催の研修会等ありまして、やはりきちんと研修を受けていただいて、適切な交通指導をやっていただくということが大事でございますので、そういう体制をとってございますので、研修の中身においては研修バスを使えるようなこともあると思いますし、あるいは親睦でやられるような内容につきましては、これは自分たちでやっていただくというような形があるのかなと思っておりますので、内容を検討させていただいて対応したいということでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 29番、阿部孝志君。 ○29番(阿部孝志君) 終わります。  どうもありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 阿部孝志君の質問を終わります。  次に、千葉大作君の質問を許します。  千葉大作君の質問通告時間は55分であります。  22番、千葉大作君。 ○22番(千葉大作君) 一般質問も3日目でありまして、それも最後から2番目であります。  ましてや、私のただす2題につきましても、同僚議員がもう既にやっておりまして、すべて重複しております。  議員各位におかれましても、また同じ質問かと思われるでしょうが、むだを省き簡潔に行いたいと思いますので、今しばらくおつきあいをお願いいたします。  さて、通告のとおり2題について伺ってまいりますので、実のあるご答弁を期待するものであります。  まず初めに、併設型中高一貫校導入について伺います。  岩手県教委は11月29日に、市内の川崎公民館において、一関一高に併設型中高一貫校導入について説明を行ったと新聞報道がなされております。  私は、この導入に賛成の立場から、以下8項目についてお尋ねをいたします。  まず1点目、県が考える導入に至った概要とその理念についてお示しをいただきたいと思います。  2点目、教育委員会として、県が一関一高に導入予定を発表して以来、県民、市内外の父母、教師の反応を何らかの形で確認されたものと思われますが、まとめたものがあれば開示をお願いするものであります。  3点目は、一関一高に導入予定としておりますが、受け入れが可能かどうか、4点目は、開校までのスケジュールはどうなっているか、5点目は、中学生の選抜はどのような方法で対応するのか、6点目は、学区は設けるのか、県北の地域から入学したいとなったとき、どうするのか、7点目、中学校の現場は新しい中学校の出現になるので、どう対応するのか、混乱を避ける努力が必要と思われますが、8点目、私は、冒頭に申し上げましたように、県が示す一関一高に併設型中高一貫校の導入の構想は大いに賛意を示すものであり、教育立市を標榜する本市といたしましても、県に呼応して推進していくものと推察するものでありますが、市長の見解を求めるものであります。  次に、いじめ対策についてお尋ねいたします。  既に4人の同僚議員がただしておりますので、明らかになった項目は省きながら、ただしてまいります。  本市においても小中のいじめの実態が教育長から答弁されましたが、いじめの問題はいつの時代にも存在したと理解をしているものですが、今のいじめは陰湿さが際立っていると思うのは私一人のみではないと思います。  この問題の克服の一助のために、以下6点の項目についてお伺いいたします。  1点目、教育委員会として、いじめが起きる背景、原因、どのようにとらえているか所見を求めるものであります。  2点目、いじめに遭っている児童・生徒に対する対応について、教育長は一丸となって守ると言われましたが、その具体は。  3点目、学校長、教育委員会は、いじめに遭った児童・生徒の学級担任の学級経営の状況を把握しているかどうかお尋ねいたします。  4点目、先生と児童・生徒の関係はどうでしょうか。  さらに、父母との関係はどうでしょうか、あわせてお伺いいたします。  5点目、いじめに遭っている児童・生徒を早く発見するために、教師間の連携について、職員室等で話し合っている状況になっているのでしょうか、お聞きをいたします。  6点目、学校長、教育委員会は、本市のいじめに対してどう向き合い、対応しようとしているのか、教育委員長の見解を求めるものであります。  以上でこの場からの質問を終わらせていただきます。  ご清聴ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 千葉大作君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの千葉大作議員のご質問にお答えをいたします。  併設型中高一貫校導入についてでありますが、教育をめぐる環境が急激に変化している今日、児童・生徒の能力、適正、興味、関心、進路希望等はこれまで以上に多様化をしており、これまでの中学校、高等学校に加えて、児童・生徒や保護者が中高一貫校を選択できることは、選択幅が広がり、児童・生徒の個性の伸長につながるものと考えております。  県教育委員会では、設置校についてはまだ決定されてはいないものでありますが、一関第一高等学校に設置が決定された場合には、よりよい形の中高一貫校になるよう期待するものであります。  なお、県が考える導入概要とその目指すもの、県民、父母、教師の反応などにつきましては、教育長から答弁をいたさせます。  また、いじめ対策につきましては、教育委員会より答弁いたさせます。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) 初めに、併設型中高一貫校についてお答えをいたします。  まず、県が考える導入概要とその目指すものは何か、このことについてでありますが、社会が急激に変化している今日、児童・生徒一人一人に応じた、多様で柔軟な学校制度が望まれている状況の中で、岩手県教育委員会におきましても、現在、本県で実施されている葛巻高校、軽米高校等の連携型中高一貫教育の成果を踏まえつつ、併設型中高一貫校を導入しようとしているものでございます。  この導入によりまして、将来の進路目標が明確で6年間の一貫した教育のもと、より深く学びたい子供たちのニーズに対応できるようにしようとするもので、将来的には、本県の医師や弁護士等の不足を解消するとともに、岩手県に貢献できる人材の育成を目指すものと説明を受けているところであります。  次に、県内初であるが、県民、父母、教師の反応はどうかということについてでありますが、過日、川崎公民館で開催されました県教育委員会主催の併設型中高一貫校に関する説明会の質疑の中では、大筋では導入に賛成するものの、小学校では受験を希望する児童、保護者への学校としての対応について、また中学校では一貫校が設置されることでの、当地区における市立中学校の生徒数の減少等について不安を抱かれているようでありました。  いずれも、その概要や具体についての情報不足から来る不安や心配が多いと思われますことから、県教委では今後の説明会や情報交換を通して理解を求めながら、さまざまな不安を取り除いていくこととしているとのことでありますので、市教育委員会といたしましても、設置校が一関第一高等学校に設置された際には、県や学校と連携を図りながら、よりよい形で導入が進められるよう働きかけてまいりたいと考えております。  次に、一関一高に導入予定としているが、受け入れ可能かということについてでありますが、今後決定されることになれば、施設の利用について具体的な検討がなされることとなりますので、市教育委員会としましても、地域の実情を伝えるとともに、良い環境の中で教育が受けられ、充実した学校生活が送られるような施設整備がなされるよう県に要望してまいりたいと考えております。  次に、開校までのスケジュールにつきましては、今年度に導入校が決定された後、平成19年度に開設検討委員会での導入校に関する検討と導入校についての説明会の開催、さらに平成20年度に準備室が開設され、県立中学校入学者選抜説明会及び選抜検査の実施を経て、平成21年4月に開校されることとなっております。  次に、中学生の選抜方法につきましては、学校教育法施行規則では、公立中学校では学力検査を実施できないこととされており、他県の例を見ますと、面接、適性検査、集団でのディスカッションを行っているとのことでありますが、今後検討会で詰めていくこととなるとのことでございます。
     さらに、学区につきましては、県立中学校においては特に学区を設けないこととされておりますが、高等学校につきましては、現時点では今年度の県立高等学校入学者選抜実施要項に示されている学区でと、そのように考えているとのことであります。  中高一貫校最後の、中学校の現場はどう対応するのかということでありますが、各中学校では一貫校が設置されることにより生徒数の減少につながるのではないかと、あるいは学校間で格差が生じるのではないかといった不安を抱いているところも聞こえてまいりますので、情報不足から来る不安や心配が多いと思われますことから、今後、市教育委員会といたしましても、県から情報、説明を受け、さまざまな不安を取り除き、よりよい形で導入が進められるよう働きかけをしてまいりたいと考えております。  次に、いじめ問題の部分の何点かのご質問の中の、3番、4番、5番については私の方から答弁をさせていただきますが、まず、先生の学級経営の状況を学校長、教育委員会は把握しているのかということについてでありますが、学校長は、日々の教育活動につきましては、担任教師より提出される、いわゆる週録等により報告を受けているほか、日常的に授業や生活の巡視を行う中で、学級経営状況や子供の様子の把握に努めるとともに、さらには、保護者からの意見や要望等も考慮しながら、各担任に対して必要な指導を行っているという状況にございます。  また、教育委員会としましては、指導行政の向上のためには、日々学校や教員の実態把握に努める必要がありますことから、教育研究所に配置しております学習指導専門員や教育相談員による定期的な学校訪問を通して、授業や子供の様子、あるいは学級経営の状況等について把握するとともに、必要な指導、助言を行っているところであります。  次に、先生と児童・生徒の関係、父母との関係はどうかについてでありますが、児童・生徒及び父母との信頼関係を築くことは、問題行動等の早期発見、早期対応を図っていく上でも、極めて重要なことであると認識しており、各学校では、児童・生徒一人一人を大切にする教育実践に努めることはもちろんでありますが、日常的なふれあいを大切にすること、あるいは校報や学級通信等による子供の学校での様子の共有、あるいは家庭訪問等による相談等、児童・生徒や保護者とのよりよい信頼関係の構築に努めているところであります。  最後に、教師間の連携についてでありますが、いじめ等の問題行動の解決に向けては、全職員が共通理解のもと、連携して取り組んでいくことが必要であると考えております。  そのためには、問題発生時の連携や指導のための体制整備が不可欠でありまして、各学校に対しましては、日常的にそれらの点検を図るとともに、教職員が一体となり対応できるよう、指導をしているところであります。  現在、各学校では必要に応じプロジェクトチームをつくるなど、学校が一つになり、その対応に努めているところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 北村教育委員長。 ○教育委員長(北村健郎君) 私の方からは、いじめ対策についての1点目、2点目、そして6点目の3点について答弁をいたします。  まず、本市のいじめの現状について調査されたのかと、なぜいじめが起きると考えるかについてでございますが、10月上旬、他道県において、いじめが原因と見られる児童・生徒の自殺が発生した事態を受け、教育委員会としては、絶対あってはならないことと受けとめ、また過去に全国的で連鎖的に自殺が相次いだ教訓に立ち、早急に教育長名で、いじめへの適切な対応について各学校に通知するとともに、指導主事等職員が全小中学校を一斉訪問し、聞き取り調査を実施したところでございます。  さらに、各学校には、一層きめ細かな調査とその報告を求め、多くの学校から、対応はさまざまでありますが、いじめ、あるいはいじめと思われる状況を把握したところでございます。  次に、なぜいじめが起きるかということでありますが、それぞれの事案について、その原因や経緯は多様でありますが、各学校においても、子供を取り巻く環境に十分に対応できているとは言えず、いじめの初期段階の兆候に気づかなかったり、適切な対応が遅れるなど、深刻なものにつながってしまうという面もあると受けとめております。  いじめ問題の大きな背景としては、我が国の社会全体の中に、規範意識の低下とともに人権尊重の精神や思いやりの心、寛容の精神などが希薄になってきていることや、異質なものを受け入れがたいとする日本人の悪しき習慣も影響しているのではないかと思われます。  子供の生活に目を向ければ、ゲーム機や携帯メール等がはんらんし、言葉によるコミュニケーション能力が低下しており、人との適切な接し方が身についていないという状況もあります。  また、家庭環境の大きな変化により、心の安らぎを見つけだせず、精神的安定が図れないため、その不満のはけ口を間違った方向に向けてしまうことなども要因の一つではないかと考えております。  次に、いじめを受けている児童・生徒に対する対応についてでありますが、いじめを受けている児童・生徒は、精神的に苦痛を感じていることから、被害者側に立ち、不安や心配を取り除くために、教職員が一丸となり守るという姿勢を示し、担任、養護教諭、教育相談担当、ときには相談員やスクールカウンセラーが心のケア等の対応をしているところでございます。  最後に、学校長、教育委員会はどう向き合い、対応すべきかについてでございますが、学校長は、いじめ等はいつでも、どこででも起こり得るという強い意識を持つとともに、いじめは絶対に許さないという姿勢を児童・生徒、保護者、地域に示し、常に子供の実態について情報収集に努めることが大切であります。  また、いじめが発生した場合は、正確かつ迅速に事実確認の上、具体的対応策を検討し、被害児童・生徒及び保護者への説明と対応等の提示をするとともに、加害児童・生徒への指導、その保護者に対しても、改善、協力について指導を行うべきであると考えております。  また、教育委員会といたしましても、いじめ問題を現下の最大の課題として取り組み、相談活動の機能を一層高める研修を進めるとともに、いじめ等の事実の情報収集に努め、判明した場合は速やかに、適切な措置が図られるよう各学校を指導してまいる所存でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 22番、千葉大作君。 ○22番(千葉大作君) 非常に教育委員長から格調高いご答弁をいただきまして、私も非常に感動しております。  まず、いじめ問題は次にしますが、まず併設型の問題というか、質問でございますが、さっき教育長が、葛巻とか、それから軽米高校で行われている連携型ですね、一貫校の実績、データをもとにして、バックデータをもとにして、併設型に取り組んだのではないかという、そういうお言葉でございますが、私もそのように理解をするものでございます。  やはり、県は今後、一関一高のみならず、今度は県北とか沿岸部とか、県央にそういうのを設けるかどうかわかりませんが、一関一高の併設型一貫校の結果を見て、人材育成のための、そういう6年間の学校生活を行う、そういう高校を順次建設をするのではないかというふうな推察をするわけでございますが、その辺のところは教育長は伺っておらないんでしょうか。  私も、実は一関一高の平野校長先生にこの間お邪魔をして、お話を伺ったわけでございます。  やはり、平野先生は、一関一高の建学の精神にのっとり、県の方からそういう問い合わせがあったときに手を挙げたんだという、その並々ならない決意を聞いてきたところでございます。  一連の私の、8項目の中で課題と思われるような面もありましたが、私は負荷のある分というか、マイナスの分をことさら強調をするのではなくて、プラスの面を人材育成のために前向きにとらえて、この構想を私は推進していくべきものではないか、それがひいては岩手県全体、県南地方の教育の活性化につながるのではないかというふうに思います。  これが正式に一関市に決定なった場合に、やはり市としても将来、人材育成、例えばお医者さんとか弁護士さんになろうとする学生さんが出てきた場合に、市独自の奨学資金の創設とか、そして県南地方から集まってくる、例えば室根地域の方からいらっしゃる中学生があるかもしれない、大東地域の方からもあるかもしれない、そういうお子さんのために寄宿舎を準備するとか、そういうことも私は視野に入れるべきではないかというふうに思うんですが、その辺は市長さん、いかがでしょうか。  一高に行くと、遂げずばやまじというのありますね。  あれは、近代国語事典の言海を刊行した大槻文彦先生の言海の言葉の海の奥書というのの一説なんです。  およそ事業はみだりに興すことあるべからず、思い定めて興すことあらば、遂げずばやまじの精神なかるべからずと、こういうふうにあるんですが、そこから引用しているわけでございます。  いずれ、そういう精神を我が市においてもお酌み取りになって、将来そういう学校が軌道に乗った時点で、そういう資金の創設とか寄宿舎の建設とか、それらの可能性について市長の方からご答弁を賜ればありがたい、このように思います。  次に、いじめの問題についてでございますが、私は4番目の、いじめを受けた学級経営の状況、子供たちの反応なんかを学校長さんとか教育委員会さんが理解しているかというふうな話をしました。  おおむねそういう報告があるのだから、きちんと理解しているというふうなご答弁でございましたが、例えば一昨日、小山謂三議員の質問で、市内のある中学校の子供の、教師によるいじめと思われるような言葉のことから、そういう話がありました。  教育長は解決されたというふうに私はとったんですが、どうもそうではないのではないかというふうな話をされたんですね。  その先生は、被害を受けた子供さん、ご家庭に行って、親御さんと和解をしたようでもないし、謝罪をしたようでもないのではないかというふうな話をけさ、いただきました。  もしそういう形で現在も引きずっているのであれば、これはやっぱり、真剣にこの問題は考えなければならないのではないかと私は思うのでございます。  そういう経過が今も続くというのは、一体なぜなのか、教民の委員会では説明があったやに仄聞するわけでございますが、私どももその経過について、もし差しつかえなければお話をいただきたいと思います。  それから、もう1点、学級崩壊によって、これも市内の中学校ですが、学級崩壊によっていじめが始まって、そして無記名でのアンケート調査をやったという中学校もあるよという話も仄聞をいたしました。  そういう実態を教育委員会等はおつかみになっているのか、把握されているのかどうか、その辺についてお尋ねをしたいと思います。  以上です。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) まず、1点目の中高一貫校にかかわって、県の今後の動き等についてということでありますが、この3月に県の方でまとめた、新しいタイプの学校に関する検討報告会の報告書からしか読み取れないわけでありますけれども、いずれ平成4年に中高一貫教育が制度的に導入されることができるという法改正を受けまして、当初は4校であったものが現在は全国的に増加して、197校に増加したということは、それなりの中高一貫校に対する期待のあらわれではないかなと思ってございます。  県でも導入については時間をかけて検討してきているようでありますが、この報告書の中に、沿線部にまず1校を導入するという報告を見たときに、沿線部で、それでもしかすると一関市かなという思いは直感をしたところでございます。  その様子を見て、県内に何校か設置するという構想は持っているようであります。  それから、現に私のところに中高一貫校をという、手を挙げている自治体もあるということは聞いてございますが、そういう意味で、一関市にもし導入された場合は、いろんな期待もある中で市の教育委員会はどうかかわっていくかというのは、肝に銘じていかなければならないと思ってございます。  それから、いじめの中で、市内のある中学校の件について回復しているというのは、その子供は回復しているという、そういうことでございまして、事実、保護者等々の関係の中で修復に困難を来しているという状況は現在もございます。  学校としての謝罪の気持ちは常に伝えるように努力をするということは指導しているところでございます。  それから、3点目の学級崩壊によってというのは、具体には、その学級崩壊の定義といいますか、レベルといいますか、難しいところはあるわけですが、具体にどこの学校というのはありませんけれども、学級経営に困難を来している教員、教室等はあるという報告は受けておりまして、そういう学校に対しましては、教育相談員とか学習指導専門員を派遣して、その実態をよく掌握をしながら、学校長等の対策について指導しているというところでございます。 ○議長(佐々木時雄君) 浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 中高一貫教育にかかわって、大変いろいろなご質問があるわけでございますけれども、私は、教育というものは非常に重要な問題だと、教育をすることによって有為の人材をつくると、学力のみならずですね、心もそうであります、体力もそうであります、そういう有為な人材をつくる、そして、もって社会の全体の発展に寄与すると、こういうことは非常に大切なことだと、このように思っております。  したがいまして、これにつきましては、当一関市におきましては、これは奨学金といいますか、そういうものの貸与も、中学校はありません、高校、高専、短大、大学ですか、それにつきましてはその制度も持っております。  しかしながら、それはあくまでも物質面といいますか、金銭面の応援でありますから、そのほかにも精神的な応援の面も市民こぞってやるべきものだと、それがまた国全体のレベルアップ、ひいては地域のレベルアップにつながると、こういう思いがありますので、ただいま、一高の一貫教育にかかわってのご質問ではありましたけれども、それはよく研究をさせていただきたいと、このように思います。 ○議長(佐々木時雄君) 22番、千葉大作君。 ○22番(千葉大作君) では、今市長さんのご答弁にもう少し期待を込めて。  今の本市にも奨学金制度はあります。  しかし、お医者さんとか弁護士になるには、やっぱりかなり研さんを積まなければならない、お金もかかります。  そういう意味で、やはり一本立ちになった、そのときに、我が一関市からそういう特別の奨学金制度というものを創設して、その援助を受けて今日、自分があるんだという思いを卒業生の皆さんが抱いておられて、そして岩手県、一関市のために、日本のために活躍をされるようなことを私は願うわけでございまして、今あるその奨学金とは別の形での創設をできないものかというふうに考える次第でございます。  再度お願いいたします。  それから、教育長のお話でございますが、やっぱりまだ親御さんとの関係が修復できない、これは、子供さんは理解をして学校に行っている、そういうふうに理解していいんですか。  親御さんだけが学校、それから先生に対する思いが特別なものがあって、修復がなされないというふうに理解をしたらいいのかどうか、その辺をもう一回お聞きをしたいと思います。  それから、さらに学級崩壊と思われるような形で授業ができないというふうなケースも、今の話ではあるやに感じたんですが、そういうケースが十指に余るのか、非常に頻度が低いのか、その辺についてもお尋ねをしたいと思います。  私は今、このいじめの問題というのは、親の考え方もどんどんどんどん変わってきていますし、そして、先生の指導力といいますか、力量というものも、なかなか、かつてのような、親御さんを巻き込んで、自分の子育ての経験を生かした中で、子供たちの健全育成というものはこうあるべきだという指導をなされる力量のある先生が減ってきているのではないかというふうに思われる節があります。  若い女性の先生方が増えているような傾向もあるやに見えるわけですが、その辺、教育委員長さんは私の思いと全然乖離しているのか、いくらか同調するところがあるのか、その辺についても、お二方からご回答いただければありがたいなと思います。  これで最後にします。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) 1点目の中学校における保護者との関係についてでありますが、先ほど申し上げましたように、不適切といいますか、指導に的確さを欠くことによって生徒に学校不適応を起こしたということでありまして、そのことに関しましては、当初から謝罪については、学校、あるいはその教員本人、あるいは教育委員会としても、当初からそういう気持ちでお伝えをしてきたという経緯がございます。  それにも優先して、子供がきちんと学校に回復、学校生活にきちんと戻るというものを優先してやってきまして、その点につきましては学校からの報告によりますと、きちんと回復して、運動部のリーダー養成という期待もあったようですが、それとは別に、学校生活の中のリーダーとしてきちんと活躍しているというような報告を受けております。  保護者との関係につきましては、時間をかけながら学校、教員、本人の気持ちは伝えるように改めて指導してまいりたいと思っております。  それから、学級崩壊につきまして、十指以上あるのかというような、そういうあれでありますが、60校になりますし、クラスになれば何百クラスになるんでしょうか、あるわけであります。  一つ一つ訪問できない私の立場としまして、唯一の情報収集は、教育研究所に配置しております学習指導専門員、あるいは教育相談員が巡回して学校の様子、あるいは授業の様子、個々の教員の様子等について報告を受けるわけであります。  その報告書に目を通す中では、学級崩壊という文言はございません。  ただ、一部、授業の質をさらに高めればいいのではないかという話題はございます。  それについては、報告書をもとに、うちの担当の方からいろんな情報交換をしているという状況にございます。  それで、若い先生の話もございましたが、感想として、以前よりは対保護者との対応に苦慮している層が多くなってきているなという実感はございます。  校長の話として、家庭訪問のときに、家庭訪問に行ったら何を話せばいいでしょうかという率直な悩み等も若い先生方から聞くという話でございます。  それについては、やっぱり先輩教員としてきちんと指導するというのが先輩の役目ですので、そういう機能が学校の中にきちんとあればいいなという思いをしてございます。 ○議長(佐々木時雄君) 北村教育委員長。 ○教育委員長(北村健郎君) 若い教師の指導力と、そういうことでございますが、若い教師は非常に、最近の教師は私どもの時代とは違って、非常に立派な、いわゆる立派な教師が多いです。  特に、ものを書かせたりなんかすると、もう本当に満点というか、すごいものを書くんですが、ただ、行動力というか、特に、今の子供たち大切に育てられているわけですが、その若い教師も大切に育てられてきているんですよ。  そして、ちょっと先輩に注意されたり校長先生にちょっと言われると、もう、がくっと来る教師が実は多いんですよ。  それが特に対父兄となると、もっとぐっと引いてしまうんですよ。  例えば、家庭訪問ちょっと嫌だなとか、あとPTAとの飲み会なんかもうんと嫌がるんですよ、実を言うと。  何で嫌がるんだと言うと、なんだかPTAの人たちとお話しすると、ちょっと怒られているような気がすると、PTAの方々にすれば、要するに期待とかね、そういうのでもっていろいろ先生方とお話したいという気持ちが強いと思うんだけれども、若い教師に対しては、いや、そうでないんだよと、いろいろ心を割って話し合いすることが子供の教育のためになるんだよと、そういうことは時に折、指導しているわけでございますが、いろんな経験を積めばだんだん成長はしてくると期待はしているわけでございます。  特にも、今いじめというようなことなんですが、対子供たちとの指導も、教科指導なんかはもう立派なんですが、例えばいじめが起きたとか、校内暴力が起きたとか、あるいは不登校が起きたとか、そうするともうパニックになってしまう若い教師が多いんですよ。  それで、もちろん、経験が何年もないのですから、当然なことと言えば当然なんですが、それをその学校の教師集団がカバーしてやると、学校のスタイルというのはそういうようになっているわけでございまして、ひとつ長い目で見てやって、立派に成長させたいと、こう思っているわけでございます。  よろしくお願いします。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂髑・君) 先ほどの壇上での答弁の中で、もしかすると間違ったかもしれませんので、訂正させていただきますが、中高一貫校の開校は21年4月でございます。  訂正させていただきます。 ○議長(佐々木時雄君) 浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) お医者さんとか弁護士とかと、それについて特別な支援をすると、学生に対してというお話でございます。  実はこれは、大学教育に関しましては、私は国の責務であると、このように思っております。  第一義的には国であります。  したがいまして、我々市長会からもそういうことを要望しているわけであります。  しかしながら、そうは言いながらも、各地方の地域にとっては喫緊の課題だという面もあるということでございますから、それはあくまでも、対症療法とでも言いましょうか、そういうことになろうかと思うんであります。  いずれにいたしましても、そういう課題につきましては、今後研究課題とさせていただきたいと、このように思います。 ○議長(佐々木時雄君) 千葉大作君の質問を終わります。  次に、大野恒君の質問を許します。
     大野恒君の質問通告時間は30分であります。  19番、大野恒君。 ○19番(大野恒君) ことし最後の一般質問者となりました、日本共産党の大野恒でございます。  私の持ち時間はわずか30分ですので、簡潔な熱のこもった、心のこもった答弁をお願いしたいと思います。  私の質問は、市民生活に重大なかかわりのある2点について伺います。  まず、再来年、2008年4月より始まります後期高齢者医療制度について、一関市の対応について伺います。  この制度は、75歳以上の後期高齢者と65歳以上の寝たきりの方を、現在加入している国民健康保険や社会保険などから切り離し、被保険者とする独立した医療保険であります。  運営主体は新たにつくられる広域連合で、全市町村が加入するよう、都道府県単位に設置が義務づけられております。  この制度の対象者は、一関市でおよそ2万600人ほど、岩手県全体では19万6,000人と見込まれており、この制度による影響は大きなものがございます。  この制度は、高齢者を医療から遠ざけて、高齢者への医療給付費を抑制し、十分な医療提供がなされない差別医療につながる危険があります。  これまでは被扶養者であれば保険料を払わずに済んでいた方も含めて、すべてこの制度の中で保険料を新たに払わなければならないという、高齢者に重い負担を強いられることになります。  保険料は全国平均で、これは厚労省の推計でありますが、月額6,200円ぐらいとされております。  医療給付費の増大に応じて自動的に値上げされる仕組みになっております。  それも、介護保険料と同様に、月1万5,000円以上の老齢年金とか遺族年金、障害年金などの年金があれば、有無を言わさず年金から天引きされます。  介護保険料と合わせると平均月1万円にもなり、この金額は、今でも生活に苦しむ高齢者にさらに痛みを求めるものになっております。  この制度のねらいは、後期高齢者を家族の扶養から切り離し、保険料を徴収するためとしか考えられません。  また、保険料の滞納者は保険証を取り上げられ、短期保険証、資格証明書が発行されます。  こうなれば、お金がないため医療が受けることができない、そのような高齢者が多数生まれることにもなりかねません。  医療を最も必要とする弱者から医療を取り上げることになります。  後期高齢者は年々増加しますから、それに伴い給付が増えて、2年ごとの見直しで保険料は繰り返しの値上げということになります。  そして、この医療制度は、医療制度の運営に当たるのが広域連合でありますが、県単位に設置されることから、住民の声は届きにくいという重大な問題点があります。  高齢者の生活実態がどのように把握され、高齢者の意見がどのように反映されるのでしょうか。  新聞報道によれば、広域連合議員は、長崎県が23自治体から29議員、広島県では同じく23自治体から28名の議員であります。  片や、岩手県は35市町村からわずかに20名と広域連合の規約案で示されております。  一番身近で実態をつかめる市や市議会の関与ができにくくなる大変な問題であります。  国民健康保険の場合は、国保運営協議会が設置されております。  後期高齢者医療制度においても、議会に提案されている広域連合規約に高齢者や市民の意見を反映させるシステムをつくり、市民の意思を反映できる仕組みを盛り込ませることが必要ではないでしょうか。  そこで、市長に具体的に伺います。  一つ、つくられようとしている広域連合では、75歳以上の該当者の声を酌み上げる仕組みがありません。  被保険者の声を酌み上げる方策は何かありますでしょうか、伺います。  二つ目、提案されている規約案では、広域連合議員は20名、そのうち市町村議会から10名となっておりますが、その根拠は何なのでしょうか、伺います。  三つ目、県内35市町村議会から10人では、一関市議会の意見を述べられる機会がどう保証されるのでしょうか、伺います。  四つ目、この制度で高齢者の新たな負担が増えますが、高齢者が耐えられると考えますか、伺います。  五つ目、国民健康保険では75歳以上の高齢者からは保険証の取り上げはありませんでしたが、新制度では保険料滞納者は保険証が取り上げられます。  その対策は何かありますでしょうか、伺います。  最後に、六つ目、診療報酬が病気ごとに定額払いとなることから、必要な医療が受けられない危険があります。  それへの対応、対策はどう考えますか、伺います。  次に、バス事業の充実について伺います。  一関市行政改革大綱とそれに基づく集中改革プランの案が11月に示されました。  その基本的な考え方に、市民福祉の向上と市民の視点に立った行財政運営を推進するとし、また、その基本方針で市民本位の行政運営の推進を掲げております。  大変結構な方針であります。  しかし、具体の改革実施項目にその方向と違うものが数多く見られます。  そこで、私は、集中改革プランの中に盛り込まれた中から、市営バス事業の経営見直し、コミュニティバスの見直しについて伺います。  一関地域のなの花バス、千厩地域、大東地域の町営バス、室根地域の村営バス、東山地域の患者輸送バスなど、それぞれの地域で長い間、市民生活の安定と福祉の向上、交通弱者の足の確保、通院患者の足の確保に大きな役割を担ってまいりました。  そこで、市長に伺いますが、一つは、この市営バスの事業への市長の評価はどのようにお考えでしょうか、お聞かせ下さい。  二つ目、集中改革プランの案の2ページに、利用率の悪い路線の廃止検討とありますが、その基準はどのようなものかお聞かせ願います。  三つ目、もし不採算路線として切り捨てられるような場合、その地域の住民の足はどう確保するのでしょうか、伺います。  最後に、四つ目、増便や路線延長など、市営バスに改善要望など、どんなものが寄せられておりますでしょうか。  また、それらにどのようにこたえておられるのか、この機会にお答えいただきたいと思います。  以上、簡潔明快な答弁をお願いいたしまして、この壇上からの質問といたします。  ご清聴ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 大野恒君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 大野恒議員のご質問にお答えをいたします。  後期高齢者医療制度につきましては、国民皆保険を堅持し、将来にわたり持続可能なものとしていくため、超高齢社会を展望した新たな医療保険制度体系の構築に向け、国において法整備を図り制度化されたものと理解しており、平成20年度からの実施に当たり、市としても対応していかなければならないものであります。  次に、バス事業についてでありますが、住民の交通手段として合併前の各市町村でそれぞれ工夫されてきたところであります。  現在、策定を進めております一関市行政改革大綱の中でも申し上げているように、本市の厳しい財政状況の中、市民ニーズに対応した施策、すなわち、このバス事業について申し上げれば、市民の足となる公共交通を確保していくために、運営についての効率化やスクールバス、患者輸送バスなどとの調整など、多角的な視点から検討し、見直していくことが必要と思っております。  なお、後期高齢者医療制度の具体については市民環境部長から、バス事業の具体については企画振興部長から答弁をいたさせますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 私からは、後期高齢者医療制度につきまして答弁申し上げます。  後期高齢者医療制度は、現行制度の老人保健法に変わり平成20年4月から施行されます、高齢者の医療の確保に関する法律に基づく新たな制度であり、制度の実施に向けては、都道府県の区域ごとに、全市町村が構成員となる後期高齢者医療広域連合を設置することが定められておるところであります。  そこで、ご質問の、新たに設置する広域連合における75歳以上の該当者の声を反映させる仕組みについてでありますが、ご案内のとおり、国保事業における運営委員会のような機関の設置は義務づけられておりませんが、市町村長並びに市町村議会議員により構成されます広域連合議会において、県民の声が反映される仕組みとなっていると考えているものであります。  しかし、より広く意見を求めることも重要でありますことから、今後、制度運営に向けた準備にあわせて、関係機関団体等と検討してまいりたいと考えております。  次に、広域連合議員の定数の根拠についてでありますが、県内の後期高齢者は、お話のとおり約20万人であります。  他県の平均的な定数を参考に、該当者のほぼ1万人に1人の割合をもって議員定数を20人とし、広域連合を構成する市町村代表として市町村長から10名、また、住民代表として市町村議会議員から10名と決められたところであります。  広域連合の議員については、特定の地域からの代表者という考えではなく、全体の代表者と考えられておりまして、議会運営や選挙の事務に係るコスト等も考慮し定数を設定したと伺っております。  また、一関市議会の意見を述べられる機会につきましては、間接的には20名の広域連合議員を介して意見具申を行うこととなると理解しておりますし、直接的には広域連合に対し議会としての意見書を提出していただくというところによると思われます。  なお、広域連合規約の変更や処理する事務に関する変更などの重要案件については、地方自治法により市町村議会の議決を要するとされているところであります。  次に、高齢者の負担についてでありますが、制度の実施に伴い後期高齢者には、対象医療費の1割相当分を保険料として負担いただくわけですが、県全体での後期高齢者医療費の動向や所得などの状況により設定される保険料率によって具体的な負担額が算定されるところでありますので、現時点では見えない状況であります。  後期高齢者については、これまでもそれぞれの健康保険に加入し、国保税などそれぞれの保険料を負担いただいておりますことから、負担の増減については個々、あるいは世帯により幅が生じるものと考えており、保険料率等が決まりませんとその影響についても推測できかねるところであります。  次に、滞納者への資格証明書の取り扱いについてでありますが、現行の国保税滞納者と同様に、特別の事情等を考慮しながら対応していくというふうな制度になっているようでございます。  また、後期高齢者の診療報酬が病気ごとの定額払いとなることにつきましては、現在、国において後期高齢者の心身の特性等にふさわしい診療報酬体系について検討することとされ、診療報酬の点数等については、中央社会保険医療協議会に諮問の上、平成20年度の診療報酬改定において対応することとされておりますことから、現時点では全く決まっておりませんで、今後の国等の動向を注視してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) バス事業についてお答えいたします。  市営バス等にありましては、公共交通空白地域での住民等の利便性の向上を図り、市民福祉の向上に資することを目的に運行してきているところであります。  しかしながら、自動車運転免許とマイカーの普及、過疎化や少子化の進行などにより、利用者が年々減少しており、また地域間に運営方法や料金体系などの違いが見られ、サービス格差が生じていることから、利用促進を図るとともに、運営の効率化、さらにはスクールバスや患者輸送バス等との調整、さらには、バスにかわるシステムの研究も含め検討見直しが必要であると認識しております。  今後、検討に当たりましては、利用者の意見を聞きながら、住民にとって、より利用しやすい形で生活交通の維持、確保を図ることが重要と考えております。  まずは利用の実態を把握するため、本年10月に1週間、市営バス、なの花バス、廃止路線代替バスについて乗降状況を調査したところであり、時期を改めてさらに調査を行う予定であります。  なお、市営バスにありましては、特段の要望はいただいておりませんが、一関地域のなの花バスに寄せられております要望としては、本年4月の新しい磐井・南光病院の乗り入れによる経路の見直しにあわせて、真柴にあるバス会社の一関営業所と一ノ関駅前間の区間を回送区間としたことから、営業区間に戻してほしいといったものがありますが、民間バス路線とも競合する区間でもありますことから、事業者とも協議しながら検討してまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 19番、大野恒君。 ○19番(大野恒君) まず、バス問題なんですが、十分に市民の声、利用者の声を聞き取って対処していただきたいと思います。  採算が取れないからだめなんだと、切り捨てだというようなことはゆめゆめやらないように、ひとつ配慮をお願いしたいというように思いますが、その点もう一度お願いしたいと思います。  次に、後期高齢者の医療制度の問題であります。  この法律は、国からの強引な押しつけによってつくられたものだと理解しております。  地方自治の本旨からはずれるような内容であります。  有無を言わさず広域連合をつくって、そこに加入を義務づけると。  これまでの広域連合は、それぞれの自治体が必要に応じて、入るも自由、やめるも自由、そういう判断はそれぞれの自治体にあったわけですけれども、今回のこの法律では、必ず入らなければならないということで、本当に地方自治の本旨からはずれているのではないかなというように思います。  それから、保険証の取り上げなんですけれども、これは明快に厚労省が各都道府県の担当部局に示しております。  資格証明書、短期被保険者証を、滞納発生後1年間を経過した滞納者に対しては、特別の事情がない限り被保険者証の返還を求め、資格証明書を発行することと、このように文書を示しております。  つまり、明快に金がなくて保険料を納められないという保険者は、そういう扱いをしております。  そこで、お尋ねしますけれども、これまで一関市では保険証を発行してこなかったということがたびたび問題になってきました。  しかし、確認しますが、75歳以上の高齢者からはこれまで保険証を取り上げたという事実はありませんね、制度上もそうなっていなかったと思うんですが、今度は制度的に取り上げなさいというように国が言っているんですね。  こういう、先ほど保険料が天引き、年金が1万5,000円以上あれば天引きしなさいというきまりというのを私、紹介しました。  ところが、もっと大変なのは、1万5,000円の年金もない人からも保険料を取る、そして払えなければ保険証も取り上げる、これは、その事務を広域連合をつくるとは言いながら、一関市がその事務を担うわけですね、こういう大変な問題があります。  これを、こういう状況の中で後期高齢者がこの保険料、月額6,200円と言われていますが、これらを払える状況にあるんだろうか、保険証取り上げられないという保障はあるんだろうかと、医療を受けられないような状況は、そういう事態にはならないんだというように考えておられるのか、その辺のところをお尋ねしたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) まず、今の75歳以上の高齢者から資格証明書を出しているのかということですが、これにつきましては、老人保健の対象者については資格証明書の発行はございません。  今回75歳、後期高齢者になりますと、これはおっしゃるとおり対象になるというふうになってございます。  ただ、これは全部が全部それでやるというのではなくて、国民健康保険と同じような形での減免措置がございますし、それから資格証の発行につきましては、いわゆる払える人で払わない者について対象になるものというふうに考えてございますので、これらについてはどうするというのはまだ来てございませんので、これ以上ちょっと申し上げることできませんが、そういう体制で運営されるものというふうに考えてございます。
    ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) いずれ、市営バス事業の経営の見直しに当たりましては、住民の足の確保が行政にとって大きな課題であるというふうな認識を持って取り組まなければならないというふうにとらえております。 ○議長(佐々木時雄君) 19番、大野恒君。 ○19番(大野恒君) 後期高齢者医療の問題なんですけれども、広域連合議会、議員の定数が1万人に1人ということで20人になったのだという説明ですけれども、果たしてこれでよろしいかという問題なんですね。  国民健康保険のように国保審議会がないという中で、本当にそれぞれの自治体、岩手県内は35ありますね、そこから1人も出ない自治体があると。  先ほど壇上から紹介しましたように、ほかの県では自治体の数を超えて、例えば長崎県では長崎市に3人だ、佐世保に2人だ、諫早に2人だとかでしたか、そのように比例配分も使いながら、しかし各自治体に1人ずつは議員が割り当てられると、そういう制度をつくっているわけですね。  私はそういう制度を求めるべきだと思うんですよ。  1万人に1人だからいいんだという姿勢ではなくやる必要があるのではないかなというように思います。  それから、これまで資格証明書ですね、75歳以上はなかったんだと、制度上もなかったんだと、しかし、このたびはあると、明快にあると。  こういう中で、間違えば市がこの資格証を取り上げる役割を担うと、高齢者をいじめる悪代官の役割を担うようなことになりかねない制度になっております。  ですから、私は、一関市ではそんなことはないよという、そういう姿勢を貫いて事に当たってほしいし、こういう決め方はおかしいという地方からの声を上げるべきだと思うんですが、いかがでしょうか。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 1万人に1人の関係でございますが、全国平均が1万1,000人に1人という状況の中で準備委員会の方で決めたようでございます。  ちなみに、私のところで預かっているデータによりますと、確かに議員さんがおっしゃったようなところもございますが、東北はなべて市町村数の半分以下で議員数を設定しているようでございます。  それから、資格証の関係は取るということは聞いておりますが、それの運用については、まだ具体的になってございませんので、ちょっと回答につきましては留保させていただきたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 通告時間に達しましたので、大野恒君の質問を終わります。  以上で市政に対する一般質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 22番、千葉大作君。 ○22番(千葉大作君) 動議を申し上げたいと思います。  一般質問も終わりましたので、きょうの新聞の日報の記事を見ますと、合併にかかわる根幹の記事が載っております。  この件につきまして緊急質問をさせていただきたいと思いまして、議長にお願いを申し上げる次第です。 ○議長(佐々木時雄君) 動議ですね。 (「賛成」と呼ぶ者あり) ○議長(佐々木時雄君) ただいま、千葉大作議員から、ただいまの案件につきまして、緊急質問をしたいという動議が出されましたので、ただいま賛成という発言がございましたので、動議は成立いたしました。  直ちに、本動議を議題とし、採決を行います。  本動議のとおり、千葉大作君の緊急質問に同意の上、この際、日程に追加し発言を許可することに賛成の諸君の起立を求めます。 (賛 成 者 起 立) ○議長(佐々木時雄君) 起立少数。  よって、千葉大作君の緊急質問は、否決されました。  次の本会議は、12月19日、午前10時に再開し、議案の審議を行います。  本日はこれにて散会いたします。  ご苦労様でございました。 散会時刻 午後5時50分...