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第 8回定例会 平成18年9月(第2号 9月13日)

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  1. 一関市議会 2006-09-13
    第 8回定例会 平成18年9月(第2号 9月13日)


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    第 8回定例会 平成18年9月(第2号 9月13日)   第8回一関市議会定例会議事日程 第2号 平成18年9月13日 午前10時 開議 日程第1  市政に対する一般質問 本日の会議に付した事件   議事日程第2号に同じ 出 席 議 員(39名)    1番 佐々木 時 雄 君   2番 尾 形 善 美 君    3番 武 田 ユキ子 君   4番 佐々木 賢 治 君    5番 千 葉 光 雄 君   6番 高 田 一 郎 君    7番 藤 野 秋 男 君   8番 佐々木 文 人 君    9番 槻 山   隆 君   10番 神 﨑 浩 之 君    11番 海 野 正 之 君   12番 佐 藤 弘 征 君    13番 千 葉   満 君   14番 牧 野 茂太郎 君    15番 小 山 雄 幸 君   16番 那 須 茂一郎 君    17番 岩 渕 一 司 君   18番 菊 地 善 孝 君
       19番 大 野   恒 君   21番 菅 原   巧 君    22番 千 葉 大 作 君   23番 藤 野 壽 男 君    24番 千 葉 幸 男 君   25番 佐 藤 雅 子 君    26番 小野寺 維久郎 君   27番 佐々木 清 志 君    28番 佐々木 英 昭 君   29番 阿 部 孝 志 君    30番 鈴 木 英 一 君   31番 石 山   健 君    32番 伊 東 秀 藏 君   33番 大 森 忠 雄 君    34番 小 岩   榮 君   35番 菅 原 啓 祐 君    36番 小 山 謂 三 君   37番 佐 山 昭 助 君    38番 村 上   悌 君   39番 小野寺 藤 雄 君    41番 伊 藤   力 君 欠 席 議 員(2名)    20番 齋 藤 正 則 君   40番 木 村   實 君 職務のため出席した事務局員   事 務 局 長   千 條 幸 男  事務局次長  菊 地 敬 喜   局 長 補 佐   佐 藤 甲子夫 説明のため出席した者   市     長   浅 井 東兵衛 君  助     役  坂 本 紀 夫 君   収  入  役   佐 藤 正 勝 君  企画振興部長   小野寺 道 雄 君   総 務 部 長   佐々木 一 男 君  消防本部消防長  佐 藤 志 行 君   市民環境部長    藤 野 正 孝 君  保健福祉部長   岩 井 憲 一 君   商工労働部長    岩 渕 甲治郎 君  農 林 部 長  桂 田 芳 昭 君   建 設 部 長   吉 家 義 博 君  上下水道部長   菅 原   勇 君                        併任水道部長   企画振興部次長   鈴 木 悦 朗 君  総務部次長    田 代 善 久 君   教育委員長     北 村 健 郎 君  教  育  長  藤 堂 隆 則 君   教 育 部 長   金   弘 則 君  監 査 委 員  小野寺 興 輝 君   監査委員事務局長  大 内 知 博 君  農業委員会会長  畠 山 栄 一 君   農業委員会事務局長 千 葉   孝 君 会議の場所 一関市議会議場 開会時刻 午前10時 会議の議事 ○議長(佐々木時雄君) 本日の出席議員は39名であります。  定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 ○議長(佐々木時雄君) この際、ご報告を申し上げます。  佐山昭助君ほか21名の諸君から市政に対する一般質問の通告があり、市長に回付いたしました。 ○議長(佐々木時雄君) 本日の会議には、市長、教育委員長、監査委員、農業委員会会長の出席を求めました。  齋藤正則君より、本日の会議に欠席の旨届出がありました。 ○議長(佐々木時雄君) 議場での録画、録音、写真撮影を許可しておりますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) これより議事に入ります。  本日の議事は、お手元に配付の議事日程第2号により進めます。 ○議長(佐々木時雄君) 日程第1、市政に対する一般質問について、これより順次発言を許します。  第1回目の質問、答弁とも登壇の上発言願います。  また、質問は通告に沿った内容であるとともに、回数は3回以内、持ち時間は通告された時間以内といたしますので、質問、答弁に当たりましては、特に意を配され、簡潔明瞭にお願いいたします。  佐山昭助君の質問を許します。  佐山昭助君の質問通告時間は60分であります。  37番、佐山昭助君。 ○37番(佐山昭助君) 9月定例会一般質問第1日目、1番の公和会、佐山昭助であります。  通告に従い順次質問をいたします。  子供の豊かな心を培う教育の現状と対策についてであります。  まず、第1点目についてでありますが、学校、家庭、地域三者連携による心の教育の現状や対策について。  連日のように、子供が被害者となり、また加害者ともなっている殺伐とした事件が続いております。  子供の自殺については、最近、新聞に載った中学1年の男子生徒の自殺者が2件あり、低年齢化が目につきます。  8月17日の、愛媛県今治市の中学1年男子生徒の言葉のいじめによる自殺は、遺書も公開されましたが、小学3年から言葉のいじめ、無視による自殺であったという。  6年生のときに担任に訴えたが、そこで止まり、学校全体としての問題にまで至らなかったという。  この子供の、生きていくことが嫌になったの一言は、悩める心の叫びを受けとめてくれなかった大人への不信感であり、厳しい批判であり、警告であろうと思うのであります。  さらに、9月1日には、神戸のマンションの、中学1年男子の、夏休みの宿題を苦に飛び降り自殺が報道されました。  自殺者歯止め対策殺人事件歯止めには、決定打のないのが痛いところでありますが、ところで子供の問題行動の一つである引きこもり、不登校、いじめに関しての話題がひところより薄れていると感じております。  子供の心の荒廃に歯止めをかける教育のあり方を追究し、いかなる環境に遭遇しても柔軟に対処し、前向きに生きる子供の育成や、命の尊厳、互助の精神など、人として生きる教育の充実こそ、学校教育の命題ではないでしょうか。  当市の各学校では、このような豊かな心の教育を、学校教育全体の中で、どのような面に重点を置いた教育を進めているのか、さらに、学校、家庭、地域との連携における取り組みの実際など、これらについてお伺いをいたします。  第2点目でありますが、教師のモラル向上推進のその後の状況及び教師の職場外研修の効果などについてであります。  まず、前々回、子供の規範となる教師の倫理観、モラルについて質問をいたしました。  その際、教委より、綱紀の保持、毎月1回の法令など遵守のコンプライアンスの確立の日を設定し、実効を期すよう指導しているとの答弁がありました。  依然として、全国的にいろいろな問題、特にも飲酒運転による公務員の交通事故は改まってはいないと思います。  その後の各学校での取り組み状況を市教委はどのように把握しているのかお伺いをしたい。  次に、教師の職場外研修が実施され、異業種の駅、ホテルなどに出向き研修を受けている教師もあると伺っています。  その研修が子供たちの指導に、とりわけ学校における人間関係の醸成や心の教育の充実に、また学校運営にどのような波及効果を見せているのか、さらに、市教委では、職場外研修にどのような評価をしているのか、また、教師の人数と研修期間、研修の場等もお伺いをしたいと思っております。  3点目、学校、家庭におけるIT教育の指導についてであります。  人間は、人間とのかかわりの中で道義心を身につけ、生きる知恵を学ぶ、この基盤は家族関係にあろうが、そこにも一昔とは違った様相が見られると指摘をされております。  昨年の2月、農協の全国組織の朝ごはん実行委員会が、首都圏の小学校5、6年に朝食の風景を描いてもらったところ、絵には、いすやテレビは大きく丁寧に描かれ、人物が人マークで描かれているものが多数あったと言われております。  それを動的家族画という調査方法で分析をした結果、家族の人間関係充実型が1995年の47%から2005年は20%と低下をしております。  家族の人間関係貧困型は、95年の20%から05年には40%と増加をしていることがわかったというのであります。  今いずこも同じような食事時の風景と言っても過言ではないのではないでしょうか。  食卓を囲む家族の目はテレビに向き、若い者は携帯でのメールの交信など当たり前であります。  当然、食卓は人への配慮を学ぶ場としての機能は薄れ、コミュニケーションの苦手な子供を生み出していることが推察をされるのであります。  また、子供が家庭でテレビ、インターネットなどに触れている1日の平均時間でありますが、中学生が1日平均約2.4時間なそうであります。  小学校高学年が1日平均約3.3時間と家庭学習を上回り、世界1位ということであります。  こうしたことも要因になり、子供が親に悩みを話せず、親は子供の心情の変化に気づかないでいることがままありましょう。  また、ネットワーク上で擬似的、仮想的な世界空間に浸り、これと現実との判別がつかなくなり、ここに端を発した事件も起きております。  インターネットやテレビと無縁な生活は不可能な現況でありますが、当市教委といたしましては、メディアリテラシーとIT使用上のモラルを養うために、また人間関係充実型の家庭づくりに、学校や家庭に対してどのような指導、助言をしているのか、さらにその問題点は何かお伺いをいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 佐山昭助君の質問に対する答弁を求めます。  藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 子供の豊かな心を培う教育の現状と対策についてお答えをいたします。  まず、学校、家庭、地域三者連携による心の教育の現状や対策についてでありますが、子供が被害者、加害者となるような痛ましい事件が毎日のように報道されており、このような憂慮すべき社会状況を安心安全な社会に回復していくためには、議員ご指摘のように、家庭、地域社会、関係機関が連携して取り組むとともに、子供の豊かな心を培う教育の一層の充実が大切であると、このように認識をしております。  市教育委員会といたしましては、本年度、豊かな心を育む教育の推進に向けまして、児童・生徒の自己理解を深める教育相談の充実、個性と心の伸長を図る特別支援教育の推進、14歳地域に学ぶ5日間のキャリアソーシャルスキルアップ体験学習などの事業を進めているところであります。  また、各学校におきましては、道徳教育の充実を図るため、実生活で起こるさまざまな事象を例に、子供たちが自分自身を振り返り、自己を見つめることができるように編集されている「心のノート」を活用したり、地域の人々に道徳の授業を公開する道徳授業地区公開講座を実施したりするなど、家庭や地域との連携を図りながら指導に努めているところであります。  心の教育は、人それぞれの生き方で大きく変わるものでありまして、それは学校だけで行われるものではなく、学校、家庭、地域の三者が互いに連携を図りながら、その自覚と責任の中で取り組むことが大切であると考えております。  現在、みんなで教振10カ年プロジェクトとして、以前から取り組んでおりました教育振興運動の見直しが行われており、その中のリーダー研修会実践交流会等のあり方を検討しながら、心の教育の充実を図ってまいりたいと、このように考えております。  次に、教師のモラルの向上推進やその後の状況及び教師の職場外研修の効果等についてでありますが、教職員のモラルの向上に向け、各学校にはコンプライアンス研修を毎月1回以上実施するよう指導しており、毎月定例に開催したり、毎週曜日を決めて実施したりしている状況にあります。  その内容としましては、教育委員会作成法令等遵守マニュアルや報道事例等の教訓資料による法令遵守研修のみならず、教育公務員としてのモラルについて一人ひとりに意見発表させるなど、それぞれ工夫して取り組んでおるところであります。  また、教師の職場外研修についてでありますが、毎年2名程度の教員を3カ月間、長期社会体験研修として、市内のホテルや大型スーパーなどに派遣し、接客を中心に、学校現場にはないさまざまな研修を重ねておりますが、民間企業の厳しさやサービス奉仕の精神、接客マナー等を学び、社会性の幅を広げることができたなどの感想が報告されております。  また、教職経験を10年経過した教員が3日間の社会体験研修を行っており、昨年度は16人、今年度は24人の教員が福祉施設や公共機関等で研修をしております。
     昨年度その研修に参加した教員からは、自分自身の視野が広がったとか改めて人と接することの難しさを知った、さらには、今回の体験をもとにもっと子供の心に響く指導がしたい等の感想が報告されており、成果は出てきているものと認識をしております。  次に、3点目でございます、学校や家庭におけるIT教育の指導についてでありますが、コンピュータの操作技術につきましては、小学校では総合的な学習の時間等で、中学校におきましては技術家庭科の時間や総合的な学習の時間で行われており、情報活用に係るマナーやルールなどのモラル指導につきましては、中学校の技術家庭科の時間を中心に指導をしております。  昨今、携帯電話のメールやインターネット等で犯罪や被害に巻き込まれる例も数多く報告されていますことから、これまでにも増して、マナーやルールの指導は重要であると考えております。  また、議員ご指摘の、家庭内における人間関係の希薄化、コミュニケーション不足から来るさまざまな課題につきましては、学校からも報告を受けているところであります。  これらの改善には、学校での指導とともに保護者の認識が極めて大切であり、活用のあり方につきまして、さまざまな場、例えば学級や地区での懇談会、あるいは面談等、さまざまな場をとらえ、今後とも働きかけを強めてまいりたいと、そのように考えております。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 37番、佐山昭助君。 ○37番(佐山昭助君) それでは、1点目についてですが、引きこもり、不登校児童・生徒、いじめの虐待等を受けている現状なんですが、3日の新聞に、全国平均を上回る中学1年の不登校やいじめの急増という見出しが目につきました。  県内の不登校児童・生徒が、2003年の小学6年児では77人だったそうでありますが、2004年度の中学1年児になりまして219人ということで、全国の増加率が2.82倍なのに対しての増加率が2.84培であるということでありますし、以前の2000年には小学6年児では83人、そして2001年度の中学1年児には260人、全国増加率が2.84での増加率が3.13培、全国平均を上回る状況であるというふうに新聞に載っておったのであります。  そういうことで、市教委は現時点において、引きこもりとか不登校の児童・生徒、いじめ、虐待を受けている児童・生徒の存否をつかんでいるのか、また、児童・生徒の問題行動を分析し、予防策を立てるなどの対策、対応をしているか、さらに親や子供にどのような機関を紹介しているのかお伺いをしたいと思います。  あと、ITなんですが、これは情報化社会ということで、子供たちの時間等々については先ほど申し上げたとおりなんですが、子供たちは学校教育、テレビ、インターネットの影響を強く受けている状況だと私も思っておるところであります。  インターネットに端を発した非常に深刻な事件が起きている事実もあるわけであります。  情報の洪水の中にいる我々には、メディアの特性や利用方法を的確にやはり理解をし、すべての児童及び生徒がその健やかな成長に、有害な情報からやはり守らなければならないというふうに思うわけであります。  そのためには、やっぱり我々、そしてまた教育委員会も、後手に回らないようなその対策が必要なんだろうなというふうに思っております。  これはあえて答弁はいりませんけれども、1点目について答弁をお願いしたいというふうに思います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 今、具体的に数値等のご質問をいただきましたけれども、まず1点目の引きこもりの人数というお尋ねでございますが、教育委員会としまして、引きこもりという概念で特別に調査をしている数値はございませんけれども、福祉関係の方が中心になってそういうデータ集計をしておりまして、そういうところからの情報と絡めまして、学校に全然来ないという、そういう生徒の数値のお答えをさせていただきたいなと思います。  これらの子供さんたちにつきましても、いろいろ相談員とか学校の教員とか訪問した際は何らかの接触はできるという状況でありますが、いずれにしましても、学校に現在出席日数がゼロという、そういう子供の数で引きこもりに置きかえさせていただきますと、小学校はゼロでございます。  中学校が平成17年度3人、それから平成18年度、9月11日現在で4人でございます。  それから、不登校児童・生徒、私どもの集計では、年間欠席日数が30日を超える生徒をカウントしてございますが、平成17年度、不登校、小学校25人、中学校76人であります。  平成18年度、これは8月末現在ですが、小学校8人、中学校39人でございます。  それから、いじめ、あるいは虐待等の児童・生徒数ということでございますが、いじめにつきましては、平成17年度、国への問題行動調査の中で報告した数値としまして、平成17年度2件、小学校2件であります。  中学校2件であります。  平成18年度、今年度でありますが、9月11日現在、まだ集計はありませんが、現時点で報告されているものとして小学校1件、中学校ゼロでございます。  それから、虐待関係でありますが、これも児童相談所からの情報しか持ち合わせてございませんが、児童相談所からの情報によりますと、平成17年度、一関市内小中学校で20件の案件を受理しているということでございます。  それから、平成18年度、9月11日現在で市内小中学校で16件ということで、現時点の数値から見ても増加傾向にあるということであります。  これらにつきましては、すべて学校では情報をいただきまして承知をしている数値であります。  それから、このような数値をもとに、教育委員会としてどう分析をして、どういう対策を立てているかというお尋ねでございますが、この件につきましてお答えしますと、不登校、学校へ来られないという子供たちの状況を私どもは中1ギャップという表現でとらえてございます。  これは、小学校から中学校1年生に進級、進学するときの、その時期のスムーズな連接ができないと、子供たちの気持ち、あるいは体力的なこともございますが、できないということで中学校1年生になると極端に、急に不登校が出てくるという、そういう状況であります。  これは、現時点、平成16年度の数値を申し上げますと、平成16年度、小学校6年生が5人だったと、不登校が。  それが平成17年の中学1年になったら21人に増加したという、そういう増加をしてございまして、市としましても4.2倍ぐらい、4倍ぐらいの増加をしてしまうということで、この中1ギャップをどう解消していくかというのを課題としてとらえておりまして、いろんな研修、あるいは相談会等をしているところであります。  まず1点は、中1ギャップ解消研修講座ということで、学校長初め管理職、あるいは生徒指導の主務者、あるいは学級担任等を対象に研修を実施してございます。  これは8月に実施をいたしました。  それから、中1学びの親子相談会というものをやってございます。  これは、中学校1年生になって、学習の内容が急に難しくなるという意識の中で学校への適応がなくなってくるという状況がありますので、親御さんにも学校に来ていただいて、いろいろ相談会をする、これは今年度から始めたことですが、現在まで42名の子供たちが、親も含めて参加していただいている。  それから、今年度各種相談員の配置を、増員をいたしました。  それから、学校適応教育相談会ということで、市の教育委員会に設置しております教育研究所の中に配置しております相談専門員の方々が、市内のそういう課題を持っている親御さん、あるいは相談したい親御さんを対象に相談会を持って、予防や解決に向けての専門的な助言をしているということであります。  そういうことが教育委員会としての現在の対応でございます。  さらに、また、最後の方にモラルの話ありましたけれども、これにつきましては、非常に、課題と受けとめておりますので、今までにも増して努力をしてまいりたいなと思ってございます。  以上でございます。  大変失礼しました。  保護者の、そういう相談等を必要とする保護者に対して、どういう機関が相談をしているかということについて、ちょっと答弁漏れましたけれども、紹介している機関としましては、県立総合教育センター教育相談室というのがございます。  さらに、児童相談所、一関市にございます児童相談所、それから私ども教育相談員を配置している教育研究所、それから悩みごと相談電話というのがいろいろありました。  でも設置しておりますが、市としましても、一関市子供悩み相談電話とか、児童福祉課少年センターとか、あるいは教育事務所にふれあい電話とか、そういう電話での相談等について紹介をしております。  さらに、もう1点でございますが、今年度、このような子供さん、あるいは親御さんに対応するために、適応指導教室という、通称たんぽぽ広場というものを開設しまして、学校に行けないという子供たちを、学校の場からちょっと離れて、雰囲気の違う場所に来ていただいて、いろんな活動をしてもらうというものを開設しております。  これは、このたんぽぽ広場を開設しましたけれども、今まで全然学校に行っていなかったという子供さんがことしの夏、参加していただいたということで、今後これらをもう少し充実を図っていきながら検討してまいりたいと思ってございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 37番、佐山昭助君。 ○37番(佐山昭助君) 教育長さんのお話で、引きこもり、不登校、いじめ等々も増加の傾向にあるということなんですが、非常に、親からすれば悩みが増えているなというふうにも思っているわけでありますが、実例として、ある親が引きこもりの相談に、紹介をされて児童相談所ですか、あと教育センターとか盛岡のNPOにもあちこち歩いたというお話も、私も再三聞いております。  そういうふうなことが、ばらばらな機関の対応では解決には至らないのではないかなというのは、相談をどこに行ってやればいいのか、では児童相談所に行きなさい、行ってください、もう親からすれば一番の悩みですから、もう行っているわけです、教育センターにも行っているわけです、盛岡にも行っているわけです。  では、どこに相談をすればいいか、教育長さんはいろいろな手だてをやっているというふうな話ですけれども、親の悩みというのは、私は本当に深刻なのではないかなというふうに思っておる次第であります。  教委では、今年度から対策組織を発足させたようでありますが、対応は手探り状態が続いているというふうなことも、新聞紙上で私もわかったわけですが、その中で退職教師の臨時配置など、スクールカウンセラーを多く配置したいというふうな対応もしておるようでありますが、本県の配置状況では、県立高校199校中83校とお聞きしております、41%であるというふうなことであります。  ついては、市教委は児童・生徒の問題行動の歯止めに、さらに関係機関で連携をして、やはり横の連携を強く図り取り組んでいくことが大事だろうと思いますけれども、教育長さん、どのように、先ほどもお話ありましたけれども、再度、私は、やはり横の連携をきちんととって、一本化できなくても、そっちそっち、こっちこっちとたらい回しをしないような体制が大事なのではないかなというふうに思っておるところであります。  二つ目なんですが、心理カウンセラーやピアカウンセラーのやはり研修を積んで、資格を取得し、また実践の効果を上げている人材もいるわけですから、そういうふうな人材をやはり起用するとかということが、やはり重要な課題ではないかなというふうに思っておるところであります。  これに関連して、国立教育政策研究所ですか、の全国調査報告書によりますと、元校長といった充て職では子供が萎縮し、息苦しさが深くなる例もあるというふうなことも指摘をされているようであります。  やはり、自殺、うつ病対策にいち早く取り組むことも大事ですし、そういうふうな引きこもりにもやはり取り組むことが大事なわけですが、今その関係者の中でも注目されているのが久慈市であります。  久慈市では、ピアカウンセラーの起用もしておりますし、ボランティア団体も結成をされて、それなりの充実を図っているというふうにお聞きをしております。  教育長さんもご存じのことと思いますけれども、いずれにしても、やはり子供の心に寄り添い、心を開かせることは容易ではないというふうに私も思っております。  やはり、ピアカウンセラーや学校カウンセラーとしての実効性、豊かな経験を持つ人材を起用して、そして各機関との横の連携を強化しながら、やはり一回勝負、何回もそっちこっちということではないと思います。  一回勝負と、やはりそういうことを念頭に置きながら、発想の転換をして、次世代を担う子供たちの、心病むその子供の心をしっかりと取り込んで、やはり将来のために、1人でも2人でも引きこもりとか不登校とか、それからいじめがないような施策をお願いをしたいものだなというふうに思っておるところであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 1点目の相談窓口がたらい回しということでございますけれども、心に悩みを持っておられる子供さん、あるいはそれを支えている保護者の方々、多様でありまして、すべて一つの窓口の中で解決できるかというと、これは容易ではないという実感をしてございます。  そういうことで、最初の窓口といいますか、それは当然学校なわけでありますし、教育委員会教育研究所の教育相談員でありますが、その後につきましては、いろんな、その時点で解決できないことにつきましては、いろんなところを紹介しているわけであります。  確かに、親御さん等からすれば、どこかに相談で即解決することを期待されるわけですが、それの状況によっていろんなご不満も出てくるという、そういう様子については受けとめてございます。  いずれ、その方に合うような相談施設というものは、やっぱり紹介しながらやっていかなければならないのではないかなと思ってございます。  ただ、最初の対応、きちんとした最初の対応につきましては、教育委員会として対応をしてまいりたいと。  さらに、相談をしたその結果につきましても、事後のフォローにつきましても、きちんとやっていくことによって、たらい回しにされたというような、そういうことにはならないように努力をしてまいりたいと思ってございます。  さらに、2点目の有資格者、心理カウンセラー、あるいはピアカウンセラーの有資格者の配置によって対応してはどうかという、そういうご提言も含めたお尋ねでございますが、この有資格者というのは、首都圏等に比較しまして県内には少ないと、盛岡に集中していると、当地方には少ないという状況であります。  それで、教員のOBとか何かの方々に対応していただいているわけでありますが、いずれ首都圏等では大学生、あるいは教員養成を目指している学生等、その子供に近い立場の方々が対応していると、ピアカウンセラー的なそういう対応をしているということも聞いてございます。  近くはなくとも、そういうカウンセリングに興味、関心を持っている教員のOB等もおりまして、この4月以降、市内におきましてもそういう方の力を借りて、ある中学校の子供さんの改善に大きな貢献をしていただいたという、そういう事例も私も持っておりますので、そういう方々の力も借りながら、今後努力をしていきたいと、そのように思ってございます。 ○議長(佐々木時雄君) 佐山昭助君の質問を終わります。  次に、那須茂一郎君の質問を許します。  那須茂一郎君の質問通告時間は60分であります。  16番、那須茂一郎君。 ○16番(那須茂一郎君) 新生会の那須茂一郎です。  通告に従って質問をしてまいります。  子育ての環境の整備を図っていただきたいという観点からお尋ねしてまいります。  少子化傾向がここ近年急速に強まり、どのような施策を講じても歯止めがかからない、効果が現れない状況です。  しかし、よかれと行っているその施策一つ一つが、本当に育てる人たちの側から見て子育ての支援になっているかどうか、育てる人たちの側から見て検証する必要があるのではないでしょうか。  産む、産まないはご本人たちの自由ですが、問題は、生まれたならご本人たちが必要とされる支援を可能な限り行う、これが社会として、行政として必要なのではないでしょうか。  今の社会において可能な限り支援していく、これが次の世代をつくる、次の世代に贈る、今の私たちの最大の仕事ではないかと思われるのです。  この大義のもと、多くの人たちが使命感に燃え、いろいろさまざまな分野で活動され、貢献されていることは周知のことであり、大変ご苦労様なことです。  しかし、このような事業は、社会のあらゆる面を必要とする総合的な事業ですから、すべてボランティア的な活動だけでは事業に限りがあります。  やはり、このような事業は、行政がしっかりと方針を定めて、市民の子育て支援に効果が上がるように施策をしていただきたいと思い、支援策の一部でしょうが、以下の質問をしてまいります。  第1に、保育園の定数が少なく希望の子供を受けられないと言われていますが、どのくらいの待機児童がいるのでしょうか。  私の出身地域では少子化が進み、かなりの保育園では定員割れをしていて、つい先年までは保育園の待機児童が多いというニュース等で知識は得ていても、もっともっと都会の話と思っていました。  合併した身近な地域でこのような事情があるということは、改めて別な意味で緊張感を覚えました。  待機児童の解消に即刻取り組まなければならないこと、子供が少ない、いないと言われる中で、それだけ多くの子供たちがいるということは、本当に喜ばしいことではないのか、この件は一刻も早く解決しなければなりません。  なぜなら、これから産もうと思っているお母さんたちに、いたずらに不安感を与えてはいけないからです。  これから産もうと思われているお母さんが、生まれた子供をどこに預けるか、例えばどこの保育園もいっぱいで預けるところなどないというような状況なら、よほどの条件がそろっていない限り産むのをためらう方もおられるに違いありません。  将来に見通しがない状態、これでは産もうと思っている若いお母さんたちの将来を奪い、私たち社会の未来を暗くするばかりです。  また、離婚等で、小さな子供を抱え、子供を保育園に預けて、自立を目指して働こうと思われているお母さんたちもたくさんおられると聞いております。  しかし、保育園が満杯で預けるところがないとお困りになっておられることでしょう。  このように、今現在でさえ保育園の待機は見えない小さな問題と言えず、深刻な問題と言えるのではないでしょうか。  せめて、待機児童の解消を目指して、可能な限り増員を図る考えはないでしょうか。  次に、幼児が安心して遊べる公園についてですが、以前は学校や保育園、幼稚園の園庭で、本当に自由に気の向くまま、時間の許す限り、だれしもが使える時代がありました。  ですから、特別に公園をあつらえなくても何の不自由も感じない時代もありました。  しかし、現在は社会情勢のさま変わりで、多くの学校施設や園は柵を設けられ、必要以外の方々の出入りを禁止しているところが多いようです。  そのような実態があるにもかかわらず、子育て中のある時期には、公園デビューと言われる社会に踏み出す一歩として不可欠であります。
     乳母車や抱っこをして公園で人と触れ合う最初の一歩となる方も多いようです。  その大切なふれあいの場所が最近少なくなっていると言われています。  今の一関市において、先ほどの母、子が安心して自由に利用できる公園等はいくつぐらいあると把握しているのでしょうか。  また、そのような施設がなく、その近辺に適当な空き地があったとしたら、地域住民の要望があるとき、どのような条件なら実現に向けることができるのでしょうか。  世は核家族と言われる、若い人たちだけの世帯にとっては、同世代の子供たちを育てる人たちの交流の場として公園は必然的なものではないでしょうか。  ですから、簡単で安全な道具と遊び場があればよいのではないでしょうか。  ただ、砂場の安全管理にだけは細心の注意を払うべきではないでしょうか。  目に見えない犬、猫の寄生虫が多いと聞いています。  トキソプラズマ、回虫卵、鞭中卵等、結構管理されていない砂場に多く、それが人間の体にも入る場合があると言われています。  砂場で遊んだらきれいに手足を洗うことは保育園等でも徹底されているようですが、肝心の犬猫の飼育者や一般の人たちには十分浸透しておりません。  砂場を設けるならきちんとした管理が必要ではないでしょうか。  次に、乳幼児の医療費受給者の収入制限のことですが、便宜的にこの制限を設けているような気がして、本当に子供たちと子供たちを養育している保護者の経済的支援のためなら、このような制限がなくてもいいのではないかと思われますが、いかがでしょうか。  若い人たちの世代では扶養もない人たちが多く、所得の低い位置での制限になってしまうので、この制度の活用は十分ではないと思われます。  そうであるなら、この制限の撤廃か活用方法のレクチャーを図る必要があるのではないでしょうか。  申請されたら、枠内、枠外でただ単純に適否を判断されるのでは、利用する父母側から見れば非常に不親切であると思われても仕方がないのではないでしょうか。  次に、老人施設での子育てのサポートを考えないかについてお尋ねします。  さまざまな老人施設と保育園等が合築して、相互に効果を上げている施設ができ始めました。  老人にとっても、孫やひ孫に当たる年代の子供たちとのふれあいは、さまざまな癒しの効果を生み出すそうです。  子供たちにとっても、おじいさん、おばあさんたちとのふれあいは、情緒豊かに育つと言われています。  お互い直接の関係ではなくとも、それに近い、それ以上の効果を生み出されていると思われます。  私も市内のそのような施設を視察してみて、予想以上の効果を上げているものを目の当たりにしました。  介護施設と併設しているわけですが、公立のすき間を十分補う内容の子育て支援業務でした。  業務内容は、どうしても子供を連れていけない用事ができた、たまにはゆっくりお買い物、美容院に行きたい、そろそろ仕事を始めたい、他園利用後のお預かり、利用中の習い事に送り迎え等、このようなときの子供の預け入れを受け、きめ細かい行き届いたサービスを備え、子育て中の女性の社会進出への強力な支援業務を行っていると言わざるを得ません。  ですから、今課題とされている病後児保育の実施可能への一番近い距離にあることを感じました。  通常の保育業務も行っておりましたが、ただ無認可ゆえ負担はすべて父母への負担でした。  もちろん、それでも成り行かない部分はこの施設で負担しているとのことでした。  このように、業務自体が、公立で行き届かない部分を支えておりました。  待機児童の解消にも十分協力、活用ができるものと思いました。  このような施設を公で早急につくれるならそれに越したことはありませんが、このような施設を活用しつつ建設を考えることはないのでしょうか。  次に、働きながら子供を産みたいと思う女性が、安心して産み、産前産後の休暇はもとより、必要に応じて育児休職まで取れることを目指して、その観点からお尋ねします。  少子高齢化が叫ばれ、とうとう日本の人口も昨年あたりから減少になったと言われています。  何としても出生率の向上、これは国を挙げて、地域を挙げて、現代社会の使命なのです。  このまま減少傾向が続くなら、地域のコミュニティも経済も成り立たなくなってしまう。  この一関市の合併も、人口の減少が一因として挙げられると言われています。  しかし、このように危機感が叫ばれているにもかかわらず、産んでほしい人たちの実情が一向に改善されていないと言われています。  女性の社会進出とともに、経済的にも能力的にも、条件さえ許せば働くことが当然のことであります。  ところが、産める時期は一定の時期しかありません。  その時期に、法律以上に、社会的にも職場においてもバックアップが必要なのです。  それがなければ、よほどの意志の強い方か条件がよい方でない限り、産んで育て働き続けることができないでしょう。  今はそのバックアップの条件が非常に困難になり、小さくなっていると思います。  雇用している方もコストの条件が厳しく、予備人員、産休要員を置く余裕がない、長時間過密労働で働いている人たちの連帯感も薄れてきて、産休等をとられれば他の労働者への迷惑がかかり、しわ寄せがいく。  法律で守られていることとはいえ、産休後なり育休後の職場の保証がないのであれば、安心して産んで休んでいられない、このことはどこの職場に行っても耳にすることです。  職場の花という時代はとうに過ぎ去りました。  女性の経験と能力を生かすことは、雇用主にとっても大切で有益なことであります。  出生率の向上は、女性や若い人たちの不安定雇用では望めません。  出生率の向上に成功したヨーロッパの国々では、徹底したこのような保護と男性の子育てに対する支援があればこそ、なそうです。  ですから、父親の産後の育児休職も相当期間ある国もあると聞いております。  基本的には国の政策であり、経済的な影響も多くは上からの方向がほとんどであり、地方の自治体としては、影響力を発揮するには限りがあることは承知していますが、世論として、民間会社、事業者においても、せめて地方の公務員程度のレベルまでこの制度を活用するよう啓蒙ができないものでしょうか。  次に、財政問題について質問してまいります。  先日の全員協議会で説明された内容では、新一関市の財政見通しはかなり厳しいとの説明がありました。  合併時の見通しを大きく下回り、これでは建設計画、市民住民負担はどのようになるのか、その話は先行き不安を醸し出すようなものでした。  合併する前の住民説明会では、各種負担等の住民サービスは、単独でいくより合併した方がその住民サービスのカーブは、右下がりのカーブは緩くなるとの説明もありました。  しかし、現実には、かなり重くなるのではないかと心配しているところであります。  今の世の中は非常に時期が悪く、ことしは税制面においても年金の所得計算が変わったり、老年者控除が廃止され、減税幅の縮小とあわせ負担が多くなった人が多く、一気に重税感が高まった年でもあります。  それが合併した新一関市にとって、時期が重なってしまいました。  ただ、市民にとっては税負担は変わりないことですが、新一関市がすべて負担をかけているのとは明確に違います。  多くの部分で政府の施策の影響は、船出したばかりの新一関市にとって波高しであります。  新一関市の市民は、合併する前よりもよくなってほしいとの根本的な願いがあります。  それが、値上げや負担増のためしぼんでしまうようでは、これから新しいまちを建設するんだという意気込みさえ沈んでしまいかねません。  歳出の中で行財政改革により経費縮減額の問題もあります。  これから進める中でさえかなりきつい部分が想定されますが、今の状況では、大丈夫、進められると考えておられるのでしょうか。  私は、合併したことによりやむを得ず行うサービスの切り下げ、負担増については、積極的に該当する住民に働きかけることが大切だと思うのです。  そして、できるだけ住民の理解を得る努力が大切ではないでしょうか。  多種多様の行政事務の中で、担当の職員だけはどのようになるのか知っていても、受ける住民の方はどれとどれがどうなるのか十分理解していない方たちが多いようです。  合併協議の経過や結果の住民説明会でも説明されたかもしれません。  しかし、一度や二度の説明では、かなり多方面にわたっているため、理解できたと言いかねる場合が多いと思うのです。  このようなとき、財政難ゆえに次から次へ負担増を図るのではなく、場合によっては建設計画を見直すことも必要ではないでしょうか。  これも住民と十分話し合うなら、そして住民合意を得るなら可能な点もあると思うのです。  このような苦しいときこそ力を合わせて乗り越える必要があるのではないでしょうか。  そして、この新一関市に結集した旧7市町村の住民には、先行きの不安と結果においての落胆だけはさせることはできません。  民生、暮らし面において、ある程度やむを得ず負担を求める場合は状況を見ながら、住民の生活状況を見ながら対応できる施策が必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。  次に、需用費の発注等についてお尋ねします。  合併して商工業者が一番心配されていたことは、今までは旧町村の役場があり、そこから、多少の差はありながらも、需用費等身近な物品は発注してもらえておりました。  しかし、合併によりその役場がなくなり、そのような仕事が来なくなるのではないかという心配であります。  市内の商工業者は、それぞれの役場から年間億単位の地元受注があったことでしょう。  それが、役場がなくなり、支所になってもそのような発注は続くのか、多くの商工業者は不安な面持ちで見守っています。  役場が支所になり、もうすぐで1年になろうとしています。  役場に関係した業種ほどその業績の落ち込みは顕著だと言われています。  それを補う民間の景気回復もよくありません。  役場がなくなれば過疎になる、中心部ばかりの発展になるという話もありました。  それぞれのまちが自然とそのように、その方向にいくようでは困ります。  しかし、それをひるがえすような大幅な公共投資が今の時期にできるはずはありません。  すべての公共投資、公共予算が縮小をたどるとき、何の手も打てず、手をこまねいていなければならないのでしょうか。  このようなときにやれるのは、できるだけの地元発注、地域内発注ではないでしょうか。  もちろん、その中では割高の問題も、品数の問題もあると思います。  そのほかにも、想定されない問題も多々あることと思われます。  しかし、地元経済に対する波及効果は一番あるのではないでしょうか。  地元、地域にあるものは地域のものを利用し、地域でやれるものは地域の人たちにやらせるなら、また別の面で地域経済に対する大きな支援になるのではないでしょうか。  私の出身のまち、旧大東町でも需用費の総額は、数年前までは高い方の数億円ほど、最近では低い方の数億円ほどの予算がありました。  でも、地元の商工業者への発注は、データをもらった年で40%にいっていないようでした。  当時から、これらを可能な限り引き上げようと努力してきました。  このような予算は、地元の商店でも納入できる商品を多く含まれていると思います。  できるだけ納入できるように配慮した発注も大切です。  もちろん、人員が少なくなっている時期に、細かい、煩雑になるものが多くなるということは大変だと思うのですが、今の地元、地域の商店に対するとりあえずの施策ではないでしょうか。  同じように、建設、建築のような、いわゆる公共事業と言われる大きなものも、今のところ自治区長が5,000万円まで権限があるそうですが、発注先が問題です。  公共事業の最盛期の時代から見れば、かなり落ちています。  どこの業者もかつての夢を追っている業者はないでしょうが、合併によってさらに減ずる、その中の流れとしてやむを得ないでしょうが、そのような中でも業者は地元の中核企業となっているところが多いのです。  働いている人たちも地元の人たちです。  企業の盛衰が地元の経済の浮沈のかぎとなっています。  市部の大企業がその市の盛衰を担っている市部もあるそうですが、在にいけばいくほどその地域の盛衰は、そのような業者との関連が強くなってきています。
     公共事業が少なくなった分、民間の細かい仕事にまで家々をめぐり必死に営業しているようですが、小さな地域ゆえ限りがあることと思われます。  先ほど話したように、これからの公共投資の増額は望めない、それであるなら、いかにある予算できちんと立派な仕事もし、地域経済の衰退を防ぎ、地域社会を維持していくのか大きな課題があります。  新しく社会の集合体を形成するには、あと何年も何十年もかかります。  そのようでなく、当面このある予算で効果的に対処せざるを得ないのではないでしょうか。  問題は、どのように使えば当初の目的を果たし、地元経済に対する一番の波及効果となり得るのでしょうか。  管理費がかかり、監督が煩雑になるかもしれませんが、分割発注、分離発注をこまめに行い、できるだけ多くの業者に仕事を直接させていくということではどうでしょうか。  まとめて発注して、受注した業者が二次、三次の下請けに出していくよりずっと効果的になるのではないでしょうか。  この厳しい経済情勢のもとで、競争に打ち勝たなければ生きていけない、打ち勝ったものだけが勝ち残るというのでは、最終的には地域経済も衰退するということではないでしょうか。  競争だけがすべてではない、地域のコミュニティと同じく協力の中にこそ、この大きなまちが生き残るすべがあるのではないでしょうか。  そのために、限られた予算の使い方が地域の経済も市民の生活も心も形成していくと思われますが、いかがでしょうか。  よろしくご答弁をお願いいたします。 ○議長(佐々木時雄君) 那須茂一郎君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの那須茂一郎議員のご質問にお答えをいたします。  新市の子育て環境の整備につきましては、先に議決をいただいております一関市総合計画基本構想の五つのまちづくりの目標の一つに、みんなで支え合い共につくる安全安心のまちづくりを掲げております。  子供たちを安心して産み育てることのできるよう支援体制の構築を図るとともに、共通の宝である子供たちが、たくましく伸び伸びと育つことのできる地域社会の創造の実現のため、施策の推進を進めてまいります。  なお、具体につきましては保健福祉部長から、公園の状況については建設部長、乳幼児医療費の所得制限については市民環境部長から、また財政問題については総務部長からそれぞれ答弁いたさせますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 私の方から、子育て環境の整備について、特に保育園の待機児童、あとは老人施設での子育てサポート、あとは職場環境への啓発、この3点についてお答えをいたします。  まず、保育園の待機児童の関係でありますけれども、保育園の過去5年間の定員の推移から申し上げたいと思います。  平成14年度1,865人、平成15年度1,935人、この段階で70人の増を図っております。  平成16年度1,980人で45人の増を図っております。  平成17年度2,000人、この段階で20人の増を図っております。  平成18年度2,020人、ここでも20人の定員増を図ってきたところであります。  待機児童の状況というお尋ねですけれども、平成16年4月時点では14人、平成17年の4月時点では36人、平成18年4月におきましては19人となっております。  これは毎月動きますものですから、4月時点と現在9月時点においてもまた違っております。  これに対し保育園の定員数については、平成16年度には、たんぽぽ保育園のご協力をいただきました。  新設でございました。  あと、それぞれ既存の保育園において定員増を図っていただいたところであります。  今後の見込みでありますけれども、平成19年4月には1カ所の保育園におきまして15名の定員増という予定であります。  近年、就学前児童が年々減少しているにもかかわらず保育園の希望が増加しており、一方、幼稚園の方ですけれども、こちらの方は定員割れになっているというような状況があります。  幼児における子育て環境ですけれども、単に保育園の定員増の問題では解消できないことを踏まえ、国におきましては幼保一元化構想を目指しました就学前の子供に関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律というものが交付されました。  これに基づきましても、において就学前教育、保育を一体としてとらえ、総合的な機能の提供を目指しまして、10月1日施行の条例をこの9月議会で提案される予定になっております。  法律の名前は、今ご紹介申し上げた法律なのですけれども、具体の内容、皆さんがお耳にしているのでは、認定こども園というのがこれに当たります。  当市でも今後この新制度、認定こども園というものの制度を見守りながらこの制度の活用を図るなどして、待機児童の解消に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。  次に、老人施設等での子育てサポートについてお答えを申し上げます。  現在の制度のところをまず最初に紹介させていただきたいと思いますけれども、保育園以外にですが、現在子育てサポート事業としましては、ファミリーサポートセンター事業を平成16年度より社会福祉協議会に委託し、実施しているところであります。  今後、東部地区での会員募集にも力を入れ、これを展開していきたいというふうに考えておるところであります。  ご紹介の老人介護施設での子育てサポートということですけれども、確かに1カ所でNPO法人が実施しております。  先ほど議員さんからご紹介いただきましたように、突発的な対応なり臨時的な対応ということについては、有効なことと我々もとらえているところであります。  ただ、それに類似するような施策、ただいまご紹介しましたファミリーサポートセンター、あとは公私立の幼稚園の一時保育というものがあり、そういう制度がございます。  これにつきましては、現在、私立の保育園が主ですけれども、市内全体で5園ほどが実施しております。  病後児保育への最短距離に老人施設が該当するのではないかというようなことでございますけれども、一つには、老人施設の中に保育士を抱えている場合につきましては問題がないのですが、ヘルパーと老人介護の人のみの場合ですと、新たに保育士の雇用というような課題があります。  次に、出産に伴う休暇制度や育児休業制度は、就業規則に必ず記載されなければならない事項ですから、整備されている企業が多いものと認識をいたしておりますけれども、実態といたしまして、企業の経営状況により、制度としてはありますけれども、実際問題として取得しづらいというような場合もあろうかと推測をいたしております。  職場環境が子育てを行うに当たって好ましくない状況にある場合、国の機関である岩手労働局雇用均等室や労働基準監督署等により事業所等に対する指導がなされることとなりますけれども、市として啓発できないかというお尋ねでありますので、啓発には努めてまいりたいというふうに考えております。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 私からは、幼児などが遊べる公園の状況についてお答えいたします。  まず、当市が管理している公園の設置状況でありますが、都市計画区域内に設置している都市公園が78カ所、その他公園が22カ所、農村部に設置している農村公園が13カ所で、合計113カ所となっております。  これらの公園につきましては、その設置目的に沿って、幼児から高齢者まで多くの市民の憩いの場として、また健康増進など多目的にご利用をいただいているところであります。  このうち、民区内や団地内などに設置し、主に児童などの利用対象とし、砂場や遊具などを備えた身近な公園につきましては、街区公園として66カ所、児童公園として7カ所、計73カ所を設置しているところであります。  次に、幼児なども遊べる空き地などを活用した身近な公園の整備につきましては、整備の際に国の補助対象になりにくいなどのことから、対応は難しい状況にございますが、地域で整備するので支援してほしいという場合もございますので、その場合には、利用見込みや空き地の状況など、現状を掌握しながら検討してまいりたいと考えております。  次に、砂場の安全対策を含めた公園の管理の状況についてお答えいたします。  公園の管理につきましては、釣山公園や唐梅館総合公園など、規模が大きく多くの方々にご利用いただいている公園を除き、地域の公園として草刈りなども含め地域の方々に管理をお願いしている現状にございます。  このようなことから、公園内の砂場などの状況につきましては、管理をお願いしております地域の方々のお話を踏まえ、対処しているところであります。  ご質問のありましたペットなどによる公園内の砂場の汚れにつきましては、ここ数年ペットを飼っている方々のマナーが向上してきており、砂場が汚れているというような苦情はいただいていないところでございますが、地域の皆様にご協力をいただきながら、引き続きお互いのマナーの啓発に努めるなど、良好な管理が図られるよう努力してまいります。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 私からは、乳幼児医療費助成につきまして答弁させていただきます。  乳幼児医療費助成事業につきましては、乳幼児が医療機関にかかったときに、市が医療費の全部、または一部を給付し、健やかな子育てを支援するとともに、生活の安定を図り、乳幼児の福祉の増進に資することを目的に、の補助基準に準じて対象者や給付要件を定め、実施しているものであります。  事業の内容を申し上げますと、対象者は、要件として保護者の所得制限がありますが、ゼロ歳児から就学前の乳幼児でありまして、平成17年度では乳幼児全体の約75%が給付の対象となっているところでございます。  具体的な給付内容を申し上げますと、対象者が医療機関で払った一部負担金について全額給付となるのは、乳幼児が3歳児未満の場合、また3歳児以上でも保護者の方の市民税が非課税の場合は該当となりまして、申請によって全額給付されるところでございます。  一方、一部給付となりますのは、保護者の方が市民税を課税されている場合でありまして、給付内容は、1カ月につき入院の場合は5,000円、外来の場合は1,500円を超えた額が申請により給付となるところであります。  次に、助成対象者の所得制限の基準についてでありますが、基本的には保護者本人の所得について、児童扶養手当支給対象基準所得に80万円を加えた額が所得制限の額となっているところでございます。  具体的な例で申し上げますと、当該年の税申告時の保護者本人の所得で被扶養者が1人の場合は310万円、2人の場合は348万円が所得制限の額となっておりまして、被扶養者の人数に応じて額が定められております。  この額を超えますと医療費助成の対象にならないというところであります。  ご指摘の所得制限を廃止した場合の市の負担につきましては、平成17年度の通年の実施状況で申し上げますと、対象者数が5,117人、給付総額は1億573万6,000円でありまして、その負担割合はが2分の1、市が2分の1でそれぞれ5,286万8,000円を負担して実施しているところでございます。  所得制限をなくした場合については、平成17年度の状況で試算いたしますと、対象者数が現状より約1,280人、率で約25%増えると見込まれるところでありますので、この増額分につきましてはの補助対象となりませんので、全額市が負担することとなり、市の負担総額では7,930万2,000円と見込まれているところであります。  市といたしましては、現時点ではの基準に準じ、一定以上の所得者への所得制限もやむを得ないと考えているところでございますが、今後総合的な子育て支援策の中で研究してまいりたいと考えておるところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 私からは、財政問題についてお答えをいたします。  国、地方を通じた厳しい財政状況の中で、地方経済の急速な回復はあまり期待できず、また地方交付税や国庫補助負担金につきましても、縮減基調は変わらないと見込まれるところであります。  また、今後の財政見通しは、平成24年度まで各年度の収入で支出が賄えず、収支がマイナスとなり、財政調整基金の取り崩しを行わなければならないという厳しい状況となっているところであります。  しかしながら、平成18年度当初予算では、厳しい財政状況の中でありましたが、基本健康診査や幼児歯科健診の対象者の充実など、全市域にわたるサービスの拡充や中小企業振興資金貸付事業の利子補給率の統一を行い、また新市建設計画事業を着実に推進することとし、財政調整基金等から16億6,000万円を取り崩し予算編成をしたところであります。  また、このような財政状況におきまして、今後住民サービスを継続し、新たな行政課題に対応していくためには、簡素で効果的、効率的な行財政運営を推進し、社会経済情勢の変化に的確に対応できる財政基盤を確立する必要があります。  そのためには、事務事業の整理、合理化や民間委託の推進、市民と行政との協働によるまちづくりの推進、職員の定員管理及び給与の適正化、経費の節減、合理化等、財政の健全化など、行財政運営全般にわたり常に見直しを行い、行財政改革を推進してまいらなければならないと考えております。  また、行財政改革の推進は、まず人件費や事務的経費の縮減に取り組むことといたしますが、市民に負担が及ぶ事務事業の見直しにありましても、市民の理解と協力をいただきながら取り組むことが必要であると考えております。  今後におきましては、市民の視点に立った行政運営に努め、行財政改革を推進するとともに、負担とサービスの公平性など、行政サービスのあり方を常に点検し、中長期的な財政見通しのもとに経費の節減や効果的、効率的な執行など財政の健全化に向けた財政運営を堅持していく考えであります。  また、あわせて、市民への周知につきましては、市広報やホームページ等を活用して、市民の理解と協力をいただけるよう努めていく考えであります。  次に、市が行っている工事や消耗品等、物品の発注状況等についてお答えをいたします。  現在の経済状況は、全国的には緩やかな回復傾向にありますが、当市にありましては依然として厳しい状況にありますことから、地域経済の活性化は大きな課題としてとらえ、工事や物品等の発注に当たっては、本庁及び各支所とも地元発注を優先するという共通の考えのもとに実施しているところであります。  まず、物品関係の発注についてでありますが、1,000万円を超える物品と一関地域にかかわる物品については本庁で、1,000万円以下につきましては各支所で発注を行っており、消耗品については本庁、支所とも地域内の業者を優先し、備品関係についても、品目にもよりますが、市内の業者を優先した発注に努めております。  また、本庁、各支所で共通して使用する名入り封筒や予算書、決算書等の印刷については、本庁で一括して発注しているわけでありますが、市内の対応可能な全業者からの見積提出、または入札の方法により発注しておるところであります。  次に、工事の発注についてでありますが、5,000万円を超える工事につきましては、本庁で一括して入札を行っており、業者選定に当たっては、市内業者を優先して指名し、地元発注に努めております。  また、5,000万円以下の工事につきましては、所管する本庁、支所のそれぞれの指名資格審査会において業者を選定し、各地域内の業者を優先し指名を行っております。  次に、分離、分割発注についてでありますが、建築工事等につきましては、建物の規模にもよりますが、建築本体工事と電気設備工事、機械設備工事の工種ごとに分けて分離発注をしております。  また、工区設定による分割発注につきましては、コストの縮減や工事の効率性、工期等を考慮して、適切な工事量の設定を行っているものであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 申し上げますが、質問、答弁とも時間に意を配してお願いいたします。  16番、那須茂一郎君。 ○16番(那須茂一郎君) すいません、最初の質問が長かったようで、ごめんなさい。  端的にお尋ねします。  保育園の関係なんですけれども、無認可に通っている子は待機児童に入るか否かですね、その点お願いします。  それから、福祉施設、介護施設で保育士がいるかどうかという話でしたけれども、現実に保育士さんを雇っているところもありました。  それから、すごいなと思いましたのは、保育士さんでありながらヘルパーさんを兼ねている資格を持っている方もいらっしゃいました。  それから、介護施設でありますから、看護師さんもいらっしゃると、それから別な部屋もあるということで、先ほど部長さんから答弁あった分は、私、考えているなと思いました。  それから、次に、公園等の問題ですね。  確かに、いちいち全部検査したわけではないから、どこの公園に、どういうふうな砂場に問題があるという問題はないと思うんですけれども、全国的な傾向として砂場の安全性についてという意味でお話しました。  それで、立て札がよく立っていて、犬猫等は遊ばせないようにしてくださいというふうなのが砂場にありますが、その立て札は、ただ遊ばないではなくて、どうして、例えば寄生虫とかこういうものがありますから、ふんの中にありますからやってはだめですというふうな形の説明が立て札に必要ではないかなと思うんですね。  立て札を立てるときはその説明が必要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
     それから、医療費の関係なんですけれども、医療費が、説明がなかなか難しいと。  例えば、最初のお子さんであれば、扶養家族もゼロであれば基準額がずっと低いと、それが子供を抱えたり、奥さんが扶養になっているときは基準額が結構上がるわけですね。  ですから、その説明をきちんとなさっていただければ、ある程度理解する人たちも多くなるのではないかと思うんですね。  ただ、この基準で該当する該当しないではなくて、扶養家族の数によって基準額が違ってきますから、その説明がちょっと、理解していただくように大切ではなかったかなと思うんですけれども、その点よろしくお願いします。  まず、その辺お願いします。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 端的にお答えいたします。  無認可は待機に含まれるか否かということですけれども、待機に含まれません。  次に、NPO法人等が行っている老人福祉施設、介護の関係のほかに保育士、看護師がおられると、たまたま、本当に一関市で展開しているNPO法人では、そのような形で人材がそろっていますのでいい展開ができるのですけれども、新たに老人福祉施設等で取り組もうとする場合においては、まま保育士、看護師等が欠ける場合が多いのではないかなということでご紹介をさせていただきました。  以上です。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 砂場の管理で看板と説明が必要と考えるがどうかと、こういうお話でございますけれども、大変、貴重なご意見として今後検討してまいりたいというふうに思います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 所得制限の関係でございますが、確かにご指摘のとおり、所得制限がございまして、これは子供の数によって変わってきますし、この所得制限と収入の金額ともまた違っておりますので、それら現場の中で十分理解いただけるような体制を検証して、改善をしていきたいというふうに思っております。 ○議長(佐々木時雄君) 那須茂一郎君の質問を終わります。  次に、武田ユキ子君の質問を許します。  武田ユキ子君の質問通告時間は60分であります。  3番、武田ユキ子君。 ○3番(武田ユキ子君) 一新会の武田ユキ子でございます。  昨年の9月20日、新一関市誕生から早1年を迎えようとしております。  このような中で、花木鳥や市民憲章の制定、行政改革大綱、市総合計画基本計画の策定などを初め新市の新たな発展に向けて、その基礎づくりに鋭意努力していただいているところであります。  そのご努力に対し心から感謝と敬意を表するものでありますとともに、市民の英知を結集し、新市の将来を揺るぎないものにしていかなければならないと思料するところであります。  さて、そのようなことを踏まえて、提言を含め、2題について質問をいたします。  市長、当局におかれましては、前向きな、そしてわかりやすいご答弁をお願いいたします。  質問の第1点目は、新市のまちづくりについてでございます。  私は、3月定例会において、まちづくりについてご質問いたしましたが、新一関市の発展を願うとき、まず地域が持つ資源を有効活用し、魅力を引き出し、地域の総合力を高めていくためには、観光、環境など多様な分野でさらに連携を深め、地域の発展や個性、そこにしかない文化や資源を大切にし、それらを育てながら地域らしさを追求していくことが必要であると考えます。  また、同時に、そこから既成の価値観や尺度にとらわれることのない新しい価値観や基準の確立と、それに基づいた施策を図っていくことが重要と考えます。  このような考えのもとに、次の4点についてお伺いいたします。  まず、一体感の醸成を促す取り組みについてでありますが、新しい時代にふさわしい魅力的なまちづくりを推進するためには、旧市町村意識を早急に解消し、一日も早い地域住民の融和と一体感の醸成を図ることが最重要課題であると思っております。  そのためには、例えば地域間交流を促進するための交通体系の整備なども有効かと考えます。  新一関市の市域面積は、実に1,133平方キロメートルという広大な広さを有することとなりました。  こうした中にあって、市域内を円滑に移動するための交通体系の整備により、公共施設利用等の利便性や通勤、通学の利便性を確保しつつ、地域住民の融和と一体感の醸成を図る、そうした交通体系を整備することができれば、広大な市域内に点在する各種公共施設の利用促進にもつながり、また、単に地域住民の利便性向上に寄与するのみならず、入り込み客の増加が図られ、地域の活性化にも大きく貢献するのではないかなどと考えるものでありますが、いずれ当市の取り組み状況についてお伺いいたします。  次に、事務事業の調整における考え方についてお伺いいたします。  このことについては、合併協議の中で調整したもの、合併後にある期間をかけながら調整を図っていくものに大別されると思いますが、私は、それぞれのまちで実施してきた事務事業について、まず成果や評価について総括し、その上で新市においての取り組みについて検討していくべきものと考えますが、当市においての調整の考え方についてお伺いいたします。  また、調整された事業について、現在問題、課題はないかについてもお伺いいたします。  総合計画基本構想の中で、将来像として、人と人、地域と地域が結び合い、未来輝くいちのせきを掲げ、その実現のための考え方としての3本柱に、人が輝く協働のまちづくりがあります。  新しい行政のあり方が問われている今、地域の特性を生かしたまちづくりに、市民と行政とが知恵と力を出し合う仕組み、協働のまちづくり対策は時代のニーズでもあり、大変重要課題と受けとめるものであります。  しかしながら、その推進に当たっての課題も多いと受けとめるものであります。  私なりに当市の現状について整理してみますと、パートナーとしての未熟な行政、参加の呼びかけに工夫が足りない、人材のネットワークが不十分、市民と行政とのコミュニケーション不足などなどが考えられます。  そこで、当市においての協働によるまちづくりの理念、具体的取り組み状況とプロセス、全庁的取り組みと窓口の設置の必要性、住民意識の醸成周知と職員の共通認識についてお伺いいたします。  次に、磐井川堤防かさ上げ工事の進捗状況と今後の計画及びそれらに伴う一ノ関駅周辺整備計画についてお伺いいたします。  国土交通省が進めている遊水地事業は、昭和47年度から着手され、早期完工が待たれるところでありますが、市街地をまたいで流れる磐井川堤防のかさ上げ工事の進捗状況、また今後の計画についてお尋ねいたします。  また、浅井市長さんは、一ノ関駅東西自由通路等駅周辺の整備について、地域からの要望に対し、磐井川堤防のかさ上げ工事にはJR東北線の鉄橋工事が想定されることから、これらの工事に合わせて整備できるよう関係機関に働きかけていきたい旨のお答えをいただいております。  私もこの考え方は千載一遇のチャンスと思うものであり、ぜひ、そのような方向で進めていただきたいという思いでご質問をいたします。  次に、大きな2番目、合併についてお伺いいたします。  このことにつきましても、3月議会で質問させていただきました。  その際、浅井市長さんは、両磐は一つ、今もドアを開けているとのご答弁でありました。  また、藤沢町さんとの事務レベルでの勉強会を持たれたとの報道もあったところであります。  そこで、第1点目は、藤沢町さんとの勉強会の内容についてお知らせいただきたいと思います。  また、昨今の報道によりますと、藤沢町の佐藤町長さんが浅井市長さんに直々お会いになって、合併について会談を持たれたとのことでありますが、そのことについてもお話しいただきたいと存じます。  また、さらに藤沢町議会9月定例会において佐藤町長さんは、早期合併を求める理由について、両磐地域一体の中で地方自治再生に入るのが正しいとの認識を示されたとの報道ですが、このことについて浅井市長さんのご所見をお伺いしたいと思います。  2点目は、合併協議会時と現時点での合併条件についてであります。  法定合併協議会時における申し合わせ事項により、藤沢町さんは合併を断念されたとの認識のもとでお伺いいたしますが、法定合併協議会時における申し合わせ事項、いわゆる合併条件が、そのまま今後の合併条件になるのかどうかについてお伺いいたします。  藤沢町さんは、法定合併協議会時における申し合わせ事項を念頭に、条件が整ったということで申し入れておられるのであろうと推察するものであります。  そこで、先般のトップ会談後の浅井市長さんのお話として、現在事務レベルでの勉強会の内容を精査中として、さらに必要な事項を調査、検討し判断したいとの報道ですので、その辺のことについて改めて確認をいたしたいと存じます。  また、市民の意向をどのようにとらえているかについてもお伺いいたします。  そして、最後に、浅井市長さんがとらえている藤沢町さんとの合併の是非についての判断するタイムリミットについてお伺いいたします。  いずれ、合併議論の中で、旧一関市を例にお話しいたしますと、両磐は一つという浅井市長さんの思いが市民に伝わり、また、議員の大方も賛同した経緯があります。  構成する自治体のだれもが、九つでいくんだなと思った時期があったと思うのですが、結果として7市町村で新市のスタートとなったわけであり、浅井市長さんにおかれましては、道半ばとの思いでおられるのではないでしょうか。  誕生間もない新市のかじ取りにご苦労されております浅井市長さんには、心から敬意と感謝を申し上げるものでございますが、私は、藤沢町さんとの合併について、特に根っこは財政にありきのような情報の中で、地域住民が正しい判断ができる状況にはないと考えます。  浅井市長さんには、合併を取りまとめてきていただいた当事者として、机上の論理のみならず直接足を運ぶなど、理解を深め、住民に的確な情報を伝える必要があるのではないでしょうか。  いずれ、今の状況を長引かせることは、これまでそれこそ一体感を持って地域づくりをしてきたこの地域の歴史に禍根を残す由々しき問題と思料するものであります。  浅井市長さんにおかれましては、互譲の精神というその精神でこの難局をどのように切り開いていかれるのかご所見をお伺いいたし、この場からの質問を終わります。  ご清聴ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 武田ユキ子君の質問に対する答弁は、再開後にこれを行います。  休憩いたします。  再開は午後1時といたします。 午前11時50分 休   憩 午後1時00分 再   開 ○議長(佐々木時雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  武田ユキ子君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 武田ユキ子議員のご質問にお答えをいたします。  まず、合併についてでありますが、順序をちょっと前後しますけれども、合併についてでありますけれども、藤沢町との勉強会の内容について、経過等を含めながら申し上げます。  一昨年の12月、両磐9市町村による両磐地区合併協議会が解散され、引き続き、休会していた一関地方合併協議会を再開するに当たり、その協議会への参加についての申し合わせ事項が確認されたところであります。  その申し合わせ事項に沿って七つの市町村による一関地方合併協議会が組織され、昨年3月の合併申請、9月の新一関市誕生という経過をたどったところであります。  今回の勉強会は、藤沢町さんから、その申し合わせ事項に沿ってさまざまな改革に取り組み、方向性等を定めたので、それらの状況等を説明したいという申し入れを受け実施したものであります。  したがいまして、これまでの勉強会の概況は、藤沢町における平成18年度当初予算編成時の長期財政見通し、国営農地開発事業等に係る平準化事業導入後の償還期限や各年度の償還額、第三セクター等の整理の状況説明を受けたという現状であります。  次に、合併条件、合併の姿等のご質問についてでありますが、私は両磐は一つという気持ちは今もいささかの変化もありません。  また、藤沢町長さんにおかれましても、その思いは同じであろうと感じておりますし、そうした思いから、さまざまな努力を重ねられてきていると真摯に受けとめているところであります。  市町村合併は住民福祉向上の手段であり、目的ではありません。  合併というまちづくりの手法の選択には、おのずと市民の合意形成が必要であり、それが円満に形成できるかが合併の条件であるととらえております。  それには、まず、合併協議時のさまざまな経過を踏まえつつ、藤沢町の行財政運営の現状を速やかに、かつ的確に把握し理解した上で、諸情勢を総合的に判断して取り組んでいかなければならないと考えております。  次に、新市のまちづくりにおける事務事業調整の考え方についてでありますが、今般の合併にあっては、厳しさを増す地方財政環境の中、行政サービス水準の維持と自治体の役割、責任を果たしつつ、新しい地域づくりを行っていきたいという考えで取り組んできたところであります。  事務事業調整にあっては、新市が行政体としての役割と責任を果たすことを念頭に置きながら、これまで各市町村が実施してきた考え方、手法を尊重しつつ調整を行ったところであります。  次に、協働によるまちづくりについてでありますが、市民との協働によるまちづくりは、議員お話しのとおり、大変大切であると認識しているところであります。  市民との協働によるまちづくりを進めていく上では、市民の各種計画への参加や公聴機会の充実、まちづくり、地域の活性化のため、市民が積極的に取り組む自主的活動への支援などの事業を継続的に実施しながら、市民と行政のコミュニケーションを深め、行政のあり方、市民参加のあり方を啓発し、定着させていくことが大切であると考えております。  なお、一体感の醸成を促す取り組みについてと事務事業調整の具体については企画振興部長から、磐井川堤防かさ上げ工事等については建設部長からそれぞれ答弁いたさせますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 私からは、まず、新市のまちづくりについてのうち、一体感の醸成を促すためにどのようなことに取り組んでいるかというご質問についてお答えいたします。  合併後の新市において、一体感を早期に醸成することは、6月議会で議決をいただいた一関市総合計画基本構想に掲げる、人と人、地域と地域が結び合い未来輝くいちのせきという将来像を実現するためにも重要な課題の一つであります。  一体感の醸成には、議員お話しの、道路交通ネットワーク網の整備というハード施策とあわせ、気運の盛り上がりを図るソフト的な施策の一体的推進が必要であると考えております。  そこで、ソフト面での取り組みを申し上げますと、まず、郷土に誇りを持ち、市民、団体、行政等が心を合わせて一体感の醸成を図りながら、活力あるまちづくりをするための行動指針となる市民憲章やシンボルとなる花木鳥、そして現在策定作業を進めている市民歌を市民が身近なものとして感じることができるよう、いろいろな機会をとらえて活用することとしております。  さらに、それぞれの地域の市民が互いの文化や歴史を尊重しながら、自然な形で交流を深め、互いを理解することができるよう、みずからが計画し、みずからが実施する事業への支援策として、地域おこし事業を創設し、推進しているところでもあります。  今後、これらの事業を通じ心の一体感は醸成されていくものと考えております。  また、民間団体におきましては、既に社会福祉協議会や芸術文化協会が一つになっており、さらに体育協会や種目別協会等につきましても協議が進んでいると伺っているところであり、新市の一体感は着実に醸成されているものととらえております。  次に、事務事業調整の具体についてお答えいたします。  合併協議では、各分野の事務事業につきましては、次の六つの一元化の考え方を基本として調整を行ったところであります。  一つには、住民生活に支障がないよう速やかな一体性の確保に努める一体性確保の原則、二つには、住民サービス及び住民福祉の向上に努める住民福祉向上の原則、三つには、地域特性に配慮しながら地域の一体的な発展に努める地域特性配慮の原則、四つには、負担公平の原則に立ち、行政格差が生じないように努める負担公平の原則、五つには、新市の健全財政運営に努める健全財政運営の原則、六つには、行政改革の観点から事務事業の見直しに努める行政改革推進の原則であります。  しかし、事務事業の中には、合併協議時に一元化を図ることができなかったのも多くありますことから、総合計画基本計画の策定や予算編成にあわせ、同様の考え方で順次調整を行ってきているところであります。
     また、調整された事業についての問題点、課題についてでありますが、今後、来年度以降の事業計画を策定していく中では、さまざまな課題等も出てくるものと思われますが、その都度、先ほど申し上げた考え方を基本として対応してまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 私からは、磐井川堤防かさ上げ工事の進捗状況と今後の計画及びそれらに伴う一ノ関駅周辺整備計画についてお答えいたします。  国土交通省岩手河川国道事務所では、ことし1月から磐井川堤防改修に関する懇談会を設置し、JR磐井川鉄橋から上流、両磐酒造付近までの区間の堤防改修方針について検討を行っており、予定では年度内に意見を取りまとめ、その後、地域住民の方々への説明会を予定していると伺っているところであります。  磐井川堤防改修は安全性の確保のほか、堤防周辺の利活用、道路を初め公共施設や多くの住宅などの移転も考えられますことから、地域住民はもとより、市民の方々の合意形成が重要であると考えているところであります。  このことから、国と連携を図りながら、市民と一体となり取り組んでまいりたいと考えております。  次に、磐井川堤防かさ上げに伴うJR磐井川橋梁の改修につきましては、本年6月にJRと国土交通省において協議がされ、今後JRにおいて調査を進めることになったと伺っているところであります。  このようなことから、市といたしましても、東西自由通路を含めた一ノ関駅周辺の整備のあり方について、JRと勉強会を開始したところであります。  このため、整備計画につきましては、JR磐井川鉄橋の改修計画の動向を見ながら、今後JRと協議してまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 3番、武田ユキ子君。 ○3番(武田ユキ子君) 再質問をさせていただきます。  まず、新市のまちづくりについてでございますが、協働によるまちづくりというところで、具体的な取り組み状況とプロセス、また全庁的な取り組みと窓口の設置の必要性、あるいは住民意識の醸成、周知と職員の共通認識というようなものも通告をいたしておりましたが、ちょっと答弁の中に盛り込まれてなかったのではないかというふうに思っております。  そこで、一体感の醸成を促す取り組みということで、新市になりましてから地域おこし事業というようなものを、地域振興課を窓口にやっておられるということですし、これは大変住民の方々からも好評だというふうに思いますし、いろいろと取り組みも自主的に組み立てて頑張っておられるということですので、大変いい状況にあるというふうに思います。  ただ、やっぱり、各自治区が今設置されてあるわけですが、そういった同士の行き来というか交流というか、一体感の醸成を図るものが何かしらないのだろうかという思いがしてならないわけであります。  先ほど壇上では、交通体系というか、そういったものについてお話をしましたが、その中に、私が想定してお話し申し上げましたのは、例えば、室根地域とか大東地域ではまちにバスを走らせているわけですけれども、そういったものをもう少し、せっかく合併もしたわけですから、そこの地域を越えた中で利便性なりというものも考えたり、あるいは一体感の醸成を基軸に、運行なりを工夫できないかというあたりを申し上げたところであります。  また、各自治区ごとに協議会が設置されております。  これは性格上、他の協議会とのやりとりができるのかどうかについてはちょっと私も不案内なところがございますが、全市的な取り組み等にいろいろとアイデアを出していただくとかというものについては、ぜひこういった機関の方々にも応援をしていただくというか、ご助言をいただくのがいいのではないかと、そういうような考えで、各自治区の協議会の方々が、そういうまちづくりなりのところで意見なりを交換できる場というようなものはどうなのだろうかというふうに思いますが、これまでの各自治体の中でのコミュニケーションというのは十二分にとられてきているし、特色がそれぞれあると。  そういうその特色を、できるだけ早い段階で交流を深めながら、いいまちづくりに向けていくというのが、私は一体感の醸成の大きな役割でもあるというふうに思いますので、この辺の考え方についてお尋ねをしたいと思います。  それから、事務事業の調整における考え方というのはわかりました。  いずれ、六つの大原則でやっておられるということで、これは行政としては全くそのとおりだというふうに思います。  ただ、これまでの長い歴史があるわけでありますから、そういう歴史の中で積み上げたものの総括的なものをなされて、それでその中の考え方なり何なりも含めて、大原則と一緒にそういう考え方も取り入れてやっていく必要があるのではないでしょうかということでお話を申し上げたのでございます。  この辺についてお答えをいただければと思っております。  それから、協働のまちづくりにつきましては、先ほどお話し申し上げましたし、当局の方からも大きな柱であるということであります。  まだ具体的な取り組みについて披瀝していただいておりませんけれども、私の感じといたしましては、それぞれの旧来のやっていることを引き継いでいるのかなというような思いがしてならないわけです。  しかし、やっぱりこれは住民の方々、相当期待をしておられる、心の準備もしておられる、あるいはいろいろ市の方に働きかけもしておるのではないかと思いますが、なかなかそういうようなものを、一つの行動として目に見えるようなものに仕立てていくというのは、現段階では難しいという状況にあるのではないかというのが私の見た感じであります。  でありますから、例えば地域振興課が設置されたということであれば、そこのところに、やはり専門スタッフなり何なり、先ほどは窓口というような表現でお話し申し上げましたけれども、そういうことで、住民と行政との太いパイプづくりをしていく必要があるのではないかと、そして、そういうあたりのところには、当然、住民の方々にもっとわかりやすく、方針なり計画なりというようなものをお示ししていきながら、ある程度、5年なり何なりの中で、こういうやり方で、ここまでこうしていきたいというようなものをお示ししていただくということも必要なのではないかと思っておりますが、その考え方についてどうなのかについてお尋ねをしたいと思います。  それから、磐井川かさ上げ工事の進捗状況等につきましては、よくわかりました。  いずれ、大変な事業ということであります。  全体的な遊水地事業もまだまだ道のりが遠いというふうに思ってございますが、どうぞ今後とも各方面に強く働きかけていただいて、できるだけ早い完工を願うものであります。  そういうような中で、JRさんとの勉強会をなされたと、大変私は嬉しい限りでありまして、当初から浅井市長さんの述べておられるそういう考え方に、本当に千載一遇のチャンスではないのだろうかという思いをしておったところであります。  旧一関市の中では大きな課題となっておりました東西自由通路、駅のですね、これらは本当にこの地域の発展に欠かすことのできないものだろうというふうに私は思いますし、私自身も東の方に住んでおります。  1カ月に5、6回ぐらいは切符を買いまして向こうの方にいきますが、やはり歩いて西側の方に行けるというのは大きな魅力であります。  そういったことで、ぜひこのことにつきましても進めていっていただきたいという思いですし、また今、市民号というようなものが、当然、当初一ノ関駅のいろいろな、JRさんに対しての働きかけ等もきっかけとなって市民号がスタートしたというふうに思っておりますが、それらの中の事業の中身にこういった意向も含めたもので進めていただければ、なおいいなというふうに思っております。  その辺のことについてお考えがあればお尋ねをしたいと思います。  次に、合併のことについてお尋ねをいたします。  先ほどの市長さんのお話の中に、勉強会を持ったと、そして、これまでの申し合わせ事項についての確認の場というようなものというふうに受けとめたところですが、そこまでは私も新聞等である程度わかっておりましたので、もう少し詳しい内容を実は知りたいと思ってご質問したところであります。  中身はどうだったのかというものについて、なかなか公の場でお話しするというのは難しいこともあろうかと思いますけれども、いずれもう少し詳しいお話をいただきたいと思います。  それから、浅井市長さんのところに藤沢町の町長さんがおいでになって、会談を持たれたということでありますが、その中身についても、お話できるところまでぜひお知らせいただければというふうに思いますし、また、藤沢町さんの議会も一関市と同じような日程で進められておられるようでございますが、新聞によりますと、合併を早期に求める理由ということについて、両磐地域一体の中で、地方自治再生に入るのは足並みをそろえた方がいいというような考え方なのかなというような思いをお話しされたのではないかと思いますが、そういうそのことに対しての浅井市長さんのご所見を伺いたいと思います。  先ほど壇上では、今財政一辺倒というような情報が飛び交うというあたりは、私は思わしくないというお話を申し上げました。  どこに視点を置いて合併の相手というようなことで議論をすればいいのかについては、それぞれ考え方があるというふうに思いますけれども、私は、ぜひ直接まちに行って、まちの様子なり何なりも知っていただいて、その上で私たちに適切な情報を流していただきたいというふうに思いましたが、実は私もそういうことを申し上げるのでは、いずれ隗より始めようというような思いで勉強してまいりました。  いろいろな、先駆者的な事業に取り組んでおられるまちだなという印象が、まずそういう印象を持ったところでありますが、ちょっとセールスマンになるかもしれませんが、ちょっと披瀝をしたいと思います。  まず、区長さんと自治会長さんの立場を明確にしているというのは、もう相当長いところだそうですが、私はこのことについても、このことは知りませんでしたが、だいぶ前の議会でこういうことを理想だというふうにお話し申し上げましたので、関心が高かったので勉強しましたけれども、そういうことで、立場を明確にして役割分担をしていると。  自治会が中心となったまちづくりとなっておりまして、全自治会で、まちが何か長期的な計画を策定するに当たってはミニ計画を策定して、自治会の方からまちの方に提案をしていくと、それを地域振興に役立てるというような、そういう仕組みになっているようでございます。  また、全職員さんが各自治会に分担で入っておって、直接住民の方々とやり取りをするという場面が多々あって地域振興を図っているということであります。  また、新聞等でも皆さんご存じのとおりと思いますが、全国的に知られている大型の安愚楽共済牧場というのが昨年立地されたそうですが、これは黒毛和牛の飼養企業で、取得農地26ヘクタールの中で牛舎30棟、3,500頭の牛を飼養しており、行く行くは7,000頭まで増やしていきたいということで、今、従業員は60人ほどが地元採用されているというお話であります。  また、なじみの深い、私たちもしょっちゅう行ったことのある館ケ森アーク牧場なども、いろいろと見てきましたけれども、その壮大さにも目を見張るものがありました。  また、そういう中で、藤沢町さんが基幹産業として取り組んでいる農業の姿、また農業に対する気概というようなものが伝わってまいりました。  それから、有線放送が全戸に引かれておったり、上水道は100%の普及率だというようなことも改めて認識をいたしました。  また、当市でも取り組んでいる幼稚園と保育園の一体政策というようなものについても、大体20年前ぐらいから取り組んでいるという職員さんのお話ですし、そういったことの成果として、就学前の教育は100%だということなどなど聞いてまいりました。  まだまだ聞いてまいりましたが、時間の制約もありますから、そういうような中で、私は先ほど来申し上げましたように、合併はどんなところを見定めながらお互い理解していくのだろうかというような思いで勉強してきたところでありますが、もっともっと当局の方では資料としておありになるということであれば、藤沢町さんのそういった取り組みについてご紹介いただければ助かるのでありますけれども、浅井市長さんにおかれましては、こういう視点での藤沢町さんと向かい合ったときに、どういう考えなり感想がおありなのかということについてお尋ねをしたいというふうに思います。  まず、以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) まず、協働のまちづくりについてでございますが、ご案内のとおり、さまざまな計画や政策決定過程の市民の参画をいただくことが何より肝要ととらえているところでございまして、また、NPOや各種まちづくり団体、行政区などが行っている市民活動が、今後とも継続して実施できるような体制づくり、人材の確保が大変重要だというふうに認識しているところでございます。  いずれ、先ほど壇上でも申し上げましたこれらの活動を支援するために、地域おこし事業、さらには自治会等の活動補助金等の制度を設けて、積極的に支援を行っているところでございます。  それから、市民のそういった活動の相談窓口というふうなお話がございましたが、いずれ協働のまちづくりを推進していくためにも、その地域での市民の自主的な活動は積極的に推進していく必要があるだろうということでございますし、地域内でのその活動を通じてさまざまな課題等がございましたら、本庁も含め支所にも地域振興課というセクションを設けておりますので、どうぞご相談をいただいて活用をいただければというふうに考えているところでございます。  それから、各地域の一体感の醸成を図るための、例えばバス等の運行についてのお話もあったわけですけれども、いずれ現在は旧町村からの引き継ぎという形で、運行の許可を受けているエリアが限定されているわけでございますが、今後、現在の形だけではなく、もっと全市的な方向での運行をできるような、例えばスクールバス、あるいはそれぞれ、福祉乗車券とか福祉バスとかというふうな運行もされているケースもありますので、それらを一体としたバス運行のあり方については、早急に検討を行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。  それから、各地域協議会における活動、そして、この協議会の声を全市的な意見として反映させるような場として活用できないかというふうなお話もあったわけでございますが、これらは、ご案内のとおり、法上各地域協議会の役割というのは決められておりますが、それはそれとしまして、現在策定を進めている総合計画の基本計画等については、各地域の住民の声を聞くような場も設定してまいりたいというふうに考えているところでございます。  それから、事務事業調整のお話がありましたが、基本的には地域の特性を生かした、そういった事務事業調整が図られるべきだというお話でございました。  これからかなりの数の事務事業調整が必要となってくるわけでございますが、地域特性というふうな視点から申しますと、特に農業分野の事務事業調整にありましては、それぞれの置かれている土地条件なり気象条件、あるいはこれまで培ってきたそれぞれの条件を生かせるような形での調整も図っていく必要があるというふうに認識しているところでございます。  それから、合併の関係の勉強会等の内容ということでございますが、これは市長が先ほど壇上で申し上げましたとおり、平成18年度予算編成時の財政見通しについてお話を承ったということでございます。  いずれ、ご案内のとおり、当市の場合もそのとおりでございますが、交付税制度の見直し等年度当初の予算の時期から今日までの間にも相当の財政状況の変化がありまして、それらについては今後いろいろ、さらに詰めていく必要があるだろうというふうにとらえているところでございますし、いずれ、もとより議員さんがお話しのとおり、この問題については、財政問題だけでない問題もあるのかなというふうにとらえているところでございます。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 東西自由通路の整備につきましては、議員お話しのとおり、長年の課題であり、一日も早く整備しなければならないというふうにとらえているところであります。  壇上でも申し上げましたが、国土交通省がJRに調査をお願いしたということでございますので、その磐井川鉄橋改修計画の動向を見ながら、今後JRと協議してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 藤沢町との合併問題についてでありますが、先に藤沢町長さんがお見えになって話し合いを持ったわけでございますけれども、そのときの内容というお尋ねでございますけれども、実は今勉強会を開いている内容についてどうでしたかという、まず一つはですね、それから、でき得れば早くと、早い方がいいというお話でもありました。  私からは、まだ完全に把握する状態には至っていないと、もっと資料等もいろいろとお出しいただかなければならないところもあると、そういう部分もあると、したがって、その点をご協力をいただきたいというようなお話もいたしました。  それについては一向差しつかえがありませんと、必要な資料はお出ししますからどうぞと、こういうことでございました。  まだ、しっかりと把握する状況には至っていないということなんでありますけれども、まず、そもそも合併といいますのは、何といいましても市民合意、もちろん議会の皆様もそうでありますけれども、市民合意が必要、第一であります。  そのためには、まず状況をしっかりと把握をしなければ説明ができないわけであります。  それで、こちらとしては慎重に、いろいろとその状況、どういう形になっているのかということをいろいろと勉強させていただいているわけであります。  もちろん、財政のみで判断できるものではないと、それはそのとおりであります。  そのほかにもいろいろと詰めなくては、もしそうであればこの部分はどうなるかといったようなことも話し合わなければいけない、調べなければいけないということであります。  しかしながら、財政的にといいますか、第三セクターに絡んで財政的な問題も大きな問題があります。  これは、過日新聞報道でもちょっと、財務状況等も発表がありましたけれども、いずれにいたしましてもこれはなかなか大きい問題であります。  といいますのは、負債が大きければ、これは一関市の市民がそれをやっぱりある程度負わなくてはいけないということがあります。  したがいまして、市民合意を得るためには、その辺もしっかりと把握しなければ、皆さんに対して説明もできないということになりますから、まずやっぱりこれだと、大体これでわかったといったようなところまで踏み込まないと、皆さんに自信を持ってお話しすることができないということで、現在はもっと、もう少ししっかりと把握することに努めているという状況であります。  合併について平泉町ということでございましょうか、歩調を合わせてということでしょうか、これは必ずしも、そうでもありませんか。  さっき合併については歩調を合わせてといったようなお話もあったと思いましたが、これは、それぞれ合併につきましてはいろいろと考え方がございますし、各自治体のスタンスというものもありますので、こちら側で一方的に決められるものではないというふうに考えております。  そういうことでございますから、できるだけ早いうちに、できるだけ、なるべく早くつかみたい、把握したいと、こういうふうに今努力をしているところでございますので、ご了承願いたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 3番、武田ユキ子君。 ○3番(武田ユキ子君) まちづくりの方については、大変ご丁寧に、そして前向きなお答えをいただきました。  いずれ、1点、事務事業を進めるに当たりの考え方の中で、これまでの経過を私なりに、私の周りの方々からいろいろなご意見をいただく中では、どうも旧一関市に傾注しすぎなのではないかというような、時間がないので、端折った話をすればそういうようなお話も結構多く聞かれますから、そういうものを払拭できるように、透明な形で、そういったことをなお一層、先ほどの原則なり、私からのお話なども含めていただいて進めていただければというふうに思っておりますし、このことについてはご答弁はいらないです。  さて、合併のことでありますけれども、先ほど企画振興部長さんには、事務的なことをいろいろ勉強したのだと、浅井市長さんは当然それらでもう少し詰めなければならないところがあるということですが、現時点では、もう少し詰めなければならないというのは、例えばそれが100とすれば95あたりまでは進んだのかなという中で、どう判断されるのかというものについてはお話しできる状況にないのかどうか、それからあとの5%程度のものについてできるだけ早くというお話をされましたが、そのできるだけというものの期限はいつごろなのか、壇上でもタイムリミットはいつなのですかというような話をしました。  やれる、やれないというものについては、当然、先ほどお話聞きましたが、私もある程度理解するところはあります。  そこら辺のしっかりとしたものを住民に説明できる段階というのは、いつごろをめどに今そういうことを取り組んでおられるのかお聞きしたいと思います。  いずれ、新しいまちになりまして、今いろいろ新しいまちの、いろいろな新市のまちづくりの長期的な展望に立った計画等、本当に日夜努力されている姿がわかってご多忙だと思いますし、市長さんも大きくなったまちを本当に毎日かけずり回っているというお姿を見て、ご苦労様だなというふうに思います。  そういった中で、この課題をどういう位置づけで取り組んでいくかということが、私は浅井市長さんの政治スタンスだろうというふうに思いますけれども、この旧一関市の合併のときにも、相当大変な状況の中で合併したのだなというのは、私は東磐井の生まれでありますから、改めて勉強させていただいております。  戦後間もない混乱期、そしてまた、合併を前後して、大きなまちを本当に壊滅的な状況にする水害のさなかに合併が行われたと、そしてまた、その後6、7年の二次合併によってこの間までの一関市が誕生したのだろうというふうに思います。  そのころの方々はどんな思いで、恐らく一関町というんですか、旧一関町のあたりは壊滅的な状況の中で、合併の判断というのはどんなところでやったのかなというのが私の大きな疑問であります。  また、そういった形で見ますと、今回の平成の大合併が行われるに当たりましては、新潟の長岡市でしたか、あそこら辺は山古志村というような、私たちも何度も何度も新聞とテレビで見る、震災で大変になったところも、本当に旧一関市誕生、それと同じような状況の中で、立て続けに2回合併して、今10の自治体が一つのまちになって、29万人ぐらいのまちになっているというふうに私は勉強しました。  いずれ、そういうようなときに、本当に大変な大変な状況の中に、本当に頭を信じていいものがあるのか、どれなのだろう、これは何としてもこの時期にやらなければならないと、そういうようなものの優先順位もあろうかというふうに思いますけれども、浅井市長さんにおかれましては、私も両磐は一つという浅井市長さんの主張にぞっこんほれまして、一生懸命そのことに私なりに努力をしてきたという思いでおります。  そこで、浅井市長さんもこの任期中に、何とかこの課題を政治生命をかけて成し遂げようではないかとか、そういうようなお答えを期待いたしまして、ご答弁を期待いたしまして、質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 大変大きい期待でございましてありがとうございます。  今どの程度に進んでいるかということにつきましては、これは何%とも言えません。  見ていっている間にまた、ここがわからないなというところが出てくるかもしれません。  そういったような状況、そういったようなことを繰り返しながら今日まで来ているわけでございますので、しかし、できるだけ早くと、こういうことは申し上げたいと思います。  したがいまして、住民説明はいつごろかということも、これはよく把握してからということになりますので、今の時点で年内とも、いや来年だとも、まだどうなるかはっきりつかめていないのが現状であります。
     そこのところまでつかめれば非常にいいんですけれども、そこまでまだ至っていないということであります。  任期中に合併を達成せよということでございまして、大変激励をいただいたわけでございますけれども、まだ私は1年でございますので、任期はあと3年ということ、そんなに長くは、判断はそんなに長く持っていってはいけないと、できるだけ早くと、こういうふうに思っておりますので、どうぞご了承願いたいと、このように思います。 ○議長(佐々木時雄君) 武田ユキ子君の質問を終わります。  次に、高田一郎君の質問を許します。  高田一郎君の質問通告時間は30分であります。  6番、高田一郎君。 ○6番(高田一郎君) 日本共産党の高田一郎でございます。  通告のとおり、県立病院と、そして増税問題について質問いたします。  これはいずれも市民の切実な要求でありますので、市長におかれては明快な答弁を求めたいと思います。  まず、最初に、県立病院問題であります。  岩手が進める県立病院再編計画が具体化され、この4月から県立花泉病院が診療センターとなってしまいました。  我が党議員団は、この再編計画で何が問題になっているのか、先月、県立病院を訪問し、病院長、事務長、師長さんなどと懇談を行いました。  経営改善を唯一の理由に進めてきた同計画が、経営の改善どころか経営がますます悪化し、医師不足を加速するなど大変深刻な事態となっています。  以下、私は今現場で起きている問題を紹介しながら、市長の現状認識をお伺いしたいと思います。  75床から19床に削減され、医師も看護師も激減した花泉診療センターでは、現在入院患者は11人、外来を含めてこれ以上患者は受け入れられないという現状であります。  しかも、救急患者も検査が必要な人は受けられず、ほとんど対応できないなど、医療局の話とは全く異なっていました。  最も深刻なことは、既に副院長が退職し、さらに今度はセンター長までが今月末に退職するということであります。  診療所化のごり押しによって、医師不足を解消するどころか、医師が退職を余儀なくされ、病院経営が悪化しているのが実態であります。  両磐地域の回復リハビリの役割が位置づけられている県立大東病院では、平成16年度は1,908万円、昨年度は1億5,500万円の赤字となっています。  この原因は、内科医の不在、リハビリの専従医師の配置ができないことにあります。  院長は医師不足のもとでも、回復リハビリに匹敵する医療を行っているが、専従のお医者さんが配置できないだけ、つまり同じ医療を提供していても診療報酬が年4,000万円も減らされているとして、回復期リハビリを標榜できない残念な状況についても率直に訴えられました。  また、花泉診療センター同様、患者を制限せざるを得ない状況についても述べられ、一般病床の看護基準を上げて増収となるよう取り組んでいます。  こうしたしわ寄せが両磐医療圏の基幹病院である県立磐井病院に集中しています。  現状の問題として、院長から救急医療の問題が出されました。  救急車の搬入は年間3,000台を超え、救急患者は年間1万6,500人となり、一時は待機時間が4時間、現在でも1時間となっています。  人数制限が必要な状況で、軽症の患者は地元の開業医で診てもらえるようにと医師会とも相談しているということでありました。  産婦人科は3人体制となっていますが、年間450人から600人に出産する数が増加しているということであります。  病院長からは、県内の医療圏で一番連携が取れていたのに、地域医療を担う病院の縮小には賛成できないとして、共通して再編計画に対する不満の声が寄せられました。  ある病院長は、競馬組合の赤字と同じように見てもらいたくないと強調されていましたが、私も同感であります。  先月、花泉町永井地区の議会報告会会場で、腕に包帯をした男性からこんな訴えが寄せられました。  手を切ってしまい花泉病院に連絡したけれども、対応ができずに、大東病院が当番だと言われ驚いた、病院を探すのに30分もかかってしまったというのであります。  これが実態であります。  私は、県立病院の充実というのは県政の最大の問題であると同時に、一関市政の最大の課題であると実感をいたしました。  市議会での反対決議、そして住民の署名運動という、こういう中で強行したこの再編計画に対して、どのように今、市長は受けとめているのかお聞きしたいと思います。  次に、高齢者を襲う大増税に対する対応についてただしたいと思います。  この間、高齢者をめぐる負担増は、小泉構造改革による医療費の窓口負担、介護保険料の引き上げ、年金給付の引き下げ、生保世帯の老齢加算の廃止など、すさまじい規模で高齢者世帯にのしかかっています。  これに追い打ちをかけるように、この6月には老齢者控除の廃止や年金控除の縮小などにより、住民税が数倍から10倍にもなりました。  これに連動して、7月には国保税の引き上げが行われ、雪だるま式に負担増が高齢者を襲っています。  こうした中で、住民から、何かの間違いではないかという相談が私どもにもたくさん寄せられました。  住民税が9倍になり、役所に抗議に行ったという70代の男性、脳梗塞で倒れた夫を必死に介護してきた71歳の女性は、住民税が3倍、国保税は前年度と比較して3万円の引き下げになりました、私たち老夫婦にとっては1カ月分の食費なんです、何とかしてほしい、こういう心を痛めるような訴えでありました。  私は、こういう税制改悪を進めた小泉内閣の責任は重大だと思います。  そこで、私は市長に3点お聞きいたします。  第1に、市の窓口への苦情と問い合わせはどの程度あったのでしょうか、特徴的な内容があればご紹介願います。  第2に、高齢者の暮らしをどう見ているかという点であります。  今回の税制改正は、高齢者は優遇されている、世代間格差の是正を理由にして進められてきました。  しかし、各種世論調査でも、生活が苦しいという数字が過去最高水準になっています。  福祉のあり方、高齢者対策を考えていく上でも高齢者の暮らしをどう見るか、こういう視点が大事であります。  浅井市長の考えをお聞きいたします。  第3に、今後の増税計画について、国に中止を求めるとともに市独自の対策を行う考えはないかについてただします。  高齢者への負担増は、今後計画されているだけでも、定率減税の廃止による住民税及び所得税の増税、国保税は激変緩和措置などにより確実に引き上げが行われます。  医療費の引き上げも来春から2割負担、後期高齢者医療制度改革では、75歳以上の高齢者は08年から月額平均6,200円の保険料が年金から天引きされ、既にこれを準備するための広域連合の準備が進められています。  事態はまさに深刻であり、高齢者の耐えられる限度をはるかに超えているのではないでしょうか。  市長は、今後行われる高齢者への負担増計画の中止、あるいは凍結を国に求める考えはないかお伺いをいたします。  同時に、市税の軽減策、現行の高齢者施策の見直し、拡充など、市独自で支援を行う考えはないかについてもお聞きいたします。  この問題では日本共産党市議団が8月に市長に同様の申し入れを行っています。  この間、十分な検討がなされていると思いますので、市長におかれましては明快な答弁を期待し、この場での質問を終わります。  ご清聴ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 高田一郎君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 高田一郎議員のご質問にお答えをいたします。  現在、国内におきましては、地域ごと、診療科ごとの顕著な医師の偏在により、医師不足が深刻化しております。  当両磐保険医療圏の県立病院におきましても、多くの診療科で常勤医が不足している状況にあり、非常に心配しているところであります。  県立病院は地域医療の中心であり、地域住民の医療のよりどころであることから、常勤医師の確保に向け、地元選出県議会議員の皆さんや市議会議員さんと一緒になって、知事や医療局に対して実情を訴え、地域住民の不安の解消と充実した医療サービスの提供を求めて要望をしてきているところであります。  におきましても、係る深刻な状況に対し知事部局、医療局が一体となり、全国を視野に入れた医師確保対策を実行するための体制を取るため、今月19日付で新たに医師確保対策室を設置するとの情報を得ているところであります。  なお、県立病院の現状については保健福祉部長から、高齢者の税負担については総務部長からそそれぞれ答弁をいたさせますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 両磐圏における県立病院の状況について申し上げます。  両磐保険医療圏には広域基幹病院の磐井病院、地域基幹病院の千厩病院、地域病院であるとともに県南地域のリハビリテーション医療拠点である大東病院、精神医療の拠点である南光病院の4県立病院と花泉地域診療センターがあり、相互に及び医療法人と連携をして、地域医療を担っていただいているところであります。  現在、各病院の状況にありましては、千厩病院には小児科、婦人科等、またリハビリ支援センターでもあります大東病院の整形外科、さらには磐井病院の眼科の常勤医の不在など、各病院の機能が十分満たされているとは言えない状況にあることは認識いたしております。  これら常勤医不在の一部につきましては、診療応援などで対応しているところであります。  また、本年4月から花泉病院が有床の地域診療センターに移行したところでありますが、県立磐井病院から脳外科、整形外科、皮膚科の応援を受け診療に当たっているところであります。  先ほどご紹介もありましたが、しかしながら、9月末で常勤医師1名が退職すると聞いておりまして、まことに憂慮しているところであります。  地域医療における中心としての県立病院の果たす役割にかんがみ、今後におきましても、医師の確保を最重要課題とし、さらに各地域ニーズに合った医療サービスの提供を求めて、に対し引き続き医療体制の充実に向け、強く訴えてまいりますとともに、新設されることとなる医師確保対策室の働きにも大いに期待しているところであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 私からは、高齢者の税負担の増加に対する対応についてお答えをいたします。  初めに、市の窓口への苦情や問い合わせはどうなっているかとのことでありますが、6月に市県民税、7月に国民健康保険税の納税通知書を送付以降、本庁と各支所での窓口や電話による件数については、市県民税にかかわるものでは本庁、支所合わせて540件ほど、国民健康保険税では200件ほどございました。  市民税の増加の原因については、老齢者控除が廃止されたこと、公的年金等控除額の縮減、老齢者非課税制度の段階的廃止や定率減税の縮減があります。  さらに、県民税においては、いわて森林づくり県民税の創設がございます。  また、国民健康保険税については、現在の不均一課税を平成21年度までに統一するため、税率等の低い地域の世帯平等割額、被保険者均等割額及び所得割の税率を引き上げたこと、また公的年金受給者においては、公的年金等控除額の縮減により前年と年金受給額が同じでも所得割額が増加したところであります。  問い合わせの内容は、これら税額の増に伴う内容が大部分であったところであります。  次に、高齢者の暮らしをどう見ているのかとのことでございますが、高齢者、特に公的年金だけで暮らしている方々にとっては、受け取る年金額が少なくなっている中、税負担が増加し、さらに医療費の個人負担も増えるという状況にありますので、生活の厳しさが増しているものと推察されます。  次に、急激な税負担の増加のあった方への市独自の支援策をとのことでありますが、税法上では現在、市税条例の減免規定の中で対応しているところでありますので、新たな制度の実施は難しいものと考えております。  また、増税計画の中止や凍結を国に求めることについてでありますが、税は国、地方とも行政サービス等を提供するための主要な財源でありますことから、ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 6番、高田一郎君。 ○6番(高田一郎君) 再質問する前に、私の先ほどの発言で若干訂正させていただきたいと思います。  71歳の女性の声を紹介した中で、国保税が3万円引き下げになったという発言をしましたが、引き上げになったということで訂正させていただきたいと思います。  それでは再質問させていただきたいと思います。  まず、県立病院問題でありますけれども、市長からは、地域住民の命を守るよりどころとしてこの県立病院の充実は大変大きな課題であって、その実情をに訴えていきたいということでありますので、その点では了解したいと思います。  ただ、今回の各地で起きている問題というのは、単なる医師不足という、全国的に共通して起きている問題だけではなくて、経営改善を唯一の理由として進めてきた経営計画が逆に医師不足を加速し、経営を悪化させてしまったと、こういう問題が根底に私はあると思います。  今、県内各地で、県立病院の充実を求める運動が各地で起きていますし、9月27日にも全的な集会も開催される予定であります。  そこで、市長にお聞きしますけれども、花泉病院については診療所化になりましたけれども、どういうスタンスでに対して充実を働きかけていくか、こういう点についてお伺いしたいと思います。  さらに、医師不足の問題については、今岩手を含めて10で医学部の定員を増やしました。  これは、しかし、厚生労働省はあくまでも今回の定員増については、将来の医師の養成を前倒しにするに過ぎないということを厚生労働省は説明しておりますので、定着する医師が増えない場合は増員分を減らすと、あくまでも医師不足ではないというスタンスに国は変わりはありませんので、やはり国に対しても引き続き、そういう医師不足の問題について、機会をとらえて訴えていってほしいというふうに思います。  これは要望にとどめておきたいと思います。  次に、増税問題についてお聞きしたいと思います。  私はこの問題を考えるときに、三つの視点が大事だと思います。  一つは、国に対する、やはり要請、二つ目は、既存の制度を活用して高齢者が少しでも負担を軽くするということ、そして三つ目には、やはり現行制度の活用だけではなくて、財政出動を行って、市独自での対策、この三つが私は大事だと思います。  国に対する要請については、部長から大変残念な答弁をいただきましたが、時間がありませんので、私は、二つ目の、既存の制度を活用して高齢者が少しでも負担を軽くする、この点について当局の考えをただしたいと思います。  実はさまざまな、現行制度でも活用すれば負担を軽減する対策があります。
     しかし、なかなかそれが知らされていなくて活用されていないという問題がありますので、やはり私は、この制度の徹底ときめ細かな対応を求めたいと思いますが、この点についての考え方についてお伺いしたいと思います。  例えば、国保の低所得者に対する軽減策、現在は7割、5割、2割軽減策がありますが、2割軽減については申請主義です。  しかし、時間がありませんので、私の方から数字を紹介しますが、2割軽減の対象になっている世帯は、市全体で3,070世帯に対して1,961世帯、63.9%の方々しか申請していません。  軽減されるのに4割近い方々が対象にならない、やはり郵送での申請とか丁寧な声がけとか、こういう対策が必要ではないかというふうに私は思います。  同時に、障害者控除の申請についても同じことが言えると思います。  障害者手帳の交付を受けなくても、障害者に準ずるもので市町村長の認定を受けている人は障害者控除の対象になります。  おおむね介護度1から3については普通障害者控除の対象となって、所得税や住民税の控除、あるいは介護保険料についても、算定基礎となる所得区分が変更されれば介護保険料が1ランク下がってしまう、軽減になると、こういうことになるわけです。  しかし、これについても、障害者控除の申請をしている方々は、担当課にお聞きしましたら、市内全体で42人しかいない、要介護認定されている方は一関市で4,677人、1%にも満たない、こういう状況です。  全員が対象になるということではありませんけれども、私は他市の自治体を調べてみましても、一関市があまりにも申請が少ない、こういう状況であります。  申請主義だからやむを得ないというのではなくて、やはりきめ細かな対応が必要ではないかなというふうに私は思います。  今、国保とか障害者控除の問題をお話しましたけれども、寡婦控除とか、あるいは医療費控除、税の減免要綱、こういうものをやはり市民の皆さんに徹底して、例えば広報で一面、二面ぐらい使ってもいいと思うんです。  そして、財政出動は基本的にはないわけですから、こういう、今増税で本当に苦しんでいる高齢者の皆さんの気持ちを本当に実現する上でも、こういう対策をぜひしてほしいと思うんです。  これについての考え方をお伺いしたいと思います。  三つ目には、現行制度だけではなくて市独自での支援策、これもぜひやってほしいと思うんです。  さっきの答弁では、これはやるつもりはないような残念な答弁が出ました。  実は、総務部長もご存じだと思うんですが、住民税はこの6月議会で決められまして、来年から税率改正で、今まで5%から13%だった所得区分がありました。  これが来年から一律10%になるんです。  今まで低所得者の人が5%だったものが今度は10%になるんです。  定率減税の廃止などによって、もう所得税、住民税、国保税、さらに来年にはもっと雪だるま式に増えていくんです。  今年度の住民税の増収は3億円です。  来年度は9億2,000万円を見ているそうであります。  ですから、私は、こういう財源を活用して、これは高齢者だけが全部負担したわけではありません。  高齢者も多く負担しております。  こういう財源を使って高齢者の施策を底上げすると、こういう対応が私は必要であると思います。  例えば、教民常任委員会では国保の運営について議論しています。  国保の滞納8,200世帯のうち25%は低所得者で納められないと、生活保護水準なんですね。  だから、こういう方々に現行の減免基準でいいのか、私は見直しが必要だと思います。  また、福祉のサービスという点でいえば、福祉乗車券、これは住民税非課税の人たちが対象でありました。  ところが、住民税非課税措置の廃止によって、所得が下がっていてもこの福祉乗車券を受けられない、サービスを受けられない、こういう問題がここ起きています。  これを拡充するとか、あるいは10月からは介護保険制度の見直しで福祉用具の貸与が保険の対象外にされました。  今まで無料で受けていた人たちが有料になってしまう、レンタルしなければならない、こういう方々が500人にもなっている、こういう問題があります。  全国の各地の自治体では、これに対する助成を行っている自治体もあります。  こういう点で、ぜひ財源がそれなりにあるわけですから、そういう対応をしていただきたいというふうに思いますけれども、これについての考えをお聞きして、時間が来ましたので、私の質問を終わりたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木総務部長。 ○総務部長(佐々木一男君) 制度の徹底を図りながら周知すべきではないかというようなお話でございましたが、特に2割軽減制度につきましては市広報の周知のほか、該当者には納付書と同時にその申請する用紙とか説明書を同封しながら周知を図っているところであります。  なお、その他の受けられる控除の、例えば障害者控除とか医療費控除とか、そういうものの受けられる控除の周知につきましては、当然税申告等の中でそういうものをうたっているわけでありますが、なお一層そういう周知に努めてまいりたいと、このように考えております。  なお、市独自の対策ということで、現在減免要綱があるわけでありますが、ご案内のとおり、各旧7市町村でのその内容に差異があったわけでありますが、それらを今年度見直しを行いまして、それらの拡大も図ったところであります。  そういうことから、そういう減免の申請が、どのくらい申請があるのかというようなことも見極めながら少し推移を見たいと、このように思っております。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 私の関連では、福祉乗車券、これへの対応のことがありましたので、この件についてお答えいたしたいと思います。  市民税の改正によりまして非課税者が少なくなったが、それへの対応はどう考えるかということですけれども、今回税制改正に伴いまして、対象外になった方への対応ということですけれども、その部分を福祉乗車券の交付拡大をいたす考えはございません。  なお、福祉乗車券交付制度のねらいであります高齢者の社会参加の促進ということがありますけれども、実態としてこれは、福祉乗車券が医療機関への通院等にも活用されているというような例もございますことから、現行の市のバス利用、先ほどもちょっと、バスの利用の形態の話がありましたけれども、患者輸送バス、なの花バス等市営バス利用に伴う高齢者の優遇制度、診療所送迎バス、スクールバス、園バス等の運行計画の中での、いずれ高齢者の足の確保という部分は考えてまいりたいというふうに思います。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 通告時間に達しましたので、高田一郎君の質問を終わります。  次に、尾形善美君の質問を許します。  尾形善美君の質問通告時間は60分であります。  2番、尾形善美君。 ○2番(尾形善美君) どの会派にも属していない尾形善美でございます。  一般質問の進め方として、議会運営委員会が決定した質問時間の関係で、半年に1回の壇上からの質問であります。  このたびの質問は、合併準備の際、作成された新市建設計画の施策が新市全体に効果が及ぶため、どのような工夫が必要かといった視点に立った3月の質問とは大きく角度を変え、本年11月、12月には公表されるであろう新一関市総合計画の内容、即ち10年先を見通したまちづくりの方針、施策、事業はいかにあるべきか、この視点で質問するものであります。  その意味で、9月定例会の一般質問をまちづくりの論戦の場として、実りあるものとなるよう私自身、身を引き締めて進めていきたいと考える次第であります。  新市総合計画の基本構想には、市の将来像として、人と人、地域と地域が結び合い、未来輝くいちのせきとあります。  一人ひとりが生き生きと輝き、一丸となって活力と魅力あるまちづくりに取り組みます。  そして、みんなが快適に働き、学び、遊び、憩い、笑顔の絶えない幸せな暮らしができる地域社会の形成を目指します。  そんな願いを込めて、人と人、地域と地域が結び合い、未来輝くいちのせきを将来像に掲げますとしております。  この将来像を実現するための基本構想には、まちづくりの目標と施策の方向性も含めて定めております。  そして、今、施策の具体を示した基本計画、向こう3カ年の計画を定めた実施計画を策定中であります。  私は、快適に働き、学び、遊び、憩い、笑顔の絶えない幸せな暮らしができる地域社会の形成を目指しますというこの文章に着目し、以下この言葉をキーワードに、通告に従い順次質問をいたします。  1番目の原稿については忘れてきましたので、頭の中で考えながら質問をいたします。  1番目の質問は、都市間競争に打ち勝つために情報通信網の整備をしたらいかがでしょうかという提言でございます。  ことしの新市総合計画の基本構想策定に当たって審議会が開催され、その報告書の中にこのようなくだりがございます。  市内の住民の方、また企業に対して、一関市が仙台と盛岡間の中間にあって、中核的なまちを目指すためにはどういうことが必要でしょうかという問いに対して、住民と企業の半数以上の方は、働く場所の確保と答えております。  また、若い方の意見をアンケート調査した中では、これも同じように、1番目は流行のものを買えるという、そういう結果ではありましたが、それとほぼ同じような数字で働く場所の確保という結果が出ておりました。  この働く場の確保、昨年合併時に作成された新市建設計画の中にも施策として載っております。  総合計画の基本構想の中にも同じように載っております。  企業誘致、産学官の協調等々載っておりますが、このこれら施策は日本全国のどこの自治体も同じようになされていることであり、本当に新一関市に将来とも、盛岡市と仙台市の中間の中核都市として発展してもらう、また若者が定住する、そんな一関市であってもらいたいためには、もっと特色のある働く場所の確保、その施策が必要ではないでしょうか。  そういう中で、先週、自民党の総裁選挙の遊説の中で、テレビを見ておりましたら、麻生外相がこんなことを話しておられました。  光ファイバーのないところにどうして企業が行くと思いますかと、これが世の中の実態であります。  一関市において、都市間競争に打ち勝つためには、差別化した施策、そういうものが必要ではないかと思います。  その意味で、就労の場の確保、企業誘致を大きく促進する意味で、情報通信網、インフラ整備をする必要があるのではないでしょうか。  これを提案をさせていただきます。  また、この都市間競争に打ち勝つため、市長はさまざまな考え、施策をお考えかと思います。  何点か具体的なことをお示しいただければありがたいと思います。  2番目は、すべてのキーワードに通じる、改正まちづくり3法によるまちづくりについてであります。  旧まちづくり3法は平成10年制定され、さまざまな取り組みがなされたにもかかわらず、中心市街地の衰退は深刻化しております。  また、大規模商業施設や公共公益施設などの都市機能の拡散が進み、中心市街地の衰退のみならず高齢者の利便性の低下、郊外のインフラ整備の増大等々、さまざまな問題が生じております。  こうした中、改正まちづくり3法は、少子高齢化社会という時代の転換期を迎え、高齢者を含めた多くの人々の暮らしやすさを確保するといった視点に立って、既存の社会資本ストックを有効に活用しながら、都市機能を集約したコンパクトなまちづくりへと方向転換をしたのであります。  その改正ポイントは選択と集中であります。  やる気のある市町村は5年間の本当に実施できる計画を基本計画として立案し、内閣総理大臣の認定による選択がなされ、そして計画されている事業に国が予算を集中して投入していくという選択と集中であります。  6月定例会において当局は、中心市街地活性化の新たな基本計画を作成するかどうかも含め検討する、また中心市街地について十分な議論をしていくとの答弁をしておりますが、この改正3法は中心市街地の商業の活性にとどまらず、住宅政策、福祉政策、道路政策等々広くまちづくりを推進する上で活用可能な法律であります。  冒頭述べた快適に働き、学び、遊び、憩い、笑顔の絶えない幸せな暮らしができる地域社会の形成の、すべてのキーワードに通じる改正まちづくり3法のねらいをもっと的確に把握し、選択と集中に迅速に対応すべきものと考えますが、その後の市の対応はどのようになっているのか、お示しをいただきたいと思います。  また、旧法で作成された中心市街地活性化計画では、地域外ではありましたが、改正法でのまちづくりにおいては大きな役割を果たすものと考えられる磐井病院跡地について、との協議はどのように進めておられるのか状況説明をお願いします。  磐井病院跡地は1万3,000平方メートルあまりの広大な敷地であります。  その活用は是が非でも市街地活性化につながるものでなければなりません。  活用方法の検討経過についてもお知らせください。  3番目は、学び、憩いの骨寺村荘園遺跡についてであります。  骨寺村荘園遺跡は、平成15年、平泉の文化遺産のコアゾーンの一つとして候補になってから、14世紀ごろの陸奥の国骨寺村絵図に描かれた風景と同様の農村風景を日本の原風景として後世に伝えるため、史跡の指定、景観法による景観計画、環境保全型農地整備計画、景観農業振興地域整備計画、整備基本計画等々の計画策定が進み、現在に至っております。  特別委員会での調査研究過程において、同地域の住民の、まさに時代を超えた生活空間を維持し、継承するためのいろいろな悩みや不便を感じながら、景観保全は地域住民だけに負わせてはいけない、市民はもちろん、広域的な地域連携を図りながら、みんなで支えていく必要性を痛感した次第であります。  そこで、3点についてお伺いいたします。  世界遺産に向けた取り組みの現状と今後について、地域の整備計画策定の状況について、市民の関心度は高いのか、まだまだなのか、この質問に対する答弁が市民に力強いアピールとなることを期待申し上げます。  4番目は、学び、遊び、憩いをキーワードとする新市の図書館構想、整備計画についてであります。  合併に当たり作成された新市建設計画の施策が一部事業化され始めており、図書館建設も東山地域に図書館と公民館が一体化した施設の実施計画が平成18年度予算に計上されております。  新市建設計画には、千厩地域と川崎地域以外三つの地域に図書館を新設、二つの地域では現在の図書館を改修、また分庁舎改修により移設をするとされております。  予算規模では複合施設部分を含め全部で約33億円であります。  このような図書館整備に当たり、新市全体としての図書館構想、整備計画が必要と考えます。  新市の図書館構想、整備計画について、どのような検討をなされ、また計画を策定しているのかをお伺いいたします。  どうか図書館行政について、アピールされんことを期待いたします。  最後、5番目、学び、遊び、憩い、笑顔の絶えないをキーワードのペアーレ一関についてであります。  9月定例会冒頭、市長の行政報告で示されたとおり、一関社会保険健康センター、いわゆるペアーレ一関が一般競争入札により売却に付され、現在行われている健康保持増進事業73講座、受講生776人、心の健康保持推進事業67講座、受講生558人は来年の3月をもって終了するとのことであります。  市長は、民間主体により引き続き施設が有効に活用されることを期待するとしておりますが、市民の健康維持増進の観点から、以下の点についてお伺いをいたします。
     ペアーレ一関が果たしている役割をどのようにとらえているのか、閉館後の市の対応はいかに、3番目に、市が取得しない理由について、より具体的な説明が必要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。  最後に、合併間もないこともあり、市長の市政運営はなかなか難しい点もあろうかと思いますが、少子高齢化、地方分権などの三位一体改革、経済環境などなど、厳しい環境下の中、一関市が住民にとって快適に働き、学び、遊び、憩い、笑顔の絶えない幸せな暮らしができる地域になりますように市長の奮闘をお願い申し上げる次第であります。  私の質問時間は18分であります。  当局の簡潔な答弁をお願いし、壇上からの質問を終わります。  ありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 尾形善美君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 尾形議員のただいまのご質問にお答えいたします。  都市間競争への対応についてでありますが、私は、本年度の施政方針でも申し上げているところでございますが、新市のまちづくりに当たっては、都市間競争に負けない活力ある地域づくりを基本理念の一つとして掲げているところであり、住みよい、暮らしやすいまち、さまざまな活動が盛んで活気のあるまちを創造していくためには、人づくり、地域づくり、交流人口の増加、都市基盤の整備、雇用の場の拡大などが重要であると考えているところであります。  この具体といたしましては、まず人づくりを進めていくための教育立市関係事業の実施であり、交流人口の増加につながる文化、観光面では世界文化遺産の登録を推進し、この保存活用が必要であります。  また、若者やそれぞれの地域のマンパワーを生かした地域づくりを支援する地域おこし事業の創設、上下水道や公営住宅設備などの居住環境の整備、特にも工業団地整備や企業が進出しやすい条件整備による企業誘致の促進などが必要であると考えます。  さらに、当市への企業誘致や当市における企業活動及び市民活動等を考えたとき、大都市で普通に享受できるテレビ放送の受信や高速通信網、携帯電話の利用などに格差が生じており、この是正も課題であるとの認識から、市が主体となって基幹となる情報基盤網の整備を行い、これを基礎とした民間資本による整備を誘導し、情報格差の是正に努めてまいりたいと考えております。  なお、改正まちづくり3法にかかわり、法改正後の対応については商工労働部長から、磐井病院跡地の活用については企画振興部長から、骨寺村荘園遺跡についてと図書館整備については教育長から、ペアーレ一関については市民環境部長からそれぞれ答弁をいたさせますので、ご了承願います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) 私からは、改正まちづくり3法によるまちづくりについての法改正後の対応についてお答えをいたします。  まず、法改正の状況でありますが、改正中心市街地活性化法にありましては、平成18年6月7日に公布され、8月22日に施行されたところであります。  改正中心市街地活性化法は、ただいま議員さんから改正のポイント等もお話しいただいたところでありますけれども、この法律につきましては、旧法を抜本的に見直し、国が意欲のある市町村を選択し、重点的に支援する仕組みに切りかえたもので、これまでの総花的な基本計画ではなく、実効性があり、かつ効果が見込める計画を国が認定しようとするものであります。  本法に基づく国の基本方針の内容につきましては、平成18年9月8日、先週でありますが、閣議決定をされ、公開をされましたが、これによりますと、基本計画の認定基準として、計画に掲げた取り組み期間はおおむね5年以内を目安とし、目標の達成状況を的確に把握できるよう居住人口、歩行者通行量、事業所数、年間販売額などの定量的な数値目標を設定しなければならないこととしております。  また、中心市街地の数についても、原則的には1市町村の1区域で、合併等地域の実情により複数存在する場合も考えられるとしておりますが、その際には客観的、統計的なデータに基づき、本法に記載されている中心市街地の要件を満たす必要があるとしております。  そこで、市といたしましてはどのような対応を考えているのかということでありますが、市としましても、中心市街地の活性化には区域内の各種振興策を一体的、計画的に進めることが効果的、効率的であると認識しておりますことから、本法に基づく国の基本方針についての内容を十分検討しながら、今後新市中心市街地活性化基本計画の策定に向けた取り組みを進めてまいりたいと、このように考えているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 私からは、磐井病院跡地の利活用についてお答えいたします。  本年3月の定例会で木村實議員の質問に対し、現存する建物の活用も考慮しながら検討してまいりたいと答弁したところでありますが、現施設を改築して再利用する可能性を検討するため、医療局から資料提供を受けるとともに、4月には建物の現状を確認するための立ち入り調査を行ったところでありますが、建物の耐震強度の基準であるIS値0.7を下回る棟が2棟あったところであります。  また、7月には医療局と磐井病院跡地の処分について協議を行ったところでありますが、の意向としては、耐震基準を満たす建物については、極力土地とあわせて取得して活用してほしいというものでありました。  市としては、建物を取得してもその改修費用が膨大になるものと予想されること、更地であれば組み立ても多様化できるが、建物があることによって利活用策の制限が生じるおそれもあること、取得する財源の組み立てが懸念されることなどの意見交換を行い、双方での今後の検討課題と認識したところであります。  こうしたことから、医療局でもすぐに市で用地を取得することは困難であるとの認識でありますが、今後も継続して協議していくことについて確認しているところであります。  したがいまして、利活用方法の検討については、今後の医療局との協議状況を踏まえながら、市民の参加をいただき、検討してまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 初めに、骨寺村荘園遺跡についてお答えをいたします。  まず、世界遺産登録に向けた取り組みと今後についてでありますが、ご案内のとおり、昨年の合併以後、文化振興課に世界遺産推進係を配置するとともに、助役を本部長とする世界文化遺産登録推進本部及び教育部長を班長とするプロジェクトチームを設置し、世界遺産登録推進への取り組みを行ってまいったところであります。  この間、骨寺村荘園遺跡調査整備指導委員会を開催し、専門家の先生方のご意見をいただくとともに住民説明会等を開催し、地域の方々のご協力をいただきながら、世界遺産登録の条件となる史跡の保存管理計画、文化的景観保存計画を平成18年3月に策定をいたしました。  また、昨年10月、九つの史跡の国指定をいただいたことに加えて、骨寺村荘園遺跡を包括的に保存する手だてとして重要文化的景観の選定を目指してまいりましたが、地権者の方々のご同意を得て、本年7月に一関本寺の農村景観として、日本では2例目となる重要文化的景観の選定をいただいたところであります。  今回選定いただいた一関本寺の農村景観は、6月に開催された国際専門家会議においても高い評価を受けたところであり、今後どのように保存活用していくかという整備基本計画の検討を現在、専門の先生方を初め地域住民の方々と一緒に進めており、10月中に中間報告として取りまとめ、来年度の予算要求に資するとともに、全体計画を3月までに策定をするという予定であります。  世界遺産登録に関しましては、既に7月21日に文化庁が世界遺産の推薦を決定したところであり、9月中には国の関係省庁にて、国としての推薦の決定をする運びと伺っているところであります。  その後、2月1日までに国からユネスコに推薦書が提出され、それを受けて平成19年にユネスコの調査機関である国際記念物遺跡会議、通称イコモスと申しますが、このイコモスの現地調査があり、平成20年に世界遺産委員会で世界遺産登録の可否の決定がなされると、このようなスケジュールとなってございます。  市としましては、平成20年の世界遺産登録に向けて、今後、世界遺産整備推進に係る窓口の一本化を図りながら、今年度策定する整備基本計画をもとに遺跡の計画的な整備に取り組んでまいります。  次に、地域の整備計画の状況についてでありますが、本寺地区は磐井川や周辺の丘陵部など、自然環境が保たれた地域の中にあり、中世の村落景観を描いた絵図に記された寺社や窟などの位置が現在も確認できるとともに、長い間農林業が営まれてきたことによって培われた文化的景観が良好に保たれている地域でございます。  このため、現在検討しております整備基本計画には、こうした価値の保存や農業を中心とした持続可能な地域づくり、さらには来訪者への説明といったことなどを盛り込む予定であります。  具体的には、史跡の整備とともに案内板、解説板の整備について、駐車場、トイレなどの便益施設やガイダンス施設の整備について、また公開、見学に係るルートやガイド組織などの検討、さらには史跡等の維持管理の方法や運営組織といった管理運営などについて検討することとしております。  さらに、景観に配慮した景観保全農地整備や今後の農業経営のあり方等を検討する景観農業振興地域整備計画、さらには4月から施行しております景観条例や景観計画の具体策の検討、観光客の受け入れ体制の整備についても、この地区においては重要な課題でありますことから、地元関係者等とも協議をしながら検討を進めてまいります。  次に、骨寺村荘園遺跡に関する市民の関心についてでありますが、世界遺産登録に向けましては、当初平泉町内だけが世界遺産候補地であり、骨寺村荘園遺跡が後から加わったという、そのような経緯もあり、市民の関心も今一つ低かったように感じます。  しかし、この6月に開催いたしました国際専門家会議での骨寺村荘園遺跡に対する高い評価や、この地域が全国で2番目に重要文化的景観に選定されたことなどを契機に、の内外から問い合わせ件数も増えてきており、7月15日に開催いたしました骨寺村荘園遺跡講演会には、200名を超える参加を見たところであります。  また、市民への周知として、市広報や市のホームページに今年度から世界遺産のコーナーを設けるとともに、現在、骨寺荘園遺跡の紹介パンフレットや史跡の説明を行うための標柱や解説板の設置について準備中であり、これにより一層骨寺村荘園遺跡の理解が深まるものと、そのように考えております。  さらに、この12月に、市民団体が自発的に骨寺村荘園遺跡シンポジウムを開催する方向で現在取り組みを進めており、事前踏査や市民見学バスツアーを実施するなど、まことに心強く感じているところであります。  骨寺村荘園遺跡の保存のためには、地域住民、市民の理解と協力が必要であります。  そのためには、この遺跡をもっと周知し、PRしていくことが肝要であると考えており、広く骨寺村荘園遺跡のすばらしさを市民に発信していくために、骨寺村写真展の開催や啓発用ビデオの作成など、その方法については今後も工夫をしながら努力をしてまいりたいと、そのように考えております。  次に、図書館整備についてお答えをいたします。  まず、新市の図書館構想検討を進める中で、現在、事業として進めております東山文化創造施設、仮称東山地域交流センターについてでありますが、施設の実施設計を本年5月31日発注したところであり、その間、東山支所教育文化課を中心に図書館担当者とともに、新市の中での位置づけや目標蔵書数、施設配置計画等について検討するなど、設計に反映するようとり進めてきたところであります。  その中での主な検討事項として、図書館の役割につきましては東山地域の地域館とした上で、蔵書目標5万冊、配置は1階、図書館部分の面積は650平方メートル程度とし、書架や各種利用コーナーの配置、サービス提供のあり方等が挙げられます。  なお、現在も実施設計作業中でありますので、継続して検討を重ねている段階であります。  次に、東山文化創造施設の建設が進む中で、今後、市全体の図書館構想づくりについてでありますが、現在、新市の総合計画基本計画を策定中でありますが、教育委員会におきましても教育振興基本計画、社会教育に係る中長期計画を策定中であり、それらの中で一関市図書館振興策の検討を進めている段階であります。  このようなことから、地域館としての東山図書館の今後まとめる新市全体の図書館構想の中での位置づけについて、互いの整合性を図りながらまとめてまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 私からは、ペアーレ一関についてのご質問にご答弁申し上げます。  ペアーレ一関につきましては、社会保険健康事業財団が社会保険健康センターとして平成9年11月19日に一関市地主町に新設オープンをし、ことしで9年目となったところであります。  その後、全国の同種の施設はすべて整理するとの国の方針が打ち出され、平成17年10月、所管が独立行政法人年金健康保健福祉施設整理機構に移され、今回売却の入札公告となったところであります。  これまでペアーレ一関は、主に中高齢者の方々の健康づくりと心身の健康保持増進に加え、文化的な活動の場として一定の役割を果たしていただいてきたものと理解しているところであります。  利用状況についてでありますが、ペアーレ一関から提供された資料によりますと、本年度の会員登録数は1,334人で、8月29日現在での利用実績ではスイミング等運動を伴う教室の登録者が890人、またフラワーデザインや絵画、音楽関係等文化的な教室の登録者は606人であり、総計では1,496人となっております。  また、登録者の年齢構成を見ますと、運動関係の教室では60代が218人と最も多く、40代から70代の中高齢者で構成比が72%を超えている状況であり、一方、文化関係の教室でも60代の205人を最高に40代から70代の中高齢者で87%を超えている状況となっております。  次に、閉館後の利用者への対応についてでありますが、ペアーレ一関の閉館予定は来年の3月28日と伺っております。  ペアーレ一関では、閉館後、利用者が同じような活動を続けられるよう、公民館や体育施設等で行っております同じような教室等へのあっせんなどを進めたいということを聞いております。  市といたしましても、文化的活動等の類似活動を行う施設について、それらの情報提供等に努め、協力してまいりたいと考えております。  また、今回の競売についての市の考え方でありますが、市といたしましては財政的に取得が困難な状況にありますことから、民間による取得が望ましいものと考えており、民間主体での施設の有効利用を期待しているところであります。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 2番、尾形善美君。 ○2番(尾形善美君) 丁寧な答弁ありがとうございます。  私の質問18分に22分ですか、答弁いただきました。  項目が多いから仕方がないとは思いますけれども、もう少し工夫をしていただきたいなということをお願い申し上げます。  1番目の、都市間競争に打ち勝つ一関市を目指してということで、市長は何点か施政方針演説の中身を引用しながらお話をなさいました。  お話を聞いておりますと、一関市を住民サイドから見た場合の施策と一関市を外から見た場合の施策、そういうふうな見方をしたとき、お話しいただいた中身はどちらかというと中から、住んでいる方の、住民側から見たときに、こういう施策が都市間競争に勝つ施策ではないかというふうにとらえられるのではないかと思います。  私が提案申し上げたのは、一関市を外から見たとき、一関市は他の都市と違うぞと、だから一関市に企業が進出するんだぞという、そういう差別化された施策がほしいのではないでしょうかということを申し上げたわけであります。  そういう中で、市長は恐らくこのことだと思いますけれども、平成18年度に地域イントラネット基盤施設整備事業補助金、一関市に2億5,000万円が認定されました。  これは行政を中心に、行政、公共公益施設を中心に光通信網を布設して、行政や防災、教育面で高度情報化を支援するというこの中身ではないかと思います。  これ、全体でどのぐらいの事業費がかかって2億5,000万円の補助金がもらえるのか、その金額だけお知らせください。  ただ、これはあくまでも行政と行政をつなぐものであります。  そこからの広がりは、民間業者にこの施設を有料で貸して広がりを持たせるということなんでありますが、これだとやっぱり時間が遅いんですね。  今は、この事業で民間事業者の進出を待つという姿勢ではなかなか対応ができないのではないかと。  私から言わせれば、このぐらいの事業は、合併した市町村は恐らく今の段階ではほぼどこでも事業化されてきているのではないかと、やはり一関市が差別化されたような、そういう施策を展開する中では、もっと大きな事業であってもいいのではないかと、あまりにもこぢんまりしすぎているのではないかなという感じがいたしております。  この点についてお話をお伺いしたいと思います。  それから、まちづくり3法についてでありますが、どうも行政の対応が鈍いですね。  私、壇上でも申し上げました、部長の答弁でもわかりました。  やる気のある市町村を国は選択をして、そこに助成を集中していくということを言っているんです。  今年度は約七つぐらい認定をするという、基本計画を認定するというお話を伺っています。  来年度は100ぐらい認定をするということであります。  県内の盛岡市は7月かそこらに準備会を立ち上げて、来年度の基本計画の認定を目指すというもう準備を始めております。  一関市の先ほどの答弁ですと、基本方針の中身を十分検討しながら、これから対応していくと、それでは遅すぎるのであります。  それともう一つ申し上げたいのは、これは商工労働部だけの法律ではないんですね。  中心市街地という、そういうまちづくりの総合的なまちづくり支援策、先ほど、住宅もそうですと、福祉もそうですよと、道路もそうですよと、ある意味で何でもありの非常に優れた法律なんであります。  これを、では一関市の住宅について、中心市街地について、集合住宅をという、そういう発想は商工労働部ではなかなか出てこないと思います。  建設部の住宅係とか、建築住宅課とか、また1階の福祉とか、さまざまな部門から、いや、この3法で一関市の中心市街地をこうしていきたいという、そういう意見集約をする部署がほしいですよ。  今は窓口は商工労働部です。  これでは、このまちづくり3法には対応できません。  基本計画策定にはまだまだ長い時間がかかるだろうなと。  私は、企画の方でどうか中心的な役割を担っていただいて、もっともっと急いだ形でこの法律に対応していただきたいというふうに思いますので、これについて答弁をお願いいたします。  骨寺村荘園遺跡については、特別委員会の、本来委員長報告をしなければならないのを教育長にお答えいただきましたので、非常に感謝を申し上げます。  それから、図書館整備については、教育立市を市長はうたっております。  教育、いろんな分野がありますけれども、どうか、せっかくこれから新しいものをつくる、改修する、七つの旧市町村の図書館をネットワークで結んでいく、いろんな構想があるでしょう。  どうか、新市の教育立市の中に重要な位置づけを持った図書館であるようにご検討をお願いしたいと思います。  ペアーレ一関についてでありますが、財政的に厳しいということ、これはだれでもわかるんです。  それでは、例えば国保会計が保険の支出の関係で平成21年度までのシミュレーションをしております。
     その中で、毎年2億円以上増額をしていくと、そういう試算、数字が出ております。  ある意味で、ペアーレの機能は、そういう保険支出部分を抑制していくという大きな機能があるかと思います。  これが、民間がやっていたから民間に任せるというのではなく、最終的には行政に跳ね返ってくるんです。  あのペアーレがいくらで売却なるのか、公表はされておりません。  しかし、そういう総体的な検討の中であれを買ったときに、おおよそこのぐらいの財政が縮減なるのではないかという、そういう検討の中で、最終的にやはりこれは買うべきではないと、いや、買うためのもっと検討が必要ではないかとか、そういうことをやっぱりやるべきではないか、財政的に厳しいといって一刀両断で切ることは非常に簡単であります。  しかし、あのぐらいの施設を一気に閉めてしまうということは、私は、市のこれからの保健福祉行政には大きなマイナスであると思いますので、入札に参加しなさいとは申し上げませんけれども、これからでも遅くはないと思いますので、どうか検討をしていただきたいというふうに思います。  とりあえず以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 議員お話しのとおり、市民の日常生活はもとよりでございますが、活発な企業活動、経済活動の基盤となります情報通信網の整備は、都市間競争に打ち勝つというばかりではなくて、新市のまちづくりの一体感を図る上でも大変重要な課題であるというふうに認識しているところでございまして、先ほど議員からご紹介がありました数字につきましては、これにつきましては、事業費として5億円を見込んで今国の方と調整を行っているところでございますが、これはこちらから申し上げた数字ではなくて、国の制度の範囲内 ということで抑えられた数字でございますので、その点はご理解をいただきたいと思います。  本年度事業につきましては、いずれ公共施設間を光ファイバーケーブルで結ぶというものでございまして、現在その取り組みを行っているというふうなことで、実質的には現在策定中の前期5カ年の基本計画の中に位置づけまして整備を図りたいというふうに考えているものでございまして、いずれその公共施設、かなり奥まで新市の公共施設がございますから、それらをカバーする中で、あと個別の、各家庭の部分等につきましては民間事業者による事業化を期待しているものでございます。  いずれ、この程度はどこの市町村でもやっているような事業ではないかというお話でございますが、県内では新市になっての当市が初めての事業でございます。  それから、まちづくり3法に係ります事業の取り組みの関係でございますが、いずれご案内のとおり、中心市街地のまちづくりの中で、商業者なり開発事業者がどういう構想を持っているかが前提となるものでございまして、いずれ、それらの具体的な方向を今後詰めていく必要があるのかなと、そういった中で建設部なり、そういった各セクションがどうかかわっていけばいいかということにつきましては、その具体の事業なり基本的なそういう柱立てが見えなければ決められないというふうに認識しているところでございますので、そのようにご理解をいただきたいというふうに思います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) では、図書館の件についてでございますが、いろいろ激励をいただいたなと思ってございますけれども、教育立市の中で学びというものを大事にするような基本計画づくりを今してございますが、そういう意味で、図書館というのは、地域の中での大きな位置を占めるのではないかと思っておりますので、そういうことも含めて現在検討しております。  時期をとらえて、いろいろ外部の方々のご意見をいただく機会をつくっていきますので、いろんな方の意見をいただいて、実のある計画づくりを進めてまいりたいと、そのように思ってございます。 ○議長(佐々木時雄君) 2番、尾形善美君。 ○2番(尾形善美君) 情報通信網の整備については、お金があれば、もっと50億円なり100億円かけて整備をしたいのが本音なんでしょう。  けれども、お金がないからということでその程度に収まっているのかもしれないんですけれども、この辺は市長の判断だと思いますね。  本当に一関市をどうしていくかといったときに、ない金でも将来のために出す必要があるというときは、やっぱり決断をしなければならないのではないかと思います。  それと、まちづくり3法は、部長は3法に基づいて事業をやる主体がどこなのかと、その主体と事業の中身はどうなのかというお話だと思います。  そこまで詰めていたらもうできていますよ。  だから、だれが音頭をとってやるか、そういう熱心な人がどこにいるかです。  民間にいるのか行政にいるのか、私は行政に、今の一関市の中では行政にそれを期待したいということを申し上げておきたいと思います。  図書館についてであります。  市長、一関地域の図書館、このまちづくり3法の中で、都市計画法の中で郊外にはなかなかつくることができにくくなりました。  これまでの中心市街地、その中であればつくれるという、そういうふうにも解釈できるような法律になっております。  どうか、新市の図書館、一関地域の図書館、これを、中央館、センター館というのか、それは別としましても、どうか頭の中に大きく描いていただければと思います。  最後に申し上げます。  このまちづくり3法はいいチャンスなんです。  やる気のあるところには政府は、日本のモデルとして一関市はやる気はあると、この事業はいいと認めてくれるような、そういう計画を早急につくっていただきたいというふうに思いますので、市長の方から各部局に対して、どうか叱咤激励をしていただければありがたいものだなというふうに思います。  以上の点について、市長の何かコメントがあれば最後にお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございます。 ○議長(佐々木時雄君) 小野寺企画振興部長。 ○企画振興部長(小野寺道雄君) 情報通信網の整備につきましては、先ほど申し上げた数字だけで完成するものではないというふうに認識しております。  いずれ、引き続き整備目標に向かって、事業費等についてはさらに検討してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) まちづくり3法のお話でありますけれども、遅すぎるというご指摘をいただきました。  まさに、これからのまちづくり、商工労働部だけではない、各課横断的な形の中で取り組んでいかなければならないという、そういうことでありまして、それは先ほど企画振興部長の方からお話しした形の中で取り上げていくというふうに思いますけれども、いずれにしましても、基本方針が閣議決定をされて、これから具体的なマニュアルも今月中には出てくるという、そういう段階のようでありますので、そういうことも含めて、これからさらに検討しながら、もちろん行政が主体的に取り組んでいくという、そういう気持ちの中でこれから取り組んでいきたいと、できるだけ早くこの基本計画を策定していきたい、このように思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 尾形善美君の質問を終わります。  休憩いたします。  再開は午後3時35分といたします。 午後3時18分 休   憩 午後3時36分 再   開 ○議長(佐々木時雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  なお、議事の運営上あらかじめ時間を延長いたします。  次に、佐々木文人君の質問を許します。  佐々木文人君の質問通告時間は50分であります。  8番、佐々木文人君。 ○8番(佐々木文人君) 私まさに市民クラブの佐々木文人でございます。  私からは、通告どおり2件についてお尋ねいたしますので、簡明なご答弁をお願いいたします。  いわゆる団塊世代、昭和22年から昭和24年に生まれた人々が間もなく定年を迎え、やがて高齢者の仲間入りをしてくる。  それぞれの時代に新しい行動様式を示して、社会にインパクトを与え続けてきたこの世代が、高齢者社会に対してどのような意識と行動で臨もうとしているのでしょうか。  まず、最初に、団塊世代対策と今後の見通しについてであります。  一つ目、社会保障について、年金の給付と負担のバランス。  年金受給者が増え、年金負担者が減少する中で、そのバランスについての、国政の問題ではありますが、市独自の施策の考えがあるのかお伺いいたします。  少子高齢化への対応です。  高齢者及び障害者にやさしい住まいづくり推進事業として、住宅の改修費用が支給される制度がありますが、その実績等を詳しくお伺いいたします。  また、今回の条例改正で出産育児一時金が30万円から35万円に、10月1日から施行されます。  これも大変重要でよいことだと思いますが、経済的な支援だけではなく、子育てをしやすい環境づくりが最重要課題となると考えますが、いかがでしょうか。  三つ目、幼稚園、保育園、小中学校、乳幼児医療、児童手当など、子育てと教育に関する事業の窓口の一元化、延長保育についてでありますが、教育委員会に子供育成課をつくることによって1カ所で多方面のニーズを把握でき、施策に移行しやすいと考えますが、教育長としての考えもお聞かせ願います。  次に、雇用確保についてであります。  就労の場の拡大と企業誘致についてお伺いします。  県内のある調査によりますと、収入の得られる定期的な仕事を何歳までしたいと思っているかについては、65歳ぐらいという回答が50歳代後半で46.9%、全国の35.6%を11.3ポイント上回っております。  その年齢まで就労を続けたい理由は、生活を維持するため、働くことは健康によいから、働くことが生きがいと感じるからという回答が上位を占めております。  このことからもわかるとおり、みんな安定した仕事を求めております。  そのためには、企業誘致は絶対必要と考えます。  8月30日の朝日新聞によりますと、トヨタ自動車系の関東自動車工業の増産をきっかけに関連産業の育成を進めるは、8月29日、宮城、山形両とともに愛知で3の地元メーカーによる商談会を始めた。  トヨタが東北の地元企業の成長に期待するのは、関東自動車岩手工場で使う部品の地元調達率を引き上げ、部品の輸送コスト削減につなげるためだとあります。  私がここで申し上げたいことは、この一関市を最適地ととらえることから、我がまち一関市をPRし、実現に向け強力に企業誘致を進めていただきたい。  市長の意気込みのほどをお聞かせいただきます。  3点目は、ものづくり事業であります。  県南技術研究センターや一関高専などの活用でありますが、少子高齢化などに伴う担い手不足を見越して、優れた技術者や技能者をデータベース化し、ものづくり教育を支援するほか、技術向上や資格取得の促進を進めていただきたい。  また、熟練技能士の活用の促進といたしましては、一関市に移住を求める方々と意見交換したりUターンに呼びかけるなど、事業を促進し、また、熟練技能者バンクを設置し、新年度予算に計上していただきたいものだなと、そう思っております。  建設的なご答弁をお願いいたします。  2件目は、上大槻街の浸水対策と歩道整備についてお伺いいたします。  この質問は今回で7回目であります。  市長、7回目ですよ。  前回の市長の答弁は、路面の劣化や、朝夕の登下校時の混雑などの現状にかんがみ、早期に整備する方向で検討してまいります、毎回同じことを言っているんですね。  部長の答弁は、平成15年度に策定した一関市交通バリアフリー基本構想の方針に基づき、歩道整備のあり方について、ワークショップなどにより合意形成を図り、事業実施に向けた取り組みを推進してまいりたいと考えておりますということでした。  私も、いつまでもこのことを申し上げるのは実に悲しいことであります。  ぜひ、早期完成に向け当局の気概を示すような答弁をお願いいたします。  関連してお尋ねいたしますが、鳴神地区の浸水対策はどのように対応しようとしているか、そのこともあわせてご答弁願います。  以上でこの場からの質問を終わります。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木文人君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの佐々木文人議員のご質問にお答えをいたします。  団塊世代の方々については、2007年から順次定年を迎えることになり、この定年退職期の到来により雇用環境に与える影響が懸念されているところであります。  こういう中にありまして、当市のものづくり事業の促進につきましては、地域産業の発展に欠かすことのできない施策の一つであり、特にも、ものづくりの開発、生産現場においては、団塊の世代と言われる方々の知識や技能の次世代への円滑な継承が重要な課題となっておりますことから、当市としても団塊世代に対する対応について今後研究してまいりたいと考えます。  なお、年金の給付と負担については市民環境部長から、少子高齢化への対応についてと窓口の一元化については保健福祉部長から、雇用の確保についてとものづくり事業については商工労働部長から、上大槻街の歩道整備、あわせて排水対策については建設部長からそれぞれ答弁をいたさせますので、ご了承を願います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤野市民環境部長。 ○市民環境部長(藤野正孝君) 私からは、年金の給付と負担のバランスにつきまして答弁させていただきます。  公的年金の状況につきましては、議員さんお話しのとおり、国民年金事務の取り扱いが平成14年度に国に移管されまして、国の事務となったことから、市の窓口では国からの委任により、国民年金の資格確認や各種申請書類の受付等の事務を行っておりまして、年金に関する具体的データを持ち合わせておりません。  そこで、社会保険庁が平成18年3月に作成をいたしました平成16年度の社会保険事業の概要という資料を参考にして申し上げます。  まず、年金の加入者数でありますが、国民年金の第1号被保険者数は2,217万人、同じく3号被保険者は1,099万人であり、また被用者年金被保険者数は3,713万人、うち厚生年金保険3,249万人、共済組合464万人でありますので、総加入者数は7,029万人となっております。  これに対し年金受給者数は4,885万人でありますが、一部国民年金等との重複があることから、重複のない公的年金の実年金受給者数は3,225万人となっております。  国民年金について、給付と負担のバランスを見ますと、負担する側の第1号被保険者数は2,217万人であり、一方、国民年金の受給者数は2,300万人でありますことから、単純に受給者数を負担者数で割り返しますと、負担者1人当たり1.04人の受給者を支えていることになります。  また、国民年金の収支状況は、実質的な収入が3兆5,633億円であり、受給者に対する実質的な支出が3兆7,253億円でありますことから、収入収支差引残額は1,620億円のマイナスとなっております。  このマイナス分については、積立金等から補てんされるところであり、平成16年度末の積立金の額は9兆7,000億円となっております。  次に、厚生年金について、需給と負担のバランスを見ますと、適用事業所数は163万事業所であり、負担する側の被保険者数は3,249万人となっております。  これに対し厚生年金の受給者数は2,233万人であり、受給者数を負担者数で割り返しますと、負担者1人当たり0.69人の受給者を支えていることになります。
     厚生年金の収支状況は、実質的な収入が30兆9,140億円であり、受給者に対する実質的な支出が30兆6,631億円でありますことから、収支差引残額は2,509億円のプラスとなっております。  なお、厚生年金の平成16年度末の積立金は137兆7,000億円となっております。  また、今後の年金給付の見通しにつきましては、実質収支がマイナスとなっている国民年金について申し上げますと、国では財源の確保のため制度の見直しを図り、国民年金の保険料の額について、平成16年度で月額1万3,300円であったものを平成17年度から毎年度280円ずつ引き上げ、平成29年度には月額1万6,900円となるところであります。  また、国民年金の年金給付額は、平成17年度は据え置きとなり、年額79万4,500円でありましたが、平成18年度は物価スライドにより0.3%の引き下げとなり、年額79万2,100円となったところであります。  なお、市独自の年金支給策を行う考えはないかということでありますが、年金制度は国の社会保障制度の根幹をなす制度の一つととらえており、引き続き国の責任において制度が維持されるべきものと考えております。  以上でございます。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 団塊の世代の先頭を切ることとなります私から、高齢者、障害者にやさしい住まいづくりと、30万円から35万円になります出産給付金以外の少子化対策の取り組み、この2点について申し上げたいと思います。  高齢者及び障害者にやさしい住まいづくりにつきましてですけれども、これは要介護高齢者や重度の身体障害者の生活動作を支援するための手すりの設置や段差の解消、便器の改良や浴室の改良等に要する経費を対象といたしまして、60万円を限度に、なお介護保険から補助する住宅改修費20万円を控除した額の3分の2を補助することとしております。  これ計算しますと、110万円であればピタッと60万円ということで過不足がないということになります。  平成17年度の実績ですけれども、補助件数40件で補助金の交付額が2,184万円であります。  参考までにこれを割り返しますと、1件当たりですが、平均54万6,000円というような形になっております。  次に、給付金以外の少子化対策の取り組みについて申し上げます。  事業を中心に申し上げていきたいと思いますけれども、保育所の設備の充実というのが、けさほどからの質問にもございましたが、これは進めてまいりたいというふうに思います。  2番目、労働等により昼間、保護者が不在家庭の児童を対象とする放課後児童クラブ、これですけれども、現在6地域14カ所に設置してありますけれども、今後、未設置地域については、現在文科省の方で事業化を進めている、検討中であります放課後子供プランと、それらを含めまして総合的に放課後対策事業を進めてまいりたいというふうに考えております。  あとは、子育て支援センターにつきましてですけれども、現在四つの地域に設置しておりますけれども、未設置地域がございますので、これらへの設置というようなものも子育て支援の計画の中で盛り込んでまいりたいというふうに考えております。  また、育児の援助を行おうとする協力会員と援助を受けたい依頼会員、これらの相互支援施設でありますところのファミリーサポートセンターの会員を東部地区へも広げてまいりたいという考えであります。  窓口の一元化につきましては、子供育成課というようなものを教育委員会で立ち上げる考えはどうかということですが、それはそれとして教育委員会の方でご答弁があろうかと思いますが、私の方としまして、関連する部分で、幼稚園、保育園、それら、あとは子育てに係る窓口の一本化ということでございますので、若干触れておきたいと思いますが、合併後事務量の増加に加え多様化をしてきておりますことから、これらのニーズに対応しようとすれば、広い見地から多くの知識、経験等を要求されますし、根拠法令等も多様になってきておりますので、一元化というのは、住民の方から見れば理想の形であることは承知しておりますけれども、可能な部分は可能なものとして、一元化の方向というのは模索しなければならないものとは思いますけれども、そう簡単な形での実現ということにはならないだろうというふうに私の方ではとらえております。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 岩渕商工労働部長。 ○商工労働部長(岩渕甲治郎君) 私からは、まず初めに、団塊世代対策における就労の場の拡大と企業誘致についてお答えをいたします。  まず、雇用状況につきましては、本年7月末現在、全国の有効求人倍率が1.09倍となり、改善の兆しはありますが、当一関公共職業安定所管内としては、昨年同期比0.15ポイント改善しているものの0.67倍と低く、中でも中高年の雇用状況につきましては厳しい状況にあると認識しているところであります。  こうした中で、団塊世代対策としての中高年の雇用の場の確保は重要なことととらえており、岩手雇用開発協会一関支部など、関係機関との連携を図り、就職面接会の開催や地元企業への求人開拓を行うとともに、現在、一関公共職業安定所による高年齢者職業相談室を市役所内に開設をし、中高年の就職相談、紹介あっせんを行うなど、再就職支援を図っているところでありますし、今後、再就職のための職業訓練等も促進してまいりたいと考えているところであります。  また、企業誘致につきましては、当市の企業誘致の優遇制度、あるいは岩手南技術研究センターを利活用することなどを含めて、好立地環境にあることを大いにPRをしながら、積極的に企業誘致を推進し、就労の場の創出に努めてまいりたいと、このように考えているところであります。  次に、ものづくり事業における県南技術研究センターや一関高専などの活用についてお答えをいたします。  市長からの答弁にもありましたけれども、ものづくり事業の促進は地域経済の活性化、とりわけ産業の振興に欠かせない重要な施策であり、その産業支援施設である県南技術研究センターや一関工業高等専門学校との緊密な産学官の連携は、不可欠なものであると考えております。  県南技研は、地域企業の商品開発力等を支援する施設として平成7年度に設立をされ、企業からの試験、分析依頼の対応や、産学共同の研究開発の支援、ものづくり、人材の育成などを主な事業として取り組んできております。  今年度は組織体制を強化し、特にも高専の人材研究施設等を活用した若手技術者に対する実践的人材育成事業を実施中であります。  今後も、県南技研や一関高専を初めとした産業支援施設や高等教育機関との連携を深めながら、定年後の団塊の世代の技術や知識の継承への取り組みについても研究するとともに、当地方のものづくり産業の育成に努めてまいります。  次に、北上川流域を中心としたネットワークでございますが、今年度三つの組織が設立をされております。  ご案内のとおりでありますけれども、まず、岩手を自動車関連産業の一大集積地とすべく設立をされた産学官のネットワーク組織、岩手自動車関連産業集積促進協議会であります。  また、二つ目は、を越えた組織として、宮城・山形両との連携を目指したとうほく自動車産業集積連絡会議であり、先ほども議員さんからお話ありましたけれども、先月末、愛知のトヨタ自動車本社において、3合同の企業商談会を開催されたところであります。  三つ目としては、工業高校における技術取得支援、あるいは高度技術者育成支援を実施する北上川ものづくりネットワークであります。  当市ではこれらの組織に参画をし、市内企業の自動車関連産業への参入や関連企業の誘致を図り、ものづくり事業の促進を図ってまいりたいと考えております。  次に、団塊世代対策としての熟練技能士活用促進事業についてでありますが、国においては高度な熟練技能の重要性が社会に認識され、その継承等を図るため、高度熟練技能活用促進事業を実施しております。  この事業は、対象は団塊世代だけではありませんけれども、高度熟練技能者を認定し、若者等に参考となる基礎資料を作成しながら、広く情報提供することが主な内容となっております。  また、岩手は今年度、一関市を対象としたモデル事業として、団塊世代キャリアブリッジ推進事業を実施しております。  この事業は、一関商工会議所を委託先とし、メンバー登録していただいた団塊世代の方々に、企業における社員教育への講師、あるいは中高生の就業体験の補助員をしていただく等の事業内容となっております。  いずれ、当市といたしましても、ご質問のありました熟練技能士バンクというようなものを含めて、団塊世代の方々の知識や技能を生かしていく方法等につきまして、国、及び関係機関とも情報交換をしながら、今後研究してまいりたいと、このように考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 私からは、市道上大槻街線の歩道整備と鳴神地内の浸水対策についてお答えいたします。  まず、上大槻街の歩道整備につきましては、昨年度、地元の区長さんや道路占用事業者などの方々と懇談会を開催し、歩道をどのように整備したらよいか、基本方針について協議を進めてきたところであります。  今年度は、その方針により具体的な整備計画を策定することとし、測量調査及び実施設計を8月に発注したところでございます。  この設計に当たりましては、8月23日、夕方起きました集中豪雨も踏まえ、側溝の断面等を検討するとともに、地域の皆様や関係機関とさらに協議を進め、年度内に取りまとめる予定であり、今後はその設計に基づき整備を実施してまいりたいと考えております。  次に、鳴神地区の浸水対策について申し上げます。  一関小学校敷地からの雨水が短時間に正門前付近の道路に流れ込み、側溝があふれ、道路が冠水したものであります。  応急対策としまして、正門付近のコンクリート側溝をグレーチング蓋に替え、側溝を流れやすい構造としたところでありますが、今後におきましては、現在の排水系統や側溝の能力を見直し、対応してまいりたいと考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 8番、佐々木文人君。 ○8番(佐々木文人君) 先ほどの社会保障の件なんでありますけれども、市長の考えをお聞きしたかったわけであります。  実は、きょうの新聞を見ますと、政府で来年の夏以降、社会保障給付の財源、消費税を上げるということなんでありますけれども、市長はこれに対してどう思っているのか、消費税を上げるということに対して、市長の考えで、あたりの人たち気にしなくていいから。  あと、もう一つ、保育園の関係なんですけれども、先進地事例といたしまして2点申し上げたいことは、本県の北上市では保育園を民設民営化するという、民間で設置して民間で経営もやるということです、両方。  その改築時期はどうかということは、耐用年数を見ながら、そこから順次切りかえていくということなんでありますけれども、市長は、市長全部答えてくださいよ。  そういうことでありますから、市長のお答えをお願いいたします。  また、東京都江戸川区でありますけれども、昨年3月、全国初の子育て施策の財源確保に関する条例を制定したということでありまして、これがどういうことかというと、区民税、一関市で言えば市民税ですけれども、市民税の1%に当たる、そこでは恐らく100億円だろうと思うんですけれども、1億円程度を子育て環境整備のための新規施策に充てると、市民税です。  いわゆる、向こうは区民税でありますから、一関市の場合は市民税、大体一関市は5,000万円ほど、法人税を除けば、そのくらいですか。  いずれ、1%をそういう保育園、子育ての方に投資するということでありますけれども、やっぱりこれも、我々議員もそうでありますけれども、やっぱり職員も、行政も先進地などに伺って、やっぱり勉強してきた方がよろしいのではないのかなと、そう思います。  そういう、やはり対応もしていかなければならないかと、そう思っております。  あと、上大槻街でありますけれども、本当に、これで終わらせようかなと思っておるんでありますけれども、大体、あそこだって、皆さんご存じのように、ホテルが建ち並んでおります。  それこそ昭和52年のときに蓋をかけた、そのままの状態になっております。  昭和52年といいますと、もう30年間もそのままだということでありまして、やはり一関市の顔でありますから、もう少しきちんとやっていただきたいなと、そう思いますし、ただ、一番気にかかることは、磐井川の堤防かさ上げによって、やっぱり東北線も変わろうと思いますけれども、当局では、部長ね、そういういろんな、ここまで来たから、中途半端に手をかけるよりも、確かに水は、雨水はね、五間掘の方には無理だと思うんです。  やはり吸川の方に流していかないとだめかなとは思いますけれども、私が申し上げたいのは、ここで中途半端なことをやるよりも、市民の方々もっともっと、もうびっくりするほど立派にするから、あともう少し待っていてください、3年、4年待っていてくださいと、そういう方向を打ち出していくのかどうか、その辺、部長からお聞きしたいなと、そう思います。 ○議長(佐々木時雄君) 浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) 消費税を社会保障に回すといったようなことのようでございます。  私はまだちょっとそれは見ていないのでありますけれども、これは、私は、現在議論の段階だと、このように思います。  どう決まったという、方針が決定したということではないように思うのでありますけれども、したがって、これは、あらゆる、いろんな角度から検討すべきものだろうと、このように思いますので、コメントはちょっと差し控えたいと、このように思います。  それから、保育園の関係ですね、2番目は。  二つ目は、そうではなかったでしょうか。  保育園、これからどうしていくかということになりますと、私はやっぱり保育園は、これからのものにつきましては、できればやっぱり民設民営が望ましいのではないかと、このように思っております。  子育て支援の件もお話がございました。  これは大変重要な問題ととらえておりますので、これは前向きに少し検討していかなければならない、研究してみたいと、このように思います。 ○議長(佐々木時雄君) 吉家建設部長。 ○建設部長(吉家義博君) 歩道整備に当たりましては、現在の現場内側溝を直していくと。  先ほど壇上で申し上げましたように、今回の集中豪雨を踏まえ断面につきましては、あるいは縦断勾配等も検討することになると思いますけれども、いずれ手戻りにならないように、その辺を検討しながら側溝を整備して、歩道を整備していきたいというふうに考えております。 ○議長(佐々木時雄君) 8番、佐々木文人君。 ○8番(佐々木文人君) 窓口一元化はまだありませんけれども、あともう一つ、上大槻街のね、一関小学校の校庭の整備、いわゆる校内整備であります。  先ほど部長からも話ありましたように、降ってきた水が全部そこの前の住宅に入っていったということでありますから、やはり私が申し上げたいのは、校庭の整備もあろうかと思います。  教育長さんにお願いしたいのは、やっぱり建設部の方とも連携をとりながら、やはり、ここも10年ほど前に床上というか、畳までついたらしいんですよね。  畳は市からちゃんと変えてもらったということでありますけれども、それはいずれにしても、早急に建設部の方と連携を組んで、早期に改善していただきたいなと、そう思います。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 校庭の部分につきましては教育部長から答弁いたさせますけれども、教育委員会に子供育成課をつくってはどうかという、このことについてでありますけれども、これまでも、子供の教育を担う幼稚園と保育を担う保育園をそれぞれ教育委員会、あるいは福祉部局が、それぞれ持っているノウハウとかスタッフとか施設等を有効に活用しながら役割分担をしてきたわけでありますけれども、そのことが今の社会情勢に合わなくなってきているのではないかということからのご案内だと思いますけれども、認定こども園の構想等が出てき ていると、出てきたと、そのようにとらえているわけであります。  子育て支援策を担当する部局を教育委員会に、子供育成課ということのご提言でありますけれども、全国では子供課ということで乳幼児の保育とか教育とか健全育成とか、そういうものを担う部署を設置している自治体もあるようでございますが、ただ、それは教育委員会ではないようでございますけれども、そういう状況は承知してございます。  先ほど申し上げました認定こども園が今後どう展開されていくか等を見極めることとしまして、ご提言は将来の研究課題になろうかと、そのようにとらえているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 金教育部長。 ○教育部長(金弘則君) それでは、お答えいたします。  集中豪雨による水位の排水についてでございますけれども、やはりいかにスムーズに、滞りなく排水するかということでございますので、議員がおっしゃるとおり、建設部と協議して適切に対応してまいりたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 佐々木文人君の質問を終わります。  次に、佐藤雅子君の質問を許します。  佐藤雅子君の質問通告時間は60分であります。  25番、佐藤雅子君。 ○25番(佐藤雅子君) 公和会の佐藤雅子でございます。  私的なことですが、私の娘がきょう、第3子誕生の予定日であります。  少子化の歯止めに協力しようとしておりますが、無事出産してくれればいいなと念じながら、きょうの質問をいたしたいと思います。  さて、議長のお許しを得ましたので、通告に従いまして、2点についてお願いいたします。  1、少子化対策について、2、学校運営と児童・生徒の健康対策についての2点でございます。  2006年6月2日のマスコミ報道の大きな見出しは、「出生率1.25、最低の更新」、「出生率1.25、少子化が加速」、「出生率1.25ショックは緊急警報」など、2005年は1人の女性が生涯に産む出生率1.25人、最低更新となったことが厚生労働省人口動態統計でわかった。  昨年生まれた出生数は約106万3,000人で、過去最少、自然増加数も統計を取り始めた1899年、明治32年以来初の自然減少となりました。  国立社会保障人口問題研究所が2002年に発表した将来設計人口は、2005年1.31、そして7年は1.3人で底打ち、その後50年には1.39まで回復するとしていた。  しかし、1.25のショッキングなデータに小泉首相も、少子化対策は重要課題になる、猪口少子化担当相も、少子化がますます深刻な状況にあり、やれることは全部やらなければならないとの談話。  少子化においては、経済成長の鈍化、税などの負担増大、将来の経済社会に深刻な影響を及ぼす負の問題を解決することが課題である。  そこで、第1のメインテーマである少子化対策についてであります。
     ①国の子育て財政支援について。  エンゼルプラン、新エンゼルプラン、待機児童ゼロ作戦、少子化対策プラスワンなど、1990年代以降、打ち出されてきた少子化対策は自慢できるくらい多いが、生まれてくる子供の数は減り続け、効果については疑問視される。  人口減に歯止めをかけるには、何よりも生まれてくる子供の数を増やすことが不可欠であり、国や自治体の少子化対策関連の財政支援も広がりつつある。  最近の子育て支援策の拡大の中で、児童手当の対象範囲拡大、出産育児一時金の増額、同一時金の支給方法の改善、乳幼児加算、妊娠中の健康診断費用の補助、特定不妊治療費の補助の拡大など、いろいろな支援策を盛り込んで歯止めをかけようとしております。  一方、市町村の子育て関連手当の実施状況の中で、都道府県の状況も出ておりますが、市町村別の状況においては、全国の市町村の団体数、児童手当59件、出産祝金431件、出産祝品224件、入学祝金128件、入学祝品94件、なんと団体数合計936件となっております。  この支援策は、子供を持つ家庭の現金給付や物品に重点を置いているのが特徴であり、これは2005年3月の内閣府のまとめに基づく資料であり、旧大東町や旧千厩町の子育て支援自治体も団体数の中に入っていると思われます。  出生率においては、雇用形態の改善、晩婚化も少子化の要因となっているが、対策の一つとして、団塊ジュニア、現在31歳から34歳の女性が産む子供の数をどれだけ増やせるかにかかっております。  この世代だけでも386万人と他の世代に比べて母数が大きいため、出生数も押し上げる効果が大きい。  団塊ジュニアが40歳に届くまでの今後の5年間が勝負である。  また、高齢出産が高まってきた現在の不妊カップルの支援も少子化対策の課題であると思います。  以前、定例議会においても同僚議員が不妊についての支援策を問いただした経緯があるが、国の支援策の拡大にさらなる助成拡大を講ずる必要があると思うが、当局の考えを伺いたい。  なお、近隣の大船渡市においては、子育て支援3点セット無料化と銘打って、出産費用や乳幼児医療費、第3子以降の保育料の三つの無料化を図っているという報道がありました。  次に、2番目に、医師確保の課題についてであります。  本県の医師数は、2004年の調査において、人口10万人に対し179.1人、全国は211.7人と大きな開きがあり、特に、安心して子供を産み育てることは少子化対策の基本であり、その先達者となる産婦人科、小児科の医師が不足していることが非常に不安になりました。  厚生労働省の2004年度調査による、本県の人口10万人当たり産婦人科医師6.2人、全国平均の8.0人を下回り、全国最下位クラスであります。  当市の現在の千厩病院の産婦人科医の休診は、地域の方々に、経済面はもとより精神的にも大きな負担をかけていることは否めない事実であります。  小児科、婦人科医師の減少の要因はいろいろありますが、その中でも、24時間拘束され、他の診療に比べ訴訟リスクが圧倒的に高く、厳しい勤務実態があり、産婦人科医や小児科医を志す医師の減少を招き、医師の減少が勤務を一層過酷なものにする、いたちごっこの悪循環が続くのであります。  の産婦人科医会、日本産婦人科学岩手地方部会が実施した県内の産婦人科の勤務医の実態調査では、1カ月の呼び出しが20回から30回あり、過酷な勤務状態の中で絶対数が不足している産婦人科であります。  そのほかにも、日本産科婦人科学会の20代、30代の会員のうち6割以上は女性であり、今後、5年から10年以内に結婚、出産を機に大量離職すれば、産婦人科医の不足に拍車がかかります。  女性医師が仕事と結婚や育児の両立ができるように、勤務条件や待遇などの改善をしなければ、安定的な産婦人科医療体制の提供が困難と思われます。  国においても医師不足解消策の一つとして、国の4省が8月31日、医師不足が深刻な本県を含め10の大学医学部の入学定員を最大10人まで増やすことが認められ、医師の確保の前進と言われていますが、増田知事は、大きな一歩だが地域に医師が出るまでに10年かかる、それまで持ちこたえられるのか大変だとさらなる対策の必要性を示しました。  そこで、例えば国の責任の中で、不足している病院に医師を5年間派遣する制度の創設、医師の健康保障を守るための対策などの要望提言を行うことも必要だと思われるが、当局の考えを伺いたい。  ②結婚対策の市の取り組みについてであります。  全国の婚姻数が前年同期に比べ1万936件増加し、36万7,965件となった。  出生数も6年ぶりに増加、その要因は20代女性の初婚率低下に下げ止まりの兆しが見られるほか、男性の雇用数が安定していることは非常に喜ばしいことである。  しかし、現実的に地域を見渡しては、実感として受け入れることができない。  岩手日日の結婚欄の中でも、地域によっての人口の差はあるが、非常に格差があるのは事実であります。  旧市町村において、かつては結婚相談員が任命されていましたが、昨年の千厩地域を最後に全地域廃止されたように伺っております。  結婚は出会いの場が必要であり、忙しすぎて異性との出会う場がないという若者もいれば、自分から求めるための手段が見つけ出せないなど、個々の条件を満たすことは難題であります。  しかし、少子化対策で最も重要視されているのは結婚であります。  会社の方々や農村、商工会、商工青年部、公務員など、異業種の方々の青年層が一堂に結集し、魅力ある活動を展開しながら、出会いの場を創設するための手段と支援を当局でも行政でも考えることも必要であろうと思うが、行政の考えを伺いたい。  第2のメインテーマの、学校運営と児童・生徒の健康対策についてであります。  ①学びの場所における放課後子供教室の取り組みについてであります。  塾に通えない小学生のため、全国2万カ所に放課後や週末に無料で補習を行う子ども教室へ2007年、137億円の予算を計上予定の報道が8月にありました。  これは、厚生労働省と文部科学省が連携し、放課後や休日の居場所を整備し、子供の安全にも配慮しながら、修業後に行われる児童館や学校においての地域のボランティアから、遊びやスポーツを通して子供とふれあいを試みたり、経済的な理由で塾に通えない子に学習指導も行うとうたわれています。  どのように展開されていくのか興味がある問題であります。  そして、今後、学童保育や居場所づくりとのかね合いも気になりながら、放課後子供教室の今後の取り組みを伺いたい。  ②学校評議員制度の設置による学校運営と今後の活動についてであります。  学校評議員の設置がなかった旧東山町においては、目新しい学校運営における活動の一つであり、早速地域の小学校を訪問し、校長先生よりお話を伺うことができました。  趣旨は、学校、家庭、地域が連携協力しながら、一体となって子供の健やかな成長を担っていくための開かれた学校づくりを推進することを目的に設置されたこと、この制度により学校や地域の実情に応じた特色ある学校運営が展開され、教育活動に反映されるものと念じております。  学校評議員の人選においては、交通安全面、教育面、地域住民の代表者、防災面、そして学校運営の安全安心面に、それぞれの専門的知識分野においての課題を解決できるような委員であり、今後の活動が期待されるものと思います。  早速、実践活動の一つとして、いつ起きることも想定できない地震や火災の防災上の課題に取り組み、東山分署長の指導のもとで防災訓練をし、子供たちの意識改革ができたと話しておりました。  当市においても、小中60校のうち100%に近い設置があるというお話でありますが、今後の学校運営と活動状況について伺いたい。  最後の質問であります。  ③当市の児童・生徒の健康対策についてであります。  生活習慣改善に向けた取り組みと課題について、先日、公和会の研修視察において、青森鶴田町に行ってきました。  名前の如く、昔、鶴が飛来した地域であり、鶴にちなんだ地域活動に精力的に取り組んでいるまちでありました。  私たちの視察目的は、文部科学省が提唱した早寝早起き朝ごはん運動の先達者となったのが鶴田町であり、正しい食習慣の普及と健康増進を図るため、2004年、全国に先駆け朝ごはん条例を制定し、食を主とした食生活や、規則正しい生活習慣を推進しながらの食育教育が生活習慣病予防に大いに期待できると確信しております。  鶴田町の子供たちの状況においても、朝ごはん条例が地域に浸透し、全体的に早起きを励行、朝ごはんを食べる習慣が身につき、生活習慣予防群の肥満状況も改善されていることがうかがえました。  当市においても、合併前は旧市町村ごとに学校保健委員会があり、定期的診断の結果を踏まえて健康に対する課題と対策について取り組みながら、生活習慣改善を図っていたものと思います。  食生活の乱れから生活習慣病の予防群の件も懸念されます。  そこで、今後、一関市の児童・生徒の健康について、生活改善に向けた取り組みと課題について伺いたいと思います。  以上で第1回目の私の質問を終わります。  どうもありがとうございました。 ○議長(佐々木時雄君) 佐藤雅子君の質問に対する答弁を求めます。  浅井市長。 ○市長(浅井東兵衛君) ただいまの佐藤雅子議員のご質問にお答えをいたします。  まず、少子化対策についてでありますが、急速な少子化の進行は、社会経済全般に極めて深刻な影響を与えるものであります。  昨年の日本の合計特殊出生率は1.25と5年連続最低を更新しているところであります。  このため、国が人口動態の統計を取り始めて以来、初めて出生数が死亡数を下回り、総人口が減少に転ずる人口減少社会が到来したと言われております。  当市においても人口の減は顕著であり、また出生数も減少しており、まことに憂慮にたえないところであります。  当市における少子化対策につきましては、一関市総合計画基本構想において、みんなで支え合い、ともにつくる安全安心のまちづくりを目標の一つに掲げており、子育て支援の施策を積極的に推進して展開してまいります。  次に、医師の確保の問題についてでありますが、現在、国内では医師の偏在が言われており、特にも東北地方は深刻な問題となっております。  中でも、産婦人科及び小児科医は、休日、夜間等昼夜を問わない診療や、医療訴訟の発生が多いことなどにより、両診療科目を希望する学生が少ないことから、全国的に不足している状況にあります。  当市を含む両磐保健医療圏におきましても例外ではなく、地域医療の中心である県立病院においても同様であります。  このような状況を改善するため、6月22日の県知事に対する統一要望のときにも、医師の確保を増田知事に強く要望したところでありますが、これに対し知事も理解を示され、積極的に取り組んでいくという話をいただいたところであり、これが今回の医師確保対策室の設置につながったものととらえているところであります。  今後におきましても、知事への統一要望や市長会を通じて国に対し要望するなど、機会をとらえて地域の実情を積極的に訴え、安心して子育てができる環境づくりに努めてまいりたいと考えております。  なお、子育て支援策についてと医師の確保の具体については保健福祉部長から、結婚対策の市の取り組みについては農林部長から、学校運営と児童・生徒の健康対策については教育長からそれぞれ答弁をいたさせます。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) 少子化対策、また子育て支援ということについて、最初にお答えを申し上げたいと思います。  少子化ということは進行しているわけですけれども、子供が増えていくためには三つの段階があろうと思います。  まず、当事者同士が結婚するかしないかというのが第1のハードルでしょうし、2番目に、結婚した同士がどのくらいの子供を出産するか、そして出産した子供が、親にとってみれば子育て環境が整っているかどうか、このような3段階の中で産みやすい環境、育てやすい環境というようなことになってこようかと思いますけれども、出産の環境につきましては医師の問題ですし、あと子育て支援の問題につきましては、ただいまから申し上げたいと思います。  まず、最初に、当市の子育て支援対策についてお答えを申し上げます。  現在、一関市における子育て支援策につきましては、次世代育成支援行動計画を年内に策定することをめどに取り組んでいるところであります。  この計画の策定に当たりましては、子育て支援を中軸に地域住民のニーズを反映させながら、子供たちすべてが支援を受けられるような内容を盛り込み、地域ぐるみで子育てを推進してまいりたいと考えておるところであります。  お話のありました不妊治療への助成というようなことでありますけれども、このことにつきましては、助成を行ってまいりたいというふうに考えております。  また、この支援に当たります部分としまして、先ほどもご紹介申し上げましたが、労働等により昼間保護者がいない家庭の児童を対象として実施している放課後児童クラブの未設置地域の解消というものを図ってまいりたいと考えております。  また、子育ての相談等支援事業であります子育て支援センターですけれども、これも全地域の方に拡大設置をしてまいりたいというふうに考えております。  あとはファミリーサポートセンターにつきましては、これは東部地区への拡大を努めてまいりたいというふうに考えております。  そのほか、子育てサークル等自主的な団体がありますけれども、公民館、保健センターと連携をしながら、全体としての子育てしやすい環境づくりに努めてまいりたいと思いますし、それらの事業につきましては、ただいま紹介を申し上げました次世代育成支援行動計画というようなものに盛り込んでまいりたいというふうに考えております。  次に、医師の確保問題についてでありますけれども、出産に当たりまして、産科医、小児科医というものの不在ということは大変心配の種だろうと思いますが、当圏域の概況を申し上げます。  一関市を含む両磐保健医療圏におきましては、産婦人科医は8人、小児科医は7人という状況にありまして、東部地域におきましては産婦人科、小児科医は皆無で、健診や出産等に当たっては、住んでいる地域を離れて健診するというような状況にあります。  地域基幹病院の千厩病院も小児科、産婦人科の常勤医がいないことから、今後もねばり強く医師確保をに要望してまいりたいというふうに考えております。  一方、異常のない分娩は助産師が行うと。  助産師を活用した助産師外来が県立宮古病院でも始まっております。  それで、磐井病院でもこの助産師の制度を検討し始めたということを聞いており、産婦人科の充実につながるものと期待をしているところであります。  また、岩手におきましては、全国を視野に入れた医師確保対策を実施するため、医師確保対策室を今月19日付けで設置し、国にありましても、新医師確保総合対策において、医師不足の深刻なでの医学部入学定員の拡大や自治医大の定員増、さらには、出産育児等に対応した女性医師の就労支援対策と地域の実情に応じた実効性のある施策を展開していこうとしているところであります。  これらにつきましては、即効性というものは期待できるものではございませんけれども、医療体制充実に向けての着実な一歩としてとらえているところであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 桂田農林部長。 ○農林部長(桂田芳昭君) 私からは、結婚対策の取り組みについてお答えをいたします。  担い手対策としての結婚対策事業は、農業後継者対策の一環として全地域において取り組まれた事業でありますが、合併時には一関地域、室根地域、川崎地域の各地域では既に廃止され、本年度は花泉地域、大東地域、千厩地域、東山地域におきまして、結婚相談や出会いのための交流会、結婚記念品の贈呈、媒酌人謝礼などを内容として実施しているところであります。  しかし、これまでの経過にありましては、結婚相談に訪れる利用者や交流会への参加者も少なく、特にも近年は、個人の生き方や価値観の多様化、個人情報保護の意識の高まりの中で、現行の相談員制度による対応は困難であり、交流会への参加に当たっては、ここ数年顔ぶれがほとんど同じメンバーである上、女性の自発的参加も見られないなど、事業の対応に苦慮している状況となっており、事業主体である東山町結婚推進協議会を初め他の3協議会でも事業の存続が危ぶまれております。  以上のことから、花泉地域、大東地域、千厩地域、東山地域の各協議会では、本年度総会においてこれ以上の継続を断念したところであり、結婚対策事業への継続支援につきましては、困難と判断しているところであります。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 学校運営と児童・生徒の健康対策についてお答えをいたします。  まず、学びの居場所における放課後子供教室の取り組みについてでありますが、放課後子供教室は、文部科学省と厚生労働省が連携し、総合的な放課後対策事業を実施するという放課後子供プランに基づいて文部科学省が事業化を進めており、平成19年度概算要求が行われている段階と承知をしております。  概算要求の基本的な考え方を見ますと、各市町村においては、教育委員会が主導のもと福祉部局と連携を図りながら、原則としてすべての小学校区で、放課後の子供の安全で健やかな活動場所を確保し、総合的な放課後対策として実施することとなっております。  具体的には、放課後や週末等に小学校の余裕教室を活用して、子供たちの安全安心な活動拠点、いわゆる居場所を設け、地域の多様な方々の参画を得て、さまざまな体験、交流活動等を実施するとしており、現在の担当課からは、各市町村においては保健福祉担当課と連携の上、導入について検討願いたいと、このような話が来ているところでございます。  今後、本事業に関する説明会等が予定されておりますので、それを受け、教育委員会と保健福祉部で協議をいたしまして、また関係機関と連携をとりながら、そのあり方と導入について早急に検討してまいりたいと、そのように考えてございます。
     次に、学校評議員制度の設置による学校運営と今後の活動状況についてお答えをいたします。  まず、学校評議員制度そのものについてでありますが、この制度は、平成12年の学校教育法施行規則等の一部改正によりまして、学校、家庭、地域が連携協力しながら、一体となって子供の健やかな成長を担っていくため、地域に開かれた学校づくりをより一層推進する観点から、学校に学校評議員を置くことができるとされたものでありまして、学校や地域の実情に応じて、学校運営に関し保護者や地域住民の意向を把握、反映しながら、その協力を得るとともに、学校としての説明責任を果たしていこうとするものであります。  当市におきましては、平成17年度までに一関地域の9校と千厩地域の6校のみの設置にとどまっておりましたが、本制度を導入することにより、校長が学校運営に当たり、学校の教育目標や教育計画、地域との連携の進め方などに関し、保護者や地域住民の意見を聞くとともに、その理解や協力を得て、特色ある教育活動を主体的かつ積極的に展開していくことが期待されること、また、そのためには、PTAや連絡会、協議会等の既存の組織ではなく、保護者や地域住民が直接学校活動等について意見や助言を行ったりするような仕組みの構築が必要であることから、今年度は市内の小中学校60校の学校にこの評議員を設置するよう各学校長に働きかけをしてきたものでございます。  この結果、現在設置済み校は、小学校41校中40校、中学校19校中18校となっており、未設置の小中各1校につきましても、現在人選が進められておるという状況でございます。  なお、全国平均は、平成17年度集計により、小学校では83.7%、中学校84.5%、平均は小学校54.1%、中学校55.2%と、そういう状況でございます。  次に、学校評議員の委嘱状況と評議員会の実施状況についてでありますが、学校評議員は各校ごとに3名から5名委嘱しており、全体で現在220名となっております。  その主な職業、経歴といたしましては、学校教育の経験者、PTA役員やその経験者、行政区長、幼稚園長、民生児童委員、自治会役員の方々や同窓会関係の方等、さまざまでございます。  また、評議員会の開催につきましては、各校おおむね年に3回程度開催されることになっており、開催の都度報告書が提出されてまいりますが、それによりますと、各評議員の方から学校経営に対する意見、授業参観した際の感想、放課後の児童・生徒の様子、登下校の安全確保やスポーツ少年団活動についてなど、さまざまな意見をいただいているところでございます。  教育委員会といたしましても、今後ともこの制度の一層実効ある運用について、各学校に働きかけをしてまいりたいと考えております。  次に、当市の児童・生徒の健康対策についてお答えをいたします。  まず、現在の児童・生徒の健康対策の取り組み状況についてでありますが、児童・生徒の健康状況を把握するため、各学校においては定期健康診断を実施してございますが、この検査内容は学校保健法で定められており、法定の検査項目であります尿検査、寄生虫卵検査、心臓検査等は全地域で実施しているところであります。  しかし、法定外の生活習慣病予防健康診断や貧血検査等は、合併前の各地域により実施状況が異なっており、今年度は合併前のそれらの検査項目を継続して実施しているところであります。  健康診断結果の統計資料につきましては、市町村ごとに設置されておりました学校保健会において取りまとめていましたことから、昨年度分までは各地域別の集計結果となり、その中で、例えば肥満傾向に関する統計では、一関地域は平成16年度から学年別身長別標準体重を用いた肥満度により判定をしておりましたし、他の地域はローレル指数により判定を行うなど、統一した内容になっていないのが現状であります。  このように、昨年度までは市町村ごとに学校保健会が設置され、各地域の医師会等のご指導をいただきながら地域の課題を解決してきたところでありますが、7月に一関市学校保健会が一つに統一され活動を開始しておりますことから、今後、学校における健康診断の実施内容や対象学年、さらに診断結果の統計の一本化などに向けた協議を進めてまいる予定であります。 ○議長(佐々木時雄君) 25番、佐藤雅子君。 ○25番(佐藤雅子君) 詳細な答弁ありがとうございました。  さて、第2回目の質問でございますが、国の子育て財政支援について、当市においてのいろいろな支援策がありますが、実際、その保護者にしたり親にすれば、一番財政的な問題がネックとなっているような状況でございます。  そして、その中で、まず少子化に歯止めをかけるための高齢出産に対する不妊治療の件についてでありますけれども、今後、不妊治療費の補助に対する見解についてお話を伺いたいということでございます。  それから、次は医師の確保の問題でございますが、昨年、千厩病院の常勤の小児科や産婦人科が休診に追い込まれ、現在は大船渡病院より臨時出張を図りながら対応しているということでありますが、お産については再開のめどが立っていないようでございます。  そこで、旧町村の千厩地域、室根地域の妊婦さんは、気仙沼市の公立病院を拠点病院としていたようでございますが、________________________________________  先日のマスコミにおいて、出産数3,000人を誇っている産婦人科医院においての違法行為が発覚したことに驚きを抱いている一人でありますが、これは、やはりどちらも、産婦人科医の不足もさることながら、助産師の不足も指摘されていると思っております。  先ほど、岩手においても産科医師の偏在、労働過重の解決の一助に、助産師外来を宮古市と久慈市に設置していたお話があり、そして今後、磐井病院でも積極的に、前向きに対応するというお話でございましたが、助産師の位置づけや課題についてどう受けとめているかお伺いしたいと思います。  次に、結婚対策の問題でございますが、これは本当に、非常に問題が難題でございます。  しかし、困難と判断してすべて取りやめをするような状況の中では、前に進むことよりも後退するような気がして仕方がありません。  すばらしい先進地事例もあると思いますので、今後の方向づけをよろしくお願いしたいと思います。  次に、2番目の学校運営と児童・生徒の健康対策についてでありますが、まず、学びの居場所についての問題でございますが、旧東山町においては、委託事業として展開されておりました居場所づくりが来年の3月で終了することになっております。  そのことについて、保護者の方々から不安な気持ちが盛り上がっておりますが、今度新たに放課後子供教室プランというのが設置される予定と伺っておりますけれども、これについての動向は今お話を聞きましたので、前向きに対応していただきたいと思っております。  そして、今後の動向を私も興味深く見守っていきたいと思います。  次に、生活習慣病予防についての件でございますが、先ほど教育長も申し述べましたが、やはり、学校保健委員会において、各地域の統一的な見解の中で、いろいろ肥満対策、それから生活習慣病などのいろいろな問題について対応するのが道義だと思います。  しかし、今までは、各地域の小中学校でさえ統一的な見解が図られておらなかったことに、私もちょっと不安な気持ちをしておりましたが、今回、教育長から、すべてのことについて学校保健委員会でも統一の方向性にあるということで、本当にありがとうございました。  それから、今、食育教育に対して、栄養教諭を取り入れるというような呼びかけが図られており、来年からの導入が注目されるようでございますが、この栄養教諭と今後の動向についてお伺いしたいと思います。 ○議長(佐々木時雄君) 岩井保健福祉部長。 ○保健福祉部長(岩井憲一君) まず1点目、不妊治療に対する助成についてですけれども、これは平成19年度、新年度から実施していきたいという考えでおります。  次、千厩病院における産科、小児科の関係ですが、確かに応援診療というような形で行ってきていると。 ________________________________________  そこでの対応としての助産師の位置づけなり課題はどういうことかということですけれども、昭和30年代あたりまでは助産師さんがすべて、ほとんどの場合、取り上げておったわけですけれども、医療制度の充実に伴いまして病院で出産をするという傾向が強まりまして、それ以降、その傾向がずっと進んだというのが実情だろうと思います。  そこの中で、今現在、助産師さんの役割ということであれば、産婦人科医がいる病院の中でお手伝いをするというパターンがあります。  そのようなパターンと助産師みずから取り上げるというパターンがあろうかと思いますけれども、それらにつきまして、現在病院の中でも助産師の資格があるところというのは、西の方の磐井病院とか一関病院というようなところで、逆に医師がいるようなところに助産師さんも偏在しているというような実態であります。  いずれ、それらの助産師さんをどのような形でというのは、病院の中における検討内容だろうというふうに思っておりますし、実態として産科医、小児科医が少ないというのは、先ほどご紹介したとおりであります。  以上であります。 ○議長(佐々木時雄君) 藤堂教育長。 ○教育長(藤堂隆則君) 放課後子供教室、学びの居場所づくり、さらに学校保健のデータの統一等を含めました指導の充実につきましては、努力をしてまいりたいと思ってございます。  お尋ねの栄養教諭制度でございますけれども、ご案内のとおり、食育等の重視等から学校教育の場で、きちんとした制度の中で食を位置づけて指導に当たるというような観点から、栄養教諭制度というのが法律改正により出たわけでありますが、現在持っている情報といたしまして、それがすべての学校に、いわゆる学校におられます養護教諭さんのように、すべての学校に配置されるという、そういう状況までの議論にはまだなっていないと理解してございまして、現在各学校、この近くでは一関市の修紅短大等で栄養教諭の資格を取るコースもあるようでありますし、それから現在の栄養職員、栄養士さんから栄養教諭の資格に移るような講習等もなされているようであります。  それらの中で、栄養教諭の資格の方が需要にきちんと対応できる状況になればどうかわかりませんけれども、現在はまだすべての学校に即配置するという状況には国でもなっていないようであります。  それらについては、の方でも検討しているようでありますけれども、それらの情報収集に努めながら、当たってまいりたいと、そのように思っております。 ○議長(佐々木時雄君) 25番、佐藤雅子君。 ○25番(佐藤雅子君) 結婚対策の市の取り組みについてでありますが、先ほど各旧町村においての継続支援は打ち切りと、困難と判断しているというお話でございますが、しかし、前向きに検討するためには、いろいろな先進地事例などもあると思います。  そのことについての課題は、今後の課題となると思いますが、いかがお考えでしょうか。 ○議長(佐々木時雄君) 桂田農林部長。 ○農林部長(桂田芳昭君) 結婚対策の関係でございますが、近ごろの研究によりますと、交流の地域といいますか、範囲が広くなってきているという状況が定説になっておるようでありまして、したがいまして、例えば一関市から申し上げますと、盛岡圏ですとか仙台圏との交流でないと、なかなか実現をしないという研究がなされているようでありますが、いずれ、結婚しないことには少子化の解消にはつながっていかないのだろうと思いますので、それらの方法論につきまして、いろいろな情報収集に努めながら、組み立てについて研究してまいりたいと いうふうに思っております。 ○議長(佐々木時雄君) 佐藤雅子君の質問を終わります。  本日の市政に対する一般質問は以上といたします。  お諮りいたします。  残余の質問については、これを延期し、明9月14日、午前10時に本会議を開会し、これを続行したいと思います。  本日はこれにて延会することにご異議ありませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(佐々木時雄君) 異議ありませんので、本日はこれにて延会といたします。  ご苦労様でございました。 延会時刻 午後5時15分...