花巻市議会 > 2008-09-01 >
09月01日-02号

  • 附帯決議(/)
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  1. 花巻市議会 2008-09-01
    09月01日-02号


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    平成20年  9月 定例会(第3回)平成20年9月1日(月)議事日程第2号平成20年9月1日(月)午前10時開議 第1 一般質問  (1) 山影義一君  (2) 若柳良明君  (3) 高橋 浩君  (4) 近村晴男君本日の会議に付した事件 日程第1 一般質問  (1) 山影義一君  (2) 若柳良明君  (3) 高橋 浩君  (4) 近村晴男君出席議員(34名)   1番  藤井幸介君      2番  若柳良明君   3番  高橋久順君      4番  藤原晶幸君   5番  平賀 守君      6番  藤原米光君   7番  松田 昇君      8番  小原雅道君   9番  小原茂明君     10番  大原 健君  11番  鎌田幸也君     12番  本舘憲一君  13番  照井明子君     14番  藤井英子君  15番  高橋好尚君     16番  川村伸浩君  17番  伊藤英一君     18番  佐藤忠男君  19番  高橋 浩君     20番  和田幹男君  21番  近村晴男君     22番  山本純雄君  23番  名須川 晋君    24番  小田島邦弘君  25番  櫻井 肇君     26番  阿部一男君  27番  中村初彦君     28番  鎌田政子君  29番  山影義一君     30番  齋藤政人君  31番  中村勝吉君     32番  永井千一君  33番  新田盛夫君     34番  高橋淑郎君欠席議員  なし説明のため出席した者 市長        大石満雄君   副市長       佐々木 稔君 副市長       高橋公男君   教育委員会委員長職務代理者                             畠山尚巳君 教育長       及川宣夫君   選挙管理委員会委員長                             奥山 隆君 農業委員会会長   高橋善悦君   監査委員      高橋 勲君 総務企画部長    伊藤隆規君   財務部長      亀澤 健君 地域振興部長    大山拡詞君   市民生活部長    菊池保守君 保健福祉部長    藤井廣志君   商工観光部長    中島健次君 農林水産部長    戸來喜美雄君  建設部長      照井健介君 総合防災部長    平賀敏夫君   大迫総合支所長   熊谷仁見君 石鳥谷総合支所長  似内英悦君   東和総合支所長   佐々木 昭君 教育委員会教育部長 佐藤 格君   水道事業所長上下水道部長併任)                             高橋通義君 総務課長      本舘康司君   財政課長      神山芳武君職務のため議場に出席した事務局職員 事務局長      小原康則    副参事兼事務局次長 菅原康之 主査(議事担当)  佐藤多恵子   主査(調査担当)  阿部 靖     午前10時00分 開議 ○議長(高橋淑郎君) おはようございます。 開議に先立ち、8月29日に開催されました決算特別委員会、各常任委員会議会運営委員会の正副委員長互選の結果を報告いたします。 決算特別委員会委員長、中村勝吉君、副委員長、伊藤英一君。 総務常任委員会委員長、山本純雄君、副委員長、藤原晶幸君。 文教常任委員会委員長、大原健君、副委員長、小原茂明君。 福祉常任委員会委員長、鎌田政子さん、副委員長、小原雅道君。 産業建設常任委員会委員長、藤原米光君、副委員長、松田昇君。 議会運営委員会委員長、川村伸浩君、副委員長、小田島邦弘君。 以上であります。 これより本日の会議を開きます。 本日の会議は、議事日程第2号をもって進めます。 ○議長(高橋淑郎君) 日程第1、一般質問を行います。 一般質問の方法については、周知のとおりでありますが、持ち時間は答弁を含め60分以内ですので、時間を厳守し、実りのある議論を行っていただきますようお願いをいたします。 また、質問につきましては、議長に通告のあった内容に従って質問をお願いいたします。 議長に発言通告書が提出されておりますので、順次質問を許します。 本日の最初の質問者、山影義一君。(拍手)    (山影義一君登壇) ◆29番(山影義一君) おはようございます。 29番、明和会の山影義一でございます。 背中を向けたままでまことに恐縮ではございますが、高橋議長におかれましては、このたびの御就任、まことにおめでとうございます。 一般質問で1番目に質問するのは初めてでございますし、特にこのたびは新しい議長が誕生しての初めての一般質問の1番目ということで、特に緊張しておりますし、思い出に残る一般質問になろうかと思います。 4点についてお伺いいたします。 昨年の9月定例会で一般質問した中から、まず2点について再度伺います。 1点目は、花巻市観光環状ルート構想推進事業についてでございます。 6月定例会では、同僚の松田昇議員一般質問をしてございますけれども、私からは平成19年度の事業評価と平成20年度の進捗の状況について伺います。 2点目でございますが、農業振興地域整備計画の見直しについてでございます。 いわゆる農振除外について質問した際の答弁の中に、県からの権限移譲で若干関係する部分があるやもしれないという旨の答弁がございましたが、その後に何か展開があればお伺いいたします。 その答弁を聞きながら再質問をしますけれども、特に今ここで伺っておきたいのは、現在の計画の見直しが5年に一度ですが、5年という期間の根拠がよく理解できません。5年の根拠を伺います。 次に、3点目でございます。平泉世界遺産活用事業について伺います。 平成20年度当初予算で500万円計上されております。そして、花巻市総合計画実施計画を見ると、平成22年度まで毎年500万円ずつ計上されておりますが、残念ながら平泉の世界遺産登録が延期となりました。今後の事業に対する考え方を伺います。 4点目でございますが、一般職の職員の給与について伺います。 新市誕生から2年8カ月が経過いたしました。合併時に協定した合併協定項目の中では、一般職の職員の給与については、「職員の処遇及び給与の適正化の観点から調整し統一を図る」とありますが、現時点での進捗の状況を伺います。(拍手) ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。    (市長登壇) ◎市長(大石満雄君) 山影義一議員のご質問にお答えいたします。 3件目の平泉世界遺産活用事業についてでございます。 この中で、平泉の世界遺産が登録延期になったが、今後の考え方はどのようなことかということでございますので、御存じのとおりに、この登録が延期されたとしても、平泉の歴史的、文化的価値は不変でありまして、3年後の登録に向けて引き続き国、県、関係機関が粘り強く働きかけていくことになっております。当然、市といたしましても、それらの関係機関との連携を図ってまいるというのがまず基本にございます。 したがいまして、平泉世界遺産活用事業のコンセプトであります平泉と最も近い大型宿泊施設を擁する花巻をアピールし、県央の拠点という地域特性を生かし、素早い情報発信や観光客の利便性向上を図るための事業を推進し、誘客を促進していく考え方には、基本的には変わりがないと考えております。 しかし、今回の延期によりまして、実際の事業実施に当たりましては、このたびの状況の変化というものがありますので、これに対応し見直しを行いながら効果的な事業を構築してまいりたいと考えております。 そして、見直しに当たりましては、特にこのたびの早池峰神楽の無形文化遺産登録国内選定候補というものが今回新たに出てまいりましたので、これを受けまして、平泉の世界遺産登録と連動させながら、相乗効果を図る実施計画を策定し、さらなる観光客の誘客促進を努めてまいりたいと考えております。 それで、もう議員御案内のこととは思いますけれども、総合計画実施計画はいわゆる当該年度の予算計画とは異なるものでありまして、各事業の評価を踏まえて毎年見直しし、短期の財政見通しを考えながら、向こう3カ年の事業を予定し策定するものでありますので、実施計画の内容数値が3カ年間固定されてしまうというものではありませんので、御理解をお願いいたしたいと思います。 そのほかにつきましては、関係部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋淑郎君) 伊藤総務企画部長。 ◎総務企画部長伊藤隆規君) 私からは、4番目の一般職の職員の給与についてのお尋ねにお答えいたします。 新市の職員の給与につきましては、合併協定に基づきまして合併前に方針決定することとしておりまして、合併に当たりまして人件費の総額が増加しないよう、当時合併4首長の合意のもとに方針決定したものでありまして、合併と同時に新市の給与制度がスタートいたしまして既に調整済みでありますので、御理解を賜りたいと存じます。 ○議長(高橋淑郎君) 中島商工観光部長。 ◎商工観光部長(中島健次君) 花巻市観光環状ルート構想推進事業につきましての御質問にお答えをいたします。 まず、平成19年度の評価結果についてでありますが、この事業は広い市域、点在する観光資源、観光イベント等を有機的に結ぶ観光ルートを構築して、それを巡る観光二次交通の運行を実施し、観光客を呼ぶことを期待しているものであります。市を代表する施設を効率的に回る「あったかいなはん花巻」ツアーと名づけたバス運行を実施しているところでございます。平成19年度は延べ1,840名の利用があり、市内への観光客の誘導には有効であったと考えてございます。 平成20年度についてでございますが、今年度におきましても引き続き「あったかいなはん花巻」ツアーを実施しております。平成19年度の実施状況等を踏まえて、より多くの方に知っていただくために、チラシ等によるPRや旅行代理店への周知、利用料金体系を利用しやすい料金設定に改良したことなどによりまして、今年度は7月末までに694名で昨年同期を上回ってございます。着実に観光客に浸透してきているものと考えてございます。 今後につきましては、各地のそれぞれのイベントとの連携や新たな観光スポットの発掘に努めるとともに、その都度課題を整理しながら見直しをしてまいり、さらに効果的な事業内容を構築してまいりたいと考えてございます。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 農業振興地域整備計画の見直しについての御質問にお答えいたします。 御承知のとおり、農業振興地域制度は、優良農地の確保や地域農業振興のため、農地法による農地転用許可制度とあわせて、農業振興地域の整備に関する法律、いわゆる農振法に基づき、農業の振興をする地域の指定と農業振興のための各種施策を計画的に推進する制度であります。 農業振興地域整備計画の策定につきましては、農振法に基づき、国の農用地等の確保に関する基本指針、県の農業振興地域整備基本方針を受けまして、市町村長が県の知事と協議をした上で同意を受け定めなければならないものであり、変更についても同様の手続となっております。 そこで、お尋ねの農振除外に係る事務の県からの権限移譲についてでありますが、平成20年3月に県が示した権限移譲等推進計画において、農地の利用調整等に関する事務としては、農地転用に関する事務が移譲できる事務とされましたものの、農業振興地域整備計画の策定及び変更についての事務は移譲の対象とはなりませんでした。 このことから、農振除外の考え方については、従来と変わっておりませんので、御理解を願います。 また、5年という期間の根拠についてでありますが、農業振興地域の整備に関する法律第12条の2第1項により、市町村は、おおむね5年ごとに農業振興地域整備計画に関する基礎調査として、農用地等の面積、土地利用、農業就業人口の規模、人口規模、農業生産その他農林水産省令に定める事項に関する現況及び将来の見通しについて調査を行うこと、そして、第13条第1項に、基礎調査の結果により必要が生じたときには、遅滞なく農業振興地域整備計画の変更をしなければならないとされております。 ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) 再質問をいたします。 まず、給与の関係でございますが、合併時には総額で増加しないようにということであったと、そして現在は調整済みだという答弁でございましたが、そうするとどうなんでしょうか。職員の方々の何というんですか、給与の等級については、私もよくわからないんですが、例えば同じ年齢でほぼ同じ学歴で、ほぼ同じ職責の者にあったとして、そういう場合は給与的にはほぼ同じになるべきかなと思うんですが、必ずしもそうなってはいないと聞いたりするんですが、もう調整済みであるという答弁でございましたが、いま一度答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 伊藤総務企画部長。 ◎総務企画部長伊藤隆規君) 給与の関係でただいま御指摘のあった部分は、経験年数が同じ、あるいは年齢が同じ、あるいは役職も同等といった場合、同じ給与であるべきではないか、あっていいんじゃないかということでありますけれども、今現在の給料表の考え方は、部長であるとか課長であるとか、その職に沿って職務の級が張りつけなされてございます。そういう部分で職務の責任の度合いに応じた給料にはなっております。 ただ、今、議員が疑問を持たれる部分で、個人の比較となりますと、AさんとBさん、全く同じ境遇、学歴であった場合に、同じであるべきだというその理論からはなかなか入っていけない部分がございます。それは長い、これまで従前の経歴もありますし、それから新市スタート時点は平成18年1月1日現在で調整させていただきましたけれども、それら個人個人の事情を全部網羅することはできない仕組みになっておりまして、というのは、1つ原則を申し上げましたのは、合併して新市になることによって人件費の総額を増加させない、現実には合併直前の給料月額、個々職員の給料月額をそのまま新市になって継続させるという調整がなされたところでございます。 したがいまして、その時点でそういう調整ですから、議員おっしゃるように、AさんとBさんの比較という部分で既に差があったとすれば、それはそのために調整ということは、合併当時はその部分は考えておりませんから、個々の比較という部分を持ち出しますと、今の制度上、確かに現実的にはAさんとBさんの同じ形のもの、そういう部分での違いというものは認めつつ、給与制度がスタートしたということでありますので、何とぞ御理解を賜りたいと存じます。 ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) 給与の関係については、時間を置いてもう少し勉強してまた次の機会にでもお聞きしたいと思います。 農業振興地域の関係、農振法の農振除外の関係で再質問をいたしますが、友好都市であります青森県の十和田市では年に3回、7月と11月と3月、それぞれ農振除外の受付をしているようでございます。また、栃木県の真岡市でも年3回、1月、5月、9月、農振除外受付をしているそうでございます。また、愛知県の吉良町では年4回、2月、5月、8月、11月、農振除外の受付をしているようでございます。農振除外を積極的にやりなさい、促進しなさいというようなことをお話ししますと、農業を、農地を守る立場の農地法の趣旨に背くような形になるんですけれども、何とか定住の促進の観点からとか、またIターンなりUターンなりJターンという方々のために、次に農振の除外の受付をできる受け皿というんですか、体制を整備しておいて、その方々のために要望があったとき、対応できるような格好で、いわゆる移住人口増加で住みたいまちづくりという観点からも、農振除外の受付の機会を多くするお考えはないか、お伺いいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 農振除外についてお答え申し上げます。 先ほども答弁いたしましたが、国におきましては基本指針なるものがあります。そして県段階、いわゆる都道府県段階では、基本方針をつくらなければならないことになってございます。したがいまして、ただいま山影議員から御指摘ありました十和田市や、ほかの県につきましては、やはり基本方針は都道府県によって多少違いがあることは認めざるを得ないところだと思います。いわゆる岩手県の中でも、沿岸部と内陸部、あるいは西部地域というような形で、岩手県ではそういう地域割りをして、農業の振興に努めている。青森県は青森県で、津軽とか南部とかといった地域割りかもしれませんが、そういう形で振興計画を立てているということで、多少なりとも県でつくっておられる基本方針については、中身は違っていると認識しております。 ただ、非農業的土地需要への対応ということで、そういう部分につきましては、各県の方針をインターネットで調べてみましたが、「その変更は、原則としておおむね5年ごとに法第12条の2に基づき実施する基礎調査等に基づき行うものとする」という一文が書かれてございます。そういうことで、多少県によっての手続の形も違っているのかもしれませんが、おおむねそういう文言が入っているという状況にございます。 では、花巻市はいわゆる定期見直し以外に随時見直しを全然受けないのかというお尋ねですが、そういうことではございません。合併しまして平成18年度におきましては、東和地域大迫地域におきまして、随時見直しという格好でしたが、2回やっておりまして、23件農振除外してございます。それから平成19年度におきましては、定期見直しの時期ではございましたが、それでは間に合わないというか、住民の方の要請によりまして、随時見直しを1回、合計4件の農振除外を認めてございます。ですから、法律では5年に1回と書いてありますが、5年に1回以外は全然やらないということではなくて、あくまでも農振除外については、いわゆる農業振興地域整備計画を立てる場合に、県との協議が必要でございまして、同意をいただかなければなりませんので、県の御指導を仰ぎながら、随時であってもできるだけ地域住民の要請にこたえていきたいと考えてございます。
    ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) 同じく農振除外の関係なんですけれども、今の答弁をお聞きすれば全くそのとおりだと思います。本法の第12条第1項だとか第13条第1項ということで、定期見直しだとか随時見直しのことを書かれておりますけれども、平野の一等地もいわゆる同じ農業振興地域の網という、余り好きな言葉ではないんですが、俗に言う網ということでかかって、限界集落だとかなりそうな地域にも同じ農振の網がかけられていると。網目のことを考えてみますと、例えば平地の一等地で1センチの網目でかかったとして、それが山間地なり中山間地で、いわゆる奥地で農業が十分にうまく営農できないような地域も同じ1センチの網目でいいのか。私は、平野の一等地は1センチの網目ならば、それ以外の山間地、中山間地の農地については、5センチの網目なり10センチの網目でいいのではないかと思います。 私はさっきも言いましたけれども、農地法の考え方に背くという意味ではなくて、やはり農地として本当に必要な大事な場所は、これは安易に除外をするべきではないと思っています。要綱にもあるとおり、大原則は白地に接しているところしかだめだとか、いろいろあるものですから、白地に接している場所であれば、例えば一等地でも可能性もあるかもしれませんけれども、一等地のど真ん中に除外をしたいからといって、それを申請を受けて除外を許すべきかは、これは私的には許されるべきではないのではないかと思います。そうではなくて、何とか山間地なり中山間地のところで、例えばでございますが、農家の呼び方がちょっと不適切かもしれませんが、次男なり次女なりが、いわゆる団塊の世代で退職をして、生まれたあたりで暮らしてみたいなと、実家のお父さんなりお兄さん、どこかうちを建てるところはないか、そういうふうな相談をされたとき、やはり同じ1センチの網目で農振の網がかかっているものですから、なかなか除外の対象にはならない、お認めはいただけないということがございます。実家の端のほうの小さな畑なりは、確かに農振の網がかかっていたとしても、そこは、そういう事情であれば、これは随時見直しで機会を与えてやるべきかなと私は思っております。 そしてまた、今、市でも高齢者の方々が多くなって、例えばショートステイなりで高齢者の方をお願いして、ある時期はまた自宅で世話をすると。バリアフリーのうちというのはなかなかないものですから、座敷の脇のあたりに老人用の一部屋をつくりたいと、バリアフリーの使いやすいトイレも合わせてつくりたいと。わずか3坪か5坪のところなんですが、増築しようと思ったところが、たまたま農業振興地域の網のかかっている小さな畑だった、これもできないと。私はそういう必要性があるときは、本法では定期見直しがおおむね5年というふうにこれは、書かれているのは知っていて質問しているわけですが、随時見直しの考え方、今、部長の答弁では既に2回なりやっていますよということでございましたけれども、それでは平成20年なり平成21年なり平成22年に向けて、次の5年後の見直しの途中でそういう事情があったりしたときは、何とか受付をしていただけないものか、そこのところお伺いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 次の定期見直しまでの5年間の間に随時見直しは受けないのかというお尋ねでございますが、先ほど申し上げましたとおり、必要に応じて随時見直しはやってございます。やってきましたし、今後もやっていきたい。特にも今お話にありました農家住宅、農家の分家住宅といいますか、そういうものにつきましては、農林水産省でも比較的緩い取り扱いをされているようです。したがいまして、そういうものにつきましては、全くの農地のど真ん中ということはあり得ないとは思いますが、法の第13条第2項によりまして、農振除外の4要件というのがございます。それに照らし合わせまして、地域の方々から要請があった場合には、県と打ち合わせをしながら、できるだけ要請にこたえられるような努力をしてまいりたいと思ってございます。 ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) まことに部長の答弁はそのとおりだと思います。全くそういう答弁を予測していたわけでございますが、先ほど青森県の十和田市のことをお話ししたところ、青森県は青森県の考え方があるであろうと、岩手県は岩手県の考え方があるというお話でございましたが、私は、岩手ナンバーワンを目指す花巻市として、確かに農業市ということで向かっていくのであれば、それはそれでまことに異議のないところでございますけれども、市長にお伺いしたいと思います。今、農林水産部長の答弁は全く教科書どおりなことでございまして、その政策的なところで市長からのお考えをお伺いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。 ◎市長(大石満雄君) 政治的な考え方から言えば、私も山影議員の考え方に賛同したいと思っております。それで実は、この問題はやはりその場その場の問題ではなくて、今の農業政策、国政としてどうするかというのがはっきり示されていないからこういうところに影響が出るんだと私は思っているんです。やはり、そのときに平場とか中山間ですとか、それらを含めていわゆる土地の利用をどういう作物に、またどういう再生産が可能な制度として構築するかというのは、実は、現実的にはそういう状況にあるようでなっていないというのは、私は一番大きな問題だと思ったんです。だからこそやはり国に対して地方からしっかりとこれを訴えていかなければならないと思います。一体幾ら何をつくればこの国はいいんだというのが見えないわけです。ですから要は耕作地を減らしたくないと、そっちのほうの考え方だけがすごく大きくなってしまっている。やはりこれはうそです。私もそう思うんです。 ですから、いずれこういう状況を続けていったのであれば、農業を振興する上で耕作地を減らさないという考え方なのか、それとも、ある一定の必要な作物をつくる以外の場所は、柔軟にできる状況にするのかというものを花巻市として、花巻市の我々が、国の農業政策がどうあるべきかということを、逆に地方から提案していきたいと私が再三言っているのは、実はそういう意味なんです。ですから、そういうことで、できるだけまず今の制度の中では対応させてはいただきますけれども、それと並行して、やはり政治的な考え方を含めて国には発信していきたいと思っています。 ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) ありがとうございます。 農林水産部長にもう一回確認をさせていただきたいと思うんですけれども、先ほどの答弁の中では、今までも随時見直しはやってきたつもりだし、今後もやっていくという答弁をいただきました。今後ということは当然平成20年、平成21年、平成22年、平成23年と、そういう困った方々というか、申請しようと思っている方々が、農振除外の担当の方にお邪魔したときは、柔軟に相談に乗っていただけるということでよろしいんでしょうか。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) はい、そのとおりでございます。いずれ先ほどもお答えいたしましたが、随時見直しにつきましては、4要件をまずクリアしなければならないということが法律でうたわれてございます。それを踏まえながら、県の同意を得るためにはどうしたらいいかということで、その要請された方と一緒に勉強しながら、要請どおり農業振興地域から外れるような方向で御相談を受けたいと思っております。 ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) ありがとうございます。 確かに4項目の大原則があるわけですけれども、その4項目がすべからく満たされた場合にしか、当然、農振除外の許可というか、見直しの対象にはならないと理解しております。その4項目が十分に満たされたとき、受付をした時点でたったお一人しかいなかった場合、ではいつの時点で締め切って、その見直し作業にかかるのか、その辺だけ、事務的なところで恐縮でございますけれども、お伺いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 1件の要請について、いつから手をかけるかというお尋ねですが、御相談いただいた時点でもう手がかかっている状態と考えていただきたいと思います。いわゆるお話を伺って、そして県の担当者と打ち合わせをする、こういう案件はいかがなものかという話をする時点で、もう受け付けたということで御理解をいただきたいと。ただ、協議の結果、県では同意できないというお答えがあった場合には、やはりその随時見直しは成り立たないということもあり得るということも御承知おきいただきたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 山影義一君。 ◆29番(山影義一君) ありがとうございます。 そうすると要件を十分に満たした場合は、可能性があるんだと理解していいかと思いますけれども、ただ私は、この議場の中に農業委員会の会長がいらっしゃいますので、非常に、何回も言いましたが、農地法に背くようなところの話ばかりしているものですけれども、何とかそういう相談があったときは、農業委員会としてもいい御意見をいただいて、よろしく御指導賜りたいと思いまして、よろしくお願いします。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(高橋淑郎君) それでは10時50分まで休憩をいたします。     午前10時41分 休憩     午前10時50分 開議 ○議長(高橋淑郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 次の質問者、若柳良明君。(拍手)    (若柳良明君登壇) ◆2番(若柳良明君) 2番、平和環境社民クラブの若柳良明でございます。 通告に従いまして順次質問いたしますので、よろしくお願いをいたします。 初めに、公共交通実施計画についてであります。 市公共交通基本計画は、公共交通を必要とする市民等にとって、快適で便利な公共サービスを実現し、これを持続可能な形で確保することを目標とし、5つの基本方針を定め、これに基づき公共交通実施計画の策定を進めております。 1点目に、公共交通の策定に向けての意見交換会が各地区で各振興センターごとに開催されましたが、それぞれどんな意見が出されたのか、地域によって課題も違うと思いますので、それぞれ地域についてお聞きしたいのでありますが、石鳥谷地域についてはもう10月から予約応答型乗り合いタクシーの試行運行が始まるということでありますし、東和地域については終わったばかりということで、特にも大迫、花巻地域についての意見がどうであったのかお尋ねをいたします。 2点目に、大迫地域の場合、スクールバスへ一般住民が混乗する案と、予約応答型乗合タクシーを導入する案が示されましたが、意見交換会の意見を踏まえ、どちらの案を主体に検討していくのかお尋ねをいたします。 3点目に、大迫地域の場合、2つの案が示されましたが、民間路線バスが現在運行されており、一般住民がスクールバスあるいは予約応答型乗合タクシーを利用することによって路線バス利用者が減少し、路線バスが撤廃されることを恐れるのでありますけれども、その心配はないのかお尋ねをいたします。 次に、農業振興についてお尋ねいたします。 1点目に、肥料及び飼料代の高騰への支援策についてであります。 原油高の影響で、肥料・飼料価格の高騰が農家の経営を圧迫している状況であります。この状況を受けて、花巻農協では畜産支援と春肥対策支援を盛り込んだ農畜産物緊急支援対策を行うこととしております。緊急支援の内訳は、畜産支援対策に6,400万円、春肥支援対策に8,600万円を充てるとしております。市としての支援策はないのかお尋ねをいたします。 2点目に、2008年産米価の見通しについてであります。 世界的な食料緊迫、食料危機の状況の中で、幾らお金があっても食料を買えないということも想定される昨今でありますけれども、我が国の食料自給を高めることが課題であります。本市の水田をつぶさない農業が求められておるわけであります。 米価は10年以上低下しております。さらに下がるとなれば農家の減収は大変なものになります。2007年産米は当初ほとんどの農家が1万1,000円から4,000円ぐらいで売却しております。その後、政府が34万トンの備蓄米を買い入れ、60キログラムあたり4,000円から5,000円も上昇したのであります。しかし、そのときには農家にも農協にも売り急いだため在庫がなく、高値に指をくわえて見ている結果となりました。しかも、6月に行われた政府米売却価格が1万8,000円を上回る事態も起こりました。米価の下落状況をどう見ているか。また、2008年産米価の見通しをどう見ているか。それに対し、市としてどのように対応していくのかお尋ねをいたします。 3点目に、雑穀の栽培面積の拡大と支援策についてであります。 全国最大の雑穀生産規模を誇る本市のヒエの作付面積は、150ヘクタール余りでありますけれども、水田をつぶさない農業を守る上で効果的と考えますが、栽培面積の拡大の目標はどれくらい見込んでいるのかお尋ねします。また、市としての支援策はどんなものがあるのかお尋ねをいたします。 次に、母子家庭への支援策についてであります。 母子家庭の母は厳しい経済情勢の中で一層不利な状況に置かれ、母子家庭の年収は一般世帯に比べ大変低い水準にあります。我が国の離婚件数は年々増加しており、こうした事態に対応して母子家庭の自立を促進することが急務となっております。 1点目に、2003年の法改正により児童扶養手当が5年間受給された者は半減することになりました。しかしその後、反対の声が上がり、2007年11月、与党プロジェクトは事実上の凍結という決着をしました。このことによって、削減されるはずの人も児童扶養手当一部支給停止適用除外を届け出れば、引き続き受給されることになりました。2月に児童扶養手当の受給に関する重要なお知らせとして、児童扶養手当一部支給停止適用除外届出書を提出するよう通知されました。この通知は国で示した様式のようでありますが、対象者からは大変わかりにくいという声がありました。本市では対象者が何名で、そのうち児童扶養手当一部支給停止適用除外を届け出た者は何名なのかお尋ねします。また、届け出しない者の状況はどうであったのかお尋ねいたします。 2点目に、2003年の制度改正の目的は母子家庭の自立であったのでありますが、本市ではどの程度進んでいるのか。また、就労支援に対する市の課題と具体的取り組みについてお尋ねいたします。 次に、高齢者福祉についてであります。 2005年10月から介護保険3施設等の居住費、食費が保険給付の対象外になりました。これらの居住費、食費は利用者と施設との契約により決まり、それぞれの施設によって異なります。施設では介護の質を高めること、経営などを考慮して個室型が整備されております。このことにより、居住費が従来よりも割高となっております。利用者は従来でも施設に入所するのに大変狭き門でありましたが、さらに入所が困難となっております。 このようなことに対して、市としてどのように支援していくのか。市の対応として、介護保険で対応するにしても限界があるのではないか。介護保険の見直し時期でもあり、どのような方針で臨むのか。低所得者対策は介護保険と切り離して対策を講じるようなことも考え、国に求めるべきではないかと考えますが、見解をお尋ねいたします。 以上、登壇しての質問といたします。(拍手) ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。    (市長登壇) ◎市長(大石満雄君) 若柳良明委員の御質問にお答えいたします。 2件目の農業振興についてでありますが、まず1点目の肥料及び飼料代の高騰への花巻市の支援策についてであります。肥料の高騰の要因といたしましては、世界的な穀物の作付面積増加による肥料需要の急増による肥料原料の不足ですとか、中国の肥料禁輸措置が原因といわれておりますし、飼料の高騰の要因といたしましては、バイオエタノール原料への転用により配合飼料に使用するアメリカなどからの輸入トウモロコシの価格高騰が原因であるといわれております。 つまり原油価格の上昇による輸送費の増加ですとか、需給バランスが崩れたことによるものでありますので、これはもう全国的な問題として、国において対策を講じなければ対応できない課題であるというのがまずあると思います。それで、国においては、今般の緊急経済対策におきまして、肥料の価格高騰と施設園芸の燃油高騰について、一定の要件のもとで補てんを行うことにまずなったところであります。 そこで、市ではということになりますが、畜産との連携による堆肥の施用と、土壌診断による化学肥料の効率的な利用による肥料コスト削減の推進を図っていかなければならないと思いますし、輸入飼料への依存割合も減らしていくことも、またコスト削減につながっていきますので、こういうことを市単独ではなくて、やはり関係機関と連携して取り組んでまいりたいと考えています。 2点目の2008年産米価の見通しと対応策の件でございますが、まずこれは小麦価格の上昇などで米に需要が移っておりますけれども、全国的に見ますと米の生産調整が予定どおりに進んでいないという現状や、農林水産省が8月28日付で公表いたしました8月15日現在の作柄概況を見ましても、全国的にやや良ないし平年並みということになっておりますので、結果といたしまして、今後においても米価の上昇に大きな期待は寄せられない、つまり米の価格が上がっていくというような状況にはないだろうと思われますし、2008年産の米価が前年を大きく上回っていくというような状況も考えにくいとまずはとらえております。 それで、対策になりますが、市では米価の安定を図るための生産調整の確実な実施が、まずはやはり大事だと考えておりますし、米づくり経費の低コスト化を図るための農地の面的な利用集積による作業の効率化ですとか、機械の共同利用による機械等への過剰投資を回避する集落営農の推進ということで、これまでの取り組みの基本的な考え方ということにはなろうかと思いますけれども、いずれこれをしっかりと進めていかなければならないと考えています。 3点目ですが、雑穀の栽培面積の拡大と支援策についてでございます。 まず、ヒエにつきましては、平成17年3月に花巻市地方農業振興協議会が策定いたしました花巻地方産雑穀生産流通行動計画基づく平成20年度推進目標であります160ヘクタールに対し、156.4ヘクタールとおおむね計画どおり面積拡大が進んでいるととらえております。 今後の雑穀について考えますと、健康志向の高まりを受けまして需要拡大が見込めると思っておりまして、本年度においての国の強い農業づくり交付金を活用して、花巻農業協同組合の大迫雑穀等乾燥調整施設増強工事が間もなく完成することになっておりますから、これによりまして栽培面積の拡大も期待できるのではないかと見ております。 市単独事業という観点からは、雑穀産地確立事業でアワ、キビの種子代及び収穫作業委託料に助成することとしておりますので、消費者ニーズの把握による売れるブレンドづくりに向けて、バランスのとれた品目構成を図ってまいりたいと考えております。 また、本年3月に花巻地方農業振興協議会が作成いたしました花巻地方の雑穀栽培マニュアルによりまして、栽培農家の基本技術の徹底を図り、試験研究機関等で開発した新技術等や栽培優良事例を取り入れながら、産地の確立に今後も努力してまいりたいと思っております。 そのほかにつきましては、関係部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) それでは、私から公共交通実施計画についての御質問にお答えいたします。 まず第1点目についてですが、大迫地域、花巻地域での意見交換会において、それぞれどのような御意見が出されたのかとお尋ねでありますが、大迫地域は7月15日から18日までの4会場で、合計で154名の方の御参加をいただきました。この中で一部現行路線のダイヤ改善、あるいは新県立病院への連絡確保などの御要望がございました。さらに、今回新たに御提案申し上げております予約応答型の乗合タクシーにつきましては、料金の低減、あるいはこれまでバス停に遠かった方も利用できるというようなメリットから、導入に対する期待の声が多かった半面、日中の運行が週2日ということで、限定される不便となることや、さらには、既存の民間路線との競合を懸念すると声もございました。 次に、花巻地域でございますけれども、7月28日から8月20日、10会場で274名の方に御参加をいただきました。この中ではふくろう号の路線の見直し、あるいは県立病院への連絡ルート等に対する御意見、さらには長年公共交通の空白地域となってございます宮野目、あるいは矢沢、あるいは湯本地区の一部については、そういった空白の解消に対する強い要望もございました。いずれこれら御意見、御要望につきましては、慎重に検討してまいりたいと存じております。 次に、2点目でございますけれども、大迫地域において、スクールバスへの混乗案と、それから予約応答型乗合タクシーの導入案の2案をお示ししましたが、どちらを主体的に検討していくのかというお尋ねでございますけれども、いずれそれぞれいただきました御意見、ご要望につきまして慎重に検討する中で、今後住民アンケート、あるいは実際に乗って乗降調査も予定してございます。こういった結果を見きわめながら慎重に検討してまいりたいと考えてございます。 次に、3点目でございますけれども、予約応答型乗合タクシーの導入により、大迫地域の民間路線バスが撤退されるというような懸念、あるいは心配についてのお尋ねでございますけれども、いずれ公共交通の基本計画には、既存の民間バス路線については維持するという基本的な考え方がございます。そういったことも含めまして、両立が可能な運行体系、あるいは料金体系のあり方につきまして、いずれ引き続き民間業者と慎重に検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 藤井保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(藤井廣志君) 母子家庭への支援策につきましての御質問にお答えします。 まず、児童扶養手当の一部支給停止措置の導入による対象家庭の状況につきましてのお尋ねでありますが、平成15年4月の児童福祉法の一部改正に伴い、平成20年4月から児童扶養手当の受給期間が5年を超える場合について、受給者の自立を促す観点から手当の一部を支給停止する措置がとられているところであります。 受給対象者785人中313人がこの対象者でありますが、就職等により7月末時点で、このうち307人が支給停止の適用除外者でありまして、残りの6人が一部支給停止となっております。6人の内訳でございますが、連絡がとれない方が4名、受給拒否が1名、現在、適用除外手続中の方が1名となっております。連絡がとれない方につきましては、現在、調査連絡をしているところであります。 次に、母子家庭の自立と就労支援の取り組みにつきましてのお尋ねにお答えいたします。 児童扶養手当の一部支給停止適用除外者307人の内訳を見ますと、就職している方が275人、ハローワークで就職活動中の方が19人、病気などにより働くことができない方が11人、家族の介護のため働くことができない方が2人となっております。病気などの事情により働くことができない方以外は、就職や求職中でありますので、母子家庭の就労が図られているところであります。 次に、低所得者世帯の施設入所の課題と対応についての御質問にお答えします。 介護保険施設に入所した場合は、介護サービス費用の1割、食費、居住費、日常生活費が利用者の負担となっているところであります。 居住者を初め、食費につきましては、生活保護の受給者や、老齢福祉年金受給者で世帯全員が市町村民税非課税の方など低所得者に対しまして、所得に応じた個人負担の上限が設けられており、その上限額を超える部分は、特定入所者介護サービス費が支給され、利用者負担の軽減が図られているところであります。また、費用の1割負担につきましても、個人負担の上限が定められており、その上限を超える額については、高額介護サービス費により保険給付が行われております。 さらに、社会福祉法人等の社会的役割の一環として、市町村民税非課税で生計が困難である方などに対し、低所得者の利用者負担の軽減制度が実施されているところであります。 市といたしましては、介護保険制度改正などの動向を注視しながら、今後も所得の低い方も安心して介護サービスが受けられるよう、制度の適切な運営に努めてまいります。 なお、全国市長会では、介護保険制度の円滑な運営を図るため、低所得者に対する利用料の軽減策について、国の責任において財政措置を含め総合的かつ統一的な対策を講じ、抜本的な見直しを行うよう要望しているところであります。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) それでは、再質問させていただきます。 まずは、公共交通についてでありますけれども、基本は路線バスを維持すると資料にも方針にもうたっていますので、いいかと思いますけれども、実際にスクールバスに混乗する、あるいは予約応答型乗合タクシーを運行するということは、実際に路線バスと競合しているわけでありますから、今でも路線バスはぎりぎりの経営と思いますので、さらに利用者が減るということは、路線バス維持に問題が起きると思われます。 具体的に言うならば、例えばスクールバスの亀ケ森線の場合は、大迫・石鳥谷線という民間の路線バスがあるわけでありますが、稗貫川の向かい、亀ケ森1号線はスクールバス専用が走っている。そうすると、そこの住んでいる方々はそのバス路線まで、表のほうまで出て行かなければなりませんけれども、稗貫川の向かい、南側と言ったらいいでしょうか、そちらに乗れるということであれば、確かに便利になると思います。しかしながら、大迫、石鳥谷間の路線バスに今まで乗っていた方が路線バスを利用しなくなるということで、確実に利用者は減ると思われます。そんなことで大変支障が出てくるのではないかと思うわけであります。 それから、今、大迫地域で必要なのは、利用しやすいようにダイヤの時間帯を見直していくことが求められていると思います。例えば、大迫・石鳥谷線の路線バスと大迫・花巻線の路線バス2台が亀ケ森の羽黒堂までは並んで走っている状況であります。それから早池峰線、黒森線についても内川目の立石まで2台並んで走るというダイヤが大変多いわけであります。この辺を変えるべきだと思いますし、路線バス運行の時間帯がずれることによって、利用者がふえるのではないかとも考えます。 そんなことで、大迫地区を考えた場合、やはり基本は路線バスをきっちり維持していくこと。このことを考えて、できるならば、できることはダイヤ改正で利用しやすくするということ。そしてスクールバスの混乗については、できるのであれば実施していくということでいいのではないかと考えます。そうすることによって、今度は路線バスに乗る人が得るその収入源を、どのような形で民間路線バスを守っていくために、どういう手当てをしていくか、その辺がポイントになると思いますが、その点についてお伺いをいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) いろいろな御提言、御意見ありがとうございました。 第1点目の亀ケ森地域のスクールバスの関係につきましては、いわゆる南側が便利になるということもありますが、そういったことも含めて、私たちも民間事業者とも協議をしてまいりました。競合する部分についてはある程度意見をいただきたいということと、さらには今言った体系そのものの中で、スクールバスと一般乗合交通については、プールで幾らという形の委託料になっていることもありまして、その中でいろいろ検討していきましょうということと、ダイヤ改善についても、やはり民間事業者についても理解していなかったところもあるということで、住民からの意見内容について、どんどん教えてほしいというようなことも言われてございます。さらには、予約応答型乗合タクシーにつきましては、基本計画の策定時点でもありましたけれども、自分たちもいわゆる参入できないかという御意見もいただいております。 そういったことも含めて、民間路線バスの維持が基本でございます。そういうことで、そういったいろんな仕組みを考えながら、今後、実態に即した、あるいは意見交換会では民間路線バスを利用していない方が多かったということもありまして、これからは利用している人たちの意見を聞かなければならないということもありまして、アンケート調査も予定していますし、実際にも乗降調査して、長期間、2週間、あるいはそういった単位で実態も調査しなければならないということで、やはり不便だから乗らないということもあるかもしれません。そういった部分の実情も十分に把握しなければならないということで、いずれやはりそれぞれの地域によって大分違いがありますので、いろいろな意見を吸い上げながら、これから素案をつくりながら、あるいはまた御意見を伺う中で、また地元の方々との協議も進めながら、進めなければならないと考えていますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) 続きまして、同じ問題について質問いたしますけれども、以前は、大迫バス問題対策協議会という組織がありまして、とかく各組織の代表者とか、そういう人たちが入っているわけであります。あるいは知識経験者という方も入っているわけでありますが、車の免許がない、バスをほとんど利用しているんだという、そういう人たちが委員になって、意見を聞いて足を守ってきた経緯がある、バス路線を守ってきた経緯があるわけであります。こういう組織がどうしても必要ではないかと。例えば、1時から会議だとなると、1時15分にバスターミナルに着くバスがあるというような形、そうすれば絶対1時からの会議には間に合わないというようなことで、会議を例えば1時半からの開会にしたとか、そういうような例もあるわけであります。花巻全地域をということではないですけれども、必要によっては大迫地域にはそういう利用者の声を聞く、そういう組織を設置してもいいのではないか、そんな組織を設置する考えがないのかどうかお尋ねをいたします。 それから、花巻地区の部分の問題2つについて質問いたします。 市内循環バス「ふくろう号」であります。ルート改革案によれば、バス路線と競合している部分があると思います。一般の利用者からすれば、定額で利用でき、便利になるというようなことは当然あるわけでありますが、路線バスの利用者が減少することになります。この辺について、路線バスを維持するという考え方からすれば、ちょっと問題があるのではないかということですけれども、これらについての再考する考えが必要ではないかと思うのですけれども、そのことについてお尋ねいたします。 それから、もう1点、ふくろう号は市内循環の部分と観光の2つの面を持ってやっている部分があると思います。そのことによって、経路なり、運行時間について無利が生じている面があると。これを2台にして、市内循環コースと観光コースとを別に運行できないのか、その点全部で3点お尋ねをいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) 1点目の地域に合ったような協議会を設置してはとのお尋ねでございますけれども、今回の進め方としては、まず実際に意見を聞くというのは、いろいろな振興センター単位でやりましたけれども、さらにはアンケートとか乗降調査、地域協議会にもお諮りしたいということで、事前にお諮りしながら進めていきたいと考えていますので、やはり実態に即した、実際に乗っている人たちが、どういうことを求めているのかということが一番やはり大事なのだろうということで、まずは実態調査あるいはアンケート調査を実施して、その中でまず素案をつくって、また示すというような形にしたいと思いますので、100%要望にこたえることは難しいということは、私も各会場でお話ししていました。やはり接点というんですか、どこかで効率性を強調するわけではないんですけれども、必要な方々の足を確保する、維持するためには、どれがどういう格好が大事なのかということで、いずれ接点をそれぞれ見きわめていきましょうということで御提案申し上げております。 さらに、ふくろう号の関係ですが、ルート変更で今回御提案申し上げていまして、特にも、高木地域についてのルート変更についてお示ししたわけですけれども、その後、民間事業者とも協議してまいりました。そうすると、どうしてもやはり競合する部分については、変更のお願いをしなければなりませんというお話もいただいております。そういった中で、競合部分については、料金体系も含めて、民間事業者との極力協議を進めていきたいと考えてございます。 さらには、ふくろう号の運行目的というんですか、運行開始当初は、新花巻駅から出発するという観光面と、それからいわゆる市街地の循環という2面性があったということもありまして、意見交換会を開く中で、聞く中で、やはりそれについての不便だという、あるいは不都合があるよというような意見をたくさんいただきました。そういったことも含めて、これは見直しが必要だろうと考えていますけれども、今のような状況の中で、どういうふうに持っていったらいいか、あるいは民間事業者との競合の問題、そういったことも含めて、どういった形に持っていくかは、これからいろいろ意見をお聞きした上で、先ほど申し上げたアンケートとか乗降調査を含めた中での検討を進めながら、いろいろ素案づくりに努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) 地域の声を聞くという部分では、確かに地域協議会等でも議論しているということはいいわけでありますけれども、やはり集まってくる委員の人たちは、ほとんどバスを利用していないというところに問題があると思いますので、やはりそういうバスを利用している人たちの声を聞く組織なりがぜひ必要かと思います。例えばこの前の大迫会場で80人集まっている中で、大迫・花巻線の路線バスを利用した人は三、四人にすぎなかった。しかも、たまたまちょっと花巻で懇親会があって、アルコールが入るので、そのとき利用したという程度ぐらいのものであります。そんなことを考えると、やはりしっかりとした声を聞いていく必要があると考えます。 大迫・花巻線の路線バスについてでありますけれども、これについては、平日4便のうち最終便の利用状況が少なく、集約を検討する必要があるとしておりますが、少なくても利用者はある程度あるわけでありますから、利用者の意向調査なり声を聞く、どのようにしたらもっと便利に利用できるのかということ、あるいは利用者の方々に集まってもらって意見を聞くとか、そんな形で実態を把握し、ぜひとも、大迫会場では出ましたけれども、便を廃止するのではなく、便利なように時間帯を変更して運行してほしいという声が大きかったわけでありますので、その点、利用者の意向調査、あるいは利用者に集まっていただいての懇談会、先ほど言いました実際にバスを利用している方々の声を聞くための組織、そういうものの設け方、3点についてお尋ねします。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) 実際の利用者の立場に立っての協議会とか、そういったものについての設置については、今のところは考えていないというか、実際に乗っている人たちの乗降調査をやりますので、それが生の声だと、あるいは生の実態だと私たちは理解したいと思っていますので、そういった協議会とか会議は、今のところは予定してございません。 次に、大迫・花巻線の路線バスですけれども、これにつきましては実際に私も乗ってみました。やはり夜の便は一人も乗っていませんでした。いろいろお聞きしますとここ何カ月間は乗っていないということでした。そういったこともあるものですから、ただそれを集約できるかというと、また別の問題ですから。今回、花巻・大迫線の路線バスについては、今度統合病院ができますので、統合病院までのルートの問題として、連携できるかというようなことも含めて、総体的な検討が必要なのではないかということで、いずれアンケートのほかに実際に乗降調査をすることで、その中でいろいろな意見を吸い上げるという方向で持っていきたいと考えていますので、簡単にはいかないだろうと思います。やはりそれぞれの実情がございます。なので、それぞれの実態に即したもので、今できる範囲での実施計画案づくりに努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) 続いて、農業問題についてお尋ねいたします。 答弁では、国の緊急対策の部分もあるということで、その部分が一番期待できる部分かとは思いますけれども、何点か質問したいと思います。 畜産農家の穀物飼料の高騰対策として、耕作放棄地が結構あるわけでありますが、あるいは休耕田もあるわけでありますけれども、飼料米を生産すること、これらについての考え方はないのかどうかお尋ねをいたします。 それから、土壌診断をして、要するに必要な部分は土壌診断した結果、この部分、要素は必要ないという部分にはそれを肥料散布しないという対策というようなことでありますけれども、土壌診断には1,000円ほどですか、経費がかかるようでありますけれども、経費の助成なり、あるいは農家から診断をお願いするといったとき、今後の問題もあろうかと思いますが、そういう態勢が十分なのかどうか、その部分、これが2つ目。 それから、堆肥の部分も使用していくという話でありますけれども、農業振興公社で堆肥を生産しているわけでありますけれども、この堆肥の利用状況なり助成制度もあるわけでありますけれども、この部分活用していくこと大事なことだと思いますので、その考え方についてお願いをいたします。 以上でございます。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 飼料用米を耕作放棄地でつくってはどうかという御提言でございます。 実は飼料用米につきましては、当然のことながら多収穫米が必要だということで、6月の本会議でもお答えしたとおり、ことし、あるところで、面積は小さいのですが、ちょっとした計画を立てて、飼料用米の実証圃をつくって量の確保とか、そういうものを検討している最中でございます。したがいまして、飼料用米が本当に飼料用米として使えるものかどうか、それから、平成20年度におきましては、飼料用米の種が不足しているということで、普通の食べる米を使っているわけですが、県の試験場にもそういう種の確保をお願いしているところでございます。 耕作放棄地と申しましてもいろいろございます。すぐ耕せるようなところ、あるいは全くだめなところということで、ことしの8月、9月、現在やっているわけですが、農政課と農業委員会で現場を確認して回ってございます。その中で緑の耕作放棄地、いわゆるすぐやれるところ、黄色いところは多少お金はかかるけれども農地として活用すべきところ、赤につきましては、これは無理だろうというような3種類の形で耕作放棄地の色分けを現在進めているところでございます。したがいまして、耕作放棄地といいましても、そういうふうに何種類もございますので、即やれるところであれば可能かと思いますが、お金をかけてまでやらなければならないのかということになると、ちょっとその辺はこれからの検討の課題の1つだろうと思ってございます。 それから、土壌診断の件でございます。この土壌診断については、農家の方々の負担もあるのかと、あるいはそれに対する受け入れ態勢はどうなのかというお尋ねでございますが、今現在、土壌診断そのものは実施件数がふえてきてございます。したがいまして、その受け入れ態勢、あるいは農家の御負担につきましても、今後の課題になろうかと考えてございます。 それから、農業振興公社でつくっている堆肥につきましてでございますが、これは、おかげさまで市の補助事業もありますので、つくっていただいた分については順調に販売につながっていると認識しているところでございます。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) 耕作放棄地についての答弁がありました。現況を3段階に色分けをしているとのことですが、これについては、もうまとまっているのか、いつまとまるのか、その数値が、その部分をお尋ねいたしたいと思います。そして、すぐ対応すべきと考えます。 次に、米価の部分でございますけれども、米価の下がる要因は、まずは生産調整が予定どおり進んでいないということで、そのためには転作をきっちり目標どおりやっていくという答弁でございましたが、消費が下がっているという部分もあるわけでありますが、例えば米の消費拡大という点で、米を粉にしてパンをつくるというような取り組みがあるようでありますけれども、この辺の部分はどう考えているのか、お伺いをいたします。 以上の部分で御答弁をお願いします。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 2つ御質問がございました。 耕作放棄地の取りまとめにつきましては、平成21年2月を目途として進めてございます。 それから、米の消費拡大ということで米粉を使ったパン、あるいはそれに類似したいわゆる米の粉を使った食べ物ということで、これは全国的にもかなり進んでいるようでございます。この近辺におきましても、盛岡農業高校が主体となって米粉を使ったパンを共同開発し、商品化もしていると伺ってございます。 市といたしましても、米粉がいわゆる小麦の代替になるかどうかは、ちょっとこれは疑問ではございますが、その米粉の使用拡大について今後も進めていきたいと思ってございます。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) 続いて雑穀栽培の関係についてでありますけれども、ヒエの栽培が、相当伸びてきているわけでありますし、需要も伸びてきており、あるいは乾燥調整施設も増設したということで大変期待が持てるわけでありますが、栽培していて一番の課題は除草対策なわけであります。無農薬、低農薬が基本なわけでありますけれども、ヒエ栽培に有効な除草剤と言ってしまえば、ちょっと問題があるのかもしれませんけれども、そういう開発とか、あるいは全くこれは無農薬が基本なのだから、それは全然関係ないのだという方針で行くのか、やはりそういう開発が進められれば大変有効と考えるのか、この部分についてのお考えをお尋ねをいたします。 それから、雑穀栽培の場合の助成金でありますけれども、麦・大豆に比べて大変低い状況であるわけであります。それで、麦・大豆並みとは行かなくても、幾らかでも上積みしていくという考え方、別枠で助成していくという考え方はないのかどうか、お尋ねをいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 戸來農林水産部長。 ◎農林水産部長戸來喜美雄君) 第1点目の雑穀栽培につきましてお答えいたします。 除草剤の開発をどう思うかとのお尋ねでございますが、雑穀につきましては、健康志向を目標として食べられている方が多いわけでございます。それに対して、できれば雑穀に除草剤をかけたということではなくて、手作業による抜き取りが適切なのではないのかと考えてございます。 それから、雑穀への助成でございますが、これは産地づくり交付金の中で、その中でもほかの作物より多くの交付金が払われるという点数をつけてございます。それによりまして、ほかの生産物よりも雑穀が伸びてきているというのが現実であろうと承知しております。 ○議長(高橋淑郎君) 若柳良明君。 ◆2番(若柳良明君) 続いて、母子家庭の支援策でありますけれども、ハローワークで職を探している方が19人いるということでありましたけれども、その方たちの自立支援プログラムというものは既に作成されているのかどうか、どういう形でなされているのかというその部分が1点。 それから、例えば市で雇用する臨時職員の場合、母子家庭のお母さんを優先するとか、そんな考え方はできないものかどうか、この2点についてお伺いをいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 藤井保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(藤井廣志君) ハローワークで就職活動中の方への支援についてのお尋ねでございますけれども、就職を希望する方で、就職できていない方に対しましては、雇用保険の支給、また雇用保険を受給できない方に対しましては、就職のための資格取得の費用に対しまして、市で母子家庭自立支援給付金事業といった形で支援をしているところであります。 またちょっと余談になりますけれども、就学等の自立を促進するため、岩手県におきましては、母子家庭等日常生活支援事業という中で、家庭生活支援員の派遣という形での生活支援も行っているところでございます。 ○議長(高橋淑郎君) 伊藤総務企画部長。 ◎総務企画部長伊藤隆規君) 臨時補助員の採用の際にそういった事情の方を優先してはとの御指摘でありましたが、要件としては十分加味はできるかと思いますが、ただ雇用になりますと、やはりお互いの合意という部分が必要だと思いますので、直ちに母子家庭を優先するというくくりだけではいかないのかと思います。ただそういう事情はやっぱり配慮と申しますか、考慮することはできると思いますが、直ちにそれで合意というところまでは踏み切れないのではないかと思いますので、その辺もう少し勉強してまいりたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 以上で若柳良明君の質問を終わります。 次の質問者、高橋浩君。(拍手)    (高橋 浩君登壇) ◆19番(高橋浩君) 19番、新風クラブ、高橋浩でございます。 このたび、国道4号花巻東バイパスが全線開通いたしました。国土交通省が昭和62年に事業着手してから、20年以上かかっての実現となりました。総事業費は約490億円と伺っております。 8月3日に矢沢地区の高木側で開通式が行われ、私も出席をさせていただきました。集まった地域住民とともに開通を祝ったところであります。花巻市内の渋滞緩和や沿道環境の改善が図られ、いわて花巻空港、花巻流通業務団地や釜石自動車道、東北新幹線新花巻駅へのアクセスが向上し、物流や観光など地域経済への波及効果も期待されますし、当市への企業誘致にも弾みがつくなど今後の新たな発展を目指す地域づくりに貢献するものと期待する次第であります。 それでは、通告に従い、順次質問いたしますので、御答弁よろしくお願いします。 今回の一般質問は、大きく5件についてお伺いをいたします。 1番目は、羅須地人協会(賢治の家)についてであります。 御案内のとおり、宮沢賢治先生は現花巻農業高校の教諭となり、大正15年3月までの4年4カ月にわたって同校で教鞭をとられました。依願退職後、下根子桜の別宅にて独居農耕生活に入り、農学校卒業生や農村青年たちの集う羅須地人協会を設立、農民芸術概論綱要の講義や肥料設計相談、レコードコンサート、幻灯会など多彩な活動を展開されたと伺っております。 その後、ゆえあって下根子桜の地から昭和44年に現花巻農業高校の敷地内に移転されました。羅須地人協会(賢治の家)がある敷地には、庭園(羅須庭園)が整備され、精神歌歌碑、宮沢賢治銅像なども建立されております。これらは、花巻農業高等学校創立の周年記念事業として、花巻農業高校同窓生により逐次整備されてきたと伺っております。 賢治先生の残された花巻農学校精神とともに、マコトの草の種まく人たらん精神とともに、今なお花農高に受け継がれ、花農高教育の支柱となっており、全国にも例を見ない特色であり、花農高の大きな誇りとなっております。いわば、この教育施設に、宮沢賢治を慕う人々や花巻を訪れる観光客のポイントとして大勢の方々が訪れております。この対応のため、土曜、日曜、休日も管理人を雇い、花農高の門扉をあけるなどの管理を花農高同窓会で年間予算の大半をつぎ込んで、賢治の家管理費の科目で支弁をしてまいっております。 そこでお伺いしますが、当市は羅須地人協会をどう評価、認識されておるかお尋ねいたします。 また、社会教育の視点、まちぐるみ観光サービスの産業化の視点からでも、支援することについてどう考えるかお尋ねいたします。 次に、不登校児童生徒について、お伺いいたします。 8月8日の新聞(朝刊)に、各紙が不登校の小中学生について文部科学省が発表した学校基本調査(速報)でわかったと一斉に報道しました。そのタイトルは、「不登校2年連続増加(中学生は34人に1人)。学校復帰策強化『逆効果』の声も」、また「不登校2年連続の13万人(中学生は34人に1人)」、「県内、昨年度不登校数は1,193人(中学生減り小学生増加)」、「県内中学校~不登校最高の2.51%(文部科学省調査速報)。全国平均は下回る」などでありました。 今日の教育界は、学力低下、不登校児童生徒の増加、児童生徒数の減少などによる学校機能の変容が大きく、それに伴う教育内容や指導方法の工夫改善など多くの解決しなければならない課題が見られます。そこでお伺いをいたします。 1つは、不登校自動生徒の状況について。 2つ目は、不登校の態様について。 3つ目、不登校児童生徒への取り組みについて。 4つ目として、不登校児童生徒及び保護者への支援について、以上4項目についてお伺いいたします。 3番目として、花巻中央図書館整備事業についてお伺いいたします。 12月議会定例会におきましても、現図書館整備計画にかかわり提案なり、お尋ねをしたところでありますが、昭和48年の開館から35年が経過しており、建物の老朽化や狭隘化が目立ち、駐車場も、文化会館の催しの際には混雑のため駐車が困難になるなど、現在地は交通の要衝にあらず、利用者に不便をかけている状況にあります。そこで、前回の御答弁を踏まえてお尋ねをいたします。 1つは、中央図書館のあり方の取りまとめの内容についてお伺いをいたします。 2つ目は、近年整備された公立図書館の実態調査について、その中身についてお伺いいたします。 3つ目、中心市街地活性化策との連動についての考え方についてお尋ねいたします。 4つ目は、具体的な整備計画の検討の熟度及び実施可能時期についてお尋ねをいたします。 4番目として、新花巻駅周辺の活性化についてお尋ねいたします。 東北新幹線新花巻駅は、長年の悲願が実現し、昭和60年3月14日に開業となりました。長年にわたる設置運動の過程の上に、駅設置決定後においては建設費の寄附活動という地域住民の熱意と協力のもとに建設された、文字どおり市民の駅であり、それだけに開業の喜びは大きいものでした。ちなみに建設費総額41億6,900万円でありました。真に地域の開発振興と、花巻市の玄関口として大いなる発展が望まれ、期待されたところでありました。 23年経た今日でありますが、現状は、地道にインフラ整備を進めながら活性化につなげていこうとする市の動きも感じられますので、そのことについてお伺いをしたいと思います。 1つは、基幹道路となり得る小舟渡矢沢線の進捗状況についてであります。 2つ目は、公共下水道の整備及び市設置型浄化槽整備について。 3つ目が、市有地の活用策についてお伺いいたします。 最後に、県に係る整備事業について3件お伺いいたします。 1つ目は、いわて花巻空港の整備事業についてであります。いわて花巻空港の整備事業は、今後の本格的な国際化の進展などに対応して、人、物、情報の交流拠点として、地元花巻市を初め、本県経済各分野の発展のポテンシャルを高め、県政の総合的な発展を図る上で重要な事業と認識しております。また、所得向上、雇用拡大の中で花巻空港が重要な位置づけにあると思います。そこでお伺いします。 平行誘導路整備事業について。 2つ目は、夜間駐機についてどのような検討がなされているかをお尋ねいたします。 2つ目は、県立新統合病院についてお伺いいたします。 県立新統合病院は、県立中部病院となりそうですが、平成20年度内の開院を目指して急ピッチで工事が進められております。花巻市も機能充実や地域振興、アクセスなどについて要望してまいりました。そのうち、がんや心臓疾患等の早期発見に有効とされるPET(先端機器)が導入されることは、県立中央病院と同等の機能を有するという面で評価されるものと思います。今、病院本体の北側にリニアック棟として着工(建設)されております。 そこで、改めてお伺いいたしますが、1つは機能充実について花巻市の要望は実現されたか。 2つ目は、診療体制、医師、看護師の配置体制はどうか、お尋ねいたします。 3つ目は、主要地方道花巻北上線(仮称)東十二丁目バイパスの整備促進について、お伺いいたします。 現道は、交通量の急増や、歩道がないため歩行者、自転車など絶えず危険にさらされており、現に交通事故も発生しております。新ルート整備については、3つのルートの調査検討も経て、最終案(仮称)東十二丁目バイパスとして設計も終えておりますが、県の財政状況が逼迫していることなどから事業休止とされていると伺っております。円滑な通行の確保と交通安全対策上、重要な課題となっております。 そこで、要望への取り組み状況はどうなっているかについて、主要地方道花巻北上線・新ルートの整備についてお伺いいたします。 以上、登壇しての質問とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手) ○議長(高橋淑郎君) ここで、午後1時まで休憩をいたします。     午前11時55分 休憩     午後1時00分 開議 ○議長(高橋淑郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 大石市長。    (市長登壇) ◎市長(大石満雄君) 高橋浩議員の御質問にお答えいたします。 3件目の花巻中央図書館整備事業についてでございます。 この中での、まず1点目でございますが、花巻図書館本館のあり方の取りまとめについてでございますけれども、これは、昨年度に引き続き、近年整備または現在整備を予定している公立図書館について、現在実態調査を実施しているという状況であります。次の質問にもかかわってまいりますが、この実体調査の内容を吟味していく上で、それによって、いわゆる中央図書館のあり方となります整備基本構想を策定することになりますので、現状ではまだ、整備基本構想をお示しするという内容のものはでき上がっておりません。 次に、近年整備された公立図書館の実態調査ということになりますけれども、これは現在も調査過程中ということになりますけれども、例えば県内では一番新しい図書施設が、平成5年建設の北上市立中央図書館でありまして、近年建設予定の図書館は、大船渡市が文化会館との複合施設として本年度建設中であります。この大船渡市の例によりますと、鉄筋コンクリート造、延べ面積1,800平米、蔵書収容力約12万冊規模の施設で、10月に完成予定ということです。 全国的な状況を見ますと、一昨年度あるいは昨年度建設した市立、区立図書館の状況を見ますと、それぞれ10件程度あるようでありますけれども、花巻市と同一人口規模の施設というのは、この例の中にはない状態でありまして、また都市形態や複合施設等の施設形態及び最新機器等導入の有無により、規模等が大幅に異なっているという状況にもありまして、なかなか適正規模の結論というのを見出すまでには至らないというのも現実のところであります。 しかしながら、少なくともこの実態調査の吟味については、今年度内には済ませてまいりたいと、取りまとめをしていきたいと考えております。 次に、3点目の中心市街地活性化策との連動の件でございますが、考え方としては、昨年12月定例会でも申し上げましたけれども、いずれこれからは、こういう公共施設を郊外に分散させるという考え方は持っておりません。やっぱり中心市街地といわれる、いわゆる市街地といわれるところに集積をしていくべきものと考えております。 それで、その中で花巻市内にもいわゆる遊休の市有地も現実にありますし、ある意味では遊休の土地と遊休の施設と両方セットになってあるというような、課題もあるという現実も踏まえますと、それらを含めて中心市街地の活性化と結びついた施設の形態というのは、当然念頭に入れて、この基本構想をつくり上げていかなければならないと考えています。 最後に、4点目でございますけれども、具体的な整備計画の検討の熟度及び実施可能時期になりますが、いずれこれは整備基本計画において示していくことになっていくわけなんでございますが、これも前回の議会で答弁しておりますけれども、総合計画の財政計画を見据えながら、実施時期を定めていくことが必要であることはまず大前提にあります。その中で、実はこの総合計画の基本計画では仮称の図書館の整備事業を位置づけておりましたが、当初のまず3年間の、平成20年から22年の実施計画の段階には、実は盛り込んでいないという状況もあったわけでございますので、したがいまして土地だけで、土地があって、あとは施設だけの建設というような考え方で行くのか、またはいわゆる土地と施設があるような跡地利用的な考え方を導入するのかなど、いろいろな条件によりまして実施可能な時期というのは、大きく財政的にも影響してきますから、この辺も考えながら、今現在はまだ明確な見通しが立てられないというような状況になっております。 そういうことで、どうかさらなる検討の時間をいましばらくいただきたいと思います。 次に、5件目の県に係る整備事業についての、県立新統合病院の機能充実についての市の要望の件でございます。 これは、これまで市からも要望してまいりましたけれども、県の回答と公表されている内容を見ますと、まず先端機器を備えた岩手中部圏域の基幹病院として整備をしてほしいという要望については、がんや脳血管疾患、心疾患等を診断するための最新の放射戦機器を備え、高度かつ総合的な医療機能を有する岩手中部圏域の中核的な病院として整備していくという回答をいただいております。 次に、脊髄損傷患者に対する診療体制についての要望については、脊髄損傷患者を特定した診療を行うという考えは持っていないようでありますけれども、診療科を増強し、その体制の中で対応していけるものという回答をいただいております。 3つ目ですが、助産師外来や院内助産所の設置を要望したわけなんですが、これにつきましては、医師の配置体制を整備する中で、総合病院を含め実施可能な病院から助産師外来の設置に順次取り組んでいきたいという考え方で県はいるということでございました。 そのほかにつきましては、関係部長並びに教育委員会から答弁をいたさせます。 ○議長(高橋淑郎君) 伊藤総務企画部長。 ◎総務企画部長伊藤隆規君) 私からは、花巻空港の関係についてお答えいたします。 最初に、いわて花巻空港整備事業の平行誘導路整備事業の進捗状況についてでありますけれども、県の大規模事業評価委員会において、事業着手の検討を行っているところであります。同委員会では、5月に1回目の委員会を開催し、7月には現地視察を実施したところであります。また、先般8月28日に3回目の委員会が開催されまして、予定では今月、9月に答申が出されると伺っておりますが、実施の答申が出されますと、来年度、平成21年度と22年度の2カ年で整備する予定となっております。当委員会は、附帯意見をつけた上で現在は「妥当」との見解をお持ちのようであります。今月末の答申が待たれるところであります。 次に、夜間駐機についてのお尋ねでありますが、航空会社の運行ダイヤ編成に当たり、早朝便対応のため、地方空港においても夜間駐機をするケースが見られます。いわて花巻空港においては、夜間駐機は可能でありますが、早朝便等の需要がどの程度あるのかを見きわめながらの検討と存じております。 ○議長(高橋淑郎君) 藤井保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(藤井廣志君) 県立新統合病院のうち、診療体制、医師、看護師の配置体制の部分についての御質問にお答えいたします。 統合新病院の診療体制につきましては、リハビリテーション科、麻酔科、病理科、心療内科の新設4科を含め、21診療科が整備されることになっております。また、医師の配置につきましては、県立花巻厚生病院及び北上病院をあわせた医師数の現状維持もしくはそれ以上の医師確保に努めていきたいとの意向であると伺っているところであります。 看護師の配置につきましては、現段階では未定と伺っているところであります。 ○議長(高橋淑郎君) 中島商工観光部長。 ◎商工観光部長(中島健次君) 羅須地人協会についての御質問にお答えいたします。 花巻市内には、多くの宮沢賢治ゆかりの地、場所がございますが、その中にあって、羅須地人協会も賢治ファンには人気の高いスポットとなっています。これまで、花巻農業高等学校及び同校同窓会により長年運営されてきたことに対しましては、敬意を表するものでございます。 支援についてでございますが、この施設は花巻農業高等学校の敷地内にあり教育施設であること、管理主体が学校であり、かつ日常管理が学校でなされているということもあり、具体的支援策については考えておらないところでございますが、観光振興の視点で連携を図ってまいりたいと考えてございます。 ○議長(高橋淑郎君) 照井建設部長。 ◎建設部長(照井健介君) 4番目の新花巻駅周辺の活性化についての御質問にお答えいたします。 まず、小舟渡矢沢線の進捗状況についてのお尋ねでございますが、都市計画決定しております同路線の延長は、国道4号を起点に県道東和花巻温泉線を経て、新花巻駅前付近の国道456号までの4,740メートルとなっております。このうち改良済みの区間は、国道4号から小舟渡橋までの610メートル、花巻東バイパス付近から県道東和花巻温泉線までの1,680メートル、合わせて2,290メートルの区間、約48%が改良済みとなっております。 なお、県道東和花巻温泉線の花巻大橋東側までの約800メートルにつきましては、都市計画決定された幅員が確保されておりませんけれども、県道としては改良済みとなっております。 次に、新花巻駅前の市有地の活用策についてのお尋ねでありますが、市有地は平成18年9月から乗用車の無料駐車場としているところであり、多くの新幹線利用者に利用されております。現在、市有地の恒久的活用としての施設整備の計画はございませんが、今後は駅周辺の公共下水道整備が進むことによって都市環境も整ってくることから、民間の動きも活発化されるものと期待をしているところであり、それらの動向も注視してまいりたいと存じております。 次に、主要地方道花巻北上線・新ルートの整備についての御質問にお答えいたします。 本路線のバイパス整備につきましては、岩手県に対し統一要望や、花巻・一関間主要地方道改良促進協議会の要望活動を通して、要望しております。県からは、国道4号花巻東バイパス供用後の交通量を考慮しながら、県全体の道路整備計画の中で公共事業予算の動向を見きわめながら検討していきますが、早期の整備が難しい状況にあると伺っております。現道は片側1車線で改良されているものの歩道がなく、歩行者の安全が十分に確保されていない状況にあるほか、沿線に建物が立ち並んでいる地区でもあることから、現道での歩道整備は非常に困難と考えられますので、今後も引き続きバイパスの整備を要望してまいります。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋上下水道部長。 ◎水道事業所長上下水道部長併任](高橋通義君) 新花巻駅周辺の公共下水道整備及び市設置型浄化槽整備につきましてのお尋ねにお答えいたします。 この地域の公共下水道につきましては、平成19年5月に新幹線西側地域の61.4ヘクタールについて事業認可を取得しており、今年度においては北上川右岸、上似内地区までの配管を実施しております。これに引き続きまして、平成21年度には花巻大橋への汚水管添架を含め約1キロメートルの配管工事を予定しており、平成22年度から24年度までの3カ年で事業認可を受けた区域の整備を終えるように進めてまいります。 また、新幹線東側の計画区域約15ヘクタールに関しましても、事業認可の取得とあわせ、引き続き整備を進めてまいります。 さらに、公共下水道全体区域以外の区域、これは釜石線南側でありますが、関係住民の希望を募りながら、平成21年度より導入いたします市設置型浄化槽により整備を進めてまいります。 ○議長(高橋淑郎君) 及川教育長。    (教育長登壇) ◎教育長(及川宣夫君) 不登校児童・生徒につきましての御質問にお答えいたします。 まず、不登校児童・生徒の状況はどうかとのお尋ねでございますけれども、平成19年度の調査においては、花巻市内の小学校不登校児童数は21名、出現率0.37%、中学校不登校生徒数は67名、出現率2.17%という状況にございます。 次に、不登校の様態はどうかとのお尋ねでございますが、小学校においては無気力型、不安等の情緒的混乱の型が約半数を占めており、中学校においては不安等の情緒的混乱の形が約半数で、そのほかに無気力型、あるいは友人との関係、さらには遊び・非行型などがあり、発達段階に応じて小学校と中学校では若干の違いが見られます。これらの様態については、一つ一つ複雑に絡み合って不登校に結びついているものと受けとめているところでございます。 次に、不登校児童・生徒への取り組みはどうかとのお尋ねでありますけれども、教育委員会といたしましては、大きく4つの視点から取り組んでいるところでございます。 1つ目は、不登校児童・生徒等を多く抱える学校への人的支援として、スクールカウンセラー、適応支援相談員、スクールソーシャルワーカーを配置するとともに、市の単独事業として心の教育相談員の配置も行っているところでございます。 2つ目は、相談活動支援として、教育相談及び学校復帰支援を目的に、教育相談室及び適応指導教室「風の子ひろば」を平成5年に他市に先駆けて設置し、教育相談員3名、適応指導教室指導員の2名が支援に当たっているところでございます。 3つ目は、学校における指導体制の構築を支援する目的として、不登校解消のための学校訪問指導を教育事務所と協力しながら行っております。具体的には、学校を訪問し、不登校児童・生徒に対する指導の状況や指導体制について把握し、充実した指導体制となるよう指導、助言を継続して行っているところでございます。 4つ目は、関係機関との連携として、市や県の福祉関係機関との情報交換やケース検討会等により、学校だけでは解決できない複雑化した要因の不登校の解消に取り組んでいるところでございます。 最後に、不登校児童・生徒及び保護者への支援はどうかというお尋ねについてでございますけれども、まず学校では、担任、教育相談担当を中心に相談支援を行っておりますが、学校全体として、教室での学習が困難である児童・生徒に対しては、別室による学習指導や個別指導を行い、学習のおくれができるだけ出ないよう対応しているところでございます。 さらに、なかなか学校に登校できない児童・生徒に対しましては、担任等が登校支援として迎えに行ったり、家庭訪問を行ったりしております。その際、学級の様子を伝えながら声がけを行い、抵抗なく登校できるよう支援し、保護者との意思疎通を深めるなど関係づくりに努めているところでございます。 中には、放課後登校といった教育課程外において個別指導を実施している場合もあります。 また、学校復帰への1つのステップである適応指導教室「風の子ひろば」では、学校への抵抗をなくすために、あいさつ登校、登校練習といった指導・支援を行っており、各学校が指導員と情報交換を行い、共通の方針のもと、児童・生徒及び保護者に対応しているところでございます。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋浩君。 ◆19番(高橋浩君) 御答弁ありがとうございました。それでは、順次再質問させていただきたいと思います。 不登校児童・生徒の数、あるいは出現率ということで数字をお聞きいたしました。いずれ心配なことは、県内との比較におきましては、小学生のほうが数字が高いということでしょうか。それから、中学生のほうは下回っているという状況かと思いますが、この不登校児童・生徒の出現率等についても、さらにこの理由と申しますか、その不登校のきっかけ、あるいは取り組み等々について詳しくお話をいただいたところでございますが、まずはこの不登校のきっかけと申しますか、原因の把握について今学校生活でのこと、あるいは本人自身のこと等々も分析をされて伺いましたし、ちょっとそのほかに家庭生活ということについても、やっぱり大きなウエイトを占めている部分もあるのかなと思ったりもしておりますが、例えばいろんな親の対応があろうかと思いますが、例えば放任されているとか過干渉だとか暴力とか、いろんなことがあるのだろうと思います。 同時にまた、この前、広島県の三原市にこの不登校の関係でちょっと勉強に行ってまいりました。その対応の中で、親子関係と申しますか家庭環境について、実はデータとしてと申しますか、その中に不思議と三世代同居家庭と申しますか、おじいちゃん、おばあちゃんがいるところには一人も不登校の子がいなかったんですよというお話と、二世代家庭というか、お父さん、お母さんとの、あるいはまた家庭環境いろんなことで親にもそれなりの理由があってそうした結果と思いますが、特に離婚された家庭では、児童・生徒に非常に心理的に影響が大きいようだという話を伺ったりしたところでございますが、余り具体的なことで話のできない部分もあろうかと思いますが、特に家庭環境と申しますか、親とのことについて特に目立ったと申しますか、感じておられる事柄についてまずはちょっとお伺いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 及川教育長。 ◎教育長(及川宣夫君) ただいま不登校につきまして家庭環境をとらえてのお話ございましたけれども、まさに三原市と同様、花巻市においても上がってくる事例としては、三世代で住んでおられる御家庭には特段の課題となるような事例はなかったと受けとめております。詳細手元に資料ございませんけれども、日常上がってくる家庭環境の課題で感じていることといたしましては、また、私が当職を拝命して以来ちょっといつも気になり、また何といいますか、悲しい気持ちになる事例としては、やはり親が親としての役割を果たしていないのではないのかなという、あるいは果たし切れていないのではないのかなという事例が結構見受けられます。例えば祖父母が心配で学校に来る場合、それは祖父母が孫かわいさの余り両親を差しおいて相談にくる場合は何も心配ないのですけれども、実際は両親が、あるいは保護者のお一方しかいない場合は、そのお一人がいわゆる養育を放棄しているというか、子供を見ないでしまっているといって祖父母に預けっぱなしという事例も多々ございますし、そして自分は自分で別なところに生活の場所を構えているというような事例もございます。 また一方では、子供の学校に行くという、学校に行かせなければならないという義務を失念しているといいますか、学校に行くこと自体に関心を持たない保護者の方も数の中にはやはりいらっしゃるということで、家はあるけれども家庭がないと私はいつもこう申しておりますけれども、そういう事例が見受けられるのは残念でありますし、また、これをどうやっていい状況に変えていくのかということについては、学校ともども悩んでおるところでございます。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋浩君。 ◆19番(高橋浩君) それから、学校復帰についても昨年度と比較しますと、数値が上がっているということでございますけれども、当然その学校復帰につながったというか、花巻としてはそういう実績もあるんだろうと思いますが、そうしたことでの具体的な事例ということで、どういうことでそういう成果があったのかということをお伺いしたいと思いますし、教職員の皆様方も、あるいは関係者の皆様も本当に一生懸命取り組んでおられるという姿勢には、今の私の話としては伺っておりますけれども、現実にまだ不登校児童・生徒が存在しているということの結果と、それから教育委員会の中で教育振興基本計画の中に掲げている不登校児童・生徒の出現率等に対する成果目標がございまして、その数値、本年度と平成19年度比較しまして、この数値は小学生、中学生ともに成果目標より高い数値という結果でございますが、このことについては、ちょっと今、教育委員長職務代理者がおいででございますので、このことに対するコメントをいただければと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 畠山教育委員会委員長職務代理者。 ◎教育委員会委員長職務代理者(畠山尚巳君) 御指名をちょうだいしましたけれども、今、教育長が申し上げたとおり学校側ではいろいろと対策を練り、御家庭との接点を設けて児童・生徒に接しているところでございます。 いずれにいたしましても、この問題につきましてはほうっておけないことでございますので、一生懸命現場の先生方が取り組んでいることにつきましては御報告申し上げておきたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 及川教育長。 ◎教育長(及川宣夫君) 学校復帰の成果の主な理由は何かということでございますけれども、やはり何をさておいても関係者の一丸の努力、特に平成19年度は、ある学校でございますけれども、中学校で30人の不登校の生徒をゼロにしたという学校もございました。それはまさに学校が一丸となってやったということで、その体制づくりより何より一番先に大切なことは、やはり職員が1つの目的に向かって心を1つにするということが大事だということを改めて学びとらされた事例でございますし、またそのチーフとなっている教員を校長会議の席に招きまして、30分ほどスピーチをしてもらいました。それはこれまでやってきた努力、それから失敗した事例、それらを各学校に敷衍したいという趣旨で、校長会であえてその先生を招いて発言した試みもやってきたところでございます。 いずれ議員御指摘のとおり各学校努力しておりますが、引き続き努力し、不登校の数値を下げていかなければならないと考えているところでございます。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋浩君。 ◆19番(高橋浩君) では次に、新花巻駅周辺の活性化ということの中で小舟渡矢沢線の進捗状況を先ほどお伺いしましたが、私が申し上げているのは、今の北上大橋でございますか、あの橋を似内のほうから渡ってすぐに左のほうに曲がりながら、新幹線の北側を4車線の道路が走っていて、国道456号にタッチしている部分がありますが、あそこにつながる部分を私はイメージしているのですが、その道路が小舟渡矢沢線でよかったのかどうかちょっと今考えているのですが、あの道路がもし整備されますと、今の県道東和花巻温泉線も将来はそれに切りかわって基幹道路というか非常に大事な道路になるのではないか、それをかえることによって、あの周辺のいろいろな土地利用という問題でも大きく変わってくれる要素があろうかと思いますし、したがってそれが重要な路線だと。あの分が似内方面からつながってきてすると早目に改良が進むのかなという認識でいたものですが、その道路のことでよろしかったですよね。 その道路をぜひ何とか早くやってほしいと思いがあるわけでございますけれども、あの周辺が、用地についても、かつて猿ヶ石北部土地改良区による工事の中で、矢沢の農業振興整備事業があったときにも、後で制約を受けるというのがありまして、用水路のパイプライン、あるいは排水路、道路舗装というかそういう工事も除外して、あの部分は何もしていないという部分があるわけです。そのときには当時の農林課でしたか農政課でしたか、あるいは土木、建設、企画等々の課長に集まってもらって研究会というかかつてやりながら、あの辺の除外するということについても、打ち合わせしながらやってきたという経緯もございますが、今こういう情勢の中ではなかなか複合施設というかそういう施設も緊急に建てられるとは限りませんが、あの辺も国土利用計画というか今のマスタープラン等々見直す中で、やっぱり土地利用という用途指定の部分でも変わって、あの辺も大きく発展できるような地域になるのではないかと考えておりますが、そのことについてちょっとお伺いしたいと思います。 それから、下水道、あるいは市設置型浄化槽というのは、これは要するに公共下水道は都市計画区域の部分で進められるわけでございますが、そのエリア以外というか、その部分については市設置型浄化槽で整備していくという考え方でよろしいのでしょうか。 それから、従来の計画というか、さらに今後の整備等について、先ほどから平成24年に向けて事業実施していく予定ということで伺っておりますが、どうぞできるだけ早期に整備されますようにくれぐれもお願いしたいと思います。 それから、当面の市有地の活用策として、今はまさしく駐車場として活用しているわけでありますが、将来に向けての市有地の活用策としては、ずっと前からの問題であるわけでございますが、それからあわせて先ほど申し上げた土地利用というか、大きな視点であの辺全体の見直しということで用途指定、例えば商業地域とか都市計画地域とか、あるいは準工業地域とか、そういうところまで含めて見直すというお考えがあるのかどうか、そういうことについてお伺いいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 照井建設部長。 ◎建設部長(照井健介君) お答えいたします。 まず最初の県道東和花巻温泉線から国道456号まで、新花巻駅を出て西へまっすぐ来たところということでございますけれども、そこは約650メートル、小舟渡矢沢線としては都市計画決定しているところであります。ただ、これについては、国道456号にはJR釜石線との踏切がございますので、そこの国道の抜本的な改良整備を県に要望しているわけですが、そちらと整合をはかりながら、その区間を整備するとすれば、それとの整合をはかりながら行う必要があると考えております。そして県では現在のところ、残念ながら計画がないという状態でして、この区間の整備につきましては当分の間見合わせることとしておりまして、新花巻駅と市街地とのアクセスにつきましては、現在の県道東和花巻温泉線を当分の間利用していくと考えております。 それから猿ヶ石北部土地改良区のパイプライン整備の際に外れたところに関しての排水路の整備でございますけれども、これは地元の要望がありまして、排水路は順次整備していくことにしております。 それから、次の駐車場関係ですが、この区域の用途指定については、当然今のところ具体的な事業計画はないわけですけれども、用途指定については情勢が変われば用途指定を見直すこともあろうかと思っているところであります。 以上でございます。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋上下水道部長。 ◎水道事業所長上下水道部長併任](高橋通義君) 新花巻駅周辺の下水道整備の状況のお尋ねでありますが、先ほども御答弁いたしましたが、新幹線の西側地域の61.4ヘクタールについては処理計画人口300人として認可を受けておりましたので、これをまず進めながら、その状況を見ながら東側の認可を受けたいと思っております。 それから、公共下水道全体区域から外れました釜石線の南側の地区でありますが、これは釜石線を横断するのに膨大な費用がかかりますので、これにつきましては公共下水道区域から外しておりますので、市設置型浄化槽によって整備を進めたいと考えております。なお、これにつきましては、来年度にこの地区周辺の方々に汚水処理整備の進め方について説明会に入ることとしておりますのでよろしくお願いいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋浩君。 ◆19番(高橋浩君) 今、照井建設部長の御答弁の中で、456号の整備の計画がないからということが大きな理由と伺ったのですが、例えばその手前のところを5メートル残すとか10メートル残すとかということで、そこまでの道路計画はできるんではないでしょうか。 私の説明が悪いようですが、盛岡方面から踏切のほうに渡ってくるのを456号線ですよね。それが新花巻駅の北側の部分というか、そこのところを4車線くらいにずっと大きな道路が来て456号にタッチしているわけです。それの延長線上で北上大橋のほうに向かって道路をつくられているのが今都市計画ですよね。それが456号との整合性というか、そういうことで進められないというのはちょっと理解ができないわけですが、もう一度お願いいたします。 ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。 ◎市長(大石満雄君) いずれ県の計画自体が非常に財政的な問題を大きく出しまして、今足踏みをしているという状態がまず一番のネックなわけでございまして、その中で地元からも456号の踏切の要望は、もう本当に私も切実な問題だと思っておりますから、それを解決していかなければならないとなりますと、議員御提案の小舟渡矢沢線の位置づけというのは、実は解決方策の1つにもなり得るかなとも私は思っているんです。確かにそう思っているんです。そのときに、だとすれば都市計画のとおりにあの4車線のところを真っすぐ突っ切って、そしてこの現在の県道に結びつけるというふうにすれば、踏切からの距離が長くなりますから、また、現在の県道東和花巻温泉線の交通量も特段に減るでしょうから、そうするとまた1つの解決策が見出せるかなと、実は私も考えてはいるんです。 そのときに、まず今度は市がかぶらなければならなくなってくるという大きな問題がまず1つありまして、この財政的な問題がありますから、「はい、わかりました」とすぐにはなかなか言えないというのがまず1つ御理解をいただきたいと思うんです。その上で、それを承知の上でお話ししますけれども、そうは言えども、やはり例えば小山田地区ですとか、さらに古田峠を越えて、大迫地区から新幹線駅への利便性なんかも考えた場合に、やはり重要な路線であることは確かだと私は思っているんです。 ですから、もっと大きな観点からすればやっぱりそういうところからの線を一回引いてみて、それとあわせて再度都市計画の道路の位置づけというのはやはり議論していかなきゃならない、そういう時期にはきているのかなと私は思っているんです。 ですから、私はこれについては検討していきたいと思っていますが、ただ明確に、ではいつそれいつの時期にこれに着手するということは、先ほどの財政的なことをしっかり検討してからでなければできませんので、これも大きな課題としてお与え願いたいなと思います。よろしくお願いします。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋浩君。 ◆19番(高橋浩君) 時間がなくなってきましたのでちょっとはしょって質問させていただきますが、実は県立統合病院の機能充実のことでございますが、実は看護師の配置のことについてちょっとお伺いしたいと思います。これも新聞で報道になりましたので、看護師の配置体制でございますが、現行は看護師1人が入院患者10人を受け持つという10対1の看護なわけでございますけれども、新統合病院としては機能充実の面からも中央病院並みの看護師1人が入院患者7人を受け持つという手厚い7対1看護に移行するというのは、ある程度の約束事であったと聞いていました。 ただ、これが現実になかなかいい返事をもらっていないという現場の先生の話もあるところでございますが、中央病院と同様の7対1看護の体制でやられることによって、もちろん看護師の労働環境も緩和されるわけですけれども、また患者さんへの対応もより細かくなるということと同時に、この7対1看護というのが診療報酬が増額されるということで、経営収支の改善も目指せるということで、現に中央病院はこういう体制なわけでございますけれども、黒字が実証されている。それで中央病院並みに機能充実という視点で、花巻北上統合病院への7対1看護の体制の実現に向けて、ぜひ行政も加わってほしいという話も個人的に聞いたわけですが、花巻市も北上市とタッグを組んで、県の関係部局等に要望のフォローをすべきではないかと思いますが、この点については市長のお考えをちょっとお聞きしたいと思います。 それから、この前も市長においでをいただきまして、矢沢の振興センターで円卓会議をやりました。この中で主要地方道花巻北上線について、実は今花巻市ではいろいろ絵をかいていると。その全体の中で、東十二丁目のバイパスは北上工業団地へのアクセスとして重要路線として考えてもいいのではないかというような、むしろ発想を市長からちょうだいしたところでございます。 こうした考え方で県への陳情も進めてもらえばと思いますが、あわせて市長からひとつ御答弁をお願いしたいと思います。御見解をお伺いします。 ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。 ◎市長(大石満雄君) 県立新統合病院の件でございますけれども、現実に北上市といろいろ打ち合わせをしながら、これは今やっております。これは大事なことでございますから、花巻、北上の病院を統合するというのがまず第一に、大前提にありますから、そういう意味での花巻の病院でもあり北上の病院でもありという位置づけですから、それは当然そのとおりでございます。それと西和賀町、遠野市初めやっぱり岩手中部医療圏域の基幹病院でございますから、そういう意味でもしっかりと北上市とは連携しながら活動していきたいと考えております。 それとあと、いわゆる北上へのルートの件でございますけれども、これも議員御指摘のとおりだと私は思っております。これからは、花巻市だとか北上市だとか紫波町だとかというような、そういう自治体の枠の問題ではなくて、やっぱり隣同士の連携というのは非常に大事でありまして、まちづくりをするときには大きな視点からまずは構築していく、その上で関係のあるところとしっかりお話し合いをし、協力を願い出ていくということをやっていかなければなりません。そうなりますと、当然どちらかというと境界の路線ですとかまちづくりというのは、非常にこれからの花巻市にとって有効に重要になってまいりますので、そういう意味でもこの辺の考え方は県にしっかり伝えていきたいと思っております。 ○議長(高橋淑郎君) 高橋浩君。 ◆19番(高橋浩君) 図書館の関係につきましては先ほど御答弁をいただきました。ぜひ前向きにと申しますか、どうぞ具体的なものを詰めていただいて、できるだけ早期に具体的な取り組みをしていただけるように要望して終わらせていただきます。
    ○議長(高橋淑郎君) 以上で高橋浩君の質問を終わります。 ここで午後2時まで休憩をいたします。     午後1時50分 休憩     午後2時00分 開議 ○議長(高橋淑郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 次の質問者、近村晴男君。(拍手)    (近村晴男君登壇) ◆21番(近村晴男君) 21番、花巻クラブの近村晴男でございます。あと1時間ほどおつき合いを願いたいと思います。 発言を許されましたので、通告に基づき順次質問をさせていただきます。 初めに、効率的な事業の取り組みについてであります。 限られた財源の中で健全財政の確立に向け、常に既存の事業の見直しや効率的な事業の展開が求められるわけですが、特に1市3町が合併して新花巻市が誕生した本市においては、その取り組みは目をみはるものがあるわけですが、その効果について検証が必要なことから、次の点について質問をいたします。 旧1市3町において実施してきた同様の行事、あるいは類似の行事等について、一本化して実施しているものがあるわけですが、その主だったものの成果と評価についての見解をお伺いいたします。 また、合併して2年8カ月が経過しているわけですが、次年度以降においてさらに一本化を検討している行事等があるのかお伺いします。 次の質問は、効率的な事業という観点からの取り組みの中からスタートしたものとは若干違うのかもしれませんが、広義にとらえればその範疇に属するものと考え質問させていただきます。 快適で便利な公共交通サービスを効果的に持続可能な形で確保するために、公共交通基本計画を策定し、特に地域特性に応じた運営方法の選択として地域別の基本計画も掲げ、地域ごとに市民説明会を開催している最中であるわけですが、これまでの地域別説明会における市民側の反応と市当局側のとらえかた、今後の取り組みについてお伺いします。さきに若柳議員が質問した部分と重複する答弁となるのではないかなと思いますので、その際は割愛されて結構でございます。 なお、事業の集約化や一本化、効率的な実施などの問題は、いずれもとらえかたによっては市民に対して大きな改変を強いるものであり、理解を得られる丁寧な説明とそれに対する市民の声に真摯に答え、初めに結論ありきではない対応と弾力的な取り組みの姿勢が求められると思いますが、御見解をお伺いします。 質問の2項目めは、交流人口の拡大策についてであります。 地域の活力を生み出す上で欠かせないものの1つに、本市への市外からの来訪者をふやす対策や、本市を慕うファンの獲得、定住者の誘致など交流人口の拡大が挙げられます。特に少子化による地域の衰退がさまざまな形で顕在化しつつある現在、交流人口の拡大は重要な行政課題の1つと考えることから、次の点について質問させていただきます。 全国の地方自治体の応援として寄附を行った場合、寄附者は所得税と住民税が軽減されるという「ふるさと納税制度」が生まれ、都道府県や全国の市町村では本格的にそのPRに乗り出しているわけですが、本市の取り組みについてお伺いします。 また、若くしてふるさとを遠く離れて生活をなされている方々はたくさんおられるわけですが、中でも各旧市町の在京人会のように関東周辺の方々が集まってふるさと会を結成し、ふるさとを思い、ふるさとの力になりたいという方々との交流は、合併前からそれぞれの歴史を刻みながら長きにわたって行われてきているわけですが、ふるさと納税制度の誕生により、これまで以上に密度の濃い交流へと結びつける必要があるのではなかろうかと思いますが、今後の交流のあり方、促進策についてお伺いします。 本市出身者以外の方々でも、例えば早池峰神楽を本場の空気の中で観賞したいとツアーを組んで訪れる早池峰こまどり会の皆さんやハヤチネウスユキソウを愛してやまないエーデルワイスクラブの皆さん、宮沢賢治のファンの方々など、本市は人々の心をとらえて離さない、ほかのまちがうらやむほどの魅力を持つまちであります。そこで、さまざまな分野において魅力、情報を発信している本市としては、おのおのごとにファンクラブとして名を連ねていただき、それぞれに目的を掲げ、ふるさと納税制度などを活用しながら所期の目的を達成する仕組みづくりに取り組んでみるというように、例えばとして一例を示させていただきましたが、本市の持つ魅力を生かした交流人口の拡大から花巻応援隊的人材の発掘を進め、ふるさと大使や花巻通行手形の発行など、一歩進めた取り組みへとステップアップさせていく考えはないかお伺いします。 なお、訪れてみたいまちから住んでみたいまちへと促す定住への取り組みも重要なことであり、既に市のホームページや観光パンフレットなどの媒体によるPRや、電話の応対、訪問者の対応などは、窓口でのワンストップ化による丁寧な対応が行われているものと思いますが、これまでの実績と、特に団塊世代を中心としたセカンドライフへの対応も含めた今後の取り組みについてお伺いします。 質問の3項目めは、大災害の備えについてであります。 今や災害はいつ訪れても不思議ではありません。災害は忘れたころにやってくるという格言はもう死語になったと思われるほど、近年、我が国はおろか、世界各地で大災害が頻繁に発生する異常な事態が続いています。それでもうちではまさかと思っていたかもしれない心のすきをついて発生した岩手・宮城内陸地震では、花巻でもいつ同じことが起きても不思議ではないとの思いを新たにした市民はあまたおられたのではないでしょうか。そのわずか1カ月と10日後の7月24日の真夜中、岩手県の沿岸北部を震源とする震度6強の地震が発生するという、なんとわずか2カ月間の間に2度の恐怖に遭遇しました。今から85年前のきょうは関東大震災が発生した日であります。国では国民に災害への備えを忘れないようにと本日、9月1日を防災の日に制定していることからも、改めて市民の生命と身体、財産を守ることの重要性、防災と災害に対する備えの重要性が問われていることから、次の点について質問させていただきます。 6月14日、午前8時43分ごろ発生した岩手・宮城内陸地震のすさまじさは、恐ろしさを通り越すような大変な地震だったわけですが、本市における防災、災害対策マニュアルでは岩手・宮城内陸地震のような巨大地震にも的確、迅速に対応できるものとなっているのかお伺いします。 次に、防災災害対策マニュアルを完全なものとしていくためには、想定外の事柄を少なくしていくことであります。逆に言えば、想定内の事柄をふやしていくことが重要であります。そのためにも時期を見計らって、不幸にしてこのたびの巨大地震で甚大な被害を受けられ、一日も早い復興に尽力されている被災地域に視察チームを派遣し、これまでの対応策や今後の課題などについて御教示を受け、本市の防災災害対策マニュアルに加えて、より確かなものとしていくことが肝要と考えますが、御所見をお伺いいたします。 質問の最後は、地域づくりと郷土芸能の伝承についてであります。 地域づくりと郷土芸能の伝承については、これまでややもすると別々にとらえてきた嫌いがなきにしもあらずでありますが、実際はさまざまな問題と複雑に絡み合いながらも、地域の方々の熱意によって郷土芸能は何とか守り伝えられてきているものと思われます。この郷土芸能の伝承は地域づくりの観点からも極めて重要であり、その中で果たす行政の役割もまた大きなものがあるものと考え、次の点について質問させていただきます。 文化庁と県教育委員会は、本年4月30日に国連教育科学文化機関、いわゆるユネスコが新しく設ける第1回無形文化遺産登録の国内候補に国の重要無形民俗文化財に指定の早池峰神楽が選ばれたことを発表しました。今後文化庁と外務省が協議し、早池峰神楽など国内14件の無形文化遺産候補を政府決定し、今月中にユネスコに登録を提案する運びとなっています。加えてユネスコが傑作宣言してきた日本の能楽、人形浄瑠璃文楽、歌舞伎の3件も登録が内定していることから、合わせて17件が来年9月に開催のユネスコ委員会で協議され、登録決定されることが確実視されていると各種マスメディアが報じています。各国地域の無形文化を人類共通の遺産として保護することを目的とする無形文化遺産に、本市の岳神楽と大償神楽の2つの神楽を総称して呼ぶ早池峰神楽がユネスコの無形文化遺産候補として推薦されることに対する所感と、内外に向けたPR活動など、今後の取り組みについてお伺いします。 さて、地域づくりにおいて果たす郷土芸能の役割の大きさは言をまたないわけですが、しかし、指導者の高齢化や後継者不足、指導者を失うなどの出来事から、古くから伝わる貴重な郷土芸能が廃れてしまった地域も少なくありません。人口の流出、超高齢化、少子化、未婚者問題、後継者不足と我が国が抱える難題がいち早く顕著にあらわれているのが中山間地域に散在する集落の姿であり、その中で郷土芸能を伝承していくことは並大抵のことではないのです。さらに不安なのが、村々に伝承されてきた貴重な郷土芸能の伝承はおろか、限界集落の言葉が生まれてきているように、村そのものとともに、里山の文化が消滅してしまうという危機的状況を迎えつつある集落が現実にあらわれている重大さに即応するため、国では新たな集落再生に向けた支援の動きを活発化させてきています。 その1つが限界集落や過疎対策の一環として深刻な状況の集落を巡回、点検し地域活性化策などを助言する集落支援員の配置であります。集落支援員を雇用する市町村に対しては特別交付税を配分するという内容のものであり、さらに、地域活性化策の必要経費についての財政支援の検討も行われています。本市においては、26カ所に配属されている地域振興センターの職員がその役割を担う形となっているわけでしょうが、さらに国が打ち出す集落支援員制度を活用して、特にも有能な先住者を配して村人と一緒になって一つ一つ課題を解決していきながら、きめ細かな集落ごとの活性化策に取り組むことが集落の再生、郷土芸能の伝承へとつながる道ではないでしょうか。さらに、個人の問題として手を出しづらかった未婚者問題などの難題についても、仮に対応していただけるのであれば、集落支援員への報酬額も考慮しながら仲人役として取り組んでいただくことも検討されてはいかがでしょうか。 今まさに時期を失せずに取り組まなければならない集落活性化策の1つの提案をさせていただきましたが、本市の今後の集落の支援策についてお伺いします。 なお、少子化問題が直接的にさまざまな形で集落の疲弊や地域の衰退を生み出していることから、行政の重要課題の1つとしてさらなる安心して産める環境づくりが求められているものと思いますが、本市が力を入れている対策についてお伺いします。 最後に、青少年の舞台発表の場の創設について質問させていただきます。 国指定重要無形民俗文化財の早池峰神楽のような郷土芸能の舞手の第一人者ともなると、子供のころから神楽に触れる環境下で育っています。年齢的に遅い時期から習い始めると上達が難しいばかりか、第一人者となられたころには年齢が重ねられていて、踊りのピークの期間が短くなってしまうものも現実であります。近年、郷土芸能の保存伝承の重要性が見直されつつあり、各地域で、あるいは学校でも伝承活動が盛んになってきていることは歓迎すべきことであります。全国規模では、全国中学校総合文化祭や、全国高校文化祭の舞台部門などの発表の場があります。本市においても、郷土芸能を伝承している団体の活動を後押しする形で、また、早池峰神楽のユネスコ無形文化遺産登録記念として、青少年が一堂に会して郷土芸能を発表する場の創設の考えはないかお伺いいたします。 以上、登壇しての質問とさせていただきます。よろしくお願いします。(拍手) ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。    (市長登壇) ◎市長(大石満雄君) 近村晴男議員の御質問にお答えいたします。 4件目の地域づくりと郷土芸能の伝承についてでございます。 まず、その中の1点目、早池峰神楽のユネスコ無形文化遺産候補への推薦についてでありますが、まずその所感についてでございますけれども、早池峰神楽がユネスコ無形文化遺産登録の第1回候補14件の1つとして推薦が決定したことは、当市にとっては大変光栄であると考えております。また、長い間にわたって伝承し支えてきた神楽保存会や後援会並びに地域の方々にとって、この上ない朗報であると感じております。さらに、市内の他の郷土芸能団体にとりましても、伝承活動を続けていく上で大きな励みになるものと考えます。さらにまた神楽ファンにとっても喜ばしいことでありまして、観光資源としての価値も高くなり、誘客促進につながると期待をしております。そして来年の登録が決定するということになれば、さらに早池峰神楽が国内のみならず、世界的に価値の高い無形文化財として認められることになりますので、民俗芸能を通した新たな情報発信と国際的な文化交流などが生まれる可能性に期待をしているところであります。 2つ目の、今後の取り組みについてになりますけれども、この早池峰神楽を全面的に打ち出して広く紹介していきたいと、まず基本的にこういうことを考えております。特に、今年度はユネスコ無形文化遺産候補への推薦が決定した記念として、11月にユネスコリスト候補決定記念の神楽大会を開催するという予定にしております。市民はもちろんでありますけれども、旅行代理店等を通じて首都圏への観光客へもPRをしまして、宿泊しながら神楽を観賞していただきたいと考えております。またさらに神楽をもっとよく知っていただきたいという考え方から、神楽の由来、演目の紹介や説明のパンフレットを作成、配布することも考えております。そして今回、平泉の世界遺産登録延期ということもありましたし、また二度の大きな地震もありましたので、これらを吹き飛ばすような明るいニュースとして、この早池峰神楽の正式登録に向けてさまざまなPR活動を実施していきたいと考えております。 2点目の集落の支援策ということでございます。 まず1つ目の国の集落支援員制度とのかかわりからの質問についてでございますけれども、御案内のとおり、市では現在小さな市役所構想の中で、市内26カ所の小学校区を基本として振興センターを設置いたしまして、職員を2人配置しているところであります。この振興センターの大きな役割の中に地域づくり支援があります。その内容は、地域をよく知る職員がコミュニティーを核としながら、まさに地域の方々と一体となって地域の課題を一つ一つ話し合いながら解決していくお手伝いをするという位置づけをしておりまして、まさに当市の取り組みが国の集落支援制度の一歩先を行く独自の試みではないかと、自負もしているところであります。その中で特にも、中には郷土芸能の伝承など、担い手育成を地域の主要課題ととらえて取り組んでいただいているコミュニティ会議地域もあります。そういうことで、これからも振興センターとコミュニティ会議の協働を深め、集落の課題に応じた支援を一層充実してまいりたいと思います。その上で、この集落支援制度そのものを有効に使っていくことは、これは手法としてはいいことだと思っていますので、その使い方は検討していきたいと考えております。 集落支援の中の2つ目の安心して産める環境づくりの件でございます。 この安心して産める環境をつくるためには、御案内のとおりに出産の場の確保ですとか、産前産後の支援体制の充実が重要になってまいります。そこで、産科医療につきましては現在市内に3カ所ありまして、市内での出産取り扱い件数は、平成18年は314件、平成19年は418件、平成20年は7カ月間ではありますけれども、既に266件と年々増加しているという状況にありまして、さらに平成21年4月開院予定の県立統合新病院においても、産婦人科の診療を行うということになりますので、かなりお産の場は充実していくだろうとまず見ております。 その中で、市では今年度からこれも御案内のとおりに無料の妊婦検診を2回から5回にふやしたり、妊婦や産婦に対しまして助産師が家庭訪問し、妊娠中の不安や産後の健康管理、育児等の支援という体制もとっております。さらに、乳幼児の子育て支援の観点からは、子育て支援センターでの育児相談や各種講座を開設して子育ての支援を行っておりますし、さらに子供に関するある意味では総合センターというような視点からのこどもセンターの充実もさらに図っていきたいと考えております。女性的な市の施策としては、さらに保育料の軽減措置や、乳幼児、妊産婦の医療費助成などといった施策も実施しているということで、子育て、安心して産める環境づくりの充実に努めていきたいと思っています。 最後に、3点目の青少年の舞台発表の場の創設についてでございますけれども、これまで花巻市青少年郷土芸能フェスティバルを毎年12月に市の文化会館で開催しておりますけれども、御提言の無形文化遺産登録を記念しての郷土芸能大会を開催することも非常に大切なことと思っておりますので、ぜひ実現をしていきたいと考えております。 その他につきましては、関係部長から答弁いたさせます。 ○議長(高橋淑郎君) 伊藤総務企画部長。 ◎総務企画部長伊藤隆規君) 私からはまず1つ目、各種行事等の一本化に関する質問についてお答えを申し上げます。 昨年度より一本化いたしました事業は、戦没者追悼式と成人式が主なものであります。新市スタート時点で各地域ごとに実施しておりました事業を一本化することにより、市民意識の一体感の醸成を期するとともに、効率的でかつ充実した内容で実施できたことについて、一定の成果があったものと存じております。特にも戦没者追悼式につきましては、戦没者を慰霊することに加えまして、さらなる恒久平和を願うため、その名称を「戦没者追悼・平和祈念式」とし、市内小学校児童の参加をいただきながら、平和への願いを込めた合唱や非核平和都市宣言を式典で実施できましたことは、新たな取り組みとしてスタートできたのではないかと思ってございます。 次に、今後一本化を検討している行事及び合理化に向けた弾力的な取り組みについての御質問でありますが、市がかかわる、あるいは持っている行事、そのあり方が市民満足度の向上につながるかをさまざま検討を加えることを柱としまして、広く市民の方々の御意見をお伺いしながら、役所内部の部局横断的にもそういった視点で検討してまいりたいと存じております。 次に、ふるさと納税制度における市の取り組みにつきましての御質問にお答えいたします。 市では宮沢賢治の生誕地であるほか、市総合計画の将来都市像である「早池峰の風薫る 安らぎと活力にみちた イーハトーブはなまき」にちなみまして「イーハトーブ花巻応援寄附」と名づけまして、既に募集を開始いたしております。7月1日から市のホームページの中に専用サイトにも設けましてPRに取り組んでいるところでございます。 また、より効果的なPRを行うため、制度内容や申込方法をわかりやすく説明しましたリーフレットを作成しておりまして、夏休みの旅行やお盆の帰省の前に宮沢賢治記念館や童話村など主な市の施設の窓口に配置したところであります。なお、8月末現在までの実績といたしましては、3名の方から合計15万円の御寄附をちょうだいしているところでございます。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) それでは、効率的な事業の取り組みとしての中で、公共交通基本計画の市民の反応と今後の取り組みという内容での御質問にお答えしたいと思います。 まず、今回の意見交換会につきましては、基本計画の概要を説明する、それから地域に合った課題の説明、それらに基づいてそれぞれの地域に即した実施計画案を示したということで、5月から8月にかけまして全部の振興センターを回りまして、約700名ほどの御参加をいただきました。この会場の反応につきましては、やはり各地域の実情に応じた交通体系の維持、あるいは継続というような御要望とか、さらには一部地域でございますけれども、公共交通の空白地域の解消、さらには市内循環バスの見直しというような強い要望もございました。さらには今回新たに提案申し上げております予約応答型乗り合い交通につきましては、期待とか不安、いろいろありました。それに伴って民間事業者との競合に対する懸念といったこともございました。いずれこれらの御意見、御要望を十分吟味するというのが前提でございますし、関係事業者とも十分協議するという中で、今後につきましては住民アンケート、あるいは乗降調査などを踏まえまして、地域のニーズに即したような実施計画案の作成に取り組んでまいりますのでよろしくお願いしたいと思います。 それから次に、交流人口の拡大策の2点目でございます。本市出身者の会との交流促進策についての御質問にお答えしたいと思います。 首都圏に在住する、お住まいする在京人会のつながりにつきましては、これまでもふるさと花巻市の応援団としてさまざまな形で御支援、あるいは御交誼をいただいていることについては、非常に感謝申し上げております。先般、7月には在京花巻人会の総会がございました。この中では地元から市長初め、観光協会、あるいは農業関係者の方々にも参加していただきまして、地元の様子をビデオで紹介したり、実情を御説明申し上げる中でふるさとの郷愁というんですか、そういったもののつながりをさらに深めていただいたと思っております。さらにはふるさと納税についても、いろいろ御理解をいただきながら、さらに地震の風評被害の回復のための観光PRなども行って、こうした取り組みがいろいろ交流策につながるのではないかと期待してございます。 今後におきましても、こうした機会をとらえまして、在京の皆様と交流を密にしながら、東京事務所を一応事務所の拠点ということで考えていますので、そういった情報提供を踏まえて、交流促進策についていろいろ御意見をお伺いする中で検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 中島商工観光部長。 ◎商工観光部長(中島健次君) 交流人口の拡大策について、本市の魅力を生かした各種ファンクラブの創設についてというお尋ねでございますが、全国には花巻に愛着を持っている方が多くあり、その方々とつながりを深めることは観光振興、さらには交流人口の拡大の上からも重要なことと考えてございます。 現在、花巻には首都圏等におきまして、市の情報を受発信していただく花巻イーハトーブ大使制度があるとともに、個別分野のつながりを持っている方も多くございます。御提言の各種ファンクラブ等の創設につきましては、今後交流人口拡大施策を構築する上での参考とさせていただきたいと考えてございます。 次に、定住の取り組みについてのお尋ねでございますが、定住対策といたしましては、直接訪問や電話での問い合わせに対応するほか、特に団塊世代の方に対する対応につきましては、ホームページを活用した情報発信をしてございます。また、総務省のポータルサイト「交流居住のススメ」、これに参加いたしまして、平成20年8月24日現在でアクセス数が2万4,269件、全国第5位を記録しているところでございます。また、岩手大学シニアカレッジに後援し、全国50歳以上の団塊の世代を中心としたシニア層へ花巻市の魅力を発信してございます。今年度は9月8日から19日まで開講されます。平成19年度の実績といたしましては延べ人数で67名の参加がございました。 さらに、本年9月19日、20日に東京大手町で開催される「ふるさと回帰フェア2008」への相談ブースの開設などを含め、幅広い情報発信をしてまいりたいと考えてございます。これまでの取り組みの結果として、具体的に土地を購入し、花巻に移住していただくことになった事例もございます。 このように今後ともホームページの活用やPR活動を通じて広く花巻市の周知に努めるとともに、定住交流の促進に弾みをつけるため適切な対応に努めてまいりたいと存じております。 ○議長(高橋淑郎君) 平賀総合防災部長。 ◎総合防災部長(平賀敏夫君) 大災害への備えについての御質問にお答えいたします。 まず、本市の災害対策マニュアルは大災害にも対応できるかとの御質問でありますが、御案内のとおり、今般二度の大震災における本市の対応は、地域防災計画に基づき、二度ともに花巻市災害警戒本部を直ちに設置したところであり、本部員は休日や深夜でありましたが、職員初動マニュアルに基づき参集して、被害の状況把握とパトロールの実施、市民からの情報把握やマスコミ対応などに努めたところでございます。幸い本市は一関市、奥州市に見られるような被害には至らず、把握した内容につきましては議員の皆様にも御提供させていただいたところであります。結果といたしまして、今般の大きな地震にも災害対策マニュアルは生かされていると存じておりますが、たび重なる災害対応を今後に生かしていくためにも、その都度見直し、追加するなど、災害時に機能するマニュアルとしてまいりたいと存じます。 次に、被災地における対応策について学ぶ視察チームの派遣についてのお尋ねでありますが、御指摘のとおり、実際に大きな被害を受けた地域の対応について研修することは有用なことと思っておりまして、これまで新潟県中越地震の現地を視察しておりますし、先般岩手・宮城内陸地震の折には、胆江地区が被災した場合、応援協定により本市が応援調整市となっておりますので、職員を派遣したところであります。今後あらゆる機会をとらえまして研修してまいりたいと存じますが、今回改めて視察することは考えていないところであります。 以上であります。 ○議長(高橋淑郎君) 近村晴男君。 ◆21番(近村晴男君) それでは、何点か再質問させていただきます。 まず最初に、事業の一本化による成果と評価の件でございますが、今、担当部長から大きくその戦没者関係と、あと成人式の話がありましたが、私のほうから1つお話させていただきますが、実は大迫のエーデルワインですけれども、これは中学校の生徒が大迫の産業を学ぶということでリースリングリオンを収穫して、それを貯蔵して成人式に2本ずつそれぞれ生徒に上げていると。これ1本は私の息子がつくったものですけれども、確かに費用対効果等考えますと、制度を一本化すれば予算的にも経費的にも浮いてくるわけですから、それは内部的に評価が高くなったと出てくると思うんです。 ただ、非常に悩ましい部分といいますのは、例えば行事が一本化したことによって経費は浮いたけれども、では地域はどうなるかという部分は非常にこれも行政として考えるべき大きな問題ではないのかと実は思うわけでございます。いわゆる地域格差という問題も出てくると。行政改革のためにいろいろな地域で行われていた事業が1カ所になるということによってのその効果もあるわけですが、では地域の衰退度はどうなってくるかということも一面考えなければいけないと。 先般、これは地方紙の新聞に出ましたが、総合商業に影ということで結構大きな記事で出ていましたけれども、これは花巻の旧3町のことについてでございますが、当然皆さんごらんになっている内容だと思いますけれども、やはり事業の一本化の中で、これは一本化してよかったというものも当然あるわけですが、例えば祝賀会の行事とかいろいろさまざまそれは一本化しているもの、あるいは1カ所のものはあるんでしょうが、戦没者追悼式、あるいは平和祈念式典ということで新たに深められた幅のある式典をこの間行ったわけですが、私自身が感じたところによりますと、いわゆるその参列者の方々というのは遺族の方が多いということで、市としてもそれを考慮して、階段のないところでということで今回の会場の変更だったと思うんですけれども、私が聞いた中ではどうしてもやっぱり花巻に出てくるのは大変だという声は実際あります。参列される方がますますお年を召していきますと、ここまで出てくるのも大変だということがあるわけです。ですから、本当にその方々が慰霊と、そしてこれまでの事業の内容を本当にかみしめながらということを考えますと、一人でも多くの方々が参加できることがむしろ重要かという点を考えますと、一本化せずに地域でなさっても、むしろ参加する方々の評価は高くなるのかなという気がするわけでございます。 ですから、新市が合併しまして評価というのはすぐ出るわけではなくて、10年たってからだと思うんですけれども、そのときに事業が一本化することによって当然経費というものもそこで生みまして、新しい事業に展開することもできるんですけれども、でもやはり一面地域格差というものも大きな合併前から意識されていることだったと思うんです。そういうところにも特に政治的な判断といいますか、そういう配慮も必要かなと思うわけでございます。といいますのは、行き過ぎた規制緩和というものは国でも今誤りを認めているんですが、タクシー業界の規制緩和につきましてもそのとおりで、国では方向転換してきているということがあります。ですからどうぞそういうところにも意を配してそういう事業の一本化とか、そういうような効率的なものを導き出すときにはそういう配慮が必要ではないかと思いますけれども、その辺につきましての御所見をいただきたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 伊藤総務企画部長。 ◎総務企画部長伊藤隆規君) 各種事業、行事等の一本化について、今御指摘ありましたことは全く同感であります。効率性を追求する余りに衰退とか格差とかそういったことが生まれてくるということがあるとすれば、それは当然本望ではありませんし、そういうものは回避していくことが重要なことだと思っております。 今後、先ほどの答弁でも申し上げましたが、いろいろな方の御意見を拝聴しながらこれは進めていくべきと。もとより行事関係等々はそんなに法律的なこととかそういうことではありませんから、いわば市民の皆さん、地域の方が選択される余地というのは大きいわけです。そういう部分でこのほうがいいということについては、行政でも十分伺いながら生かせるように対応してまいりたいと存じます。 ○議長(高橋淑郎君) 近村晴男君。 ◆21番(近村晴男君) まさに今そのとおりだと思うんです。いわゆる市民福祉の向上というのは市政の発展とともにあるんですが、その市政というのは市の政治ではなくて市の勢いだと思うんですね。「しせい」という言葉は二通りありますけれども、市の勢いが大事でありまして、ですから行き過ぎたそういう効率的なものを徹底していきますと、反面そういう問題もあるという悩ましい問題もありますけれども、それについてやっぱり意を配すべきだと思います。改めて話させていただきましたが、市民の声にこたえていくというそういう基本的なお話、そのとおりだと思います。その中で総合交通計画のことに若干触れさせていただきます。 私も実は利用している中の数少ない一人かなと実は思っています。その中で若柳議員からもありましたが、細かい話になって大変恐縮ですが、例えば大迫バスターミナルを出発する花巻行きのバスが午後2時に石鳥谷駅へ行くのと一緒に出るんです。そうしますとそのとおりほとんどはその地域2台つながっていくという、無駄な時間を過ごしていると、もったいないと思うんです。岩手県交通の方ともお話ししましたが、いつでもそういう状況については対応していきたいという姿勢でおられました。ですから、前の答弁で地域振興部長はさまざま調査するし、市民の声も聞いてみるということでございますので、それは了解しておりますけれども、そういうだれが考えてもおかしいようなものが実際あるということは、やはり市としても考えていただきたいと思います。 あと、本当に市長の英断で大迫と花巻を直通で結んでいただけると、大変ありがたいことでございまして、ただ最終便が余りにも利用率が悪いということも現実としてあるわけです。でもそれにもやはり理由があることでしょうから、これも細かいことなんですが、市内で会合等ありますと6時ごろに始まるのが多いんですけれども、6時過ぎてから花巻に到着するものですからどうしても使えないと。そうなると石鳥谷経由で、あとは電車を使う形で結構私も利用しているんですけれども、そういうふうな何かちょっと合わない部分があると思うんです。そういうところも市民の方々から意見を聞けば出るのかなと思うんです。そういった対応の仕方もあっていいのではないかと思います。 あと、デマンド方式のことですが、いわゆる予約応答型乗合タクシーで日中運行するということでしたけれども、地域振興部長の答弁で岩手県交通も参加させていただければという話があったということがありまして、私もそれを初めて聞きましたが、大迫の場合はそのとおり岩手県交通が路線を持っていますから、それを路線でなくてよろしいでしょうから、予約応答型で要は小型バスで運行してもらえれば、タクシーとはいかなくてもある程度対応していけるかとも思うわけです。そうすれば地元の会社も存続できる、いわゆる岩手県交通もということがありますので、どうぞその辺も十分配慮しながらまとめていってもらいたいと思うわけでございます。 その辺についてもし御見解等ありましたらいただきたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) 路線バスを御利用いただいている方の非常にいい意見だと思いますので、それについては参考にさせていただきますけれども、いずれ岩手県交通との話し合いについては今も随時やってございますし、それからこの交通計画の見直しに当たっては、既にもうできるようなものについてはある程度手をかけていきながらというやり方も必要ではないかといった意見もございました。そういうことも含めていろいろ検討させていただきますし、さらには今、連絡バスについては大迫から5時半ごろから来て7時半ごろに乗って戻っていくというような時間帯についても、こちらに来る時間帯については何人か利用者がいらっしゃるんです。ただ、大迫への帰りのバスの利用者がほとんどないということもあります。ですから、そういった時間帯の調整ができるかということも1つ検討しながらやりたいと思いますし、それからデマンドにつきましても岩手県交通そのものも意欲的です。なので、そういったことの意見も聞きながら、やっぱり維持するということの有効性もありますので、そういったことをいろいろ検討材料にしながら一生懸命やってまいりたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 近村晴男君。 ◆21番(近村晴男君) 在京人会についてお伺いします。 新市になりましても在京人会はそれぞれあります。それぞれの地域、旧市と3町の在京人会がありますが、その中で在京大迫人会から出ている話ではないんですが、合併してから若干対応が変わったという声も出ている在京人会もあるようなんですが、それはそれぞれの在京人会の組織のあり方等があるんでしょうけれども、実はふるさと納税制度が今度は立ち上がったということは、私は大きな本市にとっても重要なことだと思うんです。その中で本末転倒になってはおかしいんですけれども、ふるさとを離れて首都圏で生活している方は相当多いんですが、どうしても在京人会に集まる方々がマンネリ化していくという傾向にあるわけです。そして当然自然と高齢化していくということにもなるわけです。その中で多少お金を出し合えばいいんでしょうけれども、先立ちしている方々が自己負担するわけにもいかないでしょうから、決まった中での総会の決議をいただいてやっているでしょうけれども、花巻市から郷土芸能などを呼んで少し広く声をかけて新しい人を発掘したいという考えというのは当然あると思うんです。そういう何といいますか、マンネリ化した会合ではなく、ちょっと支援があればもっと大きく声をかけられるかなと思うんです。今までそういう在京人会があることを知らない方々がいっぱいあるでしょうし、そういう方々が参加することによって、「では俺もふるさとに寄附するかな」という方々も生まれてくれば、これは幸いじゃないかと、実は思うんです。ですからそういう意味で例えばですけれども、これは私たちの会派が鹿児島に行ってきたんですが、地域づくり事業という30万円程度限度で同じような制度がありました。その中で例えば鹿児島市に住んでいる方々ではなくて、鹿児島出身で東京等で生活している方々のふるさと会があるそうで、そういう方々から事業申請があったら、そういう場合は対応はどうなさるんですかということを質問しましたところ、相手がびっくりしまして、そういう考えもあるなという答えでございました。どうぞそういうこともむしろお話ししながら、今までよりもやや一歩進んだ形で在京人会が組織化されていきますと新しい人につながっていって、それが少し先を見ればふるさと納税制度にもつながってくると、そんなシナリオが描けないかなと思っての質問ですが、この件につきまして御見解がありましたらいただきたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) いろいろな貴重な御意見ありがとうございました。 在京人会については、私も在京岩手県人会、さらには在京花巻人会に行ってまいりましたけれども、在京岩手県人会にも花巻市出身者は珍しくそれぞれの4地域から参加しているんです。ですから、非常に意欲的だとうれしく思ったんですけれども、いずれ会員の高齢化というのはどうしても否めないところがありますので、いずれ郷土芸能とのかかわりについてもある人からお話を受けたり、こちらから観光品を売るのかとか、そういう手助けができないのかとか、さらにはふるさと納税に関しても反応としては結構関心を持っていらっしゃるようでしたので、そういったことで世代間というんですか、やっぱり若い人たちも参加できるような仕組み、それからさらには在京人会の情報発信みたいなことを何かできないかなということも含めて、いろいろ部内でも検討させていただきながら、ふるさと納税については総務企画部との関係もありますので、そういった関係部署との連携をとりながら進めさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 近村晴男君。 ◆21番(近村晴男君) 最後となりそうですけれども、集落の支援策につきましてもう少し深めていきたいと思います。 いわゆる小さな市役所構想ということで全国でもトップを走っている、そういう地域づくりに花巻市は動いていると思うわけです。市長の思いも十分に伝わってきます。ただ、職員のことをどうのこうの言うそういうレベルではありませんので、その辺は間違わないで聞いてほしいんですけれども、今回国が打ち出している集落支援をする委員の方につきましては、小さな集落ごとに現状を調べながら、そして一緒に話をしながら、ここの集落はこういうことでやれば動き出すなとか、ここは足りないからこうすればいいんだということを見つけて、そして、ではその活性化策をつくっていかないかと、一緒に汗を流していくということだと思うんです。ですから、お二人の職員がそれぞれ振興センターにいらっしゃるんですが、そこまでの仕事を負わせると、これは大変なことじゃないのかと実は思うんです。ですから、当然振興センターの方々がその方をうまく管理しながら集落の支援を新たに専門の方にやってもらうということは、非常に私は重要かなと実は思うんです。私のところにも集落の支援策のことで相談に来る方がいまして、この要望書をつくってくれとかいろいろ来るんですけれども、本当は私ではなくて職員の人とやればいいんじゃないかと思いながら応対をするんですけれども、実際はそのように、どういう制度があるかとか、あるいはこういう場合はどのようにして文書をつくれば、例えば市役所にも出せるんだとか、あるいは県に出せるかというのもわからないと思うんですよね。ですから、そのようなアドバイスができるような方がいれば相当地域は動いてくると思うんです。 国指定の早池峰神楽でさえ、例えば岳の集落でもわずか10軒に満たないところで伝承しているんです。違う集落からも支援といいますか、血のつながりで手伝っているといいますか、参画している人はいるんですけれども、本当にそういう小さな集落集落で郷土芸能は守られてきているんだろうなと私は思いますし、むしろ中山間地域の本当に不便なところほどそういう貴重なものが残っているということを考えますと、今から少しでも集落に対して本気になって手を変えていかないとだめではないかなと思うんです。ガタガタと行ってしまうと本当に行ってしまうので。県でも人材の派遣を今度達増知事が打ち出してるようですけれども、やはりそのようにソフトの事業が実は一番求められているんだなと。いわゆる人材が求められていると。そういうときにそこまで職員の方々だけでやるとなると大変ですので、何とかそういう制度を利用しながら本気になって集落づくりをやっていくべきではないかと。 あともう一つは、実は少子化の陰に隠れているのが未婚者対策だと思うんです。そういう中でも集落に入ってそういう方々が集落を歩くと、そういう人、こういう人もいたというような感じで仲人役をもしやれるのであれば、そういう方も頼んでみるとかという、そういうふうにして少しでも歯車が回るようなことを地道ですけれども、やり出していかなければならないと思うんですけれども、その辺につきましてもう少し踏み込んで考えていく余地があるのであれば、御答弁いただきたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 大山地域振興部長。 ◎地域振興部長大山拡詞君) 集落支援については、総務省の問題研究会で提案されてこういう御提案があったという中での進め方なものですから、私たちもその中身を今、再精査というんですか、再点検している状況なので、はっきりしたことは申し上げるわけにいきませんけれども、地域の中に入って地域支援を行うに当たって、今のコミュニティーの取り組みの中で郷土芸能を取り組んだコミュニティーが、平成19年度の実績では10地区で40事業くらいありました。それで500万円以上のお金でいわゆる衣装を買ったり太鼓を買ったり、そういった地域の中で動きが非常に出てきているということが言えるんじゃないかと思っていますし、さらには今言ったように、お手伝いするに当たってはいわゆるコミュニティーの中で賃金でいろいろ雇ったり、そういった事務もやりながら、自分たちの身近な問題は自分たちでやろうという意識が少しずつでも芽生えてきていると。そういうことがこれらにつながってくるのかなと。これでいいものであればさらに活用しながら今後も検討したいと思いますけれども、いずれそういった目出しが非常に出てきているということで、そういった流れをある程度見ながら地域の支援を私たちもコミュニティー支援の中で取り組んでいきたいなと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(高橋淑郎君) 近村晴男君。簡潔にお願いします。 ◆21番(近村晴男君) 若干時間が残っておりましたので質問しますが、先ほど市長から安心して産める環境がふえてきているとの御答弁があり、ありがたいことだと思っております。総務常任委員会で越前市に行ったときですけれども、タクシーの運転手さんが、「うちの市は子供がふえてきた」という話をされました。どうしてだと言ったら、市長が実は若い市長なんだそうで、うちの市長と同じ燃えている市長だと思うんですけれども、子供を産んでからの支援が結構充実してきていると。そうしたら子供を産む方々がふえてきたのではないかとタクシー運転手の方がおっしゃってました。インターネットで調べたんですが、それについては余り詳しく出てこなかったので、私自身よく裏はとれなかったんですが、やはり行政のそういう支援策というのは効果としてあらわれてくると思います。今、国もそうですけれども、フランスでは成功している事例で、ただフランスの場合も相当お金をかけているんですが、日本の少子化対策と比べると3倍以上かけていると。そして人口がふえているということですけれども、やはり若い方々がふえてくるのは一番の市の基本だと思うんです。そういう意味でも花巻市はこれがやはり充実しているんだという中の、私は大きな重要な施策の1つかなと思うわけでございます。どうぞうちの特長といいますか、そういうものも出されながら、なお子供の数がふえていくような、それが結果的には集落も栄えていくことにつながっていくと思いますので、その辺について、もし市長何かありましたらいただきたいと思います。 以上です。 ○議長(高橋淑郎君) 大石市長。 ◎市長(大石満雄君) この子育てというか産める環境、また少子化対策といいますか、子供の数がふえていくということは、いろんな課題が分析されていますよね。それに対応して施策も講じられてきているんですけれども、トータルとしてはやっぱりなかなか実績が上がっていないというのも現実なんだろうと思うんですね。ですから、ある意味で一地方自治体でできる限界というのは多分あるんだろうと思います。そうは言えども最低限度の、「ここで産みたいんだけれども産めない」というようなところはやっぱり解消していかなければならないんだろうなというのが基本にありまして、まず普通の自治体であれば、そういうような不測の課題を何とか対応しようというのがまず根底にあるんだと思うんです。そのほかにそれを踏まえた上で花巻市で一番力を入れているのは、先ほどもお話ししましたようにこどもセンターという概念なんです。単純にその課題対応というのではなくて、やっぱりどういう課題がきても対応できるような、そういう体制は構築していきたいというのが基本的な考え方です。このこどもセンターは。ですから、それは実は子供だけに限らず、その親自身の悩みも含めて対応できるような、子供に関するありとあらゆるものに対応できるような伝道となるような、そういうようなセンターを私は構築すべきだと思っているんです。ですから、そのための勉強は重ねていきたいと思いますし、いろんな御提言もちょうだいいたしたいと思います。そうやって本当にほかの自治体から、「やっぱりそれってすごいね」と言われるような、そういうような施策に仕上げていきたいと思っております。 ○議長(高橋淑郎君) 以上で近村晴男君の質問を終わります。 これで本日の日程は全部終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 御苦労さまでございました。     午後2時59分 散会...