○副議長(
多田昌助君) ただいまの
出席議員数は31名です。 次に、立会人を指名いたします。
会議規則第30条第2項の規定により……。 一たん休憩いたします。 午前11時12分 休憩 午前11時24分 開議
○副議長(
多田昌助君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 選挙は投票によって行いますが、先ほどの
議場閉鎖を命ずる発言を取り消したいと思います。御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり)
○副議長(
多田昌助君) 御異議なしと認めます。 改めて議場の閉鎖を命じます。 (
議場閉鎖)
○副議長(
多田昌助君) ただいまの
出席議員数は30名です。 次に、立会人を指名いたします。
会議規則第30条第2項の規定により、立会人を13番
木村幸弘君、19番
柳田誠久君を指名いたします。
投票用紙を配付いたします。 (
投票用紙配付)
○副議長(
多田昌助君)
投票用紙の
配付漏れはありませんか。 (「なし」の声あり)
○副議長(
多田昌助君)
配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 (
投票箱点検)
○副議長(
多田昌助君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げますが、投票は
単記無記名であります。
投票用紙に
被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。 点呼を命じます。 (
氏名点呼、投票)
○副議長(
多田昌助君)
投票漏れはございませんか。 (「なし」の声あり)
○副議長(
多田昌助君)
投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。 (
議場開鎖)
○副議長(
多田昌助君) 開票を行います。 立会人、13番
木村幸弘君、19番
柳田誠久君、
立ち会いを願います。 (開票)
○副議長(
多田昌助君) 選挙の結果を報告いたします。
投票総数30票、そのうち
有効投票30票、
無効投票ゼロ。
有効投票中、
多田昌助君21票、
鎌田正旦君8票、
高橋綱記君1票。 以上のとおりであります。この選挙の
法定得票数は7.5票でありますので、よって、
多田昌助君が議長に当選されました。
○議長(
多田昌助君) 一言御礼の言葉を申し上げます。 今回の議長の選挙におきまして議長に選任されました
多田昌助でございますが、何分にも
浅学非才の私でございますが、残る任期いっぱい誠意を持って
議会運営に当たりたいと思いますので、議員の皆様の特段の御協力をお願い申し上げまして就任のあいさつにかえさせていただきます。 終わります。(拍手)
○議長(
多田昌助君) 暫時休憩いたします。 午前11時40分 休憩 午後0時1分 開議
○議長(
多田昌助君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただいま副議長が欠員となっております。 お諮りいたします。この際、副議長の選挙を日程に追加し、選挙を行いたいと思います。これに御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、この際、副議長の選挙を日程に追加し、選挙を行います。 選挙は投票によって行います。 議場の閉鎖を命じます。 (
議場閉鎖)
○議長(
多田昌助君) ただいまの
出席議員数は31名です。 次に、立会人を指名いたします。
会議規則第30条第2項の規定により、立会人を8番の
鎌田芳雄君、2番の
佐藤かづ代君を指名いたします。
投票用紙を配付いたします。 (
投票用紙配付)
○議長(
多田昌助君)
投票用紙の
配付漏れはありませんか。 (「なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君)
配付漏れなしと認めます。 投票箱を改めさせます。 (
投票箱点検)
○議長(
多田昌助君) 異状なしと認めます。 念のため申し上げますが、投票は
単記無記名であります。
投票用紙に
被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じて順次投票を願います。 点呼を命じます。 (
氏名点呼、投票)
○議長(
多田昌助君)
投票漏れはございませんか。 (「なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君)
投票漏れなしと認めます。 投票を終了いたします。 議場の閉鎖を解きます。 (
議場開鎖)
○議長(
多田昌助君) 開票を行います。
鎌田芳雄君、
佐藤かづ代さんのお二方の
立ち会いを願います。 (開票)
○議長(
多田昌助君) 選挙の結果を報告いたします。
投票総数31票、そのうち
有効投票27票。
無効投票4票、
有効投票中、
鎌田正旦君17票、
阿部一男君9票、
佐藤かづ代さん1票、
無効投票は白票4票です。 以上のとおりであります。この選挙の
法定得票数は6.75票であります。よって、
鎌田正旦君が副議長に当選されました。 ただいま副議長に当選されました
鎌田正旦君が議場におられますので、本席から
会議規則第31条第2項の規定により、告知いたします。 ただいま副議長に当選されました
鎌田正旦君から発言を求められておりますので、これを許します。 (
鎌田正旦君登壇)
○副議長(
鎌田正旦君) ただいま副議長に選任されました
鎌田正旦でございます。もとより
浅学非才でございますけれども、職務の重要性を認識し、精いっぱい努力したいと思いますので、よろしく御指導、御鞭撻をいただきます。よろしくお願いします。(拍手)
○議長(
多田昌助君) 昼食のため午後1時30分まで休憩いたします。 午後0時17分 休憩 午後1時31分 開議
○議長(
多田昌助君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 会議に先立ちまして、前議長への感謝のお言葉を申し上げたいと思います。 まだ前議長が見えてございませんので、ここで会議に入りたいと思いますが、お諮りいたします。 この際、
常任委員会委員の選任を日程に追加し、選任を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、この際、
常任委員会委員の選任を日程に追加し、選任を行います。
常任委員会委員の選任については、
委員会条例第5条第1項の規定により、議長から指名いたします。
文教福祉常任委員会委員に前議長の高橋浩君を選任いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、高橋浩君を選任することに決定いたしました。 なお、私は
建設常任委員会委員に所属してございましたが、先例に従い議長職に専念するため委員を辞職いたしますので、御了解をお願い申し上げます。
○議長(
多田昌助君) お諮りいたします。この際、
議会運営委員会委員の選任を日程に追加し、選任を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、この際、
議会運営委員会委員の選任を日程に追加し、選任を行います。
議会運営委員会の委員の選任については、
議会運営委員会運営要綱第4の規定により、各会派から選出された委員をもって組織することになっておりますので、
新風クラブから
菅原孝二君が選任されております。
菅原孝二君を
議会運営委員会委員に選任することに御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、
菅原孝二君を
議会運営委員会委員に選任することに決定いたしました。
○議長(
多田昌助君) お諮りいたします。この際、
特別委員会委員の選任を日程に追加し、選任を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、この際、
特別委員会委員の選任を日程に追加し、選任を行います。 お諮りいたします。議長の選挙に伴い、
特別委員会の委員の数は議長を除く全員で構成するのが例であるところから、議長である私が除かれることとなり、議長を退任された高橋浩君を
委員会条例第5条第1項の規定により、
花巻空港及び
周辺地域整備促進対策特別委員会及び
生活環境整備対策特別委員会委員に指名いたしたいと思います。御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました高橋浩君を
花巻空港及び
周辺地域整備促進対策特別委員会及び
生活環境整備対策特別委員会委員に選任することに決定いたしました。
○議長(
多田昌助君) 日程第4、
施政方針演述に入ります。 市長から
施政方針に関する演述のための発言を求められておりますので、これを許します。
渡辺市長。 (
市長登壇)
◎市長(渡辺勉君) 平成11年第1回
花巻市議会定例会が開会されるに当たり、今後の
市政運営並びに平成11年度の主要な施策についての所信の一端を申し上げ、市議会並びに市民の皆様の一層の御理解と御協力を賜りたいと存じます。 私は、これまで市民とともに歩む市政の実現を図り、公正・公平でわかりやすい市政の推進を
基本姿勢とし、常に時代の変化に機動的に対応できるよう国・県等との連携を深めるとともに、また、
市政懇談会等を通じ市民の皆様の率直な御意見や御提言をいただきながら、21世紀を見据えた地域の振興と
市民生活の向上のため「市民がお互いに思いやりの心を持ち、快適な環境の中で“幸せ”を感じながら生活できる
まちづくり」を目指し、努力してきたところであります。今後におきましてもこの
基本姿勢を堅持し、市議会並びに市民の皆様の御理解をいただきながら花巻市新
発展計画の着実な推進を図り、
市民憲章に定める「明るいイーハトーブの実現」のため全力を傾注してまいる決意であります。 さて、今日の
地方自治体を取り巻く環境の変化には著しいものがあります。人々の価値観の一層の多様化や安心・安全への関心の高まり、さらには少子・高齢化、情報化や
国際化等の進展に伴い、
地方自治体が取り組まなければならない課題は増加してきております。 また、現下の経済動向は、金融不安、
雇用不安等により家計や企業の景況感が悪化したことを背景に、消費、
設備投資、
住宅投資といった最終需要が減少するなど、極めて厳しい状況にあるとともに、恒久的な減税の影響や地方税及び
地方交付税の原資となる
国税収入の落ち込みなど、
地方財政も引き続き大幅な財源不足の状況にあり、
行財政運営は一層厳しさを増してきております。 さらに、
地方自治体は、
地方分権の時代にふさわしい簡素で効率的な
行政システムを確立するため、
行政改革の推進が極めて重要な課題となっております。このため
行政改革への計画的な取り組みとともに、事務事業の見直しや民間委託の推進など、行財政全般にわたる改革が求められております。 このような現状を踏まえ、今後も
行政改革等に取り組み、財政の健全性の確保に努めるとともに、市民の視点に立った
行財政運営を基本としながら、地域の実情に即した生活関連基盤の整備や地域経済の振興対策等を重点的・計画的に展開することはもとより、少子・高齢社会に向けた総合的な地域福祉対策や地球温暖化、ダイオキシン問題等の環境保全対策、国際化や地域情報化の推進などの広範な行政課題に適切に取り組んでいくことが肝要であると考えております。 一方、国におきましては、昨年、新しい全国総合開発計画「21世紀の国土のグランドデザイン」を策定し、豊かな生活の源泉である経済社会の活力を維持しながら人間をいやしてくれる自然を保全し、回復するとともに、人間が行うあらゆる活動に豊かな充実感と生きる意味を与えてくれる文化を創造し、人々に多様な暮らしを提供することのできる国土を構想しているところであります。 また、県におきましても、21世紀初頭に向け、「自立・参画・創造」による持続的な地域づくりを理念として、みんなでつくる「夢県土いわて」を基本目標とした新しい総合計画の策定が進められております。 当市におきましても、国・県等の新たな計画との整合に留意しながら、花巻市新
発展計画前期計画の見直しを進めるとともに、経済的な豊かさとともに精神的にも豊かさを味わうことができるゆとりと潤いに満ちた暮らしを実現するため、平成11年度におきましては次の施策を重点的に取り組んでまいります。 第1に、高速交通拠点の整備拡充についてであります。 まず、
花巻空港の拡張整備並びに空港関連施設整備に係る用地取得につきまして、昨年8月、地権者の皆様の合意をいただき、本格的工事に向けて大きく動き出したところであります。これは地権者の皆様の御協力はもとより、市議会を初め、岩手県、関係機関並びに関係団体の御尽力のたまものと深く感謝するものであります。 申すまでもなく、
花巻空港は県内唯一の空の玄関口として、観光客の誘致はもとより、人・物・情報の交流拠点としての機能がますます高まってまいりますことから、当市といたしましても、地域振興の拠点として早期に整備されるよう一層努力を傾注してまいります。 また、花巻流通業務団地、国道4号花巻東バイパス、東北横断自動車道釜石秋田線東和-花巻間及び空港アクセス道路につきましても、国・県等関係機関並びに地元関係者の御協力を得ながら、その整備促進が図られるよう一層努力してまいります。 第2に、福祉環境の充実についてであります。 人口の高齢化の進展とともに、介護を必要とする人が急速に増加してきております。また、平成12年4月からの介護保険制度の施行を控え、万全の体制を整えるとともに、福祉施設の整備を推進し、本格的な少子・高齢社会に対応する総合的な施策の展開を図ってまいります。 また、「花巻市児童育成計画」、「花巻市障害者計画」などに基づく具体的な施策の展開、検診事業の充実、子育て支援の推進等、保健、医療も包括した福祉環境の充実に努め、1人1人が健康で生きがいを感じる社会の構築に向けて取り組んでまいります。 第3に、生活環境の整備についてであります。 豊かな自然環境の中で災害や公害のない安全で快適な環境のまちに住むことは、
市民生活の基本であります。地球の温暖化防止、ダイオキシン削減、水質汚濁対策等環境保全への関心の高まりの中、市民のだれもがこの町に住み続けたいと思えるような人と環境に優しい
まちづくりに努めます。特に公共下水道、農業集落排水、合併処理浄化槽の整備は快適な生活を送るための重要な基盤施設であることから、引き続きその整備促進に努めてまいりますとともに、花と緑の推進や道路、公園、住宅、防災など住環境の計画的な整備を図るほか、新エネルギーの導入や省エネルギーの推進にも取り組んでまいります。 また、国際環境規格でありますISO14001の認証取得に向けた取り組みを行ってまいります。 第4に、地域産業の振興についてであります。 農業、商業、工業及び観光等の各産業が調和し、発展し続けている当市の地域性をより一層活性化していくことが必要であります。現下の社会経済状況は、景気の低迷等により各産業の活力が低下している一方、米の生産調整対策はもとより、技術革新、高度情報化、国際化への対応が求められているなど、地域経済を取り巻く環境は厳しいものとなっております。このような中で産業の振興を図り、多様な就業の場を確保することは、地域経済の活性化を初め、活力あふれる地域社会を築くために欠くことができない重要な課題であります。このため、当市の地域特性を最大限に生かしながら、関係機関並びに関係団体と連携を密にして、地域産業の一層の振興を図ってまいります。 第5に、教育環境の充実についてであります。 「
まちづくりはひとづくり」との視点に立って、人間性豊かな人づくりを進めることが重要であります。市民1人1人が花巻に誇りを持ち、真に充実した生活を送ることができる活力に満ちた地域社会を築くため、生涯学習の場やその機会の充実を図り、市民がひとしく学び触れ合える
まちづくりに取り組む必要があります。このため学校教育環境の整備はもとより、スポーツや芸術・文化の振興、生涯学習の充実などに一層努めてまいります。 また、8月に開催されます全国高等学校総合体育大会バレーボール競技につきましては、その運営に万全を期するとともに、全国から集まった高校生、関係者に花巻のよさを感じていただけるよう、市民の皆様の御協力をいただきながら誠意を持って取り組んでまいります。 以上、今後の
市政運営に当たっての基本方針と重点施策について申し上げましたが、平成11年度の予算編成に当たりましては、厳しい財政環境の中、限られた財源を効果的に活用するため、事業の緊急度や優先度に配慮し、花巻市新
発展計画の着実な推進に努め、また社会情勢の変化に対応した新規の事業展開にも取り組むこととしたところであります。今後も引き続き歳入歳出全般にわたり見直しを行うなど、一層の行財政改革を進め、行政需要に的確に対処しながら
市民生活の向上に努めてまいりたいと考えております。 以下、平成11年度の主要な施策について申し上げます。 第1は、健康でともに支え合う福祉環境づくりについてであります。 まず、市民の健康づくりについては、「自らの健康は自ら守る」という市民意識の高揚に努めるとともに、少子・高齢化に対応する保健・医療・福祉の連携を密にし、保健センターの機能を十分生かしながら健康増進事業の推進を図ってまいります。 歯科保健事業については、かかりつけ歯科医機能支援事業との連携により、昨年より開設している休日歯科診療所の啓蒙強化を図りながら、総合的な歯科保健事業の充実に努めてまいります。 がん検診事業については、大腸がん検診を隔年検診から逐年検診に充実するほか、新規に前立腺がん検診を追加し、事業の充実に努めてまいります。 次に、国民健康保険事業については、高齢化の進行等に伴い、医療費が年々増大し、かつ低所得者層の増嵩という構造的な問題や社会経済の低迷による被保険者の所得の減少等により、保険税の安定的確保が大変困難な状況となってきております。これにより国民健康保険事業は非常に厳しい財政運営を強いられているところでありますが、今後とも国等に対し医療保険制度の一本化、諸制度のより一層の改善・充実を要望するとともに、被保険者間の保険税負担の公平を図りながら国保財政の健全化に努めてまいります。 また、人間ドックや脳ドック利用奨励事業を推進し、各種疾患の予防や早期発見に努めるとともに、関係機関との連携を深めながら高齢者の保健事業を積極的に展開してまいります。 老人保健事業及び乳幼児医療費助成事業につきましては、より一層のPR等に努め、市民サービスの向上を図ってまいります。 次に、高齢者福祉については、平成12年度から施行されます介護保険制度の万全な運営を期するため、花巻地域1市3町による介護認定審査会を共同で設置し、介護保険事業の広域処理を行うとともに、保健・医療・福祉の関係者及び市民の代表の方々の参画を得て、「花巻市介護保険事業計画」の作成に取り組んでまいります。 老人福祉施設については、新たに花南地区に在宅介護支援センター及びヘルパーステーションの施設整備を進めており、当市の老人福祉計画で目標としておりますおおむね中学校学区単位の在宅福祉サービスの拠点施設は、計画どおりに整備される見通しであります。 また、特別養護老人ホーム大谷荘は、建築後25年を経て施設の改善が必要なことから、当施設の設置運営主体であります社会福祉法人大谷会が平成11年度から2カ年の予定で全面改築整備を計画しておりますので、市といたしましてもその整備に支援してまいりたいと考えております。 障害者福祉については、「花巻市障害者計画」に盛り込まれております各種施策の推進を図り、人に優しい
まちづくりに努めるとともに、重度身体障害者にタクシー料金の一部を助成する花巻市福祉タクシー事業の対象者を精神障害者を含めた制度に拡大し、障害者の在宅福祉サービスの一層の充実に努めてまいります。 児童福祉については、少子化及び夫婦共働き家庭の一般化に伴い、多様な保育が求められていることから、新たに宮野目保育園内に子育て支援センターを開設し、保育サービスの充実に努めるとともに、心身に障害を持つ児童に対しての早期療育事業の充実に努めてまいります。 学童保育については、新たに花北学童クラブを整備し、昼間留守家庭児童の健全育成の充実を図ってまいります。 第2は、快適で暮らしやすい生活環境づくりについてであります。 まず、生活環境の保全についてでありますが、平成9年度から取り組んでおります「環境基本計画」を策定し、21世紀における当市の環境づくりと地球温暖化対策等、地球環境保全のための取り組みを進めてまいります。 廃棄物処理については、市民の方々から御協力をいただきながら、いわゆる「容器包装リサイクル法」に基づき分別収集の推進を図り、家庭から排出される生ごみ処理対策としては、家庭での電動生ごみ処理機購入費に対する補助制度を創設するなど、資源の有効利用とごみの減量に努め、廃棄物の適正処理と円滑な事業運営を促進し、ダイオキシン対策にも積極的に取り組んでまいります。 また、環境に優しい新エネルギーを導入するため、平成10年度策定の「地域新エネルギービジョン」に基づき公共施設への導入を進めるほか、普及活動についても取り組んでまいります。 し尿処理については、簡易水洗トイレの普及により収集処理量が増大しておりますので、効率的な収集と処理能力の向上に努めるとともに、合併処理浄化槽につきましては引き続き市単独事業も加え、整備の基数の拡充に努めてまいります。 また、公害対策につきましても、関係機関との連携を密にしながら水質・悪臭・騒音などの定期的な立入調査や測定調査を実施し、公害発生源への監視や指導を徹底し、公害の発生防止に努めてまいります。 次に、花と緑の推進については、花壇の計画的整備を図るほか、生け垣設置の補助、市道の街路樹に対し関心と親しみを持っていただくための街路樹名表示板の設置をするとともに、インターハイ・バレーボール競技の主会場である総合体育館周辺にコスモスやヒマワリを植栽するなど、花と緑の普及拡大に努めてまいります。 また、自然環境保全の立場から、市民が緑豊かな花巻の自然を大切にする心をはぐくむよう、広く市民に愛され、親しまれる「市の鳥」の制定について、環境基本計画の策定とあわせて検討してまいります。 公園事業につきましては、日居城野運動公園のゲートボールやミニサッカーなどに利用できる多目的グラウンド及びテニスコートの造成工事に着手するとともに、陸上競技場のフィールドを整備してまいります。 次に、上
水道事業については、第6次拡張事業により配水管整備の促進に努めるほか、老朽管更新事業や安全対策事業などにより設備の信頼性及び安全性の向上を図るとともに、水の水質保全のために豊沢川上流への植栽事業を引き続き実施するなど、良質な水の安定的な給水に努めてまいります。 下
水道事業については、快適で潤いある生活環境と清らかな公共用水域の創出に欠かすことのできない基盤整備事業でありますので、今後とも積極的に推進するほか、新しい
まちづくりのための区域や郊外部における宅地に対応するため事業区域の拡大を図るとともに、花巻流通業務団地、国道4号花巻東バイパス、国道283号、東北横断自動車道等の大規模事業に対応した幹線整備にも新たに着手してまいります。 また、河川改修事業につきましては、市民の皆様からの要望の多い小規模河川や生活排水路の改修につきましても、生活環境の向上の観点から順次整備してまいります。 次に、消防防災については、より地域に密着した消防防災体制の充実を図り、防災訓練の実施、防災知識の普及に努めるほか、高齢者、障害者等、災害弱者の避難優先の確保に努めてまいります。 さらに、消防屯所の建てかえ、消防団ポンプ自動車の更新、消防水利の確保など、
市民生活の安全に万全を期すとともに、年々増加する救急救助業務につきましても医療機関との密接な連結を図り、救命率の向上に一層努めてまいります。 また、交通安全対策、暴力団追放運動の推進、さらに
市民生活相談や消費者行政の充実にも鋭意努めてまいります。 第3は、安全でゆとりある都市基盤づくりについてであります。 まず、中心市街地につきましては、岩手県が取り組んでおります大堰川河川再生事業とあわせて、引き続き大堰川筋プロムナード整備事業を一体的に実施し、安全で親水性のある歩行者空間と、にぎわいのある楽しさあふれる回遊空間の形成に努めてまいります。 また、
まちづくりに関しての情報提供や啓発事業として、町並みウオッチングや景観づくりフォーラムを開催し、市民主体の良好な
まちづくりを推進してまいります。 次に、不動上諏訪地区土地区画整理事業については、待望でありました不動大橋が完成し、今春開通の運びでありますが、今後も都市計画道路山の神藤沢町線や桜町不動線を初めとする地区内の都市基盤施設整備が円滑に進捗するよう支援を行い、花巻南拠点地区の魅力ある新市街地形成の実現に向けて努力してまいります。 街路事業については、県営街路を初め、花巻南地区と市街地を経由し、二枚橋地区に通じる幹線道路である山の神藤沢町線第2工区、及び藤沢町二枚橋線の整備を継続して推進するとともに、新規に国道4号及び国道283号と花巻南インターチェンジ、花巻南温泉峡方面を連結する桜木町中根子線に着手してまいります。 次に、住宅の整備については、人口の高齢化、住宅需要の個性化・多様化に対応した快適で魅力ある住環境の形成を図るため、高木南市営住宅建てかえ事業を推進するほか、住宅フェアの開催を通じてさまざまな住宅情報を提供してまいります。 さらに、岩手県住宅供給公社が進める湯口地区住宅団地整備についても、引き続き上下水道や区画道路など公共施設の整備を実施してまいります。 次に、
花巻空港拡張整備事業及び花巻流通業務団地整備事業についてでありますが、県はもとより花巻地方における21世紀に向けた発展の基盤整備事業として極めて重要なプロジェクトでありますので、県を初め、関係機関と連携を密にしながら円滑な事業の推進に積極的に努めてまいりますとともに、地元関係者の皆様の御協力をいただきながら整備促進が図られるよう努力してまいります。 また、東北横断自動車道釜石秋田線東和-花巻間については、平成10年8月に起工式が挙行され、同年12月には遠野-宮守間の整備計画、宮守-東和間の施工命令が決定され、順調に進展しているところでありますが、今後とも県及び関係市町村と一体となって全線の整備促進に取り組んでまいります。 国道4号花巻東バイパスについては、経済対策関連により大型の補正予算が措置され、平成10年代半ばの供用に向け大きく前進したところであり、今後ともさらなる建設促進について努力してまいります。 なお、本地域内には同一時期に多くの大型事業が施工される予定となっておりますので、建設工事に係る大型車両通行に伴う安全対策についても関係機関に強く要望してまいります。 さらに、主要地方道花巻大曲線については、延長約1,700メートルに及ぶ中山3号トンネル建設工事が順調に進んでいるところでありますが、花巻・沢内間の平成13年度末供用開始を目指し、整備促進を働きかけてまいります。 市道については、
花巻空港南縦断線や松原十文字桜町2丁目線など引き続き整備促進に努めるとともに、新規路線として小舟渡矢沢線、高木線及び瀬畑口下根子線などにも着手してまいります。 第4は、みずから学び文化をはぐくむ生涯学習環境づくりについてであります。 まず、生涯学習の振興については、インターネットや生涯学習情報提供システムを活用し、放送大学、ふれあい出前講座等による多様な学習機会の提供と充実に努めるとともに、改装なった生涯学園都市会館を初め、各地区公民館において、より充実した学習環境の創出など、市民ニーズにこたえられるよう努めてまいります。 学校教育については、完全学校週5日制への移行に向け、創意ある教育環境の整備を進めるとともに、地域の受け入れ態勢の整備、教員研修等の推進を図ってまいります。さらに、コンピューターを活用した情報活用能力の向上、国際理解教育や環境教育の推進と教育相談活動の充実、ボランティア活動や野外活動体験の推進により、豊かにたくましく生きる児童・生徒の育成のための環境整備に努めてまいります。 また、教育環境の整備については、学校保健の充実、交通安全や防災意識の高揚による安全教育の推進を図るとともに、給食については衛生管理に万全を期してまいります。 さらに、教育施設の整備については、宮野目小学校及び桜台小学校の野外環境整備、矢沢中学校のプール改築、湯本中学校の校舎改修、西南中学校屋外運動場の照明施設整備などを進めてまいります。 次に、文化振興については、創造性豊かで潤いのある地域文化の振興を図るため、宮沢賢治を初めとする先人に学ぶ文化の創造に努め、宮沢賢治記念館等、各施設における企画展示や市民講座の一層の充実に努めてまいります。 また、芸術文化活動の推進については、文化会館事業の充実や花巻文化村施設整備の支援などに努めてまいります。 文化財保護については、文化財愛護思想の普及、高揚に努めながら花巻城跡環境整備を推進するとともに、博物館の建設に向けた実施計画に着手してまいります。 次に、体育振興については、市民のニーズにこたえながら気軽に健康づくりやスポーツレクリエーションを楽しめる環境づくりに努めてまいります。また、陸上競技場の整備、(仮称)スポーツキャンプむら屋内体育館の建築等、体育施設の整備充実を図るとともに、既存施設の有効活用により生涯スポーツの振興に努めてまいります。 また、私学の振興については、本市教育の発展に大きな役割を果たしており、それぞれの学校の特色ある教育活動の展開と健全な学校運営が図られるよう努めてまいります。 平成11年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技の開催については、高校生のスポーツの祭典にふさわしい大会の創造を目指し、全国から訪れる多くの若人を迎え入れるため受け入れ態勢を整えるとともに、大会運営に万全を期してまいります。 第5は、活力とふれあいを築く生産環境づくりについてであります。 まず、農業についてでありますが、米の生産調整面積が昨年と同規模に配分されたところであり、新たな米政策大綱に基づく「全国とも補償」と自主流通米の価格変動に対応する「稲作経営安定対策」の推進を図るとともに、あわせて「地域とも補償」を支援するなど、花巻農業協同組合を初め、岩手県並びに関係機関と緊密に連携を図りながらその対策に努めてまいります。 また、認定農業者を中心とした担い手農家の育成を初め、農用地の流動化と農作業の受委託の促進や生産組織への支援など、地域連携システムの確立を図りながら効率の高い集落営農の推進に取り組んでまいります。 稲作については、消費者ニーズに対応した「花巻米づくり」を推進するとともに、野菜、果樹、花卉などの高収益作物の導入を図るほか、麦・大豆などの土地利用型作物の作付拡大を推進し、農家経営の安定化を促進してまいります。 さらに、当市の名物「わんこそば」にちなみ、地元産そば粉原料の特産化を目指した「賢治の里そば栽培パイロット事業」を新たに市単独事業として着手するほか、環境に優しい農法の取り組み支援、女性の方々や若者にとって魅力ある農村社会の構築などの施策を展開してまいります。 畜産については、地域内一貫生産体制の確立とあわせ、今後とも低コスト、高品質生産による体質強化を図ってまいります。 次に、農業基盤整備事業については、引き続き農業経営の安定化を図るため継続的に事業促進に努めるとともに、新たに新田地区と高松第2地区の整備に着手してまいります。 農村環境整備については、県が施行する湯本地区のふるさと水と土ふれあい事業や、市が施行する笹間・太田地区の農村総合整備事業を継続して行うほか、農道整備事業の推進、さらに、山村等活性化ビジョンを策定し、農村の環境整備と定住化に努めてまいります。 また、農業集落排水事業につきましては、引き続き熊野地区、葛・田力地区、湯本南方地区の整備を進めてまいります。 林業については、県営ふるさと林道金矢大沢線の新規採択に努めるとともに、細野林道の整備促進に努めるほか、林業労働者の安定的確保を図るための研修等に対し新たに「林業就業支援事業」を創設し、林業経営の安定と森林の良好な維持管理に努めてまいります。 次に、商業振興については、中心市街地活性化計画を推進する「街づくり機関」構想への支援に努めるとともに、商工団体との協調を図りながらポイントカード事業の強化、空き店舗の活用、商店街独自イベント等への支援を行い、中心商店街の活性化に努めてまいります。 次に、工業の振興については、中小企業支援による内発型工業振興と誘致企業型工業振興との施策の調和を図り、地域経済の活性化に取り組んでまいります。中でも、起業化支援センターの整備完了に伴いコーディネーターを増員するほか、国際規格、いわゆるISOの認証取得支援事業補助金を、東北地域では初めての市単独事業として創設し、総合的な支援体制の確立を図ってまいります。 さらに、すぐれた技術や製品を広くPRする「はなまき工業見本市」を新たに開設するとともに、ホームページを活用した受発注の機会や販路拡大に取り組んでまいります。 また、積極的な企業誘致の促進のため、テクノパークにおける公園整備を初め、花巻地方1市3町の主催による産業立地フェアを継続して開催するほか、県や関係機関との連携を図りながら情報収集活動に鋭意努め、当地域を広くPRしてまいります。 次に、中小企業金融施策については、企業の資金需要にこたえるため新たに「特産品開発融資制度」を創設するなど、花巻市中小企業振興融資制度の充実と、迅速な運用や貸し渋り対策としての金融安定化特別保証認定の円滑な処理に努めるとともに、勤労者向けの融資制度についても適切に対応してまいります。 また、次代を担う優秀な人材の地元定着を促進するため、新規学卒者の就業支援やUターン、Iターンの促進に努めるとともに、関係機関との連携を密にしながら高年齢者を含む雇用の安定確保に努めてまいるほか、男女雇用機会均等法や改正労働基準法の施行にあわせ、良好な労働福祉環境の構築に努めてまいります。 次に、観光については、イベント開催による誘客促進を図るため「賢治生誕祭」を継続して開催するほか、花巻まつりやわんこそば全日本大会など、特色あるイベントを全国に情報発信してまいります。 さらに、県・関係機関並びに県内主要観光地と連携して広域的な観光キャンペーンを実施するとともに、首都圏、関西圏において委嘱いたしておりますイーハトーブ大使の方々の御協力を得ながら、情報収集活動に努めてまいります。 また、宮沢賢治童話村第2期整備の実施計画に着手するほか、円万寺展望地の整備や観光案内標識を順次設置してまいります。 物産振興については、友好都市平塚市での物産展の開催を初め、県内外での開催される物産展等に積極的に参加し、消費者ニーズの把握と地場産品の販路拡大や特産品の開発に努めてまいります。 第6は、ふれあいの輪が広がる交流環境づくりについてであります。 まず、コミュニティー活動の推進については、市民がみずから行う地域づくり事業に対し、引き続き「はなまきいきいき地域づくり支援事業」として地域活動を支援してまいります。 次に、友好都市との交流については、平塚市、十和田市との合同による少年・少女交流キャンプを平塚・花巻交流の森において継続実施するほか、国際交流につきましても花巻国際交流協会設立10周年記念事業の推進や、姉妹都市ホットスプリングス市民を花巻まつりに招聘するなど、なお一層の国際交流の推進に努めてまいります。 また、男女共同参画社会の形成につきましては、市民シンポジウムやセミナーの開催など啓発・普及に努め、その環境づくりに鋭意取り組んでまいります。 第7は、計画の実現に向けた仕組みづくりについてであります。 まず、計画の実現に向けた取り組みについては、今後も市政懇談会や特定課題懇談会の開催など市民の市政への一層の参画を図り、住民自治に根差した信頼される
行財政運営に心がけてまいります。 また、インターネットやファクスなどの情報機器の活用により適切な行政情報の提供に努めるほか、平成10年度策定の「テレトピア計画」をもとに、地域情報化の推進に向けて取り組んでまいりますとともに、テレビ難視聴地域の解消や全庁的なOA化の推進体制の整備など、一層の市民サービス向上に努めてまいります。 さらに、新たな行政需要や社会情勢の変化に弾力的、的確に対応していくために、新しく策定いたしました「花巻市
行政改革大綱」に基づき、介護保険などの行政課題に対応した組織・機構の整備、徹底したスクラップ・アンド・ビルドや事務の効率化等の事務事業の見直しを行うとともに、効率的な行政運営のための民間委託の推進に努めてまいります。 また、事業の計画的な推進に当たっては、職員の資質向上と意識改革が重要でありますので、職員の計画的な研修実施のため新たに「人材育成基本方針」を策定し、職員1人1人の能力を高めるよう努めてまいりますとともに、国・県などの人事交流や民間等への派遣研修を積極的に推進してまいります。 広域行政につきましては、
地方分権の推進の中でその重要性が増してきており、介護認定審査会を共同設置するなど、効率的で質の高い行政運営に努めるとともに、今後も近隣市町との密接な連携と信頼関係を深め、積極的に広域行政を取り組んでまいります。 以上、
市政運営の基本方針と平成11年度における主要な施策の概要について申し上げましたが、今、21世紀を間近に控え重要な時期であり、また市政を取り巻く社会経済状況は著しく変化しております。したがって、市政の運営につきましては、新たな行政課題に適切に対応するため行財政基盤を強化するとともに、行政の効率化を図り、事務の適正な執行と綱紀の厳正な保持に努めてまいりますとともに、市民本位の市政を基本に、市民の御理解と御協力のもとに市民福祉の向上のため職員一丸となって取り組んでまいる決意であります。 議員の皆様と市民の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げ、私の所信表明を終わります。
○議長(
多田昌助君) ただいまの
施政方針演述の演述書配付のため、暫時休憩をいたします。 午後2時17分 休憩 午後2時18分 開議
○議長(
多田昌助君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第5、
教育行政方針演述に入ります。 教育委
員会委員長から教育行政方針に関する演述のための発言を求められておりますので、これを許します。 佐藤
教育委員長。 (教育委
員会委員長登壇)
◎教育委
員会委員長(
佐藤昭三君) 平成11年第1回
花巻市議会定例会の開会に当たりまして、教育委員会の主要な施策につきまして御説明申し上げ、御理解をいただきたいと存じます。 本市の教育が市民の熱意と関係者のたゆまぬ努力によって着実に進展を遂げてまいりましたことに対しまして、心から感謝申し上げます。 今日、子供たちを取り巻く状況が著しく変容する中で、次代を担う子供たちがたくましく心豊かに成長することは21世紀を確固たるものにする基本であり、重要な課題であると認識しております。国におきましては、「21世紀を展望した教育のあり方」を検討してきた中央教育審議会の答申や、これを受けた教育課程審議会の答申を踏まえて、昨年12月に「教育内容の厳選」や「総合的な学習時間の創設」などを盛り込んだ新しい学習指導要領を告示し、2002年から完全実施される学校週5日制に向けて、これからの学校教育の進むべき実践の方向を示したところであります。 教育の流れを大きく変えていかなければならない今、各学校にあっては「ゆとり」の中で「特色のある教育」を展開し、子供にみずから学び、みずから考えることを基本とする「生きる力」を育成することを目指し、過去の反省に立ちながらこれからの学校づくりの方向を明確にする重要な年であるととらえております。教育委員会といたしましては、これらの学校の取り組みに対し研究・研修の支援体制を強化するとともに、完全学校週5日制の実施に向け、家庭・地域・学校相互の連携による市民、そして社会全体で取り組む体制づくりを進め、家庭や地域の教育力の回復に努めてまいります。 一方、近年の高齢化の進行や情報化、科学技術の高度化、
国際化等の社会情勢の変化に伴い、本市におきましても市民各層の学習に対するニーズが多様化してきていることから、生涯を通じてそれぞれのライフスタイルに合わせて幅広い学習や文化・スポーツ活動を楽しむことができる学習環境づくりが肝要であると考えております。 平成11年度におきましては、こうした教育を取り巻く環境の変化や国の教育改革に向けた動きを十分に踏まえながら、「自ら学び文化を育む生涯学習環境づくり」を教育行政の理念とし、次の基本方針に基づき諸施策を推進してまいります。 第1は、生涯学園都市を目指した学習環境の整備についてであります。 今日、「人々が生涯を通じて、いつでも、どこでも、自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価される生涯学習社会」を築くことは極めて重要であります。 そのためには、各種学習メニューの充実に加え、多様な学習機会の提供を図るなど、全市を挙げて生涯学園都市の実現に努めることが必要であり、引き続き花巻市生涯学園都市推進本部を中心として関係機関・団体との一層の連携の強化を図りながら、生涯学習への理解と意欲の高揚に努めるとともに、学習成果を発表する場の充実や自主学習グループの育成に努めてまいります。 学習機会の提供につきましては、多様化・高度化する学習ニーズに対応するため、放送大学や富士大学市民セミナー等の多種多様な学習機会の提供と、その内容の充実に努めるとともに、市政情報を提供するふれあい出前講座につきましては、昨年から実施しております公共機関等との連携によるメニューの開発を行うなど、内容の充実に努めてまいります。 学習相談につきましては、インターネットや県立生涯学習推進センターと連携する生涯学習情報提供システムの活用によるきめ細かな情報を提供するとともに、学習情報紙の充実を図り、生涯学習の普及・奨励に努めてまいります。 第2は、生涯学習の基礎を培う学校教育の創造についてであります。 学校教育は生涯学習の基礎を培うとの観点に立ち、みずから学び、みずから考え、主体的に判断して行動し、よりよく問題を解決する能力や、みずからを律しつつ他人と協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性とたくましく生きるための健康や体力など、いわゆる「生きる力」の育成に取り組んでまいります。そのためには、特色ある学校づくりの推進事業による新教育課程の実施に向けた教職員の研究・研修を進めるほか、基礎基本の習得と個性を生かす学習指導の充実に努めてまいります。 自己実現を促す生徒指導につきましては、1人1人の存在感・充実感を感得できる教育活動の展開に努めるとともに、児童・生徒栄誉賞の見直しを行い、スポーツや文化活動のみならず、日常の善行・努力面へも対象を拡大して、積極的に児童・生徒の活動の賞揚に努めてまいります。 また、学校不適応児童・生徒に対しては、教師間の共通理解に基づく校内指導体制や学校適応指導教室「風の子広場」の充実を図るとともに、学校・保護者との連携を密にし、適切な指導に努めてまいります。 豊かな人間性を育成する心の教育につきましては、道徳的実践力を高める教育活動や心を豊かにする読書活動の充実を図るとともに、思いやりの心をはぐくむボランティア活動や体験学習による心身の鍛練及び豊かな情操の涵養に努めるなど、全教育活動の中で進めてまいります。 また、国際理解教育につきましては、外国人や異文化との交流を図り、国際的視野の拡大、国際協調の精神・態度の育成に努めてまいります。 障害児教育につきましては、障害の種類や程度に即した指導の充実を図り、特に軽度の言語障害を持つ児童への日常的指導を充実させるため、指導法の研修を行ってまいります。 幼児教育につきましては、幼児1人1人の発達を見通したきめ細かな指導を行うとともに、幼稚園、保育園、小学校の交流による指導の充実や地域に開かれた幼稚園運営の推進に努めてまいります。 保健及び安全につきましては、学校保健委員会の充実に努めるとともに、安全教育の推進を図るほか、給食につきましては安全及び衛生管理に万全を期してまいります。 私学につきましては、独自の建学精神による特色ある教育活動を展開しており、本市の学校教育の発展に大きな役割を果たしていることから、その自主性を尊重しながら振興に努めてまいります。 第3は、創造性豊かな地域文化の振興についてであります。 先人に学ぶ文化の創造につきましては、宮沢賢治記念館とイーハトーブ館との連携を強化しながら、企画展示、講座及びセミナーを開催するなど、宮沢賢治の世界に憧憬を深める文化活動の推進を図るとともに、賢治に関する情報発信の拠点基地として活動してまいります。とりわけ宮沢賢治に関する国際的関心の高まりとともに、世界各国の賢治研究者との交流を行う第2回宮沢賢治国際研究大会を2000年に開催するよう強い要請があり、その実現に向けて宮沢賢治学会イーハトーブセンターとの連携のもとに事前調査を行ってまいります。 花巻新渡戸記念館につきましては、十和田市との友好都市提携10周年記念事業として新渡戸傳の業績を紹介する企画展を開催するほか、引き続き展示の充実と講座等の教育普及活動に努めてまいります。 芸術文化の振興につきましては、生涯を通じて芸術文化に親しむとともに、自発的な文化活動を助長するための環境づくりが求められており、市民の創作活動や発表・鑑賞の場の充実を図るとともに、芸術文化団体の育成と活動拠点の整備に努めるほか、国内外の優れた芸術文化に接する機会の提供に努めてまいります。 また、文化財の保全につきましては、文化財愛護思想の普及を図りながら、久田野及び不動の遺跡調査や花巻城跡復元整備のための調査・研究に努めるとともに、郷土芸能の保存を図るほか、鑑賞会の開催や保存団体との連携による後継者の育成に努めてまいります。 とりわけふるさとの歴史や文化の継承を目指す博物館の建設につきましては、展示及び建築の実施設計を進めるとともに、社会教育諸施設を活用した移動展を開催し、広く普及活動に努めてまいります。 第4は、健康づくりとスポーツ・レクリエーションの振興についてであります。 スポーツは、人間の「こころ」と「からだ」の健全な成長、発達並びに明るく豊かで活力に満ちた生きがいのある社会の形成に寄与するものであります。 生涯スポーツの振興につきましては、市内各地域において日常的なスポーツ・レクリエーション活動の定着を図り、明るく豊かで生涯にわたって充実した生活を送るため、幼児から高齢者まで、より多くの人々が気軽に参加できる行事や教室の開催に努めるとともに、心身の健康の保持増進のため早起きマラソン等の推進に努めてまいります。 また、競技スポーツの振興を図るために、体育関係団体との連携を強めながら指導者の育成確保を図るとともに、各種大会開催や大会出場事業に対する支援を行うなど、競技力の向上に努めてまいります。 学校における体育につきましては、スポーツを通じて健康・体力を養うことができるよう環境の整備・充実を図るとともに、児童・生徒の体力・運動能力を把握することにより適切な指導に努め、小・中学校体育連盟との連携を密にしながら各種運動競技の奨励や指導者の育成を図ってまいります。 本年8月に開催されます全国高等学校総合体育大会バレーボール競技につきましては、高校生の主役としての自覚のもと「一人一役運動」の積極的な展開が図られ、高校生のスポーツの祭典にふさわしい大会が開催されるよう、関係機関・団体との連携を図りながら環境整備や受け入れ態勢の整備など、大会の開催準備と運営に万全を期してまいります。 第5は、豊かな暮らしをつくる社会教育の充実についてであります。 社会全体のモラルの低下を背景に青少年を取り巻く環境が悪化する中で、次世代を育てる心を失う危機に直面していることから、家庭教育、特にも幼児期からの心の教育の重要性が指摘されており、子供や家庭を取り巻く現代的課題をテーマとした講座の充実を図るとともに、三世代交流の実施など、家庭教育の支援に努めてまいります。 青少年の教育につきましては、それぞれの発達段階に即して自己の確立が図られるよう、これまでの地域の指導者による文化・スポーツなどの体験学習に加え、新たに多彩な活動を体験できる子ども地域活動促進事業を実施するなど、生活・自然・ボランティア等の体験の場を提供するとともに、教育振興運動組織との密接な連携を図りながらその推進に努めてまいります。 成人教育につきましては、個人学習を支援する視点に立ち、学習ニーズに応じ「いつでも、どこでも、だれでも」を目標に市民各層が参加しやすい魅力ある各種講座や女性学級・高齢者学級の充実に努めてまいります。さらには、日中働いている方に対応した夜間講座や郷土の文化に視点を当てた体験講座並びに地区公民館相互の連携による広域的な講座の充実に努めるとともに、社会教育施設の充実や地域のリーダーの育成と支援に意を尽くしてまいります。 学校週5日制の完全実施に向けた対応につきましては、地域の教育力の向上を目指した推進プログラムの作成を行うとともに、地域における児童・生徒の受け入れ態勢の整備に取り組んでまいります。 図書館の運営につきましては、引き続き図書資料の充実及びホームページの接続による書誌情報の提供や行事案内のサービスに努めるほか、身体に障害のある方や高齢者のための施設の改善を図ってまいります。 さらに、幼児期から読書習慣を身につけるよう幼稚園、保育園、小・中学校との連携を強化し、図書利用の拡大に努めるほか、文学講座の開催により市民に親しまれる図書館を目指してまいります。 以上、平成11年度の施策の基本的な方向について御説明申し上げましたが、申すまでもなく、教育は市民の積極的な参画を得ながら関係者が一体となって推進してこそ、その成果が期待できるものであり、教育委員会といたしましては、その責務の重大さに思いをいたし、全力を傾注してまいる所存でありますので、皆様の御理解と御協力をお願い申し上げまして、演述を終わります。
○議長(
多田昌助君) ただいまの
教育行政方針演述の演述書配付のため、暫時休憩いたします。 午後2時37分 休憩 午後2時38分 開議
○議長(
多田昌助君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第6、諸般の報告を行います。 最初に、議長から報告いたします。 本定例会に出席を求めた方は、市長、教育委
員会委員長、
選挙管理委員会委員長、
農業委員会会長、
監査委員であります。
○議長(
多田昌助君) 次に、本定例会に付議事件は、別紙のとおりお手元に配付しておりますので、これにより御了承願います。
○議長(
多田昌助君) その他につきましては、
事務局長に報告させます。
事務局長。
◎
事務局長(高橋勲君) 私の方から御報告申し上げます。
監査委員から、現金出納検査の結果について報告が参っております。 なお、現金出納検査は、平成10年11月から平成11年1月までの3カ月分でございます。その結果は、各会計とも計数は関係書類及び証書類と符号し、また指定金融機関の歳入歳出月計対照表に照らし、出納に誤りのないことを確認したというものでございます。 その他につきましては、お手元に事務報告書を配付しておりますので、これにより御了承願います。
○議長(
多田昌助君) 次に、市長から行政報告について発言を求められておりますので、これを許します。 花巻市長。 (
市長登壇)
◎市長(渡辺勉君) 本年第1回
花巻市議会定例会の開会に当たりまして、行政報告について申し上げます。 初めに、介護保険事業における事務を広域で処理することについて、去る2月3日、花巻市、大迫町、石鳥谷町及び東和町の1市3町でその一部の事務を共同することに合意いたしましたので、御報告いたします。 介護保険事務の広域による共同事務処理については、その事務の範囲や処理方法などを花巻地方振興局の御支援をいただきながら3町と検討してきたところでありますが、このたび合意いたしました共同事務は、要介護認定に係る審査判定業務のために、
花巻地域介護認定審査会を共同設置しようとするものであります。この介護認定審査会を共同設置することによりまして、より公正で客観的な審査が確保できるものと存じております。 また、介護保険事業の事務処理を広域の自治体によって共同で行うことによりまして、事務費の軽減や保険財政の安定化、サービスの広域的利用が図られるなど、その導入のメリットが大きいと思われますので、このほかの事務につきましても引き続き検討してまいりたいと考えているところであります。 なお、本定例会にこのための議案を提出いたしておりますので、よろしく御審議くださいますようお願いいたします。 次に、花巻流通業務団地開発整備事業に係る事業実施基本計画の認可について御報告申し上げます。 昨年10月、岩手県知事とともに、地域振興整備公団に対しまして花巻流通業務団地開発整備事業に係る事業の要請を行ったところでありますが、地域振興整備公団が国土庁長官及び建設大臣に事業実施計画の認可の申請を行い、関係省庁の同意を得まして、去る2月26日、認可になったところであります。今後、地域振興整備公団では岩手県土地開発公社に用地の代行取得を依頼することと伺っており、事業の推進に向けて大きく前進するものと存じております。 次に、去る2月25日、郵政省からテレトピア地域の指定を受けたことについて御報告申し上げます。 当市では、今年度、市内各界の皆様の御協力をいただきながら、地域情報化の指針となります花巻市テレトピア計画の策定を進めてまいったところであります。この計画の主な内容は、インターネットを主体とした各種行政情報や観光情報、災害情報、さらには宮沢賢治に関する各資料情報等を市内外へ発信することや、
保健福祉関係における施設の入所者への迅速かつ的確なサービスを行うため、情報連絡網の充実等を目指すものであります。国のテレトピア地域の指定は、積極的に地域の情報化を進める自治体をモデル地域に指定し、情報通信メディアを活用した快適な地域社会の形成を図ることを目的としており、この指定を受けたことに伴いまして地域情報化への弾みとなり、今後、テレトピア計画に基づきまして一層の取り組みをしてまいりたいと存じております。 次に、新しい
行政改革大綱を策定したことについて御報告を申し上げます。 長引く景気の低迷による厳しい財政状況の中、市民税や
地方交付税など、一般財源の大幅な歳入増は期待できないところであり、このような財政状況のもとでは、行財政全般にわたり幅広い視点で行財政改革が必要となっております。当市では、平成8年3月に策定しました
行政改革大綱の見直しを行い、新たに市政懇談会や、市民の代表者の方々による
行政改革懇談会などから寄せられましたさまざまな御意見や御提言をもとに、大綱をまとめたものであります。このたびの
行政改革大綱は、従来からの事務事業の見直しや時代に即応した組織、機構の見直しなどに加えまして、新たに行政運営に当たっての公正の確保と透明性の一層の向上、さらには財政運営の健全化や広域的な連携の推進などを柱立てした8つの項目から成っているものであります。今後、大綱に定められました推進事項につきましては、各年度ごとに実施計画を定め、平成12年度までに実施することとしております。 また、その進捗状況につきましては、
行政改革懇談会へも適宜報告をいたし、御意見を求めるとともに、広報等を通じまして広く市民にお知らせすることとしており、
行政改革が着実かつ実効が上がるよう努めてまいりたいと考えているところであります。 以上で行政報告を終わります。
○議長(
多田昌助君) 質問の方、ありませんか。 (「なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 質問なしと認め、行政報告を終わります。
○議長(
多田昌助君) 日程第7、議案第1号除雪車の事故に係る
損害賠償事件に関する
専決処分について承認を求めることについてから日程第37、報告第1号
花巻市立宮野目小学校校舎改築(建築)工事の
請負契約の変更に関する
専決処分の報告についてまでの31件を一括議題といたします。 提出者から提案理由の説明及び報告についての説明を求めます。 山口
総務部長。
◎
総務部長(
山口紀士君) 本日提案いたしました、そしてただいま議題となりました各案件について、御説明いたします。 議案第1号は、除雪車の事故による
損害賠償事件に関する
専決処分について承認を求めようとするものであります。 議案第2号及び議案第3号は、伝染病隔離病舎の廃止に伴い
花巻地区広域行政組合規約及び
北上地区広域行政組合規約について所要の変更をしようとするものであります。 議案第4号は、花巻市、大迫町、石鳥谷町及び東和町において介護保険法に基づく認定審査会を共同して設置しようとするものであります。 議案第5号は、花巻市職員の勤務時間、休日及び休暇に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは労働基準法等の改正に伴い、休憩時間を一斉に与えないことができる場合の要件を定めるとともに、育児または介護を行う職員の深夜勤務の制限を設けようとするものであります。 議案第6号は、花巻市
消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは女性を
消防団員に任用できるようにしようとするものであります。 議案第7号は、花巻市
保育所条例の一部を改正する条例でありますが、これは宮野目保育園の移転改築に伴い、位置の変更をしようとするものであります。 議案第8号は、花巻市
国民健康保険税条例の一部を改正する条例でありますが、これは国民健康保険税の税率等の改定をしようとするものであります。 議案第9号は、花巻市
起業化支援センター条例の一部を改正する条例でありますが、これは起業化支援センターに設計研究室及び材料試験室を新たに設置しようとするものであります。 議案第10号は、花巻市
体育館条例の一部を改正する条例であります。これは体育館の使用料の額を改定しようとするものであります。 議案第11号は、
花巻古代むら条例の一部を改正する条例であります。これは古代むらの使用料を無料にしようとするものであります。 議案第12号は、
伝染病予防法等の廃止に伴う
関係条例の整備に関する条例であります。これは
伝染病予防法等の廃止及び感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の施行に伴い、3件の条例について所要の改正をしようとするものであります。 議案第13号は、
精神薄弱の用語の整理のための
関係条例の一部を改正する条例であります。これは
精神薄弱の用語の整理のための関係法律の一部を改正する法律の施行に伴い、2件の条例について「
精神薄弱」という用語を「知的障害」に改めようとするものであります。 議案第14号は、市道の路線の認定、廃止及び変更に関し議決を求めることについてであります。これは市道の改良整備等に伴い市道の路線を認定、廃止及び変更しようとするものであります。 議案第15号は、平成10年度花巻市
一般会計補正予算(第5号)であります。これは歳入歳出予算の補正、繰越明許費の補正、債務負担行為の補正及び地方債の補正から成っております。歳入歳出予算の補正につきましては、国の第3次補正予算に係る追加と事業費の確定等に伴う整理が主な内容となっております。総額4億1,436万円を追加し、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ302億9,545万5,000円にしようとするものであります。次に、繰越明許費の補正は、地域振興券交付事業ほか20件の追加であります。次に、債務負担行為補正でありますが、農村総合整備事業ほか3件を追加するものであります。また、地方債の補正は、おおむね最終事業費見込みにより整理したものであります。 議案第16号から議案第21号までは、平成10年度の
国民健康保険特別会計補正予算(第2号)、
老人保健特別会計補正予算(第2号)、
公設地方卸売市場事業特別会計補正予算(第1号)、
下水道事業特別会計補正予算(第4号)、都市計画事業花巻駅
周辺地区土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号)及び
農業集落排水事業特別会計補正予算(第3号)でありますが、
一般会計補正予算同様、各特別会計の所要の補正をしようとするものであります。 議案第22号は、平成10年度花巻市
水道事業会計補正予算(第1号)でありますが、収益的収入、支出及び資本的収入、支出の所要の補正をしようとするものであります。 議案第23号は、平成11年度花巻市
一般会計予算であります。これは歳入歳出予算、債務負担行為、地方債、一時借入金及び歳出予算の流用について定めようとするものであります。歳入歳出予算につきましては、歳入歳出予算の総額を歳入歳出それぞれ278億7,057万円としようとするものであります。債務負担行為につきましては、その行為をすることができる事項、期間及び限度額を、地方債につきましては起債の目的、限度額、起債の方法、利率及び償還の方法をそれぞれ定めようとするものであります。一時借入金の借り入れの最高額につきましては、その額を20億円と定めようとするものであります。歳出予算の流用につきましては、流用することができる場合を定めようとするものであります。 議案第24号から議案第29号までは、平成11年度の
国民健康保険特別会計予算、
老人保健特別会計予算、
公設地方卸売市場事業特別会計予算、
下水道事業特別会計予算、都市計画事業花巻駅
周辺地区土地区画整理事業特別会計予算及び
農業集落排水事業特別会計予算でありますが、これはそれぞれの事業計画等に基づき、その所要額を計上したものであります。 議案第30号は、平成11年度花巻市
水道事業会計予算でありますが、事業計画に基づき、収益的収入、支出及び資本的収入、支出等の所要額を計上したものであります。 報告第1号は、
花巻市立宮野目小学校校舎改築(建築)工事の
請負契約の変更に関する
専決処分について報告するものであります。 以上のとおりでありますので、よろしく御審議の上、御賛同くださるようお願い申し上げます。
○議長(
多田昌助君) お諮りいたします。ただいま議題となっております日程第7、議案第1号から日程第37、報告第1号までの31件については、3月10日の本会議において審議することにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
多田昌助君) 異議なしと認めます。よって、日程第7、議案第1号から日程第37、報告第1号までの31件については、3月10日の本会議において審議することに決しました。
○議長(
多田昌助君) 日程第38、請願の付託を行います。 本定例会において本日まで受理した請願は、お手元に配付してある文書表のとおりであります。 順次付託いたします。 第113号請願精神障害者社会復帰施設の整備に係る経費助成についてを議題といたします。 紹介議員の趣旨の説明を願います。
菅原愛助君。 (
菅原愛助君登壇)
◆12番(
菅原愛助君) ただいま上程されました第113号請願に関し、紹介議員を代表して請願の趣旨を説明いたします。 皆さん御存じのように、障害者の方は大きく分けて3つに分けられます。1つは、目の見えない方、耳の聞こえない方、話のできない方、身体の不自由な方等は身体障害者、2として、知恵おくれ、従来、
精神薄弱と言われていますが、知的障害者、3といたしまして、精神分裂症、うつ病、アルコール中毒、ノイローゼ等、心に病を持っている精神障害者等があると言われております。 精神障害者に対する福祉政策は、平成7年に精神障害者福祉法が制定されて、ようやく日が当たるようになりました。精神障害者に対する福祉政策については、入院中心の医療から在宅や地域に視点を置いた社会復帰、社会参加へと流れが大きく変わってきており、関係法令の法的環境整備の促進により、精神障害者に対する総合的な基盤整備が徐々に図られてきておりますが、花巻地域では、現在、精神障害者家族会が花巻市社会福祉センターの一角で、精神障害者の社会復帰訓練のため、小規模作業所である「あけぼの作業所」を県及び花巻市から助成金をいただいて運営をいたしております。この小規模作業所は任意のものであり、法的に位置づけされているものではなく、現在、17人が通所して作業しております。入所希望者が増加してきておりますが、スペースがなく、新たな希望者を受け入れることができない状況であります。現在、花巻地域の精神障害者は人口の1%に当たる約1,000名がいるのではと言われているそうですが、このうち入院している300人程度、在宅者が700人ほどいるのではないかと思われております。 国では、精神障害者の社会復帰訓練をするため、授産施設と精神障害者の日常的相談や地域交流活動を図ることができる生活支援センターを設置する場合は4分の3の補助があり、これらの施設の運営費として年間3,700万円程度の補助をする制度のもとに、精神障害者の施設整備について一層促進を図っていく考えの障害者プランを樹立しているところでございます。しかしながら、精神障害者に対する社会復帰等においては、いまだに地域住民の誤解や偏見等が存在する上、社会復帰等のための施設サービスについては、他の知的障害者や身体障害者に比べてまだまだ立ちおくれている現状であります。今後、行政や医療機関及び関係団体等の御理解と御支援をいただきながら、偏見等の解消に向けた新しい知識の普及を推進するとともに、社会復帰施設等の受け皿づくりが何より重要であると考えており、あけぼの作業所の充実拡大が緊急の課題となっているところでございます。 このような現状を踏まえ、当地域の精神障害者の社会復帰等の一層の促進を図るために、社会福祉法人が設置と運営を行う、法的に位置づけられた定員30人規模の通所授産施設の整備と、80人ないし100人程度の集会と交流や相談等が行うことができる地域支援センターを併設した施設を、平成12年度に国庫補助を得て整備したいということであります。当花巻市障害者計画にも計画されているところでありますので、これらの施設整備に関係する経費助成等について御理解と御支援をいただきたい旨をお願いされた経過がございますので、申し上げ、関係常任委員会で審議をいただき、ぜひ今議会中に御採択いただきますようお願いを申し上げ、請願の趣旨の説明といたします。
○議長(
多田昌助君) 本請願は、文教福祉常任委員会に付託いたします。
○議長(
多田昌助君) 次に、第114号請願米軍機の低空飛行訓練の中止を求めることについて、第115号請願アメリカの軍事介入に日本を参戦させる「周辺事態法」などの制定に反対することについて、第117号請願JR東北本線安定・安全輸送確保のための盛岡機関区と一関派出の存続に関することについて、第118号請願政府・JRから解雇された元国鉄労働者1,047名の争議の早期解決を求めることについての4件を一括議題といたします。 紹介議員の趣旨の説明を願います。
高橋綱記君。 (
高橋綱記君登壇)
◆29番(
高橋綱記君) ただいま議長から紹介がありました4件の請願について、その趣旨を説明いたします。 まず、第114号請願米軍機の低空飛行訓練の中止を求めることについてであります。 このことにつきましては、去る1月21日、米軍三沢基地所属のF16戦闘機が釜石市橋野町の山林に墜落いたしました。この墜落現場は、小・中学校や保育所からわずか1.5キロメートルしか離れておらず、「一つ間違えば大惨事だった」と釜石地区の住民の怒りの声が上がっております。前日には、米海兵隊岩国基地のFA18戦闘攻撃機が高知県沖で空中接触して墜落事故を起こしております。また、過去においては下閉伊郡川井村に同じくF16戦闘機が墜落事故を引き起こしております。 このように相次ぐ米軍機の墜落事故がなぜ起きているのかという問題でありますが、この三沢空軍の米軍機はイラクのこの間行われた、繰り返し行われた戦争に参加している部隊であります。アメリカは、このイラクの戦争に対しても一方的に先制攻撃を行うということをこの間、繰り返しております。特に最近のイラク攻撃については、国連安保理の理事国がイラクに対して交渉をしている最中に先制的な攻撃を行っているのであります。アメリカは、この開戦の布告もない先制攻撃を実施する際に、相手国のレーダー、通信網を最初にたたく。そのためにレーダーから逃れて超低空飛行で敵の領空、領土に入り、そしてレーダー網をたたきつぶすと。それから連隊編成の戦闘機が飛んでいくということになっているわけでして、開戦も通告せず、一方的先制攻撃をしかける部隊の大変危険な軍事訓練が岩手県の上空で行われているということから発生している事故であります。 これはいつ県民の頭上に降り注ぐかわからない大変危険な問題でありまして、今度の事故につきましては、岩手県当局も直ちに低空飛行訓練の中止を求め、国に対し要望を行っているところであります。当花巻市議会といたしましても態度を明確にし、危険な米軍の低空飛行訓練の中止を求める意見書を採択していただきたいというものであります。 次の第115号アメリカの軍事介入に日本を参戦させる「周辺事態法」などの制定に反対することについてであります。 御承知のように、現在、国会にかかっております新ガイドライン関連法案につきましては、アメリカの先ほど申し上げたような一方的な戦争行為に対し、日本の自衛隊が自動参戦させられる内容を持つものであり、さらに問題なのは、これに
地方自治体や民間企業までが動員される大変危険な内容を持ったものであります。 特に私ども花巻市民として見過ごすことができないのは、
花巻空港の米軍機利用が近年、頻繁に行われているということであります。昨年の11月には岩手山ろくの演習場でハワイのアメリカ海兵隊と日本の一本木自衛隊の日米共同演習が行われました。その際に、11月の14日間で23回も
花巻空港が米軍によって使用されております。さらに重大なことは、この
花巻空港の米軍機使用は、日米地位協定に基づく通告に基づいて米軍が使用しているものであります。今度の新ガイドラインが通りますと、この空港を管理している岩手県当局が、
花巻空港を軍事演習に使いたいと申し出られた場合に、それを断る法的根拠を失う大変重大なものとなりかねません。 既に岩手県当局の発表によりますと、
花巻空港は夜間使用されていないところから、この空港に対して米軍の夜間離発着訓練に使用させてほしいとの申し入れがなされているそうであります。岩手県当局は、この空港は民間空港であり、米軍機の使用を認められないものであるということ、それから日米地位協定に基づく空港の使用とも全く異なるものであることをお話をし、
花巻空港の使用を練習に使うことをお断りをしているわけであります。ところが、この新ガイドラインが国会を通りますと、この
花巻空港が夜間の離発着訓練にも使用されかねないことでありますし、特に戦争を米軍が引き起こした場合に、この空港周辺にはたくさんの総合病院があるわけでありまして、傷病兵の基地として利用される可能性もあるわけでありまして、花巻市民は黙過できないものとして、この請願に当議会としてもお答えいただきたいと思うものであります。 請願第117号でありますが、JR東北本線の安定・安全輸送確保のための盛岡機関区と一関派出の存続に関することについてであります。 JR貨物東北支社は、全動労に対しまして「盛岡総合鉄道部の設置について」と題する提案をしてまいりました。その内容は、現在、30名体制で機関車の整備、点検などを行っている盛岡機関区を廃止するというものであります。それにかわって盛岡総合鉄道部を設置する。そこには整備点検にかかる職員をわずか9名置くという内容のものでありまして、予期せぬ故障などが発生した場合の対応が全く困難になり、列車の迅速、円滑な補修ができかねる状態になるということであります。 それから、一関派出の存続の問題については、仙台の長町、仙台駅のすぐ南の隣駅なんだそうですが、そこに全部統合するという内容を持っているものであります。これも運行中の事故や、あるいは運転手の病気による運転不能状態、あるいは自然災害による列車の停止などの際に、かわりの機関士を今までは一関から運んで来ることができた。ところが、これが実施されますと仙台、あるいは函館から交代要員を送ってこなければならないということになり、貨物の輸送、あるいは同じ線路を走っている旅客輸送に重大な影響を与えるというものであります。旅客サービスを大幅に低下させる危険のあるこの合理化案を、全動労は認めることができないと主張しているものであります。 最近も専大北上高校の入試に際し、列車がおくれるという事故がありました。万全の体制をしいているといえどもさまざまな事故が発生するのであり、それに対する安全輸送、通勤客、旅客の安全を守っていくために必要な措置であると考えますので、私は紹介議員となったものであります。 それから、第118号請願政府・JRから解雇された元国鉄労働者1,047名の争議の早期解決を求めることについてであります。 この件につきましては、再三マスコミをにぎわし、マスコミもJR当局や運輸省の態度に対し厳しい批判をしているものであります。また、中央労働委員会もこの問題は労働組合側の主張の合理性を認めているところであります。しかし、JR当局あるいは運輸省、通産省ともにこの中央労働委員会の裁定を認めないという状況であります。そうした中で裁判が始まりましたが、なかなか困難な状況になっておりまして、当初、約束された元国鉄の労働者1,047名が所属した組合によって差別され、解雇させられるという状況が逼迫しております。こうした状況の中で、ILOも日本政府のこのやり方は労働基本契約に反するものであるということで勧告をしているところでありますが、これにも同意を示さないで解雇に突っ走っているという状態が続いております。 時間も既に12年が経過し、解雇された労働者は大変な暮らしをしているというふうに聞いておりますし、JRに残った労働者たちも、この人たちの生活を守るために毎月相当額の援助を組合員が出し合って暮らしを支えているという状況もあると聞いております。こうした問題は一刻も早く解決をして、これが前例となり、職員を減らしたいときには会社を解散して新会社をつくれば幾らでも職員を減らすことができるというようなことにならないようにしていかなければならないと思いますので、慎重に御審査の上、本議会開会中に御採択いただきますよう心からお願い申し上げます。
○議長(
多田昌助君) 本請願は、総務常任委員会に付託いたします。
○議長(
多田昌助君) 第116号請願「日米防衛協力のための指針」関連法案の慎重審議を求めるとともに、
地方自治体に関わることについて、政府に地方公共団体の長と確約を求めることについてを議題といたします。 紹介議員の趣旨の説明を願います。
佐藤かづ代さん。 (
佐藤かづ代君登壇)
◆2番(
佐藤かづ代君) それでは、多少の補足をさせていただきます。 タイトルにもございますけれども、新ガイドラインと言われております「日米防衛協力のための指針」の関連法案、これ3法案ありますけれども、昨年の5月に国会に提出されております。しかしながら、国会で論議される以前から与党内でこの法案の修正が取りざたされております。このこと自体が国会の軽視につながりかねない重大なことだと思いますけれども、その中身につきまして、特に周辺事態の定義のあいまいさや自衛隊の行動に新しい任務を与えるのに自衛隊法の改正ではなく、雑則の改定で任務を追加していこうとするところに問題があると思います。法的有効性に疑問を投げかけているその法案だと思っております。 さらに、記として5点ほど上げておりますけれども、そこにかかわる問題でありまして、ACSAの改正法案、これは日米の新たな安全保障条約と言われておりますけれども、この中の後方支援や役務の提供といったものが先ほどの説明の中にも少しありましたけれども、いまだにはっきりしない不安があります。さらに、物品の提供などについては完成品でない武器部品などが含まれており、これも市民にとっては大変な不安の材料となっております。 日本とアジアの平和と安定にかかわる大事なこの重要法案ですので、国におきましては慎重な審議を求めたいと思っております。私たち
地方自治体も国の安全、それから世界の平和に関することについては地方発信もどんどんいたしていく必要があると思いまして、今回の請願の提出に至りました。願わくば今定例会に御採択いただきまして、意見書として政府に上げさせていただきたいと思います。よろしく御審議のほどお願いいたします。
○議長(
多田昌助君) 本請願は、総務常任委員会に付託いたします。
○議長(
多田昌助君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。本日はこれにて散会いたします。御苦労さまでした。 午後3時22分 散会...