野々市市議会 > 1996-06-13 >
06月13日-02号

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  1. 野々市市議会 1996-06-13
    06月13日-02号


    取得元: 野々市市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-15
    平成 8年  6月 定例会(第3回)         --------------------------- △開議   6月13日午前10時08分開議                  出席議員18名 ○議長(山田清司君) 休会前に引き続き会議を開きます。出席議員は定足数に達していますので、これから本日の会議を開きます。       ---------------------------- △会議時間の延長 ○議長(山田清司君) あらかじめ会議時間の延長をしておきます。 議事日程は、お手元に配付のとおりです。       ---------------------------- △議長諸報告 ○議長(山田清司君) 地方自治法に定める会議の説明員、書記は休会前と同様です。       ---------------------------- △一般質問 ○議長(山田清司君) これから一般質問を行います。 通告を受けていますので、順番に発言を許します。15番議員、中村達雄君。  〔15番(中村達雄君)登壇〕 ◆15番(中村達雄君) 「目に青葉、山ホトトギス、初鰹」。ことしも新緑の季節を迎えました。「光陰矢の如し」「年老いやすく学成りがたし」とはよく言ったもので、月日のたつのは早いものです。町長就任後はや1年が過ぎました。粉骨砕身の日々のご活躍に深く敬意を表するものであります。悪しき慣習を廃止し、改革に取り組むときは勇気とエネルギーが必要です。これからも町民のため、町のためにご努力いただきますよう、まずお願いするものです。 社会をよくする、町を住みやすくすると言っても、しょせんはそこに住む人の心根がよいか悪いかにかかっていると私は思います。人のいないところを社会とは言わないのですから、当然といえば当然のことです。自然環境の悪化は人の心の問題であると言えるのです。緑化運動の第一歩はここに視点を置かなければならないと思う。それらの問題など大要5点について質問いたします。 初めに、基金運用の問題ですが、庁舎建設基金も10億円を超えました。まだまだの感は否めませんが、現在のような定期預金の運用では余りにも無策であるように思います。安全性は大切ですが、国債等のファンドを巧みに駆使すれば5,000万円以上の運用益を生み出すことは可能だと私は思いますけれども、いかがでしょう。そのほかにも方策はあるはずです。ぜひとも検討して、今年度中に対応していただきたい。 次に、電子図書館の整備について、近い将来学校のマルチメディアの導入を計画されておりますけれども、これと並行する形で検討いただきたいのであります。 新たに図書館を建設するには相当の資金も必要ですし、プランニングにも時間がかかります。将来的にはぜひとも大型の中央図書館は必要ですけれども、電子図書館はパソコンがあればオンラインでアクセスできますから公民館等でも対応は可能です。学校の図書拡充にもアンバランスが生じません。メディアルームがそのまま図書館になります。データベースを工大にお願いすれば、お互いに経費の削減ができて一石二鳥ではないかと思います。奈良県にある国立先端技術大学院で実用化されております。調査、検討していただきたい。 さて、これからの季節には水難事故が多くなることが懸念されますが、それ以外のさまざまな事故、病気などで急を要する場合に、救急救命法をマスターしている人が身近にいるといないとでは大きな違いがあります。 例えば、呼吸が停止した場合、8分以上経過すれば回復の見込みはほとんどありません。回復したとしても脳に障害が残る場合が多いと伺っております。そのときに人工呼吸ができれば救急車の到着や本格的な処置のできるまでの時間が確保できるのですから、延命の確率は極めて高くなります。そのほか、出血多量による死亡などを防ぐ方法など、さまざまな対応を知っておくことは大切で役立つはずです。 公民館事業として、また社会教育事業として、できる限り多くの町民を対象に講習会を開催していただきたいのですが、いかがでしょう。ぜひともご検討いただきたい。 次に、信号機の改善の問題ですけれども、現在の自動車用の信号機は太陽光線が正面から当たると何色であるか全く認識できません。そのために現実に事故のあった交差点も少なくないのであります。当町で何カ所該当するのか調査されて、発光ダイオード型の信号機のライトに取りかえるようにお願いしたいのです。特に、西日の当たるところは角度が平行に近いこともあり、危険性は著しいので早急に対応していただきたい。 最後に、緑化運動に対する意義と対策について、これまでにも何度となく申し上げてきましたけれども、自然から享受しているさまざまな恩恵に対して余りにも私たち人間は傲慢になっているのではないかと私は思えてならないのです。 空気や水が余りにも当たり前に手に入れることができるからでしょうか。欠乏したときにいかに大変なことになるか、想像するだけでぞっとします。石油や電気がなくなるだけでも大変なパニックになることを考えれば、人類の生存にかかわるこの水や空気の浄化を考えないとするならば、愚かとしか言いようがないのであります。 世間で妻が病気で亡くなられて初めてその偉大さを実感したという話はよく聞きます。そのときに空気のような存在だったとも言われますが、現実のこの自然が失われてからどうしようかと思ってもやり直しがきくものではないということです。地球の温暖化やオゾン層の破壊もまだまだ他人事のように思っている人は多く、目前に死の危険が訪れなければ真剣に考えようとしないのでしょうか。国も地方も政治家がリーダーシップをとらなければならない問題であると私は思うのです。 エジプト、メソポタミア、インカなど過去の文明の崩壊は、その原因の大半は自然破壊によるものです。今度は、それが世界的な規模のものであるということの認識が必要なのではないかと私は思います。 具体的には、地域の植林や管理は町民がボランティアで行うことを原則として行政は大規模の公園を整備する。また、グラウンドなどは利用している各種団体が整備に協力することを条件とするなどの対応をなされてはいかがでしょう。 いずれにせよ、無償で自然を謳歌するという感覚は今後一掃せざるを得ません。それほど自然は回復力を失っているのです。今後、気象異変はますます厳しくなるでしょう。自然からのしっぺ返しは必然だと私は思う。 以上、関係各位の誠実な答弁を期待いたしまして、私の質問を終わります。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。  〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) おはようございます。 ただいまの中村議員さんのご質問は5点あったと理解しております。 まず、冒頭に大変叱咤激励をいただきましたことを心から感謝申し上げます。また、本日傍聴いただきました町民の皆様方にも心より厚く御礼を申し上げる次第でございます。 まず、第1点目の基金の運用についてでございます。基金の運用につきましては、ご指摘のように現在、定期預金で運用を行っております。ご存じのように町の公金の取り扱いは、町の金融機関に大変なお世話をいただいているのが現況でございます。こういった意味合いから、町の銀行とのかかわり合いで切り離せないものだと思っております。また、借入等の問題につきましても、できるだけ低利でお願いをしているのも事実でございます。無理をも言っているわけでもございます。こういった意味から、現行では便利性、あるいは地域の金融機関での運用をいたしておる次第でございます。 中村議員さんのご質問にある国債等々の運用によって有益性ということのご質問だったと思います。十分私も理解はいたしております。言うまでもなく、公金運用の取扱上の見地では、安全、確実、有利が三大原則でございます。ご存じのように当町の出納業務のすべてを現在は指定金融機関を通じて行っております。現況下の低金利時代でございます。そういったことを十分私も念頭に入れまして、確実な有益策をこれから模索し検討していきたいと思っておりますので、またいろいろなお知恵をご拝借したいと、このように思っているところでございます。 次に、電子図書館等の整備についてのご質問だったと思います。ご指摘のいわゆる紙のない図書館、いわゆる電子図書館を考える場合は、高速情報通信ネットワークを使ったマルチメディア技術を最高度に利用するシステムだろうと、このように思っております。いかなる機能を提供すべきか。また、どのような方法で模索するのか。どれだけの人間的で、かつ、強力な読書環境を提供できるかを念頭に、情報のユニットの設定がなされ、しかもファイル・トランス・ファーといわれる機能が最も大切であると聞き及んでおります。 加えて現町立図書館の状況につきましては、県立図書館へのパーソナルコンピューターの導入に向けて、新刊図書へのバーコード化を推進いたしております。県内図書館同士ネットワークに向けて取り組んでいるのが現況でございます。 ただいまご提言がありました件も含めて、町民の皆様方のご意見を十分取り入れ参考にいたし、施設建設、そしてネットワーク化を進めて構築してまいりたいと、このように存じております。 今後も中村議員さん初め多くの議員の皆様方の豊富なる知識をも十分参考にしながら、さらなるご指導、ご鞭撻を賜って改革に取り組んでいきたいと、このようにも思っております。 次に、救急救命法の講習拡大についてのご質問だったと思います。講習拡大についてでありますが、もちろん病気や事故の際、その救急処置の良否が生命にかかわり、また、後々の病状を左右することもあり得ると思っております。正しい救急措置を知り、実施できるようにすることは日常生活においても大変重要であると、このように私も思っております。 町では、これまで「けんこうまつり」や地区健康教室PTA事業など行っているほか、体育指導員スポーツ団体、子供会等々の指導員、学校の先生方を含めたプールの監視員、あるいは消防団員等を対象として、日本赤十字病院の社員の方や消防署の協力をいただきながら、救急救命の対処の仕方の講習をやっているところでございます。 今後も各種の事業を通じまして、こういった救急救命法の普及啓蒙をさらに図っていきたいと、このように思っております。 現在、野々市町の消防署には5名のライセンスを持った職員も配置されております。こういった方々の協力を得ながら、こういった幾つかの事業をする場合にお招きいただきまして、講習会をも実施していきたいと、このようにも思っておりますので、ご理解のほどをお願いしたいと思います。 次に、信号機の改善についてであったかと思います。信号機の設置及び改修については、公安委員会の所管するところであります。維持管理、運用等につきましても警察署で行われております。 また一方、信号機は交通秩序を守るためには重要な施設でもございます。その設置については、場所及び設置箇所の諸条件等を十分考慮に入れて設置をいただいておるところでおりますし、また、そのようにも聞いております。 また、当町も子供たちやお年寄り、いわゆる交通弱者の、あるいは多くの町民の方々の交通安全のためにも多くの信号機の要請を現在行っております。現在、12の箇所の申請がございますので、鋭意努力しながら公安当局、警察当局にも陳情しお願いをいたしているところでございます。 ご指摘のございました太陽光線や街路樹などによる識別しにくい信号機の改修については、これまで信号機の高さや位置、形状を考慮するなど対処していただいておるところでございます。ご質問の発光ダイオード型への信号機の取りかえについてでございますが、この信号機は現在全国で実験的に設置されているというふうに承っております。そのよしあしにつきましては、現在研究中だとも、このようにも聞いております。石川県においては、この信号機の設置は現在ないというふうに承っております。 いずれにしましても、発光ダイオード型の信号機は現在試行中であるということでございますが、今後もその状況や効果を十分聞き、検討しながら警察当局の方にもお願いをしてまいりたいと、このように思っております。 現在、野々市町では79の信号機が設置されております。今後、こういった識別しにくい信号機や、特に危険性のある場所を調査いたしまして、その対応について警察と協議、要望をしていきたいと、このように思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと思っております。 次に、緑化推進の意義でございます。緑豊かな住みよい住環境は、精神的にも人間を落ちつかせ、潤いのあるまちづくりに欠かせない重要な要素であると思っております。私も緑化推進ということは非常に関心を持っておりますし、私も植木、盆栽等は大変趣味の一つとして日夜努力をしているところでございます。 今日まで公共施設を整備をしていく中で緑化を進めてまいりましたが、まだまだ十分とはいえないということを私も認識しております。これからも町民皆様方の積極的な緑化に参加をいただいて、地域の特性を生かし緑化を進めていただくように啓蒙してまいりたいと、このようにも思っております。 また、大規模な公園の整備につきましては、長期計画の中で十分取り入れ検討をしていきたいと、このようにも思っております。 なお、公園の樹木、街路樹等の管理、グラウンド等の整備につきましては、町内の皆様方、あるいは各種団体の方々にお願いをしているところでございます。引き続き地域のこういった住環境の整備は、やはり地域に住む方々のお力も大変必要かと思います。すべて行政ということは大変至難でございますので、こういうことも町民多くの方々のご理解を得ながら協力をこれからもお願いしていきたいと、このようにも思っております。 俗に言われます資源有限、知的無限という言葉がございます。やはり資源は決して無造作にあるものじゃないということも私も十分わかっております。頭の能力は使えば使うほど発達するもんだと。使い切れないほどの細胞が我々の頭の中に入っているということも聞いております。こういうことを一つの私の理念として皆様方に、あるいは職員にもお願いしながら、町民の方々にもお願いしながら緑化運動の啓蒙を進めていきたいと、このようにも思っております。 以上、中村議員さんの質問にお答えいたしましたが、できるだけ努力しながら今後も粉骨砕身、行政、町民の幸せのために頑張っていきたいと、このように思っております。 ○議長(山田清司君) 15番議員、中村達雄君。 ◆15番(中村達雄君) 答弁、一応了解いたしました。 ただ、最初の基金運用については、すべての基金というのではなくて、庁舎建設基金だけでも何かそういった形で画期的なものにしていただきたいという趣旨ですので、ぜひお願いします。 それから、2番目の電子図書館の整備については、実情調査を近いうちにしていただいて、実態をしっかり掌握していただきたいということで、この点をお願いいたします。 それから、救命救急法のこの問題については、希望者をまずその町民の中で町内会の回覧板か何かで一度募っていただいて、そういう希望者が相当おいでるということになった場合は、町内会単位でもいいですし開いていただきたいと思います。結局、身内や家族とか近くにそういう人がおいでれば何かあったときにすぐ対応できますので、できるだけ身近にそういう方がおいでた方が私はいいと思いますので、そういう意味での希望者を募っていただきたいと思います。 それから、信号機の改善については、実験段階だと言われましたけれども、もう実用化されておりますし相当ついております。これは先日もNHKでも報道しておりましたので間違いありません。ですから、その実態掌握をもう少ししっかりしていただきたいと思います。 以上の4点が要望なんですけれども、この緑化運動の意義については、大規模な森とか林をつくるということなんです。それと将来、野々市町が全部宅地化された場合に今の七カ用水の水がただ流れていくだけになります。水も空気浄化にものすごい大きな作用をしているわけで、そういったものを森や林の中へ取り込んでいけるものができれば、これは地下水への浸透がありますし、また、実にさまざまな洪水を防ぐための保留地にもなります。そういった構造的なものも含めて、そういうふうに自然によって私たちの生活環境を守っていくことの知識。そういう意味でも今の実情を見ますと、もうそういう場所を確保するということすら不可能になるわけで、ぜひとも今のうちに計画に入れていただいて、具体的なものは将来的に先になりますけども、5番目の緑化運動推進の根本的な大事業を町長として考えていかれるのかどうか、その点だけお願いしたいと思います。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。 ◎町長(安田彦三君) 特に5番目の緑化推進の意義についての再質問だと思います。 今ほど申し上げましたとおりに、緑化運動は大変必要でございます。人間生きるためには水と空気と太陽、太陽イコール緑だとも思っております。そういう面で大変重要な施策の一つだということは理解しております。緑化運動につきましては、さらに進めていきたいということはお約束を申し上げます。やはり町に緑があるということは、大変心も潤うことでございます。あるいは、きれいな水を浄化することも緑によってできるものだと、このように理解しておりますので、前向きに積極的に緑化運動を進めていきたい、このように思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 ○議長(山田清司君) 次に、8番議員、中道明君。  〔8番(中道明君)登壇〕 ◆8番(中道明君) 私は、合併問題について質問いたします。 昨年は野々市町合併40周年の記念の年でありました。記念誌「愛と和の町 ののいち」の中にも一町三村の合併での新しい町の誕生の苦労が記されています。いずれにしても、合併の選択をして今日の発展を見たことには違いありません。もちろん、町民の町発展への努力があったからこそではあります。 さて、昨年、平成7年4月に市町村合併特例法が改正施行されました。改正の趣旨は、国土の均衡ある発展。広域的な地域の整備振興を推進する必要。市町村を超える広域的な行政需要への対応。地方分権の推進等の観点からも、市町村の行財政能力をさらに強化。自主的な市町村の合併推進の必要性。 また、金沢市が中核市に4月1日から移行しました。全国664都市の中で12の政令指定都市に次ぐ都市制度上の格付です。規模能力が比較的大きな都市について、その事務権限を強化し、できる限り住民の身近で行政を行う地方分権推進のための一方策です。 行政体制の整備では、広域行政の推進があります。多様な広域行政では、一部事務組合、広域市町村圏など多様な広域行政の仕組みがあります。自主的合併の推進は、地方分権の進展と相まって地方自治の担い手としての市町村の基礎をより一層強固にすると思います。小規模市町村と地方分権では、市町村相互の広域行政による対応はもとより、中心都市との連携支援、規模や行政能力に応じ段階的な権限の移譲が考えられます。 また、日本海国土軸としての石川、金沢圏を考えた場合はどうか。金沢市とのかかわり、生活に密着した公共施設、下水、産業廃棄物など、また産業経済、教育、交通システムなどをどう考えるか。これら合併にかかわる地方分権の推進、長期的、広域的なまちづくりを考える必要があると思います。 ところで、過去に何度か議会でも質問があったことが記録されていますが、それはいずれも合併反対との立場からの質問または要望です。 しかし、時の町長はその都度、町民の意思を尊重して、または賛否の意思を示す時期ではないなどとしてそのことに触れることをタブー視してきたように思います。 そこで、私はすぐれた洞察力と勇敢な実行力を持つ町長に質問します。昨年、町長に就任以来、何度か合併問題について触れられた記事を見ますと、「避けて通れない問題であり、町民の声に慎重に耳を傾け、町民の大半の意思が赴くところを見きわめたい」「合併を決めるのは町民」と言われています。 そこで、町長はどんな方法でいつごろまでに町民の意思を見きわめる考えなのかお尋ねします。 私は、合併を最終的に決めるのは町民であると思いますが、合併の長所、短所を的確に見きわめることです。行政はその判断、比較材料を正確に町民に提供すべきと思います。 合併問題は関係市町村にとって将来を託する自治体を選択する大切な問題です。また、合併は相手があることゆえに、その可否は別としてプロポーズがあれば相互に話し合いの場を持ち、意見交換することはむだでないと思いますが、いかがでしょうか。 野々市町が40年前に合併によりスタートし今日の発展を見たことを考えれば、合併の効果は長い年月について町民が地域の発展をどう考えるか、議会と行政が適切な判断ができるかにかかっていると考えますが、いかがでしょうか。 これで私の質問を終わります。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。  〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) 中道議員さんの合併問題についてでございます。 大変大きな大きな問題であるということは十分認識をいたしております。私は、町長就任以来、新総合計画に基づき21世紀における5万都市、5万都市を目指して諸施策を遂行してまいっております。 特に町民の皆様との対話を何度か重ねてまいっております。町民の生の声を施策に反映していくことが町民本位の行政の基本であると、このようにも思っております。各地の対話集会、懇談会に出席し、これらの会合から多くのご意見や要望をお聞きしております。合併問題につきましては、現在、論議も余り深まっていないと、このようにも認識しております。 私は、愛と和の町民憲章の理念のもとに、当面する都市整備基盤、生活環境の整備を初め、教育、福祉、医療や地域の活性化のための諸施策の遂行に全力を尽くしていきたいと、このように考えております。今のところ、合併については全く考えておりません。白紙の状態でございます。 この問題は、中道議員さんもおっしゃるとおり町の将来にかかわる、あるいは町民生活にとって極めて重大な問題であります。今後とも町内の各種集会や懇談会等のご意見をお聞きしながら、とりわけ慎重に対応していきたいと、このように思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 また、ご参考までにご存じのとおり私の町長室には直通のファックスを置いてございます。二、三の方々から大変貴重なファックスもいただいております。「当町にまいりまして20年たちました。いずれ金沢市へ合併することを目標にまいりました。しかし、この町に住んで、その人との、地域との触れ合いをしてみた場合、大変すばらしい町である。町長さん、合併は十分慎重に考えてください。私は住んだこの野々市町を大変愛しております。そのように町長さんも理解しながら頑張っていただきたい。」、こういうファックスもいただいております。現に、そのファックスの中には一議員さんのお名前も載っております。その議員さんには、私は見せておきました。その議員さんも大変感動しておられたと、このようにも理解しております。 以上、合併につきましては、私の考えは現在のところそういう考えでございますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。
    ○議長(山田清司君) 8番議員、中道明君。 ◆8番(中道明君) 大変明快な答弁をいただきましてありがとうございました。 ただ、これは仮定の問題ですから、仮定で質問するのは大変恐縮なんですが、合併とか何かということになりますと、編入にしろ新設にしろ相手があると先ほど私も申しましたけども、その相手からのプロポーズに対する話し合いの場なんかについては、大変恐縮なんですけどもう一度その辺のお考えだけをお聞きして、再質問させていただきます。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。 ◎町長(安田彦三君) 現在のところ、正面切ってそういう話は私の耳の方へは届いておりません。今、申し上げましたとおりに、今年の冒頭にも新年のごあいさつにも述べたとおり、私の与えられた職務は町長として5万都市を目指して頑張っていきたい、このように私は強い信念を持って行政を担当していきたいと、このように思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 ○議長(山田清司君) 次に、9番議員、山下志津枝さん。 〔9番(山下志津枝君)登壇〕 ◆9番(山下志津枝君) 町長には、就任1年目を迎え行政需要の複雑多様化と厳しい財政環境下にあって、21世紀の安全で安心できる安定した行政を目指し、初めての当初予算を編成され、今日まで的確な行政を日々執行されてこられました。特に、4万3,000町民の福祉向上を願って訪問看護ステーションの設置、介護手当の充実、障害者福祉計画、少子者対策に伴う子育て支援事業など、ハード面よりソフト面に着実な進展に配慮され、私は心から敬意を表する次第であります。 私は、平成8年度第3回定例議会に当たり、当面する諸問題、以下数点にわたり町長並びに関係部長にお尋ねいたします。 質問の第1点は、口座振替全期一括納税制度の導入であります。平成8年度予算におきまして、町民税22億9,945万4,000円、固定資産税20億7,286万7,000円、都市計画税2億1,033万9,000円、合計45億8,266万円が計上されています。 通常、固定資産税及び都市計画税は5月、町・県民税は7月、それぞれ4期に分類、納税通知書が配付されます。そして、第1回の納期日に全期分、すなわち1年分を納付された場合は報奨金が差し引かれることは周知のことと存じます。 ちなみに、前納報奨金制度によれば、固定資産税、都市計画税の場合、年金額10万に対して4,000円、町・県民税10万に対して2,250円が支払いされます。もちろん、平成8年度は特別減税が実施されますので異なってきますが、いずれにしましても当局が啓蒙推奨しています口座振替制度に加入した場合、この有利性が適用されないことは非常に矛盾を感じてなりません。 前納報奨金の状況につきましては、平成6年度において固定資産税で前納納税者数1万1,315人、2,908万1,000円、町・県民税では前納納税者数5,684人、587万5,000円支払いされております。 一方、前納報奨金のない口座振替加入状況につきましては、町・県民税で調定件数5,604人、振替率15.6%、固定資産税の調定件数1万1,300人、17.1%であります。 そのほかに、現在、各地域において納税組合41団体、1,191人が報奨金制度が適用されていますが、これは主に旧町の方々で主として農家が対象であります。口座振替加入者は、現在、各期分第1、2、3、4期をそれぞれの納期の末日に預金口座から当局は振替していますが、優良納税者である口座振替の全期前納振替者に対し、第1期の末日に第1、2、3、4期を一括して預金口座から振替する制度を改正し、1日も早く報奨金の恩恵に浴するようお願いいたします。 いずれにしましても、社会経済情勢の変化により雇用形態の多様化する中で、いまや女性の労働力は50%を超え、また、確実に到来すると言われている高齢者社会にも対応し、納税者の利便性と有利性を図るためにも当局には口座振替制度の促進とあわせて、来年度より町税の口座振替加入者に前納報奨金制度を受けられる納税方法を導入されるよう、ぜひとも検討、実施をお願いいたします。町長のご所見をお尋ねします。 また、この機会にもお尋ねしますけど、野々市町にも住宅金融専門会社、いわゆる住専から融資を受け不動産関連会社が所有しながら、固定資産税など滞納している物件があるやと聞いていますが、その金額と現在どのような状況かお尋ねします。 あわせて、平成7年度町税の滞納見込額とその対策についてもお尋ねします。 第2点は、金沢法務局野々市出張所の統廃合についてであります。去る、3月14日付北國新聞によれば、行政改革の一環として平成7年7月4日、民事行政審議会から法務大臣へ提出された諮問への答申に基づき、3月初め野々市町、鶴来町、富来町のいわゆる登記所の統廃合の申し入れがあり、野々市については本局への統合になるが出張所がコンピューター化前なので簿冊庁とコンピューター庁との並行事務の混乱を避けるため、平成9年秋ごろまでにコンピューター化を終わらせ統廃合を行うとあり、また、既に2月の段階で安田町長に申し入れがあったように聞きましたが本当でしょうか、お尋ねします。 現在、野々市出張所の商業、不動産登記申請は、年間約7,200事件と推定され、その他多くの閲覧などがあります。金沢法務局野々市出張所設置の経緯をたどれば、大正11年11月25日、金沢区裁判所野々市出張所として設置され、昭和22年、同24年に名称変更、昭和54年2月5日、本町2丁目97番地より白山町33番の1へ移転されています。70年以上の歴史と伝統を持つ野々市出張所が昭和54年白山町に移行するため、当時の町当局、議会、先人の皆様の並々ならぬご努力があったと承っております。 民事行政審議会から示された配置基準、すなわち1年間の登記事件数1万5,000件に達してはいませんが、廃止されますと地域振興が阻害されることは明白であります。過去、地域住民の私権の擁護に貢献でき得たのも、登記所が身近にあり地域に密着していたためであり、これが廃止になれば住民の利便性が著しく損なわれるだけでなく、経済的負担が増大することは間違いありません。統廃合は、町の発展と地域振興を阻む隘路の一つにもなりかねません。 5万人都市構想を描く安田町長には、地域住民の理解なくしての一方的な金沢法務局野々市出張所の統廃合について、どのような認識をお持ちか率直なご見解を賜り、私の一般質問を終わります。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。 〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) 山下議員さんの質問は2点、町税の口座振替について、登記所の統廃合についての2点だと承りました。お答えをさせていただきます。 税収入の確保を通じて税の負担の公平を図ることは税業務の基本であります。収納率の向上が強く求められているのも承知のとおりでございます。 ご質問の口座振替制度につきましては、納税貯蓄組合とともに納税者の利便を図るとともに、収納率を高める方策として加入の推進に努めているところでございます。この制度は、ご存じのとおりに加入者において原則として各期ごとの自動振替というふうになっております。現在のところ加入者の方々から前納できないなら口座振替を解除したいという申し込みは現在聞いておりません。 しかし、このご質問の趣旨につきましては、貴重なご意見として承っておきたい、そのように思っております。今後も検討課題として納税者の意向を十分踏まえ、関係機関と協議してまいりたいと、このようにも思っております。 滞納者の関係ではございますが、景気の回復がまだ一方厳しい状況でございます。収納業務に関しましても大変厳しい社会環境が続いております。税関係職員一丸となって滞納のないよう進めておるわけでございますが、特に滞納者へは文書や電話、あるいは催告、あるいは臨戸訪問による徴収等を重ね、再三指導徹底に努めております。自主的な納税ができない滞納者につきましては、厳正なる滞納処分によって対処してまいりたいと思っております。今後もご理解をお願いしたいと思います。 正直申しまして、私が町長に就任しましてそういった滞納者、再三にわたる忠告、お願いにもかかわらず滞納に対する前向きな姿勢がなかったということで、厳しく差し押さえ命令を出しまして大変いやがらせの電話を受けました。私は、そういうことは公平、公正の原則に反するという毅然とした態度を持って実行したことをここに報告申しておきます。 なお、詳細の内容につきましては、後ほど総務部長から補足説明をさせます。 次に、登記所の統廃合計画でございます。今ほど山下議員さん言われたように、法務局の支局または出張所の適正配置に関して、民事行政審議会の答申が平成7年7月に法務大臣の諮問に対して出されております。この件につきまして、町へも本年2月法務局から統廃合についての申し入れがありました。事実でございます。さきの新聞の報道にもありますように、受け入れは困難である旨のお答えは十分私もしておきました。 行政改革が住民に不便をかけるような行政改革でないというように、一応、私は強い口調でお願いをいたしたところでございます。 さきの答申の中でも、現在約1,000カ所ある登記所のうち、年間登記申請件数が1万5,000件に達しない比較的小規模な出張所等を含め、今後10年間で統廃合をしていくという基準が示されております。 石川県内では昨年12月に宇ノ気登記所が、あるいは津幡登記所が統合された実績がございます。 平成9年度の秋口をめどに、野々市、鶴来、富来の登記所の統廃合が計画に挙がっておることも事実でございます。しかしながら、登記所はご存じのとおり明治時代に設置して以来、国民の私的権利の保全のため重要な役割を担ってきたところでございますし、地域社会の中で親しまれ、強い関心と愛着を持たれているのを十分理解しております。 我が町でも大正11年11月に金沢区裁判所野々市出張所として設置して以来、74年の歴史を刻んでおります。答申では、広域市町村圏域の中での統廃合を進めるとのことでありますが、あくまでも住民の利便性を最重要視するよう考えていただきたいということも強く要望してございます。 当然、国の行政改革は進めていただきたいと、このように思っておりますが、そのために先ほど申しましたように地域住民の不便を感じるような配慮はなされなくてはいけない、ぜひそういった配慮をしていただきたいということも重ねてお願いしてございます。 都市化が進み、人口が増加しておりますこの野々市町でございます。非常に必要性ある行政機関であり、ぜひ存続をしていただきたいと、このようにも願っております。 今後は近隣の市町村とも連携をとりながら、存続に向け関係機関に強く要望をしてまいりたいと、このように思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと、このように思います。 ○議長(山田清司君) 総務部長、説明。 〔総務部長(田中宣君)登壇〕 ◎総務部長(田中宣君) 町税の口座振替について補足説明をさせていただきます。 町税収入における納税方法の内訳に関しましては、全納税者に対しまして口座振替加入者が17.3%、納税貯蓄組合扱いが約22%で、残りが個人で納付されている方々でございます。 口座振替制度の普及につきましては、個人で納付されている方々に対しまして、口座振替納付依頼書を毎年送付し加入を勧めるとともに各金融機関へ働きかけるなど、この制度を利用していただくようPRに努めているところでございます。 ご質問の口座振替の全期前納につきましては、各金融機関の協力、それからコンピューターシステムの変更等幾つかの問題点もございますが、今ほど町長からの答弁ありましたとおり、今後事務的にも検討をさせていただきたいというふうに思っております。 次に、町税の滞納状況と対策についてでございますが、本年5月末現在の平成7年度滞納繰越分で町税あわせまして1億8,000万円余りの未納となっております。滞納額のうち差し押さえや競売によります交付要求等の滞納処分を行った者、それから行方不明等により執行停止を行った者が全体の約半数ございます。その他の滞納分につきましては、税務課及び住民課、国民健康保険係、全職員で地区ごとに担当し臨戸訪問等によります徴収、それから電話催告等により納税の徹底指導に努めておるところでございます。 なお、住専からの融資を受けております不動産関連会社の滞納についてのご質問でございますけども、私どもの方では不動産会社がどこから融資を受けているかというような調査は行っておりません。その実態はわかりかねますが、マスコミ等の報道により公表されました関連会社の中で、1社が固定資産を所有しております。平成7年度分が延滞金を含めまして65万700円が滞納となっておるところでございます。現在、先方とは納入方法等につきまして話し合いを行っておりますし、滞納処分につきましては保留している状況でございます。 以上でございます。 ○議長(山田清司君) 9番議員、山下志津枝さん。 ◆9番(山下志津枝君) 理解あるご答弁ありがとうございました。口座振替制度のことですけど、私の調査した限り金沢市では平成8年度から口座振替一括前納者に既に報奨金を出されています。それに固定資産税は終わり、市民税について、野々市町の銀行を含め取り扱いされています。 市役所のカウンターにも私いただいてきたんですけど、この振替制度の報奨金のこのパンプレット等も出ていますので、来年度ぜひとも検討よろしくお願いいたします。 そして、法務局統廃合については、可能な限り当局、議会一致して存続運動を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 以上。 ○議長(山田清司君) 次に、16番議員、岩見博君。 〔16番(岩見博君)登壇〕 ◆16番(岩見博君) 私は、日本共産党を代表して質問いたします。 高齢化社会を迎えて人間らしい介護を保障するにはどうしたらよいか。これは国民的な緊急課題であります。 5月30日、厚生省は公的介護保険法の最終試案を示し、今月10日には老人保健福祉審議会もこれを認める答申をしてきたわけであります。しかし、最終試案でも多くの問題点は依然残されたままで、真に国民が望む介護が保障されることにはなっているとは思いません。 どのような問題点があるか、その第1点は、保険給付の対象者を極めて限定しているという点であります。例えば、40歳から64歳までの給付については、老化に伴う介護の観点から介護の範囲を定めるとして、脳卒中などの老化に伴って介護が必要な場合だけを給付の対象として、65歳未満で介護を必要とする交通事故や労働災害などによる障害者は公的介護保険法の対象外とされています。実態として、65歳未満は対象外に等しいと言わなければなりません。 町長、現在、町のホームヘルパー派遣事業、訪問看護事業がありますが、これでは介護保険法が実施されても65歳未満の町民は脳卒中などを除いては公的介護保険法の対象から除外されることになってしまいます。 65歳以上のお年寄りについても、保険の対象となるのは最も軽くて自分で入浴できず、車いすでしか移動できない人となっており、それ以下の軽度のお年寄りは給付の対象から除外されています。昨年11月に全日本民主医療機関連合会が65歳以上の訪問看護利用者3,000人余りを対象に、厚生省が示すモデルケースに当てはめて行った調査でも2割の人は給付対象外となった調査結果を発表しています。虚弱のお年寄りについてもどんな状態を虚弱とするのかの具体的基準も示されておらず、何人のお年寄りが虚弱と認定されるか全くわからないと指摘しております。こうした調査結果にもあらわれているように、介護サービスを希望する65歳以上のお年寄りでも給付の対象外となるケースがあるということです。 野々市町に当てはめた場合で見るとどうか。福祉課で調べてもらったところによれば、現在、ホームヘルパー派遣事業利用者は34名で、そのうち65歳未満は12名で、そのうちの10名が対象外となります。65歳以上でも厚生省が示す最低のモデルケース以下に該当する人は13名となっています。デイサービスで見ると5月の利用者は全体で53名で、現在のところ65歳未満では対象外となる方はおられませんが、65歳以上では厚生省が示す最低のモデルケース以下に該当する人は25名となり、ヘルパー、デイサービス利用者87名のうち、実に48名が介護保険給付の対象外となってしまうおそれが出てきているわけであります。 このような深刻な影響が出てくるわけです。これでは一体何のための介護保険かということになりかねません。介護を考える場合、寝たきりをつくらないことを重要な柱としなくてはなりません。厚生省が示す公的介護保険制度では、寝たきりにならないと介護サービスを受けることができないことになってしまいます。 第2の問題は、施設サービスの実施を在宅サービスから切り離して2001年としていますが、現在でも特別養護老人ホームなどの基盤整備の見通しが全く立っていない中で、本当に施設サービスの確実な見通しがあるのか。どのような計画になっているのかは最終試案でも示されておりません。このままでは特養ホームへの入所に2年から3年待機しなければならない状況が解消される保障は全くないわけであります。 第3の問題は、保険料などの負担の問題です。厚生省は施設サービスが同時実施されないことから、保険料は当面は500円と低く見せかけています。これは現在のホームヘルプサービスなどの費用が1兆円以上かかると言われているのに、保険料算定根拠を7,000億円と意図的に低く見積もっているためです。国民の反発を招いてはスタートできないとの思惑が働いているわけであります。施設サービスが実施されるときには、保険料は一気に上がり、2005年には3,700円にもなることからこのことがうかがえます。このことは在宅から始まるサービスも今以上のサービスが期待できないどころか、現状の水準すら切り捨てられる危険性を示しているのではないでしょうか。 さらに、厚生省は高齢者からも保険料を取るとしています。国民年金受給者のうち550万人は月額4万円以下です。これらのお年寄りにはとても払える金額ではありません。年金受給者以外の低所得者はどうなるかは明らかでありませんが、保険料未納者については給付率の引き下げ等の措置を講ずるとペナルティーを明記しているわけであります。その上、サービスを受けるには1割の利用料を取られることになります。 例えば、現在、野々市町、金沢市周辺の特養ホームの1人当たりの基準額の平均は26万円から27万円と言われておりますが、本人負担額は免除者も含めて平均で3万9,000円ほどになるようであります。介護保険法では、日常生活費約6万5,000円は給付対象外となり、残りの21万円の1割、約2万円強が利用者負担となります。これに日常生活費の約6万5,000円で月額8万5,000円もの自己負担ができないと、2001年以降特養ホームに入所できないことになってしまいます。これでは年金生活者の多くを占める低所得者層は、実態として制度から除外されかねません。 このように保険料を払ってもサービスを受けれる対象が限定され、重い利用料の負担がかかってくるのでは、介護保険制度が負担あって介護なしの制度になる危険性が大きいと言わなければならないでしょう。ここからはとても老後の展望を見出すことなどできないと思います。町長はどう思われますか。 保険料の事業主負担についても、事業主負担率を引き下げることもできるとしており、社会保障に大企業が責任を持つことを免除していますが、これは財政基盤を不安定にすることにもなるものです。 第4の問題は、保険者を市町村にして最終的財政責任を市町村に負わせていることです。厚生省は介護保険連合会をつくり、一定の財政支援を行うとしていますが、最終的財政責任を市町村に負わせていることには変わりありません。介護サービスについては、住民と密着した市町村が行うことできめ細かなサービスができることから、市町村が責任を持つべきだと思います。 しかし、財政まで責任を持つことは、国民健康保険の二の舞になることが余りにもはっきりしているのではないでしょうか。財政については国が責任を持ち、国と市町村が保険者となって、それぞれの責任が果たせる仕組みを検討すべきだと思いますが、町長はどのような見解でしょうか。 第5に、家族介護に対する現金給付についても明らかにされておりません。現金給付がされない場合、現在、県と野々市町で行っている寝たきり老人等介護慰労金の支給は、介護保険の制度の給付の対象外となります。町長は、その場合でも引き続き町単独でも支給する考えを持っておられるでしょうか。 このように、介護保険法には今私が申し上げた点だけ見てもこれだけ数多くの問題点が含まれております。それだけに、国民的議論がされないままに制度のスタートだけを急ぐのは極めて危険と言わなければなりません。 日本共産党は、昨年末、介護保険制度についての見解を発表し、公的介護の第一義的な責任が国と自治体及び企業にあることを明らかにしました。第1に、立ちおくれている公的介護の水準を在宅と施設の両面から抜本的に充実することです。第2に、希望者全員にそれぞれ行き渡るようにし、交通事故などによる障害者の介護も対象にすることです。第3に、低所得者が介護サービスから排除されないようにしなければなりません。そのためには、保険制度と全額公費負担による措置制度を組み合わせることです。第4に、保険料については負担の公正を図るためにも収入に応じた定率制の負担とし、労働者の保険料負担に企業負担を導入し、高齢者や低所得者からの徴収は免除することです。第5に、いかなる形であれ消費税の増税とリンクしてはならないという5点です。国民の深刻な介護問題を一日も早く解決するためにも、こうした方向で介護保険制度についての国民的議論が必要だと思います。 町長は、厚生省が示している公的介護保険法についてどのような見解かお聞かせください。また、今、私が指摘した問題点についてどう認識され、対処される考えかお聞かせ願いたいと思います。 金丸脱税事件に代表される一連のゼネコン汚職事件を契機に、国、地方を通じて公共事業の入札制度の見直しが求められました。当然、野々市町としても検討課題となり、当議会でも一般競争入札を基本とした見直しを求める議論がされてきたところです。当局も見直し作業を進めると答えてきました。 しかし、その後、今日に至るまでいまだにその具体策が示されないままとなっています。町当局は、既に過ぎ去った問題としているように私には思えてなりません。もし、今日も継続して検討がされているというのであれば、今日までの経過と、いつまでに結論が出せるのかをまず明らかにしていただきたいと思います。 言うまでもなく、公共事業は国や地方公共団体が社会資本の整備目的に行うもので、その財源のほとんどを国民や住民の税金で賄われます。したがって、例えば建設事業を業者に発注、契約するときには、第1に目的どおりの良質なものが最も経済的に期日内に施工されることが求められますし、発注者は契約内容の適正な履行を求め、契約業者に対する監督、検査を厳正に行うことでこれらが得られるわけです。これが住民の付託にこたえる第1の条件だと思います。 もう1点は、国民、住民の税金で賄われることから、入札、契約に当たっては厳正な競争と公正な入札の機会が保障されるものでなくてはなりません。同時に、中小零細業者に至るまで等しく受注の機会が与えられるように制度面を確立することだと思います。この点では、過去においても町の公共事業の入札に際し、業者による談合の告発があり、告発どおりの業者に落札されるという疑惑が幾度かありました。これに対する町の対応は誓約書を取るだけで終わりにしてきたわけですが、これでは談合を防止することができないことは言うまでもないでしょう。町としても、こうしたことが繰り返されることのないようにするための対策がどうしても必要になっているわけです。ゼネコン疑惑事件をきっかけにその緊急性が増したわけです。 私は、以上の視点から入札制度の改善策について提言いたしますので、当局としてもぜひ検討をしていただきたいと思います。第1に、施工に当たっての信頼性の確保という点についてですが、一般競争参加資格要件に基づく審査を行い、有資格者名簿を作成して公表する。資格審査では、有資格者を工事種別ごとに能力、経営状態などを審査し、工事規模に対応してランクづけします。第2に、入札手続きですが、発注者は年度当初に事業計画を発表し、入札参加資格は当該規模に対応するランク内業者に限るという条件をつけることによって、ランク内の業者であれば等しく入札参加を保障することです。そして、工事の概要等を公示し、参加希望者を募集して、現場説明参加者によって入札を行うことです。第3は、落札者をダンピング、過当競争、手抜き工事などを防止する上でも予定価格に上下限枠を設定し、落札は予定価格範囲内の最低価格の入札者を落札者とします。第4に、予定価格の決定は設計に基づく適正な積算による予定価格を設定し、談合による価格のつり上げを防止します。積算基準の見直しも随時行っていくことです。第5に、中小業者の発注機会を確保するため、発注標準を有資格者名簿の資格ランクに限ることはもちろんですが、工事規模、種類に応じて分離、分割発注を積極的に行っていくこと。第6に、他の自治体での事業も含め、談合や不良工事が判明した場合に資格停止や取り消しなど毅然とした姿勢で対処することです。有資格者の経営状況や技術状況を収集するシステムを確立することも必要でしょう。第7に、応募者や落札者がない場合、談合疑惑が生じた場合には入札を中止し、指名、随意契約も活用することです。また、地元中小業者や地域性を考慮する必要がある工事なども同様であります。第8に、設計、積算、施工の発注各段階における審査、監督、検査体制を強化することであります。以上の点を入札制度の見直しに当たって取り入れる考えはないか伺います。 野々市町の農業のコメ減反問題と後継者育成策について伺います。ことしの野々市町の減反面積は118ヘクタール、昨年より8ヘクタールふえています。これはミニマムアクセス米の輸入量が40万トンから50万トンにふえることにより、それに見合った減反を日本の農家に押しつけたことによるものです。しかも政府は、減反の強制はしていない、減反するかしないかは農家の自由と言いながら、実際には減反しないと米価が下がると言って、政府が目標を示し、さらに減反に協力しない農家には1俵当たり1,140円の良質米加算金は出さないとか、政府米買い上げはしないと言ったペナルティーを課すなど、農協にその実行を肩がわりさせるやり方をとっているわけであります。これでは農家は減反に応じるほかありません。これが減反を押しつけでなくて何でしょうか。減反するかしないかは農家の自由というのであれば、政府自身がこうしたペナルティーをまずやめることではないでしょうか。 町長に伺いますが、このようなペナルティーがある環境の中で、農家は減反することなく自由にコメづくりができると思われますか。本当に農家に自由にコメづくりをしてもらおうというのであれば、それを妨げているこうしたペナルティーをやめるよう政府に求めることです。それが自治体の使命でもあります。そうした働きかけを行う考えはおありでしょうか、この点をまず伺いたいと思います。 世界の食糧事情から見ても、減反政策は間違いです。自然災害と異常気象、人口の爆発的増加で世界的食糧危機が既に始まっていることはご承知のとおりで、中国や北朝鮮などアジアの 多くの国々でコメ不足に見舞われています。 FAO--国連食糧農業機関が世界のコメの安全在庫水準を14%から15%としていますが、95年度末には11.6%、42日分にまで大幅に下がっていると指摘しています。国際稲作研究所も2025年までにコメを70%増産が必要との報告を行っていることや、カロリーベースで37%と最も低い日本の食糧自給率であることなどを考えると、減反の必要性はどこにも見当たらないわけです。むしろ日本がコメをつくることこそ、大きな国際貢献ではないでしょうか。 農業後継者の育成という点ですが、農業は気象などの自然相手だけに苦労も少なくありません。朝早くから暗くまで働くことも多くあります。しかし、それに見合った安定した収入が保障されていないことから、なかなか後継者も育ちません。野々市町の統計書で見ても90年に514戸あった農家戸数が6年間で448戸、70戸近くも減っております。農家人口も約360人減少しています。日本農業を守り発展させる上でも、農業後継者の育成、特に青年農業従事者を育成することは急務であります。 そこで提案ですが、新たに農業に取り組もうという人に対して、毎月最低限の生活を保障できるだけの後継者育成補助金を出すことを考えられないでしょうか。こうしたことは金沢市の伝統産業の後継者育成策として既に行われており、農業後継者についても金沢市では月10万円を2年間補助することになっているそうであります。決して困難なことではないと思いますが、いかがでしょうか。 以上、答弁を求め質問を終わります。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。  〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) ただいまの岩見議員さんのご質問3点とお聞き賜りました。1番目には公的介護保険、2番目には入札制度の見直し、3番目は町の農業振興策についてであったかと思います。 第1点目の公的介護保険についてのご質問でございます。高齢化社会を迎え、高齢者介護は現下の重要な課題と認識しております。介護基盤の整備や介護サービスの供給に町といたしましても最大の努力をしているところでございます。将来にわたり国民、そして町民が期待するサービスを安定的に供給していくためには、介護保険制度をどのようにするかによって大変変わってくると思っておりますし、また、慎重な検討が必要であると考えております。 岩見議員さんのご指摘のように、介護保険制度についての厚生省の試案では保険給付金の対象者、あるいは施設介護サービスの問題、保険料の負担、保険者、そして家族介護に対する現金給付など発表されておりますが、多くの問題点、疑問点が指摘されております。私もそのように理解しております。 私ども全国町村会といたしましても、保険者は国とすること、また公費負担のうち市町村の分担割合を低くすること、あるいは家族介護者に対する現金給付を行うなど、厚生省に対して強く要請をいたしております。今後とも慎重な論議を重ね、市町村に過重な財政負担を強いることなく、また介護サービスが市町村間で格差が生じることのないように国の責任において安定した保険運営ができる制度となるよう、引き続き強く要望していくところでございます。そのようにご理解をいただきたいと、このように思っております。 次に、入札制度の見直しについてでございます。平成5年12月に中央建設業審議会の答申以来、国、地方を問わずさまざまな改革が行われてきているところでございます。当町におきましても不正行為を防止し競争性を高めるために、昨年から指名競争入札における業者数をふやすなどの対策をとっております。 県では、本年度から工事請負契約における工事完成保証人制度の廃止を含む約款の改正を行っております。当町といたしましても、これらの実施状況を見ながら引き続き透明な手続で適正な競争入札が行われるよう、できるだけ早く選定要綱の公表や入札制度の見直しを行ってまいりたいと、このように思っております。岩見議員さんにおかれましても、またお知恵を拝借したいと、このように思っております。 ご提案の内容につきましては、慎重な意見として私も真摯に受けとめておるところでございます。今後の見直しの際につきましても、ただいまのご意見を大変貴重な資料として参考にさせていただきたいと、このようにも存じております。ご指摘の入札の信頼性の向上や中小企業の受注機会の確保等にはさらに努力してまいりたいと、このようにも思っております。 やはり町で行う事業はできるだけ町内にお住まいになる業者に広くお願いしながら、町の事業の発展、行政の協力にお願いしたい、これをも私は基本方針として持っているわけでございます。 次に、町の農業振興についてでございます。ご承知のように昨年11月1日より施行されました主要食糧の需要と価格の安定に関する法律、いわゆる新食糧法は米穀の備蓄などによる全体需給の調整や、規制緩和による流通の合理化等を主な目的として米価の安定に努めるものであります。このような中にあって新生産調整については、極力生産者、地域の意向を踏まえて調整し、強制感の伴わない措置とするとともに、転作実施者におきましてはコメの政府買い入れ対象者とする、こういうふうにもなっております。 いずれにいたしましても、生産者が取り組みやすい多様化した手法のものであると、このようにも思っております。なお、未達成者に対するペナルティーの措置はないことにもなっております。 一方、当町の農業を振り返ると、担い手の減少、ご指摘のとおりでございます。農業者の高齢化と農業経営には多くの問題を抱えているわけでございます。今後とも生産意欲の向上に努め、国、県の農業政策を取り入れながら生産基盤の整備を進めるものであり、特にJA初め農業団体の協力を得ながら地域の実情に合った施策を進め、対応に遺漏のないように努めてまいりたいと、このように考えております。 次に、新規就農者に対する支援制度についてのご質問もあったかと思います。県内においては新規就農者は年間20人前後と聞いております。当町におきましては、年に1名程度と非常に少のうございます。就農状況は大変厳しい状況であります。第1次産業であります農業は、生産から収穫までの労力が相当な期間を要するわけでございます。と同時に、天候にも大いに左右されるわけです。農業の経営の安定に不安を抱いている方もおいでるかと思いますし、特に若者にとってはいわゆる3K現場の代表的なイメージもあるんじゃなかろうかと、このように実感も抱いております。 ご指摘の支援制度でありますが、月額一定額を金額を決めて個人に支給してはいかがか、助成金を出すつもりはないかというお尋ねでございますが、現段階ではそういった支援給付金は考えておりません。新規就農に対する施策といたしましては、青年農業者育成確保資金を初め、国、県の制度資金の運用、町単農業振興対策事業の利用による支援を実施をしているところでございますので、そのようにご理解を賜りたい、このように思うところでございます。よろしくご理解のほどお願い申し上げます。 ○議長(山田清司君) 16番議員、岩見博君。 ◆16番(岩見博君) まず第1に介護保険法の問題について、今ほど町長の方からも多くの問題点があるという点で、それについての議論が必要だろうという答弁をされました。私も同感であります。ただ、さらにこの介護保険法の問題点の主要な部分てのは、介護を必要とする人すべてが受けれるようにはなっていないというところが最大の問題点であるという点。それと、低所得者、年金者を含めての低所得者が保険料やあるいは一部負担は必要であっても、介護サービスを受けれる保障が何もない、そういう危険性が大いに潜んでいる法案だというふうに思っております。そういう点を、やはりそういう問題点をぜひ町村会を通じて、ぜひ政府に働きかけてほしいというふうに思います。その点は要望しておきたいというふうに思います。 次に、入札制度の問題であります。今の答弁でも時期を明確に残念ながらされませんでした。この間約3年ないし4年ほど前からこの問題の議論がされてきたわけでありますが、ずっとこのままであります。一体それならいつまでにこれが明確になされるのかという点についてはっきりしてもいいんではないかなというふうに思います。その点でどうなのか。今日までの検討の経過はどうなのか、その点について明らかにしていただきたいというふうに思います。 もちろん、先ほど私が提言申し上げた点をぜひ見直しの中で入れていただくことは言うまでもないと思いますが、その点についてひとつ再度答弁をお願いしたいと思います。 農業振興策の問題でありますが、ペナルティーはないということを言われました。しかし、先ほど私が申し上げたように、将来的な問題を含めてやはりあるわけです。ですからペナルティーはないわけではないわけです。やっぱり歴然とあるわけです。この点を当局はペナルティーと見ないのかどうかということがまた違ってくるかと思うんですけども、これは明らかに農家にとってみればペナルティーの何物でもないというふうに思います。だからこそ言うことを聞いて減反しなきゃならんということになってきているわけです。この点もやはりちゃんと見ていただきたい。だからペナルティーがあるんだということです。それをなくするように町としても政府に対して、やはりこういうものをやっぱりやめるように働きかけをお願いしたいというふうに思います。この点、再度答弁をお願いしたいというふうに思います。 それと後継者の育成の問題でありますが、確かに資金の貸し付け、そういったものは確かにあるだろうというふうに思います。しかし、それは一定の条件がやっぱり整わなくてはだめだろうというふうに思いますし、もちろん返す必要があるという問題も当然出てくるわけです。 だから私の提案しているのは、やはり今町長も言われたようになかなか気象の条件とかいろいろ考えると、また農業に行ってなれるまで数年はかかるだろうということを考えると、ずっとじゃなくても2年ないし3年ぐらいはそういう方法で育てていくという考え方。特に私の考えとしてはやっぱり40歳未満のやっぱりそういった人たちを育成する。特に青年農業従事者を育成するという点では、私はこういった手だてもやっぱり必要ではないかなというふうに思いますので、再度その点の考えはないか伺いたいというふうに思います。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。 ◎町長(安田彦三君) 介護保険につきましては、十分了解いたしまして町村会を通じまして政府の方へ鋭意働きかけをしていきたいと、このように思います。ありがとうございました。 入札の問題でございます。現在は要綱の整備をしております。特に野々市町の建設工事指名競争入札参加等選定要綱を近々に公表したいと、このようにして現在は進めておりますのでその点のご理解をお願いしたいと、このように思っております。できるだけ早い機会に公表したいと思っております。 ご承知のとおりに私の政治理念でございます公平、公正を私は旨としております。そういったご指摘の談合等は現在は聞いておりませんし、正常な入札方法で私はやっているつもりでございます。その点のご理解もひとつお願いしたい。できるだけ多くの業者の参加も指名入札で行っております。そういった細かい配慮も一つ一つ進めてまいっているところでございますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 また、農業の後継者などについてでございます。ペナルティー、確かに減反する人の過去のそういった補償がなされております。これを金額の大小がペナルティーであるかないかはそれぞれの考えの差異だと、このようにも私は理解しておりますので、私はペナルティーはないものと思っております。 ただ、後継者は第1次産業としては、やはりこれからの食糧事情を考えますと大変必要だろうと、このように思っております。 ただ、農業をやる場合には、少なくとも10年はかかると書いてございます。地域の方々の理解、もちろんコメづくりに関しましては10年はかかる、最低は10年はかかる、このようにも専門書では書いてございますので、大変長い期間のかかる修行だなあと、このようにも思っております。できるだけ農業の後継者を要請したいことは町もそのように考えております。できるだけ前向きに検討していきたい、このようにも思っておりますので、ご理解のほどお願いしたい、このようにも思います。 以上でございます。 ○議長(山田清司君) 16番議員、岩見博君。 ◆16番(岩見博君) 入札制度について近々に発表したいということであります。基本的には私はこれまでもこの議会の中で申し上げてきたわけでありますが、地方自治法、あるいは地方自治法施行令の中でも明確にされているように、一般競争入札をやっぱり基本とすると。この点を出発点としてぜひ入札制度の見直しをやっていただきたいというふうに思います。そういうことで考えてやっていかれるかどうか、その点もう一遍伺っておきたいというふうに思います。 農業従事者、農業の振興策について、町長はこれはペナルティーでないということで言われました。しかし、農家にとってみればもう歴然としたペナルティーであります。恐らく町長もたしか農家の出身だというふうに伺っておりますんで、農民の気持ちを考えればやはりそういうものが出されておればやっぱり減反に応じざるを得んかなということになっていくのは、これはいたし方ないことだというふうに思います。そういう点では、やっぱり歴然としたペナルティーだと思いますので、これをやっぱりなくするようにひとつ強く働きかけをお願いしたい。この点、再度答弁を求めたいというふうに思います。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。 ◎町長(安田彦三君) 入札についてでございます。一般競争入札の導入をいかがなものかと、こういうご指摘でございます。入札につきましては、できるだけ事務の合理化とそこから発するむだな労力は私は避けたいと、このように思っております。されど不正はあってはいけない。そのためにはできるだけ多くの参加者を募ることも必要だろうと思います。むやみに一般競争入札にしまして多くの業者を参加させることが得策であるかどうかということも私は疑問に思っておりますので、その点はこれからも検討材料として進めてまいりたいと、このように思っておりますけども、現在でもできるだけランクづけ等々を考慮しながら、多くの業者の参加を見ていきたいと、このようにも思っておりますので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 農業についてでございます。おっしゃるとおり私も農家の三男坊でございます。小さいときから汗水たらして農業やった経験もございます。現在の体もその農家をしたおかげでこうした健康な体が維持されているものと思っております。ありがとうございます。 確かに農業を取り巻く環境は厳しいものでございます。できるだけ、現在、農業をしておる方に対しましても、やはり第1次産業の、基幹産業である第1次産業でございます。されど後継者の問題につきましては、先ほど申したように若い人には3K現象ということで離れているのは現実でございます。特に野々市等におきましては、やはり地域開発、あるいは立地等を考えますと大変農業することが厳しい環境になっているのかなと、このようにも理解しておりますが、できるだけ農業者の皆様方にはご理解をいただかなきゃならん。どうしてこれから農業を守っていくかどうか、あるいは農業は一つの自然の保護にも大変必要だということも私は十分理解しておりますので、その点さらにJAの皆様方ともお話しながらこれから模索をしていきたいなと、このようにも思っております。 以上でございます。 ○議長(山田清司君) 次に、1番議員、辰野文治君。  〔1番(辰野文治君)登壇〕 ◆1番(辰野文治君) 地方分権の時代の到来であると、最近よくマスコミで取り上げられておりますが、この地方分権を成立させるためには幾つか越えなければならない制度上のハードルがあるように思われます。その中で、最も大きなものは、地方自治体の自主財源の確保というハードルではないかと思われます。この問題をクリアしない限り、地方分権が成立することは不可能であると私は考えるわけでございます。 なぜなら、地方自治体がそれぞれ工夫を凝らし、いろいろな公共施設の建設や事業の展開を考えたとしても、それを裏づける財源がなければ何もすることができない。それらの工夫がむだになってしまうからです。自治体の財源としてまず考えられるのは税収でございますが、現在、日本全国に多数ある地方自治体の中で、この税収だけでそれぞれの事業をまかなっていける地方自治体はごくわずかであるように思われます。そのほとんどが補助金や交付金に頼らなければならないのが現状ではないかと思われるわけでございます。 例えば、平成6年度の国と地方の財政支出の規模を比べますと、重複分を除いた最終支出ベースで国は49兆円で地方は93兆円であり、その3分の2以上が地方自治体の支出になっているのに対して、財源は国税が54兆円で地方税は33兆円であり、地方税の比率は全体の租税総額の4割以下であります。このような全国的状況の中で、我が野々市町においても決して例外ではないという認識が必要であると思われます。 しかしながら、現在の地方分権の傾向は、権限とそれに伴う支出責任は地方へ移譲していくという方向性が強いように思われます。 さらに、昨年11月の武村大蔵大臣の非常事態宣言を受け、国からの補助金や交付金は今後減額されることは必然であり、さらに事業抑制策が国の政策の中で繁栄されてくるようになると思われます。 このような現状の中で、我が野々市町の新総合計画書を見ますと、行政センターの建設を初めとして、福祉、教育施設の設置やそのほかいろいろな事業の展開がうたわれておりますが、これらに何らかの抑制がかかってくるわけであります。 そこで、町長にお尋ねしたいわけでございますが、まず第1点目は、このような現状を町長はどのように受けとめておられるのか。2点目は、今後、自主財源確立へ向けての施策を遂行していく考えはないでしょうか。という2点で、財政についてはこの2点であります。 さて、次にいじめ問題についてでありますが、いじめの原因として推察されることはたくさんありますが、大きく分けると2つのことがあるように思われます。第1に、教師と児童・生徒間の信頼関係の喪失、すなわち教師に相談できる関係が欠落している状況であります。第2に、子供たちの家庭環境、この2つが考えられます。 その解決方法として、親並びに教師がもっと子供たちに向かい合うことで、親並びに教師と子供たちとの信頼関係を回復し、何事も相談しやすい雰囲気をつくり、さらにスキンシップを図りいじめに関する問題を話し合える場を設けることが必要不可欠であると考えます。また、体験学習や課外活動の場を多く持つことで、生徒同士の触れ合いを深くすることも大切なことであると考えられます。 先日、文部大臣が「親を早く帰らせてほしい」と日経連の首脳に訴え、「いじめ解決には家庭の対話が大切だ」とお願いし、文部大臣みずからいじめ問題の解決に取り組んでおります。 週休2日制が企業で導入され、子供と親のスキンシップの時間を多く持つことができるようになり、休みの日は家でごろごろしているのではなく、子供たちと大いに遊び楽しめる公共の施設提供が要求されてきているように思われます。第2、第4土曜日、日曜日は親子の触れ合いの日として、触れ合いの場を提供していただきたいと思う次第であります。体育館、グラウンド、公園、図書館、児童館などの施設の拡充はお金がかかり財政を圧迫いたしますので、現在ある施設の使い方を工夫し、町挙げていじめ防止、青少年健全育成に取り組んでいただきたいと思います。 さて、文部省は平成6年12月から翌平成7年1月にかけて、いじめの実態に関する原因の背景、態様、児童、生徒、教師、保護者の考え方や対応などを調査し、その結果を平成8年5月22日に発表いたしました。その中で驚くべき実態が判明いたしました。それは、いじめられたことがあると答えた児童・生徒数が全体の小学校では22%に上り、中学校では13%にもなっているということです。また、反対にいじめたことがあると答えた児童・生徒数は小学校で26%、中学校では20%にも上ることがわかっているのです。 そんな状況の中で、教師がいじめ対策に乗り出すことで半数近くが解消していることも事実であり、教師に告げることによっていじめが悪化することもないことがわかっております。 我が野々市町の小・中学校におけるいじめの実態の把握をどこまでされているのでしょうか。また、石川県内の市町村においてもいじめ問題が急速に深刻化していることも事実であり、それぞれに工夫を凝らした対応をしているように見受けられます。 例えば、隣接の金沢市においては、金沢市教育センターいじめの相談窓口に連日いじめの相談が寄せられております。5月1日にいじめ相談カードを市内全小・中学校へ配布したところ、10日間で約20件の相談が寄せられ、配布により教師、保護者などに相談できず1人で悩んでいた子供たちが助けを求める電話をしてきているとのことです。また、市内の小学校では、いじめ対策行動委員会を設置し、学校、教師、保護者一体となっていじめの解消及び未然防止に取り組んでいます。 あるいは七尾市では、いじめ問題で小・中学生が子供サミットを開き、自分たちの力でいじめを生まない環境をつくることが大切だと言っております。 そして河北郡では、「いじめを斬る」と題した手づくりポスター200枚を配布し、いじめをしない、いじめられない強い心を持った児童を育てようと努力しております。 野々市町のいじめ防止、いじめの解消、未然防止への取り組み方をお聞かせ願います。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。  〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) 辰野議員さんのご質問、今後の財政施策、町独自の財源策のお考えをただされたものと思います。もう一つは、今問題になっておりますいじめ問題。この2点と拝説をいたしました。 ご存じのとおりに、景気は回復基調にあるといえども、まだまだしっかりしたものは先は見えておりません。国、地方を取り巻く財政環境がまだまだ厳しい状況であります。限られた財源をいかに事業をまた効率的に進めていくかがこれからの財政上の重要な課題であるということは十分私も認識しております。そのための自主財源確立に向けての施策をどう考えているのかというお尋ねでございますが、大変難しい話だと思っております。また、場合によってはでき得るものだというふうにも私は理解しております。 一番手っとり早いのは、収益事業に関する財源確保ということは、これはどこの市町村でも考えていることだと思います。これはご存じのとおりに競馬、競輪、あるいは宝くじ等々があろうかと思いますが、これは簡単にできるものではございませんし、それぞれの制限がございます。また、ある市町村では町単独によるホテル経営をやられまして、これが経営に失敗し大変な財政を破綻した例も新聞に載っておりますし、私も理解しております。 こういった危険性は町といたしましても、町民の貴重な汗と脂と血の結晶の税金をむだ遣いするわけにはいきません。そういったことを考えれば慎重に対応しなければならないということを思っているんですが、一度いい方策ないか検討に値するものがあればこれからも検討していきたい、このように思っております。 ただ、やっぱり環境問題等々ございます。これは余談になりますけども、場外馬券売り場をしたらどうかというお話もございます。大変財政的には潤う話でございますけども、これは次に出ます子供のそういった教育環境、いじめ問題、いろいろな面に大変な大きな問題もありますので、これは決してやるべきじゃないというふうに私は固い信念を持っておりますので、どうぞその点はご期待いただければ結構だと、このように思っております。 もう一つ、地方分権についてお触れになられましたが、地方分権を円滑に行うには国から地方へのそういった権限移譲とともに、やはり税財源の移譲がなされることが重要であると、このようにも思っております。町村会を通じてこの点を現在も強く国へ、あるいは関係機関へ働きかけをかけているところでございます。 これからも財源を伴う地方分権の推進に努めてまいりますが、町独自の財源を確保するためには、野々市町における立地条件の利点を生かしたやはり商業、流通、物流関係等の施設の集積を行いながら、地場産業の活性化を図ることによって町財政の確立に努めてまいりたいと、このように思っておりますので、ご理解とお力添え、お知恵を拝借したいと、このように思っております。 次のいじめ問題でございます。大変心の暗い報道関係が出ております。私も見るたびに本当に悲しく思いますし、また幼い少年、少女が貴重な命を絶つことに対して、本当に身の切られる思いをしていることは事実でございます。新聞等々で本当に毎日のように、きょうも朝のテレビでやはりいじめ問題についてのニュースがございました。人間の尊厳にかかわる重大な問題であります。これはやはり学校であり、家庭であり、地域それぞれ三者が連帯しながら多面的な視点に立って、やはり子供の豊かな心をはぐくむような教育の推進をしなきゃならない。思いやりのある尊重し合う、そういった態度の涵養が重要であると、このように思っております。 野々市町の実態につきましては、後ほど教育長が説明申し上げますが、このいじめ問題につきましても、私は私なりの理論は持っておりますけども、できるだけやはり家庭での生活も長うございます。やはりご両親、家族が一体となって、やはりそこに安らぎと明るさを見出す家庭をつくっていただきたい。そうすれば必ずや立派なお子さんができると思います。 また、いじめ問題につきましてもいろいろございます。大抵のいじめ問題は、俗に言うおちょくりでございます。我々も今日成長したのは、やはり子供の経験して成長しておるわけです。いじめもございました。決してその当時はそういったおちょくりはいじめとしての理解はなかったと思います。ただジョークとしてお互いの心通じ合ったいじめだと、このように思って我々は成長しましたんですが、現在はそのおちょくりがいじめというふうにも理解されております。これも大変難しい問題でございますけども、そういったひ弱いお子様も多くおることは事実だと思います。しかし、こういうことはあってならない。相手を中傷し、相手の欠点を突くことも大変いけないことだということもわかります。 こういう点も、我々行政も十分理解しながら、いじめのない学校、あるいは社会をつくっていきたいなと、このように思っています。 町の状況につきましては、教育長から説明させます。 ○議長(山田清司君) 教育長、説明。  〔教育長(東谷弘君)登壇〕 ◎教育長(東谷弘君) いじめ問題について説明させていただきます。 数々の資料、またケースを挙げてのご意見、ご質問をいただいたわけでございますが、当町の小・中学校におけるいじめの状況につきましては、平成7年度末の調査集計によりますと、冷やかし、からかい、仲間外れの初期的なものなど、いじめに近いものは各校から二、三件ずつ報告されております。が、これらの問題につきましては、ほとんど初期のうちの指導により解決しておりますし、一部指導中のものも平成8年度に入って解決しており、特に顕著ないじめの発生は現在のところありません。 このようにいろいろ努力しているということは、毎月開催されるわけでありますが、町の定例校長会、また毎月行われる教頭研修会でいじめの問題を取り上げまして共通理解を図り、いじめは見えにくいものであり、またどこにでも存在するとの認識に立って協力一致して取り組む体制が確立されていると思っております。 また、新たに各小学校にいじめ等防止委員会を設置いたしております。そして、実態把握、対策の作成、生徒指導の三記のいわゆる自己決定できる人、自己的存在感をつくれる人、また共感的人間関係を理解できる人というようなことを生かした積極的な生徒指導の組織的推進、そして保護者、地域の連携と啓発活動、問題発生のときの迅速な対応、校内教育相談等の充実に努力していることが功を奏していると考えております。 また、学校だけでは解消しがたい問題につきましては、町の教育センターが指導と助言、当事者間の調整の力となっておりますし、窓口相談も開設しております。その電話番号もナヤミナシという7830番の電話番号で、皆さん方にできるだけ周知していただくというようなことで、広報等も通じていろいろ啓発しているところでございます。 また、PTA--親との関連につきましては、学級懇談会、地区懇談会でのいじめ問題の学習、また、研修する家庭教育学級への支援を行っているわけでございます。 また、ご意見がありましたが、週5日制が導入された当初より、できるだけよりどころのない子供たちの集まりとして、遊びの学校というようなものも開設しているわけでございますし、また、今、月2回の5日制でございますが、近い将来におきましては全週5日制になるものと推定しておるわけでございますが、私の願うところは今もそうでございますが父親、親父さんの出番が来たなと、そういうことを期待しているわけでございます。 いずれにいたしましても、各小・中学校におきましては、いじめられている側の子供の立場に立つ。遊び感覚の中にあるいじめを見逃さない姿勢。どんな小さなサインも見逃さない。このような感性を養う生徒指導が中心となり、実態把握のためアンケート調査もやっておりますし、子供の悩み、またいじめ等の目安箱的なものを開設しているわけでございます。 いろいろいじめの問題につきましては問題があるわけでございますが、いじめを防止する指導が何か特別な指導であるかのようにとらえられている面もありますが、日常のすべての教育活動を通じ子供たちのよさや可能性を伸ばすプラスの思考の取り組みにより、いじめ防止につながらせたいと考えております。 また、残念ながらいじめの事実があった場合の対症療法的な指導として、カウンセリング、いわゆる教育相談の充実を図り、専門的指導技術の研修を深め、組織的な対応で解決を図ってまいりたいと考えているところでございます。 これに関連いたしまして、文部省のスクールカウンセラーの調査、研究も野々市中学校において受け入れているところでございます。 今後ともさらに一人一人の人間を尊重しながら、温かい心をはぐくむ教育実践に教職員も私どもも努力したいと思うわけでございますが、ただ学校のみならずご意見ございましたように家庭、地域と一体となった三位一体の中で取り組まなければいじめの解消、また根絶というものは難しいものと思っておりますので、また今後いろいろご意見、ご指導賜りたいと思っているところでございます。 以上でございます。       ---------------------------- △休憩 ○議長(山田清司君) しばらく休憩します。再開は午後1時とします。 午後0時03分休憩       ---------------------------- △休憩  午後1時00分再開 ○議長(山田清司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。       ---------------------------- △一般質問(続) ○議長(山田清司君) 一般質問を続けます。 次に、17番議員、塩田整君。  〔17番(塩田整君)登壇〕 ◆17番(塩田整君) まずは、県を退職し野々市町のまちづくりに決意を新たな杉井助役とともに、我が町に精通した藤江産業建設部長のご活躍を期待し、一般質問をいたします。 93年、94年と2年続きのアメリカ行き、ことしも懲りずに4月27日から再渡米、オレゴン州で5月5日まで滞在。サンリバー・リゾートは飛行場と3コースのゴルフ場に囲むように散在し、幹線から離れた通過車両もなく、信号機のないロータリーの交差点。時には鹿が顔を出す自然いっぱいの道路。縦横に連なるサイクリング・ロード。室内外のテニスコート。プールにジャグジーにサウナと、施設の完備。心身ともにリフレッシュ。 そこで読んだ1冊に、1975年田部井淳子さんがエベレストに女性で世界初の登頂に成功し、1992年に発刊された「七大陸最高峰に立って」の一節に、1992年、オセアニアの最高峰カルストン・ピラミッドを目指し、9人乗りのセスナ機からおりようとするとはしごの最上段に足をかけ外を見てあっと驚き、裸といってもいい身なりの男たちがぐるりとセスナを取り囲んだイラガの村の人たち。 ロシアのエルブルース5,642メートルの山では、リフトの終着地点が3,700メートル。南極のピンソンマシフ4,897メートルの山では、アメリカから参加したレアンおじさんは75歳。南極最高峰を目指す心意気と、4,500メートルで自分の限界を知り引き返す決断と勇気。以来20年、第2の日本女性登頂成功の喜びの知らせに酔いしれたのもつかの間の事故。 読み直してみるとサウスコル「死の匂い」という大自然の恐ろしさを再認識。我が町を遠く離れて見た夢を少し話します。 第1の夢は道路網の改善、整備について。一般県道野々市-鶴来線、矢作地内の交差点右折車対策として、道路東側を流れる住吉川の全面暗渠化することで、高尾-下林線及び県道矢作-松任線の2カ所の交差点改良ができないものでしょうか。 次に、1級幹線稲荷-野代線、野代交差点改良は完了しましたが、1級幹線泉野-野々市線、八日市地内の開通に伴う交通量の急増、8号線への渋滞を招いている泉野-野々市線の野代及び二日市交差点の上下4車線化が一日も早く改良されることが望まれていますが、よい策がないものでしょうか。 給食問題で揺れている昨今ですが、第2の夢は教育環境の改善と整備について。菅原小学校から南北にきれいなコミュニティ道路ができましたが、児童の利用している姿が見られず、多くの地権者の理解と協力の結晶なのに、学校の意に沿わない道路ができたのでしょうか。刻々と変わる道路事情に即応した通学路の見直しはできないものでしょうか。 あわせて、計画道路高尾-堀内線や額谷-松任線の通学路の横断対策や、教育施設周辺の整備について整備済みの施設もありますが、御園小学校の東や南側の児童生徒の交通マナー教育用に周辺の歩道整備ができないものでしょうか。 次に、マンモス小学校の解消を錦の御旗に、分離新設に明け暮れた時代もありましたが、昭和59年、小学校5校、96学級、3,679名の児童数でありましたが、少子化の波に押され野々市小学校では昭和59年795名が532名と、263名、33.08%の減少。御園小学校では昭和63年ピーク時823名が644名と、197名、21.7%の減少。菅原小学校では昭和58年ピーク時782名が604名と、178名、22.7%の減少。富陽小学校では昭和60年ピーク時922名が659名と、263名、28.5%の減少。館野小学校では昭和60年ピーク時471名が375名と、96名、20.38%の減少。 現在では、2,814名と、865名、23.5%の減少状況は、約1校分の減少に相当していますが、いまだにプレハブ教室の現存、騒音対策が考えられるプールの移設等、バランスのとれた教育環境整備策や通学区域の見直しや空き教室の利用計画についてどのような策をお考えでしょうか。 第3の夢は情報基地の建設計画について。平成8年度にスタートした教育施設整備基金3,000万円に関連し、備品論に賛否両論。十数年前の話ですが、学校から紙が消えるぞという話を思い出し、紙がなければ鉛筆も消しゴムもないキーボードの教室を連想しながら、今日の中学校ではLL教室、小学校ではアナライザーと、教育機器導入に明け暮れた時代もありましたが、今日ではスポットライトも消え静かに余生を送る姿は、しゃべらない機器だけに余計に寂しさだけが伝わってくるこのごろですが、時代の流れとはいえ少しばかり反省も必要ではないでしょうか。 次世代はインターネットと目的に合ったおもしろいソフトの時代かと思われますが、情報基地建設計画の一考はないものでしょうか。 第4の夢は5万都市野々市町の21世紀像について。1991年にスタートした新総合計画は、近隣市町村との調和を図りながら、町民が人として成長が約束され心から「住みたくなる町、住んでよかった町」を実感できるまちづくりの実現と、5万都市を目指してまちづくりの施策を展開されている目標年次は2000年であり、折り返し時点を過ぎた次期長期計画の準備中と思いますが、21世紀における野々市町の将来像を安田町長はどのように描いておられますか。 答弁を期待し、質問を終わります。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。  〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) ただいまの塩田議員さんの質問、4点ばかりあったと理解しております。 第1点目の道路網の改善整備についてでございます。特に、交差点の改良を言われておられたと思います。近年、ご存じのとおりにモータリゼーションの進展と道路整備事業の進捗に伴い、交通量は増加の一途をたどっていることは十分理解しておりますし、皆様もそういう経験は受けておられると、このように思っております。 このことから、町内主要交差点では交通渋滞が発生し、特に朝夕のラッシュ時には大変混雑が起きております。私もこの目で見ております。これを今回のご指摘のように、特に矢作地内における2地点、町道1級幹線高尾-下林線と県道野々市-鶴来線の交差点、並びに県道矢作-松任線と県道野々市-鶴来線の交差点については、ご存じのように県道部の改良を必要とするものでございますので、これはできるだけ早急に県当局へお願いしながら交差点の改良の要望を強くしていきたいと、このように思っております。 また、町道1級幹線泉野-野々市線と町道1級幹線稲荷-野代の交差点につきましては、改良が済んでいるものの渋滞が発生しております。 これらにつきましては、国道8号二日市交差点に起因する渋滞と思われております。この対策につきましては、野代交差点から国道二日市交差点までの1級幹線泉野-野々市線を拡幅改良し、現在1レーンの右折レーンを2レーン分の車線確保することが渋滞緩和の方法だろうと、このようにも思っております。 しかし、現道幅員では改良は大変で困難であります。と申しますのは、用地買収を必要とする現場でございますから、時間と費用がかかるものでありますが、やはり将来に向けて渋滞緩和に向けてやはり十分取り組んでいかなければならない、こういった問題だと思っております。どうかそのようにご理解をお願いしたいと思います。 次の教育環境の整備でございます。この中には、通学区の見直し、あるいは通学路の見直し、歩道の整備、あるいはプレハブ教室の撤去等4つの具体的な質問があったかと思います。 児童・生徒の減少に伴う通学区域の見直し等につきましては、学校別児童・生徒数の長期的な変動の中で、考慮すべきものでありますが、全国的な少子化問題傾向の中で、当町の小・中学校における児童・生徒数につきましても、昭和60年ごろがピークでございまして、現在は減少傾向にあります。ただ、今後予想されますのは恐らく平成12年ごろより自然増、あるいは社会増等による増加傾向に転ずると、このようにも言われております。現在の時点では、各学校間における通学区域の見直しは考えておりません。 次に、通学路の見直し及び横断対策等の教育施設周辺整備につきましては、児童・生徒の交通安全対策における道路計画に合わせ、十分配慮をしていかねばならないということを思っております。関係各機関へ再三要望をしており、さらに地域、学校との協議の上、通学路の見直しをも含めて今後も検討し、適切に早急に対応していきたいなと、このようにも思っております。 また、プレハブ教室の撤去につきましては、現在、ご指摘のとおり御園小学校と野々市中学校の一部にプレハブ教室がございます。両校とも、現在、普通教室または特別教室として有効活用をいただいておりますので、今後、児童・生徒数の推移並びに学校施設整備計画の中で調査、検討してまいりたいと思っております。よろしくご理解のほどお願いいたします。 また、細部につきましては教育長より補足説明をいたします。 次に、情報基地の建設計画についてでございます。情報基地の建設計画の件につきましては、昨今、情報化社会に対応できる広い視野と実践力を持つ児童・生徒の育成が教育現場に求められております。各小中学校への教育用のコンピューターの導入に当たりましても、現在は教育委員会内に情報教育検討委員会を組織し、その中で具体的な諸課題について研究、検討をいたしておりますが、この教育用コンピューターの導入につきましては、第一義的には文部省の新学習指導要領に対応するものでございます。子供たちがコンピューターになれ親しみ、使いこなせるようにすることが使用する目的になっております。 しかし、維持、管理面等での支障のない限り、その範囲で一般町民の方々にも利用していただくことは好ましいことだと私は思っております。将来の情報基地として、また今叫ばれております生涯学習の場としてでも活用できるように、今後あわせて検討を重ねていきたいと、このように思っておりますので、ご理解のほどお願いする次第でございます。 次に、5万都市野々市の21世紀についてでございます。現在、町では平成12年を目標年次として新総合計画に基づき諸施策を行っているところでございます。21世紀においても町民の皆様が本当にこの町に住んでよかったと、心から思われるようなまちづくりをすることが私の最大の責務だろうと、このようにも思っております。そのように努力もしていきたいと思っておりますので、先生各位方のお力添えもお願いを申し上げる次第でございます。 21世紀は高齢社会であること、あるいは高度情報化社会であるとかと言われております。国際化の進展も指摘されております。地球環境問題も指摘される方もおいでになります。いずれもそのとおりでありましょう。野々市町もこうした時代の流れを対応していかなければならないということは、私も理解しておりますし、申し上げるまでもないと、このようにも思っております。 野々市町の将来像につきましては、いずれ新たな構想を策定することが必要になっておりますが、課題を的確に整理しながら、できるだけ早くその準備に私も取りかかっていきたい、このように思っております。 新構想づくりに際しましては、多くの課題がございます。特に、将来の人口の設定、都市計画区域の設定という基本的な事項に加え、街路、下水道、公園等の生活環境整備、教育文化の向上と生涯学習の推進、産業の振興、そして児童福祉、高齢者福祉の充実など、まさに揺りかごから墓場までの諸施策が重要になっております。これらの諸施策を町民多くの皆様方のお互いにひざを交え、本当に屈託のないご意見を交わしながら、一体として実現に向けて努力をすることが非常に重要であるということも十分理解をしております。 野々市町は、ご存じのとおりに13.56平方キロメートルの小さな町でございます。それゆえに逆に言えば小回りがきくよさもあると、このように私は思っております。町民の皆様のお力添えを賜りながら、本当に心から住んでよかったと思われるまちづくりに努力をしていきたいと存じております。よろしくご協力のほどお願いするところでございます。 以上、私の塩田議員さんに対する答弁にさせていただきます。 確かに21世紀は目の前に来ております。粉骨砕身、皆様のご意見を拝聴しながら、町民が本当に住んでよかったまちづくりに邁進をしていきたいと、このように申し上げまして答弁とさせていただきます。 ○議長(山田清司君) 教育長、説明。  〔教育長(東谷弘君)登壇〕 ◎教育長(東谷弘君) それでは、教育環境の改善と整備について補足説明させていただきます。 通学区域の見直しにつきましては、町長答弁のとおり長期的な学校建設、児童・生徒の推移の中で検討すべきものと思われますが、当町の小学校における児童数につきましては昭和59年の3,679人をピークに、また中学校におきましては昭和62年度の1,827人をピークに以降減少の傾向にあり、今年度におきましては小学校では2,722人、中学校では1,505人となっておりますが、今後の児童・生徒の将来推計によりますと、平成12年度よりいわゆる第3次ベビーブームを含む自然増、そして社会増による増加傾向に転ずるものと予想しているところであります。現在のところは、学校間における通学区域の見直しは考えておりません。 次に、通学路の見直しの件につきましては、通学路につきましては地域と学校の協議の上、教育委員会へ報告され、さらに検討いたしまして指定しているところであります。 ご指摘の菅原小学校のコミュニティー道路につきましては、現在、年次計画により工事が延長され、近い将来全線完成する予定であります。それまでは取りつけ道路の安全が確保、確認されれば、地域、学校と協議いたしまして開通部分を通学路として決定したいと思っております。 また、さらに各学校における通学路の見直し等につきましては、いろいろ区画整理、また道路改良等によりまして道路事情が変更しているようなところがあれば、順次見直しについて検討したいと考えておるところでございます。 次に、都市計画街路の事業認可された路線や、また供用開始の年度が間近に迫っている路線もあるわけでございますが、これらの横断安全対策につきましては、町内の関係部局と協議を進めてきておるところであり、さらに検討する機会を持つとともに、県等におきましてもこれらの整備の安全対策についての早急な実施というようなことを要請していくところで、意見の一致を見ているところでございます。 また、教育施設の周辺の整備につきましては、多くの児童・生徒が集散する場所でもあり、関係機関、また町内部局等の協議の上、安全対策には適切に対応していきたいと思っております。 また、今年度は菅原小学校においては県交通安全協会の交通安全モデル校の指定を受け、交通マナーの向上に努めておりますが、今後とも管内全校にこのようなモデル校の指定を行っていきたいと思っているところでございます。 また、プレハブ教室の件につきましては、御園小学校では昭和56年3月に2階建て6教室を増築したわけでございますが、これは半恒久的な校舎として建築しております。現在も普通教室として3教室及び家庭室、教材室、資料室の特別室として3教室を利用しているところでございますが、この6教室のプレハブを撤去した場合、当校におきましてようやくゆとりができた教育環境が縮小の方向に逆戻りするのではないかと思っておりますので、現在のところは撤去することは考えておりません。 また、プールの問題にいたしましても、菅原小学校、野々市小学校も含めまして、校地内に設置できなかったわけでございますが、当時の用地確保の困難さを物語っているのであろうと思います。当面は移設計画は困難と思っております。 さきにも述べましたが、通学区域の変更ということになりますと、これは父兄、住民の感情からいきまして困難のきわみであろうかと思っているところでございます。 各学校につきましては、教室が幾つかの空き教室が出てくるわけでございますが、ランチルームまたは生活科ルーム、それに教材室等について活用されておりますので、今後の児童・生徒の推移をにらみながら、学校整備の整備計画というものを再検討していくべきではないかと思っておりますので、今後ともいろいろご意見、またご指導等もいただきまして、今後の改善方向を見出していきたいと思っています。よろしくご理解のほどお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(山田清司君) 次に、6番議員、上野弘子さん。  〔6番(上野弘子君)登壇〕 ◆6番(上野弘子君) 野山の緑も、海原の紺碧もいよいよ色濃く、初夏の涼を満喫するには本当によい季節になりました。 6月は環境月間です。そこで、生活環境対策の方法について、1つ、ごみの減量化と資源ごみのリサイクルについて。2つ、環境教育について。この2点について質問させていただきます。 1つ、ごみ問題については、今にして若い人たちに貧しい生活を強いることはできないが、せめて物の価値観を改め、使い捨てを見直してほしいと思います。不要なものは捨てる、置場がないから捨てるのではなく、だれかの役に立つなら使ってほしいと思う気持ちがリサイクルにつながり、資源を大切にする心を取り戻してごみの排出も減量されるのではないでしょうか。 生活系のごみと事業系のごみの排出量は、ここ数年、急激に増大しており、全国の地方自治体は地域の清掃のためのごみの収集に奔走し、収集したごみの焼却と埋め立てに追われているのが実情のようです。 なぜこんなにごみがふえてきたのか。答えは簡単で、生活物資の消費が拡大したことと、使い捨てが習慣になったからでしょう。1992年度一人一日当たりのごみ排出量が最も多かったのは石川県の約1.7キログラムでした。全国平均はおよそ1.1キログラムでした。 企業は減量の努力をしているのに、家庭ごみはふえていると言われています。減量とはごみをつくらない努力をすることであると思います。ごみ減量のためには、余分なものは家庭内に入れないことで、本当に必要なものだけを買うことではないか。買うときにしっかりと考えて物を選ぶことでしょう。 そこで、紙のごみについて考えると、現在、ふえてきていると思います。家庭における紙は、まず新聞、テレビができても新聞はなくせない。しかし、その新聞はすべて再生されているのか。新聞には折り込み広告がたくさん入っている。これが重いんです。回収に出そうとすれば、新聞紙と広告紙は別々にしなければならない。新聞のほかに包装紙、段ボール、牛乳パックなどがある。これらは再生可能なもの、ごみではありません。 次に、缶について。缶にはスチール缶とアルミ缶があります。ようやく識別するマークがつけられましたが、分別されていなかったり道端に捨てられたりしています。 古着、ぼろでもごみステーションに捨てられています。 瓶は、依然は酒屋さんで引き取ってくれましたが、今はビール瓶のみです。それすら捨てられていることもあります。デポジット制度も少しぐらいの預かり金では機能していません。 これら再生できるものの分別回収率を上げられれば、かなりごみの減量ができるのではないでしょうか。みんなが廃棄段階で初めに分別するのが一番手間をかけない方法であることを確認すべきであると思います。 ごみとはどうしても使えないもののみであり、現在は一度使っただけで捨てられるものが多過ぎると思います。これらは捨てるものではなく、リサイクルするという認識をしっかりと持つべきです。 分別された古紙はすぐトイレットペーパーというイメージがありますが、古紙にも使えるものとそうでないものがあるようですが、トイレットペーパーは古紙100%でよいのではないでしょうか。 古紙は昔から再生の優等生と言われてきましたが、このところちり紙交換車もほとんど来ないようです。外国から安い原料が入ると回収、再生されたものも買いたたかれると聞きます。こういう現象は古紙だけではなく、缶や瓶でもこの現象は起きているようです。法規制や国や県の強い指導とシステムづくりが望まれるのではないでしょうか。 昔はお酒は徳利、豆腐は容器を持って買いに行きました。それが1升瓶に変わっても同じことで、ここには廃棄物は発生しませんでした。忙しい現代、そんなことができるはずがないと決めつけず、そういうシステムがあってもいいのではないでしょうか。 現代の流通はともかく経済性、利便性と言われ、見直しが必要と言われながら何も改善されていません。自分だけが得をすればよいというのではなく、つくる人、売る人、使う人、みんな本気で話し合いよい方法をつくり出すときであると思います。 ごみは生活の場、生産の場で、全く出さずにはいられません。しかし、減量は可能。自分がやらねばと責任を持って実行することであると思います。減量は回収の量をふやせばよいというのではなく、それが原料として使われ、再生品になってこそ使われなければリサイクルとは言えないし、ごみは減らないと思います。 参考までに、東京都が平成5年4月からごみ処理とリサイクルにかかわる新しい条例を施行し、実行しています。この条例はごみの発生から最終処分まで、ごみをトータルに管理するという新しい視点に立ち、次の3つを基本理念にしています。 まず、第1は生産、流通、消費のあらゆる段階でごみを発生させないこと。次は、それでもごみとして出てくるものは、ごみとする前にリサイクルを徹底すること。3番目は、最終的に出てきたごみはきれいに片づけ今まで以上に適正処理をする。この3つの考え方でごみ減量を21世紀に向けてリサイクル型都市へと近づいていこうという、そういう目的でつくった条例です。 ごみをたくさん出した日は税金を取り戻したようで気分がせいせいする、こう思っている人がまだまだ多い。もっとひどくなると、必ずごみは片づけてくれるんだから収集日でないけれどもステーションに出してしまおうということにもなっております。公共のルールが守られにくくなったのも、町の品位が保たれなくなったのも、私たちが余りにもごみに無関心であり過ぎたからではないでしょうか。私たちは、公共のサービスと公共のルールを自分の都合のいいように解釈し過ぎてしまったのではないでしょうか。 町として、減量化に具体的な計画があるのか、その促進の取り組み方をお聞かせください。 2番目、環境教育について。第2次世界大戦以後の日本の環境教育は、自然保護と公害対策を主要な課題としてきましたが、近年は身近な生活環境の保全や、地球規模での環境保全対策が求められているようになり、快適な生活環境、あるいはエコロジカルな生活環境に向かって幅広い分野での環境教育へと発展してきているようです。 最近の環境問題は、都市生活型の大気汚染や水質汚濁、悪臭、騒音などの公害とごみ問題など、国民の日常生活にかかわりを持ったものが多く、したがって、環境教育の推進が求められておりますが、学校における環境教育には生涯学習として求められる環境教育の出発点であり、基礎をなす重要なものであります。 社会教育としての環境教育は、講義ではなく実践活動を求める必要があり、ごみ問題は一人一人が実践してこそ効果が期待できるのではないでしょうか。 町として、その現状と推進について方策等お聞かせ願って、私の質問を終わります。 ○議長(山田清司君) 町長、答弁。  〔町長(安田彦三君)登壇〕 ◎町長(安田彦三君) 上野議員さん、最近非常に、特にやかましくなっておりますごみ処理問題のご質問2点だと思います。ごみ減量化と資源リサイクルについて、それから環境教育についてであったかと思います。 第1点目のごみ減量化と資源のごみのリサイクルについて申し上げたい、ご答弁したいと思っております。生活環境対策の方法につきまして、第1点目のごみ減量化と資源ごみのリサイクルについてでございます。埋立場の延命化が問題となり、平成3年度よりごみ減量化のための埋立ごみの搬入規制に伴い、空き瓶、空き缶を初めとして牛乳パック、古着などの資源回収や半透明ごみ袋の使用、粗大ごみの分別収集などに取り組み減量化に努めておるところでございます。 さらなるごみの減量化を進めるに当たっては、やはり多くの町民のご理解と協力が本当に必要だろうと。上野議員さんもおっしゃったとおりだと私も思っております。分別排出の徹底をさらに推し進めていきたいと、このようにも思っております。ごみや資源に対する住民意識の向上と、何よりも今申し上げたように地域での取り組みが非常に大切であると、このようにも思っております。 今後、町の取り組みといたしましては、資源回収品目の拡大とともに、分別収集の必要性や埋立処理場の現状を多くの住民に訴えながら、住民意識の向上と地域活動の育成に努めてまいりたいと、このように思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。 なお、事業系の一般廃棄物につきましては、再資源化やリサイクルのできるものにつきましては、できるだけ再資源業者へ出していただくようにお願いをしているところでございます。 ごみ問題、確かに頭の痛い問題でございます。されど、このごみは我々が出すごみでございます。地球が捨てるものじゃないんです。我々人間が捨てるものでございます。この多くは大変恐縮でございます。幸いにして当町には2名の女性議員もおります。婦人方々との会合も多く持たれると思います。できるだけそういう会合には、ご婦人の協力がなくして生活廃棄物の減量化はできません。その点を深いご理解とお力添えを、この場をお借りしまして強く強く希望するものでございます。よろしくお願いいたしたいと思います。 また、環境教育についてでございます。環境教育については、今ほども申し上げましたように、ごみ問題は地域の活動や努力に依存するものが多いわけでございます。 これまで町の広報だけでなく、町内会や役員や廃棄物対策推進員、あるいは婦人部などの要請により、地域へ出向いて行ってごみ問題についての会合や、環境教育の一環としてごみ処理施設などの見学等も行っております。 特に、児童・生徒におきましては小・中学校の社会科の勉強の中で資料として「わたしたちの野々市町」野々市町学校教育研究会でこういった本の編集をいたしまして、ごみの学習やリサイクル等の教育に取り組んでおります。特に、夏休みを利用いたしまして、子供会を対象にごみ処理施設の見学をも行っております。そして、廃棄物と環境についての教育も実践的に行っているわけでございます。 ごみ問題につきましては、大変これからも大きな話題となるだろうと思います。 常日ごろは野々市町の町内会長さんに、日曜日には大変ご足労をかけて収集分別をいただいております。さらに、地域の皆様方には「きょうは燃えない日」「きょうは燃える日」といったことは広報、あるいはいろんな通信機関を通じてお願いはしておりますけども、まだ守られていないのは実情でございます。こういったことも行政としまして、できるだけ多くの方にご理解いただきまして、やはり決められた日に出していただく。できるだけごみの減量化に努力いただく、こういったことを私自身もいろんな会合を通じまして声を大にしてお願いをしてまいりたいと、このように思っております。その点、ご理解のほどをお願いしたいと思います。 ○議長(山田清司君) これで一般質問を終わります。       ---------------------------- △質疑 ○議長(山田清司君) これから質疑を行います。 質疑ありませんか。--質疑なしと認めます。 これで質疑を終わります。       ---------------------------- △議案の委員会付託 ○議長(山田清司君) これから委員会付託を行います。 お諮りします。議案第32号の議案は、委員会付託を省略したいと思います。ご異議ありませんか。  〔「異議なし」と言う者あり〕 ○議長(山田清司君) 異議なしと認めます。したがって、議案第32号の議案は、委員会付託省略と決定しました。 お諮りします。意見書第4号の議会議案は、委員会付託を省略したいと思います。ご異議ありませんか。  〔「異議なし」と言う者あり〕 ○議長(山田清司君) 異議なしと認めます。したがって、意見書第4号の議会議案は、委員会付託を省略することに決定しました。 付託案を事務局から朗読させます。  ------------------・----------------- △議案の委員会付託(案) ・総務常任委員会議案第26号  専決処分(平成7年度野々市町一般会計補正予算(第5号))の承認について       歳入 全般       歳出 議会費、総務費(戸籍住民基本台帳費の項を除く)、消防費、公債費       繰越明許費、債務負担行為、地方債の補正議案第31号  専決処分(野々市町税条例の一部を改正する条例)の承認について・教育民生常任委員会議案第26号  専決処分(平成7年度野々市町一般会計補正予算(第5号))の承認について       歳出 総務費の戸籍住民基本台帳費の項、民生費、衛生費、教育費議案第27号  専決処分(平成7年度野々市町国民健康保険特別会計補正予算(第4号))の       承認について議案第28号  専決処分(平成7年度野々市町老人保健特別会計補正予算(第3号))の承認       について議案第30号  平成8年度野々市町老人保健特別会計補正予算(第1号)について意見書第6号 義務教育費国庫負担制度の維持に関する意見書(案)・産業建設常任委員会議案第26号  専決処分(平成7年度野々市町一般会計補正予算(第5号))の承認について       歳出 労働費、農林水産業費、商工費、土木費議案第29号  専決処分(平成7年度野々市町下水道事業特別会計補正予算(第3号))の承       認について意見書第5号 第9次治水事業五箇年計画の策定と大幅な事業費の確保に関する意見書(案)  ------------------・----------------- ○議長(山田清司君) ただいま朗読しました付託案のとおり決定することにご異議ありませんか。  〔「異議なし」と言う者あり〕 ○議長(山田清司君) 異議なしと認めます。したがって、付託案のとおり決定しました。       ---------------------------- △閉議 ○議長(山田清司君) 以上で本日の日程は全部終わりました。 再開は6月18日午後2時とします。 本日はこれで散会します。  午後1時47分 散会...