白山市議会 2014-03-12
03月12日-02号
△日程第4 一般質問
○議長(寺越和洋君) 日程第4一般質問を行います。 順次発言を許します。2番、山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 議席番号2番、山口俊哉です。 通告に従い一般質問を行いたいと思います。 皆さん、おはようございます。 きのうで東日本大震災から丸3年が経過しました。新聞、テレビなどでいまだに避難されている方が26万人以上、復興が進んでいないという状況が報道されておりました。 また、福島原発の事故も次から次へと汚染水漏れを生じ、とてもコントロールされているとは言えないような状況であるかなというふうに思っております。 この中で、政府は、策定中の
エネルギー基本計画の中で原発は
ベースロード電源と位置づけ、原発を将来的にゼロにするはずだった方針の大転換を図ろうとしております。現状を直視しない政府に憤りを感じております。 この
エネルギー基本計画ですけれども、その計画の中に
再生可能エネルギーの推進がうたわれております。これには私は大賛成したいというふうに思います。しかし、数値目標がなく、具体的でないなどの問題点があるかと思います。それでも2013年から3年程度、導入を最大限加速していき、その後も積極的に推進していく。また、バイオマスについては、特に地域活性化に資するエネルギー源であるというふうに書かれております。現に各省庁から
再生可能エネルギーの導入に向けてさまざまな補助金制度が打ち出されております。 本市では、小水力発電や地熱発電に適した場所、あるいはバイオマスなど
再生可能エネルギーが豊富にあるというふうに私は思います。ジオパークの推進や
新幹線開業効果ということで観光が大変注目されておりますが、観光だけでは残念ながら
白山ろく地域の過疎化には歯どめがかからないというふうに思っております。働く場所づくり、つまり地域産業の振興がなければ人は定住しないというふうに思うからです。地域の産業をつくる意味でも
再生可能エネルギーの推進を市としてもっと積極的に取り組めないでしょうか。 長野県飯田市や岡山県真庭市のように、
再生可能エネルギーの導入による持続可能な地域づくりに積極的に取り組んでいる自治体もあります。また、2月の県議会で石川県として
再生可能エネルギー推進計画をつくっていくというふうな明言もありました。県の動きを待つことなく、市として
再生可能エネルギーの推進に力を入れる意味で、民間や研究者なども取り入れた中で
再生可能エネルギー推進会議などを開催し、推進計画をつくり、産業化を目指していくというのはいかがでしょうか。 以上、提案して最初の質問にしたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 皆さん、おはようございます。
再生可能エネルギーの推進のため、推進会議などを開催し、
再生可能エネルギーの推進計画をつくるべきではないかとの質問でありますが、議員御指摘のとおり、平成26年2月25日に国が示した
エネルギー基本計画(案)の中では、
再生可能エネルギーの導入を加速することとしております。また、県においても
再生可能エネルギー推進計画をこの夏に向け策定すると聞いております。
エネルギー政策基本法第6条において、地方自治体の責務として、国の施策に準じて対策を講ずるとなっておりますが、国の施策がいまだ決定していない状況であることから、今すぐ新たな計画を策定することは考えておりません。 今後は、国の施策が決定次第、第3次白山市環境基本計画の策定を前倒しするとともに、
再生可能エネルギーの推進に係る内容を盛り込んでまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 今の答弁、国のを待ってということで、私が言いたいのは、ぜひ市としてやっていきたいんやという姿勢が欲しいなというふうに思っております。 いろんな方と話をしておりますと、例えば木材を扱っているところは、需要がそれだけあればとか、あるいはボイラーでそういうバイオマスのボイラーを入れようとしたときに、供給がどうなのかというようなところで、民間で考えていてもなかなかつながらない。そこを市としてつなげていく、これだけ木がたくさんありますので、何かそういったことができないかなと自分は思っております。小松市のほうで小松製作所のほうと森林組合さんのほうとうまく県が渡して事業を行っていくというような例もございます。そういったところを市としてもぜひ考えていってもらえればなというふうに思います。 では、次の質問です。 本市の人口ですけれども、
白山ろく地域のほうが過疎化しているということも含め、あるいは
日本中人口減少時代ということで、数年前から減少に転じております。 この状況の中で、学校を卒業した後の若い白山市出身の人が本市内の企業に就職していただくということは、大切なことではないかなというふうに思います。特に、県外の大学に進学した学生にきちっとUターンしてきてもらう、市内の企業に就職してもらう、こういったことが人口流出を防ぐ大事なところではないかなというふうに思います。 調べてみたところ、小松市のほうでは小松市主催で12月下旬に大学3年生向けの
合同就職説明会を行って、8月上旬に今度は大学4年生向けの
合同就職面接会を行っているようです。小松市内の企業に声をかけまして、30社以上の企業が集まってそういったものを開いているということです。市として、地元企業への就職に積極的にかかわっているのかなというふうに思います。参加した企業側も学生側もおおむね満足しているようですし、実際に内定が出て就職に結びついているというふうに聞いております。 本市としても、県内外の大学に進学している本市出身の学生に戻っていただくために何らかの行動をすべきではないでしょうか。市が主催しての市内企業への就職へ向けた取り組みを提案して質問としたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 若者の就業を支援する市主催の
合同就職説明会を開催してはどうかという質問についてでありますが、
合同就職説明会は、地元企業が就職希望の学生に企業の採用情報を提供する場として、県内では小松市と能美市が共同で開催しているほか、石川県においても開催をしております。 本市には、高い技術力を誇るものづくり産業の集積があり、旭丘団地では、毎年、一定数の市内出身の新入社員が採用されております。また、企業誘致に当たっては、市民の新規雇用に対する助成金制度を設けており、就労支援にもつなげております。
合同就職説明会の開催については、景気の改善に伴い企業の採用意欲が高まっている中、本市出身の県内外の学生に地元の優良企業を知ってもらうよい機会でもあります。
ハローワーク白山や市内経済団体の協力、地元企業の意向を確認した上で検討してまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) ぜひ前向きに検討していただきたいなというふうに思います。 小松市のほうでは、この2回の会議に150万円程度の予算を使っているということでございます。大きい額か小さい額かわかりませんが、一人でも多くの学生が白山市に戻ってくることにつながれば決して高い額ではないかなというふうに思いますので、よろしくお願いします。 次の質問です。 昨年6月の議会の答弁の中で、福祉ふれあいセンター内につくる予定の
ボランティアセンターに
NPO法人支援センターの機能を持たせるという答弁がございました。いよいよ福祉ふれあいセンターが5月からオープンするというふうに聞いております。 また、来年度予算の中で
ボランティアセンターに専任の
コーディネーター1名分の予算が計上されております。この
ボランティアセンターに着任します
コーディネーターの活動が非常に大切ではないかなというふうに思います。各団体が連携・交流できるような役割が期待されるのではないかなというふうに思いますが、現時点でどのような役割・活動を期待するのか見解を求め、質問といたします。
○議長(寺越和洋君)
中村健康福祉部長。 〔
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君登壇〕
◎
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君)
ボランティアセンターの
コーディネーターについてでありますが、
ボランティアコーディネーターは、
ボランティアや市民活動に関するさまざまな情報の提供を初め、相談や福祉教育、調査研究などを行うとともに、
ボランティアを行う人と受けたい人とをコーディネートし、地域の課題解決に向けた住民の活動や取り組みを育成・支援することを目的としております。 さらに、地域社会でのつながりが希薄化する中で、障害のある人や高齢者など要援護者への支援が課題とされており、地域社会における
ボランティア活動に対するニーズが増大、多様化する中で個々の活動だけでは限界があり、
ボランティア団体相互の有機的な活動や連携が求められていることから、調整機能を持つ
コーディネーターの役割はなお一層重要なものとなっております。 こうしたことから、
コーディネーターには、専門性を高める中で、住民同士が支え合い、住みなれた地域で安心して生活できる環境づくりや地域福祉の充実などの
ボランティア活動推進の支援に取り組むことを期待いたしております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 今の答弁で大変安心をしました。単なる貸し借り業をやるだけではなくて、そこでちゃんと人をつなぐ役割をするんやということで、ぜひそういったことをやってほしいなというふうに思います。市内の
ボランティアグループ、あるいは市民活動を行っている方、NPO法人など、そういった代表者を年何回か集めて情報交換するとか、そういったことでしっかりとつなぐ役割をしてほしいなというふうに思います。 次の質問なんですけれども、そこの
ボランティアセンターという名称でございます。少し間口が狭く感じられます。何か
ボランティアをやっていない、当然そういう市民活動をやられている方がおりますし、NPO法人もございます。誰でも気軽に寄れる、そういったことになるように、少し名称のほうを考えたらどうかなというふうに思います。
ボランティアセンターの隣に飲食もできるふれあいコーナーというものが設けられるというふうに聞いております。そういったものと一体化して
コミュニティカフェなんていうのも今はやりでございますので、協働カフェとか、何かもうちょっと気軽に寄れるような、誰でも顔を出せるようなそういう名称にしてはどうかなと。そういう名称変更を提案して質問にしたいと思います。
○議長(寺越和洋君)
中村健康福祉部長。 〔
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君登壇〕
◎
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君)
ボランティアセンターの名称についてでありますが、現在の白山市
社会福祉協議会ボランティアセンターにつきましては、5月に開館いたします白山市福祉ふれあいセンターへの移転を機会に、その名称を白山市
ボランティアセンターに改め、活動内容についても、これまでの福祉中心の
ボランティアだけではなく、市民活動、NPOなどを含めた幅広い支援活動の拠点として運営することといたしております。 また、福祉ふれあいセンターでは、
ボランティアセンターを正面玄関を入ったすぐ左のふれあいコーナーの隣に配置をし、間仕切りはガラスで行き来もできるようになっており、相互利用を図る中で、できるだけ多くの人が気軽に利用できるよう配慮したところであります。 御提案の名称の変更につきましては、
ボランティアセンターの今後の利用状況や関係者の御意見などを踏まえ、必要に応じ愛称などを検討していきたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 最初がやっぱり肝心だと思うんです。いろんな活動をしている人に、今度こういうのをつくるからどうやというような話をしますと、
ボランティアセンターという、ここがちょっとやっぱりひっかかるなというようなことを聞いております。さらに愛称というような話もありましたけれども、そういう愛称をつけて少し顔を出しやすくする、そういったことが大事かなというふうに思います。 それから、先ほどの質問で人の話をしましたけれども、集まるときには場所じゃなくてその人がいるから集まるという部分があるので、専任の方、どういう方になるかわかりませんけれども、しっかりとそういう
ボランティア、あるいは市民活動に理解の深い方を配置されることを希望して質問を終わります。 次の質問です。 学校給食の現状についてでございます。
食物アレルギーを持つ子がここ近年増加傾向にあります。2年前に学校給食で
アレルギー性ショックで亡くなられたというような事件もございました。そういった
食物アレルギーのある子が就学もしくは進学する場合、学校給食についてどのような対応をとっているのか、現状のほうを教えてください。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) おはようございます。 山口議員の
食物アレルギーのある子への対応についての御質問にお答えをいたしたいと思います。 学校では、保護者から
食物アレルギーの申し出を受け、医師が記載いたします
学校生活管理指導表での医師の指示を資料としながら、その子のアレルギーの程度、
アレルギー反応の危険性、学校の施設設備や人的配置の状況等、多様な視点から検討し、その子に対する対応を決めております。 本市では、児童・生徒1万368人のうち、学校で対応しなければならない
食物アレルギーがある子は224人で、給食の調理中に原因食材の除去を行っている子やかわりの料理を提供している子が97人、教室で担任教諭の指導のもと、主食、副食の中から原因食材を除去している子が127人となっております。 なお、アレルギーの原因食材が複数ある等の理由で除去が難しいため、毎日の弁当持参をお願いしている子が6人となっております。 学校では、児童・生徒の安全を守ることを第一に、その子供に合ったそれぞれの対応をとっております。 以上でございます。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 再質問ですけれども、学校ごとに子供に合った対応をするということは、同じ
食物アレルギーのある子であっても、学校が違うと対応が違う場合があるというふうに理解してよろしいでしょうか。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) 山口議員の再質問にお答えいたします。 学校によって対応が違う、確かに中学校の子供たちは自分でできますので、そういった自分でできる子もおる、小学校ではもう既に給食などから除去する、あるいは教室で担任が除去する、こういったことで若干違っているかと思います。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 97人の子が除去食をつくって食べているということでございますけれども、一部の保護者のほうから、うちの学校では除去食対応してくれない。でも同じアレルギーを持っていても、隣の別の学校はちゃんと除去食をつくっている、くれている、もらっているということで、不満の声を少し聞いております。あるいは学校ごとの対応ということなんですけれども、学校によっては保護者と相談することなく、うちの学校は除去食には対応しませんと、文書に一文書いて出しているような学校もあるというふうに聞いております。同じ市立の学校で対応が異なるというのはいかがなものかなというふうに思います。 次の質問になるんですけれども、保護者のほうも対応が統一していないということで不満がある。あるいはつくる側もどこまでするのかは学校任せで、除去食をつくってあげたいけれども人数の関係で無理だなということで、大変苦しい思いをしているというふうに聞いております。除去食に対応できていない学校には人員を配置するなどして、最低でもこの
食物アレルギーには除去食で白山市として取り組みますよと、この
食物アレルギーについては申しわけございませんけれども、保護者は弁当でお願いしますというようなことで、市内である程度統一した基準を持つべきではないかなというふうに思います。 この
食物アレルギーに対する給食の対応というのは、これからどこに住もうかなと学校を選ぶようなときに、白山市としてここまでやっていますよというのは大変売り、メリットになるんじゃないかなというふうに思います。白山市のほうでもこの
食物アレルギーに対してある程度統一した基準を設けて、できるだけ多くの
食物アレルギーに対応するような形で除去食を提供できないか、そういったお願いをして質問にしたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) アレルギーのある子供に対する対応の統一ということでの御質問でございます。
食物アレルギーは、児童・生徒一人一人で異なります。学校ではそれぞれの子供たちに安全な給食が提供できるよう、学校の状況に応じて対応いたしております。 したがいまして、
食物アレルギーが多様であること、
食物アレルギーのある児童・生徒が多いこと、何百食もの大量の給食を短時間で調理すること、また、学校規模や給食施設の調理方式が異なることなどもあることから、市内の学校の対応を統一した場合、最悪、子供の命にかかわることも想定されますので、これまでどおり命を守ることを第一に、それぞれの学校が可能な範囲で個々の子供たちに対応したいと、このように考えています。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 学校施設等々の話もありましたけれども、一番は給食の調理員さんの人数の問題ではないかなというふうに思います。1人いるだけで対応できている学校がある。1人足りないばっかりに全然対応できない、文書でそういったものを出す、そういった学校があるというのは、やはり保護者にしてみると不公平なことではないかなというふうに思います。ぜひ少しこの辺のところは検討されまして、ある程度統一したものをつくって保護者にお知らせする、そういったことは必要じゃないかなというふうに思います。 次の質問ですけれども、もし万が一、
食物アレルギー等で子供たちに影響が出た場合の話でございます。 残念ながら保護者の方は、本当に学校の教職員の方がきちっと対応してくれるのかと不安を感じております。それは、
食物アレルギーに対応した緊急時の対応のマニュアルが一切ないということが原因です。そういった緊急時の対応マニュアルがありますと、その学習を通して教職員の
食物アレルギーへの理解が進むということになってきます。 調べてみますと、東京都のほうではきちっとした
食物アレルギーの緊急時の対応という、そういうマニュアルをつくって学習を進めているようです。本市としましても、
食物アレルギー対応、緊急時の対応マニュアルをきちっとつくって教職員の理解を深め、保護者の不安をなくすといったことが肝心じゃないかなというふうに思いますが、教育委員会の見解を求め、質問といたします。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) アレルギー対応のマニュアルをつくったらどうかという御質問にお答えいたします。 アレルギーの対応は、栄養教諭、養護教諭だけが行うものではなく、教職員全体で取り組む必要があります。したがって、マニュアルの作成は必要であると考えております。マニュアル作成に当たっては、国のガイドラインに沿うこととし、早々に関係者による協議を始めることとしており、平成26年度中には策定をしたいというふうに考えております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 子供の命にもかかわる問題ですので、ぜひきちっとしたものをつくり、学校の中で教職員の学習が進むように期待したいというふうに思います。 再度繰り返しますけれども、ぜひ市内で統一して、保護者が感じる不公平感というものをなくすような努力をぜひお願いしまして、次のほうに移ります。 次は、学力についてです。 本市の教育という冊子が毎年4月、5月につくられていると思いますが、その中の基本方針の中で、学校教育の充実の項目の(1)として、確かな学力の形成というふうにうたっております。ここでいう学校教育で子供たちにつけたい学力とは何か、見解を求めたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 教育委員会委員長、川上隆夫君。 〔教育委員会委員長(川上隆夫君)登壇〕
◎教育委員会委員長(川上隆夫君) 山口議員の御質問にお答えいたします。 市では、確かな学力の形成と豊かな心を持つたくましい人間の育成に力を入れ、生きる力を育む教育を推進しております。変化の激しいこれからの社会を生きるには、学力は重要な要素として捉えております。そして、読み、書き、計算はもとより、学年に応じた基礎学力をしっかりと身につけることが生きる力を育む上で重要であると考え、基礎学力としての知識や技能を子供たちに確実につけさせたいと考えております。 さらに、身につけた基礎学力としての知識や技能を活用し、考え、判断し、表現する力を育んでいきたいと考えています。 以上のことから、本市の捉える学力は、基礎学力としての知識や技能、そしてそれらを活用する力、すなわち思考力、判断力、表現力であると考えます。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 学力についての認識は一致するかなというふうに思います。こういう基礎学力あるいは活用する力、そういったものを学校の中で授業を通して、あるいは学校の中のいろんな活動で力をつけていくんだということで、日夜、教職員の先生方は頑張っているものと思います。 次の質問です。 では、今言われたこの学力ですけれども、全国学力状況調査が4月に行われますが、そのテストをもって全てわかる、判断できる、そういうふうにお考えでしょうか、質問としたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 教育委員会委員長、川上隆夫君。 〔教育委員会委員長(川上隆夫君)登壇〕
◎教育委員会委員長(川上隆夫君) お答えします。 学力が身についているかどうかを確かめる方法としていろいろありますが、大勢の児童・生徒の学力の定着状況を客観的につかむものとして一般的に用いられているのが、全国学力・学習状況調査でも取り入れられている、いわゆるペーパーによるテストと呼ばれるものです。 ペーパーテストであることから、出題数が限られ、学習した全ての知識や技能の定着状況をはかることはできないし、思考力、判断力、表現力といった能力についてもペーパーテストだけでははかれるものではないと思います。 よって、学力状況調査、学習状況調査の結果で学力を全て点数化することはできないと言えます。しかし、学力の定着状況を把握するための客観的な資料であることには間違いなく、点数はその定着状況を示す一つの指標であると捉えております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 今の部分も自分と見解は同じだなというふうに思います。全て全国学力状況調査ではわからない、一つの指標であるということなんですけれども、全国で行っているというばっかりに、もうこの点数に物すごく集中してしまう、あるいは委員会のほうも大変意識している、あるいは校長先生、教頭先生、管理職の先生方が大変それを意識しているというのが今の現状じゃないかなというふうに思います。 12月に行われている県の評価問題、本市では10月からチャレンジシートというものに取り組んでおります。あるいは学校現場のほうでは、4月のテストに向けまして過去の問題に繰り返し取り組む、そういったことで本来時間をかけて養うべき、先ほど教育委員長も申されました学力をつける時間をかなり削っているんじゃないか、そういったふうに現状を自分は理解をしております。 まず1つ目ですけれども、教育委員会がその対策の先頭に立って旗を振っているようなチャレンジシートであったり、あるいは県の評価問題は行わないようにすべきではないでしょうか。 それから、調査の趣旨は指導法の改善のための調査です。調査結果をもとに、ここが弱いからここをもう少し鍛えようと、そういう指導法の改善のための調査である、そういったことを考えますと、過去問に取り組んで対策をとるということは、大変おかしいことではないでしょうか。過去問に取り組む対策をとることで本当に弱い部分がどこかわからなくなる、そういったことがあります。 2点目として、教育委員会としてこの過去問に取り組むことを禁止されてはどうでしょうか。 また、先ほども申したとおり、学力のほんの一つの指標にしかすぎないこの全国学力状況調査がひとり歩き、点数がひとり歩きして全国平均よりも0.何点上やった、0.何点下やった、ほかの市はどうや、そういったすごく競争をあおられている現状がございます。異常じゃないかなというふうに思えるぐらいです。 3つ目として、この全国学力状況調査から白山市の教育委員会として離脱するというような選択肢があってもいいのではないか。 以上、3点を提案して質問したいと思います。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) 知識や技能の定着、このあたりにつきましては、繰り返しの学習が必要でございます。また、思考力、判断力、表現力の育成にも、こうした能力を育成する問題に繰り返し取り組む必要があります。この繰り返し学習は、学校全体で計画的に進めていくことにより、効率的で効果的なものとなります。 今ほどの質問でございますチャレンジシートですけれども、今まで出題された学力調査の問題をもとに、児童・生徒が取り組みやすいようにプリント化したもので、各校が繰り返し学習や補充学習を計画的に進めることを支援するものと捉えています。 また、学力調査で出題された問題は、知識や技能を定着させるという面においても、思考力、判断力、表現力を育成するという面においても効果的であり、効率よく学力を定着させるものと判断をいたしております。 漢字とか九九を覚えるために繰り返し学習し、復習した記憶が誰にでもあるように、昔から大切にされてきた学力定着のための有効な方法でございます。児童・生徒一人一人にしっかり学力を身につけさせるためにも、繰り返し学習を通して、また、補充学習を通して鍛えていく必要があります。その際、各学校が確かな学力の育成に向けて効果的な取り組みを効率よく進めていけるように指導支援していくことが教育委員会の役目であると考えております。 それから次に、全国学力調査の離脱ということでございますけれども、全国学力・学習状況調査は、本市の小学校6年生や中学3年生の学力の定着度や学習の状況を客観的に把握でき、そのことから子供たちの弱点あるいは不足点を改善する方策が明らかにできる有効な方法であることから、今後も継続してまいりたい、このように考えています。 以上です。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 繰り返しやるということが大事やということは、基礎をつけるときには大事なことだというふうに思いますが、教育委員長からあった学力を、全体の学力ですね、それをつけるためには、やはり時間をかけてとか、思考力ですよね、考える、そういう時間をかけてとか、そういったものも当然必要なわけです。 ところが、今の現状では、教育長言われたとおり、効率よく効果的に点数を上げるにはこれをやりさえすればいいということで、子供たちにその強制をする。小学校の高学年になりますと自由学習ノートみたいなものを持たせて、自分で課題を見つけて勉強しなさいなどというようなことを取り組んでいます。ところが、今こういったものでチャレンジシートを繰り返しやる、家で宿題をやって、宿題として出してそれを丸つけをしてと、そういったことで本来の学力をつける時間を削っている、要するにちょっとオーバーにやり過ぎじゃないかというふうに自分は感じているんです。 ですから、先ほど言ったとおり、チャレンジシートであったりそういう評価問題は競争をあおるだけで、本当に効果的に効率的に、とりあえずこれさえやっておけばいいんだというものにしか見えません。 教育長、どうでしょうか。少し学校側を信用して、学校の先生方の取り組みを信用してこういったものは学校に任せると。先生方の自由裁量の中で宿題でそういう基礎力が足りないなと思ったら基礎力の勉強をさせる、あるいは思考力、考える力は自分で課題を見つけるそういう力をつけさせたい、そういう自分で勉強する自学ノートを持たせるような、そういった取り組みもあってもいいんじゃないでしょうか。そういったところをもう1点だけ、再質問ということでよろしくお願いします。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) チャレンジシートの関係での再質問でございますけれども、このチャレンジシートにつきましては、その学力調査で子供たちができなかった、あるいは不足している点をシートにして、プリントにして出しているものでございます。 ですから、私は、子供たちはそれぞれの学年でその学年に見合ったしっかりとした学力をつけていただきたい。それをそのチャレンジシートなりで補って、それでしっかりとした学力をつけてもらうためにやっておるものでございまして、学校に任すということではなくて、やはりそのあたりは私どもも教育委員会として必要なことであろうと、こういうふうに思っております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 大変残念な答弁です。学校現場のほうでは少し過重に感じている先生方がたくさんいます。そういった声もたくさん聞いています。ぜひ現場の声も少し聞いてもらいたいなというふうに思います。 次の質問です。 全国学力状況調査の学校別の結果の公表についてでございます。 お隣の野々市市のほうでは、12月の教育委員会で学校別の結果の公表はしないというふうに決定をしております。白山市のほうでは検討中ということでございますが、いよいよ4月にテストが行われる、そういう時期が迫ってきております。私としては、学校別の結果の公表はますます点数がひとり歩きして、点数さえよければいいんだ、本当の学力をつけるそういう機会を奪うような気がしてなりません。ぜひ公表しないんやということを要望して質問したいというふうに思います。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) 全国学力状況調査の結果の公表についての御質問にお答えをいたします。 学力調査の結果については、各学校はこれまでも平均を上回るとか、あるいは下回る等に加え、それに対しての改善策を保護者に公表しており、これまでどおりの方法で公表いたします。 次に、学校別の平均点の公表については、公表が刺激となり、各校の学力向上の充実に結びつくという面はあるかもしれませんけれども、反面、議員御指摘のとおり、点数のみがひとり歩きし、学力調査の結果や順位だけで学校を評価したり、偏った見方で見たりするという危険性があると捉えております。また、公表による序列化が過度な競争意識をあおり、それが各校の教育実践に悪影響を与えたりするなど、多様な問題が生じることも予想されます。 以上のことを踏まえまして、学校はこれまでどおり改善策を含めた公表を行いますけれども、本市として全校を一括して公表するといったことは考えてはおりません。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) では、そういった形で来年度しっかりと取り組んでもらいたいなというふうに思います。 それでは、次の質問です。 昨年10月に教育委員会のほうで教職員の勤務状況等調査を行ったと思います。その結果の概要が1月のほうに出されているかというふうに思います。平均で小学校では一日当たり1時間43分の超過勤務、中学校では一日当たり2時間41分の超過勤務というふうになっております。いずれも昨年度より若干時間的には数分短くなっておりますが、決して学校の教職員の多忙化が緩和しているというふうには思えません。 ここ4年間の調査結果を見ましても、毎日小・中学校の教職員は平均しますと2時間以上の超過勤務をしている現状がございます。この現状をまず教育委員会としてどのように捉えているのか、見解を聞かせてもらいたいというふうに思います。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) この勤務実態調査の結果における約2時間の勤務時間外には、勤務開始前の事前準備あるいは勤務終了直後の残務整理、こういった時間も含まれておりまして、社会一般的に言われる残業時間に当たるものは、この時間から1時間ほど差し引くことが適当でないかと考えております。 したがいまして、この時間は極めて過大であるとは考えておりませんけれども、教職員の心身の健全を保持する上では、当然減らしていかなければならないものと考えております。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 平均すると2時間を超えるということですから、当然この中には子供さんが小さくて、すぐ学校を出て保育所に迎えに行かなきゃいけない、あるいはお年寄り介護があってすぐ帰らなきゃいけない、そういう人たちは持ち帰りの残業をしております。家で仕事をしております。そういった時間は入っていません。そうすると、今の学校の現状ですよね、午後9時、10時ごろになっても学校の職員室に明かりがついている、そういう状況があります。ぜひ改善してほしいなというふうに思います。 次の質問ですけれども、9月の会議でも自分が取り上げたところ、教育委員会として事務量を減らす取り組みをしているということではございますが、なかなか効果がないなというふうに思います。それでも小さなことからこつこつと教育委員会のほうで事務量を減らす取り組み、これは今後もお願いしたいなというふうに思います。 しかし、これを大幅に減らすには、学校になるべく教育委員会が口を出さないということが必要じゃないかなというふうに思うんです。それが先ほど取り上げたチャレンジシートというふうなことになるかと思います。 新学期、4月になると新しい学期が始まりますけれども、それまでに学校ではそれぞれの学年、教科ごとに教育課程をつくります。1年間こういうふうにやって子供たちの学力をつけさせていくという計画を立てます。4月から3月までにこういうふうにやっていくんやということを立てます。 ところが、ことしですけれども、そこにはなかったものを10月になって突然これをやれと教育委員会が強制するというのは、大変問題であるというふうに思います。学校現場でも年度当初の教育課程になかったものを教育課程に組み込むということで、大変苦労したというふうに聞いております。また、どのように取り組むか、学校現場に計画を立てさせて提出させる、それで授業時間を削って取り組ませる、そして年度末にどういう結果になったかと報告を求めると。あるいはチャレンジシートのほうは問題の原稿が渡されただけですので、土日出勤してそれを印刷するというような実態もあって、教職員への負担が大きくなったということは容易に想像ができます。 教育についての工夫は終わりがありません。際限なく時間を使おうと思ったら使えます。しかし、それでは学校現場の教職員の体、心がもたないということになります。これは先ほどの教育長の答弁にもあったとおりだと思います。病休者が多くなっている、あるいは現職の先生が亡くなられる、そういった例も県内で多数発生をしております。どこかで歯どめをかける必要があるというふうに思います。 そこで提案なんですけれども、教育委員会のほうで、ことしはこの活動に力を入れるから別のこの活動については報告書の提出であったり計画書の提出は見送ると、A4半分程度の簡単な報告で済ませる、こういったことを取り組まれてはどうでしょうか。国・県からおりてくるものも当然あるので、そういったものはやらなきゃいけないかなという部分は一定理解できますが、市の教育委員会で独自で行っている活動を少し精査しまして、少し軽重をつけて、ことしはこれを少し力を入れてやるからきちっと計画書も立てさせて報告書も求める、でもこの部分は学校現場に任せて報告だけ簡単に求める、そういったことで十分事務量というものは減るんじゃないかなと思います。 少しそういった取り組みを、活動を精査して、重い、軽いをつけて、4月になって新年度になりますから、そういう提案をするときにぜひお願いしたいなということを要望しまして質問にしたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) 先ほど申し上げましたけれども、この児童・生徒の学力定着のために行うチャレンジシートについては、各学校がそれぞれ独自のプリントを作成して取り組むことは負担につながると考えまして、教育委員会で作成し教員の負担軽減を図っております。 また、議員御指摘の超勤減少のための取り組みについてでございますけれども、これまで以上に報告書等を簡略化するなど工夫してまいりたいと、このように考えております。 一例を挙げますと、学校の取り組み内容にばらつきが見られましたジオパーク遠足、これまで報告書を求めてきましたけれども、共通理解が深まってきたこともあり、新年度から廃止することにいたしました。今後に向けては、スキー遠足とか感性のびのび体験等の報告書の見直しなど、小さなことではございますけれども、改善できることは実施してまいりたいと、このように考えております。 以上です。
○議長(寺越和洋君) 山口俊哉君。 〔2番(山口俊哉君)質問席登壇〕
◆2番(山口俊哉君) 学校現場のほうでは、毎年勤務実態状況調査をやっていただいて大変ありがたいんですけれども、じゃその結果どうやったかというものが教育委員会からは全然アクションが見えないと。だから、この調査は本当に意味があるのかなということになっています。 教育委員会は学校現場に活動を求めるときに、必ずそれについて考察して報告書を求める。それならばきちっと勤務実態状況調査もこうだったからこういうふうにしていきますというようなものをやっぱりきちっと出すべきではないかなというふうに思います。それが学校安全委員会になるかと思います。ことしは開催がちょっとおくれているようですけれども、ぜひそういった場でこういうふうに教育委員会としてやりますと、そういったものを出してほしいなというふうに思います。 昨年6月議会に、私のほうから高等学校等への進学に際しての奨学金制度の新設を提案しました。そうしたところ、来年度予算に盛り込んでいただきました。今会議に提案をされております。あるいは特別支援員を6名増員するなど、市として教育に力を入れていく姿勢が見られて大変うれしく思っております。市長のほうは、教育は最重要項目の一つと位置づけておられます。今後ともさらに教育を大事に、大切にする施策を期待しまして私の一般質問を終わらせていただきます。
○議長(寺越和洋君) 17番、清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) 今回は観光施策として2点、防災問題に関連して3点、自転車に関連した施策として3点、合計8点の質問を通告いたしました。時間の関係で早口になるかもしれませんけれども、御了解をいただきたいとお願い申し上げます。 それでは、観光施策に関する質問から始めます。 まず初めに、白山登山推進事業の拡充についてであります。 先月、南加賀市議会議長会の議員研修会が白山市内で行われ、第一部で立教大学観光学部の安島教授から「北陸新幹線金沢開業後の観光地経営について」と題した講演を聞きました。 安島教授は、講演の中で、観光客に継続的に来訪してもらうためには、日本一・世界一といったナンバーワン、ここにしかないといったオンリーワンなど、観光地の価値、魅力を磨き続けることが必要である。また、広域連携によって観光客の滞在時間を延ばすことに工夫すべきであると語っておられました。全く同感であります。 さて、白山市の観光資源のナンバーワン・オンリーワンは、何といっても白山であります。その「白山を登ろう」を合い言葉に、平成24年度より、白山市在住または市内の小・中学校に通う児童・生徒を対象に白山登山推進事業を始めました。 この事業は、白山市で生まれ育った子供たちに、市の名前になっている白山を一度は登ってもらおうというきっかけをつくりたい、また、白山登山を経験することにより、白山市民としての自覚と誇りが備わり、大人になってふるさとから遠く離れたところに住んでいても、胸を張って誇りを持ってふるさとを語れる、そんな白山っ子をつくりたいとの作野市長の熱い思いがあると伺っております。 ところが、思ったほどの利用がありませんでした。初年度の平成24年度では185名、平成25年は203名の利用で、計算すると1校当たり六、七名でありました。もっと利用者をふやすさらなる取り組みが必要ではないでしょうか。 例えば、登頂したときの記念写真を投稿してもらい、毎年グランプリを決めてはどうでしょうか。また、毎年市内全世帯に配布しております白山市民温泉等ファミリー優待券と同じように、この事業の申込者全員に市民温泉入浴優待券を発行してはどうでしょうか。子供たちは1人では登れません。この事業に賛同し、子供たちと一緒に登った大人たちへの御褒美の心を込めて、実際に宿泊した際に、優待券に宿泊を証明できる施設のスタンプを押してもらうと、一緒に登山した人たち全員が市民温泉を無料で利用できるという取り組みであります。いかがでしょうか。市長の御見解をお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 清水議員の質問にお答えをいたします。 白山登山をする小・中学生をふやす取り組みについての質問でありますが、この事業については、市内小・中学校の児童・生徒全員を初め各公民館、子ども会等にチラシを配布するとともに、市のホームページや広報紙にも掲載し周知に努めております。さらにこの制度を利用していただくため、新年度からは白山登山をした子供たちから、白山登山に関する思い出づくりとして感想文を募集し、コンクールを行います。その最優秀作品や優秀作品を全小・中学校に掲示したいと考えております。そのことにより、私も登ってみたいと感じてもらえればありがたいと考えております。 次に、議員御提案の登頂記念の写真コンテストについてでありますが、写真を見た子供たちが登山をするきっかけになるよい方法であり、ホームページで募集できないか検討したいと思います。 次に、御提案の市民温泉入浴優待券についてでありますが、よいアイデアであるとは思いますが、御褒美よりも思い出として残ることを主眼にしてまいりたいと考えております。そこで、一例でありますけれども、登山記念の鈴を作製し、子供たちに記念として差し上げるとともに、先ほど申しました感想文コンクール応募作品全てを1冊にまとめまして室堂や南竜山荘に常備し、子供たちの白山に対する感動をより多くの人に知ってもらう取り組みを行いたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) 今の推進事業の取り組み、ありがたいなと思います。それで、優待券のほうについてですけれども、毎年発行しているファミリー優待券、各家庭に配られますけれども、実際まだ市民温泉に行ったことがないという市民も結構いるんですよね。そういった人たちへのPRにもなるのではないかなと。白山と市民温泉に行っていただくという取り組みでございますので、今年度は無理でもまた来年度は検討していただきたいなというふうに思います。 次に、首都圏で白山市をPRする取り組みについてであります。 新幹線金沢開業まであと1年、白山市において誘客の促進を図ることも大切でありますけれども、首都圏において白山市をPRする取り組みの強化も大切であります。東京には、地元の特産品を販売しながら地元地域をアピールする、いわゆるアンテナショップが設置されております。現在、全国38都道府県の45のショップが千代田区や中央区などを中心に、石川県のショップも有楽町にしっかりと設置されており、店内には白山市の特産品も数多く並んで白山市を大いにアピールしております。 そのほかにも、首都圏で行うイベントに参加したり特設ブースを設けて白山市の観光地や特産品を紹介する取り組みも行ってまいりました。ことしも文京区白山町や東洋大学で行うイベントに参加する予定であります。ところが、アンテナショップは1カ所でしかなく、イベントは一過性のものであります。首都圏に住むより多くの人たちにいながらにして白山市のよさを知ってもらうためには、白山市を身近に、しかも継続的にPRできることが不可欠であると考えます。 そこでヒントになったのが、以前から白山市にゆかりのある人たちが出しております店であります。天狗舞の車多酒造さんは、御兄弟が新宿区西新宿と杉並区高井戸に天狗舞の名前で居酒屋を出店しております。また、白峰の望岳苑を管理運営いたしておりますセオリーさんは、首都圏で展開している居酒屋10店舗において、店内に白山市の観光ポスターを張ったり、望岳苑を紹介しながら白山市をアピールしております。まずは首都圏で協力し、連携できるショップを募集します。それらの店では大いに白山市の観光をPRしてもらうかわりに、空輸する白山市でとれる米や野菜や魚介類など新鮮な食材を使った料理で売り上げを伸ばしてもらいます。また、白山市やお店のホームページでお互いを紹介すれば相乗効果が期待できます。 白山市とタイアップし、首都圏で白山市をPRするショップの拡大について市長の御見解をお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 古田観光推進部長。 〔観光推進部長(古田文治君)登壇〕
◎観光推進部長(古田文治君) 首都圏で白山市をPRするショップを拡大せよとの御質問でありますが、昨年、株式会社セオリーが11月1日から30日まで、東京、横浜で展開する居酒屋「方舟」において、白山菊酒や本市の食材をふんだんに使用する白山市フェアを開催いたしました。 本市ではこのフェアに合わせ、各店舗に観光パンフレットの設置や観光ポスターの掲示をお願いし、白山市のPRを行ってまいりました。また、本市の東京事務所が入る一般財団法人都市農山漁村交流活性化機構の協力のもと、世田谷区用賀商店街において本市の特産品の販売を行っているほか、観光パンフレットを設置し、年間を通じて商店街周辺の方々にPRしているところであります。 さらに、本市は東京都文京区白山神社で開催されるあじさい祭りや白山通り商店街のお祭りに観光PRブースを出展し、物産の販売を行う予定であります。この出展を契機に商店街との連携を深め、飲食店などで白山市の観光パンフレットの設置やポスターの掲示を依頼していきたいと考えております。また、都内で本市とゆかりのあるお店や、本市出身者のネットワークを通じて白山市のPRに協力いただける店舗の拡大を図り、さらには飲食店などにおいて本市の食材の使用につながるような働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) 白山市に観光客を新幹線開業後にどのように引っ張ってくるか、観光といってもいわゆる需要と供給だと思っています。一般企業がテレビや新聞、雑誌等でなぜ広告を出すのか。これはやはり需要をふやすためなんです、知ってもらうため。どんなにいいものであっても、世の中の人に知られなければそれは売れないんですね。 白山市も一緒なんです。この白山市で一生懸命観光客をもてなす、観光地としての磨きをかけることも大事ですけれども、やはりPR、需要をふやすということがいかに大切かということを訴えたかったんです。一歩一歩だと思いますけれども、そういった取り組みをよろしくお願いします。 続いて、防災に関する質問に移ります。 まず初めに、災害協定を踏まえた友好交流についてであります。 これまで多くの自治体では、災害が発生したときなど困ったときはお互いさまの精神で、隣接する自治体と協定を結んでおりました。東日本大震災以降は、隣接する自治体も被災していることを考慮し、積極的に県外など遠隔地の自治体と災害協定を結ぶことが全国的に広がっております。 また、中越地震のときに一つの小さな工場が操業できなかったために、自動車産業全体が大打撃を受けたことや、東日本大震災では製造業と呼ばれるほとんどの企業の東北工場が被災し、日本のみならず世界規模で操業停止や生産調整を引き起こしました。このことは、我々が世界規模で運命共同体であるという証拠ではないでしょうか。 このようなことから、最近では多くの自治体で、単なる自治体間だけでなく、企業や各種団体とも災害協定を結び、相互協力できる相手をできる限り拡大しようとする取り組みが勢いを増しております。白山市でもこれら災害協定の締結が大きく拡大していることは、作野市長の防災意識の高さと積極的に推進しようとする姿勢がうかがわれます。 そこで、これらの協定締結をより強固なものとするべく、協定を結んだ自治体や地域団体と友好交流を促進してはいかがでしょうか、提案いたします。 例えば、志賀町との協定では、町内単位で避難場所が決められていると聞きます。受け入れ町内会が決まっているのであれば、災害が起きてからではなく、平常時の今から公民館単位、学校単位でホームステイなど交流してはいかがでしょうか。あってはならない災害ですが、どこの誰が避難してくるのか知らないよりは、顔と名前と心を知っていたほうがよいに決まっております。 企業も同じです。同じ町内にある企業がどんな企業でどんな人が働いているのか、また、企業側も会社のある地域がどんな地域でどんな人がいるのか、日ごろから運動会や町内行事に参加したり、企業見学会を開いたり、一緒にバーベキューを楽しむなど交流を広げてはどうでしょうか。 同じ地域に住んでいる人だけ、同じ企業で働いている人たちだけが運命共同体ではないことを私たちは東日本大震災で学びました。そして、その人たちと協定を結びました。結んだ協定がより実効性のあるものにすべきであると考えます。御見解をお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 竹内市民生活部長。 〔市民生活部長(竹内 茂君)登壇〕
◎市民生活部長(竹内茂君) 災害協定を踏まえた友好交流についてでありますが、これまで親善友好都市の藤枝市、石川県下11の市や志賀町のほか、地域団体などと合計46協定を締結しているほか、災害時協力事業所登録制度を設け、現在21社の登録があります。 議員御提案のとおり、平常時から災害協定先との友好交流を深めることが災害時において有効であると思います。協定を締結している全ての自治体との友好交流は難しいと思いますが、これまでも藤枝市や志賀町との市民レベルでのスポーツ交流、文化交流を続けているところであり、今後も友好交流を推進してまいりたいと考えております。 さらに昨年は、災害協定先も参加した石川県防災総合訓練を市内6カ所で開催し、多くの教訓を得たことは記憶に新しいところであり、今後は地域ごとに開催する防災訓練において、協定先企業の積極的な参加を促すとともに、地域との交流が深められるよう啓発に努めてまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) これも一歩一歩だと思います。できるところから取り組んでいただきたいと思います。残念なことですけれども、市民の中に、志賀町と協定を結んだと、被曝した人が白山市に逃げてくるのか、そんなことを言う人がいるんです。日ごろから交流を続けていれば、そういった人たちを心から迎えることができるのではないかなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 次に、防災教育の充実について教育長にお尋ねいたします。 昨年12月会議において、防災教育について教育長の御見解をお伺いいたしました。防災教育の重要性と自分たちの地域はどうなのかなど、防災教育を充実したいとの抱負を述べられました。 そこで今回は、段階的に防災教育を学習する学年別カリキュラムを提案いたします。 これまで学校生活における防災といえば、台風や暴風雨による危険を回避するための休校や集団登下校の措置、地震や火災などを想定した避難訓練などの実施がありました。また、授業の中では、自然災害が起きるメカニズムや、その対策としてどのようなことができるのか、さらには被災地で得た教訓などを参考に災害発生時の避難方法や自助・共助・公助の取り組みについても学んでおります。当然、習熟度に合わせ段階的に学習しているとは思いますが、学年別カリキュラムなどが設けられていないと聞きます。そこで、一例を紹介し提案いたします。 まず、小学1・2年生は、学校生活の中での集団行動の大切さ、安否確認の重要性を学びます。具体的には、初歩的な避難訓練を何度も実施し、その中で災害から自分の身をどう守るかを学びます。 3年生は、自然災害がどのようにして起きるか、過去に実際に起きた災害の映像などを見ながら、被災した人から実体験を聞いたり、そのメカニズムを学びます。 4年生は、自分たちが住んでいる地域に危険箇所はないか、防災の観点から地元地域の総点検を実施するとともに、点検で得た情報をもとに防災新聞をつくったり、図上演習を行いその対策を学びます。 5年生は、防災クッキングと題する炊き出し訓練や、避難所で使う段ボール製品の組み立て活用など、備蓄品を実際に使う訓練をします。 そして6年生は、実践的な防災教育として以前提案いたしました防災キャンプを実施します。夏休みや冬休み期間を利用して、学校や公民館などで2泊3日程度、備蓄品だけの生活を実際に行います。また、自分が選んだ非常用持ち出し品を持参させ、実際に必要だったのかどうかを検証し学びます。 中学1年生は、小学校時代で学んだこと、経験したことをまとめた地域防災ハンドブックを自分たちでつくります。 中学2年生は、消火訓練、応急手当や救急救助訓練などを行うとともに、地域の保育所や小学校、介護施設などとタイアップした避難訓練なども実際に行います。 そして、中学3年生は全ての集大成として、高度な地域防災点検を行い、防災マップやハザードマップ、地域防災計画などを自分たちでつくるなど防災を学びます。 いずれは地域の防災リーダーに育ってもらわなくてはなりません。地域に貢献できる人材育成のため、段階的に防災教育を学習する学年別カリキュラムを提案いたします。松井教育長の御見解をお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 松井教育長。 〔教育長(松井 毅君)登壇〕
◎教育長(松井毅君) 清水議員御質問の防災教育につきましては、昨年の12月会議にもお答えしましたけれども、災害に適切に対応する能力の基礎を培うことを目指し、児童・生徒の発達段階を考慮して各学校や家庭、地域と連携した活動を積極的に取り入れながら、教育活動全体を通じて防災教育を展開することが必要であると考えております。 小学校では、日常生活のさまざまな場面で発生する災害の危険を理解し、安全な行動ができるようにするとともに、他の人々の安全にも気配りできる児童を養うことを目標とし、また、中学校では、日常の備えや的確な判断のもと、主体的に行動するとともに、地域の防災活動や災害時の助け合いの大切さを理解し、進んで行動できる生徒を育てること、こういったことを目標といたしております。 また、障害のある児童・生徒についても、障害の状態、発達段階、特性等に応じまして危険な場所や状況を回避したり、必要な場面では援助を求めたり、教職員や保護者の指示に従い、落ちついてすばやく行動したりできる力や態度を育てることを目標といたしております。 市内小・中学校においては、これらの目標を実現するために防災教育年間計画等を立て、各教科や学級活動の時間や避難訓練等を有効に使い指導を行っております。 今後においても、十分な時間の確保が難しい教育課程の中で、提案のあった学年別のカリキュラムの実践、ここまでいきませんけれども、災害内容の理解など学年ごとの発達段階に応じて指導内容を焦点化し、より成果が得られるよう指導を年々積み上げていきたいと思います。そして何より命を大切にし、的確な判断ができる、こういった子供たちを育てていきたいと思います。 今後、地域の防災組織との連携を図りながら、将来、児童・生徒が地域の一員として役割を持ち、学校、家庭及び地域社会の安全活動に進んで参加、協力、貢献できるよう防災教育の充実を図ってまいりたい、このように考えています。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) ありがとうございます。 全ての学校で全てのカリキュラムというのは難しいとは思います。今ほど山口議員からも教育現場の過重にならないようにということでございますので、できるところからまたお願いしたいと思います。 次に、災害弱者のための(仮称)地域防災スクール事業の創設を提案いたします。 災害弱者という言葉があります。いわゆる災害時要援護者のことであります。例えば、自分の身に危険が差し迫っていても、その危険を察知する能力、またはその危険を知らせる情報を受け取る能力、またはその危険に対して適切な行動をとる能力においてハンディキャップを持つ人たちのことであります。 具体的には、高齢者、障害者、傷病者、妊婦、乳幼児、子供、外国人、旅行者などが想定され、災害発生時に自力で避難できないため援護が必要となります。残念ながら過去のデータでは、災害被害者の多くがこの災害弱者であり、特に被害発生直後の死傷者のほとんどがこの災害弱者であります。したがって、防災に強い地域をつくるためには災害弱者の対策が不可欠であり、我が地域から被害者を出さないためには、防災訓練の中で災害弱者対策を行わなければ実現できないと考えます。 そこで、災害弱者対策として(仮称)地域防災スクール事業の創設を提案いたします。 提案する地域防災スクールでは、一体何をするのか。例えば災害弱者対策で最も大切な災害弱者をサポートする人たちの人選と育成であります。次に、災害弱者となると思われる人たちの掌握と育成であります。そして、災害弱者とサポート役が一緒になった避難訓練であります。できれば個別の訓練が必要と考えます。 この地域防災スクールは、地域の防災委員会の下部組織として活動し、役員は町内会役員のほか、防災士、社会福祉協議会、民生委員、福祉推進委員などで構成します。講師には消防士、警察官、医師、看護師、介護士、手話通訳士や外国語を会話できる人たちなどが担当します。そして、サポートする人にもサポートされる人にもスクールに来てもらい、災害についての認識を深めてもらいながら、なぜサポートが必要なのか、どんなサポートが必要なのかを十分理解してもらいます。また、日常的には、災害弱者のいる家庭の定期的な防災点検を行ったり、安全対策に必要な措置、リフォームなどの相談なども行います。災害時を想定した個別の避難計画づくりなど、お互いを知るためのコミュニケーションの場としても活用できます。 市内にはやっと防災委員会が誕生し始めた段階であります。いまだに自主防災組織が立ち上がっていない町内会もあります。先の先の取り組みとはいえ、備えあれば憂いなしであります。地域防災スクール事業の創設に対する市長の御見解をお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 竹内市民生活部長。 〔市民生活部長(竹内 茂君)登壇〕
◎市民生活部長(竹内茂君) 地域防災スクール事業の創設についてでありますが、地域防災スクールは、消防署員を初め防災有識者を指導者として、児童・生徒や地域住民に対し防災知識などの講義、初期消火や応急手当などの実技指導など防災に関する教育訓練を行うものであり、これまで本市におきましては地域ごとの自主防災委員会を中心に、初期消火や応急救護を初めとする体験型訓練や図上訓練、防災食講習などを開催しておりますので、改めて地域防災スクール事業を創設することは考えておりません。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) ちょっと残念な答弁でしたけれども、そういうサポートする側の訓練、教育というのはいつもされていると思いますが、サポートされる側が認識がないんです。自分はそうでないと思っているんです。あなたはそうですよと言うと非常に失礼なので、そういうスクールがあるので来ませんかという、こういう提案なんです。先の先の提案というふうに思っておりますので、頭の中に入れていただいてまた何か取り組めればと思います。 続いて、自転車に関連しての質問に入ります。 まず初めに、(仮称)白山市自転車安全利用基本条例の制定を提案いたします。 自転車は最も身近な交通手段として、子供からお年寄りまで多くの市民に利用されております。また、環境に優しく、健康増進の観点から今後ますます利用者がふえるものと考えられます。 しかしながら、自転車利用者の交通ルール違反による事故の増加や乗車時のマナーの低下、ところ構わず乗り捨てられる放置自転車など、社会問題となっております。また、近年では、自転車で歩行者を死傷させた加害者らに高額な損害賠償を命じる判決が相次いでおり、改めて自転車利用者のルールの周知徹底を図るとともに、自転車が安心して走行できる道路環境の整備が求められてきていると感じております。 お隣、金沢市では、この3月定例会に、自転車の安全な利用の促進を図るための条例案が提出されると報道がありました。基本理念はもとより、市の役割、市民の役割、自転車利用者の役割、そのほか学校及び保育所の役割、保護者の役割、事業者の役割、さらには自動車等の運転者の役割を明記するとともに、教育、広報、啓発、指導、援助など、市が実施する施策も盛り込まれております。 私はこれまで、地域や学校での安全運転教室の充実を初め、交通公園の設置、自転車が走行できる歩道の整備や拡幅などを訴えてまいりました。関連して、JR松任駅前に自転車利用者が安心して利用できる立体駐輪場の設置も提案いたしました。 現在、白山市には、白山市自転車等駐車場条例、白山市自転車等の駐車対策及び放置防止に関する条例がありますが、これらは枝葉末節の条例であると考えます。自転車事故の減少やマナーの向上など、根本的な対策としては不十分ではないでしょうか。自転車に乗る人も、歩行者も、周りの人たちも、誰もが安心して安全に暮らせるためには、自転車に関する基本となる条例が必要であると考えます。基本となる条例をつくることにより、その条例の趣旨を踏まえた関連する条例が生きてまいります。白山市民が安心して安全な暮らしを快適に送るため、(仮称)白山市自転車安全利用基本条例の制定を提案いたします。御見解をお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 竹内市民生活部長。 〔市民生活部長(竹内 茂君)登壇〕
◎市民生活部長(竹内茂君) (仮称)白山市自転車安全利用基本条例の制定についてでありますが、先行自治体の同条例については、自転車利用者のマナー向上や自転車事故の未然防止を図り、自転車の安全利用の促進を目的に制定されており、罰則規定のない理念条例となっていることから、本市では条例化については考えておりません。 市では自転車のマナー向上を推進するため、市内の小学校において自転車安全教室を開催するとともに、秋の交通安全運動期間中に中高生グッドマナーキャンペーンを実施しており、今後も引き続き市交通安全協会、白山警察署と連携し、さらに運転マナーの向上が図られるよう周知・啓蒙を行うことといたしております。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) 時間がなくなってきたので、ちょっと早目にいきます。 次の質問に移ります。 夜光反射材の普及についてであります。 今ほども申し上げましたが、近年、自転車を運転する利用者のマナーの悪さが大きな問題となり、道路交通法がより厳しくなる一方、高齢者や歩行者を死傷させた加害者に高額な損害賠償を命じる判決が相次いでおります。 一旦事故が起きれば、加害者も被害者も、またその家族も不幸であります。起こしてはいけない事故、特に夜の事故を未然に防ぐ手だてとして、夜光反射材が大変効果的であることは周知のことであります。 ところが、最も簡単な取り組みで大変効果があるとわかっていてもなかなか取り組めない、しかも安価であるのですぐに取り組めるはずなのに、なかなか普及していないのが現実であります。 そこで、まずは市内の75歳以上の高齢者に無料配布することを提案いたします。 また、小・中学生には夜間の着用を義務づけた上で無料配布してはいかがでしょうか。 さらには、夜光反射材をまとめて購入する町内会や各種団体などに購入補助制度を創設してはいかがでしょうか、提案いたします。 今回の大型補正で交通安全施設整備事業が2,000万円計上されております。カーブミラーや標識の設置も大切でありますけれども、夜光反射材の取り組みも必要と考え提案いたします。
○議長(寺越和洋君) 竹内市民生活部長。 〔市民生活部長(竹内 茂君)登壇〕
◎市民生活部長(竹内茂君) 75歳以上の高齢者への夜光反射材の無料配布についてでありますが、白山市交通安全協会では、各地区での高齢者交通安全教室におきまして夜光反射材の効果を説明し、反射たすきなどの無料配布を既に行っております。 次に、小・中学生に着用を条件とした夜光反射材の無料配布についてでありますが、中学生につきましては、白山市交通安全協会が新入学の全生徒に対し、自転車に装着するサイクル・リフレクターの贈呈を行っております。小学生につきましては、夜間の外出を促すことになりますから、直接配布することは考えておりませんが、各種イベントなどで配布することで着用の効果を周知していきたいと考えております。 次に、町内会や各種団体への購入補助制度の創設についてでありますが、地区交通安全協会が活動の一環として既に無料配布を行っているところがありますので、補助制度の創設は考えておりません。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) 普及に努めていただきたいと思います。 最後になります。交通ルールを学習する施設の設置を再度提案いたします。 先ほども申し上げましたが、私はこれまで何度も交通公園の設置を提案いたしました。既存の公園を改修する際にはとか、新たな公園を整備する中で交通公園としての機能を検討したいなどの答弁はいただいております。また、市議会でも金沢市新神田にあります交通公園を視察したこともありますけれども、いまだに実現いたしておりません。 そこで、交通公園として整備することが難しいようであれば、交通ルールを学習できるスペースを確保できないかと考えます。 例えば、黒瀬町地内に建設予定の野球場駐車場を活用してはいかがでしょうか。駐車区画を示す線とは違った色のペンキを使い、道路や歩道、交差点や横断歩道などがわかるように書けば、平面的ではありますが交通ルールを学習することができます。交通公園的機能を持たせることで、単なる駐車場の整備ではなくなります。もしかしたら笹川スポーツ財団などどこかの補助金の対象になるかもしれません。そうなれば一石二鳥であると考えます。交通ルールを学習する施設の設置を再度提案いたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 交通公園を含めた交通ルールを学習する施設の設置につきましては、以前も清水議員にお答えしたとおり、交通に特化した公園の整備については財政的にも困難であると考えております。交通ルールを学習する施設については、新たに建設を予定している野球場の駐車場を含めた敷地内で設置できないか検討してまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 清水芳文君。 〔17番(清水芳文君)質問席登壇〕
◆17番(清水芳文君) 最後にいい返事、ありがとうございました。 これで質問を終わります。
○議長(寺越和洋君) 暫時休憩いたします。 午前11時43分休憩
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○副議長(安田竹司君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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△会議時間延長
○副議長(安田竹司君) 本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめ延長いたします。
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○副議長(安田竹司君) 一般質問を続けます。21番、中西恵造君。 〔21番(中西恵造君)質問席登壇〕
◆21番(中西恵造君) 21番、中西恵造でございます。 きのうは、さきの東日本大震災関連で亡くなられた方々2万有余名の御冥福を祈りながら、天皇・皇后両陛下のお祈りのもと、こうべを垂れたところでございます。 それでは、市長、あなたは4年前の就任当初、平成22年第4回市議会定例会の所信表明で、市民参加の開かれた市政を推進していく、各地域が一体感を持って協調し、住んでよかった、暮らしてよかったと実感できる県内一の自治体づくりを目指すと、その決意を表明されています。その後も本市の一体感の醸成、一体感のあるまちづくりをうたっていますし、この3月会議提案理由の説明の中でも、参加と交流による一体感のあるまちづくりもテーマとしています。 それゆえ、水の循環、命の水を中心に置く白山手取川ジオパーク構想によるまちづくりこそ大切なことと考えております。白山の山頂から地表面を流れる手取川、地下にもぐって伏流水となり、日本海に流れ込み、再び天に上る無限の水の循環、まさに命を育む水の旅であります。これまでの1市2町5村にあるジオサイト・ジオポイントを観光の核としつつ、さらに発信させ、相互に回遊性を高め、その垣根を低くし、一体感の醸成をつくり上げていただきたいと思っております。 3月3日のひなまつりの日の朝刊、その新聞のデスク日誌にいいことが載っておりました。皆さんも御存じと思いますが、私と思いが同じなので一言言わせていただきます。 白山市は広いからこそ雄大な白山があり美しい海岸線も楽しめる。無駄に大きいのではなく、活用されていない部分がたくさんあるというのが適切であろう。削減、縮小するだけでなく、あるものを上手に活用するのも行革であると、まさにそのとおりであります。重複する施設は整理・統合していくのは大切なことであり、一方、これからのまちづくりにとって必要なものは精査した上で実行すればよいと思います。そのような上で白山市民の一人一人の気持ちをつなぐきずなとして、白山手取川ジオパークをテーマにしたまちづくりを推進していくことが私は大切と考えます。 そんな思いを持って、以下、世界ジオパーク認定に向けてのまちづくりについて5点ほどお伺いします。 まず、その一つ、ジオパーク・ジオポイントの回遊性についてお伺いします。 平成26年度予算にも霊峰白山やジオサイト・ジオポイントを望む視点場の整備費を計上しております。その各ジオサイトやジオポイントなどで見て回りやすくするための工夫や方法などをいろいろと考えていると思うが、お聞かせください。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 中西議員の質問にお答えをいたします。 ジオサイト・ジオポイントなどの回遊性については、現在、パンフレットやホームページ上で所要時間別にモデルコースの紹介を行っているところであります。 来年度、さらに回遊性を高めるため、スマートフォンを活用した5カ国語対応の案内・解説システムを導入することとしております。これにより、解説サインやパンフレットに掲載されている内容以上の紹介はもちろんのこと、自分のいる場所から次に訪れるジオサイトまでのルートや所要時間に加え、宿泊施設や温泉、道の駅などの観光情報も合わせて、より多くの情報を来訪者に提供することができます。 このシステムが整うことでエリア内に点在する視点場を初めとした多くの資源をつなぎ、回遊性を高めることができると考えております。あわせて、誘導看板等の増設を進め、さらなる来訪者の利便性を向上させてまいりたいと考えております。
○副議長(安田竹司君) 中西恵造君。 〔21番(中西恵造君)質問席登壇〕
◆21番(中西恵造君) 回りたいところがわかりやすくなることが大切であると思います。あそこもここも行きたいと思う気持ちに沿うことが大切であり、しっかりとした対応をお願いしたいなと思っております。 次に、ウルトラマラソンについてお伺いします。 白山・白川郷100kmウルトラマラソンも好評であり、ことしも第2回大会として9月21日に、より大きくなって開催されることを非常に喜ばしく思っております。白山手取川ジオパークとの関連性や発信力をさらに強めていく方法はあるのかをお伺いいたします。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 第1回白山・白川郷100kmウルトラマラソンは、御承知のとおり、全国から約1,300人の選手が集い、1,000人を超える市民の
ボランティアの御協力のもと、成功裏に大会を終えることができました。先日発刊されました月刊ランナーズ誌において、昨年の全国ランニング大会100選にも選出され、大変うれしく思っております。 さきの実行委員会において、第2回大会の開催は9月21日に決定し、さらに充実して白山スーパー林道ミニマラソンをあわせて行うことといたしました。このウルトラマラソンのコースは、白山手取川ジオパークの貴重な財産である白山スーパー林道を実際に肌で感じることができるすばらしいコースであります。 議員御質問のウルトラマラソンとジオパークとの関連性をさらに強めていく方法につきましては、白山手取川ジオパークの紹介ブースの設置やキャラクターの活用を行うほか、市内のジオサイトや視点場を大会ホームページで紹介いたしております。さらに、白山スーパー林道内で、走りながらジオパークのすばらしさを堪能してもらえるよう、看板の設置などの工夫を凝らしていきたいと考えております。
○副議長(安田竹司君) 中西恵造君。 〔21番(中西恵造君)質問席登壇〕
◆21番(中西恵造君) 白山手取川ジオパークの貴重な財産とするスーパー林道、よりよい名称に変わっていって、さらに発信できるような姿になればいいなと思っておるところでございます。 3番目、霊峰白山をさらに発信することについてお伺いします。 先般の報道の中で、日本政策投資銀行がまとめたアジア8カ国・地域からの訪日外国人旅行者を対象にした調査結果では、北陸の認知度は6%にすぎず、全国47観光地の43番目であったとの報告がありました。私自身、北陸といっても範囲が大きく、どこを指しているのか焦点がぼやけてしまいます。霊峰白山といえば白山という場所なんだなというふうにも思っております。わかりやすいし、どこにあるのか位置もはっきりわかります。このわかりやすさをもっと発信していかなければと考えさせられた思いであります。 そういった中で、市内の温泉を白山温泉郷として全国に発信するとのことはよいことと思います。一方、その仕掛けづくりが必要との考えをお持ちでありますが、その展望と見通しをお聞きしたいと思います。 ちなみに、フィリピンのバコロド市には美川温泉がありますが、差し当たって白山温泉郷美川温泉フィリピンサイトになるのかなというような思いもちょっと持っております。その点、質問させていただきたいと思います。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 白山市観光ビジョンでは、白山から手取川、そして日本海につながる8地域の個性を融合させ、オール白山として一丸となり取り組むこととし、具体的に事業を実施していくため、昨年8月に新幹線開業白山ブランドPR戦略実行プランを策定し、白山ブランドの確立に向けて、現在、各種事業を展開しております。 議員御提案の、霊峰白山をもっと発信してはどうかについてでありますが、白山市を全国または海外へ発信していくには、日本三名山で日本三霊山の一つでもある白山はそのシンボルとなります。現在、その白山と白山市の観光地の中心となる白山比め神社を白山ブランドの象徴としてイメージづけるプロモーションビデオを作成しており、3月末までにはホームページ等で動画を発信し、世界に向けて霊峰白山をアピールしてまいります。 また、市内の温泉を白山温泉郷として全国発信することの展望と見通しについてでありますが、白山の恩恵である天然資源として、市内には温泉の源泉が15カ所あり、宿泊と日帰りを合わせた温泉施設が48カ所、年間80万人の方が利用しております。これまでは、それぞれの温泉地の名称で誘客しておりましたが、市内の温泉地を一くくりとした白山温泉郷と命名し、宣伝活動を展開することにより市内の温泉地の連携が生まれ、より一層の誘客が図られるものと考えております。
○副議長(安田竹司君) 中西恵造君。 〔21番(中西恵造君)質問席登壇〕
◆21番(中西恵造君) 4番目、サケが産卵・ふ化するところも大切にしてほしいというような内容の質問でございます。 毎年秋になると手取川に帰ってくるサケは、その一生を生まれた川で子孫を残し、息絶えます。その体は自然に返り大地に還元されていきます。 手取川でのサケのふ化事業は、サケの南下にも当たり、石川県の事業として30有余年の長きにわたって継続されております。ことしも680万匹の稚魚を放流することができたとのことでありますが、やはり少しでも自然の中で産卵・ふ化したサケの稚魚のほうが手取川への回帰率は高いとのことであります。 石川県水産総合センター美川事業所の柴田所長によれば、手取川でサケが自然産卵する場所は、白山からの伏流水が川底から湧き出ており、流れも弱く静かなところが好まれているとのことであります。最近では50万匹相当の稚魚がふ化している模様だとのことであり、県のふ化事業にとっても大きな手助けになっているとのことでした。 このような手取川の自然、産卵・ふ化しやすい環境の保護と広がりが大切と思います。また、国や県への支援要請も大切なことと考えます。 去る2月17日には、美川小学校の3年生32名が手取川の支流の熊田川から1,500匹の稚魚を放流したとのことでありました。また、この付近から霊峰白山の眺望はすばらしく、命を育む水の旅とともに、白山からの地下水で命を与えられた手取川のサケがはるか遠く、ベーリング海の旅など何千キロもの長い旅を終え、生まれ故郷の手取川に帰ってきます。命を子孫に伝えるため帰ってきて命絶えるなど、自然の中に生かされている私には感動を覚えるところであります。 そのいとしいサケたちのためにも、この川をきれいに残し、おいしい水が湧き出る川であり続けていただきたい。水の味やにおいが変わり、他の川に間違ってサケが迷い込んでいかないようにしたいものと思います。そのようなすばらしい自然を発信していく上でも、この手取川の河床からの湧水、命の循環が育まれているところを大切に発信していきたいものと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(安田竹司君) 宇野産業部長。 〔産業部長(宇野 泉君)登壇〕
◎産業部長(宇野泉君) サケの産卵・ふ化する場所の発信についてであります。 最初に、環境の保護と拡大を国や県に支援要請してはどうかとの御質問ですが、石川県水産総合センター美川事業所では、手取川においてサケの回帰資源の増大と小学生の体験学習の一環として、サケのふ化と稚魚の放流事業を実施しております。 また、環境面では、手取川サーモンフィッシングの予算の中で、サケの自然産卵などに適した、流れを緩やかにする河床整備を実施しており、河川管理者である国土交通省にも協力をいただいているところであります。今後も引き続き、自然産卵とふ化に適した環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 次に、命の循環が育まれているところもしっかりとPRすべきでないかとの御質問ですが、放流したサケの帰る手取川は命の循環が育まれた河川であり、白山市の誇りでもあります。先ほど申し上げました学童によるサケの稚魚放流事業を初め、白山手取川ジオパーク体験ツアーでは、サケのつかみ取りとサケ料理のイベントが行われております。 今後は、サーモンフィッシングの見学を取り入れたツアーや一般の方々を対象とした稚魚放流事業を実施できないか、県など関係機関と協議してまいりたいと考えております。さらに、こうした手取川に関する事業をホームページ等に掲載するほか、報道機関へ積極的に情報を提供するなど県内外にPRしていきたいと考えております。
○副議長(安田竹司君) 中西恵造君。 〔21番(中西恵造君)質問席登壇〕
◆21番(中西恵造君) 手取川は白山市の誇りであるということでございます。その手取川についてしっかりと対応し、発信していただきたいと思っております。 5番目、命の水を守る手だてをお伺いいたします。 白山ユネスコエコパークの登録継続に向けて協議会が4県7市村で発足したことはうれしい限りであります。自然を守りながら地域社会の発展を目指す自然との共生の取り組みが極めて大切なことであり、核心地域、緩衝地域、移行地域のゾーニングも大切でありますが、石川県の水がめでもある霊峰白山を中心としたエコパーク一帯の大切さは言うまでもありません。かつて放映された「007 慰めの報酬」の中で、ある組織の幹部が発した言葉の中にさえ、世界で最も価値ある資源が水やと言っております。これは水の大切さを何よりも的確に物語っているところでもあります。 去る平成24年第4回定例会においても、村本議員が外国資本の水資源買収抑制について問うていますが、それから今日までどう推移してきたのかをお聞きいたします。 そうした中、水資源買収は事実上、野放し状態になっていると言われている日本であります。虎視眈々と狙っているかの国に屈することのないよう命の水を守る仕組みを考えたいものであります。 国レベルにおいても、水制度改革議員連盟の方々が、平成26年度予算成立後にも、水循環基本法案を成立させたいとの思いでいるとのことでありますが、視界は不透明とのことであります。命の水を守るという点では、主たるポジションにいる白山市としても、座視しているわけにもいかないと思いますが、どのように考えているのかお伺いいたします。
○副議長(安田竹司君) 宇野産業部長。 〔産業部長(宇野 泉君)登壇〕
◎産業部長(宇野泉君) 命の水を守る手だてについてでありますが、外国資本による水源地の土地買収対策として、森林売買などの事前届け出を盛り込んだ県条例が昨年10月1日に施行されました。現在、事前届け出の条例制定については、全国で1道10県の自治体で制定されています。 白山市内においての届け出は、2月末現在、8件であり、外国人の届け出はございません。森林の有する水源地としての機能に支障を与える利用目的とはなっておりません。国では、外国人であることを理由に土地取引を一律に制限することは難しいとしております。 このような状況の中、石川県の水資源の供給源としての森林の保全に関する条例により、水資源に絡む土地取引については県と連携し、水資源を守っていきたいと考えております。さらに、本市としては、水源涵養機能を阻害するおそれがある森林売買については、県条例の趣旨も含め、今月末から開催の森林所有者を対象とした地区座談会などを通じて周知していきたいと考えております。
○副議長(安田竹司君) 中西恵造君。 〔21番(中西恵造君)質問席登壇〕
◆21番(中西恵造君) 宇野部長に再質問させていただきます。 今のお話ですけれども、10月1日に森林の届出書を求めることになったということでありますが、善良な国民、善良な事業者ならそれでもいいと思いますが、これを無視した場合の罰則、規則なんかはあるんですかね。 水循環基本法では、第5条、地方公共団体の責務、第6条、事業者の責務、第15条には「国及び地方公共団体は、水量の増減、水質の悪化等水循環に対する影響を及ぼす水の利用等に対する規制その他の措置を適正に講ずるものとする」という規定があるんです、国及び地方公共団体は。そういう中で、水制度議連の代表であります石原環境大臣ですか、1月30日の総会で今国会で成立を目指すとしておりますが、なかなか厳しいものがあるのかな。参議院も過半数をとったということで何とかいくのかなというような思いでもおります。 また、平成23年12月に私、TPPの関係で質問させていただきましたが、議論されている中のISD条項、いわゆる敵国条項で損害賠償を請求されたらどうなるのかと。その辺のことも含めてこれらに鑑み、ここはやはりストップをかけられるよう国・県とともに連携を密にとって水循環基本法、こういうものを国に早急に成立するようにしていくよう、とにかく頑張ってほしいなというような思いがあります。そういうような水に対する強い思い、市ではなかなか厳しい部分もあるということは十分承知しています。そういった中でそのような方向性を一つ聞かせていただければありがたいなと思います。
○副議長(安田竹司君) 宇野産業部長。 〔産業部長(宇野 泉君)登壇〕
◎産業部長(宇野泉君) 中西議員の再質問にお答えいたします。 1点目の県条例を無視したらということでございますが、県条例につきましては、知事の勧告に従わなかった場合は、氏名の公表等をするということになっております。また、届け出を出さなかったり虚偽の届け出をした場合には、5万円以下の過料に課せられるということでございます。 それから、次の水循環基本法の関係かと思われますが、全国市長会では既に外国資本による森林買収とそれに伴う大規模な伐採の規制と水資源の保全を強化するということで、国のほうに要請しておるところでございます。議員御質問の水循環基本法の成立についても、全国市長会等を通じて早期成立になるように要請していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 中西恵造君。
◆21番(中西恵造君) 今ほど、条例に違反した場合には5万円以下の罰金とか名前の公表ということをするんだということでございます。確かにそうして言うことを聞いてくれればいいんですけれども、また言うことをきかない、とにかく善良な国民、善良な事業者であるならばいいんですけれども、そうでない者もおった場合のことをちょっと思ったわけでございます。 そういった中で、今ほど市長会を通じてとか、そういう中で強く申し入れていってこれからもいくんだという意思を確認しましたので、それで結構だと思います。ぜひとも頑張って命の水、白山市のおいしい大切な財産を汚すことのないように頑張っていっていただきたいなというふうに思います。 これで一般質問を終わります。
○副議長(安田竹司君) 1番、横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) 今議会で議員になって1年がたちました。今まで生きてきた中で、この1年は本当に早かったように思います。1年前、この議場に入った気持ちを忘れないように、これからも積極的に議会活動に取り組んでまいりたいと思います。 先般、寺越議長が就任された3月4日は議長の56回目の誕生日であったようで、就任の御挨拶で大きなプレゼントをもらったようだとの趣旨で謝意を述べておられました。私も、あす13日は49回目の誕生日でございます。バースデーイブという意味においても、答弁で大きな成果、プレゼントを期待しながら質問に入りたいと思います。 議席番号1番、白政会、横山隆也です。 まず最初に、東京オリンピックキャンプ地誘致についてでございます。 先月7日から17日間の日程で開催されたロシア・ソチで行われたオリンピックも、フィギュアスケート男子で日本初の金メダルを獲得した羽生結弦選手を含む8個のメダルを獲得するという、海外オリンピック過去最多で1998年に行われた長野オリンピックに次ぐ好成績を日本選手団は残されました。現在も、今月7日から開催されているパラリンピックの大会でも、連日のようにメダル獲得や入賞の報が伝えられ、大変うれしく思っているのは私だけではないように思います。スポーツの持っている力強さや奥深さ、また、夢や感動を与えていただいており、改めてスポーツのすばらしさを感じさせていただきました。 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催が決定してから、はや半年がたとうといたしております。全国の各自治体では、参加チームの事前合宿や観光客の誘致を目指す動きが出てきており、石川県でも2008年の北京オリンピックの際に、日本、アメリカ、フランス、ベルギーのカヌーチームが合宿した実績のある小松市が、また、金沢市や七尾市なども合宿誘致に関心を見せております。実現すれば、自治体は一定の経済効果を期待する一方、地元の青少年たちが一流選手との交流を通して海外やスポーツへの関心を高める貴重な機会となります。 このオリンピックをすばらしい大会とするため、地元出身の、また、私の長年お仕えした森元総理が2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の会長に御就任されました。現在76歳、開催時には83歳となりますが、豊富な経験と国内外のネットワークを生かして大会の成功のため御無理をなさらないように頑張っていただき、ぜひ開会式にはお元気なお姿で立たれることをお祈りいたしたいと思います。先ごろ行われた県議会2月定例会において、今6選に向けて選挙戦を戦っておられる谷本知事が、会長職は公正・公平が求められるポストだと思いますが、県内への事前合宿への誘致などで格別のお力添えを賜りたいと要望、また、地元への恩恵に期待を込めております。 そこで、市長にお伺いいたします。市長も公私ともに御指導を仰いだと思いますが、森元総理が会長になられたことについての御所見をお伺いいたします。 次に、白山市としてキャンプ地の誘致にどのように取り組んでいかれるのかお伺いいたします。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 横山議員の質問にお答えをいたします。 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が本年1月24日に発足し、森喜朗元総理が会長に就任をされました。 森元総理は、現在でも政界や経済界に極めて大きな影響力をお持ちであり、また、スポーツ界の重鎮として早くから東京五輪の招致活動に参画してこられました。このたびの大会組織委員会会長就任は、その足跡と業績を見れば最適任であり、スポーツに対する人一倍強い情熱と、これまで築いてこられた国内外での人脈や外交交渉力を遺憾なく発揮され、2020年東京五輪が成功裏に開催されるとともに、本大会開催による波及効果が本市にも届くよう、お力添えを期待いたしているところであります。 2020年東京オリンピックのキャンプ地誘致についての御質問でありますけれども、オリンピック参加チームの事前キャンプが白山市で行われれば、議員御指摘のように、一定の経済効果や青少年たちのスポーツへの関心を高める貴重な機会になると認識しております。 個人的には、白山市が誘致をするとすれば水泳がよいのではないかと考えております。 本市は、第2回と第46回の両国民体育大会で水泳競技の主会場として開催実績もあり、松任総合運動公園プールなど施設も整っております。こうしたことから、水泳は誘致に最適の競技種目ではないかと思っております。受け入れについては、いろいろな課題があると思われますが、今後、関係する皆さんと相談してまいりたいと、このように考えております。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) 個人的な見解とはいえ、本当に前向きな御答弁をいただいたようで私もうれしく思っております。 水泳競技といえば、きょうの新聞でしたか、金沢市も名乗りを上げるということでありました。 先ごろ、内灘町議会においても内灘町長が、間近にトップアスリートを見られることは子供たちに夢や感動を与え、今まで以上に活力を生み、元気なまちの推進につながるとの意義を述べられ、県内外や国外から合宿を呼び込み、にぎわいづくりや国際交流につなげるために合宿費の助成も検討するという、大変前向きに合宿誘致に本腰を入れられるようであります。また、石川県においても、新年度からプロジェクトチームを立ち上げて大会前の事前合宿誘致や訪日外国人の呼び込み策を検討するようであります。 改めて言うまでもないかもしれませんけれども、合宿誘致というのは未来を担う子供たちに夢や希望を与えることだけではなく、経済面でも大変大きな恩恵が受けられると思います。その典型的な例は、2002年にサッカーワールドカップのカメルーン代表が当時の大分県中津江村をキャンプ地としたことがマスコミで話題を呼び、村に観光客が殺到し、一気に知名度が高まり、特産品は海外からも発注を受けるなど売り上げが大きく伸びたということもあります。選手や観光客にとって独自の文化や歴史を持つ地方都市の魅力を知る格好の機会にもなるはずです。 このような効果も実証されておりますので、今市長からお話しありましたように、白山市は施設等の整備、大変難しい厳しい面もあろうかと思いますけれども、指をくわえて見ているのではなく、ぜひ積極的に前向きにしていただければ大変ありがたいと思います。 このオリンピックについてでありますけれども、全世界から観戦のために25万人が訪日するとの試算も出ておりますので、特に観光面、2020年、もうそのころには世界ジオパークにもこの白山市が認定されていることを望みながら、市長におかれましては今個人的と言いましたけれども、全庁一丸となってこのキャンプ地誘致のために前向きにいっていただきたいなと思いますけれども、同じことを聞いて恐縮でありますが、個人的な見解を抜いてでも市長、前向きに検討すると、また誘致のためにやってみるということを、ことし1年かけてでも構いませんから全庁的に相談していただいてお願いできないかなと思いますけれども、改めて答弁を求めたいと思いますけれども。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 繰り返しになりますけれども、今後、関係する皆さんと相談してまいりたいと、このように考えております。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) それじゃよろしくお願いいたします。 続きまして、加賀地域連携推進会議についてお伺いいたします。 北陸新幹線の金沢開業が1年後と迫っている中、観光の誘客や二次交通の充実などを協議する(仮称)加賀地域連携推進会議がようやく5市1町の首長がそろい、本年5月に発足することが決まりました。北陸新幹線が開業すれば、金沢駅の乗降客は飛躍的に伸び、首都圏からの入り込み客数は現状の5割増しの約90万人にも達するという予測です。加賀や能登はもとより、富山県西部の自治体は、新幹線がもたらす恩恵を金沢に独占させず、地元に呼び込む策も模索中のようであります。特に二次交通の整備は、各自治体が単独で行うのは難しく、広域連携が欠かせないと思います。南砺市が金沢と飛騨高山をつなぐ新たな広域観光ルート整備に取り組んでいるように、金沢駅におり立つ観光客を誘導する仕掛けが必要となってまいります。加賀地域は温泉地を抱えるだけに新幹線対策の重要度はほかの地域以上に高いと思います。 そこでお伺いいたします。 1つ目、新組織では霊峰白山をテーマにした観光ルートの設定や御当地グルメの商品開発などに取り組むとしておりますが、どのようなことに取り組まれるのかお聞かせください。 2つ目、JR金沢駅からの利便性を高めるため、二次、三次交通の整備をするということですが、具体的にお聞かせください。 3番目、5月の発足までに各自治体がアイデアを持ち寄り、素案をつくる方針のようですが、加賀地域全体を全国に広く売り込むための内容をお示しください。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 加賀地域連携推進会議につきましては、北陸新幹線金沢開業の効果を加賀地域の市町全体で享受するため、小松市、加賀市、白山市、能美市、野々市市及び川北町が広域的に連携することにより、加賀地域の発展を目指すことを目的としております。先月20日には5市1町の首長が集まり、本年5月の発足を目指すことを確認いたしました。 まず初めに、本会議の取り組みについてでありますが、加賀地域における産業観光・名所旧跡・観光地めぐりなどのコース設定を行うとともに、加賀地域の食材を使った伝承料理や御当地グルメ等の食のプロモーションなど、地域が一体となって各種事業を展開していくことを目指しております。 二次交通の整備についてでありますが、新幹線ダイヤとのきめ細やかな連動により、乗り継ぎの利便性を確保いたします。また、JR金沢駅からの利便性の向上については、観光地等への交通手段について検討を行います。 最後に、加賀地域全体の全国への売り込みについてでありますが、霊峰白山を軸としたテーマで連携し、加賀地域ならではの歴史文化の魅力を発信することで、全国に加賀の知名度を上げていきたいと考えております。また、先般設立されました加賀観光推進議員連盟とも連携しながら具体的な取り組み方針を検討してまいります。 いずれにいたしましても、具体的な取り組みにつきましては、今後、5月の設立を目指して素案をつくっていくことといたしております。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) 5月に発足ということでありますので、それまでにいろいろと議論を重ねていただいてお願いしたいなと思いますが、一つ提案ですけれども御当地グルメ、この白山市の鶴来のほうにもTKGY、たまごかけごはんやきというB級グルメがあるようであります。 よく言われているのは、B級はB級だということでありますし、この石川県、特に白山市というのは白山のてっぺんから海まであるわけでありますから、大変食材にも事欠かないこの地域であります。できればそういう高級食材を利用した、ある面、反対側のいわばB級と高級という、高級な食材もまた新たに発見をしながらしていくのも白山市の魅力を広めていく方法でもあろうかと思うし、もう一つは、先日、私たちはちょっと行けませんでしたけれども、ジビエを、特に山麓にはイノシシが大量に出て農作物の被害が多いわけでありますから、そういう厄介者もできれば食材として、また白山市ならではのそういう取り組みも発信していっていただければ、そういう農作物被害の人も喜ぶのではないかなと思いますので、そういうことも検討の中に入れていただいてお願いをしたいと思います。 次に、地籍調査についてお伺いいたします。 改めて言うまでもなく、人に戸籍があるように土地には地籍があります。その地籍調査は、国土調査法に基づいて市町村が主体となって行い、土地一筆ごとに所有者、地番、地目、用途を調査し、境界の位置を特定し、面積を測量するものです。しかし、我が国において、土地に関する記録として広く利用されていて、登記所に備えつけられている地図の多くが明治時代の地租改正時につくられた公図などをもとにしたものです。公図は境界、形状などが現実とは違う場合があり、また、登記簿に記載された土地の面積も正確でない場合もあるのが実態です。年々山林の精通者、土地の境界に詳しい方が減少する中、財産保全上、山林部分の公図がないことと集落の過疎化や関係者の高齢化などで不安を抱いておられる土地所有者も多く、地籍調査の早期着手、早期完了を望んでおられます。 調査が実施されず登記簿に反映されていないと、境界のトラブルや土地取引、相続の円滑化、また、行政にとっても災害からの速やかな復旧や土地区画整理事業や再開発事業などの公共事業の妨げになる可能性があります。 平成21年に当時の国土交通大臣より、市区町村長に行政責任として早期に着手するよう要請文が送付されているようですが、本市においてもようやく、住民から世代交代をする前に確定させたいとの相談が多く寄せられていた声を反映し、平成26年度から前年度より大幅に予算をふやし、業務に着手していただけることは大変喜ばしいことでございます。ぜひ今後も積極的に予算を投下し、一日でも早い完工を望みます。 そこでお伺いいたします。 先日、新聞報道がございましたが、改めて各地区の進捗率をお尋ねいたします。 尾口地域では平成6年から着手し、平成10年から休止状態となっておりますが、地権者間のトラブルがあったと聞き及んでおりますが、いかなる理由なのか、差し支えのない範囲でお答え願います。 地籍調査が完了するまでには幾らの費用がかかるのか、また、完了時期はいつなのかお聞きします。 新年度予算には、6地区52ヘクタール、約2,100万円の予算計上されておりますが、6地区とはどの地区なのかお尋ねいたします。 改正国土調査法によって、民間活力の導入による国土調査の実施が可能になったことで、今後、都道府県または市町村が行う国土調査に係る調査、測量などのことを一定の要件を満たす法人に委託することができるようになったそうであります。地籍調査の進捗は、実際に事業を受け持った市町村の動向にかかっているわけでありますので、市町村が主体性を発揮することが何より重要であるというふうにも考えますが、法改正によって財政面での配慮もあり、特別交付税によって市町村の負担は実質5%となっているようであります。国土交通省としても、経費に関する自治体の相談に柔軟に対応しているようでございます。 地籍調査は、自治体が将来に向けて発展していくためには大変大事な基礎となるものでありますので、測量だけ委託するのではなく、立ち会いも含めて民間に委託等を積極的に進めていけば、職員の業務も減らすことができ、早く完了することができるのではないかと思いますが、今後の取り組みの方向性についてお示しいただきたいと思います。 最後に、地籍調査のおくれに伴う諸問題についてお尋ねいたします。
○副議長(安田竹司君) 宇野産業部長。 〔産業部長(宇野 泉君)登壇〕
◎産業部長(宇野泉君) 横山議員の御質問にお答えいたします。 地籍調査の各地区の進捗についてでありますが、松任地域は昭和48年度に全域の調査を完了しております。美川地域は、昭和59年度から調査しており進捗率84%でございます。鶴来地域は、平成15年度から調査し進捗率は29%。尾口地域は、平成6年度から平成10年度に調査しており、進捗率は1%であります。市全体の進捗率は15%となっております。 次に、尾口地域での休止の理由についてでありますが、尾口地域では平成6年度から調査を始めておりましたが、平成10年度の調査区域で、土地の境界を確認できない事例が多数発生し、協力を得るよう努めてまいりましたが、やむを得ず休止に至ったものであります。 次に、地籍調査の費用と完了時期についてでありますが、現在、白山市中期計画に基づき、林地以外の市街地・農地の部分を優先的に調査し、平成46年度調査完了を目途に進めております。事業費は単年度で3,000万円から3,600万円で、総事業費は7億3,800万円です。うち市負担額は4分の1の1億8,450万円となります。 次に、新年度実施する地区についてですが、美川地域3カ所、鶴来地域2カ所、白山ろく地域で新規1カ所の合わせて6カ所を予定しております。 次に、今後の事業の進め方についてでありますが、これまで従来の制度による測量を中心とした業務委託方式で実施しておりましたが、平成22年度の国土調査法改正により、現地調査から検査までを含めた全工程の業務委託が可能となりました。新年度よりこの方式を一部試行導入していきたいと考えております。この制度を導入することにより、早期完成に向けた事業の加速化につながっていくものと思われます。 次に、地籍調査のおくれに伴う諸問題についてですが、地籍調査が実施されていないと、住民間や官民間において境界をめぐるさまざまなトラブルが発生するおそれがあり、土地にかかわる経済活動にも支障を来します。今後は事業完了に向け、先ほど申し上げました新しい委託方式も導入しながら、スピード感を持って実施していきたいと考えております。また、事業実施に当たっては、土地所有者を含めた関係者全員の理解と協力が必要不可欠となりますので、今後の事業推進に御理解と御協力をお願いいたします。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) 今ほど答弁ありましたけれども、尾口地域では先ほども言いましたように地権者間のトラブル、内容は境界が見えなかったということでありますので、いろんな全国の各地域でもこういう地籍調査が行われれば、地権者間のトラブルがあって、連鎖的に広がってそれ以上事業が進まないということも考えられますので、その辺のところはまた慎重に行っていただいて事業を進めていただきたいなと思いますし、また、今新たに6地区の中で美川地域3、鶴来地域2つ、白山ろく地域が1つということでありますけれども、新聞報道が先立ったので市のほうはそういう考えなかったのかもしれませんが、新聞報道では、白山市は新年度、
白山ろく地域で土地の面積や境界を明確にする地籍調査に着手と、また、集落の過疎化や関係者の高齢化は深刻で、この先確認作業が難しくなるおそれがあることから、優先的に取り組むということが書いてありました。 また、
白山ろく地域の町会に調査を打診し、了解が得られたところから着手すると、そんなふうに書いてありましたので、多分これは、先般部長にもちょっとお話ししたところ、じゃこの町会はまとまったらどの町会からしていくんですかとお話ししたところ、それはまとまった申し込み順やというような御返答をいただいていたように私は記憶はしているんですけれども、今この新聞の報道だけ見ると、やっぱり高齢化が激しいところは、大変言葉は悪いかもしれませんが、当然そういう方々は早く亡くなっていかれる可能性がある。私は、申し込み順も大事ですけれども、ある程度高齢化の激しいというか、そういうことも含めて優先にすべきではないかなと思うんですけれども、その辺のところの御見解をお聞かせいただきたいなと思います。
○副議長(安田竹司君) 宇野産業部長。 〔産業部長(宇野 泉君)登壇〕
◎産業部長(宇野泉君) 横山議員の再質問にお答えをいたします。 先ほど答弁でも申し上げましたように、地籍調査については個人の権利の関係でございますので、土地所有者、関係の方の御理解がないとなかなか前へ進まんということでございます。今ほどの高齢者のところも優先的にということでございますが、そういった理解を求められた中で、高齢者の方がたくさんおいでるところも考慮しながら進めてまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) 今の部長からの返事で、今本当に高齢化の激しいところも含めて、ある程度町会のまとまったところからお願いしたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 続きまして、白山市地域振興公社についてお伺いをいたします。 白山市の豊かな自然と長い歴史に培われてきた伝統や文化を最大限に活用し、観光事業及び研修事業を推進するとともに、広く体育、スポーツを普及・振興させ、地域住民の体位の向上と健康増進のために適切な施設を提供及び管理し、もって地域社会に貢献し、地域の振興と住民福祉の増進に寄与する目的の白山市地域振興公社は、平成17年に旧の1市2町5村において運営していた10の公社及び第三セクター等を、公園、温泉、宿泊施設、観光施設、スキー場等を管理運営する白山市地域振興公社と体育施設を管理運営する白山市体育施設管理公社として整理統合され、平成20年4月に体育施設管理も白山市地域振興公社に整理統合、昨年4月から一般財団法人となり、現在に至っております。 合併当初は、155の施設を良好な状態で管理運営し、105名の正規職員で施設利用者に最良のサービスを提供しておりましたが、市の公共施設の統廃合及び管理見直し方針に沿って施設の民営化や統廃合が進められ、公社が管理運営している施設も年々減少しているのが現状だと思います。 そこでお伺いいたします。 今現在、公社で管理運営する施設は幾つあるのか。また、正規職員の数は何名なのかお尋ねいたします。 今後も進められるであろう施設の民営化に伴う余剰人員(公社正規職員)の対応をどのようにされるのかお伺いいたします。 今後の公社のあり方をどのように考えておられるのか。 この3点をお伺いいたします。
○副議長(安田竹司君) 成岡参事。 〔参事(成岡 治君)登壇〕
◎参事(成岡治君) 横山議員の御質問にお答えいたします。 白山市地域振興公社が運営する施設数と正職員の数でありますが、平成25年度において管理運営する施設は、体育施設56、市民温泉施設5、観光施設など10の71施設で、それらの施設などに従事する55名に事務局員6名を合わせた61名の正職員で運営しております。 次に、今後も進められるであろう施設の民営化に伴う余剰人員の対応についてお答えします。 市といたしましては、今後も公共施設の管理見直しを進める方針であります。平成26年度において、地域振興公社の管理運営する施設は、全体で13施設が減少し58施設となり、これに伴い本部事務局も4課体制から3課体制へと統合縮小し、余剰人員が生ずると想定しておりましたが、定年退職者2名と早期退職者6名の8名退職により平成26年度の正職員は53名となり、公社受託施設への配置転換、民間指定管理施設への出向により全ての職員の就労場所を確保しております。 今後の公社のあり方といたしましては、一般財団法人から公益財団法人への移行を目指し、公益性の高い体育施設での健康・体力づくり教室や研修施設でのジオツアー、さとやまサロンなど公社自主事業の充実を図ります。また、公社職員の職場の確保のため、道路管理業務や除草作業など新たな業務への拡大を行い、余剰人員の出ない体制づくりを進めてまいりたいと考えております。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) 合併当時は155あったのが半分になったわけでありますし、人員も約半分になったということであります。平成26年度は8名減ったということで定年2名、早期退職という言葉ではいいわけですけれども、勧奨退職だと私は思うんです。勧奨退職とはと、これは辞書で調べると俗に言う肩たたきと言われるわけであります。退職金の割り増しや再就職のあっせんを条件に定年前の退職を勧めるということであります。既にその方々の再就職先も見つけたということでありますけれども、多分今後も公社で管理運営する施設というのは利益を生まない、いわゆる体育施設が大半となっていくわけであります。 先般、中にいる職員の年齢構成を見ると、まだ40代も含めた人たちが約半分近くいるわけであります。公社が今後どのような方向性を持っていくのかということがわからないと、いつ自分が肩たたきに遭うかということを不安視される職員の方も大変たくさんいらっしゃるように私は聞いております。 人というのは本当に、人財と書くように財産だと思うんです。やっぱりそういう人たちを大切に大切にすることによって、そこにある施設がお客様に利用してもらっていいようにしようという皆さんの意識が働くわけでありますから、そういう将来設計もまだまだ描けない、どうなるかというそういう不安を職員の方々に与えないように、これは公社だけではなくて、市のほうとしても市長もその辺のところをもう少し明確に、公社に対してこういうことをやるんだよということを明確にしてあげたほうが、私は公社としても動きやすいんだろうと思いますし、いろんな除雪作業だとかそういうことを言っていますけれども、一つの提案でありますけれども、これは免許の問題があるのかもしれませんが、スクールバスの運転をするとか、昔は各村々には教育委員会があって、そういうところで教育委員会の職員がそういう子供たちをどこか遠征に連れて行くとか、そういうこともしていたようでありますから、幅広くそういうことも検討されながら施設の運営をしていっていただきたいなと思っておりますので。 これは改めて市長に聞いてもいいのかわかりませんけれども、市長、この公社というのは、本当に今参事が言ったような方向性に持っていくのか、市としてどのような方向性に持っていくのか、市長の見解も求めたいと思うんですけれども、お願いできますでしょうか。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 成岡参事が言ったとおりでございます。
○副議長(安田竹司君) 横山隆也君。 〔1番(横山隆也君)質問席登壇〕
◆1番(横山隆也君) わかりました。それ以上言ってもしようがありません。同じことは言いませんけれども、本当に職員の気持ちだけ考えてまた運営していただければありがたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 最後に、現在、大相撲大阪場所が開催されております。郷土出身力士の遠藤関が連日横綱、大関戦で場所を大変にぎわせておりますけれども、いま一歩のところで勝ち名乗りを得ることができません。負けた後のインタビューでも大変前向きな言葉が多く、今後の活躍を期待させております。遠藤関も1年前の大阪場所が初土俵でありました。私も1年前の3月が初議会でした。遠藤関同様、私もこれから一生懸命精進、努力、勉強し、そちらにお座りの横綱、大関陣の執行部から大金星をとれるよう頑張ってまいりたいと思います。 本日も遠方より多くの皆様方に傍聴いただきましたことに心から感謝を申し上げ、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○副議長(安田竹司君) 11番、村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 御苦労さまでございます。 3月会議の5番目の質問者となります白政会の村本一則です。大変久しぶりに一般質問の機会を得ました。たくさん項目がありますので、すぐに質問に入りたいというふうに思います。 まず、決算審査特別委員会についてお聞きいたします。 市民の生活に密接な関係のある当初予算は、市民からの税の納付に対して行政サービスを行い、住民の福祉の向上に努める、税金の使い方を市民に約束するということで大変重要であります。使った税金の決算審査は、予算執行の結果を総合的に確認・検証し改善事項をまとめ、次年度以降の予算編成に役立てる、そのことが重要ということから決算認定制度があり、地方自治法第233条で規定しています。 白山市の決算認定はこれまで12月に行われてきている関係上、正式には平成23年度の決算審査の結果が平成26年度の予算に反映する仕組みとなっています。 一昨年12月に平成23年度決算審査特別委員会で審査した内容が認定されました。その中に予算編成と財政運営の改善事項として主な意見として12項目あったかと思いますが、平成26年度予算にどのように反映されているのでしょうか。 また、昨年12月に平成24年度決算が認定されましたが、正式には平成27年度予算に反映されます。審査途中の内容は今年度予算にも反映するとの説明でありましたが、先ほど同様、主な意見15項目について平成26年度予算に反映されているのか、市長よりお答えをいただきたいと思います。
○副議長(安田竹司君) 桶屋企画財政部長。 〔企画財政部長(桶屋栄造君)登壇〕
◎企画財政部長(桶屋栄造君) 村本議員の御質問にお答えいたします。 最初に、決算審査特別委員会における平成23年度の審査の主な意見12項目について平成26年度当初予算に反映されているかとの御質問であります。 12項目のうち、その主なものについてお答えをいたします。 まず、市税などの滞納対策につきましては、地方税滞納整理機構へ引き続き職員を派遣し、また、担当課が連携した上で機動的かつ厳正な滞納整理を行ってまいります。 コミュニティバスの運行につきましては、地域の実情に合った効率的な運用となるよう、引き続きルートの見直しを行い、利便性の向上を図ることといたしております。 道路の交通渋滞解消に向けては、市道の拡幅や交差点改良に取り組むことといたしております。 ジェネリック医薬品の利用に向けては、年2回ジェネリック通知を発送し、働きかけを行っております。 次に、平成24年度の決算審査の主な意見15項目について、平成26年度予算にどのように反映されているかとの御質問でありますが、がん検診事業については、心身障害者等の個人負担金の免除を行い、また、受診勧奨はがきを送付することにより受診率向上を図ってまいります。 地籍調査事業においては、これまでの美川・鶴来地域に加えて、新年度からは新たに
白山ろく地域の調査に着手し、事業の進捗を図ってまいります。 有害鳥獣対策事業については、有害鳥獣捕獲委託料において捕獲隊員の研修費用の増額を行っております。 通学路や道路危険箇所の安全対策については、交通安全施設等の整備費用や道路構造物の修繕費用を計上し、安全安心な道路の整備に努めてまいります。 以上、指摘事項の改善点の主なものについて申し述べましたが、平成23年度及び平成24年度の決算審査の意見、いずれにつきましても、平成26年度の当初予算におおむね反映することができたのではなかろうかというふうに考えているところでございます。 なお、今後とも、監査委員や決算審査特別委員会の各指摘事項につきましては真摯に受けとめ、速やかに次年度の予算編成に反映してまいりたいと思っております。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 平成23年度が3年おくれで予算に反映されるというのが正式な決算認定なんですね。これだけ時間がたっていますから、おおむね反映されているということでわかりました。その中で、安易な繰越明許は行わず、できる限り年度内に執行するというのが毎年指摘されておりました。この答えがなかったので、この点について説明を求めます。
○副議長(安田竹司君) 桶屋企画財政部長。 〔企画財政部長(桶屋栄造君)登壇〕
◎企画財政部長(桶屋栄造君) 繰越明許についての村本議員の再質問にお答えいたします。 繰越明許事業につきましては、ここ数年は国の経済対策ということで年度末に大型補正が組まれております。本市といたしましても、この大型補正に乗ることによって非常に財政的に有利な措置が講じられるということで、平成24年度につきましては23億5,000万円、今年度につきましても、14億円でしたか、はっきりした数字はちょっと覚えておりませんけれども、これぐらいの国の経済対策に対応した予算編成、補正予算を組んでいるということでございまして、これらについては未契約繰越が前提で補正予算を編成しているというような絡みでございました。それ以外については、できる限り繰り越しをしないようにということで心がけているところでございます。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 補正予算での関係ということでありますけれども、そうでないものも見受けられますので、不測の事態により何か交渉がおくれたとか、そういう理由がいろいろありますけれども、私に言わせたらそんなのは理由にならないという理由もあります。なるべく年度内にちゃんと執行するように今後も努めていただきたいというふうに思っております。 次の質問に移ります。 土地開発公社について質問いたします。 土地開発公社は、1972年に施行された公有地の拡大の推進に関する法律を根拠法として設立された特別法人であることは周知の事実であります。公社への出資は白山市しか行うことができず、出資金は税金で賄われているわけですが、私は平成23年11月の全員協議会において、土地開発公社の所有している塩漬け土地については、現時点で早く売ることが一番高く売ることであると指摘したことがあります。 まず、確認をしたいと思います。白山市の土地開発公社設立の目的についてお聞きします。 ここ一、二年で売却された保有地についてお示しください。 売却された保有地の中で、本来の購入目的とは異なった目的外の売買事例があると思いますが、お示しください。 土地開発公社の経営状態は改善したというふうに思いますが、現在の経営状況について御説明ください。 最後に、特別法人の公社会計でありますが、市が100%出資法人です。財政と密接な関係もあります。金沢市では土地開発公社を廃止する方針と報道されていました。白山市はいつまで存続させる予定なのか、市長の見解を求めるものであります。
○副議長(安田竹司君) 桶屋副市長。 〔副市長(桶屋幸藏君)登壇〕
◎副市長(桶屋幸藏君) 土地開発公社につきまして5点お答えいたします。 まず、目的についてでございます。 議員御指摘のとおり、土地開発公社は、公有地の拡大の推進に関する法律の規定に基づき設立されました法人であります。市の秩序あるまちづくり整備を進めるために必要となる公共施設用地や道路用地などの公有地を市にかわって先行取得するほか、企業誘致のための土地の取得や造成、こういったことが目的となっております。 次に、ここ一、二年での売買ということでありますが、取得案件についてはございません。ゼロでございます。売却した保有地についてでございますが、平成24年度、25年度で申し上げますと、件数で19件、面積にして4万4,170平方メートル、売却総額は約19億9,500万円となっております。 このうち主なものを申し上げますと、倉光八丁目用地を市の福祉ふれあいセンター建設用地として約8億1,400万円で処分いたしております。また、C.C.Z.用地の一部を物流企業の拡張用地として約2億6,800万円で、同じくC.C.Z.用地の一部を大手電気機器メーカーへ約1億200万円で売却いたしております。また、美川インターパーク用地の一部を物販施設の用地として民間企業に約1億1,500万円で売却処分したところでもございます。 3点目の当初の購入目的外の売却事例につきましては、3件ございます。1つ目は、倉光八丁目用地でございますが、都市型ホテルの用地ということでございましたけれども、福祉施設の建設用地として市へ売却いたしております。それから、八ツ矢町の用地というのもございまして、これは一部を新幹線の関連用地から福祉施設の建設用地として民間事業者へ売却いたしております。3つ目は、西新町用地でございます。これは都市計画道路の金剣通り線が4車線から2車線になるというふうな計画変更がございましたことに伴いまして、不要となった用地を入札によって個人へ売却処分いたしております。 4点目は、現在の経営状態についてでございます。平成17年2月、合併時でございますけれども、公社の保有総額は約100億円ございました。公共施設用地など計画的に処分を進めた結果、平成23年度末には約47億3,000万円の残高となっておりました。さらに、今ほど申し上げました売却などもございまして、平成25年度末には残高は約25億3,100万円となる見込みでございます。経営の健全化を示す指標でもあります公社の保有総額が市の標準財政規模に対する割合、これが8%でございまして、総務省の指導基準の20%を下回っており、経営状況は良好でございます。 最後に、公社の存続についてでございますが、近年、全国的に土地開発公社の解散が相次いでおります。これは主に地価が大きく下落したことなどによります債務超過、経営悪化、そしてまた先行取得による公共用地の機動的な確保という公社本来の存在意義の薄れから解散に至るという例が多いようでございます。 本市の土地開発公社につきましては、市の財源補填も受けず、地価の下落によるリスク要因となる長期保有用地、いわゆる塩漬け用地でございますが、これも今ほどの倉光八丁目用地、それからC.C.Z.用地、美川のインターパーク用地、このように順次処分いたしておりまして、面積であと約2万平米、簿価にして約6億2,000万円という状況になっております。これらの保有地につきましても今後積極的に処分を進める所存でございます。準備金もありますし、債務超過に陥ることもなく、経営状態も安定しているということから、少なくとも現有の公共用地の処分が完了するまでは解散する理由はないというふうに思っております。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 土地開発公社の件で名古屋で講習会を受けて帰ってきたときに、早く売ることが高く売ることだという指摘をして、その後、現実は時価よりも高い簿価で売られたために土地開発公社の経営の改善がなされたということなんですね。 バブルのころに土地が上がるから、その上がる前に土地を買っておこうと、そうしたほうが自治体にとって有利だろうということで土地開発公社が発足したというふうに認識をしております。でも、現在はその逆で簿価が高くて時価が安い。それは簿価のまま購入してその土地開発公社の経営を安定させたと、それは全て税金で賄われたということであります。今後、保有している土地について処分されるということでありますし、今後そのような簿価と時価の差額を税金で賄うようなことをしないように申し添えて次の質問に移りたいと思います。 第7回全国発酵食品サミットについてお聞きいたします。 市長は、先日の3月会議の提案理由説明におきまして、来年3月21、22日に美川文化会館を主会場にサミットを開催すると説明されました。基調講演、全国の発酵食品を一堂に集めた物産展や市内の酒蔵をめぐる発酵ツアー等を予定し、観光連盟を中心として産学官の連携により実施するとの説明であったと思っています。 私には、発酵食品サミットは余りなじみのない言葉なのです。そこで、全国発酵食品サミットとはどんな内容で実施するのでしょうか、まず質問いたします。 次に、これまで開催された開催地におけるサミット来場者数をお示しください。 市長は、白山市における発酵食品サミット来場者数をどの程度と想定されているのでしょうか。 また、平成26年度予算に開催準備事業で20万円の予算計上をしているとの説明でした。多くの来場者が期待されるサミットだと思いますが、開催実行委員会の発足を急がなくてよいのでしょうか。 先般、1月28日、鶴来地域におけます議会報告会の席上、発酵食品製造の多い鶴来地域でこのサミットを開催してほしい、ぜひ検討してほしいとの要望が来場者からありました。なぜ発酵食品製造の多い鶴来地域が会場に選定されなかったのかお聞きをいたします。 また、白山市には開催予定地の美川地域以外にも発酵食品がつくられていることは周知の事実です。松任・鶴来・
白山ろく地域との連携をすることが成功につながるものと考えますが、どのように連携されるのでしょうか。 加えて、石川県全域の発酵食品ともどう連携させていくのか、考えをお聞きいたします。 この発酵食品サミット、観光課が担当のようですが、発酵食品ということで食べ物のサミットではないかと思います。食育との関係が大変深いと思いますが、私は地産地消課が担当することが最適と考えますが、市長の見解をお聞きいたします。 また、基調講演もされるということですが、講演者やパネルディスカッションなどの出席予定者が決定していましたらお示しください。 以上、市長に答弁を求めます。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 村本議員の質問にお答えをいたします。 全国発酵食品サミットについてでありますが、21世紀を発酵の世紀と位置づけ、発酵産業に携わる人々の情報交換や交流を深めることを主な目的とし、基調講演を初めとしたシンポジウムや交流会、酒蔵などをめぐるツアーのほか、全国の発酵食品を一堂に会した物産展を開催するもので、平成20年3月、秋田県横手市を皮切りに、福島県の喜多方市、長野県の木曽町、宮城県の大崎市、千葉県の神崎町、滋賀県の高島市において開催されております。大規模な物産展を開催した横手市は約1万5,000人、また、今年度開催の高島市は約1万8,000人の来場者がありました。第7回となる本市での開催につきましては、平成27年春の北陸新幹線金沢開業に合わせ開催することから、県内外より1万5,000人の来場者を目標としております。 次に、サミットの開催に当たり、実行組織の発足を急ぐ必要があるのではとの質問でありますが、市観光連盟を中心に、産学官で構成する実行委員会を4月に組織し、事業の具体的な内容を検討したいと考えております。 次に、サミットの主会場についての質問でありますが、全国から発酵事業者の来場が多く見込まれることから、JRなどの交通アクセスのよさ、大規模な物産展を開催するための屋内施設の必要性、またシンポジウム会場と物産展会場が近いなどの利便性を考慮し、総合的に判断した結果、美川地域での開催を市観光連盟理事会において決定したものであります。 また、美川地域は、世界でも類を見ない奇跡の発酵食品と言われるフグの卵巣ぬか漬けの生産地であり、その御当地を主会場とすることで、全国からの注目度や集客効果が高まるものと考えております。 本市においては、鶴来地域を初めとして白山菊酒やみそ、しょうゆ、こうじ、醸造酢など多種多様な発酵食品が生産されておりますことから、サミットの開催に合わせ、それらの蔵元や観光地をめぐるツアー、市内宿泊施設のあっせんを行い、オール白山の体制で全市的に集客効果が波及する仕組みをつくりたいと考えております。 次に、石川県全体の発酵食品との連携についての質問でありますが、サミット開催に合わせ、全国発酵食品物産展を開催し集客を図ることとしており、本市はもとより、県内の発酵食品事業者からも広く出展を募り、発酵のまち白山とあわせ、石川の発酵文化を広くPRしたいと考えております。 次に、本事業の担当部署でありますが、新幹線開業白山ブランドPR戦略実行プランにおいて「水と発酵文化」をテーマに、特産品の開発や販路の開拓を目指している見地から、観光課並びに市観光連盟が担当しているところでありますが、食育や食文化と発酵食品が深く関係することから、地産地消課も本事業に参画させたいと考えております。 最後に、発酵食品サミットにおける基調講演者とパネルディスカッションの参加者についての質問でありますが、サミット提唱者の一人であります、発酵学者で東京農業大学名誉教授の小泉武夫先生の基調講演が決定しております。また、パネルディスカッションの参加者につきましては未定でありますが、今後開催されます実行委員会で内容も含め検討されることとなっております。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 会場については、そういうことであればわかりました。今市長おっしゃったように、酒、しょうゆ、みそ、そして白山市では酢ですね。それが鶴来地方でつくられています。ですから、主会場は美川というのはわかりますけれども、松任、鶴来、
白山ろく地域、どんな形で携わっていくというふうに考えておられるのか。それは4月に実行委員会ができてからということなのか、構想があるのであれば今お示しいただきたいというふうに思います。 それと、基調講演の小泉先生というのは、これ本当に食育の関係をよく講演されている、当然発酵食ということが中心でされているんですね。ですから、新幹線に絡めて観光推進部というのはわからないことはないんですけれども、ほかには余りないこの地産地消課、食育のことをやっている白山市の地産地消課をもっとかかわり合いを持たせてもいいんじゃないかな。単なる参画という、どの辺までの参画を考えておられるのかわかりませんけれども、もう少し、ほかに地産地消課がある市は少ないんですよね。そういうことからも検討をいただきたいというふうに思っております。 それと、来場者数を1万5,000人というふうに想定されていると。お聞きしましたら、産業展示館で1万二、三千人が来る、そういう催し物はそれで大成功の催し物だということを報道の方から聞いたことがあります。1万5,000人ということになると大変な人数だと私は思っています。せっかく全国発酵食品サミットというものを白山市で開催するわけですから、ぜひとも大成功していただきたい。 1万5,000人来られる方に、オリンピックではありませんが、おもてなしをしっかりやって、そこで白山市を浮上させていただきたいというふうに思っておりますけれども、本当に1万5,000人、美川会場とJRの利便性のいいところでというのは松任のグランドホテルを考えられているのかと思いますけれども、産業展示館で1万二、三千人ということであれば、あそこの駐車場大変に多いわけですよ。そんなことを考えたら、ほかにまだどこか会場を検討されているということであれば、お示しをいただければと思います。
○副議長(安田竹司君) 古田観光推進部長。 〔観光推進部長(古田文治君)登壇〕
◎観光推進部長(古田文治君) 村本議員の御質問にお答えします。 何点かあったと思うんですけれども、まず鶴来方面、みそ、しょうゆ、酢、お酒、こういったところへの誘導なんですけれども、これにつきましては、今言いましたそういうものをつくっているお店へ案内する。そしてまた同時に、例えば白山比め神社さんへ観光目的で連れて行く、そういったようなバスを出してそして誘導しようと思っております。 それからもう1点、1万5,000人の入場者なんですけれども、我々今考えているのはシンポジウム、これで800人ぐらい、そして交流会で200人、合わせて1,000人。そして物産展、これで5,000人ほどということを思っております。2日間にわたっての延べ1万5,000という数字でございます。 もう1点、地産地消課との連携でございますが、今実行委員会を立ち上げようとしております。その中に観光推進部長と産業部長、2人入れて共同でやっていきたいと思っております。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) これまでにない催し物になるかなというふうに思っています。ぜひ市長を先頭に成功させていただきたいというふうに思います。 次に、白山市の将来人口についてということで質問をいたします。 国立社会保障・人口問題研究所より日本の地域別将来推計人口が公表されております。石川県交流課統計情報室より石川県分についても公表がされました。 将来人口は野々市市、川北町が増加、それ以外の市町、白山市も人口は減少するとの予測が出ています。まず、白山市の人口減少の歯どめ策をどうするのか、定住人口対策についてお聞きいたします。 白山市総合計画において、平成28年までの後期基本計画では目標人口12万5,000人と明記されています。この数値はどうやって決められたのか、根拠をお聞きいたします。 各自治体における政策の基本は人口が基本であると思っています。日本の人口は平成16年をピークに、今後100年間で100年前、明治時代後半の水準に戻っていくとの予測が発表されています。白山市での人口も平成52年(2040年)には9万7,028人と推計されているのですが、平成26年から平成28年に後期基本計画では達成人口12万5,000人を2年おくらせましたが、目標の数値の達成は可能なのでしょうか。 地方交付税の算定根拠の基本はその市の国勢調査人口です。平成27年度に次の国勢調査が行われる予定ですが、国勢調査人口の予測は何人と考えているのでしょうか。 白山市の将来人口の減少が予測されています。インフラ等整備も白山市が基礎自治体として持続可能な市であるために、今後将来人口を見越した施設整備が重要であると考えます。現在整備している施設は人口が減ったときに過剰施設とはならないのか検討し、今後の計画に反映させるべきと考えますが、見解を求めます。 昨年9月に永井議員が将来人口・公共施設整備等の関係について、秦野市を参考として質問をしています。このときに人口の推計ということで、執行部のほうは平成47年に10万800人という答えをしております。私が調べたら、平成25年3月の発表で白山市は平成52年に9万7,000という数字しか見当たらないんですが、この10万800人というのはどこから出た数字なんでしょうか。3,700人も差があるんですね、大変な数字なんです。これ通告にはありませんけれども、将来人口で大変重要なことなので、もしわかりましたら答弁を求めたいというふうに思います。
○副議長(安田竹司君) 西川総務部長。 〔総務部長(西川英智君)登壇〕
◎総務部長(西川英智君) まず、私のほうから将来の人口減少と施設整備についてお答えをいたします。 今ほど議員御指摘のように、国立社会保障・人口問題研究所による白山市の将来人口は、平成52年に9万7,000人となり、平成22年対比で約1万3,000人が減少すると予測されております。白山市におけるインフラ、都市基盤施設である道路、橋りょうや上下水道施設などの生活基盤施設、また、市民サービスを提供する公共施設の更新経費については、将来の人口減少時において過剰施設とならないよう、来年度から策定に着手する公共施設マネジメント計画において、更新方針及び再編・統廃合方針を作成してまいります。 また、その際には人口予測のみならず、白山市は県内自治体で最も面積が広いため、全市的な視点や施設の配置バランスやそれぞれの地域特性を十分反映した計画となるよう考慮してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 桶屋企画財政部長。 〔企画財政部長(桶屋栄造君)登壇〕
◎企画財政部長(桶屋栄造君) 白山市の定住対策についてでございます。平成24年度より、本市に定住する目的で新築住宅を取得された方に対する定住促進奨励金制度を行っておりまして、一定の効果が見られております。この制度につきましては、より魅力あるものにするため、新年度より、一定規模を超える敷地面積の住宅を取得される転入者に対しましては、この奨励金を加算する予定でございます。 また、定住される方の受け皿づくりとして、本市では現在、曽谷町地内を初めとして市内3つの地区で土地区画整理事業を行っているほか、新たに松任駅北相木第二地区におきましても計画をされているところでございます。 このほかにも定住する方の子育て環境の向上策として、新年度からは、一定の条件を満たせば3人目以降の児童に係る保育料を軽減する措置や、高校生を対象とした奨学金制度の創設なども実施したいと考えております。 次に、総合計画の目標人口12万5,000人の根拠につきましては、新市建設計画すなわち白山市まちづくり計画の目標人口をもとに設定したものであります。このまちづくり計画策定時、平成16年でございますが、この当時は石川県の総人口が横ばいであった中にありまして、本市域におきましては、過去10年間の人口伸び率が極めて大きかったことから、さらなる人口増加を期待いたしまして、平成26年の目標人口を12万5,000人と定めたものであります。 白山市総合計画を策定いたしました平成19年には、その前に平成17年の国勢調査の人口が発表されておりました。この平成17年の国調の本市の人口の伸び率が若干低かったために、目標人口の達成年度を2年おくらせまして、平成28年度として総合計画を策定したものであります。 次に、目標人口12万5,000人の達成は可能かとのお尋ねでありますが、本市の人口は合併以降、平成21年ごろまでは順調に増加しておりましたが、その後は減少傾向にあります。12万5,000人の目標達成は極めて困難な状況にあります。 したがいまして、平成29年度からの次期総合計画の策定に当たりましては、近年の人口動態を踏まえた上で所要の見直しを行ってまいりたいと、かように考えております。 次に、平成27年10月の国勢調査人口の予測についての御質問でありますが、普通交付税の算定根拠としては、多くの項目で国勢調査人口が使われております。議員御指摘のとおりでございます。本市における近年の自然動態につきましては、平成23年以降、出生数よりも死亡数が多くなっております。今後もこの傾向は続くものと考えているところでございます。全国的な傾向でもございます。 また、社会動態では、土地区画整理事業やミニ開発が進められた地区では人口は増加しておりますが、それ以外の地区では人口減少が続いております。平成22年以降は転出超過という傾向にございます。 このような状況の中で、次回の国勢調査時の本市の人口を推測いたしますと、前回国勢調査、11万459人、この数字からは若干減少するのではないかというふうに考えているところでございます。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 今企画財政部長が答えられたように、本当に交付税の人口、大体全てが人口がどうなるかということで、いろんな目標を立てるということになってくると思います。白山市は12万5,000人という目標に沿っていろんな事業をやってこれまで来ているのではないかなというふうには私は思っているんですけれども、ちょっと要らないものも当然あるのではないかな。 今後は本当に人口が減るというのは、これは日本全体のことであります。1億人でしたか、それも切るということですから、定住人口対策をやってもパイは決まっているので、言ったらあれですけれども、あとは人の奪い合い、どこに住むかということのその施策でどれだけの人が住むかということが決まってくるのではないかなというふうに思っています。今お話がありました土地区画整理事業とか、そういうことをやると一時的にふえますけれども、また他の市でいい施策があればそちらへ移るということになる可能性は大いに秘めているわけです。 きのう野々市市が将来6万人ということを答弁されておりました。これ人口統計では5万8,000人という数字しか出ていないんですけれども、どこから6万人という数字が出たのかわかりませんが、白山市も本当にそういうことでは今から人口が減るということでの対策をやらなければ、先ほど言いました公共施設は過剰施設になるのではないかなというふうに思っております。税金が安いということも、当然人が住みたいということの一つになるかと思いますが、その辺のことはどう考えておられるのか、市長に答弁を求めたいと思います。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 税金が安いから人がふえるということではなかろうというふうに思います。先ほど部長が言いましたように、総合的にいろんな施策をやっております。加えて言うなら企業誘致ですね。そのためには、いかに企業が来やすい環境をつくっていくかということが大事であろうというふうに思います。それは当然交通のインフラを含め、そこに住む従業員の意識のアップというんですか、高等教育機関が近くにあるとか、企業が求めるそういう人材が近くにある、またそれを育てる土壌がその地域にある、そういうこともあると思います。今のは一例ですけれども、もっともっとたくさんあります。よって、いろんな方面で市の魅力を高めていくということが大事だろうというふうに思っています。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 税金だけではないということでありますけれども、市民は税金が安いところがいいんです。何を言われても保育料とかも安いほうがいいんです。総合力で白山市がほかの市にまさるような施策を今後もとっていっていただきたいというふうに思っております。 次に、消費税増税の影響についてということで質問をいたします。 私は、社会保障制度の安定化に向け、消費税の税率改定は避けられないと思っています。ことし4月から税制改正が行われ、消費税8%となることはもう周知の事実であります。 そこで、税制改正による白山市の影響について質問したいと思います。 白山市の平成26年度の歳出については、4月から影響が出てくるわけですが、影響額はどれくらいと想定しているのでしょうか。 また、地方交付税や地方消費税交付金の増税分が歳入に反映されるのは、平成27年度予算からとなります。その間の歳出との差額について、歳入の確保はできているのでしょうか。 また、除雪機や消防ポンプや備品など平成26年度購入予定の物品関係の金額の総額を示してください。 高価な品物について、消費税が上がる前に前倒しで購入する発想はなかったのでしょうか。大切な税金を使うわけですから、少しでも節税をしようという姿勢は私も評価しますし、市民の理解も得られると思いますが、なぜ前倒し購入が検討できなかったのか、市長の答弁を求めます。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 初めに、本年4月からの消費税増税に係る一般会計における歳出への影響額についてお答えをいたします。 新年度一般会計歳出予算のうち、物件費や建設事業費など、約132億円が課税取引と見込まれることから、消費税増税の影響額は約4億円と試算しております。 次に、歳入の確保についてであります。 新年度は消費税増税の初年度となることから、国から配分される地方消費税交付金は、本来の金額からかなり低く見積もっております。一方で、税や地方交付税等については、地方財政計画を見据えた中で増額が見込まれることから、一般財源総額では前年度と比較し、約5億2,000万円の増額を見込んだところであります。 次に、新年度における備品購入費総額についてであります。 一般会計の備品購入費総額は、約2億6,000万円となっております。購入予定の主なものは、除雪車、消防ポンプ車などであります。その財源としては、国庫補助金や市債を約7,300万円充当することとしております。これらについては、補助申請や起債の事務手続等があり、前倒しができなかったものであります。その他の備品につきましても、図書館の図書購入費や学校備品などが主なもので約1億円ありますが、これらについても計画的に購入すべきものと考えております。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 財政については大丈夫なように、多目、少な目に見ているということで、一応安心をしました。ただ、消費税アップ前に何で前倒し購入できなんだかなと、そういう発想をしてほしいということです。大切な税金ですので、3%の差ですから1億円になれば300万円、ちまちまといろんな補助費を削っていることを思えば、その300万円というのは大変大きな金額なので、なぜそういう発想ができなかったのかなということでお聞きをしたわけであります。 時間もありませんので、次の質問に移ります。 次の質問ですが、合併自治体に交付税が加算されるということについて質問します。 総務省は、平成の大合併により区域が拡大し、支所運営が重荷になっている自治体を対象に地方交付税を加算すると報じています。 平成の大合併をした自治体に地方交付税を1支所当たり平均2.4億円の加算がされる見込みということで報道がありました。白山市の加算額についてお示しをください。 今後、白山市は5年間、段階的に普通交付税が減額となります。地方交付税加算額との関連についてお示しください。 白山市は今後、支所の再編により実質の支所がなくなっていく計画です。支所があると仮定しての交付税加算措置ということです。実態と異なっているのに給付を受けるということに違和感というか、罪悪感はないのでしょうか、市長の見解を求めます。
○副議長(安田竹司君) 桶屋企画財政部長。 〔企画財政部長(桶屋栄造君)登壇〕
◎企画財政部長(桶屋栄造君) 合併自治体に対する交付税の加算措置についての御質問でございます。 国におきましては、今後、合併算定替の特例期間が終了し、段階的縮減期間に移行する市町村が増加することから、来年度以降、5年程度の期間をかけて普通交付税の算定方法を見直すことといたしております。 その中でも支所に要する経費の算定につきましては、今回大きく3つの見直し項目があるわけですが、その一つとして、先行的に実施されるものでございまして、所管区域人口を8,000人と仮定をいたしまして、1支所当たり約2億4,000万円を3カ年かけて3分の1ずつ一本算定に加算をするということといたしております。 この見直し案では、合併算定替の需要額に加算するものではないことから、今後の交付税額がふえるものではありませんが、平成27年度以降の交付税の減額幅が縮小するといった効果があり、そういった内容の見直しとなっております。この見直し案に基づきまして試算をいたしますと、これは極めて粗い試算ではありますが、本市の場合、約12億円が一本算定に加算されるのではないかと思っております。そういたしますと、これまで想定しておりました41億円の交付税が減ると、この減額分が約29億円程度にまで圧縮されることとなります。 また、交付税につきましては、先ほども申しましたように、今後さらに合併時点で想定されなかったような新たな財政需要の検討が加えられるというふうに総務省のほうで申しておりますので、この29億円という数値がさらに圧縮される可能性もありますが、詳細がまだ示されておりませんので、示されれば財政計画等に反映してまいりたいと考えているところでございます。 なお、支所が存在すると仮定しての今回の措置につきましては、市域が広い本市にとりましては大変有益なものと考えております。今後、合併自治体特有の財政需要の実態を踏まえた、そういった算定方法の見直しが行われますことを大いに期待しているところでございます。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 合併した自治体、非常に財政的には大変というところで、国のほうも少し、本当にあめ玉をしゃぶらせてくれるのかなという気がいたします。 いずれにしましても、白山市にとっては非常に有利ということになるわけですから、違和感、罪悪感というのは、私は支所が現実ないのにもらうというのにちょっと違和感があるんですけれども、その辺は横に置いておいて、有利になるということで判断をしていきたいというふうに思っております。 次に、滞納整理機構について質問いたします。 国民の三大義務の一つに納税の義務があります。国民は義務を果たして権利を主張することが責務であります。 しかし、納税できるのに納税しない当事者には、過料が科せられることとなります。これまでなかなか徴収が進まなかった白山市の徴収体制でした。個人住民税や当該滞納者に係る県税、市税の滞納整理を共同で行うために、平成24年4月1日から滞納整理機構の活動が開始されました。 そこで、石川県、かほく市、野々市市、白山市で設立された県央地区地方税滞納整理機構による回収状況について、機構設立前と設立後の回収状況は、平成24年度実績と25年度見込みについてお聞きしたいと思います。 報道によりますと、住民税の回収は前年の2.5倍に増加したとのことでしたが、実態はどうだったのでしょうか。 この整理機構に参画して、今後の白山市に及ぼす効果についてお示しをください。 また今後、整理機構で得たノウハウを他の滞納金の徴収にどのように反映される予定か、市長にお聞きいたします。
○副議長(安田竹司君) 桶屋企画財政部長。 〔企画財政部長(桶屋栄造君)登壇〕
◎企画財政部長(桶屋栄造君) 石川県央地区地方税滞納整理機構の税の回収状況の平成24年度実績と、25年度の見込みについての御質問でございます。 滞納整理機構への徴収移管につきましては、平成24年度は8,282万円の滞納市税の徴収を機構に移管いたしまして、この29.1%に当たる2,409万円を収入したところであります。 また、本年度は1億6,825万円を徴収移管し、本年1月末現在で4,267万円を収入しております。収納率は25.4%となっているところでございます。 なお、最終的には前年度対比でほぼ倍増の約4,700万円程度の収入を見込んでいるところでございます。 次に、住民税の回収額が前年度対比2.5倍になった新聞報道についてであります。 これにつきましては、市県民税に係るかほく市、野々市市も含めました3市の回収額の平均、これが2.5倍ということになったものでありまして、白山市だけの回収額としては6.1倍となっております。 具体的には、県に徴収を委託しておりました平成23年度が231万円であったものが、機構に移管しました平成24年度には1,399万円の収入となりました。これは本年度につきましては、これがまたふえまして約3,300万円の収入を見込んでいるところでございます。 次に、滞納整理機構へ参画しての効果であります。 機構へ徴収移管した案件というのは、資産の所在が確認できないものや、資力がありながらも再三の催告に応じないような悪質な滞納者など、極めて徴収が困難な事案であることを考慮いたしますと、期待以上の成果を上げているものと高く評価いたしております。 その効果としては、滞納者への納税指導のノウハウの習得や、参加自治体間での情報の共有化、派遣職員の徴税能力の向上などが挙げられるかと思っております。 次に、今後の滞納債権の徴収対策につきましては、平成24年度決算において合併以来初めて滞納市税が減少に転じたところであります。 本市としては、来年度以降も引き続き職員を機構に派遣するとともに、より機動的・効率的な滞納整理を行い、さらなる滞納市税の圧縮を図ってまいりたいと考えております。 また、市税以外の未収債権につきましても、このノウハウを生かしながら債権管理条例に基づきまして、職員間での情報の共有化や研修等を実施することによりまして、全庁挙げて滞納債権の削減に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 滞納整理機構に参画して非常に白山市はよかったということですね。 桶屋企画財政部長、私の答弁はこれで最後だと思います。いろいろとこれまでもありましたが、御苦労さまでした。 それでは最後に、ふるさと偉人の顕彰についてということで質問いたします。 旧鶴来小学校、そして取り壊し前の朝日小学校の中庭に小川幸三の碑が設置してありました。ことし2月中旬に新校舎の玄関前に移設されたと聞いております。この間、私も見てまいりました。 日本の大転換期の明治維新を主導した勤皇の志士は、長州・薩摩・土佐の志士が有名でありまして、テレビや雑誌等で紹介されたりしております。しかし、石川県の勤皇の志士は、余り報道がされていませんし、有名でもありません。 市長は、白山市鶴来出身の勤皇の志士、小川幸三・直子夫婦のことをどのように承知しているのでしょうか。 小川幸三は5歳のころから勉学を修め、14歳のときに医師になるということで京都のほうに勉強に行かれたということです。医者の勉強をしていましたが、医師は人を救うが私は国を救う学問を学びたいということで、鶴来に帰って父親に許しを請うて、国を救う学問を勉強したそうであります。 いろいろと前田の殿様に建白書を出したり、いろんなことで尊王、王政復活ということを言いましたけれども、加賀藩の長老の意見と意見が違い、元治元年10月に処刑されました。しかし、その4年後に明治維新となり、小川幸三が言っていたことが現実になったということであります。明治になって正五位という位が贈られました。 そういうことで小川幸三、現代をつくった明治維新であります。小川幸三を顕彰する考えはないかお聞きしたいと思います。 そしてまた、直子夫人、夫が亡くなったときに自分も殉死しようと考えられたわけですけれども、家族にとめられて、それで私も教育者になろうということで、いろいろな教育をしてまいりました。 明治天皇の御用掛を11年務められたということも書き記されておりますし、明治天皇から正八位という位や多くの褒美もいただいたと。それで、直子の死が伝わると、大正天皇からは従六位が贈られ、葬式には各皇族方も参列されたということであります。 小川幸三の妻、直子先生の一生は、女性の鏡であり、教育者のお手本として敬慕されてきたということであります。 来年のNHK大河ドラマは、吉田松陰の妹、文が題材と決定しているとのことです。吉田松陰の妹と直子夫人は、いろんな面で重なるところが多いように感じられますが、郷土の偉人として顕彰する考えはないか、市長の見解を問うものであります。
○副議長(安田竹司君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 白山市鶴来出身の小川幸三・直子夫妻についての質問であります。 幕末の勤皇の志士、小川幸三氏、明治時代に皇室の教育係であった小川直子氏については、平成25年6月号の市の広報、また同年6月から市立博物館で開催いたしました小川直子展などを通じて承知しております。 次に、幸三氏・直子氏を顕彰することについてでありますが、旧鶴来町時代から夫妻の功績を紹介する事業を行っており、今申し上げたように、市立博物館においても企画展や講演会を開催いたしました。 また、朝日小学校では毎年、幸三氏の命日である10月25日に、5年生を対象として菊まつりを行っております。 小川夫妻を含む市の偉人・先人につきましては、小学校での副読本や市ホームページ、また市広報紙や市立博物館の展示等を活用し、これまでどおり周知・顕彰していきます。 本市では新年度、合併10周年の歩みをまとめますが、合併前の旧市町村が顕彰してきた多くの偉人・先人についても、いま一度11万市民が再認識できる機会づくりが必要ではなかろうかと考えております。 そこで、本市の歴史・文化に造詣の深い有識者の力をお借りして委員会を組織し、本市あるいは本市にゆかりの偉人・先人に関し、後世に伝えるべき功績や業績、そして具体的な内容について継承方法を含め、検討してみたい、そのように考えております。
○副議長(安田竹司君) 村本一則君。 〔11番(村本一則君)質問席登壇〕
◆11番(村本一則君) 私の座右の銘は、温故知新であります。古きをたずねて新しきを知る。やっぱり偉人を顕彰するということは大切ではないかと思っていますので、ぜひ進めていただきたいと思います。 35項目、たくさんの質問を無事終わらせることができました。3月会議の私の一般質問をこれで終わります。
○副議長(安田竹司君) 暫時休憩いたします。 午後3時26分休憩
--------------------------------------- 午後3時40分再開
○議長(寺越和洋君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。7番、小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 議席番号7番、小川義昭です。 今会議における一般質問において、私は合併10年目を迎えての評価及び今後の政策と、社会福祉協議会の役割と今後のあり方に関して、御答弁を求めたいと思います。それぞれの質問趣旨に対する市長の真摯なお考えをお伺いしたいと存じます。 まず、合併10年目を迎えての評価及び今後の方向性について、平成11年から平成22年3月末までにかけて政府主導で行われた市町村合併、いわゆる平成の大合併は、自治体を広域化することによって行財政基盤を強化し、地方分権の推進に対応することなどを目的に進められました。 本市においても行財政改革、コスト削減、一体的なまちづくりなどを目的に掲げ、1市2町5村が平成17年2月1日に合併にこぎつけ、新しい白山市が誕生、スタートいたしました。ことしはあの合併から10年目に当たり、この節目にあわせ合併に対する評価などについてお伺いする次第であります。 10年前の合併に際しましては、平成15年2月4日に旧1市2町5村で一斉に臨時議会が開催され、それぞれの旧自治体が地方自治法と市町村合併の特例に関する法律に基づき、松任・石川広域合併協議会を設置する議案を可決いたしました。これに伴い2月13日には、8つの自治体首長が合併協議書に調印して、松任・石川広域合併協議会が設置されています。 当時、関係自治体の間では、共通の歴史と文化を持つ地域が理念と目標を共有し、ともに発展し、住民福祉の向上を図っていくための手だてとなる合併の意義が共有され、こうした地域哲学のもと、合併協定書を平成16年6月13日に交わし、翌平成17年2月1日に合併に至った次第であります。 合併のプロセスを再確認した上で、最初の質問を行います。 新市の発足後、直ちに白山市のまちづくりの指針となる白山市総合計画が策定されています。この総合計画には8つの自治体の速やかな一体感を促進して、地域の発展と住民福祉の向上を図るという趣旨が掲げられ、具体的な施策をまとめた基本計画として、平成19年度から平成23年度までの5年間にわたる前期計画と、平成24年度から平成28年度までの5年間を期間とする後期計画が定められ、合併10年目を迎える平成26年度は、10年計画の8年目に当たり、後期計画の中間点に差しかかる運びとなります。 前期5年間と後期5年間の基本計画が目指すところは、低迷する社会経済や深刻化する少子高齢化と地域格差、各地域における安全安心の確立などといった問題を明らかにして、その処方箋を市民の皆さんに提示することと考えますが、何より重要なことは旧8つの自治体でそれぞれの営みを続ける住民の皆さんが、合併してよかったと思えるか否かという一点にほかなりません。 今、果たして住民の皆さんは、合併を後悔していないのか。あるいは地域の発展に向けて最善の合併だったと受けとめておられるのか。市長が肌で感じておられる感触をお聞きした上で、白山市総合計画の基本計画の進捗状況、まちづくりの成果と、今後の見通しについてお尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 小川議員の質問にお答えいたします。 議員御指摘の平成の大合併の引き金となったのは、小泉内閣当時の地方交付税の大幅な削減であります。 この小泉改革によって、交付税への依存が高い財政力の弱い自治体は、一般財源の大幅な減少から予算規模の縮小を余儀なくされました。このことは必然的に住民サービスの低下を招くことになります。それが嫌なら合併しなさいというのが、小泉改革の狙いであったと考えております。 8つの自治体が合併した白山市は、極端に財政力が弱い自治体を含んだ合併であり、実際、合併しなければ予算も組めなかった自治体がありましたし、赤字決算のままで、あるいは三セクなどに借金をつけかえて合併した自治体もあったことは、議員御案内のとおりであります。 そして、これらの赤字を解消するために、本市においてこれまで大きな痛みを伴う行財政改革を積極的に進めてまいりました。 これらの改革を通して、私はこれまでもさまざまな御意見をお聞きしており、必ずしも住民の皆さんが合併に対して満足していない部分もあると認識しています。 次に、白山市総合計画基本計画の進捗状況及びまちづくりの成果と今後の見通しについてであります。 基本計画の進捗につきましては、既に完了した、あるいは目標値を達成した事業もあれば、継続中の事業もあります。例えば、障害のある児童・生徒を支援する小・中学校の特別支援員については、新年度より38名体制にすることで、目標値である36人をクリアすることになります。 また、観光イベントなどによる入り込み客数は、年間28万人の目標値に対し、今年度は29万人を超えることが見込まれるほか、3園あった公立の幼稚園につきましても、新年度より松任幼稚園1園のみとなり、目標値を達成することになります。 今後の見通しにつきましては、市民の皆さんが末永く住んでよかったと誇れるような、安全安心のまちづくりを進めるため、総合計画に記載の各種施策を着実に実行してまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 次に、新市のまちづくりビジョンは、合併以前の合併協議会において、本来であれば優先して議論されるべきでありながら、棚上げされたまま今日に至っていると存じます。新市のまちづくりビジョンでは、新市のまちづくりの課題の一つとして、過疎対策を初め広大な白山ろくの資産を生かす対策も求められておりましたが、これらも棚上げ状態に陥っている行政課題の解決について、合併10年目を迎える現市長として、どのような問題意識と今後へのビジョンをお持ちなのかをお尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 棚上げ状態になっている行政問題の解決について、どのような問題意識と今後のビジョンを持っているのかとの質問でありますが、合併時に関係各位が協議の上に策定した白山市まちづくり計画の理念を現在の総合計画に引き継ぎ、さまざまな行政課題を解決すべく努力しているところであり、棚上げ状態の事業はないものと認識しております。 この中で、豊かな自然と伝統文化を守りながら、本市のさらなる発展を願い、厳しい財政状況の中ではありますが、持続可能な行財政基盤の確立に向け、行財政改革に取り組むことが最優先課題と考えております。 今後のビジョンといたしましては、白山ろくの資産を生かすという視点で考えてみますと、霊峰白山から始まる白山手取川ジオパークや白峰重伝建などを核として、自然と歴史、文化、伝統を生かすまちづくりを目指すとともに、これらを観光資源とすることや、また過疎対策としては現在、白山ろく定住促進奨励金や、克雪化促進事業のほか、
白山ろく地域高等学校等通学費助成制度などの事業を実施しておりますが、今後さらなる定住促進策の充実を図ってまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 今ほどの市長の御答弁ですけれども、確かにまちづくり計画、総合計画にのっとって逐次それを進めていかれると。それは大変よろしゅうございます。 ただ、私は今後のビジョンというのは、白山市のまちづくりビジョン、これは確かに御答弁がありました個々の施策におけるそれぞれの事業、これは大変必要なことだと思いますけれども、私はこのビジョン、すなわち将来のあるべき姿を描いたもの、将来の見通し、そういった未来図といったものをこの白山ろく・鶴来・美川・松任それぞれの各地域の魅力あるよさ、そういったものを生かして、そしてこの白山市の一体感がさらに醸成できるようなまちづくりをこれからつくっていくため、合併10年、さらにこれから20年目を迎えての、そういった時期に当たっての、市長の今申しましたようなビジョンがあればお聞きしたいと存じます。よろしくお願いいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) これまでのビジョンといたしましては、合併時における個々の地域が集まって、おのおの地域のよさを集めた形のビジョンであったと思います。 いよいよ合併9年を迎え、ことし10年目ということであります。本当の一体化した白山市としてどうしていけばいいのかという、次に白山市としての大きなビジョンに移ってくるのは当然だと思っております。 そんな中で、各自治体でできなかった問題、例えば新幹線をとめようとか、白山駅をつくろうとか、こういうものは旧の自治体であったら、これは絶対にそういう発言自体、発想自体出てこなかったものであろうと私は思いますし、きのうも言いましたように、スーパー林道の料金引き下げ、その事前に至る白川村と観光協定を結び、岐阜県知事のところに行ってお願いをしてくるとか、こういうことは旧の自治体ではできなかったものと私は思います。 ただし、大きな白山市としてのスケールメリットを生かしたこういうものを、これからいろいろと取り組んでまいりたいと思っています。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 私がただしたかったのはそういうことで、この白山ろく、それから鶴来・美川・松任、本当にすばらしいものがいっぱいあるのです。そういったものの一体感を連携して、さらにそういったよさ、この4つの地域をあわせ持って、白山市というのは本当にこれからもすばらしい市になると思っています。どうかそういった意味を踏まえて、4つの地域のよさを生かし切るようなこれからのビジョンづくり、こういったことが必要かと。それがまさに市民が望んでいることかなと思っていますので、よろしくお願いいたします。 作野市長御自身は、合併の協議が行われていた当時、松任市選出の県議会議員という立場にございました。よって、合併協議会には直接深く関与されてはおられなかったと拝察いたしますが、県議会議員としての県内全体の自治体合併を俯瞰しつつ、複数の自治体による合併の見通し、合併後の展望などについて、どのような見解を抱き、合併に至る実情を把握されていたのかをお尋ねいたします。 その上で、合併10年目を迎える白山市の行政を束ねる市長という重責を担われている今、松任・鶴来・美川・
白山ろく地域の住民の皆さんの合併に対する声をどのように把握されているのかをあわせてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 本市の合併時及び合併後の展望などについての御質問でありますけれども、私は平成17年2月、県議会の総務企画委員会の委員長を務めておりました。1市2町5村による広域合併は、日本海から白山まで美しい自然に富み、おのおのの地域で培われた歴史、文化、伝統が息づき、観光や産業振興において大きな可能性を秘めた地域の合併であり、その魅力を存分に発揮するためには、地域の資源や特性を生かした振興策を初め、オール白山で盛り上げていくような市民の一体感の醸成が不可欠であると感じておりました。 また、合併に至る実情につきましては、当時、国・地方とも極めて厳しい財政状況下にあり、地方自治体においては早急な行財政基盤の強化が喫緊の課題であったと認識しております。 その対策として行政の効率化と財政基盤の強化を目的とした国の進める平成の大合併の流れの中で、県内最大の広域合併は県議会議員また一市民として大変注目をしていたことを覚えております。 合併に対する声をどのように把握しているかとの質問であります。 平成22年8月に行った市民満足度調査の中で、合併後の日常生活の変化について聞いています。それによりますと、全体の約1割の方が「やや不満」「不満」と答えているものの、その他の方は[満足」か「やや満足」、もしくは「普通」と答えております。 私自身も市政報告会などで直接市民の皆さんとお話しする中で、とりわけ
白山ろく地域では「合併前はよかった」とか「合併しなければよかった」という声をお聞きします。確かに合併前の白山ろくの住民が受けていた行政サービスの水準を基準にしますと、部分的には低下しているものもあると思っています。 しかしながら、先ほども申し上げましたように、もし合併していなかったら交付税が減ったことで財政が破たんし、今以上に住民サービスが低下するという情報が当時、住民の皆さんに十分に伝わっていなかったという部分もあったかもしれません。 一方で、当時の状況をよく知っている合併協議に携わった多くの方々からは、やはり合併してよかったとの御意見もいただいております。 いずれにいたしましても、合併による効果をもっともっと市民の皆さんに知ってもらう必要があると思っています。 さまざまな御意見があることは十分承知しておりますが、それらの声を真摯に受けとめながら、市政の運営に生かしていきたいと思っています。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) それから、さらには合併10年目という節目を迎える今こそ、合併後の地域の一体感、まちづくり、行政サービスなどについて地域住民の皆さんの間にどのような評価や課題が横たわっているのかを綿密に検証し、今後、まちづくりに生かすべきかと考えますが、市長、いかがでしょうか、お答え願います。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 合併10年を迎えるにあたり、住民からの評価や課題を検証し、今後のまちづくりに生かすべきではないかとの質問であります。 議員御指摘のとおり、広く市民の御意見をいただき、それらの声を市政に反映させることは、大変重要なことであります。 現在の総合計画の計画期間は、平成28年度までとなっておりますことから、次期の新たな総合計画を策定するに当たっては、平成27年度に市政全般にわたる市民アンケートを行うこととしております。 地域の一体感、まちづくり、行政サービスなどについては、このアンケートで市民の評価や課題などを調査するとともに、御意見もいただきながら、これらを綿密に検証することによって、今後のまちづくりに生かしてまいりたいと思っています。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 今ほど市民のアンケートを平成27年度にとって、そしてそのアンケートをもとに総合計画、これが平成28年度で終了いたしますから、平成29年度からの総合計画に生かすべきと考えておりますけれども、私は平成27年度にアンケートをとるのは少し遅いのではないかと。やはり平成26年度に合併10年目を迎えたときに、市民の皆さんに先ほど市長が言われたように、決して満足していない方もおられると思うのです。それから、満足している人もおられると思うのです。 だから、そういったいろいろな御意見、これはやはり平成26年度にとって、そしてそれをしっかりと平成27年度に生かして、そしてそれを平成28年度にも策定に向けた作業であるというようなことが私は大事かなと思いますけれども、そこら辺のところはいかがでしょうか。市長、再答弁をお願いいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 地域の声につきましては、合併時からあります地域審議会や市長への提案ハガキ、日々のいろいろなコミュニケーション、市政報告会、議員の皆さんからの御提言、いろいろな機会はたくさんあります。そういう中で、少しずつ修正なり変更はしていっているつもりであります。 少しでも早くということも一考に値すると思います。支障のない部分があるとすればしたいのですが、一遍にやらないと二度手間になるということがあります。その辺をもう少し考えさせていただきたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) まさに合併10年目を迎えるこの白山市にとって、さらにこれからの10年を迎えることによって、非常に大きな問題、本当に大切な問題でございますので、しっかりと慎重に対応をよろしくお願いいたします。 次に、近年、少子高齢化の進展や地域コミュニティーのきずなの希薄化から、さまざまな福祉の諸課題が顕在化してきていることは、皆さん御承知のとおりですが、何より行政に求められるのは、誰もが住み慣れた地域で安心安全に暮らせる社会基盤を構築できるか否か、その一点にあると私は考えております。 とりわけ、福祉行政の最前線に立つ組織である社会福祉協議会は、正しく機能することが不可欠ですが、社会福祉協議会の存在と役割について市民の皆さん、特に若い人たちは果たしてどこまで御存じなのでしょうか。今日的な福祉の諸課題に社会福祉協議会がどのように向き合っているのか、そうした白山市における福祉行政の実情に問題はないのかという視点も含め、次に社会福祉協議会の役割と今後のあり方について質問いたします。 社会福祉協議会は、昭和26年(1951年)に制定された社会福祉事業法、現在の社会福祉法に基づき、民間の社会福祉活動推進を目的とし、営利を目的としない民間の組織として設置された経緯があります。 その普遍的な役割は、民生委員児童委員、社会福祉施設などの社会福祉関係者、保健・医療・教育など関係者の参加・協力のもと、地域の人々が住み慣れたまちで安心して生活することのできる福祉のまちづくりの実現を目指すところにあり、それぞれの都道府県、市町村で多彩な活動を展開している組織であります。 本市においても、合併による白山市の誕生と同時に、1市2町5村の8つの社会福祉協議会が合併し、白山市社会福祉協議会が発足しています。当初の5年間は、社会福祉協議会の体制や活動の基礎固めを中心に行っていましたが、6年目を迎えた平成21年度を機に、社会福祉協議会の進むべき方向性や取り組むべき事業内容を明確にした白山市地域福祉活動計画が策定されています。 平成22年度から平成26年度の5年間を期間に充てるこの活動計画は、いよいよ最後の年度を迎えることとなり、その成果の有無・大小に市民からも関心の目が向けられるのは必定であります。 当市の社会福祉協議会は、この活動計画に沿って地域福祉事業と介護事業を主軸に据え、地区社会福祉協議会への支援、ふれあいサロンの設置運営の支援、各種相談業務、世代間交流事業や障害者自立支援事業、居宅訪問介護事業などの各種事業を展開しております。 しかも、社会福祉協議会が呼びかけ、旗振り役となって推進される各種事業には、民生委員児童委員を初め、地域福祉活動を行う福祉団体、
ボランティア等が深くかかわり、地区社会福祉協議会や町内会、地域住民とより親密な連携を図りながら、熱心に地域福祉活動に取り組んでいます。 そこで、質問いたしますが、行政と社会福祉協議会との関係をいま一度明確に御説明願います。 私が考える福祉行政のあるべき図式とは、明確かつ底堅い哲学を宿した首長の指示のもと、実行部隊としての社会福祉協議会が存在し、相互の意思を通い合わせながら、安心で幸せな地域社会を構築していく深い関係性を抜きには語られません。そうした視点において、本市の社会福祉協議会は、本市の福祉政策にいかなる位置づけで存在している組織であるのかが、いま一つ明瞭でありません。 市長及び市当局が社会福祉協議会の役割をどのように認識し、今後の展開にどのような期待を寄せ、さらにいかなる連携を模索されているのかをお答えください。あわせて、社会福祉協議会への人事的・財政的支援は、現在どのようになっているのか、また今後どのように考えているのかをお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君)
中村健康福祉部長。 〔
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君)登壇〕
◎
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君) 社会福祉協議会の存在及び役割についてお答えいたします。 初めに、社会福祉協議会の役割をどのように認識しているかについてでありますが、社会福祉協議会は社会福祉法に基づき、公益性の高い民間の社会福祉団体として設置され、社会福祉関係者や地域団体などの協力のもと、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、地域福祉を推進する中心的な組織としてその役割を担っているものと認識しております。 このため、社会福祉協議会においては、地域福祉の担い手として、目指すべき方向性と取り組むべき活動を明確にした白山市地域福祉活動計画に基づく各種事業の確実な実施と、住民主体の福祉活動の実践が展開されることを期待するものであります。 さらに、本市といたしましても、地域社会全体で支える福祉環境を充実させるため、福祉相談や地域福祉活動、
ボランティア活動の支援など社会福祉事業について、より一層社会福祉協議会との連携を深めて支援してまいりたいと考えております。 また、社会福祉協議会への支援策についてでありますが、運営の強化及び各種事業の円滑な推進のため市の職員を派遣するとともに、社協活動事務費を初め地域福祉推進費、施設管理運営費など運営に必要な補助金を交付しているところでございます。 今後とも社会福祉協議会への支援策につきましては、地域福祉活動の充実を図るため、適切に対応していきたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) ぜひしっかりと行政と社会福祉協議会が連携をとって、人的にも財政的にも大きな市からの補助金が出ておりますので、そういったこともあわせてひとつよろしくお願いいたします。 この社会福祉協議会というのは、公の機関であるのか民間の機関であるのかが、一般には非常に見えにくい組織だと思います。ゆえに、その存在自体が市民の皆さん、特に若い人たちに周知されているとはとても言いがたく、まさしく社会福祉協議会の広報不足、情報発信不足は否めない感がいたします。 少なくとも以前は、市内の各戸に社協だより「ふれあいはくさん」(8ページ)が配布されていました。これは議長の許可をもらって、議場に持ち込みましたけれども、このように8ページ立てのやつなのです。これはそれぞれの地区の社会福祉協議会とか、本当にいろんな
ボランティアの人たち、河内
ボランティアの会とかいろいろなやつが8ページにわたって載っているのです。 今までこれがそれぞれの各戸に配布されていたのですけれども、しかし、どのような理由があったのか、近年になって配布されなくなり、かわりに町内会の回覧板につけるということで、わずかこの2ページです。これには
ボランティアの人たちのことも余り入っていないのです。こういうものが回覧になってしまったわけです。 もとより、少子高齢化の急速な進展、地域における連帯感の希薄化、孤立死や児童虐待、若者等の引きこもり、高齢者や障害者の問題など、地域における福祉課題は多様化し、しかもふえ続けております。だからこそ、社会福祉協議会の役割はますます重要となり、市民の皆さんに対しても、広く活動内容を周知することが肝要ではないでしょうか。いま一度、社会福祉協議会の社協だより「ふれあいはくさん」(8ページ)の各戸配布を求める次第でございます。これについての御見解をよろしくお願いいたします。
○議長(寺越和洋君)
中村健康福祉部長。 〔
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君)登壇〕
◎
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君) 社会福祉協議会ではその活動内容を広く市民に周知するため、社協だより「ふれあいはくさん」の広報紙を発行しているほか、白山市のホームページとリンクする社会福祉協議会独自のホームページを開設するなど、広報啓発に努めているところでございます。 さらに、平成23年度には社会福祉協議会のマスコットキャラクターとしてふくちゃんを製作し、さまざまなイベントや会合等に出向いたり、地域住民の身近な存在となるよう積極的なPR活動に取り組んでおります。 社協だよりの広報紙につきましては、今年度より回覧方式に変更したことから、発行回数を2カ月に1回から月1回に倍増してきたところであります。 御質問の各戸配布につきましては、社会福祉協議会の広報紙以外にも町内会へ毎月10種類前後の配布物をお願いしているところであり、町内会への負担軽減を図る観点から回覧方式としたものでありますので、御理解をお願いしたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 今ほどの御答弁の中で、町会の負担を軽減するためといったことは、これは行政のほうからそういった町会に対する配慮をされたのか、それとも町会連合会のほうからこれは負担になるというようになったのか、そこらのところを少し明確にお答えください。
○議長(寺越和洋君)
中村健康福祉部長。 〔
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君)登壇〕
◎
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君) ただいまの御質問でございますが、行政のほうから町内会のほうに配慮したものでございます。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) やはり社会福祉協議会は地域福祉のまさに実働部隊なのです。本来は行政がやるべきことを社会福祉協議会がやっていると。そして、それもそれぞれの地域の地区社会福祉協議会があり、その中に民生委員の方、いろんな
ボランティアの方、そういった方たちが一生懸命に地域の福祉に対して汗をかいているわけです。 ですから、やはりこれは今ほど申しましたように、町内会の配布物が10種類以上あるというけれども、私はそれぞれのものは確かに大事だと思いますけれども、これは白山市民にとって大切なものだと思うのです。白山市における福祉、これはこれからますます重要度を増してくるのです。高齢者もどんどんふえてくる、それから介護者もふえてくる、そういう中でこういった大事なものは、やはり各戸配布すべきだと思うのですが、最後に市長の御見解をお聞きいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 詳細は把握していませんが、町内会のほうから常々たくさんの配布物が回ってきておるという苦情ではありませんが、いろいろと御指摘を市にいただいておる中で、そういう中から恐らくどうしたら町内会の負担が減らすことができるのかという思いがあったのではないかと思います。 町内会のほうも毎年そういう要望、要請を受けていると聞いています。また、その辺のことは町内会が理解していただくならば、そういう方法もあるかと思います。一度、町内会のほうと全体の配布物もひっくるめて、そういうのを話す場があればいいのではないかと思います。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) ぜひ市長、前向きに検討をお願いいたします。 最初に申し上げましたとおり、社会福祉協議会の職員はまさに福祉の実働部隊であります。これからの地域福祉を担っていく社会福祉協議会の職員として、専門性の向上、スキルアップを図ることはもちろんでありますが、市役所とさらなる連携を図るため、また職員同士の相互理解や資質向上に資するためにも、市と社会福祉協議会の人事交流が非常に大切かと考えます。 さらに、プロパー職員の定期的な採用も必要だと考えますが、こうした社会福祉協議会のレベルアップ、質の向上に向けて市はどのような見解をお持ちなのかをお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君)
中村健康福祉部長。 〔
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君)登壇〕
◎
健康福祉部長兼
福祉事務所長(中村直人君) 社会福祉協議会の職員のスキルアップについてでありますが、行政と社会福祉協議会とは地域福祉を推進するパートナーとしてお互いに連携・協力していかなければなりません。 今年度につきましては、市から管理職及び係長級以上の職員7名を社会福祉協議会へ派遣し、施策の調整や社会福祉協議会のプロパー職員の育成に努めているところであります。 御質問にもありますとおり、市と社会福祉協議会との連携を図り、職員同士の相互理解や資質向上のためにも、人事交流は非常に大切であると考えております。 このため、来年度から社会福祉協議会のプロパー職員についても、市への派遣を受け入れる人事交流を行い、市での実務経験や職員研修等を通じてプロパー職員の知識・技術の向上が図られるよう努めてまいりたいと考えております。 また、社会福祉協議会においては、多様化する福祉の課題に対応できるプロパー職員の育成を図るとともに、福祉の専門職を含めた計画的な職員採用により、社会福祉協議会の適正な職員配置にも配慮してまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 小川義昭君。 〔7番(小川義昭君)質問席登壇〕
◆7番(小川義昭君) 以上で、私の一般質問を終わります。
○議長(寺越和洋君) 5番、永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 大変遅い時間になりましたけれども、長い間傍聴をいただきましてありがとうございます。 きょうの最後となります。結びの一番、しっかりとした取り組みをやりたいと思います。肩すかし、いなしのないようによろしくお願いいたします。 議席番号5番、永井徹史でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 まず、1点目の質問でございます。 1市2町5村が合併して誕生いたしました白山市が、来年の2月1日に10周年を迎えます。それぞれの地域が自分たちの歴史と伝統と文化を持ち、そのことを大切にしながら一つの自治体としてのえにしを持ち、同じ歴史を築いていこうと歩みを進めてまいりました。 来年度の予算案では平成27年2月1日の10周年記念式典、功労者表彰、交響曲第九公演、合併10周年記念市史製作等をメーン事業として、松任ライオンズクラブ創立50周年記念事業との共催での古典芸能を楽しむ会、暁烏敏30回記念講演会、スポーツ大賞創設、人権教育講演会等、多くの記念行事が予定されております。 ここでお尋ねいたします。 10周年を迎えるに当たり、各記念事業を計画された市長の思いについてお聞かせください。 2点目に、市民の中には合併したことに対する不満・弊害に苦言を呈する方もいらっしゃいます。しかし、10年ということでは、行政組織としても落ち着きを持つべき時期を迎えていると思いますし、市民が一体となって白山市の誕生10周年を祝うことのできる機運を高めていく必要があると思います。 記念式典の開催等のイベント参加型の事業が多くなっていますが、一層市民の交流、融和が図られ、相互理解が進むような施策、例えば市長が各地域住民と懇談する機会を設けたり、各地域住民相互が懇談する機会を増加させる施策等も有意義ではないかと思いますが、追加して事業を行っていくお考えはないのかお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 永井議員の白山市合併10周年記念事業についての質問にお答えいたします。 初めに、各種の記念事業を計画した思いについてであります。 議員御指摘のとおり、本市は来年2月に合併10周年を迎えます。私は昨年9月、節目となるこの機会に記念事業を実施することとし、10周年を迎える平成27年2月を基準とした平成26年10月から翌27年9月までの1年間を事業期間と定め、さらなる一体感の醸成と未来への飛躍につながる記念事業の精査を各部局に指示いたしました。 このことから、参加と交流による一体感のあるまちづくりを進めるため、誕生10年の喜びを市民とともに分かち合う10周年記念式典や、市民参加のもとに盛大な開催を目指す第九公演など、来年度の当初予算案には、合併記念事業に係る予算2,500万円を計上しているところであります。 また、従来の事業についても内容の充実を図り、25件の冠事業を工夫を凝らしながら展開することとしております。 これらの事業は、市と市民が一体となって行うものであり、各種事業の実施が本市の魅力を効果的に発信し、未来に向かって夢あふれる住みよいまちづくりを進める契機になるとともに、記念事業への参加を通じて、市民の皆様にふるさとへの愛着と誇りを深めていただきたいと願っております。 次に、より一層市民の交流が図られる事業の追加についてでありますが、先ほど申し上げましたように、記念事業は市と市民が一体となって開催するよう企画するものであります。より多くの皆様に参加していただくことが一体感の醸成につながるものと考えておりますので、企画の際は内容を吟味をするとともに、融和の促進が図られる工夫を行い、まずは来年度計画している事業が着実に開催されるよう努めてまいります。 なお、10周年記念事業は2カ年度にわたる事業でありますので、次年度開催を踏まえた上で、平成27年度事業を企画・検討してまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 今ほど申し上げたのは、さらに一層の事業拡大をせよという趣旨ではなくて、イベントをするからどんどん来てくださいではなくて、こちらからも足を運んで市民の中に入って、そこでいろんな意見を聞いていく、そういう地道な活動が一体感の醸成につながっていくのではないかと思いますし、そういう姿勢を見せることによって市も心を砕いているのだということが市民にも伝わっていくのだと思います。ぜひそういうようなもの、お金をかけずに行動ということで、そういうものの実施ができるよう今後、頭の片隅に入れて取り組んでいただければと思います。 次の質問に入ります。 毎年のことですけれども、冬になりますと私の顔を見るたびに毎朝、雪はどれだけ降ったのかと、こういうことをお聞きになる方が多数いらっしゃいます。こんなに雪のことを皆さんはお知りになりたいのだなということで、久々に雪を取り上げることにしました。 では、質問に入ります。 関東甲信・東北地方を中心とする各地で、2月14日から降り出した雪は、観測史上最多の大雪となり、特に甲府市では過去最多の2倍以上となる114センチの積雪となりました。 この大雪によって、埼玉県富士見市の総合体育館の屋根が崩落したほか、自宅車庫の屋根が崩落する等により、8県で20人を超える死者を出した痛ましい災害となりました。 また、深刻な農業被害のほか、各地で鉄道や道路が寸断され、一時には9,000人以上が孤立し、雪がやんで3日以上たっても6,000人以上の孤立地域が残りました。物流が滞り、食料品、医薬品等も届かず、ヘリコプターによる空輸が行われた地域もありました。 行政の対応といたしましては、2月16日には山梨県知事の除雪要請を受け、国土交通省北陸地方整備局から緊急災害対策派遣隊員10人と、ロータリー除雪車6台を派遣、群馬県、長野県、埼玉県、山梨県の一部の市町に災害救助法が適用され、2月18日に政府に防災担当大臣を本部長とする関東甲信と東北の大雪被害に対する対策本部が設置されました。 報道からかいつまんだところでは、おおむねこういうような状況でしたけれども、これらを踏まえてお伺いいたします。 日本有数の豪雪地を抱える本市では、この被害の発生をどのようにとらえたのか。異常気象の中で突発的な災害が頻発している中、本市に照らし、集中した大雪により予測し切れていない部分はないのか。 来年度からの支所の廃止を踏まえた現地対策本部の対応等を含め、雪害対策要綱を見直ししていく必要性はないのか。 以上をお尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 竹内市民生活部長。 〔市民生活部長(竹内 茂君)登壇〕
◎市民生活部長(竹内茂君) 関東甲信・東北の大雪被害をどのようにとらえたかについてお答えいたします。 本年2月に発生いたしました関東甲信及び東北地方の雪害は、大雪と暴風雪により死者24名、停電、電話の不通、道路通行不能、鉄道の運休や航空機の欠航、集落が孤立するなど、甚大な被害が発生しました。 平年値の積雪が5センチから38センチと雪の少ない地方での大雪であったことを踏まえると、本市においてもこれまでにない災害が起こり得ると考える必要があると思います。 これらを踏まえ、協定先や関係機関との連携、地域防災力の向上など、さらなる防災対策の強化が必要であり、来年度、防災士の育成、自主防災委員会の設立促進、女性消防隊の育成などに取り組むことといたしております。 次に、本市において集中した大雪により、予想し切れていない部分がないかについてでありますが、例年11月に開催する防災会議において、38豪雪の経験や直近では平成18年、23年の大雪など過去の降雪被害を踏まえた雪害対策要綱に、国土交通省金沢河川国道事務所、金沢地方気象台など各委員からの御意見を反映して、毎年見直しを行っております。 被害が拡大されると予測される際には、関係機関との速やかな連携のもと、災害対策本部を立ち上げ対応することといたしております。 次に、来年度からの支所の廃止を踏まえた、雪害対策要綱を見直す必要性はないかについてお答えいたします。 白山ろくの支所廃止に伴い、白山ろくの防災業務を白山ろく産業土木課で行う組織機構の見直しを踏まえ、平成26年度に雪害対策要綱の平常時及び警戒時の除雪対策班体制、緊急時の雪害対策本部などを見直しいたします。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 今回の大雪災害は、そもそも建物の建設方法が雪を想定したものとなっておらずに招いた災害だと思います。 50年に一度、100年に一度ともいわれましたが、大地震のために膨大な資金をかけて耐震化が進められていますが、雪害も同じことだと思えます。 そういう意味で
孤立集落を生むことがないように、雪への耐雪化対策も耐震化対策と同じように、各自治体の責務と考え取り組んでいく。また、克雪の意識を育むような広い啓蒙対策を行っていくことが必要だと思いますが、いかが受けとめられますか。 一方、ことしの本市は、例年になく降雪が少ない冬となり、除雪に苦労することが少なかったと思いますが、むしろ異常な年だったとも感じています。 今、市民生活部長から過去の積雪のお話がございましたが、平成17年には最大積雪3メートル35センチ、累計14メートル93センチの降雪、平成23年には最大積雪2メートル85センチを記録するなど、再三集中した豪雪に見舞われ、地域住民の人的な対応では限界を超え、高齢者の住宅では周辺の除雪もできない深刻な事態を招き、死者、建物全半壊等の被害に至ったこともあります。 これまでの屋根雪下ろし、除雪機購入等の補助制度の拡充、除雪
ボランティア制度の導入等の対策を講じていただきましたが、当時に増して過疎化・高齢化・限界集落化が進み、これまで自助・共助で屋根雪下ろしをしてきた集落からは、もはや限界だとの声を聞かされています。 豪雪地である本市が抱える課題を解決するため、住宅の耐雪化を進めることは、他自治体への垂範のためにも意義深いことだと思います。 これまで屋根融雪装置の稼働経費が高額に及ぶため、補助制度の創設をお願いしてきましたが、恒常的な負担となっていくため実現には至っていません。そこで、維持管理コストがかからない落雪型屋根を耐雪化の克雪住宅として市で推奨する。落雪による危険性から落雪型屋根を禁止している地区もありますので一律にはできませんが、危険性がないと地区の理解が得られれば推奨していく。また、自助・共助の難しい地区への福祉施策として、既存住宅の落雪型屋根への改修にかかる経費の補助制度を設けていく。 これらの住宅の耐雪化により、過疎・高齢化にも耐えられる雪に強いまちづくりにつながっていくことだと思いますが、お考えをお伺いいたします。
○議長(寺越和洋君) 市長、作野広昭君。 〔市長(作野広昭君)登壇〕
◎市長(作野広昭君) 住宅の耐雪化対策及び克雪意識を育むような広い啓蒙対策についてお答えいたします。 住宅の積雪の基準につきましては、建築基準法施行令において、地域の実情に応じて定めることとされておりますが、雪下ろしの習慣のある地域では、1メートルまで低減して建築できることとなっております。 しかし、
白山ろく地域の500平米以下の住宅は、建築申請を提出する必要がなく、実態の把握はできませんが、積雪の基準は厳守する必要があることから、耐雪化住宅として建築されているものと認識しております。 議員御指摘の克雪意識を育むことは重要なことであり、引き続き建築士会や建設業協会などを通じて啓蒙を図ってまいりたいと考えております。 次に、落雪型屋根の推奨及び福祉施策としての落雪型屋根改修に係る補助制度についてであります。 住宅を落雪型とするためには、雪どめの撤去や屋根勾配を強くする必要があり、落雪時における周辺に対する危険性を考慮することが重要となってきます。 このことから落雪型屋根改修補助につきましては、地域の実態を調査した上で検討してまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 対策を講じたときよりも徐々に背景といいますか、周辺事情が変わっていくということは周知のことだと思います。さまざまな見直し等をしながら、よりその制度が地域の住民の方々にとって有効になるよう、そういった意味での提言も続けたいと思いますし、またそういう声があれば、ぜひ見直しのほうをいろんな調査を含めてで結構ですけれども、対処いただきたいと思います。 次の質問に入ります。 今回の関東甲信・東北地方の大雪被害で、川崎市では列車の制御装置に雪が絡んで機能せず衝突事故を起こしました。雪国で起きても不思議でないことですし、総点検すべきぐらいの重大なことだと思っています。 また、道路等のインフラ整備面でも雪を想定しておらず、事業者も除雪車を保有していない。日本全体をつなぐライフライン、特に道路が雪に対して弱いということが明白になったと思います。 大量の雪が降ることはないだろうとの思いから除雪用具もない。雪への不慣れと予報に対する事前準備が不足していたことから大きな災害につながったと、こういう面も大きかったと思います。 一方で、本市のこれまでの克雪への知恵と経験は、貴重な財産だと思います。積み重ねてきた克雪対応の一例を挙げれば、朝2時からの降雪パトロールに始まる除雪出動でのライフラインの確保、流雪溝や消融雪装置の整備、出勤前のお互いさまの除排雪作業や屋根雪下ろし、屋根融雪装置や除雪機械の準備。そのほか、新潟などの豪雪地で屋根雪下ろしに苦労する映像をよく見かけますけれども、使っております道具といいますのが、市販のママさんダンプであるのに対しまして、先進地白山ろくでは持ち手の角度から雪をすくう面まで使いやすいように智恵を凝らして製作した、「み」と呼んでおりますけれども、このスノッパがどの家庭にも準備してあります。 当たり前のような冬の日常が、先人からの知恵と経験が詰まった大きな災害には至らない克雪対策となっていると思っています。この克雪先進地の取り組みをぜひ知っていただき、見ていただけるよう積極的に発信し、また各種団体視察の受け入れ等の積極的な誘致策にもつなげ、今後の全国各地の雪害防止に役立てていただきたい、貢献していくべきだと思います。 雪と共存する中での先人の知恵の集積、お互いさまの人柄、土地柄は、なくしつつあるよき日本のまさに文化であると思います。文化と観光の相乗効果を目指す観光文化部のスタートの趣旨にも合致すると思いますので、雪の苦労をよく知る観光推進部長にお考えをお尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 古田観光推進部長。 〔観光推進部長(古田文治君)登壇〕
◎観光推進部長(古田文治君) 雪国の知恵と経験の提供についてお答えいたします。
白山ろく地域においては、これまでもその課題となる克雪対策として道路除雪や流雪溝、屋根融雪装置の整備が図られてきました。豪雪地帯の白山ろくを有する本市では、克雪に対する知恵と経験が財産であり、これらの取り組みを周知することは、積雪の少ない地域への雪害防止にも役立つことと考えられます。 また、雪を活用した観光施設としてスキー場の整備や雪に親しむイベントとして、白峰の雪だるままつりを初め、近年、人気が出てきた雪の中を歩くスノーシュー体験など、白山ろく各地で雪を楽しむイベントが開催されており、雪に触れることが交流人口の拡大と地域のにぎわいにつながっております。 この4月からの組織機構の見直しでは、スタートする観光文化部におきまして、四季を交えた自然、特に白山ろくでの克雪に対する生活文化を前面に出した誘客プログラムを実施することで交流人口の拡大が図られ、より一層の相乗効果が生まれるものと期待しております。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 結びの一番らしいがっぷり四つに組めたような気がいたしました。 次の質問に入ります。 石川中央都市圏議会連絡会が1月に開催され、石川県観光総合プロデューサーを務められる早川和良氏を講師として招いた「石川県の観光戦略の狙いと今後の課題」と題した講演会に参加いたしました。 東京でのPRイベントや情報発信、石川県ゆかりの地でのキャンペーン、石川の魅力づくりへと講話は進み、首都圏では京都に類似した憧れを金沢に抱いている。しかし、観光資源は京都ほどはない。JR東日本は東北地方の掘り起こしは終わってしまったので、最後に残された金沢の掘り起こしに最大限のプロモーションを行い、来年はJRの力で物すごい数の人が首都圏からお見えになるなど、
新幹線開業効果を期待させるお話をされました。 一方で、石川県の観光を推進される講師の方の頭の中には、金沢しかないということが現実のことであると実感いたしました。 来年度の予算案にあります旅行情報誌「るるぶ金沢」へのタイアップ、金沢市連携観光商品プロモーション、白山温泉郷の名称付定や、白川村との連携等の観光推進策が進められますが、金沢港にクルーズ船が多数寄港しても白川郷へ吸い取られてしまっているそうですし、首都圏からの憧憬地はあくまで金沢であり、本市には新幹線の開業によってもたらされる観光面での効果があるのか、最近、特に不安を覚えます。 北陸新幹線開業まであと1年、100年に一度、千載一遇のチャンスだと、
新幹線開業効果の拡大と全県に及ぶ元気な石川県創成が、石川県知事選挙戦の真っただ中、候補者からの声として届いてきます。 白山スーパー林道の値下げ方針ほか、観光連盟でも大変な尽力をいただいていると思いますが、全県に及ぶ、特に白山市に効果をもたらすための観光推進の布石、取り組みが進行しているのか、余り聞こえてはまいりません。 ここで
新幹線開業効果を予測し期待を持てるよう、現在の取り組み状況と今後の課題についてお聞かせください。 また、観光にも魅力的なほかにはない資源の一つとして、白山手取川ジオパークがあります。このジオパークに関して2点お尋ねをいたします。 白山手取川ジオパークの特徴であり課題であることの一つとして、よいものがたくさんあるけれども、見るだけではわかりにくく、そのいわれ、物語が伝わらなければよさを実感いただけないということがあろうかと思います。 来年度予算のジオパーク情報発信施設等整備事業で、案内サイン、解説サインの整備が進められるようですが、現在の進捗状況と今後の整備方針についてお尋ねをいたします。 2点目に、世界認定に向けては、資源が評価されるよりも継続発展している活動が重視されるとお聞きしています。予算は縮小しないよう確保しているようですけれども、継続してきた視点場の整備事業も終息していくなど、徐々に活動が維持しにくい、沈静化していくことが懸念されます。勝山市との連携を含め、継続発展のための今後の取り組み、世界認定に向けた見通しについてお尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 古田観光推進部長。 〔観光推進部長(古田文治君)登壇〕
◎観光推進部長(古田文治君) 私のほうから
新幹線開業効果が期待できる、現在の取り組み状況についてお答えいたします。
新幹線開業効果を市内全域に波及させるため、新幹線開業白山ブランドPR戦略実行プランに基づき、計画的に事業を展開しているところであります。 まず、江戸時代に作成されたといわれる白山詣双六を現代風にアレンジした観光モデルコースを来年度完成に向けて開発中であり、来る3月30日にはそのコース案をウォーキングするモニターツアーを実施します。 また現在、金沢からの集客を目的として、城下町金沢と霊峰白山をテーマに、金沢駅発着の募集型団体ツアーを大手旅行会社と作成しております。 具体的には、金沢寺町寺院群と白峰の重伝建の建造物をつなぐ旅や、金沢市の見どころである城下町と白山市の見どころである白山比め神社や手取峡谷など、両市の強みを生かしたコースを造成しており、来年度中に旅行商品として販売していく計画を進めております。 次に、今後の課題についてでありますが、各観光地への公共交通手段が少ないことや、市域が広く観光地が点在することから、交通アクセスが課題となります。観光客が時間に左右されることなく、点在する観光地を周遊できる交通手段としましては、レンタカーが有効であると考えます。 昨年、白山市を中心とした自治体で構成する環白山広域観光推進協議会において、レンタカーを利用して協賛宿泊施設に泊まると2,000円がキャッシュバックされるキャンペーンを行いました。 その結果、74台のレンタカー利用があったことから、来年度以降も引き続き実施し、より多くの方々が利用されるよう、市内の温泉施設、旅館、ホテルなどに対し組織的な誘客活動の展開と体系づくりについて働きかけ、誘客に努めてまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 山口参事。 〔参事兼ジオパーク推進室長(山口 隆君)登壇〕
◎参事兼ジオパーク推進室長(山口隆君) ジオパーク活動についてお答えいたします。 まず最初に、ジオパークの案内サイン、解説サインの整備状況、今後の整備方針についてお答えいたします。 サインにつきましては、平成24年度から3カ年計画で整備を行い、今年度までにジオパークを表記した案内サインとジオポイントを説明する解説サインを59カ所に整備いたしました。 また、道の駅しらやまさんと獅子ワールド館を情報拠点施設として改装したほか、ジオパークの見どころを検索できる情報端末を松任駅や美川駅など市内18カ所に設置いたしました。 最終の来年度につきましては、サイン34カ所を整備するほか、スマートフォンを活用した5カ国語対応の案内・解説システムを導入することとしております。 年次計画といたしましては、一旦終了いたしますが、平成27年度以降も参考となるジオパークの事例や、日本ジオパーク委員会の審査関係者の御意見などを伺いながら、来年度早々には次の年次計画を立て、模範となるような整備を続けてまいりたいと思っております。 次に、勝山市との連携を含めた今後のジオパークの発展性の取り組みについてお答えいたします。 勝山市とは今回初めての試みとして、「白山をつなぐジオパーク」をテーマに、両市を会場とした2日間にわたるリレーシンポジウムを今月の22日と23日に開催することになっております。 また、北信越や中部地区単位でのジオガイドや専門員の交流による人材育成を初め、効率的な情報発信なども検討しており、このような相乗効果を生み出す連携により、ジオパーク活動をさらに発展させたいと考えております。 ジオパーク活動は、継続的な地域づくりです。その軸となるジオツアーや研修会、教育活動などは、当然ながら今後も継続していくとともに、さらなる充実を図ってまいりたいと思っております。 最後に、世界認定の見通しにつきましては、これらの継続的な活動にあわせて、日本地球惑星科学連合大会など、国内の大きな会議での活動発表はもちろんのこと、海外で開催されるジオパーク国際ユネスコ会議でも活動発表を行ってまいります。 また、国内外の指導的な立場の方々をお招きしたシンポジウムなども積極的に開催する予定であり、世界的な視野に立った活動を積み重ねることにより、必ず世界認定を受けることができるものと思っております。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 観光の取り組みということで、非常に観光連盟主体に頑張っていただいておるというのはわかるのです。双六をやるとか、いろんな施策もやっておるということ、これもわかるのです。 それで、こちらのほうから仕掛けることに対して一生懸命取り組んでおるということと、冒頭申し上げた石川県全体の観光をコーディネートするその方の口から、一言も白山市のことが出てこないということが、私にとっても焦りなわけです。そういう方の言葉尻に一言でも、例えば白山比め神社に行こうとか、そういう言葉が出てくるようになって初めて、この新幹線の効果というのが本市にもたらされるということを実感できるようになると思いますし、そこまでの活動が大変だと思いますし、どういう方策がよいのか、これも検討しながらと思いますけれども、こういうメーンに絞ってPRをしていく、いろんなPRのものをつくって今ホームページにも載せるというお話もいただいておりますけれども、アクセスをいただかなければなかなか発信ができないと思いますし、この辺りを絞って県を代表する一つという形で何とか載せるような方策が大事かと思いますが、この点のお考えについてもう一度お尋ねしたいと思います。
○議長(寺越和洋君) 古田観光推進部長。 〔観光推進部長(古田文治君)登壇〕
◎観光推進部長(古田文治君) ただいまの永井議員の御質問にお答えいたします。 白山市、我々は白山の山、そして白山比め神社、この2つに絞って白山市をPRしております。これは東京のほうでもやっておりますし、それから地元でその機運を盛り上げることを一生懸命にやっております。金沢には兼六園があり、白山市には白山があると。そういうような形で進めていきたいと、それをアピールしていきたいと思います。 以上でございます。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) ぜひ白山市はこれだということを明確にお話をいただきました。私らもそういうことを応援していきたいと思いますし、いろんなところでそういう言葉が我々市民ではなくてほかから聞こえてくるような、そういう活動の広がりというのを今後また期待していきたいと思います。 次の質問に入ります。 公共施設(建物系)の更新費用資産の速報値が1月末に提示されました。 これによりますと、対象となる建物系の公共施設が510施設群、総延べ床面積56万3,009平方メートル、新耐震基準前の昭和56年以前の建物が31.1%あります。 施設は30年で大規模改修し、60年で建てかえると試算すると、今後40年間で総費用2,264億7,000万円、単年度費用が56億6,000万円必要となるとしています。 また、過去5年間の公共施設にかかる投資的経費は、有利な合併特例債を財源にしつつも、単年度の費用が49億6,000万円であり、必要とする額よりも毎年7億円不足するとの試算結果で、今までの新たな施設整備を進めてきたことよりも、公共施設を今後改修し更新していくほうが負担が多くなっていくとの結果となっています。 不足分の7億円を何とかするためには、長寿命化適正配置、統廃合、民営化、複合施設化が不可欠であり、7億円に該当する13%分の施設面積の削減を検討していくとしています。 長寿命化でも多くの予算が必要であり、適正規模での建てかえの場合よりも負担額が多くなるとの試算もありますが、この内容を踏まえ、総費用2,264億7,000万円を13%削減したとして、合併特例債が今後は充当できない中、その必要となる額1,970億円を賄う今後の普通建設事業の充当可能額、財源不足額が毎年及び累計でどのくらいになるのか、これに伴い公債費負担、平成26年度末の見込みでは一般会計、特別会計、事業会計を合わせて1,400億円余りとなっておりますが、この負担がどのくらい増加していくのか、非常に結果を聞きますと危機感をあおるようなことになろうかと思いますけれども、お尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 西川総務部長。 〔総務部長(西川英智君)登壇〕
◎総務部長(西川英智君) 公共施設の更新費用の試算結果についてお答えいたします。 さきの1月末に建物系の公共施設について、今後40年にわたり毎年平均7億円の更新費用が不足する試算を速報値としてお示ししたところでございます。 議員御質問の公共施設の更新費用に係る普通建設事業費の充当可能額、財源不足額が、来年度以降どれくらいになるかにつきましては、今後、中期計画における事業計画において、公共施設の更新費用のみならず、普通建設事業費全体の事業費を見積もる中で算出することとなり、したがって、現時点では充当財源・公債費負担等を含め、算出までに至っていない現状でございます。 しかしながら、更新費用における市費負担額が毎年どれくらい必要なのかは、非常に重要な事項でありますので、今後の中期計画の策定に生かせるよう、新年度から策定にかかる公共施設白書及び公共施設マネジメント計画の素案策定の中で、データを整理、集計し、議会にお示ししてまいりたいと考えております。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) 最後の質問に入ります。 昨年9月会議で公共施設更新問題を取り上げた際には、白山市の公共施設の削減する面積の目標は、43.7%に上ると申し上げました。 市民1人当たりの施設面積を基準とすると、本市は5平方メートル、10万人都市の平均3.19平方メートルの1.57倍であり、施設面積を平均値程度に抑制していくならば、37%の施設面積を削減しなければなりません。 一方、先ほどの速報値によりますと、非常に単純な削減額の算出計算でしたけれども、有利な合併特例債、これまで10年分で460億円ほどあったと思いますが、これにかわる財源がない中では、過去の単年度費用も27億円しか充当できなかったと見込まれます。代替財源がないままの充当可能財源から試算しますと、53%の施設面積を削減しなければならないとの答えにもたどり着いてしまいます。 市民1人当たりの面積で考えるのか、財政状況から残せる面積を考えるのか、いずれの数字を採用するにせよ、問題点を客観的に分析し、意識して課題解決に取り組まなければならない厳しい状況にあると思います。 このような中での行財政改革推進とともに、来年度は福祉ふれあいセンター、野球場建設等、現在の公共施設の面積をさらに7%ほど増加させる予算案が示されています。 また、市道の延長は912.7キロメートル、本年度よりも16.9キロメートル延びる計画となっています。道路の耐用年数や補修費が今後どれぐらいかかるかわかりませんが、これらインフラの更新費用も課題となってまいります。 これらを踏まえ、3点お尋ねいたします。 来年度予算では、公共施設マネジメント白書を策定するとともに、公共施設の再編、統廃合を進める指針づくりとして、公共施設等総合管理計画を作成することとされています。 公共施設の更新問題は、財政状況から残せる施設量を算定してから管理する施設を圧縮することによって生じた予算を重要な施設の整備更新に当て込み、総量をふやさないとの考え方が大切であります。さらには、市民の期待する公共施設サービスの今後の提供方針を示すことも大切だと思います。 公共施設の再編、統廃合に当たって、これらを総合的にマネジメントし、適正なサービス提供のための再配置、最適配置を進める考え方、新たなまちづくり設計の方針を盛り込むことが重要であると思いますが、いかがお考えでしょうか。 2点目に、昨年9月会議で、公共施設更新問題について専門部署の設置の必要性を問うたのに対し、行政改革室が十分に経験を積んでいるので必要はないとのお答えをいただきました。 これまで述べた課題を総括し、行政改革の観点だけでは対応し切れないとの認識を私は強くしましたが、現在はいかがお考えでしょうか。 3点目に、昨年6月会議で、現在の公共サービスの中で行政が直接やらなければならないものもありますけれども、民間がやったほうが無理・無駄を排し、行政コスト削減につながり、市民にプラスとなるサービス提供ができるのではないか。そのための事務事業の洗い出しと、民営化・効率化の提案公募の必要性があるのではないかと課題を提起いたしました。 総務部長からは早急に先進地の事例を研究し、事務の洗い出しを行う、民営化の提案公募も前向きに考えていくとの答弁をいただきましたが、このことについてもその後の進捗状況についてお尋ねいたします。
○議長(寺越和洋君) 西川総務部長。 〔総務部長(西川英智君)登壇〕
◎総務部長(西川英智君) 公共施設の更新問題への取り組みについてお答えいたします。 公共施設の再編、統廃合に当たっての総合的なマネジメントや、再配置・最適配置を進める考え方などについては、議員御指摘のとおり、まず更新対象施設のうち存続する施設の延べ床面積を算定し、総量を規制した上で再配置計画により更新費用を圧縮することが大切であります。 さらに、類似施設の統廃合を目的に進めてきた公共施設の統廃合及び管理見直し方針での考え方と同様に、単に施設を廃止するのではなく、施設管理の最適経営の視点から民営化や地元譲渡などにより、公共施設の機能を維持しながら市民にとって必要なサービスを維持していくことが大切であると考えております。 また、新たに整備する施設の整備・更新費用の確保についても、同様に既存施設の再配置や最適経営を進め、充当可能な予算を生み出していく考え方も非常に大切であると考えております。 新たなまちづくり設計の方針を盛り込むことについては、総合計画や都市計画マスタープランなどのまちづくり計画との整合性を図りながら、今後策定する公共施設マネジメント計画の中に盛り込むこととしてまいります。 次に、公共施設の更新問題について、専門部署の設置に関する現在の認識についてお答えいたします。 昨年9月会議におきましてお答えしておりますが、現在、行政改革室を中心に各施設を管理する担当者からなる庁内プロジェクトチームを立ち上げ、公共施設マネジメントの制度設計の準備を進めているところであります。 今後のスケジュールとしては、平成26年度に公共施設マネジメント白書を作成し、本市の公共施設の現状を明らかにし、この白書をもとに平成27年度には公共施設マネジメント計画を策定し、平成28年度からマネジメント計画を実施してまいりたいと考えております。 議員御指摘のとおり、公共施設マネジメント計画の策定に当たっては、行政改革の観点だけなく、新たなまちづくりや適正なサービス提供など、総合的に判断することが大切であると考えております。 そういったことから、公共施設マネジメント計画を作成する段階で、総合計画や都市計画マスタープランなどの関係する担当者を庁内プロジェクトチームに含めて再編し、これまでのとおり、公共施設全般に長く携わってきた行政改革室が主管することを考えておりますので、現段階では新たな専門部署を設置することは考えておりません。 次に、現在の公共サービスについて、先進地事例の研究や事務の洗い出しなどについての進捗状況についてでございます。 先進地事例の研究につきましては、昨年10月に事務担当者が滋賀県長浜市へ視察に行ってまいりました。長浜市は1市8町の合併でありまして、合併特例措置の終了により約52億円の地方交付税の大幅削減が予定されております。支所の再編とあわせ、本庁組織機構の見直しを主眼として、職員適正化計画を策定し、同時に各課の事務内容の見直しと民間に事務事業を委託していくアウトソーシング推進計画を包括して進めているとのことでございました。 本市におきましては、既に御承知のとおり、公共施設の統廃合及び管理の見直し方針により、公共施設の管理全般を見直しており、また現在は職員適正化計画の進捗にあわせて組織機構の見直しを進めているところであり、本庁と来年度からの市民サービスセンターでの事務分掌の見直しや、新年度から始まる職員再任用制度、平成27年度から数年間の大量退職などを総合的に勘案し、事務の洗い出し作業を新年度から進めてまいりたいと考えております。 また、公共施設につきましては、これまでも指定管理者制度を積極的に導入するなど、また保育所などにつきましては民営化を進め、観光施設につきましては無償貸し付け、無償譲渡を行うことにより、その機能を地域に残し民間の導入を図っているところであります。 今後とも事務事業を適正に見直し、必要あらば民間の導入をしていきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(寺越和洋君) 永井徹史君。 〔5番(永井徹史君)質問席登壇〕
◆5番(永井徹史君) こういう切るだけでなくて、まちづくりということを総合的に考えて、サービスの質も落とさないように考えていく、まさしくそういうことが大事だと思うのです。 今、公共施設等の総合管理計画をつくる、その前段としてこれまで公共施設の見直しが、結果としては管理運営方法の見直しということで地元譲渡であるとか、いろんな方向へは落ち着いていますけれども、当初は切るということが真っ先に出てきて、これが各地域における住民の不平不満にもつながっていったという側面もあったと思うのです。 行財政改革、本当にみんなでやらないと市自身がおかしくなるということの一方、これをやることによって、こういうところは我慢するけれども、サービスもきちんと担保していくのだと。そういうことを市民とともに理解していくことが大事なのではないかと思います。市民の理解が得られれば、こういう行革というのも進められると思いますし、自分たちで新たなまちをつくっていくという考えで、一体感が醸成していくのではないかと思います。 しっかりとした行革もやらなければならないけれども、要望にも応えなければならない。行政の果たす役割というのは、非常にたくさんあると思います。こういうことも踏まえて、冒頭にはこの合併10周年、地域の融和が図れるようにということで市長にお考えをお尋ねしましたけれども、こういうことに汗を流していくということ、これこそがまさにやりたいということ、一体感を醸成するということにつながっていこうかと思います。 今ほど言われたこと、やはり住民の声を聞きながら進めていただくようお願いを申し上げ、一緒に汗をかいていきたいと思います。 以上で、きょうの質問を終わります。
○議長(寺越和洋君) 以上で、本日の一般質問を終わります。
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○議長(寺越和洋君) 本日の議事は、これをもって終了いたしました。 次の本会議は、明日13日午前10時から開きます。 本日は、これにて散会いたします。 午後5時23分散会
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