白山市議会 > 2009-06-15 >
06月15日-02号

  • "夏期"(/)
ツイート シェア
  1. 白山市議会 2009-06-15
    06月15日-02号


    取得元: 白山市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-01
    平成21年  6月 定例会(第2回)---------------------------------------        平成21年第2回白山市議会定例会会議録第2号---------------------------------------            平成21年6月15日(月曜日)---------------------------------------出席議員(27人)   1番  永井徹史君      2番  石地宜一君   3番  森本 茂君      4番  小川義昭君   5番  古河尚訓君      6番  安田竹司君   7番  本屋彌壽夫君     8番  大口英夫君   9番  北嶋章光君     10番  宮中郁恵君  11番  村本一則君     12番  宮岸美苗君  13番  岡本克行君     14番  杉本典昭君  15番  石田正昭君     17番  寺越和洋君  18番  吉田郁夫君     19番  竹田伸弘君  20番  清水芳文君     21番  前多喜良君  22番  北村 登君     23番  北川謙一君  24番  藤田政樹君     25番  岡田俊吾君  26番  西川寿夫君     27番  中西恵造君  28番  徳田 巌君---------------------------------------欠席議員(1人)  16番  小島文治君---------------------------------------説明のため議場に出席した者の職氏名市長角 光雄君 副市長北田愼一君副市長魚 直樹君 総務部長新 正孝君企画財政部長東 孝義君 健康福祉部長兼 福祉事務所長小西貞義君市民生活部長木村 茂君 産業部長桶屋栄造君観光推進部長竹内 茂君 建設部長大西治夫君上下水道部長岡田文明君 企画財政部次長兼 財政課長西川英智君企画課長兼 北陸新幹線整備対策室長井田正一君 子育て支援課長間野正彦君環境課長田中恵一君 林業水産課長川崎 肇君下水道建設課長宇野 泉君 教育委員会 委員長西田谷 功君教育長喜田紘雄君 教育部長松井 毅君学校教育課長池田耕蔵君   ---------------------------------------職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 事務局長     中村直人君   議事調査課長   永井秀治君 議事調査係長   東野 央君   主査       藤井亮次君 手話通訳士    門倉美樹子君  手話通訳士    高柳規子君 手話通訳士    桶田摩紀君---------------------------------------            議事日程(第2号)                     平成21年6月15日(月曜日)                     午前10時 開議  日程第1 諸般の報告  日程第2 議案第83号       (説明)  日程第3 議案第67号ないし議案第83号及び報告第1号ないし報告第4号       (質疑)  日程第4 一般質問---------------------------------------             本日の会議に付した事件  議事日程(第2号)のとおり---------------------------------------          午前10時0分開議 ○議長(杉本典昭君) これより本日の会議を開きます。--------------------------------------- △日程第1 諸般の報告 ○議長(杉本典昭君) 日程第1諸般の報告を行います。 平成21年6月15日付にて、市長から議案の提出がありました。 以上をもって、諸般の報告を終わります。--------------------------------------- △日程第2 議案第83号(説明) ○議長(杉本典昭君) 日程第2議案第83号を議題といたします。--------------------------------------- △提案理由の説明 ○議長(杉本典昭君) 市長から提案理由の説明を求めます。 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) おはようございます。 ただいま追加上程されました議案第83号の補正予算案につきまして御説明申し上げます。 国の追加経済対策に伴い、緊急雇用創出事業として今後3年間、林道の整備業務など11事業を実施し、新たに延べ70人の雇用創出を図るものであります。その事業費のうち、本年度実施分として2,598万円を追加するものであります。 以上、よろしく御審議を賜りますようお願いをいたします。 ○議長(杉本典昭君) 提案理由の説明は終わりました。--------------------------------------- △日程第3 議案第67号ないし議案第83号及び報告第1号ないし報告第4号(質疑) ○議長(杉本典昭君) 日程第3議案第67号ないし議案第83号及び報告第1号ないし報告第4号を一括して議題とし、これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。 質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(杉本典昭君) 質疑なしと認め、質疑を終結いたします。--------------------------------------- △日程第4 一般質問 ○議長(杉本典昭君) 日程第4一般質問を行います。 順次発言を許します。8番、大口英夫君。 〔8番(大口英夫君)登壇〕 ◆8番(大口英夫君) おはようございます。 6月定例議会、このたびの一般質問は質問者が19名という、大変たくさんおいでになります。その初日の一番最初の質問者ということで、多少緊張もいたしております。また、きょう、あすと大変長い時間をかけて一般質問をするわけですので、簡潔に質問させていただきたいと思います。 まず、4月1日から新たに副市長になられましたお二方に、副市長としての職務にどのような姿勢で挑まれるのか、質問をしたいと思います。 まず、北田愼一副市長、鶴来町役場の総務課長さんから白山市になってからは収入役、そして4月1日から副市長になられました。私もまだおつき合いは短いわけでありますが、大変温厚な方で、職員の皆さんからの人望もあるというような感じを受けております。どのような姿勢でこの4年間やっていかれるのか、お聞かせいただきたいと思います。 また、魚直樹副市長、東京大学を卒業され、石川県庁に入られた。こちらに来られるまでは国際交流課の課長補佐さんをやってらっしゃったということで、何度かお話ししておりますが、特に国際交流について大変情熱が感じられました。きっと国際交流に対しての夢なんかも持ってらっしゃるんじゃないかと思います。 また、私は魚副市長には大変期待したいことがあるんです。それは、白山ろくのスキー場の問題。白山ろくのスキー場、実は石川県は一つも受けてはおりません。補助金は出してくれております。しかし、これは私の持論なんですが、白山ろくのスキー場、一つぐらいは石川県が受けるべきだと。特に、公式競技ができるスキー場というのは、白峰のスキー場だけだと聞いております。白峰のスキー場ともう一つ、かつての白峰村にある西山のスキー場、クロスカントリーをする競技場なんですが、この2つは、やはり行う大会というのは、ほとんど県の大会か全国大会になるわけです。市の大会ではないんですね。ですから、県が受け入れるのは当たり前のことだと思います。 これは、谷本知事が知っておるのかどうか、私はわかりません。直接の責任者は、石川県の中西教育長なんでしょう。中西教育長、もっとこちらの事情をわかってもらいたいと、私は本当に抗議したいぐらいなんです。 魚副市長は出向ということで、県庁に戻られるというのが前提でいらっしゃるとは思います。しかし、強く県にお願いしていただきたい。中西教育長に、スキー場の一つぐらい県で持ってくれと、頼んでもらいたいと思います。そういうことを期待して、魚直樹副市長にこの4年間の副市長としての職務姿勢への意気込みをお聞かせいただきたいと思います。 次に、女性がんの早期発見の取り組みについてお伺いしたいと思います。 市長は今、映画で公開中の「余命1ヶ月の花嫁」というのを御存じでしょうか。ちょうど5月9日から封切りとなり、今、200万人を動員したということであります。 映画の主人公のモデルは、長島千恵さんという方。当初はテレビ番組で放映をされたのです。制作を担当したプロデューサーの方は、「長島千恵さんの物語ではありません。24歳の女性が懸命に生きた現実の記録であります」と語っております。 長島千恵さんのこの記録なんですが、簡単に御紹介しますと、2005年の秋に23歳で乳がんが発見されました。そのときのことを千恵さんは、「もし違和感を感じて、すぐに病院に行っていたならと後悔した」と語っております。 2005年12月に恋人となる赤須太郎さんと出会う。2006年2月に抗がん剤治療を始める。2006年8月に左乳房を切除。2007年3月、再発をした。このときに余命1カ月と告知をされております。ただ、御本人は告知は受けておりません。 2007年4月5日に結婚式を挙げ、そして5月6日に亡くなりました。24年と6カ月の命でした。その2日後に民放の報道番組の中で放送され、反響が大きかったものですから、その2カ月後に、長島千恵さんの最後の1カ月を追ったドキュメント番組「余命1ヶ月の花嫁」が放映されました。大変反響が大きかったわけであります。 そして、2007年12月に書籍となり、本なんかでは大変、これはベストセラーになったものなんですね。そして、その書籍の収益の一部でキャンペーンが始まるわけであります。NPO法人日本乳がんピンクリボン運動、そこが中心となって「余命1ヶ月の花嫁・乳がん検診キャラバン」プロジェクトというものを立ち上げました。20代や30代の女性が軽い負担で乳がん検診を受診することができるというもので、東京や名古屋、福岡など12都市を回り、その検診車にはウエディングベールをかぶった花嫁姿の千恵さんの大きな写真が張りつけてありました。 2008年のキャンペーンでは、3,600人余りの女性が乳がん検診を受け、がんが強く疑われる所見が見つかった方は約10名いたそうです。その中の2名は乳がんが発見されたそうです。 そして、2009年、ことしの3月30日から、映画の公開を記念して「乳がん検診全国キャラバンさくらパンダ前線キャンペーン」というものを張り、3月30日から始まったものが5月22日に札幌でゴールを迎えたと、2カ月かけて沖縄から北海道まで日本を北上して、全国29カ所を回ったそうです。今回のキャンペーンでは、2万2,290名の方から応募があったと。そのうちの3,002名の方が受診をされたそうです。 なかなか若い女性の乳がんというのは少ないらしいんですが、長島千恵さんが私たちに対して発信したメッセージ、「若い人でも乳がんになることを知ってほしい。若い人ほど進行が早いので、若い人こそ体に気をつけてほしい。自分と同じ苦しみをほかの人に味わってほしくはない」、こういうメッセージを発したわけであります。 私もこのメッセージを受けた一人として、この白山市においてどのような取り組みまたは啓発、若い女性の検診率というのはどれぐらいのものか、お伺いしたい。少しでも若い方のがんというものが、がんによって亡くなるという方が少なくなるように、切に願うものであります。 次に、多様な地域資源を生かした観光と交流のまちづくりについてお伺いしたいと思います。 「多様な地域資源を生かした観光と交流のまちづくり」、この言葉は、この議会の冒頭にありました市長の提案理由の中にあったせりふであります。 この内容というのは、旧の吉野谷村にある吉野工芸の里において、白山ろくテーマパークとの相乗効果を視野に入れ、魅力あふれる施設となるよう、全体計画を策定したいというものであります。 確かに、吉野工芸の里というのは、あそこはおもしろい場所にあります。白山ろくに上がっていったら、しばらくしてございます。また、あの場所というのは、小松から白山ろくに向かったところであり、いわば入り口に当たるわけですね。ですから、金沢や旧の松任、野々市、そして加賀のほうでは小松から白山ろくに向かえば、ちょうど合流する地点にある、そういうおもしろい位置にあるのが吉野工芸の里の位置であります。 そこで、市長は、農村美術館の建設などを考え、またはここら辺一帯をきちっと整備して人を集めたい。そのことが白山ろく全体のにぎわいを生み出すものとして、大きく効果的になるだろうというようなお考えだと思います。私も全く同じです。 特に、美術館というものは、図書館と同じようなもの、図書館なんかは新しくすれば、それまでの10倍の利用者が来るようになるものです。美術館というのは大変魅力のあるものですね。よく企業が、昔はやった言葉でメセナということで、企業が文化貢献の一つとして美術館をたくさん建てております。よく週刊誌またはマスコミなどでも紹介されております。企業が運営している美術館というのは、大変自然環境のすばらしい位置に建設され、その建物自身が大変魅力あふれるもの、いろいろな著名な建築家が設計したものがあったりとか、または美術館だけではなく、そこがホテルになっていて、そのホテルはいつも予約でいっぱい、そういった魅力あるものであります。 さて、こういったすばらしいものを今計画して、にぎわいを持たせてもらいたい。ですけれども、やはり皆さんお金のことが気になるのであります。できるだけ民間からお金を持ってきてもらいたい。 後ほどもお話しいたしますが、東京北区にあるナショナルスポーツセンターという、国に関係する施設なのでありますが、ネーミングライツということで、この施設の名前に企業の社名をつけると、それがネーミングライツであります。ただでつけるわけではなく、ナショナルスポーツセンターなどは年間4,000万円、味の素から金をもらって、AGFナショナルスポーツセンターという名前に変えました。 そういったことも考えて、民間からできるだけお金を持ってきていただきたいと思います。また、すばらしいものにしていただくよう、切にお願いをいたします。 次に、出城地区を中心とした地域における公共施設の設置についてです。 私の住む出城地区、現在、人口は9,000人弱となりました。おかげさまで造成なども進み、人口1万人はもう目前となっております。隣接する千代野・御手洗地区、そして相木町や旭地区の宮永町など隣接する一部の町などを合わせると、約1万7,000から8,000人ぐらいが住んでおるといってもよろしいかと思います。 位置的にいえば、ちょうど松任駅の北側です。松任駅の反対側といえば、こちらの旧の市街地になるわけであり、この庁舎側なんですが、そこは大変発展しております。今、駅も、そしてまた線路も高架化ということで、踏切を通ることなく、この市役所側と私の住む出城側が自由に往来できるようになります。簡単に往来できるようになるわけです。 そういったときに、これは一つお願いです。私の住む出城地区を中心としたこの地域ですよね、約1万8,000人ぐらいのために、大きな公園などを整備していただきたい。また、福祉や医療、文化の拠点となるような建物も、ぜひ検討いただきたいと思います。 次に、教育委員長にお伺いしたいと思います。 新たに教育委員長になられました西田谷功教育委員長。西田谷教育委員長は白山ろくの鳥越地区在住ということで、お仕事としては鶴来高校の学校長さん、校長先生をやってらっしゃったということであります。これから白山市の教育をどのようにしたいか。私が教育委員長に特に期待し、お伺いしたいのは、過疎が進む白山ろくの今後の教育方針についてです。 また、最近は、教育界も正常化されてはきています。そういう中で、残念なことも幾つかあります。例えば、地元で販売しているものを地元で買う、または地元でつくっているものを地元で買う、地産地消といいますが、そういったものになかなか協力してくれない学校がまだあるというふうに聞いております。地域と学校の関係を大事にするよう、働きかけもお願いしたいと思います。どうか、所見をお聞かせください。 次に、白山市のスポーツ行政の振興についてお伺いしたいと思います。 5月12日、私の所属する会派、市政会で視察に行ってまいりました。その視察先の一つとして、先ほども言いましたけれども、AGFナショナルトレーニングセンターというところへ行ってまいりました。東京の北区にあります独立行政法人日本スポーツ振興センターが運営している施設、要はオリンピック選手を育てるための虎の穴であります。 1年365日、24時間稼働をしております。そこには、256人の選手が泊まれるホテルやマンション形式の宿泊施設もあります。今、これを倍の500人が泊まれるようにするそうです。各種競技がすばらしく科学的にトレーニングできるようになっておりました。普通の建物でいえば、12階建ての建物に、要は体育館が幾つも入っているような、そういう施設であります。 私もハンドボールをやっていますが、ハンドボールのコートだけで3つありました。バスケットコートも3つ、世界一広い柔道場やボクシングのジムまたはレスリングのコート、体操会場となるような平均台や鉄棒などを設置した部屋、バドミントンの部屋、卓球の部屋、そういったものが一つになっているのがこの施設であります。 施設がすばらしいだけではなくて、ソフト面でも、例えば世界の会場の声援が入ったテープなどを流せる音響設備が整っていたり、またはテレビカメラがたくさん設置されて、選手の動きをすぐ解析できたりとか、それはすばらしいものでありました。 私たちちょっと地元から出ている森喜朗代議士にお願いして、視察をお願いしたわけなんですけれども、そういった配慮もございまして、説明には日本オリンピック委員会の副会長であります福田さん、元レスリングの世界チャンピオン。そして、日本体育協会の専務理事も来ていただいた。そして、文科省から課長補佐さんも来ていただきました。そういった方々にお話を聞きました。 特に、オリンピック委員会福田副会長が言うのは、これまでの日本の運動というのは、ラジオ体操をやったりとかして、体の健康を目的にする体育であったと。しかし、これからはスポーツ、世界でスポーツというのはどういうものかというのは、国家の威信をかけてその競技で勝つことなんだと、そういった施設にしたいと思うと。ぜひとも、地域の皆さんに御協力していただきたいということであります。 白山市、特にスポーツといえば、学校の部活動やスポーツ少年団の活動が、これはもう基本であり、中心となりますが、そこら辺で勝利至上主義はいかがなものかという考えもあるかもしれません。しかし、アスリートを育てる指導者や環境づくりということを考えていただきたいと思います。 次に、学校・家庭・地域の連携・協力の強化についてであります。 5月20日、私の所属する文教福祉常任委員会で行政視察を行いました。江戸川区のすくすくスクールというところを見てきました。 そこは、文科省と厚生労働省の連携で発足した放課後子どもプラン推進事業の一環として行われ、要は学校の中で地域の人たちが、学校側の理解を得て児童クラブや学童保育を運営しているというものなんです。学校の施設を自由に使える。そして、児童クラブ、学童保育、それぞれ登録した子供がいます。しかし、やっていることは同じ。同じ場所で一緒に遊んだり、いろんなプログラムを受けております。これは理想的な形だと思いました。 かつて松任市のころに、学童保育の問題、学校の空き教室を貸してやれやと言いましたところ、学校側はとにかく協力してくれませんでした。江戸川区の今の区長さんというのは職員上がりで、そういった矛盾を感じて、自分が区長になられたときにこのような形を提案して、それが成功したそうです。
    ○議長(杉本典昭君) 大口英夫君に申し上げます。 発言時間を超過しておりますので、簡潔にお願いいたします。注意をいたします。 ◆8番(大口英夫君) その視察には、松井教育部長も同行されておりました。我々はそこから何を学ばなければいけないか、そのことをお聞かせいただきたいと思います。 発言時間をオーバーしたことをおわび申し上げます。 ○議長(杉本典昭君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの大口議員の質問にお答えをいたしたいというふうに思います。 女性がんにつきましては、後ほど健康福祉部長より詳細に説明を行いますが、現実に白山市になりましても、女性がんにつきましては私もいろいろと、私の親戚の中でも女性がんで苦しまれた方もおりますので、できるだけ検診を行って、多くの女性が受診をしていただきたいというようなことで展開をしてまいりました。 しかしながら、現在のところ、受診される方はわずか20%にしかすぎないという、情けない現実でありますので、この辺はもう少し広報等でも、広く女性の皆さんに女性がんの検診をぜひとも受診をしていただくようにアピールするということが大切だと私も思います。そういう面で、後ほど健康福祉部長から説明をいたします。 出城地区の公共施設につきましては、おっしゃるとおり、人口も非常にふえておりますし、区画整理事業によりまして相当の方があそこへ入っていただいておるわけでありまして、そういう面で、今後ともマスタープランで検討したいということでありまして、これは建設部長より御説明を申し上げます。 私はただここで申し上げることは、蕪城小学校を新しく移築して建てましたけれども、それに伴ったもとの蕪城小学校の跡地については、できるだけ公共的な施設として皆さんが利用していただけるように配慮したつもりであります。その辺は御理解いただきたいというふうに思います。 教育長に対する質問ということで、学校・家庭・地域の連携・協力の強化ということでありますけれども、考えてみますと、私の小学校の時分、あるいはまた青年団活動をやっておる当時は、まさしくその中心は小学校にあったわけであります。小学校の、あるいはまた青年団に入りましても、当時は、学校の先生たちが一緒になって私どもとその活動をともにし、そしてまた指導をいただいた。そのことを思いますと、懐かしいし、やはり地域づくりはそうした学校施設を中心として、みんなが協力し合って、地域の活性につながる。そして、そういうことがまた子供さんや、あるいは若い人たちの層に活力がみなぎるということでもありますし、いろんな面での勉強もできるということでありますので、今後はやはりそういうことも重点に置いて考えていくべきだというふうに思います。これは後ほど、教育長への質問でありますので、教育長のほうから説明をさせていただきたいと思います。 私に対する農村美術館の整備についてでございます。 吉野工芸の里につきましては、将来の白山ろくの観光拠点施設として、石川県が進める白山ろくテーマパークとの相乗効果も視野に入れまして、魅力あふれる施設となるよう、全体の基本計画を策定し、その中核施設に田園風景の中に建つ美術館を整備したいと考えております。 農村美術館と私が申し上げましたのは、金沢の21世紀美術館などもできましたけれども、当時、画家や美術作家の皆さんからできたら山ろくを中心とした一つの施設として、農村というものの中で美術館をしたらどうかという提案がありまして、私は現在、農村美術館と--これは仮称でありまして、これからいろいろと学識経験者やあの地域の人たち、皆さんの参加でこうしたことを考えたときに、果たして農村美術館が適当であるかないかは、これから検討をしていきたいというふうに思っております。 議員の御提案のネーミングライツ、いわゆる命名権についてでありますが、最近、都市圏を中心に人の多く集まるスポーツ施設や文化施設に企業名や商品名をつけるケースが数多く見られ、施設の所有者は命名権を企業などに譲渡することで運営資金を得ることができる。企業としては、施設への命名によって、メディアなどを通じて企業名や商品名を広くPRするメリットがあるなど、その効果は双方にとって大きいものがあると考えられます。 美術館については、集客の期待できる文化施設として位置づけることにより、文化支援活動を進める企業などに注目していただき、ネーミングライツを初めとする民間資本を誘致することも、施設運営の一つの方法であると考えております。私としては、まずは農村美術館を含む吉野工芸の里全体の構想を策定するのが最も重要であると考えており、その策定に傾注したいと考えておるところでもございます。 私は、民間企業の美術館は幾つか見に行きました。足立美術館も行きましたし、それから佐川急便の美術館も行きました。佐川急便には3回ほど足を運んでおります。それなりに企業ならではのよさをうまく美術館に出していることも事実であります。 しかし、私は、吉野工芸の里の美術館は、こうした企業が入るよりも、白山市にとってやはり一つの観光的なものの中心ということを考えたときに、あるいはまた将来の白山市の工芸・美術というものを展示するという意味におきましては、その辺は大いに検討しなければならない、間違った方向に行って、後悔してもいけませんし、そういうようなことについては広く市民の皆さんの意見も聞いたり、学識経験者の皆さんの御意見を聞きながら検討してまいりたい、こんなふうに思っております。 ○議長(杉本典昭君) 教育委員会委員長、西田谷功君。 〔教育委員会委員長(西田谷 功君)登壇〕 ◎教育委員会委員長(西田谷功君) 白山市教育委員長就任に当たり、所信の一端を述べさせていただきます。 少子高齢化、高度情報化や国際化など、社会環境や教育環境が大きくさま変わりする中、子供たちに「生きる力」をはぐくむことを目指し、学校・家庭・地域が一体となって守り育てられる教育の充実が一層必要とされております。 このような状況の中、私は子供たちの知・徳・体が健やかに育つよう、学校教育の充実や生涯学習の推進、地域文化やスポーツの振興など、あらゆる分野において調和のとれた教育行政の政策を積極的に推進する所存です。 また、山ろくの教育のあり方につきましては、そこに住む児童・生徒が夢や希望を持ち、たくましく育っていけるよう、一人一人に応じた学習環境を整備したり、部活動などに思い切り打ち込める場を工夫しながら、個々の力が発揮できる教育支援を行っていきたいと考えております。 また、次代を担う子供の教育には、地域の教育力は極めて重要ですので、今後も地域と学校がより緊密に連携できるよう努力していきたいと思います。 ○議長(杉本典昭君) 北田副市長。 〔副市長(北田愼一君)登壇〕 ◎副市長(北田愼一君) おはようございます。 大口議員の御質問にお答えいたします。 私は、白山市誕生後の平成17年7月に収入役に就任し、以来3年9カ月、国の三位一体改革などによる大変厳しい財政運営の中、市政の発展と市民福祉の向上に努めてまいりました。 幸いにも、角市長の御指導を初め議員各位の御理解と御支援により、白山市のまちづくりの基礎となる新市の基盤づくりに携わらせていただきましたことは、私にとって大変名誉なことでありました。 さきの第1回市議会定例会におきまして議員各位の御同意をいただき、副市長に就任いたしました。副市長に選任されたことは、まことに身に余る光栄であるとともに、改めてその責務の重大さを痛感し、身の引き締まる思いでいっぱいでございます。 もとより微力でございますが、誠心誠意努力することによってその重責を全うしたいと考えております。私自身、今までの経験を生かし、角白山市長が目指す「市民のだれもが夢と希望の持てるふるさとづくり」の実現に向けて、議員各位の御理解と御支援を賜りながら、魚副市長並びに職員とともに全力を傾注し、市民の幸せにつながるまちづくりに取り組んでまいる所存であります。 何とぞ今後とも、議員の皆様、そして市民の皆様の御指導、御鞭撻を賜りますよう、心からお願いを申し上げる次第であります。 以上でございます。 ○議長(杉本典昭君) 魚副市長。 〔副市長(魚 直樹君)登壇〕 ◎副市長(魚直樹君) おはようございます。 初めての議会答弁ということで、大変緊張いたしておりますが、どうか御容赦のほど、よろしくお願いいたします。 私の副市長としての所信及びスキー場の問題につきましてお答えいたします。 大口議員仰せのとおり、私は、県庁で主に国際交流の仕事に携わってまいりました。国際交流に関しましては、後ほど古河議員の質問にもございますので、そちらのほうで具体的にお答えしたいと思いますが、いずれにしても、私は国際交流というものは非常に大事であると、地域の国際化にとっても大変大切であるという認識でおりますので、よろしくお願いいたします。 私はこれまで、二十数年間にわたりまして県庁職員として、県政の発展や県民の幸せのために日々努力してまいりましたが、本年の第1回市議会定例会におきまして議員の皆様の御同意をいただき、4月1日より副市長に就任いたしました。それからはや2カ月半が経過したわけでございますけれども、その間、本市が進める事務事業や懸案事項、課題等を担当部局より聴取するにつけ、その責任の重大さに身の引き締まる思いであります。 しかし、副市長に選任していただきました以上、私自身がこれまで県庁職員として培ってまいりました経験や人脈を生かし、また、石川県とのパイプ役としての役割を果たしながら、市民本位の市政を進めておられます角市長、北田副市長とともに誠心誠意お支えし、白山市のより一層の発展のために渾身の努力をささげてまいりたいと、決意を新たにしているところでございます。 次に、白山ろくのスキー場の件でございますけれども、特に県内唯一の公認アルペンコースを有する白峰温泉スキー場につきましては、本県におきますスキー競技の普及・発展を図る上からも、県として積極的にかかわっていただく必要があるというふうに考えておりまして、副市長の立場として今後、県や県教育委員会に対しまして強く働きかけてまいりたいと、かように考えております。 どうか、今後とも、市議会の皆様方、そして市民各位の温かい御指導、御鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げまして、私の所信の一端とさせていただきます。 以上でございます。 ○議長(杉本典昭君) 喜田教育長。 〔教育長(喜田紘雄君)登壇〕 ◎教育長(喜田紘雄君) スポーツ行政のさらなる推進についてでありますが、競技力の向上を目指すこと、若いアスリート選手の育成は、生涯スポーツの推進とともに重要であると考えております。 競技力の向上を図るためには、ジュニア世代からの育成が大切であり、本市では陸上や水泳、スキーなどの競技において、育成強化の支援をしております。また、スポーツ選手が全国的な大会を経験することは、高い目標や意欲の向上につながるものであり、本市では5月に、中学生対象の第19回若獅子旗争奪剣道大会を開催したところです。また、その他の競技においても、全国大会への参加支援を行っているところであり、今後も継続してまいりたいと考えております。 さらに、スポーツ少年団や中学校部活動では、監督やコーチの指導力がレベルアップに大きく影響することから、市体育協会や中学校体育連盟と連携を密にして、研修などを通して一層の指導力向上を図る必要があると考えております。 なお、練習の場となるスポーツ施設も、競技力向上を左右する要素の一つでありますので、松任総合運動公園の陸上競技場の改修や、サッカー・ラグビーグラウンドの人工芝生化などを行い、施設の充実にも努めているところであります。 次に、学校・家庭・地域の連携・協力についての質問にお答えをします。 先ほど市長が地域と学校の連携の重要性についての思いを話されましたが、大口議員紹介の東京江戸川区のすくすくスクールから何を学ばなければならないかということですが、江戸川区のすくすくスクールは、学童クラブが放課後の学校の教室を活用する方法であり、学校と学童クラブが連携をとり、また、地域の多くのボランティアが参加するなど、社会全体で子供を育てる、すばらしい取り組みであると思います。 本市における学校と学童クラブの状況は、隣接しているものの、分離した形になっているので、活動内容等については、これまでお互いの連携が十分とは言えない面もあるかもしれません。今後は、江戸川区の実践を参考にしながら、学校の教職員と学童クラブの指導員が子供の活動状況や活動内容について情報交換するなど、連携を深めるよう双方に働きかけていきたいと考えております。 以上です。 ○議長(杉本典昭君) 小西健康福祉部長。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長(小西貞義君)登壇〕 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長(小西貞義君) 女性がんの早期発見についての取り組みでありますが、女性特有のがんである乳がんは、日本人女性の20人に1人がかかると言われており、30歳から64歳の女性の死亡原因の1位になっています。また、子宮がんは近年、20代から30代の若い女性の間で増加していますが、それぞれ早期発見・早期治療が可能ながんであります。 本市では、20歳以上の方に子宮がん検診を、40歳以上の方に乳がん検診を実施しています。2年に一度の定期的な受診を推奨するとともに、受診率向上のために、乳幼児健診の機会や、保育所・幼稚園を通じてお母さん方へ、また、広報等で周知や全世帯に「がん検診のお知らせ」冊子を配布するなど、積極的に取り組んでいますが、受診率はどちらも20%に満たない状況でございます。 今年度は、受診率向上のための新たな取り組みとして、子宮がん検診は20歳から55歳までの方、乳がん検診は40歳から55歳までの方で、5歳間隔の節目の年齢の方への個人通知を実施することとし、5月29日に第1回分として5,875人の方にお知らせしたところでございます。 さらに、今般、国の経済危機対策として、平成21年度1次補正予算に女性特有のがん検診推進事業が盛り込まれ、子宮がん・乳がん検診の無料クーポン券を特定年齢層の方に配布するなど、今年度は国の補助事業と合わせて、女性がん対策に取り組んでいきたいと考えております。 女性の皆さんが若くしてがんで亡くならないよう、今後とも、がん対策の基本である早期発見・早期治療の推進に努力していきたいと考えております。 以上です。 ○議長(杉本典昭君) 大西建設部長。 〔建設部長(大西治夫君)登壇〕 ◎建設部長(大西治夫君) 出城地区を中心とした地域における公共施設の設置についてお答えをいたします。 議員御指摘のとおり、出城・御手洗・旭・千代野の4地区と相木町・北相木1区から6区までの町内会については、土地区画整理事業の住宅地開発の伸展により人口の増加が顕著であり、5月末日の人口は2万7,800人余となっております。 御質問の公共施設につきましては現在、都市計画マスタープランの地域別構想を策定中であり、人口分布や現存する施設の状況などを勘案し、新たな住宅開発に合わせ、近隣公園の整備と福祉施設の設置を促進してまいりたいと考えております。 ○議長(杉本典昭君) 17番、寺越和洋君。 〔17番(寺越和洋君)登壇〕 ◆17番(寺越和洋君) おはようございます。創誠会、寺越でございます。 早朝来、傍聴の方々、大変御苦労さまでございます。 今回は質問者が多いわけでありますので、早速ですが、質問に入らせていただきます。 まず初めに、横断的な行政課題への対応について質問いたします。 社会情勢の急速な変化や市民ニーズの多様化などにより、市政が取り組む課題は多種多様にわたり、複数の部局に関連する案件も多く、これらを解決することが行政の重要な課題の中、平成19年12月定例会で私は、縦割り行政弊害対策のため、部局横断課題解決案作成チームについて質問いたしました。 部局横断課題解決案作成チームとは、北海道函館市が平成16年に合併し、新しい函館市が誕生したことで、行政の一体感の醸成と職員間の相互理解と融和を目指し、平成17年から取り組んでおります。 改めて説明しますと、函館市では、市の行政課題については主に部局ごとで取り組んでいますが、課題によっては部局間で共通するものもあるため、これらについて総合的・横断的な検討を行い、解決案を作成するために、各部局職員及び公募職員で構成し取り組んでいます。 内容は、部局間を横断する課題のうち、1、事務改善につながるもの、2、市民サービスの向上につながるもの、3、経費削減につながるもの、4、政策の立案に関するものの課題について検討をしております。 当時の杉本副市長の答弁では、「個別の部局での対応に限界のある重要な課題は、庁内の政策調整会議で調整の上、四役及び全部長が合同で協議する庁議で最終決定をしているところでありますが、これらを補完するスムーズで効果的な手法がないか模索しているところであり、このたびの議員の提案は、横断的で効率的な検討を行う有効な手法であるとともに、職員の総合的な課題解決能力の向上につながるものと考えており、つきましては、当面する課題として、関係する部局も多い市税、使用料などの公共料金の滞納対策に取り組み、徴収率の向上を図ってまいりたいと考えており、さらに、庶務経費の改善や窓口サービスの向上などについても、今後の課題として、縦割り行政とならないように留意していきたい」と答弁をいただきました。 その後の経過と成果はどのようになったのか、今後の懸案の問題と今後の予定計画と方針について、北田副市長にお伺いするものであります。 また、市長は、副市長2人制について、副市長の事務分担はその機能が最大限に発揮され、今後の複雑・多様化する行財政課題に対し的確・迅速に対応できる執行体制の基盤強化として考えておられるようですが、副市長2人制で庁内の体制は縦割りにならないか、現状の課題等を市長にお伺いするものであります。 次に、市内の警察署の統合についてお伺いをいたします。 先般、石川県警の警察署機能強化に関する答申が、警察署の機能強化を考える懇話会より報告されました。この懇話会は、近年、県内の社会情勢の著しい変化から県内の治安情勢も大きく変わり、警察の業務負担や任務の困難性の大幅な増加のため、限られた警察力の中で、より高い水準の治安を提供し、県民が安全で安心して暮らせる地域社会を実現するために、警察署の機能強化方策について昨年8月、警察本部長の諮問機関として設置されました。 近年、県内では、従来は見られなかったような凶悪事件、例えば無差別殺傷事件、殺人事件の発生などや巧妙な手口による振り込め詐欺の被害急増など、犯罪の悪質・巧妙化が顕著化し、また、交通・通信手段の発達や、犯罪の国際化も進んでいるところであります。 さらに、全国の動向から見ても、地方自治体の平成の大合併から警察署の統合や配置見直しを実施した府県が、平成15年以降に富山県、福井県を初めとして全国の26府県で、いずれも統合により機能強化されたとのことであります。 懇話会では、警察署の視察や自治体首長の訪問、県民アンケート等から、最もふさわしい警察署の機能強化のあり方について検討を重ねた結果、「警察署の統合による機能強化、各種基盤整備による機能強化の2点を柱として実施することが必要」という答申を取りまとめたということであります。 警察署の統合による機能強化では、職員数が30人台の小規模警察署(鶴来・穴水・輪島・能登・珠洲警察署)の問題点として、平日も勤務員が少ない上に、夜間・休日においても事案対応能力の脆弱性が顕著であり、統合により日中の業務処理体制や夜間・休日の当直体制の増強を図る必要性から、輪島警察署と穴水警察署、珠洲警察署と能登警察署、鶴来警察署と松任警察署の統合が、警察署の機能強化と考えられるとのことであり、各種基盤整備による機能強化では、地域住民との接点の役割を果たしている交番・駐在所の整備充実、パトロールなど地域に密着した活動強化のための警察車両や装備・資機材の充実など各種の物的基盤の整備が必要であるとのことであります。 当市にある鶴来警察署と松任警察署の統合の答申では、「松任署は老朽化の進行と庁舎内も狭く十分なスペースが確保できず、業務に支障を生じかねない現状で、現在の松任署を職員数がさらに増加する統合後の警察署の本署として使用することは困難であり、統合後は職員数の増加などにも対応できるスペースが確保された庁舎の新設が望ましく、また、両署の統合によって管轄区域は白山市の行政区域と一致することから、自治体や地域住民との連携確保のため、統合後の警察署の名称は白山警察署が望ましく、鶴来署管内の住民の利便性などの確保に十分な配慮が必要で、鶴来警察署を鶴来庁舎(仮称)として所要の要員を配置し、地域住民へのきめ細かな対応や近隣のパトロール活動などの措置を講ずることが必要と考える」と報告されております。 市内の2つの警察署、松任署は昭和55年、鶴来署は昭和45年に建設され、新築の必要があると思います。また、松任署には3カ所の交番(うち2カ所野々市町)と7カ所の駐在所があります。鶴来署には、1カ所の交番と7カ所の駐在所があるわけであります。 特に、交番、駐在所などは、パトロールや巡回連絡などの地域住民にとって最も身近な活動拠点であり、非常に大事な施設であり、機能強化を求め、適正な配置を県警に対して求めるべきであると思いますし、また、建て直しの必要を求めたいと思います。 そこで、市長にお伺いいたします。 石川県議会6月定例会で審議されるであろうと思われるこの懇話会の答申に対し、市長はどのように思うか。また、松任署・鶴来署の建設に対しての考え方や建設場所の適正地をお尋ねいたします。 そして、治安維持のため、松任署・鶴来署の今後の役割について、白山市として県警・警察機構に対し、何を要望していくのか、お聞きをいたします。 特に、鶴来署は、山岳警備の必要性からも重要視してほしいし、また、鶴来署管内では最近、都市化の犯罪が見られるので、対応体制の強化を求めたいと思います。 さらに、警察署と関係する団体、交通安全協会、防犯協会などの各種団体の今後の扱いはどのようになるのか。中には、組織が大きくなることの不安や人間関係が希薄になる寂しさを感じている方もいるようですので、各種団体の今後の方向も重視してほしいと思います。 くしくも鶴来警察署は、明治16年7月に松任警察署鶴来分署となった経緯があるそうであります。歴史の不思議さを感じるところでもありますが、各種団体とコミュニケーションをとりながら、安全・安心のまちづくりの構築をお願いするものであります。 次に、公共交通と観光振興についてお伺いをいたしたいと思います。 昨年から議会においても議論されている北陸鉄道石川線の部分廃線ですが、市長は議会答弁でも、「石川線の存続は、国・県・金沢市、野々市町、内灘町と連携して、活性化に向けて最善を尽くしてまいりたい。沿線の皆さん一体となって、存続について運動を展開していきたい。石川線が廃止になった場合には、白山市としては交通やこれからの観光というものを考えるときに、この白山市の将来の発展はおぼつかない。今、山ろくの観光を積極的に進めようという施策を考えておりますので、そういう中で石川線が廃止になることはまことに残念であります」との答弁をなさっております。 そこで、市長に次の質問をいたします。 まず、石川線の一部区間廃線問題のその後の経過と現状はどのようになっているのか、説明をお願いいたします。 そして、各種団体の存続運動や地域住民、観光客の存続署名についてどのように考えているのか。また、現在、地域住民が金銭の負担をしながら、中・高生に対して電車利用の回数券を無料配布しているところでもあります。さらに、各種団体の行事などにも電車利用を呼びかけて、乗車券の購入費の助成など、北鉄と連携をとり電車利用促進に地域挙げて真摯に取り組んでいるところでもありますが、その努力をどのように認識しておられるか、お伺いするところであります。 次に、法定協議会の設置をいつ行う予定でいるのか。また、鶴来駅・加賀一の宮駅区間の法定協議会の立ち上げが必要と思われますが、説明を求めたいと思います。 そして、法定協議会の目的と活動予定、構成メンバーなど具体的に説明していただきたいと思いますし、当然、この場合、鶴来駅、加賀一の宮駅区間を含めた石川線全線とすべきであると思いますので、お答えをお願いしたいと思います。 さらに、法定協議会を組織する場合、国の補助金制度もあるとお聞きしますが、市の負担分は幾らか、経費などをお示しいただきたいと思います。 また、6月補正予算の北陸鉄道石川線利用活性化事業の具体的な中身と主な事業主をお聞きいたします。 次に、昨年10月から施行された地域公共交通活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律の鉄道事業再構築事業をどのようにとらえているのか、どのように検討したのか、経緯と結果、また、地域公共交通活性化・再生事業費補助金をどのようにとらえているのか、お伺いするところであります。 また、市長は、「市が主催する公共交通を議論する場は、行政関係者、学識経験者、交通事業者、地域の代表などで構成する地域公共交通会議があります。この会議で議論するため、これまでテーマを絞ってアンケートを実施しており、今後も必要に応じて市民の声を聞く機会を設けていきたい」と、議会で答弁をされました。その後、この会議が開かれたのか、開かれていないのか。また、開かれたとすれば、どのような結果が示されたのか、お伺いするところであります。 次に、観光面と文化・教育面からお伺いいたします。石川線の存続は、白山ろくを含めた中学生の進路選択に大きな影響を及ぼすと、保護者や学校関係者から聞こえてきます。冬期間のこの地域で、時間の正確な電車にかわる交通手段があるのでしょうか。また、小・中学生の総合学習の教材としても、七ケ用水、舟岡山、白山比め神社などの郷土の文化や歴史遺産を学ぶ上からも大切なスポットとして、子供たちの遠足のコースとしても利用されている電車であります。 今、白山ろくの観光事業に携わっている方々が、白山比め神社の表参道の駐車場にまで送り迎えしながら、白山ろくの観光に力を入れている中であります。廃線が契機になり、白山ろく観光事業の振興に影響を及ぼすと思われます。 そして、平成26年度の新幹線金沢開業により、首都圏からの観光交流人口の増大が期待される中、観光客対策のため電車を生かす施策が必要と思われます。82年の歴史を走り続けてきた石川線を、今後、企業と一体となって、白山市南部の活性化の一助とすべきではないでしょうか。 あわせて、霊峰白山の山岳信仰と山ろくの伝統的景観と歴史的民俗文化をキーワードに、世界へ発信する世界的文化遺産認定登録に向けてのその運動が展開されているわけであります。白山比め神社には年間70万人の参拝者があることからも、観光産業の活性化方策のため、電車を生かした地域公共交通輸送システムの施策が必要であると思います。白山市としての観光面からの代替案が必要であると思いますが、現在、何か考えがあるか、お伺いをいたします。 市長及び関係部長の前向きな答弁を求めたいと思います。 以上で質問を終わりますが、最後に、今回は寂しさということをテーマに質問したつもりであります。鶴来署の縮小、電車の廃止問題など、鶴来谷と言われる地域のシンボルが一つ一つなくなっているところであります。 時代の流れとはいいながら、寂しい限りであります。人が多いということだけで投資することはいかがかと思うところでもありますし、政治家としての角市長の政治信条の一つに「一隅を照らす」という言葉があると思います。今後の明るい光に期待をし、終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(杉本典昭君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの寺越議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 最後に言われましたが、最近、こうして市政の中でも統合というのが進められ、そして統合した。後でまた行財政改革という中で、いろいろな施設が統合されたり、廃止されたり、こうしたことが続けられておるわけですけれども、そういう中で、やっぱり住民の皆さんは「合併したらなおわけ悪なったんでないか」というような御心配もあろうかと思います。これは、確かに今、寺越議員がおっしゃったように、鶴来警察署もなくなるということになれば、当然そういうようなこともありますし、石川線においても廃止ということになれば、これは大変なことであります。 そういうようなことを考えると、何か不安な、あるいはまた一面、こういう合併によってなおかえって弊害が起きるんじゃないかというような心配もあろうかと思いますけれども、そこはやはりお互いに知恵を出して、みんなが協力し合って、その地域をしっかりと守っていく。そしてまた、前向きにいろんな施策を講じて、そしてみんなが安心できる生活をしていただけるような、そういう行政をやるのが我々の務めでありますから、これは単なる執行部だけでなしに、議員の皆さんも単に批判するだけでなしに、みんなで力を合わせて、どのような対応していくか、こんなこともお互い、これは一つ執行部と議会との違いはあっても、この点については同等でありますので、みんなが力を合わせていくことが大切だろうと。そしてまた、住民の皆さんが夢を持っていただけるような行政をいかにやるかというのが我々の仕事だと、私はそういうふうに思うわけであります。 そういう中で、副市長の2人制につきまして、さまざまな行政課題に対しまして、これまで以上に迅速かつ的確に対応できる行政組織とするため、導入をいたしたわけでございます。 副市長については、政策の企画立案においてより主体的な役割を持たせるため、担当する部局を定めておりますが、互いに緊密な連携や情報の共有化に努めているところであります。特に、部局を横断する重要案件や高度な判断を要する案件については、両副市長と各部局長で組織する政策調整会議や私も参加する庁議等により、市全体として十分協議し、事業を進める体制を整えておるところでございます。今後とも、複雑・多様化する市民ニーズや行政課題に的確に対応するため、部局間の連携を図り、より効率的かつ適切な市政運営に努めてまいりたいと考えておるところでございます。 次に、松任警察署と鶴来警察署の統合についての御質問にお答えいたします。 石川県警察本部では、警察署の機能強化を考える懇話会の最終答申を受けて、今月の5日に警察署機能強化計画を策定し、松任・鶴来両警察署を統合した白山警察署を新設することが決定をされました。 実は、ことしのお正月、私は県庁のほうへ新年のごあいさつに参りました。そのときに、県警の警察本部長が私といろいろと話をしたいということで、1時間以上、本部長と話をしました。そういう中で、確かに松任署、鶴来署の統合の話も出たわけであり、私のほうから出したと言っても過言ではございません。 そのときに私は、やはり白山市は範囲が広うございます。広域的なものを考えますと、鶴来署というものは署でなくとも、あそこに山岳の救助対策もしっかりと組織しておくべきだということを私は主張いたしました。そしたら、本部長は、それを確保するということを条件として、やはり白山市の中で白山署というものをつくり、そして現在の鶴来署もそのまま存続し、名前は違いますけれども、そういう山岳の救助、あるいはまた山岳地域のいわゆるそういう警察行政の細部にわたっての問題についても対応できる、派出所とか、何か名前はわかりませんけれども、そういうものを確保するということであれば、私はそのほうがいいということを申し上げたわけであります。そういうようなことも踏まえながら、本部長は「これから考えさせていただきます。」とのことでした。 これは、市長というよりも一市民として、県民としての私の考え方でありますので、ぜひともその辺は誤解のないようにということだけは申し上げてまいりました。確かに、本部長は「あなたに迷惑かけません。私どもは私どもの思い、それからまた今の角さんという個人の県民の声を踏まえて、これからいろいろと検討を進めたい」と言われ、話は終わったわけでございます。 両警察署の統合は、議員御指摘のとおり、地域住民に対しては質の高い治安を提供する有効な方策ということについては、やはり統合のほうがかえっていいんじゃないかというようなことも思いますし、本市の行政区内の2つの警察署が1つになることによって、本市の警察行政の整合性が図られると考えております。 次に、統合後の警察署については、現庁舎が狭隘で、老朽化が著しいことから、庁舎新設の方針が打ち出されており、その位置や建設時期については現在、県のほうで検討中であります。 私は、議会の皆さんの御協力もいただきまして、今度、消防庁舎を建て直します。この中に災害本部も建設するということになっております。こうしたことと今、新しくつくられようとしておる、いわゆる白山警察署とうまく連携がとれるようにしたい、これが大きな望みであります。そうして、白山市民の皆さんが、災害が起きても敏速な行動が、我々行政はもちろんでありますけれども、警察のほうも連携をとりながらできるような体制づくりをしたいというのが私の願いでありまして、そういう面で現在、県のほうでもその場所とかそうしたものについては今、検討をこれから進めようということでありまして、また、議会の皆さんにも、何か情報が入りましたら、皆さんともいろいろと御相談をさせていただこう、こんなふうに思っておるところであります。 本市といたしましては、新庁舎の建設場所が管轄区域で、本市及び野々市町の住民の利用に最も便利な場所となり、また、早期に完成するよう、警察当局に強く要望してまいりたいと考えております。 次に、警察署の役割についてでありますが、より質の高い治安の提供のために、松任警察署は白山警察署本署としての役割を、また、鶴来警察署は鶴来地域あるいは山ろく地域を所管する白山警察署鶴来庁舎としての役割を、それぞれ担っていくわけであります。特に、鶴来庁舎にあっては、先ほど申しましたように、山岳警備の必要性もあり、現在の機能以上のものを維持し、住民サービスの低下とならないよう努めてまいりたいと考えておるところであります。 また、交番・駐在所にあっては、これまで両警察署に対し、交番の設置を要望いたしており、今後も、地域事情や市民のニーズをとらえての交番等の適正配置を求めてまいりたいと考えておるところであります。 次に、警察署所管の各種協力団体についてでありますが、現在のところ、警察当局ではそうした団体の方向性についてはまだ示されておりませんが、本市では合併後、白山市交通安全協会、白山市防犯協会を設立して、両警察署と連携しながら活動してまいったところであり、一定の成果を上げておると考えております。今後も、各種団体からの意見も聞くとともに、警察当局と連携をしながら支援をしてまいりたいと考えておるところでございます。 次に、石川線の一部区間の廃線に関する御質問にお答えをいたします。 昨年の10月に北陸鉄道が石川線の一部廃止申請を提出して以降、地元では石川線を考える会が組織されました。石川線の課題を地域の皆様に知っていただく活動が行われております。また、白山町の住民集会で存続要望の決議がなされ、一ノ宮地区町会長協議会からは存続に向けた要望書をちょうだいいたしております。こうした地域の皆さんの心情は十分理解いたしておるところであります。 市といたしましては、廃止申請が出された区間はもとより、石川線全体で一人でも多くの利用がいただけるよう、沿線の金沢市、野々市町と連携した利用促進キャンペーンを実施するために、今定例会に所要の予算20万円をお願いいたしたところであります。あわせて、緊急雇用対策として計画し、利用促進にもつながると考えております車掌業務につきましても、実施に向けた準備を進めており、7月から研修を始めることとしております。 ただ、廃止予定区間の利用状況は、こうした地域の皆さんの献身的な活動にもかかわりませず、昨年の12月以降、5カ月連続で対前年同月比減少が続いております。多くの利用をお願いするものであります。 次に、法定協議会についてでありますが、国からの支援を受けて、石川線を再生・活性化するためには、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく法定協議会の立ち上げが必要となります。 活性化に向けた連携計画に関する事項については、再生を実施する路線の沿線市町村が共同して作成することになりますので、その組織は沿線市町、交通事業者、道路管理者、公安委員会、交通利用者、学識経験者などで構成することとなっております。 石川線の活性化につきましては、国土交通省北陸信越運輸局からもいろいろと御指導を賜っておりますし、この協議会設立になれば、私どももぜひともお力添えをしたいということは、もう既にそのお話を受けております。 また、金沢市、野々市町、内灘町も、北陸鉄道の沿線の活性化については同じ思いですので、石川県や交通事業者の協力のもと、法定協議会の設置に向け、調整を続けてまいりたいと考えておるところでございます。 最後に、一部廃線が白山ろく観光の振興に影響を及ぼすのではないかという御意見でございます。 鶴来中心市街地のにぎわいや白山ろくの観光の振興につきましては、鶴来駅前広場を交通結節点とするこれまでの取り組みを継続し、その連結機能の充実に努めることが何より重要と考えております。 将来の北陸新幹線開業時のお客様の入り込みにつきましては、ローカルな石川線を使って鶴来を訪れ、白山ろくへ向かう交通ルート、バスを利用して直接金沢から鶴来や白山ろくを訪れるルートなど、価値観の異なる交通手段を準備して誘客を図ることが、これからの観光ニーズにこたえることと考えております。 いずれにいたしましても、石川線全線の維持が厳しいことには変わりはございません。これまで申し上げてまいりましたが、地域の大切な財産であり、平素の生活になくてはならない鉄道であります。一人でも多い利用と地域の御支援をよろしくお願いするところであります。 もしも一部廃線ということになれば、また議会の皆さんと御相談をして、いわゆる鶴来駅からそれぞれの地域へ回るようなバスを設置して、そして観光客あるいは地元の皆さんにも交通の便に不便のないように、できるだけ努力をする必要があるというふうには思っております。しかし、今、全線廃止でなく、できるだけ現在の石川線が存続できるように努力することには間違いございません。 ○議長(杉本典昭君) 北田副市長。 〔副市長(北田愼一君)登壇〕 ◎副市長(北田愼一君) 寺越議員の縦割り行政の中での横断的な行政課題への対応についての御質問にお答えいたします。 寺越議員からの御提案を参考に、昨年2月に本市の行政事務の合理化及び能率化を図るため、事務改善案策定要綱を制定いたしました。この要綱に基づき、市税等滞納改善専門チームを設置し、情報の共有化など協力体制の強化を図りつつ、9月に市税等収納向上対策委員会を設置したところであり、本年度はその実施計画を策定し、計画的に収納率の向上を図っていくことといたしております。 さらに、公共施設のあり方を検討するため、昨年8月に公共施設あり方検討委員会を設置し、観光施設及び体育施設を中心として今後のあり方について検討してまいりました。今年度は、外部委員会に諮問し、平成22年度を目途に方針を決定することといたしております。 今後の予定といたしましては、来年度からの第二次行財政改革大綱策定に向け、現在、庁内若手職員によるプロジェクトチーム及び事務改善、財務、施設管理の3つのワーキンググループにより、行財政改革について検討を行っております。その検討の中で、必要があれば部局横断的な課題改善チームを設置し、対応していきたいと考えております。 なお、都市計画マスタープランや条例の制定など、市の重要施策の策定段階においても、従来より内部検討委員会を組織し、全庁的に取り組んでいるところでありますので、御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 〔「議長、17番寺越再質問」と呼ぶ〕 ○議長(杉本典昭君) 17番、寺越和洋君。 ◆17番(寺越和洋君) すみません。若干再質問したいと思います。 まず、市長には、白山警察署と言われる白山署の件で。 これは、懇話会の答申では、二、三年中にということで新築なされたらどうかというような答申が出てくるやにも思うわけですが、そういうことに関して情報収集をしていただきながら、担当部局に早急な指示を与えていくべきでないかなと、このように思うんですが、早期の建設ということですね。そういうことでまたお願いしたいということ、これは要望ということであります。 それから、企画財政部長のほうになると思うんですが、石川線の場合の若干答弁漏れというか、ちょっとお聞きしたいんですけれども、まず1点目、鶴来駅と加賀一の宮区間の法定協議会というものの立ち上げをするつもりがあるのか、可能かということが1つ。 それから、法定協議会を組織する場合の経費は幾らぐらい見込んでおるのかということ。 そして、地域公共交通活性化・再生事業費補助金を何か利用する目途は現在あるのかどうかということと。 それから最後に、石川線の廃線の問題以降、地域公共交通会議云々でその議論がなされたかどうか、もしなされたのであれば、どういうような方向が出ておるか。 以上、お願いいたします。 ○議長(杉本典昭君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの寺越議員の再質問にお答えをいたしたいというふうに思います。 法定協議会は、これは当然白山市だけではできませんので、先ほど申しましたように、金沢、野々市、そして内灘、県、こうしたところが中心となって、そして学識経験者とか、あるいは北陸鉄道の代表者とか、そうした人を入れて、そして議論をしていただくということでございます。その点は御理解をいただきたい。 それから、観光面という部分につきましては、これは鶴来・一の宮間をもしも一部廃止ということになった場合のことを私は先ほど申したわけでありまして、今はそういうことでない。ただ、北陸鉄道がこちらのほうへ廃線をしたいということを話に来られたときには、私は年末年始のときのあの利用客を考えますと、相当の客がいわゆる足どめになるので、ぜひとも、もし廃止ということになった場合には当然、北陸鉄道は責任を持てということで、そのときは特別にバスを仕立てて、鶴来駅から直接一の宮のほうへ行くバスを確保したいということはおっしゃっておられました。これは決まったわけではございません。ただ、そのときの廃線したいという要望の中にあったわけであります。 こういう面で、私は、平日であろうと廃止になれば、白山町の皆さんを含めて、ここには中島というところもございますので、そうしたところも全部伸ばして、そして、いわゆる観光地、それからまた鶴来支所、それからつるぎ病院、こうしたところにも通えるようなバス路線を設置したいなというふうには思っております。それは、廃止になった場合でありますけれども、そういうようなことで、市民の皆さんの生活に不安のないように努力をしたいというふうに思います。 ただ、あの線を廃止すると、何かやはりこれまであった石川線がなくなるというと寂しさがあったり、いろいろそういうことには間違いない。私のところもバスが走っておりましたけれども、これが廃止になったときはやはりそういうような感じを受けたことは事実であります。だから、同じ気持ちだと私は思います。 しかし、北鉄が鶴来駅から一の宮まで、5億円以上の設備を投資しなければならんということでありますので、これは行政としてはとても5億円を受けることはできませんということは話しました。しかし、石川線そのものを廃止をするということについては、命をかけて私は守りたいということを申し上げておったわけでありまして、その点は御理解いただきたいというふうに思います。 それから、鶴来署と松任署との統合において、二、三年、内容について検討ということでありますが、実は私が県議会におった時分に、あの松任署というのは狭い、しかも老朽化しておるんです。だから、その当時から私は働きかけておったんです。ぜひとも、早いうちに松任署を建てかえてほしいと。現実に松任署を建てたときには、署員は今の3分の1しかいなかったんです。それが、もうあれだけ署員がふえたんですから、とても狭い。だから、これではもう足りないし、それからあの建物も老朽化しておりますのでということでありましたけれども、そのときまだ小松、そして津幡、順番がありました。そこへ機動隊が入ってきたわけです。機動隊も完成しましたんですけれども、次にはやはり松任署の建てかえということに、順番が来ておるわけです。 ですから、県のほうは急いでいるわけですね。ですから、二、三年ということではなかなか待てんと思いますので、もう今年度じゅうにやはり場所を選定したいというのが県の要望であります。ただ、建設までにまだ、やはりおっしゃったとおりに二、三年ありますから、その期間にそうした検討を進めていくということはできると、こんなふうに思っております。 ○議長(杉本典昭君) 東企画財政部長。 〔企画財政部長(東 孝義君)登壇〕 ◎企画財政部長(東孝義君) 寺越議員の再質問にお答えいたします。 まず、4点いただきました。法定協議会の設置ということでありますけれども、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律、その第6条によって、そこに法定協議会の規定が定められておりますけれども、これによって国による総合的な支援等が定義されております。 ただ、この法定協議会につきましては、当該鉄道再生事業を実施しようとする路線の存するすべての市町村が共同で作成するということになっております。したがいまして、この再生化法に基づく石川線に関する法定協議会につきましては、先ほど市長が申し上げましたとおり、白山市、金沢市、野々市等、また、内灘町、それらが組織した中でそれが適当ということで、今後の法定協議会についてはそのような中で進めていきたいと思っております。 その次に、経費ということでありますけれども、計画策定には国のほうから補助金が参ります。最大では2,000万円、通常1,000万円ということになります。これは10分の10の補助、また一方で、実証実験等に係るものということで、これらについては補助金は2分の1、3カ年の補助、そんな補助金がございます。 また、これらに係る補助金の使途ということでありますけれども、計画策定、また、実証実験、それらに係る経費についての補助金を、これらの目的ということで補助金の活用をしていきたいと思っております。 そして、4番目に、石川線のことについて白山市地域公共交通会議において議論したかということでありますけれども、今年度はその会議においては、正直まだ開催していない状況であります。今、石川線に関する法定協議会の設置に向けたその努力、それで設置ができれば速やかに議論を進めていきたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(杉本典昭君) 2番、石地宜一君。 〔2番(石地宜一君)登壇〕 ◆2番(石地宜一君) 皆さん、おはようございます。 そして、たくさんの傍聴の皆様方、大変御苦労さまでございます。 通告に従いまして一般質問を行います。 この2月に初当選いたしました、議席番号2番、一創会の石地宜一であります。 まず、質問の機会を与えていただきまして、感謝を申し上げます。初めての質問でありますので、非常に緊張しており、また、お聞き苦しい点が多々あろうかと思いますが、今まで一市民として地域で過ごした思いも含めて述べたいと思います。 私は「ゆたかなかがやく未来」をスローガンに市民に訴え、無投票でございましたが、当選させていただきました。白山市に生まれてよかった、そして未来に誇れる白山市になるよう、この理念を常に念頭に置きつつ、教育や福祉、産業の振興、市民の安全・安心の生活に全力を挙げ、大変微力ではございますが、市政発展のために頑張っていきたいと思います。御指導のほどよろしくお願いいたします。 1番、市政に関するこれまでの成果と今後の課題について。 1点目、市長の1期目の課題と成果について。 まず最初に、市議選と同時に市長選も行われ、角市長には2期目のスタートも切られたわけでありますが、誠実・公正・公平で、たぐいまれな行政手腕をますます発揮され、白山市政のために思う存分力を注がれ、御活躍されるよう期待しているところであります。 特に、1期目は合併直後で、何かと気苦労も多かったと思います。この合併により、県内で一番面積が大きい市となりました。白山ろくから日本海まで、広大な面積であり、また、各地域の特色もあり、画一的に行政運営、あるいは行政サービスを提供すること自体が難しかったのは言うまでもありません。当然、個々の地域の特性を尊重することも大事であります。 そういったことも踏まえながら、合併以降の4年間で、市長がまず最初に目指してきた一番重要な課題、施策は何だったのか。そして、その成果、達成度はどうであったかを、お聞かせ願います。 2点目、2期目の4年間についての課題と決意について。 また、あわせて、これからの4年間に向かって市長が目指す目標について、ぜひお聞かせ願いたいと思います。特に、向こう4年間で実現を目指している人口や産業などの基本目標、企業誘致、雇用の安定、中小企業の支援、農林業の育成など産業経済の活性化、そして事業規模約33ヘクタール、総事業880億円とも言われ、平成26年度完成を目指す新幹線白山総合車両基地と関連事業などの進行状況等、市としての基本構想として市長が目指している思いと決意をお聞かせ願いたいと思います。 2番、この質問につきましては、先ほど寺越議員が質問された質問とちょっと重複いたしますが、私からも質問させていただきます。 2番、松任署と鶴来署の統合に伴う白山署の移転先及び松任駅周辺での派出所の設置について。 個別の課題でありますが、まず初めに、老朽化し、庁舎が手狭になっている松任警察署についてであります。 昭和55年に建設され、既に28年がたとうとしております。当時の国道8号線沿いで、交通の要所であり、松任駅にも近く、市の中心市街地であるなど、立地上の理念があったのではないかと思います。 今では、現在の国道8号線が白山市の東西を通過する大動脈になっており、市庁舎が移転し、また、消防本部の移転改築工事も着手され、立地条件にも大きな変化が見られております。 また、先ほども申しましたが、白山市は、今では面積が755平方キロメートルで県内第1位、人口についても金沢に次いで県内2位の人口、4月1日現在、11万3,380人を持つ都市として生まれ変わりました。 このような中、管内では自動車車両の増加や通信網の発展による交通事故の増加及び振り込め詐欺などの事件が発生するなど、大きく変化しております。したがって、事故や事件を未然に防止し、機能的に対応するなど、安全・安心の確保は重要課題の一つでもあります。 こうした状況において、松任署と鶴来署を統合し、白山市の庁舎新設について、石川県警が石川県警察署機能強化計画を、この6月県議会定例会において再編に向けた条例改正案を提出し、平成24年度の再編実施を目指すとの新聞報道がなされました。 市長さんにおかれましては、この白山署の新設についてはどのようにお考えか、御意見をお伺いします。 先ほど寺越議員へのある程度の答弁もいただいておりますが、移転の場合には、市街地中心部の治安維持のために、松任駅周辺に派出所が必要ではないでしょうか。市長の御意見をお伺いいたします。 3番目、国の機関等の誘致促進について。 法務局と裁判所についてでございます。いずれも国の法務省の管轄であり、市の機関でないことは承知していますが、こういう機会でありますので、御意見をお聞かせ願いたいと思います。 まず1点目、金沢地方法務局の復活について。 まず、法務局、通称登記所といいますが、つい最近までは今の市立図書館と学習センターの後ろにございましたが、統合され、登記関係については金沢新神田合同庁舎まで足を運ばざるを得ません。 今、白山市には約5,000の事業所があり、業務を行っております。景気が大変悪化しており、先行き不透明な中、企業の場合、年に何回か登記所に足を運ぶ必要がありますが、その負担も決して軽くはありません。また、不動産登記も行われていますので、法人、事業所のみならず、市民にとっても大変不便ではないかと思うのであります。 過去に比べ、交通機関や道路網の整備など格段に充実しているとはいえ、周辺に交通機関がない、自家用車も持たない方が、まだまだ市民の中にはたくさんおいでになるということを承知してほしいと思います。 過去、金沢に統合された経緯を承知しているわけではございませんが、白山市も県内第2の都市であります。その都市にふさわしい機能充実が望まれています。市民サービスの向上、企業サービスの向上の観点からも、国の行政改革からは逆戻りになるかもしれませんが、サービスの拡充を図る上から、ぜひ法務局への上申、働きかけを願うものであります。 2点目、簡易裁判所の誘致について。 裁判所についてであります。 金沢市のほか、同じ10万都市である小松市に簡易裁判所が設置されているのは御承知かと思いますが、それ以外にも、七尾市、輪島市、珠洲市でも設置されています。 簡易裁判所は、140万円以下の少額の民事事件や罰金刑に該当する刑事事件、調停委員による調停も行われているところであり、ぜひ誘致していただきますよう、市長の所見をお伺いいたします。 近年、事件・事故がふえ続けていることにかんがみ、先ほど申しました市民サービスの観点からも、両機関の誘致について御意見をお伺いいたします。 4番、白山市西南部地区の振興について。 さて、次に、白山市西南部地域について質問させていただきます。 まず1点目、加賀笠間駅周辺の治安・防犯対策についてであります。 加賀笠間駅は大正12年、地元請願駅として、柏野・宮保・石川・笠間地区の有志多数の労力、汗と土地の提供で発足した駅でございます。先人たちが長年、熱意を持って粘り強く要望し、念願がかなって完成した駅というふうに聞いております。 昭和38年のいわゆる三八豪雪のときは、列車が数日、加賀笠間駅に停車し、その間、地元の人たちが炊き出し等で車内の皆様を勇気づけたことをよく耳にしております。それほど駅を利用する人には愛着があり、地域のシンボルでもあります。 現在、加賀笠間駅を利用する人たちも、近くに金城大学があり、また、松本・石川工業団地、柏野・宮保・加賀野・笠間地区の松陽校区はもちろんのこと、石川地区、蝶屋地区の方々にも広く利用されていることは十分承知のことかと思います。 以前、市長の御尽力もいただいて、駅周辺整備も行っていただいたことに感謝を申し上げるとともに、私たち地元も加賀笠間駅をよくする会を設けて、環境整備に努めているところでございます。 今や、地域の老若男女を問わず愛されている加賀笠間駅でございますから、なおさら治安、風紀にも配慮が必要であると考えています。 特に、先ほど触れましたが、金城大学のほか、笠間中学校、松陽小学校、幼稚園、保育所が駅周辺を囲むように立地され、まさに学園都市と言っても過言ではありません。地域の子供たちに与える影響もはかり知れないことから、特に治安・防犯対策が重要ではないかと思います。 地域においても、自主防犯組織を中心に、治安・防犯対策に全力を挙げていますが、何といってもボランティア活動でもあり、その活動には制約や限界があるのは事実であります。 近年、加賀笠間駅周辺及び小・中学校の通学路に軽犯罪が多発していることに胸を痛めており、ぜひ、それらの犯罪行為等に対する未然防止に力を注いでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。 2点目、笠間地区の道路拡幅工事・県道松任美川線、通称木曽街道について。 木曽街道は、松任から笠間を経由して美川地区、旧根上町、小松市安宅地区、加賀市新保地区の日本海側の道路を、木曽義仲軍が平家追い打ちのため通行した道であることから、通称木曽街道とも呼ばれています。 笠間町の笠間神社の横の道路は、笠間町の集落に入ると道路幅も急に狭くなっており、いつ事故が起きるかと心配の種でもありました。その拡幅工事は急務であり、地域の長年の悲願でもありました。 今、一部地権者との交渉も終え、ようやく本格第1期工事が着工となりました。これもひとえに地権者の皆さんの御協力、市や県を初め関係各位の皆様の並々ならぬ御協力によるたまものと、感謝している次第であります。今後、残された区間の地権者との交渉及び工事の見通し等についてお尋ねしたいと思います。 3点目、笠間公民館に併設した軽体育館の建設について。 近年、その地域の中で、女性層や壮年層が余暇時間を利用して気軽に汗をかき、レクリエーションや交流を図る施設が求められています。特に、巷間ささやかれている中高年のメタボリック症候群は脅威でもあり、その予防対策は急務であると感じています。 必ずしも軽スポーツはその解消になるとは言えませんが、スポーツが苦手でも、けがの心配もほとんどなく、安心して気軽にできることが特徴であり、健康の一助になることは間違いございません。 笠間地区ではこのように、だれもが楽しみ、また、地域の各層、そして世代間の交流の場としての軽体育館施設がなく、また、学童保育の施設との併設も考えてはいかがですか。ぜひ要望するものであります。 幸いにも土地については、既に笠間公民館の隣接地を軽体育館用地として確保していただいたところであります。この際、笠間地区はもちろんのこと、広く西南部地区一帯の交流の場として軽体育館の建設促進について、市長の見解をお聞かせ願います。 以上で質問を終わります。最後まで皆様方の御清聴、まことにありがとうございました。 ○議長(杉本典昭君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの石地議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 当初、大変な激励も賜りまして、心から感謝を申し上げたいと思います。 全部ということでなしに、それぞれ所管の部長もおりますので、答弁させたいと思います。 国の機関等の誘致、いわゆる法務省の出張所、あるいは簡易裁判所につきましては、総務部長より答弁をさせたいと思います。これは、廃止したというより、統合されたわけですけれども、このあたりの事情というのはいろいろありますので、難しい問題だと思います。 やはり、こうした問題は、県都であります金沢と余りにも近いところに白山市があるというところに問題があると思うんです。そういう面で、新聞等とかいろんな記事にしても、小松のほうはどんどん出ますけれども、白山市だとあんまり出ない。その点、私も非常に憤慨しておるんですけれども、どうもやはり石川県というと県都金沢、そして加賀のほうは小松、それから能登のほうは七尾中心と、こういうことになっておりまして、我々行政をやっておる者も本当に憤慨なんですけれども、最近はちょっと私もいろんな面で、自分としては納得いかない点が幾つかあります。 しかし、やはり金沢と近いという、そういうことの中で、それはまたよさもあるんですけれども、そういう面でちょっと問題があるというふうに思います。 加賀笠間駅の防犯のことであります。 いろいろと地元の皆さん、駅を守ろうということで頑張ってボランティアで駅を守っていただいております。そういう中にありまして、私も最初に整備を進めたというわけです。 せんだっても、あの整備のときになくなった看板が今度また立てられたということが新聞に出ておりまして、そういう面は喜んでおるわけですけれども、やはり問題は、防犯というのは、いわゆる駅東のところが一番問題なんです。ここがやはりお互いに自主的なそういう防犯の体制というものを、ボランティアでどのように活動するかということですけれども、これはこれなりに行政も対応したいというふうに、後ほど市民生活部長より答弁をいたしますけれども、私も考えております。 それから、将来、新幹線が加賀のほうへ、あるいは福井の敦賀ですか--のほうへ伸びるということになれば当然、笠間駅の東側を通るわけです。あそこからだんだんと北陸新幹線が在来線から離れていく、美川のほうへ行くと相当駅と離れるわけですけれども、そういう面で、将来においてはあそこの再整備というのはやはり問題になってくると思います。ですから、そういう面で、あわせながら地元の皆さんの協力をいただいて、あの加賀笠間駅を守っていくかということもこれからの大きな課題であろうというふうに思っております。 防犯問題につきましては、今、前向きに回答しておりますので、市民生活部長より答弁をさせます。 それから、笠間公民館の軽体育館につきましてでありますけれども、これも教育部長より答弁させますが、皆さんの強い要望もありまして、敷地は確保しろということで私も努力しました。あそこで今、一応敷地は確保しておるというのが現実であります。 私は、この際、議員の皆さんがおいでますので、以前、村山議員もおいでのときに、松任の各公民館をわしら回ってみて、本当にうらやましいと。なぜというと、それぞれの公民館に軽体育館がある、これはいいと。公民館にそうやって、鶴来もそういうことをしたいなというふうにおっしゃっておりました。私は、まだ松任地区では、これまで要望にこたえることができないところが2地区ある。笠間と御手洗がある。このようなところも含めて、それぞれ要望のある鶴来とか、そうしたところも入れて、そして軽体育館の施設整備ということについて、何か検討を議会でやっていただけんかと。そうすれば、笠間のほうもできるだろうし、御手洗のほうも要望があるので、建設可能でないか。今の状態であると、笠間だけしてあげるということはなかなか言いづらいのであります。 だから、やはり議会で大いに議論して、必要であるなら、一挙にはできませんけれども、計画的にこういうふうにやっていったらどうかということを議会のほうから御審議いただく中で御答申があれば、私はそういうような計画に基づいて逐次建設をしていきたいというふうに思うんです。特に、笠間地区には近くにはそういう施設もないもんですから、敬老会等に行きましても、本当に狭いところでみんなおいでて敬老会をやっておるんですけれども、いろんな面で非常に不自由をかけたことは事実であります。 ですから、あの当時はやはり建設の計画はあったんです。あったけれども、あのときは用地の確保ができなかったのでおくれておると、こういうことでありますので、幸い地権者の皆さんも協力いただいて、あそこで笠間町の集会所も建設することができましたので、その横に軽体育館というのを建設しても、敷地がありますので、そういう面も議会の皆さんに御理解いただいて協力いただく。そして、全体の白山市の公民館に軽体育施設をしたいというようなことの要望を聞いて、それを逐次計画的に設備を整えていくということになれば幸いかなと、こんなふうに思っておるところであります。 さて、私は、何かそれぞれ私にかわって部長に答弁させて、私が先に言うとちょっとあれなんですけれども、一応そういうことで、それぞれの関係する部長のほうからも細部にわたって答弁をさせますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 私に対しては、市長1期目の課題、成果があったかという質問であります。 白山市の初代市長に就任以来、住民同士の融和や地域の一体感の醸成を念頭に、本市の貴重な財産である豊かな自然を最大限に活用し、市民の皆さんが郷土に愛着と誇りを持ち、白山市に住んでよかった、合併してよかったと、心から実感できるふるさとづくりを目指して、議会や市民の皆さんの声に真摯に耳を傾けながら、市民の目線に立った市民本位の市政運営に努めてきたというふうに私は思っております。 また、それぞれの地域の歴史や伝統・文化を尊重しながら、地域の均衡ある発展を基本に、市全域の情報通信基盤の整備や健康福祉・教育・文化の充実、防災力の強化、住環境の整備、工業団地の新設と企業誘致による産業の活性化など、あらゆる分野において調和のとれた政策を展開してまいったわけであります。 特に、合併時において懸案となっておりました白山ろくの統合小中学校の建設、スキー場の民営化、スキー場の調整なんです。さらに、コミュニティバスなど公共交通機関の整備、それから自治体病院として全国初めてのPETセンターを設置をいたしました。松任中央病院においては財政的には今は黒字という、全国でも自治体病院としてはまれであります。おかげさまで、皆さんの御協力もいただきまして、平成20年度におきましても、つるぎ病院も非常に厳しい中でありますけれども、現在のところ決算においては黒字ということになっております。 それから、保健医療体制の充実を図るなど、重要な施策を積極的に推進してきたところであり、市民の皆さんが真の豊かさを実感し、安全で安心して暮らせることのできる白山市の基礎づくりを築くことができたと思っております。 しかし、まだまだであります。これからでありますので、その点は、私は今これで満足というふうには言えません。まだまだこれから、皆さんの御指導もいただきながら、一生懸命に市民の皆さんのために努力していかねばならん、こんなふうに思っております。 次に、2期目の課題ということでありますけれども、私はこの1年を新しい発想で考え、行動の年として位置づけ、慣例にとらわれずに、行政の課題に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 まず、白山ろく地域の定住促進策につきましては、白山ろくの多様な地域資源を生かした観光と交流の拠点として、吉野工芸の里にこれまでにない発想での、仮称でありますけれども農村美術館を新たに整備するとともに、新しい工業団地の整備と住宅地を低価格にして提供する。白山ろくに住みながら働ける場所の確保を図るなど、定住化対策に努めてまいりたいと考えておるところであります。 今年度末には、まちづくりの基本となる白山市都市計画マスタープランを策定し、計画的なまちづくりを推進してまいりたいというふうに思っております。 また、平成26年度末完成を目指す北陸新幹線白山総合車両基地の整備を初め、金沢外環状道路海側幹線や北陸自動車道白山インターの設置など基幹道路網の整備、JR松任駅の橋上化及び自由通路の整備を行い、公共交通の利便性の向上を図ることといたしております。 あわせて、感性豊かな子供たちのために、美川・朝日・松南小学校などの建てかえを進め、安心・安全な教育環境の整備を行い、ソフト面では行財政改革を推進し、職員数の削減、行政組織の効率化、財政の健全化を図ってまいります。 いずれにいたしましても、市政の原点は、市民との対話を中心にした公正で公平な開かれた行政であることを政治理念とし、市民の信頼と安心が得られる政治の実行を第一に、選挙公約で掲げた三感の心、「感動」「感性」「感謝」を胸に、政治家としての35年の経験を生かし、市民の幸せのために全身全霊を傾注してまいる所存でございます。 次に、松任署と鶴来署の統合に伴う白山署の移転先及びJR松任駅周辺の派出所の設置についての質問であります。 先ほどの寺越議員の御質問にお答えいたしましたが、統合後の警察署については、現庁舎が狭隘であり、老朽化が著しいことから、庁舎新設の方針が打ち出されており、この位置や建設時期については現在、県で検討中でございます。恐らく、石地議員の希望とされる現8号線の周辺になろうかなというふうに私は思います。 しかし、これはあくまで県の施設ですから、県のほうの今検討中がどのようであるか、近日中に実は、これはここでまた話をすると、新聞に漏れるといろいろありますけれども、懇話会の会長さんが、ぜひとも市長とお会いしたい、いろいろとこうしたことについて。 県のほうは、実は県が持っておる所有地をそこに処分したい。だから、そこに警察署を建てたらいいなというようなことを、ある県の上司がある人に話をしておるということは私は聞いておりますけれども、私は絶対にその場所は反対です。ですから、努力したい、こんなふうに思っています。 また、JRの松任駅前の周辺での派出所の必要性についてでありますが、以前から松任駅前に交番の設置を求めた地元の署名活動があり、松任署に対して強く要望してまいったところであります。その当時は、松任警察署が松任駅から近距離であることなどから交番が設置されなかったものでありまして、今回、白山署が松任駅から距離的に離れた場所に新設される場合は、松任駅前周辺の治安対策のために交番を設置することで現在、調整を進めているところでございますので、御理解を賜りたいと思います。 次に、笠間町地内を通る県道松任美川線の整備についてでありますが、本事業は交通安全対策を目的に、全体延長290メートルの整備を計画いたしております。そのうち、1期工事として、笠間公民館東側の県道加賀笠間停車場線から県道松本木津線の区間を県により平成12年度から事業に着手し、海側、幅2.5メートルの歩道を含む全体幅員を11メートル道路として整備をいたしておるところであります。 事業の進捗につきましては、ようやく地権者及び地元役員の御協力をいただき、現在、1期工事区間の約7割の用地取得を完了しており、引き続き用地の取得に取り組んでまいりたいというふうに思っておりまして、工事につきましても、今年度は用地取得の完了した70メートル区間の暫定供用を目指し、整備を予定いたしております。また、残り2区間の135メートルにつきましても、一部用地の取得を行っており、今後、県と連携をとり、事業推進を図ってまいりたいというふうに考えております。 あと、それぞれ、先ほど申しましたように、部長のほうから答弁をさせます。 ○議長(杉本典昭君) 新総務部長。 〔総務部長(新 正孝君)登壇〕 ◎総務部長(新正孝君) 国の機関の誘致促進に関する御質問でありますが、初めに、金沢地方法務局の白山市内での復活についてであります。 登記所の統廃合の経緯につきましては、国の行政改革の一環として、平成7年に民事行政審議会から、登記所の適正配置の新たな基準に関し答申がなされました。その内容につきましては、原則、広域市町村圏ごとに1カ所の登記所を適正配置の基準とし、平成17年度ごろまでに答申時の箇所数1,003カ所のおおむね半分程度にまで縮減を図ることとされたものであります。 このような中、平成11年1月には金沢地方法務局鶴来出張所が廃止され、さらに平成17年10月には松任出張所も廃止となり、現在、県内では5カ所、全国ではおよそ450カ所に整理統合がなされております。 一方、登記所の統廃合による住民等の利便を低下させないため、法務局では郵送請求を積極的に推進することとし、請求用紙を郵便局の窓口に設置する方策を講じるとともに、インターネットによる登記申請、登記事項証明書の請求及び登記情報提供のサービスなどの普及促進を図っているところであり、インターネット利用は目標の70%に対し、現在約30%に達しているとのことであります。 このように、行政改革が進む中にあって、金沢地方法務局の白山市内での復活については大変困難な状況にあると考えております。 次に、簡易裁判所の誘致についてでありますが、簡易裁判所につきましては、軽微な民事・刑事事件を扱う第一審裁判所として現在、全国で438カ所設置されております。また、県内での設置状況につきましては、その事件数、管轄区域の範囲、付近の交通事情等も考慮した上で現在5カ所に設置されており、本市の管轄は金沢簡易裁判所となっております。 なお、裁判所の管轄区域の見直しにつきましては、裁判所の利便性を確保する観点から、裁判所においてこれらの設置基準を勘案し、管轄区域の変更の必要性の有無を判断しているところであり、事件数の著しい増加等特別な状況がない限り、簡易裁判所の誘致は難しいものと考えております。 以上です。 ○議長(杉本典昭君) 木村市民生活部長。 〔市民生活部長(木村 茂君)登壇〕 ◎市民生活部長(木村茂君) 石地議員御質問のJR加賀笠間駅周辺の治安・防犯対策につきましてお答えをさせていただきます。 議員御指摘のとおり、加賀笠間駅付近につきましては、金城大学を初めとする、松陽小学校、それから笠間中学校等が所在し、児童・生徒の通学路が設定されているところでございます。通学路等での防犯対策につきましては、加賀笠間駅周辺を初め市内全域における重要な問題でございます。したがいまして、今後、安全で安心なまちづくりのためにも、駅東口の防犯カメラの設置を前向きに検討していきたいというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(杉本典昭君) 松井教育部長。 〔教育部長(松井 毅君)登壇〕 ◎教育部長(松井毅君) 初めての登壇でございます。野球でいうと、1軍の公式戦に初めて登板するようなピッチャーの、そういった心境でございまして、大変緊張いたしております。よろしくお願いいたしたいと思います。 では、私のほうから、笠間公民館に併設して軽体育館、それから学童保育施設を建設してはどうかと、こういった御質問でございますけれども、まず、軽体育館の建設でございます。これは、先ほども市長がお答えいたしましたとおりでございますけれども、旧松任市時代からの笠間地区の要望でございまして、白山市になっても毎年、地区町内会長会、それから地区振興協議会から要望があります。また、昨年の11月に開催いたしました「こんにちは市長です」、この地域懇談会でも御質問がございまして、十分承知はしてございます。 現在、白山市には28の公民館がございまして、軽体育館のないところ、これが17カ所ございます。そういったことから、地域のバランスも考慮いたしまして、先ほど市長が申しましたように、笠間だけというわけにはいきませんので、計画的に進めてまいりたい、そういった必要がございます。 軽体育館、これは議員おっしゃるとおり、市民の健康づくりや文化祭、それから多くの市民の方々に利用され、喜ばれている交流の場であることから、今後、整備することは望ましいと考えております。ただ、今は合併特例債による小・中学校の整備を優先しております。毎年、見直しを行っております中期財政計画の中で、財政状況を見ながら建設時期を決めていかなければならないと、こう考えております。 次に、笠間軽体育館に学童保育施設を併設して建設してはどうかという御質問でございます。 松陽小学校の校下には現在、松陽コスモス学童クラブがございます。この学童クラブ、学校前の民家を借りて行われております。施設の建設でございますけれども、中期財政計画にはのせてございます。ただ、場所については原則、学校周辺ということで考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ○議長(杉本典昭君) 暫時休憩いたします。          午後0時17分休憩---------------------------------------          午後1時20分再開 ○副議長(前多喜良君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △会議時間延長 ○副議長(前多喜良君) 本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめ延長いたします。--------------------------------------- ○副議長(前多喜良君) 一般質問を続けます。6番、安田竹司君。 〔6番(安田竹司君)登壇〕 ◆6番(安田竹司君) 御苦労さまでございます。午後の部の一番手でございます。よろしくお願いしたいと思います。 私の質問は2点ございまして、白山市の内水面漁業、そして耕作放棄地についてお尋ねをしたいと思います。 まず初めに、白山市の内水面漁業についてお尋ねをいたしたいと思います。 平成19年に策定されました「石川県新水産振興ビジョン2007」には、漁業環境の改善や生態系の回復・保全を図るための方策として、一河川一漁業権の考え方に基づく内水面漁業協同組合の合併など、漁業協同組合の組織や機能強化が目標の一つに挙げられております。 白山市内の内水面4漁業協同組合でございますけれども、手取川、直海谷川、尾口・吉野谷、白峰の4つの漁業組合がございます。この組合は、資源の減少や組合員の高齢化、後継者不足、さらには各組合での重複作業による事務の非効率的な運営により組合経営が困難になっていると聞いております。 このような状況に対処するため、4漁業協同組合の組織を一つに結集した協議会が行われているとも聞いております。一日でも早い合併を期待したいものでございます。 内水面漁業協同組合本来の増殖であります稚魚・親魚の放流や漁場整備などを通して河川の環境を守り、資源の管理・回復への取り組みを推進することが重要だと思います。また、共通遊魚券の発行によって、県内外の愛好者の増加が見込まれると思います。 クリーンなエネルギーを供給するために建設されました手取川ダムも、早いもので30年以上の月日が流れました。手取川の水環境はよくなったでしょうか。当初の人たちは、川がよくなることを信じていたのです。それなのに、今の川の現状はどうでしょうか。もう一度手取川を見詰め直していただきたい、そんな気持ちでいっぱいでございます。 手取川はだれの川でもなく、地域社会全体の川であることは言うまでもありません。水環境がよくなることは、その恵みを受けて生かされているものすべてに対して、よい影響をもたらすことになると思います。太陽がさんさんと輝き、緑豊かで透き通った空間に流れる清らかな水、そんな手取川を思い起こし、もう一度環境づくりを考える必要があると思います。 広報「手取川」という文集がございます。前の鳥越村長の板倉武雄さんの文章が載っておりました。「きれいな川が欲しい。きれいな清流の川が欲しい。どぶ川は嫌だ。青いこけのぬるぬるの川は嫌だ。くさいにおいのする川は嫌だ。これでは魚もすめなくなる。きれいな川が欲しい。きれいな清流の川が欲しい」と言っておられました。 また、鶴来町長だった車幸治さんは、「これからの河川整備は、だれもが川によって受けた恩恵に感謝し、川の持つ環境を守り、親しむことのできる整備を進めることが大切」と言っておられました。 そんな中で現在、手取川下流の漁業権区域は、加賀産業道路川北大橋までとなっております。この区間より下流は、漁業権のない区間となっております。石川県条例のアユ釣り解禁は6月16日、いよいよあすでございます。太公望が待っていることと思います。 この区間はまだアユが遡上中であり、小さいものでございます。また、秋の産卵時の産卵場所でもございます。アユ、イワナ、ヤマメ、サクラマス等の内水面魚類の乱獲を防止し、保護と増殖の観点から、手取川の美川河口までを平成25年1月1日の10年に一度の漁業権行使の見直しまでに漁区の拡張を行い、漁場管理の一元化を図っていくべきかと思いますが、市のお考えをあわせてお尋ねしたいと思います。 次に、白山市における耕作放棄地についてお尋ねをいたしたいと思います。 最近、食の安全を揺るがす事件が数多く発生し、改めて食料問題が注目されております。 白山市は、加賀平野の中心をなす農業地帯ですが、高齢化の進行や米価の下落などにより、農業経営が危機的な状況となっております。しかし、世界的な人口増加や国際関係の悪化などを考えた場合、将来、食料不足を来すことは十分考えられます。今後とも、農業を守り育てていくことが重要と考えております。 最近、全国でも民間企業が農業に参入し、みずから野菜生産に乗り出す会社も出てきております。 私どもの石川地区においても、公民館活性化事業の一つとしてふれあい農園がございます。地域の人が自由な時間に農園に来て、草むしり、種まき、水やり、そして収穫をし、とれた野菜などは近くにあります保育所、小学校等の給食の食材の一部としても提供しております。また、保育所の子供たちには、イチゴ狩りもさせておりますし、小学校の子供には、トウモロコシの収穫もさせております。 ことしからは直売所を設けて、新鮮野菜を地元の人に食べていただきたいと思いながら今、計画を練っておるところでもございます。ぜひ、一度石川地区のふれあい農園に足を運んでいただきたい、そんな思いでもございます。地産地消そのものでございます。 そんな中で、この白山市には耕作放棄地はどれくらいの面積があるのでしょうか。この放棄地を、所有者と話し合い、自分で畑をして作物を育てたい人に貸してあげる、そのような手だてはないものでしょうか。このままですと、先祖が汗水流して耕した土地も、ヨシやススキで覆われ、もとの原野に戻るのは目に見えております。 きのう、私ちょうどこの時間帯には、皆様御存じかと思いますが、山梨県に上九一色村という村がございます。きのうの今ごろ、そこにおりました。本当に小さな、富士山ろくの谷の山合いの村ですけれども、耕作放棄地もなく、小さな猫の額ほどの畑もきれいに耕して、里へおりる人なく、本当にきれいな小さな上九一色村になっておりました。非常に印象深く通ってきたわけでございます。 そんなわけで、私も何とか過疎化解消に協力しようと、里山の休耕田をお借りしまして、この春から淡水魚の育成をやっております。成長を楽しみながら、週に3回か4回、早朝えさやりに通っておるところでもございます。 その集落のお年寄りの人は、どんな形でもいい、人が村に来てくれればいいと。村を離れて山をおりるから、奥山にいるクマやイノシシも一緒になってこの里山におりてきているのが現状ではないでしょうか。今後、この耕作放棄地の今後について、市ではどのような考えを持っているか、お聞きしたいと思います。 以上、2点についてお願いいたします。 以上で私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの安田議員の質問にお答えいたしたいと思います。 内水面の漁業についてということでありますけれども、これは産業部長より答弁をさせようというふうに思っておりましたけれども、最初にされましたので、私の考え方を少し述べて、産業部長のほうから詳細に答弁をさせていただこうと、こんなふうに思います。 確かに、我が白山市、合併いたしまして、一級河川水源から河口まで持っておる自治体というのは、全国では白山市だけであります。それだけに、やはり手取川に対する親しみ、歴史、そういうものが非常に深いわけであります。 ところが、残念ながら、これは一面は物すごいいいんですよ。ダムができたことによって水害がないとか、それからまたそのことによって県水を供給できるとか、いろんな面でいいんですけれども、ところが、ダムができたために節水されまして、常日ごろ流れる水量というのが非常に少なくなっております。そういう面で、確かに漁業とか、あるいはまた観光面での水の量というものを考えると、ちょっとやっぱり疑問であることには間違いない。 やはり、川であれば、少しずつ水が流れて、清らかな水、そしてその周辺の環境、特に緑というものに囲まれた河川というのは、非常にすばらしいものがあると私は思います。そういう面で、やはりもっともっと知恵を出して、常日ごろ手取川においてもある程度の水量が流れておる。これは、後ほど北村議員も大日川につきまして質問があるわけですけれども、これがダムができて、特にダムの水が小松の木場潟を正常化するということで、相当の水量が流れている。これは、北村さんに答弁するわけですけれども、そういうようなことを考えており、現実に鳥越の大日川の水というのはやっぱり少ないわけです。 こんなことをやっぱりもう少し県のほうも考えていただいて、そしてある程度の水量を流して、川の役割というものが単なる耕作するための水量、用水、それも大切でありますし、それからまた、やはり日ごろの川の環境というものも考えるときに、もう少し配慮が必要じゃなかろうか。こういったことは、強く議会の皆さんと我々執行部とが相協力して、県のほうへも強く要望する必要があるだろうというふうに思っております。 そういう面で、今度、手取川の漁業組合が一緒になっていこうという計画があるようでありますけれども、できればそういうふうにして、お互いに協力して手取川を守り、そしてまた手取川のよさというものを十分に出して、これが市民全体に潤いをもたらすということにもつながっていけばいいなというふうに思っているところでございます。 さて、もう一つの問題は、耕作放棄地の問題でございます。 昨年の9月に農業委員会の委員による調査が実施され、結果、市内には主に山ろく地帯で17.2ヘクタールの農地が、耕作放棄地として報告をされたわけであります。 市内耕作放棄地については、有害鳥獣である猿やイノシシによる農作物被害や、農家の高齢化に伴い生じてきたものと思われ、地域にとっては重要な課題であるというふうに私も認識しておるところであります。 一方、国においては、食料自給率の向上、食料供給力の強化を図るため、耕作放棄地の解消に向けた取り組みを今、強く進めてきておるところでございます。 本市においても、耕作放棄地の再生利用と解消に向け、本年3月に白山市耕作放棄地対策協議会を設置いたしたところであります。また、これに先立ち、昨年12月には白山市鳥獣害防止対策協議会も設立されており、今後は両協議会が連携して、鳥獣害対策を行っていくことといたしております。 今年度の取り組みとしては、鳥獣害防止対策用の電気さくを本年5月に、鳥越地区相滝町の約3ヘクタールの農地を対象に設置をいたし、また、今月中には、尾口地域の女原でもこの電気さくを設置することといたしております。今後は、その結果について検証することといたしております。さらには、土地所有者の方への意向調査もあわせて実施することといたしております。 また、平成18年度から、県とともに白山ろくの耕作放棄地2カ所において実施してきた和牛放牧については、鳥獣被害の抑制に大きな効果があることから、今年度は3カ所で実施することといたしております。 いずれにいたしましても、耕作放棄地の解消と防止には、地域の実情に合った適切な鳥獣害対策が極めて重要であることから、山ろく地帯の特性を生かした利用方法も考え、地域とも十分協議しながら取り組んでまいりたいというふうに思います。 こうした対策が行き届けば、私は、あるいは他の都会の方で農業をやりたい、畑をやりたいという高齢者の方もおいでると、定年後の皆さん、そうした皆さんの希望にもこたえるようにこれから努力し、白山市の中でこうした放置された農地がないように、そしてまたみんなに利用していただけるように努力をすることが大切だと、こんなふうに思っております。 ○副議長(前多喜良君) 桶屋産業部長。 〔産業部長(桶屋栄造君)登壇〕 ◎産業部長(桶屋栄造君) 安田議員の内水面漁業についての御質問にお答えをいたします。 御指摘の市内4つの内水面漁協には、日ごろより水産資源の増殖や河川環境の保全、さらにはアユやイワナなどの学童による放流事業を通じて、川の大切さを学ぶ自然学習の実施など、多方面にわたって御尽力をいただいております。市といたしましても、大変感謝をいたしているところでございます。 御質問の合併問題につきましては、平成19年5月に4つの漁協の代表者による合併協議会が設立され、市ではこの合併推進のための補助金や事務的な面での支援・協力を行ってまいりました。 この会議では、4つの漁協が抱える問題点や将来の漁協のあり方など、お互いに意見を出し合い、県の水産課にも助言をいただきながら、合併に向けての協議が進められてまいりました。しかしながら、本年2月、白峰漁協は単独で進みたいとの結論を出し、ただいま現在は手取川、直海谷川並びに尾口・吉野の3つの漁協の間で、年内の合併を目指して鋭意協議が進められているところでございます。 市といたしましても、4つの漁協での合併とならなかったことにつきましては、大変残念に思っております。合併によりまして組合の経営基盤が強化され、漁場管理や河川環境の保護活動が充実することにつきましては、大変望ましいことでありますので、今後ともこの協議会に対してできる限りの支援を行ってまいりたいと考えているところであります。 次に、手取川の水環境に対する安田議員の思い、お気持ちにつきましては、今ほど市長のほうからの答弁にもありましたけれども、私もこの濁り水と申しますか、全く同じ思いでございます。 また、本市の総合計画「白山みらい創造プラン」においても、自然環境の保全は第1章の第1節に位置づけられておりますように、まちづくりの最も重要な課題の一つであると思っているところでございます。 そんな中で、ありがたいことには、先ほどの漁協の皆さん方の活動もそうですし、また、流域の商工会や商工会議所青年部の皆さん方が中心となった「手取川クリーン大作戦」も毎年実施されるなど、河川環境保全に向けた取り組みが着実に広がりを見せているのであります。 手取川は、発電、農業用水として利用されるほか、多くの水産資源をはぐくみ、また、市民の憩いの場ともなっており、有形無形に多くの恵みをもたらしてくれております。これからも、この手取川を官民一体となって守っていかねばならないと、強く思っている次第でございます。 次に、川北大橋より下流域漁業権についての御質問であります。 安田議員御提案のように、漁業権の区域が拡大されれば、確かに水産資源の繁殖・保護という点では大きな効果、利点があろうかと思います。しかしながら、当該区域につきましては、現在もすべり漁が行われていたり、また、県が定める採捕の禁止区域、禁止期間以外は、だれもが自由に釣りを楽しめる憩いの場となっていることも事実でございます。 したがいまして、この漁業権の拡大ということにつきましては、関係する地域の皆さん方の意向も確認をしながら、許可の権限を持っているのは県でございますので、県当局と内水面漁協との間で十分に協議していただくことが肝要ではなかろうかと、かように考えている次第でございます。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 20番、清水芳文君。 〔20番(清水芳文君)登壇〕 ◆20番(清水芳文君) 通告いたしました3点につきまして質問を行います。 まず初めに、白山市の環境施策についてであります。 第1点目は、EMを活用したプール清掃の拡大についてであります。 昨年9月議会で提案いたしましたEMを活用したプール清掃の実施拡大は、これまでの千代野小学校、北星中学校に新たに蝶屋小学校が加わりました。先週の月曜日、その蝶屋小学校で初めてのプール清掃が行われ、翌日の新聞にも記事が載っておりましたし、取材に来ておりましたテレビ金沢では、当日の昼と夕方のニュースで、早速その模様を紹介しておりました。蝶屋小学校では、しっかりした成果があらわれたため、EMを活用したプール清掃を来年も実施するそうであります。 このように、EMを活用したプール清掃は大変取り組みやすく、しかもその成果が一目でわかるなど、環境教育として極めて有効であり、県内の小・中学校でも実施する学校がふえております。EMを活用したプール清掃を県内で初めて実施した白山市として、また、環境教育の一環として、もっと積極的に取り組むべきであると考えます。さらなる実施の拡大を提案いたします。 第2点目は、EMだんごを活用した水質浄化についてであります。 今お話しいたしましたプール清掃のほかにも、EMを活用した環境施策はたくさんありますが、今、最も注目を浴びておりますのがEMだんごであります。 EMだんごとは、簡単に申し上げますと、EMを培養した液を、石などを取り除いた比較的固まりやすい土によくまぜ合わせ、卵かテニスボールくらいの大きさに丸めたものであり、1週間ほど陰干しで乾燥させ、表面に白いかびが生え固まるとでき上がりであります。川、潟や沼、湖などプールと違い、多少でも流れのあるところでEMを使うには、液状のEMではなく、だんご状のものがよいということで考案されました。 でき上がったEMだんごを川や沼に投下すると、少しずつだんごが崩れていき、溶け出したEMの作用で徐々に水質が浄化されていきます。きれいになった川や沼などには、汚染によってすまなくなった魚など、さまざまな生き物がどこからともなく戻ってきて、再び生息するようになったという結果が話題になり、今、全国各地でEMだんごの取り組みが開始されております。 私は、まずは環境教育の一環として取り組んではどうかと考えます。児童・生徒にEMだんごづくりから川などへの投下、投入後の観察など、環境にどのような影響を及ぼすのかという取り組みであります。 投入場所としては今、安田議員からもお話のありました手取川流域など水質が汚染されたと思われる場所、または絶滅が危惧されておりますトミヨがすむ安産川や、ホタルが生息する場所などが考えられます。また、水産漁業にも活用できるようでありますので、イワナやシャケなど、市内の養殖施設にも協力してもらってはいかがでしょうか。 環境教育の一環として、EMだんごを活用した水質浄化の取り組みを提案いたします。喜田教育長の御見解をお伺いいたします。 第3点目は、屋上緑化運動の推進についてであります。 3月議会では、建物の壁面緑化、緑のカーテン運動について提案いたしました。今回は、建物の屋上緑化についてであります。 昨年、屋上緑化運動の先進地であります埼玉県戸田市を訪問し、屋上緑化フェルトガーデン戸田事業を視察いたしてまいりました。 市役所屋上に、リサイクルで集めた古い布を主材料としたフエルトと家庭の生ごみで堆肥化された土を重ねてつくったパレットを敷き詰め、芝生や小さな草花が植えられておりました。そのほかにも、屋上に観葉植物を植え、テラスやベンチを置いて憩いの場、いやしの空間とする緑化運動や、ガーデニングから野菜の栽培を行う緑化運動、さらにはレストランの屋上では、食材の野菜を初めハーブやスパイスなどを栽培している実用タイプの緑化運動など、さまざまな取り組みがあります。 まずは、公共施設の屋上緑化を図りながら、一般家庭や民間企業でも屋上緑化するところには補助制度を設けるなど、普及推進の支援策を講ずることを提案いたします。 第4点目は、表彰及び助成措置の条例化についてであります。 平成17年に発効いたしました京都議定書において、日本は2008年から2012年までの第一約束期間に温室効果ガスの削減目標を1990年比で6%と決め、合意したことは3月議会でも述べました。 今、次の約束期間であります2013年から2020年までの中期目標について、政府は6つの選択肢を示し、絞り込みの検討に入っております。6つの案では、1990年比の4%増から25%減まで、大きな開きがあり、これから3つ目の7%減の案を軸に検討されるようであります。 ちなみに、既に中期目標を決定しているEUは、27カ国全体で20%の削減、ドイツは単独で40%、イギリスも単独で26%の削減目標を決定しておりますし、温室効果ガスの削減に出おくれたアメリカでも、2005年を基準年として14%の削減目標を示しております。 この中期目標は、2013年以降の温暖化防止の国際枠組み交渉と直結する重要課題であり、公明党の斉藤環境大臣は、今後、日本が削減量について国際交渉を行うことを考えると、特定の数値だけではなく、柔軟な交渉を行うためには、15から20%減という幅を持たせた目標のほうがよいことを表明いたしております。 このような中、白山市では、去る2月に市環境審議会から「温暖化対策条例制定の基本的な考え方」について答申が出され、現在、年内の制定に向け作業中であると聞いております。 今後、白山市として、地球規模の温暖化対策に取り組む上で、多くの市民の理解と協力が必要不可欠となってまいります。答申の中にあります表彰及び助成措置を検討中の条例の中に盛り込むことを提案いたします。角市長の御見解をお伺いいたします。 次に、消費者行政の推進についてであります。 公明党太田代表が、昨年1月の衆議院代表質問において主張いたしました「消費者庁」の設置につきましては、先月末の参議院本会議において、消費者庁設置関連三法案が全会一致で可決し、成立いたしました。 消費者庁の設置は、食の安全の確保をどうするのか、湯沸かし器の問題やこんにゃくゼリーなどなど、また、事故で亡くなられた方が出たことにどう対応するのかという問題がありました。そして、このような問題に直面したとき、どこに訴えたらよいのか。各県にあります消費生活センターなどの機関が取り上げても、生活者と生産者とを結ぶ各省庁がなかなか消費者側に立った政策を反映しづらかったり、縦割り行政の中で、多くの省庁にまたがった問題には対応策の結論が出にくいという面がありました。そこで、消費者側に立った権限を持った省庁が必要になってきたという背景があります。 360日、相談や苦情を受け入れられ、直ちに集約して公表され、迅速な対応によって被害の拡大が阻止される。また、生産者側には商品の回収命令を出したり、罰則を設けることができるようにもなりました。 今後、生活者側、消費者側に立った政策が打ち出されることは、生産者側に立ってきたこれまでの政治を変えることになりますし、何より与野党逆転している参議院で、しかも全会一致という形で可決したことは大きな意義があると考えます。そして、全会一致ということで、ことし9月にも設置されるのではないかと言われております。一日も早い消費者庁の設置を望む一人であります。 さて、政府は、この消費者行政を活性化させる基金設置のために、平成20年度補正予算で150億円、今年度補正予算で新たに110億円、合わせて260億円を計上いたしました。地方の取り組みとして、都道府県では消費者行政活性化計画の策定を、市町村では内閣府が示した消費生活センターの設置・拡充、相談員の育成・研修など、8つの支援策から2つ以上を盛り込んだ活性化プログラムの策定を行い、事業を推進いたします。 今定例会に上程されました補正予算の中、消費者生活対策事業として、これまでの収入役室を改修し、新たに消費生活センターの設置工事費など1,230万円余りが計上されました。これまで、市民の間から、相談に行っても窓口での対応ではほかの人に相談内容が聞こえてしまうなど、苦情を聞いておりましたので、きちっとした相談室の設置は市民にも大いに喜ばれるところとなると考えます。 しかし、せっかくの設置も、開設が平成22年度になることと、人員がこれまでの市民相談室のままであることは残念であります。決して、今の3人で物足りないと言っているのではありませんので、誤解しないでいただきたいと思います。 先ほど申し上げました活性化基金を活用して、相談員の育成・研修を初め担当職員の人件費にも充当できることになっており、金沢市や七尾市が取り組むことを表明しております。せっかくセンターを新設するのですから、あわせて窓口強化を図るべきであると考えます。ハードとソフト両面の充実が必要であると考えます。消費生活センターの設置に伴う窓口強化のための職員増並びに相談員の育成を提案いたします。 最後に、AEDの設置並びに救急救命講習会の拡充についてであります。 第1点目は、市内28の公民館の設置拡大を再度提案いたします。 皆様も記憶に新しいと思いますが、本年3月、東京マラソンに出場していたタレントの松村邦洋さんが、15キロ手前付近で立ちどまると、崩れるように倒れ、心肺停止状態に陥りました。駆けつけた医師がAEDで呼吸を回復させ、すぐに病院へ搬送したおかげで、松村さんは九死に一生を得ました。 体重128キロ、でぶキャラの松村さんではありますが、これまでフルマラソンには4回挑戦しており、一昨年のオーストラリアでの大会で、9時間はかかったものの初めて完走、昨年も同じ大会に参加し、2時間以上も短縮して、7時間以内で完走した経歴がありました。倒れた原因は、急性心筋梗塞による心室細動であり、これまで経験もなければ、前兆もなく、十分な体調で大会に臨んでいたそうであります。 さて、話はAEDの設置のほうになりますが、これまでも公共施設への設置を訴え続けてまいりました。市役所本庁・支所、市内のすべての小・中学校、病院や温泉施設、体育施設と設置が拡充してまいりました。あと残すは、28の公民館だけであります。 昨年3月議会でも同じことを訴えましたが、地域の貸し出し用としても必要であると考えます。 本年4月27日に発行されました、東洋経済新報社の都市データパック2009年版「住みよさランキング」において、我が白山市が総合評価で12位にランクされました。その5項目の中に安心度があります。すべての公民館にAEDを設置することによって、市民の安心度が増し、さらにランクアップが期待できます。28カ所の公民館への設置を再度提案いたします。 第2点目は、救急救命講習会の充実についてであります。 一昨年の3月議会、AEDの設置も大事ではありますが、いざというときに的確な救命措置ができるかどうかが大切であり、市役所職員を初め体育施設利用者や市内中学校の全生徒を対象に、救急救命講習の充実を訴えましたが、その後の実施状況はいかがでしょうか。 市民の方に尋ねますと、まだまだ講習会に参加していない人が圧倒的に多く、中学生に尋ねましても、保健体育の授業で救命措置については習うが、実際に講習会を受けてもいないし、AEDにもさわったことがないという人がほとんどでありました。白山石川消防本部では、毎日のように救命講習会を行っておりますが、現状を知って驚きました。再度、救命講習会の充実を訴えます。 第3点目は、AEDの設置補助について、制度の創設を提案いたします。 白山市のホームページを見ますと、本年3月末現在、白山市内のAED設置状況は、公共施設に48カ所、民間施設に21カ所設置されております。公共施設は、公民館に設置されればほぼ完了であると考えます。今後は、行政として、民間の企業や団体への設置拡充を推進しなければならないと考えます。 しかし、昨年来の経済危機は全治3年と言われており、AEDの設置を検討していた企業などでも、景気が回復するまで見合わせているようであります。 そこで、今求められているのが設置に対する補助であります。現在、国・県・市においても、AEDの設置には補助制度はなく、唯一商工会議所や商店街振興組合などが一体的にAEDを整備する事業に対して2分の1を補助する、経済産業省による中小商業活力向上事業だけであり、その事業を活用して、千代尼通り商店街にAEDを設置する補正予算が今定例会に上程されております。 岩手県花巻市では、市内の宿泊施設に限りAED設置の補助制度を導入いたしておりますし、栃木県栃木市では、本年度より市の単独事業として、民間の保育所や幼稚園に限りAEDの設置補助を導入しております。 国・県の補助制度のない中ではありますが、もしかしたら全国初となるかもしれません。白山市単独事業として、民間企業や団体を対象にしたAED設置への補助制度の創設を提案いたします。 角市長の御見解をお伺いいたしまして、一般質問を終了いたします。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの清水議員の御質問にお答えいたしたいと思います。 AEDの設置につきましては、早くから清水議員から提案があり、それぞれの公共的な施設等にも配置をいたしておりますし、今後も、公民館への設置については積極的に検討し、設置を認めていきたい、こんなふうに思ってもおります。詳細につきましては、健康福祉部長より説明をいたします。 また、屋上緑化補助制度等については、市民生活部長よりそれぞれ答弁をさせますが、公共的な施設の屋上緑化というのはなかなか、やはりそういう建設設計の中でもそういうことが必要であるわけですけれども、私は今、公共施設としての小学校等の建築を進めておりますと、どうも皆さんのほうから、現実この地域に合った、環境に合った建物と、こうなりますと屋根がかわらとか、そういうことになりますとなかなかこれは難しい問題でもあろうかと、こんなふうに思っております。 これは、市民生活部長より詳細に説明をさせます。 消費生活センターに対する御質問でございます。 消費者相談所につきましては、提案理由でも説明いたしましたように、先ほど清水議員もおっしゃったように、これまでの収入役室を消費生活センターに改修したいというふうに思っておるところであります。 消費者相談につきましては現在、3名の職員によりまして対応いたしておりますが、多様化する消費者相談に対応するための専門的知識と資格を持った消費生活相談員の雇用が不可欠でありまして、国の平成21年度補正予算の消費者行政活性化基金を活用した上で、センター開設の際、新たに消費生活相談員1名の雇用を考えておるところであります。 また、職員、相談員の育成については、国民生活センターや県消費生活支援センターの研修を積極的に活用し、職員、相談員の消費相談能力のさらなる向上を図ってまいりたいというふうに考えております。 なお、国において消費者庁の発足が早まることなどから考えましても、本市消費生活センターにつきましても、年内の開設を目指したいというふうに思っております。 ○副議長(前多喜良君) 喜田教育長。 〔教育長(喜田紘雄君)登壇〕 ◎教育長(喜田紘雄君) 環境教育の一環としてのEM菌活用についてお答えをします。 EM菌を活用したプール清掃について、今年度は千代野小学校と蝶屋小学校の両校で実施し、その成果の検証を行いました。両校とも、水の濁り、におい、ぬめり等が軽減し、EM菌の一定の効果はあったと聞いております。 また、児童によるEM菌の培養についても、環境教育の一環として授業に位置づけ、ペットボトルに培養したEM菌をプールに散布しました。子供たちも、環境や人体に優しいEM菌の働きについて高い関心を示していたとの報告を受けております。 今後は、中学校の室内プール等でもEM菌の効果があらわれるのか、もう少し検証していきたいと考えております。 次に、EMだんごによる水質浄化についてですが、清水議員が御説明されましたが、EMだんごとは、EM菌を泥や土と一緒に練り込み、だんご状にして発酵させたものをいいますが、現在、東京の日本橋川や神田川で投入され、水質浄化の取り組みを行っていると聞いております。 こうした各自治体におけるEMだんごを用いた水質浄化は、川にすむ小さな生物の生態系がよみがえるものとして注目を浴びていることも事実です。しかしながら、一方で、その成果の検証がまだ不十分であるという意見も一部にあることから、今すぐ教育の場での実践については、EMだんごによる水質浄化の十分なる成果や検証を見た上で、慎重に進める必要があると考えております。 以上です。 ○副議長(前多喜良君) 小西健康福祉部長。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長(小西貞義君)登壇〕 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長(小西貞義君) AEDの設置及び救急救命講習会の拡大につきましては、市では平成18年度より、松任海浜温泉を初め全小・中学校及び主な体育施設に35台のAED(自動体外式除細動器)を設置してきたところでございます。 御提案の公民館へのAEDの設置につきましては、心肺停止状態を蘇生する上で有用な機器でありますので、今ほど市長が申し上げましたが、順次設置できるよう前向きに検討してまいりたいと考えております。 また、小・中学校や公民館での救急救命講習会の開催については、昨年から鶴来消防署が管内5カ所の公民館で定期的に講習会を開催しており、松任消防署においても随時公民館や小・中学校の講習会を開催しているところであります。 さらに、市では、今月の29日に市民を対象としたAED講習会を開催し、心肺蘇生法やAEDの使い方を普及していきたいと考えております。 次に、AED設置の補助制度の創設についてでありますが、市内においては国の補助制度を活用して設置した商店街もありますが、市単独での補助制度については、今後の財政状況等を踏まえ、検討していきたいと考えております。 以上です。 ○副議長(前多喜良君) 木村市民生活部長。 〔市民生活部長(木村 茂君)登壇〕 ◎市民生活部長(木村茂君) それでは、清水議員御質問の屋上緑化運動の推進につきましてお答えをさせていただきます。 ヒートアイランド対策を初めとする環境問題の改善につきましては、緑をふやすことが最も身近で有効であるということで、これまでもお答えをさせていただいたところでございます。 屋上部分に芝生を敷いたり、あるいは植栽をすることで省エネ効果や自然の緑に囲まれ、また、親しむことでいやしの空間が創出されるということでございます。 議員御提案の公共施設の屋上緑化につきましては、建物の屋根の構造が陸屋根である、あるいは陸屋根であっても、市長が申し上げましたとおり、防水の問題、それから植樹した際の根の張りの関係で漏水等、そういう問題が出てきます。したがいまして、当初からそういうふうな構造にすることが大事かなというふうに思っておりますので、今後、施設の改築等の機会にあわせながら、検討あるいは導入をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 また、緑化面積に応じました一般家庭や、あるいは民間企業への補助制度の創設につきましては、今後の重要な検討課題というふうに考えておりますが、当面は個人に対しては県のエコリビング支援モデル事業、これにつきましては限度額が25万円になっておる補助制度でございます。また、企業に対しましては、限度額が5,000万円の融資ということでございますが、県の環境保全資金融資制度を活用してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 次に、表彰及び助成措置の条例化についてでございますが、気象庁が毎年、国内3カ所で観測しております温室効果ガスであります二酸化炭素の濃度につきましては、昨年、観測史上最高の数字を出したと、観測したと5月10日の新聞に報道されておったわけでございまして、温暖化問題につきましては、国境を越えた地球的規模の人類共通の最重要課題であるというふうに認識をいたしておるところでございます。 したがいまして、本市といたしましても、市民とともに地球温暖化防止の課題につきまして、地域の特性を生かし、自分たちの課題として身近に取り組むために、議員お話のとおり現在、県内では初めてとなる条例の制定事務を進めておるところでございます。 地球環境問題への対応につきましては、市民、それから事業者、そして行政が相互に協力しながら、環境に配慮した行動をとることが一番大切であるというふうに認識をいたしておりますので、市民・事業者によります自主的な取り組みのさらなる推進を図るために、お尋ねの表彰規程を新たに設けることといたしまして、地球温暖化対策に著しく貢献した技術や活動につきまして、その業績の公表や、あるいは表彰を行うことにいたしたいと考えておるところでございます。 具体的には、個人、市民団体、そして事業所が、地球環境保全に関して積極的に活動し、あるいは他の模範となるすぐれた取り組み等を対象にいたしたいというふうに考えております。 また、助成措置につきましては、地球環境保全のための施設整備、例えば自然エネルギー導入施設、あるいはエネルギー効率化施設の整備、それから省エネ施設への改修、屋上や壁面の緑化事業がございますが、県の融資制度を有効に活用し、あわせまして今後検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 19番、竹田伸弘君。 〔19番(竹田伸弘君)登壇〕 ◆19番(竹田伸弘君) 御苦労さまでございます。御手洗地区の竹田でございます。 午前中、石地議員も最初に、初めての質問ということで、軽体育館のお話もございました。松任地区には笠間地区ともう一つ、御手洗地区もないわけでありまして、今から軽体育館をやるというときに、合併していつの間にか頓挫したという経緯もありますので、ぜひ笠間と御手洗地区と、ほかの地区もぜひあればと思います。軽体育館でなくても、中には重体育館でもというお話もありますので、またお願いしたいわけです。 私のほうから、計画はありますけれども、一向に進まない野球場について質問したいと思いますけれども、実はその前に、5月19日から文教福祉常任委員会で視察に行ってまいりました。初日に、村本委員長の報告もありました。非常にショックだったと。 午前中、大口議員のほうからも質問があったとおりですけれども、ちょっと私なりの感じ方等を最初に述べたいと思います。 東京の江戸川区の小学校の校舎を使用して実施しているすくすくスクールでありますけれども、今ほど言いましたけれども、大変ショックを受けました。学童保育に関しては、白山市においても、この近隣の市町村においても、施設の場所の確保や運営費など多くの課題を抱え、いろいろ問題になっております。特に、場所がない、施設が建たない等々で問題になっておりますけれども、東京都の江戸川区では学童保育の施設を建設しておりません。説明員は、学童保育について、施設の建設に1億円が必要で、73校の小学校にそれぞれ建設すると73億円必要で、財政状況が厳しいことから、学校の校舎を利用し運営している。学校の校舎自体、市役所が建設したもので、利用するのは当然でしょうというふうに言われておりました。 私は、こんなやり方ありかと、反則ではないかというふうに思いましたけれども、当初、江戸川区では、学校側も学校任せになるのではと拒んでおったそうですけれども、スタッフがすべて運営していることから、問題がないというようなことをおっしゃっておりました。 このすくすくスクール事業の予算は8億9,566万円で、区内73校のすべてで実施しており、2万4,266人の児童が登録しているということです。これも一応報告でされておったとおりであります。 行政がお金を出し、学校が場所を提供し、地域がボランティア活動をし、三角関係で成り立っていると。このすくすくスクールという放課後児童クラブを発展させた取り組みは、国からも高い評価を受けて、3年間で全国から150件を超える視察があったということであります。 説明では、学校で教わらないものをやっています。そろばん教室、ピアノ、よさこいソーラン、琴や笛、縄跳び、サッカー、野球などで、ケーキづくりのときなどは別に徴収しているけれども、少ない金額だということであります。 ボランティアの方も、一緒に説明されておりましたけれども、そのボランティアの方も、「子供たちと一緒に楽しもうという気持ちでやっています」というふうに言われておりました。 放課後真っすぐ帰りなさいと大人は言うが、子供たちはもう少し遊びたいのです。子供と地域の大人の触れ合いが顔見知りになり、地域であいさつを交わし、地域全体が健全育成の場となると。学童保育を担当し、教育長も経験された江戸川区長の豊かな人間教育、立派な人間形成、子供は地域で育つのですという信念のもと、実施されたそうであります。 4年生以上は、習い事やスポーツクラブに行く子が多く、1年生から3年生までが多く、7割の子供たちが登録しており、多くの子供たちは歩いて帰れる範囲に家があるとのことです。通学時間や料金・運営費、学校との関係もありますけれども、子供たちのためになるようなことが、白山市でも大いに参考になるのではと思います。 何か内灘のほうでは、各学校で放課後児童クラブを実施しておったそうですけれども、子供の数が多くなって、現在は別のところでということでありますけれども、北陸が一番おくれておると言う方もおいでます。ぜひ、興味のある方は、担当されている方は、東京都江戸川区のホームページを一度見たほうがいいんじゃないかということで、冒頭に述べさせていただきました。 さて、今6月議会で補正予算が提案をされ、市道の補修や学校の施設整備、地デジ対応などの整備にかかるということですが、特に市内においても市道の整備、県においては県道の整備が既に始まっております。 国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金による市道整備の補正予算は、昨年も建設企業常任委員会でも取り上げておりましたけれども、多くの地区、町内会から「道路が傷んでおるので直してほしい」と、行政は予算がないというような状況の中、この交付金で要望にこたえることができると思います。 市道の補修などライフラインの整備と福祉、医療、教育などの優先順位が上なのはわかりますけれども、財政に余力が出れば、念願の硬式野球ができる野球場の建設に道が開けると思い、質問したいと思います。 合併前の旧松任市時代に総合運動公園の、現在、人工芝が張ってある多目的運動広場--現在サッカー場ですけれども--が野球場になる構想も一部でありましたけれども、狭く、具体的な計画に至らないまま消えてしまいました。 議長の許可をいただきたい。当時の資料を持ってきたんですけれども、当時の松任総合運動公園の完成予想図、これ陸上競技場、プールがあって、柔剣道場、道場があって、今サッカー場になったところが明確に野球場の格好していますね。旧松任市議会時代から、何回も質問しておりますけれども、いつの間にやら頓挫してしまいました。 以前のこと、正確に発言しなくてはなりませんから、会議録を調べてみました。私、合併してからも質問しております。平成17年第1回の定例会、合併して初めての議会ですけれども、多くの野球好きの市民が待ちこがれている野球場の建設を検討していただきたいという私の質問に対して角市長は、「前向きに野球場の建設を考える必要があるが、非常に大きな財政負担になる。しかし、単年度でやるには不可能だが、今から少しずつ用地を確保するとか、用地を確保したら一時的に硬球の野球もできるようなグラウンド整備をやる。そのうちに随時スタンドをやっていくとか、いろんな方法がある。財政の許す範囲で検討を進めたい」と答弁されております。 その翌年、平成18年第2回定例会、6月議会ですけれども、私は、その後どうなっているのか、進捗状況があればお聞かせくださいという質問をしております。その質問に角市長は、「白山市内にすばらしい硬式野球場ができればいいなと思っているが、今の財政状況ではとても不可能で、時期を待つしかない」というふうに答弁されております。 ことしの4月の文教福祉常任委員会でも、実は私発言しておりまして、野球場をつくる話について、これまで3回ほど質問しておりますが、市長の答弁では、土地を購入し、順番に整備をしていくということだが、どこまで進んでいるのか。進んでいなければ、ぜひ進めてほしいという質問をいたしております。 その答弁、スポーツ課長は、「野球場の建設は、これまでの懸案事項であり、現在、具体的な箇所や名称はありませんが、都市計画マスタープランにものせてあります。具体的な部分はこれから早急に検討・協議を進めていかなければならないと思っている。実際、相木野球場は、ここ数年来に区画整理に入ると見込まれており、これらを見据えて検討していきたい」というふうに答弁されておる。 私はこの答弁に対して、そう言いながら10年以上たっている。庁舎内に担当課だけでなく、検討委員会を立ち上げてほしいということを言いました。その答弁です。スポーツ課長は、「内部で検討委員会をつくって進めていかなければならないか、その検討から始めていきたいと思う」というふうに答えられている。 同時に、喜田教育長は、「検討委員会の設立となれば、かなり前向きになりますので、このような意見があったということを市長部局へ伝えたいと思います」というふうに、市長部局ですから、市長に言われたかどうかは、ちょっと私よくわかりませんけれども、同時に、この委員会では藤田議員もおりまして、藤田議員も「野球場の件は私もお願いしたいと思います。総合計画の中後期計画の中では相木球場がなくなって、白山市の野球場は新設することになっていると思いますので、計画を含めて考えてほしい」というふうに発言をされました。 ぜひ、もう一歩踏み込んだ検討を行う検討委員会を設置していただきたいというふうに私は思います。 財源の確保、候補地の検討と規模、名称も含め、たとえ長期になっても、希望が持てる、期待する市民に進捗状況が見える検討をと思います。 例えば、候補地として、北陸自動車道と海側幹線が交差する付近はどうかと思います。現在、地域高規格道路、金沢外環状道路(海側幹線)の整備が進んでおりますが、そこには白山インターチェンジも予定されております。交通の便もよく、金沢や小松方面からのアクセスには適していると思いますし、高速道路を利用すれば、富山・福井から来ることも可能であります。今後、さらに道路整備が進めば、加賀からも能登からも便利な場所になりますし、そのほか、C・C・Z・や美川インター付近も候補地として適しているのではと思います。 金沢や、小松市、加賀市などで高校野球や大学野球、BCリーグの試合が行われているように、白山市でもと、プロ野球が試合できる規模の屋根つきドーム球場建設を夢見ておりますけれども、財政の裏づけや県・国の協力なしに計画の前進はないかもしれませんが、そういったことも踏まえ、ぜひ野球場建設検討委員会を設置していただきたいと思います。 きょうの答弁によって、9月議会に北嶋議員が再度質問するという段取りにもなっております。 角市長は、議会でも家に帰っても、野球場をつくらんのかと言われ、頭が痛くなるというようなことも言われておりましたけれども、ぜひ先が見えてくるお答えをいただきますように期待をして、質問を終わります。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの竹田議員の御質問にお答えいたします。 今、夢のようにという話ですけれども、これは私が実は申し上げておったわけでありまして、私はもともとから野球場は必要だと。というのは、鶴来にもすばらしい、白山郷公園野球場があります。整備されております。あれを拡張して大きいものにできれば、本当はいいんですけれども、硬式の野球場というのは白山市にはないわけです。 私は、夢のようなことで、竹田さんがこの質問をするということをお聞きして、竹田さんと話しておっただけに、これは夢だぞと言って、私は話しておったんです。というのは、石川県で実は県立の野球場がありましても、プロ野球の巨人が来るような野球場がないんです、はっきり言って。 だから、以前に私が県議会のときに、当時の県の教育長でありました寺西さんと話をして、県立の野球場をどこかこの松任近くに持ってこれんかと。あんた、教育長しておる間に、何かそういうような道つけてと、こんな話をしたわけです。なぜかと申しますと、せっかくのプロ野球に巨人は絶対に来ない、そんな球場を持っておってもいかんと。だから、やっぱりプロ野球が来て、みんな県民の皆さんが野球を楽しんでいただけるような、そういう野球場をつくったらどうかと。 じゃあ、それは今の県立のが一応あそこにありますけれども、これは後に、私がそう言ってから今の谷本知事が、それなら拡張しようということでしたんですけれども、拡張しても大きい、広いものにならなかったわけですね。ちょうど私が県議会の議長のときでしたけれども、私は完成式に呼ばれて、始球式に出ましたけれども、知事と一緒にやりましたけれども、そういうような思い入れがあるんですけれども、私は、これは行政はできませんけれども、夢ですよ。これは夢で、先にちょっと夢を話をしようと。 やはり、たまに人間も夢を持ったほうがいいと思うんですけれども、何か企業の人がみんなで協力をして、今、竹田議員がおっしゃったように白山インター、金沢外環状道路海側幹線ができる。そういうようなことを考えると、どこか横江のほうになるかな、あの場所でね、ドームの大きいものをつくってですね、そうしてプロ野球も呼ぶということになれば、恐らく高速道路のインターができれば、福井からも、富山からも来ますし、それから環状線ができれば、能登のほうからも来ますし、そういう面では、道路の面でも非常に最高のところが、石川県内を考えても一番中心でいいのが、この白山市のどこか横江あたりではないかと、こんな夢を実は私は思っておりますし、今も持っています。 そういうのは行政はできません。できませんけれども、何か一つ企業でそういうようなことをやっていただければいいなというふうに思いますけれども、これは本当に夢の話でありますけれども。 実は、松任総合運動公園というのは、私が市会議員のときに提案いたしました。その当時、各地区で総合運動場ができたんです。ところが、私が提案したときには、もう既に国のほうではこれまでの総合運動公園の整備は停止すると、とまったんです。ただ、総合運動とカルチャー(文化)を入れた公園なら許可をするということが出ました。 そこで、当時の市長、そしてまた担当の課長、あの時分はまだ部制でなかったので、課長が私の家へ参りまして、これでもいいかということでありましたので、それでも結構でしょうと。もう国のほうは補助金が切られたんですから、カルチャーを入れたそういう運動公園をしようということになったわけです。 私もあの地権者に足を運んで、しかられもしましたし、私は何回か足を運びました。そして、実現したんですけれども、その当時、今、竹田議員がおっしゃったように、その中に野球場を建設する計画はあったわけです。ところが、途中で、今のように多目的な運動広場ということで、今、サッカー、人工芝を張ったあそこになってしまいましたけれども、現実は硬式の野球場としては、やはりあそこは狭かったことは事実です。 ですから、非常にその当時の首長さんや、あるいは担当の職員も非常に苦労した。結局は、完成できんということで、多目的な運動広場になったわけですけれども、私は今でも、やはりせっかく高校が3つもあり、そしてそれぞれ県の大会ですばらしい成績を上げてほしいと激励をして、そしてそれぞれの高校に対して、部活動としても大きなお金を出しておるわけですから、ぜひとも3校ある高校が県の大会に出て相当のいい成績を上げるような、そういう学校ができればいいな、誕生すればいいな、そういったことを考えますと、やはり硬式の野球ができる、練習ができる、そういう場所がないというのが今、現実ですから、非常に情けないというふうに思います。 そういうことを考える中で、私は今、鹿島にも児童公園の中に野球場もございますし、先ほども申しましたように、鶴来にもあるわけですけれども、今、相木の野球場、これも硬式の野球はできませんけれども、これも今、都市計画の中で道路の計画がございます。一番私は手っ取り早く、財政も厳しい中で考えるときには、北安田のあそこに福島印刷の野球場があります。それを今お借りして、あの地域の人がやっておりますけれども、あれをもう少し拡張して、地権者の皆さんの協力をいただいて、そしてあそこをもう少し硬式の野球も練習できるような場所に一時的にしたほうが、市の財政から考えて適当かなというふうに私は思っております。 そして、そのうちに私の夢が実現するか、あるいはまた別個の場所で、硬式野球ができる場所をまた別個に改めてやるか、これはそのときになって検討すべきですけれども、今、当面、御存じのように、合併して財政的に非常に厳しいわけですから、せっかくお借りした福島印刷のあの野球場をもう少し、あの周辺の皆さん、地権者の皆さんの協力をいただいて、あれを拡張した中で、少々のお金で硬式野球ができるように努力をしていければいいなというふうに、これは私は今、竹田議員の質問されておる最中に頭に浮かんだことでございます。 これから、野球場の建設検討委員会を設ける以前に、内部で検討委員会というものを設けて、もう少し御審議をいただいて、そのことで最終的には市民の皆さんの参加をいただいた中で、野球場建設の検討委員会というものを設けたらどうかと、こんなふうに思っております。 そういう中で、議員の皆さんも、こうしたことについてのいろいろと御討議、あるいはまた御意見等を出していただいて、私どもにお話しいただければ幸いと思いますし、あるいはまた議会の中でそうしたことを検討する委員会というものを設けられても、私は結構であると思っております。どうぞ、ぜひ前向きに御検討いただければ幸いと、こんなふうに思います。ありがとうございました。 ○副議長(前多喜良君) 4番、小川義昭君。 〔4番(小川義昭君)登壇〕 ◆4番(小川義昭君) 議席番号4番、市民クラブ、小川義昭です。通告に従いまして、一般質問を行います。 本日は、大勢の市民の皆様、傍聴まことにありがとうございます。 「たからとは くめどもくめども清水かな」、今回も加賀の千代女の句であります。 夏の日、山路の木陰を流れる清水、岩の間から絶えずほとばしる清水、あるいは海浜に砂を吹き上げて、こんこんとわき出る清水。これぞ天の恵みと両手に受け、清冽な冷たい清水で肺腑を潤す爽快さは、命よみがえる思いです。かつて歩いて旅する人たちはなおさらのこと、夏の清水こそどんな金銀財宝にもかえられない宝と感じ入ったことでしょう。 早いものでもう6月半ば、1年の半分が過ぎようとしています。近づく夏の句を引用し、改めて白山市の四季の豊かさに感動しております。 私たち市議会議員も、2回目の白山市議選挙に無競争当選して4カ月が過ぎ、その第2回定例議会に臨んでいます。 去る2回目の選挙に当たって、私は市民の皆さんに5つの約束をいたしました。 1つ目は、市民が主役のまちづくり、2つ目は、安心・安全のまちづくり、3つ目は、市政を支える産業基盤の創出、4つ目は、行財政の健全化と情報の開示、そして最後の5つ目は、公正・無私、骨身を惜しまずであります。 私は、3月当初議会では、その約束の一つであります市民が主役のまちづくりに関連して、市総合計画、市都市計画マスタープランに対する、特に市民参加のあり方を重点に、質問と提言を行いました。 今議会では、その約束の2つ目に挙げた安心・安全のまちづくりに関連して、自然と共生するまちづくりを進めるための自然環境の保全について質問いたします。 質問に当たって、まず私の問題意識や現状認識について述べてみます。 先般、経済専門誌が、全国784都市を対象にした「住みよさランキング」という調査特集を発表しました。それによると、白山市のランキングは、総合12位という高い評価でした。一方、同じ発表の中の「財政健全度ランキング」では、510位という大変厳しい評価でしたが、財政健全化については別の機会に触れたいと考えております。 この住みよさの高ランキングの理由・背景は、子育て、医療、福祉、教育、高齢者介護、治安、防災など、各分野の現状を総合判断したものでしょう。その中でも、白山市の自然環境のよさが高ランキングに高い比重を占めていると言えます。 白山市の自然環境の保全は、既に市総合計画を初め合併による新しい白山市のまちづくりの柱に据え、実行に移しているわけですが、12位の高評価に甘んじることなく、白山市最大の価値として、さらに実効ある安心・安全のまちづくりを推進していくことが重要でしょう。 さて、白山市の地勢上の自然環境はどのようなものでしょうか。 森林面積から見てみます。石川県の森林面積は28万6,000ヘクタールで、県土の70%が森林です。うち、白山市の森林は22%の6万3,000ヘクタールを占めます。それは、白山市全部の84%に当たり、白山市はまさに森林市ということができます。 ちなみに、白山市の国有林、県有林、市有林の公有林は3万ヘクタール、県全体の公有林が5万ヘクタールですから、その56%、何と半分以上が白山市にあるのです。白山市のまちづくりの眼目は、この森林市づくりにあると言っていいでしょう。 では、森林の果たす機能・効用はどのようなものでしょうか。 まず、膨大な保水力は、洪水や渇水、山崩れなどの山地災害を防ぎ、地球温暖化や風害などの防止に貢献します。自然の防災力は、何物にもすぐれてかえがたいものです。 多種多様な植生、生き物の環境は、森林浴やレクリエーションの場を提供します。さらに、汚れた空気の浄化、CO2を削減するなど生活環境を守り、世界的な環境問題の解決にも寄与します。 河川へのきれいな水は、豊富な伏流水とともに、県民・市民の飲料水を初めとする生活用水や農業、工業などの産業用水を安定的に供給し、河川や海の水生生物に良好な生息環境をもたらして、水産・漁業の振興にも役立っています。 特に、本市の場合、手取川から鶴来取水場で取水された飲料水などの生活水が、小松・加賀市を初め金沢市・口能登から七尾市の能登島まで、県内19市町のうち、何と12の市町に供給されています。森林市・白山市は、石川県民の命の源である、まさに安心・安全の水の供給源であります。 その価値については、平成13年に日本学術会議が「地球環境・人間生活に関わる農業及び森林の多面的な機能の評価について」の答申に試算されています。それによると、森林の公益的機能の貨幣換算は、全国で年間70兆2,638億円に上ります。 本県では1兆1,350億円、県民1人当たり約100万円の恩恵を森林から受けています。もとより森林の恩恵は、貨幣換算の範囲を超えており、安心・安全で快適な生活にとって、森林の存在価値はかけがえなく、はかり知れないものです。 それでは、この森林の保全・涵養の現状と対策はいかがなものでしょうか。 近年、国・県はもとより、白山ろくにおける森林は、人工林の間伐さえ十分に行われず、放置された里山や竹林が増加し、水源の涵養、山地災害の防止、地球温暖化防止など、さまざまな森林機能力が低下しています。一たん荒廃した森林を再生するには多額の費用と長い年月が必要となることから、早急な対策の必要性が叫ばれているところです。 こうした中で石川県は、平成19年度からいしかわ森林環境税を導入し、いしかわ森林環境基金事業を実施期間を5年間として創設しました。この税は、御承知のように、県内の一定以上の収入がある住民から年額500円、法人からは資本金に応じ年額1,000円から4万円の範囲で徴収されており、税収規模は年間3億8,000万円ほどで、今年度で3年目に入ります。 税の意義は、財源の確保だけでなく、広く県民の皆さんに負担してもらうことにより、森林の保全をみずからの生活にかかわる身近な問題としてとらえ、森林を県民共有の財産として社会全体で支えるという意識で取り組みに参加することにあります。 そこで、以下、7項目にわたって質問いたします。 さきの3月当初議会で、中西議員が森林保全について、また、今議会でも何人かの議員が自然環境保護について質問されますが、私は自然環境の保全のいろいろな可能性と課題について質問いたします。 1つ目の質問です。 いしかわ森林環境税は、角市長も積極的な提言者として導入されたものですが、導入2年目の間に本市は、いしかわ森林環境基金事業でどのようなハード事業・ソフト事業を行ったのか、その効果、また、今後の方針を伺います。 また、昨年度の基金収入は、県民の皆さんに負担していただいた3億8,000万円と国からの補助金1億円を合わせた約5億円。一方、基金支出は3億7,000万円で、本市の事業費は800万円と、全体の20%。石川県民の命の源であり、安心・安全の水の供給源である森林市・白山としては、もっと積極的に事業費を獲得すべきではないでしょうか。 また、この森林環境税の活用が、県民・市民の皆さんに余り理解されていないように思われます。今後、一層のPRが必要と同時に、将来に向け、さらなる活用・拡大・拡充を目指し、県に対し、環境税の継続を強く願うものであります。 もし、平成23年度で打ち切りするのであれば、本市としては水源税などの検討も視野に入れてはいかがでしょうか、市長のお考えを伺います。 2つ目の質問です。 里山の整備、市街地の緑化を含め、多様な自然環境の保全と創造に努めなければなりませんが、近年、地球温暖化の影響とも指摘されるゲリラ的な豪雨対策を視野に入れた治山治水事業も重要と考えます。本市における具体的な施策と進捗状況を伺います。 3つ目の質問です。 いしかわ森林環境基金事業は、荒廃した民有林の人工林(杉)などを整備対象にしています。しかし、今後の森林所有者の高齢化や不在地主化による森林全体の荒廃を予想すると、人工林以外の広葉樹林、雑木などの整備や林道整備、さらには森林境界の確認事業などへ対象を拡大・拡充することも必要かと考えます。この森林環境基金事業の委員でもある角市長に、このことを強く要望いたします。 4つ目の質問です。 市全土の84%を占める森林をキーワードにした新しいまちづくりは、あらゆる産業分野と教育・スポーツ・観光・医療・福祉への展開、雇用、過疎などへの打開策など新時代を切り開く総合的で構造的・戦略的な取り組みが不可欠なことは言うまでもありません。 そこで、森林環境基金事業はもとより、国・県を初め学術研究機関や先進地域、自治体、事業者などと連携して、次世代につなぐ白山森林プロジェクト構想と推進体制を構築し、地域活性化のモデル役、全国的なリード役を果たすことが肝要と考えます。市役所内にその準備組織をスタートさせてはどうか、お考えをお聞きいたします。 5つ目の質問です。 4月23日の全員協議会で、平成18年から2年間の鳥越高原大日スキー場周辺の猛禽類の生息調査の報告がありました。それによると、環境省のレッドデータブック掲載の準絶滅危惧種であるハチクマなど3種の営巣、5種類の猛禽類の採餌確認がされております。これは、あくまで限られた範囲の中における調査結果ですが、白山ろく一帯ではどのような状況でしょうか。 さきにまとめた「石川県の絶滅のおそれがある野生生物~いしかわレッドデータブック~」によると、掲載動植物は864種(動物212、植物652)です。うち、白山市で確認されているのは338種(動物90、植物248)で、県全体のおよそ4割に相当しています。特に、きれいな地下水が豊富に供給される河川にしか生息しないトミヨが含まれています。トミヨは、人為的な努力がなされない限り、絶滅の危機を免れない生物種の筆頭に挙げられています。希少な動植物は、一度失われると取り戻せない貴重な財産であり、その生息環境の管理は私たちに課せられた大きな責務であります。 そこで、環境基本計画に示されている希少な野生動植物の生息・生育状況はどうなっているのか、また、その保護対策はどのように進められているのか、お尋ねいたします。 6つ目の質問です。 新学期早々の4月26日、白嶺小学校で希少動物の調査や観察を通じて、その保護につなげる「はくれい・生きものキッズ・レンジャー」が組織されています。石川県レッドデータブックで準絶滅危惧種に指定されているギフチョウ、絶滅危惧Ⅱ類のカタクリ、地元住民らが保護活動に取り組むホタルを主な対象に活動するということであります。 私は、こうした子供たちの身近な自然動植物の保護学習について新鮮な関心を持ったところでありますが、本市の各地域の住民や学校現場では、どのような普及・啓発・実践活動を行っているのか、市長、教育長にお聞きします。 最後になりますが、7つ目の質問です。 白山は、昭和37年(1962年)に国立公園に指定されて47年、半世紀近くたっています。白山は、観光開発などによる自然破壊が少なく、自然志向、スローライフ時代の登山対象として近年、ファンも増加傾向にあるようです。また、獅子吼・手取地域と白山一里野地域は県立自然公園に指定され、自然探勝やハイキング・ウオーキング、冬場のスキー場として活用され、親しまれてきました。 そして今、白山山地は自然のシンボルとしてのみならず、世界的な環境問題の深刻化の中で、持続的な人間生活・経済活動にとってはかり知れない影響や可能性が改めて指摘され、国・県・市民共有の財産として保存価値が見直されているわけです。 その中で、2つの県立公園については、自然公園法や県条例の規定に基づく区域指定のもとで環境保全を図っておりますが、本市にはこのほかにも多くの指定保存すべき区域があります。そこで、本市独自の自然環境保全地域の指定を検討することを提言します。 さきに触れた野生動植物についても、貴重な野生動植物種の指定と捕獲の禁止、移入種の放逐の禁止などについても検討してはどうでしょうか、見解を伺います。 以上で私の質問事項は終わりますが、最後に、今日の経済社会について考えることの一端を述べてみたいと思います。 今、百年に一度と言われる社会経済の混迷が世界を、また、日本を席巻しています。世界の社会経済の安定と健全性をリードすべきアメリカを初めとする先進諸国の強欲資本主義・金融暴走の結果と言われています。 そのアメリカのオバマは、「チェンジ・ユー・キャン」と訴えて登場しました。オバマ新大統領が標榜するアメリカ社会の大転換策は、グリーン・ニューディールであります。破綻を極めたアメリカの自動車ビッグスリーへの救済をてこに、日本のハイブリッドなど目じゃないと完全電気自動車、あるいは水素自動車へと一気に先陣をねらう勢いです。 環境問題に背を向けて、技術開発におくれをとったかに見せながら、石油・化石燃料から自然エコ・エネルギー文化へ、新たなアメリカ発世界ルールを押し立てて、新覇権を目指すのでしょうか。世界のウの目タカの目の国益は、私たち白山市の身近な森や空気、そして水さえもねらっているようにも見えるのです。 白山市の総合計画は、自然との共生により持続可能な循環型のまち・社会づくりを目指しております。ある意味では、大転換期の先を見据えた目標と言えます。たかが一自治体、されど一自治体であります。世界的な変化をも視野に、我が自然環境の保全策、活用策も模索してみたいと思うこのごろであります。 以上であります。どうもありがとうございました。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの小川議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 最後におっしゃいました、自然環境の大切さということであります。私も、いつかここでも答弁でも申しましたように、私が読みましたアメリカのある学者の書いた「文明の崩壊」という本であります。読んでみますと、いわゆる今から何世紀前の、世界でも有数な文明都市として発展した都市が幾つかあります。それが全部崩壊しました。なぜ崩壊したか、それは文明のいたずら。文明が発達することによって、自然の崩壊が進んだ。そのことによって、全部砂漠化されたり、海の中に沈んでいったり、いろいろあるわけです。ですから、文明の発達と同時に、やはり自然を大切にする。その心が大切だということがその本に書いてございました。 私は、県のいしかわ森林環境税導入のときにその話をしました。そしたら、ようやくみんなが納得したのでありますけれども、初めはみんな反対しました。これは事実であります。 やはり、今、税という話になりますと、すぐみんな、自分のところから出す税については反対するのは当然だろうと思いますけれども、やはり今ほど環境というものについて、もう一遍認識を新たにすることが大切だというふうに私も思います。そういう面で、小川議員に私も同感であります。 そこで、私への質問につきましては、いわゆるいしかわ森林環境税についての活用はどうなっているかということがまず最初であります。 いしかわ森林環境税を活用したハード事業の間伐事業については、白山市内の手入れ不足林1,841ヘクタールのうち647ヘクタール、いわゆる全体の35%がこの2年間で整備され、明るくなった林内では広葉樹などの混交林化が進んでおります。また、ソフト事業につきましては、地域の人たちによる里山整備や子供たちが森林の大切さを学習する植樹活動などに、延べ14団体が参加いたしております。 現在、白山市の民間企業の中で、これまでキリンビールが相当事業に協力していただいておるわけですけれども、私はこのことを大阪有機化学工業のほうへも話をしまして、相当水資源を利用しておる大阪有機、あなたもキリンビールのようにこうした努力をしたらどうかという話をしましたら、大阪有機も、平成21年度から何とか手がけたいというような回答をいただいております。 これらの事業につきましては、今後とも積極的に推進していかねばならないと考えております。 また、いしかわ森林環境税を活用した間伐事業は、水源地域の上流域にある手入れ不足人工林を5年間で整備することとされておりますが、議員御指摘のとおり、それ以外にも人工林や広葉樹林などの荒廃をした森林はまだ多く残っております。これら森林の保全・整備もまた必要かつ重要でもあります。 したがって、新たな事業への拡充とともに、この森林環境税も継続を求めていきたいと考えております。もし、廃止ということになれば、県の重要な水源を有している本市としては、森林の整備・保全のための新たな財源の確保を、県に対して強く要望してまいりたいと考えておるところでございます。 次に、自然環境保全施策についてであります。 本市には広大な国有林を初めとして、市域の37%(約2万7,800ヘクタール)を森林が占め、これら公有林や民有林を整備・保全することは、地球温暖化防止や水源涵養機能の強化、治山治水などに資する大変重要な事業であると認識しておりまして、したがって、今後とも国や県と密接に連携を図りながら、森林整備を初めとする里山の保全、市街地の緑化等を強力に推進してまいりたいと考えているところであります。 次に、治山治水事業につきましては、基本的には国・県が実施する事業でありますが、平成20年度の本市における事業としては、手取川上流域で国土交通省が甚ノ助谷及び別当谷の砂防事業で約17億円、林野庁が湯の谷で行っている国有林・民有林直轄事業で約5億円、県事業としては荒廃山地の復旧、山地の崩壊などを未然に防止する治山事業等で約6億円が投じられておりますが、今後とも国・県の関係機関に対し、事業推進を図るため、強く働きかけてまいりたいというふうに思っておりますし、私も石川県の砂防、それから治水の会長もやっております。今後とも、そういう面で大いに県・国に働きかけをいたしまして、市民の皆さんが安心して生活できるように、これからも努力していきたいというふうに思っております。 次に、白山森林プロジェクト構想のその推進体制の構築についての御提案につきましては、議員御指摘のような大々的なプロジェクトまではいきませんが、差し当たり平成19年度に策定いたしました白山市森林整備計画に基づき、市内森林の着実な保全整備を進めてまいりたいと考えておるところであります。 なお、希少野生動植物及び保全地域の指定につきましては、市民生活部長より答弁をさせます。 ○副議長(前多喜良君) 喜田教育長。 〔教育長(喜田紘雄君)登壇〕 ◎教育長(喜田紘雄君) 私からは、自然環境にかかわる教育の場での子供たちへの取り組みの状況についてお答えをします。 白山市のかけがえのない財産は豊かな自然であり、この自然を守り育てる教育は大変重要であると考えております。こうした教育の取り組みについてですが、地域ではトミヨを守る活動やホタルを呼び戻す活動などを通して、その地域に住む子供たちに自然の大切さを啓発しております。 一方、学校では、白山ろくでの自然体験などを通して大自然の豊かさを直接体験し、自然環境のすばらしさに気づき、大切さをはぐくむ教育を今まで行ってきているところであります。 今年度は、新たに小学校5・6年生を対象に、1泊2日の「感性のびのび自然科学教室」を行うこととしており、そのメニューの中で、自然の中に生きるホタルの観察や桑島化石壁での発掘体験を行うこととしており、子供たちが白山の自然の恵みを享受する絶好の機会になるものと考えております。 このように、さまざまな取り組みを通して、自然環境を守り、この自然を未来につなげていく心を引き続きはぐくんでくれるよう、取り組みの幅を広げていきたいと考えております。 ○副議長(前多喜良君) 木村市民生活部長。 〔市民生活部長(木村 茂君)登壇〕 ◎市民生活部長(木村茂君) それでは、小川議員御質問の希少な野生動植物種の生息、それから生育状況及び保護対策等についてお答えをさせていただきます。 自然と人との共生のための取り組みを推進するため、石川県では「ふるさと石川の環境を守り育てる条例」を定めまして、トミヨを初めとする15種の動植物種を指定いたしておるところでございます。 議員御発言のありましたとおり、いしかわレッドデータブックによりますと、864種の動植物が掲載されておりまして、うち90種の動物と248種の植物が本市内に生息あるいは生育をいたしておるわけでございますが、特に絶滅の危機に瀕しているとされております絶滅危惧Ⅰ類の美川地域に生息するトミヨ、あるいは白山ろく地域に生息しておりますオキナグサ等の捕獲あるは採取は、原則的には禁止されておるところでございます。これは、議員御承知のとおりでございます。 ただし、学術研究あるいは教育、そして保護を目的とする捕獲等以外につきましては、知事の許可が必要ということになっておりまして、この許可なくして採取等を行った場合には、違反すると1年以下の懲役あるいは50万円以下の罰金が科せられるというふうな現状でございます。 今後、県の条例に基づきます保護地区の指定、あるいは保護整備の事業の実施に市としても積極的に協力させていただき、美川地区のはりんこ塾、それから美川自然人クラブ、それから白峰地区の白山高山植物研究会の保護活動をバックアップしていきたいというふうに考えておるところでございます。 次に、本市独自の自然環境保全地域の指定の検討についてでございますが、白山市のブナ林や高山植物群落を初めとする豊かで恵まれた自然につきましては、市民共有の貴重な財産であると、さらには市民の誇りであるという認識をいたしておるところでございます。これを後世に順調に継承し、また、潤いのある生活環境を維持・創出するためにも、美しい自然景観を大切に保全していくことが重要な課題であるかというふうに思っております。 したがいまして、このすぐれた自然環境や自然景観を有する地域を守り育てるために、自然公園と自然環境保全地域が指定されておりまして、その合計面積は5万3,500ヘクタールで、県の約12.8%を占めておるところでございます。 議員御指摘のように、自然公園等の法的な規制がなされていない地域におきましても、自然環境の保全が図られるよう配慮をしていく必要がございます。したがいまして、今後、市の組織であります市の環境審議会等で貴重な御意見を聞きながら検討してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解のほどお願いいたしたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 暫時休憩いたします。          午後3時14分休憩---------------------------------------          午後3時30分再開 ○副議長(前多喜良君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。10番、宮中郁恵君。 〔10番(宮中郁恵君)登壇〕 ◆10番(宮中郁恵君) 皆さん、こんにちは。 傍聴の皆様に対しては、お疲れさまでございます。市民クラブの宮中郁恵でございます。 新経済対策の裏づけとなる2009年度補正予算が成立しました。歳出総額13兆9,300億円で、補正予算としては過去最大規模ということで、景気・経済にてこ入れできる、また、社会保障にも目配りした予算組みになり、景気回復が期待されるところであります。 その社会保障でありますが、乳がん・子宮頸がん検診の無料クーポン券・検診手帳の配布や、3歳から5歳児対象の子育て応援特別手当の拡充、介護職員の給与アップなどが施行されるわけで、本当にうれしい限りであります。 午前中に大口議員が女性のがんについて質問されました。先月の末に、私は幼なじみの同級生を乳がんで亡くしたばかりです。本当に悲しく、残念で仕方がありません。 乳がんの受診率の向上については、これまで何度も質問してまいりました。きょうは私の視点で質問させていただきます。 それでは、女性特有のがん検診推進事業である乳がん・子宮頸がんのがん検診の無料クーポン券・検診手帳の配布について質問いたします。 我が国は今、2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代に入っており、がんによる死亡率も年々増加し、世界一のがん大国と言っても過言ではありません。日本でがんがふえているのは、食生活の欧米化による生活習慣病やほかの疾患を制圧してきた結果、長寿になり、がん死亡率が増加したからだと言われています。 女性のがんについては、乳がん、子宮頸がん、あるいは卵巣がんは若い人に起こりやすく、15歳から55歳までで、乳がんと子宮頸がん、子宮体がん、そして卵巣がんが、がん全体の60%ぐらいを占めています。仕事をし、子育てをしている女性の命を脅かすという意味で、注意すべきがんですが、これまでそうした視点で予防の重要性が言われてこなかったと、専門家は指摘しています。 乳がんの場合は、一つのがん細胞が1センチの大きさになるには15年間、1センチが2センチなるのに1年半かかります。子宮頸がんの場合は、ヒトパピローマウイルスに感染した細胞が、がん細胞になるまでに5年から10年以上かかると言われており、これらのがんは比較的かかりやすいがんと言われています。ですから、女性特有のがんは、早期発見することで完治する可能性が高く、検診が最大の予防法であり、定期的な検診が重要不可欠であります。 子宮頸がんについては、ウイルスの感染によるもので、ワクチンの予防接種をすることで唯一予防できるがんであります。世界100カ国以上で承認されていますが、我が国ではことしじゅうには国の認可がおりると言われており、待たれるところであります。 我が国の検診率は、英米の七、八割程度に比べると、日本は2割台前半と極端に低く、特に20代の女性の子宮頸がんの受診率はわずか11%にとどまっています。 今回、乳がん・子宮頸がんの無料検診の対象となる女性は、乳がんの場合は昨年の4月2日からことし4月までの間に40歳、45歳、50歳、55歳、60歳に達した女性。子宮頸がんの場合は、同時期に20歳、25歳、30歳、35歳、40歳になった女性が対象です。対象者には市町村から順次無料検診のためのクーポン券と検診手帳が届けられ、40歳の人には両方のクーポン券が配布されます。検診は、地域の医療機関はもちろん、どこの医療機関でも受診可能で、クーポン券の有効期限は6カ月です。 政府は、この政策でがん対策推進基本計画が目標としている、5年以内に現在の20%台前半から50%以上の受診率達成を目指しています。 市は、国の政策を、受診率の向上、市民サービスの観点からも、検診の推進にしっかりと手だてを講じて取り組んでいただきたいと思います。市は、対象者に無料クーポン券と検診手帳を郵送するだけでは、検診の受診率向上にはつながらない可能性があります。 そこで、事業の実施に当たっては、相談員を配置するなど、対象者などからの問い合わせに対応できる体制を整備するようにすること。 休日、早朝、夜間における検診の実施、マンモグラフィー車の活用などで対象者の利便性に十分配慮するようにすること。 また、本事業に合わせて、対象者が胃がん・肺がん・大腸がん検診を受診しやすい環境づくりを図るようにすること。 ほかの市町村で検診を受けることができるように、近隣の市町村及び県域を越えた市町村との連絡を密にするなど、一定の配慮を行うようにすること。 本市の検診対象年齢の女性は何人いるのでしょうか。半年間の有効期限がある無料クーポン券をこれらの対象者が無駄にすることがないよう、地域の健康づくり推進員の協力も得、きめ細やかな対応を求めます。 また、この事業は単年度の取り組みですので、ほかの年齢層に不公平感が出ると思われるため、恒久的な取り組みを望みます。 以上、市長の答弁を求めます。 2点目は、保育所入所申し込みを予約制へについて質問いたします。 我が国の出生率が少し上昇し、前年を0.03ポイント上回り、1.37になったといいます。これは、昨年がうるう年で1日多かったのが要因だそうで、がっかりすると同時に、効果のある支援が求められます。 なぜ出生率が上がらないのか、幾つもの要因がありますが、その一つとして、社会的法制度がついてきていないことと経済的状況が挙げられます。 少子化対策は、国の将来にかかわる最重要課題であり、最優先しなければならないことはだれもが認識しているところであります。しかし、住む地域によって子育て施策に格差や不都合が生じているのが現状であり、どこに住んでいても決して格差を生じさせてはならないと強く思います。 今回の国の補正予算、新経済対策に盛り込まれました子育て応援特別手当の拡充は、2008年度補正予算に引き続き、3歳から5歳児の第1子からも対象となり、1人年額3万6,000円の手当が支給されることとなります。将来的には、さらなる経済的不安の軽減に向けて、保育所や幼稚園の保育料を無料にする幼児教育無償化を目指しているところであります。 さて、白山市の保育所の入所についてですが、定住人口がふえ、核家族で若い世代が増加する傾向がある中、保育所入所児の低年齢化が進み、保育所に入所する割合も高くなってきています。 育児休業制度が整備されてきたものの、中小企業のほとんどは十分とは言えません。職場環境、経済的負担の増などで年度途中に入所を希望する保護者には、ゼロ歳児、1歳児の低年齢児が多く、施設面では受け入れ可能であっても保育士などが不足していることから、やむを得ず一時的に希望しない保育所に入所することもあります。 そこで、産休明け・育児休業明けに入所できるようになっていれば、安心して職場に復帰でき、育児不安の解消につながることから、次年度の4月入所申し込み時に、同時にこれらの未満児の申請を受け付けるようにし、予約児として登録できる予約制を取り入れることを求めます。 また、年度途中に生まれる子供の予約も受け付け、4月当初に予約分も含む入所児童数に応じた保育士の配置確保をすることで、第一希望の入所が可能となります。これにより、未満児、特にゼロ歳児の受け入れ問題が解消し、充実されます。 また、保育士が足りない状況の中、年度途中の保育士確保は大変困難であり、年度途中の入所希望者を見込んだ上で保育士を4月当初に配置することで、年度途中の入所希望者が増加するたびに保育士を募集せずともよく、入所当初は余裕がある保育士で迎えられるといった利点もあります。 今日、保育士の確保は大変困難であると聞きますが、退職保育士や有資格者をパート・臨時職員として再び現場に戻っていただき、解消につなげていただきたいと思います。 兄弟姉妹が同時入所している場合など、特別な事情がある場合には、定員枠を超えても同じ保育所の入所を認めるようにしていただきたいと思います。 土曜日の午後6時までの延長保育を実施する保育所を拡充するように。保育所の入所についての情報は、初めての育児をしている保護者には伝わりにくいのが現状であります。マイ保育園登録制度をしっかりと活用することで、年度途中の入所予定児童数を把握することができます。登録者数が少ないと聞くマイ保育園登録制度について、まだ登録されていない保護者には積極的に登録の推進を促すように求めます。 以上、市長の答弁を求めます。 最後に、中学校学校希望制度について質問いたします。 先月、文教福祉常任委員会において、茨城県常総市へ中学校学校希望制について、行政視察に行ってまいりました。 常総市は、平成18年1月1日に水海道市と石下町が編入合併してできた人口6万5,800人ほどの新しいまちです。 中学校学校希望制については、本市のこれからの重要課題でありますので、質問させていただきます。 常総市では、通学区域の見直しの要望を受け、小学校6年生と保護者に対し、中学校の選択に対するアンケート調査を実施し、選択の自由が必要であるとの結果を受け、平成18年度よりこの制度をスタートしています。この制度は、小学校6年生児童と保護者が各中学校の実態を知った上で、本人の希望や目的、通学条件に合った中学校を希望できる制度であります。 制度の目的には、大きく分けて3つあります。1つ目は、自分で選ぶことにより、目標を持って入学し、学習意欲が高まり、愛校心が培われること。2つ目は、保護者も選んだ責任を感じ、学校教育方針に賛同して積極的に学校とかかわるようになり、学校との強いきずなが生まれること。3つ目は、特色ある学校づくりを行うなど、学校の活性化を目指すこととしています。 一般に選択制というところが多いようですが、常総市では、通学区の指定は変えずに、入学時のみ希望できる希望制としており、市内にある中学校から1校を希望することができるようになっています。 入学までの流れとして、中学校ごとに保護者・児童を対象とした説明会を開き、夏休みに学校見学会、秋には学校公開を行い、授業や部活動、文化祭などを参考にしてもらった上で、希望調査票を提出します。 中学校を希望する理由として一番多いのは部活動であり、小学校で習っていた部活動を優先させる子供が多いことでした。その次に多いのは、通学距離の関係で、合併した常総市では、これまで自転車で13キロの通学距離が半分になった地区もあり、希望制の効果があらわれているところであります。 また、各中学校ではスクールガイドを作成し、学校の特色を生徒みずからがPRすることで、学校の活性化につながっており、将来的には学校の統廃合の問題もあり、通学区域の変更も考える必要が出てくるとのことでした。 本市においても、旧鶴来町のほうが距離的に近いから通わせたい。また、友人・知人の住所をわざわざ借りたりして、通学区域外の中学校に通っている生徒が41人いるなど、保護者の声や実態を聞きます。 合併してはや5年目となりました。通学区域の変更は、今後協議していく課題です。中学生活は3年間と短く、あっという間に過ぎてしまいます。常総市の学校希望制などの取り組みを参考にし、子供たちのためにも早い取り組みをスタートさせていただきたいと願うものです。これまでの経緯、今後の流れなど、市のお考えをお聞きいたします。 以上3点、私の質問といたします。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの宮中議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 保育所の入所申し込みについては、健康福祉部長より説明をいたしますが、白山市全体の保育所云々といいますと、そんなに入所できないというところは少ないんです。ただ、問題は旧の松任周辺、ここが急増しておるわけですから、当然、保育所が足らんということであります。入所がかなわないと、希望どおりに行けないというようなことが言われておるわけです。こういうことも考えまして、保育所につきましては新設保育所とあわせて、他の保育所と統合するというようなことも考え、ただ、やはり保育所の定数につきましては相当の数の入所ができ得る、対応できる、そうい保育所をせっかくつくるのならつくりたいというふうに思っております。 ただ、御存じのように、皆さんから行財政改革を強行に進め、先ほど小川議員が、市民が住みやすい中では12番であるけれども、財政面では500何とかということでありますから、これはやはり行財政改革を進める必要があるわけでありまして、私は今ほども財政部次長に申し上げておるわけですけれども、私の任期の期間、この期間で少なくとも100位以内に持っていくということはできませんけれども、200位以内まで持っていきたいなと。 これは、やはり一番財政問題で心配なのは起債でありまして、これをどういうふうにして処理し、今後なるべく起債を起こさずにいけるか、合併特例債がありますので、そうしたことで小・中学校の改築を全面的に推し進めていこうということで、やはり財政改革が必要だと。 そうしますと、やはり保育所を公的に新しくつくるというよりも、法人でそうした現在の市営の保育所等を統合した中で、民間の手で建築していただければ、国の補助金もございますので、そういうような対応をすればいいなというふうに思っております。 これは、健康福祉部長より、詳細に説明をさせます。 中学校の希望制でありますけれども、これもおっしゃるとおり、理想的にはそれぞれの希望する中学校へ入学したい。これは、私どもの小学校6年のときにそれぞれの中学校へ進学するには、恐らくみんなが希望のところへ受験をしたわけですから、そういうようになればいいんですけれども、やはり合併したこの白山市、一挙になかなか希望校とはいきません。通学路の関係の範囲については、見直しする必要があることは当然でありますけれども、その辺は非常に難しい。単なる金沢とか東京のような都市のところは、やはり希望の中学校へ行くということはできるわけですけれども、広範囲に山ろくも抱えた白山市というのは、この辺は難しいと私は思います。 ただ、部活動でどうしても自分が進学する中学校に、自分の希望する部がないということになれば、それは一応調整することができるわけですから、こういう面についてはそのようにしていきたいと。ただ、やはり通学区域の見直しは、当然これは必要だろうと私は思います。 残りにつきましては、教育部長より詳細に説明をさせますので、よろしくお願いいたしたいと思います。 今ほどのがんのことについてであります。 せんだって、私の友人が私のところへ参りまして、市役所へ来たんですけれども、実はその方の家内が今度がんで、もう間もないということであります。今まで、町のお医者さんへ行っておったことは事実なんですけれども、なかなか発見できなかった。 そういう面では、白山市はがんの検診というと、一番条件のいいところだと私は思う。それは、御存じのように今、松任石川中央病院という、もう本当にたくさんの皆さんが検診はもとより、人間ドックにたくさん来ておいでるわけです。しかも、PETがあります。ですから、がんはPETで調べればすぐわかるわけです。がんというのはやっぱり早期に治療するべきなのに、そういう、もう間もないというくらいまでがんがわからなかったというんですね。ですから、それは非常にかわいそうだと思う。 やはり、それぞれの皆さんが自分の体が大切であるならば、足を運んで中央病院等へ行って、人間ドックに入ってそうした検診をするということは大切なことだと思いますけれども、しかし、先ほどもおっしゃったように、単なる今、御婦人の皆さんのがん検診といっても、わずか20%しかないわけですから、これはやはりおっしゃるとおりに、受診率の向上については真剣に考えていきたいというふうに思っております。 今般、国の経済危機対策として、平成21年度補正予算に盛り込まれました女性特有のがん検診推進事業では、対象者への無料クーポン券と検診手帳の発送が予定されておりまして、本市の女性がん検診の受診率の向上につなげたいというふうに考えておるところであります。 本市のクーポン券配布対象者は、子宮がん検診では3,672人、乳がん検診では4,266人を予定いたしております。現在の受診率は、先ほど申しましたように、子宮がん、乳がんともに20%に満たない状況であり、今回の無料クーポン券の配布は受診率向上につながる有効な手段の一つであると考えております。 次に、受診率向上のための相談員について、国の補助を受けて健康センター松任に1名配置したいと考えております。 次に、休日等の検診につきましては現在、子宮がん検診及びマンモグラフィー車を活用した乳がん検診を年間で休日に5回、平日の夜間に4回実施いたしているところであり、さらに保育室を設置するなど、受診者の利便に配慮いたしておるところであります。今後とも、なるべく多くの皆さんが検診をしていただけるように、努力をしなければならんと思います。 次に、胃がんや肺がん、大腸がんを合わせて受診できる集団検診については、休日を含め、6月から10月までの間、市内各地域で合計13回実施いたしております。また、昨年度から、子宮がん検診については市外の医療機関での受診も可能とし、乳がん検診は委託先の公立つるぎ病院の協力を得て、女性の検査技師が常駐し、土曜日の受診も可能となっております。 県外での受診については、その実施に当たって、検診機関、検診内容の把握などの課題があることから、国や県の指導のもとに対応していきたいと考えております。 次に、健康づくり推進員の協力についての御提案ですが、4月に全戸配布いたしました「健診・がん検診のお知らせ」冊子に、レポーター役として参加していただいておるわけでありまして、今後もがん検診の受診PRを初め、本市の健康づくりの推進役として、地域での活躍をお願いするものであります。 次に、本事業の恒久的な取り組みについてでありますが、国の経済緊急対策のため、今年度限りの事務ですが、厚生労働省では今年度の検診の成果を検証し、来年度以降の事業継続を検討していくこととなっていますので、その検証結果を注視していきたいと考えておりますが、白山市は白山市独自の、皆さんが検診を受けられるような、そういう対応は今後も推し進めていきたいというふうに思っておりまして、他の市の皆さんから見ますと、非常に白山市はそういう面ではうらやましいということを実は言われておるわけですけれども、しかし、実際ここに住んでおる我々にとりましては、まだまだ十分でないというふうに思うんです。 先ほど申しましたように、もう本当に自分の家内がほとんど食はのどを通らんと、流動食等を入れてどうにかもっておるけれども、いつどうなるかわからんという結果です。それは、今まで健康だと思っておったんですよ。それが急になったということでありますから、そういう方がまだまだおいでるということをお聞きしますと、やはりもう少し検診を受けていただけるように、努力する必要があるということを認識させていただきました。 ○副議長(前多喜良君) 小西健康福祉部長。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長(小西貞義君)登壇〕 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長(小西貞義君) ゼロ歳児、1歳児の保育所途中入所についての環境整備についての御質問ですが、平成21年度のゼロ歳・1歳児の入所可能数が市全体では822名で、5月1日現在の入所児は622名であり、市全体で見ますと、200名の余裕があります。しかし、松任地域の一部の保育所では、ゼロ歳・1歳児の受け入れが困難な状況になっており、施設整備は必要と考えられますが、財政的に厳しい状況でありますので、当面は地域保育所ごとに調整を図り、対応していきたいと考えております。 次に、産休明けや育児休業明け入所予約についてですが、今ほども答弁しましたが、ゼロ・1歳児の途中入所は一部地域で厳しい状況にあります。 こうした状況の中、本年10月から受け付けを開始する平成22年度当初入所申し込み時から、育児休業等で途中入所を予定される子供については、事前に申し込みをしていただき、入所ができるよう調整を図っていきたいと考えております。 次に、年度途中で生まれる子供の予約受け付けについてですが、保育する上で事前に入所する子供の状況把握が必要であることから、難しいと考えております。 次に、兄弟姉妹の同時入所についてですが、4月当初は兄弟姉妹が同じ保育所になるよう、入所決定を行っております。なお、年度の途中においては、施設の面積等から定員を超えての受け入れは、国の最低基準の関係から、兄弟姉妹であっても同じ保育所への入所は難しいと考えております。 次に、土曜日の午後6時までの延長保育についてですが、現在、32カ所中16カ所で実施していますが、今後、地域の利用者ニーズと利用効率等を勘案して、検討してまいりたいと考えております。 次に、マイ保育園登録制度をしっかり活用することについてでございますが、現在、マイ保育園の登録者数は1,306人で、未就園児の約60%となっています。登録されている方は、保育所開放事業の利用や保育所の入所の相談など積極的に利用し、マイ保育園制度を有効に活用いただいているところでございます。 今後は、乳幼児の10カ月相談に子育て支援センターの保育士を派遣し、マイ保育園登録事業のPRを積極的に図るとともに、登録を促進し、入所予定の児童数の把握に努めていきたいと考えております。 以上です。 ○副議長(前多喜良君) 松井教育部長。 〔教育部長(松井 毅君)登壇〕 ◎教育部長(松井毅君) それでは私のほうから、中学校希望制についての御質問にお答えいたします。 中学校希望制については、議員御指摘のとおり、通学時間の短縮、学校の活性化につながり、それから保護者と学校との強いきずなが生まれるなどのメリットがございます。 しかし、一方、逆に課題もございます。まず、地域自治会、子ども会など、居住地域との関係が希薄化する。それから、生徒数に偏りが発生する。あるいは生徒数の見込みが立たないため、教室の増改築計画が困難となるといった、こういった課題もあわせてあるわけでございます。 したがいまして、中学校希望制につきましては、単に生徒や保護者だけの問題ではなく、公民館などの地域コミュニティーに深く影響を及ぼしますので、地域全体で考える課題であると考えております。 また、通学区域については、河内地区において現在、地域代表、各種団体代表、学校関係者などの方々に児童・生徒の推移をお示しし、そういった資料をもとに通学区域の見直しを検討していただいているところでございます。 さらに、他の地区においても順次、保護者、有識者及び子供たちの意見を聞く中で、通学区域の見直しを検討してまいりたい、こう考えております。 なお、指定学校に希望する部活動がない場合でございますけれども、先ほど市長が申し上げましたとおり、希望する部活動のある近隣の中学校への就学を昨年度、平成20年度より認めておりますので、御承知願いたいと思います。 以上でございます。 〔「議長、10番宮中再質問」と呼ぶ〕 ○副議長(前多喜良君) 10番、宮中郁恵君。 ◆10番(宮中郁恵君) 御答弁ありがとうございました。1点、再質問させていただきます。 検診の件ですけれども、市長は、白山市は検診が整っているということを言われまして、私もそう思います。この議会が終わりましたら、私は松任石川中央病院でPET検診を受ける予定にしているんです。私は、事あるごとに、PETに1回行ってみんか、行ってみんかと言っているんです。そしたら、みんなも「そんないいものがあるがか」と言うんですけれども、結論を申し上げますと、高いと。 通告外になりますけれども、PET検診の助成、これはいろんな議員さんも今まで質問してまいりましたけれども、ここのところも改善していただきたいと願うものであります。 以上です。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの宮中議員の再質問にお答えを、お答えにはなりませんけれども。 確かに、PETを1回受けるには高いというふうに思われるわけですけれども、それはそうなんでしょうけれども、しかし、私はPETを入れるのには相当苦労もあったり、いろいろありましたけれども、私は全国で自治体病院として初めてPETを入れました。 そのときも、やはりPETを入れたらどれだけだと。1回8万円、いや、高いな。高いという方もありましたけれども、いや、確かに高いことには間違いないけれども、しかし、そのPETで自分の体が、特にがんであるか、ないかということがわかるとすれば、それは安いもんだと。がんになってからいろいろと治療して8万円どころじゃない、家庭でも健康に心配されるし、そういう面では私は、高いと言うけれども、今、御存じのように、それぞれの病院経営の中では非常に厳しいんですね、どこの病院も。 そういう中で、PETを入れて、PETによって赤字をつくってというのは、私は好みません。やっぱり、病院は病院としての経営の中で、今では全国の自治体病院としては松任石川中央病院というのは高く評価されております。これは、やはりみんなの協力とその経営の中においての黒字というものがあるからであります。 先ほど申しましたように、合併いたしまして、つるぎ病院についても、私は相当強く言いました。当初は、病院の先生方も非常に反対もありましたけれども、結局は、やはり私の申し上げたように、お互いこれは公立の姿勢でありますから、やはりそういうものの中で自分らが努力して、そして病院の経営が赤字でなし、みんな安心して検診、治療を受ける。そういうことのできる病院に持っていくには、やはり何といっても、経営の内容がよくなくてはならんということを理解いただきまして、御存じのように、平成20年度決算におきましては、つるぎ病院も黒字になったということです。これは、能登の首長さんや、あるいはまた加賀のほうのそれぞれの首長さんにそんな話が出て、私はこういうような経過だと言ったら、「いや、大したもんです。どれだけ頑張ってもみても、我々のところはできん。そういうのが何でできたのか」なんていうようなことを言われておりましたけれども、私は、一番先にできたのは、いわゆる吉野谷と白峰の診療所をつるぎ病院の中へ入れよ。一貫して、いわゆるつるぎを初め山ろくの医療施設については統一して、つるぎ病院に一切一任をするという形で統合したわけです。 それが、やはり最近、山ろくの診療所でも、できたら私のところで見るより、この病気はつるぎ病院へ行ったらいいということをお勧めいただいておる、そういう結果がだんだんとよくなってきたということも聞いておりますし、しかし、それゆえに、それ以上に、つるぎ病院の先生方が真剣に取り組んでいただくような体制ができたということであります。 そういう面で、確かにPETが少し高いということもありますけれども、これは努力しなければならんと思います。できるだけ安くしたいというふうには思いますけれども、今の段階ではまだそれはできません。 ただ、私はせんだって、ある金沢の方なんですけれども、これは野々市で事業所を持っている方ですけれども、私は、松任の中央病院にPETの受診を申し込んだ。ところが、しばらく待ってくれと、いつになるかわからんというようなことで、どうにかできないか、市長、もうちょっとこれ早くならんかというようなことを言われたこともありましたけれども、それは別として、非常に近隣の皆さんもPETについて注目をしておることだけは間違いない。ありがたいなというふうに私は思っております。 今、8万円がいいか、悪いかは、今後とも、やはり前向きに検討させていただこう、こんなふうに思っています。 ○副議長(前多喜良君) 11番、村本一則君。 〔11番(村本一則君)登壇〕 ◆11番(村本一則君) お疲れさまでございます。議席番号11番、市政会の村本一則です。 今回は、小川議員に倣いまして、千代女の句を一句披露したいと思います。6月2日のある新聞に掲載されていたのが目にとまりまして、非常にいい句だなと思いまして、披露させていただきます。 「人心 若葉のむかし わすれけり」。千代女の里俳句館で調べましたところ、千代女晩年の65歳から73歳の間に詠まれた句と言われているそうです。 若葉は、樹木の新しい葉であります。若葉は、明るくやわらかくみずみずしい。樹木の若葉の季節は、人生でいえばまさに青春のときそのものです。この青春での、人間としての昔の初心を、多くの人は既に忘れているのではないかという句であるそうです。 私自身、議員として青春真っただ中の時期だと思っています。この句のように、青春での初心を忘れないで、今後も議員活動に邁進していきたいというふうに考えております。 午前中、石地議員が笠間地区の公民館併設の軽体育館の質問をされました。また、先ほどは、竹田議員が御手洗地区の軽体育館の質問をされました。 実は、平成18年12月に私が、公民館併設の軽体育館は今後どうするのかという質問をさせていただきました。当時の教育長の答弁では、まず学童クラブの建設が先であると。学童クラブの整備が終わった後に公民館併設の軽体育館を建設していくという考えであるという答弁でありました。 先ほどから大口議員も質問されましたけれども、すくすくスクールというのを研修してまいりました。学童クラブ、学校施設を利用して、お金をかけずにやっていたということです。 市長の言われている新たな発想という観点で学童クラブの件を解決していけば、この軽体育館の建設も早まるのではないかなというふうに思います。 私が鶴来町議員の時代に、鶴来の公民館は非常に古かったものですから、質問をさせていただきました。車町長、ちょうど町制50周年記念事業ということで、公民館を新築されました。そのときに、松任地区、軽体育館が全部大体そろっているということで、その件も含めて質問させていただきました。 それで、体育館の建設については、合併してからの白山市に任せると。ただ、しかし、敷地だけは確保しておくということで、鶴来の公民館、敷地だけは確保してあります。 笠間地区と御手洗地区のほうが先かとは思いますけれども、順次、鶴来地区のほうも軽体育館の建設を、ぜひ知恵を絞って、また新たな発想でお願いしたいというふうに思っております。 6月定例会、本日9番目の質問者となります。きょうは、あと2人です。傍聴者の皆さんも、きょう大変大勢来ておいででございますけれども、大変にお疲れかと思いますが、もう少しおつき合いをお願いしたいというふうに思います。 それでは、自然保護の関係について質問に入りたいと思います。 2010年10月、名古屋市を主会場に生物多様性保全を考える会議「生物多様性条約第10回締約国会議」、通称COP10が開催されます。石川県でも国際会議が予定されていると聞いています。 里山保全にて生物多様性保全を考えることは、白山市においても重要な課題の一つと考えていますので、ぜひとも県のほうに働きかけ、白山市を中心とした加賀地域を会場として検討できないのか、要望してはいかがでしょうか。里山保全の白山市を世界に発信してはどうかと考えますが、市長の見解をまず問いたいというふうに思います。 次に、広大な山岳地帯を抱える白山市、大変自然環境に恵まれています。この自然環境を守るために、権限を持たせた白山レンジャー制度を創設してはどうでしょうか。 先般、市政会の会派で東京都を視察する機会がありました。東京都では、自然公園において自然の保護と利用のバランスが崩れかけていることや、小笠原諸島では移入種の持ち込みによって固有種の減少、林地や草原の裸地化に伴い、土砂流出が見受けられ、サンゴ礁に影響を及ぼすなど自然破壊が急速に進行していることから、東京都知事が都独自の都レンジャー制度を創設したそうであります。 レンジャー隊員は、国立公園、県立自然公園、自然環境保全地域や隣接する緑地に立ち入る観光客に対するマナーの普及・啓発・指導や植物の盗掘等不正行為の監視・是正指導を行うことや、自然公園施設の点検、危険箇所の応急補修、動植物の生息・生育状況の観測・監視を行うものであります。自然を守るために、白山市民や県民、加えて県外からの登山客や観光客によい影響を与えるとともに、自然を守ることに寄与すると考えますが、レンジャー制度創設してはどうでしょうか、市長の考えをお聞かせください。 次に、今後の農業集落排水施設整備についてお聞きいたします。 農業集落排水事業は、農林水産省の生活排水処理事業であります。わかりやすくいいまと、国土交通省で言われております下水道事業と考えていただければよいかというふうに思います。 これまでに整備された集落は、美しく快適な集落づくりの実現に貢献してきていると言っても過言ではありません。旧松任地区の農業集落排水施設は、すべての地区で機能強化事業が終了していますが、合併したほかの地域では、設置以来、年数も経過している現時点でも、いまだに機能強化事業が計画されていない施設が見受けられます。早目に対策をしないと、根本的に壊れてしまってからでは改修費用が大変にかさむことが懸念されないでしょうか。今後、どのような計画のもとに整備していく考えなのか、問いたいと思います。 農業集落排水施設の機能強化事業を行うときには、事前に機能診断を行い、整備計画の立案をし、申請しなければなりません。 農林水産省では、今年度から新規事業として、低コスト型農業集落排水施設更新支援事業、平成21年度から平成23年度事業でありますが、1市町村500万円、1施設上限200万円を創設いたしました。この制度は、整備計画の策定に係る経費を国が100%支援する制度であります。機能強化事業を行うのであれば、まずこの国の制度を活用し、早々に準備しておくべきではないかと考えますが、市長の見解を問いたいというふうに思います。 今回は、文教福祉常任委員会にて視察研修した内容で、各議員からおのおのの質問がありました。参考にする項目が多くある、よい研修であったと大変に喜んでおります。 9月定例会には、藤田議員と吉田議員も質問されるかと思いますけれども、議会事務局、本当に大変にいいところを研修先に選んでいただきましたことに感謝を申し上げるものでございます。 私も文教福祉常任委員会で視察しました、埼玉県越谷市の病後児保育の件で質問をいたしたいというふうに思います。 越谷市病後児保育は、児童が病気の回復期に集団保育等が困難な期間、専用施設で一時的に預かる事業で、「病後児保育事業」という名称にて実施されていました。 基本的に対象となる子供は、病気の回復期にある市内に住んでいる子供すべてが対象で、市内在住の生後3カ月から小学校3年生までを対象にしている事業とのことでした。病気の回復期以外に、保護者が仕事や事故、冠婚葬祭などの社会的にやむを得ない事情で、家庭での保育が行えない場合も対象にしているとのことでした。 今後は、保護者から要望の多い病児保育室の開設に取り組むことを検討していくとのことでした。 ところで、白山市には現在、病後児保育は1保育所、3保育園で実施がなされています。しかし、原則としては、病後児保育を行っている保育所に通所している児童が対象となっています。病後児保育を実施していない保育所に通っている子供や保護者に対して、この方式で十分なのでしょうか。 越谷市では別に施設があることから、通所保育所には関係なく預けることができること、小学校3年生までを対象にしていることなど、市内の子育て世代にとってはとても安心できる事業とのことでした。 白山市も、越谷市のように、市内に住んでいる児童を対象にした病後児保育が必要ではないでしょうか。白山市では、病後児保育の充実も必要ですが、それよりも先に、病気にかかってしまった児童の保育について、市内に住んでいる子供すべてを対象とした病児保育を開設することが、順序としては先ではないかと考えています。病児保育の後に、必要に応じて病後児保育を行うことが順当ではないでしょうか。 白山市には現在、病児保育の施設がありません。越谷市の視察を通じて、病児保育と病後児保育を併設し、同時に行うことができる施設整備が必要ではないかと痛感いたしました。 子育て世代の市民からは、安心のため、両施設の充実が強く要望されています。大切な子供たちのことです。前向きな市長の答弁を求めるものであります。 最後の質問になりますが、国の緊急対策事業費について質問をいたします。 緊急対策事業費、白山市への割り当ては8億2,300万円強となっていることは、周知の事実であります。6月補正予算の説明では、7億1,700万円強の充当との説明でした。多岐にわたり予算配分し、現在のところ事業を計画しています。この不況の中、少しでも市民の活性化につながればと願っています。 ところで、緊急対策事業費、残りの金額1億600万円がいまだに使途について説明がなされていないわけでありますが、今後、どのような事業に、いつ、いかほど充当する考えなのか、計画があると思いますが、見解を問いたいというふうに思います。 6月補正予算、これまでにない最大規模の補正との提案説明です。最終日に議決されましたら、滞りなく、速やかに事業執行となるように要望いたします。そのことにより、経済の活性化につながることを期待しております。 これまでの質問に対し、市長の誠実な答弁を求め、6月の私の一般質問とさせていただきます。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの村本議員の御質問にお答えをいたしたいというふうに思います。 数多くございますが、緊急対策事業費につきましては、企画財政部長より答弁をさせたいと思います。 確かに、8億円というのは金沢市とそんなに変わらぬ補正の予算がついたわけであります。この定例会で、我々として考えられることを一応予算づけをいたしました。まだ、おっしゃるとおり、1億6,000万円ほど残っております。これは、今後、いろいろと議会の皆さんの御意見を聞きながら、9月の定例会までに予算づけして消化したいというふうに私は思っております。これから、大いに検討していかなければならん問題もありますので、よろしくお願いいたします。 それから、自然保護につきましては、午前中から市民生活部長が説明しておりますように、自然の保護というのは大切なことであります。合併以前に、松任市のときに石田議員や藤田議員があの山ろくの自然のすばらしい、これはもう大変な財産だと、この財産をしっかり守らなければならぬ。この意味では、合併は有利だということをおっしゃっておりまして、私も意を強くして合併を呼びかけたわけであります。 その以前は、あんな山、預かったらこれは大変だなというようなことは現実に思いました。思いましたけれども、やはり自然の必要性というか、重要性というもの、それからそれぞれお二人の議員が、この自然、山ろくの地域はすばらしい財産だと、おっしゃるとおりだと私も思いまして、心を変えたということだと思いますけれども、これらについては、市民生活部長よりまた答弁させていただきます。 農業集落排水につきましては、上下水道部長より答弁させます。 今おっしゃったように、低コスト型の更新支援事業制度というものを十分活用して、これからそうした地域の下水道事業についても検討していきたいというふうに思っておりますけれども、これはまた、後ほど部長のほうより説明をさせますので、御了解をいただきたいというふうに思います。 そこで、いわゆる病児保育についての件であります。 子供が病気の際、自宅で保育が困難となるため、専用施設で児童を一時的に保育する事業であります。現在、施設建設に向けて、医師会や関係機関との調整を図っており、設置場所につきましては、公立松任石川中央病院と連携を図るために、隣接地である健康センター松任の敷地内で建設を現在考えておるところであります。 私は初め、それぞれの検討の中で、中央病院の中ということでありましたけれども、今現在、新しい第4次の増築計画をいたしております。そういう面で、非常に困難なところがありますので、私はお隣の健康センター松任のあそこに敷地がございますので、あそこに建設をすれば中央病院とも連携がとれるし、中央病院のお医者さんも、近くですからあそこへ行けますので、あの場所がいいんじゃないかということが、中央病院、あるいはまたこちらの行政のそれぞれの職員の連携の中からあの場所が一番適当だというふうに言われておりますので、大体そういうような考え方を持っております。 なお、施設の定員規模については現在、6名程度を予定いたしております。平成22年度の開設を目指して進めており、事業計画案がまとまり次第、議会にお示しし、補正予算をお願いしたいと考えております。 次に、病後児の保育の充実についてですが、この事業は保護者が就労の場合、子供の病気で長期の休みがとれないことから、子供が病気の回復期となったときに保育所などの専用室で保育するもので、市内では公立で1カ所、法人では3カ所実施いたしております。利用者については、最も多い保育所で年間50人程度の実績となっております。 なお、昨年度からの国の制度改革による新たなメニューとして、登園後の急な発熱などに対応する体調不良児対応型事業を公立6カ所、法人9カ所で、看護師を配置しまして実施をいたしておるところであります。 今後も、利用者ニーズや実施場所も勘案しながら、必要があれば増築を検討していきたいというふうに考えております。現状の流れを見ながら、やはり不足する場合は増設をしたいというふうに考えておるところでございます。 ○副議長(前多喜良君) 東企画財政部長。 〔企画財政部長(東 孝義君)登壇〕 ◎企画財政部長(東孝義君) 村本議員の国の追加経済対策に係る地域活性化・経済危機対策臨時交付金の使途についてお答えいたします。 この交付金は、地域の実情に応じ、地域の活性化など迅速かつ着実な事業の実施を図ることを目的に、地球温暖化対策、少子高齢化社会への対応、そして安全・安心を実現する事業などを対象に国から交付されるものであります。 今回の補正予算においては、学校施設の増改築や耐震化事業、また、市道の整備など、地域経済への波及効果がある事業や市民の安全・安心な暮らしに資する事業などを中心に予算を計上したものであります。 議員お尋ねのこの交付金の残り約1億600万円の使途につきましては、交付金制度の趣旨にのっとり、例えば教育環境の充実や子育て支援など、市民生活に密接にかかわりのある事業や生活環境の利便性が向上する事業などに活用したいと考えており、次回の市議会定例会において、交付金の残り全額分について事業費の予算計上を行うことといたしております。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 木村市民生活部長。 〔市民生活部長(木村 茂君)登壇〕 ◎市民生活部長(木村茂君) それでは、村本議員御質問の自然保護の関係につきましてお答えをさせていただきたいと思います。 最初に、来年は国連が定める「国際生物多様性年」でございます。10月11日から29日にかけまして、名古屋市で「生物多様性条約第10回締約国会議」、略称COP10が開催されまして、世界各国から約4,000人が参加なさるというふうにお聞きしております。 その生物多様性条約につきましては、地球規模で自然環境と人間の暮らしを支える生物の生息環境を保全し、そして持続可能に利用していくための条約でございまして、現在、190の国と欧州共同体が加盟をいたしておるところでございます。 この締約国会議に合わせまして関連会議が開催される見通しでありますので、現在、県では里山・里海の保全をテーマとした関連会議の本県での開催を、国に強く働きかけているようでございます。 自然を保護することが人間の生活を維持していくことにつながるという、地球の未来を考える大切な国際会議でありますので、関連会議の県内開催が決定すれば、ふるさとの自然に目を向けるよい機会となるよう、本市といたしましても県に強く要望をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 次に、国立公園等における動植物の保護・監視制度についてでございますが、白山国立公園におきましては、環境省が自然保護官2名をレンジャーとして配置しております。マナーの普及・啓発・指導や監視、それから施設の点検、動植物の監視活動、また、国の委嘱を受けました自然保護員も動植物の保護、事故の予防、利用者等の指導に当たっていただいておるところでございます。 また、県が指定しました自然環境保全地域や県立自然公園でも県の職員を中心に、鳥獣保護員が保護活動を行っておるところでございます。 なお、国立公園、県立自然公園を含めます白山ろくにおける山菜等の不法採取につきましては、地元の住民と鶴来警察署が合同で指導や取り締まりを行っておるところでございます。 議員お尋ねのレンジャー制度の創設につきましては、本地域に限定した制度では、活動範囲と効果が限られることもございますので、今後とも、国それから県と連携しながら対応してまいりたいというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 岡田上下水道部長。 〔上下水道部長(岡田文明君)登壇〕 ◎上下水道部長(岡田文明君) それでは、村本議員御質問の農業集落排水施設についてのお答えをさせていただきます。 本市の農業集落排水施設は現在、24地区の処理施設が昭和61年度より順次供用開始してきたところであります。そのうち、松任地域14地区、河内地域2地区及び尾口地域1地区の計17処理施設につきましては、平成6年から平成18年にかけ、機能強化事業により施設の更新を行ってきたところであります。 御質問は、いまだに機能強化事業が施されていない鶴来地域3地区と鳥越地域4地区の施設について、今後どのような体制で事業を行うかということでありますが、今年度に予定しております下水道事業全体計画見直し業務の中におきまして、農業集落排水施設を初め地域下水道を含めた施設のあり方を検討することといたしております。今後、この検討結果を踏まえ、更新の必要な農業集落排水施設については、御指摘の低コスト型更新支援事業の制度も十分に活用し、機能強化を進めていきたいと考えております。 以上であります。 ○副議長(前多喜良君) 5番、古河尚訓君。 〔5番(古河尚訓君)登壇〕 ◆5番(古河尚訓君) 皆さん、御苦労さまです。 本日10人目ということで、大変お疲れでしょうけれども、あと1人でございますので、ぜひ御協力をお願いをしたい。執行部のほうも答弁も簡略化しないで、丁寧に、よろしくお願いをしたいと思っております。 私も白山市議会2期目というふうになりまして、私の議員としての活動の公約は教育と環境と平和ということで、E・E・P、エコロジーとエデュケーション、それからピース、こだわっていこうということで皆さんにお約束をしております。私も今回、この3つにかかわる質問を行いたいというふうに思っております。 まず、地産地消の具体化についてでございます。 輸入食品をめぐるトラブルが相次ぐ中、その土地で生産されたものを食べることが最も体によいという「医食同源」や「身土不二」などの食についての伝承が改めて見直され、地産地消が推奨されるようになりました。私は、その具体的施策として地域の食材を学校給食に導入するシステムづくりをこの間求めてまいりました。 そうした中、昨年9月議会で、今年度から松南小学校区で地元生産者グループが立ち上がるとの答弁がありました。さらに、昨年度の議会特別委員会の提言もあり、白山市に新年度から地産地消課が設置されたことは、大いに歓迎すべきことであります。 では、以下の質問を教育長と市長に行います。 まず、私の居住地の旭地区は、砂丘地を生かした路地野菜の産地であります。この地の利を生かせないか、昨年から関係者の皆さんに働きかけを行ってきたところ、ようやく先月に若手グループに集まっていただく機会があり、地元小学校に野菜の納入ができないか、お願いをいたしました。 この皆さんは、市内でも数少ない後継者グループであり、中には子供さんが小学校に通学されている、そういう方もおられました。地産地消の意義、学校給食への食材提供、趣旨は御理解いただけましたが、すぐに踏み切るには条件整備が不十分との指摘を受けました。午前中の忙しい出荷作業の合間を縫って、少量の野菜を毎日届けることができるのか、かなり難しいとの声が多数を占めました。 現行の食材納入は、毎日、業者が他種類の食材、野菜を各学校に配達しており、地元専業農家が対応できるシステムにはなっていないわけであります。目の前に新鮮な食材がありながら、それを活用できない、これでは地産地消もかけ声だけになります。 ぜひ、行政として、1つ、配達システムの構築、2つ、価格設定や品質の基準づくり、3つ、食材の旬に対応した献立計画など、生産者の負担を軽減し、協力可能なシステムづくりを行うことが極めて重要でございます。早急に対応策がとれるのかどうか、教育長に見解を求め、質問といたします。 次は、地産地消課のあり方について質問いたします。 今議会の補正予算で地産地消課には初めて予算づけがなされ、食育フォーラム、キッズキッチン、親子体験ツアーなどの施策の説明がありました。しかし、いわばイベント事業がほとんどであり、依然、学校給食についての担当課は教育委員会であります。 私は、地産地消を本市で進める意義として、目標は本市の食料自給率を高めること、そのため、生産者と消費者がつながるようなシステムづくりを行うこと。そして、紹介をした次代を担う若手後継者の育成や活動支援事業などが考えられます。まずは、地産地消課の設置の意義や事業計画をさらに明確にされるよう、市長に質問をいたします。 今回の学校給食の課題に地産地消課が行政の縦割り構造を越えてかかわれるのかどうか、今後の施策推進の試金石になると思い、答弁を求めるものであります。 2つ目は、今日的な教育課題について質問いたします。 4月21日には第3回目となる全国学力学習状況調査、以下「全国学テ」というふうに称しますが、これがこれまで不参加でありました愛知県犬山市も参加し、全国の公立小・中学校すべてで行われました。 今回は、当初予定日が1日変更されたことで、中学校の修学旅行の日程が混乱するなど、相変わらずのトラブル絡みの実施でございました。 私は、全国学テが学校教育に点数学力主義と競争主義を持ち込み、教育を弱めているとの指摘をしてきました。文科省は当初、3年間の事業としてきた経緯もあり、改めて来年度からの中止を、この場から訴えたいというふうに思います。 そこで、白山市の教育、県内にはない手厚い独自施策を進めてきたことで評価を得てきましたが、全国学テの実施以来、方向性が定まらない、浮き足立った対応になっていると指摘をせざるを得ません。 1つは、テスト結果の公表の問題であります。これについては、学校間に競争主義を持ち込み、他の自治体へも影響を及ぼすとの指摘を行ってきました。私は、その懸念が現実化していることから、今回も結果の公表については、ぜひ慎重な対応を求めたいというふうに思っております。 さて、突然のようにことし1月に始まった小学校低学年向けの漢字テスト、加えて、今年度当初に学校に示された小学校1・2年生を対象にした「白山オリジナル」と称する算数カリキュラムについてであります。 私は、この一連の事業は、白山市の少人数学級事業の成果を検証する手だてに活用するものだと推測をしておりますが、少人数学級事業の検証は、私もこの間実は求めてまいりました。それは、教育委員会事務局がホームページに記載の例を挙げるまでもなく、余りにもこれまで発信力を持たなかったからであります。しかし、今回、このように学力面に特化した形で検証作業を行うとすれば、大切な視点がずれているというふうに指摘をせざるを得ません。 言うまでもなく、教育の成果を単年度で、しかも数値で証明することは、逆に不可能であります。仮に、財政措置のために数値的な成果を求めることが市長部局にあるとすれば、それは大きな問題であると言わざるを得ません。また、一連の施策が金沢市の特区を受けた「金沢スタンダード」なる独自カリキュラムにより、英語教育まで実施していることと重なり、一層懸念が増すものであります。 教育長には、教育的成果はむしろ数値だけで示されるものではないことこそ発信すべきだと、改めて指摘をさせていただき、小学校低学年対策の意図について説明を求めるものであります。 次に、新しく就任された西田谷教育委員長に質問いたします。 前任の高橋委員長には、何回となくこの場で教育論を闘わせていただきましたが、今回、改めて新教育委員長就任ということで、そういうこともあり、お祝いではありませんけれども、質問をさせていただきます。 この時期、私は毎年、国に向けて教育予算の増額や定数改善の要望を含めた意見書を提出し、今議会でも議員各位に御協力をお願いをしているところでございます。 さて、教育委員長には、学校訪問を通じて学校現場が恐らく御自身の教職時代と比べてさま変わりをしていることに気づかれたことと思います。 学校が忙しいという話は、少し前までは、何も学校だけが特別でないということで、余り認知をされませんでしたが、ようやく文科省が実態調査を行うこととなり、2006年の小・中学校教員の超過勤務が月平均34時間であることが報道されました。 しかし、白山市内の小・中学校は、金曜日までの時間内では授業準備ができず、土日に出勤している実態や、加えて中学校では土日の部活動が恒常化し、部活動顧問には実質休みがないことや、特定事業主行動計画に基づく年休の奨励や水曜日の超過勤務自粛の指導が、学校では一切行われていないことも明らかになっています。 また、過労死基準とされる月80時間以上の超過勤務も決して珍しくなく、昨年度、県内公立学校、これは高校も含めてですが、9名の現職死亡があったことも、こうした事態と無関係とは言えません。 また、教員には超過勤務手当が制度として存在しないことも、御承知のとおりでございます。 こうした理不尽な勤務実態を放置していることは、ある意味教育行政の責任であります。個別具体的な課題はまた別の機会に譲りまして、今回は、今日的な教職員の勤務実態についての所見と、教育行政の責任者としてどのように対応されるのかということを伺いたいと思います。 次は、松任駅前広場の利活用と駐車場の問題についてであります。 JR松任駅南の整備事業は順調に進行しておりますが、この一連の事業も8年ほど経過をいたしまして、幾つかの軌道修正がなされていることから、以下の点について質問と提言を市長に行います。 まずは、駐車場問題であります。 一昨年稼働した立体駐車場が十分にその機能を果たしていないということは、議会でも指摘がありました。その原因の一つが、市民工房うるわしと学習センター周辺にある無料駐車場であります。両施設の利用率が高いということは、大変歓迎すべきことですが、無料駐車場が施設に隣接しているため、土日やイベント開催時には障害者エリアが占拠されたり、規定数以上の車両が入り込んだり、周辺の路上駐車が後を絶たず、時折、警察による取り締まりの対象となっております。 また、少なからず、JR等で通勤する際の駐車場として利用する市民もあるというふうに聞いております。つまり、無料であるために、利用者マナーが問われる事態が続いております。現行でも、公共施設利用者には3時間無料の扱いがなされ、市民負担を求めないシステムとなっております。 その意味でも、当初計画どおり有料化とし、この無料駐車場を立体駐車場と一体管理すれば、無用な混乱は解消できるものと考えております。なぜ、こうした計画が具体化しないのか、お聞きをしたいというふうに思います。 次は、うるわし前のスペースでございますが、当初計画では多目的広場というふうな位置づけでありました。現在は周辺整備中であり、臨時的な駐車場となっております。 私は、計画どおりこの空間を文化ゾーンの一画として、明確な活用方針を打ち出すべきというふうに考えます。その際、うるわし前の駐車場については、一部を障害者用の駐車スペースや作品の搬入車両スペース程度にとどめ、雑然とした状態にはしないためにも、恒常的な駐車場利用はやめるべきだというふうに思います。 文化ゾーンとしての利活用として、例えばうるわしで一体的に管理し、音楽教室のリハーサル場所やストリートミュージシャンや太鼓、あるいはよさこいグループもおいでますので、そうした皆さんへの開放も考えられます。 また、検討課題として、文化活動以外でもスケートボードなどのストリートスポーツ利用も考えられます。私は、2007年9月議会で、若者が自主管理をし、成功している東金沢駅に隣接するスケートボード場の例を紹介いたしました。発祥の地アメリカなどでは、市街地の中心に設置されていると聞きますし、最近、日本でもその機運が高まり、立川市や宮崎市の事例が報道されております。 市街の中心地に市民が気軽に集う場所がある、これも白山市の文化ゾーンとしての発信力が高まるものだと思います。ただ、活用するには市民の支持も必要でありますし、啓発宣伝を兼ねて、市民の各年齢層からの意見を聴取することも検討されるように提言をさせていただき、市長の見解を求めるものであります。 最後は、平和の課題についてであります。 オバマ・アメリカ大統領が4月初めに、プラハにおきまして「核兵器を使った唯一の核兵器国として行動する道義的責任がある」という演説を行われ、核廃絶を目指す姿勢を打ち出しました。これにより、これまで実現しなかったアメリカ大統領の広島・長崎訪問がにわかに現実化したというふうに言われております。しかし、先月の北朝鮮による核実験は、ようやく動き出したこうした意思を逆なでするものだというふうに私も思っております。 さて、世界で唯一の被爆国である日本は、核軍縮や核廃絶に向けた働きかけを続けてはおりますが、かつて冷戦下の80年代に高まった世界的な核廃絶運動以来、やや終息ぎみであることは否定できません。 そこで、以下の質問を市長、副市長、教育長に行います。 まずは、市長に質問いたします。 本市は、合併直後の2005年6月議会で、核廃絶の精神を盛り込んだ平和都市宣言を決議いたしました。私はこれまで、節目ごとに質問を続けておりますが、依然、本市はその決議を踏まえた施策が不十分と指摘をせざるを得ません。 お隣の野々市町では、平和都市宣言推進事業として、1978年から「平和書道展」と「平和の旅」事業を続けております。前者は、平和に関する課題語句を提示し、入賞作品を展示しており、後者は十四、五名の中学生を8月6日の広島平和記念式典に派遣し、事後報告を広報を通じて町民に公開をしております。さらには、2003年より、書道展と並行して「原爆と人間展」と称するパネル展も始めているということであります。 一方、白山市は、表示看板の設置や友好都市との交流がそれに当たるとの答弁があったものの、それ以降新たな施策がとられておりません。市立図書館へも平和図書コーナーの設置やパネル展なども提言した経緯もありますが、もう少し行政から市民へ発信力を持ったそういう取り組みを再度求め、質問といたします。 次に、昨年に引き続き、ことしも韓国の抗日運動家ユンボンギルの生誕地・中清南道・禮山を訪問する市民交流に参加させていただきました。昨年の6月議会と重なりますので、この市民交流の経緯は省略をさせていただきますが、過去の不幸な歴史を踏まえて、新たに北東アジア諸国との友好関係を築くことの意義と平和的交流、さらには観光交流の必要性については、その認識を新たにしてきたところであります。 また、韓国とは、江戸時代に千代女の俳句が朝鮮国の通信使に献上されたことのつながりから、白山市には文化的な交流基盤があることも指摘をしてまいりました。 さて、魚副市長には、県庁において国際交流担当が長いと聞いております。副市長には、北東アジア・韓国との交流の意義をどのようにとらえておられるのか、ぜひお聞きしたいと思います。 また、白山市は、国際交流課と観光課の連携を明確にしております。折しも、新型インフルエンザで欧米諸国との交流事業が中断しており、この機に北東アジア・韓国との友好交流の具体化を図られるよう求めるものでありますが、いかがでしょうか。 最後になりますが、8月6日や9日を憲法の非戦の精神を学ぶ節目として、学校では久しく平和教育・平和学習が続けられております。夏休み中ではありますが、登校日を設定して、子供たちの手づくりの平和集会などが開催され、学校長はみずからの思いを語る場というふうにもなってまいりました。 しかし、最近の学校の多忙化は、夏期休業中にも及び、十分な取り組みができず、また、学校長により対応に温度差があったり、中学校では部活動の大会が重なり、日の設定すら難しいというふうに聞いております。こうした実践は、もちろん各学校の創意工夫で行われるべきではありますが、教育行政には可能な限り支援策をとるように求めたいというふうに思います。 具体的には、学校配当予算では購入が難しいDVDなど映像資料を市立図書館に整備し、学校・地域で上映できるようになれば、市長に求めた白山市の独自施策ともなります。教育長に見解を求め、質問といたします。 ぜひ、明快な、丁寧な答弁を求めて、私の質問といたします。どうもありがとうございました。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの古河議員の御質問にお答えをいたしたいと思います。 最後にありましたけれども、平和宣言都市に基づく事業については、総務部長より答弁させますが、私は平和宣言をいたしました。白山市は、他の地域から決して劣ったことでないと思います。これまで、世界のそれぞれの国々の姉妹関係を初め、いろんなそうした国際的な事業については積極的に参加をし、合併以前の美川町や、あるいは他の地域におきましても、それぞれ中学生・高校生の交流を継続いたしております。中国のほうもしかりであります。 そういう面では、積極的に取り組んでおりまして、単に長崎や広島で行われる平和の記念式に参加するといったことだけではなく私はそれはそれとして認めることもありましょうけれども、白山市はやはり平和宣言都市としてしっかりと国際関係をつくり、世界の平和を考えることについては、私は決して劣ってはいないと思います。一生懸命に考えておりますし、現実、取り組んでおることも事実であります。その点は御理解をいただきたいと思います。これで十分とは言えないことは事実でありますけれども、後ほど総務部長より説明をさせます。 まず、私に与えられた地産地消の意義でありますけれども、地産地消については、生産者と消費者の距離が近いことから、旬の食べ物を新鮮なうちに食べられることや地域経済の活性化、伝統的食文化の継承などにつながるものとして、私たちの生活の安全・安心に直接的に結びつくものであります。 本市では、市民の皆さんから、いつ、どこで、どのようなものが生産・販売され、どうした取り組みがなされているかといった情報不足に関する御意見が非常に多いことから、まず5月下旬には市のホームページに新たに「食育・地産地消 まるごと白山」を開設するとともに、先日発行された広報6月号に特集記事を掲載するなど、地産地消の情報発信の強化に取り組んでいるところであります。 また、地産地消については、命の源となる食糧を生産する重要な産業である農業はもとより、教育、健康、子育て、観光、環境等の多岐の分野に関連することから先般、地産地消課を中心に全庁的な取り組みを図ることとし、庁内において関係課によるワーキンググループや庁内連絡会議を設置いたしたところであります。 さらに、今後は全市的に地産地消に取り組むため、市民を初め各種団体などで構成する「白山市地産地消推進会議」を設置いたしまして、推進計画を策定したいと考えておるところでございます。 なお、学校給食へのかかわりについては、これまで教育委員会を初め、農協や石川農林総合事務所と地元農産物の利用について協議する場を設けておりまして、今後とも、これら関係機関との調整役としての機能を図ってまいりたいと考えておるところでございます。 次に、駅前広場の利活用と駐車場についてでありますけれども、立体駐車場の運営につきましては、営業開始から1年がたった現在、月決め及び時間貸しともにおおむね順調な伸びを示しておりますけれども、現在満杯ということではございません。 また、公共施設利用者のための3時間無料割引については、施設窓口での説明や看板の設置で周知を図っているところでありますけれども、これもまだ徹底していないことは事実であります。 せんだっても、一木地区で花見会がありました。これは、石田議員も一緒におりましたけれども、そのときに来られた御婦人の方々が私のところに来られまして、駐車場が足らんと、あんな木を植えたりせず、あれを全部とって、あそこを駐車場にしたらどうかという話があって、残念でなりませんでした。あそこにちゃんと立体駐車場があるので使ってほしいということを石田議員も真剣に話しておりましたけれども、あんな遠いところに置くよりも、施設に近いところに置いたほうがいいと。だから、ああいう緑の木を全部引き抜けという話がありまして、私は残念でなりません。 先ほどから自然を守れ、森林を守れ、みんながおっしゃっている。ところが、市民の中では、そんな森林や緑を守るよりも駐車場にしたほうがいいというような考える方がまだおいでるわけですね。ですから、私は子供のときから木が好きです。今でも庭の手入れは全部私もやりますけれども、今、市長をやっておりますので、植木屋さんにもお手伝いをしていただいておりますけれども、本当にあのような考え方の市民がまだまだおいでるということは、本当に残念でなりませんけれども。 しかし、こうしてせっかく議会の皆さんとも御相談して、3時間の無料割引をやっておるわけでありますから、もう少しそうした施設、せっかくの立体駐車場、この施設を利用していただいて、みんなが安心して車を駐車場に置き、そして文化施設に参加していただけるよう徹底をこれからも一層強めていきたいというふうに思っております。 議員御指摘の駅前公共施設駐車場の一元管理につきましては、出入り口ゲートの設置費用、それから休館日や開館時間の調整及び3時間以降の有料化等の課題について、関係各課で検討いたしておるところであり、整理ができ次第、議員の皆さんにも御相談をさせていただきたいというふうに思っております。 確かに、図書館の後ろ、それから市民工房の前、こうしたところに多くの皆さんが今現在、無料駐車をされておるわけであります。施設も近いということで、大いに利用されておることは事実でありますけれども、しかし、出入り口にどのようなゲート、費用を使ってゲートを設置するか、あるいは休館日にはどのように調整するか、このような問題が残っておるわけです。これは、私は、市民工房の前も整備が進み、完全にあそこの整備が終わった段階でもう少し、議員の皆さんも含めて、今後の駐車場のあり方について検討していきたい。できるだけ、みんなから苦情のないような形の中で、大いに立体駐車場を利用していただくようにも進めたいというふうに思っておるところでもございます。 市民工房の前について今現在、市民の方が多種多様に活用することができる多目的広場としての整備を進めておりますけれども、この利活用については、俳句館前の広場も含め、市民はもとより民間主導の企画・運営により、にぎわいの創出を期待いたしておるところであります。今度の全国の獅子舞の大会におきましても、市民工房の前の広場を完成して、あそこでそうした催し物をしようというふうに思っておりまして、今後も、その両方について要綱を定め、大いに利用いただくように、これからも取り計らいをいたしていきたいというふうに思います。 ここでのスケートボードの使用に関しては考えておりません。平成18年に使用に関する注意事項を遵守することを確約させまして、旭丘2号公園で暫定的に使用認可を与えました。無許可でコンクリート製のジャンプ台を設置するなど、無秩序に使用し、撤去命令にも従わないことや、ことし1月には松本工業団地内の公園において、たき火の不始末から警察や消防隊が出動するなど、まだまだマナーやルールに関して未成熟な愛好者が多いというふうに思っております。 このような状況下では公共施設の開放が難しいと思いますが、スケートボード愛好者によって協会や団体組織が創設され、組織運営が確かなものであれば協議に応じ、いろいろと今後の方法についても考えてまいりたいというふうに私は思っておるところでございます。 以上であります。 ○副議長(前多喜良君) 教育委員会委員長、西田谷功君。 〔教育委員会委員長(西田谷 功君)登壇〕 ◎教育委員会委員長(西田谷功君) 教職員の勤務態様の改善につきましては、学校経営の主たる責任者であります校長を中心として、教職員の皆さんの工夫により取り組まれているものと思います。 教育委員会においては、学校訪問等を通じて学校の様子や教職員の状況を的確に把握するとともに、校長会において特定事業主行動計画に基づいた教職員の超過勤務の縮減などを指導しております。 また、各学校においては、学校の環境衛生や教職員の健康保持・増進などの安全衛生管理活動を促進するために、衛生推進者を選任しております。 さらに、教職員の危険及び健康障害を防止するための対策や教職員の健康の保持・増進を図るための対策などについては、産業医を初めとする学校代表者等からなる白山市立学校衛生委員会を設置し、委員の方々から御意見をいただいております。 今後とも、各学校の状況を把握し、教職員が働きやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。 ○副議長(前多喜良君) 魚副市長。 〔副市長(魚 直樹君)登壇〕
    ◎副市長(魚直樹君) 北東アジア・韓国との友好交流についてお答えいたします。 まず初めに、新型インフルエンザの感染拡大の影響を受けまして、オーストラリア・ペンリス市への高校生ホームステイ交流派遣事業につきましては、現地からの申し出によりまして、ことしはやむなく中止となりましたけれども、来年にはぜひ再開したいというふうに思っております。 また、受け入れに関しましては、予定どおり7月に、イギリス・ボストン町と中国りつ陽市から中学生が来市し、友好を深める予定でございます。 さて、古河議員のおっしゃるとおり、私は県庁で7年間、国際交流の仕事に携わってまいりました。県におきましては現在、ロシアのイルクーツク州、中国の江蘇省並びに韓国の全羅北道との間で青少年交流を初めとするさまざまな友好交流事業が行われてきているところでございますけれども、特に韓国の全羅北道との交流の開始に関しましては、私自身も深くかかわってまいってきたところでございます。 私は、国際交流というものは、人と人との交流がまずその原点にあると思っております。文化や習慣などが異なる者同士がお互いに先入観を持たずに交流することにより、互いに理解し合い、また、それぞれのよい点を学び合い、さらにはそれが新たな発想や活力につながっていくということが期待されるわけでございます。 地方自治体が行う国際交流というのは、その効果や成果がすぐに目に見えてくるものではございませんけれども、交流を続けていく中で経済や観光面での交流にも発展し、そのことが地域の活性化や、ひいては世界の平和と安定にも貢献することになるというふうに考えておりまして、その意義は非常に大きいものと認識いたしております。 本市における韓国とのかかわりは、議員御指摘のとおり、古くは千代女と朝鮮通信使とのつながりがございますし、現在は白山ロータリークラブや白山青年会議所がそれぞれ韓国内の団体と提携をいたしております。 また、県の誘致事業といたしまして、昨年8月に韓国メディア関係者を招き、白山の魅力を紹介したところ、翌9月に韓国から観光客一行が白山登山に訪れるなど、本市の知名度アップが図られたところでもございます。 今後の韓国との友好交流につきましては、私自身、先ほども申しましたように、国際交流の意義というものを十分に理解しているつもりでございますし、特に日本のお隣の国であります韓国との交流については、過去の不幸な歴史を乗り越えまして未来志向、未来に向けての良好な関係を築く上でも大変よいことというふうに思っているところでございますけれども、まずは民間レベルにおける草の根交流というものが拡大していき、それが盛り上がっていくということが大切ではなかろうか。また、そうなってくることを期待いたすものでございます。 そして、そのような状況を見きわめながら、韓国との友好都市提携につきましては、人口規模やいろいろ産業、文化の面なども考慮いたし、慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 喜田教育長。 〔教育長(喜田紘雄君)登壇〕 ◎教育長(喜田紘雄君) 地元の新鮮な食材をより多く学校給食で使用することに対する御質問にお答えをします。 現在のところ、学校給食での地元産食材使用については、市・農協及び生産者の方に協力していただき、徐々に使用頻度はふえているところであります。 御指摘のような幾つかの課題が考えられますが、価格や品質基準の設定、献立計画については、旬の時期に品目を限定して地元産野菜を使用するために、生産者の方と情報交換を行いながら調整することが可能であると考えます。 また、産地と消費者を結ぶ配送システムについては、納入時刻や配送経費などについてのこともありますが、今後、関係する機関と実現に向けて検討していきたいと考えております。 次に、市教育委員会が取り組んでいる、お尋ねの3点の事柄についてお答えをします。 まず、平成21年度全国学力・学習状況調査結果の公表についてですが、昨年度同様に、広く市民に対する説明責任を果たし、白山市の学校教育のあり方について考えていくためにも、本市小・中学校の学力・学習状況や生活習慣の市全体の平均や課題を公表したいと考えております。 次に、ことし1月に行った小学校1年・2年・3年生の漢字学習状況調査についてですが、今年度から始まった新しい学習指導要領における指導改善事項の第一に挙げられているのが、国語の時間のみならず、全教科での言語活動の充実であります。そのための基礎・基本であり、これからの学校生活での学習の入門期に当たる低学年での漢字の定着は極めて大切であると考え、1年から3年生までの漢字学習状況調査を実施したところです。 1・2年生で実施している30人学級の取り組みが生かされていることもあるのか、極めて漢字の定着率もよく、すばらしい結果でありました。 このテストを通して、白山市の現在の1年から3年のほとんどの児童が習得すべき漢字をしっかりマスターしていることがよくわかりました。また、子供たちには、させればできるということもよくわかりました。 次に、本市教育センターが発行した算数指導事例集「白山オリジナル」についてですが、これを活用することで少人数学級における指導の充実を図り、一層すぐれた授業実践が各学校で行われるよう期待して、作成したものであります。 先生方はいろいろ工夫・研究して、授業を初めとする教育活動に努めておりますが、少人数学級の教育的効果は、短期間でそのよしあしのすべてを推しはかることが難しい面があります。しかし、漢字学習状況調査を実施したことにより、子供たちが漢字学習に一生懸命に取り組み、習得すべき漢字の読み書きをしっかり身につける機会にしたこと、また、先生方が指導事例集を使うことによって、指導法の改善を図ったりすることなどは、教育に対する市民の負託にこたえる意味でも大切であると考えております。 次に、平和教育に関する援助についてですが、松任・美川・鶴来図書館では、毎年、夏休み中の平和教育に合わせて平和図書コーナーを設け、児童図書や関連資料の展示・貸し出しを行っているところであります。 小・中学校においては、子供たちのニーズに応じた図書の充実に努めているところですが、御指摘の学校・地域で上映する映像資料の整備につきましては、ビデオテープによる映像資料は15本整備しておりますが、DVDによる映像資料につきましては、小・中学校など非営利団体が上映することができる一般団体向けに貸し出し可能のDVD資料は、数が少ないのが現状です。 今後は、各学校の要望を把握し、希望を聞きながら、できるだけの対応をしていきたいと考えております。 以上です。 ○副議長(前多喜良君) 新総務部長。 〔総務部長(新 正孝君)登壇〕 ◎総務部長(新正孝君) 本市の平和事業の取り組みについてでありますが、原爆の悲惨さを市民に訴え、核兵器のない平和な世界を築くためのパネル展示や、平成17年第2回市議会定例会での決議を受け、本市が平和宣言都市であることを広く市民へ周知するため、市内5カ所に広告塔を設置しているところであります。 また、国際親善友好都市を初めとする海外との交流事業を通じて、国際的な相互理解と国際協調を実施しているところであります。先ほど市長が答弁したとおりであります。 さらに、教育に関係する事業としましては、松任・美川・鶴来の各図書館において、戦争と平和に関する本の展示などのイベントを開催しており、今、教育長が申されました。 そのほか、中学校の修学旅行においても、旅行先を広島としている学校もあるところであります。 また、昨年11月に制定されました白山市子ども憲章の柱として、「生命」「安心」「思いやり」が定められており、子供たちのまちづくりへの願いが込められたこの言葉を大切にし、平和なまちづくりを推進することも重要なことでありますので、今年度は新たに各小・中学校の道徳の時間を中心に、この憲章に書かれている内容について学習することとしております。 なお、平和に関する各種事業につきましては、合併前から取り組んでいるものもあり、これらの事業については地道に末永く取り組んでいくことが重要であると考えております。 今後は、さらにこれらの恒久平和に対する取り組みを推進し、市民への発信力を高めながら、平和な社会の構築に向け、平和意識のより一層の高揚に努めていきたいと考えております。 以上です。 〔「議長、5番古河再質問」と呼ぶ〕 ○副議長(前多喜良君) 5番、古河尚訓君。 ◆5番(古河尚訓君) 時間がかなり経過しておりまして、申しわけありませんけれども、事前に通告しろということですので、市長、教育委員長、教育長に再質問をしたいと思います。端的に申し上げます。 市長の答弁で、答弁漏れではなかったかなと思うんですが、駅前の広場の活用なんですが、うるわし前の多目的広場というふうな形で計画をされたあの広場、これについて恒常的な駐車場にするのか、しないのか、そこを市長はどのように考えておいでるのか。もしイベントがあればそこを使うということは、さきの全国獅子まつりの話は聞きましたけれども、恒常的にあの広場をどうするのか。私はそこの提言も申し上げたつもりですので、その部分の答弁をよろしく、市長の思いも含めてお願いいたします。 教育委員長は、ぜひ自分で見られた感想を、自分の言葉で語っていただきたい。つまり、今、答弁をされた中身は、それは建前であって、全く現実とはかけ離れております。私申し上げましたように、恒常的な超過勤務は年々ひどくなっている。もう80時間を超えている実態も多くあるわけです。 しかも、先ほど申しましたように、特定事業主行動計画につきましては、教育委員会も参加をしているわけですが、市の職員についてはかなり徹底しているというふうに私は聞いておりますけれども、学校長はそのことに触れて、学校現場で語っているという事実は一切私の耳には聞いておりませんので、恐らくこれは教育委員会を含めて、指導されていないんではないか、あるいはもし指導されているとしたら、学校長のところでとまっているのではないかというふうに思います。そういった事実を踏まえて答弁されたのかどうかということも含めて、今の教職員の勤務実態をどう見られているかを、もう一度重ねてお聞きをしたいと思います。 教育長には、まず地産地消、今、学校給食に導入をしていくということで、具体的なことで旭地区、旭丘小学校にかかわる提言を申し上げましたけれども、ぜひ、趣旨は地元生産者はよく理解をしていただいております。あとは、行政がその条件整備をするだけというふうに私は理解しておりますので、検討するじゃなくて、具体的に実行していただきたい。その前向きな姿勢、実行していくという姿勢をぜひお聞きをしたいと思います。 それから、私はもう一つ、漢字テストなり、「白山オリジナル」の件について触れたのは、いろいろな教育施策の検証作業を、いわゆる学力的な面だけ、数値的な面だけで検証するのではない、とりわけ少人数学級につきましては、やはり現場の中の子供の動き、子供の目の輝き、あるいは授業へのかかわり方、あるいは子供と先生との間の人間関係、そういうものがどういうふうに劇的に変わってきたのかというところをきちっと見ていただきたい。それを教育委員会で取り上げて、説明もするというような、そういう作業をしていただきたいと思います。 どう見ても、やはり数値的なものだけで証明しようとする傾向が最近非常に強くなっているように思いますが、そういう視点での検証作業をすべきだと思いますが、教育長、いかがでしょうか。 以上でございます。 ○副議長(前多喜良君) 市長、角光雄君。 〔市長(角 光雄君)登壇〕 ◎市長(角光雄君) ただいまの古河議員の再質問にお答えをいたします。 市民工房うるわしの前につきましては、これは当初から計画の中で、あそこはイベントの広場ということになっております。ですから、そういうように建設をしておるわけです。施設整備も。 ところが、せんだって全員協議会で、あの舗装の色は、何か駐車場の白線の色とよく似ておる、おかしいということが議員から言われました。私はそうじゃないと思います。 実は、市民工房の後ろ側の駐車場のところに美術品の搬入口をつくったんですね。今もあるんです。ところが、美術の作家の皆さんは、どうも後ろの搬入口から入れるのは手間がかかると。だから、前の玄関から美術品を入れるようにしていただきたいということで、現在はそのように使用されておることが、たまたまそこに車を置くと、あそこが駐車場かと思って、近いし、市民工房に来られる方が駐車場に利用しておるのが現実であります。 ですから、これではいかんと私は思っています。ですから、何とかこれを整備したいなというふうな考え方を持っておりますので、先ほど申しましたように、市民工房の裏、あるいはまた図書館の裏に、それぞれ今無料の駐車場があります。これも、先ほど申しましたように、入り口のゲート等を設けて、これからどのように運営するか、全体の駐車場を含めて、これは検討したい。特に、議会の皆さんの御意見も聞いて、私どもが決めるより議員の皆さんが決めたほうが、このように一般質問をされることもないわけですから、その辺はいいというふうに思います。 だから、やはり、みんな市民のものですから、市民の皆さん、特に市民を代表する議員の皆さんも、やっぱり十分に検討して、協力もいただく。ただ言うだけでなしに、どのように利用したらいいか、こういうことを検討していただければ幸い、こんなふうに思います。 ○副議長(前多喜良君) 教育委員会委員長、西田谷功君。 〔教育委員会委員長(西田谷 功君)登壇〕 ◎教育委員会委員長(西田谷功君) 日常においては、また文科省の調査にも、古河議員が言われましたように、教頭であるとか、それから部活動の顧問であるとか、これらが非常に多いというのは、とりわけ部活動の顧問の負担が多いということは、御指摘のとおりであります。 私も校長をしておりましたときには、そのほかにも競技であるとか、それから進路であるとか、生徒指導であるとか、大変な頑張りをいただいたと、こう思っております。 一般的な部活動について申しましても、顧問は土日がないほどに、毎日、とりわけ強いチームほど、大変なほど毎日といっていいくらいに出ていたのは、そのとおりでございます。何がしかの手当は出ておるけれども、それ以上に子供たちの夢や希望をかなえていこうというような熱心さがあふれておりまして、そういう点については感謝と敬意を表するわけでございますけれども、あくまでも過労になっては困るのでございますし、それからまた、子供たちが余りにも頑張り過ぎて体を悪くしても困るわけでございまして、学校長はその辺はやはり気配りをすること、注意をしていくことが必要だろうと思っております。 それから、過労をなくしていくという点からするならば、この白山市は、もちろん理解ということもございますけれども、少人数学級であるとか、それから図書館司書を配置するなど、これは全国でも非常に手厚い形でやっていただいております。 そういう点で、確かに負担を少なくするように御尽力いただいておりますし、それからまた県教委とも相談しながら、加配等をもらいながら、何とかして子供たちと先生とが触れ合えるような形にしたいということで、活動というか、県のほうにもお願いをしたりもしております。 それから、毎日の中で、例えば主任制が行われておるわけでございまして、主任の機能を十分に発揮するとか、職員会議等での何とかもう少し合理的な形のものがあるのか、ないのか。その辺、やはり当初のお話をさせていただきましたとおりのように、校長先生、それからみんなが特定事業主行動計画、衛生委員会、その他も含めてという形で、できるだけ過労のないような形でやっていく必要があるだろうと思っております。 そういう点で、重ねて校長会等において、また遵守するよう言いたいと思っております。 ○副議長(前多喜良君) 喜田教育長。 〔教育長(喜田紘雄君)登壇〕 ◎教育長(喜田紘雄君) 地産地消にかかわることについての再質問についてお答えをしたいと思います。 現在、旬のものについて、学校が食材を使用したいというときにJAへお願いする。そうすると、JAのほうで、生産者の方から必要な食材を調達をして、各学校へ配達をしていただいておるということです。 先ほどの御質問の中にありました旭地区の生産者の方は、JAのほうに参加しておいでるのか、その辺のところ、まだ私もわかりませんし、この後、JA、それからことし新しく課になりました地産地消課、それから学校関係というもので、いろいろ検討していきたいというふうに思います。 ただ、配送システムについては、もし新しい方法を考えるとすれば、経費のこともありますので、今、予算化しておりませんので、そういうことも含めて、来年度に向けていい方法がないか、考えていきたいというふうに思います。 それから、ことし、たしかきょう納入がスタートしたんじゃないかと思いますけれども、山島地区で生産されたタマネギですけれども、その関係については、生産者の方が学校へ逐次その必要分を配達をするということで、これは問題なくスタートできるというふうに考えております。そういう面で、この後検討をしていきたいというお答えをさせていただいたわけです。 それから、学校教育にかかわる数値のことについてですけれども、私もすべて学校教育は数値ではかれるものじゃないというふうに思っております。しかし、数値は必要でないかというと、私はある面大切といいますか、大事にそれを分析しながら次の手だてを考えていく上で、大変大切であるというふうに思っております。 学校教育の中で、よく知・徳・体というふうにいいますけれども、数値で絶対はかれないのは徳の部分だと思います。知とか体という面は、ある程度数値ではかれる部分もあります。したがって、学校教育、その人物全体を数値ではかるということはできないというふうに、私も思っております。 これが一つの例になるかどうかわかりませんけれども、点数とか数値なしで評価をすると、どうしても言葉であらわすことになる。そうすると、どうしても抽象的な言い回しになります。例えば、私の学校の、あるいは私の教室のどの子供も元気に喜んで、そして登校しています。こういう表現になるわけですけれども、その中にもう一つ、ちょっと数値がもし入るとすれば、私の学校、私の教室では、子供たちは元気に登校しておるし、この1カ月、遅刻も欠席もゼロですという数値が出てくると、大変子供たちが喜んで登校しているという要素がよくわかるんじゃないかというふうに思います。したがって、やっぱり数値、点数というものは、すべてじゃないけれども、とても大事だというふうに思っております。 御存じように、教育の成果というのは一面からははかれません。いろいろ多方面から見ていかなきゃいけないわけですけれども、そういうことを十分に考えながら、教育委員会では対処していきたいというふうに思っております。 ○副議長(前多喜良君) 以上で、本日の一般質問を終わります。--------------------------------------- ○副議長(前多喜良君) 本日の議事は、これをもって終了いたしました。 次の本会議は、明日16日午前10時から開きます。 本日は、これにて散会いたします。          午後5時41分散会---------------------------------------...