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06月20日-03号

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  1. 輪島市議会 2012-06-20
    06月20日-03号


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    平成24年  6月 定例会(第2回)          第2回市議会定例会会議録          平成24年6月20日(水曜日)          (午前10時00分開議)出席議員(18人)   1番  森 裕一         2番  西  恵   3番  高田正男         4番  一二三秀仁   5番  鐙 邦夫         6番  森 正樹   7番  漆谷豊和         8番  大宮 正   9番  高作昌年        10番  中谷達行  11番  椿原正洋        12番  上平公一  13番  小山 栄        14番  玉岡了英  15番  橋本重勝        16番  坂本賢治  19番  坂下幸雄        20番  中山 勝欠席議員(2人)  17番  田中秀男        18番  竹田一郎---------------------------------------説明のため議場に出席した者の職氏名 市長                 梶 文秋 副市長                大下泰宏 総務部長               宮坂雅之 交流政策部長             坂口 茂 福祉環境部長             丹圃俊記 産業部長               嘉地和春 建設部長               北山 浩 建設部技監兼土木課長         山本清道 門前総合支所長            山下俊弘 市立輪島病院事務部長         井上 治 総務部総務課長            中山由紀夫 総務部財政課長            小谷伊佐雄 交流政策部企画課長          西山豊一 交流政策部放送課長          池田友晴 福祉環境部市民課長          毎田 隆 福祉環境部福祉課長          田中昭二 福祉環境部健康推進課長        北浜陽子 福祉環境部環境対策課長        田方利彦 産業部農林水産課長          林平成人 産業部漆器商工課長          大西正浩 門前総合支所地域生活課長       山口哲平 総務部総務課防災対策室長       新谷明伸 教育長                吉岡邦男 教育部長教育委員会事務局庶務課長  西畑賢一 教育参事教育委員会事務局学校教育課長                    高野 勝--------------------------------------- △開議・会議時間延長 ○議長(大宮正君) おはようございます。これより本日の会議を開きます。 本日の会議時間は、あらかじめこれを延長しておきます。--------------------------------------- △質疑・質問(続) ○議長(大宮正君) 日程第1、議案第50号から第64号を一括して議題とし、質疑及び市政一般に関する質問を続行いたします。 2番西  恵君。     (2番 西  恵君登壇) ◆2番(西恵君) おはようございます。2番西  恵、拓政会であります。拓政会の一員として一般質問をさせていただきます。 さて、季節外れの台風4号が通過し、日本各地に被害をもたらしました。そういう暗いニュースがたくさんあるきょうこのごろでございますが、議場では明るく元気にまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 さて、ことしの輪島市民まつり、大変盛況でよかったと思います。麦屋節から始まり、さまざまな催しがありました。パレードもさることながら、花火は本当に圧巻でした。私は一番何がよかったかといいますと、輪島市民楽団とともに水木一郎さんが歌を歌ったこと。それが私にとっては大変感動的でございました。その市民楽団やブラスバンドが競演する前の教育長の挨拶がまた感動的でした。花火は夜上げるからきれいなんだ。時期を逃したらあれは全然きれいでない。輪島の東北復興も時期を逃したらだめだということを言われたときに大変感動いたしました。さすが輪島市の教育長だと思いました。 さて、水木一郎さんのコンサートでは、会場が一体となって盛り上がりました。そのときのように市も一体、一丸となって東北復興に貢献できたらと祈念いたしまして、質問に入らさせていただきます。 最初に、障害者支援についてお伺いいたします。 輪島市の障害者とその家族に対する支援についてであります。 私の住む門前町本郷地区には、障害のある子供たちが通っている石川県立七尾特別支援学校輪島分校があります。その学校の行事に参加をしたり、また学校の保護者の方とのかかわりの中で、いろいろ考えさせられることがあります。この子たちは学校が休みのときや学校から帰ったらどのように過ごしているのだろうか。また、この学校を卒業した後はどうするのだろうかなどです。多分、親御さんの負担や心配は想像以上だと思います。そんな親御さんたちの集まりである輪島市手をつなぐ育成会の取り組みをご紹介したいと思います。 昨年、石川県から石川県民間非営利団体活動支援「多様な担い手による協働モデル事業」という助成金が交付され、かねてから念願の障害を持つ方や家族の方が気軽に利用できる居場所づくりの活動を始めました。 まず、總持寺通りの一軒家を借り入れして、そこをどのような場所にするかを、講師の先生を呼び、保護者や地域の方たちと一緒にワークショップを行いました。また、先進地へ視察へも行きました。 そのような取り組みの中で、本当に自分たちでできること、また自分たちだけではできず、地域や行政の協力なしではできないことなどがわかってきたといいます。一軒家の改装や運営は、県の助成金がある間はできますが、その後いかにして家賃や運営費を賄っていくかという現実的な問題が出てきます。自分たちでつくったものを販売したり、来る方に利用料をもらったりなど考えてはいるそうですが、自分らの努力には限界があり、立地する商店街との連携など研究すべき課題も見えてきているようです。 そこでお尋ねいたします。 障害者に限らず、生活弱者の居場所やたまり場づくりは、これからの市の課題だと思いますが、どのような支援ができるとお考えですか。育成会では、總持寺通りに、障害者はもちろんお年寄りや子供や子育て中の方々、そして観光客など、だれでもが立ち寄れる場所の開所を目指しているそうです。商店街の活性化のためにも、空き店舗を利用した取り組みは評価できると思いますし、ぜひ市もこの取り組みを応援して輪島市のモデル事業にしていってほしいと思いますが、いかがお考えでしょうか。 次に、障害者の雇用支援についてお尋ねいたします。 輪島市の障害者の雇用実態はどうなっていますか。法律上は大企業や公立の職場では障害者を雇用する義務があるようですが、輪島市の現状はどうなっていますか。なかなか現実的には雇用するほうもされるほうもハードルが高いと思いますが、障害の程度によっては、合理的な就労支援を受けることによって普通にできることもあると思います。輪島市では障害者の雇用や就労支援就労理解に対して、どのように取り組んでいるのかお聞かせください。 次に、教育について。 輪島市を含む4市4町が、昨年、世界農業遺産に認定されました。関連した取り組みのところを見てみたいと思い、私たち市議会総務委員会では、先月、鹿児島県霧島市のジオパークという取り組みの視察に行ってまいりました。ジオパークが目指すものは、美しく貴重な地質や地形を保護・保全しながら、科学・教育・観光など持続可能な地域活性化に役立てるということだそうですが、非常に私たちの世界農業遺産取り組みと似ていて、参考になることがたくさんありました。 その中でも最も共鳴したのは、担当者の方の説明の中で、何より一番の目的は人を育てることだと思いますという言葉でした。私たちの農業遺産も、これまで能登に住んでいた人々が守り育てた土地や農業、漁業、文化、そして人柄をいかに受け継ぎ、次代に残していくかということが最大の目標であり、課題だと思います。そのためには、やはりこの土地を理解し、誇っていくための教育が、何より大切になってくると思います。 霧島市では、副読本を作成し、教育現場学校登山で活用して、郷土愛の醸成、地球科学への興味喚起、火山防災意識の向上に役立てる取り組みをしているそうです。 さて、農業遺産に認定されてからはや1年がたちますが、輪島市の教育機関ではどういった取り組みをしてきましたか。また、同時に認定された新潟県佐渡市との子供同士の交流も大変よい教育になると思いますが、そのような取り組みは予定されていますか。似たような環境で育った子供同士の交流は、農業遺産の未来を担う者たちが知恵を出し合い、励まし合っていけると思いますが、教育長はいかがお考えですか。 次に、今までにも何回か質問しましたが、学校での結婚に対する教育についてお伺いいたします。 厚生労働省は、先日、2011年の人口動態統計で、第1子を生んだときの母親の平均年齢が初めて30歳を超え30.1歳になったと発表しました。また、婚姻件数は3年連続で減り、戦後最少の66万1,899組で、昨年生まれた赤ちゃんは105万698人で、これも戦後最少となったそうです。 結婚をしないのは、社会全体に要因があるためで、決して教育だけが原因でないのはわかっていますが、結婚に対する価値観を植えつけられるのは、やはり学校と家庭しかないと思います。これ以上の非婚化と少子化が進めばどういうことが起こるか、だれもがわかっていると思います。世の中の仕組みすべてが壊れていきます。どうか学校でも重ねて結婚の大切さを教えてほしいと思います。個人の権利や自由が主張できるのも、世の中の仕組みが成り立って初めてできることです。どうか一人一人が自分たちの果たすべき役目を日本存続のために果たさなければならないということをいま一度家庭教育とともに学校でもしてくださるようお願いいたします。 一つの方法として、道徳などの時間を利用して、外部から講師の先生を呼び、結婚や家庭の大切さをお話ししてもらってはいかがでしょうか。社会全体の問題ですので、輪島の学校だけの取り組みでどうなるものではないかもしれませんが、今できることをしていくしかないと思います。もちろん私たち結婚している者たちができることは、夫婦仲よくして、結婚ってすばらしい、早く家庭を持ちたいと子供たちに思ってもらうことが一番の家庭教育だと思います。今後、学校では結婚に関する教育はどのように行っていくおつもりなのか、教育長のお考えをお聞かせください。 最後に、高齢者の健康保全対策についてお尋ねいたします。 先日発表されました健康寿命によりますと、男性70.42歳、女性73.62歳とのことでありますが、これは平均寿命に比べて男性は9年余り、女性は12年余り短いことがわかりました。 健康寿命とは、介護を受ける必要もなく日常生活を健康的に送ることができる期間のことで、厚生労働省は全国22万世帯余りの健康状態などを調査した上で今回初めて推計発表したということです。同省では、今後、食生活の改善や適度な運動のできる環境の整備など、健康寿命を延ばすための対策を検討したいとしています。今回の発表に基づく平均寿命との期間差およそ10年は、平均寿命の1割をはるかに超えたものであり、厚生労働省の行おうとする施策は大変意義のあることだと思います。 本市でも、これまでいろいろな介護予防事業を実施し、それなりの成果をおさめていることは承知しております。今回は本市が業務委託している通所型介護予防事業の受託団体であるあすなろ苑について質問させていただきます。 当該施設は、旧門前町が今日の高齢者社会健寿化社会と称し、その対策を具現化させたもので、旧小学校の廃校舎を改築し開設したものです。輪島市街からも約20分の近距離にあり、また、ふるさと交流館グラウンドゴルフ場などの文教施設も隣接した快適な環境に位置しています。最近では三井地区からも利用があり、ことし5月末現在では登録利用者数184名中18名の登録があり、出席率や入浴率も高く、好評を得ております。 そこで、市長にお尋ねいたします。 あすなろ苑を高齢者が健全な心身を保持し、生きがいを持って自主的に参加できる本市の介護予防施設の中核と位置づけて、立地条件のよい現在地での同施設の拡充整備及び事業内容のさらなる充実が必要と思われますが、現状での問題点及び将来計画についていかがお考えでしょうか。 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手) ○議長(大宮正君) 市長梶 文秋君。     (市長 梶 文秋君登壇) ◎市長(梶文秋君) 皆さん、おはようございます。本日もよろしくお願いをいたしたいと思います。 本日のトップバッター、西議員のご質問にお答えをいたします。 最初に、障害者支援についてのお尋ねであります。 障害者や、あるいは生活弱者に対する居場所づくりへの輪島市の支援体制ということであります。 障害を持たれる方の居場所づくりということで、議員ご指摘のとおり、昨年度から輪島市手をつなぐ育成会が、石川県の補助金を受けて、門前地区において、そのたまり場づくりを現在進めております。いろいろと内部の改装などを含めて設計が今行われておりますので、年度中にその施設が完成するものと思っております。 一方、輪島地区では、障害者の文化交流活動支援事業といたしまして、まんなか商店街におきましては、ふれあい健康センター内で、その施設を有しております。一方、馬場崎商店街のほうでは、交流サロン語馬処という名前で現在施設が開放されております。こうした2つの施設に続いて、今回、門前地区での施設整備ということになります。 輪島地区にあるふれあいサロン、これは今ほど申し上げました健康ふれあいセンター、それから馬場崎の交流サロン語馬処、もう一つの門前地区のたまり場、この活動に対しましては、輪島市として、できる限りの支援はしてまいりたいと思っております。 場合によっては、現在、商工のほうで空き店舗を別の施設に転用するという制度もありますので、ここの制度も、その地域、商店街にとって、いわゆるシャッターをおろしてしまうということよりも、こういったところにも支援ができないかということは今検討してまいりたいとも思いますし、また、手をつなぐ育成会の皆様とも今後の運営等について十分協議をしながら支援体制を組んでまいりたいと思います。 一方、輪島市におきましては、障害者の雇用支援就労支援、こういったことに取り組んでいるところであります。障害者雇用の状況について、まず申し上げますと、障害者雇用促進法に基づきまして、その雇用率を義務化されております。地方公共団体では2.1%の雇用率を確保しろと。教育委員会は、これはまた全く別組織と見て、2.0%の障害者雇用を確保しなさいと。民間の方々にとっては、56名以上の従業員を持つ企業においては、この比率1.8%をキープしなさいということになっております。これらの率は、来年の4月、25年4月からさらに上方修正されます。その結果、地方公共団体では2.3%にしなさいと。教育委員会では2.2%、民間の企業では2.0%と改正が行われる予定であります。 そこで、現状を申し上げますと、輪島市では、対象職員数426名中、障害者の雇用数は10名ということで2.35%、教育委員会では97.5名中2名の雇用ということで現在2.05%、民間企業では、対象となる6つの事業所のうち5つの事業所で目標を達成いたしておりまして、これらを平均しますと2.27%という状況であります。したがいまして、もう一つの残る企業においても、この後さらに雇用の促進についてお願いをしてまいりたいと思います。 そこで、障害者の方の雇用支援、社会進出について、市のほうでも取り組んでおります。 まずは国の制度といたしまして、特定求職者雇用開発助成金という補助金でありますが、障害者の方を新規に正規で継続雇用する事業主の方に対しましては、その賃金の一部を助成しますという制度があります。1人当たり最長2年間その補助金が交付されます。最大240万円ということになりますから、1年間にすると120万円の補助金が交付されます。 輪島市は、ここへさらに単独事業といたしまして、国の助成金が交付期間2年、これが終了した後も引き続き対象となる障害者を雇用し続けていただく事業主の方に対して、金額的には少ないんですが、最長2年間で60万円の支援をすると。つまり、お1人につき1カ月2万5,000円の支援をしていこうということで、障害者継続雇用奨励金という名前で制度をつくっております。 さらに、これはまさしく国の補助対象にならないものとして、もう少し狭い範囲で、1週間当たりの労働時間が20時間に満たないという理由で国の補助対象にならない、こういう方に対しましても、1週間に8時間、月に8日間以上就労をしていただくとするならば助成の対象にしますということで、障害者雇用促進奨励金という制度をつくっております。 こうした市独自の制度を設けながら、障害者の方に働く機会を提供いたしまして社会で活躍できるように事業主にお願いをいたしているということであります。 ちなみに、週8時間、月8日以上という部分についても、金額は2年間最長で60万円という制度であります。 また、障害者自立支援法に基づいた奥能登地区自立支援協議会の方々のほうでは、ハローワークや福祉就労事業所等関係機関で構成された就労部会というのがありますが、その中で奥能登全体の障害者就労の検討も行っているということであります。 2番目の教育の問題についてでありますけれども、ご指名のとおり、教育長から答弁を後ほどいたさせます。 3番目の高齢者の健康保全対策についてのご質問にお答えをいたします。 あすなろ苑についての現状と問題点、さらに将来計画について示せとのお尋ねであります。 門前町浦上にありますあすなろ苑につきましては、高齢者の方々が健康で自立した生活を営むことを目的としたグループリビングの運営と介護予防地域支援事業としての元気デイサービス、また高齢者筋力向上トレーニングについても行っておりますし、食の自立支援事業ということで配食サービスも行っておりまして、現在合わせますと4つの事業があすなろ苑で行われております。 この施設の問題点でありますけれども、建物は3階建てということになっておりまして、この施設の耐震化が現在行われていないという現状があります。給食あるいは入浴のための設備が老朽化をしているという状況にあります。 もう一つ、最初に申し上げましたグループリビング、いわゆる健康で高齢者の方がそこに共同生活をする。そのグループリビングというニーズが非常に低くなっております。定員は12名、部屋は11用意されております。ところが、入居者自体が現在2名という極めて低調なニーズになっている。こういうところが幾つか問題点として残っております。 したがって、この施設の将来計画についてでありますけれども、耐震化がされていないということもあって、利用者に対する安全な事業運営の面で支障があるということ。それから、安全面と事業内容を、グループリビングのニーズも少ないということなど含めて、これから検討しなければなりません。 ただ、議員ご指摘のとおり、元気デイサービス筋力向上トレーニングについては非常に人気があります。かなりの方々があの施設で豊かな時間を過ごしているということは、直接目にしておりますので、そういったところの需要はあるにしても、何といってもグループリビングのニーズの低さと施設の安全対策、こういったことを考えますと、他の公共施設で実施することについても視野に入れて検討を行っているということであります。 今後、高齢者の方々の支援、介護予防の重要性が高まる中で、各公民館単位での自主グループ活動もさらに推し進めるとともに、あすなろ苑の一施設のみならず、地域の特性あるいは既存の資源を生かした新しいサービスを視野に入れつつ、健康長寿まちづくりを推進してまいりたいと考えております。 ちなみに、あすなろ苑の施設の管理運営委託料1,755万円、グループリビング利用料金収入で55万9,000円となります。このほかに実際に元気デイサービスでの利用料も入っておりますけれども、大変厳しい状況にあるということを申し上げておきたいと思います。 私のほうからは以上でございます。 ○議長(大宮正君) 教育長吉岡邦男君。     (教育長 吉岡邦男君登壇) ◎教育長(吉岡邦男君) 西議員のご質問の中の2番目、教育についてお答えをいたします。 その中の一番初めの能登が農業遺産に認定されてから1年たつが、教育機関等での取り組みについてお尋ねでございます。 松尾芭蕉は、変わってはならないことと変わらなければならないこと、その重要性を不易と流行という言葉であらわし、不易と流行は根源においては一体である。そう結論づけております。教育は、社会の急激な変化に対応し、教育改革を進める一方、文化や伝統、歴史、心の教育など、そういうものはいつの時代になっても変えずに守りつづけなければならない。この2つのことを大切にして行われておるわけであり、まさに教育こそが、不易と流行は一体である、そういう考えの上で成り立っております。 議員ご指摘の能登を理解し、誇りに思い、守り続けようという教育は、まさに不易に当たることであり、これは農業遺産の認定とはかかわりなく非常に重要なことである。そのように考えております。 世界農業遺産に認定されてからの学校での取り組みについてのお尋ねでありますが、従来の農業体験活動に加えて、さらに自然体験文化遺産を意識して、これに目を向ける教育を進めるよう学校に指導をしております。今年度は、千枚田で田植えをした学校が3校、それから地域に蛍の散歩道がある、そのことから蛍の学習会をした学校、また、あえのこと行事に参加を予定している学校などがございます。端的に申しますと、児童・生徒の体の運用、心の運用、これを通して、能登の里海里山を今後も積極的に広い意味での教材として活用していきたいと、このように思っております。 次に、佐渡市の子供たちとの交流についてお尋ねでございますが、この3月に七尾市で農業遺産シンポジウムが開催され、これからのジアスを担う佐渡と能登の若者が中心となりましてトークセッション、対話集会を開いておると、このように聞いております。教育は人をつくる、地域をつくる、未来をつくる、こういう考えのもとで教育行政を行っておるところでございます。学校で行われている農業体験自然体験が、単に学校だけでこれを完結するのではなくて、将来の輪島に結びつく。そのためには、農業遺産の中で暮らすことや、その営みについて地域の特色として自覚できるような、そういう学びでなければならないと思っております。ただ、地域と交流することはジアス同士の共通性だけではなく、地域の独自性を知ることであり、非常に意義深いものであると、このように考えております。 今後どのような形で佐渡と輪島の子供の交流が可能か、そういうことについて内容や取り組み方法も含めて関係機関とすり合わせが必要であり、今後このことを検討していきたいと、このように思っております。 次に、学校での結婚に対する教育についてお尋ねでございます。 学習指導要領では、道徳ではなく、高等学校の家庭科の中で、男女が協力して家庭を築くことや子供を生み育てることの意義について指導すると、このようになっております。 アメリカのことわざに「ウエディングケーキはこの世で最も危険な食べ物である」というのがございますが、果たして結婚とはそういうものなのでしょうか。また、それで結婚がおくれているんでしょうか。そうではないと思います。 国立社会保障人口問題研究所が、若者たちの結婚離れについて興味深い調査結果を報告しております。それによりますと、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合が、男性が86.3%、女性が89.4%となっており、大変高い水準であること。また、結婚に対する先延ばし意識も薄らいでいるという、こういう分析結果でございます。 一方、25歳以上の年齢層がなぜ結婚をしないかについては、一番の理由は、男女とも適当な結婚相手にめぐり会えないということだそうでございます。要するに、田舎も都会も関係なく、結婚はしたいのだけれど、うまく相手を見つけられないという現状でございます。小・中学校の授業で結婚のよさを教えたから事態が変わるという次元の問題ではない。そのように思います。 そこで、結婚についての教育長の考えということでございますが、小学校や中学校の授業で教えるのではなく、やはり親や家庭、特に地域が、それを自然な形で気づかせてあげる。そういうのが本来の姿ではないか、日本文化ではないか、そのように考えております。学校はもっともっと広い意味のコミュニケーション能力を子供たちに育てるための場であると、このように考えております。 ただ、学校で子供たちが乳幼児と接する、文字どおり触れ合う機会を設ける、いわゆる赤ちゃん登校日のような授業の取り組みは、情操面や将来の夢、結婚等を意識させるための有効な手だてだと考えております。 以上でございます。 ○議長(大宮正君) 2番西  恵君。     (2番 西  恵君登壇) ◆2番(西恵君) 教育長の答弁、ありがとうございました。再質問なしです。 市長に対して再質問いたします。 あすなろ苑の件に関してですが、耐震化の問題とかいろいろあるのはよくわかりました。グループリビング、お年寄りが自分のうちでは暮らせずに、そちらの住まいで暮らしているというケースが、今のところ2名というふうにして伺いましたが、費用対効果ばかりで、この事業を廃止するとかそういうふうに持っていくというのは、すごくこれからの輪島市を考えたら大変残念なことだと思います。 なぜならば、冬場に対してすごく需要があるという面もあるんです。雪に閉ざされて1人で住むのは大変寂しいので、そういうところはないかねという問い合わせも私は結構受けております。そのたびに、いや、あすなろ苑というところがあるし、そこだったら皆さんおいでるし、給食・配食サービスもあるし、何かあったら誰かがいるよというふうにして、すごくそれを言うと、ああ、そんないいとこあるがかいねと、お年寄りは喜びます。これからの高齢化社会のことを考えたら、絶対にそういう場所は私は必要だと思います。費用対効果ばかりを考えてなくす方向にもし行くんだったら、それは大変残念なことですので、ぜひ、もう少し利用者を募るようなことをしてでも、私は残していってほしいと思いますので、その辺よろしくお願いいたします。 ○議長(大宮正君) 市長梶 文秋君。     (市長 梶 文秋君登壇) ◎市長(梶文秋君) 西議員の再質問にお答えをいたします。 このあすなろ苑の中で、いわゆるグループリビングという部分については、最初に合併した当初から、非常に需要が低いということを気にしてきた施設であります。デイサービスなどについては、非常に環境もよくて、たくさんの方々が本当に楽しくそこで語らいをするという姿を見ているわけでありまして、そこでの必要性というものとグループリビングというものと少し考え方を分離しないといけない。 おっしゃるとおり、一人で地域の中に生活している、いわゆる独居老人の世帯の立場から見れば、そういう人たちが何名か集まって、そこでともに食事をつくったり共同生活をすることによって、お互いに身を寄せ合って生活するという、このことは非常に重要なことだという認識をしつつ、あの3階建ての施設で、それでいいのかどうかということについては、少し施設のあり方も含めて考えなければならない。 もう少しコンパクトな中で、本当に空き家などを活用しつつ、そこでお互いに身を寄せてというような考え方もできるのではないか。そういうことを含めて少し検討をさせていただきたいと考えているところでございますので、またいろいろとご相談に乗っていただければと、そのように思います。 ○議長(大宮正君) 10番中谷達行君。     (10番 中谷達行君登壇) ◆10番(中谷達行君) おはようございます。自由民主党輪島支部拓政会でございます。中谷、よろしくお願いをいたします。 きのうの夕刊、そしてきょうの朝刊、輪島漁協所属のイカ釣り船が火災を起こされ、船長さんがいまだ救助されていないという報道であります。まことに残念であり、一日も早い、一刻も早い救助が待たれるところであります。 そこで、震災瓦れきについての質問通告を出させていただきましたが、代表質問の、あるいは同僚質問の中で、瓦れきがたくさん言われておりました。多分、私も出したら、もう言うことなくなったと言うんで、代表質問、同僚質問にお答えしましたということで終わるんじゃないかなということから、私もほんなら仕方ないからひょうたんを振ってみようと。振ったら、ひょっとしたらいい答えが出てくるかもわからんということで、続ける勇気をいただいたところでございます。 大震災については、私がとやかく言うものでもございませんが、もうあれから1年3カ月以上を過ぎております。被災された皆様、仮設住宅にお住まいの皆さん、あるいは避難されておいでる皆さん、また、いまだ除染もできず、帰宅さえめどの立たない皆様に心からお見舞いを申し上げます。一日も早く安全な生活ができますことをお見舞いとお祈りを申し上げます。 また、報道によりますと、避難されている方々の中にも、出身地をお隠しになり生活をなさっておいでとの報道もありました。その不便さに涙が出る思いがするところでございます。私もこういう人情めいた話になりますと涙が出てくることがありますが、どうぞお許しをいただきたいと思います。 そこで、震災に関して、一番先に、あるいは静岡の島田市の市長ともども輪島から震災瓦れき、あるいは震災の皆さんを救おうじゃないか、日本を救おうじゃないかという勇気ある手を挙げられた輪島市長に対し、心から敬意を表するものであります。 そんな難しい場所にいる中で、さあ能登へ来てくださいと言いたいところでございますが、能登にも20キロ圏、30キロ圏という問題が山積しております。どうぞ来てくださいとは言えないのが、まことに残念と言うほかはありません。市長が手を挙げられた。私は当時、おい、待て、待て。何やこれは、おまえ、放射能どうするんだ。住民合意はどうなるんだ。あるいは、金はどうなる、経費はどうなるということを思いました。そして、報道機関のアンケートに異議を唱えたのは事実であります。しかし、市長は将棋の名人のごとく10手も20手も先を読んでおられたような気がして、敬意を表するわけでございます。 その市長の発言、あるいは静岡の島田市の発言、いろいろありまして国が動き出した。石川県も動き出した。そして、金は出します。経費は出します。安心で安全なものをお願いしますということで今経過をしているところでございます。 けさの北國新聞の報道の中に、原発に対して、大丈夫ですかという一般質問の答えの中に、一国の総理が安全で安心であるという最善の発言をなさった以上、それを信じないで何を信じるかというような趣旨の発言が載っておりました。私たちも、国は野田迷走内閣でありますが、石川県は谷本知事、そして我が輪島市は梶市長が陣頭指揮をとっておいでなわけでありますことは、皆さんご承知のとおりであります。 さあ、どうなる。放射能はどうなる、経費はどうなる、住民合意はどうなるんだという心配をした中で、国が動き、県が動き、そのおかげで復興庁なるものができました。しかし、残念ながら、いまだ迷走中であります。でも、できたということについて、刻々と一歩一歩進んでいるのではないかと、そんなふうに考えているところでございます。 先ほど教育長も自分を出されました。昔、私たちが聞いた言葉の中に、橋をたたいて渡るという、そんなことを聞いた覚えがございます。私も当初そう思って異議を唱えておりましたところ、金は出します、経費は出します、安心ですよ、安全ですよ。これを信じないで何を信じるか。人の道ではないかと私は思っておるわけでございます。 そして、その先ほど私が言いました将棋の名人のように何手先も読まれた市長が、このことを読んでおられたとすれば、どうですか、市長、そろそろ積み上げる時期に来ているんではないか。王様を捕まえる時期に来ているんじゃないかというふうに思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。 ただ、そんな中で輪島を、全国にあり、輪島から救うんだと言われた。そして、今、橋をたたいてみたら、橋は落ちません、大丈夫ですということになった以上、私も皆さんから信任をいただいた以上、さあ、皆さん、大丈夫ですよ、さあ、渡ってみましょうと呼びかけたいと思っております。 ただ、議会の中においても、当初びっくりしました、突然。しかし、皆さん、それぞれに出身地がございますし、それぞれの事情はありますが、地域を守り、安心・安全を守るという点からすれば、当たり前の行為であり、最後は一緒になる。一緒になって市長を支えるということではないかと思っております。だからといって、決して議会、我が拓政会はもめているわけでも何でもございません。ただ、そういう地域の事情がある。そこで話し合いながらまとまっていくという方向であるということを言いたいわけでございます。 今、国・県が、応援する、保障しますと言われれば、それ以上何をまだ反対をする理由があるでしょうか。あるいは、反対、反対の声が大きくなることによって、風評被害と言われます。風評被害がありますと。でも、風評被害といって、何をもって風評被害と言われるのか。あるいは、反対、反対と言うことによって、逆のための風評被害が出てこないとも限りません。私も先ほど申し上げました。ひょうたんを振ってこまが出てくるということわざと逆に、おまえ、そんなこと言うたら、しまいにやぶをつついたら蛇が出てくるぞと言われるかもしれません。おしかりをいただくかもしれませんが、私はあえて皆さんに、もう橋は大丈夫ですということを申し上げ、そして橋を渡りましょうと再度呼びかけてまいりたいと思っております。 同じころに手を挙げられた静岡の島田市が報道の中に載ってこなくなりました。順調にやっておいでなのではないでしょうか。また、北九州市でも今の定例会の最終日の20日に受け入れを正式に表明するということでありますし、石川県でも輪島市を初め協力する準備を進めている。焼却炉のない白山市の市長さんからの談話として、人道的に支援をするという、そんな報道も載っておりました。私たちは報道より知ることはありませんが、報道の人たちも平均な報道をぜひよろしくお願いしたいと思っております。 いろいろ私見で言わせていただきました。何といっても最後は地元でございます。地元の皆さんの賛成をいただかなければ、これは実現しません。どうぞ地元の皆さん方にも、人の道、人のきずなとして、どうぞご理解をいただきたいなと、そんなふうに思っております。 いろいろ言わせていただきました。時間もなくなりましたので、質問の項目として、今後のスケジュールはいかがですか。各地で説明会を行っておいでですが、その感触はいかがですか。一部報道でもございましたけれども、ぜひ改めてお聞きしたいと思います。 瓦れきの輸送については、どのように輸送されるのか。トラック、鉄道、船、あるいは今さら思えば、鉄道があればよかったなというようなふうにも思うんですが、後悔先に立たずでございます。仮置場の施設について、どうなりますか。課長からは、ストックしないから大丈夫なんだというような話もありましたが、納屋から火を燃やすようなわけにはいきません。ふろをたくようなわけにもいきません。何かあればストックしなければなりません。そのことについてもどうされますか。 あるいは、焼却灰の始末については、市長のきのうの答弁では、フレキシブルコンテナという説明がありました。そのコンテナというのはどんなものなのか、わかりやすくご説明をいただければありがたいと思っております。 24日に地元説明会があるというお話を聞いていますが、聞くところによると会場の関係で、200名限定というわけじゃないでしょうが、200名は入れるということでございます。200名ということであれば、地元の人たちは入れるのかどうか、地元市民を優先するのかどうか、応援部隊を優先するのか。ぜひとも市内住民の皆さんの優先をお願いして、本当の意見を聞いていただくようお願いしたいと思っております。それについても市長によろしくお願いをいたします。 なお、先ほど教育長の教育の立派な話がありましたけれども、先日、聞いたところによると、サッカーの本田氏は石川県で勉強されたけど大阪の人だったということでございます。ところが、先日、石川へ凱旋されたときは、すばらしい外国仕込みのファッションでおいでになりました。それで、自分の名前のついた競技場ができたと。それで、ボールをけっていた格好は、サングラスをかけてファッションシューズでフィールドに立っておられた。そして、サングラスで子供たちに夢を、あるいは将来を話していた。あの報道を見たときに、これが日本の社会教育かなと思ったわけでございます。 ところが、安心したのは、けさのニュースの中で、香川氏がやっておいでました。これは体育館だったと思いますが、シューズを履いて、ユニフォームを着て、子供たちと一緒にボールをけっていた。あれを見たときに、ああ、やっぱり地域によって差があるのかなと。私もこれを言ったことによってしかられるかもしれませんが、しかられても私はそういうふうに感じました。 子供の前でサングラス、ファッションはいいですが、子供の前に立って、あいさつしたとき、あるいは将来を述べたときに、サングラスをかけてやっておられた。それは、外国仕込みのファッションですばらしいかもしれませんが、そういうことをこれからもマスコミの皆さんもぜひ変えていただきたい。これは教育長、別に通告外でございまして、別に質問しておるわけじゃないんで、そういうふうにご理解いただければありがたいなと思っております。 いろいろと言わせていただきました。よろしくお願いいたします。 ○議長(大宮正君) 市長梶 文秋君。     (市長 梶 文秋君登壇) ◎市長(梶文秋君) 中谷議員のご質問にお答えをいたします。 震災廃棄物1点に絞ってのご質問でありましたけれども、いろいろ多岐にわたる内容があったというふうに思っております。 昨日の玉岡議員の代表質問、椿原議員の代表質問とも重複する部分もあるかもしれませんけれども、全体として今日に至るまでの状況についてもご説明申し上げなければなりません。 昨年の3月以来、地震と津波、これだけでも大変な被害に遭った現地の中で、2万人を超える方々の命を脅かして、亡くなる方、行方不明の方、そして行政あるいは消防団、いろんな本来地域に住む人の命を守る大切な役割を果たす、そんな方々も亡くなりました。小さな子供さん、高齢者の方、そこへさらに福島第一原発の大きな安全神話が崩壊をして、大変な被害が生じてまいりました。まさしく国全体として、これを救っていかなければならない。 この状況の中で、なかなか震災被災地以外のところから救いの手がどのように届けられるのかという大変な状況がございました。支援物資、ボランティア、そして義援金、いろんなものが集まったとしても、最後にあの震災廃棄物の処理が終わらなければ、被災地の復興はなかなか進み得ない。こういう状況になってまいりました。 その中で、福島県のごみについては広域処理は不可能と判断をして、福島県内でこれを処理するという国の方針であります。しかし、岩手、宮城については、ぜひとも被災地以外のところからの手を差し伸べてほしいというのが政府の考え方であります。 宮城県のほうでは、なかなかその手が挙がらないという中で、独自でいろんなプラントをつくって、焼却を少しでも早くという状況に至ってまいりました。大きな金額をかけて31基の焼却炉を整備する。岩手県では、その焼却プラントは極力つくらないという、こういう状況で現在推移をいたしております。 そこで、プラントをつくって、雇用を生み出して、何年かかってもそこでやればいいではないかとおっしゃる方もいらっしゃいます。1つは、震災によって生じた震災特需として人が雇用されるかもしれません。しかし、最終的に震災廃棄物が処理し切れたとしたときに、このプラントは全部無駄なものになってまいりますし、一方、雇用された方々も、業務が終われば、そこに雇用され続けることはない。いわゆる臨時的な緊急避難措置となってまいります。多少経費をかけても全国にこの震災廃棄物を少しでも処理をしていただくということができれば、ある意味では小さな経費で大きな効果を早く上げることは可能となってまいります。 そこで、輪島市としても、能登半島地震の被災地として、多くの受けた支援、きずな、いろんなことを大切にしていく。その思いを申し上げてきたところであります。 石川県として、これまで集中的に県単位で支援する相手先は宮城県と定めてまいりましたから、当初は宮城県の支援をという思いでありましたけれども、繰り返しになりますけれども、石川県知事から、環境大臣が石川県入りしたときに、輪島も、これから受け入れを検討する金沢市も、それぞれ観光地であり、ぜひとも放射能の濃度の少ないところ、このように調整の方法といいますか、それをお願いすることになりまして、福島第一原発から直線距離で見ますと260キロ程度離れた岩手県の宮古市であれば、放射能の濃度も極めて少ない。ここの支援をお願いしたいということになったわけであります。 そこで、岩手県宮古市田野畑、岩泉という地域の震災廃棄物が集積された第1次処理施設、そして手作業で分別をする第2次処理施設、そこに蓄積された震災廃棄物について、輪島市から、あるいは県から、関係する皆さん方に参加をいただいて、放射能の濃度測定、そういった調査を進めてまいりました。この間、そのデータがないことから、なかなか市民の皆さんに説明をするという機会がありませんでしたけれども、5月22日、その調査を行ったことをもって、ようやく市民の皆様に説明ができるという状況になったところであります。 放射能の測定に当たっては、その測定値の最少、最も低いレベル、放射性セシウム134と137の合計値で、宮古では5.5以上で検出されます。それ以下だと検出されません。藤原埠頭では4.8以下は検出されないという状況で、極めて精度の高い調査方法で検出調査を行った結果、いずれも検出できなかったと。この2つ合わせた放射能の濃度5レベルという数値は、この4月から食品に含まれる放射性セシウム100ベクレル以下とする新しい基準から比べれば極めて低い、5%を恐らく下回るような数値まで低いところの震災廃棄物の協力ができるかできないかということを皆様にお諮りをする次第であります。 岩手も宮城も、ここにもやはりそこに住み続けたいと思う高齢者、さらには小さな子供さん、その方々が積み上げた震災ごみ、それすべて生活のにおいの込められたごみでありますから、早く処理をしてほしいと願い、そこに住み続けたいと思う。そんな方々の協力を私たちができるかですね。輪島市としては、さらに基準を厳しくして、木くずを中心として受け入れをしたいということなどを申し上げてきているということから、できれば皆様方にいろいろとご支援あるいはご理解をいただきたいと思うところであります。 そこで、議員お尋ねのように、これまで行った市内での説明会の感触についてはどうかということでありますけれども、これは、安全性についてはおおむね理解をしていただいたというふうに考えておりますけれども、万が一風評被害があったときにどうするんだとおっしゃる声が非常に強かったというふうに理解をいたしております。万万が一に私どもの行うこの行為をもとにして風評被害が発生する。そういうことはないと断言するわけにはまいりませんので、仮にそういう問題が起きたとすれば、国も輪島市もこれは責任を持った対応をしてまいりたいと、そんなことを申し上げてまいりました。 ただ、こういう中で、地元のいわゆる美谷クリーンセンターの周辺の方々の中には、第1埋立場あり、そして第2埋立場あり、この2つが、仮に埋め立てという行為が終わった後も、施設があり続ける限り、そこから排出される水について極めて心配をされているという、そのことだけは非常に大きな問題、そのように認識をいたしておりますので、ここは行政として、現施設がある限り、この水処理問題については、私たちは責任を持ちますと。新たな水処理施設をつくってでも、その排出水に万万が一問題が起きない、そのような状況にいたしますということは申し上げてまいりました。 こういったこともお約束をしながら、この後さらに市民の皆様の説明会へと臨んでまいりますけれども、ここでは文化会館の3階の301会議室を予定いたしておりますので、少し会場が狭くなってまいります。そこで、現行、市民の皆様を中心にお願いしたいということを申し上げております。ですから、その点についてご協力をいただいて、関心の高い問題であればこそ、いろいろな角度でご説明ができればと思っておりますので、できるだけ多くの皆様のご来場をお願いしたいと思っております。 それから、これからそうした説明を終えた後、市民の皆様、あるいは議会の皆様のご理解が得られるとすれば、まずは施設整備を行った後、試験焼却を行い、本格実施に移させていただければというふうに考えております。 運搬の方法でありますけれども、昨日も申し上げましたとおり、まずはJRコンテナによって石川県内まで搬入をさせていただきたい。その後、トラックにコンテナを積みかえて輪島市へと輸送をするほうが適切ではないかというふうに考えて答弁をさせていただきました。 それから、貨物輸送ということでありますので、処理できる分だけ少しずつ搬入をしてまいりたいと思っておりますけれども、コンテナの保管を余儀なくされる場合であっても、常時、放射能の測定は、これは心配があろうと思いますので、そこのところも行いながら、公表もしてまいりたいと、そのように思っております。 それから、焼却した灰については、フレキシブルコンテナ、およそ焼却した灰を1トンぐらい詰めるいわゆる袋状の物でありますが、遮水性が極めて高い。紫外線に触れなければ半永久的に耐久度のある、そういったものに詰め込んで、その上で処理をするということにさせていただければ、これは土に放射性セシウムが溶解をするということを防げるだろうというようなことを考えているところであります。いろいろと昨日と若干重複することで申し上げてまいりましたけれども、ぜひとも皆様のご理解を賜りたいと、そのように思っております。 以上でございます。 ○議長(大宮正君) 13番小山 栄君。     (13番 小山 栄君登壇) ◆13番(小山栄君) 質問もあと残すところ2人になりました。拓政会、小山でありますが、先ほど同僚議員がおっしゃいましたように、昨日イカ釣り船が遭難しました。まだ船長さんが行方不明のままであります。早くに発見されますように。そして、きのうの台風4号、心配された石川県への直撃が避けられたようでありますが、かえって太平洋側、大変な被害が出ました。 特に被災地のほうは、避難住宅からまた避難するという、これも震災の地盤沈下がそのままになっている、その要因ではなかろうかと。愛知全て入れると10万人余りの人が昨晩避難をいたしました。本当に1名の方が亡くなられたわけでありますが、心からご冥福をお祈り申し上げます。 さて、恒例で私はいつも子供たちの活躍を紹介しておりますが、今回も本当にたくさんの方々が頑張りました。 その前に、せんだって開かれました奥能登体育大会、これはまた輪島市、頑張りまして、男女とも総合優勝いたしました。これには本当に老若男女みんな心から喜んでおりました。 この3月、私の議会以降の石川県大会、県の高等学校総合体育大会がございますが、陸上が最近非常に頑張っておりまして、女子やり投げで吉森文香さんが優勝いたしました。800メートルでは待川尚吾さんが2位、女子5,000メートル競歩では三平知加子さんが2位と、本当にすばらしい成績であります。また、卓球では日本航空石川の王 恩健君が3位。水泳では、おなじみの小島海人君、彼は自由形、バタフライで優勝、2位、そして冨島 司さんが200メートル自由形で3位、小松大谷に行っております加治奈々枝さんは400・800自由形優勝でありました。 そして、門前高校女子ソフトボール部も優勝を果たしておりまして、柔道では男子団体、日本航空石川、3位、個人では100キロ超級で八杉龍生君が3位に入っております。そして、ジュニア柔道体重別でも八杉君が3位、川崎紀和君も3位、両方とも航空石川であります。 ラグビーでも優勝いたしたのが航空石川、これは石川県のラグビー大会であります。 また、石川県水泳競技記録会では、小島海人君、加治奈々枝さん、お二人で5種目すべて優勝であります。 また、高円宮杯第32回全日本学童軟式野球大会、大屋クラブがベスト4に見事入りました。 北信越でも女子門前高校ソフトボール部が優勝、ラグビーでは航空石川がブロック2位、卓球でも王 恩健君がベスト16シングルで入っております。 柔剣道大会でも航空高校は全国大会3位、女子門前高校ソフトボール部はベスト8に入りました。 この後、行われます大会でありますが、門前中学校の女子ソフトボール部が見事全能登大会で優勝しまして県大会、上野台中学校の女子バスケットボール部も見事県大会へ出場することになりました。これもミニバスの力で、輪島の中学校も大変強くなってきたと思います。 また、北信越の高等学校総合体育大会、水泳のほうでは小島海人君、山元章生君、そして冨島 司さん、また輪島高校からは400メートルメドレーリレーに出場をします。また、小松大谷の加治奈々枝さんも出場するわけであります。 また、全国高等学校総合体育大会、門前高校ソフトボール部、また卓球の王 恩健君が出場いたします。彼らの活躍を心からご期待を申し上げたいと思います。 それでは、私、質問に入らせていただきますが、昨年の6月11日、世界農業遺産にこの能登半島が指定されました。今、大変石川県でも輪島市でもこの世界農業遺産認定に伴う交流人口の増大を含め、いろんな取り組みが行われておりました。私なりに調べましたところ、里山イニシアチブ、その概念、自然共生社会の実現、すなわち人と自然の良好な関係が構築されている社会の実現を目指す。自然のプロセスに沿った農林水産業の維持管理を通じ、自然と共生する社会を実現する。その中に5つの指針がございまして、環境容量・自然復元力の範囲内での利用、自然資源の循環利用、地域の伝統文化の価値と重要性の認識、多様な主体の参加と協働、社会経済への貢献とあります。 石川県のほうでは、里山創造人材育成事業、いしかわ里山づくりコーディネーター、創成塾なるものを環境部で開催しておりまして、今年度は10名程度受講者を募集するそうであります。 先ほどの西議員の教育にも農業者に対するという話がございました。教育長等の話をよく聞かせていただきました。ただ、一昨日、提案理由の説明の中で、市長から「能登は優しや土までも」という言葉がありましたけれども、私は三十数年前に、もとMROのラジオで「日本列島ここが真ん中」という番組がありました。そのときのディレクター、金森千栄子が、一度私どもが講師に招いたときに言った言葉がありまして、狼煙の近くを歩いていましたら、大変雪が降っていたと。マントを着たおばあちゃんが歩いてきたもんですから、ばあちゃん、雪が降ってひどいねと言ったら、そのおばあちゃんが、あんた雪やったって気兼ねして降ってのやんね。これが私は能登の人の心だなと、それからずっと思ってきております。 教育も含めて、協働できるいろんな方々に参加していただければいいと思うんですが、せんだって私ども5市の議会で谷本知事を招いて勉強会をしました。非常に知事含めて、この里山里海に県も力入れているなと実感したんですが、能登の里山里海利用保全と魅力発信。その中で私は、スマートドライブプロジェクトというのを知事が力を入れて説明されておりまして、能登地域に公衆無線LAN、環境とEV・PHV、ちょっと私は難しくてわからないんですが、いわゆる電気自動車の充電スポットをあわせて整備することで、スマートフォンの活用とエコ観光を組み合わせた全国初の試みをやるということでした。それが、きのう質問にも出ていました千枚田のポケットパークにもつくられるという話も聞いておりました。これはトヨタ自動車との提携だそうでありますが、全国初の試み、大変期待をしている試みであります。 この保全、そしてまた活動していく中で、里山ポイント制度というのも、この7月1日から県が始めると。3時間作業すると1ポイント、10ポイントたまると5,000円分のカウントができると。それで能登の能登丼を食べてもいいんじゃないかという記事が載っておりましたんですが、このポイント制度にも大変期待をするところであります。 それでは、この世界農業遺産認定による今後の取り組みについて、里山里海が各地で大変クローズアップをされておりますけれども、本市での主な取り組み、これまでになされたこと。そしてこれからなさろうとしているその取り組みをお示し願いたいと思います。 ブランド名で棚田米というのが最近よく聞かされていますが、これは2項目になりますけれども、この棚田米の現状と今後の取り組みについてご説明願えればなと思います。棚田米で代表されるのは千枚田であろうかと思いますし、最近、農業を新たに就農する方が100名に近づいたともいう報道がなされておりました。 ただ、この千枚田なんですが、きのう中谷室長が数字を述べておりましたんですが、私なりに調べましたんですが、昨年の観光客の入り込み、宿泊、朝市、すべて2桁以上の落ち込みでありました。ひどいのは、もう宿泊は30%近くのダウン。ところが、その7月から12月、いわゆる昨年12月まで見ても、総入り込みが7.1プラス、宿泊者が10.1プラス、朝市がプラス1なんです。ことしあたり聞いておりますと、今までは三井あたりの茅葺におりますと朝市へ行く道はどうですかと聞くんですが、ことしは非常に千枚田へどうやっていくかという車が圧倒的に多くて、やはり昨年からの千枚田のあぜの万燈も含めて、この取り組み農業遺産にぴったりした。そして、これからも期待が持てる取り組みじゃないかなというふうに思っておりました。 ただ、その棚田米、農家の方も、非常に私どもも含めて、今中山間の中での棚田ばっかりで栽培しております。新規就農者が農業してもうかるようなこの棚田米というのがブランド化されればいいなというように思っておりますが、今後の取り組みについて現状もあわせてお示しください。 3番目なんですが、佐渡でトキの放鳥を行っておりまして、私どもも、私は三井町ですので、能里ちゃんが一番最後までおったのは三井町の洲衛じゃないかという話でございますが、このトキ、ことし石川動物園ではふ化したのが9羽と聞いております。農業遺産を通じて佐渡島との交流もこれから深まってくると思うんですが、私ちょっと夢みたいな話かなと思うし、私どもの先輩に言わせると、あのトキっちゅうんが昔稲踏んで、おまえ、わやくそにして、どうどうと言ったという話でした。ただ、農業遺産含めて、いわゆる減農薬やいろんなことがされると、トキも住むんじゃないかな、渡り鳥が来るんじゃないかなという夢は持っているんですが、このトキの能登への放鳥というのは、どの程度の実現性があるのか、見込みなどもあわせてお聞かせいただきたいと思います。 続いて、この里山里海の自然や文化を守るのに具体的な取り組みを考えているか。補助金を含むとも書いてあるんですが、今まで間垣なんかは、たしか覚えておりますが、大沢のほうでは20万円ほどの補助金で直していたかなと思いますし、これも里山里海に指定された自体が、やはり田畑を耕し、その上にきれいな人工林があり、そして郷土樹種の雑木林があって初めて私は里山の理念だなと思っておりますが、そこで生きた人たちが、やはりいろんな文化、あえのことを含め、また間垣もそうでありますが、生活の中で守り育ててきた。カヤぶきなんかを例えてみると、もう私どものところではカヤ場が、毎年刈らないもんですから、大変荒れている。この間垣についても、やはり高齢化してくると、なかなか補修などができない。 それと、環境税で森林の間伐なんかもやっておりますけれども、昔の三井の山に比べると、最近は木がそのまま山に残っていたりするというか、本当に山自体が、この間伐事業も見るんですが、まだ昔のようにきれいにされていないということが非常に気にかかるわけでありまして、この辺ちょっと質問多々になりますが、お答え願いたいと思います。 続いて、次に移りますが、原発防災に関して、防災訓練について、成果、見直す点は。これはきのうの私どもの代表質問にお答えいただきましたので、私は私なりに少しお話ししたいなと思います。 先般、ある研修会に出ましたところ、新潟の方から承ったんですが、30キロ圏内、柏崎から特に長岡で30キロ圏内で28万人の人が住んでいるそうであります。その28万人の人が、事故が起きたとき、避難する場合、バス300台で2日半で運転しっ放しで避難ができるそうであります。ただ、この方がおっしゃっておりましたけれども、10キロ、20キロ、30キロ、40キロに関係なく、原発で事故が起きたら即避難だそうです。あれこれ考えておるうちに逃げたほうがいい。 ただ、この間の訓練もそうなんですが、風が強いからヘリコプターが来ない。波があるから舟が来ない。市長の答弁の中にもニュアンスとして感じましたが、やはりそういう無理なときでも初めてできるところまでやっておかないと、まずわからないということ。 それから、何か体育館の中で、私も見に行ったんですけれども、スクーリングする前に名簿をみんなで書いておるわけですね。私は、あれはスクーリングしてから名前を書かないと、もしそれが汚染されておったら、そこいらじゅうに放射能が散らばるというような感覚を受けました。 この防災訓練、市長の答弁では、今度は本当に、輪島へ逃げてくる自体がまず私はおかしいと思うんですが、それも含めて、県の指針を見ながら原発の規制値を含めて検討するということですので、それをまた期待をしたいと思います。 最後に、これは昨年でしたか、同僚議員が、災害のあったとき、ラジオ等の電波の不良地域がまだあると。これは直接私この間聞いたんで、あれ、まだ何もなっとらん。ラジオはまず聞こえんがになるという話でございましたので、この電波の不良地区でのその対処法、まだ代替案というのは考えておられるのか、あわせてお尋ねをいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)---------------------------------------
    △休憩 ○議長(大宮正君) 暫時休憩いたします。 午後1時半から会議を再開します。          (午前11時35分休憩)---------------------------------------          (午後1時30分再開)              出席議員(休憩前に同じ)--------------------------------------- △再開 ○議長(大宮正君) 休憩前に引き続き会議を開きます。--------------------------------------- △質疑・質問(続) ○議長(大宮正君) 市長梶 文秋君。     (市長 梶 文秋君登壇) ◎市長(梶文秋君) 小山議員のご質問にお答えをいたします。 1番目に、世界農業遺産認定による今後の取り組みということで、里山里海が各地でクローズアップされているが、輪島市としての主な取り組みはどうかとのお尋ねであります。 昨年6月の世界農業遺産の認定を受けまして、本市におきましては、まず第1に、ユネスコの世界遺産に比べ認知度が低い世界農業遺産についての周知ということに積極的に取り組んでまいりました。旅行雑誌、マスコミなど、さまざまな媒体を通じましてのPRや県内外でのイベントにおけるPRを初め、広報わじまでの関連記事の連載、講演会の開催など、各種の機会をとらえまして情報発信に努めてまいりました。 そういう中で、一昨日でありますけれども、お昼のラジオ放送を聞いておりましたけれども、「ここはふるさと旅するラジオ」という番組が放送されておりまして、全国で300万人以上の方がこの番組を聞いておられるということでありますけれども、そこに朝市のPRと世界農業遺産のPR、そういったことが放送されておりました。お聞きになった方もいらっしゃるかもしれませんけれども、白山市出身で吉本興業に所属をいたしております輪島観光PR芸人ぶんぶんボウルの2人と、それから朝市において、今、朝市さかば、名前は飲むほうの酒場みたいに聞こえますけれども、刺身を野菜と一緒にくしに刺して簡単に食べ歩きができるという、そういった店を輪島市のほうでこの間設置をいたしてまいりました。経営はまちづくり輪島に委託をいたしておりますけれども、この宣伝など含めて、いろいろと月、火、水、木、石川県内のそれぞれの市町村が登場する。こういう番組でありますけれども、かなり長時間にわたって、こういうコマーシャルもありました。 本年度におきましても、こうしたものを含めて引き続き情報発信に努めますとともに、佐渡市との交流連携事業や首都圏大手百貨店等でのPR、販売事業や里山里海フォトコンテストの開催などを通して周知活動を計画いたしているところであります。 また、世界農業遺産のシンボル的な存在であります千枚田におきましては、認定前に比べて観光に訪れる方が約2倍になっております。駐車、交通の安全性からも、ポケットパークの拡充を計画しているところであります。 また、さらにボランティアの皆様のお力もおかりをいたしまして、休耕田の復田、復活といった事業も行っております。昨年初めて実施をいたしまして、人気の高かった千枚田あぜのきらめきの開催期間をことしは11月10日から翌年2月17日までと、おおむね100日間に拡大をして開催をする予定であります。 そのほか、ことしの秋には、人気旅番組「旅サラダ」におきまして、食を中心とした輪島の旬な情報を生中継で全国発信する計画もいたしております。世界農業遺産認定の効果を最大限に活用いたしまして、交流人口の拡大に取り組んでまいりたいと思います。 また、将来に向けての施策でありますが、昨日、玉岡議員の代表質問にもお答えをいたしましたけれども、旧南志見中学校におきまして、農林漁業の6次産業化に向けて取り組みをするため人材を養成していくということで、その講座も開設をする予定といたしております。 こうした取り組みによりまして、里山里海を支えております農林漁業者の新たなビジネスモデルづくりを行いたいと考えておりまして、結果として里山里海保全につなげていくことができると、そのように考えております。 また、ブランド名棚田米の現状と今後の取り組みはどうかとのお尋ねであります。 本市の水田面積のうち約570ヘクタール、これは全体の23%となりますけれども、これが棚田であります。一般的においしい米が収穫できるといった反面、一反当たりの収量が少なく、労力が大きいために、今後、耕地の荒廃といった危惧がなされるところであります。そのため、世界農業遺産に認定されたことを追い風といたしまして、安心・安全でおいしい棚田米をブランド化をして、農業者の所得向上と棚田の保全を図ることを目的といたしまして、ことしの3月に奥能登2市2町及び4つのJA、全農石川、石川県などが参加をいたしまして、能登棚田保全活動協議会が設立されました。 ローマ法王にも献上いたしたということで一時話題になりました神子原米、これは羽咋のほうでありますが、この神子原米は1キロ当たり700円で販売をされております。また、本市におきましても、金蔵のブランド米では1キログラム当たり600円で販売されているということから、棚田米のブランド化への効果は大きなものがあると、そのように考えております。こうしたことから本協議会の初年度の活動といたしまして、棚田での適切な栽培基準や生き物に配慮した栽培法、また消費者の安全志向にこたえるために、農薬を通常より3割程度減らす栽培指針を確立をすることを目的として、実証栽培を行うことといたしております。 今後は協議会の一員として、はざ干し米なども含め棚田米ならではの食味のよさをPRするとともに、集荷・販売体制の確立、農家や消費者への周知などに本市としても積極的にかかわりながら農家の所得向上にと努めてまいります。そうすることによって、世界農業遺産に認定された能登の里山里海のよさを生かした棚田農業の新しい発展につながると考えております。 次に、トキの能登への放鳥見込みについてのお尋ねであります。 国の特別天然記念物トキの放鳥につきましては、既にご承知のとおりでありますけれども、新潟県佐渡トキ保護センターにおいて、2008年秋の放鳥以来、ことし6月までに合わせて6回、計91羽の放鳥が行われております。 一方、石川県におきましては、石川動物園において8羽の飼育を行っておりますけれども、自然界に放鳥したという実績はまだありません。トキは、学名ニッポニア・ニッポン、昭和30年代までは能登半島にも生息をいたしておりました。本州最後のトキが捕獲されたのが昭和45年穴水町の乙ケ崎でありまして、能里という名前でありました。これが捕獲をされて佐渡へと移送されたところであります。 現在、佐渡で行われておりますトキの放鳥におきましては、環境省において計画的に実施されているところでありまして、放鳥の方法、放鳥されたトキの経過について、さまざまな研究が行われていると伺っております。 佐渡市におきましては、放鳥する以前から、トキのえさとなる生き物が住みやすいように農薬や化学肥料の使用を抑えつつ水田の生き物調査を農家に義務づけるという、いわゆる認証制度も始めるなど先進的な取り組みが行われております。そうはいいましても、佐渡市長のお話をお伺いしますと、例えば人工的にビオトープをつくったとしても、トキは余り寄りつかない。時々。したがいまして、冬場におきましても、冬場に収穫が終わった後に乾燥してしまう水田とは別に、水が流れてえさが確保できる状況といいますか、そういう必要性というものを強く訴えられておられました。 いずれにしても、能登においての放鳥は、こうした取り組みについて、市・町の取り組み、枠組みだけでなくて、国や県、各JA、農業関係者も含めた広い枠組みの中で議論をされ、検討していかなければならないものと考えております。 次に、里山里海の自然や文化を守るのに具体的な取り組みを考えているかというお尋ねであります。 里山里海を保全するために、現在さまざまな取り組みに着手をいたしております。まず、里山の自然景観として象徴的な白米の千枚田につきましては、昨年度から引き続き休耕田の復活、復田に取り組んでおります。 次に、伝統的な建築物でありますカヤぶき家屋を後世に残すために、かやぶき景観保全基金では、カヤの売買益などを積み立てておりまして、地元からのカヤの購入によるカヤ場の保全、あるいはワークショップによるカヤぶきの補修、カヤの刈り取り体験などを行っております。 また、議員からご指摘のありました間垣の保全についてでありますけれども、高齢化によって補修作業の後継者不足に苦慮いたしております。こうした大沢地区に昨年度、金沢大学の学生が現地にて補修体験を通しまして、地域外連携による継続的な保全支援の方策について調査研究を行いましたが、今後はこのように学生が参加をして継続的に保全活動にかかわるような仕組みづくりも重要であると考えております。 さらに、里山の保全につきましては、現在、手入れ不足林の解消のために、いわゆる環境税、森林環境税というのがありますが、これらによって間伐事業を行っているところであります。 しかし、これまで輪島市からもいろいろと、後に災害に影響することがないように切り捨て間伐ではなくて、もう少し安全性の高い間伐後の処理といったことも申し上げてまいりましたけれども、これからは、この間伐材の有効活用を図り、林内の整備を促進するということから、利用間伐を行うように県に対して要望も行っているところであります。その結果、今年度からは利用間伐の比率が高まりまして、一層の里山の保全を図れるというふうに期待をいたしております。 また、耕作放棄地対策でありますけれども、国の耕作放棄地再生利用緊急対策の活用や景観作物、つまり景観上役に立つ菜の花あるいはコスモスなどの栽培もお願いをいたしているところであります。 そして、里海での取り組みといたしましては、水産資源の保護と持続可能な漁業支援を目的といたしまして、本年度、名舟地区の藻場でモニタリング調査を行うことといたしております。調査による藻場の現状把握と有害生物及び堆積物の除去などを行う予定でありまして、このことによって、特産品であるアワビ、サザエの安定した漁獲高の確保につなげてまいりたいと思っております。 いずれにいたしましても、里山里海の自然文化を守るためには、将来の担い手の育成が欠かせないと考えておりまして、今後こうした取り組みをより一層充実させまして、里山里海の保全に努めてまいりたいと思います。 原発防災のお尋ねにつきましては、この後、総務部長より答弁をいたさせます。 私のほうからは以上であります。 ○議長(大宮正君) 総務部長。     (総務部長 宮坂雅之君登壇) ◎総務部長(宮坂雅之君) 2番目の項目、原発防災に関して、防災訓練について成果は、見直す点はといったご質問でございます。 昨日の玉岡議員の代表質問にもお答えしましたように、今回訓練を実施したことで、天候などさまざまな条件下において避難手段が確保できるかなどの課題が明らかになってまいりました。このことが成果であると言えるのではないかと考えております。今後の危機防災計画の見直しの中で、それを生かしていきたいと考えております。 続きまして、ラジオ等の電波不良地区解消や代替案はあるのかとのことでありますが、災害時において、いろんな災害情報を入手する手段として、ラジオが重要かつ有効であることは言うまでもありません。現在、放送事業者にラジオの難聴地域の改正についての働きかけをしておりますが、ラジオ中継局の新規設置は困難な状況にあります。 代替案でありますが、本市のケーブルテレビ加入者においては、このような宅内受信機、戸別受信機をつけておりますので、この出力端子、ちょうどここの部分でございますけれども、戸別受信機のこの部分が出力になっていますけれども、ここの部分がアウトになって、インですので、ここはあいていますので、ここから同軸ケーブルかフィーダー線のようなものでラジオのアンテナに接続していただきますと、FM放送、NHKとFM石川を受信することが可能であります。宅内ですが、こういったことも活用できるのではないかと考えております。 また、インターネット、スマートフォンを利用し、災害情報を入手することも可能であります。 いずれにいたしましても、災害に備え、ラジオによる情報把握も重要と考えており、放送事業者に対し、引き続き受信状況を改善していただけるよう働きかけてまいりたいと考えております。ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。 ○議長(大宮正君) 13番小山 栄君。     (13番 小山 栄君登壇) ◆13番(小山栄君) 今ほどの総務部長に再質問いたしますが、今、無線機ですか、各家庭についている機械を見せていただいたんですが、そこに接続するとケーブルテレビからNHKやFMが流れると。ということは、ケーブルテレビの加入率が悪いというふうに聞いておるんですが、災害に備えてぜひ必要だということでケーブルテレビ加入を促進するお考えはございますか。それをまずお尋ねいたします。 それと、ちょっと再質問をおかりして申しわけないんですが、先ほど冒頭で各若者たちの活躍を申し上げましたが、松陵中学校女子バスケット部も県体出場の栄冠を決定戦で勝ち取ったそうでございまして、あわせてご報告いたします。漏れましたことおわび申し上げます。 ○議長(大宮正君) 総務部長。     (総務部長 宮坂雅之君登壇) ◎総務部長(宮坂雅之君) 再質問のケーブルテレビの加入促進を図れということでございますけれども、今言ったケーブルテレビの音声、こういう端末の利用の仕方についても、今までPRが少し足りなかったということについて反省しております。こういった件を踏まえまして、こういったことにも活用できると。特に門前地区におきましては、ケーブルテレビの加入率も高い、それからFMについても入りにくいということを聞いておりますので、こういったことをPRしながら、加入率の悪いところにも加入促進を図っていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(大宮正君) 3番高田正男君。     (3番 高田正男君登壇) ◆3番(高田正男君) きのう、おとといでの台風4号、太平洋側を中心に日本には大きな被害をもたらしていきました。そしてまた、輪島における漁船の沈没事故、船長が無事で早く見つかることをお祈りする次第でございます。 きょうの質問戦も私が最後となりました。各位におかれましては大変お疲れのところでございますけれども、あとしばらくの間おつき合いをお願いいたしたいと思います。 まず冒頭、拓政会あるいは市政会の一員ではございませんが、今定例会初日におきまして、長年議員として活躍されてこられ、そして表彰を受けられました3人の方々に、心からお祝いを申し上げますとともに、今後も市政発展のためにご活躍されんことをお祈り申し上げます。同僚議員からのはなむけの言葉もなかったようでございますけれども、私のほうからお祝いを申し上げる次第でございます。 さて、東日本の大震災発生から1年と3カ月が経過をいたしました。亡くなられた方々は、17日現在でございますけれども、約1万5,860名、そして、いまだに発見されていない行方不明者の方々は約2,930名にも及んでおります。亡くなられた方々のご冥福と行方不明者の方々が一日でも早く発見されることに、さらに早急な復旧・復興をもお祈りするものでございます。 また、政府や東京電力では、福島第一原子力発電所爆発事故の収束や原因究明がいまだになされておらず、その対応の遅さや悪さによって、復興へ向けての足取りは重く、前進してはおりません。この悲惨な状況に置かれていることも省みず、国政では政府・民主党を中心に相変わらずの議論を行っておりますし、社会保障と税の一体改革を強引に推し進めております。 また、野田首相は、なりふり構わず自民党及び公明党との修正協議を行い、3党合意を取りつけました。国会会期末の21日までに、この関連7法案及び自民党との対案の修正案を衆議院で採決しようとしておりますが、国会は混沌としておりますし、まさに国民を無視した国会運営、政策であると言わざるを得ません。 一方、福島原発の爆発事故により、世界に大きな衝撃を与え、日本の事故対策が注目されている中、先ほども述べましたが、事故原因の究明もなく、爆発現場へも近づけない現状でございます。 また、全国では、修理中あるいはストレステスト中の原発、そしてこれからストレステストに入る原子力発電所も含めて、ゴールデンウイークの5月5日、こどもの日でございますが、日本の原発54基全てが運転が停止され、私はこの日は記念すべき日になったと感じている一人でございます。 しかし、運転が停止されてからも、各電力会社やそれを後押ししている大手企業、特に政府が中心となり、再稼働へとまっしぐらに進み、去る16日には関西電力大飯原発3号機及び4号機の再稼働を決めました。これを受け、関西電力は7月1日に原子炉を起動させ、来年4月の発電への動きを強めています。運転停止で安堵していたのはわずか40日余りでありましたが、安全対策は十分なのか疑わしいものがありますし、原発の安全神話が崩壊した今、再稼働させてはいけません。 また、18日には、アメリカから強い放射能反応が出ているとの通告にもかかわらず文部科学省や原子力安全・保安院はこれを無視していたことが被害を大きくしたとの報道がございました。さらに、放射性物質の中でもセシウムのみが報道されておりますけれども、その他のストロンチウムやプルトニウムについては一切報道がなされておりません。意図的に報道をしていないのかは、それは私は理解できませんが、そういう状況でございます。政府・民主党のこうしたずさんな対応を強く非難し、質問に入りたいと思いますが、これまでの同僚議員各位の代表質問や一般質問で、原子力防災と瓦れきの問題については私を含めて5名が発言をしているところですから、重複するところが多いかと思いますけれども、ご容赦をお願いいたします。 まず最初に、県の原子力防災についてお伺いをいたします。 1点目でありますが、質問の通告では、事故時の避難先を奥能登地区は輪島市となっておりますが、この避難先について奥能登地区に訂正をさせていただき、質問に入ります。 石川県は、先日、原子力防災について、事故発生時における緊急避難先の割り振り案を発表し、避難訓練を実施いたしました。その案の中では、志賀町民は能登町と白山市へ、また七尾市民についても能登町と金沢市へと、それぞれ分散して避難することとしております。能登半島の最も細いところに原発が位置しているところから、事故発生時には南への避難は道路を絶たれてしまうことになり、避難は不可能となります。 また、海や空からの避難についても明記がなされておりませんし、奥能登への避難者あるいは観光客には、いかにも被曝しろと、そう言っているようなものでございます。私は、人の命を守るかけらもないと受けとめざるを得ません。 そこで、石川県の案について市長はどのように考えておられるのか、お聞かせをお願いいたします。 また、私はこの案を全面的に見直すべきだと考える一人でございますが、市長はどのように考えておられるのかお聞かせ願います。 2点目は、6月9日に行われました防災訓練についてでございます。 訓練では、志賀原発から30キロメートル圏内を対象に行われたため、輪島地区では防災無線に対する事故発生の放送は聞こえませんでした。これも訓練なのかなと考えさせられました。第1陣の避難者到着は午前9時57分でありました。受付、線量測定、問診--いわゆる聞き取り調査でございます--そして除染へと進んでいたのが、避難所における姿でございましたが、私は小山議員同様、受付の前に線量測定を行うべきだと思いました。この日の訓練について、対策本部に詰めることとなる市長として問題点はなかったのか、お聞かせを願います。 次に、児童クラブについてお伺いをいたします。 まず、利用状況についてでございます。市内における児童クラブは、10カ所で運営され、保護者や利用する児童からは大変喜ばれていると聞き及んでおりますが、利用対象児童は1年生から3年生までと限定をされております。4年生以上の児童の中には、男子については、放課後、野球、サッカーあるいはバスケットなど、スポーツに取り組んでいる児童が多くおいでます。しかし、女子については、男子と一緒にスポーツに取り組んでいる児童を除き、バスケットボールのみかと思われます。このように少年スポーツクラブなどに参加していない子供たちのためにも、高学年であっても常時利用できる体制を整備するべきだと考えますが、市長のお考えをお聞かせ願います。 次に、児童クラブの施設についてお伺いいたします。 小学校に併設されている鳳至、鳳至第2、河井、そして大屋公民館に併設されている大屋の各児童クラブについては、大変多くの児童が利用しておりますけれども、利用児童数に対する施設の面積は十分なのかどうか。そして、利用人数に対する職員の配置は適正なのかどうか。あわせてお聞かせを願います。 次に、大屋児童クラブについてお伺いいたします。 以前は公民館での併設により対応をしておりましたが、児童数の大幅な増加で対応が困難となり、現在は民家をも借用し、一部を改装したものの、面積は狭く、不自由な運営が強いられているようでございます。また、来年や再来年に入学する子供たちと高学年に対する利用拡大、そして現在の教室不足を考えますと、特別教室などを含めた学校施設の増設を行い、学校に併設された児童クラブとすべきだと考えますし、そのことにより、公民館活動の充実、そして公民館の利用向上にもつながると考えます。民家を提供していただいていることについては、非常にありがたいことであり、感謝をしなければなりませんが、学校施設の増設による児童クラブの設置と移転することが考えられないのか、市長の思いをお聞かせ願います。 次に、震災瓦れきの受け入れ検討についてお伺いいたします。 調査の報告についてでございます。 市長は、瓦れきの受け入れについては、被災地での調査を実施して、安全なものしか受け入れないけれども、市民の合意を前提に検討したいと、これまでも発言をしてきました。これまでの調査結果について、その報告を市民の皆さんにすべきと考えますが、どのような形で報告をするのかお聞かせ願います。 また、住民の皆さんへの理解を求めていく説明会についても、今後どのような計画をお持ちなのか、あわせてお聞かせ願います。 私はこれまで、放射性物質はもちろんではありますが、瓦れきの中には津波により流されたものが多くあり、アスベストや鉛あるいは水銀などの有害物質が含まれていることが予想されることから、これらについても調査をすべきだと指摘をしてきました。この点についてもどのように考えておられるのか、お聞かせを願います。 今議会において、地元からの受け入れ反対の請願書が提出されておりますし、市長及び議長宛てにも反対の署名簿が提出されたとも聞いております。市長のこれまでの気持ちは十分理解はいたしますけれども、仮に受け入れするとなったときには、住民の合意を大前提に慎重に慎重を重ねての対応を強く要望し、私の発言を終わります。 以上です。 ○議長(大宮正君) 市長梶 文秋君。     (市長 梶 文秋君登壇) ◎市長(梶文秋君) 高田議員のご質問にお答えをいたします。 1番目の県の原子力防災訓練等についてのお尋ねでありますが、後ほど防災対策室長より答弁をいたさせます。 2番目に、児童クラブのあり方についてのご質問でございます。後ほど福祉課長より答弁をいたさせたいと思います。 3番目の震災廃棄物の受け入れについて、その調査結果を市民の皆様に対して報告すべきではないかというご質問、あるいはその説明会についての今後の計画を示せとのことであります。 代表質問にも含めて申し上げてまいりましたけれども、5月22日に岩手県宮古市、宮古運動公園と藤原埠頭のほうへ具体的な調査に参ったところであります。それらのデータをもとにいたしまして説明会をしていこうということで、現在、今月に入りましてから、関係する団体の皆様、あるいは地区、さらには住民説明会へと予定をいたしているところであります。 ただ、残念ながらでありますけれども、具体的な調査あるいは説明会の前に、いろんな形で反対の請願があり、あるいは反対の運動が起きているという現状下にあります。こういう状況でありまして、特に輪島市として受け入れを検討すると申し上げてから、市外あるいは県外の皆様方の反対の声が圧倒的に多く聞かされているということでありまして、こういう中でしっかりと手続を踏んでいきたいというふうに考えているところであります。 そこで、今月から行っております説明会でありますけれども、岩手県宮古市の放射能の濃度測定の結果について、宮古市運動公園では放射性セシウム134並びに137の合計値が5.5ベクレル未満ということが判明をいたしました。一方で、もう一カ所の調査場所であります藤原埠頭においては、この合計数値が4.8ベクレル未満ということが判明をいたしました。つまり、検出するための検査機器に表示されないというレベルでありまして、検出できなかったということでありまして、こういったことを含めまして、安全性について理解を求めているというのが現状であります。この結果につきましては、報道及び市のホームページを通しても公表がなされているというふうに考えてあります。 また、一部の報道によりますと、この震災廃棄物受け入れを反対する講演会でも、講師の池田こみちさんといったと思いますけれども、サンプル調査の測定結果について、この状態であれば安全と言えると。ただ、安全とは言えるけれども、そういったものだけを寄り出して調べたのではないかという、まだクエスチョンがついておったような気がいたしますけれども、そういうことはあり得ません。同行した皆様方がいろんなところから抜き出したサンプルを調査した結果でありますので、こちらのほうから作為的なということは一切ありませんので、申し上げておきたいと思います。引き続き安全性について理解を求めてまいりたいと思います。 そこで、その説明会の計画でありますけれども、今月24日の日には、環境省あるいは石川県からも担当される方にご隣席をいただきまして、災害廃棄物受け入れについて市民説明会を開催する予定であります。また、市のホームページにこれまで寄せられました質問に対するQ&Aを掲載し、理解を深めてまいりたいと考えております。 次に、有害物質、いわゆるアスベスト、PCBの問題について調査をすべきでないかということであります。 このアスベスト並びにPCBの濃度につきましては、既に輪島以外で受け入れをしている自治体において測定を行い、それぞれ基準内であるということを確認いたしておりますけれども、それとは別に、輪島市がこのたび受け入れを検討している災害廃棄物については、これも繰り返し申し上げておりますけれども、50ミリから150ミリメートル、つまり5センチから15センチの程度の木質系の可燃物に限るということで申し上げておりまして、先般の現地視察におきましても1次処理をして、2次仮置き場に行く過程で、手作業でそのごみを分別するという結果での状況も十分に調査をいたしてまいりました。その意味では、土砂などの除去もしっかりとなされて、放射性物質や他の有害物質も取り除かれていると感じたところであります。 また、他の水質や大気といった環境に係る有害物質については、現在行っております試験などで測定、監視も行っていくことといたしております。 私のほうからは以上であります。 ○議長(大宮正君) 福祉課長。     (福祉課長 田中昭二君登壇) ◎福祉課長(田中昭二君) 質問の2番目、児童クラブについてお答えいたします。 利用状況について、対象学年の拡大をすべきではないかとのお尋ねでございますが、児童クラブとは、保護者が仕事などで昼間家庭にいない児童を対象に、授業の終了した放課後や夏・冬・春休みなどに、家庭にかわる生活の場を提供し、健全な育成を図るという趣旨で開設されております。現在、市内11カ所に開設し、国・県・市の財政支援のもと輪島市社会福祉協議会などが運営に当たっています。 対象児童につきましては、基本的には小学校1年生から3年生の低学年にしておりますが、児童の障害や疾病、家庭の状況などにより、子供を放課後そのまま家庭に帰すことに不安を抱く保護者からの申し出により、4年生以上につきましても必要に応じて受け入れを行っております。 なお、小学校高学年になりますと、市内のスポーツクラブに加入できる年齢になりますので、放課後をクラブ活動で過ごすことができることから、現時点では児童クラブの対象児童の拡大は考えておりません。 ご質問の2番目、施設について、多人数での利用があり、各クラブにおける面積や職員の配置は十分かとのお尋ねでございますが、職員の配置につきましては、全ての児童クラブにおいて2名以上の指導員を配置しております。児童数に偏りのある児童クラブにつきましては、他の受け入れに余裕のある児童クラブと調整していくことで対応していきたいと考えております。 また、大屋児童クラブについて、学校への増築、移転をすべきと考えるがどうかとのお尋ねでございますが、大屋児童クラブの学校への増築、移転につきましては、現在の大屋小学校の駐車場及びグラウンド内が考えられますが、現在の利用状況を見ると、建設できるスペースはなく、また空き教室もないことから、増築、移転は困難と考えております。 なお、大屋第2クラブは児童の受け入れに余裕があることから、必要に応じて在籍児童数を調整するなどし、改善を図りながら適切な運営に努めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(大宮正君) 防災対策室長。     (防災対策室長 新谷明伸君登壇) ◎防災対策室長(新谷明伸君) 1番目の県の原子力防災についてのご質問にお答えいたします。 ご質問の1番目、防災計画について、災害発生時の避難先を奥能登地区は奥能登地区としているが、どう考えるかとのご指摘でございますが、志賀原発において事故があった場合は、能登半島独自の地形により奥能登が孤立するおそれがあることは、これまでに何度も申し上げているとおりでございますし、本市では年間を通じて南西風が吹くことが多いことを考えると、原発から30キロ圏外といっても決して安心とは言えないと考えておりますが、住民がおいでるのであり、避難先として避難することは選択肢として当然あると考えております。 次に、県に対し防災計画の見直しを要望すべきと考えるが、どう考えるかというご指摘でございますが、県に対しましては、周辺環境における放射性物質の大気中濃度や被曝線量などを放出源情報、気象条件及び地形データをもとに迅速に予測するSPEEDIによる解析について、年間を通じて行えないかなど、住民に対し安心・安全を図るための方策をしっかりと講じていきたいと考えておりますし、もちろんその中では空路や海路の活用も当然検討されるべきと考えております。 ご質問の2番目、防災訓練について、さきの防災訓練について、問題点はなかったかとのご指摘でございますが、玉岡議員や椿原議員の代表質問にお答えいたしましたように、今回の訓練を実施いたしましたことで数々の問題点が明らかになってまいりましたので、今後、地域防災計画の策定がされる時点において、今回見出されたこれらの問題点を含め、計画に生かされるべき事柄について、さらに検討を深めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(大宮正君) 以上で通告による質疑・質問は終わりました。 これにて、質疑・質問を終わります。--------------------------------------- △委員会付託の件 ○議長(大宮正君) ただいま議題となっております議案第50号から議案第64号の各件は、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの所管の常任委員会に付託いたします。--------------------------------------- △休会の件 ○議長(大宮正君) 日程第2、休会の件をお諮りいたします。 あす21日から24日までの4日間は、委員会審査等のため休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。     (「異議なし」というものあり) ○議長(大宮正君) ご異議なしと認めます。よって、あす21日から24日までの4日間は休会することに決しました。--------------------------------------- △閉議 ○議長(大宮正君) 以上で本日の日程は、全て終了いたしました。 次会は、6月25日午後2時より会議を開きます。 本日はこれにて散会いたします。          (午後2時24分散会)---------------------------------------          (参照)議事日程(第3号)                          平成24年6月20日(水)                          午前10時開議 日程第1 議案第50号から議案第64号      一括議題       質疑及び市政一般に関する質問、委員会付託   第2 休会の決定---------------------------------------                             発総第273号                             平成24年6月18日 輪島市議会議長 大宮 正様                             輪島市長 梶 文秋             説明員の欠席について(届) このことについて、下記の者が出席できませんので届出いたします。                   記 1 会議名  本会議 2 会議日  平成24年6月20日(水)       (ただし、午前中のみ) 3 欠席者  産業部長 嘉地和春 4 理由   公務(市長代理)のため...