七尾市議会 2019-09-09
09月09日-02号
令和 元年 9月 定例会(第2回)
議事日程(第2号) 令和元年9月9日(月曜日)午前10時開議 日程第1
市長提出議案第13号ないし第38号及び報告第12号ないし第19号並びに市政一般(質疑・質問)本日の会議に付した事件
議事日程のとおり出席議員(18名) 1番 西川英伸君 2番
徳田正則君 3番 山崎智之君 4番 山添和良君 5番
佐藤喜典君 6番 木下敬夫君 7番 礒貝和典君 8番 久保吉彦君 9番 杉木 勉君 10番 荒川一義君 11番 伊藤厚子君 12番 垣内武司君 13番 永崎 陽君 14番 大林吉正君 15番 桂 撤男君 16番 中西庸介君 17番 今田勇雄君 18番 杉本忠一君欠席議員(なし)
△開議 午前10時00分
△開議
○議長(杉木勉君) おはようございます。 これより本日の会議を開きます。
△
議事日程の報告
○議長(杉木勉君) 本日の会議の
議事日程は、お手元に配付の
議事日程表のとおりであります。
△質疑・質問
○議長(杉木勉君) これより日程第1に入り、市長提案第13号ないし第38号及び報告第12号ないし第19号に対する質疑並びに市政一般に対する質問をあわせて行います。 この際、議事の進行について協力方を要請いたします。 質問者は、重複質問及び通告外の発言は避けるようお願いをいたします。また、一問一答の質疑、質問は大項目を1問とし、質問されるようお願いをいたします。答弁者は質問の要旨を的確に捉え、内容の重複や質問以外の答弁を避けて、要点のみ簡潔にお願いいたします。 それでは、ただいまより質疑並びに
一般質問に入ります。 2番、
徳田正則君。 〔2番(
徳田正則君)登壇〕
◆2番(
徳田正則君) おはようございます。新政会、
徳田正則です。 断続的な大雨が続く時期となりました。 先月22日には北陸地方を襲った大雨で、本市でも床下浸水や列車の運休などが相次ぐ事態となっております。徳田地区では1人の人が亡くなられた方もおられ、お悔やみを申し上げます。 また、昨年8月31日の豪雨や、9月2日の台風21号で河川の氾濫による多大な被害が見られ、市民の皆様が大変な被害に遭われました。 そこで、今回は七尾市の
防災体制について質問させていただきます。 いまだ記憶から消えない
阪神大震災、そして今もって被災の傷跡が深く残る
東日本大震災、また
能登半島沖地震でも大きな被害が多数見られました。 七尾市においても
邑知潟断層帯という活断層があります。これが動くと、七尾市も震度6強クラスの揺れがあると言われています。 そのような、より一層の
危機管理が問われる中で、ことし6月18日22時24分に
秋田沖地震による津波警報が発令されました。アラームやけたたましいサイレンが鳴り響く中、市民の皆様は高台へと避難しました。夜ということもあり、車で移動する人、歩いて避難する人ともに大変だったと思われます。
総合体育館にも多くの市民をはじめ、消防団、
消防関係者が
避難場所として集まっていました。しかし、体育館の鍵はあけられずに市民は外で待機していました。その間トイレもできず、外灯もないところで2時間ほど時間を要したと聞き及んでおります。暗い中体育館が閉まったまま、市民の皆さんはトイレにも大変困っておられました。 「高台に避難してください」とアナウンスだけでは行き届いた対応とは言えません。 各地の
避難場所で安心して待機できる環境を整えることが行政の責任だと思いますが、これまでの災害時における避難指示は十分であったのか。対処がおくれて、体育館をあけられないのであれば、外にトイレをつくるべきではないでしょうか。 行政の見解と今後の対応についてお伺いいたします。 2点目として、津波警報が出たときの行政の各関係者の対応はどのようなものであったかをお聞きいたします。 市の防災に関して
防災対策室が設置されていますが、十分な役割を負えていると言えるのでしょうか。
防災マップや
避難ルート、災害時の対応体制などが行動指針として書面でつくられておりますが、実際に災害が起こった際、どこまでの効果が見られているのでしょうか。 マニュアルをつくるだけでは意味がありません。それらが市民に周知され、現場で機能しなければ、絵にかいたもちではないでしょうか。
縦割り行政のため、各部課と横の連携が全くないことが災害時に後手に回る要因であると考えられます。 市の災害時の現場処置をどのように改善すれば組織としてより機能するのでしょうか。 これまでの反省点を踏まえて今後の対応をお伺いいたします。 3点目として、最近、七尾市でも
ゲリラ豪雨がたびたび襲って甚大な被害が出ております。日中はそれなりの対応ができると思います。しかし、休日や夜中に災害が発生した場合、市民の被害を最小限に抑えられる対策が必要です。 行政は、住民の命を守ることを一番に考えていかなければならない。ならば、
防災危機管理官を設置する必要性があるのではないでしょうか。 訓練を重ねてこられた
消防関係、警察、自衛隊などの退職者の中から優秀な人材を選出し、その経験と知識をいかんなく発揮してもらうことが本市の
人材有効活用、共助の精神とも言えるのではないでしょうか。
防災危機管理官を導入することへの行政の見解をお伺いいたします。
②防災訓練についてです。 次に、
防災訓練について質問いたします。 1点目として、さきの豪雨被害を踏まえ、今後は七尾市全体での
防災訓練を実施する計画はあるのか、お伺いいたします。例えば
津波避難訓練などを実施する予定はあるのかもあわせてお伺いいたします。 2点目として、本市での防災士の資格者がふえている中で、その
資格取得者の活動状況を七尾市はどこまで掌握しているのでしょうか。 防災士となった方には、災害時に市と連携して
災害対応に当たっていただきたいと思いますが、防災士の方へは市としてどのようなことを依頼しているのか、お伺いいたします。 3番目、消防団についてです。 最後に、
消防関係について2点質問させていただきます。 消防団の充足率が減少の一途をたどっております。団員確保に行政として真剣に取り組む意思があるのか、お伺いいたします。 また、
消防団関係の予算が削減されていると聞いておりますが、
危機管理を担当する組織の予算をほかの組織と同じように考えて削減していいものか疑問であります。 大きな税負担のため市民の暮らしが苦しくなる一方の中で、建設関係をはじめ、
施設運営費など予算づけや歳出を見直す部分はほかに幾らでもあるのかと思われます。 消防人員と予算が減っていく中で、それを補えるほかの
防災対策を何か考えておられるならお聞かせください。 以上をもって私の質問とさせていただきます。明瞭な答弁をお願いいたします。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) おはようございます。きょうはよろしくお願い申し上げます。
徳田議員にお答えをさせていただきます。
防災訓練に関して市全体での訓練の実施をというお尋ねがございました。 御承知のとおり、地域の立地条件でありますとか、地形などによって水害あるいは土砂災害など、受け得る自然災害の種類も異なるということでもございます。発生状況も違うわけでありまして、それぞれの地域に応じた
防災訓練が大事だというふうに考えているところであります。 議員の御提案でありますけれども、お言葉を返すようで申しわけありませんが、現実的ではないんじゃないかという思いでありますし、実践的でもないということであります。 市としては、今後とも
自主防災組織や
地域づくり協議会が主体となって、地域の実情に応じた
防災訓練の実施をしていただけるようにしっかりと働きかけをしていきたいというふうに思っております。市では
防災訓練に当たりまして、要請があれば講師の派遣でありますとか、資機材の提供など、引き続き支援を進めていきたいというふうに思っているところであります。 それから、防災士の活動状況についてのお尋ねがありました。 議員も防災士の資格をお持ちだというふうに思っております。御承知のとおり、防災士の役割でございますけれども、自助・共助・協働の理念のもとで、平時には地域での防災啓発や訓練などの企画実施、災害時には避難誘導や初期消火、救出・救助活動に当たることになっております。 防災士の方々は本当に志も高くて、防災に関してモチベーションの高い方々ばかりだというふうに理解をしているところであります。 こうしたことから、
自主防災組織や防災部会などで積極的に参画をしていただいて、地区の訓練や意識啓発に主体的に取り組んでいただいているというふうに理解もしているところであります。 また、
地域づくり協議会の単位で
地区防災士会を結成し、地域情報の共有や
防災キャンペーンなども行っていただいている、そんなところもあるというふうに聞いております。活動の広がりや深さを今後とも期待していきたいというふうに考えております。 以上でございます。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君)
徳田議員にお答えをさせていただきます。
災害対応について3点の御質問がありました。 まず、
避難場所に待機できるよう外部での
トイレ設置についてのお尋ねでございましたが、
津波注意報などが発令された場合には、まず命を守る、そういったことを優先して
津波ハザードマップに示しております高台への一時
避難場所に避難をしていただきたいというふうに考えておりますが、夜間におきましては、一時
避難場所が施設の場合、施錠されておりますので、その後開設される
指定避難場所の施設を御利用いただきたいというふうに考えております。 また、具体的に
総合体育館についてということでございますが、津波の避難では一時
避難場所となっておりますが、あくまでも一時的な避難を行う場所ということでございますので、議員御提案の
屋外トイレの設置については考えておりません。 市民の皆様には、日ごろから
津波浸水区域や一時
避難場所への避難経路など、
津波ハザードマップで御確認をしていただきまして、
津波注意報などが発表された場合には、冷静な判断で行動していただくことをお願いしたいというふうに考えております。 次に、
各種災害警報が出たときの市職員の対応についてでございますが、本市では
各種注意報や警報が出た際には、その段階に応じた職員の
配備体制基準を定め、その内容をまとめたハンドブックを職員で共有しております。このほか、日ごろより災害対策各班では各種災害に対応するため、参集職員を割り当てし、
情報連絡体制が円滑に行える態勢や
災害対策本部の配備に備えた体制を整えております。また、気象情報によりまして、大雨や台風などで本市に大きな影響があると予測できる場合には、事前に班長会議を開き、各班の対応を確認するなど情報共有を図り、災害に備えております。 また、大きな災害が予想される場合でございますけれども、消防本部や七尾警察署から連絡員として
防災対策室に派遣をしていただいておりまして、他の機関とも情報共有を図りながら
災害対応連携を図っているというところでございます。 続いて、
防災危機管理官に相当する者の配備ということでございますけれども、議員御承知のとおり、本市では総務課内に防災を専門といたしました
防災対策室を設けております。室員につきましては、防災士の資格も取得させているほか、防災知識や資質の向上を図るため、
各種研修会にも参加をさせているところであります。 こうしたことから、議員御提案の
防災危機管理官に相当する者、こういった方の配備をするまでもなく、災害への対応や防災意識の啓発にも取り組むことができる環境を整えているというふうに考えております。 以上です。
○議長(杉木勉君)
栂木消防長。 〔消防長(栂木 勇君)登壇〕
◎消防長(栂木勇君)
徳田議員の御質問にお答えをいたします。 消防団について2点の質問でございます。 1点目としましては、行政としてどのように団員不足を補い、防災に取り組むのかという質問でございます。 9月1日現在、七尾市第1消防団の団員は245名で、定数に対する充足率は90.4%でございます。また、七尾市第2消防団の団員は146名で、定数に対する充足率は90.1%となっております。昨年同時期と比較すると、七尾市第1
消防団員は11名の減、七尾市第2
消防団員は2名の減となっております。 「広報ななお」やラジオななお等で団員募集を行っておりますけれども、今後はさらに各地区の
町会連合会にもお願いをしながら、地域の
自主防災組織と連携し、防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。 次に、
危機管理を担う予算を削減し、防災強化にどう取り組むのかという御質問でございます。 七尾市
消防団活動費として、令和元年度当初予算は4,961万4,000円でございます。 毎年増減はあるものの、必要な予算の確保に努め、予算を有効活用しながら
消防団員や防災士、
自主防災組織の力をかりて防災力の強化に取り組んでいきたいと考えております。どうか御理解のほどをよろしくお願いいたします。
○議長(杉木勉君)
徳田正則君。 〔2番(
徳田正則君)登壇〕
◆2番(
徳田正則君) 2点ばかり再質問させていただきます。 今ほど
危機管理官必要ないというお話ですが、先般、輪島市が
危機管理官を設置するということを新聞紙上で発表出されました。 能登の中核都市である七尾市が先にするべきであったかなと私は思うんですけれども、それは要らないということはちょっと非常に残念だなという、それにかわることを七尾市はするんだということでお答えがあったので、あとまた考えられることは、また考えていただきたいと思っております。 それともう一つ、団員確保については90%ほどの補充率といいますが、これは、市長みずから声をかけて
建設業関係者や管工事する人たちにもう少し呼びかけていただきたいなと。市長みずからが、やっぱり声かけて出していただければありがたいということを私は思っております。 以上、2点でございますんで、またよろしくお願いします。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君)
徳田議員から
防災危機管理官についての再質問でございますが、先ほど申し上げたとおり、七尾市としての体制は整っているというふうに考えております。 なお、そういった消防や警察、また自衛隊のOBの方々につきましては、それぞれの経験を生かして、地域の中でのリーダーとして御活躍いただければというふうに考えておりますんで、よろしくお願いいたします。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 市長みずからというお話がありましたけれども、基本的には消防、それから私、市長も含めてしっかりと連携して仕事をしておりますので、消防長の答えたとおりということで御理解をいただきたいと思います。
○議長(杉木勉君) 5番、
佐藤喜典君。 〔5番(
佐藤喜典君)登壇〕
◆5番(
佐藤喜典君) おはようございます。 早速ですが、4点についてお尋ねをしたいと思います。 初めに、市の職員の働き方改革についてお伺いをしたいと思います。 全国の地方自治体は、
地方自治法と
地方公務員法改正により、
公務員制度及び
人事管理制度において大きな転換点に向かっていると言われております。 既に
改正地方公務員法により、平成26年度には
人事評価制度が義務づけられましたし、
働き方改革関連法案も成立をし、公務員の働き方も見直しが求められているところでもあります。 平成26年の
人事評価制度については、既に本市でも実施しているところであります。 一方、働き方改革については、残業が慢性化している日本の労働慣行を抜本的に見直すということで、働き方
改革関連法がこの4月1日から施行され、約5カ月が経過をしたところでございます。 この働き方
改革関連法は、時間外労働時間に罰則つきの上限設定、年5日間の
年次有給休暇の義務化、正規・非正規の不合理な待遇格差を解消する同一労働同一賃金の実現などが大きな柱となっております。 そこでお尋ねいたしますが、国の働き方改革を受け、今後の本市の働き方改革、どのような方向を目指していくのか。退庁時間の制限や
ノー残業デーなど形式的に導入しても、そのしわ寄せから、持ち帰りやほかの日に仕事を回していたのでは意味がないと思っております。 ましてや、本来やるべき仕事さえもカットして、やらずに済ましてしまう、このことは論外だと思っております。 まず、大切なことは職場にどんな働き方が必要なのか、目指す方向と現状に立ち返って考えてみることにあると思いますが、市長の見解をお伺いしたいと思います。 2つ目は、国の示す
働き方改革関連法案の中で、罰則つき時間外労働の上限規制に関する制度の見直しが掲げられております。 そこで、地域の手本となるべき市の現状について確認をしておきたいと思いますので、お聞きをします。 本市の時間外労働について、時間外労働の把握方法、時間外労働の推移、1人
当たり平均時間外労働の時間及び最大値と最小値、
働き方改革関連法案の示す上限を超す職員数についてお伺いをします。 また、時間外労働時間が多い課はどこか、何が原因なのか、今後時間
外労働縮減のためにどのような取り組みを行っていくのか、お伺いをします。 3つ目は、
休暇制度の取得状況についてであります。 ワーク・ライフ・バランスの実現に向け、
休暇制度はなくてはならない制度だと思っております。本市においても
年次有給休暇をはじめ、
病気休暇、
介護休暇、特別休暇など、さまざまな
休暇制度がありますが、制度が充実していても実際に取得しているのか、取得できる環境にあるのか疑問に思うところであります。 そこで、
年次有給休暇、妻が出産したときの休暇、男性の育児参加のための休暇、子の看護休暇、
ボランティア休暇、
介護休暇の取得状況や取得人員などについてお伺いをしたいと思います。 4つ目は、職員の
健康維持についてであります。
労働基準法や
労働安全衛生法において、職場環境の改善や職員の
健康維持は事業者の責任で行うよう義務づけられております。 ワーク・ライフ・バランスの実現のために、職場環境の改善、職員の
健康維持や増進について十分な対策を図っていることと推察しているところでありますが、近年、主に精神的な疲労、ストレス、悩みなどによる
病気休暇の取得者がふえているともお聞きをしています。 そこで、メンタルヘルスなど、職員の健康状態の把握のための市の取り組みと異常が認められた職員に対する対応、
メンタル面の不調に伴い
病気休暇を取得した職員の人数についてお伺いをいたします。 2点目は、職員採用についてお伺いをいたします。 平成31年度の七尾市
職員採用試験の募集も終了し、
採用試験も消防士の試験を残すのみと聞いておりますが、今年度の募集状況を見ますと、行政の上級職2名程度、
土木専門職3名程度、
社会福祉士専門職1名程度、計6名程度の
採用予定人数でありました。 受験枠としては、行政職の上級は
大学卒業程度、中級は
短大卒業程度、初級は
高校卒業程度だと記憶しておりますが、ここ数年は上級職、初級職枠の募集や採用はあるものの、中級職枠の募集や採用がないように思われます。 私も市民の方々からいろいろと御意見もお聞きをしておりますが、当然、市のほうにも問い合わせや意見等々が来ているのではないかと思っております。 平成16年の合併以降、
定員適正化計画、
集中改革プラン等により正規職員の採用が抑制をされ、職員数が減少しているのも事実であります。 しかし、
市民ニーズや
行政ニーズに対応するためには、適正な人員配置による
職場環境づくりも必要だと思っておりますし、
住民サービスを提供していくためにも年齢に隔たりがなく、
中長期的視点に立った
計画的採用をすべきだと、こんなふうに思っております。 そこでお伺いをしますが、平成25年度から
短大卒業採用といいますか、中級職枠を取りやめた経緯を初めに伺っておきたいと思います。 2つ目は、就職は1人の人間にとって生きていく上で極めて重要な意義を持つものであり、人生を左右しかねない重要なものだと思っております。 募集するほうにも採用方針等々があるかと思いますが、19歳から21歳までの子供たちは、七尾に帰りたくても帰ってこられないという状況でありました。
採用試験を受けられなかった
短大卒業生に対する思いをお聞きしたいと思います。 3つ目は、定住人口の拡大、地元雇用という中で、本市としても募集し、採用すべきだと思いますが、来年度以降の採用をどのように考えているのか、御見解をお伺いいたします。 3点目は、
有害鳥獣対策についてお伺いをいたします。 令和元年第1回定例会の
一般質問で桂議員が有害鳥獣の対策及び防止についての質問がありました。 また、長年にわたって何度か鳥獣の農作物への被害対策について代表あるいは
一般質問などで取り上げてきたところでもありますし、農業などに対して大きな被害が発生している状況の中での対応、対策は重要な課題、問題となっております。 さきの定例会で捕獲した有害鳥獣の適正な処理に向け、共同の
専用焼却施設の設置が必要だとの考えが示されました。地元の協力を得て設置場所を選定し、来年度調査に入りたい旨の答弁があったことは記憶に新しいところでもあります。 先般、
産業建設常任委員会の行政視察で、福島県相馬市の
有害鳥獣専用の
焼却処理施設を見てまいりました。 この施設は、
東京電力福島原子力発電所の事故に起因する
イノシシ増加策が目的で、相馬市の
ごみ焼却施設光陽クリーンセンター内に設置をし、工事費用に1億6,000万円、農林水産省の補助金と
復興交付金を財源として近隣の一部事務組合で運営しております。 施設の概要は、建築面積203平米、床面積239平米で、平家建てで一部2階建てで、体重120キロの
大型イノシシだと毎日3頭程度を焼却でき、年間最大600頭程度を処分していく計画でありますが、昨年、30年度の焼却実績が658頭だということでありました。 そこで、現段階において施設の設置場所がまだ決まっていないのであれば、焼却した骨や灰などの処理を進める上でも、ななか
リサイクルセンターでの施設の建設を提案したいと思いますが、御見解を伺っておきます。 いずれにしても、地域住民への説明を十分に行っていただき、御理解を求めながら早急に候補地を決めていただきたいと思っております。 2つ目は、今後どのような方針、
スケジュール等で進められていくのかお伺いをして、次の質問に移りたいと思います。 4点目は、
植物工場建設についてお伺いをいたします。 昨年1月に谷本知事は、県議会で「植物工場という新たな農業が進展をし、能登の
農業活性化に大きく寄与する」と期待感を示してから1年と9カ月、平成30年第1回
市議会定例会で市政方針の中でも、県と連携を密にしながら、工場建設に向けた諸準備を進めていく旨の方針も示されました。 その工場の
建設予定地は中島地区で、中学校と
グラウンドの跡地3万3,000平方メートルを活用し、令和2年夏ごろの稼働を見込み、従業員40人ほどの体制で運営していくというものであります。 本市においては、既に大津町
金ヶ崎公民館グラウンド用地で平成29年9月から
バイテックファーム七尾の
レタス工場が操業を始めております。 所信表明以来、月日がたつのは早いもので、この間に旧
中島中学校の体育館、旧公民館、武道館、
グランドスタンドなど2億9,000万円余りをかけ、解体工事が行われてきました。その後、
中島中学校の
グラウンド整備に取りかかっているのが状況であります。 この植物工場は、来年の夏に操業開始だと伺っておりますが、来年の夏に操業するには、何らかの形で建設工事に着手していかなければならないと思いますが、現状を見ますと、何ら着手した様子が見受けられませんので、順調に進んでいるのか初めにお伺いしたいと思います。 2つ目は、おくれているとすれば、何が問題なのかをお伺いしたいと思います。 3つ目は、今後の方針といいますか、スケジュールや整備計画予定についてもお尋ねをいたします。 さきの新聞報道にもありましたように、地価が輪島市のほうが高くなったということもお聞きをしますし、人口減少にも歯どめがかからない状況が続いているわけであります。この地域が存続・持続していくためにも、しっかりとした政策を進めていただく、こんなことをお願いし、私の質問を終わります。よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 佐藤議員にお答えをさせていただきます。 働き方改革についてのお尋ねがあったわけであります。 私の見解、それから関連して時間外勤務、休暇の取得状況、メンタルヘルスについてのお尋ねもあったわけでありますから、私のほうから総括的にお答えして、計数的な中身については、
総務部長から御答弁をさせていただきたいというふうに思っております。少し長くなりますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。 働き方改革についての見解ということでありますけれども、私の県庁時代の働き方に関する反省点もあるわけでありますが、職員には採用から定年する65、あるいは将来的には、もしかしたら70まで仕事一辺倒での役人生活では生活が犠牲になりかねないということ、そして、かつてのような豊かな老後といいますか、第2の満ち足りた人生はきっと皆さんには望むべきもないと。現役で働いている四十数年間こそ、仕事と生活がしっかりとバランスがとれて、充実したものでなければならないということであります。 このためにはということでありますけれども、事務執行の見直し、スリム化、仕事の質の向上、AIあるいはロボットの導入などを頭に置いて、日々の仕事をしっかり進めていくことが大事だということで、機会ごとに訴えているところであります。 この問題については、市長が音頭をとってといいますか、押しつけてということにはならないと思っています。職員一人一人が自分自身のものということで、自分の将来を見据えて日々改善に努めていく、取り組んでいく中身だというふうに思っているところであります。 そういった観点から、時間外についてでありますけれども、一定の職員に集中しないよう所属でサポートし合い、平準化・縮減に努めるように指示しているところであります。毎月の庁議におきましても、前月の所属別の時間外勤務の一覧表を示しております。原因の分析、今後の対応に役立ててもらっているところでもございます。 これまでのように特定の職員に恒常的な時間外勤務というその実態はなくなってまいりました。突発的な災害への対応でありますとか、選挙事務などの臨時的な事務に限られるというふうになってきておりますけれども、これとて、職員間で事務をシェアし合って縮減に努めるように働きかけているところでもございます。 休暇の取得状況も時間外勤務状況と同様、働き方改革のバロメーターの一つであるというふうに思っております。 計画年休や特別休暇等の取得の推進とセットで、職員のサポート体制の構築でありますとか事務のマニュアル化・標準化など、休暇がとりやすい職場づくりにしっかりと努めていくように奨励しているところであります。 それから、メンタルについての御質問もありました。
メンタル面での不調を訴える職員がいることは確かであります。職場の人間関係、異動による仕事の変化あるいは家庭状況も引きずるということではないかということで、さまざまな原因があるというふうに思っているところでございます。結果として退職する職員もいるということでもございます。 私どもとしては、職員は大切な戦力あるいは財産であるというふうに思っておりまして、しっかり治してもらい、ならし運転、時間をかけてもプログラムを用意して職場へスムーズに復帰できるように後押しを進めているところであります。新採、過去歴のある職員については、しっかりと目を配らなければなりません。きょうも新採職員、議場に来ておりますけれども、ドロップアウトしないように人事異動の際あるいは所属全体でのサポートやその見守りなどを徹底して、ここは人事当局と所属が連携しながら適正に取り組んでいるところでございます。 以上でございます……もう一つありますね。 それから、中島地区での植物工場についてのお話がございました。企業からは中島工場は国内での植物工場の中でも最も最先端の装備を備えた工場にしたいというふうに技術開発等もしているということであります。現在、当工場に導入する設備や技術について最終的な精査をしていると、こんな段階にあるというふうにお聞きもしているところであります。 ことしの夏に予定している着工につきましては、年内は難しいんじゃないかなという思いでおります。 引き続き、早期着工に向けまして県と十分連携して、企業に対して整備に向けての具体的なスケジュール感を示していただくように働きかけを続けていきたいというふうに思っています。七尾市の中で最もやきもきしているのは私であり、前田産業部長であり、商工観光課長ではないかというふうに思っているところであります。
建設予定地、御案内のとおり草ぼうぼうになっておりまして、地区の皆さんからは大丈夫なのかという危ぶむ声も聞かれる、これもよくよく承知しているところでありますが、私どもとしては、しっかりと草刈りもして、もうしばらく待っていただくように御理解と御協力を賜りますようお願いしたいと、このように思っているところでございます。 以上でございます。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) 佐藤議員から、時間外労働の把握やその状況などについてのお尋ねがございました。 少し長くなりますが、よろしくお願いいたします。 まず、時間外労働の把握方法についてでございますが、本庁、ミナ.クル、パトリアでは平成30年1月から導入しております庶務管理システム、出退勤の管理をシステム化しております。それ以外の施設につきましては、以前どおり、紙の時間外勤務命令書で把握しているところでございます。 また、時間外労働の推移についてでございますが、平成27年度でございますけれども、時間外労働時間でございます。7万3,374時間、平成28年度は7万7,368時間。平成29年度は8万8,489時間、こちらちょっと高くなっておりますが、この年度には衆議院や知事選など、選挙がちょっと多かったものですから、若干高くなっております。平成30年度では7万910時間となっており、職員1人当たりの時間外の月次平均時間数ですけれども、27年度は8.8時間、28年度は9.8時間、29年度は11.4時間、30年度は9.5時間となっており、それぞれの最大値・最小値でございますが、27年度は最大値が70.7時間、最小値では0.08時間、28年度では56.3時間、最小値では0.08時間、29年度では57.9時間、最小値では0.08時間、30年度では最大値が84.5時間で最小値は0.08時間となっております。また、限度超過職員数、月45時間超えの方でございますが、本年4月では31人、5月では5人、6月では3人、7月では14人という状況でございます。 また、時間外が多い課というようなお尋ねもございましたが、本年4月では、学校教育課、1人当たりの平均時間外でございますけれども、学校教育課で29.5時間でございます。こちらにつきましては、4月の教職員の異動等がございまして、その教職員の管理または指導等で伸びているというふうに聞いております。5月では、商工観光課で14.6時間、こちらは青柏祭などのイベント関係での時間外で伸びている、多かったというふうに聞いております。また、6月では、また学校教育課でございますが、この6月が学校教育課におきましては、学校巡回の月であるということで、日中どうしても学校指導に回るというようなことから、時間外での事務処理を行わざるを得ないというふうに伺っております。7月では企画財政課でございますが、本年は統一地方選挙の関係がございまして、例年6月に行っております決算統計、または健全化判断比率の分析、また地方交付税の算定というものが本年は7月にずれ込んだということで伸びているというふうになっております。 続いて、
休暇制度の取得状況についてでございますけれども、平成30年1月から12月の1年間での実績で申し上げさせていただきます。 まず、
年次有給休暇では、職員数616人でありまして、総付与日数が2万4,381時間でございます。うち取得日数でございますけれども、6,750日で平均の使用日数が11.1時間というふうになっております。取得率-消化率で申し上げますと27.7%というような状況でございます。 次に、特別休暇でございますが、配偶者の出産による休暇でございます。こちらについては、取得した職員数は12人、日数にいたしますと23日で、平均取得日数が1.9日というふうになっております。また、男性職員の育児参加のための休暇でございますが、取得人数は1人でございまして、取得日数が1日となっております。看護休暇では95人の職員が取得しておりまして、その日数は306日でございます。平均取得日数は3.2日という状況でございます。
ボランティア休暇につきましては、取得した職員はございませんでした。また、
介護休暇の短期のほうですが、1日に2時間を限度としてというような制度もございます。こちらでは7人の職員が取得しておりまして、日数は25日でございます。平均にいたしますと3.6日ということになっております。 また、
メンタル面での状況についてのお尋ねもございましたが、本年9月1日現在での状況で申し上げますと、
病気休暇が1人、病気休職が2人という状況でございます。 次に、職員採用についてのお尋ねもございました。
短大卒業採用などの状況でございますが、中級区分から成る
短大卒業生につきましては、保育士など、専門職への採用の道が開かれております。一般行政職の採用につきましては、短大には一般行政職員を目指す学部が少なく、これまでも応募者が少ないということでございます。また、一般行政職員全体の採用人数が絞り込まれてくる中で、大卒の応募者が増加したことなどによりまして、本市では平成25年度から募集を行っておりません。高卒につきましては、大学への進学がふえる中応募者が少なく、不採用となった場合、大学への進学を考える生徒もおいでるという状況でございまして、本年度の採用の状況でございます。また、今年度は採用人数が数名ということであったことから、高卒対象の募集は行いませんでした。来年度の状況につきましても、採用人数が少ないというふうに考えており、今年度と同様の対応になると見込んでおります。 また、
短大卒業生の方々につきましては、30歳まで受験機会が広げられておりますので、上級区分への挑戦をしていただきたいというふうに考えているところでございます。 以上です。
○議長(杉木勉君) 前田産業部長。 〔産業部長(前田 健君)登壇〕
◎産業部長(前田健君) それでは、私のほうは3番目に御質問ありました
有害鳥獣対策についてお答えをさせていただきます。 焼却施設の設置場所、そして今後どのように進めていくのかとの御質問でございました。 それでは、まず、
専用焼却施設の設置場所でございますが、市の所有地であります能登島向田町地内の旧七尾鹿島広域圏火葬場跡地に建設設置を予定しております。 今月8月8日に、向田町会役員及び予定地隣接土地所有者の方々に焼却施設の建設について説明会を開き、おおむね御了解をいただいております。地域の方々につきましては、心から感謝を申し上げさせていただきたいと思います。 次に、今後の方針でございますが、今後の方針、スケジュールでございますけれども、今年度中に焼却施設の概略計画をまとめまして、国のほうに交付金事業の申請を行いまして、来年度、令和2年度中に焼却施設を完成させまして、令和3年4月から稼働を目指していきたいと考えております。 以上でございます。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。 〔10番(荒川一義君)登壇〕
◆10番(荒川一義君) 久しぶりの議会質問となります。なかなか感覚が戻らないといいますか、つかめなくて少々緊張しておりますけれども、執行部の皆さんにはどうぞよろしくお願いをいたします。 最初に、小丸山城址公園、これの開園100周年に向けてということで伺ってまいります。 前田利家公が能登一国の大名となった1581年、戦乱の世も落ちつき、天険の七尾城による必要もなくなりまして、むしろ海に近い、政治、経済、文化の新たな中心の地として、小丸山の丘陵で小丸山城が築城されました。 しかしながら、一国一城令によりまして、およそ35年後に廃城となり、爾来300年余りがたった大正9年、1920年になりますけれども、現在の小丸山城址公園が開園いたしました。 来年令和2年、2020年ですけれども、小丸山城址公園開園から100年の大きな節目を迎える年となります。 前田利家出世城である小丸山城本丸跡の第一公園には七尾県庁や裁判所などの公共施設が所在し、そして二の丸跡や今でも土塁が残っている第二公園、そして愛宕神社が建立されていました宮丸などがございます。そこには先人が幾多の時代の変遷を経て築いてきた歴史文化というものがありまして、そのことの継承は大変大事なことではないかなと思っています。 そこで、3点について伺ってまいります。 まず1点は、100年の節目に当たりまして、市長の思いというものをまず伺いたいと思います。 2点目に、来年は(仮称)和倉温泉お祭り会館のオープンでございまして、七尾城も含めた観光客の誘致促進に向けた連携をした取り組み、あるいは仕掛けづくり、そういったものができればいいなと、こんな思いでおります。この点についても見解をお伺いしておきます。 また、第一公園の下に電線がございまして、特に夕方時には鳥たちが行儀よく列をつくりまして、排泄物を落として景観が保たれない、そういったことを聞くわけですね。近くには御存じのように駐車場もございまして、そこから花嫁のれん館へ歩いて渡る、そういった観光の方もおいでます。排泄物が上から落ちてまいりますと、大変なことになるわけでありまして、早期の対応策を伺いたいと思います。 以上、3点よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 小丸山城址公園の100年に合わせてという御質問でありましたけれども、私自身、荒川議員のように何となく周年にはこだわりを持っていない人間でありますが、議員の御発言のとおり、過去に思いをめぐらせて次のステップへと、このことは大変大切なことではないかというふうに思っているわけであります。 同公園につきましては、平成25年から30年度にかけて公園の施設や旧図書館の老朽化が進んでいたことなどから、町なかの魅力アップのために花嫁のれん館、寄合い処みそぎ、公園内の遊歩道、展望台などの周辺も含めて修景整備を行ったところであります。アプローチもよくなりましたし、景観も随分よくなったんじゃないかなというように思っているところではございますけれども、これからも地域に親しまれる憩いの場として、また市街地の活気のある公園として、市民はもちろんでありますけれども、遠来の皆さん多くの方に御利用していただけるように誘導していきたいというふうに思っているところであります。 次に、和倉温泉お祭り会館の開館に合わせてのお尋ねもあったわけであります。 小丸山城址公園内には多くの歌碑あるいは句碑がございます。公園周辺のこういった石碑も含めまして、設置の経緯といいますか、いわれやその生い立ちを紹介するようなパネルや案内板を設置して、ここは100周年にこだわらず、町なか周遊の核としてしっかりPRし、より魅力ある公園となるように、また親しんでもらえるように取り組みを進めていきたいというふうに思っているところであります。
○議長(杉木勉君) 粟津建設部長。 〔建設部長(粟津輝夫君)登壇〕
◎建設部長(粟津輝夫君) 私のほうから第一公園の下の電線で野鳥のふん害での対策をとのお尋ねでございます。 議員御指摘の電線につきましては、御承知のとおりカラス、ムクドリ等の野鳥が電線、電柱にとまれないような対策が施してございます。設置から年月、時間がたっており、効果が薄れてきているんではないかなというふうに思っております。 新たな対策、また方法ができないかということで、電線等を管理者に今後相談していきたいと考えておるところでございます。 以上です。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 答弁をいただきました。 市長は、あんまり節目にこだわらないんだということでもございましたし、先ほど小丸山城址公園の魅力づけという話もございましたが、確かに花嫁のれん館や一本杉通りがあって、一体感があるようにも感じますけれども、しかし、私は、公園自体は余り観光客の皆さんに意外と注目されていないような、実は気がしております。旅行専門雑誌「じゃらん」とか、その他の専門雑誌、旅行雑誌見ますけれども、ほとんど小丸山公園は載っておりません。 昨年度までに大変予算も打ちまして、公園もかなり整備をされました。生かされていないような感じもしないわけではありません。この件について伺います。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 私も山の上にあるということで、なかなか観光客の皆さんには足が向かないという面もあるのかというふうに思っているわけでありますけれども、しっかりと観光協会あるいはDMOに働きかけて、あそこへ登れば七尾市全体の眺望が開けると、七尾を頭の中で写真に撮るなら、あそこですよと、城山もありますけれども、あそこですよというふうなPRもしっかりとしていきたいというふうに思っているところであります。 いずれにしても、上っていただいて、本当に魅力のある公園であるかどうかというところにも尽きるんだと思いますけれども、そういった意味では、先ほど答弁したように、上がってみて、こんな句碑があった、歌碑があった。なるほど往年の作家あるいは俳人たちがここで句を詠んだのかと、歌を詠んだのかというような、わかる感動みたいなものが一つ一つ積み重ねられるようになればありがたいなと思っておりまして、今ほど申し上げたような一つ一つの魅力づけに努めていきたいというふうに思っていますし、眺望のよさもしっかりとPRしていきたいというふうに思っています。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 一つの提案ですけれども、今、和倉温泉お祭り会館の来年4月の開館に向けて、観光パンフレットなどによるPR活動で七尾への観光誘客につながる取り組みを進めているという、最初にこういうような言葉もございました。 それで、そのパンフレットとか、そういうところに小丸山城址公園100年と、そういう文字を入れることによってPRの一つの材料になるんじゃないかなという気がしますけれども、こういった点についてはどうでしょうか。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 和倉温泉お祭り会館のパンフレットに小丸山公園がにじり込むという話では、結構、焦点がぼけるのかなというような思いを持っておりまして、我々はその四大祭りに特化した形でのパンフレットを今つくって、全国に発信したいというふうに思っております。 御提案でありますので、最寄りの寄合い処みそぎなどで小丸山公園周辺も含めて往時の写真展みたいなものを検討して、小丸山公園の歴史を紹介するのも一つかなというふうに思っておりますけれども、ここは今後の検討課題とさせていただきたいと思います。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 今ほど話されましたように、御祓のそこで写真展、先般ある人から聞いたんですけれども、県のほうにかなり当時の写真が保管をされておるようでありますので、ぜひそういう資料も使っていただいて、そういう一つの節目を演出してもいいのかな、そんな気がします。 そこで、市長には、来春の花見のときに、何かそういうふうな設定をできるようなスタイルになればいいのかなと思いますけれども、またその辺は検討していただけますでしょうか。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) これからしっかりと何ができるのか検討したいと思います。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) それでは、2番目の質問に入ってまいります。 人口対策と「関係人口」についてということで伺ってまいります。 「関係人口」とは、文字どおり地域にかかわってくれる人々のことでございまして、地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待をされ、人口対策の第三の道とも言われております。これまでは、いかにして人口をふやすかということに地域活性化に関する施策の重点が置かれてまいりました。 しかし、この関係人口は、移住した定住人口でもなく、観光に来た交流人口でもなく、そのどちらにも当てはまらない地域にかかわってくれる人口のことでございます。これのポイントは、仲間ということでございますけれども、定住を否定しているわけでもございませんが、住んでいるか否かではなくて、一緒に地域をつくってくれる仲間であり、新しい風をもたらす存在でもございます。 この関係人口のメリットは、どの地域でもふやすことができるという視点ですね。定住人口だと、1人を奪い合うのでプラスマイナスになってしまいますけれども、例えば1人の人がAという市、そしてBという市の両方を応援しても別にいいわけですね。どの地域でも関係人口をふやすことができますし、都市部の人にとっても自分の思いや力を生かすことができるので、双方にとってウィンウィンの関係ができるわけです。 これまでもこのことにつながる市の取り組みとして、ふるさと納税を含む寄附、頻繁な訪問や現地ボランティア、あるいは2地域居住などがございますが、まだまだ多様なかかわり方があると思っています。 総務省でも平成30年9月に「関係人口の創出に向けて」、そういった指針とモデルが示されております。そして、その取り組みも現在進められておるわけです。 従来から定住人口は、土の人と言われ、交流人口は、風の人と言われてまいりました。風が種を運び、土に落ちて根づき、やがて芽が出て花が咲く。 しかし、そこには、出てきた芽を成長させる何かが必要であり、これを水の人と称するならば、まさしく関係人口がそれに当たるのではないでしょうか。 縮小するパイを奪い合う競争を越えて、七尾市や地域により深くかかわってくれる七尾ファン、関係人口を推し進める必要性を感じているわけです。 そこで、5点について伺ってまいります。 まず1点目は、関係人口を推し進める必要性を市長はどう考えておいでるのか。これまでの移住定住促進に伴う成果、総括とあわせて伺っておきます。 2点目は、関係人口に向き合うための市の役割とは何か。 3点目として、ふるさと住民票の発行についての考え方を伺います。 この制度の大変いいところは、外の世界を知っていて、市を思ってくれる人から意見をもらえる、いわゆるつながるツールであるということです。 4点目として、ふるさと納税についてです。 ふるさと納税は関係人口をふやし、七尾に目を向けてくれる人たちをふやしていく取り組みでもございます。 しかし、返礼品の過熱というひずみが生まれまして、総務省は、この6月からふるさと納税のルールを新たに定めた新制度をスタートさせました。 事前審査を受けて、返礼品は地場産品で、かつ寄附額の3割以下。さらに募集のための広告費や返礼品の送料などの費用を含めて、経費を寄附額の5割以下に抑えることとなったわけです。 このような中で、ふるさと納税本来の趣旨に立ち返るべく「モノ」から「コト」へ、つまり返礼品から政策・事業へシフトし、自治体の課題をより速やかに解決する取り組みが全国で進められております。 ガバメントクラウドファンディングもその取り組みの一つでございます。これは和倉温泉お祭り会館に設置する「でか山」の制作費の寄附金がこれに当たるわけです。 私は、目標額が小さくても、共感・関心を呼ぶ事業であればよいと思っておりまして、市長には今後の展開と取り組みについて伺っておきたいと思います。 また、新制度がスタートしたことによる七尾市への影響についても、あわせて伺っておきます。 5点目として、聖地巡礼と関係人口について伺います。 七尾を舞台にした漫画の連載「君は放課後インソムニア」が今静かなブームとなっております。2019年5月から小学館の「週刊ビッグコミックスピリッツ」で始まったということでもございます。 これまでも御祓川沿線や七尾高校とその天文台、そして七尾駅前やパトリア、七尾駅1番ホーム、能登島大橋やゲームセンター、さらには恵寿総合病院、和倉温泉駅などが登場しております。 漫画・アニメは、クールジャパン戦略と呼ばれ、日本独特の文化であり、先般、京都アニメーションのスタジオが放火された際、国内外で大きな衝撃を持って迎えられ、改めて日本の漫画・アニメの存在の大きさというものを印象づけました。 報道によると、「君は放課後インソムニア」の女性漫画家のオジロマコトさんは埼玉県出身でありまして、そのアシスタントが七尾出身だということで、それが縁だというようなことであります。とすると、これはまさに関係人口のつながりがそこにできているわけですね。 先般の報道で、市長のお膝元である能登観音崎灯台が恋の聖地の仲間入りをいたしました。もし「君は放課後インソムニア」のストーリーに能登観音崎灯台が舞台となった場合は、まさしく聖地巡礼は間違いないというふうな気がするわけです。この恋する灯台にも全国で51カ所が選ばれているようですけれども、これも紛れもなく関係人口につながることが期待されると思います。 人口減少・少子高齢化が急激に進行し、地域がやせ細る中で、地域とかかわろうとする思いを後押しするような仕掛けや機能が地域社会に一層求められております。聖地巡礼などの取り組みによって、七尾市が少しでも注目度が高まり、にぎわい創出がつながっていけばいいなと、そんなことを期待したい一人でございます。 市長には、聖地巡礼と関係人口についての見解、取り組みを伺います。 以上5点、よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) 荒川議員にお答えをさせていただきます。 私のほうからは、関係人口のうち、3点についてお答えをさせていただきます。 まず、関係人口の必要性とのことでございますが、関係人口につきましては、地域や地域の人々と多様にかかわる方々と捉えております。例えば七尾市での関係人口でございますけれども、地域外の方々に市内のお祭りに参加していただいているというようなこともございます。また、合宿誘致によりますスポーツ活動、中高生の教育旅行、こういったことに多くの方々に七尾にお越しいただいております。また、議員からもございました、ふるさと納税による七尾の応援ということでございます。 こうした地域の特徴を生かしたこれまでの取り組みによりまして、ある程度関係人口というものが創出されてきているというふうに考えております。来年4月の和倉温泉お祭り会館のオープンもございますので、都市住民とのかかわりにつながるように、今後も
七尾ファンづくりに取り組んでいきたいということを考えております。 また、市の役割についてでございますけれども、国では令和2年度からの第2期総合戦略の策定に向けた基本目標の中に「地方への新しい人の流れをつくる取り組みを強化する」ということでございます。新たな視点の一つに将来的な地方移住にもつながる関係人口の創出・拡大を盛り込んでいるところでございます。 本市といたしまして、今後、こうした国の方針にしっかりと呼応した形で、七尾版の第2期総合戦略の策定に向けて取り組んでいきたい、いくこととしております。 続いて、ふるさと住民票についてのお尋ねもございました。 ふるさと住民票につきましては、多様な人とのかかわりである関係人口をふやし、地域を活性化していくことが大きな目的でございます。全国的な取り組みといたしましては、平成27年度からの取り組みといたしまして、現在10自治体がこのふるさと住民票を運用しているというふうにお聞きしております。 当市では、まず、先ほど関係人口で申し上げましたが、既にさまざまな角度からかかわりを持つ人、持ちたい人との機会をふやし、継続してしっかりと取り組んでいくこととしております。 ふるさと住民票の発行につきましては、先進自治体の取り組み状況や、その効果を見きわめながら、引き続きの検討課題とさせていただきたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(杉木勉君) 前田産業部長。 〔産業部長(前田 健君)登壇〕
◎産業部長(前田健君) それでは、私のほうから関係人口についての4番目と5番目についてお答えさせていただきたいと思います。 まずは、ふるさと納税についてでございます。2つの御質問がございました。 ガバメントクラウドファンディングの今後の展開と取り組みについての御質問でございます。お答えさせていただきます。 議員がおっしゃる「モノ」、返礼品からですが、「コト」政策、事業への取り組みといたしましては、ガバメントクラウドファンディングが有効であると私も考えております。 昨年度募りました和倉温泉お祭り会館に展示する「でか山」の制作費用は、寄附額791万円と目標額の1,000万に届きませんでしたが、お祭り会館のPR、そして宣伝につながったものと考えております。 今後も議員がおっしゃられました共感と関心を呼ぶ事業、そんな魅力的な事業につきましては、ガバメントクラウドファンディングを活用し、しっかりと七尾の魅力づくりにつなげていきたい、努めていきたいと考えております。例えば考えますに、城山の旧道、大手道の復元ですとか、今議員がおっしゃられました、恋する灯台に認定されました能登観音崎灯台を恋人の聖地化にするとか、そういうふうな事業をガバメントクラウドファンディングに考えられるのではないかなと考えております。 次の御質問のふるさと納税につきまして、新制度がスタートしたことによる七尾市の影響についての御質問がございました。 議員がおっしゃいましたとおり、本年6月からふるさと納税は法制化されまして、特に返礼品は地場産品を対象とすることとなっております。 当市には、皆さん御承知のとおり山の幸、海の幸、温泉、民宿、マラソンやゴルフ、そして漁業体験など、多種多様なさまざまな魅力ある地場産品・地域資源が豊富にあることから、今回の法制化によりまして、七尾市はより優位性が高まったものというふうに考えております。実際、本年度の寄附状況につきましては、8月末時点で寄附額が7,159万5,000円でありまして、昨年の同時期の4,750万円と比べますと1.5倍強となっております。今後も市といたしまして、引き続きまして、魅力ある返礼品を発掘・発信いたしまして、力強く積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 次の5つ目の聖地巡礼と関係人口についてのお尋ねでございます。 聖地巡礼は作品の世界観を追体験し、その地の観光地や食などを楽しみ、登場人物と同じ気持ちを味わうことであるというふうに認識をしております。 この作品「君は放課後インソムニア」の人気が高まることで、ファンが巡礼地といたしまして七尾市に訪れていただける大きなチャンスというふうに考えておりまして、この作品によりまして七尾市に注目が集まりまして、多くのファンが訪れ、地域住民とともに七尾市が盛り上がることを期待いたしまして、この作品の人気が高まることを願っております。 以上でございます。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 答弁をいただきました。 先般、北國新聞の「月曜手帳」に「わかりにくい関係人口」という記事が掲載をされておりました。関係人口の取り組みを応援市民と読んだほうが無機質ではなくて、大変わかりやすいんじゃないかなというような内容でもございました。 確かに一緒に地域をつくる仲間でありますから、そういった意味からしても、そうだよなと思いながら拝見をしておりましたけれども、さて、関係人口を推し進める必要性という部分でありますが、やはりここは大事な部分でありまして、私は、その人口の量的側面ではなくて、関係のあり方とか強さ、さらには多様性などが重要であると。そして、金銭や人口といった目に見える形のものではなくて、信頼・信用や依頼・依存といった、そういった部分、キーワードは大変重要だなと。これを推し進めるためにはぜひともそういう視点が大事なところと思っておりますけれども、これについて伺います。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) 必要性というようなところで、いろいろと再質問といいますか、御質問いただきましたが、今ほど荒川議員がおっしゃることがもっともというふうに考えております。そういったことを大事にしながら、今後も関係人口についてもしっかりと取り組みを行っていきたいというふうに考えております。 先般も中島地区で日大の方々がその先輩の縁として合宿に参ったと。それも一つかなというふうに考えております。そういったことも今後も大事にしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 同じ価値観で本当によかったなと思いますけれども、やはり双方を結びつける市の役割としては、双方を結びつける、そういったつながりサポート機能といいますか、そういったことが大変大事なんだろうなと思います。 それから、関係人口に向き合うための市の役割には、それを政策的にきちっと位置づけるかどうかということも、やっぱり大事なんではないかな。 先般スタートしました第2次の七尾市総合計画の中を見ますと、関係人口の四文字がなかなか見当たらなくて、どうしたものかなと思っていたんですが、先ほどの第2次総合戦略を新たに庁で今、31年からですか、31年度までですね、ことしいっぱいですね。ですから、新たに第2次の総合戦略をつくるという、さっきのお話でもございましたんで、その中には、しっかりとこういった関係人口、こういうものを位置づけていただければなと、こんな思いですが、どうでしょうか。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) これまでの七尾市の総合戦略、特に関係人口という四文字はございませんが、1つの交流人口の中の一つとしての取り組みといたしましては、合宿の誘致だったりということも行ってきたというふうに考えております。 そこにこだわることなく取り組んでまいったということも御理解いただきたいと思いますし、今後も第2期総合戦略、これにはしっかりとしたその四文字が出てくるというふうに御理解いただければと思います。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) ぜひしっかりと位置づけていただきたいと思いますが、その位置づけには、先般の第1次の総合戦略をつくるときには、人口ビジョンというものをつくりましたね。そういったような、例えば関係人口ビジョンというものも、一緒にきちっとそういうものもあわせてつくる思いがあるのかどうかということをお聞きします。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) 関係人口とかいった、そういった推計というのは、なかなか難しいのかなというふうに考えております。 いろいろとそういったことに向けての分析ができるかどうかということは、少し研究してみたいと思いますが、ちょっと難しいかなというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 民間・地域の視点からちょっとお聞きしますけれども、御存じのように七尾市は
地域づくり協議会、いわゆる地域運営組織というものができております。 この
地域づくり協議会と関係人口の結びつき、取り組みといいますか、その辺についてはどういうふうにお考えでしょうか。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) そういった取り組みにつきましては、地域の方々でもいろいろ発想もあるかと思いますので、そういった方々との地域での取り組みにも加えていただいて、積極的にそれに向けて取り組んでいただきたいと思っております。そこを拒むものではないというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) ぜひまた協議会の中へ溶け込んで、必要であれば、つなぎの役割をきちっと果たしていただきたいなという思いです。 ふるさと住民票については、もう少し何か様子を見たいということでもございますし、これは平成27年12月の議会に今の岡野副市長が答弁した部分にも、これからの成り行きを見てみたいという同じ答弁でありましたけれど。 それとあと、恋する灯台の、ちらっと話が出ましたけれども、まさに私も、実はそのモニュメントをガバメントクラウドファンディングでどうかなという提案をしようかなと思っていた矢先に、先に言っていただきましたんで、そういう思いがあるんでしたら、ぜひしていただきたいなと思います。 それから、ふるさと納税の新制度になってリピーターという考え方が、やっぱりものすごく大事だと思うんですが、一度寄附していただいたお客様を放さずに、いかにリピーターとして育てて、ファン化を図るというそのリピーターの今の現状はどういうふうなのかな。 それから、その次の取り組みはどうなのかなという点がありましたらお願いします。
○議長(杉木勉君) 前田産業部長。 〔産業部長(前田 健君)登壇〕
◎産業部長(前田健君) それでは、お答えをさせていただきます。 今取り組んでおりますふるさと納税につきましては、当然、寄附額を集めるというのが、一応第1目的でございますが、もう一つの目的で七尾市ファンをつくるということでございます。七尾市は大きく発信して、七尾市のファンをつくって、今ほど議員おっしゃったとおり、関係人口も一応関係するんではないかと思いますんで。 リピーターにつきましては、いろいろ発信はしなければならないと思っておりますが、今のところですけれども、リピーターの方、寄附いただいた方に新たなアクション的なことは今のところ行っていませんけれども、何かしらリピーターを募るというか、
七尾ファンを多くつくるため、それをもう少し検討していけばいいのかなと今感じております。 以上でございます。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 部長、ぜひ……勝手にあこ……何か……。
○議長(杉木勉君) 静粛に。 はい、どうぞ。
◆10番(荒川一義君) 発言の追加ですか。
○議長(杉木勉君) 質問続けてください。
◆10番(荒川一義君) いいですか。
○議長(杉木勉君) はい。 〔「議長」と言う者あり〕
○議長(杉木勉君) 答弁……はい、前田産業部長。 〔産業部長(前田 健君)登壇〕
◎産業部長(前田健君) 先ほどの答弁にちょっとつけ加えさせていただきますが、今基本的にはふるさと納税につきましては、リピーターを募ることが一つの大きな取り組みとしてやっております。基本的にメルマガ等でいろいろリピーターをふやすために取り組んでおりまして、何回も言いますけれども、リピーターをふやすことが、ふるさと納税の取り組みということで考えております。 以上でございます。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) はい、ありがとうございました。 3番目の質問に入ります。 七尾駅前の賑わい創出とパトリアについてでございます。 2月に破産しました七尾都市開発の初めての債権者集会が6月19日、金沢裁判七尾支部で開かれました。 12月には第2回の債権者集会が予定されておりまして、市としては、それまでにある程度の考え方や方向性を持っておかなければならないということだろうと思っています。 パトリアの取得をどうするのか、どういうふうに活用していくのかということもあるでしょうけれども、しかし、果たしてそれだけでよいのかな。 私はそうは思わなくて、能登に活力を出すための長期的な、大局的な視点に立って、駅前や商店街を魅力あるものとするための総合的な取り組みが必要だというふうに思っています。 そういった中で、パトリアが令和の時代に必要とされる、そういった施設としての位置づけが見えてくるんではないかな。駅前のにぎわいが戻り、地価も上がってくるのではないかなというふうに思っています。 パトリアの取り組み状況と、次なる展開の考えを伺っておきます。 そして、七尾市都市マスタープランのことですけれども、平成30年を中間年次と定めておりまして、第2次七尾市総合計画がスタートした現在、七尾駅周辺の土地利用やまちづくりの見直しの必要性がないのかどうか、この点もあわせて、以上2点、よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 中心市街地についてでありますけれども、これまでも活性化を図るという観点から駅前周辺やシンボルロードなどのハード整備もやったわけでありますし、創業支援や事業承継などのソフト事業も実施したということであります。駅前の周辺、商店街のにぎわい創出にずっと取り組んできた、このことは御理解をいただきたいというふうに思っております。 しかしながら、人口減少による消費の低下、あるいは昨今のライフスタイルの変化とともに、マイカーでのアクセスのよさから郊外型のショッピングセンターに人が流れる、これも歯どめがかかっていないという状況ではないかというふうに思っています。このことから、パトリアも破産に追い込まれたということではないかというふうに理解しています。 今後、市としては総合的な視点で、まずは駅前のにぎわいの再生あるいはパトリアの再生に向けて、まずは1・2階の商業施設としての魅力の創出について、現在、経済界の基本的な考え方をお聞き、紹介しているところでございます。繰り返しになりますけれども、パトリアあるいはミナ.クルが並び立つように機能分担が必要なんじゃないかというような思いであります。 破産手続の進捗状況を注視する、こんな状況に今置かれているわけでありますけれども、互いにパトリア、ミナ.クルが町なかの再生に役割を果たせるように、市がかかわれることは積極的にかかわる中で活性化、再生に努めていきたいというふうに考えているところでございます。
○議長(杉木勉君) 粟津建設部長。 〔建設部長(粟津輝夫君)登壇〕
◎建設部長(粟津輝夫君) 私のほうから当市都市マスタープランですが、平成30年度は中間年次であると、そういったことを含めまして将来目標の設定、また都市づくり方針などを見直す必要があるのではないかとのお尋ねでございます。 議員御発言のとおり、中間年次は平成30年でございます。 しかしながら、目標年次、これにつきましては令和10年度までとなっております。つきましては、市の都市マスタープランにおいて七尾駅周辺の都市づくり方針、これにつきましては、中能登地域を対象としました広域的な商業・業務地であり、商業と町なか観光を両立させるゾーンとして位置づけられております。 マスタープランでの将来目標の設定につきましては、まちづくり目標として既存のストックを生かしたコンパクトなまちづくりなど、5項目を設定しております。第2次の市総合計画と照らし合わせましても、方向性・位置づけに変わりはなく、また土地利用含めた町なかの都市づくり方針についても、大方方針が変わっていないため、現時点で見直すということは考えておりません。 以上です。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) まさに先ほど市長が言われたように、中心市街地での人口の減少が進み、郊外型の商業施設の立地によりまして、都市機能の郊外化が進むとともに、やはり郊外での人口が増加するだろうという現状がございます。 こういった中で、どういった土地利用を図るのかということが、いわゆるパトリアの問題にもつながっていくわけでありますけれども、確かに今マスタープランの答弁の中にストックを最大限に生かす、そういうまちづくりというのは大変大事だろうと思います。 しかし、第2次総合計画が策定され、目指す将来像が「能登の未来を牽引し 七色に輝く 市民活躍都市 ななお」となっております。そして、都市マスタープランが中間時が今ですので、20年間の計画なんですね。 ですから、今から10年、いや、5年で生活や社会環境が変わってしまう時代に20年間という、さらにこれから10年間何も変わらないような視点で見ていいのかなということを疑問に思います。その辺についてはどうですか。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) お言葉を返すようで恐縮ですけれども、市街地の土地利用を見直す必要があるんじゃないかというお尋ねであろうかというふうに思いますけれども、この土地利用、そんな一朝一夕で仕事が動く話でもございません。それから、住んでいる市民の方々の心にもかかわる問題だというふうに思っています。 方向性についてはマスタープラン、それから、七尾市の第2次の総合計画にあるわけでありまして、市民の方々がすぐすべきだというふうな動きをしていただいて初めて動けるのかなというふうに思っておりまして、ここは市民の皆さんの権利にもかかわる案件でありますので、そういった雰囲気が出てくるのかどうかと。少なくともこの10年間を見ていて、我々都市計画の事業も市民の皆さんに投げかけましたけれども、反応がないというのが実態ではないかと思っております。 繰り返しになりますけれども、パトリアとミナ.クルをしっかり市街地中心に必要な施設としての位置づけを、そして機能を果たせるようにしていくのが市役所の当面の仕事ではないかというふうに思っていますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) はい、ありがとうございました。 最後の4点目の質問になります。 読書通帳の導入についてでございます。 読書通帳は、図書館に設置された専用端末に通帳型の冊子を通すことで、自分が読んだ本のタイトルや貸出日を記録し、一覧として可視化できるものでございます。 読書通帳を導入した図書館では、月の図書の貸し出し数が前年度に比べて倍以上になってきたという成果もかなり出てきているところもあるようでありまして、全国的にその利用がふえてきております。 その一因には、子供たちが自分の読書通帳を持つことで独立した登録というものが可能になりまして、子供たちが楽しみながら、もっと本を読もうとするきっかけづくりとなったり、これを見た先生や家の方も声がけをしたりして、コミュニケーションが図られてくるといったような利点もあるようであります。 教育長に、読書通帳の導入についての考えを伺います。 2点目として、読書バリアフリーについてですが、読書は人類が長い歴史の中で蓄積をしてきました知識とか、知恵の継承と豊かな人間性を養い、育てるために不可欠な活動でありまして、知的で心豊かな人生を送る上で欠かせません。 2019年6月21日に視覚障害者らが、より読書を楽しめるよう国や自治体の責務などを定めた読書バリアフリー法が可決をいたしました。このことは、視覚障害者らが図書を借りる権利と買う自由を担保することを狙いとしておりまして、視覚障害者等の読書環境の整備推進に関し、国や自治体が果たすべき責務などが示されております。 図書館によるサービス提供体制を強化すること、電子書籍の販売を促すことなど、9つの施策が明記されております。 障害の有無にかかわらず、全ての国民が文字・活字文化の恵沢を享受できる社会の実現、そういうものを目指して取り組まなければならないと思っています。教育長の見解を伺います。 以上2点、よろしくお願いします。
○議長(杉木勉君) 楠教育部長。 〔教育部長(楠 利勝君)登壇〕
◎教育部長(楠利勝君) 図書館機能の充実について2点の御質問をいただきました。 1点目の読書通帳の導入についてでございますが、読書通帳には定められた様式にみずから書き込んでいく辞書タイプ、お薬手帳のようにレシートを張りつけていくお薬手帳タイプ、また、議員御提案の専用の機械を使って記帳する預金通帳タイプの3つがございます。 当市では、子供の読書活動推進の一環として辞書タイプを導入しております。小学生にはうちどくノート、中高生には読書通帳という名称で配布しております。子供たちは学校の図書館、移動図書館車あるいは市立図書館などで借りて読んだ本や、自分で購入した本というのを手書きでそれぞれ書き込んでおります。 現在、小学校10校で約1,800冊、中学校4校で約400冊以上が活用されており、平成23年度と平成26年度の比較では1人当たりの貸出冊数が20冊ふえるなど、大きな効果が上がっております。 専用の機械が必要な預金通帳タイプでございますが、機械の導入費用が高額に上るとともに、導入事例も県内にはございませんで、また全国的にも少のうございます。効果も未知数であることから、全国的な普及の状況ですとか、効果が明らかになっていく中で、改めて検討させていただきたいと存じます。 市としては、今後も既存のうちどくノートや読書通帳の活用の促進を図り、保護者や学校、地域の方などとも連携することにより、市内の子供たちがより本を読みたくなるような取り組みを進めてまいりたいと考えております。 2点目の読書バリアフリーについてのお考えでございました。 ミナ.クルの市立図書館では、既に拡大読書機の設置や大きな活字の図書、点字の図書、朗読や落語のCD、翻訳ボランティアによる図書館だよりや講演会などの要約CDの貸し出しを行っております。このほか視覚障害者などへ情報を提供する全国的なネットワークでありますサピエ図書館、これを活用いたしまして、市内の視覚障害者のリクエストに応えて翻訳CDの取り寄せも行っております。 読書バリアフリー法につきましては、今後定められる国の基本計画の策定を待って対応してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(杉木勉君) 荒川一義君。
◆10番(荒川一義君) 読書バリアフリー、大変大事な取り組みですが、大変課題も多いと思うんですね。 それで、今答弁にもありましたけれども、ある程度国の道筋を見ながら、できる範囲で取り組んでいこうという理解でよろしいかなと思いますけれども、ぜひこのバリアフリーは、障害の有無にかかわらず、全ての方々にひとしく読書に通じて恩恵を受けられる、そういう社会の実現を目指すものでありますので、またできるだけ早くそういう整備に取り組んでいただきたいなという思いを申し上げて、私の全ての
一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(杉木勉君) これより暫時休憩いたします。なお、会議は午後1時より再開いたします。
△休憩 午前11時57分
△再開 午後1時00分出席議員(16名) 1番 西川英伸君 2番
徳田正則君 3番 山崎智之君 4番 山添和良君 5番
佐藤喜典君 6番 木下敬夫君 7番 礒貝和典君 8番 久保吉彦君 10番 荒川一義君 11番 伊藤厚子君 12番 垣内武司君 13番 永崎 陽君 14番 大林吉正君 15番 桂 撤男君 16番 中西庸介君 17番 今田勇雄君欠席議員(2名) 9番 杉木 勉君 18番 杉本忠一君
△再開
○副議長(木下敬夫君) これより会議を再開し、休憩前の議事を続けます。 4番、山添和良君。 〔4番(山添和良君)登壇〕
◆4番(山添和良君) 7月24日から26日までの3日間、教育民生常任委員会で北九州を中心に行政視察をしてまいりました。一部、山口県が入るわけなんですが、下関市のコミュニティ・スクール推進事業、武雄市の情報教育、佐賀市の自立支援事業、そして春日市の教育支援センターによる学校復帰支援事業、以上4つの自治体をそれぞれの視点でもって先進地視察をしてまいりました。 市民の皆様には、その視察の成果につきまして、情報公開された報告書をごらんになっていただければと思いますが、ここで1つ御報告申し上げたい。それはアウトリーチ、つまり訪問支援ということなんです。行政は待っているだけではだめ、支援が必要な場合には行政みずからが出かけていって、しっかりとサポートする、そういった体制が必要なんだということを学んでまいりました。議会人の一人として、こうした視点を大切に今後も行政に対して提案、提言をさせていただくことをお約束申し上げて、市政一般に対する質問に入りたいと思います。 まずは、病院経営について伺います。 この質問のきっかけとなりましたのは、昨年の12月議会にも取り上げられておりました専門職大学七尾キャンパスのことなんです。本市で学んだ子供たちが市外あるいは県外に出ていくことなく、さらに本市で学ぶことができるはずでした。残念ながら2020年度4月開学という認可はおりなかったようです。ただ、これをきっかけといたしまして学ぶ環境づくりだけではなくて、本市で学んだ子供たちが本市でさらに就職することができる、そうした環境づくりもまた必要だというふうに思ったわけです。そうでなければ、若者の流出防止にはつながらない。そこで、七尾キャンパスが申請しておりました学科が、たまたまリハビリテーション学科だったわけですので、卒業生の就職先として、公立能登総合病院も急性期病院ではあるものの回復期にも、またさらに力を入れてはどうかと思ったのがきっかけでございます。 実は、教育民生常任委員会で昨年7月30日、箕面市の市立病院を行政視察いたしました。この病院は、近くに大きな民間病院がある中で、一般財源に一切頼らない安定した経営基盤の確立を目指し、着実に成果を上げておいでました。その主な要因として、私は2つの点に注目いたしました。1つは、この病院が地域医療の中核を担う急性期病院であるとしながらも、回復期に力を入れている点、もう一つは、開業医や他の病院との連携を密にしているという点、この2つなんです。後者の開業医等との連携を密にしているということについて言えば、紹介率、逆紹介率がそれぞれ62.7%、そして87.6%と非常に高い数字を示しておいでました。ですから、その病院は2006年に地域医療支援病院として承認されております。 ところで、2025年には全国的に急性期病床が減少する一方、回復期病床は増加するといった推計があります。となれば、本市のみならず能登地域全域の住民の方々にとって安心できる医療というのは、回復期のほうにその重点が移っていくのではないでしょうか。それは機能の回復だけではなくて、地域社会において自立した生活を送ることができる、いわば生活の回復、こういった医療が求められるのではないかと思うんです。加えて若者の就職先として、本市が回復期に力を入れていくならば、その若者の就職先の間口が広がっていく、そんなふうにも思っています。 こうしたことを踏まえながら、3点について伺います。 1点目、本病院が回復期にさらに力を入れていくおつもりはありませんでしょうか。先ほど申し上げました。 2点目、箕面市の市立病院からは開業医や他の病院との連携を密にし、紹介率及び逆紹介率を上げる手だてとして、当該病院の担当者と月例の会合を持つ、そして情報交換をしっかりと行っていく、そういった説明もいただきました。その点、本病院として紹介率及び逆紹介率を上げるような努力はどのようになさっておいでるのでしょうか。 3点目、能登の地域医療の中核としての本市の今後の経営ビジョンについて伺いたいと思います。先ほど経営基盤の確立ということを申し上げましたが、本病院には公立病院としての役割があります。黒字化だけを目指す民間病院とは違う、そういったことを念頭に置いた経営ビジョンがおありなんだろうというふうに推察いたしますが、この点もいかがでしょうか。
○副議長(木下敬夫君) 吉村病院事業管理者。 〔病院事業管理者(吉村光弘君)登壇〕
◎病院事業管理者(吉村光弘君) お答えさせていただきます。 回復期にさらに力を入れてはどうかという御質問ですが、現在、当院では回復期病棟を既に1つ持っておりまして、これは地域包括ケア病棟の1病棟でございます。これを運用しております。この地域の回復期病床については、恵寿病院さんが既に回復期リハビリテーション病棟を加えた2病棟を運用しております。当院からも脳卒中の患者が多数リハビリ病院目的で転院をしております。当院のように集中治療室などの高度急性期病床を持つ病院というのが、さらに回復期病棟を1つふやすというのには診療報酬上の制限がかかります。当院としては、9月中に県が示す御指摘の地域医療構想を見きわめた上で、今後の対応を検討していきたいと思っております。 次の質問のお答えをします。 紹介率、逆紹介率についてでございます。当院では、開業医と共同診療を行う開放病床というものを32床運用しております。また、脳卒中、糖尿病などの地域連携を進めるための協議会とか能登北部や七尾市医師会が主催する地域連携に関する会合などにも参加しておりまして、絶えず情報交換を行っております。広報紙やホームページにおいても、当院に通院する患者さんにかかりつけ医との2人主治医制をお勧めしているというところです。 これらの取り組みにより、まだ低いんではありますが、紹介率は27%前後、逆紹介率は40%前後を維持しております。今後、さらにその割合を高めていきたいというふうに考えております。 最後に経営のビジョンについて、黒字だけが目的ではないという御質問でございますが、当院というのは断らない救急を掲げまして、能登半島で唯一24時間対応する高度急性期の中核病院としての役割を担っているというふうに思っております。今後も小児、精神、へき地などの不採算医療、それから能登北部医療圏の公立病院への診療支援というのも継続しながら、能登全域の住民の健康と医療を守る、いわば最後のとりでとしての役割を果たしていきたいと、そういうふうにビジョンを考えております。 以上でございます。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) 丁寧な御説明ありがとうございました。 再質問としては、2点目のほうの紹介率及び逆紹介率を上げていくという点、逆紹介率のほうが40%を超えているというのは、言ってみれば目標としていたことを超えているので、すばらしいことだなというふうに思っているんですが、ただ地域医療支援病院としてのハードル課題等もう少し紹介率のほうも上げていただければいいかなというふうな思いの中で、今ほどおっしゃった努力というのは、どうなんですか、限界があるのかなというふうな思いを持っています。そして、本市においては開業医との、いわゆる共生という部分でも、能登病院の役割、それから開業医さんとの、いわゆる主治医との役割分担というところも本市としての特徴として大切なことかなというふうに思っています。そうなると、箕面市の市立病院で学んできた月例の会合を持ったりとかという、開業医さんとの情報交換をもっともっと具体のところで場の設定ということは、僕は大事になってくるのかなというような気がするんです。 その点で、今ほど言った2点目の質問の中の、さらに上げていく努力というところで箕面市の例なんかも参考にして、病院事業管理者の方がどんなふうに思われるかお聞きしたいと思います。
○副議長(木下敬夫君) 吉村病院事業管理者。 〔病院事業管理者(吉村光弘君)登壇〕
◎病院事業管理者(吉村光弘君) 紹介率の件でございますが、地域の支援病院という箕面市の市立病院が取得している基準ですが、これは、ちょっと難しいことを言いますと、紹介率を計算する分母に救急とか休日に来られた患者さんというのを抜いているんですね。ですから、分子が同じでも分母が小さくなりますので、紹介率が60%になります。ところが、当院のような救急の指定病院ではありますけれども、救急あるいは休日に飛び入りで来られた患者さんは分母から引いてはいけないという基準がありますので27%という数字になっておりますが、これを引きますと、休日には100名を超える患者さんが来ていますので、かなりの率に上がると思います。ただ計算式としては、それを採用してはいけないというふうになっております。ただ、病院によっては、そういう分母を引くということをしないで、率が非常に高いというのを前面に出している病院もあります。ですから、率はかなりの率だと思っていただければいいかなと思っております。逆紹介率のほうが高いですので、どんどんかかりつけ医の先生へ患者さんを紹介していると、逆紹介率のほうが13%ほど高い状態ですので、これが地域連携をする一番大事なところだと思います。 確かに情報交換の場をもっと設ければいいかなと思うんですけれども、なかなか開業医の先生も忙しいもので、研究会なんかは毎週に1つか2つは必ずありますが、なかなか時間的に参加するのが難しいということで、年に一遍、開放病床連絡協議会というものを開きまして、開業医の先生方の懇談の場は設けてあります。 それから、箕面市立病院さんは、先ほど言いました支援病院にもう資格がなっていますので、パーセントが非常に高い、しかも逆紹介率が紹介率を上回っていますので、非常に理想的な形になっているというふうに大変勉強になりました。ありがとうございます。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) こちらこそ本当に勉強になりました。また、今ほど言われたような経営の方向性を維持されて、市民、先ほども能登全域ということを言いましたが、その住民の方々のよりよい医療サービスを期待申し上げたいというふうに思います。きょうは、どうもありがとうございました。 次に、学校図書館図書の充実について伺います。 第5次学校図書館図書整備等5カ年計画が2017年度から始まっています。「学校図書館を、もっと身近に、使いやすく」という文科省のスローガンのもと、地方交付税として措置される金額は5年間で約2,350億円、このうち図書整備費のほうは約1,100億円となっています。 ところで、本市においてこれが確実に学校図書の整備に使われていくんでしょうか。と言いますのも、学校の図書整備につきまして、小学校はともかく中学校のその整備の状況は非常に悪い。例えば中学校に今、特化して申し上げますと、文科省の基準に対する蔵書の達成割合というのは80.5%しかないんです。にもかかわらず基準財政需要額に対する決算額の割合というのは38.1%にすぎません。非常に低い数字です。 これまでも私は、基準財政需要額を示しながら学校図書館図書の整備のことをはじめとして、しっかり予算措置するようにということを訴えてまいりました。残念ながら、これまでの
総務部長さんの答弁では、前年の事業実績に従って措置しているといった答弁です。だからですかね、ずっと基準財政需要額を下回っています。誰もが全国どこにいても、生活に必要な行政サービスを受けることができる。そのために積算根拠をもとにして算定された基準財政需要額、この基準財政需要額を下回っているんです。 ところで2020年度、ですから来年の4月です。新学習指導要領が実施されます。ここに示されている「主体的・対話的で深い学び」、アクティブ・ラーニングと言ってもよろしいかと思いますが、こうした学びを実現するためには、調べ学習は欠かせない、そして、そのための条件整備は教育行政の責務だと私は考えています。だからこそ、少なくとも学校図書館図書の整備、充実をお願い申し上げたい。 そこで、まずは学校図書館図書標準100%達成する今後の見通しというものをお示しいただきたい。 2点目は、本市の学校図書館図書費についてですが、さきの当初予算では小学校200万円、中学校120万円、これ先ほど申し上げました国が示す基準財政需要額と比べて大変少ないんです。措置率のほうも、ですから非常に少なくなっています。特に2017年度、算定率が上がりましたよね。その分、措置率というのはぐっと下がってしまいました。2017年度からですけれども。こういったことに対して、今まで
総務部長さんの御答弁をいただいていたんです。教育長さんの思いを聞きたいんですね。財政需要額に満たないような予算措置について、教育長さんはどんなふうに思っておいでるんでしょうか。 それから3点目です。教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果報告書、これ平成28年度分なんですけれども、この中学校のデータを見てみますと2016年度、蔵書の数が前年に比べて1万冊以上減っているんです。ですから、文科省の基準に対する蔵書の達成割合のほうも、2015年度に約82%あったものが2016年度には57%と、ぐっと下がっています。そして、その理由として、七尾中学校統合及び
中島中学校移転に伴う蔵書整理のため平成28年度末の蔵書数は大幅に減と、こんなふうなコメントがありました。でも、七尾中学校統合及び
中島中学校移転に伴うといっても、単年度で蔵書整理1万冊以上減るものでしょうか。もしかして、毎年廃棄基準に基づいて古くなった図書を廃棄すべきところを、何らかの理由で、それをしなかったのではないかと邪推してしまうんです。そして、教育委員会のほうも、こうした指導をすべきところを何らかの理由でなさらなかったのではないかと、これもまた邪推してしまうんです。 後者のほうの教育委員会の指導という点につきましては、ここで全国学校図書館協議会のアンケートを紹介したい。平成30年度学校図書館整備施策アンケート、この中に図書の更新のため古い図書の廃棄を進めているかという質問があるんです。本市は、特に進めていないと回答しているんです。もしそうならば、もし指導していないということならば、学校現場で毎年しっかりと廃棄していない可能性がある、統合や移転でもってまとめて廃棄してしまった可能性が高いと、予想ですけれども。 そこで伺います。古い情報が載っている図書、学習指導要領に適合しなくなってしまったような図書あるいは現在の情勢に合わなくなってしまった図書など、毎年廃棄基準にのっとって、しっかり処理しているんでしょうか。 4点目です。国の5カ年計画のようなビジョンが本市にもありますでしょうか。本来、図書整備計画ですか、これがあって、いついつまでに学校図書館図書標準100%に達成する、そんなような目標がある。そして、その実現のために図書を廃棄するその数をカウントし、それを差し引いても蔵書がふえるような、そういう予算措置をする。そしてその上で、それがしっかりと執行されているかどうかを決算で確認する。さらには、その数字をもとにして翌年度の予算要求をしていく。それを繰り返し繰り返しやっていく中で蔵書がふえていくものと私は考えています。 そこで、本市にはこうした整備計画なるものがあるんでしょうか、伺います。
○副議長(木下敬夫君) 楠教育部長。 〔教育部長(楠 利勝君)登壇〕
◎教育部長(楠利勝君) 山添議員の学校図書館図書の充実について4点の御質問がございました。順番にお答えをさせていただきます。 まず1つ目、達成率100%に向けた今後の見通しということでございます。 平成30年度末で国の定める図書標準を満たしているのは、小学校10校中6校、中学校4校ございますが、いずれも満たしておりません。達成していない小学校4校と中学校の3校では、いずれも達成率はおおむね9割以上でございまして、年々、徐々にではございますが、達成率は上がってきております。 今後も予算の配分に当たっては、未達成の学校へ重点的に配分するなど、市内全ての小・中学校が図書標準数を達成するよう目指してまいります。 2つ目といたしまして、国が示す基準財政需要額に比べ少ない、これについてどう考えるかということでございます。図書費の基準との乖離があるとの御指摘でございますが、移動図書館車「本はともだち号」による各学校への巡回、市立図書館の司書と学校図書館司書との連携によるサポート、また
中島中学校については、1階のコミュニティセンター図書室の利用活用により必要な体制が確保できているのではないかと考えております。 予算につきましては、教育費全般にわたりまして、それぞれに必要な予算を確保していくということが重要であると考えております。今後も図書費のみならず、毎年度の教育費予算がしっかり確保できるよう努めてまいります。 3点目の古い情報が載った図書等についての廃棄基準に基づく処理がされているかという点でございます。図書の廃棄につきましては、各学校に配置しております図書館司書が全国学校図書館協議会が定める基準を参考といたしまして、毎年度、適正に行っております。 最後に、図書整備計画はあるかとの御質問でございました。先ほども申し上げましたとおり、子供たちの読書環境というのは、図書の数だけではなくて十分に整っているというふうに認識しております。改めて図書整備計画をつくるまでもなく、今後も予算の確保に努めつつ、移動図書館車「本はともだち号」などの一層の活用を図ることなどにより児童・生徒の図書環境を整えてまいりたいと考えております。 以上です。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) 2つ質問させてください。 1点目は、図書の廃棄についてです。 毎年行っているとしたら、あのアンケート結果は何なんですかね。全国学校図書館協議会のアンケート、七尾市廃棄基準は特に指導はしていない。特に指導はしていないんだけれども、学校現場でしっかりやっているよ、そういうことなんですね。どうも今の答弁とアンケートの整合性がとれない。言ってみれば七尾市は図書の廃棄をしっかり指導しているわけではないんだなと。1つ例を挙げると金沢市なんかは、回答一致でしたよね。非常に廃棄に関しては熱心にやっているというようなところと比べて、七尾市はやっていないのかなというような印象を受けるようなアンケートの結果でした。この辺のところの御答弁との整合性を聞きたい、これ1点目です。 それから2点目、最後の質問に対して学校図書館環境は十分整っているという部長さんの答弁でした。学校図書館図書標準100%を超えていないのに、十分整っているということで、どうも自分の中では整合性がとれない。この辺を少し丁寧に御答弁いただければ助かります。
○副議長(木下敬夫君) 楠教育部長。 〔教育部長(楠 利勝君)登壇〕
◎教育部長(楠利勝君) 再質問にお答えいたします。 まず1点目、アンケート結果との整合性でございますが、アンケートにおいては、図書の廃棄につきましては司書が自主的に現場で行っているもの以上に教育委員会のほうから特段の指示はしていないというふうなことで、進めていないというふうな回答をさせていただきました。アンケート自体を見ますと若干整合性がないように受けとめられますが、回答した担当者の趣旨はそのような形で、基本的には司書が自主的に行う、それに任せるというところで、さらに教育委員会から特段の追加の指示は行っていないという趣旨でございますので、御理解のほどよろしくお願いします。 それから、読書環境についてでございますが、先ほども答弁させていただきましたが、学校図書館の図書のみならず、例えば移動図書館車の「本はともだち号」であったり、必要なものについては、市立図書館のほうから問い合わせに応じて学校のほうに物流で運んだりとか、また
中島中学校だけでございますけれども、1階の中島コミュニティセンターの図書室には4万冊の本がございますので、そういったものを活用する中で、単に学校図書館の冊数だけではなくて子供たちが読書するという環境は整っているという意味で答弁をさせていただきました。 以上です。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) 前に学校の図書室を、これも教育民生常任委員会で視察をさせていただきました。そのときには、教育委員会のほうから司書さんに対して、先ほどおっしゃいました全国学校図書館協議会から出されているこの図書の廃棄基準、それなどをしっかり配布して、司書さんに対して指導しているんだというような御説明を受けたんですね。そういったところから言うと、僕は全国学校図書館協議会に対するアンケートというのは誤解を生むのかなと思ったりしています。それは、司書さんをしっかりと指導しているから、今では直接的な指導がなくても司書さんが十分動いているんですよと。点でもってするとなんですけれども、長いスパンで見ると、前からしっかり指導している結果が今現場にあるんだよということなのかなというふうに思ったりしています。ただ、その司書さんというのがもう少しふえると、もっと丁寧な形での図書の更新というのはできるのかなというふうに思ったりしているんです。 あと1人なんですよ、小学校で。中学校でも同様です。あと1人。それで学校図書館司書、1つの学校に1人いる、丁寧な対応ができる。つまり図書館司書の専任化が実現するんです。そうなると、もっともっと子供たちの図書館の図書環境というのは、僕はよくなっていくなというふうに思っています。 それと、これも質問ではなくて、先ほど学校の蔵書の数だけが子供たちの図書環境じゃないよと、おっしゃったとおりです。でも、市内を見ていると特に、白山市なんかを僕はよく例に出すんですが、学校の図書標準100%以上措置されている中で、冊数がある中で十分にほかからの移動図書もそうですし、図書館との連携というのができているんです。だから、学校図書館図書標準というのは十分な数というよりも、僕は少なくとも最低限これだけ必要ですよ、だから100%措置してくださいよ、そのために文科省は基準財政需要額の中でそれをカウントしていますよということだろうというふうに思っているんです。 部長さん、年々学校の図書館の冊数もそうだけれども、図書環境が上がっているというようなことをおっしゃいます。僕はその言葉に期待を申し上げたいなと同時に、この5カ年計画というのは2017年度から始まっていますから、2021年度には全ての学校が措置率100%になるような、そういうことを期待申し上げて質問を終えたいというふうに思います。どうもありがとうございました。 次に、コミュニティスクールについて伺います。 教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果報告書、これさっきも申し上げたものなんですが、これを見ておりますと、開かれた学校づくりと学校力の向上という項目の学校評議員の配置、これには地域社会の支援と協力による開かれた学校づくりとあって、評価がこのようになっているんです。地域の人材の活用により適切な指導助言が得られている。だからでしょうか、2013年12月議会、私がコミュニティスクール導入の質問をした際に、当時の教育長さんが、学校評議員が機能しているから必要ない、学校運営協議会を設置してコミュニティスクールを導入するという考えはないといった趣旨の答弁をなさっておいでました。でも、その後法律が改正されました。2017年度からは、当時の教育長さんが必要ないよと言っていた学校運営協議会の設置、これが努力義務化されました。そういった点では、教育委員会の考え方というのも、当時から見れば多少は変わってきているのかなというふうに思っています。 ところで、文科省の資料には学校評議員制度について次のような指摘といいますか、記述があります。会合回数が少なく学校評議員が学校の実態を十分に把握しておらず、議論が活発化しない、地域の名誉職が評議員となるため、地域の御意見番という性格が強く、組織的ではなく個人的な動きになりやすい、建設的な意見がなく形式的で学校が一方的に報告する会議となっている、さまざまな助言はもらえるものの課題解決のアクションを起こすのが学校だけではオーバーワークで機能しないなど、制度の形骸化といった指摘が見られます。 もちろん機能しているという記述もありました。でも、具体に乏しい。そして、調査に協力した半数以上の学校長は、この学校評議員制度が形骸化しているというふうに回答しているんです。でも、本市においては適切な指導助言がなされているということです。どんな指導助言があって学校運営がうまくいっているのか、具体のところを知りたいものです。 さて、今回、行政視察を行いました下関市の担当者はコミュニティスクールについて、このようにおっしゃっておいでます。地域がもっと主体的にかかわることで、学校が変わる、子供たちが変わる、それがコミュニティスクールなんだと。また、地域と学校の両輪が大切だというふうにもおっしゃっておいでました。つまりコミュニティスクール成功の鍵は、学校を支えようとする熱意が地域にあるか、同様に地域に期待する姿勢が学校にあるかということなんです。さらに、このようにもおっしゃっておいでました。学校を支えようとしている地域が、逆に学校に支えられている。また、学校が地域に期待していたのは児童・生徒とのかかわり、でも結果的には教職員の支えとなっていた。 こうしたことをお聞きしながら、本市において地域住民が主体的にかかわれるような、そうした成熟した地域と全体がなっているんだろうか、また、学校と地域を結びつけるコーディネーター的存在が本市には何人いるんだろうか、いろいろと考えさせられました。 以上の点を踏まえながら、4点伺いたいと思います。 1点目、本市において学校評議員制度は今もしっかり機能しているんでしょうか。 2点目、法改正を受けて2017年度から学校運営協議会の設置が努力義務化されました。先ほども申し上げました。このことを教育長さんはどんなふうに受けとめておいでるでしょうか。 3点目、2010年、七尾東部中学校が文科省の事業委託として学校支援地域本部事業に取り組んでおりました。自治体の中には、こうした事業に取り組んだ成果を生かしてコミュニティスクールに移行している、そんな事例もあります。でも、本市ではそうした動きは見られない。せっかく取り組んだ事業です。成果を生かしてコミュニティスクールに活用する、こういったことがあればというふうに思うんですが、この点もお聞きいたします。 4点目、本市において学校の独自性というのはどの程度尊重されているんでしょうか。と言いますのは、私はコミュニティスクールを導入したときのメリットの一つは、学校が独自に運営することができると、こういった点にあるかと思っているんです。せっかく地域で支えようとしても、画一的な学校運営では学校運営協議会のよさが生かされない。さりとて東京都の麹町中学校や金沢市の西南部中学校のように定期テストをやめます、夏休み帳をやめますといったセンセーショナルな取り組みは、学校単独としてはいかがなものかというふうに思っています。その点、学校の独自性という点で、この際ですから教育長さんの思いを聞かせていただければというふうに思っています。よろしくお願いします。
○副議長(木下敬夫君) 高教育長。 〔教育長(高 絹子君)登壇〕
◎教育長(高絹子君) 山添議員からコミュニティスクールについて、4つの御質問がございました。答弁の都合上、1番、3番、4番、2番の順でお答えをしたいと思います。 まず、最初の本市の学校評議員制は、今もしっかり機能しているのかどうかということでございます。学校評議員会は、どの学校でも年間二、三回開催されております。その際に学校評価をいただくわけなんですけれども、行事とか学校訪問、授業参観など年間を通して学校の様子が評価できるように回数をふやして、見ていただく機会を設けているという、そういった仕組みになっております。その結果、学期ごとに行われている評議員会では忌憚のない意見が交換され、学校の運営等に対して適切な評価をいただいているというふうに思っております。このことは、各学校から上がってきております学校評議員会の報告書から十分読み取ることができます。したがって、現在では学校評議員会は機能しているというふうに、私のほうでは理解をしております。 続きまして、3番目の御質問でございます。学校支援地域本部事業、平成22年度七尾東部中学校で取り組んだ事業でございますが、これをコミュニティスクールに生かすつもりはないのかというお尋ねでございます。平成20年度から22年度の3年間、国の委託事業として東部中学校校区で学校支援本部事業が実施されましたが、事業の終了後には仕組みは継続されなかったようでございます。事業の終了に伴い予算が終了したことも理由の一つであると思われますが、事業実施前から学校と地域が協力する体制にあり、本事業のような仕組みを必要としていなかったのではないかというふうに思われます。また、既にある学校評議員会との違いが明確ではなかったために、メンバーとして何をしてよいかも見えていなかった。そこで、地域としてもそのような仕組みへの移行に対して、十分に成熟していなかったのではないかというふうに考えられます。 4つ目の御質問でございます。本市において学校の独自性はどの程度尊重されているかという御質問でございます。年度当初に学校長が学校経営に関する明確なビジョンを打ち出して、そのビジョンの具現化に向けまして取り組みを各学校で行っています。各教員に示し、そして保護者の方にもそういったものを示しているかと思いますが、そこのところで学校の独自性は十分担保されているというふうに思っております。 最後に、2番目の御質問でございます。法改正で学校運営協議会設置が努力義務化されたということでございますが、このことを本市教育委員会ではどのようにして受けとめているのかということでございます。今まで以上にPTAだとか地域住民が学校教育に参画し、地域全体で責任を持って子供の教育に携わることを促す取り組みとして、こういう法改正がなされたものというふうに思っております。また、社会に開かれた教育課程の実現のため、学校として目指すべき教育のあり方を家庭や地域と協力して、その連携及び協働のもとに教育活動を充実させていくことが求められていくというふうに考えております。 このことから、学校として地域の力をかりたい、協力を得たいという思いと、地域として学校のために手を貸したい、学校の運営に協力したいという思いが合致し、双方から学校運営協議会の設置を求める声が上がってくるようであれば、教育委員会としても、今後、前向きに検討していきたいというふうに思っております。 以上でございます。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) 学校評議員制度がしっかり機能しているということが、もう既に4つの質問を網羅していたような気がします。全国的な動きの中で、本市において、その学校評議員はしっかり活躍している、学校に貢献し地域に貢献しているんだということをお聞きできたのはよかったなと。そういうようなことがなされている中では、コミュニティスクールに移行するというようなところもまだまだなのかなと思うと同時に、僕自身も下関市へ行って勉強してきたときに、地域の成熟度というところは大きなファクターだなというふうに思いました。教育長さんおっしゃったようにいろいろな思いが地域から上がってくる、それを受けとめる学校の姿勢もあるというようなときになりましたら、改めてこのコミュニティスクール、教職員のしっかりとした支えになっていくという、そういう側面もあるコミュニティスクールのことについて、またお伺いすることもあろうかと思います。その節はまたよろしくお願いします。どうもありがとうございました。 最後に、避難所の安全管理について伺います。 午前中も若干、
徳田議員のほうからその質問に似たようなことがありました。それも含めた形でというんですか、大きな流れの中で、こういった点、ああいった点はというような質問の中の、
徳田議員がされた中の別の視点というような思いで質問をさせていただこうというふうに思っています。
徳田議員と同じように、僕は豪雨があったり台風があったりすると避難所は大丈夫なのかなというような、そういう思いになるんです。特にそういう報道は最近多くなっています。そうした点で、これまでもさまざまな観点から質問させていただきました。今回は、避難所として指定された、そうした施設が安全管理、安全チェックをしっかりなされているんだろうかなというような視点からの質問なんです。 そもそも避難所として指定された施設というのは適切なんだろうか、またその内部は、設備ですけれども、適切なものとなっているんだろうか。そしてまた、避難所として指定された施設は適切だという状態がずっと維持されているんだろうか、さらには災害があって、避難所として指定された施設自身が適切なものではなくなってしまった、そういったことがないんだろうかと、いろいろ心配になるんです。今申し上げたこと全てをチェックする安全点検を欠かさない、こういった配慮が必要だろうというふうに思っています。 ところで、他の自治体では避難所運営マニュアル、これを見てみますと、例えば避難所の整備、備蓄物資一覧表や災害時における避難所の安全チェックリストなどが載っています。それをもとに安全をしっかりと確認する、そしてその安全が確認されて初めて避難所を開設し、これの運営に当たっていると、そういうわけなんですね。 その点、本市ではどうなんでしょうか。以下、3点について伺いたいと思います。 避難所として機能するためには、どういった設備が必要なのか、そういった目安となるようなチェックリストは本市にありますでしょうか。ただ本市の避難所運営マニュアルを見ておりますと、避難所開設という項目に、設備、物資、食料の確認とあって、放送設備、通信機器、事務機器、発電機、照明機器、トイレ、備蓄品、こういった項目が載っていますよね。でもチェックリストのようなものは見当たらない。 そういえば以前、避難所にやってきた方から給湯設備が使えないよというような、そういう御指摘を受けました。他の自治体を見てみますと、給湯室や給湯設備、こういったものがチェック項目として入っておりました。言ってみれば乳幼児を抱えた若い人に配慮した項目なのかなというふうに思っておりますが、いずれにいたしましても、少なくともこうした避難所に必要なチェックというものは、本市でなさっておいでるんでしょうか。 2点目、その設備が適切な状態で維持されていて初めて避難所たり得るというふうに私思っているんです。この点、避難所に指定されている施設の設備、日ごろから定期的に機能チェックをなさっておいでるでしょうか。 3点目、災害が発生した際に被害を受けるというリスクは、これ避難所であっても同じですよね。先ほど申し上げました他の自治体、避難所安全チェックシートには、こんなふうにあります。施設を避難所として使用する前に、目視によりわかる範囲で記入すること。こんなふうにしてあって、建物に亀裂はないか、給湯室の配管破損はないか、こういった形で細かくチェックできるようになっています。そして、これも本市確認しました。避難所状況報告用紙というものがあったので、その中身を見てみたんです。周辺状況というチェックする項目がありました。でも避難所そのもののふぐあいをチェックする、そういったものとはなっておりませんでした。 私は、避難所として指定されたその施設のふぐあいそのものをチェックする、そんな項目が必要なんじゃないかなというふうに思っているんですが、部長さん、どんなふうに思われますか。
○副議長(木下敬夫君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) 山添議員にお答えをいたします。 避難所の安全管理についてのお尋ねでございますが、市の避難所につきましては、市が設置する公共施設を中心に指定しておりまして、その施設に備えられている設備の中で対応していくというふうにしております。 日ごろの定期的なチェックとのことでございますが、避難所に指定をしている施設につきましては、平時からその目的のための運用、管理を行っております。そうした日々の運営管理の中で不備が見つかれば、しっかりとその都度、適切に修繕などを行っております。 大地震といった大規模な災害の場合の避難所の開設に当たりましては、当然施設の安全性が確保できているかということが大前提となります。まずは市の職員、施設管理者が安全性を確認し、保たれていれば、次にその施設に備わっているトイレ、給水機器などが使用できるかを確認するということになると考えております。もしその設備が使用できなければ、長期の避難ということもありますので、仮設のトイレなどの設置や応急対応をとることになると考えております。 開設が長期にわたる避難所の運営に当たりましては、これまでもお答えをさせていただいておりますが、
自主防災組織や町会の方々など地域の方々に中心となって対応していただくこととしており、そうした活動を日々取り組む中での安全性のチェック、確認するリストの作成については、今後考えてみたいというふうに考えております。 以上です。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) 今ほど指定されたその施設の設備の中での対応ですとか、そんなような形をいただきました。そのときに、開設したときに必要最小限なものとして、例えばトイレが使えなかったら簡易的なものを持ってくるとかというようなお話であります。そのときに、私は相談された人は給湯設備だったんです。乳幼児を抱えた、赤ちゃんがいるそのお母さん、給湯設備のないようなものを避難所として指定していいのかというようなお話でした。そういうところから考えれば、部長さんどうですか、トイレと同じように給湯設備というのは必要最小限の中に入ってくるものなのでしょうか。 例えば先ほどチェックリストを少し考えてみたいということをおっしゃっていましたけれども、その項目の中にそうしたものも入ってこれるものなのかどうか、その辺のところのビジョンを今もし持っておりましたらお答えをいただきたいというふうに思うんですが、どうですか。
○副議長(木下敬夫君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) お答えをさせていただきます。 避難所に指定している施設には、さまざまな施設がございます。学校の体育館であったりとか地区のコミュニティーセンターであったりとかということで、それぞれの設備というのはさまざまなものとなっているかと思います。それをフル装備にするということは、ちょっと困難な状況にもなろうと思いますので、そういったときには避難される方々にも、少し御協力をいただければなというふうに考えておりますし、先ほど申し上げました日々のチェックリストの中にそういった設備ということでございますけれども、その施設に備えられている設備という範囲の中でのチェックリストというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。
○副議長(木下敬夫君) 山添和良君。
◆4番(山添和良君) 避難所を運営するに当たっては住民が中心だというようなことの御答弁をこれまでもいただきましたし、全国的な流れはそうですよね。そうすると、住民が自主的に運営するためには、やはり条件が必要なんだなということを申し上げて質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○副議長(木下敬夫君) 8番、久保吉彦君。 〔8番(久保吉彦君)登壇〕
◆8番(久保吉彦君) 灘会の久保です。よろしくお願いいたします。 私は、1問だけ質問させていただきます。 きょうは9月9日、救急の日でもありますけれども、豚コレラが発生してちょうど1年がたちました。現在の豚コレラは26年前に日本で発生したものとはウイルスがちょっと違っておりまして、人によって海外から持ち込まれた食肉、ハム類が原因と聞いております。豚コレラは昨年9月以降、感染した子豚を入荷して発生した長野県、滋賀県、大阪府、3県を除きますと岐阜、愛知両県に集中した豚への感染は、ことし7月に三重県、福井県両県に発生し、1府6県の養豚場で陽性が確認されております。イノシシで感染が確認されたのは岐阜、愛知、三重、長野、福井、富山、そして石川の7県になります。石川では、8月20日に1頭、8月23日に2頭、8月24日に1頭、計4頭が陽性と確認されております。現在、かほく市以北では15カ所の養豚場があり、約2万頭が飼育されております。北上するのも時間の問題かなと思います。 感染したイノシシが発見される前に、今、養豚農家では防護柵を設置しております。輪島市、能都町、志賀町、かほく市では養豚農家に対して補助金を出しておりますが、豚コレラに感染した農家は、3年間は無収入の状態が続き、最終的には離農するということになりかねません。感染阻止に全力で対応してほしいものです。 それでは質問に入りたいと思います。 1つの質問ですが、7点についてお伺いいたします。 1つ、七尾市としては今後どのような対応をとっていくのか。そして、とっているのか、そしてとっていくのかをお伺いいたします。 2つ目に、養豚農家の防護柵に対して、国が半額補助する支援がありますが、市としては支援は考えているのか、今もう考えて出しているのかお伺いいたします。 3番目に、イノシシの生息数は昨年よりふえていると思いますが、どのくらいにふえているか、市はどのように考えているかお聞かせ願います。 4番目、ワクチンの効果が抗体を保有するイノシシの割合が散布した量に対して1割程度と、県ではそういう事例を報告しておりますが、ワクチンの餌の散布で全てのイノシシが食べるわけでもなく、防護柵を設置してもネズミなどの小動物や鳥などが侵入する可能性もあると思いますが、侵入に伴う感染についてどのような考えをお持ちかお伺いいたします。 5番目に、豚コレラに感染した肉獣を食べても人体に影響はないということがわかっておりますが、食べた人から人、または人から豚に感染はしないのか、それをお伺いいたします。この件に関しましては、ジビエ施設や飲食店では、その風評被害を心配する声が上がっておりますので、よろしくお願いいたします。 6番、豚コレラに感染したイノシシや豚の死骸は焼却するか埋設するか、その両方になっておりますが、埋設の場合は深さどれくらいかをお伺いいたします。例を挙げますと、富山県では1メートル以上の深さまで掘っても、その上に50センチの土を盛る。しかし、その死骸を掘り起こされたという事例もありますので、そこのところをよろしくお願いいたします。 7番目、今後、イノシシが増加するのは間違いありません。蔓延防止と繁殖を抑える方法をとるべきだと思いますが、どのような考えをお持ちかお伺いいたします。 今述べたのは一般の豚コレラであります。現在、アジアで猛威を振るっているアフリカ豚コレラ、それが今中国では蔓延しております。これが日本に入ってくれば、防ぐワクチンはなく、養豚業界は壊滅状態となります。国・県、市、町においては感染阻止に向けて全力で対応していただきたいと思います。市としては国と県とどういう話をしておられるのか、お聞かせ願います。よろしくお願いいたします。
○副議長(木下敬夫君) 前田産業部長。 〔産業部長(前田 健君)登壇〕
◎産業部長(前田健君) それでは、豚コレラについて7つの御質問がありましたのでお答えさせていただきます。 まず、最初の1番目の御質問でございます。市としてはどのような対応をとっているのか、そしてとっていくのかというふうなお尋ねでございます。対応といたしまして、市は県が進める経口ワクチンの散布に協力をしていくこととしております。この9月3日に関係町会を対象に散布計画の説明会を開催しております。 まず、経口ワクチンの散布につきましては、まず今月11日に、餌づけのためのワクチンなしの餌をおよそ70カ所で埋設を行います。次に餌づけの餌の埋設の10日後ですけれども、21日にはワクチン入りの餌をおよそ50カ所に埋設をいたします。ワクチン入り餌の埋設から5日後の今月26日、このワクチン入り餌を回収いたしまして、ワクチン入り餌の埋設から10日後の10月1日から調査捕獲を行いまして、イノシシのワクチン抗体の状況検査を開始いたします。このようなことを予定しております。この作業につきましては、冬にもう一度行う予定でございます。 2番目の御質問でございます。養豚農家の防護柵に対して国が半額補助する支援がありますが、市としてはどのような支援を考えているのかのお尋ねでございます。市内の養豚農家は既に防護柵の設置を終了しておりますが、国・県でその防護柵の整備にかかった費用の2分の1を補助することとしておりまして、市は残る費用の2分の1を補助し、事業者の負担軽減に努めたいと考えております。残る費用の2分の1の補助を今検討しております。 3番目のイノシシの生息数は例年よりふえていると思うが、何倍ぐらいになっているのか、予想しているのかのお尋ねでございます。今年度、8月末現在のイノシシの捕獲状況は247頭でありまして、昨年度、平成30年度の同時期319頭と比べて72頭減っております。23%減少しております。県内のイノシシの捕獲状況につきましては、金沢地区では前年度並みに推移をしておりますが、能登地区では前年度と比べると約3割減少しております。県では、この能登地区のイノシシの捕獲減少となっている要因につきましては、ことしの冬が暖冬であったため、山に十分に餌があるので減少しているなどと分析をしております。 議員の御質問のイノシシの生息数につきましては、地域の住民からふえているとの情報がありますけれども、調査のしようがございませんので、市としては、把握は難しいというふうに考えております。 次の4番目の御質問でございます。防護柵を設置しても小動物や鳥などは敷地内に侵入することが考えられるが、それに伴う感染についてどのように考えているのかのお尋ねでございます。県では、国が定めます飼養衛生管理基準に基づきまして市内の養豚場への立ち入り検査、そして指導を強化しております。養豚農家の豚舎の屋根や壁の破損は随時補修し、豚舎の開口部等には防鳥ネットなどを設置して小動物や鳥の侵入を防ぐ対策を行いまして、細心の注意を払っております。しかしながら、ネズミ等の小動物の侵入につきましては、どれだけ対応しても限界があるものというふうに考えております。 5番目の御質問の豚コレラに感染した獣肉を食べた人から人、人から豚への感染はしないのかというふうなお尋ねでございます。感染した肉を食べても、豚コレラにつきましては人の体内に入らず死滅するため、人から人や人から豚には感染はしません。 なお、感染した肉を食べても、人の排泄物からウイルスは検出されておりません。 6番目の御質問でございます。豚コレラに感染したイノシシや豚の死骸は焼却するのか埋設するのか、埋設の場合は深さはどれぐらいかとのお尋ねでございますが、まず、豚コレラに感染いたしましたイノシシは、現在のところ焼却施設がございませんので埋設することとしております。議員おっしゃいますように少なくとも1メートル以上の穴を掘りまして、掘削した側面とか底及び埋設されるイノシシの全体に消毒の石灰をまき埋却をいたします。また、埋設時は必ず県職員が立ち会うこととしております。豚コレラにより殺処分された豚は、4メートルの深さまで掘りまして、同じように消毒の石灰をまきまして埋設することとなっております。心配されておりました1メートル以上掘りまして、50センチ以上の土のかぶりでしっかりとしめ固めすれば、掘り起こしはないものというふうに考えております。 次の質問でございます。今後、イノシシが増加するのは間違いありません。蔓延防止と繁殖を抑える方法をとるべきだと思いますがというような御質問でございます。県は有害鳥獣といたしましてイノシシの駆除を認めているため、イノシシだけに効果がある薬剤があれば使用は可能としておりますが、現在のところイノシシのみ死滅されるまたはイノシシのみ繁殖を抑えるような薬剤は存在しておりませんので、現在のところ有害捕獲隊によりましてイノシシの捕獲以外は市は考えてございません。 最後の御質問にありましたアフリカ豚コレラのことにつきましては、今までの豚コレラとアフリカ豚コレラにつきましては全く別物でございまして、このアフリカ豚コレラが入ってくると対処しようがないというところで、これにつきましては国のほうで日本に入らないよう水際作戦ということで、しっかり取り組んでいるものと考えております。 以上でございます。
○副議長(木下敬夫君) これより暫時休憩をいたします。 なお、会議は午後2時30分より再開をいたします。
△休憩 午後2時17分
△再開 午後2時30分出席議員(18名) 1番 西川英伸君 2番
徳田正則君 3番 山崎智之君 4番 山添和良君 5番
佐藤喜典君 6番 木下敬夫君 7番 礒貝和典君 8番 久保吉彦君 9番 杉木 勉君 10番 荒川一義君 11番 伊藤厚子君 12番 垣内武司君 13番 永崎 陽君 14番 大林吉正君 15番 桂 撤男君 16番 中西庸介君 17番 今田勇雄君 18番 杉本忠一君欠席議員(なし)
△再開
○議長(杉木勉君) これより会議を再開し、休憩前の議事を続けます。 16番、中西庸介君。 〔16番(中西庸介君)登壇〕
◆16番(中西庸介君) 暑い暑い夏ももう終わりかなと思った途端、この二、三日前よりうだるような暑さが戻り、皆さんの体調が心配であります。 また、8月3日、暑い日には、我が石崎地区において奉燈祭が開催をされました。この日は市長にも、忙しいところでありますが、参加をしていただきました。ありがとうございます。 実は先日、新聞報道で、北國新聞の「地鳴り」でしたかね、世界の気候変動とともに、日本では四季の部分が覆されとるという記事を読みました。長い季節もあったり、そしてまた短い季節の中に雨という梅雨期、そしてまた風の暴風期、この2つを入れて6つの季節が存在をしておるのではないかという記事を読みました。私もそういう感を強く強く思っておる一人であります。 前置きはともかくといたしまして、通告どおり2点について質問をさせていただきます。 先日の報道で県内各地の路線価が発表されました。その内訳を申し上げますと、七尾駅前周辺路線が12年ぶりに輪島朝市通りを下回る、そんな見出しでした。七尾市、あるいは我々市民にとっても、寂しい思いと心痛む、ショッキングなニュースであったと思います。 現下の認識では、特に当市のような地方都市の現況を見定めると、どこも皆同じで、同じ問題と向き合っていると思います。しかし、評価が逆転、下回った事実について明確な点として申し上げるのは、当市は魅力のあるまちづくりのための努力を怠っていた、また、進めていなかったということであります。 また、1つには、パトリアを第三セクターが運営していて、特徴に乏しい施設にしてしまった点を指摘する声があります。そこのところの反省点、総括をどのように思っておられるか、お伺いさせていただきます。 それから、前回の本会議においても、駅前周辺の活力、活性化を目的とした方策として、先輩・同僚議員より映画館を誘致してはどうかとの提言がございました。私も同じように、ミナ.クル建設時に提案させていただいたことを覚えております。執行部の答弁については、前回同様、軽くいなされました。とても残念に思いました。 当市として、そんな起爆剤となるような活用策が今望まれているはずです。官民一体となるような方策を必要としていると思います。振り返って考え方をお伺いいたします。 次に、駅前の再開発、第二のミナ.クル建設事業では、権利者がテナントとしてほとんど入居しておらず、ほかに権利を移していて、初めからこの計画において足並みがそろわず、事業目的、結束力とこの事業にかける意気込みに問題があったのでは。 本来の目的からすると商業施設であるべきところを、今では本庁舎が駅前に1つ、2つとあるようであります。心細い状況にあると考えます。希望の持てる行政執行を期待をいたしたいと思います。 それから、これは通告ではないんですが、今後の展開として、以前より多くの議員より提案がありました駅南地区における開発事業ですが、現在では民間の活力とともに着々と進んでいる状況が目にとまります。駅前と結んではどうでしょうか。そしてまた、一体感を結ぶときであると考えます。駅前周辺の再建と同時に考えてはと思いますが、いかがでしょうか。 それと、今回の路線価については、ことしの1月1日時点の価格を示しており、パトリアは破産前であり、次回の調査では今以上に下落も想定されると思います。そのことを踏まえて、市としての御見解を求めます。 次に移ります。 多くの議員各位からも、心配する余り、多種にわたる質問がありました。そんな中で、市民からの疑問の声を紹介します。 1つは、七尾市は役員でありながら、会社の内容、あるいは経営状況を本当に把握していなかったのか。毎年のように開かれる総会では危機的状況にあると感じ得なかったのか、お聞かせください。 それから、議会にはどのような形で報告されていたのか。これは私の解釈では、
地方自治法第243条の3第2項において、出資率50%を超えていませんから、議会には経営状況は提出しなくてもよいと定めてありますが、しかし、先日の市長の答弁では、その時々の議長に報告しているとのことでありました。 また、少しさかのぼりますが、第二の庁舎としてパトリア3階部分の改修費など4億3,200万円の計上がされたとき、当時の都市開発の経営状況が資料として内容が我々に示されておれば、また違った方向が生まれたと思います。まるでその問題を逃れるために、そのときの議長には間違った経営状況を報告されたように思います。私はそのように受けていますが、どうでしょうか。改めてお聞きいたします。 それから、この3番目ですが、市長はこのことについては何らかの形でかかわっていかないと、そんな発言をしています。どのような形で向き合っていくのか。午前中の答弁にもありました。何となく答えが見えてきたような気がいたします。市民の多くの皆さんは七尾市が取得の方向で進んでいると思っています。市民の納得が得られれば、私もそのほうがいいと思っております。再度、このことについてお聞かせを願いたいと思います。 以上で私の質問を終わります。
○議長(杉木勉君) 中西議員、今、通告外の駅南地区開発という質問が急にありましたけれども、このことに関しては通告外でございますので、答弁はできなくても仕方ないということで今答弁していただきます。 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 中西議員にお答えをさせていただきます。 パトリア、それからミナ.クルなど、駅前周辺のこれまで、そして現状、今後についてのお尋ねであったというふうに理解いたします。 路線価の関係については、市役所としてはいかんともしがたい、残念のきわみだというふうなことだけはお伝えしておきたいというように思っております。 パトリアの関係でありますけれども、6月の定例会で永崎議員から本当に子細にわたって御質問をいただいたわけであります。七尾都市開発の破綻に関するお答えは、永崎議員へのお答えで十分足りているのかなという思いであります。 簡単に振り返っていきたいというふうに思います。 破産の原因ということになりますけれども、能登の人口減少、少子高齢化などによって客足が減ったということが1つあろうかと思います。それから、競合する郊外店の大型店の進出もあります。それから、テナントの大どころでありますユニーが撤退したことなどによりまして、売り上げや家賃収入が落ち込んだ。資金繰りが立ち行かなくなって、ああいった結果になったというふうな受けとめを私どもはしているところであります。 現在はということでありますけれども、4店舗が今なお営業中ということであります。破産手続が進められている中であります。このことも議員御承知のとおりだというふうに思っております。 市と同社との関係についても、責任、あるいは反省はあるのかという趣旨での御質問でありましたけれども、公共施設が入居していることなども踏まえまして、同社に対しては株式参加をしました。それから、平成14年から現在のように、副市長が個人の資格で社外取締役として同社にかかわってきているということであります。株主総会などでの決算報告などで経営状況の把握にも努めてきたということでございます。 同社は、議員御指摘のとおり、議会報告義務のない法人だということでございますけれども、山崎議員の先見性という意味もあるのかなというような思いでありますけれども、本会議での提案を踏まえまして、議長宛てに同社の経営状況を報告しているところ。このことは改めて触れさせていただきたいというふうに思っております。 パトリアとミナ.クルとの関係についての御指摘であります。 ミナ.クルについては、ホテルとかフィットネスクラブ、あるいは飲食店などが入居しているということでありますし、パトリアは生鮮食品、日用品、あるいは贈答品を販売する商業系で構成されておるということでありまして、業態が違うんだというふうに思っております。 市としては、相互に特色を生かしながら、相乗効果が図られるよう機能分担がされているというふうに理解しているところでありますが、御案内のとおり、パトリアは本来の機能を果たしていない状況であります。こういったことで、パトリアの1、2階の再生を急ぐ必要があるという認識を持っておりまして、もとに戻したいと、こんな思いであります。商工会議所、経済界に対して1、2階の機能についてのお考えを照会している最中ということで御理解をいただきたいと思います。 通告外でありましたけれども、駅前と駅南を結んで、にぎわいを醸し出してはどうだというお尋ねであります。佐藤議員から何回となく御質問をいただいて、お答えをしております。JRのハードルが高いということであります。我々としては、パトリアの再生をまず第一に考えたいという思いであります。 率直に申しまして、市としては体力的にも手を出す余地がないというふうにあえてお答えをさせていただきたいと思います。費用対効果に関しても、全くつり合いがとれないんじゃないかという評価も部内ではしているところであります。 パトリアの当時の地権者、あるいはパトリアの地権者の関係についても触れられておりましたけれども、その時々の地権者の考え方があったんだというふうに思っておりまして、市役所の責任も含めてコメントする立場にないというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。
○議長(杉木勉君) 中西さん、いいですか。 〔「1番の路線価は」と中西庸介議員自席から発言〕
○議長(杉木勉君) 市長の今の答弁で全てでございます。 中西庸介君。 〔16番(中西庸介君)登壇〕
◆16番(中西庸介君) 市長、1点だけお願いします。 時々の議長には口頭なのか、それとも書類添付なのか、どういう形の報告がされたのかということを1点だけ申し上げます。 それと、1番の項目ですが、主として答える必要性はないということで、もう一回、その辺のことを具体的にお願いをいたします。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 七尾市の出資する第三セクターの経営状況でございますけれども、しっかりと文書で議会のほうへ御報告をさせていただいております。議会にある資料を確認していただければよろしいんじゃないかなというような思いであります。 それから、路線価についてでありますけれども、商取引も含めて市街地全体の価値が下がったという、その結果であると、あらわれであるというふうに思っておりまして、それが市役所の責任だというふうに私どもは考えておりません。
○議長(杉木勉君) 3番、山崎智之君。 〔3番(山崎智之君)登壇〕
◆3番(山崎智之君) 発言通告書に基づく前に、一言だけ言わさせてください。先ほども市長から私の名前が出ましたので。 あれは、かつて第三セクターの経営問題のときに質問させていただいたときに、経営権50%未満の経営状況についても議会に報告ということで、毎年資料をいただいているということで、私もその資料を見てパトリアの質問をさせていただいたという経緯があるということだけ今お話をさせていただきます。 以上。 発言通告書に基づき質問をいたします。 災害時、今、目の前で災害が発生したときの対応について伺います。 先日も県内、市内で
ゲリラ豪雨が発生しました。私は、当日の早朝、周辺の河川、水路を確認していましたが、70ミリ近い激しい大雨により、わずか30分で冠水。急ぎ市街地を中心に、あちらこちらへ回って土のうを配布しましたが、とてもじゃないですが、土のうを積む間もありませんでした。しかし、冠水ということであれば、注意報の段階で事前に土のうを積む、これによって、全てとは言いませんが、ある程度の床下浸水は抑えることができます。 ただ、市役所や警察が来るまでの間は、車両通行規制が現状としてはできません。当然、その通りを車両が通行する。そこで大きな波ができるんです。これが起きると、土のうを越えて雨水が家の中に入っちゃうんですね。場合によっては、玄関のガラスが割れるという被害も起こりました。これは住民にとって非常につらい。土のうを積んだり、板を張ったりして自己防衛しているのに、何でそこでこんなことが起きるんだとなっちゃうわけです。この豪雨時の車両通行が要因となる床下浸水、これを何とかしなければならないんです。 例えばですが、マップを作成して、雨量何センチでこの地区とこの地区は車両通行を制限しますという仕方をするのか、それよりも、緊急避難的に地元住民がポールやバリケードで自主的に制限させていただいて、行政や警察当局から事後でその地域の通りの車両通行規制を了解いただく。地域を走行するおのおののドライバーさんからすれば、町会や地域に何の権限があって道を塞ぐんだと言われると、勝手に通ってしまうんです。ゆっくり通ったら、排水のところから水が車の中にも入っちゃうから、ついスピードを出しちゃうと。しかし、災害緊急ですから、地元以外の車に関しては車両制限させていただくしかないんです。 また、6月18日に発令された
津波注意報。午前中もお話がありました。私たちも
消防団員としてポンプ車を移動避難しましたが、この注意報は
東日本大震災以降初めてのことで、さまざまな課題があったんだと思うのです。 当然ながら、夜間でしたから、津波避難指定施設は施錠されております。当たり前の話ですが、施設管理者が近隣の方じゃなかったら、当然鍵を直ちにあけることはできません。自分の命を守らなければいけないからです。 また、津波避難は本来、徒歩で近くの高台に移動すべきものでありますが、今回は車で移動される方も多かった。能登総合病院や希望の丘公園の駐車場が大渋滞しましたね。もし津波が発生して引いた後、どうやったって緊急車両、救急車は負傷者を病院へ連れて行くことができないんですよ。 さらには注意報。注意報といえば、じゃ、津波1メートルはないんでしょうということで、そもそも避難されない、そういう方も多かったです。確かに注意報と警報では当然、先ほどもいろんな話がありました、行政対応は異なります。市民の皆さんの考え方にも違いがあります。仕方がないことですが、やはり防災、特に津波に対する市民の
危機管理意識というものは、できるだけ同じレベルに平準化されなければなりません。 政治の役割は生命と財産を守ることです。本日の議論も当然そうなんですが、その前提には市民の皆さんの理解と協力が欠かせないものであります。いざ注意報から警報に変わった途端に市民の皆さんが、行政が、役所が何かしてくれるんでしょうという考えでは、間違いなく甚大な津波被害となるでしょう。 そして、昨年発生しました水道管の凍結、破裂に伴う水道の遮断。市役所や能登半島では自衛隊の皆さんが頑張っていただき、給水車による供給を行っていましたが、やはり広範囲ということになると、その供給体制には限界があります。 国土交通省は、災害発生直後に水道供給施設が被災し、例えば消火用水、避難者の飲料用水、生活用水など、あらゆる水不足の発生に対して警鐘を行っております。 平成19年に発生しました新潟県中越沖地震では、断水が約3週間続く中で、消雪用の井戸として用いる井戸水、地下水を災害時生活用水として供給をいたしました。じゃ、七尾でということで発言通告にも記載いたしましたが、避難施設などにいわゆる防災井戸と言われる災害時用井戸を市単独で整備できるのかといえば、財源の問題が当然発生します。先ほど答弁などにもありました、一朝一夕でできるものでは当然ありません。そうであるならば、例えば、上水が整備される中で使われることがなくなった井戸、または一般利用している井戸を、衛生面の問題もありますから、飲料用水としてではなく、生活用水に限定した防災井戸として活用することも一つであります。 金沢市では、災害時に民間事業者が所有する井戸195カ所を災害時協力井戸として公表し、災害発生直後の生活用水の安定供給に備えております。私は、この問題は役所だけでどうにかするという話ではなく、地域、事業者の協力も不可欠なんだと思うのであります。 そこで、執行部にお聞きします。 第1に、豪雨発生時において生活道路の車両通行規制を緊急避難的に地域で行うことも必要であると考えますが、行政の見解を伺います。 第2に、
津波注意報は警報の一歩手前、何センチであろうと逃げるんだという、この市民の
危機管理意識の向上、これを進めるための課題と対策についてどのように考えているのでしょうか。 第3に、災害発生時の飲料水以外の生活用水として災害時協力井戸の整備や、地下水井戸所有者を災害時協力者として登録制度を創出することなど、災害時に水確保ということに対する行政の見解というか、考え方、または課題というものを伺います。 次の質問項目にいきます。 目の前の危機対策について今質問しましたが、今からはふだんからの備えという視点で伺います。 災害廃棄物の処理計画、今、全国の都道府県、市町村で計画の策定を進めております。当然、七尾市においても現在検討中であると伺っております。 この災害廃棄物処理計画。具体的に言えば、災害で発生する膨大な災害ごみ、この処理をいかに市民の皆さんの理解をいただきながら迅速に進めていくかというのが
東日本大震災では重要な課題となって各被災自治体に残りました。しかしながら、この災害ごみというものはとんでもなく膨大な量ですから、そんなに手っ取り早く処分もできない。どうしても時間がかかるものであります。だからこそ、災害ごみの一時的な仮置き場、この取り組みを市民の皆さんがしっかり理解していただかないと、やれ住民運動なんていう動きも出てくるかもしれません。仮置き場については、行政の責任のもと、地域が一体的に取り組んでいかなければなりません。 そして、七尾市が各自治体や企業、団体と締結しています災害時相互応援協定。災害時に生活物資はどうするんだと、医療はどうするんだなど、県や市役所だけではいかんともしがたい対応を皆さんのサポートで取り組むというものであります。 七尾市は、33の団体、事業所とこの災害時相互応援協定を結んでおります。ただ、提携してから30年、または40年近いものもあります。当然、
東日本大震災を受けて協定内容を見直したものもあります。特に変更する必要はないんだよという話なら、それはそれでいいんだと思います。また、大規模災害が発生したときに、この33団体1つずつに個別連絡するという話でも私はないんだと思います。災害時における連絡窓口体制の迅速化は当然リンクしているものなんだと思います。要は、災害に強く、災害に耐え得るまちづくりをどう進めていくかということ、これに尽きるんだと思います。 先ほども言いました生命、財産を守るためのインフラ整備、これは逆に、市民の協力も必要ですが、政治しかできないんです。そういう意味で、国や県が進めている国土強靱化計画、これ大事だと思うんです。特に自治体が作成することができる国土強靱化地域計画。 私は、執行部に対して、今すぐこの地域計画の策定を求めているわけではありません。ただ、本市の総合計画や地域防災計画、公共施設等総合管理計画の中で国土強靱化地域計画の理念と通じるもの、または行政が今後進めていく都市計画の中で同じく理念に通じるものがあれば、地域計画の策定を検討するということも一つの選択肢と考えていますよということは行政としてあってしかるべき、私はそう思うわけであります。 そこで、執行部にお聞きします。 第1に、災害廃棄物処理計画の策定に向けた本市の進捗状況はどのようになっているのでしょうか。また、処理計画策定において災害ごみの仮置き場の確保、行政としてどのように考えているのでしょうか。 第2に、災害時相互応援協定について、
東日本大震災の後、現状に即した見直しや災害発生時の締結団体との迅速な連絡窓口体制はどのようになっているのでしょうか。 そして、第3に、国土強靱化地域計画、この計画の策定や認識について、行政としてはどのように考えているのでしょうか。 最後に、能登総合病院の経営について質問します。 今、開業医院を軸としたかかりつけ医や2人主治医制も積極的に進めていますが、やはり二次医療機関として能登病院へ通院する方々が依然として多いのも現状です。しかしながら、七尾市内のみならず、能登地区全域の高齢化率がさらに高くなっている中で、みずから医療機関へ診療に行くということが、公共交通機関が縮小していく現状において、本人のみならず、御家族の身体的にも経済的にも負担は大変大きいものであります。そういう現状の中で、在宅医療、すなわち訪問医療と往診ということを検討していかなければならないと思います。かつて吉村管理者もネットや新聞の中でこの訪問医療と往診について語られた記事を私も見たことがあります。 そういう中で、能登病院でも、先ほど山添議員からもありました地域医療支援センターや訪問介護ステーションなど、しっかり取り組まれております。また、昨年度の診療報酬改定では、在宅医療に関してさまざまな見直しがありました。 働き方改革という視点で言えば、看護師、准看護師、看護補助者の皆さんおのおのの業務のあり方が明確となり、看護に対してそれぞれの役割に基づいた、いわゆる看護チームとしての取り組みということが重要であり、日本看護協会でも業務のあり方に関するガイドラインを策定しているところもあります。 一方で、能登病院の改革プラン、第5次経営改革のシナリオ。このシナリオの人件費の適正化という項目を確認しますと、正規の看護補助者を4名から2人に、臨時についても、平成26年度の30名から、一昨年度の見込みでは約24名と縮小していく流れであります。私は決してその流れを否定しているのではなく、看護業務の役割分担が進む中で、病院として看護補助者のあり方をどのように捉えて対応していくのかということが明確であればいいんだと考えております。 そしてもう一つ、能登病院で所有しているドクターカー、これについては、救急出動が増加している消防救急車両との関連から、病院としての考え方、どのように思われているのでしょうか。救急搬送だけでなく、転院搬送ということも確認したいと思っております。 そこを踏まえて、執行部にお聞きします。 第1に、能登総合病院において在宅医療、訪問医療や往診について、どのような現状認識を持っているのでしょうか。また、課題についてもどう考えているのでしょうか、お伺いします。 第2に、看護補助者の今後の役割、評価というものやその定員数について、病院としてはどのように考えているのでしょうか。 そして、最後の質問として、ここ数年のドクターカー年間救急出動と能登病院からの転院搬送、いずれも実施件数について教えてください。また、ドクターカー出動や転院搬送のマニュアルというか、院内ルールというものがもしあるのであれば、その概要状況について伺います。 以上で質問を終わります。
○議長(杉木勉君) 不嶋市長。 〔市長(不嶋豊和君)登壇〕
◎市長(不嶋豊和君) 山崎議員にお答えいたします。 国土強靱化に向けた御質問でありました。 国では、国土強靱化基本法に基づきまして、平成26年度に国土強靱化基本計画を定めたところでございます。県や市でもこの地方版の地域計画を定めることができるようになっておりまして、現在、県と2市、白山市と小松市が策定済みという状況であります。 この地域計画の中では、人命の保護が最優先に図られること、可能な限り大切にされること、それから被害の最小化、あるいは迅速な復旧・復興などが位置づけられなければならないというふうになっております。 本市に当てはめて考えてみますと、多発するこういった自然災害を踏まえますと、施設の長寿命化、あるいは耐震補強が喫緊の課題だというふうにも思っています。それから、多額の予算、費用がかかるわけであります。それから、今後の防災に備えたライフラインの保全とか強化にしっかり取り組んでいくことが今まで以上に大切になってくるというふうに思っております。 国からの予算の重点配分も狙いたいと思っていますし、事業の優先採択にもつなげたいという思いでありまして、議員提案の地方版の七尾の地域計画の策定に向けてしっかりと努めていきたい。そして、令和2年の予算にその計画に裏づけされたような予算措置もしていければというふうに思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(杉木勉君) 吉村病院事業管理者。 〔病院事業管理者(吉村光弘君)登壇〕
◎病院事業管理者(吉村光弘君) 訪問診療、往診についてお答えいたします。 当院が行っている訪問診療というのは、人工呼吸器を装着している小児を含む難病の患者さんとか、あるいは末期がんの在宅のみとりといった開業医の先生が対応しづらい患者さんを中心に行っておりまして、昨年度は621件に達しました。このうち、急変対応やみとりなどの緊急の往診という要請に対しても、昨年度は13件対応しております。 しかしながら、国の政策としては、訪問診療などの在宅医療は主にかかりつけ医が担当するように進められておりまして、当院のように200床以上の病院ではもう採算がとれないという仕組みになっている点が障壁でございます。いわゆる採算を度外視して対応しているというのが実態でございます。 それから、看護補助者の件につきましてお答えいたします。 高齢者の入院患者が多い当院にとりましては、看護補助者の業務は看護師さんの負担軽減の面で大変重要であると思っておりまして、病院としても看護補助者の確保は最優先事項の一つでございます。今後もハローワークや当院ホームページを通じまして募集を続け、看護師とあわせて看護補助者を確保していきたいと思っています。 プランで定数が減るのは、看護師さんがふえるために見かけ上減るということで、決して減らすつもりはございません。 それから、最後に、ドクターカーでございます。 これまでドクターカーの出動要請は2件ありましたが、いずれも速やかに患者さんが救出されまして、出動には至りませんでした。 なお、脳外科医と救急外来の看護師がドクターカーに乗車することを院内マニュアルで定めております。 当院としましては、スタッフが確保できる日中に要請があれば、可能な限り救急現場へ駆けつけて対応したいと。日中であれば対応したいというふうに考えております。 転院搬送につきましても、緊急性が高くて、あるいは大学病院等での治療が必要な患者さんはドクターヘリや消防の救急車による搬送を行っておりますが、安定した患者は当院の救急車で医師と看護師が同乗して搬送するというシステムになっております。 以上でございます。
○議長(杉木勉君)
白田総務部長。 〔
総務部長(白田 剛君)登壇〕
◎
総務部長(白田剛君) 山崎議員にお答えをさせていただきます。
災害対応のうちの
津波注意報に関する件と防災井戸、それと災害への備えの災害拠点に関する3件についてお答えをさせていただきます。 まず、6月の
津波注意報が発令された件につきましてです。 6月18日に発表されました
津波注意報は、Jアラートシステムにより瞬時に屋外スピーカーや防災ラジオ、インフォメールななおでその情報をお知らせしております。また、能登総合病院や
総合体育館などに多くの方々が迅速に避難行動を開始したことから、災害に対する市民の方々の意識は高くなっていると認識しております。 能登総合病院において約200台の車両が避難したと聞いておりますが、当病院は能登地区の地域災害医療センター、いわゆる災害拠点病院に指定されております。災害時の医療活動におきましては中心的な役割を担う病院であるということから、市では当然、緊急
避難場所や避難所としての指定はしておりません。 昨年の12月に全戸配布をさせていただいております
津波ハザードマップには、想定される最大の津波が押し寄せた場合の浸水区域や一時
避難場所への避難経路をお示ししております。市民の皆様には、日ごろから
津波浸水区域や一時
避難場所への避難経路についてハザードマップで確認をしていただいて、
津波注意報などが発令された場合には冷静な判断で行動していただきたいというふうに考えております。 次に、防災井戸についてのお尋ねがございました。 防災井戸につきましては、大規模災害等において、議員御指摘もありましたが、衛生面での安全性が確保できないというふうに考えております。飲料水としての利用は難しいということでありますので、トイレや洗濯などの生活用水として井戸水を利用することができるか、先進事例なども参考に研究をしてみたいというふうに考えております。 最後に、災害への備えのうち、災害協定に関するお尋ねがございました。 七尾市での災害協定の締結は、33件締結してございます。うち、
東日本大震災前に締結したものが15件という形になっております。 協定につきましては、団体がそれぞれ兼ね備えた機能または能力を生かした内容のものでございまして、例えば飲料水や食料などの物資の供給のほか、自治体間においては相互応援などというふうになっております。
東日本大震災の状況に全ての協定内容を照らしてみましたが、その結果、見直す必要はないというふうに考えております。 連絡体制についてでございますけれども、各自治体や団体とは新年度ごとに担当窓口の確認を相互に行っておりますが、民間企業とは定期的な情報交換を行っていないというところも多くございますので、今後は定期的な情報交換に努めてまいりたいというふうに考えております。 以上です。
○議長(杉木勉君) 橘市民生活部長。 〔市民生活部長(橘 茂樹君)登壇〕
◎市民生活部長(橘茂樹君) それでは、山崎議員の御質問にお答えしたいと思います。 災害への備えについてということで、災害廃棄物処理計画の策定に向けた進捗状況並びに災害廃棄物の仮置き場の確保についての考えはということでございました。 本市の災害廃棄物処理計画につきましては、本年12月の策定に向けて、昨年度から庁内の検討会を立ち上げ、協議を重ね、計画案を策定したところでございます。計画案につきましては、本年7月に市の環境審議会のほうへ諮問いたしまして、現在審議していただいているところでございます。 その中では、仮置き場の設置場所につきましては、管理や周辺環境への影響を考慮いたしまして、津向町地内のななかクリーンセンター横の旧の第二衛生処理場跡地を選定したいというふうに考えているところでございます。 また、邑知潟地震などの大規模災害が発生した場合には、そこだけでは不足することから、市内の公園や
グラウンドなどを臨時の仮置き場にするというような考え方でありまして、そうなった場合には、周辺住民の方には御迷惑をおかけいたしますが、御理解をいただきたいというふうに考えているところでございます。 以上です。
○議長(杉木勉君) 粟津建設部長。 〔建設部長(粟津輝夫君)登壇〕
◎建設部長(粟津輝夫君) 山崎議員お尋ねの私のほうからは災害時の対応について、豪雨時、生活道路での車両通行を緊急的、一時的に地域で制限することも必要ではないか。また、雨量により車両通行を制限するマップについての御発言もございました。お答えさせていただきます。 道路冠水によります道路の通行規制につきましては、職員によるパトロール、また、住民の方々からの情報提供によりまして道路の冠水状況を確認し、警察またはおのおのの道路管理者が車両の通行を規制する必要があると判断した場合に実施しております。 また、マップの作成につきましては、豪雨の場所、また、範囲の変化、潮位による冠水の路線が異なることなどから一定条件での特定が大変難しく、作成は考えておりません。 市といたしましても、今後、パトロールや現場対応に努めてまいりますが、冠水などの情報提供や家屋への浸水を防ぐため自己防衛等の初期対応について、町会や地域住民の方々の御協力を引き続きお願いしたいと考えております。 以上です。
○議長(杉木勉君) 山崎智之君。 〔3番(山崎智之君)登壇〕
◆3番(山崎智之君) 今の答弁を受けて、1点再質問いたします。 ドクターカーの出動に関するガイドラインということで御答弁をいただいたことに関連しますが、大規模災害時において消防本部の消防救急車は恐らくフル出動している状況を想定いたしますと、当然、ドクターカーの緊急、大規模災害時の出動を求められ、場合によっては開業医院から能登病院への搬送、または市外の三次医療機関への転院搬送する場面なども多くなると考えられます。 そこでお聞きします。大規模災害時におけるドクターカーの出動並びに転院搬送について、病院としてはどのように考えているのでしょうか。具体的な協定や申し合わせ事項などについても伺いたいと思います。 以上です。
○議長(杉木勉君) 吉村病院事業管理者。 〔病院事業管理者(吉村光弘君)登壇〕
◎病院事業管理者(吉村光弘君) 大規模災害時の対応でございますが、もし大規模災害時で当地が被災した場合、当院というのは、先ほど
白田総務部長からも説明ありましたように、災害拠点病院となっておりまして、傷病者の受け入れを最優先に行う必要があります。同時に、ドクターカーに関しても、議員御指摘のように、出動したり、あるいは当院への搬送のみならず、市外への患者さんの搬送についても可能な限り協力してまいりたいというふうに考えております。 なお、災害拠点病院ですので、DMATという災害時の医療班の派遣が、これは県と協定を取り決めております。 以上でございます。
△散会
○議長(杉木勉君) 以上をもって本日の
議事日程は全部終了いたしました。 明日10日は午前10時より会議を開きます。 本日はこれをもって散会いたします。 御苦労さまでした。
△散会 午後3時23分...