令和 4年 6月 定例月議会 令和4年6月14日(火曜日
)-----------------------------------◯出席議員(37名) 議長 高岩勝人 副議長 坂本泰広 1番 橋本光生 2番 荒木博文 3番 田中美絵子 4番 喜成清恵 5番 上原慶子 6番 稲端明浩 7番 北 幸栽 8番 熊野盛夫 9番 大桑初枝 10番 新谷博範 12番 麦田 徹 13番 上田雅大 14番 中川俊一 16番 高 誠 17番 喜多浩一 18番 前 誠一 20番 久保洋子 21番 宮崎雅人 22番 野本正人 23番 下沢広伸 24番 山本由起子 25番 源野和清 26番 粟森 慨 27番 広田美代 28番 玉野 道 29番 森尾嘉昭 30番 澤飯英樹 31番 秋島 太 32番 中西利雄 33番 清水邦彦 34番 黒沢和規 35番 松村理治 36番 福田太郎 37番 横越 徹 38番
高村佳伸◯欠席議員(なし)◯欠員 11番
-----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 村山 卓 副市長 相川一郎 教育長 野口 弘 公営企業管理者 平嶋正実 都市政策局長 新保博之 総務局長 松田滋人 文化スポーツ局長 東 利裕 経済局長 鳥倉俊雄 農林水産局長 山森健直 市民局長 松田俊司 福祉健康局長 高柳晃一 こども未来局長 藤木由里 環境局長 加藤弘行 都市整備局長 坪田英孝 土木局長 坂本敦志 危機管理監 上野浩一 会計管理者 朝倉 豊 消防局長 蔵 義広 市立病院事務局長 荒舘 誠 財政課長 津田
宏-----------------------------------◯職務のため出席した事務局職員 事務局長 森沢英明 担当次長兼議事調査課長 上出憲之 議事係長 中田将人 調査係長 今川良太 主査 桜田みどり 主査 前田和紀 主査 北本剛太 主任 竹村太志 主任 小西孝博 主任 辻 卓也 総務課長補佐 多田育代 主査
打越洋平-----------------------------------◯議事日程(第4号) 令和4年6月14日(火)午前10時開議 日程第1 議案第2号令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第3号)ないし議案第22号市道の路線変更について及び報告第1号専決処分の報告について (質疑、委員会付託) 日程第2
一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程(第4号)に同じ----------------------------------- 午前10時0分 開議
△開議
○高岩勝人議長 本日の出席議員数は、ただいまのところ37名であります。 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
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△会議時間の延長について
○高岩勝人議長 あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。 なお、上着の着用は御自由に願います。
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△議案上程
○高岩勝人議長 これより、日程第1議案第2号令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第3号)ないし議案第22号市道の路線変更について及び報告第1号専決処分の報告について、以上の議案21件、報告1件を一括して議題といたします。
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△質疑・一般質問
○高岩勝人議長 これより、質疑並びに日程第2一般質問を併せ行います。 通告がありますので、これより順次発言を許します。 13番上田雅大議員。 〔13番上田雅大議員登壇〕(拍手)
◆上田雅大議員 おはようございます。 自由民主党金沢市議員会の一員として、以下数点にわたり質問をさせていただきます。 先日、3年ぶりに開催された百万石行列に、加賀鳶はしご登りのメンバーとして参加しました。3年ぶりの開催でありましたが、沿道にはコロナ禍と思えないほどの人だかりで、出発の金沢駅前から沿道には大勢の観覧者の方々でした。ありがたいことでありますし、うれしくも感じました。沿道からの声援に後押しされ、加賀鳶の心意気を十分に見せることができましたし、改めて地域防災の安心と安全を再確認させていただきました。 そこで、まず初めは、防災対策についてお伺いします。 私も消防団に入り丸20年、防災士の資格を取り15年目となりました。地元の自主防災会のメンバーも年々増え、とても頼もしいことだと思っていますし、組織も拡充し、訓練も計画的に実施しています。先日、
日本防災士会地方議員連絡会の総会が3年ぶりに開催されました。そのときに参加された方と、様々な意見交換をさせていただきました。多くの防災に関する課題や問題点がありましたので、幾つか防災士の視点で質問させていただきます。 まずは、防災に関する人材の育成についてお伺いいたします。市民の財産や生命を守る防災業務は、行政にとって最重要業務の一つであり、本市の防災力の向上には、防災に関する人材の育成・活用が欠かせないと思いますが、本市の防災力向上の認識と、併せて防災に関する人材に求める能力、人材像についての認識をお伺いします。 特に地域の防災担当職員である地区支部要員の人材育成は、市の最重要課題として推進するべき課題だと思いますが、本市の認識をお伺いします。 また、災害発生時の対応を迅速かつ的確に行うためには、組織全体で地区支部要員を活用することが大変重要であると考えますが、地区支部要員と各地区自主防災会との連携があまり取られていないように感じます。本市の認識と、地区支部要員との連携に対する取組状況をお伺いします。 災害発生後の初期段階における自主防災活動の有効性は、これまでの災害事例からも証明されておりますが、地域の防災力の向上には、地域の防災リーダーである防災士の資質によるところが大きく、また、地域の防災活動に少なからず温度差が存在することを考えると、一層の人材育成に注力する必要があると考えます。そこで、こうした地域の防災力に対する市の評価を伺うとともに、地域の防災リーダーである防災士の人材育成の取組状況をお伺いします。 さらに、地域防災の中心を担う町会長や防災委員などには、一定の経験値が必要なことから、継続した活動が求められますが、組織によっては2年任期など短期間で交代してしまい、交代後の新役員への引継ぎ等は、地元の町内会や自主防災会等にお任せの部分が多くなっています。本来であれば、初任者教育による防災活動などの手ほどきが非常に重要ではないのかと思いますが、新役員等における地域の初任者研修の重要性についての認識を伺うとともに、取組状況をお伺いします。 また、災害時における企業の地域貢献の観点からも、企業等が持っている資源を活用した防災力の推進が求められますが、市の関わりについて状況をお伺いします。 次に、避難所についてお伺いします。 今年度の予算について、避難所運営体制の強化施策として、
避難所開錠用カードキーを各地域の自主防災組織に配付するとされています。大規模な災害が発生したとき、住民の方からすれば、早く避難所へ行って落ち着きたい、そう思うのではないのでしょうか。地域の自主防災組織の皆さんも、住民の方々の安全確保のため、いち早く行動を開始したいと思っていますが、発災のとき、夜間や閉庁日の場合、誰が避難所を開設するのか、その手順について改めてお伺いします。あわせて、今回配付するカードキーの配付先、目的及び運用についてお伺いします。 また、大規模地震などで被災した住宅など、建築物について、当面の使用の可否や二次被害防止などに向け、危険度判定など迅速な対応が求められます。当然、災害時に被災した市民の生活の場となる避難所も、その対象となる建築物に該当すると思われます。避難所開設に当たっては、施設の安全確認を行うことが、
避難所運営マニュアルに規定されていますが、その安全確認の内容を伺うとともに、より安全性を担保する観点から、専門的知見を持つ応急危険度判定士の活用が有効と思いますが、その見解をお伺いします。 最後に、災害用蓄電池についてお伺いします。 先日、自主防災会の会合にて、災害用蓄電池の配備について話題となりました。参加者の方より、今年度蓄電池の配備が予定されていると聞いているが、いつ頃、どのような機種が配備されるのかといった内容でした。そこでお伺いしますが、配備の目的と台数、また、配備場所についてお伺いします。蓄電池ですので、当然コンセントに差し込んで常に充電を行い、有事のときに利用できるような管理も必要だと思いますが、配備される蓄電池の機種は、固定式なのか、可動式なのか、また、常時コンセントに差し込んでおくタイプだとすれば、小学校や中学校などの避難所へ配備となった場合、配置する場所は体育館なのか、職員室なのか、さらに、その管理の主体はどのようになるのか併せてお伺いし、次の質問に移ります。 次は、
住宅用火災警報器の更新についてお伺いします。
住宅用火災警報器の設置が義務化されてから、10年が経過しました。火災によって発生する煙を感知し、音や音声の警報を発し、火災の発生を知らせる
住宅用火災警報器の設置が義務化され、新築はもちろん、既存住宅を含めた全ての住宅に取り付けなければならない機器であります。また、設置から10年以上たったものは、電池切れや部品の劣化で反応しなくなるおそれがあるとお聞きしています。そこで、本市の
住宅用火災警報器の設置状況の現状をお伺いします。また、今後、
住宅用火災警報器の電池交換等更新が必要と考えますが、点検や交換方法が分からないといった声も聞いています。点検や交換の促進についての市の取組状況をお伺いし、次の質問に移ります。 次は、街路樹の管理についてお伺いします。 今年4月末に、他都市で、街路樹の桜が倒れ、乗用車に当たり、ボンネットが損傷した事故が報道されておりました。木が空洞化して、強風で倒れたようです。街路樹は、快適な住環境や道路景観に資するものと認識しておりますが、倒木など人身事故も全国で発生しているようです。そこで、改めて街路樹の効果についてお伺いします。 また、街路樹の管理や課題において、市民や地域から担当課にどのような相談や要望があるのか、また、どのような対応を行っているのか、併せてお伺いします。 市では、街路樹の維持管理に
街路樹維持管理計画を定め、計画的に整備を進めていると思いますが、南部地区も宅地造成から40年以上が経過し、車両や歩行者の妨げとなる街路樹が散見されます。市民や地域からの整備の声が多くなっていると感じていますが、
街路樹維持管理計画に定められている伐採や更新整備について、どのようなことを行っているのかお伺いします。 私は、市民や地域から要望が出てから剪定などの対応を行うのではなく、計画的な対応が必要だと思いますし、市内では大木化した街路樹が多く見られ、計画的な街路樹の配置や、樹種変更や更新などの対策が必要と考えます。今後の適正管理に向けた考え方をお伺いし、次の質問に移ります。 次は、北陸鉄道石川総線の四十万駅前広場についてお伺いします。 四十万駅は、通学や近隣の大企業へ通勤するために、朝晩と多くの市民の方々が利用する駅です。しかし、先日、利用者の方より、利用しにくいとの相談を受けました。早速現地に行くと、その場所は市道から駅構内までのアプローチが悪く、一部アスファルト舗装はあるものの、幅員が狭く、大部分が砂利敷きの敷地のために、雨水がたまり、歩きにくく、景観も悪いように感じました。土地の所有は北陸鉄道であり、路線そのものの存続が危ぶまれる状況だと聞いていますが、市民の方々が利用する駅であることを考えると、整備が必要であると感じます。近年、コロナ禍により利用者等が減少し、経営的にも大変なのかもしれませんが、歩きやすい歩行空間に加えて、
パーク・アンド・ライドの機能などを備えた駅前広場空間を整備することにより、利用者の方の利便性が向上され、利用率の向上にもつながるのではないかと思います。そこで、お伺いしますが、私は、四十万駅前の利便性向上のために、北陸鉄道と協議を行い、整備に向けた検討をすべきであると考えますが、市長に御所見をお伺いし、次の質問に移ります。 次は、流域治水についてです。 近年、気候変動により、激甚な水害が頻発しております。全国的に多くの被害が発生しています。本市でも例外ではなく、河川の氾濫や道路の冠水等の被害が発生しています。こうした状況を踏まえ、河川整備に加えて、流域内の行政、住民、企業等が協働して取り組む流域治水の取組が全国的に広がっています。その雨水対策として、既存施設の活用により、安価で早期に効果が期待される田んぼダムの取組が他都市で広がっています。田んぼダムとは、水田の排水口に、それより小さな穴の調整板などを取り付けることにより、大雨時に水田に降った雨を貯留しながら、時間をかけて少しずつ排水する取組で、雨水が集中する下流域での急激な増水を抑制する効果が期待されています。そこで、お伺いしますが、金沢市総合治水対策には、水田を調整池として活用する田んぼダムの取組について検討を進めていくと記載されていますが、現在どのような検討が進み、また、どのような取組がされているのかお伺いします。他都市では、田んぼダムの普及促進に向けた様々な支援策も打ち出し、取組が進んでいます。本市も田んぼダム導入に向けた支援に取り組むべきだと思いますが、市長に御所見をお伺いし、次の質問に移ります。 次は、少子化対策についてお伺いします。 本市では、令和元年10月から、国の制度を活用し、3歳以上の保育料が無償化となり、3歳未満の保育料については、令和3年9月分の保育料から、金沢市独自の制度として、保護者の所得及び保育施設等の同時利用の有無にかかわらず、第2子については2分の1相当額、第3子以降については無償化となり、保護者の方よりとてもありがたい制度であるという声を聞いています。この制度が昨年9月より実施され、8か月が経過いたしましたが、利用者よりどのような声があるのかお伺いします。 また、第1子の3歳未満の保育料については、現在、一定の所得者の支援策しかありません。子育て世代の方より支援の拡充を求める多くの声を聞いています。この年齢の保育料の負担軽減策への取組についてのお考えを市長にお伺いします。 また、今回の6月補正予算で、
児童クラブひとり親多子世帯支援事業費に対する支援制度について、拡充する予算が計上されています。保育園を卒業して放課後児童クラブへ通うことになると、利用者の負担分が増えるとの声を聞いていますので、よい制度であると思います。この支援事業費を拡充することになった経緯と、その市長の思いをお伺いします。 また、新たに
泉野福祉健康センターが8月に供用開始予定とお聞きしています。3階には子育て支援のためのこども広場のスペースが確保されるとお聞きしていますが、新たに完成する建物ですので、子育て支援機能の充実を図ることが、少子化対策にもつながると考えますが、市長に御所見をお伺いし、次の質問に移ります。 次は、電力の地産地消についてお伺いします。 電力の地産地消も、農産物の地域生産、地域消費と同じく、地域で生産された電気をその地域で消費することを意味します。電気は発電所から実際に使用される地域に送電されるまでの間に、送電ロスが生じます。せっかくつくった電気も、送電の間に少しずつ失われ、距離が遠ければ遠いほど送電ロスは高くなります。近年、電力の地産地消が注目され、全国的に取組が始まっています。地元でつくった電気をそのまま使用するため、送電の距離が短くなり、送電ロスを軽減することが可能です。そこで、本市で発電した環境価値の高い電力の地産地消についての取組をお伺いし、次の質問に移ります。 最後は、
再生可能エネルギーの活用についてお伺いします。 太陽光、風力、地熱、小水力、バイオマスといった
再生可能エネルギーは、温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、
エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で重要な低炭素の国産エネルギー源です。自然環境を生かした
再生可能エネルギーは、社会を維持し発展させていくために重要な電源です。日本国内の
エネルギー自給率は11.2%で、
エネルギー安定供給の観点からも、この改善を図っていくことも重要です。
再生可能エネルギーは、国産のエネルギー源であるため、
エネルギー自給率の改善にもつながります。そこで、お伺いしますが、本市では、この
再生可能エネルギーの有効活用について、どのような取組を行っていくのか、市長の御所見をお伺いし、私の質問を終わります。 御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手)
○高岩勝人議長 村山市長。 〔村山 卓市長登壇〕
◎村山卓市長 13番上田議員にお答えいたします。 初めに、防災に関わる人材あるいは防災力の向上についての御質問でございます。近年、全国各地で激甚化した災害が頻発しており、本市においても災害に備えることが重要課題であると捉えております。毎年開催される市民防災訓練や各種防災活動を通して、地域の自主防災会や防災士の方々など、多くの人材が育成されており、市民の協力の下、本市における防災力は年々向上していると認識しております。一方で、大規模な災害が発生した際には、自助、共助の下、防災のリーダーとして中心的な役割を担う地域人材の育成も必要であると考えており、今後とも各種防災活動を通じて積極的に防災意識の啓発を行い、レベルアップに努めていきたいと考えております。 続いて、地区支部要員につきましては、各校下・地区の避難所に、近隣に居住する職員数名を地区支部要員として事前に任命しております。災害が発生もしくは発生するおそれがある場合には、速やかに避難所に配置することとなってございます。地区支部要員は、避難所運営に必要不可欠な人材であると考えており、研修や職員の防災訓練などを通して能力の向上に努めてございます。引き続き、避難所の円滑な運営を目指して、防災意識や業務の習熟度の向上に努めてまいります。 続いて、町会長をはじめとする役員の方々につきましては、地域の防災リーダーとして災害時に力を発揮していただくことが重要であると考えております。新たな役員の方々に対して、改めて金沢かがやき発信講座などでの防災研修の機会を提供するなど、積極的に関わることで、地域防災力の向上に資するように努めてまいりたいと存じます。 災害時における企業の地域貢献の観点でございますが、本市では、共助を担う事業所も地域の一員として防災活動に協力していただくため、かなざわ災害時
等協力事業所登録制度を設けてございます。登録事業所には、災害時に必要な人材、物品、資機材や避難場所などの提供に協力いただいております。今後も制度の周知と登録の促進に努めるとともに、登録事業所には地域との連携を働きかけるなど、防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。 続いて、街路樹についての御質問でございます。適正な管理に向けて、健全に成長した大きな街路樹は、美しい沿道景観の形成や脱炭素化など、持続可能な環境社会に寄与することから、これまでどおり計画的に植え替えや樹種変更を実施するとともに、継続的に適正な維持管理を行い、住民の方々の理解を得つつ、さらに親しみを持っていただける並木道となるように努めてまいりたいと考えております。 四十万駅前広場について御質問がございました。この広場は北陸鉄道の所有であり、乗降客が歩きやすい環境の整備については、一義的には北陸鉄道が検討すべきものではありますが、他方、石川線の沿線地域における
パーク・アンド・ライド駐車場の確保など、石川線の利用促進に向け、どのようなことが必要か、沿線自治体や北陸鉄道など関係者とも研究をしてまいりたいと考えております。 田んぼダムについての御質問でございます。田んぼダムを普及促進し、取組を継続的に実施していくためには、作物の生産に影響を与えないことなど、土地所有者の理解と協力を得ることが不可欠でございます。
休耕田活用協働モデル事業では、地元生産組合に維持管理を委託しているところでございますが、まずはモデル事業の実践を通して本格導入に向けた課題の抽出や効果の検証を行うとともに、土地所有者の御意見や他都市の事例なども参考にしながら、どのような支援が必要なのかを含め、今後の在り方を検討していきたいと考えております。 続いて、少子化対策について、第1子の3歳未満の保育料に対する負担軽減策の御質問がございました。本市では、子育て世帯の経済的負担を軽減するため、保育料を国の徴収基準額よりも低く設定し、さらに24年連続で据え置いております。新たな負担軽減策は難しいと考えております。 また、独り親多子世帯の
児童クラブ利用料につきましては、
子ども生活応援プランを策定する際に実施した子育て世帯の生活実態調査におきまして、児童クラブの利用を控える理由に経済的理由を挙げる方が、独り親家庭ほど多く見られたということから、今回、独り親家庭に関する施策の充実・強化を図るため、児童扶養手当を受給する世帯に対し、第2子以降の
児童クラブ利用料に係る負担軽減制度を拡充することといたしました。コロナ禍が長期化する中にあって、誰もが安心して子どもを養育できるよう、引き続き仕事と子育ての両立を支援するための環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。 新しい
泉野福祉健康センターのこども広場は、平日に仕事を持つ親と子が触れ合う機会を増やすことができればという思いから、土曜日も開設することといたしました。また、
福祉健康センターの保健師がこども広場の保育士と連携して、子どもの健康や発達の相談などに応じることも可能でございまして、新しくなったこども広場が、親子の交流や育児不安の解消など、地域における子育て支援の拠点として充実するように努めてまいりたいと考えております。 本市で発電した環境価値の高い電力の地産地消につきましては、本市では、化石燃料によらず、ごみ焼却熱を利用して発電した環境価値の高い電力を東西の
環境エネルギーセンターや
戸室リサイクルプラザで使用するなど、電力の有効利用と地産地消に取り組んできてございます。加えて、市庁舎や金沢21世紀美術館などの市有施設に利用を広げていくことで、二酸化炭素排出量の削減と電力の地産地消をさらに推進してまいりたいと考えております。 最後に、
再生可能エネルギーにつきまして、これまで本市では、この設備の導入について市単独の助成制度を設け、支援してきてございます。また、公共施設において、防災拠点施設などでの太陽光発電や下水道施設でのバイオマス発電など、積極的に
再生可能エネルギーを活用しております。今年度からは、一般家庭で発電した
再生可能エネルギーによる電力を市有施設で活用するモデル事業を開始するほか、学校施設への太陽光発電設備の設置や下水道施設へのさらなる
再生可能エネルギー導入に向けた調査を行う予定でございまして、ゼロカーボンシティーの実現に向けた取組をさらに進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○高岩勝人議長 上野危機管理監。
◎上野浩一危機管理監 防災に関してお尋ねがございました。まず、地区支部要員と自主防災会との連携ですが、仰せのとおり、災害時には双方が協力して避難所運営を行うことが重要であります。そのため、地区支部要員に対し、地域の各種防災活動への積極的な参加を促すなど、連携強化を図ってまいります。 次に、本市では、防災士の育成に取り組んでおり、各地域から推薦を受けた方をかなざわコミュニティ防災士として登録し、御活躍いただいております。また、当防災士ネットワークが実施する研修会や訓練等を通じまして、地域防災力の強化が図られてきていると考えております。 次に、避難所についてでございますが、災害発生のおそれがある場合などには、夜間や閉庁日においても、地区支部要員や施設管理者等に指示し、小中学校等の指定避難所を開設いたします。なお、震度5弱以上の地震発生時には、地区支部要員等は指示を待つことなく緊急開設することといたしております。 避難所開設に当たりましては、地区支部要員等がチェックリストを用いて施設の安全を確認いたしますが、状況によっては応急危険度判定士を派遣し、安全確認を実施いたします。 一方、大規模な災害においては、交通網の遮断や地区支部要員自身の被災により、避難所に到達できないことも考えられるため、地域に開放している78か所の避難所につきまして、今年度、カードキーを自主防災会に配付し、確実な開設を目指すことといたします。なお、配付の際には、カードキーの使用方法と併せ、施設の安全確認事項についても丁寧に説明を行います。 最後に、蓄電池についてです。災害時の停電に備え、避難所における通信機器や防災資機材の電源確保のため、小中学校や公民館など89か所に、今年度から順次配備する計画です。 車輪や取っ手がついた可搬型を選定しており、配置場所や管理につきましては、施設管理者や避難所の運営主体となります自主防災会と協議を行いながら配備を進めてまいります。 以上でございます。
○高岩勝人議長 蔵消防局長。
◎蔵義広消防局長
住宅用火災警報器の設置状況についてお尋ねがございました。令和3年6月1日時点における本市の設置率は87.5%であり、全国平均の83.1%よりも高い設置率となっております。 次に、点検や交換の促進についての取組状況についてお尋ねがございました。
住宅用火災警報器の点検や交換につきましては、これまでも毎月10日を市民一斉点検デーと定め、火災予防運動などを通じ、消防団や婦人防火クラブと連携した広報を実施してきたところでございます。今年度は、新たに
住宅用火災警報器の販売や取付けができる電気小売店などから、普及に協力していただける事業所を募集し、9月には消防局のホームページなどにリストを公表することとしており、市民の皆様に効果的に活用していただくことで、点検や交換の促進につなげてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○高岩勝人議長 坪田都市整備局長。
◎坪田英孝都市整備局長 街路樹の管理についてお答えいたします。まず、街路樹の効果につきまして、御指摘のとおり、夏の日差しを和らげ、騒音の低減や周囲の気温上昇を抑えるなど、地球温暖化防止にも役立ち、快適な住環境を形成するとともに、道路景観の向上や季節感、潤いをもたらす効果がございます。また、安全で円滑な交通を確保するため、車両運転者の視線誘導機能がありますほか、防風や火災時の延焼防止など、防災面での効果も期待できると考えております。 次に、市民からの相談や要望といたしましては、道路標識や照明灯にかかる枝や葉の剪定、害虫の駆除のほか、落ち葉の処理、根が張ることによる歩道の段差などがございます。その対応といたしましては、路線や樹種に応じた定期的な剪定を行うとともに、通行に支障がある枝などの臨時的な剪定も実施するほか、早期の害虫駆除や根切りによる歩道の段差解消など、適正な管理に努めているところでございます。また、落ち葉については、大通りを中心に道路清掃車によりまして清掃を実施しておりますが、付近にお住まいの方々や商店街の各種団体の皆様におかれましても、御協力いただいていることに感謝を申し上げたいというふうに思います。 次に、維持管理計画についてのお尋ねがございました。平成26年度に改定した
街路樹維持管理計画に基づいて、樹勢が衰えたり樹形が不良となった街路樹が見られる路線におきまして、例えば、令和元年度と2年度にかけて四十万新庄線で実施しましたように、植え替えや樹種の変更などを実施しているところでございます。加えまして、樹木は生育環境によりまして成長が異なってきますので、市内全路線を2年に1回の頻度で定期点検を行い、その状況に応じて適宜植え替えや樹種の変更を実施しているところでございます。 以上でございます。
○高岩勝人議長 坂本土木局長。
◎坂本敦志土木局長 金沢市総合治水対策にあります水田を調整池として活用する田んぼダムの検討と取組の状況について質問がございました。頻発・激甚化する水害に対し、近年、国では流域治水を推進しておりますが、本市では、これまでも河川改修による治水対策のほか、雨水貯留、浸透施設の設置などの流域対策、土地利用対策や減災・水防対策を4つの柱とする総合治水対策に取り組んでいるところでございます。御指摘の田んぼダムの検討につきましては、土地利用対策の一つといたしまして、本市でも昨年度より
休耕田活用協働モデル事業として開始したところでありまして、具体的には、市街化区域では近岡町、市街化区域外では石黒町をモデル地区と選定し、維持管理につきましては、地元生産組合に委託しておるところでございます。 以上です。
△質疑・一般質問(続き)
○高岩勝人議長 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 2番荒木博文議員。 〔2番荒木博文議員登壇〕(拍手)
◆荒木博文議員 発言の機会を得ましたので、自由民主党金沢市議員会の一員として、以下数点にわたり質問させていただきます。 1つ目の質問は、医療的ケア児への支援についてです。 4月下旬に、シネモンドにおいて、映画「帆花」が上映されました。生後すぐに脳死に近い状態と宣告され、生きていくためには人工呼吸器が欠かせない西村帆花さん。両親と家族3人で過ごす生活にカメラが寄り添います。常に見守りが必要な帆花さんとの生活は、誰にでもできることではないですが、両親にとっては当たり前で普通のこと。外出や絵本の読み聞かせ、お風呂に入れ、呼吸をする。ありふれた日常の中で積み重なり、育まれていくものがあります。体が動かなくても、言葉を発することがなくても、触れ合うことで心が通じ合い、満ちていきます。我が子の成長を喜び、慈しむ両親の姿と、その日々の営みを見詰めたドキュメンタリー映画でありました。上映に先立ち、石川県出身の國友勇吾監督と、重症心身障害児の親を支援する市民団体の皆様と共に、村山市長を表敬訪問させていただきました。この映画は、全国各地で順次公開されるとのことで、医療的ケアが必要な子どもの日常生活を一人でも多くの方に知っていただくことは、意義あることだと思っています。國友監督は、公務多忙の中、公開初日に映画館に足を運び鑑賞いただいた村山市長に感激しておりました。まずは映画「帆花」を鑑賞し、何を感じたのか。市長に感想をお聞きします。 さて、昨年9月に、医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が施行されました。いわゆる医療的ケア児支援法であります。昨年の6月定例月議会において、石川県が養成研修を行う医療的ケア児等コーディネーターの活用について質問をさせていただきましたが、今議会には、医療的ケア児等コーディネーターを児童の家庭や病院に派遣する事業費が計上されています。そこで、本制度が果たす役割について改めてお伺いします。 必要な支援につなげていくためには、当事者の声や要望をしっかりと受け止めていただく必要があり、医療的ケア児等を支援する市民団体との連携の在り方について御所見を伺います。 次に、いしかわ医療的ケア児支援センターとの関わり方についてお尋ねします。医療的ケア児支援法において、医療的ケア児に関する相談をワンストップで受入れする相談支援センターの設置は都道府県の責務となります。石川県は、いち早くいしかわ医療的ケア児支援センターを国立病院機構医王病院内に4月に開設し、子どもや御家族がいつでもどこでも相談できる地域づくりに着手しました。医療的ケア児への支援に当たり、いしかわ医療的ケア児支援センターとどのように連携していくのかお伺いします。 次に、福祉健康センターの赤ちゃん訪問についてお聞きします。本市は、生後3か月頃までの全世帯の赤ちゃんとお母さんを家庭訪問し、健康状態の確認や育児・産後などの相談に応じる赤ちゃん訪問を実施しておられます。重度障害のある赤ちゃんを授かった親は、障害の事実を受け止められない、子どものケアで情報収集する時間や心の余裕がないといった事情から、早期の支援が届かないケースが多い実態を、医療的ケア児を実際に育てているお母さん方から、自身の経験に基づきお話を伺っています。厚生労働省が令和元年に実施した医療的ケア児者とその家族の生活実態調査によれば、医療的ケア児の家庭の抱える生活上の課題については、低年齢ほど課題を感じている家庭が多い。ゼロ歳から2歳の家庭においては、ほかの年齢と比較して、全く手が離せず、預け先もないという課題を感じている家庭が多いと報告されています。重い障害を持って生まれた我が子の生活相談支援と、一人で悩み苦しむ母親の心を優しく包み込む最初の機会が、保健師による赤ちゃん訪問時ではないでしょうか。ある母親の一人が、障害のある我が子を産んだことで悩んだ過去を振り返り、保健師が親身に相談を聞いてくれたおかげで今の私がいると言っていました。それだけ母子にとり保健師は重要な役目を果たしています。そこで、赤ちゃん訪問の際に、医療的ケア児においては、具体的にどのような相談対応をしているのかお伺いします。あわせまして、医療的ケア児の場合は、医療的知識や関係する支援機関との調整など、専門性が高い能力が求められるかと思いますが、保健師の専門知識の習得や相談技術の向上を図るために、どのような取組がなされているのかお伺いします。 次は、医療的ケア児への保育所への受入れについてお尋ねします。医療的ケア児支援法では、受入れ体制の拡充等に向け、医療的ケア児が在籍する保育所、認定こども園等に対する支援や措置を講ずるものと定めています。まずは、市内の官民保育所において、医療的ケア児を受入れしている保育所の現状をお聞きします。保育所設置者は、医療的ケア児の受入れをする際には、保健師や看護師、喀たん吸引等を行うことができる保育士等の配置が必要となります。今後の受入れ体制づくりと民間保育園への支援について、本市の方針をお伺いします。 医療的ケア児を兄弟姉妹に持つヤングケアラーへの支援についてお聞きします。医療的ケア児を育てている母親からは、障害を持つ兄弟姉妹の日常生活での見守りや世話により、勉強時間が確保できない、習い事に行けない、遊びができない、友達ができないなどの悩みや将来への不安を口にしています。本市は、学識経験者や教育、地域福祉関係者、介護及び障害分野の委員で構成するヤングケアラー支援に関する検討会を設置され、支援機関を対象とした意識調査を行い、支援策を検討されると伺っています。自分自身がヤングケアラーであるという認識がないケアラーや、誰にも相談できないケアラーが多いと言われる状況の中で、どのようにアプローチしていくかは課題であると思いますが、ぜひこの機会に、ヤングケアラーの当事者の声や思いを今後の支援策に反映していただきたいと考えています。そこで、医療的ケア児や病気の家族をケアする兄弟姉妹など、ヤングケアラー当事者の生の声を聞き、そのニーズを施策に反映していくことは考えておられるのか、お伺いします。 次に、共生社会を推進する取組について質問いたします。 心身障害福祉の父と称される糸賀一雄氏は、日本の社会福祉の実践家であり、知的障害のある子どもたちの福祉と教育に一生をささげた、戦後日本の障害者福祉を切り開いた第一人者でもあります。重度の障害を持っていても、人間としての生命の展開を支えることが重要であるとの理念の下に、「この子らを世の光に」との言葉を残しています。重度の障害を持つ子どもたちが、あるがままの姿で普通に暮らすことができるノーマライゼーション社会、障害の有無に分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しながら共生する社会を構築していかなければなりません。今議会において、共生社会を推進するための宣言の実施や、共生社会を促進する事業者認定制度などを盛り込んだ、心のバリアフリー推進費が提案されています。障害のある人を理解し、配慮する共生社会の実現に向けて、市長の決意をお聞きします。あわせて、昨年6月定例月議会で私が提案させていただきましたが、障害者基本法に定める12月9日の障害者の日に宣言を実施するおつもりはないか、再度お聞きいたします。 次は、スポーツ共生社会推進事業費についてお伺いします。昨年開催された東京パラリンピックは、障害の有無や多様性を認め合う共生をテーマとして開催されました。緊急事態宣言中の開催であり、無観客での開催、学校連携観戦プログラムが縮小されるなど、新型コロナウイルス感染症による影響を受けた大会ではありましたが、障害をハンデとしないアスリートの活躍は、日本国民の障害に対する理解を深め、共生社会の実現に向け大きな一歩を踏み出すきっかけとなったと思っています。本市ゆかりの車椅子バスケットボールやボッチャの選手の大活躍により、小中学校においても、障害者スポーツを体験する機会がつくられるなど、大きな効果がありました。鉄は熱いうちに打てとは申しますが、今回、パラスポーツ体験イベントを開催するなどのスポーツ共生社会推進事業費が計上されています。障害のある方もない方も一緒に楽しめるボッチャ大会や、障害のある方が案内するまちなかツアーの実施などが予定されていますが、530万円とかなり高額な予算であり、大規模な事業であることが推測されます。本事業における具体的な内容と費用対効果をどのように考えておられるのか伺います。 障害者スポーツの高まりが影響してか、心身に障害を持つ方や高齢者、子どもなどが一緒に参加・競技できるように、ルールや用具を組み合わせたアダプテッド・スポーツやゆるスポーツが注目されています。金沢市スポーツ推進計画には、障害のある人とない人が共に参加するゆるスポーツ等の普及を新たな施策に掲げておりますが、地区公民館などの地域活動や市内小中学校においても普及に努めていただきたいと考えていますが、今後の推進計画についてお伺いいたします。 次に、公民館活動における障害のある方への合理的配慮の提供についてお伺いいたします。金沢方式と呼ばれる地区公民館は、市民にとり一番身近な学習の場であり、コミュニティーの場でもあります。障害のある方が、気軽に公民館に足を向ける環境を整備していくことは、共生社会を実現する上で重要なことであると考えています。何もお金をかけて施設を整備する必要はなく、障害の特性に応じた合理的配慮の提供に努め、障害のある人も行事に参加できるよう配慮していただくことが求められます。地域に根差した公民館で、今後こうした機運が高まることを大いに期待しています。中央公民館及び地区公民館において、障害のある方の生涯学習活動を促進するために、これまでにどのような取組がなされてきたのか、障害のある方に積極的に公民館活動に参加してもらうために、今後、どのような手立てを講じていくのか、教育長の考えをお聞かせください。 最後は、インクルーシブ公園として再整備をしている玉川公園についてお尋ねします。昨年の9月と12月定例月議会で質問させていただきましたが、再度、質問させていただきます。まずは、障害の有無にかかわらず誰もが楽しむことができるインクルーシブパークとしての完成が待ち遠しい玉川公園の整備の現在の進捗状況について伺います。この公園の売りは、当然のことながらインクルーシブであることでありますが、市民から見ると聞き慣れない言葉であり、言葉の理解を浸透させていくためには、しかるべき広報戦略も必要になるのではないかと思っています。そこで、公園のリニューアルオープンに当たっては、どのような情報発信を考えておられるのかお聞きします。 何よりインクルーシブであることを理解してもらえるよう、市民と公園をつなげる親和力のある愛称が必要であると考えています。山野前市長からは、愛称について、研究課題とする旨の答弁をいただいていますが、親和力を公約に掲げる村山市長に、愛称の募集の是非をお尋ねしまして、次の質問に移りたいと思います。 次は、避難行動要支援者支援体制整備費について質問させていただきます。 豪雨による河川氾濫等による水害や、大規模な地震など、近年、全国各地で大規模災害が増加しています。幸いなことに、本市は災害が少ない地域と称されることもありますが、災害対策は待ったなしで取り組んでいく必要があります。昨年、災害対策基本法の改正に伴い、本市は、個別避難計画の作成等に向けて、避難行動要支援者等支援体制検討会を発足し、支援が必要な高齢者や障害のある人への支援体制の在り方を検討しておられます。昨年の検討会においては、計画の作成スケジュール、対象者の範囲の設定、避難行動要支援者名簿の対象者の見直し等に着手されるようにお聞きしておりますが、まずは、これまでに開催した検討会の評価と、現在の進捗状況について伺います。 お一人お一人個別に避難計画を策定していくということは容易ではなく、例えば災害の規模や種類によっても、避難の方法や手段が変わることも想定されるほか、要支援者には重度介護が必要な方、医療的ケアが必要な重度の障害を持つ方や難病などをお持ちの方などいらっしゃいますので、症状や特性に応じて避難対応していくことは、地元の自主防災組織のみでは限界があると感じています。超高齢化社会と言われる今日、要支援者は増加していく一方であり、その仕組みづくりは大変難しいのではないかと懸念しています。昨年から継続して検討会で議論し、課題が明確になってきたかと思いますが、個別避難計画の策定においての具体的な課題は何かお尋ねします。 避難個別計画の策定に当たっては、今後の検討会において十分に議論を重ねられることとは思いますが、実務に当たる自主防災組織を持つ地域への情報提供や説明、協議の機会を大切にしていただきたいと考えています。村山市長が掲げる市民の暮らしを守る親和力が示すように、本市の強みである地域コミュニティーの力を生かしながら、行政と一緒に知恵を絞りながら、市民の安全・安心の暮らしを支えていく必要があります。そこで、地域関係者への説明・協議については、どのようにお考えかお伺いします。 今議会には、避難行動要支援者支援体制整備費が示され、介護支援専門員などの福祉専門職が個別避難計画を作成するモデル事業を実施する予算が計上されていますが、具体的な事業内容及び計画についてお尋ねし、私の質問を終了いたします。 御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手)
○高岩勝人議長 村山市長。 〔村山 卓市長登壇〕
◎村山卓市長 2番荒木議員にお答えいたします。 映画「帆花」の感想でございます。私は、医療的ケアを必要とする子どもを有する友がおりまして、その友人夫妻がいつも明るく振る舞っていたというか、明るく見えた。それが、子どもを持ってつらいだろうなという外からの目線とはまた違って、その方が、その友が幸せに見える。これが不思議でございました。そんな中、今回、帆花さんと、その我が子を慈しむ両親との笑顔あふれる幸せな日々の暮らしが描写されておって、人間の幸福とは何かということを改めて感じるような、そういった映画でございました。本市のノーマライゼーションプラン金沢2021においては、医療的ケアが必要な子どもたちに対する支援強化を目的に、施策体系として、豊かに育つを重点施策に掲げております。この映画を鑑賞して、支援への思いをさらに強めたところでございます。 医療的ケア児等コーディネーター派遣事業についてですが、これまでにも医療的ケアを要する子どもの御家族からは、医療的ケア児特有の悩みや支援サービスなどについて、どこに相談すればよいかというお声をお聞きしております。本事業は、こうした家族の切実な声に対して、医療的ケア児等コーディネーターを病院や家庭に派遣し、退院後の生活についての相談を受けたり、必要なサービスの利用調整などを行うこととしております。在宅生活や幼児教育、就学など、子どもの成長・発達の過程における医療的ケア児特有の課題に対して、関係機関と連携しながら切れ目のない支援に努めていきたいと考えております。 また、今回お諮りしている医療的ケア児支援拡充事業では、医療的ケア児等コーディネーターが中心となって、御本人と御家族や支援者、関係団体と情報交換や交流を行う研修会を開催することとしておりまして、その中で、医療的ケア児等を支援する市民団体と連携しながら、当事者の声や要望を把握していきたいと考えております。 また、いしかわ医療的ケア児支援センターは、医王病院内に開設されましたことから、こちらは医療的な支援を出発点として、必要なサービスの情報提供や助言を行う一方で、我々の医療的ケア児等コーディネーターは、相談支援事業所に所属している相談支援員として、多分野にわたる支援サービスの利用調整を行ってございます。それぞれの強みを生かしながら連携していきたいと考えております。 続いて、保育所での受入れの体制づくり等について御質問がございました。医療的ケア児もほかの子どもたちと同様に、健やかな成長・発達のために、一人一人の発達・発育状況に応じた保育を提供することが重要と考えております。一方で、保育所等においては、医療的ケア児に保育・教育を行う場合、安全な医療的ケアの実施、あるいは体調の変化に対する迅速な対応が必要になります。設備の改修や看護師等の配置など、受入れに当たって解決すべき課題について、引き続き関係機関と議論を重ねているところでございます。 ヤングケアラーにつきましては、今回設置した検討会は、当事者となる子どもたちの声を反映した支援策の検討ができるように、日常的に子どもと接している教員や、実際に介護を行っている子どもとの交流を通して調査研究を行っている学識経験者などによって構成しております。本市としても、検討会での議論を踏まえ、子どもの気持ちにしっかりと寄り添いながら、ヤングケアラーの心身の負担を軽減し、子どもらしい生活を送れるような施策を検討したいと考えております。 共生社会の実現に向けて、昨年改正された障害者差別解消法では、法施行後、全ての事業者や団体に対して、障害のある方の移動手段や意思疎通などにおける合理的配慮の提供が義務づけられております。本市では、法の施行に先立ち、差別の解消と障害のある方への配慮を促進するため、共生社会を推進するための宣言を行うことを予定しております。この宣言により、強く明確な意思を持って、共に生きるまち金沢の実現を目指していきたいと考えています。なお、その宣言する日程や文案等の詳細につきましては、金沢市障害者施策推進協議会において協議していきたいと考えております。 続いて、スポーツ共生社会推進事業費につきまして御説明いたします。昨年度、中間見直しによって改定した金沢市スポーツ推進計画では、障害のある人とない人が共にスポーツに親しむ機会の充実を、新たな施策として取り組むことといたしました。今年度、小学校において、ブラインドサッカーの体験学習プログラムを実施することとしておりまして、今後も多様なスポーツに共に参加する機会の提供に努めてまいりたいと考えております。 続いて、玉川公園の愛称についてでございます。市内の公園には、地域の方々が独自で愛称で呼ぶ公園もございます。一方で、玉川公園については、玉川図書館、玉川こども図書館がございますし、また、玉川公園自身、長らくこの名称が親しまれております。リニューアルオープンに当たって、愛称を募集するということは考えておりません。今回のリニューアルによって、インクルーシブ公園としての機能を含めて、地域の方々が親しみを込めてより愛着を持っていただける公園として利用いただけることを期待したいと考えております。 続いて、避難行動要支援者の個別避難計画でございます。災害発生時に個別避難計画が有効に機能するためには、要支援者の避難に協力していただく自主防災組織など、避難支援等関係者や地域支援者の御理解が必要でございます。検討会での議論が進み、見直しの方向性がある程度固まった段階で、地域関係者にも協力を求めてまいりたいと考えております。 また、今後予定しているモデル事業につきましては、居宅介護支援事業所1か所と、障害者基幹相談支援センターにおいて、介護支援専門員等が実際に個別避難計画の作成を行うものでございます。計画作成に本人の病状や障害などを把握している福祉専門職が携わることで、より実効性のあるものができると考えており、まずはこのモデル事業により、計画作成の本格実施に向けた課題を明らかにしてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○高岩勝人議長 高柳福祉健康局長。
◎高柳晃一福祉健康局長 初めに、医療的ケア児への支援について、まず、赤ちゃん訪問の際の相談対応についてですが、赤ちゃんがいる家庭に全戸訪問いたします元気に育て!赤ちゃん訪問事業におきまして、医療的ケア児のいる家庭に対しましては、福祉健康センターの地区担当保健師が直接訪問することとしております。子どもの健康状態を確認するとともに、お母様の思いや悩みを傾聴しまして、具体的なニーズを引き出して、必要な支援サービスにつなげるように努めているところです。また、1回限りの訪問だけではなく、担当の保健師が継続して関わりを持ち続けているところでございます。 次に、医療的ケア児を訪問する保健師の専門知識の習得や、相談技術の向上への取組についてでございますが、訪問する保健師は、県が主催する医療的ケア児支援連絡会、あるいは医療的ケア児の治療や看護に当たっている医療関係者の研修会などに参加いたしまして、知識や情報の取得、それから関係者とのつながりをつくっているところでございます。また、
福祉健康センターにおけるこれまでの事例の共有なども行いまして、医療的ケア児をはじめ障害のある子どもさんと保護者の方の相談支援の技術向上に努めているところであります。 続きまして、避難行動要支援者支援体制整備費についてです。まず、避難行動要支援者等支援体制検討会の評価と、現在の進捗状況についてですが、検討会はこれまで4回開催いたしまして、災害発生時における避難行動要支援者名簿の活用や、令和2年度と3年度に4地区において行いました個別避難計画作成モデル事業の成果など、本市の現状について確認してまいりました。その結果、避難行動要支援者名簿に搭載されている約2万9,000人の個別避難計画を一度に作成することは不可能であることから、国の指針に基づきまして、本人の避難能力等に着目して、優先度の高い方から順次計画を作成することとしました。現在、優先度の在り方や、一律75歳以上としている現在の対象者の見直しなどについて検討しているところであります。 次に、個別避難計画の策定におけます具体的な課題についてですが、計画の作成におきましては、避難所への移動手段、それから近隣住民など地域支援者の確保が最も大きな課題でございます。また、避難行動要支援者の状態を的確に把握する必要がございまして、身体機能の衰えなど、本人の避難能力の変化に対応した見直しも将来的に必要になると考えております。 以上です。
○高岩勝人議長 藤木こども未来局長。
◎藤木由里こども未来局長 医療的ケア児の市内官民保育所における受入れ状況でございますが、恒常的に医療的ケアを受けることが不可欠である児童を受け入れている施設はございますが、たんの吸引など医療的ケアそのものを保育士が行っているという実例はまだないと伺っております。 以上でございます。
○高岩勝人議長 東文化スポーツ局長。
◎東利裕文化スポーツ局長 スポーツ共生社会推進事業の具体的な内容と、費用対効果についての質問にお答えいたします。ボッチャや車椅子バスケットボールなどのパラスポーツ体験イベントを予定しているほか、心のバリアフリーイベントとしまして、下肢障害をお持ちの方が金箔や友禅で彩られた義足でのファッションショーを行う予定でございます。そのほか、実際に車椅子に乗って、車椅子目線でのまちなか案内ツアーを実施するなど、障害がある方もない方も楽しめるイベントを開催してまいります。これまでパラスポーツに関わりのなかった方や、興味はあるけれども体験する機会がなかった方に、広くイベントなどに参加していただくことで、共生社会の実現に向けた理解が深まる効果があるものと期待しております。 以上です。
○高岩勝人議長 野口教育長。
◎野口弘教育長 公民館における障害のある方への合理的配慮の提供についてお尋ねがございました。本市では、公民館長及び公民館職員に対しまして、障害のある方への合理的配慮に関する研修を開催いたしますとともに、施設のバリアフリー化につきましても、施設の状況を考慮しながら、支障がないように順次整備に取り組んできております。また、地区公民館におきましては、成人式などの行事の実施に当たり、手話通訳者の配置や印刷物の点字化などについて対応しております。引き続き、障害の有無を問わず、参加しやすい行事の企画と積極的な情報発信に努めるよう求めてまいります。 以上でございます。
○高岩勝人議長 坪田都市整備局長。
◎坪田英孝都市整備局長 玉川公園の整備の進捗状況についてのお尋ねがございました。玉川公園の再整備につきましては、昨年度行いました実施設計に基づきまして、現在、中央小学校の外構工事完了後に速やかに再整備に着手できるよう準備を進めているところでございまして、年度内の完成を予定しております。 次に、公園のリニューアルオープンに当たっての情報発信といたしまして、市のホームページや公式LINEなどのSNSによる発信のほか、完成式典の開催を通しまして、市民に広くお知らせしたいと考えております。加えまして、特別支援教育等に関わります方々と連携いたしまして、インクルーシブ機能を有する玉川公園の効率的かつ積極的なPRをしていきたいと考えております。 以上でございます。
○高岩勝人議長 換気のため、しばらくお待ちください。 〔議長退席、副議長着席〕
○坂本泰広副議長 8番熊野盛夫議員。 〔8番熊野盛夫議員登壇〕(拍手)
◆熊野盛夫議員 3年ぶりに開催された市祭である百万石まつりも、晴れ渡る爽やかな天候に恵まれ、多くの市民の皆様、関係各位の皆様の御尽力のおかげで無事に終わりました。4日土曜日に開かれた百万石行列の際には、村山市長も、相川副市長や議長、副議長、そして市職員の皆様と並んで、多くの行列参加者に手を振り、激励する姿を見て、村山市長の金沢新時代が始まったんだなと、加賀鳶はしご行列のまとい振り参列者の一人として感じた次第です。 こんにちは。創生かなざわの熊野盛夫です。 私自身、幸せな気持ちで百万石行列を終えましたが、その後、何人かの行列を観覧された市民の方から、百万石行列の主役である利家公、お松の方がお通りになられる際、撮影禁止の立て看板が現れ、撮影禁止を呼びかける声が沿道に響き渡り、「興ざめやったわ」といった声や「あれは何や」といった質問が寄せられました。私自身はその現場を見ていなかったので、判別がつかないと思っていましたが、後日、地元紙に掲載された記事を基に、SNSで市民の皆様から御意見を求めました。予想以上に反響が大きく、多くの市民の皆様から御意見をいただきました。それは、この祭りに対する多くの市民の思いがあふれ出せばこそと感じています。しかるべきタイミングでの分かりやすい総括を求めて、質問に入ります。 親和力、ハーモニーをモットーにうたう村山市長は、市長選を通じて、文化に尽力する気持ちを強く訴えてこられました。御自身もフルート奏者として音楽を奏でられるとお聞きしていますが、まず、市長の文化に対する思い、文化におけるキーワードについてお聞かせください。 次に、金沢文化振興財団の人員配置についての質問です。金沢文化振興財団は、本市が誇る金沢三文豪の泉鏡花、徳田秋聲、室生犀星各記念館をはじめ、鈴木大拙館、前田土佐守家資料館、安江金箔工芸館、金沢蓄音器館、金沢湯涌江戸村、谷口吉郎・吉生記念金沢建築館など、16の施設と3つの茶室を管理しています。これらの文化施設を有することは、本市文化施策の大きな強みではないかと思われます。財団の人員の内訳は、プロパー職員が2名、市役所からの職員2名、兼務の学芸員、嘱託職員各1名、理事長、事務局長となっています。この体制は、財団設立以来ほぼ変化がないとお聞きいたしております。また、財団内において、各館の担当はプロパー職員と市役所からの職員の4名で分担し、財団としての仕事もほぼ4名で対応され、学芸活動である学芸員実習の受入れ事務や、研究紀要に関わる事務などに関しては、兼務の学芸員が担当されているとお聞きしました。それは、新幹線開業による来客数の増加や、新たな施設の増加に対しても対応がなされてこなかったことを意味していると思われます。文化振興財団は、文化都市金沢の要とも言える多くの施設を管轄し、まとめています。また、来年は石川県において、国民文化祭も開催されます。それらの点も踏まえ、アフターコロナを見据え、文化振興財団の人員増についてお考えをお聞かせください。 また、コロナ禍以前において、金沢マラソンの際、開催されるナイトミュージアムについて、マラソン当日は過去の入館者数が極めて少ないとの理由で、開館しないとの取決めがあったとお聞きしていますが、今年はマラソン当日も開館する方向性が示されたとお聞きしましたが、各館においても人員配置が厳しい状況でのマラソン大会当日開館に至った理由と、そのプロセスについてお示しください。 また、文化は時間をかけて築かれるものであり、じっくりと腰を据えて取り組む必要があります。その点において、文化振興財団に市から派遣する職員も、できるだけ長く、また、財団への配置転換の希望を積極的に提出する職員であれば、各館に来訪する市民や世界からの訪問客もより満足し、それがさらに金沢ファンの増加につながり、さらなる金沢のまちの魅力の向上へとつながるのではないかと思われます。文化振興財団に派遣する市職員の長期化について、また、財団への転任希望者の積極的な登用について、お考えをお聞かせください。 また、学芸員に対し、今以上の活動を求めるのであれば、事務局の人員を確実に増やし、もっと学芸業務に専念できるようにする体制の構築が必要ではないかと思われます。また、市長が文化事業に力を入れようと考えているのであれば、その前に財団の仕組み、職員が働きやすい環境を整えていただくことが何よりも必要ではないかと思われます。財団プロパーの職員が増員されれば、精神的余裕ができ、文化財団としての事業への発想や提案がもっと生まれるのではないでしょうか。財団、各館、本市文化政策課の美しいハーモニーが奏でられることを願って、次の質問に入ります。 次は、来月、金沢芸術創造財団内に立ち上がる金沢アーツカウンシルについての質問です。アーツカウンシル推進の草分け的存在である劇作家平田オリザ氏は、アーツカウンシルの目的の一つに、各地域において文化と教育に力を入れることからのIターン・Uターンを目指しています。芸術活動で居場所をつくり、人とつながり、希望を持って新たな可能性を創造することができれば、まちの活性化につながります。市民の芸術活動に関する相談をワンストップで受け止め、対応する金沢アーツカウンシルも、団体・個人の枠を超えて、その可能性の広がりを感じさせてくれる明るい施策ではないかと思われます。市長の金沢アーツカウンシルについての思いと何を目指すのかについてお聞かせください。 また、平田オリザ氏は、文化における公的支援の際に大切なこととして、金は出すが口は出さない、いわゆるアームズ・レングスの原則を第一に挙げておられます。この点についてもお考えをお聞かせください。 次に、子どもの文化政策についての質問です。今議会、補正予算において、子ども文化体験ワールド開催費を計上いたしております。この事業の狙いについてお聞かせください。 子どもが文化を体験し、その経験を生かし、文化的な人生を謳歌していくことは、すばらしいことだと思われます。しかし、3人のお子さんを育てておられるあるお母様から、「子どもが増えれば増えるほど生活が苦しくなっていく。子どもに習い事をさせたくても、とても厳しい」、そんな声をいただきました。将来の金沢を、世界をしょって立つ子どもたちの減少はゆゆしき問題です。子育てに一生懸命なお母様、お父様に寄り添ってこその少子化対策ではないかと思われます。学習であれ、野球、サッカー、水泳などのスポーツであれ、音楽であれ、絵画教室等の文化教室であれ、子どもたちの習い事に対し何らかの手当があってもよいのではないかと思われますが、いかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。 文化に関する最後の質問は、世界に誇る文化都市金沢推進本部設置についてです。そのネーミングからして、市長の文化に対する思いの詰まったものになると思われますが、その真意についてお尋ねいたします。また、子ども習い事手当等の提案ではありませんが、子どもの文化施策との関連についてもお尋ねいたします。 次は、公共交通の議論についてお尋ねいたします。 日本は既に少子高齢化・人口減少局面に突入し、本市も超高齢化・人口減少局面に入ってまいりました。しかもこの流れは、今後約20年間続くと、国立社会保障・人口問題研究所は予測しております。そのような状況で、行政において最も厳しい議論が必要なのは、公共交通についてではないかと思われます。本市の交通戦略も長年にわたり議論を続けてまいりました。また、本市も、まちなかの少子化・人口減少は特に顕著で、ドーナツ化現象という言葉だけで片づくものではありません。学校の統廃合も進み、市内各地域の居住者数のバランスも数十年前とは大きく異なってきました。それでも市内中心部は変わらずふらっとバスが運行しています。これまで本数を減らす等の対応もされ、今議会ではふらっとバス利用促進対策費として、まちなかでの買物客に対するお帰りバス券の進呈が諮られています。もちろんこれらの施策も大切ですが、郊外にお住まいの高齢者からは、「うちらのまちには免許返納者がたくさんおるんや。バスで移動したら、乗換えで行く場所はとんでもなく高くつく。たくさん返納者はおるんやから、ふらっとバスを走らせてや」といった御意見や、「金沢市はデジタル、デジタルと言うんやったら、どのまちに免許返納者がどれだけおると、データでしっかりつかんで対応してほしいわ。早うせんかったら、わしらはもうあの世へ行ってしまうわ」、そのような御意見もいただきました。公共交通の合理的で画期的な方策を立てるために、免許返納者の居住データの活用についての本市のお考えをお聞かせください。もし、データ活用について、既に計画がございましたら、タイムスケジュールについてもお示しください。 次は、市内バイクの駐車場の状況と方向性について質問いたします。 先日、日の出とともに太平洋岸などから出発し、日没までに千里浜なぎさドライブウェイのゴールを目指すバイクイベント、サンライズ・サンセット・ツーリング・ラリー、通称SSTRが、5月21日から28日までの期間行われました。最終日は3,150台が到着し、10回大会の今年は、過去最多の合計9,000台がゴールしました。新聞報道等でも大きく取り上げられ、能登地方の活性化に大きく寄与している様子が流れました。まず、このバイクイベントについて、市長の所感をお尋ねいたします。 このイベントを機に、市内在住のバイク乗りの方から、御質問と御提案をいただきました。新幹線開業で本市が注目される中、全国のバイカーも当然金沢市を注目している。せっかく千里浜まで全国各地からたくさんのバイカーが集う流れができているので、バイクの駐車スペースを充実させることができれば、金沢での宿泊者増につながるのではないかという御提案です。魅力的なまちだけれども、駐車しにくいので、泣く泣く素通りしているといった御意見もいただいているとのことでした。一朝一夕に進む話ではないかと思われますが、本市のバイク駐車場の拡充についてのお考えをお聞きいたします。また、市内のバイク通勤者からも、駐車しやすい場所での新たな駐車場の開設を求める声もいただいております。現在のバイク駐車場の利用者の状況についても併せてお尋ねいたします。 次の質問は、学校図書館司書の拡充についてです。 まず、市長の読書についての所感をお尋ねいたします。前金沢市長の山野氏は、御存じのように子どもの読書の重要性を強く認識し、学校図書館司書の拡充に向けて一歩一歩予算づけを進めてまいりました。学校図書館司書は、1人1校着任が理想ですから、まだまだそこには至っておりません。そして、先日、新県立図書館の館長に、慶應大学名誉教授で日本図書館情報学会の監事を務められ、司書養成の第一人者とされる田村俊作氏が就任されることが、地元紙の社説にて掲載されました。斬新な館長人事に伴い、新県立図書館に対する大きな期待が込められた記事でした。司書養成の第一人者という言葉に、これまで学校図書館司書拡充を何度も求めてきた自分として、胸躍る思いでした。そこで、質問です。市長の新県立図書館館長就任予定の田村俊作氏に対する思いをお聞かせください。 また、市長は、これまで様々な場面で県・市連携について言及されてまいりましたが、図書館運営についてどのような県・市連携を考えておられるのかお聞かせください。 最後に、本市学校図書館司書の拡充について、どのようにお考えかをお聞きして、次の質問に移ります。 次は、金沢かがやきブランドについての質問です。 ホームページによると、金沢市内の中小企業者等が、技術力や独創的なアイデア等を生かして、おおむね1年以内に開発、製品化した新製品を募集し、その中で、優秀と認められるものを金沢かがやきブランドとして認定しています。金沢市では、市内の中小企業者がおおむね1年以内に開発した製品を公募し、学識者をはじめ様々な分野の専門家による審査を開催し、技術性、新規性、デザイン性、市場性等において、特に優秀と認められるものを、金沢ブランド優秀新製品として、平成18年度より認定を行っています。制度設立より10年目を迎え、平成27年度より金沢かがやきブランド認定製品と名称を刷新しました。伝統と文化が息づくまち金沢から生み出されるこの金沢かがやきブランド認定製品には、高い技術とアイデアに満ちあふれた機械、工業製品や、ソフトウエア、昔ながらの伝統工芸に新しい技法を加えた工芸品、さらには地元の食材を活用したり、新しい製法で作られた食品など、多種多様なものがあります。そのどれもが金沢のものづくりの質の高さと個性の豊かさを示すもので、全国に誇れる製品ばかりです。金沢市ではこの金沢かがやきブランド認定製品を全国に発信し、地域ブランドとして知名度の向上と販路開拓につながるよう取り組んでまいります。このように書かれています。そこで、お尋ねいたします。現実的に、認定商品についてどのようなプロモーション活動を行っているのかお聞かせください。 そして、令和3年度認定製品で、政務活動費管理アプリSemKan(セムカン)が選ばれています。このアプリについての本市が行ってきたプロモーション活動とその実績についてお聞かせください。 最後の質問になりました。金沢市地球温暖化対策実行計画の見直しについてお伺いいたします。 金沢市は、二酸化炭素の排出量を、令和3年度、2021年から令和12年度にかけての10年間で、対2013年度比30%削減することを目標とした温暖化対策の本市独自の実行計画を打ち立てました。しかし、この計画の発表後間もなく、国は、国連での議論を基に、2030年に46%減と目標を大きく削減推進へとかじを切りました。せっかく本市として地道に練り上げた計画を発表したばかりのタイミングでの国の大きな目標値の変更は、正直がっくりしたかもしれません。また、30%減少させる目標値の達成も厳しいのではないかとの声もささやかれる中での、さらなる削減増の目標のための計画変更は、難儀を極めるものと推察されます。しかし、温暖化対策の目標は、人類の存亡にも関わる大きな、そして重要な課題です。しっかりと取り組んでいかねばなりません。先日、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が新たに公表した第3作業部会の評価報告は、産業革命前からの平均気温上昇を1.5度に抑える世界目標を達成する時間的余裕が、もうほとんど残されていないことを突きつけました。つまり、2025年までに世界的な減少傾向を示す必要性と、現状のままでは今世紀末の気温上昇は3.2度に達する見込みを示し、今すぐ、今すぐの行動を呼びかけています。本議会でも、ゼロカーボンシティーの推進と称して、新たに事業者脱炭素支援事業費、プラスチック資源化検討調査費、
再生可能エネルギー発電施設導入適正化事業費、脱炭素化推進費、地球温暖化対策普及啓発事業費を、また、改めて次世代自動車導入推進費、事業系古紙資源化推進事業費、ペーパーレス化推進費など、合わせて27事業、1億3,851万円が計上されています。個々の事業の積上げで、二酸化炭素46%削減に向かっていかなければならないのはもちろんですが、大きな事業計画の見直しについて、どのようなスケジュールで進められていかれるのでしょうか。お示しください。 また、計画の見直しの際、どのような点に留意されるおつもりなのかもお伺いして、私の質問を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○坂本泰広副議長 村山市長。 〔村山 卓市長登壇〕
◎村山卓市長 8番熊野議員にお答えいたします。 初めに、文化についての御質問がございました。コロナ禍にあって、心の豊かさが問われる時代であり、本市には伝統文化や芸術文化をはじめ、幅広い文化が存在しております。その振興を通じて、市民の心を豊かにすることができると考えております。また、それぞれの文化には多くの担い手が存在しており、この恵まれた環境を生かして市民が文化を身近に感じ、触れる機会を創出したいと考えております。 金沢文化振興財団につきましては、職員の配置については、簡素で効率的な行政運営を行っている中で、常に、市を取り巻く状況の変化や各部門の
行政需要の増減など、全庁的な状況を把握しながら、業務量に見合った人員配置を行っており、市が関連する財団においても同じでございます。なお、御提案の文化振興財団の増員につきましては、これまでどおり業務の効率化や利用者の利便性向上に工夫を凝らして、プロパー職員の人員構成等を十分勘案した上で、適切に配置してまいりたいと考えております。 また、昨年度のマラソン開催日におけるナイトミュージアムの実施は、飲食店や市民の方々がコロナ禍で長期間苦しい中にもかかわらず、マラソンに協力いただいている状況などを考慮して決定したものでございます。来街者に対するおもてなしの心を表したものでございます。今年度につきましては、昨年度の実績を踏まえ、マラソンの前日にナイトミュージアムを実施する予定としております。 文化振興財団などの外郭団体にあっては、市からの派遣職員だけではなく、団体の職員が中心となって将来の財団を担っていってほしいと考えております。また、地方公務員派遣法により、市職員の派遣期間は原則3年とされていることから、御提案の派遣職員の長期化等については難しいこと、加えて人事異動に当たっては、面談等により職員の希望等を聴取し、参考としていることも併せて御理解いただければと思います。 アーツカウンシル金沢について、文化芸術活動を継続的に行っていくためには、専門的な視点でワンストップで対応できる体制づくりが必要であると考え、支援体制を構築するものでございます。この体制により、文化芸術の担い手が容易に発表などを行うなど、活動の場を広げることができると考えております。まずは相談窓口を開設し、情報発信に取り組み、コロナ禍で停滞を余儀なくされた文化芸術活動を活性化させたいと考えております。アームズ・レングスの原則につきましては、芸術と行政が一定の距離を取って、独立性が保たれることだと理解しております。金沢芸術創造財団内に開設することで独立性を担保するとともに、文化芸術団体や教育機関などと連携し、幅広い情報収集による適切な助言を行える体制にしてまいりたいと考えております。 子ども文化体験ワールドにつきましては、小中学生の親子が文化芸術の体験を通じて、本市の個性豊かな文化に関心を持つきっかけとなる機会を提供するとともに、いしかわ百万石文化祭2023のプレイベントとして位置づけることで、国民文化祭が本県で開催されることを広く周知し、明年秋の開催に向けた機運醸成を図るために実施することとしております。 子どもの習い事についてですが、本市では既に茶道や素囃子をはじめ4つの子ども塾を開講しております。また、ジャズの裾野拡大に向けたプログラムを実施するなど、伝統文化、芸術文化、音楽文化まで幅広い文化の体験メニューを継続的に提供してございます。また、子どもの情操を育むことを目的に、かなざわ子育てすまいるクーポンや子ども体験活動支援クーポンを発行することで、多様な体験活動を支援してございます。これによりまして、習い事等につきましては、継続的に支援することは考えてはおりません。 世界に誇る文化都市金沢推進本部につきましての御質問をいただきました。この本部につきましては、本市の文化が長い歴史の中で発展し、暮らしの中に芸術や芸能、食、工芸、建築、スポーツなどの幅広い文化が息づいていること、その振興を通して、文化都市の格を高めるような施策を推進する。そのために設置するものでございます。子どもは文化の新たな担い手であり、また、将来の金沢の支え手でもあります。年少期から多彩な文化に触れる機会を創出し、それぞれの個性や能力を発揮できるまちを目指し、効果的な施策を展開してまいりたいと考えております。文化の担い手であると同時に、その文化教養を身につけることで、金沢の都市自体を発信する。そのような子どもたちを育てるための文化施策を行っていきたいと考えております。 免許返納者の居住データについてです。免許返納者の公共交通を確保するということは、高齢者の生活を支えて、また、安全・安心に暮らせる地域づくりのためには大事なことと考えております。一方で、免許返納者の居住データは個人情報でございます。返納者の情報利用に関する同意や県警との協議、さらにはデータサンプル数の確保など課題が多く、活用は非常に難しいと考えております。まずは返納を検討している方を含めて、地域運営交通の支援や、免許返納後の定期券購入費助成制度の周知に努めてまいりたいと考えております。 バイクイベントのSSTRについて御質問いただきました。世界的なオートバイ冒険家である風間深志氏が発案した独創的なツーリングイベントとして、毎年、数多くの愛好家が羽咋市の千里浜のゴールを目指していると聞いております。ツーリングを通して、沿道市町の地域観光の活性化にも寄与する有意義なイベントだというように承知しております。 読書についてです。読書を通じて知識を獲得し、また、想像力、判断力、創造性を養い、人と人とのつながり、またそのつながりと互いを認め合うために不可欠なコミュニケーション力を高めることができる。それが読書の大きな価値だと思っております。あらゆる世代の方々に読書に親しんでほしいと思っておりますが、中でも未来を担う子どもたちには、様々なジャンルの本を手に取ることで、豊かな心を醸成し、人生をよりよく生きてもらいたいと考えております。 新県立図書館の館長就任が予定されている田村俊作氏は、図書館情報学の権威と伺っております。また、慶應義塾大学メディアセンターの所長を務められたという経験もありまして、豊富な識見、経験に基づいて、県内公共図書館の機能向上、人材育成などについて御支援いただけることを期待しております。 県・市の連携につきましては、これまで市立図書館は、市民のために本の貸出し、返却やレファレンスなどのサービスを提供し、県立図書館は資料の相互貸借や職員の講習会の実施など、県内の市町立図書館を支援するという機能分担が図られてまいりました。新県立図書館は、県内の市町立図書館の人材の研修の場の設定や、市町立では購入の難しい専門書を幅広くそろえていくと伺っておりまして、本市としてもこれまで以上に県・市の協働を一層進め、高度化、多様化する市民ニーズに対応するため、司書の質の向上、図書や資料の相互貸借などに努めていきたいと考えております。 最後に、地球温暖化対策実行計画の見直しについて、削減効果の検証等を行い、市民や事業者の御意見をお聞きした上で、議会や地球温暖化対策推進協議会における議論も踏まえて、年度内をめどに見直してまいりたいと考えております。 またその際、国が温室効果ガス排出量の削減目標を見直し、地球温暖化対策をさらに推進していくことを掲げておりますので、この目標数値も含めて、本市においても削減効果を検証し、必要な施策の検討を行い、
再生可能エネルギーのさらなる導入など、実効性のある施策を盛り込んで計画を見直してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○坂本泰広副議長 新保都市政策局長。
◎新保博之都市政策局長 バイクの駐車場についてお尋ねがありました。市内には、いわゆる原付バイクの駐車場が26か所ございます。そのうち、大型バイクまで駐車できる駐車場は9か所ございます。バイクの駐車可能台数は、全て合わせて575台でございます。1日当たりの利用台数は、コロナ禍前の平成30年度でも平均212台であり、収容数の逼迫も見られないことから、今のところバイク駐車場の拡充は考えておりません。
○坂本泰広副議長 野口教育長。
◎野口弘教育長 お尋ねのありました本市の学校図書館司書の充実についてお答えいたします。本市の学校図書館司書につきましては、平成23年度から導入されておりまして、一番スタートのときには、1人で3校から5校の兼務をしておりました。平成25年度からは、1人で2校の配置ということで進めておりまして、これにつきましては、令和2年度まで続いておりました。令和3年度から1人で1校を担当する専任化に現在取り組んでおりまして、現在、小学校12校で専任化されております。引き続き計画的に学校図書館司書の専任配置化を進めてまいります。 以上でございます。
○坂本泰広副議長 鳥倉経済局長。
◎鳥倉俊雄経済局長 金沢かがやきブランドの認定製品についてのプロモーション活動、それからアプリについてのプロモーションについての御質問にお答えいたします。認定製品を持つ46社が参加いたします金沢かがやきブランド情報発信チームが中心となりまして、各種イベントへの出展を通じて、金沢かがやきブランドの認知度向上に努めております。また、これまでのリーフレットですとか、専用ホームページに加えまして、今回の補正予算におきまして、認定製品のPR動画を制作いたしまして、全国に向けて認定製品の魅力を発信していく。このことに強化をすることといたしました。お尋ねのアプリも含めまして、新たに認定されました全ての製品につきましては、販路開拓のための見本市などへの出展助成、それから庁内関係課への情報提供なども行っております。今後とも情報発信チームと連携をしましたプロモーション活動に取り組んでまいりたいと考えております。 以上です。 〔「議長、8番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○坂本泰広副議長 8番熊野盛夫議員。
◆熊野盛夫議員 免許返納のデータの活用、デジタルの活用についてお尋ねしましたところ、個人情報ということで、その方向性、あまり考えておられないという答弁をいただきました。免許返納というのは、やっぱり高齢者の方が徐々に運転、心もとなくなってきて、そろそろ返納しようかどうしようかといういろんな迷いがあります。それで、やっぱり家族の勧め等あって、免許を返納されたりするわけなんですけれども、どんどん地域の中で返納者が多くなってきて、自分たちのまちでこんなにたくさんいるのに、何か知らんけれども、まちなかだけふらっとバスで羨ましいなというか、どうなっておるのかなという、そういう切実な声があります。デジタルの個人情報の壁というのは、例えばゴールデンウイーク等の人の流れとかで、個人情報を隠した形のデータというのも取れたりすると思いますし、そのバスの割引券等を金沢市が発送する際には、もともと免許返納者の情報というのは、僕は、金沢市は持っているんじゃないかと思うのですよね。そういったところを基に、別に個別の何丁目何番地の誰それさんというところではなく、何々町に何人とかといった、そういったデータを積み上げていって、どの地域にそういった方が多いということもつかんだりするということはできると思うのですよね。そういった努力をなしに、やっぱりまちの、地域のデジタル化というものは進んでいかないんじゃないかと思うのですよね。できない理由を挙げる答弁もまた一つの答弁ですけれども、どうやってそれを積極的にやっていこうかということが大事じゃないかと思います。公共交通、本当にいろいろな角度で議論されている中で、そういった情報、市民からいただいた声を基にお届けしているわけなんですけれども、もうちょっと前向きな、それをどういう形で活用できるかということは、もっともっと庁内でもんでいただいてもいいんじゃないかと思うのですけれども、そこら辺のお考え、お聞かせください。
○坂本泰広副議長 村山市長。
◎村山卓市長 申し上げましたとおりに、免許返納後の免許返納者の公共交通、交通の足の手段を確保するというのは、非常に大事な課題だというように思っております。一方で、そのデータを活用するためには、返納者の住所の利用への同意であるとか、あるいは県警との協議などの課題が多いというように思っております。いただいたアイデアで行うことはなかなか課題が多いかなというように思っておりますけれども、一方で免許返納者に対する対応をどうしていくか、さらに充実させていくためにどうしていったらいいか、こういったことは、今後の交通事故を減らしていくためにも非常に重要だというように思っておりますので、どのようなことができるか考えていきたいというようには思っております。 〔「議長、8番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○坂本泰広副議長 8番熊野盛夫議員。
◆熊野盛夫議員 例えば免許返納者に対して、金沢市からお知らせに行く際に、返納されたあなたの地域を、金沢市としてデータとして活用させていただけませんかと、それは地域の公共交通の利便性の向上のためのみに使いますといった、そういったものを一個書いて、それをもし、使わないでほしいという場合は、ここにチェックを入れて御返信くださいとか、そういったような感じでも集められると思うのですよね。あまり難しく考える必要はなくて、やっぱり積極的にそれをどう活用していくかということを取り入れていっていただきたいと思います。本当に金沢市の人口のバランスというのがどんどん変わっている中で、いろいろな交通のバランスというものも、本当に考えていかなくちゃいけないと思います。免許返納というのは、そういう情報を得るための、一つの大きなデータを得るためのきっかけになるのではないかと思って、このたび僕は質問させていただきました。もうちょっと突っ込んだ御意見をいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○坂本泰広副議長 村山市長。
◎村山卓市長 今、いただいたアイデアをお聞きする中では、やはり課題が多いと思っております。というのは、どの程度の方々に賛同いただけるか、また、賛同いただくとしても、どの程度の精度が得られるかということも含め、さらにそこが地域公共交通を走らせるに足るだけの需要があるのかどうか、そういったことも検討しなければなりません。なので、非常に課題が多いというように思っておりますが、一方で、免許返納者に対する対応は非常に大事なものというように思っておりますので、どのようなことができるかは引き続き検討したいと思っております。
○坂本泰広副議長 換気のため、しばらくお待ちください。 7番北幸栽議員。 〔7番北 幸栽議員登壇〕(拍手)
◆北幸栽議員 先月、5月24日に開かれた文教消防及び経済環境常任委員会において、本市の事業による工事の中で、埋蔵文化財包蔵地であったにもかかわらず、未申請で856メートル余り間伐材を搬出するための作業道を造り、遺構を損壊した可能性があると報告がありました。現地の遺構の損壊状況の調査と、市指定史跡として検討することが挙げられましたが、その場所は、かつて高尾城があった場所であり、加賀一向一揆の舞台です。実は、県民・市民の皆様も、加賀一向一揆という出来事は知っていますが、どこで起きたかを知らない方が多くおられます。市長、加賀一向一揆を御存じだと思いますが、加賀一向一揆が起こった高尾城を御存じになられましたのはいつ頃でしょうか。お伺いします。 ここで、これまでの高尾城に関する経緯について触れさせていただきます。今から52年前の1970年--昭和45年、北陸自動車道建設のための土取りにより、高尾城があったジョウヤマ地区の山を破壊し、全国的な大きな事件となりました。後に金沢女子大学教授になられた北陸地域史研究の浅香年木先生は、「小共和国の誕生という日本史の上で特筆すべき重大事件の舞台となったかけがえのない重要史跡である。また、守護大名の城山として、全国的にも類例の少ない貴重な遺構を残している可能性が極めて高い遺跡である。そして、中世の城は、全国的に見ても明確な遺構に乏しく、文献とを突き合わせて旧態を推定できるものとなると、15世紀の段階では皆無に近い。この点、高尾城跡の場合は、官地論の描写によって不十分ながらも往時の姿を想定することがある程度可能であり、その意味でもかけがえのない意味を持っている」と語られていました。破壊に至った経緯については、土地買収を担当した石川県高速道路課が、金沢市森林基本図の読み違いをし、遺跡と史跡を混同し、史跡を軽視してしまった。また、県の文化財行政に横の連絡がなかったことが原因としました。その担当課長は、「遺跡についての文献や地図に頼り過ぎ、現地の人から話を聞くなどの現地重視主義から外れて計画を進めたミスであった。県民に申し訳ない」と謝罪したとあります。また、その後、1976年4月6日の北國新聞夕刊のコラム記事、石川県考古学研究会会長の高堀勝喜先生の「わが半世紀」には次のような話が書かれています。「高尾城の場合も、道路公団から県の高速道対策課、県教委を経て私に連絡があったがです。『先生、高尾で土取りすると言うとりますが、どんなもんでしょう』、こういう電話だった。いやね、このとき城を抜かないで、高尾城と言ってくれたら、幾ら何でも土取りをオーケーするわけがない。高尾だけではぴんとくるものがなかった。少し考えてね、加賀市に高尾廃寺がある。あそこか。『いや、土取りは駄目や。廃寺がある』、そう返事した。『先生、金沢の高尾ですよ』、『金沢の高尾で、ううん、待てよ。あそこは打製石斧が出土したぐらいだから、まあ大丈夫やろうとは思うけど』、私ら考古学の専門でしょう。古代の遺跡だったら、まずどんな小規模のものでも見落とすことはないのだが、城址はずっと時代を下る。関心がないのは恐ろしいもんやと思います。土取りをオーケーしてしまったがですからねと。工事が始まって数日した頃、北國新聞社社会部の松村さんが、『先生、高尾の城が壊されているのを知っていますか』と電話してきた。いや、びっくりしたね。高尾、高尾言うて、あの高尾城のことだったのか」と、以上のように、本当に簡単で単純なミスにより、高尾城は破壊されてしまった過去があります。この経緯について、市長はどのように感じられましたでしょうか。お伺いいたします。 私は、3月13日の補欠選挙で初当選しましたが、高尾城跡の公園化をこれまでも訴えてきました。今般の一般質問の準備のためにも、約2か月間、山城跡などを巡り、調査研究してまいりました。現地を視察した山城跡は、七尾城跡、砺波市の増山城跡、本市の堅田城跡、加越国境城跡群及び道の切山城跡、松根城跡、白山市の鳥越城跡、福井市の一乗谷朝倉氏遺跡、新潟県上越市の春日山城跡、加賀市の大聖寺城跡などを巡りました。そして、もちろん高尾城跡にも行きました。高尾城跡2回目の視察である5月10日は、本市職員にも同行してもらい、見晴らし台から遺構がある場所、つまり昭和45年に破壊されずに残った場所に行きました。しかし、その場所に向かうと、何と重機で掘削された跡があり、遺構が損壊されている様子がうかがえました。取り返しのつかない事態になったのではないかと、これで高尾城跡の全ての遺構が失われてしまったのではないかと、すぐに同行の職員に調査を依頼しました。その調査結果が、先般の常任委員会で報告された内容です。今回のことは、昭和45年の事件の反省が全く生かされていなかったのではないでしょうか。どちらも関係所管による単純なミスが原因です。そして、私が強調して言いたいのは、日本の歴史上でも重要な史跡である高尾城跡の扱いを本市が軽んじていたのではないかということです。昭和45年の事件のときには、県内の歴史学者の話で、重要な史跡が眠っていたのは想像していたが、調査をしていなかったのは我々学者の反省点だとの発言もあったようです。発覚後、県と市はそれぞれ高尾城縄張跡を調査しました。土取りで消失した高尾城の本丸があったと思われる場所は存在していませんが、ほかに遺構が見つかったことは不幸中の幸いであります。しかし、この52年間、高尾城跡の史跡は眠ったままになっていたのであります。市は、今後、市の史跡指定などを検討するとしましたが、なぜ今日までそれが行われてこなかったのでしょうか。また、市史跡に指定されていれば、今回の遺構の損壊はなかったのではないでしょうか。これまで市史跡に指定されていなかったことが残念でなりません。見解をお伺いします。 また、市が地元小学生などへの歴史教育の一環として、高尾城や加賀一向一揆の歴史上の価値を学ぶようなプログラムを提供していれば、行政の認識も高まり、今回のような件は避けられたのではないかと思います。高尾城や城主の富樫氏、加賀一向一揆の歴史上の価値を認識し、大切にしなければならないと考えます。この点について、教育長のお考えをお伺いします。 昭和45年の破壊事件後、高尾城跡には石川県教員総合研修センター、いしかわ師範塾、旧の石川県教育センターが設置されました。また、近年では、市と地元有志による見晴らし台設置や、桜の植樹がされ、現在では桜の咲く時期には県下有数の桜の名所として名をはせるようにもなり、見晴らし台では平野を一望できるその景色の美しさや、桜のお花見などの目的で多くの方が訪れております。しかし、高尾城跡を訪れる方の受入れ態勢はありません。車で来られた方は、石川県教員総合研修センターの駐車場または路上に駐車しています。トイレも整備されていません。見晴らし台には案内板が設置されていますが、見晴らし台から今回の件があった残された遺構の場所までは、石川県教員総合研修センター長名で立入禁止となっており、訪れることはできません。現在、七尾城でも整備計画があり、最近は駐車場と陣屋と言われる案内所とトイレが設置されました。砺波市の増山城跡など多くの城跡には、駐車場や陣屋が設置されています。陣屋にはビジターセンターとしての役割や登城スタンプの設置、御城印や城カードの販売、現地ガイド人の事務所などの機能を持たせています。また、各城跡の遺構の案内板の設置にはいろいろな工夫が見られ、砺波市の増山城跡では、21か所の各遺構のQRコードをスマートフォンで読み取ることにより、GPSと連動したユーチューブで、城マニアで有名な春風亭昇太さんの声で説明を聞くことができるようになっており、また、各遺構を巡る際、ARを使用し、城跡のCGやゲーム、クイズをしながら理解を深めることができるようになっています。ハード面での整備と同様に、ソフト面での整備も重要であります。このように、各地の城跡では様々な工夫を凝らし整備されています。高尾城跡も歴史公園として整備する必要があると思います。ここで提案なのですが、市長、現在、高尾城跡に建つ石川県教員総合研修センターの移転を県に求めてはいかがでしょうか。その跡地に歴史公園を設置してはいかがでしょうか。 また、移転先の候補地として、市には市中心部の小中学校の統廃合により、空きスペースとなる学校の校舎が幾つか出てくるようです。まずは地元の皆様との話合いが前提ですが、その校舎の保存と有効利用として、同じ教育関連施設である石川県教員総合研修センターとの交換を県に働きかけてみてはいかがでしょうか。県と市の連携のあかしになると思いますが、御所見をお伺いします。 高尾城跡の歴史公園には、駐車場や陣屋、ビジターセンターなどを設置し、加賀一向一揆の歴史を加賀百万石の歴史と共に全国へ発信していってはいかがでしょうか。また、金沢市南部には設置がないあめるんパーク内にある親子アスレチックゾーンのような屋内遊具施設を設置したり、資源搬入ステーションなどを設置するなどして、観光客はもちろんですが、幅広く広い世代の多くの市民が訪れることのできる複合的な歴史公園として整備していただければと考えるのですが、いかがでしょうか。市長の見解をお伺いいたします。 次に、新交通システムについてです。 今年度予算でも、新しい交通システム検討調査費が計上されており、これまでも有識者会議や検討会で議論されているようですが、何分にも大きな仕組みの話や、交通事業者など相手がいる構想となりますので時間がかかり、結果を出すことも苦労されている様子であります。しかし、コロナ禍において、公共交通に関係する事業者が経営に苦労されており、公共交通を利用する市民のためにも、その事業者を救済する必要があり、結論を出さなければなりません。私は、市内に張り巡らされているバス中心の公共交通を再構築し、県民、市民の皆さんにバスの利用を促す施策が必要だと思います。そのためにも、新交通システムは、BRT--バス高速輸送システムを導入してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。それとともに、北陸鉄道石川線のBRT化、すなわち石川線のバス専用道路化を行うことが必要だと考えます。御所見をお聞きします。 先日も北陸鉄道のほうから、鉄道路線の上下分離方式導入の要望もあったようですが、単に現状のまま鉄路の維持管理の負担だけを市民に押しつけることのないようにしていただきたいと思います。これを機会に、石川線を維持管理コストの低いBRT路線とし、バス専用道路に改修して上下分離方式で運営することについて、お考えをお伺いします。 BRTは、廃線となった鉄路や被災した鉄路の代替として近年では導入されていますが、現役の鉄路にBRTを導入することはある意味画期的でもあるように思います。その路線と一般道のバスレーンを拡充するなどの工夫をし、市中心部と金沢駅、金沢港までを全てBRT路線で結び、既存の路線バスもBRT路線を走らせながら、白山麓から金沢港までを一本のBRT路線で結べばいかがでしょうか。現在、石川線は、鶴来駅より先は廃線となっていますが、その路線もバス専用道路として復活させ、白山比咩神社前の加賀一の宮駅までBRT路線でつなげればと考えます。クルーズ船で金沢港に降り立った観光客が、市中心部を通り、白山麓の白山比咩神社まで一本の路線で乗り換えなく移動ができる、そのようなアフターコロナを見据えた交通政策が必要に思います。御所見をお伺いします。 新交通システム導入には、ダイナミックな政治判断が最終的には求められます。市長、交通事業者救済のためにも、県や石川線の自治体にBRT導入と上下分離方式で運営することを働きかけてみてはいかがでしょうか。お考えをお聞かせください。 BRTや連節バスを導入するなどして、バスという交通手段の魅力を高め、既存の路線バスにも乗客が戻り、バス乗務員という職業の魅力アップにもつながっていく、そんな好循環をもたらす施策が金沢には必要であるように思います。バスやトラック業界では、乗務員確保の問題は深刻です。人手不足の解消のためには待遇の改善も必要ですが、運転士という職業そのものにも魅力が必要です。この点について、現在、市は取組をされていますか。お伺いします。 また、基幹のBRT路線と連結する郊外型の循環バス導入や、高齢者への公共交通利用促進策、自動車を運転する高齢者に対してすぐに免許返納を迫るのではなく、徐々に公共交通へとシフトしてもらうための補助も必要だと考えますが、所見をお伺いします。 最後に、北朝鮮による拉致問題についてです。 北朝鮮による日本人拉致問題は、経済制裁を科しての圧力による対話の引き出しを狙っているのでありますが、北朝鮮の誠意が全くない対応どころか、近年は核を搭載できるミサイルの多くの発射など、日本はおろか世界の平和・安全を脅かす脅威はますます高くなっています。外交は政府のみができる仕事であり、国民は政府に解決を求めることや、決して諦めることはないとの意思を示すこと、解決に向けての啓蒙・啓発などを行うことしかできません。さて、市長は、北朝鮮による拉致被害者または特定失踪者に関係するその御家族が、市内に在住していることを御存じでしょうか。私もこれまで20年余り御家族と一緒に活動してきました。先日も御家族の金沢市在住の寺越昭男さんと、拉致問題を風化させないためにも、寺越事件をもう一度皆さんに知ってもらえるように活動を進めていかなければならないと話し合ったところです。今から59年前、海岸から僅か100メートル余り沖で漁をしていた寺越昭二さん当時31歳、寺越外雄さん当時24歳、寺越武志さん当時13歳が行方不明になった事件が寺越事件です。今、御一緒に活動している金沢市在住の寺越昭男さんは、寺越昭二さんの長男で当時13歳での出来事でした。その後、北朝鮮で寺越外雄さんと寺越武志さんの生存が確認されましたが、寺越昭二さんは、亡命した元工作員の情報では、拉致され、船の上で射殺されたとの証言があります。北朝鮮は認めていませんが、救う会全国協議会は拉致認定をしており、拉致被害者家族も拉致だと認定しています。ほかにも拉致された可能性が高い白山市鶴来の安達俊之さんと一緒に行方不明になった女性の御家族も、金沢市在住であり、その女性の戸籍は今も金沢にあります。拉致被害者や特定失踪者、その御家族がいるから、市として関心を持っていただきたいということではありませんが、同じ国民として関心を持って解決への願いを共有していただきたいのです。本市は、これまでも12月の北朝鮮による人権侵害啓発週間での行事には、毎年職員が参加するなど、協力をいただいてきました。過去には職員の皆さんから多くの署名をいただいたこともあります。本市においても、拉致事件が解決できるその日まで、最大限の支援を行っていただくよう求めたいと思いますが、このことについてお考えをお聞きし、私の質問を終わります。 ありがとうございました。(拍手)
○坂本泰広副議長 村山市長。 〔村山 卓市長登壇〕
◎村山卓市長 7番北議員にお答えいたします。 高尾城についての御質問をいただきました。非常に歴史が好きな人間でして、一向一揆について知ったのは小学校5年か6年の頃、そして、その一向一揆が勝ったところ、富樫氏が亡くなったところが高尾城だということを知り、その議会での御質問もあった中でそれを知ったわけですが、その後、副市長として着任後の令和元年の夏頃、3年前頃に、担当職員と共に現地を視察したことはございます。 このたびの損壊につきましては、現在、高尾城跡の一部が現存していないということで、非常に残念に思っております。今後、開発を伴う事業の実施に当たっては、十分な確認がなされないまま、貴重な文化遺産が失われるということが今後ないように、慎重に対応してまいりたいと考えております。 文化財や史跡等の指定に当たりましては、学術的な価値や現在の遺構の状態などを勘案し、順次作業を進めております。史跡の指定の有無を問わず、今回の遺構の損壊は、本来届出を行っていれば防げたことでございますので、大変遺憾に感じているところでございます。 県の研修センターの移転など、御提案がございました。この移転については、県が使用している施設でございますので、移転や交換については今のところ考えておりません。また、高尾城跡に関する今後の取組としては、今回の件を踏まえ、まずは主要な遺構のうち、調査が進んでいない箇所について、市史跡指定を視野に置いて測量調査を行いたいと考えております。その後の整備等については、御提案の内容も含めて、測量や遺構の調査結果を見た上で、改めて検討したいと考えております。 新しい交通システムの導入機種については、検討委員会で議論をいただいておりまして、その議論を踏まえて、今年度末の策定を目指している第3次金沢交通戦略に方向性を反映してまいりたいと考えています。また、石川線については、石川線を含む広域の公共交通の在り方の議論を、石川中央都市圏の4市2町や県などで構成する法定協議会の場で議論を開始したところでございまして、他都市の事例などから様々な可能性を関係者で共有している状況でございます。 また、この石川線の在り方については、この法定協議会で様々な可能性を含めて検討しておりますけれども、現段階では特定の結論を県や各市町に示せる状況ではありません。いずれにしても、本市として市民生活に影響を及ぼさないように取り組んでまいりたいと考えております。 また、白山麓から金沢港までのBRT化についても御提案いただきました。こちらは一つの提案としてお聞きいたしますが、新しい交通システム導入検討委員会や、石川中央都市圏の法定協議会での議論を踏まえて、アフターコロナを見据えた持続可能な交通体系を検討していくこととしております。 バス乗務員、運転手という職業の魅力づくりについての御質問がございました。路線バスの運行を維持し、生活交通手段を確保する観点から、運転手確保に向けた対策を検討するため、交通事業者などと連携して令和2年度に金沢市路線バス運転手不足対策検討会を設置し、採用者確保の推進、離職者の抑制、バス事業の生産性向上の3つの観点から、運転手不足の解消に取り組むことといたしました。市としては、直接的な支援は難しいですが、バス運転手の魅力を伝える親子交通体験ツアーのほか、高校生への職場体験を検討するなど、若い世代に興味を持ってもらう施策を進めたいと考えています。 運転免許返納を検討する世代に対しては、自発的に公共交通を選択する意識を醸成することが、返納を促すことにもつながると考えておりまして、これまで免許返納後のバス、鉄道の定期券等購入費助成制度の周知と併せ、公共交通の有用性を伝える講習会を開催してまいりました。本年度は、体験会として、ふらっとバスに実際に乗車していただき、運行状況を確認できるICTを活用した新しいサービスも体験していただくこととしており、免許返納をさらに促すために継続的に実施してまいりたいと考えております。 北朝鮮による拉致問題につきましては、国家主権に関わる問題であり、国民の生命と安全に関わる重大な人権問題であると思っております。本市では、これまでも国などと連携し、拉致被害者を支援する義援金募金箱の設置をはじめ、北朝鮮人権侵害問題啓発週間に合わせた街頭キャンペーンなどの活動を行ってまいりました。こうした活動を通じて、今後とも政府に拉致問題の早期解決に向けての取組を働きかけたいと考えております。 以上でございます。
○坂本泰広副議長 野口教育長。
◎野口弘教育長 高尾城址や加賀一向一揆を学ぶプログラムを提供していれば、今回のようなことは起こらなかったのではないかとのお尋ねがございました。自分が暮らしている地域に、歴史的な価値を有する史跡等がある場合、そのことについて学ぶことは、地域の歴史に思いをはせるとともに、地域を愛する心や文化財を大切にする心の醸成につながるものと考えております。本市では、これまでも自分たちの暮らす地域での歴史を学ぶ場として、埋蔵文化財センターの職員による歴史ふれあい講座が小学校において行われております。そうした中で、地元周辺の遺跡等の話やその保存の大切さについても話をしてもらっております。今後とも各課と連携しながら、継続して取り組んでまいりたいと考えております。加えて、本市の小中学生を対象としまして、夏になりますけれども、ジュニアかなざわ検定というものを実施しておりまして、これは、小学校4年生以上、中学校3年生までになりますが、多くの子どもたちが参加しております。そんな中では、金沢の歴史、史跡、伝統文化、自然など、幅広いジャンルの問題に挑戦してもらっています。そうした検定に挑戦する前に、当然勉強が必要になりますが、その折にもこども金沢市史というものを編集しておりまして、そのことをしっかりと活用して勉強してもらっているわけですが、その中でも、今回、北議員がお触れになられました高尾城址や加賀一向一揆などについてもちゃんと記載されております。そうしたものを通しながら、これからも金沢の歴史についてもしっかりと勉強してもらう。そのような取組を進めてまいりたいと思っております。 以上でございます。 〔「議長、7番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○坂本泰広副議長 7番北幸栽議員。
◆北幸栽議員 まず、高尾城のことなんですけれども、しっかりやっぱり場所、加賀一向一揆が起きた場所はここだということをしっかり周知できる、やっぱりそういう施設等が必要だと思いますので、ぜひ高尾城、何かしら今の状況では、なかなかそういう発信できる場所を確保したりとか、施設を建てたりとかということは難しいと思いますので、何かしら周知できる方法、やっぱり場所の確保というのは大事だと思いますので、そこら辺も県ともしっかりお話合いしていただくこともできるんじゃないかなと思いますので、加賀一向一揆は別に金沢に限った歴史ではありませんので、県内全域に広がる歴史でございますので、金沢市だけで解決しようとすると、なかなかちょっと難しいこともあるんじゃないかなと思うのですけれども、やはり県と市の連携によって進めていただければと思います。これは、公共交通に関してもそうだと思いますので、ぜひともそういった意味でも、金沢市がリーダーシップを取ってやっていただければなというふうに思います。それに対して、市長、お考えをお願いいたします。
○坂本泰広副議長 村山市長。
◎村山卓市長 県・市それぞれ新しい知事・市長が誕生しました。これからの施策、県・市協働で連携してやらなければならない仕事はたくさん出てくると思います。そういったところを議論してまいりたいと思います。御指摘の高尾城址につきましては、先ほど申し上げたとおり、まず測量からということになると思います。一方で、切山城址、松根城址など、山城についてまた見直すというような動きもしてございます。高尾城もそういった意味では山城の一つというように捉えることができると思います。そういった中世以降、近世につながるまでの歴史などを振り返ることも大事かというように思っております。そういった可能性も考えながら検討を進めていくことになるかと思います。
○坂本泰広副議長 野口教育長。
◎野口弘教育長 北議員、高尾城の跡ということについてお触れになりました。私どもはやっぱり子どもに正確なことを勉強してほしいと思っておりまして、こども金沢市史の中にもきちっと写真等も載せながら、ここがそうであるということも明示されておりますので、これを通してしっかりと勉強してもらおうと思っています。 以上でございます。
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△休憩
○坂本泰広副議長 この際、暫時休憩いたします。 午後2時50分 休憩----------------------------------- 午後3時5分 再開
△再開
○高岩勝人議長 出席議員数は、ただいまのところ37名であります。 これより休憩前に引き続き会議を開きます。
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△質疑・一般質問(続き)
○高岩勝人議長 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 28番玉野道議員。 〔28番玉野 道議員登壇〕(拍手)
◆玉野道議員 質問の1点目は、国の総合緊急対策への対応と親和力で奏でる金沢並びに選挙公約の具現化に関してです。 コロナ禍から経済回復の遅れ、ウクライナ侵攻の激化、歴史的な円安を背景とした資源の高騰と生活物価の上昇など、先行きの不透明感が一層強まる中、家計負担は一段と重くなり、中小・零細企業などの経営にも大きな影響が生じています。国は、ウクライナ情勢に伴う原油・物価高騰による国民生活への影響に機動的に対応し、コロナ禍からの経済回復を確かなものにするとして、原油高騰対策と食料の安定供給対策、中小企業の資金繰り支援、生活困窮者支援などを盛り込んだ総合緊急対策を決定しています。ただ、財源は、一般予備費や予算保留分が充てられるほか、自治体が独自の取組を行える地方創生臨時交付金の拡充と、原油価格・物価高騰対応分の新設、独り親家庭等の子どもの食事等支援事業費などの使途拡大、コロナ対策予備費を改称しての流用など、コロナ禍とウクライナ侵攻、歴史的な円安の三重苦の中で、十分な審議も経ない財源の安易な使途変更や流用の横行に批判もあります。国際情勢の変化が予断を許さない中、本市でも既に公共事業分野や各種補助金において、物価高騰に適応した新たな価格体系での適宜適切な対応が実施されていると推測しますが、物価高騰が今後さらに続くことも推測される中で、公共事業分野並びに各種補助金の対応に当たられると思います。県中小企業団体中央会が実施したアンケート調査では、ウクライナ情勢の影響について、県内の企業の9割超が既に経営に影響を受け、今後も経営への影響に懸念を抱いている実態も明らかになっています。そこで、本市における交付金を活用した事業の実施計画の策定並びに総合緊急対策の具体の取組、予期せぬ財政需要に対する公共事業分野並びに各種補助金への迅速な対応と、その判断基準に対するお考えをお尋ねいたします。 市長は、市長御自身の市政を切れ目なく担うとの決意の下、市長選に臨まれ、市長選では親和力で奏でる金沢や世界に誇る文化都市金沢をつくりたいとの思いに、価値観が変わるような感覚での議論も必要と述べられ、東京出身の御自身の目線や、大学教授などの経験を生かし、本市の様々な課題の解決につなげるために、未来を担う若者の意見を政策に組み込んでいく論議をし、よりよい市政につなげていくと述べられ、来年秋のいしかわ百万石文化祭の開催に向けた機運の醸成や、未来へつなぐ金沢行動会議の立ち上げなど、市長として描かれる課題の取組について、今補正予算案の提案説明でも触れられておられます。一方、子どもの数が1982年から41年連続で減り、過去最小を更新し、本県人口も111万人余に減少したとの報道があります。総務省統計局が公表した2021年10月1日時点の人口では、総人口は、出生の減少と死亡の増加で11年連続の減少、15歳未満の年少人口は11.8%と過去最低に、15歳から64歳の生産年齢人口は59.4%と過去最低に、65歳以上の老齢人口の高齢化率は28.9%と過去最高になっています。人口減少、少子高齢の進展で直面している様々な課題への対応と、限られた財政で効率的な行政運営を行うため、医療、福祉、子育て、教育などの各部門において、デジタル技術の利活用の促進、地域の魅力や個性の価値を増やすためのデジタルトランスフォーメーション、DX時代に向き合わなければなりません。DX時代と言われる今、単にデジタル化でできることを考えるのではなく、DXで何を目指したいのかへの発想の転換と、デジタル化とトランスフォーメーションとの違いを認識した自治体職員の意識、考え方の変革、組織全体の体質改善を図るための新しい仕組みと制度の再設計など、新たなアプローチでの行政デザインの必要性が説かれています。金沢創造都市会議は、金沢のまちづくりの在り方を提言し、石川県の21の高等教育機関を中心につくる大学コンソーシアム石川は、最新の技術で社会課題の解決を目指すスマートシティーや、脱炭素社会を見据えたインフラ整備と人材の地産地消につなげる金沢文化・学術研究開発都市未来構想を発表しています。そこで、市長は、文化施策推進への新組織や、アーツカウンシル金沢の設置を表明していますが、先述した提言や構想も踏まえ、本市の国勢調査を基に、本市の未来予測をどのように捉え、市長が述べられている親和力で奏でる金沢、世界に誇る文化都市金沢をどのように具現化していくのか、いしかわ百万石文化祭への取組など、本市の目指す未来像について市長にお尋ねいたします。 情報通信技術--ICTの進展に伴う社会変化が顕著になる中、コロナ禍は広範囲で分野横断的に多大な影響を及ぼし、国民の意識や行動に変化を生じさせ、そのことを契機に、テレワークやリモート会議などインターネット社会の浸透において、地方に暮らしながら都市で働くことが現実となっています。岸田政権のデジタル田園都市国家構想は、社会生活のあらゆる面での変化と変革を意味していると言われ、国の法律、規則等の見直しなど、膨大な課題への対応のため、地方から国全体へ広げるボトムアップの取組を加速させるとしています。総務省は、デジタル化戦略を自治体に貫徹させるための自治体DX推進計画の策定と、首長自らがこれらの変革に強いコミットメントをもって取り組み、首長が強力な主導権を発揮すべきとして、首長の下に新たにCIO--最高情報責任者等の設置を求め、特別交付税で2分の1の財政支援措置と手順書も策定しており、県内でも加賀市はデジタル専門官を採用、小松市は公民連携デスクを開設、全国では官民データ取引所を開設した自治体もあります。また、デジタル田園都市国家構想交付金の配分先として、全国504の自治体を選定。本市は子育てアプリの開発やAIを用いたデマンド交通の導入に関する取組が選定されておりますが、タイプ1からタイプ2、タイプ3の募集も予定されている中、業務フローの中でデジタルとアナログが混在し、職員に過剰な負担を生じさせ、結果的に業務処理に手間と時間を要することになってはいないのでしょうか。馳知事は、6月補正予算案で、デジタル化への本腰予算を計上、本市の補正予算でも、そうした今日的な課題も含めた対応と、選挙公約の具現化に向けた肉づけ本格予算となっていると捉えます。そこで、今日的な課題の取組、選挙公約の具現化、DX時代への対応がどのように盛り込まれ、そして、新しい仕組みや制度の再設計並びに政策遂行の人事にどのような意を尽くされるか、お尋ねいたします。 また、デジタル化で創意工夫された自治体独自の取組を積極的に発信し、他の自治体にも広げる狙いから、政府は地域のデジタル化を支援し、競い、活性化を進めるDigi田甲子園を実施するとしていますが、本市としての取組についてお尋ねいたします。 コロナ禍で浮き彫りになったアナログ時代の慣習に根差した行政サービスの弊害の解消策として、行政手続のワンストップ化、書かない、待たない窓口、オンライン決済、行かなくて済む市役所などの導入が、多くの自治体で推進されています。デジタルトランスフォーメーション--DXの広まりは、中央と地方、組織と個人との関係に変化をもたらし、新型コロナウイルスへの対策を契機に、これまで想定しなかった様々な事態を生じさせており、今後ますます多様化する行政課題に対処するため、仕事の仕方、組織等人事の仕組み、ひいては組織文化、風土そのものの変革と、専門人材の確保が必要と言われています。内閣府は、自治体業務の効率化、簡素化を図るために、国の法律に規定された各種計画や戦略策定などの増加が、自治体への過剰な負担につながっているとし、約4万件に及ぶ規定の検証の中で、約5,000項目のアナログの規制に関して、法律や政省令、通達、告知などの見直しについて、地方自治体からの提案を募っていますが、本市におけるアナログ規制に関しても是正が必要です。そこで、ウィズコロナ社会とDX時代におけるデジタル社会の共通基盤整備や、アナログ規制の是正も含めた新たな課題、市長御自身が述べておられる職員の相互派遣も含めた人事と組織の在り方、専門性が強く求められる分野が増大する中での人事異動の在り方、再雇用制度と会計年度任用職員の制度の検証も含めた総合的な人事政策と、適正配置と処遇についてのお考えを併せてお尋ねいたします。 質問の2点目は、ウィズコロナ社会並びにDX時代における国・県・市の連携強化に関してです。 県下における各種選挙において、新たなリーダーの顔ぶれがそろい、国・県・市の新たな関係の構築とともに、持続可能地域社会の実現に向けた効率的・効果的な行政経営が進展するものと期待を膨らませています。新国会議員と馳新知事の誕生に、新市長として、御自身も今後は県との定期的な意見交換をぜひ行いたい、国・県・市が一体化した行政ができるとも述べておられ、既に新国会議員との懇談や、馳知事と県内19市町の首長との連絡会議が開催されています。新型コロナウイルス対策への対応では、都道府県のほか、指定都市や中核市、特別区などの保健所設置自治体と、国との間で役割分担と指揮命令系統が曖昧であったことから、緊急事態宣言発令や行動制限等をめぐって、国と地方自治体の間で不協和音が目立つなど、その対応に多くの議論がありました。本県においても、陽性者や濃厚接触者の把握等、感染者情報の共有などのための知事と県内19市町の首長会議がなかなか開催されず、連携の悪さが露呈し、また、多くの業務が保健所に集中しても業務量に見合う職員が配置されていないなど、保健所が抱える課題が浮き彫りとなり、行政の迷走に拍車をかけたと言われています。コロナ禍で様々な対応に追われた保健所の課題に関する全国首長アンケートでは、特措法の在り方や感染症の法整備、自宅療養者のケアの問題のほか、地域住民の健康を守り支える役割、食品衛生、環境衛生、地域包括ケアシステム等、保健所が担う広範囲で多岐な業務の分担と連携、情報の共有が課題と指摘されています。そこで、療養証明書の発行など、本来業務外で忙殺状況との報道もある中、保健師の人員増のみならず、事務職員の増員も含めた保健所全体の体制強化と業務負担の軽減、県・市の役割分担と協力と連携の強化、医療体制整備と連携についてお尋ねいたします。 総務省の有識者研究会は、新型コロナウイルスの感染拡大などで顕在化した課題を踏まえ、国と地方の役割や地方自治の在り方を公表し、国と地方や自治体同士の協力・連携、強化が重要な鍵になるとし、住民が利益を受けられる実効性ある関係を構築すべきとの提言をまとめ、デジタル化の進展に伴い、システムの共同利用やクラウド基盤の活用などに関する整理の必要性を提起しています。さらに、第33次地方制度調査会は、国、都道府県、市町村の行政機関の連携への対処、望ましい体制、国と地方自治体との関係を適切に見直すなど、地方公共団体相互間の関係をテーマに、関連法の改正検討や、デジタル化の進展に伴う時代に即した国と地方の連携の在り方や、自治体同士の関係の整理の必要性について、明確な指針を示すとしています。人口減少と少子高齢の急速な進行が明らかな中、幅広い分野での行政サービス向上と効率化、成長分野への投資や中小・零細企業への支援強化、地域経済の活性化と雇用の創出は、各自治体の共通課題となっており、本市も単独でフルセットの行政サービスを提供することは難しい。その水準を維持するためには、都市制度の在り方を含め、圏域の形成と都道府県と基礎自治体の二層制の地方自治制度の見直しや、画一的な地方税制の仕組みの在り方を、国・県、圏域自治体にも問いかけなければなりません。まち・ひと・しごと創生総合戦略において、重複する都市圏概念が統一され、連携中枢都市圏構想の下、広域連携の推進策が示されるとともに、中枢中核都市制度が打ち出され、中枢都市の都市機能強化に向けた財政と人材の両面からの支援策も明記されており、総務省の自治体戦略2040構想研究会の報告書でも、その方向性が明らかになっています。一方、河川管理や医療計画の策定に、産業振興や観光、教育や子育てなどの各分野における類似サービスなど、市民生活に直結する様々な分野での二重行政の存在に関して、都道府県と自治体間での認識の相違や、協力や連携の在り方にも首長間で差異があると言われています。そこで、県庁所在地中核都市、連携中枢拠点都市、中枢中核都市の冠を頂く本市の連携中枢都市圏や中枢中核都市制度における圏域形成と広域連携並びに二層制の地方制度における二重行政解消に向けた県・市間の共通認識と協議の現状並びに今後の方向性について市長にお考えをお尋ねいたします。 また、県・市間での行政の効率化と成長分野への投資の共通認識、課題の優先順位、調整会議の設置など、市長が思っておられる県や圏域自治体との広域連携の課題、その優先課題と議論の進め方についても、方策についてもお尋ねいたします。 この4月から、宮城県で、みやぎ型管理運営方式と呼ばれる2つの上水道、3つの工業用水道、4つの下水道の計9事業について、コンセッション方式での事業が始まっています。本市でも、圏域市町における下水道事業の基盤強化に資する広域連携施策を推進していますが、国は、人口減少や施設の老朽化で上下水道事業を取り巻く経営環境が厳しさを増していることから、水道法の改正を行い、新たに下水道事業の広域化、共同化に取り組む自治体に対して、事業債を創設、一般会計で処理することも可能とする普通交付税での措置や、流域下水道との統合はコストがかかるとして、一般会計負担と普通交付税措置率を引き上げています。そこで、上下水道事業の広域連携の推進並びに公営企業事業と市長部局事業との連携、ガス・発電事業の民間譲渡後の公営企業経営における公営企業管理者と企業局長の位置づけと在り方について、市長にお尋ねいたします。 馳知事は、全国学力テストや高等教育機関の数で、石川県が全国1位になったことに触れ、先進7か国首脳会議に併せて開催される教育大臣会合の誘致を金沢市と連携し進めるとし、国への活動を進めており、市長も参画されておられますが、今後の進め方、本市の役割などをお尋ねし、私の質問を終わります。(拍手)
○高岩勝人議長 村山市長。 〔村山 卓市長登壇〕
◎村山卓市長 28番玉野議員にお答えいたします。 初めに、予算の考え方についての御質問をいただきました。長期化するコロナ禍や原油価格、物価高騰に直面する中、国の総合緊急対策で措置された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等を有効に活用し、五感にごちそう金沢宿泊キャンペーン事業や事業復活臨時支援金、学校給食等の物価高騰対策、福祉光熱費助成など、地域経済対策と市民生活対策の両面において、できる限り効果的な施策を検討し、講じたところでございます。これらに加え、国補助内示に伴う公共事業費を、特別需要予備費等を活用して追加したところであり、引き続き中期財政計画のローリングを通じて、国の総合緊急対策での交付金等を積極的に活用するほか、基金の計画的な活用などに努め、社会経済情勢の変化に迅速かつ的確に対応したいと考えております。 未来像につきまして、直近の国勢調査での人口減少結果に加え、人口ビジョンの将来推計にあっても、人口減少、少子高齢化がさらに進展していくものと想定しております。金沢では、伝統文化と新しい文化を融合しつつ、独自の文化を形成し、そうした土壌もあり、独特のコミュニティーを生み出してまいりました。これに不可欠な連帯と協調の精神が親和力と考えており、新たな都市像では、この親和力を強みとして捉え、多様な主体からの様々な意見を反映できるよう、工夫を凝らしてまいりたいと考えております。人口減少、少子高齢化社会の進展が見込まれる中であっても、人と人とのつながりを大切にした心の豊かさを感じられる金沢を、次の世代につないでいくとともに、金沢の魅力を磨き高め、そして広げることで、市民が住みよさを実感できるまちを築いてまいりたいと考えています。 世界に誇る文化都市金沢の具現化ですが、本市は、まちの個性を大切にしながら、古いものと新しいものが互いに刺激し合って発展してきた歴史の中で、伝統文化や芸術文化をはじめとした幅広い文化があり、また、多くの担い手も存在していることから、市民が文化を身近に感じ、触れる機会を創出することで、世界に誇る文化都市金沢を目指したいと考えております。また、明年秋のいしかわ百万石文化祭2023の開催に向け、文化スポーツ局内に国民文化祭推進室を設け、事業ごとの実施計画や開催要項の作成など、開催準備を進めているところであり、今後、プレイベントやPR活動を実施し、開催に向けた機運醸成を図っていく予定でございます。 DXに関しまして、人口減少時代にあっても、行政のデジタル化は不可欠であると考えております。今回の補正予算にも、DXによる業務改善や子育て支援窓口のデジタル化、課題解決に向けた共創プラットフォームの構築など具現化策に加えて、デジタル社会を実現するためのDX推進計画の策定に係る経費も盛り込んでおります。本市では、現在のところ、CIO--最高情報責任者の設置などは考えておりませんけれども、DX会議の有識者から様々なアドバイスや提言をいただきながら、また、デジタルリーダー育成なども通じて、100人から成る情報にたけたデジタルリーダーによりまして、業務の効率化、改革を進める。そして、公約に掲げていたウェブ3やメタバースなどの新たなデジタル技術の活用についても具体的に検討してまいりたいと考えております。 夏のDigi田甲子園は、デジタル田園都市国家構想の一環として、地域課題をデジタルで解決する各自治体の取組を広く募集し、優れた取組を表彰する国の事業でございます。本市としても、DXに取り組む姿勢を発信できる機会として、市内交通事業者等と開発したバスや鉄道の一日フリー乗車券を購入できるウェブアプリのりまっし金沢の取組を、先月、県内の地方予選にエントリーし、昨日本選出場が決定したところでございます。今後、インターネット投票と有識者による審査を経て、受賞者が決定することになりますが、本市の取組の特徴や有効性をしっかりとアピールしてまいりたいと考えております。 行政のデジタル化を加速化するためには、行政手続をデジタルで完結させることが不可欠であり、現在、国において、その障害となっている書類等の現物提出や対面確認、現地確認等を義務づける法律等の見直し作業を進めていると聞いており、その動向を注視しながら、市においてもできることからスピード感を持って対応したいと考えております。あわせて、国では、官民を問わず様々なデータを一元管理するデータ連携基盤の構築を検討していることから、本市においてもオープンデータポータルサイトを活用したモデル事業を新たに実施することとしており、市民などが持つデータとの連携に向けた課題を整理しながら、将来のサービスの創出につなげてまいりたいと考えております。 人事政策につきましては、多様化する行政課題に対応するため、職員の能力を高めていくことは大変重要と考えております。国の省庁等との人事交流や職員研修の充実、適性に応じた職員の配置などを通じて、市役所全体の政策力と専門性の向上を図ってまいりたいと思っています。また、令和5年度には、地方公務員法の改正に伴う定年延長が予定されていることから、その制度設計の中で、処遇も含めた再雇用制度等についても検討したいと考えております。 保健所につきましては、本年4月から、正規の保健師、事務職員をさらに増員するとともに、引き続き他部局から応援職員を派遣するなど、その体制強化に努めてきたところでございます。また、データベースによる感染者情報の一元化や、ショートメッセージによる感染者への速やかな情報提供など業務の効率化を進め、職員の負担軽減を図っております。新型コロナ感染拡大当初から、県が医療体制の構築を進め、感染者の入院調整を一元的に担っており、保健所は県と連絡を取りながら個々の患者対応に当たるという連携体制が確立しております。今後とも県・市の協力、連携体制を維持・強化していきたいと考えております。 広域行政につきまして、石川中央都市圏においては、圏域の将来像とその実現に向けた施策をビジョンに掲げ、4市2町で連携しながら具体の取組を進めており、圏域の成長・発展がひいては加賀・能登地域を含む石川県全域の魅力向上につながってくると考えており、県とはこれまでも情報の共有を図っているところでございます。広域行政を担う県と、基礎自治体である市とは、その役割はおのずと異なりますが、広域的な文化観光や広域交通など、十分な意思疎通を図りながら連携して取り組むほうが、相乗効果を生み出す分野もあります。このような分野では、積極的に県との連携に努めたいと考えております。 県・市間での行政効率化等につきましては、明年秋の国民文化祭については、令和5年度末の北陸新幹線敦賀開業を見据えた広域文化観光に向けて、大きな弾みとなる一大イベントであり、県下一丸となって連携しながら、開催の準備を進めているところでございます。また、法定協議会である石川中央都市圏地域公共交通協議会における地域公共交通計画の検討にも着手しており、今後の広域的な公共交通の在り方についても、これまで以上に連携を密にしながら議論を進めたいと考えております。 上下水道事業の広域連携について御質問いただきました。人口減少社会の進展や節水型社会への移行などにより、上下水道事業を取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。こうした中、本市におきましては、既に犀川左岸の流域自治体で、下水処理の共同事業を実施しているほか、今年3月に策定した企業局の新たな経営戦略では、石川中央都市圏における維持管理業務の共同化に向けた研究、水需要の変化に伴う適正な施設規模の研究、市に呼応した温暖化対策の強化やデジタル化の推進など、経営基盤の強化に向けた施策を掲げております。こうした取組を着実に進めるため、これまでどおり公営企業管理者と企業局長は一体化とし、迅速な意思決定の下、さらなる経営の効率化を図っていくことが必要であると考えております。 最後に、G7の誘致につきましては、先般、馳知事をはじめ、安宅石川県商工会議所連合会会頭、和田金沢大学学長と共に、内閣官房長官、外務大臣、文部科学大臣に対して、先進7か国首脳会議に併せて開催が予定されている教育大臣会合の金沢市での開催について要望活動を行いました。今後も知事や経済界、大学とも連携を図りながら、引き続き要望してまいりますが、開催地は国で決定されることから、その動向を注視してまいりたいと考えております。本市には、歴史に裏打ちされた本物の文化があるほか、金沢美術工芸大学や卯辰山工芸工房などの人材育成機関が立地し、教育や文化に対する市民意識も高いため、双方の厚みを感じ取っていただくことが本市の役割であると考えており、要望活動に際しても強く訴えているところでございます。 以上でございます。 〔「議長、28番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○高岩勝人議長 28番玉野道議員。
◆玉野道議員 再質問を3点ぐらい、まず市長にお聞きします。市長も御存じのように、円安がまた歴史的に進みました。公共事業に関して、資材が高騰しています。公共事業に関わる業者が音を上げている話もあります。その上では、こういう状態の中で、公共事業の発注の仕方、価格の見直し、その見直しは随時されるんでしょうか。これ以上円安が進むと、どの時点でどういう判断をされるのでしょうか。その判断が1点。 2点目、県・市の19市町で初めて持たれたという話があります。初めてですから仕方ないと思うのですけれども、僅か発言時間3分だという報道もありました。市長は、県・市の連携の話合いの中、どういう持ち方がよろしいと思っているんでしょうか。そして、本市においては、二重行政の解消があると思っているんですが、その解消の最優先の課題はどのような課題だと思っているんでしょうか。 3点目、G7、教育関連というお話です。私の記憶では、教育長は、全国都市会議のトップを務めていると思うのですけれども、教育長、あなたは今度のG7の教育関係の教育大臣会合はどのように捉えておるんでしょうか。そして、市長、教育長にそのことをいろんな形で、いわゆる市長の言葉というか、ハーモニー、親和力で打合せをしたことがあるんでしょうか。ないんでしょうか。 この3点、まずお聞きかせください。
○高岩勝人議長 村山市長。
◎村山卓市長 再質問にお答えいたします。まず、公共事業について、円安あるいは物価高騰、資材高騰対策についての対応についての御質問でございますが、既に契約をなされている公共事業等につきましては、物価の価格のスライド条項がございます。こちらを用いて、企業側に過度な負担をかけないように対応していくということができるようになってございますので、スライド条項をぜひ活用していただきたいというように考えております。 また、県と市町との意見交換については、確かに1市町長当たり3分ということでした。また、これはこちらから申し上げることで、回答はまとめていただくという形での、議論を行うという場ではございませんでした。ただ、一方で、これは定期的に開催されるということでございますし、また、会合の後で開催された知事と市長町長との懇談会がございました。これは非公開でございましたけれども、こういった場を通じて様々な意見交換ができた有意義な場だというように考えてございます。二重行政につきましては、県・市それぞれ役割があると思っております。一方で、その役割に縄張争いをすることではなくて、連携して取り組むほうがより有効的な部分が、例えば相手方との関係、あるいは今回の教育大臣会合についてもそうだと思いますが、そういったところを連携して取り組めるように、この二重行政の強みの部分を生かすことをしていければというように思っております。 また、中核市の教育長会の会長である野口教育長との間では、この教育の強みというところの共有を行っております。また、この教育大臣会合の誘致につきましては、県がリーダーとなって動いておるところでございますので、その野口教育長からも聞いた内容を伝えて、金沢市での強みを国に対して訴えてきているところでございます。 以上です。
○高岩勝人議長 野口教育長。
◎野口弘教育長 教育大臣会合についての捉えということについてお尋ねがございました。お答えしたいと思います。馳知事が、馳文科大臣になられた直後に、たしかヨーロッパ、イタリアだったかなと思っているんですが、教育大臣会合に御出席なさっているということを記憶しております。そのときに、様々にSNS等で当時の内容を御発信されておりましたけれども、それをお伺いしながら、その時々の教育の課題とか、また……
○高岩勝人議長 発言時間が経過いたしておりますので、簡潔にお願いいたします。
◎野口弘教育長 先進的なものに取組を発信されておって、そのことについて学びを深めたことがありますので、ぜひその取組についても、こちらから発信できるものがあれば取り組んでいきたいと思っています。
○高岩勝人議長 換気のため、しばらくお待ちください。 36番福田太郎議員。 〔36番福田太郎議員登壇〕(拍手)
◆福田太郎議員 自由民主党金沢市議員会の一員として、令和4年度金沢市議会6月定例月議会最後の質問の大トリを務めさせていただきますので、市長はじめ執行部の方々には温かい御答弁をよろしくお願いし、以下数点について質問いたします。 まず最初に、最低制限価格の運用について伺います。 最低制限価格は、ダンピング対策、いわゆるコストや利益を無視した不当に安い値段で取引をする防止のためにつくられた制度であります。全国の多くの自治体が発注する工事で採用され、また、地方自治法では、あらかじめ最低制限価格を設け、予定価格と最低制限価格以上の価格をもって落札者とすると明示されております。誠に遺憾なことではありましたが、本市の談合事件を受け、本市発注の工事は今年度から変動型最低制限価格制度を採用しています。従来の最低制限価格基準額と比較すると、プラス0.1%からマイナス0.1%に変動するため、1億円の工事ではプラス10万円からマイナス10万円と、20万円の変動となります。私の調査では、ある業界の7件の入札で、81社が参加し、失格者が33社、何と41%もの会社が失格となっておるのであります。変動額が上限となり、参加した会社の入札価格が全て下回った場合や、下限となり参加した会社の入札価格が全て上回った場合の対応について、まずお伺いいたします。 地方自治法施行令第167条の10、地方自治法では、あらかじめ最低制限価格を設け、予定価格との幅で落札者を決定すると明示されております。今回の変動型は、入札後に最低制限価格が決定するため、地方自治法施行令に抵触すると考えますが、見解を伺います。 滋賀県長浜市では、令和3年2月に国土交通省が実施した歩切り等に関するフォローアップ調査の内容に、最低制限価格に1.0未満のランダム係数を採用している場合には、実態調査のためのヒアリング対象とするとの質問項目があったこと、発注者が示す資料に基づき適切に見積りを行った応札者が、必ずしも落札候補者になり得ない状況などから、平成25年7月から変動型最低制限価格を採用しておりましたが、令和3年4月1日にこのランダム係数を廃止したのであります。先日も、ある会社の方々から、当社は必死で懸命に積算、見積りをしている。ずばり価格を当てても、ランダム係数により失格となり、このようなことが続けば積算能力が低下し、社員の士気にも関わる。真面目に真剣に積算したものを、後は運だけでは困るとおっしゃっておられました。事実、私の調査によると、本来ならばずばり賞で落札であった工事で、ランダム係数により失格となり、入札額が30万円も高額な入札者が落札したケースもあるのであります。職員には、入札執行の情報を漏えいすることは犯罪行為であることを強く認識させること、不当要求行為等記録表などを作成し、特定要求行為に対して組織として対応することなど、制度改革にて談合防止を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。御見解を伺います。 次に、金沢大学工学部跡地へ移転後の金沢美術工芸大学について、数点お聞きいたします。 金沢美術工芸大学に造詣が深く、お母様も金沢美大を卒業されている村山市長には、釈迦に説法的な話ではありますが、金沢美術工芸大学は、さきの大戦により全国の多くの都市が灰じんに帰した昭和20年、美術工芸の伝統を維持してきた本市が、戦後日本の文化の興隆の一翼を担うことは、非戦災都市としての義務であるとして、多くの金沢市民、先人たちが開校に向け奔走し、昭和21年、戦後の混乱と虚脱の中、学問を好み、伝統を愛し、美の創造を通じて人類の平和に貢献することを希求する金沢市民の熱意により、工芸美術の継承発展と地域の文化と産業の振興を目指し、金沢美術工芸専門学校として開学、創立され、昭和25年に3年制の金沢美術工芸短期大学、昭和30年には4年制の金沢美術工芸大学となり、昭和45年、金沢刑務所が現在の田上町へ移転に伴う代替地として本市に引き渡された跡地への移転が決定し、昭和47年に現在地に校舎が完成したのであります。そこで、市長にお聞きしますが、本市はなぜ戦後間もない食料事情もままならないこの時期に、金沢美術工芸大学の前身である金沢美術工芸専門学校を開校できたとお思いですか。お聞かせください。 これまで本市や金沢美大は、まちの個性である歴史や伝統、学術、文化を保存・継承するとともに、これまでの間、多くの人間国宝や第一線で活躍するクリエーターを輩出し、国内外の文化芸術の発展を支えてきました。しかしながら、大学活動拠点である現キャンパスは、築40年以上経過したことによる老朽化が著しく、また、建物の耐震性や制作スペースの不足など、多くの課題があることが、当時、本市議会文化学術振興特別委員会の美大校内視察においても、教授の方々よりのお話からも、喫緊の課題だと確信いたしました。その後、金沢大学工学部跡地へのキャンパス移転が決定し、現在、来年度の完成を目指し建設が進められているところでありますが、このまま順調に新築工事が進みますと、令和5年度には新校舎が完成し、本定例月議会市長の提案理由説明では、来年の夏期休業中に現キャンパスからの引っ越し作業を完了し、学生は休業明けの後期授業から新たな学びやを利用すると説明があり、また、新聞報道によりますと、新キャンパスの向かいに立地する新石川県立図書館を挙げ、新しい発見や学びに出会える地域にしたいと強調されたとありますが、具体的にどのようなことを考えておられるかお聞きいたします。 学生たちが新キャンパスへ移転した後、斜面緑地を含めれば、東京ドーム1個分よりも広い敷地5万4,840平方メートル、空き建物校舎は床面積2万7,953平方メートルという巨大な空き家が出現するのであります。平成19年7月、金沢大学工学部が角間キャンパスに移転完了後、校舎解体工事が始まる平成27年3月まで、長期にわたり工学部の空き校舎は10年以上住宅地や商業施設などが隣接する小立野台地のど真ん中に放置されておりました。当時、衆議院議員でありました馳知事のお力添えもあり、自民党の周辺地域の県議、市議、金沢大学の副学長をはじめ、大学の方々と工学部跡地、校舎内を視察し、早期の建物解体を要望いたしました。校舎の中には、何者かが侵入し、窓ガラスなどを破壊し尽くし、ぼや騒ぎもあり、敷地は草木が伸び放題で、一面セイタカアワダチソウなどの草木が、私の身長ほども生い茂り、もし子どもが連れ込まれたりしても全く分からない危険な状態で、危険極まりない状態が長年続いたのであります。日本の巨大廃墟として、テレビ番組にも取り上げられたこともありました。地域の住民の方々は、これを決して忘れてはいないのであります。来年度、金沢美大が移転するのであれば、旧工学部跡地のように長期にわたり巨大廃墟を出現させるのは、絶対に避けねばならないのであります。既に地元では、美大の跡地に関する会も発足しており、山野前市長にも要望した際は、地元の意見をよく聞いて進めていきたいとおっしゃっておりましたが、新聞報道によりますと、金沢大学が取得の意向を示したとあります。金沢美大跡地の今後の活用、行方について、市長はどのようなお考えをお持ちなのかお聞きいたします。 次に、ふらっとバス延伸についてお聞きいたします。 皆さんも御存じのとおり、本市の中心部である旧市街地は、古いまち並みで形成されており、主要道路を除いて細い街路のまち並みが多く、一般路線バスが通行できない区間も多く、このような状況により公共交通不便地域が存在しており、こうした中、本市では、平成9年に金沢市におけるコミュニティバス導入検討委員会を設置し、どのような路線設定が必要か検討され、平成11年3月に運行を開始したのが、此花町や小橋町など市街の北西部と金沢駅、武蔵ヶ辻を結ぶ此花ルートであり、平成12年3月には、菊川町や小立野などの市街地南東と広坂、香林坊、片町を結ぶ菊川ルート、その後、平成15年に材木ルート、平成20年に長町ルートの運行が開始されました。しかし、実はこれらルートの大半が、かつて小型の一般路線バスが走っていた街路であることは、平成、令和生まれの方はもちろん、昭和の後半生まれの方もほとんど記憶がないと思います。私は、うっすらとした記憶ですが、通称循環バスといって、細いまちなかの狭い生活道路をバスの屋根が各家々の屋根の軒先すれすれで通り過ぎるのを見て、子どもながらにどきどきしながらバスに揺られていたことを思い出します。戦災を逃れた本市中心部には、藩制期に形成された狭く細い街路が数多く残されており、バス黎明期にはこのような狭隘な路地を行くバス路線がもともと数多く存在していたようです。しかし、モータリゼーションの渦中にある昭和30年後半から50年代にかけて、軒並み新設道路へ代替、あるいは廃止され、結果、交通の空白地を生み出したのであります。バスのワンマン化が難しく、安全運行上の支障があったことが理由だったようですが、特に代替経路となる大通りが開通している路線の場合は、あえて狭隘道路を経由せずとも、大通りを通過したほうがスピードアップや定時運行につながるという面もあったのではないかと思っております。ところが、それから40数年、交通を取り巻く環境は変わり、再び生活に根差した街路をたどるバスが注目されるようになり、利用者の多くが高齢者という路線バスの実態の中で、定時制よりも生活に密着したバスが求められるようになり、かつてはお荷物扱いされ姿を消していった狭隘バス路線が、ふらっとバスのように再び走り出したというわけであります。市長は、ここ数十年のモータリゼーションの移り変わりについて、どのような思いをお持ちかお聞かせください。 現在のふらっとバス菊川ルートは、菊川町より笠舞地区、春には桜のトンネルを抜ける菊川ルート最大の見せ場の二十人坂を駆け上がり、石引交差点、金沢美大、金沢大学附属病院、本多の森ホール、香林坊、片町のコースで周回しておりますが、当初の計画では、このルートではなく、金沢美大前や金沢大学附属病院は外れていたのであります。今から遡ること23年前、平成11年、私が初当選させていただいた年であります。9月定例会で私はこのような質問をしております。平成12年3月運行開始予定の菊川ルートでありますが、二十人坂を登り、左折し、紫錦台中学、厚生年金会館、広坂、香林坊、片町の運行ルートとお聞きしております。二十人坂を上がり、石引通りを左折するというのは、ふらっとバス導入の趣旨から大きく外れているのではないでしょうか。頑張っている商店街、金沢美大、金沢大学附属病院が全てルート外となる。そのルートはおかしいと、ルートの変更を本会議で、当時の山出市長に質問いたしました。山出市長の御答弁は、来春導入予定の菊川ルートにつきましては、沿線住民の利便性を考えましてルートを検討中との御答弁をいただき、翌年の平成12年3月、現在の石引交差点、金沢美大前、金沢大学附属病院経由となり、運行を開始したのであります。また、ふらっとバスと金沢美大とは、少なからず関係があるのであります。もちろん金沢美大の目の前を通りますし、ふらっとバスの加賀友禅的車体の外装デザインは、当時、金沢美大の服部光彦教授がデザインを手がけており、また、菊川ルートのふらっとバスの椅子のシートのデザインは、金沢美大の視覚デザイン専攻の学生が手がけ、金沢美大生がデザインすることで高度な芸術教育を実践する金沢美大の魅力を発信し、ふらっとバスに対する市民の愛着心の向上を図るため採用されたと聞いており、まさに金沢美大とふらっとバスは切っても切れない関係なのであります。本年7月、ビブリオバウム(新石川県立図書館)が開館し、来年度、新金沢美術工芸大学が完成し、小立野と外側環状道路を結ぶアクセス道路も供用が開始されるのであり、この時点でのふらっとバス菊川ルートを延伸しなければなりません。新金沢美大には、体育館と共用の多目的ホールが建設され、大学関係者や市民、地域の方が各種競技や式典、集会、展示など、様々な用途で利用できる汎用性の高い多目的ホールとして整備されるため、車の運転をしない高齢者や生徒、学生たち、近くに一般路線バスのバス停がない公共交通不便地域の方々には大切な生活の足となるのであります。私は、いつも地域の方に言っているのですが、「ふらっとバス、もっと早く走れんがかいや」とか、「もっと運行本数増やせないの」など、よく聞かれますが、私は「ふらっとバスは早く目的地に着くための手段ではないんです。あくまで公共交通弱者の方や、生徒、学生さん、子どもたちにふらっと乗ってもらい、地域のことなどをおしゃべりでもしながら、地域のコミュニティー醸成の一役を担ってもらうバスやし、急いでいるときや時間の余裕がないときは、タクシーか一般のバスで行ってや」と言っておるのであります。決して一般交通事業者の営業の妨害をしているのではないのであります。そこで、市長は、ふらっとバスのようなコミュニティバスと一般路線バスの役割分担のようなものをどのように考えておられるかお聞きいたします。 現在の金沢美大と新金沢美大とは、600から700メートル離れているだけで、時間的には大したこともありませんし、小立野、外側環状道路へのアクセス道路が完成すれば、県道を走らずに、いわゆる昔の旧道だけでの運行が可能になり、まさしくコミュニティバスにうってつけの運行路線となります。新金沢美大、新石川県立図書館の前をふらっとバスが走っていないというかなりの違和感も解消されるのであります。近隣の小立野、崎浦、菊川、新竪の各町内連合会からも、ふらっとバス菊川ルートの延伸の要望が出ておりますが、市長は御存じでしょうか。村山市長の親和力で奏でる金沢、ハーモニーで奏でる金沢を進めるためには、諸問題はあるとは思いますが、金沢のまちづくりのためにもふらっとバスの延伸は必ず必要と思いますが、市長のお考えをお聞かせください。 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○高岩勝人議長 村山市長。 〔村山 卓市長登壇〕
◎村山卓市長 36番福田議員にお答えいたします。 まず、談合防止についての御質問をいただきました。職員の公務員倫理やコンプライアンスに関する意識を高め、組織的な対応により入札情報の漏えいを防止することは大切なことであり、これまでも研修を通じてそうした教育を徹底してきたところでございます。その一方で、御指摘の事件を踏まえ、不正を起こさない、起こさせない制度に見直すことが最も有効な方法であると考え、入札制度評価委員会の有識者の御意見や他の地方自治体の取組も参考に、この4月から変動型の最低制限価格制度を試行してございます。 続いて、金沢美術工芸大学の跡地についてでございます。縁あって金沢の市長を務めることになりました。金沢の美術工芸大学、非常に歴史のある、そして意義のある設立の仕方をされたというように思っております。この金沢美術工芸専門学校を開校した背景には、藩制期以来の伝統文化を重んじる精神風土はもとより、非戦災都市の使命として平和を希求し、次の世代につなぐ教育・芸術文化に対する市民の熱意があったのではないかと思っております。戦後間もない、生活が困窮する中で、専門学校設立の議論がなされた市議会で、当時の市長は、この焼け野原の日本で平和の息吹、新しい芽を少しでも出していかなければならないのではないか。そういう役割をこの地が帯びているということを痛感いたしているのでありますと述べております。改めてこの英断に敬意を表する次第でございます。 新キャンパスを建設するに当たっては、市民の方々にも気軽に御利用いただける図書館や美術館のほか、学生たちの多様な作品の展示や、作品の制作・研究に没頭する姿に触れることのできるアートプロムナードを設けるなど、地域の方をはじめ多くの市民に大学をより身近に感じられるように整備を進めております。隣接する新石川県立図書館にも多くの市民・県民が訪れることと思いますが、これまで美大に足を運ぶ機会のなかった方々にも大学を見ていただきながら、新しい発見や学びに出会える地域にしていきたいと考えております。 金沢美術工芸大学の現校舎につきましては、築50年近くが経過しており、これが廃墟化しないよう、なるべく早い取壊しに心がけたいと思っております。跡地については、地元まちづくり協議会から、その利活用に地元の意見を反映するよう要望いただいている中で、昨年12月に金沢大学から取得に関する要望書が提出されました。まずは金沢大学との協議を進める中で、時期を見て地域の皆さんにも情報共有しながら、金沢大学への売却も含めて必要な手続を行っていきたいと考えております。 交通環境の変化に係る認識について御質問がございました。我が国では、戦後の高度経済成長に伴うモータリゼーションの進展とともに市街地が拡大し、都市機能も分散してまいりました。人々の行動範囲が格段に広がる中で、中心市街地の空洞化が進んでおり、環境への影響も指摘されております。金沢にあっても、非戦災都市であるがゆえに、まちなかでは細い街路も多く、モータリゼーションの進展により交通渋滞が常態化しておりましたが、環状道路をはじめとする圏域道路の整備が進むにつれて、都市機能が郊外にも広がることで、中心市街地の活性化が大きな課題となっております。このように、モータリゼーションはまちづくりと連関しており、現代社会にあっては正と負の側面が表裏一体で顕在化しているように感じております。 ふらっとバスと路線バスの役割分担についてですが、路線バスが主要な公道を運行することに対して、ふらっとバスはまちなかの交通空白地域の移動需要に応えることで、路線バスを補完する役割を担っていると思います。また、ふらっとバスは、ルート上の病院や商店街を結び、路線バスと連結することで、日常生活における公共交通の利便性を高めており、高齢者をはじめとする市民の足として重要な役割を果たしていると認識しております。 近隣町会連合会からの延伸要望につきましては、先月開催された市政連絡会をはじめとして、地元からルート延伸に関する御要望があることはもちろん承知しております。ふらっとバスの運行ルートの見直しに当たっては、路線バスとの競合を避けることが求められておりますが、新県立図書館の敷地内に路線バスの乗り入れが決定いたしましたことや、ルートを延伸した場合、周回時間や運行間隔が長くなり、利便性が低下するなどの課題もありまして、現時点ではハードルが高いと感じております。まずは路線バスの乗り入れ状況を把握するとともに、金沢美大の移転や敷地内を通るアクセス道路の完成に伴い、ルートの延伸がふらっとバスの役割を損なわないかを見極め、判断する必要があると考えております。 以上でございます。
○高岩勝人議長 松田総務局長。
◎松田滋人総務局長 変動型の最低制限価格制度の運用について御質問がございました。ランダム係数による変動額が上限0.1%ですけれども、上限となり、仮に全ての参加者が最低制限価格を下回った場合は、全ての参加者が失格となり、入札は不調となります。一方、変動額が下限、マイナスの0.1%ですけれども、そうなった場合、全ての参加者が最低制限価格を上回った場合ですが、予定価格以下で最も低い金額で応札したものが落札者となります。 次に、この変動型の最低制限価格制度ですけれども、地方自治法の施行令に抵触するのではないかという御質問でしたが、現在試行しておりますこの変動型の最低制限価格制度では、地方自治法施行令のあらかじめ最低制限価格を設けるという規定に基づきまして、開札する直前にランダム係数を用いて最低制限価格を算定しておりますことから、御懸念の施行令に抵触することはございませんので、御理解願いたいと思います。 以上でございます。 〔「議長、36番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○高岩勝人議長 36番福田太郎議員。
◆福田太郎議員 今の、市長からふらっとバスの延伸の件、若干ハードルが高いという御意見をいただきましたが、私、たまたま近所に住んでおるものですから、県立図書館側に、工事中は壁というのか、中が見えないように全部、今はもう取っ払って、中が見えるんです。崎浦公民館側からの入り口、いわゆる今でいうと正面といってもいいんでしょうけれども、そこからもう中が、全部近隣の方にも通った方にも中が見えます。美大は工事中ですけれども、非常にすばらしい外観になっていまして、緑も非常に多くつくられるようでありますし、私、毎日のようにあの場面を、ふらっとバスが通る夢を見るんです。もうあのロケーションでふらっとバスがすうっと止まったり走っているのを、もう毎日のように夢を見まして、中に乗っている人も、若干高齢者の方から、子どもたちから、美大の学生さんがこんな大きなキャンバスを抱えながら乗ってきたり、本当に毎日のように夢を見るんですよ。私の夢を実現させてくれという意味は毛頭ありませんが、これから完全に完成すると、そういうロケーションにあそこがもうなるということはもう分かっていますので、実際にできたときに、ええ、ふらっとバス走っていないのというのが私もショックで、毎日寝れなくなるかもしれないです。きっと地域の方も、いわゆる一般交通弱者と言われる、小立野地区も菊川地区も全てルート上は、大通りはバスもばんばん走っていますし、いいんですが、一本一本入ると全くないという状況で、小立野も、いわゆる昔の旧道の線と、今の金商高校側の線とが裏通りにありまして、県道はもちろんバスがどんどん走っていますけれども、そちらは全くないと。また、高校もたくさんありますし、中学もたくさんありますし、美大もありますし、金沢大学の医学部もあります。医学部の学生さんもたくさん住んでいます。いつもそういう皆さんが乗って、わいわいざわざわ、地域のことを何かおしゃべりしておるのを夢に見るので、夢を実現してくれというわけじゃありませんが、ハードルは高いという御答弁をいただきました。その高いハードルを少し跳び越えるように努力していただいて、前へ向けてほしいなと思うのですが、よろしくお願いしたいと思いますが、お願いします。
○高岩勝人議長 村山市長。
◎村山卓市長 今ほど申し上げたとおり、この新県立図書館、あるいは新しい美大まで延伸すると、非常に長い経路になっていくというのが、菊川ルートの特徴でもあります。そうすると、運行間隔をどうしていくか、全体の時間もどうするか、そういった課題が一つあります。また、先ほど申し上げたとおりに、路線バスとの関係もあります。そのあたりのハードルが非常に高いというのは現状でございます。地域の方々の思いも非常に強く伝わってきておりますので、その思いが実現できるかどうか、その高いハードルが結果的にどうなるか分かりませんけれども、そのハードルが現状であることは御認識いただきたいということで答弁させていただきました。よろしくお願いいたします。 〔「議長、36番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○高岩勝人議長 36番福田太郎議員。
◆福田太郎議員 ちょっと高いハードルですが、少し低くなるように努力してほしいなと思っていますし、なぜ先ほど、私、古い話で申し訳なかったんですが、23年前に山出市長にそう質問してこうだったと言ったのは、当時も所管の課長からも、これは時間が決まっているんですと。1周何分で計算しているんですと。だから、延伸することは不可能なんですよと。いやいや、そんなちょろっと上へ行って回るだけやないねと言いましたけれども、いやいや、それはなかなか難しいんですよ、福田さんと言われたんですが、まあまあ、分かりましたと。私もなりたての議員でしたので、じゃ、本会議というもので言いますといって、まあ山出さんがどう思ったかは分かりませんが、結果的には延伸してもらったという経緯があるので、山出市長にできて村山市長にできないことはないと私は思っておりますので、ぜひともよろしくお願いいたします。
○高岩勝人議長 村山市長。
◎村山卓市長 山出市長の際に、恐らく厳しいところを、さらにルートを延ばしたところの状況になっているのかなと思いまして、さらに延ばすということになるので、やはりさらに厳しいということになるかというように思います。思いは伝わってございますので、できるかどうかということの検討、ハードルは高いですが、検討することになると思います。
○高岩勝人議長 以上をもって質疑並びに一般質問は終わりました。
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△委員会付託
○高岩勝人議長 ただいま議題となっております議案第2号なしい議案第22号及び報告第1号の各件は、お手元に配付いたしてあります議案審査付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。 〔議案審査付託表(二)は本号末尾参照〕
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△陳情の委員会付託
○高岩勝人議長 なお、今定例月議会におきまして本日までに受理いたしました陳情1件は、お手元に配付いたしてあります陳情文書表のとおり、所管の議会運営委員会に付託いたします。 〔陳情文書表は本号末尾参照〕
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△休会について
○高岩勝人議長 以上をもって、本日の日程は終了いたしました。 お諮りいたします。 明日15日から20日までは、委員会審査及び議案調査のため休会といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高岩勝人議長 御異議なしと認めます。 よって、この際、御通知申し上げます。 次の本会議は、21日午後1時から開きます。
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△散会
○高岩勝人議長 本日はこれにて散会いたします。 午後4時25分 散会----------------------------------- 〔参照〕----------------------------------- 令和4年度金沢市議会6月定例月議会議案審査付託表(二)----------------------------------- 総務常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第2号令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第3号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳入 全部…………………………………………………………………24 歳出 2款 総務費………………………………………………………
(1項総務管理費中7目企画費の一部、10目文化振興費の全部、11目文化施設費の全部、13目地域振興費の全部及び14目諸費の全部を除く。)313 8款 土木費
4項 港湾費……………………………………………………426 14款 予備費………………………………………………………434 第2条 地方債の補正………………………………………………………539議案第7号金沢市議会議員選挙及び金沢市長選挙における選挙運動用自動車の使用等に係る公費負担に関する条例の一部改正について………………………13 議案第8号金沢市税賦課徴収条例等の一部改正について………………………………14 議案第9号金沢市本社機能立地促進のための金沢市税賦課徴収条例の特例を定める条例の一部改正について………………………………………………………19 議案第14号「工事請負契約の締結について」の一部変更について(金沢市特別支援教育サポートセンター(仮称)、金沢市立中央小学校芳斎分校、金沢市立中央地区新中学校(仮称)特学分校、金沢市芳斎公民館及び金沢市立芳斎児童館建設工事(建築工事その1))…………………………………24 議案第15号「工事請負契約の締結について」の一部変更について(金沢市特別支援教育サポートセンター(仮称)、金沢市立中央小学校芳斎分校、金沢市立中央地区新中学校(仮称)特学分校、金沢市芳斎公民館及び金沢市立芳斎児童館建設工事(建築工事その2))…………………………………25 議案第16号「工事請負契約の締結について」の一部変更について(金沢市立中央地区新中学校(仮称)校舎整備工事(建築工事))…………………………26 議案第17号「工事請負契約の締結について」の一部変更について(金沢市立中央地区新中学校(仮称)屋内運動場整備工事(建築工事))…………………27 報告第1号専決処分の報告について(令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第1号))
第1条 歳出予算の補正
歳出 14款 予備費………………………………………………………3462 経済環境常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第2号令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第3号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳出 4款 衛生費
2項 環境衛生費
2目 環境保全費……………………………………………319 3項 清掃費……………………………………………………319 5款 労働費………………………………………………………320 6款 農林水産業費………………………………………………321 7款 商工費………………………………………………………323議案第10号金沢テクノパークにおける企業立地の促進に関する条例の一部改正について………………………………………………………………………………20 議案第20号財産の処分について……………………………………………………………30 報告第1号専決処分の報告について(令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第1号))
第1条 歳出予算の補正
歳出 7款 商工費………………………………………………………3461 市民福祉常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第2号令和4年度金沢市
一般会計補正予算(第3号)
第1条 歳入歳出予算の補正