金沢市議会 2021-09-15
09月15日-04号
令和 3年 9月 定例月議会 令和3年9月15日(水曜日
)-----------------------------------◯出席議員(37名) 議長 久保洋子 副議長 山本由起子 1番 荒木博文 2番 田中美絵子 3番 喜成清恵 5番 稲端明浩 6番 熊野盛夫 7番 大桑初枝 8番 粟森 慨 9番 新谷博範 10番 麦田 徹 11番 上田雅大 12番 中川俊一 13番 小間井大祐 14番 坂本泰広 15番 高 誠 16番 喜多浩一 17番 前 誠一 18番 高岩勝人 20番 宮崎雅人 21番 松村理治 22番 下沢広伸 24番 森 一敏 25番 小林 誠 26番 源野和清 27番 広田美代 28番 玉野 道 29番 森尾嘉昭 30番 秋島 太 31番 澤飯英樹 32番 中西利雄 33番 清水邦彦 34番 黒沢和規 35番 野本正人 36番 福田太郎 37番 横越 徹 38番
高村佳伸◯欠席議員(1名) 4番
上原慶子-----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 山野之義 副市長 相川一郎 副市長 村山 卓 教育長 野口 弘
公営企業管理者 平嶋正実
都市政策局長 鳥倉俊雄 総務局長 松田滋人
文化スポーツ局長 山森健直 経済局長 山田啓之 農林水産局長 長谷進一 市民局長 松田俊司
福祉健康局長 高柳晃一
こども未来局長心得 藤木由里 環境局長 吉田康敏
都市整備局長 坪田英孝 土木局長 坂本敦志 危機管理監 上野浩一 会計管理者 中坂暢江 消防局長 喜田 徹
市立病院事務局長 荒舘 誠 財政課長 津田 宏
選挙管理委員会書記長 前田
斉-----------------------------------◯職務のため出席した事務局職員 事務局長 東 利裕 担当次長兼
議事調査課長 議事調査課担当課長 安藤哲也 小村正隆 議事係長 山口賢一 調査係長 今川良太 主査 富川朗人 主査 前田和紀 主査 北本剛太 主任 竹村太志 主任 辻 卓也 書記 小西孝博 総務課長補佐 多田育代 主査
打越洋平-----------------------------------◯議事日程(第4号) 令和3年9月15日(水)午前10時開議 日程第1 議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)ないし議案第42号市道の路線変更について (質疑、委員会付託) 日程第2 一般質問 日程第3 認定第1号 令和2年度金沢市
歳入歳出決算認定について 日程第4 議案第43号 令和2年度金沢市
公営企業特別会計未
処分利益剰余金の処分について 認定第2号 令和2年度金沢市
公営企業特別会計決算認定について
-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程(第4号)に同じ----------------------------------- 午前10時1分 開議
△開議
○
久保洋子議長 本日の出席議員数は、ただいまのところ37名であります。 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
△会議時間の延長について
○
久保洋子議長 あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。 なお、上着の着用は御自由に願います。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
△議案上程
○
久保洋子議長 これより、日程第1議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)ないし議案第42号市道の路線変更について、以上の議案22件を一括して議題といたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
△質疑・一般質問
○
久保洋子議長 これより、質疑並びに日程第2一般質問を併せ行います。 通告がありますので、これより順次発言を許します。 14番
坂本泰広議員。 〔14番
坂本泰広議員質問者席へ移動〕(拍手)
◆
坂本泰広議員 自由民主党金沢市議員会の一員として、質問の機会を得ましたので、以下数点にわたり質問をいたします。 質問に先立ち、この夏、静岡県熱海市、長崎県雲仙市などを襲った豪雨による土石流災害で犠牲になられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災した方々にお見舞い申し上げます。そして、灼熱と劣悪な環境に加え、
コロナ感染症対策に細心の注意を払いつつ、懸命の救出、捜索活動及び応急復旧に当たった消防、警察、海上保安庁、自衛隊諸官の御労苦に敬意と感謝の念を表します。また、コロナパンデミックという未曽有の状況の中開催された東京2020オリンピック・パラリンピックが、無事に幕を閉じました。選手の活躍に興奮や感動を受け、メダリストの笑顔に元気をもらいました。合宿地であった本市の関係職員や大会運営に当たった全ての人たちにも感謝を申し上げたいと思います。 さて、質問の1点目は、子どもを取り巻く環境における自殺予防についてです。 今朝の地方紙1面にもありました。4月に新年度が始まり、進学、就職、異動で環境が変わり、心身の疲労によって不安定な状態になるいわゆる五月病、そして長期間の休業となる夏休み明けには、問題を抱える子どもたちにとってはとても重要な時期であり、発達段階にある思春期の子どもにとっては、大人以上に大きな負担となることが懸念されています。警察庁のまとめによると、2020年の小中高生の自殺者数は、統計のある1980年以降最多の499人に上り、
厚生労働省自殺対策推進室は、この結果について、
新型コロナウイルス禍で学校が長期休校したことや外出自粛により家族で過ごす時間が増えた影響で、学業や進路、家族の不和などに悩む人が増加したと見られると分析しています。野口教育長にお尋ねします。こうした状況をどのように捉えていらっしゃるでしょうか。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 仰せのとおり、2020年の全国の小中高校生の自殺者は499人であり、前年度と比べて100人増加しております。また、今年に入りましても、7月まででありますけれども、暫定値になりますが、272人の自殺者がいるということを存じています。これまでと比較いたしましても大幅に増えておりまして、この状況に驚きを禁じ得ませんし、また、大変憂慮を覚えているものでございます。コロナ禍における理由が原因であろうとなかろうと、児童・生徒のかけがえのない命が失われるということは極めて残念なことであり、今後も子どもたちが抱える悩みや不安を見逃すことがないように、
自殺予防教育の充実を図ってまいりたいと考えております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 今年7月現在でも270人ということで、非常に目を覆うばかりといいますか、せんだっての新聞報道にも小学生の自殺の話であったり、あるいは近々ではお隣の市でもそういった中学生の話があったりとかということで、非常にそのニュースに接するたびに心が痛むというふうな状況です。昨年11月に文部科学省から児童・生徒の自殺予防に係る取組について通知が出され、早期発見に努めるように求められていますが、これを受けて、本市の学校教育におけるこれまでの具体的取組についてお聞かせください。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 市内全ての
小中高等学校に
スクールカウンセラーを配置いたしますとともに、保健室を活用した養護教諭との相談体制の確立や
こども専用ダイヤル等の連絡先を周知するなど、学校や第三者に相談できるような体制整備を図ってきていることに加え、自殺予防を含めた
いじめ防止研修会を開催しております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 子どもというのは感受性が強く純粋であり、友達や自分が好きなアイドルなどの死に同調してしまうということもあるといいます。厳しい言い方かもしれませんが、私自身は、自殺というのは非常に無責任な行いであり、美化されるものではないというふうに考えています。自殺を行った結果、周囲にどんな影響が及んだかということをリアルに伝えるべきだというふうに思いますが、具体的取組の中でこうしたことは行われているのでしょうか。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 国からの通知を踏まえまして、教職員の自殺予防に対する認識を高めますとともに、児童・生徒がどのような悩みであってもためらわないで、どこにでも助けを求める態度を育むように努めております。また、自殺が周囲にどのような影響を及ぼすかということにつきましても、児童・生徒の発達段階や個々の実情を踏まえ、十分に配慮しながら伝えております。自殺の多くは多様かつ複合的な原因及び背景を有しておりますので、必ずしも学校生活に限らない課題に対応しなくてはならないことがありますから、家庭や医療・福祉機関などと連携を図りながら、悩みや不安を抱える児童・生徒の早期発見、対応にこれからも全力で取り組んでまいります。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 学校以外でも子どもたちが多くの時間を過ごす
放課後児童クラブや、あるいは子ども食堂の運営団体の関係者などと、校外、課外での子どもの様子について話を聞くなど、児童・生徒のプライバシーに配慮しつつ心情把握をすることが大切だと考えますが、そうした取組の現状についてお聞かせください。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 各学校におきましては、これまでも
放課後児童クラブ等と連携し、子どもの状況等について必要に応じて連絡を取り合ってきております。今後、コロナ禍の状況等も踏まえ、不安を抱えている子どもたちもいると思われますから、これまで以上に連絡を密に取っていく必要があり、その際には、子どものプライバシーについて十分に配慮するなど、適切に対応してまいります。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 いろんな環境の中を子どもたちはシームレスに動いて回るというわけなので、そういったところとの連携も含めてしっかり対応していただきたいと思います。
東北地方太平洋沖地震発生後は、日本中が心を一つにといったような団結を呼びかける社会的風潮がありましたが、現在のコロナ禍では、責任問題や飲食店への嫌がらせ、県外ナンバーの車を威嚇するなど、非協力的に見えた人を一方的に糾弾する自粛警察といった問題行動が広がりました。感染拡大から毎日のように児童・生徒の感染者が報告されるようになりました。
コロナハラスメントという問題も起きている中で、学校ではどのような配慮や取組がなされているでしょうか。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 新型コロナウイルスの感染者や検査を受けた人、また治療に当たっている医療関係者やその家族などがSNSなどで誹謗中傷により傷つけられることは、人権を侵害する、行ってはならない行為であり、各学校では発達段階に応じて指導を行いますとともに、各家庭に対しても、これまでも何回も何回も繰り返し協力を依頼しているところでございます。加えて、国の通知等に基づいて参考となる資料や動画を紹介するなどして、差別や偏見の防止を徹底するよう、校長会議等を通して指導しているところでございます。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 子どもというのは無邪気であると同時に、逆にそれが非常に残酷なときもあるというふうなところもありますので、そういった子どもの特性に応じてしっかりとした対応をしていただきたいというふうに思います。私自身、自衛隊在職中に、先輩や上官だった人が自殺したことをそれぞれ記憶しています。原因は様々で、家庭問題や勤務上の悩み、金銭問題の悩みから来る躁鬱状態などでした。職場では、カウンセリングの重要性に関する教育や相談の呼びかけ、カウンセラーの配置など、事前把握や相談体制の努力がなされてきましたが、残念な結果となってしまうことが度々起きてしまいました。現在はコロナ禍で世界中が何かに取りつかれたような、正常な判断を失っていると言える状況の中、親として、私も去年から今年にかけてじいちゃんにもなりましたけれども、未来を託すべくたくさんの可能性を秘めた子どもたちが不幸な選択をしないことを切に願ってやみません。 質問の2点目は、子どもを取り巻く環境における子どもへの支援策についてです。2年ぶりに開催された
全国高校野球選手権での宮崎商業、東北学院が選手のコロナ感染で出場を辞退したことは、選手のみならず、関係者や家族の無念さを思うと、その心情は察するに余りあるものがあります。そして夏休み明けの部活動の停止、修学旅行の中止、学校祭や体育祭の中止など、かけがえのない経験や思い出がごっそりアルバムから抜け落ちてしまうほど、子どもたちの生活に暗い影を落としている状況です。学校では代替事業などを講じていることと思います。飲食店や宿泊業への支援、食文化を支える意味での料亭等への支援など具体策がある一方で、本市として子どもたちに直接届き、目に見える支援策について、どのようなお考えがあるのかお聞かせください。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 学校行事は、児童・生徒にとりまして学校生活に潤いを与え、心身の発達にとって大切な学習活動であり、かけがえのない人生の貴重な思い出となる有意義な教育活動であると考えています。コロナ禍において中止となっている学校行事も多く、大変に残念に思っておりますけれども、単に学校行事を中止するのではなく、それぞれの学校行事の趣旨を踏まえた教育活動を行うよう、校長会議等で周知いたしております。このため、各学校では工夫を凝らして代替行事を実施するなどして、自尊感情の向上や自他尊重の
コミュニケーション能力の育成、温かい
人間関係づくりなどに努めております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 昨日の高議員の話の中にスポーツとの取組の話がありましたけれども、例えば地元の
プロスポーツチーム、サッカーやバスケットボールや野球、ありますけれども、そういったところへ例えば学校単位でスポーツ観戦に行くとか、そんなような思い出づくりも一つの案かなと思ったりもしますので、ぜひまた御検討いただければなというふうに思います。子どもと保護者それぞれにこうした行事等の中止によってどのような心境であり、どのような影響があったかということをアンケート調査して、具体化して、統計的に判断して次年度等への施策に反映していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 部活動また学校行事は、望ましい人間関係を形成し、集団への所属感とか連帯感を深めるなど有意義な教育活動でありまして、各学校では重要な取組として位置づけております。現時点で、令和3年度の全国学力・
学習状況調査における児童・生徒の質問紙調査がアンケートに代わるものであると捉えておりますけれども、調査におきましては、学校に行くのが楽しいと答えている割合は、本市におきましては8割を超えておりまして、感染症対策を十分に講じた上で実施いたしました学校行事や春季大会の代替大会、または上位大会への参加などが反映しているものではないかと考えております。今後は、学校訪問等で児童・生徒との語らいなどを通し、学校行事等の中止による影響の深さなどを把握しながら、次年度の学校行事の実施につなげていきたいと考えております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 修学旅行については、昨年度は全市一律中止であったため、予算措置として
修学旅行積立金は全額返金となりました。今年の春先、修学旅行の延期が決まった頃、地元の校区の保護者から、昨年度は一律中止で全額返金だった。今年は学校によって対応が違うのであれば、旅行会社への企画料など
キャンセル負担が発生する学校もある。費用を負担する保護者からすれば、釈然としないものがあるとの声が寄せられていました。そこで、予算説明書にあります
中学校修学旅行中止対応費について、御説明願います。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 令和3年度の
金沢市立中学校の修学旅行につきましては、
まん延防止等重点措置の期間が延長されたために、生徒の安全・安心を第一に考えて、
中学校校長会と協議した上で、昨年と同様、本年度の実施は見送ることといたしました。このため、修学旅行の中止に伴い発生する費用につきましては、
保護者負担軽減の観点から、本議会で
中学校修学旅行中止対応費として全額公費で負担することをお諮りしているところでありますので、これをお認めいただけましたら、昨年と同様に保護者の負担は生じないこととなります。なお、併せて代替となる
日帰り体験活動等の実施に当たり使用するバス代金への補助を、
中学校体験活動促進事業費として本議会にお諮りしておるところでございます。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 予算が成立すれば、保護者の方にとっても朗報なのかなというふうに思います。次にいきます。 質問の3点目は、子どもを取り巻く環境における通学路の安全についてです。今議会においても既に幾つか質問がありました。通学路の安全については、さきの12月定例月議会においても質問したことですが、その後、6月28日に千葉県八街市において下校中の児童の列にトラックが突っ込み、5名が死傷する痛ましい事故が発生しました。事故後の報道によると、八街市では、被害児童が通っていた市立朝陽小のPTA会長などからは、平成20年から平成23年度にかけて、毎年現場となった通学路にガードレールや歩道の設置を求める要望書が提出されていたことが明らかになりましたし、同校では、平成28年にも集団登校中の児童の列に車が突っ込み、4人が重軽傷を負う事故があったということです。危険性が指摘され、実際に事故があった後も、危険な状態が半ば放置されていたということになります。新たに歩道を造るということになれば、予算や優先順位、用地の買収など、課題や事情があったのでしょう。他都市のことではありますが、結果的に貴い命が奪われてしまったことを考えると残念で仕方ありません。文部科学省は、7月9日、全国の教育委員会に対して通学路における合同点検の実施について依頼を出しました。これに基づいて実施された合同点検の結果について、所管の常任委員会で報告がなされたと承知していますが、その概要と今後の取組を今議会に提案された
通学路緊急安全対策費と併せてお聞かせください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 千葉県の痛ましい事故というよりも、あれは事件と言ってもいいというふうに思いますけれども、大変衝撃を受けました。7月9日、国から通知が来ましたけれども、教育委員会のほうではその前から準備をしていまして、私もぜひやってほしいということで、7月の中頃から、金沢市内の市立小学校53校1分校の通学路のうち、学校や育友会、地域から希望のあった216か所において、車の速度が上がりやすい箇所、大型車の進入が多い箇所、過去にヒヤリハットの事例があった箇所などの観点を踏まえ、関係者で現場を見ながら検討を行ったものであります。通学路におきましては、速度抑制のための路面標示をはじめ、防護柵や警戒標識、カーブミラーの設置など、179か所の安全対策を予定しており、予算をお認めいただきましたならば、警察などの関係機関と連携しながら、おおむね今年度内の完了を目指し、取り組んでまいります。もちろんソフト的な対応というものも大切になってまいりますので、今月からですけれども、改めて警察の皆さんからの御協力をいただきながら、全市立小中学校において交通ルールや
交通マナー等を学ぶ交通安全教室も開催することとしています。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 この調査に当たって、学校、教育委員会、警察、道路管理者が合同で調査を行ったということですが、一部のPTA、
育友会関係者からは、調査への立会い参加への依頼がなかった、一斉点検の実施を市長のSNS投稿を見るまで知らなかった、中には学校からPTA会長の立会いを断られたといった声があることが寄せられました。調査前のリストアップの段階でPTA、
育友会関係者から意見を聞いたかもしれませんが、調査の立会いに加わってもらったほうが情報共有といった点では利点が多く、よかったのではないかと考えますが、教育長の御所見をお聞かせください。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 通学路の点検におきましては、より多角的な視点で確認するため、これまでも警察や道路管理者に加えて保護者や見守りボランティア、地域住民等に御参加いただき、実施してきたところであります。今御指摘ありましたが、私のところにもやはり若干、この保護者が参加するということについての温度差があるのではないかという御連絡も頂戴しましたので、改めて私のほうからも、学校長を通じてそういうことがないように話もさせていただいております。緊急の合同点検でありましたけれども、平日ではありましたが、可能な限りPTA、
育友会関係者にも立会いをお願いしたところでございます。また、通学時における児童・生徒の安全を確保するためには、通学路の安全対策に加えまして、学校や日常生活における安全に関する指導も重要でありますから、今後とも各学校の保護者や地域とも情報共有を図りながら、連携してしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 通学路の安全は、何も交通事故に限った話ではないはずです。防犯対策を含めて、PTA、育友会を中心として保護者や地域を巻き込んで注意喚起を行うことが必要であると考えますし、そのような熱意を持って行動するところがあれば、強く後押しをしていくことが必要であると考えますが、市長のお考えをお聞かせください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 私のSNSのこともお触れでございました。常任委員会で報告させていただいたのを受けて、SNSで発信させていただきました。早速何人ものPTA、育友会の皆さん、会長さんをはじめ、御連絡もいただきました。金沢市
PTA協議会の会長さんも、私の発信を受けて全部メーリングリストで市内全てのPTA、育友会の会長さんに改めて告知したということの報告もいただきました。私のほうからは、もちろん学校のほうから声がかかるのを待っているのもいいけれども、ぜひPTA、育友会の会長さんのほうから学校のほうに確認もしてほしいということを、
PTA協議会の会長さんにもお伝えさせていただきました。やはり通学路ですから、もちろん学校も先生方も把握していらっしゃいますけれども、一番把握しているのはそこで生活している方であります。生活している方というのは当然PTA、育友会、保護者でありますので、保護者の御意見というのは、私は、重要だというふうに思っています。教育長の答弁にも幾らか温度差がという言葉がありましたけれども、いろんな御意見をお聞きしながら、今回は緊急の点検ではありますけれども、これまでも定期的に行っているところでもありますので、緊急の中でもし入っていない、でも地元としては危険だというところは定期的な点検の中でも声を上げていただければというふうに思いますし、それ以外であったとしても、様々な場面で保護者の皆さん方は子どもの安全のために、地域の安全のために声を上げていただいて、一緒に現場を見ながら対応していくことが必要だというふうに思っています。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 私も育友会活動の中で、定期的な危険箇所パトロールということで、一緒に先生方と地元を回ったりという経験もありますから、逆に何か断られたなんていう話を聞くと、本当かなと思ったりするぐらいな感想を得ました。安全だと思うことが危険を招く、危険であると思えば用心するということで、安全は自然発生に得られるものではなくて積極的に努力して生み出すものと、そして、それに関しては絶対安全ということはないということをしっかり教えることが大事だというふうに思います。 質問の4点目は、パートナーシップ宣誓制度についてです。 本年7月1日、戸籍上の性別を問わず、お互いを人生のパートナーとし、日常生活において責任を持って相互に協力し合うことを約束した二人のパートナーシップ宣誓の届出を市が受領し、宣誓書受領証及び受領カードを交付するパートナーシップ宣誓制度を開始しました。本日までにこの制度で何件の交付がありましたか。
○
久保洋子議長 松田市民局長。
◎松田俊司市民局長 これまでの宣誓件数は4件となっております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 7月に制度が始まって4件ということで、想定していたぐらいの数字かなと、先進的な他都市の状況を見てもそれぐらいなのかなというふうな感想を得ました。本市議会でも、過去何人かの議員からLGBTに関しての質問、意見が発せられ、論じられています。私は、性的少数者について理解をしているつもりですし、存在を否定もしません。むしろ今まで悩みを抱えながらも声を上げることができなかった人たちに、まさに一隅を照らすと言っていい制度が全国的に広がりつつあることは、とても大切なことだとも思っています。一方、様々な調査結果を見ると、現状が見えてきます。例えば、一昨年7月に静岡県浜松市が行ったアンケートによると、LGBTについて総じて全世代的には理解が広まっていますが、私たち50代とそれ以下の年代では、LGBTについて社会全体で理解を進めていくべきという答えが半数以上を占めるのですが、同時に若者や子育て世代の20%、中高年の36%、高齢者世代では40%の人が、理解を進める必要はあるが今はこのままでいいと答えています。つまり、中高年以上の世代では、理解こそすれそれ以上は求めないという気持ちなのです。広く市民に理解を得るにはまだまだ多くの時間と労力が必要となりそうですが、周知など具体的施策についてどのように考えているのか、お聞かせください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 私の中で大きな転機は、やはり金沢市がSDGs未来都市に選ばれたことであります。様々な活動を積極的にしていかなければならないという思いの中で進めていかなければならないということで、議会の皆さんにもお諮りをいたしながら進めてきたところでもあります。このSDGsの実践の一つとして、性の多様性や性的マイノリティーへの理解を深めるためのリーフレットの作成もいたしました。様々な施策に取り組んできました。今年度ですけれども、この導入に合わせ実施しました記念講演、パネルディスカッションを市の公式ホームページ及びユーチューブチャンネルで公開し、市民の皆さんに御理解いただきたいと思っています。地道な取組を一歩一歩進めていきたいというふうに思っています。ここに来て、お隣の白山市のほうでも取り組むということをお聞きしております。人権の日の12月10日から進めていきたいということを、山田市長が議会でおっしゃいました。金沢市と連携をしてということを以前からおっしゃっていただいておりますので、連携して取り組んでいくことによって、多くの皆さんに御理解いただければというふうに思っています。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 市長が常々広域と連携ということをおっしゃっていますけれども、まさにそうしたこともこういった取組の中で共有していく必要があるというふうに思います。LGBTの問題に対する施策、本市として推進する以上、このことを正しく教育し、理解させていくことが必要不可欠になります。例えば学校教育、そこでは子どもたちに同性愛を正常な性愛として教えなくてはならないということになります。LGBTは思春期に自認することが多いと言われますが、感受性が強い子どもたちには具体的にどのように教えている、あるいは教えていくのでしょうか。お聞かせください。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 LGBTに関わります性の多様性について理解を深めることは、子どもたちが多様な生き方について学び、自分や他者の人権を尊重する姿勢を育成する上で大切であると考えています。そのために、石川中央都市圏を構成する4市2町で作成いたしました性の多様性リーフレットを各小中学校の校長宛てに配付いたしますとともに、本市のホームページより自由にダウンロードができる、このことについても周知いたしております。各学校ではこうしたリーフレットなどを有効に活用しながら、技術・家庭の教科、また保健体育科、道徳科、総合的な学習の時間など様々な教育活動を通して、性の多様性については正しく理解し、互いを認めることができるよう、指導に努めております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 先ほど子どもたちは無邪気だというふうな話をしましたけれども、自分たちの子どものときを翻って考えてみると、そういういわゆる今でいうLGBTの人たちを目にしたときに、何かこうからかったりとか、そんなことがあったのかなと思う中で、社会がどのように変わっていくかということが大切なんじゃないかなというふうに思います。一方で、そうしたことについて悩みを抱える子どもたちがいても全く不思議ではないという状況でありますが、学校でどのような体制で対応するのか、学校生活での支援、そして医療機関との連携、相談場所の設置、これについてはどのように行っているのかお聞かせください。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 本人または保護者から相談があった場合には、可能な範囲で希望に寄り添えるように、使用する更衣室やトイレのほか、性別の取扱いへの配慮など、本人、保護者、学校、関係機関等と連携しながらルールを決めて対応いたしております。また、本人からの相談内容について対応が難しい場合には、各種相談窓口を利用したり、相談機関を案内したりするなどの配慮を行っております。校内では養護教諭や
スクールカウンセラーが相談を受けることが多いと考えられますことから、研修への参加等を通じて知識と理解を深め、適切に対応ができるように努めてまいります。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 そうしたことの積み重ねに尽きるというふうに思います。一方で、こういったものもあります。最近の大規模研究の結果で、米国と英国の研究者が同性愛の経験がある人の遺伝形質を調査した結果、同性愛に関連する特定の遺伝子を見つけることができなかったという報告が、国際学術誌のサイエンス、2019年8月30日付に掲載されていました。これは米マサチューセッツ総合病院とハーバード大学、英ケンブリッジ大学などの国際共同研究チームが行ったもので、米英で同性間の性的関係を持ったことがあると答えた男女47万7,522人の遺伝形質を調べた結果、特定の遺伝子が同性愛行動に影響する割合は1%未満であったということが明らかになっており、同性愛は先天的なものではなく、選択、変更の可能性があるということを科学的に示しています。今のコロナ禍にも言えることですが、まつわる話、エピソードだけで同情的に物事を考えるのではなく、科学的根拠--エビデンスに基づいて慎重に判断すべきだと思いますが、今後の本市のLGBT施策についての考え方や方針をお伺いします。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 御指摘のありました科学的根拠というのは、なかなか自治体で解明していくのは難しいというふうに思っています。まず私たちができることは、坂本議員も何度かおっしゃっていらっしゃいますけれども、悩みを感じていらっしゃったり、生きづらさを感じていらっしゃる方たちのお気持ちを尊重し、一人一人が自分の能力を発揮できやすい環境をつくっていく、そのためにもこのパートナーシップ制度を進めていくことが必要なんだというふうに思っています。差別、偏見を招かないためにも、引き続き人権問題の講演会であったり、要請があれば出前講座等も準備させていただいているところでもあります。そういう活動を地道に一つ一つ積み重ねていくことによって、政策を進めていきたいというふうに思います。科学的、医学的なエビデンスというものは、恐らくこれからいろんな御意見が出てくるかというふうに思いますので、それらを注視しながら、まずは我々のできることを一歩一歩取り組んでまいりたいと考えています。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 医学的部分になると非常に複雑な部分がありますし、なかなかそこと政治の関わり、あるいは行政の関わりというのが、どうなるのか分かりにくい部分が確かにあるのは事実であると考えます。今月23日から金沢青年会議所が主催するKANAZAWA MIRAI SUMMIT、また、ほかの団体が行います金沢プライドウィーク2021というのが開催されるなど、そういう理解、啓発の機会というのは動きが出てきているんだろうなというふうに思います。LGBTという比較的新しい概念を理解するということ以上に大切なのは、まず日本人としての家族観と結婚観を認識していることが前提であるべきだというふうに思います。建国から2,681年と世界で最も歴史のある我が国は、戦前までは家族というものを基本に置いて、家長がいて従属的な家制度であったものが、都市化や生活様式の変化などによって核家族化した経緯など、我が国の家族観は歴史とともに変化してきています。夫婦別姓の議論にも同じことが言えますが、国民的議論の高まりが必要だと考えますが、市長の御所見を伺います。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 先ほど申し上げましたように、SDGs未来都市に金沢市が選ばれたことを契機に、私も大きく考え方が変わりました。その前までは、この議会答弁でもまずは市民の皆さんの意識を高めていきたいというふうに申し上げてきました。ただ、一方では、行政がリーダーシップとは言いませんけれども、行政が率先して、していかなければいけないことがあるのではないか、それがSDGs未来都市であったというふうに思っています。国民的合意というのはもちろん大切なことではありますけれども、そのことにつきましても、やはりこのテーマは行政が一定程度表に立っていきながら議論を進めていくことが大切だというふうに思っています。今般のパートナーシップ制度がその一つの表れであるというふうに思っていますし、先ほど来申し上げています講演会であったりだとか、出前講座もそうであります。その動きが、白山市の事例も出しましたけれども、広がっていって、近隣自治体の皆さんと、一足飛びには難しい、いろんな考え方がありますので、一歩一歩進めていくということが国民的議論、国民的な合意につながっていくものだというふうに思っております。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 今ほど行政に一定の役割というか、話がありましたけれども、LGBTは、国において必要な法整備を進めるということが言われるのは言うまでもないのかなというふうに思いますが、本市のパートナーシップ宣誓制度については、こうした法整備がなされるまでの暫定的なものというふうな考え方でよろしいのでしょうか。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 先ほど結婚観のお話がありました。憲法には、結婚は両性の合意のみによって成り立つというふうに書かれています。そのことについて、様々な法律も動いているところであります。先般いろんな判決等もありましたけれども、これからいろんな議論がなされてくるんだというふうに思っています。ただ、それを待っていたら、やはり先ほど来申し上げていますような悩みを抱えていらっしゃる方、生きづらさを感じていらっしゃる方たちが置いてきぼりになりかねません。やはり市としてはできることを一歩一歩進めていく、そのことが大切なんだというふうに思っていますし、その中で法律であったりルールというものが変わってくれば、それに合わせていかなければいけないと思っています。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 やっぱりその国民的議論、憲法の話も含めてそうですけれども、そういうことがやっぱり大きく動かしていく一つのというか、もう根本の話だというふうに思いますので、私もその辺については期待したいというふうに思います。一方で、私が危惧するのは、パートナーシップ宣誓制度に倣って、ほかにも社会的少数者を差別から守る制度をつくるべきだという声がたくさん出てくるのではないかというふうなことです。何も性的少数者だけが社会的少数者ではないわけです。国籍や職業、前科など、様々な社会的少数者というのは存在します。私は、我が国ではその寛容な国民性から様々な社会的少数者に対する理解はあり、それなりに社会全体として受け止め、穏やかに見守られてきたのだというふうに思います。それはなぜか。人は皆、ある領域においては少数者であり、またある領域においては多数者であるからです。差別により権利が制限されることはあってはならないと思いますが、区別をすることは必要であるというふうに思います。最近、世の中は様々な権利を主張する風潮になっており、新たな要求が生まれてくると思いますが、そうした懸念についてはどのようにお考えでしょうか。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 坂本議員、冒頭にこのコロナ禍においての自粛警察というお話がありました。やはり自分たちのみが正しいというところから出てくる考え方ではないかというふうに思っています。大変懸念しているところであります。やはり自分ももちろん大切ですけれども、自分が大切なことと同じように、相手も自分のことを大切に思っている、お互いの違いを尊重するということが大切なんだというふうに思っています。私は、行政としてはそういうことをルールとしてできるかどうか分かりませんけれども、いろんな場面で声を上げていくことが必要なんだというふうに思っています。いろんな権利を主張する方がいらっしゃいます。我々行政の立場は、お聞きをいたしながらもできることとできないこともありますので、いろんな方の御意見をお聞きしながら行政としてできることを一つ一つ確実に進めていく、そのことに尽きるんだと思っています。
○
久保洋子議長 坂本泰広議員。
◆
坂本泰広議員 SDGsの取組の一つである誰も取り残さないということは大切であると思いますし、共生社会を築き上げていく上でも、他者を理解し、認め合うことが全てのスタートだというふうに思いますので、このことについてはこれからも議論していきたいというふうに思います。 以上で終わります。(拍手)
○
久保洋子議長 14番
坂本泰広議員の質疑並びに一般質問は終了いたしました。 換気のため、しばらくお待ちください。 〔議長退席、副議長着席〕
○山本由起子副議長 2番田中美絵子議員。 〔2番田中美絵子議員登壇〕(拍手)
◆田中美絵子議員 質問の機会をいただきましたので、みらい金沢の一員として、以下数点にわたり質問いたします。 最初に、子育て短期支援事業についてお伺いします。 本市では、保護者が病気や仕事、または育児不安や育児疲れなどのため、子どもの養育が一時的に困難になった場合、児童養護施設等で一定期間子どもを預かるショートステイ事業と、保護者の仕事が恒久的に夜間にわたり、子どもの養育が困難になった場合、児童養護施設等で子どもを預かるトワイライトステイ事業を行っています。いずれも18歳未満までの子どもを対象とし、市内でそれぞれ2か所の施設で受入れがなされています。こうした子育て短期支援事業は、一時的に養育が困難になった家庭の負担軽減と実態の把握、子どもの養育や保護という役割に加えて児童虐待の予防にも効果があり、大変重要な施策の一つであると認識しています。全国的にも実施施設と利用者が増加傾向にあると伺っていますが、本市におけるこれまでの利用実績についてお尋ねします。 昨年4月7日に、厚労省は中核市宛てに、子育て短期支援事業の実施における
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた対応についての事務連絡を発出しました。利用者や職員が感染した場合、あるいは地域で感染が著しく拡大している場合において、本事業を実施することが困難なときであっても関係機関と連携しつつ、対応をお願いしたいとの依頼が記載されています。子どもの養育や保護を確保し、利用者が継続的に必要なサービスを受けられるように対策を取る必要があると考えます。そこで、実施施設が利用できない状況に置かれた場合、本市ではどのような対応を取っているのかお伺いします。 本事業は法改正により、今年4月1日から市町村が児童養護施設等実施施設を介さずに、直接里親に子どもを委託することが可能となりました。これにより、利用者は実施施設がない地域、または新型コロナの感染拡大により実施施設が利用できない場合や申込み多数により満室になった場合でも、里親委託を通してサービスを受けることが可能となりました。しかし、現在、県下の市町村で里親委託を実施しているところはありません。里親会の皆さんも里親委託の実施に備え、この間受入れのための研修を独自に開催し、一日も早い実施を期待しています。本事業に里親委託を活用することは、制度拡充による利用者の利便性の向上と、国が目指す社会的養護における里親委託の推進の実現の観点からも重要であると考えますが、実施についての本市の見解をお伺いし、この質問を終わります。 質問の2点目は、市立保育所についてです。 最初に、市立保育所の保育士が働き続けられる環境の整備についてお伺いします。本市では、保育定員に対して十分な保育士の確保が困難な状況が続いています。市の様々な取組により、若手保育士の数は増えましたが、ベテラン保育士の数は依然として低いままであり、現場では若手保育士をサポートしていく職員がほとんどいない状況となっています。モデルとなるベテラン保育士が少ないことで、5年後、10年後の保育士としてのキャリアが描けない、精神的なプレッシャーや業務負担が大きいという声をお聞きします。幅広い保育人材を確保し、質の高い保育サービスを維持するためにも、若手保育士の育成とベテラン保育士の離職防止が喫緊の課題です。そこで、年齢が若く、経験の浅い正規保育士を今後どのように育成していくのか、また、保育士が長く働き続けられる環境の整備をどのように具現化するのか、市長にお伺いします。 保育士が長く働き続けられる環境を整備していくには、業務を効率化させる保育のICT化が必要不可欠です。保育計画や業務記録、保護者との連絡等は、手書きで行われているからです。時間がかかる手作業が多いと保育に費やす時間が削られ、残業にもつながります。本市では昨年度、登降園の管理システムの導入により、全ての市立保育所にタブレット端末2台が配備されました。また、外国籍の子どもが多い保育所での翻訳機の導入を行っているとお聞きしています。しかし、タブレットは各保育所に2台ずつしか配備されていないため、職員同士シェアして使用する必要があります。そのため、業務の隙間時間に保育記録や保育計画をタブレットで作成することができない、新型コロナの影響によりなくなった行事の代わりに、保育所内の様子を保護者にタイムリーに発信したくてもできないという課題が生じています。最低限各クラスに1台ずつタブレットを配備する必要があるのではないでしょうか。私は、昨年の9月定例月議会でも保育のICT化を進めるべきではないかと質問し、市長からは、保育計画や業務記録等を一元的に管理する保育業務支援システムの導入を検討するという答弁をいただきました。現在、民間の保育所等では約8割近くが保育記録の電子化のためのシステムを導入していますが、市立保育所では導入していない状態です。ぜひ早期実現を図っていただき、保育士の負担軽減と業務効率化に積極的に取り組んでほしいと思います。改めてICT化モデル事業の目的と状況について伺います。 保育のICT化事業は2017年から国で推進され、また、本市では庁内デジタルトランスフォーメーションが推進されているにもかかわらず、保育のICT化事業はいまだモデル事業の段階です。保育のICT化事業は2年のモデル事業ですが、今後前倒しして本格的に進めるお考えはないか、市長にお伺いします。 次に、保育士からは、絵本が少なく、また玩具が古いなど、保育環境の整備を求める声があります。また、市立保育所では、保育士が椅子やパーティション等の日常使用する保育用品の製作を行っているとも聞いており、加えて、季節やイベントに合わせた保育室等の装飾も行っています。こうした状況が保育士の業務負担を招く一因にもなっています。本来であれば保育の振り返りや研修に力を入れるべきである時間が、多くの周辺業務によって遮られている状況です。現場の課題を検証しながら改めて保育環境の整備を進めるべきではないかと思いますが、お考えをお伺いします。 保育士のライフステージに応じた多様で柔軟な働き方についてお伺いします。本市では、近年、20代の保育士を中心に中途退職者が増えています。多くが結婚、出産、育児が影響しているとのことです。産育休取得者や短時間勤務職員等で不足する保育士については非正規保育士で対応していますが、近年の保育士不足から十分な人数を確保できず、結果として保育士数が減少しています。保育士の定着と確保のためには、保育士が仕事と子育てが両立できる働き方、また、産育休から職場復帰しやすい環境の整備が必要です。そこで、本市ではライフステージに応じた多様で柔軟な働き方を今後どのように進めていくのか、お考えをお伺いします。 質問の3点目として、交通政策についてお伺いします。 新型コロナ感染拡大により、タクシー産業は大変困難な状況が続いています。全国ハイヤー・タクシー連合会の調査によると、今年5月の営業収入は全国平均で対2019年同月比53.7%まで低下し、最も落ち込んだのが京都の34%、次に石川県の34.6%となっています。観光地である石川県が甚大な影響を受けたことが分かります。タクシー事業の役割は、観光だけでなく、重要な公共交通として市民生活やビジネスはもちろん、昨今では介護タクシーや妊婦タクシーなどの医療や福祉を支え、コロナ禍においては医療関係者の移動を行い、バス路線がない地域ではデマンド交通を担ってきました。タクシー事業が担う社会的役割は増す一方ですが、取り巻く環境は厳しくなってきています。厚労省の調査によると、タクシードライバーの年間所得は全産業平均の約半分であるにもかかわらず、労働時間は全産業平均よりも長く、不規則で過酷な労働環境も併せて、女性や若者の新規就労が少ない慢性的な人手不足に陥っています。地域や市民生活には欠かせないタクシー事業がコロナ禍による危機と業界を取り巻く環境を乗り越え、安定的な運営が行えるよう、本市としても公的支援の拡充を含めた持続可能なタクシー事業の在り方を考えていくべきではないかと考えます。そこで、本市では現状をどのように認識しているのか、また、こうした状況を踏まえ、現在計画中の第3次交通戦略において、タクシー事業者の意見を反映し、かつ充実した内容にすることが重要であると考えますが、本市の見解をお伺いします。 質問の4点目として、ガス・発電譲渡に係る職員の退職派遣について、以下数点お伺いします。 現在、ガス・発電に従事する職員からは、当局からの派遣に関する説明会について感謝する声がある反面、市職員の職務を一旦退職して派遣することについて不安の声も多く聞いています。ガス・発電事業譲渡が当初の計画どおり来年4月1日に行われるとすれば、これから当局が派遣先と職員の給与や処遇条件などの協議、決定を行い、その後、職員へ派遣条件を説明し、同意を得ていくスケジュールは、あまりにも熟考時間がなく、拙速であると推察されます。ガスと発電に従事している企業局職員は、金沢市民が長きにわたって安全で安心して暮らせる生活基盤をつくってくれた功労者であり、これからも市民の生活を守ってくれる大切な職員であることを、当局には改めて御理解いただきたいと思います。そのような職員を一定期間とはいえ、公務員の立場を辞して民間企業に派遣させるのであれば、ぜひとも丁寧かつ真摯な対応で職員の意見や要望に応えていただきたいと思います。そこで、安心で丁寧な対応を行っていただくためにも、まず、派遣職員を決定する際は、必ず本人に書面にて処遇条件等を提示し、同意を得ることが必要不可欠であると考えますが、見解をお伺いします。 また、本人の同意が得られない場合、再交渉を行うなど同意を強要することがないよう、公正な手続が行われなければなりませんが、不同意に際しての対応についてお伺いします。 加えて、本人の諸事情などにより派遣に同意できない場合は、当局はその申出を承認し、その後は降任や免職など不利な取扱いとならないよう、公正かつ適正な人事異動で配置されなければならないと考えますが、間違いないでしょうか。見解をお伺いします。 次に、派遣中における職員の身分保障についてです。民間会社へ派遣された職員の役割は、円滑な事業継承が目的であり、その役割を果たす立場での派遣です。あくまでも同意書に記載されている市の事業と密接な関係にある業務、技術、技能を発揮できる業務内容でなければなりません。もし派遣中変更が生じた場合は、改めて同意を得る必要があると考えますが、こうした点を含め、派遣中に起こり得る様々な課題に対して職員の方々から不安の声をお聞きしています。そこで、派遣中の職員に対しては、適時きめ細やかな情報提供を行うことは当然とし、個々に発生する悩みや問題に対し、日頃から相談できるような窓口を設置しておくことが必要ですが、お考えをお伺いします。 最後に、派遣される職員の最も大きな不安材料である派遣満了後の対応についてお伺いします。まず、改めて退職派遣の期間は、法律にもあるとおり3年を最長とし、期間満了後は必ず市職員として復職させることで間違いないでしょうか。職員の不安を払拭するためにも、派遣期間が満了する職員に対しては事前のヒアリングを行い、復職に向けた協議を行うなど丁寧な対応を取っていただきたいと思います。また、復職した職員の給与、任用などの処遇等については、派遣がなされなかった他の職員と比して不利な取扱いにならないようにするべきです。復職先にはガス・発電事業はありませんが、その培った能力を発揮できるような部署への復職、また、本人の希望を十分に考慮した人事異動となるような措置を講じていただきたいと思いますが、お考えをお伺いします。 最後の質問は、学校現場における新型コロナ対策についてです。 政府は、感染拡大防止に向け、基本的対処方針を改定し、小中学校の検査体制強化を打ち出しました。小中学校や幼稚園などには、9月上旬から最大約80万回分の抗原簡易キットを配付し、保健室で検査を行えるような環境をつくるとのことです。報道では、体調に異変を感じた教職員、小学4年生以上の生徒が使用することを想定しているとありましたが、このような抗原簡易キットの扱いについて、現場から不安の声が上がっています。私も、先月初めて抗原簡易キットを自宅で使用しましたが、鼻血に気をつけながら自分自身で検査を行うことは思ったより難しく、途中何度もくしゃみを繰り返しました。改めて医療従事者が常駐していない保健室で安全に行うことができるのだろうかと感じた次第です。新型コロナ対策で通常よりも業務負担が増えている教職員や養護教諭が、医療現場と違い、十分な感染防護対策のない保健室で検査の立会いをさせることは、さらに負担を増大させ、感染リスクを高める危険性があるのではないかと疑問を感じます。原則としては、発熱を訴える教職員、生徒に対しては速やかに帰宅と受診を促すことが大切であり、その上で、今後学校現場で抗原検査を行うのであれば、十分な対策を行っていただきたいと思います。改めて学校現場における抗原簡易キットの扱いについて、基本的な考え方をお伺いします。 オンライン授業についてお伺いします。先般、2学期から小中学校で新型コロナ感染拡大による臨時休校の際、本市でもオンライン授業を行う方針であると報道がありました。今年度から配備された1人1台のタブレット端末を活用し、オンライン授業の準備を進めるよう呼びかけているとのことで、既に夏休み中に予行練習も行っていたと伺いました。今後の感染拡大を想定し、オンライン授業を通して生徒の学びの保障を確保する取組は、大変有意義であると考えます。一方で、先行自治体の事例を見ると、アクセスが集中し、画面が固まるなどの通信障害の発生や授業の進め方に苦労するなど、多くの課題もあるように見受けられました。質の高いオンライン授業を実施するためにも、導入に際し今後どのような仕組みをつくっていくのか、本市におけるオンライン授業の概要についてお伺いし、私の質問を終わります。(拍手)
○山本由起子副議長 山野市長。 〔山野之義市長登壇〕
◎山野之義市長 2番田中議員にお答えいたします。 子育て短期支援事業について何点かお尋ねがございました。私のほうからは、まずは
新型コロナウイルス等の感染症の拡大、受入れ定員の超過などの理由により本事業の実施施設が利用できない状況となった際には、本市の児童相談所において健康状態や養育状況など必要な調査を行った上で、一時保護等の調整を図り、適切な対応に努めているところであります。里親の皆さん方のお力をお借りすることが大切ではないかという御意見でありました。子育て短期支援事業を実施する施設には、緊急時の対応を含めて子どもの個性に応じた臨機応変な支援が求められており、利用する子どもの情報を本市と施設が共有するとともに、必要に応じて児童相談所とも連携することで現在対応しているところであります。今ほど里親会の皆さん方が自主的に研修をされていらっしゃるということもお聞きいたしました。心から感謝を申し上げたいというふうに思っています。その里親会の皆さんのお力をお借りするということも、私は、里親会の皆さん方にとっても、研修も大切ですけれども、実際に養育をされるという経験をされることは養育力の向上にもつながっていくんだというふうに思っています。今後、対応に係る方策などの里親の皆さん方の御意見もお聞きしながら、少し研究させていただければというふうに思っています。 市立保育所、年が若い方が増えてきました。その育成についてお尋ねがございました。ベテラン保育士の人材不足により、若手保育士へのサポート体制の充実が課題だと思っています。昨年度、幼児教育センターを開設いたしました。新たに保育所長経験者である保育士サポーターを配置し、子どもへの接し方や保護者への対応等について、指導、助言を行っているところであります。また、若手の保育士さん同士がお互いに保育現場を参観し、保育内容の改善に向けた意見交換会も行っているところであります。様々な実地研修を通して保育実践力の向上を図っています。今後とも若手保育士が幼児教育の楽しさとともに保育士としてのやりがいを実感できるようなサポート体制を充実し、育成に努めていきたいと思っています。そして何よりも、長く働き続けられる環境をつくっていくことが大切だというふうに思っています。昨年度の市立保育所あり方検討会の結果を踏まえ、業務の効率化・業務改善、働き方改革を両輪とし、取り組んでいるところであります。 ICTモデル事業のことについてお尋ねがございました。これを進めていくことにより、保育士の業務の効率化を図り、何といっても保育士さんの本来の業務であります子どもと向き合う時間を確保し、職員の負担軽減、離職防止への効果を検証するものであります。現在、お話しありましたが、2つの市立保育所において保育業務支援システムを導入するとともに、全クラスにタブレットを設置し、保育士の事務負担の軽減など、導入の効果について検証しているところであります。2年間の準備期間を見込んでいたところでありますが、モデル事業の検証を早急に進めるとともに、システム導入に向けた環境整備を行うことで、御指摘ありましたように、前倒しさせていただければと思っています。令和4年度中を目標に、全市立保育所で本格運用できるように検討を進めているところであります。 さらに、繰り返しになりますけれども、何といってもその働く保育環境の整備、改めて御指摘もいただきました。保育用品の整備も進めなければいけません。保育支援者を配置することで給食や午睡の準備、保育用品の消毒など、保育に係る周辺業務の軽減についても取り組んできたところであり、引き続き、現場の声をお聞きしながら保育環境の整備に努めてまいります。 保育士さんのライフステージに応じた多様で柔軟な働き方が必要ではないかということです。職員定数条例を改正し、今年度より保育士、保健師、事務職など育児休業が多い職場で、正規職員を代替として配置することで育児休業を取得しやすい体制を整えたところであります。これに加え、産育休から職場復帰した際の時短勤務の実施など、今後とも保育士に限らず、全ての職員にとって働きやすい職場環境の確保に努めてまいります。 タクシー事業のことについてお尋ねがございました。私も業界の皆さんと意見交換をする機会が何度かこれまでもありました。大変厳しい状況ということも直接お聞きしているところであります。本市といたしましても、これまで、例えば昨年来、雇用の維持に向けた国の雇用調整助成金への上乗せを行いました。先般、緊急議会におきまして、国の支援金に併せまして、県と協調して上乗せ支援を行うことにしたところであります。いろんな声をお聞きしております。厳しい状況ということは、今田中議員にもるる御説明をいただきました。どんなことができるのか、現場の声をお聞きしながらまた研究させていただければと思っています。 第3次交通戦略のことについて、タクシー事業者の御意見もしっかりお聞きするべきではないかということであります。タクシーは、何といっても市民の移動を支える大切な交通手段であります。私は、間違いなく公共交通の役割を担っていただいているというふうに思っています。現在、第2次金沢交通戦略に基づき、まちなかの乗降環境改善、車両のバリアフリー化の促進、郊外部の地域運営交通を通じた住民の移動手段の確保などに連携して取り組んできているところでもあります。第3次金沢交通戦略の策定に当たりましても、県タクシー協会からも検討委員として参加いただいています。業界の皆さんの御意見もお伺いしながら検討していかなければいけないと思っています。業界の皆さんには、先般創設いたしました金沢MaaSコンソーシアムへの参画につきましても呼びかけていきたいというふうに思っています。新技術を活用したタクシーの利便性向上等にも、一緒に協力しながら取り組んでいきたいと考えています。 私のほうからは以上です。
○山本由起子副議長 藤木こども未来局長。
◎藤木由里
こども未来局長心得 子育て短期支援事業の本市における利用実績についてお答えいたします。まず、ショートステイ事業の利用実績は、昨年度の申請件数が102件、利用人数は延べ238人でした。今年度は4月から7月まで4か月の実績としまして、申請件数が44件、利用人数につきましては延べで109人となっており、前年の同期間のおよそ2倍となっております。一方、トワイライトステイ事業の利用実績につきましては、昨年度の申請件数が19件、利用人数は延べで1,441人でした。今年度は7月までの実績としまして、申請件数が13件で利用人数は延べで414人となっており、こちらのほうは前年同期間よりおよそ1割減となっております。 以上でございます。
○山本由起子副議長 平嶋
公営企業管理者。
◎平嶋正実
公営企業管理者 ガス・発電事業の事業譲渡に関しまして、幾つか御質問いただきました。職員の退職派遣についての御質問にお答えいたします。まず、職員の同意、あるいは不同意に関しての御質問でございました。職員への要請に当たりましては、勤務条件をはじめとする身分取扱い等につきまして十分な説明を行いますとともに、従事する業務内容、それから派遣期間などを書面にて明示することを考えております。こうした手続を丁寧に進めまして、職員の同意を得た上で新会社へ派遣することとなります。また、派遣の同意が得られなかった職員に対しまして、身分あるいは人事異動におきまして不利益な取扱いを行うことはございません。 それから、派遣職員からの相談対応の御質問でございますが、派遣期間中におけます職員からの様々な相談等に適切に対応するため、御提案の窓口を含めまして、企業局内の相談体制を検討してまいります。 派遣期間と市への復職についての御質問でございました。職員の派遣は、御指摘のように法律に基づくものでございまして、派遣期間は3年以内で、派遣終了後は市に復職することとなります。復職時の職員配置につきましては、職員の技術、技能や職務経験を十分考慮の上、市全体の中で適正な配置に努めてまいります。 以上でございます。
○山本由起子副議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 学校現場におけます
新型コロナウイルスについての御質問が2点ございました。初めに、学校における抗原簡易キットの扱いについての基本的な考え方についてお答えいたします。仰せのとおり、児童・生徒及び教職員につきましては、発熱等の風邪の症状等がある場合には、まずは速やかに医療機関を受診するとともに、自宅で休養することを徹底しております。抗原簡易キットの使用につきましては、国の通知や活用の手引では、教職員や小学校4年生以上の児童及び生徒が校内で体調の変調を来し、医療機関を直ちに受診できない場合等においてのみ、本人が直接使用することとなっておりまして、そのときには、被検者、要は本人以外の者が立ち会った上で、自ら自分で鼻腔検体を行うとなっております。さらに、立ち会う者は研修を受講した教職員で、飛沫を浴びないように感染対策に留意をすることとなっておりますので、安全に検体採取ができる環境や、または採取の技術的な面などから、使用は限定的なものになると考えております。 次に、本市におけるオンライン授業の概要についてお答えしたいと思います。学校では、教育委員会が作成いたしました1人1台端末活用ハンドブックに例示した授業内容例を参考に、授業や実験等の動画に加え、予習復習用の教材等を配信することで、質の高い教育活動が行えるよう、段階的に高めていくこととしております。また、配信による通信障害にも備え、リアルタイムによるライブ配信と録画によるオンデマンド配信等を行うなど、様々なケースを想定して各学校の実情に応じたオンライン授業を行うことといたしております。 以上でございます。
○山本由起子副議長 換気のため、しばらくお待ちください。 25番小林誠議員。 〔25番小林 誠議員登壇〕(拍手)
◆小林誠議員 発言の機会を得ましたので、以下数点にわたり質問いたします。 初めに、先月世界に衝撃をもたらしたアフガニスタン情勢について伺います。 先月、駐留米軍がアフガニスタンから完全撤退いたしました。2001年の9月11日のアメリカ同時多発テロを機に、当時のブッシュ政権が対テロを宣言してアフガニスタン戦争が始まりました。当時、私はアメリカの地で生活をしていた身として、20年にわたるアフガン情勢を常に注視していました。その結末は、打倒したタリバン政権が再び首都を占拠し、新たな政権を発足するというショッキングな幕切れでした。この20年間、グローバリゼーションが浸透する中で、宗教、文化、人種を超えた理解が進むものと信じていましたが、混迷するアフガニスタン情勢を見るにつけ、その難しさを痛感いたします。外交や安全保障は国政ではありますが、対テロ、異文化理解は市民の安全・安心に直結する課題です。金沢市民の安全・安心を守る立場にある山野市長は、異文化理解、共生社会について、また今日のアフガニスタン情勢についてどのような思いをお持ちか、御所見をお伺いいたします。 一方、日本では自衛隊機を派遣し、現地邦人並びに関係するアフガニスタン人の救出を試みましたが、邦人記者1名の救出となり、この結果については自衛隊法の限界が指摘されています。自衛隊の存在は、国家の安全を守ることに限らず、国内で相次ぐ自然災害等への応援など、欠かすことのできない存在であることは明白です。その存在価値は、国民の多くが認めるにもかかわらず、防衛費はGDPの1%と言われることに違和感を覚えるものです。もちろん明確な上限は設定されていませんが、世界における日本の安全保障上の立場を明確にするための議論や、対テロやサイバー攻撃など自国防衛に向けた議論が高まることを期待するとともに、自衛隊の存在価値に見合う予算づけがなされるよう願うばかりです。災害対応など近年の自衛隊の活躍とその存在価値に対する山野市長の思いと、防衛費のGDP1%枠に対する御所見をお伺いいたします。 次に、地方分権改革について伺います。 このテーマはこれまで何度も取り上げ、さきの6月定例月議会でも統治機構改革について質問をし、市長の地方分権への思いをお聞きしたところです。地方分権は、明治以降、我が国のテーマであり続けているにもかかわらず、いまだに中央集権、東京一極集中による弊害が叫ばれています。さらに、
新型コロナウイルス感染症への対応に伴う国の上意下達の指揮命令が現場の混乱を招くなど、国・県・市の統治機構が危機管理の観点から機能しないことが明らかとなりました。世界の国々がワクチン接種を推進し、早々に経済活動を再開させ、ポストコロナ時代への変革を遂げている中で、日本における既存の統治機構による意思決定と対応の遅さを改善するべく、地方分権改革への議論が高まっています。さきの平成の時代では、地方分権一括法と市町村の大合併がありましたが、令和の時代における地方分権改革は、財源と権限を移譲することで効率的でスピーディーな行政を確立することに尽きると考えます。この
新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、地方分権改革への山野市長の御所見をお伺いいたします。 地方分権改革の最終目標は、市民福祉の向上です。国の役割をスリム化し明確にすることと、地方への権限移譲により地域の特性に合った政策やスピーディーな予算執行を可能にすることで、市民福祉の向上につなげることが真の目的であります。地方分権によって自主独立の体制により、可能な限り国・県の出先機関等を廃止、統合することで、行政コストを削減し、今後増大が見込まれる医療・介護分野、また教育機会の均等に向けて予算をシフトさせなければ、超高齢化社会が進展する日本の未来は開けません。道州制をはじめとする地方分権改革について、その意義と目的を含めて、山野市長の御所見をお伺いいたします。 次に、教育予算の拡充と投票率向上に向けた教育、そして投票環境について伺います。 今定例月議会では、中央地区新中学校整備事業費や小中学校施設改良費など、教育費で2億5,600万円の予算が計上され、補正後の総額は約303億円、一般会計に占める割合は約16%となっております。一方、国予算での教育予算は、対GDP比でOECD加盟国中最下位となるなど、不名誉な状況が続いております。さきの定例月議会でも取り上げましたが、本市の教育環境を改善するためには、現状、国の補助金や交付金の確保なくして加速できず、まずは国において教育予算を拡充することが必要であります。教育予算が他の先進国よりも低い現状と、それによる地方自治体の教育における施策や施設改良への影響について、野口教育長の御所見をお伺いいたします。 さて、本市における教育施策では、GIGAスクール構想の本格化が期待されるところです。さきの定例月議会でもオンライン登校についてお聞きし、各学校で夏休み期間中に複数回実施されたとお聞きしております。9月に入り、新たな学期、2学期が始まりましたが、
新型コロナウイルスの児童・生徒への感染が発覚し、臨時休業が長期に及んだ場合には、オンライン登校への切替えなどが想定される中で、夏休み期間中のオンライン登校の実施状況としてどのくらいの生徒がタブレット端末を通して登校できたのか、また、オンライン登校できなかった生徒の理由と、それらを通して今後想定されるオンライン登校ではどのように対応していくのか、教育長の御所見を伺います。 次に、投票率向上に向けた教育についてお聞きします。今定例月議会では、投票率向上対策費として、大型商業施設や市内6大学での期日前投票所の設置に係る経費が計上されております。かねてより参政権の拡大による学生や市民の投票環境の改善を訴えてきましたが、その実現に向けて大きな一歩を踏み出されたことに、選挙管理委員をはじめ、選挙管理委員会の英断に感謝を申し上げるとともに、投票意識の向上に向けても引き続き御尽力をお願いするものです。特に若者に対しては、投票環境の改善だけでなく、政治への関心を高め、投票の意義について考え、教育の中で投票意識の向上を進めるべきと考えますが、現在の投票率向上に対する選挙管理委員会の認識を伺うと同時に、投票率向上に向けた教育の現状と今後の拡充に向けた取組について、教育長にお伺いいたします。 また、投票環境のさらなる改善に向けた検討として、国においてはデジタル技術の活用が検討されております。何年も前から投票率の飛躍的な向上につながると期待されているネット投票は、マイナンバーカードによる個人認証の普及により実現に向けた動きがありますし、投票事務の負担軽減に向けては、デジタルサイネージ等を利用した候補者掲示などが検討されるなど、デジタル技術の活用による投票環境の改善が投票率の向上に寄与するものと確信しております。ネット投票などはまだまだ課題があるようですが、デジタル技術を活用した投票環境の改善の可能性について、選挙管理委員会に伺うと同時に、山野市長の御所見をお伺いいたします。 次に、多様性を支える教育・社会福祉について伺います。 市長は、提案理由説明の中で東京オリンピック・パラリンピックに言及されましたが、苦境の中でもひたむきにスポーツに取り組むアスリートへの思いは、私も同じであります。また、今大会で最も注目すべきは、パラリンピック競技への関心が高まったことではないでしょうか。過去最多のパラリンピアンが参加し、多くの会場で、無観客とはなりましたが、テレビ中継も多く、障害を持ちながらもスポーツに取り組む選手の姿と選手を支える方々の姿に、深い感動を覚えたのは私だけではないはずです。これを機に、障害の有無にかかわらず、全ての人々が分け隔てなく暮らすことのできる共生社会の実現が近づくものと信じております。また、障害のある児童がパラリンピアンの活躍を見て、これまで以上に学業やスポーツに励むことを願っておりますし、行政としては、特別支援教育を通じてその思いを強く支援すべきだと考えております。言うまでもなく、特別支援教育を充実し、障害のある児童の学習やキャリアを支援するためには、個々の障害の度合いに応じたきめ細やかな支援が必要であり、教員免許取得過程でのカリキュラム改善や部門別採用など、専門知識を持った教員の育成が不可欠ですが、本市の特別支援教育の現状と教員の育成における課題について、教育長の御所見をお伺いいたします。 次に、障害のある方の情報格差について伺います。今定例月議会では、金沢駅東広場環境向上推進費として、駅東広場での視覚障害者用点字ブロック等の再整備など、障害のある方が住みよいまちづくりに向けたハード整備の予算が計上されております。しかしながら、ソフト面では、
新型コロナウイルスによって障害のある方の生活が困難になって不安を覚えるとの声を耳にいたします。
新型コロナウイルスの感染拡大では、日々多くの情報が発信され、健常者であっても正確な情報を得ることが難しい状況ですが、障害のある方がアクセスしにくいケースも多く、外出自粛により気軽に支援を求められない状況とも相まって、正確な情報にたどり着けず、情報格差が拡大しています。感染予防やワクチン接種など、全市民を対象とした対策を進めていく中で、障害のある方に正確な情報を届けて情報格差が広がることのないよう配慮を求めますが、山野市長の御所見をお伺いいたします。 また、誰ひとり取り残さないデジタル戦略都市としては、障害のある方がデジタル機器を通して情報アクセスしやすい環境整備の支援に取り組むべきと考えますが、併せて御所見をお伺いいたします。 次に、子育て世帯への支援について伺います。感染力の強い
新型コロナウイルスのデルタ株によって、第5波は、子どもたちの感染も多く確認されました。保育施設では日々の消毒に細心の注意を払っておりますが、常時マスクを着用することが困難な園児が通う保育所等での感染対策の難しさを感じる一方、困難な状況にあっても日々感染対策に当たっている現場の保育士の方々に感謝を申し上げます。さて、今定例月議会では、病児一時保育費補助として、体調不良児の一時預かり施設に対する予算が計上されております。子どもの急な発熱等でも休めない保護者の方にとっては大変ありがたい事業ですが、まだまだ施設数が少なく、市内のどこにいても利用できる制度とはなっておりません。今後、保育環境の向上に向けて病児保育事業を実施する施設をさらに増やす必要がありますが、スペースの確保をはじめ、看護師等の配置、通常保育とのゾーニングなど、様々な課題があるとお聞きしております。まずは病児保育事業のさらなる拡充に向けた決意と、さきに挙げた課題に対する対応、さらに通常保育以上に注意を必要とする感染対策について、御所見をお伺いいたします。 また、今後、個々の家庭のニーズに応じて保育サービスを選択して利用することが理想であります。先進自治体では、保育における利用者支援、保育バウチャーの制度が注目されておりますが、本市における保育の利用者支援の方向性について、御所見をお伺いいたします。 さらに、子育て世帯への税負担について、現在、国においては、課税単位を個人から世帯へ移行することで子育て世帯の軽減が大きくなるN分N乗方式が検討されております。フランスなどの先進国で導入されており、子どもの数が多いほど税負担の軽減が大きくなることから、少子化を改善するための抜本的な税制改正として議論されております。本格的な議論は国においてなされますが、フランスの例を見ても、少子化を克服するためには税負担の軽減こそが最適手段との意見もある中で、N分N乗方式に対する御所見をお聞きするとともに、この手法を市税に用いることができないか、併せてお伺いいたします。 次に、市民の健康増進について伺います。 このテーマについてもさきの6月定例月議会で取り上げ、子どもの医療費助成や健康診査についてお聞きしました。病気や要介護になることを防ぐ一次予防による健康増進は、超高齢化・少子化が進む中にあっても日本が発展を遂げていくために、国策の重要課題として取り組むべきと認識しております。しかしながら、健康増進に向けた先進的な取組は、地域医療を担う自治体の創意工夫によって進められているのが現状ではないでしょうか。本市としては、それら先進自治体の事例を研究し、地域の特性に合った取組を導入していくことが求められますが、一次予防事業の先進的な取組について、山野市長の御所見をお伺いいたします。 また、認知症施策についても同様であります。
新型コロナウイルスの感染拡大により、これまでのような介護サービスが受けられず、認知症患者の症状が進行し、介護負担が増えているという現状をお聞きしております。さらに、口腔ケアで重要な歯科医の健診についても、受診控えの影響により虫歯の数が増えたとの報道もあるなど、
新型コロナウイルスの感染拡大による介護サービス等の利用控え、また医療の受診控えについての危機感と本市の対策について、山野市長の御所見をお伺いいたします。 結びに一言述べさせていただきます。私は、これまで4期14年、伝統ある金沢市議会に議席をいただき、活動をさせていただきました。改めて先輩、同僚議員の皆様の温かい御指導、加えて、山野市長をはじめ、執行部の皆様にも心より感謝を申し上げます。さらなる金沢市の発展を心から祈念を申し上げ、私の金沢市議会における最後の一般質問とさせていただきます。 ありがとうございました。(拍手)
○山本由起子副議長 山野市長。 〔山野之義市長登壇〕
◎山野之義市長 25番小林議員にお答えいたします。 まず、アフガニスタン情勢のことについてお尋ねがございました。私は、寡聞にして新聞、テレビ等の情報でしか知り得ておりません。その限りにおきまして思うことは、異文化を理解するということは本当に難しいことなんだなということを改めて感じさせていただきました。20年にわたりまして様々な活動が行われてきたというふうに報道等で拝見しております。日本という国も、その中で一定の役割を果たしてきたんだというふうに思っています。あの報道を見る限り、20年前に戻ったのではないかという思いでいるところであります。改めて異文化の理解の難しさを感じると同時に、何といってもアフガニスタンにいらっしゃる全ての人々の人権と安全が守られますよう、国際社会が協力して、日本国も積極的な役割を果たすことが必要であるならば、そのために力を尽くしてほしいというふうに思っています。また、いみじくもこの期間に東京オリンピック・パラリンピックが開かれました。まさに異文化を尊重しながら様々な競技が行われました。特にパラリンピックにおきましては、文化だけではなくて、それぞれの置かれた環境が大きく違ってくる中での尊重をし合いながらの競技活動を拝見いたしました。国際社会の平和に向けた大きなうねりというものも、その中では感じることができました。私、金沢市長としては、金沢市民の一人としては、誰もが活躍できる共生社会の実現に向けた活動を取り組んでいかなければならない、そんな思いを強くいたしました。 自衛隊に対する思いのことについてお尋ねがございました。アフガニスタン情勢の文脈の中でお尋ねになったということですので、その中でお話をしたいというふうに思っています。海外で活躍をするために、様々な法律の中で自衛隊の皆さんは活動されていらっしゃいます。自衛隊が海外で活動するときには、安全が確認できる地域で活動をしなければならないという法律の縛りがあります。安全が確認されるところに果たして自衛隊の皆さんが行く必要があるのかという議論もあります。果たして自衛隊の活動というものがそういう環境の中でできるのかという議論もあるかというふうに思っています。身命を賭して日本国のために、世界のために取り組んでいる、私は、そのためにいろんな環境整備というものを今改めて国会で御議論いただきたいという思いを強く持っているところであります。GDP1%、私の記憶に違いがなければ、たしか三木内閣のときだったのではないかというふうに思っています。それが、これも記憶に違いがなければ、中曽根内閣のときに撤廃されたのではなかったかというふうに思っています。ただ、そうはいっても、日本国民の思いの中でGDP1%というものがあるんだというふうに思っています。数字、今は総額方式で御議論をされているというふうにお聞きしているところではありますけれども、自衛隊の皆さんが、まずはもちろん危険を顧みず取り組んでいただいているんですけれども、安全に安心、安全といいましても危険を顧みない中での活動ではありますけれども、少なくとも自衛隊の皆さんが誇りを持って活動できる、御家族の皆さんが御理解いただける、そんな環境をつくっていくために必要な予算を、私は、国民は御理解をいただけるのではないかというふうに思っています。 地方分権改革のことについてお尋ねがございました。特に、これもやはりコロナウイルス対策の文脈の中でお尋ねになったかというふうに思っています。特措法の立てつけの中で、都道府県の役割が大きくクローズアップされてきたところであります。県、もちろん我々市町も県と連携しながらということですけれども、地方分権、今与えられている権限の中での役割が注目されることになってきました。まだウィズコロナの時代ではありますけれども、ウィズコロナ、アフターコロナの中で様々な検証活動を行っていく中で、今後の地方分権をさらに進めていくための取組をしていかなければいけないんだというふうに思っています。 デジタル技術を活用した投票環境のことについてお尋ねがございました。私は、デジタル化というものは避けて通れないと思っています。これは投票活動等を含めた選挙においてもそうだというふうに思っています。デジタル技術を活用した投票環境の改善につきましては、現在、国において議論をされているとお聞きしています。投票環境が改善されることを期待しているところであります。 多様性のことについて、障害のある方への情報提供、市民の生活にとって必要な情報は、障害の有無に関わりなく、行政が適切に提供していかなければいけないと思っています。本市はこれまでも障害のある方に対して、その特性に応じた情報提供に努めてきました。今般の
新型コロナウイルス感染症予防対策、ワクチン接種に際しても、各障害者団体と協力し、説明会の開催、点字版による通知等の方法により、情報発信を行ってきたところであります。今後とも障害のある方の御意見もお伺いしながら、情報格差が広がることのないように努めてまいります。 障害のある方が、先ほど来お尋ねのデジタル機器を活用した情報アクセスしやすい環境をつくっていくべきではないかということであります。このデジタルを使っていくということは、これまで以上に有効な手段だというふうに思っています。ノーマライゼーションプラン金沢2021において、障害の特性に応じた検索しやすいサイトの構築、新たな情報通信機器やソフトウエア等の情報提供の充実、新たなサービスの展開等を検討することとしており、障害のある方を含め、誰ひとり取り残さないデジタル戦略都市・金沢の実現を目指してまいります。 病児保育事業のことについてお尋ねがございました。就労している保護者の多様な保育ニーズに対応する上で重要な事業であると思っていますし、専任看護師を配置することで、幼児教育、保育施設の保健衛生の強化にもつながるというふうに考えています。来年度以降も拡充に向けて検討してまいります。実施に当たりましては、職員への定期的な研修や嘱託医の協力が必要なことから、その支援体制を整えるとともに、
新型コロナウイルス感染症等を踏まえ、手洗い設備や換気用窓のある専用室で実施するなど、本市独自の要件を設け、感染症対策に努めているところであります。 保育利用者支援の方向性についてお尋ねがございました。近年、様々な相談の中で、保育所等の入所手続に加え、育児休業明けの入所相談が増えてきています。年度途中の保育士の確保が難しいということもあり、希望する施設に入所することがなかなかできずに育児休業を延長する場合も決して少なくないということを、現場の方からもお聞きしているところであります。そうした状況を踏まえ、年度途中入所が可能となる体制強化を図っていくことで、職場復帰に向けた保護者の不安解消に努めてまいります。 少子化を克服するための税負担のことについてお尋ねがございました。N分N乗方式のことについて、所得税の課税方式の一つであり、子どもが多い世帯ほど所得税負担が軽減されることから、少子化対策の一つとして国で研究されているとお聞きしています。市税につきましては、所得税法上の所得を基礎とすることが地方税法で規定されており、市独自でこうした方式を採用することはなかなか難しいと思っています。今後の国の動向に注視をしていきたいと思っています。 市民の健康増進について、何といっても一次予防ということが大切ではないかということであります。これまでも小林議員、まさに政治家の強い思いを持って取り組んでいらっしゃったテーマだというふうに思っています。本市独自の一次予防の取組として、医師会、歯科医師会など、また町会、公民館などの地域団体の代表者にも入っていただきまして、金沢・健康を守る市民の会という会を設置しておりまして、行政と地域住民の連携により、市民の健康増進を図っているところであります。具体的には、公民館などと連携した健康講座、体操などを行ういきいき健康教室、地域の老人クラブと連携して取り組むフレイル予防事業など、本市の強みである地域コミュニティーの力を活用した取組を行ってきているところであります。今後とも本市の地域特性を踏まえるとともに、他都市の先進事例も研究しながら市民の健康増進を支える体制の充実に努めてまいります。 このコロナ禍におきまして医療の受診控え、介護サービスの利用控えによっての危機感についてお尋ねがございました。高齢者が健康で自立した暮らしを続けるためには、適切な介護や医療サービスの提供を受けることが大切だと思っています。コロナ禍において利用控えがあるとするならば、大変心配をするところであります。特に小林議員ずっと力を入れてこられた歯と口の健康というものは、体全体に影響するということは、これは医学的にも証明されているところであります。医療の受診控えというものがそういうところに影響が出ないか、大変懸念しているところであります。市といたしましては、できる限りそういうことが起きないように、介護事業所や医療機関に対しまして感染症予防の徹底を依頼するとともに、感染対策に要する経費の支援等を行っています。各事業所等も継続してサービスを提供しており、引き続き、安全な介護、医療サービスの提供に取り組んでいきたいというふうに思っています。小林議員の真摯なお尋ねにつきまして、私なりに真摯にこれまでも答えてきたつもりでいます。議員のこれからのますますの活躍を心より祈念しております。 私からは以上です。
○山本由起子副議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 初めに、国の教育予算の現状と地方自治体の教育における施策や施設改良への影響について御質問がございました。お答えいたします。先日、次年度に向けて、中核市の予算要望に行ってまいりました。お会いしていただいた方には、熱心に御対応いただきました。国におきましては、令和の日本型学校教育の課題解決に向けて、小学校35人学級の計画的な実施やGIGAスクールにおける学びの充実といった新しい時代の学びの環境整備など、複雑化、困難化する教育課題に対応した質の高い教育の実現を図るために予算の確保に取り組んでいると認識ができました。引き続き、他の地方自治体と連携しながら、中核市教育長会や全国都市教育長協議会などを通じて、少人数学級の着実な実現、教職員定数の見直しのほか、学校の施設整備等の推進につきましても国に働きかけてまいります。 次に、夏休み期間中のオンライン登校日について、どれくらいの児童・生徒が登校できたのか、また、登校できなかったその理由と今後の学校の対応について御質問をいただきました。夏休み期間中におけるオンライン登校につきましては、全ての学校で予定どおり実施されましたが、詳細につきましては現在調査中であり、まとまり次第、速やかに報告する予定でございます。間に合わなくて大変申し訳ありませんでした。なお、学校からは、万一臨時休業になったとしても速やかにオンライン授業が実施できる見通しを持つことができた、また、オンライン授業に必要な基本的操作を確認することができたなどの意見が寄せられておりますが、一方で、操作に不慣れな児童・生徒に対するさらなるきめ細かい対応に加え、インターネットに接続できない環境にある児童・生徒が見られたとも聞いております。今後は、ネットワーク環境が整っておらず、インターネットに接続ができない環境の御家庭に対しましても、SIMカード入りのモバイルルーターを貸し出し、家庭との連携を図りながら、児童・生徒の学習に支障を来すことのないよう、できる限りの対応を行ってまいります。 次に、投票率向上に向けた教育の現状と今後の取組についてお答えいたします。投票率を向上させていくためには、主権者教育の充実が重要であると考えております。小中学校におきましては、政治や選挙への関心を高めるため、社会科の授業等で模擬投票やディベート、ロールプレイなどの体験的な学習の機会を増やしますとともに、市立工業高校では、選挙制度の歴史や政党の役割等を学ぶことを通して主権者教育の充実を図ってきております。今後はさらに児童会、生徒会活動やボランティア活動の場などにおいて、自らが決定しなければならない課題に対して主体的に考え、行動する機会を持たせ、社会参画意識の涵養に努めてまいります。 また、個々の障害の度合いに応じたきめ細かな支援や専門知識を持った教員の育成についてお尋ねをいただきました。お答えします。金沢市立小中学校では、令和2年12月に改定を行いました金沢市特別支援教育指針に基づき、特別な支援を必要とする子ども一人一人の理解に努め、教職員による連携した支援を行えるよう、これまで以上に校内支援体制の充実が図られるよう努めております。また、子ども一人一人の状況に応じたきめ細かい対応が大切であると考えており、特別支援教育支援員の配置を充実してきております。加えて、専門的知識を持った教員の育成は重要であると考えており、これまでも特別支援教育を担当する教職員のみならず、全ての教職員を対象にした研修を行ってきております。今後も引き続き特別支援教育の充実に向け、課題の解決に全力で取り組んでまいります。 以上でございます。長い間お世話になりました。
○山本由起子副議長 前田
選挙管理委員会書記長。
◎前田斉
選挙管理委員会書記長 25番小林議員にお答えいたします。 投票率向上に向けた教育の現状・拡充について、現在の投票率向上に対する認識についてお答えいたします。選挙管理委員会では、投票率は全体として低下傾向にございまして、中でも若年層の投票率の低下傾向が顕著であると捉えております。こうしたことから、投票率向上のためには将来有権者となる子どもたちへの取組が必要と考え、選挙の意義や政治参加の大切さ、選挙制度の仕組みなどについて、模擬投票など体験して学べる高校生への選挙出前講座を県選挙管理委員会や若者の啓発グループと連携して実施するなど、若年層に対する啓発の取組を行っているところでございまして、今後もより効果的な啓発活動を取り組んでまいりたいと考えております。 続きまして、デジタル技術を活用した投票環境の改善についてお答えいたします。投票率が低下傾向にある中、有権者が投票しやすい環境を整備し、投票率向上を図っていくことは、重要な課題と捉えております。デジタル技術を活用した投票環境の改善については、情報セキュリティーの問題、システムの構築に必要な経費など、課題は多うございます。現状では難しいとは考えておりますが、今後のデジタル技術の進展と国の動向等を注視してまいりたいと考えております。 以上でございます。
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△休憩
○山本由起子副議長 この際、暫時休憩いたします。 午後0時0分 休憩----------------------------------- 午後1時1分 再開
△再開
○
久保洋子議長 出席議員数は、ただいまのところ37名であります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。
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△質疑・一般質問(続き)
○
久保洋子議長 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 13番小間井大祐議員。 〔13番小間井大祐議員質問者席へ移動〕(拍手)
◆小間井大祐議員 金沢の持続可能な森林経営というテーマで、以下質問をいたします。 本市では、伝統工芸や伝統芸能、食文化など多様な文化が醸成され、今日まで発展、継承されています。こうした背景には、加賀前田家の歴代藩主が文化振興策を取ってきたことがありますが、もう1つの理由としては、豊かな自然が今日まで残されてきていることが挙げられます。金沢の文化は、豊かな自然の中で育まれてきたものであります。多くの文化は地域固有の自然、生態系によって支えられ、生物多様性は文化の多様性の基盤になっているとも言えます。市長は世界の交流拠点都市金沢を掲げ、都市の魅力、個性である歴史、文化を磨き高め、発信されてきましたが、それらは源としての豊かな自然環境があったからこそであり、地域の個性として自然というものを磨き高めていく重要性をどのようにお考えでしょうか。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 日本という国は、春夏秋冬、四季が明確な国だと言われています。その中でも、この金沢は日本の真ん中、そして日本海側に位置していることもあって、より鮮明な土地だというふうに思っています。そしてまた、金沢の地形を特色づける何といっても2つの川と3つの丘陵だと思っています。寺町台、小立野台、卯辰山だと思っています。2つの大きな川がありますから、まちなかに用水が張り巡らされていることも特色であります。当然、3つの台地ですから、河岸段丘も多く見られるところであります。都会だというふうに思われています。もちろん都会ですけれども、金沢の敷地の6割が森林であります。先ほど申し上げた四季が明瞭なことと相まって、この森林が6割あるということによって、緑豊かな水の豊かなまちになっているというふうに思っています。そんな自然環境を大切にしながら残していかなければならない、先人もそんな思いで取り組んでこられましたし、私もそうですし、恐らく後輩たちもそんな思いで金沢のまちを守ってくれるものだというふうに思っています。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 文化というものと自然というものは深く連関をして、これからも連綿と続いていくものであります。ただし、私たちの意識の中に自然はあって当たり前、今でも変わらず存在するものと思いがちなところがあります。その里山の自然や森林の循環に、今問題が生じています。市域の約6割が森林ということで、中山間地域には豊かな里山が広がっています。森林は国土の保全、水源の涵養、災害防止、地球温暖化の抑制、生物多様性の保全、さらには木材等の林産物の供給など、多面的機能を有しています。それら公益的な機能の発揮を通じて市民生活には様々な恩恵をもたらしている、まさに緑の社会資本と言えます。しかしながら、里山と人との関係が薄れていく中で、森林の手入れが不十分となり、里山が荒廃して、その結果、森林の持つ公益的機能が失われつつあります。本市における森林の荒廃の現状認識と、それに伴う影響についてお伺いしたいと思います。
○
久保洋子議長 長谷農林水産局長。
◎長谷進一農林水産局長 本市では、以前から市営造林の運営や民有林再生支援事業により、適宜間伐などを適切に実施しておりまして、全国的に見られるような森林の荒廃は少ないと考えております。一方で、土地の所有者の不在や高齢化により、竹林が拡大しまして、里山の荒廃が進んでおりますことから、緩衝帯としての機能が損なわれておりまして、熊やイノシシなどの野生鳥獣による人身、農作物への被害など、影響が出てきております。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 しっかり間伐を行ってきたおかげでそういった機能も保たれつつあると、ただ、竹林の部分の荒廃であったりとか、そういうものもかなり影響していると、その中で、災害というところも一つ重要なポイントだというふうに思います。今年の7月の静岡県熱海市をはじめ、全国で豪雨等による甚大な山地の自然被害が頻発しています。国では、防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策を昨年度から実施しています。本市では事前防災・減災対策としての治山事業によって、市民の安全・安心はしっかりと確保できているのでしょうか、お伺いいたします。
○
久保洋子議長 長谷農林水産局長。
◎長谷進一農林水産局長 本市におきましては、昭和40年から市営造林事業を実施しておりまして、現在においても適宜継続的に間伐など森林整備を行うことで、防災・減災に寄与しております。また、本年度から森林経営管理制度の市内全域への本格実施を開始しまして、森林が有する水源涵養や土砂災害防止等の公益的機能を高めて、市民の安心・安全の確保につながるよう、取り組んでおるところでございます。 以上でございます。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 先月、宝達志水町でも24時間の雨量が213ミリメートルに達して、観測史上1位を更新したということで、本市においてもまさに豪雨による災害というものは油断ができないような状況であります。市民の安全・安心に直結する防災という観点からも、まさにこの森林の整備というものも重要になってくるわけであります。今獣害対策ということも出ました。獣害の被害についても触れておきたいというふうに思います。昨年は、熊に翻弄される1年でありました。人と野生動物との境界が曖昧になって、中山間地域での農作物に重大な被害を及ぼしたり、市街地へ出没して人身被害を起こしたりするなど、生活環境への影響が深刻となっています。今年度は早めの対策ができているのでしょうか。また、有害捕獲といった対症療法だけではなくて、抜本的解決にはどのような施策が必要か、お伺いいたします。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 まず喫緊の対策として、対症療法というものはやはりどうしても目の前に迫っているもので、取り組んでいかなければいけないと思っています。捕獲おりの設置であったりだとか、やぶ刈り、放置果樹除去、電気柵設置、それらの支援制度を設けながら、まずは対症療法に取り組みながらも根本的な解決策に取り組んでいかなければなりません。これは本年度ですけれども、より効果を高めるために、熊に詳しい県立大学にそういう先生方がいらっしゃいますので、効果的な緩衝帯設置箇所等の検討調査を委託しているところでありまして、その結果を踏まえ、具体的な対策に取り組んでまいりたいと考えています。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 緩衝地帯をまずは設けていくと、さらには、やはり抜本的な解決にはすみ分けをしっかり推進していくしかないということであります。森と木の循環が重要だということになります。金沢市の森林面積は市域の約6割、約2万8,000ヘクタール、そのうち人工林は約5,400ヘクタールで、人工林のうち市営造林が33%の約2,000ヘクタール、残りは私有の造林となっています。森林を大きく2つの働きで分けると、1つは人の営み、生活を豊かにする木材の生産的側面としての経済林、もう1つは、人の安全で健康な暮らしを守る環境的側面としての環境林であります。つまり、経済林を循環させて環境林を保全する仕組みづくりが森林再生の鍵となります。経済林の循環の状況ですけれども、県全体で木材生産を目的に植えられた人工林は約10万ヘクタールあり、それはもう成熟化が進んでいて、主伐期を迎えた森林は約7割以上へと増加しているということです。さらに、人工林は年間約120万立米も成長し続けています。県内木材需要量約40万立米に対して、県産材供給量は半分以下の約15万立米程度に収まっています。そこで、本市の人工林の林齢状況と新たな植栽量、加えて、年間の木材需要量並びに木材供給量をお伺いいたします。
○
久保洋子議長 長谷農林水産局長。
◎長谷進一農林水産局長 昨年度末におきまして、建築材などへの利用が可能となります林齢45年生以上の人工林は約4,000ヘクタールで、これは人工林の約75%に当たります。新たな植栽量でございますが、クヌギなど広葉樹が23ヘクタール、杉など針葉樹が2ヘクタールとなっています。また、年間の木材需要量、供給量についてですが、正確な市町別の数値は公表されておりませんが、需要量が約3万4,000立方メートル、供給量は約2,400立方メートルと、その程度だと把握しておるところでございます。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 確認させてください。杉などが2ヘクタールということで、今新たな植栽ができていないということですね。ということは、現在市場へ供給されている金沢産材の多くは、間伐材で賄っているということでよろしいでしょうか。もう一度お伺いします。
○
久保洋子議長 長谷農林水産局長。
◎長谷進一農林水産局長 御指摘のとおりでございまして、金沢産材は、そのほとんどが間伐によるものでございます。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 新たな植栽量がない中で、人工林も超少子高齢化というのが課題だということです。環境保全のための間伐ではなくて、木を収穫する主伐にまずは切り替えていくということが必要であり、その際には、皆伐してそこに植林していかないと、森林は循環していかないということであります。ですので、今現状としては、その循環の仕組みが整っていないということであります。では、改めて森林の循環に向けた本市の課題をお伺いいたします。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 木材価格がこれまで全国的に低迷してきたこともありまして、これは決して金沢だけではなくて、全国的に今御指摘ありました主伐や新たな植栽というものが進んでおりません。そんな意味では森林の循環が滞っているという表現になるかもしれません。これは金沢市を含めた全国的な傾向だというふうにお聞きしています。特に金沢市の人工林は、大変比較的小規模であります。しかも点在しているということもありまして、森林所有者の特定そのものもなかなか難しい、境界の明確化を図っていくということにも多大な労力がかかるという大きな課題もあります。施業地を取りまとめて効率的な主伐、再造林が必要だということは認識しておりますけれども、なかなか課題が多いということが現状でありますが、これを進めていかなければいけないという問題意識は持っているところであります。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 石川県のほうで、今年の3月にいしかわ森林・林業・木材産業振興ビジョン2021が策定されました。主伐、再造林による森林資源の循環利用の実現を目指すとして、施策の成果目標は、10年後になる2031年の県産材供給量30万立米の実現を掲げています。本市では、金沢の農業と森づくりプラン2025が平成28年に策定され、令和3年度は折り返しとしての後半戦の年になります。さらに、世界の交流拠点都市金沢の重点戦略計画でも、金沢の森を後の世代に継承していくというふうにあります。本市における金沢の森林、林業、木材産業振興に向けて、目指すべきビジョンに基づいた具体的な成果目標をお聞かせください。
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久保洋子議長 長谷農林水産局長。
◎長谷進一農林水産局長 金沢の農業と森づくりプラン2025におきまして、令和7年度までの目標としまして、金沢産材の供給量を年2,500立方メートル、林内道路網の整備延長を年15キロメートル、公共工事における木材使用量を年700立方メートル、金沢産杉柱の使用本数を平成15年度からの累計で27万6,000本とすることなどを掲げております。 以上でございます。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 今目標の中で、公共事業における金沢産材の使用量目標ということで、令和7年を目指して700立米ということでありました。では、その目標数値に対して、本市の現在予定されているどんな公共施設に具体的に使用する計画なのか、お伺いいたします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 例えば公共施設、学校であったりだとか市の施設、また地域の公民館、児童館等々でもその支援制度を設けていきたいというふうに思っています。また、県におきましても、公共施設を建設する際には原則として県産材を利用する方針とされていらっしゃいます。でき得る限り地元産材の利用をしていただけるように働きかけていきたいと考えています。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 今県のほうの県産材の利用のお話もありましたけれども、県でも今産業展示館の建て替えであったりとか、さらには金沢城の二の丸御殿の復元整備など、本市に立地する公共施設を計画されているということであります。ですので、金沢産材の需要創出の好機でありますので、ぜひそこの県との連携はすごく重要じゃないかなというふうに思いますので、そこを併せて推進していただきたいというふうに思います。金沢城ですから、ぜひ金沢産の木材の活用を働きかけていただきたいというふうに思います。まずやはり公共施設で金沢産材の活用や木質化が推進できないのであれば、森林の再生や木の文化都市の実現はかなわないという、そういう覚悟を持って推進すべきだというふうに思います。課題が様々挙げられている中で、担い手不足というものもあります。林業大学校のさらなる運営強化が必要ではないかと考えます。そこで、林業大学校の卒業生へさらなる経営支援として、クラフト政策推進課が行っている金沢クラフト経営支援事業を参考にして、そういう卒業生を対象とした経営塾みたいなものを開催し、自立した林業を確立することが重要だと思いますけれども、いかがでしょうか。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 今年度のことですけれども、林業大学校の卒業生等を対象に、原木きのこの生産技術や販売についての講習会などを開催し、自立を支援していきたいと考えています。今後は様々その他の分野にも広げていきまして、卒業生の自立に向けた講習会等を行ってまいりたいと考えています。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 林業従事者の経営の支援というところで、さらに効率的な林業の経営をどうつくっていくかと、支えていくかというところも課題であります。先日、民間の木材の卸業、加工業を営む企業に話を聞きに行きました。能登ヒバであったりとか、金沢産の杉など、地元の木材利用をぜひこれからの時代は促進していきたいということを考えておられました。そのためには、集荷のサイクルを早めて生産性を高めるために、木材乾燥技術の開発を進めていらっしゃいました。通常半年から1年間は必要だった天然乾燥期間が、これは不要になると、質も担保しながら1~2週間で乾燥でき、出荷できるそうです。出荷までの短縮時間であったり、コストの削減が可能となるということでした。そのほかにも様々な技術革新が進んでいまして、スマート林業というものが前進している中で、本市が情報をなかなか仕入れていないんじゃないかと、本市だけが取り残されているんじゃないかなという、そういう心配もあるわけですけれども、産学官連携をさらに推し進めていく必要があるのではないでしょうか。そのあたり、御所見をお伺いします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 ICTを活用した事例といたしまして、これは昨年度からですけれども、ドローンを活用した海岸林の効率的な樹高、密度の測定及び松くい虫被害木の調査を実施してきているところであります。本市には、市内はもちろん、近隣にもICT分野で先進的な技術力を持った企業もあります。高等教育機関も多くありますので、これはやはり強みだというふうに思っています。この強みを生かしていきながら、御指摘ありましたスマート林業の実践等、効率的な林業経営が実現できるよう、産学官の連携をさらに一層進めてまいります。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 新しいテクノロジーを活用して、まさに効率的にしていくということを積極的に行政も取り入れていかなきゃいけない、そんな時代がやってきました。そして、連携という点では最大のパートナーである金沢森林組合さんとも、情報共有はもちろんですけれども、今こういう依存し合うような関係性ではなくて、高め合うような関係をしっかり築いていただきたいということもお願いをしたいというふうに思います。私は、切って使って植えてそして育てるという循環システムを、人工林の中でも本市事業である市営造林で行うべきではないかなというふうに考えています。将来にわたる治山治水と畜林、山間部の経済補完を目的に、1965年、昭和40年、当時徳田市長の下、本市分収造林事業が開始されました。一番早い契約からはもう56年がたって、現在約2,000ヘクタール、土地所有者が集まる団体数は834団体ということです。事業として採算が合わないため、40年、45年の契約は、満了を迎えたものについてもその契約のほぼ全てがさらに40年の再契約を結んでいます。市営造林事業に参加されている前議員も、以前議場では、所有者の立場から切実な思いを述べられておりました。契約の延長は、問題の先送りでしかないんじゃないかなというふうに思います。市営造林のほぼ全てが杉であり、杉の伐採適齢期は35年と言われています。木が育ち過ぎると伐採等にコストがかかってしまうため、早期に対策が必要ではないでしょうか。一昨日、局長の答弁とは真逆になりますけれども、局長は、恐らく一般論として、木が大きくなればその分取れる部分が大きくなるというお話だったと思いますけれども、その分コストがかかるわけですね。さらには、例えば森林組合にしても、直径45センチ以上の木は加工できないという、そんなような技術的な課題もあったりします。事業開始から55年以上が過ぎた今、今後の事業方針をお伺いしたいというふうに思います。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 先ほど申し上げた課題もありまして、まずは、当面は間伐を主体とした長伐期施業を実施せざるを得ないということは、御理解いただければと思います。ただ、将来的には間伐から主伐への転換が必要だというふうに思っています。今後ですけれども、一部の市営造林の主伐を行うモデル事業を実施し、この伐採手法の見直しができないか、このモデル事業を通して研究させていただければというふうに思っています。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 過去この議場でも、幾度となくこの市営造林事業について問われてきたわけであります。収支の採算が難しい、ただし森林の有する公益的な機能も考慮して事業の進展を進めていきたいという、この答弁はもう10年以上前からずっと同じなわけであります。主伐を推進していくという答弁は少し前進だと思いますけれども、その先に、やはり具体的にどう循環していくのかというところもしっかり考えていく必要があります。森林づくりは時間のかかる事業でありまして、直ちに効果も現れるものでは確かにありません。市営造林事業を開始した当時から半世紀がたって、大きく時代背景が変わってきました。高度成長時代を駆け抜けてきた我が国において、その間、手間暇かかる森林が取り残されてきたことは否めません。林業従事者が減少する中で、この問題の抜本的な解決に目を向けなかったツケが回ってきているとも言えます。そこで、市営造林の中でも効率的に運搬しやすく、コストを削減できる適地を経済林ゾーンとして選定する、それ以外の林業に適さない市営造林については、土地所有者との契約を終了し、経営管理が難しい森林所有者の森林を市町自らが管理する森林経営管理制度、通称森林バンク制度を利用してもらい、環境林として管理・保存をしていく、そうして子や孫の世代に森林の循環のシステムをつないでいくと、これが市民にとって長期的な利益につながっていくんじゃないかなと考えます。市営造林事業の今後の方向性として、経済林、環境林のゾーニングに応じて循環と適切な管理・保存を推進し、森林の多面的機能を持続させていくべきだと考えますが、改めて御所見をお伺いします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 平成15年に、森づくり基本方針においてゾーニングを策定いたしました。昨年度ですけれども、森林経営管理制度の実施に合わせ、森づくり市民会議でゾーニングの再検討を行っていただいたところであります。御提案いただきましたこのゾーニングにより、経済林と環境林に分類した上で、それぞれ主伐の実施、広葉樹林化などにより、求められる機能に応じた適切な管理・保全手法を構築できるかどうか、これは検討させていただければと思っています。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 金沢の農業と森づくりプラン2025には、市営造林の将来像の研究という項目があるわけですよね。もう研究からいち早く方向性を打ち出して、動き出すべきなんじゃないかなということを改めて御指摘させていただきます。公共施設の木質化策は、先ほど伺いましたが、令和3年度に公民館、児童館の施設、木質化に対する助成が創設されております。さらに、今後木質化の基準となるのが学校建設であります。現在、田上小学校区に建設予定の新小学校において、木のぬくもりを感じられる学校にしたいという地元の要望に応える形で、さらには本市が金沢産や石川県産の木を使い、木の文化都市を推し進める上での象徴となるような学校を目指し、能登ヒバや金沢産の杉材の使用が決まっています。さらに、森林の循環という視点を取り入れるため、地域の市営造林団地で育った木を一定エリア皆伐して学校に使用する、さらには子どもたちが植林をして森育事業を行う。地元の地権者や森林組合の協力を得て、森林再生課、そして教育総務課と連携しながら取り組み始めたと伺いました。その進捗をお尋ねするとともに、先ほど市長の答弁にもありましたが、経済林としてゾーニングする、ほかの市営造林団地でもこういうふうに同様に森林の循環型の事業としてさらに横展開していくお考えを、併せてお伺いします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 今お話しいただきましたように、今年度に田上地区の市営造林団地の一部を伐採し、次年度、新小学校で活用することを検討しているところであります。また、その伐採した箇所を地域の小学生、子どもたちが植栽することができないか、我々学童林という表現で申し上げたいと思いますけれども、学童林として植栽することができないか、地元の代表者と教育委員会とまさに協議しているところであります。まずはここをしっかりと取り組んでいくことによって、その様子を、その効果を見ていきながら、今御提案いただきました横の展開ということにつなげていければというふうに思っています。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 市営造林の適地を皆伐してまずは公共施設を中心に利用、その間に民間の需要もつくっていくと、そして皆伐した土地に植栽を行い、40年後の市民に資源を渡していくと、その学童林を活用して次代を担う子どもたちの教育にもつなげると、そういった仕組みづくりをぜひ進めていただきたいと思いますし、それを進めていく上でも重要なのが森林環境譲与税であります。令和6年度までに段階的に増額交付され、森林整備全般に広く活用されるものであります。これについては検討会を設置して、活用策について議論していくとのことでしたが、その方針も今月中に出されるというお話でありました。現在分かる範囲での進捗をお伺いいたします。
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久保洋子議長 長谷農林水産局長。
◎長谷進一農林水産局長 令和2年3月に、まず準備会を発足させました。それから、本年7月までに計5回、この検討会を開催しております。本年3月には基本理念及び基本方針を決定しまして、引き続き効果的な森林管理手法や具体的な活用策などについて御議論いただいておるところでございまして、来月初旬に取りまとめた上で、市長に提言書を提出することとなっております。 以上でございます。
○
久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 来月の頭にということでありました。具体的な活用策もそこで検討するということでしたが、今ゾーニングを進めていて、前進させるためには資源の調査であったりとか、森林の境界線の明確化をスピード感を持ってやるべきだということも、担当課としても課題があるというお話をお伺いしました。それに対して、例えばレーザーを活用しての測定であったり、ドローンを活用しての効率のよい調査を進めるためにこの譲与税を活用したいという、そんなような思いもお伺いをしました。ぜひ具体の活用策としてしっかりと前進させるために、課としても、局としても提案していただきたいというふうに改めてお願いしておきます。 木の文化を大切に継承し、創出してきた都市として、木の文化都市金沢の実現に向けて動き出しました。その中で、木の安定的な活用と供給の両輪で、木をめぐる循環型社会を確立していくというものであります。まさに木の文化都市の推進は、本市の森林再生と両輪で進めるべきだと考えます。木の文化都市と言いながら林業が衰退することがないよう、森と木の循環のシステムを構築させ、今後の森林の再生事業とどのように連携させていくのか、方針をお伺いします。あわせて、木の文化都市金沢を恒久的な本市の目指すべき姿として、様々な団体や庁内の関係部署と連携を図りながら施策を実施していくためにも、金沢の木の文化都市条例を制定して循環型社会の確立を目指してはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 何といってもこの循環システムをうまく回していくためには、需要と供給がともに健全であることが大切だというふうに思っています。森林経営管理制度に基づく適正管理を実施するとともに、金沢産材利用拡大策として、今年度、木のある暮らしづくり奨励事業では、住宅のほか、木の塀の設置に支援するなど、取組を強化しています。今年度からですけれども、森林業界をはじめとする各業界の皆さんとの意見交換を行う場をつくりました。流通における課題であったりだとか、また、情報の共有化を図っていくことも大切だというふうに思っています。林業であり、流通であり、使用する方であり、そして我々行政としっかり連携をして、意見交換を深めていくことが大切なんだというふうに思っています。さらに、学識経験者にも入っていただきながら意見交換を進めていくことが大切だというふうに思っています。今ほど御指摘いただきました循環型社会の確立のためにも、その趣旨も踏まえまして、条例の制定を視野に前向きに検討していきたいと考えています。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 繰り返しになりますが、木の文化都市の実現、まさに金沢ならではのビジョンであると、私も同感であります。それを実現していくためにも、やはり森林の再生、その中で活用と供給をうまく回していくということが非常に重要になってくるわけでありますので、ぜひその条例を制定し、その中には具体的に木の活用であったりとか、そういうものも視野に入れながら検討を進めていただきたいというふうに思います。 次にいきます。ゼロカーボンシティ宣言の下、令和3年2月、金沢市地球温暖化対策実行計画が策定されました。「未来につなげる“ゼロカーボンシティかなざわ”」をテーマに、二酸化炭素の削減策と併せて、大切な軸、吸収策としての森林再生と、緑化推進による吸収源の確保と熱環境の改善を掲げています。そこには森林再生に向けた取り組むべき具体的な施策が記載されていますけれども、環境局として農林水産局とどう連携していくのか、お伺いいたします。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 森林の役割は治山という役割もありますが、一方では、二酸化炭素を吸収するというまさに環境的な側面も極めて大きいものだというふうに思っています。これまでも農林水産局、環境局、連携しながら、市営造林の間伐に伴い発生する例えば林地残材をバイオマス発電としてごみ焼却の際に混焼することによって、森林の保全を通じた林業の活性化にも資するものであったというふうに思っています。また、児童、子どもたちを対象に、この間伐材を使った例えばネームプレートの作成などの体験も交え、森林や木材が持つ二酸化炭素を吸収し、固定化する機能について学ぶ出前講座を、森林組合と協力しながら行ってきたところであります。今後とも農林水産局、環境局、連携しながら、しっかり取り組んでまいります。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 具体的に事業として連携を進めているということであります。実行計画の中には、森林再生課が今進めている事業の施策がずらっと並んでいるわけですよね。それに対して、やはり環境局としても、知らない、あとはちゃんとやっておいてねということではなくて、いかに主体的になってできるかということを、ぜひこれからも検討して進めていただきたいというふうに思います。金沢SDGs、IMAGINE KANAZAWA2030の5つのシナリオのうち、シナリオ1では自然と調和した災害に強いまちをつくる、シナリオ2では環境への負荷を少なくし、資源循環型社会をつくると目標を掲げ、市民を巻き込んで活動を実施されています。今後も責任ある観光策としてのSDGsツーリズムと関連づけていくなど、本市の持続可能な森林づくりとこの金沢SDGsをどう連携させていくのか、お伺いいたします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 今ほどお話しありました金沢ミライシナリオの中にも、持続可能な森林づくりに関連して、実践アイデアとして間伐材の利用、金沢産材を使った住宅需要の喚起などが明示されているところであります。そのほかにも、森林経営管理制度に基づく森林資源の適正管理、子どもが森や木に親しむ体験などを通じて持続可能な森林づくりを進めているところであり、IMAGINE KANAZAWA2030推進会議における多様な主体に対して森林づくり活動の啓発に努めるなど、連携を進めてまいります。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 自然との共生の中で持続可能な森林を目指すために、木の文化都市金沢、金沢市地球温暖化対策実行計画、金沢SDGs、IMAGINE KANAZAWA2030、さらには金沢版生物多様性戦略等、そのほかにも深く関連する政策や計画が存在して、木の需要と供給に係る川上から川下までの役割を担う関連の所管課が非常にたくさん存在します。例えば木の文化都市であれば、まさに木をどう使っていくかに当たってクラフト政策というところも関わってきますし、様々な課が関連していくわけであります。持続可能な都市を目指すためにそれぞれがばらばらに動くことなく、責任を押しつけ合うことではなくて、共に目指すべき目標を定めて役割分担を記載して、全庁挙げてのオール金沢市による森林の循環システムの構築を進めるための羅針盤となるような、金沢の持続可能な森林再生構想のようなものを持ち合わせていくべきではないかということを思います。市長、お考えをお伺いします。
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久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 小間井議員もこの間再三おっしゃっておられます木の文化都市金沢であったり、金沢SDGsであったり、金沢市地球温暖化対策実行計画であったり、いずれも金沢市のこれから進むべき大きな方向性、指針と今おっしゃっていただいた森林を大切に守っていくということは合致するものだというふうに思っています。市役所の部署といってもそれぞれ違う部署ではありますけれども、常に連携しながら取り組んできましたし、これからも取り組んでいかなければいけないというふうに思っています。基本構想のことについて御提案いただきました。本市の農林業行政の基本指針である金沢の農業と森づくりプランにも、その構想というものも盛り込んだ形で取り組んでいかなければいけないというふうに思っています。今後、森づくり市民会議の中でどんな取組をすることができるのか、検討させていただければと思います。
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久保洋子議長 小間井大祐議員。
◆小間井大祐議員 さらに横の連携をしっかり取っていただきたいということを、私は、お伝えをしたいと思います。里山の自然を50年、そして100年先の市民へつないでいくために大切なこの一歩を、今回こういういい機会がありますので、市政として今踏み出すことを期待しまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
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久保洋子議長 以上で、13番小間井大祐議員の質疑並びに一般質問は終了いたしました。 換気のため、しばらくお待ちください。 7番大桑初枝議員。 〔7番大桑初枝議員登壇〕(拍手)
◆大桑初枝議員 私は、日本共産党市議員団の一員として、以下数点にわたり質問いたします。 菅総理は、昨年の自民党総裁選のときから安倍政権の継承と自助、共助、公助を政策理念と掲げていますが、
新型コロナウイルス感染症が蔓延して以降、その色合いが強くなっています。病床の確保や医療体制の構築といった公がやるべき仕事を後回しにした結果、発熱しても自宅で待機するしかない感染者が全国にいらっしゃいます。さて、コロナ禍において、市民の方々は経済的なことはもちろん、様々な事柄で悩み、困り事を抱えていらっしゃいます。先月、西部地域の健康サークルが、地域の皆さんを対象に生活アンケートを取りました。60通近い回答が寄せられ、その中には貯金を切り崩して生活も切り詰めているという回答が多くありました。生活の切り詰めは、食費や医療費、介護費にまで及んでいるという実態も明らかになりました。スーパーのレジをしています。65歳以上のため、いつまで使ってもらえるか不安です。コロナ禍の中、仕事量も減り、収入も減りました。自分自身の体力がついていけるかということもありますが、年金だけではとても暮らしていけません。頼る人もなく、将来不安です。介護施設に入所となると、高額なので年金だけになったら無理ですという声や、とにかくコロナが怖い、個人経営なので、コロナにかかって長期休みになればたちまち倒産してしまうという方もいらっしゃいました。仕事がないという方は、もらえる支援は全部申し込んだ、コロナがいつまで続くか分からないのでますます心配だと、不安の声を寄せています。長引くコロナ禍で市民は困窮しています。市民が追い詰められないよう、市民一人一人に寄り添い、支援をしていくのが政治の責任であり、自治体の役目だと思いますが、これまでの支援策の拡充や延長、新規で支援策を打ち出すなどのお考えはないか、お尋ねいたします。 また、障害のある方の支援も求められます。精神障害2級です。生活保護を受けているので食料などを切り詰めていますとの方や、視野が不良、脊椎炎で歩くのもやっとです。運動しながら体の回復を待つのですが、今コロナで運動するところもありません。また、難治性ぜんそくを抱えて精神障害もあります。子どももADHDでいろいろ不安や問題がある中、コロナの感染が心配です。いつも独りぼっちで全て抱えているので、とてもつらく、寂しく、孤独だと思ってしまうとの声も寄せられました。障害を持った方は、障害者総合支援法に基づいていろいろなサービスがありますが、サービスを知らなく、支援の手が届かない方たちへの対策、特にコロナ禍で社会的に孤立しやすい方々の声を把握し、支援に結びつけるにはどのようにされているのか、お伺いいたします。 障害のある人もない人も同じように当たり前の権利と自由を認め、社会の一員として尊厳を持って生活することを目的とした国際連合の障害者の権利に関する条約は、2006年に採択され、2008年に発効しています。この条約の理念に基づいた施策が求められます。下肢障害を抱える夫と4人のお子さんを持つ女性は、夫の障害年金と自分のダブルワークで生計を何とか維持しています。しかし、学校行事があると仕事を休まなければならず、また、コロナの感染が心配で子どもの登校を見合わせたりした場合、休んでいるので当然収入が減ります。夫は障害を持っていることで働くことから遠ざかり、3年前からずっと家に閉じこもっています。コロナに感染しないよう、みんなで気をつけています。夫をできるなら就労につなげたいが、どうすればいいのか分からないとの相談を受けました。その方は市役所への相談も考えたそうですが、市役所まで行く時間的余裕がない、行ってもいろんなところに回され時間がかかるとの思いと、コロナ禍のこともあり、今に至っていると話していました。この方の夫は片足切断で障害手帳をもらった後、1年の休職を経て職場復帰をしました。一般就労で職場がトイレなど車椅子対応の環境になっていないこともあり、辛くてやめてしまったといいます。そのときから福祉のサービスとの接点がなく、どのような支援があるのか分からなかったといいます。地域のネットワークがあればいいのですが、コロナ禍においては難しいものがあります。障害の方の相談を切れ目なくつなげるための支援が必要なのではないでしょうか。そのためにも、障害のある方の声を聴いて総合的な相談体制ができる窓口がコロナ禍でより必要になっていますが、いかがでしょうか。また、市役所まで来られない方に対しては職員を派遣したり、ネットや電話などでもさらに相談ができるよう、サービスを提供すべきかと思われますが、市長のお考えをお伺いいたします。また、障害者手帳を交付の際に、主な障害者福祉制度一覧表を頂けるのですが、自分の利用できる支援はどれか分かりにくいとの声もあります。適切な支援につながるまでサポートをする橋渡し支援も大切かと思いますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。
新型コロナウイルスの感染拡大が広まる中、子育て世帯からも様々な声や相談が届けられました。これは、先日ある団地で開いた日用品、食料配布支援に参加された方からの相談やアンケートに書かれていた内容です。乳児を抱えるお母さんからは、先日、夫が軽い風邪の症状を訴えていた。PCR検査で陰性と診断されたのでほっとしたが、偽陰性の可能性もあって心配、もしコロナに感染していて自分や子どもに感染が広がったらどうなるか心配で眠れないといったことや、独り親家庭で小学生のお子さんを持つ方からは、学校での感染が心配だ、子どもが感染したらどうなるのか、また、自分が感染したら子どもはどうなるのかと心配だと、アンケートにも何人もの方が書いています。感染には子どもが感染した場合、親が感染した場合、子どもも親も感染した場合など、いろいろなケースが想定されますが、子どもも親も安心して入院や療養ができるようにと思いますが、現状の対応をお伺いいたします。実際、子どもが濃厚接触者になり、家に籠もっている方がいます。他都市では、休校支援や食料支援など、市独自の予算で支給が始まっているところがあります。子どもが濃厚接触者となり、買物にも行きにくいという声があります。こうした世帯への食料などの支援は行えないでしょうか。お尋ねいたします。 また、学校や保育所が休みとなった場合、親も仕事を休まなければなりません。その場合の休業補償はどのようなものがあるのか、子育て世帯へ案内されるよう求めますが、いかがでしょうか。 次に、本市の公共交通についてお尋ねいたします。 公共交通の持続可能性確保に関する有識者の意見の中間取りまとめが市長に提出されました。本来ならば、3回の検討委員会の議論の中で新しい交通システムの機種が決定される予定でしたが、今回のコロナウイルス感染拡大に伴い、公共交通の移動需要の激減によりバス路線が甚大な影響を受けているとして、その対策についての議論に一時すり替わってしまいました。新しい交通システム導入検討委員会は、そもそも何のためにつくられたのでしょうか。まずお聞きしたいと思います。そして、議論の内容が
新型コロナウイルスに伴う乗客数の減少対策に変わったことで、検討委員会設立の当初の趣旨から変更したと言えますが、市長は検討委員会をどのように位置づけられていらっしゃるのか、そして中間取りまとめも予定されていたのか、この点についてもお伺いいたします。 議論の中では、新しい需要も大切だが、既存の交通機関の利用を回復させる取組が必要だとの意見も出ていました。需要減少が戻るのかどうか分からない、今後、中長期の施策を考える上で人々の暮らしの把握も必要であるとの意見も出されていました。そして、市民が安心して暮らせるためにも、公共交通の持続可能性を確保する観点から、短期的早期に検討すべき施策を取りまとめたとしています。新しい交通システム導入検討委員会は、今年5月の設置でありながら、コロナ感染症が市民の生活に大きな影響を及ぼすことを想定していなかったのではないでしょうか。7月、8月に開催された委員会の中では、目的、スケジュールが再整理され、議論がされました。この委員会の中で、交通事業者がお礼と現状を述べさせていただくとし、本市において公共交通が危機的な状態になっていることへの理解をしていただいたこと、さらに運行継続する予定の補償をお願いしたい旨の発言もしています。全国的に高齢化が進む今日、地域における公共交通の役割は従来以上に増してきています。しかし、少子化やコロナ禍においての乗車率の大幅減が進んでいることも明らかです。本市においては、現実に乗らない人が多くなると公共交通を維持することが困難だということで、路線によっては廃止、大幅減便が相次いでされています。その結果、その地域の不便さが増し、さらなる乗客が減るという悪循環に陥っています。本市公共交通を考える上で最も肝心なことは、市民を基本に据えること、とりわけ交通弱者と言われる人々の生活を確保することであり、移動手段をどうつくっていくかだと思いますが、どうお考えでしょうか。お伺いいたします。 よって、BRTにするかLRTにするかの議論は机上の空論だと思いますが、いかがでしょうか。新しい交通システム導入検討委員会の議論は、いま一度見直していくべきではないでしょうか。お伺いいたします。 最後に、市民に対し、安心・安全な供給を行う使命を持つ本市ガス・発電事業の譲渡についてお伺いいたします。 市民の財産である金沢市のガス・発電事業は、市民に対し、安心・安全な供給を行う使命を持ち、公益性の高い事業であります。引き続き事業を継続していく責務があるとして、多くの市民が望んでいる公営企業です。市民は、民営化すれば料金はどうなるのか、ガスの保安体制はどうなるのか、また発電はどうなるかなど、いろんなことが分からないままです。本市のガス・発電事業の譲渡については、既に新会社との仮契約も行われていますが、多くの市民は疑問を抱え、また、事業譲渡の議論自体を知らない方が多くいらっしゃいます。パブリックコメントの本市の集計では、賛成多数だと発表して売却を進めようとしていますが、実際はよく分からないとする方が多く、市民に説明がないまま進められました。5月から6月に事業譲渡についての市民説明会が開催されました。しかし、コロナの
まん延防止等重点措置の中、参加者は少なく抑えられ、開催場所も限定されていました。また、日程の変更があったりで、多くの方が説明会に参加できませんでした。にもかかわらず、市長は、市民説明会を行ったのだから市民の理解と合意は得られたと思っていらっしゃるのか、お伺いいたします。 市民説明会の中では、多くの疑問や批判の意見が出されました。ガスと水道事業は一体に運営されている、ガスが切り離され、水道事業のみになると24時間対応ができなくなるのでは、管の更新や災害や事故があったときが心配だ、きちんと利益が上がっているのになぜ民営化なのか分からないなど、様々な意見が出されました。また、市職員を新会社に退職派遣をする形で民営化が進められることへの心配をする声も出されました。ガスの供給や発電事業、保安の業務に従事する根幹部分を市の職員が退職派遣され、担う仕組みです。つまり、供給、保安管理という根幹的な業務について、市の職員に頼らなければできない事業を民間企業に譲渡するということになります。そこまでして民営化するメリットが一体どこにあるのでしょうか。ガス・発電事業は、本市の職員の皆さんが長年培ってきた技術で、安全・安心を連綿と引き継いできました。この事業をこれからもさらに100年の歴史を刻んでいってほしいというのが市民の願いだということが、市民説明会の中でも発言がありました。いかがでしょうか、お伺いします。 民間になれば、ガス料金について議会の関与もできなくなります。市民の声をガス事業・発電事業に反映させる仕組みが失われることの重大性を、議会も重く受け止めなければなりません。議会においても、市の財産を売却するに当たっての最低譲渡価格算定方法や金額は適切なのかなど、疑問点や論点が次々に出されています。この9月定例月議会にも活発な意見が出たところです。譲渡に対する市民の疑問も深まるばかりです。2017年3月定例月議会で
公営企業管理者が、4月よりガスの小売全面自由化が実施されるが、直ちに競争環境になるとは今のところ考えていない、また、ガス管の保有や維持管理は、既存のガス事業者がこれまでどおり地域独占で行う公益性の高い事業であるため、本市は引き続きガスを供給していく責務があると、こう述べられています。このように、これまでどおり譲渡するのではなく、本市としての責務を全うするべきだと思いますが、いかがでしょうか。そうでなければ、到底市民の理解と合意は得られません。また、再生可能エネルギー源である水力発電を易々と民間事業者に譲渡するということも、怒りと驚きをもって市民は受け止めています。5つのダムからなる水力発電は、再生可能エネルギーとしてもとても重要な施設です。100年もの歴史があり、4万世帯分ものエネルギーをつくる貴重な本市の誇るべき発電事業でもあります。社会的に脱炭素化社会を目指す中、水力発電は評価が高く、貴重な歴史を重んじる本市として、市民の宝である発電事業を将来にわたって管理し、生かすことが市民への責任ではないでしょうか。お尋ねいたします。 今回の民営化方針は、市民へ将来にわたって発電事業を安定的に供給していくために考えられた方針ではありません。公営での発電事業がこれまで果たしてきた役割を市民に知らせ、市民と共に事業を育てることこそ必要です。公営でのガス事業・発電事業を継続し、民営化はやめるべきです。お伺いいたします。 以上で質問を終わります。(拍手)
○
久保洋子議長 山野市長。 〔山野之義市長登壇〕
◎山野之義市長 7番大桑議員にお答えいたします。 まず、コロナ禍における生活支援、経済的困窮者の支援について何点かお尋ねがございました。先般、緊急小口資金特例貸付、さらには総合支援資金の再貸付けと、
新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金、さらに、住居確保給付金の再支給の申請期間が11月末まで延長されたところであります。経済的に困窮されている方たちには、まずはこれらの制度を御利用していただきたいというふうに思っています。生活保護のことについても御懸念をお持ちの方もいらっしゃいます。安心して相談し、受給していただける丁寧な対応と支援に努めていきたいというふうに考えています。 障害のある方の声をきちんと聞いた上で、支援に結びつけていくべきではないかということでした。障害者手帳を持ちながら障害福祉サービスを利用していない方の実態を把握することは、大切なことだというふうに考えています。昨年度から、療育手帳をお持ちでありながらサービスを利用していない知的障害のある方を訪問する生活実態調査を行い、本人のニーズに応じた支援につなげているところであります。今後はこの調査を、精神障害者保健福祉手帳をお持ちでありながらサービスを利用されていない方にも拡大をして取り組んでいきたいというふうに思っています。お越しいただく方の対応はもちろんそうですけれども、やはりこれからはこちらから出かけていって、困っている様子を把握しながら適切な対応をしていきたいというふうに思っています。 切れ目のない支援が大切ではないか、やはりきちんと障害のある方の声を聞いた上で、たくさん回るのではなくて、一括して話を聞ける相談窓口が必要ではないかということでした。実は、本市では金沢市障害者基幹相談支援センターが主体となり、約50の相談支援事業所と連携した相談支援体制を構築しており、障害福祉サービスの利用、将来の生活設計など、障害のある方やその家族からの相談を受け、支援につなげているところであります。現在、今ほど申し上げました基幹相談支援センターを中心に、福祉、保健・医療、労働等の関係機関が協働する包括的な支援体制づくりを進めているところであり、今後様々な相談に対応できるよう、さらに体制の充実を図っていきたいというふうに考えています。 なかなか障害のある方、市役所まで来ることが難しいという方もいらっしゃると、そうだというふうに思っています。先ほど来申し上げていますように、職員が出かけていくこともあります。また、インターネットや電話でも相談できるような体制についてもお尋ねがございました。障害のある方からの相談に対し、相談支援事業所に配置されている専門員が相談者の自宅を訪問させていただいて、その声をお聞きしているところであります。当然、電話での相談にも応じているところであります。御提案いただきましたインターネットによる相談サービスにつきましては、やはりこれからの時代、必要だというふうに思っています。新たな相談支援の方法として、SNSなどの活用ということも研究していかなければいけないというふうに思っています。 障害者手帳交付時に配付される主な障害者福祉制度一覧、ちょっと分かりづらいのではないかという御指摘がありました。分かりやすいサービスをつなげていく支援が必要ではないかということでした。現在、市役所第一本庁舎と各福祉健康センターに設置しています福祉と健康の窓口において、障害者手帳を交付する際、障害のある方の便利帳と主な障害者福祉制度一覧をお渡しし、障害の種類や等級ごとに利用できるサービスについて説明しているところであります。御指摘のありました制度一覧、皆さんのお声をお聞きしながら改善にも努めていきたいというふうに思っています。対応する職員が障害のある方の立場に寄り添って、丁寧で分かりやすい説明をするように心がけてまいります。 コロナ禍の子育て世帯への支援のことについてお尋ねがございました。保護者か子どもの一方が、または双方が感染した場合は、県のほうで一定の方針をお示しでありまして、原則親子が一緒に入院、または自宅で療養できるよう、療養先を調整しているところであります。ただ、保護者が感染により重症となり、子どもが感染していない場合に限っては、保護者のみの入院となりますが、子どもが安全に過ごせるように預かり先を調整しているところであります。 子どもだけが濃厚接触者になった場合のことについて、保護者のことについての御懸念を御指摘いただきました。子どもだけが濃厚接触者となった場合、親が買物などやむを得ず外出する必要がある場合は、マスク着用の徹底、手洗い、手指消毒を行い、人との接触をできるだけ避け、可能な限り短時間で済ませるようにここはお願いをさせていただいているところであります。一方、生活に必要な食料品等の配達を宅配または知人等に依頼し、外出を自粛している世帯も多いとお聞きしています。市といたしましては、仰せの状況になった場合には、直接食料品を配付するというところまではまだ考えてはいませんが、子育て家庭の生活の困り事につきましては、児童家庭相談室が相談を受けているので、必要に応じて利用していただきたいというふうに思っています。症状はお一人お一人、一世帯一世帯だというふうに思っておりますので、その相談に応じて的確に対応していきたいというふうに思っています。 学校や保育所が休みになることがあります。保護者も仕事を休まなければいけない状況も出てきます。そのときの休業補償のことについてですけれども、先般、国は、小学校や保育所などの臨時休業により仕事を休まざるを得なくなった保護者を雇用する事業主を支援する小学校休業等対応助成制度に加えて、同様の保護者が直接申請できる休業支援制度の運用を開始すると発表いたしました。現場の声として、なかなか職場に言いづらいという声もあるということもお聞きしております。その声を国のほうできちんとお受け取りいただきまして、働き先に言うことなく保護者が直接連絡をする、そういう制度が開始すると発表をいただきました。 〔議長退席、副議長着席〕 これまでも事業主や労働者向けの金沢市はたらくサイトで情報を発信してまいりましたが、今回の制度運用を機に子育てお役立ちウェブのびのびビーノを活用し、子育て世帯に対してもこれらの支援策が広く行き届くように努めてまいります。 新しい交通システム導入検討会の中間取りまとめのことについてお尋ねがございました。まず、この委員会の当初の設置目的と併せてお答えいたします。新しい交通システム導入検討委員会は、1つには公共交通の持続可能性の確保、2つには歩行者と公共交通優先のまちづくり、それらを目的として平成28年度の検討委員会による提言、これまでの課題解決に向けた取組の結果、それらを基に、導入機種に関する方向性を決定するために設置を行ったところであります。コロナ禍における移動需要の激減が想定を上回り、本市の公共交通に甚大な影響を及ぼしている状況を踏まえ、導入機種の方向性の決定に先行して、委員会の有識者から公共交通の持続可能性を確保するために短期的早期に取り組むべき事項をまとめていただいたところであります。 人口減少、超高齢社会が進展する中、買物、通院など、市民の暮らしに必要な移動手段の確保は重要な課題であるというふうに認識しています。本市では、鉄道・バスの運行継続のための緊急支援を講じたところでありまして、これまでも郊外部におきましては、赤字バス路線に対する助成や地域住民が主体となって運営するバスの支援を行っており、引き続き、市民の皆さんの移動手段の確保に努めてまいります。 新しい交通システムの議論はいま一度立ち止まるべきではないかという御意見をいただきました。まずは公共交通の利用回復を図ることが大切であり、中間取りまとめを踏まえてしっかり対応する、そのことが喫緊の対応であるというふうに思っています。ただ、一方では、大きな流れとして人口減少、超高齢社会、さらには環境問題という側面からいっても、持続可能な都市構造を実現するため、まちなかや公共交通重要路線沿線に都市機能や居住を誘導することとしており、新しい交通システムは、本市の公共交通の幹となる都市の装置として重要な役割を果たすものだというふうに考えています。将来世代も安心して暮らせる社会を実現するため、コロナ禍による影響も踏まえつつ、中長期的な視点により導入検討委員会で適切な議論が行われると考えています。 ガス・発電事業の譲渡についてお尋ねがございました。市民説明会を行わせていただきました。市民説明会では、事業譲渡に対する心配の声など、率直な御意見もお聞きいたしました。私も全て出席させていただきまして、直接御意見もお聞きしたところでもあります。このコロナ禍でありますので、会場の定員数を考慮し、開催させていただきました。会場にお越しいただけなかった方のために、1回目の説明会では公式ユーチューブチャンネルによるライブ発信を行いました。その録画映像や説明資料につきましても、ホームページで公開したところでもあります。これまでも議会の議論、パブリックコメントの実施に加えて、あり方検討委員会、譲渡先選定委員会の検討状況を踏まえ、ホームページで公表するなど情報提供に努め、市民説明会でも丁寧な説明に心がけてきたところでもあります。そのときにも申し上げましたけれども、引き続き、説明に対する要望がありましたら対応をさせていただいているところであります。私は、一定の御理解はいただいているんだというふうには思っています。 この100年の歴史についてのさらに100年を公が担っていくべきではないかということのお尋ねがございました。今日まで100年近くにわたり、都市ガスの安定供給、電力の地産地消を通して、市民生活や産業活動の発展に貢献してきたところであります。事業に尽力された先人の御努力のたまものと、改めて諸先輩に敬意を表したいと思っています。ただ、国の制度改革に伴い、電力・ガスを合わせた総合エネルギー市場が進展していく中、公営では法令等の制約により多様なサービス提供が困難であるということ、家庭用ガス需要の大幅な減少も見られております。これからさらに進んでいくのではないかというふうに見込まれます。発電の卸供給のみでは地産地消が困難なことなど、地方公営企業としての役割が希薄化していることなども踏まえ、事業譲渡を提案させていただいているところであります。なお、新会社には、これまで培ってきた金沢市企業局のノウハウをしっかり学んでいただきたいというふうに思っています。 優先交渉権者の提案では、水力発電による電気の地産地消を通じて、豊かな市民生活とエネルギーの地域内循環の実現に貢献することが示されています。本市といたしましても、経営状況を確認するため、出資により3%の議決権比率を持つことによって、会計帳簿閲覧謄写請求権等を確保していることに加え、譲渡契約において事業計画、財務諸表の状況等の報告を義務づけることとしています。一定の責任を果たしてまいります。国の制度改革によって全国的に様々なサービスが提供されている中、市民がエネルギー自由化の恩恵を享受できる環境を創出することも大切だと考えておりまして、今議会に譲渡関連議案をお諮りしたものであります。市民の安全・安心の確保につながっていくものと思っています。 以上です。
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△休憩
○山本由起子副議長 この際、暫時休憩いたします。 午後2時24分 休憩----------------------------------- 午後2時41分 再開
△再開
○山本由起子副議長 出席議員数は、ただいまのところ36名であります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。
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△質疑・一般質問(続き)
○山本由起子副議長 休憩前の議事を継続して質疑並びに一般質問を続行いたします。 28番玉野道議員。 〔28番玉野 道議員登壇〕(拍手)
◆玉野道議員 質問の1点目は、ガス・発電事業の民間譲渡後の公営企業経営に関してです。 公営企業は独立採算制と言われるものの、今日、その多くは繰り出し基準に基づき他会計からの繰出金を受け、公共性と経済性の問題が顕在化しています。サービス維持を前提としながらも、職員数、技術職の減少に伴う執行体制の脆弱化等の人の問題、施設の老朽化に伴う物の問題、人口減少に伴う需要低下と収入減等の金の問題の三重苦に加え、地震をはじめとした災害対応など、公営企業の経営環境は非常に厳しい局面を迎え、拠出金の在り方や担う事業そのものの見直しなど、事業継続の課題を背景に経営基盤強化と健全化、外部監査等々、公営企業のガバメント、内部統制も提起されています。本市公営企業のガス事業及び発電事業は、来春4月1日には金沢ガス・電気株式会社へ譲渡され、都市ガス施設や5か所の水力発電所など、2事業全ての資産が新会社に移ります。金沢市企業局経営戦略2016は、企業局の経営指針として、所管するガス、上水道、下水道、発電、工業用水道5事業において、進化と挑戦を目指し、平成28年度から令和7年度までの10年間を計画期間として策定されました。しかし、計画の見直しもないままあり方検討委員会の答申を受け、ガス及び発電2事業の一括民間譲渡と進展し、進化と挑戦、快適な水環境の創造とエネルギーサービスを通して豊かな市民生活に貢献するという総合ライフライン事業者としての経営理念を放棄し、公営としてのスケールメリットも失います。ゆえに残る工業用水道、上水道、下水道の3事業は、公営企業としてより一層の総合的な経営が求められ、水環境に関わる3事業として、
新型コロナウイルスの影響やデジタル化に伴う行政手続のオンライン化を含め、取り巻く環境変化に的確に対応する具体の目標と施策を明確にしなければなりません。総務省は、上下水道の広域化推進に向け、都道府県に対して2020年度までに今後の方針を明確にするよう要請し、また、今年度末までに、水道や下水道など地方公営企業の中長期的な見通しに基づく経営戦略の策定を求めています。そこで、計画倒れとも思われる経営戦略2016における残る3事業の管理指標の進捗状況並びに新たな経営戦略について、金沢ガス・電気株式会社との連携戦略と併せてお尋ねいたします。 さて、事業の一つ、工業用水道は、高度技術産業の誘致、集積を目指した金沢テクノパークにおける工水供給事業として整備されました。先般、企業誘致がままならず、立地の完了がないまま未分譲用地の要件が見直され、分譲対象は製造業全般に拡充されることとなっています。この間、契約水量は給水能力の約40%程度にとどまり、全国比、相当割高な給水原価にもかかわらず、事業の収支不足は続き、不足分は一般会計から補填されてきましたが、地方公営企業会計制度の見直しに伴い繰入金が大幅に減少し、事業開始二十数年を経過し、老朽化した施設更新が重荷となっています。そこで、今後も収益改善が疑問視される中、一般会計に依存する工業用水道事業の公営企業としての位置づけとともに、存続させることの是非も含めた論議が必要と考えますが、要件変更に伴う工業用水道事業会計の必要性と主要施設の老朽化対策と施設規模のダウンサイジング、水源確保等、今後の事業方針についてお尋ねいたします。 次に上水道についてですが、普及率99.6%と皆水道は達成され、今は施設の維持管理から更新、再構築の段階にあり、布設から40年の法定耐用年数を超える水道管の割合は44%に上ると言われています。水道管をはじめとする水道施設は、機能維持のため更新期間と優先順位、実施時期を明確にし、投資の抑制と平準化を図りながら資産を安定的に維持していくことが求められています。本市では、将来の水道管や浄水、配水施設の更新経費に充てる老朽管更新対策積立金があるものの、経営戦略2016では、平成32年--令和2年には資金不足を生じるおそれがあるとしています。給水原価を基に今後の施設整備費等を加え算定される水道料金ですが、近年、核家族化、単身世帯の増加、節水機器の普及等により、基本水量内の使用者も多く、全国的には用途別料金体系見直しによる水道料金の値上げが相次いでいます。水道事業は、厚生労働省が示す新水道ビジョンや都道府県水道ビジョンに掲げられる目標と総務省が示す経営戦略を視野に、会計上の減価償却と実使用可能年数との差異を含めた適切な管理による施設機能の維持とともに、自治体を越えた広域化の具体的な取組や隣接自治体との水道供給、災害協定の見直しなども必要です。そこで、厚生労働省や都道府県が示す水道ビジョン及び総務省経営戦略、改正水道法に関する本市の取組について、各自治体で論議されている基本水量制の考え方とともに、実使用可能年数における更新計画並びに今後の水道料金の見込みと併せてお尋ねいたします。 同様に、下水道も上水道と直結する使用料の仕組みから減収局面にあり、下水道未接続の解消や業務効率化など様々な取組が必要で、本市も石川中央都市圏として、上下水道の指定業務の一元化に取り組んでいます。国土交通省は、下水道事業の人・物・金の問題がより顕在化しているとして、事業の広域化、共同化に向けた下水道広域化推進事業を創設し、総務省は、流域治水対策強化の観点から、内水氾濫対策費に関して、下水道事業会計への一般会計からの繰出金に対して事業債の起債を認めるとしています。普及率98%の本市下水道は、ほぼ面整備は終わり、浅野処理区、臨海処理区、犀川左岸処理区の汚泥は城北水質管理センターで焼却し、西部水質管理センターの汚泥は、西部環境エネルギーセンターのごみ焼却炉で混焼されています。臨海水質管理センターでは、消化ガスから都市ガスを作り、精製消化ガス供給設備の運転にこれまで取り組むなど、下水道資源の積極的な有効利用にも取り組んでいますが、ゼロカーボンシティ宣言の下、カーボンニュートラルの実現に向けた取組を強化していく必要があります。今後、様々な先端技術を活用し、あらゆる段階での資源の効率的、循環的な利活用を図り、持続的な社会の実現を目指さなければなりませんが、更新が必要な老朽施設もあります。加賀市は、浄化センターの集約等を目指した下水道の都市計画並びに事業計画の変更作業を進めていますが、本市においても、今後の汚泥処理の方向性を定める重要な時期にあると考えます。そこで、汚泥処理の主要施設である焼却炉の更新、処理施設の規模の適正化、PFI等の活用、石川中央都市圏における汚泥共同処理など、今後の下水道事業の構築と併せてお尋ねいたします。 さて、本市では、全国的にも珍しいとされる上下水道の指定工事の事務一元化に取り組んでいますが、厚生労働省の新水道ビジョン、国土交通省の下水道ビジョン並びに改正水道法は、これまでの事業手法にとらわれない事業統合による経営の効率化と、事業スキームと今後の展望についても教示し、内閣府は、上下水道一体の事業診断による経営の効率化促進事業を実施しています。そこで、上下水道事業の現状と課題を改めて整理し、料金体系、料金、使用料負担を一体のものとして捉えた論議、検討が必要と考えますが、2事業譲渡後の金沢市企業局をどのように位置づけされるのか、上下水道局としての方向性と併せてお尋ねいたします。 経営戦略になかったガス・発電事業の譲渡に関し、6月30日、金沢ガス・電気株式会社との仮契約が結ばれましたが、譲渡を目前に、さきの建設企業常任委員会においてガス管の老朽化対策が報告され、今年度から23年間で260億円の費用を投資するとの報道がありましたが、今後の市民生活の安全・安心の確保の一方で、事業譲渡との関係性や費用負担など、不透明さと疑念を抱かせる内容でもあるように思われます。新会社のプロポーザル提案では、代表企業の取締役社長が事務統括副責任者を、構成員Aがガス事業を含めた事業統括責任者となっていることからも、新会社の事業展開は、当面はガス事業が軸になるものと推察されます。新会社の幹部はそれぞれ構成会社からの派遣となっており、事業譲渡年の社員総数152人のうち本市派遣職員が81人とされ、その比率や業務遂行からも、リーダーとなる幹部級の職責も必要と考えます。事業譲渡の前提である新会社による市民への多様なサービス提供に加え、市職員の退職派遣の給与等の処遇や勤務内容も含めた労働条件の保障、安心して派遣先で能力を発揮できる職場環境の保全、民間企業での適正な人事評価等々、職員が当局を信じて快く移籍する確約などからも、新会社への出資比率は重要です。そこで、新会社は地元関係事業者の活用にも触れていますが、地元事業者と共に歩んできたよき関係の継続からも、当初、出資比率を3~10%と提示した要件を3%とした事由と、出資比率に関する交渉余地、派遣職員の選考状況と併せてお尋ねいたします。 これまで厳密な保安規程で運営されてきたガス部門の譲渡は、宿日直体制や企業局広岡庁舎の管理費、緊急修繕業者待機体制など、公営企業として維持してきた様々な市民サービスに影響を及ぼしかねません。今年度、ガス事業112人、発電事業19人、計131人の職員が在籍していますが、新会社--優先交渉権者の提案からは、今後3年間は毎年30人程度の配置先の確保が必要で、派遣終了後も気がかりです。そこで、職員配置及び職員定数条例の見直しについて、企業局広岡庁舎の在り方も含めた譲渡に伴う課題と併せお尋ねするとともに、公営企業設置者である市長として、公営企業への一般会計負担と繰出金等々、財政的、政策的な判断も含めた方策についてお尋ねいたします。 質問の2点目は、子ども庁論議と本市のこども未来局に関してです。 コロナ禍も相まって少子化に歯止めがかからず、子どもの貧困やヤングケアラー等の社会問題とともに、2020年の国勢調査速報値では、子どもの数--出生数と合計特殊出生率が5年連続で低下し、その背景として、家事、育児が依然として女性に偏っていることなど、様々な要因が指摘されています。結婚件数も戦後最少を記録しており、結婚、妊娠、出産の期間を踏まえれば、コロナ禍の影響が2021年には色濃く反映され、深刻な少子化の危機が迫っています。来年度の国の骨太方針では、重要な柱の一つに少子化の克服を掲げ、結婚、出産の希望をかなえ、子育てしやすい社会の実現をうたい、第4次少子化社会対策大綱に明記された施策を着実に進めるため、改正育児・介護休業法を成立させ、来年4月からは不妊治療の保険適用も始まります。近年、家庭、学校、地域を問わず、様々な社会的変化・要因から子どもの生活環境は悪化し、子どもの命や安全を脅かす深刻な状況がある中、子どもに関する行政の仕組みが複雑なことから、教育や福祉、療育、医療など子どもに関する事業、政策を一元的に扱う総合的な組織が不可欠とされ、チルドレンファースト、子ども・子育て施策最優先の子ども庁論議が交わされています。コロナ禍が追い打ちをかけ、経済困窮世帯調査からも行政組織の弊害が明らかになっていますが、児童虐待、発達障害、身体障害、不登校など、経済的困窮以外の問題を抱える世帯との情報共有は必須で、子育て、教育の一体化へ義務教育の移管もとの報道もあります。そこで、市長並びに教育長に、子ども庁論議を踏まえ、子どもに関わる施策と実行性ある行政組織はどうあるべきかをお尋ねするとともに、市長には、本市の子ども生活応援プラン(仮称)の策定状況とともに、こども未来局の役割、位置づけについてお尋ねいたします。 さて、2020年に全国の児童相談所が認定した虐待件数は、コロナ禍の影響もあり、2010年度の調査開始以来最多とされ、児童相談所をめぐる国の施策が急ピッチで動く中、度重なる児童福祉法、児童虐待防止法の改正に加え、厚生労働省からの数多くの通知など、児童相談所の現場は翻弄されています。児童相談所のソーシャルワーカーには相当の経験と知識が求められ、とりわけ家族対応の習熟には10年以上の経験が必要とされていますが、対応すべき件数の多さや虐待対応での保護者との激しい対立に神経をすり減らし、日々の業務は厳しさを増す一方で、行政組織としての定期的な人事異動から、組織としての専門性が定着しないとの問題も指摘されています。そこで、法改正に伴う児童相談所強化プランや児童虐待防止対策体制総合強化プランに基づく人員配置基準や職員育成研修の在り方について、よりよい仕組みへの体制整備と一時保護の第三者委員会設置と併せてお尋ねいたします。 近年、医療的ケア児が急増し、支援が足りない現状を改善、強化する通称医療的ケア児支援法がこの9月の施行となり、国は都道府県に対して医療的ケア児支援センターの設置を求めています。医療的ケア児は2016年の改正児童福祉法で定義されていますが、この法律は、日常生活で人工呼吸器などを必要とするケア児が、居住地にかかわらず適切に支援を受けられるようにすることを理念とし、支援は国や自治体の責務と明記されています。必要な支援サービスは医療や福祉、教育をまたがり、対応する行政窓口も異なることから、現状は行政サービスを利用している医療的ケア児のみが把握され、厚生労働省は支援法の成立を受け、実態調査の在り方を検討するとしています。支援法の理念を具体の支援制度や基準の立案に生かすためには、定期的な調査とニーズの把握は欠かせず、支援などの情報を家族に確実に提供できる仕組みの構築も重要です。そこで、保育所等での預かりもなく、登下校時に保護者の付き添いが求められるなどから、保護者が退職をせざるを得ないケースもあり、医療的ケア児の合理的配慮から学校や保育所への看護師等の配置が必要と考えますが、本市の支援策についてお尋ねいたします。 さて、コロナ禍の下、人々の生活や価値観、考え方も多様化し、ポストコロナ時代につながる働き方改革とスピード感のある施策、行政経営の効率化が求められています。国はデジタル改革関連法案準備室を設置し、行政手続の見直しは規制改革推進会議が中心となって検討が行われ、政府はコロナ禍の長期化で出勤者数の7割削減を目標にテレワークを奨励する一方で、こうした働き方の変化に様々な分野で行政サービスが追いついていないとの声もあり、その一つに、認可保育施設の入園選考における基準点数があります。コロナ禍による労働環境の変化を踏まえ、厚生労働省は、保育所等の入園選考などに関してテレワークは仕事を休んでいるものではないと注記し、業種や家庭など様々な実態に即した適切な対応を自治体に求めています。自営業をはじめとして自宅で働く居宅内、事業所で働く居宅外など時代に合わない規定や自宅にいるなら子どもの面倒を見られるだろうなど、従前からの行政意識が変わっていない側面がうかがえるとの声もある中、国は送迎バス運行の安全基準の法整備や感染症防止策の強化と、休園回避指針も示すとしています。また、文部科学省もGIGAスクール構想を推進するため、新時代の学びに見合ったサイズの机や教室の設備など、望ましい規格や使い方の論議に入っているほか、母子健康手帳、親子健康手帳の表記の在り方や活用方法、止まらぬ視力低下に日本眼科医会は視力検査のマニュアルを2021年度中にまとめるとしています。そこで、ポストコロナ時代に合った子育て支援強化策と、裏づけとなる条例、要綱、規則等の整備についてのお考えをお尋ねし、私の質問を終わります。(拍手)
○山本由起子副議長 山野市長。 〔山野之義市長登壇〕
◎山野之義市長 28番玉野議員にお答えいたします。 ガス・発電事業の移譲につきまして、私のほうからは、公営企業の一般会計負担金、繰出金等のことについてお尋ねがございました。地方公営企業の経営は独立採算が原則でありますことから、一般会計繰出金のルールを見直すことまでは考えてはおりません。 子ども庁の論議と本市のこども未来局のことについてお尋ねがございました。実効性のある行政組織のことについてですけれども、本市の子ども・子育て施策は、かなざわ子育て夢プラン2020を中心に、子どもの幸せを第一とする本市の重点的な目標として進めておりまして、その実践の際には、国や県の計画とも可能な限り歩調を合わせて取り組むことが大切であると考えています。切れ目のない総合的な施策が必要だと思っていまして、国が組織体制の見直しを検討していることは大いに理解できるところであり、実行性を高めていくためには、国の組織と地方自治体との連携がさらに深まることで、子どもや子育て家庭に必要な支援やサービスがより効果的に行き届く組織になることを期待しているところであります。 子ども生活応援プラン(仮称)の策定状況ですけれども、本市の子ども生活応援プランは、経済的事情などにより困難を抱える子どもや独り親家庭に対する施策のさらなる充実と推進を図るため、今年度、策定していきたいと思っています。先般、第1回の策定委員会を行いました。子どもの生活実態調査のためのアンケートをその委員会での意見も参考に作成し、現在、結果の集計、分析作業を進めているところであり、次回の策定委員会では、今回の調査結果を基に応援プランの骨子案について検討を行う予定であります。 〔副議長退席、議長着席〕 こども未来局の役割、位置づけについてお尋ねでございました。次代を担う子どもたちが心身ともに健やかに成長できる社会の実現を目指し、子どもの貧困対策や児童虐待防止、幼児教育・保育の充実等、子どもに関する施策を総合的かつ重点的に推進することがこども未来局の役割だと認識しています。本市の子ども・子育て施策の実施に当たりましては、妊娠、出産、育児の切れ目のない支援の充実を掲げており、こども未来局を中心に福祉健康局、教育委員会等、関係部局と連携を密にし、本市一丸となって取り組むべきものと考えています。 法改正に伴います児童相談所強化プラン、児童虐待防止対策体制総合強化プランに基づく人員の基準、職員の研修、さらには第三者委員会の設置についてお尋ねがございました。児童相談所の人員配置につきましては、国が示す基準を満たすため、今年度新たに児童福祉司を1名採用するなど、計画的に増員しているところであります。また、職員の育成につきましては、県と共同で国の法定研修を実施していますほか、個別ケース対応による実践での育成が有用でありますことから、迅速かつ丁寧な相談支援や関係機関との調整を行うことができる人材づくりにも鋭意努めているところであります。児童相談所が児童の一時保護を行った場合には、親権者等へ一時保護の経緯や保護を行う間の対応について丁寧に説明するとともに、児童に対しても保護期間中の権利が保障されることを分かりやすく説明しているところであります。第三者委員会に当たる役割は、金沢市子ども・子育て審議会の児童福祉専門部会が担っているというふうに考えています。 医療的ケア児のことについてお尋ねがございました。本市では、市立小中学校に在籍しています医療的ケアが必要な児童・生徒に対し、学校看護師を派遣する事業を平成29年度から行っています。学校看護師の派遣に際しましては、保護者からあった申請を医療的ケア実施検討委員会での審議を経て決定し、今年度は4名の児童・生徒に対し、6名の学校看護師を派遣し、人工呼吸器の管理、導尿等の医療的ケアを実施しているところであります。 保育所等における医療的ケア児の受入れについてお尋ねでございました。私も、直接何人かの方からお聞きしているところであります。切実な課題だというふうに受け止めています。ただ、看護師等の配置、さらに関係機関との連携体制や受入れ方針等の検討も必要なことから、今般、関係者と導入に向けた課題の整理を始めたところであります。 ポストコロナ時代に向けた子育て支援強化策についてお尋ねがございました。コロナ禍を踏まえ、地域で安心して子育てを行うには、できる限り子育て支援サービスを止めないことが大切であると思っています。昨年度モデル事業として行いましたオンライン保育、リモートによる子育て相談等の取組を推進していくことが必要と考えています。御指摘の条例等の整備につきましては、保護者の働き方にも大きな変更があることも踏まえ、適宜対応してまいりたいと考えています。 私のほうからは以上です。
○
久保洋子議長 平嶋
公営企業管理者。
◎平嶋正実
公営企業管理者 ガス・発電事業の譲渡後の経営に関して数点御質問いただきました。まず、経営戦略2016の進捗状況、それから新たな経営戦略、そして新会社との連携についてお答えいたします。経営戦略では、水関連事業に関しまして28項目の管理指標を設けておりまして、令和2年度末において、施設の耐震化対策など21項目でおおむね順調に進捗しております。なお、専用水道切替え防止対策などの7項目につきましては、費用負担や効果などの面で課題がございまして、未実施のものや進捗に遅れが生じているものもございます。今回、譲渡関連議案をお認めいただければ、経営戦略の進捗状況を点検、評価するため、有識者等で構成いたします経営評価委員会を設置したいと考えております。この評価結果や事業環境の変化、収支見通しなどを踏まえ、年度内に新たな経営戦略を策定したいと考えておりまして、あわせて、SDGs推進や管路工事での調整等における新会社との連携につきましても検討してまいります。 次に、工業用水道事業会計の御質問にお答えいたします。工業用水道事業は、金沢テクノパークへの企業誘致方策の一つとして実施してきたものでございます。今後とも進出企業の生産活動に必要な産業基盤としての役割を担っていくこととなります。御指摘のように設備の老朽化が進む中で、これまでも修繕による延命化を図ってきておりまして、引き続き浄配水設備の効率化を図るとともに、企業立地の状況や将来需要予測などについて、経済局と連携を密に行いながら適切な事業経営に努めてまいります。 次に、水道事業に関します国・県の方針、また基本水量制あるいは更新計画、水道料金について御質問がございました。今後、人口減少等に伴い需要が減少いたしますとともに、老朽管や設備等の更新に多額の費用が見込まれますことから、本市では、国のビジョン等を踏まえまして、予防保全型の維持管理による施設の長寿命化、耐用年数に加え、修繕履歴等を踏まえた老朽管対策の実施、また、更新時における水道管の口径や配水池容量の適正化など、経営の効率化に努めているところでございまして、今のところ水道料金を改定することは考えておりません。なお、基本水量制の導入につきましては、使用水量の少ない世帯の料金負担に配慮する必要がありますことから、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。 次に、下水道事業の今後について御質問がございました。本市では、水需要の減少傾向を踏まえまして、処理場におけます汚水処理施設の雨水貯留施設への転用、農村下水道の公共下水道への統合、民設民営による消化ガス発電の実施、本市と白山市、野々市市における汚泥共同処理などを行っているところでございます。今後も施設規模の適正化を図っていきますとともに、施設更新時の工事や維持管理へのPFIの活用につきましても研究してまいります。 次に、上水道を一体として捉えた議論、検討が必要だという御質問でございました。これまでも上下水道事業の広域連携や管路の耐震化の推進など、現経営戦略に定める事業のアクションプランの具現化に向けて取り組んできたところでございます。ガス・発電事業の譲渡後の方向性につきましては、企業局として水関連事業の適切な経営によりまして、市民に貢献していくことを基本に、新たに策定いたします経営戦略の中でお示ししたいと考えております。 譲渡先となります新会社への出資比率、また、新会社への派遣職員の選考についてお尋ねがございました。本市が定めました譲渡の基本方針におきましては、柔軟な企業活動を阻害しない範囲内で出資が必要であることを規定しております。これに基づく譲渡先選定委員会での議論を踏まえまして、募集要項において市の出資比率を会計帳簿閲覧謄写請求権等のある3%以上10%未満と定めたものでございます。このたびの優先交渉権者からの提案は3%でございまして、募集要項に合致しておりましたことから、出資比率の変更は考えておりません。なお、職員派遣につきましては、今後、新会社との協議や金沢市公営企業労働組合との交渉を重ねながら、勤務条件をはじめとする身分取扱いなどにつきまして、職員に十分な説明を行った上で派遣の要請をしていくこととなります。 譲渡に伴います職員配置、それから職員定数条例、そして広岡庁舎の在り方について御質問がございました。事業譲渡に伴います職員の派遣が復職を前提としたものであることを十分に踏まえまして、市長部局とも連携を取りながら、計画的な定数管理と職員の技術技能や職務経験を考慮した適正な配置に努めてまいります。なお、広岡庁舎につきましては、これまでと同様な市民サービスを維持するために、水道・下水道事業を担う拠点として管理運営していくことを基本と考えております。 以上でございます。
○
久保洋子議長 野口教育長。
◎
野口弘教育長 私にも、子ども庁創設の議論を踏まえての子どもに関わる施策と実行性ある行政組織についての御質問がございました。お答えいたします。1つの庁が責任を持って子どもに関わる様々な課題に対し一元的に担当する子ども庁の創設は、課題の解決を図る上で大変意義深いものであると考えておりまして、常にその動向を注視いたしております。令和の日本型学校教育の構築により、個別最適な学びと協働的な学びを図り、全ての子どもたちの可能性を引き出していくためには、御指摘の様々な課題や子どもたちの多様化や学習意欲の低下などに係る課題の解決を図るとともに、個々の家庭の経済事情等で左右されることなく、子どもたちに必要な力を育む必要があると考えております。加えて、現在教育の分野におきましてもデジタル化が加速度的に進展しており、予測困難な時代をたくましく生きていく子どもたちの育成に向け、必要な組織の改革と専門的知識や幅広い経験を有する職員が組織横断型で課題解決に当たることが重要であると捉えております。 以上でございます。
○
久保洋子議長 換気のため、しばらくお待ちください。 18番高岩勝人議員。 〔18番高岩勝人議員質問者席へ移動〕(拍手)
◆高岩勝人議員 質問の機会を得ましたので、
自由民主党金沢市議員会の一員として幾つか質問してまいります。 地方創生と言われて大分たつわけですけれども、この地方創生というのは、東京の一極集中の是正、そして地方の人口減少を何とか解消しようということから、いわゆる地方を元気にしていこうというのがこの地方創生の大きな柱であるわけですけれども、今回私が質問するのは、この地方創生の建設的な部分だけではなくて、それに伴ってのリスク管理を地方の行政としてどのようにやっているのかというのを、ちょっと聞いていきたいと思います。その中で、国民保護法と本市の役割という部分で聞いていきたいと思いますが、まず、この国民保護法の第35条、この規定によって、地方自治体は国民保護計画というのを作成するということが義務づけられました。本市においても金沢市国民保護計画というのを作成しております。まずはこの計画の概要並びにこの計画に基づいた訓練というのが行われてきたのかということと、加えて、県も石川県国民保護計画というのを作成しております。本市が関わったのが平成22年の10月5日、これは白山市、野々市市、内灘町の合同の図上訓練でありましたけれども、このときの訓練で得た教訓、そして課題といったものがあれば、併せてお聞きしたいと思います。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 国民保護計画は、住民の生命、身体及び財産を保護する責務に鑑み、国民保護のための措置を的確かつ迅速に実施するため、本市の責務を明らかにするとともに、住民の保護に関する計画の趣旨、構成等に沿って定めたものであります。国民保護は、我々基礎自治体が単独で対応するというよりも、やはり都道府県単位でしっかり対応していくことが、広域で対応していくことが必要だという思いの中で、県が主催する訓練等に参加してきているところであります。平成22年10月の図上訓練のことについてお触れでございました。まさに今おっしゃいましたように、近隣自治体と共に参加いたしました。これは爆発物や化学剤を用いた大規模テロが発生したとの想定で実施され、本市は訓練の進行管理を担当するコントローラーの役割として参加いたしました。この訓練を通しまして、国民保護計画に基づく諸任務、役割分担を確実に理解するためには、図上訓練を実施することが非常に効果的だというふうに再認識いたしました。収集、整理、報告等の情報処理、事態に対処する県・市町等の基本的役割の理解を深めることが重要であるというふうに学んだところであります。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 今市長おっしゃったように、これというのは本当に単独ではなかなか難しいんですが、だけれども、実はこの国民保護法こそ地方がしっかりやらないと、何かあったときに一番困るのは市民であるということで、今おっしゃった図上訓練というのは本当に大事なんですよね。ただ、県が主催するのってなかなか金沢市が関わることは少ないじゃないですか。この前、たしか平成18年か、何か大分前なんですよね。なので、この後質問しますけれども、本市独自でもぜひやっていただきたいなという提案をしたいと思います。この国民保護法ですけれども、これは正式には武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律といいまして、中身が、武力攻撃事態等において武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活等に及ぶ影響を最小にするための国・地方公共団体の責務、避難、救助、武力攻撃災害への対処等の措置が規定されています。ちょっと長くなりましたけれども、こういったものが、全て実は地方自治体がやらなければならないというのがこの国民保護法なんです。そこで、今先ほど市長が答えたように、まさに大事なのは国・県・市の役割がしっかりと明確になっているかということが重要なんですが、大体この地方自治体に多いのは、この危機管理というと災害が多いじゃないですか。災害に対しての図上訓練が多いんですけれども、ここにある武力攻撃となるとちょっとおどろおどろしいんですが、だけれども、本市においても、今大和堆の違法操業のことであるとか、この間も北朝鮮の巡航ミサイルが飛んだりとか、あと、北朝鮮の船と思われる木工船がしょっちゅう能登半島のほうに流れ着くといった、決して対岸の火事ではないというか、こういったことも重要なんだろうと思うのです。ここでこの役割なんですけれども、ざっと簡単にちょっと早口で言いますと、国の役割というのは、例えば避難というものに特化した場合、国は単なる避難措置の指示だけなんです。あと、警報を発令しなさいと言うだけです。県はどうかというと、それを受けて市町村にそれをやってくださいと、市町村がサイレンをわーんと鳴らしたり、自衛隊とか警察に連絡して避難誘導をお願いしますねという、あと病院の確保ということは、今度外科医の数も調べなきゃならないとか、あと物資とかいうような、ざっくり言うと、国というのはもう方針を決めて、県がそれを聞いて市に言うと。だから市が本当に何かあったときに一番矢面に立ってやらなきゃならないというのが市の役割なので、この有事のときにおける市の役割ということにおいて、1995年、阪神・淡路大震災があったとき、これは武力攻撃ではありませんが、相当な被害を受けたということから、そのときにやっぱり普通の地方自治体における危機管理だけでは対応できなかったということから、退職自衛官を任用するという自治体が結構増えたそうで、調べましたら、本市にもしっかりと勤務されているということを聞きました。この方々こそまさに安全保障のプロフェッショナルということになりますので、ぜひこの方々が今どのような役割をこの危機管理において果たされているのか、ちょっとお聞きしたいと思います。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 危機管理課に配属してもらっています。佐官クラスの退職自衛官1名、さらには、石川県警から職員を1人派遣してもらっています。消防職員も2名、危機管理課に在籍しています。一般事務に加えまして、退職自衛官は防災訓練の企画、実施、防災士の育成、警察職員は災害対応等における県警との連絡・調整、さらには防犯灯設置等の業務、消防職員は地域防災計画の見直し、自主防災組織の育成など、それぞれの専門分野を生かした業務を担っていただいているところであります。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 ありがとうございます。いろいろと専門のところをやっていただいているということですが、1つ提案ですけれども、金沢市の国民保護計画、読まれていると思いますけれども、ちょっと気になったのは、ここの32ページに、何かあったときの代理職員という部分があって、市長がトップなわけですよ。市長がその任務に就けなかった場合は、第1副市長になっているんですね。これは相川副市長のことなんですかね。次は第2副市長になっているんですよ。気になるのはその次なんですよ。この次が総務局長になっているんですよ。私、ここは危機管理監にするべきじゃないかと思うわけですね。これは今ここで議論するところではないんですけれども、こういったもし本当に何か有事が起きたときに、指示命令系統がしっかり機能するかどうかということがすごい重要なんですが、そのときに、これはうちの坂本議員が自衛隊だったということで、いろいろ聞きますと、自衛隊の中で結構様々な事案の図上訓練をやっているんですって。この図上訓練が、何かあったときに誰がどういう指示、命令をして、どういう組織にして、どういうことを想定するのかと、いろんなことをやっているらしいんです。これに参加するだけでもなかなか勉強になるそうなので、ぜひそういった訓練なんかも含めて、今の退職自衛官の方々がおられるということですから、やっぱり危機管理の方々とか、あとこの国民保護計画を見ますと、一堂に局長クラスが会合するんですよね。なので、やっぱり局長になったらこういう1回図上訓練なんかも参加してみるというのもありじゃないかなと思いますので、今後今の安全保障における本市の図上訓練の在り方と、それとまた、加えて自衛隊とかに職員を派遣してみるというような提案をしたいと思うのですけれども、いかがですか。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 今回のコロナ禍においても、また様々な災害におきましても、いつも言っていることは、情報を一元化しようと、一元化というのは、やはり危機管理課に情報を一元化するということを常々会議で言っているところで、ここはすごい大事なところだと思いますので、全員で共有しているところであります。そんな意味からいったら、冒頭お触れだった点も大切な問題提起だというふうに思っています。また、自衛隊の図上訓練のことですけれども、先ほど申し上げましたように、基礎自治体単独でできることには限界があります。広域で取り組んでいかなければなりません。また、事務的なことは我々ができることはありますけれども、万が一のときの実務的なことというのは、やはりこれは自衛隊であったりだとか、警察の皆さんのお力をお借りすることは大切なことになってくるんだというふうに思っています。平成27年ですけれども、兵庫県で開催されました陸上自衛隊中部方面総監部の訓練に、本市も職員を派遣しているところであります。今後も機会があれば参加し、経験を積み重ねていきたいと考えています。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 市長は、世界の交流拠点都市というのを就任以来ずっと唱えて、目標に、施策の中心にしてやられてこられました。福岡市の高島市長が、このテロ対策というか、安全保障にすごく積極的なんですよね。これはやっぱり同じように、国際都市福岡市の長としての緊張感を持っておられるのかなというふうに思いますので、ぜひともこの世界の交流拠点都市を目指す上で、この安全保障というのも重要な位置づけだということで、取り組んでほしいなというふうに思っています。 そしてもう1つは、今度デジタル社会なんですけれども、これも同じように、今デジタル庁というのが9月1日から業務を開始しました。今回のこのコロナ禍で、本当に日本はデジタルが弱いなということが露呈しましたよね。聞いたところによると、東京都はファクスでやり取りしておったなんていう話もありました。結局、こういうのはやっぱり情報のシステムとか、そういったものがばらばらだったということから、今のデジタル庁が頭になって、司令塔となってやっていくというようなことなんだろうと思いますけれども、まず、デジタルというのは、あくまでもこれは手法ですから、そのデジタルを用いてどう市民福祉の向上につなげていくかということでありますから、まずこういった本市において、デジタル活用を含めた市民サービスの向上の取組について、ちょっと教えてください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 まさにおっしゃるとおり、デジタルというものはあくまでも手法、手段にしか過ぎません。誰ひとり取り残さないデジタル戦略都市の中にも明記しておりますけれども、デジタル化を進めることによって職員の資質を高め、仕事の効率性を高め、仕事の生産性を高めていくこと、そしてそのことによって幾らかでも職員が余裕ができれば、これからどうしても福祉施策で手が必要になってきます。そうやってデジタルではなくて、寄り添っていかなければいけない施策がこれから増えてくることは間違いありませんので、その余裕とは言いませんけれども、そういう職員を少しでもそちらの分野に回していくことによって、手厚い行政サービスを提供していく、そんなことを進めていきたいと考えています。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 おっしゃるように、今回のコロナでもしこのデジタルがしっかりと整っていれば、人員の確保とかもしっかりできたんじゃないかなというような、そんな課題も出ていました。アマゾン、グーグル、アップル、フェイスブック、いわゆるGAFAですけれども、このGAFAがなぜこんな巨大企業になったかといったら、個人情報の集積、個人情報を取ることができたと、それをビッグデータとして管理して、あとそれを切り売りしたわけですよね。この個人情報を用いたことによってこのGAFAが急成長したと、このことは、今やこの個人情報の価値というのは、石油の価値を超えたというふうに言われているくらいなんですね。そうしたら、この個人情報の宝庫といったら、市町村なんですよね。これから日本中の地方自治体がデジタル化して様々なところとつながったら、当然それに対して仕掛けてくるなんていうこともあるわけで、だからデジタル庁が幾らサイバーセキュリティーを強化しても、システムがきちっと一緒になっていて、この地方自治体においてもしっかりとサイバーセキュリティーがなっていないと、この個人情報、もう狙われるということですよね。今デジタル庁というのは、この間できた課題として、そういった人材確保、それとこの個人情報保護の体制整備というのが、今のデジタル庁の喫緊の課題というふうに言われています。本市においてもこのデジタル行政戦略課というのがありますので、ここがまさに本市におけるデジタル庁の役割を担った司令塔になるべき部署であるんだろうと思いますので、現在のデジタル行政戦略課に求められる課題としての人材確保と個人情報保護の体制の整備、これについてどのように考えておられるかお聞きします。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 まず、個人情報の管理、まさに事業者側から見れば宝庫という表現になるかというふうに思っています。我々のほうからすれば、これは絶対に守らなければいけないものだというふうに思っています。業務ネットワークを物理的に分離することによって、まずはきちんと確保しているところであります。ただ、そうはいっても、職員が利用をいたします。顔認証やパスワードなどによるアクセス制限も実施しています。第三者の利用を防止するなど、二重三重のセキュリティーを講じているところであります。ここはしっかりと守っていくことが、行政の信用につながっていくんだというふうに思っています。今年度ですけれども、今ほどお話しいただきましたように、デジタル行政戦略課をつくりました。これは従来の情報政策課と行政経営課を統合したものだというふうに御理解いただければと思います。今ほど申し上げましたように、情報セキュリティー対策を含めたデジタルに関する体制の強化を図ったところでありまして、これは金沢市もそうですけれども、これも広い意味での安全保障でもありますので、国・県とも連携しながら、最新のセキュリティー対策を常に意識して講じていきたいというふうに考えています。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 市長がまさにおっしゃるように、これは本当に安全保障なんですよね。今や戦争なんてもうミサイルじゃないですよ。もうこういう情報戦略、これはもう既に継続的に今も行われておりますので、まさにこのデジタルというのは安全保障だと、この感覚を市長は持っておられるということは僕は知っておりましたけれども、実は全ての市町村にそういう緊張感を持っていないと、もうそこから突かれていくということなので、今回改めて国民保護法とかデジタルというものを通して、本市の安全保障がどのようになっているのかというちょっと質問をしたかったということです。 それに関連して、金沢未来のまち創造館、3年の月日をかけてようやく出来上がったということです。この金沢、当時は価値創造拠点と呼んでいましたけれども、私すごくこれは期待しておりまして、これまでも何度か本会議でも質問してまいりました。その中で市長答弁がどのように具現化したのかちょっと確認したいので、当時の市長答弁をさっと読みます。従来の金沢が持つ本物の文化に加えまして、国内外からの知識を集積する形で新たな価値、新たな英知というものを持った、そんな産業体というものを生み出していかなければいけないというふうに思っていますと、その拠点を旧野町小学校の跡地の校舎を活用させていただければというふうに思っています。具体的には起業家の成長を促す相談であったりとか、ビジネス交流、また子どもたちの自由な発想力を形にするプログラミングや創作室なども配置していきたいというふうにということを述べております。令和元年6月ですね。これが今どのように具現化したのか教えてください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 大きく3つの活動を展開していきます。今答弁の前段部分につきましては、3つのうちの1つ目、スタートアップ新ビジネスの創出というところであります。これは決して金沢市だけの特有のものではないと思います。恐らく多くの自治体でも、同じようなこの第4次産業革命の時代が来るということを捉まえて取り組んでいるんだというふうに思っています。幸い金沢市及びその近郊には、高等教育機関も集積しているところでもあります。先端企業も幾つもあるところでもありますので、そういう恵まれた環境でもありますので、民間企業、高等教育機関と協力しながら、ここはしっかり取り組んでいきたいというふうに思います。子どものことにつきましても同様であります。例えば石川県情報システム工業会が、IT部活というものを行っていただくことになります。これも今言った先端企業の皆さんのまさに最前線の方たちが、中学生、高校生、ちょっとレベルの高い形でのITという表現で言っていますけれども、当然ネットワークであったりだとか、AIであったりだとか、そういうものを全てこれから高いレベルで含んでくるというふうに思いますけれども、そうやって子どもを大切に、若い方たちを育成していきたいというふうに思っています。金沢のやはり誇るべき文化の代表的なものの一つが、食文化だというふうに思っています。今フードテック、日本にはまだなじみのない言葉かもしれませんけれども、フードテックというものが、特にアメリカから、今日本でも相当入ってきているところでもあります。そういう価値観をしっかり捉まえながら、将来を見据えた金沢の食文化のブラッシュアップ、食文化の向上というものに取り組んでいきたいというふうに考えています。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 今市長がおっしゃったスタートアップとか食に関しては、この後、今この間公募型プロポーザルでこの業務委託について公募していましたけれども、運営方法についても市長は述べていまして、まずは本市で運営はしていくけれども、いずれこの民間事業者に委ねることが適切ではないかというふうに考えているというふうにも述べています。この民間業者に委ねるという部分が今回プロポーザルで選んだ一般社団法人CLLが担うのか、これはまだ決まっていないんでしょうけれども、いずれにしても、この一般社団法人CLLが3つの事業、スタートアップ新ビジネス創出、それと子どもの創造力育成、もう1つは食の価値創造の事業、この3つを業務委託しました。この事業なんですけれども、スタートアップは予算が2,180万円、子どもの創造力に関しましては2,910万円、食の価値創造は2,680万円ということで、3つで7,770万円と、結構な予算をこのCLLにお任せするということでありますので、ただ、このCLL、ちょっと私勉強不足なのであまりよく分からなくて、ホームページも調べたんですけれども、知っている方の名前もありましたが、ちょっとよく分からなかったので、まずこのCLLというのはどんな団体で、業務委託ですけれども、ホームページを見ると、子どもの創造力と食の価値に関してはここしか応募が来ていないんですよね。応募がなかったわけなんです。なので、どういった経緯でこのCLLが業務委託を受けたのかということをお聞かせください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 一般社団法人CLLでありまして、起業支援、子どもの活動、工芸、食などの各分野で実績のある企業群で構成されている、市内に本拠を置く団体であります。今年5月、公募型プロポーザル方式による選定委員会を開催し、業務提案、運営、連携、業務計画などの観点から審査を行い、3つの事業での具体的な取組内容、それぞれ連携させながら実践する提案が高い評価を受け、最適委託者に決定したものであります。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 せっかく事業委託したんですから、またこれの内容なんかも見ていきたいと思います。ちなみに、ここにもスタートアップと書いてありますが、スタートアップとベンチャーというのは、これは似て非なるもので、新しいサービスとか、新しいビジネスを展開していくという部分に関しては同じなんですけれども、スタートアップ企業と呼ばれるためには、イノベーション、技術革新の観点があるかということと、あとここが大事なんですよ、社会貢献が目的に入っているかどうかというのは、このスタートアップ企業と呼ばれるかどうかということなんだそうです。なので、当時のアップルとかフェイスブックなんかは、あそこのシリコンバレーですか、あの辺なんかでのスタートアップ企業と呼ばれたのは、社会貢献というのがきちっとその企業の目的にあったからスタートアップ企業と言われるので、私は、ぜひ今の金沢未来のまち創造館において、こういった金沢の市民生活の向上を目的とした、そういった新しいビジネス展開であったり、今金沢が持っているいわゆるストックを生かした、そういうブラッシュアップしたよい形のものを提案していく、あくまでも金沢市民の福祉の向上のために、このデジタルを用いた拠点になったらいいなというふうに思っています。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 大切な視点だというふうに思っています。企業理念というのは、やはり常に社会に対峙する、社会に対して我が社、我が団体、我が業務はどんな貢献ができるのか、そこで働く社員さんやお客さんにどんなメリットをもたらすことができるのか、常に企業というものはそういう理念を持って取り組んでいらっしゃるんだというふうに思います。特に公の場で活躍してもらう企業ですので、そのことを改めて、もちろん社団法人でもありますし、しっかり取り組んでいただいておりますけれども、改めてその問題意識を共有していきたいと考えています。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 それでは、子宮頸がんワクチンについて質問します。 子宮頸がんワクチンに関しては、私もよく質問しているので、今回のこの質問は、ワクチンを打つとか打たないとかという話ではなくて、適切な情報をしっかりと届けましょうという視点で質問していきたいと思っています。この子宮頸がんワクチンですが、そもそも2013年の4月に一度定期接種化になったんですが、僅か2か月半で、今度は積極的な推奨を一時的に差し控えるというふうに方向転換したんですよね。行政が2か月半で方向転換なんていうのは、これはよっぽどの異例のことなんだろうと思うのですが、まずはこの2か月半での方向転換というものをどういうふうに理解しているのか、加えて、現在この厚労省が言った積極的な推奨を一時的に差し控えるという方針がどういうふうになっているのか、お聞かせください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 お聞きしていますのが、接種をすることによって何人かの方がいろんな体に不都合、またメンタルも含めてあったということはお聞きしています。医学用語でいうところの有害事象というそうであります。ただこの段階では、特に初期ということもありました。報道等々でセンセーショナルに取り上げられたこともありました。因果関係というものが不明なまま取り上げられたということもあったというふうにお聞きしております。そういうところから積極的勧奨を取りやめたというふうにお聞きしているところであります。現在ですけれども、WHOからも日本を名指しで、先進国の中でも日本だけが行われていないということで、具体的な指摘もあるということもお聞きしています。先日、国において積極的勧奨の再開に向けて議論を開始することを決めたということをお聞きしておるところでありまして、今後も国の動向を注視していきたいというふうに思っています。また、安倍総理のときに、質問主意書に答える形で安倍総理の名前で出されたものに、これはあくまでも定期接種に含まれている、定期接種というものは市町村がきちんとお伝えをする責務があると、その責務によって対応してほしいということもありましたので、金沢市のほうでも個別に発送させていただいたところであります。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 その個別のお知らせが6月末に行われたと。これは恐らくWHOの先ほど言われた指摘がもとになったのか、去年の10月と今年の1月に、厚労省から改めて自治体にワクチンを打てる16歳までということで、知らなかったので打てなかったがいねみたいな方々がおられるということも聞いておりますので、そういった人が知らなかったというわけにはいかないので、しっかりと伝えなさいというのがあったということで聞いています。本市の対象者は約9,600人ですが、これはパンフレットを送って、7、8、9月、3か月弱ですか、現在その申請者数というのはどうなっているんですか。
○
久保洋子議長 高柳
福祉健康局長。
◎高柳晃一
福祉健康局長 現在、この子宮頸がんワクチンの接種券の申請ですけれども、今年度8月末現在で879人の方から申請が出されております。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 これは多分、毎年150~160人くらいじゃなかったでしたか。そうしたら何倍だ、6倍、5倍、5~6倍になったということですよね。そういう意味では、知らせた効果があったということなんですよね。私、先ほども冒頭に言いましたけれども、情報を正しく伝えましょうという観点で質問したいという中で、どうしても気になった2点、なぜこの2点がパンフレットに記載されていなかったのかというのを聞きたいんですよ。1点目は、この子宮頸がんワクチンの特徴というのは、もともと体内にある菌を殺すことはできないんですが、新たに入ってきたものを排除するということができるワクチンだそうなんです。では、このもともとの菌は、ヒトパピローマウイルスというんですけれども、これはどうしたら入るかといったら、性交渉で入るんです。ということは、つまり性交渉をしていない状態でワクチンを打った場合、その後、性交渉によってヒトパピローマウイルスが入ってきたとしてもバリアできるかもしれないということで、ワクチンの効果があったということなんですが、もし性交渉をした後にワクチンを打ったとしても、これは効果が薄いということは、これは厚労省も発表しています。そこで現在、いいことか悪いことか分かりませんけれども、性の低年齢化ということで、日本財団が調べたんですね、何歳、何歳、何歳で。ざっくり言うと、12歳から16歳なら41.何%、4割くらいの人が既に性交渉をしたと、MOREという女性雑誌も、これも12歳から18歳でしたけれども、46%とか、ざっくりで4割の方がもう性交渉をしているので、ワクチンを打っても効かないということがあるわけです。ですから、性交渉の有無とワクチンは密接な関係があるんです。これはやっぱり告知しておく必要があったし、もう1つは、効能期間というのがあって、これはグラクソ・スミスクライン社というのが、このサーバリックスの会社ですけれども、そこのホームページにも載っているし、厚労省の資料にも載っています。サーバリックスは9.4年、ガーダシルは6年は大丈夫と確認済みだということです。そうすると、12歳でこのワクチンを打っても、サーバリックスなら21歳で切れるということですよね。ガーダシルなら18歳くらいでワクチンの効能が切れるということなので、このワクチンに効能期間があるということもちゃんと伝えておかないと、要は、10代の頃にしかこのワクチンは効かんがんやわという認識も持つ必要があるんじゃないかと思うのです。この2つの大事なワクチン接種には性交渉の有無と、それと効能という、この2つは物すごく重要なファクターなんですよ。ファクターは使い方間違っているかな。なぜこの2点が掲載されなかったのか、答えてください。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 国のほうから冊子が送られてきました。概要版も見ました。概要版でさえ数ページあるものでありましたので、なかなか郵送されても果たして見てもらえるだろうかというものもありました。他都市の事例も参考にしながら、今回のリーフレットは金沢市の小児科医会が石川県小児科医会の監修を受けながら作成したものであります。ペーパー1枚のものでありますので、おのずと限界があります。しかも10代の前半から半ばですから、できるだけ分かりやすくしなければならないという観点からしていただいたものだというふうに思っています。二次元コードをつけることによって、より詳しい情報をお伝えすることはできるんだというふうに思っています。今ほど性交渉のお話がありましたけれども、これも産婦人科医会のほうでも、既に性交渉をした後も一定の効果が見られるということで、今むしろ20代の前半までを推奨しているところでもあります。6年、9年のお話もありましたけれども、だからこそ、今回のコロナワクチンもそうですけれども、大体3回を打つようにと、そのことによって
抗体価、
抗体価というのは抗体が価値のある、
抗体価が20年から30年の効果があるということも、これも統計的に出ているところでありますので、私は、そのことも大切だというふうに思っておりますけれども、今ほど申し上げましたように、1枚のリーフレットにまとめるということで、できるだけ分かりやすくまとめたものだというふうに、監修したものだというふうに御理解いただければと思います。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 私、ワクチンもいいんですけれども、やっぱり健診が重要じゃないかなと思うのです。健診だと性交渉の有無は関係ないし、あとワクチンによる副作用というのも関係ないし、年齢も関係ないし、いずれにしても、二十歳を超えたら健診、健診なんですよね。ところが、国は二十歳からじゃないと定期健診じゃないので、10代では実費になるんですよ。なので、ぜひここは本市独自で10代でも健診費用を見てくれれば、子宮頸がんは怖いと、だけれどもワクチン怖いという人たちに対して選択肢ができるじゃないですか。ワクチンを打つか健診かと、でも今だったらお金がかかるので、ぜひ本市独自の支援体制があったらいいなと思うのですけれども、どうぞお願いします。
○
久保洋子議長 山野市長。
◎山野之義市長 ワクチンを打つことによって統計的に、ごめんなさい、細かい数字は忘れましたけれども、8割、9割抑止の効果があるというふうにお聞きしています。ただし、健診は絶対に大事だというふうに思っています。ただ、2019年のデータですけれども、2019年は2,921人の方が子宮頸がんでお亡くなりになられました。10代の方は2人でありました。2人だからいいという意味では決してありませんけれども、20代から徐々に増えていくということを考えていくと、まずは20代の方たちに健診をしていただくように努めていくということが大切なのではないかというふうに思っています。
○
久保洋子議長 高岩勝人議員。
◆高岩勝人議員 これは20代がなぜ子宮頸がんが多いかというと、子宮頸がんは、これは厚労省に書いてあるんですけれども、15年から20年かけて発症するんですって。だから10代の半ばで性交渉をしてヒトパピローマウイルスが感染した後、15年、20年たったまさに20代後半からなるということなので、やっぱりここは健診費用を10代の人たちにもしてほしいなというふうに希望して、終わります。ありがとうございます。(拍手)
○
久保洋子議長 以上で、18番高岩勝人議員の質疑並びに一般質問は終了いたしました。 以上をもって、質疑並びに一般質問は終わりました。
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△委員会付託
○
久保洋子議長 ただいま議題となっております議案第21号ないし議案第42号の各件は、お手元に配付いたしてあります議案審査付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。 〔議案審査付託表は本号末尾参照〕
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△陳情の委員会付託
○
久保洋子議長 なお、今定例月議会におきまして本日までに受理いたしました陳情の各件は、お手元に配付いたしてあります陳情文書表のとおり、それぞれ所管の市民福祉常任委員会または議会運営委員会に付託いたします。 〔陳情文書表は本号末尾参照〕
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△議案上程
○
久保洋子議長 次に、日程第3認定第1号令和2年度金沢市
歳入歳出決算認定についてを議題といたします。
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△一般会計等決算審査特別委員会の設置
○
久保洋子議長 本件は、令和2年度における金沢市一般会計歳入歳出決算のほか、10特別会計歳入歳出決算の認定に関する案件であります。 お諮りいたします。 この際、提出者の説明その他を省略して、直ちに委員8名をもって構成する一般会計等決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
久保洋子議長 御異議なしと認めます。 よって、本件については、委員8名をもって構成する一般会計等決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
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△一般会計等決算審査特別委員の選任
○
久保洋子議長 これより、一般会計等決算審査特別委員の選任を行います。 委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により、 2番 田中美絵子議員 9番 新谷博範議員 15番 高 誠議員 16番 喜多浩一議員 20番 宮崎雅人議員 27番 広田美代議員 30番 秋島 太議員 34番 黒沢和規議員 以上、8名の方々を指名いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
久保洋子議長 御異議なしと認めます。 よって、ただいま指名いたしました8名の方々を一般会計等決算審査特別委員に選任することに決しました。 なお、委員の方々は、本会議散会後、御会合の上、委員長及び副委員長を互選され、その結果を議長まで御報告願います。
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△議案上程
○
久保洋子議長 次に、日程第4議案第43号令和2年度金沢市
公営企業特別会計未
処分利益剰余金の処分について及び認定第2号令和2年度金沢市
公営企業特別会計決算認定についてを議題といたします。
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△企業会計決算審査特別委員会の設置
○
久保洋子議長 議案第43号は、令和2年度の
公営企業特別会計未
処分利益剰余金の処分に関する案件であります。認定第2号は、令和2年度における金沢市ガス事業特別会計決算のほか、7
公営企業特別会計決算の認定に関する案件であります。 お諮りいたします。 この際、提出者の説明その他を省略して、直ちに委員8名をもって構成する企業会計決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
久保洋子議長 御異議なしと認めます。 よって、以上の議案2件については、委員8名をもって構成する企業会計決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
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△企業会計決算審査特別委員の選任
○
久保洋子議長 これより、企業会計決算審査特別委員の選任を行います。 委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により、 1番 荒木博文議員 3番 喜成清恵議員 5番 稲端明浩議員 18番 高岩勝人議員 24番 森 一敏議員 29番 森尾嘉昭議員 31番 澤飯英樹議員 36番 福田太郎議員 以上、8名の方々を指名いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
久保洋子議長 御異議なしと認めます。 よって、ただいま指名いたしました8名の方々を企業会計決算審査特別委員に選任することに決しました。 なお、委員の方々は、本会議散会後、御会合の上、委員長及び副委員長を互選され、その結果を議長まで御報告願います。
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△休会について
○
久保洋子議長 以上をもって、本日の日程は終了いたしました。 お諮りいたします。 明日16日は委員会審査のため休会といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
久保洋子議長 御異議なしと認めます。 よって、この際、御通知申し上げます。 次の本会議は、17日午後1時から開きます。
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△散会
○
久保洋子議長 本日はこれにて散会いたします。 午後4時10分 散会----------------------------------- 〔参照〕----------------------------------- 令和3年度金沢市議会9月定例月議会議案審査付託表----------------------------------- 総務常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳入 全部…………………………………………………………………24 歳出 2款 総務費………………………………………………………
(3項戸籍住民基本台帳費を除く。)310 12款 公債費………………………………………………………419 第4条 地方債の補正………………………………………………………525議案第26号金沢市情報公開及び個人情報保護に関する条例等の一部改正について…10 議案第27号職員の給与に関する条例等の一部改正について……………………………11 議案第28号金沢市本社機能立地促進のための金沢市税賦課徴収条例の特例を定める条例の一部改正について………………………………………………………12 議案第34号工事請負契約の締結について(金沢市民サッカー場建設工事(建築工事))………………………………………………………………………………22 議案第35号工事請負契約の締結について(金沢市民サッカー場建設工事(電気設備工事))…………………………………………………………………………23 議案第36号工事請負契約の締結について(金沢市民サッカー場建設工事(給排水衛生設備工事))…………………………………………………………………24 議案第37号工事請負契約の締結について(金沢市民サッカー場建設工事(空調設備工事))…………………………………………………………………………25 議案第38号工事請負契約の締結について(金沢市立田上校下新小学校(仮称)校舎新築工事(建築工事その1))………………………………………………26 議案第39号工事請負契約の締結について(金沢市立田上校下新小学校(仮称)校舎新築工事(建築工事その2))………………………………………………27 議案第40号工事請負契約の締結について(金沢市立田上校下新小学校(仮称)屋内運動場新築工事(建築工事))………………………………………………28 経済環境常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳出 6款 農林水産業費………………………………………………313 7款 商工費………………………………………………………314議案第30号金沢市廃棄物の減量化及び適正処理等に関する条例の一部改正について17 市民福祉常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳出 2款 総務費
3項 戸籍住民基本台帳費……………………………………310 3款 民生費………………………………………………………311議案第29号金沢市子ども・子育て支援法に基づく特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について………13 建設企業常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳出 8款 土木費………………………………………………………315議案第22号令和3年度金沢市ガス事業特別会計補正予算(第1号)…………………626議案第23号令和3年度金沢市水道事業特別会計補正予算(第1号)…………………730議案第24号令和3年度金沢市発電事業特別会計補正予算(第1号)…………………833議案第25号令和3年度金沢市下水道事業特別会計補正予算(第2号)………………937議案第31号金沢市地区計画等の区域内における建築物等の制限に関する条例の一部改正について……………………………………………………………………18 議案第32号金沢市公営企業の設置等に関する条例の一部改正等について……………20 議案第33号金沢市公営企業の設置等に関する条例の一部改正について………………21 議案第41号財産の処分について……………………………………………………………29 議案第42号市道の路線変更について………………………………………………………32 文教消防常任委員会議案番号件名ページ数議案書説明書議案第21号令和3年度金沢市
一般会計補正予算(第6号)
第1条 歳入歳出予算の補正
歳出 10款 教育費………………………………………………………317 第2条 繰越明許費…………………………………………………………4 第3条 債務負担行為の補正………………………………………………424 令和3年度金沢市議会9月定例月議会陳情文書表----------------------------------- 1 新たに受理した陳情(2件)番号陳情件名陳情人受理年月日陳情要旨付託委員会第11号児童相談所での児童の環境改善に関する陳情書全国の児童相談所が行う子どもに対する人権侵害を阻止する会
代表 江邑幸一3.8.7市民福祉陳情趣旨
今世の中は、児童虐待殺人事件を阻止し、児童虐待阻止強化が強く求められている。我が団体も同じ気持ちで活動を行っている。児童虐待阻止の強化が必要である。ただ、児童相談所では、児童の人権・児童の福祉がないがしろにされている。児童の環境を改善していただきたく陳情させてもらう。また、児童自殺について児童相談所が取り組まれていないことが非常に残念である。下記の内容について改善すること。日本の宝である、未来ある児童たちにとって、児童たちの健全な発展に資すること、子どもの権利条約や児童の権利を守るために、以下の13点を盛り込んだ確実な実施を求める。
陳情理由
1-1 児童相談所が1年間に相談を受け、生存確認する人数は、18歳までの児童の人口の1%であり、残りの99%の児童の生存確認は一切されず、その対応を、全く厚生労働省を含め検討されていないことが問題。189通報では、児童虐待を阻止できないことが分かる。
1-2・1-3・1-4 密室で会議が行われ、児童や親の意見が公平に全く尊重されていないため、第三者の意見や当該児童の意見が反映されない状況である。
2 「虐待」の定義が著しく抽象的であり、職員の主観であるが、「虐待」の定義が児相の恣意に委ねられており行政裁量となっているため、職員の判断のみで「虐待」に仕立て上げられる。全て自治体任せであるが、判断の基準や責任の所在が曖昧になっている。
3 幸せに暮らしていた児童が突然見知らぬ児童相談所職員に連れていかれ数か月間保護所に拘束されるため、児童への精神的な悪影響がある。緊急または状況把握なしに、状況が分からないで適当に緊急保護している。
4-1 児童虐待防止法第12条では、児童との面会・通信を全部、または一部制限することができるとあり、これは特別な場合を除き、原則では「制限しない」という前提であるが、例外を一般化して、原則を無視している傾向がある。そのため、一時保護の長期化においての全部制限は、実質においては完全隔離であり、家族との完全分離だと言わざるを得ない。
4-2 幸せに暮らしていた児童が突然見知らぬ児童相談所職員に連れて行かれ数か月間保護所に拘留されるため、児童への精神的な悪影響がある。
4-3 手紙の検閲・削除は、権利の濫用であり、児童の人権を侵害する行為である。
5 一時保護解除後は、へ理屈で一切サポートされていない状況である。
6 保護児童に関する行政文書や記録等が開示されない状況が一般化している。
7 事実として一時保護所・同意入所・強制入所の場合、当該児童間の連絡先を交換させない対応をしている。例えば、ノートの破れや破損なども職員がチェックし、破損があれば確認が取れるまで児童に説明を求めている。
8 調査も行っていないのに、会議をしたから、ということで緊急保護してしまう。理由がない緊急保護となっているのが現状である。
9 面会を行う条件として、虐待をしたと親が自ら言わないと、児童との面会を認めてくれない。また、乳児院でも会えても1か月に1回しか面会が行われない。
10 サポートも調査もしないで、どうして緊急保護したのか説明がない。
11 施設での当該児童の個人自由活動が禁止されており、また購入できるものはない。監査体制がない。犯罪の温床にもなる。
12 市町が児相を管轄する部署の下請け作業員となり、児相の業務を市町が請け負うことになり、福岡県の事件のように町が四十数回面談しても体重が半分でも異常なしと判断し殺人を招いてしまう。
13 2021年3月23日の記事 養子あっせん300人の半数超、養親が外国籍…「原則国内」ほごで多数の子どもが海外へ 特別養子縁組をあっせんする民間団体「ベビーライフ」(東京)が昨年7月に突然事業を停止した問題で、団体が2012~2018年度にあっせんした約300人のうち、半数超の養親が外国籍だったことが分かった。都によると、2012年度からの7年間にベビーライフが手がけたあっせんの総数は307人。これまで298人としてきたが、精査の結果、9人増えた。このうち、174人の養親の国籍が外国で、内訳は米国68人、カナダ106人だった。
陳情内容
知事・市長・各区長等・各議員にお会いして、児童相談所の実態を説明させていただきたい。
1-1 学校で行われる自殺願望・いじめ関係のアンケートに、児童虐待を受けていますか。と追加すること。(緊急度3)
1-2 一時保護する基準・施設保護する基準が無いため基準を求める。
1-3 施設入所等の措置を要すると認めるときは、児童に弁護士を代弁者とすることを許可すること。6月9日に宇部児相のファミリーホームから子どもお母さんに会いたいと脱走した。なぜ、子どもの意思を最大限尊重しなかったのか審議会で検証が必要(緊急度4)また、第三者(民間団体)の意見と当該児童の意見を最大限尊重すること。
1-4 児童相談所職員の面談時は、カメラ及びボイスレコーダーでの記録の義務化を強く要望し、これに反した場合は刑事的処罰を受けるものとすること。
2 刑事訴訟法第二百三十九条2に基づき児童虐待があると思料するときはもれなく告発すること。(緊急度5)
3 親子の再統合へ配慮し適切に行うため、原則(出頭要求等)(立入調査等)(再出頭要求等)(臨検、捜索等)の順番で行うこと。緊急保護は最後の手段とすること。
4-1 親子の再統合へ配慮し適切に行うため、当該児童(第三者「民間団体」が確認)が求める場合、原則面会・電話・手紙等の通信は行うこと。(せめて少年院等と同等の内容とすること)
4-2 面会・電話・手紙等は、虐待を疑われる保護者でない保護者・兄弟姉妹・親戚・友達の保護者など自由に認めること。
4-3 手紙の検閲・添削をやめること。 5 一時保護を解除するとき又は当該児童が一時的に帰宅するときは、虐待を繰り返す可能性があるため、18才まで、当該児童の家庭を毎月訪問することにより当該児童の安全と意見の確認を行うこと。
6 里親等の民間の個人情報以外についての個人情報は、職務でやっていることなので全部開示すること。
7 一時保護・同意入所・強制入所の場合、友達の住所・メールアドレス・電話番号の交換を自由にすること。また、持ち物検査でも友達の住所・メールアドレス・電話番号の交換をチェックしないこと。
8 保護してから、2カ月かけて調査しますよ、と児童相談所はよく言いますが、緊急保護する前に調査してから保護すること。
9 面会は、調査中であっても、即面会をさせ、児童の不安を解消すること。また、毎週1回面会させること。
10 児童相談所は保護前には、保護者・児童のサポートや調査を一切しない。保護後も保護者のサポートはしないため、保護者や児童の保護前・保護中・保護後にサポートをすること。
11 児童相談所や施設が当該児童の個人通帳を管理する意味があるのか。必要があるのか(施設内で使う目的のためであり、貯金することだけでは目的にならない。)。親に出入金の内訳を回答もされないため、個人通帳の管理を止めること。
12-1 要保護児童対策地域協議会は、当事者児童(代弁者の弁護士)・警察・関わっている学校や保育所・関わっている病院・関わっている民生員等を必ず会員に加入させ、それぞれの機関が児童の意見を聴取しすり合わせを行い、児童にとっての最善策をとること。(緊急度2)
12-2 要保護児童対策地域協議会は双方(児相や市町村等)が管理する児童をもれなく報告し、何らかの行動は児童を管理しているところが必ず実施すること。
13 養子縁組のあっせんは「国内が原則」とされるが、東京都は大半の養親が国外在住とみており、多数の子供が海外に渡っていた可能性がある。養子縁組は国内のみとし、成人までの生存の追跡調査を至急すること。(緊急度1)番号陳情件名陳情人受理年月日陳情要旨付託委員会第12号 政務活動費の金沢市条例改正についての陳情書市民オンブズマン石川
代表幹事 林木則夫3.8.23議会運営陳情趣旨
金沢市議会政務活動費の交付に関する条例(以下「金沢市条例」という。)は、全国市議会議長会が策定した「◯◯市(区)議会政務活動費の交付に関する条例案(例)」(以下「全国市議会案」という。)を基にした項目規定に、下記の2項目を加えて作成し、議決・制定したものである。
しかし、全国市議会案の「政務活動費を充てることができる経費の範囲」を規定する「政務活動に要する経費」項目である別表には規定されていない「会派共用費」及び「共通経費」の2項目を、金沢市条例では「政務活動費を充てることができる経費」として、「政務活動に要する経費に充てるものとする」項目に加えられている。
それゆえ、全国市議会案の「政務活動に要する経費に充てるものとする」項目にはない上記2項目の経費支出について、当該各「支出の事実を証する書類」として議員が議長提出している書類には「政務活動」関連書類がない。
金沢市条例第8条第2項においては、「政務活動費は、別表に定める政務活動に要する経費に充てることができるものとする」との規定があるゆえに、市民オンブズマン石川は、2020年10月7日に当時の金沢市議会議長に対して金沢市条例改正を含む要望書を提出し、2021年3月及び6月定例月議会には金沢市条例改正の陳情書を提出している。
2021年6月定例月議会では上記陳情書を不採択としたゆえに、市民オンブズマン石川は、再度、下記の陳情をする。
陳情理由
1 地方自治法は、第180回国会で、政務調査費を政務活動費と呼称改正するとともに、「政務活動費を充てることができる経費の範囲は、条例で定めなければならない」と改正されたこと。
2 金沢市条例を制定するために開催された政務活動費検討会の冒頭において、全国市議会議長会の検討会の「結論」が全国市議会案であることを当時の桶川議会事務局長は報告しているが、全国議長会案の項目には「政務活動に要する経費」項目の中に表記2項目の規定はないこと。
陳情内容
金沢市議会政務活動費の交付に関する条例第8条第2項別表の項目としている「会派共用費」及び「共通経費」の2項目を削除する条例改正をおこなうこと。...