平成22年 3月 定例会(第1回) 平成22年3月11日(木曜日
)-----------------------------------◯出席議員(39名) 議長 高村佳伸 副議長 横越 徹 1番 不破大仁 2番 下沢広伸 3番 高岩勝人 4番 野本正人 5番 小林 誠 6番 川 裕一郎 7番 小阪栄進 8番 秋島 太 9番 大桑 進 10番 山本由起子 11番 角野恵美子 12番 粟森 慨 13番 清水邦彦 14番 松村理治 15番 久保洋子 16番 安居知世 17番 宮崎雅人 18番 黒沢和規 19番 福田太郎 21番 田中展郎 22番 山野之義 23番 上田 章 24番 新村誠一 25番 苗代明彦 26番 田中 仁 27番 松井純一 28番 森 一敏 29番 森尾嘉昭 30番 升 きよみ 31番 平田誠一 32番 増江 啓 33番 中西利雄 34番 安達 前 35番 井沢義武 36番 澤飯英樹 37番 玉野 道 38番
木下和吉◯欠席議員(1名) 40番 宮保喜一
-----------------------------------◯説明のため出席した者 市長 山出 保 副市長 須野原 雄 副市長 森 源二
公営企業管理者 古田秀一
教育委員長代理 米井裕一 都市政策局長 立岩里生太 総務局長 丸口邦雄 産業局長 羽場利夫
産業局農林部長 米林憲英 福祉健康局長 梶原慎志 環境局長 城下 謙 都市整備局
都市整備局長 出口 正 前多 豊 土木部長 市立病院 美術工芸大学 山下義夫 大路孝之 事務局長 事務局長 会計管理者 上田外茂男 教育長 浅香久美子 消防局長 二俣孝司 財政課長 相川一郎 防災管理監 山田
弘-----------------------------------◯職務のため出席した事務局職員 事務局長 山森 茂 議事調査
議事調査課長 宮田敏之 中宗朋之 課長補佐 担当課長補佐 藤家利重 主査 上出憲之 主査 関戸浩一 主査 安藤哲也 主任 中村晃子 主任 守田有史 主任 石川岳史 総務課主査 越野哲正 書記
中田将人-----------------------------------◯議事日程(第3号) 平成22年3月11日(木)午前10時開議 日程第1 議案第1号平成22年度金沢市
一般会計予算ないし議案第86号市道の路線変更について (質疑) 日程第2
一般質問-----------------------------------◯本日の会議に付した事件 議事日程(第3号)に同じ----------------------------------- 午前10時2分 開議
△開議
○
高村佳伸議長 本日の出席議員数は、ただいまのところ39名であります。 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
△会議時間の延長について
○
高村佳伸議長 あらかじめ本日の会議時間を延長いたしておきます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
△議案上程
○
高村佳伸議長 これより、日程第1議案第1号平成22年度金沢市
一般会計予算ないし議案第86号市道の路線変更について、以上の議案86件を一括して議題といたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
△質疑・一般質問
○
高村佳伸議長 これより、質疑並びに日程第2一般質問をあわせ行います。 通告がありますので、これより順次発言を許します。 19番
福田太郎議員。 〔19番
福田太郎議員登壇〕 (拍手)
◆
福田太郎議員 おはようございます。 平成22年当初議会に当たり、
自由民主党金沢市議員会の一員として、発言の機会を得ましたので、以下、数点の項目にわたり質問をさせていただきます。 昨年から本年にかけて、数年ぶりにまとまった降雪があり、今議会にも除雪費用の補正予算が上程されているように、施設や道路の除雪について心配をいたしましたが、この程度の雪は、北陸に住む者なら仕方がない降雪量ではないかなと思っております。先日、私の居住する校下の小学校で、保護者のお父さんの集まりであります「こだつのっこサポーターズクラブ」と育友会共催で、まとまった雪が降ったため、数年ぶりに子どもたちをスキーに連れて行ってやろうと
医王山スキー場へスキー遠足を計画したところ、ふだんの行事には、いつも決まった顔ぶれと、決して多いとは言えない参加人数、育友会の研修事業などは動員をお願いし開催しているときもあるのですが、スキーのお世話をする我々も、今回は数十人来てくれればよいだろうと準備を進めておりました。しかし、
バンクーバー五輪の影響もあったのでしょうか、保護者・先生・児童を合わせ、予想をはるかに超える100数十名以上の参加があり、ほとんどの子どもたちが初心者でありましたので、子どもたちにスキーを教えていただく保護者の確保や昼食時の豚汁の材料の追加などで大忙しでありました。私が小学生のころ、多くの小学校でスキー遠足を行っており、当時、私も含め多くの児童は初めてのスキー体験であり、スキー遠足以後、本格的にスキーを始める子どもたちが多かったように思います。市長はスキーをしたことがありますか。お伺いいたします。 私は、小学校から行ったスキー遠足で、先生からスキーのルール、マナー、基礎・基本を教えていただき、それ以来、小学校・中学校時代、毎週のように友達と重いリュックとスキーを担いでバスや電車を乗り継ぎ、スキーに行ったのを懐かしく思い出しますが、現在、本市の小学校でスキー遠足を開催している小学校は何校あるのですか。また、以前と比べて減少しているならば、その校数と理由をお教えください。 私は、11年前、市民の皆さんから本市議会の議席を与えられてから一度もスキーに行っておりませんでした。理由はいろいろありますが、過去、鎖骨や手をスキーで骨折した経験から、まず第一に、議会や公務がある日々の中で、絶対にプライベートでのけがで公務を休んではいけないと決めていること、また、昔と違い、少々体型や体重が変化したこと、スキーと言えば滑る、こける、滑り落ちるなど、私を含め本議場におられる議員各位の方々にも余り縁起のよい言葉ではないことも理由でありましたが、今回、10数年ぶりにスキーを履き、子どもたちにスキーを教えました。私も定かではありませんが、約30年ぶりに
医王山スキー場を訪れたのであります。皆さんも御存じのように、
医王山スキー場は金沢市営のスキー場であり、金沢市内や、
外環状道路山側幹線開通により本市近隣地域から非常に近く便利な市内唯一のスキー場であります。今月5日の新聞報道によりますと、今年度の
医王山スキー場の営業日数は、昨年12月20日から今月7日までの78日間となり、近年では最長の平成17年の80日間に迫り、利用人数は今月3日までに3万5,246人となり、昨年の2.4倍となったとあります。以前と比べればリフトも2基設置され、ゲレンデも拡張し、初級の林道コースと
ファミリーゲレンデ、中級の
ダイナミックコース、上級の
チャレンジコースが設定されており、以前よりかなりゲレンデは広くなっておりました。しかし、非常に各コースの連結性が悪く、上から滑走してきても途中で小さな丘を歩いて登らないと隣のリフト乗り場に行けないなど、コース全体の周遊性が悪く、まるで違うスキー場が2つ並んでいるかのような状態で、スキーヤーはほぼ同じところばかり滑っている状態でありました。ほんの少し丘を削れば周遊性が格段に上がり、リフトの連結性もよくなるため、スキー場を訪れるスキーヤーが確実に増加すると思いますが、いかがでしょうか。
医王山スキー場は、初めてスキーを履く子どもたちから初心者のスキー教室の子どもたちが圧倒的に多いのでありますが、初心者の子どもたちは
ファミリーゲレンデの隅に追いやられ、その他の上級コースはもちろん、
中級ダイナミックコースとは名ばかりで、現実はかなりテクニックがないと滑れないゲレンデであるのであります。平成19年11月末で、
医王山スキー場の隣接地であります本市放牧場が廃止になりました。放牧場は、市内酪農家から育成牛を受託し、通年方式で育成・繁殖管理などを行い、酪農の振興、合理化を推進するための施設で昭和38年に受託を開始し、その役割を終え、47年間の歴史に幕をおろしました。施設の敷地面積は、103.8ヘクタールという広大な面積を有する施設でありますが、今議会、新規当初予算案として、キゴ山ふれあい・
賑わい創出プログラム策定費--キゴ山周辺全体の
活用策検討費として126万円、キゴ山再
整備事業費--キゴ山の自然環境に触れながら、学習や体験など交流ができる場を整備する3年次目として5,000万円上程されておりますが、内容はどのようなものを想定されているのでしょうか。予算概要書によると、わんぱく広場などの造成となっておりますが、もちろん雪の降らない暖かい季節の対応も必要でありますが、雪国北陸に住む金沢の子どもたちは、雪の降る冬にどう過ごせばよいのでしょうか。休日は家の中でWii、DSi、PSPといったテレビゲームで遊ぶ時間がどうしても長くなりがちだとよく聞きます。
雪国北陸金沢に住む子どもたちは、みんなスキーぐらい気軽に滑れる環境がより整っていてもよいと思いますが、いかがでしょうか。 そこでお聞きしますが、キゴ山全体の活用策として、放牧場跡から金沢市内を一望できる絶景を生かし、春は既存の桜の木々の下でのお花見や山菜取り、夏は涼やかな高原の風に吹かれ、秋はこけ取り、冬は初心者のスキー場や小さい子どもたちのためのそりの滑り場として使用できるように整備し、また、隣接の
医王山スキー場とリフトで連結し、周遊性が生まれるよう整備すべきと考えます。
外環状道路山側幹線が開通し、念願であった
神谷内インターチェンジも今月27日に供用が開始されますと、
キゴ山周辺地域へのアクセスが格段に便利になり、より多くの方々の集客が望めるため、キゴ山周辺の整備については冬の期間を含め、四季を通じて市民の皆さんが楽しめるように整備していくことが必要と感じますが、市長に冬期間の活用を含め、お聞きいたします。 次に、金沢市内の小学校・中学校、校舎・体育館耐震について質問いたします。 本年、お正月気分がまだ抜け切らぬ1月12日、中南米の小国ハイチで大地震が発生し、大統領府や国会議事堂を初め多くの建物が倒壊し、約20万人以上の犠牲者が出ているようであります。また、詳細はまだわかっておりませんが、先月末には南米チリで大地震が発生し、犠牲者は確認されているだけで800人以上おり、また、我が国の太平洋側を中心に津波の影響が心配され、各地で津波警報や津波注意報が発令され、列車運休や通行どめ、高台に住民が避難するなど、先月末の週末は日本列島が混乱いたしました。幸い人的被害はありませんでしたが、漁業関係で津波被害が出ているようであります。両国の一日も早い復興を願い、また、犠牲になられた方の御冥福を心よりお祈りいたします。我が国日本でも、平成7年1月、阪神・淡路地方の大地震により6,437人のとうとい犠牲者を出す大惨事が起こり、平成19年以降でも、3月に私たちの住む石川県、能登半島を震源とした能登半島地震で1名の犠牲者が、同じく7月に新潟県中越沖地震で15名の方が、翌平成20年6月、岩手・宮城内陸地震で死者・行方不明者合わせて23名の方が、同年5月にお隣の国、中国四川省を襲った大地震では、死者・行方不明者8万7,000人という想像を絶する大災害となり、多くの学校の校舎や体育館が倒壊し、子どもたちの犠牲者も非常に多かったのであります。ここ数年の地球の環境や地殻変動を見てみますと、何か不気味なものを感じますが、専門的なことは専門の学者の方々にゆだねるといたしまして、私からは子どもたちの身を守る小中学校の耐震化についてお聞きいたします。 本市も、学校耐震化については鋭意努力しておられると思います。既に本市の全
小中学校校舎・体育館の耐震診断の調査は終了しているとお聞きしていますが、それでよろしいでしょうか。 平成20年、国会で
学校施設耐震化事業の国庫補助金を従来の2分の1から3分の2に引き上げる
改正地震防災対策特別措置法を成立させ、全
都道府県教育委員会に学校耐震化を加速するよう通達が出されています。本議会に21年度補正予算にて新竪町小学校を初め、緑・富樫・花園・三和小学校の
体育館耐震補強予算が上程され、来年度、浅野川中学校を初め、高岡・鳴和・野田・西南部・金石・
紫錦台中学校の
校舎耐震工事が予定されておりますが、これらの耐震工事が完了すれば、市内の小学校・中学校の校舎、また、体育館のそれぞれの耐震化率は何%から何%へ変動するか、お教えください。 もし災害が発生し、家屋の倒壊や倒壊のおそれがある場合は、指定された小学校や中学校の避難所へ避難するわけでありますが、被災地の模様をテレビを初め報道で見る限り、多くの人々が毛布にくるまって疲れた表情で横たわっている人々や、ぼうっと一点を見詰め、座り込んでいる方々をテレビの画面でよく拝見いたします。その場所のほとんどが体育館であります。このように、災害が発生した場合、体育館に主に避難するわけでありますが、その体育館の耐震は大丈夫なのでしょうか。そこでお聞きいたしますが、市内で耐震化工事の必要な体育館は、小中学校合わせて、現在工事予定、工事中のものを除き、何校、何棟あるのでしょうか、お教えください。 また、私が最も危惧しているのは、新築より45年以上が過ぎ、老朽化が進み、構造上
耐震補強工事が困難な体育館であります。聞くところによりますと、本市内にわずかながら該当する体育館があるとお聞きしておりますが、現在工事予定、工事中のものを除くと、耐震化工事が非常に困難と思われる体育館は何校、何棟ありますか、お教えください。 学校の体育館は、数百人規模の児童・生徒、また、地域の方々が昼間はもちろん、夜間も部活や地域開放で集団で集まる場所であります。いつ何どき起こるかわからない震災から子どもたちや地域住民を守るためにも、建てかえが急がれるところであります。私の出身校であります
紫錦台中学校などもその一つだと、OBの方からの指摘もありますが、昭和40年以前の建築、45年以上経過し、
耐震補強工事が困難な危険な体育館に対して、至急、建てかえ等
学校施設整備計画を立て、早急に取りまとめ、改築を急がなければいけないと強く思いますが、市長はどうお考えか、お伺いいたします。 次の質問は、
金沢大学工学部跡地の利用についてであります。 これまで、私も初当選以来、最重要課題としてとらえ、
金沢大学工学部が角間地区移転前から質問してきた項目ではありますが、山出市長には私の金大
工学部跡地利用に対しての熱い思いとして受けとめていただき、再度、小立野・城東地区の現状も踏まえ質問させていただきますので、よろしく御答弁お願いいたします。 小立野で生まれ育った山出市長もよく御存じのとおり、小立野を中心とした城東地区は、藩制時代より前田家菩提寺の宝円寺、珠姫ゆかりの天徳院、前田家、徳川家と縁の深い如来寺を初め、金沢の歴史を語る上で欠かすことができない多くの寺社が点在し、現在も金沢有数の寺院群地区であり、
金沢大学附属病院、
国立病院機構金沢医療センターなどの高度医療施設、
金沢大学医学部、金沢美大、北陸大学、金沢学院大学を有する金沢、石川県、北陸随一の文教地区であります。しかし、工学部が角間地区に完全移転後は、教職員、学生約2,000数百名の人々が毎日通い、近隣で生活をしていた人々が完全に消滅したのであります。平成16年以来、金沢市を事務局に金大
工学部移転等実務者連絡会を発足し、大学・石川県と協議をしているとお聞きしておりますし、平成19年3月当初議会において私の質問に対し、山出市長は、大学・県・本市との協議の場で利活用の方策を検討していきたい。そのために本市の当時の助役--現在の副市長の参加を考え、跡地対策を担当する専任職員の配置を考えるとの御答弁をいただきましたが、連絡会ではどこまで議論されたのか、議論の内容をお聞きいたします。 また、平成20年3月に跡地の有効活用について、また、より大所高所からの意見を伺う場として、北陸財務局、都市計画の専門家を交えて設置された
工学部跡地利用に関する懇話会において、公共利用が望ましいという意見で一致をしたとお聞きしております。平成20年度には、跡地の土壌調査が行われました。その結果、土壌から有害物質が発見されましたが、今年度末には土壌改良が終了し、跡地の土地については本来の姿に戻ることとなっており、準備万端整うわけであります。先日閉会された石川県議会において、谷本知事は、「今後は跡地利用の議論を本格的に進める必要があると考えておりまして、金沢市も同じ思いでございます。跡地利用の議論を進めるに当たりましては、懇話会からいただいた公共利用が望ましいとの意見を踏まえまして、県・市・大学のほか、学識委員などを加えた
工学部跡地利用活用検討委員会、こういうものを新たに設置して、具体的な活用方法について、おおむね1年をめどに結論が得られればと考えているところでございます」と御答弁されておりますが、市長も谷本知事の御答弁と同じ考えでよろしいでしょうか、お伺いいたします。 基本的には、私も知事の御答弁には賛同いたしますが、
工学部跡地周辺では喫緊の問題が山積しておるのであります。その一つは、
外環状道路山側幹線開通に伴い、小立野・石引・笠舞地区を初め、小立野台から外環状道路へ流入する車両が激増し、広大な工学部跡地を迂回しなければならないため、外環状道路へ入る膨大な数の車両が
工学部跡地周辺の狭い生活道路を通過するため、通学時の子どもたちや高齢の方々が毎日危険にさらされ、車両同士の衝突事故も多発しているのであります。また、本年より約5年間にわたり、金沢商業高校の新築建てかえ工事が始まりますし、本議会での御了承をいただければ小立野小学校の改築工事も始まるため、工学部跡地の周辺道路はさらに交通量がふえ、危険度が高まるのは明らかであります。工学部跡地を利用した
アクセス幹線道路整備について、市長はどのように考えておられますか。早急な
道路整備対策が必要と思いますが、お聞かせください。 現在、小立野地区で約8万平米、東京ドーム2個分にも匹敵する約2万6,000坪を超える広大な空き地、延べ建坪約1万1,000坪の巨大な無人の建物が建ち並び、巨大幽霊屋敷が現存している今、不審者やホームレス、いたずら目的での侵入者も予想されるのであり、現実、中学生や高校生らしき生徒がフェンスを乗り越え、侵入しているのが多数目撃されており、無人となった跡地は最近になって建物のガラスが何カ所も割られ、廃墟化が進んでいます。これから暖かくなるにつれ、校内道路のコンクリートやアスファルト以外の場所には、私の身の丈以上のセイタカアワダチソウや雑草がジャングルのように生い茂り、子どもが入り込んでいても連れ込まれても全く中は見えない状態になるのであり、何か事件が中で起きていても、まさにやぶの中で非常に危険な現状であるため、地元からも危惧する声も出てきておるのでありますが、このような危険な状態にさせないために、何かが起きる前に対策を講じるべきでありますが、対策についてお聞きいたします。 できるだけ早く整備構想を策定し、期限を決め、金沢大学、石川県との仕事の割合、役割分担を明確にし、整備を進めていかねばなりません。財政状況が厳しい中、早急な、新たな施設整備が難しいことは重々承知しておりますが、市が率先し、金沢美大移転などを含めた利活用策を提案、決定し、小立野地区だけにとどまらない本市金沢市におけるまちづくりに、市民の安心・安全を守るためにも、現在の地権者である金沢大学に言うべきことは言い、県当局に対しても早急に基本構想に着手できるよう協力を深め、真摯に取り組み、来年度中に結論を出す時期に来ていると思いますので、市長の工学部跡地に対する全体の青写真や今後の構想をお伺いいたします。 以上で私の質問を終わります。 ありがとうございました。 (拍手)
○
高村佳伸議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 19番福田議員にお答えをします。 まず、市長はスキーをしたことがあるのかと。福田議員お住まいのお宅の前に練兵場がありまして、山が3つありました。また、その近くに大きい水路がありまして、そんなものを利用してよく遊びました。日が落ちてもなおスキーをしていまして、母親にたしなめられた、そういう体験もありますし、小学生の低学年でのスキー遠足は大乗寺山でした。舘山地内のリンゴ山で滑ったこともありますし、高学年になりますと、卯辰山の今の花木園にツツジが植えてありますけれども、極めて急斜面でありまして、巧みなスキーのテクニックを持っておるわけではありませんので自爆覚悟で突っ込んだ、そんな体験も持っていまして、今のお子さんに比べたらはるかにすごい体験をしておると、自負できるというふうに思っています。スキーを大切にしたいと今でも思っています。 そこで、医王山のスキー場へ行かれたとのことでございまして、2つのゲレンデの中にある丘を整備することができたらスキーヤーに便利だという御指摘でございました。論理として理解ができます。しかし、その丘のようなところには雑木林がございますし、民有地でございますので相手方のあることと、こんなふうに思っています。どのようなことができるのか、これはひとつまじめに調べて研究をさせていただきたいと、このように思っています。 そこで、キゴ山再整備事業としてやっておるけれども、どんなものを想定しておるのかということでありますが、まずは放牧場がなくなりましたので、その跡地を整備するということに取りかかっておるわけであります。新しい年度では、芝生、築山、植栽の造成工事を行いまして、いろんな世代の方々が交流できるわんぱく広場とでも言うべきものをつくっていきたいというふうに思っておりますし、その際には、自然環境とか教育の立場の専門家の方々を交えまして、その御意見をいただきながらキゴ山全体の活用策、標高の高いところもありますので、そのところも含めて全体の活用策、これをハードだけではありませんでソフトも含めて検討してまいりたいと、このように思っています。触れ合ってにぎわうためのプログラム、これをつくってみたいと、このように思っておる次第でございます。 仰せのとおり、キゴ山は豊かな自然環境に恵まれています。また、市街地から至近距離にあるという恵まれた立地条件もございますので、冬を含めて四季折々の自然を生かして、親子を初めいろんな世代が自然に親しみ、交流を深めていく場に整備していきたいと、こう思っています。一番の問題は、どうしたらたくさんの人が来てくださるのかと、この仕掛けをどうするかということでございまして、一生懸命、知恵を絞りながら整備を進めていきたいと、こう思っておる次第でございます。 次に、学校の校舎・体育館の耐震のことにお触れでございました。とりわけ私に対しては、危険な体育館の建てかえ等を急ぐべきだという御意見でございました。学校施設の耐震化につきましては、現在進めておりますところの中学校校舎7校の補強工事に加えまして、
学校施設整備計画検討会の報告を21年1月にいただいておるわけでございますが、この報告を基本にして、来年度から体育館の補強工事に着手をする予定でございます。この仕事の進捗状況を見きわめながら、体育館の改築についてもできるだけ早期に取り組んでいきたいと、こう思っています。
金沢大学工学部の跡地について、連絡会を開いておるけれども、どこまで議論をされたのか内容を問うということでありました。実務者連絡会では、これまで跡地利用の課題の整理、情報の共有を図るための意見交換を行ってまいりました。具体的には、平成20年5月に大学が行いました土壌の調査によりまして有害物質が検出されたと、このことは極めて重大なことでありましたので、跡地利用の前提となる土壌汚染の調査結果、それから汚染土壌の処理方法等について報告を聞き、協議を重ねてきたところでございます。現在、大学では汚染区域の指定の解除に向けまして除去工事を進めておりまして、次の連絡会では、指定解除に向けた検討を行うということになっています。 知事は、検討委員会をつくって1年をめどに結論を得ると言っておるけれども、市長も同じ考え方かというお尋ねがありました。早く結論を出したらという御指摘でもありました。跡地利用は、まちづくりに大きくかかわる大事なテーマでございます。同時に、県・市・大学で行ってきた大学総合移転の締めくくり、こんな言い方ができるという仕事でもありますので、私は、基本は公共がかかわるべき、この原則は踏まえていきたいと、こう思っています。広大な面積であります。しかし、いたずらに、安易に民間にゆだねるべきではなかろうという思いを強く持っています。ようやくにいたしまして汚染土壌の処理のめどもついたわけでありますので、明年度予定をいたしております工学部跡地利活用検討委員会--仮称でございますが、この検討委員会で御指摘になりました道路の処理、このためのアクセス幹線道路のあり方を含めて検討して、そして1年をめどに方針を固めたいと、このように思っております。 管理のことについて御指摘でありました。大学から建物ごとに自動火災報知器を置いて、警備員による巡回をしておるというふうに聞いておるわけでありますが、敷地の周辺部を中心とした除草の管理について、地域の皆さんから要望があれば随時に対応しておるというふうには申しておるわけでありますが、市としても大きい関心を寄せていきたいし、大学当局に言うべきはしっかりと伝えてまいりたいと、このように思っています。近隣にお住まいの方々も心配なさっておるということでございますので、不安の解消のために、今後、さらに防災・防犯対策にも万全を期すように申し入れをしてまいりたいと、こう思っています。
○
高村佳伸議長 浅香教育長。 〔浅香久美子教育長登壇〕
◎浅香久美子教育長 小学校でスキー遠足を開催している小学校は何校あるのか、また、減少しているならその校数と理由をとのお尋ねがございました。本市において、今年度、スキー遠足を実施した小学校は36校で、昨年度より4校減少しております。スキー遠足は学校の判断で実施されており、雪が少なくなったことも一因かと思っております。 次に、校舎・体育館耐震について御質問がございました。既に本市の全
小中学校校舎・体育館の耐震診断の調査は終了していると聞いているが、それでよいかとのお尋ねでございました。地震防災対策特別措置法で義務づけられている校舎の1次診断及び体育館の診断は既に終了しております。また、校舎の2次診断についても、今年度実施している15校で、すべて終了する予定でございます。 21年度補正予算に計上された耐震工事が完了すると、校舎、また体育館の耐震化率はそれぞれ何%から何%へ変動するかとのお尋ねでございました。小中学校施設の耐震化率は、現在の67.4%から平成23年4月には71.5%に上昇する見込みでございます。そのうち、校舎については70.9%から74.3%へ、体育館については58.9%から64.8%へそれぞれ上昇する見込みでございます。 耐震化工事の必要な小中学校の体育館は、現在工事予定や工事中のものを除き、何校、何棟あるか、そのうち耐震化工事が困難と言われる体育館は何校、何棟あるかとのお尋ねでございました。今後、耐震化が必要な体育館は、小中学校合わせて32校、42棟でございます。金沢市
学校施設整備計画検討会の報告では、昭和39年以前に建築された体育館については改築を基本とするとされており、これらの施設は小中学校合わせて4校、4棟でございます。 以上でございます。 〔「議長、19番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○
高村佳伸議長 19番
福田太郎議員。
◆
福田太郎議員 今、金大の工学部跡地の御答弁をいただきました。こちらの答弁の中で、いわゆる工学部跡地は、今、周辺の四方がすべて市道に囲まれておりまして、先ほども言いましたが、外環状道路へ流入する車がふえたために非常に危険な状態、また、事故も多発しておりまして、6メートル道路が1本もない周りですので旧の県道は市道に変わりました。1本は県道ですが、そこを抜ける車が非常に危ないと、さっき私も質問いたしましたが、これに対して危険度を減らすためのアクセス幹線道路が必要かなと思っておりますが、これについて、もう一度、再質問でお願いします。
○
高村佳伸議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 委員会をつくりまして、ここでの検討課題というふうに申し上げておりますので、私はここでは具体的なことまで申し上げませんけれども、しかし、御指摘の福田議員のお宅の前、小立野小学校と金商高校の間、あの道の混雑ぶりは私なりに承知をしていますし、御指摘になりましたそのほかにも敷地を回る市道のあり方、こういうこともありますので、当然、検討委員会での協議のテーマになると、こう思っていますし、テーマにしなければならないと。差し当たりは用地をどのような形で取得をするのか、そして周辺道路のあり方をどのように組み立てていくのか、こういうことが優先されるべきだと、そう思っておる次第でございます。
○
高村佳伸議長 14番松村理治議員。 〔14番松村理治議員登壇〕 (拍手)
◆松村理治議員 冬の厳しさに耐えて花が咲き、実をつける春がようやく訪れたように、景気回復の一日も早からんことを願って、直面する課題など、数点につき質問をいたします。 質問に先立ち、山出市長には、このたび日仏自治体交流会議の開催に貢献された功績が評価され、フランス最高勲章のレジオン・ドヌール勲章のうちシュバリエ章の受章が決定したことを心から祝意を申し上げますとともに、5月に本市で開催予定の第2回目の日仏自治体交流会議の成功に期待をするものであります。 質問の第1点は、新年度予算に関してであります。 現下の厳しい経済状況を受け、今回の予算には随所に市長のまちを元気にしたいという思い、つまり、元気をキーワードにした諸施策・諸事業が盛り込んであり、時宜を得たものと評価いたします。この元気の「気」は、勇気や根気の「気」とも共通するもので、生命の原動力であり、パワーの源でもありますが、市長はこの「気」をいかに新年度予算に吹き込んだのでしょうか、お聞かせください。 次に、本市の将来を大きく左右する北陸新幹線の開業と歴史都市づくりについて伺います。我々沿線地域住民の多年の願いである北陸新幹線2014年度開業は、本市の飛躍的発展につながるものと期待が高まります。このことと本市の魅力度をアップさせる歴史都市金沢のまちづくりは、不離一体の関係にあると申してもよいでありましょう。金沢駅及び駅西広場整備は、金沢の顔にふさわしいものにするとともに、本市を訪れる人々に世界に誇れる金沢の歴史と文化の輝きに触れてもらうための、例えば無電柱化事業の推進、鈴木大拙館や市立安江金箔工芸館、金沢箔技術研究所のオープンなど、着々とまちづくりが進められていますが、新幹線開業に向け策定された金沢魅力発信行動計画の進捗状況と、また、計画の前期の期間が終了しますので、その総括をお聞かせください。 次に、観光とにぎわい創出についてであります。本市が、今もこれからも元気であるためには、国内外から訪れる観光客の増大などでまちがにぎわうことが重要であることは言うまでもありません。本市を「いいね金沢」と呼んで久しいのでありますが、この言葉は本市を訪れる人たちから発せられる状況になっていると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。 また、近く上映予定の映画「武士の家計簿」は加賀藩御算用者猪山直之を、「さくら、さくら」は世界的化学者高峰博士の生涯を描くもので、市民にとって今から待ち遠しい楽しみな作品ですが、これら映画が持つ観光誘客への期待のほどをお伺いいたします。 さらに、木曽義仲と巴御前を主人公にしたNHK大河ドラマの誘致についてであります。既に津幡町や富山県、長野県などで誘致運動の動きがあります。テレビで放映されるであろう源平倶利伽羅合戦などは、金沢都市圏の津幡町が舞台であるため、本市と無縁ではなく、金沢を訪れる観光客の増大にもつながり、無関心ではいられません。平成14年のNHK大河ドラマ「利家とまつ」の成功例から、誘致への協力についてどのようにお考えかをお聞きいたします。 他方、にぎわい創出でありますが、魅力と活力にあふれたまちづくりのために中心地がにぎわうことは緊要であります。県庁が駅西に移転して7年、県庁跡地の整備については紆余曲折があったものの、この4月10日に石川県政記念しいのき迎賓館がオープンいたします。これを機に、中心の5つの商店街と連携した四季を通じた多彩なイベントを展開し、まちの活性化につなげたいものと考えますが、いかがでしょうか。 また、学都金沢と呼ばれる本市のまちなかに学生を呼び戻し、市民と学生が交流し触れ合うことで、ぜひにぎわいを現出してもらいたいと考えますが、学生のまちの推進に関する条例の制定にあわせ、市長の思いのほどを伺っておきます。 次に、公共建設事業に関してであります。一昨年の浅野川水害や先日の上山町のがけ崩れ災害時の復旧において、まず、最初に作業に取りかかるのは建設関連の企業であります。これらは地域に貢献する企業であり、雇用の下支えをしてきた企業でもあります。しかしながら、これら企業は、この10年で3割近く減少しています。このことは全国的に一般競争入札が導入され、請負率が低下し、適正な利益を計上できないことに起因しているのではないでしょうか。これ以上の減少は、本市の非常時における対応が十分できるのか危惧をするものであります。さきの入札制度評価委員会において、適正な利益が確保できるよう入札制度の改正を含めて検討すべきとのことでありましたが、結果はどうなったのでしょうか。 また、地域に貢献する企業の育成も必要であり、工事の内容によっては、地域性や継続性を加味した業者による指名競争入札も検討すべきと考えますが、御所見を伺います。 次に、市税収入の減についてであります。新年度当初予算案の市税収入は、対前年度当初比43億円余の減、20年度当初比では実に84億円余の減でありますが、税収確保の努力と行財政改革の推進についての考えをお伺いいたします。 次に、女性職員の事務服についてであります。従来から女性職員には事務服を貸与していたものですが、新年度から廃止となり、私服による勤務となります。服装によっては市民に不快感を与え、信頼を損なってしまうのではないかと危惧をいたします。このような心配のない、職場に合った服装となるよう万全の指導が必要と考えますが、方針等についてお伺いいたします。 質問の第2点は、都市災害についてであります。 市民だれもが幸せであることを願って、我々金沢民主議員会は、新年度予算重点要望に安全・安心で災害に強い防災都市の構築を取り上げました。平成7年1月の阪神・淡路大震災から15年を経過いたしましたが、この間、新潟県中越地震や能登半島地震、さらには中国四川省、先日のハイチ地震にチリ地震と、地震はいつ、どこに起きても不思議ではありません。そして、実際に被災した方々の精神的苦痛は、なかなかいやされないのが実情であります。本市では、国内地震地の復興救援にいち早く市職員を派遣し、協力を惜しみませんでしたが、その経験を生かした安全・安心のまちづくりの現状と今後についてお聞きいたします。 また、香林坊-片町間の老朽化ビルの耐震化・再生が必要となっておりますが、民間建築物の耐震化指導の強化や、公共施設とりわけ学校の耐震化の推進への意欲のほどを伺っておきます。 さらに、電線類の無電柱化は、震災時に倒れて通行に支障を来すこともないため、必要なインフラの一つだと言えます。ヨーロッパの中には無電柱化が進み、電柱を見つけることが難しいところがあるとも聞いております。本市が歴史的風致の整備を進める上で、膨大な事業費を必要とする無電柱化に対する市長の思いのほどを改めてお聞かせください。 第3点は、高齢化対策についてであります。ことしの2月1日現在、本市の高齢化率、すなわち65歳以上人口の総人口に占める割合は21.1%となり、10年前より5.1%の増であります。今後の我が国の高齢化率は急速に上昇し、20年後には30%を超え、年少人口は10%を割ると推計されています。高齢化率の上昇に伴って、年金・医療・介護などの社会保障費が増大するため、社会保障制度を成り立たせるため、新たなシステムの構築が求められています。還暦を迎え、あと5年で高齢者の仲間入りをする私にとっても深刻なことと受けとめていますが、高齢化対策で何点か伺っておきます。 1つは、寝たきり、認知症、老人のひとり暮らしなどは、本人にとっても家族にとっても深刻な問題となっており、施策の充実が求められていますが、本市の現状をどのようにお考えかお聞かせください。 2つは、75歳以上を新老人と呼ぶように、元気な高齢者の生きがい事業の普及に積極的に取り組むことが肝要だと考えますが、いかがでしょうか。 3つは、ことしの10月に開催されます「光る汗!輝くいしかわ 笑顔の輪」をテーマとしたねんりんピック石川2010についてであります。県下で24種目、本市では8種目が行われることになっております。全国各地から来られる60歳以上の選手と関係者の受け入れにもてなしの心で歓迎し、金沢らしさで本市をPRするまたとない機会でありますが、大会成功への決意のほどをお伺いいたします。 4つは、開校して半世紀近い高砂大学校であります。近年、入校生が減少していると聞きますが、時代の変化に対応した大学校づくりをどう考えておられるのかをお伺いいたします。 質問の第4点は、スポーツの振興・支援についてであります。 感動のうちに雪と氷の祭典、バンクーバーオリンピックが閉幕し、今度は球春到来であります。近年、当地に誕生したプロ野球独立リーグ--BCリーグの石川ミリオンスターズと日本フットボールリーグに昇格したツエーゲン金沢は、ふるさと球団としてことしのさらなる飛躍に期待が高まるのであります。両球団は独立リーグ日本一とJ2昇格の夢に向けて懸命にトレーニングを重ね、その合い間に選手たちは子どもたちにスポーツ教室を開催し、技術指導はもとより児童健全育成に貢献して開幕に備えています。彼らの目指す目標は、県・市民挙げての熱い声援なくしては達成できないのであります。カーリング女子のチーム青森の例を出すまでもなく、郷土のスポーツチームの盛り上がりは、地域の活性化につながるものと考えています。観客動員の自助努力はもとより、地元自治体の物心両面の協力・支援が不可欠であると思いますが、市長は、市としていかなる支援ができるとお考えか、お聞かせください。 次に、スポーツで注目しておきたい選手を挙げて話をいたします。1人は松井秀喜選手であります。昨年、ニューヨークヤンキースの優勝に貢献し、日本人初のMVPを獲得した松井選手は、メジャーリーガー8年目を迎え、新球団エンゼルスに移籍。新チームでの活躍に郷土を初め多くのファンが期待を寄せるところであります。2人目は大相撲高田川部屋に入門した西南部中3年の達選手であります。身長193センチ、体重145キロと恵まれた体格で、関取への予感はもとより、将来の横綱を夢見る彼にエールを送らずにはいられません。市長は地元スポーツ選手へどのような声援を送られるのでしょうか。市民スポーツの振興に対する思いとあわせてお伺いいたします。 質問の最後は、教育の問題であります。 3つありますが、その1つは読書についてであります。近年、活字離れが憂慮されるところでありますが、想像力を高める読書の大切さについて、若いときにもっと本を読んでおくべきだったとの後悔の言葉を聞くと、私もそのことを痛感するところであります。幸いに本市は、昭和5年の大手町の図書館に始まり、80年にわたる図書館の施設整備。さらには、明年の金沢西部図書館の完成と、市内全域で図書館機能の充実に取り組んでいることを高く評価いたしたいと思います。時あたかも本年は国民読書年であります。大人にも子どもにも読書に親しむためのさまざまな催しを展開し、読書機運の高まりを期待いたします。そこで、教育長の図書館行政に対する思いと読書観をお聞かせください。 2つは、あいさつ運動についてであります。人との出会いには、笑顔・あいさつ・返事の3つが大切だと実感しますが、中でもあいさつは、人とのつながりや社会とのかかわりを深めるために欠かせません。近年、殺傷事件などが続発していますが、家庭・地域・学校・職場等で広くあいさつ運動に取り組むことが、その解決策の一助になるのではないでしょうか。本市では、1月に「全市児童生徒あいさつの日」に取り組まれましたが、その後、学校でのあいさつについての取り組み状況と課題などがあればお聞かせください。 最後は、死に対する準備教育についてであります。近年、人の最期を病院や施設で終えることが多く、また、家で家族らにみとられることも少なくなっています。映画「おとうと」は、そのあたりを描いた感動作品でありますが、核家族化や都市化などの社会事情で荘厳であるべき死を実感できなくなり、命の重さや死の意味することを認識することが薄れていることが、簡単に死を選び、他人を殺傷する不幸な事件に結びついているように思えてなりません。命の大切さについていかに教育していくべきとお考えか、教育長にお伺いいたします。 最後に、市政が元気であることは、とりもなおさず市長みずからが元気であることを願ってやみません。 以上をもって私の質問を終わります。 (拍手)
○
高村佳伸議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 14番松村議員にお答えをします。 まず、レジオン・ドヌール勲章、シュバリエ章の受章にお触れをいただきました。皆さんのおかげです。いささか面映ゆい気持ちもあるわけですが、金沢というまちとフランス、世界の交流が大事だという御指摘でございます。そのように受けとめまして努力をしてまいりたいと、このように思います。 金沢を元気に、その気持ちだけは人一倍強く持っておるつもりです。金沢を元気にするときは、私は2つ考えていまして、1つは新幹線の開業、これにつれてたくさんのお人を金沢に呼ぶ。このことは第3次産業を活性化するゆえんだと、こう思っています。 〔議長退席、副議長着席〕 2つ目は、金沢港にコマツが進出をしていただいたと。これを契機にして金沢のものづくり産業、この幅は極めて広いわけでございますので、伝統的工芸品産業からコマツの建機・産機まで多様なものづくりがありますので、整ってきましたので、この際、これに力を入れて、そしてこのまちを元気にしていく。この2つだというふうに心得ておるし、そのように自分に言い聞かせてこれから皆さんとともに頑張っていく、そしてまちを元気にしていく、こうありたいと思っておる次第でございます。 そこで、金沢魅力発信行動計画の進捗状況をお尋ねになりました。おおむね計画どおり進んでおるというふうに思っておりますし、ここに来まして歴史都市の認定とかクラフト創造都市の登録と、こういうことがありまして事柄は進んできておるし、もっと進んでいくはずだと、こう踏まえております。 「いいね金沢」という言葉、この言葉を大切にするようにという御趣旨でありました。私は、本席で申し上げておきますが、「いいね金沢」という言葉のつくり手は、実は須野原副市長なんであります。須野原副市長が公募に応じまして、そして当選をした言葉であります。やさしくて、わかりやすくていい言葉だというふうに思っておりまして、きょうはこのことを御披露申し上げたい。そして「まちがきれいでいいね」「文化が豊かでいいね」「食べ物がおいしくていいね」「人の気持ちが温かくていいね」と、こんなふうに言われるまちになりたいものだと、こう思います。 映画のことにお触れでございまして、「武士の家計簿」「さくら、さくら」、この2つを御指摘になりました。映画の撮影スポットは観光名所ということになることが極めて多いわけでございまして、このことは誘客の拡大につながる大変ありがたいことと、こう思っています。「さくら、さくら」は、全国の多くの子どもたちやアメリカの方々にも大いに見ていただきたいと、このように思っていますし、「武士の家計簿」は全編が金沢が舞台になると、そのようにお聞きをしています。そういたしますと、この1年間に金沢にゆかりの深い作品2つができるわけでございますので、このことの意味は大きいというふうに思っています。このまち金沢に関心が国の内外から集まりまして、このことで金沢に多くの人が来てくだされば、こんなうれしいことはありません。 NHKの大河ドラマのことにもお触れでございました。木曽義仲が平家を追討する折に、現在の平岡野神社の付近に陣を張ったというふうに言われます。松根の城址に布陣をしたと、こんな伝承もございます。倶利伽羅の合戦で大勝した義仲軍の上げたのろしを見て、そして住民が歌い踊ったのが二俣のいやさか踊りのもとだと、こういうことを聞くなどいたしますと、金沢というまちも義仲ゆかりの地がたくさんあると、こんなふうに思えるわけであります。津幡とか小矢部の市長、町長から誘致について協力が求められております。できることがあれば積極的におこたえをさせてほしいと、このように思っています。 中心部のにぎわい創出ということにお触れでございまして、確かにことしは4月から秋にかけてたくさんのイベントが金沢で展開されます。春の日仏自治体交流会議、そしてJAZZ STREET、ねんりんピック、おしゃれメッセ、たくさんありますので、これらの事業に合わせまして官民一体の取り組みが大事だと思っています。近々、中心商店街、また市民団体の方々にお集まりをいただきまして、もちろん予算が通った後でございますが、打ち合わせの会議を持たせていただいたり、あるいはイベントを一緒に進めていく体制づくり、こんなことに協力を求めてまいりたいというふうに思いますし、多くの方々がお越しいただくということであれば、花でまちを美しく彩りたいと、こんなことにも協力を求めるつもりでございます。 学生のまち推進条例の制定にあわせて、どんなことを思っておるのかということでございました。私は、まちなかに学生を呼び込むことが目的の一つと考えておりまして、まちの中が大学のキャンパスだと、このようにとらえたいと思っています。教育者・文化人・実業家、ひょっとしたら金沢の2人の副市長、こういう人たちが講師になって、そして食文化に触れながら議論をすると、そういうにぎやかな、ひょっとしたら喧騒のちまたをまちなかにつくっていくと、こんなことになったらいいなと思っておるんであります。 入札制度の検討結果は、須野原副市長からお答えをいたし、税収の確保、女性職員の事務服は所管の局長からお答えをし、安全・安心のまちづくりの現状については、防災管理監からお答えをいたします。 そこで、耐震化に関してでございますが、香林坊・片町地区の老朽化ビルのことにお触れでありました。香林坊・片町にありましては、新年度、ビルの現状を調査しまして、耐震化や再生に向けた方法について調査研究をしたいと、こう思っています。また、国に対しまして老朽ビル建てかえ促進制度、これは仮称で勝手な名前でありますが、こういう制度の創設ができないか要望してまいりたいと、こう思っております。また、民間建築物の耐震化につきましては、これまでのいろんな広報活動、耐震アドバイザーの派遣等によりまして、補助制度の利用者は毎年ふえてきています。これをさらに促していきたいと、このように思っておるわけであります。 片や学校施設の耐震化でございますが、これまでも積極的に取り組んでまいりました。昨年の9月補正予算に引き続きまして、この議会に上程いたしました21年度最終補正予算に小学校施設の耐震化の経費をお諮りしています。これからも国の財源を活用しまして着実に耐震化を進めてまいりたいと、こう思っています。 無電柱化のことにお触れでありました。無電柱化も災害と無関係ではありません。金沢市では、昭和61年から美しい景観の創出とか歩行空間の確保、都市災害の防止、こういう観点からこの仕事を進めてまいりまして、類似都市の中では先頭を行っていると、そう自負しています。ただ、この仕事には多くの費用と期間が必要でございますし、仕事をしていこうとしますと、北陸電力とNTTさんの協力は欠かせません。このことについて連携を十分にしています。これからもよくよく連携をとって、十分な打ち合わせの上に仕事を進めていきたいと、こう思っています。大きいお金が要りますので、軒下配線をするとか、あるいは浅層埋設--管を埋める場所をできるだけ浅くすると、こういうことで低コストにするという整備の方法、こうしたことを進めるための計画をつくります--金沢方式無電柱化推進実施計画といいまして、これを策定したところでございます。これをもとにして懸命に進めてまいりたいと、こう思っています。 寝たきり老人、生きがい事業については、所管の局長からお答えをし、私からはねんりんピックでございますが、期間中、1万人を超える選手・役員の方が金沢を訪れるというふうに思っています。この中で、遠くブラジルから50人を超えるお人が来てくださるのではなかろうかと思っていまして、選手として今申し込みをされた数は42人ということになっています。これに御家族を加えまして、50人を超える方が地球の裏側から来てくださいますので、市民の皆さんと一緒に温かくお迎えをしたいと思っておりますし、こうした方々を含めて金沢らしいことを行いまして、そしてこのまち金沢を全国に、そしてブラジルに発信してまいりたいと、こう思っています。 高砂大学校のことは教育長から、そして、私からはミリオンスターズ、それからツエーゲン金沢への支援、地元スポーツ選手への声援、このことにお答えをいたします。ミリオンスターズ、ツエーゲン金沢の2つのチームにつきましては、施設の使用料を減免するということをいたしています。これから状況に応じますと、人づくりの面で教えていただくわけであります。また、事業活動の中で、市としてどんな支援ができるか検討したいと思っています。地元の出身選手に期待をし、そして声援を送ることは当然のことというふうに思っておりますし、スポーツを行うことは元気な体をつくる、そしてまた何よりも厳しいことにも耐える、そんな精神力を培うことにつながりますので、競技スポーツだけでなしに生涯スポーツ、市民スポーツも含めて大事にしたいと、こう思っています。
○横越徹副議長 須野原副市長。 〔須野原 雄副市長登壇〕
◎須野原雄副市長 入札制度についての御質問2点にお答えをいたします。まず、入札制度の改正についてでありますが、業界を取り巻く環境は大変厳しい状況にありますし、低価格での入札が多く見受けられますことから、制度の見直しを検討してきたところであります。入札制度評価委員会の御意見も踏まえまして、来年度、緊急の対策として、適正な利益を確保できるように最低制限価格と低入札価格調査の基準価格を引き上げる方向で見直しをしたいと考えています。 また、地域性などを加味した指名競争入札の検討をするようにということでありますが、この件につきましては、全国的な不祥事を受けて、入札の透明性や公平性・公正性を図るという観点から、本市といたしましても、順次、一般競争入札の適用を拡大してきております。現在はすべての工事において原則実施をしているところであります。しかし、地元事業者の参加機会を確保することは大事なことと考えておりますので、執行に当たりましては、原則として市内に本社のあることを入札参加条件とするなど、地域性にも配慮しておりますし、小額工事につきましては指名による競争見積もり、それから災害復旧工事など緊急・迅速な対応が求められる工事にありましては、指名競争入札を実施しているところであります。早期発注と切れ目のない執行に努めてまいりたいと思っています。 以上でございます。
○横越徹副議長 丸口総務局長。 〔丸口邦雄総務局長登壇〕
◎丸口邦雄総務局長 税収確保と行財政改革についての御質問にお答えをいたします。市税収入を確保するためには、何よりも市民の暮らしや中小企業の経営の安定を図りまして、まちを元気にしていくことが求められますが、同時に課税客体の確実な把握やきめ細かな納税指導、日曜・時間外を含めた滞納者の実態調査の強化など、収納率の向上に取り組むことが大切であるというふうに考えております。加えまして、財政の健全性を堅持していくため、引き続き、公共事業費規模の適正化や市債残高の抑制に取り組みますほか、施策の重点化や効率的な行政運営に努めるなど、中期財政計画や第5次行政改革大綱の着実な実践に心がけてまいりたいと存じております。 次に、女性職員の事務服の廃止についてでございますが、国や県はもとより県内のすべての市、半数以上の中核市が既に廃止をしている実態を踏まえまして、行政改革等の観点から廃止することにしたものでございます。私服化することによりまして、市民の方々に不快な感じを与えたり、あるいは綱紀の乱れにつながるということがないように、華美な色彩やデザインなど、勤務になじまない服装の例を具体的に職員に示すとともに、所属長が行う職場の管理項目にそうした服装のチェック等を盛り込んだところでありまして、その徹底に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。
○横越徹副議長 山田防災管理監。 〔山田 弘防災管理監登壇〕
◎山田弘防災管理監 都市災害についての御質問の中で、国内の地震被災地の復興・救援に市職員を派遣したが、その経験を生かした安全・安心のまちづくりの現状と今後についてのお尋ねがございました。災害対策につきましては、防災無線や防災メールなど情報伝達手段の整備やコミュニティ防災士の養成、企業の地域協力制度の創設など、地域コミュニティーの強化を図りますとともに、防災管理監を設置し、災害等の総合調整や情報の一元化、指揮命令系統の明確化など災害対策本部の機能の充実を図っているところでございます。今後は、減災に向けて訓練などを通しまして自主防災組織や企業などとの連携を深め、総合防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○横越徹副議長 梶原福祉健康局長。 〔梶原慎志福祉健康局長登壇〕
◎梶原慎志福祉健康局長 高齢化対策について御質問がございました。まず、寝たきりの方、認知症の方、ひとり暮らしの方々の現状と施策についてお尋ねがございました。現在、本市におきまして寝たきりの方は約1,700人、ひとり暮らしの高齢者の方は約1万3,000人でございます。これからの高齢化の進展によりまして、認知症の方も含め、今後もその数は増加することが予想されているところでございます。このため、ひとり暮らしの方には配食サービスの提供、寝たきりの方には紙おむつの支給、認知症対策としてはもの忘れ予防事業、そして認知症サポーターの養成を行うなどの支援を行っているところでございます。今後も、お年寄り地域福祉支援センターや民生委員の方々、まちぐるみ福祉活動推進員の方々などと連携し、地域の見守り体制の充実を図っていきたいと考えております。 次に、元気な高齢者の生きがい事業の普及に取り組むことが必要ではないかとの御意見をいただきました。高齢者の方々が増加する中、生きがい事業は健康の保持や介護予防にも資することから、積極的に取り組む必要があると考えております。そのため、来年度から地域サロンの活動に対し支援を拡充するほか、福祉バスにつきましても運行距離や利用時間を延長するなど、生きがいづくりの施策充実を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。
○横越徹副議長 浅香教育長。 〔浅香久美子教育長登壇〕
◎浅香久美子教育長 時代の変化に対応した高砂大学校づくりをどのように考えているかとのお尋ねがございました。高砂大学校は、昭和38年の開設以来、生涯学習や健康・生きがいづくりの場として多くの高齢者の方々に愛されてきましたが、近年、学習機会の多様化もあり、入学者が減少傾向にあるため、先ごろ体験入学のオープンキャンパスを開催して周知に努めたところでございます。これからも、時代のニーズに合った学習内容の充実を図るほか、高砂大学院と合わせた魅力ある学校づくりに努めていきたいと思っております。 次に、私の図書館行政に対する思いと読書観についてお尋ねがございました。読書は出会いである。言葉を豊かにし、夢を与え、時には心をいやしてくれます。図書館はまちの文化的ステータスである。赤ちゃんからお年寄りまで気軽に足を運べて本との幸せな出会いがあるような図書館にしたいと思っております。ことしは国民読書年であり、新年度にはブックスタート・ブックリスタート事業を開始することとしており、ぜひ多くの方に本との出会いを楽しんでいただきたいと思っております。 1月の全市児童生徒あいさつの日の取り組み後の学校での取り組み状況と課題についてお尋ねがございました。1月のあいさつの日を契機に、計画的にあいさつ運動に取り組む学校がふえ、また、自分から進んであいさつできる子が多くなったと聞いております。子どもたちの日常生活の中で、子どもも大人も自然にあいさつが交わされることを期待しております。 命の大切さについて、いかに教育していくべきか伺うとのお尋ねがございました。命の大切さを教えることは、すべての教育の原点であるととらえております。教師と子どもとの信頼関係、子ども同士の共感的な人間関係はその基盤となり、金沢「絆」教育を通して、自分の命も他者の命も大切にできる子どもたちを育てたいと思っております。 以上でございます。
○横越徹副議長 11番角野恵美子議員。 〔11番角野恵美子議員登壇〕 (拍手)
◆角野恵美子議員 質問の機会を得ましたので、公明党金沢市議員会の一員として、以下、数点お尋ねいたします。 最初の質問は、空き店舗対策について伺います。 本市の現状を見ますと、武蔵地区では長年の懸案だった近江町市場再開発事業により近江町いちば館がオープンし、新たな局面を迎えていますが、金沢の大切な中心市街地の商店街である片町・香林坊地区は、残念ながらシャッターをおろした店舗が目につきます。昨年11月にオープンしたラブロ片町3階の金沢まちなか観光交流サロンに先日行ってきました。まいどさんからの温かいもてなしを受けましたが、人の出入りは思ったより少ないようでした。明年度の予算を見ますと、商店街支援として片町・香林坊を重点に進めるとなっていますので、大いに期待したいと思っています。先月、視察の機会を得ましたので、池田市立3R推進センター--エコミュージアムを訪問いたしました。空き店舗が目立つ商店街の一角にあるビルを改装、リデュース、リユース、リサイクルの3Rを日常で実践できる施設で、市民や事業者・研究機関・行政がともに考える拠点としてパートナーシップ活動を推進しています。市民から寄附をいただいた衣類や食器類などのリユースショップもあり、そこでの売上金で小学校など公共施設に市民太陽光発電の設置を目指しています。また、入り口には使用済みてんぷら油の回収容器が置かれ、てんぷら油やリユース品の回収に協力すればエコポイントがもらえ、ポイントがたまればエコミュージアムで抽選ができます。景品はここの商店街の商品券となっており、商店街の活性化とにぎわい創出にも寄与していると感じました。そこで、池田市の成功例にも見られるように、行政とNPO・ボランティア団体など民間混合型による3Rを実践する場所として、空き店舗を利用してはいかがでしょうか。また、まちなかのにぎわい創出を図るために、空き店舗対策について今後どのように取り組まれるお考えでしょうか、市長の御所見をお伺いします。 次に、安心できる介護制度についてお尋ねいたします。 全国の公明党議員約3,000名は、昨年11月から12月にかけ、介護問題総点検運動を実施、私たち金沢市議会議員4名全員もアンケート調査で、街頭に、事業所にと多くの方々に御協力をいただきました。深刻化する介護現場の実態を全国的に総点検し、本格的な高齢社会に対応した介護のあり方など、新たな介護ビジョンを組み立てていこうと、このたび10万件を超える介護現場の貴重な声をもとに、2月24日、新・介護公明ビジョンとしてまとめ、発表、国に対しても早急な取り組みを要請いたしました。さて、介護保険制度も平成12年度にスタートして10年、介護サービス基盤の充実とともに制度が広く市民に浸透してきたことは、年々増加する利用者数で知ることができます。しかし、私のところにも、「身内で介護ができなくて本当に困っている。入れる施設はどこかにないでしょうか」との相談が、最近、特に多く寄せられるようになりました。09年度の厚生労働省の調査によると、施設待機者は特養の場合、42万人を超えており、このうち優先入所が必要な要介護4、5の待機者は6万人以上になるそうです。公明党は、2025年までに施設待機者の解消を目指し、具体的には特養や老健、療養病床のいわゆる介護3施設を倍増させ、有料老人ホームやケアハウスなどの特定施設やグループホームの3倍増を提言しています。そこで、まず、本市の施設待機者の現状、特に要介護4、5の待機者の実態をどのように把握されているのか、また、今後の介護3施設、特定施設やグループホームの整備目標について伺います。 また、病院や施設に入所するのではなく、住みなれた我が家で介護を受けたいと希望している高齢者も多く、このため、公明党は訪問介護サービスを大幅に拡充させ、24時間、365日利用できる体制を提言しています。厚労省の調査によると、要介護者と同居している家族のうち、介護者の年齢が既に60歳を超えた割合は58.6%、65歳以上の高齢者が介護する老老介護世帯も、介護を行っている全世帯の半数を超えたと言われています。高齢者が安心して自宅でいつでも介護サービスが受けられるよう、公明党は在宅介護支援の大幅拡充を行います。そこで、本市における老老介護の実態をどのように把握されているのか。また、小規模多機能型居宅介護事業の現状についても教えてください。 さて、アンケート調査によると、介護事業者に介護保険制度で見直しが必要な点の問いには、60.5%が「事務量の軽減」と答え、また、要介護認定についてのあり方で意見が多かったのは、「認定審査に時間がかかる」が約7割にもなりました。本市における保険手続などの煩雑な事務処理の実態、時間がかかり過ぎる要介護認定審査の問題点と対応策について伺います。 公明党は、介護保険を3年間利用しなかった元気な高齢者の介護保険料やサービス利用料の負担を軽減するシステムの導入や、介護ボランティアに参加した高齢者にはさらに軽減するシステムを提言しています。東京都稲城市では、介護ボランティアに参加した方々にポイントを与え、それを介護保険料の軽減に結びつけるという施策を行い、さらに一般のボランティアにもポイント制度を広げて評価していく取り組みを始めています。本市での介護保険を利用しない元気なお年寄りへのお元気ポイント、介護ボランティアに参加した高齢者へのボランティアポイント制度などの運用についてお伺いいたします。 次に、本市の女性特有のがん検診推進事業についてお伺いします。 公明党の推進で実現した女性特有のがんの検診受診率の向上を目的に、対象年齢の方に送付された乳がん・子宮頸がん検診の無料クーポン配布が先月終了、私たち石川県公明党女性局は、地域の方々と昨年12月からことし2月にかけ、20代から60代の県内在住の女性約3,000名、そのうち金沢市在住の女性約1,200名を対象にアンケート調査を実施しました。アンケート調査結果も参考にしながら、以下、数点お伺いします。 乳がん・子宮頸がん検診の年齢別対象者と受診者実績についてお聞かせください。 「過去に検診を受けたことがあるか」のアンケート調査では、約67%の方が「ある」と回答、「検診を受けたきっかけは」の問いには、「無料クーポン利用」が意外と少なかったのですが、従来の年度と比較して受診率の変化と年齢別の傾向について伺います。 「今後、機会があれば検診を受けてみたいか」とのアンケート調査では、約63%の方が「受けたい」と回答、国が言うがん検診の受診率50%に対しての本市の取り組みと、今回の無料クーポン配布の効果についてお尋ねいたします。 自公政権が実施したこの事業には鳩山政権も賛成、ただし、予算が半分以下になってしまっていることに対しての、本市の負担に対する考え方をお聞かせください。 アンケート要望欄には、「無料クーポン配布はうれしい」「ぜひ継続してほしい」との声が多く、東京都立川市在住の女性の「無料でもったいないから受診したところ、ステージゼロ期の非常に早期のがんが発見され、命が助かった」との体験も紹介されていました。 次に、子宮頸がん予防ワクチンの公費助成についてお尋ねします。子宮頸がんは、日本で年間約1万5,000人が発症し、そのうち約2,500人が亡くなると言われ、主な原因はヒトパピローマウイルスの感染と特定されています。予防ワクチンは、子宮頸がんの原因の約7割を占めるウイルスに対するもので、がん検診とのセットでほぼ100%予防できます。アンケート調査では、「子宮頸がんについて、ヒトパピローマウイルスワクチンで、予防できることを知っていたか」の問いには、約60%の方が「知らない」の回答でした。しかし、「機会があれば検診を受けてみるか」の問いには、約62%の方が「受けたい」、女性の医師など「環境が整えば受けたい」を合わせると、何と93%の方が「受ける」との回答結果でした。国内でも12歳の女子にワクチンを接種した場合、がん発生を年間約73.1%減らせると言われ、東京都杉並区では、中学入学お祝いワクチンとして中学校進学者の女子を対象に、必要とされる3回分のワクチン接種費用を無料にして、今後、区として広く呼びかけ、接種率の向上を図る取り組みがなされています。がん検診の受診率アップを推進するため、無料クーポン事業を5年間継続するとともに、大切な命を守るため、子宮頸がん予防ワクチンの公費助成を行うべきと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。 次に、市民の心の健康を守る自殺対策について伺います。 昨年1年間の全国の自殺者数は、約3万3,000人で、前年より約1.6%増加していたことが警察庁のまとめでわかりました。自殺者が3万人を超えるのは12年連続で、女性よりも男性が圧倒的に多くなっています。本市調査でも、平成15年を境に自殺者は減少していますが、平成18年は50代、平成19年では40代、60代の男性が特に多く、背景には失業による生活苦や多重債務、うつ症状など大きな要因があり、本市でも民間の関係団体、医療機関などとも連携を密に、的確な対応ができる体制が必要だと考えます。先日、金沢こころの電話で、短時間ですが懇談させていただきました。昨年実施された街頭調査の結果を踏まえ、「自殺願望を抱いたことがある人が3人に1人に上り、若年層は自信のなさ、中高年は孤立感などが目立つことに対して、深刻な相談者のもとへ向かう緊急援助の強化や、中高年では職場や家庭でのきずなを深め、若年者には自信を育てる環境づくり、職場でのメンタルヘルス講習会や子どもの接し方等を学ぶ講習会など、年代別の対策を必要としている。心に寄り添う支援をしていきたい」とのお話でした。また、最近の傾向としては、多重債務の問題や、うつ病など心の病の症状を訴える人からの相談もふえているそうです。そこで、うつ病の早期発見・治療の促進について、本市としてどのように取り組んでおられるのでしょうか。 また、秋田県では、相談者の悩みに耳を傾け、相談者の心に寄り添う傾聴ボランティアの活動がうつ病対策に成果を上げており、本市でもその活躍が期待されるところですが、金沢市での傾聴ボランティアの育成についてはいかがでしょうか。 金沢こころの電話では、学生や生徒の自殺の対応では、夜間や休日など、いつでも相談できる体制の構築が必要と考えます。以上、御所見をお伺いいたします。 次に、安全・安心のまちづくり、AEDについてお尋ねします。 総務省消防庁の全国調査によると、突然に心肺停止した人を市民が目撃したときに、心臓に電気ショックを与えて救助するAED--自動体外式除細動器を実際に市民が使ったケースは、2008年の1年間で約2.1%にとどまっていたことが明らかになりました。厚生労働省研究班によると、AEDの設置台数は約20万台。市民が使える場所として、公的施設や商業施設、マンションなどに約15万台と年々設置が急増する一方で、周知が進まず、使用に不安を抱く人も多いことが挙げられています。昨年11月、金沢市文化ホールで開催された第18回全国救急隊員シンポジウムでの川崎眞弓さんの講演は、涙なしでは聞けませんでした。2002年、その日に16歳の誕生日を迎えた少女--眞弓さんの娘さんでありますが、学校の体育祭のクラス対抗リレーに出場して次の走者にバトンを渡した後、トラック内で倒れて意識を失い、病院に運ばれました。電気ショックで再び心臓は鼓動を打ち始めたものの、倒れてから心肺蘇生までは時間がたち過ぎていたために、酸欠状態の続いた脳の機能は戻らず、4日後、天国へ旅立ったのです。娘の死に納得いかなかった彼女は、アメリカではAEDにより娘と同じ心室細動で倒れた人の命が一般人によって救われていることを知り、子どもたちが安全に、安心してスポーツができるよう学校や競技場に設置してほしいと県知事に訴え、即時配置が決まりました。しかし、AEDの普及だけでは本当に人は救われないのではないか。そこで、仲間とともにNPO法人を立ち上げ、現在、各地で救命に必要な応急手当の重要性について講演活動を行っています。以下、いざというときのためのAED普及推進について伺います。 本市のAEDの設置状況とその設置場所の市民への周知状況について伺います。 また、さらなる公共施設への設置拡充について、そして有効期限があるバッテリーなどの点検状況についても伺います。 私も先日、救急救命3時間講習を受けてきました。AEDを使うには資格は要りませんが、まさかのときのためにAEDを体験できる機会をもっとふやしてみてはいかがでしょうか、お考えをお聞かせください。 岐阜県関市では、学校に設置されているAEDは自分たちには関係ないんだとの生徒の声を受け、市内中学1年生全員を対象に、夏休みの宿題は心肺蘇生法をだれか2人に教えることを課題として、訓練用簡易キットを使っての心臓マッサージやAEDの取り扱い法を講習、思春期の子どもたちに命の尊厳を考えてもらうだけでなく、救急医療体制の崩壊が深刻化している中、子どもたちを通して救命講習の受講をふやし、地域の救命向上につなげようとしております。本市での学校の取り組みについてお考えを伺います。 最後に、金沢駅こどもらんどについてお尋ねします。 昨年3月議会で、本市の子育て支援策として、金沢駅こどもらんど改修後は、授乳やおむつがえにも利用できる赤ちゃんの駅としての機能も備え、さらに駅構内での存在をアピールするために案内表示の工夫を行い云々と担当局長よりお答えをいただきました。しかし、子どもたちが楽しそうに遊ぶメーンスペースに比べ、授乳やおむつがえスペースがやや殺風景な気がいたしますので、もう一工夫が必要かと思いますが、いかがでしょうか。 また、駅構内の案内表示が不十分な気がいたします。金沢駅は県外からの子ども連れの家族の利用も多くなってきたようですが、まだまだ周知されておりません。そこで、例えば、金沢美大生のデザインによる案内板を駅のホームや金沢駅東口などにわかるように設置してみるお考えはないでしょうか。 こどもらんどは、現在、子育て支援団体に運営委託され、いつ伺っても温かく楽しい雰囲気で、金沢の表玄関で子育て支援策の充実を感じ取ることができますが、近江町交流プラザちびっこ広場のように、かなざわ子育て虹色クーポンが利用できる一時預かりの取り組みができないものかお尋ねいたしまして、質問を終わります。 ありがとうございました。 (拍手)
○横越徹副議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 11番角野議員にお答えをいたします。 まず、空き店舗対策でございます。これまでも、中心市街地の空き店舗への出店を促しますために、家賃の助成をするということのほか、空き店舗を借り上げる、そして集客施設等に活用する事業に対しても助成をしているところでございます。これからは学生の活動発表の場、託児サービス等の少子高齢化対応事業の場、こうした場として活用する際の支援も検討してまいりたいと、このように思っています。また、御提案の行政とNPO・民間ボランティア団体等との協働による空き店舗を利用したリユースショップなどの設置につきましては、関係団体とも連携をしまして積極的な研究をしてまいりたいと、このように思っています。 安心できる介護制度についてお尋ねがございましたが、これは所管の局長からお答えをし、女性特有のがん検診推進事業でございますが、私からは受診率を高めることについてのお尋ねにお答えをしたいと思います。まずは、受診率50%に向けての取り組みはどうなっているのか、今回の無料クーポン券配布の効果をどう思うかというお尋ねがございました。年度当初に健康診査の案内を全戸配布いたしまして、がん検診対象者に対して受診券を個別に送付しているわけであります。また、日ごろからいろんな広報媒体を活用しまして、金沢市医師会・検診機関とも連携することによりまして受診勧奨に努めているところでございます。21年度からの無料クーポン券の配布につきましては、子宮がん、乳がんとも受診率の向上には一定の効果があったと、そのように認識をしています。 それから、国の予算が半分以下になったことに対して、自治体の負担はどうなるんですかというお尋ねでありました。21年度につきましては、国の緊急経済対策の一環としまして、全額国庫補助ということであったわけですが、22年度におきましては、国庫の補助率が2分の1になりました。残りの2分の1の扱いであったのですが、交付税措置をされると、このようにお聞きをいたしております。 それでは無料クーポン事業の5年間継続はどうなるのか、また、子宮頸がん予防ワクチンの公費助成についてはどうなるんですかというお尋ねでありました。22年度は、事業の実施を予定しています。23年度以降どうなるかということでございます。これが首題の件だろうと思っておりますが、費用の負担等がどうなるのか、まだ定かでありませんで、国の動向を踏まえた上で検討していく必要があると、このように思っています。また、ワクチンの公費助成につきましては、金沢市で実施しようといたしますと、何分にも多額の経費が必要ということになります。今、直ちに実施をするということについては考えておりませんけれども、国はヒトパピローマウイルスワクチンも含めまして新しいワクチン接種のあり方を検討する予定と、こんなふうにお聞きをしておりますので、これから国や県、類似都市の動向をよく見ながら研究をしていきたいと、このように思っています。 次に、心の健康、うつ病の取り組みについて私にお尋ねになりました。福祉健康センターにおきまして、保健師によるうつ病に関する電話相談、それから個別の面接相談を随時実施いたしますとともに、専門医によるこころの健康相談を定期的に開設しまして、うつ病の早期発見・早期治療につなげることに努めておるわけであります。また、うつ病に関する正しい知識の普及のために、講座を開くとか研修会を実施するとか、こういうことをいたしておりまして、引き続き、こうしたことを真剣に地道に続けていきたいと、こう思っています。 傾聴ボランティアの育成についてどうかということでございますが、本市では、今年度からより実践的なボランティア養成のための精神保健ボランティア・アクトコース講座と、こんな名前の講座を開くことにいたしておりまして、この中で傾聴に関する実習も行っているところでございます。この点についても、引き続き、地道に丁寧に仕事をしていきたいと、こう思っています。 AEDとこどもらんどのことは、所管の局長からお答えをいたします。
○横越徹副議長 梶原福祉健康局長。 〔梶原慎志福祉健康局長登壇〕
◎梶原慎志福祉健康局長 介護制度について御質問がございました。本市の施設待機者、特に要介護4、5の待機者の方々の実態、そして今後の介護施設の整備目標量について御質問がございました。特別養護老人ホームの待機者数は、事業者からの報告によりますと、本年1月1日現在1,475人でございます。そのうち要介護4、5の方は691人であり、在宅での待機者はそのうち155人となっております。 次に、長寿安心プラン2009での整備目標でございますが、その整備目標の中におきましては、特別養護老人ホームについては昨年秋から順次開設を行い、23年度前半までに201床すべてを開設する見込みでございます。また、ケアハウスなどの特定施設121床につきましても、順次整備を進めますとともに、グループホーム162床につきましては、今年春から夏にかけ54床開設する予定であり、残りの108床につきましても、今月から事業者の方の募集を行う予定であります。来年度、介護保険事業計画の策定に向けたワーキングを設置することとしており、今後の整備の必要性につきまして、その中で議論を行ってまいりたいと考えております。 次に、本市における老老介護の実態をどのように把握をしているのか、小規模多機能型居宅介護事業の現状について御質問がございました。老老世帯の方々につきましては、民生委員さんの御協力によりまして把握し、老老介護については民生委員、まちぐるみ福祉活動推進員、お年寄り地域福祉支援センター、介護サービス事業者が連携しながら見守りを行い、必要な支援を行っているところでございます。 小規模多機能型居宅介護につきましては、長寿安心プラン2009で、平成23年度末までにすべての圏域19カ所に整備を予定しているところでございます。現在5圏域で開設済み、8圏域で整備中でございます。残りの6圏域につきましては、グループホームとの併設で事業者の募集を行ってまいりたいと思っております。 次に、介護保険の事務手続と時間がかかる要介護認定審査の問題点と対応策についてお尋ねがございました。介護保険の報酬請求等の事務手続が煩雑で、事業者の方の負担が大きくなっていることは承知をしているところでございます。現在、国において書類、事務手続の見直しの調査が行われております。これらを踏まえまして、市としても事務負担の軽減を行ってまいりたいと考えております。要介護認定につきましては、主治医意見書、認定調査、そしてコンピューターによる1次判定、そして審査会の委員の皆さんによる2次判定が必要な調査でございます。このことから、申請から結果の通知までに通常20日から30日程度を要しております。緊急時に介護サービスを使いにくいということが課題でございますが、これは全国一律の運用というふうになっております。これについては、今後の国においての介護保険制度の全般の見直しに合わせまして、認定のあり方について検討がされる予定となっておりますので、そこでの議論を注視いたしまして、必要なことは全国市長会を通じて申し入れてまいりたいと考えているところでございます。 次に、介護保険を利用しない元気なお年寄りの方々へのお元気ポイント、介護ボランティアに参加した高齢者の方々へのボランティアポイント制度の運用について御質問がございました。元気な高齢者の介護保険料などを軽減するお元気ポイントは、現在、介護保険の利用者の方々は高齢者の2割に満たないこと、そして、それによりまして8割以上の方々が該当する現況から考えますと、実施は難しいというふうに考えておるところでございます。また、ボランティアをポイント化して介護保険に組み込むことは、現に無償で奉仕活動をされている多くの方がいるということがございます。そういった方々とのバランスも考えていく必要があるというふうに考えております。本市では、既に多くの方々に無償で認知症サポーターや介護予防サポーターとして活動していただいており、引き続き、これらの事業の拡大を図ってまいりたいと思っております。 次に、女性特有のがん検診推進事業につきまして、乳がん・子宮がん検診の年齢別の対象者と受診者実績についてお尋ねがございました。子宮頸がん検診は、20歳から40歳までの対象者1万5,199人の方に対しまして、2月末現在で受診者数が2,671人、受診率は17.6%でございます。乳がん検診は、40歳から60歳までの対象者1万6,165人の方に対しまして、2月末現在で受診者数が3,257人、受診率は20.1%でございます。 従来と比較して受診率はどうか、年齢別の受診傾向はどうかとのお尋ねがございました。昨年度のすこやか検診と比較いたしますと、子宮がんは1.3%、乳がんは2.5%受診率が向上しております。年齢別の傾向につきましては、子宮がんにつきまして、20歳から40歳までの対象者のうち、20歳代の受診率が低い傾向にあるということがございます。 次に、AEDについて御質問がございました。AEDの設置状況と設置場所の市民の方々への周知状況について御質問がございました。平成20年度から小中学校や市立の保育所のほか、市の所管する公共施設に計画的に設置を進めているところでございます。今年度末で204カ所の施設に設置が完了することになっております。また、各施設の出入り口などの市民の方々の目につきやすい場所に、設置施設であることを示すステッカーを表示しておりますほか、各町会の自主防災組織に設置施設の周知を行いたいというふうに考えております。さらに、市民の方々への周知を図るため、本市のホームページで設置施設の一覧を掲載しているところでございます。 さらなる公共施設へのAEDの設置の拡充についてと、バッテリーなどの点検状況について御質問がございました。AEDにつきましては、平成22年度におきましても、本市の文化施設や市民センターなど65の施設について設置を予定しているところでございます。また、有効期限のあるバッテリーなどの消耗品につきましては、施設の管理者が日常点検を実施し、適宜交換を行っておりますほか、耐用期間があるものについては、納入業者の方から通知が行われることになっており、適切に対応しているところでございます。 次に、金沢駅こどもらんどにつきまして御質問がございました。授乳やおむつがえスペースにやや殺風景なところがあるのではないかと、そして一工夫が必要ではないかというふうな御質問と、美大生のデザインによる案内板を駅のホームや金沢駅の東口などにわかるように設置してはどうかとの御意見をいただいたところでございます。まず、おむつがえスペースや授乳室につきましては、御指摘を踏まえまして、このゆったりとくつろげるスペースを生かしまして、より温かく明るい雰囲気となるように努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。案内表示につきましては、駅構内の施設ということもあり制約がありますので、現在は案内カウンターにパンフレットを置くなど周知を図っているところでございます。今後、新幹線の開業に向けまして案内表示の充実が必要なことから、新年度、県や市・JRなどの関係者で構成する連絡会の中で要望してまいりたいと考えておるところでございます。 次に、金沢駅こどもらんどにつきまして、かなざわ子育て虹色クーポンが利用できる一時預かりの取り組みはできないかとのお尋ねがございました。金沢駅こどもらんどの改修に当たりましては、観光客の方々や買い物客の方々のニーズにこたえるため、休日も広場事業として開設することとし、一時預かりはしないことといたしました。一時預かりの必要な方には近江町交流プラザのちびっこ広場などを御紹介しているところでございます。 以上でございます。
○横越徹副議長 浅香教育長。 〔浅香久美子教育長登壇〕
◎浅香久美子教育長 学生や生徒の自殺の対応では、夜間や休日などでも、いつでも相談できる体制の構築が必要と考えるがどうかとのお尋ねがございました。学校では教職員に加え、スクールカウンセラーや心と学びの支援員により子どもの悩みに対応しております。また、教育プラザ富樫では、フリーダイヤルのこども専用相談ダイヤルや児童相談所の緊急電話相談により、夜間や休日も子どもの相談に応じており、今後も、児童・生徒に対して電話相談カードを配布するなど、一層の周知を図ってまいりたいと思っております。 次に、AEDについて学校での取り組みはどうかとのお尋ねがございました。中学校では応急手当の意義と方法を学習しております。蘇生法教育人体モデルや訓練用AEDを使用して実習を行っている学校もございます。今後、このような取り組みを紹介するなど、AEDを実際に役立てることができるよう啓発を図ってまいりたいと思っております。 以上でございます。
○横越徹副議長 二俣消防局長。 〔二俣孝司消防局長登壇〕
◎二俣孝司消防局長 AEDを体験できる機会をふやす考えはないかとのお尋ねでございました。従来からAEDの取り扱いを含めた救命講習の充実に力を注いできたところでありまして、本年4月からは、定期的に開催している救命講習の回数を月6回から8回にふやして、受講者数の増加を図ることとしています。また、市民を対象とした訓練やイベントでもAEDを体験できるコーナーを設けており、これからも機会をとらえて使用方法の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。 以上です。
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△休憩
○横越徹副議長 この際、暫時休憩いたします。 午後0時6分 休憩-------------------------- 午後1時1分 再開
△再開
○横越徹副議長 出席議員数は、ただいまのところ38名であります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。
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△質疑・一般質問(続き)
○横越徹副議長 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 4番野本正人議員。 〔4番野本正人議員登壇〕 (拍手)
◆野本正人議員 質問の機会を得ましたので、
自由民主党金沢市議員会の一員として、以下、数点にわたりお尋ねいたします。 質問の1点目は、自殺問題についてであります。 昨今の顕著な社会現象の一つである自殺により亡くなった人の数が、全国ではこれで12年連続で3万人を超えたとの報道が先日ありました。交通事故死が昨年5,000人を割り込んだことと比べると、これは余りにも大きな数字であり、ことしも現下の厳しい経済状況の影響の中で一層の深刻化が懸念されているのであります。施政方針演説の際に、命を守ると何度も叫んでおられた鳩山総理は、自殺の問題については、これまでの積極的な発言から問題意識は高いと言われておりますが、最近の自殺者は特に若い世代でふえており、今のうちに政府はしっかりと危機感を感じて、国民運動として自殺対策を強化・推進していく必要があると考えます。私もかつて親しい友人を自殺で亡くして悲しい思いをした経験がありますが、そのときは一体なぜという気持ちと、本当に何かできることがなかったのかという気持ちに揺れ動きました。この議場におられる方の中にも、そのような経験をしたことがある方がいるのではないかと思いますが、まず最初に、昨今の自殺者がふえていることに対しての山出市長の御認識をお聞かせいただければと思います。 さて、自殺をする人は、何らかの形でSOSを発信しているものだと言われています。それが届かず、みずからの命を絶つ悲しい自殺は、決してあってはならないことでありますが、その背中を一押しする社会的要因もある以上、行政がSOSを発信している人たちに具体的な抑止策を講じる努力をするのは当然のことであると考えます。しかし、行政による相談窓口の設置、その周知・PRについてはまだまだ不十分であります。石川県では、平成18年度に自殺対策連絡会議を設置、自殺者の2割減を目指す行動計画を定めることや、国の地域自殺対策緊急強化基金を活用しての対応などさまざまな施策を行っているのでありますが、既に全国では行政での窓口設置や自殺のサインに気づいたときには、専門相談機関などにつなぐ役割を持つ人材の研修や相談支援ネットワークを設立したところがあります。そこで、お聞きいたしますが、金沢市では年間どれくらいの方々が自殺で亡くなっていらっしゃるのでしょうか、また、企業や学校などでは健康診断などの際のきめ細やかなストレスチェックが必要と考えますが、本市での自殺防止対策ではこれまでどのようなことが行われてきたのでしょうか、福祉健康局長にお聞きいたします。 また、民間機関である金沢こころの電話が、さまざまな悩みの相談に乗るなど30年以上にわたり活動され、実際に成果を上げてきたのでありますが、山出市長にはその活動ぶりを御存じかどうか、また、御存じならばその評価をお尋ねいたします。 さて、金沢こころの電話では、約210人のボランティアが平成20年度に6,708件もの相談を受けたそうであり、本当に頭の下がる思いであります。しかし、最近は夜遅い時間の相談が多く、午後11時ごろまで受け付けても、それでも電話は鳴りっぱなしの状況であると聞きますが、これは昨今の厳しい世相をあらわしていると感じるわけであります。もちろん、自殺対策には地域全体でさまざまな努力が望まれ、民間団体と行政が連携して地域社会を巻き込んだ活動も必要と考えますが、金沢こころの電話を初め、民間ボランティアなどとの連携・協調や財政的な支援を含め、活動へのサポートについて所見をお聞きいたします。 いずれにしても、将来への絶望の中で命を絶つ、これを防ぐことは、ある意味では少子化対策より優先される話であり、単なる分析に終わらせるのではなく、政治も行政も厳しい実感を持ちながら真剣に取り組まなければ、一体だれがやるのかという気がいたします。この非常事態を認識し、金沢市では何よりも先んじて自殺ゼロを目指すべきという姿勢について山出市長の思いをお伺いし、この問題を終わります。 2点目の質問は、金沢市においてのがん対策についてであります。 御承知のとおり、2007年のがん対策基本法の施行により、国からがん対策推進計画の策定が地方に義務づけられて、ようやくこの国民病の克服に向けた取り組みが全国で本格化してきたのであります。そこで、市民の健康を守る観点から、本市においてのがん対策について幾つかお伺いいたします。 国のがん対策に関する世論調査によりますと、がん検診を「重要と思う」と答えている人は何と97%にも及んでいるのですが、実際にがん検診を受けたという人はというと半分の割合にも及ばず、さらに、これまで一度も検診を受けたことがない人も多くいることは意外であり、このことは、がん検診の必要性はわかっていても受診率の向上にはつながっていない現実をあらわしているかと思います。石川県での死亡原因の第1位はがんであり、年間に3,000人以上ががんで亡くなっている現実は重く、今のところその数はふえる一方でありますし、本市においても同じであろうかと思いますが、どのように把握しておられるか、まずお聞きいたします。 さて、がんにならないためには喫煙や食事など、さらに感染症の対策がとても大切であると聞きますが、このことを市民の皆さんに再認識していただくことは、がん対策やがん治療のレベルアップとともに、行政の大きな役割と考えるわけであります。同時に、がんには早期発見・早期治療が一番有効であることはだれもが知っておられるかと思いますが、国や石川県だけに任せておくのではなく、行政としての責任があると感じますが、これまでの本市での取り組みについてお聞きいたします。 また、金沢市においてのがん検診受診率は現在どのくらいになっているのでしょうか、あわせて、日ごろからのがん検診の受診率の向上策についても所見を伺います。 また、国の平成21年度の予算においては、がん検診事業の予算が倍増しているのですが、受診率が最も低いと言われる二十代の若い層の受診率向上対策には、本市においてもきめ細やかに取り組む必要があると考えますが、所見をお聞きいたします。 さらに、国の対策において、子宮がんなど女性特有のがん検診の推進策が含まれているのが印象的でありますが、近年、女性の特に低年層に子宮頸がんの発病が増加しているのであり、この対策は本市においても急務であると考えるわけであります。特に公費助成を求める声をよく耳にするワクチン接種については、金沢市民の要望にこたえる意味でも、石川県などともぜひ協議して実現していただきたいと強く考えますが、見解をお伺いいたします。 最後に、がん対策においては、市民が頼りにしている金沢市立病院の役割をどのようにお考えになられているのかお聞きして、この質問を終わります。 質問の3点目は、学校教育についてであります。 先般、浅香教育長は、材木町小学校において現場で初めて授業を行ったということを報道で知りました。浅香教育長は、皆さん御承知のとおり、小児科医出身であり、
金沢大学医学部に進学された際に材木町付近に下宿されていたということでありますが、そのころ出会った人の優しさがきっかけで金沢のまちが好きになったという記事も拝見いたしました。その意味で材木町小学校を選ばれたかどうかはわかりませんが、まずは、浅香教育長が現場で初めて授業を行った率直な感想をお聞かせください。 さらに、浅香教育長が小学生と接してみて、児童の状況をどのように思われたか、それと今の小学生に期待するところはどんなものがあるか、あわせてお尋ねいたします。 また、昨年、本市が歴史都市と創造都市に認定されたことによって、金沢のまちの魅力が高まり、まちの状況が国内外に発信されて品格がさらに向上すると考えます。この現状を踏まえて、各学校の先生が認定されたことをもっと取り入れて授業を行うことも必要と考えますが、見解を伺います。 また、浅香教育長には、今後、再び小学校や中学校での授業を行う予定はないのか、あるとすればいつごろなのか、加えて今の学校教育についての考え方やそれぞれの学校の先生の授業の取り組みについて、児童や生徒にしっかり受け入れられているかどうか、所見を伺います。 次に、新学習指導要領の全面実施を控え、各学校や教育委員会ではその円滑な実施のため、さまざまな環境整備を図っておられることと思います。日本人の児童・生徒の学力は、基礎は本当にしっかりしているものの、活用や応用する力が若干苦手であるように言われております。こんな中、新たに実施される学習指導要領においては、基礎的な知識・技能の定着とともに、それらを活用し、みずから考え、判断し、表現する力をバランスよく伸ばしていくために、各教科の時間数を見直し、教育内容の改善が図られております。本市は伝統文化に関する教育や他人を思いやる心の育成などは、金沢「絆」教育の推進などにより大変充実していると思いますが、言語活動や理数教育の充実のため、どのような施策を考えておられるのかお聞きいたします。 さらに、こういった新しい教育内容が本当に実を結び、成功するか否かは教職員の力にかかっていると言わざるを得ないわけであります。新しい内容をどのように子どもたちに教えるのか、要するに各教職員の資質の向上が問われているものと考えますが、教職員研修の強化のためにどのような取り組みを行っていくのかをお聞きし、この問題を終わります。 4点目の質問は、観光行政について何点かお聞きいたします。 本市には、出格子のまち並みで金沢の観光名所ともなっている、ひがし・にし・主計町の3茶屋街があります。藩制期から磨き抜かれたお座敷芸が今も芸妓さんたちに受け継がれ、いきであでやかな風情が漂うわけであります。伝統工芸や伝統芸能を素材とした体験型観光を作家や職人の協力を得て体験を組み込んだ金沢らしい旅を創出され、本市として新年度予算に新たな助成制度の創設も含めたクラフトツーリズムの展開についての予算を計上していることに対し、まことに時宜を得た試みであると、まず、敬意を表するものであります。ただ、この「金沢芸妓のほんものの芸にふれる旅」については、毎年、秋からの開催となっており、ゴールデンウイークや夏の行楽シーズンの観光客は対象となっていないわけであります。これは大変残念でもったいないことであり、観光戦略プランに掲げる感動戦略の一環として、金沢の本物の文化が体験できる着地型プログラムを実践し、一見さんお断りのお茶屋で気軽にお茶屋遊びを体験できたり、加えてうたや踊りだけでなく、お座敷太鼓を芸妓さんと一緒にたたくこともできる「金沢芸妓のほんものの芸にふれる旅」を年間を通して企画し実施できれば、より多くの観光客を受け入れるような体制づくりができると思いますが、所見をお伺いいたします。 また、これらの取り組みの実績や成果について、本市はどのような検証をされておられるのか、お聞かせください。 さらに、本市では、平成18年の金沢市観光戦略プランの策定を受け、本年度もひがし茶屋街では、金沢の夏の風物詩として加賀友禅などのあんどんを約200個使い、夏の夜景を演出し「夏の夜 夢あかり」が行われたわけであります。地元の盆踊りの時期に合わせて開催したということでありますが、ひがし茶屋街だけではなく、にし茶屋街や主計町においても本市がこのようなイベントをぜひ演出し、実施していただければ、もっと金沢のまち全体のにぎわい創出が図れると思いますが、所見を伺います。 また、本市においては、加賀宝生子ども塾、金沢素囃子子ども塾を初め、未来を担う子どもたちが早い時期から伝統工芸や伝統芸能に親しむという、他都市には見られないいろいろな企画がなされており、金沢の伝統・歴史・文化を次世代に継承する極めて深い意義がある事業であると思っております。私は、今後展開されていく金沢版クラフトツーリズムの独自の試みとして、大人の観光客だけをターゲットにするのではなく、市内外の加賀藩ゆかりの地元に住んでいる子どもたちにも門戸を広げて開放し、伝統工芸や伝統芸能の継承という視点からも取り組むことが大切ではないかと考えますが、このことについて山出市長の所見をお伺いいたします。 次に、都市間交流事業についてお聞きいたします。 私は、過日、2月1日より2月3日まで都市間交流事業の視察で、長野市、高崎市、板橋区に行かせていただき、それぞれの都市の議員と意見交換をいたしました。その体験を踏まえ、都市間交流について何点かお聞きいたします。 まず、最初に、集客プロモーションパートナー都市協定を結ぶ長野市を訪問いたしました。その際、市内のブース等でも展示はされているものの、両市が交流協定を締結していることは、長野市民にはまだまだ理解は得られていないのが現状でありました。かなりしっかりしたPR活動が必要という気持を強く持ちましたが、現在、具体的にはどのような交流が行われているのか、今後の周知方法とあわせてお聞きいたします。 現在、金沢から長野まではJRを乗り継いで3時間50分くらいはかかり、大変遠い場所と感じるわけでありますが、新幹線が開通することによってわずか1時間で行けるようになり、とても近く感じて行きやすくなることに期待をしているのであります。そこで、例えば金沢の子どもたちが気軽にエムウェーブでスケートができたり、妙高高原や白馬などのスキー場などでスキーを楽しむといった子ども同士の交流ができないものかと提案いたしますが、所見をお聞きいたします。 2日目は高崎市を訪問いたしました。高崎市とは友好交流都市協定を結んで以来、民間ベースのさまざまなケースで交流が行われているとお聞きしておりますが、定期的に両市で観光と物産展などを開催するなど、より多くの市民を巻き込んだ交流を促進すれば、もっとすばらしい関係が構築できると思いますが、所見を伺います。 最後に訪問した板橋区は、北陸新幹線で結ばれるさきの2都市とは違って、加賀藩下屋敷があったという歴史的なつながりがあります。訪問の際には、今後、相互に情報を交換するなど緊密な連携を図っていくことを確認し、その旨を書面といたしました。そこで、これまで両都市の歴史と文化のつながりを生かして具体的にどのような交流が進められてきたのか、また、今後どのように取り組まれていくのか展望をあわせてお聞きし、この質問を終わります。 質問の5点目は、中小企業の融資の実態についてであります。 一昨年のアメリカのサブプライムローン問題に端を発した世界経済の悪化は、日本経済にも深刻な影響をもたらしたわけでありますが、最近、中国など海外経済に改善の兆しがあることから、政府や日銀は、日本経済は一部に持ち直しの動きが見られるという発表を行いました。しかし、残念ながら北陸地方においては、景気の動向や雇用情勢については、いまだ回復の傾向が見られず、また、石川県内の倒産件数が増大していることからも、本市の立場の弱い中小企業にとっては、経営環境は厳しさを増すばかりであります。政府は中小企業に対する金融対策として、信用保証協会のいわゆるセーフティネット保証の対象業種を大幅に拡大してまいりました。これまでに全国で18兆円余の利用があったとのことですが、先行きの見えない経済状況を乗り切っていくためには、一生懸命頑張って経営をしている中小企業すべてに対し、融資が行われることが必要ではないかと思いますが、銀行の貸付額全体が減少傾向にあることから、貸し渋りや貸しはがしが懸念されているところであります。金融機関の中小企業に対する貸し出し姿勢については、企業を育てるという観点からも適切な融資が必要と思いますが、どのように考えておられるのかお尋ねいたします。 また、本市のセーフティネット保証の認定件数などの現状を踏まえ、この非常に厳しい経済状況を中小企業が乗り切っていくために、本市として今後どのような融資施策を行っていくのかをお聞きして、私の質問を終わります。 (拍手)
○横越徹副議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 4番野本議員にお答えをいたします。 自殺者がふえていることについての認識をお尋ねになりました。自殺の原因はさまざまあるわけでございますが、毎年3万人もの人が亡くなっていらっしゃる、事柄は極めて深刻だというふうに思っています。この対応でございますが、やはり社会全体で考えて取り組んでいくということが大事でございまして、一人一人が明るく生活できるようにみんなで努めていかなければいけないと、そう思っております。 自殺者の数でありますとか、これまでの対策については、所管の局長からお答えをしまして、こころの電話のことにお触れでありました。よくよく承知をしています。長い歴史がございまして、もともとは高校のカウンセリング研究会からスタートしました。存じ上げております石川正一先生--もう故人でございますが、この方が草創期のお世話をなさったわけでございまして、設立は昭和50年ということになりますと、34年の長きにわたって電話による相談活動を続けていらっしゃるということでございますし、ボランティアでお務めでございます。昭和61年と平成3年に厚生大臣表彰を受けられています。高い評価をしています。この活動状況は、市にうつ予防連絡会というものが構成されてございますが、ここで報告をされておりまして、瀬戸際での自殺予防に大変意義のある活動をしてくださっていると、そう思っています。こころの電話には、警察とか関係機関とともに、今ほど申し上げたうつ予防連絡会に御参加をいただきまして情報共有と連携に努めてきたわけでございます。来年度におきましては、自殺予防のための講演会とかキャンペーンを開催することにしておりまして、その中で民間ボランティアとの協力・サポートをしていきたいと、このように考えています。 市長の思いを重ねて問うということでありました。人の命はかけがえのないものでございます。どんな理由があろうとも、自殺は本人、家族、周りの人への取り返しのつかない痛みを残すことになるわけでございます。したがいまして、一人でも自殺者が少なくなるように防止に努めなければいけないと、そのように考えています。ことしの9月の自殺予防週間には、自殺予防講演会、それから命の街頭キャンペーンを新しく行うことにしています。最近読みました作家の五木寛之先生の書物の中にこんな記述がありました。まず生きること。どんなにみっともなくとも生き続けること。人間はどう生きるべきかが問題なのではなくて、人間は今こうして生きていることにこそ価値がある。そう思い続けること。こんな記述がありました。参考にしたいと思いますし、私はその資格はないわけでありますが、しかるべき人がこういうことを、いわば人が生きることの意味、そのことを教え続けてくださるといいなと、こんなことを思っておる次第でございます。 次に、がん対策についてお尋ねでございました。がんの原因とか、あるいは取り組みについては、所管の局長からお答えをいたしまして、私からは受診率の向上策についてお答えをしたいと思います。今年度、すこやか検診におけるがん検診の受診率でありますが、肺・胃・大腸・子宮・乳がん、いわゆる5大がんの平均で約17.5%の受診率の見込みであります。決して高くありません。この向上につきましては、日ごろからテレビなどの広報によりまして広く市民に勧めておるわけであります。金沢市のがん検診といいますのは、金沢市医師会方式というふうに呼ばれまして、日本の中では知る人はすべて御承知であります。高い評価がなされておりまして、その背景には精度管理について金沢大学の支援があるということが1つございますし、医師会の積極的な取り組みがあると、この2つからがん検診についての金沢市の取り組みの評価は高いと、こう申し上げておきたいと思います。こういうことを御承知の国立がんセンターでございますが、このがんセンターから特別に金沢市を対象にいたしまして、大腸がん検診受診率向上のための研究事業をがんセンターが実施するので、これに協力をしてほしいというお話がかねてからございました。市と金沢市医師会がともに協力を申し上げていくと、このようなことになっていることを御報告させていただきます。 20歳代の若い層の受診率向上が大事だと、御指摘のとおりだというふうに思っています。今年度は新しく成人式で健康に関するパンフレットを配布し、がん検診受診方法の周知を行いますとともに、子育て世代も安心して受診できるように、集団検診におきまして土曜日、日曜日の開催、それから無料保育サービスを実施したところでございます。引き続き、このような取り組みをしていきたいと思います。 子宮頸がんワクチン接種の公費助成の件をお尋ねになりました。公費の助成を実施するということになりますと、多額の経費が必要になってくることもございまして、今直ちに実施ということについてはなかなか難しいということでございますが、今後とも国や県、それから類似都市の動向をよく見ながら研究をしてまいりたいと、こう思っております。私個人といたしますと、まず、国の対応に期待を寄せているところでございます。 市立病院の役割をお尋ねになりまして、所管の局長からお答えをいたします。 観光行政にお触れでありました。いろいろお尋ねがあったのですが、所管の局長からお答えをいたしますが、私からも、とりわけ尋ねられたことでありますが、それは加賀藩ゆかりの地に住む子どもたちに、工芸とか芸能の点で門戸を広げておあげできぬだろうか、市長の所見を問うということでありました。市といたしますと、後継者育成の視点からいたしまして、金沢市に在住する子どもたちに対しまして加賀宝生子ども塾、金沢工芸子ども塾、こういうものを実施しておるわけでございますし、これから新しく茶道の子ども塾も考えたいと、こんなふうに思っておるわけでございまして、そういたしますと富山県の西部地域、それから名古屋市の中川区、東京都の板橋区、こうした加賀藩ゆかりの地の子どもたちにこうした子ども塾への参加の機会を提供すると、これは意味のあることではなかろうかと。共通する文化を知る上で大変意義のあることだろうというふうに思っておりますので、相手方の皆さんともよく検討したいと、こう思っています。 中小企業融資のことにお触れでありました。金融機関の貸し出し姿勢に触れられました。不況を乗り越えていきますためには、中小企業者の経営努力に加えまして、金融機関の適切な資金供給が不可欠であるということは言うまでもございません。金融機関に対しましては、これまでも金融懇談会など機会があるごとに資金繰りの円滑化について要請をしているところでございます。私からも、また、職員からも要請をしているところでございます。これからも続けてまいりたいと、こう思っておりますし、そこで加えまして、今後どんな融資施策を行っていくのかというお尋ねがございました。セーフティネット保証の認定件数は、平成20年12月の483件、これがピークでございました。以降、減少傾向にありますものの、先月は271件という認定件数でございまして、依然として厳しいという判断をしています。今年度、創設をいたしました中小企業振興特別資金の別枠制度、これを新しい年度も延長するということにいたしておりますほかに、融資利率を特別に引き下げる緊急の措置や各種の制度融資の限度額、融資期間等の緩和措置についても継続をするということにいたしました。今後とも、引き続き、中小企業の資金繰り円滑化に向けてきめ細かな対応を心がけてまいりたいと、こう思っております。
○横越徹副議長 梶原福祉健康局長。 〔梶原慎志福祉健康局長登壇〕
◎梶原慎志福祉健康局長 自殺問題につきまして御質問がございました。まず、金沢市では年間どれくらいの方々が自殺でお亡くなりになられているかとのお尋ねがございました。本市の自殺者数は、平成15年の107人をピークにいたしまして、平成19年は89人、平成20年は82人と減少しているところでございます。 次に、本市の自殺防止対策では、これまでどのようなことが行われてきたのかとの御質問がございました。福祉健康センターにおきまして、専門医や保健師が随時相談に応じており、また、子育て中の親、青年期、働き盛りの方といったライフステージ別のこころの健康アップ講座の開設、地域の方を対象にいたしましたうつ予防研修会などを行っているところでございます。また、平成17年度から自殺予防の推進に向けて、警察など関係機関にお集まりをいただきまして実施してきましたうつ予防連絡会を開催しております。さらに、今年度からは、窓口の自殺関連相談の対応能力の向上を図るために、自殺予防研修会についても実施しているところでございます。 次に、がん対策について御質問がございました。石川県の死亡原因の第1位はがんであるが、金沢市の場合はどうかとの御質問でございます。金沢市の死亡原因は、昭和53年からがんが第1位となり、以降、年々増加しております。平成20年度におきましては、全体の約3割を占めているという状況でございます。 次に、がん対策につきまして、これまでの本市での取り組みについてお尋ねがございました。がんは、当初は自覚症状がない場合が多く、その予防のためには、がん検診による早期発見が一番重要だと考えております。市としては、医師会と協力をしながら、がん検診について検査項目や内容の充実を図ってきたところでございます。 以上でございます。
○横越徹副議長 山下市立病院事務局長。 〔山下義夫市立病院事務局長登壇〕
◎山下義夫市立病院事務局長 がん対策における金沢市立病院の役割をどのように考えているかというお尋ねがありました。市立病院では、金沢市が実施していますすこやか検診のうち、子宮がん検診と乳がん検診を行っているほか、他の医療機関で受診しましたすこやか検診で異常が認められた場合の2次検診を行っています。また、独自に人間ドックを実施しておりまして、これを受診していただくことにより、胃がんや大腸がん、肺がんなどさまざまな部位の早期発見に役立つものと考えています。この人間ドックをより御利用しやすくするため、平成20年4月から料金の引き下げを行ったところでありまして、今後とも検査内容の充実などを図るとともに、多くの皆様に御利用していただけるよう、広く市民の方々や企業などへの周知にも努めてまいります。
○横越徹副議長 浅香教育長。 〔浅香久美子教育長登壇〕
◎浅香久美子教育長 学校教育について御質問がございました。初めて授業を行った感想をお尋ねでございました。金沢の子どもたちが金沢のことをどのように考えているのか直接知りたいとの思いから金沢の授業を行いました。子どもたちは、想像していた以上に金沢のことをよく学習し、理解しており、感心しました。授業の最後に、金沢の魅力をもっと伝えていきたいという発言を聞き、大変うれしく思いました。 児童の状況をどのように思ったか、また、今の小学生に期待するところは何かとのお尋ねでございました。今の小学生は、どちらかというと物おじせず、自分の思いや考えを率直に自分の言葉で発表しており、頼もしく感じました。子どもたちには失敗を恐れず、さまざまなことに挑戦し、その経験を財産として自分の夢に向かっていってほしいと思っています。 教員が、歴史都市と創造都市に認定されたことを取り入れて授業を行うことも必要だと思うが見解はとのお尋ねでございました。各学校においては、本市独自の副読本「華やか金沢」「This is KANAZAWA」や歴史都市・創造都市学習用パンフレットなどを通して、金沢についての学習が地域の方々の協力も得て熱心に行われております。今回、授業をするに当たり、改めて金沢のまち全体が教材であることを感じました。先生方には、ぜひ子どもたちと一緒にまちを歩いて金沢の魅力を伝え、金沢に誇りを持ち、このまちが大好きな子どもたちを育てていってほしいと思っております。 今後、小中学校で授業を行う予定はあるのか、また、学校教育についての考え方や各学校の授業の取り組みについて、児童・生徒に受け入れられているのかとのお尋ねでございました。機会があれば、また、私にできることがあればやってみたいと思っています。学校教育の基本は授業であると思っています。労力を惜しまず工夫を凝らした授業は、児童・生徒の着実な力となり、教師との確かな信頼関係につながっていると思っています。 次に、言語活動や理数教育の充実のため、どのような施策を考えているかとのお尋ねがございました。コミュニケーション能力を高めることや観察、実験を通して思考力・表現力をはぐくむことは、これからの子どもたちの生きる力のために大切であると思っています。新年度には言語活動推進校、理数教育推進校を指定し、指導法や教材・教具の開発等に取り組むほか、玉川子ども図書館や金沢子ども科学財団等とも連携し、充実に努めたいと思っております。 次に、教職員の研修の強化のための取り組みについてお尋ねがございました。学習指導要領の改訂に加え、団塊の世代の大量退職に伴う世代交代が進む中、若手教師の育成が喫緊の課題となっております。教育実践にすぐれた先輩教師がその指導技術を若い教師に継承していく、理科実験技術などの実技・実践研修を重点的に実施するほか、退職校長等から成る学校経営サポートチームを学校に派遣するなど、教師のきずなを柱とした教職員研修の充実に努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。
○横越徹副議長 羽場産業局長。 〔羽場利夫産業局長登壇〕
◎羽場利夫産業局長 観光行政について何点かお尋ねがありました。まず、「金沢芸妓のほんものの芸にふれる旅」を年間を通じて実施できないか、また、本事業の実績と成果についてもあわせてとのお尋ねでありました。3茶屋街で実施している本事業につきましては、体験型観光の事業として位置づけられ、全国ネットのテレビ番組でたびたび放映されましたり、旅行雑誌やファッション雑誌などにも取り上げられるなど、本市のイメージアップにつながる大きな効果をもたらしていると思っております。ほとんど毎回、定員を超える申し込みが続いておりまして、これまでの4年間で約3,000人の方々に御利用いただいております。年間を通じて実施できないか、今後、3茶屋街の関係者ともよく協議をして検討してまいりたいと、このように考えております。 次に、「夏の夜 夢あかり」事業をにし茶屋街や主計町でも実施すれば、まち全体のにぎわい創出が図れると思うがどうかとのお尋ねでありました。ひがし茶屋街で開催する「夏の夜 夢あかり」は、今年度で3回目を数え、東山の夏の夜を演出する風物詩としてすっかり定着しております。また、主計町茶屋街では、5年前から、毎年秋に周辺の文化施設や緑地をめぐる「灯りと花の小径」を開催しており、観光客や市民に好評をいただいているところでございます。にし茶屋街におきましては、地元主体で、昨年初めてビアガーデンを開催しており、新年度、市としてもこの企画に合わせ、あんどんを設置するなど、夏の夕涼みイベントを開くべく予算を計上したところでございます。 次に、都市間交流でありまして、長野市とは現在どのような交流が行われているのか、また、子ども同士の交流ができないものか提案するがとのお尋ねでありました。長野市とは、これまで観光ポスターの共同制作やマレットゴルフを通じたスポーツ交流を進めてまいりましたが、周知不足の面もあり、今後は首都圏等への共同誘客宣伝の実施など、両市の効果的な情報発信方策について検討してまいりたいと考えております。御提案のように、スキーやスケートなどのウインタースポーツを通じて、両市の子どもたちが相互の理解と友情を深め合うことは大変大切と考えており、関係者で協議を進めていきたいと考えております。また、北陸新幹線金沢開業時に合わせ、新幹線停車駅都市の子どもフォーラムのような会議ができないか、今後、検討してまいりたいと、このようにも考えております。 次に、高崎市との交流にもお触れでございました。高崎市とはこれまでも定期的に金沢の物産展を開催しており、加賀万歳の披露や金沢箔などの伝統工芸品の展示・販売など、毎回、高崎市民から大変好評を得ているとお聞きいたしております。先月はお互いのロータリークラブ同士が姉妹協定を締結するなど、民間交流も進んできているところでございます。高崎市は、北関東における交通の要衝として、さらなる発展が期待される都市であり、両市のオーケストラが交流演奏するなど、文化のつながりも盛んでありますことから、今後もさまざまな面での交流を深めたいと、このように考えております。 次に、板橋区との交流にもお触れでありました。板橋区とは、昭和54年に開催された板橋区民まつりに金沢の豊年太鼓などが参加したのを皮切りとして、30年以上の長い交流の歴史がございます。以後、お互いの祭りへの相互参加や加賀藩学講座の開催など、さまざまな交流活動が続けられているところであります。新年度には、金沢市で生まれ、電気化学工業の父や朝鮮半島の事業王と称され、研究所の敷地が加賀藩前田家の下屋敷内にあります実業家野口遵氏の功績を顕彰するセミナーの開催や、湯涌温泉の氷室の雪を初めて板橋区に贈るなど、さまざまな試みを通じて両都市間の歴史と文化のつながりをさらに深めてまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。
○横越徹副議長 29番森尾嘉昭議員。 〔29番森尾嘉昭議員登壇〕 (拍手)
◆森尾嘉昭議員 私は、日本共産党市議員団の一人として質問いたします。 最初の質問は、本市の新年度予算と国民健康保険についてです。 市民生活は悪化の一途を続け、失業者の増大、雇用の悪化、地場産業では仕事がなく、その存立さえ危なくなるなど深刻な事態となっています。それだけに、国政だけでなく地方政治においても従来の無駄な大型開発事業をやめ、住民の命、暮らしを最優先する施策への転換が強く求められています。市長、あなたが熱中し続けた都心軸中心の大型開発事業は多くの矛盾を生み、巨額の借金を生み出しました。必要のない辰巳ダム建設に240億円。大企業コマツ1社のための金沢港湾整備に247億円。石川県は白山にトンネルを通す道路建設事業に1,700億円にも上る税金を投入するというのです。道路が完成すると17分の短縮になるというのです。1分短縮のために約100億円を投入するというとんでもない無駄な事業を推し進めようとしています。また、能登有料道路の内灘料金所を過ぎてから粟崎地内まで3.4キロを直線化するとして、金沢能登連絡道路建設に約50億円を投ずるとしています。何と、この道路はコマツ工場に直結するものとなっています。県庁跡地では、しいのき迎賓館の建設と周辺整備に24億円を投入。本市では、金沢駅東口の整備事業として、区画整理事業に約600億円の事業に続き、今度は西口広場の再整備だとして約30億円を投入する事業を始めようとしています。鳩山首相は、コンクリートから人へと述べましたが、石川県も本市もコンクリートだらけではありませんか。こうした事業をやめ、市民の命、暮らし、雇用と営業を守る対策を思い切って進める方向に転換することが必要です。市長の見解を伺うものです。 具体的に国民健康保険について伺います。 国民健康保険税や保険料を納めることができず、滞納となっている世帯は全国で445万世帯と、加入世帯の2割に上っています。そして、滞納を理由に保険証を取り上げられ、医療機関の窓口で医療費の10割を支払わなければならない資格証明書が発行されている世帯は、実に31万世帯に上っています。さらに、滞納を理由に保険証が手元に届けられず、役所の窓口にとめ置きされている人や、首切りに遭って職場の健保から脱退させられたままの方など、100万人規模の無保険者が生み出されています。命にかかわる国民健康保険制度にとって緊急にしなければならないことは、1つに、国の責任で国庫負担を増額し、国民健康保険料を引き下げること。2つに、保険証の取り上げを中止すること。3つに、国民のすべてが何らかの医療保険に加入するという国民皆保険の立場から無保険者をなくすこと。以上の3つが、今、緊急に求められています。市長は、国民健康保険をめぐって直面する問題について、どのように受けとめておられるのか伺うものです。 第2に、本市の国民健康保険料を1世帯平均で年間1万円引き下げることです。本市の国民健康保険料を見てみると、2人世帯で年間所得が300万円の場合、約43万円です。夫婦、子ども2人の4人世帯で年間所得300万円の場合、約40万円の国保料です。所得の1割から1.5割に上る国保料となっています。その上、本市の新年度予算では、国民健康保険料の賦課限度額を59万円から63万円へ4万円の引き上げが提案されています。介護保険料の10万円を加えると、年間の負担額は73万円となり、月額の支払いは6万円を超えることとなります。こうした国保料の引き上げを招いてきた原因に、国の財源削減があります。本市の国保総収入に占める国庫負担は、1984年に49.7%でありましたが、2007年には25.1%にまで落ち込んでいます。市長、市民生活の実態から考えても、国民健康保険料を引き上げるどころか、1世帯平均で年間1万円引き下げを断行すべきではありませんか。また、国に対して責任ある財源の確保を求めるべきと考えますが、見解を伺います。 第3に、資格証明書の発行をやめ、すべての加入者に保険証を交付することです。一昨年から中学生以下の子どもには無条件に保険証を交付する措置がとられ、今年度は高校生世代以下に拡大されることとなります。市長、命に直結する保険証を取り上げることはやめるべきです。市長の見解を伺います。 なお、本市の資格証明書の発行の現状について伺います。また、高校生へは直ちに保険証を交付すべきです。現状と今後の方針について伺います。 第4に、国民健康保険料の滞納世帯に対して、差し押さえが急増している点についてです。先日、ある市民の方が、12月分の給与が支払われず、ようやく1月5日に16万円余りの給与が口座に入金されました。すぐに2万5,000円を引き出したが、1月8日に、残った14万円余りの預金が全額、市長名で差し押さえられました。これでは生活できないと相談に来られました。昨年の11月に市の担当者と電話で話し、最近、息子が交通事故に遭い、支払いが大変であること、社会保険に加入できたことなどを伝え、支払いを待ってほしいと訴えたそうです。ところが、市当局は、納付計画の約束が守られず、一回も入金がされていないことなどを理由に、滞納金の28万8,000円余りがあるからとして突然差し押さえ調書を送付し、その日のうちにこの方の貯金通帳に残された14万円余りの全額を差し押さえたものです。市当局は、国民健康保険料の滞納について、督促状・催告状により通知しているからいつでも差し押さえは可能だとして、今回のように突然差し押さえ調書を送付し、その日のうちに預貯金を差し押さえたものです。しかも、この方の貯金通帳に残された14万円余りの全額を差し押さえたものです。これが市行政のやることでしょうか。そして、驚いたことに、差し押さえ件数は、平成14年度に20件が、昨年度223件と10倍にも上っています。これは差し押さえを乱発しているとしか思えません。市長、昨年12月議会で私の質問に対して、あなたは「一人一人の被保険者の実態に応じて親切を旨として対応をしていく、これが基本だ」と答弁されました。市民生活が極めて困難になっています。市民の立場に立って対応すべきものと考えるものです。滞納が続けば保険証を取り上げ、資格証明書の発行を行い、一方、納付相談した場合、滞納の額を示していつまでに完納するのかと言い寄られ、結局、無理な納付計画を立て、それが実行されなければ預貯金などの差し押さえを執行する。まさに何が何でも納付していただく、これが市長の言う親切を旨とする対応ですか。その見解を伺うものです。 質問の第2に、湯涌地区の上山町での土砂崩れについてです。 去る1月22日に上山町地内で土砂崩れが発生し、幸い人的被害はなかったものの、周辺の5世帯15人が避難しました。本市は24日、斜面に崩落のおそれのある土砂がまだ約9,000立米残り、長さ約150メートルの亀裂が判明したとして避難勧告を出しました。その後、県と市当局が土のう等を設置し、緊急対策を実施しましたが、現在も県道の通行どめと住民の避難が続いています。改めて住民の皆さんにお見舞い申し上げます。市長、住民は一日も早くもとの生活に戻ることを願っています。県は国の災害認定による災害復旧工事を実施するとしていますが、今後の復旧工事への見通し、住民への説明など具体的に明らかにしていただきたいと思います。今回の土砂崩れについて、地元説明会の中でも、山の上にある採石場が土砂崩れの原因ではないかとの声が出されています。私ども市議員団が現地調査をして驚いたことは、今回の土砂崩れが採石場として許可された区域内で発生していたこと。そして、その土砂崩れが発生した山の上には、掘り出した戸室石が高さ約13メートルにわたって積まれていたことでした。県当局は、業者に対してこれを撤去するよう指示を出し、亀裂のあった場所から約10メートル以内に積んであった約1万立米を移動させたとのことです。この採石場は、平成11年--1999年に県の認可を得ました。その年に一部変更申請し、平成12年から3年ごとに認可申請を得た後、平成21年に5回目の認可を得てきました。認可区域である13.5ヘクタールから、この11年間に戸室石が30万トン搬出されました。使われた先は金沢城の修復工事です。そして、その一部は辰巳ダム建設工事にも使われました。この県の認可に当たって、法に基づき、本市は意見書を県に提出しています。平成18年の岩石の採取計画に対する意見は13項目にわたっています。中でも、「採石場及び廃土置き場については、雨水、湧き水等による土砂の流出によって河川を汚濁させないよう、排水路や必要な能力を備えた沈殿池を設置すること。また、沈殿土砂は常に排除し、機能維持に努めること」と指摘し、さらに重要な点として、「岩石採取場東側は、急峻な林地となっており、排水等により崩壊を誘因するおそれがあり、表面排水等が流れ込まないようにすること」と記載しています。ところが、平成21年の意見では、「沈殿池が現在使用不能なのはなぜか。のり面復旧勾配が申請より急勾配になり、危険度が増したのは?」と記載しています。これは平成18年に提出された採石計画とは大きく異なっていたことを指摘しているものです。 そこで市長に伺います。 第1に、平成21年の認可申請に対して本市が意見を述べる際に、現地調査を通じて一体現場では何が起きていたのか明らかにしていただきたいと思います。なお、現場調査を行った際、当然現場写真があるはずですがとの問いに、市当局はありませんという返事でした。ところが、今回の質問通告後に、数枚の写真があったとして報告を受けました。その数枚の写真からも、本市の指摘どおり、問題があることが明らかであります。 第2に、平成18年の認可に基づく採石事業が途中から勝手に変更されたとするなら、これは認可違反になるのではありませんか。見解を求めるものです。 市長、こうした経過からして、平成18年の本市の13項目にわたる意見が無視され、平成21年の認可に及んでいるのではありませんか。したがって、県に対してしかるべき経過の説明を求めるとともに、業者に対する認可を取り消すよう求める考えはないか伺うものです。 質問の最後に、スポーツ施設の改善、拡充と施設利用の予約システムについてです。 先日、新日本スポーツ連盟石川県テニス協議会の会長さんとともに本市市民スポーツ課を訪ね、スポーツ施設予約システムの実態調査とテニス施設の増設について要望を行いました。このテニス協議会は年3回、城北市民テニスコートを中心に大会を開催し、毎回約180名が参加しています。申し込みは2倍に上りますが、コートの数もあって抽選によって制限せざるを得ない状況です。ところが、最近、インターネットによるテニスコートの予約システムが導入されて以降、コートの予約ができず、同じような悩みを他のクラブも抱えているとのことです。このかなざわスポーツねっとインターネット予約というのは、市内スポーツ施設を予約するもので、まず、グループ登録を行います。するとグループ番号、暗証番号が発行されます。そして、インターネットで使用したいスポーツ施設について使用する2カ月前の1日から7日に申し込みます。次に、8日、9日、10日に抽選をして予約の確定が行われます。予約の取り消しは、利用日の3日前までにインターネットで行います。利用予約がなく、施設があいている際には、いつでも随時ネットでの予約が可能となっています。ところが、予約でいっぱいであったはずのテニスコートが当日がらがらという状態があったり、あるクラブでは、毎週同じコートと同じ時間帯で使用可能となっている一方で、別のクラブでは予約できない状態が続くなど異常な状況が起こっています。公平であるとするこの予約システムがさまざまな問題を生み出しています。さらに、申し入れの中では、最近のテニス愛好者の増加に対してテニスコートが不足しており、その増設を要望しています。 そこで市長に伺います。 第1に、スポーツ予約システムについて、その実態を調査し、スポーツ愛好者が安心してスポーツ施設を利用できるように抜本的改善を行うこと。なお、新年度予算の中で、この予約システムについて携帯電話による対応を行うとしていますが、問題の拡大につながらないのか伺うものです。 第2に、スポーツ愛好者の要望にこたえて、スポーツ施設の改善と増設について、今後どのように取り組んでいかれるのか明らかにしていただきたいと思います。また、新年度、スポーツ施設整備積立基金の新設が提案されていますが、積み立ての規模とその活用計画をどのように考えているのか伺うものです。 第3に、テニスコートの増設について、本市の計画はどのように考えているのか。城北テニスコートの日よけの設置など施設の改善について伺うとともに、辰口にある県テニス施設の改善が関係団体からも強く求められており、県に対して要望する考えはないか伺い、私の質問を終わります。 (拍手)
○横越徹副議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 29番森尾議員にお答えをします。 まず、無駄な開発をやめて暮らし優先の市政に転換するようにと。無駄な開発をしているという気持ちは私は持っていません。御指摘になったような事業というのは、まちの発展基盤でありまして、この整備は金沢の将来にとって必要であり、不可欠な投資でございます。同時に、地域の活性化とか雇用の創出とか市民生活の向上にも寄与すると、このように信じています。一方で、福祉や教育など市民生活に身近なサービスの充実も重要でございまして、これまでどおりハード・ソフト両面にわたって均衡を図りながら取り組むことが大切と、そのように思っています。このような立場は堅持していくつもりでございます。 国民健康保険について幾つかお尋ねでございました。状況をどう見ているかというお尋ねが、まずございました。国保の仕組みは相互扶助の精神にのっとりまして、加入者全員が助け合うという仕組みでございます。したがいまして、保険料を納めるということは、被保険者の義務というふうに思っています。しかし、経済情勢の悪化等によりまして、納付の義務が果たせないと、そういう世帯もふえていることも事実でございます。リストラ等を受けて、特別な事情のある方もいらっしゃるということは承知をしますので、こういう人に対しましては、必要に応じて保険料は減免をするということもしてきたわけであります。ただ、理由がなくて滞納する方々に対しましては、負担の公平という観点から厳正に滞納整理を行う必要があると、このように思っておる次第でございます。 保険料を1世帯1万円引き下げたらどうかという御意見でございました。新年度の保険料につきましては、市民生活への影響を勘案しまして、国の改正に合わせた賦課限度額の引き上げにとどめて、料率改定は見送ったということでございます。本市におきましては、税制改正とかあるいは医療保険制度改革等に対応するために、平成20年度と21年度に一般会計から約20億円もの繰り入れを行ってきたところでございます。20億円は社会保険の被保険者の人たちの納める税金でもあります。ここをよく御承知をいただきたいと、そのように思っています。したがいまして、今の時点では、保険料を1万円引き下げると、このためにさらに一般会計から税を投入するということは私はできない、こう申し上げます。 国に対して責任のある財政負担を求めるべきだと。社会・経済情勢の変化によりまして、国保の加入者の年齢構成が偏在をしていると、これは事実でございます。だからこそ国保財政は運営が厳しくて危機的な状況にあると。私は、かねがね国保はほころんでいると、こういう表現でこの席でお話をしたことが何度もございますが、そういう状況にありますので、国は適切に対処すべきと、そのように思っています。引き続きまして、市長会とか国保中央会を通じまして、なおかつ同じ立場の都市もありますので、連携もしながら国に対して国保の財政基盤の強化、そのための措置を強く求めていきたいと、こう思っています。 資格証明書の交付をやめるべきだという御趣旨でございました。国保制度は加入者全員で支える制度でございます。特別な事情もなく1年以上滞納している場合に、資格証明書を交付しているわけであります。交付に当たりましては、機械的に交付するのではありません。生活実態を把握いたしますために、チラシ等による周知、休日・夜間を問わず再三戸別訪問をし、電話連絡等を実施しているところでございます。しかし、御連絡がいただけないとか、あるいは納付をいただけない場合には、制度の維持と負担の公平という観点から、国民健康保険法という法律の規定に従いまして交付をせざるを得ないと、この点は御理解をいただきたいと、このように思います。 資格証明書の交付世帯数のことは、所管の局長からお答えをいたしまして、差し押さえ件数がふえておると、市長は実態をどう考えるかというお尋ねがありました。厳しい経済情勢の中で、苦しい生活状況にありながらも納付をいただいている方との負担の公平を図る観点からいたしまして、納付に誠意が認められないお人に対しては、生活実態を考慮した上で滞納処分を行っていることも御理解いただきたいと思います。 生活実態の把握が不十分なままで差し押さえをしておるんではなかろうかと、こういう御趣旨でございました。滞納処分を行うに当たりましては、納付書、督促状を送りまして、さらに定期的な催告状を送って、電話の連絡、それから訪問して催告をする、納付相談も行う、いろんなことをして生活実態を確認した上で差し押さえ処分を決定しております。機械的に行っているものではございません。どうぞ御理解を賜りたいと思います。 湯涌地区上山町での土砂崩れのことにつきましては、所管の部長からお答えをいたします。スポーツ施設の改善・拡充につきましては、須野原副市長からお答えをいたします。
○横越徹副議長 梶原福祉健康局長。 〔梶原慎志福祉健康局長登壇〕
◎梶原慎志福祉健康局長 資格証明書につきまして、交付世帯数と高校生世代の数はどれくらいか、ことし7月からは高校生世代については、短期被保険者証が交付されることになるが、速やかに交付すべきではないかとのお尋ねがございました。本年2月末時点で、本市の資格証明書交付世帯数は912世帯でございます。そのうち資格証世帯の高校生世代は27世帯で28人でございます。現在、国会において、高校生に短期被保険者証を交付する法案が審議中でございます。その審議結果を踏まえまして適切に対応を行ってまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。
○横越徹副議長 山田防災管理監。 〔山田 弘防災管理監登壇〕
◎山田弘防災管理監 湯涌地区上山町での土砂崩れに関しまして、県・市の住民への説明はどのように考えているのかとの御質問にお答えをいたします。住民の皆様が不安を抱かないよう、復旧工事の計画や内容につきまして地元と情報を共有し、進捗状況を見ながら、適宜、丁寧に説明をしていくこととしております。避難勧告につきましては、工事の進捗状況に合わせ、専門家の意見を聞きながら安全が確認でき次第、解除したいと考えております。 以上でございます。
○横越徹副議長 前多土木部長。 〔前多 豊都市整備局土木部長登壇〕
◎前多豊都市整備局土木部長 21年認可時、現場でどのようなことがあったのか、また、採石場の認可が適切なのか、市として県に認可の取り消しを求めるべきではないかとのお尋ねでございました。土砂崩れが発生しました斜面の反対側に位置します、第4回認可期間中に生じました廃土置き場の形状変更は、第5回の認可に際しまして、現場を見てわかったことを市の意見として指摘するまで、県から通知がなかったことでございます。廃土置き場については、県がボーリング調査やのり面の安定解析を審査しまして、のり面の安全確認を行った上、認可権者として行ったことであります。 以上でございます。
○横越徹副議長 米林農林部長。 〔米林憲英
産業局農林部長登壇〕
◎米林憲英
産業局農林部長 湯涌地区上山町での土砂崩れについて、県・市の災害復旧工事の具体的な見通しを聞きたいとの御質問にお答えいたします。県では、国の災害関連緊急治山事業の決定を受けた後、山腹崩壊部の復旧工事に着手するとしているが、工法や工期などについては、現在、国と協議中であると聞いております。本市も国の災害認定を待って、被災した農地などの復旧工事に着手する予定であり、今後とも県と連絡を密にし、工程の調整などを図りながら早期完成に向けて全力で取り組んでまいります。
○横越徹副議長 須野原副市長。 〔須野原 雄副市長登壇〕
◎須野原雄副市長 スポーツ施設の改善と施設利用予約システムに関する御質問にお答えをいたします。まず、現在の予約システムについてでありますが、予約が取りにくいとのことでありますので、予約の状況と実際の利用状況等がどうなっているのか実態をよく調査しまして、利用に当たって不公平が生じないように、運用方法で改善すべきところは見直し、改善をしてまいりたいと思います。その上で、携帯電話からの予約を導入してまいりたいと考えています。 次に、施設の改善・増設とスポーツ施設整備積立基金についてでありますが、本市のスポーツ施設整備は、他の中核市に比べましても充実していると思っておりますし、金沢市民スポーツ振興計画に基づいて、順次、計画的に改修・整備等を行ってきているところであります。新たに創設します基金は、今後の城北市民運動公園の拡張・整備に備えて積み立てていくものであります。また、テニスコートにつきましては、現在、市営のものが29面ありますことから、今のところ増設は考えておりませんが、御指摘の城北市民テニスコートの観覧席の日よけにつきましては、設置する方向で検討してまいりたいと思います。 なお、辰口丘陵公園テニスコートの改修のほうは、既に関係団体から設置者である県に対して要望書が提出されていますので、市から申し入れすることは考えておりません。 以上でございます。 〔「議長、29番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○横越徹副議長 29番森尾嘉昭議員。
◆森尾嘉昭議員 国民健康保険の資格証明書の発行が2月末現在で912世帯、その中には高校生が27世帯、28人まで含んでいるという答弁がありました。そこで、資格証明書を発行していない自治体の中で2つわかりましたので、さいたま市と広島市では資格証明書を発行していないということなので、私、担当に直接お話を聞きました。さいたま市では、収納努力をして結果的に資格証明書の発行はゼロになっていますと。19年1月以降、資格証明書の発行はゼロだそうです。さいたま市です。広島市、よく事情をお聞きし、特別の事情のある方についての把握を行うなどして、結果として資格証明書の発行はゼロとなっていますと。平成20年6月以降、広島市においてもゼロとなっているというお話でした。そこで、本市では実際、現場では資格証明書の発行をしている912世帯の現状にどんな取り組み状況と努力を行っているのか、現場の担当に当たる局長から取り組み状況などを改めてお聞きしたいと思っています。 なお、私が具体的に指摘しました給与の差し押さえ問題について、1月5日にこの方に給与が振り込まれた。それで1月8日に差し押さえをするわけですね。これは市長名で行った。担当の部局としては、その際に、この方については給与が振り込まれていたという点での認識はあって行ったのかどうか、この点を具体的にお聞きしたいと思います。
○横越徹副議長 梶原福祉健康局長。 〔梶原慎志福祉健康局長登壇〕
◎梶原慎志福祉健康局長 資格証明書の世帯につきまして、どのような対応をとっているかとの御質問がございました。資格証明書の世帯の方々につきましては、電話連絡、そして訪問等を行いまして実態の確認に努めているのが現状でございます。その上で電話連絡、訪問等を行っておりますが、なかなか連絡がつかないという実態があるということが実情でございます。 2つ目として、今回の個別の案件につきまして、差し押さえを行ったときに給与が振り込まれていたという認識があったのかという御質問でございますが、これについては預金調査をしたときの確認でございますので、給与が振り込まれたというふうなことではございません。確認を行った結果、差し押さえをさせていただきました。御本人からの申し出に基づきまして何度も分納約束をさせていただいたところでございましたが、守っていただけなかったということがございまして、差し押さえを行ったところでございます。その後、生活実態の変化について御相談がありましたので、解除を行ったということでございます。 以上でございます。 〔「議長、29番、再質問」と呼ぶ者あり〕
○横越徹副議長 29番森尾嘉昭議員。
◆森尾嘉昭議員 市長に伺います。給与の差し押さえについては、法令で最低生活の維持のために差し押さえ禁止が明記されています。税を引いて、仮に手取りが20万円あった場合については、法令上15万円が差し押さえ禁止額となっています。これは憲法に基づいて明記され、最低限の生活を維持するためにこういう禁止事項が述べられています。ところで、現場では、先ほど具体的な例を挙げたように、給与が差し押さえられたと訴えられたんです。具体的には、会社からその方の通帳に振り込まれたと。仮に市当局がこれを給与だと認識していたならば、これは明らかに法令違反。全額を差し押さえたんですよ。しかし、逆に、これが認識がなかったとしたら、この方の現状についての十分な把握が行われていなかったと、これも問題だと私は思うんです。国民健康保険制度というのは、社会保障制度として命を守る大切な制度なんです。私は改めて、市当局としてこの問題の転換が必要だ、考え方を改めなきゃいけない、こういうふうに思うんですが、市長、どうでしょうか。
○横越徹副議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 今いろいろ言われているケースでございますが、最初に督促状を発行するのが平成20年の3月でございます。そして、差し押さえを執行したのが平成22年1月でございます。その間は約2年近く、その間、市は誠意を持って催告をし続けてきましたし、話し合いにも取り組んでまいりました。しかし、誠意が見られなかったという事情のあることを御承知いただきたいし、あわせまして、最高裁の判決が出ておりまして、給与が振り込まれた預金口座は差し押さえ禁止財産に当たらないと、こういう最高裁の判決があると、御承知をいただきたいと思います。 〔「議長、30番、関連」と呼ぶ者あり〕
○横越徹副議長 30番升きよみ議員。
◆升きよみ議員 国民健康保険の資格証明書発行の状況のことで今お話がございましたが、私も経験の1つで、昨年、お正月過ぎだったと思いますが、やはり会社をやめられて、その方が国保に加入されて、そして自分は保険での医療にかかっていなかったので、民間保険と同じような発想であって、社会保険から国保になって国保料をそのままにしていたという事実がございました。そうした状況の中で、市役所からは連絡はあったかもわかりませんが、たまたま催告状・督促状、そういうものが送付されたのはやはり土日に、本人の手元に着いたのは土曜日にいただいて、月曜日にたまたま銀行へ年金をおろしに行ったら全くお金がなくてびっくりしたという、そういう事実があったわけです。そういう状況の中で、今お話がございましたが、いろいろ法に基づいてやっているとかいろいろ言いますが、私は、国民健康保険のその担当の職務のところの現状を見ますと、国はお金も減らす、同様にしていろいろと制度改変を次々とやっていますね。後期高齢になったとか、もう目まぐるしいほどの制度改正--私どもから言わすと改悪ですが、そういう思いの中で、現場は非常な思いの中で仕事をしていらっしゃいます。生活保護行政と同様にして、私は、窓口対応とかそういう現場にいる職員が本当に、今、幾ら市長が法に基づいてやっているんだ、市民生活に沿うてるとおっしゃったって、そんな実態にない現状があると思います。その現状に本当に市民に寄り添うという仕事にして、そういう生活実態を掌握しようとするなら、やはり人員含めて行政改革路線とやらで職員削減しながらいて、そしてこのような、もちろん法の問題も問題ですが、こうしたことに沿えないような現況があるということの御認識をしっかり持っていただいて、体制強化も--体制というのは職員をふやすなり、本当の意味で市民に寄り添って資格証明の発行を抑えるなら、さいたま市や広島市の例のこともあります。こんな不況のときです。この不況のときの、この状況のときに至ったとき、市民生活に寄り添うような状況ができ得るような職場環境もつくっていただかない限り、こんな問題は解決しないと思いますので、改めてそうした担当所管のところの現場の状況を御掌握されるのかどうか、そして改革をされるのか、この点を伺っておきます。
○横越徹副議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 行政改革はしなければいけないし、その中に定員管理があるということは事実でございます。もちろん定員管理に当たりましては、職務の現場の実際ということも承知をした上での定数管理であることは当然でございまして、私はこのことと資格証明書の発行とは、必ずしも結びつけて考えるということについては、いかがかなという気持ちでございます。
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△休憩
○横越徹副議長 この際、暫時休憩いたします。 午後2時36分 休憩-------------------------- 午後3時2分 再開
△再開
○
高村佳伸議長 出席議員数は、ただいまのところ39名であります。 これより、休憩前に引き続き会議を開きます。
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△質疑・一般質問(続き)
○
高村佳伸議長 休憩前の議事を継続して、質疑並びに一般質問を続行いたします。 10番山本由起子議員。 〔10番山本由起子議員登壇〕 (拍手)
◆山本由起子議員 このたび発言の機会を得ましたので、以下、数点にわたり質問いたします。 質問の1点目は、金沢市DV防止基本計画についてです。 金沢市男女共同参画推進条例では、男女共同参画を推進するための基本理念として、男女が性別により差別されることなく、その人権が尊重される社会を目指すとしています。暴力は男女を問わず重大な人権侵害ですが、これまで女性に対する暴力については社会の理解も不十分で、個人的問題として片づけられてきました。しかし、女性に対する暴力は、多くの人々にかかわる社会問題であるとともに、男女の固定的役割分担、経済力の格差、上下関係など、男女が置かれている状況等に根差した構造的問題であり、人権尊重の視点に立った男女平等意識を一層はぐくむなどの対応が望まれます。配偶者からの暴力--DVは、時には犯罪となる行為を含む重大な人権侵害であり、外部からその発見が困難な家庭内において行われることが多いため潜在化しやすく、また、加害者に罪の意識が薄いという傾向があることから、被害が深刻化しやすいという特徴があります。先日、長年DVサポートシェルターの運営にかかわってこられたNPO法人「女のスペース・おん」代表理事の近藤恵子さんによる「女性に対する暴力の根絶をめざして」と題する講演を聞く機会がありました。内閣府調査によると、女性3人に1人が身体的暴力・精神的虐待・性的暴力のいずれかのDV被害を体験している、22人に1人が殺されるかもしれない危険な体験をしている、また、警察庁統計によると、3日に1人ずつ妻が夫の手にかかって殺されているという実態を知り、大きな衝撃を受けました。また、内閣府調査によると、性暴力被害の体験者は7.3%であり、260万件の強姦・強制わいせつが起きていることになります。しかし、訴えた人はわずか1,766人であり、近藤さんは、この日本社会は訴えられない、処罰されない性暴力容認社会であると厳しく指摘されていました。平成13年4月に、DVに係る通報・相談・保護・自立支援等の体制整備及びDV防止と被害者保護を目的として、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律--DV防止法が制定されました。また、平成16年5月のDV防止法改正において、DVの定義の拡大及び保護命令制度の拡充等が行われるとともに、国の基本方針が策定され、都道府県の基本計画策定が義務づけられ、その後、市町村の基本計画策定が努力義務となりました。これらの流れを受け、先日、金沢市配偶者等からの暴力の防止及び被害者の支援に関する基本計画、いわゆる金沢市DV防止基本計画案が市長に提出されました。この計画の基本理念には「配偶者等からの暴力のない安心して暮らせるまち」とうたわれていますが、この理念実現に向けた金沢市ならではの特色があればお聞かせください。 以下、本市のDV対策について、数点にわたりお尋ねいたします。 まず、金沢市女性相談室への相談件数のうち、DVに関する相談件数のここ数年の状況はいかがでしょうか。 また、DV被害者が一刻も早く相談支援窓口の存在を知り、安心して相談することができるための相談支援窓口の周知は非常に重要だと思いますが、その徹底をどのような方法で図られる予定でしょうか。 そして、新しく配偶者暴力相談支援センターの機能を持つ女性相談支援室となることにより、相談や支援の機能や体制はどのように強化されるのでしょうか。 さらに、被害者にお子さんがいる場合、そのお子さんに対してどのような支援がなされるのでしょうか。緊急時における被害者の安全確保と自立支援のために、県には一時保護施設があります。ここ数年の県の一時保護施設の入所状況は50件前後と聞いています。本市として独自に児童相談所一時保護所を開所したように、本市として女性被害者一時保護施設を開設する予定はないのでしょうか。 質問の2点目は、児童虐待防止についてです。 親からの虐待により体や心に深い傷を負う、あるいは幼い命が失われる痛ましい事件が後を絶ちません。虐待で命を奪われている子どもが年間50人もいる、児童虐待のとらえ方によっては100人にもなると言われています。先日も奈良県で5歳児が親から食事を十分に与えられず餓死するという、胸の痛む、あってはならない事件が起きました。乳幼児は自分で被害を訴えられず、自力で生きることもできず、被害から逃げ出すこともできません。そして何よりも、自分を愛し、守り育ててくれるべき一番身近な親から虐待を受けることで、成長してからも心に深い傷を負い、生きることが困難になったり、親になったとき、今度は我が子を虐待してしまったりすることもあると言われています。子どもが保育所や幼稚園へ通っていない場合、ハイリスクな親子の状況把握や対応が難しいという問題があります。奈良の事件の場合は、節目の乳幼児健診の際も理由をつけて受診しなかったことや、地域からの通報がなかったことで発見がおくれたようです。本市においては、決してこのような事態が起きないよう万全の体制で臨んでいただきたいという願いを込めてお尋ねいたします。 まず、親による子どもの虐待がこのように増加してきた背景や原因をどのようにとらえていらっしゃるでしょうか。 そして、本市においては、虐待の危険性のあるハイリスクな親子や家庭の状況把握をどの機関がどのように行い、虐待を未然に防ぐためにどのような対応を行っているのでしょうか。 具体的には、本市における乳幼児健診の受診率はどれくらいでしょうか。また、受診しなかった場合の対応はどのようにされているのでしょうか。 生後3カ月までの赤ちゃん訪問事業がありますが、面談できない場合はどのような対応をとっていらっしゃるのでしょうか、お聞かせください。 児童相談所においては、今後、虐待を初めとする対応件数の増加、そしてケースの深刻化が懸念されますが、対応するスタッフの体制は十分でしょうか。 本市において、児童相談所の一時保護所が開所して1年近くになります。市独自の一時保護所を運営することで、県の一時保護所へ委託していた場合と比較してどのような効果があらわれているのでしょうか。 また、一時保護所への入所児童数の動向、退所後の処遇の状況、一時保護所へ入所するケースの相談経路などについてもお聞かせください。 子どもへの虐待の中でも、性暴力については対応策の立ちおくれが目立っています。警察庁は2月18日、昨年摘発された児童ポルノ関連の事件が前年比38%増の935件に上り、過去最多と発表しています。登下校中に出没する不審者、保育・教育の現場での指導者からのわいせつ行為などは表面化しない場合もあり、子どもの心にいやしがたい傷を負わせることになっています。周囲の大人が性暴力の兆候を見逃さないことも当然ですが、子ども自身にも性暴力から逃れる力を身につけ、自尊感情を保つワークショップを受けることも非常に有効です。そのために、民間団体CAPなどが行っているワークショップを保育や教育にかかわる指導者が体験することが望ましいと思いますが、研修の機会を設定するお考えはありませんでしょうか。 質問の3点目は、小中一貫英語教育についてです。 本市においては、平成8年、小学校英語活動が始まり、平成16年3月に「世界都市金沢」小中一貫英語教育特区に国から認定され、市内のすべての市立小中学校において、小中一貫英語教育を本格的に実施しています。特区認定により、小学校6年生の後半は中学校1年用教科書を使用して学習し、中学校でも半年ずつ教科書を前倒しするとともに、中学校英語副読本「This is KANAZAWA」では、ふるさと金沢を豊かに表現できる生徒の育成を目指すとしています。小学校3年、4年は、聞く・話すを中心にした指導であり、子どもたちも比較的抵抗なく楽しみながら学習することができています。ところが、小学校5年、6年になると、英語の聞く・話すを重視し、読む・書くを段階的に指導するというカリキュラム内容になり、6年生の後半は中学1年の教科書を使用して学習するため、この時点で英語に苦手意識を感じる子が多くなってきています。また、小学校から英語塾に通う子、通わない、あるいは通えない子の間でも英語の力に差が生じ、中学校へ入学した段階で、従来のように新鮮な気持ちで新しい教科である英語を学習する意欲を失っている子どもが少なからず存在しています。小学校で中学校の教科書を前倒しして学習している地域は、県内では金沢市のみであり、転入生の負担や不安が大きいことが問題です。中学校入学という新しい環境の変化の中で、放課後、英語の補充学習をしなければならないことは大きな負担です。放課後、同級生が部活動などに参加する中、補充学習にも集中しにくく、時間の確保も難しいのが現状です。入学当初の学習のおくれは、その後の学校生活にも影響を及ぼしかねません。2年生、3年生の中途転入生にとっても、進度のおくれを取り戻すことは同様に負担です。また、英語力の定着度を確認し、指導の改善に役立てるとして、小学校6年生全児童が児童英検を、中学校3年生全員が英検3級程度の英語能力判定テストを受検し、その結果が公表されています。特に、小学校では、楽しく活動しながら英語に興味を持ち、コミュニケーション能力の基礎を養うことが目標であるにもかかわらず、英検に対応した学習にシフトせざるを得なくなっていることは問題です。英語を早期に教え込むのではなく、外国語に対する興味を持ち、積極的にコミュニケーションを図ろうとする子どもを育てることこそが世界都市金沢にふさわしいのではないでしょうか。教科書の前倒し使用をやめ、従来のように中学校から教科書を使って、新鮮な気持ちで英語学習をスタートすべきであると考えます。浅香教育長はどのような見解をお持ちでしょうか。 質問の4点目は、循環型社会に向けてについてです。 我が国においては、2020年に温室効果ガス1990年比で25%削減する目標を立て、低炭素社会に向けた取り組みを展開しています。また、2009年9月には、バイオマス活用推進基本法が施行され、今年度内にも基本計画案策定が予定されています。バイオマスの利用を進めるための地域の計画がバイオマスタウン構想で、基準に合致していれば公表されます。2010年2月末現在、公表されたバイオマスタウンは全国237地区と広がりを見せています。本市におきましては、2009年3月に第2次金沢市環境基本計画を策定し、各部局が横断的に連携を図り、事業を推進しているところです。この環境基本計画の基本理念は「持続可能な都市金沢をつくる」であり、3つの基本目標のうちの1つが環境への負荷の少ない都市金沢をつくる、そして、循環型社会の形成を進めますという方針が掲げられています。循環型社会の形成のためには、石油のような限りある化石資源の消費を抑え、再生可能な生物由来の有機物資源であるバイオマスの利活用をさらに進めることが求められています。先日視察してまいりました栃木県茂木町は、山合いに位置する人口約1万6,000人の自治体で、環境保全型農業を推進していました。堆肥化施設では、酪農家から回収してきた牛ふん尿と生ごみ、落ち葉、もみ殼、間伐材や竹を細かく粉砕したものを混合し、天然発酵によって良質な有機肥料を生産していました。この有機堆肥が農家に販売され、これを使って栽培された安全でおいしい米や野菜は、地元で学校給食などの食材として消費されるとともに、観光客へも販売されています。このシステムにより酪農家のふん尿処理経費や労力が軽減される、堆肥使用により農薬や化学肥料の経費が削減される、地産地消により農家の経営が安定する、約100人の高齢者が落ち葉集めをすることにより現金収入を得られるとともに、介護予防で医療費が抑制される、地域コミュニティーが活性化されるなど、数え切れないほどの効果を生み出しているとのことでした。また、大阪府豊中市においては、市内のNPO法人と共同で生ごみを減らす取り組みを行っています。市として堆肥化施設を建設し、給食センターから出た生ごみを回収し、街路樹の古枝などをまぜてつくった堆肥が好評とのことです。全国の公表されたバイオマスタウンでは、堆肥だけでなく、木質ペレット化、木質バイオマス発電、バイオガス、バイオエタノールなど、地域特性に合わせた事業を展開しています。さて、本市におかれましては、ごみの減量化と資源化をどのように進められてきたのでしょうか。 また、本市の環境基本計画に掲げられている持続可能な都市金沢、循環型社会の形成の理念や、「捨てればごみ、生かせば資源」のスローガン実現のためには、バイオマス利活用をさらに進めるべきではないかと考えます。市長の見解をお伺いいたします。 最後の質問は、花いっぱいのまちへです。 本市におかれましては、市庁舎前における花苗植え付け、商店街への花苗配布、花いっぱい大賞の開催など、市民と協働で花のあふれるまちづくり事業が継続されてきていることを高く評価するものです。平成20年10月に金沢で開催された全日本花いっぱい大会の前後は、市内の学校の子どもたちが育てたプランターも沿道に並べられ、文字どおりまちなかが花でいっぱいになりました。また、金沢駅通り線や石引商店街のハンギングバスケットもとてもおしゃれですてきでした。全日本花いっぱい大会について、小林議員の質問に対して市長は「花いっぱい事業は単なる一過性の催事で終わるということがあったら意味がない。少しでも施策の前進につなげていかねば」と答弁されていましたが、私も同感です。ヨーロッパのまちを歩くと、花壇のみならず窓辺も花で飾られ、いたるところにコンテナや大型のハンギングバスケットによる寄せ植えがあり、花がまちの魅力を引き立て、重要な観光資源になっていると感じます。ナンシー、パリを初めヨーロッパをたびたび訪問されている市長は、まちの景観に果たす花の役割をどのように感じられていらっしゃるか、お聞かせください。 5月に開催される日仏自治体交流会議などに合わせて、金沢駅から金沢21世紀美術館までの沿道を飾花するために、1,000万円の新年度予算が計上されています。今後はイベントに合わせた一過性のものではなく、観光施策としての恒常的な飾花--花を飾ることにもっと力を入れられてはどうでしょうか。その際、商店街など近代的なまち並みには、明るく華やかなヨーロッパ風のコンテナやハンギングバスケットが適していると思いますし、伝統的なまち並みには和風の飾花をされてはどうでしょうか。また、金沢の玄関口である金沢駅頭には、観光客を歓迎する意味も込めた金沢らしい個性的でインパクトのある飾花を工夫されてはどうでしょうか。 現在、日本においてもガーデニングがブームであり、高温多湿や冬の寒さにも耐える日本の風土に適した花の品種が多数出回るようになってきています。それらを組み合わせて花いっぱいの金沢になることを願い、質問を終わります。 (拍手)
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高村佳伸議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 10番山本議員にお答えをします。 まず、DV防止基本計画につきまして、金沢市の特色は何かというお尋ねでありました。市の基本計画では、配偶者からの暴力だけではありませんで、近年問題になっております恋人、交際相手からの暴力、いわゆるデートDVの防止にも積極的に取り組むことにいたしました。これは特色だと思います。また、中核市では、金沢市と横須賀市だけに設置されております児童相談所と、新たにDVセンター機能を有する女性相談支援室の連携によりまして、被害者の子どもさんに対しても適切な支援を行うということにいたしました。中核市で児童相談所を持っていますのは金沢市と横須賀市でございますので、この点も特色になると、こう思っています。 相談件数のことなど幾つかお尋ねがございまして、須野原副市長からお答えをいたします。 次に、児童の虐待防止でございます。この件についても幾つかお尋ねでございまして、所管の局長からと、私からは市独自の一時保護所を運営することで効果はどうかというお尋ねがありました。市独自でという意味は、県が別にあるので、その中で市がつくっているという意味での市独自だということでございましょうが、市独自で一時保護所を設置することによりまして入所枠がふえまして、養育に少しでも不安があれば子どもさんを迅速に保護するということが可能になったと思っています。また、入所した子どもへの面接、行動観察がきめ細かく行われるというふうになったと思っておりまして、子どもに対するケアの質は高まっていると、こう思っておる次第でございます。県の区域と市の区域とはおのずと違いまして、市の区域--エリア、範囲は県から見ますと狭うございますので、より機動的に行動ができると、こう思っておるんであります。 入所の児童数でございますが、平成20年度は52人でございました。これは県の相談所当時の数値であります。市で一時保護所を開設することによりまして、平成21年度は1月末現在で109人、このように大きくふえています。いろんな背景はあるんでございましょうが、一面ではよりきめ細かにということに連なっているというふうに思っておるんであります。退所後の子どもは施設や里親に預けますほかに、約半数は家庭に帰っておるわけでございますが、保護者への指導・支援も継続して行っております。一時保護は学校や保育所、地域からの通告、それから保護者からの相談に基づいて行っています。確かにこの仕事は厳しい仕事でございますし、難しい仕事でございますし、同時に切実さを伴う仕事だと私は思っています。それだけに、職員にあっては使命感に燃えて努力をしてほしいと、こんな願いを市長として持っておるわけでございます。 次に、循環型社会に向けて幾つかお尋ねがございまして、ごみの減量化と資源化のこれまでの取り組みについては、所管の局長からお答えをして、私からはバイオマスの利活用ということでございます。これを進めることは地球温暖化の防止、それから循環型社会の形成等の観点から重要であるというふうに認識をいたしています。昨年度、検討を行いました廃食用油--捨てた食用油、それから木質ペレットの未利用バイオマスの有効活用ということにつきましては、需要の確保とか製造コスト等の課題もあるわけでありますが、この実現に向けて一生懸命努力をしているところでございます。今後は、より地域の活性化と地産地消、それから資源の循環を図る観点からいたしまして、これまで焼却、埋め立て、放置されておりました食品廃棄物、農産物の残渣、それに林地の残材--材木の残った部分でございますが、こういうものなどのバイオマス資源につきましても、有効に活用されるように研究してまいりたいと、このように思っています。新しいテーマでもございまして、それだけに興味のあるところでございます。一生懸命取り組まなければという思いでございます。 次に、花のあるまちについてのお尋ねでございまして、まちの景観に果たす役割をどう感じているかということでございました。四季折々の花というものは、生活を快適にするだけではありませんで、金沢に来てくださるお客様のおもてなしの一つでもあろうというふうに思っておりまして、必要不可欠、大切にしなければいけないと思います。花を植えて育てることに一生懸命取り組むと、そのことで人と人が結ばれると、加えて人の心を穏やかに、やわらかに、豊かにするものであると、こう思います。また、窓辺を飾るハンギングバスケットにつきましては、今後、改築を予定しております市営住宅で、ひとつ実施ができないか検討したいと、このように思っています。 まちを飾るのは一過性じゃいけないんで、恒常的にもっと力を入れるべきだと、御趣旨のとおりだと思っています。ことしは春から秋にかけていろんなイベントが予定されておりますだけに、なおさらのこと都心軸沿道につきましては、遠来のお客様を色とりどりの花でお迎えできるようにしたいと、このように思っていますし、また、飾花に当たりましては、商店街や地域の方々の協力をお願いしたいと、こう思っておりまして、議会が終わりましたらそのような打ち合わせの会も持ちたいと、こう思っておる次第でございます。仰せになりましたけれども、まち並みに合ったそれぞれの場所にふさわしい飾花、これを工夫しなきゃいけないということでございまして、駅前では、造園とか園芸とか生け花の各協会に協力をお願いして、金沢らしくて創作的な飾花を行いまして、来街者をもてなしの心でお迎えをしたいと、このように思っています。工夫をしていくということでございます。
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高村佳伸議長 須野原副市長。 〔須野原 雄副市長登壇〕
◎須野原雄副市長 DV防止基本計画についての御質問のうち、5点についてお答えをいたします。まず、ここ数年の相談件数の状況ですが、女性相談室における相談のうち、夫等の暴力に関する相談は、平成19年度が205件、20年度が207件、そして今年度は2月末までで104件となっています。 女性相談支援室の設置によるDV被害者に対する相談支援機能や体制の強化でありますが、現在の相談員1名から専任職員と相談員をそれぞれ1名ずつ増員しまして3名体制とすることにしています。あわせてDVセンター機能を持つことで、被害者がさまざまな支援制度を利用するために必要な被害者証明書の発行が可能となりますし、福祉等関係部署との連携を密にして相談から健康の回復、住居の確保でありますとか就労等の自立支援まで一貫した支援を行うことにしています。 また、被害者に子どもさんがいる場合の支援でありますが、子どもさんに与える影響も深刻でありますので、児童相談所や母子生活支援施設と連携・協力もしながら、医師や臨床心理士等の専門家による相談等を通じまして、その心のケアに努めたいと思いますし、教育面におきましても適切な支援を行ってまいりたいと考えています。 女性被害者の一時保護施設の開設につきましては、当面は県にお願いをすることとしていまして、市独自の保護施設は今後の状況を見ながら研究をしてまいりたいと考えています。 なお、相談支援窓口の周知につきましては、安心して相談していただけるように金沢市のホームページ・新聞・広報等を活用しますほか、リーフレット・カード等も作成をしまして、市の施設、医療機関、ショッピングセンター等女性の利用が多い施設等に配布をし、その周知徹底を図ってまいりたいと思っています。 以上でございます。
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高村佳伸議長 梶原福祉健康局長。 〔梶原慎志福祉健康局長登壇〕
◎梶原慎志福祉健康局長 児童虐待の防止につきまして御質問がございました。子どもの虐待が増加してきた背景や原因をどのようにとらえているかとのお尋ねでございます。児童虐待の増加は、都市化、核家族化などに伴い、地域社会や家庭の養育力が低下したことを背景といたしまして、育児不安、家族関係の不和、経済的困窮、親や子どもの病気、地域からの孤立などさまざまな原因があると考えているところでございます。 次に、本市において虐待の危険性があるハイリスクな親子の方々や家庭等の状況把握、そしてその虐待の防止のための対応についてお尋ねがございました。本市においては、福祉健康センターが安心出産育児支援ネットワーク事業での医療機関等との連携や健康診査や赤ちゃん訪問により状況を把握し、子育て支援の情報提供や助言を行っているところでございます。また、児童相談所におきましては、市民に対し、養育に不安のある家庭があれば通告や相談をしていただくよう呼びかけますとともに、金沢こども見守りネットワークを活用して地域の児童委員の方々や学校・保育所など子どもにかかわる機関から情報を把握し、その家庭への見守りや支援を行っているところでございます。 次に、乳幼児健診の受診率と受診しなかった場合の対応についてお尋ねがございました。平成20年度実績で医療機関の委託健診では、1カ月児、6カ月児、1歳児健診におきましては平均88%、2歳児健診は62%の受診率であります。集団検診につきましては、3カ月児、1歳6カ月児、3歳児健診で平均97%の受診率であります。また、集団検診を受診しなかった場合には、訪問や電話等で状況の確認を行い、必要に応じて児童相談所など関係機関と連携をとっているところでございます。 次に、生後3カ月までの赤ちゃん訪問事業について、面談できない場合の対応について御質問がございました。赤ちゃん訪問事業の訪問率は、平成20年度実績で約89%です。面談できなかった場合、再度、電話連絡をとって訪問に努めますとともに、集団検診や予防接種の機会を通じまして母子の状況の確認を行っているところでございます。 児童相談所における虐待対応にかかわるスタッフの体制は十分かとのお尋ねがございました。本市の児童相談所におきましては、児童福祉司の配置基準は満たしているところでございます。その上で市の児童相談所は県の児童相談所とは異なり、市民の身近な相談機関として軽微な育児相談から重篤な虐待ケースまで幅広い対応が求められているということがございます。これに対応するため、虐待への対応が迅速に行えるよう虐待専従のグループを設置するほか、緊急時にはチーム編成を柔軟に行うなど、児童相談所の中で工夫をしながらしっかりと対応しているところでございます。 以上でございます。
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高村佳伸議長 浅香教育長。 〔浅香久美子教育長登壇〕
◎浅香久美子教育長 児童虐待防止について、民間団体CAPなどのワークショップを保育や教育の指導者が受けることが望ましいと思うが、研修の機会を設定する考えはとのお尋ねがございました。本市では、児童虐待防止推進事業の一つとして、民間団体に委託し、CAPのワークショップが保育所等で実施されております。また、このワークショップを学校で行っているところもございます。教職員や保育士が児童虐待防止について理解を深めることは大切であり、さまざまなメニューを取り入れながら児童虐待防止に関する研修の充実を図っていきたいと思っております。 次に、小中一貫英語教育についてお尋ねがございました。小学校への教科書の前倒しをやめ、中学校から同じスタートラインで学習すべきであると考えるがどうかとのお尋ねでございました。本市では、小学校3年生から独自の副読本を活用し英語教育を進めており、小学校6年生で中学校1年生の教科書を使って学ぶことは、無理のないことと考えております。また、小学校から中学校への接続期での指導が大切であることから、児童・生徒一人一人の学習状況に応じた指導を充実させ、小中連携のさらなる推進を図っていきたいと思っております。 以上でございます。
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高村佳伸議長 城下環境局長。 〔城下 謙環境局長登壇〕
◎城下謙環境局長 ごみの減量化と資源化をどのように進めてきたのかとのお尋ねでございました。ごみの減量化を図るために、ぼかしや段ボールコンポストによる生ごみ堆肥化を進めており、また、生ごみ処理機の購入に対します助成、あるいは子育て応援リユース市などを開催いたしているところであります。資源化対策といたしましては、空き缶やペットボトルなど10分別による資源回収を実施するほか、PTA、子ども会などによる古紙の集団回収の拡充・強化にも努めているところであります。引き続き、広く市民への啓発を行い、協力をお願いいたしまして3Rの推進に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。
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高村佳伸議長 16番安居知世議員。 〔16番安居知世議員登壇〕 (拍手)
◆安居知世議員
自由民主党金沢市議員会の一員として、発言の機会を得ましたので、以下、数点お伺いいたします。 まずは、子どもたちの健やかな成長のためにであります。 先日、環境活動家のワンガリ・マータイさんの話を聞く機会に恵まれました。マータイさんは「Mottainai」という言葉を無駄遣いや不経済などの倹約を訴えるだけではなく、自然や物に対する敬意や愛などの思い、つまり、資源に対する尊敬の念が込められた言葉として世界に広めた方であります。その後、話は、マータイさんの「もったいないはもっぱら物の無駄についてですが、最も重視しなければならないもったいないは心の無駄であり、時の無駄です」と続き、私は、最ももったいないのは心の無駄であるという言葉に、なるほどなと感銘を受けた次第であります。現代において、子どもたちにもったいないという言葉に含まれる多くのものを伝えることは、なかなかに難しいことでありますが、山出市長が子どもたちに「心のもったいない」について伝えたいことをお聞かせください。 さて、先日、「お金がなくても平気なフランス人 お金があっても不安な日本人」という本を読みました。フランスの義務教育は完全に無料で、粗末ではあるけれどもノートも無償配布され、最後のページまで使い終えたら先生が無駄がないか調べた後、新しいノートがもらえる。保護者が学校に払うのは、子どもが食べる給食費と遠足の交通費くらいなものである。しかし、フランスの小学校で配られる教科書は貸し出しであり、学年末には学校に返され、次の学年が引き続き使うというようなことが書かれておりました。当然、子どもたちは教科書にいたずら書きなどできないし、折ったり破ったりも御法度で、大切に教科書を扱うことが求められ、その他の教材も同様に皆で扱うものでありますから、公共のものを扱うという習慣を自然と学ぶとともに、物を大事にする心も培われるのではないかなと考えさせられました。もちろん保護者の教材費や用具の購入などに対する負担も軽くなるわけですから、一石二鳥だなと思いつつページを進めておりました。翻って本市の現状を見るに、おおむねどの学校でも毎年数回しか使用しない教材・用具や、時には6年間で一、二回しか使わないような教材・用具を購入しなければならず、幾ら物を大切にしようと教えていても、学校の教材を次から次へと使い捨てにしていたのでは、なかなか物を大切にする心は養われないのではないかと考えてしまいます。特に学校徴収金や教材・用具の購入費などに対する保護者の負担感が重くなっている中、6年間で1回しか使われない教材や用具を購入する必要があるのだろうか、もったいないのではと疑問に感じる方も多いようで、ある学校ではアンケートに、運動会の小物を毎年買うのは疑問だとの意見があったことをきっかけに、運動会の集団演技で使用される鳴子を保護者に寄附してもらい、不足分については学校で追加購入して保護者の負担軽減に努めるとともに、子どもたちには物を繰り返し使うことの大切さを教える取り組みを行うこととなりました。そこで、本市でも、義務教育課程においては、教材や用具はできるだけ学校で備えつけを行い、皆で共有して使うことにより、公共物を扱う習慣と物を大切にする心を養うことが望まれると考えますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 また、現在、国から学校徴収金について、公費・私費の負担区分や徴収金の具体的な事務取り扱いに関する通知は行われておらず、本市においては各学校が徴収する金額を決定し、保護者からその費用を徴収しております。これらに関しても、保護者に対し公費・私費の負担区分を明確にするとともに、前例にとらわれることなく購入品目の見直しを行い、負担軽減につなげていただきたいと存じます。そのためにも、学校徴収金の基準に関する取扱要領を作成し、学校徴収金の透明性と標準化を図ってはいかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 私は、「義務教育はこれを無償とする」と保障されている我が国において、塾や習い事を除いた純粋な義務教育課程において、教育扶助や就学援助がなくてはならない現状があるという問題を解決することなく、子ども手当のように個人にお金をばらまくことに疑問を感じるのであります。本来であれば、国は子どもの教育や保育が過度の経済負担にならないよう、それぞれの自治体に予算措置を行い、子どもたちの健やかな成長を促進させることが優先されると考えます。何よりも、子どもたちは、お父さんやお母さんが一生懸命働く後ろ姿を見て働く厳しさや大切さを学ぶのでありましょうし、だからこそ親に対する感謝や尊敬の気持ちを持ち、親が一生懸命稼いできてくれた大切なお金だから、もったいない使い方をしてはいけないんだという気持ちが生まれるのではないでしょうか。今、私たちや行政がしなければならないことは、ただ単にお金を上げることではなく、まずは親が働いて子どもたちを育てていけるような環境を整えることであると考えます。その上で、就労が困難な世帯に対してはセーフティーネットを活用する。こんなことこそ、未来を担う子どもたちへの教育として望まれると考えますが、いかがでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。 さて、本市では、金沢世界都市構想の大きな柱として、本市独自の小中一貫英語教育カリキュラムを作成し、世界都市金沢の未来を担う人材の創生に向け、実践的コミュニケーション能力を中核としたより高い英語力、及び郷土金沢の歴史や文化を理解し、英語で発信できる力の育成を目指し、英語教育を行ってまいりました。国においては、事業仕分けで英語教育改革総合プランを廃止しつつも、内容を一部復活させるなど迷走しておりますが、本市では着実に経験を蓄積し、いよいよ教育課程特例校制度による取り組みの成果が大きくあらわれようとしております。そこで、本市の考える今後の英語教育の展望をお聞かせください。 ところで、本年は、金沢子ども科学財団が設立されて10周年を迎えます。昨年、子ども科学財団が運営している算数チャレンジクラブの教室を見学してまいりました。一番感心したのは、午前10時から正午までの2時間、全くの休みなしにもかかわらず、どの子どもたちもずっと集中して真剣に授業を受けていたことです。そこで、財団設立10周年を機に、広く市民の皆さんに財団の取り組みを知ってもらってはと考えるのでありますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 次に、本市における環境政策についてお伺いいたします。 先週、景観に配慮した太陽光パネル設置検討委員会が開かれ、中間報告がまとめられました。委員会では、国が家庭用太陽光パネル設置の推進を進める中で、どのように金沢らしい黒屋根がわらの屋上景観を保全していくかということが検討され、22年度内に基本方針を策定し、パブリックコメントや景観審議会での審議を進めることが報告されました。今までも議会において何度かこの問題について質問をしてまいりましたが、設置のあり方案が報告されたこの機会に、いま一度、屋上景観と地球温暖化対策のあり方について幾つかお伺いしたいと存じます。 報告では、他都市の事例として、景観規制の強弱に合わせ、太陽光発電装置の設置にも段階的に規制をしていることが紹介されておりました。確かに、伝建地区のように景観を守るために課税を減免されている地区においては、それも議論になるのかもしれません。しかし、一方、太陽光発電装置に対し国からの設置補助が出ていることに加え、電力の固定価格買取制度が整備され、余剰電力の買い取り価格が大幅に引き上げられた中で、また、本年度の導入が見送られたとはいえ、与党が全量買い取りをマニフェストに掲げていた中で、ただ単に規制を行うのでは不公平感を伴うのではないかと心配されます。特に本市においては、市単独でも太陽光発電装置の設置に対し補助を行っておりますから、なおさらの感が否めません。そこで、規制をするのであるならば、まずは設置規制を受ける地区の住民が、自宅の屋上以外に太陽光発電装置の設置に参加できる仕組みを創設することが大切であると考えますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 さらに、本市における太陽光発電装置の補助に関しても、今までのように一律に行うのではなく、景観に配慮した装置に対して補助を行うなど、景観誘導を促すものに見直すことが必要であると考えますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 ところで、幾ら太陽光発電装置の技術が革新され、屋根との違和感が解消されたとしても、北陸独特の黒屋根がわらの質感を再現することは大変困難であると思われます。また、だからこそ、この金沢の黒屋根がわらの屋上景観が金沢特有の伝統的景観として愛されているのではないでしょうか。現在も景観形成基準において、戸建て住宅の屋根の形状や色彩に関し明記されているところではございますが、さらに景観誘導施策の一環として、特に屋上景観が公的空間として重要と考えられる地区には、釉薬のかかった黒屋根がわらの設置に対する補助を行い、この補助を受けた方に対しては太陽光パネルの設置を遠慮していただく。つまり、規制で縛るのではなくて、みずから黒屋根がわらの景観を選んでいただくことで、屋上景観を保全していくことも考えられるのではないかと思うのでありますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。太陽光パネルの設置が急増する中、金沢らしい屋上景観を守ることは喫緊の課題であり、本市の早急な対応を求めるものであります。 さて、本年度予算に地球温暖化対策の一環として、公用車に電気自動車の導入が検討されております。電気自動車は、太陽光発電装置とともにこれからの日本産業を牽引していくと言われており、本年はいよいよ個人向け電気自動車の販売が本格化しようとしております。その普及に向けて電気自動車やプラグインハイブリッド車の充電インフラ整備は欠かせないものであり、本市における普及に対応することはもちろんのこと、他都市から電気自動車で訪れる方に対する整備も視野に入れなければならないと存じます。そこで、ガソリンスタンドやスーパーマーケット、宿泊施設や百貨店、それに駐車場などへの整備に関し、産学官が連携・協力し、取り組みを進めることも必要と考えますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 次に、金沢市ごみ処理基本計画についてお伺いいたします。 平成22年度から36年度までを計画期間とするごみ処理基本計画の最終案が提案されました。ここでは、さらなるごみの減量や再使用・再資源化を促進し、本市にふさわしい循環型社会を実現するための分野計画が策定されております。この実現のためには、一般廃棄物の排出抑制と循環的利用の促進が必要であり、排出事業者の責任強化・徹底とともに、廃棄物処理業者の許可制度の整備と優良化の推進が欠かせないと考えるものであります。ところで、最近、自治体の中に、適正処理を行いつつ資源化などの取り組みを具体的に行っている業者や、地域貢献等を行っていることを評価の対象とした独自の優良評価制度を設ける動きが見られるようになりました。国も優良評価制度を推進しておりますが、基準が高い割にはインセンティブが低いため、期待どおりの成果が上がっているとは言えない状況であり、本市においても1社しか認定が行われておりません。そこで、本市でもリサイクルへの積極的な取り組みや地域への貢献が高い業者を評価するなど独自の優良評価制度を確立し、優良業者の育成を推進していくお考えはないか、お伺いいたします。 また、ごみ処理基本計画の柱である3Rを推進するためには、事業系一般廃棄物の再資源化が重要でありますが、再資源化を行うにはごみを分別し収集運搬する必要があり、現在の一般廃棄物収集運搬業の許可車両数では対応が難しいと思われますが、許可車両数をふやすお考えはないか、お伺いいたします。 さて、近年、環境が我が国の政策をリードする環境新時代を迎えております。そこで、本市における今後の環境政策の展望についてお伺いいたしまして、環境に関する質問を終わります。 最後は、雪景色の似合うまち金沢の思いやりとおもてなしについてお伺いいたします。 白く雪化粧が施された金沢の景色は、人々の目と心に日本の美しさを改めて感じさせてくれます。一方、時に雪は市民生活に不便を来すことも否定できません。年明けに降った雪も、まちなか細街路の通行を妨げるに十分であり、住民の皆さんが雪すかしをするシャッ、シャッという音が朝夕響いておりました。自分の通行のためというよりは、家の前を通る人や車が困らないようにという雪国ならではの思いやりであり、そんな地域の風習が続いていくことを願うものであります。しかしながら、まちなかの細街路は何といっても狭隘なために、雪をよかしているうちに、よかす場所がなくなってしまうのであります。そこで、仕方なく雪すかしでたまってしまった雪を町会等で車を頼み、排雪場所まで捨てに行くのでありますが、今冬の積雪では排雪場が開設する基準にまで至らず、雪を捨てに行く場所がなく、大変困ったという町会がございました。まちなかでは道が狭いため、風の抜ける場所に雪がたまったり、屋根雪が落ちてきて道路に積もったりと、積雪がはかられている場所とは大きく状況が異なっており、排雪場所の確保は深刻な問題であります。せっかく地域住民の皆さんが協力して雪すかしをしているのでありますから、本市としても排雪場所に関し、町会等の地域住民が搬入する雪に対しては柔軟な運用を求めるものでありますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。 一方、国道や県道、幅員の広い市道では、消融雪装置によって対応が図られている道路がございますが、排水ますにシャーベット状の雪が詰まり、消融雪装置の水が道路上にたまっていることが散見されます。これらの水たまりは大きく深いものもあり、横断歩道を渡る歩行者の大敵であります。また、歩道を歩く歩行者に車道を通る車が水をはね上げることもあり、県や国とも協力しながら排水の処理に努めていただきたいと存じますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 私も小中学校に通うときに、何度となく車に水をかけられた悲しい経験がございまして、雪のときは歩行者の方に水がかからないようにと運転に注意を払っております。水はね防止には速度を下げることも有効ですが、それよりも、水のたまっているわだちを踏まないほうがより一層効果があると学習し、実践をしております。雪道になじみのない旅行者の方も多く訪れるようになったことをきっかけに、もう一度雪道での思いやりについて考えたいものであります。ところで、金沢の雪景色になくてはならないものの一つに雪吊りがございます。兼六園の雪吊りは言うに及ばず、何気なく歩いていると見える民家の雪吊りは、金沢のまちの風格をつくり出しており、雪害から木を守る役割とともに、歴史的景観づくりにも貢献しております。しかし、近年、さまざまな事情からこの民家の雪吊りが減少しており、個人の問題であることは十分承知した上で、本市として歴史的情緒を残す地区の雪吊りの保存に何か取り組むことはできないのだろうかと考えるものでありますが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。 金沢は、冬になれば天候が崩れやすく、交通の便や足元が悪くなるという不利な条件はございますが、それを補って余りある海の幸などの食材の充実や飲み物の充実、そして冬景色独特の色使いが見られるなど、思いやりとおもてなしの心から生まれる魅力があふれておりますから、多くの方に冬の金沢を楽しんでいただけることを祈りながら、質問を終わりたいと存じます。 御清聴ありがとうございました。 (拍手)
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高村佳伸議長 山出市長。 〔山出 保市長登壇〕
◎山出保市長 16番安居議員にお答えをします。 もったいないの心についてお尋ねでございまして、市長が子どもたちに伝えたい「心のもったいない」、このことについて伺うということでありました。もったいないという言葉でございますが、私は、この言葉の奥底には感謝の気持ち、これがあるというふうに思っています。思いやりとか謙虚さとか、日本人の心をあらわすすばらしい言葉だと思います。お年寄りの中では、これを敬語にして「ごもったいない」と、こんな言い方をされる人もいます。「お古」という言葉も使います。これもわざわざ敬語をつけてあります。「お下がり」という言葉もあります。これは人様から物をもらって使うと、そういう言葉だというふうに思っております。さらに、私自身関心を寄せるのは「おすそ分け」、こんな言葉があります。これもいい言葉だと思います。特異な場合には「形見分け」、これも言います。こうなりますと、私は単に品物だけの領域を超えて、その人の心、まして形見分けということになりますと、故人をしのんでおるわけでありますから、そういう心の領域にまで踏み込んだ言葉だと僕は思っています。いずれにしても、日本に伝わる美風でございまして、お互いに大事にしたいと、こう思う次第でございます。 子ども手当のことにお触れでございました。御趣旨にもありましたが、子どもを育てる環境を整えるというためには雇用の確保、これ大事です。保育所・幼稚園も大事です。児童クラブの整備・充実も必要でございます。こういうことについては、地方もまた、みずからの問題として努力をしていかなければいけないと、そう思っています。今度の子ども手当、この趣旨は、子どもたちの養育を社会全体で責任を持つという考え方が根底にあるというふうに伝えられていますし、私もそうだろうかと思っています。所得制限を設けないということも、この趣旨によるものだというふうに思っておりまして、それだけにこちらのほうは国がもっぱら責任を持つべき領域だろうと、こんな気がしてなりません。このことが私の思いでございます。 景観政策についてお話しでございまして、屋上の景観と太陽光発電装置のことについて、現代的テーマだと、こういう言葉で言おうかなと思います。いずれこの問題について金沢市も取り組んで解決をしていかなければいけない、そういうテーマを示していらっしゃるというふうに思っています。設置規制を受ける地区の住民が、自宅の屋上のほかで太陽光発電装置の設置に参加できる仕組み、これについては、今、景観に配慮した太陽光パネル設置検討委員会で検討してございまして、ここでの意見を踏まえたいし、もう1つ、金沢市地球温暖化対策推進協議会という場もございまして、この協議会の協議の中で検討委員会の意見を踏まえて検討していくと。その中から結論を出していくということだろうと思っています。せっかく議論をしてくださっていますので尊重してまいりたいと、こう思っておる次第でございます。 次に、太陽光発電装置の補助のあり方にお触れでございました。この装置の設置者に対しましては、これまでも金沢らしい屋上景観の保全の観点から、補助金の申し込みをなさったときに、太陽光パネルの色彩とか設置方法等について、景観に配慮していただけるようにと協力をお願いしているところでございます。これからは、先ほど申し上げました太陽光パネル設置検討委員会での結論を受けて、景観に配慮した補助制度をどうするかということについても検討してまいりたいと、このように思っています。 屋上景観を守るために黒がわらの設置について補助ができないかという御趣旨でございました。御提案の黒屋根がわらの設置に対する補助ということにつきましては、景観形成区域のうちで、景観上重要で黒がわらがふさわしい地域において、こういう仕組みが設けられるのかどうか、こういうことについてこれは十分検討したいと、こう思っています。 電気自動車の件は、所管の局長からお答えをいたしますし、市のごみ処理基本計画に関連しまして、優良業者の育成のこと、また、許可車両の数のことについては、所管の局長からお答えをしまして、私からは、環境政策の展望についてお尋ねになりましたので、これにお答えをいたします。持続可能な都市の実現を図っていきますためには、市民と事業者と行政、こうしたすべての主体が自分の責任と役割を認識しまして、それで主体間が連携・協力しながら環境保全活動に取り組んでいくことが重要だと思っておりますし、行政にありましては、すべての部局が環境に配慮した事業を進めていくと同時に、横断的に連携した取り組みを展開していく、このことが重要だと思っています。地道であっても着実に推進していくことによりまして、本市の自然が守られ、環境が維持され、将来の世代にこうした資産が引き継がれていくものだと、こう思っています。 雪捨て場のことにお触れでございました。これについては、従来からも狭い街路の除雪については、住民の皆さんの御理解と御協力をお願いしてきたところでございます。御指摘にもございますまちの中の狭い街路での積もった雪の処理、これは御苦労をいただいておるわけでございます。よく承知をしております。今後、除雪計画の中で排雪場の開設の基準等を地域の実情も参考にしながら検討してまいりたいと、こう思っています。 排水処理の件は土木部長から、そして雪吊りのことでございますが、雪吊りは御指摘のとおり、金沢の大切な文化的景観の一つだというふうに思っています。しかし、近年、高齢化が進み、核家族化が進むことによりまして、個々の家では技術が伝わりにくくなっておるというふうに思います。このため、職人大学校の市民講座を開きまして、雪吊りの実習ということをやっておるわけでありますので、これを充実させていくということが1つありますが、このことはこのこととして、これからは風情のある露地におきまして、景観に寄与するような樹木の指定ということができるのかできないのか、そうしたことをまず考えて、そして雪吊りについて公的な支援ができるのかできないのか、こんなことを検討したいと、こう思っています。
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高村佳伸議長 浅香教育長。 〔浅香久美子教育長登壇〕
◎浅香久美子教育長 教材の再利用について、教材や教具を学校で備えつけ、共有することにより物を大切にする心を養うべきではないかとのお尋ねでございました。個人で使用する教材・教具の選定に当たっては、活用効果、使用頻度、保護者負担に配慮するよう周知を図っているところでございます。児童・生徒に物を大切にする心を養う上でも、さらに利活用などの工夫をするよう促していきたいと思います。 学校徴収金について取扱要領を作成し、学校徴収金の透明性と標準化を図るべきではないかとのお尋ねでございました。学校徴収金においては、保護者の負担を軽減するとともに、適正な事務を行うことは非常に重要であり、これまでも校長会や学校訪問などにおいて指導を行っております。現在、取扱要領の作成を進めており、速やかな実施を目指していきたいと思っております。 本市の英語教育について、今後の方向性についてお尋ねがございました。本市の英語教育においては、英語で豊かに自己表現したり、郷土である金沢のことを語ったりできる児童・生徒の育成を目指しております。金沢市中学校文化連盟が主催する英語スピーチコンテストで、実に生き生きと楽しそうに中学生が次々とペアスキット--寸劇をしたりスピーチをしている姿が見られます。今後とも子どもたちの持つ可能性を伸ばし、世界と英語で交流できる力の礎を養っていきたいと思っております。 次に、金沢子ども科学財団について、設立10周年を機に財団の事業を知ってもらう取り組みが必要ではないかとのお尋ねがございました。子ども科学財団は、広坂子ども科学スタジオ、また、玉川こども図書館や幼稚園・保育園にも出向くなど、子どもたちの理科や算数へのさまざまな取り組みを行っております。設立10周年に当たり、参加対象者を拡大したオープンスクールや記念講演会などを開催したいと考えており、あわせて広報活動の充実も図ってまいります。これまで以上に子どもたちの知的好奇心を喚起させ、理数の芽、科学する心を育てていきたいと思っております。 以上でございます。
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高村佳伸議長 城下環境局長。 〔城下 謙環境局長登壇〕
◎城下謙環境局長 電気自動車の充電インフラ整備を進めていく考えはないかとのお尋ねでございました。電気自動車は走行時に二酸化炭素を排出せず、地球温暖化防止の観点から、普及促進を図ることは大変意義のあることだというふうに認識をいたしております。今後、電気自動車の普及状況や他都市等の動向を見きわめながら、本市の実情に応じた充電インフラ整備の推進について検討してまいりたいというふうに考えております。 次に、ごみ処理基本計画に関しまして、まず、リサイクルへの積極的な取り組みや地域への貢献度が高い業者を評価する本市独自の優良評価制度を確立する考えはないかとのお尋ねでございました。産業廃棄物処理業者に対する国が定める優良評価制度につきましては、評価基準が厳しいことや制度が確立されてからの年数が浅いことから、基準適合業者は全国的に少ない状況にあります。国の制度とは別に、御提案の本市独自の優良評価制度の導入につきましては、今後、他都市の事例等を調査し、有識者あるいは関係団体等も交えまして研究をしてまいりたいというふうに考えております。 次に、事業系一般廃棄物の再資源化を進めるために、一般廃棄物収集運搬業の許可車両数をふやす考えはないかとのお尋ねでございました。一般廃棄物収集運搬業の許可車両数については、ごみの適正処理の確保を基本に決定をいたしておりまして、今後、事業系一般廃棄物の再資源化をさらに進めていく上で、再資源化の推進に必要と認められる車両に限り、許可する方向で検討してまいりたいというふうに考えております。 以上でございます。
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高村佳伸議長 前多土木部長。 〔前多 豊都市整備局土木部長登壇〕
◎前多豊都市整備局土木部長 国・県と協力して排水処理をどうかということでございます。降雪時には、排水ます設置箇所を含めまして路面状況などを確認し、必要に応じてシャーベット状の雪を除去しているところでございます。今後とも各道路管理者と連携を強化して、積雪時のパトロールの中で歩行者への水はねがある箇所では、状況も踏まえまして新たに排水ますなどの設置も進めてまいります。また、仰せのとおり、雪道での優しい運転が歩行者に対する水はね防止に効果的なことから、金沢市除雪作業本部が降雪前に全世帯に配布いたしますチラシなどを通じて、運転マナーの向上も呼びかけてまいります。 以上でございます。
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△散会
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高村佳伸議長 これにて、本日の質疑並びに一般質問を終わります。 次の本会議は、明12日午前10時から開きます。 本日はこれにて散会いたします。 午後4時21分 散会...