金沢市議会 > 2004-09-14 >
09月14日-03号

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  1. 金沢市議会 2004-09-14
    09月14日-03号


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    平成16年  9月 定例会(第3回)             平成16年9月14日(火曜日)        -------------------------◯出席議員(40名)     議長  不破 実君           副議長 関戸正彦君     1番  安居知世君           2番  宮崎雅人君     3番  黒沢和規君           4番  松井純一君     5番  森 一敏君           6番  粟森 慨君     7番  北 篤司君           8番  清水邦彦君     9番  新村誠一君           10番  福田太郎君     11番  横越 徹君           12番  田中展郎君     13番  村池敬一君           14番  浅田美和子君     15番  東出文代君           16番  干場辰夫君     17番  森 雪枝君           18番  苗代明彦君     19番  渡辺 満君           20番  近松美喜子君     21番  山野之義君           22番  上田 章君     23番  澤飯英樹君           24番  玉野 道君     25番  増江 啓君           26番  出石輝夫君     27番  田中 仁君           28番  中西利雄君     30番  升 きよみ君          31番  高村佳伸君     32番  宮保喜一君           34番  木下和吉君     35番  南部康昭君           36番  平田誠一君     37番  安達 前君           38番  的場豊征君     39番  上田忠信君           40番  井沢義武君◯欠席議員(なし)---------------------------------------◯説明のため出席した者 市長       山出 保君       助役       須野原 雄君 助役       赤穗敏広君       収入役      金子 衞君 公営企業管理者  山本文男君       教育委員長代理  金子劭榮君 技監       遠藤 玲君       都市政策部長   山形紘一君 総務部長     福田雅幸君       経済部長     加納明彦君 農林部長     野崎龍行君       市民生活部長   松田昭一君 福祉保健部長   古田秀一君       環境部長     角 健治君 土木部長心得   坂戸正治君       都市整備部長   的場優弘君 市立病院                 美術工芸大学          松本忠明君                浜田健一君 事務局長                 事務局長心得 教育長      石原多賀子君 財政課長     丸口邦雄---------------------------------------◯職務のため出席した事務局職員 事務局長     小川秀一君                      議事調査課 議事調査課長   牧野和広君                縄 寛敏君                      担当課長 担当課長補佐   宮田敏之君       主査       中村 宏君 主査       朝倉 豊君       主査       九社前俊一君 主査       山下慎一君       主査       水由謙一君 主査       木谷満貴子君      書記       小木 茂君 総務課長補佐   津路文彦君       主査       本島一二君 書記       越田健靖君---------------------------------------◯議事日程(第3号)  平成16年9月14日(火)午前10時開議 日程第1 議案第1号平成16年度金沢市一般会計補正予算(第2号)ないし議案第17号市道の路線廃止について及び報告第1号専決処分の報告について                                   (質疑) 日程第2 一般質問---------------------------------------◯本日の会議に付した事件  議事日程(第3号)に同じ---------------------------------------              午前10時3分 開議 △開議 ○議長(不破実君) 本日の出席議員数は、ただいまのところ40名であります。 よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 なお、上着の着用は御自由に願います。  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △議案上程 ○議長(不破実君) これより、日程第1議案第1号平成16年度金沢市一般会計補正予算(第2号)ないし議案第17号市道の路線廃止について及び報告第1号専決処分の報告について、以上の議案17件、報告1件を一括して議題といたします。  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △質疑・一般質問 ○議長(不破実君) これより、質疑並びに日程第2一般質問をあわせ行います。 通告がありますので、これより順次発言を許します。 22番上田章君。   〔22番上田 章君登壇〕     (拍手) ◆22番(上田章君) 自由民主党金沢・市民会議の一員として、質問の機会を得ましたので、3点について質問をさせていただきます。 質問に先立ちまして、関戸副議長、浅田議員と私の3名が、金沢市議会を代表して北信越市議会議長会のカナダ・アメリカ行政視察に参加させていただき、拉致問題について国連本部の関係者と大変有意義な意見交換をすることができました。これも議員各位のお力添えのたまものと感謝を申し上げます。 また、先般行われました津幡町民レガッタ大会に、議員各位には大変お忙しい中、親睦、交流を目的に御参加をいただき、ありがとうございました。 それでは、質問に入らせていただきます。 質問の第1点は、拉致問題に関することです。 北信越市議会議長会の視察での重要な目的は、議長会として初めて拉致問題を取り上げ、本年度第79回北信越市議会議長会定期総会において、「拉致問題の全容解明と早期解決に関する決議」を決定し、関係機関働きかけを行い、今回の視察で初めてニューヨークの国連本部に行き、北朝鮮による拉致事件早期解決に関する要望書を国連人権高等弁務官事務所ヌジャイニューヨーク事務所所長に手渡すことと、拉致被害者に加えて拉致の疑いのある人がいまだに多くおり、その事実解明のための調査協力もあわせて要望することでありました。 要望書を手渡した際に、ヌジャイニューヨーク事務所所長さんは、「人権問題は単に政府機関にゆだねるものではなく、市民の皆さん方が関心を持たなければならない課題である。人権侵害の中で、人が行方不明になるといったことは最もひどい人権侵害であり、このことから、拉致問題は国連が取り上げるべき課題であり、最後の被害者が帰国するまで、各国が連帯意識を持って行動をとることにより正義が示され、人権が守られることになる。また、拉致の疑いのある方についても、すべての事実が解明されるまであきらめてはならず、このように声を上げ続けてほしい」とおっしゃっておられました。 また、私たちが訪問した3日前に、「特別調査国であるタイ国のムンタボーン氏が北朝鮮の人権状況に関する特別報告者に任命され、北朝鮮政府当局も、子供の権利に関する調査については、国連が北朝鮮に入ることに同意いたしました」との日本のマスコミで報道されていないホットな情報の提供があり、この調査の中で、人権委員会が北朝鮮での人権の状況について調べることになるだろうと思うとのことでした。私たちも心より喜ぶ次第です。 また、国連の日本政府国連代表部の原口大使の発言の中にも、「国として、是が非でも解決しなければならない重要なものだと思っており、これについては、現在2つのルートで努力が行われている。1つは2カ国間の接触を通じての努力であり、もう1つは国連での努力である。人道・人権の観点から多くの国連加盟国が支援をしており、昨年に加え、本年も決議案が採決され大きな成果があった。国際社会の意思というものから調査し、その結果を報告することにより、北朝鮮に国際社会の強い憤りと不満を伝えることで前向きの反応が北朝鮮から出てくることを期待している」とおっしゃっておられました。 国連の対応も踏まえて、市長はこの事件についてどのような思いでおいでになりますか。拉致問題の調査について、特定失踪者問題調査会が、拉致の疑いを否定できない人と判断する 200人の調査の促進について、石川県人では4人の名前が挙がっておりますが、国や警察に任せるだけではなく、自治体もできる範囲での努力をすべきではないでしょうか。全国市長会における取り組みとあわせ、今後の取り組みについてのお考えをお聞かせください。 次に、質問の第2点は、国立若松病院に関することです。 独立行政法人国立病院機構金沢若松病院は、大正15年8月金沢市若松療養所として開設され、その後、昭和52年4月国立療養所金沢若松病院と改称、平成16年4月に現在の独立行政法人国立病院機構金沢若松病院となりました。この国立若松病院は、地元の人々に大変貢献をしております。田上校下体育大会への救護要員の派遣、田上小学校文化祭での健康相談の実施、あるいは鈴見台老人会での健康に関する講演会並び健康相談の実施等、地域の医療を支えております。加えて、当院の標榜診療科では対応可能な入院、外来診療の提供を行っており、内科、神経内科、呼吸器科リハビリテーション科についても、地元の人々を初め多くの方々に利用されております。 しかし、この国立若松病院が平成17年4月には独立行政法人国立病院機構医王病院、金沢市岩出町と統合することになり、当病院がなくなります。このことは、地元の方々にとっては残念のきわみであります。そこで、この病院がなくなった後の地域医療についてどのように考えておられるのか、市長にお尋ねをいたします。 また、この国立若松病院の施設の規模は、現在土地は4万 4,763平方メートル、建物は庁舎と公務員宿舎を入れまして 5,789平方メートルであり、大変広大な土地であります。この若松病院が統合されることによる跡地利用について、市長も地元に住んでおられる人としてどのようにお考えか、お尋ねいたします。 この若松病院がある田上地区では、アクセス道路としての東部環状道路の開通により、金沢大学星稜大学星稜女子短期大学金沢美大、北陸大学、金沢学院大学など、車等で7分の圏内にあり、加えて金沢商業高校星稜高校遊学館高校金沢東高校県立工業高校辰巳丘高校などの高校も周囲にあり、まさに金沢の文教地区と言っても過言ではない地区と思います。自然も豊かで、書物から学び、それを実際に体験できる自然や環境がそろっております。学ぶこと、研究することに意欲を持っている学生に、勉強する機会を与える施設として、図書館が最適と考えております。しかし、現在ある図書館は、この地区から遠いことなどから、学生にとってなかなか利用しにくい位置にあります。 ところで、この国立若松病院は、金沢桜百景にも選ばれ、景観上も残したいところであり、文教地区にふさわしい位置にあります。そこでこの跡地を利用して、この地区の自然環境等を活用した学び、体験もできる新しい形の図書館の設置を提案いたします。この提案を含めて、国立若松病院跡地利用について、市長の考えをお尋ねいたします。 質問の第3点は、里山についてであります。 里地・里山とは、一般的に主に二次林を里山、それに農地を含めた地域を里地と呼ぶ場合が多いようであります。言葉の定義は必ずしも確定しておらず、ここではすべてを含む概念として里地・里山と呼ぶことにいたしました。 私は、近年身近に親しまれてきた里地・里山が随分荒れ果て、手入れが行き届かなくなってきていることに驚き、残念な思いでいっぱいであります。中でも角間の自然学校は、自然環境の中、長年身近に親しんだ里山が、随分荒らされていることに驚きを隠せません。里山自然学校は、発足して以来、石川県、金沢市等と連携して保全事業を実施してきております。金沢大学里山自然学校は、金沢大学角間キャンパスにある里山ゾーンの恵まれた自然環境を、本学の教育研究活動のみならず、広く地域住民のさまざまな学習の活動の範囲として開放し、これを活用したさまざまな学習計画を開発、提供することです。特に子供たちを対象とした生活体験自然体験学習取り組みは、日本の子供たちの心をはぐくむ上で極めて大切なことと考えます。全国的に、人と自然を結ぶ里山が開発され、激減している現状にあって、金沢市の中心部に近い位置にある広大な里山ゾーンは、極めて貴重な自然環境であります。金沢大学において、この里山自然学校は、他の大学に類のない財産であり、大学自体教育研究のみに利用するのではなく、地域住民学習活動と青少年の自然体験の場としても広く活用しております。 その一例として、教育委員会等と連携して本市の理科教育を対象とした研究会を実施しております。さらに、金沢子ども科学財団子ども大学においても、宿泊講座を実施するなど多くの事業を展開してきております。特に平成11年度より、地元の田上小学校では、この里山自然学校連携事業を実施しております。昨年度は、子供たちが取り組んできた課題の里山の昆虫・植物調べ、里山の食体験、ネイチャーゲーム里山クラフトを、5年生の生徒たち総合的学習の時間に取り組んできました。本年度は規模を拡大し、5年生 100名で50年前の農業を体験するため、その体験学習を行っております。 ことしは、里山自然学校全体で 150坪の稲作をしており、そのうち40坪を田上小学校生徒たちが耕作を行っております。生徒たちの耕作内容は、昔ながらの田んぼで苗をつくる折衷苗代で、無農薬無肥料、ただし竹 100本分の竹灰を入れました。米は古代米として赤米、タイショウモチ、カグラモチを使用しております。ほかに5坪ぐらいの面積に、田植え機で使用する苗でコシヒカリを植えました。この目的は、昔ながらの苗代でつくった苗と、現在の機械で植えるためにつくっている苗の活着力の違いを研究するためです。田上小学校生徒たち耕作面積は40坪と面積的には少ないが、子供たちも学校の先生も、この自然に育つ稲の生育に強い関心を持ち、生き物はすべて優しく手を加えることにより、手を加えただけの結果が出ることの大切さを学んでおります。このように、自然の生命力と生き物との対話を知ることのできた子供たちにとっては、最高の体験学習ではないかと思います。 田上小学校の生徒は、この里山自然学校では楽しみと喜びを体験することができますが、市の中心地で里山のない小学校や中学校の生徒は体験することができません。そこで、里山のない生徒たちにも、環境と自然のすばらしさを教えることのできる体験学習の機会をつくっていただきたいと思います。この里山自然学校の成果を踏まえ、市として今後どのような事業を考えておられるのか、教育長のお考えをお尋ねいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。     (拍手) ○議長(不破実君) 山出市長。   〔市長山出 保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 22番上田議員にお答えいたします。 まず、拉致問題でございますが、国連の人権委員会、ここでは、どんな国も拉致を含む強制的な失踪を実行したり、容認したりしてはいけないと、これが2003年に採択をされました「北朝鮮の人権状況決議」というものでございますが、この決議がことしの4月に再確認をされたというふうに聞いています。 拉致問題は、仰せのとおり国家主権の侵害でございますし、人権侵害でもあるというふうに私も思っております。政府におかれては、引き続きこの問題の解決に向けて全力で取り組んでほしい、このように思っておる次第でございます。 市長会としても関心を持つようにという御趣旨でありました。市長会としては、拉致疑惑の真相究明、それに拉致被害者全員とその家族の早期帰国実現、このことに政府は懸命に取り組むように、このように市長会として申し出ているところであります。市長会の中では、北信越の地域がとりわけこの問題についてイニシアチブをとるべきと、そういう立場にもあるわけでございまして、引き続き皆さんと一緒に働きかけを心していきたいと、こう思っています。 また、拉致被害者の支援のことでございますが、このことにつきまして、地方三団体と民間の方々との間に拉致被害者家族義援金委員会というものをことしの春つくりました。この委員会の運用を通じて、こうした方々に温かい支援の手を差し伸べていきたい、このように思っています。こうした活動を国に、各地に広めていきたいと、こう思っておる次第でございます。 次に、国立若松病院のことにお触れでございました。なくなったとしたら、地域医療をどうしていくのかということであります。確かに、この病院は地域住民の医療の面で、保健の面で、大きい役割を果たしてきました。廃止になるということは、残念でございます。ただ、田上地区とその周辺には、多くの病院がございますし、医院がありますし、私は、地域医療の体制は比較的整っているというふうに思っています。市といたしましても、この地域の保健とか、あるいは健康づくり、こうした施策には十分の配慮と体制をもって応じていきたいと、このように思っています。 跡地に図書館をという御趣旨でありました。この跡地を取得するということにつきましては、近くに大学の工学部というものの移転が言われています。この大きい課題に取り組んでいかなければいけないということもございますので、病院の跡地の取得ということは、考えていないということであります。 御指摘のとおり、この地区は、金沢大学を核とした文教ゾーンでございます。このことは私もよく承知をいたしておりますし、国、県、市で連携をしながらまちづくりを進めてきている、そういう経緯からいたしましても、この土地の扱いについては、市として、既に国に対しまして周辺の土地利用と整合性のある利用をぜひすべきだということを強く申し出てあります。引き続き、市として十分な関心を持っていく、こう申し上げておきます。 ○議長(不破実君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 22番上田議員にお答えいたします。 市の中心地で里山のない小中学校の生徒たちに環境と自然のすばらしさを知ることのできる体験学習の機会をつくっていただきたい、教育長は今後どのような事業を考えているかというお尋ねでございました。里山自然学校を初めとする子供たち自然体験活動は、自然のすばらしさと、そこに暮らす人々の文化を学ぶための大変貴重な学習の機会であると考えております。学校教育の中でも、総合的な学習や遠足等の機会をとらえ、地域の方々と協力して、竹林の整備や犀川の河岸段丘に広がる田んぼを借りての米づくり体験など、自然や里山文化と親しむ体験活動を積極的に取り入れております。 また、地域の各種団体が連携し、地域の特徴に合わせて「子どもを育むための行動計画」を策定しており、これに基づいて実施されている自然体験活動環境づくりの活動を積極的に支援しているところであります。 今後とも子供たちの心と体の健やかな成長に資するため、学校、地域青少年団体などの関係機関と連携しながら、より多くの児童・生徒が自然体験の機会を得られるよう取り組んでまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(不破実君) 8番清水邦彦君。   〔8番清水邦彦君登壇〕     (拍手) ◆8番(清水邦彦君) かなざわ議員会の一員として、以下数点にわたり質問いたします。 質問の第1は、河北潟についてです。 現在、河北潟をめぐっては、さまざまな課題が提起されております。ますます悪化する水質汚染を初めとして、湖岸部における豪雨時の浸水、河北潟干拓地農業の不振、競馬場の経営悪化に伴う存廃の問題、そして長い湖岸部分の水際地域、いわゆるウオーターフロントが十分に利活用されないまま荒廃している現状、さらに河北潟周辺自治体との合併問題もまた、この河北潟の問題の一つと言えるでしょう。なぜなら、水質浄化や湖岸の利活用は、周辺自治体との協力なしでは解決策が見出せない課題だからです。   〔議長退席、副議長着席〕 この夏、私は、これらの課題に対処するために、こうした課題の先進地である琵琶湖南岸の自治体を視察してきました。そこで見聞きしたことをもとに、幾つかの質問と提案をいたします。 昭和38年から国の開田振興策として河北潟の干拓事業が本格的に実施されました。しかし、時代の趨勢で昭和40年代には、米余りの現象が起こり、昭和45年度からは開田抑制通達が出されたことで、一転して畑作と酪農へと用途が変更される中、昭和54年度からは農地の配分が行われ、暫定農業が開始されました。昭和61年には干拓事業が完工し、現在、河北潟の農地面積は 1,071ヘクタールで、そのうち金沢市域は 229ヘクタールの農地面積となります。農地全体の利用実態は、畑地 853ヘクタール、飼料畑 218ヘクタール、実質的な営農が行われてきました。しかし、干拓地での営農には、当初より河北潟の厳しい自然環境が横たわり、排水改良、土壌改良など入植者の苦労も多く、また多額の負担金や入植者の高齢化、さらに野菜の価格や乳価の低迷が追い打ちをかけ、農業経営は年々厳しい状況となり、現在では遊休農地が82ヘクタールにも上り、干拓地内に虫食いの状態で点在しているのが実態です。 そこで、河北潟の実情も踏まえ、さきの6月議会でも、「河北潟干拓地農業振興の積極的な施策推進を求める意見書」が決議されました。農地の法人取得制度の創設、財政的支援の拡大、法人保有地長期リース制度の創設、複合経営体の育成、現行土地利用弾力的運用公的機関による農地等の取得に対する負債の軽減、長期リース制の導入等々を含むものであります。これらを具現化するには、国の制度や財政支援にまで及ばなければならず、決して易しい課題ではないことは理解してはいるものの、要望は干拓地農業に情熱を持った人たちの切実な願いであり、一日も早く措置が講じられるよう望むものであります。本市としても前向きに取り組むよう期待するものですが、市長の御所見をお聞かせください。 また、平成15年11月に石川県が国に申請、認可された国の構造改革特別区域計画河北潟干拓地農業活性化特区でも、遊休農地の有効活用を目指すため、新たな担い手の確保など新しい農業のありようを求めた施策の取りまとめが行われ、実行に移されようとしています。本市として、県の施策にあわせ積極的な取り組みを行うべきと考えますが、今後の方針と対策についてお伺いします。 2点目は、水質浄化についてです。かつて河北潟は、日本で20番目の面積を持つ汽水湖で、渡り鳥など野生動物やヨシ、ガマなど水生植物の生息地として、日本でも有数の潟湖--ラグーンでした。中には、希少種の水生植物オニバス、アサザや、動物では猛禽類のケアシノスリ、オジロワシ、繁殖地としては珍しい冬鳥のチュウヒ、ニホンカワウソも生息していましたが、昭和43年に日本海へ通じる河北潟放水路に防潮水門が完成し、昭和46年に干拓が完了、昭和53年に防潮堤ができると洪水調整やかんがい用水として淡水化が進み、カンブナ、ウナギ、モロコ、ヤマトシジミ、シラウオなどが激減する一方、さきに述べた希少種を初めサケ、スズキ、アユ、さらに世界的にも有名なハッタミミズなど姿が見られないものも出てきました。かわりに移入種のヘラブナ、ブラックバス、ブルーギル、タイリクバラタナゴ、アメリカザリガニが多数生息するようになり、そして世界十大害草の一つ、ホテイアオイなどが増殖し、生態系が大きく変化してきました。 最近、私は河北潟水辺調査に参加する機会があり、そこで実際の河北潟の水質調査を体験しました。水の色は黄緑色、COD--化学的酸素要求量が9ミリグラム・パー・リットル、透視度26センチメートルという結果でした。また、先日視察した琵琶湖では、琵琶湖の中でも汚れていると言われる南湖でのCODは 3.2ミリグラム・パー・リットルで、これらを比較しても河北潟の汚れは深刻と言えます。 こうした水質悪化の状況が進行する中で、平成7年3月に河北潟流域生活排水対策推進計画が策定され、当時河北潟流域の1市5町が県や関係機関と連携をとりながら、特に流域人口約12万人の生活排水処理を重点的に施設整備する計画がつくられました。具体的には、公共下水道整備を主として、農村集落排水処理、小規模集合排水処理、合併処理浄化槽の施設整備が進められています。当時、発生源別では生活系排水によるものが約46%、自然系排水からのものは約41%となっており、ほとんど数値的には同レベルでありました。 以上のことから、水質汚濁の発生源別に見て、第一要因の生活系排水についての対策は講じられ、改善しつつあると理解はしていますが、同様に第二要因である農業排水や山林土砂など自然系排水についても、排水負荷の抑制のため、排水浄化池での浄化、浄化型暗渠排水、水生植物による自然浄化など、面源対策は講じられないものか、お伺いいたします。 また、河北潟干拓地内の金沢市生態系活用水質浄化施設についても、その役割と今後の水質浄化策にどのように活用されていくのか、あわせてお伺いいたします。 3点目は、河北潟湖岸の景観の復元とその利活用です。水と陸とが接する水辺は、日本有数の潟湖として多様な生物が生息する河北潟の景観の主たる構成要素であります。この水辺のヨシやショウブなど、かつての水生植物を再調査し、護岸も含めた自然再生を目的として復元整備するような施策が必要であり、そのことが水質浄化策として有効な施策であると考えます。 また、水辺の陸地側には遊歩道や自転車道の整備をするなど、「水鳥が群れ、魚が躍り、人が安らぐ」という河北潟流域生活排水対策推進計画の水辺のイメージ目標に合った、市民が親しめる「悠遊空間」として整備することで、さらなる湖岸の利活用が図られるように思いますが、いかがでしょうか。以前、市長も本会議で、湖岸の多様なレクリエーション施設をつなぐ遊歩道や自転車道の整備を図っていきたいと御答弁されており、改めて御所見をお伺いいたします。 湖岸活用という点では、本市でもこなん水辺公園、柳瀬川つつみ公園が整備されています。過日、琵琶湖畔の守山市のみさき自然公園を視察した際、子供から大人までを対象にして野鳥や水生植物、昆虫などを見る自然観察会、パックテストを取り入れた水質調査などの環境学習、ヨシ等を活用した体験学習といった多様なソフト事業を行っていました。こなん水辺公園でも稲作体験学習や自然観察会を行っておりますが、より多様なソフト事業も可能ではないかと考えますが、いかがでしょうか。 最後に、1つ提案をしたいと思います。冒頭でも述べたように、河北潟をめぐってはさまざまな問題が提起されています。水質汚染、浸水対策、農業問題、湖岸の利活用や景観問題、競馬場の問題等々、極めて多様な課題が横たわっており、一つ一つの対策を講じていくのも大事ですが、この際、河北潟復元も視野に入れて、これを取り巻く諸課題に総合的に取り組むことが、今、求められてきているのではないかと考えます。そこで、本市において、こうした取り組みに総合的に対応する部署ないしはプロジェクトチームを組織し、今後の施策を検討すべきではないかと考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。 質問の第2は、スポーツ振興についてであります。 この夏、アテネオリンピックを見て大いに興奮した一人として、日本人選手の活躍に称賛の拍手を送るものですが、昭和39年の東京オリンピックに並ぶ金メダルの獲得数も含めて、過去最高のメダルラッシュは、近来にない日本の明るい話題として記憶に新しいものです。本市にゆかりの選手もオリンピックに出場し、特に銅メダルを獲得した野球競技の村松選手や、市内の高校を卒業したソフトボール競技の坂井選手の活躍はすばらしいものでした。市長も今議会の提案説明の冒頭で、聖地アテネでのオリンピックについて述べられました。また、体操日本の復活に、「苦労に耐え、メダルに涙する姿に、最近の若者を見直した」ともおっしゃっておられます。本会議場においても改めて市長に御所感をお伺いいたします。 また、アテネオリンピックでの日本選手団の活躍は、低迷期にジュニアの育成に力を注いだ結果が今回の成果を生み出したと多くの専門家が指摘をしています。一方で、幼いころからスポーツに親しむことは、身体の健全な成長や競技力を向上させるだけでなく、ルールを守ることや礼儀を重んじることを養うことになり、大人になる過程で心身ともにバランスのとれた人間形成に資するものと考えますが、あわせ御所見をお伺いいたします。 こうした取り組みは、平成12年9月に文科省のスポーツ振興法に基づくスポーツ振興基本計画で方針が定められています。特に、国際競技力向上施策として競技者の育成・強化を推進することで、1996年のアトランタオリンピックのメダル獲得率が 1.7%に低下した時期から、早期にオリンピックでのメダル獲得率を 3.5%にする政策目標を掲げたことでした。図らずも今回、マスコミが報道しているように、5年目の見直しを前に達成されたことは、トップレベルの競技者からジュニア層までの一貫した指導システムが構築された効果であると考えます。また、この計画では、各都道府県や市町村の教育委員会にも地域に即したスポーツ振興計画を策定することとしていることから、石川県でも平成15年度からの10年間、石川スポーツビジョンを策定し、スポーツ振興の基本計画を示しています。本市においても10年ぶりに新しい金沢市スポーツ振興計画が策定されるとうかがっていますが、この計画策定までの概要をお伺いいたします。 また、この計画の中で、ジュニア育成の重要性から、小中学校のスポーツクラブや部活動の専門的知識と技術を持った指導者の育成が急務であると考えますが、どのように対応されていくおつもりか、お伺いいたします。 質問の第3は、本市の文化財保存調査事業についてです。 金沢のルーツを求める上には、加賀の国の成り立ちをひもとくことが、欠くことのできない事柄です。 歴史をさかのぼること西暦 823年--弘仁14年、加賀の国が越前の国から分かれてできたのが始まりとされております。時代が移り室町時代から戦国時代にかけて一向一揆軍が、当時の加賀の国の守護富樫政親を高尾城に攻め滅ぼして以来、約 100年間、真宗本願寺の末寺金沢御坊を建立して「百姓ノ持チタル国」として加賀一向衆による治世がしかれていましたが、西暦1580年--天正8年には佐久間盛政が一向衆を金沢御坊に破り、金沢城を築きました。その後、西暦1583年--天正11年賤ヶ岳の戦で佐久間盛政が敗走、京都にて斬首された後、その年の旧暦6月14日に七尾小丸山城から前田利家が入城を果たしました。翌年、佐々成政との対立により、越中と加賀の国境の小原道、田近道など街道封鎖とあわせ山城を整備し、戦いに備えたことで、佐々成政との戦いに前田利家が勝利しました。それ以降、金沢の城下町の基礎がつくられたと言われております。 まず、こうした歴史を踏まえ、「加賀國歴史街道」周辺文化財詳細調査事業の意義についてお伺いいたします。行政としては初めてと言われる文化財保護の調査活動の取り組みと内容をお示しいただくとともに、特に今回は、森本ふるさと文化財研究会を専門家と市民研究員を公募して立ち上げるとのことでありますが、今後の計画と活用策をどのように考えておられるのか、あわせお伺いいたします。 質問の第4は、市立図書館の運営についてであります。 日本の図書館は、歴史的には奈良時代に朝廷の中の政府組織、中務省に属する図書寮という天皇家のための文庫があり、その当時は仏教が盛んなこともあって、文庫は経典の収集所として公家や寺院が持つ保存図書館の役割を担っていました。鎌倉時代の武家社会では、金沢文庫に代表されるように、蔵書の管理と研究が主な役割で、利用者は主として僧侶でした。江戸時代には、徳川幕府の紅葉山文庫や、大名家では前田家の尊経閣文庫などが有名な文庫として知られているのは、各位も御承知のとおりです。また、この時代は出版が規制されていて、庶民に対する大量出版が不可能ということもあり、一般大衆にとっては、貸し本屋が図書館の役割を果たしていました。時代は大きく流れて、現代の図書館は、昭和25年に図書館法により国民の教育と文化に寄与する目的で、図書館の設置と運営に関する必要事項が定められ、整備されてきました。 現在、本市の図書館は玉川、泉野の2つの本館と、城北、平和町児童図書館の2つの分館、それに専用バスの移動図書館があり、蔵書も約 100万冊余りを数えます。役割としては、本来の本の貸し出しや、今後強化されていくべきレファレンス機能、いわゆる情報照会機能の充実による資料収集と活用、また、いつでも情報を取り出せるような仕組みを確立させることが必要になるものと考えます。 さらに、今後は情報環境の変化による電子図書館のありようも考えていかなければならず、本の購入費が毎年削減される厳しい予算状況の中で、必要な本を厳選し、市民サービスの向上を図り、また生涯学習への支援など、これからの図書館に求められている役割は、ますます多様化するものと理解をしています。 その上で、利用者の視点から図書館のあり方を考えてみれば、図書ボランティアの活用を目指すべき方向でないかと思います。現在、玉川図書館では図書ボランティア56名が登録されており、書架の整理や読み聞かせなどの活動をしています。今後四、五年かけて 100名程度に登録者をふやすようですが、図書ボランティア導入をどのように評価され、今後の役割についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。 また、図書館運営がより効率的になされるためにも、図書館管理にICタグを導入していくことが必要ではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。そして、ICタグ導入により効率化された図書館から結果として生じた人員を学校図書館の充実に振り向けることとし、学校図書館事務担当職員として学校現場に配置できないものか、あわせてお伺いして、質問を終わります。     (拍手) ○副議長(関戸正彦君) 山出市長。   〔市長山出 保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 8番清水議員にお答えします。 まず、河北潟に関連をしまして多面な御質問をいただきました。その中で、干拓地の農業振興についてどういう考え方を持っておるかということであります。頭の痛い課題が出てきておるという認識は持っています。金沢市からもあそこに入植をなさいました。施設整備を支援するとか、機械の導入を進めるとか、基盤整備に支援をするとか、いろんなことをやってきたわけでありまして、結果として農業生産額では河北潟全体の約6割を金沢市からの方々が占めてございまして、他の市町の人たちから見ると活発な営農活動が行われていると、そのように思っています。ただ、ここに来て厳しい状況にある方のあることも事実でありまして、私は、これは重く受けとめたいというふうに思っています。 確かに、意見書が議決をされておるわけでありますが、この意見書の要望事項の実現というのは、そう簡単でありません。そういたしますと、まずは将来的な展望を見きわめながら、河北潟干拓地の連絡会議というのがあるわけで、これは県とか、2市2町とか、あるいは農業関連団体からできておるわけでありますが、私は市域の生産者、それから農協の皆さんなどと市が話し合いの場を持つと、こういうことをやっていきたいと、そう思っていることを申し上げておきます。努力したいと思います。 それから、特区の認定があったことでもあるので、新しい担い手の確保等を考えるべきではなかろうかという御趣旨でありました。金沢市からの方々は地道に生産に励んでいらっしゃいまして、こうした方々を積極的に支援をしていかなければいけないというふうに思いますが、あわせまして新しい担い手になる個人であろうと企業であろうと、この新規参入も促していくということも大変大事だというふうに思っています。いろいろ難しい事情はあるわけですが、とりあえず農協、森林組合、流通・建設関係等から成る新しい担い手育成機構、こういうものをつくってみたいと、こんなことを思っておりまして、こうした機構をつくっていく中で、広く人材を求めたり、やる気のある人材を発掘することができたらと、こんなことを考えていることを申し上げたいと思います。 次に、水質浄化にお触れでございました。この具体的なお答えは環境部長からいたしますが、私も子供のときは、あそこのシジミとかフナとか、あのあたりの女性の方がまちなかへ売りに来てくださって、母が料理して食べさせてもらったという、そういう記憶は懐かしいということでありまして、今そうしたことはできんわけでありまして、やはり水質浄化は大事なテーマだと思っています。下水道の普及というのは基本的な課題だというふうにきょうまで思ってきましたが、少しずつ普及してまいっておりますので、そういたしますと、いろんなこれから多様な取り組み、そして時としてもっと大きい取り組みをしようといたしますと国や県の支援、これが必要になるわけでありまして、こうした支援を求める取り組み、こんなことを一生懸命やっていかなければならないと、こう思っておる次第でございます。 そして私からは、河北潟湖岸の景観の復元、利活用、このことについてお答えをいたします。湖南運動公園とか馬事公苑ができています。市としてこなん水辺公園をつくりました。柳瀬川つつみ公園もつくられてまいりました。少しは施設が整ってきておるというふうに思っています。そういたしますと、この幾つかの施設を生かしていきたい。同時に、河北潟を見ますと、周りに堤防管理通路というのがあります。農道があります。そうすると、こういうものを結んでいったら遊歩道とか自転車道ができるのではなかろうかと、こんなことを実は思っていまして、周辺の方々とも連携をして、そして研究をしていきたいと、こう思っています。 それから、こなん水辺公園の自然学習への活用については都市整備部長からお答えをいたします。 私からは、河北潟をめぐってたくさんの課題があると。こういうものに取り組むチームをつくったらどうかということでありましたが、仰せのとおり課題はたくさんあるというふうに思っておりますし、広域的かつ総合的な取り組みを、国、県とのかかわりも求めてしていかなければいけないと、このように思っています。今、関係の市町で構成いたします河北潟環境対策期成同盟会なるものがありまして、この中で実務者による部会を設けまして、いろいろ検討をしておるところでございます。今のところ本市では、関係各課が連携を図って、そしてこの活動に参画しておるところでございますが、この対応の方針が固まるという段階で、庁内のチームを設けて、このチームを基本にして積極的に取り組んでいきたいと、このように思っています。 次に、スポーツ振興にお触れでございまして、村松選手とか坂井選手の活躍に対する所感を問うということでありました。私もよくテレビは拝見しました。感銘を受けた一人であります。2人の選手の健闘をたたえたいというふうに思っていますし、坂井選手からは手紙もいただきましたし、私からも手紙を差し出しました。これからも健闘を機会あるごとにたたえておあげしたいと、こう思っています。 小さいときからスポーツを大切にして親しむことは人間形成にとって大事なことだという御意見でございまして、そのとおりだというふうに思います。よく言い古された表現ですけれども、「健全な精神は健全な身体に宿る」と、こういう言葉が使われますけれども、クーベルタンの言葉に「燃える心は鍛え抜かれた体に宿る」というのがあります。「燃える心は鍛え抜かれた体に宿る」、やはり鍛えることの大切さ、その中から私は我慢をする、耐える、こういう気持ちも培っていくわけでございまして、これが人間形成の上で大変大事だと。特に今の時代に、私はこういう価値観とか、そういうものを重視していきたいと思う一人でございます。努力したいと思っています。 ジュニアの育成が技術的には大事ではなかろうかという御趣旨でありました。今度のオリンピックを見てございましても、ジュニアスポーツに親しんで、そして基礎的な技術を高めたことが、世界に通ずる結果になったというのはよくわかるわけでございまして、トレーニングセンターの役割と、こういうものもあったわけでございますので、こうしたこと等も含めまして指導体制の重要性ということを痛感いたします。今、市といたしますと、検討会を発足させまして、スポーツ振興計画なるものを策定中でございますが、この計画の中におきましても、ジュニアスポーツに力を注ぎまして、とりわけ小中学校における先生の指導力の向上、また地域や競技団体からのすぐれた指導者の確保、こういうことに工夫を凝らしていきたいと、こう思っています。 次に、文化財保護のことにお触れでございまして、「加賀國歴史街道」周辺文化財詳細調査事業、この意義はどうなのかと、また森本ふるさと文化財研究会の計画を聞かせてほしいということでありました。北国街道とかわき街道というのは、金沢のまちの形成に大きい役割を果たしたわけでありまして、この街道の周辺には、さまざまな歴史文化遺産が残っておるわけでありまして、この歴史文化遺産を住んでいる人が主体になって調査研究をしようと、そして保存をし、活用策を考えていこうというのが「加賀國歴史街道」周辺文化財詳細調査事業と、ちょっと長いんですけれども、こういう事業なのでありまして、私は市民、住んでいる人が主体になるという点で、試みとしますと新しいし、こうしたことをやる中からまちに対する愛着も生まれてくるということでありますと、大事にしたいというふうに思うし、成功させたいわけであります。 そして、この事業のまず最初に取り上げたのは森本の地域でございまして、この森本地区で市民の研究員、これ公募をいたしますが、この研究員が専門家の指導のもとに森本の歴史、民俗、あるいは建物等を研究するということにいたしたいということで、森本ふるさと文化財調査研究会というものを近く立ち上げて、ここで研究をしたり、そしてこれからの方策を検討していくことにしておるわけであります。新しい、そして意義のある進め方だと思いますので、私としましては成功させていくという方向で努力したいと、こう思っています。 ○副議長(関戸正彦君) 角環境部長。   〔環境部長角 健治君登壇〕 ◎環境部長(角健治君) 河北潟の水質浄化について、自然系排水の浄化対策は講じられないかということでございます。農業排水につきましては、これまでも肥料の適正な使用を指導するなど、排水負荷の低減に努めてきているところであります。現在、県が農業排水や山林排水など自然系排水につきまして汚濁負荷量の調査を行っております。そして、来年度には水質保全対策案が示されると聞いております。その内容を踏まえ、排水浄化池での浄化策や環境保全型農業の推進策などについて、県及び土地改良区など関係機関と連携して検討していきたいと思っております。 次に、生態系活用水質浄化施設の役割と今後の活用についてという問いでございました。この浄化施設は、ヨシなどの水生植物が持つ自然浄化機能などを検証する調査研究施設でして、また市民の水質浄化意識の普及啓発を図る観察学習施設として利用しております。浄化施設で得られた効果や課題などの成果を、今後水生植物を利用した浄化水路等の整備や岸辺の自然再生に活用していきたいと、このように思っております。 以上でございます。 ○副議長(関戸正彦君) 的場都市整備部長。   〔都市整備部長的場優弘君登壇〕 ◎都市整備部長的場優弘君) こなん水辺公園でのソフト事業についてのお尋ねにお答えをいたします。こなん水辺公園では、動植物の観察会や稲作体験などを定期的に開催しておりまして、ことし7月には、子供が土や水に親しめるよう、どろんこ遊び場を設置するなど、利活用に工夫を重ねているところでございます。開園後3年目を迎えておりまして、市内でも希少となった水辺の動植物や渡り鳥など野鳥の生息地として自然生態もよみがえりつつありますことから、今後は自然に親しみながら学ぶことを基本に、自然観察や環境学習、体験学習の内容の充実を図るため、他都市の事例も参考にしながら、市民団体と連携してソフト事業の強化を図ってまいりたいと考えております。
    ○副議長(関戸正彦君) 石原教育長。   〔教育長石原多賀子君登壇〕 ◎教育長(石原多賀子君) 8番清水議員にお答えいたします。図書館の運営について幾つかお尋ねがございました。 まず、図書館ボランティア導入の評価と今後の役割についてでございますが、図書館ボランティア導入は、より市民に身近な図書館運営を目指すための一歩であり、市民との協働の観点から大いに評価をしております。今後は、ボランティアみずからが活動の場を広げるとともに、図書館運営にも携わっていただけるよう期待しております。 ICタグ導入の必要性についての所見をお尋ねでございました。ICタグ導入が、図書管理の上で本の持つ情報や本がどこにあるかが瞬時にわかるなど効率的であり、新しい図書館では導入をされていることも承知しております。貸し出しができない本や古文書等特定の人しか利用しない本もございまして、どのような図書にICタグ導入がなじむのか、経費や課題などについて、他都市の導入状況調査をも含めて研究しているところでございます。 ICタグ導入による余剰人員を学校図書館充実に充てられないかというお尋ねでございました。ICタグ導入が、生涯学習の拠点であります公共図書館のさらに新しいサービスを高め、地域貢献に結びつくことが大事であると思っております。既に公共図書館は、学校支援図書の整備や学校への団体貸し出しにおける搬送サービスなどの支援を実施しておりまして、今後も充実していきたいと思っております。 以上でございます。 ○副議長(関戸正彦君) 2番宮崎雅人君。   〔2番宮崎雅人君登壇〕     (拍手) ◆2番(宮崎雅人君) 質問の機会を得ましたので、自由民主党金沢・市民会議の一員といたしまして、以下数点にわたり御質問いたします。   〔副議長退席議長着席〕 地球が一つの生物だとしたら、二酸化炭素の排出など人間の活動こそ病原であり、この続発する異常気象は、悩んでいる症状を訴える地球からのメッセージかもしれません。 質問の第1点目は、防災力調査についてお伺いいたします。 台風などの自然災害や原発事故までも対象にした都道府県別の地域防災力自己評価の結果がことし6月発表され、消防庁が 800項目を掲げた初の自己評価総合調査で、石川県は全国で3位と上位にランクされました。ただ、平成15年度の県の行政監査で、備蓄の防災品が劣化したまま放置されていたり、防災情報システムを使い切れない職員が多数いるとの調査報告があり、かつ、消防庁はさきの防災力の発表の中で、全国的に見ても災害対策の分野では地震に比べて風水害対策が不十分で、住民との情報共有の取り組みのおくれなどが指摘もなされている。 このような状況の中、7月に新潟や福井で豪雨による大きな被害があったことを忘れてはならず、この両県の災害を教訓に、既に取り組んでいる防災計画の具体的な見直しに加え、水防訓練のあり方も従来の校下別でなく、河川の浸水想定区域を対象とした地区住民による浸水想定地区別訓練を検討してもよいのではないか。市の考えをお伺いいたします。 また、新潟や福井の水害では、多くの住民が浸水地域に取り残され、避難できませんでした。水難救助としては初めて消防庁長官の要請で緊急消防援助隊が出動し、新潟では 1,855名の住民を、福井では 388名の住民を救出しています。今回の水害では、道路の浸水や決壊で孤立した住民を、救助用の車両が近寄れないため、救助用ボートと防災ヘリコプターによる救出が功を奏したと聞いています。このような水害に備え、孤立した住民を救出する対応策として、本市単独の消防ヘリコプターを導入するお考えはないか、まずお伺いいたします。 また、防災の新たな拠点として、泉本町に建設の消防本部と中央消防署の合同庁舎が完成し、今月21日から業務を開始すると聞いています。新消防合同庁舎には、消防防災体制の一層の強化を図るため、総合的なシステムが整備されているとのことですが、大地震や大規模水害など災害対策に当たっては、何よりも消防部局のみならず市災害対策本部との連携が不可欠と思われます。新消防合同庁舎が、現在のように市役所に直近の現場から約3キロ離れた場所へ移動することで、現在の連携に支障が生じないのか案ずるところです。どのような対策を講じられているのか、お伺いいたします。 質問の第2点目は、土地区画整理事業について、何点かお伺いいたします。 土地区画整理事業は、道路、公園等公共施設の整備改善と宅地の利用増進を一体的に進めることにより、健全な市街地の造成を図る手法として、本市のまちづくりにおいて極めて重要な役割を果たしてきたと思っております。西部地区においても、金沢港やこれに関連する港湾施設用地の整備を目的とした区画整理が行われ、近年では新県庁舎を中心とする新しい金沢の副都心としての基盤整備が区画整理により行われ、金沢駅-港線や金沢外環状海側幹線の鞍月以南が整備されました。また、鞍月以北においても、区画整理が予定されていると聞いております。 このように、区画整理により金沢のまちづくりが進められてきましたが、昨今の景気低迷を受け、国土交通省発表の地価公示においても、金沢市内の地価は12年連続で下落が続いております。現在、施行中の区画整理事業においては、大きい地区で15%前後の下落率と聞いております。そういったことから、組合区画整理事業は保留地処分金の収入減が予測され、当初計画の事業資金確保が大変厳しい状況となっていると思います。そこで、保留地処分金収入の不足が予測されることに対して、市はどのような対策を考えているのか、お伺いいたします。 次に、平成13年度より事業中の木曳野土地区画整理事業について、お伺いいたします。 まず、雨水排水対策についてであります。新潟県や福井県を襲った集中豪雨に見られますように、最近は激しい雨が短時間に集中して降り、河川の堤防決壊や浸水など大きな被害を引き起こしております。当地区を流れる大徳川、要川におきましても、たびたび水位の上昇が見られ、付近住民は不安な思いをしております。そういう状況の中で、上流部の木曳野地区での区画整理が施行されることにより、両河川の水位がより上昇するのではと心配をしております。そこで、下流域に影響させないためにどのような雨水排水計画を立てているのかお伺いいたします。 次に、畝田-寺中線の進捗状況と供用開始についてお伺いいたします。ことしの7月に、福増町から鞍月までの金沢外環状道路海側幹線側道が供用となりました。しかし、金石街道線と金沢駅-港線の間において、海側幹線と臨港線とのアクセスは畝田-寺中線しかありません。金沢副都心整備の一環として、木曳野土地区画整理事業で整備しているとうかがっていますが、一日も早い供用が副都心金石・桂地区を結ぶ幹線道路として、地域の活性化につながると思いますが、工事の進捗状況と供用開始時期はいつごろになるのかお伺いいたします。 質問の第3点目は、地域まちづくり、とりわけ金石、大野、寺中、木曳野地区が連携したまちづくりのあり方についてであります。 ことし7月、金沢外環状道路海側幹線側道の専光寺から鞍月までの区間の開通を記念し、「うみかんまつり」が盛大に開催されました。その際には、海側幹線沿線の地元の人たちや、金石、大野、大徳地区などの幼稚園、保育園児による人文字づくりなどが盛大に行われ、地域を超えた人々が一緒になってともに喜び、出席させていただいた私も感動を覚えました。 そこで、せっかくの地域団結の機会をさらに発展させ、新たなまちづくりとして、海側幹線以北の金石、大野、寺中、木曳野地区が一体となって集える校下、地区の枠組みを超えた「うみかんまつり」の継続開催を、この機会に提案したいのであります。 金石には金沢港、銭五記念館、また大野にはからくり記念館、「醤油と蔵の町」など、魅力的な素材が豊富にあり、それらを生かした伝統的なお祭りが毎年夏に行われております。これらの地域芸能、伝統芸能もこの機会に披露し、さらに寺中や木曳野の住民も一緒に参加する楽しいお祭りとなれば、山出市長が長年の政治課題として推進してこられた外環状道路海側幹線が、地域住民に身近な幹線として愛されると考えられるのでありますが、いかがでしょうか。市当局として、こうしたお祭りの旗振り役となるお気持ちはないか、まずお聞きします。 次に、海側幹線側道が福増町から鞍月まで完成し、西部第2土地区画整理事業も順調に進んでいる中、海側幹線沿いにスーパーなど各種店舗もでき、まちの形状も急速に変わりつつあります。そこで、地域においても重要な場所に位置する寺中町にある別川製作所跡地の利用が、これからの大きな課題として浮上してくると考えますが、市は現在どのようにお考えかを大まかにざっくりとお聞かせください。 質問の第4点目は、海側幹線側道が開通したことによる交通問題であります。 車道の4車線化に伴い、道路幅が広くなったことで、歩行者が横断することに従来よりかなり時間がかかるようになりました。歩行者信号が青になってから渡り始めても大人でぎりぎり渡れる程度で、子供やお年寄りでは1回で渡ることができず、中央分離帯で一たん立ちどまり、次の信号でまた渡らなければならない場面もしばしばあるようです。特に金石街道の寺中交差点は木曳野小学校の通学路でもあり、無理に走って渡ることで車との接触の危険性もあります。信号時間を延長するなど早急な安全対策を講じる必要があるかと考えますが、市当局のお考えをお聞きいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。     (拍手) ○議長(不破実君) 山出市長。   〔市長山出 保君登壇〕 ◎市長(山出保君) 2番宮崎議員にお答えします。 まず、災害訓練のあり方にお触れでございまして、これからは、水防訓練をやるときは浸水想定地区別訓練、こういうことをやるべきだという御趣旨でありました。これまでも、洪水が想定される区域でやってきたことは事実でございますが、これからは県で作成中であります浸水想定区域図、この結果を踏まえて訓練場所を選定しまして、そして住民と協働して実践的な訓練を実施することを心がけていきたいと、このように思っています。 防災ヘリを市で買うたらという御趣旨でありました。新潟と福井の災害の実例にかんがみまして、今度の議会に救助用のゴムボートを、これの追加配備に必要な予算措置をお願いしたわけであります。ヘリにつきましては、県の消防防災ヘリコプターを活用いたしておりまして、したがって今は市単独で防災ヘリを買うということは考えておりません。 それから、消防本部が移転することで市の災害対策本部との連携に支障がないのかというお尋ねでありました。消防の部局と市の災害対策本部との連携が重要であるということは、そのとおりでございます。このために、新しい指令システムの整備に当たりましては、双方で災害状況とか地図情報とか災害現場映像、こういうものの情報を共有化するということにいたしまして、一元管理ができる防災情報システムを新たにつくったと、こういうことでございまして、大丈夫だと、こう思っています。 次に、土地区画整理事業についてお尋ねでありました。保留地処分金収入の不足が予測される組合に対する対策はどうかということであります。昨年の6月に、収支に不足を生じた組合に対する助成制度を設けるということにしたところでございます。具体的には、組合が経費の節減等の自助努力をしてもなお収支不足が生ずるというときには、収支の不足額を限度にいたしまして、保留地処分金で整備した道路等の公共施設を対象にして助成措置を講ずるという仕組みであります。この仕組みをつくってございますので、この運用をしていきたいと、このように思っています。 調整池と、そして畝田-寺中線のことについては、担当の部長からお答えをいたします。 次に、私からは、お祭りのことであります。お祭りは、地域の伝統芸能を継いでいくとか、世代間が交流するとか、地域の活性化とか地域コミュニティーの醸成に役立つものというふうに思っています。ただ、地域のお祭りは、町会とか公民館とか子ども会等で多くの団体、また住民の皆さんが協力をし合って、手づくりで自主的に開催をするというのが基本だというふうに思っています。市はどうするかということでありますれば、太鼓とかおみこしとか山車とかの購入に助成をするということでございまして、地域のお祭りは地域の皆さんの自主的な発想で、そして協力で、そのための条件は市で支援を申し上げると、これが基本だろうというふうに思っておるわけでありまして、そのことがまたお祭りを盛り上げていくことにつながると、このように思っていることを申し上げます。 別川製作所の跡地利用のことにお触れでありました。これまで地元の皆さんから図書館、あるいは児童館、こうしたアイデアが出されて要望のあることは承知をいたしております。何分にも駅西の地域、あるいは西部の地区のまちづくりにとりまして大切な用地であります。私は、公共用地として考えることが基本だというふうに思っております。そういう意味で、市全体の公共施設の配置とか、あるいは周辺地域のまちづくりの進展状況、こういうものを見きわめて土地利用のあり方をじっくりと研究したいと、こう思っています。 海側幹線側道の開通に伴う交通問題については、担当の部長からお答えをいたします。 ○議長(不破実君) 的場都市整備部長。   〔都市整備部長的場優弘君登壇〕 ◎都市整備部長的場優弘君) 木曳野土地区画整理事業では、どのような雨水排水計画を立てているのかとのお尋ねにお答えいたします。この区画整理事業におきましては、下流域の水位に影響を与えないようにするために、臨港線北側地区では要川流域に1カ所、南側地区では大徳川流域に1カ所の調整池を設置することといたしておりまして、区画整理施行により増加する雨水流出量を調整するよう万全の雨水排水計画を立てているところでございます。 次に、畝田-寺中線の進捗状況と供用開始についてお尋ねがございました。今年度におきましては、臨港線との交差点の部分の改良と、畝田-寺中線の築造に着手することといたしておりまして、その後順次計画的に整備を進め、平成17年秋ごろの全線供用開始を目指しておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(不破実君) 山形都市政策部長。   〔都市政策部長山形紘一君登壇〕 ◎都市政策部長(山形紘一君) 海側幹線側道開通に伴い、これを横断する歩行者の安全問題についてお答えいたします。2つの側道が完成したことによりまして、これを横断するため2つの歩行者信号を一気に渡ろうとすれば、御指摘のとおり時間的余裕が少なく、危険な場合が多いと思っております。そこで、住民の皆さんには、立ちどまらなければならない箇所が2カ所あるので、よく注意して一つ一つ渡っていただきますよう啓発に努めてまいりたいと存じます。 以上でございます。   〔「議長、2番、再質問」と呼ぶ者あり〕 ○議長(不破実君) 2番宮崎雅人君。 ◆2番(宮崎雅人君) 御答弁ありがとうございます。 調整池についてなんですけれども、整備する前の流出係数に関しては 0.2ぐらいだと思います。本市の定めている開発後になれば4倍近くにもなります。この地区は、犀川、浅野川、大野川、上流からは多く洪水のときに流れてきます。それと、流域には重要危険堤防が 1,500メーター近くにも及びます。そういうことから考えて、今回の災害でも当然一番下流でもあります。大潮とか満潮のときには恐らく今回の被害の、福井や新潟と同じような状況になるのではないかと私は心配をしております。 そういう面でも、県庁も含めて、あの近辺での開発は恐らく 200ヘクタール以上の開発に及ぶと思います。市長もよく言われておりますけれども、開発をすることによって急速に流れてくる水の処理に対しては、恐らく計算上は今回の調整池の量でいいのかもわかりませんけれども、こういう異常気象に対しての対処として、これからどういうふうに考えていかれるのか、我々一番身近な地区に住んでいる住民からの意見としては、一番怖い思いをしておりますので、どうか御答弁お願いいたします。 ○議長(不破実君) 的場都市整備部長。   〔都市整備部長的場優弘君登壇〕 ◎都市整備部長的場優弘君) 木曳野土地区画整理事業の下流域の件につきましては、詳細な計算をいたしまして、区画整理事業の中で2つの調整池を設けることといたしております。要川沿いにおきましては 1,480立米の容量でありまして、2号調整池、大徳川沿いにつきましては 1,520立米の容量でございます。一応これで雨水排水の調整ができるものと思っております。  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ △散会 ○議長(不破実君) これにて、本日の質疑並びに一般質問を終わります。 よって、本日はこれにて散会いたし、次の本会議は明15日午前10時から開きます。 本日はこれにて散会いたします。              午前11時35分 散会...