令和 6年 3月 定例会(第1回) 鹿嶋市議会第1回
定例会会議録議事日程(第2号) 令和6年2月27日(火曜日) 午前10時開議第1 市政に関する一般質問〇会議に付した事件 日程第1 市政に関する一般質問〇出席議員(20名) 1番 加 勢 誠 君 2番 斉 藤 裕 樹 君 3番 樋 口 龍 章 君 5番 中 薗 薫 君 6番 横 山 揚 久 君 7番 内 野 敬 仁 君 8番 舛 井 明 宏 君 9番 笹 沼 康 弘 君 10番 菅 谷 毅 君 11番 栗 林 京 子 君 12番 佐 藤 信 成 君 13番 宇 田 一 男 君 14番 山 口 哲 秀 君 15番 小 池 みよ子 君 16番 河 津 亨 君 17番 立 原 弘 一 君 18番 田 口 茂 君 19番 池 田 芳 範 君 20番 根 崎 彰 君 21番 内 田 政 文 君〇欠席議員(なし) 〇地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名 市 長 田 口 伸 一 君 副 市 長 栗 林 裕 君 教 育 長 川 村 等 君 D X ・ 行 革 大 沢 英 樹 君 推 進 室 長 政 策 企画部長 桐 生 進 一 君 政 策 企 画 部 鈴 木 欽 章 君 次 長 兼 政 策 担当参事 兼 ス タジアム 周 辺 整 備 推 進 室 長 政 策 推進課長 藤 松 研 君 財 政 課 長 市 原 一 弘 君 総 務 部 長 細 田 光 天 君 総 務 部 次 長 村 山 謙 二 君 市 民 生活部長 久 保 重 也 君
市民生活部次長 新 井 敏 君 健 康 福祉部長 野 口 ゆ か り 君 兼 福 祉 事 務 所 長 健 康 福 祉 部 茂 木 伸 明 君 次 長 兼 感 染 症 対 策 担 当 参 事 兼
福祉事務所次長 兼 こ ども家庭 支 援 担当参事 経 済 振興部長 田 村 清 純 君 経 済 振 興 部 櫻 井 浩 子 君 次 長 兼 緊 急 経済対策 担 当 参 事 兼 ふ る さと納税 戦 略 室 長
都市整備部長兼 大 川 康 徳 君 水 道 事業都市 整 備 部 長 都 市 整 備 部 髙 田 俊 昭 君
市街地整備担当 参 事 兼次長兼 水 道 事業都市 整 備 部 次 長 会 計 管 理 者 君 和 田 厚 君 教 育 委 員 会 大 須 賀 規 幸 君 事 務 局 部 長 教 育 委 員 会 君 和 田 浩 幸 君 事 務 局 次 長 教 育 委 員 会 東 峰 由 美 子 君 事 務 局 次 長 農 業 委 員 会 児 島 教 夫 君 事 務 局 長 監 査 委 員 石 井 由 加 君 事 務 局 長 〇本会議に出席した事務局職員 事 務 局 長 清 宮 博 史 事 務 局 課 長 田 中 聡 子 事 務 局 主 事 宮 本 将 人
△開議の宣告
○議長(内田政文君) ただいま出席議員は20名で定足数に達しておりますから、議会は成立いたします。 これより本日の会議を開きます。 (午前10時01分)
△市政に関する一般質問
○議長(内田政文君) これより議事日程に入ります。 日程第1、市政に関する一般質問を行います。 一般質問の通告に従い、順次発言を許可いたします。 5番、中薗薫君の質問を許可いたします。 中薗薫君。 〔5番 中薗 薫君登壇〕
◆5番(中薗薫君) 皆さん、おはようございます。5番議員、会派未来かしま、中薗薫です。内田議長の許可をいただきましたので、12月議会に引き続き今回も通告に従い一般質問させていただきます。 まず初めに、1月正月早々に起きた
能登半島地震や日本航空の接触事故などの被害に遭われた方々にお見舞いと、亡くなられた方々にお悔やみを申し上げます。また、この地震によりいまだ避難者が多数いる中、少しでも支援をしていきたいというふうに考えています。 さて、いよいよ2024年の年が明けて、令和6年度の鹿嶋市予算編成の時期になりました。一般会計で総額230億円を超える予算でございますので、大切に鹿嶋市民のための予算編成になることを祈願したいと思います。 まずは、歳入についてお伺いしたいと思います。田口市長に、令和6年度の予算編成の基本方針についてお伺いしたいと思います。以後は、質問席にて行います。
○議長(内田政文君) 中薗薫君の質問に対する答弁を求めます。 市長、田口伸一君。 〔市長 田口伸一君登壇〕
◎市長(田口伸一君) 中薗議員のご質問にお答えをいたします。 令和6年度当初予算の編成に当たりましては、将来にわたって鹿嶋市が鹿嶋市であり続け、市民に寄り添った
行政サービスを維持、持続的に提供していけるよう、既存事業の見直しによる事業の効率化、合理化を徹底するとともに、先人の貯金に頼らず、将来に負担を残さず、現在の市民の皆様へのサービスが滞らないことを念頭に置き、市の貯金である
財政調整基金に頼らない収支均衡の取れた予算とすることを基本的な方針としております。これまで本市においては、当該年度の収入を超える事業が計画をされ、その不足する財源に
財政調整基金を充てながら予算を編成してまいりました。このままでは、近いうちに
財政調整基金が枯渇し、本市の財政が危機的な状況に陥ってしまうのは明白であります。年間の支出を収入の範囲内に抑えなければ、その収入を超えた支出の累計分は、いずれ市民の皆様に負担をしていただかなければならなくなることから、まずは職員の意識を変えることから始めました。 具体的には、財政課内に本市の財政状況を分かりやすくするために、家計に例えたパネルを掲示し、そのパネルで本市での毎年の給与収入で不足する費用を貯金の取崩しによって賄っていること。そして、2つ目として、皆さんの家庭なら、計画した生活費が最終的に余った場合には、使ってしまうのではなく、貯金に戻す努力をしているはずであること。3つ目、そして自治体の財政運営も同様であることの3つを説明し、職員の意識改革を図ってまいりました。また、機会あるごとに私自らが事業の断捨離や歳入確保策についての重要性を説明し、職員が本市の厳しい財政状況を自分事として捉えることができるよう努めてまいりました。結果といたしまして、令和6年度当初予算においては、
財政調整基金に頼らない収支均衡の取れた予算案を取りまとめるができました。今後も厳しい財政状況が続くことは予想されますが、
市民サービスを停滞させることなく、財政の健全化に向けた
収支均衡予算の編成に努めてまいります。 私からは以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。基本についてはよく理解できました。 それでは、次に内容について、令和6年度の歳入及び歳出総額についての説明と、近年5年程度の推移を教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) 中薗議員のご質問にお答えいたします。 令和6年度当初予算につきましては、総額233億700万円で、令和5年度の234億4,900万円から1億4,200万円の減、率にいたしまして0.6%の減となっております。また、令和元年度以降の一般会計当初予算の推移でございますが、令和元年度が234億5,600万円、令和2年度が233億3,300万円、令和3年度が236億2,000万円、令和4年度が239億8,000万円、繰り返しとなりますが、令和5年度が234億4,900万円となっておりまして、年度ごとに多少の増減がございますものの、235億円前後で推移している状況になっております。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、歳入について、それぞれの項目について、令和5年度と比べてどういった特徴があるのか、増減を含めて詳しく説明をお願いします。 また、市税などの自主財源についてもお伺いします。令和5年度との増減や今後の見通しなどについて、想定していることを教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 本市の歳入予算におきまして、その占める割合が大きいものといたしましては、市税、国庫支出金、交付金、地方交付税、市債が挙げられます。令和6年度当初予算におきましては、市税が114億5,696万3,000円で、率にいたしまして49.1%、国庫支出金が38億6,797万2,000円で16.6%、交付金が22億7,982万円で9.8%、地方交付税が10億6,708万6,000円で4.6%、市債が8億7,630万円で3.8%となっており、これらを合わせますと歳入全体の83.9%を占めております。自主財源でございますが、この中では市税のみであります。市税につきましては、個人や法人を対象といたしました市民税、土地や建物、償却資産に係る固定資産税、そして軽自動車税、市たばこ税の4つの税がございますが、このうち市民税が44億7,151万8,000円、固定資産税が60億4,288万1,000円で、この2つで市税全体の91.8%を占めております。 令和7年度以降につきましては、民間企業の設備投資の減少などに加えまして、徐々に人口も減っていくことが想定されますので、市税全体といたしましては減少していくものと見込んでおります。そのため、令和6年度予算に計上しております
ネーミングライツ料など、新たな
自主財源確保に向けた取組を進めるとともに、
ふるさと納税による寄附金額の増加に向けた取組を強化してまいります。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、年々減っていくということなのですが、歳入の中で大まかな項目についてご質問をいたします。まず初めに、
ふるさと納税について、前回議会で経費がかかり過ぎるというふうな質問があったと思いますが、システムの概要や昨年までの実績や今後の方針などをお聞かせください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
経済振興部長、田村清純君。 〔
経済振興部長 田村清純君登壇〕
◎
経済振興部長(田村清純君) お答えします。 まず、
ふるさと納税制度の概要についてです。
ふるさと納税制度の市の歳入額は、寄附額から寄附募集に係る様々な必要経費を差し引いたものが実質の収入額となります。寄附募集に係る必要経費には、返礼品の調達費、返礼品の発送、在庫管理、寄附者への対応などの業務委託費、
ふるさと納税ポータルサイト利用料、クレジットカードや各種ペイなどに係る決済手数料、また寄附募集に付随して生ずる事務費用といたしまして、寄附金に係る受領書の発行事務や寄附に伴う税額控除を受けるための
ワンストップ特例に係る申請書の受付事務に要する費用のほか、
ふるさと納税業務に係る人件費などがあり、これらの経費は寄附額の5割以下とすることが定められております。 次に、本市の
ふるさと納税の寄附額と募集経費の実績でございます。令和4年度が、寄附額1億1,499万5,000円に対しまして、寄附募集に伴う費用が5,655万3,000円、経費率にして49.1%、令和5年度1月末現在では寄附額1億3,291万9,000円に対しまして、あくまで返礼品の未発送分などがございまして未確定の数字となりますが、寄附募集に伴う費用が6,631万8,000円で、経費率にして49.8%となっております。令和4年度の
茨城県内自治体の平均経費率は46.9%と伺っており、本市の経費率は県平均を2.2ポイント上回っているものの、他自治体と比較し、極端に経費がかかり過ぎているということはないと考えております。今後も
ふるさと納税を推進することにより、歳出予算額も増加してまいりますが、あくまで寄附金収入の増加に比例して係る経費でございますので、ご理解をいただければと思います。 次に、次年度以降の方向についてです。本市の
ふるさと納税における課題の一つであります寄附単価の底上げの施策といたしまして、農産物などを複数回に分けてお届けする定期便形式の返礼品を充実していくほか、農産物など収穫時期に合わせて期間限定で受付をしている返礼品について、年間を通して受け付ける
予約型返礼品の充実、あるいは人気のある返礼品を複数組み合わせた
コラボ返礼品の開発などに力を入れていきたいと考えております。また、寄附募集に伴う費用の圧縮という課題に対する施策の一つといたしましては、9月議会で中薗議員のご質問にお答えさせていただきましたが、店舗型、
現地決済型ふるさと納税、
ふるさと納税払い
チョイスペイ、こちらの利用可能な店舗の拡大に継続的に取り組んでまいります。
ふるさと納税払い
チョイスペイにつきましては、返礼品の発送コストがかからないことから、寄附募集に要する費用の圧縮にも大きな効果があるものと判断しております。あわせて、
釣り船乗船利用券などの
体験型返礼品につきましても発送コストが低く抑えられ、当市を訪れていただく
きっかけづくりになるとも考えられますので、既存返礼品の充実や新たなコンテンツの掘り起こしに取り組んでまいりたいと考えております。 このほか、既存の返礼品の内容を見直し、
ふるさと納税ポータルサイトにおける紹介文や画像の
ブラッシュアップ、新規事業者や
新規返礼品開拓に向けた事業者の個別訪問、寄附受領から返礼品発送までの期間短縮等に継続的に取り組むなど、市内事業者の方々とも連携しながら様々な施策を効果的に展開し、寄附額の増を目指してまいりたいと考えております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。市長の肝煎りである
ふるさと納税は、年々増加して、頑張って多くの納税をお願いしたいと思います。 次に、
ネーミングライツについて、歳入における令和5年度の状況や今後の予定などをお聞かせください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 DX・
行革推進室長、大沢英樹君。 〔DX・
行革推進室長 大沢英樹君登壇〕
◎DX・
行革推進室長(大沢英樹君) お答えいたします。 市が保有する施設に
一定期間愛称をつける権利を事業者に売却する
ネーミングライツですが、本市では令和5年4月から鹿嶋市
地域子育て支援センターセイビ堂ドリームパークとして、
株式会社セイビ堂と税込み年92万4,000円の5年間の契約を初めて締結いたしました。さらに導入施設を増やすべく、今年度全庁統一的なルールの設定や手順を明文化し、この2月に
鹿嶋勤労文化会館、
鹿嶋市営鹿島神宮駅西駐車場、
北海浜多目的球技場、
高松緑地多目的球技場の4施設の募集を開始しております。今月末までの申込み期限で、現時点で
鹿島神宮駅西駐車場1件の応募がある状況であります。その他募集施設につきましては、申請はされておりませんが、受付期間内に申請がない場合でも、仕様を見直すなどして今後の二次募集につなげてまいります。今後も対象施設を拡充するなど、引き続き新たな財源確保の一つとして積極的に導入を行ってまいります。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。
ネーミングライツについては、数々の施設があると思いますので、それに歳入を多くしていただきたいなというふうに思います。 それでは、次に
トライアルサウンディングについて、事業の概要や過去の実績、また今後の事業計画などをお聞かせください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 DX・
行革推進室長、大沢英樹君。 〔DX・
行革推進室長 大沢英樹君登壇〕
◎DX・
行革推進室長(大沢英樹君) お答えいたします。 まず、制度の概要についてですが、市が所有する施設や土地を有効活用するための公民連携の仕組みとなります。施設や土地の暫定使用を希望する民間事業者からの提案を募り、一定期間実際に使用してもらい、その結果を通じて施設等の可能性や問題点を明確にし、利活用方針を生かしていくことを目的としております。導入している自治体の例としましては、県内では常総市で
野外研修施設でのキャンプイベントの開催、高萩市で古民家での
カフェレストラン出店、神奈川県藤沢市では公園や店蔵でのワークショップや作品販売など、施設の有効活用と利用可能性について、自治体、民間事業者の両面からの視点から検証が行われております。 本市では、今年1月に運用指針を定め、第1弾としまして
鹿島城山公園と
大野潮騒はまなす公園での募集を開始したところでございます。今後の方針としましては、公園以外でも庁舎や教育施設など、
公共施設全般での
トライアルサウンディングの実施についても検討しながら、市が保有する施設や土地のポテンシャルを大きく引き出す取組として積極的に活用してまいりたいと考えております。 私からの答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、歳入における
地方消費税交付金や地方交付税などについて、その現状や最近5年程度の推移についてお聞かせください。また、国庫支出金について、現状と今後の活用状況なども教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 ご質問の国庫支出金でございますが、大きく分けまして次の3つがございます。1つ目が、
障害者自立支援給付費や児童手当など、国と
地方公共団体が共同で行う事業に対しまして一定の負担区分に基づいて国が義務的に負担する国庫負担金。2つ目といたしまして、
国民年金事務費など国からの委託事務で経費の全額を国が負担する国庫委託金。そして、3つ目といたしまして、
社会資本整備総合交付金など市の事業に対して国が援助する国庫補助金がございます。令和元年度以降の国庫支出金は、令和元年度の36億629万8,000円から令和4年度の43億6,129万8,000円までばらつきがあり、各年度に計画する補助事業の有無によりまして大きく増減する傾向がございます。 その上での今後の見通しでございますが、国庫負担金につきましては高齢化の影響や障がい者支援のための
障害者自立支援給付のような社会福祉費などが増加してきていることから、今後も増加していくものと見込んでおります。国庫委託金につきましては、大幅な増減なく推移していくものと見込んでおります。そして、国庫補助金につきましては、新規事業のみならず、既存事業におきましても活用可能な補助制度の情報収集に努めまして、最大限活用できるよう財源確保に努めてまいります。なお、同様にいたしまして、県の補助制度につきましても有効活用を図ってまいります。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。歳入についてはこれぐらいにしておきます。 次に、歳出についてご質問したいと思います。まず初めに、令和5年度との比較において、歳出内容の特徴的なものがあれば教えてください。また、歳出の内容について伸びているもの、減っているものがあれば教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 歳出でございますが、まず大きく分けまして性質別の歳出、あと目的別の歳出というのがございますので、そちらの用語の定義から簡単にご説明させていただきます。どんなことに使ったのかという観点で分類したものが性質別となりまして、義務的経費、投資的経費、その他の経費に区分されます。その一方で、何のために使ったのかという観点から分類したものが目的別となりまして、総務費、民生費、衛生費、土木費、教育費のほか9つの項目がございまして、全体で14項目に区分されております。本市における令和6年度の
性質別歳出予算は、人件費、扶助費、公債費から成る義務的経費が123億8,232万7,000円と53.1%を占め、そのうち生活困窮や心身障がい、育児や介護などを福祉の面から支えるための経費でございます扶助費が62億2,986万1,000円で、歳出全体の26.7%を占めております。昨年度と比較いたしますと、義務的経費が人件費の増によりまして、投資的経費が
普通建設事業費の増によりましてそれぞれ1ポイント強増えており、その他の経費は新
可燃ごみ処理施設の整備がおおむね完了したことに伴う
鹿島地方事務組合負担金の減などによりまして2ポイント強減っているところでございます。 また、目的別の予算でございますが、割合の大きいものから順に申し上げますと、民生費が100億3,354万5,000円と一番多く、教育費が28億5,038万7,000円、総務費が25億2,107万5,000円、土木費が21億1,093万7,000円、衛生費が20億9,529万円などと続いており、民生費が歳出全体の43.1%を占めております。歳出予算の推移におきましては、性質別、目的別ともに構成比が例年同じような傾向にございますが、高齢化の影響が大きくなることが推測され、性質別では扶助費が、目的別では民生費の占める割合が年々増加していくものと考えられます。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 その歳出の中で特に増えると言われる民生費や扶助費の傾向について、この中身の説明と今後の増減などが分かれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) まず、民生費の特徴でございますが、後期高齢者医療給付経費や後期高齢者医療特別会計繰出金、また生活保護扶助経費などが増加しております。また、扶助費につきましては、児童手当等経費が減少している一方で、障がい者支援である自立支援給付事業などが増加している傾向にございます。この10年間で比較いたしますと、目的別では民生費が18.4%増え、性質別における扶助費は30.5%増加しております。今後の見通しでございますが、まず高齢化の影響などによる医療、介護に係る費用などの増がしばらく続くものと考えられます。また、少子化により事業費が現在減っている事業もございますが、現在国において子育て支援策の拡充が検討されておりますので、子育てに係る事業費も増えていくと思われます。そのようなことから、民生費、そして扶助費ともに徐々に増加していくものと見込んでおります。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、その中の地域医療や子育て、教育に関する施策についての考え方や事業計画などがあれば教えてください。また、それに関するおおよその予算などはどれくらいを見込んでいますか、教えください。お願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) 私からは、地域医療につきましてご答弁させていただきます。 まず、本市におきましては、医療に関する計画につきまして6年間を計画期間とします茨城県保健医療計画を基本に、県主導の鹿行保健医療圏地域医療構想会議において、将来を見据えた鹿行地域における医療機関の機能分化、連携、在宅医療、医療従事者の確保等について、地域の基幹病院長をはじめ各首長も議論に参画し、意見交換や要望等の協議検討を進めているところでございます。 議員ご質問の今後10年程度を見越した地域医療等の計画になりますが、さらに進展していく人口減少や高齢化が見込まれる中、県計画におきましても医療需要のピークを2035年に想定しております。特に鹿行地域における救急医療につきましては、可能な限りこの地域の二次救急医療機関でファーストタッチし、必要に応じて圏域外の三次救急医療機関と連携していく体制構築を目指していることから、市民の命を守るためにも地域医療の充実、強化は今後ますます重要になっていくものと考えております。また、これらの体制構築に伴う医師の確保につきましては、市内医療機関のご協力はもとより、平成22年度から市独自の支援策等により、本市の人口10万単位の医師数に関しましては国や県の平均に及ばないながらも、鹿行地域の中では着実に増加傾向にあります。しかしながら、今後の高齢化の進展に伴う看護師等を含む医療人材不足につきましては、さらなる対策を講ずる必要があるものと認識をしているところでございます。 このような状況を踏まえまして、令和6年度に予定しております具体的な事業につきましては、これまでも行ってまいりました各医療機関運営支援や医師確保支援事業をはじめ、令和5年度から開始いたしました茨城県地域循環器救急医学寄付講座、加えまして次年度からは不足する看護師確保のための看護師修学資金貸与事業並びに、不足する診療科を有する医療機関の新たな開設整備に対し支援する新設医療機関整備補助事業を予定しております。これら地域医療を支えるための令和6年度予算になりますが、救急医療体制経費といたしまして前年度比1,113万3,000円の増の総額1億1,763万4,000円を計上させていただいております。そのうち寄付講座882万円、看護師修学資金貸与事業360万円、新設医療機関整備補助事業800万円となっております。 また、議員ご質問の令和6年度以降、今後10年間の歳出見込みといたしましては、継続した救急医療体制の維持、不足する医療人材の確保等を重点施策と考え、令和6年度以降も看護師修学資金事業や寄付講座におきまして一定程度の予算の増額が加わり、総額13億円程度を試算しているところでございます。引き続き現在策定中の第8次茨城県保健医療計画との整合性を十分に図りつつ、さらなる充実を目指してまいります。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 教育長、川村等君。 〔教育長 川村 等君登壇〕
◎教育長(川村等君) お答えいたします。 近年子どもたちを取り巻く社会環境は大きく変化しており、本市はこうした時代の潮流と将来を見据えながら生きる力を育み、学校教育の推進を図る授業改善プロジェクトを実施しております。具体的には、読解力やコミュニケーション力など全ての学習の基盤となる国語科、論理的な思考を育成するための算数、数学科、グローバル社会で活躍するため基盤となる英語科、DX化が進む社会において必要不可欠な情報教育の4つの教科領域に重点を置いた取組を授業公開、研究協議、講師による指導等を通して実施しております。 なお、この授業改善プロジェクトは、学習指導要領の改定など国の教育方針の策定に文部科学省調査官として携わった大学教授等を講師として招聘し、改定の意図、あるいは重要なポイントなどを踏まえた指導を直接受けているところです。学習指導要領でございますが、およそ10年に1度改定される教科領域ごとの国の教育の方向性を定める重要な基準でありますので、令和6年度以降も継続的に本事業を展開することで、次の10年を見越した学習指導を実現してまいります。 また、GIGAスクール構想が始まって3年が経過し、授業デザインにも大きな変化が生まれております。ICTを生かした教育におきまして、今後教育用ノートパソコン、あるいは学習用ドリル教材、電子黒板などハード面の更新を予定し、さらにはデジタル教科書の普及が進む中において学校のネットワーク環境の強化と改善が必要と考えております。教育用ノートパソコンや学習用ドリル教材は、令和8年3月に5年が経過し、契約更新時期となりますため、ネクストGIGAを見据え、新しい端末の導入を予定しておりますが、教育現場でのニーズや技術の進化を踏まえつつ、国・県の動向を注視し、適切な機種、教材の選定と導入計画を策定し、円滑な更新を図ってまいります。また、各学級に市独自で設置している電子黒板につきましても、同様に更新方法等の検討をしてまいります。さらに学校のネットワーク環境は、今後デジタル教科書の普及に伴い、通信量の増加が予想され、ネットワーク遅延による授業の停滞を回避し、児童生徒がスムーズにデジタルコンテンツにアクセスして効果的な学習ができるよう、高速かつ安定したネットワーク環境の整備を進めてまいります。なお、これらの整備、更新等の計画でございますが、今後急激な少子化に伴い、児童生徒が急減することも予想されますことから、学校の統合等も視野に総合的に検討してまいります。 次に、令和6年度の新規事業でございますが、読売新聞社の新聞記事を基に作成しているよむYOMUワークシートを本格導入します。近年の各種学力調査の結果によりますと、本市の児童生徒は読解力、特に文章と図表を関連させたり、複数の資料を組み合わせたりしながら読み取る力に課題が見られておりました。よむYOMUワークシートは、700字程度の新聞記事に3つほどの設問で構成されるワークシートで、文章を読み解く力、グラフや図表と文章を関連づけて考える力、筆者の意図を考えながら読む力をつけることができる教材です。令和5年9月から試行的に導入しておりましたが、朝自習の時間、あるいは昼休み等の短時間で取り組むことができ、継続的に取り組むことで読解力向上に効果があるものとして予算化して、本格導入することとしたところでございます。これらの取組を通して、より一層の教員の指導力、児童生徒の学力の向上を図り、将来を見据えた子どもたちの育成に努めてまいりたいと考えております。 なお、予算につきましては、部長より答弁いたします。
○議長(内田政文君) 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) 教育関係予算についてご答弁申し上げます。 本市の教育に関する施策につきましては、今後施設の大規模改修事業等がない場合には、28億円から29億円程度の予算で推移することを見込んでおりますが、1人1台端末の更新時期に臨時的に大きな費用が発生することが考えられます。まず、令和8年3月に更新時期である教育用ノートパソコンと学習用ドリル教材について、国庫補助金を除いた市負担額として令和2年度の導入経費を参考に積算したところ、教育用ノートパソコンは約1億8,000万円、学習用ドリル教材は約6,600万円を見込んでおります。また、電子黒板更新費用につきましても、これまでの実績となりますが、約7,200万円を見込んでおります。そのほかネットワーク環境の整備につきましては、求められるスペックのネットワーク環境について調査を要することから、現在積算はできていない状況でございます。 次に、令和6年度の本市の教育に関する主な施策についてお答えいたします。初めに、国語・算数指導事業としましては総額で221万2,000円を計上し、うち継続事業は国語、算数、数学の授業改善プロジェクトの講師謝礼として87万円で、また新規事業といたしましてよむYOMUワークシートライセンス利用料として124万2,000円を計上しております。また、グローバル人材を育成するための英語指導事業としては、ALTの派遣委託料や小学5、6年生を対象とするイングリッシュアーバンキャンプなど7,615万8,000円を計上しております。そのほか小学校の専科担当非常勤講師、アシスタントティーチャー等の人件費として7,784万3,000円、中学校のアシスタントティーチャー等の人件費としまして902万6,000円を計上しております。今後も特色ある鹿嶋市教育行政の重点施策の推進に努めてまいりたいと考えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 次に、投資的経費についてご質問します。今後更新が必要な施設は何施設ほどありますか。その更新に必要な見込み金額はどれくらいありますか。また、そのような施設の老朽化対策などがあれば教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 平成27年12月に定めました鹿嶋市公共施設等総合管理計画では、市役所をはじめ学校や公民館など77の施設を対象としておりますが、それらの建て替えなどの更新費用は平成27年度以降、ちょっと長い計算になりますが、40年間で約816億円と推計しております。この計画の考え方は、日本建築学会が示す耐久計画の考え方に準拠して、大規模改修を30年後、建て替えを60年後に実施するものとして機械的に推計したものでございます。本市におきましては、816億円という多額の費用負担の低減を図るべく、点検、診断などを踏まえた維持補修などの老朽化対策を計画的に進めるとともに、必要に応じて大規模改修工事等による長寿命化を図るなど、必要に応じた適切なメンテナンスサイクルに努めているところでございます。令和6年度当初予算に公共施設等総合管理計画個別計画の策定委託料を計上しておりまして、それによりまして各施設の適正な管理手法について整理してまいります。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。いろいろ施設があると思いますが、ますます歳出が増えると思いますので、より明確な事業計画をよろしくお願いしたいと思います。 続きまして、道路、インフラについて、道路や上下水道などの生活インフラの整備についての考え方や整備計画などを教えてください。また、おおよその予算はどれくらいを見込んでいますか、教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
都市整備部長、大川康徳君。 〔
都市整備部長兼水道事業
都市整備部長 大川康徳君登壇〕
◎
都市整備部長兼水道事業
都市整備部長(大川康徳君) お答えいたします。 都市整備部の主な生活インフラ整備関連事業についてでございますが、まず道路整備に関しましては鹿嶋市通学路交通安全プログラムに基づき、通学路の整備を行う幹線道路整備事業がございます。同事業につきましては、毎年約1億円程度の予算にて事業を実施しており、令和6年度としましては2路線の整備費として6,180万円を予定してございます。 次に、市長の所信にもありました損傷した排水路の改修を行うため、今年度より詳細設計を実施しております排水路整備事業でございますが、令和7年度までの限定的な事業となっており、総事業費は4億4,800万円となっております。令和6年度といたしましては、排水路の改修工事として2億2,000万円を予定しております。 次に、水道事業といたしまして、老朽化した2つの配水場を統合し、安定した水の供給と維持管理費の軽減を図る新設配水場建設事業として、令和2年度から令和8年度の7年間を整備予定期間としております。総事業費約54億円を見込み、令和6年度においては管理棟建設等の場内施設整備として11億8,726万円の工事を予定しております。 次に、下水道事業といたしまして、浸水被害低減を目的とした荒野地区の荒野台雨水排水整備事業東排水区でございますが、平成30年度から令和7年度を整備予定期間としております。総事業費約15億円を見込み、令和6年度においては配水管や調整池の整備として3億8,900万円の工事を予定してございます。また、西排水区については、期間や概算事業費を含めた設計を行っており、今現在精査中となってございます。 なお、これら生活インフラ整備の今後の方向性につきましては、引き続き幹線道路整備事業や荒野台雨水排水整備事業、新設配水場建設事業などの整備を継続して進めてまいりたいと思いますが、橋りょう長寿命化計画をはじめ各施設の長寿命化事業など、施設の老朽化対策が課題となっていることから、インフラに係る維持管理費が増大していくものと考えております。おおよその予算につきましては、今後の財政状況や災害時の緊急的な歳出の有無にもよりますが、土木費全体といたしましてこれまでと同程度の毎年18億円から20億円程度と予測しているところでございます。いずれにしましても、生活インフラは必要不可欠なものであることから、市民生活に支障を来すことがないよう努めてまいりたいと思います。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。インフラ整備をよろしくお願いしたいと思います。 次に、学校施設や生涯学習施設などの整備、改修計画について、その内容とどれくらいの予算を見込んでいますか、教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 答弁に先立ちまして、先ほどの答弁で誤りがありましたので、訂正させていただきます。令和6年度本市の教育に関する主な施策のうち、国語・算数指導事業の予算でございますが、総額211万2,000円を計上しております。訂正させていただきます。 では、歳出におけます教育施設についてご答弁申し上げます。教育施設につきましては、先ほど
政策企画部長の答弁でもございました鹿嶋市公共施設等総合管理計画に基づいて改修を進めており、特に施設の老朽化が著しい小学校と中学校16施設について、予防保全型の維持管理やコストの平準化を図る学校施設長寿命化計画を令和4年3月に教育委員会で策定し、学校の大規模改修を進めているところでございます。今後10年間では、仮に全てを実施した場合、学校施設長寿命化計画に記載されている小学校と中学校では、波野小学校などの8施設で約42億円としております。これに加え、その他の社会教育等施設では、平井公民館など19施設、約24億円としております。合わせて27施設で約66億円を見込んでおります。これらの27施設は、築30年以上と老朽化が進み、改修時期を迎えていることから、屋根及び内外壁のほか、電気、給排水設備などを耐久性や機能、性能の向上を図りつつ、耐用年数を60年から80年に延命することを目的とした大規模改修工事であります。引き続き児童生徒及び利用者が安全、安心な施設利用に向けた環境づくりと併せて、国庫補助金などを活用した財源の確保や費用負担を平準化するなどの財政負担に考慮した改修に努めてまいります。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 それでは、最後に
財政調整基金について、令和6年度はどれくらい取り崩しますか、教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 なお、時間が迫っていますので、簡明な答弁をお願いします。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 令和6年度当初予算案におきましては、
財政調整基金を取り崩さずに取りまとめることができました。今後におきまして、災害対応をはじめ予算編成時に想定されなかった不測の事態等の発生も否定できませんので、補正予算におきまして
財政調整基金からの繰入れに関してご審議をお願いすることもあろうかと思います。しかし、当初予算編成における
収支均衡予算の考え方を常に念頭に置いて取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ありがとうございました。それでは、歳入歳出の質問は終わりにしたいと思います。 続きまして、DXについてお伺いします。鹿嶋市が進めているDXの目的、事業内容を分かりやすく教えてください。簡単でよろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 DX・
行革推進室長、大沢英樹君。 〔DX・
行革推進室長 大沢英樹君登壇〕
◎DX・
行革推進室長(大沢英樹君) お答えいたします。 本市における今後さらに進行する人口減少及び少子高齢化、それに伴う厳しい財政見通しとして、多様化する市民ニーズの対応に当たりましては、明らかに行政リソース、こちらのほうが不足しまして、現行の行政運営の手法ではそのサービスを維持することは困難になるものと予想されております。これに対応するためには、徹底した行財政改革を進めることが必要であります。その中で、デジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXは、デジタル技術を活用して行政リソースの不足を担い、有効活用を図り、生産性を向上させ得る行財政改革を実現するための重要な手段の一つであります。DXの推進によりまして、
行政サービスの質と効率の向上、コスト削減と資源の有効活用、透明性の向上と市民参加の促進を図り、地域社会の持続的な発展に寄与してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ありがとうございました。 それでは、鹿嶋市の過去のデジタル化などのこれまでDXの取組において、実証実験などがあれば教えてください。その中でできること、できないことなどがあれば教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 DX・
行革推進室長、大沢英樹君。 〔DX・
行革推進室長 大沢英樹君登壇〕
◎DX・
行革推進室長(大沢英樹君) まず、近年の本市におけるDXの取組としましては、令和3年度から申請手続のデジタル化による電子申請フォームの拡充やRPAの導入、こちらがございます。また、今年度はさらなるDX推進の基盤としまして、文書生成AI、チャットGPTをはじめとする新技術の検証作業を積極的に行ったほか、プログラミング知識がない人でも簡易に業務アプリなどが作成できるノーコードツールや、AI技術も活用した会議録の作成をサポートする音源の文字起こしソフトウエアについても実証実験を行い、これらの技術を通じまして業務プロセスの効率化や品質向上の可能性を探り、令和6年度以降、具体的な導入計画を策定しております。 さらにDXのできることとできないことにつきましては、まず可能なこととしましては業務プロセスの効率化、データ駆動型の意思決定、リモートワークの推進など多岐にわたります。また、できないこと、あるいは課題としましては、倫理的な問題への対応、デジタルデバイド、いわゆる情報格差が拡大するおそれがあること、セキュリティーリスクの増加などが挙げられます。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) 答弁ありがとうございました。 時間がないので、最後に市長に質問します。これらAI技術を使用するに当たって、市長自身の見解などがあれば教えてください。よろしくお願いします。
○議長(内田政文君) 市長、田口伸一君。 〔市長 田口伸一君登壇〕
◎市長(田口伸一君) AIの使用に関する私の見解についてお答えをいたします。 現代社会におけるAI技術の進歩は、私たちの生活や働き方に革命的な変化をもたらし、今後急速な発展を成し遂げていくことは間違いないと考えております。私自身もデータに基づく意思決定を材料とするため、統計データの分析などにAIなどを活用しているところでございます。また、AIに関しては、答えが違ったり、AIが危険であるというような意見もございます。まず、AIの仕組みを考えてみますと、大規模言語モデルについて考えると、文章を書く際に単語を予測して文章をつくっていくという仕組みであることを理解して使っていく必要があると。また、あいうえおなど50音、またはアルファベットの組合せも、その組合せによって言葉がつくられているわけでございます。どちらかというと、AI自体に問題があるのではなくて、使う側がそれをどう活用するかというところを念頭に置いて使用すべきと考えております。適切な回答を導くためには、適切な質問をするということで、仕組みを理解した上で質問の意図を明確にするなど、指示を出す側、人間側の技量が問われる不可欠なものになると思っています。そういった意味から、今後も生成AIをはじめとしたAI技術の活用に関しましては、課題に対しまして前向きに取り組み、AIの持つ潜在力を最大限に引き出し活用することで、
市民サービスの向上と地域社会の発展につなげていきたいと思っております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 中薗薫君。
◆5番(中薗薫君) ご答弁ありがとうございました。 AIは、第4次産業革命ともうたわれています。未来に向けて、生成AIを含むAI技術の活用は、鹿嶋市の皆さんにとって重要な課題であると考えます。市民生活に欠かせないインフラ整備などについても、一つの例ですが、水道事業において衛星画像から漏水箇所をAIが調べてくれたり、
市民サービスの会議などの議事録作成や文書作成、またインバウンドなど、外国人旅行者などの呼び込みに関する宣伝や動画作成など、あらゆる事業について生成AIを含むAI技術の活用が考えられます。今後これらの活用について、予算づけや事業計画などが必要になってきます。また、これを使うことで、現在外部委託していた様々な事項が鹿嶋市職員の中で完結してしまう未来が来るのかなというふうに思います。
市民サービスにどのように活用するのかをよく模索して、今後の市政運営に役立てていただきたいと思います。 これをもちまして、私からの一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(内田政文君) 以上で中薗薫君の質問は全て終了いたしました。 次に、7番、内野敬仁君の質問を許可いたします。 内野敬仁君。 〔7番 内野敬仁君登壇〕
◆7番(内野敬仁君) 皆様、おはようございます。7番議員、会派未来かしま、内野敬仁でございます。ただいま内田議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従いまして順次質問をしてまいります。 一般質問に入る前に、まず本年元日に発生しました
能登半島地震により被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。また、犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表します。まだまだ予断を許さない状況が続いておりますが、一日も早い被災地の安定化と回復、復旧と復興、被災者の救済をお祈りいたします。 そして、傍聴にお越しいただいている市民の皆様、またラジオ、インターネットを通して御覧いただいています、そしてまたご興味を持っていただいています市民の皆様に感謝申し上げます。ありがとうございます。さて、先月27日に開催されました鹿嶋市議会による議会報告会では、多くの市民の皆様よりご参加をいただきました。誠にありがとうございます。会場が手狭に感じるほどの盛況ぶりで、これもひとえに市民の皆様の市政に対する関心の高さを示していると思います。その中でも、地元の高校生が6名ほど参加してくださいました。高校生たちの参加動機は様々でしたが、ある高校生は、今の社会情勢で福祉サービスは維持できるのかと、財政的にしっかりやっていけるのか、そのようなことを聞きたかったと終わった後におっしゃっておりました。まちの将来を案じる若者がいることに頼もしさを覚える反面、市政に携わる身としては、その疑問にお答えしたり、今の市政の状況をお伝えすることが重要であると感じます。 また、今定例会では、新年度予算に関するものが主立った議論になります。したがって、今回の一般質問では、鹿嶋市の過去から現在にかけてのお財布事情について、そして新年度の財政状況について、市民目線で市政に対する一般質問を行いたいと思います。胸を借りたつもりで質問させていただきますので、執行部の皆様におかれましては何とぞ明快なるご答弁のほどよろしくお願いいたします。 それでは、質問に移りたいと思います。今回は、一般質問としまして、大きく3つの点について質問をしていきます。1つ目は、鹿嶋市の財政収支について、2つ目は鹿嶋市の財政指標について、3つ目は令和6年度の予算案についてを質問いたします。まず、1点目の財政収支についてです。令和5年9月定例会では、鹿嶋市財政の決算審査を中心に審議を行いました。その決算の内容からお聞きしたいと思います。鹿嶋市の財政状況は、現在赤字なのか、黒字なのか、こちらを確認したいと思います。その目安となる単年度収支、実質単年度収支が何を示しているものなのかを教えてください。 以降の質問に関しては、質問席にて行わせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君の質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) 内野議員のご質問にお答えいたします。 議員ご案内のとおり、単年度収支と実質単年度収支は、どちらも自治体の財政運営状況を見る指標とされまして、決算の際に用いられております。まず、単年度収支ですが、各年度の決算の歳入と歳出の差引額から翌年度に繰り越すべき額を差し引いた実質収支、そこから前の年度の実質収支を差し引いたもので、前の年度からの繰越金などを加味しない当該年度のみの実質的な収入と支出との差額を把握するための指標でございます。 次に、実質単年度収支ですが、当該年度中における基金への積立額や地方債の繰上償還額、借金の繰り上げ返済ですね、そちらと基金取崩し額など、収支を調整する要素を加味した単年度収支となります。そのような構成になっていることから、たとえば単年度収支で黒字であっても、実質単年度収支が赤字という場合には、基金の取崩しなどによりまして資金をやりくりしていることが読み取れるという関係になってございます。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ありがとうございます。 今のお話で、実質単年度収支が赤で、単年度収支が黒字ということが起こり得るということなのですが、仮にたとえば年収が240万円の家庭があって、支出が250万円の家庭だとします。240万円マイナス250万円なので、マイナス10万円不足するという状況になると思います。これではやっていけませんので、余裕を持って貯金から100万円くらい、ちょっと切り崩しておこうと、下ろしておこうということで崩しました。そうすると、今のお話だと、240万円プラス貯金100万円を下ろした340万円が歳入ということになるかなと思います。このとき単年度収支、先ほどの答弁から考えると、単年度収支は340万円マイナス250万円、つまり90万円プラスと、単年度収支は黒字という状況になります。ただ、よくよく考えると、実質単年度収支、こちらは実際の収入が240万円、マイナス250万円なので、マイナス10万円になってしまっているねということになると思います。 今のお話を聞くと、付け加えると、2つの点が言えるかなと思います。単年度収支をプラスにするためには、貯金を多く下ろすことでそれは可能になっていくと。単年度収支がプラスで、実質単年度収支がマイナスが続いているよということは何を意味しているかというと、貯金を切り崩していると、いずれ使い果たしてしまうねということが言えると思います。 さて、それではここで鹿嶋市は実際幾らになっているのかというのを聞きたいと思います。鹿嶋市の単年度収支、そして実質単年度収支の過去から現在までの推移や、その比較を教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 過去からの推移につきましては、直近5年間の推移で申し上げます。まず、単年度収支につきましては、平成30年度が13億136万円の赤字、令和元年度が8,396万1,000円の赤字、令和2年度が2億8,332万7,000円の赤字、令和3年度が7億9,717万5,000円の黒字、令和4年度が7億2,591万円の赤字となっております。また、実質単年度収支は、平成30年度が19億6,577万4,000円の赤字、令和元年度が12億4,665万8,000円の赤字、令和2年度が3億5,923万9,000円の赤字、令和3年度が6億482万7,000円の黒字、令和4年度が10億1,804万1,000円の赤字となっております。 なお、本市におきましては、決算剰余金の基金への積立てについては、これまで条例により予算化が不要とされていたため、実質単年度収支に黒字要素となる積立額が反映されず、赤字幅が大きく表記されておりました。そこで、より実態に合った指標とするため、そして他自治体との比較を分かりやすくするため、決算剰余金を基金へ積み立てる場合においても予算化できるよう、今議会へ鹿嶋市基金積立金条例の改正議案を提案させていただいております。仮に決算剰余金の基金積立額について過去の実質単年度収支に反映させますと、令和2年度におきましては3億5,923万9,000円の赤字でございましたが、当該年度において4億2,000万円を基金へ積み立てていることから、結果といたしまして6,076万1,000円の黒字となります。 収入の
市民サービスへの還元という意味では、黒字を続けるのではなく、実質単年度収支が赤字と黒字を繰り返すことも適正とされておりますので、収支バランスを適切に見極めながら、健全な財政運営に努めてまいります。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ありがとうございます。会社の経営で考えると、赤が続いているという状況だと思うのですけれども、行政は会社とは違うかなと思いますし、会社はたとえば営利を追求すると。剰余金をためて、それを資本家、資産家、出資してくれた方にお返しするというのが流れですけれども、行政はそうではないと思いますが、とはいえ赤字が多いのかなというふうな印象があります。 それで、前年度から繰越金とか基金の取崩しを行ってきたという状況があると思います。実質単年度収支、赤という年もあったと思いますので、これは貯金がどうなっているのかというのが気になるところでございます。鹿嶋市の貯金の額、基金、この辺りについてお聞かせいただければと思います。そもそも行政にとって、鹿嶋市にとって、基金、貯蓄の役割とは何なのか。そして、鹿嶋市の貯蓄、つまりはこの基金の残高について、ここでは
財政調整基金だったり、特定目的基金の主立ったもので結構ですので、その推移と類似団体との比較を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 行政における基金の役割は、家庭で例えますと貯金でございます。基金には、今議員からのご案内ございましたように、
財政調整基金や減債基金、特定目的基金などがありまして、
財政調整基金は年度間の財源の不均衡を調整するため、経済事情の変動などで財源が不足する場合の財源として活用してございます。減債基金は、市債の償還額がほかの年度と比べて多額となる場合などに活用することで、年度間の公債費に充てる一般財源を平準化させるためのものでございます。また、特定の支出目的に備えて資金を積み立てる特定目的基金は、代表的なものといたしまして、災害対策基金や公共施設整備基金などがあり、本市におきましては現在13種類あります。災害などの突発的な支出や著しい財源減少などに備えつつ、適切な
市民サービスを安定的に継続していくためには、基金の持つ役割は非常に大きいものと認識しております。 次に、本市における基金残高の推移でございますが、ここ20年ほどの
財政調整基金の残高は、平成21年度末の39億7,738万5,000円をピークに徐々に減少し、令和元年度末におきましては14億190万7,000円まで減少いたしました。その後、令和4年度末には22億2,061万6,000円まで回復いたしましたが、今年度は新
可燃ごみ処理施設整備に係る一般廃棄物広域処理事業などの財源調整のために取り崩したため、今年度末の残高は17億7,014万5,000円となる見込みでございます。基金全体におきましても、市内の液状化対策工事などのための特定目的基金である東日本大震災復興基金の残高が多かった平成27年度末を除き、平成21年度末の60億1,522万2,000円から徐々に減少し、令和元年度には27億5,640万7,000円まで減少しております。なお、令和4年度は32億4,749万7,000円となったものの、今年度末の残高は27億6,337万8,000円となる見込みでございます。 本市の状況を判断する際に一定の参考となるのが、国が定めた類似団体との比較がございます。類似団体とは、人口と産業構造により全国の市区町村を35の類型に分類し、同じ類型に属する団体のことでございます。本市は、人口5万人から10万人の類型で、産業構造により2―2というグループに分類され、現時点の最新データである令和3年度におきましては、全国で78団体、県内では鹿嶋市、神栖市、常総市、結城市の4市が同じグループに属しております。この類似団体は、財政規模や財政構造などの財政面における類似性でまとめられた分類ではないため、単純に比較して評価することは難しいものと考えますが、財政状況の特徴を把握することが可能になる指標として用いられております。その上で比較してみますと、令和4年度の基金全体の残高は、類似団体平均では108億376万7,000円のところ、本市では32億4,749万7,000円で、類似団体78団体中最下位となっております。また、
財政調整基金の残高に限りましても、類似団体全体で43億4,794万7,000円のところ、本市では22億2,061万6,000円で、78団体中68位となっており、類似団体と比較して鹿嶋市の基金残高は非常に少ない状況にあると言えます。令和4年度から8年度までを計画期間とする現在の鹿嶋市財政計画では、計画の最終年度となる令和8年度における目標値といたしまして、
財政調整基金で標準財政規模の20%程度である28億円、基金全体で37億円としており、この目標達成に向けまして鋭意努力しております。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ありがとうございます。平成21年が39億円あって、令和元年には14億、令和4年では22億で、今年度には17億になるということですけれども、39億円になったのが17億円になってしまったと。これ、かなり少なくなってしまったのかなと思います。先ほど答弁でありましたとおり、類似団体と一概に比較ができるものではないよというお話でしたが、78団体中最下位ということでしたので、比較できないとはいえ、最下位という状況は少し心もとないのかなと思います。 先ほどお話ありましたけれども、冒頭で私が触れました能登の自然災害など発生したり、近年の材料高や燃料価格、それからエネルギー価格の高騰により急な出費が必要となった場合、その原資となるのは貯蓄、つまり基金になると想像がつきます。こういった場合に基金は鹿嶋市の体力でありますし、現在の市民、そして未来の鹿嶋市のためにしっかりと確保しなければならないものだと思います。先ほど私も言いましたが、行政は営利を追求する団体ではございませんので、逆に貯蓄があり過ぎるということは、住民サービスに還元できていないということにもつながります。とはいえ、鹿嶋市の規模に応じた適正な貯蓄の基準を確保するというのは必要なことだとのことで、このような財政運営に当たっていただければと思います。 続きまして、2点目の鹿嶋市の財政指標についてお聞きします。先ほどの質問で、鹿嶋市の家計は貯金を切り崩している状況であったということが分かりました。では、なぜそのような状況に陥ってしまったのか。財政指標では、経済収支比率というものについてお聞きしたいと思います。この経常収支比率は、行政運営において義務的で経常的に常にかかってしまう支出が収入に対してどのくらいの割合を占めているのかを示したものになります。常日頃行政運営をしていく上で、かかってくる経費の収入に占める割合のことであると思います。家計でいうと、毎月入ってくる収入に対して、生きていくために必要な支出がどのくらいの割合なのというものを示したものであると思います。 そこで、鹿嶋市の経常収支比率の推移と類似団体との比較を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 経常収支比率とは、人件費、扶助費、公債費のように毎年度経常的に支出しなければならない経費に充当された額が、市民税などの市税や普通交付税を中心とする毎年度経常的に収入される一般財源に対しまして、どの程度の割合を占めているかを示す指数となります。経常収支比率が高いほど、財政構造の弾力性が硬直していることとなり、市単独事業や新規事業の実施などの自由な財政運用が困難な状況であるということになります。 本市の経常収支比率の推移につきましては、法人市民税による税収が好調であった平成18年度におきましては75.6%ございましたが、平成30年度が92.1%、令和元年度が92.3%、令和2年度が88.8%、令和3年度が89.4%、令和4年度が91.1%と推移しており、直近5年間におきましては約90%前後で推移している状況でございます。類似団体との比較でございますが、国が公表しております最新の数値であります令和3年度のものを見ますと、類似団体の87.3%に対しまして本市が89.4%と、類似団体と比較して少し高い値となっておりますので、市の独自の事業を行う自由度が少なくなっている状況と言えます。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) 答弁ありがとうございます。経常収支比率が88%だった年もある。平成18年は75.6%ということですが、近年は90%近い数値になってきているということです。 90%超えということは、残り10%しか自由に使えるお金がないということになりますので、お財布状況はかなり厳しいと思います。また、新たな事業を展開していくことも難しくなってきています。先ほどと同じように家計に例えますと、年収が240万円ある家庭があったとします。しかし、経常収支比率90%ということは、支出に216万円使ってしまっていると。生活費です。ローンの支払い、家賃、光熱水道費、食費にもう90%近くかけてしまっていると。残りは24万円しかありません、年間。この24万円で将来のある子どもたちのためや、今まで頑張ってきてくれたおじいちゃん、おばあちゃんのために、そういうふうな皆さんを含めた、家族全員分を含めた出費、急な出費があったときに、それに対応しようと思ったときに、24万円ではなかなか対応できないと思います。そこで、将来のために貯蓄や投資、こういったものに回すことができなくなってしまうと思います。 再質問となりますが、この経常収支比率が、つまり内訳です。経常収支比率の内訳、押し上げている原因を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 経常収支比率における内訳を見ますと、扶助費の割合が高くなっているのが鹿嶋市の特徴と言えます。国が公表しております令和3年度財政状況類似団体比較カードを見ますと、経常収支比率における扶助費の割合は、本市が類似団体よりも2.6ポイント高く、令和2年度におきましても同様に1.6ポイント高くなっており、その要因の一つとして高齢化による影響が考えられます。経常収支比率を改善するためには、必要な
市民サービスは維持しつつも、既存事業の見直しやDX推進による効率化、合理化を進めまして、健全な財政運営に向けた取組が必要になってくるものと考えております。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ありがとうございます。扶助費が2.6ポイント高いということで、高齢化が進んでいますよということですが、先ほど中薗議員の質問でもありました、今後の公共施設の建て替えや修繕に対応するための財源、こういうものも確保しなければならないと思います。先ほど答弁でありました800億円、40年間で800億円ということは、1年間20億円かかってしまうわけです。こういうふうなものもかかってきますので、しっかり財源を確保するということも必要だと思います。 義務的で経常的な支出がこれだけ多く、貯金も少ないということですので、鹿嶋市は借金で対応しているのではないのかなと想像がついてしまいますが、借金はどうなっているのか、ここら辺を確認させてください。鹿嶋市の今の市債の額と、1年間でどれくらい返済に充てているか。つまりは実質公債費比率の推移と類似団体との比較を教えてください。また、そもそもこれから将来にかけて返さなければならない借金の残高、将来負担比率についてもその推移と類似団体との比較を教えていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
政策企画部長、桐生進一君。 〔
政策企画部長 桐生進一君登壇〕
◎
政策企画部長(桐生進一君) お答えいたします。 実質公債費比率とは、一般会計などが負担する元利償還金などの標準財政規模に対する比率をいいます。また、将来負担比率とは、借金の残高や職員が一斉に退職したと仮定した場合の退職金見込額などの一般会計等が将来負担すべき実質的な負債額の標準財政規模に対する比率のことをいいます。なお、将来負担すべき額から基金残高や収入見込みのある特定財源額を差し引いて算出されますので、基金残高が多いと将来負担比率は低く、逆に基金残高が少ないと将来負担比率は高く算出されます。この将来負担比率が高いということは、将来に負担を残すということになりますので、財政の健全化を目指す本市にとりましては留意しなければならない数値の一つであると考えております。 ご質問の鹿嶋市の状況でございますが、令和4年度末の借金に当たる市債残高は171億7,231万5,000円で、元利償還金額は18億891万1,000円、実質公債費比率は6.4%、将来負担比率は44.4%でした。なお、今後の市債残高の見込みでございますが、令和5年度及び6年度につきましては借入額よりも償還額が多くなっておりますので、令和5年度末で162億2,513万5,000円、令和6年度末で154億1,575万8,000円と減少する見込みでございます。 実質公債費比率と将来負担比率、それぞれの推移につきましては、平成25年度の実質公債費比率が14.2%となっておりましたが、直近5年間は6.2から6.4%で推移しているところでございます。また、将来負担比率につきましては、平成25年度は43.2%でしたが、令和元年度は63.5%、令和2年度は56.2%、令和3年度は47.0%、そして令和4年度につきましては先ほどご説明させていただきましたとおり、44.4%となってございます。類似団体との比較でございますが、令和3年度の実質公債費比率は鹿嶋市が6.3%、類似団体が6.6%となっており、
地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく早期健全化基準は25%であることから、基準値以下となっております。また、将来負担比率に関する類似団体の平均値につきましては、公表された集計資料がなくて把握できませんが、令和3年度における将来負担比率は鹿嶋市が47.0%、県平均が28.8%、全国平均が15.4%となっております。先ほども申し上げましたが、将来負担比率の算出におきましては、基金残高が影響してまいりますので、基金残高が極めて少ない本市は県平均や全国平均よりも高い数値となっております。しかしながら、早期健全化基準内であり、財政指標上におきましては健全の範囲内であると言えます。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ありがとうございます。 実質公債費比率は、標準財政規模、分かりやすくここで言うと一般財源に占める1年間の借金の返済額を示したものだと思います。先ほどご答弁の中にもありましたように、25%以上となったら危険な水域にいってしまうということがありました。今6.4%ということですから、先ほど240万円の家庭で示すと、年間の返済は15万円程度ということで、借金の返済も徐々に減ってきている。お金も返済、市債の額も減ってきているという状況だということで答弁ありました。また、将来負担比率も県平均だったり、全国平均に比べるとまだちょっと高いけれども、これは減ってきている傾向があるということだと思います。先ほど基金があれば、将来負担比率が下がってくるよという話ですが、それは確かにそうです。将来返済だったり、かかってきてしまうお金が、自前で貯金が蓄えてあれば、それは負担率というのは減ってくるねというのはそのとおりだなと思います。なので、やはりどちらにせよ、基金、これ大事だなというのは感じました。 また、今危険な水域ではありませんが、貯金が少ない鹿嶋市、これがやっぱり一番問題だなと思っております。今後人口減少や突発的な自然災害、経済状況の変化により急な出費が必要になった場合に、一気にこの指標が安定してくるという可能性はあります。行政が行うサービスや市民の負担に、世代間のギャップが大きくあってはいけないと思います。もちろん時代や社会情勢によって行政に求められる役割というのは異なってくると思いますが、たとえば昭和の時代は高度経済成長や人口増加によりインフラや教育施設を重点的に整備が行われてきたと思います。近年は、経済成長は緩やかになり、人口は減少してきている状況です。このような状況で過去と同じ内容のインフラ整備をしっかりとやっていくという必要性よりも、福祉サービスだったり、そういったものに必要性が優先されていってしまう時代なのかなとは感じます。 内容は、時代によって異なるかもしれませんが、財政としては借金の負担が増えていったり、貯蓄が減っていく状況は好ましくはありません。目の前で苦しむ市民を助けることや、社会のセーフティーネットの役割は変わらず果たしていくべきだと思います。やはり持続可能な行政運営が図られなければならないと思いますので、執行部の皆様におかれましては将来負担比率、大事な指標というふうなご答弁もありました。の引下げへの努力を継続していってほしいと思います。 それでは、最後の3点目の質問に移りたいと思います。予算編成に当たっての考え方と取組についてお聞きします。先ほど中薗議員の質問で予算編成の方針ということで考え方はお聞きしたと思います。将来にわたって鹿嶋市が鹿嶋市であり続け、市民に寄り添っていけるようにするために合理化を図り、先人の貯金に頼らず、将来につけを残さない
収支均衡予算となったというふうなご答弁がありました。その上で職員の意識改革を市長を筆頭に行ってきたというふうなご答弁がありました。私は、ここで具体的な取組についてお聞きしたいと思います。当初予算の編成に当たり、その職員の意識改革などを含めまして、具体的にどのような取組に至ったのかということをお答えください。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 市長、田口伸一君。 〔市長 田口伸一君登壇〕
◎市長(田口伸一君) 内野議員のご質問にお答えをいたします。 令和6年度当初予算編成における取組といたしましては、まず職員に対し市の財政状況を自分事として考えるように指示をしてまいりました。そして、予算要求段階において、各部署における既存事業の無理、無駄、むらを徹底した洗い出しとともに、事業の効率化、合理化の検討を促すほか、併せてこれまでのような予算規模での事業展開は困難であるということを繰り返し伝えてまいりました。事業の見直しを行った主な内容、具体的な事案ですが、市長公用車の運転業務を委託から市職員の対応に変更をし、運転業務のない時間帯において自身の担当業務を行う上で人的リソースの有効的な活用を図るほか、道路、沿線に花を植える緑化事業におきましては、実施箇所を市が管理する道路に限定をしたりしておりました。一つ一つ全部数値化して、現状どうなっているのかというのを出して、その上で本当に思っていることとやっていることの効果が上がっているのかということを検証しているというところです。 また、ライフサイクルコストに着目をしまして、リース契約における利息等の余分なコスト軽減を図るために、公用車等の物品導入をリースから購入に変えるなど見直しを行っております。全てのリース契約ではないのですが、当然お金を借りて車を買えば金利があるわけです。金利も貴重な市民からの財源であります。これも車のリース、おおむね5年でリースしているのですが、市の購入した資産である車を見ますと、押しなべて長いものは20年、平均すると12年乗っているのです。そういったことからすると、金利を払いながら5年に1度、新しい車を買い換えるということはどうなのかなということで、経済合理性の面からリース、もしくは購入については検討してほしいというお話をしております。また、鹿島地方事務組合で進めていました新
可燃ごみ処理施設整備などの大規模事業につきましては一定程度完了したこともございますが、結果として本市は2006年度、平成18年以来18年ぶりになる
財政調整基金を取り崩さない収支均衡の予算案を取りまとめることができました。 今後におきましても、行財政改革の目的は単なるコスト削減ではなく、将来にわたって市民から求められる
行政サービスの継続を提供していくこと。具体的には、先ほど40年の試算で800億円という試算が出ております。また、学校関連では66億。私たちそういった数字を見ながら、将来にわたって負担がないように、今私たちができることをしっかりやっていくということでございます。また、その年の歳入以上の
市民サービスを増やしていくことが、いずれは市民の皆様に過大な負担を強いるようになるということでございます。それは回避していこうと思っております。今現在ある人が借金をしながら自分たちのことにお金を充てていくと。いわゆる会社で言えば運転資金です。運転資金を回すためにお金を借りている。では、誰が結局返すのと。ここでは市民と言っていますけれども、結局最終的には私たちの子ども、孫が返していくわけです。そういったことを私たちは回避しなければいけないということを再三再四職員に確認をしながら、財政の健全化に向けた取組を着実に進めていきたいと思っております。答弁は以上でございます。 最後に、私は高くジャンプするためには、やはり深くかがむ必要があると思っているのです。背伸びしたままでは、それ以上高くは飛べませんから。そういった意味では、しっかり財源を足元を固めて、しっかり貯金をためて、投資する資金をしっかりつくった上で、将来に向けて今度は思い切りバットを振っていくと。そのためには、まずはかがむということが、このステージでは大切なのだろうと思っております。 以上です。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ご答弁ありがとうございます。何か最後のかがむという話ですが、自分のことを言われているような気もしまして、少しどきどきしましたが。 でも、今市長から答弁ありましたように、無理、無駄、むらをしっかりと省いて、たとえば先ほど車の運転士の件であったり、それから花植えのエリアの話であったり、そういったできることをしっかりと職員の皆さんと取り組んでいくと。それは、先ほど言いましたように、
行政サービスをしっかりと将来にわたっても継続していくと。その負担を将来に人の子どもたちや孫につけを残さないというふうな強い思いが感じられました。ありがとうございます。 やはり様々な改革を行う上で、職員の皆さんのご協力、ご理解も必要であろうかと思います。また、現場で、窓口で、現地で対応している職員の皆さんも思いもあったりすると思いますので、断腸の思いという職員の皆さんもいると思います。それでもやはり将来のために必要なことであるということで同じ方向を向いてくださっているのかなと思いますので、このまま様々な改革を行っていただいて、それによって生じた財源をしっかり鹿嶋市のためになって、鹿嶋市にとって重要な施策に集中と選択、行っていくということも必要であると思います。 最後の質問になります。少し時間が余っていますが、ここまでは鹿嶋市の財政収支や財政指標と、今お金の使い方、予算編成の方針などについて質問してきました。最後に、支出を削減したり、整理することとは別で、収入を増やしたり、確保する取組についてお伺いしたいと思います。先ほど中薗議員のご質問でありましたが、
ふるさと納税など、財源を増やしたり、確保する取組はどのようなものを行っているのか。また、その取組によって、市民にどのように恩恵を届けようとしているのか、お答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 市長、田口伸一君。 〔市長 田口伸一君登壇〕
◎市長(田口伸一君) 歳入確保のための取組についてお答えをいたします。 私は、まず中長期的な取組として次の2点が重要であると考えております。1点目は、市内の基幹産業への支援の継続でございます。これまで地域の雇用を支え、この地域の経済をリードしてきた、そして日本の経済をリードしてきた基幹産業を守ることが、将来にわたる市民生活の安定に寄与をし、税収の確保につながるものと考えております。 2つ目は、洋上風力発電を軸とした新産業への支援でございます。鹿島港外港地区が洋上風力発電の基地港湾と指定をされ、令和6年には工事が済む予定でございます。これにより、周辺部における関係企業の新規立地や地元企業の事業参入による地域経済のさらなる活性化が図られ、新規の設備投資や雇用の創出による税収増が期待されると思っております。一方で、これら中長期的な取組が効果を発現するまでには、そこそこの時間がかかると思っております。そこで、短期的に取り組まなければならないものも幾つかございます。そのためには、まず
ふるさと納税に注目をしているところでございます。少子高齢化社会の進行によりまして、本市も人口減による市民税の減収を見込んでございます。これを補うため、これまで以上に訴求力の高い商品開発を進めるとともに、積極的なPR活動を行い、令和8年度における
ふるさと納税額10億円に向けた取組を現在進めているところでございます。また、特定目的の事業費用を確保するためのクラウドファンディング型の
ふるさと納税や、先ほど中薗議員の質問にも答えていましたが、市有地への
ネーミングライツの導入、さらには既存公共施設の有効活用策や運営、維持管理に資する財源確保を探るために公民連携の視点を取り入れた
トライアルサウンディング制度の導入など、様々な取組による財源確保に努めてまいりたいと思っております。 私は、財政状況が厳しい中においても、全ての市民が通る道である出生、教育、医療、福祉に関する
市民サービスについては、必要な投資をしていくべきだと考えております。そうした上で、ご説明させていただきました様々な財源確保策の効果が現れ、より柔軟に財政運営が可能になった際には、市民の皆様からの多様なニーズに応えられる質のよい
行政サービスを行っていきたいと、そのように考えております。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 内野敬仁君。
◆7番(内野敬仁君) ご答弁ありがとうございます。 中長期的には基幹産業をしっかり守ると。そして、洋上風力発電をしていく。短期的には
ふるさと納税という話もありましたし、先ほどありました
ネーミングライツや様々な市独自の施策を行っていただいていると思います。先ほどの中長期のお話ですが、私の父が経営する酒屋がありましたが、その酒屋も買っていただけるのは、やはりこの鹿島臨海工業地帯で働いてくださった皆さんが、仕事終わりに買って帰ってくれたのかなと思いますし、そういうふうな作業の裾野が広がっているのだなというのは感じております。この地元の基幹産業がなければ、今の私たちの生活はありませんし、今までたくさん恩恵を受けてきたと思っております。今度は我々がそこを助けていく立場なのかなと思いますし、またこれからのエネルギーということでいうと、洋上風力発電、こちらをぜひ裾野の広い産業にしていただければと思います。基地港湾に指定されたこともありますが、それをもってしてこれから日本の経済安全保障はこの鹿嶋で守るのだと、そういうふうな意気込みを持ちながら、鹿嶋にとっても裾野の広い産業が張りつくようなことになっていただければと思います。 また、
ふるさと納税ということですが、その前に市税の減少ですが、やはり単純に1人当たりの付加価値が減っていってしまって、何しろ人口が減少していくと。この単価と人数によってGDPというのはあるかなと思いますし、そこを市としては税収として預からせていただいているという状況だと思いますので、これから市税が減少していく中で、しっかりと財政の確保、財源の確保を今後も続けていってくださいますようよろしくお願い申し上げます。 今回は、鹿嶋市の財政収支や財政指標を中心に質問をしてまいりました。今回の質問で分かったことは、鹿嶋市の財政状況は必要以上に
市民サービスを行ってしまったのかなということです。市民の皆さんから預かった以上に使っているのは改めなければなりません。市長答弁でもありましたが、現在の市民をしっかり救うことはもちろんですが、将来の市民につけを残してはなりません。今の鹿嶋市を正しく見据えると、どこかで誰かが腰を据えて取り組まなければならない課題であったと認識しております。お金の話に終始してしまいましたが、この苦しい状況でも鹿嶋市の底力というのはしっかりしたものがあると確信しております。 鹿嶋は、今から約60年ほど前、鹿島開発を成し遂げて発展をしてきました。また、1990年代には99.99%以上不可能と言われたアントラーズのJ1加入を成し遂げてきました。この先人たちが切り開いてきたふるさとを我々の手でしっかりと守り、発展させ、次世代に引き継いでいかなければならないと思っております。私も一市議会議員として、執行部の皆さんと共に悩み、たまには激論を交わしまして、市民のため、鹿嶋市のためしっかりと働いていきたいと思います。 時間が大分余りましたが、以上で私の一般質問を終わります。最後までご清聴、そして明快なるご答弁のほど感謝申し上げます。ありがとうございました。
○議長(内田政文君) 以上で内野敬仁君の質問は全て終了いたしました。 一般質問の途中ですが、ここで暫時休憩いたします。 休憩 午前11時48分 再開 午後 1時01分
○議長(内田政文君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行します。 8番、舛井明宏君の質問を許可いたします。 舛井明宏君。 〔8番 舛井明宏君登壇〕
◆8番(舛井明宏君) 8番議員、会派幹会の舛井明宏です。議長より発言の許可を得ましたので、通告の順に従いまして一般質問をさせていただきます。 今議会は、来年度の当初予算の審議が中心となる議会となりますので、これからしっかりと委員会等で来年度予算については確認をしていくこととなりますが、鹿嶋市の財政については田口市長が就任してから精力的に無理、無駄、むらの洗い出しとその効率化や、今年度から組織体制も見直しながら注力している
ふるさと納税の強化など、まだ実績について詳細を確認してはおりませんが、これら財政力強化の取組が少しずつながら前進をしていると推察もしております。また、以前私が提案させていただきました都市公園の
トライアルサウンディングの公募を始めたことなども、この施策が市の財政負担の軽減につながるかどうかは、このお試し期間を経た後に民間事業者がどのように評価し、どう判断するかによりますので、未知数ではありますが、可能性はある取組でありますので、市の新たなチャレンジを評価したいと思いますし、この取組、PRをしっかりとしっかりと行っていただいて、多くの民間事業者が手を挙げてくれることも期待しているところです。 市では、このように現在も様々な財政強化に資する取組を頑張っていただいておりますが、やはりそうはいっても引き続き厳しい状況がもうしばらくは継続するのだろうというふうにも思っております。ただ、今は市長が午前中にお話ししていたとおり、高くジャンプするための準備中であると思いますが、今後市長の考える財政健全化の道筋が見えてきた際には、高く飛ぶための新たな住民サービスの鹿嶋独自施策についても実施のほうをしていただければと思いますので、そのときになって考えるのではなく、今のうちに案のほうを練っておいていただきたいなとも思っているところでございます。 それでは、質問に移りますが、今回は図書館の関係について提案等をさせていただきたいと思います。鹿嶋市の中央図書館は、総工費約5億1,700万円、うち補助金が約7,500万円程度でございますが、これらを使い、昭和60年に完成し、そろそろ40年が経過することとなります。以前にも指摘させていただきましたが、今の中央図書館は土地を借りています。毎年借地料が発生し、これまで約2億円を支払ってきております。もうそろそろ土地購入費くらいは支払い済みではないかと思いますので、今後のことについてしっかりと検討をしていかなければならないことは市としても十分認識しているところかと思います。そういったことから、今後の新スタジアム周辺整備計画における公共施設の集約検討案の中に図書館が含まれているのだと私なりに理解をしているところです。したがいまして、今回はこの移転の話などではなく、図書館の機能について質問や提案のほうを幾つかさせていただきたいと思います。 鹿嶋市の令和5年度図書館概要では、令和4年度の中央図書館と大野分館の利用統計などが確認できます。これによりますと、令和4年度の来館者数は大野分館については記載がありませんので、不明ですが、中央図書館のみでも10万1,118人で、貸出し者数は中央図書館と大野分館合わせて約7万4,000人、そして令和4年の利用登録者数は中央図書館と大野分館合わせて1,089人です。この来館者数や登録者数に対して市の自己評価としてはどのように考えているのか。また、新規の利用登録者数は4月、5月と7月、8月が多い傾向のようです。これは、新学期や夏休みなどが関係するのかと思いますが、市ではこれについてどのように分析しているのか、一つお伺いさせていただきたいと思います。 以降につきましては、質問席のほうから発言させていただきます。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君の質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 中央図書館の来館者数につきましては、令和2年度6万2,941人、令和3年度9万232人、令和4年度10万1,118人、これは延べ数でございますが、以上のとおりの数字になります。また、公共図書館の貸出し冊数につきましては、これも延べ冊数になります。令和2年度20万1,771冊、令和3年度24万7,735冊、令和4年度27万6,398冊、新規登録者数につきましては令和2年度585人、令和3年度817人、令和4年度1,089人でございました。これらのデータから、公共図書館の利用状況はコロナ禍で落ち込んだ令和2年度以降、着実に回復してきているものと評価しております。 次に、令和4年度の新規登録者数についてでございますが、月別に見ますと4月が183人、5月が220人、また7月が142人、8月が117人と多くの登録者がおります一方、それ以外の月はおよそ40人から70人の登録者でございました。議員の分析されましたとおり、新規登録者が多い時期は新学期や夏休みの時期となります。これは、新小学1年生に対して専用の電子申請フォームを用意して、図書利用カードの申込みを推奨した経緯があり、このような取組により4月、5月の登録者が増加しているものと考えております。また、7月、8月につきましては、学校の夏休み時期になります。課題図書の読書感想文や自由研究の資料が必要となり、需要が高まり、利用者が増えるものと捉えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) 丁寧な説明ありがとうございます。多くの利用者に図書館のほうが親しまれていることが確認できました。あと、登録者数の4月、5月、7月、8月につきましても、私が思ったとおりの分析だったのだなということが確認できました。節目ごとの図書館利用のPRがしっかりされている結果であると思います。しっかりと今後も継続していただきたいというふうに思います。 ただ、年度ごとの中央図書館と大野分館における貸出し総冊数につきましては、コロナ禍に先ほど部長が言いましたとおり、減少したことは、休館もありましたので、致し方ないというところなのですが、平成23年をピークに伸び悩んでいる状況のようです。この要因は、学校図書館の充実などによるものなのか、学校図書館含めた全体としてはどのような推移となってきているのか、確認のほうさせてください。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 平成23年度の貸出し冊数につきまして、公立図書館では39万3,540冊、学校図書館では15万4,137冊、割合で見ますと公共図書館が全体の71.9%、学校図書館が全体の28.1%となります。合計54万7,677冊でございました。すなわち全体の7割が公共図書館、3割が学校図書館で本が貸し出されております。令和4年度の貸出し冊数でございますが、公共図書館で27万6,398冊、学校図書館で24万2,529冊、合計で51万8,927冊でございます。すなわち全体の5割強が公立図書館、学校図書館も5割近くの本が貸し出されているような状況でございます。公共図書館の貸出し冊数は減少しておりますが、学校図書館の貸出し冊数は増加しております。学校図書館が充実したことによるものと私たちも捉えております。 また、鹿嶋市全体の貸出しの状況は、コロナ禍当時と比べると順調な回復を見せているものと捉えております。今後につきましても、学校図書館を含め、図書館の充実に努めてまいります。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。思ったとおり、学校図書館のほうの充実がかなり図られてきたのだなというのが分かりました。図書館のほうでは常に試行錯誤を行いながら、市民のために図書館機能の充実を図ってきているのだなということもしっかりと確認することができました。 そして、鹿嶋市では平成30年から、茨城県内でも恐らくかなり先進的な取組であったと思いますが、電子図書館を開館しました。令和5年の図書館概要から、この電子図書館の利用統計も初めて載るようになりましたので、確認したところ、貸出し件数は約5,700件、こちらも電子図書館のほうも多くの利用があることが分かりました。また、貸出し実績の年齢分布を見ると、面白いデータがあったのですけれども、紙媒体の図書では利用率の低い7歳から39歳ぐらいまでの方々の電子図書貸出し実績が格段に増えてきており、若い世代へのデジタル化が進んでいることや、平日、図書館になかなか行けない方の電子図書館利用が増えて、場所によらない利用が好評を得ている。また、最も利用が多い年齢割合が7歳から12歳で、全体の53%を占めていることなどから、子育て世代にも好評をいただいているのではないかなというふうに考えます。 一方、紙媒体の図書の貸出し実績の年齢分布はというと、我々のような40歳から59歳、あと60歳以上で全体の64%を占めています。こういったデータも、紙媒体と電子図書の購入図書の検討時に役立つのではないかなとも思いました。紙媒体には紙媒体のよさがありますから、これももちろん充実させる取組を継続していくものとして、この電子図書館機能も時代の流れから考えて、しっかりと今後も拡充していき、よりよい図書館のハイブリッド化を目指すべきと私は考えていますが、市ではどのようにお考えなのか、お聞かせください。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育長、川村等君。 〔教育長 川村 等君登壇〕
◎教育長(川村等君) お答えいたします。 公共図書館につきましては、デジタル化の進展など社会が大きく変化する中、その変化に対応した施設の在り方が見直される時期に来ているものと捉えております。近年全国的にも公共図書館の在り方が模索されており、民間事業者に運営を委託する指定管理者制度を導入したり、施設内にカフェを併設するなどの図書館、複合化施設内に図書館を設置したり、一方AV資料需要の低下から視聴覚資料の貸出しをなくす図書館があったりと、様々な形態が見受けられるようになりました。本市も例外ではなく、新しい図書館についてこれまで確実に推進をしてきたところです。具体的には、学校に図書館司書を配置し、中央図書館が主体となって研修の連携を図りながら、児童生徒の読書活動の向上に努め、また学校図書館にはない蔵書については、中央図書館から取り寄せることができるようにしたところです。さらに昨年の5月には、地域の利便性を高めるために高松小中学校の学校図書館を一般の方にも開放したところです。 議員お尋ねの電子図書館につきましても、これらの取組と同様に平成30年から進めてきたもので、本市の図書館を電子書籍を扱うハイブリッド図書館として位置づけて、社会の変化、利用者のニーズに即した形でのサービス提供に努めたところです。この非接触型で利用できる電子図書館は、コロナ禍においてその特性を生かして、大きな力を発揮することができたものと捉えております。ただし、この電子図書館の整備につきましては、実態となる施設を必要としないことから、市町村自治体ごとの整備にこだわることなく、むしろ広い範囲で進めていったほうがコンテンツもより多く集まり、経済的にも有利に進めていけると考えております。つまり電子図書館事業は、国・県といった広域で進めるべきものであると捉えておりますが、しかしながら実際にはまだまだそのような状況にはないことから、本市は独自の取組としてニーズを探りながら事業を進めてきたものでございます。 今後も電子図書館を含めたハイブリッド図書館の充実を図ってまいりますが、この本市の取組が、やがては国・県を動かす起爆剤になることを大いに期待しているところです。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。図書館の在り方がかなり模索されてきている時期で、様々な形態が求められてきているのだなというのは私も同館です。ちょっと先走って教育長のほうが広域化の話をされていましたけれども、それはちょっと後で質問のほうをさせていただきますので、そのときにお願いいたします。 電子図書のメリットは、やはり図書館に行かずにどこにいても、そして24時間いつでも図書を借りることができることや、書籍のように紛失することもないし、摩耗することもない。在庫管理が容易であるし、そもそも物理的な保管スペース、要は箱物、これも必要ない。そして、万が一災害やコロナ禍のように、先ほど教育長も効果を発揮したとおっしゃっていましたが、図書館が閉館状態になったとしても、電力とシステムが稼働できれば電子図書館は休館することなく、災害等に強いことなどもメリットであると思います。これは大きいと思います。さらには音声での読み聞かせ機能があるものもあり、これはインクルーシブであるというふうに言えます。現在こういったことから、茨城県内ではコロナ禍以降だけでも、私が調べたところ、10を超える自治体で電子図書館が新たに開館をされております。 鹿嶋市におきましては、コロナ禍前より電子図書館を開館しており、図書館自体はコロナ禍に休館していた時期ありましたが、電子図書館は利用可能でした。したがいまして、コロナ禍のときの電子図書館利用者はかなり増えたのではないかなというふうに思いますし、そういった答弁も先ほどちょっとありましたけれども、この辺りについて数的にどんな感じだったのか、教えていただきたいなというふうに思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 電子図書館の貸出し件数でございますが、平成30年度は732件、令和元年度701件、令和2年度2,088件、令和3年度3,258件、令和4年度5,665件と増加しております。特にコロナ禍で臨時に休館した令和2年度から大きく伸び始めております。また、令和3年度以降は、小中学校の利用が顕著に伸びております。これは、GIGAスクール構想の一環で、小中学生に1人1台端末を貸し出ししていることが大きく影響しているものと考えております。図書館では、このGIGAスクールの導入時期に合わせて、小中学生が図書利用カードを申請しやすいよう、専用の電子申請フォームをつくり、タブレット端末から電子図書館へ容易にアクセスできるように設定するなど、利用促進を図ったことが成果として現れているものと捉えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。タブレット利用の効果もあったということですけれども、令和元年で701件だったのが、令和4年で5,665ということなので、8倍の利用者がいたということです。やはり電子図書館は、こういったコロナ禍のような非常事態の場合でも利用可能という大きな利点があることが確認できたというふうに思います。鹿嶋市は、県内でも7番目に電子図書館を開館した先駆けでもあります。今後も紙媒体とバランスを図りながら、ハイブリッド図書館としてのさらなる充実を図っていただきたいというふうに思います。 また、近隣自治体も同様なのですが、鹿嶋市の図書館は鹿嶋市在住者以外の方々にもたくさんご利用いただいております。令和4年度実績としては、市外の方121人に利用登録していただいておりますが、鹿嶋市以外の方々へ何かしらPRのようなものを行っているのか、ちょっとお聞かせください。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 図書館のPRにつきましては、ホームページやSNSに加え、図書館だより、かなめーるやかしまナビで配信するなど様々な方法で行っております。しかしながら、鹿嶋市の電子図書館に関しましては電子図書の貸出し回数に上限がありまして、利用回数で制限がかかってしまう仕組みのため、鹿嶋市在住、在学、在勤の方しか利用できないシステムになっておりますので、鹿嶋市を超えたPRは、こちらの項目については行っていないという状況になっております。 以上になります。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。紙媒体の図書の利用についてはある程度PRをされているということ。今現時点では、鹿嶋市の電子図書館については市外の方の利用ができないということを確認しました。 図書館自体についてはPRされているということですが、多くの市外の方が利用登録されているということは、鹿嶋市の図書館は鹿嶋市以外の方々にもしっかりと評価されているということなのかもしれません。ちなみに、市外の方々への利用登録カードの発行件数の内訳としては、神栖市が32%、鉾田市が31%、潮来市が23%、行方市が7%、その他が7%でした。近隣自治体である神栖市や潮来市の図書館も調べてみたところ、そちらにつきまして鹿嶋市同様、多くの市外の方々による利用がありました。 私も近隣自治体の図書館の利用登録をしていますが、その理由としては鹿嶋市の図書館にない書籍であったり、鹿嶋市の図書館で貸出し中の本を近隣自治体の図書館に探しに行く、そして借りるために登録をしています。そして、電子図書館については、先ほどのとおり、鹿嶋市は一部例外がありますけれども、潮来市の電子図書館は市外の方も登録さえすれば電子図書の購読が可能となっています。こういったように、今さらではありますが、図書館は設置されている市町村の住民の方々のみならず、広域地域の方々に愛され利用されていることから、言わば図書館は広域事務組合化など、複数市による組織化はしていないものの、自然と広域連携が図られている状態であると考えます。 そういったところを踏まえまして、少し今回提案したいのですが、先ほどの質問の中で私は電子図書の充実をお願いいたしました。ただ、そうはいっても、電子図書は多くのメリットがある一方、デメリットとしては紙媒体より大まかに約1.5倍程度の購入コストがかかり、財政的に厳しい地方自治体、鹿嶋市もそうですけれども、厳しい地方自治体におきましては充実させていきたいものの、大幅な電子図書数の充実を図るためには短期的にはやはり難しいという面があります。 そこで、鹿行地域で電子図書館を開設しているのは、現在は鹿嶋市と潮来市さんの2つの市であると思いますが、それ以外のまだ電子図書館を開設していない地域も含めた近隣市などと協力して、電子図書館機能を広域化することはいかがでしょうか。今でも一部図書館では、利用者登録すればそれぞれの電子図書館の蔵書を読むことができる状態でもありますが、私がここで提案するのは、電子図書の購入タイトルの共同検討、購入及び共有化です。具体的には、各自治体の図書館ごとに毎年予算を計上して、電子図書を購入しているという今の現状を、広域化することで1つの広域電子図書館とみなすことです。その財政負担につきましては、それぞれの自治体で決める。または、均等割や人口割、またはそのミックスなどを検討する必要があると思いますが、現状の各自治体の電子図書購入予算を若干減らしたとしても、それぞれ全部を合わせれば全体の購入予算は大幅な増額となりますし、共同購入することで同じタイトルの購入、言わばダブりですね、そういった無駄を極力なくすことができます。こうすることで、より数多い電子図書を効率よく購入していくことが可能となり、蔵書数も単独で購入するよりも2倍、3倍のスピードで増やすことができるのではないかと考えます。 ほかにもこの方式とすれば、業務を分担することで単独導入するより作業量をかなり縮小できることも期待できると思います。そして、購入した電子図書は共有化するということで、これは図書館に実物を置かなければならない紙媒体の図書で実施することは非常に難しいですけれども、図書館に行くことなく、どこにいても借りることができ、箱物が存在しない電子図書館ならではの取組で、それぞれの市の市民にとってかなりよいサービスの拡充になるのではないかと考えるのですが、この考えについていかがお考えでしょうか。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 電子図書館を広域で運用する取組といたしまして、令和4年に長野県と長野県内の全77市町村で電子図書館を構築し、全ての長野
県民が等しく電子図書館にアクセスできるようにした事例がございます。この事例では、長野県が初期構築費用とプラットフォーム費を負担し、各市町村がコンテンツ費を分割して負担しております。建物や本の実物を持つことの制限を受けることなく、限られた予算で蔵書数を増やし、充実させ、図書館サービスを行うには、有効な手法と捉えております。長野県のケースでは、電子図書館を個別に導入していた自治体が1か所のみであったので、円滑に導入が進んだものと捉えております。 一方、茨城県では、令和4年度までに16の自治体が個別に電子図書館を導入しておりますので、電子図書館を広域で運用するに当たっては、導入済みの自治体が構築したシステムや購入済みのライセンスの取扱いを含め、様々な調整が必要になるものと考えております。このように広域化に向けての課題はあるものの、利用者にとってメリットが大きい取組であるため、近隣図書館と情報共有を行いながら、茨城県等に働きかけてまいりたいと考えております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。先ほど部長がおっしゃったとおり、鹿嶋市以外で茨城県で今電子図書館を開設しているのは、令和4年度時点では16とおっしゃっていましたけれども、今は2つ増えて18自治体が電子図書館を開設しております。いろいろとシステムの違いがあって、導入するのは難しいというふうな話がありましたけれども、電子図書館のサービスのシステムは2種類しかないのです。そのうち大多数が1つのシステムに頼っていると思いますので、検討する際にそこが障害になるのは間違いないと思いますけれども、それほど大きな障害はないのではないかなというふうに思っています。 確かにコストの調整など、検討することも多く、今すぐに行うことは難しいと思いますけれども、おのおのの図書館の利用登録は今までどおり行って、それぞれのシステムの共有化が図れれば、電子図書の蔵書を共有化するだけです。メリットはかなりあると考えますし、財政的にはライセンス料などの若干の負担が増えるかもしれませんが、規模が大きくなるので。それでも蔵書が大幅に増えるメリットを考えると、図書館を利用する市民の方々にとってもかなりサービスの向上になります。 この広域での電子図書館の取組は徐々に広がってきておりまして、埼玉県の比企広域電子図書館、ここは東松山市など1つの市と6つの町が共同で電子図書館を運営していますし、福岡県の遠賀郡の4つの町でも共同で電子図書館を運営しています。また、熊本県の大牟田市、柳川市、みやま市、長洲町、こちらも4自治体が共同で行っております。さらに先ほど部長がおっしゃったとおり、長野県は県内全てとなる77市町村から均等割と人口割で費用を徴収し、県が主体となって県立図書館に県全体での電子図書館のプラットフォームをつくって運営をしております。そして、国ではデジタル田園都市国家構想も進められ、デジタルによる地域の社会問題の課題の解決と魅力向上を目指しており、この広域電子図書館の取組もその一つになるのではないかと思います。ぜひ実際に費用がどの程度かかり、財政負担がどのくらいとなるか確認いただき、近隣市へも提案するなど、実現可能かどうか検討をしていただきたいと思います。さらに数多くの自治体で協力したほうがスケールメリットは生じると思いますので、先ほど教育長もおっしゃっていましたとおり、現在茨城県立図書館も貴重資料についてのデジタルライブラリーはあるものの、電子図書館自体の導入はやっていない、遅れている状況です。ですから、鹿嶋市より茨城県へ提言していただいて、県全体で考えていただくことも私もよい考えだと思います。 2022年7月18日に採択されたユネスコ公共図書館宣言2022で、公共図書館とは蔵書とサービスには伝統的な資料とともに、あらゆる種類の適切なメディアと現代技術が含まれなければならない。また、公共図書館の使命の一つには、デジタル技術を通じて情報コレクション及びプログラムの利用を対面でも遠隔でも可能にして、いつでも可能な限り地域社会にサービスを提供すると宣言されてもいます。鹿嶋市は、既にデジタルを駆使し、これらに取り組んでいるところでございますが、さらに先進的な取組を鹿嶋市が先頭となって行っていただきたいと願うところであり、ぜひ数々のメリットを鑑みても、この広域地域での電子図書の共有化は非常によい取組だと思いますので、まずは近隣自治体との検討協議会の設置などを含めて、前向きに対応していただくことをお願いしたいと思います。 それでは、次の質問に移りますが、市民から図書館へはほかにも多くのご意見やご要望をいただいているところかと思います。中でも多い項目は、鹿嶋市図書館基本計画に記載されているアンケート調査によりますと、中央図書館に図書カフェを設置していただきたいという要望が多いようです。現在飲料自販機、自動販売機は設置していますが、カフェについてはやはり専用スペースの設置や環境整備など、私もかなり難しい状況だろうというふうに思います。ちなみに現状の自販機の売上げ実績について、ここで教えていただきたいと思います。そして、その売上げ収益の一部は図書購入費等に充当することが可能であるのか、教えていただきたいと思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 図書館敷地に設置しております飲料自販機につきましては、売上げの38.6%を土地貸付料として徴収しております。令和4年度につきましては、自販機の売上げが63万990円でございましたので、その38.6%に相当します24万3,556円が土地貸付料として市の歳入になっております。会計上の処理としましては、飲料自販機の土地貸付料は図書館管理経費、土地の借上料の財源に充当することが適当と考えております。ただ、今後一層の図書の充実を図るためには、新たな財源の確保が重要であると考えますので、現在財政課とともに進めておりますクラウドファンディング等の取組のほか、様々な財源確保策に取り組んでまいりたいと考えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。クラウドファンディング、私もかなり期待しますので、頑張っていただきたいなというふうに思います。 自販機の売上げのほう、土地貸付料として24万3,556円、これは直接図書購入費に充ててはいないものの、間接的には図書館全体の運営予算充てているということで、年間の図書購入予算が令和6年度はたしか900万弱ぐらいだったと思います。これを考えますと、自販機だけで決して少なくない収入を得ていることが分かりました。 そこで、最後の提案なのですけれども、もし図書館前のレンガ広場にキッチンカーなどを公募して、一定程度の適切な借地料を納めていただき、それを図書館運営に充てられれば、図書購入費の増が期待でき、さらに図書カフェに対する市民要望もある程度はカバーできるという一石二鳥になるかと思うのですけれども、こちらについてはいかがでしょうか。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 図書館の敷地にキッチンカーを出店する取組は、東京都豊島区や愛知県瀬戸市などの事例がございます。豊島区では、多くの人に利用されるにぎやかな公共図書館というコンセプトを掲げており、その手段として図書館の敷地にキッチンカーを出店しているとのことです。これを仮に導入する場合の課題といたしましては、館内での飲食や本を読みながらの飲食など、施設の運営についての考え方を大きく転換することが求められます。現在の鹿嶋市公立図書館では、衛生面や騒音等、多くの課題すべき事項が想定されますので、この点を踏まえ、調査研究してまいりたいと考えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 舛井明宏君。
◆8番(舛井明宏君) ありがとうございます。課題はたくさんあるのだと思いますけれども、ただ中央図書館の来館者数はデータとして提示できますので、民間事業者さんとしては商売できるかどうかの判断もしやすいと思います。ぜひ1度
トライアルサウンディングされてもよいかと思いますし、または図書館イベントなどに乗じて試験的に参加していただいて、常設または土、日だけでも設置できるかどうかの可能性について事業者に検討していただくのもよいかと思います。こちらも前向きに検討していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 以上が、今回私がする質問と提案となります。財政の厳しい鹿嶋市ではありますが、やはりそのような中でも
市民サービスの向上は可能な範囲で種々検討していくべきであると思いますし、執行部におかれましても同様の考えであると思います。今回の2つの提案は、やりようによっては、財源的にも、
市民サービスにとっても、どちらもメリットが得られるものと私は考えます。いずれにしましても、図書館は今後紙媒体と電子図書のハイブリッド型はもちろんのこと、冒頭教育長がおっしゃっていたとおり、施設としても複合型にするなど、新たな図書館の価値の創造が求められています。様々な意見や先進的な取組も調査、研究していただきながら、図書館の価値向上に資する事業を進めていただきたいと思います。 以上で今回の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(内田政文君) 以上で舛井明宏君の質問は全て終了いたしました。 次に、6番、横山揚久君の質問を許可いたします。 横山揚久君。 なお、横山揚久君より一般質問に関連する資料の配付の申出があり、鹿嶋市議会会議規則第157条の規定によりこれを許可いたしましたので、お手元に配付してあります。ご確認をお願いいたします。 〔6番 横山揚久君登壇〕
◆6番(横山揚久君) 6番、会派公明かしまの横山です。議長より発言の許可をいただきましたので、通告に従い一般質問させていただきます。
能登半島地震から間もなく2か月が過ぎようとしています。お亡くなりになられた方々のご冥福を祈るとともに、いまだに避難生活を余儀なくされている方々に一日も早い日常生活が戻ることを祈っております。また、月100時間を超えると言われる残業を行いながら復旧活動に追われている方々の心身の安全を祈っております。 そして、東日本大地震を経験した私たちは、いま一度この防災について見直すことが必要であると思います。そこで、現在の鹿嶋市における防災対策について質問をさせていただきます。まずは、防災の手引きの作成についてですが、現在鹿嶋市には洪水土砂災害ハザードマップと液状化ハザードマップという2種類のハザードマップがあります。そして、洪水土砂災害ハザードマップは、大野編と鹿島編に分かれ、つまり3種類のハザードマップを持っている形になっております。また、この洪水土砂災害ハザードマップの裏面には津波ハザードマップも掲載されているとともに、各災害の説明も記載されており、地域性を考慮したハザードマップとしては比較的優れたものであると思われます。 しかし、近年の災害対応は、危険箇所の提示、及びその危険箇所の対応をするのみではなく、いかに命を守るかに重点が置かれており、その意味ではハザードマップから一歩進んだ、鹿嶋市民に向けた防災の手引き、これ一例としては香取市のものですが、こういう形の防災の手引きを作ることが必要であると考えられます。たとえば指定された避難所がどの災害に対応しているのか。その避難所は車椅子、ペット等に対応しているのか。避難に対して個人で準備しなければならないものは何か等、記載内容の詳細については今後担当の課と直接話合いをしていきたいと思いますが、まずは市としてこのような防災の手引きを作成する予定があるかをお聞きしたいと思います。 以降の質問につきましては、質問席にて対応させていただきます。
○議長(内田政文君) 横山揚久君の質問に対する答弁を求めます。 市民生活部長、久保重也君。 〔市民生活部長 久保重也君登壇〕
◎市民生活部長(久保重也君) お答えいたします。 本市では、令和2年5月に内水氾濫ハザードマップを、令和4年3月には洪水ハザードマップや土砂災害ハザードマップ、津波ハザードマップを1つにまとめました鹿嶋市ハザードマップ、鹿島地区版と大野地区版を、令和5年3月に液状化ハザードマップを作成しているところでございます。また、平成26年2月には各地区まちづくり委員会の皆様のご協力をいただき、災害情報の収集方法や気象警報に関する情報などを記載した我が家、私の防災ノートを作成したほか、平成29年度に市街図を含めた防災生活お役立ち情報パンフレットを民間企業の協力の下作成してまいりました。 議員ご提案の各種ハザードマップなどを1冊にまとめました防災の手引きの作成につきましては、市民の皆様にとって災害ごとの被害想定区域等の確認や防災情報の収集方法などが一元化されることで、大変メリットの大きいものであると認識しているところでございます。しかしながら、ハザードマップにつきましては、地震規模、降水量の見直しに伴う更新などそれぞれの条件の変化に伴い、その都度変更が必要になってまいります。そのための防災の手引きとしてハザードマップや防災情報などを一元化して冊子を発行した場合、一部の変更のために全てを作り替える対応が生じるため、冊子の発行は難しいものと考えております。ただし、ハザードマップだけでも種類が多く、防災に特化した各種情報の統合は、市民の皆様にとって大変有用な取組となることから、本市ホームページにおいてハザードマップや防災情報などを一元化し、指定された避難者がどの災害に対応しているかなど、より分かりやすく市民の皆様へ情報をお届けできるよう取り組んでまいりたいと考えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) 今言われたとおりだと思います。自分もこのハザードマップを調べましたが、2年前に作られたばかりで、いきなり新しいものを作るというのは非常に困難な状況であると、それは理解しております。しかし、先ほど言いましたように、ハザードマップだけで何冊も見なければいけないということと、先ほど言った、情報を見るためにはこのハザードマップを1回全部広げなければいけないという、その使い勝手の悪さを考えると、今言ったようにデジタルでいいので、1ページごとに必要なところが見られる。そして、何年かに1度、集大成ができたら改めて紙として起こす。やはり今デジタル化と言いつつも、いざ携帯した場合にやはり紙ベースを持つということも重要ではあると思います。そして、何よりもこの後でもお話ししますが、ハザードマップを配布しても、それを利用しようという気持ちが起こってなければ、ただの紙の束です。重要なのは、そういった命を守るという意味合いで、作ったハザードマップをいかに利用してもらえるか、そこへの取組が必要になってくると思いますので、その点についてよろしくお願いいたします。 続いての質問に移らせていただきます。マイ・タイムライン訓練についてという項目で一般質問させていただきます。近年頻発する洪水被害、並びに鬼怒川氾濫を契機として、約8年前、国及び県主体による減災協議会が開催されており、これは現在も継続していますが、その中にマイ・タイムラインの取組が取組項目として入れられています。茨城県内は1級河川を多数有することから、全国的にも比較的マイ・タイムラインの取組が進んでいると認識していますが、現在鹿嶋市としてどのような取組が行われてきたのかを、時期、対象、内容等、分かる範囲で結構です。お教えください。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 市民生活部長、久保重也君。 〔市民生活部長 久保重也君登壇〕
◎市民生活部長(久保重也君) お答えいたします。 マイ・タイムラインの取組につきましては、平成27年9月の関東・東北豪雨で発生いたしました鬼怒川氾濫による常総市の大規模災害を教訓に、国土交通省などが住民の逃げ遅れを防ぐ対策の一つとして推進してございます。このマイ・タイムラインは、災害が発生した際に住民一人一人がどのような行動を取るか、時系列に決めておく防災行動計画であり、徐々に危険性が高まっている風水害への備えに特に有効とされているものでございます。本市の取組につきましては、洪水浸水想定区域内の小学校を中心に、国土交通省や茨城県の職員などを講師にマイ・タイムラインなどの作成など、防災に関する学習が行われてきたところでございます。令和4年7月には、茨城県が通常のマイ・タイムラインのポイントを絞った我が家のタイムラインを作成したことから、各家庭での防災対策に役立てていただけるよう、行政の皆様にご協力いただき、配布をしているところでございます。 本年度の取組といたしましては、洪水ハザードを考える日といたしまして、出水期、6月から10月を迎えるまでの期間に洪水浸水想定区域の28地区を対象に、茨城県が作成しました我が家のタイムラインを活用いたしまして防災事業を実施してございます。また、洪水浸水想定区域となる高松地区、豊津地区におきましては、地区まちづくり委員会や各地区代表者の皆様にお集まりいただき、マイ・タイムラインの作成方法などについて市防災担当職員が講師となり、学習会を実施いたしました。 近年の気象災害は、局地化、激甚化の傾向を強めていることから、市民の皆様一人一人の防災に対する意識を高めていただくことに併せて、地域単位での防災情報の共有や助け合いが必要であると考えております。今後とも引き続き区長の皆様をはじめ、各地区まちづくり委員会の皆様と連携、連動した防災に関する取組を進めてまいりたいと考えております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) ありがとうございました。申し訳ございません。マイ・タイムライン講習については、予想どおりのご回答でした。 実際これまでのマイ・タイムライン講習会、訓練というのは、今のような形で洪水が来るという前提で、洪水に対してどう避難をするかという訓練。もともとがそうでしたからしようがないのですが、近年の災害においては氾濫もそうですが、その前に令和元年の東日本台風のときもそうでしたが、非常に大きな線状降水帯が発生しており、線状降水帯になりますと丸1日、2日という形で、その場所から一切降水帯が動かないという形で、あのときも1年分の降雨が1日で降りましたというような状況になっています。そうすると、これまで浸水区域でなかった内水被害が発生してしまう危険性がある。マイ・タイムラインだけでは追い切れないという災害が今後予想されます。 ここにも防災情報としてQRコードが幾つか載っていますが、このQRコードは何かあったときに連絡を受信する方法なのです、ほとんどが。そうではないというふうに感じております。先ほど言いました令和元年の東日本台風においても、鹿嶋市は避難勧告こそ出されませんでしたけれども、市内4,000件の停電が発生しております。時期とタイミングによっては大災害になってしまう危険性がある状況でした。そのときに住民の方々、市民の方々がどういう情報を持って動くかということは非常に重要になってくると思います。今言ったQRコードがあっても、このQRコードが自分にとって何の役に立つのかということが理解できていない。先ほどの質問の中で、幾つか自治体の方々にこういう資料を作っていただきましたというお話ありますが、私も鹿嶋市の市民として、そういう情報を我々の耳に入ったことがございません。つまり区長たちは知っているのかもしれませんけれども、そこから下に下りない。下りるとしても、回覧か何かで回っているだけで、興味がない人は読み飛ばしてしまうという状況です。これだと危険回避ということにはなっていかないのではないかと思います。今後災害に対する意識向上を図る上で、浸水区域以外の地域に対しても降雨に対しての情報収集、避難判断に特化した講習会、またこれは継続的な学びが非常に重要になってくるということで、学校での授業等、非常に継続的な取組が必要だと思っていますが、市としてどのような対応をするべきか、見解をお聞かせください。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 市民生活部長、久保重也君。 〔市民生活部長 久保重也君登壇〕
◎市民生活部長(久保重也君) お答えいたします。 初めに、洪水浸水想定区域を対象にした取組につきましては、今年度洪水ハザードを考える日と題した防災訓練等を避難所や避難経路、非常用持ち出し品の確認、マイ・タイムラインの作成等を行いました。また、高松地区、豊津地区におきましては、スマートフォンを活用してQRコードを読み取り、災害時に役立つ情報をご紹介させていただき、災害が発生する前に避難するために必要な情報を確認していただくなど、防災に関する知識を深める取組を実施したところでございます。 議員ご指摘のとおり、近年では線状降水帯などにより局地的な豪雨が発生し、大雨による災害の危険度が高まっている現状がございます。浸水想定区域以外の地域の皆様に対しての取組につきましては、降雨に対していつ避難するべきかの判断に必要な情報の入手方法など、各地区まちづくり委員会や自治会などが主催して実施している地区防災訓練、公民館などで防災講座を通して普及啓発に取り組んでいく必要があると考えております。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 教育委員会事務局部長、大須賀規幸君。 〔教育委員会事務局部長 大須賀規幸君登壇〕
◎教育委員会事務局部長(大須賀規幸君) ご答弁申し上げます。 ハザードマップにつきましては、昨年度交通防災課から児童生徒全員に配布され、自分の住む地域、地区の災害について知るきっかけとなりました。しかし、洪水浸水想定区域につきましては、鹿嶋市内の一部に限定されているため、本市の学校においては洪水浸水に限定した防災教育は行われていないのが現状となっております。また、マイ・タイムラインの作成につきましても、浸水予想区域内と指定される区域に立地する豊津小学校の5年生、6年生のみにとどまっている状況でございます。近年本市においても、線状降水帯の発生により被害が広範囲に及ぶ可能性があることから、今後は浸水予想区域内を学区とする6小学校と4つの中学校にも対象校を広げて、マイ・タイムラインの作成を進めたいと考えております。 ご提案のハザードマップに掲載されているQRコードの活用方法につきましては、避難訓練の事後指導等を活用して、自分の地域の災害情報の入手方法等を実際に試してみる機会を設けるよう、各学校へ提案してまいります。あわせて、学校におきましては、4学年社会科、自然災害から暮らしを守る、また5学年の理科、台風と防災の授業等でも有効活用してまいりたいと考えます。さらに交通防災課の協力の下、鹿嶋市の防災の取組やマイ・タイムラインについて、各学校へ情報を提供し、防災意識を高めるようにしてまいりたいと考えております。そして、子どもたちがご家族とこのような会話をすることで、各家庭の防災意識も高まっていくものと期待しております。 答弁は以上となります。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) 教育委員会のほうの回答、ありがとうございます。全くそのとおりだと思うのです。家庭で防災について話題になるということが、防災意識を家族みんなで共有するという意味合いで非常に重要になってくるかと思います。それが学べる事業を今後も検討していただきたいと思います。 ただ、一般のほうの防災については、先ほど言われましたように、各区ごとに防災訓練、講習会等を行っているというお話でしたが、中心となる人が防災に対してどれくらいの熱量を持っているか。それによって内容は変わってくると思います。先ほど言った常総区域、下館、下妻のほうについては実際にあれだけの大きな被害を受けたという形で、マイ・タイムライン講習会についてはまず区長たちを呼んで、マイ・タイムラインリーダーという形。ただ読むのではなくて、教えられるという講師をつくって、その方々が熱量を持って防災について訴えていくということ。今の時代、今回マイ・タイムラインというのは洪水だけですけれども、地震についても何にしても必ず起きるのだという意識をみんなが持っている、持ってもらうということが非常に重要になってきます。それは、本人の命を守るというだけではなくて、もし被災された場合も、被災される方が一人でも減れば、救助するほうも一人でも多くの人を助けられるという中で、一人一人に防災という意識をしっかり植付け、ただ講習会をやりましたではなくて、その重要性をいかに訴えていけるか、これが重要なことになっていくと思いますので、検討の中で新しい方法をまた考えていっていただきたいと思います。よろしくお願いします。 3番目にいたしまして、排水樋管整備の補助についてというお話をさせていただきます。今北浦、鰐川等に流れる排水樋管の管理状況についてお聞きしたい思います。現在鹿嶋市内に配置された排水樋管は、鹿嶋市管理、土地改良区管理を合わせて約30以上の施設を有していると思います。北浦、鰐川の増水時には、これらの樋管の適切な操作が重要とはなりますが、国が行う履行検査において、土地改良区保有の排水樋管について不備なものが多数指摘されております。鹿嶋市として、土地改良区保有の樋管について何らかの管理、指導は行っておりますでしょうか。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
経済振興部長、田村清純君。 〔
経済振興部長 田村清純君登壇〕
◎
経済振興部長(田村清純君) お答えします。 本市には、霞ヶ浦総合開発に伴い建設された排水樋門、樋管が北浦沿岸ほか鰐川、堀割川にもあり、市及び各土地改良区において管理を行っております。当該施設は、毎年1回、国土交通省霞ヶ浦河川事務所による許可工作物履行検査が行われ、市で所管する施設につきましては指摘事項に対しまして修繕等を実施し、適正な管理に努めているところです。また、これまで市から土地改良区に対しまして排水樋管に関する管理、指導等は特に行っておりませんが、令和4年度には排水樋門、樋管に関する管理状況の聞き取り調査を実施した経過がございます。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) 今のような形だと思います。土地改良管理下の樋管は、樋管部分に土砂が堆積して、ゲートが閉め切れないもの、またゲートそのものが老朽化して開閉作業ができないものという問題を抱えております。ただ、これらの樋管の大きさにもよりますが、土地改良区の予算だけではこれらに手をつけることが困難で、対策が必要だと認識していても全く手つかずという施設が多数あります。 この排水樋管、通常であればあまり問題にはならないのですが、北浦、鰐川が増水した場合、逆流するまでは問題になりませんけれども、そちらの水位が高い場合、樋管を通って逆流してしまう危険性があります。逆流時には樋管を完全閉鎖するという規則がありますが、今のままですとそのまま放置するという状況が非常に見られます。重要だと思います。河川管理者が土地改良区である以上、市が直接対策することは困難だということは理解しております。しかし、土地改良区樋管については農水省の補助が出るはずです。農水省が行っている補助事業に積極的に申請するよう推進するとともに、土地改良区負担分、通常であれば1割から3割程度、土地改良区が負担することになると思うのですが、その負担分に対して何らかの補助、または貸付け等を市として行うことはできないでしょうか、お答え願います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
経済振興部長、田村清純君。 〔
経済振興部長 田村清純君登壇〕
◎
経済振興部長(田村清純君) お答えします。 市内にある排水樋門、樋管の多くは建造後30年から40年が経過しており、老朽化が進んでおりますが、市におきましては先ほどご答弁申し上げた内容で施設の適正な維持管理に努めているところです。また、各土地改良区が管理する施設におきましても、市と同様の対応が図られていると認識しておりますが、議員ご指摘のとおり、一部ゲートの開閉に不具合が生じている箇所もあると伺っております。各土地改良区における施設の修繕等におきましては、優先順位を見極めながら継続的に取り組んでいただいているところでございますが、修繕費用が高額となり、未対応となっている施設でもあると認識をしております。 市といたしましても、ゲートの開閉や機場のポンプを正常に作動させることは、防災対策の観点からも重要であると考えており、今後各土地改良区と国等の補助事業を活用した施設修繕についての協議を行うとともに、事業実施の際の土地改良区負担分に対する支援につきましても併せて検討をしてまいりたいと考えております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) できるだけ早く動いていただきたいなと思います。 平成27年の台風のとき、この霞ヶ浦、北浦という川は、利根川の水位が下がらないと水門を開けられません。水門を開けられないと、ずっと水位が上昇し続けてしまいます。先ほど言った平成27年については、利根川の水位が下がらなかったために、逆水門があふれるまでにあと15センチのところまで来ました。そのときに不備があって、土地改良区の水門が閉まりませんでした。氾濫してきてしまいました。では、責任誰なのだ。土地改良区の責任だろうで済む話ではないと思います。それを指導できる立場にあるのであれば、今後ゆっくりとではなく、今何をするべきなのかというところについて見ていっていただきたいと思います。 あと、今までお話ししたものについても、予算的な話ではなくて、意識の問題になっていくと思います。先ほど言いましたように、住んでいる方々が鹿嶋は安全なところではないというふうに、日本で安全なところは一つもないのです。氾濫がなければ、土砂災害がありますし、地震列島ですから、いつ地震があってもおかしくない。そのときに自分は何をすればいいのかというところを意識を持たせるということは、お金ではない、心の問題だと思います。それを伝える側がいかにそれ重要と認識しているかということ。先ほど言ったように、高台で、うちは氾濫区域ではないと言われても、たとえば大船津の交差点、あそこは常に内水が起きやすい場所です。あそこが浸水してしまうと、援助が全く来なくなります。すると、高台の方々は陸の孤島に陥ってしまうという危険性があるということを何人の人間が認識しているか。うちは浸水がないから安全なのです。安全ではないのです。今ライフラインが止まったら、全ての人たちが生きていけなくなります。そういう意味合いで、今何かあったときに自分が助かるためにはどうしたらいいのかというところを市民の皆さんが意識するように訴えかけていっていただきたいと思います。まだ防災についてはほかにも問題がありますので、今後もまた引き続き進めていきたいと思いますが、今回はここまでにしておきたいと思います。 続きまして、
ふるさと納税についてお聞きしたいと思います。まず、
ふるさと納税の返礼品についてのお話をお聞かせください。現在鹿嶋市では、税収の加算として
ふるさと納税に力を入れていることは理解しております。また、その返礼品も現在500種類を超えた品物、サービスの提供をしております。以前私がフードロス対策のときに多少訴えました、
ふるさと納税の返礼品に規格外品を取り扱うことはないのでしょうかという質問をちょっとだけさせていただきました。そのとき私も勉強不足で、ただ感覚で伝えただけだったのですが、今回全国でやっている
ふるさと納税返礼品を鹿嶋市にちょっと関係しそうだなというものだけピックアップして出してみました。添付した資料です。訳あり干し芋みたいなものは、これ実は調べ直したら、茨城県全体での返礼品扱いなのです。そういう扱いなので、大洗と真っ先にありましたが、鹿嶋と大洗、茨城県はほぼ同じようなものの訳あり干し芋があるらしいです。また、それ以外にも訳あり冷凍焼き芋とか訳ありちりめんですとか規格外野菜ボックスですとか、このようなものが載っていました。 また、ここには載っていませんが、訳ありという言葉で引くと肉であったり、魚介類であったり、様々なものが訳ありとして出されています。中には、ちょっと太字で書いてあります。兵庫県淡路市の規格外野菜ボックスというもの、これについては規格外品です。大きかったり、小さかったり、多少傷がついていたりというものを、下に写真を添付していますが、ビニール包装等はしない。リサイクルと環境を考えて、できる限り簡易な包装にしますよと。これ新聞紙です。あと、紙ですからリサイクル可能という形で、これは規格外品ですけれども、SDGsを目指してやっていますということを全面に押し出しているのです。鹿嶋市もSDGsを押し出しているということを考えたときに、このような形で取り組むことはできないのかということを考えております。 また、鹿嶋市でサツマイモ、6,000円、6キロ、これは普通のものです。ところが、鹿児島県ではほぼ同じくらいの重量、同じ金額で出しているのは訳ありサツマイモ、要は正規品で出せないものをこの量で送りますと。つまりフードロス対策にもなりますし、コストダウンにもなるという形のものを取り組んでおります。また、鹿嶋市でもそういうものを出してはいるのですが、野菜セット、鹿嶋市はオーガニック野菜セットという高級志向なのです。先ほど言った、フードロスとは正反対の方向性で出しています。先ほど言いました、鹿嶋市もフードロス対策の一環として、
ふるさと納税の返礼品として、規格外品を積極的に取り扱うことはできないでしょうか。これは、鹿嶋市はフードロス対策並びにSDGsに積極的に取り組んでいるというアピールになると思われますが、市としてはこの
ふるさと納税にこういうアピールを出すということについては考えていないのか、それとも今後のやり方について何か考えているのかをお聞かせください。 また、続いての質問もちょっと一緒にさせていただきます。また、返礼品の価格帯についても確認をさせていただきます。一例として、鹿嶋市で無農薬玄米10キロ12か月定期便というものがあります。先ほど定期便にすることで継続的なという話もありましたが、返戻は継続的ですけれども、金額は多分一括していただく形になると思うのです。そのときに一般的な世帯、我々の世帯の控除額は大体年間で20万円前後です。20万円から30万円程度です。37万円を一度に出させるというのはかなりの高額所得者なのかなという感じがあります。ほかの自治体を調べてみたところ、
ふるさと納税で1.5万円の
ふるさと納税で返礼品が無農薬玄米5キロというものがありました。これ金額で考えると月当たり3万円で10キロといううちの37万円と、ほぼ金額的には同程度。だから、金額設定は妥当だと思うのですが、果たしてこのようなもの、一般の方々が控除額を超えるというのは、そうしたものについて、そういう寄附をしてまで12月定期便を望む人がいるのでしょうか。鹿嶋市として高額納税者を対象にしていますというのならいいのですが、ではこのような価格設定と、こういう高額なものに対する申込み実態について、どの程度の申込みがあるのかを求めます。 また、他の返礼品についても、返礼品の選定並びに
ふるさと納税金額と返礼品の関係について、算定根拠がありましたら教えてください。特に選定品の選定については、市のほうがこういう項目という選定ができるのか、それとも希望者をただ一方的に募っているだけなのかについての回答をお願いします。というのは、冷凍便を用いた場合、送料が加算されると思います。今返礼品が納税額の3割以内というふうになっているとしても、送料を市が負担した場合、結局それについては3割をはるかに超える金額を市としては負担しているという形になるのではないかと思いますので、返礼品、その辺りについても考慮されているのか、以上の大きな2点、3項目についての回答をよろしくお願いいたします。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
経済振興部長、田村清純君。 〔
経済振興部長 田村清純君登壇〕
◎
経済振興部長(田村清純君) お答えします。 まず最初に、野菜などの規格外品を返礼品として取り扱うことについてですが、
ふるさと納税制度の基本的な流れといたしまして、まず事業者と返礼品の在庫の確認を行った上で、募集ポータルサイトに公開し、そのご寄附申込み受理、決済、事業者への発送依頼、返礼品発送という手順となりますことから、申込み受理から発送までに一定程度の時間を要することとなります。したがいまして、野菜などのように保存期間が短い農作物等の規格外品を返礼品として取り扱う場合には、発生量や発生時期が予測できないことから、兵庫県の野菜ボックスのように種類や発送時期を限定せずに寄附募集を行う必要があります。この方式ですと、現在鹿嶋農産物直売所で販売している規格外品のように、規格外品が発生した時点で生産者が直売所に持ち込み、消費者が現物を確認し、納得の上で購入されるケースとは異なり、実際に送られた返礼品に対し寄附者と事業者の認識のずれによりトラブルに発展することが懸念されます。実際に野菜の規格外品を取り扱っている自治体に確認しましたところ、返礼品に対するクレームが多く、結果的に代替品を送るケースも少なくないと伺っております。 このように議員ご提案の野菜などの規格外品を返礼品として取り扱うことに関しましては、現状では整理すべき課題が多いものと考えております。しかしながら、フードロス対策やSDGsヘの取組は、市といたしましても重要な施策の一つとして認識しておりますので、他自治体の取組事例や事業者の意見も踏まえながら、
ふるさと納税における規格外品の有効活用について継続して検討してまいりたいと考えております。 次に、高額な返礼品の本年度1月までの実績についてでございます。1件当たりの最高額といたしましては、12か月定期便の無農薬米10キロ35万2,000円と、同じく5キロ17万6,000円、こちらを同時に申し込まれ、合計52万8,000円の寄附をされた方がいらっしゃいます。このほか単体といたしましては、ネックレスなどの貴金属類で寄附額が34万円や26万6,000円など、また
釣り船乗船利用券、こちら3枚つづり、寄附額で3万5,000円のものを同時に6セット申し込まれ、21万円の寄附をされた方もいらっしゃいます。件数で見てみますと、1件当たり10万円を超える寄附が90件、うち20万円を超える寄附が12件となっており、件数といたしましては多くはないものの、高額な返礼品についても一定の需要はあるものと考えております。また、高額な返礼品を用意し、高額納税者の方をターゲットとしてリピーターを獲得していくことは、
ふるさと納税推進の戦略上、必要な取組であるものと考えております。 次に、
ふるさと納税の寄附額と返礼品の関係についてです。事務経費の総額を寄附額の5割以内にすることが定められているという旨の答弁を先ほど中薗議員のご質問のときにさせていただきましたが、さらに返礼品の調達額につきましては寄附額の3割以下とすることも定められておりますので、これらを勘案し、市で寄附金額を設定しております。現状配送費用につきましては、通常配送と冷蔵冷凍配送とでは料金が変わってまいりますし、品物の大きさや重さ、配送地域などによっても料金が異なることなどから、寄附金額の設定の際には配送費の加算は行っておりません。しかしながら、今後配送費用のさらなる高騰や冷蔵、冷凍配送が多くなった場合などには、事務費がかさみ、市の収入が減少することとなるため、寄附金額の設定に当たりましては一定程度配送費などの必要経費を反映させるような調整も必要になってくるものと考えております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) 回答ありがとうございます。 何点か、先ほどの回答について確認させていただきます。まず、訳あり野菜について、実態がという話がありましたが、一覧表のように示していますが、熊本県については訳ありニンジンについては、多分収穫した時期にどんと出てしまったものを期間限定で郵送しますと。訳あり品をわざわざ長期保存するなんてコストの無駄はしない。ただ、フードロス対策をするためで、この時期に出たものを、この期間だけ送りますよ。ただ、最初から訳あり品ですよということを注意している。だから、そういう意識を持てば変わってくるのかなというふうに感じております。 また、徳島でやっている訳ありちりめん、これは収穫量の問題もあるとは思いますが、鹿嶋もシラス漁を盛んにしております。シラスについても雑魚をできるだけ取ってシラスとして出しているというものですが、その選別についても結構な手間がかかる。それを選別をしないで干して、雑魚も入っていますよといって送ることによって、手間を少なくして量を送ることができるということも、提供者さんにも理解をもらうということも必要なのではないかなというふうに感じています。言い方は悪いので、申し訳ないです。何でもいいから取りあえず数打てば当たるではなくて、鹿嶋でこれを目指していますというところがあればこそ、いろいろな返礼品を並べながら、鹿嶋のものにしようかなというふうに納税者が思ってくれるのではないか。 どこどこに納税したい。今
ふるさと納税をやっている人で、よっぽどの方でなければどこどこに納税したいと思っている方は少ないのです。大体返礼品を見ながら、あっ、ここいいね、ではここに出そうかといったときに、どれを見ても同じようなものだなではなくて、鹿嶋ってこういう取組をしているのだということが重要になってくるのかなと思います。机上論です。私も理想論の話ですけれども、それに力を入れるのであれば、数を増やしましたとか、そういう話ではなくて、鹿嶋らしさ、鹿嶋ってこんなことを取り組んでいるのだというところを訴えられる
ふるさと納税。一番理想は、返礼品なしで何かサービスであるのが一番いいのでしょうけれども、そういうことを皆で考えてって、鹿嶋の力になれるようにしていけたらなと思いますので、よろしくお願いします。 ちょっと繰り返しますが、今の形、提供者さんの気持ちをただ受けるではなくて、市としてこういうものを提供してもらえませんかという働きかけというのはあるのでしょうか。すみません。先ほどちょっと回答を聞きそびれましたので、お聞かせください。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
経済振興部長、田村清純君。 〔
経済振興部長 田村清純君登壇〕
◎
経済振興部長(田村清純君) お答えします。 今年度も勉強会を数回開催し、こちらからこういうものをつくってはどうですかとか、あとはこういったセットにして出してはどうですかというようなやり取りは事業者様とやらせていただいております。この辺につきましては、来年度はもうちょっと頻繁にできるようにということで今考えております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 横山揚久君。
◆6番(横山揚久君) ありがとうございます。 本当に今回の防災と
ふるさと納税、どちらも全く違う方向性の話ではありますが、鹿嶋を住む人を守ると、鹿嶋をよりよくするという意味合いで何とか進めていきたいなと思います。本当に毎回の話になります。予算がないのは重々理解しています。金をかけて何かをやるのではなくて、意識を変える。鹿嶋市民が自分たちで参加していくという形が、今後の鹿嶋に対する住んでいる人間に対しての責任感と意識向上になっていくのではないかと思いますので、それをより訴えかけていける市政を我々も目指していきたいと思います。協力していきたいと思いますので、つくっていけるようによろしくお願いします。 以上をもちまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(内田政文君) 以上で横山揚久君の質問は全て終了いたしました。 ここで暫時休憩いたします。 休憩 午後 2時25分 再開 午後 2時40分
○議長(内田政文君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 一般質問を続行します。 17番、立原弘一君の質問を許可いたします。 立原弘一君。 〔17番 立原弘一君登壇〕
◆17番(立原弘一君) 皆さん、ご苦労さまです。17番、日本共産党の立原弘一です。通告に従いまして市政に対する一般質問を行います。 今年は、元旦から能登半島地震、本当に被災者の皆さんにはお見舞いの言葉もないほど非常に苦しい思いをしているのだろうなと。いまだに瓦礫も片づかず、そしてボランティアの問題にしても、神戸を襲った大震災、あのとき6万何千人という方が結集してくださったのに、能登半島ではいまだに3千数百人にとどまっていると。なぜこういうことになったのだろうと非常にじくじたる思いが堪えないのですけれども、かと思えば世界を見渡せば、2年たってもロシアによるウクライナへの侵略が、あの戦争がいまだに続いていると。日々子どもたちも含めて、多くの人たちが亡くなっている。かと思えば、イスラエルによるガザへのまるで殺人ゲームを行うかのような大変な戦争が起きている。何としてもこれらの問題を世界の世論で解決へ向けていかなければならない。日本もしっかりと役割を果たしてもらいたいという思いをまず冒頭に述べておきたいと思います。 今回は、5項目にわたって質問いたします。最初は、国民健康保険の問題についてであります。県のほうから来年度の国保事業納付金算定結果が出ているのですけれども、これがどのようになっているのか、まずそこから伺っていきたいと思います。 以降は質問席から質問をさせていただきます。
○議長(内田政文君) 立原弘一君の質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 平成30年度に行われました国民健康保険の制度改革によりまして、それまでは市が単独で給付にかかる費用を推計し、国民健康保険税の負担額を決定してきましたが、改革以降、都道府県と市町村が共に国民健康保険の被保険者となりましたことから、市が被保険者に行った保険給付の費用は全額県から交付を受けることができることとなり、一方でその財源としまして市は県が市町村ごとに算定する国民健康保険事業納付金を県へ納める形となっております。本市の令和6年度国民健康保険事業費納付金の算定結果でございますが、県の算定により19億3,688万3,480円で、前年度より542万6,467円の増となりました。国民健康保険特別会計において歳出が増えることとなりますが、令和6年度は国民健康保険税の改定等は行わず、保有をしております国民健康保険支払準備基金の活用を図りながら、今後も被保険者の皆様のご負担を抑えられるよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) 今部長がおっしゃったように、数字は増額となっているのですけれども、県全体の表を見ますと結構軒並み減額になっているのです。ほとんどが減額。幾つか県内でも7つか8つの自治体で増額になって、その中の一つが鹿嶋市なのですけれども、全国でいうと約506の自治体が値上げになると、その中の一つが鹿嶋でもあるということです。 それで、国保が負担が10年間、10年以上です。私のところにある資料では年収400万円、4人世帯、子どもは小学生以上ということで表があるのですけれども、2011年の平均が30万2,000円だったと。2022年、23年はどうかというと38万1,000円。8万円も増えているわけで、これ年収400万円、4人世帯のところから1割弱を徴収すると。これはすごい負担率だなと私は思うわけなのです。 お聞きしたいのは、まずこの国民健康保険制度、様々ある保険制度の中で社会保険もあればいろいろありますけれども、4人世帯、400万円の世帯で考えても、異常に国保だけが負担が大きい。その原因は何かというと、仕組みにあるわけです。たとえばサラリーマン健保の場合になると、国保にはある均等加算がないと。いわゆる応能負担、要するに所得割のみが計算されて、国保の場合はそこにさらに均等割が入ってくると。その結果どういうことが起きるかというと、全く家族構成が同じ、4人世帯で400万というところで、実はサラリーマン健保の世帯のほぼ倍額の負担になっていると。これは極めて遺憾な内容であると。なぜ国民皆保険制度で平等であるべき国民の負担が国保だけ、保険の負担が国保だけなぜサラリーマン健保の倍になってしまうのか。これは差別ではないか、不平等ではないかと当然の感想を私は持つし、知らないで一生懸命納めている国保の世帯の皆さんは、えっ、そんなになっているのというふうになると思うのです。 それで、やはりこの点については様々な地方団体があるわけですけれども、6団体も黙って見ているわけではないのだなというのが最近気がつきまして、全国知事会などはこの問題、ぜひ是正してもらいたいという要望を国に対して行っているようです。せめて国保もサラリーマン健保並みの負担率に直せないかと。そうすると、ほぼ半額、自治体によって多少の差はあるけれども、ほぼ半額だと。これは大きいです。こういう不平等を一刻も早く是正すると、そのための努力を私は市長にもそういう行動を取ってもらえないだろうかと思うわけなのです。 平成30年からでしたか、これ全て県の管理になってしまったということで、なかなか一般会計からの繰入れというのも難しくなってきて、市民の負担、国保税負担を幾らかでも軽減してやろうという自治体ごとの努力というのがやりづらくなってしまっているのは事実なのだけれども、それによって不平等がそのまま放置されるというのは決して許されるものではないと思いますので、この点について市長はどのように考えておられるのか、まずお聞きしたいと思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対しての答弁を求めます。 市長、田口伸一君。 〔市長 田口伸一君登壇〕
◎市長(田口伸一君) 立原議員のご質問にお答えをいたします。 国民健康保険税の負担を抑える支援策といたしまして、国の政策として令和4年度から未就学児に対する均等割額の2分の1の軽減を国2分の1、県4分の1、市4分の1の負担で行っているところでございます。さらに本市では、それに上乗せする形で市独自として県内で唯一18歳までのお子さんにかかる均等割額を全額免除し、子育て世帯に対する負担軽減を図っているところでございます。これらにかかる負担といたしましては、18歳までの全てのお子さん、約1,300人に対しまして、国民健康保険特別会計から年間約3,000万円を投じているところでございます。 なお、ほかの健康保険制度との格差是正の対応に関しましては、国に対して医療保険制度一本化の早期実現、そして財政支援の充実、被保険者の負担軽減策の拡充等を県知事会、そして市長会をはじめ、関係団体とともに継続的に求めていきたいと、そのように思っております。 答弁は以上です。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) ぜひこの声をもっと大きく、大きくしながら、一刻も早くこの格差を是正していただきたい。市長には、その点でぜひ頑張っていただきたいと思います。 現実として、やはり国保税、これ高過ぎる。あまりにも高くて、暮らしを直撃しているのだという点は動かしがたい事実だと私は思っているのです。負担の公平性、これ何度も言いますけれども、何としてもこれは確保しなければならないのだと、公平性を。一刻も早くそれを実現するには、サラリーマン健保並みへの負担の軽減であるということですので、かなり全体の時間を考えてはしょった質問になりましたけれども、そのところをよろしくお願いしたいと思います。 次に、2番目の高齢福祉行政というところで、介護保険制度の改定内容はどうなっているのかと。保険料や利用者負担割合はどうなるのかという点をまずお聞きしたいのですけれども、今年は6年に1度の国保、それから介護保険、後期高齢者、トリプル改定の年でもあるというので、これはちょっと市民にとっても無関心ではいられない状況。トリプル改悪になれば、それだけトリプルで負担増が襲ってくるということにもなりかねないので、これは全て聞かなければならないなと思って取り上げているわけです。では、まず保険料、利用料がどうなるのかについてお聞きしたいと思います。先に言っておくと、これまで23年間で保険料がおおむね2倍になっているのです。負担増が懸念されているのですけれども、どういう状況になっているかという点についてお聞きしたいと思います。 あと、1度に聞いてしまいますけれども、昨年の10月17日、厚生労働省から事務連絡があったはずなのです。保険料の上昇を抑えるために、利用者負担の一定以上所得の範囲の取扱いなどについて検討を行い、年末に結論を得るとなっているのですけれども、これはどのようになっているのか、それも含めてお答えいただきたいと思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 まず初めに、介護保険料の改定内容についてお答えをいたします。令和6年度から令和8年度までの本市の介護保険料につきましては、本議会に議案上程中の鹿嶋市介護保険条例の一部を改正する条例の中でお示しをさせていただいております。算定に当たっては、国の推計システムを活用し、サービスの利用実績を基礎としながら、利用の伸びなどの傾向や今後のサービス提供基盤の整備見込み、介護報酬の改正による影響などを反映させて算定を行いました。 今般の改定では、要介護認定者数の増加見込みや第9期計画期間中の認知症グループホームなどの介護保険施設整備に伴う介護給付費の増等が主な要因として上昇改定とする予定でございます。保険料につきましては、案の段階ではございますが、1人当たりの平均的な保険料額である基準額は月額5,200円で、現行の基準額月額5,000円と比較しまして200円、率にして4%の増となっております。 また、続きまして、もう一点の利用者負担割合の内容についてご答弁申し上げます。議員ご指摘のとおり、令和6年度から令和8年度までの第9期介護保険事業計画に向けた制度改正に係る国の議論の中で、利用者負担判断基準の見直しにより2割負担の方の範囲を拡大することが検討されておりましたが、改めて総合的かつ多角的に検討を行い、令和9年度以降の次の介護保険事業計画の開始前までに結論を得ることとされ、先送りとなってございます。したがいまして、令和6年度から令和8年度までの利用者負担割合の判断基準は、令和5年度までと変更はございません。 答弁は以上になります。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) 若干ですけれども、4%増えると、負担増になるということです。こういうのを繰り返している中で、23年間で2倍になってしまっていると。たったの200円ですからというようなことで容認していると、結局またいつの間にか、おいおい、こんなに上がってしまったのかよという話になるから、これをやっぱり200円だからというようなことではなくて、これを上げさせないと、住民負担増はこれ以上増やさないのだという意思を行政としてしっかり持ってもらいたい。できればこの200円の負担増は撤回してもらいたいという点を強調したいと思います。 ②のところで、今回問題になっているのは訪問介護の報酬が下げられてしまう。かなり関係者が不安になっているのだけれども、これどのような影響が考えられるか、まずその点について答弁していただきたいのですけれども、ただでさえ人手不足なところ、これがさらに悪化してしまって、介護現場に動揺が走りはしないか、利用者が不安にならないか、実際に困ることが起きてしまうのではないか、そういう危惧がありますけれども、その点についてお聞かせいただきたい。今求められているのは、報酬を下げるのではなくて、まさに待遇改善ではないかと思うのですけれども、その点について答弁を求めたいと思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 先に先ほどの介護保険料の改定でございますが、今期第9期の改正に当たりましては、可能な限り被保険者の方の負担上昇を抑えるために介護給付費準備基金を活用させていただきまして、本来月額5,744円必要なところ、544円、率にして9.5%を軽減させていただいております。また、市の独自政策としましても、中間所得層に対しまして市独自に保険料を軽減するなどの対応も図らせていただいているところでございます。今後高齢者の方が増加することに伴いまして、支え手である現役世代が急減することが見込まれる中、一定程度の保険料の増額につきましては市民の方にご理解いただけるよう、周知等に努めてまいりたいと考えております。 続きまして、ご質問の訪問介護のサービスの介護報酬引下げについてお答えをさせていただきます。議員ご指摘のとおり、今般令和6年度からの介護報酬改定におきまして、訪問介護サービス全体を通しまして2%から3%の減となっております。この引下げの理由といたしまして、国では介護事業経営実態調査におきまして介護サービス全サービス平均の利益率2.4%に対し、訪問介護は7.8%と高い利益率となっていることを挙げております。 一方で、今般の介護報酬改定では、介護報酬の賃金改善を目的とし、処遇改善加算の大幅な改定も行われる見込みでございます。令和6年度からの訪問介護に係る処遇改善加算の加算率は最大で24.5%、最低でも14.5%となっており、全サービスの中で最も高くなっている状況にございます。また、訪問介護におけるそのほかの加算では、たとえば認知症専門ケア加算等についても改定によってより多くの事業所が新たに加算を算定できる、または現行の加算よりもさらに高い加算を算定できる報酬体系となる見込みであり、質の高いサービスを提供する事業所に対する加算が強化されております。市といたしましても、基本報酬は下がりますが、加算等を手厚くすることで介護職員の処遇改善に配慮した改正内容となっていることから、直ちに訪問介護職員の人材不足の状況の悪化につながる内容ではないものと認識をしているところでございます。 今後は、報酬改定後も各事業所における処遇改善等の取組が適切に報酬に反映されるよう、引き続き市内各事業所に対しまして適時適切な情報提供を行いつつ、訪問介護事業所の経営状況、職場環境等の実態把握に努めながら、今後の推移を注視してまいりたいと考えております。 答弁は以上でございます。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) 報酬は下がるのだけれども、それをカバーするくらい、あるいはそれを上回るくらいの様々な施策を講じる中で、マイナスにはならないような方法を取っているのですよというふうにも聞こえたのですけれども、それはそれでいいでしょう。しかし、全体として介護労働者の人手不足、そして全体的な待遇改善、これは求められていることであり、今この時点で待遇を後退させるというのは絶対あってはならないと。やはりもっと多くの皆さんが喜んで介護労働の現場に、ケア労働に従事してもらえるような、積極的な施策をもっともっと打つべきであると。これはやはり全体としては逆行だなと私は思います。 前にも言ったことがありますけれども、どんどん、どんどん若者の海外への流出が起きてしまうのではないか。ニュージーランドやオーストラリアだったかな、あっちのほうへ行った介護職をしている若者が、日本で介護の仕事に就くより何倍もの賃金を得られて、さらにスキルを上げるための教育まで受けられると、学校教育まで受けられるというようなこともあると。単純にそれをそうだ、そうだとなっては、それも危険なのだけれども、国内でこそ介護の労働者が余裕を持って働いて生活ができるというような環境を整えるべきであると。それに向けて理屈はいろいろつけられるだろうけれども、全体としてはそうなのだという認識をまず持っていただきたいと。その上で、いかに質の高い介護を、労働者に過剰な無理をしてもらうのではなくて、経済的負担も与えるのではなくて、しっかりと働きがいのある仕事として定着できるように、ぜひ努力していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 それで、トリプル改定の最後、後期高齢者医療制度の改定内容です。これ負担増が予定されていると思うのですけれども、その内容を把握されておりますでしょうか。先に言ってしまうと、窓口2割負担導入と保険料の値上げ、そして私はもっと許せないのは、岸田政権がやろうとしていること、定期的に保険料を値上げすることに加えて、少子化対策の財源確保、現役世代の負担軽減という名目で値上げの上乗せ、この方針を決定したということが報道されているのです。一番私は何と思ったのは、ご存じのように出産一時金、これまで40万円くらいだったのかな、これを50万円に上げますよ。それは出産を控えている方にとっては朗報でしょう。私もやるべきだと思います、それは。ところが、その財源、後期高齢者の皆さんに担ってもらうということを言っているのです。何だそれと。私はやっぱりこれはおかしいのではないかなと思うのです。これから高齢者が多くなっていく、それを支える若者が少なくなっている。だから、高齢者の皆さんに負担をしてもらうという、まあ、何となくそうだなと思わせるような言い方をしているけれども、これは筋違いだろうと思うのです、私は。こういうことをやったら、世代間の分断になってしまうだろう。 そういう子育て支援とか、いろいろ求めると、必ず財源がと始まるのだけれども、一方で5年間で47兆円の武器を爆買いしますよというときは財源の話なんか出てこないのだ、あまり。国民の福祉、子どもの子育て支援、こういう話になってくると、やってあげたいのですけれども、財源がという話がすぐ出てくる。これ、おかしいのではないのと私は思うのですけれども、市のほうではどのように認識しておられるか。今財源論の問題はともかくとして、この負担増の内容をどういうふうに把握しているのか、お答えいただきたい。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 国におきましては、令和2年12月15日に閣議決定されました全世代型社会保障改革の方針を基に、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの社会保障の構造を見直し、全ての世代が公平に支え合う全世代対応型の持続可能な社会保障制度の確立を目指しております。現役世代の負担上昇を抑えながら、少しでも多くの方に支える側として活躍いただき、能力に応じた負担をいただくため、様々な改革の中で高齢者の皆様へもご負担をいただく改定が行われております。 令和6年度からの主な改定の内容でございますが、まず1点目としましては、後期高齢者医療制度が出産育児一時金にかかる費用の一部を支援する仕組みが新たに導入されました。このことから、高齢者の皆様の保険料に子育て世代の出産を支える支援金としてのご負担が増えることとなります。 2点目といたしましては、後期高齢者医療の財源につきまして、高齢者の皆様からご負担をいただく保険料の占める割合が現行11.72%から12.67%へと見直しが行われました。 3点目といたしまして、保険料負担の年間上限額、賦課限度額の引上げでございます。おおむね年収1,000万円を超える方が対象となりますが、現行の66万円から令和6年度は73万円、令和7年度は80万円と段階的に引上げが行われます。そして、これらの国の改定を踏まえた県内統一の保険料率が、県後期高齢者医療広域連合議会定例会において決定し、令和6年度からは均等割額が現行4万6,000円から4万7,500円に、所得割率が8.5%から9.66%へと改定が行われることとなりました。高齢者の皆様の中には、年金のみの収入で様々なものを切り詰めながら生活をされている方もいらっしゃるものと認識をしているところでございますが、子育て世代の出産を抱える新たなご負担に対しましてご理解とご協力をお願いするものでございます。 答弁は以上になります。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) このことについては、非常に国が詭弁のようなことをいろいろやっているのです。 たとえば厚労省は、値上げの上乗せがされるのは、後期高齢者医療保険料の所得割がかかる人だけで、低所得者は除外すると説明しているのです。ところが、後期高齢者医療保険料の所得割がかかるのは年金額が153万円、月額にすると12万7,500円、これ以上の人にかかってくるのです。年金が月13万、14万という、所得が高いとは決して言えない、こういう人たちにも負担増が襲ってくると。また、所得割額がかからない均等割だけの人にも2年に1度の定期的な保険料値上げは例外なく降りかかってくるのです。これでやっぱり私は本当に高齢者いじめにならないとでも言うのかなと。 たとえば私は先ほど若い世代と高齢者の世代の分断になると言ったけれども、果たして必ず今の若い人たちも、自分がやがて行くであろう未来の姿なのです。高齢者がひどい目に遭っている姿を見ながら、この国の将来に展望が持てるのだろうかと私は思うのです。もっと言うならば、まるで財政が厳しい、厳しい、本当に鹿嶋の市長さんも財政厳しいからいろいろ努力しているのだと言っているのだけれども、そもそも国の場合、何でこんなことになってしまったのかということを言えば、やっぱり無責任な政治です。新自由主義と、新しい字をつけながら、実際には18世紀、19世紀の前近代的な原理主義的な資本主義を無理やり引っ張ってきて、弱肉強食の厳しい現実を国民に押しつけて、搾取の嵐が吹き荒れると。強いものはより強く、弱いものは奈落の底まで、さらには中間所得層がどんどん削られて、底辺の貧困層にと転落させられる。こういう政治をやってきて、何が未来を語れるのかと。この政治のありようをしっかりと変えていかなければ、日本の未来はないよというふうに私は思うのです。 せめて自治体単位でどこまでのことができるのかという点で、この後述べようと思っていることがあるのですけれども、市長にもいろいろ言わなければならないこともありますよと。ですから、後期高齢者医療制度の改定内容の問題については今述べましたけれども、これは本当に先進国と言えるのかというような、高齢者に責任はありません。それどころか、これまでの日本の経済発展をずっと支えてきて、頑張ってくれた人たちではないですか。そういう人たちに負担増という仕打ちでお返しするのかという話でもあります。それだったら、私はこの日本の今の生産力、本当にしっかりと富を国民に、市民に返すのであれば、多くの高齢者の皆さんの人口が増えるというけれども、その人たちをしっかりとサポートして、安心した老後の生活を送ってもらう力がないとは思いません。それは何かがおかしい。経済システムの何かがおかしいと言わざるを得ないのだという点で、後期高齢者の問題を終わって、この問題にも若干触れながら、大きな3番目に入っていきたいと思います。 こども未来戦略加速化プランというのが政府が提唱しております。この概要はどうなっているのか、つかんでおられるでしょうか。また、市はどのような事業を考えておられるのか、お答えいただきたいと思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 初めに、こども未来戦略加速化プランの概要についてでございますが、令和5年4月1日のこども基本法の施行により、時限の異なる少子化対策の実現を図り、取り組むべき政策強化の基本的方向がこども未来戦略方針としてまとめられました。議員ご質問のこども未来戦略方針における加速化プランにつきましては、こども戦略の推進に当たり、今後3年間に集中的に取り組む具体的施策となっております。具体的には、令和5年1月からスタートしております妊娠期からの伴走型相談支援と出産・子育て応援給付を組み合わせた総合的支援に加え、児童手当の所得制限撤廃や対象児童年齢の18歳までの引上げ、第3子以降を月額3万円に増額などの抜本的な拡充、さらには保育士や放課後児童クラブの職員の処遇改善や配置基準の見直し、こども誰でも通園制度の創設、独り親家庭を対象とした児童扶養手当などの拡充などが挙げられております。 加速化プランに盛り込まれた施策を着実に実行するため、先般2月16日に少子化対策関連法案が閣議決定され、令和6年度からの事業実施に向けた児童手当法や児童福祉法等の改正のほか、子ども・子育て支援特別会計の創設など、子育て関連予算充実のための財源確保についても具体的に盛り込まれたところです。今後国の予算が決定し、詳細が示され次第、市の予算措置等を具体的に進めてまいります。 概要については以上になります。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) 今部長が説明したとおりなのですけれども、全く同じ内容が私にも文書がこちらにありますが、そこで問題なのは、一般行政経費、地方単独事業で4,216億円、2.8%増となっている中で、国の加速化プランと呼応して、今言った自治体独自の子ども・子育て政策を実施する経費として1,000億円が計上されていると。 それで、その使い道は今部長が答弁したとおりなのですけれども、その内容としてはさらにこういうことを言っている。子育てしやすい環境の整備など、現物給付事業を想定していると。子どもの医療費無料化や学校給食費無償化などの現金給付事業は想定していないとなっているのです。ということと、そういうことには使えないのかなと思ったら、その後にこうなっている。とはしているけれども、最終的にはそれぞれの自治体が判断することですとも説明している。必ずしも自治体の状況を見て、そっちに使ってもいいですよと、文句言わないよということなのです。さらには地方創生推進費、まち・ひと・しごと創生事業、同額の1兆円が計上されています。様々な工夫をして、市長、やっぱり何らかの市民が、おっ、やってくれたというようなことを今度判断してもいいのではないかと私は思うのです。もっともっと研究して、この3月の予算に計上は無理にしても、さらに研究しながら、市長の頭の中だけで判断するのではなくて、みんな研究しろというぐらいやって、総力戦で、そろそろもう市長も任期折り返しになりますから、そろそろ市民が、おっ、やってくれたなというのを具体化しようではないかというのを私はぜひここで提案させてもらいたいと思うわけなのですけれども、それについてどう思います。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 議員ご質問の子育て施策の強化のための地方財源の確保といたしまして、令和6年度の普通交付税の算定方法の改正が予定をされているところでございます。普通交付税の算定における従来の算定費目のうち、子ども・子育て政策に係る部分を統合し、新たな算定費目、仮称でございますが、子ども・子育て費が創設される予定となっております。議員ご案内にありましたとおり、令和6年度は地方財政計画において一般行政経費1,000億円の増額、また地方創生推進費1兆円の継続措置などが見込まれているところでございます。これらの措置につきましては、普通交付税の仕組み上、算定する項目の増減や基準財政収入額の影響を受けますことから、実際にはどれほどの交付税が交付されるのか、現段階では見込めない状況になっております。 いずれにいたしましても、実施した事業に対して交付されるという性質のものではなく、18歳以下の人口を測定単位として算入できることになりますので、今後は市のこども計画の、これから策定をさせていただくことになっておりますが、このこども計画の策定に当たり行いますニーズ調査等により現状把握に努めるとともに、市として何が必要で何を優先して実施すべきなのかを関連部署と協議しながら、子育て支援に必要な事業を総合的に判断し、進めていきたいと考えております。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) 部長の言う話も分からないではないのです。ただ、私非常に心配なのです。今日の午前中のやり取りにもありましたけれども、屈伸だっけ、しながらジャンプするのだという話ですけれども、今鹿嶋市が置かれている状況を考えると、それでいいのかなというのが私は強く感じるのです。いざ飛ぼうと思ったらば、腰が抜けて全く座り込んでしまって動けなくなってしまったとか、そんなことになりはしないかと非常に危惧しておるのです。だから、できない理由をいろいろ挙げるのは誰にでもできると。そういう中でいかにやるべきことを実現させるかというのを考えるのが行政の仕事なのではないのかなと私は思うのです。 だから、ちょっと我慢はしてきたけれども、そろそろではないの、市長というのが、多少無理をしても、ここは市民のためにこういうことをよし、やるぞということを判断すべきときなのではないかと。飛ぼうと思ったが、飛べなかったで話は済ませてはいけないと思うので、市長にちょっと振ってみたわけです。ちょっと何か答弁をお願いしたいのですけれども。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 市長、田口伸一君。 〔市長 田口伸一君登壇〕
◎市長(田口伸一君) しっかりジャンプできるように頑張っていきたいと思います。 ちょっとテクニカルな話なのですが、先ほどの1,000億、自治体で割ると、真水が私たちも来るかと思っていたら、財政需要額に算入されるということなのです。鹿嶋市はご存じのとおり、財政力指数0.99なので、相殺されてしまうのです。ほかの項目で、実は財政需要額がこれだけお子さんにといって加算された分が、いや、この分税金上がっているから、それなしねということなのです。今部長のそこは見極めるということになっているので、具体的な数字がこれぐらい使えるということになれば、それをもとに高くジャンプできるように頑張っていきたいと思っております。 以上です。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) ぜひ高くジャンプできるように頑張ってもらいたいのですけれども、あれこれ財源の準備ができてからということでやっていると、大事な時期を逸しますぜということを私はあえて申し上げたいというところなのです。それは申し上げましたので、あとは皆さんで考えていただくとして、次の質問に移りたいと思います。 来年度、子どもの医療費助成に対する罰則が廃止になります。これについての対応はどのように考えているか。つまりは廃止によって生まれる財源、どうするのですか。さらなる充実に活用すべきではないですか。たとえば一部負担金をなくして完全無料化を実現することなんかはできませんかという問いでございます。いかがでしょうか。
○議長(内田政文君) ただいまの質問に対する答弁を求めます。 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) お答えいたします。 議員ご質問の子どもの医療費助成に対する罰則につきましては、国民健康保険の被保険者が医療機関を受診した際、自治体が行う医療費助成により医療機関での自己負担額が減額される場合、国民健康保険財政に与える影響や限られた財源の公平な配分等の観点から、医療費助成に伴い増加した医療分の国庫負担を減額調整する制度となっております。平成30年度以降、未就学児を対象とする医療費助成は減額調整措置の対象外とされましたが、昨年6月に閣議決定されましたこども未来戦略方針において、こども医療費助成に係る減額調整措置の廃止が盛り込まれ、令和6年度から18歳までを対象とする医療費助成が措置の対象外となったところでございます。このことによりまして、本市の国民健康保険特別会計において約300万円程度の財源の増を見込んでいるところでございます。あくまでも特別会計における財源となりますことから、将来的な保険税負担増の抑制等、国民健康保険の被保険者のために活用がなされるべきものと考えております。 以上でございます。
○議長(内田政文君) 立原弘一君。
◆17番(立原弘一君) 要するに使い道が決まっているので、私が言ったことには使えないよという話なのだと思います。 ちょっと一言聞きますけれども、この一部負担、診療科ごと600円、これを廃止するのに幾らかかりますか。
○議長(内田政文君) 健康福祉部長、野口ゆかり君。 〔健康福祉部長兼福祉事務所長 野口ゆかり君登壇〕
◎健康福祉部長兼福祉事務所長(野口ゆかり君) ご答弁申し上げます。 本市が行っている医療費助成、マル福、シカ福におきまして、自己負担額を撤廃し、全額助成を行った場合、一般会計からの支出は約5,000万円追加で発生をし、撤廃の対象を18歳までに絞ったとしても4,000万円以上が追加で発生することと想定しております。 以上でございます。