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令和 3年第 2回 3月定例会-03月15日-05号
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  1. ひたちなか市議会 2021-03-15
    令和 3年第 2回 3月定例会-03月15日-05号


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    令和 3年第 2回 3月定例会-03月15日-05号令和 3年第 2回 3月定例会            令和3年第2回ひたちなか市議会3月定例会                 議事日程(第 5 号)                            令和3年3月15日午前10時開議 日程第1 一般質問 日程第2 諸報告 請願 日程第3 議案第 68号 令和2年度ひたちなか一般会計補正予算(第12号)      議案第 69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について              (以上2件,提案理由の説明) 日程第4 議案第  2号 令和3年度ひたちなか一般会計予算              ないし      議案第 18号 令和3年度ひたちなか下水道事業会計予算      議案第 36号 ひたちなか市職員の服務の宣誓に関する条例及びひたちなか建築審査会条例の一部を改正する条例制定について              ないし      議案第 69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について              (以上51件,質疑,委員会付託) 日程第5 休会の件
     ────────────────────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件 日程第1 一般質問 日程第2 諸報告 請願 日程第3 議案第 68号 令和2年度ひたちなか一般会計補正予算(第12号)      議案第 69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について              (以上2件,提案理由の説明) 日程第4 議案第  2号 令和3年度ひたちなか一般会計予算              ないし      議案第 18号 令和3年度ひたちなか下水道事業会計予算      議案第 36号 ひたちなか市職員の服務の宣誓に関する条例及びひたちなか建築審査会条例の一部を改正する条例制定について              ないし      議案第 69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について              (以上51件,質疑,委員会付託) 日程第5 休会の件  ────────────────────────────────────────── 〇出席議員 25名                          1番  井 坂 涼 子 議員                          2番  萩 原   健 議員                          3番  山 形 由美子 議員                          4番  宇 田 貴 子 議員                          5番  山 田 恵 子 議員                          6番  北 原 祐 二 議員                          7番  清 水 健 司 議員                          8番  大 内 健 寿 議員                          9番  弓 削 仁 一 議員                         10番  大久保 清 美 議員                         11番  鈴 木 道 生 議員                         12番  大 内 聖 仁 議員                         13番  薄 井 宏 安 議員                         14番  加 藤 恭 子 議員                         15番  雨 澤   正 議員                         16番  三 瓶   武 議員                         17番  深 谷 寿 一 議員                         18番  海 野 富 男 議員                         19番  鈴 木 一 成 議員                         20番  大 谷   隆 議員                         21番  清 水 立 雄 議員                         22番  樋之口 英 嗣 議員                         23番  井 坂   章 議員                         24番  武 藤   猛 議員                         25番  打 越   浩 議員  ────────────────────────────────────────── 〇欠席議員  0名  ────────────────────────────────────────── 〇説明のため出席した者                         大 谷   明 市長                         渡 邊 政 美 副市長                         野 沢 恵 子 教育長                         堀 川   滋 水道事業管理者                         福 地 佳 子 企画部長                         高 田 晃 一 総務部長                         海 埜 敏 之 市民生活部長                         湯 浅 博 人 福祉部長                         井 坂 健 一 経済環境部長                         三 木 昭 夫 建設部長                         小 倉   健 都市整備部長                         白 石 好 浩 会計管理者                         山 村   均 代表監査委員                         清 水 八洲雄 選挙管理委員会委員長                         安   智 明 農業委員会会長  ────────────────────────────────────────── 〇事務局職員出席者                         黒 澤   浩 事務局長                         永 井 四十三 次長                         鯉 沼 光 人 次長補佐兼係長                         益 子   太 主幹                         安   信 也 主事                         折 本   光 主事           午前10時 開議 ○鈴木一成 議長  これより本日の会議を開きます。  議事日程を報告します。本日の議事日程は,あらかじめお手元に配付しました日程により議事を進めたいと思います。  ────────────────────────────────────────── △日程第1 一般質問鈴木一成 議長  日程第1一般質問を行います。  12日に引き続き,通告順に発言を許可します。最初に11番鈴木道生議員。          〔11番 鈴木道生議員登壇〕 ◆11番(鈴木道生議員) 皆様おはようございます。  それでは通告に従いまして,11番新生ふるさと21鈴木道生,一般質問を行わせていただきます。よろしくお願いいたします。  最初の質問は,市外から起業人材を呼び込む取組についてであります。  まず初めに,東日本大震災から10年が経過いたしました。改めて,犠牲になられた皆様に哀悼の意を表しますとともに,その後の福島第一原子力発電所の事故を含め,被害を受けた多くの皆様にお見舞いを申し上げます。そして,当時を忘れることなく,未来へ伝えたいと思います。  さて,震災から10年が経過した現在は,新型コロナウイルス感染症の脅威により世界全体が大きな影響を受けている状況であります。厳しい情勢下ではありますが,未来への希望として,AI,IoTなど,技術を実際の仕事や生活に活用する取組が一気に進展いたしました。通常時,先進国においては,現在の技術や仕組みでも比較的困ることにない水準にありますので,途上国と比べて,こうした新技術の社会全体への導入は進みにくい傾向にありました。  しかし,人との接触を極力避けるなどの新しい生活様式を推進する状況下,テレワークオンライン会議キャッシュレス決済などが,必要に迫られて一気に浸透しました。昨今の働き方改革と組み合わさり,働く時間や場所について,これまでの当たり前を疑い,新しいやり方を考える機会が増えたのではないでしょうか。  一方で,今言われているテレワークなどの推進によって地方移住が進むのではないかという点については,移住や2拠点居住するには,趣味や仕事であれ,何かをしたいというエネルギーがある人でないと,実際に行動に移すことは簡単ではないと考えます。  こうした社会情勢下ひたちなか市が直面している課題と,観光や港湾などの豊富な地域資源をつなげて,よりよい未来をつくるには,人,物,金,そして情報を呼び込む必要があります。  私は,まずは人材からだと考えるところです。自ら事業を行う意思があり,行動できる人材を地域に呼び込むことが大事であると考えます。今回は,こうした方々を議論の便宜上,起業人材と呼ぶことにいたします。  自発的に行動できる起業人材を地域に増やすことのメリットは,多様な職域での担い手が増えること,そして地域課題に取り組む担い手も増えるということ,そして事業を開業し,雇用も増えれば,職業選択の幅も広がることにつながります。  中小規模の事業所は,大きな土地・建物を必要としないことが大半ですが,商店街の一角など,空き店舗や空き家などの既存の遊休不動産利活用にもつながります。また,自発的に行動する人材は,情報発信をする機会や外部とのネットワーキングにも比較的多く参加することが期待されることから,関係人口をひたちなか市に引き寄せる機会にもつながることが期待されます。  以上,ここまでは希望的に話をしましたが,次は本市の産業構造から説明させてください。  地域経済分析システムRESASの2016年経済センサスによる統計情報によりますと,本市の社会構造の特徴としては,事業所別の従業者数6万7,361人中,28.7%に当たる1万9,350人が製造業に従事しておりまして,製造業の従業者数は県内第2位となる,まさにものづくりの町であります。  一方で,製造業の事業所数は県内第9位となっております。なお,全産業を合算した事業所数は県内第6位で,5,383事業所,これは2014年では5,675事業所でありました。本市は大規模な事業所が立地する地域である一方,中小企業数は人口比でいえば若干少ないのではないかという構図になっております。  そして,今回の質問に特に関わる部分である開業率でありますが,ひたちなか市の開業率は4.74%で,これは県内第11位,全国平均5.04%を下回っております。県内市町村で高いところでありますと,水戸市5.56%,つくば市6.66%となっております。この状況をどう捉えるかであります。  国の2020年中小企業・小規模企業白書の資料によりますと,全国的な傾向として,企業数の推移は,小規模企業の減少率が高くなっているということ,また,経営者の高齢化,後継者の不在という問題を抱えていること,開業率,廃業率の推移として,我が国の開業率は他国と比べて低水準であるということが指摘されており,我が国全体における課題と位置づけられております。  しかし,持続可能な多様性のある地域を目指すのであれば,この新たに事業を起こすという開業率を高める取組は,持続可能性を高め,働き方の選択肢を広げる意味でも大変重要であることではないかと私は考えます。  この開業率を高めるためには,起業希望者や,起業準備者を大きく増やす必要があります。どう増やすかについてですが,一橋大学教授岡室博之氏の「開業率の低下と政策措置の有効性」2014年の論文によりますと,起業準備者の半分が起業を実現している現状では,これ以上の支援措置によって開業率を倍以上に高めることは困難である。起業希望者起業準備者を増やすためには,事業機会の認識と起業スキルに関する自己評価を大幅に高める必要があること,国際比較データに基づく最近の研究成果ではそう示してあるということであります。しかし,事業機会の認識と起業スキルの強化を政策によって短期的に高めることは困難であるという指摘があります。以上,引用であります。──という研究もあります。  一つの見方ではありますが,市内対象者向けの政策のみで開業率を向上させることは簡単ではないとの示唆が得られるのではないでしょうか。  こうした産業構造面,そして令和3年度に向けた第3次総合計画後期基本計画の策定が進む中で,これまでにない,外に向けた発信と施策が現在予定されているというタイミングであります。
     以上の点を踏まえて,以下,質問をいたします。  中項目1点目は,UIJターン先として選ばれるまちづくりを進めるために,こうした取組が必要ではないかということであります。  市外から移り住むためには働く場が重要となります。希望者によって,多様な職種が求められますが,手に職がある人や,新たに起業しようとチャンスを求める人こそ,UIJターンを働きかける相手として相性がよいのではないでしょうか。もちろん学生向けのインターンも継続して行うことが,多様な効果が期待できますが,社会人向けにはこうしたターゲット選定も有効であると考えております。また,結果的に地域内に自ら積極的に動ける人が増えれば増えるほど,本市の地域に関わる情報発信や関係人口のネットワーキングも期待され,波及効果も期待されるのではないかと考えます。  そこでお伺いいたします。市外から起業人材を呼び込む取組は,UIJターン先として選ばれるまちづくりを進めるためにも必要ではないかと考えますが,いかがか,お伺いいたします。  中項目2つ目は,起業人材ひたちなか市を選ぶ動機づくりについてであります。  令和3年度の施策として,移住者支援策が様々提案されております。こうしたインセンティブに加えて,事業所や住居の支援,開業費用など,明確なインセンティブ,興味を持った方が気軽に参加できるネットワーキングにつながるイベントなどのきっかけづくりなど,具体的な施策の検討を望みたいが,いかがでしょうか,伺います。  中項目3つ目は,市内各地区の活性化につながる取組についてであります。  ひたちなか市全体の取組とはなりますが,市内旧勝田地区,旧那珂湊地区それぞれの状況は,高齢化率や事業所数という数だけでなく産業の特徴も異なり,課題もまた違うと感じております。商店が並ぶ町並みを歩いてみても,それぞれ違った特徴があることは皆様ご存じかと思います。より鮮明に各地域の理想形を描き,課題を具体的に把握することも必要かと考えます。  例えば,海に近い那珂湊から,平磯・磯崎・阿字ヶ浦のエリアは,観光などの取組に関係するビジネスをまちにつなげる事業参画が増えることが期待されるのではないでしょうか。各取組からおのおの考えられるかと思います。ほか地域の方から聞く声も,利便性だけではなくて,より海に近いことや,趣のある町並みに関心を持つ方も多くいらっしゃいます。  起業人材を呼び込み,地域課題につなげることも,起業する方の事業の可能性を広げることにつながります。地域ごとに,より具体的に取組を進めることはできないでしょうか,伺います。  中項目4点目は,地域おこし協力隊など国の政策活動についてでございます。とは申しましても,起業人材を呼び込むことは簡単でないと考えております。全国各地の自治体も苦労を重ねた歴史があります。そうした中,国による地方への移住・定住を促進する政策として,地域おこし協力隊制度を設けました。制度としては,地方公共団体移住希望者に対して地域おこし協力隊員として嘱託し,1年から3年間の期間において地方公共団体が定めたテーマに沿った活動を行いつつ,地域を理解し,各隊員それぞれがそのまちで自立した生活を目指すものであります。報償費や経費を国が財政措置する制度となっておりまして,令和元年度は1,071団体,5,503人が全国で活動を行いました。  成功事例も失敗事例も多く聞くかと存じますが,実際に活動されている方からお話を伺いますと,事前のマッチングと,自治体側の具体的な問題意識やテーマ設定が重要になると感じました。ただ,実際に何かをしたい人材を呼び込むことを制度として募集できることは,具体的なアクションへの一歩だと考えます。ぜひ活用を検討していただきたいと思いますが,いかがでしょうか,考えをお伺いいたします。 ○鈴木一成 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  鈴木道生議員の1項目の1点目,UIJターン先として選ばれるまちづくりを進めるための取組の必要性についてお答えいたします。  昨年12月に内閣府が発表した,第2回新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査によりますと,地方移住への関心を持つ東京圏在住者は約3割となっております。そのうち,5月以降に移住先での住宅情報や就職情報を調べるなど,地方移住に向けた具体的な行動をとった方は約3割という結果が公表されました。特に20代の方へのアンケートでは同様の項目で約4割を占めており,コロナ禍によって生活意識が変わったことにより,若年層を中心に地方への関心が高まっております。  また,今般のコロナ禍の影響によりテレワークなど働き方が多様化し,オフィスの在り方も変化している中で,起業する場所についてはボーダレス化が進んでおります。地方での起業につきましては,都市部にはない特徴がある地域を選べることや,賃借料や人件費が都市部と比較して安価であることから,起業時のコストを安く抑えることができるなどメリットも多くございますので,移住関連イベント等で本市の魅力を伝えることで,これらの需要を取り込むチャンスがあると考えております。  このように生活意識や働き方などが変化する中で,本市にビジネスの新たな芽を創出する可能性がある起業家人材の転入を促進することは,本市の活力を維持し,さらなる活性化を図る上でも重要な取組の一つであるほか,UIJターンの促進にも結びつき,人口減少の抑制にもつながることから,必要であると認識しております。  次に,2点目の,起業人材に選ばれるための動機づくりについてお答えいたします。  本市の創業支援につきましては,国の認定を受けた創業支援事業計画に基づき,商工会議所テクノセンター等と連携を図りながら,創業スクールの開催や,インキュベーション施設を活用した創業支援を進めております。この創業スクールにつきましては,平成31年1月に中小企業庁が選定する全国の創業スクール10選に選ばれるなど,高い評価を得ているところであります。  また,創業を後押しする創業融資制度として,開業資金融資利子補給制度及び創業活動支援融資信用保証料補助制度を設けているほか,空き店舗チャレンジショップ事業補助金を設けて,市内の空き店舗を利活用した開業を後押ししております。  起業家人材が企業場所を選ぶ際に重視するとされている人材ネットワークにつきましては,商工会議所にてベンチャー創造協議会が設置され,海外展開も含めた新たなビジネスについての取組が行われるなど,事業者が積極的に連携して活動を行っております。  そのほか,ひたちなか圏域の産学官金で構成されているなかネットワークシステムでは,地域産業の発展のためにネットワークを構築し,産学官金の垣根を越えた活動を展開しております。  今後,これらのシナリオにおいて活躍する事業者と起業家人材とのネットワークづくりが,起業家人材に本市を選んでもらい,本市に根差した事業展開を進めてもらうための動機づくりとなりますことから,関係諸団体と連携し,相互にメリットのある人材ネットワークの構築等が行われるよう促してまいりたいと考えております。  なお,議員のご提案にありますような,さらなるインセンティブ及びネットワーキングにつながるようなイベントなどのきっかけづくりにつきましては,具体的な施策の実施の是非について,その必要性を慎重に見極めながら検討してまいります。  次に,3点目の市内各地区の活性化につながる取組についてお答えをいたします。  本市は,ものづくり産業をはじめ,農業,水産業など多様な産業に恵まれた地域であります。また,国営ひたち海浜公園をはじめ,豊かな自然を有する都市でもあるほか,今後の発展が期待される国際港湾を有するなど,さらなる成長が期待できる地域であると認識しております。  地区ごとの特徴としまして,那珂湊地区におきましては歴史を有する地区であるとともに風光明媚な海岸線を有するなど,地域資源に恵まれております。これらの地域資源を生かした取組といたしましては,市内の大学生を中心に,芸術家と地元の商店街及びひたちなか海浜鉄道等が連携するみなとメディアミュージアムの活動が行われており,それらを起因として芸術家が市内に定住し,活動を始めた事例などがございます。また近年,市内若手事業者による阿字ヶ浦海岸の魅力を活用したプロジェクトやコワーキングスペースの開設など,様々な取組が行われているところであります。  一方,勝田地区におきましては,企業の城下町として発展し,製造業やIT企業など技術力を有したものづくり産業が集積しておりますので,それらの技術力と起業家人材のアイデアを結びつけることで,新たなイノベーションが創造される可能性があると考えております。  このように本市におきましては,起業家人材のアイデアを形にする様々なポテンシャルを有しております。これらのことから,市内各地区の特徴や魅力を情報発信するとともに,市内で活躍する人材や団体等を紹介するなど,起業家人材が本市を選ぶ動機づけとなるようなPR手法を検討し,市内各地区での起業を促進することで,活性化につなげてまいりたいと考えております。  次に,4点目の,地域おこし協力隊など国の政策活用についてお答えいたします。  地域おこし協力隊制度は,都市地域の住民が過疎地域などの条件不利地域等に移住し,一定期間その地域に居住しながら地域ブランドや地場産品の開発,販売等の地域おこしの支援や農林水産業への従事,住民の生活支援などの地域協力活動を行い,将来的にその地域への定住,定着を図る取組であります。  茨城県においても令和3年2月1日時点で66名の隊員が活動しており,各市町村のPR活動やイベントの企画,運営,農林業,伝統文化の継承活動など多岐にわたる活動により,地域の活性化を図っております。隊員と自治体との間でのミスマッチ等により,任用後の離職などが課題として挙げられている状況があることから,まずは本市でどのような人材を必要とするかを明確にする必要があります。  議員からご提案いただきました,起業意向のある人材にターゲットを絞り,慎重にマッチングを行うことは,課題解決の一案であると考えられます。現在の制度では,地域おこし協力隊員が最終年次または任期終了後1年間の間の起業に要する費用を地方自治体が支援した場合,100万円を上限に地方財政措置が行われることから,起業人材に限定した隊員募集を行っている自治体もございますので,他自治体での事例等も含め調査,研究を進めてまいります。  今後,人口減少や少子高齢化のさらなる進展により地域活性化に寄与する人材の呼び込みが必要となる可能性もあるため,本制度の活用について引き続き検討してまいりたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  11番鈴木道生議員。 ◆11番(鈴木道生議員) 丁寧な答弁をありがとうございます。  それでは再質問をさせていただきます。  中項目(2)になりますが,本市を選ぶ動機づくりであります。こうした外から人を,選んでいただくということは,ほかの市町村と比較ということになってくるかと思います。そして今,全国的にほとんど同じような取組をするというところが多く,様々な事例が積み上がっている状況であります。  一方で,今答弁いただいた内容については,当然,本市の創業を作るのはかなり優秀な取組だと思われまして,やはり起業したいと思う方が多く参画して,ちょっと状況がそこまで具体的ではない方でも具体的なビジネスプランまで落とし込めるというのは,本当に優れた取組だと思います。ですので,ぜひそうしたところに取組があるということは広く,強くPRしていただきたいんです。といいますと,もう一つ気になるのが,商工会議所でいろいろ確かにベンチャー創造とか,また近隣とのネットワーキングは内部的にはあるんですが,これは新たに起業したい方とかが,外から来る方がなかなか入りにくいものとなっているのかと私は解しております。  その点で部長にお伺いしたいのが,今申し上げたように創業を作るとか,いい取組があるんですがなかなか外に発信されていないと。ぜひ令和3年度にこうした既存の良い取組をしっかり精査していただいた上で,外部に発信して,ちょうど今,移住関係の取組をしますので,このタイミングに合わせて,ぜひ発信を明確にしていただきたいと思いますが,答弁をお願いいたします。 ○鈴木一成 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  再度のご質問にお答えいたします。  新たな取組として,私どもの方でも令和3年,様々な取組を今のところ検討しております。前向きにそういった形で取り組んで,市外から起業家人材を呼び込めていければというふうに考えております。 ○鈴木一成 議長  11番鈴木道生議員。 ◆11番(鈴木道生議員) 分かりました。では期待しております。  続きまして(3)であります。地区ごとということでございますが,先ほど答弁にもあったんですが,やっぱり地域の特徴を捉えた取組,発信が必要だと思います。希望する業種によっては,やはり地域を選ぶ傾向にあるかと思います。特に本市は現在,コロナ禍で観光については大変厳しい状況であるんですが,これでも全国に比べますとこれだけ多くの方が来ていただいていると。交流人口は相当多い地域だと。  ただ一方で,例えば那珂湊地区であれば,中心市街地,商店街エリアにはそういった方がなかなか来訪しないという課題がはっきりしているのかなと思います。やはりこの人の流れを経済につなげるということは,当然,事業機会を捉えて事業をする方が必要になる。一方で,よく聞くんですが空き店舗やスペースがないと,こうした話も伺います。なかなかマッチングしないと。  私はぜひ,那珂湊地区を含めて地区ごとに課題が違いますので,こうした間に立って丁寧に相談を受けてくれる,地域のことを理解して相談に乗れるような仕組みを整えていただきたいと考えております。この主体は,もちろん市であってもいいですし,それ以外の協力機関でもよいかと思います。こうした取組の推進について積極的に行っていただきたいと思うんですが,いかがでしょうか,伺います。 ○鈴木一成 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  再度の質問にお答えいたします。  相談できる窓口というご質問だったと思いますが,相談できる窓口といたしましては,市商工振興課,それから商工会議所,テクノセンターが位置づけられておりまして,それぞれ連携を図りながら,創業支援に関する相談のほうを行っているところでございます。  今後は,移住・定住促進事業として開設しております移住・定住サイトの利活用も視野に入れながら,より本市に興味を持ってもらえるような適正な情報の発信に努めてまいりたいというふうに考えております。 ○鈴木一成 議長  11番鈴木道生議員。 ◆11番(鈴木道生議員) 分かりました。ぜひその辺りを整理していただいて,取組を期待しております。  今回,地域おこし協力隊も,比較的,前向きな答弁をいただいたと思っております。  国全体としては今,地方創生推進交付金ですか,こうした様々な交付金制度が令和2年度には措置されておりました。ですので,地域によっては本当に大きなインセンティブを持って,この取組をしているわけであります。  令和3年度,次年度におきましても,こうした取組がまた措置されるのではないかと私は期待をしております。ぜひその際に,そうした様々な財源措置が国からも出てくると思いますので,機会を捉えて,そして財源も賢く活用して,取組を進めていただきたいと期待しております。  それでは,続きまして,次の質問に移らせていただきます。  大項目2は,関係人口創出につながる,ふるさと納税の仕組みについてであります。  このテーマについては,初めて質問をしてから8年が経過いたしました。月日が流れるのは速いなと感じるものであります。  一方で,ふるさと納税制度もその間に様々なことがありました。やっと適正な形で近年は運用され,定着しつつあるのではないかなと感じます。一種の控除のある寄付金制度でありまして,寄付文化が根づかない言われた我が国において,議論はあれ,広く浸透されたと言えるのではないでしょうか。  また,寄付に近い応援の形となる資金調達手法としては,最近ではクラウドファンディングも普及しまして,コロナ禍で大きな影響を受けたスポーツや飲食,文化など様々な分野で活用され,応援の輪が広がったことは記憶に新しいかと思います。  ひたちなか市においても昨年10月より本格的に始動しまして,実績等は,施政方針に対する質疑でも少々やり取りがございましたので省略します。まずは新たな第1歩を踏み出されました。  今後は第3次総合計画後期基本計画にも掲げましたように,関係人口につながるような仕掛けが求められるわけであります。どうすれば,PRにとどまらず,関係人口創出につながるかであります。  具体的な検討事項として,ひたちなか市に関わってもらう仕掛けとして,返礼品,これは物品や体験型を含みますが,それだけではなくて,寄付先について,具体的な事業の応援につながるような,寄付先の選択肢をつくれないかという点であります。  例としまして,かつて話題となりました泉佐野市は,現在,具体的な事業に対して寄付を求める形をとっておりまして,寄付金控除のあるふるさと納税の制度を利用しつつ,クラウドファンディングの手法を取り入れ,寄付者が具体的なプロジェクトを応援する仕組みを構築しております。寄付をした方も寄付をして終わりではなくて,そのプロジェクトの進捗状況の連絡が時々来るような仕組みを作り,返礼品として実際に完成後に現地に招待する企画を用意するなど,仕掛けを工夫すれば本市と継続した関係を築くことになろうかと思います。  本市においては,コロナ禍で苦しい状況にある観光に関わる宿泊業や交通事業などがあります。柔軟な発想を持って適性のある事業を考え,取り組んでいただきたいと考えますが,いかがでしょうか。  関連ではありますが,ふるさと納税の情報発信先の具体的なターゲットとして,本市の転出者のみではなくて,東京にある茨城県人会など茨城県に関係のある方々や,インターネット上で本市に関わる検索をされた方に発信するなど,ターゲットを定めた手法により一層の情報発信を求めていただきたいと思います。関係人口創出につながるような対象を定めた情報発信の工夫についてもお伺いいたします。 ○鈴木一成 議長  福地佳子企画部長。          〔福地佳子企画部長登壇〕 ◎福地佳子 企画部長  2項目目の,関係人口創出につながるふるさと納税の仕組みづくりについてのご質問にお答えいたします。  ふるさと納税につきましては,コロナ感染症の影響が長期化する中,市内事業者への支援や産業の活性化に取り組むため,本市におきましても,地場産品などのモノ,体験型などのコトの両面から,返礼を伴う寄付の申し込み受付を昨年10月末より開始したところでございます。  令和3年度からスタートする第3次総合計画後期基本計画におきましては,新たに設定した4つの重点プロジェクトのうちUIJターン先として選ばれるまちにおいて,転出者等との新たな関係づくりのための事業として,ふるさと納税制度の活用の推進を位置づけ,関係人口の創出,拡大を図っていくこととしています。  本市のふるさと納税制度におきましては,まちづくりへの取組への応援という制度の趣旨を踏まえ,開始当初から,寄付金の使途,目的をお示しした上で寄付を募ってまいりました。ひたちなか海浜鉄道湊線の利用促進や社会福祉事業の推進,教育事業の推進など13項目の使途を設定し,寄付を頂く際に寄付者に使途を選択していただいております。  頂いた寄付につきましては,現時点で具体的に事業化されていないものにも柔軟に対応できるよう,基本的には分野別の使途目的に応じた基金に積立てを行っております。昨年10月末からの返礼品取扱い開始により,令和2年度のふるさと納税受入れ実績につきましては,3月1日現在で471件,813万円でございまして,既に昨年度の14件,62万円を大きく上回っております。  本年度はコロナ感染症対策に活用してほしいというご寄付も寄せられており,寄付者のご意向に沿った柔軟な対応をしているところです。  寄せられる寄付については,寄付者のまちづくりへの応援という趣旨を踏まえ,活用していく事業について検討していく必要があると考えております。  また,寄付者に対し,寄付が何に活用されたかといった使途を明らかにしていくことも大切であると認識しております。近年では,ふるさと納税の取組として,自治体が抱える様々な問題解決のため,寄付金の使い道をより具体的にプロジェクト化し,そのプロジェクトに共感した方々から寄付を募集するクラウドファンディング型ふるさと納税を導入する自治体も多くなっております。こうした取組は,特定の地域に継続的に多様な形で関わる関係人口の創出に,より有効であるとされております。  寄付の使途や募集方法について改めて検討するとともに,他の自治体の事例なども参考にしながら,アフターコロナにおける経済回復などの取組や,湊線延伸事業など本市のまちづくりの重要な施策について,クラウドファンディング型ふるさと納税など,事業そのものに対してふるさと納税を募集する取組についても検討してまいります。  また,ふるさと納税の情報発信につきましても,議員ご指摘のとおり,県外の茨城県に関係のある方々などに情報をお届けすることは,より効果的なプロモーションにつながるものと考えます。 先ほど申し上げました後期基本計画の重点プロジェクトにおいては,新規事業として県外在住者との絆の構築なども位置づけております。茨城県人会など,茨城県にゆかりのある方々が集まる機会等を活用した広報にも積極的に取り組んでまいります。  また,ふるさと納税の情報発信について,転出者へのチラシの配布やSNSの活用,県外で開催されるフェアなどでのご案内,勝田全国マラソン参加者などへのPRなど,様々な機会を活用して積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  さらに,寄付者との接点であるポータルサイトの拡充も含めまして,引き続き効果的な手法について検討してまいります。 ○鈴木一成 議長  11番鈴木道生議員。 ◆11番(鈴木道生議員) 答弁ありがとうございます。  今かなり前向きに,具体的にお話をいただきました。これまで,本市はまだ本格的に始めて間もないということもありまして,まだまだこれから情報充実が図られることであろうかと考えております。やはり今,どうしても既存の仕組みだと寄付して終わりという形が多くて,何に使われたかというところに,そこに強く気に留めずに寄付をされる傾向にあるのかなという気もいたします。こんなことに使われていますよとか,そういった情報も,今できる範囲でもあろうかと思いますので,ぜひ掲載等をしていただければうれしいなと思います。  それで具体的なところですが,今検討していくということでありました。本市は,勝田全国マラソン,ひたち海浜公園,また各種花火大会や,湊線など特徴のあるコンテンツ,応援しがいのある事業が多いのかなと思います。  一方で,昨今,財政状況がかなりよいとは決して言えない状況でありまして,やはりこうした何かをしていく,何か皆さんに関わっていただくということに関して,広く様々な形で応援を募ることも,私は大変重要な取組であろうかと考えております。  特に,なかなか今できていないマラソンなど,また人がなかなか乗らない湊線など,こうしたところにも具体的に,使途が明確であるということと,返礼のしようがいくらでもあるということで,ぜひ,前向きに検討すると言いましたが,なるべく早いところでそうした取組を具体化していただきたいと考えております。  具体化することについて,改めてその取組をするかどうかについて答弁を求めたいと思います。 ○鈴木一成 議長  福地佳子企画部長。          〔福地佳子企画部長登壇〕 ◎福地佳子 企画部長  再質問にお答えさせていただきます。  議員ご指摘のように,ひたちなか市は様々なコンテンツ,イベントや地域資源を含めまして豊富なものがあるかと思っております。それを今後もより拾い上げていきながら,それを大切にしていきながら,関係人口を創出していく取組を進めていきたいと思います。  今は基金のほうに積ませていただいておりますけれども,具体的な事業について直接ふるさと納税を募集すると,そういったことも非常に有効な方法であると考えておりますので,様々な取組を工夫しながら検討してまいりたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  11番鈴木道生議員。 ◆11番(鈴木道生議員) 分かりました。
     やはり寄付は本来,私も学生時代,国際NGO等で少し勉強させていただきましたが,寄付先が分かるということがすごく重要なのかなと思っています。寄付をしてそれっきりというよりは,寄付をすることに何か,その行き先に対して思いをはせて寄付をするというのが本質であろうかと思いますので,ぜひ継続した,それが関係性の入り口になるというのが双方にとってよりよい機会になると思いますので,ぜひこうした取組は積極的に推進していただきたいと考えております。  以上で質問を終わります。 ○鈴木一成 議長  以上で11番鈴木道生議員の質問を終わります。  暫時休憩します。           午前10時45分 休憩  ──────────────────────────────────────────           午前10時55分 開議 ○鈴木一成 議長  休憩前に引き続き会議を開きます。次に,10番大久保清美議員。          〔10番 大久保清美議員登壇〕 ◆10番(大久保清美議員) 立憲民主党の大久保清美です。  今年で,東日本大震災及び福島第一原発事故から10年がたちました。改めまして,お亡くなりになられた方々へ心から哀悼の意を表します。また,今なお被災の苦しみの中にある方々へ心からお見舞いを申し上げます。  あの出来事から私たちが学んだ教訓は何だったでしょうか。一つには,地震や津波など自然災害はやはり防ぎようがないということ。そしてもう一つは,原発は一度暴走し始めたら人間の手に負えない,未完成な科学技術であるということでした。  それにもかかわらず,政府の2050年カーボンニュートラル宣言を受けて,最近,原発再稼働の動きが俄然勢いづいています。喉元過ぎれば熱さを忘れるということでしょうが,10年たってもなお,あの途方もない苦しみは絶対に忘れてはならないのです。  この10年間も,熊本地震や北海道胆振東部地震など全国各地で大規模な地震が発生し,大きな被害がもたらされました。茨城県沖では,今後30年以内にマグニチュード7.0から7.5程度の地震が約80%の確率で起こると言われています。また最近では,去る2月13日の大きな地震が記憶に新しいところです。  このように大変危険な地震大国日本で,未完成な科学技術のままにとどまっている老朽原発を動かしてはいけません。これが,私たちが福島第一原発事故から学んだ教訓です。地震のたびに原発の心配をするのはもうこりごりです。10年動かなくても,私たちの生活には何ら支障はありませんでした。つまり再稼働は必要ありません。私たちが将来にわたって心から安心して暮らせるように,原発のない持続可能な社会を目指してまいりましょう。  それでは,以下,発言通告に従って一括方式で質問いたします。  項目1,新型コロナウイルスワクチン接種について。  コロナ禍に見舞われて1年余り,ようやくワクチン接種が始まりました。しかしその供給は外国頼みで,当然国際的なワクチン争奪戦に巻き込まれ,国の出す情報は二転三転しています。それに振り回されるのは自治体です。関係の皆様,本当にお疲れさまです。  ところで,2月中旬には,本市福祉部健康推進課におかれましては,大変お忙しい中,ワクチン接種に関する立憲民主党の全国調査にご協力いただきました。誠にありがとうございました。  さてそのときのご回答と重なるところが多くありますが,令和3年3月3日の市議会全員協議会にて示された資料,新型コロナウイルスワクチン接種事業について,これに関してお尋ねいたします。  本市は接種体制として,いわゆる練馬区モデルと言われる個別接種と集団接種との併用に加え,高齢者施設等における接種,つまり形はいろいろあるようですが,例えば高齢者施設などへ医師らが出向く,いわゆる巡回接種も計画されているようです。大変すばらしいことだと思います。  ところで,私は,高齢者施設等の従事者についても,医療従事者並みにワクチンの接種順位を高めるべきと考えています。というのも,ご存じの通り,高齢者施設等で多くのクラスターが発生しているからです。しかし,医療従事者への接種が既に始まっている今,同時に高齢者施設等の従事者に接種することはなかなか難しいと思います。そこで,せめて高齢者施設等における接種の際に,高齢者と同時に,従事者についてもワクチンを接種することを提案いたします。市のお考えはいかがでしょうか。  項目2,研究用原子炉JRR-3の再稼働について。  日本原子力研究開発機構は,去る2月26日,原子力科学研究所の試験研究炉JRR-3を約10年3か月ぶりに再稼働しました。JRR-3は,規模は小さいですが,ウラン燃料を核分裂させる原子炉であることに変わりはありません。事故が起きれば放射性物質が漏れるおそれがあるため,半径5キロメートル圏内の東海村,日立市,ひたちなか市には事故に備えた屋内退避及び避難誘導計画,以下,避難計画と略しますが,この策定が義務づけられています。対象人口は,2市1村で7万7,000人に上ります。  ところで,上記2市1村の避難計画は,県の,ちょっと長いタイトルですが,試験研究炉等に係る原子力災害に備えた茨城県屋内退避及び避難誘導計画ガイドライン,このガイドラインを基につくることになっています。  しかしこのガイドラインが公表されたのは,JRR-3の再稼働前日の2月25日でした。このような事情もあってのことと推察しますが,ひたちなか市の避難計画はまだ完成しておらず,令和3年2月付でA4判29ページに及ぶ,屋内退避及び避難誘導計画に係る基本方針が示されているところです。  つまり,避難計画がまだできていないにもかかわらず,原子炉が稼働しています。確かに,JRR-3の再稼働に県や東海村の事前了解は必要ありません。しかし,関係自治体が策定を義務づけられている避難計画まで無視する原子力機構の姿勢は,悪しき前例になりはしないかと危惧されます。今後,少なくとも避難計画が完成するまでは運転しないよう,私は原子力機構に申し入れるべきと考えます。  そこで質問ですが,実効性のある避難計画はいつごろ完成しそうでしょうか。また,市民が東海第二原発に係る広域避難計画と混同しないよう配慮することも必要ですが,市民への周知はどのように行いますか,お伺いします。  なお,同僚議員と質問テーマが重なりましたが,質問内容は多少異なりますので,よろしくお願いいたします。  項目3,東海第二原発の再稼働問題について。  (1)原子力アドバイザーについて。  第3次総合計画後期基本計画の中の原子力防災対策の取組方針の一つに,ここはその基本計画に書かれている文言ですが,「原子力の専門家を原子力アドバイザーとして委嘱し,平時から原子力防災対策の強化を図るとともに,万一原子力災害が発生した場合には,専門的見地からのアドバイスを得て,迅速かつ適切に対応していきます」という記述が見られます。  ところでこれを前期基本計画と比べてみますと,「平時から原子力防災対策の強化を図るとともに」この部分が新たに加筆されていることが分かります。つまりこれは,これまでは主に有事のときにしか原子力アドバイザーの出番がなかったものが,今後は平時においても積極的に活用していこうという市の考えの表れとみなせます。私はこの姿勢を大いに評価したいと思います。今後の原子力アドバイザーの活用方法を具体的にお聞かせください。  (2)広域避難計画に係る避難所の諸問題について。  昨年の6月定例会の一般質問でも触れたことですが,新型コロナウイルスの感染拡大を受け,昨年5月29日に国の防災基本計画が改定され,県も市町村も広域避難計画に感染症対策を盛り込まねばならなくなりました。その結果,避難所では1人4平方メートルのスペースが求められるはずですが,県は今のところ,相変わらず1人2平方メートルを基準としています。私は一刻も早い是正を県に強く求めるべきと考えます。  さて,以上述べたことは,数日前までの状況でした。  ところが3日前の3月12日の報道によりますと,県は,東海第二原発で事故が起き,さらに自然災害等で当初の避難先での受入れができなくなった場合に備えて,宮城県や千葉県など,合わせて6つの県に94万人分の第2の避難所を確保したと発表しました。また,新型コロナウイルス等の感染症の拡大により,当初の避難先の収容人数に制限が出た場合にも第2の避難所の開設を要請したいとのことです。  避難元市町村と第2の避難先市町村とのマッチングなど具体的なことはまだこれからでしょうが,これで数字の上では,場合によっては1人4平方メートルの確保が可能になります。実際にはまたいろいろな問題が生じるでしょうが,県の新しい方針は評価できると思います。  ところで,ご承知のように,1月31日付の毎日新聞で,東海第二原発の事故に備えた広域避難計画をめぐり,原発の30キロ圏内から避難する人を受入れる避難所が過大に見積もられていた,一部施設でトイレや倉庫などの非居住スペースを除外しなかったことなどから,2018年時点での収容人数が約1万8,000人分不足していたと大々的に報じられました。  しかしまた,2月2日付の東京新聞では,県によると,このうちひたちなか市と那珂市の計約6,900人分については,調整はまだだが,避難先の割り振りを変更すれば対応でき,不足分はおおむね解消されているとも報じられました。1人2平方メートルで計算する限り,どうやら大丈夫そうです。しかし,やはりこれらの報道に接して不安に思っている市民は多いことと思います。  そこで,本市においては今現在どういう状況になっているのかをお尋ねします。  なお,この質問については複数の同僚議員の質問と重なりましたので,簡潔にお答えください。  (3)東海第二原発の基準地震動について。  8年半にわたった東海第二原発運転差し止め訴訟は,いよいよ3日後の3月18日に水戸地裁で判決言渡しとなります。争点は全部で11項目あり,その主なものは,1,老朽化原発であること,特にケーブル難燃化が完全でないこと。2,経理的基礎が欠如していること。3,基準地震動が過小であること。4,耐震性が不足していること。5,シビアアクシデント対策が不備であること。6,日本一人口密集地帯で避難は困難であり,事故が発生すれば人格権を侵害することは必至であることなどです。  ところで,これらの争点の中でも特に重要な争点となったのが基準地震動です。基準地震動とは,当該原発に到来することが想定される最大の地震動のことです。これを基準に耐震設計がなされることから,基準地震動を適切に策定することが耐震安全性の基礎要件となります。ところが,この基準地震動を策定するための元のデータを原電は公開しません。すなわち,裁判を通じて,原告住民側は被告原電の持っている地震動の敷地観測データの提出を何度も求めましたが,原電はデータ提出を拒否し続けました。何か見られて都合の悪いデータでもあるのでしょうか。  しかし,これでは敷地の地盤特性等を反映した地震動を第三者が客観的に検証することはできませんし,それゆえに,原電の設定する基準地震動も耐震性も信用することはできません。  なお,現在原電の設定する基準地震動は加速度表記で1,009ガルであるのに対し,原告側証人の野津厚氏は,東北地方太平洋沖地震を教訓とするならば2,000ガルの地震動に襲われることを想定すべき,と具体的なモデルを示して主張しています。つまり,原電の設定する基準地震動が過小であるとの主張です。  また,参考までに付け加えますと,東海第二原発は,当初は270ガルの地震動に耐えられるように設計されていました。それが,全国各地で度重なる大地震のたびに泥縄式に基準地震動を引き上げ,現在の1,009ガルに至っています。しかし,半世紀前の設計思想と当時の技術水準で建設された原発に,本当に1,009ガルの地震動に対し十分な耐震性があると言えるのかどうか,それすらも大いに疑問があります。  いずれにせよ,第三者が検証できるように,原電にはぜひとも敷地観測記録を公開してもらわなければなりません。これは安全性評価の観点から極めて重要な問題です。  そこで,市としてはこの問題にどう対応するのか,お尋ねします。  以上で1回目の質問を終わります。 ○鈴木一成 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  大久保議員のご質問にお答えします。  1項目め,新型コロナウイルスワクチン接種についてですが,ワクチン接種は国の施策であり,国の指示の下,都道府県の協力により市町村において接種を実施するものであります。  国の方針として,まず重症化リスクの高い方から順に接種することで重症者や死亡者を減らし,医療提供体制を守ることを目的に,優先順位を決めております。  具体的には,医療従事者等,高齢者,基礎疾患を有する者,高齢者施設などの従事者の順となります。その後,16歳以上の一般の方に順次接種が行われる予定となっております。  なお,1月28日付で国からの通知があり,高齢者施設などの従事者につきましては,高齢者施設内のクラスター対策をより一層推進するため,一定の要件の下,入所者と同じタイミングで従事者の接種を行うことも差し支えないとしております。  また,2月22日付で茨城県から高齢者施設でのクラスターの発生を踏まえ,入所者と従事者への同時接種を積極的にお願いする,との通知も届いております。  本市といたしましても同様の事例が発生していることから,高齢者施設の入所者及び従事者に対する優先接種を選択肢の一つとして検討を始めたところであります。現在,市内の高齢者施設に対し,接種希望の入所者及び従事者の数や,委託医などの接種にご協力をいただける医師の確保状況など,接種体制の調査を実施しております。  今後も引き続き,国,県からのワクチン供給スケジュールや供給量,優先接種に対する情報などの収集に努めるとともに,本市の実情に合った安心かつ円滑な接種が進むよう,接種体制の構築を図ってまいります。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  2項目めのJRR-3の再稼働に関するご質問にお答えいたします。  国は,原子力災害対策指針において,試験研究用等原子炉を一定の熱出力で継続して運転する場合におけるその熱出力の最大値に応じ,原子力災害対策重点区域の範囲の目安を設定しており,JRR-3のUPZは5キロメートルと定めております。また,国の防災基本計画等では,本市も含めUPZに含まれる市町村は,屋内退避及び避難誘導計画の策定が義務づけられております。  UPZ圏に位置する本市におきましては屋内退避及び避難誘導計画の策定を進めており,平成30年度から県及び関係市町村との検討に着手し,令和元年8月にまずは地域防災計画原子力災害対策計画編の改定を行い,JRR-3の重点区域であるUPZの範囲5キロメートルに該当するエリアを,佐和,高野,小貫山,足崎,馬渡,長砂,新光町,阿字ヶ浦町の8地区としたところであります。その後も県及び関係市町村との検討を重ね,本市民の一部の受入れ先となる水戸市との協議を進めてまいりました。  しかし,屋内退避及び避難誘導計画の策定におきましては,東海第二原発の広域避難計画同様に検討を進めなければならない課題もあることから,計画の策定は見通せていない状況であります。そのため,防護措置の基本的な考え方や避難先など現時点において取りまとめられるものとして,計画の基本方針を策定したところであります。  市民への周知方法としましては,市のホームページ,また,3月10日号の市報に基本方針の概要を掲載するとともに,令和3年度中には住民説明会を開催し,改めて避難先等を周知していきたいと考えております。  市といたしましては,引き続き,県及び関係市町村と連携の下,安全協定に基づき対応するとともに,避難誘導計画の策定に努めてまいります。  次に,3項目めの1点目,原子力アドバイザーに関するご質問にお答えします。  本市では,平成11年9月の東海村JCO臨界事故の教訓を踏まえ,市周辺に所在する原子力施設等の原子力災害に備え,発災時において迅速かつ適切な対応の強化を図ることを目的として,平成12年8月にひたちなか市原子力アドバイザー制度を創設しています。  原子力アドバイザー制度は,放射線の特性や原子力防護等の知識や経験を有する者を選任し,原子力施設等において異常事象が発生し,市が必要と認める場合において,災害対応に対する助言等をいただくことができる制度として運用してまいりました。  これまで平常時においても原子力アドバイザーとの意見交換会を開催してまいりましたが,東日本大震災以降,福島第一原子力発電所の事故の本市への影響や,日本原子力発電東海第二発電所の動向,原子力災害時における広域避難計画の検討状況などについて意見交換を行うなど,専門的な観点からのアドバイス,助言をいただく機会も多くなってきております。  今後におきましては,東海第二原発の再稼働問題について住民の意向の把握が重要になってまいりますので,原子力専門分野外の学識経験者にも参画していただく必要があると考えております。  そのため,今年度にひたちなか市原子力アドバイザー設置要綱の一部改正を行い,広く意見及び助言を求めることができるよう,選任の範囲を広げました。平時におけるアドバイザーの職務の範囲について,原子力施設の安全対策,万一の場合の避難の実効性等に係る地域防災対策に対する意見,及び助言が明確になるよう記載を具体化したところであります。  今後といたしましては,東海第二原発の再稼働に関する一連の問題について原子力アドバイザー制度を広く活用することにより,市としてどのように市民の声を捉えていくのか,そして,どう論点を整理していくのか,アドバイスや提案を求めながらその方策について検討を進めてまいります。  次に,3項目めの2点目,広域避難計画に係る避難所の諸問題についてでありますが,東海第二原発の原子力災害に備えた広域避難計画につきましては,国の防災基本計画等に基づき,発電所から30キロメートル圏内に含まれる市町村が計画を策定することとされております。  県では,市町村の計画策定に並行して平成27年3月に県計画を策定し,その中で,発電所から30キロメートル圏内の市町村の避難先を位置づけております。  広域避難計画に係る避難先市町村の指定に当たって,県は,避難者1人当たり2平方メートルの居住スペースを確保することを基本とし,あらかじめ避難先となる市町村の避難所の面積等を調査したデータを基に,避難元の市町村の人口と照らし合わせて指定しております。  本市では,市民が避難先でも地域のコミュニティが維持できるよう,基本的に小学校区を避難の基本とし,県から提示のあった県内14市町村のデータを基に,避難先の割り振りを調整してきたところであります。しかし,県が実施した再調査により,避難所の面積に一部トイレ等の非居住エリアの面積が含まれていることが判明いたしました。  本市では,全体的な避難受入れ数には不足がないものの,当初割り振りを行った避難人数に対して3つの避難先の自治体において不足が生じておりました。  本市といたしましては,昨年12月から1月にかけて,避難先市町村に対して,体育館だけではなく,武道場や空き教室なども居住スペースとして利用できないか調査するとともに,県の協力もいただきながら,避難所の受入れ可能人数の調整を行っております。現時点では,隣接する市町村の避難所を案内するなどの柔軟な運用をすることで,避難者の受入れ体制は確保できるものと認識しております。  今後も避難先市町村と引き続き避難者の受入れ体制について協議を行っていくとともに,避難する側の地域の人口が変動すること,また,避難受入れ側の施設の統廃合などにより受入れ体制が変化することもあり得ることから,定期的に避難先施設の状況を確認するなど,避難先市町村と情報を共有しながら対応していく必要があると認識しております。  続いて,3項目めの3点目,東海第二原発の基準地震動に関するご質問にお答えします。  原電が評価している基準地震動などの技術的な安全対策の確認につきましては,原子力規制委員会による新規制基準適合性審査を経た極めて専門的な内容であり,現在,茨城県においても,東海第二発電所安全性検討ワーキングチームにおいて,東海第二発電所の安全対策に対する安全性の検証が進められているところであります。  この県のワーキングチームにおきましては,地震学など各種専門分野の有識者が委員として選任されており,東海第二発電所の安全対策に対して議論がなされております。その中で,平成31年1月に実施された国の審査内容に係る住民説明会及び県民からの意見募集によって提出された様々な意見に加え,令和元年5月の第14回ワーキングチームまでに出された委員からの安全対策に係る指摘事項は,合わせて200を超える論点を取りまとめております。その中には基準地震動に関するものもあり,現在は,これらの論点に対して原電や規制庁から意見を聴取し,審議を進めていると伺っております。  市といたしましては,東海第二原発の再稼働に関する一連の技術的な問題については極めて専門的な問題でもありますので,県のワーキングチームの動向を注視するとともに,その内容について県と情報共有をしてまいります。 ○鈴木一成 議長  10番大久保清美議員。 ◆10番(大久保清美議員) ご答弁ありがとうございました。  それでは,順を追って再質問をさせていただきます。  まず1項目め,コロナウイルスワクチンの接種についてです。ただいま湯浅部長から答弁いただきましたように,高齢者施設等の従事者についても高齢者と同時に接種いただけるということでしたので,大変安心いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。  ところで,ワクチン接種に関しては日々情報が更新されています。私がこの発言通告書を提出した時点では,私自身そこまで考えが至ってなかったのですが,3月11日の国会の政務調査会審議会において立憲民主党は,全ての介護福祉従事者をワクチンの優先接種対象とするよう求める緊急要請を河野大臣,田村大臣宛てに提出しました。つまり,高齢者施設等のみならず,例えばデイサービスや訪問介護,ショートステイ等の在宅系サービス従事者も優先接種の対象に含めることを求めるものであります。  国会の話をここでされても困るということでしょうけれども,この点について市はどうお考えになるでしょうか。可能な範囲で結構ですので,ご答弁をお願いいたします。 ○鈴木一成 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  先週,自治体向けのウェブによる説明がございました。その中で一つ示されたものが,「ワクチン接種の順位における在宅サービス従事者に係る対応について」というものが出ております。コロナ禍で地域によっては病床が逼迫し,やむを得ず自宅療養を余儀なくされる事態が生じており,こうした高齢者の患者などに対して,介護サービス,障害者サービス,障害福祉サービスを継続する必要があるという課題に対応するためということで,在宅サービスの従事者を高齢者施設の従事者に含めて優先接種の対象とすることは可能だというものが出ております。ただし,市町村で幾つかの条件をクリアした場合にというものがつきますが,基本的には高齢者施設の従事者等に含めて優先接種することも可能だということでございます。 ○鈴木一成 議長  10番大久保清美議員。 ◆10番(大久保清美議員) ありがとうございます。条件つきながら可能であるということですので,ぜひとも善処していただければと思います。よろしくお願いいたします。  それでは,引き続きまして項目2に入りますが,項目2でこのJRR-3の件ですけれども,今のところ,計画の策定,これは見通せていない。これは確かに,広域避難計画もそうですけれども,実際問題やり出すととてもいろんな問題を含んでいますので,難しいというのは本当に私もよく分かります。しかしながら,もう再稼働しているんですね。ですから,なるべく早く避難計画策定をお願いする以外にないわけです。
     以上,要望ですけれどもよろしくお願いいたします。  続いて,項目3に入ります。3の(1)原子力アドバイザーについてですけれども,原子力関係,専門以外の社会科学,例えばそういったところの専門家もアドバイザーとして入れる,これはすばらしい考えだと私も思います。  皆様ご存じのとおりですけれども,ドイツが原発廃止に踏み切った,これはもちろん福島の事故を見て,これは駄目だということでドイツは国の方針を決めたわけです。メルケル首相,その当時すばらしい決断だと,こういうふうに今でも社会から称賛されていますけれども,実を言うとあの方は,あの事故が起こる前は,その前の社会民主党と緑の党の連立政権が大体現在のドイツの環境政策の基本を決めているんですけれども,メルケル首相はCDUといいまして,ちょっと保守寄り,中道よりちょっと右寄りの施策を取りますが,産業界から推されて,要するに原発を前の政権が止めろと言ったんだけれども,もうちょっと延命しようかなと,そういうふうに動いている時期なんです,ちょうど。  ところが,その矢先に福島の原発事故が起きて,これはいかんと。彼女は機を見るに敏と言うか,非常に世論を敏感に受け取ります。あれを見てドイツ人はほとんどがこれは駄目だと。当時私もドイツ語関係の仕事をしていましたのでよく分かりましたけども,東京のドイツ文化センター職員全員が逃げました。東京ですよ。もうとてもじゃないけど東京にはいられないと,そういった状況。世界の受け取りはそうなんです。  ですから,ドイツ本国でも,これはえらいことだということで,彼女は諮問委員会をすぐつくりました。その諮問委員会にはどんなメンバーが入ったかというと,今ここでおっしゃったように,哲学とか社会学とか,こういった人文・社会系統の専門家がたくさん入ったんです。で,あらゆる英知を集めて原発について議論しようと。そういう議論をやって,その結果,やはり原発はやめましょうというふうに諮問したわけです。それを受けてメルケルは原発廃止を決定した,このような事情があります。  私は,この原子力アドバイザーに原子力の専門以外の方を入れて広く意見を聞くのに大賛成です。ぜひとも大いに活用していただきたいと思います。  2番目の,広域避難計画に係る避難所の諸問題です。現状は何とか解消できるということで,これは了解いたしました。ありがとうございます。  それから,先ほど急に状況が変わったということを申しましたけれども,第2避難所確保の件です。先週の金曜日の夜に多分発表されたんだと思いますので,まだまだ私もちょっと,県は1人2平方メートルで押し通すのかと思っておりましたので,発表には少し驚きましたけれども。そうなると,今後,避難所関連の業務量は2倍に広がると,そういうことじゃないかと思うんですけれども。市として,実は前から知っていたんだということがあるかもしれませんけれども,市としてこの件について何か情報をお持ちであれば,この第2避難所確保の件についてお聞かせいただければと思います。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  再度のご質問にお答えいたします。  先日,県のほうから発表されました第2の避難先の件ですけども,県のほうから情報が入っていることは,やはり限られておりまして,新聞報道に載っていたものとは重なりますけども,第1避難先が被災したり,複合災害などによって使用できないといった場合に第2の避難先の運用先としまして,福島,栃木,群馬,埼玉,千葉,宮城ですか,の161の市町村を使用するということで情報が入っております。  あとは,第1の避難先とは違って,それぞれの避難先にはひもづけがされておりませんでして,そういう必要が発生した場合に県のほうで指定するということになってございます。いずれにしても,実効性のある避難計画の策定に向けて,国,県と情報共有をして,避難計画の策定に取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ○鈴木一成 議長  10番大久保清美議員。 ◆10番(大久保清美議員) ありがとうございました。  結局,最初この感染症対策が出てきたときに誰しも思ったことですけど,これでますます避難計画の策定が複雑になったなということですけれども,これが現実のものとなってきましたので,大変ですけれども,ぜひともまたよろしくお願いいたしたいと思います。  それから,最後になります3番目の基準地震動です。おっしゃったように,県のワーキングチームが,これはもちろん専門家が議論しております。ですからこれを注視していく,それ以外に私も実際のところはなかなかないのかなと,そういうふうに思います。  ここで我々が何を言っても,裁判でも出さなかったデータをそう簡単に出すとは思いませんけれども,せめても,6市村の首長懇談会において問題提起されることぐらいは要望できないんだろうかと,このように思いますけれども,これは,現在は私の要望としてお伝えしておきたいと思います。  少し時間は早いですけれども,以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○鈴木一成 議長  以上で10番大久保清美議員の質問を終わります。  暫時休憩します。           午前11時39分 休憩  ──────────────────────────────────────────           午前1時 開議 ○鈴木一成 議長  休憩前に引き続き,会議を開きます。次に,23番井坂 章議員。          〔23番 井坂 章議員登壇〕 ◆23番(井坂章議員) 社民党の井坂でございます。  発言通告に従いまして,一般質問をこれより行います。同僚議員と重複するところもありますけれども,視点の違いなどもありますので答弁のほうをよろしくお願いいたします。  まず第1項目,コロナ対策ということで質問をいたします。  (1)として新型コロナウイルスの感染症対策の中で,①高齢者施設におけるクラスター対策について。  国は,昨年の8月の時点で,高齢者施設等や感染者が多数発生,またはクラスターが発生している地域の医療施設,高齢者施設等,加えて当該地域,保健所の管内が生活圏域にある者が勤務,入院・入所する施設を含めて,PCR検査を実施して差し支えないとしていました。昨年の夏頃からの高齢者施設等におけるクラスターの多発という事態に迫られて打ち出した方針であります。  そうした中で,年明け以降に,ひたちなか市内でも高齢者施設でのクラスターの発生する事態が生じたわけであります。県はクラスター対策班を設置し,感染拡大防止の対応に当たったと伺っておりますが,市として,県とどのように連携し,支援したのかという点について伺います。  ②としては,ワクチンの接種についてであります。  新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの予防接種は,国の指示の下,都道府県の協力により,市町村が接種体制を構築し,医療機関などから接種を実施し始めています。しかし,計画は必ずしも当初の国の想定通りに進んではおりません。ワクチンの確保や供給,市町村での実施体制づくりなどにおいて課題が生じているようであります。  こうした中で,ひたちなか市における実施体制づくりの現状はどのようになっているのか,また現状と課題は何かについて伺います。  (2)新型コロナウイルス感染症に関連した生活支援について。  ①として,新型コロナウイルス感染症の拡大の中で,失職,収入減,住居の喪失などに見舞われる人が急増し,生活保護制度の利用が避けられなくなる人が増えています。しかし,日本の生活保護制度は捕捉率が約2割と言われ,欧州諸国の6割から9割に比べて格段に低いのが実態であります。その大きな理由は,生活保護受給者が負わされている社会的な恥辱感にあると言われており,その恥辱感の払拭の妨げとなっている一つの要因が,生活保護制度の扶養照会にあることがコロナ禍の中で指摘され始めています。  昨年末から今年の初めにかけて生活困窮者から直接の聞き取りを行った支援団体が,政府に対して扶養照会の廃止の署名簿を提出したことなどを受け,2月に入ってようやく,政府は扶養照会制度の見直しに動き始めました。政府の見直しはまだ弾力運用のレベルにとどまっており,抜本的な改革とは言えませんけれども,生活保護の現場では重要な動きと受け止められております。  そこで,次の2点について伺います。  アとして,市の生活保護行政においては,扶養照会の実施はどのように行われているのか。  イとして,生活困窮者の増大,扶養照会が生じさせる諸問題を踏まえて,今後,本市としてはどのように見直しを行っていくのかということです。  ②として,新型コロナウイルス感染症の影響で住居を失う危機に直面した人に対する支援策として住居確保給付金の制度がありますが,市における支援の実情について伺います。  アとして,これまでの実施状況について。  イとして,今後の課題について伺います。  次に,2項目め,カーボンニュートラルについて。  2050カーボンニュートラルは,今や待ったなしの世界的課題であります。  菅首相は,2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする,脱炭素社会の実現を目指すと宣言をしました。地球温暖化防止のため,二酸化炭素の排出を削減しなければならないという状況の下で,国においても,再生可能エネルギーの拡大,電動自動車への転換,火力発電所の縮減などを打ち出しております。また,エネルギーの観点から,原発の再稼働についても図っていく意向を持っているようであります。  私たちの周囲を見ましても,バイオマス発電やソーラーパネルがあちこちに据えられ,自然エネルギーの拡大が進んでいます。こうした中で基礎自治体としてできることは限られるとは思いますが,本市としてはどのように取り組んでいくのかということを伺います。  次に,3項目め,東海第二原発の危機管理について伺います。  東日本大震災から10年がたちました。東京電力福島第一原発事故で放射能に汚染された福島は,住民の帰還が思うように進んでいない自治体が多く,4万1,241人が避難生活を送っています。メディア各局が10年目を振り返り,特集を組んでいる映像を見ました。印象的だったのは,原発が事故を起こせば後始末がいかに困難を極めるかということであります。福島第一原発では,現在でも廃炉作業に4,000人の労働者が当たっていますが,原子力格納庫が高濃度の放射性物質に汚染されており,放射線量は人間が1時間で死に至るほど高いのであります。  1号機から3号機に800から900トンの燃料デブリがあると言われ,その取り出し作業は難しくなっているのが現状であります。廃炉については,国と東電が掲げている30年から40年では終わりそうにないのであります。原発の事故は地域社会を崩壊させ,再構築には長い年月がかかります。この悲劇を繰り返してはならないと思うのであります。  しかし,7年8か月にわたった安倍政権を経て,原発再稼働への流れがつくられようとしておりまして,総発電量に占める原発の比率は,事故前に近い水準にすることが目標になったのです。菅政権はこの路線を継承し,引き続き最大限活用するとの方針を示しています。電力会社の気の緩みも見逃せません。東電では,原発中枢部への不正入室を許し,重要施設への耐震性不足の報告を怠るなど,安全に対する姿勢に問題があります。エネルギー基本計画の改定を議論する経産省の審議会では原発推進論が相次いでおり,過酷事故の痛みを忘れ,安全神話の世界をつくり出そうとしています。  こういう状況の下で東海第二原発についても問題が山積しておりまして,そこで質問をさせていただきます。  (1)として,原電の安全対策工事費用についてであります。  日本原電と一部ゼネコンとの間で契約の折り合いがついていないという報道がありました。記事によると,日本原電が運営する東海第二原発で,再稼働のための安全対策工事をめぐる原電とゼネコン3社の契約交渉が,交渉開始から2年以上経ても妥結していないとなっており,このため,2022年12月とされる工事の終了予定が延びる可能性があるとのことです。朝日新聞2月1日付の記事ですね。  このことは,危険物を取り扱う事業者間の問題でありますが,やっぱり住民にとっては無関心ではいられません。この事実確認と,市の見解について伺います。  (2)として,広域避難計画で避難所の割り振りの見直しについて。  広域避難計画では,避難所は1人当たり2平方メートルで割り振られております。これについては,昨年6月議会で,スフィア基準3.5平方メートルが必要と私も質問で提起させていただきましたが,課題として残っております。また,避難所におけるスペースが,玄関やトイレ等もスペースに入っているという問題となっております。コロナウイルス感染防止の面からも実態に合わなくなってきており,実効性が確保できておりません。  そこで,伺います。  アとして,避難所の割り振りは居住スペースを確保できるよう全面的に見直す必要がある。県に対しても見直しを求める必要があると思いますが,いかがかということです。  イとして,避難計画策定作業は,困難性はあるが一定進んでいると思いますので,ある時期を選んで,途中経過を市民に報告をしていただきたいというふうに思っております。  以上で1回目の質問を終わります。 ○鈴木一成 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  井坂章議員のご質問にお答えします。  1項目めの1点目,新型コロナウイルス感染症対策についての1つ目,高齢者施設におけるクラスター対応についてですが,昨年末市内の高齢者施設で発生したクラスターへの市の対応といたしましては,ひたちなか保健所より職員派遣の要請を受け,1日1名から2名の保健師を19日間派遣したところであります。  また,感染拡大防止に必要な物資の不足が懸念されたことから,マスクや消毒用アルコールなどの衛生用品を提供し,感染拡大防止のため積極的に協力したところであります。さらには,保健所や施設,消防本部と連携を図り,入院患者の迅速な救急搬送を行ったところであります。今後も市内でクラスターが発生した場合は,関係機関と連携を図るとともに,職員の派遣や物資の提供などを積極的に行ってまいりたいと考えております。  次に2つ目の,ワクチン接種の実施体制づくりの現状と課題についてですが,まず組織体制につきましては,福祉部内に新型コロナウイルスワクチン接種対策チームを設置し,専任職員9名によりワクチン接種を安心かつ円滑に実施できるよう準備を進めております。  次に接種体制につきましては,個別接種と集団接種を併用して実施してまいります。市では市医師会と協議を重ねた結果,現時点で個別接種は53医療機関,集団接種は40医療機関の協力をいただくこととなっております。また,協力医療機関に対し,ワクチン接種による副反応に関する講演会及び事業説明会を市医師会と共催で開催してまいります。さらには集団接種におけるシミュレーションを行い,課題を整理した上で,より実践に近い形での予行演習を実施したいと考えております。  集団接種の会場としましては,ヘルスケアセンターのほか,ホテルクリスタルパレスや阿字ヶ浦クラブで実施を予定しております。また,民間施設においては,駅や地域の拠点から会場への移送も予定しております。  また,3月中旬にコールセンターを開設し,市民からの相談に対応するとともに,集団接種の開始時期に合わせ予約受付を行ってまいります。  次に課題についてでありますが,現時点においては,国からワクチンの供給量やスケジュールが明確に示されていないことから,特に集団接種の計画が確定しにくいことが課題となっております。今後も引き続き,供給量やスケジュールなど,国,県からの迅速な情報収集に努めるとともに,市民が安心かつ円滑なワクチン接種ができるよう,市医師会などと連携し,接種体制の構築を図ってまいります。  次に,2点目,新型コロナウイルス感染症に伴う生活支援についての1つ目,生活保護行政における扶養照会の実施状況についてですが,民法で定められた扶養義務者による扶養は,生活保護法の扶助に優先して行われます。こうしたことから,申請者の扶養親族に対し,生活支援や経済的支援,緊急時の身元引受などについて照会を行っております。しかしながら,申請者からの聞き取りを通じて,親族との関係が悪い,DV避難しているなど,扶養照会を行うことによって申請者の自立を阻害することが明らかであるケースについては,扶養親族に対しての扶養照会は行わず,個々の事情によって対応しております。  扶養照会の見直しにつきましては,既に本市におきましては,生活保護申請をためらうことがないよう,扶養照会の弾力的な運用に努めております。  次に,2つ目の,住居確保給付金の実施状況と今後の課題についてですが,給付金は令和2年12月末現在で54世帯に支給しており,昨年の6世帯と比較し大幅な増加となっております。  その要因としましては,従来は離職または廃業から2年以内の方のみが対象でしたが,新型コロナウイルス感染症の拡大を受け要件が緩和され,休業などにより市県民税が非課税となる程度まで世帯収入が減少された方も対象に加えられたことによるものです。  今後の課題としていたしましては,新型コロナウイルス感染症の状況によっては,住居確保給付金の要件が変更されることが考えられます。給付金の要件が変更された場合には,国の動向を注視し,相談者に寄り添いながら迅速な対応に努めてまいります。 ○鈴木一成 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  2項目めの,カーボンニュートラルについてお答えいたします。  2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロを目標としたカーボンニュートラルにつきましては,菅首相の所信表明演説にて表明されており,国として脱炭素社会の実現に向けた取組が検討されております。また,民間企業におきましても,環境や社会,ガバナンスを重視した経営を行う企業に投資するESG投資を背景に,再生可能エネルギーへの支援や新技術への開発といった環境に配慮した事業活動が求められているところであります。  このような中,まず市では,地球温暖化への対策といたしまして,現在は策定が努力義務とされております地球温暖化対策実行計画の区域施策編と,気候変動対策の地域気候変動適応計画を市第3次環境基本計画に位置づけ,市としての具体的な温室効果ガスの排出削減目標を示してまいります。  また,令和3年度の施政方針でも表明させていただきましたが,2050年までに地域全体の温室効果ガス排出実質ゼロを目指すことについて長期的な目標として計画に明記し,実現に向けて取り組んでまいります。  具体的には,令和3年度から温室効果ガスの排出削減を目的といたしまして,家庭において新たに太陽光発電システムと蓄電池を一体的に設置する場合,設置費用の一部を補助することとしております。再生可能エネルギーの利用による温室効果ガスの排出削減と災害時の非常用電源の確保により,気候変動の適応という異なる効果が期待されるところであります。  また,市では,事業者の一つとして市第3次エコオフィス計画を策定し,温室効果ガスの排出を2030年度までに基準年度である2013年度比で約40%削減することを目指しております。その中で電気使用量とガソリン使用量の削減に重点的に取り組んでおり,2019年度の温室効果ガスの排出は2013年度比で約12.4%の削減となったところであります。  今後は,令和3年度に市総合体育館において照明のLED化を行うこととしており,その節電効果を検証した上で全庁的な導入についても検討してまいります。また,公用車の更新時期に合わせて次世代自動車への導入を行うなど,引き続き温室効果ガスの排出削減に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  地球温暖化に関する問題は,市民をはじめ,事業者等本市に関わる多くの方にご理解をいただき,それぞれが主体的に取り組んでいかなければならない大きな課題であります。そのため,市といたしましては,自らが率先して取り組むとともに,家庭や地域,事業者等に対しましては,市報,ホームページ等による広報に加え,出前講座等を開催するなど,積極的に周知啓発を図ってまいりたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  3項目めの1点目,原電の安全対策工事費用の契約の折り合いがつかないことについてのご質問にお答えいたします。  日本原電が実施する安全性向上対策工事に係る契約は,あくまでも民間事業者同士が行う私契約でありますので,こちらについて市としての見解を述べることは差し控えさせていただきます。  また,安全性向上対策工事の進捗状況につきましては,6市村と原電側を含めた事務レベルの連絡会を通じて説明を受けております。現時点において概ね予定通り進捗しているとのことであります。  次に2点目,広域避難計画における避難所の割り振りの見直しに係るご質問についてお答えいたします。  広域避難における避難所の確保につきましては,茨城県において避難所の居住スペースとして活用することのできる面積を県内の避難先となる市町村に確認の上,一律に1人当たり2平方メートルの面積という基準により調整を行ってきたものであります。避難所はあくまでも一時的な生活を送る場所であり,1人当たりの面積の見直しではなく,賃貸住宅の確保や応急仮設住宅の提供などを速やかに行うことにより避難所での滞在期間を可能な限り短くして,住民の負担を軽減していくということが基本的な考え方となっております。  コロナ禍における避難所スペースの確保につきましては,感染症流行下において,万が一原子力災害が発生した場合に備え,原子力災害の防護措置と感染防止対策を可能な限り両立させていくための検討は必須であると認識しております。しかし,避難所スペースの確保も含めた感染症流行下における対応については,国,県における調整が必要となる大きな課題であり,今後,地域の実情を踏まえた具体的な方針を示していただく必要があると考えております。  次に,広域避難計画の策定及び途中経過と周知についてでありますが,本市といたしましては,実効性のある広域避難計画とするためには,山積している課題の一つ一つに対してしっかりと対策,対応を考え,検証していくことが必要であると考えております。そして,市民の皆様が計画を理解した上で,適正な避難行動をとれる,そういった形のものでないと実効性のある計画とは言えないと認識しております。このため,広域避難計画の基本方針についてしっかりと市民の皆様に情報を提供し,多くの方に理解していただくことが重要であると考えております。  このことから,本市では平成28年度に基本方針の案として,広域避難計画の基本的事項,住民の避難体制等について,平成30年度には,住民の具体的な避難先として避難経路や避難先の設定案をお示しするなど,これまで2回の住民説明会を開催しております。  しかし,市といたしましては,市民の皆様に十分広域避難計画の基本方針が周知できていないものと捉えておりますので,まずは,原子力災害時の防護措置等をまとめた基本方針を多くの方に理解していただくことが必要であると考えております。このため,令和3年度中に第3回目となる住民説明会を開催し,新たに試験研究炉等の屋内退避及び避難誘導計画の基本方針と合わせて周知をしてまいりたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) 答弁をいただきましてありがとうございます。
     まず,コロナ対策のところで,なかなかワクチンが確保できなくて見通しが立たないというような苦しい状況については理解をいたしました。コロナの感染に対して,今のところひたちなか市は感染者が210名というところで,ここのところ落ち着いているようには見えますけれど,新しい変異株というのが今ニュースになってきておりますよね。こういう新しい変異株について,これからやっぱり茨城県内にも,そしてひたちなか市内にも広がってくる可能性があるという点で,これからの問題としてどのように捉えて対応しようとしているのかという点について,一歩先を読むという意味でちょっと見解をお伺いできればというふうに思います。 ○鈴木一成 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  新型コロナウイルスの変異株ということで県内でも発生しております。まだまだ国のほうから,県のほうからの情報というのはまだ乏しいものでございます。まず市としてしなければならないことというのは,国,県よりいち早くやはり情報を得て,それを市報,ホームページ等を使って出していくと。それにはできるだけ分かりやすく,QAなども使って周知のほうを図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) ありがとうございます。確かに,新しい変異株に対応するのには国と県と対応しながらやっていくというのが基本だというふうには思います。  ただ,私は,主としてやっぱり,いろんな状況を判断して情報を先取りしていくという姿勢が必要なのではないかと思っています。変異株といいましても,イギリス型であるとか何々型であるとかということで,いろんな形でこれから出てくると思うんですが,私はある本でちょっと読んだんですけれども,なぜこのウイルスがあちこちで次々と出てくるのかということで考えてみますと,例えばアマゾン川流域だとか,それからアフリカのコンゴ川流域,マレーシア,インドや中国等で,そういうその未開地のところですね,奥地のところで,奥地開発が進む,そしてそこには先住民がいる,この方たちがたんぱく源として動物を捕らえて食するわけです。タヌキだとか鹿だとかハクビシン,あるいはワニなど,獣を捕らえて,肉として市販するんですよね。この中にウイルスが存在しているということで,そういうことが基になって,世界中にいつでも広がるような状況があるというふうに言われているんですね。  ですから私は,こういう情報はやっぱり国と県の情報を待っているだけでは駄目なのであって,なぜこういうことが起きるのかということを捉えていけば,それに対応するような構えというか体制づくりというか,そういうのが必要なのではないかというふうに思うんですけれども,これ以上福祉部長に聞くのもちょっとつらいところがあるんですが,何か考えているところがあればお伺いしたいと思います。 ○鈴木一成 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  国,県の情報を待つだけではなく,市としてということでございますけども,なかなか変異株については,正直,情報が少ないというのが現状でございます。今後,国,県以外にもいろんなところで出されている情報等については迅速に情報収集に努めまして,そういったものを市として広報していくということに力を注いでいきたいと考えているところでございます。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) ありがとうございます。  では次に,カーボンニュートラルについては,これは大変大きなものでありますので,市の取組を理解したところでありますので,この点についてはこれからの課題として私も受け止めながら,関心を持っていきたいというふうに思っておりますので,ここは,質問はいたしません。  次に,原発に関することでありますが,先ほど,原電とゼネコンとの間の契約問題ですね,民間のことだから回答を差し控えるとの答弁ではありましたけれども,それはそうでしょう。それは分かりますよ。ただ私は,市民生活に影響を及ぼす,こういったことで市民生活の安全に影響を及ぼすという点においては,やはり逃げられる課題ではないというふうに思っておりますので,そういう課題で回答を避けるということについて,少しこれから一考を要していただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。  それで,避難所のことでありますが,同僚議員の発言との関連もありますけれど,避難所が1人当たり2平方メートルであるということについての拡大という,例えば3.5にするとか4にするとかということの見解にはまだ達していないようでありますけれども,これをそのままにして,例えば94万人の避難先が確保できないから,例えば栃木であるとか群馬であるとか宮城であるとかというふうに広がっていくという県の計画でありますけれども,こういうような基本的な問題をどんなふうに整理しているのかというのがちょっと分からないんで,この辺のところをもう少しお聞きしたいですね。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  井坂(章)議員の再度のご質問にお答えいたします。  先ほど大久保議員からのご質問にあったように,県のほうでは,第2の避難先として宮城県など他県のほうも確保するというようなことでありましたけども,そちらのほうまで含めるということであれば4平米ということも可能なのかなということでありますけども,県のほうの考え方としましては,仮に4平米とするとかなり遠方のほうまで避難しなければならないということもあるので,できる限り近隣の避難先に避難していただくということを基本として,2平米としているというようなことであります。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) 置かれた状況,背景的なものは分かりました。  ただ,2平米で考えても,私,去年の6月のときだったと思いますけれど,避難先である稲敷を訪問した話をさせていただきましたけれども,稲敷市のほうに4か所指定されている避難所があるんですけれども,その中の桜川のコミュニティというところを実際見てきたときの印象なんですが,面積的には,2平米でやっても100名以上の収容は無理だったですよね。あそこに,桜川のコミュニティに避難するのは本郷台の住民の方たちでありまして,本郷台は約580世帯,人数的には1,200人ぐらいだったと思いますけれども,この方たちが避難しても,それはもう入れないですよ。  この問題が全然進まないでいる状況の中で,本当にどうするのかというところがあると思いますけれど,これ,避難先と,それから避難元の本市との間での協議というのはどのぐらい進んでいるのかというのは,ちょっと私が知るところではないのですが,こういう,避難できないであふれちゃった人の問題もどのように捉えているのか,改めてお伺いしたいと思っています。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  先ほどもご答弁申し上げたんですけども,ひたちなか市の避難先であります不足の問題ですか,前に申し上げましたとおり,避難先全体としては確保されている状況であります。ですから,例えば1自治体で足りないとしましても,その周辺の自治体のほうも含めますと避難はできるというふうに認識しているところであります。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) ちょっとその回答では,私は大変甘いなという印象を持っています。だって,100人ぐらいしか収容できないのに,例えば1,200人のうち7割行ったって800人が行くということになった場合に,収容できないんだからよそに持っていくといったって,それはほかにあり得ないと思うんですよね。だからそれを,できるように言っているというのは何なんだろうなというふうに思うんですけれど,ちょっとそこが疑問として残ります。それ以外にどこか確保できる余地というのはあるんですか。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  再度のご質問にお答えいたします。  先ほど100人ぐらいしか収容できないところに1,000人割り振られているというお話があったんですけども,そんなに極端に足りないという話は聞いておりません。稲敷市という話でしたけども,他の市町村を含めますと,先ほども申し上げましたとおり十分収容できる人数が確保されているということで,これは県のほうで調整していただいているところでございます。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) 今の答弁ではちょっと納得できないですね。私は実際,現地に行って見てきていますので,これ以上は無理だと。例えば100人ぐらいのところ,例えばほかの交流スペースだとかを使ったにしたって百三,四十人ぐらいまでであって,それ以外の方は多分,駐車場に車を止めたまま,車の中で寝泊まりするとか,あるいはテントを持ってやるとか,そんな形になっちゃうと思うんですよ。それ以外にありませんもの。  それをできるかのように言っているというのは,私はちょっと問題だなというふうに思うんですよね。これ以上何か言ってもちょっと回答が出ないでしょうから,課題として残しておきますが,じゃ,もう一つの話に変わりますね。  例えば,先ほどの94万人の避難者を拡大するために,例えば栃木だとか群馬だとかっていうことも考えられて,検討されているということでありますけれど,例えば3.11,10年前のときに,放射性物質が風に流されて行ったわけですよね。北東の風か。それで茨城県内にも栃木にも群馬の山にも,そして東京にも流れていった。千葉にも行きましたけど。  本当に栃木がそういう風向きも考えてみますと適切な場所なのかということを,1回,問題視したほうがいいんじゃないかと思うんですよね。栃木県のほうが放射線量の値は茨城より高かったんですよ,あのとき。そういうところに避難所を設けるということが本当に適切なのかどうかということについて,ちょっと考えがあればお伺いしたいと思います。 ○鈴木一成 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  再度のご質問にお答えいたします。  第2の避難所として今回確保されているのが,近隣の6県,福島,栃木,群馬,埼玉,千葉,宮城を含めまして,合計161市町村ということで。これは,第1の避難先が使えない場合にそちらに避難するということでございますけども,その割り振りについては県のほうで指定するということですので,議員さんがおっしゃるように例えば栃木に避難するのが無理だということであれば,別の県を指定されるものと考えております。 ○鈴木一成 議長  23番井坂 章議員。 ◆23番(井坂章議員) 課題が多く残っているということを理解いたしましたので,今回はこれで終わりにしたいと思います。  どうもありがとうございました。 ○鈴木一成 議長  以上で,23番井坂 章議員の質問を終わります。  暫時休憩します。           午後1時44分 休憩  ──────────────────────────────────────────           午後1時55分 開議 ○鈴木一成 議長  休憩前に引き続き,会議を開きます。  次に,9番弓削仁一議員。          〔9番 弓削仁一議員登壇〕 ◆9番(弓削仁一議員) 議席番号9番,未来ひたちなかの弓削仁一です。  通告に従い,一般質問させていただきます。執行部の皆さんには丁寧なるご答弁をよろしくお願いいたします。  新型コロナウイルスは世界的に感染が拡大し,日本国内においても多くの感染者が出て,拡大,長期化しており,今もって私たちの健康や生活,地域経済を脅かしています。  そのような中,本市においてもワクチン接種に向けての取組が進められているとのことであり,一日も早く円滑な接種が行えるよう,準備に万全を期していただけるようお願いいたします。  また,医療に従事されている方々はもちろん,感染拡大防止にご協力いただいている多くの皆様に心より敬意を表したいと思います。一日も早くコロナ禍克服へと向かうことを願っております。  それでは,大項目の1,早戸川等那珂川支川の整備についてです。  令和元年の台風19号により,本市にも大きな被害が出ました。今年に入り,2月20日に散歩をしながら早戸川の現場を見に行きましたところ,川の両側に鬱蒼としていた草木が取り除かれ,川底もきれいに整備されていて,工事は急ピッチで進められているように感じられました。  ここでは,令和元年12月と令和2年9月の定例会での質問も踏まえて伺っていきたいと思います。  最初に,(1)早戸川堤防整備等の進捗状況についてですが,まず,これまでの市や県の取組について伺います。  また,堤防のかさ上げをはじめとする工事の内容と進み具合,今後の見通しについて伺います。  次に,(2)その他の那珂川支川の整備状況です。初めに,枝川地区の鳴戸川機場の排水ポンプの設置など,整備内容と進捗状況,今後の見通しについて伺います。また,那珂川の築堤やその他の那珂川支川を含めた水害対策工事全体の状況について教えてください。  続いて,大項目の2,早戸川水質改善への取組についてです。  市報ひたちなかに早戸川の水質が悪化しているとの記事が掲載されたのは,平成29年1月10日号だったかと思います。以来,市では水質改善のための原因調査を進め,環境学習などを通して児童や地域住民の理解を図ってきました。  早戸川原因究明事業の調査報告,中間報告も行われていることから,幾つか質問させていただきます。  最初に(1)原因究明調査の内容についてですが,これまでの市の取組,行った調査の結果と分析,水質悪化の原因はどこにあるのか伺います。また,今後の調査継続についての考えも併せて伺います。  次に,(2)これからの河川環境への取組と課題についてです。原因の特定は慎重にすべき面もあると思いますが,一方で,早く改善していきたいという願いもあります。まずは私たち市民一人一人が,食器などを洗う前に汚れを拭き取るなどできることから始め,私たちが生活する上で使った水が河川を汚す一因になっているとの認識を共有し,行動に移すことが大切です。ここでは,早戸川についての取組を強化していただくことはもちろんですが,他の河川についてどのようにお考えか,また今後の課題について伺います。  続いて,大項目の3,小学校における配布物等についてです。  昨年12月,小学校で情報誌「VILLAGE」を児童に対して配布したそうですが,その内容は,3分の1ほどが広告で,発行者は広告収入が主な目的であると思われます。そういった中で,多くの部分が,児童に対しても家庭に対しても教育的なものではないのではないかというようなことから,私の考えでは,学校が配布すべきものではないというのが率直な感想でございます。そのことについて質問させていただきたいと思います。  まず,(1)小学校で配布された情報誌「VILLAGE」についてです。  ①の,配布の目的では,情報誌の対象は誰なのか,配布目的は何かについて伺います。  ②の,配布の経緯では,本市の対応について,記事の企画の持込みの経緯,配布依頼とその対応の経緯,その窓口はどちらだったのか,学校への通知等があったか,配布の判断はどのように行われたかについて伺います。  ③の,学校の対応では,各学校で対応は個別に分かれるかもしれませんが,学校への配布依頼の経緯,その窓口はどちらだったのか,配布の判断はどのように行われたか,配布の経緯について伺います。  次に,(2)配布物等に関する規則等についてです。  補助教材を含め,小学校が児童あるいは児童を通して配布するものには法律や規則などで制限があると思いますので,質問させていただきます。  ①の,教育委員会の規則と役割では,法律や規則などで配布物に関してどのような制限があるのか,そして教育委員会はどのような役割を担うのか伺います。  ②の,学校の規則では,学校が独自の規則を設ける場合があるか,その内容についても併せて伺います。  次に,(3)本市における配布物等についてです。  ここでは,本市で各家庭に配布している市報ひたちなかとともに,民間の情報誌やチラシを配布することについて,その可否と理由を伺います。  次に,(4)情報誌配布の適正性についてです。  私は,この大項目の3の質問に当たり,冒頭,配布は適正でないとの考えを申し上げました。これに対しまして,教育委員会としてのお考えと,その理由をお願いできればと思います。  最後に(5)としまして,今回の質問などを受けまして,今後の配布物等の取扱いについて整理すべき点やお考えを伺えればと思います。よろしくお願いいたします。  以上で1回目の質問を終わります。 ○鈴木一成 議長  三木昭夫建設部長。          〔三木昭夫建設部長登壇〕 ◎三木昭夫 建設部長  弓削議員のご質問の1項目め,早戸川等那珂川支川の整備についての1点目,早戸川堤防整備等の進捗状況についてお答えいたします。  現在,茨城県では,早戸川水門付近の紅葉橋から市枝橋までの800mについて,地元に回覧等で周知し,理解を得ながら,河道の掘削や堤防のかさ上げ,堤防天端の舗装や堤防のり尻の補強を行う工事を進めております。  進捗状況といたしましては,河道掘削がほぼ完了し,現在,堤防のかさ上げやのり面補強などの対策工事を順次進めているところであり,早期の工事完了を目指していると聞いております。  また,監視カメラにつきましては,県では既に新早戸橋に設置済みであり,今後は市枝橋にも設置していく予定と聞いております。  次に,市の取組といたしましては,鳴戸川及び旧早戸川の堆積土砂の撤去工事であります。樹木伐採が完了し,出水期までの完了を目指し,現在,掘削作業を進めております。  次に,2点目,そのほかの那珂川支川の整備状況でありますが,鳴戸川機場につきましては,国が地元に回覧等で周知し,理解を得ながら,鳴戸川排水施設の復旧を進めております。除じん機制御盤等のかさ上げ,及び水没した発電機を更新して高台に移設する工事も,3月末完了を目標に進めているところであります。  次に,那珂川の築堤整備状況についてでございます。  令和2年1月31日に那珂川緊急治水対策プロジェクトが策定されましたが,このプロジェクトにおける本市の整備内容といたしましては,下水浄化センター下流から河口までの約5.5キロメートルの無堤部のうち約4.2キロメートルの堤防整備と,その下流河口部までの河口部対策の検討を令和6年度までに緊急的に実施するものであります。  現在の進捗状況ですが,設計が完了している下水浄化センター下流から湊大橋までの約3.5キロメートル区間につきまして,境界確認及び用地測量が完了し,現在は田畑を中心に用地買収を進めております。  また,湊大橋から下流700メートルの区間につきましては地質調査が完了し,現在は築堤の設計を進めているところであります。  また,市が進めております栄町排水ポンプ機場のかさ上げ工事についてですが,台風19号では1.5メートルの水に浸かったことから,約2.0メートルかさ上げをして設置しており,今年度中に完了する見込みであります。
     本市では,プロジェクトを重要な事業と位置づけ,次年度より建設部河川課内に那珂川緊急治水対策推進室を設置し,国と協力体制の強化を図りながら,スピード感を持ってこのプロジェクトに取り組んでまいります。今後も引き続き,国と県と連携を図りながら,治水対策を進めてまいります。 ○鈴木一成 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  2項目めの,早戸川水質改善への取組についての1点目,原因究明調査の内容についてお答えいたします。  現在,早戸川では,県が指定する環境基準地点である田彦地内の睦橋及び津田地内の小高橋の2地点において,汚濁状況の指標であるBODの値を測定しているところであります。  まず,2地点における平成27年度から令和元年度までの測定結果につきましては,上流域の睦橋はBODが1.6から2.8の値で推移しており,この地点の環境基準値3.0を下回っております。一方で,下流域の小高橋につきましては,8.4から10.0という値で推移しており,この地点の環境基準値5.0を超過している状況であります。そのため,市では小高橋における環境基準値超過の原因究明を市第2次環境基本計画に位置づけ,平成28年度より早戸川及び支流であるおさえん川において,測定地点を2か所から9か所に増やし,現在まで継続して水質調査を行っているところであります。  さらには,早戸川に流入する大小様々な排水管の調査や,連続した24時間での水質調査など各種調査を実施しており,その結果から,下流域の小高橋に流れていく過程において,水中に含まれる窒素を原因としてBODの数値が段階的に上昇しているという傾向を確認したところであります。  今年度におきましては,河川を右岸から左岸にかけ4等分に細分化し,左右での違いを調べる調査や,川の流れに合わせて移動しながら採水し,地点による違いを調べる調査などを行いました。結果といたしましては,右岸左岸に大きな差は見られませんでしたが,いずれの調査でも中流域から下流域にかけて数値が上昇する傾向が見られました。また,これまで市が行ってきた詳細調査の内容や,測定データ,観測されるBOD上昇の原因等について大学教授に専門的な知見を求めたところ,今後の原因究明にもつながる信憑性の高いデータであるという評価をいただいたところであります。  次に,2点目の,これからの河川環境への取組と課題についてお答えをいたします。  市では,市環境基本計画及び,ひたちなか市地域におけるきれいな水環境推進計画に基づき,市域の河川環境対策に取り組んでおります。  まず,早戸川につきましては,現在の市第2次環境基本計画において早戸川水質改善推進事業を重点施策に位置づけて,環境基準値5.0の達成を目標に,詳細調査や環境学習推進事業等に取り組んでまいりました。しかしながら,現在も目標である環境基準値5.0は達成できておりません。そのため,引き続き,新計画の市第3次環境基本計画の重点施策に河川環境対策の推進を位置づけて,早戸川の汚濁原因の究明及び水質改善対策に取り組んでまいります。  また,ほかの河川につきましては,令和元年度において環境基準値を超過しているところはございませんが,新計画では,2030年度の目標値として,早戸川を含めて市域を流れる5つの河川の環境基準達成率100%を掲げることとしております。  今後につきましては,市域河川の水質を改善または保全し,各計画の目標を達成するため,引き続き地域住民の皆様や河川流域の事業所等にご協力をいただきながら,河川環境対策に取り組んでまいりたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  3項目め,小学校における配布物等について。  1点目,小学校で配布された情報誌「VILLAGE」についてのご質問にお答えいたします。  「VILLAGE」につきましては小学校に通う児童の保護者を対象にしており,子育て関連の情報などを提供することを目的に民間企業が発行したものでございます。  記事の企画の申込みの経緯については,昨年9月に発行元から本市の子育て支援等について子育て関連の情報誌へ掲載するため,秘書課を通して市長に取材依頼があったものでございます。また,教育関連の記事の作成につきましては発行元から教育委員会へ依頼がありまして,お受けしたものでございます。  このたびの各小学校に配布された情報誌の内容につきましては,前半部分は市長と市内在住の親子との子育て支援等についての対談,後半部分は美乃浜学園の紹介記事を掲載したものでございます。  配布依頼につきましては,昨年9月に発行元から教育委員会に小学校を通しての情報誌の配布についてのご相談がございました。  学校で配布する配布物につきましては,教育委員会が学校へ一律に全ての配布物において制限をかけているわけではございません。配布をお願いするものや許可をしたものと,配布を許可しないものといった教育委員会が配布の可否を判断する必要のあるもの,さらに,学校管理運営上の事柄に関し責任を有する学校長の判断の下に学校長が自由に配布できるものとがございます。  今回の配布物は,教育委員会が配布の可否を判断する必要があるものではなく,学校長の裁量により配布できるものであるため,配布につきましては,各学校長に確認をする必要があると発行元に説明をいたしました。そのため,昨年10月に発行元が学校長宛ての文書を各校に持参し,直接配布依頼を行い,昨年12月に配布したものでございます。  このたび配布された情報誌の企画につきましては,本市の子育て関連情報と美乃浜学園の紹介であったため,各学校長が学校教育の妨げになるものではないと判断し,児童へ配布したものと認識しております。  2点目の,配布物等に関する規則等についてのご質問についてお答えいたします。  学校での配布物に関して,直接的に制限を設けた法律や規則はございません。教育基本法第14条に,学校は特定の政党を支持し,又はこれに反対するための政治教育,そのほか政治活動をしてはならないと定められております。また,第15条には,学校は特定の宗教のための宗教教育,その他宗教活動をしてはならないと定められております。  このことを踏まえ,政治や宗教に関する配布物につきましては教育委員会や学校が慎重に判断しております。また,全国的に教員の多忙化が問題になっている中,児童生徒に配布してほしいと多くのチラシ等や掲示物ポスターが送付され,その対応が教員にとって大きな負担となっている現状もあります。このことを踏まえ,教育委員会を通して,チラシ等を配布する場合には配布元に対してあらかじめ学年やクラスごとに仕分けをすることなどを求めて,教員の作業負担が少しでも軽減できるようにしている教育委員会もあり,本市もそう努めております。  3点目の,本市における配布物等についてのご質問についてお答えいたします。  市から自治会を通じて市報と同時にお届けする配布物等につきましては,自治会の負担軽減を考え,配布点数を厳選し,重要性の高い内容のみ計画的に市民の皆様へ配布しております。  また,市から自治会に配布を依頼したもの以外に,直接自治会に持ち込まれるものにつきましては,おのおのの自治会が判断し配布している場合もあると認識しております。  4点目の,情報誌「VILLAGE」配布の適正性と,5点目の,今後の配布物等の取扱いについて,併せてお答えいたします。  情報誌「VILLAGE」につきましては,学校長の裁量により配布できるものであると捉えております。子育て関連の情報や市の教育の情報などを保護者へ提供することが主たる目的の情報誌であり,以前より,水戸市の小学校や幼稚園,保育園で配布されております。さらに,那珂市,笠間市,茨城町の幼稚園や保育園でも配布されている状況であります。教育委員会が学校を通して積極的にお願いして配布するものではないものの,学校長が判断して配布するのを妨げるものでもないと捉えております。  また,学校施設の目的外利用について,学校教育法などにある学校教育上の支障がある場合や,それに包含される教育的配慮の観点から児童に対し精神的悪影響を与えるものでもないと捉えております。  学校教育における総合的な学習の時間,体験活動,キャリア教育などにおいて,企業,NPO等との連携が重視されている昨今,これからの学校は,社会に開かれた教育課程や地域社会との連携,子育て支援の強化,企業がITサービスを提供するEdTechなど,学校を取り巻く世界は,閉じられた学校から開かれた学校へと拡大していきます。そのようなことからも,今回の議員のご提案を受け止め,改めて配布物等の取扱いについて確認するとともに,他市町村の情報や県などの動向を踏まえながら,学校と共通理解を図ってまいります。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 皆様の丁寧なご答弁をいただきましてありがとうございました。  それでは,再質問をさせていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。  まず,大項目1の,早戸川等那珂川支川の整備についてですけれども,(1)の早戸川堤防整備等の進捗状況についてですが,最初から一生懸命やってくださっていたというのは承知しております。県,市ともに,対策には最善を尽くして早急に整備を完了したいということで進めてこられました。早戸川から那珂川への排水ポンプ,水があふれそうな時に抜く作業ですけれども,そちらのほうの排水ポンプの設置についてなども,やはり市のほうでも県のほうに要望してくださっていると思うんですけども,その点について,市の今後の取組的なもの,考え方を伺えればと思いますので,よろしくお願いいたします。 ○鈴木一成 議長  三木昭夫建設部長。          〔三木昭夫建設部長登壇〕 ◎三木昭夫 建設部長  弓削議員の再度の質問にお答えいたします。  早戸川から那珂川への排水ポンプの設置につきましては,今後も国と県との連携を図りながら治水対策を進めるとともに,引き続き,早戸川への常設排水ポンプを国や県に対して機会あるごとに要望してまいります。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) ありがとうございました。  安全性,信頼性の高い堤防として整備されるものと地域の方々共々期待しておりますので,水害により流域の方々が二度と苦労するようなことがないことをお願いしたいと思います。  また,護岸の工作物上や川底に堆積した土砂,そちらのほうは今回きれいになっていると第1回目の質問で申し上げましたけれども,そういったところも,定期的に撤去処分についても併せて要望などお願いできればというふうに思いますので,よろしくお願いいたします。こちらは要望です。  次に(2)番のその他の那珂川支川の整備状況ですけれども,鳴戸川機場は水没により機能停止の心配がないように,更新が終わって,あと各建屋のほうがまだ残りそうだというようなお話だったと思うんですけれども,年度内にほぼ予定どおりに工事が完了する見込みとのことで安心いたしました。  那珂川とその支川の水害対策につきましては,これまでのご努力に感謝申し上げますとともに,早急に所要の整備を進めていただけるように,今後とも国や県と協力して対応されるようお願いいたします。ここもお願いでございます。  続いて,大項目2も同様なんですが,早戸川の水質改善の取組につきましては,早戸川の水質改善に引き続き取り組まれるほか,ほかの河川につきましても環境保全に当たるということでした。特に早戸川についてお願いしたいわけですけれども,市内全域で水環境に代表される河川環境の向上に,より一層ご尽力をお願いしまして,最後の大項目3のほうに移らせていただきたいと思います。  大項目3の,小学校における配布物等についてですけれども,まず(1)の,小学校で配布された情報誌「VILLAGE」についてなんですけれども,配布に当たっては,校長先生にその辺はお任せというか,その判断でということでおっしゃっていたと思うんですけれども,教育委員会として,その配布の目的的なものがちょっとないかなと思うんですけれども,教育委員会としてその情報誌にどういうものが記載されているかということは承知されていたんでしょうか,伺います。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  このたびの情報誌につきましては,発行元が直接学校を訪問し,配布依頼をして,校長の裁量の下に配布が許可されておりますので,教育委員会としては学校長に配布したかどうかの確認はしておりませんが,どのような情報誌なのかということは確認しております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 分かりました。ありがとうございました。  ②番の,配布の経緯についての延長上にあると思うんですけども,過去に,そういう情報誌的な,同じようなものを配布したというようなことはありますでしょうか。その辺,教えていただければ。分かる範囲で結構です。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  同種類の情報誌につきましては,過去3年間配布記録を確認いたしましたが,教育委員会が認可したとか許可申請を行ってやったものはございませんでした。  ただ学校に直接配布依頼をしたものにつきましては,学校長の判断の下に配布しておると思いますので,そこら辺は,把握はしておりませんが,学校長はそれなりの責任を持って配布しております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 私が心配しているのは,心配しているというか,広告がたくさん載っているものを,本来ですと,情報誌なんていうのはポスティングとかされていると思うんですけど,それを児童に持たせるという,ちょっとそれはまた少し後にお聞きしたいと思うんですけども,そういうことと,あと,もし同じようなものをまた学校で配布してもらえないかと,より充実させるような言い方をして持込みがあったときに,それも対応しちゃうのかどうかっていうのが心配なんですけど,どんなものなんでしょうか。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  市の教育委員会といたしましては,現在,文書区分箱,この仕様についてはある一定の基準を設けて,配布を許可しております。その中には,先ほど申しましたように,政治,また宗教,それから学校施設を営利目的として使うようなもの,そういうものが目的としてないもので,児童生徒の教育活動や体験活動の振興に寄与するものと示しております。  こういったことを各学校とも共通理解をして,もう一度確認をしていきたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 先ほどご答弁の中で,実際には文教福祉委員会のほうでいろいろ資料などを出していただいたと思うんですけども,その中で,10月の学校にお願いに行ったものと,あと12月に実際に「VILLAGE」を配布するときに学校に事業者さんがお持ちになったものとあるということでしたけれども,その内容的なものは,ちょっと私のほうから,合っているかどうか分からないですけれども,教育委員会が許可したみたいなことが書いてあったわけですよね。この辺がどういうことだったのかなというのを知りたいということでございまして,ご答弁をお願いできればと思います。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  10月の文書につきましては教育委員会でも文書を頂いておりますが,昨年12月に発行元が情報誌を各学校に届けた際に,各学校長宛てに配布依頼の文書が添えられてあったと伺っております。その文面に,先ほど議員がご指摘のとおり,教育委員会から配布の許可を得たと書かれておりましたが,それは正確な内容ではございませんで,教育委員会で許可申請等を受理し,許可した事実はございません。  また,昨年12月の学校宛て文書も教育委員会では受け取っておりませんが,これは学校長の判断の下に配布できるものと認識しておりますので,学校長はその判断の下に配布したと捉えております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 教育委員会としてはちょっと分からなかった。その文書的なものはお手元にあるんだとは思うんですけれども,そこには,3月,6月,9月,12月と配っていくというようなことが書いてあると思うんですけども,やっぱりコマーシャルがたくさん書いてあるものを児童を介して配るというのはあまりよくないんじゃないかなと,これは私の考えで,全ての人がそうではないかもしれないんですけれども,ただ,ある一定の人は私に同意してくださる方もいると思うんですよね。その辺が,今後もう少し引き締めてやっていっていただいたほうがいいのかなというような思いでございます。  それで,許可したものではないというお話で,それは分かるんですけども,そうすると何かの誤解があったんだと思うんですけども,そうするとその誤解を生んだ原因を知りたいというか,やり取りが許可に関わることではないんでしょうけども,何かのやり取りの中で,許可を受けたと錯覚するようなことがあったんだと思うんですよね。こういうやり取りについては,その10月のときだけしかなかったんでしょうか,業者さんとのやり取りですね。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  10月におきまして,美乃浜学園への取材と,それから,それを学校に持って,学校長の下に配布していいと,そういうことはお話ししました。それは10月の文書に書かれてあるかと思いますが,12月におきましては,学校に行って学校長の判断の下に配布していいということが,許可を受けたというふうになっていたのかと捉えますけれども,それは業者のほうと詳しく話はしておりませんし,12月の配布を事前にいただいたわけでもございませんので,そこの,どこでという辺りは,私たちの私見になってしまうかと思います。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 思い当たるところがないという形なんだと思うんですけども,ただ,業者さんは,何か間違えるというか,そういう許可をもらったと思い込んでしまう何かがあったのかなという感じはしております。  次に,③の,学校の対応のほうにちょっと移らせていただきたいと思うんですけれども。  学校のほうでは,10月と12月の文書を頂いたりしたわけなんですけれども,10月のほうを見させていただくと,年に4回配布するなんていうことは書いてなくて,12月のほうに書いてあるわけなんですけども,この間特に,個別に業者さんがまた別な,文書は関係なく,会ったとかそういった事実というのは,確認できているかどうかだけお願いします。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  10月の文書配布以来,12月の文書配布につきましては,本市の教育委員会といたしましては,学校宛ての文書も教育委員会でも受け取っておらず,ただ,配布につきましては,学校長の判断の下に配布するようにお願いしたところでございます。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) 念のためというか,小学校ですから20校だと思うんですけども,そちらの校長先生方はこの文書を皆さんそれぞれ確認して,そして,問題ないだろうということで同じ判定をしたということでよろしいんでしょうか。こういうメーカーの情報誌ですから広告収入が目的なわけなので,そういった中で,児童に持って帰らせるということに関して特に抵抗がなかったのかどうかちょっと,もしお聞きしていればですけれども,伺いたいと思います。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  学校長につきましては,学校長からの問い合わせ等はございませんでした。  また,先ほど,情報誌につきまして,営利目的というお話があったかと思うんですけれども,学校施設の使用において,学校施設が公共のためにという積極的要件を欠くものであるということから来ていると認識しております。このことは,憲法89条の主旨とするところの,公共分離や慈愛,教育,博愛,慈善などの自主性の保障及び公費濫用の抑制を侵すことなく,社会的要求を充実することができるようにすることから来ていると認識しております。今回は無償で子育て関係の情報などを提供するものでありまして,学校の施設を使って展示会をしたり直接販売をしたりして,公の財産を使用させるものではありません。ですので,今回のこの冊子は,営利目的ではなく,配布をさせないものではないと捉えております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) ちょっと進みまして,これは確認だけなんですけども,(2)の配布物等に関する規則等についてというところで,②番の,学校の規則で2校ほど配布物に関する規則を設けているところがあるということなんですけれども,この2校が配布物に関する規則を設けたのはどういった経緯だったのかというのを教えていただければと思うんですけど,目的といいますか,お願いします。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  配布物等の配布物基準を作成している2校の経緯というか目的につきましては,その都度,学校長の判断が著しく変わらないようにした目安としたものや,人事異動のたびに学校の対応が変わらないようにというために,大まかな基準を作成しているものと認識しております。  例えばある学校は,教育委員会の配布の許可を得ているもの,県の教育委員会,市の教育委員会の後援を得ているもの,上記以外のものについては校長の判断によるものと,この3つというところはございます。そういったことで大まかな基準を作成しているということです。  現在はほとんどの学校で,校長の今までの経験と,それから多様な認識と,そして専門性により判断しているところではございますが,今回議員のご提案を受け止めて,改めて配布物の取り扱いについて確認しますとともに,他市町村の情報や県などの動向を踏まえながら,もう一度,学校間と教育委員会で共通理解を図ってまいりたいと考えております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) どうもありがとうございます。
     それで今度,(4)のほうの,情報誌配布の適正性についてというところなんですけれども,配布したことは特に問題ないだろうというようなお答えかと思うんですけれども。  文教福祉委員会で配布していいものだろうかと,そういうような考え方を元に資料をお願いして,ご提出いただいたというふうに伺っているんですけども,その中で,一部この12月分の配布のときのが抜けていたわけですよね。そうすると,いつ頃,この12月分の文書が「VILLAGE」という情報誌の配布のときに一緒に学校のほうに持ち込まれたというのを認識されたんでしょうか。 ○鈴木一成 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  12月の文書につきましては,さきに議員のお話があったとおり,その文教福祉委員会の会議の後頂いたものでございます。  学校直接の情報誌やチラシ配布物につきまして,そこに様々な発行元から配布される文書を全て教育委員会が把握してはございません。それは学校長にもう任せてあるものでございますから,ただ,学校長のほうがこれについて疑問があったり,また,どうしたらいいか分からない,そういうときには教育委員会にしっかりと報告するようになっておりますので,そのときには教育委員会として判断して,助言をしているところでございますが,今回の配布につきまして,そういう問い合わせはなかったものですから,文書の確認が遅れました。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) ありがとうございます。ご丁寧に答弁をいただきました。  それで,そういうふうにお知りになってから文教福祉委員会のほうで調べるべきかどうかという判断をしたわけで,委員会としては当たらなくてもいいだろうということで結論的になったと思うんですけれども,やはりこの12月の文書がくっついていれば随分違ったような感じや印象を受けます,私としては。そういう存在が分かったら,例えば正副委員長さんにこういう説明をするとか何かそういうのが欲しかったかなという気もしないではない。以上,ちょっとそういうことを申し上げたいと思います。  最後に,ちょっと市長のほうにお願いしたいわけなんですけれども,市長もそういう記事で,やっぱり市のアピールということで協力されたわけですけれども,そういう中で,情報誌の記載内容の経緯とか,今,教育長に答弁をいただきながらお話をしていったわけなんですけれども,配布については間違いではなかったというか,妥当であったというか,その辺の考え方と,あと,こういったことに関して今後も続けていこうと考えていらっしゃるのか,あるいはどういう考え方でいらっしゃるのかというのを最後にちょっとお話しいただければと思うんですけども,よろしくお願いいたします。 ○鈴木一成 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再度の質問にお答えいたします。  情報誌などからの取材依頼につきましては,企画の内容や媒体等を精査した上で,本市の子育て支援をはじめ,様々な情報を広く発信していくためにお受けをしているところでございます。  なお,今回の学校での情報誌等の配布に関しましては,先ほど来答弁されている教育長の認識と私の認識は一致しております。 ○鈴木一成 議長  9番弓削仁一議員。 ◆9番(弓削仁一議員) やはりいろんな考え方はあると思うんですけども,ちょっとまずかったんじゃないかなと考える人も多分何人かはいて,何人かどうか分かりませんけども,そういうこともありますので,やはりそういうコマーシャルが随分の割合を占めるような誌面というのは控えたほうがいいんじゃないかなというのが私としての考えです。  この辺は皆さんと違う場合もあるかもしれないので,何とも言えませんけれども,そういう子どもさんに,内容的にそんなに教育的なものを含んでいるという感じじゃないので,市長の記事,対談とか,美乃浜学園のこととか,市報とかそういったところでも随分上手に取り上げていますけども,実際にはそういったやり方もあると思いますし,子どもさんを介してというのは,私の意見としては賛成できないなというのだけ申し上げて,申し訳ないんですけども,質問を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 ○鈴木一成 議長  以上で,9番弓削仁一議員の質問を終わります。  これをもちまして,一般質問を終了します。  ────────────────────────────────────────── △日程第2 諸報告 ○鈴木一成 議長  日程第2諸報告を行います。  今期定例会において本日までに受理した請願は,お手元に配付の文書表のとおりです。  会議規則第141条第1項の規定により,総務生活委員会に付託します。  ────────────────────────────────────────── △日程第3 議案第68号 令和2年度ひたちなか一般会計補正予算(第12号)       議案第69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について ○鈴木一成 議長  日程第3議案第68号 令和2年度ひたちなか一般会計補正予算(第12号),議案第69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について,以上2件を一括して議題とします。  提案理由の説明を願います。大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  ただいま議題となりました提出議案につきまして,提案の理由をご説明申し上げます。  初めに,議案第68号 令和2年度一般会計補正予算(第12号)につきましては,予算総額に1億6,762万3,000円を追加し,770億8,489万4,000円と定めようとするとともに,繰越明許費の補正をしようとするものであります。  歳出の内容につきましては,これまで新型コロナウイルスワクチン接種に係る経費について,本年1月29日付の専決処分及び2月臨時会で議決いただいたところでございますが,今回,衛生費の保健衛生費において,5月から9月に実施予定の集団接種に要する医療従事者及び事務従事者の人件費などを増額しようとするものであります。  また,集団接種会場の借り上げやワクチンの市内配送に係る経費のほか,個別接種を実施する協力医療機関への支援金や,ワクチン接種にスマイルあおぞらバスを利用した際の運賃に係る助成金などを新たに措置しようとするものであります。  歳入につきましては,歳出補正予算との関連において,国庫支出金及び繰入金を増額しようとするものでございます。繰越明許費につきましては,1月に専決処分した経費のうち,65歳以上の高齢者に対するワクチン接種券作成に要する経費については,年度内の完了が困難でありますので,今回の補正予算計上額と合わせて7億7,049万6,000円について,繰越しをして執行しようとするものであります。  次に,条例議案につきましてご説明を申し上げます。  議案第69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定につきましては,本年2月13日に新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い,本条例で引用している新型インフルエンザ特別措置法の条項が削除されたことから,可及的速やかに所要の改正を行おうとするものであります。  以上,慎重審議の上,適切なるご決定を賜りますようお願いを申し上げます。  ────────────────────────────────────────── △日程第4 議案第 2号 令和3年度ひたちなか一般会計予算              ないし       議案第18号 令和3年度ひたちなか下水道事業会計予算       議案第36号 ひたちなか市職員の服務の宣誓に関する条例及びひたちなか建築審査会条例の一部を改正する条例制定について              ないし       議案第69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について ○鈴木一成 議長  日程第4議案第2号 令和3年度ひたちなか一般会計予算ないし議案第18号 令和3年度ひたちなか下水道事業会計予算,議案第36号 ひたちなか市職員の服務の宣誓に関する条例及びひたちなか建築審査会条例の一部を改正する条例制定についてないし議案第69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について,以上51件を一括して議題とします。  提案理由の説明は既に済んでいますので,直ちに質疑を行います。質疑は分割して行います。  最初に,議案第2号 令和3年度ひたちなか一般会計予算ないし議案第18号 令和3年度ひたちなか下水道事業会計予算,以上17件について質疑を行います。質疑ありませんか。          (「なし」と呼ぶ者あり) ○鈴木一成 議長  質疑なしと認め,議案第2号ないし議案第18号,以上17件の質疑を終わります。  次に,議案第68号 令和2年度ひたちなか一般会計補正予算(第12号)について,質疑を行います。質疑ありませんか。          (「なし」と呼ぶ者あり) ○鈴木一成 議長  質疑なしと認め,議案第68号の質疑を終わります。  次に,議案第36号 ひたちなか市職員の服務の宣誓に関する条例及びひたちなか建築審査会条例の一部を改正する条例制定についてないし議案第67号 市道路線の認定,廃止及び変更について,議案第69号 ひたちなか国民健康保険条例の一部を改正する条例制定について,以上33件について質疑を行います。質疑ありませんか。          (「なし」と呼ぶ者あり) ○鈴木一成 議長  質疑なしと認め,議案第36号ないし議案第67号,議案第69号,以上33件の質疑を終わります。  これをもちまして質疑を終了します。  ただいま議題となっています議案第2号ないし議案第18号,議案第36号ないし議案第69号,以上51件は,お手元に配付しました議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に付託します。各常任委員会は25日までに審査を終了され,26日の本会議に報告されますよう,議会運営にご協力をお願いします。  ────────────────────────────────────────── △日程第5 休会の件 ○鈴木一成 議長  日程第5休会の件を議題とします。  お諮りします。  会議規則第10条第2項の規定により,明日16日から25日までの10日間は委員会審査等のため休会としたいと思います。異議ありませんか。          (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○鈴木一成 議長  異議なしと認め,明日16日から25日までの10日間は休会とすることに決定しました。  以上で本日の日程は全部終了しました。本日はこれをもちまして散会します。           午後2時58分 散会...