ひたちなか市議会 > 2019-09-05 >
令和 元年第 3回 9月定例会−09月05日-02号
令和 元年第 3回 9月定例会−09月05日-02号

  • 公園(/)
ツイート シェア
  1. ひたちなか市議会 2019-09-05
    令和 元年第 3回 9月定例会−09月05日-02号


    取得元: ひたちなか市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-11-22
    令和 元年第 3回 9月定例会−09月05日-02号令和 元年第 3回 9月定例会             令和元年第3回ひたちなか市議会9月定例会                 議事日程(第 2 号)                             令和元年9月5日午前10時開議 日程第1 一般質問  ────────────────────────────────────────── 〇本日の会議に付した事件 日程第1 一般質問  ────────────────────────────────────────── 〇出席議員 25名                          1番  清 水 健 司 議員                          2番  所   茂 樹 議員                          3番  大 内 健 寿 議員                          4番  弓 削 仁 一 議員                          5番  海 野 富 男 議員                          6番  北 原 祐 二 議員                          7番  岩 本 尚 之 議員
                             8番  鈴 木 道 生 議員                          9番  宇 田 貴 子 議員                         10番  山 形 由美子 議員                         11番  加 藤 恭 子 議員                         12番  雨 澤   正 議員                         13番  鈴 木 一 成 議員                         14番  大 谷   隆 議員                         15番  清 水 立 雄 議員                         16番  三 瓶   武 議員                         17番  深 谷 寿 一 議員                         18番  武 藤   猛 議員                         19番  薄 井 宏 安 議員                         20番  大 内 聖 仁 議員                         21番  佐 藤 良 元 議員                         22番  樋之口 英 嗣 議員                         23番  打 越   浩 議員                         24番  井 坂   章 議員                         25番  安   雄 三 議員  ────────────────────────────────────────── 〇欠席議員  0名  ────────────────────────────────────────── 〇説明のため出席した者                         大 谷   明 市長                         永 盛 啓 司 副市長                         野 沢 恵 子 教育長                         村 上 剛 久 水道事業管理者                         小 倉   健 企画部長                         高 田 晃 一 総務部長                         海 埜 敏 之 市民生活部長                         湯 浅 博 人 福祉部長                         井 坂 健 一 経済環境部長                         川 崎 昭 人 建設部長                         堀 川   滋 都市整備部長                         白 石 好 浩 会計管理者                         福 地 佳 子 教育次長                         山 村   均 代表監査委員                         清 水 八洲雄 選挙管理委員会委員長                         安   智 明 農業委員会会長  ────────────────────────────────────────── 〇事務局職員出席者                         黒 澤   浩 事務局長                         永 井 四十三 次長                         田 口 清 幸 次長補佐兼係長                         成 田 賢 一 主幹                         益 子   太 主幹                         安   信 也 主事                         吉 村 真 純 主事           午前10時 開議 ○清水立雄 議長  これより本日の会議を開きます。  議事日程を報告します。本日の議事日程は,あらかじめお手元に配付しました日程により議事を進めたいと思います。  ────────────────────────────────────────── △日程第1 一般質問 ○清水立雄 議長  日程第1一般質問を行います。  通告順に発言を許可します。  最初に,9番宇田貴子議員。          〔9番 宇田貴子議員登壇〕 ◆9番(宇田貴子議員) おはようございます。日本共産党市議団の宇田貴子です。  通告に従いまして,一般質問を行います。  大項目の1,東海第二原発の再稼働は認めない,市の立場を明らかにすることについて質問します。  (1)市民の安全・安心を第一に再稼働に反対することを表明すべき。  新規制基準に合格しても事故が起きない保証はない,と原子力規制委員会が言う東海第二原発。その再稼働に対して,事故が起きたら取り返しがつかないと,茨城県内44市町村のうち,既に34の自治体で再稼働に反対する決議や意見書などが採択されています。  この間,どのようなアンケート調査,世論調査でも,県民の6割,7割の方が再稼働に反対するという結果が出ています。実効性のある広域避難計画は困難を極め,たとえ避難できたとしてももとの生活を取り戻すことができないことは福島の現実を見れば明らかです。  こうしたことを踏まえれば,日本原電が東海第二原発の再稼働の意思表明をしている現段階においては,いつまでも原電の土俵の上で原電の出方を待つのではなく,住民の安全・安心,財産を守る立場に立つ市長としては,明確に再稼働は認められないと意思表明すべきではないでしょうか。  とりわけ,原子力所在地域首長懇談会の6市村の首長,東海,水戸,ひたちなか,日立,常陸太田,那珂の首長の発言が注目されています。ひたちなか市民は,大谷市長が再稼働には反対すると表明する最初の首長になることを期待していると考えますが,市長の見解を伺います。  (2)実効性のある避難計画はできるのか。  1点目,本市が広域避難計画策定に向けて行ったアンケート結果について伺います。  2点目,アンケートの結果を今後の避難計画策定にどのように活用しようとお考えか,伺います。  次に大項目の2,人権を尊重し多様性を認め合う社会の実現を目指して。  日本国憲法14条では,全て国民は法のもとに平等であり,人種,信条,性別,社会的身分または門地により,政治的,経済的または社会的関係において差別されないとうたっています。  その性別に関しては,国際的な人権意識の高まりの中で,生物学的な男女の違いによる差別解消だけではなく,社会的・文化的につくられてきた男女の差別,偏見,分断などをなくそうとするジェンダー平等,さらに進んで,性的マイノリティーの方の人権保障などがクローズアップされてきています。  性的マイノリティーとしては,レズビアン,ゲイ,バイセクシュアル,トランスジェンダーの頭文字をとったLGBTという言葉をよく耳にするようになりました。しかし,性的マイノリティーの方は必ずしもこのLGBTの4つに明確に分類できるものではなく,セクシュアリティーは,実はもっともっと多様だという認識を持つことも必要です。  近年は,Sexual Orientation and Gender Identityの頭文字を取ったSOGI(ソジ)という言葉を使い,好きになる対象がどのような性別の人かという性的指向と,本人が自分の性別をどう認識するかという性自認は,個人の問題であり尊重されなければならないと,LGBTの方だけの問題としてではなく,全ての人にとっての人権保障,個人の尊厳の問題として取り上げられるようになってきています。基本的人権にかかわるこうした問題を行政がどう把握し,制度に反映させるかということが今の課題です。  そこで,(1)SOJI施策について伺います。  性別を男,女で単純に二分すること,施設の使用を男女のみで分けること,男は男らしくや女は女らしくなどを強要することは,もはや人権侵害に当たるという認識を持たなければなりません。  そこで,全ての方にとってみずからの性的指向と性自認は尊重され,そのことで差別や偏見を受けたり,肩身の狭い思いをすることはないということを,政策として市の職員や市民に対してどう具体化しているのか,また,今後どう推進していくお考えか,伺います。  (2)県の「パートナーシップ宣誓制度」を受けての市の対応について伺います。  足踏みする国に先行して,各自治体では,今まで異性のカップルのみに与えられていた権利を,パートナーシップ制度として同性のカップルにも等しく保障しようとする取り組みが進んでいます。  2015年の渋谷区に始まり,2019年6月までに全国22の自治体でパートナーシップ制度が広がっています。  ことしの7月には,都道府県としては初めて茨城県がパートナーシップ宣誓制度を創設しました。これは,県にパートナーシップ宣誓書を提出したカップルに対して,県が発行する受領証があれば,県営住宅や県立病院で婚姻関係にあるカップルと同様の扱いを受けられるというものです。県のパートナーシップ宣誓制度を受けて,早速,水戸市,笠間市,常陸太田市,そして日立市,守谷市,潮来市が市営住宅の入居要件に同制度を適用することを決めました。  そこで,本市として,性的マイノリティーの方の権利保障のためにどのような対応をしようとお考えか,伺います。  (3)教育の場での対応について伺います。  さまざまな調査から,人口の約5%から8%がLGBTなど性的マイノリティーの人たちと推定されています。当事者の多くは,みずからの性別に幼少期から違和感を持ち,そのことに苦しんだり,いじめられたりすることが多いのが現実ではないでしょうか。そのことが原因で不登校や自殺にまで追い込まれる,そういう苦しみを抱える子どもが教室に2人から3人はいるかもしれないということを前提にしないと,学校での子どもの安全・安心は守れません。  そこで,教育の場でどのような対応がされているのか,また今後のお考えを伺います。  次に,大項目の3,働きながら安心して子どもを産み育てられるまちに。  (1)待機児童解消は待ったなし。  1点目,本年4月からの入所を希望して市内の認可保育所へ申し込んだ市民のうち,入所が決まらず保留となった人数は,0,1,2歳児クラスでは前年より84名多い160名という状況から,ふえ続ける低年齢児の保育需要に対応するため,その受け皿となる3歳未満児を対象とする小規模保育事業の実施を速やかに検討するという答弁をいただいたのは,3月議会でした。その検討が現在どこまで進んでいるのか伺います。  2点目,4月以降も,特にゼロ歳から2歳児クラスへの入所希望は受け入れ枠の2倍,3倍と,去年の今の時期より多い状況です。  このような状況から,待機児童解消のために本市として緊急に整備するのが定員19名の小規模保育事業所でよいのか。需要に対する定員の少なさの問題に加え,小規模保育事業では3歳児クラスからの行き場を再び探さなければならないこと,兄弟がいる場合,ばらばらの保育園に通わせることになる親の負担などを考えると,6歳まで預かれる認可保育所を緊急に整備するという方向に切りかえる必要があるのではないかと思いますが,いかがでしょうか。  (2)保育料の軽減で子育て支援を。  いよいよ,この10月から幼児教育・保育の無償化が始まります。しかし,無償になるのは幼稚園,保育園の3歳児以上の保育料のみであり,給食材費は新たに自己負担となります。保育料の高い3歳未満児について無償となるのは住民税非課税世帯に限られます。  さらに言えば,この無償化は,子育て世代ほど負担の重い消費税増税と一体となっている点で問題です。そもそも,就学前の子どもにかける公費は,OECD先進34カ国中,対GDP比で日本は最低です。子育ての責任を産んだ親に押しつけるのではなく,社会で責任を持つ,その立場に立って,国の責任でさらに徹底して子育て支援に公費を使わせていくことが必要です。  一方で,国の施策が不十分なときには,住民に最も身近な自治体が住民の福祉の増進に責任を持つことが必要になってきます。その意味から,今回無償化の恩恵にあずかれなかったゼロ歳から2歳児クラスの非課税世帯を除く方の保育料の軽減を,市独自で行う意義は大きいと考えます。  特に,本市の保育料は周辺の市町村と比較して高いという声を聞きます。調べてみますと,確かに大洗町,東海村,日立市などと比較すると,所得階層によっては月に1万円から2万円も本市のほうが高くなっています。子育て支援を前面に掲げる常陸太田市と比べると,所得階層によっては月に4万円も保育料の差があります。  そこで,子育て世代に選ばれる市として本市の保育料の軽減が必要だと考えますが,いかがでしょうか。  以上で,1回目の質問とします。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇
    ◎大谷明 市長  宇田議員の,東海第二原発に関するご質問にお答えいたします。  原発の再稼動等に対する事前了解において我々が求められることは,地元自治体として原発の技術上の安全対策の確認はもとより,万一の場合の市民の安全確保,避難の実効性等について,地域防災対策の観点から,自治体の長として,議会や市民の皆様のご意見を聞きながら判断を行うことであると認識しております。  本市といたしましては,引き続き原子力所在地域首長懇談会の構成自治体と連携を図りながら,新安全協定に基づき,協議会において6市村での協議を通じ,適正な対応を図ってまいりたいと考えております。  東海第二原発の再稼働問題につきましては,市民の安全・生活を最優先に極めて慎重に判断すべき問題であり,実効性のある避難計画を含め,市民の安全が確保されない限り再稼働はできないものと認識しております。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  1項目めの2点目,広域避難計画に関するご質問にお答えします。  広域避難計画につきましては,避難するに当たっての高齢者,障害者,入院患者等の特に配慮を要する方への対応,複合災害への対応など検討すべき課題が山積しており,実効性のある計画策定については見通せていないというのが現況であります。  本市といたしましては,計画策定を進めるに当たり課題となっておりますバスの必要台数や,実際に避難所に避難する方の人数など,現時点における住民の避難体制に係る基礎データを想定するため,本年6月に原子力災害時の避難方法等に関するアンケート調査を行いました。本アンケート調査におきましては,市の住民基本台帳登録者の中から,令和元年5月1日現在で満18歳以上の方のうち,無作為に抽出した3,000人を対象としたアンケート及びPAZである長砂地域において,市の避難行動要支援者制度に登録のある27人全員を対象としたアンケートの2種類を実施しております。  アンケートの集計につきましては,現在,疑問票の整理を行っておりますが,大部分の調査票の集計が完了し回答の傾向が見えてまいりましたので,主な内容についてご紹介させていただきます。  まず,3,000人を対象としたアンケートの回答率は40.69%でありました。その中で,避難先として,市の指定する避難所へ避難するという回答は約70%となっております。避難方法として,自家用車による避難をするという回答率は約94%。県,市が用意するバスで避難をするという回答率は約5%となっております。  また,円滑な避難のため重要だと思う課題を選択していただく問いにつきましては,正確かつ迅速な情報提供,道路の渋滞対策,長期の避難生活やその後の補償を選択された方が多いという傾向にありました。  次に,PAZの避難行動要支援者全員を対象としたアンケートにつきましても,避難の際にどのような移動手段が必要になるのかなど避難体制の実態を調査しており,現在,対象者27名のうち25名の方に回答をいただいている状況であります。  その中で,どのような移動手段が必要かの問いに対しまして多かった回答としましては,回答者25名中,「自家用車により自力で避難する」が7名。「市や県にバスを用意してほしい」が同じく7名。「車椅子仕様の福祉車両を用意してほしい」が5名おりました。  今後につきましては,集計結果がまとまり次第その内容を分析し,本市の指定する避難先に避難をする方の人数や避難車両台数の想定を行い,県内外の避難先自治体との協議を行い,広域避難受け入れに係る課題の解決に努めてまいります。  続きまして,2項目めの1点目,SOGI施策についてお答えします。  SOGIとは,性的指向,自分の恋愛感情がどのような対象に向かうのか,及び性自認,自分の性をどのように認識しているのかを示す概念です。性の多様性については徐々に社会的な認識が進んでおりますが,さらなる理解が必要な状況であると認識しております。  このような中で,性的マイノリティーの方の中には,差別や偏見によってさまざまな困難を抱えているにもかかわらず,相談したり,悩みを打ち明けたりすることができない環境にあることも推測されます。性的な問題を特定の人々にのみ配慮が必要な課題ではなく,全ての人の人権問題として捉え,差別や偏見をなくすためには,SOGIの正しい考え方を普及し,性的マイノリティーの方への理解を深めることが第一と考えております。  多くの方が集まる場でのパネル展示や市報などを通して市民への周知・啓発に努めるとともに,職員に対しましては,講義やディスカッション,研修などを通してSOGIに関する認識を深め,それを取り巻く現状や課題などの理解の増進を図ってまいります。  また,相談につきましては,性的マイノリティーの方が相談しやすい環境づくりを進めるとともに,適切な窓口を紹介するなど相談体制の充実を図ってまいります。  誰もが一人一人の個性や違いを超えて,自分らしく生きることができる社会の実現に向け,取り組んでまいります。  続きまして,2項目めの2点目,県の「パートナーシップ宣誓制度」を受けての市の対応についてお答えします。  県は人権を尊重し,多様性を認め合う社会づくりを推進する一環として,本年4月から性的マイノリティーの方の生活上の困難の解消と理解増進を図ることを目的に,「茨城パートナーシップ宣誓制度」を開始しました。  この制度は,パートナーの双方が茨城パートナーシップ宣誓書を県に提出し,県から交付される茨城パートナーシップ宣誓書受領証を窓口で提示することにより,県営住宅への入居や県立病院での手術の同意などが可能になるものであります。制度の導入に伴い,県から各市町村へ,市営住宅への入居や市町村立病院等での手術の同意等における適用について検討の依頼があり,既に水戸市など5市が制度の適用を始めております。  本市におきましても,性的マイノリティーの方が生活上の支障を来すことがないよう,市営住宅の入居等において「パートナーシップ宣誓制度」への対応を進めてまいります。 ○清水立雄 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  2項目めの3点目,教育の場での対応についてお答えいたします。  教育における性的マイノリティーの児童生徒への対応の指針といたしましては,平成27年に文部科学省より「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」が通知され,学校における支援体制,医療機関との連携,学校生活の場面での支援,教育委員会等による支援などの具体的配慮事項が示されました。  また,平成28年には,「性同一性障害や性的指向・性自認に係る児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」という資料が出されており,教育委員会といたしましては,この通知や資料を市内全小中学校に周知し,学校での対応の充実を図っているところでございます。  学校におきましては,まずは全ての児童生徒にいかなる理由でもいじめや差別を許さない適切な生徒指導,人権教育等を推進することが大切であると捉え,社会科や道徳科,特別活動の授業等において人権教育を通して,LGBTを初め,多様性を認め合う社会の大切さを教えております。  今年度配布された県の人権教育指導資料には,性自認を理由とする偏見や差別をなくそうという項目があり,各学校においては,これらの指導資料などを有効に活用しながら,性のあり方の多様性について指導しております。  また,特にこれらの性同一性障害の児童生徒はいじめの対象になってしまうこともあることから,偏見や差別のない学級や学校づくりを推進するために,全教育活動を通じて人権教育の充実を図っているところでございます。  教職員の研修におきましても,平成28年度にトランスジェンダーである方の講師をお招きし,性の多様性について学ぶなど,正しい理解を深める取り組みを行っているところであります。  今年度も,人権教育研究会におきまして,教職員が偏見や差別等をなくし,理解を深める研修を実施する予定であります。  今後も,全ての児童生徒が,性的マイノリティーや性自認も含め,認め合い,互いに尊重し合えるような人権教育の充実を図りますとともに,当該児童生徒への心情等に配慮した対応や,教職員の理解を深めるための研修の充実に努めてまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  3項目めの1点目,待機児童解消についてお答えします。  まず1つ目の,小規模保育事業の検討状況についてですが,本市における本年4月時点での待機児童数は25名となっております。年齢別では,ゼロ歳児が1名,1歳児が17名,2歳児が7名で,低年齢児の保育需要が特に多くなっております。  こうしたことから,市では低年齢児の保育需要に対応するため,ゼロ歳から2歳までの保育を行う小規模保育所の整備に向けて検討を進めてまいりました。  現在の状況といたしましては,勝田地区での需要が多く見られることから,来年3月末で閉園する高野幼稚園の園舎を改修して活用する方向で検討を進めております。  市といたしましては,一日も早く待機児童の解消を目指しておりますが,既存の高野幼稚園を小規模保育所に転用するためには,調理室や低年齢児用トイレの設置,防火設備の改修などが必要となります。  また,改修工事の時期につきましても,現行の高野幼稚園を運営しながらの工事は在園児に危険を及ぼす可能性があることから,園児の安全を最優先に考え,令和2年3月の閉園後に速やかに改修工事に着手し,令和2年度早期の開設を目指してまいりたいと考えております。  次に,2つ目の,待機児童解消のため認可保育所を緊急に整備することにつきましては,市ではこれまで,民間保育所の改築や新規整備に対する補助を行い,計画的に認可保育所の定員拡大を図ってまいりました。  今後も引き続き民間保育所の体制充実に努めるとともに,築46年が経過し老朽化が著しい東石川保育所の改築により,ゼロ歳児保育の充実や定員拡大を図ることも検討してまいります。  次に,2点目の「保育料の軽減で子育て支援を」についてお答えします。  保育料につきましては,国の基準をもとに各市町村ごとに住民税課税額を階層区分しており,所得が多い世帯ほど保育料が高くなる構造となっております。  現在本市では,階層を細分化することでより公平な負担になるよう,市民税非課税世帯のほか,住民税所得割額に応じて11階層に区分しております。  近隣市町村の状況を見ますと,水戸市及び那珂市は10階層,常陸太田市は9階層,東海村は15階層となっており,階層ごとの課税額の範囲もそれぞれ異なっております。単純な比較は難しいところではありますが,本市で最も人数の多い第9階層における3歳未満児の保育料で比較してみますと,8月末現在,本市が5万3,000円,水戸市が5万7,000円,那珂市が5万4,900円,常陸太田市が1万8,300円,東海村が2万6,000円など,市町村間で差が見られております。  このような中,10月から始まる保育の無償化に伴い,保育の運営に関する一般原則として,保護者の経済的負担にも配慮することが運営基準にも規定されたこともあり,一部の自治体では保育料を見直す動きも出てきております。  市といたしましては,今後,保育料の軽減を行う他市町村の動向を見きわめながら,本市の保育料についても慎重に検討してまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) それでは,大項目1から再質問をさせていただきます。  (2)のアンケート結果ですけれども,これは避難計画を立てていく上での基礎資料とするということでしたけれども,ひたちなか市は,全市民16万人近くを県内県外合わせて24の市町村,そこの331の避難所を開設して避難計画を立てるということですけれども,避難先の受け入れ体制はどのような状況になっているのか,伺います。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  再度のご質問にお答えいたします。  実効性のある広域避難計画の策定には,避難先となる市町村の避難受け入れに係る体制の確立は重要な課題であると認識しております。  県内外の避難先市町村とは,避難先での要配慮者への対応,駐車場の確保などの避難受け入れに当たっての課題について,先ほどお答えした住民アンケートの結果をもとに,避難受け入れに係るルールづくりについて協議を進め,受け入れ体制の構築につなげていきたいというふうに考えております。引き続き現地を訪問し,施設の状況等の確認を行いながら,避難受け入れの実効性を検証してまいります。  今後も実効性のある避難計画の策定に向け,国,県,関係自治体と情報共有を密にし,市民の安全確保を最優先として避難計画の策定に取り組んでまいります。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) 市長にお聞きしたいと思うんですけれども,本市は東海第二原発の過酷事故に備えて,実効性のある避難計画というものを今後も追求し続けることになるということですけれども,これは受け入れ先の協力があってこそということになるということです。  しかも避難は1週間や2週間ではなく,福島の現実を見れば,実際には移住計画のようなものになるということです。これは,受け入れ先自治体としても相当大変なことだと感じます。  ここで立ちどまって考えたいことは,防ぎようのない自然災害のために住民が避難せざるを得ず,そのため住民を避難先の自治体に受け入れてもらう,これは自治体間の協力としてなくてはならないものだと思います。しかし,原子力災害は自然災害とは違います。原子力災害は防ぎようがあります。一番の方法は,廃炉にさせることです。県内県外24もの自治体の協力を当てにして,ひたちなか全市民の実効性のある避難計画をつくり続けるより,原電に廃炉を迫ることのほうが市長としてやるべきことではないかと思いますが,いかがでしょうか。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再質問にお答えいたします。  広域避難計画は,国の防災基本計画,原子力災害対策指針等において原発から30キロ圏内の市町村が策定することとされており,再稼働の有無にかかわらず,広域避難計画を策定する責務があるというふうに認識しております。  先ほども申し上げましたとおり,市では現在実効性のある広域避難計画の策定に向けて,まず基礎的なアンケートを実施したところであります。今後その内容を分析した上で,避難受け入れ先自治体との協議をすることとしております。  繰り返しとなりますけれども,東海第二原発の再稼働問題につきましては,市民の安全,生活を最優先に極めて慎重に判断すべき問題であり,実効性のある避難計画を含め,市民の安全が確保されない限り再稼働はできないものと認識しております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) 市長に再度伺いますけれども,それでは実効性のある避難計画とは何か,何をもって実効性のある避難計画が策定できたと判断するのか,ということについてです。  2018年3月議会での私の質問に,当時の本間市長は,市民の大多数がご理解をいただけ,ある意味では限界もある中での広域避難計画という形になる可能性もありますが,そういう形にならない限りは策定できたということにはならないというふうに認識をしていると答弁し,市民の大多数の理解を実効性のある避難計画の策定条件に挙げました。  大谷市長は,実効性のある避難計画が策定できたという判断についてどのようにお考えか伺います。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再度の質問にお答えいたします。  まずは,ただいまもアンケート調査のご説明をさせていただきましたが,さまざまな課題があるというふうに認識しております。その一つ一つに対して,しっかりと対策,対応をまずは考えていく。それを議会の皆様,また市民の皆様にしっかりとご説明をし,ご指摘もいただいていかなければいけないというふうに思っています。  私といたしましても,議会の皆様,また市民の皆様にしっかりと説明した上でご理解をいただくということを,丁寧にしていく必要があるというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) これは最後に要望とさせていただきますけれども,日本原電の後ろには,資金支援をするとかしないとか揺れている東京電力がいるわけですけれども,その後ろには相変わらず原発政策にしがみつく安倍政権がいて,昨年7月に閣議決定した第5次エネルギー基本計画があります。そこでは,2030年度の電源構成で原発比率20から22%を実現するとしていて,それを実現するためには,東海第二原発も含め,現在停止中の全ての原発の再稼働が今の状況では必須となります。  このことから,東海第二原発を再稼働させるために今後国がどのような強硬手段をとってくるかわからないと感じています。  どのような状況になったとしても,市長として,ただいま答弁されたように,市民の安全が確認されない限り再稼働はできない,市民の理解の得られない再稼働は認められないと,この立場を東海第二原発が廃炉になるまで貫いていただきたいと思っております。  続いて,大項目の2です。  (1)のSOGI施策についてですけれども,LGBTの方たちは直さなければならない病気でもないし,障害でもない。このことは国際的に明らかにされています。世界保健機構(WHO)は,1993年に,同性愛はいかなる意味でも治療の対象とならないと宣言しました。  全ての人の多様な性的指向,性自認を認め合おうとするSOGI施策は,性的マイノリティーの方に対して何か特別の権利を新しく与えようとするものではなく,ほかの誰かの権利を侵害するものでもありません。これまで権利保障の枠の外にいた方たちを,権利保障の枠の中に入れようとするものです。  職員や市民への意識啓発はもちろん必要ですけれども,既に権利を保障されている圧倒的多数の方がそうだよねと理解するまで,実際に差別され苦しんでいる方たちのための施策を一歩も前へ進めないということでは,政治の責任を果たしたことにはならないと考えます。  先ほどのご答弁で,相談窓口,相談体制の充実を図るというご答弁でしたけれども,さらに具体的に施策を進めるという政治の責任についてどういうふうにお考えか伺います。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  宇田議員の再度の質問にお答えいたします。  先ほど答弁させていただいたとおり,相談体制の充実,こちらについては職員,それからあるいは市民に対しても,広報も含めまして体制を充実していくというふうにお答えしました。  今後,男女共同参画計画などの改定もありますので,そういった計画も含めて,体制に今後の対策については検討してまいりたいというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) 次に(2)について,県の「パートナーシップ宣誓制度」を受けての市の対応ですけれども,本市としても市営住宅について対応を進めるというご答弁をいただきました。  言うまでもなく,この制度は,同性カップルの方にカミングアウトを強制するものではありません。重要なことは,市営住宅の入居に関してという限定ですけれども,同性カップルの方を差別しない,受け入れますというメッセージを市として初めて発するということであり,今後施策を進める上で大きな一歩になるものと考えます。ぜひ,早めの実施を要望します。  次に,(3)学校での取り組みですけれども,子どもと日々一番つながりのある学級担任が一人一人の子どものことを注意深く観察し,子どもの言動や友達関係の中からLGBTの視線で配慮や指導の必要があると気づけるかということが,子どもを守る上で非常に重要だと思います。  そのための研修,あるいは担任が全てを抱え込まなくてもいいようにチームで対応するための方法や時間などが具体的に保障されなければ,文科省が通知を出し,教育委員会が指導したといっても,現場はやらなければならないことがふえて苦しくなるだけだと思いますけれども,その点について再度伺いたいと思います。 ○清水立雄 議長  野沢恵子教育長
             〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  再度のご質問についてお答えいたします。  一人一人の児童生徒を見取る力をつけるためには,やはり全ての教職員が性的マイノリティーに関する正しい理解を深めていくこと,そのための研修を充実させることが一番重要であると考えております。  教育委員会といたしましても,研修を一過性のものではなく年間研修計画の中にきちんと位置づけ,継続的に研修を実施するように指導してまいりたいと考えております。  また,議員ご指摘のとおり,教職員間には性的マイノリティーに対する認識やその指導力に個人差がございますので,児童生徒の小さな変化を見逃さず適切に対応できるよう,管理職を中心とした省令主任や養護教諭などを中心とした体制づくり,これを進め,担任一人一人が1人で対応するのではなくチームで対応できるように,指導や助言を,生徒指導訪問等を通じながら,また学校訪問等を通じながら確認し,指導していきたいと考えております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) それでは,さらに具体的な問題として,服装について伺いたいと思います。  中学生になると男女に分かれた制服着用が必要になりますが,特に思春期を迎えるトランスジェンダーの子ども,心の性と体の性が一致しない子にとっては,制服に対する違和感や悩みは相当深いものと想像できます。  そこで,学校としてどのような配慮が行われているのか伺います。 ○清水立雄 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  制服に対して違和感を持っている児童生徒への対応についてお答えいたします。  議員のご指摘のとおり,確かに制服に対して違和感を持っている児童生徒が今までにもなかったわけではございません。制服に関する学校における支援体制につきましては,文部科学省からの通知にもございますように,自認する性別の制服,衣服や体操服の着用などを認めることで共通理解を図っております。  また,登校時から性差のない体操着の着用を認めるなど,当事者である児童生徒や保護者の意向を重視して,また尊重して,状況に応じた支援を進めてまいります。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) 登校時から体操服の着用というようなご答弁で,いろいろ個別に対応されているんだというふうに思いましたけれども,特別に登校時からの体操服の着用を許可されたために,実際にはそれがカミングアウトしたような状況になると,それがいじめにつながるかもしれないということになると,ジャージ着用という選択も怖くてできないということも十分考えられます。非常にデリケートな問題で,先生方,学校側は細心の注意を払って対応しているところだろうと思います。  大切なのは,最初の教育長のご答弁でもありましたけれども,LGBTの子への配慮はその子だけの問題ではなく,全ての子にとっての問題であり,まさに人権教育の尊重,多様性を認め合う教育が実現しているかということが問われると思います。  LGBTの問題を含め,本市の全ての子どもたちが幸せな学校生活を送れるよう,今後も教育の充実を求めていきたいと思います。  次に,大項目の3ですけれども,(1)の小規模保育事業所についてです。  待機児童がいるのは3歳未満の低年齢児だからと3歳未満児対象の小規模保育所をつくるのは,待機児童解消の緊急策とはなりますけれども,それによって新たな問題,課題を市も保護者も抱えることになります。  2歳児クラスが終わって3歳児クラスに進むとき転園しなければならない。主としてその受け入れ先についてどのように考えているのか,保護者任せなのか連携園を確保するのか,いかがでしょうか,伺います。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  小規模保育所における3歳以降の受け入れ先についてですが,小規模保育の実施に当たっては,3歳児以降の受け入れ先として連携園を確保することが求められております。  現在のところ,小規模保育所の連携園につきましては公立保育所とすることを予定しております。しかしながら,居住地や兄弟在園など個別に考慮するべき事情もあることから,保護者の希望を伺い,できる限り柔軟に対応してまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) 公立で行う小規模保育事業は緊急策として有効な面も否定できませんが,保護者も子どもも安心できるのは6年間過ごすことのできる認可保育所です。東石川保育所を改築し,ゼロ歳児保育の充実,定員の拡大を検討するというご答弁をいただきました。  保育所は今足りない,今必要なのですから,スピード感を持って東石川保育所の改築に取り組んでいただきたいと要望します。  次に,(2)の保育料の軽減についてですけれども,今後,保育料の軽減を行う他市町村の動向を慎重に見きわめ,検討するというご答弁をいただきました。  水戸市では,10月1日から,3歳未満児の保育料の全階層について1,000円から5,000円の軽減を実施します。先ほど比較された保育料が,本市5万3,000円,水戸市が5万7,000円という階層では,水戸市ではこの階層を2つに分けて5万2,000円,5万4,000円に新たに設定します。その結果,5万7,000円だった方の実に65%が5万2,000円になり,5,000円減額されると試算しているようです。  日立市では,同じく10月1日から,3歳未満児の現在半額となっている2人目の保育料を市の独自予算で無料にします。所得制限や2人目の数え方など細かい規定はありますが,9割の方が無料になると試算しているようです。  本市の場合,各階層の保育料が高いということと同時に,さらに問題なのは保育料の最高額が7万5,000円と高額だということです。この保育料はいくら高額所得世帯だからとはいえ他の市町村と比較しても突出しており,検討が必要だと感じます。  そのようなことも含め,周辺市町村の動向を見きわめ,なるべく早く本市の保育料の軽減を行う必要があると考えますが,いかがでしょうか。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  保育料軽減の実施についてですけれども,本市の保育料につきましてはご指摘のとおり,最高額が市民税所得割額39万7,000円以上で7万5,000円となっており,水戸市の5万9,000円,東海村の5万4,000円と比較しても高い水準となっていると認識しております。  市ではこうした現状を踏まえ,引き続き周辺市町村の状況など情報収集を行いながら,できるだけ早期に見直しに向けて課題の整理をしてまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  9番宇田貴子議員。 ◆9番(宇田貴子議員) これは最後に要望として申し上げたいと思いますけれども,今,本市で働きながら子どもを産み育てようとしている方が直面している問題は,育休が明けても子どもを保育園に預けられない,預けられても保育料が他市に比べて高い。それに加えて言えば,子どもが小学校へ上がったときの学童保育の体制が不十分であるということです。  来年度策定の新しい「子ども・子育て支援事業計画」に向け,市民アンケートを行ったり,さまざまな情報収集をされていることと思いますけれども,これは早急に解決すべき本市の最重要課題だという認識を持っていただきたい。その上で,さらに豊かな子育て支援策を計画されることを期待します。  以上で,質問を終わります。 ○清水立雄 議長  以上で,9番宇田貴子議員の質問を終わります。  次に10番山形由美子議員。          〔10番 山形由美子議員登壇〕 ◆10番(山形由美子議員) 日本共産党の市議団の山形由美子でございます。  一括方式で質問を行います。  大項目の1は,東海第二原発の再稼働は中止させ,安全・安心な暮らしを実現するために質問します。  東海第二原発は,1978年に運転を開始した沸騰水型原発です。日本で1970年代に運転を開始した沸騰水型原発は11基ありますが,東海第二原発を除く10基は全て廃止が決定しています。この最も古い沸騰水型原発で,しかも,東日本大震災では事故を起こす寸前だった東海第二原発を,あと20年も運転延長しようと準備が進んでおります。  ことし6月17日に地震がありました。震源地が北緯36.5度,東経140.6度ということで専門家が調べたところ,東海第二原発の真下だということがわかりました。ことし,政府地震調査委員会が今後30年以内の地震の発生確率を公表しましたが,茨城県沖はマグニチュード7.0から7.5の地震発生の確率が80%ということでした。地震列島日本で,いつどこで発生するかわからない地震の危険と隣り合わせの原発は,再稼働しないことが一番の安全・安心です。  最近,原子炉の設計,管理業務を担当していた炉心屋という人が,実名で大変興味ある論文を公表しました。福島第一原発事故は,津波が原因ではなく,それ以前に,地震動により燃料破損を起こしていた可能性が極めて高いというのです。原因は,圧力容器につながる細い配管であるジェットポンプ計測配管の破損です。今後,被災した原発を再稼働させるには細い配管の全てを解析して耐震対策を施す必要があり,恐らく費用面から見ても,現実的には原発は一切再稼働できなくなるだろうと述べています。  福島第一原発の事故については,4つの事故調査委員会が報告書を出していますが,事故原因の究明すらいまだに明らかにされていないのが実態です。  今回の6月議会でも言いましたが,東海第二原発の再稼働に向けた点検で私が不安に思っていることとして,原子炉の劣化状況を把握するための特別点検は点検可能な炉心領域であること,試験ができないボルトを除いた強度評価を実施との説明でした。要するに,原子炉圧力容器は点検できるところだけでいい,放射性物質を扱っているので十分に点検はできないということです。原子炉格納容器の点検方法についても,目視で腐食に着目するということです。目視だけです。  先ほどの論文に記載されているように,地震や津波に見舞われた東海第二原発を再稼働させるには,細い配管の全てを解析して耐震対策を施す必要があります。そうした対策がなければ事故の危険性は高まり,東海第二原発は絶対再稼働すべきではありません。  質問の(1)市民の声に応え,東海第二原発の再稼働を認めないときっぱり原電に表明すべきですが,市長の考えを伺います。  茨城県主催で行われた住民説明会では,規制委員会は,原発は絶対安全とは言えない,事故を起こさないとは言えないと繰り返しました。地震のような予測不可能な地震災害,または目の届かない,知り得ないところに危険が潜んでいるという事実はしっかり受けとめる必要があります。  そこを見据え,市民の命,暮らしを守る上から,東海第二原発の再稼働は認めない,あまりにも危険だと表明することが急がれていると思います。  市長の考えをお伺いします。  質問の(2)この間の日本原電や首長懇談会の動きについてですが,東海第二原発の再稼働のための動きや,首長懇談会の開催など最近の動向について伺います。  質問の(3)本格工事の事前説明について。  日本原電は,防潮堤整備のために土木建築室を所内に設置するとしています。再稼働のための本格工事を始める前に,またはそういう計画があったときに事前に6市村に説明すべきと考えますが,いかがでしょうか。  今後のスケジュールなど,6市村住民にも説明することを求めますが,市の考えはいかがでしょうか。  大項目の2は,憲法を守り,子どもたちに平和な社会を引き継ぐために質問します。  日本国憲法は,第2次世界大戦で2,000万人を超すアジアの人々と310万人の国民を犠牲にした戦争を深く反省し,二度と戦争の惨禍は繰り返さないという決意のもとに制定されました。  以来,72年にわたって日本は一度も戦火を交えることなく,武器によって殺しも殺されもせず,日本の平和を支えてきたのは,憲法の力です。  しかし,2014年7月1日に集団的自衛権行使容認が閣議決定され,2015年9月には,安保法制,戦争法が成立。そして,安倍首相は憲法にしっかりと自衛隊を明記して違憲論争に終止符を打つと,2020年度の憲法改正に意欲を見せています。  自民党が求めた9条改憲の条文は,自衛隊の保持を明記することで海外での無制限の武力行使を可能にしようとするものです。さらに,自衛隊の行動は法律で定めるとしています。時の多数党の政府が法律さえ通せば,自衛隊の行動を無制限に拡大させることができるようになってしまいます。  安倍政権のもと,集団的自衛権の行使,さらには憲法9条が改悪されれば,海外での武力行使をする自衛隊に入隊した若者がいつどこで戦争の犠牲になるかわかりません。現状においては,大規模災害などあらゆる手段を使って国民の命を守るということが必要であることから,自衛隊が大活躍しています。  私が問題としているのは,憲法9条を改悪し,戦争する自衛隊に変えてしまうことについてであります。その自衛隊に,本市は市内の18歳の高校生の名簿4項目を紙媒体で提出していました。私は,2016年12月議会と17年3月議会で,海外派兵で武力行使を可能とする自衛隊に市内の高校生の名簿を提出し,自衛隊に入隊を勧めるようなことをしていいのですかと質問をし,中止を求めてきました。  質問の(1),まず大谷市長に伺います。  現在大きな問題になっております憲法9条改憲の動きについてどのようにお考えでしょうか。  憲法9条には,武力による威嚇または武力の行使は,国際紛争を解決する手段として使わない。武力を持たない,交戦権は認めないと書いてあります。  (2)自衛隊に若者の名簿を提出することについての1点目,本市の実態を伺います。  現在も18歳の子どもの名簿を紙媒体で提出しているのでしょうか。  2点目,名簿提出は自衛隊の茨城協力本部と県からの要請ですが,提出するかどうかはあくまでも市自身が判断することです。名簿提出は妥当だとお考えでしょうか。  大項目の3は,デマンド型乗り合いタクシーの早期実施を求めて質問します。  高齢化が進み,高齢者のみの世帯,日中独居の世帯もふえています。また,交通事故件数は減少傾向にあるものの,高齢者が関係する事故の割合は年々増加しており,2018年度は全体の約3割を占めました。高齢者が自家用車に頼って生活している実態がうかがえます。  しかし一方で,高齢になり自由に外出できず困っている,免許証を返納したが,病院に行く回数がふえて経済的に大変だという高齢者の声が多く聞かれます。  足の確保ができなくなることは,生活の質の低下,生活意欲の低下,病気の悪化などを招きます。高齢者の外出支援を行い,元気に暮らす高齢者をふやすことは,医療,介護の予防,地域の活性化,子育て環境にも大きな財産をつくることになります。高齢者の足の確保は,避けて通れない早急な解決が求められている課題です。  これまでの質問で,ドア・ツー・ドアのデマンド型乗り合いタクシーの実施を提案してきました。  大谷市長は,高齢者や障害者など移動が困難な方の支援策として,本市に合った方法がないか研究していきたいと答弁しています。ことし2月には,庁内関係部局が集まって,高齢者等の移動支援に関する検討会を立ち上げています。  以下のことについて,どのように検討が図られているか質問をいたします。  1点目,この間の実施に向けた動きについて。  2点目,対象者はどのように考えているか。  3点目,今後のスケジュールについて。  以上,3点お伺いします。  これで1回目の質問は終わります。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  山形議員の,東海第二原発に関するご質問にお答えいたします。  原発の再稼動等に対する事前了解において我々が求められることは,地元自治体として原発の技術上の安全対策の確認はもとより,万一の場合の市民の安全確保,避難の実効性等について,地域防災対策の観点から,自治体の長として,議会や市民の皆様のご意見を聞きながら判断を行うことであると認識しております。  本市といたしましては,引き続き原子力所在地域首長懇談会の構成自治体と連携を図りながら,新安全協定に基づき,協議会において6市村での協議を通じ適正な対応を図ってまいりたいと考えております。  東海第二原発の再稼働問題につきましては,市民の安全・生活を最優先に極めて慎重に判断すべき問題であり,実効性のある避難計画を含め,市民の安全が確保されない限り再稼働はできないものと認識しております。  次に,2項目めの1点目,憲法9条改憲の動きについてお答えいたします。  日本国憲法に示された恒久平和への念願は,戦後日本を平和国家へ築き上げた世界に誇る崇高な理念であると考えます。ことしで戦後74年という歳月が過ぎましたが,平和を守り,二度と戦争の惨禍を繰り返さないことは,全ての日本人の変わらぬ願いであります。  議員お尋ねの憲法9条改憲についてでございますが,市長,すなわち地方公共団体の長という行政を運営する立場にある者として,憲法改正や憲法解釈について考えを申し述べることは適切ではないと考えております。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  1項目めの2点目,この間の日本原電や首長懇談会の動きについてお答えします。
     本年2月に開催された原子力所在地域首長懇談会につきましては,日本原電から再稼働を目指してまいりたいという説明を受けました。  6市村からは,このままなし崩し的に本格的な安全対策工事に入ることは認められないとして,本格工事の前には許認可に係る安全対策工事の内容や今後のスケジュールなどについて,議会を初め住民への説明責任をしっかりと果たし,理解を得ることを日本原電に対して強く要望したところであります。また,今後安全対策工事を進めたとしても,最終的な6市村の判断によっては原電側が想定しない結果もあり得ること,それらを含めて受けとめるよう申し伝えております。  さらには,今後の新安全協定に基づく対応を円滑にしていくため,6市村と原電側も含めた事務レベルの連絡会を設置し,お互いの情報を共有し,今後の進め方について協議を行うことといたしました。2月以降,首長懇談会の開催には至っておりませんが,事務レベルでの連絡会を3月と7月の2回開催しております。  この連絡会におきましては,3月に日本原電から新規制基準の適合性審査申請において,当初申請より変更があった発電所の安全性向上対策の概要を中心に説明を受けております。  また,7月には,日本原電が行った安全対策に係る住民説明会の内容とその実施結果の報告を受けるなど,事業者と6市村で情報共有を図ってまいりました。  次に,3点目,本格工事の事前説明についてお答えします。  本市としましては,さきの首長懇談会でも要望しているとおり,本格的な安全対策工事の前にはその工事の内容や今後のスケジュールについて日本原電より説明があるものと認識しておりますので,引き続き,首長懇談会の構成市村と連携し適正な対応をしてまいりたいと考えております。  続きまして,2項目めの2,「憲法を守り子どもたちに平和な社会を」の2点目,自衛隊に若者の名簿を提供することについての名簿の紙媒体での提出についてお答えします。  自衛隊茨城地方協力本部への18歳の若者の名簿の紙媒体での提出は現在行ってはおらず,18歳の住民情報提供は,氏名,生年月日,性別,住所を抽出した名簿を閲覧する方法で行っております。  次に,名簿提出の妥当性についてでございますが,市としましては,自衛隊が国防のみならず災害救助といった国民の生命や財産を守る役割を担っていることから,自衛隊からの要請に基づき,人材確保のために18歳の若者の名簿の提出または閲覧させることは,自衛隊法第97条,自衛隊法施行令第120条及び住民基本台帳法第11条第1項の規定に基づき,妥当なものであると考え,対応しているところであります。 ○清水立雄 議長  小倉 健企画部長。          〔小倉 健企画部長登壇〕 ◎小倉健 企画部長  3項目めの,デマンド型乗り合いタクシーに関するご質問にお答えいたします。  まず1点目の,この間の実施に向けた動きについてであります。  本年2月に,高齢福祉課と企画調整課を中心として立ち上げました高齢者の移動支援に関する検討会において,引き続き検討を行っております。  こうした中,本年7月から市内の社会福祉法人による送迎用のワゴン車を活用した買い物支援が開始されております。現在,1事業者2コースが運行されておりまして,この後,秋以降2事業者がサービスを開始する予定でございます。  また,同じく7月にスーパーマーケットを拠点といたしまして,高齢者宅に移動販売車「とくし丸」が出向きまして,商品を実際に見ながら買い物ができるサービスが開始をされております。こうした事業を通じて,高齢者の移動支援や買い物に関するニーズの把握を行っているところであります。  乗り合いタクシー等につきましては,県内の笠間市や土浦市などのデマンドタクシーを初め,群馬県前橋市で実施をしております利用者にタクシー券を配布するタイプの事業など,全国の事例について調査研究を進めております。  それぞれ地域固有の状況に応じた内容となっておりまして,本市に当てはめるには課題も多いことから,本市の特性に合った方法について引き続き調査研究を進める必要があるものと考えております。  次に2点目の,対象者についてどのように考えているかについてお答えいたします。  現在行っております乗り合いタクシー等に関する調査研究では,基本的に公共交通の利用が困難になった高齢者等の買い物や通院など日常生活における移動について,どのように支援するかという観点から検討をいたしております。具体的な対象者については未定でございます。  次に3点目の,今後の検討スケジュールとのご質問でありますけれども,まずは現在行われております高齢者への買い物支援や移動販売の実績等を踏まえ,高齢者,障害者など,公共交通の利用が困難な方のニーズを見きわめてまいりたいと考えております。  そして,引き続き本市の特性に合った乗り合いタクシー等の導入について調査研究を進めてまいりたいと考えており,導入時期,スケジュール等については現在のところ未定でございます。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) 大項目の1のところですけれども,東海第二原発の再稼働は中止させ,安全・安心な暮らしの実現をというところで,市長に改めて伺いたいと思います。  ご存じのように,ことしの2月に日本原電は東海第二原発の再稼働を目指すという方針を出しました。そのときに,原電社長が,安全対策工事が終われば100%安全が確保できるのかという質問に,絶対安全ということはないんだということが基本的な考え方だ。その中で,リスクコミュニケーションが大事だと考えている。事業者がリスク,安全性をどう説明していくかが大きな課題だと思っている,と語っています。  私は,リスクコミュニケーションってどういうことなのかということを改めて調べてみました。リスクコミュニケーションを行う目的というのは,リスクに関係する人々の間で信頼を構築することだと書かれておりました。  その進め方ですけれども,まずリスクについて情報を伝える。そして利害関係者の間で意見の交換をする。意見交換の目的は,リスクに対する相互理解を深め,合意形成を図るために行う。その上で,関係者間における責任や責務の共有をする。これらの段階を経て,最終的に関係者間での信頼構築を目指すというものでした。  今,まさに答弁にあったように,原電と首長懇談会,または事務局レベルでの協議会でリスクコミュニケーションがいろいろ図れているのかなというふうに思います。そして,最終的に関係者間における責務や責任の共有を図り,最終的には関係者間での信頼構築を目指すということで,原電も努力しているのではないかなというふうに考えます。  しかし,原発再稼働か,それとも再稼働してはだめなのかどうなのか,そのことについては,リスクコミュニケーションの対象には私は絶対ならないと思うんですね。それは原発のリスクがあまりにも大きいからです。  普通の施設をそこに誘致する,この施設についてのリスクはどうなんだということで,地域住民だとか行政だとか企業だとかがリスクコミュニケーションについて進めるということはわかりますけれども,原発については,本当に放射能漏れを起こしただけで大きな不安が飛び交いますし,ましてや大きな事故が起きれば命の危険,生活が奪われる。避難したとしてももとの場所に戻って生活ができない。地域がばらばらになる,などなど,そんなとんでもないリスクに,リスクコミュニケーションに基づいて合意形成を図り,信頼構築が図られるとお考えでしょうか。  改めて,今進められております首長懇談会,原電との話し合いについて……。市長は先ほどの答弁で,技術的な面も含めて市民の安心の確保,それから避難計画などについてそういう協議を進めて,市民,議会とかの了解を得るために話を進めていると言ったんですけれども,私はその話し合いを進めてどういう結果が得られるのか,それこそ市民に対して,行政に対してのリスクはこうだということを明らかにするために話を進めているんじゃないかなというふうに考えざるを得ないんですけれども,その辺はどうでしょうか。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再質問にお答えいたします。  先ほども申し上げましたとおり,原発の再稼動等に対する事前了解において我々が求められていることは,地元自治体として原発の技術上の安全対策の確認はもとより,万一の場合の市民の安全確保,避難の実効性等について,地域防災対策の観点から,自治体の長として,議会や市民の皆様のご意見を聞きながら判断を行うということ,というふうに認識しているわけでございます。  2月の首長懇談会においても今後のスケジュールに関してという質問がありましたけれども,そこに関しては未定というような答えのまま現在に至っております。  まずは日本原電においてもそういった一つ一つの情報をしっかりと説明していただきながら,議論を進めていくということが大切だというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) もう1回伺います。  再稼働がどうかという,そういう判断について,しかるべきときに判断するというお答えでした。  原発周辺には94万人が暮らしていますし,本当に日本一密集した地域であります。実効性のある避難計画は,本当に職員,担当者の方々が頑張っております。ですけど,事故が起きればどんなふうに暮らしていけばいいのか。そういう本当に大きな問題がつきまとうわけです。  私は,とことん協議する,合意形成に努力するというふうなことをお話しされますけれども,そういうことを話し合ったとしても,現に周辺住民の原発によるリスクは解消される,なくなるものでは決してないんじゃないかなというふうに思っています。  私は再三申し上げておりますけれども,原発の再稼働だけは,福島の事故を見れば本当に明らかなように,再稼働はもうあり得ないんだ,再稼働中止を一刻も早く求めるべきではないかなというふうに考えます。  先ほど市長はしかるべきときに判断するとおっしゃいましたけれども,今こういうふうな流れの中で,情報提供もされながら話し合いを進めているんですけれども,どんな部分が明らかになったらというか,どういうことでそのしかるべきときと判断して,しっかりと原電に言うのか。そのことについてはどんなふうにお考えでしょうか。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再度の質問にお答えいたします。  現在,市としましては広域避難計画の策定に向けてたくさんの課題があるということを認識しながら進めているところでございます。また,茨城県においてもさまざまな検証が行われているということを踏まえますと,まだ議論が継続しているという状況にあるというふうに認識しております。  引き続き新安全協定に基づき,ひたちなか市としましては,首長懇談会の6市村との協議を通じて適正な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。  繰り返しになりますけれども,東海第二原発の再稼働問題につきましては,市民の安全,生活を最優先に極めて慎重に判断すべき問題であり,実効性のある避難計画を含め,市民の安全が確保されない限り再稼働はできないものという認識でございます。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) 議論が継続している段階だということです。  先ほども言いましたけれども,議論を継続すれば継続するだけ市民に対するリスクがなくなるということは決してないということを,しっかりと認識していただきたいなと思います。ひたちなか市の市民の多くの方々は,本当に「原発さえなければいいところなんだけどな」というふうに言います。  一刻も早く東海第二原発の再稼働中止にこぎつけるように大谷市長に頑張っていただきたいと期待を申し上げまして,この質問は終わりにします。  大項目の2,憲法を守り子どもたちに平和な社会をというところでの再質問です。  もう一度市長に伺います。  憲法98条には,憲法は国の最高法規であるというふうに書かれています。99条には,天皇,総理大臣だとか国務大臣,国会議員,それから公務員全て,そういう公の仕事に携わっている方々は,この憲法を尊重し,擁護する義務を負うと書かれています。憲法を守る立場の総理大臣が,憲法9条改憲を口にするということは一体どういうことなのかと大変私は疑問に感じます。  先月,8月の世論調査で憲法改正に反対する人たちが41.3%,賛成の人たちが32.1%だということが明らかになっています。だから,憲法改正はしないほうがいいという人たちが約10%多いという現状です。  7月の参議院選挙では,改憲勢力の議席が3分の2を割れるという,そういう審判が下されました。改憲議論を進めたいというのは民意に反した暴走としか言いようがないと思います。  憲法には9条だけじゃなくて,全て国民は個人として尊重されると明記した13条,国民の生存権を保障した25条,教育を受ける権利,義務教育の無償をうたった26条など,重要な条文がたくさんあります。  今回は憲法9条を取り上げておりますが,憲法9条に掲げられている,戦力は持たない,武力行使はしない,これは絶対変えてはならないことだと思うのですが,改めて今,市長が私の答弁について,憲法の改正については市長としてのコメントは避けたいというふうにおっしゃいましたけれども,首長として憲法を守るという,そういう点の立場に立っているかということだけをお伺いしたいと思います。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再度の質問にお答えさせていただきます。  先ほどの答弁のとおり,市長の立場で憲法改正や憲法解釈について考えを申し上げるということは適切ではないというふうに考えております。  山形議員が今おっしゃられたように,憲法のあり方に関してはさまざまな意見があるというふうに認識しております。まずは,国会において議論をしっかりと深めていただくということが肝要かと思います。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) すみません,聞き方が悪かったのかもしれませんけれども,憲法9条改正の動きについてどう思いますかということじゃなくて,憲法9条,現にある,書かれている,掲げられている憲法9条についてはどういうふうにお考えですかということです。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再度の質問にお答えいたします。  先ほども申し上げたとおり,憲法解釈に,私は今の質問は当たると思いますが,憲法改正や憲法解釈について私の考えを申し述べることは適切ではないと考えております。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) 戦争というのは,大義名分がどんなに正しく立派なものに聞こえてもその実態はむごたらしく,命が大事という一番の価値感が否定されてしまいます。憲法9条に求められているものを今改めて認識する必要があるのではないでしょうか。  次の質問ですけれども,(2),高校生の名簿を提出しておりました。  先ほどの答弁で提出していないという答弁をいただきました。大変すばらしい判断かなと思います。これまで提出していたものを提出しなくなったというのは。自治体が個人情報やプライバシーの権利を尊重,擁護するという責務を考えれば,本人の同意なしに情報提供に応ずることは法的にも許されないことだと私は考えておりました。  なぜ名簿提出をやめたのか,やめたことだからいいというふうに思いますけれども,やっぱり市政執行の変更については,こういうことだからこうだということをはっきり市民に示す必要があるのではないかなというふうに思います。  名簿提出をやめたその理由は,どんな理由だったんでしょうか。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  自衛隊に若者の名簿を提出することについての,名簿の紙媒体での提出についての2回目のご質問にお答えします。  紙媒体の提出をやめたその理由につきましては,以前行っていた名簿の提出に際しましては貸し出した名簿を返還するということとしておりましたが,自衛隊側からの申し入れによりまして,平成29年度から名簿の閲覧に変更したものであります。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) 今から質問する内容についても,市政の運営に関することなので市長に伺いたいと思います。  この間,ことしの2月に自民党の党大会というのが開かれました。この中で安倍首相は,自衛隊の6割以上が名簿提出の協力を拒否している悲しい実態がある。この状況を変えよう。憲法に自衛隊を明記し,違憲論争に終止符を打とうと訴えました。名簿提出が憲法9条改憲とつながっていることがよくわかる発言だと思います。また,少子化の進行や,戦争法に伴う集団的自衛権行使の危険性が高まる中で,自衛隊志願の減少が続いているとも言われています。  国はこれまで以上に,自治体への名簿提出の圧力を強めてくるのではないかなと心配されます。名簿提出したことによって自衛隊に入り,命の危険に脅かされ,ひたちなか市から犠牲者を生まないためにも,どんなことがあっても自衛隊への名簿提出はしない,そういう考えをしっかり持たないと,働きかけによってはまた名簿提出ということになりはしないかなと思いますけれども,市長は今後どのような姿勢で臨もうとお考えでしょうか。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再度の質問にお答えいたします。  まずは,現状の体制を維持していくということだというふうに思っておりますが,市としましても,自衛隊は国防のみならず,災害救助といった国民の生命や財産を守る役割を担っていますことから,自衛隊からの要請に基づき,人材確保のために18歳の若者の名簿の提出または閲覧させることは,自衛隊法第97条,自衛隊法施行令第120条及び住民基本台帳法第11条の第1項の規定に基づき,妥当であるという考え方は変わりません。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) 自衛隊は,本当に災害救助なんかで大活躍しています。最近の動きとして,集団的自衛権の行使,戦争法が通って,海外派兵なんかをする,自衛隊が海外に武器を持っていくと,そういうことも可能になった今の状況の中で,改めて市が4項目をピックアップして紙媒体で自衛隊に提供するということは,私は本当に,市の,行政のやることではないんじゃないかなというふうに思います。  自衛隊が来て閲覧するというのは認められていることなので,それはとめることはできないと思うんですけれども。積極的にというか,そういうふうにとられかねないように名簿を提出するというのは,絶対やめていただきたいというふうに思います。  やっぱりこの問題というのは,名簿を提出する,しないという単純な問題じゃなくて,戦争する国づくりに自治体がどう立ち向かっていくかということが問われている問題だと私は思います。  名簿提出について高齢者の方が言っていました。戦前,市町村にあった,徴兵事務という係があったそうなんですけれども,その徴兵事務では,兵事係というのがあって,そこで市内に住む人たちの,徴兵の人の名前を書いて出したという,そういう係があったそうなんですけれども,それを連想させるというふうに高齢者の方は言っていました。市民の命と暮らしを守る自治体がそうした兵事係のような役割を果たすことのないように,しっかりと憲法に向き合い,憲法を守る立場から判断をしていっていただきたい。名簿提出するというようなことはやめていただきたいと思います。  大項目の3です。デマンド型乗り合いタクシーの早期実施を求めて質問をいたしました。  今,検討しているということでしたけれども,安心して住み続けられる地域をつくる上でも,誰もが利用できて,元気に暮らしていけるように制度化するというのは,私は,公共交通として制度化するというのは自治体の責務だと考えています。  足の確保についての要望は,市民の方々は自分自身の問題だと考えていて,なかなか要望として上がってこない,把握しづらいというのがこの分野です。でも確実に高齢になり,運転ができない,買い物に行けない,病院に行けないというふうに訴える人たちがふえています。このニーズの把握という点で,私は一工夫必要なのではないかなというふうに思っています。  先ほども言ったように,足の確保ができない,病院に行けないというのは,子どもが協力してくれないからだとか子どもが遠くにいるからだとか,そういうことにしてしまって,前向きに一歩,私は行けないんだ,そういう足の確保が必要なんだと要望として出てこないというふうな現状があります。
     このニーズの把握という点で,もう一工夫考えていることがありましたらお聞かせください。 ○清水立雄 議長  小倉 健企画部長。          〔小倉 健企画部長登壇〕 ◎小倉健 企画部長  再度のご質問にお答えいたします。  ニーズの把握として,今,実際行っている買い物支援等のほかに,総合計画の見直し作業の中で,住民生活のニーズに関する全般的な調査,アンケート調査等を今現在行っております。そうしたアンケート調査の分析によって,そうした方々のニーズについて分析を進めてまいりたいと思っております。 ○清水立雄 議長  10番山形由美子議員。 ◆10番(山形由美子議員) アンケート調査も基本的なデータをつくる上では大変重要かなというふうに思いますけれども,やっぱり実際,高齢者の中に入って話を聞いたりすると本当にいろんな意見が出てきます。聞くことができます。本当に今,この足の問題,足の確保というのは切実なんだなということを実感すると思います。  そういう集まりにどんどん顔を出すというか,お年寄りの集まりの場所にですね。いろんな集まりが結構あると思うんですけれども,そういうところに出向いて実際の声を聞くということも非常に大事なんじゃないかなというふうに思いますので,ぜひそういうことでも取り組んでいただければと思います。  ドアから行きたいところまで,安くて便利に使えるというデマンド型の乗り合いタクシーの実施というのは,実現というのは本当に求められておりますので,取り組みを加速させていただきたいと考えます。  以上で質問を終わります。 ○清水立雄 議長  以上で,10番山形由美子議員の質問を終わります。  次に,22番樋之口英嗣議員。          〔22番 樋之口英嗣議員登壇〕 ◆22番(樋之口英嗣議員) 発言通告書に従い,一括方式で一般質問を行います。  さて,6月定例会でも発言いたしました,過去において質問を行った中で検討していただいている件を中心に質問をいたします。  まず,まちづくりについてであります。  (1)道路に愛称をつけることについて。  この質問は,平成18年並びに平成23年12月定例会にも質問をさせていただいた件であります。質問の中身は重複することもありますが,ご答弁よろしくお願いいたします。  さて,現在の市道の名称は,原則始点,始まる点ですね,それから終点名,終わる点であります,使用し,名前がつけられていますが,何かそっけない,味気ないような気がします。そして,わかりにくいような気もいたします。  業界用語に近い,始点,終点を使用した道路名は,その表現をしただけでは,一般市民にとってすぐにその道路の位置関係などを思い出すことは難しいのではないでしょうか。市民の皆さんから親しみがあり,愛称を持った道路は,道路の愛称を聞いただけで位置関係がわかるようになることは間違いありません。無味乾燥なものから血の通ったものに変わる,そのようなことは間違いありません。もちろん,お仕着せで道路に愛称をつけることは避けたいと思っております。  そこで,平成23年の答弁にもありましたが,平成20年3月,環境美化里親制度が設定され,10団体が参加されていますが,そのうち2団体2路線について,参加団体の希望により対象区域への道路の愛称設定を行い,看板を設置し周知しております。  今後とも市民が道路に親しみを持って愛着が湧きますよう,里親制度の愛称設定を推進するとともに,主要幹線道路につきましては,地域の皆様や地元自治会からの要望が高まった中で考えてまいります,と答えていただいております。  その参加団体があったかどうかを伺うとともに,市の一級道路名を公募する旨のアナウンスをすることを考えていないかどうかを伺います。  (2)ICT利用のまちづくりについてであります。  平成25年9月定例会において,ICT利用における市民との協働について質問をしました。  そのときの答えは,現在の本市のGIS関係のシステムは,茨城県の統合型GISシステムを使っています。これには情報を直接入力することができません。ですから,いただいた情報をアナログで入力するようなことになりますので,システム自体,新たなものを考えなければならないということになり,そういったことを含めて検討させていただきたい,とありました。  先日も街を歩いているときに道路の陥没箇所を見つけ,連絡させていただきました。口頭での連絡説明はやっぱりまどろっこしいのです。スマホを利用し写真を撮り,そのデータをGPS情報とともに担当課へ送ることができれば,修繕までの工程が少し簡略化できるのではないでしょうか。  特に陥没や舗装の破損などは対応のスピードが大事であります。そのような案件について考えているかどうかを伺います。  次に,大項目2,プレミアム商品券について。  先日,あるところで高齢の女性とお話をしたことをテーマに質問をいたします。  その方のお住まいは市の中心部から離れており,買い物は他の自治体に行くことが多いとのことでした。プレミアム商品券の主要対象は市内の商業施設となっております。プレミアム商品券を購入するにも手間がかかり,使うのにも手間がかかる。遠くまで行かなければならないというようなことを申されておりました。どうしても中心市街地までは大変のようであります。  補助金の目的,その関係から,他の市町村での使用は大きな壁があるのは十分承知しておりますが,やはりその方が悩むようなことを解消してあげるのも行政の仕事ではないでしょうか。  例えば,消防行政も広域になっております。多くの事業が広域化されております。商業においてもそのようなことができないか,見解を伺います。  大項目3,市発行刊行物等の製本における標準化について。  平成19年3月定例会において質問した件であります。当時の質問をそのまま表現します。  刊行物の表紙についてであります。まず最初に不便を感じた点でありますが,背表紙に表示がない刊行物があるということであります。また,文字のフォントが統一されていない,表題の表示位置がばらばらであることなどであります。  情報公開において書棚に収納した場合,背表紙が探す手だてになります。本の厚さによっては背表紙に印刷することは物理的に不可能であることもあるようでありますが,背表紙を見ただけで内容と年度がわかるようにしてもらいたいものでもあります。  そのような中から表紙のカラーリングの統一化なども考えれば,十分それに対応できるのではないでしょうか。年度ごと,部門ごとに背表紙を見ただけで判断できるような標準化を期待しているところでもあります。  当時の答弁では,刊行物の規格統一に向けた表紙の表示方法,カラーリング等について検討してまいりたいとの答えをいただいております。  現在の状況と改善の方向を伺います。  特に新図書館を考えており,蔵書もふえ,レファレンス機能も充実するようなことになると,その蔵書の仕方によっては,大変,刊行物の標準化が必要になってくるのではないでしょうか。見解を伺います。  以上で,1回目の質問を終わります。 ○清水立雄 議長  暫時休憩します。           午前11時48分 休憩  ──────────────────────────────────────────           午後0時59分 開議 ○清水立雄 議長  休憩前に引き続き,会議を開きます。  川崎昭人建設部長。          〔川崎昭人建設部長登壇〕 ◎川崎昭人 建設部長  樋之口議員の1項目めのまちづくりについての1点目,道路に愛称をつけることについてのご質問にお答えします。  道路の名前には,法律で定められた公称と,それとは別に定める愛称,また,愛称がつけられる前から広く市民に使われている通称がございます。  現在のところ,市内の道路につきましては,公称のほか,マラソン道路や大ちゃん通りといった市民の方々に定着した通称がつけられた路線もありますが,本市では正式に道路の愛称を設定した路線はありません。  また,ご質問の環境美化里親制度の参加団体は,現在,平成23年当時の約2倍の21団体にふえましたが,管理対象区域の愛称を設定している団体は依然として2団体にとどまっております。  道路に愛称をつけることは,単に生活と密接に関係する道路に親しみを深めるだけでなく,覚えやすくわかりやすいという利点があります。さらに,災害など緊急時においても,スムーズな道路の情報伝達により,避難や緊急対応などが円滑に行えることが期待できます。  しかし,一方で,対象とする道路の範囲や愛称設定の基準など制度化に向けた課題も多いため,現時点では愛称設定の計画はありませんが,今後は先進地の事例を踏まえ検討してまいります。 ○清水立雄 議長  小倉 健企画部長。          〔小倉 健企画部長登壇〕 ◎小倉健 企画部長  1項目めの2点目,ICT利用の市民参加のまちづくりについてお答えいたします。  ICTを活用した災害時などの情報収集方法につきましては,平成25年の9月からこの間,グーグルのマイマップ機能やツイッターの投稿機能を活用する方法などを検討してまいりました。寄せられた情報の取り扱いについて庁内でのシミュレーションを行うなどをしてまいりましたが,膨大な情報の処理や内容の信憑性の確認に時間を要すること,また,夜間休日の職員の対応が大きな課題として挙げられており,これまでのところ導入には至っておりません。  市内における道路の陥没箇所等の確認方法について,現状としましては,道路管理課の嘱託職員が日常的にパトロールを実施し,安全確認を行っております。  また,平成29年度に締結をいたしました郵便局との協力協定に基づきまして,配達業務中に気づいた危険箇所等について連絡をいただくこととしており,早期の発見,補修に努めているところでございます。  さらに,市民など発見者から直接担当課へ電話でご連絡をいただいたり,自治会を通じて電話や要望書等によりご連絡をいただいております。  また,開庁時間以外のご連絡を受けるため,市ホームページから各課への問い合わせが個別にできるようにしております。市の担当部署がわからないといった場合には,電子申請・届出サービスを利用する「市政への意見・要望」からご意見,ご連絡をいただき,広報広聴課が内容を確認した後に担当課へ回付する対応をとっているところであります。  スマホのアプリ等を活用した市民からの情報提供につきましては,継続して調査研究を行っております。全国的には幾つかの自治体で導入されておりまして,県内では守谷市が市民生活総合支援アプリ「Morinfo(もりんふぉ)」という愛称の市民参加型の投稿アプリを導入しておりまして,平成30年1月から稼働させております。  守谷市の担当課に確認をいたしましたところ,このアプリの内容は,市民からの写真と位置情報つきのレポート投稿,防災情報や広報誌の配信など多岐にわたっておりまして,市民との情報共有を促進するツールになっているというお話を伺っております。  本市におきましても,道路の陥没や破損,公園遊具の故障など,緊急性の高い事案が発生した場合には迅速に対応することが求められていることから,このような投稿アプリは有効であると考えております。  また,このような市民参加型の投稿アプリを導入することで,カーブミラーなどの交通安全施設の補修依頼や防災情報など,市民との多目的な情報共有が可能になるものと考えております。  投稿は24時間受付可能となるものの,対応は基本的には開庁時間に限られることなど幾つかの課題もございますが,関係部署で協議をしながら,市民が便利に利用でき,かつ参加しやすい多機能型のアプリの導入について引き続き検討してまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  2項目めのプレミアム商品券についてお答えいたします。  本市におきましては,市内の消費喚起及び市内商業の活性化を図ることを目的に,ひたちなか商工会議所が主体となり,平成21年からプレミアム商品券を発行しております。市といたしましては,その発行事業に係る費用に対し補助しているところであります。  プレミアム商品券の販売店につきましては,市民にできるだけ自宅の近くで購入していただけるよう配慮し,市内51カ所での販売を予定しております。また,購入後に商品券を利用することができる取扱店につきましては,8月31日現在で578店舗となっており,市内のさまざまな業種の店舗で利用できることになります。  その取扱店の条件といたしましては,ひたちなか商工会議所の会員事業所であるとともに,商品券を換金する際の手数料として3%を負担していただける事業所としております。  議員よりご提案がありました,他市町村の事業所においてプレミアム商品券を利用できるようにする件でございますが,事業主体である商工会議所の見解としましては,本市からの補助金を活用し,市内の消費喚起及び商業を活性化させることを目的に実施している事業であることから,適切ではないと考えております。  本市といたしましても,他市町村の事業者においての利用につきましては,商工会議所の見解と同様の考えであります。 ○清水立雄 議長  高田晃一総務部長。          〔高田晃一総務部長登壇〕 ◎高田晃一 総務部長  3項目めの,市発行刊行物などの製本における標準化についてお答えいたします。  過去に議員からご提案を受けてからのこれまでの取り組みについてでございますが,背表紙への表示については,庁内印刷の技術的な面から冊子の厚みによっては表示が不可能なものがありますが,一定の厚みを持つ刊行物につきましては,一目で刊行物の内容や年度が把握できるよう,背表紙への表示に努めてまいりました。  また,表紙の色使いなどについては,発行年度ごとに異なる表紙の色を使用するなど,それぞれの部署において工夫を凝らしてきたところであります。  しかしながら,市全体で規格を統一することについての取り組みが十分でなかったこともあり,書棚に収納した際などに一目で検索しにくい状況もございます。  今後の取り組みについてでありますが,近年,刊行物においては,文字の大きさや書体,わかりやすい表現,イラストや色使いなど多様な人々に配慮したユニバーサルデザインの視点から,情報提供がますます求められる時代となっております。  市発行の刊行物についても,子どもや高齢者をはじめ,多様な方々を対象としていることから,議員からご提案である市発行刊行物の製本における標準化はもとより,これまで以上に読み手に配慮した刊行物の発行に努めていきたいと考えております。 ○清水立雄 議長  22番樋之口英嗣議員。 ◆22番(樋之口英嗣議員) ご答弁ありがとうございました。  まず最初に,道路に愛称をつけるということですが,これはやはり,基本的に範囲を決めるとかいろいろ言われているんですが,子どもたちがこの町で育って,いろんなところで「あっ」と行き会ったときには,「あの町,あのところで何をしたんだっけ」とか,そういうあったかいまちづくりをしてほしいと思っているんですよ,僕は。それのためにはやはり,始点,終点で道路を決めて,それは確かに範囲はわかるんですが,それは行政の範囲なんですよね,基本的に。  我々は,子どもたちがどういうふうにこの町に愛着を持っていただけるかというようなことを考えながら,「ああ,そうだった。あの町で,こんな通りで,何をした」とか,そういうふうなあったかい気持ちをこの道路の愛称に感じておりますので,ぜひ検討願いたいなというふうに思っております。  次に,ICTのまちづくりはかなり進んでいるようですが,その辺でこれからもどんどん進めていただきたいというふうに思います。  また,ちょっとここをお伺いしたいんですが,29年,郵便局との提携ということでお話があった,実績はどのぐらいになっているんでしょうか。 ○清水立雄 議長  川崎昭人建設部長。          〔川崎昭人建設部長登壇〕 ◎川崎昭人 建設部長  再度のご質問にお答えします。  大変申しわけありませんが,実績を確認する資料は今ございません。明確には答えることはできませんが,ただ,郵便局員が配達するときに道路の状況を見まして,傷んでいるよというところを指摘することも間々ありますので,それをしっかり確認しながら補修をしている状況でございます。 ○清水立雄 議長  22番樋之口英嗣議員。 ◆22番(樋之口英嗣議員) ありがとうございます。数字についてはどのぐらい効果があったかということを確認したかっただけなんですが,なぜここで言っているかというと,やっぱり町がいい町であってほしいということですね。例えば,道路陥没とかいろいろあって,皆さんご承知のとおり,専決処分が結構出ているんですよね,道路に関して。これを極力減らすということはものすごく大事ではないかなというふうに感じておりますので,この質問をさせていただきました。ぜひ前向きに,守谷でやっているということも今お伺いしましたので,前向きに取り組んでいただきたいなというふうには思っております。  次に,プレミアム商品券ですが,もちろん,質問でも言わせていただいたように,これは補助金の関係で線引きができないんですよね。これは重々わかっています。わかっていても質問したというのはどういうことかというと,やはりいろんなところに住まわれている方,例えば町で基本的に,外れのほうという表現は非常に失礼になるかもしれませんが,買い物に行くのに,ひたちなかの商店よりも東海とか那珂市とかに行ったほうが近いという方もいらっしゃるんですね。目的は,地域内の商業の活性化とかそういうようなことで補助金が出ていますので,厳しいのはわかります。  でも,広域ということですと,例えば,どういう表現をしたらいいのかわかりませんが,昔,地下鉄とかJRとか,乗り入れをお互いにして,切符が大変だったりした時代がほんのちょっとありました。お互いに工夫しながら,それは乗り入れを簡単にできるようになったわけですね。ですから,消費者目線でどういうふうに,市民目線でどういうのが大事か,こういうものも困っているよということを実は把握してほしいという思いがあって,この質問をさせていただいています。  やはり,ここ,ここ,ここ,いろんな方向から物事を見ていただきたいという思いでこのプレミアム商品券について質問をさせていただきました。ぜひ検討願います。無理は承知で言わせていただきます。  次に,市発行刊行物の製本について,いわゆる背表紙の件についてですね,この件についても,非常に消費者目線というか,市民目線で物事が動いていなかったのかなというふうに思います。この当時も,例えば,ここに本も持ってきましたけども,それを言うとちょっと材料が見えないからと言われるかもしれませんが,ちょっとこれ読み上げますね。
     これ,「ひたちなかの保健」というのを持ってきたんですが。「ひたちなかの保健」です。平成26年度,橙色です。平成29年度,ピンクです。何を言いたいか。これはピンクだったらピンクでずっと統一すれば「ひたちなかの保健」というのがわかるわけですよ。背表紙に年度が書けないと言いましたよね。例えば,説明すると,10が1センチ,5が5ミリ,1が1ミリの線を入れていくと,もうそれでわかるんですね。25年だったら1センチ2つ,それに5ミリ1つで,25年度の発行だというのがすぐわかる。色とこういうのを組み合わせすれば簡単にできるわけです。  ですから,その辺は標準化していただけるということなのでよくわかると思うんですが,こういうふうに背表紙につくれば簡単にできるというふうに思っております。ですから,カラーリングは非常に重要であるというふうに思っています。  さて,市長,ここで私が言いたいのは,なぜこういう状況がずっと続いてきたかなんですよね。市長が言われますよね,横串にすると。縦割り行政じゃないよ。縦割り行政をやっていると,あんまり感じないんですよ,この標準化が。実は横串にやっていくためには,このカラーリング等の中で答えていただきましたけど,蔵書になったときに同じ色だと……。例えば「ひたちなかの保健」でもいろんな種類があります。背表紙にその番号じゃなくてマーキングみたいな形でやれば,すぐ年度がわかる。すぐ取り出せる。市民が新しい図書館に見に来たときにすぐわかる。縦割り行政から横串に進んでいく大事な内容を含んでいるというふうに,市長に理解していただければありがたいと思います。  市長の見解をお伺いします。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再質問にお答えさせていただきます。  まずは,刊行物に関して,どのように見やすい,また,すぐに必要なものが手にとれるような状況をつくっていくのかということに関しては,先ほどの部長答弁でもありましたように,しっかりと市役所内で議論をさせていただきたいというふうに思っております。  あわせて,樋之口議員がご指摘をされましたように,それぞれの部署のみの視点ではなく,全庁的にどういうふうに改善ができるのかという視点を大切に,これからも各部署,部長を中心に,私のほうからもそういった意識づけのお言葉をさせていただきたいというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  22番樋之口英嗣議員。 ◆22番(樋之口英嗣議員) 前向きな答弁をありがとうございます。  今回,私,細かく一つ一つ挙げさせていただきましたけども,基本的には全体でどう見るかですね。市民の目線だったり,いろんな方向から物事を見ていただきたいという思いから,いろんな質問をさせていただきました。ぜひ,これからそういう目でいろんなことに取り組んでいただきたいと,市長にあえてお願いを申し上げて,一般質問を終わりにさせていただきます。ありがとうございました。 ○清水立雄 議長  以上で,22番樋之口英嗣議員の質問を終わります。  次に,11番加藤恭子議員。          〔11番 加藤恭子議員登壇〕 ◆11番(加藤恭子議員) 公明党議員団の加藤恭子です。通告に従い,一般質問をさせていただきます。さきの同僚議員と重複する内容もありますが,ご答弁をよろしくお願いいたします。  1項目め,福祉行政について2点お伺いいたします。  1点目は,風疹対策についてであります。  風疹の追加的対策についてお伺いいたします。  昨年に引き続き,ことしも風疹の流行がとまりません。国立感染症研究所によりますと,8月11日までに全国の医療機関から報告されたことしの患者数は2,079人に上り,この時期までに2,000人を超えるのは大きな流行になった2013年以来とのことです。  風疹はくしゃみやせきを介して感染し,妊娠初期の女性がかかると胎児にウイルスが感染し,出生後に目や耳,心臓などに障害が生じる先天性風疹症候群を発症するおそれがあります。ことしも既に男児3人が先天性風疹症候群と診断されているそうです。  国は対策として,2021年度末までの3年間,子どものころにワクチンの予防接種を受ける機会がなかった40歳から57歳の男性を対象に,免疫の有無を調べる抗体検査や予防接種を原則無料で受けることができるクーポン券を配布しました。2019年度は患者数の多い40歳から47歳の男性が対象となっています。  厚生労働省は,抗体検査を受ける人を約330万人,予防接種を受ける人を約70万人と見込んでいますが,5月時点でクーポン券を使った抗体検査は12万5,859件,予防接種は1万6,672件にとどまっております。  こうした中,8月22日には,かつて妊娠中に風疹に感染し,子どもが先天性風疹症候群となった母親らのグループが厚生労働省を訪れ,対策の強化を求める要望書を提出したとの報道がありました。  クーポン券が届いても,抗体検査やワクチン接種の必要性が浸透していない可能性もあるため,対象者への周知徹底を進める取り組みは重要であります。  そこでお伺いいたします。  1,クーポン券の配布や使用状況等,本市の現状について。  2,対象者への周知徹底の取り組みについて。  2点目は,疾患を抱える子ども達の保育についてであります。  近年,医療技術の向上と衛生環境の改善に伴い,多くの慢性疾患は生命の危機が回避されるようになり,一般の保育所にも慢性に経過する疾患を抱える子どもたちが多く見られるようになっています。  一方で,保育所で健康問題を抱える子どもを預かる上では,人員配置などの問題,知識の不足,リスクの管理など,さまざまな子どもが存在する集団の中で管理し切れない課題が大きいとの指摘もあります。  そこで,本市における疾患を抱える子どもたちの保育について,4点お伺いいたします。  1,どのくらいの症状の子を預かれるのか。  2,預かる場合,どのような対応をしているのか。  3,市内の民間保育所がアレルギー児童を預かる場合,実人数で算定した給付金が支給されているが,そのような対応はあるのか。  4,疾患を抱えた子どもたちの保育はリスクが伴うが,何かあった場合,どのような対応をとるのか。  2項目めは,LGBTなど性的マイノリティーに対する支援と理解促進について,3点お伺いいたします。  性的マイノリティーとは,直訳すれば性的少数者です。最近ではLGBTという言葉を耳にする機会も多くなりましたが,これは性的マイノリティーの総称の一つで,Lは女性同性愛者を意味するレズビアン,Gは男性同性愛者を示すゲイ,Bは両性愛者を示すバイセクシュアル,Tは,性同一性障害など心と体の性が一致しなかったり違和感を持ったりする人を示す,トランスジェンダーと言われています。  電通ダイバーシティ・ラボの2018年LGBT調査によりますと,日本では人口の8.9%,約11人に1人がLGBTなどの性的マイノリティーと言われており,これは左ききの出現率と同じと言われています。  当事者は,偏見や無理解により,就労,医療,介護,居住等の面で不利益な扱いを受けるなど多くの困難に直面しており,ある調査によると,LGBTの約7割がいじめや暴力を受けており,性同一性障害の約7割が「死にたいと思ったことがある」との報告があります。  そのため,当事者が偏見や差別を受けることなく自分らしく生活できるよう,市民や市職員がLGBTに関する正しい情報に触れて,人権への理解を深めることは重要であります。  そこで1点目は,LGBTなど性的マイノリティーについての市民からの相談,それに対する支援や市職員も含めた理解促進への取り組みについてお伺いいたします。  2点目は,パートナーシップ宣誓制度導入等,県の取り組みを受けた本市の対応についてであります。  茨城県はことし7月から,LGBTのカップルを公的に認める,いばらきパートナーシップ宣誓制度を開始しました。これは県に宣誓したカップルに対し受領証を交付する取り組みで,婚姻関係とは異なり法的拘束力はないものの,受領証を提示すれば,県営住宅の入居申し込みや県立中央病院での手術の同意の際に家族として手続が進められます。パートナーシップの導入は県議会公明党が一貫して推進してきたもので,都道府県単位では全国初となるそうです。  茨城県では,パートナーシップ宣誓制度の導入に先駆けて,本年3月には茨城県男女共同参画推進条例の一部を改正し,LGBTなどの性的マイノリティーへの不当な差別的扱いが行われないよう明文化しました。  本市においては平成15年にひたちなか市男女共同参画推進条例を制定し,この条例の理念をもとに,平成16年にはひたちなか市男女共同参画計画を策定して,男女共同参画の実現に向けた施策の推進に努めていただいております。現在のひたちなか市第3次男女共同参画計画は,来年度までが計画期間となっております。  そこで,県の条例改正を受け,本市の条例改正や次期男女共同参画計画の策定において,性的マイノリティーの方々への差別や偏見をなくすための具体的な施策について盛り込んでいく考えがあるか,お伺いいたします。  3点目は,教育現場における相談体制と現状についてであります。  教育現場における性的マイノリティーの問題としては,特に性同一性障害等の子どもたちに対する性別の取り扱い,いじめ問題などが挙げられます。  平成27年4月には,文部科学省より「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」との通知が,各都道府県教育委員会,各指定都市教育委員会等に出されました。その中には,学校における支援の事例として,教職員トイレや多目的トイレの利用を認める,自認する性別の制服,衣服や体操着の着用を認める,などが挙げられています。  こうした事例を参考にし,児童生徒や保護者の話を十分に聞いた上で,個別のケースに寄り添った支援,配慮が求められます。  文部科学省の通知は主に性同一性障害について書かれておりますが,その中には,悩みや不安を受けとめる必要性は性同一性障害に係る児童生徒だけでなく,いわゆる性的マイノリティーとされる児童生徒全般に共通するものであること,また,教職員の適切な理解の促進が必要であることが明記されています。  そこで,教育現場における相談体制と,教職員の理解も含めた本市の現状についてお伺いいたします。  以上で1回目の質問を終わります。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  加藤議員の福祉行政についてのご質問にお答えします。  1項目めの1点目,風疹対策について。  まず1つ目の,クーポン券の配布や使用状況など本市の状況についてですが,風疹は昨年に続き,ことしに入ってからも流行を続けており,現在,県内では19件の発生が報告されているところであります。  本市におきましては発生の報告はありませんが,風疹は感染力が非常に高いことから,予防対策は大変重要であると考えております。  本年度の本市におけるクーポン券の配布及び抗体検査などの状況につきましては,国における風疹の追加対策を受け,今年度,無料クーポン券の対象となる40歳から47歳の男性8,927人に対し3月末に個人通知を行い,4月から抗体検査及び予防接種を無料で開始したところであります。  6月末までに医療機関において抗体検査を受けた方は787人で,そのうち,抗体が低く予防接種を受けられた方は161人となっております。対象者の多くが働く世代の男性であることから,抗体検査は医療機関のほか,職場の健診や市の特定健康診査,総合検診とあわせて受けることができます。  市の検診におきましては,休日健診として土日に4日間,また,平日の午後4時から7時までの検診を1日設けて,働いている方が抗体検査を受けやすい体制づくりに努めております。  次に2つ目の,対象者への周知徹底の取り組みについてですが,現在は対象者への個別通知のほか,市報,ホームページへの掲載や医療機関におけるポスター掲示などを行っております。  また,市の特定健康診査会場などにおきましては,対象となる方に対し予防接種の必要性を個別に説明するとともに,クーポン券が手元になくてもその場で抗体検査を受けられるよう配慮しております。  今後は妊婦の周りの方に対しまして,母子健康手帳の交付時や子育て支援アプリ「ひなっこ」の配信を利用し,風疹に対する知識を広めてまいります。さらに,働く世代の方に対しましては,さまざまな機会を利用し感染予防の重要性を周知してまいります。  また,クーポン券を使用しなかった方に対しましては,来年度再通知を行うなど,多くの対象者に予防接種を受けていただくよう啓発に努めてまいります。  次に2点目の,疾患を抱える子どもたちの保育についてお答えします。  まず1つ目の,保育所で受け入れ可能な疾患の病状についてですが,保育所では病状が安定しており,集団生活が可能と見込まれる児童について,主治医の意見書などにより健康状態を確認しながら,入所の可否を個別に判断しております。  本年3月末現在,市内で疾患や障害のある児童を受け入れている保育所は,民間保育所19園中12園,公立保育所4園中3園の計15園となっております。これらの児童の疾患や障害の程度はさまざまですが,この中には脳性麻痺や先天性の心疾患などを持つ児童も含まれております。  なお,現在のところ,気管切開やたんの吸引など医療的行為を伴う児童の入所希望者はおりませんが,今後も疾患を持つ児童について医学的所見による安全性などを確認しながら,可能な限り受け入れてまいります。  次に2つ目の,疾患がある児童を預かる場合の対応についてですが,疾患のある児童につきましては,保育士が病院の受診状況や主治医の意見などを随時確認するとともに,送迎時に保護者から児童の体調変化について連絡を受けるなど,病状の把握に努めております。  また,その情報を複数の保育士で共有するなど,細心の注意を持って保育を行うとともに,補助職員の配置や職員研修の実施など,安全な保育に努めております。  次に3つ目の,疾患のある児童を受け入れた保育所への補助制度についてですが,アレルギーを持つ児童については,在籍するアレルギー児の数に応じて,月額2万円から8万円までを保育所に補助しております。  さらに,疾患や障害がある児童を受け入れた保育所に対して1人当たり月額8万円を補助しており,平成30年度の受け入れ実績は12園で実人数28名となっております。  市では,これらの補助を通じて,アレルギーを持つ児童や疾患のある児童が集団生活を円滑に送るために必要な支援体制の強化を図っております。  次に4つ目の,緊急時の対応についてですが,保育所では事故やけがなどの対応に対する危機管理マニュアルを作成しているほか,特にアレルギー疾患を持つ児童については,保護者の了承を得て消防本部と個人情報の共有を図り,緊急時に備えているところであります。  今後も引き続き,児童一人一人の状況に応じたきめ細かな支援を意識しながら,疾患のある児童の保育に努めてまいります。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  2項目めの1点目,LGBTなど性的マイノリティーの方に対する支援や理解促進の取り組みについてお答えします。  LGBTなど性的マイノリティーの方に対しては徐々に社会的な認識が進んでおりますが,さらなる理解が必要な状況であると認識しております。  このような中で,性的マイノリティーの方の中には,差別や偏見によってさまざまな困難を抱えているにもかかわらず,相談したり悩みを打ち明けたりすることができない環境にあることも推測されます。  性的な問題を,特定の人々にのみ配慮が必要な課題ではなく全ての人の人権問題として捉え,差別や偏見をなくすためには,LGBTなど性的マイノリティーの方への理解を深めることが第一と考えております。  多くの方が集まる場でのパネル展示や市報などを通して市民への周知・啓発に努めるとともに,職員に対しましては,講義やディスカッション,研修などを通して性的マイノリティーに関する認識を深め,現状や課題などの理解の増進に努めてまいります。  また,相談につきましては,性的マイノリティーの方が相談しやすい環境づくりを進めるとともに,適切な相談窓口を紹介するなど相談体制の充実を図ってまいります。  誰もが一人一人の個性や違いを超えて,自分らしく生きることができる社会の実現に向け,取り組んでまいります。  続きまして,2項目めの2点目,パートナーシップ宣誓制度の導入等,県の取り組みを受けた本市の対応についてお答えします。  男女共同参画社会とは,全ての個人がお互いに人権を尊重し,性別にかかわりなく,みずからの個性と能力を十分に発揮できる社会のことを言います。そのような社会を実現するためには,あらゆる施策に男女共同参画の視点が必要であるという考えのもと,全庁的な取り組みを強化し,市民や事業所と連携を図りながら,男女共同参画施策を推進する必要があります。  したがって,誰にとっても暮らしやすい社会の実現及びその施策の推進は,性的マイノリティーの方にとっても極めて重要な課題であると認識しております。  まず,ひたちなか市男女共同参画推進条例に性的マイノリティーの方に対する文言を追記し,改正することについてでありますが,本条例の第7条第1項には「何人も,性別による差別的取扱い及び人権の侵害を行ってはならない」と明記されております。この条文は,性的マイノリティーの方に対する意味合いが包括的に含まれておりますので,本条例の改正につきましては必要ないものと考えております。  次に,次期男女共同参画計画に性的マイノリティーの方への施策を盛り込むことについてでありますが,本市は令和3年度から第4次男女共同参画計画に移行する予定であります。  国は,平成27年度策定の第4次男女共同参画基本計画の中で,性的指向や性同一性障害などにより困難な状況に置かれている方への対応をうたっております。  このことを踏まえ,本市におきましても,関係各課と協議をしながら,次期男女共同参画計画に性的マイノリティーの方への施策を盛り込んでまいります。 ○清水立雄 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  2項目めの3点目,教育現場における相談体制と現状についてお答えいたします。  平成26年の文部科学省の調査によりますと,性同一性障害に関する小中高校生の教育相談等の件数は全国で606件と報告されております。  しかしながら,性的マイノリティーを含め,みずからの性に関し悩みや不安を抱えている児童生徒はこの件数以上になるものと認識しております。  性的マイノリティーに係る相談体制につきましては,まずは全ての教職員が児童生徒から悩みや不安を誠実に受けとめ,よき理解者となるよう努めることが重要であると考えます。そのためにも,教職員を対象に,LGBTなど性的マイノリティーについての理解を深めるための研修の充実を図り,児童生徒に寄り添った支援ができるように努めてまいります。
     また,実際に相談を受けた場合には,秘密保持に留意しながら,保護者の理解を得つつ,教職員等で適切に情報を共有しながら対応することが重要であると考えます。スクールカウンセラーや専門医を交え,学校内外にサポートチームをつくり,支援委員会やケース会議等を適宜開催しながら,チームとして支援の充実を図るよう周知してまいります。  支援につきましては,トイレや服装,活動などへの配慮が必要となってきますが,他の児童生徒への配慮など均衡をとりながら工夫された個別の支援を進められるよう,各学校で対応してまいります。  また,相談内容につきまして,学校内での対応が難しい場合には,市の教育研究所など各種相談窓口を利用したり,本人や保護者に医療機関を案内するなどして配慮を行うよう,助言等をしてまいります。  教育委員会といたしましては,今後もLGBTなど性的マイノリティーに係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施について教職員に対する周知を徹底し,児童生徒や保護者が相談しやすい環境づくりに努め,誰もが安心して生活ができる学校づくりを行ってまいる所存でございます。 ○清水立雄 議長  11番加藤恭子議員。 ◆11番(加藤恭子議員) ご答弁ありがとうございました。  それでは要望も含めまして,何点か再質問をさせていただきたいと思います。  まず,福祉行政についての風疹対策についてでありますけれども,本市においても6月現在ということで,4月から約2カ月という中では数が少ないのか多いのかというところもありますけれども,再度周知徹底というのは必要なのではないかなという印象を受けました。  先ほど,夜間についても休日についても抗体検査や予防接種が受けやすいような体制をとっていただいているということでありましたけれども,もう少しこの休日や夜間もやっているということをしっかりと周知をしてもいいのではないかというふうに思いますが,この周知につきましてはどのような形で今行われているんでしょうか。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  現在,個人通知のほかに,市報,ホームページ等について掲載をいたしまして周知を行っています。  また,各病院のほうにポスターを張らせていただきまして周知を図っていますが,今まで以上に周知は必要だというふうには感じておりますので,今後も何らかの形で周知については進めてまいりたいというふうに理解しております。 ○清水立雄 議長  11番加藤恭子議員。 ◆11番(加藤恭子議員) ありがとうございます。  それともう一つ,クーポンの今年度使用期間が来年の1月31日までというふうになっておりますが,使わなかった方に対しては再通知を行うということでご答弁をいただきました。この再通知につきましても何か工夫が必要なのではないかなというふうにも思っています。  また,同じような形でクーポン券が送られていったとしても,しっかり認識をしていただいて,自分が抗体検査を受けていこうという思いになっていただかなければ,再通知の意味がないというか,効果が得られないというふうに思いますので,その点で,例えばよく言われることは,風疹の怖さがあまりよく知られていないということ,感染力が強くて成人がかかると病状が重くなることがあるとか,先ほど申し上げました妊娠初期の妊婦さんに感染させてしまうと赤ちゃんが目や耳,心臓に障害を持って生まれてくる可能性がある,そして何よりも,この風疹はワクチンで予防可能な感染症であるということ,そういったこともまだまだ知られていないという現状があり,妊娠可能な女性の周りにいる家族,また,職場の同僚の方たちが本当に配慮をして,みずから積極的に抗体検査や予防接種を受けていかなくてはいけないという思いになってもらえるようにすることも大事だと思うんですね。  今の時点で,再通知を送る際に,何か1回目とは違う工夫というかそういったことを考えられていることがありましたら,お伺いしたいと思います。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再質問にお答えします。  先ほどもご答弁を申し上げましたが,妊婦の周りの方に対しまして,母子健康手帳の交付時,そして子育て支援アプリ「ひなっこ」の配信を通じて風疹に対する知識を広めていくという施策をとりたいというふうに考えています。  それとあわせまして,ただいまご提案がありましたとおり,来年度の再通知の際には,やはり風疹の知識を広く広めるという形での何らかの施策のほうをとってまいりたいというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  11番加藤恭子議員。 ◆11番(加藤恭子議員) ありがとうございます。  可能であれば,1回目の通知とは封筒の色を変えていただくとか,何か表面に「えっ」と思うような動機づけになるような言葉を入れていただくとか,何かそういった工夫もできるのであればとっていただければなというふうに思いますので,よろしくお願いしたいと思います。  8月に厚生労働省に要望書を出したお母さんの中の1人の方は,妊娠初期に風疹にかかって出産にも反対され,命の選択も迫られたと。風疹は防ぐことができる病気なので,人ごとと思わずワクチン接種をしてもらいたいというふうにも訴えていらっしゃいます。  先ほど,今年度は本市においては感染者がいないというふうにお話をされていらっしゃいましたけれども,茨城県のホームページを見ますと,昨年の1月1日から本年の3月14日の間に,本市でも6人の男性が風疹にかかったというふうに報告をされております。  本市において命の選択を迫られるような事態にならないように,一人でも多くの方に抗体検査とワクチン接種を受けていただける取り組みをお願いしたいと思います。  次に,疾患を抱える子どもたちの保育についてであります。  いろいろな対策をとっていただいているということで,わかりました。一人一人保育に対するニーズというのは違っていらっしゃると思いますし,また,疾患の病状や病名もさまざまであります。疾患を抱える子どもたちの保育はさまざまな困難がありますけれども,保育所で過ごすうちに子どもたちにとっていろんないいことも出てきているというふうにもありました。周りの子どもたちも当たり前のように慢性疾患を持った子どもたちを受け入れて,優しさを持って接しているとか,また,病気を持った子どもたちも集団生活の中でお互いに成長しているという,そういった報告もされておりますので,これからも疾患を抱えた子どもたちの保育について環境整備に努めていただくようお願いをしたいと思います。  次に,2項目めです。  これはさきの同僚議員の質問のご答弁を伺いまして,また,今もご答弁をいただきまして,おおむね理解をさせていただきました。  一つ確認をさせていただきたいんですけれども,学校現場における対応ということで文部科学省から出されました通知の中に,学校における支援の事例として,先ほどは制服というお話が出ましたが,トイレの使用についても支援の事例の一つとしてあります。  現在,現段階で学校現場においてこのトイレの使用についてはどのような対応をされているか,お伺いしたいと思います。 ○清水立雄 議長  野沢恵子教育長。          〔野沢恵子教育長登壇〕 ◎野沢恵子 教育長  再度の質問にお答えいたします。  市内小中学校には多目的トイレが設置されておりまして,29校中18校に多目的トイレがございます。  性的マイノリティーの方がもしいらっしゃったとき,また相談があったときには,その多目的トイレを使ったり,また,職員トイレを使ったりしながら対応していくように共通理解を図っております。  何を使うかにつきましても,本人と保護者と連絡をとり合いながら,どういうふうにしていったらいいかを,ともに相談しながら対応していきたいと考えております。 ○清水立雄 議長  11番加藤恭子議員。 ◆11番(加藤恭子議員) ありがとうございます。  特に教育現場におきましては,いじめの対象になったりとか,疎外感を持ったりとか,そういったことがないようにきめ細かな対応をお願いしたいと思います。  茨城県の出身でNPO法人の「共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク」の代表理事を務めている原さんという方は,水戸市の職員の方を対象とした研修会の中で,地方ではLGBTという言葉自体も広まっていなかったり,そういう人たちは都会にしか存在しないようなイメージさえある,当事者はどこにでも身近にいて当たり前だという意識があまりないというふうに指摘をされております。  今まで自分のことを隠し通してこなければならなかった方たちが,みずからオープンに生きられるようになるために,支援と理解促進に積極的に取り組んでいただきたいというふうに要望いたします。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○清水立雄 議長  以上で,11番加藤恭子議員の質問を終わります。  次に,24番井坂 章議員。          〔24番 井坂 章議員登壇〕 ◆24番(井坂章議員) 社民党の井坂と申します。発言通告に従い,一般質問を行います。  8月下旬から西日本を襲った豪雨・洪水により佐賀県,長崎県,熊本県などが大変な被害に遭いました。被災された方々に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。  6月定例会で温暖化を取り上げましたが,海水温の上昇と洪水被害は密接不可分なのではないかという意を強くした次第であります。  特に,こたびも線状降水帯が発生し,3日も4日も降り続くなど,異常としか言いようのない状況でしたし,気象庁が数十年に一度というその規模も,やっぱりすごいものだというふうに思っています。  このことが毎年続くとなると,我が市も防災体制も強化しなければなりませんし,原発の冷却に使った温排水もこれからはあわせて考えていかなければならないのではないかということを感じております。  さて,質問に移ります。  1点目は,東海第二原発の再稼働問題についてということで,(1)日本原電の再稼働に対して本市はどう対応するのか。  東海第二原発を運転する日本原電と原子力所在地域首長懇談会6市村との間に新安全協定が結ばれて,再稼働に際しては事前協議で合意するまで話し合い,合意がなければ再稼働はできないという同意権があります。  原電は安全対策として防潮堤などの工事に入る予定であり,いわゆる6市村首長懇談会の合意が必要であります。  しかし,なし崩しの工事には入らせないという姿勢で臨んでいるというふうに思いますけれども,また,広域的避難計画について,住民の安全と安心を守るために実効性ある避難計画ができなければ再稼働は認められないというのが本市の姿勢でございます。  再稼働に対して住民は,事故の不安がある,事故が起きたら福島と同じくなってしまう,40年過ぎた東海第二原発はとめてほしい,観光と海水浴の地,阿字ヶ浦の方は,事故が起きたらお客は来なくなる,ここで暮らせなくなると話しています。  風評被害による影響,ふるさとを失うことになる不安があるわけでして,これを未然に防ぐには再稼働をさせないことが一番の安全なのです。  日本原電は,東海第二原発が規制委員会から新安全基準にクリアしたとして,再稼働への意思を表明して進もうとしております。それに対して本市の態度が重要と考えます。  原電と6市村首長懇談会との協議は6月以降持たれているでしょうか。その際,どのような議論があったかについて伺います。  (2)安全対策,テロ対策についてです。  既に40年を超えた東海第二原発は,本来ならば廃炉です。そして,廃炉の技術を磨いてリードしていく存在になるくらいの方針は持っていただきたいと私は思います。  東海第二原発を再稼働するためには,必要な安全対策をするために1,740億円の資金が必要とされます。財政基礎のない原電は東京電力から1,900億円の財政支援を得るということでありますが,これはこれで問題があると思います。東京電力には国費22兆円が投入されているからです。  東海第二原発が新規制基準に合格したとはいえ,新しい課題があります。新規制基準に適合したと認められた時点から5年以内に設置すればよいと猶予を与えられていた特定重大事故等対処施設の建設がされるという情報もありませんし,間に合わないと思います。  特定重大事故等対処施設は,福島事故を受けて原発の安全を向上させるために必要とされた施設であり,再稼働までに完成していなければならないとされています。この中にはテロ対策も含まれており,テロについては実際は予測することはできないし,それに対処するということは実際は不可能です。  東海第二原発の場合は,建設そのものが不可能に近いと考えられます。私は,ここは日本原電も立ちどまって,再稼働は踏みとどまるべきだと考えるが,市長はどのように考えるか伺います。  2項目め,経済問題です。  (1)消費税10%への引き上げに伴い,中小企業が困っていることについて質問いたします。  10月から消費税が10%に引き上げられます。安倍政権のもと,過去2回引き上げが中止になったのは景気が悪いからでありました。しかし,今でも日本の景気は停滞したままであります。米中の経済関係も,関税をかけることで先行きが見通せない状況になっております。  また,労働者の賃金の引き上げはあったものの,物価が上がり,実質賃金が下がり,消費が冷え込んだままであります。この状況の中で消費税を引き上げることが本当によいのか,本当に問いたいというふうに思います。間違いなく,これを実施すれば経済は悪化すると思います。市の経済にも影響を与えることになります。  今回の消費税率の引き上げについては,軽減税率,キャッシュレスポイント還元など,複雑でわかりにくいという批判があります。  洋品店,化粧品など家族経営の商店主は,何でわざわざわかりにくいやり方をするのか,キャッシュレスポイント還元はとても対応できない,大手の店だけが利点があり,こんなのはおかしいとやっぱり声を大にして言っています。それから,赤字を出しながら商店をやっているので,この際,店を畳んでしまいたいというのです。市はこの制度をどのように周知しようとしているのか,伺いたいと思います。  現実は,お客は大型店に流れ,まちの商店の経営は苦しい状況が続いています。大型店が繁盛し,まちの商店は苦境に陥っている現状を何とかしなければならないというふうに思います。プレミアム商品券の実施などあるけれども,商品券の使用は大型店に偏っていないか,これらの対策についても伺います。  3項目め,障害者支援について。  (1)移動の自由と課題について。  障害者が街に出るということは,今や時代の流れになっています。2020パラリンピックの開催などで,障害者スポーツが今注目をされています。しかし,一般の町なかでは課題があると思っています。  障害者がぶつかっていることを紹介します。  視覚障害者が車椅子で生活している方の場合,タクシーを頼んでも,それは,ということで言われて,乗車拒否をされて困っているという話を聞きました。付添人がつけば可能性はあると思います。  このことは,まだまだ障害者支援の理解が深まっていないのではないかと考えます。何とかならないのかというか,タクシー業界の方々にも理解を広げるような周知はどうなっているでしょうか,伺います。  (2)障害者をお持ちの世帯に対する所得制限について。  生まれながらに重度心身障害になってしまった子どもさんを持つ親からの切実な声です。  その子は言葉を発することができなく,食事は口からとれないので胃ろうをしています。風邪を引きやすいので暖房と冷房を使い,部屋の温度を一定に保たないと風邪を引きやすい。すると,電気料が高くなります。体に合った車椅子など,さまざまな器具の装填で費用が半端でないほどかかるといいます。親も一生懸命働いて,収入を得る努力をしております。  そして,マル福の対象になり,経済的には助かりますが,収入が一定水準を超えることから所得制限がかかり,医療費が2割負担になるということなのです。所得制限によるこの2割負担が,この家庭においては重くのしかかるということなのであります。  他市では所得制限を外す流れになっていると私は聞いておりますけれども,この所得制限を見直して,もっと障害を抱えている方の家庭や世帯が負担軽減につながるようなことはできないでしょうか。この点の考えを伺いたいと思います。  それから4項目め,農業政策についてであります。  (1)として,農業の課題についてですが,農業を取り巻く環境は,耕作放棄地の増大,後継者問題,それから米の価格低下など厳しいものがあります。今回は,ほしいもに関してお尋ねをいたします。  本市のほしいもは主要作物でありますけれども,最近微妙な変化が起きていると農家さんは言います。ほしいもの需要が高いことと,どこの地域でもほしいもの生産ができるようになったことから,よその地域,つまり他県から大型トラックで大量に芋の買い付けに来るようになっているというのです。  以前から産地間競争の時代に入っていると議論がありましたが,このことが進展していくと大変憂うべきことではないかなというふうに私は思います。  本市が芋の生産地であることには変わりはないですが,加工・販売がよそに移る事態になる可能性があります。本市が追求しているブランド化とは違う流れになってしまうのではないか。この現状を農政としてどう捉えて対策していくのかを伺います。  (2)は,イノシシの対策についてであります。  イノシシについては,ひたちなか市内にも生息をし,芋畑を荒らし,農家に打撃を与えているという情報があります。その現状については把握されていると思いますけれども,どういう状況なのかを伺いたいと思います。  また,子どもを連れたイノシシの場合は行動が激しいといいます。イノシシが街に出てくることも考えられます。  今は札幌市内に熊が出没する時代ですから,やっぱりそのことをイメージすると,子どもたちが街を歩いているときにイノシシと登下校時に遭遇するということも考えられますので,子どもの安全を守るということも重要であります。  そこで,イノシシの被害を食いとめる対策について伺いたいと思います。  以上で1回目の質問を終わります。
    ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  井坂議員の東海第二原発に関するご質問にお答えいたします。  東海第二原発の再稼働問題につきましては,本年2月に開催された首長懇談会において,日本原電から再稼働を目指したいという説明を受けました。  我々6市村からは,このままなし崩し的に安全対策の本格工事に入ることは認められないとして,議会をはじめ,住民への説明責任をしっかりと果たし,理解を得ることを日本原電に対し強く要望したところであります。  また,新安全協定に基づく対応を円滑にしていくため,6市村と原電側も含めた事務レベルの連絡会を設置することとしたところでございます。  2月以降,所在地域首長懇談会の開催には至っておりませんが,この連絡会を3月と7月に開催し,日本原電が行った住民説明会の実施結果等の報告を受けるなど,事務レベルでの情報共有が行われております。  原発の再稼働等に対する事前了解において我々が求められることは,地元自治体として,原発の技術上の安全対策の確認はもとより,万一の場合の市民の安全確保,避難の実効性等について,地域防災対策の観点から判断を行うことであると認識しております。  本市といたしましては,引き続き,原子力所在地域首長懇談会の構成自治体と連携を図りながら,新安全協定に基づき,協議会において6市村での協議を通じ適正な対応を図ってまいりたいと考えております。  東海第二原発の再稼働問題につきましては,市民の安全,生活を最優先に,極めて慎重に判断すべき問題であり,実効性のある避難計画を含め,市民の安全が確保されない限り再稼働はできないものと認識しております。 ○清水立雄 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  2項目めの1点目,消費税10%への引き上げに伴い,中小商店が困っていることについてお答えいたします。  消費税につきましては,本年10月から,社会保障の安定財源の確保等を目的として税率が10%に引き上げられる予定となっております。その際,国においては,食料品等への軽減税率やキャッシュレス決済に伴うポイント還元制度等が導入されることになります。  本市におきましては,これらの制度や国の補助金活用方法等について事業者に理解を深めていただくため,商工会議所と連携し,中小事業者に対するセミナーなどを実施しているところでございます。  また,制度の周知を図るため,市ホームページに軽減税率制度及び政府広報オンラインのリンク先を掲載するとともに,商工会議所と連携し,事業者に対し個別に税務や法律に関する専門家を派遣しております。  さらに,ひたちなか商工会議所におきましては,日本商工会議所から委託を受け,消費税軽減税率対策のための窓口相談などを行うとともに,増税後も事務処理に関するセミナーを開催する予定となっております。  次に,プレミアム商品券の利用が大型店に偏っていることへの対策についてお答えいたします。  平成21年から商工会議所が主体となって実施しておりますプレミアム商品券の利用状況につきましては,議員ご指摘のとおり,大型店に利用が偏る傾向となっております。  このような中,各商店や商店街では来店を促すさまざまな取り組みが行われております。その取り組みの一つとしまして,ワンコイン・ツーコインで独自の商品やサービスを提供する「もっとお得まつり」を77店舗で実施し,認知度や集客力の向上に努め,多くの方々に利用されている事業者もあると伺っております。  本市といたしましては,引き続き商工会議所と連携を図りながらこのような取り組みを支援し,市内の消費喚起や商業の活性化につなげてまいりたいと考えております。  次に,4項目めの1点目,農業の課題についてお答えいたします。  本市の主要農産物であるほしいもは,現在,他地域でも栽培が可能な原料芋となる紅はるかや,機械乾燥の普及により県内外を問わずほしいもの生産が広がっており,産地間競争が危惧されております。  また,最近では企業での機械乾燥による生産も多くなってきたことから,まれなケースではありますが,市外の企業から生産者の方に原料芋の買い付けの話があったと伺っております。  しかしながら,本市のほしいも生産者は原料芋の作付けから加工までを一貫して行う生産者が多いことから,原料芋を企業に提供するケースは少ないものと思われます。  本市は日本一の生産量を誇るほしいも産地としての歴史や製法,天日干しによる自然乾燥のこだわりや,多品種生産による商品の充実など,個々の生産者が特色ある取り組みを行っております。これらの取り組みを本市独自の強みとして,他産地との差別化を図るため,現在,ブランド化に向け取り組んでいるところであります。  今年度は生産者を対象としたほしいもの商品イメージを高めるため,パッケージ作成をサポートする研修会の開催や,東京都内にあります茨城県のアンテナショップ「IBARAKI sense」での試食販売などを行ってまいります。  今後は新たな顧客の獲得を図り,本市産ほしいもが日本一の生産地としてさらなる発展がなされるよう支援を行い,ほしいもの需要を高めることが市内の企業からの原料芋の買い付けに対する対応策と考えております。  続いて2点目の,イノシシによる農業被害の現状と対策についてお答えいたします。  本市では平成26年度以降,本市北部の長砂や高野及び南西部の市毛や勝倉でイノシシが目撃されるようになり,農作物の被害が確認されております。  本市では,被害が確認された平成26年度以降,茨城県猟友会勝田支部にイノシシの捕獲業務を委託しており,平成27年度に1頭捕獲しております。  今年度におきましては,5月28日に高野地内の水田でイノシシによる泥上げの痕跡が確認され,6月9日に捕獲わなを設置した以降,7月29日までの間に6頭を捕獲しております。そのほか,馬渡地内と高野地内で事故死と思われるイノシシが2頭発見されたところでございます。  現在も継続してわなを設置しておりますが,7月29日にイノシシを捕獲した以降は,目撃情報や生息の痕跡も見受けられない状況でございます。  現在,茨城県で策定した茨城県イノシシ管理計画では,本市はイノシシの生息や被害は報告されていない地域とされております。  現在,本市で目撃されているイノシシは,市内に定住できるような山林等の環境が少ないことから,他市町村から移動してきたものと考えられます。  本市といたしましては,イノシシが市内で目撃された際の安全対策として,警察,消防,当該地区の学校,自治会等に周知を行うとともに,注意喚起の看板を設置してまいります。  さらに,地元の猟友会及び近隣市町村との連携を図りながら捕獲わなを設置するなど,引き続きイノシシ被害の対策に取り組んでまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  3項目めの1点目,移動の自由と課題についてお答えします。  市では,障害のある方がみずからの希望に沿った形で,日常生活や社会生活を送ることができる環境を整えることは,大変重要な施策の一つであると認識しております。  ご質問の,障害者がタクシーを利用する際,障害があるために利用を断られるケースがあるとのことですが,市内タクシー事業所によりますと,車椅子のサイズの問題でタクシーに積み込むことができない方や,介助者がいないとその方の安全を確保することが難しい場合などがあり,その際には介護タクシーなどのご案内をしているとの話を伺っております。  市では,このように介助者が必要であるとの相談があった場合には,ヘルパーが付き添い,買い物や余暇活動などの社会参加のための外出を支援する移動支援事業の利用をご案内しております。  また,障害などの理由で公共交通機関を1人で利用することが困難な方を対象に,買い物など日常的な外出を支援するNPO法人や社会福祉法人が行う事業につきましても,市の施策とあわせて周知に努めているところであります。  しかし,障害者が自由に移動するためには,福祉サービスの周知だけではなく,多くの障害者の置かれている現状について理解を求めていく必要があると考えております。  今後は,現在行っております市民向けの講座だけではなく,タクシーやバスなどの事業者にも啓発を行い,障害者の移動の自由が制限されることがないよう,障害者理解促進に努めてまいります。  次に2点目の,障害をお持ちの世帯に対する所得制限についてお答えします。  医療福祉支給制度,いわゆるマル福につきましては,重度心身障害者をはじめ,妊産婦や小児,ひとり親家庭の健康の保持増進を図るとともに,生活や子育てを支援するために,医療費の自己負担金の一部を県と市町村の公費で助成する制度であります。  特に,心身に重度の障害をお持ちの方に対するマル福につきましては,必要とする医療を容易に届けられるよう,医療費の自己負担金を全額助成しているところであります。  この制度は経済的な弱者を救済する役割もあることから,茨城県において所得制限を設けており,本市におきましても,県に準じた所得基準額を定めております。県内44市町村の現状といたしましては,重度心身障害者マル福について所得制限を設けていない市町村は2市のみにとどまっている状況であります。  こうした中,マル福に該当しない心身に重度の障害をお持ちの方の医療費がご家族の大きな経済的負担になっていることは十分に理解できるところでありますが,本市といたしましては,一定以上の収入のある方には応分の負担をしていただくという観点から,所得制限を設けることはやむを得ないものと考えております。  今後につきましては,引き続き,県内市町村の動向を注視してまいります。 ○清水立雄 議長  24番井坂 章議員。 ◆24番(井坂章議員) 質問します。  答弁いただきましたけれど,まず1点目の東海第二原発のテロ対策についてちょっと答弁がなかったように思いますけれど,これはなぜでしょうか。 ○清水立雄 議長  海埜敏之市民生活部長。          〔海埜敏之市民生活部長登壇〕 ◎海埜敏之 市民生活部長  再度のご質問にお答えいたします。  1項目めの2点目の,安全対策,テロ対策という項目名にはなっていたんですけども,こちらにつきましては質問の内容が,原電も立ちどまって再稼働は踏みとどまるべきと考えるということで,市長がどのように考えるのかというふうに伺っている内容でしたので,市長のほうから先ほどのような答弁をしたという内容でございます。 ○清水立雄 議長  24番井坂 章議員。 ◆24番(井坂章議員) この件は,テロ対策に係る費用は1,000億円程度かかるというふうに言われて,そういうふうに予想されているんですね。経済産業省の中の議論でもその議論をされておりまして,東京電力はこの金額までは保証するとは言っていないようであります。そうすると,自前で用意するしかないということになるわけですね。 そうすると,質問で申し上げたように,安全対策の工事が1,740億円かかると,これは言われておりますよね。それにさらに1,000億円かかるということになると,財政的基礎のないこの日本原電が本当に再稼働するということはもはやもう無理だろうと普通は思いますよね。  だから私は,もうここで踏みとどまるべきだというふうに原電さんも考えるんじゃないかというふうには思いますけれど,しかしそれを取り巻いている行政側,また,我々市民の立場に立った議員のほうも,これはもうやめたほうがよろしいのではないかというふうに思うわけです。  それで,そういう状況とあわせて,同僚議員の中にも先ほど再稼働については市長はどう判断するんだというようなご質問もあったようですけれども,その答弁も伺っておりますけれども,やっぱりこれに対する考えはいかがなものかということで,お考えをお聞きしたいというふうに思っているわけです。いかがでしょう。 ○清水立雄 議長  大谷 明市長。          〔大谷 明市長登壇〕 ◎大谷明 市長  再質問にお答えさせていただきます。  テロ対策に関して,原電側の経営に対してどうなのかというような再質問かと思いますが,それに関して私が答弁をする内容ではないというふうに今感じているところでございます。  そういった状況につきましても,引き続き首長懇談会においてしっかりと議論を進めていくべき内容であり,原電側から説明がなされるべきものであるというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  24番井坂 章議員。 ◆24番(井坂章議員) わかりました。では,次の点に移ります。  消費税の対策で悩んでいる商店街の皆さんに対して,周知をするためにいろいろやられているという話をお伺いしまして,これが徹底されれば救われるのかなというふうには思います。ぜひとも,個別の商店街の人たちはもう諦めぎみもあるんですよね。こんなに我々をいじめるような政策があっていいのかというふうにね。  だから,本当に店を畳むかどうかというか,実は赤字を出しながらそれを商売しているわけですから,これを本当に商工会議所と連携して,もっと個別具体的な相談だとか,店のほうに直接行って話を聞いて相談に乗ってあげるとか,そういったことがこれから必要なのではないかと。  今やろうとしていることは多分周知ですから,来てもらってセミナーをやってということだというふうに思うんです。こちらから向かうということはなかなかないのではないかというふうに思うんですよ。だから,その点はどうなのかなと。店のほうに商工会議所さんと連携をして出向いていくというようなことにはなっているのかどうか,その点だけちょっと伺いたい。 ○清水立雄 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  再度の質問にお答えいたします。  今現在,先ほどもいろいろな支援策ということでこちらのほうで答弁させていただきましたが,既に税務などの専門家の派遣につきましては延べ回数として73回,そして販路開拓につきましては78回ほどやっております。  今後につきましても,増税後につきましてもそういった支援をしながら消費の喚起につなげていきたいというふうに思っておりますので,ひとつよろしくお願いしたいと思います。 ○清水立雄 議長  24番井坂 章議員。 ◆24番(井坂章議員) プレミアム商品券のことで伺います。  大型店にある程度消費が偏っているという点はご答弁もいただきました。ワンコインの制度も使いながら活性化に努力をされているという点も納得をいたします。  しかし,私はプレミアム商品券のあり方についても,これからはもう少し見直していく必要があるのではないのかなというふうに思っているんです。  確かにこのことによって経済の活性化にはつながっていると思いますけれど,税金を投入して活性化になる,そのことはいいことではありますけれども,一度検証をされたほうがいいのではないかというふうに思っています。  なぜかというと,プレミアム商品券を買える人って割とお金を持っている人なんですよ。それで時間的にも余裕がある。そういう方がその人の限度いっぱい買えるということになっているんですけれども,ところが本来,生活困窮者であるとか,生活保護すれすれで生活して,貧困層と言われる方々もやっぱり十数%この世にはいらっしゃいますので,こういった方々はあまり買えないんじゃないかなというふうに思うんですよね。そこでやっぱり格差が生じる。大型店と中小商店街との間の格差が生じている。この点について,やっぱり一度見直す,あるいは検証するということが必要なんだというふうに思います。  この点については見解をちょっと伺いたいなというふうに思います。 ○清水立雄 議長  井坂健一経済環境部長。          〔井坂健一経済環境部長登壇〕 ◎井坂健一 経済環境部長  商店街の利用が大型店に偏っているということにつきましては,もう既に私どものほうでも認識しております。  ですから,今後はそういったことのないよう,中小商店街につきましても個別の,やはり自分らの施策でいろいろなさまざまな取り組みをやっていただいて,それで客を集めていただくというような施策のために市のほうは支援をしていきたい,支援できるものについては支援をしていきたいというふうに考えておりますので,ご理解いただきたいと思います。 ○清水立雄 議長  24番井坂 章議員。 ◆24番(井坂章議員) 障害者支援について,先ほど所得制限をなくしていくことは無理との答弁をいただきまして,今の市の財政状況を考えれば確かに理解するところもあります。  しかし,重度な身障者の方々の場合は,もっとその幅と厚みのある視点が私は必要なのではないかというふうに思っているんです。収入のある人は応分の負担,これはもっともな議論でありますし,この線は崩せないというふうには思いますよ。だけれども,それを超えた人たちがいるということをもう少し認識する必要があるんじゃないかというふうに思います。  一例を挙げますと,さきの参議院選挙で,れいわ新選組で当選した2人の障害者の方がいらっしゃいますね。あの方々は,実は国会議員の収入は月額129万4,000円ですかね,そういう報酬はありますけれど,体に装填する器具だとかそういうのに係る費用は137万円かかっているそうです。  そういう意味で言うと,報酬以上のものが実はかかるという話を私はある記事で見まして,そのぐらいやっぱり大変なことなんだということを感じています。この費用がかかっていることについて,やっぱりもっと温かい目線で,温かい光が注ぐような政策を持って臨んでいってほしいなというふうに思うんですね。  先ほど,ちょっと話が前後して申しわけないんですが,プレミアム商品券の話をしましたけど,プレミアム商品券のほうに税金を投入してやる資金があるのであれば,もっと扶助費がかかる時代ですから,こちらのほうにも振り向けるとか,そういったことも今後は必要になってくると思いますけれども……私はそう思っているんです。ですからこの所得制限についてやはり見直しをして,必要なところは外していくという考えも必要だというふうに思いますけれど,再度答弁をお願いしたい。 ○清水立雄 議長  湯浅博人福祉部長。          〔湯浅博人福祉部長登壇〕 ◎湯浅博人 福祉部長  再度のご質問にお答えします。  先ほどご答弁を申し上げましたとおり,この制度は経済的な弱者救済という役割があることから,一定の収入があるという方には応分の負担をしていただかなくてはならないというふうに考えております。
     また,限られた財源を効果的かつ重点的に配分するという観点からも,引き続き所得制限を設けることはやむを得ないと思っております。  引き続き,県内市町村の動向を注視してまいるとともに,この問題につきましてはひたちなか市だけの問題ではございませんので,全国一律に障害者に対する支援が受けられるように,全国市長会等を通じて国にも要望してまいりたいというふうに考えております。 ○清水立雄 議長  24番井坂 章議員。 ◆24番(井坂章議員) 答弁ありがとうございました。  その趣旨はよくわかります。私が言いたいことは,そうであっても,これから扶助費が高くかかってくる,これから負担が大きくなるという現状を考える場合に,本当に限られた財源を有効に使うということが大変重要だと思いますし,もう少し……。別にプレミアム商品券を問題だというふうに言っているわけではないですけれども,そちらにかけている費用もやっぱり見直した上で,それをなくして,もし扶助費のほうに回すことができれば,また住民の福祉がもっと充実することにつながるということを考え合わせて取り組んでいってほしいなという要望を申し上げておきたいというふうに思います。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○清水立雄 議長  以上で,24番井坂 章議員の質問を終わります。  次に,8番鈴木道生議員。          〔8番 鈴木道生議員登壇〕 ◆8番(鈴木道生議員) 通告に従いまして,8番,同心の会,鈴木道生,大項目方式にて一般質問を行わせていただきます。よろしくお願いします。  大項目の1つ目,車を運転する以外の方法でも移動できるまちになるには,についてであります。  ひたちなか市内には,地域によっては高齢化率の高い場所も点在しておりまして,お住まいの方からは,現行の移動方法への不満や不安の声を多く聞きます。  今は自動車を運転できたり,歩いて15分程度なら行ける。ただ,なるべくなら,将来,車を運転しなくても通院や買い物等の日常の移動について気軽に利用できる交通手段があったらいいなということを聞きます。私も実際にそういった声に直接触れておりますが,今は大丈夫だが将来心配だという声であります。  これは6月議会でも,その前でも触れておりますが,平成25年8月に行われましたひたちなか市民の日常の移動に関する調査,こちらにおいても結果が出ておりましたが,生活する日常の移動は市内でも近隣への移動が多い,このことは調査でも明らかになっております。  こうした点から,住民の目線で日ごろの日常生活圏の移動と少し離れた目的地への移動を切り分けて,各交通手段の長所を組み合わせて,誰もが移動に困らない街を目指せないものかという視点で,今回質問いたします。  中項目の1つ目は,基本的な考え方と施策についてお伺いいたします。  6月議会においても,その前も,この公共交通関係について質問をしております。その際の答弁としましては,現行の鉄道とバスを中心に改善を図りつつ,新たに始めた社会福祉法人の車両を活用した買い物支援を導入し,乗り合いタクシー等の調査研究も行うとのことでありました。  そこで,まず,住民の移動に対する市の基本的な考え方と施策についてお伺いいたします。  高齢化率が高く,車以外の移動手段も限られた地域があることは,先ほど触れましたとおり,現実であると私はその声を聞いて感じております。そして,この問題について取り組んでおります。  そこで,地域ごとの課題があるという,まずこの認識と,現在の市の公共交通施策において住民の皆様は満足していると行政は考えているのか。市の当問題についての基本的な考え方と,今の移動に対する施策についての満足度への自己評価をお伺いします。  中項目の2つ目は,住民が家から近隣の目的地まで移動する方法についてであります。  地域で持続して生活していくには外出に困らない環境が必要になります。特にご高齢の方々は,外出することが健康維持に効果が大きいと一般的には言われております。誰もが移動に困らない街は理想的であります。  当然,既存の公共交通だけで網羅するには困難な問題であると理解しております。移動手段やサービスとして,みずからが運転する自家用車や自転車以外の方法であると例えばタクシーとなりますが,費用面で現実的とはなかなか言えません。  この点について市は,先ほど触れましたが,社会福祉法人と連携した買い物支援などを段階的に行っておりますが,現在,その他どのような手段を検討しているのか,改めてお伺いします。  中項目の3つ目は,今後の施策についてであります。  車を運転する以外の方法でも移動できるようになる街になるという問題については,日常の自宅から比較的近距離の買い物や通院と,中距離の市内でもちょっと離れた場所への買い物などをする場合,さらには市外など長距離の目的地への移動,大まかに移動を距離で分けることができるのではないかと考えております。  今後の施策の考え方として,1つ目は,距離別の分類でさまざまな検討も必要なんじゃないかと私は考えますが,いかがか伺います。  2点目は,当問題は平坦な地形で,人口や人口密度が中程度であり,自動車が移動の中心として生活が営まれている地方都市共通の問題であろうと思います。  私は,社会動態も,そして技術も変化する中で,課題や問題についてこれまでと同じ答えを出すことが正解にはならないと考えております。  現在,各地でさまざまな事例があり,デマンド型交通も,例えば一般的な乗り合いタクシー,このほかにも,AIを活用した次世代型デマンドバスなど,先進事例を活用した事例,さらには自治会主体で共助による移動支援などもあります。  そこでお伺いします。  まずは地域を絞って,現状以外の移動支援について地域の協力を得ながら実証して,事例を積み上げることも私は必要ではないかと考えますが,いかがでしょうか。  まず,大項目の1つ目について質問いたします。 ○清水立雄 議長  小倉 健企画部長。          〔小倉 健企画部長登壇〕 ◎小倉健 企画部長  鈴木(道)議員のご質問にお答えいたします。  車を運転する以外の方法でも移動できる街になるにはという部分についての,中項目の1点目,基本的な考え方と施策について,地区ごとの課題があるという認識,それから市民は満足していると考えているか,市の基本的な考え方と施策への自己評価についてでございます。  本市は可住地面積が広く,人口密度,高齢化率は地域によって違いがございます。近隣で買い物ができるお店,医療機関などの分布も一様ではありません。このため,当然ながら地区ごとにそれぞれの課題があるというふうに認識をいたしております。  平成29年7月に策定をいたしましたひたちなか市地域公共交通網形成計画では,公共交通機関を移動距離ごとに,基幹交通,基本交通,生活交通の3つに区分をいたしまして位置づけ,鉄道,路線バス,そしてスマイルあおぞらバスによる移動手段の提供を図っているところであります。  市といたしましては,財政上の制約もある中で,毎年毎年精いっぱいの工夫を重ねながら,コミュニティバス等,公共交通の充実を図っているところであります。  全ての住民が十分に満足できるような公共交通による移動手段を提供することについては,もとより困難であると認識をしておりますけれども,市といたしましては,現状において最大限の努力をしているところでございます。  次に,中項目の2点目の,住民が家から近隣の目的地まで移動する手段についてであります。  議員ご指摘のとおり,外出のための移動手段として,公共交通だけで市内全域を網羅するのは困難であると考えております。  こうした中,本年7月より,社会福祉法人による送迎用のワゴン車を活用した買い物支援が開始されております。現在は1事業者により週2回運行されており,加えて秋以降には,ほかの2事業者によって同様のサービスが開始される予定となっております。  これらは比較的近距離の移送サービスであり,日常的な買い物や通院等を対象とした支援となっております。まだ開始されて間もない事業であり,これからサービスを開始する2事業者の実績などもあわせて,利用者のニーズなどをしっかりと把握した上で,今後さらにどういった移送サービスが効果的であるのか,検討をしてまいりたいと考えております。  次に,中項目の3点目の,今後の施策についてお答えいたします。  まず1つ目の,距離別の分類での検討が必要ではないかとのご質問についてでございます。  地区ごとの課題の一つとしまして,例えば阿字ヶ浦地区や磯崎地区,佐和地区など,自宅から比較的近距離に買い物や通院をする場所が少ないという地区への対応がございます。市内一律ではなく,地区ごとの生活の実態に合った移動手段を組み合わせることが重要であるというふうに考えております。  基本的には,地域公共交通網形成計画に定めているとおり,移動距離ごとに基幹交通,基本交通,生活交通の3つの区分に従った交通手段の提供を目指してまいります。  そして,さらに生活交通,スマイルあおぞらバスを補完する新たな取り組みとして,高齢者等を対象とする買い物支援や,本市の特性に合った乗り合いタクシー等について検討を行ってまいりたいと考えております。  次に2つ目の,地区を絞った現状以外の移動支援の実証事例の積み上げが必要なのではないかというご質問についてでございます。  市では7月から開始された社会福祉法人による買い物支援を引き続き支援いたしまして,利用者のニーズを把握し,今後の展開に生かしてまいりたいと考えております。  また,自治会などを事業主体とする共助による乗り合いタクシーの運行につきましては,近隣の日立市の中里地区でのタクシーの事例がございます。  自治会や会員の負担などについても情報収集,情報提供を図りながら,実証運行に取り組む自治会があれば,市としても支援を検討したいと考えております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) ただいまの答弁に対して再質問させていただきます。  おおむね,ある程度最大限工夫してきたということをおっしゃっておりました。私も最大限,あおぞらバス等の年々の改変等についてはよく拝見しておりまして,工夫されているのかなとは思うんですが,やはり部長がおっしゃったように,それだけでは補完し切れないという認識は共通なのかなと理解しています。  そして今,そうした別の手段を検討されていくということであるんですが,この速度感というところが一つ重要なのかなと思っております。というのは,やはり地域によっては70代のご夫婦でお暮らしの地域だったり,単身でお住まいの地域だったり,まだ運転はできるけどというところは本当の実情だと思いますし,ある程度無理して運転なさっているのかなという正直な感想を持っております。  そうした点から踏まえますと,やはりちょっと速度を上げる必要があるのかなという感を受けております。特にこの近距離のところの買い物支援を一部始めましたが,少しそこの住民の方の率直な利用状況,感想等も出てくると思うんですが,乗り合い型のさまざまなタクシー,乗り合いバス等あるんですが,こういったところの検討,導入というところの今後の時期というのはなかなか明言しにくいんでしょうが,なるべく早くできるものなのか,この辺についてちょっと再答弁をいただきたいと思います。 ○清水立雄 議長  小倉 健企画部長。          〔小倉 健企画部長登壇〕 ◎小倉健 企画部長  再度のご質問にお答えいたします。  スピード感ということで,どんどん高齢化が進んでいる中で,もっとスピード感を持って取り組むべきであるというご指摘はそのとおりであるというふうに思います。  私どもといたしましても,公共交通施策としてどこまでできるかということについて一定の制約もある中で検討をしているという状況でございまして,できるだけ早い時期に課題の抽出や整理を行って,検討を進めてまいりたいというふうに思っております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) できるだけ早くということでございます。ぜひ,本当に事例は全国多々ありまして,国のほうも国土交通省をはじめ,相当研究を進めていらっしゃるのかなと。議論を進めているという傾向がありますので,ぜひそういったところの情報もしっかりと収集していただいて,本市の課題にぴったりの,ぴったりとはいかないんでしょうが,いろいろなサービスを提供しつつ,最適解を求めていただきたいと思っております。  また,その手段単発だけではなくて,将来的にやはり接続ですか,例えば,近距離移動手段とバスとの接続であったり,鉄道との接続であったり,そうしたところのシームレスな,利用者の負担感のない接続ができる方法も模索していただきたいと思っております。  この点に関してはいろんな提案というのはあるんでしょうが,ただ,実践するということになってくるとやはり積み上げていかないといけないと思いますので,ぜひ速度を持って,スピード感を持ってやっていただきたいということで期待しております。  次の質問に移ります。  大項目の2つ目,奨学金制度についてお伺いします。  まず,他団体の奨学金との併用についてお伺いします。  こちら,ひたちなか市では,本市はひたちなか市奨学資金貸与条例に基づきまして,市民の教育の機会均等を図るために奨学資金が貸与されるという奨学金制度があります。  奨学金の問題につきましては,昨今,返還などさまざまな議論がありますが,経済的事情により希望する進学を諦めることがないように社会制度の整備を行うことは,誰もが理解されることだろうと思っております。少子化が進む日本での人材育成という観点からも,また,貧困の連鎖を防ぐという観点からも必要であると私は考えております。  世帯年収と大学進学率は,両親の収入が高いほど4年制大学への進学率が高くなるということは,こちらは少々前の資料ですが,平成21年度の文部科学白書でも書かれております。  2017年には貸与型奨学金返還の問題などもありまして,国による給付型奨学金制度が創設されました。この年の1月の安倍総理の施政方針演説においては,「どんなに貧しい家庭に育っても夢をかなえることができる。そのためには,誰もが希望すれば高校にも専修学校にも大学にも進学できる環境を整えなければなりません」,この言葉がありました。  ひたちなか市では現在貸与型の奨学金となっておりまして,月額の金額は,最大が私立大学の場合4万円,平成30年度には入学準備金が導入されまして,最大が私立大学で50万円となっております。また,返済期間は10年以内となっております。  入学準備金が創設されたことは大変に歓迎すべきでありますが,残念ながら,ほかの奨学金とは併用ができない運営となっております。経済的にあまり余裕がない家庭にとって果たして利用しやすい制度なのでしょうか。  例えば,月4万円では学費すら十分ではないと思います。学費以外にも,大学によっては施設整備金などの諸経費もかかります。これが例えば日本学生支援機構などの奨学金との併用ができれば,選択の幅も広がると考えられます。  将来的には,返済についての期間も現在の10年から併用の場合は15年にするなど,ある程度制度上の考慮も必要であると考えますが,併用が可能となれば,ひたちなか市に住む進学を希望する学生の可能性をふやすことにつながるのではないでしょうか。  経済的格差について,こちらは子どもには責任がないと思います。可能性を確保できるように,まずは市内高校の進路指導の先生など現場を知る方々から話を聞くなど,ぜひあらゆる形で希望の格差を減らせるように,奨学金制度について改めて検討できないか伺います。  2点目が,医療・介護・福祉分野の専門家を目指す学生への支援についてであります。  こちらも先ほどの併用とかかわりますが,特に医療や看護系の進学を希望される学生については,学費が高く,看護であれば,併用が可能な修学資金制度や,条件を満たせば返還が免除される病院の貸与奨学金を併願することが多いそうです。それも,どうしてもそれでも金額が大きくて進学を諦めるケースがあるとのことでございました。  こうした学費が高くなりがちな分野を目指す場合において,先ほどの市の奨学金を併用できるようにまずはするなど,配慮ができないかお伺いいたします。 ○清水立雄 議長  福地佳子教育次長。          〔福地佳子教育次長登壇〕 ◎福地佳子 教育次長  2項目めの奨学金制度につきまして,1点目と2点目をあわせてお答えいたします。  本市では教育の機会均等を図るため,経済的理由により就学が困難な優良な学生に対して,無利息で奨学金を貸与しております。貸与月額は,私立大学が4万円,国公立大学及び専修学校が3万円,高等専門学校の4年生,5年生が2万円でございます。  本市の奨学金の貸与事業は特別会計を設置し,基金運用のもとに行っておりますが,近年は新規貸与者が年2〜3名という状況が続いておりましたことから,より利用しやすいものとするために,平成30年度から制度改正を行いました。  まず,入学金などまとまった額が必要となる入学時期の経済的負担を支援するため,入学準備金の貸与を創設いたしました。私立大学で50万円,国公立大学及び専修学校で30万円を入学前の時期に貸与できるようにしたものでございます。あわせて,奨学金貸与の対象となる進学先に新たに専修学校を加えました。  その結果,新設した入学準備金の貸与者は6名,また本年度の奨学金の新規貸与者は7名と,前年の2名から大幅に増加しております。  本市におきましては,現在,奨学金の併用は認めておりませんが,入学準備金最大50万円を創設したことにより,貸付額の総枠は拡大しております。  また,専修学校を対象に加えたことから,専門学校などで看護師や介護士などを目指す方も奨学金の貸与を受けることができるようになりました。  また,奨学金制度の中での運用ではございませんが,本市におきましては,将来にわたり本市を支える人材を確保し,若者の定住・定職を促進するために,平成30年度に奨学金返還支援補助金を創設いたしました。看護師,介護士等の対象職種で,市内事業所に勤務する市内在住者などに対しまして,奨学金返還額の2分の1,年間最大10万円を最長8年間補助するものでございます。  平成30年度は合計46名に総額372万5,000円を補助いたしましたが,このうち議員ご質問の医療・介護・福祉分野の専門職につきましては,看護師,作業療法士,理学療法士,診療放射線技師,保健師,介護福祉士,保育士など,合計21名でございました。  ご質問の奨学金の併用につきましては,学生時代に多額の資金を用意することができるメリットがございますが,複数の奨学金から貸与を受けた学生が卒業後に奨学金を返済する際の負担は,その分大きくなることになります。  本市の奨学資金では,私立大学への進学者が入学準備金と4年間の奨学金の貸与を受けた場合,卒業後10年の間,毎月約2万円を返済することとなります。  奨学金制度は,それぞれ単独での返済を考慮した制度設計となっております。他の奨学金との併用を認めた場合,同時期に複数の奨学金を返済しなければならず,利用者の過重な負担や滞納につながることも懸念されます。  奨学金制度は,本市の若者がみずから希望する将来の着実な実現に向けて,経済面からしっかりと支援することができる制度であることが大切であると考えております。このため,議員ご提案のとおり,まずは市内の高校の進路指導担当者への聞き取りや,奨学金の貸与を受けている方へのヒアリングなどを実施し,改めて利用者のニーズを把握してまいります。  真に利用者の支援につながるよう,進学を希望する方の奨学金借り入れの希望額などの把握に努め,奨学金併用の必要性も含めて検討してまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。
    ◆8番(鈴木道生議員) それでは,ただいまの答弁に対して再質問をいたします。  まずは,今の話の中で,まさに条例の趣旨のとおり,やはり就学が困難な方々が進学ができない,そういうことがないようにしていくということは,おおむね合意できるのかと思っております。  ただ,先ほど,返済の問題というのは,一時期テレビでも上げられたり,社会問題にもなっております。これを受けて,給付型というものが各地で検討されて,国のほうも今動いたということになっております。  ひたちなか市の場合,市単独でなかなかその給付制度というのは,やはり財源上,市の規模感からしてかなり難しいし,希望者の問題も出ると考えております。現実的には,今のこの貸与型の制度が,ある程度なかなか難しい,多くの方に何とか使ってもらうにはこういったところが一つのラインになってしまうのかなというのもあるんですが,できれば,本来は給付型がいいんだろうと思っております。  今,返還の問題というお話をされました。私は気をつけなきゃいけないと思っておりますのは,将来の返済というものは当然,月額幾らというところがあると思うんですが,現在の返済期間が10年。これを15年にするとか,こういった方法でも可能なんじゃないかと思っております。  というのは,やはり借りる,当然,進学をするということができないよりもまず進学するという選択肢がある,その方法のために市の制度が役に立つ,こういったところが極めて学生にとってはありがたいと思っております。  ぜひ,これからそのヒアリングをされるということであるんですが,今回この10年の返済期間,この点について,現行は10年以内というものをやっていくということだと思うんですが,この返還期間というものも検討していくのかどうか,この辺も改めて再答弁をお願いします。 ○清水立雄 議長  福地佳子教育次長。          〔福地佳子教育次長登壇〕 ◎福地佳子 教育次長  ただいまの,返済期間のご質問にお答えをいたします。  現在の本市の奨学金制度では,卒業後10年間で返済をする制度ということにしております。返済期間を延ばしますと,月々の返済額は軽減されますけれども,奨学金を完済するのは30代半ばを過ぎるというようなことになってまいります。  学生時代の奨学金を15年,20年と長期に返済し続けていくことが適切かどうかといったことにつきましても,先ほどご答弁申し上げましたとおり,利用実態やニーズなどを確認しまして,他の制度の状況なども調査しながら検討してまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) わかりました。ぜひ検討していただきたいと思います。  最後に確認なんですが,併用ができないというこの条件づけというのは,私がちょっと条例を拝見した限りでは書いていないんですが,これはどういう形で併用ができないというふうに定められているのか,根拠の部分を教えてください。 ○清水立雄 議長  福地佳子教育次長。          〔福地佳子教育次長登壇〕 ◎福地佳子 教育次長  奨学金の併用につきましては,その条例の中では定めておりませんが,要綱の中で皆様に公表しているという形になっております。  こちらは,ひたちなか市の奨学金は,先ほども申し上げましたように,単独での奨学金で返還ができるかどうかといったようなことを考慮に,制度設計をしているものでございます。  ほかの自治体の奨学金につきましても,例えば水戸市や日立市などは,本市同様に併用を認めないということを,明確に公表というか,明確に要綱の中で定めております。  茨城県などにつきましては,学生支援機構との併用は不可というようなことで言っております。要綱の中で併用を認めないということを明確にしていないところもありますけれども,実際の運用としてはどのようになっているかというところまでは把握はしておりませんけれども,ひたちなか市におきましては,そういった形で併用は認めないというようなことで運用を行っております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) わかりました。要綱でやっていらっしゃるということで理解しました。  私としては,返還することを考える,もちろんそれは当然必要なことなんですけど,ただ,やはりこれを事情にして進学できないとか,そういうケースが少しでもこういう制度が併用できるようになって減るならば,それは私は,その学生にとっては極めてありがたい制度になると思っております。ぜひ,現状をよく精査していただいて,早急に検討していただきたいと思います。  最後に,3点目に移りたいと思います。  大項目3つ目に移ります。  新中央図書館整備についてお伺いします。  本年3月,新中央図書館整備基本計画が策定され,老朽化した中央図書館の建て替えへ方向性が示されました。  誰もが気軽に立ち寄り,無料で快適に滞在できる,家や職場や学校以外の第3の場所として,市民はもとより,本市にかかわる多くの方に末永く愛される施設になり,本市の新しい顔となることを期待するものであります。  また,勝田駅前地区のにぎわいの創出や回遊の文化的拠点など,これからのまちづくりの視点からも期待されるものであります。  今回は,立地候補地について質問いたします。  中項目1つ目,立地候補地についてであります。  計画では,整備候補地として,3つの場所と現図書館の場所が提示されております。実際には,候補地1の市営元町駐車場敷地,また,1のもう一つには,現在の市の図書館の敷地となっています。候補地2の商工会議所脇の敷地,候補地3,東石川第4公園内,この3つと理解しております。  立地案について,2点お伺いします。  1点目は,それぞれ計画書にある案では,今あいている敷地を線で囲っているだけでありまして,周辺施設との兼ね合いが十分になされていないという印象を受けます。この点についてであります。  例えば候補地1では,現在の中央図書館と市営元町駐車場の間の細い市道もそのままにしてあります。さらに,建物としても古い,東側に隣接する教育研究所も含まれておりません。  もちろん市道の廃止には議決が必要となりますが,小学校の西側通学路の安全性向上の観点も,そして周辺と一体整備とするのは当然検討されるべきであると考えます。  候補地2の商工会議所脇の案につきましても,隣接する消防団詰所や市の倉庫が含まれておらず,また,商工会議所との一体化の可能性など,整備する際には検討余地が出てくるかと考えます。  候補地3につきましても,市営石川町プールも老朽化しておりますので,当然検討する余地が出るのではないでしょうか。  こうした観点から,現状のこの線で囲われたエリアがこのまま厳格に適用されて,制約となって,そのまま整備を検討されてしまうのか懸念するところであります。現在の計画案の,線で囲われたエリアをどのように捉えればよいかお伺いします。  2つ目は,候補地案には公共交通の拠点である勝田駅からのアクセス性の考慮があまりないように感じます。  車社会ではありますが,誰もが利用しやすい施設は,車を運転しない人々を置き去りにしてはいけないと考えます。誰もが利用しやすい施設として,主要駅である勝田駅からのアクセスは重要な要素であると考えます。通勤・通学者,市内一時滞在者の利用という目線から,重要な比較検討をする材料とするべきではないでしょうか,お伺いします。  中項目の2つ目は,選定方法についてであります。こちらは簡潔に質問します。  新中央図書館の整備候補地を決定する方法について,4点お伺いします。  1点目が,今後の選定の流れについて。  2点目が,選定基準について。  3点目は,選定する会議体とメンバーについて。  4点目は,決定機関,いつ決定するのか。  以上,お伺いします。 ○清水立雄 議長  福地佳子教育次長。          〔福地佳子教育次長登壇〕 ◎福地佳子 教育次長  3項目めの新中央図書館整備についての1点目,立地候補地についてのご質問にお答えします。  新中央図書館の現時点での整備候補地といたしましては,中心市街地におきまして,現在の中央図書館の敷地,市営元町駐車場の敷地,旧生涯学習センター,旧青少年センター等の敷地,東石川第4公園グラウンドの敷地の4カ所としております。  ご質問の新中央図書館整備基本計画にお示しした候補地のエリアにつきましては,各候補地において建物と駐車場を配置した整備イメージを作成するために,市の所有地として利用可能な範囲を示したものでありますので,新中央図書館の整備敷地を厳密にあらわしたものではございません。  今後,詳細な検討を進めていく際には,周辺施設との関係性なども考慮していく必要があるものと考えております。  次に,勝田駅からのアクセス性に関するご質問にお答えします。  本市の中央図書館には現在約75%の方が自家用車で来館されており,一定規模の駐車場の確保は欠かせない事項であると考えております。  あわせて,車を運転しない方なども利用しやすい施設となるよう,良好なアクセス性を確保することは重要な視点であると認識しております。  新中央図書館整備に当たりましては,公共交通の結節点である勝田駅からのアクセス性を考慮し,候補地は駅からの移動が可能な中心市街地とすることを大前提としております。  さらに,各候補地の比較検討に当たっては,スマイルあおぞらバスなど公共交通の利便性のほか,アクセスの際の通行の安全性,交通動線や交通量をはじめ,周辺道路への影響なども総合的に考慮してまいりたいと考えております。  次に2点目の,整備候補地を決定する方法についてのご質問にお答えいたします。  新中央図書館は,あらゆる世代のさまざまな過ごし方に応えられる本市の文化拠点にふさわしい,ゆとりある空間を確保できるスペースを有することが,まずは重要であると考えております。  また,先ほど申し上げましたように,整備地は中心市街地の中で,市内各所から安全,便利に来訪できるアクセス性のよい場所で,一定規模の駐車場を可能な限り平面で確保できる規模を有していることが望ましいと考えております。  これらに加え,中心市街地における回遊性やにぎわいの創出,他の公共施設との機能の相乗効果,整備に係るコストなど,さまざまな事項を選定基準としてまいりたいと考えております。  今後の選定の流れにつきましては,これらの観点から,まずは現在の4カ所の整備候補地を2カ所に絞るとともに,市有地以外にも整備地としてふさわしい敷地があれば加えて,さらに詳細な検討をしてまいりたいと考えております。  中央図書館の整備地の選定につきましては,これまで総合的に調査研究を進めてまいりました庁内の部長クラスで構成する新中央図書館整備検討委員会において,引き続き比較,検討を行い,効果や課題を整理した上で,市がまちづくりの観点から,年度内を目途に総合的に判断をしてまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) では,まず,立地の(1)から再質問でございます。  1つ目の,線の囲った形と意味はわかりました。  2つ目のアクセス性なんですが,勝田駅からのアクセスであります。  先ほども質問しましたが,だんだん,みんながみんな車を運転できるわけではありません。そして,ひたちなか市に訪れる方も,一時滞在者の方も,中心市街地であれば寄りやすいのかなと思います。  「誰もが」という言葉を当てるときに,やはり勝田駅という,まさに公共交通の基幹であるハブの場所から歩いて行けるというのは,極めて重要なことなんじゃないかなと考えております。  この歩いていくということについて私は重要だと認識を持っているんですが,この点についてどのようにお考えか,改めて答弁を求めます。 ○清水立雄 議長  福地佳子教育次長。          〔福地佳子教育次長登壇〕 ◎福地佳子 教育次長  再度のご質問にお答えいたします。  徒歩圏内で行ける距離がどのくらいかというところはなかなか難しいところではございますけれども,おおむね1キロから1.5キロぐらい,そういったことを想定いたしますと,中心市街地の現在の候補地につきましては,勝田駅からの移動が可能な中心市街地の中に入っているのではないかというようには考えております。  その上で,現在の図書館の利用者は,先ほども申し上げましたように,75%以上の方が車で来館をしておりまして,以下,自転車の方が12.7%,徒歩が6.9%と続いておりますことから,新中央図書館の整備に当たりましては,市の中央館として,さまざまな手段で来館する方が市内各所からアクセスしやすいこと,また,お子様から高齢者,障害をお持ちの方なども安全に来館していただけることなどにも配慮することが必要であると考えております。  今後も,来館しやすい図書館となりますように検討してまいりたいと考えております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) 私は独自にいろんなお話を聞きましたけど,今の図書館の利用者と,これから利用できる図書館の利用者の数って変わってくると思います,当然。新しい図書館は,多くの方が新しいということで利用すると思います。実際に通勤されたり通学されたりする方々,特に勝田駅を使う方々は,期待感があるというお話を聞きました。  やはりそういった方々にも,アクセスしやすい場所で,仕事の後だったり,学校の後だったり,そういったときに気軽に立ち寄ってゆっくりとくつろげる,本と触れ合える場所,ぜひこういったものを期待したいところであります。  歩く距離がどのくらいかという話は,きょうはここでは触れません。ぜひ,よくお考えいただきたいなと思います。  そして,(2)の選定方法について質問いたします。  今回,今後詳細にしていくということでありまして,候補地を絞る,そして庁内でやるということであります。  私はある程度,候補地の案だったりそういったことにどうやったら住民の方々の思いや意見が反映されるのかなと感じます。一度,候補地を一気に並べて決めるということではないんですが,どんな要素が重要かとか,現在の利用者に対するアンケートだけじゃなくて,今回整備基本計画にもアンケートですか,これが書いてありますけど,もっと広域に,この場所についてのところは住民の方にもう少し聞いたほうがいいんじゃないかと私は考えておりますが,今回庁内で検討されるということでございますので,どういうふうに住民の方の思いや声をそこに反映していくのか,この点の検討は十分なされるのかどうか,改めて伺います。 ○清水立雄 議長  福地佳子教育次長。          〔福地佳子教育次長登壇〕 ◎福地佳子 教育次長  これまでもさまざまな計画を策定する中で,住民の方のアンケートやワークショップなどを実施してまいりました。  今後も,具体的な整備の過程におきましても,引き続き,ワークショップや図書館利用者,読書グループ,またボランティア団体など,さまざまな方のご意見を伺う機会,こういったものはきちんと設けてまいりたいと考えております。  図書館の立地場所につきましては,こちらは社会教育の観点から,そしてまちづくりの観点からも重要な施設でございまして,この整備場所の選定につきましては,こういったご意見も踏まえながら市が主体的に決定をしていくものと認識をしております。 ○清水立雄 議長  8番鈴木道生議員。 ◆8番(鈴木道生議員) わかりました。  それでは,期待申し上げて質問を終わります。以上です。 ○清水立雄 議長  以上で,8番鈴木道生議員の質問を終わります。  お諮りします。本日の会議はこれをもちまして延会したいと思います。異議ありませんか。          (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○清水立雄 議長  異議なしと認め,本日はこれをもちまして延会します。           午後3時27分 延会...