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令和2年第1回定例会(第4日目) 議事日程 開催日: 2020-03-11
令和2年第1回定例会(第4日目) 本文 開催日: 2020-03-11

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  1. 日立市議会 2020-03-11
    令和2年第1回定例会(第4日目) 本文 開催日: 2020-03-11


    取得元: 日立市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-20
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                   午前10時00分開議 ◯副議長(伊藤健也君) おはようございます。  本日は、議長から欠席届が出ておりますので、地方自治法第106条第1項の規定により、副議長の私が議長の職務を行わせていただきます。議員各位の御協力をよろしくお願いいたします。  御報告いたします。  ただいま出席議員は26名であります。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配布してあります議事日程第4号のとおりであります。  これより議事に入ります。   ───────────────────────────────────────────    日程第1 市政に関する一般質問 2 ◯副議長(伊藤健也君) 日程第1、市政に関する一般質問を行います。  昨日に引き続き、質問を許します。  初めに、千葉議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 3 ◯2番(千葉達夫君) ◇登壇◇ おはようございます。日本共産党千葉達夫です。  通告に従い、質問いたします。御答弁をよろしくお願いします。
     東日本大震災から今日で9年を迎えます。本当の復旧復興が進むことを強く望みます。  では、1、予約型乗合タクシー試験運行について。  諏訪学区で行われている予約型乗合タクシー通称デマンド型乗合タクシー試験運行について、タクシーを利用した方からは、「買物をした後に自分の家までタクシーで帰ることができて、重い荷物を持って歩かなくて済み、便利だ。」という声が聞かれました。地域の足として好評のようです。加えて、日立市では免許を自主返納する方が増えています。市では、高齢者おでかけ支援事業に取り組んでおり、気軽に外出ができる環境をつくるためには、予約型乗合タクシーにも重要な役割があると考えます。  そこで、今回の試験運行利用状況や今後の方向性について伺います。  (1)試験運行での利用状況や利用者の傾向について。  諏訪学区において、昨年10月から今月3月の期間で予約型乗合タクシー試験運行を行っておりますが、利用状況や利用者の傾向などについて伺います。  (2)本格導入に際しての必要経費について。  今回の試験運行を踏まえて、タクシーを導入した場合の年間の必要経費について伺います。  (3)今後の方向性について。  諏訪学区の方からは、「運転時間の延長をしてほしい。」、「土曜、日曜、祝日も出掛けるので運行日を拡大してほしい。」といった要望が聞かれました。運行形態の変更や今後の継続についての考え方を伺います。  また、試験運行後、ほかの地域への運行を広げるといった、他の地域への展開についての考え方を伺います。  以上、御答弁のほどよろしくお願いします。 4 ◯副議長(伊藤健也君) 千葉議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 5 ◯都市建設部長磯野健寿君) ◇登壇◇ 千葉議員の御質問にお答えいたします。  私からは、大きな1項目め、予約型乗合タクシー試験運行についての御質問に順次お答えいたします。  まず、(1)試験運行での利用状況や利用者の傾向についてでございます。  昨年10月1日に開始した諏訪学区での予約型乗合タクシー試験運行につきましては、65歳以上の諏訪学区居住者で、あらかじめ利用登録を行った方を対象に運行しており、本年1月末現在での利用登録者数は169人となっております。また、利用状況は、運行を開始した10月には、20日間の運行で延べ約90人の利用でございましたが、4箇月後の1月には、19日間の運行で延べ約200人の利用があり、期間の経過とともに利用者が増加しているところでございます。利用の傾向につきましては、主に山側住宅団地の居住者の利用が多く、リピーター利用や、乗合いではなく、一人乗りの利用が多いなどの特徴が見られております。  続きまして、(2)本格導入に際しての必要経費についてでございます。  今回の試験運行につきましては、平日の午前9時から午後4時までの7時間で乗合タクシーを借り上げ、乗合いのためのオペレーション業務を含めて、運行をタクシー事業者に委託しております。この条件での運行に要する年間経費は約700万円となりますが、仮に本格導入となった場合には、運行条件を始め、タクシー借上げの運賃についても料金変動の要因となるため、実際の運行計画に即した再度の積算が必要になるものと考えております。  続きまして、(3)今後の方向性についてでございます。2つの御質問がございました。  初めに、ア、使いやすい運行形態への変更や今後の継続についてでございます。  今回の試験運行につきましては、諏訪学区居住者利便性向上はもちろんですが、地域内の既存公共交通への影響についても調査することとしており、運行期間も今月末で終了となるため、現在の運行日数や時間などの運行形態の変更は行わないものでございます。試験運行後につきましては、利用者の利用動向に加え、既存公共交通への影響を検証し、円滑な交通ネットワーク形成が図れるかを検討してまいります。これらの検証後、持続的な運行形態となるための運行収入確保策等について、地域住民と協議、調整していくこととしております。  次に、イ、他の地域への展開についてでございます。  乗合タクシーの他の地域への導入につきましても、今回の諏訪学区における試験運行と同様に、既存交通事業者との合意形成を始め、地域ごとに異なる居住者の移動需要の把握や運行に係る地域の支援、負担の在り方など、様々な調整を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 6 ◯2番(千葉達夫君) ◇登壇◇ 試験運行によって利便性が地域に知られ、新しい課題が見えるといった成果が生まれました。そのため、御答弁にありました持続的な運行形態とするための運行収入確保策等について、地域住民と協議、調整していくことを進めていただきたいと思います。  地域の方に様子を伺いますと、「自治会で独自に住民の年齢構成を調査したところ、70代から90代の方が全体の43%と分かった。運行経費の件は、自治会の役員の方は聞いたことあると思うが、多くの人はまだ知らないようだ。」と話しておりました。高齢化などで移動が大変な方が増えており、導入に向けた協議を行いたいと地域が考えているように見受けられます。  現在、500以上の自治体でデマンド型乗合タクシーが導入されておりますが、国土交通省デマンド型乗合タクシーを700自治体で実施する目標を掲げています。また、自治体が公共交通維持確保計画を策定した場合、国の支援制度が受けられます。赤字となる路線を廃止せずに運行継続をするバスやタクシー会社自治体等に対して、赤字分の2分の1を国が直接補助するものです。協議の際には、このような国の支援制度の活用も視野に入れるようお願いいたします。  交通移動の権利は、日本国憲法が保障した住居移転の自由や生存権、幸福追求権と関連する人権です。交通移動の権利を保障するには自治体の役割が大きいですので、引き続きの取組をお願いします。  続きまして、大きな2番、新型コロナウイルスによる市内業者の状況について質問します。  新型コロナウイルスの影響で、様々な分野で今大きな被害が生まれています。経済の影響では、日本全国で国内を含めた旅行のキャンセル行楽施設が休止になるなどにより、飲食、観光、運輸などの分野で中小零細企業を中心に大きな損失が発生しています。全国旅行業界の調査によると、日本人国内旅行旅行キャンセル・延期数は、2月7日調査で2万2,000人だったのが、2月28日調査では36万6,000人と16倍に急増しています。訪日外国人旅行キャンセルは、3万4,000人から10万6,000人に増えています。3月からは学校給食の停止により、給食提供業者や野菜などを納品する農家にも影響が広がっています。また、市内の製造業に勤めている方からは、「中国からの部品がストップしてしまい、業務が止まっている。今後の見通しが立たず、いつ仕事が始められるのか分からない。そして、始められたとしても、止まっていたしわ寄せにより長時間で過密な勤務が強いられそうで不安だ。」といった声がありました。  内閣府が3月3日に発表した2月の消費動向調査によると、消費者心理の明るさを示す消費者態度指数は、前月比0.7ポイント低下の38.4となり、悪化は5箇月ぶりです。この指標を構成する4つの項目である、暮らし向き、収入の増え方、雇用環境耐久消費財の買いどき判断、この4項目が全て下落しています。  国の対応は日々変わっていきますが、各自治体にも対応が求められております。経済活動の萎縮や縮小に拍車が掛からないようにするため、自治体の役割の一つとして正確な情報開示情報発信があります。  そこで、日立市の状況について伺います。  (1)製造業、飲食業など市内業者の状況について。  市内の中小業者、製造業や飲食店業者への影響や、倒産、休業はないかを伺います。  以上、御答弁のほどよろしくお願いします。 7 ◯産業経済部長岡見安美君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、新型コロナウイルスによる市内業者の状況についての(1)製造業、飲食業など市内業者の状況についての御質問にお答えいたします。  新型コロナウイルス感染症市内事業者への影響につきましては、中小企業小規模事業者を対象とする専門の経営相談の窓口が、日立商工会議所及び日本政策金融公庫日立支店の2箇所に設置されておりますが、これらの窓口を始め、本市やジェトロ茨城などの支援機関にも、新型コロナウイルス感染症による経済的な影響を受け、倒産や休業するという情報は、今のところ寄せられておりません。  また、本市では、市内事業者への新型コロナウイルス感染症の影響を把握するため、2月21日時点で、中国などと取引のある市内製造事業者を中心にヒアリング調査を実施いたしました。結果は、28社中5社において売上高等の減少が見込まれる状況でございましたが、2月末時点において追跡調査を実施したところ、その影響は18社に拡大しており、特に製造業においては、中国に輸出入のある自動車やエレベーター関連部品製造の分野において影響が大きい状況となってございます。  さらに、宿泊・飲食業への影響を把握するため、ホテルや飲食店事業者への調査を実施しましたところ、10社中9社において宿泊や宴会の予約キャンセルが相次ぐなど、新型コロナウイルス感染症が市内の宿泊・飲食店事業者の経営にも大きく影響を及ぼしている状況となってございます。  国におきましては、このような国内事業者を保護し、円滑な経済活動を支えるため、事業者に対する資金繰り支援雇用調整助成金対象拡大など、緊急的な対応策が講じられております。本市といたしましても、引き続き、新型コロナウイルス感染症による市内事業者への影響把握に努めますとともに、国や県の対応の動向を注視し、国、県及び関係機関との連携を図りながら、市内事業者に向けた情報提供を行いつつ、中小企業の円滑な事業活動を支えるための具体的支援の検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 8 ◯2番(千葉達夫君) ◇登壇◇ 影響を受けているが倒産には至っていないうちに、仕事と雇用を守るための手立てが必要と考えます。「国や県の対応の動向を注視する。」と御答弁にありました。例えば、沖縄県は、9日、国の雇用調整助成金を受けた事業者への上乗せ助成金を検討していると示しました。知事は、「国の緊急対策と連動し、各領域における影響を把握しながら、県の取れる対策を迅速に切れ目なく進めていく。」と述べました。また、国では、加藤厚生労働相が5日、保護者への休業補償制度について、休暇だけでなく時短勤務した場合も対象とするよう検討すると参院予算委員会で答弁しました。これは、小売・外食業で営業時間の短縮が広がっているためです。  今後、茨城県や国が必要な施策を行っていく、そのためにも、まずは、今回の新型コロナウイルスの影響が市内事業者の経営にどのように影響を及ぼしているか、その状況を把握することが求められます。県などからも実態の調査依頼があるかとは思いますが、引き続きの取組をお願いします。  また、御答弁にありました、国においては雇用調整助成金対象拡大など緊急的な対応策が講じられている件について、市内の事業所で派遣で働く方からは、「コロナウイルスの影響で3月上旬の平日3日間が休みとなった。しかし、平日3日分の休みを取り返すために、3月下旬の祝日と土日に仕事をすることになった。」という話がありました。仕事が休みになったら、事業主は雇用調整助成金を申請し、そこから従業員に休業手当や賃金を払うということが推奨されておりますが、そうはならずに休みを振り替えて仕事をする。こうなりますと、働く人にとっては休日が移動させられたとなってしまう恐れがあります。感染予防の観点から、過労やストレスなく過ごすことが必要です。職場で休日や土日に仕事をさせられたと感じながら仕事をするのは避けるべきと考えます。  よって、市は、関係機関と連携しまして、雇用調整助成金を事業主が必要に応じて受けているか、働く人たちが過労なく仕事を続け、賃金が支払われているかという観点の調査、把握も加えてお願いします。安心して働き続ける日立市を守るための取組をお願いします。  続きまして、大きな3番、東海第二原発再稼働問題について質問します。  2月18日に東海村役場で首長懇談会が1年ぶりに開かれました。この懇談会では、資源エネルギー庁の担当者も出席したと報道されました。そして、現在、日本原電による発電所施設内の工事が進められています。構内にはタワークレーンが設置され、施設内に資材が運び込まれています。地域には本格的な工事が始まったのかと不安の声があります。なし崩し的な工事は許されないというのが、原子力所在地域の首長と地域住民の共通の認識と言える中、再稼働に関わる工事なのか、そうでないのか、日本原電は首長や市民、県民に説明する責任があります。  そこで、首長懇談会の内容などについて伺います。  (1)6市村首長懇談会における日本原電からの質問について。  2月18日に開催された原子力所在地域首長懇談会において、日本原電から首長に対してどのような説明や質問があったかを伺います。  (2)議題に対する首長からの質問や要望について。  懇談会において、首長から日本原電に対してどのような質問や要望を行ったかについて伺います。  (3)資源エネルギー庁が懇談会に同席した理由について。  懇談会において、資源エネルギー庁が懇談会に出席した理由と話をした内容について伺います。  (4)住民説明会開催要請について。  懇談会において、住民説明会の開催を日本原電に要請したかを伺います。  (5)広域避難計画の現状と課題について。  現在、周辺自治体では広域避難計画の策定に向けた事業を行っており、日立市においても避難計画策定のための予算が2020年度予算にも計上されています。そこで、広域避難計画策定について、進捗状況と課題について伺います。  以上、御答弁のほどよろしくお願いします。 9 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、東海第二原発再稼働の問題の御質問に順次お答えいたします。  質問は5点ございましたが、(1)から(4)までにつきましては、いずれも去る2月18日に開催されました、6市村首長による原子力所在地域首長懇談会に関する御質問でございました。  初めに、(1)は、首長懇談会における日本原電からの説明内容についてのお尋ねでございます。  懇談会におきましては、日本原電から東海第二発電所における安全性向上対策工事の内容、進捗及び工期の延長を含めた今後のスケジュール、原子力規制委員会に提出する使用前検査手続並びに地域住民への理解活動についての説明がございました。  次に、(2)の議題に対する首長からの質問や要望についてでございます。  日本原電の説明に対し、首長からは、工事の完了時期や国への使用前検査申請書記載内容についての質問をいたしましたほか、今後、安全性向上対策工事がなし崩し的に進むことのないよう、更に丁寧な説明を行うよう要望したところでございます。  次に、(3)の資源エネルギー庁が懇談会に同席した理由についてでございます。  懇談会には、資源エネルギー庁の担当者が出席しておりましたが、これは、国のエネルギー政策に関する現状と課題についての説明を受けるため、懇談会から要請したものであり、各首長からは、今後、国においても住民への丁寧な説明を行っていただけるよう求めたところでございます。  次に、(4)の住民説明会開催要請についてでございます。  日本原電に対しましては、現在進められております安全性向上対策工事に関連する内容について、住民から理解を得るための説明を地域の小規模な単位で行うなど、更に丁寧に説明を進めることを求める意見が多く出されたところでございます。  最後に、(5)の広域避難計画の現状と課題についてでございます。  市では、これまで国や県と調整を図りながら、計画の素案についての地域ごとの説明会の開催や、住民の避難行動についてのアンケートを実施してまいりましたほか、昨年11月には避難訓練を実施し、計画の内容及び実効性を検証するなど、策定に向けた作業を進めてまいりました。現在は、原子力災害が発生した際に身を守るための基本的な行動や、避難先である福島県内の各市町村までの避難経路、避難の方法などを示しました、広域避難ガイドマップの作成を進めているところでございます。このアンケート避難訓練の結果を通しまして、避難用バス福祉車両必要台数確保についての課題が明らかになったほか、第二の避難先の確保、複合災害への対応など、計画策定に際し、様々な課題があるものと認識しております。今後は、計画の策定状況を市民の皆様に丁寧にお知らせしながら、実効性のある避難計画の策定に向け、引き続き、国や県のほか、避難先となる福島県内の17市町村と連携を図りながら作業を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 10 ◯2番(千葉達夫君) ◇登壇◇ 御答弁で、「首長からは、安全性向上対策工事がなし崩し的に進むことのないよう更に丁寧な説明を行うよう要望した」ことと、「国が住民へ説明するよう求めた」とありました。首長側から問題点や課題、要望を提示することが引き続き必要だと考えます。そして、国が説明することも大切であり、同時に市民、国民の声を聞くことが必要とも考えます。  広域避難計画の現状と課題についてです。「避難先となる福島県内の17市町村と連携を図りながら作業を進める。」と御答弁がありました。このことから、避難先となる福島県の17市町村側避難者受入れ計画がつくられているのかが課題といえます。昨年の5月16日、久慈サンピア日立にて行われました「東海第二発電所の状況について」をテーマにした住民説明会で、日本原電からは説明の冒頭に「避難計画策定関係自治体には大変御迷惑を掛けております。」と述べていました。複数の自治体で避難計画策定に向けた事業のための予算が執行されており、日立市においても広域避難計画を含む原子力安全対策事業費が年1,000万円から2,000万円程度、来年度予算では1,791万円が計上されております。この事業は、どこまで続き、いつ終わるのか、見通すことは難しいと考えます。そして、避難計画策定をしなければならないという前提が正しいのか、この前提を考え直すことが必要ではないかと、私自身反省をしました。  去年の7月3日に原子力規制委員会が発表した原子力災害対策指針、これにはどの地域で避難計画をつくらなければならないかを定めた原子力災害対策重要区域の範囲を定義しております。この定義を整理しますと、再稼働する場合は30キロメートル圏内まで避難計画が必要。次に、廃炉を決定し、核燃料を十分に冷却した状態の場合は5キロメートル圏内、PAZまで避難計画が必要。そして、原子力災害対策重要区域を設定することは要しない、すなわち、避難計画策定が不要となる条件として以下を定義しています。それは、廃炉を決定し、核燃料を全て乾式キャスクに貯蔵する。乾式キャスクとは、使用済み核燃料を入れる金属製の器で、ヘリウムガスで内部を充填し、低温にしたものです。この乾式キャスクに貯蔵すれば、5キロメートル圏内を含め、避難計画策定の必要は無くなります。このように計画が不要になることは、茨城県原子力安全対策課も同様に認識しております。  よって、事前了解権を持つ周辺自治体が、再稼働は認められないと判断すれば再稼働が止まり、廃炉計画に向かうことになり、核燃料乾式キャスクに入れれば避難計画策定が不要となります。この条件があることを念頭に置いていただき、日本原電との引き続きの協議をお願いします。  3月4日付けの茨城新聞では、再稼働の賛否を問う県民投票条例の制定を求める署名が、請求に必要な5万筆に達したと報道されました。時期を定めるものではありませんが、県民、市民の声を基に再稼働の是非を判断するよう要望いたしまして、私の一般質問を終わりにいたします。  御答弁ありがとうございました。 11 ◯副議長(伊藤健也君) 以上で千葉議員の質問が終わりました。  次に、小林議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 12 ◯8番(小林真美子君) ◇登壇◇ 日本共産党の小林真美子です。  発言通告に従いまして、大きく3点について質問いたします。御答弁よろしくお願いいたします。  1、国民健康保険事業についてです。  2020年度の国の予算の社会保障関係費は、臨時・特別の措置を含めて35兆8,608億円と過去最高のものとなり、前年度と比べると5.1%の増加です。高等教育無償化が2020年度から実施されるための新規の予算などが増えた要因になっていますが、予算が増えても見かけだけであり、社会保障関係費の自然増の削減が2013年度から8年間毎年行われ、削減額の総額は1兆8,300億円にもなります。また、年金のマクロ経済スライドが2020年度も実施され、本来の改定率が引き下げられます。そして今、安倍政権が進めようとしているのは全世帯型社会保障改革で、検討会議の議論の内容は、年金の大幅削減、医療・介護の負担増と給付削減、病床淘汰の推進、保育予算の削減などで、全世帯に負担増の痛みを押し付けるものと懸念されます。この改革は、公的制度を骨抜きにし、国民の生活と人権を根底から脅かす大改悪であり、容認することはできません。  こうした中、安倍政権は国民健康保険において、国からの予算を削減していく新たなペナルティーの仕組みを2020年度から導入します。このことによって、国民健康保険料を引き上げざるを得ない自治体が増えます。今でも高過ぎて払い切れないと悲鳴が上がっているのに、これ以上の値上げは暮らしと健康を壊し、命に関わる大問題です。茨城県は、このペナルティーの仕組みの評価で、減点が全国で一番多い自治体となっています。全国知事会や全国市長会では、国に対し、制度の抜本的改革を要望しており、その内容は、国民健康保険料の抜本的軽減をするために、定率国庫負担割合の引上げや子供の均等割保険料の軽減、また、窓口負担については、自治体の負担軽減の努力に対する国のペナルティーの全面中止や、国による子供医療費無料化などです。  日本共産党は、国民健康保険に対する1兆円の公費投入増を行い、均等割・平等割を廃止して、保険料を協会けんぽの被保険者負担並みに引き下げることを求めています。  こうした状況の中、以下、質問に入りたいと思います。  (1)国民健康保険事業費納付金の現状と課題についてです。
     平成30年度の国民健康保険制度改革により、都道府県と市町村が共同で運営していく仕組みに変わり、2年になります。日立市では、被保険者数が減少していることや、保険料が上がるのではないかなど、不安の声が寄せられています。制度改革により新たに創設された国民健康保険事業費納付金の現状と課題についてお伺いします。  (2)保険料の引下げについてです。  私は、昨年6月議会でも同様の質問をし、市の見解を伺ったところではありますが、その後、10月に消費税率が8%から10%へ引き上げられ、「暮らしが大変になった。」とか、「負担を減らしてほしい。」という声を聞いているところです。国民健康保険の被保険者の多くは低所得者や不安定な雇用に就いている方であり、暮らし応援の施策を拡充することは自治体の重要な仕事だと思います。改めて保険料を引き下げることについて、市の見解をお伺いします。  (3)子どもの均等割の負担軽減についてです。  子供の均等割について自治体独自に負担軽減をしているところが、昨年、全国で少なくとも25の自治体でありました。県内では、取手市が子育て支援として高校生以下の均等割を半額にしています。子供の均等割は、ゼロ歳の子供にも成人と同額を掛け、子育て中の家庭の保険料を高額にする要因となっています。さらに、消費増税で18歳以下の子供がいる世帯の家計を圧迫しています。子供の均等割の負担軽減をすることについて見解をお伺いします。  1回目の質問を終わります。 13 ◯副議長(伊藤健也君) 小林議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 14 ◯保健福祉部長(鈴木さつき君) ◇登壇◇ 小林議員の御質問にお答えいたします。  私からは、質問の大きな1項目め、国民健康保険事業についての御質問に順次お答えいたします。  初めに、(1)国民健康保険事業費納付金の現状と課題についてでございます。  平成30年度の国民健康保険制度改革により、国民健康保険制度は県と市町村が共同で運営することとなりました。これにより、市町村は国民健康保険事業費納付金を県に納め、県は市町村が保険給付を行うために必要となる費用を各市町村に支払う仕組みとなりました。国民健康保険事業費納付金は、市町村ごとの医療費の水準や所得水準、被保険者数に応じて県が算定するもので、本市の納付金の額は、平成30年度は44億6,000万円余、令和元年度は40億8,000万円余となっております。本市におきましては、今後、被保険者数は減少傾向にあると思われるものの、年度ごとの保険給付費の額や国が負担する公費の状況等により、国民健康保険事業費納付金の額が大きく変動することも想定されますため、この納付金を含めた本市の国民健康保険財政全体の状況を注視しながら、適切に事業を運営していくことが重要であると考えております。  次に、(2)保険料の引下げについてでございます。  国民健康保険事業の財政運営につきましては、受益者負担の原則に基づいて収支不足を保険料で賄うこととされており、保険料を引き下げることにつきましては、本市においては高齢化が進む中、一人当たりの医療費が増加傾向にありますことから、慎重に対応すべきものと考えております。所得の少ない方々に対しては、制度として世帯の所得に応じて保険料を最大で7割軽減する措置が講じられており、令和2年度においても、物価の上昇により影響を受ける世帯に対し、軽減の適用を判定するための所得基準を見直すことにより、軽減措置が拡充されることとなっております。国民健康保険は、いつ起きるか分からない病気やけがに備え、加入者が保険料を出し合い、必要な医療費などに充てる相互扶助の制度でございますことから、保険料の増額を抑えるために、引き続き、医療費削減や医療給付の適正化などに取り組んでまいりたいと考えております。  最後に、(3)子どもの均等割の負担軽減についてでございます。  国民健康保険制度改革により、国民健康保険の財政運営の責任主体となった茨城県と44の市町村が一体となり、制度の安定化を図るため、保険料率の統一、赤字補填の解消、事務の標準化などを目指しているところでございまして、そのような中で、本市が単独で保険料の軽減を行うことは難しい状況にあると考えております。また、子供の均等割保険料の軽減につきましては、子供のいない世帯の保険料の増額にもつながりますことから、引き続き、国の財政支援について、全国知事会や全国市長会などと連携して要望するとともに、今後も国の動向を注視してまいりたいと考えております。  以上でございます。 15 ◯8番(小林真美子君) ◇登壇◇ ただいまの御答弁で、保険料の引下げにつきまして、「新年度で軽減措置が一部拡充される。」という御答弁がありました。消費10%増税が、国民の暮らしに打撃を与えていることは明らかになっていますので、軽減措置の更なる拡充を国、県に求めていただきたいと思います。  御答弁の中で、「国民健康保険は相互扶助の制度」ということが言われました。私たちは、「相互扶助の制度ではなく、国の責任で運営される社会保障の制度である。」と主張しています。それは、新国保法第1条第4条に規定されています。しかし、多くの自治体は「相互扶助の制度」と言っているのが現状です。高過ぎる保険料は国の負担割合を元に戻し、さらに、国の負担割合を増額することで払える金額に引き下げることが社会保障というものだと思います。そして、全国では、子供の均等割の減免などの自治体独自の減免制度を実施しているところがありますが、地方自治を明記した憲法の下、地方自治体が予算や条例でこうした福祉の取組を行うことを国が禁止することはできません。特別な事情がある人に国保法第77条に基づく減免を行うための法定外繰入れは、赤字補填とされず、ペナルティーの対象とはならないはずなので、特別な事情について市長の裁量で多子世帯などを減免の対象に適用していただき、国民健康保険料の負担軽減を行うことを要望いたします。  次の質問に入ります。  2、障害者施策についてです。  昨年の参議院選挙では、重度の身体障害を持つ国会議員が誕生しました。重度障害の当事者が国政の政策決定に参加することは大変重要なことだと思います。障害者が理由なき不当な差別を受けることなく、また、障害があることによって不可能にしていること、例えば音響式信号機がない歩道とか、障害者に配慮のない制度、慣行、観念といった社会的障壁を、行政や事業者が合理的配慮の提供をして可能にすることが求められています。障害者に配慮した店舗が舗装された歩道の先にあるなら、電動車椅子で買物をすることができます。選挙の投票で介助者の代行を可能にする制度があれば、重度障害でも投票所で投票することができます。行政や事業者が合理的配慮を行うことを義務と位置付け、社会が変わることが重要です。しかし、2016年に相模原市で起きた、津久井やまゆり園の元職員による19人が殺された事件は大きな衝撃でした。犯行を犯した青年の優生思想的な言動が今も社会に暗い波紋を広げています。障害を持つ人も持たない人も、誰もが尊厳を持って生きられる社会がつくられることを願うものです。  質問に入ります。  (1)障害者差別解消法に係る市の取組についてです。  障害者差別解消法は2016年に施行され、障害者の社会的障壁を無くすための事業者による合理的配慮は努力義務とされ、合理的配慮を行わないことは差別であるということが曖昧にされてはいますが、様々な取組が進められてきました。障害が無い人ばかりの小さな社会にいると、いろいろな人がいることが当たり前とは思えないということがあります。障害者差別の解消には、心のバリアフリーとして障害者理解に係る啓発活動が重要だと思います。市は、障害者理解を促進するため、どのような活動を行っているのでしょうか。  また、信号が青になったことを知らせる音響式信号や点字ブロックの設置など、障害者に優しいまちづくりが着実に進んでいると感じています。更に進めていただきたいと思いますが、今後の取組の方向性をお伺いします。  (2)介護保険優先原則についてです。  国の障害者自立支援法を違憲として、当事者が加わって新たな障害者総合支援法ができたときに、新法にいかされなかった当事者の骨格提言を国に求め、国と基本合意を結んでから今年で10年となります。しかし、65歳からの介護保険優先原則や自立支援医療の応益負担、事業者への報酬の日払い制度など、いまだに改善されていません。新たに安倍首相が進めようとしている全世帯型社会保障制度改革は、更なる給付減と負担増が心配されます。障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会は、低所得の障害者、高齢者に対する介護保険料、利用料の負担撤廃と、障害者サービス利用者が65歳になると介護保険に移行される介護保険優先原則を廃止し、障害者本人がどちらかを選択できるようにすることを国に求めています。高齢になってもこれまでと同様のサービスが受けられることが必要ではないでしょうか。  そこで、介護保険優先原則について、65歳になった後も必要な方が必要なサービスを受け続けることに対する市の考え方についてお伺いいたします。  (3)障害者が地域で安心して暮らす取組についてです。  障害を持つ人がいる世帯が必要な支援を身近なところで受けられれば、障害者一人一人の可能性は広がります。また、精神障害者の社会的入院を解消するためには、地域の基盤整備が重要です。必要な支援を受けながら、障害者が希望する場で暮らせるようにするため、日本共産党は、入所施設やグループホームなど多様な暮らしの場を公的責任で計画的に増やすため、建設に公有地の活用を進めることや、バリアフリー対応の公営住宅の確保、建設、ホームヘルプサービスや移動支援の拡充など、在宅支援を保障することなどを提言しています。  ア、グループホームについてです。  障害者が自立して生活するグループホームは市内に増えていますが、利用希望が多いため、必要数を満たすまでにはまだ時間が掛かりそうだとお伺いしています。全国的にも待機者は増える一方となっています。こうした状況にあって、保護者にとっては親亡き後のことを考えると不安で一杯だと聞いています。市内のグループホームの整備状況と今後の整備見込みについてお伺いします。  あわせて、障害者が円滑にグループホームなどでの生活に移行することは重要なことだと思いますが、どのような取組をされるのかお伺いします。  イ、ホームヘルプサービスについてです。  ホームヘルプサービスは、障害者の生活を支える上で欠かせない重要なサービスだと考えますが、事業所数やヘルパーの数は確保されているのでしょうか。  また、利用者にとって必要なときにサービスが受けられることは大切なことですが、提供されるサービスの質についても大切だと思います。サービスの質を高めることについて、市はどのような取組が重要と考えているのかお伺いします。  (4)障害者の参政権を保障するための課題についてです。  障害者が政治活動や選挙活動をするには、まだ制度や整備など、改善すべき課題が多くあります。平等な社会参加のために、必要な支援を権利として保障することが求められています。障害を持つ全ての人の権利が保障されることは当たり前のことです。日本共産党は、手話や字幕を全ての政見放送に義務付けることや、点字による選挙公報などの改善、在宅投票制度の拡充や巡回投票制度の実施、投票所のバリアフリー化などを進めることを提言しています。市では、投票所のバリアフリー化を進めてきたと思いますが、車椅子で投票することができる対策など、どのように取り組んでこられたのでしょうか。バリアフリー化が進んでいない投票所の対応を含め、お伺いいたします。 16 ◯保健福祉部長(鈴木さつき君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、障害者施策についての(1)から(3)までの御質問に順次お答えいたします。  まず、(1)の障害者差別解消法に係る市の取組についてでございます。  障害者差別解消法の趣旨は、障害を理由とした差別を解消することでございます。本市におきましても、平成28年の法の施行と並行して障害者理解の普及促進に力を注いでまいりました。具体的な活動といたしましては、一般市民と障害当事者が共に軽スポーツを楽しみながら、相互理解を深める目的で実施しておりますスポーツ・レクリエーションふれあい教室を始め、障害福祉サービス事業所向けの障害者権利擁護・虐待防止研修会、さらには、障害について理解を深めるためのリーフレットの作成や、市役所の職員向けには障害者差別解消に関する研修会などを実施いたしまして、障害のある人もない人も共に生きる共生社会の実現に向けた取組を行っているところでございます。  また、公共の場や建物などのバリアフリーにつきましては、市の施設等は関係課が連携し、速やかな対応に努めておりますが、民間や国・県の施設につきましては、障害のある方などから頂戴した御意見や御要望を福祉団体と連携して関係機関につなげるなど、引き続き必要な支援に努め、障害者にとってより生活しやすい環境づくりの推進を図ってまいります。  次に、(2)の介護保険優先原則についてでございます。  議員御案内のとおり、障害福祉サービスを利用されている方が65歳を迎えられますと、社会保障制度の原則である保険優先の考え方の下、介護保険の給付が優先されることとなっております。しかしながら、介護保険で利用できるサービス料を超える場合や、介護保険サービスにはない障害福祉固有のサービスについては、引き続き、障害福祉の制度を利用いただくことが可能となっております。そのため、在宅でのサービスを利用される場合には、障害福祉サービス、介護保険サービスとも、担当ケアマネージャーを中心に個別の状況を把握し、必要なサービスを適切に提供できるよう対応しているところでございます。市といたしましても、障害のある方が高齢になられた後も、住み慣れた地域で円滑に生活を続けられるよう、引き続き、支援に努めてまいります。  次に、(3)の障害者が地域で安心して暮らす取組についてでございます。  まず、アのグループホームについてでございます。  障害者グループホームは、自宅に代わり、障害者が地域で自立して共同生活を営むための場でございます。障害者の親亡き後の生活の場として、また、長期入院などから地域生活への移行の場として、御利用の希望が大変多いサービスでございます。このようなことを踏まえ、平成30年に策定いたしました日立市障害福祉計画におきましては、引き続き、民間事業者による事業参入を促し、整備を進めていくこととしているところでございます。市内のグループホームの整備状況は、令和2年2月時点で12の事業者により171人分を確保しているところでございます。今後の整備見込みにつきましては、現在、複数の事業者から新規開設の御相談が寄せられておりますことから、引き続き、民間の活力によりサービスの拡充が図れるものと考えております。また、在宅の障害者が円滑にグループホームでの生活に移行できますよう、令和2年度に鳩が丘さくら福祉センターに開設を予定しておりますグループホームにおきまして、ひとり暮らしの体験の機会の提供やグループホームへの本格入居に向けた訓練を実施してまいります。  次に、イのホームヘルプサービスについてでございます。  ホームヘルプサービスは、障害者の在宅での日常生活を支える上で、最も身近で大切なサービスであると認識しているところでございます。議員御質問のサービス提供事業者やヘルパーの数につきましては、共に必要数を満たしている状況でございまして、円滑にサービスが提供できているものと考えております。サービスの質の向上に向けた取組といたしましては、引き続き、ヘルパーの人材確保に努めるとともに、事業者向けの研修会などを開催してまいります。市といたしましては、今後も利用者のニーズに合った適切なサービスが提供されますよう努めてまいりたいと存じます。  以上でございます。 17 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目めの(4)障害者の参政権を保障するための課題についての御質問にお答えいたします。  本市の投票所につきましては、期日前投票所として、市役所、各支所、イトーヨーカドー日立店及び市内大学の計10箇所、当日投票所として、小学校や中学校、交流センターなどの66箇所に設置しております。各投票所では、障害のある方ばかりではなく、高齢者などを含む、投票に来た全ての方が投票しやすい環境の整備に様々な配慮をしておりまして、具体的には、スロープの設置や車椅子に対応した記載台の配備、土足のままでの投票所入場など、できる限りのバリアフリー対策を取っているところでございます。しかしながら、投票所の出入口が狭く、スロープが設置できないところや、内部が畳敷きで土足のまま入場ができないところなど、一部の投票所におきましてはバリアフリー対策が進んでいない状況もございます。これらの投票所におきましては、投票に来た方の状況に応じ、適宜、事務従事者が介助を行うなど適切に対応しているところでございますが、現状を改めて確認し、課題を捉えて、円滑に投票できる環境の整備を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 18 ◯8番(小林真美子君) ◇登壇◇ グループホームについて、「複数の事業者の意向を聞いている。」との御答弁がありました。今後の整備に期待するものですが、市の整備計画は民間事業者の参入に任せています。公的責任で増やすこと、維持させることが、国の制度改悪が続く中、必要とされています。入所待機されている方の中には、入所施設の整備を要望してこられて、待機のまま高齢になっている方もいます。早期に整備を進めていただくよう要望いたします。  (1)についての御答弁では、障害者理解のための具体的な活動を紹介していただきましたが、日立市は早くから障害者施策に取り組み、支援団体やサークル等の活動が活発な、県内でも先進的な都市ですので、他市に比べて理解ある人が多いのではないかと思います。しかし、障害者差別解消法など法整備が進められていても、障害者権利条約の実現までの道のりは遠く感じます。国が障害者の出産の権利を奪った旧優生保護法は1996年まで存在し、旧優生保護法に基づく優生手術を違憲とされたのはごく最近であり、被害者への謝罪と十分な補償はこれからです。また、重度障害の参議院議員に対するインターネット上の誹謗中傷は、国会議員が介護費用を自己負担しろと書き込むようなひどさです。障害を持つ人への虐待の被害者は、全国的に増えていると聞いています。一人一人の人権が妨げられていることを虐待と認定し、市におきましても、虐待から守る体制を強化することを求めます。  私たちは、もっともっと障害を持つ人たちのことを知る必要があります。障害者が「弱者」と総称された時代は過去に過ぎ去り、共に苦難の時代を生きるものなのです。障害は社会の側にあり、心の壁を取り去るのは自分達であることを強く思います。市におかれましては、障害者施策の更なる充実に取り組んでいただくことを要望いたします。  また、国に対しては、国の障害関連予算が毎年増えているといっても、国際的に見ますと、GDP比でドイツの3分の1、スウェーデンにおいては4分の1にしかならない低いものになります。国際水準に見合った障害者予算の引上げを国に求めます。  次の質問に移ります。  3、公立小中学校で使用する教科書についてです。  (1)教科書採択について。  公立小中学校で使用する教科書は、国の検定で合格した数冊の中から、共同採択地区内の教育委員会が協議して決めています。新学習指導要領によって道徳が教科となり、道徳教科書の内容に大きな関心が寄せられましたが、教科書を使用する学校の先生方だけでなく、保護者や市民が、この地区ではどのような教科書が使われるのか、検定教科書の内容だけでなく、採択の仕組みについても関心が高まったと思います。私は市民の方から、「教科書採択に当たっては、実際に使用する学校の先生方の意見はもちろん、地域住民の意見も反映してほしい。」などの御意見をお伺いしました。  そこで、教科書採択について考えを述べ、市の見解をお伺いします。  教科書採択のための縦覧会である教科書法定展示会は、期間が14日間と短いことや、展示場所が小学校1校、1部屋のみで不便であることなどを改善していただき、教科書採択に当たって学校の先生方や市民の声を届ける機会を増やしていただきたいと思います。また、教科書採択に関する教育委員会を傍聴できるようにしてほしいなど、どのように採択に至ったのか関心がありますので、採択に関する情報を開示していただきたいと思います。2020年度は中学校教科書の採択が行われると聞いています。市の見解をお伺いいたします。 19 ◯教育部長(窪田康徳君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、公立小中学校で使用する教科書についての(1)教科書採択についての御質問にお答えいたします。  小中特別支援学校の教科書の採択は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律に基づいて行われるものでございます。また、本市の教科書は、日立市、常陸太田市、高萩市、北茨城市の県北4市で構成する教科書選定協議会での手続を経て、最終的には各市の教育委員会が議決して採択する流れで行っているところでございます。採択される教科書は、県が開催する教科書展示会において一般公開され、展示期間は法律により14日間と定められているところでございます。この展示会は、今年度まで大久保小学校内に会場を設けておりました。しかし、議員御指摘のとおり、会場が分かりにくいことから、より多くの市民に見ていただくため、来年度からは来場しやすい多賀図書館の1階ロビーに会場を移して展示する予定でございます。  展示期間中に頂く御意見は運営等に関するものでございます。これらは全て県に報告され、その後の教科書展示会について検討する参考としております。また、展示会開催の周知につきましては、これまでは県のホームページ及び市報に記事を掲載してまいりましたが、今後は更に広く周知を図るため、行政アプリやSNSなどの活用による情報発信についても検討してまいります。  本市の教科書採択は、教育委員会を臨時に開催し、採択議決を行っており、会議は非公開としております。非公開としている理由は、各市の教育委員会相互の採択の意思決定に影響を及ぼすことを避けるためでございます。今後も多くの市民の方々に教科書に触れていただく取組を検討しながら、教科書採択を円滑に進められるよう、県と共に取り組んでまいります。  以上でございます。 20 ◯8番(小林真美子君) ◇登壇◇ 「教科書の採択議決を行う会議は非公開」という御答弁で、大変残念に思います。公開しているところもありますので、公開は可能だと思います。公開されないのであれば、採択の理由を公表していただきたいと思います。  教科書展示会については、これまで触れる機会がなかった方にも機会が増えることになると思いますので、改善を進めていただくよう要望いたします。  私の質問は以上で終わります。今回、新型コロナウイルス対策に関わる中、御答弁の対応に当たっていただいた職員の皆さん、ありがとうございました。御清聴ありがとうございました。 21 ◯副議長(伊藤健也君) 以上で小林議員の質問が終わりました。  次に、三代議員に発言を許します。  なお、質問は一問一答方式により行います。 22 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ 公明党の三代勝也です。  まず、質問に先立ち、9年前の本日、東日本大震災が発生いたしました。日立市においても震度6強の揺れを観測し、高さ最大5.3メートルの津波が押し寄せました。今でもあの日の混乱を思い出し、日立港の様子や、帰宅する車のテールランプの赤い光の列がなかなか動かなかった光景は目に浮かびます。執行部におかれましては、地域住民と一体となって復旧復興に御尽力いただきました。関係各位に敬意と感謝申し上げます。また、お亡くなりになられた方に哀悼の意を表し、まだ避難されている方々には一日も早く穏やかな生活が送られるよう願うものであります。  それでは、発言通告に従い質問いたします。御答弁よろしくお願いいたします。  大きな1番、日立市のICTの考え方について。  情報技術の発展は、私たちの生活の形を大きく変えてきました。それは今後ますます加速していくでしょう。現在、数多く耳にしていますICTとは、インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーの略称で、情報通信技術と訳されます。IT(インフォメーション・テクノロジー)とほぼ同義ですが、ICTでは情報、知識の共有に焦点を当てており、人と人、人と物の情報伝達といったコミュニケーションがより強調されています。  政府は、2001年1月に高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)を設置し、e-Japan戦略を策定して、全ての国民がITを積極的に活用し、その恩恵を最大限享受できるための取組を開始いたしました。昨年6月には、IT総合戦略本部において、デジタル時代のIT政策大綱が決定されました。また、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、我が国全体の祭典であるとともに、優れたICTを世界に発信する絶好のチャンスとして期待されます。こういった最新の情報通信技術に関する知識を蓄えることで、目まぐるしく変化していく情報社会の中でより良いシステムを選ぶことができるのではないでしょうか。また、その活用については、利便性だけではなく、安全性を優先させながら選択していかなければならないと考えます。  今回は、日立市の行政における、生活に関わるICTの考え方について質問をさせていただきます。  (1)日立市の行政データの取扱いについて。  昨年、神奈川県において、行政データを管理している電子機器の更新に当たり、廃棄すべき記録媒体が外部に流出していたとの報道がありました。県庁で使用していた電子機器類のリース期間が終わり、機器の更新を図るために新たに機器にデータを移し替えます。移し終えた機器に関しては、データ保存場所であるハードディスクを使えなくするため、穴を空けるなど、道具を使用して物理的にそのディスクを使えないようにすることで、データを読み取ることができなくすることで廃棄となります。神奈川県でのケースでは、民間業者に機器の処分を依頼したものと聞いております。その処理が行われる前にディスクが盗難に遭い、オークションサイトで売却されていたものです。幸いなことに、データは使用されることなく戻ったとのことでありました。  言うまでもなく、行政の扱う個人データとは、住民一人一人の基本的な情報であり、さらには、生活している上での重要なものを含んでいると言わざるを得ません。パソコン等の機器は、更新時期が近づいてくるものでありますので、データの取扱いについてはデリケートに、なおかつ細心の注意を払って取り扱うものであると考えます。  そこで、お伺いいたします。本市の行政データが保存されているハードウエアの廃棄時の状況はどのようになっているのか。漏えい等の危険性についても併せてお聞かせください。  御答弁よろしくお願いいたします。 23 ◯副議長(伊藤健也君) 三代議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 24 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 三代議員の御質問にお答えいたします。
     議員御案内のとおり、昨年、神奈川県において、行政データを含んだハードディスクを破棄する際、委託業者の担当者がこれを持ち出し、オークションサイトで販売した事例が発生いたしました。特に市町村におきましては、市民生活に直結した住民情報や課税情報等の重要な個人情報を取り扱っていることから、データが保存されたサーバー等のハードディスクの廃棄に際しましては、細心の注意を払い、処理されることが必要であると認識しております。  議員御質問の本市における行政データが保存されているハードディスク等の廃棄方法でございますが、その機器が更新時期を迎えたときや故障したときなど不要となった際は、ディスクを物理的に破壊することを基本とし、場合によりデータを復元不可能にする専用のソフトウエアを用いて、データの完全消去を行った上で処分を行うこととしております。加えて、情報漏えいを防止するため、全職員に対し、行政データを含んだハードディスク等の機器を適切に取り扱うことや、データの管理等を外部委託する際においては、機器の廃棄やデータの消去の方法について委託契約書等に明記することを定め、周知徹底を図ったところでございます。  なお、今回の神奈川県の事例を受け、各課所で導入している情報システムにおいて、改めて不要となったハードディスクの廃棄方法について調査を実施した結果、個人情報等の重要情報を含んだ機器におきましては、先ほど申し上げましたように、適切に処分がされていることを確認しております。  さらに、職員の使用しているパソコンについては、基本的に個々の機器にデータを保存しないルールとしておりますが、万が一に備えて賃貸借契約の満了時に、市の施設内において、市職員の立会いの下、業者が専用のソフトウエアにより記憶されているデータの完全な消去を実施しております。  これらのように本市といたしましては、ハードディスクの廃棄の方法を含め、様々な対策を実施し、個人情報の漏えい防止に万全を期しているところでございますが、今後も継続して情報セキュリティ対策を徹底する等、行政情報が漏えいしない体制づくりを行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 25 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ 要望を申し上げます。  市民の情報は、絶対に表に流れ出してはならないものです。端末のパソコンにはデータはないとのことですが、漏えいに対する対策は、し過ぎということはないと考えます。機器更新の際のデータ廃棄については、専用ソフトウエアによる消去をしっかりと行っていただき、また、セキュリティ対策についても取り組んでいただき、市民情報の安全をしっかり守っていただきたいと強く要望いたします。  続きまして、(2)庁内のICT化について。  これからの行政サービスについても、行財政改革大綱においてICT化を目指す方向で目標が掲げられております。私も4年前の一般質問において、スマートフォンのアプリケーションを利用した施策について提案をさせていただきました。執行部より「今後はこのシステムが市民などとの協働による安全・安心な道路維持管理に有効であると考えることから、他の自治体の取組事例を収集し、市民の方々の参加する手段や投稿情報の取扱い、維持管理費等、メリット、デメリットを調査し、導入の検討をしていきたいと考えている。」との御答弁を頂きました。いろいろな自治体において行政アプリが利用されている昨今ですが、行政として情報の発信が大切であり、市民へのサービスの広報は不可欠であることは間違いないと思います。  私は、更に市民との双方向でのやり取りによる必要なサービスの提供が行えることが、スムーズな運営につながることだと考えます。例えば、公共施設の破損や公園の遊具の不具合、また、不法投棄の扱い等について挙げられます。地域の方が気になったことについて、行政に迅速に対応していただけるように情報を提供できる環境づくりが必要ではないでしょうか。  日立市では、昨年8月に日立市公式地域情報アプリ「ひたちナビ」が公開され、行政の市民への情報発信は更に加速されていると感じます。私も利用させていただいている一人であります。市民は、必要な情報を選択して受け取り、それをどういかすのかを考え、自分の生活を豊かにしていきます。  そこで、お伺いします。生活に必要な情報は、双方向でやり取りをしながら情報を共有することで更なる進展があるものと考えます。地域情報アプリ「ひたちナビ」に附帯する投稿機能を利用して、市民の情報や意見を受けることができる仕組みを構築することを考えられてはいかがと思いますが、執行部の御所見をお伺いいたします。 26 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ お答えいたします。  近年、スマートフォン等の急速な普及に伴い、情報の高度な活用はあらゆる分野に広がりを見せており、自治体においても様々なサービスに活用されるようになってまいりました。本市におきましても、昨年8月に市情報の新たな伝達手段として、スマートフォン向けのアプリ「ひたちナビ」を公開いたしましたが、2月末の時点で約5,800人の方にダウンロードされ、市内外の多くの方々に活用していただいているところでございます。このひたちナビには、利用者がスマートフォンにより位置情報や写真を投稿し、それに対し、市側から文字や写真を用いて回答ができる双方向の情報共有機能が備わっております。現在、ひたちナビのサービスメニューの中では、この機能を「ひたち自慢レポート」として利用しており、投稿されたイベントや風景の写真を掲載し、市の魅力発信方法の一つとして活用しているところでございます。  議員御提案の公共施設の破損状況や設備の不具合等の情報をこの機能を活用して市民から投稿いただくことにつきましては、投稿された情報の内容及び状況を確認し、収集された事例について個々に適切な対応をする体制を整備することが必要であると考えております。市民の皆様と市が情報を共有することにより、市だけでは把握できない、し切れない情報を幅広く入手し、正確で迅速な対応につなげることができると考えておりますことから、今後、ひたちナビにおいて市民から投稿される道路の破損状況等の情報を基に、現場確認や補修等を行う体制づくりを進め、事故発生の未然防止につなげていきたいと考えております。さらには、この効果を検証しつつ、双方向で情報共有できるひたちナビの活用範囲を広げていきたいと考えております。  以上でございます。 27 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ 要望を申し上げます。  行政と市民との間で情報のキャッチボールをすることで、市民の必要としているものやサービスを計り知ることができると思います。そういった機能をひたちナビの中に盛り込んでいただくことにより、使い勝手が上がります。ひたちナビの普及を更に図って、市民と行政のより良い関係を築いていただけるよう、ひたちナビの利用を広く市民に広報されることを要望いたします。  次の質問に移ります。  大きな2番、障がい者に優しい取組についてです。  (1)障害者手帳更新費用の助成について。  障害者手帳は、障害のある人が取得できる手帳の総称で、取得については任意でありますが、手帳を持つ人を対象とする様々なサービスを受けられます。利用することで生活の幅が広がったり、社会に参加しやすくなるというメリットがあります。障害者手帳には3種類あり、いずれの手帳にも生活における支障の程度や病状に応じた障害等級と呼ばれる区分があります。しかし、それぞれの手帳の制度やできた時期、また、経緯、制度を定めている法律が異なるため、手帳ごとに申請手続や障害等級の区分の仕方などは異なります。  身体障害者手帳は、身体に障害がある方に発行され、基になる法律は身体障害者福祉法であります。また、精神障害者保健福祉手帳は、精神障害のために長期にわたり、日常生活や社会生活への制約がある方に発行され、基になる法律は精神保健福祉法であります。療育手帳は知的障害のある方に発行されますが、基となる法律はなく、地方自治体の裁量が強く影響するものであります。このうち、身体障害者手帳及び精神障害者保健福祉手帳については、障害の内容や程度により一定期間後に更新が必要になります。その際、身体障害者診断書、意見書、並びに精神障害者保健福祉手帳用の診断書が必要となります。  また、自立支援医療の中には精神通院があります。精神疾患等により通院医療を受けている方への受給者証でありますが、この受給者証については有効期限が1年であります。1年ごとに更新となりますが、2回に1回、つまり、2年に一度はやはり診断書を取る必要があります。診断書の種類により所定の用紙で作成される診断書ですが、障害の内容や程度により証明される項目が変わってきます。  これまで述べたように、身体障害者手帳や精神障害者保健福祉手帳及び精神通院の受給者証は、一定期間が経過すれば更新となります。その際にそれぞれの医師の診断書が必要となり、診断書を受け取る手続が必要となります。その診断書については、医療機関によって発行する費用はまちまちのようですが、それでも5,000円から6,000円、あるいは、それ以上掛かる場合もあると聞いております。こうした費用については、自治体によっては助成制度があるようで、茨城県内でも数箇所実施されているようであります。  そこで、お伺いいたします。日立市においても診断書の更新に当たっての費用の助成を行い、障害者の費用負担減を図られてはと提案いたしますが、執行部の御所見をお聞かせください。 28 ◯保健福祉部長(鈴木さつき君) ◇登壇◇ お答えいたします。  議員御案内のとおり、身体障害者手帳につきましては、状態の変化が見込まれる場合、障害程度の再認定を行い、手帳を更新いたしますが、その際に医療機関の作成する診断書の提出が必要となっております。また、精神障害者保健福祉手帳につきましては、2年に一度、手帳の更新を行っており、その際にも診断書の提出が必要となっております。更に、精神疾患により精神科等に通院する方に対する自立支援医療(精神通院)の受給者証につきましても、2年に一度、診断書の提出が必要となっております。それぞれの更新時に提出する診断書の発行費用につきましては、3,000円程度から1万円以上と医療機関によって様々となっております。  障害者手帳の平成30年度の更新件数は、身体障害者手帳が64件、精神障害者保健福祉手帳が403件、自立支援医療(精神通院)受給者証が2,052件でございました。診断書発行費用の助成につきましては、障害のある方々の負担軽減となるものと考えますが、一方で、歳出の増や財源確保などの課題もございますことから、まずは医療機関によって異なる発行費用の実態を把握するとともに、他市町村の動向等を調査しながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 29 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ 要望を申し上げます。  御答弁から、「発行費用の把握をするとともに、他市町村の動向を調査しながら検討していく。」と頂きました。一度手帳を受け取られた障害者の方には、やはりこれから生活をしていく上でこのサービスを受けること、これは必要なことであろうというふうに考えます。そして、その手帳の更新は、最長でも2年に一度はあるものです。診断書を受け取る際のそういった費用、こういったものを更新される方の費用負担減を、早期実現に向けて取り組んでいただくよう強く要望いたします。  続きまして、(2)庁舎内における視覚障害者への対応についてであります。  市民の方からお寄せいただいたお声から質問いたします。新庁舎内での移動についてであります。  視覚障害を持つ方の歩行に欠かすことのできないと考えるアイテムで、私がまず思い浮かぶのは点字ブロックであります。「日立市の庁舎内にはそれが見当たらないのだけれど。」とのお話を受けました。改めて庁舎内を見回ってみますと、確かに庁内の点字ブロックは、庁舎1階の正面玄関から総合案内所までに埋め込まれていることは確認できました。視覚に障害のある方が使用する白杖で行き着くことができる場所は、総合案内所までということになります。その後の来庁された視覚障害者の案内についてはどのように行われるのでしょうか。担当部署以外での移動、動きについて、歩行の目印となるものがない状況についてどのようにお考えなのか。  市本庁舎の入口は、正面だけではなく、北口や現在工事が行われております西口にも、2箇所あります。現在この3箇所の出入口について点字ブロックなどの設置はありませんが、どのようにされるおつもりでしょうか。  人に優しい福祉の日立市を目指すためにも、視覚障害者の利用が多い関係部署等まで案内ができるような設備について設置されてはと提案いたします。庁舎内における視覚障害者に対する対応について、執行部のお考えをお聞かせください。 30 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ お答えいたします。  新庁舎の建設に当たりましては、障害者や高齢者はもとより、全ての来庁者が快適に利用できるよう、安全で分かりやすく使いやすい施設とするため、ユニバーサルデザインを導入してまいりました。来庁する視覚障害者に対しましては、バリアフリー法に基づき、歩道及び公共交通機関が乗り入れる交通広場から正面入口を入り、総合案内所までの区間に点字ブロックを設置しております。この点字ブロックに従って視覚障害者の方が来庁した際には、総合案内所のフロアマネージャーが御用件を伺い、担当課の職員と連携して誘導している状況でございます。庁舎内につきましては、ほかの出入口及び窓口部門が多い1・2階フロアを含め、段差を無くすという考えから点字ブロックの設置を行っていないため、職員が積極的に声を掛け、誘導、案内をすることで対応しております。  一方、庁舎西側へのひさし設置工事に伴い、ひさしの下に障害者用駐車場等を整備しておりまして、こちらにつきましても、移動に困難を伴う方々の利用が想定されますことから、点字ブロックは設置してございませんが、今後、利用状況等を検証した上で、視覚障害者を含む移動に困難を伴う方々を円滑に誘導できる設備について研究してまいりたいと考えております。  新庁舎におきましては、フロアマネージャーのみならず、職員一人一人が庁舎の案内人としての意識を持ち、困っている来庁者に積極的に声を掛ける姿勢が大切であると考えております。今後とも来庁者に対する丁寧な誘導、案内に努め、市民が利用しやすい、市民に優しい庁舎となるよう取り組んでまいります。  以上でございます。 31 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ 要望を申し上げます。  点字ブロックを使われる方は、その先に何があるのか、行ってみなければ分からないのだそうです。ブロックが終わる場所まで行ってみて、そこに立ち止まってから声掛けなどの行動を起こします。総合案内所での対応については、職員の方に気を配っていただき、その場所が空席とならないよう、また、誰も携わってもらえない、そういったことがないような気配りをよろしくお願いいたします。また、本庁舎に限らず、各施設においてもそうあってほしいと思っております。来られる方の立場に立った対応をしていただきますよう、強く要望いたします。  次の質問に移ります。  大きな3番、会瀬青少年の家の利用促進について。  (1)施設設備の更新による利用拡大について。  会瀬青少年の家は、主に青少年の学習や研修、スポーツ、文化などの交流を目的に建設した社会教育施設であります。1985年に国の補助金を活用し、現在の建物が建設されました。9年前の東日本大震災において被害を受け、復旧して今に至っております。目の前には太平洋が広がり、グラウンドやテニスコート、また、市民の方から要望の多いバーベキュー施設も設置されている、かなり使い勝手の良い施設であると思っております。  今回の質問に当たり、利用状況を伺いましたところ、週末や夏休みなどに青少年団体等が宿泊しており、屋外・屋内の施設を含め、ここ5年間では平均で年間約3万7,000人が利用されているそうです。しかしながら、築35年となり、施設の老朽化は、これも目に見えてきているようです。浴場の施設は深さのある旧式となってしまっていますし、トイレはまだ和式が多く使われております。そして、照明器具も宿泊部分についてはLED化されているようですが、施設全体を見てみますと、まだ蛍光灯が使われています。立地条件や附帯施設等を考えれば、今挙げさせていただいた部分等を更新することで、もっと利用していただける方が満足できるサービスが提供できるのではないかと考えます。照明については、管理する側も交換するスパンが長くなる、また、省エネ効率が上がるなどのメリットが十分承知されているLED化を、施設全体に進めていただきたいと思います。また、これからの施設として、Wi-Fi環境の整備なども青少年育成の施設ということでは考えるべきではないでしょうか。  こういった施設設備の改善は、利用者及び管理する側にもメリットがあると考えます。会瀬青少年の家の施設設備を更新し、併せてそれをPRすることで、市内外の学生の運動部合宿など利用の拡大を図ることができるのではないかと考えます。執行部の御所見をお聞かせください。 32 ◯生活環境部長(清水 透君) ◇登壇◇ お答えいたします。  施設設備の改善につきましては、公共施設マネジメント基本方針を踏まえ、平成28年度に屋根と外壁の塗装を行い、平成30年度には全ての和室の畳を改修するなど、計画的に進めているところでございます。また、トイレについては、公共施設トイレ整備計画に基づき、令和2年度に屋内・屋外のトイレの洋式化を含めた修繕を予定しており、照明設備については、平成28年度に宿泊室のLED化が完了しておりますので、順次、全館のLED化を進める予定としております。  会瀬青少年の家は、日立駅や市民運動公園に近く、屋内外の施設も充実しており、合宿施設としては高いポテンシャルを有していると考えております。学生の利用につきましても、夏休みの合宿や市内で開催されるスポーツ大会に参加するための宿泊施設として、ここ5年間で毎年約1,700人の高校生、大学生に利用していただいているところでございます。  今後は、浴室の改装やWi-Fi設備の整備を進める予定としておりますが、更に施設設備の改善を検討し、施設の魅力度アップを図ってまいりたいと考えております。そして、市ホームページを始め、様々な媒体を活用し、立地の良さを含めて積極的にPRを行い、学生運動部の合宿などの利用拡大に努めてまいります。  以上でございます。 33 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ バーベキューの設備がある施設は、市内でもそれほど多くはなく、さらに、海に面している場所は大変に魅力的であると思います。多くの方に日立市に来ていただき、日立市の資源を使っていただき、日立市の魅力を知ってもらえるよう、今後、設備の更新について早急に進め、PRに努められるよう強く要望いたします。  次の質問に移ります。  (2)日立バイパスから会瀬漁港への進入路を利用した利便性の改善について。  先ほど述べましたように、会瀬青少年の家は、ここ5年間で平均約3万7,000人の方に利用実績がある施設であります。また、先ほどの御答弁で、積極的なPR方法の検討など、拡大に向けた施策を実施していただけるとのことであります。研修施設として今後更に大きな人数を受け入れるためには、特に大人数を運ぶ交通手段の検討など、利便性の向上も課題となるのではないでしょうか。  現状の青少年の家へのメインとなる進入路は、国道245号、会瀬町の交差点付近からとなります。皆様御承知のように、この結節点からの進入については、進入口と交差点の信号が近い等の問題があります。この状況を考えると、海側への進入及び帰路の245号への合流はなかなか難しいものと思われます。特に北側からの進入については、鋭角に左側に戻るような方向転換となることから、なかなか困難であると考えます。しかし、会瀬青少年の家の利用促進の点から言えば、観光バス等による受入れは重要な課題であると考えます。  そこで、現在進められている日立バイパスを利用して、大型バスの受入体制の強化と利便性の改善を図ってはどうかと考えます。現在、旭町から国分町区間がII期事業として計画され、それに併せて国道245号から会瀬漁港へのアクセス道路の取付けが、工事実施に当たって必要になるのではないかと考えます。それを利用して会瀬青少年の家へのアクセス向上になると思います。  そこで、お伺いいたします。日立バイパス工事の進捗状況をお聞かせください。 34 ◯都市建設部長磯野健寿君) ◇登壇◇ お答えいたします。  私からは、質問の大きな3項目め、会瀬青少年の家の利用促進についての(2)日立バイパスから会瀬漁港への進入路を利用した利便性の改善についての御質問にお答えいたします。  日立バイパスは、平成19年度までに田尻町から旭町までの4.7キロメートルが暫定2車線で供用開始されました。さらに、日立バイパスII期事業として、平成24年度に旭町から国分町までの3キロメートルが事業化されており、平成30年度末の事業進捗率は約6%となっております。昨年度は国分町地区の用地買収、調査設計を、今年度は国分町地区のほかに会瀬町地区の用地買収、調査設計を実施しております。  議員御案内の会瀬漁港への進入路は、国道245号の会瀬町一丁目交差点から海側に進入する県道会瀬港線と国道245号を斜めに接続する市道3248号線がございます。県道会瀬港線につきましては、道路の幅員が狭く、また、会瀬漁港方面へほぼ直角に曲がるため、車両の交互通行が困難な状況となっております。また、主要な進入路であります市道3248号線は、幅員は広い区間もありますが、国道245号と斜めに接続しており、県道と同様に海側へほぼ直角に曲がることから、大型車の通行に支障を来しております。  現在、国が調査設計している日立バイパスII期事業の中で、国道245号から日立バイパスへの接続につきましては、国道245号の会瀬町一丁目交差点を改良し、日立バイパスへアクセスする道路を設計しており、日立バイパスから会瀬漁港への進入路につきましては、大型車が通行可能な新たな道路を日立バイパスの海側に設計していると伺っております。  議員御質問の日立バイパスから会瀬漁港への進入路を利用した利便性の改善につきましては、日立バイパスII期事業の進捗状況に合わせ、地元の意見を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 35 ◯12番(三代勝也君) ◇登壇◇ 日立バイパスII期事業に合わせた整備によりまして、大型車両等が会瀬漁港まで進入路が確保されるとのことでございます。観光バスなどが入れることによって、団体利用者の利便性の向上が図れるものと思われます。また、この工事等によりまして、会瀬青少年の家近隣地域への配慮も必要となると思われますが、施設の利用促進に向けた関係各所の連携を取っていただきながら、日立市の良いところの発信に向け、御尽力いただけるよう要望といたします。  以上で質問を終わります。御答弁ありがとうございました。 36 ◯副議長(伊藤健也君) 以上で三代議員の質問が終わりました。  これをもちまして、市政に関する一般質問を終結いたします。  以上で、本日の議事日程全部が終了いたしました。  次回の日程を申し上げます。次回は、明3月12日・木曜日・午前10時、本議場で本会議を開き、議案等に対する質疑及び議案の委員会付託並びに請願文書表の付託を行います。  本日は、これをもって散会いたします。お疲れさまでございました。                   午前11時53分散会 Copyright © Hitachi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...