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平成31年第1回定例会(第2日目) 議事日程 開催日: 2019-03-11
平成31年第1回定例会(第2日目) 本文 開催日: 2019-03-11

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  1. 日立市議会 2019-03-11
    平成31年第1回定例会(第2日目) 本文 開催日: 2019-03-11


    取得元: 日立市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-20
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                   午前10時00分開議 ◯議長(岡部光雄君) おはようございます。  御報告いたします。  ただいま出席議員は26名であります。  これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配布してあります議事日程第2号のとおりであります。  これより議事に入ります。                   〔「議長」と呼ぶ者あり〕 2 ◯28番(佐藤三夫君) 私は、日立化成株式会社売却の件について緊急質問をしたいと思いますので、同意の上、この際、日程を追加して直ちに発言を許されることを求めます。 3 ◯議長(岡部光雄君) ただいま佐藤議員から、緊急質問に同意の上、この際、日程に追加し、直ちに発言を許されたいとの申出がありました。よって、佐藤議員緊急質問の件を議題として採決いたします。  この採決は、起立により行います。  本件に同意することに賛成する諸君の起立を求めます。                      〔賛成者起立〕 4 ◯議長(岡部光雄君) 起立全員であります。よって、佐藤議員緊急質問に同意の上、この際、日程に追加し、発言を許すことが可決されました。
     本件についてを日程第1として取り扱い、以下、日程を繰り下げます。   ───────────────────────────────────────────    日程第1 緊急質問 5 ◯議長(岡部光雄君) 佐藤議員の発言を許します。 6 ◯28番(佐藤三夫君) ◇登壇◇ 皆さん、おはようございます。  一般質問の大変貴重なお時間を割愛していただき、発言を許していただきましたことにまずもって感謝を申し上げたいと思います。  皆さんも既に御承知だと思いますけれども、新聞発表によりますと、日立製作所が、この度、日立化成株式会社の株式の51%全てを手放して売却すると、こういう新聞記事が、日曜日の朝の記事でございました。私はこれを見てびっくりしたわけであります。正に寝耳に水でございました。  最初に市長に質問をしたいと思います。  この報道に関しては、市長は前もって聞いていたのかどうか、お答えいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 7 ◯議長(岡部光雄君) ただいまの緊急質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 8 ◯市長(小川春樹君) ◇登壇◇ ただいまの佐藤議員の質問に対しましてお答え申し上げます。  日立化成のニュースにつきましては、私も昨日の新聞で初めて承知をさせていただきまして、事前の説明は一切いただいていない状況でございます。  以上でございます。 9 ◯28番(佐藤三夫君) ◇登壇◇ ありがとうございました。  私どもと同じ状況下にあったということはよく理解いたしました。確かに企業というものは生き物でございますので、企業がどうやったらば生き延びていけるのか、これを考えて実行をしていく。この問題については、我々は何ら口を挟むことはできないわけでありまして、それはよく承知しております。また、この問題が、この場において議論されることが正しいのかどうかについても若干不安な面は持ち合わせております。しかし、市民が日曜日の朝に新聞を見たときに、正に激震が走ったということは、これが相応の言葉ではなかったのかなと、このように思っております。  市制が誕生して間もなく80年ということでありますが、この80年間、行政と、そして企業が培ってきた信頼関係はそういうことでいいのかどうか、若干の疑問を生じるわけでございますので、取り上げさせていただきます。  私は、市長は、直ちに日立製作所本社に出向いて、この旨の抗議を申し上げてくるべきではないのかなと、つくづくそう思うわけでございます。というのは、数年前に、ひたちなか市にございます日立工機株式会社、非常に業績のいい会社で、日立化成と同じように業績がよかったわけでありますが、ある日突然、その売却の話が出まして、そのときに、本間ひたちなか前市長は、全然話は聞いてなかった、こういう話を後になってから聞かされました。やはり行政は、企業を助け、そして、協力できる面については協力し、ただし、言わなくてはならない面、事については堂々と市民の代表として正していく、これが大事な市政だと思います。  何年か前に、東京都がある会社の株式を持って、確か郵政かどこかだと思いましたけれども、その病院の売却についていろいろ東京都が言うのではなくて、株主として発言をしたという話をされたのを記憶しているわけでございます。  でありますから、私は、一つの提案として、日立製作所の株主として、株式を取得して、言うべきことは言う、協力すべきことは協力する、そういうことで今後の信頼関係を築いていただけたら市民が一番安心をするのではないかと、このように思って発言をさせていただいたわけでございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。   ───────────────────────────────────────────    日程第2 議案第31号について 10 ◯議長(岡部光雄君) 日程第2 議案第31号についてを議題といたします。  上程議案について、提案者からの説明を求めます。 11 ◯市長(小川春樹君) ◇登壇◇ 改めまして、おはようございます。  私からは、人事案件につきまして御説明を申し上げます。  第5分冊を御覧いただきたいと思います。  議案第31号、日立市農業委員会委員任命の同意を求めることについてでございます。  現在の農業委員会委員14名は本年3月31日をもって任期が満了となります。  このうち、澤畠英治氏ほか11名を引き続き農業委員会委員として任命をし、與澤広司氏及び割貝伸太郎氏を新たに任命することにつきまして、議会の同意を求めるものでございます。  14名の方々につきましては、農業委員会委員として適任でございますので、御同意を賜りますようによろしくお願いを申し上げます。  なお、議案中にそれぞれの略歴をお示ししてございますので、御参照いただきたいと存じます。  以上の人事案件を御提案させていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 12 ◯議長(岡部光雄君) 以上で提出議案の説明は終わりました。   ───────────────────────────────────────────    日程第3 市政に関する一般質問 13 ◯議長(岡部光雄君) 日程第3 市政に関する一般質問を行います。  初めに、今野議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 14 ◯4番(今野幸樹君) ◇登壇◇ 日立市政クラブ今野幸樹でございます。  発言通告に従いまして質問いたします。執行部の皆さん方、御答弁よろしくお願いいたします。  初めに、大きな1番、高齢者のおでかけ支援・健康づくり・交流促進への取組について。  (1)高齢者おでかけのきっかけづくり健康づくり、交流支援への取組としてのボウリング活用について。  2025年を目前に控え、高齢社会への対応は急務となっております。特に、本市の成り立ちの特性上、団地における高齢化は市全体を大きく上回っており、私の住んでいる成沢地区、青葉台や堂平団地などの高齢化率は既に4割を超えているような状況であります。  こうした中、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けていくためには、介護事業の充実や要介護状態になってからの支援もさることながら、高齢者自身が心身共に健康を維持することが重要になってきています。  人は誰でも年をとるものですが、加齢とともに運動機能や認知機能が低下するいわゆるフレイル状態になることを防ぐため、介護予防につながる取組を積極的に行う必要があると考えます。  本市におきましては、既に、ふれあいサロンなどの交流の場づくり、シルバーリハビリ体操などの健康づくり、さらに、昨年度からは元気カフェの開設など居場所づくりと様々な取組をされていることは承知しておりますが、私が注目しているのは、高齢者が無理なく取り組めるスポーツであり、特にボウリングの活用であります。  現在、私が委員にもなっている元気ひたち健康づくり市民会議の創設時期からのスーパーバイザーである筑波大学の田中喜代次名誉教授によれば、ボウリングは、レクリエーション的な要素を持つとともに、全身を動かす運動であるため、高齢者の筋力や関節可動域の維持、さらには心肺能力の維持など様々な効果が期待されているとのことであります。  また、ボウリング場へ出掛けることで、外出の促進や、そこで様々な人との出会いや交流が生まれる二次的な効能も期待できるということもあり、正に高齢者にはもってこいのスポーツであると考えております。  幸い、市内には3箇所のボウリング場があり、いつでも気軽に取り組むことができる環境が整っていることから、高齢者の交流や外出支援、健康づくりの方策の一つとして、先ほども説明しましたが、ボウリングには様々な効果が期待できることから、ボウリングを活用してはどうか、執行部の見解をお伺いいたします。  また、ボウリング活用に当たり、高齢者への補助及びポイント制度の創設など、行政として何かしらの支援があれば、より効果が期待できるものと考えますので、併せて見解を伺います。 15 ◯議長(岡部光雄君) 今野議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 16 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 今野議員の御質問にお答えいたします。  私からは、大きな1項目め、高齢者のおでかけ支援・健康づくり・交流促進への取組についての(1)高齢者おでかけのきっかけづくり健康づくり、交流支援への取組としてのボウリングの活用についての御質問にお答えいたします。  本市におきましては、高齢化が国や県よりも早く進行しており、要介護状態にならないための予防の取組は、昨年度に策定した「日立市高齢者保健福祉計画2018」におきましても、健康づくりと介護予防の推進を重要項目の一つとして位置付けております。  全国的な高齢者のボウリング人口については、公益社団法人日本ボウリング場協会によりますと、年々増加傾向にあり、10年前に比べて約3倍にも上っているとのことでございます。  ボウリングは、議員御案内の筑波大学などでの研究や実践からも様々な効果が期待されており、高齢者の健康維持と介護予防に有効な方策の一つではないかと考えております。  また、本市には、ボウリング場が3箇所ございますので、今後、ボウリングが高齢者の積極的な外出や健康づくりの取組につながるよう、様々な可能性を検討したいと考えております。  次に、高齢者への補助やポイント制度の創設などの支援についてでございます。  ボウリングの活用に際しての補助やポイント制度などについては、高齢者の参加意欲を高める動機付けになるものと考えております。  一方、県内30箇所ほどのボウリング場におきましても、健康ボウリング教室シニア割引の実施など、高齢者を呼び込むための仕掛けを事業者が独自に行っていると伺っております。今後につきましては、先進事例の様々な取組や、茨城県が来年度に導入を検討しております「いばらきヘルスケアポイント事業」の動向などを注視するとともに、ボウリングを始めとする様々なスポーツや社会活動に参加しやすい仕組みづくりについて調査研究してまいりたいと考えております。  以上でございます。 17 ◯4番(今野幸樹君) ◇登壇◇ 畑山部長、前向きな御答弁ありがとうございます。  ボウリングは、レクリエーションといったような受け方をされる方も多いと思いますが、今年開催される茨城国体の種目の一つでもあり、天候等に左右されず、多くの方が楽しくプレイすることができるすてきなスポーツであると思っております。行政が巨額の公費を投じて施設整備などをする必要もなく、また、ブーム時と比較し、プレイする人は著しく減少し、厳しい経営となっている市内ボウリング事業者にとっても、ボウリングの活用は良い効果をもたらすなど、デメリットは少なく、高齢者のおでかけ支援、健康づくり、交流促進など様々な効果が期待できるものと考えますので、早期の取組実現をお願いいたします。  続きまして、大きな2番、医師・看護師確保に向けた取組について。  (1)日立医療圏における医師・看護師不足の現状と医療従事者確保に向けた取組について質問いたします。  医師の充足状況を判断する目安として、今まで使われてきた人口10万人当たりの医師数では、茨城県は全国ワースト2位でしたが、先月、厚生労働省から発表された人口10万人当たりの医師数を基に、医師の年齢や性別を加味するなど、より実態に即した医師偏在指標によりますと、茨城県は全国ワースト6位で、若干順位は上がったものの、医師少数県に指定されました。  依然として都市部への医師の集中は解消されず、県内に目を向けましても、県南地域と比較すると、県北地域などは深刻な医師不足の状況にあるなど、地域による偏りが見られ、安心・安全な住民生活に不可欠な医療体制の確保が大きな課題となっております。  また、茨城県は、医師に加え、看護師不足も深刻な状況で、人口10万人に対して、看護師数は、平成18年以降、連続して全国44位と低迷した状況が続いております。今後、高齢化の進行に伴い、医療や介護の現場で看護師の需要はますます高まることが想定されることから、早急な対策が必要となっております。  このような状況の中、茨城県は、昨年2月に、茨城県医師不足緊急対策行動宣言を公表し、日立一高を含む県内五つの高校などへの医学コースの新設や、新たに4名のいばらき医療大使を任命するなど、医療や福祉の人材確保に力を入れているところです。  日立市におきましても、茨城県や地元の看護師養成所などと緊密に連携を図りながら医師・看護師確保に取り組んでいるものと理解していますが、日立医療圏における医師・看護師不足の現状と、医師・看護師を含めた医療従事者の確保に向けた取組について、執行部の見解をお伺いします。  (2)将来、市内医療機関で働く、医師・看護師確保を考慮した児童・生徒への意識付けきっかけづくりの取組について。  私は、平成29年第3回定例会におきまして、医師や看護師を確保するためには、効果・結果が出るのは数年先となっても、児童・生徒など若い世代への意識付けきっかけづくりを真剣に、継続的に仕掛けていくことが有効な手段の一つと提案させていただきました。  執行部からは、市内小・中・高校生に直接医療・看護職の魅力を伝える出前講座の実施や、医療や看護を体験できる機会を設けるなど、具体的な方策について検討してまいりますとの答弁をいただきましたが、その後の日立市における若い世代の意識付けきっかけづくりへの取組状況についてお伺いいたします。 18 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、医師・看護師確保に向けた取組についての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)の日立医療圏における医師・看護師不足の現状と医療従事者確保に向けた取組についてでございます。  先月、厚生労働省が新たに医師偏在指標を公表いたしましたが、全国335の二次医療圏別の順位で、本市、北茨城市、高萩市から成る日立医療圏は260位となり、下位の3分の1に属する医師少数区域とされたところでございます。県内トップつくば医療圏は全国4位で、医師が少ないとされる本県内でも医師の偏在が改めて示された結果となっております。  次に、平成28年の人口10万人当たりの看護師数につきましては、日立医療圏は、水戸、つくば医療圏に次いで3番目であり、県平均を若干上回っておりますが、市内医療機関からは、看護師不足のため、病床を稼働できないとの声もあり、医師に加え、看護師の確保も喫緊の課題となっております。  このように、都市部に医師が集中する中、地方の病院においては、医師がより魅力を感じる高度な機能を有することが重要であり、本市では、中核となる日立総合病院やひたち医療センターの機能強化を図るため、各種医療機器の整備を支援してまいりました。  特に、日立総合病院に整備された最新のロボット手術支援システムダ・ヴィンチ」は、ダ・ヴィンチ手術我が国トップクラスの実績を持つ医師の確保や、筑波大学からの産婦人科医の派遣にも大きな効果を与えております。  また、看護師の確保につきましては、地元で看護師資格を取得できる環境を整備することが重要であり、日立メディカルセンター看護専門学校が進める再編計画について、本市も校舎の増設などを含めまして積極的に支援してまいります。  さらに、幅広く医療人材等を確保するため、本市の奨学金を利用した学生が、大学などを卒業後、医療や介護の福祉関係の国家資格を取得して、市内事業所に就業した場合に、現行のふるさと定住促進補助制度と併せて、奨学金返還金を最大で全額支援する新たな補助制度を来年度から実施したいと考えております。  今後も、茨城県や医師会、看護師養成施設などの関係機関と緊密に連携を図りながら、医療人材の確保に努めてまいります。  次に、(2)の将来、市内医療機関で働く、医師・看護師確保を考慮した児童・生徒への意識付けきっかけづくりの取組についてでございます。  議員御案内のとおり、長期的な視点に立ち、若い世代に医療の仕事に興味を持ってもらうきっかけを提供していくことは、市内で働く医療従事者を確保する上で大変重要と認識しております。
     既にこれまでにも医師による学校訪問や一日看護体験などが行われておりますが、市内全中学校での総合的な学習の時間を活用し、医療の魅力を生徒に伝えるための取組について、教育委員会と準備を進めているところでございます。  このような取組により、一人でも多くの児童生徒に医療の仕事に興味を持っていただくのと同時に、先ほどの本市の奨学金の補助制度を活用していただき、将来は医療従事者として多くの若者が市内に就業するという流れを是非とも構築してまいりたいと考えております。  以上でございます。 19 ◯4番(今野幸樹君) ◇登壇◇ 畑山部長、御答弁ありがとうございます。  既に大人になり、これから医療機関で活躍する方の確保、また、活躍されている方が他の地域に移らないよう全力で取り組んでいただくことはもちろん、将来、市内医療機関で働く医師・看護師確保を考慮した児童・生徒への意識付けきっかけづくりの取組を真剣に継続して、本気で仕掛けていくことにより、日立市の子供たちの中から、医師・看護師になり、日立市の医療機関で勤務することを選択し、活躍する人が多く現れることと思います。そのための未来を見据えた真剣な取組を改めてお願いいたします。  続きまして、大きな3番、地域担当職員制度の導入について。  (1)地域の実情・課題・問題を把握し、より良い環境をつくるための地域(小学校学区単位)を担当する職員制度の導入について質問いたします。  地方創生を推進していく上で、市民との連携・協働は欠かせないものであるのは言うまでもありません。  このような中、生活環境、教育、福祉、防災、防犯などの求められる行政サービスを多様化する市民ニーズ、地域の実情に、より合致させ、効率よく、しなやかに、そして、効果的に提供していくことが求められているものと考えます。  市民との連携・協働を推進するためにも、各地域を担当する職員を任命し、職員が地域に寄り添い、地域の実情・課題・問題などを把握して、その内容を各種施策に反映させる地域担当職員制度を導入することは、新たな行政サービスの在り方としてとても有効な手段の一つと考え、平成28年3月、平成29年3月、平成30年3月議会の一般質問と、3回提案させていただいたところ、多くの市民、また多くの市職員からも、地域担当職員制度導入についての賛成意見を多数頂戴し、必要性を強く認識しているところであります。  また、平成29年3月議会一般質問にて、導入の検討に際しましては、何のための制度導入なのかをよく理解していただき、任命される職員が負担や苦痛を感じることなく、やりがいと楽しさを感じて能力を発揮し、市民のため、日立市のため、未来のために活躍できる制度となるようにとお願いすると同時に、単にコミュニティ活動をサポートするためだけの制度ではないことから、市民活動課や生活環境部だけの所管事務ではないと考え、組織全体で検討していただくことを要望させていただきました。  そこで、今回、改めて執行部の見解をお伺いいたします。  私からの大きな3番、地域担当職員制度の導入についての質問は以上でございます。 20 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、地域担当職員制度の導入についての(1)地域の実情・課題・問題を把握し、より良い環境をつくるための地域(小学校学区単位)を担当する職員制度導入についての御質問にお答えいたします。  議員御提案の地域担当職員制度につきましては、住民との対話や交流を通じ、地域の現状や実情等を把握し、住民とともに地域課題の解決を図る新たな行政サービスの在り方の一つと認識しているところでございます。  既に制度を導入している自治体の状況を調査いたしましたところ、地域担当職員の業務内容や制度の目的も多種多様で、一口に地域担当職員と申しましても、それぞれの地域の実情に合わせて運用されている実態がございました。  このため、効果が出ている自治体もある一方で、制度設計が十分に検討されず、求める効果が得られなかった例もあるようでございます。  少子高齢化や人口減少などの社会情勢の変化や、市民意識の多様化に伴うコミュニティの担い手不足などの課題も生じており、改めて行政とコミュニティとの在り方を見直す中で、本市に合った地域との連携・協働について更に検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 21 ◯4番(今野幸樹君) ◇登壇◇ 國井部長、御答弁ありがとうございます。  自治体の役割は、それぞれの地域に合った戦略をいかに見付け出し、それを行政が一丸となって実現させるかであると思っております。私が提案している地域担当職員制度は、その実現のための有効な手段の一つであると考え、地域活動を支援することが主たる目的ではありません。  導入の検討に際しましては、何のための制度導入なのかをよく検討していただき、既に導入されている自治体の効果を上げている要因・分析を行うと同時に、課題となっている、また、求められる効果が得られなかった原因・背景を分析していただき、市民のため、日立市のため、未来のために有効な制度として日立市でも導入できるように、組織全体で検討していただくことを改めて要望いたします。  次の質問に移ります。  大きな4番、学校教育現場の状況について。  (1)子どもたち・保護者を取り巻く環境について。  最近、報道などで教職員の不適切な言動が取り上げられることが多くあります。報道こそされませんが、残念なことに、程度の差、内容に違いはあるものの、教職員が起因し、児童・生徒・保護者が苦しい思い、悲しい思い、大きなストレス、不安となっている事案が発生している現実があります。  それらの事案の多くは、その問題について口を開くことで、教職員から子供が危害を加えられるのではないか、先生が怖いといったようなとても深刻な状況にあると同時に、学校に訴えても何も変わらないといった絶望的な思いで泣きながら訴える子供・保護者の方がいるのも現実です。それらの事案については、子供たち・保護者の受け止め方の問題ではないことも現実です。  学校は、子供たち・保護者にとって、不安や過度のストレスを与える苦しい、つらい場であってはならないことは言うまでもなく、安全・安心な場所となるようにすべきと考えますが、執行部の見解をお伺いします。  (2)問題ある言動が見られる教職員への対応について。  子供たち・保護者にとって、好ましくない状況を発生させる教職員の多くは、うっかり失言や間違ってしまってではなく、問題ある言動を繰り返す傾向が多く見られます。それらは、その教職員の資質の問題であり、資質を変えることは困難であることとは理解していますが、子供たちを教え育てるという大切な役割、人格形成にも大きく影響する教職員という職業であることから、資質の向上を図ることは真剣に、積極的に取り組むべき課題であると考えますが、執行部の見解をお伺いします。 22 ◯教育部長(窪田康徳君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな4項目め、学校教育現場の状況についての御質問に、順次お答えいたします。  まず、(1)子どもたち・保護者を取り巻く環境についてでございます。  教職員の言動は、子供たちにとって大きな励ましとなったり、自信や勇気を育んだりと、子供の成長・発達に重要な役割を担っております。  一方で、教職員が子供たちを思いやっての激励や成長を考えての叱咤のつもりで発した言葉であっても、子供の受け止め方によっては、自分の人格や存在、可能性を否定されたと受け取ってしまうこともあります。  本来、子供たちの心身の成長を支援する役割を持つ教職員が、明らかに子供たちの心を傷つけ、保護者を含めて不安やストレスを与えてしまうような言動は厳に慎まなければなりません。  このような事案が発生した場合には、学校や関係機関との緊密な連携により、速やかに事実を確認し、確実に改善する手立てを講じてまいります。  学校が常に子供たちにとって安心して健やかに過ごせる場所として、また、保護者にとっても安心して相談できる場所として機能できるよう、引き続き環境整備に努めてまいります。  次に、(2)問題ある言動が見られる教職員への対応についてでございます。  子供たちの感受性は高く、教職員の言動から直接影響を受けるため、教職員は十分注意を払いながら発言や行動を行う必要がございます。特に言葉は、発する側も相手を傷つけていることを意識しないまま、場合によっては身体的な暴力よりも大きな痛みを与えてしまうことを強く認識しなければなりません。  また、何気ない言葉が子供たちに無意識のうちに偏見や差別の芽を植え付けるなど、子供たちのその後の人格形成に悪影響を及ぼしてしまうことも考えられます。そのため、教職員は、日頃から人権感覚を身に付け、自己研鑽を積み重ねることが肝要でございます。そして、子供たちを受け止め、育む態度や姿勢は子供たちに安心感や自信を持たせ、また、保護者との信頼関係構築につながるものと考えております。  教育委員会といたしましては、全ての学校とともに、引き続き教員研修などを通して、教職員としての職責への自覚や人権意識を高めてまいります。  また、学校全体で言葉を大切にする環境や雰囲気づくりも重要でございます。日常の学校での活動の中で、言動に潜む子供たちへの影響に気付き、教職員が自ら変わっていけるような機運を醸成するとともに、教職員間においても、互いに尊重し、信頼し合える風通しのよい学校づくりを引き続き支援してまいります。  以上でございます。 23 ◯4番(今野幸樹君) ◇登壇◇ 窪田部長、御答弁ありがとうございます。  表面化しない、騒ぎにならないだけで、子供たち・保護者を取り巻く環境は厳しく、苦しい思い、悲しい思いをしている児童・生徒・保護者がいるという意識を持ち、対応していただくこと、また、問題ある言動が見られる教職員の対応についても、ただ単に担任を持たせないなどの対応ではなく、資質の向上を図ることを真剣に、積極的に取り組んでいただくことを強く要望いたします。よろしくお願いします。  次の質問に移ります。  大きな5番、市民のため未来のために働く職員の採用及び活躍できる環境づくりについて。  (1)受験資格・試験方法等について。  平成28年10月採用の社会人経験枠の職員募集につきましては、一般事務で競争率30.3倍と、とても高い競争率となりました。この高い競争率だった要因の一つに、受験資格年齢を42歳まで引き上げたことが推測されます。しかし、1年後の平成29年10月採用の社会人経験枠は、競争率10.1倍と、前年の3分の1の倍率に下がってしまいました。  この倍率が3分の1に下がった原因の一つとして、平成28年度は高校卒業以上だった受験資格が、平成29年度は大学卒以上となったことが推測されます。現に、日立市のために役に立ちたいとの思いで受験しようとしていた志のある多くの方が、大卒以上との制限で受験することができませんでした。  平成30年3月議会でこの問題を取り上げ、平成30年10月採用の社会人経験枠は高卒以上としていただいたところ、競争率は16.1倍となりました。30倍を超す競争率にならなかった部分に関しましては、社会人経験枠として、2年の実務経験を課したからかと想定されます。  受験者は、多ければ多いほど、より活躍できる人材を採用できる可能性は高くなり、また、社会人として様々な分野で活躍し、苦労や経験をしてきた人は、市職員として活躍できることが期待できることから、受験資格は今後も高卒以上とし、年齢等については42歳とする。又は更に引き上げることが、組織のため、市民のためになると考えます。  試験方法につきましても、単なる学力重視ではなく、人間性、人間力、行動力、判断力を見極める試験内容を導入するなど、更なる工夫も必要かと考えますが、執行部の見解をお伺いします。  (2)適材適所への職員配置について。  昨年3月議会でもお話をさせていただきましたが、残念ながら、適材適所ではない職員配置の結果、その職員が起因する様々な問題が生じ、市民サービスの低下、他の職員の労働意欲の低下、組織力の低下など様々な問題が生じているというような話を今もよく耳にします。適材適所へ職員を配置するためにどのような対応をとられているのか、今回、改めてお伺いいたします。  (3)パワハラ等の把握と撲滅への取組について。  日立市では、平成26年10月1日に、日立市職員ハラスメントの防止に関する要綱を定め、ハラスメントの防止に努めているところでありますが、導入から4年5箇月が経過した現在、相談・苦情は僅か数件と伺っております。しかしながら、それらは氷山の一角にすぎず、それらの多くの事案を認識していながら改善されず、新たな被害も発生している状況を踏まえると、要綱を定めればハラスメントの防止につながるというものではないと考えます。  市民のために働く職員の保護・育成のためにも、ハラスメント防止に向けた更なる取組や外部通報システムの導入などが必要と考え、平成29年3月、平成30年3月議会で質問させていただいたところ、今後、より相談しやすい環境整備について検討してまいりますとの御答弁をいただきました。  そこで、より相談しやすい環境整備とパワハラ等の把握と撲滅への取組について改めてお伺いいたします。  (4)職員が抱える様々な問題・ストレスなどへの対応について。  現在、活躍されている職員の方々は、業務内容、職場の人間関係などが起因する様々な不安やストレスの中で働かれていることと思います。残念ながら、それら職場環境の厳しさなどから、体調を崩し、出勤できなくなってしまう方がいらっしゃるのも現実です。  市民のため、未来のために働く職員の活躍できる環境づくりのため、職員が抱える様々な問題・ストレスなどへの対応については、組織的に積極的に取り組む必要があると考えますが、執行部の見解をお伺いいたします。 24 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな5項目め、市民のため未来のために働く職員の採用及び活躍できる環境づくりについての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)受験資格・試験方法等についてでございます。  社会人経験枠の採用につきましては、平成28年度から今年度までに40人を採用しており、特に今年度は東京都内でも採用試験を実施し、UターンやIターン希望者を確保できたところでございます。  職員の採用におきましては、これまで、年齢構成比率を一定に保てるよう、年齢要件などの受験資格を変更してきており、今後も柔軟で幅のある採用を行ってまいりたいと考えております。  試験方法につきましても、今年度は、知的能力や性格特性の測定検査にストレス特性の分析を加えるなど、総合的な人間力を見極められるよう更なる充実を図ったところであり、今後も引き続き有為な人材を確保するため、様々な手法の研究、検討を重ねてまいります。  次に、(2)適材適所への職員配置についてでございます。  本市における人事異動では、所属長との面談方式による異動希望等申告制度や、若手職員に多様な分野の職場を経験させるジョブローテーションを実施するなど、職員の能力に合った総合的な判断に基づく職員配置を行い、人材活用に努めております。  また、配置後も、職場内外における研修受講の推進や人事評価制度の活用などにより、職員の能力と組織力の更なる向上にも取り組んでいるところでございます。  次に、(3)パワハラ等の把握と撲滅への取組についてでございます。  パワハラ等の防止に向けた取組につきましては、これまで要綱やハンドブックを作成し、職員相談専用のページを設けるなど、意識の啓発と相談体制の拡充に取り組んでまいりました。  今年度も、所属長への通知や階層別の研修などにおいて取組への理解を深めたところであり、今後も継続して先進事例等の情報収集を行いながら、相談しやすい環境づくりに努め、パワハラ等の防止に向けて更に検討を重ねてまいりたいと考えております。  次に、(4)職員が抱える様々な問題・ストレス等への対応についてでございます。  職員が健康で生き生きと働くための取組としましては、職員自らが、精神面における健康、いわゆるメンタルヘルスについて理解し、ストレス状態に陥らないよう、また、管理監督者が部下職員のメンタル不調を早期に発見して、回復に導けるよう、研修等を通じて理解促進に努めているところでございます。  また、ストレスチェックの結果、高いストレスや悩みを抱えている職員に対しましては、専門家による面接指導やカウンセリングを行っております。  今後も引き続き職員の不安やストレスの未然防止と早期発見・早期対応につながるよう、積極的に取り組んでまいります。  以上でございます。 25 ◯4番(今野幸樹君) ◇登壇◇ 國井部長、御答弁ありがとうございます。  市職員は、自分のためや上司のために働くのではなく、市民のため、日立市のため、未来のために働くことは言うまでもありません。人は、考えが変われば行動が変わります。人は、意識が変われば行動が変わります。職員の存在意義、日立市職員として働く意義といった意識を、職員一人一人はもちろん、組織全体で強く持っていただき、今まで以上に、市民のため、未来のために働く意識のある職員の採用、パワハラなどの把握と撲滅、職員が能力を発揮し、活躍できる環境づくりに、真剣に、妥協することなく、継続的に取り組んでいっていただくことをお願いいたします。  今回の一般質問は、高齢者のおでかけ支援・健康づくり・交流促進の取組としてのボウリングの活用の提案以外は、実際に起きている事案、市民が感じている不安、不信、地域活動などを通して実際に経験したこと、感じたこと、気が付いたことに基づき、質問、提案、要望させていただきました。多額の費用を要する案件はなく、考え方、意識次第で実施できるものと思っております。  4月に改選がありますが、次期も質問できる立場となった場合、今まで質問させていただいた案件同様、これからも継続して本気で取り組んでいく案件でありますので、執行部の皆様に前向きな取組をお願いしまして、私の一般質問を終了させていただきます。  年度末のお忙しい中、質問に対応していただいた職員の皆様、この場を借りましてお礼申し上げます。  ありがとうございました。 26 ◯議長(岡部光雄君) 以上で今野議員の質問が終わりました。  次に、下山田議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 27 ◯2番(下山田幹子君) ◇登壇◇ 公明党の下山田幹子です。  発言通告に従いまして質問させていただきます。  御答弁、よろしくお願いいたします。  大きな1番、児童クラブの充実に向けた取組について。
     本年4月から、市立小学校の全ての公設児童クラブにおきまして、小学校6年生までの児童が入会できることになり、さらに、開設時間も平日は夜7時までに延長、長期休みの開設は、朝午前8時から30分早めて7時30分から夜午後7時まで拡大されることになり、子育て世帯の保護者にとりまして、安心して働ける環境となります。  しかし、児童の受入れが拡大されることで新たな課題も考えられます。児童クラブ支援員からは、人数が増えたことで部屋が狭くなり、思い切り遊ばせられない場合や、子供同士のけんかの際などの危険性について心配であるとお聞きしました。  保護者がお迎えに来るまで、安全に、なおかつ、子供たちがゆとりある時間を過ごさせるためには、児童クラブ支援員の安定数確保など数々の課題を解決していかなければならないと考え、質問いたします。  (1)児童クラブ室の拡充について。  放課後児童クラブ運営指針によりますと、現在、経過措置期間内ではありますが、平成32年4月からは、一人当たり1.65平方メートルを基準とし、1クラブ室40人以下が適正となっております。また、利用児童の中には、できるだけ静かに過ごしたい児童や特別な支援を必要とする児童がおります。緊急時、クールダウンできる場所や静かに宿題ができる場所などが必要であると考えます。  そこで、2点について伺います。  1点目、4月からの入会状況により、クラブ室の広さの確保はどのようになっておりますか。お伺いします。  2点目、既に現在のクラブ室以外に、近接する教室を2部屋目として利用している児童クラブがあるとお聞きしております。安心して生活できる適正な規模を維持していくためには、2部屋目を準備する必要があると考えますが、現状と今後の方向性について、執行部の御見解をお伺いします。  (2)クラブ室へのパソコンの配備について。  児童クラブ支援員は、児童の安全な見守りや、子供の学習活動の援助、遊びの支援等が職務の基本であると思われますが、子供と関わるだけではなく、事務作業も付随してまいります。しかし、児童クラブ室にはパソコンが配備されておらず、クラブによっては、支援員が自分のパソコンを持ち込んだり、自宅のパソコンでお便りを作成する場合があると伺っています。  そこでお伺いします。  児童クラブ支援員の事務作業にはどのようなものがあるのでしょうか。また、個人情報保護のため、さらには支援員の負担軽減のために児童クラブ室にパソコンを配備すべきと考えますが、執行部の御見解をお伺いします。  (3)放課後児童支援員の時給について。  子供の数は減少しているにもかかわらず、放課後児童クラブの利用者は増加しています。受入学年の拡大により、1年生から6年生までの児童が長期にわたり児童クラブを利用すると考えられることからも、今後、支援員の継続的な確保が必要になってまいります。  そのためには、時給等の処遇改善が必要であると考えます。現在の日立市の児童クラブ支援員の時給は850円と伺っております。茨城県の最低賃金は822円です。県の研修を受け、児童クラブ支援員の資格を取得しているにもかかわらず、時給は変わらない現状にあります。児童の健全育成という重責を担いつつ、働く子育て世帯の応援として自負を持ちながら継続して働いていただく。さらには、潜在保育士や教師資格をお持ちの方が仕事として児童クラブ支援員を選択してもらえるように、時給を上げてはどうかと考えますが、執行部の御所見をお伺いします。 28 ◯議長(岡部光雄君) 下山田議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 29 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 下山田議員の御質問にお答えいたします。  私からは、大きな1項目め、児童クラブの充実に向けた取組についての御質問に順次お答えいたします。  初めに、(1)の児童クラブ室の拡充についてでございます。  まず、児童クラブ室の面積につきましては、国は、放課後児童クラブ運営指針に基づき、児童一人当たり1.65平方メートルを基準としております。しかし、現在、全国的にも入会希望者が増加しており、施設整備が追い付かない状況にあることなどから、平成31年度末までの経過措置として、面積要件が緩和されているところでございます。  本市のクラブ室の確保状況につきましては、本年4月から受入時間と受入学年を拡充したことなどから、申込人数が増加しており、24クラブ中3クラブで国の基準面積を超える受入れとなっており、児童の安全確保を第一に、該当クラブ及び学校とクラブ室の拡充について引き続き協議を続けているところでございます。  次に、2部屋目の確保の必要性についてでございます。  本市では、児童クラブにおける安心して生活できる環境づくりのため、適正なクラブ室の確保に努めてきており、現在、24クラブ中12クラブで2部屋目を確保しております。受入条件の拡充により、入会希望者が増えていること、また、面積基準の経過措置が平成31年度末で終了となることから、引き続き学校や教育委員会と連携を図り、安全確保の観点からも、できるだけ近接する2部屋目の確保に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、(2)のクラブ室へのパソコンの配備についてでございます。  支援員の事務作業につきましては、日々の日誌作成や保護者から徴収する負担金の集計のほか、運営協議会としての労務管理や委託業務関連の事務がございます。いずれも市が作成した帳票に沿って事務を行っていただいておりますが、クラブによっては、個人のパソコンを持ち込み、事務作業を行っている例も伺っております。  このため、パソコンの配備につきましては、一部のクラブからも要望を受けており、さらに受入条件の拡充によって、今後も児童数の増加が見込まれることから、事務の効率化や支援員の負担軽減を図る観点からも、その必要性を認識しておりますので、今後、検討してまいりたいと考えております。  最後に、(3)放課後児童支援員の時給についてでございます。  現在の放課後児童支援員及び補助員の時給につきましては、日立市臨時職員の賃金単価を基に定めており、平成30年度から20円引き上げて850円としております。  本市における公設児童クラブの指導者は有償ボランティアからスタートしておりますが、本市としても、不足する支援員の確保のため、まだ資格のない補助員を対象に、茨城県主催の放課後児童支援員資格取得研修の受講支援を続けてきており、現在、指導者の約5割が支援員の資格を取得していることから、この有資格者についての時給等の処遇改善の必要性を強く認識しているところでございます。  放課後児童クラブにつきましては、今後も入会希望者の増加が見込まれるとともに、2020年度からは1クラス一人以上の研修を受けた支援員の配置が必須となることから、引き続き適正な人材確保に努めてまいります。  以上でございます。 30 ◯2番(下山田幹子君) ◇登壇◇ 御答弁ありがとうございました。  東日本大震災から今日で8年を迎えました。8年前の今日、私はもう一人の指導員とともに児童クラブにおりました。地震発生後、それまで経験したことのない揺れに小さな子供の体は振り回され、恐怖で泣き叫ぶ子、指導員にしがみつく子、体が固まってしまう子などがおりました。クラブ室から出て、皆で寒空のグラウンドに固まり、無事に保護者に引き渡すまで何としても子供たちを守らなければと心に固く決めておりました。当時の児童クラブ指導員は、皆、同様に考えていたと思います。  今回の質問は、子供の安心・安全を第一に考える支援員からの声を受け、具体に質問させていただきました。  ここで要望を申し上げます。  (1)児童クラブ室の拡充についてですが、子供たちは学校であった様々な思いを背負って児童クラブに「ただいま」と言って帰ってきます。正しくクラブ室は家庭に代わる毎日の生活の場です。伸び伸び過ごせる空間が必要です。学校の事情、校舎の構造上の都合でなかなかその広さが確保できないと伺っておりますが、子供の安心・安全を第一にお考えいただき、教育委員会との連携の上、早急に2部屋目を整備していただくことを強く要望いたします。  次に、(3)放課後児童支援員の時給についてですが、放課後児童クラブ運営指針には支援員の役割が明記されております。僅か数行の文ですが、そこに含まれる役割、仕事の内容はかなり深く、重責であると考えます。  ただいまの御答弁で部長から処遇改善の必要性を強く認識しているとありました。是非時給を上げていただき、放課後児童支援員の人材確保としていただけるよう要望いたします。  次に、大きな2番、自転車通学の安全確保について質問いたします。  中高生が運転する自転車と歩行者の衝突による事故の報道を度々耳にします。本年1月7日には、愛知県の男子中学生の乗る自転車と88歳の女性が衝突し、女性は意識不明の重体に陥ってしまいました。中学生は、ただ遠くを見ていて気が付かなかったとのことでした。全国的にも、年代別に見て、中高生による自転車事故がかなり多いことから、以下、質問させていただきます。  (1)自転車通学の現状と対策について。  本市では、豊浦、久慈、坂本、中里、十王中学校で自転車通学が許可されていますが、自転車通学している生徒はどのくらいいるのでしょうか。また、交通事故などは発生しているのか、本市の自転車通学の現状と対策についてお伺いします。  (2)自転車保険の加入について。  自転車乗車時における交通事故で加害者になってしまった場合、高額な損害賠償金の支払いを命じられることがあります。自転車通学の生徒の保険加入の現状についてお伺いします。  (3)女子中学生の制服選択制について。  自転車乗車時、女子制服のスカートが車輪に巻き込まれ、横転する事故があるとお聞きしております。それを防ぐために、女子中学生はジャージで登校し、学校で急いで制服に着替え、帰りはまたジャージに着替え、事故防止をしているとお聞きしております。男子は学生服、女子はセーラー服やブレザーにスカートと長年定着しております。  そこで御提案ですが、女子中学生で希望する生徒には、スラックスとスカートの選択制にしてはいかがでしょうか。スラックスは動きやすく、冬場の寒さを防ぎ、機能性に優れております。既に制服選択制を取り入れた学校の生徒は、温かい、動きやすいと生徒にとても喜ばれているようです。何より自転車通学での安全性を確保できます。女子中学生の制服選択制の導入について、執行部の御所見をお伺いいたします。  御答弁、よろしくお願いいたします。 31 ◯教育部長(窪田康徳君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、自転車通学の安全確保についての御質問に、順次お答えいたします。  まず、(1)自転車通学の現状と対策についてでございます。  今年度、本市において自転車通学をしている生徒数は、中学校4校で133人でございます。自転車通学は、通学距離がおおむね2キロメートルを超え、かつ保護者から申請があった場合に許可しているものでございます。  次に、自転車通学者の事故につきましては、昨年は1件、過去5年間で4件の発生がございました。これらの事故はいずれも乗用車との接触でございました。幸い、打撲やすり傷等の軽傷で済んでおり、加害事故はございませんでした。  こうしたことから、自転車通学者に対して、年1回、安全指導を行っているほか、自転車の点検を年2回実施しております。  重大事故につながるかもしれないことを念頭に、引き続き安全指導や自転車の点検など、生徒への安全教育等を徹底してまいります。  次に、(2)自転車保険の加入についてでございます。  学校は、自転車通学者の保護者に、茨城県PTA連絡協議会が行う自転車保険の申込用紙を配布し、加入を推奨しております。しかし、自転車保険は、各家庭で加入する他の保険を利用している場合もございます。議員御案内のとおり、全国的には、自転車による衝突事故で中高生が加害者になった例もありますので、自転車通学者の保険加入を推進してまいります。  続いて、(3)女子中学生の制服選択制についてでございます。  現在、市内15の中学校では、男子は学生服、女子はセーラー服又はブレザータイプの制服を採用しております。女子の制服のデザインは学校ごとに異なっておりますが、スラックスを指定している学校はなく、全員スカートが制服となっております。そのため、議員御指摘のような事故等も懸念されますので、自転車通学者についてはジャージでの登下校を認めているところでございます。防寒や動きやすさという点においても、また、男女の意識の変化や多様性の広がりという点においても、生徒が自分に合ったものを選択できるようにすることが必要な時機に来ていると考えます。  これらのことから、保護者と生徒にアンケートを実施するなど、意識や希望を調査した上で、保護者負担など費用の面も考慮しつつ、制服の選択制について検討してまいります。  以上でございます。 32 ◯2番(下山田幹子君) ◇登壇◇ 御答弁ありがとうございました。  自転車保険の加入についてですが、入学時は保護者も心配して自転車保険に加入するのですが、2年、3年の進級時に更新を忘れてしまうこともあると考えます。そのようなことがないように、対象の御家庭には、新年度にチラシを配布するなどして、保険の更新を促すことを要望いたします。  女子中学生の制服選択制についてですが、全国的にスカートとスラックスを選択できる学校が増えてきているようです。機能性が優れていることに加え、御答弁にもありましたように、男女の意識の変化や多様性を鑑みてということもあるようです。  現在、本市では、学校再編の検討がされております。全ての中学校の女子制服に違いがあるということですので、統合される場合、制服のモデルチェンジもあるかと思います。その際は、生徒の安全・安心のために、女子制服のスラックスとスカートの選択制を是非導入していただくことを要望いたします。  続きまして、大きな3番、空き家の適正管理について質問させていただきます。  市民の方から、近隣の空き家を適切に管理してほしいとの御要望が増えております。長い間放置された空き家の家屋の破損や、庭木などの管理不備による崩壊への不安、ごみの不法投棄などの衛生の悪化、防犯性の低下を訴えてこられます。  本市は、昭和40年代頃からの企業による持ち家政策で多数の団地が形成されました。以来、半世紀を経過し、人口減少、少子高齢社会の進展により空き家が増加していることは周知のとおりです。  私の知る限りでも、昨年末から、ひとり暮らしの高齢者が亡くなり、空き家となる住宅が3件発生しております。管理するべき相続人である子供さんは、東京など県外に転出しているケースが多く、相続の手続や空き家を適切に管理することが困難であるとの声をお聞きします。  本市が、これからますます増え続ける空き家に対して、問題解決のために様々な取組をしておられることは承知しております。その効果が期待されるところですが、併せて空き家になることを予防していくことが肝要であると考えます。  そこでお伺いします。  (1)空き家予防のための取組について。  空き家率が平成25年調査で14.0%と本市よりも高い空き家率の京都市では、空き家発生の予防策として、相続が発生する前の地域住民向けに、司法書士などの専門家と職員が地域に出向く「おしかけ講座」というものを実施しております。空き家にしないための引継ぎ方、相続や遺言書といった視点から、学び、考えていただく講座です。家族との楽しい思い出の詰まった我が家だからこそ、空き家にせずに次へ引き継ぐという機運を醸成していけると考えます。  そこで御提案ですが、本市においてもこのような講座を実施してはいかがでしょうか。地域のサロンや高齢者の健康クラブなどと連携し、実施することで空き家の予防化を図れるものと考えます。  空き家対策は、本市が将来に向けてまちのにぎわいを継続させるために取り組まなければならない重要な課題です。空き家発生予防のために今後どう取組を進めていかれるのか、執行部の御見解をお伺いします。  御答弁、よろしくお願いします。 33 ◯都市建設部長(磯野健寿君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、空き家の適正管理についての(1)空き家予防のための取組についての御質問にお答えいたします。  本市の空き家につきましては、平成28年度に実施しました空き家の全戸調査におきまして、市内に約2,900戸存在することが判明しましたが、現在は約3,200戸に増加しており、人口減少、少子高齢化の進展を踏まえますと、今後ますます増えていく空き家への対策が大きな課題となっております。  空き家発生の要因としまして、国土交通省が平成26年度に実施しました空き家実態調査では、相続時が最も多いという結果となっておりまして、本市が平成28年度に実施した空き家等所有者に対する調査におきましても同様の結果となっております。  そのような中、本市では、昨年4月に、都市政策課住政策推進室に空き家の相談窓口を設置しまして、空き家の相談があれば、直ちに現地を調査し、状況を把握するとともに、市報やホームページ、行政放送など、様々な広報媒体を活用して啓発活動を行い、空き家対策への周知を図っております。  さらに、専門性の高い相談には、専門知識を有する弁護士や司法書士などを招いた空き家特別相談会を休日に実施するなど、本年2月末現在で223件の相談に対応しておりますが、所有者が亡くなった後、誰に住宅を引き継ぐのかはっきりしていないため、空き家の状態がそのまま放置されるという傾向が見受けられます。  また、市内の一部におきましては、今後増加が懸念される空き家の発生を、地区の住民自ら未然に防止できないかという検討を始めた地区もございます。その会議に市も出向いて、直接対話をする中で、空き家発生の予防には、相続が発生する前の段階から、所有者と親族が一緒に考える必要があるという意見が出ております。  こうしたことを踏まえまして、議員御提案の地域向け講座のような意識の醸成を図る取組は、早い段階から、住まいが空き家にならないためにはどうすればよいのか、所有者や親族間で話し合うきっかけにつながり、空き家発生の予防に大変重要であると認識しておりますので、今後更に自治会や地域コミュニティなどとも連携しながら検討し、進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 34 ◯2番(下山田幹子君) ◇登壇◇ 御答弁ありがとうございました。  これまでの空き家解消のための取組や今定例会に提案されている空き家関連の施策などに期待を膨らませております。しかし、本市のひとり暮らしの高齢者や高齢世帯はとても多く、空き家が生まれてしまうスピードはかなり速いと感じております。対処法はもちろんですが、空き家の予防化のためにも、「おしかけ講座」のような高齢者が御自分で先々のことをお考えいただける機会をつくっていただくことを要望し、質問を終わります。  御答弁ありがとうございました。 35 ◯議長(岡部光雄君) 以上で下山田議員の質問が終わりました。  次に、伊藤智毅議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 36 ◯22番(伊藤智毅君) ◇登壇◇ ひたち未来の伊藤智毅です。  発言通告に従って質問いたします。
     本日は、東日本大震災から8年目に当たります。2万2,000人を超える死者、行方不明者、関連死された方々の御冥福を改めてお祈りするとともに、今なお避難されている5万2,000人の方々にお見舞いを申し上げ、一日も早く普通の日常生活に戻ることができますようお祈りを申し上げます。  政府が被災者に寄り添い、より迅速に、よりきめ細かい対応をされることを強く求めたいと思います。  それでは、質問に移ります。  1、東海第二原発再稼働問題について。  (1)日本原電の再稼働の方針表明に対する市長の見解についてです。  2月28日、水戸市で開催された6市村の首長でつくる原子力所在地域首長懇談会の席上で、日本原電の村松社長が6市村の首長に再稼働を目指す方針を正式に表明しました。懇談会終了後、座長である東海村の山田村長は、「6市村の足並みをそろえていく。1市村でも反対する場合には先に進まない。」と強調し、「最終的な判断は私たちがする。日本原電が想定しない結果もあり得るが、受け止めてほしい。」と述べたようであります。  また、山田村長は、事業者の都合で動かれると非常に対応に苦慮するところがあると苦言を呈し、信頼関係が崩れているとの認識を示したと報道もされております。  日本原電は、さきに、2月22日、茨城県知事と水戸市長、東海村長に再稼働の方針を表明しました。茨城県知事は、「県による東海第二の安全性についての検証は続いており、その結果を待って表明すべきではないか。県の対応に対する軽視とも思える。」と不快感を示しております。  その日、東海村の山田村長も、「最終的に住民の理解が得られなければ事業はできないので、疑問や不安にどう答えていくか考えて進めてもらいたい。」と述べてもおります。  報道によると、再稼働は、約4年後、2023年1月を想定しているようであります。  そこで、日本原電が再稼働の方針を正式に表明した今、約18万人の市民の生命と財産を守るべき日立市の小川春樹市長は、日本原電の再稼働表明に対してどのような見解を持っているのか、お伺いします。  また、今後、東海第二原発再稼働問題に対し、どのように取り組んでいこうとしているのか。これから6市村と日本原電の担当者による連絡会議を設け、協議を始めることも首長懇談会と日本原電とで確認したようでありますが、首長懇談会における協議経過等も含めてお伺いをいたします。  (2)東海第二原発再稼働の安全性。  最近明らかになった電力各社による東海第二原発再稼働への資金支援計画案によると、安全対策工事費が従来想定の2倍近い約3,000億円に膨らむとし、東海第二から電気を受け取る東京電力は、3分の2に当たる約1,900億円を支援し、東京電力のほか、東北、中部、関西、北陸の4電力も支援するようであります。  まず、来月から2020年末までの再稼働前に約1,200億円、2023年1月から2024年3月までの再稼働後に1,800億円の枠組みを想定しているようであります。  2021年3月までに終える防潮堤建設などの安全対策工事についても、東海村の山田村長が要望している、「いつ、どういう工事をして、どんなスケジュールでやるのか、改めて住民に説明して理解を得てほしい。」など、膨大な予算をかけて計画している安全対策工事は、いったい実現できるのか多くの疑問が残ります。改めて工事費の調達、財源組立ても含めて、安全性や工事費の調達方法についての見解をお伺いします。  (3)有識者会議等の設置時期、構成、権限、公開性。  有識者会議等懇談会の設置については、前回の12月定例議会の一般質問において、今年度末までに設置するという答弁をいただいております。いつ設置できるのか、また、想定している構成メンバーについてどのように想定しているのか、また、有識者会議等懇談会に与える権限をどのように考えているのか、さらに、この会議の公開性についてもお伺いいたします。  (4)再稼働に対する市民の意向調査(住民投票等)。  日本は政治家を選挙で選ぶ間接民主制を敷いておりますが、その政治家に白紙委任をしているわけではありません。地域で大きな問題、重要な問題が起きた場合、民主主義の原点に返り、住民全員の投票で決めるいわゆる住民投票という手段を選択すべきであると思います。市長が東海第二原発の再稼働を求められるわけですから、間接民主制である議会の意見を聞くことは当然でありますが、有識者会議、懇談会のように、限られたメンバーや人数の会議にもおのずと限界があると思いますし、市民の意見をどのように確かめるのかは本当に難しいことだと思います。  全国的にも再稼働に反対する市民、国民は過半数を超えております。日立市民にも住民投票などで再稼働に対する意向をきちんと確認すべきではないかと思いますが、見解をお伺いいたします。 37 ◯議長(岡部光雄君) 伊藤智毅議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 38 ◯市長(小川春樹君) ◇登壇◇ 伊藤智毅議員の御質問にお答えいたします。  私からは、質問の大きな1項目め、東海第二原発再稼働問題についてのうち、(1)の御質問にお答えいたします。  去る2月28日、水戸市において、原子力所在地域首長懇談会が開催され、その場において、日本原電から東海第二発電所の再稼働を目指したい旨の表明を受けたところでございます。  この度の日本原電の表明については、これまでの首長懇談会において、事業者としての方針を表明するよう申し入れてまいりましたが、今般、その要請に答えたものであると受け止めております。  そして、この表明をもちまして、昨年3月に日本原電と6市村において締結した新安全協定に基づく日本原電との協議がスタートラインに立ち、これから具体的な議論が始まっていくものと認識いたしております。  今後、日本原電には、より一層丁寧な対応をお願いしたいと考えているところでございます。  本市といたしましては、これまでも申し上げてまいりましたとおり、何よりも市民の安全・安心を第一に、住民の代表である市議会との十分な協議や、関係機関・団体など多くの方々からの意見や助言を踏まえるとともに、実効性のある広域避難計画の策定などの諸課題に取り組んでまいりたいと考えております。  それと同時に、日本原電が行う安全対策工事の進捗状況を始め、国や県の動向も注視しながら対処していかなければならないと考えているところでございます。  また、首長懇談会は、平成24年の設置以来、これまで6市村で真摯に意見を交換しながら日本原電との協議を重ねた結果、昨年3月に新安全協定を締結、いわゆる実質的事前了解権を得るなどの成果が得られることとなったところでございますので、今後におきましても、6市村がより緊密に情報共有が図れる仕組みを構築しながら、日本原電との協議に対応する必要があるものと考えております。  以上でございます。 39 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな1項目め、東海第二原発再稼働問題についてのうち、(2)から(4)までの御質問に順次お答えいたします。  初めに、(2)東海第二原発再稼働の安全性でございます。  安全対策工事につきましては、昨年10月に認可された工事計画に基づく準備作業が現在行われているところであり、今後、同計画に基づいて工事が進められるものと認識しております。  財源を含めた工事の実現見通しにつきましては、市として意見を申し上げる立場にはないと考えておりますが、日本原電に対しましては、工事の進捗等、必要な情報を提供していただきながら、万全を期して必要な安全対策を講じていただきたいと考えているところでございます。  次に、(3)有識者会議等の設置時期、構成、権限、公開性でございます。  有識者会議につきましては、現在、設置に向けての人選を進めているところでございまして、その構成につきましては、学識経験者のほか、市民団体や関係機関・団体の代表者等を想定し、それぞれの立場から市長に幅広く御意見を頂戴する場とする考えであります。  なお、設置は、各委員のスケジュールを調整しながら、今後設定していきたいと考えております。  また、会議の内容は広くお知らせをしていく必要があると考えておりますが、一方で、忌憚のない御意見をいただける環境の確保も必要であることから、委員に過度な負担が掛かることのないよう、運営に努めてまいりたいと考えております。  次に、(4)再稼働に対する市民の意向調査(住民投票等)でございます。  市民の意思を確認する方法としましては、住民投票もその一つでありますが、まずは実効性のある広域避難計画の策定などの諸課題の解決に向けて、住民の代表である市議会との十分な協議や有識者会議からの御意見等をいただくことが重要であると考えております。  また、引き続き首長懇談会構成市村との緊密な連携を図るのはもちろんのこと、新安全協定に基づく日本原電からの安全対策工事の内容やスケジュールについての説明、茨城県や関係機関からの必要な説明を受けながら対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 40 ◯22番(伊藤智毅君) ◇登壇◇ 元総理大臣小泉純一郎氏が書いた「原発ゼロ、やればできる」の本に次のことが書かれていました。大飯原発3号機、4号機を再稼働しようとした関西電力を被告として、その運転差止めが請求された事件の判決文であります。「被告は本件原発の稼働が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。このコストの問題に関連して国富の流出や喪失の議論があるが、たとえ本件原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、これを国富の流出や喪失というべきではなく、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることが国富の喪失であると当裁判所は考えている。」という判決であります。要するに、人の命と電気代を天秤にかけるような議論はしない。したがって、国土を汚染する原発の運転は許されないものとする判決であります。  小川市長におかれましては、このことを肝に銘じていただき、再稼働に反対する賢明な判断をされることを強く願うものであります。  次の質問に移ります。  2、子育て支援策の拡充について。  5年ごとのひたち子どもプランの改定が次年度に行われるのに先立ち、今年度実施したニーズ調査の結果、速報値が、私も長いこと委員をしている日立市子ども・子育て会議で報告をされました。  毎回、3大ニーズに挙げられるのが医療機関の整備、経済的負担の軽減、公園や遊び場であります。これらは重要度が高いにもかかわらず、不満だという数字が多い、正に子育て支援における不動の3大課題であります。  そこでお伺いします。  (1)医療環境(産科、NICU等)整備の現状と課題。  日立総合病院の産科は、平成21年度の1年間、休止を余儀なくされましたが、当時の市長や現在の小川市長が副市長のときに、茨城県と日立市、日立総合病院と精力的に動き、大学側に積極的に働き掛けを行い、東京医科大学との寄附講座という形により、僅か1年の休止で翌年度から再開し、現在に至っております。改めて小川市長を始め畑山部長、そしてチーム保健福祉部の皆さんに敬意を表するものであります。  しかし、懸命な御努力にもかかわらず、残念ながら、市内の出生数における日立総合病院と瀬尾産婦人科の分娩件数の割合は40%に満たない状況から脱しておりません。  そこでまず、改めて、市内の出生数における分娩状況、経年変化等についてお伺いいたします。  次に、新年度の日立総合病院の産科は、東京医科大学と筑波大学からの産科医派遣によって合計8名の体制がとられるようであります。県も、産科医、小児科医の体制拡充を進める重点病院に日立総合病院を指定して、県全体の医師確保や育成などの関係費用を現年度予算より1億円上乗せし、総額23億円余りの予算で取り組んでいただけるようであります。  そこで、2020年度以降の産科体制の維持・拡充については、どのように目標を設定して、県や日立総合病院などと緊密な連携の下に、両大学と交渉・協議を進めようとしているのか、お伺いします。  県は、平成21年度から休止が続いている日立総合病院の地域周産期母子医療センターの再開に向け、小児科医二人の補充を医師確保に取り組む最優先の枠に追加したようであります。地域周産期母子医療センターの再開の見通しと、再開における課題及びその対策についてもお伺いします。  (2)子育て世代の経済的負担軽減の現状と課題。  子育て世代の経済的負担は、国民や地方において実感のない景気状況の中で、年々重くのしかかってきております。  2010年に実施した内閣府のネットによるアンケート調査の結果から、民間各社が誕生から22歳までの養育費と教育費を試算しております。幼稚園から大学まで、公立か私立かによって大きく変わる要素がありますが、22年間で養育費と教育費は合計2,655万円から4,105万円と試算されております。  そこで、日立市としては、それらの子育て世代の経済的負担に対して、どこまで負担軽減に寄与していると考えているのか、お伺いします。  昨年8月20日号の市報で、「日立市の子育て支援、すごいんです。」とキャンペーンを張りましたが、どのくらいすごいのか、他市と比べてもどの程度レベルの負担軽減をしていると捉えているのか、お伺いします。  また、それらの経済的負担軽減の実態における課題をどのように認識しているのか、課題解決や解消のための対策をどう進めようとしているのか、お伺いします。  (3)公園や広場の空白地域への対応。  公園や広場のない空白地域の実態調査等の結果と検証についてお伺いしたいと思います。  開発行為などで1,000平方メートル以上を開発する場合、開発面積の3%を公園にしなければならない法規制がありますが、ここ10年近くは、開発行為に係らない小規模の宅地開発が増えており、公園や遊び場が確保されない地域が市内随所に広がっていると思います。  公私立の幼稚園や保育園の開放によって何とかしのごうとしているようでありますが、幼稚園や保育園は、自由に入って、自由に遊べる環境にもなく、相変わらず公園や遊び場のニーズは、調査結果から、かなり高止まりの状態が続いております。まず公園や広場がない空白地域の実態についての調査を行って、把握されているのかどうか、また、それらの調査結果の検証作業もされたのか、お伺いします。  次に、開発行為における3%規制や40年以上も前からあるちびっ子広場など、現在の制度の問題点や課題についてどう認識しているのか。高齢化の進行に伴い、公園を守る会や里親の返上が増えてきている状況の中で、その限界や障壁もあるかと思いますので、新たな方向性を見いだしていく必要があるかと思います。公園や広場、遊び場の空白地域をなくす対策についてどのように考えているのか、お伺いします。  (4)保育園入園状況とその課題や対策です。  ひたち子どもプランの改定に合わせて行ったアンケート調査からも、未就学児や就学児童生徒の母親の就労が増え続けており、少子化であっても保育園入園希望者は減少することなく増え続けております。  そのような状況の中で、保育園入園希望のうち、第1、第2、第3希望に入園できた実数はどのようになっているのか、また、そのような入園状況となっている原因をどう分析しているのか、さらに、それらの状況への対応・対処についてお伺いいたします。  併せて、課題認識をされ、課題解決の対策をどのように考えているのかについてもお伺いします。  (5)子育て支援関連予算の現状と中長期的な方向性です。  「日立市の子育てはすごい」と言うほど、小川市長になってから様々な子育て支援関連の事業化、予算化が大分進化してきているように感じております。一体、日立市の子育て支援事業の予算総額は、ハード、ソフト事業を含めて、全庁的にはどのくらいの予算総額になっているのか。特に、新年度新規事業等も含め、主な事業展開による拡充策についてもお伺いいたします。  次に、日立市の子育てのランキング的なものについてはどの程度であると認識をしているのか。後期基本計画策定のときに実施した市民ニーズ調査からは、こども福祉の今後の重要度は第2位でありますが、現在の市民の評価は第20位と、その開きが気になります。それらを踏まえて、これから日立市の子育ての水準をどこまで高めようとしているのか、中長期的視点から、数値目標なども示しながら、目指すべき方向性についてお伺いいたします。 41 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、子育て支援策の拡充についての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)の医療環境(産科、NICU等)整備の現状と課題についてでございます。  まず、市内の医療機関における過去3箇年の日立市民の出生数につきましては、平成28年が360件、平成29年が389件、平成30年が399件で、着実に増加傾向にあり、総件数に占める割合は約4割となってございます。  次に、日立総合病院における2020年度以降の産科体制につきましては、今後も安定的に産婦人科医を確保するため、茨城県と連携し、来年度以降の5年間、本市を基点として、産婦人科医療体制の在り方を研究する寄附研究部門を筑波大学に新設いたします。  また、休止中の地域周産期母子医療センターを再開させるために、産婦人科医に加え、新生児を担当する小児科医の確保や看護師の養成なども必要となりますが、先月、厚生労働省が発表した小児科の医師偏在指標でも、茨城県は全国最下位にあるなど、大変厳しい状況にございます。  こうした中においても、茨城県は、特に早急な対応が必要と考える医療機関と診療科に日立総合病院の小児科医2名を追加で選定した上で、今後2年以内での医師確保を目指すとしたところでございます。  本市といたしましては、今後とも、周産期医療体制の拡充に向けて、筑波大学や東京医科大学などからの御協力を得ながら、茨城県及び日立総合病院との緊密な連携の上、地域周産期母子医療センターの早期再開に向けて全力で取り組んでまいります。  続きまして、(2)の子育て世代の経済的負担軽減の現状と課題についてでございます。  本市におきましては、平成25年度に実施した子育て世代のニーズ調査などでも高い要望のあった経済的支援について、新規事業を含め、積極的に取り組んできたところでございます。  議員御紹介の市報記事、「日立市の子育て支援、すごいんです。」で御案内している経済的支援策の具体的な例につきましては、産前産後ママサポート事業、マタニティ子育てタクシー費用助成、お誕生おめでとう事業、ランドセルの贈呈、小児マル福の拡充、奨学金助成制度などをゼロ歳から18歳までのお子さん一人が限度額まで利用したと仮定した場合の推計額は約190万円でございます。  こうした他市に先駆けて開始した本市の独自の取組の効果もあってか、今回の就学前児童の保護者ニーズ調査では、前回調査に比べて、子育て世代への経済的支援に関する満足度が約5.4%高くなっております。  引き続き、子育て世代への経済的負担軽減策の更なる拡充について総合的に検討してまいります。  続きまして、(3)の公園や広場の空白地域への対応についてでございます。  現在、都市建設部が所管する公園、ちびっ子広場を含めた広場や緑地などは市内に485箇所ございますが、議員御案内の空白地域など、地域的な必要性の把握につきましては、引き続き課題であると認識しております。  子供の遊び場に関しましては、ニーズ調査結果などを踏まえて、おおくぼ児童公園に大型の遊具を整備し、また、子どもセンターやおおくぼ保育園の2階に子育て支援センターを開設するなど、多くの方に御利用いただいているところでございます。  さらに、遊び場に関しては、気象条件の変化を気にすることなく遊べる屋内施設の整備に関する御要望が多いことから、来年度の取組として、日立駅前大型商業施設に、屋内の子供の遊び場として、(仮称)あそびのもりひたちの整備に係る予算を御提案したところでございます。  子供の遊び場については、今回の調査においても、3大ニーズの一つであることから、親子が気軽に遊べる身近な遊び場の充実や空白地域への対応などについては、次期計画策定の中で検討を進めてまいります。  続きまして、(4)の保育園入園状況とその課題や対策についてでございます。  初めに、本年4月の入園状況についてでございます。
     本市の入園申込みでは、第3希望まで御記入いただき、そのいずれにも入園できなかった場合、待機児童としております。本年4月の入園調整では、418名の新規入園を受け入れ、待機児童ゼロでスタートできる見込みでございますが、どうしても特定の園を希望し、入園をお待ちになっている保留扱いの方が105名いらっしゃいます。  入園決定者の内訳は、第1希望に81%、第2希望に15%、第3希望に4%となっており、各御家庭の保育の必要性を点数化し、優先度の高い順から御案内しております。  次に、保育園入園に係る現状の課題とその解決への対策についてお答えいたします。  保育定員の確保につきましては、5箇年計画により進めており、計画初年度の平成27年4月から4年間で321人分を増員し、現在、2,357人となってございます。計画的に定員の拡充を進めておりますが、入園希望が想定以上に増えていることから、昨年度に定員計画に144人分を上乗せして2,501人とし、年間を通した待機者ゼロの実現に向けて取り組んでおります。  さらに、本年10月からは保育教育の無償化が予定されており、更なる保育需要の増加が見込まれることからも、次期計画では、保育定員の更なる上積みが必要と考えており、適切に対応してまいります。  最後に、(5)の子育て支援関連予算の現状と中長期的な方向性についてでございます。  子育て支援関連事業の予算につきましては、当初予算における児童福祉費で見ますと、現計画の初年度である平成27年度は約72億円であったところ、平成30年度には約84億円となってございます。この間、大きな伸びを示しておりますのは、増え続ける保育ニーズに対応するための私立保育園や認定こども園の運営費の増、経済的支援を目的に新たに始めた事業などによるものでございます。  新年度の新規拡充事業では、移転する宮田学校給食共同調理場跡地を活用したみやた認定こども園新園舎建設事業に着手するほか、児童クラブ室の整備などを進めてまいります。  また、児童福祉費以外では、母子保健の分野で、5歳児健康診査事業、おたふく風邪予防接種費用助成事業などを含む4事業、教育の分野では、新入学中学生用スクールカバンの贈呈などを新たに計上させていただいたところでございます。  子育て支援策の水準についての評価は、施策の基本となる子ども・子育て支援計画の策定時に行うニーズ調査による評価や、市民の皆様の生の声が重要であると考えております。  次期計画策定の中で、子育て世代のニーズを的確に把握し、中長期的視点に立った取組を検討し、子育て支援水準の更なる向上に向けて積極的に取り組んでまいります。  以上でございます。 42 ◯22番(伊藤智毅君) ◇登壇◇ 医療環境整備につきましては、大分大きく前進をしておりますが、2020年度以降についても、小川市長を先頭に、引き続き積極的に取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。  また、経済的負担軽減の現状なり課題、予算の関係ですが、できれば、小川市長になってから、相当いろいろなきめの細かい、切れ目のない子育て支援事業がたくさん予算化されてきておりますが、そういったものも全てカウントできるような、財政当局とも協議しながら、そういった数字的に見えるような、子育て支援の事業全体が見えるような形でやっていただければ有り難いなと思っております。  公園、広場の空白地域については、必ず実態調査を都市建設部と保健福祉部が共同でおやりいただきたいと思います。  それから、保育園の入園状況の関係ですが、第1、第2、第3希望を出しておけばおおむね入れているようですが、保留というのが105名いらっしゃるということなので、切れ目のない、きめの細かい入園にどう対応するかについては課題認識もあるようですので、是非取り組んでいただきたいというふうに思います。  次の質問に移ります。  3、虐待の対応について。  (1)日立市内の現状と課題です。  千葉県野田市の小学4年の栗原心愛さん10歳が自宅で死亡されていて、両親が傷害容疑で逮捕され、3月6日に起訴されました。この事件によって、児童虐待が改めて日本社会全体で緊急かつ重大な問題となっており、国会でも連日のように議論されておりました。  全国的に見ると、警察が児童相談所に通報した18歳未満の子供は8万104人もおりまして、22.4%も増えております。そのうち、心理的虐待が約7割を占めているようであります。  一方、茨城県警が認知した件数は993件で、対前年比1.5倍に増加しております。  そこで、日立市では、虐待の件数を市と児童相談所とそれぞれどのくらい把握しているのか、お伺いします。  その上で、日立市内の現状から、市としては、課題認識をどのようにされているのか、お伺いします。  (2)児童相談所や学校と教育委員会、警察等関係機関との連携の現状と課題や対策についてです。  改めて児童相談所や学校現場、教育委員会、警察等関係機関との連携の現状はどのようになっているか、お伺いします。  次に、連携の仕組み、現状における課題認識についてどう考えているのか、お伺いします。  また、それらの課題をどのように解決・解消しようとしているのか。  さらに、野田市の事件を受けて、2月21日には、市の保健福祉部長を会長とする日立市要保護児童対策地域協議会が開催されたようでありますが、野田市の事案の共通理解や検証についてはどのようにされたのか。また、あのような重大事件が日立市においては発生しないように、今までの連携を更に高める、建設的な話合いや確認ができたのかどうかについてお伺いいたします。 43 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、虐待の対応についての御質問に順次お答えいたします。  初めに、(1)の日立市内の現状と課題についてでございます。  本市が虐待の相談を受けて対応した件数は、平成28年度は124件、平成29年度が143件、平成30年度は、1月末現在で122件と増加傾向にございます。  平成29年度の虐待の種類別ごとの内訳は、殴る蹴るなどの身体的虐待は18件、食事を与えない、不衛生にするなどの育児放棄、いわゆるネグレクトは53件、性的虐待が2件、言葉による脅かし、子供の前で家族に対して暴力を振るうなどの心理的虐待が70件と最も多くなってございます。  また、茨城県福祉相談センター日立児童分室における本市に関わる対応件数は、平成28年度が84件、平成29年度が100件、平成30年度は、1月末現在で128件であり、やはり増加の傾向でございます。  日立児童分室の平成29年度の虐待の種類別ごとの内訳につきましては、身体的虐待は20件、ネグレクトは12件、性的虐待はゼロ件、心理的虐待は68件でございまして、その対応が喫緊の課題と認識しております。  次に、(2)の児童相談所や学校、教育委員会、警察等関係機関との連携の現状と課題や対策についてでございます。  本市における虐待対応につきましては、本市が主体となり、平成18年10月に、児童相談所を始め、警察、医療機関教育委員会、学校、保育園・幼稚園、地域の民生委員、主任児童員などの22の機関で構成する日立市要保護児童対策地域協議会、いわゆる要対協を設置し、保護を要する児童などの早期発見・早期対応に努めてまいりました。  緊急を要する個別の虐待ケースの発生に対しましては、子育て支援課が中心となり、関係機関の実務者で構成されるケース検討会議を速やかに開催し、迅速かつ適切な対応に当たっております。  また、要対協主催の児童虐待防止講演会などの研修会を通じまして、関係機関の専門知識と対応技術の向上に努めております。  さらに、今回の野田市で発生した事案を受け、市長の指示により、先月21日に緊急に要対協の代表者会議を開催し、同様の事案が本市において発生した場合の児童相談所や学校、教育委員会、警察などの関係機関の具体的な対応について検証を行いました。関係機関が一堂に会し、時系列での具体的な対応や注意すべきポイントについて細かな検証を行い、本市において同様の事件を決して起こさないという決意を新たにし、また、各関係機関内においても、組織的な対応と緊密な連携について周知徹底を図ったところでございます。  本市といたしましては、引き続き様々な機会を通じて市民に対し、虐待防止に関わる広報と啓発に努めるとともに、要対協の関係機関がより緊密に情報を共有し、児童虐待の早期発見・早期対応に積極的に取り組んでまいります。  以上でございます。 44 ◯22番(伊藤智毅君) ◇登壇◇ 御答弁ありがとうございました。  次の質問に移ります。  4、中小企業の周辺環境についてです。  (1)市内の中小企業の現状と課題(雇用、制度融資等)。  地方や中小企業の現場では、可処分所得も受注や売上げも上昇しておらず、多くの国民も景気を実感できていないのが実態であります。  先月、日立商工会議所から公表された第3四半期の製造業の業況判断指数もさほど回復基調とは言えず、今後の見通しはマイナス10.5ポイントと悪化傾向にあるのが現実のようであります。  そのような状況の中で、日立市における中小企業の現状はどのような状態にあるのか。工業統計調査における事業所数や従業者数、また、自治・振興金融制度についてもどのような状況になっているのか、お伺いします。  また、後継者問題を含む中小企業の経営的な課題についてもお伺いします。  最近、日立グループ企業11社が技能実習生の必須業務や賃金問題で当局から改善勧告・指導を受けたという報道がなされておりますが、年々増え続ける技能実習生を含む日立市内の企業、特に中小企業における外国人労働者受入れの現状についてお伺いします。  (2)中小企業振興政策の新たな方向性です。  後期基本計画策定時の市民のニーズ調査によると、工業分野において重要度は6位と高いにもかかわらず、現在の評価は41位とかなり低く、気になる調査結果だと思います。もちろん、この調査の回答者は一般市民であるので、日立市内の中小企業関係者はどのように考えて評価しているのか。先ほどの評価などからも、既存の事業展開にはある種の限界があるのではないかと思います。昨年12月、理念条例ではありますが、日立市中小企業振興基本条例を制定したのですから、今までの延長線上の中小企業振興策ではなく、新たな展開の方向性を求められているのではないでしょうか。この後の実効性が担保されるような振興策をどのように展開しようとしているのか、お伺いします。  また、改正入管法による外国人労働者の問題についての今後の支援をどう考えているのかもお伺いします。 45 ◯産業経済部長(大内勇雄君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな4項目め、中小企業の周辺環境についての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)市内の中小企業の現状と課題(雇用、制度融資等)についてでございます。  まず、工業統計調査における事業所数、従業者数につきましては、ピーク時と直近平成30年の比較で、従業員4人以上の事業所数は、昭和63年の838件から342件と約40%に、従業者数は、平成3年の4万2,912人から2万2,819人と約53%に減少しており、これらはバブル経済の崩壊、円高の進展、海外展開、国内産業の成熟化など、我が国の製造業を取り巻く様々な要因が影響しているものと考えております。  また、自治・振興金融制度の状況につきましては、本市では、平成4年度から利子や保証料の補助を開始し、平成24年度には運転資金の限度額を1,000万円に、借入期間も最長7年に条件を緩和したことにより、県内市町村で最も利用が多く、ピーク時の平成28年度には464件、約44億円の融資が実行されております。  次に、後継者問題も含む中小企業の経営的な課題につきましては、事業者へのアンケートなどから、生産性向上と技術革新、担い手不足と事業承継、さらには多様な人材の確保と定着への対応などが課題であると認識しております。  また、中小企業における外国人労働者の受入れの現状につきましては、ハローワーク日立では、中小企業のみの集計、公開を行っていないため、全体の数値となりますが、昨年10月末現在で1,160人、前年から242人増加し、県内11のハローワークでは9番目となっており、在留資格別では、技能実習573人、専門的・技術的分野314人となっております。  次に、(2)中小企業振興政策の新たな方向性についてでございます。  初めに、中小企業関係者の振興策に対する評価と課題ですが、本市の施策を活用された事業者の約7割が効果があったと評価する一方、本市の中小企業振興政策は、これまで、国と同様、工業団地や商店街等への集団化政策等を柱に推進してきたことから、個別の事業者における技術革新の進展に対応した事業活動領域の拡大や、支援ニーズの多様化へのタイムリーかつ柔軟な対応が課題であると認識しております。  このため、より実効性のある振興施策を目指しまして、昨年12月に県内で初めて中小企業振興基本条例を制定し、中小企業振興政策の新たな方向性として、中小企業の新たな挑戦を促す、多様な人材が活用できる社会の実現に寄与するなど、四つの基本理念を定めたところでございます。  今後は、事業者等の企業経営の現場に即したダイレクトな意見を伺う中小企業振興会議や、未来を牽引する中小企業応援会議での議論を反映した施策の提案や事業の検証を通じまして、四つの基本理念の下、機動的な施策を推進し、中小企業の持続的な成長や地域経済の活性化を図ってまいります。  最後に、外国人労働者の受入れを希望する中小企業への支援につきましては、外国人材を送り出す機関や入国手続等を行う機関の把握や連携など、本市独自の仕組みづくりや支援体制につきまして、日立地区産業支援センターやハローワーク日立等の関係機関とともに対応を進めてまいります。  以上でございます。 46 ◯22番(伊藤智毅君) ◇登壇◇ 御答弁ありがとうございました。  以上で伊藤智毅、今期最後の一般質問を終わります。ありがとうございました。 47 ◯議長(岡部光雄君) 以上で伊藤智毅議員の質問が終わりました。  ここで、午後1時まで休憩いたします。                   午後 0時08分休憩             ──────────────────────                   午後 1時00分再開 48 ◯議長(岡部光雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  次に、薄井議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 49 ◯10番(薄井五月君) ◇登壇◇ 公明党の薄井五月でございます。  発言通告に従いまして質問をさせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。  1、ひきこもり(8050問題)の支援について。  ひきこもりは、30年くらい前から社会問題として取り上げられていました。それが、現在、8050問題として、ひきこもりの高齢化がクローズアップされてきました。この問題について質問をさせていただきます。  内閣府の2015年の調査によると、15歳から39歳までのひきこもりの若者は約50万人に上っております。ひきこもりが長期化し、親と同居している子が社会から孤立した状況で年齢が増え、生活が困窮していく問題が起きている、いわゆる8050問題になっています。  親が介護を受けるような状況になり、更に進めば、親亡き後は生活そのものが立ち行かなくなり、生活保護ということになってしまうという事例も多く出てきております。こうした状況は、公的負担につながるのではないかと懸念するものです。  国は、問題の対策として、40歳から59歳までのひきこもりについて、平成30年度、全国的に調査を行ったことから、問題の対策に乗り出すようです。  茨城県においては、茨城県ひきこもり支援センターを立ち上げ、相談対応をしております。日立市内では、日立保健所においての相談、家族教室などを開催しているようです。しかし、私は保健所での相談対応では十分とは言えないと感じます。ひきこもりは、早期介入と長期化の防止が重要であり、家族への支援を早目にしていくことが必要です。  本市において、このような相談をこれまで各課にわたって受けているのではないかと推察されますが、これまでどの程度の相談を受け、どのように対処をしてこられたのか、お聞かせください。  さらには、ひきこもりから社会復帰できるよう、就労につなげる取組が重要になってくると考えます。早期介入として、支援につながっていない潜在的なひきこもりの人をどう把握していくか、また、社会参加を促していくというようなひきこもりの居場所づくりが必要ではないかと思います。  年齢が高くなるひきこもりの人は、無就労・無収入となり、長年の社会から孤立の状態で、日常生活にさえ支障を来すのではないかという問題まで出てきてしまいます。  それらの問題の解決策として、国の方針は、就労準備支援事業が計画され、支援事業としての取組を地方自治体まで落として実施していくとあります。  就労準備支援事業は、直ちに就労が困難で、家族や周囲との関係が希薄なひきこもりの人に対して、訪問支援、アウトリーチなどによる個別支援を重点的に実施することで、一般社会へなじむことにつなげ、就労も可能としていく支援です。ひきこもりの人が社会の中で自立して生活していけるようにしていくには、日立市においても、就労準備支援事業等の支援体制が必要と考えますが、本市としてどのように取り組まれるお考えか、執行部の御所見を伺います。  御答弁、よろしくお願いいたします。
    50 ◯議長(岡部光雄君) 薄井議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 51 ◯市長(小川春樹君) ◇登壇◇ 私からは、薄井議員の御質問にお答えいたします。  大きな1項目めの(1)ひきこもり(8050問題)の支援についての御質問にお答えいたします。  初めに、ひきこもりに関する相談の現状と対応の状況についてでございます。  いわゆる8050問題とは、子供の長期にわたるひきこもりとともに、親の高齢化が進み、80代の親が50代の子の生活を支えるという状態を表しております。親と子が互いに依存し合い、他人との関わりを持たないなど、様々な問題が複雑に絡み合い、行政やコミュニティの支援にもつながりにくく、地域社会から孤立している状況が多く見られるものでございます。  本市におけるひきこもりの相談につきましては、主に保健福祉部の各課において随時対応しておりまして、直近3箇年の相談件数は平均20件程度で推移いたしております。  具体的な対応につきましては、経済的な困窮を始め、健康や介護の問題など課題が多岐にわたっておりますことから、本人や家族の状態及び経過などの詳しい内容を把握し、課題を解決するために、関係各課が連携をし、速やかに対応しているところでございます。  特に、精神症状がひきこもりの原因となっている場合には、精神科医や臨床心理士などによる専門の相談が受けられる日立保健所や県の精神保健福祉センター内にあるひきこもり相談支援センターなどとともに、適切な支援に努めているところでございます。  また、当事者が積極的に外部との接触を行わないため、家族などからの相談があった際には、担当ケースワーカー等が何度も家庭訪問を重ねるなど、丁寧な対応に当たっているところでございます。  今後につきましても、引き続き関係各課が速やかな対応を図るとともに、状況に応じて、日立保健所や県のひきこもり相談センターと連携をし、適切な支援を図ってまいりたいと存じます。  次に、就労準備支援事業等の体制づくりについてでございます。  議員御案内の就労準備支援事業は、生活困窮者自立支援法に基づく任意事業の一つで、ひきこもりの方などを対象に、就労に必要な社会性が身に付くよう支援する事業でございまして、国は、各自治体に対して、2021年4月までの実施を努力義務としたところでございます。  本市におきましては、昨年10月に県内で初めて設置されたつなぐハローワーク日立や、新年度から開設予定の日立市自立相談サポートセンターとの連携を踏まえながら、先進事例等を参考に、実施に向けて検討をしてまいりたいと存じます。  いわゆる8050問題と称されるひきこもりの問題につきましては、今後の高齢化の進展に伴いまして深刻化が懸念されておりますことから、早期介入と長期化の予防のための支援が大変重要であるとの認識をいたしておりまして、引き続き関係機関と連携して、適切な支援体制の構築に努めてまいります。  私からは以上でございます。 52 ◯10番(薄井五月君) ◇登壇◇ 市長、御答弁ありがとうございました。  私からは要望を申し上げます。  ひきこもりに対応する相談は、保健福祉部の各課において対応してくださっているようです。また、御答弁からは、件数についてはそれほど多くはないように感じましたが、潜在的にひきこもりがあり、家族や身近な方はどこに相談に行けばよいのか悩んでいる方がいます。これまでアウトリーチ的な対応もしていただき、解決に向けて御尽力いただいていることは十分に承知していますが、早期介入という点からは、市民に身近な市役所に窓口の設置をしていくことが大事ではないかと思います。  そこで、今回、障害福祉課に設置される予定の(仮称)日立市障害者基幹相談支援センターの窓口を活用していただくこともできると思います。また、そのときには、市報やホームページなどで市民への広報をしていただくことが重要ではないかと思います。是非、市役所内の窓口の設置について前向きに取り組んでくださることを要望いたします。  次の質問に移ります。  2、フードバンク「きずなBOX」について。  以前、フードロスの観点から、また地域の助けになればとの思いで、フードバンクの設置について私からも議会で質問させていただきました。  NPO法人フードバンク茨城の御協力をいただいて、平成29年12月から、「きずなBOX」として、本庁内と日立市社会福祉協議会の2箇所に設置していただきました。市民の皆様に、日立市にフードバンク「きずなBOX」があることをお話ししますが、いい取組ですねとの言葉の後に、「どこにあるのか分からない。」との言葉が返ってきます。市報にも取り上げていただきましたが、なかなか浸透しないようで残念です。皆様、身近なところで分かりやすい場所にあれば協力したいとの思いがあるようです。  そこで、このフードバンク「きずなBOX」について2点お伺いいたします。  市報等によりますと、皆様からの御協力によって収集された食品は、活用方法として、市内の生活に困っている世帯などへの支援のほか、NPO法人フードバンク茨城と連携して県内の食の支援にも活用しますとなっていますが、2箇所のフードバンクに寄せられた食品の量と、これまでどのように活用されたのか、まずお聞かせください。  重ねて申し上げますが、フードバンクへの協力はフードロス削減にもつながり、地域の支え合いの仕組みともなっています。フードロス削減の取組や支え合いに協力していただいていることを感じられるようなチラシを作成し、配布するなど、多くの皆様が気持ちよく協力していただける取組を検討し、フードバンク活動の広報・普及活動を充実させることも重要なことと思います。  また、多くの方の協力を得るには、「きずなBOX」設置箇所の拡充も必要ではないかと感じます。今、2箇所に設置されていますが、今後、市内の北部から南部までの各所に設置して事業展開をしていくことが求められます。  今後の「きずなBOX」の設置箇所の拡充とフードバンクの啓発についてどのように対応されるお考えか、執行部の御見解を伺います。  御答弁、よろしくお願いいたします。 53 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目めの(1)フードバンク「きずなBOX」についての御質問にお答えします。  まず、寄附された食品の量と活用方法についてでございます。  本市におけるフードバンク事業は、本市と日立市社会福祉協議会が、県内を拠点として活動するNPO法人フードバンク茨城と協力し、平成29年12月から事業を実施しております。  平成30年1月から1年間の実績を見ますと、寄附された食品の量につきましては、一月当たり平均7.1人の方から113点の寄附をいただいております。  一方で、活用方法といたしましては、生活困窮者から相談があった際に、その方の状況に応じて食品の提供を行っており、一月当たり5.2世帯に84点を提供しております。全体としては、市民の皆様から御寄附をいただいた食品の約9割を市内の生活困窮世帯の方に臨時的な支援として提供している状況でございます。  次に、フードバンクの普及啓発への対応についてでございます。  本市では、フードバンク茨城の食品収集箱である「きずなBOX」を市役所本庁舎と福祉プラザの2箇所に設置するとともに、市報やホームページ、行政放送などを活用して、市民への啓発活動に取り組んでまいりました。  今後、より多くの食品を御寄附していただき、支援を必要とする方に速やかに提供するためにも、フードバンク事業と「きずなBOX」の存在を知っていただくのと同時に、食品を寄附していただきやすい環境づくりが重要であると認識しております。  議員御提案の「きずなBOX」の設置箇所を増やすことにつきましても、県内自治体の状況を踏まえ、日立市社会福祉協議会やフードバンク茨城と検討してまいりたいと考えております。  また、過日開催いたしました民生委員・児童委員の研修会において、フードバンクに関する研修を行うとともに、事前に食品の寄附を呼び掛け、当日に食品を持ち寄っていただくフードドライブという取組を実施したところでございます。当日は100人を超える方から多数の食品を御寄附いただくなど、普及啓発の観点からも大変大きな効果がございましたので、今後も様々な機会を捉えまして実施してまいりたいと考えております。  フードバンク事業につきましては、生活困窮者の生活を支えると同時に、フードロス対策にもつながる有効な取組でございますので、より市民の皆様が身近に感じられるよう、普及啓発に努めてまいります。  以上でございます。 54 ◯10番(薄井五月君) ◇登壇◇ 要望申し上げます。  「きずなBOX」は、NPO法人フードバンク茨城の御協力をいただいているわけですが、9割を市内の方に提供しているということが分かりました。フードバンクの活用として、今後は、子ども食堂などへの提供も視野に入れて仕組みづくりを検討していただきたいと思います。要望です。  では、次の質問に移ります。  3、便利で賑わいのある多賀のまちづくりについて。  多賀地域は、周辺が1キロメートルほどしかないコンパクトなまちの形成となっております。私は、小さなまちでも大きな可能性を秘めたまちではないかと常々思っているところです。その多賀地域を便利でにぎわいのあるまちにしたいとの期待の声から、今回の質問になりました。  2点について質問いたします。  (1)日立市多賀市民プラザの駐車場について。  日立市多賀市民プラザは、支所機能、市民会館機能、交流センターや雇用センター多賀など、多くの方が利用する市民の交流拠点となっております。  私は、これまでも何度か多賀市民プラザの駐車場について、皆様の利便性を図った駐車場の在り方を検討してほしいと質問をしてまいりました。皆様からも多くの御要望をいただいているところです。  1点目は、駐車場からスムーズに出られるように出口を増やしてほしいということです。以前、質問した際には、駐車場の出口としてよかっぺ通りに出ることは危険であるとの理由で、2箇所目の出口はつくれないとの御答弁でした。多賀市民プラザの西側には、以前、八百屋さんがありましたが、現在は駐車場となりました。交渉次第では市民プラザの二つ目の駐車場出口として使わせていただけるのではないかと考えます。  もちろん土地所有者の方の理解を得られることが前提ではありますが、不可能なことではないと考えます。また、現在の出口隣には通用門のような場所があります。その場所に機械を設置し、出口とすることができると思います。多賀市民プラザを利用される多くの方からの声を受け止めていただいて、2箇所目の出口の設置について前向きに取組をされることをお願いいたします。執行部の御見解を伺います。  次に、2点目です。  多賀市民プラザは複合施設となっています。各施設で使用するときには、退場時間帯がほぼ重なり、一斉に退場するということになります。その上、1時間は無料になりますが、時間を超えると超過料金の支払いに手間取るというのが現状です。中には、カードリーダーを通し忘れて相当な金額を支払ってしまったという方までいらっしゃいました。現在の方式から、カードリーダーにしている駐車券を、シビックセンターで使用しているものと同じ形式にできればこうした問題も解決できるのではないかと考えます。大きな問題となっている駐車場の出口に対して、西側出口の設置を強力的に進めていただき、カードリーダーの方式を変えることで、多賀市民プラザが更なる利便性のある拠点となり、多賀地域の活性化にも通じていくものと考えます。  以上2点について、執行部の御見解を伺います。  次に、(2)若者が集まる商店街の整備について。  常陸多賀駅周辺は、ここ数年、道路整備がされて以来、きれいな街並みになり、地域の方からは新たな商店の誘致を期待する声が上がっています。比較的若い人の往来もあることから、若者向けの商店ができないかとの声をいただきました。これまでも多賀地域の活性化に向けて、街なかマイクロクリエイションオフィス整備事業や商店街まちの起業家支援事業などを着実に実施されました。こうした取組があって、若者向けのカフェやパスタの店など新しい飲食店もできていることからか、少しずつ人通りが増えてきているように感じます。関係者の御尽力に敬意を表します。  さて、その中で、大学通りに目を向けますと、朝夕の通勤通学の人通りはありますが、土日や日中の人通りが少ないようです。  最近、若い方から、きれいな通りになったのに、現状は残念だとの声をお聞きします。大学通りに若者向けの洋服や小物が並んだ店舗や、世代を超えた交流広場などの機能がある店舗によって交流人口が増加するのではないかとの声がありました。  若い人たちに、買物はどの辺に行くのかと聞きましたら、セレクトショップのある水戸市、つくば市、東京というような返事が返ってきました。セレクトショップとは、多数のブランドをそろえた店舗ということですが、若者は家族連れで遠くまで出掛けても洋服や小物の買物を楽しむということでした。常陸多賀駅周辺に若者が買物をする店舗ができれば、それだけで日立市のブランド商店街ということになるのではないかと考えます。  日立市総合計画には、地域に根ざした商業の活性化として、生活の利便性の向上や集客力を高めるための支援の充実、地域に根ざした商業の活性化を図る再整備などについて検討を行うとあります。歩道がきれいに整備され、寄贈され、植え替えられた桜の花もこれから見事な花を咲かせるようになります。そして、大学通りはその名のとおり若者の通りとなっております。  多賀のまちづくりを真剣に考える若者から要望が出てきているこの時機を逃すことなく、また、今後、常陸多賀駅舎の改築と合わせた常陸多賀駅周辺の整備事業も計画されているということですので、併せて駅周辺のにぎわいづくりを進めていくべきです。  そこで、日立青年会議所などの若者との意見交換の場を立ち上げてはいかがでしょうか。多賀地域が若者に選ばれるまちとなって、にぎわいづくりができていくことを期待いたしますが、多賀の大学通りに若者や世代を超えた交流ができる商店街の整備について、執行部の御所見を伺います。  御答弁よろしくお願いいたします。 55 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、便利で賑わいのある多賀のまちづくりについてのうち、(1)の御質問にお答えいたします。  大きく2点の御質問がございました。  初めに、1点目、多賀市民プラザ駐車場出口の増設についてでございます。  現在、多賀市民プラザ駐車場は、多賀市民会館、大久保交流センター、多賀支所に併設しており、駐車台数は98台、1日平均で約400台の利用がございます。  駐車場の形状が狭く、従来から、多賀市民プラザ等で開催される大きなイベントの際は、利用者の退場時間帯が重なり、駐車場から出る車が出口に集中してしまう課題がございました。  現在は、あらかじめ多賀市民会館等と情報を共有し、駐車場の混雑が予想される時間帯に、出口精算機の隣の門は開放し、職員を配置してスムーズな出庫を促しているところでございます。  議員御質問の多賀市民プラザからの出口を増設することについてでございますが、西側に隣接する民間駐車場は、多賀市民プラザとの高低差があるなどの構造上の問題や、既に月極駐車場として利用されているため、通路の確保に課題があり、一体的に利用することは難しい状況であると考えております。  また、現在の出口の隣にもう1台機械を設置するという御提案でございますが、出口の隣の門は資機材の搬入口としており、これらを機械式のゲートとすると、大型の車両が入れなくなるという懸念もございますことから、機械設置に伴う影響なども考慮し、検討してまいりたいと考えております。  次に、2点目、カードリーダーの簡略化についてでございます。  多賀市民プラザ駐車場の施設を利用した場合は、窓口等に設置してあるカードリーダーを通すことで1時間が無料となります。  議員御指摘のとおり、リーダーを通す手間や通さなかったことによるトラブルも発生しておりますが、市民プラザ利用以外の車両の駐車により利用が制限されてしまうことを防ぐために、カードリーダー式をとっているところでございます。  しかしながら、シビックセンター地下駐車場は、リーダーを置かず、最初の1時間は無料としており、運用の簡略化は利用者にとって利便性が向上するほか、通し忘れによる誤った駐車料金の支払いの防止にもつながりますことから、今後、市民プラザ内各施設と調整し、1時間無料化の実証実験を行い、結果を分析しながら、その後の対応を検討してまいりたいと考えております。  あわせまして、当面は、利用者がカードの通し忘れのないよう、イベント主催者や施設管理者への周知もさらに徹底してまいります。  いずれにいたしましても、多賀市民プラザは大きく三つの施設が複合する施設であり、利用者も多数ございますことから、今後、これらの施設や関係課と意見交換を行いながら、場内の円滑な車両動線の確保と合わせ、効果的かつ利便性の高い安全な駐車場の管理運営方法を検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 56 ◯産業経済部長(大内勇雄君) ◇登壇◇ 私からは、(2)若者が集まる商店街の整備についての御質問にお答えいたします。  常陸多賀駅周辺地区は、多賀地区都市再生整備計画に基づきまして、平成21年度から平成27年度にかけて、国の社会資本整備総合交付金を活用して、駅前広場の改修や駅周辺のバリアフリー化、街路樹の更新などを進めたところでございます。  御質問の大学通りにつきましては、常陸多賀駅前のロータリーから鮎川郵便局までの約740メートルの区間につきまして、車道の舗装、歩道整備、街路樹の更新を実施し、これら市の工事に合わせまして、地元商店街組織による街路灯のLED化も行われ、平成27年3月に全ての整備が完了したものでございます。  一方、3年ほど前から、常陸多賀駅周辺地区への店舗等の立地が進み、飲食店を中心に十数件の新規出店が続いており、市においても、平成29年度に空き店舗を活用した新規出店を支援する制度を設け、この2年の間で市内の各駅前商店街などに15件の出店があり、うち飲食店4件が多賀地区に出店したところでございます。  さらに、茨城県と連携して整備いたしました街なかマイクロクリエイションオフィス「かどや」と「ひたちたが」につきましては、創業者や他の地域からの事業者の進出の受皿として活用を進め、現在は六つの事業者が入居し、地元の商店会と連携し、「かどや寄席」などのイベントも行い、常陸多賀駅周辺のにぎわいづくりにつながっております。  さらに、常陸多賀駅周辺のにぎわいづくりに向けまして、来年度、中心市街地の活性化やまちづくりに専門的な知見を有するコーディネーターの配置を予定しており、この専門人材を活用し、市職員とともに空き店舗の実態調査や事業主へのヒアリングを行い、空き店舗への出店誘導や商店街イベントの企画など、具体の活性化策の検討を進めてまいりたいと考えております。  また、常陸多賀駅舎の改築を始めとする駅周辺の一体的な土地利用の更新を視野に入れた常陸多賀駅周辺地区整備計画、あるいは、常陸多賀駅から日立駅へのBRT延伸計画の進展や、現在議論が進められております都市計画マスタープランや立地適正化計画などとの相乗効果を図りながら、ハード・ソフト両面からの一体的な検討が必要と考えております。  これらの検討を進める上では、議員御提案のように、本市の未来を担う若者の視点や意見を反映する機会を設けまして、商店街のにぎわいづくりや、若者を含め世代を超えた市民が集まる商店街の整備の在り方の検討にいかしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 57 ◯10番(薄井五月君) ◇登壇◇ 本日で東日本大震災から8年となりますが、震災後の多賀地域は空き地が多くなりました。その面では、まちの復興はこれからではないかと思われてなりません。  今後、多賀市民プラザを中心としたよかっぺ通りから駅周辺まで一体となったコンパクトなまちとして、にぎわいのあるまちづくりができていくことを期待して、質問をいたしました。  まず初めに、日立市多賀市民プラザの駐車場についての要望です。カードリーダーを通すことなく1時間無料とする実証実験を行い、今後につなげていくとの御答弁をいただきました。利用者の利便性につながるものと感謝します。できるだけ早く通常利用としていただきますことをお願いいたします。  また、退場の混雑解消はやはり出口を二つにしていくことしかありません。早急に解決策を見付けていただいて、二つの出口としていただきますことを要望いたします。  まちづくりにおいては、若者の意見を取り入れるということは今までにない発想も期待できます。世代を超えて意見を出し合いながら、多賀地域のにぎわいのあるまちづくりに取り組んでいただきますようお願いいたします。今後の多賀地域に期待しております。
     次に移ります。  4、ごみの減量について。  (1)プラスチックごみの発生抑制について。  マイクロプラスチックなどによる海洋プラスチック汚染は地球規模の問題となっており、世界では使い捨てプラスチックの削減に向けた動きが加速しています。世界の動きに合わせて、日本政府も、プラスチックの資源循環を総合的に推進するための戦略、プラスチック資源循環戦略を策定し、これに基づく施策を進めていくということになりました。  私は、グループで、15年間、河原子海岸の清掃活動を毎月行ってきました。ペットボトルや缶など、また、砂浜にある小さなプラごみやたばこの吸殻を集めています。私たちが行っている活動は地味な活動ですが、こうした活動の広がりが大切ではないかと続けてまいりました。  地域を始めとして、企業など、河原子海岸には清掃に取り組む団体が増えてきております。少しずつきれいな砂浜になってきましたが、河口にはポイ捨てや不法投棄による多くのペットボトルやレジ袋などがまだまだ集まっています。ある方の表現では、海はプラスチックのスープという表現をしておりました。1ミリメートルよりも小さい顕微鏡サイズの粒子とされるマイクロプラスチックが海洋に漂っているというということで、海洋生物への影響も懸念されます。  ごみを減らすためのポイントは、ごみの発生抑制、リデュースやポイ捨てをなくすことなどではないかと思います。  日立市においては、4R運動として取り組んでおります。また、5月30日をごみゼロキャンペーンとして、ごみのポイ捨てをなくす運動を進めておりますが、継続した取組が必要ではないかと考えます。  ここ数年、環境省では、プラスチックごみの発生抑制に力を入れようといろいろ進めてきているようです。中でも使い捨て飲料容器やストローなどの削減につなげようとの動きが出てきていますが、マイボトル・マイカップの運動なども各地で進められています。  新潟市や名古屋市、東京23区ほか、自治体がマイボトルキャンペーンとして運動をしているようです。町田市では、マイボトルに給水することや、飲料のテイクアウトサービスを実施する店舗をマイボトルOK店として認定し、マイボトル等の利用を促進することにより、ペットボトル等の使い捨て容器に係るごみの発生抑制を図る取組を実施しています。市役所職員から運動に取り組み、市民への働き掛けにつなげているようです。  日立市としても、マイボトル・マイカップ運動を職員自らが率先して展開をしていくことは、市民への広がりにつながると思います。  また、5月30日、ごみゼロの日のキャンペーンの中で、マイボトル・マイカップ運動の呼び掛けや、マイボトル・マイカップを勧めている店舗も出てきていますので、協力店の情報を提供するなど、市民に向けての広報啓発を効果的に進めるべきではないでしょうか。  マイボトル・マイカップ運動などの取組を積極的に進めることで、市民のごみ減量や発生抑制の意識高揚につながるものと考えますが、取組に対する執行部の御見解を伺います。  次に、(2)剪定枝木の利活用について。  本市では、昨年7月に剪定した太い枝木の受入れの実証実験を行い、好評だったということから、今年3月から太い枝木の受入れを始めております。まず、改めて、実証実験の内容と今後の取組についてお示しください。  剪定枝木は、現在、燃えるごみとして処理していますが、全国的な自治体の事例には、破砕機でチップ化したものを堆肥や雑草抑制として利用しているところがあるようです。  私の調べたところでは、小平市や東広島市では、可燃ごみを減量するため、家庭の庭木や公園の街路樹などの剪定枝木をチップ化し、堆肥などにリサイクルしています。また、東京の稲城市では、家庭から出た剪定枝木をチップ化し、雑草抑止剤として公園で利用し、ごみの減量に努めております。  本市においても、破砕機でチップ化したものを希望する市民に無料で配布するなど、焼却していた枝木の有効活用を図り、ごみの減量につなげてはどうでしょうか。剪定枝木有効活用の取組について、執行部のお考えを伺います。 58 ◯生活環境部長(清水 透君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな4項目め、ごみの減量についての御質問に順次お答えいたします。  初めに、(1)プラスチックごみの発生抑制についてでございます。  議員御案内のとおり、海洋プラスチックのごみ問題は地球規模の環境問題となっており、現在、国においては、資源循環を総合的に推進するため、プラスチック資源循環戦略を策定することとしており、先月、環境省の中央環境審議会において、その戦略案がまとめられたところでございます。  主な項目としては、小売店にレジ袋の有料化を義務付けることや、使い捨てプラスチックの排出量を2030年までに25%削減することなどが挙げられ、今後、国の循環戦略において、具体的な取組の方向性が示されるものと考えております。  市では、これまで、プラスチックごみの発生を抑制するため、ペットボトルを再生資源として、集積所やエコショップとの連携による拠点回収において回収するとともに、レジ袋の削減を図るため、一部事業者と連携し、レジ袋の有料化によりマイバッグの利用促進を図る取組などを進めてまいりました。  そして、さらに取組を実効性のあるものにするためには、御指摘のありましたごみの発生を抑制する取組、いわゆる4R運動におけるリデュースの推進とポイ捨てをなくすことがとても重要であると思います。  そのためには、御提案のありましたマイボトルやマイカップの取組はとても有効であり、最近では、マイボトルやマイカップを利用する方や、マイボトルを持参した方に商品を提供する店舗などを見掛けることが増えてまいりました。  更なる普及を図るためには、マイボトルやマイカップの取組の重要性と必要性を、市職員を始め市民の皆様に御理解いただくことが必要であると考えます。  このため、今後は、環境省が紹介しています全国の取組事例を市職員に周知するとともに、市民の皆様には、市報やホームページなどを通じて広報し、また、毎年実施しておりますごみゼロ・ポイ捨て禁止街頭キャンペーンなどを通じて広く周知を図ってまいりたいと考えております。  あわせまして、国の戦略を踏まえ、具体的な対応について検討を行うとともに、先進的な取組事例などの調査研究を進め、プラスチックごみの発生抑制に努めてまいります。  続きまして、(2)剪定枝木の利活用についてでございます。  実証実験の内容と今後の取組、そして、枝木の有効活用の2点の御質問がございましたが、関連しますので、一括してお答えいたします。  清掃センターでは、これまで、家庭で剪定した枝木については、焼却処理が可能である、太さが6センチメートル以内、長さが50センチメートル以内の枝木に限り受入れをしておりました。しかし、基準を超える太さの枝木についても受入れの要望が出ておりましたことから、市民の利便性の向上と不法投棄対策を目的として、手動式の薪割り機を購入し、昨年7月から8月にかけて、太さを20センチメートル以内として試験的に受入れを行ったものでございます。合計で82件、2,970本、7,110キログラムの枝木を受け入れ、焼却処理をいたしました。  その結果、薪割り機の処理能力や作業の安全性を確認することができ、また、申込者の多くから本格受入れの要望がありましたことを受け、本年3月から本格的に受入れを開始したところでございます。  あわせて、受け入れる枝木の活用策について検討を行いましたが、実証実験においては、持ち込まれた枝木の種類や質が不ぞろいで、再利用が難しいものも少なくなく、また、今後、季節によって持ち込まれる量が変わることが想定されるなど、不確定な要素が多いことから、当面は薪として利用できるものを選別し、市の施設において薪ストーブの燃料として活用したいと考えているところでございます。  しかしながら、御提案がありましたチップ化の処理をした上で、雑草抑制剤として活用したり、市民に提供することについては、枝木の有効活用が図れるとともに、燃えるごみの減量にもつながるものと考えます。  このため、チップ化の方法を始め、市民に提供する手法や提供できる量、また、チップ化に携わる事業者との連携方策などについて、今後の受入れの状況を検証しつつ、他市の事例なども参考にしながら研究・検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 59 ◯10番(薄井五月君) ◇登壇◇ 御答弁ありがとうございました。  日立市は、環境都市・日立を宣言しております。これまでもあらゆる角度から環境保全の取組をしていますことはよく理解をしております。SDGs、持続可能な開発目標の三つの柱の一つである環境の持続可能性の確保については継続して取り組むことが必要であります。  日立市の誇れる海・山の自然が今後もこのまま残されていくことを願っています。今後も環境に対する取組を持続して、継続して取り組んでいかれますことを要望いたします。  また、剪定枝木の有効活用につきましては、まだ事業が始まったばかりということもありますし、チップ化するためには剪定枝木の粉砕機の導入が必要となります。市民にチップを無料で配布していただきたいと思いますが、他市においては、業者に委託して事業を行っているところもあるようです。今後、持ち込まれる量などを見ながら手法を検討していただき、チップの活用とごみの減量につなげていただきますよう要望いたします。  以上で私からの質問を終わります。ありがとうございました。 60 ◯議長(岡部光雄君) 以上で薄井議員の質問が終わりました。  次に、小林議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。 61 ◯11番(小林真美子君) ◇登壇◇ 日本共産党の小林真美子です。  発言通告に従いまして質問いたします。御答弁どうぞよろしくお願いいたします。  1、児童虐待防止の取組についてです。  昨年3月に、東京都目黒区でのノートに「許して」と書き残した虐待死事件に続き、また痛ましい虐待死事件が起きました。千葉県野田市で、小学4年生の女児が、虐待の疑いで一時保護の対応がされていたにもかかわらず死に至ってしまった事件です。この全容はまだ明らかになっていませんが、転居で転校したことや、長期欠席などでの児童相談所や学校など関係機関の連携の問題、また、一時保護の後の対応の問題などが指摘されています。  しかし、ここには、全国的な児童相談所の正規職員の人手不足で、一人の子供を継続して支援していくことが難しい実態があります。  これまでも児童虐待防止の取組強化がされてまいりましたが、国が対策のための予算を増やすなど、抜本的な対策を行い、人手不足を解消し、関係機関の連携を更に促進することが求められています。  また、この家庭は、夫から妻への暴力のDVがあり、母親は夫からの暴力から逃れるため、夫の言いなりに虐待をしていたようです。母親が非難されていますが、DVで正常な思考が働かない状況にあったと思います。夫からのDVから母と子を守ることが必要でした。  父親は、しつけのためにやったと言っていますが、DVの家庭に限らず、体罰は虐待です。世界の54箇国で体罰を禁じる法律を定めていますが、厳格な方法で体罰をなくさなければなりません。  東京目黒区、千葉県野田市と、児童虐待事件が続いていることを踏まえ、市の取組について、3点についてお伺いします。  (1)DVについてです。  一般に、児童虐待事件では、その背景にDVがあることが多く、夫のDVから母子が避難できれば状況が変わるということも多いと思います。DVに対する正しい知識を広め、防止するとともに、適切な支援を行うことが重要だと思います。DV被害防止のための市の取組についてお伺いします。  (2)家庭内での体罰についてです。  しつけのため、子供のためと言えば体罰が容認される風潮がいまだにあり、体罰が児童虐待だということを啓発する取組が必要だと思います。市の取組についてお伺いします。  (3)児童虐待の予防と家庭への支援についてです。  国の最新の報告では、児童虐待による死亡事例において、ゼロ歳児の死亡が全体の65.3%を占めています。児童虐待をなくすためには、早く気付いてあげることや、疑いのある家庭を継続して支えていくことが大事だと思います。児童虐待を早期に気付き、予防する取組や、虐待が疑われる家庭への支援について、市の取組をお伺いします。 62 ◯議長(岡部光雄君) 小林議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 63 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 小林議員の御質問にお答えいたします。  私からは、大きな1項目め、児童虐待防止の取組についての御質問に順次お答えいたします。  初めに、(1)のDVについてでございます。  DVとは、ドメスティックバイオレンスの略称で、同居関係にある配偶者や内縁関係の間で起こる家庭内暴力を意味してございます。  本市におけるDVの被害者の相談及び支援につきましては、社会福祉課に婦人相談員1名を配置し、関係機関及び各課のケースワーカーと連携して対応に当たっております。  さらに、相談者を保護する緊急性が高い場合は、茨城県女性相談センターと連携し、安全を確保しております。  また、DV被害防止のための啓発につきましては、女性センターにおいても、毎年、DVに関する講座を開催しているほか、イベント開催時など様々な機会を捉えて、より分かりやすい啓発に力を入れて取り組んでいるところでございます。  次に、(2)の家庭内での体罰についてでございます。  平成28年度、児童虐待防止法の改正により、しつけを名目とした体罰などの防止が明記されておりますが、現在の本市の相談事例の中でも、しつけ、教育と称して保護者からの体罰が見受けられる例がございます。本市におきましては、しつけと称する体罰は虐待であるとの理解を深めていただくために、様々な機会を捉えて啓発を図ってまいりました。  中でも、昨年11月の児童虐待防止推進月間では、子育てに体罰や暴言を使わないという内容を盛り込んだリーフレットを作成し、学校や幼児施設のほか、街頭での啓発活動においても数多く配布するとともに、11月5日号市報で児童虐待防止についての特集記事を掲載し、啓発を図ったところでございます。  また、本年4月に施行される茨城県子どもを虐待から守る条例におきましても、保護者の責務として、体罰及び虐待を行わないよう、子育てについての正しい理解を深めることが義務付けられており、次の3月20日号市報でも市民の皆様に周知を図る予定でございます。  今後も引き続き県及び関係機関と連携し、体罰は虐待であることを含めて、児童虐待防止についての積極的な啓発に取り組んでまいります。  次に、(3)の児童虐待の予防と家庭への支援についてでございます。  議員御案内のとおり、虐待の防止には早期発見・早期対応が重要でございます。全国的な児童虐待の死亡事例などの検証から、亡くなったのはゼロ歳児が最も多いという実態を踏まえまして、本市といたしましては、生後4箇月までの乳児のいる御家庭には、保健師や助産師など専門職によるこんにちは赤ちゃん訪問を実施し、対象となる乳児全員の状況把握に努めているところでございます。  さらに、虐待のリスクが高いと判断した場合には、保健師などが継続して家庭訪問するなど、きめ細かな支援を行っているほか、乳幼児健診や予防接種など、広く市民と接触する機会を通して、児童虐待の予防と早期発見に努めているところでございます。  また、平成29年4月には、関係課所が連携して、妊娠から子育ての様々な相談や支援に対応する子育て世代包括支援センター「すこやか ひたち」を開設しており、引き続き体制の強化を図りながら、虐待の予防と虐待が疑われる家庭などへの切れ目のない支援に取り組んでまいります。  以上でございます。 64 ◯11番(小林真美子君) ◇登壇◇ DVについて、夫から妻への暴力、また、妻から夫への暴力、恋人間の暴力など、専門性の高い相談員が対応し、相談を継続していくことが重要だと思います。DVと貧困、また、児童虐待への関連性を疑って対応していただき、市民の命と安全を守る重要な職務を果たしてください。  児童虐待の予防の取組につきましては、保健師によるきめ細かい支援をされているということで、大変よい取組だと思います。  フィンランドでは、少子化を脱して出生率を上げている取組が行われ、児童虐待や育児放棄などによる乳児死亡率を下げたことが紹介されています。子育て家庭への経済的支援、父親の育児参加、ネウボラという出産・育児相談所の子育て支援などで、日本でもこうしたフィンランドの取組を反映した施策が行われていますが、全く足りていないと言わざるを得ません。国の少子化対策への姿勢を問うものです。関連する予算を増やして、千葉県の虐待死事件のような関係機関の対応が問題視される。これは人員不足などで体制の問題だと私は思っていますが、早くこのような事件が二度と起こらないように願うものです。  御答弁をいただきました市の子育て支援のための施策がますます強化され、引き続き児童虐待予防と早期発見に努めていただくよう要望をいたします。  また、私たちも、虐待の疑いがあれば通報をしたり、声を掛けたりと、社会全体で子育てを優しい目で見守りたいと思います。  次の質問に移ります。  2、学校給食についてです。  私は、昨年3月議会で公立小中学校の学校給食費の無償化について質問をし、無償化した場合の試算を御提示いただきました。無償化には年間約7億円の公費負担が必要となること、そして、特定財源がないため実施は困難であると御答弁いただきました。  日本共産党は、国に対しても学校給食の実施と無償化を求めていますが、無償化には年4,451億円が必要で、財政上困難という姿勢です。義務教育無償化を国の責任で行うことを求めるものです。  地産地消や地域の食文化を学ぶ教育としての学校給食を更に発展させ、また、アレルギー食の対応などで地域格差をつくらないことを国は行うべきです。  全国的に学校給食費の保護者負担軽減を行う市町村が広がっています。県内では、大子町で幼稚園と小中学校で保護者負担を無料に、城里町でも小中学校で無料にしました。境町は第3子から、大洗町は第4子から、古河市はひとり親世帯について無料に、そのほか負担を半額にしたり、地場産物購入費や行事食への補助、消費税や物価上昇への補助をしているところがあります。無料にしているところは大きな公費負担となっても子育て世帯を呼び込みたい思いがあるようです。  (1)学校給食費の保護者への負担についてです。  市の給食費は、小学校が月3,840円、中学校が4,460円となっていますが、現在の負担軽減のための市の補助についてお伺いします。  また、給食費納付の状況について、税金などでは多数の納付場所や銀行引き落としなど市民の利便性を図る取組をしていますが、学校給食費においてはどうでしょうか。銀行引き落としの状況と滞納者の数をお伺いします。  (2)滞納者への対応についてです。  全国的に、滞納者について、児童手当からの徴収を行っているところがありますが、子供の貧困をますます悪化させるものであり、行ってはならないと考えます。滞納する家庭の状況は様々だと思いますが、時間と手間を掛けても、丁寧に対応する必要があると思います。現在の取組をお伺いします。
     (3)学校給食の無償化についてです。  国は、学校教育費無償化の立場に立ち、市町村任せにするのではなく、国の予算で学校給食費の無償化を実施すべきと考えますが、まずは市で実施していただきたいと思います。見解をお伺いします。 65 ◯教育部長(窪田康徳君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、学校給食についての御質問に順次お答えいたします。  まず、(1)学校給食費の保護者への負担についてでございます。  学校給食法においては、給食を提供するための費用負担を、食材費は保護者、調理場の運営費等その他の経費は市の負担としております。  本市におきましても、食材に係る費用について、保護者負担を原則としておりますが、今年度から、全ての児童生徒を対象に、一人当たり月額500円の補助を行い、給食の質の向上を図っているところでございます。  また、給食費の納付方法でございますが、現在、1校を除き、市内全ての小中学校で銀行引き落としとし、実施していない学校についても、保護者の理解を得て、来年度から導入を予定しております。  未納者数につきましては、数値が確定している平成29年度分までを児童生徒数で見ますと、現在、109人でございます。  次に、(2)滞納者への対応についてでございます。  滞納となる理由は家庭によって様々ですが、経済上の理由で支払いが滞ってしまう家庭に対しましては、給食費等を公費で負担する就学援助制度の利用を勧奨しているところでございます。  制度の周知につきましては、毎年、年度初めに学校を通じて全ての家庭に通知を配布しております。また、年度途中であっても、支払いに困る事情が起きてしまった家庭に対しては、その都度、制度をお知らせしているところでございます。  このような対応をしても、なお支払いが滞ってしまう家庭に対しましては、学校と緊密に連携しながら、家庭の状況に応じて納付相談に応じるなど、丁寧に対応をしているところでございます。  次に、(3)学校給食の無償化についてでございます。  先ほど申し上げましたとおり、現在、就学援助制度による経済的支援を行っているほか、本市独自に給食費の一部助成を行い、保護者負担の軽減に取り組んでいるところでございます。  まずはこれらの取組を継続的、積極的に行い、全ての児童生徒に安全で安心な給食を提供するとともに、教育費の保護者負担の軽減や子育て支援の観点から、更なる支援策について研究・検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 66 ◯11番(小林真美子君) ◇登壇◇ 滞納については丁寧に対応していただいていることが分かりました。  学校給食費の無償化は引き続き要望してまいりたいと思いますが、現在、一人当たり月額500円の補助を行っているということですので、補助額をもう少し引き上げていただきたいと思います。食材が高騰していますので、保護者負担が増えたり、献立が寂しくなってしまうということがないよう要望します。  学校給食費の無償化は子供の貧困にも対応しています。子供たちが、夏休みの間、食べられずに、そして、9月に登校したときに大変痩せているお子さんがいる、そんな声も聞こえてきています。学校給食費の無償化を是非実現していただきたいと思います。  それでは、次の質問に移ります。  3、ICTを活用した教育についてです。  新しい学習指導要領では、プログラミング教育が2020年度から全ての小学校で必修化されます。中学校は2021年度からです。パソコンの基本的な操作を習得することはこれまでも行われてきましたが、プログラミング的思考を育成するという目標に沿い、算数や理科だけでなく、例えば、体育の授業で、サッカーのフォーメーション、選手の位置取りをタブレット端末を使用して作戦を立てるとか、音楽の授業で、音楽制作アプリを使って演奏をシミュレーションしながら創作するなど、指導要領に基づいた授業に活用していくことが期待されているようです。  市では、タブレット端末を導入してのICT(情報通信技術)を活用した教育を進めており、先進的な学校の事例が今後いかされていくのだと思います。  スマートフォンの普及により、身近なところで様々なサービスが情報通信技術で日々新しくなっています。家電品を購入しても、説明書は同封されていなくて、当然のようにインターネットにつながなくては機器の使用も説明書を見ることもできないといったことが起きています。  今後、学校現場でも、出席をとったり、ロッカーを施錠したりするのに、電子カードの携帯が当然のこととなるのかもしれません。早くからプログラミング的思考を育成することは時代の流れなのかもしれません。  しかし、タブレット端末を使った授業に不安の声も出ています。設定や操作に時間をとられ、教員の独自の指導方法を考える意欲や時間を減らしてしまうのではないかとか、情報セキュリティや健康面への影響などの不安です。ICTを活用した教育について、タブレット端末に関する質問3点についてお伺いします。  (1)タブレット端末についてです。  国の方針では、今後3年間で3クラスに1クラス分のコンピューターを整備することを目標としているようです。そこで、本市のタブレット端末等の1校当たりの整備台数と全体の整備台数、今後の整備方針についてお伺いします。  (2)情報セキュリティについてです。  インターネット環境では、情報の漏えいや有害サイトへのアクセスなど危険が多いと感じています。児童生徒のインターネット利用環境における情報セキュリティ対策についてお伺いします。  (3)児童・生徒の健康面への影響についてです。  電子黒板やタブレット端末について、太陽光の加減で見えにくい状況になってしまったり、画面を見詰め過ぎたり、長時間使用などで目が疲れるといった影響が考えられます。利用機会が増加することに伴う健康面への配慮が必要だと思いますが、御意見をお伺いします。 67 ◯教育部長(窪田康徳君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、ICTを活用した教育についての御質問に、順次お答えいたします。  まず、(1)タブレット端末についてでございます。  日々加速する情報化の流れの中で、近い将来、ビッグデータや人工知能を活用した「ソサエティ5.0」といわれるデジタル革新の時代を迎えようとしております。この新しい時代に向かって、子供たちの科学的思考や問題解決能力を意識した教育が求められており、学校へのICT機器の整備は必要不可欠になっております。  とりわけ、現在整備を進めているタブレット端末は、持ち運びが可能で、無線LANを活用することで、普通教室や特別教室でも使用できることが特徴でございます。また、授業の中で広く活用できること、授業を分かりやすくできることなど、子供たちの学習への興味関心を高めるために極めて有効なツールであります。そのため、平成28年度から、従来のノート型パソコンを順次タブレット型に更新をしてきたところでございます。  また、整備状況でございますが、1校当たり約40台、全体では1,455台で、来年度中には全校のタブレット型への更新を完了したいと考えております。  子供たちが、変化の激しいこれからの時代に対応していけるよう、今後も引き続き、計画的なICT機器の整備について、質的・量的な拡充を図ってまいります。  次に、(2)情報セキュリティについてでございます。  学校でのインターネットは、市内の学校間を光ケーブルで結んでいる日立市教育情報ネットワークの中で利用できるようになっております。このネットワークを安全に運用するため、セキュリティ対策として、インターネットへの接続を一つにまとめ、コンピュータウイルス対策システムなどを設置しております。この対策により、現在までコンピュータウイルスに感染した例はございません。  また、児童生徒が使用するパソコンには閲覧制限を設けており、インターネット上の不適切な情報を遮断しております。  さらに、中学校では、技術家庭科の中で、インターネット使用上の注意や情報モラルなどについての授業を行い、適正な利用を促しております。  今後も、急速に進化するICT技術に対応したセキュリティ対策を行うとともに、児童生徒の適正利用を促してまいります。  次に、(3)児童・生徒の健康面への影響についてでございます。  中学校では、生徒のタブレット端末の長時間使用による健康への影響に配慮し、授業が連続する場合でも、2時限を超えない範囲にとどめることとしております。  また、各校のパソコン室においても、カーテンを活用して照度を調整することで画面を見やすくし、目に掛かる負担を軽減するよう、利用環境にも配慮して授業を行っているところでございます。  一方、子供たちは、家庭においてもパソコンやスマートフォンなどに触れる機会が増えており、長時間の利用による目の疲れや脳の機能障害、ストレートネックなどの健康面への影響が懸念されております。  そのため、学校から家庭に対して、スマートフォンなどの使用に関する注意喚起のチラシや、家庭内でのルールづくりのための資料を配布するなど、保護者への啓発も行っているところでございます。  また、子供たちには、生徒会活動の中で、家庭での使い方や長時間の使用による影響などを話し合う機会を設け、安全な使い方やルールを認識し、自ら考え、行動することができるよう、その環境づくりを進めてまいりました。  今後も引き続き、子供たちがより安全にICT機器を利用していくために、学校と家庭が連携して、子供たちの健康への影響を低減する取組を行ってまいります。  以上でございます。 68 ◯11番(小林真美子君) ◇登壇◇ タブレット端末について、来年度中に1校当たり約40台更新完了されるということでした。  私は、社会の流れに遅れないということは大事だとは思いますが、不安のほうが大きいです。  佐賀県武雄市は早くからICTを活用した教育を行っていて、その報告を見ますと、小学校1年生から全児童にタブレット端末を持たせ、家庭に持ち帰っての予習にも活用しています。興味深い面もありますが、当然、報告書では、ICT教育で学習結果がどう伸びたか、数値の結果が大事と、私にはそう思えて仕方ありません。分かりやすい授業、楽しい授業だけでは終わらないように思います。  また、プログラミング教育では、国はコンピューター整備やソフト・アプリ作成などに多額の費用を掛けていますが、指導の内容は教員任せに思えます。新たな負担が教員に掛かってくるのではないかと考えています。  また、子供たちの情報格差は小さくなく、パソコンの授業以外でも使うことになれば、丁寧な指導がなければ授業についていけない子供が出ます。また、インターネット犯罪や事件への不安も拭えません。  御答弁いただきましたところでは、インターネット利用上の注意や情報モラルについて学んでいらっしゃるということや、子供たち自ら行動できるようにされているということでしたが、とても大事なことだと思います。インターネットの規制をするだけでは不十分です。  子供たちが安全に学べ、本当に学力を伸ばせる環境をつくることを基本に、ICTを活用した教育が行われることを望むものです。  次の質問に移ります。  4、原子力災害対策についてです。  新規制基準で、原発周辺の避難計画が原子力規制委員会による審査対象にならず、原子力災害の特殊性を認めながらも、一般の自然災害と同じように自治体の責任となったことは大変な問題です。  京都自治体問題研究所が発行した「原発事故 新規制基準と住民避難を考える」という本の中で、規制委員会は、科学技術分野にリスクはつきものという理由で、原発において事故で放射性物質が外に漏れることはやむを得ないことだとしていることを告発しています。そして、社会がどの程度の危険まで容認するかを決めるのは規制委員会ではないと強く批判し、文化的、倫理的、社会学的、哲学的判断、そして憲法の立場からの判断を必要とする社会科学的領域の判断であり、社会が決めることだと断言しています。  万が一の事故で放射性物質が放出された場合に、防護に有効な安定ヨウ素剤の配布をとってみても、安定ヨウ素剤の事前配布の区域を広げることや、被曝に関するアドバイスができる医師に事業所が災害情報を提供し、医師が自治体の配布・服用の指示を出せるようにすることなど、実効性あるものにしていく過程がまだほど遠い状況です。そうした中で、再稼働前提の申請を認可してしまうということは人命軽視の許せないものです。  (1)安定ヨウ素剤についてです。  市では、国の指針に基づいて、東海第二発電所より5キロ圏内のPAZの市民に事前配布をするため説明会を行っていますが、配布率は低いと私は受け止めており、大変残念に思います。広くお知らせするなど、配布率を高めるための取組が必要だと思いますが、どのような取組を考えているのでしょうか。  また、事前配布の対象になっていない地域、UPZの日立市民は、事故が起きた後、緊急時モニタリングの結果により、原子力規制庁が必要性を判断し、県の指示で配布されることになると聞いています。  しかし、安定ヨウ素剤の備蓄の数が十分にあっても、どのような体制で行うのか、効果があるうちに服用できるのかなど問題が多いと思います。具体的にどのようにされるのか、お伺いします。  (2)放射線防護施設についてです。  現在、水木交流センターを一時待避所となる放射線防護対策施設に改修しているところですが、実際の緊急時にどのように使うのか、改修や施設の概要についてお伺いします。今後の整備方針についてお伺いいたします。  また、放射線防護対策施設について、病院等医療機関施設や社会福祉施設を改修の対象としているところがあると聞いていますが、どのような状況になっているのかお伺いします。 69 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな4項目め、原子力災害対策についての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)安定ヨウ素剤についてでございます。  安定ヨウ素剤は、原子力災害が発生し、空気中に放射性物質が放出された際に、放射性ヨウ素による住民の甲状腺被曝などを防ぐための防護措置として、住民避難や屋内避難と併せて、国又は自治体の指示により予防的に服用するものとして、東海第二発電所からおおむね5キロ圏内の住民に事前配布をしているものでございます。  本年度は、安定ヨウ素剤の3年ごとの更新期となっており、7月から9月までの第1期と1月から2月までの第2期に分けて、配布対象者2万3,680人に対し、配布会を実施いたしましたが、配布済みは9,417人で、配布率は39.8%となっております。  なお、実施に当たりましては、今回から、第1期配布会に参加しなかった世帯に対し、参加を促すはがきを送付するなど、配布率の向上に努めたところでございます。  また、原子力規制委員会において、配布会に参加できない場合には、あらかじめ登録された薬局や医療機関での安定ヨウ素剤の受取を可能とする対応を検討しており、この方式が導入されれば、更なる配布率向上につながるものであると考えております。  事前配布の対象外となっているUPZ地域の安定ヨウ素剤の配布につきましては、国の指針で、あらかじめ市に備蓄しているものを緊急時に配布することとなっており、配布場所や方法について、現在、検討を進めているところでございます。  次に、(2)放射線防護施設についてでございます。  放射線防護対策施設は、福島第一原発事故の際、要配慮者が十分な準備のない中で無理な避難を実施したために亡くなられたという重大な教訓を踏まえ、要配慮者の避難準備が整うまでの間、被曝のリスクを下げながら、安全に一時的な屋内避難を行うもので、今年度、国の補助を受けて水木交流センターの改修を行っているものでございます。  当該施設は、陽圧化設備により、建物内部の気圧を高め、建物の気密性・遮蔽性を確保することにより、放射性物質が施設内に入り込まないようにするとともに、非常用発電設備を備え、一定期間の滞在を可能にするものでございます。  市内では、ほかに病院や社会福祉施設でも整備が進められており、これまでに7施設がそれぞれに国の補助を受けて放射線防護対策を実施しております。  本市といたしましては、現在実施している5キロ圏内の避難行動要支援者を対象とした広域避難計画の策定に係るアンケート調査の結果などを踏まえながら、今後の公共施設への整備を検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 70 ◯11番(小林真美子君) ◇登壇◇ 安定ヨウ素剤の配布につきまして、現在、9,417人の方々が、自宅や、又は持参して持つことができているということ、配布率を向上するための対策をとっていらっしゃるところだということが分かりました。  東海第二原発が万が一事故を起こす場合は、小さな事故で済むとは考えにくいと私は考えています。過酷事故でなかったとしても、緊急モニタリングを行い、安全が確認されるまで、道路閉鎖や業務の一時中止、住民に大きな不安を与え、パニックが予想されます。事故の公表と指示が遅れるようなことがあれば、混乱は大きくなるでしょう。  安定ヨウ素剤も、防護対策施設も、正しい指示に従わないと危険が生じることが考えられます。防護対策や施設整備が計画的に進められることを求めるものです。  福島第一原発事故から9年目を迎えようとしています。政府発表の避難者数は4万2,615人ですが、実態は10万人以上ともいわれています。二度と原発事故があってはなりません。  小川市長が、再稼働に反対する立場をとられることを強く求めまして、私の全ての質問を終わりにいたします。  御答弁いただきましてありがとうございました。 71 ◯議長(岡部光雄君) 以上で小林議員の質問が終わりました。  次に、大曽根議員に発言を許します。  なお、質問は分割質問分割答弁方式により行います。
    72 ◯12番(大曽根勝正君) ◇登壇◇ 日本共産党の大曽根勝正です。  通告に従い、4項目質問いたします。御答弁をよろしくお願いいたします。  1、日本原電の東海第二原発再稼働表明について。  東海第二原発について、2月22日、日本原電は、茨城県と東海村に同原発の再稼働を目指す意向を示しました。  日本共産党は、直ちに、再稼働はやめてほしいという多数の県民の願いに真っ向から対決するものであり、今回の表明に対し、強く抗議するとともに、再稼働断念と廃炉を求めますと抗議声明を日本原電に送付しました。  2月28日、事前了解権を持つ周辺6市村でつくる原子力所在地域首長懇談会が開かれ、日本原電の村松社長は、6市村に同原発の再稼働の意思を表明しました。東海第二原発の再稼働問題は新たな段階に入りました。  こうした動きに先立ち、1月11日、東海村を最初に、茨城県主催の東海第二発電所の新規制基準適合性審査等の結果に係る住民説明会が日立市でも2月2日にありました。住民からは、限られた時間の中で様々な質問や懸念の声が出されました。「ケーブルについて、総延長1,400キロメートルのうち約3割の400キロメートルだけが安全系として審査対象で、残り1,000キロメートルは対象外で、燃えやすいケーブルでもオーケーになっている。」、「昨年12月、茨城県が示した茨城県地震被害想定調査報告書で、日立市は最大震度7になっている。東海村で震度7が起きたらどうなるのか。」、「去年の北海道地震は震度7で最大1,591ガル、熊本地震では震度7で1,800ガル、今回の東海第二原発は1,009ガル、それを超えた地震動が来た場合、どうなるのか心配だ。」こういった質問や懸念に納得する回答はありませんでした。  常陸太田市の説明会では、住民の中には、「新規制基準に合格したら安全だと考えている人もいるが、本当に安全なのか。場合によっては、30キロ圏内、96万人が避難する事態もあるのか。」と、こういった質問に、規制委員会の職員は、現状では絶対的な安全はないと答えています。  私たち住民として、どんな対策を講じても過酷事故のリスクをゼロにすることはできない以上、再稼働を受け入れることはできません。また、再稼働によって使用済み燃料が更に増えることも容認できません。原発が過酷事故を起こせば、その被害がどれほど大きいか、福島の事故は示しています。  これから新安全協定に基づいて協議がもたれます。一自治体でも了解しなければ先に進めない、再稼働できないことが確認されています。市として最優先で守らなければならないのは市民の生活、なりわい、命の尊厳です。その立場に立てば、いち早く、日立市として再稼働に反対を表明すべきではないでしょうか。市長の御見解をお聞きいたします。 73 ◯議長(岡部光雄君) 大曽根議員の質問に対し、執行部からの答弁を求めます。 74 ◯市長(小川春樹君) ◇登壇◇ 大曽根議員の御質問にお答えいたします。  私からは、大きな1項目め、日本原電の東海第二原発再稼働表明についての御質問にお答えを申し上げます。  日本原電東海第二発電所の再稼働につきましては、午前中の答弁でも申し上げましたが、去る2月28日に開催された原子力所在地域首長懇談会において、日本原電の村松社長から直接説明を受けましたことから、この表明をもって新安全協定に基づく再稼働及び延長運転に係る日本原電との協議がスタートし、これから議論が始まっていくものと認識いたしているところでございます。  今後、6市村と日本原電が新安全協定に基づく協議会を設置し、運用方法等を決定していくことになりますが、日本原電におきましては、より一層丁寧な対応をしていただきたいと考えているところでございます。  再稼働につきましては、繰り返しになりますが、市民の安全・安心を第一に、首長懇談会の6市村による連携を図り、市議会と十分な協議をし、関係機関・団体などの多くの方々からの意見や助言を踏まえながら、実効性のある広域避難計画の策定などの諸課題に取り組んでまいりますとともに、国や県の動向なども注視しながら判断していく必要があると考えているところでございます。  以上でございます。 75 ◯12番(大曽根勝正君) ◇登壇◇ 安倍内閣が2018年7月に閣議決定したエネルギー基本計画は、原発を重要なベースロード電源と位置付け、2030年度に電力の20%から22%を原発で賄うなど、長期エネルギー受給見通しの実現を明記しました。発電量の20%、22%を賄うには、廃炉が決定表明されたものを除く既存原発34基の全ての再稼働でも足りません。新たな原発建設が必要になります。基本計画は原発依存社会へと逆戻りさせようとするものです。  そういう状況の中で、東海第二原発は、新規制基準適合と運転期間延長認可が決定されました。しかし、福島原発事故後、どの世論調査でも原発ゼロが多数派です。  昨年3月、日本共産党、立憲民主党、自由党、社民党の4党共同提案で原発ゼロ基本法案が衆議院に提出されました。法案のポイントは、「1)再稼働を認めず、全ての原発の運転を速やかに停止し、廃炉にします。2)省エネに努め、2030年度までに30%以上電力需要を減らします。3)再生可能エネルギーの利用を進め、2030年には電力の40%以上にします。4)原発周辺地域の経済振興と雇用確保を図ります。」などを定め、エネルギー政策転換の道を示す未来への希望であると宣言しています。  東海第二原発の再稼働をめぐって、答弁はこれまでの繰り返しですが、絶対安全ではないと言っています。希望ある道を選択することを強く求めます。  次の質問に入ります。  2、自衛隊への自衛官適齢者名簿提出について。  安倍首相は、憲法9条に自衛隊を書き込む改憲に執念を示しています。改憲の口実としてきた北朝鮮の脅威が言えなくなる中で、安倍首相がにわかに持ち出したのが自衛官募集の問題です。適齢者名簿などの資料提出要請に自治体が応じる義務はないのに、6割以上の自治体が協力を拒否していると声高に非難し、このような状況に終止符を打つためにも、自衛隊の存在を憲法上明確に位置付けることが必要だと強調しています。  自衛官の採用数は、2014年度から4年連続で計画を割り込み、防衛大学卒業時の任官拒否も増えています。それまでの政権が憲法に反するとしてきた集団的自衛権の行使容認の閣議決定や安保法制の強行成立などで、自衛隊の海外派兵体制の進行で、就職先としての自衛官が敬遠される状況が進んでいます。  本市では、それまで、住民基本台帳の閲覧だったものを、2015年度から紙媒体で自衛隊適齢者名簿の提供を行っています。  2016年9月市議会の小林議員の質問に、その根拠について、自衛隊法第97条や自衛隊法施行令第120条を挙げています。名簿提供に関して、第120条では、「防衛大臣は、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる。」としているだけです。自治体に名簿提出の要請に応じる義務はありません。多くの自治体が個人情報やプライバシー権を保護する観点から、本人同意なしの情報提供に応じていないことは、私は当然だと思います。  安倍政権以前の自民党政権では、紙媒体などの資料提供はあくまで依頼であって、強制力を持つものではないとしてきました。茨城県内では、44市町村で、紙媒体で資料提供は本市を含め12自治体で、ほかは閲覧です。本人同意も行わずに、自衛隊への自衛官適齢者名簿の提出は行うべきではないと考えますが、改めて市の見解をお聞きします。 76 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな2項目め、自衛隊への自衛官適齢者名簿提出についての御質問にお答えいたします。  自衛官の募集に関する事務につきましては、自衛隊法第97条において、「政令で定めるところにより、市町村長は、自衛官及び自衛官候補生の募集に関する事務の一部を行うこと」と定められているほか、地方自治法及び自衛隊法施行令などにより、法定受託事務として市町村が処理することとされております。  また、自衛隊への自衛官等の募集対象者情報の提供につきましては、自衛隊法施行令第120条において、「防衛大臣は、自衛官等の募集に関し、必要があると認めるときは、市町村に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる。」とされております。  本市におきましては、平成27年にこれらの規定を根拠とした防衛大臣及び県からの対象者情報の紙媒体等による協力依頼を受け、紙媒体による資料提供を行っているところでございます。  議員御指摘の自衛隊に名簿資料を提供する際の本人の同意につきましては、本市の個人情報保護条例第8条において、法令等に定めがあるときなどには、日立市以外の者への情報の目的外提供をすることができる旨を定めておりますことから、本市といたしましては、本条例の規定に基づき、本人の同意なしに情報提供ができるものと考えております。  なお、名簿資料を提供する際には、自衛隊において適切に保管することはもとより、募集事務以外の用途では使用しないこと、提供により知り得た秘密はほかに漏えいしないこと、また、使用目的終了後は破砕するなどの方法により完全に処分することなど、個人情報の厳正な取扱いについて必要な制限を付して行っているところでございます。  以上でございます。 77 ◯12番(大曽根勝正君) ◇登壇◇ 安倍首相は、これまで、自衛隊を憲法に明記しても何も変わらないとしてきました。しかし、改憲の狙いの一つが、自治体が保有する若者の名簿を強制的に召し上げることにあることを示しました。安保法制によって日本防衛と何の関係もない海外での武力行使が任務とされたために敬遠される自衛隊への適齢者名簿を強制的に提出させることです。  適齢者名簿を提出する根拠について、答弁では、自衛隊法施行令第120条を挙げていますが、市町村に資料の提出を求めることができるとあるだけで、自治体が応じる義務はありません。自治体の自立性を無視し、強引に名簿提出を迫る、こういったやり方は、国と自治体が対等、平等な関係にあるという地方分権にも反するものであり、自治体としてもきっぱりとした態度で示すことが求められていると思います。  重ねて、自衛隊への自衛官適齢者名簿提出についてはやめることを求めます。  次の質問に入ります。  3、安心して市営住宅に住み続けられることについて、4点質問します。  (1)保証人の義務付け削除について。  国土交通省は、昨年3月に、公営住宅管理標準条例案の改正についてを地方自治体に送付しました。  改正理由は、1)民法の一部を改正する債権関係規定の見直し、2)として、単身高齢者の増加など、公営住宅を取り巻く最近の状況が挙げられています。  主な改正の第一は、入居手続での保証人の義務付けは行わないとしたことです。  日立市では、現在、入居予定者と同等以上の収入を有する者で、市長が適当と認める連帯保証人の連署する誓約書を提出することなどの規定により、保証人を確保できない方は原則市営住宅に応募できない、市営住宅に入居できない状況です。  国土交通省の説明では、住宅に困窮する低所得者への住宅提供という公営住宅の目的を踏まえると、保証人を確保できないために入居できないといった事態が生じないようにしていくことが必要である。保証人の確保を公営住宅への入居に際しての前提とすることから転換すべきとしています。私は当然だと思います。必要な改正と思いますが、日立市としてはどのように対応しているのか、お聞きいたします。  (2)「家賃の減免と民生部局との十分な連携の追記」について。  日立市では、保健福祉部の中に住宅課が入っていることは承知しております。家賃減免、徴収猶予が必要な場合としては、1)条例算定額の家賃では収入に対しての負担が著しく重くなる場合、2)世帯主が失業して収入が得られなくなった場合、3)病気により支出が著しく多くなった場合、4)災害により損害を受けた場合などが挙げられています。  このような場合に、民生部局と連携し、収入等の状況や事情を十分に把握した上で、家賃減免等の適切な対応を行うことが必要であるとしています。民生部との十分な連携というのは、生活保護も視野に入れてということだと思います。日立市の現状についてお聞きいたします。  (3)修繕費用の負担区分と入居者の費用負担について。  日立市では、市営住宅及び共同施設の修繕に要する費用は市の負担とする、ただし…。 78 ◯議長(岡部光雄君) 一般質問の途中ではございますが、ここで東日本大震災の発生時刻に合わせて黙祷を行うため、一時中断いたします。  議員、執行部各位並びに傍聴者の皆様にお願い申し上げます。  本日は、東日本大震災の発生から八周年に当たります。  大震災では数多くの方々の尊い命が失われました。大震災で犠牲となられた方々に対し、哀悼の意を表するとともに、心から御冥福をお祈りするため、地震発生時刻の午後2時46分に1分間の黙祷を捧げたいと思います。よろしくお願いいたします。  間もなく午後2時46分を迎えます。  御起立願います。  黙祷。                       〔黙 祷〕 79 ◯議長(岡部光雄君) 黙祷を終わります。  御着席ください。  それでは、一般質問を再開いたします。  引き続き大曽根議員に発言を許します。 80 ◯12番(大曽根勝正君) ◇登壇◇ (3)修繕費用の負担区分と入居者の費用負担について。  日立市では、市営住宅及び共同施設の修繕に要する費用は市の負担とする。ただし、畳の表替え、破損ガラスの取替え等の軽微な修繕及び給水栓、点滅器、その他附帯施設の構造上重要でない部分の修繕については入居者負担になっています。  この点で、昨年3月、国土交通省が示した賃貸住宅標準契約書では、畳表の取替え、ふすま紙の張り替え、給水栓の取替え、LED照明の取替えなどは家主側の負担になっています。契約形態の相違はありますが、前記修繕項目は入居者負担ではなく市側負担とすべきと思いますが、どのように対応するのか、お聞きいたします。  (4)用途廃止に伴う住み替えについて。  現在、諏訪台、南高野団地が対象になっています。こうした古い団地には、80代、90代といった高齢者、要介護や病気を抱えた方もいます。「移ってくれと言われてもどうしていいか分からない。」、「妻が病気になり入院した。」、こんな痛切な声まで出ています。長年住んでいたところから移ってくれと言われただけで精神的に大変な負担になっています。低所得で、病弱で、身寄りのない高齢者に対し、関係各課の連携したもっと温かい支援が必要かと思います。どのように対処しているのか、お聞きいたします。 81 ◯保健福祉部長(畑山一美君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな3項目め、安心して市営住宅に住み続けられることについての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)保証人の義務付け削除についてでございます。  本市におきましては、家賃などの債権保全のため、日立市営住宅の設置及び管理に関する条例により、連帯保証人を立てることを入居時の要件としております。保証人は、滞納となった家賃の納付など以外にも、緊急時の連絡先として、生活全体をサポートする役割も果たしていただいているケースも多く見られております。  一方で、どうしても保証人が見付けられない場合には、住宅に困窮する状況や入居予定者の特別な事情などを考慮し、連帯保証人を免除する規定も設けておりまして、柔軟に対応しているところでございます。  平成30年3月の国の改正は、保証人が立てられない住宅困窮者が公営住宅への入居の際に支障が生じることのないよう、各自治体に適切な対応を求めたものであり、本市におきましても、保証人の取扱いにつきましては、茨城県及び他の自治体の状況などを踏まえながら検討を進めてまいります。  次に、(2)家賃の減免と民生部局との十分な連携の追記についてでございます。  本市におきましては、住宅課が保健福祉部内にある特色をいかし、入居者個々の事情などを丁寧に聞き取り、関係課と連携しながら入居者に寄り添った対応に努めております。  具体例といたしましては、病気や失業による生活困窮などにより、やむを得ず家賃を支払えない方に対しましては、生活保護や自立支援のための就労相談につなぐなど、安定した生活を送れるよう支援しております。  本市における家賃の減免などの状況につきましては、本年3月1日現在、入居者3,203世帯のうち、10世帯で家賃が減免されております。その内訳といたしましては、高齢者世帯が4世帯、ひとり親世帯が6世帯であり、いずれも収入が低額であるため、家賃の一部を減免しているものでございます。  また、生活保護受給世帯については、同日現在、301世帯が入居されております。  今後も関係課と連携の上、入居者の置かれている状況に応じて、適切な対応に努めてまいります。  次に、(3)修繕費用の負担区分と入居者の費用負担についてでございます。  本市におきましては、日立市営住宅の設置及び管理に関する条例に基づきまして、住戸専用部分の日常の使用に伴う小さな修繕は、消耗によるものも含め、入居者の負担としているところでございます。  具体的には、畳表の取替え、ふすま紙の張り替え、水道の蛇口交換などの修繕費用は、原則として入居者の御負担としております。  議員御案内のとおり、平成30年3月に、最近の貸主と借主間の修繕費用の負担に係るトラブル防止を目的として、国土交通省は、賃貸住宅標準契約書を改正し、畳表の取替えなどが借主自らが行うことができる修繕項目から削除されたところでございます。  一方で、同じく国土交通省が示している公営住宅管理標準条例案の修繕費用の負担に係る規定では、これらの小さな修繕については、これまでどおり入居者負担とされているところでございます。  本市といたしましては、公営住宅の低廉な家賃制度を踏まえ、小さな修繕の費用負担の在り方について、国や茨城県のほか、ほかの自治体の動向も含め、調査・検討を進めてまいりたいと考えております。  最後に、(4)用途廃止に伴う住み替えについてでございます。  市営住宅の用途廃止に伴う住み替えにつきましては、住み替えの準備期間をこれまでの2年間から3年間程度とし、これまでよりも長い期間を設けております。  また、住み替えに当たりましては、入居者に対して事前説明会を行い、希望する団地や部屋の階数、時期などについて入居者の意向を確認しながら、丁寧な対応に努めているところでございます。  特に、高齢者のひとり暮らしの方などの住み替えにつきましては、身体的及び経済的な問題などから、別の市営住宅の低層階を希望することが多く、住み替え先が決まるまでに時間を要する場合が多くなっております。その間に単身での自立した生活が困難な身体状況に陥るケースもあり、このような場合は、関係課及び介護事業所などと連携を図りながら、施設入所や在宅介護サービスなどの利用につなげるなど、対象者へのきめ細かな対応に努めているところでございます。  以上でございます。
    82 ◯12番(大曽根勝正君) ◇登壇◇ (1)の保証人の義務付け削除についてですが、年金だけで生活できず、アルバイトなど非正規で働き、僅かな収入を得て民間の賃貸アパートで暮らしている方もたくさんいます。いつまでも働けず、仕事を失ったとき、生活できるか不安だと言っています。  政府の消費実態調査でも、民間賃貸住宅に暮らす単身高齢者の家賃負担が増加しています。収入や貯蓄が少ないことに加え、頼れる人がいないのが実情です。  本市では、現在、住宅に困窮する状況や入居予定者の特別な事情を考慮して、連帯保証人を免除する規定も設けて柔軟に対応しているとの答弁でした。こうした規定を市民にきちんと周知して、低所得で連帯保証人が確保できなくても入居できることを知らせることが大事だと思います。  また、生活困窮者の各種相談でも、そうした規定をいかして、単身高齢者だけでなく、住宅に困っている人の対応に応えられるように徹底すべきと思います。要望します。  2点目の家賃の減免と民生部局との連携の追記についてですが、関係課と連携し、病気や失業による生活困窮などにより、やむを得ず家賃を支払えない方に対しては、生活保護や家賃の減免をしているとの答弁でした。  この追記の背景には、2014年9月に、千葉県銚子市で家賃を滞納した母子家庭の母親が、住宅明渡しの強制執行日に無理心中を図った事件があります。この事件の2箇月後、国土交通省は、都道府県に対し、公営住宅の滞納家賃の徴収における留意事項等についてを通知しました。著しく所得の低い世帯、高齢者世帯、障害者世帯、母子世帯など困窮度が高い世帯については、生活保護を始めとする住居安定のための支援策の情報提供や助言等を行うなど、特段の配慮をお願いしますとしています。  日立市では、入居者3,200世帯のうち10世帯が減免されているとの答弁でした。そして、関係各課と連携して、入居者の置かれている状況に応じて適切に対応をしているとの答弁でした。病気や失業などで困った事態になってもどこに相談していいか分からない。相談しないケースも多いのが実情です。困ったことがあったら相談してください、こうした周知を分かりやすく徹底してほしいと思います。要望します。  3点目の修繕費用の負担区分と入居者の費用負担について、国土交通省の公営住宅管理標準条例案の説明では、事業主体の費用負担義務の範囲は最小限度であり、義務の範囲をこれよりも縮小することは違法である。逆に、この範囲を超えて修繕を行うことは、法令上、要求されることではないが、むしろ望ましいことであるとしています。条例等で修繕の対象とその費用負担を広げることは可能です。その立場での検討を要望します。  最後に、4点目の用途廃止に伴う住み替えについてです。対象者へのきめ細かな対応に努めていますとの答弁でした。1年前の事前説明会で住み替えを要求され、いまだにどうしていいか分からない。どこに行けばよいか判断できない。そのほか、経済的な悩みや身体的な悩みを抱えながら生活している方々もおります。  こうした方に対して、関係各課の連携で、本当にきめ細かな対応をすべきだと思います。  以上、要望します。  次の質問に入ります。  4、津波・高潮対策について。  政府の地震調査委員会は、東北から関東地方の日本海溝沿いの海域で、今後30年間にマグニチュード7から8の大地震が起こる可能性が高いとする予測を公表しました。茨城県沖でもマグニチュード7から7.5の地震が起こる確率は80%程度と示しました。大地震があったので、しばらく大きな地震は起きないとは考えないでほしいと警戒を呼び掛けています。  そこで、2点お聞きします。  (1)瀬上川水門の整備について。  この件につきましては、平成29年6月市議会でも質問しております。そのときの答弁は、東日本大震災の教訓を踏まえ、津波警報が発表された場合、自動で水門が閉鎖するとともに、離れた場所から遠隔操作で閉鎖できるようになっている。平成30年度に完成。また、水門の維持管理は茨城港湾事務所日立港区事務所が行うが、同事務所が津波浸水想定区域内にあることから、日立市に対して、遠隔操作などの管理業務の一部を委託する考えが示されているとの答弁でした。  工事はまだ続いておりますが、現状と完成後の日立市の関わり方についてお聞きいたします。  (2)避難を軸とした総合的な対策についてお聞きします。  8年前の東日本大震災のとき、日立市でも市内各所で津波の被害がありました。現在、それぞれの海岸に津波・高潮対策として防潮堤が整備されています。こうしたハード面の整備と同時にソフト面の対策も大事だといわれています。  平成26年に茨城県主催の津波対策の地元説明会がありました。最大クラスの津波、L2津波、例として、2011年の東日本大震災のときの津波、こうした大きな津波の場合は、まずは高台に逃げること、避難を軸とした総合的な対策が必要と説明されました。  大地震が起こる可能性が高いとする予測が公表されています。避難を軸とした総合的な対策、ソフト面の対策はどのように進められているのか、お聞きいたします。 83 ◯総務部長(國井 茂君) ◇登壇◇ 私からは、質問の大きな4項目め、津波・高潮対策についての御質問に、順次お答えいたします。  初めに、(1)瀬上川水門の整備についてでございます。  茨城県が施工している瀬上川水門の整備につきましては、基礎工事及び本体工事が既に完了しており、現在、電気通信設備工事等が進められている状況でございます。  県では、当初、平成31年3月末の稼働を予定しておりましたが、地下埋設物等の対策などにより時間を要しましたことから、本年の7月下旬に工事が完了し、その後、遠隔操作システムの試運転などを実施した後、9月下旬に水門の稼働を開始する予定と伺っております。  本水門は、一定の震度を超えた場合又は津波警報発令時には自動的に閉鎖される仕組みとなっておりますが、急な津波の襲来等の際には迅速に対応する必要がございます。  このようなことから、本市は、水門の監視及び閉鎖、排水ポンプの稼働を遠隔で操作する役割を担うこととなり、現在、操作のタイミングなどの詳細について、茨城県と協議、調整を進めているところでございます。  具体的には、この遠隔操作及び監視を行うシステムを生活安全課と消防本部に設置し、夜間・休日の対応も含めた迅速かつ確実な操作管理体制を整備することとなっております。  次に、(2)避難を軸とした総合的な対策についてでございます。  最大クラスの津波、L2津波への対策といたしましては、避難することを中心とするソフト対策を実施していくという考え方が国及び県から示されているところでございます。  平成24年度に市が行った最大クラスの津波が発生した場合の津波避難シミュレーションにおいては、迅速かつ適切に住民が避難を行った場合であっても、東小沢小学校区の一部において被災者の発生が予想されました。  こうしたことから、平成26年度に、その対策として、津波発生時に一時的に避難可能な高台を留町地内に整備したところでございます。  また、県が設定いたしました津波浸水想定に基づき、津波ハザードマップの改定を行い、最大クラスの津波が発生した際の浸水想定区域及び東日本大震災による浸水の実績を反映しましたハザードマップを平成24年度に当該区域の住民の皆様に配布し、津波避難に関する情報喚起を行っております。  なお、津波の発生時の迅速な広報手段として、全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートにより津波警報等が発せられた際には、自動で防災行政無線から避難を促す放送が流れることとなっておりますが、今年度、処理速度が向上した新型受信機を整備し、より正確かつ安定した情報伝達が可能となったところでございます。  津波から身を守るためには、市民の皆様一人一人が、平常時からまず避難ということを念頭に置き、行動に移せるようにしていただくことが非常に重要でございます。  こうしたことから、今後とも、自主防災訓練等の機会を捉えて、津波の恐ろしさや早期避難の重要性を周知してまいりますとともに、11月5日の津波防災の日などの時期に合わせました広報活動を実施することで、更なる避難意識の向上に努めてまいります。  以上でございます。 84 ◯12番(大曽根勝正君) ◇登壇◇ 瀬上川水門の整備については、先ほども言いましたように、大地震が起こる可能性が指摘されております。地元でも一日も早い完成を望んでいます。  水門の遠隔操作及び監視を行うシステムは、生活安全課と消防本部に設置し、夜間・休日の対応も確実な遠隔操作管理体制を整備するとの答弁でした。しっかりした対応をお願いいたします。  また、避難を軸とした総合的な対策について、津波対策としてハード面での整備は進みました。しかし、それだけでは万全とは言えません。研究者からは、危機意識の再認識が必要であり、住民の意識喚起の必要性が指摘されています。  平成24年の茨城県津波調査の報告書では、津波の予測について、影響開始時間が日立の海岸で24分から26分と示されています。正確な情報を迅速に伝えることが大切ですし、避難訓練など、地域コミュニティと一体になった防災教育などを継続的に行っていくことが大事かと思います。こうしたソフト面の取組の強化を求めます。  以上で私の一般質問を終わります。御答弁ありがとうございました。 85 ◯議長(岡部光雄君) 以上で大曽根議員の質問が終わりました。  お諮りいたします。  本日は、議事の都合上、この程度にとどめたいと思います。これに御異議ございませんか。                  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 86 ◯議長(岡部光雄君) 御異議なしと認め、本日はこの程度にとどめることにいたします。  次回の日程を申し上げます。次回は、明3月12日・火曜日・午前10時、本議場で本会議を開き、本日に引き続き、市政に関する一般質問を行います。  本日は、これをもって散会いたします。御苦労さまでした。                   午後 3時11分散会 Copyright © Hitachi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...