国の方針として、
虐待死亡の中でも0歳児の死亡が約4割という状況から、
育児相談も出産前後からの支援に力を入れていく、さらには、虐待が起きてからではなく、親になる前の10代、20代の若者への
啓発事業にも取り組んでいくとのことです。妊娠中の方への
相談体制の強化も大切であり、また、若者への
啓発事業なども必要ではないかと思います。今後、
教育委員会との連携の中で10代、20代の若者への
啓発事業も検討していただきたいと思いますが、お考えをお伺いいたします。
(2)「
子ども・
子育て関連3法」の対応について。
社会保障と税の
一体改革として「
子ども・
子育て3法」が盛り込まれました。3法の趣旨は言うまでもなく、幼児期の
学校教育、保育、地域の
子ども・
子育て支援を総合的に推進することであり、その主な
ポイントは、1つ目に
認定こども園制度の拡充、2つ目に
認定こども園、幼稚園、保育所を通じた
共通施設型給付及び
小規模保育等地域型保育給付の創設、3つ目に地域の
子ども・
子育て支援の充実の3つです。早ければ平成27年度施行ですが、平成26年度から
本格施行までの1年間、保育の需要の増大等に対応するため、新制度の一部を先取りした
保育緊急確保事業が行われることとなっています。当市といたしましても、国の動向を見極めつつ、できる限り円滑かつ速やかに新制度を導入できるよう万全の準備をしていくべきではないかと考えます。
そこで、以下、具体的に質問いたします。
1点目、日立市
子ども・
子育て会議の設置について。
市区町村において、
地方版子ども・
子育て会議を設置することを努力義務化しておりますが、
子育て家庭の
ニーズを把握して施策を行う仕組みは極めて重要です。日立市においても
子育て家庭の
ニーズがより一層反映できるよう、来年度から有識者や
子育て支援者、
子育て当事者等を含めた
メンバーとする会議を新たに設置することが必要と考えますが、いかがでしょうか。日立市で従来から設置されている
少子化対策推進会議を拡充して対応することも考えられますが、いずれにしても来年度予算に
会議開催のための経費を計上することが必要と思われます。対応をお伺いいたします。
2点目、
事業計画の検討について。
この
事業計画策定に当たっては、国の
基本指針に基づき、
子育て家庭の状況及び
ニーズをしっかりと調査し、把握することが求められています。平成27年度からの
本格施行に向け、
事業計画を平成26年度半ばまでに策定するためには、平成25年度予算において
事業計画策定に向けた
ニーズ把握のための経費を計上することが必要だと考えますが、いかがでしょうか。対応を伺います。
3点目、
実施体制について。
新制度への移行に当たり、
事業計画の策定や条例の制定など、
関係部局の連携の下でかなり膨大な準備が必要です。新たな制度への円滑な移行を目指し、当市においても速やかに
準備組織を立ち上げて対応すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
(3)
民生委員・
児童委員について。
民生委員・
児童委員、以下「
民生委員」ということで省略させていただきます。
民生委員の活動は7つの働きに整理しております。すなわち、
社会調査活動、
相談活動、
情報提供活動、
連絡通報活動、
醸成活動、
生活支援活動、
意見具申活動という広範囲にわたる活動であります。最近は社会問題にもなっている自殺問題や、孤独・孤立死問題、
児童虐待問題など、
民生委員の役割はますます大きくなっております。そこで、まず、
民生委員の実態についてお伺いいたします。
民生委員の市内の人数と男女の割合、及び年代に分けた人数、併せて
費用弁償も含めた処遇についてなど、
民生委員の現状についてお伺いいたします。
ここ数年、
民生委員のなり手が不足しているということを伺っております。
民生委員の御苦労は、1人の委員では解決困難な事案も出てくるなど、大変重い問題もはらんでいるとお聞きします。
民生委員の活動として
行政協力活動がありますが、様々な法律や制度を十分整理して分かりやすく
民生委員に伝えるとともに、行政の
担当部署間での連携を十分とって対応に混乱がないようにすべきであると考えます。そこで、
行政福祉職などとの
協力体制の構築、研修や
サポート体制についてと、
活動支援の現状についてお聞かせください。また、今後の
後継者育成はどのような対応をしていかれるのか、お考えをお尋ねいたします。
(4)
福祉事業基金の
有効活用について。
基金の取崩しは慎重でなければならないことも承知をしておりますが、時代の要請ということも勘案しながら、いかに
有効活用するかが大事な点ではないかと考えます。
福祉分野に生かしてほしいとの善意からの寄附金などをこれまで積み立てて、その利息を運用してきたとお聞きしております。そこで、まず、1点目。これまでの基金の総額、ピーク時の
運用益額とここ数年の比較をお答えください。
2点目として、
少子高齢化社会において住みやすい日立市としていくための
福祉施策の展開をと考えますと、財源の確保も求められます。
福祉事業基金ですから、当然福祉に限定をしてのこととなりますが、今後の日立市の
福祉向上につながる事業に
有効活用していくことを検討していくべきではないかと思います。
執行部のお考えをお伺いいたします。
次に、大きな2番、
教育施策について。
(1)
思春期教育について。
思春期の
子供たちを取り巻く環境は、性成熟の低年齢化が進行し、それに伴う10代の望まない妊娠や
人工妊娠中絶、
性感染症などが社会問題化してきています。大変残念なことですが、
日立市内の高校生が戸外で
赤ちゃんを産み落とすという事件が起きてしまいました。
子供たちの性知識の情報源は、友達や漫画、雑誌等からが多く、正しい性知識を提供する上で学校の果たす役割は大きいと考えられます。各地で
小学校児童を対象に「命の大切さ」と題して、
助産師による
性教育講演会などを行っております。
助産師は、妊娠、出産、
子育てを通じて生命の尊厳について考える機会の多い職種であり、生命の誕生に携わる一方、
人工妊娠中絶に立ち会うことも余儀なくされる職種です。
助産師の
専門的知識と
臨床経験に基づいた
指導教育は大きな効果があると思われます。生命の大切さは、
いじめ問題にもつながる内容として横断的な取組をしていくべきです。こうした
思春期教育は大変重要ではないかと考えます。
1点目、家庭への働き掛けとして、親子で学ぶ
思春期教育などをどう行っているか。2点目、思春期の
相談事業の現状と今後のお考えについてお聞かせください。
(2)学校の
いじめ問題について。
今年8月から行っている全国の
小中高校の
いじめの
実態緊急調査によりますと、その中でいわゆる命を脅かしかねない
いじめについて報告を求めています。今分かっているだけでも250件あるといいます。
いじめに悩む
子供たちの相談に乗っている専門家の話によると、どんな
いじめも命の危機につながり得ると。最初はちょっかいを出す程度の行為を放っておくと、いつの間にかエスカレートしてしまい、命を脅かすものになりかねないといいます。まず、日立市において、
大津事件以来の
相談件数と相談に対してどのように対応されたのか、お聞かせください。
大津市立中学校の生徒の自殺と
いじめをめぐり、学校や
教育委員会の不徹底な調査や
隠蔽体質が問題になりましたが、
学校ぐるみで
いじめ対策に取り組み、効果を上げている学校があります。長野県富士見町の
町立富士見中学校の例ですが、教諭が
いじめに直面して以来、
いじめを防ぐにはどうしたらいいか、自分なりに考え続け、考案したのが8つの対策だったということです。
富士見中学校では、
いじめはあるというところからスタートしています。まず、
生活記録と題したノートで生徒と教師が日々の生活についてやりとりをし、
いじめにつながる変化や情報をくみ上げる、これが出発点となっています。
いじめは許さないという学校側の強い姿勢で、
いじめがあったという情報を基に教師がチームで対応し、
いじめた生徒と1対1で事情を聞く。最後は
保護者も交え報告する。確認した事実から
いじめを認めさせ、反省を迫る。事実認定の難しさがあると思いますが、ここまでの真剣な取組こそ今求められているのではないでしょうか。注目すべき点は、
いじめに遭った子供の
フォローと併せて、
いじめた側の子供に対しても話合いの後に役割を与え、見守り続ける。やり遂げた後には、やればできる、だから友人の思いにもなってあげられるということを伝え、友人を思いやる気持ちが出るまでの
フォローをするということです。
いじめは絶対だめ、学校から
いじめをなくすという先生方の熱い思いが原動力となっているということですが、根底には生徒一人一人を守るんだとの強い思いで取り組んでいるということです。一方で、
児童生徒は、自分が
いじめられていることを先生には話せなくても、塾や
児童クラブなどで話すこともあるようです。地域の方々には、
児童生徒の姿から
いじめが疑われるような情報を得た場合は学校に連絡するような啓発もしていくべきではないでしょうか。学校内の
チーム対応、学校と地域が連絡をとる
体制づくりが求められていますが、本市の取組についてお伺いいたします。
また、
いじめはあってはならない、みんなの人権を守るために大人は見守っていますよという姿を見せる意味からも、学校を巡回しての相談や講演などをしていただくなどの
人権擁護委員の積極的な活用をしていくべきです。
人権擁護委員の活用と今後の
いじめ問題に対する本市の取組についてお伺いいたします。
(3)
私立幼稚園就園奨励費について。
私立幼稚園の
就園奨励費は、
保護者の
所得状況に応じて
経済的負担を軽減するとともに、
公私立幼稚園間における
保護者負担の格差の是正を図ることを目的として、入園料及び保育料を軽減する
就園奨励事業を実施している
地方公共団体に対して国が
所要経費の一部を補助している事業です。今回問題になっております
年少扶養控除廃止により、子供の人数にかかわらず、市民税だけを見て
市民税所得割課税額から判断して国が補助をするというものです。3人以上子供がいる世帯では、補助金の基準で調整された額より市民税が増えるので、補助の対象から外れてしまう、若しくは減額になることが出てきます。その一方で、子供1人世帯では、去年よりも補助金がもらいやすくなるという場合もあるということです。
年少扶養控除廃止で住民税が増えるため、補助の対象外、減額になるなどの混乱が生じることは避けるべきであり、
保護者の負担増を回避する対応をすべしということを国会において公明党が提言させていただき、第2方式という新方式の対応が打ち出されました。大変煩雑な作業となることから、新方式をとらない自治体もあると伺っております。日立市として、これまで補助されていた家庭が補助の対象外や減額になるなどということがないよう対応していただきたいと思いますが、
年少扶養控除廃止に伴う
幼稚園就園奨励費については日立市としてどのような対応をされるのか、お尋ねいたします。
大きな3番、日立市の
緑化保全について。
市内の
緑化整備は、これまでも道路、森林、公園や住宅地などの市街区公園などでも進められてきました。現状はこれまで整備した樹木や緑地帯などで成長した樹木の伐採や剪定、除草などの
維持管理が大きな負担になってきていると感じます。通学路の不審者などが出る箇所、車の通行に危険と思われる箇所などがあります。地震や台風のときに不安に感じるところもあります。公園や道路の樹木や植込みは、安全で景観上も魅力あるものでなければなりません。そこで、日立市の
緑化保全についてお尋ねいたします。
(1)
緑化里親制度について。
「
緑化里親制度」という呼称はございませんが、今回、
日立市内の緑化についての質問上、
道路里親、
公園里親の制度を一体的に質問させていただきますことから、「
緑化里親制度」とさせていただきました。本市においては、道路や公園の樹木、植込みなどの
維持管理は
道路里親や
公園里親によるところも大きいのではないかと感じます。里親の
メンバーの中には、
やりがいを持って取り組んでくださっている方も多くいらっしゃいますが、高齢化から活動が続けられなくなったというところも出てきているようです。現在、市内の
道路里親は15団体、
公園里親は27団体ということですが、日立市
総合計画では
公園里親は平成28年度までに41団体までに拡充するという目標もあります。ここで伺いますが、本市において
里親制度はどのような目的で導入されたのかについてお聞かせください。また、
里親制度の現況についてお伺いいたします。
私は今後、比較的若い方たちが参加しやすい制度の在り方として、
事業所や団体の参加などが考えられると思います。担当してくださる場所には団体名などを入れた看板の設置ができれは、
事業所などのPRにつながり、
事業所や団体の
里親団体ができていくかもしれません。また、
やりがいのある活動にしていくために、
里親団体への支援の拡充を検討されてはいかがでしょうか。
道路里親、
公園里親の考え方と、
里親団体への
支援拡充について、
執行部の御見解をお伺いいたします。
(2)「日立市
緑化保全プラン」策定について。
現在、かみね公園は、樹木などの伐採などによる整理が進んでいるようです。かみね公園は日立市における絶景の
ポイントであり、樹木の伐採などによる
景観整備が必要だと思います。一方で、
市内全域に目を向けますと、公園、道路の樹木や植込みなどが生い茂るなど、安全面に不安を感じる箇所もあります。地域が偏らない適切な管理が必要ではないかと思いますが、市内の
緑化保全の管理の現状についてお伺いいたします。
現在は公園や道路の樹木については、植栽よりも
維持管理が大きな課題となってきているように感じます。森林公園や
都市公園、
児童公園、街路樹など、日立市全域を網羅した
維持管理としての計画、行政が直接管理する箇所、そして市民との協働としての
里親制度による管理など、さらには
里親制度の在り方について等の計画など、一体的に
緑化保全を進める計画として位置付けていくことが必要ではないかと考えるものです。そこで、仮称ですが、「日立市
緑化保全プラン」を作成されてはいかがでしょうか。
執行部のお考えをお伺いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
4 ◯議長(
飛田謙一君)
薄井議員の質問に対し、
執行部からの答弁を求めます。
5
◯保健福祉部長(
佐藤真理男君) ◇登壇◇
薄井議員の御質問にお答えいたします。
私からは、大きな1番、
福祉施策についての(1)から(4)の御質問にお答えいたします。
初めに、(1)の
児童虐待対策についてでございます。4点の御質問がございました。
まず、1点目、虐待に対する
相談件数、乳児・
児童虐待の現状、その対応についてでございます。
本市における
児童虐待相談件数は、全国的な傾向と同様で
増加傾向にあり、平成23年度の
相談件数は90件で、10年前の平成13年度の36件と比較しますと2.5倍に増加しております。乳児・
児童虐待の現状でございますが、近年の傾向として、
年齢区分で見ますと乳幼児が45%、小学生が35%で、合わせますと全体の8割を占めており、小さな子供が虐待を受ける割合が非常に高くなっております。また、虐待の種類別では、
身体的虐待が
増加傾向にあり、
虐待者別に見ますと、実母から虐待を受けているという事例が増加している状況でございます。これら
児童虐待への対応でございますが、
児童虐待は子供の発達、情緒、
人格形成に深刻な影響を与えるため、
未然防止、
早期発見、
早期対応が重要と考えており、本市では
児童虐待予防のための
早期発見対応ブックを保育園、幼稚園、小中学校の職員、
児童クラブ、
民生委員に配付し、心配な家庭や児童を発見したときはすぐに連絡をいただけるよう周知を図っております。また、実際に市民、学校等から
児童虐待の相談・通告があった場合には、昼夜を問わず、訪問等により児童の安全を確認し、その家庭に対し、
育児相談、指導等を行っております。その際、児童の命に危険を及ぼすと判断した場合には速やかに
児童相談所に児童の一時保護を要請するなど、緊急避難的な対応を行っております。
2点目、
虐待対策の体制についてでございます。
こども福祉課内に正職員のケースワーカー2名、
非常勤嘱託員の
家庭相談員2名を配置し、
児童虐待の相談を含め、
家庭問題全般についての
相談対応を行っております。また、対応が困難な事例につきましては、
児童相談所、警察、保健所、
医療機関、
教育委員会など、20機関で組織する要
保護児童対策地域協議会において
個別ケース検討会を開催し、具体的な支援策について協議を行うなど、
関係機関が連携し、対応に当たっております。
3点目、出産前後の
相談対応についてでございます。
現在、本市においては、
妊娠届出情報の
早期把握に努めるとともに、未婚や若年者のほか、経済的問題や
精神疾患を抱えた妊婦については、
こども福祉課と
健康づくり推進課が
医療機関や
保健所等との
連携体制の下で積極的な
早期介入、支援を行っており、出産後も継続的に支援に当たっております。また、
健康づくり推進課による「こんにちは
赤ちゃん訪問」の
事業実施の際、支援が必要な家庭と認めた場合には保健師や相談員の訪問等による継続した
養育相談支援を行っているところでございます。
4点目の、10代や20代の若者に対する
啓発事業の取組についてでございます。
現在、
教育委員会と連携し、医師や
助産師による命の
教育事業により、命の大切さなどを
子供たちに伝える取組を行っており、これらを引き続き実施してまいります。さらに、市報、
ホームページ等により、妊娠・
育児相談窓口の周知を図るほか、講演会を開催するなどして、近い将来親になる10代、20代の若者も視野に入れた広報・
啓発活動を、
教育委員会を始め、
関係機関と連携を図りながら積極的に進めてまいりたいと考えております。
次に、(2)の
子ども・
子育て関連3法の対応についてでございます。3点の御質問がございましたが、関連いたしますので一括してお答えいたします。
子ども・
子育て関連3法については、今年8月に幼児期の
学校教育と保育、地域の
子ども・
子育て支援を総合的に推進することを目的に公布されたところでございます。その中において、平成27年度からは市が
実施主体となり、国の
基本方針を踏まえ、
潜在ニーズも含めた地域での
子ども・
子育てに係る
ニーズを把握した上で、
子ども・
子育て支援事業計画を策定し、その計画に基づき、
子ども・
子育て支援に係る給付と事業を実施することとされたところでございます。
このような中、本市では、住民の
ニーズを広く把握するため、平成25年度中には
アンケート調査や
グループインタビュー等を実施し、
子ども・
子育て支援事業計画の策定に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。併せて、有識者、
子育て当事者、
子育て支援当事者などからなる
子ども・
子育て会議を設置し、それぞれの立場からの御意見を伺った上で
事業計画を策定したいと考えております。
議員の御質問にもございましたとおり、これら一連の
準備作業についてはかなりの仕事量となることが想定され、また、
保健福祉部のみならず、
教育委員会を始め、様々な部門においての連携が必要であると考えております。今後、国から示される内容等を注視し、新たな制度の円滑な導入に向け、遺漏のないよう、
予算措置も含め適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、(3)
民生委員・
児童委員についてでございます。2点の御質問がございました。
最初に、1点目の
民生委員の現状でございます。
民生委員は、法の定めにより、任期を3年とし、
名実ともに
地域福祉のキーパーソンとして無報酬で活動していただいております。本市における
民生委員の人数は、定数356人のところ7人の欠員が生じており、現在349人であります。男女別では、男性170人、女性179人でほぼ均衡し、年代別では、40歳代が5人、50歳代が37人、60歳代が162人、70歳代が145人となっております。年代の構成比といたしましては、60歳以上の方が約9割という状況になっております。また、
日常活動に要する費用の弁償といたしまして、
民生委員1人当たり、年額でございますが、県から5万7,000円、市から3万4,000円をそれぞれ支給しており、通信費や交通費、そして研修参加費などの経費として支弁しております。
次に、2点目、
民生委員活動への支援についてでございます。
県や市では、ただいま申し上げました
費用弁償のほかにも
民生委員活動を支援するために様々な取組を行っているところでございます。例えば、
民生委員の組織である日立市連合
民生委員児童委員協議会が主催しての全体研修会を始め、内外の研修機会をより多くするための支援にも取り組んでおります。また、単なる経費的支援だけでなく、各地区の
民生委員児童委員協議会が行う対応が困難なケースの勉強会に市のケースワーカーの派遣を行うなど、市と
民生委員の連携強化を重視した支援にも常時取り組んでおります。これらの
費用弁償を含めた市の支援につきましては、
民生委員の自主性を尊重する考えから、日立市連合
民生委員児童委員協議会への運営補助として包括的に対応しているところでございます。
民生委員活動は、社会福祉協議会や民間の地域包括支援センターの相談員など、地域の様々な個人・団体との連携に支えられるものでございます。このことから、市といたしましても、市民に対し引き続き
民生委員活動の周知広報に積極的に取り組み、
民生委員が活動しやすい環境づくりに努めてまいります。こうしたことで
民生委員活動の理解が広く進むことにより、後継者の確保にもつながるものと考えております。
次に、(4)の福祉基金の
有効活用についてでございます。2点のご質問がございました。
まず、基金の総額とこれまでの運用実績についてでございます。
日立市
福祉事業基金は、昭和60年に設置し、福祉の向上を目的とした市民の皆様からの寄附金等を積み立ててまいりました。おかげさまで平成23年度末には7億2,099万2,000円の残高となっております。本基金は果実運用型であり、基金運用から生じる利子をコミュニティの福祉
活動支援など
地域福祉推進のための事業の財源に充当してきたところであります。最も多いときには、単年度で2,000万円を超える利子がございました。しかしながら、ここ最近は金利の低い状況が続いており、平成23年度の利子収入は130万円ほどになっております。
2点目の、本基金の
有効活用についてでございます。
ただいま申し上げましたとおり、金利が低い状況が長く続いており、以前のように本基金を十分に活用できている状況にはございません。議員御指摘のとおり、更なる基金の活用については課題であると認識しているところでございますので、寄附者の尊い行為を具現化することを大前提といたしまして、基金を取り崩しての活用も視野に入れながら
有効活用の検討に取り組んでまいりたいと思っております。
私からは以上でございます。
6 ◯教育部長(佐藤 守君) ◇登壇◇ 私からは、大きな2番、
教育施策についての3点の御質問に順次お答えいたします。
まず、(1)
思春期教育についてでございます。2点の御質問がございました。
初めに、1点目の
思春期教育をどのように行っているかについてでございます。
日立市では、思春期の性に関する指導・教育を、命の大切さを学び、自尊感情に結び付くものと捉え、学校と連携して小中学校9年間を見通した計画を立て、
児童生徒の発達段階に即して、保健体育や特別活動、道徳などの授業において推進しております。例えば、心身ともに大きな変化が見え始める小学4年生における
助産師が伝える命の教育の授業では、児童が
保護者とともに人の誕生の仕組みを学ぶことで、児童は生まれてきて良かったという思い、幸せを実感し、母親も子へのいとおしさを強くし、家庭教育力の重要性を再認識したとの感想もいただいているところでございます。また、中学校3年生におきましては、医師が伝える命の教育を行い、医師を招いて
性感染症の予防を始め、家族計画なども盛り込んだ講話を実施しております。平成23年度は、県の安心こども支援事業を活用しまして小学校全校で実施してまいりました。今年度は県の補助金が廃止されてしまいましたが、日立市医師会、日立市地域医療協議会の御協力を得ることができ、小学校や中学校に
助産師や医師を招いての命の教育を引き続き実施しております。
次に、御質問の2点目、思春期の
相談事業の現状と今後の考え方についてでございます。
思春期に関する相談の実情としましては、学校においては保健室の養護教諭が生徒の相談を聞き、アドバイスして安心感を与えていることが中心かと思います。また、性に関する知識や子宮頸がんの予防も含めた相談・指導につきましては、必要に応じ、
保健福祉部とも連携をして行っておりますし、生活環境部におきましても青少年に対する「ひたちコドモでんわ」が設置されておりまして、ここでも相談が行われております。この「ひたちコドモでんわ」の相談を見ますと、平成23年度においては中学生80件の相談の中で性に関する相談が28件ございました。このように、市としましても様々な相談窓口や事業を用意しておりますが、更に相談しやすい仕組みをつくり、
子供たちの幸せを育んでいくため、各部課所の連携を強め、一体的に見守る施策の充実を図ってまいりたいと考えております。
次に、(2)
いじめ問題についてでございます。
初めに、
大津事件以降の
いじめの状況についてでございます。
9月の定例会で、
いじめの実態について、小学校8件、中学校8件の16件があったことを報告いたしました。これにつきましては、現在
いじめが継続している事案はございません。それ以降の9月、10月に、学校からの
いじめの報告は40件でした。そのうち29件は解消し、未解消の11件は加害者が特定できない嫌がらせなど、解決が難しいケースが含まれますので、継続して見守り対応をしております。
いじめについては、あってはいけないもの、しかし、
いじめは起こり得るものとして、常に危機意識を持って、
早期発見、早期解決に努めることが大事であり、積極的に認知し、学校と
教育委員会との連携による対応をしてまいります。
次に、チームを組んでの対応についてでございます。長野県
富士見中学校の取組を御紹介いただきました。本市においても、
いじめ問題が認知された場合には学校内に対応チームを組織して指導方針を共通理解し、役割分担した上で被害者の
保護者とともに連携を図り、子供を守ることを第一義とし、心のケアと安全確保を行っております。例えば、嫌がらせのメモがあったが誰が書いたか分からないという事案に対し、ある学校では、全職員で分担を決め、卒業するまでの間、被害者を見守り、安全を確保するという取組がなされたこともございます。また、加害者が特定できた場合、
いじめの非を気付かせ、謝罪の気持ちを醸成させた上で謝罪する場を設けるようにし、学級や学年全体に再発防止の指導をしたり、解消後も丁寧に見守っているところでございます。今後も各学校の実情やケースにより対応は様々かと思いますが、教職員や
保護者の知恵と力を結集し、解決に向けて取り組んでまいりたいと考えます。
次に、地域との連携における
体制づくりについてでございます。
教育委員会においては、
保護者、地域とも、
いじめ問題を話題にする機会を増やし、学校と同一歩調で対応していただくため、それぞれの学校から
いじめ対応の方針を文書で
保護者や地域にお知らせをしています。より多くの方々の目で子供を見守っていただき、地域から情報を学校に寄せられるよう、早期認知、
早期対応の仕組みづくりを進めたいと考えております。
続きまして、
人権擁護委員の活用についてでございます。
小学校においては、これまでも
人権擁護委員の御協力をいただき、小学校3年生に「
いじめは絶対にいけない」をテーマに出前授業を行っていただいております。昨年度までは毎年3校で実施しておりましたが、今年度は5校での実施に加え、中学校1年生を対象に「
いじめから自殺」をテーマに3校で講話をいただいたところでございます。
人権擁護委員の方々にはこうした授業だけでなく日頃から解決が難しい事案についても相談をさせていただいており、引き続き事案によって広い経験と高い見識からのアドバイスをいただいてまいりたいと考えております。
御質問の3点目、
私立幼稚園就園奨励費についてお答えいたします。
私立幼稚園就園奨励費は、公立と私立の幼稚園間における
保護者負担の格差の是正を図り、
保護者の
所得状況に応じて
経済的負担を軽減する目的で支給しておりますが、国庫補助事業として実施するため、奨励費の算定につきましては国が定める方式により行っております。税制改正により15歳以下の子供を対象とした年少扶養控除が廃止され、この控除を受けていた世帯では市民税の引上げとなっております。奨励費が
市民税所得割課税額を基準に支給の可否を判定していることから、従来の基準では受けられなくなる世帯が多くなってしまうため、国は今年度の奨励費の支給の対象となる
市民税所得割課税額を引き上げた新たな基準を示しました。しかしながら、議員の御質問にもありましたとおり、この方式に従って算定した場合の問題点が指摘されたことを踏まえ、国では年度途中に更なる基準の見直しが行われたところでございました。具体には、従来からの方式、世帯の子供の人数にかかわらず一定の
市民税所得割課税額で奨励費を算定する方式、いわゆるモデル世帯方式に加え、世帯の子供の人数に応じて
市民税所得割課税額を細かく定めて算定する新たな方式、いわゆる調整方式と、2つの方式を定め、いずれかを市町村において選択することとしたところでございました。本市では、平成24年度当初に国が基準としておりましたモデル世帯方式による奨励費支給を
保護者に周知し、事務を進めていたことからも、本年度につきましては年度当初に決定したモデル世帯方式により実施することとし、給付を行ってございます。来年度につきましては、国において年少扶養控除の見直しの影響が極力排除され、一定の年齢要件に該当する子供の多い世帯に手厚く給付される調整方式を採用する予定でございますので、本市においても国の基準に従って、現在のモデル世帯方式から調整方式への見直しの方向で検討を進めてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
7 ◯都市建設部長(仙波義正君) ◇登壇◇ 私からは、大きな3番の日立市の
緑化保全について、2点の御質問に順次お答えいたします。
まず、1点目の(1)
緑化里親制度についてでございます。3つの御質問がございました。
初めに、
里親制度を導入した目的でございますが、
公園里親制度につきましては市と地域住民とが双方の協働と役割分担による
維持管理体制を築き、より安全で魅力ある公園づくりを行うことを目的として、住民側が主体的に公園の利活用や
維持管理に取り組めるような制度づくりの必要性から創設したものでございます。一方、道路
里親制度につきましては、地域住民等により組織する団体が道路の清掃や除草、花壇の手入れなどの環境美化活動を通じて市と協働して地域にふさわしい道づくりを進めるための活動を目的として創設したものでございます。
次に、
里親制度の現状でございますが、
公園里親制度につきましては平成15年度の制度制定以来、現在27団体43公園で活動が行われております。主な活動内容といたしましては、草刈りなどの清掃活動や公園施設の点検、園内のパトロール等でございます。また、公園の種類や規模によってトイレや駐車場の清掃、低木の刈り込みなどの活動を行っている団体もございます。道路
里親制度につきましては、平成16年度に3団体から始まり、現在15団体16路線、駅前広場1箇所、路線延長にいたしまして約9,800メートルの区間で活動が行われております。主な活動内容といたしましては、植樹帯の除草や歩道の清掃及び定期的なパトロールなどでございます。これら2つの
里親団体の活動の実績でございますが、県知事表彰、国土交通大臣賞の受賞歴のある里親も18団体を数え、公園や街路樹に対する市民の関心の高まりなど、活動の励みになるような成果を上げております。また、行政側の経費の節減や、特に公園においては地区外からの市民参画、広域的な交流の広がりなどの面でも成果が上がっているところでございます。
次に、今後の支援の拡充も含めた取組についてでございますが、公園及び道路
里親制度につきましては地域全体の高齢化などの課題があることも事実でございますので、今後は
里親団体を住民組織に偏らせず、活動の継続性が期待できるNPO法人や企業、さらには地域のコミュニティ等とも連携を強めていくことで拡充を図ってまいりたいと考えております。また、里親活動については
メンバーの方々の
やりがいが大きな
ポイントでありますので、これまで団体に対して行ってきた団体名を入れた看板の設置や清掃活動後のごみ回収などの支援に加えて、活動に必要な材料等の配布など、新たな支援についても検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目の(2)「日立市
緑化保全プラン」策定についてでございます。2つの御質問がありました。
まず、公園・道路の植栽の
維持管理の現状でございます。道路のほか、十王パノラマ公園及び諏訪梅林など一部の公園においては毎年刈り込み等の管理を行っておりますが、特に大きくなり過ぎた樹木については安全面、景観面での問題が生じていることから、現在は地域からの要望を受け、伐採や剪定等を実施しております。
次に、議員御提案の「日立市
緑化保全プラン」策定についてでございます。緑の保全のため、今後、公園や植栽帯の規模に応じた適正な樹木の本数や大きさのほか、育成状況も考慮しながら
維持管理についての計画策定を検討していく必要があると考えておりますが、予算の確保のみならず、樹木の伐採につきましては地域住民との合意形成を図ることも重要でありますことから、住民の意向、必要性も含めて十分に検討しながら進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
8 ◯14番(
薄井五月君) ◇登壇◇ 御答弁、大変にありがとうございました。1点の再質問と2点の要望をさせていただきます。
教育施策の
いじめ問題についてです。
教育委員会として、
いじめ問題には積極的に取り組んでくださっていることが感じられました。しかし、
いじめ問題は継続して取り組むことが重要であり、その際は
教育委員会、学校、
保護者、地域が総力で対応することが大事です。そこで、中山教育長のもう一歩踏み込んだこの
いじめに対する思いをお聞きしたいと思います。本年7月20日に教育長が小中高全校に
いじめに対する教育長のメッセージを配付されたことは承知をしておりますが、是非この場で教育長としての思いを述べていただきたいと思います。子供を慈しみ育てる母の思いが分かる女性教育長として、
いじめ問題に対応される御決意をお聞かせください。
次に、要望です。
子ども・
子育て関連3法について。