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  1. 香美町議会 2006-06-13
    平成18年第10回定例会(第1日目) 本文 開催日:2006年06月13日


    取得元: 香美町議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-18
    2006年06月13日:平成18年第10回定例会(第1日目) 本文 最初のヒットへ(全 0 ヒット)                               午前9時30分 開議              ○ 開 会 あ い さ つ ◎議長(橘 秀夫) おはようございます。第10回香美町議会定例会を開会するに当たり、一言ごあいさつを申し上げます。  梅雨を迎え、雨にぬれるあじさいが美しい季節となりました。また、サッカーワールドカップが9日にドイツで開催されています。昨夜の試合は惜しくも負けましたが、残り2試合を頑張っていただき、決勝トーナメントに進んでもらいたいものです。  さて、議員各位におかれましては、極めてご健勝にてご参集を賜り、本日ここに開会できますことは、町政発展のため、誠にご同慶に耐えません。今期定例会に提案されます案件は、議案つづりのとおり、報告7件と議案17件の合計24件を予定しております。  議員各位におかれましては、何とぞご精励を賜りまして、慎重なるご審議の上、適切、妥当な結論が得られますよう、お願いを申し上げまして、開会のあいさつとさせていただきます。      ──────────────────────────────  開会宣言 ◎議長(橘 秀夫) ただいまの出席議員数は19人であります。定足数に達しておりますので、これより平成18年6月第10回香美町議会定例会を開会いたします。  直ちに、本日の会議を開きます。                              (時に午前9時30分)      ──────────────────────────────  日程第1 会議録署名議員の指名 ◎議長(橘 秀夫) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、香美町議会会議規則第118条の規定により、議長において、西坂秀美君、吉田増夫君を指名いたします。      ──────────────────────────────  日程第2 会期の決定 ◎議長(橘 秀夫) 日程第2 会期の決定を議題といたします。
     お諮りします。  今期定例会の会期は、本日13日から6月27日までの15日間といたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。               (「異議なし」の声あり) ◎議長(橘 秀夫) 異議なしと認めます。  よって、会期は本日13日から6月27日までの15日間と決定いたしました。      ──────────────────────────────  日程第3 諸般の報告 ◎議長(橘 秀夫) 日程第3 諸般の報告を行います。  今期定例会に提案されます議案つづり等は、あらかじめお手元に配付のとおりであります。  次に、行政報告、議案資料1、本日の議事日程は、あらかじめ議場配付いたしておりますので、ご確認ください。  次に、本日までに受理されました請願は、あらかじめお手元に配付いたしております請願文書表のとおりであります。所管の文教民生常任委員会に付託しましたので報告します。  次に、去る5月25日、兵庫県町議会議長会定期総会の席上、白岩安喜夫君、並びに私、橘秀夫の2名が町議会議員15年以上在職功労者として、兵庫県町議会議長会より表彰されました。また、旧村岡町議会議長、谷渕栄一君が、50年以上在職功労者として全国町村議会議長会より会長表彰され、その伝達がありましたので、報告します。前谷渕議長には、38年9カ月間の長きにわたり地方自治に貢献され、町政発展のためご尽力賜りましたことに、心から敬意と感謝の意を表します。  次に、前垣憲一君より治療のため欠席の届け出がありましたので、許可いたしております。  また、森利秋君、寺川秀志君より葬儀のため一時退席の届け出がありましたので、許可しております。      ──────────────────────────────  日程第4 行政報告 ◎議長(橘 秀夫) 日程第4 行政報告を行います。  町長、藤原久嗣君。 ◎町長(藤原久嗣) おはようございます。  本日ここに第10回香美町議会が開会されるに当たり、議員各位におかれましては、お元気でご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。日ごろは町行政推進のため、格別のご理解とご協力を賜っておりますこと、深く感謝をいたします。  また、先ほど議長からご報告がありました、このたびの橘議長及び白岩議員の表彰につきましては、大変おめでとうございます。今までのご労苦に対して心から感謝を申し上げます。  さて、清流矢田川のあゆ漁が始まり、井堰を遡上するその銀鱗に初夏の訪れを感じるこのごろとなりました。平成18年度もはや2カ月が過ぎました。合併2年目、いよいよ本格的な香美町づくりに取り組まなければなりません。本年度をまちづくり元年であると同時に、行財政改革元年と位置づけ、全職員が総力を挙げて新しい町づくりに取り組み始めたところであります。  そのような中、本年1月27日開催の全国町村会定期総会において、香美町が優良町村として県下で1町、全国町村会長表彰を受賞し、6月7日の兵庫県町村会定期総会の席上において、その伝達を受けました。  合併して新しい香美町がスタートして間もないこの時期に、このような表彰を受けましたことは、とても喜ばしい限りであり、町民の皆さんとともにこの喜びを分かち合いたいと思います。  この受賞は、新しいまちづくりに向けた取り組みに対する評価であり、また同時に旧3町が各々の地域の特性を生かしたまちづくりを進めてきた成果であると考えます。多くの町民の皆さんによる今日までのまちづくりに対し、改めて敬意と感謝を申し上げます。  いよいよ本格的なまちづくりを進めるに際し、この受賞を糧として、一層町民の皆さんと一体となった香美町づくりに、積極的に取り組んでいきたいと考えております。  それでは、4月以降の行政の主だったことについて、ご報告申し上げます。  まず、総務部関係ですが、町政懇談会についてご説明をいたします。本格的な香美町づくりを始めるに当たり、町政と町民の皆さんとの一層緊密な連携を図っていくため、5月16日から31日までの間に町内10カ所で町政懇談会を開催しました。懇談会では、平成18年度の町政の方向、行財政改革の推進、主要施策について町から説明をし、出席者の皆さんと意見交換を行いました。多くの町民の皆さんから貴重な提言などをいただきましたので、これからの町政推進に大いに参考にさせていただきたいと考えております。  余部鉄橋の関連ですが、来春にはコンクリート橋へと架け替え工事が始まる余部鉄橋のメモリアル事業が5月3日から7日までの5日間にわたり行われました。この5日間を通じて余部小学校の生徒たちがデザインしたヘッドマークをつけた臨時特別快速列車「あまるべロマン号」が運行され、2,845人の乗車がありました。  また、余部地区公民館において「余部鉄橋写真展」を開催し、5日間で1,750人の来場があり、余部鉄橋下では3,500人の方々が記念スタンプを押印されました。  5月6日には、春の余部鉄橋メモリアル事業の中心イベントとして、余部駅から余部埼灯台までをコースとする「余部埼灯台絶景ウォーキング」を開催しました。当日は天候にも恵まれ、町内から16人、町外からは近隣市町はもとより、遠くは明石市や神戸市などから52人の参加をいただきました。参加者には、地元の方による余部鉄橋の観光ガイドを聞いた後、灯台までの往復約7.6キロの日本海を見下ろす絶景を眺めながら、ウォーキングを楽しんでいただきました。  余部埼灯台付近では、灯台まつりも同時開催され、地元の皆さんによる地元産品の販売や灯台の一般公開もあり、当日は余部地区公民館から灯台までのシャトルバスの運行も行いましたので、終日多くの人でにぎわいました。  余部鉄橋利活用検討会についてでありますが、現鉄橋については、近代土木遺産としての価値や地域振興の観点から、望ましい残し方や利活用の方策を現鉄橋について検討するため、県において、本年3月15日に「余部鉄橋利活用検討会」が設置をされ、来年3月までの1年間にわたり、数回の協議をしてその方向を決めていくことになっております。この検討会は10人で構成をされており、香美町からは町長、香住観光協会長、余部連合自治会長の3人が加わっております。  これから本格的な会議が行われるに際し、地元の意見をまとめていくため、このたび香美町による「余部鉄橋利活用検討会」を立ち上げ、6月8日に第1回の会議を開催しました。委員は、香美町の住民を代表する自治会の代表者、香住区の観光関係者の代表の方、余部地区の住民代表の方等30人で構成をし、座長を私、町長が務めることにしております。当面、県の第2回の会議が開催される8月までに3回開催するとともに、その後も県の会議の開催に合わせて随時会議を開き、香美町民の意見を的確に反映をしていきたいと考えております。  次に、町長へのご意見箱についてでありますが、町民の皆さんの忌憚のないご意見をいただくため、4月初めからメールによる町長へのご意見箱を設け、続いて4月の終わりからは、はがきやファクスでの受付も始めましたところ、5月末時点で100件と多くのご意見をいただきました。ご意見は、多くの分野にわたっておりますが、いずれも貴重なご提言や要望ですので、町政運営に大いに参考にさせていただこうと考えております。  なお、いただきましたご意見に対しましては、原則として4、5日の間に私みずから返事を出すこととしております。  次に、町税の特別徴収ですが、出納整理期間である5月の1週間を町税徴収強化週間と位置づけ、課長級以上の職員と税務課職員などが税の滞納者を訪問し、納税を促す取り組みを行いました。  この取り組みは、税金の適正徴収と公平性を図るために実施したもので、5月12日から18日までの5日間、夜間に約450世帯を訪問しました。この結果、訪問当日の徴収分と後日入金分を合わせて約300万円の収納を行うことができました。このような取り組みは今後とも続けていきたいと考えております。  次に健康福祉部関係ですが、まず北但ごみ汚泥処理施設の建設についてであります。  香美町、豊岡市及び新温泉町並びに北但行政事務組合は、本年2月23日に一般廃棄物処理基本計画を策定し、施設規模を設定しました。また、この基本計画に基づき、北但行政事務組合として循環型社会形成推進地域計画を作成し、国に承認申請を行い、3月31日に承認されたところであります。  新施設から発生する焼却灰及びばいじんの溶融処理については、5月18日に開催された北但行政事務組合の構成市町長会において、財団法人兵庫県環境クリエイトセンターに処理委託することを決定しました。これにより、最終処分すべき量が大幅に減り、コスト面でも処理費用が少なくて済むことになります。  このことに伴い、一般廃棄物処理基本計画の一部を修正する必要が生じましたが、その内容等につきましては、既に議員各位に配付させていただいておるところであります。  次に、町ぐるみ総合健診でありますが、平成18年度の町ぐるみ総合健診につきましては、香住区で4月12日から5月23日にかけて10回実施をし、2,792人の受診者がありました。9月にもあと2回実施する予定であります。  また、小代区では、6月13日から15日にかけて3回、村岡区におきましても6月30日から8月31日までに6回実施することにしております。  次に兵庫県歯科保健大会ですが、6月3日に新温泉町で「兵庫県歯科保健大会」が兵庫県、香美町、新温泉町、社団法人兵庫県歯科医師会などの主催により開催されました。  この大会は、歯の衛生に関する正しい知識を普及啓発するとともに、歯科疾患の予防処置の徹底を図り、あわせて、その早期発見、早期治療を励行することにより、健康の保持増進に寄与することを目的として開催されました。生涯を通じて歯の健康づくりを進めていく一環として、80歳になっても20本の歯を保てるようにするため、8020運動の推進を重点目標としております。  次に、障害者福祉計画ですが、障害者が住みなれた町で、地域の人たちとともに支え合いながら、安心して生活をしていくためのまちづくりを目指した障害者福祉計画を策定するため、障害者福祉計画策定委員会を設置しました。委員は15人で、6月6日に第1回の会議を開催し、本年12月を目途に策定していくこととしております。  次に、産業部関係ですが、まずスキーの状況です。  町内の4スキー場は、4月9日のハチ北高原スキー場を最後に、平成17年度のシーズンが終了しました。17年度の入り込みは、昨年12月初旬からの降雪で、オープンを予定より1週間程度早めたところもあり、各スキー場とも軒並み好調なスタートを切りました。しかし、42年ぶりの記録的な寒波によって、積雪量や週末ごとの降雪による交通アクセスへの影響などにより、2月、3月は入り込みが伸び悩みました。最終的にはシーズンを通して約35万人の入り込みであり、ほぼ昨年並みの数字となりました。  カニスキなどの関係ですが、海の関係では、3月末で終わったカニスキシーズンについては、12月の大雪によるキャンセルが多く出ましたが、その後客足も戻り、全体としては昨シーズンよりやや少ない程度の入り込みとなっております。  沖合底曳き漁とベニズワイガニ漁は5月末をもって、昨年9月からの漁期が終了しました。今シーズンの沖合底曳き漁の漁獲量は、香住町漁協が約2,727トン、柴山港漁協が約1,718トンで、町全体では約4,445トンとなっております。  漁獲高は、香住町漁協が約13億8,655万円、柴山港漁協が約16億3,685万円となっており、町全体では約30億2,340万円となっております。漁獲量、漁獲高ともに、横ばい状態となっております。  このうち、セコガニを含めた松葉ガニ類の漁獲量は約603トンで、漁獲高は約16億5,260万円となっており、漁獲量、漁獲高ともにわずかではありますが、前年より増えていることは、喜ばしい限りです。  また、ベニズワイ漁は、香住町漁協のみですが、12月がしけで出漁できないことが多かったため、漁獲量は約2,353トン、漁獲高は、5億9,286万円となってしまいました。  山陰オープンゲートボール香住大会ですが、今年で15回目を迎えた山陰オープンゲートボール香住大会が、4月6日から9日の日程で、但馬ドームを会場として開催されました。ドーム内には20面の公式コートが設営され、京阪神を中心に各地から約1,700人が参加され、白熱したゲームが展開されました。施設の関係で、試合は但馬ドームで開催されていますが、夜は香住の民宿で約1,500人の方が宿泊をされております。  それ以外の各種イベントですが、5月初旬のゴールデンウィークには、各地域でさまざまなイベントを開催するなどして、観光振興や地域振興などに取り組みました。  まず、5月3日に、小代区で第6回全国しゃくなげ公園まつりが開催されました。  本年は例年にない豪雪であったため、しゃくなげの開花時期には間に合いませんでしたが、杓を使った全国シャク投げ大会やグラウンドゴルフ大会など、さまざまな企画に参加された約800人の人々は、春の高原でさわやかな1日を過ごしました。  5月4日には、小代区秋岡地区の矢田川周辺で、第19回小代渓谷まつりが開催されました。やまめのつかみ捕りや餅まき大会に参加した約700人の人たちは、出店されたやまめの塩焼きなど、さまざまなバザーの味に舌鼓を打ちながら、春の渓谷を満喫されました。  次に、ふるさと便ですが、町内3区のふるさと会の会員は、「ふるさと香住会」が213人、「ふるさと村岡会」が81人、「ふるさと小代会」が198人となっており、香美町全体で492人の会員数となりました。「香住会」と「小代会」が年3回、「村岡会」が年2回、それぞれ地元の特産品をお届けしております。今年度は、「ふるさと香住会」が第1回目として4月26日に、「ふるさと小代会」は5月29日に特産品や町広報誌、観光パンフレット等の情報をお送りしました。多くの会員さんに大変喜ばれており、うれしい便りもたくさん届いております。今後「ふるさと村岡会」も6月16日に、第1回目の特産品等をお届けする予定としております。  また、本年度の香美町観光大使として276人の皆さんを委嘱しました。大使証、観光パンフレット等をお届けしましたので、本町の観光PRや町の紹介にお力添えをいただけるものと、大いに期待をしております。  次に、観光ボランティアガイドですが、村岡区の猿尾滝で観光ボランティアガイドに取り組んでいただいておりましたが、これを町全体の中で制度化することとして、このゴールデンウィークから3区の観光協会で同時に観光ボランティアガイドがスタートしました。現在は、村岡区の猿尾滝をはじめ、香住区の余部鉄橋、小代区の古代体験の森などが案内の対象となっていますが、今後はこの対象を広げていくとともに、ガイドの増員や研修会の開催により、充実を図っていくこととしております。観光客の皆さんには、香美町のよさを知っていただき、1人でも多くの方に香美町ファンになっていただきたいと考えております。  なお、猿尾滝の便所の整備につきましては、5月22日に工事の発注をしました。7月9日の猿尾滝まつりには、使用できる予定としております。  瀞川平・花と緑のつどいです。香り高く美しいまちづくり運動の一環として、「瀞川平・花と緑のつどい」を5月21日に約600人の参加を得て、村岡区の兎和野高原グリーン広場で開催しました。  好天の中、村岡区3小学校6年生による少年少女音楽隊や村岡中学校吹奏楽部の演奏、園芸体験コーナーや児童生徒を対象にしたオリエンテーリングなどで大いににぎわいました。  次に、杜氏組合の自醸酒研究会です。  香美町杜氏組合自醸酒研究会が、4月24日から26日の3日間、村岡体育館において開催されました。町内にあった3杜氏組合が、昨年7月に統合し発足した香美町杜氏組合としては、初の自醸酒研究会でした。香美町の杜氏41人が持ち寄った新酒は、吟醸酒64点、純米酒47点、普通酒43点の合計154点でした。  審査員から新酒について、「芳純な香りでうまみのある良質な酒が多かった」との講評をいただき、今後も、全国に名高い但馬杜氏としての実力をいかんなく発揮していただけるものと期待しております。  次に、里山林の整備です。  香住区森地区において、景観保全や野生動植物の生息環境を維持するための森林の整備や、遊歩道及び東屋等の便益施設を設置し、地域住民や多くの都市住民が自然と触れ合うことを目的とした、里山林の整備が始まりました。県事業として、本年度は調査計画を行い、来年度に造成工事が行われます。今後は、地域の皆様と整備や管理の面について協議を進めていきたいと考えております。  野猿対策ですが、小代区では5月15日、野猿対策に区民挙げて取り組んでいただくため、小代区有害鳥獣対策会議を設立しました。  有害鳥獣対策会議は、合併前の旧美方町においても区長協議会で構成されていた組織ですが、このたび、新たに設立した小代区有害鳥獣対策会議は、自治会を中心に、婦人会、林業研究グループ、老人会などの代表者で構成されており、各方面から意見を集約して、対策検討を進めていく方針です。  本年度の野猿対策の重点は、地域との連携、追い払いによる農作物被害防止、捕獲、捕殺による頭数管理、環境整備の4つの柱を中心に取り組んでいきます。  第1回目の対策会議でも活発な意見交換があり、直接駆除体制の強化と迅速な対応、檻の早期設置、追い払いの徹底などの意見集約がありました。  捕獲檻の設置は既に完了していますが、その他の対策についても、この対策会議で検討していきながら取り組んでいくこととしております。  次に、建設部関係ですが、道路の整備についてです。  国道9号の笠波峠トンネルの整備につきましては、ルートを決める地形測量と地質の調査が完了しましたので、地元にルート案を説明して詳細設計をすると聞いております。  余部道路につきましては、引き続き香住インターから矢田川を横断して、美の谷川の西側までのおよそ490メートルの高架橋下部工事、タキ川Aランプ橋、ヨウロ橋、平野橋、美の谷橋の下部及び上部の工事、また、船越トンネルでは全体2,980メートルのうち約600メートルの本格的掘削が進められております。  国道482号の長板バイパスは、長板地区の友木橋の橋梁工事を6月に完成させ、小代区側の現道取りつけ工事を実施して、本年度末には暫定供用の予定であります。また、石寺地区の未改良区間200メートルのうち100メートルが改良されます。  大谷バイパスは、地元検討委員会において幅広く協議され、決定したルート案を地元に説明し、その後、詳細設計に入る予定と聞いております。  県道香住村岡線の大乗寺バイパスは、昨年度に詳細設計を繰り上げて実施していただきましたので、本年度は地元に事業説明をし、用地の境界確認と用地測量を実施して、できれば少しでも用地を買収して事業促進を図りたい考えと聞いております。  境バイパスも新規事業として、県内部の事業評価が4月に完了しましたので、地元説明をし詳細設計を実施するとともに、秋に有識者による新規事業評価を受ける予定となっております。  次に、上水道の関係ですが、17年度からの繰り越し工事2件のうち、香住区下浜3工区が既に完了しており、同2工区が12月末の完成を目指して順調に進んでおります。  18年度工事においては、下水道整備に伴います配水管布設工事で一日市を4工区に分けており、そのうちの2工区については、今月中に発注の予定であります。  下水道関係ですが、香住処理区では、若松・一日市幹線工区、若松1工区、若松2工区で工事が完了し、5月1日に供用開始をしました。  18年度工事は、一日市地内を施工することとして、今議会に請負契約案件として追加提案させていただき、ご審議をお願いすることにしております。  香住浄化センターの機械・電気設備工事につきましては、機器の製作を終え、現場据えつけに着手いたしました。  次に、教育委員会の関係ですが、ふるさと教育の推進状況につきましては、4月18日にふるさと教育推進プロジェクトチームを設置し、プロジェクト事業の支援活動のあり方を協議していただきました。  4月27日には、村岡区老人福祉センターで11団体のふるさと教育応援団とふるさとものしり博士、合わせて170人の参加を得て、ふるさと教育応援団結成の集いを開催しました。なお、ふるさとものしり博士には、5月1日現在、50人の方の登録をいただいていますが、この方たちの協力を得て、ふるさと教育啓発パンフレットを7月下旬には作成し、小・中学生のふるさと学習に活用していくこととしております。  また、プロジェクト事業の一環である、ふるさと語り部講座を、香美町の公民館関連講座として6月から実施することとしております。  今後とも、地域の協力をいただき、学校と地域が一体となったふるさと教育を推進してまいります。  マラソン大会ですが、第14回みかた残酷マラソン全国大会は、晴天のもと6月11日に、昨年より188人多い1,162人の参加を得て、多くのボランティアやスタッフの声援を受け、盛会のうちに終了しました。  村岡区の村岡ダブルフルウルトラランニングは9月3日に、香住区の香住潮風マラソン大会は9月9日に開催することとしております。  次に、公立香住総合病院の関係ですが、鳥取大学の医師引き揚げにより、本年4月当初は常勤医師4名、嘱託医師2名、それに週1回程度の応援医師11人の体制で診療をスタートしましたが、5月に常勤医師1名を追加確保することができました。  これにより、本年3月下旬から中止をしておりました時間外・休日の救急医療対応を、5月8日からは午後9時までではありますが、再開することができました。  10月からは、外科医が新たに1人確保できる見通しがついております。しかし、まだまだ医師不足の状況でありますので、引き続き医師確保のため、大学や関係機関等に強く働きかけをしてまいりたいと考えております。  町民の皆さんには、まだまだご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力いただきますよう、よろしくお願いをいたします。  医師不足の問題は、香住総合病院はもとより但馬の各病院でも深刻化し、診療科の休止や廃止、受け入れ患者数の制限、夜間救急の受け入れ停止等、地域住民への医療提供に重大な支障を来しております。  各市町及び病院にあっては、医師確保に懸命の努力がなされておりますが、現在の医師不足は構造的なものであり、今後とも厳しい状況が続いていくものと見込まれ、このままでは、但馬の医療が守れない事態となることも予測されます。  そこで、但馬の市町長及び病院組合管理者でその対応を協議した結果、医師確保に引き続き全力を挙げることはもちろんのこと、但馬全体で医療を確保するという観点から、各病院の機能分担と連携のあり方を見直し、但馬における医療システムを再構築することが不可欠であるとの共通認識に至りました。
     その検討には、広域的な観点からの調整が不可欠であるため、過日、但馬の市町長及び病院組合管理者の連名で、県当局にも主導的な立場で参加をいただくよう要請をし、県の了解も得ておりますので、早急に検討組織を設置して協議を進めてまいりたいというふうに考えております。  次に、最重点課題事業の進捗状況です。  香住区の新庁舎建設事業につきましては、本年11月末の工期内完成を目指して工事の進捗を図っており、現在は3階床の鉄筋組み立ての段階に入っております。新庁舎への移転は年内に終え、来年1月4日の仕事始めから新庁舎で執務をとりたいと考えております。  村岡区の特別養護老人ホーム建設事業は、昨年11月から整備が進められていますが、この冬の大雪の影響で工事が少しおくれており、開設運営も当初計画より約1カ月後の10月上旬に変更されております。事業主体の社会福祉法人「みかたこぶしの里」では、工事の進捗を早めるとともに、7月初旬ごろからの入居者募集をはじめ、開設に向けた諸準備を進めておられるところであります。  小代区の健康増進施設整備事業は、グランドゴルフ場の工事につきまして、9月ごろまでに工事を発注し、19年度での完成を目指して、現在設計書を作成中であります。  以上、行政の主だったことにつきまして、ご報告させていただきました。  なお、今議会には、委任専決案件2件のほか、報告案件5件、専決議案2件、条例の一部改正議案6件、補正予算議案4件、企業会計決算認定議案2件などを提案しております。  さらに、追加議案として契約議案6件を予定させていただいておりますので、何とぞご審議を賜り、適切なご決定を賜りますようお願いをし、第10回香美町議会定例会に際しての行政報告といたします。どうかよろしくお願いいたします。  ありがとうございました。 ◎議長(橘 秀夫) これをもって、行政報告を終了します。      ──────────────────────────────  日程第5 一般質問 ◎議長(橘 秀夫) 日程第5 一般質問を行います。  お諮りします。  一般質問の方法は、一問一答方式で、質問回数の制限をやめ、質問時間は答弁を除き1人30分以内といたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。               (「異議なし」の声あり) ◎議長(橘 秀夫) 異議なしと認めます。  それでは、そのようにとり行います。順次議長において指名し、発言を許可いたします。  議長よりお願いしておきます。  質問は単に事務的な見解をただすに過ぎないようなものとか、制度の内容説明や、お願いや要望をするようなものではなく、簡明にして、しかも内容ある、次元の高い質問を展開していただきたいと思います。  なお、当局におきましても、的確明解な答弁をお願いしておきます。  それでは、寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) おはようございます。  それでは、通告のとおり質問をいたします。  まず第1問目であります。マリンスポーツの基地整備についてであります。  現在、兵庫県下では、9月開催の「のじぎく兵庫国体」に向けて、それぞれ準備に忙しくされていると思います。  また、本町でもデモンストレーションとして、3地区それぞれの特徴を生かしたスポーツ行事が開催され、国体に花を添えるわけでありますが、その中で、我が香住区は、カヌーマラソンの会場として、今、B&Gのスタッフが受け入れ準備に頑張っておられるところではないかと思います。  会場である柴山湾はご承知のように天然の良港として名をはせており、旧香住町時代の総合計画には、マリンスポーツの基地として整備を進めることになっていました。  このたびカヌーマラソンが行われるに当たり、地域と行政が心を1つに一体となって、一歩前へ踏み出すにはいい機会だと思います。  なお、具体的な整備といたしましては、浦上浜の整備、カヌー等の艇庫の充実、ヨットハーバーの整備、湾全体を利用した海釣り公園等々であります。  以上、町長の所見を伺います。 ◎議長(橘 秀夫) 質問は終わりました。町長の答弁を求めます。  町長。 ◎町長(藤原久嗣) 寺川議員の、柴山湾をマリンスポーツにという質問にお答えをしたいと思います。  今、寺川議員もお話にありましたように、この9月30日には国体のデモンストレーションとして、香住区の行事として柴山湾でカヌーマラソンを開催することにしておりまして、今関係者がその準備に取り組んでいるところであります。静かな湾内を活用した、特色のあるマリンスポーツとして、いろんな取り組みができますけれども、カヌーマラソンもその1つとして、ほかのところではできない競技として大いに取り組んでいきたいと考えているところであります。  そうしたことも踏まえて、平成12年からの第4次旧香住町時代の総合計画でも、柴山湾については、こうした静かな海を生かして、ヨットハーバーや海釣り公園など、四季を通じた海の観光の充実を図るべきというふうな提案をいただいて、今日に至っております。そういう提案をもとに、種々検討しながら今日まできておりますけれども、体系的な整備をするまでに至っておらず、あの海を使ってヨットやカヌーなど、有志の人たちを中心として子供たちへの指導に当たっていただくというふうなことが進められつつある、こういう状況にあります。  今後のことを考えますとき、1つは新しい香美町においても観光を第一の町の発展の中心に位置づけております中で、海の観光を考えますとき、今までの延長線上ではなくて、特色のある、要は香住の海に引きつけられるようなものをどんどんつくっていくことが必要ではないかというふうに考えておりまして、夕日等を前面に出したのもその1つですけれども、そういう観点から、改めてこの柴山湾の海を使ったスポーツというのも、観光の面から積極的に取り組んでいく必要があるのではないか、検討を改めてしていく必要があるんではないかというふうに考えておりました。寺川議員のご指摘のように、このカヌーマラソンを行うというのは一つの契機だと思いますので、いろんな角度からの検討を進めてまいりたいというふうに思っております。  今までから、いろいろとそうした問題提起あり、進めておりましたが、1つは、漁業と観光というのをどう連携していくかというふうな問題があります。6月から8月までというのは、休漁期で全くあそこは、基本的にイカ釣り船等は別にして、大型漁船が使われないというふうな状況にありますので、こうした時期を中心にしながら、あわせて漁業との連携を図って、調整を図りながら、どう活用ができるかという観点で、もう一度検討する必要があるというふうに思っておりまして、地元で3区の区長さんとか役員で構成する、柴山地区協議会というのがありますので、この地区協議会の皆さんと一緒になって、まさに地元の住民として地元の立場でどう考えるかということも含めて、協議をしていきたいなというふうに思っているところであります。  具体的に今、数点の提案がありました。浦上浜の整備は、海水浴場として、またそうしたカヌーやヨットなどの拠点を行う、まさに拠点の部分ですので、より一層整備をしていかなければならないというふうに思っております。具体的に、川から東、西というふうに分けて、どう利用方法を考えるか、これらについては、今言いました柴山地区協議会の皆さん、地元の皆さんなどと協議をして、一つの方向を出したいというふうに思っております。  その中で、カヌーやヨットの艇庫を、今暫定的に置かれているというような状況にありますが、あそこらをどうしたら艇庫といいますか、いわゆる入れ物なんかの整備ができるか。ほかの地域の例なども参考にしながら、いろんな補助制度も調査をして検討していくことが必要だというふうな認識を持っております。  ヨットハーバーにつきましては、これもよく検討しなきゃなりませんけれども、率直に言って、私は、少し狭いのかなと、柴山湾というのは。波が静かであることが必要ですし、年中開設をしなきゃならんということを考えますとき、漁業との関係などを含めて考えると、小規模なものは別にして、少し本格的なものは難しいのかなという気がしておりますけれども、そういう小規模なものができるかどうかというふうなことも、考えていかなけりゃならんというふうに思っております。  4点目にご指摘のある、海釣りの場所としては、今漁協の岸壁等で毎日、晩もたくさんの方が釣っておりますけれども、非常に安全性という点でも問題があります。それらを含めて考えるとき、適当な場所に多くの観光客の皆さんが気楽に、かつ安全な場所で魚釣りを楽しめるというふうなことが可能かどうか。  今、国交省がケーソンヤードを設置しておりますが、これが今15基のうち5基投入をして、あと10基残っている。大体1基、今2年ないしは3年かかってやっているというような状況では、これから20年もそれ以上もかかるという中で、もちろん、その工期を短縮していただくということについても、今までから要望しておりますけれども、あわせてあそこの遊休、要は余っているところを暫定的に借りるようなことはできないか。そして、そこを、いろいろな形で、先ほど言いましたようなマリンスポーツの基地のような格好に使うことができないか。さらに、海釣りを行う場所としても、あそこは活用できないか。  そんなことも含めて、総合的に町としても検討し、地区協議会の皆さん方と相談をして、できることから取り組んでいく。そのことによって、観光振興を標榜しております香美町にとって、海の観光にプラスになるという方向に持っていきたいというふうに考えているところであります。  以上です。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) 町長、私も今回の質問に対して、サブタイトルとして柴山湾を海上レジャーのメッカにということで、大きな見出しを挙げておるんです。  先ほど答弁の中にあったように、きっかけですね。国体があることにきっかけとして、何か前に動き出すんじゃないかなということを思っております。  それから、ちょうど答弁書をつくられるときに、前回同じような質問の、議事録は読まれたかなと思ったりしておるんですが、私は平成11年6月定例会で、当時の町長に同じような質問をしております。そのときの答弁が、ちょっと読んでみたいと思います。  「陸域は少し手を加えるだけで有効に利用できるので魅力を感じる」と。「少ない投資で大規模な開発が可能であるので、土地の利活用によるマリンスポーツ基地の建設を考えている」と。もう一つとして、これは前々回の議会ですが、私も同じような質問をしたんですが、「高規格道路開通による柴山の交通量が減ることを懸念している」と。「その時期をめどに開発計画を審議したい」と。「香住道路の開通時点を最大の目標にしたいと考えている」と。当時の竹中町長はこういう答弁をされているんです。  その中で、11年から、もはや高規格道路のことは懸念を当局側も持っておられたということですね。ちょうど開通したということで、いい時期になるんじゃないかなという感じがしております。  それから、当時の総合計画にかかわられた中心人物の亀村理事もおられますので、その辺はまた、いろいろなことを庁内で議論されるときには、十分意見を言ってもらえたらいいなという感じはしております。  そういう中で、まず全体として、柴山の美観ですね。美観を考えた場合、あの一帯がどうなるかということを、まず考えております。浦上浜の、簡単に整備と言いますが、県が国からの委託というんですか、かわりに管理しておる感じになっておるんですね。だから、口で言うほど簡単にはいかないと思います。今、特にカヌーマラソンをすることによって、どうも美観なり、カヌーが山積みされているというんですか、狭い中で。最近は、コンテナみたいなのを借りてそこに入れられているみたいですけど、どうも美観的にも、利便性からいっても不都合じゃないかなという感じがしております。  せめて、つくられるんだったら、艇庫をつくって外にシャワーぐらいあって、観光客が来られても、ボランティアをされた人もシャワーを浴びて、終わって帰れるとかいう感じのほうがいいんじゃないかなという感じがしております。  それから、全体の利用としては、先ほど町長の答弁ありましたが、今のケーソンの工事をしているところの一帯から、焼却場のあとの下におりてくる状態の、あの一帯までが大体利用価値が一番いいんじゃないかなという感じがしております。その辺も含めて、それから、ヨットハーバーのことは狭いと言われましたが、全体を一つのマリンスポーツのイメージとして、やっぱりヨットが浮かぶのは感じとしてはいいんじゃないかなということにしておりますので、その辺が全体としての計画の中に載って、有志の方が持っておられますし、あと、管理ですね。管理もその当時は、漁業を退職された方が、都会から持ってこられたヨットを地元の方がオフシーズンは管理するというような感じに、雇用の面でもいいんじゃないかという話もありましたので、その辺も含めて。  それから、海釣り公園も、市場のほうで、岸壁で自由に釣っておられますけど、都会のほうは、神戸なんかだったら橋をつけて、観光客なり釣りの好きな人が遊びがてら自由に釣っておられるという感じで、あそこまで大きくしなくても、あの一帯を開放してもらって、どこか1カ所で釣ってもらうということをしたら、かなりインパクトがあっていいんじゃないかなと、感じはしております。  その分を含めて、もう一遍答弁をよろしくお願いします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 柴山の美観を損ねないようにという基本はそのとおりですので、そうした中で、あの海の資源を有効活用していく。それで充分対応ができるのではないかというふうに思っております。  そうした中で、今ご指摘のあった浦上浜の整備につきましては、今までからいろいろな形でご意見はいただいておりますけれど、きちっとまとまったものがなかったという点がありますので、この機会に地域の全体の皆さん方のご意見を十分聞きながら、もちろん全体について財政との絡みの問題がありますから、すべていいことができるというわけではありませんけれども、要は今まで以上に観光客誘致という観点から、どういう方法が具体的にとれるかということについての検討をしていかなければならんのではないかな。あわせて、ああして一生懸命にカヌーやヨットについて指導されているボランティアの皆さん方の努力にこたえるような部分も、町としてできることはしていかなければならんというふうに思っております。  それから、ヨットにつきましては、先ほど言いましたように、私もちょっと感覚的に言っていることですので、十分検討しなきゃならんと思いますし、そのヨットハーバーも規模の大小があるとするなら、そういう小規模の、皆さんの係留地というふうな形での方法というのは考えられないことはないんではないかな。そのときに、要は、あの港の中をどういう利用区分をしていくかというふうな問題も含めて、観光としての利用区分、さらに漁業としての利用区分というふうなことを総合的に考えていかなけりゃならない課題があるというふうに思います。  それから、海釣り公園につきましては、これもいろんな方からそういうお話を聞いております。問題は、運営の問題にかかっていると思います。今でも、いわば香住海岸はどこでも自由に釣れる。難しい釣り場もあれば簡単な釣り場もあるという中で、安心して家族で釣りができ、かつ間違いなく釣れるというふうな海釣り公園をつくることによって、お客さんがどのぐらい来ていただけるものか。それに必要な管理運営がどうなのか。この辺を十分考えていかないことには、とりわけ瀬戸内海側と比べて、日本海側は冬の間というのは専門の漁業はできても、そうしたレクリエーションでということにはなじまないということになりますと、こういう点も含めて総合的に考えていかなけりゃならんではないか。  私も、場所としてはあのケーソンヤードを使うことによって、あのケーソンから少し、いわゆるカヅラ川の辺、あの辺のところというのは、海からのまともな風も入らないところですし、それから岩場もたくさんあって、魚の生息にはいい場所ではないかなというふうに思っておりまして、そういうところを中心にしながら、これから幅広く検討を町もし、地域の皆さんと一緒に検討していく。そういう形をとっていきたい。  そうしませんと、ご指摘のように、平成11年のこの答申から、課題としては持ちながら、何か中途半端に終わっているというのを、このカヌーマラソンを行うことを契機にもう一度改めて、今までと違った、これからの観光対策も含め、香美町づくりを考える中でどうしたらいいか。もう一度再検討をする時期ではないかなというふうに思っておりまして、その取り組みをしたいというふうに思っています。  カヌー等の艇庫につきましては、どういう方法が必要かどうか、それから町とそれら、やっていただいている方とのかかわりがどうかというふうなことも含めて、ほかの先進地の事例なんかも調べながら、少なくとも今の状態でいったら非常に美観的にも、少し好ましいことではないというふうに思いますし、カヌーやヨットに取り組んでおられる皆さん方の士気・意欲という点でも、少し町としてできることをやってあげる必要もあるんではないかなと、こんなことを思っておりまして、総合的に検討したいというふうに思っております。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) 大体の思う答弁をしていただいたかなという感じはしております。  それで、もともと当時の当局側の思いとして、これはルネッサンスも同じことなんですけど、漁業の退職者の人を対象にして、何か地域で頑張ってもらうことはないだろうかということがあったみたいですね。その辺の、海釣り公園もやっぱり、柴山漁協の関係の人に管理してもらおうという中で、当時の答弁としては、主体は漁協はどうだろうかという話があったと言います。当然だと思います。  その辺から観光協会等が入ってきて、今は柴山はそういう組織的なものが今、カニまつりの関係でうまくいっていると、自分は理解しておるんですけど、だから、話はしやすいんじゃないかなという感じがしております。それがきっかけということで、きっかけはだから、今の国体なり高規格道路の開通、香住道路の開通ですね。その辺が前々回質問したときでも、今聞いても、思う以上に深刻なこと。以前はなかなか本音を言われませんでしたが、徐々に深刻な状態になっていることは事実だと思っています。それをきっかけでしていただきたいと。検討の間に入るんじゃないかと思っています。  艇庫の問題は、下は先ほど言いましたように土木所の砂防課ですか、管理されておって、自分なりに個人的に聞いてみると、大義名分なり目的があったら、そんなに今は役所は難しいことを言いませんよという感じでした。一番気の毒なと思っているのが、後で教育長の質問にもちょっと関連するんですけど、ボランティアでされている方が、どうしても平日のボランティアに関係してくるもので、携わっていかれる方がだんだん少なくなっていくという面もありまして、すごく遠慮されている面があります。  だけど、それはそれとして、美観的な問題もありますので、総合的に柴山ということで考えた場合、それは一つの問題かもしれませんけれども、これが柴山の海上をメッカとする一つの象徴として一歩を踏み出したらどうかなという感じがしております。  最後にもう一度、その分だけ。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) いわゆる砂浜を管理する県の土木事務所との関係では、今議員も言われますように、個人ではなくて地域としての総合的な計画の中で設置する場合には、おおむね、よほどのことがなければ許可をおろすような話も聞いております。  したがって、あそこの中における、どの場所にどの程度のものをつくることがいいか、その費用負担をどうするか。この辺の問題を検討する中で、解決できるのではないかなというふうに思っておりまして、いずれにしましても、あのままの状態をずっと、暫定的に半年か1年というなら別にして、ずっとああいう状態でおくというのは、先ほども言いましたように、観光客の皆さんから見る美観的な問題もありますし、また、積極的に取り組んでおられるボランティアグループの皆さん方の意欲の問題にもなりますので、町としても十分検討して、できる方法はないかどうか、具体的な検討をしなきゃならんというふうに思っているところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) それでは、2問目に入りたいと思います。  先ほど言いましたように、今の町長の質問と今度の質問はちょっと関連するかもしれませんが、教育長に質問したいと思います。  ヨット、カヌーを利用した社会教育についてであります。  最近の自然学校では、海を利用してヨット、カヌー、いかだ等での体験学習がなくなり、保護者の中には物足りなさを感じている方もおられると聞いています。スタッフ等の問題もあり、大変だと思いますが、いろいろな方法を講じて実施すべきだと思いますが、教育長の所見を伺います。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) ただいまの寺川議員の質問にお答えします。  兵庫県、特に香美町においても、今日の青少年の健全育成という面、心身のたくましい子供を育てる面で、小学校の5年生を対象にした自然学校、中学2年生を中心にしましたトライやるウイーク、それから今年新しく実施いたします、中学1年生のわくわくオーケストラ鑑賞事業。9月に西宮にできました県立劇場で、本物のオーケストラを県下の中学1年生全員に鑑賞させるという事業を、大きな事業で心身、感性豊かな青少年を育てるということに力を入れております。  そういう意味で、今日の自然学校の実施についても、香美町におきましても、従来から地元の自然とか地域社会とか、地域の人々とふれるというようなことを重視した企画をするよう、現場を指導してまいりました。  あわせて、昨年よりふるさと教育を重要な柱としております関係上、特に自然学校の中においても、地元の自然や地場産業等にもふれるような機会を積極的に取り入れるというようなことで、現場を指導してまいりました。  そういう意味で、海のヨット、カヌーの利用については、従来から柴山の海洋クラブの協力を得て、香住小学校がまず中心に行ってきましたが、今年度、どうしても普通日で指導していただく方、ボランティアをしていただく方と学校の日程とがどうしても合わないということで、やむなくその事業を変更して、今子浦の磯を中心にしたほうをやりました。  あわせて、香住小学校以外の5校の連合でやっております自然学校も、最初企画した段階では、何とかしてカヌー、ヨットを取り入れて新しく今年からいこうということで意気込んできたわけですが、どうしても日程的に合わないということで、これも乗船とそれから、今子浦を中心にした活動と。香住小学校は、海の文化館と磯釣りのほうと磯観察等に切りかえてやったというのが実態でございます。  それで、今後、指導者の協力を得るということは、今の状況からいくと、なかなか本当に難しいし、学校としても無理が言えないということも想像できますので、特に学校の職員もこのカヌー、ヨットについて体験をすると。あわせてB&G職員、社会科の職員等にも協力を得て、何とか指導者の養成等を図っていき、可能な方向を探りたいと思っています。  先生も、ああいうスポーツがあるということを職員も知っておりますが、実際にカヌーに乗ったことのない人がたくさんおりますので、昨年の夏にも町教研の中でこういうスポーツに挑戦して、素人でもできるものか、やっぱり体験してみないと、そこへ児童を参加させるということは難しいので、そういうような取り組みをやっておりますので、今後とも方向を探っていきたいと思います。  あわせて、指導者のみならず、カヌーというのは割合こてんとひっくり返ると。そういう命に関係する海上スポーツをやるだけに、救助体制というものも、ボランティア等で支援するとか、ひっくり返ったところの艇のところへすっと、船外機のようなもので早く行って起こしてやるとか、手を差し伸べてやるというようなことも考えねばなりませんので、何とか可能な方向を探っていきたいと思っております。  あわせて、海に親しむとか、それから海洋体験をするとかいうようなことは、単に自然学校というだけでなくて、平素の私どもの子育ての日常生活の中に取り入れていく。  例えば、子供会行事に入れるとか、あるいは学級PTA活動の中に取り入れるとかして、何かこういう、先ほど話がありました、国体でカヌーとかこういうものが香美町で行われるということになれば、その機会をとらえて、こういう海のスポーツの文化のすそ野を広げていくという方向を我々、検討していきたいというのが、今の認識するところでございますので、よろしくお願いします。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) 今のカヌー、せっかく国体でやるカヌーが地元ではそんなに把握していないというよりも、波及していないというんですか、本当に一握りでは、だれが見たかて不自然だと思います。いろいろ危険がありますけれど、以前、私、子供会、子連協のときですか、円山公園に行ったんです。指導者は何人かで、あと、我々素人というんですか、任せ切りですね。それで、最後になったら、カッターなんか我々と子供一緒に、丸山の外海というんですか、外海まで行きませんけど、自分らでこいでいって、途中でみんなばててどうして帰ろうかなと思ったぐらいな感じなんです。だから、そんなに、そのかわりみんな防具をつけていますし、心配されるようなことはないと思います。  それから、ボランティアの関係が、どうしても日常勤務があるということで、若い人は無理が言えないことで、今、最近いろいろなところでボランティア募集もされていますね。海だから簡単にはいかないというものの、漁業関係者のOBもおられますでしょうし、自営業でも海が好きだから、実際素人だけど手伝ってやろうかという方もおられますので、その辺はいろんな工夫をしていただきたいと思います。  今回私、議会だよりの表紙に使いたいなと思いまして、今子浦のほうの釣りのほうに行きました。本当に遊びみたいなものです。なかなか、海の町の子供たちがあれで育っていくのかなという感じはしております。我々はそんなのがなかったかって、子供のころは、今では大変なことですけど、磯伝いにずっと泳ぎながらサザエをとりながらずっと行ったんですけど。釣りなり、タモを持ってすくうのが、なかなか格好だけはちゃんとしていますけど、ほとんど積極性がないし、遊びみたいなものですね。あの辺はやっぱり、しっかりカヌーで、戸塚ヨットスクールまでは言いませんけど、そのぐらいの、子供たちを教育、鍛える、精神的に強くするような感じで、僕らは海でばたんとひっくり返るのもいいような感じがします。  その辺も含めてもう一度、教育長に答弁を。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 2つ考えられると思います。1つは、今日の子供たちが海とか山とか川とかというものから非常に遠ざかっているということ。それをいっときでなくて、そういうものに親しんでいくような視点を、教育の中に持っていくという視点が1つあろうと思います。そういう面では、柴山小学校は去年、おととしと、海を中心とした環境教育に取り組んでいただいて、保護者の皆さんが夏休みになったら、実際に、きれいな海というものがどんな海かを、島に連れて行って海遊びをしながら、本当に大自然の中から雄大さと恵まれた環境とを保持していくことの大切さ等を肌で感じるような実践を取り組んだり、浦上の砂浜の清掃をするとか、砂浜をはだしで歩いたりして、プールとは違った感触を肌で感じるような活動や体験学習をしていただいております。これを広げていくというもの。  このことが、今度は訓谷のほうの佐津小学校のほうでも考えていただいております。そういうものも広げていくということ。長井のほうとか小代とか、村岡区はやっぱり海でなくても川でもそういう、石ころの上をはだしで歩くとかいうようなことも大事な視点だと思いますし、もう一つが、カヌーにつきましては、B&Gのほうに海洋クラブが中心になって、今カヌー教室をやっていただいております。毎月第2と第4の日曜日の1時から4時の間にカヌー、ヨットの操縦についての教室をやっていただいておると。柴山の海洋クラブの方と同じような方が今、十数人登録していただいて指導していただくと。
     これは最初にコツというか、やり方のコツさえ、自分がじかに勉強して身につけたら、許可書や免許書が要るというものではありませんので、できるだけそういうものにふれて、まず自分が体験した人をたくさんつくっていくというようなことで、カヌーというものに関する関心も高めていったり、今後、まず海洋クラブの方々と、それから、こういう教育関係者と学校と、3者が一遍寄って、可能だったらどんな方法があるか、課題は何だということは、一遍分析してみたいと思っております。  以上です。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) それでは最後になりましたが、3問目に入りたいと思います。  公立香住病院の健全経営についての中の、前回質問しましたように、院内開業方式について問いたいと思います。  先ほど香住病院の問題は町長の行政報告の中にありましたんですが、院内開業方式ということで、私、前回質問させていただきまして、提言させていただいたんですが、町長の答弁は検討するとのことでありました。まだ3カ月しかたっていないので、今すぐどうこうということは出ないと思いますが、病院を取り巻く環境というのは目まぐるしく状況が変わります。待ったなしの状態であると、私自身は理解しております。  3月定例会後から現在に至るまで、どのような調査、検討をされたか、町長の所見を伺いたいと思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 病院の院内開業の問題につきましては、寺川議員ご指摘のとおり、3月議会でご質問があり、調査検討したいということをお答えをいたしました。  一番進んでいるのが芦屋市民病院ですので、芦屋市民病院の状況を、よく理事や事務局長に調べるようにというふうに指示をしておりまして、結論から言いますと、具体的に現地まで行って話を聞くという状況に至っておりませんけれども、状況は、芦屋につきましては、この5月に歯科と泌尿器科について、その募集された中で適当な方がおられたのでスタートをしております。  当初は歯科と泌尿器科と耳鼻咽喉科の3つを、そうした院内開業方式をとろうというふうにされたようですが、耳鼻咽喉科については適当な応募医師がないということで、3つのうち2つが5月にスタートしたという状況を把握しておりますので、できるだけ早く、その運用状況も含めてよく調べに行かせるように指示をしているところであります。  2つの問題がありまして、1つは建物の構造上うまくいけるかどうか。指導の指針としては、入り口とか廊下というのは別にすべきやと。要は、たまたまその病院の建物の一部を貸せるけれども、病院と一体的にやるのではなくて、別々のやり方だというのが原則のようですから、出入り口は当然別々、それから廊下等も別々となったときに、具体的にトイレだとかいろんな共用部分についての活用というのがどうなるのかというふうなことについて、よく調べていかなきゃならん。その結果、香住病院の場合だと、可能性があるかどうかということを詰めなきゃならんというふうに思います。  それから、もう一つは、そういう前提で適切なお医者さん、ないしは、そのお医者さんとの契約をどういうふうな形で結ぶのかというふうな2つの点があるのではないかというふうに思っておりまして、5月に2つの診療科の開設ができておりますから、1カ月ぐらいたてば、ある程度の運営の状況もわかると思いますので、その時期を見計らって現地に行き、詳しく調査をするように。それを踏まえた上で、どうあるべきかということの検討をしたいというふうに思っております。  今、香住総合病院につきましては、この問題だけではなくて、いわゆる療養病床へ転換するかどうかを含めた経営改善について、担当理事が検討してくれておりますので、その中における一つの大きな課題として、うまくほかの課題と時期的なことを見計らいながら検討を進めてまいりたいというふうに考えるところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) 芦屋病院の関係は新聞に載りましたし、ネットにも出ていますし、大体町長の言われたことは、私自身も把握しています。それで、芦屋の市会議員がそういうことに取り組んでおられて、今度また、今日の答弁を聞いて連絡をとって、一遍状況を聞きたいなと思っているんです。ネットにも、その契約の関係のあれも出ていますし、やるかやらないかぐらいなことだなと、私自身は思っています。  香住病院は本当にご苦労されておって、なかなか私も質問しにくいんですが、やっぱり現状は現状としてとらえて質問せなあかんと思っています。  町長の今の行政報告の中で、構造的な問題と言っておられましたけど、構造的なものですけど、悪く言うと、今のやり方は継ぎはぎというんですか、こっちが破れたからこっちを張っている、こっちが破れたからといって、そのうち全部破れてくる感じになりますので、それはやっぱり同時進行で、院内開業というのは一つの方策として進んでいかなくてはだめじゃないかなと。  最近、新聞によると、各病院間の連携っていう話が出ていましたけど、連合さんがされておるんですかね。それも理想ですけど、なかなか連携というのは難しいような感じがします。今豊岡病院で連携もいろいろされているみたいですけど、豊岡病院も、県としてはこちらの一種の県立病院みたいな感覚でされていますから、だから先生らも無理をなかなか言えないような状況だと思いますし、豊岡病院もじゃんじゃん救急が来るから、その担当をしている先生は、大変でやめられた方もおられるといいますから、なかなかそう簡単には、両方といきながら院内開業というのも一つの方策じゃないかなと感じております。  それからもう一つ、先ほど療養病床のことも言われましたけど、療養病床も医療改革の中の一つに入っていますので、医療改革法案が衆議院を通りまして、参議院を今年通りますから、前のときも国の担当の役員さんに聞きましたら、もう通る自信を持っておられましたから、もちろん、それが絡んだら全部予算が狂ってきますから、それは通ると思いますので、なかなかあれもこれもと言っておる状況じゃないと思いますので、その辺踏まえて、もう一遍、答弁お願いします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 寺川議員がご指摘のとおり、まさに全体的な観点から病院経営をどうするかということを追求をしていかなきゃならんというふうに思います。療養病床の問題も、当初と比べてかなり環境が厳しくなっているという中で、最終的に香住病院の今までの入院をされている方の病状等を見ながら、今回の新しい療養病床制度の中でどの程度の基準のところに当てはまるかというふうなことも、具体的にチェックをして最終判断をしなけりゃならんというふうに思っております。  したがって、いろいろな方法をとって、要は地元の住民の皆さんにとって、医療の供給という点でどういう方法をとったらもっとよくなるのか。その中に院内開業、要は民間の医師の方々の協力をいただくというふうな形での取り組みも当然やっていかなければ、完全なものはできないと思いますし、ご指摘のとおり一応一たん対応しても、それがいつまた破れてくるかわからないというふうな、非常に不安定な状況の取り組みですので、それらを総合的に取り組んでいきたいと思います。  もう1点、行政報告でも説明しましたそういう中で、そのあとの但馬が全体そうなっている。今はそれぞれの病院が10人医者がおったら10人確保しなきゃならん。こっちは5人だったら5人確保しなきゃならん。そうなると、トータル今の医師を全部確保しようといったってどだい無理な話ですから、そういう中で、住民医療という立場で見たら、どこが医療が薄くなって、どこがまだまだ少しはゆとりがあるかと見ながら、設置者、経営者として、ここの病院はもうちょっとこのぐらいに抑えても、こっちのほうはもう少し充実する必要があるんではないかと、そういう総合的なことから検討して、医師配置を考えるというふうなことをやろうではないか。そのための協議会を早くスタートさせようというのが、先ほどご報告したことです。  しかし、これもなかなか言うはやすいんですが、いざ各論になりますと、わしのとこは、わしのとこはというふうな議論が出てきますので、それはそれとして進めながら、みずからの力で何とかするという努力は精いっぱいやっていかなきゃならんというふうに思っておりまして、院内開業方式も、その大きな一つの方法だという認識のもとで取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ◎議長(橘 秀夫) 寺川秀志君。 ◎寺川秀志(8番) 町長の強い意欲、感じるんですけど、先ほど言いましたように、療養病床の問題は、まず医療型と介護型で一番、先ほどもうけるという言い方はあれですけど、利益幅のいい介護型がターゲットですから、医療型はやっぱりいろいろな経費がかかって、かえってマイナスが出るような感じがしますので、なかなか僕ら、現実難しいと思います。  あとは連携ですけど、先ほど言われましたように、各論になってきたらなかなかそういう話にはなりにくいし、以前日本海新聞でしたか、病院のことなんですけど、ヤドカリ方式といって、いろんな同じ施設が、例えば公民館は同じ施設があるから、行政ごとが全部、3つの団体が建てずにどこかの1町が建ててそこで利用して、また違った施設はほかの町でということがありましたが、なかなかそれは現実には無理な話ですね。今、これは非公式で本当の話か、うわさばっかりが出ているんですけど、浜坂病院なんかは医療法人が全部やるとかやらんとかといううわさが出ていますね。  そうなってきた場合、乗りおくれてしまったら結局そういう感じになってきますので、その辺をもう一遍じっくり考えてもらわなあかんのかなと言いながら、早いこと手を打たんとずるずるいってしまうような感じがしますので、その辺、検討するということは本当に行政用語では前向きにちゃんとすることの意味らしいですので、前回新聞にも検討すると出ていましたので、今回も本当に一歩進んだ検討ということでよろしいでしょうか。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) いろいろな立場で検討すると言っておりますが、そのすべては前向きにやることですけれども、とりわけこの病院問題は、検討ばっかりしておっても解決する問題ではありません。早く結論を出して、そして1つでも具体化をしていくという姿勢で取り組まなければならないという認識を持っておりますので、院内開業問題についても、香住総合病院でできるかできないか、その見極めを早くしなきゃならん。その上でなおかつ、入っていただける医者があるかどうかの問題も第2段でありますので、最初の見極めを早くしなきゃならんということを、病院職員には指示をしているところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 以上で、寺川秀志君の一般質問を終わります。  暫時休憩をします。再開は11時5分とします。                              午前10時43分 休憩                              午前11時05分 再開 ◎議長(橘 秀夫) 会議を再開いたします。  次に、吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) 議長の発言の許可をいただきましたので、私の一般質問を始めさせていただきたいと思います。あらかじめ通告によりまして、通告用紙に従いまして一般質問を展開してまいりたいと、このように思います。  私の一般質問は、大きな題目といたしまして、町政懇談会で出された町民の声についてということで始めさせてもらって、それぞれ中項目といいますか、3つに分けて質問をさせていただきたいと、このように思います。  まず最初に、町政懇談会の感想から始めさせてもらいたいと、このように思います。ご存知のように、香美町が発足しまして1年たちました。その間、町長は本当に積極的に3月の定例会前の町政懇談会、そして今回の5月16日から31日までの約2週間にわたる小代区1カ所、村岡区3カ所、香住区6カ所、計10カ所、つまり、土日を除くと本当に毎日のように夜遅くまでやられていました。この精力的な姿勢につきましては、私も見習わなければならない部分もあるし、本当に頭が下がる思いでございます。そういう意味では敬意を素直にあらわしたいと、このように思います。  また、その中でいろいろと住民からの疑問、質問等がございました。それに幹部職員をはじめ、町長をはじめ、真摯に答弁されている姿にも感心をした次第でございます。これからもいろいろと開催するにはスケジュール等大変な部分があろうかと思いますけれど、ぜひ機会あるごとに実施されることを望んでおきたいと、このように冒頭に思います。  その中で、私も3カ所ほど出させていただきました。その中で出された、私自身が感じた、また、当然町長にもお伺いしなきゃならない問題等あったように感じますので、以下3つにつきまして質問をさせていただきたいと、このように思います。  まず、第1点目が、小代区の重点課題事業の取り組みについてでございます。小代区の町政懇談会の席上、重点課題の取り組みについて質問が出されました。それに対しまして、町長は、健康増進施設のメインの付属施設であります温水プールの建設については、困難であるとする見解を述べられ、代替案を示していただければ云々という内容の発言をされました。  その後、町民からの反応、また、私に対する意見等いろいろと出てまいりました。その中で、重点課題事業そのものの行方はどうなるかなどの心配の声が多々上がっております。また、この通告書には書いてありませんけれど、その後私がそういうことの一般質問をするんだと、こう申しましたら、また私も議員ですので、それなりに町民の声を聞こうと、こういう思いで聞いてまいりました。  その中で、やはり不安の声は多々あります。そしてまた、町長の言葉をかりるなら、この重点課題事業は一つの約束事であると。この履行義務に対する疑問、それから憤慨、そして比較してはならないと思いますが、香住区、村岡区の他の事業、要するに約束事です。それに対する完成、進捗状況を見るとき、その様子を見ていますと、やはり町民の中には焦り、それからあきらめ、言葉は悪いですけれど、そういう声も聞きます。  そういうことを踏まえて、まず1つとしまして町長自身が見直しを決断、また判断した経過はどんなものであったのかということが1点です。それから2点目としましては、見直しを行うと。見直しを行ってもらえればと、このような発言もありましたが、その手順についてはどういうふうになってきますか。どこでどのように検討し、出された結論は尊重するんでしょうか。  その辺について町長のご所見を伺いたいと、このように思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 吉田範明議員から冒頭、町政懇談会等について評価をいただきました。私は町民の皆さんと一体となった町政を極力進めてまいりたいというふうなことで、できるだけ意見交換をする中からまちづくりを進めていきたいというふうに考えて、取り組んでおります。今後ともそういう姿勢で臨んでまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。  1問目の町政懇談会における健康増進施設、温水プールの取り扱いの問題です。まず、吉田議員もご指摘のように重点課題事業は、我々合併を行う上での、私は一つの約束事だというふうに理解をしております。それぞれの町が今までのまちづくりをさらに発展をさせていく。そして今後もお互いに連携を図りながら、香美町づくりを進めていく上での一つの拠点事業として位置づけられている。したがってそれは、約束事という表現は平易過ぎるかわかりませんけれども、これを実行に移していくということは大前提であるというふうに認識をしております。  そういう観点から、小代区においても健康増進施設としてグランドゴルフ場と温水プールの2つについて、関連した施設はありますけれど、基本的にこの2つについて整備を進めていくということで、グランドゴルフ場については、行政報告でも申しましたように、今年度から着手をするという段階になっております。  もう一つの温水プール等につきましては、具体的な内容について、区としてもう少し詰めていく必要があるということから、小代区の地域協議会で検討をしていただいておりました。その中で、その施設の有効活用という観点から、特に維持管理等についてどうだろうかということが、委員さんの中からもいろいろと検討される中で出ているというふうなお話、それから小学校のプールと兼用するということについての問題等も、場所との関係であるというふうな話も聞いておりました。  とりわけ私としては、これから建設については、まさにおよその費用とその方向については最大限尊重して取り組むという姿勢でおりますけれども、こうした厳しい行財政環境の中で、後年度の維持管理費用が多くなるようなやり方というのは、少し改善ができないのかな。当初計画では、この利用に5万7,000人ぐらいの入場というふうなことを前提に計画がなされておりましたけれども、おじろんの現在の入場者約4万人と比較して、少しその辺もこの地域協議会の皆さん方が具体的に検討される中でも、ちょっと少なくなるんではないかな。  そうすると、維持管理費用の補てんといいますか、そういうものがかなりの額になってくるので、この辺についてどうだろうかというふうなことも、協議会の中でご意見が出ているというふうなことも聞いておりまして、そういう中でほかの方法があるとするなら、もっといい方法があるとするなら、それも総合的に判断することが必要だということをかねがね思っておりました。そういう中で、先だって5月16日の町政懇談会の中で、町民の中から変更するとしたらどうなんだというふうなお尋ねがありましたので、今言いましたように、より効果的運営ができるような施設が考えられるのであれば、その方向へ転換をしていくということも必要だというふうにお答えをしたというのが経過であります。  したがって、私としては合併に入る大きな約束事でありますので、それは実現しなけりゃならない。しかし、後年度負担が多くなるようなことが予測されるものについては、健康増進施設という、小代区に必要だというふうな位置づけはそのままにして、よりほかの方法があるとするなら、それを早急に検討いただき、それに振りかえる。表現はおかしいですが、振りかえるということもあっていいんではないかという判断をしております。  したがいまして、結論から言いますと、小代区の地域発展のために必要な事業であって、かつ香美町全体へも効果のある事業という当初の重点課題事業という位置づけの中で、それを健康増進施設というふうな位置づけでとらえていただいておりますから、健康増進施設で今の温水プールにかわるようなものが考えられるのなら、当初金額的なことも含めておよその予算配分をしておりますから、その枠の中で考えていただいたことを、最大限尊重していくという姿勢で取り組みたいというふうに考えております。  それを、どこでどのように検討するかということにつきましては、地域の問題として地域協議会で検討を引き続きしていただくというのが一番いいんではないかなというように思っておりまして、その答えを最大限尊重して、町としては実行に移る。もちろん、その前に議会のご了解をいただくことは当然ですけれども、私自身はそういう基本的考え方のもとで取り組んでまいりたいというふうに思っているところであります。  できるだけ、こうした合併に伴う施設整備ですので、早く実現をするように努力をしてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくご理解のほどお願いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) 私としまして、これを深く追及せよという思いは、正直言って、ないわけです。実は追及したい部分もあるんですが、正直申しまして、と申しますのは、私もこれを推進してきた側でございまして、これについては人並み以上の思い入れもあり、議会の様子もよく知っていますので、これについては、ここに助役もいらっしゃいますけれど、合併協議会の中でいろいろと議長の職をおりてまで、職を外して質問をした経過もございます。しかし、これをあえてしようとは思いません。  と申しますのは、実は、なぜそのような経過に至ったかということ、これは町長への質問ではないんですけれど、要するに私も同じように、この後いろいろとご意見を聞いて回ったんです。いろいろな有識者、もちろん地域協議会に参加されている方を中心にですね。そうしますと、やはり基本的に申しますのは、確かにそういう議論もしてきたと。要するに、維持管理の問題に疑問もあると。しかし、かわるものでしっかりと、町長、やってもらいたいと。それが棚上げになってしまったり、また、絶対しないというふうなことになってしまっては、何のことがあるんだと。要するに実をとりたいというのが本音ではなかったかと、このような思いがしまして、私はこれを深く追及しようとも思いませんし、その過程をとやかく言おうとは思いません。  そういう中で、やはりきちっとしたものを地域協議会に投げかけていく。逆に我々は、過去の議会では、このことについては並々ならぬ検討をしながら俎上に上げてきた経緯がございます。逆に、地域協議会の中にも、やはりそういう思いでぜひやっていただかなければならない。決してこれにこだわるということではないと思います。  そこで、町長に再度お聞きしたいと思うことは、では、先ほど変えるものとして、地域協議会で議論してもらうんだということ、それからある程度、出せる案につきまして、小代区の活性化、それから香美町全域と、そして予算の枠内と、こういう3つの条件を挙げられた。そしてもう一つが、健康増進施設というものの枠が、どうもまだはめられているような気もしてならないんですけれど、その辺、町長として、別にこれが地域協議会の意見を尊重して、最終的には町長がそれを議案として出してこられるという過程がありますので、どうしても町長の考え方も、いろいろと入ってくるといったら語弊がありますけれど、フィルターを通していかなければならないと思います。  では、地域協議会にどういう投げかけ方をするのか。もっといえば、そういう、ある程度の、言葉は悪いですが、枠をはめながらしていくのか。それともある程度の自由度を持たせていくのか。そしてそれを極力尊重していくのかと。そういうスタイル。それがどういうスタイルになっていくのかが1点。  それと2点目が、当然、先ほど言いましたように、地域協議会のメンバーの中には、確かにそういう議論をしてきた経過はあると。また、意見も言ってきた経過がある。しかし、これをはっきりと、じゃ、それを検討してくださいと言われた覚えもないし、そういう立場でもないと。このような言葉も聞こえます。やはりその辺はきちっと、先ほど答弁されたような形で、まず早急に地域協議会に投げかけ、そのたびに協議してくださいと、こういう投げかけも必要ではないかと。要するに一つ一つのけじめも必要ではないかという思いはします。それが2点目。  それと3点目が、先ほど言ったように、庁舎、それから特養、これはもう既に進んでいます。これは冒頭の計画からそういうふうになっています。逆に、じゃ、小代区の部分は、確かに先ほど言ったグランドゴルフは進んでいます。じゃ、残りの部分、それをやはり早急に建てれる必要があるんじゃないか。むしろ、それが不安の解消にもなるし、むしろ議会に対する考え方を披露するという部分でも必要だと思います。そういう部分を早急に持つ必要があると思いますけれど、その辺どのようなスケジュールになっていますか。その3点についてお伺いしたいと、このように思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) まず、枠と言いますか、それにつきましては、基本的に先ほど言いましたような、今までの経過から言って健康増進施設というのの一つにグランドゴルフ場プラス温水プールという形がありましたので、温水プールにかわる健康増進施設でやっていただくのが一番ふさわしいんではないかなというふうに思っております。  しかし、私自身は、その前にそれぞれの旧町におけるこれからの発展を考えたときに、最重要なものを1つ対応するということが前提ですから、その一番いいと考えておられた温水プールについて、私自身も若干条件をお願いすると同時に、地域協議会の皆さん方からも、少しどうだろうかというふうなご意見もあるという中では、それにかわるふさわしいものを出していただければいいんではないか。したがいまして、健康増進施設ということが一番ふさわしいけれども、どうしても、それもまた、いろいろな各論の検討の中で問題があるとするなら、それに準ずるものでも、小代区における地域発展のための中核的な施設であるという位置づけが現時点でなされれば、私はそれを尊重したいというふうに考えております。  それから、地域協議会の皆さん方には、確かにそうしたきちっとした結論を出されるまでに、私は状況を地域局の職員等から聞いておったという段階で、町政懇談会でお尋ねがあったものですから、少し先走ったといったら悪いですが、自分の判断を含めて言ったという経過があります。したがって、ご指摘のとおり、地域協議会にはきちっと私の考えを説明をする責任がありますので、早急にそれについては説明をし、意見交換をさせていただき、地域協議会の皆さんと私とは考え方を一にして、その上で新たな検討に入ってもらう。そのスタートは早く切らせていただこうというふうに考えております。  加えて、3番目にご指摘のように、合併に伴うそうした整備ですので、できるだけ早く着工したい。そして早く完成をしたいという基本的な考え方を持っておりまして、少なくとも財源的には厳しい状況の中でも、この分については最優先で確保する。そういうふうな対応も考えておりますので、早く方向を出していただくよう、努力したいというふうに考えております。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) では、3つ目の時期の問題です。それを早くということなんですけれど、そこにいつごろということがなかったんですけれど、僕はできれば、この定例会が終わって夏までにはやはり1回なっと。地域協議会は何回になるかわかりません。むしろ地域協議会のメンバーは、何回もやってくれよと。何回でもしたいんだよと。報酬だけの問題ではないんだよと。それだけ熱意のある方もいらっしゃいます。むしろ、それをすることによって、我々の士気も高まっていくんだと、こういうご意見もございます。  それを踏まえたら、やはり早急に、早急といってもいつということはなかなか難しいかもわからないですけど、やはり夏まで、できれば7月中には1回の開催はして、一つのけじめをつけて進むと。このようなスタイルが一番ベストではないかと、私自身は思うんですけど、それについてはどうでしょう。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 地域協議会の皆さんに、私の今回の発言と、今吉田議員の言われますような疑問点があることは事実だと思いますので、これは、あしたとは言いませんけれども、早く、私の体があき次第、それが正式な会議かどうかは別にしてやりたいと思います。  あわせて、この事業はできるだけ早く着工することが必要ですので、私としては来年度予算には反映ができるということを、最低といいますか、それを要件にして、それまでにしかるべき検討を終えていただく。その上で、我々としても、これでええということを考え、議会でもご相談をする。そういうふうな手順で進みたいというふうに思っております。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) では、2問目に移らさせていただきたいと、このように思います。  2つ目は、これも小代小学校プールと、こういうふうには書いてはございますけれど、先ほど町長が申されましたように、重点課題事業の温水プールが併用できるではないかと、こういう観点でやってまいりました。  ご存知のように、特に教育長あたりはよくご存知だと思いますけれど、今の小学校プールが果たして使える状態なのか。何年間放置されているのか。むしろ旧議会では、つくらないなら撤去しろと。学校をつくるときに、そういう意見も出ました。危険性の問題もあります。児童の安全性の問題もあります。そういう状況であることは、よくご存知だと、このように思います。  では、その建設はどうなるんだろう。そういう声も出てきます。ですから、今後の対応については、どういうふうに考えられているのか、一応町長、教育長というふうにはしておりますけど、どちらが答えていただくか、わかりませんけれど、そのことについて質問したいと、このように思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 小代小学校のプールが平成14年から使えなくなって、村岡のB&Gセンターのほうに、バスで生徒を送り迎えしながら水泳の指導をしていただいておるという状況につきましては、ほかの各小学校にプールがある中で大変な不便をかけている点については、関係の皆さんには申しわけないというふうに思っております。  先ほどのお話のように、それも含めて温水プールというふうな構想がある中で、最終的に温水プールがほかのものへ変わると、新たに小学校のプール問題が浮上してくるという問題があります。すぐに対応できるかどうかということについては、今即答はできませんけれども、何らかの形で生徒に支障を来さないような方法というのはとっていかなきゃならん。今の村岡のB&Gへ行っておることについての問題点も十分チェックをして、その後も当面その問題点を解消する努力はしなきゃならんと思いますし、あわせて、いずれ新たなプールをつくるというのを、どういう方法でつくったらいいか。これは、この温水プールとの絡みの中で早急に、その方向は検討していかなきゃならんというふうに思っておりまして、今、いつどうこうというところまで至っておりませんけれども、こういう状況をずっと放置するということにはならんのではないか。そのための対応をどうしたらいいか、教育委員会に検討していただきながら、財政上の問題もありますので、我々としても一緒になって十分、早く方向を出すようにしたいというふうに思っております。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 吉田議員ご指摘のように、小代小学校のプールは昭和45年に兵庫県立浜坂高等学校の美方分校のプールとしてつくられました。その後廃校と同時に小代小学校のプールとして、平成12年度まで使用してきました。平成10年ごろからプールの老朽化が大変目立ってまいりまして、先ほど町長が答弁しましたように、その後児童生徒、それから学校の先生方に大変迷惑をかけております。  現在は、当時から村岡区のB&Gの協力を得て、体育の授業として使用しております。今日にいたっておるわけでございます。  現在、6月の中旬から7月の下旬にかけて、体育の授業として12日間、小代小学校に割り振っております。そして、夏期休業中にも泳力能力促進期間として4日間、優先的に使っていただくように配慮しておるところでございますし、学校から村岡のB&Gまでのバス代は予算化しておりますし、そういう中で、大変バス代を取っておるといいながらも、自分の校区にあるときにはすぐ自分の時間帯で活用できるものが、そちらのほうまで出かけるということになるという、大変不便をかけておりますが、何とか今のところは先生方の指導もあり、協力もあって、練習等に力を入れていただいておるところでございます。  なお、この小学校のプールの取り下げということもあわせて、取り去るにしても大変な、相当の予算額を必要といたしますし、現在さまざまな問題がある中で建設するというところにも、まだ課題が残っておりますので、やむを得なく今年もB&Gのプールを使用するという方向で、今進んでおります。  あわせて、B&G以外にも他の近隣の小学校のプールも、近々できたものがありますので、それらとも整合を図って、できるだけ小代小学校の生徒が不便さを感じつつも水泳指導というものができるような配慮をしていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) ご存知だとは思うんですけれど、実はこのプール、学校だけのプールではないという位置づけもあったわけです。と申しますのは、実は小代の場合には3つの保育所がございます。現実、今、先ほど教育長が述べていただきましたように、その対応としてB&Gに、保育所の子供、それもやっていると。こういう現状も知っております。  しかし、極端に減っていることは間違いございません。なぜかと言いますと、まず、車の確保、要するにマイクロがあいているときじゃないとか、また、先方もいろいろと使いますから、それの問題もあります。だから極論に言えば、少なくなっているというのも現状でございます。  現実、あそこに学校があった場合には、もちろん先ほど言った高校用のプール、それから隣には幼児用のプールということで浅いプールがございます。だから、保育所の生徒と申しますのは、そこで園児といいますか、そういうものに関しましては、そこでも水浴びをしたり、いろいろな部分で活用したという経過もございます。そういう面では学校だけという、小学生だけが困るんじゃないという部分も、ぜひご認識いただきたいと思いますし、そういう声もあるということも、ぜひご認識していただきたい。  そして、先ほどマリンスポーツの話が出ましたけれど、我々、小さいときには、当然川で泳いで、プールなんてほとんど使ったことがございませんでした。私がプールを使ったのは小学校6年のときです、4年生のときからあれしましたので。だから、そういうことでほとんど高校が使っていましたし、そういうことでプールというものはなく、川が中心でした。  ところが今、川はほとんど泳ぐ人がいません。これはいろいろな理由があろうかと思います。それはともかくとして、逆にそれだけ夏休みのプールとかいう、要するに授業とは関係なしに親しむ機会というものが、プールという部分で限定されてきた。これはいいか悪いかは別です。そういう部分でのプール、要するに、言葉は悪いですけど、山の人間は川で泳げばいいんですが、今そういう状況ですから泳げません。香美町ですから海へ出ればいいというものだけど、海もなかなか出ません。  ある面では、水に親しむという部分でも、非常に重要な部分を持っていたと思っております。そしてこれは、それが原因なのかどうかよくわかりませんし、余談な話になるんですけれど、実はある教職の免許を取られた方、これは多分、私は教職の免許がどんなものかわかりませんけれど、試験の時に泳ぐ試験があるそうですね。そうすると、どうしてもその辺で、やはり差が出てくると、こういう話も聞かれます。  だから、そういう方は、ぜひそういうことも子供のときから親しむことをしながら、泳ぐというものについて、教育の面だけでもなく、情緒的な問題、そういうものも含めてやはりプールというものが必要ではないかと、このような発言をされたご意見もございました。これが因果関係があるかどうか、私、定かではございません。しかし、その方が言うんですから、それなりにはあるんではないかと、このように思います。そういう面では、先ほど町長が言われましたけれど、今の状態が果たしていいものかどうか。これは正直申しまして、応急処置だと、このように考えておるんです、今の現状は。
     と申しますのは、これは温水プールと小学校プール、これが最初から一体で検討されたわけではございません。基本的には小学校プールが先なんです、流れとしましては。  ところが、別問題の枝から始まっておるんです。それが、こういうことがありますし、財政やいろいろのことを考えて、なかなか実現ができないということで、だったら温水プールとあわせた形でやったらどうかと、このような発想も出てきたわけです。だから、根は違うわけです、始まりが。だからその辺を、先ほど、いつから始まったとか、いつから閉鎖された詳しい研究をされていると思いますし、調べられていると思いますので、それは十分承知のことだと思います、執行部は。やはりその辺を十分加味しながら、ぜひこのプール問題については、すそ野の広がる、むしろ小代区としては、ここの温水プールの1、2年の話ではございませんということを認識していただきまして、それに対する効用等も十分把握していただきまして、効果というのはいろいろとあると思います。それにつきまして、ぜひ前向きな検討を求めて、次の質問に受けさせて……。  どうですか、教育長。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 温水プールが健康増進施設であるということと、それから、今言っておる小学校のプールは教育施設であるという認識はしておりますし、私も小代へ2年間おりましたので、あの横はよく通りましたので、あのプールが小学校のプールでなくて幼児が使っている状態を見ましたので、認識は今改めて、今後ともいろいろの方面で検討をしてみたいと思います。  以上でございます。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) では、3問目の中学校の統合についてということで質問をさせていただきたいと、このように思います。  町長は、統合問題につきましては、議員の質疑、また、町政懇談会の席上におきまして、行政の都合、例えば財政的な面等だけで決めるのではなく、やはり教育効果の観点、それから住民の意見、主体性の中での検討をしてまいりたいという基本的な考えは示されております。これには一定の理解はさせてもらいたいと、このように思います。  しかし、町政懇談会での声と申しますのは、先ほど、一番最初に出てきましたけど、町長、2回の町政懇談会を持たれております。その中で私、村岡区には2回とも行っておりますけれど、1回目のときもそうでした。あのときには、何かちょっと勇み足みたいな発言だったんではないかなんていうような強い意見もありましたけれど、しかし、あれは、逆に私は、そういうことは町民に知らされていないんではないかと。ああいう、学校の統合の問題は。それを十分、我々にも説明しろやということから始まったんじゃないかなというふうに私自身は思っておるんです。だから、いいほうにはとっておるんですけど、そういう発言もありました。  そして、今回も同じようにありました。これはまた、学校の先生をされていた方が発言されたと、後で聞きましたけれど、ショッキングな数字まで言わされまして、あと何十年もすれば学校に行く者もおれへんがなと、このようなショッキングな数字を挙げられて説明されました。だからすぐしてほしいんだと。  兎塚のほうでもまた、学校の、賛否はいろいろとあったみたいですけど、そういう発言もやられた。それから、この香美町の広報紙ですね、この中にも長井ですか、これは小学校の問題かどうかわかりませんけど、そういう問題も出たと。あるところで、いろいろな部分で出てきたということも知っております。  そして、ご存知のように、村岡町時代からの経過、それから一般質問でも同僚議員が何回ともやっております。そういう状況を考えあわすときに、もう住民に対して具体的に投げかけていく時期ではないんだろうかと、このように思うわけでございます。  そこで、まず1点目が、具体に動く(町民への投げかけ)は、考えはないのかということ。それから、2点目としましては、もし、そういう考えがあるとするならば、どういう手順を踏まれるのか。あるいはもう既にされているのかということ。それから3点目は、小代区も含めた4中学校での統合も視野にはないかということでございます。この3点につきまして、それぞれ町長、教育長に答弁を求めたいと、このように思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 学校の統合問題につきましては、とりわけ村岡の中学校の統合問題につきましては、合併前からいろいろと町当局や議会においても議論がなされていたというふうな経過がありましたので、これらについて、先ほど吉田議員もお話のように、私の考えは、町の事情よりも町民の皆さんの考えを最優先にしたいということから、どうでしょうかということを昨年お尋ねをしたというのが発端です。  しかし、私が考えているほど、町民の皆さんの中に議論がまだ十分出ていなかったなということがありましたので、その後少し様子を見ておりましたら、今回これから10年、15年先の生徒数の推移を見ますとき、これは十分そのことを町民の皆さんにも情報としてお伝えをして、その上で考えていただくぎりぎりの時期ではないかというふうな判断から、町政懇談会の際、村岡区につきましてはそれらの数字を示して、ご意見をいただきたいというふうな投げかけをしたところです。  そういうこととあわせて、町政懇談会の前に、まず当事者である保護者の皆さんの考え、それから、地域を代表する区長さん方のお考えについても非公式に聞きたいということで、少しお聞きしました。  具体的には教育委員会を通じて3小・中学校、6PTAの役員の皆さんに、こういう問題がありますよということについてお聞きをし、区長会でも少し説明をしてお聞きをするということで、おおよその状況を把握する中では、もう早く統合したほうがいいんだというふうな声がかなりあったものですから、ちょっと話が前後しますけれども、町政懇談会でも問題提起をした。  そういう流れがありますので、今回きちっと正式にPTA、区長会にご意見を伺おうということで、このことにつきましては教育委員会に既に指示をしておりまして、その機会を早く持ちたいというふうに思っております。  これから先は今後のことですが、もし全体の総意として統合についての検討を進めるべしというふうなお考えが強い場合には、町として統合検討委員会を正式に立ち上げたいと思います。そこで統合した場合、どこに校舎を置くんだ。それから、どういう通学方法をとるんだという、いろいろな問題について、校舎の整備も含めてご意見を聞きながら、町としての一つの方向を確定していくことが必要ではないか。  さらに、それから後、学校の問題ですから、2年3年、統合までかかりますので、町民の皆さんが本当に統合したいというなら、一刻も早く統合したいというご意見であれば、町としてはできるだけ早く統合の時期を設定することが、実現をすることが我々の役割だと思いますので、そういう形での、今仮定の話ですが、今回のPTAや区長会の皆さんの総意がその方向でということであれば、もうこの夏過ぎぐらいから検討委員会をスタートさせるというぐらいのことをしなきゃならんなというふうに思っているところであります。  もう1点の、そのときに小代区の中学校をどうするんだというお話です。今の経緯からいって村岡の問題というふうな形で取り組んでおりますが、小代中学校もこれからの生徒の推移を考えるとき、若干ずつ減っていくというふうな推移もありますので、小代の皆さんのご意見も何かの形で、村岡の皆さん方と並行して聞かせていただく必要があるんだなというふうに考えております。ただ、4校というころになりますと、かなり難しい問題が出てくる中でどうするかというような問題がありますけれども、当面小代区の住民の皆さんの意見も、保護者の皆さん、それから区を代表する皆さんのご意見も聞きながら、一方で本来の村岡区の意見の集約と並行して、検討委員会を町として設立の段階においては、3校でするか4校でするかの検討の方向は、当然決めなきゃならん。それまでに、その辺の作業は、町として教育委員会と連携をしてとりたいというふうに考えているところであります。  以上です。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 統合問題について、吉田議員の質問にお答えします。  3中学校の統合問題については、旧村岡町教育委員会当時からの懸案事項となって、私ども新町の教育委員会にも引き継いでおりますことは、議会でも答弁し、認識をしておりますし、旧村岡町当時の教育委員会が、15年度の、それまで議会の中では統合についての議論がなされてきて、15年度において、この年度内ぐらいにはある一定の方向を出したいというところまで、当時の教育長さんがお答えになっておるわけですが、それは今おっしゃるように町民の皆さんのところまでは声が出ていなかった、出していなかったというのが実態でございます。  そしてその後、この市町合併が美方郡の中でいろいろ議論される中で、合併協議会との兼ね合いなどからいろいろなことを考えて、統合に向けての具体的な動きというものがなく、平成17年4月1日を迎えて旧村岡当時の教育委員会ではこういうものが課題だということで、私どもに引き継がれました。  香美町教育委員会としても、これまでの経緯を踏まえて、村岡3中学校の統合問題については検討してまいりました。教育効果を上げるという面では、統合を推進し適正規模の学校にすることが望ましいというのを、いろいろ学校訪問をし、町内の10小学校6中学校をそれぞれ訪問し、それぞれの先生方、あるいは校長先生から意見を聞いたり、子供の実態等見たりする中から、やっぱり村岡町時代から引き継いでいるこのことは十分尊重し、前向きに検討しなければならないという認識に至っています。その後、この3月議会でも、さらに今度は町民の皆さんをはじめ、関係者の声を聞き、意見を聞きたいというところまで答弁させていただきましたし、町長からも指示があって、関係者の意見を聞くよう配慮してまいりましたが、この4月は実際問題としてPTA等も役員改選があり総会がある。そして連休があるというようなことから、その後連休が明けて早々に、まず町長の指示もあり、今までの経緯の中から子育て世代を代表する人たちの意見を聞こうかということに指示を受けている。  それにはだれかがいいということになってきたときに、まず、それじゃ6小中学校のPTAの幹部の方々を代表して、PTAということではなくて、子育て世代の代表としての意見ということでお聞きしました。20数名の方に集まっていただいて聞きましたところ、大体の方が前向きの発言をされて、ことのほか反対をされるというようなことはなかったと認識しております。  そういう中からまた町長とも相談し、さらに今度は一歩深めて、それでは、前回はPTAの3役の方に集まっていただいたけれども、PTAの意見を聞いたということにはならないので、今度はそれぞれのPTAで意見を集約してくださいということをお願いしております。今、それが今月の20日過ぎから兎塚区のほうの小・中学校でされると。村岡区の小・中でされる。射添区のほうがされると。それは小学校、中学校で別々でもかまいませんよ、単Pでも。だけども、小中の会員がだぶっておるところは小中で一緒になってしようかということも、そのPTA会長さん等にお任せするということでしましたら、今のところ大体が小中で、そういう会をして意見集約をしようかという返事をいただいております。  あわせて、区長会のほうも過日9日に会を持っていただいて、区長会のそれぞれの役員をしておられる方が集まっていただいて、意見も聞きましたし、さらに、このわしらの意見だけでなくて、やっぱり全区の区長さんの意見も聞かなあかんということで、今度7月10日前に、大体その会を予定していただいております。そういう中で、区長会としてはこういう意向だということを集約していただいて、それを町長につないでいくということをしております。  あわせて、小代中学校の関係につきましては、確かにおっしゃるとおりでございますが、ここ数年1学年20人前後で推移する状況があります。そういうことを踏まえて、町長が答弁しましたように、ある時期を見つけて保護者や住民の皆さんの意向を大切にしていきたい。その意向を一遍お聞きしたいという段取りをしているところでございます。  以上でございます。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) 私の認識不足で、やや誤解をしておりました。と申しますのは、これは率直に謝りたいと思いますけれど、実は同僚議員の質疑等聞いていまして、どうも町長、消極的だなという、正直言って印象を持っておったわけです。  と申しますのは、まず住民からの立ち上げありきと、このように私はとっておったんです、申しわけございませんけど。  しかし、今の発言を聞きますと、やはり町長はさすがだなと、このように思ったわけです。今後、僕のほうが人生経験が少ないだけに、やはり思慮が少ないなと思いました。その点では素直に謝らせてもらっておきたいとは思いますし、実はそこが肝なわけです。要するに、私はそういう疑問を持ったわけです。どうも町長、この件については、何があるのかわかりませんけれど、今少子化問題云々、教育問題、人材を育てるのには、これは何が何でもすぐに着手するべきじゃないのかと、こういう思いがしておったんですが、どうもその辺の歯切れが悪いように、私は感じたんです。  それが、本日、できれば夏ぐらいには町の検討委員会でもつくりたいんだと。このような、一歩前に出た、ただ、今日これから一般質問の中に、あと4人の方が同じような課題につきまして、もっと掘り下げた、私以上に広い視野で、この問題について質問してまいると、このように思います。そこに譲らせていただきたいし、私、そこまで通告しておりませんので、すればしたいとは思いますけれど、時間も来ますし、この問題といいますのは、やはり香美町の根底にかかわる問題だという、ぜひ政治課題に挙げていただきまして、住民と議論、当然、総論賛成各論反対、いろいろな意見が出てこようと思います。  しかし、そういうことを踏まえて進んでいくと。その結論が統合がないということになるかもわかりません。また、するかもわかりません。私はするべきだと、このようには思いますけれど、そこを議論していますと、私の一般質問の通告以上になりますので控えさせてもらいますけれど、先ほどの教育効果につきましても、私の持論は持っております。  しかし、今回の質問は、一歩前に進むということの確認でございますし、今その確認ができたと、このように思っておりますので、先ほど小代区の問題もあります。確かに小代区、20人規模を維持しております。しかし、教育効果からいいまして、本当にこれでいいのかという。そういうことも十分加味して、やはり小代区、もっと言えば香美町の教育と、こういうことになろうかと思います。それは、某同僚議員がやられると思いますので、その辺は譲りますけれど、そういう視野でやはり小代区のほうにも、先ほど教育長の答弁は、村岡区の具体的な手順を示されました。小代区にも、じゃ、同じようにされていくのかどうか。その辺を再度、念を押しながら聞いてみたいと、このように思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) まず、私の姿勢として、町民の皆さんから声が出てくるまで待とうということではなくて、判断をするに町民の皆さんの考えを最優先でやるということを言っておりまして、まさにその判断をしていただく時期に来たということで、今回いかがでしょうかということをお尋ねをしたということですので、ご理解のほどお願いしたいと思います。  したがいまして、今2番目の小代中学校の問題も、町が20人ぐらいだったらいいじゃないかと、こういうことじゃなくて、町民の皆さんが、小代の皆さんがどう考えられるか、そのことを最優先にしなきゃなりませんので、先ほどお答えしましたように、村岡区においてまずスタートをしましたけれども、そのまとめとしての検討委員会の立ち上げまでには、小代区における住民の皆さんの声を責任を持って確認したいというふうに考えておりますので、よろしくお願いします。 ◎議長(橘 秀夫) 吉田範明君。 ◎吉田範明(3番) ちょうどいい時間となりましたし、先ほど言いましたように、この問題はこれで終わったわけじゃないです。本定例会では、あと4人の方が、各論、総論にわたって議論を展開、質問の展開をしてまいると、このように思いますので、ぜひ真摯に答えていただいて、重要な問題と、議員も多分とらえられて、最優先の政治課題だと、このようにとられていると思いますので、ぜひそのことを求め、また、同僚議員に後を託し、私の一般質問を終わらせていただきます。  ありがとうござました。 ◎議長(橘 秀夫) 以上で、吉田範明君の一般質問を終わります。  暫時休憩をします。再開は1時とします。                              午前11時57分 休憩                              午後 1時00分 再開 ◎議長(橘 秀夫) 会議を再開いたします。  次に、小林利明君。 ◎小林利明(1番) 初めに、質問項目の第1に挙げております、まちづくりについて質問をいたします。まちづくりの課題は多岐にわたりますが、今回は産業振興策に絞って伺いたいと思います。  町長が模索されています企業誘致の方策は、現町財政の状況を考慮しますと、一つの補完的課題として検討に値すると思いますし、評価もいたしているところであります。  しかし、地域活性の本道は別にあるのではないでしょうか。地勢など、さまざまな動かしがたい悪条件を克服して、営々と今日まで継承されてきた一次、二次産業を中心とする地場産業の活性なくして、本来の本町の将来はないと考えます。このことを遠望しての模索と理解しますが、本末転倒の理解や、本道から逃避の機運が職場に広がらないような配慮が十分必要ではないかと考えます。  そのためにも、今まで以上に自場産業活性化の取り組み強化を、さらに強める必要を強く求めておきたいと思います。  また、過去にも活性化のための推進事業が数多く立案され、実施されてきました。実績の評価は別にしましても、民間ではなくみずからが発信し、みずからに課したテーマであるという行政の自覚に物足りなさを感じております。活性化事業の理念、方向づけから計画・実践まで、推進の主導主体は行政であるということを、再度職場の末端まで徹底されるよう、強く求めます。  加えて、国・県補助制度をはじめ、先進地の取り組み情報の収集機会、その気になれば広範な動員が可能な環境など、民間にない好条件が行政には備わっています。このことを踏まえて理事者職員が一丸となり、産業団体も納得せざるを得ない理念の確立と、企画立案の研鑽に努め、職員が一丸となって目の色を変えて取り組めば、はかり知れない可能性が期待できると確信します。  以上の観点から、広く町民協働のまちづくり推進について、質問事項に挙げている次のことを提言し、町長の所見を伺います。  まず、安全・安心・正直・丁寧な生産と販売のモデルシステムを整備して、地域産業振興促進を図られるよう提言をしたいと思います。  このことにつきましては、以前にもご紹介を申し上げましたが、本田技研の創始者であります本田宗一郎さんの著書の中に、「おれの考え」という企業の経営論がまとめられています。この中で言われていることは、経営はおおむね信用とお金もうけのバランス、これに尽きると言えるというふうにおっしゃっております。このバランスが崩れたときに、いずれも失うのだということもおっしゃておるわけでありますが、ややもすれば世の中、お金に目が移りがちになる。そのことに走ったために信用を失い、すべてを失うということになりはしないか。本田技研は身の丈にあったものを、身の丈にあった仕事をやり切るんだということで進めてきたというお話が紹介をされております。大きくなろうとすれば、身の丈を大きくするしかない。信用は技術で得ると、こんな話も紹介をされております。  そんなことをつらつら考えますと、もちろん私どもの町の企業もこのことを踏まえ、日常、不断にご努力をなさっているところでありますが、今町政で考えられること、やれること、あるいはできればモデルになるような形態を何とか捻出していく考え、そういう考えに立つ必要があるのではないか。そんな思いでこのたびの提言に及んだ次第であります。  次に、具体的に3点提言をしたいと思いますが、まず1点目は、先ほども申し上げました、安全・安心・正直・丁寧をキーワードに、地場産品の生産、観光サービス提供を提唱して、趣旨に賛同の生産者・観光業者を公募し、「町特選」に登録して先進情報及び販売システムを提供するお考えはいかがでしょうか。  2つ目に、既存の公施設、道の駅とか、そのほか販促施設がたくさんございますけれども、これらの受託者との連携を密にするとともに、町外への発信は、社会教育団体、同級会等広範な町内に本拠を置く任意団体にも積極的に働きかけて、情報発信システムを確立し、町外からの流入を促進する、そういう体制を整えることはいかがでしょうか。  3つ目に、この庁舎内に各部横断の中堅職員によるプロジェクトチームを編成し、情報収集から企画・実践まで一貫して対応できる体制を整備する、このことはいかがでしょうか。  提案は以上であります。  明解な町長の答弁を求め、1回目の質問を終わります。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 小林議員の産業振興、とりわけ地場産業の振興策についてのご提言をいただきました。私自身も、町政を推進する上で、何と言っても町の活性化を図ることが必要であると。町の活性化のためには、産業の振興がまず重要である。産業の振興を図る上で観光を中心とした、いわゆる地場産業の振興を図ることに最優先に取り組まなければならないという考え方のもとに、いろいろな対策をとってきているつもりであります。  とりわけ、今ご指摘のありました、香住では水産を中心とした地場産業、それから村岡、小代では農業や畜産業等の地場産業、これらを今までから営々と積み上げてきた対策を、さらに一層強化をしていく。あわせて、それらを一つの町の中で連携を図って産業間相乗効果を上げるような対策をとりながら、地場産業の振興を図っていくということが必要だというふうな観点から、いろいろな対策を及ばずながら取り組んでおるところであります。  そうした中で、ご指摘のように、それらを進めていく上では、やはり職員がその必要性を十分認識し、町民の皆さんに、関係の皆さんに十分説明をして、その方向に向かってどんどんと引っ張っていく。そのことも大いに必要ではないかというふうに思っておりまして、絶えず職員には現場主義といいますか、それぞれの産業の実態を十分把握する。それから、経営者の皆さんなどの話をよく聞く。そして、そこから、お互いに話し合いの中で一つの方向に向かって努力をしていく。そういう体制をとるように指示をしているところであります。  本田宗一郎さんの本のお話もありました。そうした政策を展開していく上では、やっぱり一時的な対応ではなくて、多くの住民の皆さんや、それから関係する国民の皆さんに香美町の産業については本当に信頼できるというふうな安心感、信用を高めていくということも、その施策を推進していく上での大きな要素だというふうに思っておりまして、今、小林議員のいろいろなお話を聞きながら、まさにその方向でより一層積極的に足らざる部分を補強して、地場産業の振興策を図っていかなきゃならんというふうに感じているところであります。  そういう中で具体的にご提案のありました1点目の「町特選」のようなものをつくってはどうか。まさに、先ほどの香美町の地場産品の信用度を高めていくためには、そういうふうな方向を取り組んでいくことが必要だというふうに思います。今はそういう形はとらないまでも、香住のカニすきはおいしいとか、いろいろなそうした商品や販売物についての信用度を高めていくというふうな取り組みをしておりますけれども、その一つの形として、香美町の特選商品をつくっていくというのは、一つの方向だというふうに思っておりまして、具体的な検討を進めていきたいというふうに思っております。  現に、県の兵庫ブランドで香美町のそうした商品も、水産物や農産物で何点か指定を受けていただいておるというふうなこともありますので、これらを、この兵庫ブランド制度などを参考にしながら、香美町のそうした香美町ブランドのようなものをつくり上げていくということは、そう難しい話ではないというふうに思っております。  ただ、その信用を得るためには、消費者の皆さんの求めておられる内容にきちっとこたえていくことが必要です。例えば、原材料は香美町のものであるかどうかとか、その原材料の安全性がどうかとか、いろいろな個別項目がありますので、これらを検討しながら多くの香美町の商品がその基準に当てはまるかどうか。これらも含めて考えていかなければならん。大変ハードルのきついものを最初からやりますと、かえってそれは、香美町にはそうしたすぐれた商品が少ないというようなことの逆評価を受けることになりますので、これらも含めていろんな角度からの検討をして、ご提案のような「町特選」の認証制度の実現に向かって努力をしたいというふうに考えます。  2番目の、いろんな発信をどんどん、いろんな媒体を使ってやるべきである。これも全く同感です。町としてもいろいろな方法を講じて、今も取り組んでいるところでありまして、行政報告でもしました観光大使の制度をつくって、町外にお住みの皆さんに香美町の観光宣伝の一翼を担っていただくというのも一つの取り組みですし、また、ふるさと会、ふるさと香住会ふるさと小代会ふるさと村岡会というふうな形で会員を募って、香美町のまさに地場産品を年数回に分けてお送りする。これもまた、香美町産品をPRする一つの方法としてとっている方法であります。  いろいろな形で香美町の産業や観光についての発信を行い、それを受けとめていただいた方がさらに多くの皆さんに普及、波及をさせていただく、そんな方法をとっているところですけれども、この方法には際限がありません。少しでもいろんな方法でやっていくことが必要だというふうに思っておりまして、その1つとして、ご提案のありました同級会等の問題については、これは香美町といいますか、香住区といいますか、香住地区独特の一つの組織だというふうに認識をしておりますけれども、42歳の厄年のときに、ここに住む人以外も含めて、小学校の同級生が一堂に会してお参りをして、それを機に年に1回ぐらいはいろいろな場所で集まって情報交換や親睦を高めておられる。  当然のことながら、ふるさとのことが話の中心になり、ふるさとを少しでもよくするためにどうしたらいいか、そういうことが話題の中心になっているということも、よくお聞きをしておりますので、こうした熱い思いでふるさとを思っておられる皆さん方に、香美町のいろんなPRをしていただくということが最も効果的な方法ではないかというふうに思います。  以前からそういうお話も聞いておりましたが、具体的にそれらの同級会の皆さん方の責任者等、確認をさせていただいて、それぞれのグループでできることにはいろいろ差はあると思いますけれども、できることから取り組んでいただく。そういうふうな形で、香美町の情報発信の輪を広げていくように努力をしていきたいなというふうに思っております。  もちろん、ほかの団体も、そうした団体をできるだけ把握をして、少しでも多くの団体やグループの皆さんに香美町の発信をしていただく。そうした輪を広げていく努力をしていきたいというふうに思います。  3点目の、町内において職員がいろいろなプロジェクトに取り組むための班編成といいますか、それぞれの組織とは別に横断的なプロジェクト編成をして取り組んではどうかというご提案です。これも、いわゆる組織でやる仕事とそうした横断的プロジェクトでやる仕事は、仕事の性格によって分けていかなければならないというふうに思います。何でもプロジェクト方式がいいというわけではありませんけれども、本来恒常的な仕事については、例えば観光課だとか商工水産課だとかという形の中で、その内容について精通をし、いろいろな情報を把握しながら最初から最後まで施策の展開をやっていく、それにふさわしい部分が多くありますけれども、中にはそうした一定の組織だけではなくて、幅広く対応しないと本当の政策展開ができないものもあります。  例えば、今回の余部鉄橋に関するいろいろなプロジェクトなどというのは、観光の分野もあれば、いろんなまちづくり分野もある。建設の分野もある。いろいろな分野がありまして、それが集中的にある一定の期間、余部鉄橋対策として対応しなきゃならん。こういうものは、主幹課をどこに置くかということをして、そこは事務的なことのまとめはするにしても、それぞれの課の職員を一時的に、その業務についてはプロジェクトチームとして参画をさせる。そういう方法はとっていかなけりゃならんというふうに思います。  いろんなケースで出てきます。例えば、町の広報なんかの編集でも、所管のところは、それは最後までしなきゃなりませんけれども、いろんな情報を組み立てていくというふうな中では、それぞれの部局から担当者を決めて、今月における町民の皆さんに知ってもらうべき最優先情報は何かというふうなことを協議をして、まとめていく。そういうことも必要になりますので、極力そうしたプロジェクト方式を導入して、組織的なきちっとした形での業務運営と、プロジェクト方式で行う業務運営とをかみ合わせながら、限られた人員で少しでも効果的な町政の進展に役立つような政策展開を進めていく。そして、そのことによって町民の皆さんをリードしていきながら、新しい香美町づくりのスタートを力強く切っていく。そういうふうな体制をとっていきたいということを、小林議員の質問を受けて、改めて進めたいというふうに考えているところであります。  以上です。 ◎議長(橘 秀夫) 小林利明君。 ◎小林利明(1番) 1問目の質問はこれで終わります。2問目の質問に移らせていただきます。  専決についてであります。専決には議会の承認を要する専決と、委任専決があると理解していますが、議会の承認を要する場合でも、議会に諮る暇がないという理由で専決が多用されている感をぬぐえません。経過が明確に示されないままの専決に、強い疑念を感じます。また、さきの第9回臨時会で報告されました委任専決の内容にも、強い疑問を抱いております。  4件ともに交通整理員の増員を変更理由に挙げられていますが、交通法令の改定等、入札の段階では想定外の要件が発生したのでしょうか。4件中の3件が、もともとの請負金額と変更金額の差額の大半、もしくは50%前後を占め、不自然さを感じます。私の周辺の人たちも、一様に強い疑念を抱いております。  つきましては、次の2点について明確にお答えをお願いいたします。  初めに、議会承認を要する専決、委任されている専決、それぞれの時期、限度額等、専決できる条件について、改めて認識をお示しください。  次に、変更理由の妥当性についての判断基準及び第9回臨時議会に報告された4件の専決理由について、是とされた経過をお示しください。  以上であります。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 第9回臨時議会でご提案申し上げました4件についての具体的な内容につきましては、私が前段の答弁をしたあと、担当部長から答弁をさせたいと思います。  お尋ねの1点目、専決できる条件につきましては、議会で昨年9月15日、町長において専決できる事項についての議決をいただきましたものをもとに、取り扱いをしております。その第1項は、工事または製造の請負契約で、その請負金額の10%以内の変更であり、かつ変更額が1,000万円以内とされているもの。時期については、具体的な規定をつくっておりませんけれども、変更の必要が生じた場合に、ある程度まとまった時期、あるいは最終変更の時期に行うというふうな方法をとっております。この契約変更には、一般的に条件変更と計画変更の2つがあります。このため、建設工事請負契約書は、請負者の実績や努力を重視しておりますけれども、言ってみれば、条件変更につきましては、工事現場の形状とか地質、湧水等の状態、施行条件等、設計図書に示された自然的または人為的な条件と、実際とが一致しない場合や、不都合が生じた場合などに、その態様を変更するものであります。  計画の変更につきましては、各種の事情によって契約そのものの変更が必要になる、変更せざるを得ない事態が生じたというふうな場合に、設計図書の変更をしようとするもので、多くこの2つの方法があります。これらにつきましては、まず変更の必要性を把握し、変更内容の検討を行った結果において、設計基準マニュアル等から経済的合理的工法の選定や、施工条件等判断をして決めるというふうな手順を追っているところであります。  ちょっと私の答弁は抽象的ですので、具体的にお尋ねのありました5月臨時議会における案件につきまして、この原則に基づいてどういう対応をとったかにつきましては、担当部長から答弁をさせますので、よろしくお願いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 建設部長。
    ◎建設部長(田渕和正) それでは、小林議員の大変深い疑念があるということでございますので、お答えしたいと思います。  先ほど町長が答弁しましたように、契約変更には条件変更と、それから計画変更という2つの種類があるということでございます。条件変更と申しますのは、工事現場の状況、それから地質とか湧水等の状況変化、それから交通安全の強化、今で言います交通誘導員の増員につきましても、条件変更の部類に入るわけでございます。  5月の臨時議会におきまして、4件の専決を出したわけでございますけども、これらの主な理由につきましては、先ほど議員がご指摘のとおり、交通誘導員の増員ということでございました。交通誘導員の配置等につきましては、設計当初の中で、特記仕様書の中に具体的に提示をいたしておるわけでございますけども、当初の設計段階におきましては、大変厳しい条件でのもとに誘導員の配置をいたしておるところでございます。  施工業者のほうが工事の実施の前に地元関係者、また道路管理者、所管の警察等々、打ち合わせを行いまして、その結果により生じた変更等につきましては、条件変更ということで処理をするということでございますけども、内容につきましては十分発注者のほう、また警察のほうと十分協議をしながら、必要最小限の配置について設計変更の対象ということにしておるところでございます。  今回、特に若松一日市幹線工区におきましては、観光関係、水産関係、病院関係等一般車両、それから歩行者が特に多く、また、道路密度が高いということで、そういったことがすれ違い等の関係もございまして、旧国道、それから香住港湾線だけでの狭い道路の部分が大変多いということによりまして、そういった交通誘導員の増員をしたわけでございます。  一般的には、町道では2人体制というふうなこととか、旧国県道については3人というふうな形で挙げておるわけでございますけども、現場の状況に応じた形での設計変更が必要な場合、警察との協議、また地元との協議をしながら工事を進めていくということで、今回の増員ということになったわけでございます。  以上でございます。 ◎小林利明(1番) 質問を終わります。 ◎議長(橘 秀夫) 以上で小林利明君の一般質問を終わります。  次に、西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 西坂秀美でございます。  香美町議会第10回の一般質問を行いたいと思います。質問に先立ちまして、先ほど町長の行政報告にございました、香美町が県下でただ1町だけが受賞する優良町村に選ばれたということに対して、心から敬意を表したいというふうに思います。  私は今回学校統合について、全般についてお尋ねをいたしたいと思います。先ほど開かれました町政懇談会、私も多くの会に出席させていただきまして、その会場の意見を取り入れながら教育長にお尋ねをしてまいりたいというふうに思います。  町政懇談会の多くの会場で、学校統合に町長はふれてこられました。皆さんの声を聞いて進めていきたいということを訴えておられました。私も、そのことに対しては大賛成でございます。学校統合は住民、あるいは保護者の声を聞いてやっていただきたいというふうに、私も思っております。  また、複式学級を実施されている地域、また、もうすぐそこに見えている地域で、若い子育ての世代の方々が多く出席されておりましたが、意見を求めても出なかったというのが現実でございました。あの会場で意見を言うことは、かなりの勇気が要るのかなという思いをしながら見ていたわけなんですけれども、PTAが積極的に話し合い、町に言っていくのか、あるいは教育委員会がそういう機会をつくって積極的に意見を求めていくのか、どちらであっても構わないんですけれども、町として積極的に保護者の声を聞く姿勢というものが見えていなかったわけです。  今後、どういうふうに進めていくのか、まずこの1点目。これは先ほどの同僚議員の質問とだぶる面もございますが。  それから第2点目です。それとも、もう既に保護者の声は把握されているのか、ということもお聞きしてみたいと思います。  それから、町としての考えはあるかというところで、もう喫緊の課題として村岡区3中学校の統合問題があります。町としての考えは、まとまっているのかどうか。村岡区3中学校の統合問題は、旧町時代には、たしか19年ごろには、との教育長の発言があったかというふうに記憶しております。前の教育長からの引き継ぎを受けておられると思いますが、その後町はどのように考え、この学校統合を進めていこうとしているのか。町としての方針は持っておられるんだろうというふうに、私は思っております。何年ごろを目途に、村岡区3中学校の統合を考えているのか。あるいは旧村岡町時代には、過疎地域自立促進計画にも記載されておりました。3中学校の増設が計画されておりましたが、場所的には町はどの場所を考えておられるのか。先ほど検討委員会を設けるというような回答がございましたけれども、検討委員会任せでいいのでしょうか。その辺もあわせてお聞きしたいと思います。  以上、3点。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 西坂議員の学校統合に関する質問にお答えいたします。  確かに平成11年からずっと、過去の記録を見ておりますと、旧村岡当時から議論されて、議会の中でも議論されてき、また、教育委員会の中でも議論されてきております。  そして、15年のときに大体、この年度内ぐらいに方針というか、目途を決めたいと。そしておおよそ19年ぐらいというようなことまで書いてありますし、聞いておりました。だけども、先ほど議員さんの質問にお答えしましたように、その後の市町合併等の関係、その他の事情により、動きがなく新町を迎えました。  そういう中で、私ども新町の教育委員会としましても、少子化により学校が小規模することにより、教育効果はどのように変わってくるかについては、議論し、先ほど申しましたし、3月の議会でも議員さんにお答えしたところでございます。  しかし、そういうものの、学校統合というものは、町当局が決断をされることであり、町長は機会をとらえて学校の小規模化が直接学校統合に結びつくものではなく、関係地区住民の意見を十分尊重したいということを繰り返しおっしゃっておられます。  そういう意味で、私どもに保護者の意向を聞く積極的な姿勢がないということでございますが、確かに昨年は教育委員会が、まだ私どもが隣の町におって、中の学校の様子も、議論された事情も詳しくわからない者が、村岡区の議員さんが2名いらっしゃる中でも1名しかその議論に参加されていないという状況の中で、ただ引き継いだからすぐ前に出るということでなくて、一体どのような現状があるのかということを、現実に基づいて議論をするということから、統合を一歩進めて考えるということが、非常に大事な時期に来たという結論を得たのでございます。  そういう意味で、3月議会で住民の意見を聞くと、関係者の意見を聞くという答弁をさせていただいて、先ほども申しましたように、連休が明けてから子育て世代の方々の意見、20数名の方々の意見を聞きました。そして、あわせて今後、それはPTAの三役という役は持っていらっしゃるが、PTAを代表する意見ではないぞということをおっしゃっておりますし、保護者の方も、会員の意見を聞いてほしいということがありますので、先ほど申しましたように、今月末から7月の頭にかけて、各区の小中学校の保護者のPTA会員さんに意見を集約していただくよう、会長を通じてお願いをしております。  あわせて区長会のほうにも、過日お願いをしました。そのときにも、私たちはもはや子育ては終わっている。中には、もう孫もいないし、何かそういうことに関心が薄れるときもあるというような意見もありましたが、子育て世代の方の意見を十分尊重する、聞くようにという発言もありましたので、小・中のPTA会員以外にも、今、子育てセンターとか保育所に行っておられる幼稚園の方々の意見も聞いたりすることも、機会をとらえていきたいというふうに考えております。区長会のほうは、7月の上旬に全村岡区の自治会長さんが集まっていただいて、意向をまとめていただくというようなことでございます。  それから、統合についての基本的な考え方は云々ということでございますが、それについては町長が先ほどPTA、区長会等の意見等を集約してその判断をしたならば、検討委員会をつくってするということに、これで基本的にこの方針でいくというふうに、私も認識しております。一々、こちらのほうから何をしましょう、これをしましょうといって対案を出すのではなくて、お互いにまず、町民の皆さんがどのような意見を持っていらっしゃって意見を集約していくかということを、この検討委員会の中で検討していただくということを、今考えているところでございます。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 今もご返答いただいたんですけれども、PTAは特に、先ほども三役というような発言がございました。役員構成上、上級生の保護者が大体PTAの役員をしているというような偏りが見られます。すべてがそうだとは思いませんけれども、例えばこれから学校統合を考える場合、自分の子供はもう卒業してしまうわけです。  そのようなところを考えてくると、本当に真剣味が出てくるのかなという、すべてがそうではない、本当に真剣に考えていただけるんだろうなという思いもいたしますけれども、本当に聞きたいのは、これから小学校に入学してくる、あるいは中学校に入学される、そういう保護者の声が一番大事じゃないかなというふうに思います。  その辺をどうとらえていくのか。あるいは、その辺のところは言いにくいということも含めてアンケート的なものにしていくのか。やはり、そういうものをしていかないと、なかなか皆さんの前で発言、思いはあってもできないという方が多く見られます。  そういうところを今後どうとらえていくのか。まず、アンケートをとるのか、その辺のところもお聞きしたいと思いますし、小学校の複式学級というものを、教育上どういうふうにとらえているのか。複式学級のメリット、デメリット、どっちが大きいのでしょうか。その辺のところの、教育長のお考えを再度お尋ねします。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 1つが、若い世代の方の意見を聞くというのはもっともでございます。過日のPTAの代表者の意見の中でも、子育ての若い、いわゆる低学年を持っている人の意見も尊重してほしいという要望がありました。あわせて、先ほど言いましたように、区長会等も、そういうふうに高齢者の立場じゃなくて、自治会長としては地区を代表するものであるけれども、子育て世代を大事にしてくれという意見がありましたので、十分そのあたりは、これからそれぞれの単Pの会長さんにもお願いして、できるだけその方向に意見を集約、十分聞いていただくように努めていきたいし、その中でアンケートという話が出れば、それはそれでまたやっていただいたら十分結構だと思っております。  それから、複式学級につきましては、これは確かに複式のと複式でない学級とはどのようなものがあるかといったら、複式というのはやっぱり、解消していくような方向にするのが順当な考え方であると思います。  そうは言いつつも、特に小学校は複式が入っておるわけでございますけども、小学校というものが地域とのつながりが非常に強いだけに、保護者の皆さんも、まだそこまで学校統合ということについて強い発言をされるということはありませんでした。  そういう現実の中で、これはやっぱり、私どもの手だてとして、制度としては、2つの学年を合わせて14名を切るというと複式にするというのがありますので、そういう人員になったときには何とか、複式になっているということは仕方ないにしても、それをカバーするような仕組みはないかということで、新学習システムというような制度を活用して、1名加配教員をいただいて、ある部分においては複式でするけれども、他のところについては2人入っていただいて、複式の持っているマイナス面をカバーすることに努めているのが現状でございます。  メリット、デメリットでいきますと、2学年がするということになると、1学年のほうにしているときに他の学年のほうには指導の手だてが、やっぱり単学年でやっているよりは少し不足するという面からいくと、デメリットは確かにあると。それをカバーするために、加配教員を入れるよう努力しているということですので、メリットとデメリットとどっちがといったら、それはメリットのほうが少ないということになってくると思います。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 複式学級もこれから児童数の推移を見ていますと、どんどん発生していくという地域もございます。今言われましたように、メリットがあるのであればですけれども、そうでないほうが望ましいということでしたので、今後その辺、町民とどう向かい合うか、本当に教育委員会の中で真剣に議論をしていただきたいというふうに思います。  それから、先ほどもふれましたけれども、過疎計画には載っているんですけれども、統合、金額や予定年度も記載していないわけです。ですから、意見を聞く前に、町の、先ほども同僚議員がありましたけれども、町としてはこう考えているんだという意見を、町の決断、もうそういうことを言う時期というのは来ているんじゃないですか。過疎計画を県に出す、もうそういう時期というのが来ているというふうに思います。住民が、いつごろから合併せいやなんていうことは、本当に言えないんじゃないかなというふうに思います。過疎計画も県に提出、町としてはいつごろするんだというようなことは、はっきりと計画としては出ているんじゃないですか、教育長。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 今、町民の皆さんに合併についてどのようにお考えになっていらっしゃるかということを聞いて、意見集約をお願いしているところでございます。その段階で、どうなっているか、こうなっているか、計画はと言われるのもいささかなものかと思いますので、町長が先ほど議員の質問にお答えになったことで、もし、このことが前へ進むという方向の意見集約が多いとするならば、検討委員会をして、そこで検討していただくということが、ずっとスケジュール的に組まれておる段階でございますので、今の質問については多少意見をリードするようなことにもなってもあれですので、控えさせていただきます。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 補足して答弁をします。  西坂議員もご承知のように、過疎計画は一応財政的な計画として一応の予定というふうな格好で立てる部分もありますので、この香美町にあってそうした統合が将来的に起こりえないというふうなことではありませんので、設定をしております。  しかし、具体的な展開によっては、今教育長が説明しましたように、町民の皆さんが、特に保護者を中心とした皆さんが統合が必要だというふうな判断をされるかどうか。それを第一に考えて取り組んでいると。必要だとなれば、できるだけ早く統合しなきゃならんので、それについては、町が具体的にこういう日程でこうやりましょうということを進めていきたいと。それが午前中、ほかの議員にお答えをした検討委員会に当たるもので、そこではもう具体的なことを、町が主催する検討委員会で町民の皆さんの意見を聞いて、もちろんそこには意見を聞く、町の若干の考え方も言うというふうな中で、双方が意見交換をしながら決めていかなきゃならんというふうに思います。  その最初のスタートにあっては、もうこれだけの生徒数になったら合併が必要ですよというふうな形で町民の皆さんを誘導することは、私は政策として、この教育問題についてはとるべきではない。まず、きちっとした情報を提供して、生徒数の変化とかいろんな問題についての情報を提供して、住民の皆さんが第一義的にご判断をいただくということを前提にしたいという形で取り組んでおりますので、今教育長が答弁をしたような形になっていることであります。  したがって、ずっとこれから先も、町民の皆さんがこう言ったらこうする、こういうご希望があったらこうする、そういうふうな考え方は持っておりません。統合をすべきかどうかという判断だけは、我々より先に住民の皆さんの判断をいただこうと、そういう考えでおりますので、よろしくお願いします。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 今の段階では、言える段階ではないということですので、2番目のほうに移らせていただきたいと思います。通学費をどうするのかということについて、お尋ねをしたいと思います。  少子化問題は、国を挙げての課題でありますし、我が香美町においても深刻な問題となっております。香美町は、1人が産む人数はそう減っていないけれども、子供を産む世代の人が少ない。また、結婚適齢期の人で未婚の方が多くいるので、出会いの場づくりをセッティングしているんだということで、町政懇談会の場で町長は、どこの会場でも説明をされてきました。企業誘致条例をつくり、若者が働く場をつくる。また、Uターン、Iターンされた方に住宅取得等の補助をと言ってこられました。  しかしながら、産婦人科はない、小児科も決して万全ではない。子供の義務教育にも通学費の負担がかかってくる。そんな子育て環境を考えると、若者がこの地に帰ってくるのかなという、そんな思いがいたしております。  香美町にはすばらしいものがたくさんあります。特に、ふるさと教育には力を入れ、子供にふるさとのよさを学ばせ、また引き継いでいくという、ふるさと教育にも力を入れていただいております。私、先日、米地のみそまつりにも行ってまいりました。非常に多くの人でにぎわっておりました。そこで、ある会の会長さんと出会い、こんな小さな地区ですが、よく頑張っているな。何とか大事にして、長く残してほしいなというふうにして話し合ったんですけれども、若い後継者が育ち、それを子供が見て育って、自分のふるさとを誇れる、そんな地区に育ってほしいなと思いながら、今度は訓谷の活イカまつりに行ってまいりました。この日は行事が多くて、すべて回れませんでしたけれども、話が横道にそれました。  そうして、子供の絶対数も減りつつある中で、何とか義務教育の通学費は全額補助で考えられないか、統合問題とあわせまして通学費問題も議論していくのか、あるいは学校統合と通学費は別々の問題とは私は考えられず、連動している問題だというふうに思っております。文部科学省がこの4月20日に子育て支援対策を発表されております。その中に、子供が3人いる世帯で、幼稚園2人、公立小学校1人で教育費が所得の25%を占めると。世帯主は35歳ですけれども、そういうふうに発表しておられます。  また、子育てのつらさの内容、その1位は子供の将来の教育にお金がかかること、これが39.2%ですから、約4割の人がそういうふうに子供の将来の教育にお金がかかるというふうに感じておられるということでございます。それから、子供を育てるのに経済的負担が大きいと考える理由、これの第1位は、教育のための費用がかかるから。これが59.1%、6割の方が教育のための費用がかかるんだというふうに思っておられます。また、理想の子どもの数よりも、予定の子供数のほうが少ない理由の第1位。何人ぐらいは欲しいけど、実際にはやっぱりこのくらいだという人数のほうが少ないというふうにあるんですけれども、その第1位は、子育てや教育にお金がかかり過ぎるからというのが35歳未満、若い世代の人たちは77.6%だそうです。35歳以上は56.8%というふうになっております。  子育て、これからの世代の若者の子供の教育費に負担を感じているという者が非常に多いという結果が出ております。このような若者の不安解消、少しでも子育て支援の対策として、通学費全額補助ができないものか、お尋ねをいたしたいと思います。  また、2番目に挙げております、統廃合による経済的、あるいは財政的効果はあるのでしょうか。先生の給料は県から支払われるわけですから、給料の分は関係ないと思いますけれども、今、一校舎の維持管理費というのは幾らぐらいかかっているんでしょうか。町政懇談会の場で、地方交付税が学校統合すると減ると予測されるので、財政効果は薄い。かえって学校統合するとマイナスになるんだというような回答があったというふうに記憶しておりますが、その辺もあわせてお聞きをいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 通告では教育長ということになっておりますが、若干全体的な問題もありますので、私から答弁をさせていただき、また教育長からは補足が必要であれば補足をさせますので、よろしくお願いしたいと思います。  1点目の通学費を全額町費で持つべきではないかというお話ですが、本来全額でほかの部分でも町が持てば、一番それにこしたことはありません。  しかし、私は、いわゆる義務教育と通学費というときに、それは、要は町の財政が大変厳しい状況の中にあっては、義務教育の部分でも一部、やはり負担をいただくということは、あっておかしくない。あってもいいんではないかというふうな、基本的な考え方を持っております。  それからもう1点は、少子化対策という中でその費用が負担が多くなるという点に関しては、これは極力少なくしなきゃならない。これは通学費だけの問題ではなくて、少子化対策全体で大きな負担を生じるということになれば、それは極力抑えるということが必要だというふうに思います。  ちょっとわかりにくい理屈づけをしておりますけれども、したがって、今回の、昨年にいろいろと関係者の皆さんと協議をさせていただいて、おおよその同意を得ているというふうに理解しておりますものにつきましては、一部負担を通学費についてはお願いしますけれども、それは極力少ない額で、その家計負担へ占める割合が極力少ないような方法で、町財政の状況との関係でお願いをしたいというふうに考えているところであります。  一方で、少子化対策は大きな問題ですから、通学費を含め、ほかのいろんな費用も含めて子育てをすることに全般にたくさんの費用が要るとなれば、これは少子化を加速することになりますから防がなきゃなりません。したがって、ほかの分野で、町としては町が負担すべきもの、対応すべきものはできるだけやるというふうなことを考えて、トータルとして考えるなら、通学費の一部負担をお願いをしても、今回の学窓をお願いしても、少子化対策に多く逆行するということではないんではないか。もちろん、町が全部負担することが、少子化対策の上では一番望ましいことですけれども、一方で町全体の財政運営ということを考えるのなら、この辺がぎりぎりのお願いをするところではないかというふうな判断をして、通学費の一部についても、しかも段階的にお願いをしたというふうな経過がありますので、ご理解をお願いしたいなというふうに思います。  もう1点の、統廃合による経済的効果のことにつきましては、我々が今おおよそ把握しておりますのは、例えば村岡の3中学校を1校に統合するという方法の場合に、普通交付税で大体2校減ることによって年約3,000万円ぐらいの減少になるだろう。それから、通学費の増、この一部負担というふうな、一部家計負担で大半は町が持つというふうなことで、これは非常に概算ですが、村岡3校でいきますと、これも非常に大まかですが、町の負担は1,500万円ぐらい増えるんではないか。  ただし、これは5年間に関しては、統合による増えた部分の2分の1相当、表向きは2分の1相当、実際はそれよりちょっと少ないようですが、国から助成をされます。補てんをされます。そういう制度があります。  それから、どちらにしても統合しますと、今、どの学校を使っても今の教室だけでは足りませんので、増設をしなきゃならん。これは少しこれからの問題ですけれども、相応の額が必要になります。  それから効果の面では、学校が統合されますと、学校運営費の減という面で、コンピューターのリース料とか、用務員の人件費だとかというので約3,000万円ぐらい減るであろうという試算をしております。ただ、使わなくなった2つの学校についても、最小限度の維持管理が必要ですので、これは金額では計算はできませんけれども、何らかの金が要る。  これらを差し引きしますと、かなりの、先ほど町政懇談会で支出増になると言いましたのは、そういう関係から言っていることで、具体的に何ぼというようなことの数字まで出せませんけれども、そういう状況にあります。  しかし、繰り返しておりますように、私は財政の問題よりも、学校の統合は教育効果、そのことを保護者の皆さん方、地域の皆さん方がどうとらえられるか、その意向に添って町は対応すべきことであるという基本的な考え方のもとに、取り組んでまいりたいというふうに思っているところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 教育効果ということに関しては、私も言うことはございませんけれども、先ほど町長から説明がございました地方交付税の件なんですけれども、学校が2校減ることによって3,000万円だと。約3,000万円ぐらい減るんじゃないかというふうに示されました。  町長もご存知だと思いますけれども、今年の3月31日付で総務事務次官通知ということで、この辺の地方交付税法の一部改正する法律というものが出されておるんですけれども、その中で算定の改革については、特に18年度は行革の実績を示す指標に応じた、新たな算定をするんだというふうに改定がなされております。例えば道路橋梁費の種別補正がなされる。あるいは、今まで高齢者の保健福祉費が65歳以上だと、人口急増対策として補正係数があったんですけれども、そういう補正係数も廃止するというふうなものが出てきておりまして、今はそういう、新たな方向に地方交付税法も変わろうとしております。厳しい見直しというものがなされております。  これからは、地方公共団体の経営努力に対応した算定になっていくわけですから、単に学校が何校あるか、だから幾らという算定方法は、これからは成り立たなくなるんじゃないかなというふうに思っております。今後は生徒数の激減で、統合したということを、かえって、こういうことを評価する方向になってくるんじゃないかなという、この文書を読みまして、そういう方向になるというふうに思っております。行革のために学校教育をどうという方向ではございませんので、そこはご理解をいただきたいと思います。ただ単純に、2校分の維持管理費で通学費が何とかならないのかなというのが、私の言いたいところでして、行革のために学校教育をどうこうという考えはございません。  今町長から説明をいただきました。そうすると、特交で3,000万円減って、効果のほうで3,000万円、これは差し引きゼロになる。ただし、通学費の一部負担で1,500万円増にという説明がございました。町民からも、何で統合するのにマイナスにならんと支出が増えるんだというような質問もございましたので、今、そういう点もお尋ねをしてみました。説明でわからんではないんですけれども、本当に通学、ある会場からも出ておりました。町民バスの話が出ておりましたけれども、町民バスと福祉バスと兼ねた中で、何とか通学も一緒にというような考えができないのかなと。  一番問題になるのは時間帯なんです。例えば下射添地区なんか、村岡中学校まで行こうと思うと、朝何時に出ると思われますか。本当に相当な時間、早く出ていかないと。それから帰りは遅くなるという、その辺の通学対策ですね。その辺が非常に、バス通になるとひっかかってくるわけです。今でも部活終わって帰るとき、今ちょっと日が長くなりましたけど、日が短いころには自転車で帰ってくる後ろを保護者の方が車のライトで照らしながら帰ってくるという光景を見まして、本当に何とかしないといけないな。事故が起こってからでは遅いなという思いがいたしますもので、通学費の金額の問題でなくて、やっぱりこういう通学方法の問題というのも、これからは考えていただかないと、最近は児童・生徒を、地域が今までは保護してきましたけれども、その地域が秋田のほうでもああいうふうになってしまうわけですから、どこを信用していいかわからないというような状況になってまいります。  ですから、そういうことを踏まえてみますと、通学、金額の負担だけでなくて、やはり生徒の安全面を考えると、そういう方向も考えてみる必要があるんじゃないかなというふうに思いますが、その点はいかがでしょうか。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 先ほどほかの議員にもご答弁しましたように、統合の方向でいくべしという町民の皆さんの総意が確定しましたときに、町として設立をして検討する検討委員会の中では、今ご指摘のような通学方法等の問題というのは大きな課題の一つだと、検討課題の大きな1つだというふうに、私は思います。統合して教育効果という中には、授業時間の効果とあわせて、中学校の場合には時間外における活動という部分もある。そういうものを円滑にするためには、今のバスならバスの時間帯でいいのかどうか。それをどう変えていくか。それから、それに対応する父兄との関係をどうするかというふうなことも含めて方向を出し、さらにバス会社との協議もしていくというふうな課題もあると思います。今ご指摘のような問題については十分、町が主催する、その検討委員会での大きな課題として検討していかなきゃならんというふうに、私は思っております。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) それでは3番目の質問に入らせていただきます。  学区制をどう考えるかでございます。合併によりまして一つの町になり、地域によっては、今までよりほかの学校が近くなる場合が生じてきます。教育長、ご存知だと思います。  そんな中、学区の変更希望が出ていないでしょうか。私たちも、できるのかなというような言葉をよくお聞きするんですけれども、特に下射添地区ですね。中学校が、例えば村岡に統合と仮定した場合、味取と原は、大体香住に出ても村岡に上がっても同じ距離なんです。大体中間点にあります。それから長瀬、山田、境は香住一中に行くほうが近くなるんです。それから、小学校の場合にも、射添小学校に行くより長井小学校に行くほうが近いんです。そういうことが出てきまして、町民の中にはそういうことを質問してくる方もおられます。  また、相撲したいから鳥取のある中学校に行くんだと。あるいは卓球がしたいから、夢が丘が強いからあそこに行きたいんだ。あるいは、サッカーがしたいから浜坂に行きたい。あるいは神戸に行きたい。中学生になれば、部活で学校を選ぶ生徒というのがいることは、教育長ご存知のとおりでございます。  これからは、生徒あるいは保護者からの希望があれば、そういうことを原則認めていくのか。中学校の場合でも、あるいは小学校にしてもしかりですけれども、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 通学の関係につきましては、いま1つがこの統合に伴って校区の変更という場合と、あと部活の関係と2つおっしゃいましたので、まず統合と学区制のところから考えるところを述べさせていただきますけど、1つが学校統合により通学距離の関係で校区変更の希望が出てくることは十分考えられると思います。今おっしゃったようなこと、以前に行政懇談会等でも2、3そんな声を聞きましたので、そういう意見が出てくるのは当然だと思いますが、校区変更については射添地区の町政懇談会で、今おっしゃいました境・山田地区、数字まではおっしゃいませんでしたが、香住の校区のほうにという意見がありました。  統合についての考え方と同様、地域の住民の皆さんが望まれるなら、これは今度は香美町立の学校になったわけですから、変更も考えてみなければならないと思うわけですが、十分検討委員会でこれも検討していただく、大きな重要な柱だと考えております。通学対策とあわせて、校区の変更ということも、非常に大きな検討課題である。この場合、そこの集落住民の皆さんだけでなく、仮に射添・山田地区と下射添の関係としましたら、村岡区全体の理解が、やっぱり必要だと思うわけです。僕、出たいから出るわと言って、すっと出るというようなものでもないような気がいたします。村岡区として、意見の調整はやっぱり図っていただくことも非常に大事な要素だと思っております。  それから学区変更による、高等学校へのこともおっしゃいましたが、変更に高等学校の影響という面では、現在射添中学校における境・山田・長瀬地区を想定すれば、これらの地区は村岡高校と香住高校との両方を受けられるという地区になっています。連携方式というのをとっておりますから、香住一中は香住高等学校とどこどこと。村岡射添中学、村岡三、それから小代中学、関ノ宮の学校は村岡高校と連携してそこへ行くというのがあって、6%については八鹿高校なり行くと。香住の一中についても6%は豊岡高校の定員の6%の受験枠だということになっておるわけです。  そうしますと、境・山田・長瀬は今度仮に下に出たとすると、香住第一中学校の生徒ですから、今度は香住高等学校を受験するという、高等学校の連携校の中に入ると。もしくは6%で豊校をねらうか、何かそういうようなことになってくる。あるいは6%で浜坂高校をねらうとか、こういうことになってこようと思うわけでございます。だから、今校区変更によって高等学校の受験の枠も変わってくると、こういうことになります。  ちなみに、近年の、今3つの地域の進学状況を見てまいりましたら、平成13年の射添中学校の卒業生が31名中下射添の生徒が5名おります。そのうちの3名が香住高校に入学しています。14年度は26名中6人おります。そのうちの2名が香住高校に出ている。15年度は22人おりましたが、これは全部村岡高校へ行っています。16年度は31名中5名、下射添の生徒がおりましたうちで、1名が香住高校へ出ている。17年度はここの生徒はゼロですので、枠外だということです。  こういう意味からいきますと、今言いました境・山田・長瀬地区の生徒が香住第一中学校へ行くとなると、現在の県立学校の入学選抜要綱によりますと、すべてが香住高校へ行くということになりますので、村岡高校の定員確保という面については多少響いてくるということが、これは事実だという、こういう状況になっております。  あわせて、先ほど後半でおっしゃいました、部活動で行くとかいう生徒が現に出てきます。これは原則として本当は、校区は住民票のあるところの学校へ行ってほしいというのが願いでございますが、どうしてもそこへ行きたいと言って住民票を変更させて行くとか、あるいは部活動以外のことで、仮に附属のほうへ行くとかいう問題も出てまいりますので、これは保護者がどのような考えを持っておるかということと、住民票の移動ということも考えられますので、住民票があればここへおっていただくということになるわけですけど。そのあたりのところで、問題の統合とはまた別の視点だと思いますので、念のためにお答えしておきます。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 詳しく説明をいただいたわけですけれども、先ほど言ったように、高校問題は南但学区と北但学区とありまして、今説明をしていただいたとおりになるわけなんですけれども、問題がもう一つ生じるのは、一つの地区、集落の中でも、わしは香住に行きたい、私は村岡に行きたいというようなことも認めるのか、あるいは一つの集落としてのまとまりを持っていくのか、その辺の問題も、今私が聞いている範囲ではわしは村岡のほうがいい、わしは香住のほうがいいというような意見をお聞きしているものですから、そういう場合の解釈というのは、教育長はどういうふうに考えておられるのかなというふうに。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) これは、例えば私が三谷におるから町立になったから、今長井におるけれども、私は少々遠くても射添小学校に行くでということで、校区を地区で今のところは、校区はどこどこと言っておると思うわけです。今後そういう問題が出てくるとするならば、これは検討はしますけども、一つの区域の中から違った学校へ行くというようなことは、いいか悪いかはまた検討させてもらいますけれども、私は、地区住民としてもそんなことはあまり好ましいことではないと思うわけです。
     それから、先ほど香住射添の小学校より長井にということも言われましたね。ということとあわせて、将来的なことも考えねばならんと思うわけです。仮に、先ほどおっしゃいましたように、町長がこの前の区長会等で配付されました資料によったら、長井だって余部だって複式が入っているじゃないかと。すると、長井の方たちが、そんならわし、複式というようなことは好ましくないと言われたら、これは射添の校区に行こうか、香住のほうにしようかという、また出てくると思いますけれども、そういう場合にはやっぱりまた、新たな課題が出てまいりますね。  そうなったら、今当分の間はそうでいいけれども、また10年先か3年先になるかわからないにしても、生徒数の動向によって状況が変化したときのことも考えたりするというと、この中学校の統合ということに関係して、検討しなければならない重要な課題の一つに挙げられると思います。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) 今ありましたように、校区の変更という希望がおそらく出てくると思います。そういう場合に、今ありましたように、もしこういうことが出てきますと、村岡高校、今存続が危ぶまれるといても過言ではないんですけれども、そういう高校の希望者数、そういうものにももろにあらわれてくるわけですし、これからの課題ですね、一つの、例えばうちの山田地区なんかにしても、うちは香住に勤めておるし、できたら香住のほうが具合がいいがなという人もおれば、村岡のほうに努めておる人は村岡のほうがええがなという人もおると。そういうような場合に、一つの地区の中で別々の学校に行くというようなことが生じて、希望が生じてくるというようなこともございますので、そういう点も問題が生じてくるということを、教育長、頭に入れておいていただきたいなというふうに思います。  そういう場合には、どう対処していかれますか。私もそういうことをもろに聞いているものですから、ちょっとお考えをお聞きしたいと思います。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 中学校におって高等学校をどちらを選ぶかということは、今の段階では自由です。だけども、射添・下射添が中学校をどちらを選ぶかというようなことを自由にするという議論がいいのかどうかということは、これは十分検討しなければ、区の存続とか住民感情とか公民館活動とかいろいろなことに出てまいりますね。そういうことも十分含めて、総合的に判断しなければならない課題だと思います。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) そういう難しい問題も、今回の学校統合に絡めて出てきているということを承知しておいていただきたいというふうに思います。  それから4番目の、統合の後の空き校舎の利用についてお尋ねをしてみたいと思います。  まず、空き校舎については町として基本的な考えは持っているのか。まだ早いがなと、統合もしておらんのにと言われるんだろうというふうに想像はしているんですけれども、古い校舎もあれば新しい校舎もありますし、起債のほとんど終わったものもあれば、まだまだ始まったところ、これからだというようなものもありますし、一概には言えないというふうに思いますけれども、町としては将来的、こんなものに使いたいんだ、こういう考えがあるんだというようなことがあったら、お聞きをしてみたいと思います。  例えば、地域の拠点としての公民館的なものに利用可能なものなのか、あるいは介護保険の託老のようなものに利用ができるものか。あるいは、ある会場からは老人に開放してくれないかというような意見もございましたですね。そういう、いろいろな考えがありますけれども、まず教育長として、町の考えをお聞きしたいなというふうに思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 教育長をご指名ですが、町政全般にわたる問題ですので、私からお答えをしたいと思います。  結論から言いますと、今この校舎があいたら何に使いたいという、すぐにこれにというふうなものはありません。ご指摘のように、公民館活動とか福祉とか、いろいろな分野が想定されますけれども、その校舎の最寄り地に類似の施設がある場合に、あえてそこもまた別に使わなきゃならんのか。使うことによる住民の皆さんの不便さとか、管理費用の増大とかというのを考えるとき、どうすべきかということについては、これから先ほどの教育問題について検討委員会でいろいろなことを早急に検討するのと並行して、後の校舎、後の土地の利用をどうするかというのは別途検討したいというふうに思っております。教育問題とはちょっと視点を変えて、町としての検討を同時並行的にやっていきたいなというふうに考えております。  その中で、お尋ねの制約としては、取り壊しをせずに使う場合、特にそれが教育とか福祉という部分に使う場合には、国庫補助金の返納はないんですけれども、もし、例えば企業用地というような格好で取り壊しをする場合には、建設してからおおむね60年間は取り崩すと返納しなきゃならん。年数割で返納しなきゃならん、60年間。  具体的には、例えば兎塚の中学校の場合には、昭和62年に建っていますから19年。例えば射添の中学校の場合には昭和57年ですから24年たっているという状況で、60年というのははるかにまだ達していないという問題があります。したがって、そうした制約の中でどう活用するかというふうなことと、その地域におけるほかの施設との分布、活用の状況等あわせながら、町政全般の中で有効活用の方向を考えていかなきゃならんというふうな問題がありますので、町として広角的といいますか、全般的な立場から検討したいというふうに思っています。 ◎議長(橘 秀夫) 西坂秀美君。 ◎西坂秀美(10番) まだ統合もしていないのに、跡地の利用はどう考えているかと聞く方が早いかもわかりません。しかしながら、多額の金をつぎ込んで建てた校舎ですので、本当に慎重に、かつ有効に、あるいは都会との交流の拠点、あるいは地域の拠点にする。やはりそういう公共的な、有意義なものに使う方向で、これから町としても検討していただきたいなというふうに思います。  そのことを強く希望いたしまして、私の一般質問を終わります。 ◎議長(橘 秀夫) 以上で西坂秀美君の一般質問を終わります。  暫時休憩します。再開は2時35分とします。                               午後2時20分 休憩                               午後2時35分 再開 ◎議長(橘 秀夫) 会議を再開いたします。  次に、長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) 6月定例議会、一般質問いたします。  政府は景気が回復し、地方税、消費税、株式の配当課税等国税収入が48兆円台と増収になり、5年ぶりの高水準となることを確実とされ、イザナギ景気に迫る息の長い景気と言われています。小泉政権が2001年4月26日に改革内閣として誕生し、改革なくして日本の将来はないと。聖域なき改革を断行した結果の成果だとも言われておりますが、その反面、勝ち組、負け組と表現されるように、格差社会が生まれ、弱者により厳しくなっていると言われています。私たちの田舎に暮らしている者に対して、景気がよいというのはどこの国の話かと言いたくなるくらいではないかと思っております。町長はどのようにお考えになっておられますか。  一般質問に入らせていただく前に、先ほど町長の行政報告の中で、全国町村会からまちづくりの受賞をされたということでございまして、おめでとうございます。心よりお祝いを申し上げます。  このたびの一般質問に、3つの項目を通告させていただいております。まず1点目といたしまして、町政懇談会後の総括のまちづくりの方向性が見えたか、でございます。5月16日、小代区を皮切りに10回以上出向かれ、町政懇談会を行われ、町民の皆さんの意見を聞かれたということに対しましては、町長はじめ幹部の皆さん、夜分大変ご苦労さまでした。おかげさまで、私も1会場でも多く参加させていただき、皆さんの生の声を聞かせていただくことができました。  その中で感じることは、香美町は広いなということを、改めて感じるわけでございます。会場でのいろいろな意見、要望がありましたが、香住区を中心として遠くなるほど、不安を感じる声があったではなかろうかなと。町長は財政厳しい中で出向かれ、町民の皆さんの意見を聞かれるということは、まちづくりに1つでも反映させたいという思いの中ではなかろうかと思いますが、財政厳しい、金がないと言いわけに回っているのではないかなと。現実は要望にこたえられないのが実状ではないかなと思っております。  3年で健全財政と言われながら、香美町の取り組み以上に国の景気はよいと言いながら、財政状況は厳しい。借金が多くあって、今取り組んでいる以上に厳しくなるのではなかろうかなという思いをしております。  全国を見ますとき、合併をしなかった自治体と合併した自治体との取り組みに、厳しさの差があるような感じがします。私は過日、新潟県の津南町まで行ってきました。町長の現場主義に感化されたということかもわかりませんが、労を持って自立を目指す町津南町ということで、小林町長さんが書かれた本を読んで、どうしても現場に行って、生の声を聞きたいという思いで出向きました。  津南町は豪雪地帯で、この日も幾度となくテレビに映っていましたので、町長もご存知かと思います。新潟県の南部に位置した、人口が1万1,830人、2万人を切っておる町でございますが、職員が一体となって改革に取り組んでおります。職員一人一人が事務事業の見直しをし、20年先の数値目標できちっと計画を立てております。そして責任を持って年度年度、数値を確認しながら進めているということでございますし、旧態の縦割りの係制を廃止し、グループ化というようなことで取り組んでおります。互いに応援をし合い、体制づくりをということでございます。  この内容は一々申し上げておりますと、これだけで終わってしまいますので、結論といたしまして、町長は合併して、少し職員にゆとりがあると言われております。合併をしなくても厳しい中でやろうとしている先進地の視察を、職員の皆さんに出向いていただいて、現場でしっかりとそういう研修をしていただき、金がなければ知恵と汗を出すような、思い切った考え方が必要に思えます。町長はそのように思いませんか。お考えをお尋ねしておきます。  次に、町長は一体化の醸成と言われ、いろいろな場面に積極的に出向かれています。いろいろな場面で情報発信されていると思いますが、予算審議でイントラネット整備について少し申し上げましたが、4月1日より行政間は整備され、情報提供をしております。町民の皆さんが接続してこそ、初めて意義のあることではないかと思います。今後、情報過疎にならないために、どのように取り組みを考えておられるのか。また、地上デジタル放送が2011年より変わることになっております。先日もデジタル化が進む中で、但馬の状況が載っておりました。ケーブルテレビを布設している市町は問題ないと思いますが、町内に多くの共聴アンテナでテレビを見ている地区といたしまして、今後大きな問題ではなかろうかなと思います。情報過疎にならないために、対策支援をどのように考えておられるのかでございます。  それから、香美町が合併して、先ほども随分広いなと感じておりますが、一体区の醸成も必要だと思いますが、各区を核にしたまちづくり、これも必要ではないかなという思いをしております。旧町で香住町、あるいは美方町の中心市街地の活性化の取り組みはわからないわけでございますが、かつて村岡町では14年度に中心市街地まちづくり検討委員会を立ち上げ、15年にまとめて報告されているものがございます。  それにあわせて国土交通省のまちづくり交付金事業計画も、16年から20年の5年間の事業として組まれております。できているものや手つかずのものがありますが、今後この取り組みをどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。  以上で第1回の質問といたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 長瀬議員から数点についてのご質問をいただきました。  まず、町政懇談会につきましては、大変評価をいただきましたが、我々は仕事として当然やらなきゃならんことですが、それに毎回皆勤賞でご参加をいただいた長瀬議員の取り組みも、我々以上に高い評価をして当然だというように思っておりまして、本当に敬意を表する次第であります。  まず、景気回復の状況についてのお尋ねがありました。長瀬議員と同感で、大都市の、しかも特定の企業の景気回復を中心としたことであって、地方にはまだその効果というのは全くというほど来ていないというふうな状況にあります。とりわけ町財政にとりましては、例えば平成18年の予算でいきますと、税収が18億円ぐらい、予算の12%ぐらいでして、60%近くは地方交付税で占めておりますから、税収の少しの増よりも、仮に増になったとしても、増よりも地方交付税をぐっと締められたほうが、町財政にとっては大きな影響がある。そういうふうな状況にあります。  そうした中で、今地方交付税改革と称する名のもとに、いろいろな対策が講じておられまして、これを我々の立場で言えば、はねのけるというための努力を精いっぱいやっていかないことには、地方自治体の存続そのものも難しいんではないかというふうな危惧を持っているところであります。我々としては、まさに地方分権で、地方が地方としての独自のまちづくりを進めていくという体制を確立していくための努力をしていきたいなというふうに考えております。  町政懇談会で精力的に回っているけども、あれは財政が厳しいということを言って回っているんではないか。それだけではないと思いますけれども、ご指摘は。  私は、要は町政と町民の皆さんとが別々ではない。まさに一体的に、とりわけこの新しい合併した町については、同じ認識のもと、同じ考え方のもとに取り組んでいくことが必要だと。そういう意味で、現状をご説明しているという部分があります。  しかし、財政が幾ら厳しくとも、予算がゼロではありませんので、その中で町民の皆さんが求めておられることを十分聞き、取捨選択をしながら最優先に取り組むべき課題は何か、それを的確に把握をして、誤りなき町政を進めていく。それが町政懇談会であり、町民の皆さんからできるだけいろんな意見を聞くということだというふうな姿勢のもとに取り組んでおりますので、ご理解のほどお願いをします。  さらに、津南町の現状についてもお話を聞きました。私自身勉強不足で、そこまで積極的なまちづくりの取り組みをされていることについては承知しておりませんでした。雪が多いというふうなことをテレビで見て、感じていたというふうな状況でございますけれども、私自身が勉強をさせていただかなきゃなりませんし、津南町のみならず、全国にはそれぞれの分野でそれぞれの先進的な取り組みをしている町がたくさんあると思いますので、これから職員にはその町政の、今課題になっていることに対応できるような部分での先進市町に、できるだけいろんな形で視察に行かせるようなことも、単独で行かせる、ないしはどこかに出張した機会に行かせるというふうなことも含めて、積極的に取り組んでまいりたいというふうに思っております。  さて、具体的なご質問の1点は、情報過疎にならないための対策の問題です。ご指摘のように、イントラネットをこの春から具体的にと言いますか、昨年に行政間のイントラネットは布設をし、それに基づく光ファイバー網の一般住民の皆さんへのネットワークについて、この春から企業のほうで取り組んでいただいております。  しかし、当初もできるだけ公共用の配置を、住民の皆さんがどこでも光ファイバーが布設できるようなことを配慮しながら配置をしたつもりですけれども、やっぱりそこには少し、まだ企業の側から採算がペイできないからということで、はじめからオープンにしていない部分があります。町内全般で見渡しますと、長井から矢田川沿いで川会の手前ぐらいが主たる地域、これから拡大を検討する地域というふうになっておりまして、それ以外にも部分的にありますので、これらについて、できるだけインターネットの接続をするに、希望者にはできるような状況づくりを、まずしていかなけりゃならんのではないか。  もちろん、ですから、企業のほうにも少し先行的に見て、積極的な取り組みをしてもらうようなことを、町としても働きかけをしたいと思いますし、その上で個々具体的な問題があるとするならば、それに対応する対策も、可能なことについては取り組んでいきたい。そして、町内全域に光ケーブル網の恩典が受けられるような体制というのをするということが、まず一つの大きな課題ではないかなというふうに考えております。  ご指摘のCATVが入れば、それで全町域対応できることになりますけれども、CATVの、これからもし導入するとした場合の建設費といいますか、導入費等考えますと、今の財政事情等考えて、スムーズにいけるかどうかというふうな問題があります。したがって、その課題については今後十分に検討はするにしても、今当面の問題としては、CATV導入とは別の方法で、ご指摘のような情報過疎が少しでも解消できるような方法はないかということの取り組みをしていきたいというふうに思っているところであります。  それから、それとの関連で、2011年のテレビのデジタル化への対応の問題があります。これは、国が一方的に2011年ということで決めたとはいえ、やっぱり我々にとって、それに対応するための手だてをやっていかなけりゃならんという中で、個々にテレビ受信をされている方の問題はさほどではないにしましても、共聴アンテナで取り組んでいただいているところにつきましては、いろんな課題が出ております。  せんだって、町もおくればせながら5月30日と6月1日に、こうした組合の皆さんに集まっていただいて、問題点とか今後の課題についてご説明をし、それぞれの組合で取り組みを検討していただくような会を持ちましたけれども、そこでもいろいろな問題が出ております。  具体的にその共聴アンテナは、今香美町で54の組合がありまして、NHKが主体となっておる共聴アンテナが36と、自主的な共聴アンテナの組合が18というような状況になっております。NHKが主体になっているアンテナとそれ以外とは若干、NHKが一部負担をしてくれます部分については、少ない額というものの、やっぱり1世帯当たり数万円というふうな負担が、共聴アンテナを新たにつくることによる負担が要るというふうな試算も出ておりますので、これらを乗り越えて各世帯が対応していただくためには、町としてもそれぞれ住民の皆さんの独自の問題だということではなくて、町としていろんなご相談に応じて対応していかなければならんというふうに思っております。  費用の問題では、国や県に今、こうした部分についての助成制度がありません。いわゆる地域特有の問題ではなくて、国がこうした制度を切りかえてデジタル化をしたということによって起こっている問題ですので、当然国として最小限度の助成措置はとられるものだというふうに思いますが、話によると、来年度からそういう制度を考えるというふうなことだというふうなことも聞いておりますけれども、我々としてはできるだけ国や県にそうした支援対策を講じていただいて、それでもなおかつ、その対象になりにくいような、特異なものについては町が補完をする。そんな形での対応を早く打ち立てていかなければならんというふうに考えているところであります。  そういうふうなことを問いながら、こうした情報化の波の中における住民の皆さんの対応を円滑に進めていくような努力をしてまいりたいというふうに思っております。  それから2番目の、地域を核にしたまちづくりの問題です。全く同感でして、香美町全体のまちづくりは、それぞれ旧3町、今の3区のそれぞれ特色があるまちづくりを進めながら、それをさらに一体的に統合・連携をすることによる相乗効果の上がるまちづくりを進めていく。そういうふうな方法でとっていくべきだというふうに考えております。  なぜなら、海、山という地域環境も違い、かつ産業もいろいろな面でも違った町が統合したことですから、それぞれの特色を生かすことがまず第一であり、さらにその特色を組み合わせることによる相乗的総合効果を発揮する。そうしていかなけりゃならんと思いまして、その基本になる各地域の核づくり等は、これからも積極的に進めていかなきゃならんと思っております。  合併当初から、地域協議会をそこで、いわゆる区ごとのまちづくりを検討していただく中心的な協議機関というような位置づけで、いろいろな検討をお願いをしております。それぞれの地域協議会で、自主的に今年度はこういう問題を取り組もうというふうな形で取り組んでいただいておりますけれども、具体的にご指摘の村岡区につきましては、お話のようなまちづくり構想が、まちづくり交付金のもとに、合併前から行われているという状況もありますので、それらを課題として、これからの取り扱いについて検討していただくことも、我々として地域協議会の皆さんにもお願いをしなけりゃならんというふうに思っております。  具体的に、今までの状況の中で、村岡の問題につきましては、平成16年度から着手をしておりまして、16年度には地域案内センター、バス停の整備を行いました。それから今年度は、野乃上東中線とか防火水槽等、それからまほろば駐車場の舗装、これらを今年度行うことにしておりまして、あと何点かの課題につきましては、町の財政事情等を考えながら、これから計画的に進めていきたいというふうに考えておりまして、おおむね当初計画を立てられた中心市街地まちづくり検討委員会の取りまとめの方向に沿って、町の整備を進めていきたいというふうに思っているところであります。  ほかの地域でありましても、先ほど言いましたように、地域協議会の皆さん方を中心として、いろいろな課題についてご検討いただき、それを町政としては尊重しながら、それぞれの地域全体のまちづくりを進めていきたいというふうに考えているところであります。  ちょっとご質問のすべてについてお答えしたかどうかわかりませんけれども、とりあえず1回目の答弁とさせていただきます。 ◎議長(橘 秀夫) 長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) 財政厳しいという、町政懇談会でも随分状況でございます。私は、財政厳しい中でああして回られるということは大変だろうな、町民の皆さんに、あれもします、これもしますと言えば、随分楽だろうなという思いをしながら回らせていただきましたし、我々議員になったときにも、議員はあれをするな、これをするなというのは言ったらあかんと。あれせい、これせいと言ったほうがいいんだというようなことを先輩議員に聞かされたこともありますが、やはり財政の健全化というのは私は平成7年に議員にさせてもらったときからずっと、これは私の一つの持論として取り上げさせてもらっております。  私も昭和45年からいろいろの商売をやってくる中で、やはり財政というものがどれだけ大事なのかということを身にしみておりますし、やはり行政側と我々商売をやっておるときの金の価値観というのが違いはしないかなという思いをして、商売しておる時分に見させていただきました。その時分は随分景気のいい時期でございますので、行政も随分いろいろな使い方をされたということもありましょうが、今はとてもそういう状況ではないと。やはり価値観が同じ価値観でものを見るということが一番大事になるではなかろうかなという思いでございますので、ぜひとも職員にそういう場に出て意識改革ができるような、私も今はインターネットや本でいろいろなことの情報が入ります。しかしながら現場でそれに接するということは、本当に大事なことでなかろうかなということで思います。その辺を町長、先ほども、出向かせんるんだということで、ぜひとも研修させてあげてほしいなという思いがしますし、それから、情報過疎ということで、去年から今年にかけてケイ・オプティコムですか、業者間をつなぎました。そのときに、その資料を見ますと、世帯カバーでは70%、住民サービスで順次85%まで達成できるんだと。提供するんだというようなことが、そのケイ・オプティコムのほうではなっておるから、そっちのほうを採用したとしながら、この町政懇談会でも、守柄から高津までは、今のところはないんだと。企業というものは、採算が合わなんだらなかなかしてくれないというのが現実だなと思うわけです。  そういう中で、やはり今日の新聞にも、新温泉町が今のケーブルテレビをどうするのかというようなことで載っておりましたし、旧浜坂町ですね、あっちのほうが今まだケーブルテレビが入っていないので、事業費を見積もると15億から20億ぐらいかかるんだということが、今日の新聞に載っておりましたし、私、朝来市のケーブルテレビ、それから養父市のケーブルテレビ、それから新温泉町のケーブルテレビも行って、状況をいろいろと聞かせていただきました。  やはり、当初の投資が30億から50億ぐらいかけています。そういう点、香美町においては、今のところは民間企業のこういう光ケーブルを借りてということで、大きな投資がないわけですけど、本当の目的は何かといったら、町民の皆さんにつないでもらわなんだら意味がない。何ぼ行政が発信しても、受けるほうが受けとめてくれなかったら意味がない。今、こういう情報はパソコンで1つすれば全国、あるいは世界の情報が入ってきます。ただ、小代区では高齢者が45%、村岡で36%というような状況の中で、このままで、ただつないでくれ、それ見てくれというわけにはいかんじゃないかなという思いがするんです。  その辺が、この間の新聞でも随分心配して載っておりましたが、取り残される高齢者ということで、大きな見出しが載っておりましたが、やはり大事なことは、情報をとる状態をどうつくるかということでございます。  そういうことで、大体ケーブルテレビを使っているところは入会金が5万円か7万円、それから月の利用料が大体1,200円から1,500円。そういう中で、今の光ネットで見る場合に、テレビ単独で5,000円余りかかります。それから光ネット、光電話、光テレビとすれば、8千5、600円から8,000円ぐらいかかります。そういう状況の中で、やはり何かの手当を打たなんだら、すんなりと高齢者がそれへつないでいいですよというのは、なかなかいかんと思うし、私は予算審議のときも少し触れましたが、手おくれをしてはいけない。なぜかというと、共聴というものがありながら、そういうものが、今奨励して企業が回っています。歯抜けになったときに、その協調体制が整わんようになってしまうんじゃないかなという心配があるわけです。  その辺で、やっぱりしっかりと情報的な取り組みをしていただけなかったら、今香美町だけが取り残されるような感じになってしまいはしないかという心配をするわけです。その辺をしっかりと町長、お考えを聞かせていただきたいのと、それからまちづくりの核ということで、私は財政厳しいことは十二分にわかりますから、今どうこうでなくして、町長は答弁あったように、やっぱり中心市街地をどうして活性化し、それに円をかいたものが、どう取り巻きが活性化できるかということが、一つのこういう大きな町になれば、大事なことではなかろうかなということで、ぜひともそういう取り組みで、取り組んでいただきたいなという思いですが、その辺もう一度、町長のお考えをお尋ねしたいと思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 1点目の情報の問題、特にテレビのデジタル化の問題につきましては、以前にもご指摘をいただきましたように、我々として確かに大きな問題です。タイミングを失しますと、非常に混乱を起こしますので、とりあえずそういう状況について、町民の皆さんに、共聴の組合の皆さんにご説明をしましたが、そこでいただいているような課題、それぞれケースによって違いますけれども、それらにどう対応していくかということを、具体的なことについて、いろいろと個別のご相談をさせていただくことも含めてやっていかなきゃならんというふうに思っております。  ご指摘のように、地域の中で事業を行っている方とか、そういうインターネットの利用度の多い方が、どんどん単独でテレビとの接続をされますと、もうあとは高齢者とか経済的に弱者の皆さんだけが残ってこられて、それに対する負担対応ができないというような問題になると、香美町全体の大きな問題になりますので、早く対応したい。スタートが少しおくれておりますので、職員には急いで対応するよう指示をしているところであります。  それから、まちづくりにつきましては、先ほどもお答えしましたように、そうしたほかの町もそうですけれども、香美町としての特色、町の構成ということを考えると、これを積極的にやっていかなければならんというふうに思います。地域局にも、したがって、まさにそれぞれの地域の、村岡区なり小代区なりのまちづくりをしていく拠点ですから、その地域局と地域協議会の皆さんを中心とした住民の皆さんとの連携を密にするように指示もしておりますし、私をはじめ、幹部も絶えずそういう視点から、どういうことを最優先で取り組んでいったらいいか。いろいろなたくさんのご要望がありますけれども、その中で優先順位を相談しながら1つずつ取り組んでいく、そういう姿勢で臨んでいきたいというふうに考えているところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) 今の情報化で、もう1点だけお尋ねしたいと思いますのは、18年4月5日の新聞ですね。これは県が過疎、山間地での高速インターネットということで、都市との格差を解消へというようなことで、新しく電波を、WiMAXという、一つの拠点から10キロ圏内ぐらいはカバーするんだということで新聞に載っておりましたが、その辺が今後のそういう対策になるのかならんのか。今までだったら、LANといったら半径100メートルぐらいしかカバーできないのが、その新しい長距離無線通信技術とされるWiMAXということで載っておりましたが、その辺はご検討がなされておるのか、あるいは何か、点として拠点をある程度、今は調査期間でやってみたいんだということが載っておりますが、その辺はいかがですか。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 今、長瀬議員ご指摘のWiMAXにつきましては、ちょっと私自身も勉強不足ですし、職員もちょっと、専任の職員はわかっているかもしれませんが、いずれにしましても、そうしたいろいろな手法や制度を最大限活用して、情報過疎を解消するという努力をしていかなきゃならんというふうに思っております。  WiMAX制度につきましては、早急によく勉強をして、取り入れるべきものは取り入れていくという姿勢で臨んでまいりたいというふうに思います。 ◎議長(橘 秀夫) 長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) それでは、次に移らせていただきます。  2点目といたしまして、バイオエネルギーについてのお尋ねをしてみたいと思います。  地球温暖化が言われる中で、環境型エネルギーの活用が各地で進められています。化石燃料にも限度があり、現在は高騰しております。代替エネルギーとして、バイオマスエネルギー等の取り組みが各地で、新聞等で報道されておりますが、とりわけてんぷら油を再利用したバイオディーゼル燃料として、自動車燃料が京都では平成9年、あるいは伊丹市では平成12年から公用車に利用されております。香美町としての、そういうお考えはありませんか。  それから、木質バイオマスということで、これは旧村岡町において16年2月に活用計画ということで、すばらしい本まで出して、くみ上げております。香美町は林野が約86%という中で、今後自然環境を守りながら、そういう取り組みが必要ではないかなという思いをしておりますけど、その辺はいかがお考えですか。  また、県の井戸知事も、バイオマスエネルギーは随分力を入れているように思います。その辺、町として取り組みのお考えはいかがですか。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) バイオディーゼル燃料、木質バイオマスの問題とも、現時点では町として取り組む検討もしていないというのが実態です。  しかし、こうしてご説明を聞き、ご質問がありまして我々が勉強する中で、地域に密着をした環境問題として、住民みずからが取り組んでいく大きな課題だというふうに思っておりますし、また、そういうことができる環境にある香美町にとって、1つずつ町民の理解を得ながら取り組んでいくことが必要ではないかなというふうに思います。  その中で1点、最初のバイオディーゼル燃料の問題につきましては、特にてんぷら油の使い捨て等につきましては、ごみ問題として当然対応していかなきゃならない問題ですので、これらを具体的にどういうような形で回収をしていくか。香美町における回収量が、あとのディーゼル燃料として量的にどういう格好になるかというようなことについては、一度積極的に勉強をして研究をしていかなきゃならんなというふうに思っております。  木質バイオマスの問題は、とりわけ今、議員もご指摘のように、森林町であります香美町にとっては、関心を持って取り組まなきゃならない課題だと思います。既に旧村岡町時代にそういうふうな取り組みもしていただいておりますので、それを引き継いでどういう対応ができるのか。今の多可町、旧加美町でも役場の中のいろんなストーブに、こうした木質のペレットを使って暖房用に使うというふうなことが具体的に行われているということですから、我々にとってもそうした町民全体の問題ではなくても、町が環境に積極的に取り組むという姿勢を示す上でも、こうした先進例を参考にしながら取り組みに向かっての検討をしなきゃならない課題だということを、今ご質問をいただいて改めて感じているところであります。  すぐに具体化ということはできないにしても、これらについての研究をし、香美町としてどういう取り組みから始めることができるか、その辺の検討を早急に進めたいというふうに考えております。 ◎議長(橘 秀夫) 長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) 私は、この廃食油の活用というのは、矢田川広域で出させていただいたときに少しふれさせていただいたかなという思いが少し残っておりますが、平成12年に伊丹市が取り組んでいるのを新聞で見まして、資料を寄せたことがあるんですが、その時分はいろいろな施設でまだ1,000万ぐらいの投資が必要だとしながら、この間、5月9日ですか、神戸で食用廃油燃料加工機器の実演というのがありまして、そこに行ってきました。そうしたら、機械が随分小型化され、安くなっております。そういう中で、やはり考えていってもいいじゃないかなと。一番小さい小型では350万円ぐらいから、あるいはその先は660万、880万、2,200万というような機種もありますが、やはり、こういうことに積極的に取り組む時期が来ておるんじゃないかなということでございまして、今家庭ではどうしておるかといったら、固めておそらくごみ収集に出しておるんじゃないかなと。民間は事業者に出しておるんだろうと思うんです。  この廃油も、許可を取った事業者だけには収集できんというようなことでございますので、その辺をどのぐらい一体、例えば公共施設、給食センター、あるいは国民宿舎、道の駅等がどのぐらいの量が出て、あるいは家庭でどんなものがやっておるんだというようなことも、ぜひとも調査して検討すべき問題ではなかろうかなという思いがしておりますし、京都議定書が温暖防止のために2008年から12年に削減目標というのが挙げておられますね。おそらく、各町にもそういう義務的なものを押しつけてくるんじゃないかな。国が6%の削減を目標にしておりますけど、これは各自治体も協力せなんだらいけんじゃないかなということで、おそらくそういうことになってくるではなかろうかなと思うわけです。  それから、木質ペレットにしても、風倒木が随分、私らがここに通ってくる道中でもまだ、やはりあります。この材を生かすということ。石油換算でいくと、今のところはそうも割高ということなんですが、これから石油が高騰して今の値段でするならば、ペレットのほうが安くつくというような数字も出ております。  ただ、ストーブがまだそんなに多く出ていないから、少し高いようでございますが、やはりそういう取り組みも必要ではなかろうかなという思いをしておりますので、その辺、もう一度町長のご答弁いただきたいなと思います。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) まず段階的に取り組んでいきたいというふうに思います。
     今議員もご指摘のように、てんぷら廃油についてはどのぐらいの量が出てというところからして、それをどういうふうに回収をしていくか。それに対するいろいろな町民の皆さんの協力も必要ですので、それらも踏まえて、きちっと契約ができなければ実行に移せないということではなくて、できる部分から実行してみる。そして、いろいろな問題点を把握しながら拡大をしていく。そういうような姿勢で取り組んでいきたいというふうに思いますし、木材ペレットの問題につきましては、職員に多可町と先進的に実施をしている町の視察などもさせながら、どんな方法があるのかというふうなことについての調査・研究をして、役場等の施設にまず入れるというふうなことからして、町民の皆さんにPRをする。そういうふうなことも、一つの方法ではないかなと思っておりまして、1つずつ取り組んでまいりたいというふうに考えております。 ◎議長(橘 秀夫) 長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) 3点目に通告しておる分に移らせていただきます。  教育長に、教育環境をどう考えるかということでございます。学校統合については先ほどから同僚議員がいろいろと言われておりますので、私は統合も大事だが、中高一貫教育というものを持論としております。  そういう点で、教育長は村岡の地域局におられますが、あの状況を見たときに、今の状況では高校が定員割れ、来年にはちょっと増えるではなかろうかなということなんでございますが、これから高等教育というのがあの状況で守れるか、守れないか。守れなかったら大変な状況になってしまうではなかろうかなという思いを、私はしますもので、統合も大事だが、それに加えて中高一貫セットに考えるべきだというのが、私の一つの持論で申し上げておるわけですが、その辺はどうお考えなのか。さきにも申し上げましたが、津南町でちょうどほかの勉強をさせてもらいに行ったときに、17年度から県立高校が1万1,800何ぼの人口のときに、県立が地元の働きで建っておるということがありました。そこには町立が2つ、中学校がありましたが、その中に県立ができておりました。  だから、やはり熱心に、本当に子供のため、あるいは教育のために何が必要かということが、熱心に県のほうにでも申し上げれば、それなりの対策があるではなかろうかなという思いをするんですが、ぜひともその辺の教育環境について、1点だけお尋ねしておきます。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 議員が過日、新潟県のほうへ行って、県立の中高の学校のニュースをお話しになりましたので、私のほうも、関係のほうの書類等を見ておりましたところに、名前が出ております学校が県立の高等学校の募集を停止して、その校舎を利用して県立の中学を導入しておるというようなことから、要は中高の一貫をして、その中で子供たちが、入試がなくなっておるわけですから、6年間の教育課程を編成した中で勉強するということで、広くゆったりとした、いわゆる受験競争というものをなくした中から勉強をするとか、あるいは6年間の中高の中から広く対人関係を学ぶとか、利点等が書いてありました。  昨年だったか、この但馬の私の地域にも、中高一貫教育をやっている学校の生徒が、入ったときには中高一貫教育のところで勉強しておったわけですが、そこからある阪神間の学校をねらいたいということになったときには、その中高一貫教育ではその高等学校が受験できないと。ということは、そこは進学学校でございますので、中学校の段階にどんどん勉強して、3年間に高等学校の分も勉強しておくと。そういう面になってくるというと、その教育課程では自分が望んでいる学校の受験の科目に合わないというようなことで、急きょ町内の中学校に転入してまいったような事例があります。そうすると、仮にもう、その中高一貫教育のいい面はいい面として認めながらも、今度、もしそこで学んだ子供が、途中で進路変更を考えた場合には、そのことは可能になるのかというような問題も考えねばなりません。  あるいは、また先ほどの質問にも出ておりました、部活動でどこかの学校へ行きたいと言ったりして、いろいろその子が持っている能力、適正を伸ばすという面で、進路変更を考える場合、その中高一貫教育という枠が、その子供の適正を伸ばすという面からの、何か一つの障害になっている面もありますので、今後とも、私ども、消極的に考えるのじゃなくて、検討するときにはやっぱり村岡の学校の先生とも十分相談したり、連携を深めながら情報提供をしながら研究していきたいと思っているのが今の現状でございます。 ◎議長(橘 秀夫) 長瀬幸夫君。 ◎長瀬幸夫(14番) 教育関係におきましては、何といっても、香美町で教育長が先頭でやっていただかなかったらいけない。私どもはとてもじゃないがその足元に及びませんから、言うだけでございますが、ぜひとも現状を見て、しっかりと子どもの教育に大事なことを取り組んでいただきたいという思いをいたします。  以上で終わります。ありがとうございました。 ◎議長(橘 秀夫) 以上で長瀬幸夫君の一般質問を終わります。  暫時休憩をします。再開は3時40分とします。                               午後3時27分 休憩                               午後3時40分 再開 ◎議長(橘 秀夫) 会議を再開いたします。  次に岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 岡田公男でございます。第10回香美町議会6月定例会に当たり、通告に基づき4項目について一般質問をいたします。  町長に質問いたします。町施設、土地の管理について。遊休状況にある施設の活用、整理についてお伺いいたします。対象施設の1つとして、村岡区の旧大谷小学校体育館であります。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 具体的に大谷小学校の問題につきましては、ちょっと私自身が個別の検討というか、掌握していない部分がありますので、助役、やってもらえますか。 ◎議長(橘 秀夫) 助役。 ◎助役(岩槻 健) 突然でございまして、的確に答弁できるのかどうかあれでございますが、今、旧村岡区の中で大谷小学校跡地、具体的にどこをお聞きになりたいのか、ちょっと掌握しかねるわけでございますけれども、もともと旧大谷小学校、あれは借地でございまして、お名前はちょっと出てきませんけども、既にそこに返還されて個人に売却、部分的にはなされておると。そして既に個人の住宅をお建てになっておるわけでございまして、私自身としてはすべからくあの土地は、今岡さんのところでございましたから、当時農協の組合長をされた方の土地でございますから、すべて返却されて、そして個人の権限でおやりになっておることだというふうに承知していただければ……。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 私の質問、対象施設ということでわかりやすくつけ加えさせていただきましたので、混乱いたしたと思います。  今現在、繰り返します。町の施設、土地の管理について、遊休状況にある施設はありませんか。あるならば、その活用、整理についてお伺いいたしました。その中に、具体的に旧大谷小学校体育館でございます。それは今、助役答弁いただきましたが、住宅になっておる部分については、あれは旧大谷小学校八十有余年の歴史のあった場所でございます。それは土地は返還されて、今現在、個人住宅2軒、あと2軒の建設ができる宅地が存在しておる、それの上にあります。今年の冬の大雪でも屋根の雪落としを地域局職員が出向いてしたりしております。その上に、今大谷子育て支援センターでの前の旧大谷僻地保育所が存在しておって、現在は投票所なんかはそこで行われておるというところの関係を質問いたしておるところでございます。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 大変失礼しました。前段の、町の施設の活用・整理等につきましては、極力遊休施設についての活用を検討しながら、活用できるものは活用するというような対応を進めているところであります。そういう中で、どうしても活用するほどではない、ないしは、ほかの方法で既に対応しているので活用できないというふうな施設も幾らかあります。  したがって、今回何とか活用しようということだけではなくて、これから当面の見通しの中で活用の見込みがない。しかもなおかつ、その土地、建物等について財産価値が上がるというふうな見通しもないというようなものにつきましては、行財政改革の一環として、処分ということも考えていきたいというふうに思っておりまして、そういう観点から今、リストアップをさせております。  土地等については幾らかそういう観点でリストアップして出ておりますので、これらについてどういう形で売却をすることがいいかどうかも含めて、専門家の意見も聞きながら、できるだけ早く方針を決定して、可能なものは早く売却をしたい。そのことによって、財政の一助にしていきたいと、そういう観点で進めていきたいというふうに考えているところであります。  今の大谷小学校の問題につきましては、私自身ちょっと実は実態がわかりかねますので、先ほどの助役の答弁に足らざるところはまた、助役ないしは地域局長から答弁をさせますので、よろしくお願いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 村岡地域局長。 ◎村岡地域局長(太田培男) お答えをさせていただきます。  岡田議員、今ご指摘の施設につきましては、かつては小学校の体育館ということで活用なされてまいったわけでございますが、小学校の統合後は、その体育館の隣に僻地保育所というのがございまして、その僻地保育所の遊技場が狭いものですから、その体育館もあわせて併用するような形で活用が図られてまいりました。  また、施設につきましては、一応普通財産というような位置づけがなされておったわけでございますけれども、現実に使用が可能だということでございますので、今申し上げましたような形で僻地保育所の遊技場として活用する、あるいは地域の老人がゲートボールの屋内練習場というような形で活用する、あるいは今もございましたように、選挙が行われる場合には、一つの投票所としての活用、これらをあわせて続けてまいったわけでございます。  しかしながら、僻地保育所につきましては民間委託を機にもうなくなったわけでございますが、跡地は子育て支援活動の一施設として、今も継続して使っておるところでございます。  ただ、その場合、対象の園児が保育所の園児よりも小さいということがございますので、保育所の外まで、そういう旧大谷小学校の体育館まで活用してという状況は、現在はなくなっているというふうに理解しておるところでございます。  あわせまして、兎塚地区にございますスポーツクラブ21、これにつきましても卓球台等の備品も備えておりまして、それらの設置場所としても活用していただいておるという状況でございます。  今、この施設を遊休施設としてとらえるのがいいのかどうかという部分も含めまして、今後検討する必要があるんじゃないかというふうにとらえておるところでございます。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) ただ今地域局長の答弁には納得しがたいでありますが、町長より前向きの、そういった見直しなりを図っていくということをお聞きいたしました。活用とするならば、先ほども地域局長からもありましたように、スポーツクラブ21兎塚、そういった卓球、それから大谷区民のバレー等のそういった、そしてまた、老人等が憩う場として、これまでは老人のゲートボール場ということを、冬なり雨天の場合は使用しておったというようなことでございますし、夏、ハチ北の民宿に都会から学生の合宿、部活の体育館等を求めております。そういったところに当然利用料を取りながら開放していくという活用が、考えられるわけですが、普通財産として財産価値云々と、まだ使用できるという答弁をいただきましたが、やはり整理をしていくということの観点からいくならば、トイレが使用できない。水回りが不完全である。老朽化しているというような中で、財政の関係も当然あると思います。実際、現状を見て、正しく判断をして、どうですかと伺いたいところでございましたが、町長がそのような発言をされましたので、お聞きいたしませんが、状況をよく見て、活用なり整理と、有効の方向を判断していただくように求めておきます。  なお、他にそのような、同じような施設があるならば、また後日お示しいただきたい。以上でございます。  次に移らせていただきます。全国的に少子化は急速に進行しております。香美町も進んでいます。このような現状を踏まえて、少子化対策にどのように取り組むのか、具体策をお伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 少子化問題は、岡田議員もご指摘のように、大変深刻な、緊急な問題だというふうな位置づけでとらえております。よく使わせていただいている数字で、既にお聞きいただいていると思いますけれども、香美町のこの17年、昨年1年間の子供の生まれた数が152人。10年前、平成7年が225人。10年間で73人減っております。約3分の1減っているというような状況でして、こうした状況がこれから同じような率で推移するかどうか、この辺の見きわめも必要ですけれども、その後もさらに減っていくというふうな状況の中で、先ほどからいろいろと議員からのご質問のありましたような、学校の統合問題も現実の問題として出てくる。いろいろな問題が派生をしてきますし、一番大きな問題は、香美町そのものの活力に影響してくるということになりますので、これらを何とか、少なくとも下がっていくことをとめていくこと。そして、できれば少しでも増やしていく。そのための目標設定をして努力をしていくことが、待ったなしで必要だというふうに思っております。  じゃ、この10年間で3分の1も減っている状況の原因は何か。つい先日も、日本全体の合計特殊出生率が1.25だというふうな報告がなされました。しかし、香美町の合計特殊出生率は、これは平成12年の数字ですけれども、1.78ということで、県下でも非常に高い数字です。  一般的に、郡部においては3世帯同居というふうなことで、子供のいろいろな世話は、親やおじいさん、おばあさんにやっていただけるというふうな環境にありますので、都会のような一つの夫婦から産まれる子供が極端に減っていくというような現象ではない。そうした中で、こうして3分の1も減っているのはなぜかといいますと、これは細かい数字の分析まで、まだいたしておりませんけれども、やっぱり若い夫婦が減ってきたということが一番大きなことではないかというふうに思います。  したがって、少子化対策は若い夫婦の人たちが子供を産みやすい環境づくり、育てやすい環境づくり、これも当然必要ですけれども、従来はそれ中心の対策でしたが、我々の地域にあってはそれだけでは解決しない。もっと広範囲の、政策全般の取り組みをしていかなきゃならんということから、今回おくればせながら企業立地、企業誘致というふうなことも、もう一度積極的に取り組んで、若い人たちが住めるような環境づくりを、まずしていくということから取り組みをしてきたいということで、今その内容等について検討をしておるところであります。  それとは別に、この4月から制度化しましたのは、若い人たちがそういう働く場所があって住むんですが、働く場所が少しはあっても、この香美町の中に住まずに豊岡とか、例えば子どもの教育環境とか医療環境とか、いいところに住んで、そしてこちらへ通われるというふうなことも起こりつつありますので、これを即刻解消するためには、香美町の中に家を建てられる、ないしは確保されるについて、その負担増をできるだけ解消するための支援というのが必要ではないか。  したがって、若い世代の人たちが家を建てられる場合に、直接支援をする方法や、利子補給をする方法等について、ないしは固定資産税の減免等につきましての制度を、この4月につくりました。まだ具体的な適用例は出ておりませんけれども、1つでも2つでもそういうものを使っていただいて、香美町の中に若い人たちが住んでいただくような環境づくりをしたいというふうに思っております。  もう一つの問題は、今香美町の中で35歳から50歳ぐらいまでの方、いわゆる結婚適齢期の方で結婚されていない方というのもどんどん増えているというような状況があります。これはちょっと統計数字ですから、きちっと全部どうかわかりませんが、35歳から49歳までの未婚男子が490人ぐらい、未婚女子が170人ぐらいというふうな数字もありまして、この方たちに地元で結婚をしていただくということも、もっともっと進めていく必要があるんではないか。  したがって、町が中心となって、いわゆるお見合い会、男女の交流の会を持ちたい。今までから村岡、小代、香住ともに、その期間は長短ありますけれども取り組んで、一定の成果も得ておりますが、これをさらに充実して、多くの皆さん方がそうした交流を通じて結婚へ結びつけていくというふうなことも、力を入れてやりたいというふうに思っております。  それから、それ以外に本来の子育て環境づくりとしては、保育所の延長保育だとか、放課後児童クラブだとか、それから、いろいろな子供の経済的な子育てにおける支援措置等について、各種の対策を講じておるところであります。一番、そういう面での肝心の、この地でお産ができるという環境が、香住病院の産婦人科がお産の業務から撤退をしたことによって不便になっているという問題もありますので、そういう少子化対策の観点からも、香住総合病院の産婦人科のお産業務が復活できるように、医師の確保のための努力もしていかなきゃならんというふうに考えておりまして、それら総合的な観点から1つずつ取り組めるものを取り組んでいく。そして、少しでも少子化への進行を防いでいくというための努力をしていくこと。そのことが、香美町全体の活力を高めていく。香美町全体の新しいまちづくりを推進していく上で、大きな要素だという認識のもとに、取り組みをしようと考えているところであります。  以上です。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) ただ今、このまま少子化が進展すれば、香美町の活力が劣る。そして、そういった対策の広範な取り組みをしていかなきゃならないとご答弁いただきました。  その中で、やはり進展すれば、香美町がどのような状況になるかは先ほどありましたし、町行政に与える影響はどのように考えるのか、再度お伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 影響は各般にわたる問題がありまして、それらの分析といいますか、予測をきちっと立てなきゃならんというふうに思っておりますが、まだそこまで具体的な整理をしておりません。  しかし、考えられる問題は、先ほど午前中からの議員のご質問にありますような、学校の問題というのが直接的にはあります。それからやっぱり、町のいろいろな面での活力、具体的には産業振興の面でも、中核になる若い人たちがいないということが、少子化につながっているということを考えますと、そうした問題への対応を進めていかなきゃならんというふうな問題もありまして、いろんな面で影響が出てきますし、それが、先ほどの答弁と繰り返しになりますけれども、新しいまちづくりの制約になってしまう、ブレーキになってしまうという点がありますので、何としても少子化対策という名のもとにおける総合的な地域活性化対策を展開していくことが必要だというふうに考えているところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 職場、雇用の機会が増えて、歴史、文化など地域の魅力があり、若者、若い夫婦が収入が少なくても安心して子育て、環境がよくて暮らせることを願っていると、私は思います。周辺地域に生活を営む家庭の意見をお聞きいたしますと、午前中にもありましたように、やはり義務教育、児童・生徒の通学費助成が切られるということになれば、生活基盤も考えていかなきゃいけないというようなお考えを発せられる方もございます。  また、さきにもありましたように、公立香住病院がこれまでのように産婦人科、そして小児科の充実が不可欠であると思います。今のままであれば、少子化に影響、関係するのではと思います。  また、昔は結婚することに、適齢期になれば親戚や地域、職場において男女の出会いを仲介するとか、そしてそういった世話をすることを誇りとして取り組む方がおったわけでございますが、最近は早く結婚する人は早いわけですが、現在はどうしても、先ほどから言いますように、親や親戚、地域の方々が本人同士だということが前面に出て、こういった状況であると。  その中で、いろいろな取り組みがなされておるわけですが、都会の女性を求めるのもよいですが、現実はなかなか難しい。そういった行事をしても、雪の山を見てこようかというような感じの方が多いではないかというようなことの中で、やはり町内の未婚の男女の方はたくさんおられるわけです。そういった出会い、めぐり合わせをつくる機会は大事ではないか。何もかにも行政とかということはどうかと思いますが、やはり少子化をとめるには結婚をする、させることが先決であります。そういったことを踏まえて、このような具体的取り組み策をしていくべきであると私は考えますが、その点について、いかがですか。お伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 岡田議員がご指摘のとおり、それらの対策をより一層強力に展開していかなけりゃならんというふうに考えております。  男女の交流の場づくりにつきましても、合併をしましたので、旧香住町、旧村岡町でやっておりましたものを、それぞれ生かして海の場で交流、出会いをするほうがいいという方は海のほうでやっていただく。山の場のほうがいいという方は山のほうでやっていただく。そんな形での出会いの場の場所づくりも含めて、できるだけ意気投合していただくような環境づくりもしながら進めていきたいというふうに思っておりますし、また、各般にわたる対策につきましても、総合的に各問題を解決しながら、それを連携をしていくようなことについて、より一層それぞれの対策を強化していくように努力をしていきたいというふうに思います。  いずれにしましても、この問題は行政だけでやってもなかなか解決しない問題ですので、町民の皆さんとか各種団体の皆さんとの連携もとりながら、少しでも成果が上がるような対策を、工夫を凝らしながら取り組んでいくこと、そのことが必要ではないかなというふうに思っておりまして、いろいろなご意見をいただきながら進めてまいりたいというふうに考えているところであります。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 少子化が進み、人口はみるみる少なくなっていく。こういったことは当然、社会保障制度の基盤が揺らぐ。そして経済にも悪影響が出るということになります。私は終わりに、例えば町長をはじめ幹部職員が一組の出会いの場、結婚縁組みをさせる目標として取り組むことはいかがでしょうかと申し上げまして、次の項に移らせていただきます。  次に、町長と教育長に質問いたします。質問の中で、教育委員会分野に介入する発言についてございましたらご指摘ください。また、同僚議員の質問と重なる部分については、簡単にお願いいたします。  義務教育の小・中学校の適正規模はどうあるべきですか。学校統合の基本的考えは、今次までの検討、取り組み経過を。統合したときの跡地、校舎の活用は、学校数減による財政への影響についてお伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 1番目の、義務教育の適正規模の問題につきましては、教育長が専門の分野ですので、後で教育長から答弁をさせます。  2番目の、学校統合の基本的な考えと今までの取り組みにつきましては、少しほかの議員に答弁したこととだぶるかもわかりませんけれども、基本的に教育効果が上がるにはどうしたらいいか。子供たちの教育をより円滑に、効果的に行うためにはどうしたらいいかという観点から、私はまず、その保護者の皆さん、地域住民の皆さんの意見を最大限尊重する形で、町としての取り組みをしていきたいという方針で取り組んでまいりました。  したがって、村岡の問題につきましても、今、町民の皆さんのお考えを把握しているところでありまして、そのお考えが統合の方向で行くべしというふうに出ましたら、早速町として、具体的にできるだけ早く統合が実現するように、必要な手順で対応をしてまいりたいというふうに思っているところであります。  その結果、統合して跡地をどうするかの問題につきましては、これもほかの議員にお答えをしましたように、今具体的な案は持ち合わせておりませんけれども、現実に学校統合の結果出てくるということでありますから、それをどう効果的に使ったらいいか、町政全般の観点から検討をしてまいりたいというふうに思っております。  すぐに使う方法がない場合には、一時的にそのまま置かざるを得ないというふうなこともあり得ると思いますけれども、できるだけ早く、有効活用ができるような手だてを考えていきたいなというふうに考えているところであります。  じゃ、あとは教育長のほうから答弁をお願いします。 ◎議長(橘 秀夫) 教育長。 ◎教育長(清水 忠) 義務教育の小・中学校の適正規模についてでございますが、統合に係る学校の適正規模については、文部科学省は、小学校では1学年が2学級から3学級ぐらい要る、中学校では4学級から6学級が適当であると、一つの考え方を示しております。  しかし、この基準は都市部のほうで可能であって、過疎地域においてこれを当てはめることはなかなか難しく適当でないと考えております。できれば1学年2学級はあって、毎年クラス編成ができるとか、こういうことが最低は望ましいと思われるわけですが、今のところなかなか難しいということになれば、1学級の人数がやはりある程度、40人学級でしたらそれにふさわしいぐらいおって、学習形態等が常に変化するとか、あるいはディスカッション等ができて活性化が生まれるような方向が望ましいと考えております。  ただ、学校は適正規模というだけでなくて、児童・生徒の通学距離を含めて総合的に考える必要があろうかと思いますし、また、地形とかそれから気象条件とか交通の便とか、児童・生徒の実態等も考慮して考えねばならない問題だと考えております。  ちなみに、その統合に係って通学距離は大体どうだと言われたら、小学校では大体4キロメートルぐらいのところ、それから中学校は6キロメートルが基準というか、標準だなということを言っておりますが、郡部のほうにおいては、これがある一つの考え方であって、これに束縛されるということでは、学校は成り立たないという面があろうかと思っております。  以上でございます。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 私、答弁漏れがありまして、この統合による財政的な問題についてのお尋ねがありました。これも、既にほかの議員のご質問にお答えをしておりますけれども、交付税が、2校減ることによって約3,000万円の減少になること、それから通学費補助は、大まかな試算ですが1,500万円ぐらいの増になるであろう。ただしこれは、5年間2分の1弱の国庫補助制度があります。  それから、教室は当然、どの学校を使ってもそのまま使えません。若干の増設が必要になります。これは、まだ具体的な案をつくっておりませんけれども、相当の額が要るであろう。建設費、整備費が必要になります。  一方、マイナスになる部分は、学校統合によって学校運営費、コンピューターとか警備委託料とか用務員の人件費だとかというふうなものが約3,000万円減るというふうな見通しを立てております。  以上でございます。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 私は、統合問題については村岡区の3中学校の統合のよしあしでなく、現在香美町内の全体に見て、小・中学校の統合再編は今現在考えられていないか。そういったことの中で、同僚議員から質問がありました。十分よく聞かせていただきましたが、同じような質問になると思いますが、私は旧村岡町議会、平成15年6月定例会、平成16年3月定例会で、この件について質問を行い、当時の教育長より答弁をいただいております。今次の統合問題の動きが改めてというか、始まりましたので、その当時の議事録を振り返りながら質問をさせていただきたいと思います。  平成15年6月定例会において、町内3中学校の統合について、近い将来との表現で賜っておりますが、教育長としての一歩踏み込んだ決意、考え方もあると思いますので、というお伺いをさせていただいております。  そこで、その当時の教育長は、中学校の統合につきましては、同僚議員も質問されております。小学校の学校統合の審議会のときに、中学校の問題も出されて、中学校は早急に統合すべきであるということでスタートしたように、資料で見させていただいております。そのときに、学校名も決まり、敷地も決まりということでスタートしたように聞いております。  あれから随分時間がたっておりますので、事務局で教育委員会で話をしているのは、中学校の統合は早急にやはり、近い将来としながらも、やはり早くやらなければならないのではないか。合併の問題もございますし、学校の生徒数はだんだん減ってまいりますので、そういったことににらみをはせながら、今秋、15年度の秋には何とかそういった問題を具体化する。現在準備をしているところであります。  教育長自身はどうかということに対して、教育委員会として教育委員さん方のご意見なども含めて、やはり統合はすべきであると結論にも達しておりますと述べられており、平成16年3月定例会、ご承知のとおり香美町の新町発足が控えております。そういった3月定例会で、それまで具体的に示すというものがなかったので、私は3中学校の統合について、6月議会定例会で15年度秋に具体化する基本を考えていきたい。現在準備を進めているということで、新たなまちづくり、3町合併協議が進められている中で、今日どのように方向づけがなされているかと、改めてお伺いをいたしております。
     そのことに答弁といたしまして、統合の枠組みとしては、やはり現町内3中学校を基本にということで結論に、教育委員会ではしております。建設時期でありますけども、増設か新設かは別にいたしまして、いずれも平成18年度から19年度あたり、児童生徒の減少率が非常に高くなるころにでもやらないと教育効果が薄れてくるのではないか、心配する部分もございます。もろもろの中で、合併後の新町建設計画がつくられると思いますが、近々課題として、ぜひそれに載せていただくように、教育委員会としては働きかけもしていきたいというようなことを考えております。  過去のことを言ってもと思われるかもしれませんが、やはり何事においてもその経緯は大事であり、そのときどきのそういった基本的なものは、十分検討したり、実施・変更ということを一つの開かれた中で示すべきであるというふうに思います。旧町の教育委員会よりということでの、新町建設計画に引き継がれているということは、午前中の同僚議員にもご答弁があったと伺っております。そういった中で、そのような経緯を踏まえて、空白期間が長かった。現在に至っているこのことについては、答弁でもお伺いいたしておりますが、再度お伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 今、岡田議員が言われましたような、村岡町時代の経過につきましても、昨年の段階において私ども、岡田議員が再々にわたって質問をされておられます議事録も含めて、承知をしておりました。それで、そういう経過の中で、これは早く町民の皆さんに、村岡区民の皆さんに問題提起をして進めていくことが必要だということで、昨年町政懇談会の席で、私自身は投げかけをしたんですが、少しこちらの十分な把握ができておりませんでしたのか、町民の皆さんの認識と議会における認識とに少し差があるなということを感じたものですから、もう一度町民の皆さんの、特に関係の深い保護者の関係の皆さんなんかのご意見を把握した上で進めることが必要だというふうなことで、今日に至ったという経過がございます。  しかし、先ほども申しましたように、これから10年、15年先における生徒数の変化等、数字で見ていくときに、これはもう待ったなしで判断をしていただくことが必要だというふうに思いましたので、今回の町政懇談会にその数字を示して、もう一度町民段階における議論をしていただきたいということの問題提起をしたところであります。その間、合併との関係で1年ほどのブランクがあったことについては、これを何とか今後に少しでも取り戻す努力はしなきゃならんというふうに思っておりますけれども、そうは言っても一方で、やっぱりこうした大きな問題については町民の皆さんの十分なコンセンサスといいますか、議論を経た上でないと、いろいろな問題が派生することもありますので、それらを両方兼ね合わせながら取り組んでまいりたいなというふうに思っております。  したがって、当面のスケジュールとしましては、これもお答えした部分と重複しますが、できれば8月ぐらいまでに町民の皆さんの声は把握をしたい。把握をして、統合の方向で行くべしという答えが出れば、町としての検討委員会を、その後できるだけ早く立ち上げていきたいなと思っております。半年間ぐらいで検討委員会の検討が行えればいいんですが、やっぱりいろいろな問題がありますから、半年では少し難しいかな。来年度に少し入り込むのかなと思いますが、その上で具体的な、例えば庁舎の整備だとか、いろいろな対応をしていくとなると、最も早くて21年の統合かなと思いますけれども、場合によって22年になるのか、この辺のところを視野に入れながら、できるだけ早く、そのための準備、検討を進めていきたいというふうに考えておるところでございます。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 町政懇談会で村岡区内3中学校の統合は、町民、保護者の意見を十分聞いて、また、自治会、区長会に説明して意見集約をお願いしていると伺っておりますし、また、本日検討委員会を立ち上げてということを申されました。  私は、意見を聞いてから方針を出すことを否定するものではありませんが、やはり始めに香美町教育行政はこうあるべき、このように進めていくのだというような教育効果面から打ち出して、それをもとに意見を求めることも大事であるのではないかと、こういうふうに私は望むものです。  また、先ほど申し述べましたが、村岡区3中学校の統合は経緯から方針は定まっていたのではないか。結論を出す時期は、8月ごろをめどにということでわかりますが、最終判断をするのは町長である。その判断の基準、要素をどこに定められていくのか、この点についてお伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 私は最終判断は、町民の皆さんが、とりわけ村岡の区民の皆さんが子供の将来を考えて統合すべしという答えを、おおよそとしていただくというのを判断の基準にしたいというふうに思います。  といいますのは、やっぱりこういう状況なら統合したほうがいいといっても、そこにはそれぞれの主観的な判断が入りますので、当事者である住民の皆さんの大多数の意見がどこにあるかということを確認をした上でやることが、後々へ問題を残さないことではないか。そのために長い時間をかけることは問題がありますので、短期間にそのことを集約を行うというふうにしたいと思います。  その後における、統合という方向になっても、いろんな問題が出てきます。じゃ、どこに統合するんだとか、どういう形で、午前中にもありましたように、生徒の通学をどういうようにするんだとか、いろんな問題がありますので、それらを詰めていく。ここにはどちらかというと、その段階では町の主体性というのを出しながら、こういう格好でやっていただくことがいいんだというふうな形で進めてまいりたいと思っておりまして、一から十まで住民の皆さんの意見をということではありませんけれども、一番基本になる統合の問題だけは、住民の皆さんの、まず考えありき、そういう基本線で進めていきたいというのが私の考え方であります。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 統合はできるかできないかは未知数でございます。万が一統合したときの跡地、校舎の活用はということについて、私、16年の3月議会で、統合が行われていたならば、例えば兎塚中学校の校舎跡地を、いろいろな問題点はあると思いますが、特別養護老人ホームなど福祉施設、地域の健康づくりの拠点としての活用が図られたと考えると申し上げておりますし、やはり企業誘致、地域の経済の活性化、若者が定住できるまちづくりにつながるということから、企業誘致等での活用は考えられないか。そうすることに対しての行政支援を行う考えがあるのか。考えがあるならば、どのように行うものか、お伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 先ほどの少子化対策との関連で、企業誘致というのは非常に大きな課題ですので、具体的に統合した後の校舎跡地の活用策の1つとして、そうしたことも積極的に取り組んでいきたいと思います。  具体的には、これもほかの議員にお答えをしましたように、つぶして企業用地にする場合には、現に今、村岡の校舎の場合にはどの校舎であっても補助金を返すと。一部年数計算で返すというふうなことがありますけれども、それを踏まえてでも企業誘致の効果が高いとなれば、その決断はしたいというふうに思っております。  あと、健康増進施設等につきましても、それぞれの地域の実状を十分聞きながら、不十分な対応があってその跡地を活用することがより効果的である場合には、積極的にそういうふうな選択もしていきたいというふうに思っておりまして、いずれにしましても、これらは今の学校の統合のあり方を検討する委員会とは違った視点で検討しなきゃなりませんので、違った角度から違った有識者の皆さんに集まっていただいて、早急に答えを出していきたいなというふうに思っております。統合が確定しました段階においては、いわゆる2本立てで検討会はスタートさせるということにしたいというふうに考えております。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 最後に町長に質問いたします。  社会構造の大きな変化、情報社会、通信の充実に伴う今日、携帯電話不通地域の解消に、行政として働きかける意思はないか、お伺いいたします。 ◎議長(橘 秀夫) 町長。 ◎町長(藤原久嗣) 携帯電話の不通地域がありますものの、今、携帯電話の会社でも不通地域解消のための努力はしてくれておりますが、しかし、香美町、谷があったりいろいろありますので、現在も我々の把握しているところでは、ドコモ、au、J-フォンと称する主要3社のどれも入らないという地域が、9集落で約200世帯ほどあるというふうに把握しております。  したがって、この地域、この世帯の不通解消というのを最優先に取り組んでいかなきゃならんということで、1つは400契約以上あったら、業者が自主的に行う。200契約以上であれば、国庫補助事業で採択されるというふうな枠組みがありますが、これらは今残っておる部分というのは、とてもじゃないが20とか30とかという集落で、その集落と集落とを統合しても、地勢上一本化できないというような地域ですから、この国庫補助の基準の200契約というのをぐっと下げてもらうような働きかけを、県を通じて国にもしておりますし、また、県の単独事業でこうした国の補助事業に対応できないものについての救済方法についてのお願いをしておりまして、県もその制度はつくっておりますが、まだまだそれでも、この具体的に不通地域となっている地域に当てはめますと、1世帯あたりの負担額といいますか、費用が、町が持ち出すにしても非常に高くなるというふうな問題があります。  したがって、もう一度県にも、こうした小集落における不通地域の解消策についての制度改善の要望もしておりまして、それらと見合いながら、長い間不通のままでおくということもあれですから、県の施策との連動をどこで見きわめるか、そうした対応も考えていきたいというように思っております。  昨年も、県の知事なんかと市町長との懇談会のようなものがありました際にも、私と1、2の市町長とで、この問題を中心に取り上げて知事に、特にこうした地域における特異な問題として出ておることについて、県として救済の手を差し伸べてもらいたいということを強く要望をしているところでありまして、これからも引き続き、そうした要望とあわせて、お困りの地域についての具体的な町としての対応も考えていきたい。できるだけ早く、どこか1社でも通話ができるような状況を実現していきたいということで、努力をしてまいりたいというふうに考えております。 ◎議長(橘 秀夫) 岡田公男君。 ◎岡田公男(13番) 旧村岡町でも、いろいろと講演会等で講師の方がロッジ門真に宿泊されると。そういった中で、講演の中でロッジ門真に昨夜泊めていただいたところは本当にいいところです。また、ロビーから眺める風景は本当にすばらしいと。しかしながら、1つ悪いのがある。それは携帯電話がつながらないということを言われたことが、私の耳にきちんと残っております。  そういった中で、やはりキラリと光る観光立地を目指している香美町として、観光事業を柱としての行政が展開されていることにかんがみ、不通話地域解消に取り組むべきということでございますが、先ほど町長の前向きな答弁、そして、そのようなことを、多忙な中にも頭に置いていただいて取り組みがなされていただいておるということを、私はとらえさせていただきました。  そういったことで、今後早い機会に解消されることを求めて、私の質問を終わります。 ◎議長(橘 秀夫) 以上で岡田公男君の一般質問を終わります。  これをもって、本日の一般質問を終わります。  お諮りします。  以上で、本日の日程はすべて終了いたしました。  本日はこれにて散会いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。               (「異議なし」の声あり) ◎議長(橘 秀夫) 異議なしと認めます。  よって、本日はこれにて散会することに決定いたしました。  次の本会議は明日、6月14日水曜日午前9時30分より再開いたします。  どうもご苦労さまでした。                               午後4時40分 散会 Copyright (c) KAMI TOWN ASSEMBLY MINUTES, All rights reserved. ページの先頭へ...