例えばということで申し上げますが、子育て支援においては、保育環境の向上を図るため、
全国的不足傾向にあります保育士の確保に向け、国等に先んじて、保育環境、よく言われております官民格差等の改善を図るため、そういう改善を図るための支援等の検討を行いたいと考えているところであります。このような切れ目のない、
子育て支援等における切れ目のない施策展開を充実する、さらに引き継ぐ、今まで行ってきたものを引き継いでいく、そのようなことをしっかり行い、今は一つの例でございますが、人口減少問題に真正面から取り組んでいきたいと考えているところでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 要は、私が言いましたように、人口の減少要因は、行政側も、それから我々議員も、そして市民の皆さんも皆、わかっておるということですね。要は、要因をどう解決していくかということの決意をお聞かせいただきたかったわけでございます。後ほど、具体的に質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
ただいま、市長の認識をお聞かせいただきましたが、次に、この養父市の最大課題であります
人口減少対策や政策を行っている主管部門はどの部門なのか。また、各部門とどのような事業の整合を図りながら、全体最適な事業推進と目標管理を行っているのかをお聞かせください。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 人口減少問題は、人口減少と一言では言いますが、これは、総合的なといいますか、施策であります。いろんな施策が組み合わさってくる中で、人口減少問題に対して効果が出てくるような形になってくるということでございます。ある意味、そういう意味で、ここが主体的な主管課だというものは、あるようでないというのが現実だろうと思っております。ただ、現在のところ、地方創生というようなことで養父市は進めております。これは国全体で地方創生という大きな流れがあるということでありますが、人口減少問題に対する大きな流れに対して、国を挙げて対応していこうというようなことで、地方創生という言葉で表現されておりますが、養父市はやはりこれらの大きな潮流に乗るということで、現在のところ、総合戦略、地方創生のための総合戦略というものを策定しておりますが、その総合戦略の取りまとめを行ったところ、これは
国家戦略特区・
地方創生課であります。しかし、例えば、若者の移住、定住等進める、この中心になっているのは、やぶぐらし課というようなことになりますし、これらの施策を総合的に管理しているというのが、企画政策課というようなことになろうかと思います。
これらの課は横並びにおりますが、明確にここで仕事を分けるというものではない。壁をつくるものではない。私は縦割りの課ではないと思っております。それぞれ横連携をしっかりやっていくという、そういう中で、実質的な効果が、成果が出てくると考えておりますので、総合的に考える中で、主管課といわれるものを上げていくならば、例えば企画政策課であるとか、
国家戦略特区・
地方創生課であるとか、やぶぐらし課、この辺がそれぞれ中核の課になってくるのではないかと考えております。
ただ、総合施策ということでありますので、先ほど私が述べましたように、例えば子育て支援になりますと、これは
こども育成課、それから、妊婦さんであるとか、子供の健康、そういうものに関しては健康課であるということになりますし、若者の移住、定住における就労であるとか、就農、そういうような関係になれば、例えば
国家戦略特区・
地方創生課であったり、商工観光課であったり、
農林振興課等になってくるということでございます。それぞれ、具体的な施策は総合計画であるとか、
創生総合戦略の中に記しておりますが、それぞれ所管する課が、それぞれ、それぞれの中であります施策を所管する課が、それぞれの中心になってくるということでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 市長、私が今、お聞きしましたのは、私なりにこの間、ずっと市政運営を見ておりましても、果たしてこの人口の減少対策、いろいろとやっておりますけど、それがやっぱり点の線みたいに、点みたいに見えて、やっぱり面の展開が見えてこないということに思うんです。やっぱり総合力を発揮せないけません。そのために、
トータルマネジメントができる部門がしっかり主管部門がなけんと、やっぱり効果がより強い効果にはなってこないというように思うので、そういう意味で今、申し上げておるんですが、いかがですか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 人口減少問題に立ち向かうということで、先ほど申し上げました養父市の
創生総合戦略というものを策定いたしております。が、これはあくまでも、本当に、何度も申し上げます、総合的な戦略であるということでございます。ただ、これらを所管しておりますのが、
国家戦略特区・
地方創生課ということでございますので、ある意味、今、議員が御質問のように、トータルとしてそれらをマネジメントしている。これは
国家戦略特区・
地方創生課であるということでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) ちょっと私の思いと、理解できない部分もありますが、また今言いましたことも、もう一度御検討いただいて、より効果が出るような組織体制を組んでいただきたいというように思うんです。
次の質問に移りますが、養父市を創生する方法を私なりに一言で言いますと、若者をふやし、子供の数をふやすことが、養父市を創生する唯一のことだと考えております。私が思うに、人口減少の根源となっている若者をふやすために取り組むことは、大きく4つあると考えております。その1つは、いかにして若者の流出を防ぐか、2つは、いかにして域外からの移住者をふやすか、3つは、いかにして養父市に居住している若者の未婚者に結婚して住み続けてもらえるか、4つは、いかにして雇用の場をつくるか。そして、移住者に対する住居などの受け皿をつくるか。この4つのことが具現化できる基本政策をつくることを、市政の最大の取り組みとすべきと思いますが、市長はどのようにこのことを認識されて、また決意をされているのかをお聞かせいただきたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 人口減少に対応していく、人口、それから、その一番ベースになります若者ということでありますが、この方々をふやすための施策は、御指摘のとおりであろうと考えております。総合戦略の4つの基本目標全てが関連しております。総合戦略、御存じだと思いますが、4つの基本目標を掲げておりますが、これらが全て関連しているということでございます。これらの基本目標の中に、それぞれいろんな具体的な施策、事業を上げておりますが、これらの事業を、
PDCAサイクルを活用しながら、効果的、効率的に実施していく考えでございます。これらの詳細につきましては、担当部長のほうからお話をさせていただきます。
◯議長(深澤 巧)
西垣市民生活部長。
◯市民生活部長(西垣 良康) 先ほど荒田議員のほうから4つのこと、若者の流出を防ぐ、それから移住者をふやす、若者未婚者に結婚して移住してもらう、それから、受け皿をつくるという具体的な提案がございました。それに対しまして、現在、養父市が行っておることを申し上げさせていただきたいと思います。
いかにして、若者の流出を防ぐかということでございますが、人生におきまして、進学、就職、結婚、それから住宅の取得、子育てなど、それぞれ契機となる時期におきまして、人口が流出するという傾向がございます。若者が大学等への進学を機に市外に転出することは避けられないことから、一旦転出した若者が、卒業後、本市に戻ってきてくれる仕組みを構築することが重要であろうと考えております。このため、幼少期からは、
ふるさと意識、それから郷土愛を育む、それと日本一農業しやすいまち、日本一子育てしやすいまちをスローガンに、
国家戦略特区を活用しながら、六次産業化による農業振興を図るとともに、結婚から妊娠、出産、子育て、教育に至るまで、切れ目のない支援を充実させることによりまして、若い世代から選ばれし町を創造していく考えでございます。
それから、移住者をいかにふやすかということでございますが、域外からの移住促進に当たりましては、現在、やぶ
ぐらしプロモーションによります情報発信を展開しております。本市の魅力発信を行うとともに、都市部での移住相談会でありますとか、
現地体験セミナーの実施、
ワーキングホリデーなどの産業体験、お試し住宅の入居など、体系的な移住施策を展開し、U・Iターン者の増加を図っておるところでございます。そして、結婚から妊娠、出産、子育てまで切れ目のない支援を一層充実させることによりまして、域外からの若者を含め、子育て世代から選ばれし町を創造していくということでございます。
また、未婚者に対し、結婚してどのように移住してもらうかということでございますが、結婚は、一人一人の人生の選択によるものでございますが、こうした願いがかなうためには、本人の自助努力だけではなく、社会全体で支える仕組みが必要であろうと思っております。
創生アンケートにおきましても、出会いの場を求める意見が多かったことから、まずは事業所、それからNPO、市民団体、
地域おこし協力隊などと連携、協働しながら独身男女に対する出会いの機会の提供に努めておるところでございます。
それから、受け皿の問題でございますが、住環境の整備に当たっては、空き家がたくさんございますので、そういった空き家の活用でございますとか、
民間賃貸住宅、それから、市営住宅、県営住宅など、既存の
住宅ストックの活用に対する支援を行いますとともに、新築補助や分譲住宅地の支援を行うなど、子育て世代やU・Iターン者が住宅を確保しやすい環境の整備を図っているところでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 1番目の若者の流出については、お聞きしたところによりますと、学卒者の20%、5分の1も残らないというような実情らしいですが、それはパーセントは御存じですか。掌握されていますか。学卒された方が、高校なり大学なり、養父市に残られる率ですね。帰ってきたり、Uターンして帰ってきたり。わからなかったらいいです。20%ぐらいじゃないかと。5人に1人ぐらいじゃないかということをお聞きしとるんです。やっぱりこれは、今言いますように、理由があるんですね。帰ってくる、仕事がない、働き場がない、受け皿がないということですね。それと、大事なことは以前、教育長も言われておりますが、やっぱりふるさと、ふるさと愛、郷土愛、こういうのを教育の中でもしっかりとやっぱりより一層、そういう教育もしていただいて、ふるさとを大切にする、また守るというとこらもあわせて、そういうことの対策を講じなければいけないというふうに思っておるんですが、そういうことについてどのようにお感じになるか、お聞かせいただけますか。
◯議長(深澤 巧) 足立教育長。
◯教育長(足立 篤史) 若者たちが、やはり地域に帰ってくる、あるいは生まれた里に帰ってくる。これはやはり義務教育、あるいはゼロ歳から卒業して都会に出ていく、そこまでの間の教育、これが大きく関係していると、私自身は考えています。その出ていくまでの期間の間に、どのような教育を子供たちに培っていくのか、そういうふうなことが今、学校のほうには問われているわけですけども、それと同時に、帰ってきやすい環境づくり、こういうものもやはりこれから先、必要ではないかなと、私自身は考えているところでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) そのとおりだと思います。
次の2つ目と4つ目の質問に対してですが、やっぱり養父市で暮らしたいと思うような魅力ある政策提案、これが
キーポイントになると思うんです。自治体は全国に1,700か1,800ありますが、その中で移住してくるには、選ぶわけですから、選ばれないかんわけですから、魅力のあるような暮らし方の提案が選択肢の中の
キーポイントになるんじゃないかなと思います。それと、
移住者対策は、私は一面、投資的な考え方を持たないかんと思うんですね。思っているんです。単年度思考で、損得勘定やなしに、やっぱり収支は長期で見るということが必要だというふうに思うんです。そういう面で行きますと、市民税とかいろんな税収、
トータル税収がプラスに転じるのは、10年目ぐらいからというような気概でこの
移住者対策はやっていきませんと、移住者に対する、いろんな見方がありますけど、目先の費用の損益みたいなことでは、この移住対策はできないというふうに思います。そういうことで、移住してこられるところに、子供ができたり、そしてその方が生活が安定して、市民税もちゃんと税金を払っていただくとか、そういうことは、10年スパンぐらい先で収支が、つじつまが合うというぐらいなことを考えて取り組まんと、目先思考ではなかなかこの問題は解決できるような政策ができないと思うんですが、市長、その辺、どんな感じを持たれるか、お聞かせいただけますか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 御質問のとおりだろうと思います。移住、定住のみにかかわらず、我々が行います公共、これはやはり未来をにらんだ
まちづくりを行う、そしてやはり持続可能な
まちづくりを行っていくという視点から考えますれば、地方創生を含みます、我々の公共施策は全て、ある意味、未来に対する投資であろうと考えているところでございます。地方創生のある目標につきましても、人口減少をどう歯どめをかけるかという中で、将来的な人口の目標として、2060年の養父市の人口規模を2万人にするという目標を定めております。2060年ですから、今から45年後を目標にしているということでございます。そういう意味で、やはり長期的視点で考える投資であろうと。投資的な考えがここにはやはり底辺にあると考えております。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 3つ目の質問項目ですが、養父市には、以前の質問でも申しましたと思うんですが、20歳から40歳までの人口は4,430人ほどおられますね。そのうち、未婚者が2,400人余り。率にしますと55%近く未婚者がおられると。実に2人に1人は未婚者なわけですね。域外から若者を呼ぶことも大切ですが、現に養父市で暮らしておられる、そして就労もしておられる未婚者に結婚していただき、養父市に住み、子供を産んでいただくことが養父市の創生につながりますが、これ、未婚、晩婚は、先進国の大きな課題でもありますし、なかなか難しいことでありますが、全国には多くの先進事例もあるようですので、この未婚者対策を徹底的に取り組んでいただきたいと思いますが、先ほども説明がございましたが、もっと徹底的に取り組まないかんというふうに思うんですが、市長、どのようにお考えでしょうか。
◯議長(深澤 巧)
西垣市民生活部長。
◯市民生活部長(西垣 良康) 先ほども答弁させていただきましたが、未婚者対策ということで、出会いの場の創出ということを今、最も力を入れておるところでございまして、そういう出会いのイベントを開催していただく民間の方に対しまして、市より助成をさせていただいたり、また市のほうでも、そういった企画を積極的に取り組んでおるというようなことでございます。それから、議員のほうからもございましたが、先進事例がやはりたくさんございますので、そういったところにも積極的に足を運んで、そういった先進事例を学んで、また当市でもそういったことを取り組んでいこうということで、いろいろと担当課のほうでは企画をさせていただいておるところでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) いずれにしても市長、事業はやっておられますけど、成果が上がっていないということですから、裏返せば、今のやり方はあかんということですわ。もっと成果の上がる抜本的な政策を考えんといかんというふうに思っておりますので、再度、計画を見直していただきたいというふうに思っております。
次に、2つ目の質問に移りますが、地域経済を振興させる政策づくりについて質問します。養父市を創生するには、人口をふやすことと、地域経済を振興させることであり、この2つのことは、まさに相関関係にあります。地域経済を振興させるには、内需を拡大させる方法と外需を取り込む方法がありますが、この2つのことを同時に行い、地域経済を相乗的に循環拡大させることが最有力だと、私は思っております。農業特区関連事業を拡大させて、他の商工業にも循環させることができる根元の政策をもっともっと多くつくるべきと思いますが、市長はこのことについて、どのように考えておられるのかを再度、お聞かせをいただきます。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 商工業の振興、これは養父市にとって大切なことでありますし、地域経済の活性化を図る、このことも非常に大切なことであります。なかなか難しいんですよね。具体的にどんどんやるということは。これならという、なかなか切り札は出てこないんですよね。そういう中でしっかりと考える中で、我々は
国家戦略特区という一つの非常に有効な手段を手に入れたということでございます。今、
国家戦略特区、これは養父市の場合、一応テーマは農、中山間地域の農ということになっておりますが、決して農だけを対象にするものではない。農を一つの基軸にして、それらの効果を波及的に広くいろんな産業に及ぼしていこうというものでございます。この
国家戦略特区の効果は、今、徐々に現実のものとなってきておりますし、またその波及効果は、商工業にもつながっていく、そういう計画を当初からしているということでございます。
今は、我々は
国家戦略特区をひとつベースにしながらということで、しっかりと頑張っているというところでございますので、しばらくこれらの進捗状況等を見ていただけたらと考えているところであります。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 言いたいのは、毎回言うておりますが、難しいことは承知をしておるんですが、やっぱり政策を打つときには、単体政策からそのことが根元の政策となって、根が広がっていくというような政策に通じるように、その農業特区のいろんな事業を積極的にやっていただいていますが、そのことが他の事業にも、他の商工業にもつながっていくような政策を見てほしいということを言うとるんでありまして、ぜひそのことを単独事業という見方やなしに、市内の商工業に循環的につながっていくような目線での事業運営をやっていただきたいというふうに思っているんです。
それと、次に、国に提案しております、養父市が国に提案している農業保全と、農業の経済振興政策を森林保全整備や林業の経済振興にも拡大させ、例えば国から林業特別事業地区の指定が得られるような養父市独自の農業と林業を中核とした創生計画をつくり、国に提案して、養父市の1次産業の二本柱とすべきではないかとも思うんですが、市長、このことについて、どのようなお考えを持っておられるか、お聞かせいただけますか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 先ほどの御質問の部分でございますが、
国家戦略特区が単体の事業で根になっていないという御認識のようですが、これは認識を改めていただきたいと思っております。まさしく、農をベースしながら、根を広げていこうとしているところで、今、始まって2年半でございますが、それらの成果は他の産業、商工業にも少しずつ広がりつつあるということでございますので、決して単体だけではないということは、ひとつ御理解いただきたいと思っております。
林業であります。養父市の面積の84%を山林が占めております。そこには、森林資源、養父市にとっては非常に魅力的なといいますか、大きな資源ですね。可能性を秘めた資源がありますが、これらをしっかりと活用していく、そのことも必要であろうと思っております。林業につきましても、我々は
国家戦略特区の中で、
国家戦略特区は、これは何度も申し上げてきておりますが、テーマは農ということでありますが、決して農だけということではない。これは全ての領域にわたるということでございますので、我々も当初から農、それから、養父市の基礎の産業、もう一つの基礎の産業であります林にもこれらの効果を広げていきたいということで、努力いたしているところでございます。今、林をめぐりましては、いろんな新たな可能性が全国各地で取り組まれております。例えば、木材を新しい材料として活用するためのCLTの研究であるとか、当然、木材でありますから、それをしっかりと活用して、いわゆる地域産材を使った林業振興であるとか、またまたそれらを行う中で、派生的にできていきます廃材等を使った、これは有効に生かすバイオマスであるとか、あるいはバイオガスであるとか、いろんなエネルギーへの変換とか、いろんな取り組みが出てきておりますが、これらはある意味、林業振興に結果としてつながってくるということでございますので、これらについても我々は
国家戦略特区の取り組みの一環として取り組んでいきたい、また取り組んでいる、検討もしているというところでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 勘違いせんように。やっていないということは言うとらへんです。もっとふやしてほしいということを言うておるので、現に循環しとるということも、よう承知をいたしております。
次ですが、9月議会の一般質問でも申しましたが、養父市の年間農業生産額は27億円ほどなんですね。これは養父市のGDPに占める比率は3.3%ほどしかありません。六次化や産業化を進め仮に倍にしたところで50億円ほどで、GDPの6%であり、養父市の経済を大きく循環させることにはなりません。農業の再生とあわせ、今、おっしゃいましたが、面積の84%を占める森林資源をどのように事業化し、経済振興させることができるかが養父市創生の根源となると私は考えておりますので、市長の持つ国との太いパイプや人脈を生かして、ぜひ国とよく話し合っていただき、農業特区並みのインパクトのある森林保全整備事業や、林業の産業化につながるような特例事業の地区指定が受けられる折衝をしていただきたいと思いますが、このことについて、今、申しましたことについては、どのようなお考えかをお聞かせいただけますか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 国との太いパイプは、別にないということであります。我々は国とか県に頼るということではなしに、
国家戦略特区という規制緩和、これを使ってみずからやはり自立していく道を何とか切り開きたいということであります。そういう中で、たまたま国との今、連携ができているということでありますので、私は決して太いパイプがあるとか、ないとか、国に頼るとか、そういうつもりはございません。あくまでも国の制度をしっかりと活用して、養父市の固有の、養父市の魅力的な資産をしっかりと生かして、そして、養父市の産業、経済を立ち直らす、再生する、活性化を図る、そういうことをやっていきたいと考えているところでございます。
林業につきましても、農業につきましても、先ほどお話しありますように、市全体のGDPに占める割合は非常に低い、これは当然であります。国全体で見ても、大体養父市と似たようなパーセンテージであるということであります。これは、やむを得ないところでございます。ただ、養父市の場合、これも何度も申し上げてきておりますが、
まちづくりの基礎となっているのは、農業と林業である。その農業と林業の中から、養父市は文化が生まれ、人々の生活が生まれ、
まちづくりができた、まちが成り立っているということでございますので、今、これらをしっかりとやはり今後とも健全な形で維持し、そして、産業として成立するような形にこれをもっていく、このことが、トータルとして見たときに、養父市民の誇りとか、地域に対する愛着をしっかりと醸成することになる。そして、町の持続になる。そういうような町であるからこそ、人々は養父市に魅力を感じ、事業の進出を考えたり、人々の定住が図られたりする。そういう強い思いで今、特区に取り組んでいるというところでございますので、当然、農業、林業について、我々は養父市の
まちづくりの根幹にかかわるものであるということで、しっかりと取り組んでいきたいということでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 国とのパイプは太いと、私は思っておりますよ。謙遜なさっておられるのか知りませんけど、広いきずな、太いパイプができておるというふうに認識をしております。
今、申しましたのは、林業も農業特区並みにインパクトのある林業の活用の仕方、産業化、保全、こういうことを農業特区で御努力いただいたように、林業も特区ではありませんけど、特例事業の何か指定を受けられるような。幸い国も今、おっしゃいましたように、林業に対する目が向いておりますので、この機に全国の自治体に先んじて、林業の特別区域というのができるんかどうかわかりませんが、林業の新たな保全とか事業のことを農業特区の御努力いただいたように、ひとつ林業に、この際、一段と林業振興に向けていただけないかということを今、申しておるんです。もう一度答弁いただけますか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄)
国家戦略特区の地区指定は、養父市は、テーマが中山間地域の農業改革拠点ということになっておりますが、全国共通でありまして、全ての分野に特区の指定を受けているということで御理解いただきたいと思います。林業も教育もそれからいろんな情報通信も福祉も、全ての分野において養父市は特区の対応ができるということであります。ですから、養父市は東京都がやっている特区も、地域の実情があって、地域で必要とあればいつでもできる。北九州市がやっている特区の内容もすぐできる。新潟がやっている特区の内容もすぐできる。関西圏でやっている特区の内容もすぐできるというものでありますので、林業特区という、そういうのを受けなくても、既にもうそういう状況にあるということで、我々は林業に関しては、規制緩和できるものは、既に随分やっております。ただ、林業の場合は、もう既に権限が、国から県ないしは自治体におりてきているものが大半でありますので、ある意味、目立った規制緩和というのはないということであります。ただ、林業振興を行う上で、非常にやはり今、大きな課題になっております獣害というのがあります。いわゆる鹿がふえて、鹿の食害とかいろんなところがありまして、鹿をしっかり駆除しなくては林業振興を図れないというようなことがあります。そういう意味で、養父市の場合は、駆除に関するいろんな特例、これらは既に養父市では適用を受けております。狩猟に関する規制緩和というのも、養父市で既に行われているというようなことでございます。
我々のほうも、林業ということをしっかりと、何度も申し上げますが、養父市の基礎の産業の一つでございますので、これらは特区の特例等使いながら、林業振興を図っていきたいと考えております。もし、議員の皆様方の中で林業に関してこういう規制緩和が考えられるから、これらを緩和することによって、例えば林業振興が図れるならどうだろうというような提案を我々のほうにいただければ、我々はその内容を吟味していただいて、特区にふさわしいものであれば、いつでも国にそれらは提案できるというものでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 市長御承知のように、国も今、森林に目を向けていますね。森林の保全に困っているんです。どうすれば森林の保全ができるか。荒廃しておりますこの森林の保全ができるかということで、最近になって森林への取り組み、保全への取り組みというのを盛んに言うようになっておりますね。ですから、どうしたらいいかということは、私も今、わかりませんけど、とにかく森林に国がそういう目を向けておるときだから、全国の事例となるようなことを養父市がこういうことをさせてほしいというようなこと。これは国か県かわかりませんけど、して、そういう農業特区みたいな先例を、やっぱり手を挙げてできないかということを申し上げておるので、また御検討いただきたいというふうに思うんです。
次の質問ですが、私は、養父市の経済力を高めるには、いかに域外の人々や企業に応援していただけるかにかかっていると考えております。そのために、養父市が考える地域保全と
まちづくりの思いに共鳴し、応援していただける政策がどれだけできるかだと思っております。
そこで一つの手法として、養父市に友好的な企業と友好交流協定を結び、その中で、企業に社会貢献への風土を醸成していきながら、ふるさと納税などを含め、企業の支援が受けられる取り組みを進めていってはどうかと思いますが、このことに対しての市長の御感想があればお聞かせいただきたいと思いますが。
◯議長(深澤 巧) 藤本企画総務部長。
◯企画総務部長(藤本 浩一郎) 企業との連携というところでございますが、地方創生の実現に向けまして、本市を支援していただいております関西経済同友会並びに関西経済連合会等と、これらの会に所属されておられます企業等と連携を図りながら、地域振興につながるような施策を協議、検討していきたいと、今後も引き続きしていきたいというふうに思っております。
また、ふるさと納税の関係ですけれど、本年度から始まった企業版ふるさと納税、国の目指します地方創生を支え、また企業におけます社会貢献の機会と捉えることができますので、本市におきましても、第1回目の企業版のふるさと納税につきまして、申請はさせていただいたところではございますが、なかなか基準といいますか、国の基準が厳しいこともありまして、今回は見送ったというところでございます。
ただ、この企業版のふるさと納税につきましては、補助金なり、交付金等々の入った裏の事業には使うことはできない。全くの単独事業でないと該当にならない。そしてまた、先進性とか創造性とか、そういうふうなのが認可の基準となっておりますので、今後もそういう制度的な条件を再確認しながら、申請を行っていきたいというふうに考えております。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 市長、私は養父市の経済を振興させていくには、今ある地元の企業や、今ある産業だけではなし得ないんではないかと思っておるんです。行政が行う産業振興支援を、今のやり方のように国や県の予算支援を受けながら行う事業のやり方だけでは、なかなか思うような成果が出ないと思っております。今後、国の財政状況は、御承知のようにだんだんと厳しくなりますので、国頼みだけではなく、新たな支援先を真剣に考え、新たな取り組みを模索しなければならないと考えております。その一つの手法として、先ほど申しましたように、これからの自治体は、私はいかにして企業をパートナー化した
まちづくりや、地域経済の振興を行う方法を考えていかなければならないというふうに思っているんです。企業の持つ知恵と人と資金力、この支援が得られる関係をどのようにつくるか。養父市創生の一つの柱となる手法となると考えるんですが、このことについて、どのように市長、思われるか、お聞かせいただけますか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) くどいようで申しわけございませんが、この2年半、ずっと申し上げてまいりました。まだ御理解いただいていないような思いがいたしますが、
国家戦略特区はまさしくそういうことを行うための手段であるということであります。国を挙げて、日本の国の経済力を高める、成長を促す、いわゆる三本の矢の成長、国の成長を促す手段としての
国家戦略特区の地区指定を、この2万5,000の小さな町が人口1,300万を超えるような大きな東京都と並んで受けた、その意義をしっかりと考えていただきたいと思います。養父市に規制緩和等をベースにしながら、そこで企業が働きやすい環境をつくる。そして、養父市で地元の企業も、それから他の地域の企業もしっかりと事業を興していただく。そういうような環境をつくっていこうというのが
国家戦略特区でございますので、今、お話にあった内容は、今、我々は
国家戦略特区をベースに進めているということでございます。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) それは市長、改めてそんなことは言われんでも理解しておりますよ。そうじゃなしに、もっと関西同友会の企業には、たくさん有力な企業もおられるわけですから、やっぱり企業と、今まで自治体と交流したりなんかあります。自治体間の交流とかありますが、私は、これからはやっぱり企業とのパートナーシップというのか、企業提携、交流協定を結んで、その中からやっぱり企業にいろいろと地域が、地方の自治体が困っておる、養父市が困っておるというような状況も見ていただいて、そして、いろんな面の応援策を模索していくということを、そういう風土を醸成していかないけないと。そうすると、企業に勤めておる社員の方も、多くの社員の方が養父市を認知していただきますし、養父市にも交流に来ていただけるということですので、国と県とのパイプはひとつここでありますね。もう一つこれからは、やっぱり各企業とそういう強い、できるだけ多くの企業とパイプを、太いパイプづくりをつくって、そして、交流協定といいますか、何かを結んで、養父市に関心を持っていただいて、いろんな養父市のイベントとか、それから交流とか宿泊交流とか、いろんなとこにも関心を持ち、またその中で、企業もそういう地域貢献というとこの今、風土が高まっておりますので、養父市の課題をいろいろと助けてやろうと。社員の方なんかの休暇を利用して、いろいろな養父市の草刈りやいろんなこともする。そういうとこに、ずっと企業風土を醸成していけると思うので、今ある企業だけやなしに、もっと多くの、幸いにして、たくさんの企業とそういう信頼関係もあるわけですから、養父市は。そういうところに企業にもっと養父市に目を向けていただくような、そういうプロモーションをかけるという意味のことを言うておるんです。いかがですか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 少し思いの中ですれ違いがあるようですが、お話にあるように、はいはいと、企業がどんどん来てくれるものではないということだけは御理解いただきたいと思います。我々は
国家戦略特区という場が我々に与えられたということで、おっしゃるような養父市のプロモーションはいろんなところで行っているということでございます。関西経済同友会、それから、関西経済団体連合会、これは言うに及ばず、国の経団連に行っても、私はPRをいろいろさせていただいたりする中で、各企業の養父市へのというか、私は中山間地も含めた養父市への支援をお願いしているところでございます。そういう中で今、三井物産等も養父市に職員を派遣して、会社を挙げて支援をしていただいているということであります。また、規制緩和、特区を活用する中で、既に農業生産法人が11社できているということであります。これには、大手の企業もありますし、地元の中小の企業もあるということでございますが、そういうような企業は、養父市をベースにしながら、養父市をしっかりと応援するという姿勢でおってくれていることは事実であります。そういう企業との連携も、今後とも我々は輪を広げていきたいということで、いろんな企業等ともいろいろ交渉したり、話し合いをやったり、我々も提案をしたり、提案を求めたり、いろんなことをやっておりますが、ただ、全ての事業所が養父市で活動するというわけにはいかない。それは企業によっては養父市に魅力を感じるところもあるでしょうし、幾ら
国家戦略特区の地区指定を受けたからといって、その企業に魅力がなければ来てくれないということもありますので、それらのことは、我々もしっかりとやっていきますが、全てすぐ性急に進むものではないということだけは御理解いただきたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 市長、今、企業はやっぱり地域を守る、地方の地域を守るというところに随分と企業風土は向いておりますよ、方向として。ですから、そういったときに、より一層、今、やってはおります。それは承知しておりますけど、もっともっとやっぱりほかの自治体と比べて養父市は企業との関係が深いわけですから、関西同友会の。もっと多くの企業とやっぱりそういう友好提携をして、養父市に目を向けていただくようなプロモーションをもっとやってはどうかということを申し上げておるので、御参考にいただきたいと思います。
時間の関係で次に進みますが、次の質問ですが、地域経済を高めるには、新たな事業創発がどれだけできるかにかかっております。農業特区とあわせ、独自の林業振興政策を構築するとともに、農業特区の知名度と優位性を生かし、地域資源を生かした田舎暮らしの提案政策や事業を考えて、世界中に発信すべきと思います。その一つの政策の大柱として、養父市をグリーンツーリズムなど、2地区の居住の町として多くの宿泊交流者を呼び込める結の郷としてはどうかと考えますが、以前にもお聞きをしましたが、市長、このことについてのお考えをお聞かせください。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 結の郷は、総合計画のテーマということでありますので、そのことはしっかりと生かしていきたいと思いますが、名称を結の郷にするかどうかは別にしまして、交流の拡大、これは養父市の活性化を果たす上で有効な手段だろうと思っておりますので、養父市の自然、恵まれているといいますか、そういう今あります資源もしっかりと生かしながら、それから反対に我々の先人が養父市で培ってきました生活であるとか文化、これらもある意味、交流のための資源になろうかと思いますので、それらをしっかりと生かしながら、我々は交流人口の拡大に努めていく。そして、市の活性化を図っていく。そのことをやっていきたいと考えておるところであります。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 市長、都市部に住む人が求めておられる憧れの暮らし方は何だと思いますか。特に、団塊の世代の人たちは経済的にも余裕がある人たちが多く、生きがいとか安らぎを求めております。それは田舎暮らしが憧れなんですね。私は全国に友達がたくさんおりますが、皆様、言うております。まさに結の郷養父市のような田舎暮らしを望んでいるわけですね。既に御承知のように、ヨーロッパではこのことは常態化しておりますが、グリーンツーリズム、つまり、2地区で居住すると、四季を通じて。こういうのがヨーロッパでは常態化しておるわけですし、日本も私は急速に今後、かなりのスピードでグリーンツーリズムの社会が進むと思っておるんです。ぜひ養父市の新たな
まちづくりを真剣に考えていただきたいと思いますが、このことについて御感想をお聞かせいただけますか。今度、それとプレミアムフライデーというのができましたね。金曜日の3時に閉まって、くつろぐという、こんなことも追い風になると思いますので、このことの実現ができる
まちづくりを強力に進めてはと思いますが、いかがですか。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 働き方改革等も今、しっかりと議論されておりますし、ある意味、時間の余裕が出てくる。そういう中で、生活の場所をどこに求めていくのか。生きがいをどこに求めていくのか。これから社会は大きく変わってくるであろうと思っております。2地域居住とも言われて久しくなるところであります。これらもしっかりとといったら、しっかりばっかしになりますが、養父市のある意味、
人口減少対策等の解消の一つの手段になり得るのかもわからないということで、検討させていただいたり、対応できることは対応していくというようなことをしていきたいと思っております。
ただ、口ではグリーンツーリズムであるとか、いろいろ申し上げますが、言いますが、やはりそれなりの受け入れ体制なり、そういう準備も必要であるということでございます。非常にいいことでありますが、やはりそれを成し遂げていくには、やはり段階を踏んで、当然受け入れ側の市民を含めた全体でのそういう体制づくりも必要であるということでございますので、ここで議論させていただいたことが施策として打ち出されたときに、それはやはりしっかりと市民の方も理解して、そういうことをやって、
まちづくりの、養父市の一つの方向にもっていくんだと、そういうことも必要であろうと思いますので、そういうことは時間をかけながら、皆さん方の合意形成を図っていく、やっていくことが必要であろうかと思っております。やっていく価値はあると思っております。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 次に、最後の質問項目でありますが、市政運営のあり方についてお尋ねします。これまで幾度も申し上げてきましたが、私が思うに、今後の自治体の格差は規模の大小ではなく、企画力と情報力と実行力により大きな格差が生じてくると思っております。養父市の総合計画の表題は、先ほど言われましたが、「響きあう心 世界へ拓く 結の郷 やぶ」であり、まさに世界を見据え、世界中をターゲットとし、世界中から多くの交流者を呼び込める
まちづくりの思いであります。これからの自治体は、ネット社会のさらなる進行と、国境のないインバウンド交流社会の進展により、世界中の人や企業が
まちづくりのターゲットとなるため、やりようによっては、無限の可能性を秘めていると考えられますので、持てる資源などの強みに磨きをかけて、世界中を取り込む自治体を目指してほしいと思います。そのためにも、官民合同の企画情報戦略室をもっと強化して体制を強化すべきと思いますが、何度も申し上げますが、このことについて、再度市長の御見解をお聞かせいただきます。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 御質問にありますように、持てる資源などの強みに磨きをかける。それから、世界中を取り込む自治体を目指す、必要なことだろうと思います。そのために、当然、官民合同の企画、そういうことも必要でありますし、協働というようなことも必要であろうかと思っております。必要性は十分に認めているところでございます。今後、市役所組織の組織体制の検討、そういうものも進めていく必要があろうかと思います。そういう中で、民間の自由な発想であるとか企画力を生かし、そして、官と民が協働で物事が行える、そういうようなことを行い、養父市としての情報発信であるとか、情報収集を戦略的に行える、そういう情報戦略室的な組織、これは今後検討していく必要があるのではないかと考えております。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) お隣の豊岡市は、2年前でしたか、目指す
まちづくりの基本方針を、小さな国際都市を目指すと定められ、いろんなユニークな政策を講じられ、国内はもとより、世界中に認知度を高められております。情報発信部門を強化され、城崎温泉には昨年の1年間で、外国人宿泊者が3万1,500人、前年比で2.3倍、4年前の実に30倍にも急増し、全国の温泉地区の中で、全国一の実績であったとのことであります。
このように、全国や世界中の自治体の中には、多くの成功事例がありますし、養父市も先日お聞きしたところによりますと、ふるさと納税額がことしは2億5,000万円にもなるんではないかとの予測が示されました。これは、前年の5倍、前々年の31倍にもなる実績であります。先ほども申し上げましたが、このように事業は、やりようによってはとてつもないほどの成果が出ますので、他地域の成功事例を参考にしたりして、養父市独自の人口と経済課題を具現化できる根元政策をつくっていただきたいと思いますので、市長の御見解をお聞かせいただきます。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 全国で、市町村、自治体は約1,700を超す自治体があります。それぞれ人格を持っております。人にも個性があるように、自治体にも個性があろうかと思っております。それぞれ魅力もあれば、いろんな魅力を持っている、特徴があるということでございますので、一概に、これもいい、あれもいい、成功して、それが皆、その自治体でできるというものとは、私は思っておりません。養父市は養父市の個性を生かした、持ち味を生かした、それぞれ生かした
まちづくり、インバウンドも含めてやっていきたいと。急ぐべきこと、ゆっくりやるべきこと、急いでもできないこと、ゆっくりやらないとできないこと、それらを見きわめながら、整理をさせて行わせていただきたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 10番、
荒田幹夫議員。
◯議員(10番 荒田 幹夫) 私は、市長や幹部職員の一番大きな仕事は、今を守り、未来を築くことだと思っております。職員が今を守ることだけに注力していたり、今を守る事業運営ばかりを行っていては、養父市はよくなりません。特に、上席にいる者ほど、先を見定めて、後世代が安心して暮らせる未来の道筋をつくる仕事を優先すべきと思っております。私が思うに、政治とは目指す未来像を描き、現実実態との差を埋めていくことだと思います。もう一度言いますが、政治とは、目指す未来像を描いて、現実の実態との差を埋めていくことだと思っております。そのかじ取りを行っていくのが、市長やこの場におられる幹部職員の最大の責務と仕事だと思いますが、今後、新たに4年間、市政のかじ取りを担われる広瀬市長に、幹部職員を代表してこのことに対する御認識と決意をお聞かせいただきまして、私の質問を終わります。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) まさしく、御説のとおりだろうと思っております。養父市はやはり養父市の持ち味を生かした、養父市の個性を生かした、そういう内容のある未来をしっかりと先取りした養父市づくりを行っていきたいと考えております。
◯議長(深澤 巧) 以上で、10番、
荒田幹夫議員の一般質問は終了しました。
◯議長(深澤 巧) 古段市民生活部次長。
◯市民生活部次長(古段 守) 諮問内容は、文化会館の基本理念、それからまた、その施設の機能であるとか、具体的なものは今後の基本計画に委ねることになりますけども、あと事業の方針であったり、それから、配置計画。配置計画とはまでは行きませんけども、場所、候補地などもその中で検討いただくということでお願いしております。
期間は特に設けておりませんけども、今までのところ、7回の委員会を行っております。6月から7回の委員会を行っております。
今後いつまでということですけども、見通しとしましたら、年内に答申をさせていただいてということで考えております。
◯議長(深澤 巧) 6番、藤原哲郎議員。
◯議員(6番 藤原 哲郎) 次長のほうから、中身的、諮問内容等もお聞きしました。その中なんですが、現在の八鹿公民館の中には図書室が設置されています。今、協議されております委員会の中で、文化会館、公民館等の基本構想策定の中なんですが、図書室または図書館的な館もこの中に含まれておるのかどうか、お尋ねします。
◯議長(深澤 巧) 古段市民生活部次長。
◯市民生活部次長(古段 守) 御承知のように、八鹿公民館の1室に公民館図書室があります。約120平米ほどの蔵書が1万5,000冊ほどのものですけども、それが今回、かなり老朽化が進んでおりますので、取り壊しをしてなくなるとなりましたら、それの機能回復を図っていく必要があります。図書室になるのか、図書館になるのかわかりませんけども、そういう機能の回復は図っていくということで委員会の中でも議論がされているところでございます。
◯議長(深澤 巧) 6番、藤原哲郎議員。
◯議員(6番 藤原 哲郎) 検討しておる、その新文化会館、公民館等の建築工事費等なんですが、ものの大きさ等から考えますと、30億円から40億円ぐらいかかるのではないかというふうに予測しますが、その場合、その財源は例えば合併特例債を使用されるのか、他の財源を考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 藤本企画総務部長。
◯企画総務部長(藤本 浩一郎) 財政担当のほうから言わせていただきますと、今、候補として考えられますのは、今おっしゃられました合併特例債、そのほかにも過疎債、それから、公共施設等整備基金を持っております。これらを組み合わせながら、財源としていきたいというふうに思っております。
◯議長(深澤 巧) 6番、藤原哲郎議員。
◯議員(6番 藤原 哲郎) 今後、公共施設を約50%、半分の譲渡または廃止、それから、八鹿文化会館、八鹿公民館を新築計画、質問はしておりませんが、本庁舎の問題、これらのことは、養父市民の大変身近で、重大で大切な問題であると思います。これまでは、どちらかといえば、建設的な方向で動いておることなんですが、この公共施設管理計画については、簡単に漠っと言えば後退というんですか、あるものに、負のものにお金をかけながら、市としてお金も使っていくというような、これまでにないような方向性であるように思います。このことも、人口減少等考えれば理解もできるわけですが、このような、これまでにない方向性の重大な大きい問題、それには、市民の声を十分に聞く場を設ける必要があるというふうに考えますが、市長はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 公共施設の維持管理、これはこれから養父市が持続していくために、避けては通れない問題であります。総合計画、総合管理計画ですね。見ていただいていると思います。説明もしていると思いますが、今のままで行くならば、公共施設に関する将来負担コスト、40年間で今後推計ということですが、2,200億円を超す経費がかかります。単年度で平均しますと55億円の金がかかるということでございます。過去5年間、我々が養父市の公共施設にかけてきたコスト、経費は平均20億円であります。35億円足らないということなんですよね。こういう中でどう財政を持続する、そして自立した養父市をつくっていくかというときに、どうしても公共施設の総合管理、これは必要なことであるということであります。大変大切なことでありますので、当然我々も、市民の皆さん方の御意見をしっかり聞きながら進めていく、そういうことでございます。
◯議長(深澤 巧) 6番、藤原哲郎議員。
◯議員(6番 藤原 哲郎) 市長の答弁でも、市民の皆さんの声を聞いていくということでございます。養父市にとって大変重要な公共施設の約50%の譲渡または廃止計画、八鹿文化会館、八鹿公民館の新築計画、本庁舎の問題等、市内の18自治協議会の中で、市長が市民と語り合い、市民の声を聞き、行政に反映し実行されることを期待し、私の一般質問を終わらせていただきます。
◯議長(深澤 巧) 以上で、6番、藤原哲郎議員の一般質問は終了しました。
暫時休憩します。
午後1時55分休憩
──────────────────────────────
午後2時05分再開
◯議長(深澤 巧) 再開します。
休憩前に引き続き、一般質問を行います。
8番、政次悟議員の発言を許します。
8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 8番、政次悟でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。多くの御支援をいただき議席を賜りまして、初めての一般質問の機会を与えていただきましたことに感謝申し上げつつ、市民の皆様の御期待に沿えるよう、誠心誠意を尽くしてまいりたいと考えております。
次に、激戦を勝ち抜かれ、3期目の市長職をお務めいただきます広瀬市長に心からお喜びを申し上げますと同時に、この4年間の激務を健康で過ごされ、市民の信託に力の限りを尽くして対応いただきますよう、お願いを申し上げます。
質問時間が30分となっておりまして、私は一つの質問が長いので、先に質問の要点のみをお話ししてから、具体の質問に入らせていただきます。また、同じような質問も続き、恐縮でありますが、私の質問は大きくは3つの事柄についてであります。
1つ目は、3期目を迎えられた市長の市政、特に、市民の皆さん、職員の皆さんに対する対応についてであります。トップダウンの政治から、対話による参画と協働による
まちづくりの推進ということであります。
2つ目は、養父市の財政についてであります。養父市は財政的に非常に厳しい状況にあり、思うような市民サービスが実施できないとの市民感覚がありますが、本当にそうなのかなと思うところがありますので、この点については、少し数字を並べつつ、具体な質問をさせていただきたいと思っております。
時間があれば、3つ目は、市民生活を取り巻く環境整備、日常生活を営む上で、気がかりとなっている生活インフラの関係についての質問をさせていただく予定にいたしております。
また、質問ではありませんが、私見として、今期末ごろには気になる副市長人事についての御提案もあろうかと思いますが、この点につきましては、市長の専権事項ではありますが、個人的には、確実に次代につなげられる若い世代の方、場合によっては副市長を2人置いて、1人は女性、勤務はワークシェアリング方式により1人分の給与総額で2人が任用できればいいかなと思っておりますので、勝手なひとり言を述べさせていただきます。
それでは、早速質問に入らせていただきます。
最初に、今回の選挙では、
ベテラン議員の引退ということもあり、私を含め7人の新人議員が当選をさせていただきました。私はこの選挙に当たって、養父市を元気にする即戦力をキャッチフレーズに掲げ、選挙戦に臨んだわけですが、市民の皆さんから聞こえてきたお言葉の多くは、養父市を変えてください、もっと市民に目を向け、地域に目を向けた施策、ぬくもりあふれる市政を実現してください、職員の皆さんに元気が感じられません、まずは職員の皆さんが生き生きと市民をリードしてくださるようにしてください、養父市全額出資の会社については、運営実態をより明確にしてくださいなどのお話しでした。そうした結果を踏まえ、開かれた臨時議会の御挨拶の中で、市長は今回のみずからの第2期までのかじ取りを謙虚に受けとめられつつ、養父市の大きな懸案事項、課題は人口減少と経済活動の縮小にあるとのお考えの中で、農業特区を基盤に据えた
まちづくりの具現化を図るとのお話をされていましたが、今回、私がお聞きしたいのは、そうしたレベルの大きな視点や行動ではなく、申し上げたような市民との対話をこれまで以上に図る役所の組織、職員との連携強化も話されていましたので、この2点、まずは具体的にどのような対応を図られるのか、御所見をお伺いいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 8番議員、政次悟議員の御質問にお答えいたしたいと思います。御質問の趣旨としまして、養父市を元気にする即戦力としての御自身の立場、この部分についてはよく理解させていただいておるところでございます。そういう中で、選挙を通じて、市民との対話の中で、やはり市民に温かみのある政治、そして、市民との対話が十分なされる市政運営というようなお話、それから、職員に元気がない、職員がもっともっとやる気を出して、生き生きとした職場づくりというようなことについて御質問であります。
私も臨時議会の中で、所信表明の中で、そういうこともお話をさせていただきました。今までの一般質問等の中でも、議員の皆さん方から、広瀬は組織運営が一体どうなっているのだとか、職員からはトップダウンばっかりで、また独断専行であるとか、いろいろ一般質問の中でも御質問の中でお伺いしたところであります。その都度、私もしっかりと自分自身を顧みながら、反省しながら、できるだけ職員にとっても働きやすいような職場づくりを心がけますというようなことを申してまいりましたが、最近のいろんな漏れ聞くうわさを聞きますと、どうも広瀬はトップダウンのとこで、職員の言うことを聞かない、何か独断専行の人のようなイメージが出てしまった。ちょっとこれは残念なことでございますが、決して私はそのようなことをやっているつもりもございませんし、市民の皆さんとの対話もそれなりにしっかりとやっている、そういう機会もできるだけ多く持ってと心がけているところでございます。気持ちとしてはそういう思いでありますが、先ほどありましたように、やはり御質問にもありますように、そういう話が出てくるというところは、やはり自分自身にもまだまだ至らないところがあるだろうと感じておりますので、このことにつきましては、しっかりと今後とも私も振り返りながら、顧みながら、私自身、直していきたいと考えているところでございます。
特に、市民の皆さんとの対話をしっかりする、これは私の市政運営の基本方針の一つにも上げておりますが、市民協働は私の最も大切な2つの柱の一つであるということです。これはしっかりと、以前からもやっておりますし、これからもやっていきたいと思っております。どのような手段で、これも先ほど質問議員の中にもありましたが、従来から行っておりますふれあいミーティングであるとか、出前講座であるとか、それから、各団体の皆さん方との意見交換、懇談会であるとか、またいろいろホームページ等でも市長への意見というようなことも言えるようになっておりますので、そういうほうからもいただいております。そういうものをしっかりと活用しながら、また必要に応じてタウンミーティング等も行っていきながら、今まで以上に市民の皆さんの声に耳を傾け、市民の皆さんと向き合いながら、開かれたといいますか、市政運営を行っていきたいと考えております。
もう一方の職員ということでございます。やはり何といっても、職員がやる気を持って、しかも生きがいといいますか、その達成感、そういうものを持って仕事をしてくれないと、養父市はよくならない、これは事実であります。やはり何といっても養父市の活性化といいますか、今後マネジメントを担っていく、その担い手は職員であることは事実であります。その職員がやはり元気を持ってしっかりとやらなくてはいけないということで、今、職員、私はある意味、内部から見まして、かなり自覚しながらしっかりやってくれていると思っております。ただ、私自身、非常に仕事に厳しいという面もありますので、ひょっとしたら私の前ではいろいろ萎縮しているのかもわかりませんので、そういう萎縮しないような形で、もう少し職員とは気楽に、いろんな意見が聞けるような雰囲気づくりを、私自身も心がけていきたいと考えているところでございます。
先ほど言いました独断専行であるとか、トップダウンであるとか、そして、多くの反発、批判があるというようなことも言われております。それらもしっかりと私自身も、先ほど言いました、顧みながら、この組織運営や職員のやる気度がしっかりと上がるように行っていきたい。ある部分、仕事を厳しくしなくてはいけないというのも事実でありますので、ある部分は私はやむを得ないと思っておりますが、反省すべきところはしっかり反省する、そういうような方向で行きたいと思っているところでございます。
職員の皆さんの意見を聞く機会、これらもできるだけ多く設けていきたいと思っております。職員と今後、3期目を迎えまして、今までとはまた違う新たな信頼関係を築きながら、業務への高揚心、やる気の向上が図れるような職場環境づくり、これらに努力していきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 市長の具体的な行動としまして、タウンミーティングの実施であるとか、出前講座というふうなお話もいただいております。市内でもお気づきのことと思いますけども、かなり高齢化も進んでおりますし、年に1回ぐらいは各区を市長自身、あるいは特別職の皆さんで回っていただいて、広く意見をいただいて、それを市政の中に反映してくるというふうな方法もあるんじゃないかなというふうに思いますし、何回か顔を見て、お話を具体的にしますと、市民自身もなじんでくるといいますか、近づきやすい形にさらになってくるんではないかなというふうに思われますので、そういったこともぜひお考えいただきたいなというふうに思います。
また、職員の皆さんとの関係もお話をいただきました。部下というふうな関係に加えまして、さらに視点を加えていただいて、パートナーとしての視点も高めて、私はこだわるわけではないんですが、昇任試験のみにこだわることなく、市民への接遇でありますとか、政策形成能力を見きわめつつ、本人のやる気と希望がかなえられる適材適所の人事異動や昇格も必要ではないかなというふうに思っております。
また、年次の中で、職員提案を募りまして、毎年幾つかでもそれを実施していく。旅費も使いながら、全国でもかなり先進施策をやっておる自治体もありますので、それをそのままできるかどうかということは別にして、そういうふうな研修も取り入れていただいて、全国の自治体に派遣することはどうかなというふうな思いも持っておりますので、そういうふうな機会もぜひ御検討いただきたいなというふうに思っております。
続いて、市民の皆さんからたくさんの御意見がありました養父市全額出資の会社組織に対する市民目線での今後の対応についてであります。今回、御自身が戦われた選挙戦、その結果も踏まえた上での考え方と、今後の対応についてお聞きしたいと思いますが、私はこの件は、特に市民の皆さんへの情報公開、あるいは情報提供の不足、また1つには公職とそれから民間経営者としての兼務というふうなことも大きな要因があるのではないかと思っております。今日まで、たびたび一般質問でも取り上げられてきましたことや、選挙戦の大きな争点の一つになったことも踏まえつつ、改めて市長のお考えをお聞きしたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 地域公共会社やぶパートナーズ、これの設立趣旨等については、設立いたしました平成25年の議会等で予算の提案時等も含めまして、御説明を申し上げてきたところでございます。やはり地域の経済力、産業力がどうしても低迷しつつある中で、行政がある意味、新たな事業の創出であるとか、事業を興すことの支援であるとか、地域の隠れた魅力を掘り出し、それをブランド化していくであるとか、また行政としてのいろんな意味でのアウトソーシングというようなことも、今後の市政運営の中で考えなくてはいけませんが、それらの受け皿であるとか、ある意味、行政になりかわってしっかりとできるような、そういう反公共的な、公共的性格の強いそういう組織も必要であると考えて御提案させていただき、御了解をいただいて設立してきたところであります。
3年たちまして、その経営内容については、御指摘のとおり、非常に厳しい状況もあります。これは、公共的性格が非常に強いということで、収益性が非常に低い、現時点では低い。これらの利益が冒頭の御質問に出ておりましたが、人づくりと同じで、ある意味投資であるということもありますので、効果が出てくるまで時間がかかるというようなこともありまして、現時点では経営的に非常に厳しい状況にもあるということであります。また、それらの中で、会社運営の中で、人事管理等めぐって、係争中の事件にも発展してきたようなこともあるということも含めまして、我々としましては、早くこれらを片づけながら、より健全な形でこの設立の趣旨に合ったような形での会社の運営に早く戻したいと考えているところでございます。
御質問ありますように、市民の皆さんから見ると、会社の持つ性格であるとか趣旨がなかなかわかりにくかったというようなこと、それから、我々も一応株式会社ということもあったりしまして、ある意味、会社の人格も尊重しなくてはいけないということで、情報といいますか、皆さん方に情報公開という意味では若干我々のほうにも手抜かりがあったのではないかと思っているところでございます。これらについては、会社の立て直しを今後しっかりとやっていかなくてはいけないと思っておりますが、そういう中で、また十分説明をさせていただいたり、十分情報等も流させていただくというようなことの中でまた対応していき、皆さん方の御理解を得ていきたいと考えているところでございます。
そういうことでございますので、どうぞひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) その地域の公共の全額出資の会社の関係につきましては、後でまた同僚議員からの質問があろうかと思いますので、私のほうはこれぐらいにとどめさせていただきます。
市長は今回の選挙に当たりまして、広瀬市政総仕上げの4年間である旨の発言もされております。確かに、期間を定めて自分に相応のプレッシャーを与えつつ、施策を強力に推進することに対する市民への大きな大きな公約になっていると思いますが、先ほど市長も述べられましたように、市民感情の一部には、本当に市民目線で職員との対話による
まちづくりをされるのかというふうな声があるのも事実ですので、改めまして、この4年間に込める広瀬市長の市民参画の
まちづくりについての思いをお聞かせいただきたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 先ほども申し上げましたが、養父市の
まちづくり基本条例のもと、市民との協働の
まちづくり、これを行政運営の柱として市の最上位の計画であります養父市の第2次総合計画に沿った
まちづくりを進めたいと考えているところでございます。今議会の最初の御挨拶でも申し上げましたが、今まで以上に市民一人一人の命、一人一人の声、それから一つ一つの生活に向き合う市政の実現を目指して、市民の皆さんと一緒に養父市を理想といいましたらなんですが、そういう
まちづくり、桃源郷と申しますか、そういう町にしていきたいと考えているところでございます。
これの実現の一つの方法論といいますか、手段としまして今、養父市のほうでは、
創生総合戦略というのをつくっておりますが、これは30年、40年、50年、100年先の養父市をしっかりと、今のうちに基礎をつくっていこうというものでございますが、この実現を目指して、
国家戦略特区はその一手段として取り組んでいるということでございますが、そういう持続的な
まちづくりにもしていきたい、そういうことを考えているところでございます。
また、職員とともに目指す方向、これは先ほども申し上げましたように、やはりお互いがしっかりと信頼でき合えるような関係づくり、そのことは行っていきたいと思っているところでございます。やはり職員のやる気が高まらなければ、これは組織として十分な力を発揮できるとは考えておりませんので、職員の声にも耳を傾けながら、先ほどお話しありました昇任試験のみということで今の養父市は動いておりません。昇任試験もやらせていただいておりますが、やはり異動等に伴います希望調書等もしっかり徴集しながら、全てがそのとおりに行くというものではございませんが、できるだけ希望に沿ったような配置というようなことも考えながら進めているところでございます。職員の声にも耳を傾けながら進めていきたいと考えているところであります。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 基本的に市政といいますか、3期目を迎えられるに当たりましてのお考えをお聞きしましたので、ちょっとここから先は養父市の財政運営についての市長の見解をお伺いさせていただきたいと思います。幾分か数字を並べますので、かなりマニアックな形になるかなというふうに思いますけども、お聞きをいただいて、御答弁をいただきたいというふうに思っております。
養父市は、発足から13年目を迎えております。この間、合併当初は、財政再建団体に陥るのではないかとの懸念も抱いておりましたが、広瀬市長含む歴代市長の御努力、行財政改革の円滑な実施により、借金の額も大幅に減り、持続可能な養父市が構築されておりますことは、評価に値するものであると受けとめております。
しかし、こうした市の財政の運営は、決して市役所のみでなし得たものではなく、市民の皆さんの多大な御協力によりなし得た部分が多かったと思っております。借金の額も大幅に減りまして、平成27年度決算での借金残高は、全会計で374億8,000万円、その一方で、積立金も全会計で121億円となっている今の養父市の財政を、市長はどのように受けとめ、3期目となる今期にどのような財政運営を行おうとされているのか、まず御所見をお尋ねいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 13年前、12年前になるんですかね。合併いたしまして、財政状況が非常に厳しい状況でありました。市のほうも、行財政改革をしっかりと進めてまいりました。おかげさまで今は、ある一定の健全化の目標を達成することができ、安定状況にあるというところでございます。本日に至りますまで、組織としての努力は随分してまいりましたが、それ以上に市民の皆様方にいろいろ御協力を賜りました。御協力を賜ったというより、痛みを分かち合っていただきましたということでございます。そういう中で、今の財政の健全化、安定化はなされてきたというところでございます。
ただ、先ほど御質問にもありましたように、依然まだ地方債の残高、これは市全体としてはまだ多いと私自身、考えております。また、養父市の財政力指数と申しますか、自前でみずから財源を稼ぐという部分においては、これは指数的に見ますと、近畿の市レベルでは最も低いというような状況であります。そういう中で、なおかつ合併をいたしまして、国からの地方交付税、これが特例措置が延期になりましたが、だんだん今、それが通常の状況に戻りつつあるということを考えますと、将来的にそのことによる交付税のかなりの額の減額も見込まれるというようなことでございます。
そういうような中で、私自身は、これからもしっかりと堅実な財政運営は続けていかなくてはいけないと考えております。単年度の予算編成の状況を見て考えるということではなしに、やはりある意味、長期的展望に立った中での今、養父市は財政運営を行っているところでございます。大体10年間を目標にしまして、年2回程度は財政担当のほうで、かなり厳しく10年計画の長期計画をチェックさせているところでございます。そういう長期的展望に立った中で、向こう10年間に予測されるハード事業であるとか、その他の主たる事業も、私のとこでは今、事業の実施計画、やはりこれも5年、10年という形で各部で立てさせて、そういうものも出させておりますが、そういうものを参考にしながら、それから定数管理であるとか、それから歳入、税収の長期的展望による見込みであるとか、それを考えながら10年間、それぞれの年度の歳入歳出のバランスを図るような形での財政運営を行っているところでございます。そういう中で、かろうじて健全化を保てているというところだろうと思っております。
そういう意味で、私はこれからも財政の健全化と健全な財政運営は気を抜けない、一時たりとも気を抜けない状況であると思っておりますので、このことを継続していきたいと考えております。
そういう中で何を目指すかということでございますが、やはり自立できる財務体質をつくり上げるということであります。税収はもともと少ない状況でありますので、少ない税収の中で国からの地方交付税であるとか、いろんなもの、歳入の総額、それも考えながら、歳出の総額も抑制していく、そういうようなことでのバランスをとった財政運営を行っている。そういう中で、持続可能な
まちづくりと言いましたが、持続可能な
まちづくりの一番やはり原点になるのは、持続可能な財政基盤が必要であろうと考えておりますので、そういうことを意識しながら、財政運営をやらせていただくというところであります。ある意味、非常に堅実過ぎて面白みがないというような財政運営だと言われることがあるかもしれませんが、その部分は、私自身覚悟しながら、若干言われても、このことは長い目で見たときの、養父市の健全な財政を維持する上で、これが未来の養父市民に対する私の責任だと思っておりますので、しっかりやらせていただけたらと考えているところであります。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 健全財政、長期的な視点で物を考えながら対応してくるというふうなお話もいただきまして、また、今日までの行財政改革は、市民の皆さんも苦しんだんじゃなしに、役所も苦しんだんじゃなしに、痛みを分かち合ってきたんだというふうな御発言であります。まさしく、そのとおりかなというふうに思っておりますが、それでは、もう少し予算の使い方といいますか、思いにつきまして、市長と若干すり合わない部分がありますので、失礼かとは思いますが、お尋ねをさせていただきます。
最初に、地方債の関係であります。俗に言う養父市の借金でありますけども、平成27年度決算で見ますと、申し上げましたように残高は全会計で374億8,000万円程度となっております。これは、市民の方が金融機関から借り入れをするのとは少し違いがありまして、市が借金をするためには、国から一定の制約があるかわりに、借り入れた額の一部は国が返済の面倒を見てくれるということになっております。そこで、養父市の借金、地方債を細かに見てまいりますと、市長がおっしゃいました合併特例債でありますとか過疎債、臨時財政対策債が多額を占めております。例えば、一般会計の合併特例債で申しますと、借入残高が58億4,700万円となっておりますが、このうちの70%は国が元金、利子ともに交付税で面倒を見てくださることから、養父市の実質の借金は17億5,400万円程度かなというふうに思います。また、過疎債につきましても、残高が56億4,000万円、70%は同様の措置をしてくれることから、養父市の実質の借金は16億9,200万円程度、同じく臨時財政対策債53億1,280万円につきましては、国がその全額を交付税で算入してくださるものだと思っております。専門用語では、交付税算入率といいますが、こうした算入率を控除した後の養父市が実際に返済しなければならない実質額、また予算書では繰り上げ償還をしない場合の平年度ベースの返済額、平成28年度は22億800万円が通常返済額となっておりますが、今申しますような形で考えますと、私はこの交付税の算入率を除くと、約4割程度、8億8,000万円程度が養父市の正味の負債かというふうに考えておりますが、一体幾ら程度になるのか。借金の総額に対する養父市の持ち出しの部分につきましての御答弁をお願いしたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 藤本企画総務部長。
◯企画総務部長(藤本 浩一郎) その前に一言。地方交付税につきまして、認識を少し述べさせていただきたいと思っております。まず地方交付税につきましては、本来地方の税収としまして徴収すべきところ、団体間の財源の不均衡を調整したり、また全ての地方公共団体が一定の水準を維持できる財源とするために、国が地方にかわりまして徴収し、一定の水準によりまして再配分するという方法をとっております。ですので、これは言いかえれば、地方の固有財源というふうな性格を持っております。そのため、財政当局としましては、地方交付税を補助金的な性格ではなしに、一般財源との認識を強く持っておるところでございます。これにつきましては、どこの市町村におきましても、やはり財政当局としましては、共通した認識であるというふうに我々は考えておるところです。
それでは、平成27年度末の残高につきまして、お答えさせていただこうと思います。平成27年度末の全会計の地方債残高につきましては、先ほど言われましたように374億8,000万円でございます。このうち一般会計の地方債残高ですとか、特別会計、南但広域行政事務組合のように一般会計が負担しなければならない部分の起債がございます。この残高が417億1,000万円ございます。このうち、地方交付税の基準財政需要額の中へ算入されますのが305億7,000万円ですので、一般会計負担額417億1,000万円との差し引き111億4,000万円が、議員の言われる一般財源になるだろうというふうに思っております。
また次に、平成28年度の交付税算入の部分でございますが、平成28年度分の地方交付税算定は既に終わっております。地方交付税の算定につきましては、一般会計と特別会計、一部事務組合等への負担金部分、これら全ての負担に対しまして計算をされるものでございます。地方交付税につきましては算入理論値、今さっき言われました過疎債でしたら70%算入というものなんですけども、算入理論値が交付されるものではなく、基準財政需要額と基準財政収入額、歳出と歳入との差、この差額をもって交付されるという性格のものでして、各会計の決算が終わらなければ、一般会計の交付算定額というのはわからないということで、今現在ではお答えできませんので、御了承いただきたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 地方交付税は一般財源であるというふうな考え方、財政上はおっしゃるとおりやというふうに思います。私の場合は、ちょっと色づけしまして物を考えておりますので、仕組みのわかりにくい場合は、そういうふうな見方になるんだというふうなことで受けとめていただくのも結構かなというふうに思います。
次に、平成28年度の予算書によります本年度の市税収入は、23億3,500万円となっております。そして、荒っぽい見方、うがった見方になるのかもしれませんが、ひも解いてみますと、本年度もこの中から11億6,200万円程度の起債の早期償還が予定されております。長期財政計画で見ましても、額は少なくなっていくものの、この早期償還は平成31年度まで続けられるようであります。一方で、この間の貯金といいますか、各種の基金であります。これも財政計画では、平成28年度で7億1,600万円、平成29年度で5億9,400万円と、計画の見える平成36年度には、全会計の総額で136億円程度の基金が積み立てられるように想定をされております。
申し上げましたように、お答えもありましたように、税や交付税といった形のものは、一般財源というふうなお考え方ではあろうかと思いますが、それぞれの具体のお金には、色はついておりません。仮に税のみで受けとめたならば、本年度の税収は23億3,500万円が予定されております。このうちの借金の早期償還と基金の積み立てで、実に18億7,800万円が使われるというふうな見方もできる、こういうふうに私は思っております。この点につきまして、市長は今後もこうした財政運営を維持されるのか、執行権者としての御見解をお尋ねいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 先ほども申し上げました、自立した財政、それから、持続可能な財政、これらを確立できるように、長期的展望の中での財政運営を行っているということでございます。私としましては、現状維持、現状の財政運営、これは財政ともしっかりと打ち合わせしながらということでございますが、堅持していきたいと考えているところでございます。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) よく財政運営の中で、緊縮財政は何のためにやるのかといった説明で、合併によりまして交付税が縮減されること、あるいは少子高齢化に伴い、税収が減ることが言われておりますが、これとて、先ほど若干の説明はありましたが、地方交付税制度といいますと、確かに合併特例による交付税の優遇措置はなくなり、合併当初から総額で14億円程度の減額が想定されておりますが、今の交付税制度では、養父市を維持するために必要とされる一定の基準額は維持しなければならないことになっております。昨年度の決算で見ますと、一般会計の実質収支は7億5,400万円の黒字であります。その内訳の一つとして、各部では4億7,300万円もの不用額が生じております。これが本当に財政が厳しい町の姿かなというふうに私は思います。もちろん身の丈に合った財政運営は必要となりますが、私は、今の養父市の財政は、余りにも行政経費の削減を重視し過ぎているのではないか。その結果、組織全体が新たな施策に挑戦する意欲が薄れ、現行予算をいかにして縮減するか、そんな予算編成、執行になり過ぎているように思えてなりません。多分、市民の皆さんと直接接する機会の多い職員の皆さんの耳には、自治会やいろいろな団体等からの御要望も届いていると思いますが、仮に削減のみに頭があったとしたなら、市民の意見や新たな発想や妥協点を探るといった対応はされないのではないかと思います。気概を持って役所に入って、こんなことがしてみたいとの夢や希望を持っている職員の方も、削減、削減ばかりではやる気も湧きません。期待を持って訪問した市民、市民活動、町も活気が薄れてしまいます。農業特区のようにやる気は果敢な挑戦から生まれますが、特区を除くその他の
まちづくりが守りばかりでは、せっかくの知恵や力は限られたものになってしまいます。
私は、現状の養父市の財政を見つめ、もっと市税を市民サービス、生活基盤の充実に投入することが可能であり、組織を挙げて新たな施策に頭を切りかえて、果敢に挑戦するときだと思います。予算は、毎年度の税の市民生活、市民サービスへの公平分配であります。積極的な予算に対するトップダウンも含め、私はそんな力は養父市行政にはあると判断をいたしております。
例えば基金であります。お金は持っていても、ただの数字であるということであります。市の財は、市民のためにあるものであります。例え100億円の基金があっても、平成31年10月の消費税の引き上げを考えるとき、その段階になって、何か事業を行おうとすると、今の8%の消費税に加え、さらに2%、2億円はいや応なしに国庫に納付することになります。それならば、この間に市民サービスや町の生活基盤に振り向けて、喜んでいただくことができるのではないか。また、借金も早期償還しなくても、通常償還とするか、必要ならば今日まで積み立てられてきた減債基金の取り崩しで対応する。合併特例債で造成された地域振興基金も、償還の終わった原資、あるいは福祉基金の果実は、大胆計画的に取り崩して、今はとにかく市民サービスと生活基盤の充実、商工業、農林業等の経済振興に財政投資を充実する時期ではないかと思います。現在、国も、地方創生のために養父市には、3億円の基金造成を初め、多額の経費を投入している。この時期こそ、市もこれと足並みをそろえて、本腰を入れて、地域創生のための新たな経費を投入すべきではないかと考えております。緊縮からやる気と成長のための市民投資へ、市長を船頭に組織を挙げて、私はこの4年間で今日までの市民サービスに加え、産業振興や集落、地区、団体要望の実現のために、さらに単年度2億5,000万円、総額10億円程度の養父市地方創生施策を構築させてはと思いますが、この点、市長はどのように受けとめられるのか、改めて御見解をお伺いいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 議員の前向きといいますか、積極的な御意見には感謝申し上げたいと思います。先ほど申し上げましたように、やはり長期的、計画的な視点での財政運営は、忘れてはならないと考えているところでございます。現状、緊縮というお話ですが、私自身は、現状ではそんなに緊縮ではもうないと考えております。例えば、子育て支援と、先ほど議員の説明にありましたように養父市、そんなに充実していないことはない。かなりの予算も投入している。産業振興等についても、いろいろと予算を投入しているということでありますし、また養父市のほうでは、いろんなハード整備であるとか、主要建設事業計画というようなものを持っておりまして、大体一応基本は10年ですが、5年ごとにしっかりと見直していく。毎年見直しておりますが。例えば、この主要建設事業計画で見てみますと、平成29年から平成32年までの4年間に、ハード事業で85億円、約86億円ほど計画しているところでございます。一般財源で約20億円の投資事業を計画してというようなことでございます。決して緊縮ではないというのは、養父市の総予算を見ていただいたら、一般会計の総予算を見ていただいたらわかると思いますが、大体最近は、当初で170億円台から最終決算、補正を終わりますと約200億円ぐらいになってきているというようなことでございます。人口2万5,000人の町で、これはトータルで見ますと、歳出のかなりの部分がやはりそれでも起債の償還というようなものが占めておりますので、ある意味、それらを差っ引かなくてはいけないのかもわかりませんが、それにしても、1人当たりの行政経費はかなり多くのものをかけてきているということでございます。地方交付税の先ほどのお話もありましたが、部長が申し上げましたように、地方交付税の機能としては、やはり財源確保機能と、財源調整機能、よく言われているように、釈迦に説法だろうと思うんですが、持っておりますが、我々は、有利か有利でないかは別にしまして、そういう有利な起債、それから有利じゃない起債も含めまして、180億円から200億円の予算を養父市で一般会計で執行していくための計画を、地方交付税も含めまして、長期的展望の中で行っているということでございますので、ある意味、必要なものにはしっかりと投資していく、そういうことを行っておりますので、ひとつその辺は御理解いただけたらと思っております。
11月24日に日経新聞全国版でこれ、2015年度のというようなことで、813市のまちの家計、ここに注目というようなことで、いろいろランクづけがありまして、実はこの中で養父市が出ておりまして、余りこんなことを書いてほしくなかったんですが、交付税に大きく依存ということで、養父市は実は全国第3位ということであります。これはもうある意味やむを得ないというところでございます。財源調整機能、確保機能ということで、国もしっかり応援してくれている。我々は決してこのことを恥ずかしいことではないと思っておりますが、それでもできるだけ自前の税収をふやしていけるような努力をしていきたい。そして、地方交付税といえども、国の財政によって、国がくしゃみをすれば、我々は本当、風邪を引くほど揺らぎますので、そういうことのないような健全な財政体質を確保する。そのために、
国家戦略特区であるとか、産業振興を行っているということで御理解いただけたらと思っているところでございます。もし、私の言い足りないところがありまして、部長のほうで説明することがありましたら、説明させます。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 今、おっしゃられる内容も理解もする部分もあります。例えば、基準財政、財政力指数なんかの関係でも今、市長がおっしゃられて、近畿の中でワースト3なんだというふうなお話もありましたが、実際、交付税なんかの一種、一類というんですかね。養父市と同じような自治体を比較してまいりますと、いいとは言えませんけども、悪いほうの部分には入っているかなというふうには思うんですけども、まだまだ例えば財政力の部分の中で見ましたら、特に長崎県の対馬市なんか、財政力の指数0.18とか、低い町もあります。でも、こうした町も、今言いますように、一定額、必要な額は交付税は算入せなというふうな形になっていますので、余りに財政力指数がどうのこうのというふうなことにとらわれるべきではないんじゃないかなというふうに思いますのと、それからもう1点、私が言いたいのは、例えば申しましたけども、平成27年度決算で、各部で4億7,000万円も不用額が生じておるわけですよね。これも、例えばの話ですけども、12月に減額補正をすれば、その分は新たな事業を起こすことも可能だろうと思いますし、場合によっては、債務負担をとって、平成27年、平成28年でやるというふうな方法もあると思います。例えば、甘んじてこの数字を残してしまいますと、半分は基金に積み立てられますし、そうなれば、市民の皆さんに本当に新たなサービス、もう少しここをこうしてほしいというふうな期待も、4億円もあればかなえられる部分というのは、私はかなりあると思います。ですので、やっぱり年度末にこんだけの黒字になりました、残はこんだけでしたというふうな形でなしに、もう少し早い時期に執行の必要額を見きわめて、補正を行って、新たな事業を起こすというふうなことの取り組みもぜひやっていただきたいなというふうに思っております。
その中の一つとして、3つ目の部分で、若干の部分なんですが、私は性分的にせっかちですし、早口でもあります。そういったことからも、早くからこの選挙に当たりまして、養父市内を歩き回りました。この町を何とかしてよくしたいというふうなことで歩いて回ったわけですが、その中で気づいたことの一つが、生活道路についての対応であります。私が各集落の入り口まではおおむね車で行ったんですが、そこから先には車が入らないといいますか、運転が特に私、下手ですので、自身がよう入れなんだんやというふうなこともあると思うんですけども、例えばというふうなことで、大変失礼ながら、思い当たる集落の幾つかを拾い上げてみますと、旧養父町分で言いましたら大薮、それから、八鹿町分で言いましたら宿南でありますとか朝倉、浅間、こういった集落が頭の中に描かれます。市内でも、比較的大きな集落だというふうに思っておりますし、それゆえ、住宅が密集した環境の中で、たくさんの市民の方が生活をされておりました。
しかしながら、申し上げましたように、集落道が狭くて、対向車でもあろうものなら交差は至難の業というふうに、私自身は感じました。また、小集落ではありますけども、地元の玉見というふうな集落もございます。こうした場所で、大規模な災害や救急車を要する事案が起こったらどうなるのかなというふうに思いました。そこに車を入れるだけでも、大変気を使ったことになるでしょうし、救急患者の搬送には、担架でありますとか、ストレッチャーを利用して、ある程度車幅のあるところまで出ていただく、1分1秒を争う救急事案は、時間との勝負だというふうに思っております。道路の新設、あるいは改良にも本腰の取り組みが必要だなというふうに感じております。中でも、特にこれもまた事例を上げて恐縮かと思いますが、県道が村なかを縦断します浅間区、これは主要幹線道路でもありまして、交通量も多く、運転に一瞬足りとも気が抜けない環境にあると受けとめております。この区においては、現在、歩道工事なんかもされておるようでありますが、むしろ県道バイパス等の新設を関係機関に働きかける、あるいは集落の出入り口の車幅をもっと広げる、あるいは山側に新たな車幅のある市道をつくって、県道側に一時的に出るんじゃなしに、山側から県道に安全な形で出ていく、そういうようなことも考える必要があるんではないかなというふうに思いました。
申しましたように、養父市は全市が過疎地域となっておりますし、有利な過疎債を使いながら、生活基盤、あるいは市民生活を支える要件はあるのではないかというふうに考えております。ぜひこうした地域の生活、命を守るための施策や市民のつながりの推進にも御尽力いただき、こうした集落を初めとする道路網の整備にも力を発揮していただきたいと思いますが、市長の明快な御答弁をお願いいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 道路の問題にお答えします前に、その前段の財政のところで、不用額のお話がありました。これは我々も今後十分養父市の財政運営上、もう少し効率よく予算を使うためには、考えなくてはいけないとこだろうと思っております。不用額を出して、2分の1基金に積む、財政調整基金、ある意味、お話にもありましたように、養父市としては、ある一定の額は今は積めていると思いますので、今後は少し各部署にもう少し督励いたしまして、しっかりと予算を、年度内に必要な予算として組んでおるものですから、それを使うようにするというようなことは必要であろうかと思っております。十分注意していきたいと考えているところでございます。
道路の問題につきましては、本当に我々も日々、頭を悩ましているところでございます。地域の要望、なるべく応えるべく、交通の安全確保というようなことで努力はしております。地域要望の大半は、やはり安全安心に関するものでありまして、1つは防災というようなことがあります。1つは交通安全というようなことがございますが、これは、地域要望の2つの大きな柱といっても過言ではありません。できるだけそれらの要望には応えていくようにしたいと思っております。
国道、県道に関するようなものは、国、県とどうしても協議が必要になりますので、そちらとの協議を進めながら、市道の取り合いの整備を進めていくというようなことも行いたいと思います。それから、集落道の整備につきましては、合併いたします前に、大体各町で集落内の狭いところの、全てというわけではありませんが、いろんな国土交通省であるとか、農林水産省のメニューを使いながら、集落内道路の整備というのは、例えば退避所をつくるであるとか、全てを広げることはできないけど、そういうようなことで、ある一定の整備はしてきたと思っておりますが、やはり当時から見ますと、また生活の環境、様式も、それから、高齢化率の進行等も進んできていることも事実でありますので、それらについては、今後とも十分我々も、市政のいわゆる安全安心を守るという意味での一つの大きな柱として考えていきたいと思っているところでございます。
道路整備の詳細につきましては、これは担当部長のほうから少しお答えさせていただきたいと思います。
◯議長(深澤 巧) 加藤まち整備部次長。
◯まち整備部次長(加藤 忠) 市長が大体話されましたので、補足的に話させてもらいますけども、市内の道路整備につきましては、現在、県道の吉井バイパスであったりとか、門野バイパスなどの大きな事業を中心に、その他の道路事業につきましても、その事業、今、要望しております事業が確実にとりあえず進むようにということで、進めさせてもらっております。それと、市道整備につきましても、たくさんある中で、選択と集中ということで、過疎計画や主要建設事業計画、そういうもので計画的に事業を実施しておるところでございます。それらの財源につきましては、なるべく国庫であったりとか、県補助金などを積極的に取り入れるようにしまして、財政計画で定められた地方債に限って、発行していくというような考えで実施しているところでございます。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 一般質問の通告の中には、その他自分が期間中に動きまして、生活の中で、食べ物を食べるところがないな、移動手段、これ、困っているやろうな、倒壊家屋も心配やなというふうな問題も把握はしておりますが、これにつきましては、同僚議員から後してまたいろんな形の質問があると思いますので、私の質問の最後につきましては、本年12月から朝来市で稼働した木質バイオマス発電に対する養父市の対応についてであります。この事業につきましては、関西電力系列の会社、あるいは兵庫県、森林組合、みどり公社等によりまして、円滑な運営が期待されるところです。事業がうまく行けば、山林の計画的な伐採、あるいは搬出もされまして、養父市の山の風景も一変するのではないかと思います。労務等の経済効果に加え、植林によって日が届かず、荒廃していた山林に日が差し込み、下草も生え、災害も減り、跡地は混交造林、実のなる木を植えて、有害鳥獣が近づきにくい環境、俗にバッファーゾーンとも言いますが、確保できるのではないかと思っております。そうした環境をつくり出すためには、まずは山林路網の設置が不可欠であります。こうしたことに対する市長の御見解をお伺いいたします。
◯議長(深澤 巧) 広瀬市長。
◯市長(広瀬 栄) 養父市にとりまして、森林資源の活用は非常に大切なことであります。また、そのことによる町の活性化、これも大きく期待できるところでございます。それらを行おうと思えば、林道を初めとします作業道、路網の整備、これは必要なことであると考えております。しっかりと努力していきたいと思いますが、詳細につきましては、部長のほうが答弁させていただきます。
◯議長(深澤 巧) 守本産業環境部次長。
◯産業環境部次長(守本 隆之) 先ほどの市長の答弁に加えまして、林業の生産性を図っていくためには、森林施業の集約化であったり、また路網整備と、それから、高性能の林業機械を組み合わせて、低コスト化を図りながら、森林整備を進めるといった効率的な作業システムを構築することが不可欠であると認識しているところでございます。現在、市内においては、林道が72路線、総延長約131キロメートルが整備されているところでございます。幹線となる林道へつなぐ作業道についても、国の森林整備地域活動支援交付金等を活用して、森林経営計画を立てて、森林管理100%大作戦、また造林事業等の森林整備事業を実施して、毎年開設、改築をしているところでございます。直近3年間、平成25年から平成27年にかけまして、約18キロメートルを整備したところでございます。今後においても、計画的な間伐と、間伐に必要な作業道の改修、開設を推進して、森林整備を進める考えでございます。
◯議長(深澤 巧) 8番、政次悟議員。
◯議員(8番 政次 悟) 今の御答弁で、また詳しくはおいおいに聞かせていただきたいと思います。
私の質問は以上です。これから、平成29年度の予算査定の作業も本格化してくるかと思います。申し上げましたように、厳しいのみでなく、夢と希望が描ける養父市の予算、大いに期待したいなというふうに思っております。新規の施策をたくさん取り入れていただいて、養父市の地域創生、あるいは市民の意欲や夢、希望がかなう養父市づくりのために、ぜひそういった予算編成をお願いいたしたいなというふうに思います。議員の立場としましても、知恵を出し合い、市と一緒に頑張りましょうというふうなことを合言葉に、私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
◯議長(深澤 巧) 以上で、8番、政次悟議員の一般質問は終了しました。
お諮りいたします。一般質問の途中ですが、本日はこの辺でとどめ、延会したいと思います。御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
◯議長(深澤 巧) 御異議なしと認めます。したがって、本日は延会することに決定しました。
次の本会議は12月15日木曜日、午前9時30分から開きます。
本日はこれをもちまして延会します。どうも御苦労さまでした。
午後3時08分延会
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│ 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。 │
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│ 平成 年 月 日 │
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│ 議 長 深 澤 巧 │
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│ 署名議員 谷 垣 満 │
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│ 署名議員 政 次 悟 │
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