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平成29年 5月 8日建設常任委員会−05月08日-01号
平成29年 5月 8日民生常任委員会-05月08日-01号

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  1. 西宮市議会 2017-05-08
    平成29年 5月 8日民生常任委員会-05月08日-01号


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    平成29年 5月 8日民生常任委員会-05月08日-01号平成29年 5月 8日民生常任委員会                西宮市議会                  民生常任委員会記録               平成29年(2017年)5月8日(水)                  開 会  午後 2時59分                  閉 会  午後 4時40分                  場 所  3号委員会室付託事件   な   し ■所管事務調査
     (環境局)   1 施策研究テーマゴミ処理事業広域化について」  (市民局)   1 施策研究テーマ地域自治地域内分権に関する先進都市事例研究について」 ■出席委員   篠 原 正 寛 (委員長)   大 原   智 (副委員長)   川 村 よしと   長谷川 久美子   はまぐち 仁士   福 井   浄   まつお 正 秀   村 上 ひろし ■欠席委員   な   し ■委員外議員等   な   し ■紹介議員   な   し ■傍聴議員   な   し ■説明員(西宮市議会委員会条例第19条による)  (市民局)   市民局長    中 尾 敬 一   市民総括室長  芝 山 光 博   市民総務課長  吉 田 巌一郎   コミュニティ推進部長           下 野 邦 彦   市民協働推進課長           谷 口 博 章   地域担当課長  森 口   豊  (環境局)   環境局長    須 山   誠   環境総括室長  須 藤 理一郎   環境総務課長  坂 本 浩 二   環境事業部長  橋 本 充 信   美化企画課長  森 川 信 也   環境施設部長  野 田 敏 彦   参事      丸 田 博 隆   施設整備課長  永 田 康 平           (午後2時59分開会) ○篠原正寛 委員長   ただいまより民生常任委員会を開会いたします。  本日は、施策研究テーマのみでございます。  また、1題目のゴミ処理事業広域化については、本日が提言書の提出日となりました。須山局長以下、皆様ありがとうございます。本件についての最後のおつき合いでございます。もう少しの辛抱でございますので、おつき合いいただけたらと思います。  きょうは、もう議論はいたしませんので、お手元に配付しております──ここに至るまでのプロセスにずっとおつき合いいただいてますので、初めてお読みいただくものではありませんけれども、念のために、概要を私から説明し、全委員から、短いプレゼンテーションになりますけれども、御自身の書かれたこと等を中心とした意見表明をしていただき、私も最後に一人の委員として意見を述べて、その後、これを受けて局長から御返答を賜れればということで、お願いしておりますのは、いわゆる御挨拶的なものではなくて、シビアにどうお考えになられるのか、これはそのとおりだとか、これは違うとか、そういう意見で構いませんので、率直なところを語り合えたらというのが目標でございますので、よろしくお願いいたします。  では、きょうは、タブレットを使いませんで、紙の資料でいきたいと思いますが、最終版をお手元に配付させていただいております。  1ページ目をおめくりいただきますと、広域化について、我々がなぜ本件を研究テーマとしたのかということがるる述べられております。読み上げは、時間の関係で割愛させていただきます。  掲載内容としては、提言は、両市協議体という言い方をしておりましたけども、正式に会議の名称が「西宮市・芦屋市ごみ処理広域化検討会議」に決まったというふうに承りましたので、このように変えまして、そこに臨む本市への提言――あくまで本市に対する提言ということですが、せっかく議論してまいりましたので、参考資料という形になりますけれども、提言に至るまでの各委員の意見についても、その提言の背景となるものとして掲載させていただいております。  委員会開催につきましては、ごらんのとおりの日程を費やしたということでございます。  次をおめくりいただきますと、設問1は、「広域化必要性について(本市に広域化は必要か)」という問いかけをさせていただいておりまして、各委員より、それぞれのお考えに基づいて、必要もしくは必要でないという御意見が寄せられております。  次のページになりますけれども、委員長の所見といたしましては、必要ではないかという趣旨の意見が5名、そして、必要ないという意味ではないんですが、その他が2名ということでございました。必要性を認める多くの意見は、財政的なメリット、それから、すんなり必要だというふうに書かなかった方の意見は、環境負荷に対する不明確さ、受けるリスクがまだよくわからないんと違うかということ、あるいはメリットと言われるものもまだちょっと漠然としているのではないかという趣旨の御意見があったというふうに書かせていただいております。  設問2が「広域化必然性について」です。必要かどうかという判断は、おおむね必要という意見が多かったわけですけれども、今する必然性をどう考えるかという問いでございます。これは、それぞれ後ほど委員が意見を述べられるかと思います。  その次のページになりますが、委員長の所見といたしましては、必要性に比べて必然性となるとほぼ拮抗するような感じの意見だったということです。要するに、これらを足しますと、よいことではあるけれども、何で急に今なのかというような疑問が委員の側に結構あるという一つの表現になっています。かつて余り積極的とは思えなかった当局が一転積極的になられた、そのことを責めるつもりはないんですけども、そうなるにはなるなりのプロセスといいますか、理由であるとか、そういったものをもっと早く委員会に開示していただいて、ともに意識もついていった中でこういう積極的な議論ができなかった面があるのではないかというところが一つ考えられるということであります。  よって、この後にも出てきますけれども、本件に関しては、広域化を前提として話し合っているという立ち位置ではなくて、あくまで白紙であって、多くのメリットが互いにとれるなら具体的な検討に入りましょうというニュートラルな位置であってほしいというような、これがもとになっているということです。  続いて、設問3は、「予想される効果の検証」です。メリットがありますよと漠然とは言われておりますけど、それはどのようなものなのか、それをどう思われるか、有形、無形を問わず挙げてくださいということで、それぞれの意見が挙げられております。  具体的な形になるようなメリットについては、一般論として広く理解されているところで、そんなに大きな意識の差はないというふうに思われております。ただし、それは、当局のほうから去年秋にあった所管事務の中で挙げられたメリットというのも、同等に一般論の域であって、個別この案件についてシビアに具体的にどうなのかというところはまだ至っていなかったということですので、改めてこれを検証する必要があるのではないかということをここから読み取らせていただいております。  設問4が、「予想される課題・問題点の検証」。各委員より記載のとおりの意見が出されておりまして、最後に、メリットの検証にあわせて課題をどう克服するのか――どれだけ得するかという話だけではなくて、こういう課題と思われているものをどうクリアしていくのかということについてもあわせて、検討会議が中心になりましょうが、その中できちんと解決していっていただきたいという意見でありました。  次、ここからが提言でございますけれども、「西宮市・芦屋市ごみ処理広域化検討会議に臨む本市への提言」ということで、幾つかのプロットに分けさせていただいております。  まず、協議に臨む原則や心構えについて、それぞれの意見が出ております。何度も申しておりますように、広域化は協議の前提ではないよ、広域化のための協議体ではない、広域化がもう決まっていて、逆算したエクスキューズをつくるための協議ではないよということを堅持してくださいねということがほとんどの意見でありました。どちらかが得をして、どちらかが損をするわけではないのかもしれませんけれども、得のとり方によっては事実上損をするということはあるわけで、ここら辺の、「分け前」という言い方をしましたけど、しっかりとることができるのかという検証をするためにこの会議が行われるんだということが中心となっておりました。  続いて、協議内容そのものへの注文ということで、各意見が出されておりますが、いろんな意見の中で、こちらが環境負荷を引き受けますよという立場であるので、数量ではわからない、はかれないメリットというのが必ず生じるんだろう、これをよく理解した上で話を進めていただきたい、単純に2で割ったらお互いイーブンやというような話ではないよというようなことが多くの委員によって表現されているということです。  それから、協議体そのものの内容の報告及び公開については、ごらんのような意見となっております。今の段階でも既に、協議の内容、進捗については、その都度、会議を行うごとに必ず議会には報告しますよというお約束もいただいておりますので、これを信用してお待ちするしかないわけですけれども、ただペーパーを配るということではなくて、議論を経て次の会議に臨む、必要な修正があればかけた上で臨むというような、議会とともに──我々はその会議体には行きませんけれども、市の代表として参加しているんだという姿勢を常に示していただきたいということ。また、記録についても、最大の透明性を持って公開されるべきだという意見が圧倒的でございます。今のところ、この議論の中で、個人的なことであるとか、そういうことが話し合われるということは想像できませんので、したがって、会議が公開できない理由というのは余りないのかなと。ちょっと言いにくいとかいうことも含めて、これは公開すべきだし、東京の例にもありますけれども、事後、一体誰がどうやって決めたんだということがはっきりしないようなことを昨今の行政は行ってはいけないということで、そういうことも含めて、最初から丸裸で公開するんやという前提でこの会議には臨んでいただきたいというような意見が圧倒的でございました。  最後の私の所見ですが、これはほとんど私の個人的な意見というふうに御理解いただいても結構なんですけれども、全部読み上げていると時間がございませんので、幾つか。  本市の責任においてメリットデメリット及びメリットバランスを明確にしてください。何が得られる、何を失う、同時に、メリットバランスというのは、芦屋とうちが数量的に何対何ぐらいであればベストバランスなのかというようなことについて明確にしてくださいねというのが1点。  それから、交渉期限にはこだわらないでください。11月という目標は承知しておりますけれども、これは、30年度に補助金を乗せるための一つの目標にすぎないわけで、最重要課題ではありませんので、ゆめゆめこれに間に合わすために、ここから逆算して、ばあっと最後はやっつけであったり、丸め込みであったりみたいなことにならないように、必要な議論は十分経ていただいて、それが11月に間に合わないのであれば、堂々と再度1年なら1年延ばすということでお考えいただきたいということ。  3番目が、先ほども申し上げましたけど、後世の検証にたえる交渉にしてくださいねということで、これは、記録であったりとか、その公開であったりとかということです。  最後に、これは議論としてはなかったんですけど、ちょっと特殊な内容になりますけれども、芦屋の現施設用地についての取り扱いというのが必ず出てくると思うんです。今度は芦屋さんでお願いしますよということ自体は真っ当なことだと思うし、そういうふうに進めてもらって結構なんですけれども、それをもって環境負荷を受けるのは西宮だけじゃないよ、40年後ぐらいには芦屋も受けるんだから、これはなしにしましょうねというようなバランスはとれませんよと。40年後の約束は、この中にいる、あえて言えば川村委員ぐらいがまだ40年後も議会に存在しているかどうかというぐらいで、あとは確実に誰もいないわけです。市長もいないです。普通、常識で考えたら、40年後も同じ市長がやっていることはまずないわけで、それを考えると、そのような実現するかどうか非常に不確かな約束をもってお互いさまやというようなのはバランスを欠いている、その観点を申し上げております。  それでは、順番に、それぞれ最後におっしゃりたいことを存分に述べていっていただきたいというふうに思います。  いつもこう行っているので、最後もそのままいきたいと思います。川村委員からお願いできますか。 ◆川村よしと 委員   大体、提言書の中に書いてあるので、とりたてて長くだらだらとここであえて申し上げることは余りないんですけど、一番強く強調したいのは、個人的に過去に質問したときに、僕が議員になりたてのときには結構つれない感じだったのが、最近になって急に前のめりになったなという印象がどうしても僕の中に残っちゃっているんですよ。それで言うと、今後進めていくに当たって、情報は常にオープンにしていただきたいですし、後でちゃんと検証できるようにしていただきたいなと思います。それというのは、何も監視したい、チェックしたいというところだけではなく、今後何か問題が発生したというときにも結局役立つものになると思うので、長い目で見たときに、しっかり情報を残して、効果検証できるようにしてほしいなというふうに思っております。  あとは、提言書のほうでも結構いろんな方がおっしゃっているとは思いますが、やっぱり議会に対する報告とか情報の開示というのは、その都度しっかりと行って、6月に役選が終わったらメンバーがかわっちゃうと思うのであれですけど、ひょっとしたら引き続き民生常任委員会にいる委員もいるかもしれないし、いないかもしれないですけど、メンバーがかわろうとも、すごい重要な案件であることに変わりはないので、しっかり議会に対する報告というのは行ってほしいなと思います。  そういうところですかね。 ◆はまぐち仁士 委員   提言に書かれているとおりなんですけれども、最後に言わせていただくとしたら三つですね。  一つは、やはり西宮にとってのメリットを最大化していただきたい、本当にこれに尽きると思うんですが、整備費用だったりとか、コストだったりとか、そういう部分では、すごくびっくりするぐらい効果があるんだなというのはわかるんですけど、見えない部分――例えば、ごみを多く引き受けるわけですし、何より環境面の不安というのを市民の方々もすごくお持ちなのかなと思うんですね。そういうデメリットの部分をしっかり精査した上で、総合的なメリットとして西宮にとって本当に有効だというふうにお示しいただきたいなと思っていますので、ぜひその意識を持って取り組んでいただけたらと思います。  二つ目は、やはり、結論は急がずに、報告はしっかりというところです。先ほども篠原委員長がおっしゃってましたけど、11月というタイミング――前回の第1回に行われた協議会の中でも、11月には一定の方向性を示したいんですということはおっしゃっていましたけども、何もそこがマストではないと思ってますので、やはりいい結論が出ることが最重要だと思ってますので、そこは、大きな決断ですが、やっぱり時間をかけてでもしっかりと議論していただきたいなと思います。  最後なんですけど、広域化というのは合理化を進めるという方針なので、広い意味で合理化を目指してほしいなと。この機会に、本市の中の環境事業合理化もしっかりと図っていただきたい。例えば職員の問題であったりとか、あるいは、川村委員もおっしゃってましたけど、合理化だけじゃなくて、事業を進める中で、ちょっと車を飛ばし過ぎてますとか、そういった部分を本当に総合的に見直していただいて、この機会に西宮市のごみ環境をよくしていただいたらなと思いますので、そこもぜひ一緒に取り組んでいただけたらなと思います。  以上です。 ◆長谷川久美子 委員   大体話をしてきたことですけれども、一つは、結果として、この数カ月、この問題を取り上げて委員会で話し合いができたということは大変よかったかなと思います。私たち自身も、昨年の秋でしたか、広域化という話を聞かせていただいて、えっと思いながら、設問1にあったように、広域化については何ら問題がなくて、削減であるとかメリットのほうが大きいだろうと思いつつ、ちょっと聞くと、お話が煮詰まるどころか、全く今からですという状況ですと。ある意味、その時点で聞かせていただいたというのはいいことだったと私たちは思います。それから、担当部署のほうで話を進めていくということとともに、私たちも、いろいろと情報収集したり、調べたり、考えたりもしてきました。この数カ月、一緒に歩んできたという気持ちは私の中では少なからず持っています。そういう意味では、今後の協議会に向けて、しっかりと私たちの気持ちを酌んでいただいて、協議を進めていただくということは、強くお願いしておきたいと思います。  1回目の協議会のほうは、所用がありまして傍聴できませんでしたが、新聞報道では、文言は正確ではないですけれども、共同処理に向けての協議が始まったみたいなことが書かれてあったので、おやっ、そういうことですかとちょっとびっくりしたような次第です。書き方によるんでしょうけれども、委員長も初めにおっしゃったように、協議会は白紙から進めていくんだということであるにもかかわらず、そういう表現のされ方をされたということは、もう少し、協議会の中でというか、その姿勢について考えていただきたいなということを最後にお願いしたいと思います。  以上です。 ◆村上ひろし 委員   いろいろおつき合いくださいまして、ありがとうございました。  僕が言いたかったのは、委員長もおっしゃったように、何か物事が決まったときに、後で問題が起こらへんかったらいいんですけど、問題が起こったときに、どういうふうになって決まったんだというのがちゃんとわかれば、市民の人も、ああ、そういうふうに決まったのか、我々もこういうふうにして決めましたという責任が果たせると思うんですね。今ちまたでは、行政の中の決め事がどういうプロセスで決まったかというのが、行政の方はわかっているんだろうけど、ほかの人はわからない。議員でもわからへんかったら、なおさら市民の人はわからへんという状況は余りよくないのかと思うので、この辺をもうちょっと西宮市としても頑張ってもらって、できるだけ情報の共有、説明責任を果たすということに注力していただけたらありがたいと思うんですね。  今回のごみの広域化については、細かい点やメリットがあるのかどうかというのはわからないと思うんですけど、プロセスを通じて情報公開することによって、市民の人の関心を、ちょっとでもごみを減らさなあかんなとか、廃プラの分別をみんなでやっているけど、ほんまにこれは有効なんかなとかいうのを自分たちで考えて、これは有効やからやってみようやというふうな感じやったら、市民の中にも熟議が生まれてくると思うので、このことを通して市民の中にもごみに関心を持つ人がちょっとでもふえればいいかなと思いますので、ぜひ、さっき言った情報公開説明責任というのに注力していただけたらありがたいと思います。  以上です。 ◆福井浄 委員   今回、最後の会議の前に、芦屋市と西宮市のごみ処理施設に行かせていただいて、非常に勉強になって、より明確になりました。  施設に関しては、ずっと言っているんですけども、ここの資料から見ると、両方で費用を出したりとか、均等割であったりとか、均等割でも10%の根拠がないとか、いろんな問題がありますので、そういうのは少し抜きにして、基本的に、西宮市は単独で施設を持って、芦屋市から委託を受けるという形ではできないのだろうかと思っています。例えば芦屋市が40億円の委託料を西宮市に対してごみ処理に関して払いますよという形になったら、西宮市は、両方の施設を足したら205億円ですから、40億円出すと、165億円は西宮市が建設費を出さないかんみたいな形になってきます。そうすると、165億円というたら、単体で建てても165億円だったという話になってくるので、これやったら西宮市のメリットは少し少ないよねと。じゃあ、芦屋市はどれだけ出すんですかというような形で、これは、芦屋市が委託料を幾ら出すのかということと、西宮市が幾らだったら受けるのかという交渉のところであってほしいんですね。それこそ建設の分担になって共有施設になってしまうと、後年になって、共有施設を持っているんだから、どこまで施設を広げようやとなっても、10年後になってきたら話がもうわからなくなってしまうかもしれません。20年後になったら、例えば今、廃プラとかありますから、ああいう部分も西宮市と共有で考えていったらいいんじゃないかという話にもなりかねないですから、きっちりそれは分けていただいて、委託料で交渉していただけないかと私は思っております。
     最後に意見ですけども、今回、視察に行ったときに、ちょうど破砕分別のことについて芦屋市と西宮市で協議があったようなことを聞いておるんですけども、そのような点も私は知らなかったものですから、できたらそういうこともこういう場でも言っていただけたらなと思います。  以上です。 ◆まつお正秀 委員   何人かの委員が言われているように、慎重に進めていくべきだというふうに思いまして、それは二つぐらいの理由があると思うんです。一つは、この間、松永副市長が言われたように、11月の国の予算のタイムリミットがありますよというふうな国の予算に縛られるということではなくて、両市のメリットデメリットを十分に出し合うというふうなことの上で協議を進めていくと。それから、住民さんの合意が必要だということで、そこら辺もやっぱり一定時間が必要だと思います。  そういう点で、二つぐらいのことから、慎重に進めていくべきだというふうに思います。  広域化するかしないか、まだ決まったわけではないので、できなかった場合も含めて、ごみの削減をするきっかけにしていってほしいなというふうに思います。芦屋のほうではその他プラの回収をされていませんから、そういうことを進めていくということであれば、住民の皆さんの、その他プラの回収、ごみの削減というふうなことの議論にもつながっていけばというふうに思います。  国が広域化を進める、あるいは県が広域化を進めるからということだからということでなくて、西宮市にとっても、こういう議論の中で、ごみ焼却処理にこれぐらいのお金がかかってますよということを――市民の皆さんの中には、ごみというのは、ごみを出して燃やすものだというふうな認識があるんでしょうけど、やはり削減していくものだというふうなことを、こういう議論を通じて、これぐらいのお金がかかっているんですよということを、この機会に周知というか、知らせることも可能かと思いますから、ごみ削減の一つの議論の機会にしていってもらったらいいかなというふうに思います。  以上です。 ○大原智 副委員長   まず、本日までの御議論、まことにありがとうございました。感謝申し上げます。  具体的な提言は、内容に書かせていただいておりますので、ごらんいただければというふうに思います。  私のほうは、最後まで、必然性という部分についてあるのかないのかという答えは、出し切れないままで終わりました。これは、事前の議論、例えばこの委員会の中でも発言させていただきましたように、じゃあ宝塚市とは、じゃあ尼崎市とはとかいう部分も含めて、この議論がスタートする事前のそういうところというのはまだまだ明確ではなかったのではないかなという中で、どちらにかじを切るのかという判断については、どうすべきかということについては、最後まである意味曖昧なままで終わらせていただいている部分がございます。  でも、ほかの委員の皆さんも触れておられますように、議論すること自体は大賛成というか、どんどんやっていただいたらいいなというふうに思っているので、その中での具体的な提言であるというふうに御理解いただければと思います。だから、その協議に参加するのであればこういうことをやっていただきたいという部分をかなり詳しく書かせていただいたつもりなので、どうか参考にしていただければなというふうに思っております。  最後になりますけれども、事前の議論のことも含めて、最後の委員長所見の総論の中にも書かれておりますけれども、後世の検証に耐え得るシステムという部分については、やはりやっていただきたい。これは必ずお願いをしたいなと思っております。  今回、永田課長を中心に、いろんな形で具体的に各市の調査をしていただいたと思うんですが、バックボーンになっている記録はとか、なぜという話をすれば、大概、それはわからないんですとか、記録がないんですとかというような答えががんがん返ってきたので、本当にそんなことってあり得るんかなという部分も正直ありましたね。実際、自分も、広域化をやっておられるところに直接話を聞かせていただいたら、やっぱり記録はないと言うんですね。それでは、将来、市民に対する説明責任という話をしたときに、きっとこれは禍根を残すことになるだろう、だからこそ、これからそういう議論に参加される西宮市におかれましては、将来どういう形になったとしても、お願いをしたいなと思っています。  ですから、具体的な提言の中で、委員会の中でも申し上げさせていただきましたけれども、実際にこの委員会で議論をしながら進めていただいたこともあるし、答えをいただいたこともあります。でも、あえて文章として残させていただいているのは、私も将来的な記録として残させていただこうという部分も含めてというところがありますので、どうか市当局におかれましても、その責任を果たしていくという部分については、ぜひともお願いをしたいというふうに思いまして、最後の意見とさせていただきたいと思います。  ありがとうございました。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   最後に、私から。私は、一人のメンバーとしてこれを申し上げたいというふうに思います。  言い方が悪いんですけど、つい1年前まで、広域化そのものは、西宮の御担当の皆さんにとっては、やってもやらなくてもいいという立ち位置だったのではないかなというふうに拝察をしております。要するに、いろいろ申し上げましたけど、そこに戻って交渉してくださいねと。こちらが何らかの理由でぜひやらせていただきたい、やりたいというスタンスに立つのではなくて、1年前の温度に戻って、きちんと交渉していただきたいというのが言いたいことの一番凝縮した言い方になろうかというふうに思います。  また同時に、なるべくここに書いていないことを申し上げたいと思いますけども、芦屋だけではなくて、近隣市とのごみの、例えば災害時にどうするとか、資源化に関して共同でやったほうが得なことはないかとか、そういった別の協力体制についてもぜひ研究していただきたいなと。仮に広域化になった場合、大きな災害等で、何らかの理由で広域化した処理施設が使えなくなった場合、本市市民のごみだけではなくて、芦屋市民のごみも滞って、とりあえず西宮に運んでくれとか、西宮に置いておいてくれとかという話になりかねないですよね。そういう意味では、芦屋側の外の神戸市東灘区であるとか、北側の北区であるとか、そういったところも含めて、何か不測の事態が起こったときにどういうふうにお互いに協力体制をとるのか、西宮にはどのくらいの余力があって、隣接市、近隣市に何かあった場合にどのぐらい引き受けられるのかとか、そういう安保体制みたいなものというのは必要だと思いますし、資源についても、各市町村で結構ばらばらに分かれてますよね。そういったものも、ある程度将来的に統一化していくことで、何らか大きな取引というか、メリットみたいなものが生まれることはないのかとか、そういったことを、これをきっかけに、芦屋市とのことだけを考えるんじゃなくて、もう少し中域的に考えていただけたらなというのも、書いておりませんけど、思っております。  やり急ぐなよ、やり急ぐなよということばっかり言うてきたんですけども、自分の中でも非常に難しい問いがありまして、例えば、どんな交渉でも、やり急いでしまったことによって、本来得られる利益が半分になってしまった場合、それでもそれはやるべきなのか、それぐらいならやめるべきなのか、これは自分の中でもちょっと迷いがあるんです。見方によっては、いやいや、何もないよりいいやないの、得られるものが半分になっても、半分まだあるやんかという言い方もできます。ただ、本件の場合においては、本来得られるものが半分しかとれなかった――これは、専門的に見ないと多分検証できないような複雑なものになると思うんですけども、そういったままこの事業が何十年続くことによって、無形の失うものというのは多々あるのかなというふうに思っています。つまり、私個人は、本件においては、もし急いだことによって本来とれるものの半分しかとれなくなるぐらいやったらやめたほうがいい、そのほうが西宮の精神衛生上いいというのが私の最後の結論だというふうに思っています。  また、これは蛇足ですけれども、施策研究テーマを設定した段階では、今動いているものに飛び乗ってここまでちょうちょうはっしやることになるとは思わなくて、どちらかというと、議員側の知識の涵養であったりとか、議員間討議の活性化のようなことが当初の目標だったんですけども、こうしてやってみると、こちらの好きなタイミングで好きなようにと言ったら怒られますけど、いろんなものを取り上げて、かなりシビアに話を何回もできるというところで、よき制度だったなというのを改めて思っております。つまり、それだけ当局にとっては迷惑な制度だったなということになろうかと思いますけども、それにおつき合いいただいたということで、全ての皆様に心から御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。  それでは、こちらとしてはお伝えするべきことを全部伝え終わりましたので、局長から御返礼を頂戴できればと思っております。よろしくお願いします。 ◎環境局長   本日、施策研究テーマ提言書をいただきまして、ありがとうございました。委員長を初め委員の皆様に真剣に御議論いただいて、改めて感謝を申し上げたいと存じます。  市といたしましては、この提言書の内容を重視して、今後の問題に取り組んでいきたいと思います。  先ほど大原副委員長もおっしゃったように、この問題に取り組む姿勢といたしましては、提言書にも書かれてますように、後世の検証に耐え得る交渉をするという姿勢で臨みたいと思います。いわゆる豊洲の問題もいろいろございますが、その際、すぐ直近の問題じゃなくて、先の長い、今後の後世の問題でございますので、なぜそこで合意に達したか、当然それの説明責任がございますので、そのためにも、議論の内容等につきましては、可能な限りオープンな状態で議論いただいて、その際も情報の提供については行っていきたいと考えております。当然、市議会に対しましても、その都度、御説明に回るとともに、御意見もいただきながら進めていきたいと考えてますので、よろしくお願いいたします。  今回、3月の所管事務にもございましたように、市の方針案といたしましては、広域化については、する・しない・協議について継続するということで、白紙の状態で考えていきたいと思いますので、あらゆる条件を総合的に判断して検討していきたいというふうに考えております。  議会の方々には、いろいろ御相談、御意見をいただきながら進めていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。  簡単ではございますが、提言書に対します意見を述べさせていただきました。  ありがとうございました。 ○篠原正寛 委員長   というところで、半年間、うっとうしい日々やったと思いますけれども、これで解放でございます。あとは、先ほど川村委員も言われましたように、議会の仕組みでございますから、6月で委員会メンバーも正副委員長も全部かわるわけです。ただ、新しい皆さん、これを出した方では恐らくないんだと思いますけれども、同じように丁寧に御説明いただいて、逆に、何でそんなにするの、いやいや、前の委員会と約束しましたからというぐらいの勢いで臨んでいただければということをお願いしておきたいと思います。  本当にありがとうございました。御苦労さまでした。  これをもちまして、施策研究テーマゴミ処理事業広域化について」は終わらせていただきます。  ここで説明員が交代します。ありがとうございました。    (説明員交代) ○篠原正寛 委員長   続きまして、施策研究テーマの2番目、地域自治地域内分権に関する先進都市事例研究に移りたいと思います。  中尾局長初め皆様、本日もおつき合いありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。  こちらもいよいよラスト前になってきまして、長い時間、皆様の手も煩わせましたけど、もう少しの御辛抱でございますので、よろしくお願いしたいと思います。  使います資料は、こちらも紙資料でお配りしております。これは最新版の訂正を込めたもので、とうとうきょうから提言書バージョンに移しかえたものでございます。きょうはほぼ最終議論になりますので、今回の宿題で修正をなさった方はその説明を、それから、ここに出していないけれども、あえてつけ加えたい、あるいは変えたいというような御意見がありましたらこの場で、また、わからない点、こういう意味ですかというような質疑がありましたらこの中で行っていただき、また、当局に情報提供をお願いせなあかんことがありましたら当局の皆さんにお伺いしたいというふうに思います。  当局の皆さんも、特に我々が何か聞かないとなかなか御発言するというパターンにはならないのかと思いますけども、自由に討論しておりますので、御遠慮なく突っ込みも入れていただいて、ちょっといいですかねみたいなことでお話しいただくのも大いに結構でございますので、責任は問いませんので、御自由にやっていただけたらと思います。よろしくお願いします。  それでは、1ページ目です。  私の執筆部分につきましては、面倒くさいですけど、一応読み上げをさせていただいて、これに対する御意見をこの場でいただきたいと思います。ただし、最後の宿題としてもう一回これを持ち帰って、最終的に、大きく変わるという意味ではなくて、オーラスのチェック、それから、その他に関する意見を募集いたしますので、この場で言いそびれても、最後の機会はまだもう一回ございます。  というところで、提言書バージョンにきょうからなりましたので、まず、頭文を読み上げさせていただきます。  「地域自治地域内分権に関する先進都市事例研究」について  少子高齢化など社会情勢の変化に伴い、基礎自治体の業務量は増大する一方で、その財政基盤は税収の減少などによる脆弱化が予想されており、このままでは、近い将来、現行の行政サービス水準を維持することが困難になると危惧されている。  このような状況を背景として、既に多くの基礎自治体では、地域住民との協働や住民自治の拡大などを含む「地域内分権」など、新しい地域行政のあり方についての検討や実践が始まっているが、比較的高齢化率や人口減少が緩やかとされる本市においてもこれら社会的潮流と無縁でいられるはずはなく、遠くない将来の選択肢として知識の涵養や研究・議論の着手が必要とされていることから本件を施策研究テーマとするものである。  複雑多様化する住民ニーズと超高齢化社会を迎え、無尽蔵に行政コストを肥大化させられない以上、いずれにせよ新しいアプローチは必要であるが、ある象徴的表現によると地域自治地域内分権とは本庁及び各支所、と言う体制をもっと細分化し、一定の権限(予算も含む)をも分配して住民による自治の力を活性化し、行政と住民が顔を突き合わせる、あたかも各々が小さな村役場のようなイメージで地域の課題に向き合っていくこと、とも言える。  ただし、内容は多岐にわたり課題も数多く存在するものと予想されるので、本年5月までにできることとしては事例研究による方向性の把握、課題や問題点の抽出、イメージの明確化及び解決に向けた今後の方向性示唆等にとどめることとした。  掲載内容としましては、この後に出てきますけど、七つ――設問7までいきましたので、これを全部掲載させていただいております。  参考として、委員会開催日は、5月29日まで予約が入っておりますけど、これだけの日を費やしたということです。  この頭文に関して、何かお気づきの点、御意見がありましたらいただいておきますが、ありますか。宿題でももちろん構いませんので。 ◆川村よしと 委員   真ん中あたりの「超高齢化社会」が、超高齢社会なのか超高齢化社会なのか、わざと高齢化と書いているのかという言葉の定義が…… ○篠原正寛 委員長   これは前に話しましたね。 ◎市民局長   厳密な定義はないですが、一般的に、高齢化率が7%を超えると高齢化社会、14%を超えると高齢社会、21%を超えると超高齢社会という言い方をするので、西宮はもう二十二、三%ぐらいになっていると思うので、「化」は要らないかと思います。 ○篠原正寛 委員長   わかりました。では、その説に基づいて、「化」を消して、超高齢社会ですね。ありがとうございます。  ほかにありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、宿題で、何かありましたらお願いしたいと思います。  1ページおめくりください。  設問1、「地域自治地域内分権のイメージについて」です。  これについては、全委員、今回の宿題での修正等はございませんでしたが、今何かみずから御申告される方はいらっしゃいますか。御自身のをもう一回確認してくださいね。 ◆村上ひろし 委員   前回、中尾局長の最後の感想みたいなところで、行政としても、私が言ったような第2のお金の流れというか、行政ではない、違う流れはあんまり考えていないんだとおっしゃったんですけど、今後の地域って考えていくと、行政ができる仕事は仕事であるんだけど、そうじゃないやつはできるだけ地域の人に譲っていくというのが全体的な――私が資料を皆さんにメールで送ったやつでも、大阪府のあれでもフィランソロピーというのがあるんですけども、西宮市で考えている地域分権というのは、委員長が頭文で書いてはるように、地域の中で村役場的なことをするというのか、それとも、今後の未来の、地域の課題を解決するのは、行政でもあり、それ以外の地域の仕組みというのもあると思うんです。これは提言だから、別にどんなイメージでもいいと思うんですけど、その辺が大きくずれているかなと前回の終わりのときに思ったので、それをもうちょっと説明していただけたら。行政的な人はどう考えているかというのを聞きたいなと思ったんです。 ○篠原正寛 委員長   この設問1に関してのですか。 ◆村上ひろし 委員   はい。地域自治地域内分権の僕が思っているイメージと、前回の中尾局長の感想とで、行政のほうが随分違うんだなという気がしたので、提言自体が的外れになってしまってもいけないなと思うので。行政の方が、そうじゃなくて、行政が持っている役割を地域の中できめ細かくするんだというふうなイメージで地域自治地域内分権というものをイメージされているのか、それとも、この委員会では行政が言うてはるのと違うようなイメージを書いてもいいのか、それがちょっとわからなかったので、大きくずれていてもいいのかどうか。 ○篠原正寛 委員長   当局のほうからもしあえてどちらなのかという答えがあるなら承ったらいいと思いますけど、私が委員長として言うのであれば、発想は御自由だと思うんですよね。ここに書いたらあかんことはないので、村上委員が思われるとおりでいいと思うんです。ただ、当局に対する提言なりをつくっているという関係から言うと、極端な話、当局というか、行政機構を通さずに、直接、クラウドファンディングか何かでお金を集めて、自分たちで話し合って好きにそこで自治を行うというほどの自由さというか――行き過ぎると独立政府かというような話になるわけですけど、そういったアナーキズムにつながるような方向性というのは考えていなくて、今存在している行政サービスみたいなものを中心に、このままいったらもっとコストがかかるようになりますね、どないしましょうかという原点からスタートしているという立ち位置に主に立っていると思います。ただし、それを超えて、いや、そんなことを言うとるからあかんねん、銭も自分たちで集めんかいと言うのは自由です。委員会としてのスタンダードな立ち位置とはそういうものだというふうに私は理解してやっています。  その上で、当局、何かお答えがありましたら。いや、もうほっといてと言うのやったら何も言いませんけど。 ◎市民局長   これは委員会で取り上げていただいているテーマですので、委員会からの提言として市としては受けさせていただく。当然それぞれ委員の皆さんのお考えがあると思っております。市当局が考えるという部分がこうあるからこういう提言という、そういう立場にはないと思っておりますので、それぞれに非常に有意義な提言をいただいていると思います。そういうことも含めて議論していただくのは、このテーマは広いですので、あり得ることだと思います。  ただ、当局を全く関係なく民間でやるよという話については、当局としては議論しようがないというだけの話でございます。  以上でございます。 ○篠原正寛 委員長   程度問題だということだと思いますけどね。 ◆村上ひろし 委員   この連休の間に、議員になったときの、「西宮の現代史」という4冊の分厚いのを読んでいたんですよ。読んでいたら、いろんな過去の市長のときにも、地域コミュニティーは大事だねという話がずうっと出ているんですよ。せやけど、いまだにそれが実現してへんという中で、ちょっと違う方向というのがやっぱり要るのかなというふうに個人的に思ったのでね。今、別に書くのは自由やということなので、それはありがたいなと思ったんです。この連休の間に読んでいたときに、過去にもおんなじようなことを言うていたんだなと。それをここで繰り返して言うてもまたおんなじになるやろうと。10年後にやったら、おんなじ10年後の委員会があるかどうかは知りませんけど、また地域コミュニティーを考えなあかんでとね。もっと悲壮になるんと違うかと思ったので、今ちょっと聞いただけです。できるだけいろんな知恵が出たらいいなと思っているだけです。 ○篠原正寛 委員長   今おっしゃったことについては、実は、後ろのほうの私の所見の中で述べている部分がありますので。でも、そこに文句を言わないでね。  ほかにありますか。御自身の意見の修正なり、ほかの方への質問でもいいです。お互い理解するという観点からです。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、ここの委員長所見です。それぞれイメージについて書いていただいています。読み上げますので、何か意見がありましたらいただきたいと思います。  「前文」というのはさっき読んだ文章です。  前文に記した通り、課題や方向性、必要とされるイメージについては各委員おおむね同じベクトルにあるようだ。地域自治や地域活性化そのものは言わば古典的課題であるが個人主義の深化や核家族化、これに対応するための諸制度の発達により、課題解決はむしろ遠退いているようにも思える。今度こそこれを「如何にして」社会的・文化的に進めて行くか別のアプローチが求められていると言えよう。 ということで、ミスター村上のおっしゃった意見にちょっと近い感じかもしれませんけどね。きのう打ち合わせはしてないですけどね。というところです。  これは、皆さんの意見を読んでの私の感想のようなものですけれども、あえて皆さんの議論にさらしたいと思いますので、何か御意見がありましたらいただきたいと思います。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長 
     では、宿題にしますので、考えておいてください。  続いて、設問2です。「導入に対する考え方」。イメージは先ほど聞きました。これを前提に、時期がいつかというのはちょっと置いておいて、本市はこれを導入すべきと考えますか、その答えと理由についても述べてくださいということで、それぞれいただいておりますが、この設問2についても、今回の宿題による修正はございませんでした。  改めて確認ですが、何か御自身の修正、あるいは他者に対する質疑がありましたらいただきますが、何かございますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、次のページの委員長所見にいきたいと思います。この項目の委員長所見です。  前提条件は違えども、最終的には導入に向けて設計に着手すべきと言う意見であった。しかし金が無いから、公務員を無尽蔵に増やせないから、と言うような表面的に表れる理由を盾にすると話が矮小化し、ただ住民に負担を強いるようなイメージがついてしまう。最終的には統治の仕方を再構築するような、そして住民側が受ける恩恵(社会保障費負担増加の回避、市民サービス後退の回避など)が感じられるようなアプローチが必要であるとの立ち位置が潜在的・顕在的に感じられる。 というのが私の感想であります。  これに対して、何か御意見はありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、設問3です。地域内分権のイメージはざくっとしていますので、これをさらに細分化して、組織、拠点、分権される権限に分けてイメージしていただきました。  これは一部修正が入りましたので、その方から承っておきたいと思います。  はまぐち委員、図を入れる関係で、ここだけ順番を変えたので、ごめんなさいね。でないと、ページの間に図が入っちゃって、にっちもさっちもいかんようになるものですから、お許しください。 ◆はまぐち仁士 委員   はい。 ○篠原正寛 委員長   そのはまぐち委員は今回修正をかけられていますので、そのポイントを中心に御説明をお願いできますか。 ◆はまぐち仁士 委員   読んでいただくと御理解いただけるかと思うんですけども、今回、支所について、廃止する方向で検討すべきだというふうに言い切っちゃいました。このテーマでずっと議論を重ねていく中で、拠点に対する考え方というのをずっと考えていたんですけども、あえて拠点を設けずに進めていくほうがいいのではないかなという結論に至ったので、このように書かせていただいています。  ポイントとしてすごく感じているのは、この取り組みを進めていく中で重要なのって、場所ではなくて人なのかな、人だったとしたら、場所を設けて、そこに職員の方が常駐されるぐらいであれば、あえてその場所を取っ払ってしまって、より地域の中で走り回っていただくような、そういう活動をイメージしたものですから、支所が仮に廃止された場合、支所機能が担う行政サービスの支障、そういったものに影響がなければ、こういった思い切った判断もやったらいいのかなというふうに思います。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   それでは、はまぐち委員の修正に対して、何か御質問はありますか。 ○大原智 副委員長   支所、という言葉がイメージする部分がちょっとわかりにくいんです。現状として支所というのは既にあるので、それを廃止すべきというところのイメージというのが、今教えていただいた中では、はまぐち委員のお考えのイメージが湧かないので。  私の場合はちょっと観点が違うんですけど、従来から主張させていただいておりましたとおり、行政は行政にしかできない仕事というのがありますよね。そういう部分をやるべきところを本庁に一本化してしまうと、市民にとってはある意味不便が生じるんじゃないかという部分があるので、それはやっぱり分散化していく必要があるんじゃないか、その上で地域自治という部分がという考え方をしているんです。だから、廃止してしまう支所というのがもしもそういうところをイメージしているのであれば、それはどういうイメージなのか。  また、冒頭に言いましたけど、支所という言葉を使っていますけども、従来私たちが考えている支所とは違う話で、支所というふうにおっしゃっているのかというところをもうちょっと明確にしていただけるとわかりよいんですけれども。 ◆はまぐち仁士 委員   この支所は、従来の支所です。この取り組みを進めていくと、どうしても今の支所機能と、活動、目的・趣旨がやっぱりかぶってしまうのではないかなというイメージが私にはあります。であるならば、こういった場所も含めて整理して、ただ、「拠点」というイメージ――拠点も、形あるものとして拠点を設けるという、もともと私も最初はそういうイメージだったんですけども、あえてその形を取っ払って、でも、そこに必ず人はいると。人が支所になるみたいなイメージで私の中ではこの考え方をずっとやっているんです。イメージとしては、本庁から皆さんに出ていってもらうようなイメージだと思うので、皆さんは、支所ではなくて、本庁にいてもらったらいいと思うんです。今は支所にいる方々が本庁から地域に出向いて、情報を本庁に持って帰って、皆さんで議論していただくというようなイメージで、こういうふうに書かせてもらいました。  以上です。 ○大原智 副委員長   そしたら、極論になるんですけど、具体的な業務で突っ込ませていただくと、例えば現状は、アクタ西宮ステーションがありますよとか、あるいは、極端な言い方をしたら、コンビニで住民票がとれますよとかというように、具体的に分散されてますよね。それももう要らないんじゃないかという話になりますか。 ◆はまぐち仁士 委員   支所でやっている部分が、支所がなくても行政サービスができるのであればという条件つきなので、もちろんそこは検討しなくてはいけないと思うんですね。あくまでもこれは取り組みに対するイメージなので、正直なところ私もかなり振り切っているんですけど、振り切った上で検討していきたいなというふうには思っています。  以上です。 ○大原智 副委員長   代替的な形でそういう機能が残せれば、そういう考え方もありかなというふうなお考えだということはわかりました。結構です。  以上です。 ◆村上ひろし 委員   僕も、はまぐち委員とどの辺が一緒かどうかわからないんですけども、支所をなくすということが大事かなと思っていて、その中では、例えば今やったら対面でするというのが普通なんですけど、将来、スマホもみんな持っていて、今でも60代以上の人は20%以上がスマホを使えると。我々、十分に使っている世代が高齢になってきたときにはどのようになるのかなと思って、その中で、今後行く行くは、いろんな経費削減の中でデジタル自治体というのに絶対なってくるんですよね。そういう中では、もし自治体が機能的に――人がそこにいるというんじゃなくて、機能があるという中においたら、今の大原副委員長の話もあるけど、こういうデジタル自治体の中で、はまぐち委員が考えてはるイメージというのはあるんですかね。 ○篠原正寛 委員長   質問は伝わっていますか。大丈夫ですか。 ◆はまぐち仁士 委員   もう一度お願いします。 ◆村上ひろし 委員   多分ICTを駆使した仕組みになってくるんです。時間、人、物、いろんな忙しい人がいるから、いつでも行ける、24時間行けるとか、今やったら5時までしか行けないとか、深夜は行けないとかあるかもしれないので、そういう中で、もっとより便利になっていくように僕は思っているんですけど、そういう中で、はまぐち委員が考えている地域の仕組みというのは、やっぱりそういうデジタル化というか、ICTを物すごく駆使したものになるのか。支所も要らないというんだったら、例えばネット上の仮想現実みたいな形で、みんなヘッドセットをつけたらそこにおるような感じで、対面でそんなのが出てくる感じで、きょうは住民票を欲しいんですけどと言うたら、はいと言ってできるような、そんなイメージを考えてはるのかどうかです。 ◆はまぐち仁士 委員   私が主たる部分にしているのは、これってそもそも手法から入ってきているので、地域分権とかを考えたときにどうかというだけじゃないですか。それに対して、現状の組織のあり方とか形とかと照らし合わせたときに、これはどういうふうに入っていくのかなというイメージをまず思い起こしたわけです。そうなってくると、さっきも言いましたけど、イメージとして、何となくですけど、場所よりも人なのかなと。人であるならば、そういう人というのは、別に拠点というか、事務所があったりなかったりとかではなくて、自治会さんのところにどんどん顔を出すとか、地域の集会にどんどん顔を出して、お声を聞いて、それを持って帰ってみんなで議論してというのを繰り返す作業が一番望ましいのかなというふうに個人的に思ったんですね。その中で、先ほど村上委員がおっしゃったように、ITだったりとかという部分が手法の一つとして活用できるイメージは当然ありますけど、メーンは人の育成だと思っています。 ◆まつお正秀 委員   はまぐち委員に質問で、支所をなくすというか、職員を配置して、いろいろ団体を回るから、そういう拠点が必要でないのかなということなのかなと思うんですけども、職員がそれぞれ配置されるという点では、一定そういうコーディネーター的な役割はあるんですけど、いろんな団体が入ってくると、それを横串にして、そういう人たちが集まる拠点が要ると思うんですよ。それぞれの団体はどこかに集まる拠点があるにしても、それを横串にして大きく集まろうという組織なので、そういうものは必要になる。ここで「団体間の横串が刺されたような組織」だというふうに言われているにもかかわらず、そういう場所は必要ないのかなという疑問が一つあります。  今、香櫨園の藤本邸なんかで模索的な、住民がいつでも来て相談ができるような、そういう配置も含めて考えられているというようなことがあるんですけど、そういうものが一定、試行的に今進められようとしていると思うんですけど、そういうものも必要ないというふうに考えられるのか。藤本邸のことは一定説明を聞いているのがありますよね。そういうイメージはされていないのか。そこら辺をちょっと。 ◆はまぐち仁士 委員   今回の拠点という言葉に対しては、市民の方々の拠点なのか、あるいは職員の配置に必要な拠点なのかという部分で考え方が途中で変化しまして、もともと私は市民の場所だったんです。なので、学校施設を活用するとかという考え方で最初は提言として書かせてもらっていたんですね。そこは変わらないです。だから、例えば地域のまちづくりとして横串の組織ができたとしたときに、その方々が議論する場、日常活動する場所というのは別で必要だと思っているので、そこはこの中には入ってないんですね。  ただ、今回の拠点という意味合いが、職員の方々がどういうふうに位置づけされているかというふうに考えたときに、その拠点・場所は必要ない。なので、人だけ、決まったエリアにこれだけの人が、この地区にはこれだけの人がいますよという人の配置で済むのではないか。要するに、その方々が例えば事務処理をするために必要な場所であったりとか、そういう意味での拠点は僕は要らないと思っていて、そこと似てかぶるのが、私のイメージとしては、今機能している支所機能だと思っているんですね。そこがかぶるんじゃないかと。だったら、この導入を機に、支所というものを、当然行政サービスの支障をまず検討した上で、ただ、いわゆる交付作業ですね、証明書の発行云々も、例えばコンビニでできますよとか、支所がなくても十分可能ですよ、影響はありませんよってなったときに、支所を整理することも可能ではないかなという形で書かせてもらっています。  以上です。 ◆まつお正秀 委員   藤本邸について、ちょっと簡単に。 ◆はまぐち仁士 委員   なので、ここについて藤本邸が含まれているとは、自分では認識はしていないつもりです。  以上です。 ◆まつお正秀 委員   職員の配置だけのことで書かれているということですね。住民が一定集まる、そういった拠点というのは必要だという認識はあるということですね。 ◆はまぐち仁士 委員   そうです。 ◆長谷川久美子 委員   支所ということですけど、前回も当局にお聞きしたんですけれども、公務員にしかできない仕事、法的な業務というのがあると思うんですけれども、その中で、証明書はコンビニでも出せるし、また、住民に委託しているというような形もあるということも確認させていただきました。それ以外に、支所としての役割で、これは法的に公務員にしかできないんですよというようなものがあるのか、どういったものがあるのかですね。  それと、どうしても住民自治だけではなかなか難しいという部分も当然あると思うんですけれども、私もその辺が明確になっていない部分なんです。住民に任せられる部門、それから、任せられるのではないかなという部門――法解釈次第ですね。それから、どうしてもこれは無理かなというような3パターンぐらいあるかなと思うんですけれども、その辺の整理というのはある程度されているのか、ちょっとだけ当局に。 ○篠原正寛 委員長   今の御質問は、つまるところ、はまぐち委員の支所は要らんという話から来ていると思うので、支所をなくすと失われて、要するに代替できない機能は何なのかというような意図だと思っていいんですか。 ◆長谷川久美子 委員   住民自治だけで完結できるものなのかどうかということですね。 ○篠原正寛 委員長   そこが肝ですよね。ということの質問です。 ◎市民総括室長   最終的には支所を廃止する方向で検討すべきというようなお話をいただいているんですけども、まず、確かにいろんな段階があると思うんです。現時点で支所というのは、当然さまざまな業務を行っております。法的なものもありますし、条例等で職員しかできない業務というのもございますし、いろんな行政サービスの中で、公が担う部分と、言っていただいたみたいに、市民のほうで担っていただける部分、その中間で協働する部分、いろいろあると思うんですよね。それについては、具体的にどういった方法がいいのかということで、参画と協働の条例以降、いろんな形で進めておりますが、まだ確固たる、この部分は担っていただける、これは役所がやらないといけないというふうな明確な線引きというのはできていないのが現状だと思います。  支所がないということを仮定した場合ですけども、本庁地域、ここは今、支所がございません。ですから、地域の皆さんは、必ず本庁まで足を運んでいただくというような形で、いろんな要望等もお受けしているというふうな状況の中で、本市としては、支所があるほかのところは支所へ直接行けるわけですけども、それができないということで、コミュニティー推進部というのを設置して、地域担当をこしらえて、その中で、本庁地域にもそういった支所的な機能を持つようなことができないかというふうなことで検討しているのが現状でございます。  ちょっと長くなって申しわけないですけど、例えばですけど、銀行なんかで、今までは支店があって、そこでいろんな受け付けから、お金の出し入れ、相談、資金の運用までを含めて全てやっていた時代がございました。それが、ATMができて以降は、支店を廃止して、ATMだけを置いているような店ができているというような状況も確かにございます。ただ、今現在、逆にまた戻ってきているんですよね。ATMだけではやはり顧客を確保できないということで、資金運用とか出し入れも含めて、いろんな相談ができるようなコーナーを設けている、ゆったりとしたところで御相談いただけるようなものを設けているような銀行もございます。  確かに、わからないですけども、村上委員がおっしゃるように、ICTで物すごくユビキタスな社会ができて、何でも家で全てできる、申請・受け付けからその結果まで全部受け取れる、もしくは支払いもできるというような時代が来れば、今言われるような支所がなくてもいいような部分というのは確かにできてくるとは思います。  我々が今検討しているのは、先ほどもありましたけど、超高齢社会という中で、市民の方が本庁まで来るというふうなことはなかなか困難であろうと。ですから、ここには具体的に書いてないですけど、行政内の分権というのを考えておりまして、そういった本庁の機能を支所に権限委譲していこうという考え方を今考えてみてはどうかということで検討しているような状況です。これは、人数とか、役所の職員の数をふやすという意味ではなくて、役所にいる人数の大枠はそのままで、機能を支所へシフトしていくというような考え方です。それはなぜかというと、高齢化社会の中で、地域に近いところで行政サービスを提供していくべきやというふうに考えたから、そのようになっておるわけです。それが、例えば本庁から地域へ行くとなると、どれだけの職員の人数が要るかとの試算はしておりませんけど、相当の人数がないと、支所を廃止するまでには至らないというふうに思いますし、そうなってくると、財政的にも非常に厳しい状況になってくると思います。  ちょっと中途半端ですけど、以上でございます。 ◆長谷川久美子 委員   今検討中というか、本当にまだ今からのところかなというのがよくわかりました。ただ、余りこうしなさい、こうするべきだというようなことは、私たちもちょっと言えないかなということも確認できました。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   ほかにありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   結構思い切って枠を飛び出してみたら、思い切り集中砲火を浴びた感じも出てますけど、要は、それだけイメージが湧きにくくて、まだ補足すべきことがあるのかもしれません。真意が伝わっていない部分もあるのかもしれません。悪いイメージで言うと、チケット売り場を廃止してダフ屋に任せますみたいな、そういうイメージにとられたというか、拠点はなくて、人が行くんやということが本当に今の機能を充足させられるのか、むしろサービスの減退と違うんかというような不安が、やっぱり皆さんの中に疑問として浮かんだということなので、そのあたりも含んで拾っていただけると、もう少し共通理解が進むようには思います。まだ次のチャンスがありますので、御一考いただければと思います。  ほかの分野はありますか。御自身の分とか、そのほか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   そしたら、この項目の委員長所見を読みます。  もう一回、かなり長い議論になったので戻りますと、イメージの細分化で、組織、拠点、権限のそれぞれのイメージを語っていただいたわけです。これに対する委員長所見です。  組織としては全体的に既存の組織を中心に別の概念を加えるなど現実的なイメージが多い。これは意識の浸透が容易であることがその要因と考えられる。拠点としては既存施設の活用が圧倒的である。ただ備えるべき機能や大きさなどをどのように充足させるかが課題となり、今後の公共施設の再編・適正化にこの考え方を導入する必要が感じられる。権限としては、幾ばくかの予算を伴うことは同一であるが、その内容についてはまだ全体像が判然としないため、イメージしきれないようである。 というのが私が聞いてみた感想ということです。  これに対して、何か特別に意見はありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   設問4です。次は、「予想される課題・問題点の検証」です。どんな課題や問題点があるでしょうかというところで、これに関しては、はまぐち委員が表現をちょっと変えたぐらいですかね。予算執行の、とあったのが「交付金執行の」ぐらいですね。
    はまぐち仁士 委員   はい。 ○篠原正寛 委員長   では、そんなに特に大きく説明していただかなくてもと思いますので、その他の方も含めて、何か御不明な点や御自身の意見の修正に関して御意見がありましたらいただきます。いかがでしょうか。 ◆村上ひろし 委員   ちょっとつけ加えるというか、さっきの議論も聞いていて、支所というのが、本庁が遠いから、来れない人があるから支所があるという議論だったんですけど、その中で、じゃあ、寝たきりの人とか、要介護度が高い5の人とか4の人は、支所があっても行けないという問題があるんですね。そういう中で、それをどういうふうにクリアするのかなというのが――近くなっても、そこまで行けない人がやっぱりいるわけで、そういうのをこの課題の中に入れていなかったので、幾ら本庁より近くなっても、寝たきりの人はそこまで行けないわけやし、要介護度が4ぐらいでもやっぱりなかなか行きにくい人があるので、そういう人らをどうするかという課題が要るのかなと。ちょっとここにつけ加えようかなと思います。 ○篠原正寛 委員長   ということですね。詳しい内容は、宿題のときで結構ですので、考えてつけ加えてください。 ◆村上ひろし 委員   はい。 ○篠原正寛 委員長   ほかにありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、ここの所見です。  挙げられる課題は、それがそのままこの方針が進展してこなかった理由であり、これらを分類したその一つ一つについて仮説、設計、意見交換、修正と言ったプロセスを丁寧に積み上げて行くしか方法は無いものと考えられる。 これを克服していかないと、なかなか実現はしませんよねと。それぞれもっともな課題、問題点などを挙げていただいていますので、これをどうやっつけていくのかということが、進展するかどうかの一つの試金石かというふうに思っております。  この項目は、以上でよろしいですかね。    (「はい」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   続いて、設問5です。「解決に向けて」。これを実現させるために問題点をどのように解決していくべきなのか御提案ください、これ以外に今後の方向性についても御見解があれば御披瀝くださいと。問題点を挙げてもらった、じゃあ、それをどうしたらいいんですかということをお尋ねしたわけです。  これに関して、今回の宿題による修正はなしですね。  ということで、今、この場で何か御発言がありましたらいただきます。いかがでしょうか。他者への質問でも結構です。 ◆村上ひろし 委員   先ほどの議論を聞いていて、さっき言うた、行けない方とか……を考えていたんですけど、ちょっとつけ加えになるんですけど、例えば昔の豆腐屋さんとかいうのは、地域を回っていっていたんですね。何か鳴ったら、はいと言って出ていって、包丁研ぎとか傘の修繕でも、マンションの近くで、今からしてますというて来たというような感じがあって、そういうふうな中でやったら、デジタル化した車なんかを支所に回していくようにしたら、もうちょっと住民の人に近くなるんと違うかと。はまぐち委員の意見の地域を回るという意味で、車で来たら、そこで申請もできたらええかなと。千葉市では、市長が、ガラス張りの車といって、そこで討論できるようなのが千葉市内を回るらしいですよ。そんなんもあるので、そうしたら随分おもしろいかなと思います。 ○篠原正寛 委員長   その方法の提案として、デジタル御用聞きっぽい感じで出てくるということですね。 ◆村上ひろし 委員   はい。 ○篠原正寛 委員長   ガラス張りはちょっと、露出狂みたいな感じがして。姿をガラス張りにしたからどうというものでもないと思うんですけど。  他者の分でも、御自身の分でも結構ですが、ほかにありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、これに関する委員長所見です。  傾聴に値する、具体的な一歩が数多く示されたと考えるが、多くはまず、行政側が意図を定め、宣言し、みずからの考え方を整理するところから始めなければならないものと理解する。本件は予算や現行事業に直結しないテーマであるが、そういった「かたちになっていない」方向性に対して、お仕着せの総合計画などではなく、「かたち」にして全庁的に検討されるべきではないだろうか。 というのが皆さんの御意見を受けての感想ということです。  何かございますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、次に、難物にいきたいと思いますが、設問6、「a story」です。これは、前回も言いましたけども、左脳だらけの行政という世界の中で、ちょっと別なアプローチをしてみたいというところから、表現をしたものです。  これについては、変えた方が村上委員だけですね。まず、変更点をとても簡潔にお願いしたいと思います。 ◆村上ひろし 委員   若干つけ加えたところです。地域コミュニティービジネスに興味があったというのと、今までにないいろんな仕組みを考えるということ。あと、やっぱり市民の人が行政と近くなるというのは、何も支所をつくらんでも、市民の声をみんなが知れるとか、地域の課題とかをみんなで共有する、そういうのがホームページに、よくある質問ではなくて、市民の声を要旨と回答に分けて千葉市のようにすることで、もっとできるんじゃないかなと。あとは、若干の文言の訂正ですね。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   村上委員の修正に対して、何か御意見、御質疑はありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、ほかの方へでも、あるいは御自身の分でも結構です。何かここでつけ加えること、修正することはありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   委員長所見を最後に載せていますけども、これは、意見というよりも、自分もこんなんつくっちゃいましたというのをほぼそのまま載せたというだけで、既にお披露目した分でございます。  行政は基本的に左脳的な世界であり、言葉による精緻な説明が必要とされる。しかしこれで説明しきれないもの、イメージされにくいものへの補助アプローチとして右脳的作業も試みたい。  そのような観点からこの項目をつくりましたよという説明と、私のもこんなんということで載せさせていただいたという感じになります。  全体で何か御意見等はございますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、これが最も肝心な部分になろうかと思いますけど、今後この直近で着手すべきか、何をしていくべきかという設問です。  これは、割といろいろ変えた方もいらっしゃいますので、ここはしっかり時間をとりたいと思いますが、「これらの実現が何年もかかり、一夜にして変えることができないとすると、ここ近年のうちに今後何をしていくべきと考えられますか?できるだけ具体的な内容として記載してください」ということで、長谷川委員は全面改訂ですね。長谷川委員から御説明をお願いします。 ◆長谷川久美子 委員   全面改訂といいますか、前回、設問5に記載済みと書いていたのを再掲しなさいという委員長の指示がありましたので、1段落目はそうしました。  2段落目の「また」のところも、同じように書いているのを少し直しただけだと思います。  その次の「国から派遣される地域おこし協力隊」、これはつけ加えました。多分無料で派遣されるのではないかなと思いましたので、その辺も調べて、お金をもらう以上、ちゃんと企画しないといけないと思うんですけれども、活用できますので、検討してくださいということです。 ○篠原正寛 委員長   長谷川委員、原稿はEに記載済みだったんですけど、編集の関係で番号に変えたので、Eでは言葉が通じなくなっちゃうので、勝手にEを「5」に変えさせていただきました。 ◆長谷川久美子 委員   「5」だけでいいですか。設問5にしたほうがいいですね。 ○篠原正寛 委員長   そうですよね、おっしゃるとおりです。何の「5」かわかりませんからね。 ◆長谷川久美子 委員   私も、こんなふうに書いたのかと自分を疑いました。 ○篠原正寛 委員長   いや、Eと書いてあったので、「5」にしちゃったんです。済みません。設問5に改めさせていただきます。  長谷川委員の御修正に関して、何か御意見、御質疑はありますか。 ○大原智 副委員長   長谷川委員か、市当局でもどちらでも結構なんですが、地域おこし協力隊という具体的な施策を出していただいていると思うんですけど、これは、私の理解が間違っていなければなんですが、地域おこし協力隊という国の施策というのは、例えばうちのような中核市であったり政令市であったりというより、過疎地域に対して人を派遣する制度というふうに私は理解していたので、受け入れる側ではないというふうに思っていたんですが、そこは、お答えできるほうで結構です、私の認識が間違っていたら改めますので、教えていただければと思います。 ○篠原正寛 委員長   ここに載せることができるんでしたっけということだと思います。 ◆長谷川久美子 委員   私は、書いているから、いけるのかなと思ったんですけれども、そこまでは確認していません。  これは、例えばで挙げてますけれども、こういった人材派遣というのはいろいろしていると思うんですよ。だから、これも含めて御検討いただいたらいいかなという意味で挙げております。 ○篠原正寛 委員長   より正確に書くという意味であれば、この名前をつけるのか、あるいは違う表現にするのかということは、検討の余地はあると思いますけど、これに関して当局は何か情報がありますか。 ◎市民局長   ぼんやりで正確にはお答えできないですけど、おおむね副委員長が言われたような感じで、特に過疎地域を対象にしたものというふうに認識はしておりますが、正確には確認してみないと。 ○篠原正寛 委員長   要するに、国からの人材派遣を受けましょうねというのが趣旨だと思うので、書いてある具体的名は、よりふさわしいものがあればそれに変えればいいし、あるいは人材派遣の諸制度というような表現でもいいかもしれない。そのあたりは、ちょっとお調べいただいて、最後の宿題で反映していただけますか。 ◆長谷川久美子 委員   はい。 ○篠原正寛 委員長   ほかにありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、次に修正された方は、まつお委員、これは加筆という感じですね。3行つけ加えられたということですので、御説明をお願いします。 ◆まつお正秀 委員   前回は、まず、人材をピックアップしておきなさいよということだったんですが、既に藤本邸等でそういう模索が進みつつあるので、さっき支所や住民さんが集まる拠点という話もあったんですが、そういうものはやっぱり必要かなと。住民さんが集まる場所は必要だと思うので、そういうものも――実際に人材をピックアップしても、そこにこういう組織をつくりたいんですよとなったときに、じゃあどこでそんなんをやるねんみたいなことになりますから、こういうことを考えていますと。市民館の改築をするのでそこに増築でつくりたいとか、新たにここにつくりますというようなことも一定準備をしておかないと、即座に、いや、これから考えまっせということになってくるので――そこら辺は、当局のほうでは認識されていると思うんですけど、改めてそういうふうな箱といいますか、用地の確保も含めて、そういうものもやっぱり準備しておいたほうがいいでしょうということを加えました。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   まつお委員の修正に対して、何か御質疑、御意見はありますか。
       (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   続いて、村上委員も一部修正がありましたので、修正点の御説明をお願いします。 ◆村上ひろし 委員   つけ加えたのが、③に「SIM熊本2030」――これは、私が一般質問で言うているんですけど、対話型のシミュレーションゲームなんかを、第5次西宮市総合計画の広聴会や策定の過程で活用してみてはどうかなと。実際に、シミュレーションして、地域の人がいろんな課題をできるし、職員の人もいろんな課題をこれでできるということなので、すごく興味があるので、ぜひ御検討いただければなということです。  2番の②のほうでは、「講習会を開始する」とだけしていたんですけど、ずっと従来言っているように、フィランソロピーや市民バンクなどの活用に関する講習会を開いて、第2のお金の流れですね、そういうのは日本ではまだまだ進んでませんので、そういうのが活性化するような仕組みにすることが将来に対する種まきになるんじゃないかなと思ったので、つけ加えました。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   村上委員の内容に関して、何か御質疑、御意見はありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   続いて、副委員長も修正・加筆がありましたので、御説明をお願いします。 ○大原智 副委員長   つけ加えという形になります。これらは全て、前回補足のために口頭で申し上げたことを文章にして記録に残しておこうということだけですので。  「地域での最大の悩みは」という形で二つ書かせていただき、あとは、「現役職員が着任し、自ら人探し・人づくり・問題解決」というところも、多分、口頭でつけ加えさせていただいたところです。  次のページにいきまして、削除している部分については、表現があんまりよろしくないなというふうに反省いたしまして、「締め付け」であったり、「強制」という言葉については、若干似たような形にはなっているんですが、「縦割り的に強いられている役割」と表現を変えさせていただいたというふうに御理解いただければと思います。  最後の「現行の本庁」という前に、「地域の後方支援のために」という言葉をつけ加えさせていただいたということです。ですから、ここは、先ほどはまぐち委員がおっしゃられていた部分と共通するんですけれども、万が一地域自治、住民というところの機能が発揮できない場合には、現行の本庁・支所機能、そして、第3層というさらに下の部分を行政がつくるべきではないかという具体的な提言というふうに御理解いただければと思っております。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   副委員長の修正点に関して、何か御質疑、御意見はありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   それでは、今回特に修正のなかった皆さん、何かここで改めて御意見なり、他者への質疑がありましたらいただきますが、いかがでしょうか。 ◆福井浄 委員   意見ですが、前回、委員長からも言っていただきましたボランティアポイント等のインセンティブについてなんですけども、今、自治会でも、特に若い世代のお母さん方も仕事をする割合が多くて、在宅で地域におられる方が非常に減ってきて、これで人を集めていくということについては、インセンティブやボランティアポイントをつけていく方法はやってみるべきだなと私は結論します。  ただ、その配り方とか、物がどういうものであるか――例えば、やったことで学校の図書館の図書がふえるとか、そういうふうなつくりは必要だとは思うんですけども、やる仕組みの一つの大きな体としてはやってみるべきだなと結論づけました。  以上です。 ○篠原正寛 委員長   ほかにありますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、ここの部分の委員長所見です。  意見の多くはまず、市民の啓発に努めることを求めている。前提としてどのような近未来社会を必要としているか一定の整理構築ができた後になろうが、大きく啓発し、小さな成功事例を積み上げて浸透させていくと言う時間のかかる作業着手になるだろう。また時間軸も大切である。今存在する地域組織の担い手に安心して理解してもらうことも大切だが、これがかたちになるであろう将来を担ってくれる次の世代への啓発が最も重要であると考えられる。 ということで、啓発物、あるいは意見を聴取するものが中心になっていましたので、こういう感想を書かせていただいております。  これも含めて、何か御意見はございますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   では、最後です。最後は、委員長所見の総論。ようやくここで私が好き放題書けるということで、誰にも邪魔されたくないと思いながら書いておりますが、一応読み上げて、皆さんの御意見はいただきたいと思っております。順番に全部読みますね。委員長所見です。総論として申し上げます。  必要だ、有益だ、有効だ、おもしろそうだ、と言う理解を内外にどのくらい創りだせるかがまずは鍵になるものと考える。全国的な成功事例、先進事例と言われるものを紙面上でのみ、拝読したが部分的には良き事象と理解しつつも、地域自治を大きく変えるにはまだまだ時がかかるようにも見える。  地域自治地域内分権とはどのようなものなのか。言葉やイメージはそう違わない範囲に収まったがその必要性や実感において委員会・当局とも少しは共有できたのか、率直に言って心許ない。  少しでも行政というものを理解した人間なら、この方向は必要であると理解できる。それでも共通理解が難しく、また行動に移すことが容易でないのはなぜなのか・・・ひとつには統治・自治というものに対する我が国の文化的要素が考えられるが、そのほかに行政、あるいは議会も含めて大きな変化を眼前にしたときに無意識も含めて発生する広い意味での自己保身もその要因なのではないだろうか。  市民であれ公務員であれ市長・議員であれ過去を生き、その恩恵を享受してきた者にとって、これを揺るがしかねない大きな変革は頭で理解していても新しき一歩を印すのが難しい。具体的な課題は種々表現できたが、それらに取り組めるかどうかはこの心理的作用を克服できるかにかかっているのではないかと思う。  市民・行政・議会ともこれを実践するためにはつまるところ今の自身を超えなければならない、と言えば大袈裟に過ぎるだろうか…  なお、議論を通して気になった項目については以下個別に記載・補足しておきたい。  冒頭に村上委員がおっしゃられたようなもので、昔からこのことは言われていて、どんな時代でも、地域自治や住民のまとまりが大事じゃないなんて思われたことはバブル期でもなかったんですけども、じゃあ、実際になぜ動かないのかというと、これをいじると、既得権とまでは言わないけど、公務員にしろ、議会議員にしろ、住民にしろ、ある種安住して、そこまでいろいろあっても最終的にはプラスで生きてこれたよという根幹に手をつける可能性があるわけですね。そのことに対して、どんな人も必ず、無意識も含めて、抵抗を覚えたり、おそれを抱いたりするものなので、それが結局、表面的に行動にあらわれにくい、実践しにくい要因になっているかもしれない。そうだとしたら、それぞれがそれぞれ自分を超えるんだというふうなスタンスに立たないと、これは難しいのかなということを述べております。  個別の補足にいきます。  ①次の世代、次の次の世代の啓発に着手せよ(尊厳的責任感とインセンティブへの深い理解)  地域自治のかたちを変えるほどこれが進むには結構な期間が必要になるだろう。だとすれば今後地域への啓発などを進めるにあたっても今の組織、今の人員に語り掛けるようでいて未来を担う可能性のある世代、さらにはその準備世代へも働きかけることが必要である。ところでその場合、公務員でも議員でもないひとりの地域人がこれを担おうとする根本的動機は何になるのだろうか?  私見に過ぎないがこの場合の動機とは、程度の差はあれ誰もが根源的に持っている「誰かの、社会に役に立つ人間でありたい」と言う尊厳のような言わば公共心・責任感と、これをともに進めることでより良い社会の恩恵を皆が享受できると言う共通利益(公益)への深い理解であるべきだと思う。この場合、“利益”は時としてインセンティブとも表現されるが、留意しなければならないのはインセンティブが利己的なものに置き換わらないよう努めることだと考える。例えば「公園を一年間定期的に清掃してくれた人には1万円の商品券を差し上げます」と言うインセンティブは行為の入り口におけるモチベーションの向上には寄与するかもしれないが、中長期的に考えれば担う人の動機を変質させ、また担わない人の心境をも変質させる危険がある。商品券は利己的な利益のわかり易い例だが、これは個人の名誉等に置き換えても利己的な側面を有するなら同じである。先ほどの例えなら、きれいに管理されている公園には希望に応じて散水施設や草花の苗など公益が施されること、利己的インセンティブは公共心や公益を歓迎する崇高なこころざしを毀損し、腐敗させる危険があるものと留意されたい。  ②行政組織の根本的改造(部分的横割りへの挑戦)  かたちとしてはまだ様々な模様であったが、総じてこの方向は行政組織の改造を伴うものであることはおおむね一致していたように見える。それがコーディネーターであれ、地域分社化であれ、共通しているのは地域の様々な分野の課題について機動的に、できればその場で応えられるような行政であることが必要になると考えられている。ひとり(あるいはごく少数)の職員がゼネラリストとしてこれに応えるのか、地域分社の職員として福祉、土木、窓口業務などのスペシャリストが個々に地域に出て行くのか、いずれにせよ縦割り組織から部分的横割り組織へと変貌する必要がある。  さらに言えば、地域に出て行くひとりひとりに今以上のコミュニケーションスキルが備わることも期待される。これは掘り下げれば公務員に求められる役割にも影響することになり、組織編成や人材育成を根本的に改造することになるのかもしれない。  ③段階的設計図を構築し、進捗と合わせて公表すること  当局からはこれまでの行政機構のあり方までを根本的に変えるような話ではなく、今より地域がさまざまな行政的行為(おもに福祉的な)を担うようになってくれればよいのだ、と言う主旨の発言もあったが、差し迫る高齢社会、税収の縮小にその程度の変化で対応して行けるのか疑問も残った。委員の様々な意見にその趣旨が散りばめられていたが、確かに段階は必要だとしてもその最終的目標について、つまりは市が考える未来のあり方については早めに言葉として定め、そこに至るまでの段階についても設計図を示して進んでいく必要はないだろうか。本件はおそらく、未だ全市的にオーソライズされていないもので、あまりここでの議論が突出しないよう慎重に扱っていたのかもしれないが最終形を示さないと中途半端に終わり、時の権力者の都合で喧伝されたり、また引っ込めたりと不安定な運命をたどる可能性も危惧される。議論を経て修正されると言う前提で段階的な設計図を構築し、地域社会に投げてみると言う試みを期待したい。 という意見です。  最後、「④その他」です。「議会はその存在の変容に耐えうるか」というショッキングなタイトルになっているんですが、  具体的議論として、あるいは課題として本題では扱わなかったが、行政が変わり、住民が変わる中で議会だけが不変であり続けられるとは考え難い。我々は今を生きる議会や当局の一員としてこれらについても思いを馳せておかねばならない。現在、市議会議員は市政における住民全体の代表と言う側面と、おもに在住地を中心とした地域代表的な側面とがある。これは議員の成り立ち方や所属政党などによって個々に違いがあるが、そのような意識でいる地域住民が少なからず居ることも事実である。  仮に今後、記載されてきたような地域自治・分権が進み、地域の意識が向上するとした場合、これが市議会あるいは市議会議員と言う存在、議員と当局と言う関係にどのように影響するであろうか?少なくともこれらの方向は、より地域代表としての側面を強調せざるを得ない方向にはたらくのではないだろうか。地域が獲得する予算額、地域の要望を強く本庁に理解させる役割において今よりはるかに期待される、もしくはこれを梃に支持を広げようとする行為は増大することが予測される。今の仕組みのままこれに対応せざるを得ないとすれば「○○地区さえ良ければ」、と言う行為が正当化され、小選挙区以上に地元への利益誘導が盛んになる可能性もある。これを致し方なきこととして受け入れ、成り行きに任せるのか、それとも制度や仕組みとして予算や要望に議員が関与できないように設計し、議員は地域に関係なく行政全体と対等に渡り合い、より専門的に市全体のことを考える「賢人会議」化させていくのか合わせて考えることが求められるようになるだろう。  これは、この中では議論しておりませんけども、こう変わっていく中で、当然議会のほうも何らかの影響を受ける、それは、ほっとけば地域代表部分が強調されることになるだろう、それは、果たして当局と議会議員との関係においてどうなんだろうかと。今でも当然、普通の相談事からかなりハードなものまで、いろんなことを議員は申し上げていると思うんですけども、そのハードさが増して、ましてや我が地域にこれをというような取引を主に議員が求めるようになった場合、議会というのは一体どうなるんだろうということについても考えておかなければならないし、もしそれが嫌なら、法律を変えて小選挙区にしたりとかいうことはできないわけですから、つくれる制度、つまり、その地域の自主性に任せる予算であるとか内容について何らかの方法で議員の関与が必要ない仕組みにしてしまって、議員は新たに別の仕事を見つけるしかないかもしれない、どっちにしろすごく大きな変化になる、今の存立基盤を揺るがしかねない大きな変化になりますよ、そのことも覚悟しましょうねということを意見として挙げております。  ということで、ちょっと長いので、特に今意見としてぱっと言える、気になったことがあれば承っておきますし、そうでなければ、宿題としていただければと思います。 ◆村上ひろし 委員   委員長がおっしゃったように、行政が何で力を持っているかというと、やっぱり予算なんですよね。その中で、前にウエブで皆さんに送ったけど、こういうのがあったと思うんですけど、従来の税金の再分配という流れと、今言ったように違う、寄附とかフィランソロピーの流れがあれば、今、委員長がおっしゃったところも少しクリアできるのかなというふうに思うので、お時間があれば、皆さん、ぜひ読んでいただければと思います。 ○篠原正寛 委員長   意見表明でいいですか。 ◆村上ひろし 委員   はい。 ○篠原正寛 委員長   それはそれで課題が別にあって、超地域格差を生む危険もありますし、お金獲得が目的化する可能性もあるんだと思うので、簡単ではないと思うんですよね。行政を通さずに地域が独自に活動資金を得るということについては、やはり慎重に考えるべきとは思います。  ほかに今ぱっと思われたことがあればいただきますけど、いいですか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   じゃあ、これも含めて宿題です。もう一回読み返していただいて、ここはちょっとどうなんだろうと。これはほとんど私個人のわがままというか、あれなんですけども、提言書でもありますので、皆さんが受けた質疑と同じような洗礼を私も頂戴したいと思っております。  というところで、宿題は、正式には通達させていただきますけれども、最終稿ですので、劇的変化はちょっと御遠慮いただきたいというか、真反対の意見になるとかいうのはまとめの意見が変わっちゃいますので、御遠慮いただきたいんですけども、よりよい表現、よりわかりやすい表現に変えることはやぶさかではありませんので、提出期限の中でいただきたいと思います。あわせて、私の所見やその他の項目に関する意見もいただきたいと思います。これは最後の宿題になりますので、これ1点でございますから、よろしくお願いいたします。  ということで、本件はこの程度にとどめさせていただきますが、当局のほうもよろしいですかね。  では、ありがとうございました。    (説明員退席) ○篠原正寛 委員長   続きまして、その他の項目は、こちらからは特にありませんが、何か皆様のほうから御発言はございますか。    (「なし」と呼ぶ者あり) ○篠原正寛 委員長   それでは、これをもちまして民生常任委員会は閉会でございます。  ありがとうございました。           (午後4時40分閉会)...