本市では、これまで
市民に最も近い
基礎自治体として、
市民の視点で
市民ニーズを的確に把握するとともに、
時代状況や
社会経済の流れも踏まえながら、国や県に先んじて、
スピード感を持って積極的な
施策展開を図ってまいりました。また、昨年4月に
中核市へ移行し、一層の権限と責任のもと、
市民生活に密着した幅広い分野でさらなる
市民サービスの向上と将来にわたる自立した
まちづくりを推進しているところです。元来、
明石にはすぐれた交通の
利便性、温暖で過ごしやすい気候、海を初めとした恵まれた
自然環境、時の
まちや歴史の
まちなど、多くの強みがございます。それらの
明石の強みや
地域特性を最大限に生かすため、ほかの
まちとは違う
明石ならではの、「住みたい、住み続けたい」
まちづくりを進めてまいりました。
「住みたい、住み続けたい」
まちの推進に当たっては、とりわけ「
こどもを核とした
まちづくり」、「誰にもやさしい
まちづくり」を重点的に推進してきたところです。
「
こどもを核とした
まちづくり」におきましては、
子どもは
まちの未来という考えのもと、
まちのみんなで全ての
子どもを応援してまいりました。「やさしい
まちづくり」の、誰も排除しない、包み込む
まちづくりの
考え方は、国連の持続可能な
開発目標である
SDGsの理念とも合致しており、本市の
取り組みは、国からも評価され、関西で初めて2020年
東京オリンピック・
パラリンピックの
共生社会ホストタウンに登録されたところです。
こうした
取り組みにより、全国的に
人口減少が進む中、
明石が魅力ある
まちとして選ばれ、人口は
子育て世代を中心に6年連続で増加し、昨年の
増加数は
県内トップの1,946人となり、6年間の合計では6,530人の増加となっております。本年2月1日時点の人口は29万8,557人であり、
まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の目標である30万人の達成が目前となっております。
出生数につきましても、全国的に少子化が進み
減少傾向が進む中、昨年は2,819人と4年連続で増加しており、
出生率も平成29年で1.64と、全国や県の平均を大きく上回る状況となっております。また、ゼロ歳から9歳までの人口がこの6年間で約1,600人増加するなど、持続可能な
人口構造への転換の兆しがあらわれつつあります。
人口の増加などにより、
個人市民税と
固定資産税・
都市計画税の
課税額が平成24年度と平成29年度との比較で約21億円増加しているほか、今年度からはさらに
事業所税が新たな財源として加わったところです。また、積極的な
施策展開を行いつつも、必要な財源は、
歳入確保や総
人件費の削減など
財政健全化の
取り組みにより生み出してきたことで、
財政基金、
減債基金、
特別会計等財政健全化基金の3基金の残高は、今年度末で12年ぶりに100億円を超える見込みとなっております。
このように、今の
明石市においては、人口がふえることによって、
まちの
にぎわいや税収が増加し、さらなる
施策の展開が可能となり、それにより、
まちの魅力が一層向上するという好循環が拡大しています。本市の状況が全国から注目され、「
こどもを核とした
まちづくり」や、「やさしい
まちづくり」の先駆的で普遍的な
取り組みが
明石から全国に広がりつつあることはうれしい限りです。
本市は、本年11月1日に
市制施行100周年という記念すべき日を迎えます。先人が築き上げてきた歴史の重みを再認識し、このすばらしいふるさと
明石を次世代にしっかりとつないでいくため、
市制施行100周年
記念事業を通して、
まちへの愛着や誇りを一層育むとともに、
明石をPRする好機として、
市内外に本市の魅力や「たからもの」を積極的に発信してまいります。加えまして、本年は
明石城築城400周年にも当たることから、兵庫県とも連携を図りながら、この節目の年をともに盛り上げていきたいと考えております。
新年度からは、次の100年を見据え、自立した持続可能な
まちの実現に向けて、「
こどもを核とした
まちづくり」や、「やさしい
まちづくり」を一層推進し、
まちの好循環のさらなる拡大を図るとともに、今後の目指す
まちとして「
SDGs未来安心都市・
明石」を掲げ、
SDGsの理念を反映した、「いつまで」も、「すべての人に」、「やさしい
まち」を創造してまいります。
「いつまでも」につきましては、持続可能な発展を目指し、
まちの好循環の拡大を図るとともに、安全・安心で快適な
暮らしを支える
都市基盤の整備に取り組もうとするものです。「すべての人に」につきましては、
子どもから
高齢者まで、障害の有無や性別にかかわらず、誰一人取り残されることがない
まちづくりに取り組もうとするものです。「やさしい」につきましては、
市民に寄り添う
施策に先駆的、積極的に
取り組み、やさしい
社会を
明石から広げようとするものです。新年度は、この
考え方に基づき、5つの重点的な
取り組みを進めてまいります。
まず、1点目は、
高齢者施策の
重点的展開です。
高齢社会が進展する中、これからの
まちづくりや
まちの
活性化を考える上で、今後、
高齢者に担っていただく役割は一層大きくなってまいります。そこで、一律に年齢によって
支援を受ける対象とするのではなく、元気で意欲のある
高齢者にはさらに活躍していただける
環境を、そして
支援が必要になっても住みなれた
地域で安心して
暮らしていただける
環境を整えてまいります。
元気で意欲のある
高齢者の
活動応援の観点からは、外出や
移動支援の
充実のため、70歳以上の方の
たこバス運賃を無料にいたします。あわせて、
市民の
移動手段として必要不可欠となっている
たこバスの
充実に向けて、今後のあり方について検討してまいります。また、
市制施行100周年の年であることから、
高齢者の皆様にこれまでの
明石の発展への貢献に対して感謝の意をあらわすとともに、
記念イベントへの参加を促進するため、70歳以上の方に配付しています
寿タクシー券を2,000円から4,000円に倍増いたします。
高齢クラブや
シニア活動団体の
活動助成金を拡充するとともに、
加入促進の
取り組みを
充実し、
高齢期の生活をより健全で心豊かなものにする
取り組みを進めてまいります。また、
高齢者に就業や
地域貢献の機会を提供することで、
社会参加の促進と
生きがいづくりに寄与するため、
シルバー人材センターの
活動を一層促進するほか、
介護保険施設などの
人材確保にもつなげるため、新たに
高齢者による
介護職の
資格取得や
介護職場への
就労活動を
支援いたします。
地域の
支え手としてボランティアや
地域貢献活動を継続して行われている
高齢者の方々に感謝の意をあらわすため、新たな
表彰制度を設けてまいります。
次に、
高齢者支援の
充実の観点からは、主な
取り組みといたしまして、
認知症になっても安心して
地域で暮らせる「やさしい
まちづくり」を推進するため、
認知症施策の指針となる条例の制定に取り組むとともに、昨年9月から始めました
認知症早期支援事業につきましては、75歳になられた方全員に
認知症チェックシートの配布を新たに行うなど、
早期支援に一層取り組んでまいります。また、健康な生活に欠かせない「食」につきまして、公の役割や責任が高まる中、みんなの
給食プロジェクトとして、
中学校給食を活用して、
ひとり暮らし高齢者などに温かい食事を提供する
取り組みの全
中学校区への拡大を進めるとともに、
子どもから
高齢者、
障害者など、誰もが気軽に立ち寄り、利用することができる居場所として、「みんな食堂」の開設に向けた
支援を行ってまいります。
民生児童委員による見守り
活動をより
充実させるため、
中核市移行後初めての一斉改選に当たり、定数の増員を行うとともに、その
活動の
重要性について一層の啓発に取り組んでまいります。
また、
敬老祝い金の贈呈や
敬老会の開催に伴う助成、80歳傘寿を祝う
長寿写真の贈呈など、
敬老事業につきましても、
高齢者の見守り
活動の一環として位置づけ、引き続き行ってまいります。
高齢者が住みなれた
地域で安心して
暮らし続けられるよう、老後の不安の解消に向けて、医療や介護、住まい、終活など、
生活全般に関する情報を掲載した
暮らしの
安心手帳を新たに作成するほか、運転に不安のある
高齢者の
免許返納を促進する
取り組みを引き続き行ってまいります。
次に2点目は、
ハートフルハード整備です。
ソフト施策の
充実に加えて、
市民の
暮らしの基盤である
ハード施策の
充実にもしっかりと取り組んでまいります。今を生きる私たちだけでなく、将来にわたり
市民の安全・安心で快適な
暮らしを確保するため、持続可能で人にやさしい
都市空間づくりを推進してまいります。
主な
取り組みといたしましては、
障害者や
高齢者を初め、誰もが安全に鉄道を利用できるよう、
市内鉄道駅への
ホームドアの設置を促進してまいります。
JR明石駅3・4番線については新年度内、
JR西明石駅5・6番線については2020年度の
供用開始を目指しております。
また、
JR南畑踏切や
地西踏切などの改良、計画的な
通学路の
安全対策など、
ユニバーサルデザインの「人にやさしい
道づくり」を推進いたします。
市内の各
地域の資源と特性を踏まえた発展を目指し、
西明石地域におきまして、
活性化プロジェクトとして広く
西明石駅周辺を視野に入れつつ、旧
国鉄清算事業団用地の活用などについて検討を進めるとともに、
大久保地域におきまして、
JT跡地における
民間事業者による良質な
マンション開発などを促進してまいります。
魚住地域におきましては、浜西第17号池の再整備により生み出された土地を活用して運動公園の整備を進めるとともに、
二見地域におきましても、
明石海浜公園に隣接する
臨時球技場の一部を活用して、兵庫県
サッカー協会により
サッカーグラウンドの整備が進められます。
3点目は、
まちの
にぎわいの創出と魅力の発信です。
現在の
まちの好循環の拡大を図り、持続的な発展へとつなげていくため、さらなる
にぎわいを創出するとともに、
市内外への本市の魅力や「たからもの」の発信を一層積極的に推進してまいります。主な
取り組みといたしましては、
子どもから
高齢者まで幅広い世代の
市民がともに
市制施行100周年を祝い、次の100年の
まちづくりにみんなで取り組む契機とするため、B−1
グランプリ全国大会や、
あかし伝統夢まつりの開催を初め、
公開テレビ番組の誘致や
記念給食の実施など、
記念事業を盛大に実施してまいります。
また、より多くの方に
明石の魅力を知っていただき、
明石を選んでいただくため、本市の恵まれた
居住環境や、やさしい
まちづくり施策などを
市内外に広く発信し、
シティセールスを推進してまいります。
市制施行100周年を契機として、
市内産業のさらなる振興を図るため、
商店街で開催される
記念イベントへの補助を倍増するとともに、新たに
事業者が行う
先進事例の
調査研究に対する
補助制度を設けるほか、
中小企業の
担い手不足の解消に向けて兵庫県と連携し、
東京圏からの移住による就業・起業を促進してまいります。
次に、4点目は
こども総合支援の
充実です。
明石の未来を担う
子どもの育ちを
社会全体で支えるため、
教育環境の
充実を含め、「
こどもを核とした
まちづくり」のさらなる発展を図ってまいります。主な
取り組みといたしましては、関西の
中核市で初となる
児童相談所を
明石こどもセンターとして4月に開設し、
子どもの命と権利、未来を守る
セーフティーネットの役割をしっかりと果たしてまいります。
また、
児童相談所の職員などの
専門性の向上を目的とする国の虐待・
思春期問題情報研修センターの西日本の拠点として、2020年4月の開設を目指し、(仮称)
関西こども研修センター(
あかし研修所)を整備してまいります。
あかしの
保育所100%
あんしんプロジェクトとして、
認可外保育施設について本年10月から実施される国の
幼児教育・
保育の
無償化の対象となる基準を条例で定めるとともに、国の
指導監督基準を満たすために必要な指導や
支援を行い、
保育の質の確保を図ってまいります。
また、国の
幼児教育・
保育の
無償化では対象とならない、
保育所等の3歳児以上の給食副食費について、
明石市独自の補助を行い、
無償化いたします。
待機児童対策を一層推進するため、1,200人規模の
受入枠を拡充するとともに、
処遇改善など
保育士の
確保策を実施し、
保育の量と質を確保してまいります。
また、
待機児童対策の一環として、
幼稚園の利用を促進するため、
保育所などの
入所要件を満たす世帯が利用する
幼稚園などの預かり
保育料について、国の
無償化に先行して、4月から第2子以降の
無料化を実施いたします。
安心して出産・育児ができる
環境の
充実を図るため、
妊婦健康診査に係る費用の助成を拡充し、
実質無料で受診していただけるようにするとともに、
医療機関との連携による産後ケアの実施や、
専門職による全ての
新生児家庭への訪問など、
妊娠期から切れ目のない
子ども・
子育て支援を一層推進してまいります。
子どもの
健康維持や
学習環境の向上はもとより、
地域の拠点として
学校施設の活用に向けて、エアコンの設置について、今年度まで進めてきた
小中学校の
普通教室に加え、
小中学校の
特別教室や
幼稚園の
保育室などにも、新年度からの2年計画で設置をしてまいります。
最後は、
共生社会に向けた
取り組みです。
全ての人が自分らしく
暮らし、
社会参加できる
環境整備に取り組むとともに、
市民に最も身近な
基礎自治体として、
支援が必要なときに必要な
支援が受けられる
セーフティーネットの
充実を図ってまいります。
主な
取り組みといたしましては、
明石駅前に
ユニバーサルツーリズム情報などを提供する
観光案内所や誰もが利用しやすい
ユニバーサルトイレなどを備えた(仮称)ユニバーサルツーリズムセンターを整備するほか、全市的な
ユニバーサルデザインの
まちづくりの指針となる
実行計画の策定に
取り組み、年齢や性別、障害の有無にかかわらず、多様な
市民の誰もが
暮らしやすく、利用しやすい
まちづくりを推進してまいります。
また、「やさしい
まちづくり」や「
共生社会ホストタウン」の
発信拠点として、
総合福祉センター新館を本年4月に開設し、
障害者スポーツの
体験イベントや福祉に関する
講演会のほか、みんな食堂などを実施いたします。本年4月から施行される
更生支援及び
再犯防止等に関する条例に基づき、
高齢者や
障害者など、
支援を必要とする
人たちが、罪を犯したことにより
社会から孤立し、再犯に至ることがないよう、
地域で再スタートができる適切な
支援につなぐ
取り組みを推進してまいります。
共生社会の実現に向けた
施策を重点的に継続して展開していくため、その指針として「心のバリアフリー」と「
ユニバーサルデザインの
まちづくり」を2つの柱とする、(仮称)
あかしインクルーシブ条例の制定に向けて取り組んでまいります。
これらの重点的な
取り組みに加えて、「住みたい、住み続けたい
まち」の実現に向けた主な
取り組みを
分野ごとに紹介いたします。
まず、健康・
福祉分野です。
全ての人が生きづらさや生活しづらさを感じることがなく、自分らしく健康で安心して暮らすことができる
環境の整備が必要です。そこで、
子育て支援センターおおくぼを
明石こどもセンターに併設する形で移転するとともに、
こども図書館を新設し、
子育て支援の
充実を図ってまいります。また、全ての
子どもが家庭のぬくもりを感じながら、一人一人が望ましい
環境で生活できるよう、
里親センターを保健所内に設置するとともに、里親の質の向上に必要な研修や、
里親家庭への
支援を
充実してまいります。
障害者等歯科診療所について、
診療体制の
充実や医療との
連携強化を図るため、
市民病院の敷地内へ移転し、「
ユニバーサル歯科診療所」として2020年4月の開設に向けて取り組んでまいります。
LGBTなど
性的少数者に対する理解を深めるため、
市民への啓発や職員に対する研修を実施し、
多様性を認め合うやさしい
まちづくりを推進してまいります。
また、2020年
東京オリンピック・
パラリンピックに向けて、
共生社会ホストタウンとして、誰もが利用しやすい
UDタクシーの導入を促進するため、県内初となる導入費用の
補助制度を創設いたします。
次に、教育・文化分野です。
これからの
明石を担う
子どもたちが未来に希望を持ち、夢を追いかけることができる
環境を整えるとともに、
子どもの健やかな育ちを
地域全体で応援する仕組みづくりが必要です。そこで、放課後児童クラブへの将来的なニーズの増加を見据えながら、入所希望者全員を受け入れる体制を整えるため、計画的な施設整備に取り組むとともに、指導員の
処遇改善やスーパーバイザーの新規配置、主任指導員のさらなる配置など、指導体制を強化するほか、夏休み期間のみの入所を実施するクラブも拡充し、育成内容の
充実を図ってまいります。
また、ハード・ソフト両面から、誰にもやさしい学校づくりを推進するため、施設のバリアフリー化や
子どもたち一人一人が個性や能力に応じて適切な指導を受けられる、誰にもわかりやすい授業の実施を図ってまいります。
よりよい部
活動を目指し、外部指導員のモデル校への配置や部
活動の
活動日、
活動時間の見直しを行うとともに、
地域スポーツクラブとの連携など、今後の部
活動のあり方について検討を進めてまいります。
また、全小学校区に学校運営協
議会を設置し、学校・家庭・
地域社会が連携して、
子どもたちの学びと育ちを支えるコミュニティ・スクールを一層広げてまいります。
いじめや不登校などの課題に対応するため、スクールソーシャルワーカーを全
中学校区に配置し、
子どもたちの相談・
支援体制の
充実を図るとともに、
児童相談所などの関係機関とのネットワークを構築してまいります。
学校司書を増員し、全
小中学校に配置を行うとともに、中学校でのビブリオバトルの実施など、一層の読書の推進に取り組んでまいります。
次に、産業・観光分野です。
持続可能な
まちの発展には、
明石のたからものである天文科学館や農水産物などの
地域資源のさらなる活用や、一層の産業振興など、
まちの
活性化につながる
取り組みが必要です。そこで、天文科学館において、
市制施行100周年を記念した特別展や
講演会を開催するとともに、2020年の天文科学館開館60周年、時の記念日100周年に向け、オリジナルグッズを製作するなど、時の
まち明石を全国に発信してまいります。
明石の農水産品のブランド力をより一層向上させるため、国内はもとより海外での食イベントなどに積極的に参加し、
明石産品や
明石の食文化に関する情報を発信するとともに、東南アジアなどでの販路の一層の拡大を図ってまいります。
また、持続可能な漁業
環境の整備や水産資源の維持を図るため、ふるさと納税を活用したたこつぼの設置を初め、漁礁の増設、稚魚の放流など、豊かな海づくりをさらに推進してまいります。
次に、生活・
環境分野です。
生命・財産が守られ、誰もが安全で安心して暮らせる状況が日々の生活の基盤です。そこで、犯罪被害者などが受けた被害の軽減及び回復を図るため、新たに被害者家族の
子どものための教育関係費の
支援や、
資格取得に要する費用の補助などの就労
支援を行い、継続的かつきめ細やかな
支援へと充実を図ってまいります。
また、災害による被害を防止、軽減するため、ハザードマップについて近年の災害も踏まえ、最新の情報へ更新をするとともに、内容を
充実し、よりわかりやすく見やすいものにしてまいります。
人にも動物にもやさしい
まちプロジェクトとして、
あかし動物センターにおいて、関西の
中核市では初となる土曜日開庁による譲渡会の実施や、小学校での出前講座の開催とともに、新たに各種団体や企業の参加による動物愛護事業サポーター制度を導入するなど、動物愛護の
取り組みを一層推進してまいります。
現在のごみ処理施設の老朽化に対応するとともに、将来にわたるトータルコストを低減させるため、旧大久保清掃工場跡地において新たに建設する処理施設の準備を進めてまいります。
次に、
都市基盤整備分野です。
市民生活に密着した道路などのインフラの計画的な維持管理による、災害対策や
市民の安全・安心な
暮らしの確保はもとより、
まちの
活性化につながる未来への投資を計画的に行っていくことが必要です。
そこで、国道2号や県道神戸
明石線の交通渋滞の解消や、周辺の土地利用の増進を図るため、大久保北部と神戸市西区を結ぶ江井ヶ島松陰新田線の整備を神戸市と連携しながら進めてまいります。
また、地球温暖化による台風の大型化やゲリラ豪雨などの頻発、都市化による雨水流出量の増加に伴う浸水被害から
市民の命や財産、都市機能を守るため、雨水施設の整備を計画的に進めてまいります。
安全で安定した水道の供給に向けて、老朽管更新計画に基づき、漏水などの事故を抑制し、耐震化を進めるとともに、災害時に重要な給水拠点となる避難所や病院までの重要管路を更新してまいります。
最後に、行政経営分野です。
現市役所庁舎につきまして、老朽化や耐震性不足への対応はもとより、
市民サービスの向上や防災機能の強化、バリアフリー・
ユニバーサルデザインの導入を図るため、整備方針の取りまとめなど、建てかえに向けた検討を行ってまいります。
また、
市民ニーズが複雑化・多様化する中、限られた経営資源を最大限に活用しつつ、さらなる
市民サービスの向上を図るため、積極的な
施策展開により
まちの好循環を拡大し、市税などの一層の歳入の確保を図るとともに、施設配置の適正化などの
財政健全化の
取り組みを推進してまいります。
さらに、市の組織体制につきましても、より効率的で機能的な組織となるよう、組織の再編や所管の見直しなど、体制の整備を行ってまいります。
そこで、「
こどもを核とした
まちづくり」をさらに推進していくため、
子ども関連
施策を総合的に所管する
こども局を新設いたします。
こども局は、新設する
児童相談所、
明石こどもセンターのほか、
子育て支援室、
こども育成室、待機児童緊急対策室で構成いたします。
また、誰もが
暮らしやすい
共生社会の実現に向け、
認知症施策を初め、要
支援者
施策を横断的に所管するため、
地域総合
支援室の名称を、
地域共生社会室に変更するとともに、
高齢者施策の
重点的展開に向け、高年介護室の名称を
高齢者総合
支援室に変更し、関連
施策の
充実を図ってまいります。
続きまして、新年度予算の概要でございますが、平成31年度予算の全体像につきましては、一般会計予算では歳入の基本となる市税収入が7年連続で増加するなど、一般財源の増加が見込まれます。
一方で歳出につきましては、主に
児童相談所の運営に係る経費や
待機児童対策に要する
保育所等の運営費、
市制施行100周年の関連事業や
高齢者施策の
充実に係る経費などが増加しております。
平成31年度の予算総額につきましては、
一般会計 111,878,891千円
特別会計 65,915,437千円
企業会計 22,075,070千円
合 計 199,869,398千円
としております。
市制施行100周年となる本年は、次なる100年のスタートとなる重要な1年となります。つきましては、
議会を初め
市民の皆様の声に真摯に耳を傾け、しっかりと議論しながら、ご理解、ご協力を賜り、また国や県とも連携を図り、応援をいただきながら、職員が一丸となって
市民の皆様のよりよい
暮らしを提供するための
施策を前へ進めてまいりたいと考えております。
市
議会の皆様におかれましては、
明石のさらなる発展に向け、より一層のお力添えを賜りますよう、改めてお願い申し上げます。
以上、平成31年度の予算の提案に当たり、予算案の大要と市政の
基本方針について申し上げました。何とぞご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
続きまして、条例議案9件、補正予算議案7件、契約議案2件及びその他の議案4件の概要につきましてご説明申し上げます。
まず、条例議案でありますが、幼保連携型認定
こども園以外の認定
こども園の認定の要件を定めることにつき新たに条例を制定しようとするもの、
児童相談所の設置に際し
こども局を新設すること、附属機関として設置している審
議会等のうち既に所期の目的を達成しているもの等を廃止すること、本市一般職の職員の給与改定に準じ、任期付職員の給料月額を引き上げること、特殊勤務手当について廃止を含めたさらなる見直しを行うこと、建築基準法の一部改正により新たに創設された事務に係る手数料を新設すること、教育委員会の所管とされていた文化財の保護に関する事務を市長に移管すること、新たに設置する
明石市立
総合福祉センター新館の施設の管理に係る事項を定めること及び
あかし斎場旅立ちの丘への指定管理者制度の導入に当たり指定管理者が行う業務の範囲等を定めることにつき条例の一部を改正しようとするものであります。
次に、補正予算議案でありますが、国の補正予算による小学校
特別教室の空調設備整備事業費や
JT跡地売却に伴う
財政基金積立金の追加のほか、それぞれの執行見込み等に基づき各会計の予算の補正を行おうとするものであります。
続いて、契約議案でありますが、あさぎり・おおくら総合
支援センター新築(建築)工事及び
明石クリーンセンター焼却施設保全工事について請負契約を締結しようとするものであります。
その他の議案といたしましては、児童自立
支援施設において行う児童の自立の
支援等に関する事務を兵庫県に委託するもの、平成31年度包括外部監査契約を締結しようとするもの、地方独立行政法人
明石市立
市民病院が作成した中期計画の認可をしようとするもの及び市道路線の認定をしようとするものであります。
最後に、
報告3件でありますが、市営住宅の明け渡し等に係る訴えの提起及び交通事故等に係る損害賠償額の決定につき専決処分を行ったものについて、それぞれのお手元の資料のとおりご
報告申し上げます。
以上、今回ご提案いたしました各議案につきまして、提案の趣旨等をご説明申し上げました。
何とぞ意のあるところをお酌み取りいただき、ご審議の上、ご賛同賜りますようよろしくお願い申し上げる次第であります。
○議長(
穐原成人) 以上をもちまして、
施政方針及び上程中の各議案に対する説明は終わりました。
なお、これら議案に対する質疑につきましては、次回再開時にお願いすることといたしますので、ご了承願います。
−−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
◎
報告、
議会報告
○議長(
穐原成人) 次に移ります。