姫路市議会 > 2021-02-22 >
令和3年第1回定例会−02月22日-01号

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  1. 姫路市議会 2021-02-22
    令和3年第1回定例会−02月22日-01号


    取得元: 姫路市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-11
    令和3年第1回定例会−02月22日-01号令和3年第1回定例会  出 席 議 員 ( 46人)      1番  石 見 和 之    24番  汐 田 浩 二      2番  小 林 由 朗    25番  井 川 一 善      3番  白 井 義 一    26番  宮 本 吉 秀      4番  中 西 祥 子    27番  西 本 眞 造      5番  山 口   悟    28番  宮 下 和 也      6番  常 盤 真 功    29番  石 堂 大 輔      7番  井 上 太 良    30番  三 輪 敏 之      8番  三 和   衛    31番  酒 上 太 造      9番  金 内 義 和    32番  梅 木 百 樹     10番  竹 中 由 佳    33番  妻 鹿 幸 二     11番  村 原 守 泰    34番  三 木 和 成     12番  松 岡 廣 幸    35番  森   由紀子     13番  牧 野 圭 輔    36番  伊 藤 大 典     14番  苦 瓜 一 成    37番  谷 川 真由美     15番  大 西 陽 介    38番  坂 本   学     16番  江 口 千 洋    39番  今 里 朱 美
        17番  東 影   昭    40番  杉 本 博 昭     18番  萩 原 唯 典    41番  阿 山 正 人     19番  竹 尾 浩 司    42番  八 木 隆次郎     20番  駒 田 かすみ    43番  蔭 山 敏 明     21番  有 馬 剛 朗    44番  山 崎 陽 介     22番  川 島 淳 良    45番  木 村 達 夫     23番  重 田 一 政    47番  竹 中 隆 一 ───────────────────────────────           欠     員 (1人) ───────────────────────────────      事 務 局 職 員 出 席 者   事務局長    樫 本 公 彦   次長      上 田 憲 和   議事課長    岡 田 大 作   議事係長    川 嶋 秀 一   主任      榎 本 玲 子   主任      森   祐 輔   主事      赤 鹿 裕 之   主事      久 内 拓 馬 ───────────────────────────────      会議に出席した市長、職員及び委員   市長             清 元 秀 泰   副市長            黒 川   優   副市長            高 馬 豊 勝   代表監査委員         甲 良 佳 司   教育長            松 田 克 彦   医監             北 窓 隆 子   技術管理監          志々田 武 幸   防災審議監          舟 引 隆 文   水道事業管理者        石 田 義 郎   市長公室長          和 田 達 也   総務局長           福 間 章 代   財政局長           三 河 美 徳   市民局長           沖 塩 宏 明   環境局長           井 上 泰 利   健康福祉局長         立 岩 眞 吾   こども未来局長        坂 田 基 秀   観光スポーツ局長       柳 田 栄 作   産業局長           佐 野 直 人   都市局長           三 輪   徹   建設局長           中 川 吉 郎   下水道局長          桑 原 秀 明   会計管理者          牛 尾 咲 子   消防局長           柏 原 浩 明 ───────────────────────────────      議 事 日 程 第1日(2月22日(月)) 午前10時開会 〇市長挨拶議長挨拶 〇開   会 日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 議席の変更 日程第3 会期の決定 日程第4 諸 報 告 日程第5 議長選挙の件 日程第6 議会運営委員会委員選任の件 日程第7 議案第1号〜議案第11号及び議案第13号〜議案第44号      並びに報告第1号〜報告第7号 日程第8 議案第12号 日程第9 市議会議員不当要求行為に関する調査の件 〇散   会 ───────────────────────────────      議 事 順 序 1 市長挨拶 2 議長挨拶 3 黙祷及び追悼の辞 4 開   会 5 会議録署名議員の指名 6 議席の変更 7 会期の決定 8 諸 報 告 9 議長選挙の件 10 議会運営委員会委員選任の件 11 議案第1号〜議案第11号及び議案第13号〜議案第44号   並びに報告第1号〜報告第7号並びに議案第12号  (1) 一括上程  (2) 所信表明  (3) 提案理由説明  (4) 質  疑(議案第12号)  (5) 討  論(議案第12号)  (6) 採  決(議案第12号) 12 市議会議員不当要求行為に関する調査の件  (1) 上  程  (2) 委員長報告  (3) 採  決 13 散   会 △市長挨拶 ◎清元秀泰 市長  (登壇)  開会に先立ち、一言ご挨拶を申し上げます。  本日、令和3年第1回姫路市議会定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様方には、ご参集いただきありがとうございます。  初めに、昨年12月21日にご逝去されました、故八木高明議長の9期34年の長きにわたる議員活動、とりわけ議長、副議長、常任委員会の委員長など、数々の要職でのご活躍に対し、深く敬意を表しますとともに心からご冥福をお祈り申し上げます。  さて、新型コロナウイルス感染症につきましては、新規感染者数が全国的に急速な増加傾向となり、大都市等において医療提供体制が逼迫する事態となったことから、本年1月、2度目となる緊急事態宣言が発令されました。
     本市におきましても、医療供給体制が逼迫したことにより、入院待機を余儀なくされる方が発生するなど、極めて厳しい状況が続いております。こうした状況を改善するため、今月1日には、市内の民間病院の協力を得てコロナ患者専用の病棟を開設し、中等症以下の高齢患者の受入れを開始いたしました。  また、現在政府が進めている新型コロナウイルスワクチンの接種につきましては、速やかに接種を開始することができるよう、必要な準備を進めているところであります。  今後も国、県や関係機関と連携し、しつかりと対応してまいります。  今定例会は、新年度予算案をご審議いただく議会であります。  コロナ禍の長期化により大変厳しい状況下にある令和3年度の予算編成に当たっては、「命」をたいせつにする市政、「一生」に寄り添う市政、「くらし」を豊かにする市政の3つのメインテーマの下、「新型コロナウイルス感染症と新しい生活様式への対応」、「市民の利便性向上を目指したデジタル化の加速」、「少子化対策子ども支援の推進」の3つの最優先課題と7つの重点施策に積極的に予算を配分しております。  このほか補正予算、条例の制定など合わせて51件の案件を提出いたしております。  議員の皆様方におかれましては、よろしくご審議いただき、原案にご理解とご賛同を賜りますようお願い申し上げます。  以上、簡単でございますが、開会の挨拶といたします。  よろしくお願いいたします。 ────────────────────── △議長挨拶石堂大輔 副議長   開会に先立ちまして、一言ご挨拶を申し上げます。  本日ここに、令和3年第1回姫路市議会定例会が招集されましたところ、議員の皆様には、ご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。  本日提案されます案件は、令和3年度各会計予算をはじめ、条例の制定や契約の締結など、合わせて51件であります。  いずれも重要な案件でありますので、慎重にご審議いただきますようよろしくお願い申し上げ、簡単ではございますが、開会のご挨拶といたします。 ────────────────────── ○石堂大輔 副議長   この際、開会に先立ちまして、去る令和2年12月21日にご逝去されました故八木高明議員のご冥福を祈るため、1分間の黙祷と追悼の辞をささげたいと思います。  議員はじめ皆様のご起立をお願いいたします。 (起  立) ○石堂大輔 副議長   故八木高明議員の御霊に対し、黙祷を行います。  黙祷。 (黙  祷) ○石堂大輔 副議長   黙祷を終わります。  ご着席願います。  蔭山敏明議員から追悼の辞をお願いします。  登壇の上、お願いいたします。  皆様、ご起立お願いします。 (起  立) ◆蔭山敏明 議員  (登壇)  追悼の辞  姫路市議会第1回定例会初日の冒頭に当たり、今は亡き第76代姫路市議会議長八木高明議員に、謹んで追悼の言葉をささげます。  八木高明議長、あなたが亡くなられてからはや2か月がたちました。  今にもあのにこやかな笑顔で議場に現れ、議長席にどっかと腰を下ろされる。そんな気がしてなりません。しかし、今は議長席にそのお姿はなく、46番の議員席には花が手向けられています。改めて深い悲しみと、その存在感の大きさを感じています。  八木議長、あなたは昭和62年の初当選から、9期34年、姫路市議会議員として活躍され、議長はじめ、副議長、監査委員、常任・特別委員会の委員長など、数々の要職を歴任されました。  そのご功績は、53万市民の誰もが認めるところであり、姫路市並びに姫路市議会の歴史にその名がとどめられるものと確信しています。  八木議長、私には忘れられない思い出があります。  それは、平成23年の市議会議員選挙であります。八木議長は5,000票近くの得票で5位、いつもの上位当選でした。私は当選ラインぎりぎりの2,000数百票でした。  この時の選挙運動中、私は選挙カーで八木議長選挙事務所の前を通りかかりました。そのときのことでした。「蔭さん、ちょっとトイレ休憩して、コーヒーでも飲んでいけ。」あのにこやかな笑顔で、優しく声をかけていただきました。本当にありがたい、おいしいコーヒーだったことを今も鮮明に覚えています。  八木議長、あなたの口癖は「みんな、仲良くせなあかん。」でしたね。議長として、私たち議員のみならず、市職員にも親しく接せられ、市民一人一人の声に耳を傾け、誠意を尽くして姫路市の発展と住民福祉の向上に努められました。  私たちはあなたとともに議会活動をする中で、多くのことを教えていただき、学ばせていただきました。本当にありがとうございました。  八木高明議長、あなたの存在はこれからも変わることなく、その温かい笑顔とともに私たちの心の中で生き続けることでしょう。  コロナウイルスが蔓延し、日本が、いや世界が大変な状況にあります。姫路市がこのピンチをチャンスに変えて、大きく飛躍しなければならないときにあなたを失ったことは大きな痛手であり、悔やまれてなりません。  八木高明議長、これからは残された私たちが力を合わせ、あなたの遺志を引き継ぎ、本市の発展と議会改革に力を尽くすことをお誓い申し上げます。  そして、天上より私たちを温かく見守っていただき、あなたがこよなく愛した「ふるさと姫路」の発展に、ご加護あらんことを切にお願い申し上げます。  八木高明議長、私たち議員一同、あなたのご生前のご遺徳をしのび、そのご功績をたたえて、追悼の言葉といたします。  八木議長、どうか安らかにお眠りください。  令和3年2月22日  姫路市議会議員代表 蔭山 敏明 ○石堂大輔 副議長    ただいま蔭山敏明議員から述べられました追悼の辞を本姫路市議会はここに謹んで故八木高明議員にささげます。  ご遺族の皆様が退席をされます。  皆様、ご遺族をお見送りください。 (遺族退席) ○石堂大輔 副議長    ご着席ください。 ──────────────────────      午前10時11分開会 ○石堂大輔 副議長   ただいまから、令和3年第1回姫路市議会定例会を開会します。  これより本日の会議を開きます。  これより日程に入ります。  本日の日程は、お手元に配付しております議事日程に記載のとおりであります。 ────────────────────── △日程第1  会議録署名議員の指名 ○石堂大輔 副議長   まず日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第79条の規定により、    白 井 義 一  議員    三 和   衛  議員    村 原 守 泰  議員 を指名します。 ────────────────────── △日程第2  議席の変更 ○石堂大輔 副議長   次に日程第2、議席の変更を議題とします。  お諮りします。  お手元に配付の議席図のとおり、議席の一部を変更したいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○石堂大輔 副議長   ご異議なしと認めます。  よって、そのように決しました。 ────────────────────── △日程第3  会期の決定 ○石堂大輔 副議長   次に日程第3、会期の決定を議題とします。  お諮りします。  今定例会の会期は、本日から3月26日までの33日間としたいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○石堂大輔 副議長   ご異議なしと認めます。  よって、そのように決しました。
    ────────────────────── △日程第4  諸 報 告 ○石堂大輔 副議長   次に日程第4、諸報告であります。  お手元に配付のとおり、監査委員から監査の結果について、また、包括外部監査人から外部監査の結果について報告がありました。  以上で諸報告を終わります。 ────────────────────── △日程第5  議長選挙の件 ○石堂大輔 副議長   次に日程第5、議長選挙の件を議題とします。  これより議長の選挙を行います。  会議規則第26条の規定により議場の閉鎖を命じます。 (議場閉鎖) ○石堂大輔 副議長   ただいまの出席議員数は46人であります。  お諮りします。  会議規則第30条第2項の規定により、立会人に山口悟議員金内義和議員を指名したいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○石堂大輔 副議長   ご異議なしと認めます。  よって、立会人に山口 悟議員、金内義和議員を指名します。  それでは投票用紙を配付させます。 (投票用紙配付) ○石堂大輔 副議長   投票用紙の配付漏れはありませんか。 (「なし」の声あり) ○石堂大輔 副議長   配付漏れなしと認めます。  投票箱を改めさせます。 (投票箱点検) ○石堂大輔 副議長   異状なしと認めます。  念のために申し上げます。  投票は単記無記名であります。  それぞれ自席において、投票用紙に被選挙人の氏名を記入の上、議席番号順に投票をお願いします。  なお、同姓の方、または同名の方への投票は、必ず姓、名をご記入ください。  同姓の方、または同名の方への投票で、姓のみ、または名のみの投票は無効となりますので、あらかじめ申し添えます。  それでは投票をお願いします。 (各員投票) ○石堂大輔 副議長   投票漏れはありませんか。 (「なし」の声あり) ○石堂大輔 副議長   投票漏れなしと認めます。  投票を終了します。  議場の閉鎖を解きます。 (議場開鎖) ○石堂大輔 副議長   開票を行います。  山口 悟議員、金内義和議員、立会いを願います。 (開票点検) ○石堂大輔 副議長   開票の結果を報告します。   投票総数     46票  これは、先ほどの出席議員数に一致しております。  そのうち、   有効投票     45票   無効投票     1票  有効投票中、   木村達夫議員     40票   谷川真由美議員     5票  以上のとおりであります。  この選挙の法定得票数は12票であります。  よって、木村達夫議員が議長に当選されました。  本席から当選の告知をし、議長就任のご挨拶をお願いいたします。 ○木村達夫 議長 (登壇)  議長就任に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。  ただいま、議員各位のご推挙をいただき、姫路市議会第77代議長に就任させていただきました、木村達夫でございます。  議員の皆様のご支援、ご厚情に対しまして、心からお礼を申し上げます。  志半ばにご逝去されました八木前議長のご遺志を受け継ぎ、さらに、今日まで多くの先輩議員が引き継いでこられた歴史と伝統ある議会運営、議会改革に、私も誠心誠意全力で取り組む覚悟でございます。  今なお新型コロナウイルス感染拡大により、大変大きな影響を受けておられる多くの市民の皆様に対し、市民の負託に応えられる市議会として全議員の英知を結集し、コロナ後の市民生活など、姫路市のさらなる発展のため、清元市長の下、行政と連携して迅速に対応し、市民の皆様から信頼される議会を目指します。  市民の皆様の一層のご協力をよろしくお願い申し上げます。  改めまして、同僚議員の皆様、清元市長をはじめとする理事者の皆様、さらに報道関係の皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げまして、就任のご挨拶とさせていただきます。  よろしくお願い申し上げます。 (拍  手) ○石堂大輔 副議長   ご挨拶は終わりました。  新任の議長と交代いたします。  ご協力ありがとうございました。 ────────────────────── △日程第6  議会運営委員会委員選任の件 ○木村達夫 議長   次に日程第6、議会運営委員会委員選任の件を議題とします。  2月16日付で、松岡廣幸議員から議会運営委員会委員を辞任したい旨の願い出があり、これを許可いたしました。  お諮りします。  委員会条例第7条第1項の規定により、議長から議会運営委員会委員として三木和成議員を指名したいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご異議なしと認めます。  よって、ただいま指名しましたとおり、議会運営委員会委員を選任することに決しました。 ────────────────────── △日程第7  議案第1号〜議案第11号及び   議案第13号〜議案第44号並びに   報告第1号〜第7号
    △日程第8  議案第12号 ○木村達夫 議長   次に日程第7、議案第1号から議案第11号まで、及び議案第13号から議案第44号まで、並びに報告第1号から報告第7号まで、並びに日程第8、議案第12号をまとめて議題とします。  これより理事者に提案理由の説明を求めます。  清元市長。 ◎清元秀泰 市長  (登壇)  令和3年度予算案並びにこれに関する諸議案のご審議をお願いするに当たり、市政の基本方針と施策の大要を申し上げ、姫路市民の皆さま並びに議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。  この一年の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、私たちの生活は一変しました。本市でも、令和2年3月に初めての感染者が発生して以降、これまで1,500人を超える方が罹患し、多くのかけがえのない命が失われました。この場を借りて、ご冥福をお祈り申し上げます。また、二度にわたる緊急事態宣言も経験し、本市の社会経済にも大きな影響が生じております。  このような状況の中、何よりも市民生活を第一に、中長期的にも社会基盤が失われることがないよう留意し、速やかな経済復興に向けた素地を維持するため、「医療・福祉を守ることにより命を守る」「経済基盤を守ることによりくらしを守る」対策を実行してきました。具体的には、医師会等と協力しつつ、感染症対策保健医療体制の整備、事業継続・雇用支援など、必要な施策を機動的・多段的に実施してまいりました。  新型コロナウイルス感染症の収束は、いまだ見通せない状況です。令和3年度にあっても、切れ目なく対策を実行し、市民の皆さまの「命」と「くらし」を守っていかなければなりません。  しかしながら、市民の皆さまの「未来」に灯りをともすためには、世界的な災害とも言える、新型コロナウイルス感染症に対する「守り」だけでなく、コロナ禍の中で見えてきた、社会の脆弱性を改めることで、このピンチをチャンスに変える「攻め」も同時に行っていくことが必要です。  コロナ禍の中、デジタル技術の活用の遅れが露呈しました。近未来技術の活用を進めることで、利便性や生産性の向上、新たな価値の創造へつなげていくことができます。課題を解決するための有力な方法としてのデジタル化を社会に浸透させていかなければなりません。  また、国に先駆けて昨年、本市は特定不妊・不育症治療費の助成について、所得制限を撤廃いたしました。全国で見ると、昨年の国内出生数は、統計開始後最低といわれた令和元年の約86万人を下回る見通しです。少子化対策は一朝一夕ではなりません。息の長い取り組みとして、同時に、喫緊の課題として、施策を実行してまいります。  こうした中、本市の財政は、感染症の影響による市税収入の大幅な減少が見込まれます。厳しい財政事情を乗り越えるため、補助金等の財源確保に努め、歳出削減に取り組みます。公共事業の一部を後ろ倒しにし、経常事業の節減を進めるとともに、リモート化オンライン化など中長期的視点からも行政効率化を進めてまいります。  令和3年度予算につきましては、令和2年度2月補正予算と一体的に編成し、数々の困難な課題から市民の皆さまのLIFEを「守り」つつ、光ある未来をつかむため、災禍に負けないまちづくりを進め、「攻め」ていく、いわば「未来強靭化予算」として、メリハリを付けた編成を行っております。  具体的には、LIFEという英語に込められた3つの意味に基づく、「『命』をたいせつにする市政」「『一生』に寄り添う市政」「『くらし』を豊かにする市政」の3つのメインテーマのもと、7つの重点施策に積極的に予算を配分しております。  さらに、LIFEに跨る、3つの最優先課題として、「新型コロナウイルス感染症と新しい生活様式への対応」「市民の利便性向上を目指したデジタル化の加速」「少子化対策子ども支援の推進」について、集中的に事業を展開してまいります。  これらの施策を実行していくことで、本年4月からスタートする新たな総合計画の都市像「ともに生き ともに輝く にぎわい交流拠点都市 姫路」の実現に向け、一層前進していくための予算としております。  その結果、各会計予算は、  一般会計      2,182億円  特別会計(7会計) 1,115億円  企業会計(3会計)  569億円  総  額      3,866億円 となっております。  以下、順次、令和3年度の主要な事業について、ご説明申し上げます。  市長就任以来、市民の皆さまの「命」「一生」「くらし」に関わるメインテーマを掲げ、市政運営に取り組んでまいりました。令和3年度においては、LIFEを守り、支えるため、特に集中的に取り組むべき喫緊の問題として、3つの最優先課題を設けております。  1つ目の最優先課題は、「新型コロナウイルス感染症と新しい生活様式への対応」であります。  新型コロナウイルス感染症から、引き続き、市民の皆さまの命とくらしを守るため、次の3つの施策に取り組んでまいります。  新型コロナウイルス感染症に対する危機管理対策については、検査体制や感染拡大対策を、令和2年度から切れ目なく充実します。  医療従事者からスタートし、高齢者などのハイリスク者から順次、ワクチン接種を迅速に行ってまいります。医師会や民間検査機関、病院等との連携体制を強化し、地域外来・検査センターを継続して設置するなど、感染症等検査体制のさらなる充実を図るとともに、感染症患者専用救急車の導入等により、救急活動時の感染症対策にも、継続的に取り組みます。また、妊婦と配偶者等や、介護施設等への新規入所者などを対象としたPCR検査の実施、介護施設等への感染症対策など、これまでの対策に切れ目なく取り組み、市民の皆さまへの広報発信もさらに強化してまいります。  足元の対策と未来への投資については、事業継続支援や消費活性化により、市民生活を支えるための「足元の対策」に加えて、ウィズコロナ/ポストコロナを見据えた「未来への投資」を行います。  足元の対策として、時短営業等を行った飲食店などへの協力金の支給や、プレミアム付き商品券の発行等を行います。また、未来への投資として、市内の中小企業等が、事業形態の転換に要した経費を支援するほか、コロナ禍の中、不安を抱えながら出産、子育てをする家庭を支援するため、令和3年度に誕生した新生児に対し、10万円を支給します。  ニューノーマルの推進については、ウィズコロナ/ポストコロナにおける「新しい生活様式」のさらなる浸透を図ります。  非接触環境を推奨するため、利用者数の多い観光施設等の14施設にキャッシュレス決済を導入するとともに、オンライン決済に対応した新たな公共施設予約システムを構築します。また、順番確認システムの導入など、市役所窓口のスマート化についても進めてまいります。  2つ目の最優先課題は、「市民の利便性向上を目指したデジタル化の加速」であります。  行政のデジタル技術実装、産業界のデジタル化支援、市民へのデジタル化浸透を三位一体で推進し、市民の皆さまが利便性を実感できるデジタル化を進めるため、次の3つの施策に取り組んでまいります。  行政デジタル化の加速については、スマートシティに向け、デジタル社会の実現に向けた行政のオンライン化デジタル化を進め、市民サービスの向上を推進します。  令和2年度中に行政手続から原則押印を廃止し、令和7年度までに、全ての行政手続の原則オンライン化を目指します。市立小・中学校では、2in1タブレットを最大限活用し、オンラインでの遠隔教育や、デジタル教科書などを取り入れつつ、一人ひとりに寄り添った教育と分かりやすい授業に取り組んでまいります。また、観光面では、オンラインツアーやAR(拡張現実)を活用し、デジタルとの相乗効果を生み出しながら、リアルな観光の魅力を発信してまいります。  市民生活・企業のデジタル化の加速については、社会全体のデジタル化を進めるため、デジタル・ディバイド(情報格差)対策に取り組むとともに、マイナンバーカードの普及や、民間企業のデジタル化を促進します。  全ての市民の皆さまが、デジタル技術の恩恵を受けられるよう、シニア世代を中心にデジタル講座を開設し、技術の習得を支援してまいります。また、デジタル社会の基盤となるマイナンバーカードの普及促進に取り組み、令和4年度末までの市内取得率100%を目指します。さらに、企業の働き方改革や生産性向上に向け、市内中小企業のデジタル化を、資金面・技術面の双方で強力に支援してまいります。  デジタル技術による地域課題の解決については、デジタル技術を活用した、地域課題解決のための新たなポイント制度を導入します。  マイナンバーカードを活用して、出生時の誕生祝いや、健康づくり・ボランティアなどの市民活動に対して、電子マネーと交換できる自治体ポイントを付与する制度の導入に向け、実証を行ってまいります。  3つ目の最優先課題は、「少子化対策子ども支援の推進」であります。  結婚、妊娠・出産期から幼児期、学齢期に至るまでの切れ目のない支援を充実し、安心して子どもを産み育てられる環境の整備を図るため、次の3つの施策に取り組んでまいります。  結婚及び妊娠・出産期の支援については、新婚時の支援に加え、母子の健康を支えるため、妊娠期・出産期を通じたシームレスな支援体制を整えます。  新婚世帯への新生活支援として最大35万円の助成を創設するとともに、国に先行して実施してきた、所得制限のない特定不妊・不育症治療への医療費助成を継続するほか、双子以上の妊婦に対する健診費用を最大1万5,000円増額します。また、妊産婦のサポートとして、健診等の外出時におけるタクシー利用料金を助成します。さらに、思春期・妊娠期・子育て期の切れ目ない支援を充実させるため、専門性を備えた包括的支援拠点となる、(仮称)母子健康支援センターの令和5年度の開設に向けて、実施設計を行います。  幼児期・保育の支援については、安心して子育てできる環境を整えるため、子育て支援拠点や保育提供体制の充実を図ります。  JR姫路駅前に、子育て支援の拠点となる施設を新たに開設します。また、待機児童の解消と無償化に伴う幼児教育・保育ニーズの高まりに対応するため、私立保育所等の整備を促進するとともに、保育士等への定着支援一時金の給付や奨学金返済支援など、不足する保育人材の確保に向けた取り組みを進めてまいります。  学齢期・教育の支援については、子どもたちが安全・安心に学べる環境と教育体制を整備します。  子どもたちがより良質な環境で学ぶことができるよう、市立小・中学校の規模・配置の適正化を図り、少子化に対応した活力ある学校づくりに取り組んでまいります。また、市立小・中学校の校舎トイレの洋式化・ドライ化に令和4年度にかけて重点的に取り組み、完全洋式化を目指します。さらに、(仮称)南部エリア学校給食センターの完成に伴い、令和4年2月から全ての市立中学校において全員給食を開始するほか、夏の熱中症対策として、全ての市立小・中学校にウォータークーラー(冷水機)を設置します。そのほか、不登校への対応として、デジタル機器の活用も含め、個々の児童・生徒に応じたきめ細かな支援を行います。  ここまで申し上げた3つの最優先課題に集中的に取り組みつつ、3つのLIFEを守り、支えるための7つの重点施策を前に進めてまいります。  メインテーマの第1は、「命」をたいせつにする市政であります。  市民の皆さまのかけがえのないたいせつな「命」をしっかりと守り、生涯にわたって活躍し続けられる社会の実現に向けて、次の2つの重点施策に取り組んでまいります。  1つ目の重点施策は、「命を守る安全安心体制の充実」であります。  医療提供体制の充実については、市民の皆さまお一人おひとりが日々の生活を安心して送れるよう、医療提供体制や救命救急体制の整備を進めます。  令和4年度開設予定の(仮称)県立はりま姫路総合医療センターと獨協学園姫路医療系高等教育・研究機構の円滑な整備に向けて、県など関係機関との協議、調整や獨協医科大学との先行研究を進めます。併せて、南西部地域の医療提供体制を確保するため、後医療機関の円滑な開院や、介護施設等の誘致に向けた支援、協力を進めてまいります。  さらに、市民の皆さまに効率的で質の高い医療を提供することのできる体制を構築するため、PHR(個人健康記録)を活用した医療情報連携システムの実証実験を行い、病院や市民の皆さまの健康管理に役立つ情報連携の検討を進めるほか、救急隊と病院が、患者の受け入れ可能状況などをリアルタイムで共有する救急搬送支援システムを導入し、救急搬送時間の短縮につなげます。  また、白血病等の治療に有効な造血幹細胞移植を促進するため、公的臍帯血バンクと提携している医療機関や協力される骨髄ドナーへの支援を新たに開始します。  姫路地域強靭化の推進については、道路・河川等社会基盤の整備や、地域防災力の向上を進め、災害に強いまちづくりを進めます。  近年多発する豪雨等に起因する浸水被害の軽減を図るため、河川整備等に継続的に取り組むとともに、安全・安心な日常生活にとって基本的かつ重要な都市施設である道路ネットワークの整備を進めてまいります。  また、人類の宝であり、私たち姫路市民の心のよりどころである姫路城を災害から守り、未来に引き継いでいくため、防災設備の改修等を実施します。  さらに、ソフト面でも、市内全域に整備したデジタル防災行政無線を活用し、安全・安心に必要な情報等の発信を強化するほか、市民の皆さまとの協働により、ウィズコロナにおける災害発生時の避難体制の強化等を目指し、地域防災リーダーの育成、自主防災組織への支援等に取り組んでまいります。  2つ目の重点施策は、「命輝く、生涯現役社会の実現」であります。  あらゆる市民が働きやすい雇用促進対策の推進については、高齢者や女性、就職に課題を抱える方への就業支援や、雇用のミスマッチの解消などにより、就業機会の確保を進めます。  シニアの雇用に積極的な事業所を認定、公表する「シニア活躍事業所認定事業」を開始するほか、地域密着型就職支援サイト「JOB播磨」を活用したAI面接等を推進します。また、既卒者、転職希望者向けのジョブマッチングイベント「ずっと姫路」をオンラインで開催し、就職氷河期世代や女性、高齢者など多様な人材が働きやすい環境を整えてまいります。  生涯活躍できる学びの充実と健康寿命の延伸については、生涯にわたって、いきいきと活躍できる社会を目指し、学び続けられる環境を提供するとともに、健康寿命の延伸を図ります。  リカレント教育の重要性が高まる中、生涯学習大学校や好古学園大学校、公民館などを活用し、生涯学習環境の充実を図ってまいります。  また、健康寿命の延伸のため、国民健康保険に加入している40歳以上の方の人間ドック受診費用を補助するほか、家島老人福祉センターの移転整備に伴う世代間交流の拠点づくりに向けて、実施設計を行います。  いきいきとくらせる社会の充実については、介護サービスを支える人材確保対策を推進するとともに、地域に密着した福祉相談体制を整備します。  不足している介護職員の確保・定着促進対策として、UJIターン就職した介護職員等の引っ越し費用等を、引き続き最大30万円助成するなどの支援に加え、キャリアアップ支援やハラスメント対策の弁護士相談窓口の設置など、介護現場の環境改善に取り組みます。  また、福祉相談窓口の充実として、市内5か所に開設した、地域相談窓口「ひめりんく」における身近な場所での障害のある方等への相談支援を実施します。さらに、ひきこもり支援として、就労などの社会参加に至るまでの中間的な支援となる、居場所づくりや支援機関の情報発信、ネットワークづくりに取り組む「ひきこもりサポート事業」を新たに実施し、ひきこもりの状態にある方やそのご家族を切れ目なく支えてまいります。  メインテーマの第2は、「一生」に寄り添う市政であります。  都市部からの移住が見直されている中、今ある本市の魅力を最大限に活用するとともに、持続的で住みやすい地域づくりにより、さらなる魅力の創出を進めるため、次の2つの重点施策に取り組んでまいります。  1つ目の重点施策は、「地域の躍動につながる活性化の推進」であります。  周辺地域の活性化の推進については、過疎・高齢社会の進行に伴い、活力の低下が懸念される周辺地域において、地域の特性を活かした活性化を推進します。  「播磨の実力にあふれ、世代・地域を越えた交流を生み出す道の駅」をコンセプトに、「(仮称)道の駅姫路」の基本計画を策定します。  また、ポストコロナを見据えて、ワーケーション受け入れ環境の整備を促進するほか、北部農山村地域の拠点づくりを推進するなど、地域の活性化に取り組んでまいります。  東京一極集中の打破については、産業都市としての姫路の魅力を活かし、東京一極集中の打破を目指して、播磨への移住・定住を促進します。  若者の本市への移住・定住を促進するため、東京圏から転入し、就職・起業する方に対する移住支援金の対象を、テレワーク移住の方にも拡大します。また、地域おこし協力隊の活動に興味のある方を対象とした体験プログラムを提供します。  さらに、企業のオフィス誘致に注力するとともに、昨年オープンした起業プラザひょうご姫路で、播磨地域の創業者の裾野拡大に取り組んでまいります。  ひめじ創生の推進については、近隣市町との広域連携やSDGsを推進し、地域の活性化に取り組みます。  播磨圏域連携中枢都市圏の中心都市として、近隣の7市8町との連携に加え、圏域内の企業、大学、研究機関及び金融機関等との協働により、圏域全体の経済成長に取り組んでまいります。  また、SDGsの推進に向け、海外都市との交流等により、姫路に住む若者を、国際的な意識と広い視野を持ちつつも、住み慣れた地域で活躍できるグローカル人材へ育成します。  さらに、ふるさと納税を推進するため、ガバメント・クラウドファンディングの企画や返礼品の開拓を進めてまいります。  2つ目の重点施策は、「安心して一生過ごし続けられる社会の実現」であります。  市民協働のまちづくりについては、市民・地域・行政など本市に関わる全ての多様な主体が協働し、輝くまちを目指します。  将来にわたって地域活動を持続可能なものとするため、地域と行政が共に考え、行動していくための実証実験を行います。また、市民の皆さまの声を市政に反映するため、さまざまな分野で活躍されている方々と、本市の未来について語り合うタウンミーティングを開催し、意見交換を行ってまいります。  さらに、互いの個性や多様性を認め合い、誰もが自分らしくくらすことのできるまちを実現するため、パートナーシップ制度の導入に向けた検討を進めてまいります。  脱炭素型のまちづくりの推進については、2050年までに二酸化炭素の実質排出ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」を宣言します。  電力のグリーン化に向けて、市役所から排出される温室効果ガスを削減するため、照明のLED化や再生可能エネルギー設備の導入により、公共施設の脱炭素化に向けた取り組みを進めます。また、一般家庭や企業等における再生可能エネルギーや水素エネルギーの導入拡大に向け、家庭用蓄電システムや燃料電池自動車に加え、電動車から住宅への給電を可能とするV2Hの普及を促進してまいります。  豊かな里山・森林づくりについては、農林業の鳥獣被害を防止するとともに、自然と調和した森林の整備を進めます。  有害鳥獣の捕獲活動に携わる後継人材を確保するため、狩猟免許取得費用等の助成や狩猟体験会の開催支援を行うほか、被害防止対策を支援するため、専門知識を有するサポーターを派遣します。また、地球環境保全や災害防止機能など、森林の持つ多面的機能の発揮に向け、森林資源量等の調査解析を実施します。併せて、林業経営に適さない条件不利地の人工林の間伐や、本市産木材の活用などを推進してまいります。  持続可能な上下水道経営については、将来にわたって安全で安定した上下水道経営に取り組みます。  民間の資金やノウハウを積極的に活用し、短中期的に経営コストの低減を図るとともに、水道施設や管路等の老朽化対策や耐震化などの強靭化に取り組むことで、持続可能な経営を目指して、中長期的にもコストダウンを図ってまいります。  メインテーマの第3は、「くらし」を豊かにする市政であります。  人生に潤いとゆとりをもたらすスポーツ・文化を楽しめるくらしの充実と、まちの賑わい創出を図るとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ観光・商工業の再生により、地域経済の活性化を促し、市民の皆さまがくらしやすい生活基盤の整備を図るため、次の3つの重点施策に取り組んでまいります。  1つ目の重点施策は、「くらしを充実させるスポーツ・文化の振興」であります。  アクリエひめじの開館については、9月のグランドオープンを機に、文化事業、イベント等を展開するとともに、積極的にMICE誘致を行い、本市の賑わい創出や知名度向上を図っていきます。  開館前後の令和3年度から令和5年度までの約3年間をオープニングシリーズと位置付け、クラシックや有名アーティストのコンサートのほか、国際会議や大規模展示会など、多彩な事業を展開してまいります。本年10月に開催される「第72回世界保健機関(WHO)西太平洋地域委員会」の開催支援・おもてなしに際しては、同会議を絶好の機会として、本市の国際会議観光都市・MICE都市としての存在感を世界にアピールするほか、全国の市長、議員等が参加する「第83回全国都市問題会議」の開催に向けて取り組みます。
     手柄山中央公園の再整備については、スポーツや文化の交流空間の創出に向け、手柄山周辺の施設整備を進めます。  「手柄山中央公園整備基本計画」に基づき、第1期整備の事業に引き続き取り組みます。連絡通路の整備や旧市民プールの解体撤去のほか、令和8年10月の供用開始に向け、新たな体育館や市民プール等の整備を進めてまいります。また、令和8年の開業に向け、JR姫路・英賀保間新駅の整備に着手します。  東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた取り組みについては、市民が共に大会の機運を体感できる取り組みを進め、姫路からオリンピック・パラリンピックを盛り上げます。  5月に東京2020オリンピック聖火リレー、8月には東京2020パラリンピック聖火フェスティバルを実施し、大会期間中には大型スクリーンでのパブリックビューイングを開催します。また、本市を練習拠点とするシッティングバレーボール女子日本代表チームの支援のほか、フランス柔道選手団の事前合宿の受け入れや、受け入れに合わせた「フランス祭」の開催を行ってまいります。  「音楽のまち・ひめじ」の推進については、アクリエひめじのオープンに合わせたコンサートの開催や、次代を担う人材の育成により、音楽文化が日常に溶け込んだ環境を醸成します。  アクリエひめじでは、世界を舞台に活躍するオーケストラの公演をはじめとした、魅力的な音楽プログラムをご用意します。また、昨年発足したジュニアオーケストラの充実や、将来性豊かな音楽家の発掘と地域の音楽活動の支援を目的とした、演奏会や公開レッスンの開催などにより、次代を担う音楽家の育成と本市音楽文化のさらなる発展を図ります。  2つ目の重点施策は、「くらしを豊かにする観光・産業の振興」であります。  観光資源の価値を高める取り組みの推進については、インバウンド需要の早期回復が見込めない中にあって、改めて国内の観光需要を喚起するため、さらなる観光資源の磨き上げを図ります。  姫路城と同様に国宝城郭のある都市や、姉妹都市である松本市、鳥取市などとの相互誘客につながる連携した取り組みを進めます。また、平和学習の推進の観点からも、平和資料館や太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔への修学旅行の誘致を図ってまいります。  姫路観光コンベンションビューローについては、地域の「稼ぐ力」を引き出し、愛着を醸成する司令塔の役割を担う、登録DMO(観光地域づくり法人)への移行を目指します。精緻な時代考証に基づき再現した衣装や調度品を活かし、千姫・忠刻や侍のなりきり体験、往時の大名行列の再現を行うリビングヒストリーを実施するほか、姫路城を舞台に、忍者を活用したナイトイベントを開催します。  また、美術館を核に、著名な芸術家らを年間にわたって招聘し、姫路城や書写山圓教寺も舞台に、最先端のアート活動を展開する「オールひめじ・アーツ&ライフ・プロジェクト」等の新たな観光コンテンツを創出し、周遊・滞在型観光につなげてまいります。  地場産業の活力増進については、農業・水産教育により、将来の担い手を育成するとともに、播磨地域のブランド化を推進します。  遠隔農業ロボットを活用した市民農園サービスの実証実施や、スマート市民農園等のさらなる活用に向けたアイデアコンテスト「アグリテック甲子園」、小学生を対象とした農業版STEAM教育の実施により、スマート農業を推進するとともに、農業とデジタルを融合させた教育を展開してまいります。また、新規就農を促進するため、市指定の研修等の受講者を対象に、就農時の機材購入費用等を最大30万円助成します。  昨年3月に指定された「GIはりま」ブランドの認知度向上、高付加価値化を図るため、酒蔵や山田錦の田園等を巡るツーリズムを実施するほか、国内外の商談会、国際的な日本酒コンクールにおいてPRを行ってまいります。  中央卸売市場の移転再整備については、令和4年度末の開場に向けて、「播磨地域の食文化の拠点」としてふさわしい機能を有する施設の整備を着実に進めます。  令和3年1月から着工している市場の移転再整備工事を滞りなく進めるとともに、賑わい拠点施設や周辺環境の整備に取り組んでまいります。  3つ目の重点施策は、「都市の価値を高める基盤整備の推進」であります。  歩きたくなるまちなかづくりについては、大手前通りを中心とした中心市街地において、歩行者優先の居心地の良いウォーカブルなまちなかを目指します。  令和2年度策定した「ウォーカブル推進計画」に基づき、歩きたくなるまちなかづくりの具体的なプログラムを策定します。また、歩いて楽しい通りの実現を推進するため、改正道路法に基づき全国で初めて「歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)」として指定した大手前通りの活用に向けて取り組むとともに、公民が連携して大手前通りの魅力とエリア価値を高めていくための活用を進めます。さらに、姫路駅東側自由通路や駅南のまちなみの整備を行い、姫路駅周辺の安全で快適な歩行者通路の確保を進めてまいります。  市内鉄道駅周辺の整備については、駅周辺の交通結節点の整備等を推進し、コンパクト・プラス・ネットワークのまちづくりを進めます。  山陽電鉄大塩駅舎の橋上化及び駅前広場の整備や、同飾磨駅北改札口の新設のほか、JR英賀保駅の北改札口及び自由通路の設計にも着手し、アクセスと利便性の向上を図ります。また、「鉄道駅周辺整備プログラム」の更新に伴い、山陽電鉄夢前川駅など利用者数3,000人未満の駅のバリアフリー化についても着手してまいります。  広域交通網の整備については、基幹道路ネットワークをはじめとする広域交通網の構築に向けて取り組みます。  昨年、ルート帯が「内陸・加古川ルート」に決定された播磨臨海地域道路の整備に向けた取り組みを、引き続き進めるとともに、臨港道路の整備・拡幅など、姫路港広畑地区及び網干地区の港湾の一体的な早期整備に向けて取り組んでまいります。  行財政の効率化の推進については、行政サービスの最適化と業務の効率化を進め、時代に即した行政に取り組んでいきます。  「行財政改革プラン2024」に基づき、姫路の将来を見据えた行政サービスの最適化など、未来志向型の行財政改革に取り組んでまいります。また、テレワークやWeb会議の推進により、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を実現するとともに、AI(人工知能)やRPA(ロボットによる業務自動化)など、デジタル技術を活用した業務効率化に取り組んでまいります。  以上、LIFEに跨る、3つの最優先課題と、LIFEを守り、支えるための7つの重点施策についてご説明を申し上げました。  この一年間、市民の皆さまには感染対策のため、多くのことをお願いしてまいりました。時には、生活や事業活動への制約をお願いする厳しい場面もございました。市民の皆さまの「命」と「くらし」を守るため、市長として、リーダーシップを発揮していくことは当然でありますが、行政だけで行えることは限られております。この危機を乗り越えていくためには、行政と市民の皆さまとの結束が何よりも必要です。  コロナ禍をはじめ、デジタル化の加速、歯止めのかからない少子化といった課題が山積する中、市民の皆さまとの結束を深めるために必要なことは、信用・信頼であります。  日本実業界の父と呼ばれた渋沢栄一は、次のように述べています。  「信用は暖簾や外觀の設備だけで、收め得られるものではなく、確乎たる信念から生ずるものである。」  「市役所だから、行政だから、信用せよ」と言われても、信用できるはずがありません。我々は、しっかりと姫路の未来を考え、市民のためを考え、ビジョンを持って政策を実行していかなければ、信頼を得ることはできません。  ビジョンに基づいた政策を遂行し、コロナ禍のような国難に立ち向かうためには、危機を乗り越えていく組織をつくらなければなりません。  新型コロナウイルス感染症が収束するのをただ待つのではなく、市民生活の閉塞感を払拭することができるよう、今こそ思い切って大胆な組織改正を行ってまいります。  民間企業の高度デジタル人材を新たに起用するなど、姫路市にとって起爆剤となるような、新たな事業・取り組みを強力に推進できる人材を積極的に登用します。年齢や採用年次にとらわれず、適材適所の人員配置を行うとともに、ポストコロナを見据えた組織体制の整備を進めることで、一丸となって、市政を強力に推進することのできる体制を構築してまいります。  この姫路市政の舵取りをするに当たって、市長として、市民53万人のLIFEを託された者として、強い責任感と使命感のもと、危機の中、何としても、市民の皆さまのLIFEを守り、支えるという強い信念を持ち、「人にやさしい市政、人をたいせつにする市政」に全力で取り組むことで、この難局を乗り越えてまいります。  市民の皆さま並びに議員各位のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、令和3年度の所信表明といたします。  令和3年2月22日  姫路市長 清元 秀泰 ○木村達夫 議長   高馬副市長。 ◎高馬豊勝 副市長  (登壇)  ただいま上程されました議案のうち、私からは予算議案についてご説明を申し上げます。  まず、令和3年度姫路市予算につきましては、先ほど市長より編成大綱をご説明申し上げましたので、私からは議案ごとにその概要を計数的にご説明を申し上げます。  令和3年度の予算規模は、一般、特別、企業会計の総額を、3,866億1,983万9,000円といたしております。前年度に比べまして、175億6,099万7,000円の減となっております。  一般会計は、2,182億円で、前年度に比べ153億円、6.6%の減となっております。  特別会計は、卸売市場事業など7会計、総額1,114億8,723万円で、前年度に比べ2億2,088万1,000円、0.2%の増となっております。  企業会計は、水道事業など3会計、総額569億3,260万9,000円で、前年度に比べ24億8,187万8,000円、4.2%の減となっております。  それでは、会計ごとに順次ご説明を申し上げます。  まず、議案第1号、令和3年度姫路市一般会計予算につきましては、歳入予算から順次ご説明申し上げます。  まず、市税は923億円を、新型コロナウイルス感染症の影響や税制改正等を勘案して計上いたしております。前年度に比べまして、39億円4.1%の減となっております。  地方譲与税14億3,050万円、利子割交付金5,700万円、配当割交付金4億2,900万円、株式等譲渡所得割交付金4億5,800万円、法人事業税交付金10億3,300万円、地方消費税交付金119億円、ゴルフ場利用税交付金は3,900万円、環境性能割交付金1億2,700万円、国有提供施設等所在市助成交付金700万円、地方特例交付金14億8,600万円、これらはそれぞれの制度や地方財政計画等を勘案して計上いたしたものでございます。  地方交付税は、国の税制改正や市税等の状況を勘案の上、100億円を計上いたしております。  交通安全対策特別交付金は9,100万円を計上いたしております。  分担金及び負担金は、保育所の利用者負担金などで9億5,994万8,000円を、使用料及び手数料は、市営住宅使用料などで52億4,725万1,000円を計上いたしております。  国庫支出金396億5,973万円、県支出金149億1,467万円は、それぞれ法令等に基づき計上いたしたものでございます。  財産収入は、普通財産売払収入などで6億3,826万1,000円を、寄附金は、ふるさとひめじ応援寄附金などで1億7,528万8,000円を、繰入金は、財政調整基金繰入金などで59億9,086万2,000円を計上いたしております。  諸収入は、貸付金元利収入等で45億3,449万円を、市債は267億2,200万円を計上いたしております。  以上、一般会計歳入予算総額は2,182億円で、歳出予算の見合い財源となっております。  次に、歳出についてご説明を申し上げます。  議会費は、議会活動に必要な諸経費で10億1,863万1,000円を計上いたしております。  総務費は177億7,557万2,000円を計上いたしております。  民生費は、児童、高齢者等の福祉事業費などで882億4,495万7,000円を計上いたしております。  衛生費は、じんかい収集に要する経費などで160億2,599万6,000円を計上いたしております。  労働費は、勤労者支援に要する経費などで2億1,087万9,000円を計上いたしております。  農林水産業費は、農林水産業の経営の安定と基盤整備等に要する経費で29億4,067万3,000円を計上いたしております。  商工費は、地域経済対策等に要する経費で62億7,783万5,000円を計上いたしております。  土木費は229億5,293万5,000円を計上いたしております。  消防費は、防災対策に要する経費を含みまして71億3,100万6,000円を計上いたしております。  教育費は222億589万4,000円を計上いたしております。  公債費は222億5,821万9,000円を計上いたしております。  諸支出金は、公営企業費などで109億5,740万3,000円を、予備費は2億円を、それぞれ計上いたしております。  以上、一般会計歳出予算総額は2,182億円となっております。  次に、債務負担行為につきましては、私立幼稚園新増築などの損失補償、奨学金返還支援事業費等について、それぞれ債務を負担すべき期間及び限度額を定めるものでございます。  次に、地方債でございますが、令和3年度に借入れをいたします長期債267億2,200万円を起債の目的ごとに区分し、それぞれ起債の方法、利率などを定めるものでございます。  その他、一時借入金の最高額は250億円、歳出予算の流用の範囲を定めております。  以上が、一般会計予算の説明でございます。  続きまして、特別会計予算についてご説明を申し上げます。  議案第2号、令和3年度姫路市卸売市場事業特別会計予算は、管理費、施設整備費など、総額11億5,355万5,000円を計上いたしております。  議案第3号、令和3年度姫路市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算は、母子父子寡婦の福祉資金貸付事務に要する経費としまして、総額7,178万5,000円を計上いたしております。  議案第4号、令和3年度姫路市国民健康保険事業特別会計予算は、医療給付費、後期高齢者支援金、介護納付金などの事業勘定と、家島診療所の施設管理費などの直営診療施設勘定を合わせまして、総額548億1,243万8,000円を計上いたしております。  議案第5号、令和3年度姫路市介護保険事業特別会計予算は、保険給付費、地域支援事業費などで、総額466億5,222万2,000円を計上いたしております。  議案第6号、令和3年度姫路市後期高齢者医療事業特別会計予算は、広域連合納付金、保健事業費などで、総額83億896万5,000円を計上いたしております。  議案第7号、令和3年度姫路市奨学学術振興事業特別会計予算は、奨学事業、学術振興事業などに要する経費で、総額2,843万6,000円を計上いたしております。  議案第8号、令和3年度姫路市財政健全化調整特別会計予算は、特別会計等財政健全化調整基金積立金などで、総額4億5,982万9,000円を計上いたしております。  以上が、特別会計予算の説明でございます。  続きまして、各企業会計予算についてご説明を申し上げます。  議案第9号、令和3年度姫路市水道事業会計予算についてご説明を申し上げます。  収益的収入及び支出でございますが、収入につきましては126億1,107万1,000円を、支出につきましては100億5,245万4,000円を計上いたしております。  資本的収入及び支出につきましては、施設・設備の建設改良費などで75億3,243万2,000円の支出を見込んでおり、その財源といたしましては、企業債、補助金及び出資金等を予定いたしております。  その他、債務負担行為、企業債、一時借入金の限度額、予定支出の各項の経費の金額の流用、議会の議決を経なければ流用することのできない経費、他会計からの補助金、棚卸資産購入限度額について定めております。  次に、議案第10号、令和3年度姫路市都市開発整備事業会計予算についてご説明を申し上げます。  収益的収入及び支出でございますが、収入につきましては、えい地貸付等営業収益及び営業外収益で1億301万6,000円を、支出につきましては、土地売却原価、一般管理費等の営業費用及び営業外費用などを合わせまして1億234万6,000円を計上いたしております。  資本的収入及び支出でございますが、都市開発事業で2億1,007万3,000円の支出を見込んでおります。  その他、予定支出の各項の経費の金額の流用、議会の議決を経なければ流用することのできない経費について定めております。  次に、議案第11号、令和3年度姫路市下水道事業会計予算についてご説明を申し上げます。  下水道事業、コミュニティ・プラント事業及び集落排水事業を合わせました収益的収入及び支出でございますが、収入につきましては197億8,532万円を、支出については194億8,300万4,000円を計上いたしております。  資本的収入及び支出でございますが、支出については、施設・設備の建設改良費、企業債償還金などで195億5,230万円の支出を見込んでおり、その財源といたしましては、企業債、補助金及び出資金等を予定いたしております。  その他、債務負担行為、企業債、一時借入金の限度額、予定支出の各項の経費の金額の流用、議会の議決を経なければ流用することのできない経費、他会計からの補助金、棚卸資産購入限度額について定めております。  以上をもちまして、令和3年度姫路市各会計の予算の説明を終わらせていただきます。  続きまして、議案第12号、令和2年度姫路市一般会計補正予算(第9回)についてご説明を申し上げます。
     歳入歳出予算の補正は31億2,048万2,000円の増額でございまして、補正後の予算規模は3,032億4,899万9,000円となっております。  それでは、歳出からご説明申し上げます。  民生費につきましては、クラスター発生事業所の事業継続支援経費として、老人福祉施設等感染拡大防止支援事業費に542万5,000円を計上いたしております。  衛生費につきましては、新型コロナウイルスワクチン接種事業費に28億2,185万7,000円を計上いたしております。  商工費につきましては、緊急事態宣言における時短営業対応協力金として、新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金に2億9,320万円を計上いたしております。  次に、歳入についてご説明申し上げます。  国庫支出金は、歳出でご説明申し上げました事業費の財源として、制度に基づき計上をしたものでございます。  繰越金につきましては、今回の補正に要する所要一般財源を補正しようとするものでございます。  次に、繰越明許費の補正でございますが、先ほどご説明をいたしました新型コロナウイルスワクチン接種事業費など2事業につきまして、本年度内に事業の完了見通しが得られないため、これを来年度に繰り越して執行いたしたく、繰越しの予算措置をお願いするものでございます。  続きまして、議案第13号、令和2年度姫路市一般会計補正予算(第10回)についてご説明申し上げます。  歳入歳出予算の補正は11億3,299万円の減額でございまして、補正後の予算規模は3,021億1,600万9,000円となっております。  それでは、歳出からご説明申し上げます。  民生費につきましては、国の補正予算等に伴う補助事業費の増により、私立施設特別保育事業費に5,920万円を、保育所費運営費に1,440万円をそれぞれ計上いたしております。  衛生費につきましては、国の補正予算等に伴う補助事業費の増により、特定不妊・不育治療助成事業費に3億2,330万8,000円を、歳出予算に不足が見込まれます新型コロナウイルス感染症対策事業費に1億724万円を、寄附金の増により、保健医療推進基金積立金に5,500万円をそれぞれ計上いたしております。  農林水産業費につきましては、国の補正予算等に伴う補助事業費の増により、地域農業生産総合振興対策事業費に8,874万6,000円を、県営土地改良事業負担金に4,053万3,000円をそれぞれ計上いたしております。  商工費につきましては、融資預託の減により、工場立地奨励事業費を3億5,924万円の減額といたしております。  土木費につきましては、国の補正予算等に伴う補助事業費の増により、公園設備整備事業費に5,500万円を、空き家対策事業費に2,050万円を、中河原住宅第3期建替整備事業費に7億2,000万円をそれぞれ計上いたしております。  また、国の補助不採択により、都市交通システム整備事業費1億円、地方街路整備事業費8億2,000万円、交通結節点改善事業費5,671万2,000円、姫路駅周辺土地区画整理事業費1億8,000万円をそれぞれ減額いたしております。  教育費につきましては、国の補正予算に伴う補助事業費の増により、教育総務費では、学校保健体育総務費1億4,860万円、教育情報化推進費4,052万5,000円を、小学校費では、校舎整備事業費3億1,791万7,000円、造成整備事業費4,564万1,000円、給食室整備事業費1億87万2,000円、付属施設整備事業費2,462万円を、中学校費では、校舎整備事業費2億1,432万3,000円、屋内運動場整備事業費2億50万9,000円、造成整備事業費6,000万円、格技場整備事業費1億2,085万6,000円をそれぞれ計上いたしております。  また、国の補助不採択などにより、教育総務費では、学校給食整備推進経費16億6,263万3,000円を、小学校費では、屋内運動場整備事業費7億1,219万5,000円をそれぞれ減額いたしております。  次に、歳入についてご説明申し上げます。  国庫支出金、県支出金につきましては、歳出でご説明をいたしました国の補助事業の財源として、制度に基づいて計上いたしております。  寄附金につきましては、保健医療推進事業費寄附金の増を計上いたしております。  諸収入につきましては、融資預託金の減に伴います貸付金元利収入の減額のほか、姫路城縦覧料の減を計上いたしております。  市債につきましては、国の補助事業の財源として制度に基づき計上するほか、国から示されました臨時財政対策債の発行可能額が予算を下回ったため、これを減額することとしております。  また、今年度の一般財源減収への対応として減収補填債を計上する一方、その見合い分といたしまして、市税、法人事業税交付金、地方消費税交付金を減額することとしております。  また、地方交付税につきましては、国から当初予算を上回る交付金が示されたため、その見合い分といたしまして、河川改良事業債、姫路駅南西地区土地区画整理事業債及び借換債の一部の発行を取りやめ、市債残高の縮減を図るものでございます。  繰入金につきましては、保健医療推進事業費寄附金を積み立てた保健医療推進基金からの繰入金のほか、今回の補正に係る所要一般財源として財政調整基金繰入金を補正しようとするものでございます。  また、繰越金につきましても、今回の補正に係る所要一般財源として補正しようとするものでございます。  次に、繰越明許費の補正は、企画費総合交通計画推進経費など64事業につきまして、本年度内に事業の完了見通しが得られないため、これを翌年度に繰り越して執行いたしたく、繰越しの予算措置をお願いするものでございます。  また、地方債の補正は、今回の補正に係る借入限度額の変更をお願いしようとするものでございます。  続きまして、議案第14号、令和2年度姫路市卸売市場事業特別会計補正予算(第1回)についてご説明を申し上げます。  歳入歳出予算の補正は50億7,573万4,000円の増額で、補正後の予算規模は67億2,016万1,000円となっております。  歳出からご説明を申し上げますと、国の補正予算に伴う補助事業費の増により、市場施設整備事業費として50億7,573万4,000円を計上いたしております。  次に、歳入についてご説明申し上げますと、県支出金、市債を制度に基づき計上するほか、繰越金を特定財源として計上いたしております。  次に、繰越明許費の補正は、歳出でご説明を申し上げました市場施設整備事業費につきまして、本年度内に事業の完了見込みが得られないため、これを翌年度に繰り越して執行いたしたく、繰越しの予算措置をお願いするものでございます。  続きまして、議案第15号、令和2年度姫路市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2回)についてご説明を申し上げます。  事業勘定の歳入歳出予算の総額は9億3,141万7,000円の増額で、補正後の予算規模は555億2,132万3,000円となっております。  歳出からご説明申し上げますと、一般療養給付費として6億9,850万4,000円、一般高額療養費として2億3,291万3,000円をそれぞれ計上いたしております。  次に、歳入についてご説明申し上げますと、県支出金を制度に基づき計上いたしております。  最後に、議案第16号、令和2年度姫路市下水道事業会計補正予算(第1回)についてご説明を申し上げます。  資本的収入及び支出の補正でございますが、支出につきましては、国の補正予算に伴います補助事業費の増により、建設改良費を20億7,200万円増額いたしており、補正後の予算額は220億2,595万7,000円となっております。  収入につきましては、企業債を10億2,830万円、国庫補助金を10億4,370万円それぞれ増額いたしており、補正後の予算額は150億2,642万3,000円となっております。  簡単ではございますが、以上が令和3年度予算並びに本年度補正予算に関する説明でございます。  何とぞよろしくご審議をいただきまして、原案にご議決賜りますようお願いを申し上げます。  以上でございます。 ○木村達夫 議長   黒川副市長。 ◎黒川優 副市長  (登壇)  引き続きまして、私からは一般議案並びに報告案件についてご説明を申し上げます。  議案第17号、姫路市立高等学校在り方審議会条例につきましては、教育委員会の附属機関として、活力と特色のある市立高等学校づくりを推進するための基本的な方向性について審議するための姫路市立高等学校在り方審議会を設置しようとするものでございます。  議案第18号、姫路市名誉市民条例の一部を改正する条例につきましては、名誉市民に対する特典及び待遇に係る規定整備をするほか、亡くなられた方に対して名誉市民の称号を贈ることが可能であることを明確にしようとするものでございます。  議案第19号、姫路市事務分掌条例の一部を改正する条例につきましては、市長公室を政策局に改めるなど、組織及び機構の見直しを行い、施策の重点的な実施と行政の効率的な執行を図ろうとするものでございます。  議案第20号、姫路市国民健康保険条例の一部を改正する条例につきましては、地方税法の改正に伴い、低未利用土地等を譲渡した場合における長期譲渡所得に係る特別控除を国民健康保険料の算定に適用することとするほか、必要な規定整理をしようとするものでございます。  議案第21号、姫路市環境ふれあいセンター条例の一部を改正する条例につきましては、姫路市環境ふれあいセンターのエレベーター設置工事に伴い面積が減少する会議室の使用料を減額するとともに、大ホールの2分の1のみを使用する場合の使用料について端数処理の規定を設けようとするものでございます。  議案第22号、姫路市福祉医療費助成条例の一部を改正する条例につきましては、所得税法が改正され、個人所得に係る所得控除額等の見直しが行われたことに伴い、福祉医療費の支給対象者及び支給額に係る判定の基準について、当該見直しによる不利益が生じないよう所要の改正を行うとともに、助成対象となる独り親家庭の範囲を見直すほか、訪問看護医療費を助成対象費用に加えようとするものでございます。  議案第23号、姫路市障害者福祉金条例の一部を改正する条例につきましては、所得税法が改正され、個人所得に係る所得控除額等の見直しが行われたことに伴い、福祉金の支給制限に係る所得の額の計算について、当該見直しによる不利益が生じないよう所要の改正をしようとするものでございます。  議案第24号、姫路市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例等の一部を改正する条例につきましては、指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める厚生労働省令が改正され、高齢者の虐待防止のための措置、感染症対策に関する措置、業務継続計画の策定等が義務づけられたこと等に伴い、姫路市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例ほか6条例について省令と同様の改正をしようとするものでございます。  議案第25号、姫路市介護保険条例の一部を改正する条例につきましては、令和3年度から令和5年度までの各年度における第1号被保険者の保険料率について定めるとともに、介護保険法施行令の改正に伴い、低未利用土地等を譲渡した場合における長期譲渡所得の特別控除を介護保険料の算定に適用するとともに、個人所得に係る所得控除額等の見直しによる不利益が生じないよう所要の改正を行うほか、必要な規定整理をしようとするものでございます。  議案第26号、姫路市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営等に関する基準を定める条例等の一部を改正する条例につきましては、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める厚生労働省令が改正され、高齢者の虐待防止のための措置、感染症対策に関する措置、業務継続計画の策定等が義務づけられたこと等に伴い、姫路市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営等に関する基準を定める条例ほか13条例について省令と同様の改正をしようとするものでございます。  議案第27号、姫路市保健所使用料及び手数料徴収条例の一部を改正する条例につきましては、農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律に基づく輸出食品等の加工等に係る施設の認定審査手数料を新たに定めるとともに、食品衛生法施行令の改正により食品の営業許可に係る業種が新設され、及び変更されたことに伴い、当該営業許可に係る申請手数料の改正等をしようとするものでございます。  議案第28号、姫路市放課後児童クラブ条例の一部を改正する条例につきましては、姫路市立大津茂児童クラブとして使用している大津茂小学校施設の一部について、当該施設の管理を市長が行うこととすることに伴い、その位置を定めようとするものでございます。  議案第29号、姫路市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例につきましては、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める厚生労働省令が改正され、母子生活支援施設の心理療法担当職員の要件として、新たに大学院において心理学を専修する研究科を卒業した者が加えられたことから、省令と同様の改正をしようとするものでございます。  議案第30号、キャスパ地下駐車場条例の一部を改正する条例につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大及び長期化に伴い、指定管理者が利用料金として収受する駐車料金に大幅な減収が見込まれることから、当該施設に係る駐車料金について、指定管理者が収受する利用料金から市が歳入する使用料に改めるほか、条項ずれに伴う規定整理をしようとするものでございます。  議案第31号、姫路市都市景観条例の一部を改正する条例につきましては、大手前通り地区の良好な景観形成を推進するため、当該地区においてデザイン事前協議の対象となる範囲を区分し、大手前通りの道路境界から20メートルを超える区域にあっては、姫路城を望む景観に影響を及ぼすおそれのある大規模建築物等の高層部について、事前協議の対象としようとするものでございます。  議案第32号、姫路市建築確認申請手数料等徴収条例の一部を改正する条例につきましては、建築物エネルギー消費性能の向上に関する法律が改正され、建築物エネルギー消費性能向上計画の認定の対象となる特定建築行為の範囲が拡大されたことに伴い、対象となる建築物に係る建築物エネルギー消費性能適合判定申請に対する審査手数料を定めるとともに、低炭素化及びエネルギー消費性能の向上のための建築物の新築等に関する計画の認定申請に対する審査手数料について見直しをしようとするものでございます。  議案第33号、姫路市道路附属物自動車駐車場条例の一部を改正する条例、及び議案第34号、姫路市道路附属物自転車等駐車場条例の一部を改正する条例につきましては、いずれも先にご説明をいたしましたキャスパ地下駐車場と同様に、当該施設に係る駐車料金を、指定管理者が収受する利用料金から市が歳入する使用料に改めようとするものでございます。  議案第35号、姫路市附属機関設置条例の一部を改正する条例につきましては、大手前通りを歩行者利便増進道路として指定したことに伴い、道路法に規定する公募対象歩行者利便増進施設等の公募運用指針の策定及び変更、並びに占用予定者の選定に関する審議及び審査を行わせるための姫路市歩行者利便増進道路占用予定者選定等委員会を市長の附属機関として設置しようとするものでございます。  議案第36号、姫路市集落排水処理施設条例の一部を改正する条例につきましては、令和3年度から上伊勢・大堤地区、刀出地区及び中村地区における農業集落排水事業を公共下水道事業に統合することに伴い、これらの農業集落排水事業に係る処理施設を廃止しようとするものでございます。  議案第37号、姫路市立学校目的外使用条例の一部を改正する条例につきましては、市立学校内の格技場について、屋内運動場と区分し、新たに使用料を設けようとするものでございます。  議案第38号、姫路市立高等学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例につきましては、兵庫県教育委員会において高等学校等就学支援金の受給資格認定等の事務を変更し、当該事務の処理期間が延長される見込みであることから、当該受給資格の認定等が行われる前に授業料の徴収期限が到来することがないよう、授業料の徴収期限を教育委員会が別に定める日まで猶予できることとしようとするものでございます。  議案第39号、姫路市立公民館条例の一部を改正する条例につきましては、公民館の利用に際し、利用者に禁止を求める行為、入場を拒否する場合、退場の命令を行う場合等の規定を新たに定めるとともに、高浜公民館の大規模改修に伴う室名及び使用料の見直しを行うほか、必要な規定整理をしようとするものでございます。  議案第40号、土地の処分につきましては、中央卸売市場場外施設用地として、姫路市白浜町字末広新開甲1920番地53ほか2筆、9,701.33平方メートルの土地を処分するものでございます。  議案第41号、包括外部監査契約の締結につきましては、公認会計士の山本康善氏と、監査の実施及び監査結果に関する報告を内容とする包括外部監査契約を締結しようとするものでございます。  議案第42号、市道路線の認定及び廃止につきましては、38路線を市道として認定するとともに、8路線を路線認定替え等により廃止しようとするものでございます。  議案第43号、市川町外三ケ市町共有財産事務組合議会議員の選任につきましては、市川町外三ケ市町共有財産事務組合議会の議員の任期が本年4月30日をもって満了することに伴い、後任の議員として関係地区の連合自治会長から推薦のありました福永良三氏ほか11名を選任しようとするものでございます。  議案第44号、姫路市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例につきましては、感染症予防等作業手当について、新型コロナウイルス感染症により生じた事態に対処するための措置に係る特例の適用期間を当分の間とすることとし、緊急時以外に行われた措置に係る業務に従事した場合も同手当の支給対象とするほか、必要な規定整理をしようとするものでございます。  報告第1号から報告第7号までは、いずれも専決処分の報告についてでございまして、市長の専決処分事項に関する条例の規定に基づき、法律上市の義務に属する損害賠償額の決定及び市営住宅の管理上必要な訴えの提起について専決処分いたしましたので、そのご報告をするものでございます。  以上、簡単でございますが、一般議案並びに報告案件の説明を終わります。  何とぞよろしくご審議いただき、原案にご議決賜りますようお願い申し上げます。 ○木村達夫 議長   以上で提案理由の説明は終わりました。  これより日程第8、議案第12号について、質疑に入ります。  ご発言はございませんか。 (「なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご発言がありませんので、質疑を終了します。  この際お諮りします。  本件については、委員会付託を省略したいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご異議なしと認めます。  よって、そのように決しました。  これより討論に入ります。  ご発言はございませんか。 (「なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご発言がありませんので、討論を終了します。  これより採決に入ります。
     議案第12号、令和2年度姫路市一般会計補正予算(第9回)を採決します。  本件は、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご異議なしと認めます。  よって、本件は原案のとおり可決されました。  議事の都合によりしばらく休憩します。  再開時刻は午後1時とします。      午前11時55分休憩 ──────────────────────      午後0時57分再開 ○木村達夫 議長   休憩前に引き続き会議を再開します。 ────────────────────── △日程第9  市議会議員不当要求行為に関する調査の件 ○木村達夫 議長   次に日程第9、市議会議員不当要求行為に関する調査の件を議題とします。  令和2年第4回定例会において、本件調査を付託しておりました市議会議員不当要求行為に関する調査特別委員会の委員長から、議長宛てに調査結果の報告がありました。  これより、委員長の口頭報告を求めます。  登壇の上、ご報告願います。  市議会議員不当要求行為に関する調査特別委員会委員長 竹中隆一議員。 ◎竹中隆一 市議会議員不当要求行為に関する調査特別委員会委員長  (登壇)  ご報告申し上げます。  市が不当要求行為と認定した市議会議員の行為に関する事項である平成30年度次期道路台帳システム計画策定業務委託及び令和元年度公園のフェンスの嵩上げに関する事項について、令和2年12月21日に開催された初委員会以降、百条調査権に基づき、関係者9名に対する証人尋問や資料請求など、合計で7回に上る委員会を開催し、調査を続けてまいりました。  以下、調査経緯、調査結果及び本委員会の提言の3項目に沿って、その概要をご報告申し上げます。  1項目めは、本委員会の設置に至った契機及び本委員会での協議事項の概略である調査経緯についてであります。  令和2年第3回姫路市議会定例会において、市議会議員による不当要求行為のおそれがある事案が、2件発生していることが判明しました。  その後、公文書公開手続を経て入手した、不当要求行為等に係る記録票兼報告書(以下、「記録票兼報告書」)によって、2つの事案が、平成30年度次期道路台帳システム計画策定業務委託に係る事案(以下、「道路台帳システム事案」)及び令和元年度公園のフェンスの嵩上げに係る事案(以下、「公園フェンス事案」)であることが確認され、内容を確認したところ、刑法に抵触する可能性まで懸念される事案であったため、令和2年10月9日付で、議長名で市長に対し、弁護士等の専門家による判断を仰ぎ、本事案について再審査を行うよう申し入れを行いました。  その結果、11月27日付で市長の諮問を受けた姫路市職員倫理審査会(以下、「職員倫理審査会」)は、2つの事案について、姫路市職員の倫理と公正な職務の確保に関する条例(以下、「職員倫理条例」)第2条第4号に規定される不当要求行為に該当する行為があったものとして取り扱うべき旨を市長に答申し、同日、市長は2つの事案を不当要求行為に該当するものとしました。  その後、改正した記録票兼報告書等の公文書公開手続を経て、2つの事案の行為者が松岡廣幸議員であることが判明しました。  11月30日及び12月14日の議会運営委員会の議論を経て、同委員会の委員を提出者とし、「地方自治法第100条の規定による事務の調査を行うための特別委員会の設置」に関する議案を、令和2年第4回姫路市議会定例会の最終日である12月21日に提出し、市議会議員不当要求行為に関する調査特別委員会の設置が議決されました。  同日、開催された本委員会において、百条調査権に基づき、議長を通じて市長に対し、平成30年5月15日の道路台帳システム事案に絡む記録票兼報告書、令和元年6月5日及び6月21日の公園フェンス事案に絡む記録票兼報告書の写し、並びに職員倫理審査会で用いた、各面談日における音声データの複製(以下、「音声データ」)及び全文反訳書の写し等の記録提出を求めるとともに、本委員会の運営等における法的安定性や公平性を担保するため、兵庫県弁護士会から推薦を受けた弁護士に意見・助言等を求めることを決定しました。  令和3年1月8日には、市長から提出を受けた資料を用い、3本計140分弱の音声データを聴取し、松岡議員並びに、職名は事案当時のものとなりますが、中川吉郎建設局長、土井強道路総務課長、原田学契約課長、森貴之公園部長、柳本秀一公園整備課長、竹田敏朗公園緑地課長、舟引隆文総務局長及び澤野真人事課長を証人として招致することを決定し、1月21日に、松岡議員及び中川建設局長以下8人の市職員の証人尋問を行いました。  また、尋問過程で、松岡議員が関与し、不適切であると疑義が持たれる新たな事案(以下、「疑義事案」)も複数発覚しました。  1月18日には、松岡議員から証人尋問時における補助者の同席許可願いが書面にて提出されたことから、前回開催の本委員会の協議で、補助者の同席は認めないことに決定していましたが、再度協議を行い、許可することについて賛成少数で否決しました。  2月1日には、疑義事案の今後の取扱いについて確認し、総務局長等から、市の市議会議員による不当要求行為に対する再発防止策に関する基本的な考え方について説明を受け、協議しました。  2月8日には、本委員会の最終報告に盛り込むべき事項について、骨子案を基に検討し、2つの事案の当事者である松岡議員の言動について、姫路市議会議員政治倫理条例(以下、「議員倫理条例」)で規定する遵守規定違反及び職員倫理条例で規定される不当要求行為の認定並びにパワーハラスメントの該当性について、委員会としての判断決定も行い、さらに、本委員会の提言として、松岡議員に対する処遇や、適切な議員活動と市職員の公正な職務執行の確保のための基本的な方向性等についても決定しました。  2月16日には、最終報告の草案を基に、盛り込むべき事項について確認を行い、百条調査権に基づく本調査を終了すべきものと決定しました。  次に、2項目めは、委員会の開催により、判明あるいは確認された調査結果4点についてであります。  まず1点目は、音声データの聴取による調査結果であります。  1月8日に開催した本委員会において、2つの事案に係る音声データの聴取等により、面談時における詳細な事実確認を行いました。  まず、道路台帳システム事案について、松岡議員は、道路台帳システムに関する業務がベンダーロックインの状況にあり、システム版権を有する現契約業者等による独占状況にあることを問題視していたものでありますが、同業務と直接関与しない契約課、人事課及び職員倫理課の職員も呼び出し、利害関係者である業者を同席させた上で、同業務から現契約業者を除外するよう要望し、さらに面談時間も100分を超えるものであったことを確認しました。  また、要望に当たっては、建設委員会や市議会議長へ働きかけを行い、同業務に関連する議案を否決することの示唆や、市職員に対し、公正取引委員会、検察や警察等を引き合いに出して調査を行うなどの心理的圧迫を加える旨の発言を行っていました。  次に、公園フェンス事案については、既に3メートルの高さのフェンスが設置されていた公園について、さらなるフェンスのかさ上げを求めるものであり、音声データが残る面談は2回に及んでいます。  まず、音声データの残る初回面談については、初めて当該公園のさらなるフェンスのかさ上げ要望を行ってから、僅か3か月しか経過していないにもかかわらず、事業決定されていないことに対して激高し、机をたたきながら大声で、自身が国からの補助金獲得に並大抵でない尽力を尽くしていることを誇示しつつ、その補助金と比較すればフェンス工事代金が低額であることのほか、同業務とは関係のない事業における補助金の減額を示唆し、その責任を担当者に転嫁する旨を伝え、早急にフェンスのかさ上げ工事を実施するよう要求するものでありました。  また、音声データの残る2回目の面談については、当該公園のフェンスのかさ上げ工事は、前回の面談後、事業化を決定していましたが、担当者と自治会長の協議の場において、自治会長に対する担当者の礼を失した対応や予算を理由として、工事実施が不確定である旨の説明に対して不満を持ち、総務局長及び人事課長も同席させ、組織統制上の問題として上意下達が不十分であることを指摘したほか、家島・安富地域事務所への担当職員の異動要求や罵倒、同業務と関係のない事業における補助金の減額示唆とその責任を担当者に転嫁する旨の発言、さらには、自身の存在を畏怖させることを求めるような発言を行い、前回同様、工事施工の要求を行ったことが確認されました。  2点目は、証人尋問による調査結果についてであります。  1月21日に開催した本委員会で実施された証人尋問に関しては、まず、松岡議員に対して、音声データにおける発言は自身の発言であることや、議員倫理条例を熟知の上で政治家として活動していることを確認し、是認する旨の証言を得ました。  その上で、道路台帳システム事案における現契約業者の除外を求める発言は、法的根拠がないことを認知していたものの、独占状況の解消を議員の職責として考え要求したこと、また、公園フェンス事案における人事異動要求は、異動先については思いつきで出た言葉であり、人事異動要求もその場限りで、強い意思・目的意識があるものではなかったと証言されました。  なお、100分を超えるような職員の拘束や、机をたたきながら、短期間で事業化を要求するような行為については、いわゆるパワーハラスメント行為や違法行為でないとの認識であり、自身にとっては普通の言動であるとの認識を示されました。  次に、市職員側の証人尋問に関して、道路台帳システム事案について、中川建設局長、土井道路総務課長、原田契約課長に対して尋問を行いました。  松岡議員からの要求について、土井道路総務課長からは、「業者の同席に圧力を感じ、現契約業者の除外を求める行為は、不当要求行為であると感じた。」、原田契約課長からは、「現契約業者の除外を求める要求は、不公平であるとその場で答え、かつ、不当要求であると感じた。」との証言を得ました。  なお、松岡議員によるその後の本業務への影響については、中川建設局長及び土井道路総務課長とも明確に否定しました。  また、記録票兼報告書の不当要求行為のおそれの判断については、中川建設局長及び土井道路総務課長の証言から、当初、建設局においては不当要求行為と判断し、意思決定を経て、職員倫理課長に回付していたが、同課長から、松岡議員の行動が直ちに犯罪行為であると言えない以上、不当要求行為として認定することは困難であるとの意見があったこと、さらには、土井道路総務課長から職員倫理審査会にかけるよう提言を受けたものの、最終的に中川建設局長が、当該事案は一過性のもので、議員との関係の特殊性にも配慮する必要があると感じたことから、総合的判断で不当要求行為のおそれに変更したことが判明しました。  次に、公園フェンス事案については、中川建設局長、森公園部長、柳本公園整備課長及び竹田公園緑地課長に対して尋問を行いました。  なお、当該事案は、事前調査で、契約金額的に本来入札案件となる工事でありましたが、2つの工事に分割され、見積り合わせで施工されたことが判明していました。  当該工事の必要性については、いずれの証人からも、地域住民が公園利用者から被害を受け困窮しており、対処を求める要望があったとの証言を得られましたが、森公園部長からは「他の公園とのバランスが取れたものではなく、松岡議員からの要望が工事決定に至る大きな要因であった。」、柳本公園整備課長からは「他の公園についての要望もある中、当該公園の優先順位を上げた。また、フェンスを3メートルに上げて、2年ぐらいで4.5メートルに上げた例は、ほかにはない。」との証言を得ました。  さらに、入札案件を2つに分けたことについては、中川建設局長及び柳本公園整備課長ともに、松岡議員との面談後早急に工事が決定したため、速やかに対応する必要があったとの見解を示しましたが、両者とも不適切な手法であることは認識していたとの証言を得ました。  また、記録票兼報告書については、竹田公園緑地課長から「松岡議員の要望は、内容より仕方が、職員倫理条例で規定される不当要求行為の1つである「社会的相当性を逸脱する言動」に該当すると判断したが、断定しきれるまで自信が持てなかったため、決裁過程で不当要求行為への修正が入ることを期待しつつ、不当要求行為のおそれで決裁した。」との証言を得ました。  最後に、いわゆるパワーハラスメント等への認識に関しては、舟引総務局長や澤野人事課長も含めて尋問を行いましたが、当該事項の尋問を行わなかった原田契約課長を除き、舟引総務局長、中川建設局長及び澤野人事課長以外の4人の市職員は「パワーハラスメントを感じた。」との明確な証言であったのに対し、舟引総務局長は「言動に威圧感は感じた。」、中川建設局長は「そう感じた場合もある。」、澤野人事課長は「当時の現場では、そう感じなかった。」と証言しており、対応市職員と局長および総務局職員との捉え方にかなりの温度差があることが判明しました。  3点目は、市の市議会議員による不当要求行為に対する再発防止策についてであります。  2月1日に開催した本委員会では、総務局長より、再発防止策に向けた課題整理のため職員倫理アンケートの実施や今後の市の取組及び市議会との今後の検討事項についての説明を受け、協議を行いました。  市議会議員が行為者の場合、不当要求行為のおそれ事案であっても議会に報告を行うほか、議会と市当局が共同で協議会を設置し、明文化したルールづくりを行うべきである等の建設的な提言がなされた一方、記録票兼報告書における不当要求行為のおそれ区分を残すことや、職員倫理審査会の在り方や活用方法について見直し検討がなされていないなど、職員倫理条例の運用方法について抜本的な改善が必要であることを認めました。  4点目は、議員倫理条例及び職員倫理条例との関係等についてであります。  2月8日に開催した本委員会では、最終報告に盛り込むべき事項について骨子案を基に検討を行い、さらに、松岡議員の言動に対する、議員倫理条例における遵守規定違反や職員倫理条例で規定される不当要求行為への該当性、また、パワーハラスメントの該当性について、本委員会としての判断決定を行いました。  その結果、本委員会は議員倫理条例における遵守規定違反について、道路台帳システム事案では、現契約業者の除外要求が同条例第3条第1項第1号に、本業務策定に当たり現契約業者との事前相談を明確に否定する担当者に対し、威圧的かつ心理的圧迫を与える発言を投げかけたことが同項第4号に、また、建設委員会の委員長の肩書とその影響力をもって委員会に根回し、同事業に関連する議案の否決を示唆する言動が同項第5号においてそれぞれ違反することを、また、公園フェンス事案では、机をたたき大声を出し、職員に威圧的で品位のない数々の言葉を投げるなどの言動が同項第4号に、職員の異動要求が同項第6号にそれぞれ違反することを、全会一致で認定しました。  次に、職員倫理条例に規定される不当要求行為の該当性について、道路台帳システム事案では、現契約業者の除外要求が同条例第2条第4号オで規定される不当要求行為に、建設委員会の委員長の肩書とその影響力をもって同事業に関連する議案の否決を示唆する言動が、同号カで規定される不当要求行為にそれぞれ該当することを、また、公園フェンス事案では、机をたたき大声を出し、職員に威圧的で品位のない数々の言葉を投げるなどの言動が同号アに規定する不当要求行為に、職員の異動要求などの言動が同号カに規定する不当要求行為に該当するものと、全会一致で認定しました。  さらに、パワーハラスメントの該当性については、この言葉自体、抽象的多義的で、現在の法令等でも明確に定義されているとは言い難いとはいえ、市職員の証人の多くは、松岡議員からの発言要求をいわゆるパワーハラスメントに該当すると証言していることから、委員会においては、松岡議員の言動は社会一般通念上のパワーハラスメントに該当するものとして、全会一致で認定しました。  次に、3項目めは、調査結果に対する本委員会の提言3点についてであります。  本委員会は、市が不当要求行為として認定した、松岡議員の関与する2つの事案の真実の究明と今後の再発防止が大きな目的でありますが、調査過程で松岡議員に関する疑義事案も新たに判明しています。  しかしながら、本委員会としては、速やかに職員が安心して業務に専念できる環境を整えるため、提言に当たっては、迅速性を重視し、各問題の対応の指針となる方向性の提示、勧告にとどめるものとしています。  まず、1点目は、松岡廣幸議員に対する処遇についてであります。  本委員会は、松岡議員の言動を、議員倫理条例においては遵守規定違反があり、職員倫理条例においては不当要求行為であると認定し、さらに、社会一般通念上であるとはいえ、パワーハラスメントにも該当すると認定しました。  また、松岡議員の言動は、多くの対応市職員にとって、パワーハラスメントを伴った不当要求行為であると認識されており、市職員の公正な職務執行を大きく阻害するものであったことは明白であります。  よって、松岡議員に対する処遇については、本委員会の調査結果に基づき、辞職勧告決議を視野に、議会運営委員会で速やかに検討されたいことを提言します。  また、証人尋問において、職員を守るための防波堤ともなるべき担当の総務局職員の不当要求行為に対する感度が鈍く、刑法への抵触検討は一顧だにしていないことが明白となっています。  当時の状況を最も熟知している者は、現場で同席していた市職員であるため、再度、状況の確認や刑法への抵触について真摯に検討を行い、市職員のリーダーたる市長が率先して必要な法的措置を講じるべきであることを提言します。  2点目は、適切な議員活動と市職員の公正な職務執行の確保についてであります。  本事案により毀損した市議会議員と市職員との健全な関係の再構築には、市当局から提案があったとおり、再発防止についての取組が双方に必要であります。  しかしながら、市民の負託に応えるための市議会議員議員活動に対する過度な制限は、行政を監視する責務を担う正当な議員活動を阻害するおそれがあり、また、市当局が考える改善案についても、今回発生した事案によって露呈した職員倫理条例の運用における根本的な問題点にまで切り込んでいません。  よって、双方が忌憚なく問題点を指摘、改善し得るよう、速やかに議会と市当局による共同協議会の立ち上げを行うことを提言します。  また、協議会における議論には相当時間もかかることが想定されるため、当面の間、市議会議員の行為が不当要求行為および不当要求行為のおそれと判断された場合は、速やかに議長まで報告することを市長に求めます。  3点目めは、新たに判明した松岡廣幸議員が関与する疑義事案についてであります。  本委員会において新たに判明した、松岡議員が関与する疑義事案は複数存在し、いずれも本委員会だけでその問題点の整理、事実確認等を進めることは余りに効率が悪く、時間が非常にかかり過ぎるものであります。  事案調査のきっかけとなる基礎調査は本委員会において実施し、資料提供を行ったことから、今後の調査は所管の各常任委員会や本会議で徹底的に行い、審査の過程で必要があると判断すれば、当該常任委員会に百条調査権を委任する、もしくは、新たな百条調査特別委員会の設置も検討されることを提言します。  最後に、本事案は市民やマスコミの関心も高く、この問題の解決は姫路市議会に対する信頼回復にとって必要不可欠であります。  松岡議員には猛省を促すものでありますが、我々議員全員がこの事案を教訓として、自らを戒めなければなりません。  そして、特定の市民、団体、企業、地域の利益代表ではなく、全ての市民の奉仕者として、その責務を果たすことを強く要望いたします。  以上のとおりであります。  議員各位におかれましては、本委員会の報告を尊重されますようお願い申し上げまして、調査報告を終わります。 ○木村達夫 議長   以上で委員長の口頭報告は終わりました。  お諮りします。  市議会議員不当要求行為に関する調査の件については、委員長報告のとおり了承するとともに、本委員会は所期の目的を達成いたしましたので、廃止したいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご異議なしと認めます。  よって、そのように決しました。
    ────────────────────── ○木村達夫 議長   以上で本日の日程は終了しました。  お諮りします。  明日23日から3月3日までの9日間は、議案調査等のため休会したいと思います。  これにご異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) ○木村達夫 議長   ご異議なしと認めます。  よって、そのように決しました。  次の本会議は、3月4日午前10時から再開します。  本日はこれで散会します。  どうもありがとうございました。      午後1時28分散会 ────────────────────── 地方自治法第123条第2項により署名する。   姫路市議会議長      木   村   達   夫    同  副議長      石   堂   大   輔   会議録署名議員      白   井   義   一      同         三   和       衛      同         村   原   守   泰...