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開催日:2022-03-02 令和4年予算特別委員会第3分科会〔4年度予算〕(港湾局) 本文

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  1. 神戸市議会 2022-03-02
    開催日:2022-03-02 令和4年予算特別委員会第3分科会〔4年度予算〕(港湾局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会) ◯主査(三木しんじろう) 皆様、おはようございます。  ただいまから予算特別委員会第3分科会を開会いたします。  なお、本日、上原委員におかれては、質疑においてプロジェクターを使用したいとの申出がございましたので、御報告いたしておきます。 (港湾局) 2 ◯主査(三木しんじろう) それでは、日程によりまして、港湾局関係の審査を行います。  当局におかれては、簡明な説明をお願いします。  それでは、当局の説明を求めます。  局長、着席されたままで結構です。 3 ◯長谷川港湾局長 おはようございます。それでは、着座にて御説明を申し上げます。  それでは、港湾局関連の予算議案2件及び予算関連議案2件、以上4件につきまして、令和4年度予算説明書に沿って御説明を申し上げます。  なお、説明に際しましては、100万円未満の数字は省略させていただきますので、よろしくお願いをいたします。  まず、令和4年度港湾局予算概要から御説明を申し上げます。  4ページを御覧ください。  港湾事業会計から御説明を申し上げます。  (1)国際コンテナ戦略港湾の推進でございます。  神戸港の港勢は、新型コロナウイルス感染症の影響により先行き不透明な状況が続いておりますが、ハード・ソフト両面で国際コンテナ戦略港湾政策を展開することにより、早期の港勢回復・拡大を目指してまいります。  1)神戸港への集貨では、内航フィーダー航路網を生かした西日本諸港からの集貨やトランシップ貨物の取り込みを進めることにより、基幹航路の誘致に必要な貨物量を集貨し、基幹航路の多方面・多頻度化を図ってまいります。  また、神戸港の高い技術力を発信し、コンテナ貨物に加え、在来貨物の集貨・航路誘致を積極的に進めますとともに、脱炭素化に配慮した集貨の取組を進めてまいります。
     5ページに参りまして、2)高規格コンテナターミナル等の整備による港湾機能の強化では、高規格コンテナターミナルの整備に加え、大阪湾岸道路西伸部の整備や阪神港CONPASの導入など港湾物流の円滑化により神戸港の生産性向上を図ります。  (2)カーボンニュートラルポートの形成でございます。  カーボンニュートラルポート形成計画の策定を行いますとともに、陸上電力供給設備の導入や水素ステーションの誘致など、環境を意識した取組に注力することにより、神戸港の付加価値を高め、荷主や世界のメガキャリアから選ばれ続ける港を目指してまいります。  6ページに参りまして、(3)ウオーターフロント再開発でございます。  新港突堤西地区では、第1-第2突堤間の水域活用に向け、防波堤の整備や事業化の検討を行いますとともに、次期再開発エリアの事業化に向け取組を進めてまいります。  また、中突堤周辺地区では、神戸ポートタワーのリニューアル工事を進めますとともに、中突堤中央ビルの再整備に向け取り組んでまいります。  さらに、ウオーターフロントエリア内の回遊を促すため、次世代モビリティーの実証実験に取り組むなど、多様な移動手段の事業化の検討を行ってまいります。  7ページに参りまして、(4)市民に親しまれるみなとづくりでございます。  分散型の花火やイルミネーションなどウオーターフロントエリアの活性化に取り組むとともに、海事分野の人材育成を図るため、港湾関係事業者と連携をした取組を進めてまいります。  また、六甲マリンパークの再整備の検討やポートアイランド南公園のリノベーションを行うとともに、水上オートバイの危険性が顕著となった須磨海岸・兵庫運河においては、条例改正により航行禁止区域を設定し、周知・啓発を図りながら、市民の安全・安心を守ってまいります。  (5)クルーズ客船・内航フェリーの受入れによる地域活性化でございます。  1)クルーズ客船誘致の推進では、外航クルーズ再開後の客船の寄港に対処すべく、ターミナルでの受入体制の強化を進めるとともに、客船入港時のおもてなしやフライ・アンド・クルーズ、瀬戸内クルーズの推進を図ってまいります。  2)内航フェリーの活性化では、小豆島・高松航路、宮崎航路における新造船の就航を契機として、さらなる内航フェリーの活性化を図ってまいります。  8ページに参りまして、(6)須磨海岸エリアの魅力向上でございます。  四季を通じて家族連れで行きたくなるようなにぎわいのある海岸づくりに取り組むほか、今後の活用手法の検討を行ってまいります。また、須磨ヨットハーバーの再整備の検討を進めるとともに、須磨海水浴場においては、引き続き健全化の取組を推進してまいります。  (7)港湾労働者などの福祉の増進では、港湾厚生施設の改修などに取り組んでまいります。  (8)神戸空港の運営でございます。  神戸空港の運営会社である関西エアポート神戸株式会社や航空会社などとともに、コロナ禍により落ち込んだ航空需要の回復に取り組むほか、神戸空港のさらなる利活用が進むよう、就航先の自治体などとも連携をし、航空需要の拡大に取り組んでまいります。  10ページを御覧ください。  続きまして、一般会計の港湾局所管分につきまして御説明を申し上げます。  (1)高潮・津波対策でございます。  高潮・津波対策事業では、南海トラフ巨大地震に伴う津波対策として、防潮堤の粘り強い構造への補強を令和4年度で完了させますとともに、2)防潮鉄扉等の遠隔操作化では、令和6年度末の完了を目標に、神戸港全域の遠隔操作化を進めてまいります。  11ページに参りまして、3)海岸保全施設の老朽化対策では、老朽化した海岸保全施設の補修等を実施いたしますとともに、4)神戸港高潮対策緊急事業では、ポートアイランド、六甲アイランドにおいて、道路のかさ上げなどを行ってまいります。  13ページを御覧ください。  予算第15号議案令和4年度神戸市港湾事業会計予算でございます。  第2条業務の予定量では、岸壁、埠頭用地、上屋など、業務の予定量を掲げております。  第3条収益的収入及び支出では、収入として、港湾管理事業収益253億2,900万円、港湾施設運営事業収益22億7,000円、14ページに参りまして、空港事業収益8億8,300万円をそれぞれ計上しており、収入の合計は284億8,200万円となっております。  次に、支出でございます。  港湾管理事業費234億7,000万円、港湾施設運営事業費36億7,300万円、空港事業費8億9,700万円、予備費5,000万円をそれぞれ計上しており、支出の合計は280億9,000万円となっております。  なお、当年度純利益は税込みで3億9,200万円となる見込みでございます。  第4条資本的収入及び支出では、資本的収入として企業債、他会計繰入金などで352億6,700万円、15ページに参りまして、資本的支出として建設改良費、企業債等償還金などで493億2,200万円をそれぞれ計上しております。  第5条債務負担行為では、神戸三宮フェリーターミナル指定管理、須磨地区緑地整備、新港西地区防波堤整備を定めております。  第6条では、企業債の限度額として港湾整備事業で85億5,900万円、第7条では、一時借入金の限度額として200億円、第8条では、他会計からの補助金として79億2,200万円をそれぞれ計上し、第9条では重要な資産の処分を掲げております。  17ページに参りまして、第1表建設改良事業概要では港湾建設などの事業概要を掲げておりますので、御参照ください。  18ページから37ページには、予算実施計画、予定キャッシュ・フロー計算書、予定貸借対照表、予定損益計算書、債務負担行為に関する調書を掲げておりますので、御参照ください。  39ページを御覧ください。  予算第1号議案令和4年度神戸市一般会計予算のうち港湾局所管分でございます。  歳入では、国庫支出金、市債などで合計28億3,300万円、歳出では、土木費で32億7,200万円をそれぞれ計上しております。  40ページから42ページには、歳入予算の説明、歳出予算の説明、債務負担行為を掲げておりますので、御参照ください。  続きまして、第28号議案神戸市港湾施設条例の一部を改正する条例の件につきまして御説明を申し上げます。  詳細につきましては、参考資料により御説明を申し上げますので、48ページを御覧ください。  1.改正の趣旨にございますとおり、兵庫運河におきましては、多くの水上オートバイ等が高速で走行しており、漁業関係者や環境学習を行っている小学生等に危険が及ぶ懸念がございます。そのため、水上オートバイ等による事故等を防止し、運河の適正な利用を図ることを目的として、運河内に航行禁止区域を設定し、水上オートバイ等の航行を禁止しようとするものでございます。  また、六甲アイランドに屋上部分に避難機能を有した上屋を新設するに当たり、屋上部分を荷さばき用途として使用する場合の使用料を追加しようとするものでございます。  具体的な改正内容といたしまして、2.改正の内容にございますとおり、(1)兵庫運河における水上オートバイ等の航行禁止といたしまして、推進機関として内燃機関、電動機を備える船舶を対象に、規則で定める区域を航行禁止といたします。  なお、漁船等は対象外といたしますとともに、航行禁止区域は、下段にございますように、和田岬線旋回橋から材木橋の間の水域とする予定でございます。  49ページに参りまして、(2)公共上屋の使用料に関する規定の追加といたしまして、屋上部分の使用料を荷さばき地等に係る使用料の3分の2とするものでございます。  施行期日は、いずれも令和4年5月1日でございます。  続きまして、第29号議案須磨海岸を守り育てる条例の一部を改正する条例の件につきまして御説明を申し上げます。  詳細につきましては、参考資料により御説明を申し上げますので、55ページを御覧ください。  1.改正の趣旨にございますとおり、須磨海岸におきましては、水上オートバイ等による危険な事案の発生が懸念され、実際に苦情も寄せられております。そのため、水上オートバイ等による事故等を防止し、須磨海岸の利用の適正化・健全化を図ることを目的として、海岸内の一部区域を航行禁止区域とし、水上オートバイ等の航行を禁止しようとするものでございます。  2.改正の内容にございますとおり、推進機関として内燃機関、電動機を備える船舶を対象に、規則で定める区域を航行禁止といたします。  なお、須磨海岸におきましても、漁船等は対象外といたしますとともに、航行禁止区域は、中ほどにございますように、離岸堤より内側の水域とする予定でございます。  施行期日は、令和4年5月1日でございます。  以上で当局の説明を終わらせていただきます。何とぞよろしく御審議のほどお願いを申し上げます。 4 ◯主査(三木しんじろう) 当局の説明は終わりました。  引き続いて、順位により質疑を行います。  なお、委員会運営の効率化のため、当局におかれては、簡明な答弁に努めるとともに、適切なものについては担当部課長からも答弁されるよう、この際、特に申し上げておきます。  また、質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので、念のため申し添えておきます。また、委員各位におかれては、質疑の要点をおまとめの上、簡明にお願いいたします。  それでは、香川委員、発言席へどうぞ。 5 ◯分科員(香川真二) おはようございます。つなぐ会派の香川です。  質問をさせてもらう前に少し話をさせていただきたいんですけど、議員になるまではあまり港湾局のことに全く知識なくて、議員になってこうやって質問させてもらうきっかけを与えられて、港湾局の勉強もさせてもらってるんですけど、僕の中で、いろんな局に質問させてもらってるんですけど、結構苦手な局ランキングの5位ぐらいには入ってまして、ちょっと知らないことが多いのでそうなってしまうんでしょうけど、今は目下勉強中ということで、いろいろ簡単な、素人のような質問もあるかもしれませんが、どうぞその辺も御容赦くださいということで、では、ちょっと質問に入らせていただきたいと思います。  まず、カーボンニュートラルポートの推進ということで、実際、今、時代の流れというんですかね、脱炭素の流れというのがすごく進んできてまして、いろんな企業もそういった取組というのをどんどんやっていくというのは、これはもちろん大事なことだと思いますし、自然環境を大事にするというところも大事なことだと思うんですね。  ただ、そこで1つ聞かせていただきたいのは、今回、神戸市も8億2,500万円予算をつけてカーボンニュートラルポートの形成というのをどんどん進めていくということなんですけど、予算というのはもちろん税金ですから、市民の人たちにとって、やはりそれを使うということに対する恩恵というんですかね、そういった利益があるほうがもちろんいいわけですよね。我々は、例えばわざわざ神戸港に行って、何かふだんの生活の中ですることはないわけですよね。例えば荷物を神戸港に持っていって運んでくださいというわけにはいかないわけですから、そういった意味ではなかなかカーボンニュートラルポートをつくることによって市民の方が何か恩恵を得るということがあまり感じられないわけですから、するんであれば、ぜひともその必要性というのを1回聞いてみたいなと思ってます。それと、あの──まずそこからお願いいたします。 6 ◯長谷川港湾局長 まず、カーボンニュートラルポートに関して市民への恩恵ということで、今、お伺いをいたしました。先ほどもございましたように、まず、企業に御尽力していただいているということがまず一番初めに出てくるわけでございますけれども、実は企業におきましても、この温室効果ガスの削減については様々な規定を設けてございます。特にパリ協定以降は非常に厳しい規定が世界各国で非常に認証されております。  その中で、1つ事例を申し上げますと、パリ協定と同水準の──例えば1.5度の温度上昇に抑えるために、年間4.2%ぐらいの温室効果ガスを削減しなければならないと、そういった厳しい規定がございます。これは、いわゆるSBTという項目でございまして、これは何かと申しましたら、サイエンス・ベースド・ターゲットという内容でございます。これはカーボン・ディスクロージャー・プロジェクトであったり、国連グローバル・コンパクトといった世界的な環境団体がつくってる、取得するプログラムでございます。実はこういうプログラムの中に日本の企業は150社ぐらい、世界的には1,100社ぐらい参加してございます。特に日本の企業でも、例えば海運業であったり、例えばウオーターフロントで今、進出をいただいている情報通信系の企業ですね、こういった企業にも参加をいただいてございます。ですから、こういう企業それぞれの取組がカーボンニュートラルポートの形成に大きく寄与するというふうに考えてございます。  また、市民への恩恵ということでございますけれども、神戸港は神戸経済──GDPでいきますと3割、これ雇用とか所得ですけれども、3割を超え、神戸港というのは大きな事業を進めているところでございます。そういった意味で、こういう環境の付加価値を新しく生むことによって、いわゆる成長産業ですね──これ水素関連も含めてなんですけども、成長産業を誘致することができるということでございます。  ですから、このカーボンニュートラルポートの取組は、新たな成長産業の創出──これはいわゆる経済効果であったり、投資を好循環に導いていくと。ひいては、神戸市民にそれが還元されていくと。また、こういうブランド価値でございますので、環境というブランド価値を取得することによって、神戸港を世界に発信できると。そういったいろんな意味でのメリットもございまして、やはりきっちりとそういったことも含めて市民への広報に努め、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 7 ◯分科員(香川真二) ありがとうございます。先ほど答弁ありましたように、ブランド力というのは、どこの企業もやはり、脱炭素に取り組むことによってそういったブランド力を上げて、さらにそれは利益とかにつなげていきたいというふうな気持ちがあると思うんですね。神戸港のほうもぜひともそういった──ただ単にカーボンニュートラル、脱炭素に取り組むだけじゃなくて、結果に結びつけていただきたいと思ってます。集貨量がこれによってアップするであるとか、そういったところで間接的にも市民の人に還元できるような状況をつくっていただければ、皆さんこうやって取り組まれることに対して納得できるというふうな思いはあると思いますので、ぜひともそのカーボンニュートラルに取り組む前と後で集貨量がこれだけ上がったんだって比較できるような検証を待ってますので、よろしくお願いいたします。  あと、水素を今度、次世代のエネルギーとして取り組んでいくというふうなことを書いてましたので、その辺について質問させていただきたいんですけど、先週金曜日に「朝まで生テレビ!」という番組を見てまして、そうすると、エネルギーのことについての議論をしてたんですね。ざっくり言いますと、結局、いろんな論客の方がいろいろ話をしてたんですけど、まだ不確定要素が大きくて、あまり何か絞れない──焦点が絞れない議論が続いたというふうな感じだったんですね。つまり再生可能エネルギーを使うのか、原子力使うのか、そういった次世代エネルギー──水素使うのかというの、どれも皆さんいろんなメリット・デメリットがあったりとか、それに付随するようないろんな要因で使いにくさがあったりとかというのは言われてました。  そんな状況で、今、この神戸港で水素をこれから次世代エネルギーとして使っていくんだというふうなことで、もちろんチャレンジしていくということはいいと思うんですけど、これで多額のインフラの整備のお金がかかっていく──投資は当然かかるわけですし、神戸市が水素を用意しても、例えばその水素を積む船ですかね、そういったものであるとかにも改良が要るわけですから、今の段階で、懐疑的に言うとまだまだ不確実要素が多い中で、果たして水素で一本化して大丈夫──一本化というか、そこを決めてしまって大丈夫なのかなと思うんですけど、その辺について教えていただけますか。 8 ◯長谷川港湾局長 御質問いただきました水素のエネルギーであったり投資の件でございます。これ世界的な、例えば国際エネルギー機関というレポートにおきましても、水素の有用性については非常に重要だということが指摘をされてございます。また、昨年になるんですけれども、我々のメンバーが実はオランダ政府に招聘されまして、いろいろロッテルダム含めて視察に行ってございます。その中で、ロッテルダム港などでは非常に大規模な水素ネットワークの構築、こういうものを計画してございます。これは大規模な供給計画でございまして、周辺国含めてこういうパイプラインを引きながら水素を供給していこうと。そういう水素の重要性は世界的に認識されているところでございます。  また、今、水素一本なのかというお話でございましたけれども、世界的にはやはり水素だけではなくて、次世代エネルギーとして、例えばアンモニアですね。これは、アンモニアを燃焼させることによって例えばエンジンの代わりにならないか、こういった技術開発、これは日進月歩で進歩しておりまして、やはり私どももこういう様々な技術開発を導入をしながら、いわゆる最先端の企業の知見も吸収をしながら、取組を進めていきたいと考えておるところでございます。  また、先ほど投資と言われたんですけれども、いわゆるこういった、例えば今の水素サプライチェーン構築実証であったり、こういったものはやはり国の支援を得ながら──例えばNEDO事業であったり、こういう国の支援を得て、国と連携をし、協力をしながら進めております。そういうことで、私どもだけではなく、やはり国であったり、最先端の知見を持つ企業とともに、このカーボンニュートラルの形成に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 9 ◯分科員(香川真二) ありがとうございます。いろんな企業も多分チャレンジをしたいと思っても、やっぱり最初のイニシャルコストを考えると、なかなかチャレンジできないような企業もあると思うので、その辺やはり行政がリーダーシップ執っていくというのも、私、1つの必要性だと思ってますので、ぜひともそういった水素の社会──しっかりとその根拠なんかを確認されてると思うんですけど、水素社会というのが実現していくんだというふうなところを確立していただきたいなと思いますし、エネルギーの部分でいくと、100年ごとぐらいに石炭や石油って代わってきて、ちょうど100年ぐらいなので、次世代のエネルギーというのを多分いろいろ検討されて、本当に代わっていくんだろうなというふうな気持ちも持ってますので、ぜひともその辺はしっかり取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  次に、ブルーカーボンについてお聞きしたいんですけど、この取組についても、私、今回こういう勉強させてもらって初めて知ったんですけど、こういった、岸壁というんですかね、そういったところに藻をはわせていって、二酸化炭素の吸収なんかをしていくんだということを取り組んでいると。大変、どういうんですかね、自然環境に配慮した取組だなとは思ってるんですけど、ただ、1つ気になってるのは、海は広いな大きいなですから、たかがこれだけやったところで、どれだけのCO2が吸収されて効果が出るのかと疑問に思いますし、果たしてこれが、例えばこの二酸化炭素の吸収の取組だけに終わってしまってはあまり意味がないなというふうに感じてるんですけど、その辺りについて教えていただけますか。 10 ◯長谷川港湾局長 ブルーカーボンでございますけれども、これもいわゆる2019年の気候変動に関する政府間パネルというのがございまして、その中でブルーカーボン──これはマングローブであったり海草藻場、こういったものからできるものでございますけれども、世界のCO2年間総排出量のやはり0.5%、これを吸収・貯蔵できるというものでございます。ただ、温暖化を1.5度に抑えるために必要なCO2の削減量の2.5%を受け持つということで、これは世界的にも非常に大きな役割が期待されているところでございます。  先ほど神戸港でという話がございましたので、実は神戸港では、これは物すごく先駆的なんですけれども、実はポートアイランド第2期の西護岸、あるいは神戸空港島において、環境に配慮した、こういった先駆的な取組として緩傾斜石積み護岸というものを整備してございます。これはもともといろいろな環境施策の中でこういう護岸を整備をしたんですけれども、やはり神戸港の付加価値を上げるためのいわゆる生物多様性空間ですね、こういったものをつくっていこうと。そこには多くの魚類であったり、例を挙げますとシダモクであったり、ワカメなどの海藻がたくさん今も繁茂している状況でございます。こういったところを、私どももどういう状態なのかというのをきちっと今、評価をしておりまして、CO2を吸収──どれぐらい吸収するのかというのを評価する必要があって、実は今年度、そういうものを行っているところでございます。こういう吸収量の評価がきちっとできれば、これをクレジット化していくと。いわゆるブルーカーボン・オフセット制度というのがございまして、やはり企業としてもこういうCO2削減に取り組む中で、このクレジットを買うことによって企業価値も上がっていくということでもございますので、こういうオフセット制度の構築を進めていくということでございます。  また、やはりたくさんの海がございますけど、須磨海岸においてもこういった取組を進めておりまして、やはりブルーカーボンを一般の方に普及啓発をしたいという思いもございまして、学生の方々も含めて、ブルーカーボンフェア at SumaBeachというのを昨年実は開催をしてます。その中で、アマモですね、こういったものの移植体験を多くの市民の方にやっていただいておりまして、やはり環境学習の重要性であったり、ブルーカーボンの重要性を御理解いただくためのすばらしい機会になっていると考えているところでございます。  また、これも兵庫運河においても干潟というのを造りました。これ実は兵庫運河というのは非常に水質が悪い状況が続いておりました。それを、地元の方が御尽力されまして、非常に今は水質がいい状態まで回復してございます。この干潟は、地元の方に聞きますと、里海の再生という意味合いもございまして、やっぱりここも魚類がいたり海藻が繁茂したりとすばらしい環境にあります。ここでは小学生が環境学習をしてございます。実は干潟を造ったときに周辺の小学校の校長先生とお話をしましたけれども、やはり小学生でこういう環境学習に親しむことができるというのは非常に重要だという御意見も頂いておりまして、いわゆるこういう環境対策、環境学習という重要性を改めて認識をしたところでございます。兵庫運河においても、先ほど申し上げましたブルーカーボンのオフセット制度、こういったものをまた申請もさせていただきたいと思っております。  ですから、いわゆる環境に対する市民の意識の啓発であったり、繰り返しになりますけど、やはりブランド力の向上ですね、こういったものも非常に導入効果が期待されるわけでございますから、このブルーカーボンの取組もしっかり進めていきたいと考えております。 11 ◯分科員(香川真二) ぜひとも教育というところは、これから環境問題に関して意識の高い子供たちをどんどん育てていくという意味では重要だと思いますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますし、企業のほうも、何かしたいんだけど何かすることがないというか、どうしたらいいか分からないという方もおられると思いますので、今言われたような、クレジットというんですか、そういったものを自分たちの利益の中で取組としてどんどん進めれるようなものに変えていくっていうふうなのはしていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  次に、モーダルシフトの推進についての質疑させていただきたいんですけど、今回この予算の勉強会で見させてもらって、港湾労働者などの福祉の増進ということで、コンテナ専用道路付近にトイレ設置するんだということが書いてあって、トイレがないんだなというのを初めて知ったんですけど、労働者の人たちのやっぱり働く環境であるとかというのは、今後考えていかないといけない時代来てると思ってます。  今、2024年問題ということで、働き方改革から5年の措置が終わるときには人材不足がかなり起こるというふうなところで、建設業・運送業・介護事業というのは人材不足御三家と言われてるぐらい大変な業界だと思うんですけど、運送業のほうも、やはりドライバーの方ですね、そういった方にいかに環境を改善してたくさんの方に働いてもらう、もしくは、少ない人数で効率よく働いてもらうというふうなところが必要だと思ってます。  そういった取組ってどんなふうにされてるんですかっていうことを勉強会で聞いたら、モーダルシフトというのに取り組んでて、神戸市としてこれ力を入れていくというふうなことは聞いてますので、今、モーダルシフトというのはどのような現状なのかというのと、今の神戸市としての評価というのをお聞かせください。 12 ◯松木港湾局副局長 モーダルシフトでございますけども、これまで神戸港は、御承知のとおり、国際コンテナ戦略港湾ということで、集貨・創貨・競争力強化の3本柱で施策を進めてきたところでございます。特に集貨でございますけども、中国・四国・九州方面の西日本の方面から貨物を内航フィーダー、フェリー、鉄道で輸送する取組を進めているところでございます。これらの輸送手段というのは環境負荷が少なく、トラックドライバーの労働環境改善といった、いわゆるホワイト物流ですね、こういったことにつながるということで、これらを最大限活用しながら神戸港の港勢拡大を積極的に推進していくこと、これが重要だなというふうに考えているところでございます。  モーダルシフトですけども、今年度から実は環境負荷の少ない輸送形態への転換に向けたトライアル事業というものを立ち上げまして、昨年10月から事業者の募集を開始したところでございます。実際にやっている事業者ということで具体的に申し上げますと、海運事業者と大手の子供服販売会社との共同申請によりまして、神戸港を利用して東南アジアから輸入していた貨物について、九州地方へトラックで輸送していたものを鉄道利用へ転換するといったもの、あるいは、物流事業者と大手事務用品メーカーですね、これの共同申請によりまして、近畿圏から九州地方へ陸送していたものをフェリーに転換したと。そういった具体的な事例が出てきておりまして、全部で9社活用いただいているといったところでございます。事業者からの申請ベースで、確定値ではございませんですけども、これへの転換によりまして、二酸化炭素排出量が転換前に比べまして35%削減されると。約1万トンの貨物が神戸港を利用して新たに内航船等により輸送されたというふうなことにつながっておるということです。  引き続きこういった戦略港湾の施策ということで、西日本、日本海側に拡充された内航フィーダー航路網、あるいはリプレースに合わせて順次大型化・省力化されるフェリーの海上輸送、さらに鉄道輸送ですね、そういったものを活用しまして、港勢拡大に向けた集貨の取組と併せまして、今申し上げましたトライアル事業も引き続き実施しまして、物流分野におけるカーボンニュートラル社会の一助となるように推進していきたいと思っております。  以上です。 13 ◯分科員(香川真二) 今、例えば前段から話しました自然環境の部分もカーボンニュートラルポートで取り組んでますし、そういったモーダルシフトも自然環境の観点で、CO2が車・トラックで輸送するよりは船で輸送したほうが少なくなるというふうな観点、あとは人ですね。人というのがいないと仕事が成り立たないわけですから、そういったところへの配慮というので、やはり今の時代に沿ったような取組というのももちろん大事になってくると思いますので、ぜひそういったことをやっていただきたいと思いますし、このモーダルシフトというのをどんどん取り組むに当たって、今聞いてるのは、現状、実績が9件ぐらい。それと、それをどんどん増やしていくというふうなところで補助を出してるのが1事業300万円というふうに聞いてるので、ぜひともその辺をもっと増やしていって、この実績を上げていただきたいと思いますので、これは要望としておきます。  次に、神戸空港の話をさせていただきたいと思うんですけど、神戸空港、今、勉強会の資料を見させてもらったんですけど、就航の都市もかなり増えてるなという印象と、旅客数も──コロナ前とどうなのかというのはちょっと分からないんですけど、結構旅客数も戻ってきてるなというふうに感じてます。  今後も神戸空港のほうの需要拡大に向けて取り組みたいというふうなことがここに書いてありまして、私、以前、神戸空港に就航している航空会社の方とお話しすることがありまして、その方から、もっと神戸空港を利用してもらうにはどうしたらいいかというふうな話をしたことがありまして、そのときに、東京の方と、私、神戸にいて話をしたんですけど、意外と神戸のPRっていうのが神戸の市内だけにとどまってるなというふうな印象がありまして。何かといいますと、例えば神戸っていうと、異人館があるよね、中華街があるよねとか、そういったことはしっかりとPRしてるんですけど、東京の人からすると、割と淡路島って神戸に近いですよねとか、姫路城も近いですよね、宝塚の歌劇場も近いですよねみたいな、そういった感覚なんですよね。我々としてはどうもやっぱり、自分たちにリミットをかけてると言ったら言い方悪いかもしれないですけど、行政区っていうので1つの区切りをしてPRをしてるんですけど、ほかから来られる方にしてみれば、全然行政区にこだわってるわけじゃなくて、神戸空港からどれぐらいの近さで行けますかっていうふうなところが気になってるというところですね。  逆に、PRをするときに、姫路城であるとか淡路島であるとか、そういった神戸から1時間、1時間半ぐらいで行ける圏内で──もっと驚かれたのが、例えば神戸から城崎のカニを食べに行けるというのを、日帰りで行けるんですよという話をしたら、それにも驚いてたんですね。東京の人からすると、北海道に行くというふうなイメージがあるんで、日帰りでは当然行けないというふうな感じだったんですけどね。そういったところをもっとPRしていただきたいなと思いますし、あと、就航都市というのがせっかくありますので、そことの連携というのを、協力体制をつくっていただいて、ぜひともお互いにPRし合うというふうなのがいいかなと思ってます。  こういうPRをするときに、広報、広報ってやるんですけど、対立軸をつくると──対立構造ですね──結構盛り上がるというのを業界の方は言われてまして、例えばヴィッセル神戸であれば、茨城と──鹿島アントラーズと対立構造をつくるために、鹿島アントラーズの主力選手を引き抜きまくるというふうな、そんなんどうですかと。そうすると、アントラーズのファンが神戸に乗り込んできますよというのは言われてましたので、ぜひ参考にしてみてください。  以上です。ありがとうございました。 14 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  次に、安井委員、発言席へどうぞ。 15 ◯分科員(安井俊彦) それでは、よろしくお願いいたします。  初めに、通告してなかったんですが、昨日、私たちの神戸議会は全員一致でウクライナ侵攻、ロシアに対する抗議を決議いたしました。非常にいち早く立ち上がった神戸議会の議員が仲間におったということについて本当に誇りに思いますし、神戸議会の見識が非常に高いという意味で感動いたしました。それに応じて、また、神戸市長もいろいろな対策をやっていただいた。その中で、いわゆる両輪という1つの姿、それを支えてたのは、実は港湾局がいち早くやってくださった。例えばポートタワーの電飾であるとか、BE KOBEに対する電飾であるとか、こういうことについては本当に御礼を申し上げたいし、そういうガバナンスがしっかりと局にできておるということについて敬意を表したいと思います。  そこで、通告なしで申し訳ないんですが、このウクライナの問題に対して、政府から私たちの港に対していろいろな注文がつけられているのか、あるいは調査があるのか、あるいは内閣府から何か要請があるのか、そういうことについて、まず質問いたします。 16 ◯長谷川港湾局長 ウクライナ・ロシアに関係して政府から何かあるのかということでございますけれども、まずは、今現在、国交省であったり、経済産業省含めていろいろ調査をされている──これ事業者の方含めてヒアリングをしているところでございます。特に、港湾ですので、グローバルサプライチェーンに対してどのような影響があるのか、これ非常に注視をしているところでございます。
     実はウクライナには黒海に面しているオデッサ港というのがございます。これはコンテナを扱う港でございますけれども、実はここが今、閉鎖をされてございます。ここはウクライナの中でも主要な港でございまして、取扱量の7割ぐらい──65万TEUなんですけど、7割ぐらいを扱うような大きな港でございます。ここが閉鎖されているというのと、黒海で航行している船舶、例えばドライ貨物──こういう貨物船であったり、バンカー船ですね、これが被弾したという話もございます。ですから、コンテナの船社においては、貨物の引受けであったり配船を停止をしている状況でございます。  また、ウクライナにおいては──実は半導体を製造する過程でガスが必要になるんですけど、これネオンというガスなんですけど、実はこういったものも輸入しておりまして、半導体にどういった影響が出るのか、今後これも注視をしていくべきだと思っております。  また、ロシアのほうは、実はサンクトペテルブルク向けの、これコンテナでございますけれども、これが今、ブッキングを停止をしてございます。これはどちらかというと制裁に近いものかと思います。それと、ロシアは非常にいろんなLNGなんかを持っておりますので、こういったのがどういう影響を及ぼすのか。それと、実は自動車の排気ガスを浄化する触媒、あるいは、半導体の部材をメッキするパラジウムという物質があるんですけれども、これはロシアから4割輸入をしてございます。ですから、こういった意味では、どういう影響が出るのかは国も含めて注視していると。  それと、実は船員さんの問題もございまして、世界の船員さんの約14%がウクライナ・ロシアの方でございます。これ27万人ぐらいでございます。ですから、船が滞ったときに、船員さんの入替えについて、例えばフィリピンの方であるとか、インドの方ですね、こういった方に入れ替えるのか、こういったところも注視をしていくべきだと思っております。  また、SWIFT──これは国際決済網でございますけども、ここから排除されるというふうに聞いてございまして、例えばこれは物流事業者であったり、いろんなフォワーダーのメンバーであるんですけれども、やはり銀行は決まってないんだけれども、少し影響が出るだろうというふうに考えてございます。  ですから、私どもも国と連携をしながら、情報収集をしながら、今後きちっと注視をしてまいりたいと考えております。 17 ◯分科員(安井俊彦) よく状況を理解しました。一言で聞きますが、ロシア貨物、ロシア船籍の船が神戸港に入港するときには、それはリフューズされますか、それともオーケーされますか。 18 ◯長谷川港湾局長 それについては私どもでなかなか決めれないところもございますので、やはりこれは国とも御相談をしながら、政府とも相談しながらの対応になるかと思います。 19 ◯分科員(安井俊彦) ありがとうございました。  それでは、これ通告なしだったので申し訳ないと思いますが、神戸港の今後の戦略についてお聞きしたいと思うんです。できるだけ──時間が30分しかないので、簡単で結構ですから、方針だけ。私も長い──ここでお世話になってまして、神戸港の最高のときから今の現在の地位まで分かってるんで、ただ、神戸経済を支えてきた港湾局──神戸、かつては47.5%まで神戸経済を支えてきた。今は35%ぐらいにまでなってる。それでも神戸を支える最も大事な局として、また機関として、神戸の大切にしなくてはならない宝だと、こう思いますが、このことについて、長谷川局長も長く港で育っておられますので、今後の方針について、こうするんだということについてちょっと簡単に、コメント程度で結構ですから、おっしゃってください。 20 ◯長谷川港湾局長 やはりこういう戦略港湾というのは世界の情勢に非常に影響を受けると。先ほど申しましたウクライナ・ロシアの問題であったり、コロナの影響ですね、こういった世界の情勢であったり経済情勢に非常に受けるものでございますので、こういう社会情勢を的確に捉えながら進めていく必要があると考えているところでございます。  やはり基幹航路を確実に維持していくというのが神戸港の成長につながると考えております。それには集貨が必要であると考えておりまして、世界的な船社からも、内航フィーダーによって集貨した貨物を神戸港へ持ってきて、それを母船に接続をして、世界の各地へ輸送する取組ですね、こういったものを強化したいと。また、神戸港は輸出入のバランスの取れた港であって、重要拠点と位置づけているというふうな船主のお声も聞いておりますので、やはり確実にこの基幹航路を維持してまいりたいというのが、まず1つでございます。  あと、創貨については、やはり古い上屋なんかもございますので、そこをうまく、効率よく改良ができないかと。そういうことを進めることによって効率的な物流体制を維持できるのではないかというふうに考えてございます。  競争力強化については、やはりカーボンニュートラルであったりDXであったり、新しい技術を取り入れながら港湾運営ができればというのが最大のいわゆる成長産業だと考えております。ですから、先ほど申しましたような基幹航路を維持して、基幹産業でございます神戸港が発展をし、世界から選ばれる港であり続けるために、やはり国であったり阪神国際であったり、また物流の事業者と一丸となって進めてまいりたいと考えております。 21 ◯分科員(安井俊彦) 航路というのは非常に保守的なものであって、一旦去ってしまうとなかなか戻ってこない。特に神戸がかつて世界3位、4位であったコンテナ、そういった航路のことについて失った原因は何か。そのことは非常に深掘りをしていかなくてはならない。私みたいなど素人が言うのは悪いんですが、やっぱり神戸港の油断であったと、そういう気持ちがいたします。当局は大震災なんかを理由にするんですが、実はその前からもう凋落が始まってた。それはやっぱり神戸港の油断であったのではないか、そういうように思います。それは料金を含めて全てのことにあったんだと思うんですが、そこで、逆に言うならば、現在のコロナ禍において、私たちの神戸港がまた航路を取り戻すためのある意味ではチャンスではないかと思うんですが、そのことについての見解を頂けたらありがたいと思います。 22 ◯長谷川港湾局長 チャンスということでございますけれども、やはりコロナ禍においてこれだけサプライチェーンが乱れて、やっぱりコンテナ船も遅延をしていると。今まで例えばウイークリーで入っていたやつが隔週になるとか、影響は出ております。  やっぱり世界の港においても、例えば釜山においても非常に混雑をしている状況でございます。ですから、例えば今のユーザーはこの混雑状況の中からきちっと──荷主もそうなんですけれども、やはり物流を円滑に進めたいという気持ちもございますので、その中で、今、混雑している港ではなくて、神戸港へできるだけ貨物を集貨して、神戸港から世界へ物を届けると。こういった仕組みができないかですね。今のコロナ禍であるので、こういったチャンスを生かしながら、これからも集貨に努めてまいりたいと考えております。 23 ◯分科員(安井俊彦) ある意味では釜山であるとか台北であるとか、こういったところに取られてきた航路を、今の状況では、ポートセールスを重ねながら航路を取り戻してくるという努力をするべきだと思うんですが、そういう努力はしておられるんですか、具体的に。 24 ◯長谷川港湾局長 ポートセールスについても、やはり私どもだけではなくて、阪神国際港湾と合わせまして、例えば阪神港セミナーですね。なかなか今、海外に出向いてポートセールスというのはできないので、オンラインの状態でポートセールスをさせていただいてます。  また、2月にも神戸港でのセミナーということで、これはやはり船社の方であったり、私も挨拶をさせていただきましたけども、こういうオンラインでの取組もやはり700名、800名の方に聞いていただいておりますので、その中で、神戸港というのは例えばコンテナ以外にも、例えばRORO船があるとか、総合的な港であるということも御理解をいただいておりますし、やはりオンラインであってもこういうポートセールスは有意義なものだと感じているところでございます。 25 ◯分科員(安井俊彦) 確かにそのとおりだと思うんですが、やっぱりコンテナとかカーボンとかっていうのは主力だと思いますので、その点は僕が言うほうが恥ずかしいんですが、よろしくお願いしたいと思います。  そこで、局長、先ほどから神戸が選ばれる港になりたいと言ってましたが、選ばれる港として、カーボンニュートラルポートにしたいという長谷川局長の思いが非常によく、熱く伝わってくるんです。そのことも大事ですし、ほかにどういうものを神戸の売りにするのか。選ばれる港になるために何が必要なのか。その辺ちょっと教えてください。 26 ◯長谷川港湾局長 世界から選ばれるというのは、やはり1つは効率性・生産性ですね。やはり利便性の高い港であるということがまず出てくるかと思います。それはいわゆる瀬戸内から集めた──内航で集めた荷物を世界へ持っていく、基幹航路を維持・拡大するという、これはまず重要だと思います。  それと、やはり技術力だと思います。神戸港じゃないと扱えない荷物、例えば重量物もそうですけれども、やはり神戸港じゃないと扱えない荷物というのがございますので、それはきちっと荷主の方々にセールスを行って、神戸港の技術力をきちっと発信すると。これが非常に重要だと考えております。  それと、あとはやはりDXによりまして、いかに──例えば今、コンテナの車が渋滞している状況でございますけれども、これをいかに解消をして、働きやすい環境をつくる──効率よく、例えばコンテナが回るかですね。こういったことも重要だと考えております。  以上です。 27 ◯分科員(安井俊彦) 全くそのとおりですし、いわゆる道路網──背景の神戸港を取り巻く道路網──神戸港が凋落していった1つに、神戸には集まる道路が──荷物が集まる道路がなかったということ。中国縦貫道路が行ってしまって、神戸港を結ぶのは有馬街道しかなかった。慌てて山麓バイパスを造ったと。しかし、時は既に遅かって、荷物がほかへ、大阪を含めて行ってしまったというのは、そういう非常に総合的な考え方の中で、神戸港を中心に──だって、神戸港を守るために県庁ができたぐらいですから。そういう意味では、油断のないようにやっぱりしていかないけない。  その中で、カーボンニュートラルポートというのは非常にありがたいし、今、すばらしいと思ったのは、そのために神戸の売りの中に技術を入れていただいたこと。これは、神戸港の持つ技術というのは、日本の中でも最高クラスの技術を持っているわけです。だから、そういう意味で、その技術をどう売っていくのか、どう知らしめていくのか。ここで技術が──神戸の荷下ろしの技術、梱包の技術、こういったものが神戸はすばらしいんだというPRをしてほしいということを前にも本会議で言ったんですが、その後の経過について教えてください。 28 ◯加島港湾局担当局長 神戸港の技術の発信でございます。先ほどお話しいただきましたように、技術の発信のために、まず、業界と一緒になりまして、現在行っております神戸港フォークリフト荷役技術の向上大会、これは世界大会にまで広げるというお話もさせていただいた、まずの取組なんですけれども、神戸港、今、東南アジア中心にMOU──連携協定を非常にたくさんの港と結んでおりますので、まず来年は、海外の主要港から技能者の方を大会に招待させていただいて、実際に神戸港の技術を御覧いただいて、また、帰ってからも神戸港はこのような取組を行っているということを発信していただくとともに、我々もそういう方とも連携しながら、神戸港のまずはフォークリフト大会自体も外に出して、まずはその技術を出していきたいと。1つはそのような形で、SNSなどを使って世界にも発信していきたいと考えております。  重ねて、梱包技術でございますが、今、神戸港を基盤といたしまして事業を行っていただいております事業者の方を中心に、梱包に係る技術講座を実施、今していただいておりまして、さらに技術水準の向上を御自分でも図られながら、人材の次の方の育成に努めておられると、そのようにお伺いしているところでございます。  神戸港の梱包、先ほど局長も申し上げましたように、工場設備とか車両とか、重量物、長尺物が非常に多い現状もございまして、神戸港に持ってきたらとにかく運べると、そのような評価も頂いている中で、神戸港の海外に向けたプロモーションビデオを作っておりまして、その中にもそういう梱包技術が発揮されたような貨物を実際に映して発信しているところでございます。  今後ともその技術のアピールのために、ユーチューブとかフェイスブック、SNS、そのようなものを広く使いながら、物流に関する国際会議もありますので、そのような場で、あらゆる機会を通じてアピールしていきたいと、そのように考えているところでございます。  以上です。 29 ◯分科員(安井俊彦) 加島担当局長が業界を回って汗をかいてることは業界の方から聞いてまして、非常に敬意を表したいと、こういうように思います。ただ、港は総合力で勝たねばなりません。そういう意味では、業界の皆さんもそのことに気がついて、一時は学校づくりとか、技術を向上させるための、そういう機運まで生まれてしてるんですが、なかなかうまくいってない。だから、これはやっぱり業界と、もうちょっとしっかりと──神戸から補助をしながらも、業界に呼びかけて、港湾技術を神戸で学ぶ、神戸で人材を育てて全世界に輩出するというぐらいの夢を持ちながらやっていくべきだと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。ちょっと大き過ぎてあれだと思うんですが、何か感想ございましたらお願いします。 30 ◯加島港湾局担当局長 港湾技術を神戸で学ぶ、これ本当に今、技能センターもございますので、そういった形で、技術は神戸で学ぶというのは本当に選ばれる港のためにも大きなことかなと思っておりますので、また業界のほうとお話ししながら、今、西日本の中心として講座を開いていただいていると伺ってますので、その辺りのこれからの発展の仕方も業界のほうとお話しさせていただけたらと考えております。  以上です。 31 ◯分科員(安井俊彦) 非常に、単なる梱包といっても知識が要って、韓国で通用する梱包、アフリカで通用する梱包、アメリカで──いろいろあると思うんですよ。これやったら我が国はあかんというようなこともある。だから、そういう意味も含めて、やっぱり知識を集約していけるというような、そういう知識の集約が、港に関しては神戸やというふうに何とか育てていっていただければ、神戸港のより強い総合力の1つになっていくんではないかと、こういうように思っております。  それから、通告しておりましたカーボンニュートラルポートについては、長谷川局長が本当に心を込めて答弁されておりましたので、もうこれ以上聞くことはないと思うんですが、ただ、今、全世界、全人類でこの問題が大きく取り上げられてますが、火力発電であるとか、発電所から出るCO2が大体2割、それから車から出るCO2が2割と、こういうことですが、全世界で港から出てるCO2というのはどれぐらいのものか分かりますか。分からなかったらいいですけど。 32 ◯長谷川港湾局長 港ということは分からないですけど、全世界のCO2の発生量というのが340億トンぐらいでございます。ですから、例えば日本でいきますと約11億トンですね。ですから、世界でいくと3%強が日本から発生していると。その中で、やはり港湾・臨海部というのが60%ぐらいでございます。ですから、日本で言いますと、11億トンのうち6億トンぐらいですね、これが港湾から発生する部分でございます。ですから、ちょっと世界になると分かりませんけれども、それほど大きなずれはないと思いますので、やはり6割程度かと認識してございます。 33 ◯分科員(安井俊彦) かなりの比率を占めるようです。それで、確かに、どこかの国がどこの港へ行くというときに、神戸港はそういうことに努力してる、非常に価値ある港やということで、選ばれる1つの材料になるかと思いますので、引き続いてお願いを申し上げたいと思います。  それから、総合力──港は総合力なんだという意味で、何より欠かせないのは市民の理解であり、神戸市民が神戸の港を誇りにする、神戸市民に港なんだという意識を持たせるためのいわゆるそういう意識づけ──我々は母親から、神戸は港、港のおかげやということを言い聞かされてきました。そういう意味では、ウオーターフロント計画というのは非常にこれは大事で、つまりどういうことかというと、神戸の皆さん方が港を見に来る、港で憩う、そして同時に、神戸に来られた観光の方が神戸の港を見て帰ると。こういう意味じゃあ、ウオーターフロントの水域利用というのは非常に大事だと思います。  その間でちょっと気になったことがあるんですが、この写真なんですが、新港突堤西地区の辺りの水域利用の中で、ヨットハーバーというのがあります。これですね、実は今、私もよく分かってるんですが、今、ボートブームでございまして、泊めるところがなくて、私たちにも何とかならんかというような苦情が寄せられてきてます。ただ、これはある意味じゃあ港の一等地なんですね。玄関口というか、非常に大事な水面であるわけです。この水面の利用に、ヨットのハーバー──並のヨットハーバーやったら、この一等地ではなしに、六甲アイランドであるとか、あるいはどこか違うところでも十分でき得るわけですから、ここに、もしどうしても造られる──例えば世界の富豪の持つボート、これは40フィートを超えなかったらいけないと思うんですが、そういったクオリティーの高いヨットハーバー、これができるならば、これから5つ星のホテルがここへ来たときにもヨットで神戸に入港できる、日本に入国できるといったような、ある意味では非常に──しかもその豪華ヨットを見に来るといったような、そういった位置づけのヨットハーバーであってほしいと思うんですが、その辺はどういうふうにお考えなのか。 34 ◯加島港湾局担当局長 おっしゃっていただいておられますように、都市に近接しておりますこの水域、このウオーターフロントの価値が本当にシンボル的な存在になって、ウオーターフロント全体の価値を決めてくるような、そのような非常に大切なプロジェクトだと今考えておりまして、スーパーヨットなどが停泊する風景そのものが神戸のブランドの価値を向上させて、そして人を引きつけるような空間を生み出していく。そのようなことを考えておりまして、神戸港の将来構想にもそのような形で上げさせていただいているところでございます。  このマリーナなんですけれども、令和2年の2月に、水面だけではなくて、1・2突の全体を考えた場合に、陸域と水域と、どのような形で活用するのかというようなサウンディングをさせていただいたところ、マリーナに水上レストランとかイベントとか、そのような形が上げられ、中でも大型艇を対象とするマリーナが一番陸上施設との相乗効果が大きい、そのようなお話をお聞きしているところでございます。  現在、水域活用の方向性を示します水域の活用計画を有識者の方に御議論いただいているところなんですけれども、その中でも、有識者の方からは、市民や来街者の方が滞留──長い時間楽しめて、そして憩える空間になるべきところだというふうに御指摘いただいておりまして、単に水面活用するだけじゃなくて、ウオーターフロントエリア全体の魅力の向上につながるように、陸域の周辺施設を含めたエリア全体の面的な活用をすべきだと、そのような御指摘もいただいているところでございます。  間もなくまとまるかなという状況ではございますが、今後、事業化の検討を進めていくに当たっては、単に事業者を募集するのではなくて、にぎわいを生み出してブランド価値を──神戸のブランド価値を上げていけるようなどのようなものがふさわしいのかという視点から、ウオーターフロントの開発機構、神戸ウォーターフロント開発機構がまさにこのマネジメントを担っておりますので、そことも連携しながら事業の研究を──どのような港、海外も含めまして事例研究をしながら、よりよい魅力的な活用ができるように取り組んでいきたいと考えております。  以上です。 35 ◯分科員(安井俊彦) 今、加島担当局長がおっしゃったいわゆる水面利用の計画検討委員会のメンバー表を頂いて、世界の港を知っておられる優秀な大学の教授、あるいは関係者、デザイナーなんでしょう。ただ、これらの人がウオーターフロントにヨットハーバーが要るんやということを言われた。確かに置場がなくて困ってるという状況はよく分かるんですが、この土地はその要求に応える土地なのか──土地やない、水面なのかと。むしろいろんな市民と港を結べるための水面であってもいいのではないかと。  例えばニューヨークの港にノーフォークという町がありまして、ここには──マッカーサーが生まれた町なんですけれども、1年に1回、世界中の帆船がその日を目指してやってくる。沖合から帆船がずっと。それをアメリカ市民がニューヨークからもどんどん来て、見学に来る。そういう公的な水面であってもええし、水面を使って何か行事をできる、そういう水面として残しておくというのも1つの手かも分かりません。  ど素人の私が言うのは悪いんですが、仮にじゃあ安井君の言うことを聞いて、じゃあ豪華ヨットだけにしましょうということになって、大体何隻ぐらいを予定して、そして、安井君の言う豪華なヨットというのは日本中に何隻ぐらいあるのか、その辺についてはどうですか。 36 ◯加島港湾局担当局長 ざっとした数字なんですけれども、80フィートを超えるようなスーパーヨット的なものは全国300隻ぐらいというふうに、ざっくりと伺っているところでございます。  中の水面の利用につきましては、マリーナという形で、40フィートクラス──中型から大型というよりは、大きなものに限って、特にスーパーヨットと呼ばれるような超大型のクルーザーに対象を絞るとか、公募の仕方にはいろんなことがあると思いますので、これからどのような──マリーナに小さなヨットが車庫のように並ぶとか、そのようなマリーナを想定しているわけではございませんので、どのような水面の活用の仕方があるのか、いろんなイベントも活用できると思いますので、その辺りまたこれから検討していきたいと考えているところです。公募の要領もまだ何もございませんので、今から考えていきたいというところでございます。  以上です。 37 ◯分科員(安井俊彦) 非常に前向きなうれしい回答をいただきまして、ぜひ──反対はいたしませんが、クオリティーの高いものにしてほしい。参考に、私も調べましたら、300隻ぐらいのスーパークルーザーが日本にあるようですけど、これかなり毎年増えてるんですよね。減ってるんじゃなしにね。ですから、そういう意味では、逆に、やればいい結果が出るのではないかと、こういうように思いますので、お願いします。  うわあ、あと2分か。そしたら、一番大事な国際空港のことについて、ずばり言いますが、3空港の懇話会で、神戸のいわゆる国際化に向けて深化させる、こう言うてますが、深化の内容について教えてください。 38 ◯長谷川港湾局長 深化させるというのは、これまで在り方というものについて議論はされておったんですけれども、この具体性についてこれまで議論されておりませんでしたので、深化をさせるというのは、これ具体性を持って検討を進めるということでございます。 39 ◯分科員(安井俊彦) じゃあずばりその深化というて、本会議場ででも深化という言葉を使い、いろんなところで深化しとるのに、深化の内容が議会で明らかにならなかったら使うべき言葉やないんです。例えば税関をどうするのか、国際化に向かって。それから、滑走路はどうなのか。あるいは、規模はどうするのか。そういったことについて話合いや検討もしてなくて、議会に向かって深化という言葉を使うのはちょっとおかしいんじゃないですか。深化させて、それでもう1つ、時間がないので言いますが、この国際化ということについて一番大事なのは、大阪の財界、大阪を説得するということです。神戸港と大阪を一緒に並べてやろうというんだったら、大阪の経済圏は私たちの神戸の国際化について協力をするべき立場にあるはずなんです。そういうことについて行動を起こしてるのかということが1つ。もう1つは、目標年次を立てて国際化をやろうとしているのか。例えば万博の日に合わせようとしているのか。その辺どうなんですか。 40 ◯長谷川港湾局長 今、行動を起こしてるのかということでございますけれども、やはりこの3空港懇談会に出席された皆様方──これも市長からも答弁があったと思いますけれども、やはりこの神戸空港の国際化に対する理解は関西全体の関係者の間で確実に深まっているというふうに感じたというふうに言っているとおり、きちっと関係者の理解は深まっているということでございます。その上で、年次については、これは2025という年次で動いております。これは今、何もこれは変更する予定ではございません。 41 ◯分科員(安井俊彦) 正直、長谷川局長さん、あなたすばらしい局長で、よく僕理解しとんですが、市長のほうが物すごい意欲があって、国際化をやりたいということに非常に彼は前向きな姿勢で、僕は喜んで、ですけど、原局である港湾がもっと積極的に──深化の内容もはっきりささないようで深化という言葉を使ったり、これちょっと、もうちょっと頑張ってくれませんか。でないと、盛り上がりませんよ。神戸全体が、神戸経済界がやはり何年には国際化をするんだという意欲を込めてみんなでやっていかなかったら、これはとても追いつかない。もう北方領土で聞いておくということになってしまう。だから、これは頑張りましょう。よろしい。これで終わります。 42 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  次に、守屋委員、発言席へどうぞ。 43 ◯分科員(守屋隆司) それでは、自由民主党を代表して、安井委員に引き続いて御質問させていただきます。  まず、兵庫運河についてですね。兵庫運河、また、遠矢浜とか苅藻島の沿岸部に台風の襲来のたびに多くのごみ等が運河等に流れ込むと。また、それが満潮時と重なると、海から大きな波が打ち寄せ、一部の岸壁に係留されている船舶とか、また係留施設なども大きな被害を受けております。地元の事業者等より、運河の入り口に波よけの防潮堤を設置して、被害が軽減できるような工夫ができないかというような要望が寄せられています。この点について当局はどのようにお考えなのか、まずお伺いをいたしたいと思います。 44 ◯長谷川港湾局長 先ほど言われました兵庫運河の苅藻、遠矢浜の件でございますけれども、私もこれは現場に──台風の後、現場を見ておりますので、状況は理解しているということでございます。この海域は、まず船舶が入ってくる海域でございまして、昔は大きな作業船も入ってきたと記憶してございます。今は実は、先ほど波よけの設置という御意見でございましたけれども、やはり船舶が入ってくるという影響をどういう形で配慮するのか。それと、実は湾岸道路の西伸部の事業、あそこで海上工事が今後行われる予定になってございます。そういった海上工事の影響なども十分加味しながらの検討になるかと思います。  ただ、時間は、この湾岸工事がある程度収束をしないと多分次のステップに入れないと思いますので、若干時間はかかると思います。ですから、国と──やはりこのあたりは国と、きちっと支援も頂く必要がありますので、国と連携を、協力をしながら、この波浪対策にどういったものができるのかを検討してまいりたいと考えております。 45 ◯分科員(守屋隆司) その近隣の事業者等を含めて、当局の方とも要望等は随時、何度にわたってされてるみたいなんですね。ですから、そこら辺、特に湾岸道路の工事がありますので、逆に言うと、それを契機に、1つのチャンスじゃないかなというふうに思いますので、特に吉田町の2丁目・3丁目とか金平町の辺りですね、非常にもともと波なりがきついと、すぐ打ち上がるというようなことをお聞きしますのでね。どちらかというと、あそこら辺は非常に波の穏やかなところですけども、一部地区ですね、非常に渦巻くような形で厳しいところがあるようなので、その点も、もう御関係の、御担当の方は分かってるというふうに思いますけども、ぜひ今後──今日明日にできることじゃないことは分かっておりますけども、対応のほうよろしくお願いしたいと思います。  次に、水上バイク等の航行禁止区域の設定についてお伺いをいたしたいと思います。  今回、議案としても上がっておりますけども、須磨海岸と兵庫運河の一部に水上バイク等の航行禁止区域を設定して、海岸や運河を利用する人々の安心・安全を守ろうとすることは、これ非常にいいことだと思います。事故も起こってるわけでありますので。しかし、一方、今、マリンレジャーが非常に盛んになってますし、また、しっかりとルールを守ってそれを、レジャーを楽しんでる方はもちろんいらっしゃるわけでありますので、この条例改正により、航行禁止については遵守をしてもらう一方、やはり別の地区で一定の航行可能な区域を設けて、安全に楽しめるエリアを設定するということは大事じゃないかと思うんですね。規制だけして、おまえたちもうどこかで端に寄ってというわけにもいきませんので、そういうような水上バイクの愛好者にも配慮した対策というのは取れないかどうかですね、お聞きをいたしたいと思います。 46 ◯松村港湾局副局長 委員御指摘のとおり、条例改正の趣旨は、須磨海岸や兵庫運河の利用者の安全の確保、それから、安心して御利用いただけるように、また騒音対策や水上バイク利用者の事故防止の観点からも、航行禁止区域を設定するものでございます。  委員御提案の一定の航行可能区域、そういった設けることにつきましては、水上オートバイは一定のスピードで、他の船舶の影響を受けることのないように、マリンレジャーとして安全に楽しむことができるエリアというふうに考えております。神戸港内でございますが、コンテナ船を含め、大型の貨物船、それから荷役のための引き船やはしけ、それから漁船、プレジャーボートなど多数の船舶が往来しております。さらに、先ほどお話ございました阪神高速湾岸線の西伸部の工事など、海上工事も進められておりまして、非常に港内、船舶がふくそうしておる状況でございます。  そのため、御提案の航行可能区域につきまして、一定以上の範囲で専用的に利用できるような海域の確保、それから、それに伴います陸上部の揚降施設、車路、休憩施設等も必要になってくると考えています。そうしますと、やはり規模にもよりますが、現状の神戸港では難しいものと考えております。  また、一方で、マリンレジャーとしてのニーズによりますが、神戸港外を含む、より広いエリアでの検討ができないか、兵庫県をはじめ、先頃水上オートバイによる危険行為等の対策検討会議に参加しております海上保安部あるいは水上オートバイなどのマリンレジャーのユーザー団体など、それらの意見を聞きながら研究を行っていきたいと考えております。  また、あわせて、兵庫県が策定しました新たなルールがございます。海岸域等の利用者及び水上オートバイ等の水面利用者の安全確保のため、水上オートバイ利用者・マリーナショップに対しまして徐行区域や徐行速度等の安全航行に対するマナーの改善に向けた取組、これも兵庫県と協力しながら進めていきたいと考えております。  以上でございます。 47 ◯分科員(守屋隆司) 神戸港内は今、非常に船舶等がふくそうしているので、専用のエリアが難しい──可能性があるということでしょうけども、もちろん彼らは結構自由自在に行けるわけなので、兵庫県なんかとも協議しながら、やはり専用エリアが必要かどうか──これ四六時中彼らは走っているわけではないわけですから、ある程度時間とか曜日とかなんかも含めて、いろいろ検討してもらいたいというふうに思います。事故が起こって、ある程度極端な形で対応するのはしようがないとしても、やはりルールを守ってされる方々に対する対応は、また今後ともぜひ検討していただきたいというふうに思います。  次に、神戸空港の就航路線について、先ほども香川委員のほうから類似の質問がありましたので、簡単にさせてもらいますけども、この神戸空港を発着する相手方の就航路線開設の決定は、空港運営者である関西エアポートさんとか航空会社の間で行われるものだというふうに思いますけども、やはり路線が就航したらそれで終わりじゃないわけなので、就航路線のさらなる増加とか、就航都市との交流、経済活動の活発化を、これ実現しませんと意味がないわけですので、これがやっぱり港湾局だけの仕事ではもちろんないですけれども、各局連携して行っていくべき、また行っているというふうに思うんですけども、さらなる取組が必要だと思いますけども、これについて御見解をお伺いいたします。 48 ◯長谷川港湾局長 今回、4月から、令和4年の夏ダイヤからですけれども、新潟線が新しく就航することによりまして、神戸は全国13都市と直接結ばれることになります。これは地方管理空港の中ではトップでございます。やはり業界が厳しい中、こういう新しい就航先を頂けるというのは非常に喜ばしいことでございまして、エアラインの方々に非常に感謝をしているところでございます。  やはりこの就航先の決定は、経済的ないわゆる需要予測の下、あるいは、民間の経営判断によりどうしても行われるものでございますので、その辺りは私どもも何がエアラインに対してバックアップできるのかというのを十分に意見交換をさせていただいているところでございます。例えば私どもはやはり就航先が決まりますと、きちっと各就航先の自治体と私どもダイレクトに連携をして、相互に情報発信を行います。その中で、新たな需要を生み出したり、利用者の増加に向けて私ども自身で動いてございます。これはエアラインの方にとっても非常にこういう取組は評価されておりまして、こういう1つ1つの取組がいわゆる路線の維持や拡大につながるものと考えているところでございます。ですから、今後もやはり就航先の自治体であったり各エアラインですね、こういったところときちっと連携をしながら、いわゆる各路線をきちっと育てていくことで次なる新たな路線の実現につながるものと考えておりますので、これはしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。 49 ◯分科員(守屋隆司) 以前、神戸空港は何かスカイマーク専用空港みたいな雰囲気──これもスカイマークさんにも本当大変御努力いただいたのですばらしかったんですけども、やっぱり今回、FDAさんでしょうかね、そういうところも大分積極的に投資なり就航していただいているので、やはりそれに対する恩返しというわけじゃないですけども、関西エアポートがする部分と、やっぱり神戸市が御恩に報いるといおうか、積極投資に対して、やっぱりよかったなと思っていただけるような対応って非常に大事だというふうに思うんですが、そこら辺というのは何か差別化はしてるんでしょうか。 50 ◯長谷川港湾局長 いわゆる各就航先なんかと非常に意見交換をするのは、やはり神戸市として、神戸のPRですね。こういったものは関西エアポートではなく、やはり神戸市自らPRをさせていただいて、商品の造成なんかも、神戸をきちっとアピールしないと新しい商品ができませんので、こういった点は各エアラインの方々と、どういった商品がいいのかというのも含めて、私どもきちっと意見交換をしながら、PR活動もさせていただいているという状況でございます。 51 ◯分科員(守屋隆司) 神戸空港、国際化も含めて、着実に進もうとされてるわけですけど、一時──議会でもよく行政視察等がありますけども──どんな形にしろ広く飛行機に乗ってくれというような感じでね、すごい熱いときがあったんですね。今ちょっと冷めてるというか、平時になっちゃってるので、何かやっぱりもう1度熱を入れるといいましょうか、あんまり今、熱さを感じないというところがありますので──これは個人的な感想なんでね、それほど根拠があるわけじゃありませんけれども、ぜひそれもお願いをしたいというふうに思います。  次に、関西港としての港湾管理の一元化についてお伺いいたします。  昨年の12月に行われました兵庫県と大阪府の兵庫・大阪連携会議というのがあったようでありますけども、その場で大阪府の知事さんが、大阪港湾局と神戸市・兵庫県が管理してる大阪湾内の各港湾を一元化して、関西港として統合してはどうかという提案がなされたというふうに新聞紙上でお聞きをいたしましたけど、この突然出された港湾管理一元化の提案に対して、神戸市としては事前に聞いてたのかどうか、また、その後どのような対応をされてるのかどうかをお伺いいたしたいと思います。 52 ◯長谷川港湾局長 実はこの話は突然の話でございまして、何のことか実際分からなかったと。私自身も驚いたのと、困惑したというのが今の現状でございます。  港湾の在り方については、神戸港は神戸市が港湾管理者としてきっちり責任を持って運用してございます。ですから、今後もその責任を全うしていくと、こういうスタンスでございます。また、いわゆる国際コンテナ戦略港湾については、いわゆる物流面については、阪神国際港湾株式会社もございますので、国も含めてですけれども、もう既にきっちりと連携ができているというスタンスでございます。  その後どういうことがあったのかということでございますけれども、私どもはこういうスタンスに立っているという前提の下に、実は今年に入ってからでございますけれども、大阪港湾局から1度意見交換をしたいんだけどもという申出がございました。これには大阪府、大阪市、兵庫県、神戸市──これは私でございますけども──が入って、コロナ禍でございますので、オンラインでの意見交換をさせていただいております。  この意見交換は大阪港湾局から申出があったものでございまして、基本的には大阪港湾局から説明を聞く場であったということでございます。大阪港湾局からは、何があったかといいますと、これまでの経緯の説明がございました。それと併せて、やはり大阪湾の活性化につながるような連携については話ができないかという提案もございました。これ具体的には、やはり2025の万博を見据えた形での海上交通での連携ができないかと。あと、やはり防災面については、例えば資機材なんかのやり取りですね、こういったものはこれまでも連携しておりますので、こういう防災面についても引き続き連携ができないか。あとは、環境面についても、今後、カーボンニュートラルという話もございますので、連携できないか。そういった話がございました。これは基本的に大阪湾の活性化につながる内容になるので、やはり事務的にこういった議論をして、このテーマの中でできるところから連携を進めることができないかという提案でございました。  私どもは、基本的には、やはり大阪湾の活性化というのは非常に重要でございますので、例えば海上交通の話であったり、防災面あるいは環境面については、これはいろいろ意見交換もしながら進めてもいいというスタンスでございますので、こういった面であれば、活性化につながる話であれば、いろいろ今後もお話合いはできるのかなというところでございます。 53 ◯分科員(守屋隆司) ありがとうございます。連携会議で出た関西港というイメージですよね、それと、今の阪神港という形で、神戸・大阪はされてるんですけども、これはほぼ同一のものなんですか。それとも、維新の方が言ったやつはイメージがまた違うんですか、関西港というイメージは。それをちょっとお聞きしたいと思います。 54 ◯長谷川港湾局長 この関西港と阪神港の違いですけれども、これ実は大阪港湾局はこのあたりははっきり言われませんでしたので、実態は今の私では分からないというのが今の答えでございます。 55 ◯分科員(守屋隆司) 大阪湾といいましょうか、関西も近畿も含めて、神戸・大阪が主力になるわけですから、そこでしっかりと──もともとリーダーシップ執ってやってるわけなので、活性化という中ではいいんでしょうけども、やはり唐突な発言──全く何の根回しもなくですね、根回しをしないのがいいというような、今、風潮がちょっとありますけども、そこら辺についてはやっぱり、抗議とまで言わなくても、しっかりと物は申さなきゃいけないと思うんですね。なし崩し的に大阪の港湾局からあって、リモートですけども、会議をしたと。ずるずる、じゃあ活性化だから、まあいいでしょうかねというのではちょっと困ると思うんですが、いかがですか。 56 ◯長谷川港湾局長 それは私どもそのとおりだと思っております。ですから、先ほどあまりそこまでしませんでしたけれども、やはりちょっと大阪港湾局としては非常に恐縮をされた立場で、申出も、何とか出ていただけませんかというスタンスでございますので、その辺り御理解いただきたいと思います。 57 ◯分科員(守屋隆司) 微妙なところのじゃあ理解をさせてもらいます。私も何回か、予特委か決特委かはちょっと記憶が定かではありませんけども、大阪は万博を考えてるんでしょうから、万博で、神戸から海上アクセスというんでしょうか、船で会場までというようなことでいろいろと御提案もしましたし、神戸市のほうも、可能性についてはまた研究とおっしゃったかどうか、はっきりと言葉は覚えてませんけども、そういう答弁があったように思うんですが、その大阪万博の絡みのことについては、今回の大阪府知事さんの意見関係なく、どのぐらいのところまで構想としては進んでいるのか、分かればちょっと教えていただきたいと思います。 58 ◯松木港湾局副局長 万博までの海上輸送の件なんですけども、実は万博会場の来場者輸送ということですが、昨年7月に2025年日本国際博覧会来場者輸送対策協議会というのが設立されておりまして、それは国も入って、万博事務局も入ってるんですけども、そういったところで協議・調整ということで、神戸市からは、うちと、あと企画調整局が入って議論しているということです。ちょっとそれ大きな会議なので、交通手段別に3つの部会が設置されておりまして、海上ルートの検討については水上輸送部会というのができておりまして、そこで議論することになってるんですけども、ちょっと残念ながら、これまだ正式には1度も開催されてないというところでして、そうも言ってはいられないので、私ども、万博事務局、それと兵庫県、そういった事務方で導入に関するアイデアとか課題、この進め方というところで意見交換をしておるというところでございます。  ちょっと課題というところで、これはいろいろな課題がございまして、万博会場の交通手段というところで、やっぱり陸上での輸送がメインということで、海上ルートの需要予測というのがちょっと難しいのかなといったことや、あるいは、万博期間中に限定した場合の事業スキームであったり、発着場所、オペレーション方法といったいろんな課題があるということと、あわせまして、何よりも船を運航する事業者にちょっと関心を示していただいてないといったところもありまして──ですけども、そういった課題がございますけども、いずれにせよ、国内外から多くの方が訪れるということで、神戸市・兵庫県内にそういった観光需要を取り込めるように、そういった海上アクセスの在り方について意見交換を引き続き県・市とも連携しまして検討を進めていきたいと思っております。 59 ◯分科員(守屋隆司) ぜひ神戸市にとってプラスになるようにね、万博効果がですね。今の万博に来た方にまた神戸へ、兵庫県に来てもらおうとしてるんですけども、来るはずないですよね。万博見たい人が何で来るのかと私は思いますよね。だから、それはやっぱりこっちに取り込む仕組みをこちらでつくっておかないと──もしかしたら姫路城は見に行くかもしれませんけどね。なかなか神戸には来てくれないと私はちょっと少し悲観をしてますので、この海上ルートでそれが何か大きなプラスになるかどうかは分かりませんけど、やっぱりいろんな仕組みをしないと、せっかく大阪万博、巨費を投じてするけども、あんまりないということになってしまっても困りますので、またぜひそこら辺はしっかりと検討していただきたいというふうに思います。  じゃあ、次に、ハーバーハイウェイのETCの導入について、以前に私、このETCの導入についてお聞きをして、何か大分長期間設置にはかかるというような、そのときにはお返事だったと思うんですが、再度ちょっとお聞きをさせていただきたいと思います。  ハーバーハイウェイにおいてETCを導入して、時間によっては渋滞が発生しているようでありますので、渋滞解消と、さらなる利便性向上を目指すということであったというふうに思います。現在の進捗状況と、今後の導入時期ですね。ですから、ETCを使えるようになるのはいつ頃なのか、その見通しについてお伺いをいたしたいと思います。 60 ◯松村港湾局副局長 委員御指摘のとおり、ハーバーハイウェイは港湾物流車両を円滑に処理し、既成市街地の交通負荷軽減を目的に整備されました港湾幹線道路であるとともに、一般市民の方にも広く利用されている道路でございます。平日昼間を中心に、コンテナ車両など大型車の混入率が4割を超えております。摩耶料金所を先頭に、先ほども申されましたけど、5分から10分程度渋滞が発生しておるところでございますが、ETCを導入することで渋滞は大幅に緩和され、神戸港の物流円滑化と市民の利便性の向上が図られるものと考えております。  現在の進捗状況でございますが、既に警察協議や設計業務は終了しておりまして、今年1月20日から第2摩耶大橋料金所のETC機器を設置するためのアイランド整備工事──これは土木工事でございますが、この整備工事に着手しているところでございます。また、工事に伴う渋滞が発生すれば、物流の定時性が損なわれることから、神戸港の円滑な物流機能にも影響を及ぼすとともに、市民の方々にも御迷惑をおかけすることになるために、原則として現状と同じ通行可能なレーン数、使えるレーンを確保・維持しながら工事を行うこととしております。
     そのため、夜間工事を中心に、慎重に工事を進める必要がございますほか、新型コロナウイルスの影響によりまして、半導体や土木資材など一部の工事用資材の確保に時間を要する可能性がございまして、ETC工事の完了は令和5年の秋頃を予定としております。いずれにしましても、神戸港や市民の方々のさらなる利便性向上に向けまして、安全面に注意しながら、着実に工事を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 61 ◯分科員(守屋隆司) ありがとうございます。今お聞きすると、令和4年の秋頃──今、令和4年だから、あと1年半ぐらい。(発言する者あり)  令和5年ですか。令和5年の秋頃ということですので、まだ相当時間がかかるというような感じがするんですけど、今、できない理由はいろいろと教えていただきましたけども、ETCがないような高速道路というか有料道路を探すのが難しい、今、時代になってますので、大変資材とか何かの調達で難しい点もあると思うんですが、一日も早く、少なくとも今おっしゃったような令和5年の秋が延びないように、ぜひお願いしたいと思うんですが、大丈夫ですか。 62 ◯松村港湾局副局長 頑張って施工していきたいと考えておりますが──職員も努力してやっております。ただ、先ほども申しましたように、ちょっと今、非常にコロナの関係で半導体なり資材なり──これもメーカーのほうから確保しておりますという通知は出ておるんですけど、鋭意進めていきたいと考えております。  以上でございます。 63 ◯分科員(守屋隆司) じゃあ、ぜひこのETC──令和5年の秋頃だから、ちょっとね、頃っていうのは結構長いですよね。秋の早い頃をぜひ目指して頑張っていただきたいと思います。  じゃあ、次に行かせてもらいたいと思います。津波対策についてお伺いいたしたいと思います。  将来発生すれば甚大な被害をもたらすであろう南海トラフ巨大地震に伴う津波に対して、防潮堤の補強等に取り組んでいるというふうに御説明を受けておりますけども、現在までの進捗状況と、今後の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。 64 ◯長谷川港湾局長 神戸港では、まず、平成27年に延長60キロに及びます防潮堤の工事ですね──これは100年の1回の確率で発生するレベル1と言われる──これについてはもう既に完了してございます。今現在は、1000年に1回発生する──これはいわゆる南海トラフ巨大地震なんかを想定しておりますが、これレベル2と言われるものでございます。これについては平成27年度から順次進めておりまして、これは防潮堤を粘り強い構造へ改良していくものでございます。あわせて、令和元年から東部の3・4工区においても工事を進めているところでございます。既存の3・4工区については今年度には終了する予定でございます。先ほど申しました1000年に1回のいわゆるレベル2への対応については、現在、97%でございますので、令和4年度には完了する予定で進めていくつもりでございます。  また、遠隔操作化というのもやっておりまして、防潮堤を迅速かつ安全に閉鎖すると、この取組も進めておりまして、全部で78基ありますけれども、令和3年度で43──半分、55%終了いたしました。これについては令和6年度の完成を目指して鋭意努力したいと思います。  以上です。 65 ◯分科員(守屋隆司) 進捗状況もかなり進んでいるようでありますけれども、ぜひこの大きな南海トラフに限らず、兵庫突堤等を含めて、兵庫で──あのときは別に兵庫だけじゃなくてあらゆるところに被害を受けたんですけども、2回にわたって高潮で、特につい最近に進出してきた会社も2回やられて、しゅんとなってて、本当かわいそうな感じがしたんですけども、自然になかなか太刀打ちというのは大変ですけども、この工事もぜひしっかり進めていただきたいということをお願いして、終わらせていただきます。ありがとうございました。 66 ◯主査(三木しんじろう) 御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ、この際、暫時休憩いたします。  午後0時45分より再開いたします。   (午前11時42分休憩)   (午後0時45分再開) 67 ◯主査(三木しんじろう) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き、港湾局に対する質疑を続行いたします。  それでは、藤本委員、発言席へどうぞ。 68 ◯分科員(藤本浩二) 公明党の藤本です。よろしくお願いします。今回は会派要望を基に質問させていただきます。  初めに、国際コンテナ戦略港湾の推進について伺います。  平成30年に294万TEUでしたが、その後の世界経済動向の影響や新型コロナウイルス感染症の影響などにより、令和3年のコンテナ取扱個数は約280万TEUにとどまる見込みということであります。令和2年の265万TEUより回復傾向にはありますが、空コンテナ不足や運賃上昇、北米港湾での港湾荷役の停滞など、新型コロナウイルス感染症による影響は長期化しています。このように先行きが不透明な状況ですが、このような状況だからこそ、国策である国際コンテナ戦略港湾施策を推進するため、阪神国際港湾株式会社との連携をより一層強めて、ポートセールスを強化し、集貨に努める必要があると考えますが、見解を伺います。 69 ◯長谷川港湾局長 今、御質問いただきましたのはポートセールスの強化であったり集貨の話だと思います。委員御指摘のとおりでございまして、やはり令和2年の下半期から世界的に荷動きは増加をしてございます。ただ、やはりコロナの影響によりまして、主要な港湾における混雑であったり、コンテナ船の遅延、また、空コン不足であったり、船腹の逼迫ですね、サプライチェーンの維持が困難な状況になっているというのは事実でございます。  国内港湾においては、海外の主要港湾のような混雑は少ないんですけれども、やはりスケジュールが遅延することによりまして、神戸港のフルコンテナの入港隻数が昨年に比べて減少しているというのも今の現状でございます。令和4年に入ってもやはり北米の航路がウイークリーではなく隔週サービスになっておりまして、なかなか先行きは極めて不透明な状況と。  この中で、やはり国や阪神国際港湾と連携しながら積極的な集貨に努めていくわけでございますけれども、午前中も若干話をしたんですけど、1つは釜山港の混雑による物流機能の低下がございます。ですから、荷主の方なんかは輸送ルートの変更をしたいという御希望もございまして、やはり神戸港経由でのルートを提案してございます。その中で、釜山港利用であった貨物の集貨、こういったものに取り組んでいるのが1つでございます。  また、なかなかコンテナ不足というのもございまして、できるだけ混載の貨物の輸送ニーズに応えるということもございますので、昨年の7月からは小口の混載サービスなんかを立ち上げまして、これの支援制度も創設してございます。  また、コンテナ船であったり在来船から、やはりコンテナの船腹が逼迫しているという状況もありますので、RORO船なんかで輸送できないかというニーズも頂いておりますので、RORO船で輸送できるような取組もしっかりと進めていきたいというところでございます。  ポートセールスなんですけれども、これも今なかなか海外に行けないという状況でございまして、オンデマンドもしくはオンラインでのセミナーを開催しているところでございます。昨年には国とか阪神国際港湾と阪神港セミナー実施してございますし、この2月には神戸港セミナーも開催をいたしました。これ700名ぐらいの方お申し込みをいただいて、やはり神戸港はコンテナだけではなくRORO定期航路も充実していると、総合港湾であることが分かったということで非常に好評を博した状況でございます。  令和4年度については、やはり集貨の取組を一層進めてまいりたいと考えております。これはやはり国とか阪神国際と連携をしながら支援を拡充をいたします。また、内航フィーダーの航路に関しましても、日本海側でございますけれども、これについても積極的にサービスの拡充に向け取組を進めたいと考えているところでございます。  こういった集貨の取組を積極的に推進をして、特にユーザーの目線に沿った集貨の取組を展開することで、神戸港のさらなる港勢拡大に向け、取組を進めてまいりたいと思います。 70 ◯分科員(藤本浩二) あと、神戸港のプレゼンス維持のためにも基幹航路の維持は非常に重要だと思います。世界的な外航船社から選ばれる港湾であるためには、それぞれのコンテナターミナルの生産性を向上させる必要があります。高規格コンテナバース整備と併せて、効率的な運営を目指していく必要があると考えますが、見解を伺います。 71 ◯長谷川港湾局長 やはり私も基幹航路の維持というのは非常に重要だと考えているところでございます。世界のメガキャリアというのは、アライアンスの再編に伴いまして、またコンテナ船がさらなる大型化に向かってございます。その中で、寄港地の絞り込みが行われる中、やはりアジアを含めて競争していくには、高規格コンテナターミナルをきちっと整備していく必要があると考えているわけでございます。  やはり競争力を強化するのには、大型船の着岸であったり、積替えの利便性を向上させるといったバースの柔軟な利用であったり、近接する岸壁間でのガントリークレーンの相互利用など、いわゆる荷役の効率を向上させるためのターミナルが必要だと考えてございます。ですから、ターミナルの一体性であったり、生産性の高い高規格コンテナターミナルの形成が必要だと考えているところでございます。  具体的には、ポートアイランド2期のPC18であったり、13から17において現在、いろいろ検討、あるいは拡張整備を進めているところでございます。PCの13から17におきましては、ターミナルの一体利用であったり、生産性の高い、いわゆる高規格ターミナルを形成していくことでユーザーとの協議を進めておりまして、来年度から施設の本格的な整備に着手をいたします。また、PC18においては、これはAIというのがやはり出てまいりますので、DXに焦点を当てまして、例えば荷役機械の遠隔操作化であったり、いわゆるCONPASの導入を進めていくところでございます。遠隔操作が可能な荷役機械については、今年度の3月から順次導入をしてまいります。今後6年ぐらいかけて順次増強していくという予定でございます。  いずれにいたしましても、引き続きこういった現場の方々、ユーザーの声を聞きながら、国や阪神国際港湾と一体となって整備を進めてまいりたいと考えております。 72 ◯分科員(藤本浩二) 今、港湾エリアの混雑解消と物流の効率化を図るため、阪神港CONPAS導入を進めていくとのことですが、今年度にはポートアイランド2期のPC18コンテナターミナルで輸入コンテナ搬出の実証実験が行われ、来年度以降、本格導入を図っていくとのことですが、他のコンテナターミナルへ横展開を図っていく考えは持っておられるのか。物流の混乱が懸念される大阪・関西万博までには神戸港として多くのコンテナターミナルにしておくべきと考えますが、見解を伺います。 73 ◯松木港湾局副局長 CONPASの件でございます。御指摘いただいたように、コンテナターミナルのゲート前混雑の解消であったり、あるいは、コンテナトレーラーのターミナル滞在時間の短縮を図るということで、国交省が開発したシステムということで、神戸港におきましては、昨年の2月になりますが、国、市、それと阪神国際、それと業界団体から成る検討会を立ち上げまして、官民一体となってCONPASの導入に向けた取組を進めているところでございます。  神戸港の導入に当たっては、やはりユーザーの使い勝手のいいシステムというのが必須かなということで、実際にそういったシステムを利用される業界の皆様と意見交換を行いまして、試験運用を実施しながら本格導入に向けた開発を行うことということで今動いているところでございます。  これまでですが、ポートアイランド2期のPC18のコンテナターミナルにおきまして、輸入コンテナの搬出を対象に2回の試験運用を実施をしております。その結果、ゲート処理時間につきましては6割から8割という削減が確認できたというところでございます。さらに、5年度中にPC18でのCONPASの本格運用を目指しておるところでございまして、それまでには、来年度につきましては輸出コンテナの搬入を対象にした試験運用を実施するということにしておりまして、今現在、そういった関係者間での調整をしているところでございます。  本格運用に向けた利用者の拡大を図るために、今年度からではございますけども、ターミナルオペレーターとか海運貨物取扱事業者──そういうシステムを触る人ですね──を対象に、CONPAS導入促進の支援として、自社のシステムとCONPASのシステムを連携させるための改修費の一部を補助する制度というのを立ち上げまして、今、複数の事業者ともシステム改修に向けた協議をしているところであります。それとともに、来年度も引き続きこういった支援を継続的に実施するということにしております。  委員御指摘のCONPASの横展開ということでございますが、まずは検討会、試験運用を通じまして、ユーザーニーズに応じた、より高い効果が得られるシステムの開発というのを進めていきたいと思っております。先ほども申し上げましたが、令和5年ですね、PC18での本格運用を目指すこととしておりますけども、さらにCONPAS利用者の拡大を図りつつ、順次試験運用を各ターミナルに拡大していくことで、神戸港全体でのCONPASの運用を進めていきたいと考えておりまして、それによりまして、生産性・効率性の高いコンテナターミナルの実現を目指していきたいと考えております。  以上です。 74 ◯分科員(藤本浩二) ありがとうございます。私、小学校のときに──いつも何か神戸港って聞いたら思い出すことが2つあるんですね。それは、世界に誇れるような有数な港というんか、それが何か非常に残ってるんですね。それと、あと港めぐりですね。あれが何か、2つ残ってて、小さいながら、そういう、神戸ってすごいんやな、神戸港いうたらすごいんやなというイメージがすごく残ってるんです。今後いろんな形で、いろんな──いいときも悪いときもあると思うんですが、小っちゃい子供さんに誇れるような──やっぱり神戸いうたら神戸港って来る方いっぱいありますのでね。海と山、頑張っていただきたいと思います。  次に、カーボンニュートラルポートの推進について伺います。  2050年のカーボンニュートラル実現に向け、神戸港としてもカーボンニュートラルポート形成に向けて取り組んでいますが、停泊している船舶に対して直接岸壁から電気を供給する設備を整備するとのことですが、その効果と、今後の見通しについて伺います。 75 ◯長谷川港湾局長 陸上電力の供給でございますけれども、これは世界的にも今、大分進歩しておりまして、例えばロサンゼルスであったりロングビーチですね、ここでは一部の船舶の利用が義務化されるなど、導入が進んでございます。また、昨年の6月には、欧州──ヨーロッパの主要な5港ですね、アントワープであったりロッテルダムといった主要な5港によりまして、この大型コンテナ船におけます陸上電源の導入に関して2028年までに実装する覚書を締結するなど、世界で導入の機運が高まっている状況でございます。  また、実はこの2月にもフランス政府主催のワン・オーシャン・サミットというのが開催されました。これは実は神戸港が日本で唯一の参加港として招聘されておりまして、岸田総理大臣もビデオメッセージを送っておられます。また、久元市長は水素のスマートシティ構想についての取組を紹介するほか、私のほうからもカーボンニュートラルポートの取組について──これはオンラインでございますけれども、発表させていただいたところでございます。  このサミットがあった後に、共同宣言ということで署名をする機会がありました。これは、1つはやはり2028年までに陸上電源導入に最善を尽くすことという項目がございます。これを、実はこれ政府もそうなんですけれども、神戸港を含めて、世界で22港2団体の港湾関係者らが署名をしたものでございます。そういうことで、やはり陸上電源の導入については非常に重要なものだと感じているところでございます。  このシステム自身はもう実装段階でございますので、いわゆる国の支援制度も十分あるわけでございます。効果でございますけれども、これ国交省の調査によれば、陸上電源によりましてCO2の排出量は5割程度削減できるのではないかということでございます。NOx、SOxの排出量については、これほぼ100%近い、98%の削減が期待されているということでございます。  それと、陸上電源を導入することによりまして、実は結構これ船内で発電機を動かしますと、騒音・振動なんかが中にも出てます。外にも結構聞こえる場合がありますので、そういったものも低減できるような効果もございます。  神戸港といたしましては、まずは船舶の停泊時間が長い場所、利用頻度の高い新港突堤あるいは新港東埠頭の岸壁から整備を進めて、これは令和5年度の供用開始を目指していきたいと考えております。  以上です。 76 ◯分科員(藤本浩二) 当然のことですけども、陸上から直接電気を供給するということには、船の設備整備も必要となりますけども、充電作業面のコストの問題も出てくると思いますが、一定のインセンティブ的なことが必要と考えます。国への要望も含めて、今後の展開について伺います。 77 ◯松木港湾局副局長 委員御指摘いただきましたように、いろんな課題がございます。船は通常、定期点検とかドック入りの際に陸から電気供給を受けるということになっておりました。基本的にはそういった受けるための設備を持ってるんですけども、ただ、日常的なそういった陸上からの電気供給ということを想定したものではないので、船舶側の設備改修も一定必要になってくるということです。  それと、御指摘いただきましたように、陸電を利用するときには、そういった新たにケーブル接続作業というものが発生してくると。それと、加えましてですけども、一般的にですけども、普通の燃料費のほうが電気代よりも安いということが、こういったことが多々あるということで、やっぱり一定のインセンティブは必要だろうというふうに考えておるところでございます。  一方で、陸電の利用普及や、継続的に利用していただくために、そういった国による財政支援、制度改善などといったことが必要不可欠というふうには考えておるところでございます。そういったことで、今年度の国家予算要望をはじめ、様々な協議の場で国に対し要望しているところでございます。  今後はそういった本格導入に当たりまして、海外の最新事例というのも参考にしながら、また、オンラインによりましてそういった取組も、実はちょっと明日、ロサンゼルスとも話す──オンラインで協議することになってるんですけども、そういった課題についてもちょっと聞いてみたいと思っておりまして、いずれにしましても、他港とも連携しながら、国に要望して、CNPの取組を鋭意進めてまいりたいということでございます。  以上です。 78 ◯分科員(藤本浩二) この民間の企業というのに、私、ちょこちょこ中小お会いすることあるんですけども、非常に国・県・市が行っているいろんなインセンティブやら、補填とか助成とかあるんですけど、知らない方がたくさんありますね、企業の経営者でも。そんなのあるのとか、面倒なのか、毎日の仕事忙しいから放ってるんか知りませんけども、とにかくあまり御存じないですね。たくさんのこういう──国も県も市もやってるんですけど。だから、そういった部分で、できればそういうインセンティブの部分を、港関係はどうか知りませんが、とにかくよく知っていただいて、こういうことで企業を助けてるんですよというのは──やっぱり中小みんな大変ですから、そういった部分も力を入れて、宣伝のほうもしていただきたいと思います。  次に、クルーズ客船について伺います。  新型コロナウイルス感染症の影響を受け、世界的にクルーズの運航が休止される状況ですが、外航クルーズ客船の寄港により、港のにぎわいと外国人観光客による高い経済効果が期待できます。やがて来るポストコロナ時代に備えて、今からしっかりと客船を戻すための準備や取組が必要と考えますが、見解を伺います。 79 ◯加島港湾局担当局長 委員御指摘のように、外国客船入りますと、港に非常ににぎわいが生まれるところでございます。ただ、令和2年の2月以降、コロナの影響によりまして、今、全てキャンセルとなって、ちょっと見通しがまだ立っていないというのが今の状況でございます。ただ、外国の船、本当に今、準備しているというお声も伺っておりますので、外航クルーズ再開に向けて、日々変わっておりますクルーズ業界の情報、非常に頑張って収集しているところでございまして、継続的にこちらからもアポイントを取っているという状況でございます。  現在、コロナ禍で海外を訪問してはいけない──なかなか訪問できないんですけれども、日本法人に向けては、神戸ならではの特別なメニューを幾つか御用意しておりまして、例えば竹中大工道具館を特別に御覧いただけるような解説つきでありますとか、北・西の農業体験をお越しいただいたときに体験いただくようなツアーとか、それとか、大衆演劇や新開地をローカルに歩いていただくとか、そういった、その地域地域の非常に珍しいような体験のメニューを幾つか開発させていただいて、それを外国の旅行者さんのほうにも、そして日本船社のほうにもアピールしているところでございます。先日も──昨年になるんですけれども、明石海峡大橋の主塔ツアーとか、UCCのコーヒー館の特別焙煎体験とか、マキシンさんの帽子の工房の工場自体の見学、そういったような珍しいものを集めまして、旅行者のほうからも非常にいい反応を頂いているところでございます。  それと、また、クルーズ船で神戸に来られるお客様には、特に神戸の地場産業の、非常に地元の商品の魅力とか、そういったものも知っていただくことで、クルーズの後の購買にもつながるように、地元企業ともタイアップしておりまして、クルーズのほうに実際に地元企業の方に乗り込んでいただいて、船の中で実際にコーヒーを入れていただくとか、そういう体験をお客様にしていただけるような、そういうイベント企画に対して来年度補助も行いまして、新たな施策として展開していけるように、今、調整しているところでございます。例えばUCCとアシックス、実際に御紹介いたしましたら、この4月から船のほうにその会社さんが乗り込んで、新しい企画ができたと、そのような情報も頂いておりますので、これからもどんどん神戸の地元の企業様を御紹介できるようにと考えているところでございます。  また、客船を迎え入れますターミナルなんですけれども、今、受入環境の強化のために施設の改修も進めているところでございまして、コロナの状況も見据えて、乗船客と一般の方の動線を分けるとか、高濃度の消毒を行う、そのような方法で感染症対策にも力を入れながら、客船の受入れの強化を行っているところでございます。  ポストコロナ時代に備えまして、神戸に来ていただくお客様にできるだけの満足をしていただけるような魅力的な体験型の観光メニュー、これからもどんどん充実させまして、地元企業にも御参画いただいて、神戸経済の活性化のために貢献できるように、積極的に誘致活動を行ってまいりたいと考えております。  以上です。 80 ◯分科員(藤本浩二) ありがとうございます。現在、国内クルーズが中心にはなると思いますけども、瀬戸内国際芸術祭をはじめとする瀬戸内海の観光資源との連携を一層強化していただきたいと思います。また、そこにより魅力的な、より参加しやすいツアーを行うことで、多くの人々に客船の魅力を伝えることができると思います。今後の利用者の増加にもつながっていくと考えますが、見解を伺います。 81 ◯加島港湾局担当局長 瀬戸内でございます。本当に変化に富んだ美しい光景と、非常に魅力的な景色というのが外国の方にも非常に好意的に楽しんでいただけるところなんですけれども、充実しましたターミナルの施設やアクセスのよさ、こういうのをもっとアピールしていって、そして、何より神戸港は瀬戸内クルーズの東の拠点になりますので、これを活用しながら、クルーズ振興の大きな役割をこれからも果たしたいと考えているところでございます。  御指摘のように、令和4年度、瀬戸内の国際芸術祭が開催される年になっておりますので、4年度にはこれを見越しまして、世界中からお集まりいただきたいということもあって、瀬戸内の航行プランへの新たな助成の──いっときコロナで中止になってたんですけれども、4年度はさらに改めて拡充する形で、瀬戸内の航行プランへの旅行助成も行っていきたいと考えているところでございます。  また、瀬戸内海の各都市さんと共同でプロモーション事業も行っておりまして、各都市が一緒にすることによって瀬戸内が面的に魅力をさらに発信できると。そのようなことも考えまして、共同誘致組織も発足させて、神戸も参画しているところでございます。瀬戸内海の各沿岸都市が一緒にプロモーションしますと、クルーズの魅力がよりあちこちで拡散していきまして、発着港であります神戸港にとっても非常に有利になるのかなというふうに考えております。  次年度以降も新型コロナウイルスの感染症の感染状況の収束を見据えながら、瀬戸内の魅力のさらなる広報活動を実施しまして、神戸発着クルーズの誘客をさらに推進していきたいと考えているところでございます。  以上です。 82 ◯分科員(藤本浩二) ありがとうございます。この観光関係とかいうたら、例えば県によって全然違うところありますよね。海と接してる県とかも──例えば長野とかね、ああいう方面行けば海がありませんから、山ばっかりですから、また観光が違ってくる。神戸は海も山もありますから、非常に有利ですし、今までの神戸市の方やら、議会もそうですけど、その努力によって、非常に何かイメージがおしゃれとかハイカラとか、そういう意味じゃあついてると思うんですね、神戸っていうと。  余談ですけども、私が知ってる方が他の県から来て、神戸と思って西区行ったら、農村が多いので、これは神戸、っていう感じしたっていう意味で、やっぱりイメージが非常にあるんですね。だから、そこも生かしていただいて、神戸自体もそうですし、瀬戸内海もそうですね。結構船に乗れば狭いところもありますから、海によってはね。だから、そういう非常に感じのいい部分がありますし、そういった利用していただきたいと思います。  それとあと、以前に──ちょうどコロナが神戸で発生してからこの3月で2年になりますけども、以前に、インバウンドの方のですね、何か統計を取ってるのがありました。やはり国民性もあるんですけど、日本人と全然違うという。1番が、御存じのように、伏見稲荷のあの鳥居のところね、あそこが上がってましたが、やはり日本人と違いますね。あとずっとランクがあったんですけど、だから、そういうニーズをどう捉えるかというのは非常に大事と思うんですね。よくある老人会の旅行というのは必ずどこかに神社・仏閣入ってますよね。やっぱり若い女性やったら、あそこ行ったらこれ見るべきじゃないかという大人が思っているよりも、インスタ映えがするようなスイーツとか、あそこで何食べたとか、何かそこら辺行って結局その観光地行ってないとかいうね。食べ物屋ばっかり行って写真撮ってるという。そんなんがありますし、ニーズをどうつかむかというのは非常に大事だと思うんですね。  ただ、どういうんですかね、今おっしゃった西・北の農業関係とか、竹中大工道具館、あそこもびっくりしましたけどね、全国で2番目に、何かね、たくさんの方が来られてるというのは。私たち地元におって、それを聞いてから、ああそんなものなのかという感じがするんですね。だから、とにかくいろんな方のニーズをつかまえて、捉えて、今後頑張っていただきたいと思います。  次に、ウオーターフロントの再開発について伺います。  ウオーターフロントの再開発において、ハーバーランドから中突堤、新港突堤西地区にかけては回遊を促す仕掛けづくりを行いますが、どのようにされるのか。また、今後、多様な移動手段の事業化の検討も行うとのことですが、どのような移動手段が今後のウオーターフロントにふさわしいと考えておられるのか、見解を伺います。 83 ◯加島港湾局担当局長 新港の突堤西地区、御指摘のように、ポートミュージアムが開業しまして、そこで連節バスが増便される、これで1つ移動の手段ができたんですけれども、家族連れだとかカップル、これまで見られませんでした新たな人の流れが非常に生まれてきているというのが現状でございます。また、中突堤周辺地区でも、ポートタワーのリニューアルに伴いまして、今、プロジェクションマッピングを行っておりますので、ポートタワーを中心に、メリケンのほうにも多くの人が訪れていただいているという状況です。また、今後も1万人規模のアリーナの計画、そして、中突堤地区の再開発を進めていく予定でございまして、新港突堤の西地区と中突堤中央と、そしてハーバーランド、この3つの集客商業エリアの回遊性を高める、これ本当にエリアの成長にますます重要になってくるものと考えております。  神戸のウオーターフロント、1キロから2キロの範囲ですので、また、海の景色とか、開放的な雰囲気とか、潮の香りとか、そういうのも考えますと、基本的にはやはり歩いていただきたいなと。歩いて楽しい空間を目指していきたいというのが1つでございます。ただ、利便性を高めるためには、やはり移動手段も必要でございますので、現在、ウオーターフロントエリアの移動手段としましては、先ほど申し上げましたポートループに、そして、レンタル自転車のコベリンがございます。また、近年、こういった移動手段に加えまして、電動キックボードでありますとかセグウェイといったような超小型のモビリティーとかパーソナルのモビリティーなど、いろんなものをそれぞれにお使いの方が出てきていると、そのようなこともございます。  来年度のウオーターフロントにつきましては、6月頃に実は歩行者と共存して移動できるような電動の──自動運転の時速5キロぐらいの歩行速度の次世代のモビリティーの社会実験を行うことを予定しております。実験するタイプは5人乗りぐらいを想定しておりまして、御家族とか若い方などに関心を持っていただいて、グループで景色とかウオーターフロントの雰囲気を楽しみながらゆっくりと御利用いただけるようにというふうに考えているところでございます。今回、社会実験でまずは具体的なニーズを確認していきたいと、そのように考えているところでございます。  また、かもめりあとハーバーランドの間に一部途切れた動線がございますので、ここをつなぐ橋梁の設計にも着手いたしまして、ハーバーランド全体をハードの整備と併せましてモビリティーの実験も行いながら、一番ウオーターフロントに適した移動手段、これを検討してまいりたいと考えているところでございます。  以上です。 84 ◯分科員(藤本浩二) ウオーターフロント再開発は、神戸のまちが国内はもとより世界中から人を引きつけるまちとして発展していくためには重要であります。一方で、民間資本が中心と言われますが、民間を誘致するための基盤整備には、またこれも費用がかかります。事業を進めることは重要であるんですけども、もう1つは、今は市民意見というのか、そういう多くの市民に賛同を得る必要があると思います。また、市民だけでなく、多くの人々にこのウオーターフロントエリアの魅力を発信していく、また、認知度を高めていくことも併せて必要であると考えますが、御見解を伺います。 85 ◯加島港湾局担当局長 御指摘のように、ウオーターフロントの再開発を推進する、これのためには、やはり適宜適切に情報発信しながら、施設の認知度や理解を広げていく努力というのが非常に重要になると考えております。ウオーターフロント、昨年10月にポートミュージアムがオープンしておりまして、1万人規模の大規模アリーナも令和6年の開業に向けて計画が進められています。このように注目度の高い、多くの方に楽しんでいただける施設の立地がどんどん進んでいくことによりまして、これまでにも増して再開発への関心が高まると考えております。  現在も立地している施設の情報やイベントのお知らせ、これまあ行うんですけれども、再開発が着実に進んでいくこの流れをどんどん知っていただくということは、施策に関する市民の皆様の理解を広げる、そして、まちの価値を高めて民間の投資を誘発する、そういう観点からも大変重要と考えているところでございます。  現在、ウオーターフロントのエリアマネジメントを行っております神戸ウォーターフロント開発機構、これがウオーターフロントを全国に発信すべく、現在、北海道とか九州など、機会を捉まえまして現地プロモーションを行っているところでございます。また、神戸空港を発着する航空会社さんのほうの機内誌にウオーターフロントの情報発信を行っております。また、現在、ポートタワーのプロジェクションマッピングなどのメリケンパークを中心としましたにぎわいづくりのイベント、これを今後広げていこうという、神戸ウォーターフロント開発機構が中心になっているアートプロジェクトがございますが、このホームページについてもウェブ上に積極的に情報発信を行っているところでございます。  これに加えまして、現在、神戸ウォーターフロント開発機構では、顧客の方々への商品の訴求とか、マーケティングの専門家と今、アドバイザー契約を締結し、そして、民間から出向派遣していただいた若手の方を広報の担当に新たに迎え入れているところでございます。現在、施設の情報とかウオーターフロントへのアクセス、これについてSNSなどにその若手の民間から来られた方が直接、そして効果的に情報発信ができるように取り組んでくださっているところでございまして、今、着々と早期に準備を進めているところでございます。  引き続きましてたくさんの方にウオーターフロントの魅力を発信できるように、神戸ウォーターフロント開発機構とも一緒に取り組んでいきたいと考えているところでございます。  以上です。 86 ◯分科員(藤本浩二) 何でもそうなんですけども、1つのことをやれば、そこへ人が集まりますけども、我々もそうですけど、どこか観光地行ったら、ここは1回来たらいいねというところもあれば、もう1回来たいなというところもありますし、なかなか行くところの魅力がどこまで続くか。ああいう東京ディズニーリゾートなんかでも、幾らかすれば新しいアトラクション機械を入れてるとか、USJも一緒ですけども、とにかく人を呼ぼうと思えば何か目新しいこと、また魅力あるものにしていかないとなかなか寄ってくれないと。だから、このウオーターフロントもそうですけどね、やっぱり何かずっと来ていただけるものいうたらなかなか難しいですね。  ただ、避暑地として軽井沢とか、ああいうところは放っておいても人がどんどん集まってくる。毎年のように、よく飽きないな思うけども、別荘持たれたらそこへ行くとか、夏はそこに行くんやとか、そういうリゾート地が結構長く、あんまりどうってことないんやけど、長くもってる部分もありますね、なぜか知りませんが。そういった部分で、神戸やと何かあそこ行きたいなと、港へ行きたいなと、何か言えるようなね。何かあそこへ行ったら好きやねんとか、ほっとするんやとか、そういう魅力がやっぱり必要なんかなという、そういうような個人的な感想を持ちます。  次に、高潮・津波対策について伺います。  将来発生が予想される南海トラフ巨大地震に伴う津波対策として、従来から取り組んできたハード面での津波対策事業は令和4年度中に完了するということですが、これが実現することで、どのような、どの程度の津波対策になるのか、伺います。 87 ◯尾園港湾局担当部長 神戸港では平成27年度までに約60キロに及びます防潮堤等が完成しております。これによりまして、100年に1度程度の発生頻度が予想されております津波に対しましては、対策は既に完了しておりました。現在、それに加えまして、1000年に1回と発生頻度は非常に低いんですけども、発生すれば甚大な被害を及ぼす南海トラフ巨大地震に伴います津波、これに対応する対策といたしまして、平成27年度から既成市街地の人家部及び都心部におきまして、防潮堤を粘り強い構造へ補強する対策に取り組んでおります。また、令和元年度からは既存の埋立地におきましても対策を進めているところでございます。
     これらの対策は一応令和4年度に完了する予定でございまして、これによりまして、市民の方々が生活いたします人家部の堤内地におきましては浸水の危険性はなくなり、目標を達成することと考えております。また、併せまして、津波発生時における防潮堤を迅速に閉鎖するための遠隔操作化につきましても取り組んでおりまして、令和6年度の完成を目指しているところでございます。  以上でございます。 88 ◯分科員(藤本浩二) 東日本大震災のときに堤防が高過ぎるとか低いとかいう話が、いろんな意見が出ていました。神戸もこういった形で完了するんですが、1つは、こういうハード面はもちろん重要ですけども、あとソフト面ですね。そういった形の中で、もちろん港湾局だけではないんですけども、早急に避難しなければいけないいうことで、そういうソフト面の対応ですけども、どのように事業者等に通知し、避難を促していこうとされているのか、伺います。 89 ◯尾園港湾局担当部長 津波情報等のいわゆる緊急情報につきましては、行政防災無線、それからひょうご防災ネット、それからエリアメールですね、それに加えまして、神戸港防災ポータルサイト等、あらゆる手段を活用いたしまして、同時多数かつ迅速に伝達することとしております。これらの情報を受信された場合には速やかに安全な場所まで避難をしていただく、そういうことになります。  また、津波から命を守るためには、委員もおっしゃいましたけども、日頃からの備えがやはり重要ということで認識しておりまして、港湾局といたしましては、港湾関係事業者に向けまして、11月5日の津波防災の日、世界の津波の日に行われます南海トラフ地震を想定いたしました一斉の避難訓練ですね、これへの参加を依頼しております。避難先・避難経路の確認等を行っていただきまして、適切な避難行動を身につけていただくとともに、津波・地震等への備えを再認識していただく機会としております。  また、港湾労働者の方には、同日に港湾局が実施する訓練に参加していただきました。これはシェイクアウト訓練でありましたりとか、避難訓練ということですけども、そういうこともやっていただいております。  そのほかにも、東灘区・長田区におきましては、津波発生時には地域の方々といわゆる防潮鉄扉の閉鎖訓練──閉鎖に関する協定も行っておりますので、この方々とも連携して、訓練を通じて啓発等も行っているところでございます。  また、兵庫埠頭におきましては、エリア減災計画の策定を契機といたしまして、令和元年に兵庫港関連企業協同組合が設立されておりまして、この代表と港湾局は緊密な連絡体制を確立しております。例えば津波が発生いたしましたときも、この枠組みを活用いたしまして、兵庫埠頭内の企業に速やかな情報伝達を行うようなことを考えております。  それから、また、津波発生時ということになりますと、本来、水平避難ということが原則になるわけでございますけども、例えば高台まで避難する時間的な余裕がないとか、水平避難が困難な状況、そういう場合には垂直避難ができるようにということで、緊急退避所を示しました臨海部津波避難ビルマップというのを作成しております。これらにつきましては、現地の掲示、それから訓練を通じて周知を行っております。引き続きましてソフト面から津波への対策の推進というものを行ってまいりたいと思います。  以上でございます。 90 ◯分科員(藤本浩二) 今、思い出しましたが、以前に明石川が氾濫するとかいうて、たまたまその明くる日に明石の知ってる方のおうちへ行ったことあるんですけど、ほとんどの方は避難されてなくて、ああこんなものかなと思いながら──ありました。今、テレビなんか見ておりますと、皆さん自覚が大分変わってきたいうんかね、意識が変わってきたのか、避難されてる方が結構いるようですけども、またよろしくお願いします。  最後に、神戸空港について伺います。  神戸空港については、平成30年4月から関西エアポート神戸による運営が開始されたことにより、関西国際空港、大阪国際空港との3空港一体運営が図られ、関西3空港懇談会の合意に基づき、発着枠の拡大や運用時間の延長まで実現しています。また、関西空港・伊丹空港を補完する観点からではありますが、国際化を含む空港機能の在り方について検討を深化させ、報告することになっていますが、今後どのような展開を想定されているのか、伺います。 91 ◯長谷川港湾局長 関西空港主軸でございますけれども、神戸空港の持つ特性を生かして、今後検討していく必要があると思います。コンセッションもございますので、私どもも関西空港とともに議論ができるような体制を整えて、検討を進めていきたいと考えております。 92 ◯分科員(藤本浩二) ありがとうございます。私、会派意見やなしに個人意見ですけど、ちょうど今、国会議員も中堅以上なってきてますので、関空も、松本さんがいらっしゃるんで、今後……。 93 ◯主査(三木しんじろう) 時間が来ました。 94 ◯分科員(藤本浩二) すいません、よろしくお願いします。 95 ◯主査(三木しんじろう) 御苦労さまでした。  次に、辻委員、発言席へどうぞ。 96 ◯分科員(辻 康裕) 日本維新の会の辻でございます。山本のりかず委員とともに質問させていただきます。  それでは、神戸空港のビジネスジェット受入れ推進についてお伺いいたします。  神戸空港については、1月に開催された関西3空港懇談会において、第9回の合意事項である関空・伊丹を補完する観点からの国際化を含めた空港機能の在り方についての検討に関して、その検討を深化させ、次回の懇談会で報告することが合意されました。空港は人流・物流の広域移動を担う拠点であり、国際化により、神戸のまちづくりやにぎわい創出に大きな効果を及ぼすものと期待しております。我が会派が以前より要望してきたように、2025年の国際化の実現を目指し、全力で取組を進めていただきたいと思います。これは要望とさせていただきます。  また、同じく、第9回の合意事項であるビジネスジェットの受入れ推進に関して、神戸空港は市街地に近く、民間の専用施設も利用できることから、そのポテンシャルは高いものと認識しており、コロナ禍においても神戸空港のビジネスジェットの需要は国内利用を中心に顕著と聞いております。ビジネスジェットは世界的にも成長産業分野と位置づけられ、今後もさらなる需要が見込まれる中、神戸空港でのさらなる受入れに向け、利用促進に向けた取組をこれまで以上に強力に推進すべきではないでしょうか。  特に2025年の大阪・関西万博を控え、さらには神戸空港の国際化を含めた検討が進められる目下の状況は、国際利用の増加に向けて海外にPRしていく好機であり、水際対策の緩和による国際往来が再開された際には、海外プロモーションも含め、積極的に神戸空港の利用をPRしていくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。 97 ◯長谷川港湾局長 このビジネスジェットの件でございますけれども、まずは今のビジネスジェットの状況でございますけれども、少しコロナ前の2019年の状況について御説明を申し上げます。で、これ日本全体では総発着回数というのが1万8,000回ぐらいあります。このうち国内で飛んでいる分ですが、これ1万2,000回で、国際が6,000回ということで、約3分の1が国際でございます。トレンドでいきますと、例えば国内線は──これ2015年から2019年のトレンドでございますけれども、国内線でいきますと30%ぐらいの増加ですね。年でいきますと8%ぐらいの増加でございます。また、国際線になりますと、これも2015年から2019年のトレンドでいきますと、4割ぐらい増えておりまして、年間で10%ぐらいの増加ということで、プライベートジェットというのはコロナ前においては非常に増加をしているというものでございます。  神戸空港におけます状況でございますけれども、これも実績としては令和元年からですけれども、ほぼ横ばいでございまして、これ大体国内・国際を合わせまして120回程度ですね。これが今の神戸空港の状況でございます。  プライベートジェットというのは、特に新型コロナウイルスの影響で、不特定の第三者との接触を避けるという意味合いでも若干増えてると聞いてございます。それと、やはり一番のメリットは、目的地へすぐに行ける──これ速達性でございます──それと秘匿性ですね、これが確保できるというのが実は最大のメリットであると。この辺は、実は日本ビジネス航空協会というのがございまして、ここと意見交換することでいろんな情報を私どもも得ているということでございます。それと、委員も言われましたけども、やはり空港が非常に市街地に近いということと、これ民間の専用施設がございます。ですから、やはり第三者と接することなく、秘匿性を十分確保できることから、非常に高い評価を頂いているというところでございます。  さらなる受入れの拡大に向けては、やはり2025年大阪・関西万博、これを目指していくわけでございますけれども、なかなか今、海外プロモーションがしにくい状況でございます。ただ、先ほど申しました日本ビジネス航空協会含めて、いろいろと日頃から意見交換させていただいておりまして、その中には、プライベートジェットに関わる運航の事業者であったり、航空機のメーカーの方もおられますので、こういった方々から意見を頂いているところでございます。  あと、世界的には実はアメリカがかなりビジネスジェットとしては進化をしている国でございまして、全米のビジネスジェットの航空協会などと連携をして、今後、海外プロモーションができないかということを今現在模索中でございます。  やはり先ほども申しましたように、今後成長が期待できるプライベートジェットの事業でございますので、神戸空港の、先ほど申し上げました都心に近いとか、秘匿性の問題、こういったところをきちっとPRをしながら、取組を積極的に進めてまいりたいと考えております。 98 ◯分科員(辻 康裕) ありがとうございます。2025年の大阪・関西万博は世界に神戸・関西を知ってもらえる絶好の機会だと思っております。神戸空港のビジネスジェット利用も需要が増加すると確信しております。ビジネスジェットの国別に見た保有機数ですけども、日本国籍50数機に対して、アメリカ国籍は2万機近くと桁違いです。また、近年、アジア諸国でも、例えば中国は350機前後と、保有機数は増加していると聞いています。だからこそ、コロナ禍が収束した際には積極的に海外へのPR展開を行っていただきたいと思います。  続きまして、フライ・アンド・クルーズの活性化についてお伺いいたします。  港湾において新型コロナウイルス感染症の影響を最も受けているのがクルーズ客船であり、令和2年2月以降、外国客船の受入れは完全にストップし、現在も再開の見通しは立っていないと聞いております。一方で、国内クルーズは令和2年11月より運航を再開しており、その中において、神戸港は感染予防対策を徹底した受入体制を構築した上で主たる発着港として客船を受け入れており、国内クルーズの西日本の母港としての地力が証明されていると感じております。当面、外航クルーズの再開が見込まれない中、クルーズ客船による神戸経済への利益創出・還元を図っていくためには、国内クルーズのさらなる活性化を期待するところです。  そこで、新規就航路線が増加する神戸空港と連携したフライ・アンド・クルーズをこれまで以上に積極的に推進してはどうでしょうか。神戸空港では、令和元年5月の第9回関西3空港懇談会において拡大された発着枠の利活用が進み、この3月下旬の夏ダイヤからは13路線38往復便の就航が予定されております。第9回の合意以降、松本をはじめ、高知、青森、そしてこの夏ダイヤから就航する新潟など、現時点で6路線も増加しております。神戸の客船ターミナル──ポートターミナル、中突堤旅客ターミナルは、神戸空港に近く、そのアクセスのよさからフライ・アンド・クルーズに適した港とされており、発着枠の拡大により新規就航路線が着実に増加する神戸空港の現状は、国内各地から広くクルーズ乗船客を誘客する絶好のチャンスと考えますが、見解をお伺いいたします。 99 ◯加島港湾局担当局長 委員御指摘のように、神戸空港と、そしてクルーズ──フライ・アンド・クルーズは非常に効果的だと考えております。神戸空港、市街地からも近くて、ポートターミナルともライナーで結ばれておりますので、立地条件にも非常に恵まれております。これらの特性を生かしまして、就航都市から飛行機で神戸に来ていただいて、神戸港からクルーズに乗っていただく。まさにフライ・アンド・クルーズというのは神戸港にとって大きな魅力というか、武器になるのかなと考えているところでございます。  そこで、就航都市から神戸発着クルーズへの誘客、そして神戸港・神戸空港の活性化を目的に、フライ・アンド・クルーズの商品造成ですとか販売を行っていただいております旅行会社さんへ1企画20万円の助成制度を今、実施しております。これまでもこの制度を活用いただいて、旅行商品の造成をしてきていただいているところでございます。  さらに、就航都市の中には、青森、仙台、松本、そういった、市民の方がクルーズにあまりなじみがないといいますか、御縁が浅いといいますか、そういう都市も多くて、船会社とか旅行会社へのヒアリングを行いましたところ、クルーズ船への観光ニーズがそういう都市では非常に高いと、そういったことも分かってまいりました。また、逆に、各就航都市のほうでも神戸との観光交流を含んだ連携を非常に重要だとお考えいただいておりまして、いろいろなプロモーションなどを一緒に取り組んでいきたいと、そのようなお声も頂いておりまして、この機を逃さず、積極的に就航都市とも連携してまいりたいと考えております。  今年度なんですけれども、青森県の有力新聞社のほうに、神戸発着のクルーズに関する紙面の広告、そして、実際に記者に神戸に来ていただいて、神戸でクルーズを体験していただきまして、その体験を基に寄稿記事を青森のほうで書いていただく。そして、ポスターでまた広報しまして、アンケートも行ったところ、300ほどのアンケートを頂きまして、その中には、コロナが落ち着けば神戸観光と憧れのクルーズ船の旅に出たいとか、非常に前向きな御意見が多数ございまして、ポストコロナにおきまして、各就航都市というのは非常に有望なターゲットだと考えております。また、ほかの就航都市──松本とも今後の実現に向けての新しいメニューがまさに出てきておりますところです。  次年度以降も新型コロナウイルスの感染症の収束を見据えながら、神戸空港をより活用いただくためにも、就航都市へのフライ・アンド・クルーズ、この広報活動を積極的に行って、神戸発着クルーズの誘客にも結びつけていきたいと考えているところでございます。  以上です。 100 ◯分科員(辻 康裕) 私も東奥日報のウェブで、神戸フライト、憧れのクルーズ船の旅といった──題した記事を見たんですけども、とても魅力的な、旅心をくすぐられるような内容となっておりました。利便性の高い空港、そして魅力的なクルーズ、特に瀬戸内クルーズの組合せは神戸ならではの強みだと思います。クルーズ客船ではないものの、私もかつて船旅で瀬戸内の多島美に魅せられた1人でもあります。東北地方をはじめ、東日本の方にとっては多島美を誇る瀬戸内クルーズは非常に魅力的に感じると思います。ぜひ瀬戸内クルーズと組み合わせながら積極的に推進をしていただきたいと思います。  再質問なんですけども、フライ・アンド・クルーズの推進に当たっても、神戸経済への効果の最大化を図るべく、クルーズの出港前や帰港後に神戸での宿泊・観光を促す取組を併せて強化していく必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。 101 ◯加島港湾局担当局長 委員御指摘のとおり、クルーズ前後に神戸での宿泊、そして観光を組み込むことによりまして、クルーズ船の入港によります神戸経済への波及効果、これを高めることができると考えております。とりわけ現在、クルーズ、コロナの影響によりましてショートクルーズ──2泊3日とか3泊4日の短い日程のものがほとんどとなっておりますので、クルーズ前後での神戸観光を組み合わせることで、よりクルーズ全体の魅力が深まるのかなというふうに考えているところでございます。  そこで、フライ・アンド・クルーズを実施いたしました企画に対して、1企画20万円の補助を今、実施いたしまして、さらに神戸での前後泊を組み合わせた場合には10万円の補助の加算、こういうものを考えております。また、来年度からは市内観光のための費用の一部も助成していきたいと考えておりまして、これらの制度を船会社さん、そして就航都市の旅行会社に積極的にアピールして、神戸での宿泊・観光つきのクルーズ商品の造成を促進していきたいと、そのように考えているところでございます。  また、今年度ですが、フライ・アンド・クルーズツアーで神戸空港に到着したお客様を対象にして、手荷物を空港で預かりましてクルーズ船までお届けする、このようなバゲージサービスを実証実験で行いましたところ、非常に好評でございましたので、神戸観光のときにお手荷物が邪魔にならないというか、手軽に観光いただけるように、今後、前後泊のホテルのほうにもお荷物を届けるサービスができないのかなと、そのように検討しているところでございます。  フライ・アンド・クルーズを活用しまして、神戸でゆっくりと滞在いただいて、なおかつ地元経済の活性化に資するような、そのような取組を進めてまいりたいと考えているところでございます。  以上です。 102 ◯分科員(辻 康裕) ありがとうございます。我々会派としましても、クルーズ船の誘致による地域経済への利益創出・還元を図ることを要望してまいりました。しっかりと宿泊・観光につなげ、神戸経済への効果の最大化を図っていただきたいと思います。  さきの決算市会でもながさわ議員が意見したように、客船誘致に関しては、コロナ収束後には旅客需要が大きく回復し、外航クルーズも一気に動き出すことが見込まれます。収束後、いち早く外航クルーズが戻ってくるよう、各船会社や旅行会社に対し積極的に誘致を行っていただきたい、これは要望とさせていただきます。  最後に、ウオーターフロント魅力発信についてお伺いいたします。  さきの決算市会において我々会派より、国内外への認知度を高め、世界から神戸への集客・投資効果を高めていくため、魅力的な未来予想図を国内外に大々的にかつ効果的に発信していくべきと申し上げたところですが、その後、新港第1突堤基部に神戸ポートミュージアムがオープンし、さらには、第1突堤-第2突堤間の水域活用のプロジェクトも動こうとしている中、再開発の効果を確実に取り込めるよう、これらを踏まえた再開発の将来像を早急に国内外に発信していくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。 103 ◯加島港湾局担当局長 情報発信への取組、先ほども御答弁させていただいたところなんですけれども、水域活用や第2突堤のアリーナ、そういった注目度の高い再開発事業が進みつつある、まさにこのタイミングを逃さないように広く発信する、これが効果的だと考えておりまして、施策に関します市民の理解を広げる、そして、さらなる民間投資を誘発する、このような観点からも非常に重要であると考えているところでございます。  現在、ウオーターフロントエリアのマネジメントを行っております神戸ウォーターフロント開発機構、こちらは海外の再開発に携わってまいりました非常に経験を積んでおられますアドバイザーが中心となりまして、変わりゆくウオーターフロントの今後の姿・方向性をまちづくりビジョンという形で作成しておりまして、立地する企業様にもお入りいただいて、今まさに議論を深めているところでございます。これからのビジョンについても神戸ウォーターフロント開発機構とともにつくっていけたらと、そのように思っているところでございます。  また、ウオーターフロントでは、神戸ポートミュージアム、ポートタワー、アリーナ、水域活用、それに加えましてメリケンパークと中突堤中央ビル、今後も本当にどんどん施設整備が進んでおりますので、まちの姿を広く発信してエリアの注目度を高め、そして再開発の効果を確実に取り込めるようにということで、神戸ウォーターフロント開発機構としっかり連携して取り組んでいきたいと考えているところです。  以上です。 104 ◯分科員(辻 康裕) 我が会派としましても、ウオーターフロントには国内だけではなく世界からの集客・投資を集めることを期待しております。世界への発信をぜひ強化していただきたい。それだけのポテンシャルが神戸のウオーターフロントにはあると思っております。また、先ほど質問した客船誘致に関しても、外航クルーズが再開すれば、ウオーターフロントに誘客することで世界への発信につながると思います。局内でしっかり連携を図りながら取り組んでいただきたいと思います。  そして、もう1点だけ要望なのですけれども、海から眺めた景観を大切にしてほしいと考えております。神戸の景観といいますと、六甲山から眺めた景観ですとか、どうウオーターフロントにアクセスするのかといった、陸から見た視点になりがちなんですけれども、港町だからこそ海から眺めた景観にこだわっていただきたいと思います。横浜、シンガポールと検索して出てくる美しい景観を見たことが皆さんおありだと思います。その美しさに、実際に行ってみたいですとか、実際にその光景を船に乗って見てみたいというような気持ちになるかと思います。また、シンガポールのマーライオンですとか、あるいはシドニーのオペラハウスといった、これを見ただけでどこか分かるようなランドマーク的な要素も重要かと思います。世界をどう引きつけるかも念頭に進めていただくことを要望したいと思います。  最後、再質問用意してたんですけども、時間の関係で要望とさせていただきます。国内外への魅力発信として、再開発の進捗に合わせ、魅力的なイベントを組み合わせることにより、相乗的な発信ができると考えます。そこで、ウォーターフロント開発機構を中心に、積極的に誘致を進めていただきたいと思います。  大規模なアートイベントを企画しているとお伺いもしたんですけれども、大規模なイベントだけではなく、例えば日本のアニメ・アートなどクールジャパンに着目した世界への発信も1つだと思います。東京のウォーターズ竹芝では、コンテナ6台を使用して人気漫画ONE PIECEのキャラクターを描き、SNSにより世界から注目を集めております。今やSNSを活用して世界に発信できる時代ですから、そのような発想も絡めながら、ぜひ世界に向けてPRしていただきたいと思います。  以上でした。 105 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  次に、山本のりかず委員、発言席へどうぞ。 106 ◯分科員(山本のりかず) 山本のりかずです。私からは一問一答でお願いしたいと思います。  まずは、ウオーターフロント再開発における中突堤中央ビルについてお伺いします。  2021年の決算質疑において、ウオーターフロント再開発の三宮・元町への波及効果の観点から、ウオーターフロントと三宮・元町の回遊性の向上に関して質疑をした次第です。元町に隣接するエリアが中突堤周辺地区であり、その玄関口となるのがポートタワー北側の中突堤中央ビルであります。  この中突堤中央ビルについては、再整備が予定され、令和元年のサウンディング調査においては、参加事業者からは体験型施設、宿泊型施設、商業施設、スポーツ関連施設が提案されていると当局から伺っております。中突堤中央ビルは、観光エントランスエリアの中突堤、そしてメリケンパークの玄関口にあり、まさに神戸のウオーターフロントの顔となる施設であることを踏まえると、今後の再整備に当たっては、提案として、神戸にゆかりのある事業者を誘致するなど、全国どこにでもある施設ではなく、訪れた人に神戸をしっかりと感じさせる施設がふさわしいと考えますが、見解を伺います。  また、経済効果の最大化の観点から、隣接エリアである元町とのすみ分けを図り、元町と相乗的な活性化を図れるような施設の導入を検討する必要があると考えますが、併せてお考えをお聞かせください。 107 ◯長谷川港湾局長 この中突堤の中央ビルは、先ほど委員もおっしゃいましたけれども、やはりハーバーランドであったりメリケンパーク、新港突堤西地区を結ぶ動線上にございます。ウオーターフロントエリアの中心に位置をしておりますし、ポートタワーを含む神戸のシンボル地区でもありますし、やはり神戸の顔となるエリアであると、私もこう認識をしてございます。また、やはりこのエリアの全体でにぎわいを創出をし、近隣施設との相乗効果も生まれるような施設ですね、また、メリケンパークの入り口にも位置しているということでありますので、やはり観光のエントランスとしても非常に重要だと考えております。ですから、そういった雰囲気にふさわしい施設の導入が望ましいと考えているところでございます。  いわゆる具体的な事業化の検討については、やはり南・北合わせて一体的に検討することになります。ウォーターフロント開発機構と連携をしながら、今現在、マーケティング調査を実施しているところでございます。今後の方向性についても、このマーケティングの結果であったり、これまで行っているサウンディングの結果、こういったものを踏まえて、民設民営による事業性の検証を進めていきたいと考えているところでございます。ゆかりの店、こういった事業者の話もございましたけれども、やはりこれもマーケティングの中でいろいろ調査しながら検討をしていけばいいかと、そういうふうに考えているところでございます。  また、経済効果の最大化であったり、相乗効果の話でございますけれども、やはりハーバーランドエリアと、いわゆるこのメリケンパークエリアですね。ハーバーランドにはかなりの集客がございます。新しくこういう再整備を進めることで、メリケンパークエリアも含めて、やはり交流人口を増やしていくことが重要だと思っております。交流人口が増えることで、これはやはり三宮あるいは元町も含めて、人の流れというのは出てくるわけでございます。ですから、その中で一体的な相乗効果が生まれるだろうと私も考えておりますので、やはりこういったウオーターフロントエリアを1つのリーディングプロジェクトとして、今後も積極的に検討を進めてまいりたいと思います。 108 ◯分科員(山本のりかず) 大まかな方向性については私も考えが局長と一緒なんですけども、全国各地、世界の話もあったと思うんですけども、神戸に来ていただいて、やはり神戸の魅力を発信できるような企業を誘致したりであったりとか、神戸、いろいろ自然があると思うんですけども、ここの中に書かれてるように、体験するのであれば、神戸を肌で感じれるような施設の展開というのは非常に、ほかの地域と差別化していくためにも必要じゃないかということもありますので、その辺り、神戸を感じることができるような施設の在り方っていうのを今後──マーケティングもしていただいているという話もあったと思うんですけども、進めていただきたいなと思います。  次に、再質疑移らせていただくんですけども、令和4年度予算においては、中突堤中央ビルの南館の解体が掲げられていますけども、再整備に向けた今後のスケジュール感、お伺いします。 109 ◯加島港湾局担当局長 南館でございますが、これ築60年が経過しておりまして、非常に老朽化が進んでおります。外壁のクラックとか剥離が生じておりまして、テナントについては令和3年4月に移転が完了しておりまして、現在は全ての床を神戸市が所有している、そのような状況でございます。老朽化に伴いまして、不測の事態が生じないようということで、来年度から解体工事に着手いたします。南館の解体工事はポートタワーがリニューアルオープンいたします令和5年夏頃までに完了させたいと、そのように考えているところでございます。  再整備、先ほども北館・南館一体で行うという、そのような計画でございますが、区分所有建物であります北館、これにつきましては、現在、まだ所有者の方々と移転の協議を進めさせていただいているところでございます。ただ、建物築50年を迎えておりまして、下の階への水漏れが若干発生しているなど、南館と同じように老朽化が進んできております。引き続いて区分所有者の方々の意見や、そして、それぞれの御事情もございますので、しっかりお聞きしながら、支援をお求めの方には可能な限りの支援を行うと。そのような形で移転を進めて、移転が完了できましたら、全体の再整備に向けて、解体などの着手に入っていきたいと、そのように考えるところです。  以上です。 110 ◯分科員(山本のりかず) 先ほどポートタワーの話もあったと思うんですけども、ポートタワー、中突堤中央ビルの北館・南館と併せて、解体、そして再整備が予定されているわけですから、しっかりとコロナ後を見据えてスムーズに開発の手はずを整えていただきたいと思うのとともに、中突堤中央ビルの北側においては、港湾局の所管の駐車場があると伺っているんですけども、北側の駐車場に関しても、今、テナントさんとか利用されてると思うんですけど、例えば市民の皆さんに利用していただくためにコインパーキングを設けるであったりとか、例えば1時間、30分、平日は無料にするとか、休日はもう少し時間を狭めて──もうちょっと市民の皆さんに利用していただくための工夫というのはまだまだ余地があると思いますので、その辺りも、駐車場、コインパーキングに関しても要望させていただきたいなと思います。  では、次の質疑に移らせていただくんですけども、防潮鉄扉の遠隔操作化についてお伺いしたいと思います。  防潮鉄扉の遠隔操作化については、市民の安全を守るため、休日・夜間を含め、迅速かつ確実に閉鎖できることに加え、鉄扉閉鎖に従事している方々の安全を守ることができるシステムになっていると伺っています。そこで、港湾局では令和6年度末の完了を目標に整備を進めていますが、いつ発生するか分からない南海トラフ巨大地震から市民の安全・安心を守るためにも、少しでも前倒しで完了できるように、スピード感を持って取組を進めてもらいたいと思います。  まず、防潮鉄扉の遠隔操作化についての進捗状況及び今後の見通しについてお聞かせください。 111 ◯尾園港湾局担当部長 防潮鉄扉の遠隔操作化につきましては、津波発生時に防潮鉄扉を迅速かつ安全に閉鎖するシステムということでございまして、平成30年度に三宮南地区から実証実験を開始いたしまして、順次整備を進めております。現在の進捗状況といたしましては、遠隔操作化の対象となります鉄扉78基中の約半数──55%程度が整備を完了しておりまして、全体の完了は令和6年度を目標としておりますけども、少しでも前倒しできるように、スピード感を持って取り組んでまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 112 ◯分科員(山本のりかず) 万全の運用体制の構築をしていただきたいと思うんですけども、いつ地震が発生するか分からないことを踏まえると、津波対策をしっかりとやっていく必要があるわけなんですけども、いざ発生したときに、遠隔操作により迅速かつ確実に鉄扉が閉鎖できるように、例えば休日や夜間、悪天候など様々なケースを想定した訓練を重ねていかなければならないと考えます。また、不法投棄などの障害物により鉄扉が閉まらないといった事態にならないように、日々適切に、これも管理を行っていくことが重要です。せっかくソフト面の充実を図り遠隔操作システムを導入しても、機能しなければ意味がありません。そこで、万全の運用体制を構築していくべきと考えますが、お考えをお聞かせください。 113 ◯尾園港湾局担当部長 遠隔操作化いたしました防潮鉄扉につきましては、勤務時間内でありますと、港湾局の執務室に設置しております専用パソコン、こちらのほうで操作ができます。また、休日・夜間等の時間外につきましては、タブレットで閉鎖をできるシステムとしておりまして、遠隔操作用のタブレットにつきましては5台導入しておりまして、我々の担当者が常備しているということでございます。ですから、勤務時間外に津波が発生した場合は、タブレットを所持しておる職員が閉鎖をするということでございます。この遠隔操作化をいたしましたいわゆる鉄扉につきましては、全国瞬時警報システム──J-ALERTを受信いたしますと、避難時間を考慮いたしまして、受信から30分後に閉鎖を開始するという状況に設定しております。  また、御指摘のとおり、自然災害はいつ発生するか分かりませんので、様々なケースを想定して訓練をしておく必要がございます。そのため、今年度、11月5日に実施されました兵庫県の津波一斉避難訓練、このときに併せまして、時間外に地震発生に伴う大規模津波が発生したという想定の下、タブレットによる防潮鉄扉の閉鎖訓練を実施いたしております。  また、適切な管理ということでございますけども、遠隔操作化しております鉄扉につきましては、周辺の様子が確認できるようにカメラを設置しております。そのカメラ映像を常日頃から執務室にあるモニターで監視しておりまして、不法投棄・異常があればすぐに対応できるようになっております。  また、防潮鉄扉のいわゆる閉鎖訓練の際に鉄扉の動作確認を行っておりまして、不具合がないことを確認しておりまして、そういうふうな適切な管理を行っております。  それから、実際には、鉄扉の背後におられます企業さん等も鉄扉の閉鎖等担当していただいておるわけですけども、その不具合もしくは現場の状況に何かありましたら、私どもに迅速に御連絡をいただいて対応する、そういうことになっております。  それから、この鉄扉につきましては、いわゆる有線ネットワークの主回線で動かしておるわけですけども、バックアップ用として無線の回線を用意する、それから、停電時の非常発電機を用意すると。電力、それから通信のトラブルにも備えた、そういうシステムとしております。  今後も、より万全な運用体制の構築に向けまして、設備の維持管理も含みまして、引き続き取組を進めてまいりたいと考えてございます。  以上でございます。 114 ◯分科員(山本のりかず) 今の答弁聞いて少し安心したわけなんですけども、しかし、訓練というのはやっぱり大切だと思うんですね。11月5日に行ったということなんですけども、例えば年何回するとか、常時そういった──せっかくバックアップ体制であったりとか、タブレットであったりとかカメラとか、いろんなハード面の整備はされていると思うんですけど、日頃のやっぱり訓練というのも非常に大切だと思うので、訓練もしっかりと計画持ってやっていただきたいなと思うんです。  昨年、私、兵庫区民から陳情を受けまして、実際兵庫区域の、これは遠隔操作の防潮鉄扉ではないんですけども、手動で開ける防潮鉄扉のとこに不法投棄があるということで、現場へ行かせていただいて、当局の担当の方も後から来ていただいて、不法投棄の、例えば家電製品であったりとか、不法投棄されている自転車とか迅速に撤去していただいたわけなんですけども、やはりなかなか港湾局の職員だけでカバーできてないところもあるとは思うんでね。これは先ほど申し上げたとおり遠隔化する防潮鉄扉ではありませんけども、併せて遠隔化で操作する防潮鉄扉に関しても日々のそういった点検というか目視確認というのも、カメラもあるということなんですけども、訓練と併せて対応していただきたいということを要望させていただきたいなと思います。  次の質疑に移らせていただきます。新造船就航を契機とした内航フェリーの活性化についてお伺いします。  神戸港に就航する内航フェリーについては、宮崎カーフェリーで、今年の4月15日に何と25年振りに新造船が就航し、また、高松・小豆島を含むジャンボフェリーでも、本年度9月頃に約33年振りに新造船が就航し、輸送力が3割増え、わくわくしながら期待している市民の方々もいらっしゃると思います。以前の雑魚寝・相部屋のイメージとは異なり、近年のフェリーは個室の増設など豪華志向が加速しております。例えば、私もウェブで確認したんですけども、宮崎カーフェリーの新造船では、キッズコーナーや救護室、ドッグランも併設されています。新造船の就航により船旅を利用する人が増え、神戸から四国・九州、また、四国・九州から神戸と人の行き来が大きくなり、経済的な効果も大変期待されております。  一方で、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は収まらず、海外旅行の本格的な回復は当面望めない中、国内旅行については、ワクチン接種の進展により、第6波の収束が今後想定されると思うんですけども、海外旅行よりもいち早く回復することが見込まれます。  そこで、宮崎カーフェリー、ジャンボフェリーの新造船の就航を機に、就航都市や船会社と連携を強化し、フェリーを利用した人流をさらに加速する仕掛けづくりを行うことは大変重要です。  神戸港、そして神戸経済の活性化に資する政策展開を実行すべきと考えますが、考えをお聞かせください。 115 ◯長谷川港湾局長 神戸港の内航フェリーの航路でございますけれども、これ令和元年には年間83万人の旅客輸送しておりまして、非常に大きなポテンシャルを有してございます。神戸市といたしましても、先ほど言われましたみたいな国内の旅行の需要が回復多分するはずなので、それに向けてやっぱり様々な取組を進める必要があると考えているところでございます。  現在も様々な取組を行っておりまして、例えば、やはりフェリー事業者のPR活動への支援でございましたり、ウェブサイトやSNSですね、それから、雑誌等での魅力発信ですね、あるいはまた就航都市と連携をいたしまして、市役所の1号館の1階にも新造船就航を記念したカウントダウンボード、こういったもの設置をしております。  フェリーの事業者の方々からは、やはりなかなか今環境が厳しい中でPRが難しい。ただ、こういう神戸市が支援することによって、旅客の回復も感じられ非常にありがたいといった御意見を頂いているところでございます。
     やはりこういった意見も含めて、市民の皆様からも、フェリー会社各社の積極的な感染症対策であったり、船旅の魅力を知ることができるいい機会だという声も頂いてございます。  ですから、私どもといたしましても、新船が例えば初入港するなど、そういったときのイベントを通じて、あるいはそういうイベントを通じた活性化の機運を醸成してまいりたい。また、フェリー航路の周知であったり就航先とのイベントですね、また、就航先との連携ですね、それによりました交流人口の増加を通じて、神戸経済の活性化に資するような取組を進めてまいりたいと考えております。 116 ◯分科員(山本のりかず) 局長おっしゃっているように、私も市役所1階の宮崎-神戸間の新しい船の就航期日までのカウント日数、デジタル表示されていることを確認して、非常に機運醸成図っていただいているなということを肌で感じた次第なんですけども、先ほどおっしゃるように様々な媒体を利用したりであったりとか、そういう船会社に対しての支援策もやっていただいているということなので、今後、神戸港、そして神戸経済の活性化の観点からコロナが落ち着いたことを想定して、しっかりと取り組んでいただきたいなと思います。  最後、時間もありませんので要望とさせていただきたいんですけども、みなとの学習会ということで、今、港町・神戸において子供を対象に遊覧船に体験乗船する取組をされていると思うんですけども、今後、学生の皆さんに神戸の港を知っていただくとともに、将来の港湾に携わる人材創出にもつながると思いますので、港町・神戸は先人たちが築いた大切な財産でありますので、しっかりとその財産を次世代の子供たちにつないでいただくように取り組んでいただきたいことを要望します。  以上です。 117 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  それでは、山本じゅんじ委員、発言席へどうぞ。 118 ◯分科員(山本じゅんじ) ではよろしくお願いいたします。初めに、カーボンニュートラルポートについてお聞きをいたします。  昨年11月、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議が開催をされました。COP26ですが、このCOP26の合意では、気温上昇についてプラス2度以内という目標にとどまらず、より踏み込んだプラス1.5度以内を目指すとされています。1.5度目標を実現するためには、2010年比で2030年までにCO2を45%削減し、2050年までにはネットゼロを達成することなどが確認をされました。  国内では、政府は2020年に、2050年カーボンニュートラルを宣言いたしました。これは神戸市もしておりますが、去年の4月には、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%に削減することを目指し、50%の高みに向け挑戦するとしています。  港湾局の来年度予算では、カーボンニュートラルポートの形成が掲げられておりますが、2050年カーボンニュートラルを達成するには、2030年までの取組がとりわけ大事と言われています。カーボンニュートラルを目指す上での具体的な温室効果ガスの削減計画についてお聞きをいたします。 119 ◯長谷川港湾局長 神戸港におけますCO2の削減目標でございますけれども、これはまずは国交省が公表いたしましたカーボンニュートラルポートの形成に向けた施策の方向性であったり、カーボンニュートラルポート形成計画策定マニュアル、こういったものがございます。私どもも令和4年度からカーボンニュートラルポート形成計画においてこれを策定していくわけでございますけれども、この削減目標については、この計画の中できっちり整理をしてまいりたいと考えております。  目標の設定につきましては、やはりこれは政府が掲げておりますような、先ほど申されましたような2030年46%、2050年にカーボンニュートラルの実現、これをまずは設定をして、この形成計画を整理をしたいと考えているところでございます。  これまでいろいろな検討会におきまして議論をされる中で、神戸港のいわゆるCO2の排出量の推計値が約580万トン、これ年間でございますけれども、カーボンニュートラルポートの形成計画の策定におきましても、この数字をベースに削減量の目標設定をしていきたいと考えております。  以上です。 120 ◯分科員(山本じゅんじ) 国の取組方針というのは私も見ているんですけれど、この取組方針をいろいろ見ておりますと、カーボンニュートラルポートの構想では、神戸市が今進めている水素の取組をそのままずっとこれに導入して推進すると、こういうのが随所に見られるわけですね。そもそも神戸市の推進している水素というのは、ブルー水素と言われるものでして、褐炭を用いたブルー水素ですからCO2回収の問題だとかほかの生成物ですね、この回収が問題となるということはこれまでずっと指摘をされ続けていることです。根本的な対策とは言えないわけですし、世界的には、これはブリッジテクノロジーと、そういうふうな言われ方もしています。  カーボンニュートラルを目指す、また神戸港の付加価値を高め、選ばれ続ける港を目指すというのなら、再生エネルギー由来のグリーン水素の活用こそ検討すべきではないか。また、そういったことを含めて計画を策定してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。 121 ◯長谷川港湾局長 まず、私どもも、やはりこのカーボンニュートラル実現のためには、1つはやはり水素を目標にして進めてございます。これも褐炭由来ではございますけれども、まずは今実際に水素のサプライチェーン構築実証事業というのが行われておりまして、これはオーストラリアへ行って、帰ってきて、これから荷揚げの整理をして、技術的な評価をするわけでございます。この中で、やはり水素を大量に安価に供給するシステム、こういったものをまずは検討していく。その上で、私ども考えておりますのは、やはり水素を利活用する裾野を広げることが重要ではないかと考えておるわけでございます。  ですから、やはりグリーン水素という議論もございますけれども、このグリーン水素についても、いわゆる今オーストラリアとやっているメンバーの中では、やはり再生資源由来のグリーン水素をつくって、それを液化して神戸にも運搬をしたいというような、いわゆるこれFSですけれども、そういう検討もしていこうという機運もございます。  その中で、やはりグリーンな水素もこうやって活用ができることになれば、私ども裾野を広げるための利活用をきちっと進めることで、やはり安価に水素を提供できるシステムを構築する、こういったことを検討してまいりたいと考えております。 122 ◯分科員(山本じゅんじ) 今、安価にということを言われているわけですけど、果たしてじゃあブルー水素は安価なのかということなんですね。特にCCSが前提となってますし、今それがきちんと確立されているかどうかというのも非常に不明なものです。これも具体的に確立された技術として本格的に導入されているものでもありません。ですから、これ化石燃料由来ということでね、非常にCCSも含めて莫大な投資が必要となってくるというわけですから、実際にトータルのコストで見るとどこまで安価なのかということは極めて疑問だということを、まず指摘をしておきたいと思います。  再生由来のグリーン水素ということを私申し上げておるわけですけども、今はブルー水素のほうが確かにコストは安いというふうには言われてるんですが、実際にグリーン水素の製造コストは、2015年から’20年の間に40%削減をされていると。それから、’25年までにはさらに40%削減するだろうということも言われているわけです。加えて、いろんな専門家からも指摘があるわけですが、電気分解能力を大幅に増やすということで、今後10年間で7割のコスト削減になると、こういうふうな見方がされているわけですね。既にEUでは、ブルー水素だけでなくてグリーン水素も含めた、どういった水素を普及させていくかということが議論をされているわけですし、それから、先例となる港湾でもブルーとグリーンと両立で検討されているというような報告もなされているわけですけども、きちんと取組の方向というのを見直していくべきではないですか。 123 ◯長谷川港湾局長 私ども、先ほども申しましたように、カーボンニュートラルポートの形成には、やはり水素は欠かせないものだと考えております。先ほど申しましたように、やはり水素の利活用、この裾野を広げることの重要性ですね、これをまずは御理解をいただきたいと思います。  確かに供給上の話、これはブルー水素であったりグリーン水素であったりという意見はございます。その中でやはり値段、安価なものにしていくには、その裾野を広げることの重要性、これもあるかと思います。ですから私どもは、これはNEDOの事業でもありますけれども、やはり今後の水素の利活用についてきちっと検証してまいりたい。そこでどういった供給システムと利活用ができるのか、こういう検証も通じてカーボンニュートラルポートの形成に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 124 ◯分科員(山本じゅんじ) ブルー水素、さっきブリッジテクノロジーという話しましたけども、将来的には座礁資産となる可能性があると、こういうことも指摘をする方もいらっしゃるわけですね。確かに水素の裾野を広げるということは大事な視点だとは思うんです。ただ、どういう手段で得るかということを私は問題にしているわけですね。産業や経済の発展にもこれから大事だろうというふうにも思うんですけれども、今後世界の趨勢から考えても、グリーン水素というのは非常に大事な要素として考えるべき問題ではないのかなというふうに思います。  神戸港の価値を高めるというのであれば、やっぱりこういったグリーン水素だとか再生可能エネルギーだとか、こういった活用もちゃんと想定して、同時に検討を進めていくべきではありませんか。いかがですか。 125 ◯長谷川港湾局長 グリーン水素の件は、国内でもこれはいろいろと国の支援を得ながらたくさんの取組が行われている状況でございます。例えば、福島県においても太陽光発電によりまして大規模な水素製造が行われております。また、先ほども申しましたように、日・豪間の大規模なグリーン液化水素のサプライチェーンですね、この事業化の検証も順次していこうという機運もございます。ですから、私ども、水素の、先ほども申しました裾野を広げるという話もしましたし、いわゆる褐炭からつくる水素の話もさせていただいておりますけども、それに加えて、やはり企業においては、こういったグリーン水素の取組について、技術開発も進んでおるわけでございますので、この技術開発のタイミングを見ながら、私どももこういったグリーン水素の導入に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 126 ◯分科員(山本じゅんじ) 技術開発は確かに進むんですが、ただ既存の技術、これももう既に実用化されている技術でありますから、それをどう技術として高めて高効率で付加価値の高いものにしていくかと、同時にそういう検討が必要なわけですね。ところが一方で、新たな技術ということを、イノベーションということを期待しながらね、そういうことに半ば一辺倒みたいな形で進めていっているということに疑問を感じて、今問題提起をさせていただいているわけですね。  石炭火力発電所からのエネルギーということも国の戦略の中では、取組方針の中では言われておりましたし、もうこれ本当に神戸市の戦略そのものをそのまま当てはめたという感じに受け止められる、そういうふうにも取れるんですけれど、この石炭火力発電所の問題でも私本会議ではいろいろ言いましたけどね、特にアンモニアだとかという話もありました。水素でもそれからアンモニアでも、どちらもたくさんのCO2が出てくると。CCSで吸収するということが大前提になっているわけでして、どちらもそんな変わらないんですよね。ですから、やっぱりこれはちょっと問題ではないかというふうに申し上げてます。  先ほどの取組方針ですけれども、水素・アンモニア等の次世代エネルギーの利活用に関わる技術はまだ開発実証段階にありと、実装までには一定の時間を要することが想定されると、こんなふうに書かれていました。さらに、実行可能性を検討する必要があるんだということですね。ですからまだ技術実証の場だということは明らかに認めているわけですよね。ブルーカーボンという言葉も、いろいろとこれまでの議論の中ありましたけども、この評価がまだまだ定まっていない状況でもありますし、海水温が高まっているという状況の中で、果たしてその海洋生物そのものがどこまで効果的な機能を発揮してくれるだろうかという疑問もちょっと出てくるわけですね。ですから、本当に今使われている技術、それから、確かな技術というのをもっとブラッシュアップして高効率できちんと使える技術として高めていく。同時にそういう検討も必要なんじゃないでしょうか。そこは視界に入らないんでしょうか、いかがですか。 127 ◯長谷川港湾局長 当然、先ほども申し上げておりますとおり、やはりカーボンニュートラルポートの形成計画つくるに当たっては、やはり最先端の知見を有される企業の方ですね、こういった方たちと意見交換をしながら形成計画を策定してまいります。その中で、やはり先ほども申されましたアンモニアの話でございますとか、例えば、先ほどCCSと言われましたけれども、やはりCCSというのは貯蔵する場所が例えば地下であったりとか、いろいろ違うシステムでございます。今は、アンモニアを燃焼するとダイレクトに空気中の二酸化炭素を吸収する技術も開発されております。これは、DACといいまして、ダイレクトエアーキャプチャーというシステムでございます。これは、ダイレクトにCO2を吸収できるので、例えばガスのエンジンなんかを回したときにダイレクトにCO2を吸収します。これは、実はアミンという化合物がございまして、これをコーティングすることによってCO2を吸収いたします。こういった技術開発者が我々のCNP検討する上での技術陣として、たくさんおられます。ですから、いわゆる企業の技術開発を、これは国の支援を得ながらではございますけれども、そういう国の支援を得ながら技術開発していく過程の中でカーボンニュートラルポート取り組んでまいりたいと考えております。 128 ◯分科員(山本じゅんじ) 技術革新は確かに大事ですし、それを応援していくのもすごく大事なことなんです。ただね、今私1番危惧してるのは2050年なんですよ。ニュートラルになるかどうかということなんです。イノベーションを期待しているようなものであれば、そこから実用化までに一定の時間かかりますし、実用化されたとしても安定的になるまではまだまだ時間はかかるわけですね。そしたら悠長にそんなこと言ってる場合ですかという話なんですよ。だから、イノベーションはイノベーションでやってくださいと。同時に、今確かなものとしてきちんと進められるものを進めてほしいということなんです。そうしていかないと、イノベーションに期待したもの、それから世界的にどこまで評価されているのかよく分からないようなブルーカーボンですね、しかもブリッジテクノロジーと言われているような状況の中で、本当にこれが神戸港の価値を高めるものにつながるのかということは極めて疑問だということで、もっともっと複眼的な対応でカーボンニュートラルポートの問題というのは考えていただきたいということは強く要望しておきたいと思います。  次の質問に移ります。次に、ウオーターフロントの再整備についてお聞きをいたします。  現在、神戸市が再整備を進めているウオーターフロント地域は、神戸港の中心として、神戸経済の牽引役として長年にわたって大きな役割を果たしてまいりました。現在、港湾機能はポートアイランドや六甲アイランドなどが中心となり、ウオーターフロント地域はかつてのような役割はほとんどなくなり、新たな役割が求められるようになってきているのが現状であります。  来年度予算をはじめ、この間、港湾局ではウオーターフロント地域の再整備計画を進めていますが、特定の民間企業や特定の利用者などが想定された事業が多く、地域の需要に基づいたものと果たして言えるのでしょうか。観光客や企業の呼び込みで消費に期待するという、商品としてのウオーターフロント開発が中心になっていないでしょうか。様々な施設が立地しても、利用するためには料金を払うことが前提となり、場合によっては、再整備で生み出された新たな空間を広く市民が享受することができなくなるとも考えられます。特に、マリーナなどでは一定の人しか入れないというような状況が出てくるわけですから、本当にどうなのかなというふうに思います。  市民と共に神戸の歴史を積み上げてきたのがウオーターフロント地域でもあります。神戸独自の魅力の詰まったエリアであります。ウオーターフロントの活用や再開発については、広く市民の意見や意思形成過程への市民参加を保障した再開発の在り方や計画へと見直すことが必要だと考えますが、いかがでしょうか。 129 ◯加島港湾局担当局長 ウオーターフロントの再開発でございますが、まず、港都神戸グランドデザインにおいて、多様なニーズに対応する都心・ウオーターフロントの都市の機能の形成を図るとした上で、ここに計画として位置づけて、特に新港突堤西地区には、新たな都市機能の導入を図って、魅力とにぎわいのある空間を創出していく、まずここの計画で位置づけられたものでございます。  続きまして、それに基づきまして、平成29年には、神戸港の将来構想でウオーターフロント全体を国際集客エリアと位置づけまして、上質で品格のあるまちの雰囲気を生かし、都心の三宮地域と一体的にウオーターフロントの再開発を推進して、世界を魅了する港町となることを目指す、このような形で、まず大きく面的に方向づけされているものでございます。  神戸市のほうでは、政策案などを形成する過程におきまして、市民の知恵をまちづくりに生かすために、基本構想並びに基本的な政策、そして、個別の行政分野における政策の基本方針、大規模な建設事業を伴うものなどについては、神戸市民の意見提出手続に関する条例、これに基づいたパブリックコメントを実施して、寄せられた意見の概要と意見に対する考え方を、それを公表して政策の形成を図ってきている。ですから、このグランドデザインにおきましても、そして、神戸の将来構想におきましてもそれぞれにパブリックコメントを行い、それぞれの御意見に対して、市の意見・考え方をお伝えしている。そして、例えば、平成29年5月の経済港湾委員会でも御報告させていただき、このパブリックコメントの状況を議会のほうにも御報告させていただいたところです。  また、令和3年に策定いたしました神戸2025ビジョンでは、グランドデザインの実現に向けまして再開発を進めるとともに回遊性の向上に取り組むとした上で、新港突堤西地区、そして第1-第2突堤間の水域活用を進めると定めておりまして、これに基づきましてもパブリックコメントを行わせていただいたところでございます。  ウオーターフロントの再開発は、まずエリア全体で捉えてこそ、まちの魅力、そして、市民の皆様の御活用も広げられるような地域の魅力がアップするものと考えているものでございます。  今後ともグランドデザインや神戸港の将来構想に基づきながら事業を進めて、個別の事業実施の段階では学識経験者の方など専門家の方にも入っていただいて、いろんな御意見も頂き、そして、神戸経済の発展に向けまちの質を高めて、ひいては市民の方の生活の質を高める、このようなことにつながるように行政の手続上もきっちりと進めながら、踏まえながらウオーターフロントの再開発を進めていきたいと考えているところでございます。  以上です。 130 ◯分科員(山本じゅんじ) 今、パブコメ等々手続を経たとおっしゃられましたけども、実際にこの神戸港将来構想ですね、そのパブリックコメント、一体どれだけの数が上がってたのか。そんなに多くはないですよね、一応手続上はされてはいますけれども。神戸市の考え方も示したというふうにおっしゃいましたけども、中にはちょっと意見の種類によってはもう聞き置くと、そんな感じのコメントさえされていらっしゃったわけですね。本来、もっといえば、こういう考え方もあるし、こういう考え方もあるしということで、本当は新たな開発とか新たな構想で進めようとしていくためには幾つかの提案があってしかるべきだと私は思うんですね。ですから、例えば魅力アップだというふうにおっしゃられたわけですけれども、例えばですよ、歴史的な建築物って非常にたくさんありますし、そういったものの保存だとかね、それから、この神戸の文化に培われてきた景観というのが港の中にはあるわけですから、本当にこういった、そういうものを1つの要素として生かしていくと、こういう提案って本当にあったんですかね。やっぱりそういうところも国際競争力の1つじゃないですかということも言われてるわけですよね。ところが、再開発で新たなものをどんどんどんとつくっていくと、こういう提案でどうですかということしか出されてないわけですね。本当にそれで市民の意見だとか、それから市民の思いというのがそこに反映されたというふうに捉えていらっしゃるんですか。 131 ◯加島港湾局担当局長 特に神戸港の将来構想、これ29年の5月なんですけれども、パブリックコメント66通寄せられまして、今回の機会に全部拝見させていただきました。その中には、確かに再開発そのものに反対という形で、もう次の何がどうというのではなくて、再開発そのものに反対、もちろんこういう御意見もございました。ただ、例えば大阪とか京都では感じられないようなラグジュアリーな場を求める──大阪の方からの御意見だったんですけれども、そのような御意見とか、陸・海・空などあらゆる交通を駆使した回遊性の向上の発展を期待するとか、これからの再開発に向けてこういったものがいいなとか、そういったものはかなり頂いておりまして、まちづくりに対する御提案とかアイデア、このようなものが非常にあったのかなということで、改めて拝見させていただいて、この再開発に向けて非常に御期待いただいているんだなというのを再考させていただいたところでございます。  以上です。 132 ◯分科員(山本じゅんじ) パブリックコメントの内容につきましては、どこにお住まいの方が出されたというのは、当然公開されている情報では分からないわけですけれど、ただ本当に市民っていう感覚でいえば、果たしてどれだけ神戸市にお住まいの方が、どれだけ神戸港にゆかりの方、パブコメの意見の中で、ずっと後ろのほうでもともと働いてたという方も意見されてたようなんですけれど、どこまでやっぱり市民の思いというところが計画の中に貫かれているのかなというのが、神戸市のコメントを見てちょっといろいろ感じるところがあるわけですね。  それで、最近いろんな事業を進めていく中で、民間企業に対してサウンディング調査をやるということがよくやられているようですけれども、サウンディング調査ですね、事業者は採算ベースで判断するわけですから、あくまでも事業者ベースの再開発というふうになっていくわけですよね。ところが、本来ウオーターフロントというのは、繰り返しますけど、神戸の神戸経済そのものが発展してきたその中心でもあったわけですから、市民と共に培われてきたわけで、市民の財産であるわけですよね。ですから、本来再開発であっても再整備であっても、市民に広くその空間というのは還元されるべきものだというふうに思うわけですね。提供されるサービスへの対価を払った人しか再開発の恩恵を享受できないと、そういうような再開発になったら、それはそれでちょっと問題ではないかなというふうに思うわけですね。当然、広くそういう市民にも開放されるべき、それから、空間そのもの、新たな空間ですね、それを広く市民として享受できるものであるべきだというふうに思うんですが、新たな今構想されている再整備が本当にそういった方向に進んでいるというふうになっているんでしょうか。いかがでしょう。 133 ◯加島港湾局担当局長 まさにウオーターフロントの再開発は、交流人口を増加させて、まちの魅力の向上とか神戸経済の成長につなげる、これをまず目的として民間活力を最大限活用しながら事業を進める、これが基本となっているところでございます。  対価を支払うというお話を頂いてるんですけれども、まずウオーターフロントの1キロから2キロの広い地域を、市民の方も来街者の方も先ほどからの海を感じながら、潮を感じながら楽しんでいただける、このような空間をまずつくっていく、これを目指しておりますので、市民の方を置き去りにというか、そのようなお話とはちょっと違うのではないかなというふうに正直感じているところでございます。  ウオーターフロントの再開発は、都心・三宮と並びまして神戸の現在リーディングプロジェクトというふうな位置づけでございます。事業を着実に推進することによりまして、まちのポテンシャルを向上させて、さらなる民間投資を誘発することで、次につながる持続的な神戸の成長を促す、そのような好循環につながると考えているところでございます。  実際に再開発が現在進んでおりまして、新港突堤西では、新たな神戸のポートミュージアムの昨年10月のオープンを境に、これまで見られなかった若いカップルの方、そして御高齢の方も含めまして、まちを歩く姿が非常に散見されて、新たな人の流れが生まれております。  実際にちょっとKDDIの携帯の電波で集計できるようなシステムございまして、これ推計ですので数というのはなかなか言いにくいかもしれないんですけれども、ポートミュージアムのオープンに伴いまして、おいでいただいている方の流れは5倍増加しておりまして、中でも女性はこれまでほとんど見られなかったところが大幅に増加して、年代的に若い世代が大幅に増加して、若い世代だけかなと思ったんですけれども、御高齢の方も結構たくさんいらしていただいていると、そのようなことがございまして、データの上でも明らかに、これによってまちが変わってきたと、活気が出てきたと、そのような形で考えているところでございます。どこから来ていただいたのかなというのはなかなか分かりづらいところはあるんですけれども、市内から来られた方──ポートミュージアムの開業後でいろいろ外からの方が3倍以上増加しているというようなお話もございますので、魅力的で集客的な立地の効果がはっきりとウオーターフロントの中で見てとれてきたのかなというふうに考えております。  ちょっとだけいいですか、すみません。  新たな施設の建設が進めば、直接的には固定資産税などの税収が増加する、そして新たな雇用が発生する。これだけじゃなくて、魅力的な集客施設が立地しますと、遠方からも参りまして、経済の波及効果も生み出されると、まさにこれが再開発の意義で必要性であると感じているところでございます。  すみません、ありがとうございます。以上です。 134 ◯分科員(山本じゅんじ) 御丁寧に答弁いただきましてありがとうございます。  私は、観光というのはね、何も私否定しているわけではなくて、それは一定必要なことなんです。当然それは大事なことだと思いますし、神戸港の魅力をそのまま観光のコンテンツとして生かすということは非常に大事なことだと思うんですね。ただ、私、最初の質問で申し上げたのが、地域の需要に基づいたものなのかということですね。観光客や企業の呼び込みで消費に期待するということになっていませんかということを私問いかけたんですね。ですから、果たして今行われている再開発が、再整備が、神戸港の独自のものとして売り出せるものになっているのかですね。地域、それから神戸が培ってきた独自性というのはどこまで生かされているのかということですね。今の話では何も生かされてないような感じがするんですね。そういう視点が欲しいというふうに私思うんですけど、いかがですか。 135 ◯加島港湾局担当局長 神戸の独自性、これまさにウオーターフロントが都心から近くて利便がある、これはどこの港にもない1番大きな立地的な宝だと思います。それも市民の方がすぐ海を感じられる。同時に、来街された方がすぐ海を感じられる。どのような感じ方をするのかというのを、1キロから2キロのこの範囲をまず散策して楽しめる。この大きな財産というのは、観光であり、市民の方であり、お楽しみいただける1番の大きなものかなと。その中で、今再開発で施設の整備はもちろんしております。ポートミュージアムも、これも1つのきっかけで、あそこにいらっしゃった方が海を楽しんでいただけて、またアリーナを活用したことで1つのシンボリックな建物ができ、またそれが1つの景観として神戸のウオーターフロントをつくっていく、そのような形で1つずつ皆さんが──市民の方も含めてウオーターフロントが1つずつ成長していって、経済をより好循環に導くものになっていくと、そのように考えているところでございます。  以上です。 136 ◯分科員(山本じゅんじ) 何年か前に人口減少ということが言われて、このままやったら人口が大幅に減るということで、交流人口も増やさなあかんというような議論になったかというふうに思うわけですね。同時にそれで神戸市にいかに人を呼び込むかということで、その手段の1つとして再整備というのが行われているという、そういう事情も分かってはいるんですが、ただ、果たして今のやり方で本当にいいのかということを私思うわけですね。これまであったもののよさを生かすという視点を抜きにして、新たな来街者を増やすがために、その視点だけで再整備・再開発を行うということについては、私はどうしても納得がいきません。ですから、改めて、もっともっと──例えば景観1つにしてもそうなんですよ。海から見る神戸ではなくて、神戸の海を楽しんでもらうという、そういう1つの視点というのもやっぱり反映していく必要もあるんじゃないかなということを私申し上げておきたいと思います。これ以上言いませんけど──どうしても平行線になりますし、ただ、本当に再開発一辺倒、今のやり方というのはやっぱり納得いきませんし、これから新たに、高浜岸壁のところ橋を造るとか、何かそういう検討もされるというふうにおっしゃってますけど、ただ本当に今どこまでそれが必要なのかというね、今あるものをどこまで生かすことができるのか、そういう検討をしながら、必要なものはやっぱりこれは必要だねということでやっていくということが必要ではないのかなというふうに思います。  次に、最後の質問になりますが、須磨海岸の在り方についてお聞きをいたします。  須磨海岸は、海水浴シーズンを中心に市内外から多くの方が訪れる神戸市を代表する観光スポットでもあります。現在、須磨海岸を含め、須磨海浜公園一帯では、港湾構想に基づいて滞在型リゾートエリアへと開発が進められていますが、一方で、これまで長年の歴史の中で培われてきた多くの人を魅了してきた須磨海岸の魅力が損なわれるのではないかと危惧する声も一方ではあります。年間を通じて集客し、にぎわいをつくり出そうとしていますが、再整備によって、須磨海岸を訪れることによって感じられる四季折々の須磨海岸の顔、生きた自然をそのまま感じることができなくなってしまうようなら本末転倒と言わざるを得ません。  須磨海岸の在り方について、聞いているだけでも様々な意見があります。いま一度立ち止まって市民の意見や意思形成過程への関わりを保障しながら、市民の財産である須磨海岸の在り方について市民と一緒に考えるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 137 ◯松木港湾局副局長 須磨海岸についてでございます。  これまでいろいろな再整備を行ってきたところでございまして、須磨海岸の整備に当たって、先ほど滞在型郊外リゾート化というお話もありましたけども、これは、御案内のとおり神戸港将来構想におきまして、須磨海浜、マリーナ、須磨水族園、須磨アルプスなどを活用した滞在型リゾートエリアの実現を掲げているということでございます。  それに基づきまして、2020ビジョンというのが──これは第5次神戸市基本計画に基づいた5年ごとの実行計画でございますけども、その2020ビジョンです。その中でも須磨海岸エリアの再整備ということで、遠浅海岸とか遊歩道の整備を行ってきたところでございます。2020ビジョンに引き続きまして2025ビジョンというのがございますけども、この中においても須磨海岸・海浜公園の魅力向上ということで、民間企業のノウハウを取り入れ、須磨海岸エリアの持つ魅力を最大限に引き出した再整備を行うとともに、隣接する須磨海岸・ヨットハーバーと連携しながら須磨海岸エリア全体の魅力向上を図るということを掲げてございまして、こういった基本構想というのを打ち出しておりまして、先ほどのウオーターフロントでもありましたけれども、神戸市民の意見提出手続に関する条例ですね、一応これに基づきまして、この将来構想あるいは2020ビジョン、2025ビジョンにおいてもパブリックコメントを実施しておりまして、その意見の概要とか考え方というのも公表しておるということで、そういった市民の皆様の御意見をお伺いしながら進めているということでございます。  以上です。 138 ◯分科員(山本じゅんじ) さっきもパブリックコメントの話で、今もパブリックコメントの話ありましたけど、ちょっと失礼な言い方をすれば、このパブリックコメントが本当にアリバイ的になってはちょっと困るわけですね。パブリックコメントをやったということで、意見聞きましたというふうにしてほしくないわけですね。当然それ以外にもいろんな声をお聞きになってされてはいると思うんです。ですけれど、ただいろんな意見が出てくるわけですよね。特に須磨海岸が新たにいろんな施設が設置されて、例えば実証実験とはいえドッグランだとかスケボー場ができるというようなことがあるわけですけれど、本当にじゃあ須磨海岸と一体何の関連性があるんですかという話なんです。若いお母さん方でもちょっとそれに対しても意見を思っていらっしゃる方もおられますし、やっぱり本当に須磨海岸で培われてきたものときちんと関連性のあるものにしたほうがいいんじゃないのというふうにおっしゃっているような方もいらっしゃるわけですね。ですから、滞在型リゾートということで、それに合わせた形でいろいろ集客施設を造ろうとするのではなくて、本当に今須磨海岸として魅力を高めていくものは何かということをもっと地元の人たちと一緒に考えたほうがいいんじゃないですか。いかがですか。 139 ◯松木港湾局副局長 すみません。今、委員御指摘のドッグランとスケボーパークとかという話もありましたので、ちょっとそれに関して一言申し上げたいんですけども、須磨海岸ではいろんな過ごし方が、いろいろくつろぎながら風景を楽しんだりとか、いろんな利用がなされておるんですけども、1年通じて海岸に犬を連れて散歩を楽しむ方であったり、あるいは広場でスケートボードを楽しむ地域の中・高生がいらっしゃるということです。こんないろんな利用がある一方で、例えばペットのふん尿による海岸の汚染・汚損や、スケートボードで遊ぶ人が遊歩道などでスピードを出したりジャンプしたりするという危険行為があるということで、実際地域の方からの苦情も我々受けております。実際に議会のほうからもこういった御指摘を頂いておるところです。こういったそれぞれのいろんな利用があるんですけども、そういった利用される方の、一般の方々とそういった方のすみ分けを図ることということを目的にしまして、社会実験としてスケートボード・ドッグランエリアを設置しているということでございます。それに当たっては、事前に地域の団体の代表者の方であったり漁業者などにも説明を行っておりまして、説明したところ、すみ分けが図られるので非常にありがたいといった意見も頂いているところでございます。  今後、社会実験を通じて利用者へのアンケートとか地域住民を対象としたアンケートも行っていきたいというふうに考えておりまして、こういったことも踏まえて今後検討していきたいと、意見もホームページへ公開するなどしてやっていきたいと思ってます。  以上です。 140 ◯分科員(山本じゅんじ) 社会実験なんで、今後効果どういうふうに表れるかどうか分かりません。ただ、ふん尿の問題とドッグランの問題ってまた別の問題でね、ふん尿の問題というのは飼い主のマナーの問題にも多分に関わる話ですから、ちょっとそれは必ずしも100%一致する問題ではないかなというふうに私は思います。  やっぱり市民の憩いの場としての須磨海岸と、それから、滞在型リゾートとしての位置づけと、果たして本当に両立ができるんだろうかというふうなことを感じるわけですね。これから何かまたここにも次世代モビリティーみたいなことが導入されようとしてるんですけれど、私それこそ冒頭で申し上げましたかね、須磨海岸、それぞれ季節によっていろんな顔があるわけですね。立ってるだけでも季節によって違う空気感を感じるわけですね。ですから本当にそういったものというのが損なわれるようなものであってはいけないというふうに思うわけです。それこそ本当に須磨海岸が培ってきた魅力がなくなってしまうということもあるわけですから、もっともっといろんな方々と、みんなで議論して、市民参加で須磨海岸の在り方を議論して積み上げていくようなやり方というのをもう少ししていただきたいなというふうに思います。私はそのことを強く申し上げておきたいと思います。  少し時間が余りましたけど以上で終わります。 141 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  委員の皆様に申し上げます。  この際、約20分間休憩いたします。  午後3時10分より再開いたします。   (午後2時50分休憩)   (午後3時10分再開) 142 ◯主査(三木しんじろう) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き、港湾局に対する質疑を続行いたします。  次に、やの委員、発言席へどうぞ。 143 ◯分科員(やのこうじ) 立憲民主党、神戸市会議員団のやのこうじでございます。一問一答でよろしくお願いいたします。  1番目、カーボンニュートラルポートの形成についてであります。  令和4年度予算では、新港第1突堤や新港東埠頭岸壁において停泊船舶への陸上電力供給設備を導入していくということでしたが、将来的には船舶に直接、水素等の次世代エネルギーの供給をしていくような取組も進めていくべきではないでしょうか。その結果、神戸港が環境面からも世界から選ばれ続ける港を目指す上で、より一層世界に向けて神戸港をPRできると考えますが、見解を伺います。 144 ◯長谷川港湾局長 まず、いろんな次世代のエネルギーというのがございまして、その中で、国際海事機関──IMOというのがございます。実はこの中で様々な議論がなされておりまして、国交省においても国際海運のゼロエミッションに向けたロードマップというのがございます。やはりこのロードマップの中で、例えば次の燃料としては、水素燃料船であったり、アンモニアの燃料船が想定されておりまして、これについては、まず2028年以降の実船の投入が計画されている状況でございます。  また、実は、2025年の大阪・関西万博までに国内の海運で用いられます中型・小型の船ですね、こういった船についても、例えば水素の燃料船であったりバッテリー船ですね、こういったものを搭載した技術開発が行われてございます。今後は、やはり2025年に向けて、例えば60トンクラスの水素燃料のFC船の開発が行われる、あるいは、もう少し規模の大きいもの、これは国の支援を得ながらになるんですけれども、高出力の燃料電池、これを搭載した、例えば150トンぐらいの大きさなので、定員が100名ぐらいの中型の観光船、こういったものの開発が予定されているところでございます。  いわゆるこういう水素の船ができてくると、やはりバンカリングも非常に重要になってまいります。先ほどの委員御指摘のとおりでございまして、やはりポートアイランド2期に、私どもコンテナターミナルの周辺に大規模水素ステーションを誘致したいという考えもございます。この場所は、隣接地がすぐ岸壁でございまして、実はここに接岸する船、中型であったり小型の水素の燃料船であれば接岸できますので、ダイレクトにここであればエネルギーを供給できるということも可能でございますので、企業誘致する際にこういう提案を頂けるかどうか期待しているところでございいます。  いずれにいたしましても、やはりこういった水素の技術含めてきちっとPRをして取組を進めてまいりたいと考えております。 145 ◯分科員(やのこうじ) 局長のほうから、中型・小型船のお話も出てまいりましたけども、我が会派から、港務艇のきくすいについてでありますけども、リプレースを検討していただいていること、この場をお借りしまして感謝申し上げます。神戸港の管理を行う重要な船でありまして、職員の方々が安全に確実に業務遂行できるように、現場の声も聞きつつ、また将来の脱炭素、今きくすい、燃料が重油でございますので、水素のエネルギーとかアンモニアとか出ましたけども、その辺見据えた上で引き続き検討のほうもお願いしたいと思います。広報KOBE3月号でブルーカーボンも出てましたので、また応援しておりますので、この場をお借りして。  続きまして、みなとHANABIとアートプロジェクトのコラボレーションについてであります。  決算質疑でも私言いましたけども、花火と光のイベントの同時開催で伺ったんですけども、新型コロナの影響で今年度見送るということで聞いてますけども、ぜひとも令和4年度は観光業等への経済波及効果も期待できますのでお願いしたいなと思っております。  現在、ポートタワーのリニューアルの期間、アートプロジェクトとしてプロジェクションマッピングを投影し、好評のようですが、そのバリエーションを増やして、分散型花火とコラボレーションするイベントを開催することで、神戸の夜のまちをより多くの人に楽しんでもらえるのではないかと考えておりますけども、見解を伺いたいと思います。 146 ◯加島港湾局担当局長 みなとHANABIでございます。短時間で、そして複数日開催するということで来場者の分散を図って、密になる状況を避けて、このコロナでも安全・安心に楽しめる花火として予定していたんですけれども、10月の状況で開催できず、実はこの3月にも予定しておったんですけれども、この状況で開催できなかったという状況でございます。令和4年度には新型コロナウイルスの状況も見ながら、周辺施設、そして商業施設、遊覧船事業者、皆様やはり期待してくださっておりますので、経済波及効果を図るとともに、夜のにぎわいの創出を図ってまいりたいと考えているところでございます。  一方で、神戸ウオーターフロントアートプロジェクトでございますが、第1弾としてポートタワーの工事の足場を利用しましてプロジェクションマッピングとLEDの照明によるカラーライトアップを現在も実施しているところでございます。工事、今後1年間以上続いてまいりますので、何度でも来場いただけるようにプログラム・コンテンツの入替えを3回程度予定して、そして夏には夏休みを利用して、子供さんたちにもお楽しみいただけるようなイベントとか、そういったものも今企画できないかと考えているところでございます。プロジェクションマッピングの機材を使いまして、ソーシャルメディアを通じて、市民参加型、そういったイベントをすることで、より多くの方に楽しんでいただけるという視点で考えていきたいと思っております。  御指摘の花火とアートプロジェクトなんですけれども、非常に集客力の高い魅力的なコンテンツになると考えております。ただ花火については、花火は本当いっときに人が集まるという状況がどうしても発生するというか出てきますので、これにつきましては安全に、とにかく安全に実施すべくということで、現在も県警やそのほかの関係機関とも調整して進めれるように頑張っていきたいと、できるだけその調整を図りながらやっていきたいというふうに思っております。  いずれにいたしましても夜のにぎわいづくり、これメリケンパークをはじめウオーターフロントにとって非常に重要となってまいります。分散型花火とかアートプロジェクトのみならず、このイルミネーションも来年度も実施する予定でございますので、ほかにもARの活用などで、そのほかにも民間のイベントもどんどん受け入れていきたいと考えておりますので、年間を通じてナイトタイムの魅力の向上に努めていきたいと考えております。
     以上です。 147 ◯分科員(やのこうじ) ポートタワーの工事始まったらもう寂しいなと思ってたんですけども、アートプロジェクトで逆に今はわくわくということで、今朝もインスタグラムで投稿している方、きれいな映像見ましたし、昨夜からウクライナの照明も始まったいうことで、ウオーターフロントのにぎわいづくりに引き続き取り組んでいただきたいと思っております。  再質問ですが、ポートタワーのリニューアルにより、屋外スペースや展望施設が新たに設けられて、神戸のシンボルとして今後より一層、神戸の観光・集客に寄与することを期待しております。様々なイベントや集客力のある店舗誘致など、ポートタワーの魅力を最大限に生かしていくためにどのように運営していこうと考えておられるのか、見解を伺いたいと思います。 148 ◯長谷川港湾局長 リニューアル後のポートタワーをこれまで以上に魅力的な施設とするために、やはり民間のアイデアであったり運営のノウハウを活用してまいりたいと考えております。ですから、テナントのリーシングから運営まで一括して民間事業者に担っていただく予定でございます。現在は、事業化に向けまして、神戸ウォーターフロント開発機構と共に、商業施設の運営とか集客事業を担った、こういう実績のある企業を中心にサウンディング、ヒアリングを行っている状況でございます。  このヒアリングの中では、やはり民間事業者の方々からは、タワーの形状から、イベントであったり、店舗等で使用できる面積というのが非常に限られていると。その中で事業展開の可能性を広げるには、やはり例えば、タワーの下の部分ですね、足元の部分の公共空間なんかをうまく活用できないかと、こういった御意見を頂いているところでございます。  公共空間の活用については、様々な手法がございます。実は、都市再生特別措置法という、こういう法律がございまして、この中で都市再生推進法人というのを、これ神戸市が指定できることになってございます。これは、実は、民間のまちづくり団体の中でエリアマネジメント──いわゆる民間ディベロッパーではなかなかできないエリアマネジメントを、推進法人の指定を受けますとこういうことができるんです。これは、いわゆる公共空間の整備であったり、運営であったり、イベントができるようになります。こういった法人の指定を実は神戸ウォーターフロント開発機構も受けてございます。ですから、今後は、このウォーターフロント開発機構と共に魅力的な事業となるように検討を進めていきたいと考えているところでございます。  やはり観光とか集客という意味で非常に重要な場所でございますので、その辺りはきっちりと検討していきたいと考えております。 149 ◯分科員(やのこうじ) ありがとうございます。鉄塔の美女の足元とかということでちょっとどきっとしましたけども、効果的な活用いうことでしっかり取組をまた進めていただきたいなと思っております。  3つ目にクルーズ客船のおもてなしの充実について。  今、コロナでクルーズができないときにこそ頑張らなあかんなと思っております。現在、国内クルーズがメインでありますけども、外航クルーズが再開される準備として、おもてなしの充実を図るべきと考えております。夜にはウオーターフロントでのアートプロジェクトがあり、また市内には神戸ビーフなどのグルメ、六甲山の自然や有馬の名湯など、海外のセレブに上質な神戸の寄港地観光を体験していただくことで、より多くの客船入港と市内の観光経済効果の期待もできます。今後、おもてなし事業の充実にどのように取り組んでいこうとしているのか見解を伺いたいと思います。 150 ◯加島港湾局担当局長 まさに外国客船を誘致すべく、おもてなし充実させていきたいと考えておりまして、実は、昨年度と今年度、国からの支援を受けまして、神戸の文化や歴史などを詳しく解説できるプロのコンダクター、この方たちを12人選定したところでございます。例えば、六甲の登山歴60年のベテランガイドとハイキングをしながら六甲山の歴史や文化や四季折々の植物に触れるツアーとか、須磨寺でお寺体験をするとか、相楽園で畳の解説をしていただくとか、灘の酒の杜氏から酒造りの今昔を学ぶとか、そういったようなラグジュアリーな方に、非常に値打ちのあるといいますか、海外のセレブリティーが好まれるようなユニークな新たなツアーを提供することがこれによってできると考えております。これまでも海外船社の日本支社、そして旅行会社に訪問したり、そういったところにこんなコンテンツがあるよということをPRすることで神戸に寄港する客船をさらに増やしていきたいと、そのように考えているところでございます。  また、先ほど少し──体験型プログラムの開発も実は行っておりますので、能舞台と日本茶の体験とか、有馬の芸子とお座敷遊び体験とかいうようなメニューもございまして、いろんな神戸ならではのメニューを増やしていくことでさらにおもてなしの充実を図っていきたいというふうに考えているところでございます。  また、先ほどの企業とのタイアップ、これらも全部含めながら、委員御指摘がありましたようにウオーターフロントエリア、これまた観光の魅力もだんだん充実してまいりますので、クルーズの前後に1泊加えていただくとか、そういったようなメニューも増やしながら、これからもますますリピーターがどんどん増えるような、そのようなクルーズを増やしていけないかなというふうに考えているところでございまして、引き続き積極的な誘致を進めてまいりたいと考えております。  以上です。 151 ◯分科員(やのこうじ) ありがとうございます。見るだけじゃなくてね、やっぱり体験することで体になじみますので、畳に座ってお茶を頂くとか、有馬の芸子さんの伝統文化を見せていただくとか、そういう魅力が神戸市内にはたくさんございますので、経済観光局とまた連携しながら取組を進めていただきたいなと思っております。  次、4つ目です。神戸空港の利用促進について。  これも決特でもまた言わせてもらいましたけれども、新型コロナ影響により、神戸空港の旅客状況は依然として減少したままでございます。ただ、令和4年の3月からの夏ダイヤでは、新たに新潟への路線が結ばれることで、就航都市が13都市になるということは大変喜ばしく思っております。  現在も取り組まれているとは思いますけども、就航都市との結びつきをさらに強める取組が必要だと考えております。例えば、神戸観光局と連携しながら、修学旅行、教育旅行、あるいはインセンティブ旅行であったりとか、さらに促進するような取組はいかがでしょうか。各都市の子供たちに神戸のまちで憧れを抱くような経験をしてもらうことで、今後ますます各就航都市間での交流の増につながると考えておりますけども、いかがでしょうか。 152 ◯河原港湾局担当部長 神戸空港の利用促進、とりわけ修学旅行・教育旅行に関することだと思います。  委員からもお話ございましたけれども、修学旅行とか教育旅行といったものは、訪問先がやはり思い出の場になるということで、神戸に来てくれました子供たちが大人になった際にまた神戸に行ってみたいとか、あと、家族と一緒に訪れてみたいと思っていただけると考えておりまして、その誘致に我々も取り組んでおります。  具体的には、神戸空港利用推進協議会を使いまして、令和3年度につきましては、北海道とか茨城とか、コロナ禍におきましても7校、大体430人の学生の方に神戸のほうにお越しいただきまして、神戸震災メモリアルパークでありますとか南京町などいろんな体験をしていただいてます。  また、神戸観光局とも連携をしておりまして、我々、就航先に赴きました際に、旅行会社等回るんですけれども、その際に神戸教育旅行ガイドという教育学習旅行のパンフレットをこれはもう配架しております。こういった取組を進めまして、コロナ禍ではありますけれども、修学旅行・教育旅行の誘致を含め就航先と連携した取組というのをしっかりと進めてまいりたいと、そのように考えております。 153 ◯分科員(やのこうじ) ありがとうございます。7校430人ということで、まだまだ神戸可能性があるなと。私も出身は大阪、大学は和歌山でございますけども、神戸の魅力に憧れて神戸で教員をしたいうこともありますので、引き続き取組頑張っていただきたいなと思います。  最後に5番、六甲のマリンパークについてでありますけども、この六甲アイランドのマリンパークは非常に開放的で眺望もよく抜群のロケーションにあり、六甲アイランドの住民の誰もが親しみを持っている場所でございます。令和4年度に利便性・魅力向上に向けた再整備検討を行うとのことですけども、今後、隣接するAOIA跡地整備とどのような連携を図っていこうとしているのか、見解を伺いたいと思います。 154 ◯長谷川港湾局長 この六甲アイランドのマリンパークでございますけども、平成4年にできたものでございまして、面積的には8万8,000平方メートルあります。非常に大きな緑地でございます。ここは、シティヒルとも連携をしておりまして、非常に地域の住民の方の散歩であったり、またランニングであったり、憩いの場として日常的に利用されていると考えてございます。ですから、先ほど委員もおっしゃいましたように、やはり六甲アイランドの地域の方に非常に親しまれている緑地だと思います。施設としては、レストランがあったりトイレがあったりで、西側には野鳥公園といった非常に緑の多い部分もございます。  1つには、オープンの平成4年からもう30年以上が経過している状況でございます。ですから、いわゆるトイレなんかは非常に老朽化が進んでございます。これについては、昨年ですけども非常に多くの御要望を──施設の改修についての御要望・意見をたくさんいただいてございます。ですから、昨年の10月に、まずはこのマリンパークの東側のトイレについて美装化であったり改修を進めてまいりました。  六甲アイランドの活性化、先ほども魅力あるという話でございましたけども、活性化につきましては、令和3年の2月に、都市局の所管になるんですけれども、六甲アイランドまちの将来の姿を策定をしてございます。まちづくりの方向性の1つとして、ウオーターフロント空間を活用した憩いとにぎわいの創出、こういったものを掲げております。  いわゆるAOIAの跡地の活用については、これ都市局の所管でございますけれども、様々な視点で事業化の検討を行っていると聞いておるんですけれども、やはり当面は暫定的な活用をしていくということでございます。これは、島外から人が訪れるような、例えばグランピングであったり、いわゆるレクリエーション的な施設、こういったものを暫定的な施設として活用できないかという検討を進めていると聞いてございます。  港湾としては、マリンパークの整備をどういう形で行うのかということでございますけれども、先ほど言いましたように、やはり施設が老朽化してございますので、まずは老朽化している施設の改修、これは特に最近トイレの改修がまだできていない部分がございますので、中央部のトイレの改修をきちっと進めていきたいと思っております。  それと、やはり防災面に配慮いたしまして、少しかさ上げができるところがあれば、ちょっと低いところがあるので、水につかるような場所もございますので、そういった部分ですね、防災面に配慮したかさ上げの改修も行いたいと思います。  あと、やはりAOIAときちっと連携をしていくには、マリンパークというのは、AOIAの南側のエントランスとしての機能が非常に重要かと思います。ですから、エントランスとしてどういう機能がいいのか、これはAOIAの跡地利用と一体的に、多分、先ほど言っておりますような暫定的な活用ということであっても、やはり多くの人が訪れる施設であると思いますので、にぎわいであったり魅力ある緑地にしていくように我々もしっかりと整備を進めてまいりたいと考えております。 155 ◯分科員(やのこうじ) 先日の代表質疑でも六甲アイランドの活性化について訴えましたけども、非常に地元の方はじめ、AOIAの跡地どうなるんやということで関心をお持ちであります。2025年に関西万博もございますので、関空のほうから船でマリンパークへ上がってくるというのもすてきなおもてなしの1つかなと思っておりまして、これ神戸と思えないぐらいの美しいマリンパークでございますけども、こちらのほうにも、日によったらかさが低いということで波がかかったりしておるんですけども、大変足場のいいところでございますので、ここを何とかグランピングとかもできる、暫定的に考えているということでありましたら、何とか魚釣りができないかと考えておりまして、ちょっと再質問に移りますけども、マリンパークで釣りをしている人、今でもよく見かけるんですけども、神戸の周辺で魚釣りができる場所としては、平磯の海づり公園であったり、須磨は休止中ということで、神戸港内では神戸空港島の北護岸の一部しかない状況であります。例えば、有料で釣り可能なエリアを設置することで、誰もが楽しめるような公園になることはできないかと思っておるんですけども、いかがでしょうか。 156 ◯松木港湾局副局長 マリンパークで釣りができないかという御質問ですけども、市内でそういった釣りができる場所ということで、平磯と、あと空港島の北護岸の一部、あと須磨海岸でも、これは海水浴シーズン以外で場所も限定されるんですけども、こういったところが可能であります。  一方で、今回のコロナの影響によりまして、屋外で楽しめるレジャーとして釣りの人気が高まっておりまして、釣りをされる人口が増加しているという報道もなされているというのは承知しておるところでございます。仮にマリンパークにそういった海釣り公園・海釣りエリアを設置する場合、住宅地がちょっと近接していたらいろいろ苦情とかあったり問題があるんですけども、ここは少し離れておりますので、そういったメリットがあるのかなということでございます。  その一方で、緑地の一般利用者が多いということでして、そういった釣りをされる方と一般利用者とのトラブルが起こらないような対策であったり、あるいはごみ放置、それとかトイレ等手洗い場の利用ですね、そういったマナーの問題、それと、ウオーターフロント緑地ということで眺望を阻害しないようなエリア設計であるとか、そういった検討課題があるのかなというふうに考えております。  水際の緑地ということで立地環境を生かした誘客施設となるとともに、神戸の東部では唯一の釣りが楽しめる場所ということで、地域のにぎわいの創出にもつながるのかなというふうに考えております。  今後、他都市の事例あるいは民間事業者への運営手法などのアイデアをサウンディングしながら、もちろん地域の方の御意見もお伺いしながら、マリンパーク再整備検討の中でどんな魚釣り施設が導入できるのかというのを検討していきたいと考えております。  以上です。 157 ◯分科員(やのこうじ) ありがとうございます。大人の釣り人であればどんなところでも釣りに行けるんですけども、なかなか子供連れで足場のいい安全なところというのは限られておりまして、やっぱり子供たちが釣りをすることで、釣り上げるという成功体験なんか、あるいはコロナ禍で、自然環境の中でレジャーを体験するというのは、非常に親子の、家族の絆も深まりますし、いいことだなと思っております。  聞くところによると鳴尾浜や尼崎の海釣り公園なんかも朝から家族連れさんとかで本当に盛況であるということも伺っておりまして、御家族や大衆向けのパブリックな魚釣り施設というのがやっぱり望まれているんじゃないかと。やっぱり須磨の海づり公園がなくなって、今ずっとJRからもああいう姿を見るというのは非常に残念なことですので、コロナ禍の遊び場の1つとして、この足場のいい六甲のマリンパークを活用していただいて、さっきも、重ねますけども釣った魚でバーベキューをするとか、あと先日、上原委員もおっしゃってましたけど、ペット連れの方なんかもたくさん六甲アイランドいてますので、グランピング施設の横にドッグランがあったりとか、そういうここの独特の土地を活用したアイデアを引き続き検討をお願いしたいなと思っております。  そこの公園に、ちょっとこないだ見てきましたら、ここで魚をさばかないでくださいというね、これ貼ってるんですね。実は今、海釣り公園とかがないですから、トイレで勝手にさばいてると、これええ匂いしますので困ると、罰金とかも書いてますけども。やっぱりここの場所に海釣り公園がもしできるのであれば、ちゃんとフェンスで囲って、専用のおトイレであったり、ちょっとした食堂であったり、コンビニ的な、子供も親も安心できるような設備を、お金を取ってでもちゃんと気持ちよく使える、今だったら後ろめたい気持ちで釣らないと──釣ったらあかんのやね、本当はね。そういうふうなところにしてもらえたらなと思っております。  ちょっと順番逆になりますけど、最後に1個だけ。神戸空港のことなんですけども、以前も何万人目空港利用おめでとうみたいなんがあったと思うんですけども、教育旅行なんかで、例えば、何校目の修学旅行になりました、おめでとうみたいなプラカードなんか、お金のかからないのでもいいので、そういうことをすると、今SNSの時代ですからもう子供は大喜びすると思います。もう間違いなく。そして神戸空港でうちの学校が100校目選ばれてねていうとぶわーって広がると思うんですね。それ必ず友達、家族に発信します。そして、そんなええとこやったら神戸また行きたいな、そして、その選ばれた学校の生徒さんたちは、必ず生涯神戸空港のことは忘れないと思いますので、そのようなお金のかからなくてできるような取組を元教員としてお願いしたいなと思うんですけど、いかがでしょうか。 158 ◯河原港湾局担当部長 今お話しいただきました件ですけど、すみません、これまで通算で何校とか、何校来ていただいているとか、そういった統計というのは、すみません手元にないので、そういうものができるかどうかというのはあるんですけれども、やはり委員おっしゃっていただいたように、神戸空港来たということをしっかりと、修学旅行で来たということをしっかりと体験していただいて、またそれを、今おっしゃられたようなSNSとかで発信していただくということで神戸空港の魅力のアップにもつながってまいりますので、これ運営をする関西エアポートとちょっといろいろと協議しながら、できることはやらせていただきたいと、そのように感じております。  以上です。 159 ◯分科員(やのこうじ) 経済観光局にも強くお願いをしてるんですけども、教育──学校に神戸を選んでいただいたときの予算も校数もちょっと増やしてもらってるので、例えば、ホームページでここの学校が神戸空港利用したよって載せるだけでもそうやって履歴として残っていって、それが増えていくとまた各空港の、つながってるまちの学校さんが利用してくださる可能性もありますし、何よりも神戸空港は、もうこんな便利のいい空港は、降りてからぱっと移動できますので、降りて、あともう海があって山があって、こんないいまちは私はないと思いますので、ここの神戸空港の活用をしっかりと頑張っていただきたい。そして2025の関西万博に向けて世界のところからも来ていただいて、海からも空からも陸上からもおもてなしができるようにいろいろなアートプロジェクトとか花火とかして、ホテルに泊まって、神戸はええなというふうになるようにしっかり応援したいと思いますので、引き続きお取組のほうよろしくお願いいたします。  ちょっと早いですけど終わります。ありがとうございました。 160 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  次に、村上委員、発言席へどうぞ。 161 ◯分科員(村上立真) 村上立真でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  冒頭に1つ要望させていただきたいというふうに思います。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻によりまして、神戸港からの輸出が期待されるような、内定していた製造案件が吹き飛んだという情報も私のところには来ておりますので、そのための状況もいろんなネットワーク活用していただきながらぜひ注視していただいて、場合によっては必要な対策も検討いただきたいということをまず要望しておきます。  それでは、まず内航フェリーの活性化についてお聞きしたいと思いますが、本日も旅客輸送に関してはいろいろ御議論がありましたので、貨物輸送の面に絞って質問させていただきたいというふうに思います。  神戸港において、内航フェリーは、人流以上に物流の面で欠かせない重要な機能でございます。コロナ禍において、旅客輸送に関してはかなり厳しい状況が続いてはおりますが、貨物輸送に関しては堅調に動いているというふうに聞いておりまして、フェリー航路における貨物輸送の重要性というものを再認識しているところです。次々と新造船の投入が予定されておりまして、これまで以上に物流の活性化が期待されます。  このたびの新造船投入をさらなる貨物誘致の好機と捉えて、インセンティブを活用しながら、就航先である九州・四国方面からの集貨を積極的に進めていくべきというふうに考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。 162 ◯長谷川港湾局長 内航フェリーの貨物輸送でございますけれども、神戸港の内貿在来貨物のトンベースで約4分の3でございます。また、内貿のコンテナ貨物においてもTEUベースでございますけれども、これは約4分の1を占めるなど、神戸港と就航地をデイリー運航する物流の基幹として非常に大きな役割を果たしているところでございます。  令和3年の神戸港の内航フェリーによる貨物トラックの輸送量でございますけれども、実は、令和2年比で105%程度と増えてございます。ですから堅調に推移しているという状況でございまして、特に四国・九州方面からは外貿貨物につながる素材であったり工業製品、また、関西圏で消費されます農産品など多様な貨物が神戸港に集まっているところでございます。  やはりこのフェリーの貨物輸送というのは、陸上で運搬するのに比べまして、当然CO2の排出量が少なくて済むと。また、トラックドライバー不足の問題、こういった問題の解決にもなるということで、非常に今後こういったフェリーの需要というのは増加する可能性があると考えているところでございます。  今回、例えば、宮崎であったり高松行きの航路ですね、この中で新造船、大型化されるわけでございますけれども、大体、約3割程度貨物輸送力が上がると聞いてございます。今まで私どもフェリーによる貨物輸送については、阪神国際港湾株式会社と連携をして、例えば、外貿コンテナを輸送する事業、これを支援をしてまいりました。これも香川から例えば北米へ行く、これはケミカル製品、医薬関連でございます。例えば、愛媛から欧州・北米へ行く、これも原料でございますけれども、こういったものに対して事業の支援をしてまいりました。  引き続き、やはり就航自治体との連携も、あるいは就航先への荷主、こういった方々へのポートセールスをきちっと進め、フェリーを活用したさらなる集貨の取組を進めてまいりたいと考えております。 163 ◯分科員(村上立真) ありがとうございます。このコロナ禍での我々の得るべき最大の教訓は、旅客輸送はもろいということなんですね。神戸港の持続的な発展、それはすなわち、神戸経済の持続的な発展ということを考えると、クルーズ客船なんかはその最たるものだと思いますが、やはりこの内航フェリーに関しても、貨物の面をしっかりとさらに強化していくということが重要だと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。  各フェリー会社で、いろいろお話がありましたけれども、貨物に関しては、例えば、上り荷が中心であったりとか、下り荷が中心であったりとか微妙な差がいろいろあって、ばらつきはいろいろあると思うんですが、私は、ここは共通の認識だと思いますが、まだまだ四国・九州からの集貨の余地はあるというふうに認識をしておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。  では、次に、ウオーターフロントの回遊性向上についてお聞きしたいと思います。こちらも今日いろいろ御議論がありましたので重複を省いてやらせていただきたいと思います。  ウオーターフロントエリアのにぎわいを創出していくためには、回遊性の向上を図るというのが重要な要素であるというふうに思っております。これまで、都市型ロープウエーや跳ね橋などが議会を含めていろいろ議論され、検討されてきたことは重々承知しておるんですが、回遊性の向上という本来の目的を達成するには、料金を含めた利便性に重きを置いて検討を進めていくべきであるというふうに思います。  このたびの予算において、回遊性の向上の1つの案として、次世代モビリティーの実証実験が提案されております。次世代モビリティーであれば、利便性はもちろんですが、機動性であるとか導入に係る費用・期間の観点からもほかの移動手段に比べて私は優れているんじゃないかなというふうに思います。  また、懸案でありました新港突堤西地区と中突堤地区周辺の分断化の解消というのも、これはちょっと先の話やと思うんですけれども、期待できるんじゃないかなと思っております。  新港突堤西地区と中突堤地区の間は、神戸地方第2合同庁舎の裏に細いプロムナード──3メーターぐらいやと思うんですけど──がありますので、そこをうまく使えないかなとかも考えてはいるんですが、そういう検討もできるんじゃないかなというふうに思います。  まず、次世代モビリティーの実証実験を行うということなので、それを期待したいと思うんですが、いつまでたっても実証実験されててもなかなか今再開発やってる効果を取り込めなかったりしますので、次世代モビリティーの本格導入というのを積極的にスピード感を持って検討していただきたいというふうに思います。  いろんな議論があったので、積極的にスピード感を持ってという部分と、先ほどの新港突堤西地区と中突堤地区の分断化の解消と、この2点について簡単にお伺いできたらと思います。 164 ◯加島港湾局担当局長 モビリティーのほうなんですけれども、6月に実施いたしまして、まだ次世代型ですので基数がそんなにたくさんまだ製造されてませんので、まず6月に行いました実証実験を踏まえまして、次違うものがもっと考えられるのか、とにかくお使いになられた方のアンケートといいますかニーズを吸い取った上で早く活用していきたいと、そのように考えております。  あと、合同庁舎の裏のプロムナードなんですけれども、導入しようとしておりますモビリティーが自動運転技術を使っております。道路を通行する場合に道交法でまだ自動運転とかそういったような規定がなかなかまだ法整備が追いついてない状況で、今後の安全性の確保とか法的な整理、その辺りも見ながら、できるものを早く入れていきたいと。ですから、今の導入予定のモビリティーは、合同庁舎裏のプロムナードはちょっと通行できないんじゃないかなと思っております。  以上です。 165 ◯分科員(村上立真) 分かりました。引き続きよろしくお願いします。  この次世代モビリティーというのは、私はずっと推してるんですけど、神戸港の掲げる進取の精神にも非常に合致したものだと思いますので、いろんな検討を加えていただければと思います。  ウオーターフロントに関連して再質問を1つさせていただきたいんですが、昨年の決算特別委員会におきまして、私のほうからウオーターフロントを訪れた方々がかつての新港地区の風景を知り、往時の繁栄の歴史を感じられるような工夫をしてもらいたいというふうな要望をさせていただきました。早速来年度予算に計上していただいているということですので、まずはそのことに関して感謝を申し上げたいというふうに思います。  具体的な検討はこれからというふうにお聞きしてるんですが、将来的には、もう何度も申し上げておりますが、波止場町の記念碑なんか形にして残していただきたいというふうに思っております。  ただ、現時点においても、例えば、ポートループの車内であるとかバス停などで写真や映像として紹介するなど、いろんな工夫によって発信できるんじゃないかなというふうに考えております。そうすれば、利用者の方々であるとか、関係事業者の方々からいろんな御意見を頂ける機会にもなると思いますので、ぜひとも新港突堤の歴史を、今できる方法でも積極的に発信してもらいたいというふうに思うんですが、時間ありませんのでこれは要望に代えさせていただきたいと思います。  以上です。終わります。 166 ◯主査(三木しんじろう) 御苦労さまでした。  次に、上原委員、発言席へどうぞ。  なお、プロジェクターの準備がございますので、しばらくお待ちください。 167 ◯分科員(上原みなみ) 無所属の上原みなみです。よろしくお願いします。  まず、須磨海岸へのフォトジェニックスポットの設置についてお伺いいたします。  港湾局の令和4年度予算において、須磨海岸の回遊性の向上、にぎわいづくりの取組に非常に魅力的に感じました。私自身は、須磨海岸は、観光地・リゾート地としてまだまだポテンシャルが高く、須磨海浜水族園・海浜公園の再整備と併せてまだまだその魅力を引き出せると思っております。ぜひとも観光客誘致につながる取組を積極的に進めていただきたいと思っております。  具体的な取組としては、予算において次世代モビリティー、海上交通運航の実証実験が上げられていますが、四季を通じてにぎわい、さらに東西1.8キロと広い須磨海岸の回遊性を促すためには、移動手段の充実だけではなくて、季節問わず須磨海岸に来たい、あるいは須磨海岸内を回遊したいと思わせる仕組みづくりが必要だと考えております。  例えば、このたび海上交通で結ぶことを予定されている淡路島の北西部にある淡路サンセットラインには、こちらなんですけれども、青い海と空へ向かう幸せの階段が設置されております。これ私の写真なんですけれども、誰でもこういうふうにフォトジェニックな写真が撮れるというスポットで非常に人気です。まるで空に浮かんでいるような写真が撮れるということで、淡路島を代表するフォトジェニックスポットとして人気となっています。これは、民間飲食店の中に設置されているものなんですけれども、ほとんどのお客さんというのは、パンケーキを食べたいよりもここで写真を撮りたいと思って集まってくるんですね。また、さらに、昨年12月には、こちら同じところに、幸せの椅子といって、座って写真を撮るとあたかも空中に浮いているように見えるような、そんな写真撮影スポットができました。  本市でも、メリケンパークにおいてBE KOBEのモニュメントが撮影スポットとして非常に人気で、若い人を引きつけたり、また、観光客を引きつける取組をされていると思いますけれども、残念ながら須磨海岸には現状そのようなスポットはありません。四季を通じたにぎわいの創出や海岸内の回遊を促すためにも、須磨海岸に魅力的なフォトジェニックスポットを設置してはどうかと考えますが、御見解を伺います。 168 ◯長谷川港湾局長 須磨海岸でございますけれども、やはり須磨海岸は美しい砂浜を有する景勝地であります。須磨から、明石海峡大橋であったり淡路であったり、非常に美しい景色が楽しめるところだと私も感じております。  また、特に須磨海岸の東側部分ですね、ここには管理棟があります。ここは食事ができるレストランも入っております。あそこから西側の明石海峡大橋を見る、これはやっぱり非常にすばらしい景色かなと私も思っております。  また、例えばサンセットなんかのタイミングで明石海峡大橋であったり淡路を見ると非常にすばらしい景色でございますので、こういったものがうまく活用できないかというのは1つの工夫のアイデアとしてあるのかなと思ってございます。  また、昨年度でございますけれども、実は海上交通の実証実験ということで、みらいへという船で中突堤から須磨まで運行しました。そのとき私も乗ったんですけれども、やはり船に乗って須磨の海岸に着くときに見る景色というのは、例えば、海から須磨の海岸と山が見えますし、船から明石海峡大橋、淡路も見えます。そういった非常に眺望に恵まれた環境でございますので、そういった中でもいいものができないのかというのをちょっと考えたいなと思っております。  やはり四季を通じてにぎわいのある須磨海岸、また、写真を撮りたい、例えば、回遊したいと思わせるような須磨海岸、こういったどんなアイデアがいいのかについては、私ども以外にも、今は須磨の海浜公園ですね、水族園で事業者の方もおられますので、こういったところと連携をしながら検討してまいりたいと考えております。 169 ◯分科員(上原みなみ) この幸せの階段なんですけれども、すごく私もフォトジェニックスポットとしては何回でも行きたいなと思うんですけどね、階段上るの結構怖いんですよ。もうみんな平気で上ってるんで大丈夫だと思ったら、私高所恐怖症じゃないんですけど結構怖くて、何回も上ってやっと立てるようになったぐらいで、ちょっと危険だったらいけないのでそういうところと、でもフォトジェニックというのを考えながら何かいいものをつくっていただきたいなと思います。  コロナ禍なんですけれども、淡路島って本当ににぎわっていまして、私もコロナになってから何回も行ってるんですけれども、特に西海岸のところはどんどん開発が進んでいるんですね。ですので、淡路島のこの熱さというのを、やっぱり須磨でももっとやってほしいなって思いますので、ぜひ取り入れていただきたいと思います。  先日、祝日に私須磨に行ってみたんですけれども、飲食店のノースショアはもう満席で何十人も入店待ちで入れなかったんですね。でも一方で須磨海岸はもう閑散としていて、やっぱりちょっともったいないなという気がしました。須磨海岸は、神戸にある都会のリゾートですので、ポテンシャルは非常に高いと思いますし、夏だけではなく、市内・市外から人が訪れたくなるような非日常の空間をつくっていただきたいと思います。  次に、ウオーターフロントの夜間景観の形成について伺います。  ウオーターフロントでは、新港突堤西地区の再開発が進み、昨年10月には劇場型アクアリムatoaが入った神戸ポートミュージアムが開業するなど新たな魅力が次々と生まれています。私も2回行かせていただきましたけれども、お昼間のフードコートは若者で非常ににぎわっていました。ただ、再開発の途中段階ということもあると思いますけれども、夜間はまだまだ暗くて、その雰囲気を楽しめる状況には至っておりません。  横浜のみなとみらいに代表されるように、ウオーターフロントの夜間景観というのは非常に美しく、神戸の新たな魅力になることから、今後ぜひ力を入れて取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。  また、来年度予算において、新港第1突堤から第2突堤の水域活用として、マリーナ建設を軸に検討が進められていると思いますけれども、今後水域活用の検討に当たっては、魅力的な夜間景観を創出する観点にも重点を置いて検討を進めていくべきと考えますが、御見解を伺います。 170 ◯長谷川港湾局長 やはり夜間景観というのは、非常に魅力的でございまして、やはり都市の価値の向上に結びつく重要なものだと思っております。  まず、第2突堤のアリーナは公募の際にもみなと神戸の強みである海上からの夜間景観、こういったものに十分配慮した魅力のあるものにしてほしいというような演出を求めてございます。  また、水域の活用に当たりましては、周辺施設がつくり出す夜景を借景といたしまして、人々が足を運びたくなるような空間として活用していく、こういうことを基本方針にしてございます。これについては、具体的な検討はこれからになるわけでございますけれども、やはり水面に映り込む照明であったり光の演出は水際ならではのものでございます。ですから、周辺の例えばホテルであったりレストラン、今後建設が進みますアリーナですね、こういったものと一体となってみなと神戸のシンボルとなるような夜間景観をつくり出せるように頑張ってまいりたいと思います。
    171 ◯分科員(上原みなみ) ありがとうございます。さきの決算市会において、女性ならではの生活者・消費者の視点や発想をまちづくりに生かす観点から、神戸ウォーターフロント開発機構においても女性社員の登用を積極的に進めるべきと質問したところ、会社に対して強く要請したという御答弁をいただきました。その後の状況についてお伺いしたいと思います。 172 ◯加島港湾局担当局長 現在、ウォーターフロントのほうには、民間企業から2人の女性の方に出向していただいておりまして、お二人、出向前にはそれぞれの会社でまちづくりや接客サービスの担当をされて、現在では主に神戸のウオーターフロントのアートプロジェクトの実施やウオーターフロントのPR、そういったものを行っていただいております。今後の御活躍を、幅広くチャレンジしていただきたいと思っております。  以上です。 173 ◯分科員(上原みなみ) ありがとうございます。夜間景観についても、フォトジェニックスポットについても、やっぱり女性の視点というのは非常に大事だと思うんですね。発信されている方のほとんど女性だと思いますので、ですので、女性の視点を大事にしてぜひ活躍していただけるように私からも期待しております。ありがとうございました。 174 ◯主査(三木しんじろう) お疲れさまでした。  以上で、港湾局関係の質疑は終了いたしました。  当局、どうも御苦労さまでした。 175 ◯主査(三木しんじろう) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査、お疲れさまでした。  次回は、3月4日午前10時より、28階第4委員会室において教育委員会関係の審査を行いますので、よろしくお願いいたします。  本日は、これをもって閉会いたします。   (午後4時2分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...