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  1. 神戸市議会 2008-10-20
    開催日:2008-10-20 平成20年文教経済委員会 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時2分開会) ◯委員長(森本 真) 皆さん,おはようございます。ただいまから文教経済委員会を開会いたします。  本日は,陳情の審査及び報告の聴取のために,お集まりいただいた次第であります。  なお,山下委員より病気療養のため,本日の委員会を欠席する趣旨の連絡が入っておりますので,ご報告申し上げます。  最初に私からご報告いたします。  去る10月9日に常任委員長会議に出席し,平成21年度兵庫県予算に対する要望について,報告を受けました。このうち本委員会所管分については,この後,当局から報告を聴取いたしますので,内容の説明は省略をいたします。  次に,陳情第151号については,陳情者から口頭陳述の申し出がありましたので,教育委員会の審査の冒頭で聴取したいと存じますがご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 2 ◯委員長(森本 真) ご異議なしということで,さよう決定をいたします。 (国際文化観光局) 3 ◯委員長(森本 真) それでは,これより国際文化観光局の審査を行います。  この際,当局の皆さん,委員の皆さんにも申し上げます。暑いという声も聞いておりますので,随時,上着を脱いでいただいて結構ですので,よろしくお願いします。  それでは,報告1件について,当局の報告を求めます。局長,着席のままで結構です。 4 ◯大森国際文化観光局長・観光監 おはようございます。それでは,平成21年度兵庫県予算に対する要望のうち国際文化観光局関係分につきまして,一括してご説明申し上げます。  委員会資料の1ページをお開きください。  6.教育環境の整備についてのうち(8)は,外国人学校への助成に関する要望でございます。下の表にございますように,外国人学校は現在,市内にカナディアン・アカデミーなど8校ございます。それぞれの学校は外国人市民の子弟の教育の一翼を担っており,地域との交流を通じて,市民の国際理解の促進に寄与しているものと考えております。多くの外国人が居住する国際都市神戸において,外国人学校は外国人が暮らしやすいまちづくりに不可欠であり,助成金のさらなる充実を要望しております。  2ページをお開きください。  7.観光交流都市神戸の魅力の発信についてでございます。(1)は,県及び県下の市町とJRグループがタイアップして実施する全国的規模観光交流キャンペーンに関する要望でございます。このキャンペーンは,JRグループ6社が地方自治体,観光事業者などと共同して,原則として3カ月間,対象エリアの集中的な宣伝を全国に向けて実施することで,全国から観光客を誘致することを目的とした大型の観光キャンペーンでございます。平成21年4月から6月にかけて,初めて兵庫県を対象エリアとして実施する予定となっており,今月から秋のプレキャンペーンが始まっております。本市といたしましても,まち歩き事業や六甲・摩耶夜景観賞バスツアーの実施など,積極的に取り組んでおりますが,地域の活性化につながる効果的な事業実施がなされるよう,県に対して要望しております。  次に,(2)は,現在,再整備を行っております旧神戸移住センターに関する要望でございます。旧神戸移住センターについては,ブラジル移住100周年に当たる本年5月から改修工事に着手し,平成21年5月末ごろの開館を予定しております。再整備に当たっては,県とも協調して取り組んでおり,再整備後の運営面につきましても,支援を要望しております。
     (3)は,神戸ルミナリエに関する要望でございます。ルミナリエについては,協賛金等の収入が減少する一方,警備費等の増加により,近年,収支状況が厳しくなっております。財源確保のため,神戸ルミナリエ組織委員会におきましても,昨年は1人100円募金に取り組み,何とか運営資金を確保することができました。今年度も引き続き,募金の呼びかけ等に力を入れてまいりますが,県に対しましても,事業費確保に向けた取り組みの強化を要望しております。  次に,(4)は,外国人観光客教育旅行誘致促進に関する要望でございます。外国人観光客の誘致については,東アジアを中心に,本市としても積極的に取り組んでおります。誘致に当たっては,近隣市である姫路市などと広域連携による誘致が効果的であるため,県が実施しております外客誘致事業や,県を含む30団体で構成される兵庫県外客誘致促進委員会が実施する誘致宣伝活動受け入れ体制の整備について,一層の充実を要望しております。また,教育旅行の誘致については,神戸ならでは取り組みとして,人と防災未来センターや,長田などの地域における語り部や,炊き出し体験など,震災をテーマにした教育旅行の誘致等に努めておりますが,今後とも誘致宣伝活動における連携及び受け入れ体制の充実について,要望しております。  4ページをお開きください。  8.都市活力の創造についてのうち(2)は,神戸ビエンナーレ2009に関する新規要望でございます。平成21年10月3日からの開催を予定しております神戸ビエンナーレ2009につきましては,より効果的な事業展開を図るため,県との共催事業として取り組んでまいります。主会場の一つとしておりますHAT神戸エリアにおける兵庫県立美術館との連携をはじめ,広報・PR面での取り組みの充実など,一層の連携と積極的な取り組みを要望しております。  以上,簡単ではございますが,平成21年度兵庫県予算に対する要望のうち国際文化観光局分につきまして,ご説明させていただきました。何とぞよろしくご審議のほど,お願い申し上げます。 5 ◯委員長(森本 真) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。報告,平成21年度兵庫県予算に対する要望の関係分について,ご質疑はございませんか。  (なし) 6 ◯委員長(森本 真) なしでよろしいですか。それでは次に,この際,国際文化観光局の所管事項について,ご質疑はございませんか。 7 ◯委員(井坂信彦) 来年,ビエンナーレということで,今ちょうど横浜で3年に1度のトリエンナーレがされてるんですけれども,お仕事でとか,公務で行かれた方がおられたら,行ってこられて,どういうところを参考にされたか,あるいはどういう課題を見つけられたかを教えていただきたいと思います。 8 ◯岸田国際文化観光局参事 私,開幕日に行かせていただきました。ちょうど土曜日でございまして,朝10時からということでそれで間に合うようにこちらを飛行機で立ったわけでございますけれども。主な会場が新港ピアの会場という,仮設と聞いておりましたが,非常に立派な,これは何年も使えるような建物だなという建物と,それから赤レンガ倉庫,それと日本郵船の倉庫だったところ,この3つが主な会場でございました。その間を,恐らく1時間に1本だったか,30分に1本だったか忘れましたが,シャトルバスというもので結んでおりました。会場の中はやはり従前から言われておりますように,現代アートに特化した世界のアーチストを呼んできておるというようなことでございまして,私どもの取り組みとは,やはりちょっと異なる向きに進んでおるような感じを受けた次第でございます。ただ,若い方を中心に,数多くの方が来られておりまして,日本郵船の倉庫を使った会場では,その部屋に入るのにちょっと待たなければならないというような部屋もあったようなところでございます。  運営面では,非常にたくさんのボランティアの方がおられるようにお見受けをいたしましたので,私どももそういうボランティアの方をぜひ多く集めたいということを考えておりますので,アートサポーターズというものを既に組織をしておりまして,現在私どもでも100名ぐらいの方,会員になっていただいたりもしております。その方たちには,ビエンナーレにかかわらずいろんなイベントにも,文化的な,芸術的なイベントに参加いただくようにしておりますので,来年に向けて,この数を一層ふやすことができるように,また定着していただけるようにしていきたいと思います。  確かに横浜の場合,お金をかけておるなという印象を非常に受けまして,私どもは3億円余りという予算でやっておりますので,少し規模等も異なりますけれども,できるだけ,神戸のよさを生かした理念を5つ掲げておりますが,その理念が実現できるようなビエンナーレになりますよう,引き続き努力をしてまいりたいと思います。  以上でございます。 9 ◯委員(井坂信彦) 私もこの間行ってまいりまして,それで主に3つの点を感じたんですけれども,1つは大変個人的でありますけども,余りおもろなかったなということです。ただ,これは受け取り手,私の方があんまり,それほどアートに詳しいわけではないので,そういった点は差し引かなければいけないとは思いますが,それが1つの感想と。  それから2つ目は,ではありながら役所が主催でやっているトリエンナーレ以外の層の厚さは感じました。これまでの横浜の,そういう創造都市戦略の中で,できたいろいろなネットワークとか団体とかNPOみたいなものとかが,トリエンナーレの周辺で大変層の厚いイベントなり,芸術活動をやっておられて,そちらの方が私はむしろ大変──私が見たらおもしろかったというようなこともありましたので,神戸の場合は,まだそういう層の厚みが感じられないので,これを今後どういうふうにつくっていかれるか。横浜トリエンナーレでしっかりそういう日本郵船さんとか,ああいうところを拠点にして,トリエンナーレトリエンナーレの間もずっと,そういう試みを続けながら,つないで来てますから,神戸のように単発のイベントにしてしまうと,なかなかああはならないのではないかなと思ったのが2点目です。  3点目に思いましたのが,総合ディレクタートリエンナーレはかわってますよね,毎回。それによっても,やはり毎回これほど趣が変わるものなのだなということを感じまして,神戸の場合は前回総合ディレクターなしですが,事実上の総合ディレクターは今回と同じ方がされてると。その総合ディレクターの選定というのが,ビエンナーレないしトリエンナーレの非常に大きな流れを決めるものだなということを感じました。そこに際して,神戸はまだ2回目ですから,別にいいも悪いもないわけですけれども,そういったところでほんとに議論が今後なされていくのかどうか。毎回同じ人がやっていくのがいいことだとは私は全く思わないですし,横浜は今回は全く前回までと違って,舞台芸術中心の──だから見に行かれたのは開幕式なんで,主なイベントは恐らく,そこに全部集中されて催されてたようなんです。だから,開幕の日に行かれた方は大変おもしろかったと思うんですが,毎日そういう舞台芸術的な出し物できるわけではないですから,それ以降に行った私どものような普通の参加者は,初日にされた舞台芸術のビデオが置いてあるとか,初日にやられたパフォーマンスの残骸が展示してあるというような,そういう形になっていたもんですから,余計におもしろくなかったんですが,ただ,それはそうでありながら,毎回本当にコンセプトががらっと変わって,いろいろな芸術的なチャレンジをされているよさはあるのかなというふうに思いましたから,総合ディレクターの件を私はそう感じたですが,層の厚みと,それから総合ディレクターの件について何か感じられたこと,あるいは神戸で今後お考えのことがあれば教えていただきたいと思います。 10 ◯岸田国際文化観光局参事 厚みということで,横浜さんの場合はもう何回かこなされておりますので,私どもはまだ1回終わったばっかりで,2回目ということでございますので,何とかこのあたりを,いろんな団体を巻き込みながらというようなことも考えておりますし,先ほど若干申し上げましたが,アートサポーターズという,アートを支えていっていただける,一緒にやっていただける人たちをどんどんふやしていければ,ビエンナーレだけではなく文化全般芸術全般の活動に,その方たちに携わっていただければというふうなことで,層の厚みも何とか出していきたいなというふうに考えております。  また,できるだけ今回は招待作家というものも,コンペティションばかりではなくて,招待作家というものを今回重視をしておりますので,そこにも力を入れております。まだ,どなたがというところまで,発表できるとこまではいっておりませんけれども,できましたら,私どもの希望として神戸にかかわりのある作家の方にも,ぜひご参加をいただきたいというふうにも考えておりますので,そのあたりで神戸を挙げてというようなことにもなっていければというふうに考えております。  また,総合ディレクターの件でございますけれども,おっしゃいますように総合ディレクターによって,前回,私ちょっと横浜を見てないんですが,お話をお伺いしますと,今回と全く異なっておるというふうにお聞きをいたしております。その点を考えますと,やはり総合ディレクターの存在というのは非常に大きいというのは間違いないことでございますし,そのビエンナーレの方向性を左右するということになるのだと考えております。私どもは2回目で,前回と同じ方を中心にやっていくという選択をいたしましたが,次回以降につきましては,それはまだ全くの白紙でございますので,井坂先生がおっしゃられたように,方向を左右する大事なことでもありますので,そのあたり今後十分議論しながら,決めていければというふうに考えております。  以上でございます。 11 ◯委員長(森本 真) ほかにございませんか。  (なし) 12 ◯委員長(森本 真) それではほかにないようであれば,国際文化観光局の審査はこの程度にとどめたいと思います。当局,どうもご苦労さまでした。  なお,委員の皆さんにおかれましては,産業振興局が入室するまで,自席でお待ち願います。 (産業振興局) 13 ◯委員長(森本 真) それでは,これより産業振興局の審査を行います。  この際,当局の皆さんに申し上げます。暑いと感じたら随時,上着を脱いでいただいて結構ですので,よろしくお願いをいたします。  それでは,報告1件について,当局の報告を求めます。局長,着席のままで結構です。 14 ◯吉武産業振興局長 おはようございます。産業振興局でございます。  それでは,ただいまから,平成21年度兵庫県予算に対する要望のうち,産業振興局関連分につきまして,ご説明申し上げます。  それでは,お手元の委員会資料の1ページをごらん願います。  1.雇用創出と神戸経済のさらなる発展に向けての(3)では,神戸テクノ・ロジスティックパーク,ポートアイランド第2期,神戸空港などへの県・市協調による企業誘致を一層加速させるため,産業の集積による経済及び雇用の活性化に関する条例に係る対象分野の拡充,インセンティブの継続及び必要な財政措置を講じていただくよう要望しております。  (4)では,関西における次世代ロボット産業への取り組みを進めるとともに,ロボット開発を通じた産学民官の連携による神戸経済の活性化及びロボット技術の進展を目指した神戸RT構想の推進に対する支援を要望しております。  (5)では,2月に策定されたひょうご経済・雇用活性化プログラムに基づく,地域産業活性化対策や,雇用・就業対策の強力な推進と神戸市内での就業促進を目的に,市内の関係機関で設立した神戸ワークネットワークにおける連携・協力を要望しております。  (6)では,商店街や小売市場の活性化を進めるため,商店街などが行うイベント空き店舗対策といった地域全体のにぎわいにつながる事業に対する支援強化,並びに新長田を中心とする中心市街地活性化施策に対する支援の継続について要望しております。  以上,報告案件1件につきまして,ご説明申し上げました。これらの要望につきましては,その実現に向けて,今後ともあらゆる機会をとらえて要望してまいりますので,先生方におかれましてもお力添えのほど,よろしくお願い申し上げます。 15 ◯委員長(森本 真) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。報告,平成21年度兵庫県予算に対する要望の関係分について,ご質疑はございませんか。 16 ◯委員(南原富広) 要望を見ておりますと,企業誘致の部分については,特段の優遇策がとられとんですけれども,かといって,企業誘致がそんなに進んでるというふうにも見れないという現状があるわけです。その一方で,例えば地場の,地域の商店街に対する支援策というのが,これまでと変わらずにイベントや,地域商業サポート事業空き店舗対策などと限られて,ほんとに既存の商店街や,そういうところが大変な事態になってる。丸五市場なんかは,県が一定の補助をして,アジア何とかいうまちづくり──あれベトナムやったかな,そういうことに対して一定の助成をしたりしてるというふうなことは,1度ニュースなぞで見たことがあったりするんですけど,しかし,あそこの現場に行ってみたら,その部分だけ,あそこの商店街がざっと空き店舗で,圧倒的な部分が空き店舗のまま放置されてるという状況が見受けられるにもかかわらず,ほんとに抜本的な対策というのがとられないというのが現状やと思うんです。  特に,地域商店の疲弊というのは非常に大きいにもかかわらず,はっきり言うてポートアイランド2期には金をつぎ込むけれども,既存の商店にはそこそこにというふうな考え方があるんじゃないかというのが見え隠れしてならんのです。これを見る限りでは,ほんとにもう大変な優遇措置ですよね,この資料で見る限り。そこんところ,やっぱり重点をもう少し配分して,県にも要望する必要があるん違うかなと。これはやっぱり神戸市の姿勢やというふうに私は感じるんです。  ですから,商店街・小売市場の実態なんかも局長はよくつかんでおられると思うんです。せやから,そういう意味じゃあ,もう少し均衡のとれた,何とか売らないかんというのはわからんでもないですけれども,気持ちとしては。だけども,やっぱりこれまでの経済を支えてきとるところに,ほんとにどんだけ重篤に支援をして,そこが元気になるかと,そのことが地域の消費経済にも影響するわけですから,ちょっとそこら辺の考え方といいますか,神戸市としては重点政策なんやというふうに言われるかもわかりませんけれど,しかし,それやったらほったらかされとる商店街の人たちはどないなんねんという気がしますので,そこら辺をちょっと聞かせてください。 17 ◯吉武産業振興局長 企業誘致と,それから地域産業の活性化のことでございますけれども,常々2本柱で経済の活性化をやっていくということで,既存の産業の活性化と,それから新たな産業の誘致,それから創造の支援といった2本立てで考えておるわけでございますけれども。その中で企業誘致の問題も,もちろん2本立ての片一方ということは言えるですけども,もう一方でやはり企業が出てきて,そこで雇用が生まれて,あるいは関連の産業が,例えで言いますと,雇用が生じることによって,例えば飲食であるとか物販であるとか,あるいはその業者さん,企業に行ってます,例えば文房具用品でも,そういったものの既存産業の波及効果というのも,また合わせて期待はできると思うんです。あとは,重点のかけ方ということで,先生がご指摘でございます。  特に,今,全国的に空き店舗の問題というのは非常に問題でございますし,神戸市内でも先生のご指定があった,丸五市場なんかも,西村理事長以下,ほんとに一生懸命頑張っておられるんですけども,なかなか今のアジアの食のもので,すべてがもちろん埋まるというような状況ではないということもご指摘のとおりでございます。空き店舗対策という格好で,これまでいろんな形で,いろんな取り組みをやってまいったわけなんですけども,もちろん行政がやれる,支援ができる限界ってもちろんあるんですけども,もう1度,今の空き店舗対策というものについて,もう少し抜本的にもう1度皆さん方のご意見も聞きながら,考え直してみようということで,今年度──先ほどの丸五の西村理事長もなんですけれども,入っていただきまして,そういった研究会をやっております。そんな研究会をやったからといって,空き店舗対策が一層できるような施策が打てるというわけじゃないんでしょうけども,皆さん方のご意見をもっともっと聞きながら,何かこういったことが一番いいんだというものについて,何か新しい目を出していきたいというふうに考えてございます。  いずれにいたしましても,非常に難しい問題ではあるんですけれども,ただやはりその難しい中で一生懸命頑張っておられる方については,やっぱり行政も一緒に汗をかいて頑張っていかないといけないというのは,常々職員にも私が言っておることなんですけども。やはりそういったこと,そういった気持ちというのは絶対大事ですし。あと県の問題なんですけども,やはり県さんの方で随分,昨今は商店街の関係でも割と手厚い助成制度が結構ありましたんですけども,今般の県さんの財政危機ということで,大分見直しがかかってきつつありますので,その辺のところを(5)の前段の部分,地域産業の活性化の部分あるいは(6)の商業の部分ということで,このあたり兵庫県さんの方には,一定の見直しというのはもちろん要るんでしょうけれども,やはり影響の大きなものもございますんで,その辺について,十分お願いをしてまいりたいと思いますので,また先生方のご支援をよろしくお願いいたします。  以上でございます。 18 ◯委員(南原富広) 例えば,新しく入ってくる企業には不動産取得税の2分の1の軽減だとか,雇用創出促進補助,新エネルギー設備補助,それから先端技術何とか補助,研究開発補助,研究開発型オフィス賃料補助,外国・外資系企業オフィス賃料補助というふうな形で,もうほんまにあらゆるところで補助という形で,金を出してやると,新しく来るの。  ところが雇用の促進とも言われたんやけども,ずっと医療産業都市から新しく企業が入居されましたといって,大々的に毎日のように──毎日でもないか,週に1度ぐらいはインターネット配信されて,いつも見とったら何百人の企業が,ここに来るのは3人ほどやと。事務所に入るのは2人ほどやというふうなことで,それが一挙に何十人,何百人という形での雇用の創出につながっていない。また,しかもそのうち半分近くがパートであったり,派遣であったりという状況ですから,ほんまにその部分が定着し,うまくいくんやったらええんやけれど,見とる限りでは入れかわりも激しい状況あると思うんです。せやから,ほんまに今ここで定着し,何とか踏ん張って,震災で大変な目に遭いながら踏ん張って,神戸のためにと思って頑張っておる地域商店の活性化というのは,ほんまに医療産業,企業誘致などと同等に力を注がないかん部分じゃないかと。  そうなってくると,例えば市県民税を軽減してやるとか,ここで不動産取得税2分の1まけたっとうわけですから,そういった部分の助成・補助というのがやっぱり求められとん違うかと。高齢化による,もう年やからあけられへんねんというところもあるというふうには聞いてますよ,丸五の方で。だけども,やっぱりそこへ何らかの補助・助成というふうなことが入っていけば,もっと違う形での活性化ができるんやというふうに思うんです。  だから今やっぱり重点のかけ方がちょっと違うなという気がしてならんのです。だから局長が言われたように,ほったらかしとうわけ違うというのは,私たちも思っとんですよ。だけど重点のかけ方がちょっと違うんちゃうかという気がするもんですから。震災を受けたのは既存の商店やというふうに思うんです。新しい人らは関係なしにぽんと来て,何か得やから行こかみたいな感じで,ほいで一定の期間補助が済んだら,もうぽんと出ていく人も何件も見てきてますから,せやから,そんな意味じゃあ,この考え方というのは改めるというか,そこまで言い切るとちょっときついんですけれど,もっと均等に中小商店,既存の商店に対する助成のあり方というか,そういったことが求められるんじゃないかと思うんですが,その点についてはどうでしょうか。 19 ◯吉武産業振興局長 施策の重点の置き方ということのご指摘でございます。私自身もそう思ってますし,私どもの職員もそう思ってると思うんですけども,やはりとにかく何より大事なんは既存産業でありまして,先ほど2本柱と言いましたけど,これは単純に僕は並列になるものでもないと思います。新産業の誘致・育成というものが既存産業に,いろんな形で影響ももたらしてくるであろうから,終局の到達先はあくまでも既存産業の活性化にありというふうに思います。  これちょっと,あんまり正確でもないとは思うんですけども,例えば企業誘致のいろんな助成制度なんかで結構比較しますと,よその方がはるかに手厚い。金額的にもはるかに大きくって,神戸の制度というのは,当然のことながら財政が,神戸市は震災に遭ってますから,非常に苦しい状態ですから,そんな競争できるような大盤振る舞いの企業誘致みたいなのはできてないですけど,一方で,既存の中小企業の活性化施策で,私自身は自負としては,決してそんなに劣ってるものではないというふうに思っております。  いずれにしましても先生のご指摘は,要は既存産業の活性化は非常に大事。特に,商店街が非常に苦境にあるということに対して,やはりそれを非常に重視し,ほんとに私もここで7年目になるんですけども,商店街の空き店舗対策というものの切り札みたいな,そんなものというのがほんとにないなと思いながらも,先ほど申し上げたみたいに,でもその中で一生懸命頑張ろうとしている方々がおられるわけですから,その方々と一緒になって,必死になってもがいて,それの結果どうなるかは,ほんとはそんな考え方はよくないのかもしれないですけども,どうなるかは別として,やっぱり一緒になって,必死になって,あがく,頑張ってみるというのは,やっぱりそれがうちの職員の仕事だと思っておりますので,その辺を十分先生のご指摘も心がけながら,やっていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 20 ◯委員(南原富広) 是としたいんやけど,しかし,医療産業都市というのはほんまに市民から離れたところで,ポートアイランド2期,そこに全力集中しとうわけです。ほいで大多数の職員の人たちが,その周辺で多分お住まいやろうと思うと。そうなってくると,ほんとに神戸市内全体に影響が──関連事業といいますか,そういう技術系とか,そういったのについては影響及ぼすことにもつながってはいないとは私は思っていません。つながっている部分もあるとは思うんやけれど,それとは別にやっぱり商店の活性化というのは,本当に企業誘致と同等ぐらいに,ほんとに今,局長が言われた,ほんまに一緒に入っていって,一緒に苦労して考えないかんことかなというふうに思うんです。  ですから,私は企業誘致そのものが全面否定とか,そんなんではないんですけれど,やっぱり配分の仕方として,ほんとにこれまで頑張ってきた人たちがあえいで,ほんとに苦しんどうときに,どうするんかというのが要るんじゃないかなと。努力がないなんていうことは,私は考えてはいません。しかし,もっと重点にしたらないかんの違うかと。だから県に対して,これはちょっと厚かましいかなと思うような要望でも出していくということが要るんじゃないかなということですので,これ以上は質問はいたしませんけれど,ほんとに今,局長が言われたように,既存商店には一緒に入って,真っ黒になって,今の苦労を実感していただいて,もとに戻すと。やっぱり地域商店が元気になれば,あそこは元気やぞと,あそこへそれこそ企業を持っていこかというのを,逆に出てくる可能性というのがあったりするわけやから,そういう意味で,今後ともぜひご努力をお願いしたいと要望して終わります。 21 ◯委員長(森本 真) ほかにございませんか。  (なし) 22 ◯委員長(森本 真) ないようでありますので,次に,この際,産業振興局の所管事項について,ご質疑はございませんか。 23 ◯委員(井坂信彦) 1点だけなんですが,今,金融不安とそれから株価の暴落ということになっておりますが,これがその市内の経済に与える影響と,その対策について,お伺いしたいと思います。2通りあって,全体的なマクロの話と,それから個別の──例えば商店街はどうやとか,そういうミクロの話と二通りあると思いますので,お願いします。 24 ◯吉武産業振興局長 金融不安,それに伴いまして,株価の暴落の問題ということでございます。  正直なところ,まだ我々の──業界にヒアリングなんかさせていただいてるんですけども,一番直近が9月だったんで,少し前になってしまうんですけど,やはりなかなか,まだこれからの心配という言い方をされておられました。やはり今,当面は問題視されておられますのは,9月の時点ですから,原材料の高騰の問題を随分気にされておられまして,やはりうまく転嫁できてないということで非常に苦しいというようなことをおっしゃっておりました。金融不安,それから株価の問題と,これからの問題になってくると思うんですけども,たまたま日曜日でしたっけ,新聞を見ておりますと,みなと銀行さんが少し当初見込みよりも9月の中間決算で,やはり悪くなっておられるようでございまして。そのあたり,そういった形で金融機関でありますと,当然その金融機関さんが経営内容が苦しくなってくると,それが貸し出しの面で影響を与えてきたら非常に困りますんで,そういった形で影響してきたり,あるいは株価の暴落というものが,今の企業の収益に──時価主義になってますから,非常にその表面上,収支上悪い状態になってくるんで,どうしても投資をやっぱりしにくくなってくるというようなことが起こってくると思うんですけども,基本的にはこれから起こってくることだろうと思いますし,そのあたりを十分注視して,我々ができることというものについて,またいろいろお聞きをしながら考えていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 25 ◯委員(井坂信彦) 与える影響については,局長のおっしゃる部分だと思うんですが,まさにこれから起こってくることであるので,今お聞きしておかなければと思って,お聞きして。局長はこれからいろいろ現場の声も聞きながら考えていくとおっしゃったんですけども,もうそれではちょっと進め方が余りにも遅いのではないかと思いますから,多分内部ではもう少し議論がされて実際に,具体的にこういう懸念があるので,こうなったらこういうことも考えなあかんとか,そういった議論があるはずだと思ってお聞きしてますので,もう少し具体的にこういうことを考えているということをお聞かせいただきたいと思います。 26 ◯吉武産業振興局長 済みません。これから起こってくることで,当然想定される1番はやはり製造業の関係でいきますと,アメリカの景気動向が中国にそのまま影響を与えているということなんで,完全に神戸の場合も製造業さんは輸出依存型でございますから,当然に影響を受けてくるだろうと思いますし,その影響が下請さん,機械や,あるいは金属あたりの下請さんにも影響を及ぼしてくると思います。その中で,とりあえず行政として一番気にしなければならないのは,やはりセーフティーネットをどうするかということになろうかと思います。  セーフティーネットの場合の融資を,どういうふうにしていくかということに尽きると思うんですけども,セーフティーネットの融資の関係で,やはり一番実効性のあるものというのは,やはりセーフティーネット保証──国の制度ですけども,この保証が当たるというのが,実効性からいうと圧倒的に高うございます。といいますのは,去年の10月から責任共有制度ということで,国においてそういうふうに制度が実行されたのが,筋論からいくと金融機関が今まで貸し付けでノンリスクであって,すべて公共──国や地方の信用保証協会がすべてリスクを負っていたというのはおかしいだろうと。銀行も当然リスクを負うべきだろうということで,基本的に今まで100%公的保証であったものが,8割保証になってますから,やはり融資制度をいろいろつくっていきましても,実際の貸し出しする側でセーフティーネットの対象になる企業さんって,やっぱり経営的に苦しくなってきておるわけですから,やはり貸し出しする金融機関で2割のリスクを今は負ってるわけですんで,普通でいくとなかなか貸しにくい。金融機関自身が苦しい状況になってますから。そういったことで,やはり実効性が一番あるのはセーフティーネット保証の対象業種を,現状で今185業種を国の方が指定されてるんですけど,今般の補正の中で,これまだ全然説明をもらってないですけど,500業種ぐらいになるとかという話も聞いておるんですけども,それで対象業種の6割ぐらいが,セーフティーネット保証の対象になるとかというようなのも新聞報道で少し見てるんですけど,あした,県レベルに対しては国の説明会があるようなんで,いずれにしても,それはどうやってやっていくかと言いますと,認定行為をいたします,その対象業種に該当するか。それは市の業務になっておりまして,私どもは産業振興センターの場所で認定行為をやってるんですけども,大幅に業種がふえますんで,これが企業さんのご相談に的確に答えられて,なおかつ即座に対応できるように,体制をきちんと整えておくことと情報をきっちり把握して,また手続的にも即座にやれるように,その準備をしておく必要があります。これが1点目になろうかと思います。  あと,市の単独でほかに先生のおっしゃる,早目に何らかの手を打っておくということについて,このあたりも少し,ほんのちょっと穴があいてると言うとおかしいですが,ブラックホールの部分って,やっぱり世の中,制度的にありますんで,そのあたりをやはり市として埋めていくような形でできないかなというのを,少し検討させていただいとうとこでございます。  いずれにしても,やっぱりそれ以外に,私どもは単純に想定している以外に何が起こってくるのかが,どうなるのかというのが正直わかっていないんで,そのあたりはこれからもやっぱり毎日毎日よく緊張して,世の中の動きというのを見ながら,やっぱり業界さんのお声というのをよく聞いていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 27 ◯委員(井坂信彦) 一番主なものは,そのセーフティーネットの融資で,国の今から対象の業種を拡大する話と,それから融資の融資先に穴があればそれは市としても今から見つけて埋めていくという話で,融資の話はよくわかったんですけども,自治体あるいは公共が,そういうこれから起こるようなことに対してできるのが,何か融資以外にももう少しないものかなというふうに思っております。それで私はちょっと今この段階で,例えばこういうことをということを申し上げれるほど,今,材料は持っていないんですが,融資ということから離れて何かお考えのことがないかどうかだけ,再度お聞きしたいと思います。 28 ◯吉武産業振興局長 融資制度の話が一番先に出てくるのは,やっぱり一般的な施策なんで,基本的に全業種対象の施策ということで,やはり融資ということになってしまうんですけど。あとは,個々の業界さんの状況に応じて,随分いろいろ違ってくるとは思うんですけども,やはり考え方としてやっぱり大事なのは,よそと同じ仕事をしてる。例えば,こんな言い方はよくないかもしれないですけど,中国でも同じものがつくれちゃう,あるいはそういうサービスができてしまうというようなものというのは,やはり経済情勢が厳しくなってきてしまいますと,今は好景気の中で,少し価格的にも日本のものは高いけれども使おうということで,使ってもらってる下請さんあたりが,やっぱりぎりぎりになってくると,また需要が減ってくると切られてしまいますんで,やはりよそと違う技術とかサービスとかそういったものを心がけていく。ちょっと精神論になって恐縮なんですけども,それが一番,結局は原点に戻ってしまうことになるんですけども,それが一番大事ではないかなと。一時の少し景気がよかった状態で,その話が少し忘れられてしまってるような気もしますので,やはり大事なのはほかと違う何かというのを,それぞれの中小企業さんが持てるような支援をしていくというのが一番大事ではないかと,そういうふうに思っております。 29 ◯委員(井坂信彦) 済みません。もう少しさせていただきます。  よそと違う製品をつくる,それは長期的に私はとても大事なことで,そういう長期的な話をすれば私もこの間ずっと思っておりますのは,やっぱり一定地域経済と,そういうグローバル経済との距離を置く部分が必要だろうというふうに思ってるんです。その地域内でもっと製品とサービスとお金をぐるぐるより回すような──これも精神論に近くなりますけども,やはりそこで地域の経済をきちんと力をつけた上で,その余力をもって,例えば海外に打って出るとか,そういったことで完全にグローバルな経済の中で,域内外でお金とサービスをやりとりしていく,完全な自由競争だけで市内の企業を守れるとも最近思わないし,その実力がないからつぶれるとかいうだけでは,もう済まないことがやはり世界経済ではあるので,一定その距離を置く部分が必要,ゾーンが必要ではないかなということを長期的には思ってます。  それは長期的な話で,短期的な話で,例えばセーフティーネットの融資も余り関係ないし,よりよそにないサービスを売るなんていうことも関係ないような,ほんとのちっちゃな企業であるとか,あるいは先ほど議論のあったような地元の商店街であるとか,単に金融不安,それから株安で消費が冷え込んだという理由によって,これまでやってた商売が続かなくなってくるのが,市内には物すごく多いと思うんです。別に世界と競争を,これまでも,これからもするわけでもない事業体の方,別に金融と直接関係があるようなこともないようなところが物すごく多いですよね。そういったところに対してはどういうことをお考えなのかお聞きしたいと思います。 30 ◯吉武産業振興局長 世界を,グローバルなマーケットにしてるんと,地域だけをマーケットにしてる産業と当然違いますし,先ほど──済みません,私申し上げたのはグローバルの話だけだったんですけど。先生のおっしゃる一番地域を対象にしてる,ターゲットにしてる商売としてやはり一番典型は先ほどの商店街・小売市場であろうと思いますし,直接的に,例えば金融不安の問題とか,株式の問題というのが直接的に影響するわけではない。何らかの形で借り入れがしにくくなるとか,あるいは景気が悪くなるんで,必然的に売り上げが落ちてくるとか,そういった問題が生じてくるのはくるんでしょうけど,直接的には影響がない。そういったものについても,さっきの精神論でいきますと,やっぱりそれ必要だというふうに,地域を対象にしてるものでも必要なんだろうと思います。商店街にしても,スーパーさんと同じようなものを売ってるというような,そういう商売ではやはりだめであって,やっぱりスーパーさんと違うものを何かサービスでも,商品でも,あるいは売り方でもいいですし,要はきちんとこの魚はこういうふうにされたらいいんですよというようなことが言えるとか,そういったものというのは地域経済の場合でも同じように,地域を対象,マーケットにしてる商売でも同じことが言えるのかなというふうに思ってます。  とりあえずは,やはり短期的に融資以外でもというので,今,一番気になってるのは商店街・小売市場の話で,先ほど申し上げたように,結構いろいろありとあらゆることをこれまでやってきたつもりでおるんですけども,やはりそれは随分私のひとりよがりやったかもしれないんで,一度ほんとに見直してみて,皆さん方にもう1回今の制度について,忌憚のないご意見をお聞きしながら,もう1回見直してみたいなというふうに思っておりますので,そんな対策を講じていきたいというふうに思っております。  ちょっと1例だけで恐縮ですけども,以上でございます。 31 ◯委員(井坂信彦) 例えば,ニュースで最近やってましたけど,東京の中央区で,地域のお店だけで使える商品券,1万円で買うと1万1,000円分のものが地域の小売店,スーパーとか除いたとこだけで限定で使えるというようなものをやってて。私はあれが中長期的に見ていいことなのか悪いことなのか今判断はつきかねておりますが,地域のいわゆる生活消費,冷え込んでしまった,単にマインド的に冷え込んでしまった部分を,もう1度地域でお金が回るようにするというようなきっかけにはなるのかなと思って見せていただいたんですが,例えば,ああいったやり方について,どういうお考えをお持ちなのか。 32 ◯吉武産業振興局長 地域でだけ通用する商品券ということで,あれ何年前でございましたか,10年ぐらい前でございましたか,国が消費税でしたっけ,そういう事業を,給付をしたときに,神戸市も買っ得商品券という形で,私どものも1割インセンティブがある形,1万円買って出していただきますと1万1,000円分の商品券を,それを市内の商店街とか小売市場とか,あるいは市内の飲食店を対象に1度やってみました。平成11年3月から半年間やってみました。1万1,000円分を1万円で販売するという形。これの評価というのがなかなか難しいんですけども,いろんな声がやっぱりありました。お店によっては,この声が私が聞いたのでは一番多かったんですけども,単に1割要は安く,本来100で買ってもらえるものを90で売るだけの制度になってしまってると,その分だけお客さんがふえるんならいいんですけども,もともと1万円を1万1,000円分ですか,1割分の負担というのは商店の方がされないといけないので,そういったお声も少しございました。  一方で,やはり消費喚起みたいな効果というのも僕はあったんだろうと思うんですけども,どちらかというと声が大きかったのは,先ほどの前段の部分であったんですけども,そういった手法というのも確かにあるんだろうと思います。ただ,その差の部分を一体だれが負担するのかという問題は少しあろうかと思います。1度,そういったものをやった経験はございます。今,直ちに同じような形でというふうには,今は思ってないんですけども,少し念頭には置いとかなければことだろうというような,先生のご指摘のとおりだと思います。  以上でございます。 33 ◯委員(井坂信彦) いろいろ,済みません,長く議論して,もうこれで終わりにします。  最後申し上げるだけにしますが,東京の中央区のはその差額を商店街側じゃなくて,行政が出してたと思うんで,当然今度は役所側の財源の問題が出てこようというふうに思ってます。私はずっと地域通貨のこととかもいろいろかかわったり,勉強したりしてきて,その何か域内でお金を回す,サービス,商品を回すということを何かもう少しできないのかなというふうに思っておりますので,ぜひ,これまで産業振興局は中小企業とかの対策はどうしても融資の方面がメーンで,これは今後もそうであると思います。ただ,融資ということから離れた部分も,一度ほんとに真剣に議論して何か考えていただければと,私もちょっとまだこの分野の研究不足ですから,勉強させていただきたいと思ってます。  以上です。 34 ◯委員(南原富広) 私が一番懸念するのは,やっぱり貸し渋りや貸しはがしやというふうに思うんです。先ほど責任共有制度によって,2割のリスクを民間企業が負うことになったということも言われたわけで,既に共有制度によって,貸しはがしや貸し渋りも起こってる実態もあったりするわけです。これが世界的な金融不安という形で今襲っとうわけで,ほんとに日本の大手銀行であっても,どんだけサブプライムローンの証券化された,それを持っとるかというのはいまだにその実態がつかめていないという状況があるわけですから,金融機関がほんまに不安になっていくわけです。そのときにほんまに,もっとも,いっこも関係なかった人たちに,貸し渋りや貸しはがしが起こっていくということになると,日本の経済もうぐちゃぐちゃになっていくん違うかという懸念を感じてます。  それで何でここで発言するかいうたら,やっぱり重要なことは,市中銀行に対して,貸し渋り,貸しはがしは絶対やめてくれということを早い段階で行政として通達を出す。ここで先ほど局長が言われたように,認定業務を市が担当することになるだろうと,国の多分対象業種180業種から広がって,500以上の業種が対象になるんじゃないかというふうに言われているので,多くの方がそういう融資などに頼らざるを得ない状況が生まれてくるだろうと。そのときに神戸市が窓口となって,ちゃんと適正な審査を行うと同時に,適正な審査が行われた結果,金融機関が貸し渋りをするような事態を招いてはならんというふうに思いますので,そこのところだけは早急に指導を,もう今からやっとかないかんのじゃないかと。責任共有制度ができた時点で,そういうことが懸念されとったんですよ。このことは委員会でも何度も取り上げてきた課題ですから,そこら辺に対して局長はどのようにお考えか聞かせておいてください。 35 ◯吉武産業振興局長 貸し渋り問題ということでございます。責任共有制度が去年の10月にできたときに,当然にそれの心配というのが起こり得るわけで,今までノンリスクで市中の金融機関貸してたのが2割のリスク出てくるわけで,当然その影響が出てくるということで,あのときも金融機関さんに対しては,そういったことのないようにお願いをしていったわけなんですけども。ただ,何をもって貸し渋りというのかというのは非常に難しい問題で,金融機関さんがいったら自分のところで定めた審査基準のとおりチェックすると,財務諸表からいってアウトになってしまうと。必然的に,その企業さんの業績が,財務諸表がこれから悪くなっていくわけですから,それが貸してもらえなくなる,それをもって貸し渋りと言えるのかどうかというのは非常に難しい話ですし,それの監督をしている金融庁さんが,どういう方針でおられるのかというのが,すごい銀行さんにとって影響があると思いますし,今,国の方から随分業界の方に対してもそういう要請をしておるようなんですけども。私ども,もちろんそういうお願いというのは,当然制度融資の関係の金融機関さんにはお願いをしていくわけですけども,なかなか何をもって貸し渋りだという基準というのはないですから,随分総論的な話にはなってしまうんですけども,そういったことやっていくということと,先ほどのお話でもう1回もとに戻ちゃうんですけど,やはり実効性があるのは,セーフティーネット保証になると100%保証になりますんで,あれをやはり国の方にもっともっと充実をしてもらうということが実効性のある,ほぼ唯一の解決方法ではないかというふうに思っておりますので。これからも国の方にはできるだけ広げていただく,あるいは認定の仕方についても弾力的な考え方を,非常に厳しいときですからさせていただけるような,そういったお願いを,また引き続きやっていきたいというふうに思っております。  以上でございます。 36 ◯委員(南原富広) 終わりますけど,国がつくるセーフティーネットについては100%保証ということになるのは確実なんですね。ほんだら,セーフティーネット部分が拡大されれば,相当の部分が救われるということになる。それで先ほど,一体何が貸し渋りなんか,貸しはがしなんかというふうなことを言われたんやけど,あるんですよ,信用保証協会が保証したにもかかわらず,金融機関で貸さないみたいなことが起こって,ほいで交渉して最終的にはオーケーになるというふうなことが起こってるわけです。  せやから今回,このセーフティーネットの審査に当たっては,神戸市が認定をするかどうかの判断をすることができるという状況になってるわけですから,ほんとにそこで業者を守る立場での認定業務が求められるなと。これはやむを得んでというふうな形で民間に振るということではないように,ぜひ,それはしてもらわんといかんなというふうに思いますので。認定業務が市の仕事になってるというところは逆に有利に動くことになる,できるんではないかというふうに思いますんで,何が貸し渋りや,何が貸しはがしや何ていうそんなあいまいなことじゃなしに,極めて明白なんですよ。一定の──自分とこがもうからんと思ったら,切るなんていう方法は何ぼでもあるわけやから。だけども,その金融不安を起こしとんのはおまえたちの責任やぞというところを,ちゃんとやっぱり行政が持っとかへんかったら,それに影響される人たちというのは波及して,大変な目に遭わされることになるわけですから,行政として確固たるものを持って対処していただく必要があるんではないかなというふうに思いますので,これは要望して終わります。 37 ◯委員長(森本 真) ほかにございませんか。  (なし) 38 ◯委員長(森本 真) ほかに発言がなければ,産業振興局の審査はこの程度にとどめたいと思います。当局,どうもご苦労さまでした。  なお,委員の皆様におかれましては,教育委員会が入室するまで,自席でお待ち願います。 (教育委員会) 39 ◯委員長(森本 真) それでは,教育委員会の審査を行います。  この際,当局の皆さんに申し上げます。ちょっとお昼,温度が上がってきておりますので,上着を脱いでいただいても結構ですので,よろしくお願いします。  まず最初に,陳情第151号の陳情者から,口頭陳述を聴取をいたします。
     陳情第151号の陳述人の椛山さん,発言席へどうぞ。 40 ◯委員長(森本 真) この際,陳述人に申し上げます。陳述人は,住所,氏名を明らかにしていただき,陳情について5分以内で要約願います。  それでは,椛山さん,どうぞ。 41 ◯陳情者 神戸市垂水区舞子坂2丁目1-13-605。神戸・図書館ネットワークの椛山三佐代と申します。  私どもの会は,神戸市立図書館を支持し,支援する神戸市立図書館の利用者の会です。本日は会を代表いたしまして,陳情の趣旨を述べさせていただきます。  公立図書館は皆様もご承知のとおり,赤ちゃんから高齢者までが利用する公的施設であり,社会教育機関です。自治体が図書館を整備するということは,住民が暮らしに必要な知識や人として成長するための情報を,いつでも,どこでも選び取って読むことができ,みずから責任ある判断と行動をする市民として,自立する仕組みを整備するということです。その意味で図書館をどの程度整備するかはその地域の発展,成熟度のバロメーターであると言っても過言ではありません。  欧米では転居した際,一番最初に図書館を訪れるということです。そのまちがどんなまちなのかがよくわかるからです。観光に出かけたときにも図書館を訪れます。そのまち一番の情報センターだからです。日本でも地域住民と密接につながっている図書館もあります。神戸2010ビジョンで豊かさ創造都市こうべを目指す中に,インターネットからの予約システムの構築が挙げられているのも,図書館の重要性をかんがみてのことだと思います。  しかしながら,神戸市立図書館の実情は,まだまだ豊かさには遠いものがあります。政令指定都市の中で蔵書数も,資料費も,人口当たりの館数も平均を大きく下回っており,順位としては最下位に近く,また下がったという状況です。蔵書回転率が高いのは,その蔵書の少なさが影響しているものとも思われます。  かつて,神戸市立図書館は古今東西,森羅万象,わからないことは図書館へ,を合い言葉に利用者サービスを繰り広げ,国内でも先進的な図書館でした。その実績,歴史は現在も神戸市立図書館の職員の皆さん,特に司書の皆さんに受け継がれているものと思います。これは神戸市民の宝であり,これからも滞ることなく専門性を磨き,新しい世代の司書に引き継がれていくものと信じ,期待しております。慶応大学の糸賀教授は困ったときは図書館へ,わからないことは司書に聞けとおっしゃっています。まさに,神戸市立図書館が目指してきたことであり,これからの図書館像で示された,住民にとって役に立つ図書館の姿であろうと思います。  神戸市立図書館が政令指定都市の中でも上位に位置するような所蔵資料数と,図書館の数を備えるならば,真に豊かな神戸市に近づくのではないでしょうか。ここであえて1位にと言わないのは,神戸の──済みません。図書館の価値は資料や施設の数だけでははかれないと認識しているからですが,ソフト面でのサービスの充実は豊富な蔵書数と図書館数の上に成り立つことも事実です。現況では電車,バスを乗り継いで行かねばならない市民がほとんどです。また,蔵書数をふやそうにも,収容能力の制限を受けている状況です。  委員の皆様には,これからの神戸にとってふさわしい図書館,より豊かな図書館にご理解をいただき,他の政令指定都市に比べて,さすが文化都市神戸と言える所蔵資料数と館数を備えた市立図書館を目指すことをご採択いただきますよう,どうぞよろしくお願いいたします。 42 ◯委員長(森本 真) 口頭陳述は終わりました。椛山さん,どうもご苦労さまでした。  それでは陳情1件及び報告1件について,一括して当局の報告を求めます。教育長,着席のままで結構です。 43 ◯橋口教育長 それでは,お手元の文教経済委員会協議事項にございますように,陳情第151号市立図書館に関する陳情,並びに報告平成21年度兵庫県予算に対する要望のうち教育委員会所管分について,一括してご説明申し上げます。  まず,陳情第151号市立図書館に関する陳情につきまして,ご説明申し上げます。  神戸市立図書館の利用状況につきましては,貸し出し冊数及び貸し出し利用者数は毎年増加しております。また,多くの利用者からの要望を受けまして,インターネットによる予約受け付けを実施したことにより,予約貸し出し冊数も大きく伸びているところでございます。さらに指定管理者制度を導入することによって,開館時間の延長や祝日開館など,市民ニーズに沿ったサービス向上に努めているところでございます。神戸市立図書館の蔵書は全館で約177万冊所蔵しておりますが,どこの図書館の窓口からも利用できるようになっております。  資料費につきましては,ここ数年の厳しい自治体財政状況を受け,全国的に減少傾向にありますが,神戸市では厳しい財政状況の中,平成20年度にはわずかではありますが増額しているところでございます。限られた予算の中で予約制度の充実など,市民ニーズに的確におこたえしてきておりますとともに,子供の読書活動を推進するために,児童書の充実を図るなど,目的を明確にした資料費の活用を心がけております。  市民1人当たりの蔵書数や資料費等の指標につきましては,人口の多い都市では相対的に下位となることや,合併やその都市の人口動向など,地域の事情に左右される面が強く,これらの指標は絶対的なものとは考えておりませんが,できる限り蔵書の充実に努めてまいりたいと考えております。また,1冊の本が1年間に平均して何回貸し出されたかという蔵書の活用度を示す指標では,神戸市は政令指定都市の中で3番目と高い位置を占めております。  神戸市ではこれまで1区1図書館を目標に整備を進め,平成8年に全区1図書館が実現したところでございます。また,インターネットによる蔵書検索,予約受け付け,貸し出し延長等の各種サービスの実施,充実を図っているところでございます。さらに市民ニーズを反映した図書館運用を行うため,昨年度条例改正を行い,本年9月に市民代表を委員に加えた図書館協議会を設置したところでございますが,今後とも限られた予算を十分活用し,図書館協議会のご意見も踏まえて,市民ニーズに沿った図書館サービスの充実に努めてまいりたいと考えております。  続きまして,神戸市の平成21年度兵庫県予算に対する要望のうち教育委員会所管分につきまして,ご報告申し上げます。  資料の1枚目をお開きください。  平成21年度兵庫県予算に対する神戸市全体の要望事項のうち教育委員会所管分は,下線を引いて示しております2項目でございます。それでは順にご説明を申し上げます。  まずは1ページをお開きください。  2.安全で安心なまちづくりの推進の(2)でございます。ここでは個人の家屋,病院や福祉施設などの耐震診断や耐震改修の促進に関する要望とあわせまして,公立及び私立学校施設の耐震化を促進するため,兵庫県の支援を要望しております。具体的には,国庫補助制度の拡充に向けた国への働きかけや,兵庫県独自の財政支援制度の創設を要望しております。  なお,2ページには参考といたしまして,公立学校と私立学校の耐震化にかかる補助事業の状況を掲載しております。  続きまして,3ページをお開きください。  6.教育環境の整備についてでございます。  (1)は平成18年度以降の公立義務教育諸学校教職員定数改善計画の策定が見送られたことにより,新たな教職員定数改善計画を早期に策定し,円滑に実施することにつきまして,国への働きかけを要望するものでございます。また,学級編制の弾力化などを推進し,教職員の増員を図るとともに,学校の意向を尊重した加配教員の活用方法につきまして,あわせて要望いたしております。  次に,(2)は,心のケア担当教員,児童・生徒支援教員,生徒指導担当教員などの加配教員に係る要望でございます。まず,心のケア担当教員は,阪神・淡路大震災に係る心のケアを行う加配教員として配置されており,継続して配置するよう国に働きかけを要望しております。心のケア担当教員は,20年度は中学校に8人が配置されております。  次に,児童・生徒支援教員は,家庭環境の事情などから,支援を必要とする児童・生徒が相当数在籍する学校において,特別の学習指導,生徒指導,進路指導を行っており,教員の配置の充実を要望しております。20年度は小学校に35人,中学校に37人が配置されております。  さらに,生徒指導担当教員は,学校運営の中心となって,生徒指導の企画・立案を担当いたしますが,小学校における問題行動の量的,質的な悪化や,中学校における問題行動の多様化,深刻化に対応するため,生徒指導担当教員の配置拡充を要望しており,20年度は小学校に8人,中学校に57人が配置されております。  次に,(3)では,学習指導要領が平成20年3月に改訂され,平成23年度より小学校5年・6年生において,外国語活動が必修化されることに伴い,専科教員の配置を要望しております。また,総合的な学習の時間などにおける小学校英語活動に活用しております外国人英語講師や,教員研修,教材等に係る財政措置を行うよう求めるものでございます。  続きまして,(4)では,現在,知的障害児を対象としている北区にある県立神戸特別支援学校を,肢体不自由児への対応も行う特別支援学校とするよう要望しております。  また,あわせて市立の既設の特別支援学校の増改築や大規模改造並びに複数の障害に対応できる特別支援学校への転換に対する財政措置についても要望しております。  次に,(5)は,LDやADHDなど,特別な教育的支援を必要とする児童・生徒への対応の充実を図るため,教員加配制度の創設を要望するものでございます。また,当面の対策といたしまして,神戸市が実施しております特別支援教育支援員配置事業及びこうべ学びの支援センターに対する財政措置をお願いするものでございます。  なお,4ページにはそれぞれの要望項目に関連する参考データを掲載しております。  続きまして,5ページをお開きください。  (6)では,北神地域への県立高校の設置と,神戸第1・芦屋学区における県立高校募集定員の拡大及び平成20年2月に策定された兵庫県立高校教育改革第二次実施計画を踏まえた県立定時制高校の設置,具体的には夜間部と昼間部の双方で授業を行う多部制の定時制高校の設置を求める要望でございます。  6ページの参考をごらんいただきたいと思います。  高等学校における教育環境の充実といたしまして,1つ目の項目は,北神地域周辺の公立高校の設置状況でございます。平成20年7月現在,8万2,000人もの人口を有する北神地域には,県立高校は1校しか設置されておりません。一方,北区本区では,人口14万3,000人に対し3校の公立高校が設置されており,三田市や三木市につきましても,それぞれ4校の県立高校が設置されております。このように北神地域は周辺部や,近隣の市と比較いたしましても,人口に対して公立高校が特に少なくなっております。  また,北神地域は神戸第2学区に含まれており,この学区内の公立高校が多く設置されている兵庫区,長田区の市街地や北区本区とは地理的に離れているため,通学費や通学時間の負担が大きくなっております。  2つ目の項目は,神戸第1・芦屋学区における県立高校募集定員の拡大でございます。平成25年度には,当該地域における中学校卒業見込み数が338人増加すると,兵庫県が試算しておるところでございますが,県立高校の募集定員拡大を要望しております。  3つ目の項目といたしまして,県立高等学校教育改革第二次実施計画における神戸地域の定時制高校の位置づけについて,抜粋して記載しております。  次に,5ページに戻っていただきまして,(7)幼稚園における定員管理の弾力化でございます。神戸市内の私立幼稚園の設置や定員の変更につきましては,兵庫県がみずからの運用基準に基づいて認可しておりますが,その基準では神戸市域全体が対象範囲とされております。したがいまして,市域全体での定員割れが生じてる現状では,一部の地域で幼児人口が増加しているにもかかわらず,定員不足を解消できない事態となっております。こうした入園状況のアンバランスを整合するために,定員管理について弾力的な運用を求めるものでございます。  以上で,陳情第151号市立図書館に関する陳情,並びに報告平成21年度兵庫県予算に対する要望のうち教育委員会所管分につきまして,一括してご説明申し上げました。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 44 ◯委員長(森本 真) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。まず,陳情第151号について,ご質疑はございませんか。 45 ◯委員(井坂信彦) まず,図書館サービス全般の,ちゃんとレベルを上げてほしいという話なんですけれども,利用者サービスの拡充ということなんですけれども。この間の図書館が指定管理されて,私は指定管理の結果,各区の図書館が夜遅くまで開かれるようになったことについて賛成をしたわけですけども,一方で,他都市では図書館に関しては,指定管理になじまないという判断をしている自治体もたくさんあるというふうに聞いております。その理由として,やはり図書館を指定管理にしてしまうと,専門性と継続性について課題が出てくるのではないかという判断でそれらの自治体はそういうふうな考え方を持っていると。  この専門性と継続性について,神戸市の場合は,各区の図書館を指定管理にするかわりに,そこで働いてた専門の職員さんの大多数を中央の図書館に集めて──企画情報室ですかね,その部署を設けて,そこで新たな図書館政策を担っていくという形で処理しているというふうに思います。私はそこの新しくできた部署に大変期待をしている1人ですし,まさに指定管理にした場合の弱点と言われる専門性と継続性については,そこが先頭を切ってフォローしていかなければいけないのではないかというふうに考えております。  今,各区のサービスが,もちろん指定管理が始まったばっかりで,まだどたばたしてるのは仕方ないというふうに思いますが,そういった専門性を各区の図書館がきちんと高めていけるように,それでこれからまた指定管理者が何年かたてば変わっていく際にも,きちんと継続性が保たれるようにということで,この新しくできた中央の部署が,例えば研修など,どういったことをしていくのかどうか,お伺いしたいと思います。それが1点目です。  2点目に蔵書の話なんですけれども,これはちょっと個別の話になりますが,先日,区の図書館でこの本が欲しいというリクエストをされたまちの方がおられました。その方がリクエストしたところ,その区の図書館の職員さんが,その場でジュンク堂のウェブサイトをざっと検索して,その本はジュンク堂にないので購入できませんというようなお返事だったらしいんです。それはどういう扱いになっているのか,私はわかりかねるわけですけれども,指定管理をするかわりに,その指定管理者がどこから本を買うかという契約が,例えば購入元を1カ所に絞ることで,何か仕入れを安くしてやるという工夫を,私は別にそれは否定するものではないですが,もし,ジュンク堂にない場合に,別にないものをよそから買うというのは,これは全然構わないのではないかなというふうに思うわけですけども,実態どうなっているのかということが1点と,もしほんとに,特定の仕入れ先になければ購入できないということであれば,それは問題だと思うんですが,その点についてお聞きしたいと思います。 46 ◯喜多教育委員会事務局中央図書館長 2点ご質問でございます。  1つは図書館の専門性,継続性が指定管理後どのような形で,特に企画情報係の活動を通じて高められるかと,こういう点でございます。この点については,ことしの上半期については,正直なところが指定管理館の順調な移行に全力を尽くすということで,現在のところはまず,マニュアル等に沿った形での毎日の業務の着実な実施,これに力を入れておりまして,その次は今,各館で子供サービス等の委員を設けて,委員会を実施しておりますけれども,そういうことが地域館の方,各指定館でもできるようにということで,そのメンバーをまた選任をしていただいて,今まで直営館でやってた子供サービスの中に指定管理館のメンバーも入っていただいてやっていくと,こういう形に取り組んでおります。  それから研修等につきまして,今の段階では指定管理館の方で,月の──たしか第3月曜日だったかとは思いますけれども,月曜日,休館日に1日研修日に充てておりまして,そこで継続的な形での自前の指定管理館独自の研修をやっておるというような形でございます。そのほかの研修につきまして,今後我々としても検討していきたいなというふうに考えております。  それから蔵書のリクエストの件で,今お尋ねがあったわけでございますけれども,これは指定管理館につきましては,選書につきましては,すべて私どもの中央図書館の方で一括してやるという形になっておりますので,今のご質問の趣旨が,実態であるとすれば現場の方にもう1度確認をした上で,どういう趣旨でそういうお話があったのか確認をしてみたいと思います。  ただ,今の現状を申し上げますと,選書につきましては,直営館の方で,我々選書会議というふうに言っておりますけども,これは中央館の管理職,それから担当者,それに各地域館の方から選書メンバーを選んでおりまして,そのメンバーを全部集めて,事前にその週の大体新書,新刊情報というのがございますけど,新刊情報をベースにした上で,どの館がどの本を購入希望があるかというのを全部事前にチェックをしてもらいます。その中で各館で重複があったりとか,いや,ここはもうあなたの館で買うんだったらうちはやめとことか,そういう調整をしながら,また反対に我々の方で各館の方では出てないけれども,これは買った方がいいのではないか。そういうようなものを調整をした上で,1週間分まとめて,また現物を見てということもございますので,その予定の新刊になる本の大体2割から3割ぐらいは現物を持ってきていただいて,それの現物を選書のメンバーで見てもらって,例えば同じ料理とか,そういうような本でもいろんな中身を見ないとわからないやつもございますので,それを見てもらった上で,これは一応うちに同じような本があるので,これはやめておこうとか,我々の館ではこれはちょっと古いのしかないから,この際これを買っておこうとか,そういう具体的なことを相談しながら決定をしております。  それで,今のジュンク堂等のウェブサイトにないからというお話がありましたけれども,私どもの方では図書購入の業者というのにつきましては数社決めてございます。その中で,ただそれは結果的には選書会議で買うというふうに決めた物をそこに発注するというだけでございまして,そこのウェブサイトにあるなしということは関係なしに,それは当然買っていくものでございますし,反対にそういうところにない本につきましても,当然出版社に直接注文をするとか,そういう形で購入をいたしておりますので,今のお話につきましては,我々の方から見るとちょっと理解しがたい点がございます。  現状につきましては,以上でございます。 47 ◯委員(井坂信彦) 本のリクエストの件については,図書の購入の業者が,例えば決まっているとか,そこにないから買わないということは仕組み上あり得ないということで,何か現場で行き違いがあったんだと思いますので,その点についてはよくわかりました。  指定管理の専門性と継続性についてで,研修を現状は指定管理者が独自に行っていると。それは恐らくマニュアルどおりの仕事,あるいは指定管理館がもともと契約時に定めた独自のサービスを今後展開していくに当たっての独自の研修ということで,当然必要なことだと思います。ただ,私がきょう陳情の趣旨に沿って質問いたしましたのは,やはり図書館政策,神戸市の図書館全体で一定のクオリティーが必要であろうし,さらにそれは指定管理者が変わっても,当然継続される部分がおおむね必要であろうというふうに思って,質問させていただきました。  ですから,指定管理者が独自にやる研修というのは,あくまでそれは指定管理期間内だけの話であって,指定管理者が変わると,次の指定管理者はまた独自の研修をするのか,しないのか,内容はどうなるのか,そこの継続性がどうなるのかという懸念が大変ございます。ですから,中央図書館あたりが中心になって,指定管理者が変わっても継続して,研修がいいのか,何がいいのか,とにかくクオリティーをきちんと保っていくということが必要ではないかという趣旨で質問いたしましたので,各館の指定管理者の独自研修以外に中央図書館として,そういうことは何か今後考えられないのかどうか,あるいは現状されているのかどうか,お聞きしたいと思います。 48 ◯喜多教育委員会事務局中央図書館長 これは指定管理の導入の市会の審議の中で繰り返し,たしか質問の内容になった対象のことかなと思います。私どもの方は,司書の専門性というのがどういう内容を持つのかというのを,我々自身でも見て,実際に指定管理館と比較をしていきますと,やはり,どういったらいいんでしょう,経験的なものというのが非常に多くて,そういう意味では暗黙知にわたる部分が司書の部分は大きいんではないかなというふうに感じております。ですから,その部分についてはマニュアル等で導入して,研修をして,スムーズに業務を進行していくという形にはできるだけ反映をしていきたいと,これ一方で思うわけでございますけれども,今おっしゃいましたように,例えばレファレンスの問題でありますとか,それから児童に対する読書サービスでありますとか,それからまた,そういうものについてはさらに深い知識とか,経験が必要かと思います。こういうことについては,子供サービスについては,先ほど申しましたように皆と一緒の形で子供サービスの委員会という形でメンバーに入って,それの内部の検討なり,いろんな研修といいますか,それに一緒に参加していただく形で実施を今既にしております。  それとレファレンスにつきましては,ことし指定管理館の方から引き上げたメンバーの中から3名を,そちらの方の増員メンバーとして充ててもらいまして,これによって,今までしておりませんでしたけれども,例えばメールでのレファレンスサービスの実施をいたすようになりました。そのことによりまして,多分今まで図書館に来れなかった方でも,メールで在宅から依頼が来るということで,これは実際にスタートいたしましたのは6月ぐらいからでしたけれども,ホームページで掲載をいたしまして,少しずつ件数がふえてございます。そういう形で人数がふえたということで,レファレンスの件数総数もふえてございますし,それからそのことによりまして,例えば,今まで取り組んでおりませんでしたけれども,ビジネス支援みたいなことについて取り組んでいこうということで,これについては,中央図書館の3階に,そんなに大きなコーナーではございませんけれども,ビジネス支援コーナーというのを設置をさせていただくことによりまして,そういう関係の事業者の皆様方の便宜に供したい。またはそのことによって,図書館のカウンターの方でお尋ねをいただく機会を,潜在化されてるものを顕在化したいと,こういう形で考えております。  今,ご質問ありました,専門性,継続性については,私どももまだ,今から順次それに取り組んでいきたいと,ぜひそういうことについてはやっていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 49 ◯委員(井坂信彦) 今のご説明でおおむねよくわかりましたので,中央は本当に,これからもよくなっていくだろうなというふうに聞かせていただきましたから,やはり各区の指定管理の方も専門性と継続性ということを中央の方がきちんと,まさに継続的にその質を担保できるような仕組みを,また取り組んでいただきたいというふうに思います。  以上です。 50 ◯委員(南原富広) 先ほど局長の説明の中で,全国的な順位については,大都市ではやむを得ない面があるというふうなことを言われたんですけれども,1館当たり平均の──市域全体で見ますと,大阪市でいうと1.72キロでしょ,これ1番の大阪市。順位でいうと11番目の4キロ,神戸市です。1館当たりの人口の1,000人当たりで見てみますと,堺市で59.3人,神戸市でいいますと,138.6人と。そんなに大都市やから難しいんやというふうなことではないと。だからこういう順位を引き上げていくことが求められとんではないですかというふうに,これ,18年の資料ですから,ちょっともっと少し20年と変わってきてるかもわかりません。ほんとにこれ全体の指標を見てみますと,これは何や,市民1人当たりの蔵書冊数は神戸市が14位ですよ。これは何や,政令指定都市比較で見ると,蔵書数は15位になっとんかな。こんなふうにすごく,もう極めて低水準やという状況を,いや,大都市やからやむを得んねんということでは,ほんまに,この人たちが願っておられるようなことが実現可能なのかどうか。  先ほど,喜多館長言われましたように,インターネットなどによって蔵書回転率は若干ふえてきてると。それだけは群を抜いて全国的にも2位という状況になってるんかね。2位か3位やと思います,現在で見るなら。それだけをもって,せやから大丈夫ですねんということではないというふうに思うんですわ。せやから,ほんまに,全体として,ことし予算をふやした,せやけど予算をふやしたについても,僕は指定管理に移行したために,予算がふやされただけであって,蔵書数やとか,そんなんがふやされたんかなというのについては,一定の懸念を持っとんです。だから,ほんまに全国的に見ても,政令指定都市の中でも極めて低い水準にあるんやということの認識が今,局長の中で必要やというふうに思うんですが,そこんところはどうですか。 51 ◯橋口教育長 今のお話,確かに神戸市につきましては,市民1人当たりの蔵書数,あるいは資料費等は今現在あります17の政令指定都市の中では,下の方に位置しておりますけども,全体としまして,総じてといいますか,いわゆる旧の5大都市がそういった傾向にあるというふうに思ってございます。逆に上位を見てみますと,蔵書数の上位は,例えば静岡市,さいたま市,浜松市が上位3市でございまして,あと資料費につきましては,静岡,新潟,さいたま,それからちょっと表現が違うかもわかりませんけども,10万人当たりの図書館の数でございますが,これは浜松,新潟,さいたまとなってございまして,人口当たりの図書館指標の高いのは,いずれも合併後に政令市になったという市であるということで,そういった特徴がございます。  例えば静岡市の場合でありますけども,蔵書数が1位でございますけども,旧の清水市との合併によりまして,市内に旧の静岡市立の中央図書館と旧の清水市の中央図書館の大規模館を2つ持ったようなことがございます。また,資料費につきましては,旧の清水中央図書館の資料費が静岡市の資料費に上乗せされたということで,その人口1人当たりの資料費がふえてるというふうに考える弁がございます。また,さいたまとか新潟につきましても合併しましたことによりまして,蔵書数あるいは資料費が合算されたことに加えまして,新たに大規模な新中央図書館を開設したことが,そういった上位となった理由と考えてございます。それから浜松市につきましては10万人当たりの図書館数が倍増しておりますけども,旧浜松市は10館ございました。それが周辺の市町村を合併いたしまして,22館とふえてございます。そういった中で,例えば浜松市の人口は約82万人ほどございますけども,同じように新潟も80万人ほどございますけども,そういった関係で市民1人当たりの蔵書数,あるいは図書館数がふえるというような格好になってございます。  そういった中で,例えば神戸市と同様1区1図書館を持ちます大阪市,あるいは横浜市を比較いたしますと,人口が360万人強ございます横浜市でありましたら,10万人当たり0.5館ということで最下位となってございまして,人口の方が横ばい,あるいは減少をしている大阪市では0.9館ということで10位となっているような状況でございます。  こういった状況でございますので,繰り返しになりますけども,大都市だからということでございませんけども,人口当たりのそういった図書館指標につきましては,合併とか,あるいは人口動向等,そういった地域の状況に左右される面が強いというように考えておりまして,必ずしも絶対的なものというふうには考えていない状況でございます。ただ,それで十分かどうかというのは別のことだと思いますけども,厳しい財政状況の中で若干でございますが,今年度は増額を行っております。そういった格好で努力をしていきたいと思いますし,また市民ニーズに沿った図書館サービスの充実に努めていきたいというふうに考えているとこでございます。  以上でございます。 52 ◯委員(南原富広) 今,合併によって,若干変化が起こったんやというふうなことを言われるんやけれども,そういう中であっても,下位に位置しているのは事実ですよね。ですから,やっぱりそこんところを一定ここら辺までは引き上げようというふうな目標がいるんじゃないかというふうに思うんです。こんな話があれかどうかわからんのですけど,日本でノーベル物理学賞が4人も出てくるというふうな状況,ほんまに知的水準というのは極めて高くて,ほんなら神戸市から出とるかというと,そうではないという側面もあったりするわけでしょう。だからほんとにそういうところの知的水準を引き上げるため,それだけではなくって,どういうんですか,国の方のこれからの図書館像ということで,ちょっと検索してみたら,住民のほんとに身近なところでの生活や仕事,自治体行政,学校,産業など,各分野の課題解決を支援する相談,情報提供の機能の強化や,相談専門窓口の設置と適切に対応できる職員の配置が必要やというふうなことを1番に掲げられてあって,やっぱりそのためにはほんとに身近なところに図書館があるということが求められとうというふうに思うんですけれども,そこんところはどうですか,教育長。 53 ◯橋口教育長 先ほど申し上げましたのは,いわばその時々といいますか,大都市にはやっぱり人口との比較でございますので,確かに17政令市の中では下位にあるわけでございますけども,旧の5大都市比較でいきますと,ちょうど真ん中辺になってございます。そういった意味では,人口が最も多い横浜市がすべて,例えば蔵書数であるとか館数,あるいは資料費につきましては最下位でございます。そういったいろいろ大都市の事情があろうかというふうに思ってございますので,必ずしも市民1人当たりの資料費等については,絶対的なものではないというふうに考えているところでございます。  それから身近なところというようなお話がございましたけども,いろんな今の1区1図書館という中で,その中でいろんな市民ニーズを反映いたしましたサービスを実施している中では,現在のところではそれで身近な図書館としての機能の役割を果たしているというふうに考えておりますし,あるいはいろんな大学──これは外国語大学でございますけど──との連携であるとか,あるいは具体的には小学校,中学校等に総合的な学習の時間を活用した中での学校貸し出しと,いろんなサービスも実施してございます。そういった中で,その地域の事情にあったサービスに対応するように努めてまいりたいというように考えてございます。  以上でございます。 54 ◯委員(南原富広) 局長が我々,図書館協議会か,設置したらどうかということも提案しまして,図書館協議会が設置されて,第1回目の協議会が先日開かれたわけです。その中で,今,私が申しました文部科学省から出されとる,これからの図書館像を引用されて,地域の課題解決に役立つ施設になる,地域を支える情報拠点を目指すとして,そういう紹介をなさっとうわけです。せやから,私と考え方は一致しとるというふうに思うんです。ほんだら,ほんまにこれからの図書館をようしていくためにはどうしていくんかということが課題になってくるんじゃないかなというふうに思うんです。  そうすると,やっぱり身近に図書館があるということと,ほんだら館数をやっぱりふやそうかということにもなっていくでしょうし,ほんで5大都市で言われたらそうかもわかりませんけれども,図書館の目標はいろいろあるわけですけれど,指定都市の中では蔵書数が低かったり,資料費の予算が少なかったりするというのも事実ですよね。ですから,そういう部分を上位に持っていくための努力というか,ほんまに市民全体が図書館を共有できて,利用できて,そこにも参加できるというふうな状況をつくる必要があるというふうに思うんです。図書館協議会もできたわけですから,ほんまに神戸らしい図書館,ほんとに日本一やったという──日本一と言われたのかどうか,喜多さんが言われた中央図書館というのはほんとに立派な図書館だったわけで,そういう歴史をも大いに生かして,その地域でその歴史が生かされていくような,今この陳情の中にもありますように,これ何も今神戸市の図書館のあり方そのものを否定する陳情ではなしに,豊かさ創造都市こうべ,これにふさわしい図書館のあり方をもう少し検討してほしいということですから,順位ももっと目標を掲げて,引き上げていく。インターネット配信なんていうのはすごく,この団体の人たちも評価されているところですから,そういう部分も生かしながら,館もふやしていくというふうなことで,ぜひ努力をお願いしたいなということで,一応質問を終わります。 55 ◯委員(むらの誠一) この際ちょっと基本的なことを私はお聞きしたいんですけれども。この陳情の中でも資料所蔵数をふやしてほしいということがありまして,先ほども答弁の中で予算も少ないけどもふやして,それからできる限り努力はしてるということで,私は過去はどうあれ,今皆さん方は大変努力されてるんではないかなと,先ほどの説明,答弁を聞いて大変納得のいくものだったと思ってるんですけども。この増数をするのは基本的には予算につきると思うんです,お金がないと入手できないんですけれども。具体的に,例えば買うだけしかないのか,だから新しいものを買ってるのか,例えば中古なんかを買うとか,それから例えば寄附をしていただくとか,いろいろあると思うんです。特に,本なんかというのは寄附の対象になりやすいですよね。私も民間のライオンズクラブというところでおりますけれども,施設なんかに本を寄附したりということもします。だから,そういうものを受け入れられるような状態になってるのかとか,具体的に増数というのはどういうふうに行っていってるのか,行っていくのかというところをちょっと教えてほしいんです,まず。 56 ◯喜多教育委員会事務局中央図書館長 ご質問の内容で,買う場合にも新刊を買うのか,中古を買うのか,それから買うだけじゃなくて,寄贈等も受け入れてるのかというご質問でございます。  まず,買う方でございますけれども,購入の場合には基本的には新刊を出版をされた時点で買うという形が基本でございます。ただ,私どもの方でふるさと文庫というのが2階にございますけれども,これは郷土資料の関係でなかなかいろいろ貴重な資料が発掘をしていくというような場合もございます。こういう場合には当然新刊等がございませんで,古い資料を発掘していくという,こういうときには当然,古本屋さんなんかで買う場合も過去にあったと,こういうふうに聞いております。  それから市民の方の寄贈ということでございますけれども,これ一番多うございますのが,例えば家を整理するからとか,引っ越しをするからとかいうことで,それとかもう読まなくなったので,自分のところの書棚が手狭になったから,図書館の方で使ってくれないかという,こういう持ち込みをされる市民の方が非常にたくさんございまして,各地域館の方ですべて受け入れております。この中で汚損がある──汚れているとか,それとか書き込みがある,アンダーラインを引いているとか,そういうものはちょっと私どもの方では一般貸し出しに適さないということで除外をいたしますけれども,そうでないものについてはありがたく使わせていただいております。特に文庫本等で,時代小説等で,皆さんによく人気がありまして,どんどん貸し出しがふえてございまして,そういうものについては各地域館の方でそういうのを自分の自館の蔵書として受け入れて,どんどん市民の方に,また貸し出しにお役立ていただくという形で大変ありがたく思っております。  それからご寄付という形で新刊本をいただくという場合も,ケースは少のうございますけれども,例えば現実には,ライオンズクラブとかそういうとこじゃないですけども,団体の方から海外の子供たちの本,絵本等をメンバーの中で海外に仕事でいろいろ行かれる方がおられますので,そういうおりに集めてきて,それを定期的に寄附をいただくというような形で受け入れておるのもございますし,ある企業の方からは毎年,毎年ということもないですけども,金額を決めて,それに見合う本を地域図書館の方に寄贈しましょうというのを,数年おきぐらいにやってくださるような企業もございます。数は少のうございますけども,そういう形で市民からの寄贈を受けて蔵書をふやしているというような実態がございます。  以上でございます。 57 ◯委員(むらの誠一) 基本的に,今,神戸市,市立図書館ですよね,新刊──新しい本,新しい出たての本というんですか,出たての本というのはそれは当然新刊でしか購入できない,入手できないですよね。ただ,いわゆる通常流通してる本であれば,中古であっても問題ないのかなというふうに私は思うんですよ。民間の会社,名前を出すと恐縮なんですが,私も余り,私自身はインターネットで本なんかというのは購入しないんですけども,ブックオフとかというところは割と中古で安く,だから私たちも寄贈するときなんかは,さらでなくてもいいという方なんかであれば,施設であればそういうものを活用して安くで,そうすると限られた予算の中で本の数をふやせますから,おっしゃったように,本の中で線を引いてるとか,そういうものによっては値段も安くなったりというのもありますから,だから今後,本をふやしていく,予算をふやすというのは当然なんですけれども,いろいろと工夫をしていけば対応していけるんではないかなというふうに思ってますし,それから企業からのという話がありましたけども,もっと積極的に企業に寄附をお願いしていくということもやっていったらどうかなというふうに思うんですけれども,その点いかがですか。 58 ◯喜多教育委員会事務局中央図書館長 購入方法については,いろんな方法を我々も考えていかなければいけないなというふうに考えております。現場の図書館の職員にしますと,現実に今,市民からの寄贈図書が相当な数,実は来ておりますので,そういう意味では中古の本屋さんに買いに行くよりは,それをまず活用するだけでかなりできないんだろうかなというふうに思ってますのと,それに相当手がかかります。そういう形をまずやって,そういう蔵書の増加には何とか対応していきたいなというふうに思います。  企業等への寄附の依頼等の問題等もございますけれども,これについても私どもの方としてはやっぱり資料費に充てる財源の確保という点で,そういう選択肢も今後の検討事項の1つかなというふうには考えております。ただ,今の段階ではそういう形で定期的にご寄付をいただいてるところを受け入れてるというような状況でございます。  以上でございます。 59 ◯委員(むらの誠一) これは役所の中の話かもしれないんですけど,いわゆる資産家の方が多額の寄附をされるというパターンがありますよね。あれは基本的には行財の方で管理されてるんだろうと思うんですけれども,そういうものに対して,教育委員会が積極的に使わせてくれとか。私,これは1つの提案なんですけど,ふるさと納税ね,ふるさと納税というのは,ちょっと行財に聞いたら金額はまだ少ないですけれども,そういうものを教育委員会として,本の増数なんかに充てていきたいと,そういうことを手を挙げるつもりが今後あるのか。これ今,行財なんかに聞くと,決特委なんかの質疑なんかでも,今は基本的に環境分野にということが説明ありました。その啓発パンフレットにも環境の項目が書いて,環境に使いますというのが書いてましたよね。それである委員さんが質問して,項目をふやしていけないのかというような質問もあった中で,今後いろんな声に対応していきたいということだったし,だから各市長部局の中でも,ふるさと納税を我々のこういうところに使いたいというような声があったらどうなんだというふうに,私も,これは委員会でないけど聞いたんです。当然,それは声がなければ行財の方が勝手に決めて,使うわけですよ,自分たちが何かに使うと。でも,そういう手を挙げていくことによって,先ほどちょっと申し上げたけど,ふるさと納税とか寄附的なそういう気持ちのお金というのは,何か本なんかには割となじむんじゃないかなというふうに思ってまして,市民でもそうやって──ふるさと納税は神戸市民ではないのかもしれないですけども,役立ててほしいという気持ちで納めるわけですから,神戸の未来に投資するというか。だから,割となじむというふうに,私個人的に思ってるんで,ただ,行財がうんと言うかわかりませんよ。今後の話にはなってくるんですけども,だから少なくともそういう声を上げていく。手を挙げていく。ぜひまだ使い道がないんであれば,我々限られた予算の中でって,先ほど局長もおっしゃってましたけれども,少ない予算なんで,本をふやしていくために,そういうふるさと納税なんかも活用させてもらいたいという声を上げていくつもりがあるのか。私はぜひ上げていってもらいたいと思うんですけど,いかがですか。 60 ◯橋口教育長 当然,私どもで使わせていただければありがたいという話なんで,ちょっと私自身がまだふるさと納税自体の,どういった状況であるのかというのを勉強しておりませんけども,ぜひ一度内部で検討させていただきたいと思います。特に,先ほどお話がありました,環境の関係が多いというのをお聞きしている状況でございますけども,ちょっと個人的な話をさせていただきますと,私はまだ自分が読んだ本の中で中央図書館には寄贈はまだいたしておりません。どちらというと,余りにもマーカーをつけたり,アンダーラインを引いたものが多いもんですから,環境局が設置してますリサイクル工房の方に何度か送った経験がございますけども,そういった寄贈を考えましたら,自分の本であっても,きれいに読んでいかなならないということで,今,実感をしております。今ご指摘がありました,そういったいろんな図書の購入についての限られた財源の中で,そういったふるさと納税的なものが活用できればというふうに思っておりますので,一度内部で検討させていただきたいと思います。  以上でございます。 61 ◯委員長(森本 真) それでは陳情については,ほかにございませんか。  (なし) 62 ◯委員長(森本 真) ないようですので,次に,報告,平成21年度兵庫県予算に対する要望の関係分について,質疑を始めたいと思います。  済みません,ちょっと2時間を過ぎたんですけど,ちょっとかわりますので,続行してください。 63 ◯副委員長(橋本 健) それではご質疑ございませんでしょうか。 64 ◯委員(向井道尋) 6の教育環境の整備で,4ページのこうべ学びの支援センターのところの下から2行目,3行目について1点だけ確認をしておきたいんですが,その文章からいきますと,相談については臨床心理士等の専門の相談員,それから子供の状況の診断・判定については専門の医師,小児神経科,児童精神科というふうに理解してよろしいんでしょうか。これ,1点確認したいんです。 65 ◯森本教育委員会事務局指導部長 そこに書かれていますように,先生のご理解されたとおりでいいかと思います。
    66 ◯委員(向井道尋) それでは診断・判定については専門医以外の方が行うということは,あり得ませんね。 67 ◯森本教育委員会事務局指導部長 基本的には,その方向だと思います。 68 ◯委員(南原富広) これ6の教育環境の(4)と(5)に関連する特別支援学校について,ちょっと3点ほど質問をしておきたいと思うんです。  来年4月新設されることになっております小・中・高等部をあわせ持つ,青陽須磨支援学校について,来春の受け入れに向けて説明会が開かれているというふうに仄聞しております。その中でいろいろな問題点も聞いていますので,1つはまずは,校区再編について,青陽西養護学校は垂水区だけと,それで青陽須磨支援学校は須磨区と西区からの受け入れで,その体制の問題や,子供も教師も大移動することによる混乱が起きとるというふうに聞いとるんです。ほいで,そこでスクールバスの路線問題など具体的な問題がいまだに明らかにされていないというふうなことですけども,こういう疑問についてはいつごろ明確にされるのか,これを1点お聞きいたします。  それと2つ目ですが,青陽養護学校は急に高等部の生徒数がふえる上に,軽度の生徒がふえることや,小・中学部が急減することになるというふうに聞いています。混乱するのではないかと不安の声が上がっております。この声にはどうおこたえされるのかを尋ねておきたいと思います。  3点目ですけど,県立神戸特別支援学校の校区である兵庫区,長田区の子供たちのことについては,県の説明によると神戸市の校区再編に沿って検討されるとのことであったらしいです。ところが全くその動きはない。兵庫区,長田区の子供たちが非常に心配されてるというふうに聞いてます。この子供たちへの対応はあくまで県が行うことになるのかどうか,それとも神戸市がこの再編に合わせて,神戸市が県から受けて,説明することになるのか。この3点について,ちょっと明確にお聞かせをいただきたいんです。 69 ◯森本教育委員会事務局指導部長 今,3点お尋ねがあったんですけども,まず,青陽須磨養護学校の校区のことですけども,垂水区以外,西区と,それから須磨区のところから子供さんに来ていただくということで進んでいます。ただ,区分けのことなんですけども,当然非常に難しいケースも出てきます。体調のことであるとか,通学の距離のことであるとかいうことで,十分にお話をさせていただいてますけども,場合によっては少し考慮をしながら進んでいく場合もあるかと思います。  それからバスのことが,今お話に出ましたけども,これは予算にかかわることですけども,できるだけバスの増便,あるいは台数をふやすということも視野に入れますけども,そういう方向で進めていきたいなと,そんなふうには考えています。  それからもう1つ,神戸特別支援学校のことなんですけども,これは県の方がそんなふうに言われたということで,今お聞きしたんですけども,県とは,この特別支援学校のことについては随分と協議をしております。例えば,西区の──もうご存じだと思いますけども,押部谷であるとか,神出の子供たちについては,県の施設の方でお世話になるというようなことも進んでいってます。ただ,全体量が非常に大きな話なんで,1つずつ積み上げながら課題の解消を進めていくというようなことになっています。  今,お尋ねがありました兵庫区,それから長田区の子供たちにつきましては,現在神戸特別支援学校にお世話になっています。できるだけ,そういうことも解消したいなと思ってるわけですけども,これも県との協議が随分ありますので,今後の展開を待ちたいなと思っています。このたび,ここに(4)番で書かせていただいてますように,肢体不自由児の子供さんについて,県の特別支援学校,神戸特別支援学校の方に対応していただきたいというようなお話も合わせて,なかなか遅々として進まないケースもありますが,粘り強く県とも調整を進めていきたいと,そんなふうに思っています。  以上でございます。 70 ◯井戸教育委員会事務局指導部特別支援教育課長 2点目の青陽西養護学校の高等部に子供の数がふえているということで,保護者の方がちょっとご不安があるというご質問でございます。  まず,青陽須磨支援学校及び青陽西養護学校の方で保護者の学校説明会の方を6月からもう既に実施させていただいております。また10月,この間終わったばっかりでございますけど,青陽須磨でしたら,小・中学校の入学相談というのをやっております。高等部につきましては,8月下旬にもう実施済みということで,保護者の方とは,もう数度にわたりまして直接お話をさせていただいてるということと同時に,12月に入りましたら,入学を前提にいたしまして,健康相談,体の状態はどうかということで,お医者様,校医の先生等含めまして,主治医も含めまして,ご相談をさせていただいた上で願書の方を提出するということで,数度にわたるお話も進めておりますので,不安というのは多分学校の方でかなり聞いておると思います。  学校の方の入学の状況につきましては,以上でございます。 71 ◯委員(南原富広) 今の答弁については,不安解消のためにほんとに努力をしていただきたいなというふうに申しておきます。  それで先ほどのスクールバスの件ですけど,便数や台数をふやす方向も検討してると言われたんですけれど,具体的にはどれぐらいふやそうというふうな方向で検討がされとんか,それとルートやとか,そんなことも早急にやっぱり決めたらないかんの違うかなというふうに思いますんで,そこら辺の検討にはもう入ってるのかどうかというのを──ちょっと待ってくださいよ,明確にしていただきたいのと。  兵庫,長田の子供たちについては,できるだけ今回を機に解消していきたいというふうなことを言われたわけですけれども,これは,4月までに新しい学校に配置していくということになるということなんですか。その県,神戸の養護学校,あそこののじぎくのところにあるやつやと思うんですけど,あそこからはこっちの方が近いんやからというふうな形で,校区を変えていこうというふうな考え方なのかどうか,そこのところもちょっと明確にしておいていただきたいと。 72 ◯森本教育委員会事務局指導部長 バスの件ですけども,青陽須磨の校区の方も広がってきますので,実際,バスで通学をする限度の時間ってあると思うんです。およそ1時間程度が限度だと思います。それ以上を超えてしまいますと,朝の準備から子供たちの疲れのこともありますので,どういうルートが一番いいのかということをまず考えていく必要があるかと思います。それにしたがって,バスの台数はどうなのかということで,目下検討中ということで,まだ明確な数字が出てるわけではないです。およそ1時間程度が大体限度ではないかと,そうんなふうに思っています。  それから長田,それから兵庫の子供たちのお話があったんですけども,まだすべてそんなふうに方向が進んでいるわけではないです。一応長期的にそういう子供たちの負担の解消ということを考えてるわけで,ただ,青陽須磨が開校されるわけですから,垂水とそれから須磨,西というきっちりとした区分けではいけないところが出てくるかと思います。そういうところについては保護者の意見も聞きながら,状態のこともお話を聞いてまいりながら,子供さんの一番の健康の問題がありますので,そういうことも考えながら考慮していきたいということで,長田,須磨についてすぐに解決するわけではないですけども,中長期的に考えていきたい,そんなふうに思っています。  以上でございます。 73 ◯委員(南原富広) 長田,兵庫のあれですね,長田,須磨やと今言われましたけど。  それじゃあ,柔軟な対応をして,1時間以内でそこへ行けるような児童というのは,そういう校区外であっても,そこへ行くような方向というのは検討ができるということというふうに受けとめていいんですか。 74 ◯森本教育委員会事務局指導部長 当然,校舎,学校ができますと,キャパシティーがありますので,キャパシティーという問題にぶち当たってきます。一定の子供さん以上をお預かりをすると,なかなか質の高い教育ができませんので,それとの関係ともあるかと思います。原則につきましては,従来の原則枠とは変わっていませんですけども,やはり個々の対応で,こちらの方が考慮をすべきだと判断することもあるかと思います。原則論は特には変わってないと思います。  以上でございます。 75 ◯委員(南原富広) それやったら,やっぱり県の方が一定の校区再編に当たって,それまでに説明するでみたいなことを県の方が言うとるようですから,県の方に明確にもうちょっとさせて,4月じゅうにそれが解決するん違うよということは言うとかないかんの違うかなと思いますんで。皆さん,そういう期待をお持ちのようですよ。ですから,そこんところは県との調整をしていただいて,もう少し明確な方向性を出しとったらへんかったらいかんのとちゃうかなと思いますので,それは要望しておきます。  以上です。 76 ◯委員長(森本 真) ほかに県要望について,ございませんか。  (なし) 77 ◯委員長(森本 真) ないようですので,この際,教育委員会の所管事項について,ご質疑はございませんか。 78 ◯委員(南原富広) 1つだけなんですけど,保健福祉局で尋ねたんですけれど,無保険の子供たちの問題なんですよ。親御さんたちが何らかの事情で保険料が滞納になって,無保険状態になって,資格証の発行や,いろんな状態の子供たちがいるということが,先日,国の調査をやれと言われて,やっと神戸市が調査をやりまして,多分教育委員会なんか最初から知っておったんちゃうかと思ったりするんですけれど,73世帯,103人の子供が無保険状態にあるということが明らかになりました。私たちは保健福祉局で,無保険の子供たちには責任はないやないかと,子供たちが病気になったらどないするねんと。子供たちにだけでも保険証を出せと,今,個人個人に保険証を出しとんやから,子供たちにだけ保険証を出したれというふうに強く言うとんですけど,まだ,明確にそれを出しましょうというふうな方向になっていないんです。  そこで,教育者の立場から,学校では修学旅行や自然学校へ行くときなんか保険証を持ってこいということになる場合があるわけです。ほんなら,保険証を持って行けない子供たちが出てきてると思うんです。その子供たち,これまでどんなふうに対処してこられたのか,ちょっと尋ねときたいんです。いるでしょ,保険証のコピーを持ってこいとか,私も小学校・中学校そうでしたから。 79 ◯森本教育委員会事務局指導部長 僕自身が学校におりましたので,少し紹介をしたいと思います。  たまたま無保険の子供に遭遇しなかったんですけども,保険証を持ってきなさいということで,なかなか集まらないケースがあります。その場合には当然集めるときに,どの子が持ってきたか,どの子が持ってきていないかということを周りの子供たちに知らせてしまう必要がありませんので,その辺のところは非常に考慮しながらやってるかと思います。  もし,保険証がなくって,事故に遭った場合のことを想定をした場合に,どんな手だてがとれるかということですが,事後の処理になるかと思います。そのときに,例えば子供さんがけがをしてると放置はできませんので,そのまま病院に連絡をとって,適切な医療措置をしていただくわけですけども,その後につきましては,どんなふうな支払い方法があるのかということで,支払い金額についてもあります。当然そこで立てかえ払いをする場合もありますし,後日金額がかさばるということで払うケースもありますし,それから保険証をまた別途持って行くというようなことがありますけども,今現在,無保険の子供で自分自身がそういうのを苦労したとか,あるいはほかの関係のことで市内の中で無保険のことで非常に苦慮されているという報告は私自身の方には今は来ていませんけれども。  以上です。 80 ◯委員(南原富広) こういう無保険という事態が生まれとんのはつい近年なんです。ほんまに近年なんです。ほいで現実に103人の子供が持っていないということがわかったわけです,調査によって。ほんだらその子らが,ほんまに持って来れないというだけで,物すごいプレッシャーになるんよ。子供たちのことを思ったら教育者として,そんなことほんまにかわいそうやなと,何とかしたらないかんというふうに思うのが,あなたたちだろうなというふうに──保健福祉局はもう極めて冷たいんです。保険料を払ってない方が悪いんです。せやけど,保険料を払ってないのは子供たちやないんやんね。だけども,その子らに保険証が届いてないんです。ほんだら,その子らがもう直近出てくるわけです。103人の子供が修学旅行に行くとき,保険証を持ってこいと言われたらどうします。ほいで,生保の子らはない子供たちですから,何か封筒に入れてもってきなさいと言うて,わからんようにしてるというふうには伺ってはいるんやけれど。ほんなら生保の子らは後で払おうが何しようがどうでも対応できるんやけれど,その資格証,保険証がない子供たちは10割給付,10割を払わないかんわけ──給付じゃないね,払わないかんわけでしょ,100%,先に。ほんだら,ほんとに大変な事態やというふうに思うんです。せやから僕,教育委員会として,せめて,この103人の子供には保険証を出したってくれと言うてほしいんですわ,ほんまにね。保健福祉がこんな事態をつくるということを,私はほんとに許されへんと思っとんやけど,せやけど,今まだすぐに出しますなんて言わんもんですから,ほんまに教育委員会として,そんな子供だけはつくりたくないというそのことを,ぜひちょっと考慮してもらえんかと思うんですけど,これは教育長に尋ねたいんです。今,一生懸命,頭振ってくれとうから,ちょうど理解してくれとんちゃうかなというふうに思いますので──教育委員長やったわ。 81 ◯橋口教育長 委員長ですか。 82 ◯委員(南原富広) 委員長に尋ねたかってん,ごめんな。でも,指名されたから。 83 ◯橋口教育長 私から申し上げます。  ちょっと無保険の子供たち103名ということでございますけれども,教育委員会の中では先ほど指導部長からお話がございましたように,現場でそういった声といいますか,実態としては把握してないといいますか,現実に保険証を例えば修学旅行へ持ってきてほしいということで,現場で非常に悩んでいるというような声を聞いていないというのが実感だろうというふうに思ってございます。教育委員会として,保健福祉局に対してというようなお話がございましたけども,やはり神戸市全体での1つの方針だろうと思ってございますので,教育委員会としてのコメントは差し控えたいというふうに思います。  以上でございます。 84 ◯委員(南原富広) 例えば,ここに児童虐待の防止等に関する法律というのをちょっと持ってきて,そんなこと関係ないやろうというふうに言われるかもわからんのやけれど,第3条で,何人も児童に対し虐待をしてはならないと,ご存じのことやと思うんですけど。第4条では,国及び地方公共団体は児童虐待の早期発見及び児童虐待を受けた児童の迅速かつ適切な保護を行うため,関係機関及び民間団体の連携の強化,その他児童虐待の防止等のために必要な体制の整備に努めるものとすると。私はそのことが児童虐待につながってるというふうには思いませんけれども,実際には精神的な中で,虐待を受けとんと一緒やというふうに思うんです。そんなとき,その事実を知った教育委員会はどう対処します。ほんとに虐待を受けてるというふうに認識した場合,即救済するん違います。  それと,児童福祉法でも,国及び地方公共団体は,児童の保護者とともに,児童を心身ともに健やかに成長する責任を負うというふうに書かれとんです。ところが,親御さんが何らかの事情で保険料も払えないという事情のときには,ほんまに行政が責任を持ったらないかんの違うんでしょうか。この第3条では,前2条に規定するところは,児童の福祉を保障するための原理であり,この原理は,すべて児童に関する法令の施行に当たって,常に尊重しなければならないというふうに書かれとうわけです。  せやから,ほんまに子供たちというのは,一番宝物やと思うんですね。神戸市の将来を担うて,ほんまにその中からノーベル賞にいく子だってもおるかもわからんのですよ。ほんまにその子らに手を差し伸べたるというのが,教育委員会じゃないかというふうに思うんです。せやから,その103人という数字が明確になったんやから,一番つかみやすいところはあなたのとこやと思うんです,これ小・中学校やからね。だからあなたのところで,保健福祉局に対して,ほんまにこんなことはやめてくれと。それが神戸市の施策やというんやったら,余りにもひどすぎる,余りにも冷たすぎるというふうに思うんです。教育委員長,どうですか。私,ほんまにこのことだけは許されへんという気がするんです。ひとつ答弁をお願いできませんか。 85 ◯久寳教育委員会委員長 先生のおっしゃること,現場にいる者としましては,過去にも,例えば遠足に行けないと。しかし,ほんとに体が悪いのか,実際に確かめに行ってこいと言って指示したこともございます。何らかの事情で弁当がつくれなくって行けないという子もいるわけでして,そういうことでやはりいろいろな配慮を,現場の者としてはしていかなければ,ただ,表面に出たことだけで,ああそうかではないと。私はそういうことで必ず行ってこいというふうに指示してまいりました。先生のおっしゃいますように,子供の責任でないところから来ることでございますので,教育長が先ほど申し上げましたように,先生も今おっしゃられましたように,近年ほんとに過去ではちょっと経験してないことでございますので,先ほどの教育長の答弁を踏まえまして,また内部で話し合ってみたいなというふうには思っております。  以上でございます。 86 ◯橋口教育長 先ほどお話があった,虐待してはならないというのは当然のことでございます。ただ,今ご指摘のあった,無保険の子供たちをどうするかという話と,実際に虐待を受けているというのは,はっきり申し上げて認識の違いがあるというふうに思ってございます。虐待のケースでは私どもはないというふうに思ってございます。  以上です。 87 ◯委員(南原富広) 私が極端な例を言うたんですけれども,しかし保険証を持ってなくて,子供が病気で,さっきは修学旅行やそんなとき出さんでええやないかと言うたわけですけど,子供がほんまに何日も飯も食えずに,それこそ家で高熱で,熱を出して,ほんまに寝たきりになっとるような状況やのに,保険証がないためにお母さんもお父さんも放置しとると。こんな事態が,今,久寳先生が言われたように,先生,訪問してこいと,見てこいと言って見てきたら,うんうんと熱出して寝とるのにから,病院にも行かんと放置されとると。これは明らかに虐待というんです。こんな場合どうされます,教育長。そんな場合はどうされます。 88 ◯橋口教育長 コメントを差し控えます。 89 ◯委員(南原富広) ちょっとひどいなと思います。ほんまにそのときはちゃんと手を差し伸べるでしょう,そのときは。 90 ◯橋口教育長 今のお話のケースと無保険,あと当然──いった場合に例えば1人の人間として手を差し伸べるのは別問題というふうに思います。  以上です。 91 ◯委員(南原富広) その子供たちがそういう事態に置かれとるというのが,今回初めて調査で明らかになったわけです。それはやっぱり僕は久寳先生が言われたように,ほんまに話し合ってほしいんです。ほんまにそんな子らには保険証を出す,当然のことやというふうに思うんです。これ以上議論しても局長も,それこそ保健福祉局が明瞭な回答をしてないのに。せやけど,教育委員会としては,子供たちを守るという立場から,無保険の子供だけはつくらんという意志を持ってほしいなということを強く強く要望して終わります。 92 ◯委員長(森本 真) その他,ご質疑はございませんか。  (なし) 93 ◯委員長(森本 真) ご発言がなければ,教育委員会の審査はこの程度にとどめたいと思います。当局,どうもご苦労さまでした。  なお,委員の皆さんにおかれましては,教育委員会が退室するまで,自席でお待ち願いたいと思います。  2時間過ぎてますが,あと意見決定だけ残しておりますので,続会させていただきます。 94 ◯委員長(森本 真) それではこれより意見決定を行います。  陳情第151号市立図書館に関する陳情について,各会派のご意見をお伺いをいたします。  まず初めに,自由民主党さん。 95 ◯委員(むらの誠一) 自民党は打ち切りです。  当局の納得のいく答弁,説明がありました。この陳情の要旨に沿った形で現在,鋭意努力をされておりますから,我々といたしましては打ち切りにしたいと思います。 96 ◯委員長(森本 真) 民主党さん。 97 ◯委員(藤原武光) 陳情第151号の要旨については十分理解できるわけですが,議論の経過の中で資料の所蔵数,あるいは館数の問題について,あるいは今後の取り組みについての具体的な現状の説明がありました。予算については,これは全体的に厳しい中で,少しですけども平成20年度はふやしたという報告もありました。また,これからの図書館のあり方については,協議会が設置をされて,第1回の会合も,市民代表を含めてスタートを切ったということ。あるいは子供の読書についても強化する。さまざまなことについて,ある意味では陳情の要旨と少し離れてるかもわかりませんが,趣旨については同じ立場でそれぞれ取り組んでおるという理解をしまして,この陳情については審査の打ち切りをしたいと思います。 98 ◯委員長(森本 真) 続いて,公明党さん。 99 ◯委員(大澤和士) 陳情をいただいた趣旨に沿って当局の答弁がございまして,予算が厳しい中でありますけれども,同じ思いで神戸市も取り組んでおるという理解をいたしましたので,公明党としても打ち切りをしたいと思います。 100 ◯委員長(森本 真) 日本共産党さん。 101 ◯委員(南原富広) 私は採択を求めたいと思います。  先ほども言いましたように,政令指定都市の中では,大多数の指標が下位にあるわけです。ほいで大都市の館数に至っても非常に少ない状況があるわけで,やっぱりこの陳情が特に何かを求めているという,神戸市の進め方に反発をするというようなものじゃなくって,協調するような内容やというふうに思うんです。皆さん言われたように,ほんとにお互い努力していこうじゃないかというふうな内容やのに,なぜ皆さんが打ち切りをされるのかについては,よく理解ができないんです。ほんまに神戸市も努力をしていきたいと言うとるわけやからこそ,これらの陳情も採択をして,もっと頑張れよということになるのじゃないかというふうに思いますので,私は。  やっぱり市民の皆さんの声が生かされたからこそ,図書館協議会なんかも設置されてるわけです。だからそういうことが重要やというふうに思うんです。ですから,そういう意味じゃ,今回出されている神戸市立図書館に関する陳情については,採択をするべきだというふうに思います。  以上です。 102 ◯委員長(森本 真) 住民投票☆市民力さん。 103 ◯委員(井坂信彦) 採択を主張します。陳情の趣旨に関しては,全くそのとおりだというふうに思っております。ただ,質疑の中で,実際図書館長ですとか,おっしゃった今後のことについては,私は大変前向きな答弁であったと思っておりますし,今後のことには期待しております。発言の内容についても大変評価をしております。  以上です。 104 ◯委員長(森本 真) それでは各会派のご意見は採択と審査打切の2つに分かれておりますが,本日結論を出すことについては意見が一致しておりますので,これよりお諮りをいたします。  まず,本陳情について,採否を決するかどうかについてお諮りいたします。  本陳情の採否を決することに賛成の方,念のために申し上げますと,採択または不採択を主張される方は挙手願います。  (賛成者挙手) 105 ◯委員長(森本 真) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となります。  以上で,意見決定を終わります。 106 ◯委員長(森本 真) 本日ご協議いただく事項は以上であります。  本日は,これをもって閉会をいたします。  どうもご苦労さまでした。   (午後0時40分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. 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