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平成30年第4回定例会(第3号) 名簿 2018-12-13
平成30年第4回定例会(第3号) 本文 2018-12-13

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  1. 音更町議会 2018-12-13
    平成30年第4回定例会(第3号) 本文 2018-12-13


    取得元: 音更町議会公式サイト
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    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                  会議の経過 開会(午前10時00分) ◯副議長(高瀬博文君)  本日、佐藤議長が所用のため欠席でございます。議長にかわりまして私が本日の議事進行を務めます。よろしくお願いいたします。  報告します。  ただいまの出席議員は19名で、定足数に達しております。 開議(午前10時00分) 2 ◯副議長(高瀬博文君)  これから、本日の会議を開きます。 日程第1 3 ◯副議長(高瀬博文君)  日程第1 会議録署名議員の指名を行います。  本日の会議録署名議員は、方川克明議員、山川光雄議員を指名します。 日程第2 4 ◯副議長(高瀬博文君)  日程第2 延会前に引き続き、町政に対する一般質問を行います。  順番に質問を許します。
     大浦正志議員、登壇願います。 5 ◯6番(大浦正志君)〔登壇〕  おはようございます。  通告に従い、一般質問を行います。「公契約条例の制定で地域経済の活性を」という見出しで質問いたします。  医療や介護、子育て、地域振興や災害対策など、住民にとって最も身近な行政である地方自治体が住民の福祉の機関として果たす役割はますます重要です。  しかし、安倍・自公政権は、地方自治体を支援するどころか、地方財政の削減と企業のもうけ先づくりのために、行政サービス切り捨てと公共施設の統廃合を自治体に迫り、政策誘導のために地方交付税制度まで改変するなど、地方自治を踏みにじる政策を進めています。そして、公的サービスの産業を徹底する民間参入促進の地方行革の通知も出して、自治体業務を軒並み民間企業に開放させようとしています。  音更町などの地方自治体にとって役場は大きな事業所であり、雇用の場ともなっています。また、町が発注する建設工事業務委託地域経済に与える影響は大きく、地域社会の活性に寄与しています。そうした中、音更町でも民間委託、民営が急速に進められています。民間委託、民営についてはいろいろな懸念がありますが、何よりも住民サービスの低下や、そこで働く労働者の賃金や労働条件の悪化があってはならないと思います。そして、発注する公共工事や業務委託に関する入札や契約手続においては、公平性・透明性を確保するとともに、官製ワーキングプアをつくり出すものとなってはなりません。  このようなことのないように、2009年に千葉県の野田市で日本で初めての公契約条例が制定され、以後全国に広がり、既に52自治体で条例が機能しています。  公契約条例によって、低価格競争に歯どめがかかり、適正な委託費で契約され、適正な賃金、労働条件で労働者が働くことができ、質の高い公共サービスを提供することができます。また、労働者も地域住民であり、所得がふえ、税金や利用料などが行政に入ってきます。このように、地域で好循環が生まれ、地域経済の活性につながります。  公契約条例の制定と地域経済の活性にかかわって、以下の点について質問いたします。  1、音更町が工事や業務委託を発注する際の基準と基本的な考え方は。  2、委託業者に対し、各種調達での地元業者への活用、地元資材の優先的活用、雇用の改善などを求めるよう働きかけるべきと思うが、見解は。  3、委託業者指定管理者の現状と業務に従事している労働者の実態の把握はされているのか。  4、民営や民間への業務委託を今後どう考えているのか。  5、公契約条例に対する認識と見解は。  以上について質問いたします。御答弁のほどよろしくお願いいたします。 6 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁を求めます。  小野信次町長。 7 ◯町長(小野信次君)〔登壇〕  おはようございます。  公契約条例の制定による地域経済の活性についての御質問にお答えいたします。  初めに、工事や業務委託を発注する際の基準と基本的な考え方についてでありますが、本町の工事や業務委託を発注する際に必要となる入札参加者の資格申請については、基本的には、隔年で入札参加を希望する業者から競争入札参加資格審査申請の提出を受け、登録を行っております。また、工事については、国、道等の経営事項審査の点数をもとに、土木工事、建築工事等の工種別に等級格付を行っております。  工事の発注につきましては、この等級格付を基本に行っておりますが、設計金額が五千万以上の土木・建築工事については原則として一般競争入札により、また、その他については、設計金額が少額なもの等を除き、指名競争入札により執行しております。  また、設計金額が500万以上の工事については、最低制限価格を設定し、競争原理を基本としながらも、適正な施工が担保される価格での受注ができるよう、規定に基づいた入札を執行しております。  施設管理その他の役務の提供、いわゆる委託業務の発注につきましては、業務の内容、規模等を勘案し、設計金額が少ないもの等を除き、入札参加資格登録者に対し、指名競争入札により執行しております。  なお、入札参加業者の選定から落札者の決定に至るまで、地方自治法を初めとする関係法令、町財務規則等の諸規定にのっとり、適正な入札等の執行に努めているところであります。  次に、地元業者の活用、地元資材の優先的活用及び雇用の改善などの働きかけについてでありますが、町内業者の多くは中小企業であり、資金や働き手の確保など経営環境は厳しい状況にあるものと思っております。特に、労働集約型産業サービス原価に人件費の占める割合が高く、サービス面での差別が図りにくい業種については、景気の悪化により価格競争が激しくなると、収益性が大きく左右される傾向にあります。  委託業務の発注に当たりましては、業務の内容、規模等を踏まえた上で、これらの事情も考慮し、地元業者が調達できるものについては、極力受注機会が得られるよう、入札参加業者の選定に配慮しております。  地元資材の優先的活用を求めることについては、委託業者取引等経営に関することであり、町から特段の働きかけは行っておりません。雇用に関しては、町が発注する業務は所定の労務費や法定福利費等を積算して予定価格を作成しており、委託業者において労働基準法最低賃金法等の関係法令を遵守した中で、賃金の支払いや各種保険の適用が適切に行われているものと思っております。  次に、委託業者指定管理者の現状と労働者の実態把握についてでありますが、現在、町の施設等の民間事業者への運営委託につきましては、学童保育所及び子ども発達支援センターで、また、指定管理者制度につきましては、温水プール総合体育館及び武道館で行っております。  業務に従事している労働者の実態につきましては、学童保育については運営委託業者との契約時に、子ども発達支援センターについては毎年度の契約時に、それぞれ人件費の内訳を提出していただいているほか、民間事業者が設置している保育園につきましては、公定価格、いわゆる保育単価における処遇改善等加算の算定の中で職員の雇用状況を確認しております。  また、指定管理者につきましては、基本協定書収支計画書に示した水準を下回らないよう規定しており、年度ごとの協定書で、勤務体制及び総額ベースの人件費を確認しております。  次に、民営や民間への業務委託の考え方についてでありますが、町では、施設等の運営委託のほか、多くの事業において民間への業務委託を行っております。  民営等について、統一的な取り扱い基準等はありませんが、これらを行うに当たっては、各事務事業を行う中で、経費の節減や町民サービスの向上など、個別具体的に検討、協議等を行い、決定することとしております。  また、業務委託を行う場合は、その業務を委託することによる事業効果や効率性とともに、町民サービスの向上に資するよう配意しているところであります。  最後に、公契約条例に対する認識と見解でありますが、公契約条例は、自治体が発注する工事や委託業務の受注者に対し、その契約に従事する全ての労働者の賃金について、一定水準以上の賃金の支払いを独自に義務づけるものであり、平成21年9月に千葉県野田市で初めて制定されました。  道内では、旭川市が、公契約の適正な履行及び労働環境の確保を目的として、旭川市における公契約の基本を定める条例を28年12月に制定しております。  良好な労働条件が確保されることにより、労働者の意欲向上が図られることは重要なことと認識しておりますが、一方で、労使の当事者間で自主的に決定されるべき内容を条例で規定することは、受注する事業者の経営に対する影響や実効性の確保などの課題もあるものと思っております。  また、町が発注する工事にあっては、下請が伴う場合は所定の書類を提出することとなっており、下請となる事業所の労働者についても適切な処遇となっているものと認識しております。  建設工事あるいは業務委託のいずれにあっても、町は適正な予定価格を設定して入札等により発注しておりますので、労働者の適切な処遇は担保されているものと考えております。  こうしたことから、現時点では公契約条例を制定する考えは持っておりませんが、今後も、公契約に関する国や道の動向を注視しながら、条例を制定している自治体の状況など情報収集に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。  以上、答弁とさせていただきます。 8 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁が終わりました。  大浦議員。 9 ◯6番(大浦正志君)  答弁ありがとうございました。何点かについて再質問させていただきたいと思います。  音更町が発注する業務、一般会計、特別会計を合わせて300億円近くが動いている。この事業が、初めに述べましたように、地域の経済や雇用に影響を及ぼすことは非常に大きいことは既に述べさせていただきました。そして、町の事業を全て町直轄あるいは町単独でやるというのは、これは現実的でない話です。ですから民間の業者さんにお願いしなければならない。それはそういうことだというふうに思います。特に公共工事などは業者さんの力をかりなければできないというふうに思っております。  これまで、毎年町の仕事を入札をするわけなんですが、実態として、いろいろと話を聞くと、今資材が高騰しているとか人手不足、技術職の不足なんていう話を聞いて、町の実際問題として、入札をあけても、人が、入札者がいないとか、そういったような実態というのは今現在あるのでしょうか。 10 ◯副議長(高瀬博文君)  岸本総務部長。 11 ◯総務部長(岸本 保君)  入札に付して、それに参加する業者が出てこない場合があるかというような御質問かと思いますけれども、当然、先ほども答弁で申し上げましたけれども、一般競争入札あるいは指名競争入札と。指名させていただく場合でも、複数の業者さんを指名させていただきます。その中で、辞退されるという業者さんも中にはいらっしゃいますが、それで入札が成立しなかったということは、今年度も含めてそういう実態にはないということでございます。 12 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 13 ◯6番(大浦正志君)  ありがとうございました。  辞退されるということもあるかと思いますけれども、ただ、その辞退の理由、一旦は入札をしたんだけれども結局取り消したというか、そういうことなんだと思うんですけれども。辞退というか。入札して決まったけれど、それからやっぱりおりるというか、そういうようなことなんでしょうか。その辺はどうなんでしょうか。 14 ◯副議長(高瀬博文君)  岸本総務部長。 15 ◯総務部長(岸本 保君)  済みません、辞退というのは、こちらのほうからこういう例えば工事を発注したいんですけれども、指名しますので入札に参加してくださいと前段で指名通知を出します。入札に参加できないと、最初から。理由はちょっとわかりませんけれども、いろいろあると思います。従業員の確保の関係ですとか自分の会社の事業の関係とかで、こちらのほうから指名はさせていただくんですけれども、これについては入札そのものに参加を今回は辞退させていただくというような届け出がまれにあるということで御理解をいただければと思います。ですから、入札に参加、入札をしたんだけれども、入札の結果やめたということではなくて、入札自体に参加をしないということで御理解いただければと思います。 16 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 17 ◯6番(大浦正志君)  わかりました。それで、例えばその入札、指名をしたんだけれども、それはちょっと価格的に、いろいろ都合、先ほど理由はわからないけれどもとおっしゃったんだけれども、その中で、やはりこれだと事業として、その業者さんの力というか人の確保とかそういった問題とかノウハウの問題とかいろいろあると思うんですけれども、そういった理由で、例えば一番心配なのは、ちょっとこんな価格ではやれないという、そういうような話というのも実際はあるんでしょうか。 18 ◯副議長(高瀬博文君)  岸本総務部長。 19 ◯総務部長(岸本 保君)  この価格ではできないとかそういったことで辞退という話は聞いたことないです。実際入札をして落札者がいなかったというのもありませんので、そういうことは今までなかったということで、こちらのほうとしてもそれは適正な予定価格で入札をしているというふうに理解はしております。 20 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 21 ◯6番(大浦正志君)  わかりました。ありがとうございます。  それと、競争入札ではなく、いわゆる随意契約といった形での契約もあるかと思います。こういった場合には、競争入札でないから競争原理が働かないのではないかという心配といいますか、おそれがあるんですけれども、この辺に関して、公平性というか透明性の確保ということに関してはどういうふうに考えているのでしょうか。 22 ◯副議長(高瀬博文君)  大事なところだから丁寧に説明して。  高木副町長。 23 ◯副町長(高木 収君)  随意契約のお話ですけれども、例えば建設工事の場合とか業務委託とかいろいろなことが考えられるんですけれども、全て地方自治法、それから音更町財務規則、そういった関係法令にのっとって、予定価格が一定金額以下であるとか、これは競争に付すことが適当でないとか、きちっとした根拠の中で随意契約というのはやらせていただいていますので、それについては競争原理が働かないということとはまた別な次元で、その事柄が競争に付すことが適切でないとか、他よりも安くできるとか、きちっとした根拠を持った中で随意契約をさせていただいているというのが実態でございます。 24 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 25 ◯6番(大浦正志君)  競争入札ではないんですから、例えば見積もり書を複数からとって、そういった中でという、これはそういうようなやり方というのもあるんでしょうか。 26 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 27 ◯副町長(高木 収君)  見積もり書をとるというのは、それは複数の業者からとるという場合あるんですけれども、いずれにしても、随意契約であっても1者単独の、特命随契というんですけれども、1者随契という場合と、それから、今、議員がおっしゃられたように、複数の業者さんから見積もりをとるけれども、契約の、入札の執行自体は随意契約による契約と。これは、今、先ほど申し上げましたように、いずれも地方自治法とか財務規則とかの中で定められた工事あるいは業務の内容、それから予定価格、これらにのっとった中で随意契約というのをやります。それが1者随契なのか、複数の人から見積もりをもらう場合があるのかというのは、それはそのときの状況によってありますけれども、いずれにしても、随意契約ということについてはそれぞれの理由があってやっているということで御理解いただきたいと思います。 28 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 29 ◯6番(大浦正志君)  ありがとうございました。  それと、指定管理者制度の関係でございますけれども、答弁にもございましたように、今音更町では総合体育館温水プール、武道館ですか、指定管理制度で行っています。今定例会の中にも議案にも温水プール指定管理者の指定が今回提出されております。選定委員会の結果についても常任委員会に報告されているわけですが、残念ながら今回、残念ながらというか、1者しか候補者がなかったということで比較検討ができない。そしてまた、指定管理者は5年間の契約ということで、当然のことながら5年ごとにまた再度契約するということなんですが、これはいろいろ是非があって、ずっと、今回1者だからあれですけれども、もし複数が出てほかがなった場合には、持続性といいますか、それまで5年間なら5年間でやってきたノウハウが途切れてしまったり、こともありますでしょうし、そこから、指定管理者から外れると、そこの人たちの、その業者さんというか、そこで働く人たちの生活の問題もあります。逆に、1者がこうなってしまうとそのまま固定されていってしまうおそれもあるのではないかという、そういう問題が指定管理者制度にはあるのではないかというふうに思うわけですけれども、その辺の関係に関してはどのようにお考えでしょうか。 30 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 31 ◯副町長(高木 収君)  指定管理者制度の運用に当たって、当然公募をするわけなんです。たまたま1者とか1グループしかないといった場合は当然あるんですけれども、その場合には、他と比較はできないんですけれども、審査基準というのを持っていまして、外部の審査委員会というのをつくっていますから、その審査委員会の中でその妥当性について、業務遂行の妥当性について御審議いただいて、いわゆる点数つけるんですけれども、その中で一定の基準を満たしているということになれば私たちはその相手方の方と契約をさせていただくといったように考えています。  また、指定管理者の契約の期間についてなんですけれども、今基本的には大体5年間ということでやっています。5年がいいのか10年がいいのかというところは、あるいは3年がいいのかと。これはあると思います。最初、施設の指定管理をやったときは、出だしは3年でやったこともあるんです。結局私たちの町としても初めてやったような場合ですので、指定管理者制度を初めて運用した場合には、やはりしっかりとしたサービスの質が保たれるのかという懸念もありましたから、まずは3年ということもありました。ただ、やってみて、実際好評であると。しっかりサービスの質も担保できるといったことが実績として確認できましたので、それ以降の更新の時期には5年間ということで大体やらせていただいています。  その5年間というふうにしているのも、今、議員がおっしゃられたように、余り短いとやはり人の雇用に、人を集めるのが大変なんです。安定した職場、就職先として一定程度のやっぱり年数がないと人もなかなか来てくれない。そして、いろんな設備投資というか、業者さんもそこの指定管理を受けるに当たってはそれなりのやっぱり準備をしなければなりません。投資もしなければなりません。そういったことに費用もかかりますので、それはやっぱり一定の投資をして、それを回収していくということも考えなければなりませんので、そうした相手方のやはり受注しやすいというか、そして質のいいサービスをしてもらうためにも一定期間は必要だろうということで、5年ですということでやっています。ただ、余り長いとこれまた、今、議員がおっしゃられたように、マンネリ化してしまうとか、逆にサービスの質が低下してしまうおそれがあるんじゃないかとか、また逆の懸念もありますので、今は一応5年ということで基本的にはやらせていただいているのが実態でございます。
    32 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 33 ◯6番(大浦正志君)  わかりますけれども、5年にしても10年にしても、契約だから一定期間が終わったときに新たな更新、その中で、これはやむを得ない話かもしれませんけれども、一旦そこで審査委員会の中で、公募されて、その中で提出していって、時には、契約ですから、必ずしも今までやっていたところが引き継ぐということではないでしょうし、客観的な評価がされています。その辺はやむを得ないと。契約ということだからそういうふうに押さえるしかないということですね。確認いたしますけれども。 34 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 35 ◯副町長(高木 収君)  5年という例えば契約期間の中で、満了しましたと。次の、次回の更新に当たって公募しますので、今指定管理を受けていた会社さんがまた応募してくる、また、新しい方も応募してくるといったことも予想されます。その中で、審査委員会の中で、プロポーザル方式で基本的にやりますから、そのプロポーザルの内容を審査して、その中で、いや、今まで既存の業者さんよりも新しく応募された業者さんのほうがより町民サービスが向上すると。より例えば経費の節減ができる、効率的な運用ができるという判断がもしあれば、それはその新しい会社を選ぶということは、私たちとしてはそれはやむを得ないところであると。それは何かといえば、やはり今申し上げたように、基本的にはこれは町民のためにやっている施設でございますから、そのサービスが向上するということが認められるのであればそちらを当然選ばざるを得ないと。また、そこには当然経費とか効率性ということもありますので、サービスだけではないですけれども、そういった効率性、経費のことも含めてトータルでやはり優位性があると判断すればそれは新たな会社と契約をせざるを得ないと。そういったことも予想されます。 36 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 37 ◯6番(大浦正志君)  ありがとうございました。  それと、いろいろと今全国的にも指定管理者というのは自治体でふえているというか、そういう方向になっている。その中でちょっと心配なのがといいますか、今図書館の指定管理者制度が全国的にはふえているといいますか、そういう動きがあるようなんです。ただ、指定管理者制度が図書館にはなじまないという発言が、過去に文部大臣や総務大臣の発言があったということもあるそうでございますが、音更町としては、今後指定管理者制度に関して、ほかのところでふやすような考えはあるんでしょうか。 38 ◯副議長(高瀬博文君)  福地教育部長。 39 ◯教育部長(福地 隆君)  新たな指定管理の施設がどのようなものを考えているかということでございますけれども、以前一般質問でも御答弁させていただいておりますけれども、図書館については今は考えていることはないということでございまして、あと文化センターにつきましては可能性について検討する余地はあるというようなことで、現在のところはそのように考えております。  以上でございます。 40 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 41 ◯6番(大浦正志君)  今の答弁ですと、文化センターに関してはちょっと考えているけれども、図書館に関しては今のところ考えていないという答弁だったというふうに思います。文化センターに関してはありますけれども、図書館に関しては、やっぱり公的役割という部分でもぜひ町独自でといいますか、教育委員会というか、そういう立場でやっていただきたいなというふうに思うわけです。  それと2番目の質問に移りますけれども、いわゆる委託業者に対して地元の資材の活用とかそういった、しているかということなんですが、答弁の中では特にそういったことはしていないという答弁だったかというふうに思います。帯広市の資料といいますか、ですと、委託業務実施上の留意事項という文書がございまして、これは委託業者が発生したときにその業者さんにお渡しするものかと思うんですが、その中の幾つかの項目の中に、地元業者の活用、地元資材の優先的使用とか労働者の雇用拡大とか幾つかの、法定保険への加入についてということとかという幾つかの項目があった文書があるんですけれども、こういったような、実際お願い文書になるかと思うんですけれども、委託した業者さんに対してこういった留意事項とか、こういった文章なりお願いというか、そういった形を出すべきというふうに思いますが、この辺に関してはいかがでしょう。 42 ◯副議長(高瀬博文君)  岸本総務部長。 43 ◯総務部長(岸本 保君)  音更町の場合、工事に関しては、入札参加者の皆様へということで、町内企業の活用について、あるいは適切な労働賃金水準の確保についてとか、それから、可能な限り工事資材等は町内で調達してくださいというようなお願いの文書は出してはおります。ただ、今言われた委託業務についてはこういうことはしていないということで、音更町は今のところ工事の関係だけについてはそういうお願いはしております。というのが現状でございます。 44 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 45 ◯6番(大浦正志君)  委託業者にはしていないということだったのかな。帯広の場合は委託業務実施上の留意とかそういうふうのあるかと思うんですけれども、やはりこういったことも働きかけるというか、ぜひ、お隣の市ですから、ちょっと情報交換していただいて、やはりこういったことも業者さんに適正な労働条件なり適正な賃金も含めまして考え方を出したほうがいいというふうに私は思います。  それと、委託業者指定管理者への労働者の実態把握というのは確かに、私、前回質問しましたけれども、なかなかこの辺は難しいものかというふうには思っております。  それと、そもそも論という話になりますけれども、初め、一番冒頭に述べましたように、いわゆる国の政策として民間へ移動、業務の民間開放という国の政策があって、それに基づいて交付税措置とかそういった部分をされているというふうに私は思うわけでございます。一般質問でもこの間といいますか、議論が出ましたけれども、トップランナー方式を導入して民間委託を推進しようという、そういった動きがある。  町としても、やはり厳しい財政状況の中、理事者側としては町政執行のために、こういった国のいろいろな制度を利用して町民のために一生懸命御苦労なさっているというふうに思うわけですけれども、その辺が町としての、国に対して、本当は僕は、地方自治体がもっと自分たちの自治体の特色を生かしたまちづくりをつくっていくために財政的にもすべきだというふうに私は思うんですけれども、国がこういった部分で民間委託を進めれば優遇するような、そういった政策を今とっているというふうに思うんですけれども、こういったことに対する町としての見解はいかがなものですか。何か答えにくい質問かもしれませんけれども、いかがなものでしょうか。 46 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 47 ◯副町長(高木 収君)  民間委託の中で地方交付税制度の今トップランナー方式のお話しされました。音更町は、地方交付税のトップランナー方式というのが取り入れられる以前から民間委託ということについては鋭意取り組んできた部分があります。これは、今、議員まさにおっしゃられたように、全て町が、職員が直営でやるということができればそれは一番いいのかもしれません。ただ、そこには非常に大きな人員が伴います。大きな人員が伴う上にいろんな制約がまた出てきます。業務によっては非常に専門性のある業務が多くございますので、そうするとそこの固定した職域がローテーションも含めてどうしても固定してしまうとか、その中での新陳代謝を行っていくことの難しさとか、いろんな職員を管理していく上でも難しさが出ます。  専門性のある分野においては、それを今民間がいろんな活躍ができる、そういう人材をそろえている民間企業というのはたくさんありますので、企業というよりも、社会福祉法人さんですとかそういったところもありますので、民間に委託できる業務は、その専門性の特に高いような業務については、むしろそちらのほうが町民サービスの向上を図れるといったものについては今までも積極的に民間委託を図ってきたという経緯があります。  最近になって地方交付税制度の中にトップランナー方式ということで、いろんな民間委託をやることによって交付税の加点要素があるというふうな制度が取り入れられてきているのも事実なんですけれども、それをにらんで私たちは民間委託をするというようなことは決してありません。今申し上げたように、あくまでも町民サービスが町の職員が直営でやることよりもさらに上回ることができるだろうとか、そういったしっかりした担保があるものについて民間委託をするということでございますので、国の制度は制度として、全部それに合わせてやるというような考えではもちろんなくて、町の中でもそういったところをしっかり、町民サービスということを原点にやらせていただいているということで御理解いただきたいと思います。 48 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 49 ◯6番(大浦正志君)  私も、民間のノウハウだとかそういう、バックボーンもあったりいろんな条件があって、それを有効に使うことは大切だというふうに思いますし。ただ、民間に委託することによって安く業務ができるとかそういった発想というのは正しくないというふうに思っています。ですから、民間にすれば安くなるということは、例えば、とりわけ工事業務ですと割と物品の調達だとかその他の部分でできるかもしれないですけれども、単純に業務委託の部分では人的な部分が多くなって、そうするとどうしても人件費のカットというか賃金カットというか、そういうふうにならざるを得ないのかなというふうに思います。  ですから、公から民に移すと安くできるという発想はそもそも、民がやろうが公がやろうがその人に、同じ労働者に払われる賃金は同じであるべきだというふうに思う。ただ、民間委託することによって、今、副町長がおっしゃったように、ノウハウだとかその辺のそういう。それが本来的な民間委託というか、そこの部分だけ確認できればいいのかと思います。その件に関してもう一度お願いいたします。 50 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 51 ◯副町長(高木 収君)  民間委託に当たっては、今、議員がまさにおっしゃられたように、内容にもよりますけれども、かなりの部分は人件費が占めているということも実態にあると思います。ということも考えれば、町は積算をするに当たって十分その辺の人員の配置ですとか、あるいはそれも例えばきちっとした経験のある責任者を配置するとか、あるいはそこに補助者としてこういう人を配置するとか、人員の絶対的な人数を含めて。ただ人数を確保すればいいということでなくて、そこの中にも責任ある人を配置してほしいとか、そういったことの中ではそれなりのやはり人件費見合いといいますか、法定福利を含めてそういったことがきちんと担保できるような形の中で積算をして、その上で予定価格という形で私たちも作成をして業者さんと入札なりそういうことをやるというふうになっています。  業者さんもそこは、全てが人件費ではなくて、当然事務費というのがそこに入ってくるんです。一定の利益はそこで得られなければ会社としても成り立ちませんから、その中で、じゃ町から要求されている人員もきちっと確保した中でどうやって利益を取るんだといったところは、そこはやっぱり企業努力なんだろうと思います。そこのところは、人件費と、それから会社の事務費とかそういったことも含めた中でよりよい条件を出していただいたところに私たちはやっぱり契約をさせてもらうと。それが、予定価格を大幅に下回ればいいとかそういうことではなくて、適正な価格の中で、きちっとした条件を提示した中でやらせていただけるのであれば、ある一定の安さという、安いと言うと語弊があるんですけれども、やはり価格というものも大事ですから、そこのところは、競争があった場合には特にそこがポイントになりますので。  ただ、そこは業者さんも決して、私たちは指名業者さんで大体やる場合が多いんですけれども、その指名業者さんも営利を度外視してやるとか人件費を無視してやるとか、そういったところは長続きしませんから。企業としての永続性当然ありませんから。今までの実績の中できちっとやってきている企業さん、会社さんに私たちは指名をさせてもらっていますので。そういったことも十分担保した中で業者さんをまず指名業者さんということで選定させてもらいますので、その中で落札をして契約するということになれば、きちっとした対応はしていただいているというふうに理解しております。 52 ◯副議長(高瀬博文君)  大浦議員。 53 ◯6番(大浦正志君)  そういった方向で僕はいいというか、そういうふうに思います。ただ、公契約に対する見解ということで、私が平成27年3月定例会でもこの件に関しては、当時は寺山町長でございましたけれども、ほぼ同じような答弁も今回もいただきました。  そういった中で、今全国的にも地方自治体の事業の民営、そして業務委託が進んでいます。こういった状況だからこそ公契約条例といいますか、業者さんに対する、仕事を任せたところは信頼関係でお願いしていて、ちゃんと賃金が正しく払われているかということをチェックするのはなかなか難しいと思いますけれども、そこは信頼関係なんですが、やはり今民営が進むと同時に公契約条例の必要性がふえているのではないかというふうに思います。  御答弁の中で旭川のお話がございました。旭川は平成28年の12月に、理念条例ということでございますけれども、発足しました。公契約条例全国に幾つかありますけれども、それぞればらばらといいますかいろいろと、統一ではなく、理念条例だったり、内容もばらばらといいますか、その自治体に合った内容だという話でございます。  旭川の話ですけれども、私も聞くところによりますと、2年前ですから、それに対する効果は、まだ検証に関しては不十分だと。しかしダンピング対策に関しては功を奏しているのではないかという、これは契約審査委員会の弁護士さんのお話でございます。旭川の条例も極めてまだ不十分と言えば不十分ですけれども、2年ごと、2年たったら見直すということで、初めつくったけれども、それをどんどん変えていくといいますか、改善していってつくる。全国的にもそういった流れだというふうに聞いております。  あともう一つあれですけれども、私どもは先月、福岡県の直方市というところに公契約条例の現地調査をさせていただきました。直方市は5万5千人の町でございますけれども、西日本で初めて公契約条例を制定した市でございます。ここでは、その導入したことによる効果として、業者さんからは、事業の工事の質の向上につながった、あるいは地域経済の活性につながった、労働者からは、条例導入当初、学童保育の労働者から賃金が上がったとの意見があったということでございます。  その導入に当たってはいろいろのケースがございますけれども、全部の公契約上の経過を調べたわけでございませんけれども、直方市もそうですし、東京の多摩市、ここも市長の選挙公約で、政治主導で導入されたというお話でございます。  いろいろと議会が提案してなったという自治体もあるかと思いますが、私は、今ここで音更町ですぐに、直ちに公契約条例を制定するのは当然難しいものとは思っておりますが、ただ、やっぱりこういった問題を業者さんも行政も住民も巻き込んで議論して、公契約条例って一体何だと。それは一体何だと。まだまだそういったレベルなのかと思いますけれども、まちづくりをつくっていく中で、町全体の賃金が上がるとそれがいわゆる地域での好循環につながるというふうに思います。そういうこともございますので、最後にもう一度この公契約条例、当分は今のところ考えないんですけれども、ぜひ調査研究をしていただければ。残念ながら町村レベルでは全国的にもできていないのが実態でございます。その辺も含めてこの点に対する最後に御見解をお聞きして私の一般質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。 54 ◯副議長(高瀬博文君)  小野町長。 55 ◯町長(小野信次君)  大浦議員からの提言ということでのお話だというふうに思います。今、副町長からも細かく答弁をさせていただきましたけれども、御心配をいただいている公契約条例、副町長の答弁の中にもありましたけれども、トップランナー方式と今、言われたことに、それがいいのか悪いのかという論議も、よく意見書等も出されていましたけれども。  ただ、問題は、うちの町、音更町にあっては、地方分権ということをとなえられた平成7年からもうこのことをしっかりと見据えてやってきたわけです。どんなことを、大浦議員もその中で思い起こせばわかるかなというと、まず、我々の先輩は三つの、これから地方分権という中で町が存続していくために改善点が必要だという中では、やはり民間に頼ることも必要であろうと。その中で一番最初に上げたのが国保診療所、その次はサイクリングターミナル、そして今、終盤に入っていますけれども、保育園の民営。  民間、さっき言った管理委託という中では、最初に取り組んだのが温水プールです。これも振り返ったらもう、20年とは言わないけれども、たしか平成12年ぐらいのあたりだったと思うけれども、もうそのぐらいな年限で、大浦議員と一致するのは、国は考えること遅いんです。むしろ地方が進んでいるんです。だから、大浦議員が心配していることはわかるけれども、我々の経験、行政経験からいくと、そういったことを含めて、そしてその中でどういうふうにそこで働く方の、今大浦議員が心配したように、労働に対する対価、そういったものを担保していくというのにどうしたらいいかというと、さっき高木副町長から話をしましたけれども、その中の目安となるものをしっかりと定めながら契約に臨んできているというのが実態であります。  その中で、今までのことが特に問題があると。大きなここには問題があるんだと。実例はうちの町の場合、ほかの町村から見たら随分多いわけですから。  そういった中で、大変なそういった中での目に余るよというような部分が起きる以前に対策を打つべきだというようなことがあればこれは、今大浦議員さんが言ってくれる以前に我々はしっかりと考えていかなければならないと思いますし、またあわせて、地元のことは地元の人で、あるいは地元の資材で。帯広のお話も聞かせていただきました。それも一つの方法です。しかし、町を維持していくというのは、そこの町の事業者の皆さん方にお世話に全部なれることが一番いいことなんですけれども、必ずしもそういかない場合もあるわけです。  そういったことを含めて、帯広はこうやっていると言ったら、私は議員のときによく言われました。帯広は全部地元業者だよと。なぜ音更それできないんだって、そうやって言って本当に隣近所が囲い込みをしてしまったときに、それぞれが連携をし合って企業というのは成り立っていると私は考えております。  そういうことも含めて、今大浦議員から提言をいただいたことはしっかりとまた見直しをかけながら、検討というよりも、今の段階では私は、今述べましたように、我が町にあっては今の段階では、最初の答弁でもお話しさせていただきましたとおり、今考えるところには至っておりませんので、その辺は御理解をいただきたいなというふうに思っております。  あとは、言ってみれば今の生産資材の話です。理屈としては地元の調達と言うけれども、実際の事業者がじゃ全部地元で調達できるかといったら必ずしもそういかないんです。今大浦議員や僕らからすれば、安価、軽微、そしてなおかつ質が高いもので求めるんです、発注する側は。それは何も役所だけじゃなくて。その中でクオリティーを担保しながらそこで働く人の労賃をしっかりと見立ててくださいという中で、今の事業者の人たちを初め経審、さっき出ていましたけれども、要約すれば経審という中でランクづけをされながら、そういったことにたけた中で経営をしているということも実態でありまして、今そういった意味では、行政はもとより事業者の皆さん方も相当な水準の高い経営と知識を持ちながら僕は進められていると思っておりますので、改めて申し上げますけれども、公契約条例に関しては今のところ考えておりませんので、よろしくお願いいたします。 56 ◯副議長(高瀬博文君)  以上で、大浦正志議員の質問を終わります。 休憩(午前10時58分) 57 ◯副議長(高瀬博文君)  休憩をいたします。10分程度。 再開(午前11時12分) 58 ◯副議長(高瀬博文君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行します。  神長基子議員、登壇願います。 59 ◯7番(神長基子さん)〔登壇〕  通告に従い、地域包括支援センターの民営と公的責任について質問を行います。  本年8月に開かれた民生常任委員会で、これまで本町が直営1カ所で運営をしてきた地域包括支援センター(以下「支援センター」)を3カ所の圏域ごとに設置し、それぞれを民間委託するという方針が示されました。  2006年に創設された支援センターは、高齢者の相談窓口として認知され、理解が高まっており、全国的に見ても右肩上がりの増加傾向にあります。本町においても、高齢率が上昇している中にあって、支援センター設置数が増加することにより、その本来的な機能の充実が図られるものと期待をしております。  しかしながら、支援センターの業務の複雑多岐にわたる内容を考慮しますと、量的に充実することイコールサービスの充実とは単純にいかない面もあるのではないかと考えます。支援センターは、町民がどの地域に暮らしていても、いつでも安心して利用できることが求められます。そのために、公的責任が後退しないことを求めて、以下の点についてお伺いいたします。  1、支援センターが果たしてきた公的な役割についての町の評価は。  2、3カ所すべてを民間委託する理由は。  3、民間委託した場合に支障が生じることが懸念される事案と、委託する主な業務内容は。  4、支援センターのあり方と今後の方向性に関する町民への意識調査を実施する考えは。  5、基幹型として、現状の直営支援センターを維持することが望ましいと考えますが、見解をお伺いいたします。  以上、御答弁をお願いいたします。 60 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁を求めます。  小野信次町長。 61 ◯町長(小野信次君)〔登壇〕  地域包括支援センターの民営と公的責任についての御質問にお答えいたします。  初めに、地域包括支援センターが果たしてきた公的な役割の評価についてでありますが、地域包括支援センターは、平成18年の改正介護保険法により、地域包括ケアシステムの構築に向けた中核機関として設置が義務づけられたことに伴い、それまで開設していた在宅介護支援センターを改編し、保健師、社会福祉士及び主任介護支援専門員の3職種を配置して運営しております。
     これまでに、高齢者やその家族からのさまざまな相談への対応や適切な介護サービスの利用に向けた支援を初め、潜在的な利用ニーズの把握のほか、虐待を受けた高齢者への権利擁護や民間介護支援専門員の質の向上に向けた取り組み、また、認知症の方やその家族への支援、さらには町民に広く認知症の理解を深めるための事業などを実施してきており、一定の公的な役割を果たしているものと認識しております。  次に、民間委託の理由についてでありますが、地域包括支援センターには、職員配置基準により、保健師、社会福祉士及び主任介護支援専門員の3職種を配置することとなっておりますが、特に主任介護支援専門員の資格を取得するためには最低でも10年間支援センターに継続して勤務する必要があり、さらには5年間を超えない範囲で更新研修を受講した上で業務に従事しなければならず、行政が支援センターを担う場合は、特定の職員を長期にわたり固定せざるを得ない状況にあります。  また、支援センターの設置基準では、65歳以上の高齢者人口がおおむね3千人以上6千人未満ごとに3職種を各1名配置することと規定されており、現在は1万2,503人であることからそれぞれ2名ずつ配置しているところですが、今後、高齢者人口の増加が見込まれるため、さらに専門職の増員が想定されます。  これに加え、本町の要介護認定者は、平成29年度で2,300人と年々増加しております。町民からの相談に的確かつ迅速に対応していくためには、町民の皆さんが相談に出向きやすい、足を運びやすい環境を構築する必要があります。  これに対応するためには、より身近に支援センターを配置することが重要になりますが、本町には、本町地区、木野地区、また、その中間地区に複数の高齢者施設が立地しております。  これらの施設に支援センターを委託することにより町民の皆さんの利便性を高めるとともに、先ほど申し上げた有資格者の配置が可能となることから、町内を3カ所に分けて委託をしたいと考えております。  次に、民間委託によって懸念される事案と委託する主な業務内容についてでありますが、民間事業者に委託を予定している主な業務内容は、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援の3業務となっております。委託後においても、民間事業者との定期的な連絡会議を通じて高齢者からの相談内容等の共有を図り、官民協働で高齢者の実態を把握し、課題の解決に努めるほか、虐待などの処遇困難な事例については町が直接対応するなど、円滑に業務が遂行できるよう配慮してまいりたいと考えています。  次に、町民への意識調査の実施についてでありますが、音更町介護保険・地域包括ケア協議会において、町から民間委託についてお諮りし、御協議をいただいております。この協議会は町内の医師、看護師、薬剤師など15名で構成されており、介護保険事業計画の策定や地域包括支援センター運営への協議・審査を担っていただいておりますが、その中でも民間委託については了承されており、改めて町民への意識調査を実施することは考えていないところであります。  最後に、直営支援センターの見解についてでありますが、地域包括支援センターを町内3カ所の民間事業者により運営しようと考えているところですが、直営の基幹センターを存続することは、センター間の連絡調整や後方支援・指導など一定の役割を担うことから、そうした機能の重要性を認識しており、担当部署でも検討したところです。  現在進めている地域包括ケアシステムの構築においては、町内の社会福祉法人や医療法人などとの連携が必須でありますが、その中には支援センターとして委託が可能な事業所も含まれています。そうした事業所が支援センターとして機能することで、日常的に高齢者との関係性を有することの意味は大きいものと考えております。  支援センターを直営で維持することが難しい状況もさることながら、ますます進む高齢社会にあって町民に寄り添える体制づくりには、高齢者支援の実績のある民間の資源を活用することが必要と判断しております。  本町としては、委託後において、基幹センターの機能に準じた形で高齢者福祉課内に保健師や社会福祉士の専門職を配置して、各支援センターと連携をとりながら、しっかりと行政としての役割を果たし、高齢者の生活を支援する考えでおりますので、御理解をいただきたいと存じます。  以上、答弁とさせていただきます。 62 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁が終わりました。  神長議員。 63 ◯7番(神長基子さん)  それでは、再質問させていただきます。  現状の部分、公的な役割、果たしてきたものということで御答弁をいただきました。それから民間委託の理由ということなんですけれども、ことしの8月末に民生常任委員会のほうで示された資料によりますと、現状は、今後の見通しも含めますと、専門職の確保ですとか1カ所の支援センターで介護予防サービス計画を作成することが年々困難となっているというようなことです。答弁の中ではここまでのことはちょっと触れられておりませんでしたけれども、こういった実態があるというようなことで説明がされております。  この部分についてもお伺いをしたいと思うんですけれども、まず、現在、音更町のこの支援センターにおけます運営の体制として、そのかかわっている職員なんですけれども、専門職だけではなくて全員で何人の体制でやられているのか、正職と臨時でそれぞれ何名なのかというのをお伺いしたいと思います。 64 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 65 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいまの御質問の現在の体制でございます。ちょっと細かくなるんですけれども、まず全体的には正職員8名、臨時職員4名の12名ということでございまして、その内訳につきましては、保健師が7名、正職については5名、臨時職員2名、社会福祉士につきましては2名、正職1名、臨時職員1名、主任介護支援専門員につきましては2名、正職2名ということで、介護支援専門員……。失礼いたしました。主任介護支援専門員2名、正職2名、介護支援専門1名、こちらは臨時職1名ということでございます。  以上です。 66 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 67 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。介護予防サービス計画の作成が困難になっているということなんですけれども、これはケアプランのことかと思うんですが、年々困難になってきたということで、29年度決算のときもその状況というのは御報告いただいているわけなんですけれども、推移を見ていきますと、年々というか、平成28年度を境に新総合事業に移行してからこの辺の作成状況というのが大きく変わっていったのかなというふうに認識をしております。  このケアプラン作成に当たっては、センターの職員だけではなくて、委託もしながらされているというふうに認識をしておりますけれども、介護保険地域包括ケア協議会の議案書を私資料を見ているんですけれども、ここでその作成状況というのがさらに詳しく報告をされておりまして、昨年度でいきますと、総合事業利用者のケアプランの作成、これが委託では延べ1,072件ということでなっております。委託割合が65.8%とあるんですけれども、全体でいくと1,629件総合事業に関してはケアプランの作成かかわっていたと。1,629件のうち1,072件が委託ということは、差し引きして557件が、延べですけれども、直接センターの職員の皆さんが作成業務に当たったという、こういった理解で相違ないのかお伺いいたします。 68 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 69 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  そのとおりでございます。 70 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 71 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。では29年度は延べ557件のケアプラン作成にかかわったということになると思うんですが、ここで、そのさらに前の年の28年度の実績とも比較してみたんですけれども、延べ利用者数、委託利用者数もそれぞれ増加しているんですが、委託の割合が70%から65.8%ということで低下しております。この委託割合が低下した理由についてはどのようになっているのか、どういう場合に委託して作成しているのかもあわせてお伺いしたいと思います。 72 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 73 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいまの作成割合の関係でございますけれども、委託に当たっては、私どもの体制、それから民間委託を受けられる事業者の体制等ございまして、その時期ですとかそういった形の中で、ケアプランの作成数が多い月に民間さんが受けられるパイと申しますか、受けられる、どこまで受けられるということもございますので、そこの兼ね合いの関係で昨年度とことしについては若干そのそういった差異があったのかなというふうに考えているところでございます。  以上です。 74 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 75 ◯7番(神長基子さん)  民間さんのほうで受けられるパイのことが低下した要因だということですね。実際委託割合が低下したことも、センターの職員さんが作成、作成の業務だけじゃなくていろんなこともしながらだと思いますので、その全てに負担がいっているというようなことも一つの現状としてあるのかなというふうに感じております。  また、専門職の確保が難しいというようなことも御答弁あったわけなんですけれども、新総合事業に移行するに当たって、2015年に介護保険法が改定されてから地域包括支援センターの機能強化ということが国のほうから示されまして、支援センターで行う包括的支援事業の業務の種類というのがおよそ2倍の業務になったのかなというふうに思っております。こうした流れに伴ってセンター内での職員の体制というのはそのときにどのように変えたのか、増員なりそういったことがあったのかどうかお伺いをいたします。 76 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 77 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  その体制については従来どおりということで対応したところでございます。  以上です。 78 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 79 ◯7番(神長基子さん)  従来どおりということですけれども、従来どおりでいきますと、やはり業務は増加するわけですから、それがあらかじめわかっていた中で、今までの職員の体制で行うということはかなり無理があるんではないのかなというふうに思うわけなんです。専門職ということはそうそうすぐに確保できる問題ではないにしても、そこでそういう体制を変えられなかったというのはどういった理由があるのか、そこをお伺いいたします。 80 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 81 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  新しい事業の導入ということで手探りの部分はございましたけれども、そういった中で事業を始めていった中で、先ほど予防プランということで、それまで自前で主にやっていたものを委託にかけるというようなことで、今のそのままの体制でその事業については進めていったということでございます。  以上でございます。 82 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 83 ◯7番(神長基子さん)  それでは、先ほどもちょっと触れたんですけれども、この作成業務が本当に大変で、それに当たってほかのサービス、支援センターがやる業務というのがもっとたくさんある中で、十分に迅速に行うことができないという状況が、本来的にこういう状況はあってはならないと思うんですけれども、現実として今あるということなのかどうか、そこをお伺いいたします。 84 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 85 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  今現在そういったことはないんですけれども、今回3カ所に委託するというのは、今後高齢者人口がふえていく上でそういった事態、町民のサービスの低下を招くというような事態が想定されるので今回民間委託ということを進めたいということでございますので、御理解いただきたいと思います。 86 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 87 ◯7番(神長基子さん)  体制は余り十分ではない状態なんだろうとは思うんですけれども、それでも現在は支障がないというようなことでされてきたと。法改定によってサービス利用がどのようになっていくかというのは、手探りな中でもありながらいろいろ見通しを立てて職員の皆さんやられてきたかと思うんですけれども、支援センターの行う事業というのは、平成30年から32年度ということで、3年間の期間で第7期の音更いきいきプラン21の中に位置づけられておりますけれども、この計画の中では、包括の支援センターは町が実施主体となって事業を継続的に行っていくということが明確に示されております。ただ、常任委員会の中で示されたスケジュールを見ますと、来年度が公募選定、そして32年度には運営委託開始ということになりますので、この計画の内容とは大きく変わるんではないのかなというふうに思うんです。それがなぜ今この段階でこういったことを急ぐというかそういうふうになるのか、そこの理由について根拠をお示ししていただきたいと思います。 88 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 89 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいまの御質問でございますけれども、今回私ども考えておりますのは運営委託ということでございますので、あくまでも町が実施するというような形態でございますので御理解いただきたいと思います。  以上です。 90 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 91 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。それでは、そのいきいきプラン21の中で位置づけられたその内容はこのまま継続されるという意味で捉えてよろしいということですね。  それでは、このいきいきプラン21の部分で、今度3点目のほうに移るんですけれども、いろいろ懸念されることということで御答弁いただきましたが、いきいきプラン21の計画策定に当たって町民ですとか事業者に対するアンケートを行っておりまして、その結果が公表されております。この中で、ケアマネジャーさんに対して行った調査なんですけれども、地域包括ケアシステムの構築についての回答と、また、そこから出した考察ということでまとめてありますが、地域包括ケアシステムの構築については、地域の社会資源及びニーズの把握を行った上で、在宅生活の継続を支える地域での見守りや担い手の確保、必要とする割合が高いとあります。これは現場を知っているケアマネジャーさんの多くが切実に必要としているものであるというふうに捉えております。  ここで、「地域包括ケアシステムの構築を促進するために重要な組織団体は」という問いに対しては、トップにあるのがこの地域包括支援センターだということがありまして、この結果も私は重要であるというふうに思っております。  支援センターでは、保健・福祉・介護サービスの総合的な調整を図る、こういったことを目的として地域ケア会議を実施されていると思います。ここが委託後どういうふうな形になるのかということなんですが、まず地域ケア会議、この間の成果について先にお伺いをいたします。 92 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 93 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいま地域ケア会議の御質問でございますけれども、大きく地域ケア会議につきましては、地域ケア会議、小地域ケア会議、個別ケア会議というものがございまして、それぞれ必要に応じてこちらの会議を実施してケアマネジャーからの御意見等を聴取したり、いろいろなケースについての打ち合わせ等を行っております。そういった意味で、今回委託に当たっても同じようにこのような会議を開くということと、それと、ケア会議とは別に、今も緑陽台のほうにサテライト的なものがございますので、そこと一緒に定例的に月1回連絡会議というものを開催しております。今後3カ所に委託を進めるに当たっては、こちらの会議のほうにそれぞれ委託を受けた法人さん等の関係者が出席していただいて、月1回町と含めてそういった打ち合わせを行うということで考えているところでございます。  以上です。 94 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 95 ◯7番(神長基子さん)  地域ケア会議については、その進め方というか、についてはわかりました。平成26年ですのでちょっと古くなるんですけれども、この10月に全国の地域包括・在宅介護支援センター協議会というところの調査研究特別委員会というのが提言をまとめていることは御存じかと思います。地域包括支援センターのあり方に対する提言というものなんですけれども、これは国に対しての提言だったり市町村に対してだったり事業者に対してだったりということで分類されておりまして、保険者である市区町村に対するものという中に、地域ケア会議の進め方について、センター職員のみならず、地域の団体ですとか機関の実務者、また、代表者に対する研修を実施することというふうにございます。こういった研修というのが、本町における実施状況、どのようになっているのかお伺いいたします。 96 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 97 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいま提言のお話がございましたけれども、今現在直営で町がやっているということもございましてそういった研修は行っていないんですけれども、今後民間に委託するに当たっては当然そのような研修は進めていかなければいけないというふうに認識しているところでございます。  以上です。
    98 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 99 ◯7番(神長基子さん)  ぜひその辺は実施していただきたいなというふうに思います。  次に、サービスにかかわる部分の懸念なんですけれども、地域包括の業務の中で、虐待対応、権利擁護という言い方になるとは思うんですけれども、こういったことも行っていると思います。委員会で示された資料によりますと、民間委託の後はこういった虐待などの困難事例については町が後方支援を行うと。それとともに最終的には町が直接対応するというような文章になっていたかと思います。今いただいた答弁では、後方支援ですとか最終的にというようなことは言われておりませんで、こういった事例については町が直接対応する、こういった言い方をしております。この辺は何か変化があるということなのか、その辺についてお伺いをいたします。 100 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 101 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  前回の常任委員会で説明した資料と今回の答弁なんですけれども、本質的には変わらないというふうに考えているところでございます。  以上です。 102 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 103 ◯7番(神長基子さん)  それでは、後方支援を行うとともに最終的には町が直接対応する、こういったことで本質的には変わらないということかなと思います。  困難事例ということなんですけれども、相談の中身というのは年々非常に複雑になってきているのかなというふうに思っております。単純に高齢というのが原因で介護が必要になるというよりも、そこに本人ですとかその御家族、世帯全体の経済的な困窮な状況ですとか、また、介護する側の方が精神疾患、鬱を患っていたり、そういった非常に複合的な問題を抱えている世帯というのがふえてきている中で、本当にここの部分の困難事例というのは非常に重たいものかなというふうに思っているんですけれども、この対応、場合によっては緊急度の高いものというのも発生することが容易に想像できるわけなんですが、しかしながら慎重に進めていかなければいけない部分もあると。こういった慎重で、かつスピーディーに対応するという部分では、行政の縦割りな中ではなかなかそのスピーディーにやるというのが難しい側面もあったのかなというふうに思っているわけなんですが、ここから、これから3カ所に広げて、それぞれ違うところが担われるということになると思うんですけれども、ここに対していかにスピーディーに、かつ慎重に御本人に当たっていく、家族に対して接していく、そういったことをどのような対応策というか、町として考えているのか、その考えをお伺いいたします。 104 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 105 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいま御質問にありましたとおり、複合、複雑した課題を抱える御家庭等、近年ふえてきておりまして、それに対する対応ということで、地域包括支援センターの役割の一つでもございます。そういった相談につきましては、24時間体制で迅速に私どもに引き継いでいただく、または関係機関について通知していただく、そしてそれをもとに、それに関する関係する部署、それから関係する機関等集まりまして、ケース会議と申しますか、今後の対応等について検討するということで、これは委託するしないにかかわらず、現在もそういった形で進めているところでございますので、御理解いただきたいと思います。 106 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 107 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。この支援センターの業務の一つで権利擁護ということで、この権利擁護事業のうち、認知症などで判断能力の低下している方の支援というのは成年後見サポートセンターというところで行っていると思うんですけれども、虐待防止に関しては支援センターで相談に応じてきたというふうに思っております。  今、これまでと変わらずというところは答弁いただいたわけなんですけれども、高齢者虐待防止法の中では、市町村を第一義的に責任を有する主体として、地域包括支援センターを市町村の業務を委託する主体として位置づけているということは御承知かと思います。そのことを踏まえますと、高齢者虐待防止法では、市町村に対して、この法に規定する業務を主体的に行う役割があるというふうに捉えております。委託することによってその役割から一歩後退するということにはならないのか、その点の見解をお伺いいたします。 108 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 109 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  私どもも今回の委託に当たっては数年来先進の市町村等を研究させていただきながら進めているところでございまして、虐待についての対応等について私たちもちょっと、委託については危惧しているところでございますけれども、そのために私どもは後方支援ということで、しっかりした体制を後ろで固めて委託先に対してのサポートをしていくというような方針で考えているところでございます。  以上です。 110 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 111 ◯7番(神長基子さん)  危惧しているというようなことも今言われておりました。ぜひその点は慎重に進めていただきたいなというふうに思います。  あと委託に対する懸念というところでは、職員さんにかかわることなんですけれども、先ほどの大浦議員の質問でも副町長答弁されておりましたが、町の人事、ローテーションの関係で専門職の確保というのは非常に難しい部分があるという、ここは私も理解はするところなんですが、それと、この介護の分野に関しては、民間においてはいろいろ、離職率の問題というのも今あることが事実、あると思うんです。これは一般的なところなんですけれども、地域包括支援センターの専門職の離職率というのが、民間の研究所の調査ですけれども、高いと。14.6%という数字が出ております。センターではありませんけれども、音更町内の介護事業所の離職率というのも、介護事業者の離職率が15.9%というような数字もアンケート調査の中で出ております。  センターの業務というのは、地域との連携業務というのが非常に重要になってくると思うんですけれども、実際は現在のセンターの専門職の能力というのは、これは一般的なところなんですけれども、個別対応に関する実践力が主であって、地域を対象とした業務を苦手とする傾向もあるというような、こういった調査もございます。ただ、そういうことですので、つまり民間さんにお願いしたほうが安定したサービスを町民の方が受けられるということですけれども、そういった要素がまだまだ不安な部分もあるのかなというふうに思っております。  ただ、この部分、一般的にはそうはいいながらも、町内の施設の状況というのは特段問題はないんだという部分で今回委託という方針に踏み切ったのかなというふうに思っているんですけれども、その点、町内の施設の状況というのは実態を把握した上での判断なのか、その辺を伺います。 112 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 113 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  今回の委託に当たっての非常に大きな柱の一つというか私どもの考え方の一つに、委託に耐え得る法人が町内には複数あるということでございまして、それらの法人につきましては十数年にわたって運営している事業者もございます。そういった中で地域との交流をしている事業者もございます。そういった法人があるということを前提に私どもは委託を考えております。  そういった意味で来年度、プロポーザルをやるわけですから、その辺で、どういった提案が出てくるかはわかりませんけれども、地域との交流については、引き続きそういった事業は実施していただける、さらにプラスしたような交流事業というのも考えていただけるのではないかなというふうに考えているところでございます。  以上です。 114 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 115 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。つまり安定的な事業として移行できるというような御判断だということですね。  それでは、今最初に質問しましたけれども、職員の体制、12名の体制で、正職8名、臨時4名ということで運営をされてきていると。この方々の今後の雇用についてなんですけれども、それはどのようになるのかお伺いいたします。 116 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 117 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいま私ども考えておりますのは、臨時職員4名については雇用しないということと、正職員8名のうち6名についてはそのまま包括支援センターに残っていただく。残り2名については他部署のほうに異動するというような形で担当としては考えているところでございます。  以上です。 118 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 119 ◯7番(神長基子さん)  ことしの3月の定例会で、職員の会計年度任用職員制度というようなことで私一般質問したんですけれども、その制度が平成32年度からスタートするということで、その総務省のマニュアルの中で任用根拠の明確、適正というのがありまして、ICTの活用ですとか民間委託の推進等によって、現に存在する職を漫然と存続するのではなく、それぞれの必要性を十分吟味した上で適正な人員配置に努めるように求めていると。マニュアルの中ではそういうふうになっているんですけれども、今回のその導入が、つまり自治体業務のアウトソーシングの拡大と、それによる臨職の削減につながる懸念があるというようなことが、そういったことも前回の3月の質問のときに言ったわけなんですけれども、今回、この制度が始まる前の段階になるとは思うんですけれども、臨時職員の方は4名雇用しないということですね。  これは、臨時職といいましても、やられていることは専門性の高いものだったと思うんです。こういった経験を行政として蓄積していくという意味では、切り捨てるという言い方はちょっと語弊があるかもしれませんけれども、何とか残っていただくという。臨時職なのでどうしても期間がありますけれども、それでもこれまで包括で担ってきたことというのは、これは大事なことだと思うんです。直接引き継いでいくという部分では、まださらに残っていただいて業務に携わっていただくというふうなことも考えられるんではないかと思うんですけれども、その辺はまだ考慮する余地があるのかどうかお伺いいたします。 120 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 121 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  民間委託するに当たってやはり一番の問題というのは、そういった雇用上の問題というのはどうしても発生するのかなということは思っているところでございます。そういったことによって民間委託が実現するという側面もあるのかなというふうに考えているところでございまして、こちらの臨時職員の方たちについては、専門職の資格を持っている方たちですので、先ほど包括支援センターでは雇用しないという部分はお話ししたんですけれども、ほかの部署等で、貴重な専門職の方々でございますから、そちらのほうで登用するというようなことは発生する可能性はあるのかなというふうに考えているところでございます。  以上です。 休憩(午前11時58分) 122 ◯副議長(高瀬博文君)  一般質問の途中でありますけれども、休憩をいたします。  再開を1時とします。 再開(午後 0時59分) 123 ◯副議長(高瀬博文君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続行します。  神長基子議員。 124 ◯7番(神長基子さん)  それでは、続きということで再質問いたします。  今回3つの圏域に分かれて3カ所での委託ということなんですけれども、3カ所全てが同じ例えば社会福祉法人さんが請け負うということにはならないんだろうと思うんです。それぞれが違うところ、ABCというふうに例えばさせていただきますとそれぞれがセンターを運営するに当たっては公平・中立性というものが保たれた中で業務に当たるということが最も求められるというふうに思っております。例えばケアプランの作成に当たっても、これがそれぞれの施設によって作成に当たる基準が違ってきたり考え方が違ってくるということになると公平性が保たれないということにもなってしまいます。こういった点検のあり方も含めて、サービス格差が生じないような町のチェック機能というのはどのように果たしていくのか、ここについて考えを伺いたいと思います。 125 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 126 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  ただいまの御質問でございますけれども、午前中お答えいたしましたケア会議というものを主に、そちらの中で、町も入った中でそういった公平性、中立性が保つように努めていきたいというふうに考えているところでございます。 127 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 128 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。では、ケア会議の中で常にその辺はチェックして進めていただくようにお願いしたいと思います。  質問の4項目めなんですけれども、このセンターのあり方と今後の方向性ということで、一度町民への意識調査を実施してみてはということで、その考えについて答弁いただいたわけなんですけれども、ここについては協議会のほうで御協議をいただいているということで、これは恐らく11月に行われた協議会の中でそういった協議があったのかなというふうに思うんですけれども、出された主な意見というのはどのようなものだったのか、それについて明らかにしていただきたいと思います。 129 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 130 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  こちらの協議会のほうで提案させていただきましたところ、御意見として、そのような方向でぜひ進んでいったほうがいいんではないかという御意見がございました。  以上でございます。 131 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 132 ◯7番(神長基子さん)  わかりました。協議会のほうではそういったことで了承ということになったんだろうと思うんですけれども、利用される実際に町民の方、それから、地域包括ケアシステムという大きなくくりの中でいきますと、いかに地域住民の方がそのことに対して理解をして、一緒にといいますか連携した中で運営していくかということも重要な視点になってくるかと思いますので、そういった意味では機会のあるごとに住民合意を得ていく、そういったプロセスも重要になってくるんではないかなと思います。ぜひ検討していただきたいなと思います。  最後の5点目なんですけれども、直営の支援センターの見解ということでお聞きをしております。そこで、そういった機能、基幹型といいますか直営が果たす機能という、そういった重要性も認識しているという部分で、委託後においては基幹センターの機能に準じた形で支援をしていくというような答弁をいただいております。ここは今回、質問で最も明らかにしたかった部分でもありましたので、ここをしっかりと役割を果たしていただきたいなというふうに思っております。  この移行に当たってのもろもろの役割分担といいますか、町ではこういうこと、いわゆる後方支援という形にはなりますけれども、委託先ではこういった業務を担っていくというようなことをわかりやすく町民の方にお示ししていくということでは、どういった周知のあり方を検討されているのか伺います。 133 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 134 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  町民への周知等についてでございますけれども、まずその仕組みと申しますか、委託後どこに町民の方たちが相談に行けばいいのか、そしてどういった手続を踏めばいいのかということは、当然広報ですとかそういったものを使って周知はしていく予定でございます。  以上でございます。
    135 ◯副議長(高瀬博文君)  神長議員。 136 ◯7番(神長基子さん)  特に高齢者の方を、主にそこに周知を徹底させなければいけないと思いますし、そういった意味では、ホームページ等ではなかなか十分に伝わらない部分もあると思いますので、広報なりそういったところで十分に周知が必要なんだろうというふうに思います。  内部的に十分いろいろ検討されてきたと。そういった結果で今回出された方針なんですけれども、今回の件は大きな転換というふうに私は考えております。計画の中では変わらない、実施主体はあくまで町であるということなんですけれども、実際の運営は民間、それも3カ所に広げて、3カ所とも民間委託ということでお願いしていくということですので、体制的には大きく変わるんだろうというふうに思っております。  地域包括ケアシステムをどういうふうに音更町として構築していくのか、そのビジョンについては既に第7期の計画の中で示されておりますけれども、この包括の支援センターがまさしくこの一連の施策の核とも言うべき施設になるんであろうと、これからも。そういった意味では、今、これは2年前の数字なんですけれども、全国的にも支援センターの数、4,873カ所というふうに私がちょっと調べた中では出ておりました。設置主体は市町村ですけれども、運営の主体は民間に委託されているということが6割を超えているという、こういった実態も調査してわかりました。  コミュニティ再編という観点からいきますと、これは介護分野に限ったことではないんですけれども、地域のコミュニティ、この組織を強化するということは最も重要な課題なんだろうというふうに思っております。しかしながら、全体として国が進めているこのコミュニティ再編というのは行政の責任の後退というのがセットになっている、こういった側面も一方ではあるんだろうというふうに思っております。町民が、介護、また、高齢によってサポートを必要とするときに、そこに真に求められるものというのは、安心して、どの地域に暮らしていても一定の水準でサービスが受けられる、こういったことを一番に望むんだと思います。その上での質の保障、それから労働者の雇用の確保、含めた中で専門性を有する職員、今回4名臨時職の方がやめられるということは非常に残念なことですけれども、今後委託先のほうでも委託費というのがしっかり担保されていかないと、これは人件費に大きくかかわってくる部分になると思いますので、そういった部分も含めまして公的責任のあり方、どう果たしていくのか、最後に町の見解をお伺いいたします。 137 ◯副議長(高瀬博文君)  小野町長。 138 ◯町長(小野信次君)  今神長議員から、最終的には公的責任をどう果たしていくのかというお話しかというふうに思います。まさに今冷静に考えたときに、地域包括ケア、どうやっていくのかという基本になっていることは、やはり高齢、高齢者、これが、さっきも答弁の中で数字を挙げて話をしましたけれども、そういう時代の中でどういうあり方がいいのかというのが問いかけられながらこういった、今神長議員からるる細かく逆に言ったら教えていただきましたけれども、我々は以前からそのことについてはもう既に取り組んではきています。  そういった中で、今民営するセンターの持ち方、これは、さきの答弁でもお話しさせていただきましたように、本当に直営だけの1カ所でいいのかということ、随分前から議員の皆さんから御指摘もいただきました。  そういった中で、民営というのは一つにはそういった、本町、そして木野、それだけじゃなくてまた中間にもという中で、これだけの人口規模を抱えている中での高齢という中で、必ずしもその高齢が云々ということよりも、介護制度が初めでき上がって、それから今度、じゃその家族という単位でどうやってそれをケアしていくのかというのが一番の問題だったというふうに思います。それが、老老介護とよく言葉出るけれども、老老介護というよりも、その介護している人が言ってみれば仕事を休んだり、あるいは何かの都合で親御さんを介護するという形の中でいろんなケースが生まれる時代に入りました。  そういった中で、去年もそうなんですけれども、そういったことを地域包括ケアの中でどうやってフォローアップするかというと、やはりそこは基本的に町の姿勢が大事だと。今御指摘のとおりだと思います。  解決をしていくには、民間にお任せするということは、ボリュームが相当なものの中で、当然民間のプロの方々に委ねなければならないところもあると思いますけれども、基本的に、例えば家族間の問題だとかそういったものは、さっきもお話の中に出てきていましたけれども、それは従前もそういうことがある中で、そこは、直営と言われますけれども、町の対応という中では、そういった中でのノウハウというのはかなり蓄積もしておりますので、そういった場面では、民間に委ねたからといって民間に全てその責任があるんだよという話じゃなくて、最終的にはそこに行政がしっかりとフォローアップしながら、その意味では直営の機能というのはやはり必要かなというふうに思っておりますし、お話の中で御指摘いただいたような部分も含めて、今後にあって、確かに、今神長議員からおっしゃられたように、今つくりたてだという状況の中で、これからいろんなこともまた起きてくるかと思いますけれども、そういったことも踏まえながら、本当に音更町にあって、その点在する中の市街地、そういったものをじゃこれからもその3カ所も含めてどういう取り組み方がいいのかということも含めて、ぜひこれからもそういった意味で、我々も研さんを積んでまいりたいと思いますし、また、今神長議員がおっしゃってくれたようなことも、ぜひまた客観視という視点に立って教えていただければありがたいなというふうに思います。何といいましてもそういった新たな時代に入っているということをしっかりと受けとめながら、行政は行政としてその使命というよりも責任を果たしてまいりたいと思いますので、今後とも御理解のほどお願いいたします。  ありがとうございました。 139 ◯副議長(高瀬博文君)  以上で、神長基子議員の質問を終わります。  次に、守屋いつ子議員、登壇願います。 140 ◯9番(守屋いつ子さん)〔登壇〕  では、音更町子どもの権利条例の制定を求めて質問をさせていただきます。  1989年に国連総会で児童の権利に関する条約が採択され、翌年、1990年に国際的に発効、1994年、平成6年ですが、日本はこの条約に批准しています。条約は、子供の人格の完全にして調和のとれた発達のために、子供の権利が子供を取り巻くあらゆる場で実現されることを求めた条約です。  児童の権利に関する条約は、国際人権条約の中でも、生存、発達、保護、参加など、市民的、政治的、経済的、社会的、文化的権利を含む最も包括的なものであり、平常時にも緊急時、これは災害や紛争などです。ここにも適用されます。  子供に関するさまざまな事柄はこの条約の理念と規定を踏まえて決定・実行されなければならないこととされています。各自治体では「子どもに優しいまち」を目標に各施策を講じていますが、国連子どもの権利委員会では、日本の子供たちが高度に競争的な学校環境のもとに置かれ、発達をゆがめられ、不登校や自殺など否定的な影響を与える点が問題として指摘されています。  私は、平成26年6月、平成29年5月、子供施策の指標となる子どもの権利条例の制定を求めました。また、子どもの権利条例制定自治体の取り組みなどの調査を行う中で、大事にしていることは、子供が一人の人間として成長、自立していくために、市、町全体で子供の育ちを支えていくための共通の基盤であり、子供の支援だけではなく、子供にかかわる人たちを支援していく指針であるという位置づけになっていることがより深く理解できました。  平成27年から31年度の音更町子ども・子育て支援事業計画のサブテーマ、「豊かな大地に集う笑顔 子育て 親育ち おとふけブランド」に揚げられている文言は、町全体で子供の育ちを保障したいという願いが込められていると捉えます。  子供を取り巻く状況はまだまだ厳しいものです。子供は、家庭、学校、地域のあらゆる場面において大人との関係性の中で生きていきます。子供の権利について全町民が考え、理解を深めていく上で条例制定は必要なものと考えます。  以上より、以下の点について伺います。  1、児童の権利に関する条約、子どもの権利条例について調査研究の取り組みはなされたか。  2、児童の権利に関する条約に関して、子供や大人、地域も含め、学習し理解を深める機会はあったのか。  3、音更町の子供を取り巻く状況をどのように捉えているのか。  4、子どもの権利条例を持つ自治体は、権利侵害に対する救済制度の充実が図られています。音更町における救済制度は講じられているのか。  5、音更町で定める各計画では行政への法的拘束力はないが、条例制定により、子供の権利救済や意見表明・参加の仕組みをつくる根拠となっていくと思います。見解を伺います。  6、児童の権利に関する条約では、子供の意見表明権を大事にしています。未来を担う子供たちと一緒にまちづくりを進める上でも条例の制定は大変有効と考えます。条例制定を前提に取り組んでいくべきと考えます。見解を伺います。  以上、御答弁よろしくお願いいたします。 141 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁を求めます。  小野信次町長。 142 ◯町長(小野信次君)〔登壇〕  音更町子どもの権利条例制定の御質問につきましては、関連がありますので一括してお答えいたします。  子どもの権利に関する条約につきましては、世界の多くの児童が飢餓や貧困などの困難な状況に置かれていることから、児童の人権尊重と保護の促進を目指し、平成元年に国連で採択され、我が国も平成6年に批准しております。  この条約に基づき、国は、児童の虐待等の防止に関する法律の制定など関連する規定を整備し、保育保育指針においてもこの基本理念が盛り込まれているほか、平成12年に川崎市が子どもの権利に関する総合条例を整備したのを皮切りに、これまで全国47の自治体で条例が制定されております。  本町は、平成26年度に音更町子ども・子育て支援事業計画を策定しておりますが、これに当たっては、子供を権利の主体として尊重し、最善の利益を保障するという子どもの権利条約の基本理念を踏まえて策定を行っております。また、計画書の巻末に条約の概要を掲載して子供の人権尊重の啓発に努めているほか、保育園等の年中児を対象に、基本的な人権思想を身につけるための人権教室を開催しております。  都市、核家族が進行し、子供を取り巻く環境につきましては、地域社会の連帯感や人間関係の希薄によって地域において子供にかかわる頻度が低下し、子供の健やかな成長を阻害する多種多様な問題が生じております。それらに対処するため、子ども福祉課を窓口として、子供の安全や権利を守るために音更町要保護児童対策地域協議会を設置し、児童虐待や不適切な養育環境を抱える家庭に対し、関係機関と担当部署が横断的に連携して取り組んでおります。  平成32年度からの第2期音更町子ども・子育て支援事業計画の策定に向けて、本年度はニーズ調査を実施しているところでありますが、次期計画においても、子供の視点に立ち、常に子供の最善の利益が実現される社会を目指すことを基本に、一人一人の子供たちの健やかな育ちをひとしく保障することとし、子供の権利条約の精神を尊重するとともに児童福祉法の理念に基づく計画になるものと考えております。  本町といたしましては、条例を制定することで町民の意識を高めるといったことはあるとは思いますが、条例は理念を柱とした規定が主となるものと考えられることから、より実効性のある方策として、音更町子ども・子育て支援事業計画において具体的な施策を規定し、それに基づいて各種事業を着実に推進することで子供の権利を担保してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。  以上、答弁とさせていただきます。 143 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁が終わりました。  守屋議員。 144 ◯9番(守屋いつ子さん)  では、再質問をさせていただきます。  まずお伺いしたいと思います。私は、先ほど質問いたしました平成26年6月、このときの質問、この答弁は、残念なことに庁舎内の認識は非常に低いものでした。答弁としては、発展途上国に、そこで該当する、そういう計画であるという答弁を得ました。残念だなと思ったのですが、そこで、かみ合わないというふうに思いましたので、それ以上質問を続けることはやめました。そして平成29年5月、ここは小野町長が町長となって最初の質問でした。このときには、日ごろから小野町長が子供の施策、子供のことには非常に関心を強めていたということもありましたので、ぜひこの子供施策を発展してほしいという思いでこの条例制定を提案いたしました。それで、今答弁を伺いました。  この間、1回目、2回目、年数はたっておりますけれども、庁舎内で学習をしたのかということを私は質問いたしました。これは、通告にもありますように、子供だけの問題ではない、大人のかかわり方、地域のかかわり方、これが子どもの権利条例を制定している町でははっきりしております。そこで、実際にこの子どもの権利条約、子どもの権利条例についての認識といいましょうか、ここについて、どういうことなんだという学習をまずしなければならないというふうに思うんです。  それで、各、今回は子供とついているので子ども福祉課が担当して答弁をすることになったのかというふうに思いますけれども、子供施策、あと町の関係でいけば企画部であったりします。そして、当然子供の中には児童も入ってきます。それで、それぞれのところの見解を示してください。子どもの権利条約、子どもの権利条例についてどういう認識をしているのか、まずそこを示してください。 145 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 146 ◯副町長(高木 収君)  子どもの権利条例、これに絡みまして、役場の各部署それぞれに関係があるだろうということだと思います。それで、それぞれの部署における認識を示していただきたいという御趣旨でございます。非常に広範囲にわたる話なものですから、それぞれの所管からそれぞれ答弁させるとまたこれ相当な時間等を要しますので、私が代表してお答えさせていただきたいなと思います。  申し上げるまでもなく、子供は音更町のこれからの時代を背負っていくための貴重な、本当に大事な存在、子供は未来に向けての音更町の宝であると、まずこれが共通の認識だと思います。それで、今の子供をとり取り巻く状況というのは、子供も今、守屋議員おっしゃられましたように年齢が非常に幅がございますので、学齢のお子さんもいれば幼児もいらっしゃるということで、それぞれの年代に応じた課題というのはあるんだろうと思います。それぞれ課題に応じるために私たちは、総合的に子育て支援ということでくくっていますけれども、それぞれやっています。  特に、まずは子供を生みやすい環境をつくりたいと、ここから始まりまして、子供を音更町で産み育てていただくための環境づくり、これをまずやっているつもりです。そして、お子さんが生まれてからは、当然健やかに育っていただきたいので、ここは健診ですとか予防接種ですとかそういったことを通じてきちっとした子供の成長を図っていきたいと。その中で、今度は当然保育園ですとかそういった問題が出てきます。音更町においては、保育ニーズにあってはきちっと保育に、待機児童になることがないようにきちっとした保育を担保していくと、そういったことでやらせてもらっています。そして、当然小学校、中学校と行くわけですけれども、ここは教育委員会のほうの管轄になりますけれども、それで学校教育、そして地域においては社会教育、こういった形の中でそれぞれ対応させていただいていると。  そして、今子供のことばかり申し上げましたけれども、結局子供を見ているというか、保護者というのがありますので、保護者がやはり子供を育てやすい環境にするということがまた当然子供の権利を守っていくということにつながると思いますので、その意味でも私たちは、保護者の方の子育てのしやすい環境ということの中で、守屋議員からは十分でないとおっしゃられるかもしれませんけれども、医療費の一部無償化ですとかいろんな形で子育て支援、公営住宅についても子育て支援の公営住宅の戸数を設けたりとか、そういった形でやらせてもらっています。保護者を含めてトータルで子育てをしやすい環境、それがひいては子供の健やかな育ちを育む子供の権利に結びつく施策だということで、町を挙げてそこは総動員してやらせていただいているつもりです。  以上です。 147 ◯副議長(高瀬博文君)  守屋議員。 148 ◯9番(守屋いつ子さん)  今、副町長からの答弁については、それは、この音更で子育てをしていくという上で、子供の子育て、子ども支援事業計画の中できちんと位置づけられているというのは確認しております。音更は全ての子供と子育て家庭を対象として社会全体で子ども・子育て、親育ちを支援するため新たな仕組みを構築していく、質の高い教育、保育の総合的な提供をしていくなどなど挙げられております。これは計画ですよね。じゃ計画と条例と、その違いはどういうふうに捉えているのかなということを一つ伺います。  それとあわせて、これは、音更町の子ども・子育て支援事業計画については対象年齢を、いろいろデータ調べましたらどうも小学校6年生までを対象としている。まさに子育て、そこに視点を置いているというふうに思いますけれども、まずそこをお伺いいたします。 149 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 150 ◯副町長(高木 収君)  いわゆる子育て計画、子ども・子育て支援計画とその条例の違いというお話でございます。当然条例となると、それは町の最上位の規定でございますから、町民がひとしくそれを遵守するというか尊重して、その条例にうたわれていることをきちっと町民がみずからそこは対応していかなければならないと。そしてそれは、努力義務という部分はあるかもしれませんけれども、当然一定のそういう制約といいますか、そういったものになると思います。当然子供の権利ということの中で理念的な部分がやっぱりかなり含まれてくるかなというふうには思いますけれども、そこのところを改めて町民の意識を啓蒙し認識を高めるといったことで条例というのは有効性があるんだろうなというふうに思います。  計画ということになると、これはやはり非常に実務的な部分になってくると思います。ただ、その計画というのは、実務的な部分であるがゆえに、より身近な、子供を身近な存在として、それぞれの立場といいますか年齢のステージに応じてどんな対応をしていったらいいんだろうと、そういったことを具体的に町の施策として盛り込んでいますので、それはストレートにお子さんなり保護者に返ってくると、そういった、これはまさに事務事業といいますか、実効性のあることというふうに考えています。  計画も、一過性のものでは困りますので、やはり一定の期間を切りまして、第1次とか第2次というようなで形で一定の期間の中で積み上げていった事業の検証、そういったことを踏まえて、今度はまた次期の計画にそれを生かした中でいくと。この第1期、第2期というような形でありますけれども、それが全て終わりではなくて、計画の期間が終了が終わりではなくて、それはずっと続きますので、そこの終わりのない部分でございますけれども、常に新しい施策を、その時代に合ったやり方、その世の中の今の国やなんかの制度もありますけれども、その中で町としてできること、そういったことをきちんと一定の期間の中で積み上げていってまた次に結びつけていくと。ひいては子育て支援を延々とやっていくという趣旨でございますので、そこは、条例の場合には改正をしない限りは、一つの考え方というか理念の部分としてはずっと生きていくんだと思いますけれども、それはまた別な形で私たちは、具体的性のある、より実効性のある担保ということで計画という形でやらせていただいていると。  そして、この計画の中では、今計画書をちょっと私見ているんですけれども、おおむね18歳未満の全ての子供とその家庭を対象とするというふうな規定がきちっと記述されてございますので、内容的に一部そういったかなり上の年齢のところまで網羅し切れていないんじゃないかという御指摘かと思いますけれども、計画としては一応そこまでは位置づけをさせてもらった中でやっているということでございます。  以上です。 151 ◯副議長(高瀬博文君)  守屋議員。 152 ◯9番(守屋いつ子さん)  子どもの権利条例の関係では理念的なものという答弁でありますけれども、そこが非常に大きな間違いかなというふうに思います。それは、各この間いろんな自治体の事例だとかを調査してきた中で、この理念と、あと具体的にではどうしていくのかというところが本当にきちんと位置づいていくんです。そういう点ではやっぱり条例を持つ自治体のすばらしいところかなというふうに思ってこの間感じてきました。小野町長も自分の町は劣るところはないような、そういう先ほどから答弁を繰り返しておりますけれども、劣るということではなくて、それぞれにすぐれたものを持っているというところもやっぱり組み入れていく必要があるんじゃないかというふうに思います。  例えば、昨年は松本市を訪れました。松本市では子どもの権利条例を平成25年に制定しております。そういう中で子供の今置かれている立場をしっかり捉える。これは子供といっても全部、子供、親も、そこも含めて、取り巻く人たちを含めた中での調査が行われております。そこをきちんと掌握した中で、虐待があった、そのためにはどうするんだという対応策をきちんととっていく、いじめがある、これはやっぱり人権の問題、それで具体的な方針を上げていく、不登校の問題、これについてもさまざまな対応策を講じていく、そういうことで、障がいのある子供であったり外国籍の子供であったり、そしてさらには子供の健康分野、計画の中には音更も入っておりますけれども、健康に対して、そしてあとは子供の相談、救済、ここは非常に子供をめぐる課題が本当に複雑、そして多様している中で、相談を受けるだけではなくて、いろんな直接的なかかわりの場所、そして子供の身近な相談場所にしていくという、この政策がきちんと位置づいております。また、子供の権利の普及啓発を行う、さらに薬物乱用防止教育など一括したものがこの権利条例を持つ中に含まれた対応策が講じられております。  これは挙げるだけではありません。例えばこの松本市のところで、権利救済、相談窓口というところでは、こころの鈴という、そういう相談窓口をきちんと持っております。そして、そういうものを常に、いつでもどこでも相談できるという体制をつくるために、カードをつくって常に子供に持たせて、そしてどこからでもアクセスできるような、そういう対応策であったり、小学校版、中学校版、高校生版というその通信を出したり、また、周知用のポスターを出したり、そういう細やかな施策が講じられております。  そういう中で、当然、子どもの権利条約って何だ、子どもの権利条例って何だという学習は子供だけではありません。職員、教師、そして地域の中で何回も何回も繰り返し行っております。そういう点で、子供を取り巻くさまざまな事柄を地域全体で取り組んでいこうという、そういうことが講じられております。これはことし訪れた、訪問した宗像市もそうでした。  非常に準備が大変なんです、やっぱり。いろんな策定のための委員会をつくったり子供とのいろんな、この条例をつくるための子供を含めた協議をしたりということで非常にエネルギーを費やすんです、どこも。そういうところでは、これがすごく後々に生きてくるというのは実態として見えてきました。そこがやっぱり大きな意義があるというふうに思われますし、単なる理念だけではないというのはそのあたりからしっかりわかります。  札幌市も条例をつくっております。札幌市では、どうしてこの条例をつくらなければならないのかということをきちんと位置づけております。子供のさまざまな権利侵害の中で子供たちが置かれていると。国連の子どもの権利委員会で勧告がされております。これは2回、3回、今度4回目になるのかしらね。そういう中で、高度に競争的な教育制度のストレス及びその結果として、余暇、運動、休憩の時間が欠如していることによって発達障害にさらされ、登校拒否の事例がかなりの数に上るなどなどが指摘されております。こういう状況に札幌市も置かれているということが認識されました。そこに何とか手だてを置かなければならないということで、条例制定という形でつくられております。  そういう点で、子どもの権利条例だとか、これをしっかり職員、まずは職員の中、先生方の中、そして地域、子供たちの中に、条例制定ばかりではなくて、それを学習する機会というのを常々やっぱりつくっていかなければならないんじゃないかと思うんです。それでなければ、今の答弁のように計画だけの答弁になってしまうんじゃないかというふうに思います。そういう点で、もっと広げた形でここにまずは学習をしていく、そこに立てないのかどうか。教育委員会も含めて、そのあたりいかがでしょうか。 153 ◯副議長(高瀬博文君)  高木副町長。 154 ◯副町長(高木 収君)  条例についての今先進的な取り組みをされている各自治体のいろいろなお話についてお示しをいただきました。大変私たちの町にとっても参考になることがいっぱいあるなというふうに思います。条例の中でも具体的な施策に近いような書き込みをしていると。そういったところについてはそれなりのやはりエネルギーを使って、きちんとそこの条例するまでにはいろんなコンセンサスを得て、いろんな課題をクリアした中にそこに明文されているんだと。その一文につくるまでの過程というのは実は子供の権利ということの認識を深めるために役立っているというお話しだと思います。  確かに我が町は条例ということはしておりません。ただ、今の、第2期に今なろうとしますけれども、子ども・子育て支援計画、こういったこと、計画をつくる上では、計画という名前になっていますけれども、こういった子ども・子育て支援をしようという内容については当然行政だけでやっているわけではなくて、子育てを実際にやっていらっしゃる世代の方とか子育て支援をしている関係機関の方々、そういった町内のいろんな知見を持った方たちにお集まりをいただいて、その中で町も一緒になって、行政としてできること、そしてそれぞれ地域でできること、そういうことを議論しながらこの計画というものをつくっておりますので、そういう計画づくりをする中で、実際のこれは施策に結びつく、事業に結びつく計画でございますので、当然その中では密接な議論といいますか濃厚な議論、そういったことを、実のある実際的な議論というのを踏まえてこの計画というのはつくらせていただいているというふうに思います。  ただ、これが審議会的なところだけの話で終わっているというふうな部分もないわけではないと思います。ですから、ここに、この審議会で議論されたことや何かは当然ホームページ等でもアップしているわけなんですけれども、こういったことについて、もっと審議会での議論の過程だとかそういったことを、例えばホームページを使うとかいろんな形でもう少し町民に広く知っていただいて、そしてさらにそれに対するまた御意見なんかもいただくような、そういった広がりを持たせるようなことでまたこの計画を充実させていくことができるんじゃないかなというふうには思っております。  条例を、どうしても条例に反対だとか私申し上げているわけではないんですけれども、条例をつくっていらっしゃるところにはそれぞれのお考えがあって当然条例をつくっている。ですから、その条例の必要性があるというふうに御判断されてやられていると思います。ただ、条例をつくっても、基本的にはまたそこのところの基本的な部分だと思いますので、それを受けてのまた実際の事務事業の計画というのは当然お持ちだと思います。  その部分で、確かに条例という形では持っていないけれども、私たちの町としてはこの支援計画という中で、より実効性のある計画を持ってやらせてもらっていると。その内容についてはもっと広く町民の認知を得るような、あるいは意見を得るような場面をつくるということについては今後十分、第2期の今計画に向かいますので、検討させていただきたいと思います。  以上です。 155 ◯副議長(高瀬博文君)  守屋議員。 156 ◯9番(守屋いつ子さん)  この支援事業計画の話ではないんです、きょうは。子どもの権利条例、いろんな呼び方をしているそれぞれの制定自治体はありますけれども、確かに子供のこの支援事業計画については、しっかり子供の立場に、子育てをしやすいということでの施策をきちんと位置づけている、そこは十分理解しております。さらに私はもっと広く子供の施策、これは、子育てしやすいということなんかもありますけれども、今大きく問題になっております貧困家庭の問題、この貧困という言葉は余り私も好まないんですけれども、実態としてはそういう子供たち、子供の貧困の問題だとか、それによって生じる差別だとか偏見だとか、そういうさまざまな子供たちの生きづらさだとか、そしてそれが子供の育ちに傷をつける、そういうことをやっぱりあってはならないというふうに思いますし、子供をどういうふうにこの町全体で見ていくのかといったときに、今までの制定自治体なんかを見てみますと非常に有効だなというふうに思いました。  それで、よその自治体ばかりというふうになるのかもしれないけれども、宗像市も毎年、年に何回も何回もというか、月一、二回ぐらいのいろんな事業を行っております。そういう中で子供の自己肯定感、これが非常に高まってきているというんです。自分の悩みを言ってもいいんだ、こういうふうに嫌なことは嫌だと言っていいんだ、自分を好きになっていいんだ、そういうことというのはすごく大事なことだと思うんです、子供が育つ上で。それが条例を持ってエネルギーを注ぐことによって子供に伝わっていくというところが非常にすばらしいところかなというふうに思います。
     それで、子どもの権利条例策定にかかわっていた方の言葉がありました。そういう中では、すごくこの条例を読んでとても心が楽になった、子供を見る目が非常に自分自身豊かになった、そういうことを感じたということだとか、そして、どの子もいろんなことに挑戦して、たとえ失敗しても再挑戦できるという、そういう町にできるんだという思いを抱いたというふうに言うんです。だから、一つ一つの施策ということよりも、全体の中で心がそこに向かっていくというところでは大きな効果があるというふうに思います。  私は、2013年に子供白書というのをつくりました。この中で、帯広でやったんですけれども、行ったんですが、子供との座談会を行いました、子どもの権利条例というのがあるんだよということで。そういう中で子供は、大人がこんなふうに自分たちのことを考えてくれているんだと言ったことが、中学生でしたけれども、そういう思いに立つことができるというのは、子供が育つ上で非常に大きな効果をあらわしているというふうに思います。なので、そこら辺いろんな状況を見て、まずは、先ほどから答弁はありませんが、やっぱりそれぞれの部署の中でまず学習してほしいと思います。いかがですか。 休憩(午後 1時57分) 157 ◯副議長(高瀬博文君)  1時間程度たちましたので休憩をいたします。10分程度。 再開(午後 2時11分) 158 ◯副議長(高瀬博文君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  答弁を求めます。  高木副町長。 159 ◯副町長(高木 収君)  役場の各部署で子供の権利に関する学習をきちっとするべきであると。また、そういうことはなされているのかということだと思います。体系立てて特にそういう学習の場を設けるというようなことは確かにはしておりません。ただ、町の最上位計画であります今の第5期総合計画ですけれども、この第5期総合計画の中にも基本計画として子供福祉という一つのくくりがございます。この子供福祉ということの中には、福祉に関することだけじゃなくて、教育に関すること、医療に関すること、いろいろ入っています。もちろんこれは小学校、中学校になれば教育委員会が所管しておりますので、まさに子供に関する問題、課題については日々まさに取り組んでいると。実際の中で、日々の業務の中で十分それについては対応しているというふうに思います。  町長部局といいますかそちらのほうについては、確かに窓口は子ども福祉課というところが所管していますけれども、子ども福祉課が全て解決できることではございませんので、例えば虐待の問題があったりだとか、親のネグレクトも含めた虐待があったりだとか、今、議員もおっしゃられましたけれども、貧困に結びつくような経済的な問題もあると。  いろんな各分野といいますか、一つのことに限らない、重複して、いろんなことが重なり合って子供の問題が生じているというふうに思いますので、そこは、それぞれ所管はありますけれども、その所管を超えて、子ども福祉課が一応コーディネート的な役割はしていますけれども、課題を共通してそれぞれの知恵を出して、それぞれの対応の中で子供のきちっとした育成に当たれるような対応をすると。それがひいては子供の権利を担保するということになると思っていますので、町としては、総合計画の中でも位置づけているというのは、これは町の事務事業としてきちっとやっていること、まさにやるべきことと。今やっていることも含めてここに盛り込んでありますので、それはそれぞれの所管のところで、実務的な中でではありますけれども、子供のそういう権利を守るということについての実務的な、学習とは言わないかもしれませんけれども、日々そういう課題には向き合っているということで御理解いただきたいと思います。 160 ◯副議長(高瀬博文君)  守屋議員。 161 ◯9番(守屋いつ子さん)  5期総を今策定するということで取り組んでいるのは承知しております。そういう中での先ほどから提案しております。そういう中で、策定委員さんたちを含めた一つの学習の場としてこれを取り組んでいくということもぜひ検討していただきたいというふうに思います。  本当にそこのところがつまずいておりますので、次にはなかなか進めないでおりますけれども、言えることは、こういう行政でありますと、首長が交代したとか担当職員が交代しただとかそういう中で、子供施策、計画があったらつなげていくということなんですけれども、子供施策をしっかり守って発展させていく、その上で子どもの権利条約と子供たちをつなぐ、そのかけ橋が子どもの権利条例に位置づいていくというふうに思います。ぜひここには、今まだまだ音更の中では認識が薄いんだろうなというふうに思います。  そういう中で、実際どういう取り組みをしているのかというところで申しますと、例えば宗像市、子ども基本条例というのが、これは子供たちが、小学校と中学校、これは中学校もだったかな、に配布して、これをもとに子どもの権利条例が制定されたのが11月18日でしたっけ。そのときに、これをみんなで学習もするし、これに基づいた行事を組んでいく、市で。そういう取り組みをしております。ここに全部子供たちがわかるような形でこれが配布されております。大人版もあります。これも各家庭に配布されております。子供の権利を守るために大人が取り組むこと、子供を権利侵害から守るための取り組みということなども全部書かれております。子供の権利って何なのかということも。こういうふうに、わかりやすいチラシといいましょうか、こういうものを配布して市民の方々に理解をしていただいている。  さらには具体的には、例えば子供の、これは権利救済といって、いろいろ相談が子供たちから来ます。そのためにつくられたものです。この中には取り組みの様子だったり、ここで、きちんとした人が配置されておりますので、そこでの内容だとか全部まとまっておりますし、例えばこのイメージキャラクター、これは子供たちから募集して、これを投票して決めたというものでもあります。そういうふうに、ここに子どもの権利条例がある町だよということを日々努力を惜しまず啓発をしている。それが私はとても大事なことだというふうに思います。  そしてまた、これもいただいてきたものですけれども、松本市ではこういうポスターをつくって、これをあちらこちらに張っております。これは子供がつくったポスターです。そういう活動をしておりますし、また、子供の未来委員会というのも非常に活発に動いております。ここも非常に子供にとっての負担はあるのかなというふうには思いますけれども、私たちの町をどうするのかというのを毎月一、二回集まっていろいろ話をしたり施設見学をしたり、そういうさまざまな取り組みを行っております。そういうことで、それこそまちづくりの中に子供を加えていく、そのことをしっかり位置づかせているんです。  そういうこともやっていくことが、これから5期総もつくられますし、また、子供の子育て支援事業もできますけれども、そういう中で子供たちの意見をしっかり取り入れていくような施策をつくっていく上では非常に有効だというふうに思います。ぜひそこのところを考えていただきたいというふうに思います。  これについては当然教育委員会も含まれてきます。だから、子ども福祉課、今答弁がありましたようにいろいろコーディネート役をさせていただくということではありますけれども、一緒にやっぱり教育委員会も含めて、そして企画課であったりそういうところも含めてここにしっかり目を向けるという、今はまだ目を向けるという段階なのかなというふうには思いますけれども、そういうことを行っていっていただきたいというふうに思います。  それで、今やっぱり非常に大事だなと思うのは子供の相談体制、これは、何といってもこうやって条例制定しているところでは、いろんな子供の救済というところで子供の相談体制をしっかり位置づけております。子供の相談カードをネームの後ろに入れて、どこかでぱっと見てということなどもやられているんです。それが非常に、認知度も90%とか98%だとか、そういうことで行われております。だから、子供が困ったときにすぐどこかにアクセスできるという、そういう体制というのも今の子供の中では非常に大切だというふうに思います。  そういうことで、そういう点についてもきちんとした対策を講じていかなければならないかというふうに思いますけれども、そのあたりでは、まず音更町として、確かに相談窓口はあるとはいいますけれども、独立したものとして、そして子供の相談がそういうところにも寄せられているのか、そのあたりをお伺いしたいと思います。 162 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 163 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  子供の相談窓口ということでございますけれども、音更町におきましては今まで断続的な、子ども、子育てから子供さんに関しては、かかわりにつきましては断続的でございましたけれども、子育て世代包括支援センターというものを開設させていただきまして子育てに関する情報の提供プランの作成などを行って、そこで相談を継続的に受けるような体制を今つくっているところでございます。  また、いろいろな子供の相談につきましては、答弁でもさせていただきましたけれども、子ども福祉課のほうで今の段階では受けているということでございます。  以上でございます。 164 ◯副議長(高瀬博文君)  守屋議員。 165 ◯9番(守屋いつ子さん)  そこの包括支援センター等ですけれども、例えば子ども福祉課に直接子供からの電話もある、相談もあるというふうに捉えていいでしょうか。 166 ◯副議長(高瀬博文君)  重松保健福祉部長。 167 ◯保健福祉部長(重松紀行君)  子供から直接というのはありません。  以上です。 168 ◯副議長(高瀬博文君)  守屋議員。 169 ◯9番(守屋いつ子さん)  わかりました。ただ、今まず、本当に各部署のこれからの取り組み、これを確認したいというふうに思ったんですけれども、まずスタートのところでしっかり認識をというか、していただきたいなというふうに思います。計画で進んできているので、ずっとそれはそれで進むとは思います。もう少し一歩進んだ形でできないか。幕別町も行っております。芽室も行っております。それがあることによって努力をするということになると思います。これは子供だけではないし、何度も言うように大人も含めてそこに意識をきちんと注いでいくということになりますので、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。  子供、やがて大人になって、子供時代に充実した生活を送っていくことによってすばらしい大人になって、可能性が広がっていく、そこに私たちは子供に未来を託していくということにもなると思います。子どもの権利条約の中には成長、発達する権利というのがありますけれども、それが子どもの権利条例の本質でもあるのかなというふうに思います。子供が充実した子供期を送る、それで初めて人権感覚、これが豊かなものになっていくというふうに思います。自分が大事にされることによって人も大事にされる、今そういうことが本当にベースとなって広がっていくことが大事だというふうに思うんです。そこがなかなか醸成していかないという実態もあると思います。  そういうことから、やっぱりこの子どもの権利条例を持つということは、あらゆる場面において、子供、家庭だとか地域だとかそういう中で、やっぱり子供というのは大人との関連性の中で生きていきますので、そういう上で子供ときちんと向き合っていく姿勢をつくっていく、それも大人としての役割であり、そういうことも含めて子どもの権利条約を学ぶこと、そして子どもの権利条例って何なのかということを学ぶことによって少し見えてくるものがあるんじゃないかというふうに思います。そういうことを期待いたしまして質問を終わらせていただきます。 170 ◯副議長(高瀬博文君)  小野町長。 171 ◯町長(小野信次君)  やる気があるのかないのかというぐらいな厳しいお話だったかなというふうに思っております。子どもの権利条約ということで、先ほどから副町長からもお話をさせていただきましたけれども、守屋議員が言わんとする子どもの権利条約、そして自治体にある子ども基本条例、こういったものをなぜつくらないのかというお話かなというふうに思いますけれども、そこは十分何度も先ほどから答弁させていただいておりますけれども、その精神をしっかりと持ちながら、我々は決してそこをないがしろにしているわけじゃなくて、今守屋議員からお話があったように、大人社会、その中でいかに社会が子供たちにどうやって寄り添っていくのか、あるいは今まできたのかということが問われている時代なんだというふうに思っています。  その中で今、後段に守屋議員からもお話がありましたけれども、そこにあるコミュニティ、地域コミュニティはもちろんそうでありますけれども、そういった中で、答弁の中にも出させていただきましたけれども、社会の希薄さ、そういったものも含めながらどう向き合っていくのかという中で、5期総とおっしゃっていましたけれども、6期総に向けてそのことも含めてしっかりと足場を築きながら、子ども権利条約、この精神をしっかり生かしながらこの計画も取り組んで今までもきておりますけれども、今後もそういった精神を生かしながら取り組んではいきたいなと思います。  ただ、今そこに何が先で何がどうなのかというお話を以前から、平成26年のお話もお話ししてくださいましたけれども、我が町として今後にあって、今守屋議員からるる御提言があったことも踏まえながら、音更町として今後しっかりと子供に向き合っていく、今までも十分向き合ってきたと。音更はいろんなことをやってきたとすぐ言うじゃないですかというお話もありましたけれども、そうではなくて、今大きく変わっている社会に対してしっかりと向き合うことができているのかということを改めて点検をしながら、そして今お話をいただいたことも含めて6期総に向けても生かしていきたいというふうに思いますし、その中で、権利条約の中で、音更はこの条例があるのかないのかと。  それが大変大切なものだよというお話は今までも何度も聞かせていただいておりますけれども、それが優先なのかどうなのかという点につきましては、今までの中でもって説明をさせていただいたことをもとにして今後にあっても音更のまちづくり、そして子供に対する、その権利をしっかり守っていくという意味では今まで同様にまた歩んでまいりたいと。あるいはまた、今勉強すれと言われる中ではしっかりとまた勉強させていただきたいというふうにも思っておりますので、御理解のほどをお願いいたします。  ありがとうございました。 172 ◯副議長(高瀬博文君)  以上で、守屋いつ子議員の質問を終わります。  次に、重堂登議員、登壇願います。 173 ◯8番(重堂 登君)〔登壇〕  本日最後の質問になりますが、よろしくお願いいたします。  ブラックアウト、全域停電の対策について。  本年9月6日午前3時7分、胆振東部地震、震度7の揺れで日本初のブラックアウト、全域停電で全道295万戸の電力供給がとまりました。東日本大震災でもなかった、電力を使う全ての活動を麻痺させ、道民の生活と産業に甚大な被害をもたらしました。これは、苫東厚真石炭火力発電所が道内電力需要の半分を賄っていた3基全て停止したことによるものです。電力は需要と供給のバランスの一致が必要で、苫東厚真発電所の停止が他の発電所にも連鎖的に自動停止を招き起こしたものです。  北海道も電力は北海道電力一社の独占企業ですが、道民の暮らしを支える大きな使命があります。発電を一極集中させ、コスト削減を図り、投資額の5割以上を泊原発の再稼動に使う一方、老朽した各地の発電所を放置してきたことがブラックアウトの原因と言われています。胆振地方から十勝、釧路、根室へと続く太平洋沿岸は地震多発地帯です。苫東厚真発電所は震度5で発電が停止することがわかりました。今後も同じことが発生する恐れがあります。再生可能エネルギーによる中小規模の分散型発電に転換する運動とブラックアウト時の取り組みについて以下の質問をいたします。  1、水道が断水されるという情報が町内にも広まっていましたが、それに伴う問い合せなどの対応はどうでしたか。  2、今回、上水道や下水道について町民への被害は少なかったが、今後、停電等の長期間に及んだ場合、どのような対策が考えられるか。  3、平成30年第3回定例会でブラックアウトによる農業被害状況を報告しているが、今後停電が起きたときの農業対策はどう考えているか。  4、過去、町は小規模発電について研究していたが、この事業は今後必要な事業と考えるが、町の考えは。  5、たん吸引など医療機器を利用している障がい者の実態は。  6、地域で自然エネルギーなどを活用し必要な電力を確保する取り組みが必要と考えるが、その考えは。  以上、よろしくお願いいたします。 174 ◯副議長(高瀬博文君)  答弁を求めます。  小野信次町長。 175 ◯町長(小野信次君)〔登壇〕  ブラックアウト、全域停電についての御質問にお答えいたします。  初めに、水道の断水情報に伴う問い合せの対応についてでありますが、本町の浄水場は、停電時におきましては、施設内の自家発電設備により浄水処理を行い、水道水を供給できるようになっております。ただし、農村部の簡易水道配水区域の一部では、地形の高低差により増圧ポンプ施設を利用した送水が必要なエリアがあり、ポンプを稼動するための電力が必要なことから、発電機を設置するまでの数時間、断水が発生したところであります。  このほか、受水槽から電気でポンプアップして各戸に給水している民間の集合住宅において、自家発電装置がなく、管理会社等による発電機設置の対応がおくれたことで断水しているとの問い合せがあり、町で給水パックを配布いたしました。  また、今回のブラックアウトにより町内で断水が発生するといった誤った情報がSNSなどで広がったこともあって、電話による問い合せが相当数ありました。町としては、断水には至らない旨を説明するとともに、ホームページで情報提供を行い、町民の不安解消に当たったところです。  次に、停電が長期間に及んだ場合の上下水道の対策についてでありますが、本町には、先ほどの上水道施設のほかに、汚水を確実に処理場に送るため、町内14カ所の下水道マンホールポンプ所などの施設があります。今回のように停電が長時間に及ぶことが予測される場合は、ポンプを稼動するための発電機と燃料の確保が必要となり、発電機をリース業者等から調達することとなりました。今回は停電発生時から早々に手配をしましたが、大型発電機の確保に時間を要するなど、必要台数の確保に苦慮した面があります。こうしたことから、今回のような大規模停電の発生に備えて、第3回定例会で補正予算により2台の大型発電機を購入したところであります。  燃料の確保については、町内の燃料店の協力により、上下水道施設を初めとする公共施設のほか、公用車の燃料についても優先的に供給していただいたところです。  また、上下水道は、重要なライフラインであることから、単独自治体だけでなく、管外も含めた広域的な官民連携の支援体制が整備されておりますが、今回の経験も踏まえ、引き続き関係機関と関係自治体との連携を図ってまいりますので、御理解をいただきたいと存じます。  次に、停電時の農業対策についてでありますが、今回の停電により、生産現場を初め集出荷施設や加工施設など多数の施設で活動停止を余儀なくされ、市場や小売に至るいわゆるサプライチェーンが機能不全に陥るという、これまでに経験のない状況となりました。  このような大規模停電が発生した場合、生産から流通に至るまでの全過程で被害を皆無にするための対策を講じることは非常に難しいことでもありますが、停電の影響を最も受けやすい酪農・畜産農家における非常用電源のさらなる整備促進の必要性を改めて認識したところであります。  現在、国や道において、酪農・畜産農家向けの非常用電源確保に係る支援策が講じられており、町としましても、これらの支援策の活用が図られるよう、農協など関係機関と連携して周知を図っているところであります。  また、今回の停電では、農協の保冷施設が停電で機能しなくなり、集荷したブロッコリーを破棄する被害が発生しましたが、農産物の集出荷施設の非常用電源の整備については高額な設備投資を伴うことから、今後の施設のあり方を踏まえ、必要に応じて国や道に対し、施設整備に係る支援を要望してまいります。  次に、小規模発電についてでありますが、本町では、鈴蘭川の親水広場付近のほか3カ所の小河川において、平成25年度、小水力発電のエネルギー賦存量、有効落差の測定調査、26年度に小水力発電事業の可能性を検討する委託業務を実施しております。また、土地改良区が管理する万年幹線用水路においても25年度に同様の委託業務を実施しております。さらに、むつみ公園の親水路において、26年7月から10月下旬までの期間、小水力発電の実証実験を実施いたしました。  これらの検証結果でありますが、小河川及び農業用水路における小水力発電事業の可能性については、発電出力が0.7キロワットから最大で80キロワット程度見込まれたところでありますが、年間の常時流量が非常に少ないことや、小水力発電施設の建設にはそれぞれ数千万円から数億円程度の費用が必要であり、売電を前提としても費用の回収を見込めないことから、経済性、採算性に課題があり、事業は難しいと判断したところであります。  また、むつみ公園における実証実験では、流量が安定しないことから発電量に変動が生じることや、35キロワット程度しか発電ができないことが検証されましたが、発電量を上げるためには親水路の水路水位を上げる必要があり、親水路で遊ぶ子どもたちの安全上の問題があるため、実用は難しいと判断したところであります。  なお、仮に発電量が確保されても、地域内に供給するための送電設備を北海道電力の送電網とは別に独自に整備しなければ、今回のようなブラックアウトが発生した場合、電力を供給することはできないものと考えております。  このようなことから、小水力発電施設の導入については、積雪寒冷地の冬期間の通水にはおのずと制約があることや採算性の面から極めて困難と考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。  次に、たん吸引など医療機器を利用している障がい者の実態についてでありますが、本年11月末現在、電気式たん吸引器を使用している在宅の重症心身障がい者は、発災時より1人少ない8人、酸素ボンベや酸素濃縮装置を使用する在宅の呼吸器機能障がい者等は32人で、常時電源が必要な在宅の障がい者総数は40人となっております。  ブラックアウト発生時における当該障がい者への対応につきましては、まず、安否確認を行い、入院中等の4人を除き、電話で6人、保健師等の訪問により30人、本人の来庁により1人、それぞれ無事を確認したところであります。このうち33人は自家発電機や予備ボンベの利用、医療機関への入院等により町の支援は不要でありましたが、8人は予備電源等の備えがなかったため、発電機の貸し出しや医療機器バッテリーの充電のほか、臨時避難所を開設して電源を確保するなど安全確保に努めたところであります。  最後に、自然エネルギーの活用による電力確保の取り組みについてでありますが、自然エネルギーによる発電には、太陽光、バイオマス、風力、地熱などがありますが、町内においては、太陽光発電施設、バイオマス発電施設が整備され、地球温暖防止の一翼を担っております。  本町では、住宅用太陽光発電システムの普及を促進するため、平成19年度から太陽光発電システム設置費用の一部を補助しております。昨年度末の実績は824件となっており、本年度は11月末現在で33件の申請があったところです。  発電した電気を活用する方法は、北海道電力の送電網に接続して送電する系統連系型と、発電した電気を蓄電池等と組み合せて自家利用のみを行う独立型があります。活用形態は系統連系型が一般的ですが、北海道電力の系統空き容量情報によりますと、道内の送電網では道央エリアの一部系統の送電網で空き容量がありますが、道東のエリアの系統の送電網には空き容量がない状況であります。  先ほども申し上げましたが、独立型の送電網を構築しない限り、地域で分散型発電を行っても今回のようなブラックアウトには対応できないものと考えておりますが、採算面から北海道電力の送電網の利用を前提とせざるを得ないのが現状であります。北海道電力としても、こうした自然エネルギーを受け入れるため送電網の整備に多額の費用を要するなど課題があるところです。  送電網の空き容量の問題については、十勝管内の自治体共通の課題となっております。圏域では、十勝圏活性推進期成会において再生可能エネルギーの導入促進のため送電網の強化を図ることを国に要請しており、本町としても関係団体と連携してその役割を果たしてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。  以上、答弁とさせていただきます。 176 ◯副議長(高瀬博文君)
     答弁が終わりました。  重堂議員。 177 ◯8番(重堂 登君)  では、再質問をお願いいたします。1番ですが、私の知っている方でも、帯広の娘から電話来て、断水があるので風呂おけに水をためること、そして飲料水をできるだけ確保するような、そういうことが来て、そういう行動をとったお母さんも何人か聞きました。そういう中で、情報の共有というのか、その中で電力の復旧見込みみたいのは北海道電力帯広支店から町にはどういう状況で入っていたのか、そのことについてお伺いします。 178 ◯副議長(高瀬博文君)  岸本総務部長。 179 ◯総務部長(岸本 保君)  北海道電力から停電の解消の戸数というか、そういう状況についてはファクスで来ております。ただ、それが時間的には大分後になってからというか、リアルタイムでぱっと来るものではなくて、復旧してから、しばらくたってから連絡が来るというような状況で、実際いつ復旧するんだと、自分のところは。周りはついているんだけれども自分のところはいつ復旧するんだという問い合わせも多数実はいただいております。北海道電力のほうにもその旨、こういう問い合わせがあるんだけれどもどうなんだろうというような問い合わせもするんですが、北電のほうとしてもいつごろ復旧する見込みだということは言えないという返事でございました。ですので、そういう情報は来るんですが、残念なことにリアルタイムというか、間もなく復旧するとかそういう情報ではなく、停電が解消しましたというような情報が来るというような状況でございました。  以上です。 180 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 181 ◯8番(重堂 登君)  そのことについてですが、北海道電力帯広支店、やらなければならないこと、ここに二つありました。災害時における電力の円滑な供給を行うよう努めること。もう一つです。電力供給施設の災害復旧見込み等を周知を行うこと、これが最低の北海道電力の使命なわけです。それが、私たちは停電で情報が全然つかめない中で、何もない中でこういう水も断水するようなことが広がるということで、これあたり、問い合わせに対して答えられたわけで、ほかに知らせる方法はとれなかったということなんでしょうか。 182 ◯副議長(高瀬博文君)  岸本総務部長。 183 ◯総務部長(岸本 保君)  電話とかでお問い合わせをいただいた場合についてはそういうお答えはするんですが、復旧の見込みがわからないというような情報というんですか、それを一般の方にというか町民の方にお知らせするというような状況にはなかったんじゃないのかなというふうに理解しております。 184 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 185 ◯8番(重堂 登君)  二つ目になるんですが、上水道も自家発電に切り替えて、水道とまらなくて非常によかったと思います。それから下水道のほうも、大変努力されたのか、うまくいったかなと思うんですが、その中で、例えば停電になって、上水道のほうは自家発電でいいんですが、下水道は発電施設がついていないということで、こういうときの判断といったらどういう場面でされたのか、そのことについてお伺いします。 186 ◯副議長(高瀬博文君)  鈴木建設水道部長。 187 ◯建設水道部長(鈴木康之君)  今、議員さんから、まず上水の部分でございます。こちらにつきましては、答弁もさせていただいたところですが、町内には簡易水道、農村部が主になりますけれども、簡易水道と町場を支える上水道、浄水場が10カ所ございます。こちらには全て自家発電装置がついてございますので、停電となった時点で、北電さんとの連絡は今、総務部長がおっしゃったとおりなんですが、我々として水道企業、下水道も企業ですけれども、その対応についてはまずは自家発電、上水道につきましては。一部増圧ポンプ所って、これも答弁させていただいたところですが、どうしても山間部で水を下から上に送らなければならない場合、そこには電源を要しますので、そこには発電機を、数時間ちょっと水が送れない状態になりましたけれども、手配させていただきました。  また、下水道につきましては、これも3回の定例会でも被害報告、補正のお話も、これも答弁させていただいたところですが、御承知のとおり、例えば宝来からあの宝来の大橋を渡って帯広の西にある処理場に汚水を送らなければなりません。こういった施設が14カ所ございます。こちらについては残念ながら自家発電がございませんので、原則はリースなんですが、職員がまず役場にすぐ集まりまして、発電機の手配、これは全道の停電でございますので非常にこの手配に、大きな発電機はなかなかないというようなこともあって、何とか今回は対応間に合いましたので、大きなものも間に合ったというような状況でございます。  また、個人の方の断水の情報は、これもSNSといいますか、携帯電話で個人間がいろんな情報流れる場合もあると思います。これは役所ではどうしようもできないものですから、お客様、町民の方からのお問い合わせは、約600キロほどある例えば水道管は断絶してはおりません、上水はちゃんと供給をしておりますと、こういうお話を説明させていただき、町のホームページでもその旨正確な情報をお伝えしたというような状況かと存じます。  以上でございます。 188 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 189 ◯8番(重堂 登君)  わかりました。  あと上水道の燃料の確保だとか、下水道のほうも燃料確保大変苦労されたと思うんですが、もう少し被害が大きな場合で燃料が補充できないとしたら、上水道どれくらいもつものなんでしょうか。 190 ◯副議長(高瀬博文君)  鈴木建設水道部長。 191 ◯建設水道部長(鈴木康之君)  現在の浄水場の自家発電の施設規模等でいきますと、場所によって若干差ありますが、おおむね丸1日ということでございます。ですから、そこなくなれば、すぐ燃料を供給しなければ自家発電装置もまた動かなくなるという状況でございます。  以上でございます。 192 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 193 ◯8番(重堂 登君)  わかりました。  あと給水の実施する施設というか水をためてある場所、町内、音更中学校だとか宝来軽スポーツセンターですか、6カ所で390立方メートル水がためてあるということを書いてありましたけれども、これを使えばどれくらいの町民に対する供給ができるでしょうか。 194 ◯副議長(高瀬博文君)  鈴木建設水道部長。 195 ◯建設水道部長(鈴木康之君)  今、議員おっしゃっていただいたのは、場所も言っていただきましたので、町内にある緊急貯水槽と私ども言っている緊急時の水だめみたいな設備になります。私どもの想定では、1日お1人3リッターで3日間というような想定をさせていただいているところでございます。  以上です。 196 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 197 ◯8番(重堂 登君)  貯水で町民の3日間の水は飲料水確保できるということわかりました。  次なんですが、3番目なんですが、ブラックアウトの農業被害の状況は知ったわけですが、ブロッコリーの31トンを廃棄した、これも非常にもったいないことだなと思っています。それからあと乳牛の乳房炎などの180頭、それからあと生乳12トン廃棄した、ここあたりは、やっぱり廃棄せざるを得ない状況になったのかどうか、その状況を知りたいんです。 198 ◯副議長(高瀬博文君)  傳法経済部長。 199 ◯経済部長(傳法伸也君)  停電が発生してからどうしても通電まで時間が要したということでございましたので、生乳につきましては5戸で12トンということで、ほかの町から比べれば被害は少なかったのかなと思ってございます。ブロッコリーにつきましては、木野農協さんのほうで受け入れ体制、予冷が機能しなかったということなので、これもいたし方がなかったのかなということで捉えております。  以上でございます。 200 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 201 ◯8番(重堂 登君)  乳牛、この乳房炎だとか廃棄ということがあったんですが、酪農家の非常用電源の状況はどのようになっていたんでしょうか、お伺いします。 202 ◯副議長(高瀬博文君)  傳法経済部長。 203 ◯経済部長(傳法伸也君)  本町の搾乳農家の状況でございますけれども、音更農協管轄が58戸、木野農協管轄で4戸、計62戸の搾乳農家がございます。うち発電機の設置状況につきましては、音更農協管轄が37戸、木野農協についてはなしということで、計37戸ということでございました。この停電以降、御答弁もさせてございますけれども、国や道のほうでいろいろとそれに対する、非常用電源の設置に対する事業を行うということで、今農協のほうでいろいろと聞き取りをしているところでございますけれども、それがなればこれ以上の設置状況になるかなということで押さえてございます。  以上でございます。 204 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 205 ◯8番(重堂 登君)  酪農家さんで約6割近くは自家発電を設置している。問題なのは4割ぐらいの酪農家さんなんです。この中で、運よくと言えばいいか、よつ葉牛乳は自家発電で動いていました。北海道の乳業工場で2カ所だけが自家発電だと聞いております。幸いにもよつ葉牛乳、その発電機持っていて、受け入れよかったんですが、4割の酪農家さんはそういう自家発電装置がないということは、そこでもこの自家発電の貸し借りみたいなものはできたんでしょうか。それができなくて廃棄したことになるのか、そのことについてお伺いします。 206 ◯副議長(高瀬博文君)  傳法経済部長。 207 ◯経済部長(傳法伸也君)  当時の状況を農協さんのほうからも聞いておりますけれども、各搾乳農家さんのほかに普通の畑作農家さんでも発電機を持っているところがありますので、そこから借りたりとか普通のリース屋さんからも手配したりとかして、いろいろと当時発電機を、発電機の設置されていない農家さんのほうに配置したということでお伺いをしているところでございます。 208 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 209 ◯8番(重堂 登君)  そして、この乳業農家さんのほうには町としては、何かこういう発電機の援助みたいのはできたのかできないのか。何かできないような気はするんですが、どういう状況でしょうか。 210 ◯副議長(高瀬博文君)  傳法経済部長。 211 ◯経済部長(傳法伸也君)  それは停電のときということでよろしいでしょうか。 212 ◯8番(重堂 登君)  はい。 213 ◯経済部長(傳法伸也君)  停電のときに町としては、特に農家さんのほうに手配をしたということはございません。農協さんとどういう状況かということで情報のほうは収集してございました。どうしても農協さんのほうで1カ所、1個ですか、足りないのが、発電機がちょっと手配できないので町のほうで手配できないかということがございましたので、町にたまたま大型発電一つございましたので、それを貸し出したということはあったところでございます。  以上でございます。 214 ◯副議長(高瀬博文君)  重堂議員。 215 ◯8番(重堂 登君)  わかりました。  それでは最後の4番目になりますが……。最後でない、4番目です。過去に町は小規模発電の研究というのか、取り組んだ例があるんですが、私はこれは非常に大事なことかなと。そして、これは町民の関心、または子供たちの学習にも、電気というものに対する学習の場に大事なものかなと考えました。私も電気のことはある程度知っていたつもりですが、今回やっぱり余り知らなかったという反省しております。そういう意味ではこういうことがあれば非常にいいのでないかなということで、ここはぜひ、経費かかることも町長から答弁されましたけれども、何とかこういう小規模発電で、例えば日中は学校の電力に使うだとか、何かこういうことがあれば電気に対する関心、お互いにこの機会に持てるのかなと思っておりますので、そこのところよろしくお願いしたいと思います。  次は、障がいのある方の対応について答弁いただきました。町はきちっとやっておられるということ、これ非常に大事なことかなと思って受けとめました。今後ともこういう災害のときにはやっぱりここが真っ先に手をつける大事な場所かなと。今後ともよろしくそこはお願いしたいと思います。  次に最後になるんですが、地域の自然エネルギーの活用、ここが今一番大事なところかなと思っています。そこで、きょうの道新ですか、にもこれでかでかとありましたが、泊原発フル稼働中一斉停止なら道内再びブラックアウトだと、こういうことが出ていました。一極集中なり厚真火力発電所、それと泊原発、それ二つ中心にされたのではまたブラックアウトの発生が、おそれがあります。こういう中では、私たちも地域でもやっぱりその取り組みが非常に大事でないかなと思っているんです。  政府の長期評価でも、石狩低地東縁断層帯、ここはマグニチュード7.7から7.9が起こり得るというのが政府の見解です。こういうことでいうと、今みたい集中して電力をおこしていたらまたブラックアウトは北海道は起きるというような心配があります。  そういう面で、私たち、電力会社の送電網というか電線、これ地域で活用できる方法を探していかなければだめだなと私も思っています。私個人としては、あの電線は私たちの電気料でつくっているんです。あの電線網は道民のものだと私は思っているんです。北電のものだけではないと。そういう意味では、北電が容量ないだとかそういうことではなくて、地域で活用できる仕組みに持っていくことが一番大事かなと思っています。  先ほど帯広での議会の中でもありましたが、なかなかバイオマス発電、北電が受け付けない今の状況です。考えてみたら、厚真火力発電と泊原子力発電所あれば、あとはバイオマスやなんか買う必要がないんです。容量がないと言っているんですが、その中には原子力発電所、泊の。それもちゃんと計算に入れて容量がないと言うんですが、私はどうもそこが変だなと思っています。そういう意味ではやはり私たちの運動というか、町長の答弁もいただきましたけれども、こういうことで取り組みをさらに強めて、我々地域の電気は地域でつくるような、そういうことに持っていく必要があるかなと思っているんです。  今管内では、さらにJAなんかではバイオマス発電を多くしようとしていますが、ここらも運動を強めていけば、電力会社を動かすぐらいの力を私たちは持ちたいものだと思っています。そういう意味では、町長の答弁にあるように幅広い力を結集してやっていったらどうかなと思っています。  以上です。
    216 ◯副議長(高瀬博文君)  小野町長。 217 ◯町長(小野信次君)  重堂議員から、ことしも春先から本当に大変な災害、全国的に。その中で特に強烈だったのがブラックアウトということで、今まで私たちが経験をしたことのない経験をしたわけであります。そういった中で、一番最初に、停電が起きたときに、北電からその都度復旧に関しての情報はいつ来たんだというお話しありますけれども、正直申し上げて、ついこの間も節電のお願いということで、北電から私と議長のところにお願いということで来たときに、どういう状態だったんだと、あれだけ情報が遅いというのはというお話ししたときに、私たちも経産省の大臣が言った情報が一番正しかったと思っていますという話だから、これはやはり、単純に今そっち側がつきましたという話、ついてからの連絡は来れるんだけれども、いつつくという予測は立てれないと。これが正直な回答でありました。  これはなぜかというと、一つのどこかの発電所が動けばすぐ電気が送れるという、そういうものじゃないと、こういう話なんです。ブラックアウトというのも、それぞれの電気の中に周波数というのがあって、どこかがストップしたことによってその周波数が合わなくなると一斉に電気は切れるという、そういうことがブラックアウトだという、こういう説明を受けながら。僕らが考えると、どこかで発電機1個あれば、どこかで動かせばそれだけの電気はどこかで使えるんじゃないかと思うけれども、そうではないらしいんです。  そしてまた、十勝のこの圏域で、今最後に重堂議員から言われたように、これだけのバイオマスがあって電気、地域で地産地消できないのかというお話も、十勝圏域、どこの圏域もそうなんですけれども、ループ型といってぐるっと一回りの電線になっているから、それをどこかで電気を送るということが簡単にはできないと。行き先が決まっているのであればできるんだけれども、1カ所にそこだけ送るというわけにいかないということで、そこも仕組みとして一応そんな感じの仕組みであるということを教えられたので、その辺ちょっと重堂議員にも御理解いただきたいなと。これが私が言う話でなくて北電が言っている話なので。  あとは上下水道、これに関しては重堂議員さんからもお褒めをいただいたんですけれども、この対応については、うちの町は平成23年から堤防の決壊があるかなというぐらいの被災、目立たない町ですけれども、被災の経験は結構あるわけです。そういった中で、今のこの庁舎内の危機管理についてはいち早く対応ができたと。その中で、ふだん余り申し上げておりませんけれども、対策本部を設置するとか否かでなくて、やはりこれだけ経験してくるとすぐその対応を準じて職員が体制をとれるという状態にあります。ですから、情報がなかなか行き届かなかったという点もあるかもしれませんけれども、いち早く町民の皆さん方が安心できる方法は何かといったら、やはり自家発電、その中でスマートフォン、これはいち早く、どこの町村よりも早かったかなというふうに思っておりますし、今対策本部を立てたという町村が出てきたときには、もう既にうちの町では今の言うように全て走り出しておりましたし、あわせて各事業者との防災にかかわる協定、連携というのがこのたび大変生きてきておりましたし、そういった意味では、町民の皆さんはもとより、そういった事業者の皆さん方からの支援体制も行き届いていたなとつくづく思っておりますし、今の汚水の問題の圧送もそうなんですが、これも14カ所簡単に動かしたか動かさないかと聞かれると、動きましたとは言えるけれども、やはりこれも日常の連携機能が生きていたなと、今重堂議員からのお話に対して改めてそういった意味での思いをしているところでもあります。  また、酪農家にあっては、今6割程度は完備されているけれども、あとはというお話しありましたけれども、今酪農家規模が大きくなりました。そして今、クラスター事業とかそういった事業で酪農が大規模になって、人工というかロボットで搾乳している、あるいはそれに近い経営をしている人たちの中では、事業対応の中で、きょうも酪農家のプロがうちの議員の中にいらっしゃいますから、私が説明するより後でゆっくり聞いたほうがいいと思いますけれども、これはやはりその事業対応の中で、当然危機管理の中で、24時間機械が動いているわけですから。そのためにはその発電設備も、予備電源としてそれも附帯事業の中に入っておりますので。やるかやらないかはあと事業者の考え方ですけれども、大方はそういったことになっておりますので、今後そういった意味では酪農家がさらにいろんな意味で改善点を上げたり、あるいは経営を規模拡大等をしていった中ではそういった意味でも改善されていく点かなというふうにも思っておりますが、ただ、必ずしも全酪農家がそういうことをできるわけでないんです。  ただ、重堂議員、ここだけは本当にお話し聞いておいてほしいんですけれども、やはりJAさん、その底力だというふうに思います。十勝管内の酪農家、それぞれ牛乳を廃棄せざるを得なかったところもありますけれども、うち乳房炎が今130頭と言ったのかな。180頭と言ったかな。その乳房炎というのがあるんですけれども、牛乳を破棄する前に牛をどうするかということが、これ生命に係ることなんです。そういった中では、うちの町ももちろんそうでありますけれども、十勝管内のJAさんの連携、JAを超えてでもそうやって発電機のやりとりがなされたということで、そこを何とか最小限度の被害で済ませたというのが実態であります。  あともう一点は、次の小規模発電の話なんですけれども、これも、何をやるにしても5千万あるいは5億かかるというお話しありましたけれども、これはやはりなかなか厳しいんです。  そして学校にどう、学校なんかで、子供の教育のためにそこに電源を引っ張っていったらいいんじゃないかと言うんですけれども、川に近い小水力の源泉になるような水のある場所、そういったところに学校があればまたそれはそれでいいんでしょうけれども、そうでなければそこから電線引かなければならないんです。北電の電線は俺たちの電線だと幾ら言ってみても、これはなかなか厳しいところある。この辺は重堂さんにまた知恵かりたいなというふうに思うんですけれども。  あとは、5番目のたん吸引については、これもやはり今までのこういった災害に対する蓄積のたまものだったかなというふうに思います。それぞれの職員の皆さん方が確認行為で、落ち度がないか、何か大変なことはないかといったときに、さっきの重堂議員からおっしゃられたように、まず命にかかわる、すぐ命にかかわる人たち、その確認をすぐ皆さんが順序立てて確認をした結果がさっき報告をしたような結果で、本当に安全を確保した、そしてまた安心を確保したという状況になっております。  それとあわせて、地域自然エネルギーをどうやって活用していくかという問題ですけれども、さっき重堂議員がお話しされたように、今十勝は十勝圏の活性協議会を中心に、また、今帯広市長を中心になって、地産地消でこれだけ大きな中で電気が生産されているわけですから、それをどうやってやっていくのかということを今、さっきのループ型という電線の解消の問題もありますし、あわせて、電線というものをじゃ北電が設置をするのか、あるいは自分たちがそうしようというときにはどこでそれが賦課されるのか。当然北電にやれと言ったら電気代にはね返ってくるか、あるいは自分たちがみずから電線を引くということはもう皆さん御存じのとおりであります。  ただ、そうはいっても、今以上に自然エネルギーという中の大切さから見れば、今後にあってはやはりこれを有効に使うという手だての中で、特に十勝の場合はバイオマス、安定した電力を得られると。ここは本当にほかの地方と違うというところでして、太陽光であったり風力であったりというのと違うよということを再三にわたって、この間も、11月後半でありますけれども、今重堂議員がおっしゃってくれましたように、酪農関係の町村も含めて、全道域を含めてそういった運動というよりも要請をさせてもらってきておりますので、これからもこういった機会にぜひ議員の皆さんからも声を上げていただいてまた応援していただければありがたいというふうに思います。貴重な経験の中で今再確認をさせていただきましたので、本当にありがとうございました。 218 ◯副議長(高瀬博文君)  以上で、重堂登議員の質問を終わります。 延会の議決 219 ◯副議長(高瀬博文君)  本日の会議はこの程度にとどめ、延会にしたいと思います。  御異議ありませんか。    〔「異議なし」の声多数〕 220 ◯副議長(高瀬博文君)  異議なしと認め、そのように決定しました。  次回の本会議は、あす、12月14日午前10時から開きます。 延会(午後 3時23分) 221 ◯副議長(高瀬博文君)  本日は、これで延会します。   地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。     副  議  長     署 名 議 員     署 名 議 員 Copyright © Otofuke Town Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...