厚真町議会 2008-09-25
09月25日-01号
○議長(河村忠治君) 質疑なしと認めます。 次に、
産業建設常任委員長。
◆
産業建設常任委員長(今村昭一君) 別冊3の161ページをお開きいただきたいと思います。 平成20年第2回定例会において、閉会中の委員会活動の議決を得ていました所管事務につきまして、8月26日から8月29日にかけての調査をいたしましたのでご報告いたします。 調査事件は、
道外所管事務で、グリーン・ツーリズムの取り組みということで、香川県まんのう町と同じく三豊市の2カ所に行ってまいりました。さらに、特産品開発につきましては徳島県上勝町、次に漁業振興と新たな地域資源の活用について、これも徳島県美波町に行ってまいりました。 それぞれの調査の内容につきましては、以下のページに各委員の報告もあわせて添付しておりますので、ご一読いただきたいと考えております。 それぞれ、1つは市というのが名前は入っておりますけれども、行ったところは平成18年3月に合併したというような地域もありましたけれども、取り組みは合併前からの町の段階での取り組みをしていたそれぞれの地区であります。したがいまして、人口規模でいきますというと、2,000人、3,000人といったそういう地区の取り組みであります。そういう町も、いろいろなその地域の取り組みということで、十分なまちづくり、地域づくりというものも可能なのじゃないかというようなことが、これらの中から感じてまいりました。内容をご一読いただきたいと思います。 以上で終わります。
○議長(河村忠治君) 報告が終わりましたので、質疑を許します。 質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) 質疑なしと認めます。 報告第1号は、以上をもって報告済みといたします。
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△報告第2号ないし報告第4号の報告
○議長(河村忠治君) 日程第4、報告第2号
財政援助団体等に関する監査の結果報告、報告第3号 定期監査の結果報告及び報告第4号
現金出納例月検査の結果報告を一括して議題といたします。 以上の3議案については、それぞれ監査の結果報告でありますので、議案書別冊3に記載の報告書をもって報告済みといたします。
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△行政報告
○議長(河村忠治君) 日程第5、行政報告を求めます。 最初に、町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 平成20年第3回定例会に当たり、3点についてご報告申し上げます。 まず最初に、
胆振農業改良普及センター東胆振支所が発表した東胆振管内の9月15日現在の農作物の作況について報告いたします。 水稲は、移植以降、全般的に日照時間が少なく、また6月中旬と8月中旬から下旬にかけての低温が大きく影響し、出穂、開花と登熟が大幅におくれ、平年より7日おくれの状況となっています。 8月下旬以降は好天に恵まれ、日照時間、気温ともに確保され、登熟のおくれは回復傾向にありますが、現在、成熟期は9月30日ごろと予想されています。また、稔実調査では、主要品種のもみの不稔率が11.5%で平年並みとなっており、登熟歩合が高まれば平年並みの収量になると見込まれます。 小麦は、気温の変動はあったものの生育は順調に進み、成熟期は平年より1日早い状況でしたが、8月上旬の降雨により収穫作業が停滞し、一部に穂発芽などの品質低下が発生しました。 秋まき小麦の製品重量は1,704トンで、1等麦は製品重量の44%、春まき小麦の製品重量は23トンで全量2等麦となっています。 バレイショは、気温変動によりややおくれぎみの生育となり、また日照不足の影響により、病害が発生して腐敗イモが多く、全体的にL規格が少なく、小玉傾向になっています。また、本州各地が高温で推移していることから、需要に伸びがなく、全般的に安値傾向が続いています。 豆類は、大豆、小豆とも開花期のおくれにより、さやの伸長がおくれましたが、8月下旬からの好天により生育は回復し、さや数も平年並みとなっています。 てん菜は、根部の肥大も順調で、平年並みの生育で推移しています。 牧草は、気象変動の影響により、二番草の生育、収穫作業ともにおくれ、平年より8日遅い状況になっています。
飼料用トウモロコシは、糊熟期を迎え、全体的には平年並みとなっていますが、地域的に生育の差が見られます。 蔬菜園芸につきましては、ホウレンソウは夏場に入り、一部に発芽障害が見られましたが、全体的に生育は順調で、価格も安定しています。 花卉については、生育は量、品質ともに順調ですが、景気の悪化による買い控えなど、個人消費の動向が影響し、特に8月以降カーネーションを中心に価格が下落し、底値が続いている状況です。 今後、各作物の多くが収穫期を迎えます。台風などの気象災害に十分備えるとともに、適期の収穫作業と農作物の安全に万全を期するよう、関係機関と連携して生産者への呼びかけを強化してまいります。 次に、
上厚真大橋補修工事に伴う通行止めについてご報告いたします。 7月16日の議員協議会において、
北海道室蘭土木現業所が行う上厚真大橋の補修工事について説明をいたしましたが、その後、7月18日に厚南会館において住民説明会の開催や防災無線の放送による周知に努めるとともに、北海道に対しまして、
通行止め期間の短縮を要請してまいりました。 当初、予定されていた
通行止め期間が一たん変更になりましたが、その後施工業者と補修工事にかかる日程を調整した結果、10月7日10時より平成21年3月下旬まで、補修のための
通行止め期間を短縮するとの回答がありました。長い期間の通行止めとなりますが、歩道橋については通行することができます。 このことについて、町民の皆さんにも周知するため、既に全家庭にお知らせ文書を配付しておりますが、今後防災無線による周知徹底を図ってまいります。また、主要な事業所には別途通知し、迂回路には案内看板を設置する予定としております。 あつまバスが運行する路線バスは、共栄地区に迂回することになり、富野地区を通らないため、巡回バスやスクールバスを活用して、
通行止め期間の
路線バス利用者の利便を図ってまいります。 上厚真大橋の利用者皆様には、長期間にわたり大変なご不便をかけることとなりますが、ご理解とご協力をいただき、安全に早期に工事が終わることを願っております。 次に、
株式会社苫東の状況についてご報告申し上げます。 世界的な金融危機の広がりや景気のさらなる悪化懸念が強まる中、我が国においては、消費の低迷や企業業績の悪化などにより、企業をめぐる環境は一段と厳しさを増しております。こうした中、苫東地域においては、昨年10月の
企業立地促進法の承認や、本年8月の苫小牧東港区への
国際コンテナターミナルの全面移転など、ますますその優位性が高まっております。 この結果、
株式会社苫東の第9期における土地分譲は、厚真町域にもまたがる
オエノンホールディングス株式会社の立地を初め、
自動車関連企業の進出等で4件、14.5ヘクタールとなりました。用地の分譲収入は、前年を大きく上回り、また埠頭収入及び用地賃貸収入の確保により、
株式会社苫東の設立以来9期連続での黒字を達成したことから、本年度は1株当たり600円の配当を実施することが、去る6月23日に開催の第9回定時株主総会で承認可決されました。本町に対しましては、1,400株分で84万円の配当金が支払われたところであります。 なお、現在国が策定作業を進めております
苫小牧東部開発新計画の進め方については、今後関係省庁との最終調整を経て10月中に策定される予定となっております。 以上です。
○議長(河村忠治君) 次に、
教育長職務代理者。
◎
教育長職務代理者生涯学習課長(紺屋勝美君) 学校給食における事故米穀の混入についてご報告いたします。 9月22日、本町の学校給食の食材として使用した東京都の
すぐる食品株式会社製造の加工食品「
手づくり厚焼玉子」に、新潟県の
島田化学工業株式会社により不正転用された事故米穀で製造した「でんぷん」が含まれていた可能性があることが、納入業者からの連絡で判明いたしました。
学校給食センターで調査した結果、事故米穀が混入している可能性のある「
手づくり厚焼玉子」の給食での使用は、平成16年度2回、平成17年度1回、平成18年度2回、平成19年度1回の計6回使用したことを確認いたしました。この「
手づくり厚焼玉子」は、「でんぷん」の配合割合は0.7%とすぐる
食品株式会社から報告を受けております。
学校給食センターといたしましては、本件の状況について、9月24日に全小・中学校の校長と保護者の皆さんに文書でお知らせしたところでございます。今後は、同製品を使用しないことはもちろんのこと、保護者及び児童・生徒の不安がないよう、食材の安全確保について万全を期して学校給食の提供に努めてまいります。 以上です。
○議長(河村忠治君) 行政報告が終わりましたので、これより質疑を許します。 質疑ありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) 質疑なしと認めます。 ここで暫時休憩をいたします。
△休憩 午前9時49分
△再開 午前9時54分
○議長(河村忠治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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△所信表明
○議長(河村忠治君) 日程第6、所信表明を求めます。 町長。 〔町長 宮坂尚市朗君 登壇〕
◎町長(宮坂尚市朗君) 平成20年第3回
厚真町議会定例会の開会に当たり、私の町政運営に関する所信の一端を申し上げ、議員の皆さん並びに町民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。 去る6月の町長選挙におきまして、町民の皆さんから温かいご支援とお力添えを賜り、当選の栄に浴することができました。この場をおかりして、心より厚くお礼申し上げます。もとより微力ではございますが、全力を挙げ、私に課せられた重責を果たしてまいりたいと思います。 さて、我が国の経済は、燃油高騰などで農業や漁業などの一次産業はもちろんのこと、経済活動にさまざまな影響が出ており、生産コストの上昇、物価上昇、景気低迷など予断を許さない状況となっております。また、少子高齢化の進行と人口減少による過疎化の進行や、地方交付税の減額と税収減による財政危機など、地方を取り巻く情勢も一段と厳しさを増しております。 こうした中にあって、地方自治体は自己決定と自己責任に基づいた行政運営を行う分権型社会に移行しているところであり、市町村は将来を展望した特色ある地域づくりへの主体的な取り組みとともに、当面する重要課題への的確な対応を求められております。 私は、時代の変化をとらえながら、守りと攻めのバランスをとり、ピンチをチャンスに変えるような柔軟な発想で政策展開を行い、行財政にあっては、透明性の高い効率的な運営を心がけてまいりますが、先輩が築いた郷土を守り、次代に引き継いでいくには、何より5,000人の町民の皆さんの底力の結集が必要です。できるだけ大勢の皆さんが主体的に地域経営に参画していただくことをお願い申し上げ、私の町政に臨む基本的な考えを、以下大きく6つの柱に分けてご説明申し上げます。 第1の柱は、財政運営の健全化であります。 私は、いつの時代にあっても町民の皆さんが安心して暮らしていくためには、充実し、安定した公共空間を創造し、揺るぎのない厚真の地域経営を確立することが必要であると考えておりますが、地方財政状況が極めて厳しい今日にあっては、不断の行財政改革を徹底し、財政運営の健全性を堅持していかなければなりません。そのためにも、知恵と工夫を重ね、町民の総力を結集する必要があります。 最少の経費で最大の効果を上げる努力を続けることはもちろんでありますが、一層の行政コストの削減と事業の選択と集中を図りながら、安定した住民サービスを確保するために、まず率先して、特別職の報酬削減案を本定例議会に提案させていただきました。 また、
職員適正化計画に基づいて着実に定数削減を進め、子育て支援を初めとする戦略的な取り組みに必要な財源確保の努力を積み重ねてまいりたいと考えております。 今後は、必要な政策を選択するためには、投資効果や事業効果を明らかにする必要があり、財政運営の透明性を確保するためにも、
行政評価システムの導入を進めていかなければなりません。さらに、持続性の堅持や次世代への責任を果たすためにも、町債残高の圧縮に努めるとともに、将来の財政見通しが明らかになるよう、厚真町総合計画の進捗状況や予算決算と連動した財政計画を毎年公表するとともに、財政運営の健全化を進めてまいります。 新しい公共空間の創造や地域経営には、住民の参画が欠かせませんが、近年、少子高齢化や若年層の流出によって、
ボランティア活動や
コミュニティ活動が停滞しつつあります。全国では限界集落となる地域もあらわれ、身近な生活環境にも大きな影を落としております。 住民自治という観点から、あるいは公共サービスの担い手という観点からも、それぞれの地域や集団が生き生きと活動的であることが基本であると考えており、地域経営の支援や自治基本条例などの新たな仕組みとして、どのようなものがふさわしいかを町民の皆さんと十分に話し合い、実現へ向けて検討を進めてまいります。 第2の柱といたしましては、若いエネルギーを呼び戻し、子供の笑顔がはじける未来を取り戻すことであります。 「小さくてもキラリと光るまち」、とても心地よいキャッチフレーズですが、どんなまちにも経済活動を牽引し、所得を得て社会負担の基幹を支える生産年齢世代や未来を支える子供たちがバランスよく住んでいなければ、近い将来において地域社会は成り立たなくなります。それは、経済活動においても同様であり、次世代を担う若年層の減少は、やがては生産活動や地域経済を衰退させ、地域の活力を奪ってしまいます。あつまの灯を消さないために、ここは攻めの姿勢で若いエネルギーを呼び戻す努力をしなければなりません。地の利と豊かな自然をあわせ持つ、あつまの魅力で、大いなる挑戦をしたいと考えております。 まず、安心して子供を産み育てられるよう、子育て環境の充実が急務と考えております。 京町保育園などにおいて、土曜日保育の延長を検討するほか、幼稚園的な機能を備えた認定子ども園への移行についても検討を進めるなど、就学前児童の保育環境の充実を図るとともに、上厚真地区の学童保育については、小学校の施設を活用できないか、関係機関と協議してまいります。 また、乳幼児などの医療費の助成については、子育て世代の負担軽減のため、本年10月から一部負担金の軽減や対象年齢、対象区分の拡大を図ってまいります。 次に、移住・定住促進について申し上げます。 豊かな自然環境と交通の要衝としての立地条件を兼ね備えた本町は、あらゆる世代の多様なライフスタイルが可能な条件がそろっております。苫小牧市など近隣市町の就業者や町外からの通勤者の移住を促進するため、厚真地区や上厚真地区において住宅用地の供給を積極的に推進してまいります。特に、公営住宅建設計画の前倒しや定住促進住宅の建設を行い、良質な住宅の早期確保に努めてまいります。 また、田舎暮らしに関心を持つ都市住民の移住を促進するため、現在分譲中の住宅地の販売に加え、旧フォーラムパーク地区での住宅地開発計画を具体化してまいります。 第3の柱は、社会福祉の充実と健康管理への積極的なかかわりで、暮らしに安心を保障することであります。 本町の社会福祉や保健衛生は、5,000人規模の町としては、他の追従を許さない高い水準ですが、北電苫東発電所や石油備蓄施設からの固定資産税や交付金など、高福祉を支えたその豊かな税源は減少の一途をたどっており、行財政改革などの成果により、これまでの水準をできる限り堅持していかなければなりません。 まず、高齢者やハンディキャップを持たれた方が、住みなれた地域で、周囲の支援を受けながら、できる限り自立して安心して暮らすことができる地域づくりを目指して、第4期厚真町高齢者保健福祉計画・厚真町介護保険事業計画を策定するとともに、地域生活支援事業の充実や、地域公共交通体系と次世代通報システムの再構築など、きめ細やかな福祉サービスの実現を目指してまいります。 次に、町民の健康管理について申し上げます。 健康な生活を維持することは、人生究極の目標でもあります。町民の皆様みずからが健康に大きな関心を持ち、自分の健康は自分で守るという意識が広がっていくことが、町民福祉の増進にもつながると考えておりますので、これからも総合ケアセンターゆくりを核として、乳幼児から高齢者まで、総合的な保健・予防施策を講じてまいります。 なお、国民健康保険料につきましては、町民生活に配慮した医療や福祉の実現を目指すため、標準賦課総額の構成割合の見直しなど、賦課総額の引き下げに向けた検討を進めてまいります。 第4の柱は、着々と整備が進む農業基盤や豊かな森林・水産資源を生かした地域経営の促進など、活力ある地場産業の振興に取り組むことであります。 あつまの基幹産業である農業や豊かな森林と水産資源を生かした林業、水産業は、あつまの風土を育ててまいりました。今日、国際貿易の一層の自由化などグローバル化の進展により、日本の食糧政策は防戦の一方ですが、生産者としてできるだけの自助努力を行わなければなりません。環境や暮らしと命を守る農林水産業が、将来にわたって持続可能であるように、産業基盤を構築し、経営体質の強化を行い、活力あるあつまを取り戻したいと考えております。 初めに、農林漁業に対する緊急経済対策について申し上げます。 本町の農林漁業を取り巻く環境は、長引くWTO多角的貿易交渉の影響や、飼料、肥料、燃油の価格高騰など、世界経済の荒波に翻弄され、加えて農畜産物価格や水産物価格が低迷するなど、さまざまな困難に直面しております。 このような状況の中、本町の農林漁業が持続的に維持・発展していくためには、今こそ町、関係機関、生産者が一体となって、体力の維持・強化に努めなければなりません。政府・与党は、景気低迷や原油価格の高騰に対応すべく、政策の大枠として、安心実現のための緊急総合対策を発表し、またJA系統においても、生産者のコスト低減に向けた緊急対策を検討しております。 私は、これらの動向を注視しながら、カントリーエレベーター利用者負担金の償還猶予などを含め、町として果たすべき緊急経済対策への財政出動を総合的に検討し、具体策を年度内にお示ししたいと考えております。 次に、基幹産業である農畜産業の振興について申し上げます。 農畜産業を取り巻く環境は、国際的な課題に加え、国内的課題として農業後継者の減少と高齢化による農業従事者の減少など、小規模、高齢化、コスト高という、極めて脆弱な農業構造問題を抱えており、本町もこの例外ではありません。しかし、農畜産業は、食糧生産という国民生活を守る極めて重要な使命を担っております。 私は、本町の農畜産業がこの重要な使命を果たしていくため、明るい未来を展望し、認定農業者の育成や農地の流動化、さらには農業生産法人など将来に求められる経営体への転換など構造政策の推進によって、意欲あふれる担い手のたくましい経営を確保し、有害鳥獣の総合的対策を初め、JAと協調して地産地消や農畜産物のマーケティング研究などに取り組み、生産者と消費者の信頼関係を第一に、安全・安心な食糧生産を行う、力強い農畜産業の構築に努めてまいります。 同時に、小規模農業経営者や女性農業者、さらには高齢者などがさまざまな場で活躍できるよう、幅広く農業、農村を支える人づくりに取り組むとともに、今日の農業を単に生産の場としてとらえるだけではなく、北のめぐみ愛食レストランの認定店となった、こぶしの湯あつまの地場食材メニューを初め、JAや女性グループが取り組む産直市、観光協会が取り組む田んぼのオーナー制度など、本町の農業、農村が持つさまざまな素材や取り組みを体系化し、グリーン・ツーリズムの推進などにより、人と自然のふれあい、人と人との交流を通じて活力ある農業、農村の実現に取り組んでまいります。 次に、足腰の強い農業を育てるための生産基盤整備ですが、道営ほ場整備事業、勇払東部地区農業用水再編対策については、これまでに引き続き事業を継続し、整備を促進してまいります。 関連して、農地・水・環境保全向上対策事業は、現在道営ほ場整備事業完了地区において実施していますが、平成24年以降の継続を要請するとともに、対象地区の拡大に取り組んでまいります。 次に、林業の振興について申し上げます。 国内の林業情勢は、外材の輸入量の減少により、道産材の価格は若干上昇傾向にあるものの、依然として木材価格の低迷、担い手不足や林業従事者の高齢化、さらに燃油の高騰などにより、林業の採算性はますます厳しい状況にあります。しかし、森林の持つ多面的機能は、木材の安定供給はもとより、地球温暖化の防止や国土保全、水源の涵養など、私たちの生命維持に大きな役割を果たしていますので、森林の施業に必要な造林、下刈り、除間伐事業に対して支援を継続し、豊かな森林資源を生かした地域経営を促進してまいります。 また、森林整備を計画的、集団的に進めるため、森林施業の共同化は、造林事業費の軽減につながると考えておりますので、苫小牧広域森林組合と検討をしてまいります。 町有林につきましては、財産造成のため、森林施業計画に基づいて適切な保育管理に努めていますが、造林してから50年を経過したものから順次伐採し、造林の林種転換を計画的に進めてまいります。 漁業においては、マツカワの種苗生産など栽培漁業を積極的に推進し、シシャモ資源の確保やサケ定置漁業生産の増大、低利な経営資金の融通円滑化など、水産業の振興と漁業者の経営安定に取り組んでまいります。 次に、商工業の振興について申し上げます。 公共投資の削減や原油価格高騰による生活商品の値上げなどにより、個人消費が今後さらに冷え込む懸念があります。このことは、町内の商工業の年間売上高の減少に大きな影響を及ぼすおそれがあり、活気ある地域経済を確立するためにも、潜在購買力をできるだけ域内に循環させることが重要であります。 商店街活性化に向けては、商店など関係機関と町民が将来像を積極的に話し合うことができるようなプロジェクトチームの設置を検討したいと考えております。 また、就労と雇用の安定化を図るため、就労活動や季節労働者の通年雇用化を促進するための取り組みを強化するとともに、消費者、雇用などの総合相談窓口の設置に向けて検討をしてまいります。 次に、観光の振興について申し上げます。 農業、農村を観光資源の一つとして位置づけ、幅広く農と触れ合うことができるグリーン・ツーリズムを推進するとともに、イベント事業などを通して、町外からの入り込み客数の増加など、地域の活性化と町民活力の向上を図ってまいります。 町の一大イベントであります田舎まつりは、本年からより一層の町民皆様の参加と地域の活性化を図ることとして、前夜祭会場に同じく、市街地・表町公園で開催し、多くの町民皆さんの参加で盛会のうちに終えることができました。町のイベントは、町民皆さんの参加で、つくり盛り上げるものと考えており、協働のまちづくりにもつながるものとして期待しているところであります。今後とも、多くの町民皆さんが参加していただけるよう、工夫してまいります。 こぶしの湯あつまにつきましては、来年度より施設の効率的な管理運営を目指した指定管理者制度を導入することで、現在準備を進めております。本施設は、本町の一大観光資源でもありますが、今後とも厚真町の公の施設であることを念頭に置き、町民福祉の向上と地域振興に資するよう、その有効活用に努めてまいります。 次に、企業誘致について申し上げます。 本町の企業立地環境は、新千歳空港へのアクセス道路の開通や、苫小牧港東港区中央埠頭への
国際コンテナターミナル機能の移転など、ますますその優位性が高まっています。今後は、企業進出の好調な苫東との連携を図りながら、企業誘致を促進し、雇用の場の創出による若いエネルギーの呼び戻しを実現してまいりたいと考えております。 第5の柱は教育についてであります。 子供たちが自然環境に恵まれたあつまで健やかに育ち、豊かな人間性とたくましく生きる力をはぐくんでいけるよう、学校教育環境や社会教育環境を整え、地域や家庭との連携を強化していかなければなりません。少子化と財政窮乏の時代にあっても、子供たちの教育環境が犠牲にならないよう、最善の配慮を行わなければなりません。子供たちの教育は、未来に対する責任でもあり、今を生きる私たちの先達から受け継いだ使命でもあります。少子化の影響には真摯に向き合う必要があり、将来を見通した学校運営について、保護者の皆さんと十分な話し合いをしていかなければなりません。 また、現在育英資金は、進学者の学費負担の軽減を図るために貸し付けを行っておりますが、最近の低迷する経済状況の中にあって、教育に要する費用負担は増加傾向にありますので、安心して修学環境を整えられるよう、育英資金の貸し付け枠の拡大について検討を行い、学費負担の軽減を図ってまいります。 社会教育では、すべての町民を対象とした生涯学習の充実を図ってまいります。 中でも、次世代を担う子供たちの読書活動をより活発にさせるため、学校図書及び青少年センターや厚南会館の図書室の内容充実を図り、各図書の連携を強化するなど機能の向上を図り、読書活動を助長してまいります。 また、少子化傾向の中では、少年団活動や部活動が制限され、低迷しております。子供たちの可能性を広げるため、各組織の見直しや合同による活動など活性化策を検討し、あわせて指導者の育成を図るよう努めてまいります。 次に、郷土の歴史や文化を知り、郷土愛と誇りをはぐくみ、次代を担う人々が自信を持ってまちづくりに取り組むことができるように、町の文化財の適正な保存を行い、効果的な展示や活用方法を模索してまいります。 具体的な例としては、郷土芸能や郷土資料などのデジタル映像化を推進する方法などが考えられますが、費用対効果の面からも検証しながら各種手段を検討してまいります。 一方、町の活性化には町外者との交流を一層深める必要がありますので、既存のスポーツ施設群や宿泊・研修施設などを有効に活用し、関連する団体などと連携して、合宿やスポーツ大会などの誘致に努めてまいります。 第6の柱は安全で安心な暮らしやすいあつまを目指すことであります。 私は、生まれ育ったあつまが大好きであります。そして、このあつまに住む皆さんが安心して快適に暮らしていけるまちづくりを実現することが、私に課せられた大きな責務であると思っております。そのために必要な社会基盤を着実に進めてまいります。 初めに、河川の整備について申し上げます。 大雨による河川のはんらんで被害が生じないよう、引き続き災害の不安の解消に努めてまいります。特に、改修予定延長の約60%が完成した厚真川やウクル川につきましては、早期の完成に向け、改修工事の促進を図るとともに、入鹿別川については、新規採択に向けて関係機関に強く要請してまいります。 次に、厚幌ダム建設事業について申し上げます。 非常に残念なことではありますが、ダム建設事業について事業再評価が行われ、当初計画の平成22年度完成予定が平成28年度にずれ込む見込みとなりました。国営農業用水再編対策事業及び道営ほ場整備事業の実施に支障が生じないよう、関係機関に粘り強い要請を行い、1年でも早い完成を目指してまいります。 次に、道路整備について申し上げます。 活力ある地域づくりを推進するためにも、経済や社会活動を支える基礎的なインフラである道路の整備については、町民から根強い要望が寄せられております。 上厚真地区などの生活環境整備を初め、町民の皆さんの日常生活に結びつく町道の計画的な整備を行い、快適で暮らしやすいまちづくりを目指してまいります。 道道の整備については、厚幌ダム建設に関連する上幌内早来停車場線の改築や付け替え工事、南の玄関口である厚真浜厚真停車場線の厚真インターチェンジから上厚真市街地までの改築、苫小牧厚真通線や開発道路北進平取線の開設など、早期の整備が図られるよう、関係機関に強く要請してまいります。 本町の簡易水道事業については、厚幌ダムの完成に合わせて浄水場等の建設を行うことになりますが、今年度行われた厚真町簡易水道事業再評価委員会の答申も踏まえ、コスト縮減などの検討を進め、将来の重荷とならないような整備を目指してまいります。 下水道事業については、上厚真とルーラル地区の市街化区域内で、現在行われている浄化槽市町村整備推進事業を下水道処理区域以外の全区域に広げ、快適な生活環境の確保と自然環境の保全のため、水洗化率の向上に努めてまいります。 そのほか、町民の生活に必要な環境保全や防犯・防災活動については、町民ニーズや社会の動向を見きわめ、必要な対策を講じ、皆さんが安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。 以上、私の町政に臨む所信を申し述べましたが、本町を取り巻く社会経済情勢は大変厳しいものがございます。私は、健全で効果的な行政運営に努めるとともに、町政の透明性を高め、町民皆さんとの協働による町民福祉の向上を目指して、徹底した現場主義と対話を基本として、若さと行動力で厚真の明るい未来のため、全力で取り組んでまいる覚悟でございます。 町議会議員並びに町民の皆さんのご理解とご協力を重ねてお願い申し上げ、町長就任に当たっての所信といたします。ありがとうございました。
○議長(河村忠治君) ここで休憩をいたします。 再開、10時40分。
△休憩 午前10時24分
△再開 午前10時40分
○議長(河村忠治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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△一般質問
○議長(河村忠治君) 日程第7、一般質問に入ります。 質問、答弁ともに簡潔かつ明瞭にお願いをいたします。 なお、通告書には類似した質問事項がありますので、後から質問される方は重複しないよう、配慮をお願いいたします。 それでは、順次質問を許します。
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△渡部孝樹君
○議長(河村忠治君) 最初に、渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 第3回定例会一般質問ということで、質問通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。 先ほど本定例会冒頭、町長から今後4年間町政に臨む所信表明、基本方針が示されたところでありますけれども、7月16日の第3回臨時議会の就任あいさつでも、町長は、私はこの選挙を選択と改革、住民主体の地域経営という視点から幾つかの具体的な政策ビジョンを提唱してまいりましたと言われておりました。特に、その中で若年層の移住、定住を中心とした人口対策、また農業を中心とした一次産業の振興が喫緊の課題であると言われていました。 その中で、本町の特色を大いに生かし、挑戦を行ってまいりたいと言われておりました。今も、所信表明の中には挑戦という言葉が入っていましたけれども、私なりにその町長の選挙のことを思い起こしてみましたけれども、ピンチをチャンスにということ、そして新しい課題、宮坂尚市朗の厚真再生プロジェクト、括弧書きでマニフェストと入っていましたけれども、このマニフェストはいわゆる政権公約でありますし、また確約とも言われております。町民としっかりとした約束を交わしたマニフェストがあったと思いますけれども、その中に「3つの視点、7つの策、5,000の夢、厚真の未来を考え、誠実に行動します」と書いてありましたけれども、今この所信表明を聞かせていただいた中には、具体的なところも、みずからの身を削るところもあろうと思いましたけれども、幾分総花的なものが多いかなという気がいたしましたけれども、4年間のうちにある程度スパンを区切って、今スピードをもってやるところというのはあると思いますし、2年後、4年間のうちにと、段階はやはりある程度目標を立てて持っていただいて進んでいただきたいと思います。それは私の所感でありますけれども。 それでは、本題に入らせていただきます。 通告どおり、本町農業の現状認識はということで、大変後継者不足、また高齢化等々、農業者人口は減ってきていますし、そしてまた所得がだんだん目減りしてくるという状況下でありますけれども、国内外では本当に農業や農村を取り巻く環境は大きく変わってきているといいますか、変化してきていますし、バイオエタノールの増産とか、また投機マネーが原油市場にシフトされたおかげで、飼料、肥料、燃油等の価格高騰が農業者にとっては痛手をこうむっている、災害という話がありましたけれども、そのとおりだと思うんです。 かつてない状況下にある中で、現状認識は、今とここさかのぼった中で、どういうふうに思われているのか、それをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) ご質問でございますが、一言でいえば厚真町の農業、それから北海道の農業、日本の農業そのものが大変厳しい状況にあると、そういうふうに認識しております。 特に本町は、水田経営を中心に営々と農業を営んでまいりましたが、WTOの問題が直接厚真町の農業、それから北海道の農業が打撃をこうむっていると考えております。それを受けて、政府のほうは、また水田・畑作経営所得安定対策を導入しまして、これが直接価格保証とは違う、認定農業者でなければ農業生産を維持していくことが非常に難しい状況に追い込んでいると、そのような認識をしております。市場経済優先で、生産効率一辺倒に追い立てている国の農政、これと厚真町がそれぞれ水田を中心として自己完結型農業を追求してきた、この状況に非常に大きなギャップが生じていると、そういうふうに感じております。 それに加えて、飼料、肥料、燃油の価格高騰が追い打ちをかけまして、非常にコスト増加を招いている。それが、生産者ができれば農産物の価格に転嫁できればよろしいんですが、それができない状況、これはまさに人災ではないか、そういうふうに考えております。本年度の農作物がこれから本格的な収穫を迎える中で、生産者の皆さんが来年度の営農設計に思い悩む、その気持ちを考えますと、やはり町としてこの状況を何とかしていかなければならないと、そのような思いでございます。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 今、認識を答弁されたわけでありますけれども、平成19年度から始まった品目横断的経営安定対策、これが見直されたのをご存じだと思いますけれども、平成20年度からは水田・畑作経営所得安定対策に変わり、対象者も地域の担い手として水田ビジョンに位置づけられた認定農業者も加入が可能となったわけです。幅広いすそ野を広げたということでありますけれども、そしてその中に市町村の特認制度も創設されたことから、産地づくり交付金をいかに利用した中で経営を拡充していくかということだと思いますけれども、今の町長の認識の中では、もう少し具体的な認識はちょっとないような気がするんですけれども、今こういう時代だからこうだというんでなくて、積み上げたものがいっぱいあると思うんですよね、農業として構築してきたものを。それをやはりいかにプラスの方向に導いていくか、行政なり、かなり農業者に対していろいろと行政支援していますね。それが果たして実りになってきているかという認識は何もなかったんですけれども、そこのところもお伺いします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 先ほどご指摘があった、俗にいう転作奨励金のたぐいのもの、それから今黄ゲタ、緑ゲタと言われている交付金、そういったもので、本来農業者が生産したものがきちっと評価をされて、それに応じて再生産をしていくということが理想だと思います。それが今現在、経営の仕方、それから経営の面積に応じて仕分けをされて、いわゆる国としては大規模な中核、担い手の農業者を育成するというところにシフトし過ぎて、逆に小規模で少しずつ、少量多品目を生産していく農業者、そういういったものに将来展望を切り開けないような状況に追い込んでいるというのが現実だと思います。 これまで、厚真町も経営規模を拡大するために、生産基盤の整備、それから生産基盤を整備することによって農地の流動化を図ろうという政策は打ってまいりましたが、それだけでは認定農業者が満足した目標に到達するような状況になっていない、そういう認識であります。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) そうですね。そのいろいろな制度を取り入れた中で、産地化交付金も最大限活用しながらということで、転作率は六十四、五%くらいになるんですかね。正式な数字は出てないですけれどもね。残り三十五、六%が田んぼということでありますから、集約農業をして規模を拡大する66%の人方は最大限その制度を活用できると。活用できない場合は、昔あった所得増強対策とかいろいろな絡みの生産規模を高めるための施策がありましたよね。そういう中で、小さいながらでも所得を上げるためにハウス園芸だとか施設園芸などをやられて、所得を上げられているというのは事実であるんですけれども、そういうところの取り組み姿勢がまだちょっと見えないような気がするんですよね。見えなかったから今に至っているということだと思いますけれども、自己完結型でそのままいくのであればいいのかもしれませんけれども、それではいけない状況下になっていると私は思うんですよね。 それは、やはり町として、農業者も含めて、系統、農協も含めてでありますけれども、いま一度やはり原点に返って、そういう中身を一回精査してもらって、やるべきものはやると。過去から引き継いだものを継承しなければだめなところは、農業分野でも結構あると思うんですよね。それを洗い出していま一度認識を高めてほしいということなんですけれども、どうですか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 厚真町の現状と古い時代から経営をしてきたその経営の形態、こういったものは当然これからも再度検討をしてまいりたいと思いますし、今認定農業者に対する実態調査も行っておりますので、そういった調査結果を踏まえて、これから国際化する中で、厚真町の農業がどうやって足腰を強くしていけるのか、耕種農家も含めて蔬菜園芸の農家も含めて、その地域の中でどうやって協業をしていけるのか、共同していけるのか、そういった観点からいま一度新しい農業政策を再構築してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) それでは、次の項目の担い手の育成、経営体質の強化への取り組みということで、今の話と少し連動するところもあろうかと思いますけれども、地域の実情に即応した担い手の明確化、育成、その中で経営体質への強化の取り組みが本当に大切になってくるのではないかと思いますけれども、担い手、担い手といいますけれども、どこまでが担い手の線引きかというのは、ちょっとやはり不透明なところもありますしね。認定農家もそうでありますけれども、担い手にシフトしていくとなれば、そこで明確化を独自のそれを出していかないことには、少し不透明なところがあっても位置づけが確立されないのではないかと思うんですけれども、そこのところ。 それともう一つ、体質強化、体質強化と言われますけれども、農家自身の体質強化というのは、これだけコスト下げれ、下げれと言われてずっと来ていますから、もうある程度限界に来ています。それをいかに体質強化をしていくかとなれば、それなりにそれぞれの関係機関なりが、ある程度技術指導も含めて経営指導も含めて、一括したところが農業者とコンタクトをとれる--昔経営センターってありましたよね。そこにある程度の人員を配置して、役場からも行かれて、そういうところで農業者とコンタクトをとり、経営指導まで行かなかったですけれども、営農指導はそこである程度行ってきた、普及所も含めてでありますけれども。そういうたぐいの今セクションというのはどこにもないんですよね。普及所の方が来てもらえばという話になろうかと思うんですけれども、そういう体質強化に向けての取り組みというのはどういうふうにお考えですか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 今、ご質問にあった経営センター、要するに農家の経営を相談して、より効率化、それから緻密な経営に誘導していくという、そういう役割を担っていたものだと思います。それが、今はどちらかというと、JAのほうにそれがシフトしていて、JA側として農業経営についてもうちょっと指導を強めていける、今現在そういう体制に農協としてはあるのではないかというふうには考えております。 それ以外に行政として、農協の経営指導に行政として再度加わらなければならないような状況ではないのではないかということで、過去に解消したのではないかと、そういうふうに認識しておりますので、経営センター的な体制というのは、今の段階では考えておりません。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 行政としては経営指導にかかわることを今は考えてないという話でしたけれども、基幹産業は農業であるという位置づけに立った場合に、ある程度そういう中でも連携をとるためにも、そういうセクションがそういう部署が、これからは必要となってくるのではないかという話で触れたので、それが全くないという言い方なんですか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 行政として、あるべき農業経営体、先ほどから申し上げていますが、そういった形態に誘導していくという、そういう方策は講じてまいりたい。個人個人の経営内容について直接突っ込んだ相談の窓口としては、行政は逆にふさわしくないのかなということでございます。 もうちょっと広い意味で、JAや普及センターや行政が一体となった経営体そのもの、経営の仕方そのものを導いていくような、そういう体制はもちろん連携をとって講じてまいりたいと思っておりますので、その辺の使い分けですね。その辺があるのではないかと。全体として農業経営を何とか強化してまいりたい、改善してまいりたいという気持ちは変わっておりませんので、その辺ご理解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 言われたとおり、個々の経営に云々ということではなくて、全体の中で三位一体の中で、ある程度営農指導も含めて経営形態があるわけですから、そこに全体の中に入っていって、それなりの支援のポジションをつくっていただきたいという意味合いでありますから、具体的に個人にぐっと押せという意味でないですから、そういうところを理解していただきたいと思うんですけれども。 それと、先ほどに戻りますけれども、担い手の育成なんですけれども、これなかなか育成するといっても育成の場所がないというのもありますし、ある程度の小さいときから農業に対する役割も含めて、その教育もしていかないと、いざある程度の年齢になってから農家やれ、後継者としてと言っても、なかなか無理があるんですよね。そういう位置づけも、やはり町のスタンスとして、小さいときから農業の町という位置づけに立って、教育も含めてでありますけれども、それぞれみんなが農業者として、担い手として育ってくるような環境づくりというのはどう思いますか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 非常にユニークな話だと思います。私たちも、実際に社会に出るときに、さまざまな研修講座、そういった冬期間に改めて勉強し直すという研修の機会をこれから実はたくさん設けていきたいと考えておりました。今の議員の視点は、もっと小さいころからということでございますので、それは学校教育と離れた場所でどこまでできるのか。今、実際に総合学習の時間で農業関係に取り組んでいる学校もございますので、そういったものを見ながら、今のアイデアをどの程度厚真町として生かしていけるのかは、別途検討してまいりたいと思いますので、それについては、回答についてはお時間をいただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 次の項目にいきます。 農産物加工、地域ブランド、付加価値の創造の考えということでありますけれども、厚真で収穫された農産物を活用して、地域の創意工夫を生かして付加価値の高いものをさまざまな取り組みをして、地域、また農村の活性化につなげていってはどうかなと思うんですけれども、ここに答弁書がありますけれども、この中に幾分書かれていますけれどもね。このことに対して、まだまだ載ってないものもあろうかと思うんですけれども、力を入れていきたいものはないかどうか、それを含めてお願いします。 〔「答弁書の中身を言われたようなんですけれども」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) それは本当は踏み込めないところなんです。あくまでも参考の資料として質問者に上げただけですから。以後注意を。 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 地域の農産物のブランド化という、広い意味でお答えさせていただきたいと思いますが、厚真町の場合は、厚真町の開拓以来、大型の土地利用型農業を中心に展開してきたということもありまして、どうしても少量多品目に注目するような農産物のブランド化、そういった対象を探したり育成したりしてきていない。そういう努力が足りなかったのではないかというふうに、正直思っています。ただ、今の時代にあって、地域の名前を高める意味でも、地域の活性化を進める上でも、農産物という財産を生かさない手はありませんので、そういう意味でもうちょっとブランド化について、これまで以上に前向きな姿勢で取り組みたいと考えております。 そういう意味では、ある程度安定した供給ができて、そしてほかのブランド品と差別化が図られるようなもの、そういった観点で厚真町の今の農産物を見ますと、やはり1つには、前にも申し上げた氷室メークインみたいなもの、これは非常に市場で評価されているようでございます。ただ、これについては、さまざまな施設が非常に必要だということでございますので、その辺の費用対効果も考えていかなければならない、現状の厚真町における施設がそれに対応できるかどうかということも検証していかなければならないというところが1点と、あと蔬菜系であれば、これまでもイチゴなんかも随分厚真町の場合、ほかの町に誇るようなイチゴが生産されてございました。それ以外にシイタケ、こういったものもありますが、今それに取り組んできた農業者の方々が高齢化したせいもあって、それから農産物の価格そのものが低迷している関係もあって、どうしても意欲そのものが減退しているようでございますので、そういったものももう一度市場のリサーチを行う中で、もうちょっと高めていけないかなと。 それと、何より厚真町にとってはハスカップ、これについてはほかの町に誇るものではないかなと。勇払原野という原産地も抱えておりますので、今非常に厚真町のハスカップそのものの評価が高いようでございますから、これをさらに高めていく。そのためにも原料としての提供だけではなくて、もう一度機能性食品としての可能性、こういったものも追求しながら、できれば域内で加工まで取りかかれるような、そういったことができないかどうかを専門家を交えて調査した上で、必要な支援を行っていく値があるものではないかと、私としては、今現在そういうふうに感じております。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 言われているように、マーケティングも含めていろいろな調査をしていただきたいと思いますけれども、一番特産として位置づけになっているのが、おふくろみそというのがあろうかと思いますけれども、これは管内でもそうでありますし、消費者協会等々からもかなり引き合いが多いということで、年間20トン弱くらいですか、最大25トンまで可能だというふうに聞いていますけれども、施設的な能力があるものですから、ある程度今の状態では満度かなという気がしていますけれども、まだまだそういうすそ野を広げていって、婦人部の方中心でやられていますけれども、ああいうのをもう少し力を注ぐべきかなと私も気持ちを持っていますし、確かに町長が言われたとおり、いっぱいありますからね。1つずつ調査もしながら、お互いやる気を出してということでありますから、真剣に取り組むべきところは地元産というか、地産地消も含めてでありますけれども、そういう意味で粘り強くこれから振興に力を注いでいただきたいと思います。 続いて、農地の流動化対策ということで。 後継者がなく高齢化で、今後10年で大体500から600ヘクタールの流動化が集積といいますか、土地が動くのではないかと言われていますけれども、それが果たして担い手に全部集積できればいいですけれども、そういう環境にならない場合もありますから、今からある程度順を追ってそれなりの段階もそうでありますし、位置づけをしていかなければならないのかなと思っています。500、600ヘクタールといいますと、厚真の耕作平均が大体16.6くらいですか。全道平均でも17前後になろうかと思うんですけれども、大体それに近いくらいにはなっていますけれども、近隣ではまだ早来とか追分はぐっと高いですからあれですけれども、その中で集積を行っていかなければならないということでありますから、ある程度限られた人になっていくのかなと思いますから、段階を追って、それも農業委員会も含めてだと思いますけれども、これからそういうある程度緻密な計画を立てていただいて、流動化、農地は出てきたけれども、それなりの耕作する人がいないんだということでなくして、それなりの考えで進めていただきたいと思いますけれども、そこのところをお伺いします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 農地の流動化の集積状況というのは、今現在約70%と言われています。この先、高齢化が進んで今言ったように農地をどんどん手放す可能性のある農家の方も、これから先は多いかと思います。10年間の推測では500ヘクタールを超えるのではないかという想定もしているようでございます。 今、担い手と言われている方々は、認定農業者が耕作平均が17ヘクタール前後ということでございますが、実際に耕種農家としてはまだまだ実際には拡大も可能であろうと思います。そういう意味では、そういった地域内での耕作放棄地になりかねないものについては、その地域の中で解決していただく、農地利用改善団体もございますので、そういうものを活用していただくということが第一義だと思いますが、当然これからは、地域を超えた農地の流動化、それから農地集積も必要になってくると思います。そういう意味では、関係機関で情報を密にして、そういった担い手にさらに集積ができるように連携をとってまいりたいと思います。情報をいかに収集して、情報をいかにそういった方々に的確に伝えるか、そういったものをさらに精度を上げてまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 数字的にはある程度出ていますから、その後そのときになって、ちゃんと皆さん方が集積していただけるような環境づくりだけはしていただきたいと思います。 次に、行財政改革としまして、指定管理者制度への取り組みと今後の考えということでお伺いいたします。 既にご承知のように、カントリーエレベーターとかそれぞれの福祉施設においては、ある程度その制度を使って運用がなされてきたというふうに聞いておりますけれども、そういうノウハウもある程度出てきているかなと思いますけれども、平成21年度からはこぶしの湯が指定管理者になるということでありますから、今募集を募っているということを聞いていますけれども、この指定管理者というのは、行政の財政を含めてでありますけれども、健全化といいますか、それに対して民間のノウハウを入れるというのもあるかもしれませんけれども、一番大事なのは、消費者ニーズにどれだけ適合させられるかということだと思うので、そういうところも含めて、ある程度今までやられた中の検証はしてきているのかどうなのか。特殊ですから、そのカントリーとか、またあそこは。だから、そんなに検証はしてないと思いますけれども、今後ある程度公の施設で指定管理者制度になり得るところというのは、かなりあろうかと思いますけれども、それに対しての調査、研究とまでは行かないですけれども、どういうたぐいまで進んでいるのかお聞かせ願いたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 既に、指定管理者制度を利用している施設については、今言ったように特殊な施設ばかりなんですね。これと管理者と消費者の間のいろいろ要望だとか、それに対するどういうサービス展開をしてきているか、少なからずあるのかもしれません。これは、ちょうど更新時期に当たりますので、更新に向けて聞き取り調査をして、こちらの発注仕様に反映させていきたいと思います。 それとは別個、今年度取り組んでいるこぶしの湯については、もうちょっと不特定多数の方が利用される施設でございますので、これについては、やはり民間的な発想を活用して、柔軟な対応をする。それによって、利用される方が喜んでもらえれば、さらにリピーターがふえる可能性のある施設でございますので、これについては、今までの指定管理者制度を活用した施設とは別個に、別な観点から取り組んでまいりたい、そういうふうに思います。 それ以外に、まだ不特定多数の方々が使う可能性のある施設、これはスポーツ施設群、厚真町も相当な施設を持っておりますので、こういったものも非常に可能性は高いのではないかと思います。これについては、今年度取り組んでおりませんが、来年度以降早目に指定管理者の可能性を追求してまいりたいと思います。それによって、利用する方の評価が高まれば、おのずから収入と支出の改善が図られるのではないかとひそかに期待しておりますし、行財政改革効果と利用する方の評価が高まる、両方向に好影響が与えられる、そういう可能性があるものだと思いますので、積極的に指定管理者制度を活用してまいりたいと考えております。
○議長(河村忠治君) 渡部議員。
◆(渡部孝樹君) 行政にとっても民間にとっても利用者にとっても、最大限よい方向に向かうことがこの指定管理者制度にとってはよいことだと思いますから、これからいろいろ検討していただきたいと思います。 それと最後になりますけれども、きょう所信表明を述べられた町長でありましたけれども、藤原前町政16年続いた中で、しっかり継承していただくものは継承していただいて、その中で宮坂カラーというものをいち早く打ち出していただくというところは、スピード感をもって打ち出していただきたいと思います。 終わります。
○議長(河村忠治君) 以上で渡部議員の質問を終わります。
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△井上次男君
○議長(河村忠治君) 次に、井上議員。
◆(井上次男君) 第3回定例会に当たりまして、通告どおり2項目、5点について伺ってまいります。 さきに、新町長であられます宮坂町長に対し、町民の負託を受け当選されましたことに、改めて衷心よりお祝いとお喜びを申し上げます。若さと頭脳明晰、それと行動力にあふれるところに期待感を持って町民の方の一人一人が思っていることは、私は皆さんも同じ考えだと思っております。また、自然豊かな美しい田園の町に生まれ育ったことに誇りを持ち、喜びあふれることのできる厚真町を未来永劫に引き継ぐためにも、肩の力を抜きながら町民の幸せを第一に町政をつかさどっていただきたいと願っております。 それでは、質問に入ります。 先ほど町長が所信表明で申しました中から、財政運営の健全化の中で、行財政改革について4点伺ってまいります。その後、別の質問に入りたいと思います。 まず初めに、特別職の報酬削減案について伺ってまいります。 本定例会において、町長はみずからの報酬を削減することを提案されております。それは、選挙公約として削減であると思いますが、またこれらを考えるとき、同規模類似自治体の特別職の給料月額や一般職の状況を考慮されなくてはならないという考えもあるのではないかと思います。それと同時に、その削減することにおいてのメリットも伺ってまいります。 もう一つ、これを削減するためには、特別職報酬等審議会の第三者機関の答申を受けなければならないという考えを聞いておりますが、その4件についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 本定例会に特別職の報酬の改定議案を提案させていただいております。これは、ご指摘のように、私の選挙公約の一つでありますし、みずから決断ができる範疇と思いまして、今回早速提案させていただいています。 今、地方財政を取り巻く環境は非常に厳しいものがございます。その中で、ある程度挑戦をする以上、その財源をどこからかとにかく確保しなければならない。もちろん、特別職の報酬を削減するだけですべての挑戦がかなうわけではございませんが、ひとまず行政コストを削減する、その率先垂範のために、まずみずからの報酬を削減する、そして町民の皆さんに決意を新たにする、知っていただきたいという思いでございます。 そして、削減のメリットでございますが、今言ったように、財源をある程度確保する、それ以外にさらにそういった姿勢だとか厚真町の状況を町民の皆さんによりわかっていただけるのではないかなと、そういうところにメリットがあると思っております。 さらに、3点目なんですが、当然特別職の報酬を改定するに当たっては、アップでも削減であっても、どちらであっても審議会に諮るのが筋だと思ってございますので、基本的には今回においても特別職の報酬審議会のほうにお諮りをさせていただきました。 それと、お答えが前後しましたが、その際には、当然類似団体、それから管内の近傍の同じレベルの市町村の特別職の報酬の状況を十分に調査して、比較検討させていただきました。 以上でございます。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 今のお答えの中に、特別職の報酬の審議会にかけられたとおっしゃられましたが、この構成はどのような構成でやられたんでしょうか、お聞きします。 〔「資料を持ってきていないので暫時休憩にしてください」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) 暫時休憩いたします。
△休憩 午前11時21分
△再開 午前11時22分
○議長(河村忠治君) 再開いたします。 総務課長。
◎総務課長(近藤泰行君) 大変失礼いたしました。 審議会のメンバーということでよろしいでしょうか。 農業団体の代表者、地元でいいますところ、とまこまい広域の代表理事組合長、それと厚真郵便局の代表者、局長さん、それから経済団体として厚真町商工会副会長さん、町内の婦人団体協議会の代表者、会長さん、金融機関の代表として苫小牧信用金庫の支店長、それから町民の代表の方お2方でございます。以上7名でございます。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 今の団体名で十分でございます。 それで、町長が選挙公約の中で自分の報酬を削減する、これに対して私はもちろん反対する何もありませんが、まず厚真町は常に裕福である、道内では2番目の財政力指数は0.8、平均3カ年で0.75と言われておりますが、その中で町長は削減するという努力はもちろん買います。しかし、町民はその裕福さが見えてこない。道内で2番目という指数の中で町民に何を還元したのかと、よく私は町民に聞かれます。そのような答えを含めて、町民にこれだけ努力しているということを公表することで、町民が理解するのではないかと常に考えております。まして、今回の削減案はすばらしいことだと思いますが、それも目的によって、その目的方法を早く町民に知らせることで、宮坂町長のこの削減案は町民に大きく理解されると思っております。その辺のところをお聞きしたいと思います。
○議長(河村忠治君) ちょっと質問の要旨が…… 〔「わかりませんか」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) 町長、わかるですか。 〔「ちょっと、もう一回」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 要するに、財政力指数が0.7幾つあるというのに、町民が豊かさを感じてないという中で、町長は減額されて、その中から財政を出しまして町民に還元する、今回は子育て支援に使うと申されておりますが、それを含めて、三役含めて年間400万円削減する、その行き先を町民にはっきり知らせたほうがいいんじゃないか。そういうことで、町民が、あ、宮坂新町長になられまして、すばらしいなとじかに理解できると私は思っています。その辺のところを町民に知らせてはいかがかということで。すみません。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) わかりました。 技術的な話でいえば、削減した額というのは、確かにこのくらいの額というのは予算書で明らかになるわけではなくて、今こういったやりとりでは明らかになる。新たに、そのかわりに投資的な経費はこのくらいかかったというのも、こういうやりとりでしかわからないのは確かなんです。来年度予算が編成される段階では、特定財源という形で充当されるわけではございませんので、一体削減額がどこに消えていったかというのは、確かにわかりづらいものだと思いますので、所信表明に類似するような施政方針だとか、新たな事業として、これだけ厚真町としては子育てに取り組みますよというところで、発表する段階で、行政改革をしたものはこれだけありますと。そういう中であわせて発表させていただきたいと思います。そういう方法でしかお知らせすることはちょっと難しいかなと思いますので、ご理解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) そのような方法で、町民に一生懸命町長の努力に対して理解してもらう方法が一番いいんじゃないかとの考えのもと、お尋ねしました。 それでは、次の質問に入ります。 職員適正化による定数削減について伺ってまいります。 今まで職員定数削減はシミュレーションができているはずですが、新しく町長の提案されている適正化を見きわめての職員定数削減をしていくということなのか、それとも今までと変わらない自然減、退職者等を含めて削減を考えているのか、また根本的に見直すとの考えであるのか、それであれば、少子高齢化を踏まえて厚真町の新総合計画による人口減問題から見直していく必要があるのではないかと私は考えますが、人口減によるのであれば、計画の変更が余儀なくされることへの懸念は持っております。現況である北電の電源立地交付金、地方交付税、町民税等も減額していくことも懸念しておりますが、これらのことを当然考えていることと踏まえての職員適正化による定数削減の考えなのか伺いたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 第一義的には、今の定員適正化計画、平成27年で88名、この目標を大幅に下方修正するのは難しいのではないかと考えております。今現在の進捗状況で申し上げますと、既に早期退職者が今回重なったこともありまして6名ほど多く削減されている状況になっております。このまま6名が将来の88名引く6という結果にはならないと思います。確かに人口が当初の想定の5,000人より少なくなっておりますが、それでも責任ある体制、それから町民の安全を確保する意味では、最低限の人数というのは必要であると思います。総務省が試算しているモデルでいきますと、大体90名前後ということになりますので、88名でも少し少ないくらいでございます。もちろん周りの類似団体では、さらに努力しているところもございますので、私どもとしても88名から幾らかでも削減する努力はいたしますが、ご期待にこたえられるような大幅な削減にはならないと思います。それよりは、今の定員適正化計画と、町民の皆さんに責任ある体制を維持するというところをうまくバランスをとりながら、計画を粛々と執行していきたいというふうに考えております。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 計画的にやるのが普通だと思います。これから国の考えが町民1人に対して職員が1人という考えも出てきているようでありますので、これは町民サービスが第一でありますので、その辺のことは数字どおりとはいかないと思います。適切にお願いしたいと思います。 続いて、3件目は地方財政健全化法における地方債と地方交付税の関係について伺ってまいります。 地方債と地方交付税については、その本質は行財政関係を長くやってこられた宮坂町長でありますので、適切な回答をいただけると私は思って質問いたします。 厚真町の地方債はというと112億円、113億円近くありますが、町民1人当たりの地方債は226万円、人口で割った数字、大体約そうなります。そして、その中で財産の状況においては36億円あります。そうすると、地方債の総額から財産の36億円引くことで町民1人当たりの借金が73万円という計算になります。単純に地方債も76億円になりまして、実質の借入金は町民1人当たり153万円の借金という結果になります。 町長は、公約の中で、町の債務残高の圧縮に努めると言われておられますが、今までは箱物をつくった段階において、必ずこれはこれだけの公金が算入されるから心配ないと言われてきていることを私は記憶しておりますが、地方債の中には暗黙の政府保証があるとされております。それは3つの制度による地方債の元利償還に対する国の財源保障、これは地方債元利償還金の交付税措置であります。 それと、起債許可制度、また地方財政再建制度であることはもちろんご存じであると思います。実際のところは、私たちはこの交付税等算入された数字がはっきり言って見えておりませんのが現実で、数値的に分析して公表できるのか、それがわかることは目に見える健全な行財政運営であると私は考えております。 厚真町にはないと思いますが、特別会計に含まない債務保証、また損失保障と言われる隠れ借金などが今後とも出ないことを願っております。 今年度の決算から導入される地方健全化法のもとでは、連結及び早期健全化の概念が盛り込まれた制度が執行されます。先ほど申しましたが、厚真町の地方債と地方交付税関係について、今後詳細な交付税措置がわかるように公表できるのか伺ってまいります。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 地方債と地方交付税の関係は、今議員がご指摘のように、物によっては後ほど元利償還金に対して交付税算入があるというものがたくさんございます。それが目に見えないというご指摘でございます。厚真町も、過去にバランスシートを公表してまいりました。バランスシートでは、残っている地方債残高のうち、交付税が算入される額を引いた額が実は掲載されております。実額と算入されない額を引くと、イコール残高における交付税算入額という形になって、既に公表してまいりました。 それ以外に、ことし3月に公債費の負担適正化計画をご説明させていただきました。これには、毎年の元利償還額に対する交付税算入額が記載されてございます。初めて公表いたしましたが、説明が足りなくてなかなかご理解いただけなかったと思います。これからは、計画的な財政運営ということも、私の一つのテーマでございますので、その際に財政計画を定期的に発表してまいります。その中に一緒に交付税算入額を記載してまいりますので、それにてご説明させていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 今のお答えの中で、やはり交付税算入はトータル的にもちろん入ってくるものであるから、こっちの建物の交付金は幾らで入っているという数字は出てこないということで理解してよろしいんでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 先ほど言いましたのは総額の話でございまして、各施設ごとに借りた借金に対して幾ら入ってくるんだという話だと思います。 実は、厚真町も今それぞれの事業として借りている公債台帳というのが事業ごとに見ますと290本ほどございます。290本を全部資料としてつけても、非常にわかりづらいと思いますし、その効果というのはないと思いますので、実はこれから新しい公開制度でバランスシート以外にも、当然コスト計算書というのをつくらなければならなくなります。厚真町も一般会計における行政コスト計算書というのは作成しておりますが、それよりはさらに詳細な施設ごとの、もしくは事業ごとのコスト計算書というのがこれからは求められる時代になると思います。その中で、元利償還額、交付税算入額、要するに歳入と歳出を比較する資料をこれからつくりたいと思いますので、それぞれ重立った施設の行政コスト計算書を作成する際につけさせていただきたい。そういったものでご理解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) では、次の質問に入ります。 先ほど所信表明の中で地域運営について申されておりますが、その件についてお聞きしてまいりたいと思います。 私は、常日ごろ、まちづくりは地域づくりからと考えておりますが、私が以前に一般質問の中で、まちづくりは自治会連合会を設立し、地域の自治会を連合体として組織することで、町民一人一人がまちづくりに参画することができる、そしてよりよい厚真町に発展するための一翼を担うということで、以前質問しております。 前町長は、それについて考えるとご返答いただいておりますが、これは町民主体の地域運営、町政運営に参入することは、災害対策や福祉保健計画づくり、そしてもろもろの地域課題の解決を推進できることと、また地域運営は日常生活圏の中でさまざまな地域の方が主体となり、協議ができることであります。そして、地域課題の解決に努め、役場関係者がこれを総合的に支援することで、厚真町が主体となる地域運営の実態ができてくると私は考えております。 地域計画を策定するときは、福祉だけにとどまらず地域課題に広げて検討すること、自治会などテーマ型の活動団体が連携し、地域が、自治会でありますね、主体に取り組む組織、協働推進協議会をつくる必要があるのではないでしょうか。協働推進協議会と包括的な地域運営のための協定を結ぶことで、役場は地域の取り組みを支援していくことで、自立可能な地域運営に広がっていくと私は考えます。 町長の地域運営はどのようなプロセスを描いているのか、その実効性を含め伺ってまいります。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 自治会連合会という話でございます。それは、必ずしもそれについていいか悪いかという質問ではないと思います。 地域経営と申し上げましたのは、厚真町も地方分権の中で基礎自治体としてしっかりやっていけという、そういう国の方向転換がございました。当然、厚真町がすべての町民の面倒を見るということは時代にそぐわない。厚真町にも、当然自治会だとか農事組合だとか、それからさまざまなコミュニティ団体がございます。そういったものがそれぞれ自立して活動していく。地域の宝物をそういった団体がみずから発掘して経営をして、お互いに支え合う、そういった社会が形成されるのが最も望ましいと考えております。 厚真町も行財政改革をどんどん進めていく中では、行政がすべてを賄うということではなくて、新しい公共サービスの担い手が必要になってまいります。そういう意味では、真っ先に考えられますのが自治会。近隣でも自治会活動は非常に盛んな地域だと私は思っております。ただ、自治会活動も、地域によっては高齢化が進んだり、子供が少なくなったり、人が少なくなったりして、非常に運営が厳しい状況になりつつあることは認識しております。でも、やはり自治会が自主的な活動をしていく、そして逆に行政のほうに提案をしたり、行政が担ってきたものを私たちがやりますよという、そういう動きになってくることが望ましいと思っています。 究極にいきますと、権限と財源保障だということになりますが、そういったことも含めて、どういう制度設計がいいのか、これから詰めてまいりたいと思います。その中で、必要な、例えば自治基本条例、こういったものも制定する準備を進めていかなければならないのではないかと、そのように考えております。自治会がみずから動いて、地域の公共サービスを提供していく、それを行政側が権限とか保障とか陰で支える、そして財源を再配分する、そういう構図が究極の形だと。要するに、町内の分権を進めてまいりたい、そして住民の自治をさらに高めていくという方向にぜひ進めてまいりたいと考えております。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) さきの私たち総務文教の事務調査、ある町に行ってきました。それは、各自治会単位の行政区を設けておりまして、その中で町政が手をかし、町政の援護にもなっていると思います。そういうような形と私は決めておりませんが、一長一短になかなか地域づくりと申しましても難しい。しかし、将来的には大きなメリットが厚真町においてはあると考えております。奥が深い部分がありますから、あえて申しませんが、そのように考えて進めていただきたいと思います。 それでは、この件については質問は終わりまして、次の子育て支援対策について伺ってまいります。 町長は、今回の選挙戦において、3つの視点の一つに、ここにも書いてありますが、子供の笑顔を取り戻し、次世代をしっかり育て、心に豊かさを取り戻しましょう、そしてピンチをチャンスにと訴えてこられました。それらの具体的な対策として、町長は早くも実行に取りかかるために、子育て支援拡大経費に年1,000万円以上の補正予算を確保し、子育てしやすい環境の充実を図ろうとされております。 やはり、子育て最中の若い人たちが一番困っていることは、子育てに負担を思わない、楽しいと感じる社会福祉の充実にほかならないと考えております。そのためには、経済的な負担を自治体、社会、または地域社会で分かち合うことが必要ではないでしょうか。そこに経済的な支援の問題が浮かび上がってきますが、しかしこれはあくまでも保護者自体が子育ての義務を、そして責任を負うことを前提としての考えでなければならないと思います。子育てに経済的負担が伴うことも事実であり、若い人たちにとって切実な問題でもあります。 そこで、町長は、できるところから着実に進めていく考えと思いますが、先ほどの町長の所信表明の中で、土曜保育の延長、以前に私が一般質問しておりました認定子ども園への移行、就学前児童の保育環境の充実、上厚真地区の学童保育、乳幼児などの医療費助成などを考えておられますが、今年度中において、検討だけにとどまるのか、負担軽減などを含め検討し、着実に推進していくのか、その点についても伺います。 そして、そのほかに京町保育園、宮の森保育園の通年保育にとどまらず、ほかの季節保育園の通年を望む声も私は聞いております。国の未来を担う子供に対する支援は限りなく広がり、とどまることはないでしょうが、子育て支援策として、今の配偶者控除、また扶養控除などを見直しながら、その財源を用いて子供に対する税額控除を行い、特に所得の高くない年齢の若い家庭に対し、手厚い負担の軽減をすることで、だれもが安心して結婚という家庭を持ち、子供を育てることができる社会の構築こそが急務な施策と考えております。町長の考えを実効性も含め、お伺いしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 子育て環境を充実していきたいということは、常々申し上げてきました。その中で、具体策として、保育環境、それから医療費の助成、こういったものが真っ先に考えられます。その中で、とりあえず緊急に取り組めるものとして、今回補正予算で対応する中に乳幼児の医療費の助成の対象年齢の拡大、これは提案させていただきます。それ以外に、保育所の土曜日の延長、これについては実際にニーズがどの程度あるのか、まず調査も必要でございますし、それに対応するための人員の確保、こういった体制整備も必要でございますので、これについては、これから来年度に向けて調査を進めたいと考えております。 そして、もう一方認定子ども園、こういったものの取り組み、これについては俗にいう幼保連携ということでございます。幼保連携になりますと、認定保育所と違いまして、一応保育に欠けるというような前提が取れますので、そういう意味ではお子さんをお持ちの保護者の方が必要に応じて自由に入所希望することができると。非常に厚真町にとってはメリットのある話だと思いますので、この辺はぜひ取り組んでまいりたいと思いますが、これについても、当然入れ物、例えば京町保育園に集中しますと、入れ物がもうちょっと拡大しなければならないというようなところもございますので、ますニーズとうちの体制、施設の規模、こういったものについていろいろ検討を進めてまいりたいと思います。 ただ、京町保育園を仮に認定子ども園に移行できたとすれば、それとは別に、例えばへき地保育所をさらに通年の保育に移行するなどの拡充が可能だとは、ちょっと思えません。子供の数から考えても保育サービスを、例えば京町だとか宮の森で拡充した場合には、できればそこに集中させる。それで、よりよい保育環境を整えて提供する。ただし、サービスを充実できないへき地保育所については、それなりの統廃合の対策が必要になってくるのではないかと思いますので、そういった保育環境すべてをもう一度見直す中で認定子ども園、それから土曜日の延長保育、そういったものに取り組んでまいりたいと思いますので、そういう意味ではもうちょっとお時間をいただきたいと思います。 それから、税の控除の部分についてもちょっと触れられておりましたが、これについては、厚真町で単独で対応できるものではございませんので、税控除等によっての負担軽減、これはできないものだとお考えいただきたいと思います。 以上です。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 季節保育園2カ所ありますが、もちろん本当に利用されている親御さんからは、やはり通年使いたいという声も聞いております。認定子ども園ですか、これを実行しないで、逆に今の通年保育にする方法もある。要するに、認定保育園にすると、集約するから場所が狭いから新たに建物を建てなくちゃいけない。例えば、あくまでも例えばなんですが、学校統廃合した残りの施設を保育園に使うという方法も、例えば考えられるんですが、本当は季節保育園を通年保育園に考えてほしいという町民の声が聞こえておりますので、利用者の親御さんとよく相談して検討していただきたいと私は思いますが、いかがでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) へき地保育所を通年にするというのは、今の体制からいくと非常に短絡的な話だと思うんですね。ただ、今のへき地保育所の現状をよく見ますと、実際にその地域の方々がそこを利用されている状況ではないということでございます。逆に、例えば中心市街地に住まわれている方がわざわざへき地保育所まで送迎をしている状況、非常にそういう意味では足がないお母さん方にとっては、これはまた逆に厳しい状況だという声もあるようでございます。そういう意味では、逆に地域に本当に必要なものかどうかを考える、何が大切なのかを考えますと、必ずしもへき地保育所のまま維持するのが適切かどうかというのは考えものかなと思います。 へき地保育所の利点としては、1つ考えられるのは、常設保育所から見ると保護者の負担が軽そうに見えるというところだと思います。そういった保護者の負担の部分と切り離して、実際に保育環境がどうあるべきか、そしてまたそれをすり合わせて、厚真町として保育環境をどう提供できるかということを突っ込んだ検討した上での新たな取り組みにしたいというふうに考えております。今、あるものについて、つけ焼き刃的にどんどんふやしていっては、必ずしも望ましい方向に行かないのではないか。厚真町の負担ばかりが多くなる、逆に言えば保護者の負担も結局迂回して多くなるということになりますので、この際、じっくりと腰を据えて検討させていただきたいと考えております。
○議長(河村忠治君) 井上議員。
◆(井上次男君) 先ほどの町長が答えの中に、へき地保育園に行っている方は、もちろんそこに住んでおられない方がほとんどであります。やはりそういうことを考えた場合、保育園の統合ですか、ひいて言えば認定子ども園の移行を含めて早期に検討していただきたいと希望いたして、私の質問は終わります。 以上です。
○議長(河村忠治君) 以上で井上議員の質問を終了いたします。 ここで休憩いたします。 再開、午後1時。
△休憩 午前11時56分
△再開 午後1時00分
○議長(河村忠治君) 議会を再開し、本日の会議を開きます。 引き続き一般質問を許します。
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△木戸嘉則君
○議長(河村忠治君) 木戸議員。
◆(木戸嘉則君) 第3回定例会に当たりまして、通告順に従いまして、今回2件についてご質問させていただきたいと思います。 まず、第1点目にいたしましては、若年層の雇用対策について。 厚真町の人口は、ついに5,000人を切りました。また、厚真町で生まれる赤ちゃんの数は年間で20人台で、15年前に比べて半数になり、75歳以上のお年寄りが800人以上います。少子高齢化でございます。これをとめるには、若者の人たちに町に残ってもらいたいですが、多く働く場所があるとは思えません。やはり、将来を担ってくれる若者が厚真町に残ってもらうことが必要だと思います。 厚真町南部地区には、JR、国道、日高自動車道、東港があります。条件は最高に整っています。しかし、全く発展していません。そういう場所に付加価値をつけて、企業誘致などを努力して頑張っていけば、若者たちの働く場所ができるのではないかと思います。また、物流の基地となって利用していくことが必要で、産業の活性化にもつながると思います。 町長は、このようなことをどのように考えているのかお伺いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 若者の雇用対策、これについて、広い意味で厚南地区に限った話ではないと思いますが、新しい産業を育成すること、それと雇用情報を集めて雇用情報を提供していくこと、そしてできれば大きな企業を誘致することという3つの対策が大きく分けてあると思います。こういったものを総合的に講じてまいりたい。それに、プラス若干雇用関係とは外れるかもしれませんが、厚真町から近隣の町へ通う方々、こういった方々もぜひ厚真町に住んでもらうような環境を整えていく、そういうことによって若年層の定着が図られるのではないかと。そうなりますと、さらにまたその人々の経済効果が、波及効果がまた新たな産業を生むという形になろうかと思いますので、ぜひどれかということではなくて、総合的な対応をしてまいりたいと思います。 それでは、新しい産業の育成、これについてちょっと詳しく述べさせていただきたいと思いますが、今胆振支庁にも支庁の新産業創出連絡会議というのが設置されました。これは、農業だけに限らず、商工農の連携、あらゆる業界を横に結びまして、そして新しい産業を育成できないか、いろいろなアイデアをそこに集めたいという趣旨の会議でございます。本町にも担当課を横断する会議を用意しまして、ここで情報交換をすると。それぞれ農業にかかわる女性の方々も起業に取り組んでいる方もいらっしゃいます。こういったものをヒントに、新しい産業に結びつけていく努力は必要だと。そういう意味で、町や商工会やJAや、逆に言えば建設協会みたいなそういった元気に産業を、経済活動をされている団体と連携を結んで、新しい産業を創出していく、こういう努力を重ねてまいりたいと思います。 それと、求人情報なんかを集める窓口、集約する窓口を用意して、そこで雇用情報を提供する、そういった相談窓口もきちっと設けてまいりたいと思います。そういった対応によりまして、厚真町で住みながら近隣の町に働きに行ける方も出てくるのではないかと思います。 もう一つ、企業誘致でございますが、企業誘致はこの経済情勢の中で非常に難しいとは思います。それでも、さまざまな情報発信をしていく、そして町内に既に進出している企業、それから苫小牧の経済界、苫小牧にある厚真会、そして札幌にある厚真会、いわゆるふるさと厚真会などの人脈を活用しましてあらゆる情報を集めて、そして企業誘致に結びつけていきたい、そういう努力もぜひしてまいりたいと思います。 昨年度、厚真町では企業誘致のためのパンフレットを作成させていただきました。それに加えて、DVD、これについても作成して、ある程度の企業に配付してございます。さらに、1,000社を目標にこういったPR活動をしてまいりたいと思います。その中でアンケート調査などを繰り返しながら意向調査をして、ある程度感触のあるところには、逆に職員を派遣しながら、またトップセールスを繰り返しながら、ぜひ企業誘致に結びつけたいと考えております。 それ以外に先ほど言いましたように、厚真町から近傍に通う、そういった若者をぜひ厚真町に住んでもらえるような定住・移住促進もあわせてやってまいりたいと思います。もちろん、そういったものをしながら、先ほどから出ています子育て支援、こういったものも十分に手当て、そしてPRをして、厚真町に若者が帰ってくる、そして厚真町の若者が外へ出ていかなくて済むような環境をぜひ整えてまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木戸議員。
◆(木戸嘉則君) 今月9月16日から、高校、就職ですけれども、就職活動が解禁になりました。それと、今厚高については、進学、就職の詳細については詳しくは把握していませんけれども、今現在高校生が就職難というのがすごく大変な時期に来ていると思います。 それと、僕も若い人たちと会った人、何十人になりますけれども、やはりお話を聞いてみますと、地元に住みたい、厚真町で働きたいと、目を輝かせて訴えてくるんですよね、若者たちが。だから、今現在そういう若者たちが厚真町にいるというだけでも、すごい宝だと私は思っているんですけれども、やはり今後子供たちがよそに流れないためにも、町長は今トップセールスで頑張っていくという、僕も信用しています。だけれども、子供たちは、やはり長い間でなく、この短いスパンの中で要するに半年、1年間という少子高齢化の中で子供たちが心配していると思うんですよね。だから、そういうことを子供たちにも安心させていくためには、町長、先ほどおっしゃいましたが、町内関係団体、建設協会、あるいは企業とかに話をかけていくと申していましたけれども、方向性はある程度わかりましたけれども、そういう関係団体とか、建設協会、もろもろ団体とそういう話し合いの実施というのはいつごろを考えているのか、またどのような話し合いを進めていかれるのでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 先ほど申し上げました新産業の創出の連絡会議、こういったものを庁内だけではなくて、今言った町内のいろいろな団体にぜひ声をかけていきたい。それはこれからいたしますが、この会議そのものについては、議員のご質問の雇用に直接すぐ協力してもらう、雇用の拡大を図るというような、本来はそういう趣旨ではございません。あくまでも新しい産業を育成していこう、つくり上げていこうという趣旨でございました。 今、議員のほうから質問のあった雇用の拡大について協力してもらえないかというものについては、別な段階で話をしていかなければならないものだと思います。本来でいえば、町内では大きな企業として、これまではJAが多分最も雇用の間口としては大きかったんだと思います。広域化して職員の数もかなりいるんですが、なかなか厚真出身の新しい若者が実際に就職するというには、JAそのものも厳しい状況に今なっているようでございます。 もう一つ大きなのは当然厚真町役場ということでございますが、こちらのほうは、ことし採用するための募集をしておりまして、これにどれだけの人数が応募しているのか今若干わからないんですが、こういった企業。 それから新しくオエノンホールディングスという進出企業、こちらのほうも募集しておりますが、なかなか町内の若者が応募しても、そこの採用条件をクリアできないような状況になっているようでございます。ただ、そうは言っても、町内のせっかくの大きな企業でございますので、正式な要請という形ではありませんが、トップ間の打ち合わせ会議等がある機会を通じて、私のほうからもそれなりの要請はしてまいりたいと思います。それがどれだけの効果を生むかわかりませんが、町内の実情をぜひお話ししたいと思います。いつごろまでというふうに言われても、そういう意味では機会のあるごとに、その機会をとらえて要請をしていくということでご了解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木戸議員。
◆(木戸嘉則君) はい、わかりました。 何分にも、厚真町の若者の人たちが大変住みたい、働きたいということは、町長も今、すごくわかってくれたと思いますので、それでまた町長の若さと実行力と行動力を存分に発揮いただきまして、将来の厚真町の若者たちのために、一肌も二肌も脱いで計画を進めていってもらいたいと思います。 それでは、2点目の質問に入りたいと思います。 2点目は、農産物地域ブランド化についてですが、最初に渡部議員が質問されたので、余りかぶらないようには質問したいと思います。 厚真町は農業の町です。いろいろな農産物が農業者の努力によってたくさんあります。全国の市町村では、地域の特性を生かした農産物の地域ブランドづくりが進められております。また、先進地では、農産物直売所を、また交流施設を利用した地域振興イベントを核とした取り組みが行われております。施設を最大限に利用し、生産者、行政、住民が協力し合うことが大事だと思っています。 厚真町においては、札幌まで90分、千歳、苫小牧までは30分です。陸海空の環境が整っております。しかし、近隣の町におくれをとっていると私は感じております。町長は、こういうことを踏まえてどのように考えているのかお伺いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 地の利がある、それから農業が主幹産業だと言っている厚真町にいながら、確かに先ほど言いましたように、農産物のブランド化というところでは熱心でなかったということは間違いないと思います。どうしても、大量に安くて安全な食料を供給する、そういう食料基地としての目標がありましたので、厚真町、広域のJAについても、どうしてもそういう観点で農業振興に取り組んできたと。今もそういう戦略目標は変わっていないんだと思います。ただ、そうは言っても、厚真町の地域イメージが向上しなければ、結局農産物の価格の向上につながらないというのは、もう定説でございますし、私たちもそういう認識をしております。 そういう意味で、遅まきながらと言っては申しわけありませんが、あらゆる手段を使って、農産物を使って厚真町の地域イメージを向上したい。ひいては、農産物のブランド名が浸透することによって、ほかの農産物の再評価もされるのではないかと思いますので、取りかかれるものからこつこつと農産物ブランド化に取り組んでまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木戸議員。
◆(木戸嘉則君) 本町においては、たくさん農産物もとれて、自然豊かな町だというのが知られております。特産物を選定するには、町長も決めがたいということはあると思いますけれども、やはりJAとか生産者の方と一緒に創意工夫しながら、発想を持って進めていってもらえばいいんですが、ここで僕は町長に伺いたいのは、農産物生産物を町長考えとしてのことでいいんですが、どのように選定、品定めというんですか。例えば、ハスカップとかありますよね、おふくろみそとか。町長なりでいいんですけれども、そういうものを町長の心の中で思っているものがあれば、どういうものを特産物として生かしていきたいと思っているのかをお伺いしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 基本的には、あらゆるものが可能性があると思うんですね。私の個人的な見解の前に、できればそういったプロ集団、専門家に厚真町をじっくり見ていただいて、そして厚真町の農産品なり水産物をよく点検していただいて、その中からほかの町と差別化を図れるもの、それなりに安定した供給ができるもの、そして加工しやすいもの、そういったプロの目から見たブランドが可能なものを探してもらう、そういう努力をまずしたいと思うんです。そうすることによって、私たちが気づかないものが農産物のブランド、厚真町ブランドとして世の中に出ていくのではないかと思っています。そういうことをした上で、本来申し上げるべきものであり、私の個人的な見解をここで、逆に言えば言うべきでは、本来はないんだろうなと思っております。 そうは言っても、せっかくの質問ですので、差別化を図れて、ある程度安定供給ができるという観点からは、先ほど渡部議員は、おふくろみそという話もございました。これはかなり市場評価も得ています。それなりのブランド化という意味では定着しつつあるものだと思いますが、それ以外に、女性グループが取り組んでいるシソジュースだとか、先ほど言いましたハスカップだとか、もう少し大量に提供できそうなメークイーンを中心にした氷室メークイーン、こういったものをまず絞って研究していってみたいなという意味で、その生産者組織にぜひ声をかけてみたいと、そういうふうに思っております。 以上です。
○議長(河村忠治君) 木戸議員。
◆(木戸嘉則君) 先月の末ですけれども、産建委員会で道外調査に行きまして、先進地に行ってお話を伺ってきたところ、やはり四国の上勝町というところ、彩、葉っぱで有名な、テレビでも出ているところに伺ってきました。やはりそこまでの道、有名になるまでは20年かかったそうです。急いでもだめだし、ある程度継続でつなげていかねばならないと思いますし、行政がやれやれと言うんじゃなくて、生産者、そしてあと町の力、住民の力が一体になって、やろうかという気になったときに盛り上がっていって成功かなと思いました。だから、私は言いたいのが、今何とかしなきゃいけない、地域ブランドという、今そういう時代になっていますけれども、私は町長に申し上げたいのは、じっくりでもいいですけれども、時間をかけて、将来に残るような厚真町の地域ブランドをつくっていっていければいいかなと思います。 以上で私の質問を終わります。
○議長(河村忠治君) 答弁はいいですか。
◆(木戸嘉則君) はい。
○議長(河村忠治君) 以上で木戸議員の質問は終了いたしました。
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△木本清登君
○議長(河村忠治君) 続いて、木本議員。
◆(木本清登君) 第3回定例会に当たり、私通告どおり2件の質問をいたします。よろしくお願いします。 まず1点目ですが、表町公園ステージ前の排水整備に着手と表町公園の隣接地を先行取得してはと思うが、どう思うかということです。 表町公園は、近年商工会などのイベントが多く催され、また本年度から田舎まつりの本会場と、ますます必要性が見いだされてきています。しかし、ステージ前の排水整備がいまいち悪くて、1日5%程度の降雨でも水たまりが数カ所できてしまうのが現実であります。その辺の暗渠排水整備、また隣接地の土地公社所有の宅地を先行取得してしまうことは、今後の田舎まつりなどの各種のイベント開催には必要不可欠なことと思いますが、町長の考えをお聞きいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 表町公園についてのお尋ねでございます。 大きく分けて、排水状況が悪いということと、隣接地の先行取得ということでございますが、まず最初の排水の状況、こちらは確かにご指摘のように、少しの雨でもステージ前の広場が水たまりになってしまうということでございます。いろいろ原因を調べてみますと、表町公園の芝生のところ、こちらのエリアについては暗渠がなされております。100ミリのパイプを10メートル置きに布設しているという状況ですが、残念ながらステージ前の広場については暗渠がされていない。それで、今回の田舎まつりの前に、今の排水状況を心配して、一応応急措置として直径25センチの2メートルくらいのドリルで穴をあけた。それによって、少しは応急手当てとして水はけをよくしてみたということでございます。それでも、やはりその下の粘土質のところが大きくて、なかなか排水条件がよくないことは、もうおわかりだと思いますので、これは来年度に向けてでございますが、抜本的な改善を図りたいと思います。その方法については、これから技術的なことも含めて煮詰めてまいりますので、ご了解いただきたいと思います。 それと、もう1点、表町公園に隣接する公社の所有している未売却地を今回の田舎まつりでも活用させていただいたということでございます。確かに田舎まつりくらいの規模でありますと、あの公園ではキャパシティーが間に合わないということが明らかでございます。そうは言っても、田舎まつりそのものがことし移転したばかりだと。これから先、田舎まつりがもっとお客さんを呼ぶような状況になりますと、表町公園そのものが会場の場所として、今後恒久的に使えるかどうかもわからない状況でございますので、今の公社所有地の引き合い状況から見ますと、急いで町が買い求めて公園の施設の附属施設として管理しなくてもいいと思いますので、もうちょっとイベントの運営状況、それから隣接地の引き合い状況を勘案しながら、しばらくこのような状況で、公社のほうに協力を求めながら管理してまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木本議員。
◆(木本清登君) 民間的な発想になるんですけれども、田舎まつりのイベントに拒否される業界とか、出店希望者ってありますよね。その人たちにとったら、あそこは結構のどから手の出るような、価格的にも必要不可欠な用地だと思うんです。ですから、後に問題が何か発生するのを残さないためにも、せめて46の2からと46の4から46の8までくらいは、町で先行取得できないのであれば、せめて分譲停止くらいしても必要性があるのではないかと思います。どうでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 今のご質問をちょっと確認させていただきますが、祭りだとかイベントに実行委員会で好ましくないと思っているような団体が出入りするケースがあると。そういった団体が、あの空き地を取得して常時そこで実行委員会とは関係なく出店されたら困るのではないかというようなご質問だと思いますが、今回そのような方が来ていたかどうか、私は承知していないんですが、公社のほうとしては、宅地にすることを前提で分譲しますので、イベントのための出店ですか、そういったもののためにそこの分を取得するということになると、分譲するときの契約違反、目的違反になりますので、そういったことは未然に防げるのではないかなと、そのように思います。
○議長(河村忠治君) 木本議員。
◆(木本清登君) それでは、次の質問に移らせていただきます。 上厚真市街地の整備と苫小牧厚真通の実現に向けての要請についてであります。 上厚真市街地の街並み街路整備事業による再開発整備について、また苫小牧厚真通の積極的な上部団体に対する要請は、過去には幾ら要請しても、北海道の現在の財政事情から手を挙げてもなかなか難しいとありました。地域住民などには、あきらめざるを得ない状況だったと思います。しかし、今回の町長の公約及び午前中の所信表明から、地域住民などには大きな希望の光が差したような期待感が持ち上がったと思います。特に、苫小牧厚真通及び苫小牧浜通り、共和上厚真通りの計画路線の実現など、いま一度町長の大きな決断と揺るぎない決意のほどを、机上の空論とならぬようお聞かせ願います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 確かに、厚真町に対する近傍からのアクセス道路、これは現状で満足しているということではないということでございます。厚真町の場合、どうしても一山越えてくるというイメージが拭えない状況になっておりますので、そういう意味では苫小牧とのアクセスが一番ベストと思われる苫小牧厚真通、この辺をぜひ真っ先に着手していただきたいというのは、本町の経済界の強い要望でもありますし、行政に携わる私たちとしても、それは願っているものでございます。 ただ、今現在2町にまたがる路線でございますし、苫小牧側と厚真側の温度差があるのは間違いないところでございますので、できれば道道に昇格させて、この辺の路線を早期に整備していただきたいという、その要望をこれからも繰り返してまいりたいと思います。そのためには、どうしても苫小牧の了解、それから私たちを後押しする、例えば奥のむかわを含めた胆振東部の団結が必要だと思いますので、そういったところと連携をとって強く要望を続けてまいりたいと思います。今、苫小牧が抱えている優先路線、こういったものが解決されれば、日ごろからの繰り返される要望によって採択される可能性も高まると思いますので、そういう意味ではあきらめずに要請活動を続けたいということでございます。 さらに、南側の玄関口に当たります上厚真のインターチェンジから上厚真市街までの間の浜厚真の停車場線、こちらについては非常に道路の規格も古い状況になっていますので、交通量が今多くなっている現状を考えますと非常に危険な状況でもありますので、こちらについては新たな採択というレベルとは違いますので、ぜひ新規格の改築、拡幅をお願いしたいと思いまして、今現在特に要望書のたぐいで実際にこれまでは行動した経過はないんですが、これからはもっと強い要請活動をしていきたいと考えております。 それから、共和上厚真線、こちらについては、ちょっと私たちも緊急性というのは余り今まで感じてなかったものですから、今回の私の所信表明でも特に強く申し上げておりませんでした。これについては、順番的にはそういう意味では後ろになると思いますが、懸案事項が片づいた後にはこういったものもぜひ検討してまいりたいと思います。何分、厚真町だけの要請活動では限りがございますので、先ほども話しましたように、苫小牧の地方総合開発期成会だとか、広域圏の胆振東部の町と連携を深めて、そして要請活動が効果が出るように、そういった働きかけをしたいと思います。そういう意味では、行動は着実に進めてまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木本議員。
◆(木本清登君) 当時の国家プロジェクトに対しても、厚真町も国及び北海道に対して協力及び負担をしたのは事実でありまして、時代の変化による結果はどうあれ、苫東工業基地がまた前向きに動き始めた現在、計画遂行を要請していくことは当然至極のことだと思います。 また、ことしの春から総務省の定住自立圏構想、また北海道の道央工業地帯プロジェクトの推進なども発表されていることもありますので、この辺の考えも町長にお聞きしながら、今後の町長の粘り強い行動を期待して質問を終わりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 近隣との話し合いも含めて、北海道への要望だけではなくて、今おっしゃったように、国家プロジェクトという位置づけもある地域でございますので、国土交通省等へ出かけていって要望する際には、先ほど言いました路線も強く要望してきて実際にはおります。そういう意味では、国には届くように、出かけるたびに主張、声として皆さんの総意として訴えかけてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(河村忠治君) 木本議員。
◆(木本清登君) すみません、ちょっとしゃべり方が悪かったのかもしれません。 春に総務省で定住自立圏構想というのを出しているんですよね。その辺も検討して、苫東は苫小牧厚真通なんか対象になるのではないかなと思ったので、その辺の考えもどうかなと思って聞いたんですけれども。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) いろいろな構想、それから国の考え方、北海道の考え方、胆振東部の考え方、苫小牧地方の考え方、当然それぞれ一緒な土俵にありながら、思惑がさまざま違うということが現実なんですが、今言ったような構想がある以上、地域が一体となって発展していくことを、ほかの近隣の構成町にもご理解をいただけるように努力してまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 以上で木本議員の質問を終了いたします。
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△三國和江君
○議長(河村忠治君) 続いて、三國議員。
◆(三國和江君) 財政改革で、第3回定例会一般質問で質問させていただきます。 まず、一番先に質問させていただくのは、地方債残高の113億円から97億円の削減の計画、これから私は2つの質問をさせていただきますので。 マニフェストで言うこの数字は、常に厚真町公債費負担適正計画で公表されております。一般的には、新たなものをつくると受けとめられる感もありますが、私は常に公表されている計画であり、新たな適正計画をつくる、また町民の皆さんに新たな公約をしたことにはならないと受けとめていますが、いかがでしょうか。 もう1点は、地方債の残高は大きいが、道路、河川、学校、農業基盤、福祉施設、町民生活の安定の向上のために借り入れてきたものであると。厳しい財政の中である町民生活の維持向上を図るには、地方債の活用も一つの方法だと思います。幅のある財政運営をしなければならないと考えますがどうでしょうか。2つの質問にお答えをお願いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 地方債残高を圧縮したいということでございますが、その時代、時代で必要な投資は当然していかなければならない。ただ全体として借金の残高を減らさなければ、やはりこのごろ各町で再建団体になるのではないかという話が出ているように、町民の方も非常に不安に思っておられます。そういう意味では、必要な投資はしながら間違いなく借金を減らしていきますよ、そういう決意を一応皆様方に113億円から97億円という数字を明らかにして、その決意をお示ししたつもりでございます。 これについては、今現在113億円ある借金をどうやって97億円にすることになるんだろうということなんですが、実際には定期で償還するもの、それから繰上償還可能なもの、こういったものを含めて約40億円、平成24年まで予定されています。それとかわって、新たに起債をできる金額が、そうしますと24億円ほどになります。この24億円の借金を厚真町の未来のための投資として、ぜひ活用していきたい。ですから、地方債がまるっきり地方債をやめて投資的な事業をやめてしまうということではないということで、ご了解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 三國議員。
◆(三國和江君) 町長さんには、削減の計画をしっかり聞きましたので理解させていただきます。 2番目の貯金17億円ほどあると言っておりますが、これからどのようにされるのかということでちょっと質問させていただきます。 17億円の各種基金のことであると理解しますが、いつの時点でどのような基金の合計なのか。あとは、各基金は災害などの不測の事態、地域振興、施設の管理など、それぞれの目的を持って将来の財政運営に対するため、特に財政基金、一般財源として地域振興は特定財源であるが、一般財源に準じたものと理解しております。貯金に余力のあると言っているが、町当局、議会、町民も将来のために確保してきた貯金である。地方交付税など見通しがつきづらい中、余力がある貯金とは考えづらい。余力がなくなってきたらどうするのか、それをお聞きしたい。 9月19日の新聞に、財源がなくなって行革が必要になるのかと言われているが、財源がないから行革をするのか、私は先を見据えて財源はあるなしにかかわらず、日々見直しをしていく行革と考えると思いますが、いかがでしょうか。その点についてお答えをお願いします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 最初に、17億円というのはどういう積算なんだということなんですが、今の平成20年度の予算でいきますと、平成20年度末で財政調整基金が約9億円残る見込みでございます。それから、減債基金が7,300万円、そして地域振興基金で4億2,000万円、そして庁舎建設基金が3億円ちょっとということでございます。これを足すと17億円。財政調整基金、減債基金、地域振興基金については、基本的には一般財源に近い使い方ができる貯金でございます。庁舎建設基金というのは、当然目的がはっきりされているわけでございますが、厚真町の現状を考えますと、この庁舎建設基金をすぐ取り崩して庁舎を増改築するというのは非常に見込めない状況ですので、この金額についても、いざとなったら有効に使わせていただきたい。町の地域振興に必要な財源として活用する可能性もある基金だと思っておりまして、そういう意味で約17億円ほどあると。 17億円は全部使うわけではございません。当然、いざというときの、例えば災害が起きたときの緊急的な財政支出のために蓄えているものでございますので、もちろんこれを優先して取り崩して新たな事業をどんどん起こしてくるつもりではないんですが、逆に今投資しなければならない、そういった事業があれば、将来のことを見据えながらも、それでもなおかつ緊急的に取り崩すことはあり得ると、そういうことができる町なんだということで、今まで主張してきたということでございます。 それから、何かをするために行財政改革をとりあえずするということではなくて、議員がおっしゃっているように、行政コストの削減、これについてはゴールがなくて、常に見直し、常に検討し続けて、無駄を省きながらそういった必要な浮いた財源を使って、有効な行政サービスをしていきたいと、そのように考えております。
○議長(河村忠治君) 三國議員。
◆(三國和江君) 17億円の内容はしっかり聞かせていただきました。 次に、第3次総合計画の見直し変更はあるのか。 第3次厚真町総合計画の基本構想と基本計画は、平成16年と17年2カ年のアンケートの調査の関係各位の意見を聞きながら、平成18年3月に議決を得て決定しています。スタートで3年目、公約など基本計画にないもの、自治基本条例などを進めるためには、基本計画取り扱い、それはどのようにするのか。 もう一つは、総合計画は20年をかけ、町民の声、関係機関の意見を聞き、大きなエネルギーを使いまとめたもの、計画にないものを進める場合は議会への提案前に、町民の声、関係機関、まちづくり委員会の意見などを聞く必要があるかと思いますが、いかがでしょうか。その2つをお願いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 確かに、現在の新総合計画については平成18年に議決をいただきました。議決をいただいた部分は、細かく言いますと基本構想の部分でございまして、基本構想、その下に基本計画があって、さらに手段として実施計画があるという3階層になっております。基本構想と基本計画の段階では、今私が考えているまちづくりの考え方と大きな違いがございませんので、当面はそういった意味で変更、修正をかける手続を要しないと考えております。 一例として、先ほど自治基本条例の話もございましたが、基本構想そのものにも基本計画にも、そういった協働のまちづくりのために住民基本条例が必要ではないかという、当然そういう記載もございますので、私の公約を点検させていただきましたが、とりあえず齟齬はないというふうに私は思っております。 ただ、手段である実施計画については、今も3年間分を常にお示しする、毎年ローリングをしていくというお約束になっていますし、手段そのものについては、その時々で必要な内容、それからグレードが変わってまいりますので、それは常に見直しをして定期的に皆様方、そして町民の皆さんに向けて公表してまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 三國議員。
◆(三國和江君) 今の町長のお話で、今のところは変更はないということでお聞きいたしました。 それでは、4番目の計画的財政運営制度化は、具体的な考え方はあるのかということで、制度化はいつからするのか。それと、毎年予算が将来にどう影響するか明らかにするとマニフェストにあるが、どのような内容を明らかにするのか、それをちょっとお聞きしたいです。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 私たちが住民の皆さんにお知らせするのが予算、決算でございまして、これは単年度の予算と終わった後の決算を公表するということでございますが、これだけですと、厚真町が将来どういう負担を抱えるのか、非常にわかりづらい予算でございまして、そういう意味で町民の皆さんと将来どうなるんだろうという情報を共有したいと考えております。 そのために、財政計画を細かく検証する、それから先ほど言いました実施計画なり総合計画を細かく検証して、毎年そのすり合わせをして皆様方にきちっと説明をしたい。これまでは、あくまでも行政側の一方的なタイミング、都合で、例えば協議会みたいなところで公表してまいりましたが、それをちゃんとルール化する。それをルール化したことによって行政側にもたががはまりますし、それから自分たちの指針としてきちっと位置づけができますので、そういった形にしたいということで、そういう意味ではルール化に踏み込みたいと思います。そのルール化がとりあえず私たちの約束で済むのか、ちゃんと条例化するのかは、これから検討してまいりたいと思いますが、そのルール化によって住民の皆さんに説明責任を果たせますし、住民の皆さんが予算だとか決算によって将来どうなるか、そういう興味を持っていただける、要するに予算編成なりにもっと積極的にかかわりが持てる状況になるのではないかと思っています。そして、同じ土俵で厚真町の将来のために今何をすべきかという、そういう判断ができるような状況にしたいと思っております。
○議長(河村忠治君) 三國議員。
◆(三國和江君) 町民の目線からルール化ということで、条例もそのためにつくるような方向という、そういう考えでよろしいでしょうか。 最後になりましたけれども、立ち位置を考えた大きな視線から無駄のない行政コストの切り詰め、存続性政策の見直し、思い切った方法で、しかしインフラ整備、公共サービスの低下を招かないような多方面からの政策の施行、町長の行政手腕を発揮することを期待して、私の質問を終わります。
○議長(河村忠治君) 以上で三國議員の質問を終了いたします。
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△米田俊之君
○議長(河村忠治君) 続いて、米田議員。
◆(米田俊之君) 町長に3点の質問をいたします。 まず第1番目ですけれども、定住促進について。 町長の就任所信表明演説に、旧フォーラムパーク地区での宅地開発計画について具体化していくという表明がありました。この部分については、先ほどから町長が説明されておりますから、そこで名称はどうするのか。ニーズはどうなのか。地区のどこのどれくらいを開発していくのか。それから地区には環境保全林があると考えます。森林の役割は大変大きいものがあります。また、平成17年には厚真町環境保全林に設置された経緯があります。環境保全林は確保しておく必要があると考えますが、どのように保全されていくのか。また、この地域は、豊沢の水源地にもなっております。既存の生活権を脅かすことはできないと思いますが、十分配慮していく必要があると考えます。どのようにこの水源地を保全されるのか。また、全体の構想計画はどうしていくのか。 この地域は面積が302ヘクタールで、市街化区域が238ヘクタールあると思います。膨大な面積であります。うまくいけば自然を利用した非常に喜ばれる構想もでき上がるかと思いますが、やはり全体の構想の計画を町民に示していく必要があると思いますが、その辺をどう考えていくのかお伺いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 旧フォーラムパーク地区の住宅地の開発ということでございますが、今現在移住定住ガイドでも、その計画概要みたいなものを既に発表してございます。当初、三菱地所等から買い戻した際にも、当面の活用計画が青写真が描けない状況でもございましたので、環境保全林という形で取得させていただきました。それについては、皆さんのご了解をいただきまして、基本的には歓迎されていると思います。ただ、あれだけの広大な面積ですので、これを有効活用しない手はないと常日ごろ申し上げてきたつもりでございます。 実際に名称については、これまでも移住ガイドなんかで掲げてきましたフォーラムパークということもございましたので、今現在はフォーラムビレッジといううたい文句で移住ガイドを作成させていただいています。順調に進みましても、この名称はひとまず変える必要はないのではないかと思います。ですから、これから先しばらくはフォーラムビレッジという名称を使わせていただきたいと思います。 この土地の向かいに当たりますルーラルビレッジ、こちらのほうも非常に分譲が順調に進んでおりますので、今のこの経済情勢においても厚真町内では引き合いが非常に多いところです。やはり自然豊かなところに移住してきたいという思いがそうさせるんだと思います。そういう意味では、この向かいに当たるフォーラムビレッジの予定地も非常にニーズが高いのではないかと思ってございます。ですから、許される範囲でこれを有効活用していきたいという思いでございます。 今、議員からもご指摘のように、面積については302ヘクタールが全体の面積で、そのうちの市街化区域が238ヘクタールということでございますが、当然238ヘクタールすべてを宅地開発するなんていうことは毛頭考えておりません。その地形的なことを考えましても、それはもう不可能なことだと思います。ただ、地形的にさほど手をかけない、形状を変更しなくてもそのまま宅地として提供できるような区域がございますので、その部分について有効活用していきたいと、そう考えてございます。それがどの程度の区画なのか、どの程度の面積なのかは、もうちょっと技術的なところも含めて詰めてまいりたいと思いますが、そう大きな面積でないと私たちは思ってございます。 あと保全林ですね。これについてどうするかということでございますが、当然全体が環境保全林のまま宅地開発はできません。ですから、宅地開発する部分については、その環境保全林から外すということになります。外した宅地についても、私たちの構想としては、やはり緑を抱えたまま、その中で暮らせるような住宅地を思い描いております。そういう意味では、当然売買契約においても、かなりの森林を残してもらうという前提で宅地を分譲するような形になろうかと思います。そういう意味では、例えば小さな面積を宅地にしても、その中の1区画を手に入れる方についても、さらに木を切る面積については非常に小さなものになるということでございますので、水源の涵養のための森林機能というのは十分に維持できる範疇だと、そういう前提で分譲計画を進めるということでございますので、豊沢地区の皆さんについても、そういう意味ではご心配をおかけするような形にならないと思いますが、それでも地域の方々にとっては計画そのものもよくわからない状況だと思いますので、計画を実現する、明らかにする過程では、地域の方にも十分な説明をもちろんしてまいりたいと思います。 それから、構想計画については、これから具体的に練っていくわけでございますが、今言った地域住民の方とも、関係機関の皆さんとも、さらに高度な技術をお持ちの方、そういった方とも十分に水源の問題、それから災害が起きるかどうか、起こさないためにはどうするか、そういうことも詰めてまいりたいと思います。できれば、平成21年度には計画を策定する手続を始めたい、そのように思っております。 以上です。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) ニーズについて再質問をいたします。 現町長は、前の町長のときからいろいろ問い合わせがあるというような話も聞いていたわけです。これは単なる問い合わせだけなのか、それともこの町に本当に住んでみたいという問い合わせなのか。この欧州風のルーラルビレッジというのは隣なんですけど、こういう森林の中で住宅という部分においては、日本全国なかなかない住宅地であると思います。だから、そういう点では評価はいろいろ出てくるのかなと思っております。 単なるそれだけでなくて、厚真町として、例えば福祉政策がすばらしくて、それとかもっと子供の施策がすばらしくて住みたいとか、あるいは新鮮な農作物も十分につくってみたい、ここではつくることができる、だから厚真町に住みたいというような、その辺のニーズという部分はどう分析しているのかお伺いしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) ルーラルビレッジの分譲状況、それから今の移住ガイドを見てフォーラムビレッジの問い合わせ、これについては正直申し上げて、今議員のおっしゃったような観点のアンケートをとったことはございませんので、どういったものがよくて購入されるか、購入する問い合わせをしているのかというのは、正直正確にお答えできません。 ただ、私の個人的な感覚としては、やはり自然があるところに住みたい、例えば厚真町内ではハートフルみたいなところと比較すると、明らかに町外から移住されている方は、しかも年齢的に団塊の世代に該当するような方々については、明らかに自然豊かなところに田舎暮らしをしたいということで来ていただいているのではないかと、そのように感じています。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) ぜひその辺の部分というものを調査していく必要があるのかなと。それがいわゆる移住という部分につながっていくのではないかと思います。 というのは、上厚真にもほかの町から住んできている人がいるわけですけれども、やはり厚真町は老人の高齢者の福祉政策がすばらしいですと。だから厚真町に来ましたと。また、この間学校給食で教育テレビで放映されました。その見ている人が、やあ厚真町ってあんなすばらしい学校給食をやっているんですね、何としても厚真に住みたい、これから学校に上がる子供が2人いるけれども、自分でも何とか仕事を探して住みたいと。こういう具体的な話が返ってくると思うんです。ですから、もしそういう開発をやっていくというようになれば、当然経費もかかるわけです。ですから、その経費をできるだけその分譲して住んでいただくというふうになれば、当然移住される方のニーズというものをしっかりつかんでいただく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 確かに、ライフスタイルというのは、その世代だとかその人の経済状況下において、さまざまなものがあると思います。私たち自然が豊かだと一口に言っていますが、それだけではなくて、若い世代には子育て環境も必要だ、年齢がいった方々については、それから後の健康づくりだとか福祉政策も必要だと、そう思いますので、総合的に福祉水準を維持し、子育て環境を整え、そして自然環境をありのまま提供するという、トータルな移住・定住策を講じていきたいと考えておりますし、前段に言いましたように、移住された方々についての、どういったところにインパクトがあったのか、動機があったのかということも、これから機会あるごとに調べてまいりたいと思います。それを活用して有効な投資をしていくということでございますので、そのような進め方をさせていただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) 先ほど豊沢地区においては、全体構想等が決まった段階でいろいろ説明をしたい、こういうように言われましたが、当然ルーラルで入ってきた人たちも、やはりこの環境をきちっと保全しておくというようなことの約束であったのかなと、そういうふうにルーラルの住民の人から聞いております。ですから、ルーラルの住民の人たちも当然同じ豊沢地区の隣の地区というような形になりますので、住んでくれた場合においては、連携という部分も必要になってくると思います。だから、ルーラルの住民にもきちっと説明しておく必要があると私は思います。 それから、田舎暮らしですから、いろいろな不便の面もあります。交通の便、買い物に行く調達の部分では都市に住んでいる状況とはかなり違ってくると思います。そういう点で、移住される方は実際に見ていただくということも当然必要になってくるのではないかなと思っております。答弁をお願いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 以前のように、土地を見ないで公募上だけで、もしくはパンフレットだけで売り買いをするというのは、現実にもうそういった方はいらっしゃいません。一歩進めて厚真町のちょっと暮らしを体験して、よく厚真町の状況を見て、裸の状況を見て、そして移住を決められる方ばかりでございますので、その辺は心配ないかと思いますし、私たちも決して脚色しないでありのままを見ていただいて、そして約束が違うぞということにならないように分譲、販売を進めたいと思います。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) 次の質問に移ります。 高齢者、障がい者福祉政策についてお伺いいたします。 町長は、厚真町高齢者保健福祉計画、a-4プランですね、これが平成21年4月から24年3月までの策定に当たっていかなきゃならないと思います。この部分において、現在療養病床はほとんど苫小牧に頼っているというような状況であります。国の平成24年度の療養病床は廃止するという計画であります。当然、厚真町として対策を講じていかなければならないと考えております。a-3プランをつくるときに、老人保健福祉施設等は大部分流れてきたわけですけれども、ここは現状としては大体定員いっぱいであるというような状況になっていると思います。今、病院なんかでも大体150日くらいで退院させるという状況で、当然これはやはり町としては対策を考えなければならんというふうに思いますが、町長のお考えをお伺いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 高齢者の保健福祉計画、介護保険事業計画の第4期分はもちろん策定する準備を進めているところですが、今介護型の療養病床だとか医療型の療養病床、これの医療保険制度改革に伴う廃止、縮小、この影響について、厚真町としてどう対応していくかということだと思いますが、直接想定している廃止に伴って追い出される、社会的な入院を実際に難民化させるというものも心配されているところでございますが、直接難民を想定してこの高齢者保健福祉計画を策定するものではございません。当然、必要な受け皿とそのために、例えば介護だとか病院の医療対策をどうしていくかという観点で考えていただいておりますので、個々一つの町が難民をどう受け入れるか、どう対処するかというレベルで考えるべきではないと思いますが、現実にそういった方が発生する場合、個々具体的に医療機関だとか福祉施設だとか、在宅での介護サービス、こういったものを細かく相談に乗ってケアをしてまいりたいと思います。 現実に厚真町で病床群を活用されている方、入院されている方、療養型の病床を活用されている方は約10名ほどいらっしゃると聞いておりますので、こういった方々を老健施設に移行することで済むのか、在宅に戻るのか、その辺はその状態を見て、難民にならないようなきめ細やかな対応は必ずしてまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) 今、在宅でというような形でお話もお伺いしました。 確かに町長の言うとおりなんです。あくまでも安心して医療を受けられる、そういうような形で、難民をつくり出す国の施策がやはり間違っているんです。私は、そういう点で、そういう状況になっても安心して医療を受けていただきたいなというふうに思って質問をいたします。 特に軽い脳梗塞とかそういう部分で、在宅で帰ってきても治療が必要だよというような状況というものがいろいろ出てくると思うんですよね。そういう点では、町の施策というものを十分考えていかなきゃならんなと。理学療法とか作業療法とか、本当は介護士、看護師、相談に乗れる、そういう人を配置すると。考えておくと。こういうこともいろいろ考える必要があるなと思っております。町長のお考えはどうでしょう。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 状態を改善していくとかという意味ではリハビリの部分も含まれていると思いますが、今の町のほうで委託しているところもございますし、訪問看護ステーション、こういったところに看護師だとか理学療法士、作業療法士が実際におります。そういったサービスをフルに活用していくという姿勢は変わりませんので、直接厚真町でそういった施設を設けるとか、そういった職員を雇うということをしなくても、十分に対応できる状況ではないかと思っております。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) まだまだいろいろあるわけですけれども、今回はこの部分だけにしたいと思います。また、これを策定してやる場合に、まだまだ議論が必要になってくると思いますので、この部分についてはまたさらにほかのところで議論していきたいと思います。 続きまして、農・漁業に対する経済対策についてお伺いいたします。 飼料、肥料、燃油の価格高騰に対する状況は、先ほど町長は人災と言われましたけれども、まさに漁業者、農業者にとっては大変厳しい状況にあります。国の対策はどうかというと、例えば漁業なんかで見ますと、グループで5人ないし5隻で1チームで、前年比を10%下げると。ことしになってから、漁業者自身が自己防衛ということで船のスピードを落として操業するとか、そういうような形でやっているわけですけれども、今の国の対策ではさらにスピードを落としてやりなさいということは非常に酷なことです。だから、なかなか国の対策には乗れない。 それから、農業者についても、このグループで燃油を消費したグループに対して助成をするという国の対策ですけれども、ひとり親方の農家としては、なかなか難しいなというような状況はありますが、一体町としてはどのような対策を考えているかお伺いいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 確かに世界的な経済の動向で、しかも投機マネーが右往左往する、こういったことを原因として飼料だとか肥料だとか燃油が高騰している、これは本当に人災そのものだなと思っております。さきのサミットでも有効な対策が講じられなかった。これは非常に残念なことだと思いますし、前政権が打ち出した総合緊急対策、これについても今議員がご指摘のように、非常に実効性が低い対策ではないかなと、そういう心配はしております。自助努力も限界があるんだということでございますが、自助努力は未来に向かってはしていかなければならないものだと思います。それが個人で無理だと言っても、共同してやる、ある程度大きな枠組みでしていくという努力は絶対に外せないものだと思います。 それが政府の考えている総合対策に適合する努力はしていただこうと思っていますが、それでも間に合わないものについては、今JA系統が打ち出している直接軽減策、それを十分に検証させていただいて、そして町としてどの部分に財政支援するのが一番効果的なのか、短期的な効果と長期的な対策、そういったものを色分けしながら対策を講じてまいりたいと考えています。今現在、これとこれとこれをするという状況はございません。今、いろいろな情報を集めてJAなんかと協議しながら、近隣の町ともどこまで歩調を合わせられるか、それを詰めている最中でございますので、できるだけ早い時期にお示ししたいということでご理解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) 農家のいろいろな話を聞きますと、堆肥を散布しなければならない、肥料削減を自分たちで努力しなきゃならんと、こういう機運というのが非常に高まっております。もっと価格的に個人でやれることはないかということで、いろいろ考えてみました。そうすると、例えば土壌診断に基づく過剰施肥、こういう部分をこのデータを拾ってみると、例えば今値段が一番高いというリン酸肥料ですね。ホウレンソウ、メロン、トマト、バレイショ、畑作等なんかでも、かなり過剰割合が高いというデータがあります。それから、苦土とか加里の部分も非常に高いと。過剰値が一番高いのが、例えばトマトが94%、逆に不足をしているよという部分ではカボチャが39%不足している、これがリン酸系統。苦土の場合もトマト、花卉なんかが73%、非常に割合が高いと。苦土、加里についてもこういうふうに。これを土壌分析をやることによって、肥料代はもっと抑えられるのではないかと。 それから、今大豆とかそういう部分では、大豆センチュリーというような病気がかなり蔓延していると。この対策として、緑肥作物の栽培、これがやはり非常に重要だと。先ほど厚真の大豆はみそになったり、納豆になったりすることで非常に評価されている。やはりそういうものを大事にしていくには、いいものもつくらなければならんという農家の意識を高めていく必要があると思うんです。ですから、こういう緑肥作物に対する種子の助成、土壌診断実施に対する推進のための助成とか、これは実際に早来でやっているんですよね。それから、地域堆肥のあっせん販売の推進と、こういう形が農家と農協と行政が一緒になれば、大いに盛り上がっていいものもつくっていくことができるというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 今の議員が提案されています内容、一々実績があるものばかりだと思います。農協のほうもそういった種類のものを考えているようでございますし、これから実際に行政のほうに協力要請があると思います。その中で、今言った項目がどの程度効果のあるものなのかは検証させていただきますが、そういった項目もぜひ私たちとしても受けとめたいと思います。あらゆる手段、それから自助努力することを促すもの、こういったものについて前向きに対策を講じてまいりたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 米田議員。
◆(米田俊之君) それから、ひとつ町長に働いていただきたいという部分では、当然この国の政策については、もっと使いやすいような政策に国に働きかけていただきたい、こう思います。どうでしょう。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) そのとおりだと思います。せっかく国が対策を講じても、実際に何も使えないものばかりでは、本当に農業が成り立たなくなりますし、国民の生活が成り立たなくなりますので、機会をとらえて実効性のある対策にしていただくよう、働きかけを行ってまいりたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。
◆(米田俊之君) 以上で質問を終わります。
○議長(河村忠治君) 以上で米田議員の質問を終了いたします。 ここで休憩いたします。 再開、2時45分。
△休憩 午後2時24分
△再開 午後2時45分
○議長(河村忠治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き一般質問を許します。
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△木村幸一君
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) 町長の就任のときの所信表明について、ちょっと考え方をお聞きいたします。 町長は、所信表明の中で財政運営の健全化について述べられておりますが、地方自治体にとっては財政状況が極めて厳しい状況にある状態は、今後も続くものと考えられます。その上に、少子高齢化が進み、人口減少が避けられない状況下にあります。人口の減少や高齢化社会の進展は、地域の潤いや活力の低下を招くことが憂慮されるなど、地域課題の克服に向けて行政の果たす役割は高まっております。財政の健全化は、町民福祉の増進と町民生活の向上などを、継続的、安定的に確保するために必要であります。町民生活に必要不可欠な公共サービスは、常に安定的に供給されなければならない。社会経済の急激な変動や緊急時において、機動的な対応が可能な財政を維持することは、自立の町としては前提となるものであります。そういった考えのもとに、町長の考えをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) まさに議員のご指摘のように、町が持続可能であること、そして行政サービス、特に福祉サービス等については、安定的に保たれなければならないというふうに私も考えております。そのためにも、財政が硬直化しないということが前提でございますし、昨今の地方財政を取り巻く状況を見ますと、どうしても人口を維持していても財政規模は縮小していく状況にあります。これは、小さな町一つでどうにかなるというレベルではなくて、国の財政状況がそういう状況にある中では、なかなか好転が図れない状況でございますので、そういう意味で厚真町も行財政改革を常に継続していって、そして無駄を省きながら、なおかつ福祉水準を維持するという、難しいかじ取りをしていかなければならないと考えております。そのためにも、今まで積み重ねた貯金だとか、こういったものはできるだけ大事に、それから借金はできるだけ少なくするということが大事だと、そのように感じております。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) 確かに貯金は大切に使わなきゃならないし、借金はしないに越したことないけれども、借金しないからといって行政が事業を継続しないというわけにもいきませんし、そのためにこれから行政改革をやっていかれるとは思います。行政改革は今までにもやってきたとは思いますけれども、これから新たにまた行政改革に取り組んでいくという所信の中で説明がございましたけれども、その行政改革についてですけれども、町長は何か今まで行政改革をやってきたのと違うというか、新たに考えてまた取り組んでいかれるのか、ただ今までの継続でいかれるのか、その点についてお聞かせ願えればよろしいかと思いますけれども。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) これまでたびたびの行政改革大綱を定めながら、そして行政改革に取り組むと。一番大きなねらい、効果が得られるものとして、定員の適正化計画、定員の削減、要するに人件費の削減をこれまでもずっと図ってきました。これから先、定員適正化計画については粛々と進めると先ほど申し上げましたが、それ以外に公共サービスをだれが担うか、すべて公共サービスを行政がすべて担うという時代ではないというのは、先ほど申し上げましたように、新たな担い手をどうつくっていくか、これが1つと、民間ができるものもたくさんまだあると思いますので、アウトソーシングをしながら、その部分の効率化を図っていくと。それによって、残された人材をさらに有効に活用していく。企画部門だとか重要な政策の立案部門だとか、本来行政機関が担わなければならないところに重点的にシフトをしていく。そういった機構改革、担い手の育成、そういう意味を通して新しい公共空間を創設していくということで、改革の方向づけをしてまいりたいと考えております。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) 行政改革については、やはり発想の転換が必要になってくるのかなと思って。今までどおりではなかなか改革しても進まれないというか、そんなことがありまして、ある町の自立課の自立グループ長の高田由美子さんという方が地方自治の土曜講座でこんな話をされていました。 合併しないと宣言した後、この後どうするのか、財源はどうするのかというほかからの質問が多かったと。そんなことで私は町長に行財政改革をやりましょうという発想を進言しまして、そしてどうやってやればいいかわからないけれども、自分たち10人のグループで協議いたしまして、案をつくって見切り発車したと。こういう話をしていまして、まず最初にやったことが、事務や事業を全部見直してみましたと。そして、私たちのグループでは、まず値切ってみましょうと言ったんです。役場の物を買うときは、定価で買っていました。自分たちの物を買うときはまけてもらうという発想でやってきたけれども、そんなことでいろいろなことをやりながら改革していったら1億円くらいはすぐ浮いたという話なんですよね。それで、浮いたお金で健やか赤ちゃん誕生祝い金という新しい制度をつくったと。 こういったことで、やはり発想の転換によっては、いろいろなことによって財源が浮いてくるのかなと、そんな話を講座の中で聞いたんでございますけれども、町長は今後の財政改革の中で、どのようにしてやっていくのか。もし発想の転換をなされて、何かいろいろなことを考えておられるのであれば、その点を聞かせていただきたいなと、そのように考えますけれども。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 今の一例でございますが、確かに競争性を高めて、できる限りサービスのコストを下げるということは、改めて申し上げるまでもなく、それぞれが取り組んでいるものだと思います。ただ、改めてこうやって聞きますと、自分たちの取り組みが甘かったどうか、それが自覚できる上では必要なことだと思いますので、そういったアナウンスはしていきたいと思いますが、経費の節減も余り無理をして、それが結局提供者の適正なサービスの提供、これを損なわせても、これは行政としてはどうかな、いかがなものかと思いますので、適正な価格、それ以上にそのサービスが本当は必要かどうかという観点で、私はさまざまな行政サービスを見直してまいりたいと思います。そして、効率を追求する。ただし、正規にお支払いするものはお支払いするということは、行政としては必要なことではないかと思います。ただ、不必要な利益がそこに介在するとすれば、そういうものは強制原理を導入して適正な価格にしていくということも、当然取り組んでいきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) 確かにそのとおりだと思いますけれども、でも発想の転換というのはやはり必要でなかろうかというのは、今までこうやってきたからこのままでいいということでは、なかなか次の進展が見られないから、こうやってきたんだけれどもどうやったらいいかとか、そういう発想の転換というものは、これからますます行政をやっていく町長ばかりでなく、職員の皆様にも必要なことでなかろうかと思います。 そこで、町長は
行政評価システムの導入について何か考えておられるようですけれども、行政評価は行政の現状を認識し、行政課題を発見するためのツールと言え、
行政評価システムの目的は予算の使い方や職員の仕事の生産性を上げることにより、究極的には住民満足度の向上を目指すことにあります。これによって、職員には施策の目的が明確になり、住民に対する事業の説明が容易となり、事業の必要性に関する議論もやりやすくなります。さらに、職員においても目標意識が高まり、自治体運営に対する使命感ややる気も向上していくのではないかと思います。そこで、
行政評価システムの導入を進めるとありますが、どの程度な取り組みをなされるのかお聞きいたします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) まさに
行政評価システム、これが事業評価から大きくは政策評価というふうにつながるものもございます。基本的には、目標とするものを明確にする、そして目標としたものに対してどういう効果が上がってきたか、これを常に検証していくというサイクルを職員の頭の中、それから行政の機構の中でそれをサイクル化していくというのが必要なことだと思います。前例踏襲ではなくて、常にやってきたものを見直しながら、さらに改善を図るためにも
行政評価システムというのは有効な手段だと思っております。 これについて、今現在は事務レベルでそのやり方を今工夫しているところでございまして、実際には平成21年度あたりから取り組みたいという構想もあったんですが、ちょっと手続がおくれていまして、現実には平成22年度あたりから実際に導入できるのではないかと。これについても、すべての事業を全部やるというのは、非常に徒労に終わる危険性もございますので、あえて考えているところとしては、大きな単独事業、大きな補助事業も含めて、どちらかというと政策的なものについて、この
行政評価システムを導入すると。そこで職員の考え方、目標設定の仕方、そういった訓練もあわせて実施したい、そのように考えております。できる限り早くできればよろしいんですが、今の段階では平成21年度は試行的、そして22年度あたりから本格的にというようなスケジュールになろうかと思います。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) そういうことで、確かにこれ、自分が仕事をしても、振り返ってみるということは、後退的じゃなく先へ進むためにも必要なことなんですよね。今、町長は現場主義でやると言っているからあれなんですけれども、余りにも行政の側としては現場主義でなかったような感じが町民から見ても見受けられたと思います。そんな話も町民から出てくるうちは、果たして今まで行革をすると言いながら何も変わってないんでないかと言うような人もおられましたけれども、その中で行革の評価システムの課題として、次のようなことが考えられます。 1つとして、住民満足度の見きわめが難しいこと、また目標値と満足度にギャップを見受けることがある。2つ目として、
行政評価システムと予算や人事システムとの連携がスムーズに図れないこと。3点目として、重点項目として、公約以外の施策や計画の間には優先順位が不明確であること。4つ目として、これまでの経緯や仕分けから予期したとおりには事業の選別が図れないことなどであると思うんですけれども、こういったことも考えて、やはり評価システムを取り入れていかないと、なかなか先へも進めないかもしらんけれども、後の評価もできないと思うんですけれども、町長、どうでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) これまでの行政の対応の仕方というのは、予算に重点が置かれていたと思うんです。予算を確保して執行してしまえばそれで終わりと。どちらかというと決算そのものが重要視されてなかった。やはり、これからは成果がどうであったか、それを住民にちゃんと説明していくという姿勢が必要だと思います。そのために、
行政評価システムを導入する。その際に大事なのは、あくまでもどういう指標を立てるかということでございます。指標とそれに対する評価、この辺が今まではどちらかというと、結果が喜ばれたという声が多いだけですべて終わらせてしまうというところが行政に多かったと思いますので、本当に効果というのはどういうところにあるのか、目標が何だったのか、それが住民にちゃんと説明されていたか、そのためのコストはどれだけかかったかということを説明していく、これからは義務があると思いますので、そういった意味で
行政評価システムを有効なものとしていきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) そのように私も思います。本当に結果も見てみないと、一概に住民一部の人が満足して、あとの人が満足してないというような事業も、今までだってなきにしもあらずだと思いますから、やはり一方的に声の大きい人ばかりの満足度でなく、全体を見た上での満足度というか町民の要望にこたえながら、できる範囲のことをやっていかなければ、これからは、何でもかんでもやってやるというようなことにはならないと思いますので、そういった点を現場主義に徹して振り返ってみていかないと、今後の仕事の進展というか取り組む上にも、やはり何か物足りなさというか、住民からすると要望の強い人だけの仕事が優先し、控え目な人の仕事はなかなか進まないとかって、こういったことが必ず起きてくるような懸念もあるので、その点はしっかりした評価にしていただきたいと思います。 それでは、次に、先ほど米田議員のほうから緊急経済対策については質問があったんですけれども、私のほうも若干、考え方を述べまして、町長から簡単に聞いてみたいと思います。 本町の農林漁業を取り巻く環境は大変厳しい状況になっております。農畜産物や水産物の価格が低迷する中で、燃油の価格高騰に始まり、肥料とか飼料などの生産資材の高騰が続き、来年の営農が心配されているわけですけれども、これから年末に向けての生産や来年に向けての経営を考えると、大変な状態に置かれているのかなと思います。まして、今盛んに言われております認定農業者が規模拡大した人ほど、本当に肥料代一つとりましても、ことし200万円くらいの価格の肥料を使った人は、少なくとも来年は300万円くらいの支払い価格になるのかなと、こんなことが懸念されているわけです。そればかり言ってもなかなか行政としても限られた財源ですから、全部が全部応援するというわけにはいかないわけですよね。JAも6,000万円ほどつぎ込むらしいような話はしておりますけれども、先ほど町長は、そのJAとか関連の取り組みを見ながら行政も考えていきたいとおっしゃっていたんですけれども、本当に今一般農業者にしてみれば、認定農業者という名前で規模を拡大したり何だりしている人もいるけれども、結局生産費と所得、製品の利益格差ですよね。それが今までも余りなかったのに、ましてこれからますますこういう資材の高騰によってなくなるわけです。 それで、町長も行政としてどのような取り組みができるかということの点で、先に、今結論は出ないと思うんですけれども、ただ、感じとしては何に対してどのくらいの取り組みができるのかなと、そんな考えだけでよろしいかと思いますけれども、それができればちょっと聞いてみたいなと思いますので、よろしくお願いします。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) やはり予算の関係がございまして、国の緊急総合対策、これに乗れれば、肥料の部分についても、例えば20%以上節減できるようなところについては70%くらい価格上昇の分の補てんをするというようなメニューもあるようでございます。どの程度それが難しいものなのか、どの程度逆に言えば取り組みやすいのかも、今はわからない状況なんですが、仮にそういったものが発動されますと、それ以外の部分をお手伝いするような形になろうかと思います。肥料の部分、飼料の部分、燃油の部分について、国の制度が全く活用できないような状況に至った場合は、当然JAの考えている取り組みについて、ある程度こちらも上乗せの対策を講じなければならないのではないか。その場合には、短期的にできるもの、継続して対策として取り組めるもの、こういうのを色分けする必要があろうかと思います。 先ほど米田議員のご提案のあった数項目を考えましても、肥料価格に直接というようなものは、未来永劫続けるわけには当然いかないでしょうし、逆に言えば、土地の地力の土壌分析なんかについては、ある程度長い目で見て取り組むことができるようなものだと思います。そういうものを組み合わせをして、厚真町の体力、農業者の皆さんの経営の逼迫度を考慮して具体策をお示ししたいというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) その点については、この辺で終わらせていただきます。 関連的には、次の私の質問も農畜産業の振興ですから、話が関連ございます。さきに渡部議員からいろいろと振興についての質問があったわけですけれども、私としては、以前からなんですけれども、本町の基幹産業である農畜産業の振興についてお尋ねいたします。 生産物の価格は依然として低迷状態であり、農業後継者の減少と高齢化による農業従事者の減少など、農業を取り巻く環境は依然として思わしくありません。本町の農業は、比較的経営は小さく、農外所得に頼っている農家が多いようですけれども、燃油や資材の高騰により規模を拡大した認定農業者が、経営を確保していくのが大変厳しい状況になってきております。小規模農業者や高齢者がさまざまな場所で活躍しながら、農業を単なる生産の場としてでなく、農業を中心にしたまちづくりを目指し、活力のある農村の実現に向けて、今後の町政に取り組んでいっていただきたいと思いますが、厚真町は基幹産業といえども、今までは何となく農協に頼って、農業の面にしては、いつも町長は口癖のように農協のほうにあれしてますからって言って、何か基幹産業の農業に対して町の柱というか、しっかりした信念がないんですよね、厚真町の場合。何となく、ただ農業を基幹産業にしていると言うだけで、厚真町はこういう方針で農業を引っ張っていくんだという、行政には信念があらわれてきていないんですよ、今までも。 だから、農協が今度、広域になりまして、厚真町だけでなくて本部が来たものですから、いろいろな行事にしましても、何か厚真町に対しての行事というのは遠くへ行ってしまったのかなという、縮小、縮小というような傾向で、本部があるがゆえに、かえって厚真町の農産物に対しての、何というんですか、いろいろな宣伝効果というか、そういった催しをないがしろにされているのかなと。やはり町もある程度、いろいろなところで協力しながら行政としてやっている限りは、町が柱になって厚真町の農産物はこういうものがありますという柱を、やはりこれから築いていかなきゃだめじゃないかなと、私はそう思っているんですけれども、町長、どうでしょう。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) これまで厚真町の農業振興の部分についての取り組みという意味では、決して農業を軽んじていたわけではなくて、あくまでも同じ土俵でJAと町と連携を深める、ただその中でも役割分担があるのかなということで、多分説明してきたんだと思います。確かにほ場整備みたいな生産基盤整備については町が頑張ります、販売だとか経営の近代化、これについては農協のほうで強く指導してくださいと言うことも、今まであったんだと思います。ただ、それだけではこの状況を打破できないのはもう明らかでございますし、行政として農協と連携をとる中でどういう役割を果たせるか、これは今までやってきたものに、さらに上乗せしたり、両方の間を埋めるような働きかけをすることが必要だと思います。そういった意味で、農業者もJAの系統も、そして行政としても連携を深めてまいりたいと、私は常々そういうメッセージを発していきたいと考えております。 あと、当然大規模経営を方向とするのか、自己完結型でいくのか、それから少量多品目みたいな作物、そういう経営でいくのか、あとハウス、蔬菜園芸みたいなものを中心とした高収益の取り組みをしていくのか、それは本来は厚真町がこっち向け、あっち向けというふうに旗を振れるのが一番いいのかもしれませんけれども、現状を考えますと、それもまだまだそこまで機は熟してないと考えています。そういう意味では、地域全体を認定農業者、もしくは担い手と言われる方々が中心になって、高齢者や女性労働力をうまく活用する方向で、地域全体で考えていける、そういった仕組みをぜひ考えていきたい。そのためのモデルをつくって、そして地域に投げかけていくような、そういうような仕掛けができるのではないかと思います。理想とする生産法人化、もしくは集落営農、こういったものも地域によってはさまざまできるもの、できないものがあると思いますので、そういった地域の特性に合わせてモデルケースをぜひつくって、農業者の方々とそれについて議論を交わしたり、実践できるものは実践に向かわせる、そういう支援をぜひしてまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) そこなんですよね。確かにあれなんですけれども、やはりこれから後継していく人にしても、しんがしっかりしなきゃ、厚真で農業やって、一体何をつくって何をしていったら自分の生活が成り立っていくのかという、そういった考えも持てない。やはり、行政がしっかりした中で、厚真町はこういうものをまず優先的に考えているし、町の基幹作物として考えていますよという道しるべを出せば、若い人たちも、厚真町はこの点についてしっかりしているから、後継として農業をやろうかという考えにもなるかもしらんけど、今のところ漠然、厚真町は何で生きるのか、大型農業だけで本当は集落というのは成り立たないんですよね。やはり小さい人も園芸作物をつくろうと、いろいろな作物があって集落というのは成り立っていくんですよね。そうでないと、商業者も、また次にあるんですけれども、商業の人たちもやはり困るんで、集落が成り立たないということは商業も成り立たなくなりますから、ある程度の人口の確保をしながら、農業振興をしていく上には、しっかりとしたしんを形成していかなかったら、安心して後継者が育っていかないのかな、そういう道しるべとしては、やはり行政がしっかりした考えを出していかなきゃならない、もう時期に来ているんでないのかなと思うんですけれども。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 行政としても、農業振興計画みたいなのを策定するチャンスがございますし、農協においてもそういう計画を作成するチャンスがある。既にあるものもありますし、改定する機会もございます。過去にはアクションプランといって、集落の話し合いを助長するような活動もしてまいりましたが、改めてそういう計画を練り直したり、集落の話し合いを進める機会をこちらのほうも設ける、それから各世代を通じた話し合いの場を設ける、耕種農家だとか畜産農家、そういった階層別に話し合いの場を設け、そういった生の声を議論の場を深めていく場所をつくりまして、その中で厚真町としてどういうものを主体にするのか、主力にするのか、行政としてもその情報収集をして、皆さんと新たな目標、今何が一番方向性としては正しいのかみんなで話し合った、そういう機会をつくって道しるべとしての農業振興策を立ててまいりたいと思います。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) わかりました。 次に、商業の振興についてちょっとお尋ねいたします。 商業については、近隣の市に大型商業施設が進出してまいりまして、町内商店での購買力が減少しております。身近な商店街の衰退は、交通手段の限られる高齢者の買い物環境を悪化させると同時に、地方の豊かな文化とかコミュニティの核としての機能が失われつつあります。高齢の人たちにとっては、町内の商店が貴重な購買の場となっております。しかしながら、町内の購買力を高めていかなければ、商店の経営も成り立たなくなります。 このような状況を打開するには、何よりも商業者自身の創意工夫とエネルギーや先見性が必要とは思いますが、行政による力添えも必要と思います。こういったことを考えて、今後のまちづくりをしていくのが行政の責務と考えられますが、町長の考えはいかがでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 商工業の振興、それをさらに限定的に言えば商店街の活性化ということだと思いますが、商店街の活性化のために行政が基本的にお金をつぎ込んで、そして商店街の近代化を図るだけでは、結局商業の振興に直接結びつかない、要するに息の長い活性化にはならないと思います。やはり商業の振興というのは、どうやって消費を高めていくか、域内の潜在購買力をそこに導いていくかというところがなければならないと思います。その意味で、かけ声だけの愛町購買運動、これも決して消費者の心をくすぐるものではありませんので、具体的に消費者が本当に厚真町の商店に足を向ける、そういったものを商業者と行政、そして購買をする消費者の生の声をそこに反映していく、そういう努力が必要だと思います。そういう意味で、行政が上から見る形ではなくて、実際に今商店を経営されている方々のご意見を取り込む、そのプロジェクトチームなどを立ち上げて意見交換する、そこに消費者の意見も反映させながら、どういう購買力の引き寄せ、こういったものができるのか検討してまいりたいと思います。 現実には、町内に人口がふえるのが商業を振興する上の一番の効果を導くものだと思います。そういう意味では、ちょっと先の長い話になりますが、若い人たちを移住・定住を進めて、ある程度購買力を高めておいて、そこに商店街の魅力を高めて引き寄せるという工夫を重ねていく必要があるのではないかと思いますので、実際には商店側も若い世代にある程度サービスをする、そして購買力を向けさせるという努力もしていただきたいと思います。そういった話し合いの場をこれからつくってまいりたいと考えております。
○議長(河村忠治君) 木村議員。
◆(木村幸一君) そうですよね。大切なことは、やはり消費者と商店、行政側も絡んで魅力ある商店街をつくらなければ、お客さんはどうしても、交通手段のいい車を持っている若い人が地方への大型店さんに逃げるという購買力はもう目に見えていますよね。だから、地元に対して魅力のある商店街をつくるためには、行政が何ぼ頑張ったってどうしようもない。商店主、あるいは商工業の人たちがいかに魅力のある町内の業者として生き残っていくかという、こういったことの考えを引き出していくというのも行政の仕事かなと。そんなことを考えながら、やはり消費者が魅力があって町内の商店なり、工業者に仕事を頼むという、そういった一連の考えがあって初めて繁栄していくのかと思いますけれども、なかなかその点は難しいかと思うけれども、だれかが音頭をとってやらなければ、魅力あるまちづくりというのはできていかないのかなと、そういった指導も必要なのかなって考えるんですが、町長、いかがでしょうかね。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) そのようにしてまいりたいと思います。 そういう意味では、まず同じ土俵で話し合う場を私たちが設ける、そして知恵を出し合う場所をつくっていって、行政として最初のイニシャルコストなり、最初のリスク分担をさせていただくというような仕組みにしていきたいと思います。
◆(木村幸一君) これで終わります。
○議長(河村忠治君) 以上で木村議員の質問を終了いたしました。
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△下司義之君
○議長(河村忠治君) 次に、下司議員。 下司議員の質問の前に、議員から厚南中学校の水道凍結の関係の資料が出ておりますので、配付を許可いたします。 〔資料配付〕
○議長(河村忠治君) それでは、一般質問を許します。 下司議員。
◆(下司義之君) 宮坂町長とは初めてのお手合わせになりますので、軽くジャブを打ちますので、いきなりケーオーをねらいに来ないでください、よろしくお願いいたします。 最初の質問は、第1回定例会からずっと流れてきているもので、そろそろまた冬も来ますので決着をつけないと、というところでございます。 第2回定例会のときに、一般質問で教育委員会の事故報告書をいただきたいというものに対して報告書をいただきました。それで、質問通告で報告書についてということで、所見を町長にお伺いしたいということで通告してありますので、まず町長に所見をお願いしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 事前にこの報告書を読ませていただきました。 所見ということですが、感想として原因はどうか、どこにあるのかという点だとすれば、今回の事故について、さまざまな一つの事故については原因が重なって起きるものだと思いますが、第一義的に申し上げますと、施設の管理が基本的には不十分であったことに起因するのではないか、そのように感じました。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 実は、この報告書を教育委員会としては最終的な厚南中学校の水道凍結に関する判断ということになると思うんですけれども、これを見る限りでは、結論はやはり人的災害ということになっているんですね。私が第1回定例会の質問で、施設に問題があるんじゃないかということで、できれば施設の問題にしたいというふうに思ったんですが、結論としては人的災害ということになってしまったということなんですけれども。 ちょっとそこに入る前に、この報告書についてなんですけれども、実は私がお願いしたのは、水道凍結に関する事故の報告書だったんですよ。それで、いただいたのは町長のところにコピー行ってますでしょうか。報告書の表紙が私あてになっていまして、私に対する報告書になっちゃっているんですね。こういう事故が起きたときに、報告書の書き方について、こういう書き方でいいのかどうかということなんですよ。 それともう一つは、中をずっと読んでいただきますと、全部役職で書いてありまして、個人名はどこにもないんですね。報告責任者の課長と委員長ですね。例えば、何年かたってこの報告書を見たいといったときに、そのときに戻ってその当時の役職を調べないといけないということなんですよ。厚真町の中で、これは今回教育委員会でしたけれども、こういうような事件、事故が起きたときに、報告書というものの様式、このようにつくりましょうと、こういったルールというのはないんでしょうかね。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 報告書のあて名、それぞれのかかわった者の氏名がというところで考えますと、特にそこまで細かく報告書の書きぶりを規定したものはございません。もちろんだれに出すかというあて名と、当然事故報告であっても、ほかの報告であっても、かかわった者、それから事故の内容については細かく記載するのが適当だと思います。それを取り扱う際の注意事項というのはまた別次元で起こり得ると思いますが、これは誤解のないように細かく書くべきものだと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) これは、ぜひ内部で統一した様式というものを、必要要件、こういう報告書はこういうようなルールにのっとってつくりましょうと、そういうようなものをぜひつくっていただきたいと思うんですね。 それと、これを読んでいて、実はこの報告書をいただく前にちょっと教育委員会から呼び出しを受けまして、教育委員会のほうに出向いていろいろお話を聞いていく中で、新しい発見があったんですよ。間違いないと思うんですけれども、どうも凍結を発見したのは前の日の晩らしいんですけれども、紺屋課長、間違いないでしょうね。
○議長(河村忠治君) 教育長職務代理。
◎
教育長職務代理者生涯学習課長(紺屋勝美君) 凍結発見したのが1月16日ということで、家庭科の先生が水道管が凍結していますよということをお話しされた報告が……。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 前の日なんですよ。事故報告書にはそれは書いてないんですよ、実は。これ、そこで話ししていて、実は前の日に発見しているというのがわかったんです。凍結していて、次の日暖房を入れたらそれが漏れてきたんですよ。何をいっているかといいますと、16日にわかって凍結しているということがわかれば、凍結してたんだけれども、それはわかったんです。ただそれで破損していることがわかっていれば、130万円でしたっけね、そのお金はかからなかったということなんですよ。これが報告書に書かれてないのが非常に残念なんですよね。まさしく人災ですよ、そうなれば。まさしく人災です。そのときの判断ミスですね。 それで、もう一つは設計上に問題がないかという質問をしました。この報告書の中では、設計上の問題はないというふうに書かれています。私が指摘したのは、職員室にある補助暖房機が影響しているんではないかということを指摘したわけですよね。なぜかというと、職員室に温度センサーがあるから、補助暖房機をつけるとセンサーが働かないので何ぼ低い温度に設定してあっても、館内には暖房が行き渡らない。ここには設計に問題はなかったと言いますが、補助暖房機について、どうも後でわかったことがありました。設計の段階ではなかったようなんですけれども、その辺はどうでしょうか。間違いないでしょうか。
○議長(河村忠治君) 建設課参事。
◎建設課参事(西尾茂君) 補助暖房につきましては、設計の段階といいますか、設計段階から整理されてつけていたと思います。その件に関しては、後から備品で買ってきたような品物ではないというふうに思っております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) それは間違いないですか。自信がなければ、はっきりした答弁はしていただかないほうがいいと思うんですが。
○議長(河村忠治君) 建設課参事。
◎建設課参事(西尾茂君) これについては、後から備品等で持ってきてつけたようなものでなくて、最初から計画されたものだというふうに私は理解しておりました。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 理解しておりましたということなんですか。はっきり、設計当時からあったというふうには断言できないんでしょうか。
○議長(河村忠治君) 建設課参事。
◎建設課参事(西尾茂君) ちょっとすみません。その件に関しては、私も設計当時からあったというふうに思っておりますけれども、当時設計したときに、打ち合わせした人間とちょっと確認させていただきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 調査しますと言うから、暫時休憩いたします。
△休憩 午後3時35分
△再開 午後3時42分
○議長(河村忠治君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただいまの答弁について。 建設課参事。
◎建設課参事(西尾茂君) 補助暖房の設置でございますけれども、これは設計の時点から入っておりまして、工事の中で設置をいたしております。間違いございません。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) そうすると、今回の対策の中で、補助暖房に関連するもの、補助暖房機が職員室にあるので温度センサーが働かないということに関しては、手直しというか、今回の改修の対象にはならないということになりますね。
○議長(河村忠治君) 建設課参事。
◎建設課参事(西尾茂君) その件につきましては、今回の改修対象にはいたしません。 前回もそうですけれども、補助暖房とメーンの暖房機については、一緒に使用しないというお話を教育委員会から以前説明させていただいておりますので、私どももそのような解釈をいたしております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) ことしの冬、凍結しないことを願いたいと思います。 それに関連しまして、職員の処分についてなんですが、今回職員の処分は教育委員会のほうでしているわけですけれども、こういった事案が発生したときに、町に対する損害が出たわけですが、この処分というのは教育委員会任せにしていいのかどうかということを町長にお伺いしたいんですが。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 今回の事件に関して、教育委員会が判断を下したという原因が、実は学校現場で起きた事故でありましたので、第一義的には先ほど言いましたように、学校を管理する立場にあった教職員の処分を判断せざるを得ないといったときに、それに関連する職員である教育委員会の担当者、そういったものも一つの基準で判断をせざるを得ないということで、本町が持っている懲戒審査委員会の判断基準は適用できないということで、今回は教育委員会の判断で完結してしまったということでございます。 例えば、これから先のことを考えますと、例えば学校現場であっても、やはり町職員が処分されるケースの場合については、職員の懲戒審査委員会規定にのっとった判断が一応されるべきではないか、そのように考えております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) その場合、懲戒審査にのっとった判断はどういったところがするべきでしょうか。それは教育委員会がするべきなんでしょうか。それとも町の職員に関しては、町の懲戒審査委員会がするべきなんでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 今回のケースについての判断について覆すつもりはございませんが、これから先のことを考えますと、一つの基準で町職員がかかわった事件については判断されるべきものと考えておりますので、懲戒審査委員会の規定、そしてこの処分基準にのっとって判断するようにしたいと思います。 それと、その結果に基づいた処分は、それぞれ任命権者がするということでございます。例えば、教育委員会の職員に対しては、町長ではなくて教育委員会が任命権者でございますので、教育委員会のほうで処分するということでございますが、判断基準が同一だというふうにしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) もう一回確認させていただきます。 町のほうには懲戒審査委員会というのがございますよね。教育委員会にはそういったのはございませんよね。教育委員会は教育委員会で判断すると。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 懲戒委員会というのは、町長部局だけではなくて、それぞれの任命権者がこの委員会に処分の判断をゆだねるというような仕組みになっているんです。そういう意味で、処分の判断基準は一つ、それに基づいて処分するのはそれぞれの任命権者に分かれるという仕組みでございます。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 何で今回その件についていろいろ突っ込んでお話ししているかといいますと、今回町長がこの後になりますけれども、施政方針、所信表明の中でも出ていました町長の報酬の減額がありますよね。その町長がすごい決意を持って、選挙公約にまで入れて提案された減額の金額と比べてどうなのかということなんですよ。 というのは、やはり結構大きな問題ですよということを認識しないといけないということだと僕は思うんですよね。それが、厚真町の一般財源からぽんと出てしまうと、何というかな、金額の大きさの痛みというのがわかりづらいということがあると思うんですよね。ですから、これから財政改革どうのこうのということの一番の基本というのは、そこにあるのかなという気がするんですよ。これはほかの部分でもありますけれどもね。例えば、さっきの商店街のどうのこうのとかというときに、数字の重さというものをなかなか見落としがちだというのはあるんですよね。ですから、そこら辺をやはりしっかりと判断していただいて、これは重大なことだということも判断していただきたいというふうに思うんですけれども、どうでしょうか、その数字。これは130万円というのは結構大きな金額だなというふうに思いませんか、町長。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 損害額という意味では、非常に大きなもので、決して小さいものではないと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 次の質問に移らせていただきます。 2番目の公共交通の再構築というところなんですが、これは町長が所信表明の6ページの高齢者・障がい者福祉の中にもうたわれているものです。先行して、デマンド交通について厚真町ではもう取り組みが始まっているところなんですけれども、今回はちょっと総合的に質問したいなと思って取り上げさせていただきました。それと、今回、委員会で所管事務で調査にも行っていますので、そういったこともありまして、まずデマンド交通の必要性について、町長がどのように認識されているかということをお伺いしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) デマンド交通そのものを詳しく見たり、研究しておりません。ただ、復命書等を見ますと、使う側から見れば非常に便利なシステム、必要なときに利用できる、それから無駄に路線を走るということもないということを考えますと、使い勝手は非常にいいものだと。ただ、デマンド交通も、町域の広さだとか路線の数だとかを考えて、本州方面の行政区域が小さなところではある程度効率的に走ることが可能なものであっても、北海道厚真町のような非常に大きな縦長の区域を持つところでは、非常に経費の、コストのかかるものではないか、そういうところが逆にデメリットではないかなというふうに感じております。 そういう意味で、既に取り組みが始まっているというよりは、今はデマンド交通のよいところ、悪いところ、厚真町の場合はどういうふうに適用していけるのか、そういう研究の段階だと、そのように承知しております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 今回、所管事務で調査に行ったんですけれども、非常に活気がありますね。今の厚真町で回っている福祉バスと比べると、すごくデマンドにすると活気がありますね。車がピストンで動きますので、それだけでも活気が出る。そういう意味では、活性化というキーワードからも非常に有効かなと思います。 今回、たまたま調査に行ったところは、事務調査の中でもう報告済みなんですけれども、只見町が人口5,122人、5,000人くらいですね、平成17年で。それで744平方キロメートル、それから飯豊町が8,603人の人口で329.6平方キロメートル、只見町は高齢化率が41.06%、飯豊町が30.4%ということになっています。それと、ちなみに飯豊町は、山峡集落という、これは非常に厚真に似ているんですね。田んぼの中にぽんぽんと家があって、要はつーっと走ってぽんぽんて乗っけていくようなそういうことにはなっていないんですね。ですから、厚真町でもかなり有効なものになるのではないかなというふうに思います。 もう一つ、交通不便者というカテゴリーの中に、15歳未満の子供が入るようなんですが、子育て世代が一番今必要としている交通機関というのは、厚真町でどのようなものだと思いますか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 人それぞれ感覚も違うでしょうし、保護者の生活状況も違うんだとは思いますが、厚真町がこれまでのことを考えますと、今言ったように児童・生徒の活動範囲が実際にはかなり広がっておりますので、児童・生徒の足がまだ足りないのかなという気はしております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) それで、地域公共交通体系の再構築ということになるんですけれどもね。この再構築の町長のイメージをちょっと教えていただきたいんですが。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 厚真町で有償運行されているのは、もちろんあつまバスでございますが、それ以外にそれに近いものとして福祉循環バス、無償でありますがスクールバス、これは地域公共交通かどうかというのは別にして、こういったものが厚真町内、しかも提供、管理している業者がたった一つの業者で、いろいろなパターンの路線が走っているということでございますので、そういう意味では、それぞれが排他的に利用されています。例えば、スクールバスではそれ以外が乗れない、福祉循環バスでは利用者が限られている、それから有償バスであるあつまバス路線については限りがある、路線が。それぞれが利用者の視点から見て使い勝手が必ずしもよくない状況になっている。そういう意味で、活性化というんでしょうか、それが非常に下がっているという状況ではないか。せめて1つの事業所が全部管理できるのであれば、全部を一回シャッフルしてまぜて、そしてそれぞれが有効に機能するようにすれば、かなりの路線を走っていることにはならないかと。それで、地域の交通弱者をカバーできるのであれば、それが一番いいのではないかと思います。 それと、先ほどのデマンド交通みたいなタイプを比較検討して、そしてうちの町が総額6,000万円程度の経費をかけている、そのバスの運行について、それをもっと有効にできるものであれば、再構築してみることが有効でないかなと。それに対して、さらにプラスアルファで、さらに利用度が上がる、それもコストとして考えて、住民の皆さんに理解を求めるものは経費の負担もやぶさかでない。ただ、膨大な金額をかけても、さほど効果が望めないものであれば、やはりそれは我慢するべきものではないかなと。そういう意味で、全体をもう一度見直してみてから、それぞれの路線、デマンド交通だとか、スクールバスだとか、有償バス路線の再構築ができるのではないか、そういうふうに考えています。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 私のところも子供が大きくなって、たまに帰ってきますと、免許持っているんですよ。車2台あるんですけれども、2台乗っていかれるとぽんと1人残りますよね。交通機関のないところにぽんと置かれたときの心細さというのは、本当に身にしみるんですね。ですから、この年でもそうなんですよ。この年で、どこか行きたいなと思ったとき、あらって感じなんですね。デマンドの利用者のほとんどは70歳以上、75%がおばあちゃんなんですよ。やはり厚真町にはこれは必要なものだなというふうに思って帰ってきました。 次、3番目の質問に移りたいと思います。 グリーン・ツーリズムの推進ということで、町長の所信表明の中でも挙げられていますけれども、町長は観光振興という位置づけでこれをとらえられているようなんですけれども、私はグリーン・ツーリズムの推進に一番重要なものというのが、実は厚真町にはとてもいい条例があって、環境基本条例というものがありますけれども、これを具体的に取り組んでいくことが、グリーン・ツーリズムの基本になるんじゃないかというふうに思っています。 ついては、まずその1つとして、環境というテーマで大規模な
森林伐採や開発行為に対するルールづくりがあったほうがいいんではないかなというふうに思っています。町内では幾つかの過去にも問題があったりしたこともありますしね。ただ、現状では許可上といいますか、伐採をしたい、開発行為をしたいといったときに、それを合法的に阻止するということにはなっていないようなんですけれども、そういったことに対して、町長はどのようにお考えかというのをお伺いしたいと思います。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 確かに、いろいろな法律に届出があったり、届出を義務づけていたり、それから開発行為に関しては許可が必要だったり、そういった規定がございますが、例えば森林法などを見ますと、基本的には許可を前提だと。そして許可するためにいろいろな基準を設けたり、条件を付するということになっておりまして、そういう意味では、その立法趣旨を無視して制限をするような、そういったルールをつくるのは非常に難しい状況ではあるというふうに認識しております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 確かに、これは法律的にはそういうことになってしまうんですね。今は、どちらかというと、町長言われたとおり開発優先ですよね。ただ、この狭い町の中で、そういったことが起きて、地域住民とのいろいろな感情的な問題が発生しているという状況の中で、厚真町が何かそういったことに対して働きかけをできないかなというふうに思うんですよ。それは開発行為の以前には伐採の届出があるわけですけれども、その伐採の段階で、厚真町は伐採の届出をするときに、関係する各課の意見を聞くようになっていますよね。そこにもう一つ地域住民の意見を聞きましょうというような紳士協定みたいなものですね、そういうものを盛り込めないかなというふうに思うんですが、どうでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) それぞれ、例えば開発行為の許可申請に当たっては、森林法なんかは町長の意見を付することになっています。その前段で関係課の連携をして、関係課からの意見の際には、当然技術レベルだけではなくて、その開発される地域の全体の問題を原課としてはとらえた上で、意見なり判断を下すというような状況になっていると思いますし、そうしなければならないと思います。その際に、ルールとして必ず地域の関係者を全部集めて、そこでご意見を伺うというところまでは確かに行っておりませんが、抱えている問題、はらんでいる危険性、そういったものは十分に地域の視点で原課は判断できると、それが大切だと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 今、伐採行為に関してのお話ですね。開発行為に関しては、町のほうはどのような対応になりますか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 開発行為で意見を聞けるというところで、お話ししたつもりです。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 伐採に関しては町に届出をするようになっていると思うんですが、それはどのようになっていますか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 伐採に関しては町に届出をするということでございます。 当然、伐採ですから、それは次の開発行為を伴わないもの、更新を前提にしているということで考えておりますので、適切な更新に関する指導をするというようにしております。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 伐採の届出に各課の意見というのを書くようになっていませんか、届出書に。
○議長(河村忠治君)
産業経済課長。
◎
産業経済課長(中川信行君) 伐採につきましては、森林法に基づきまして届出制度ということになっておりますけれども、原課の判断によりまして、それに伴う森林面積が非常に大きいという場合には、連絡調整書によってそれぞれの所管の法律に基づいて、森林所有者及び事業者に対して指導を行っているところでございます。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) その部分なんですよ。今は町に届けて、これは町は恐らく許可を出さないといけないんですね、立場上は。ただ、その段階で大規模に伐採をするんで、例えばそこから影響を受けるようなところには、ちょっとだけ事前に話をしようとか、そういったルールがあったほうがいいんじゃないかということなんですね。どうでしょうか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) その程度にもよりますが、確かに非常に地域の抱えている問題と真っ正面からぶつかりそうな問題、こういったものについて、本来は届出を出す人たちが話し合える場を設けるのが一番いいんだと思います。それがかなわないものについても、課として原課として判断する際には、当然地域の方とそれなりの意見交換ができるようなことがあっても、それは不都合ではないと思いますので、今後それぞれ考えてまいりますが、それが最終的に指導という段階では、基本的に影響がある場合に、影響がないような協力をお願いするという形で、今指導の段階では当たっておりますので、その辺は特に問題が起きないかなと思います。 ただ、大規模な伐採については、北海道でもこれからどの程度になるかわかりませんが、上限を設けるような動きになっているようでございますので、その上限設定を見ながら、今後の対応も変わっていくのかと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) これから、町自体が施業者になることもありそうなお話もありましたので、そういった手続もしっかりと踏んでいただきたいと思います。 次なんですけれども、次はこれも環境のことなんですけれども、ごみ焼きなんですね。ごみ焼きなんですけれども、町長、どのように認識されていますか。厚真町内のごみ焼き。今全くしてないと思われていますか、どうですか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 許される範疇でしかごみ焼きはしていないとは思いますが。 ただ、今回の件でいろいろ話を聞きますと、実際に過去に苦情が寄せられた件があると。これについては、当然私たちが許される範疇ではなかったんではないかと。確かにゼロというわけではありません、実際に苦情が来ておりますので。基本的にはごみ焼きそのものは適正に処理されていると思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) これは町長がごみ焼き知っていますとか、そんなことを言うわけにいかないですからね。ちょっとむちゃな質問だったと思うんですけれどもね。 まだちょっとモラルが低いんですよ。それで、グリーン・ツーリズムをうたい文句にしていくのであれば、ごみ焼きしないという徹底をしていくべきだと思うんですね。早朝焼いている方が多いらしいです。 今回の質問の中では、実はごみ焼き、単体では案外害がないのかもしれないんですけれども、これに除草剤とか農薬とか、そういったものが入ったときに、複合的な、ずっと昔ですけれども、厚真町でおふろ掃除するのに洗剤を2つまぜて視力が落ちた方がいらっしゃいましたね。落ちたというか失明されたのかな。そういった問題が、どうも発生しているらしいんですよ。 それで、ごみを焼いて、その中についでに除草剤のポリとか一緒に焼いちゃって、ガスが出ますよね、当然。その出たガスと農地に散布している農薬が朝日を受けて気化する、それがまざって、何かとんでもない物質に変わるようなこともあるらしいんですね。これは今回はジャブですから、詳しくは調べてませんけれどもね。そういった情報をぜひ農家の方に、農家って限定しちゃいけないんですよね。どっちかというと、焼いている方はやはり農家の方が多いんで、そういった情報を提供してあげてほしいなと思うんです。これ、実は近くの人に影響はないんです。焼いている人には案外影響はないんですよ。上がっちゃいますのでね。上がって、遠くにおりてきますよね。そこに影響するんですね。 きのうも、うちで何か焼いているの、臭いなと思ったら、それはカントリーの前で、何だろう、あれは切った木かな、それを焼いていたんですね。そこはぼーっと煙が上がっていくんですよ。ちょうどうちくらい、何キロあるかな、2キロくらい行ったところでおりてくるんですよね。だから、焼いている人はうちは何でもないよと言うかもしれないですね。 ぜひ、こういったものを調査として調べて情報提供をするということに取り組んでいただきたいなと思うんですが、どうでしょう。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) それはそのとおりだと思います。危険性は必ずあると思いますので、そういったことを危険だというお知らせをして、そういったものについてはやめていただくよう、PRをしていきたいと思います。 前回の苦情についても、速やかに防災無線なんかを通じて、そういった取り扱いをしないよう啓発させていただきましたが、定期的にチラシなどを入れて、地域の農事組合、自治会長会議、さまざまなところを使ってPRしていきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) これはぜひやっていかなきゃいけないことだと思うんですね。 結構、皆さん自覚してない。自覚症状は出ているんですよ。何か春先になったらちょっと風邪をよく引くなとか、せき込んだりするんですよね。でも、それ風邪引いてないんです。そういうことがあったり。この前、最近動悸がひどいんだとか言うんですね。みんな原因はそれです。断定しちゃいけないんですけれどもね、恐らくそうです。 私は、幸い、実は6月くらいから敏感になりまして、ちょっと環境悪いところに行くと、せきがすぐ出るんですよ。うちにいても、すぐわかります。大変です。 この前、ある町に行ったら、果物たくさんつくっている町なんですけれども、町に入った途端に息苦しくなりましてね。グリーン・ツーリズムの基本というのは、農業体験じゃないですか。農業体験は環境なんですよ、基本はね。となると、そこから始めるべきだと思うんですよ。 そういうことなんです。 これは、町長に最後、同意を求めたいんです。グリーン・ツーリズムは農村環境の浄化から始めるべきではないかというふうに思うんですが、町長、どうですか。
○議長(河村忠治君) 町長。
◎町長(宮坂尚市朗君) 当然、厚真町も自然が豊かだと言っておりますので、農村は非常に人に優しい環境であるべきだと思います。厚真町も、一部過去にいろいろな農薬の使い方があって、それがもうどんどん今や改善されてきている状況になりますし、野焼きも含めてどんどん規制が厳しくなる。それは自分たち、生活している者を守る規制でございますので、その辺は安易な、ルーズであった人たちに啓発をしていく。そして、農村が本当に安全な場所であるべきだと。それは住んでいる自分たちが自覚できるように、私たちもこれから啓発をしてまいりたいと思います。 今現在、農業者も実際にさまざまな交付金をもらうために、みずからクリーンで安全な農業生産をするように努めているはずでございますので、これをさらに徹底して、生活している皆さんが自分たちのこととしてこの取り組みを進めていけるように、私たちも応援したり、啓発を深めていったりしていきたいと思います。
○議長(河村忠治君) 下司議員。
◆(下司義之君) 最後につけ加えです。 これは、農産物に使う農薬というのはかなり厳しく管理されていて、使う農薬もかなり厳しくなっています。今、一番問題なのは、屋敷周りとか非農地ですね、農地でないところにまく除草剤、そういったものの濃度とか、そういったのがかなり問題になっているようです。そういったものも含めて、グリーン・ツーリズムを目指す、いい環境を目指す厚真町にしていただきたいということで、質問を終わります。
○議長(河村忠治君) 以上で下司議員の質問を終了いたします。
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△延会の宣告
○議長(河村忠治君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これについて、ご異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河村忠治君) 異議なしと認めます。 したがって、そのように決定いたしました。 本日は以上をもって延会いたします。 (午後4時16分)地方自治法第123条第2項の規定により署名する。 議長 署名議員 署名議員...