△1.日程第3 報告第1号及び第2号
○議長(
岡本雄輔君) :日程第3、報告第1号及び第2号の
専決処分報告の承認を議題といたします。 本案に関する提案説明を求めます。 川野副市長。
◎副市長(川野忠司君・登壇) :ただいま上程されました報告第1号及び報告第2号の
専決処分報告の承認につきまして、その概要を御説明申し上げます。 報告第1号は、令和元
年度稚内市
一般会計補正予算(第7号)の
専決処分でありまして、これは、
過誤納付金還付等請求控訴事件に係る
訴訟関連費用の追加であります。 それでは、内容につきまして、第1条
歳入歳出予算の補正から御説明いたします。 54ページの歳出からでございます。 第2款総務費第1項
総務管理費第1目
一般管理費におきましては、48万5,000円の追加であります。これは、
訴訟業務委託料の追加であります。 次に、歳入につきまして御説明いたします。 52ページでございます。 第11
款地方交付税におきましては、48万5,000円の追加であります。 以上、歳入歳出それぞれ48万5,000円を追加し、補正後の予算総額を302億5,812万5,000円としたところであります。 次に、第2条
債務負担行為の補正につきまして、その概要を御説明いたします。 47ページでございます。 今回の補正は追加1件で、
過誤納付金還付等請求控訴事件に係る
訴訟関連費用におきまして、限度額を委任事務の処理に当たる
訴訟関連費用、債務負担の期間を
令和元年度から
控訴審裁判における訴訟の完結年度までと定めたものであります。 以上が令和元
年度稚内市
一般会計補正予算(第7号)の概要であります。 次に、報告第2号令和元
年度稚内市
一般会計補正予算第8号の
専決処分につきまして御説明いたします。 これは、ふるさと納税による寄附見込み額の増加に伴う関連費用の追加であります。 それでは、内容につきまして、68ページの歳出から御説明いたします。 第2款総務費第1項
総務管理費におきましては1億3,620万8,000円の追加で、第6目企画費におきましては3,620万8,000円の追加であります。これは、ふるさと納税の返礼品などに要する経費の追加であります。 第22目日本のてっぺん応援基金費におきましては、1億円の追加であります。これは、ふるさと納税による寄附見込み額の増加に伴う積立金の増加であります。 次に、歳入につきまして御説明いたします。 66ページでございます。 第18款寄附金におきましては1億円の増加、第19款繰入金におきましては3,620万8,000円の追加であります。 以上、歳入歳出それぞれ1億3,620万8,000円を追加し、補正後の予算総額を303億9,433万3,000円としたところであります。 以上が令和元
年度稚内市
一般会計補正予算(第8号)の概要であります。 今補正予算は、地方自治法第179条第1項の規定により、報告第1号につきましては
令和元年12月13日に、報告第2号につきましては令和2年1月6日にそれぞれ
専決処分を行ったものであり、同条第3項の規定により議会の承認を求めるものであります。 御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
○議長(
岡本雄輔君) :本件に対する質疑・討論は、いずれもそれらの通告はありませんので、これより採決をいたします。 お諮りをいたします。 本件については、いずれも報告のとおり承認することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。 したがいまして、本件については、いずれも報告のとおり承認することに決定をいたしました。
△1.日程第4報告第3号から第6号
○議長(
岡本雄輔君) :日程第4、報告第3号から第6号までの各報告案件を一括議題といたします。 これらの報告案件については、市長及び監査委員より提出されておりますので、御報告をいたします。
△1.日程第5 議案第1号から第9号
○議長(
岡本雄輔君) :日程第5、議案第1号から第9号までの
令和元年度各会計補正予算案を一括議題といたします。 議案第1号から第9号までを問題といたします。 本案に関する提案説明を求めます。
工藤市長。
◎市長(工藤広君・登壇) :ただいま上程されました議案第1号から議案第9号における令和元
年度稚内市各会計補正予算案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 今回の補正予算は、国の補正予算に伴うひきこもり支援に要する経費や小・中学校の校内通信
ネットワーク整備に要する経費を初め、宗谷港改修国直轄事業などの公共事業や財政調整基金への積立金などを中心に編成したところであります。 この結果、各会計の補正予算額は、一般会計におきまして6,542万5,000円の減額、特別会計におきまして2億3,318万7,000円の追加、企業会計におきまして2億1,386万9,000円の減額で、補正予算額の総額は4,610万7,000円の減額となります。 また、全会計を合わせた補正後の予算総額は、500億9,163万5,000円となり、前年度同期の予算に比較して8.8%の増となります。 それでは、一般会計の歳出から御説明申し上げます。 総務費におきましては、1億1,468万6,000円の減額であります。この主なものは、財政調整基金や地域経済活性化対策基金への積み立てのほか、プレミアム付商品券事業や再生可能エネルギー地産地消モデル構築事業など、事業の精算に伴う減額であります。 民生費におきましては、3,661万6,000円の減額であります。この主なものは、国の補正予算に伴うひきこもりサポート事業費や障害者自立支援給付等事業費などの追加のほか、医療費助成や子育て支援に要する経費の減額などであります。 衛生費におきましては、3,639万9,000円の減額であります。この主なものは、保健師確保貸付金の追加や
病院事業会計繰出事業などの減額であります。 農林水産業費におきましては、2,414万8,000円の追加であります。この主なものは、国の補正予算に伴う道営草地整備事業負担金や新規就農者支援事業補助金などの追加のほか、事務事業の精算に伴う減額などであります。 商工費におきましては、500万円の減額であります。これは、地域総合整備資金貸付事業の減額であります。 土木費におきましては、4,738万3,000円の追加であります。この主なものは、国の補正予算に伴う宗谷港国直轄事業負担金や海岸保全国庫補助事業などの追加のほか、事務事業の精算に伴う減額などであります。 消防費におきましては、1,765万3,000円の減額であります。これは、稚内地区消防事務組合負担金の減額であります。 教育費におきましては、8,796万9,000円の追加であります。この主なものは、国の補正予算に伴う小・中学校の校内通信
ネットワーク整備などに要する経費の追加や事務事業の精算に伴う減額などであります。 公債費におきましては、76万9,000円の追加であります。これは、長期資金元金償還金の追加及び利子の減額であります。 職員費におきましては、1,534万円の減額であります。この主なものは、退職手当などの追加や職員給及び職員共済費などの減額であります。 以上、歳出合計6,542万5,000円の減額となります。 次に、歳入につきまして御説明申し上げます。 市税におきましては4,768万3,000円の追加、国道支出金におきましては2億7,263万6,000円の減額、寄附金におきましては333万円の追加、繰入金におきましては1億7,133万4,000円の減額、市債におきましては3億2,276万7,000円の追加、その他の歳入といたしまして476万5,000円の追加で、歳入合計で6,542万5,000円の減額となり、
歳入歳出予算の均衡を図ったところであります。 次に、特別会計につきまして御説明申し上げます。 臨港用地造成事業会計におきましては、6,089万9,000円の追加であります。これは、
令和元年度をもって当会計を廃止することに伴う予算の調整でありまして、一般会計への繰出金の追加や臨港用地造成事業基金積立金の減額などであります。 国民健康保険事業会計におきましては、8,096万円の追加であります。この主なものは、療養給付費負担金や高額療養費負担金などの追加であります。 介護保険事業会計におきましては、初めに、保険事業勘定において、8,939万6,000円の追加であります。この主なものは、居宅介護サービス給付費や施設介護サービス給付費などの追加及び事務事業の精算に伴う減額などであります。 次に、介護サービス事業勘定において、160万円の追加であります。これは、保険事業勘定繰出金の追加や事務事業の精算に伴う減額であります。 港湾整備事業会計におきましては、
債務負担行為を追加するものであります。 後期高齢者医療会計におきましては、33万2,000円の追加であります。これは、北海道後期高齢者医療広域連合への納付金の追加であります。 次に、企業会計につきまして御説明申し上げます。
病院事業会計におきましては、3,508万3,000円の減額であります。この主なものは、医業費用や建設改良費の減額であります。
水道事業会計におきましては、4,145万9,000円の減額であります。この主なものは、建設改良費の減額であります。 下
水道事業会計におきましては、1億3,732万7,000円の減額であります。この主なものは、営業費用及び建設改良費の減額であります。 以上が各会計補正予算案の概要であります。 御審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(
岡本雄輔君) :本案に対する審議の方法についてお諮りをいたします。 議案第1号から第9号までの9件の議案の審議については、
議会運営委員会の決定により、議長を除く17名の議員をもって構成する予算特別委員会を設置して審査を行うこととし、委員長には佐藤由加里君を選任したいと思います。 御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。 したがいまして、ただいまの9件の議案の審議については予算特別委員会を設置して審査を行うこととし、委員長には佐藤由加里君が選任されました。
△1.日程第6 市長の市政執行方針演説
○議長(
岡本雄輔君) :日程第6、市長の市政執行方針演説を議題といたします。
工藤市長。
◎市長(工藤広君・登壇) :本日、令和2年第1回
稚内市議会定例会が開催されるに当たりまして、市政執行方針を述べさせていただきます。 私は、昨年6月定例会において、3期目の市政運営の柱として、第5次稚内市総合計画の五つの基本目標と新たな10の約束を掲げ、令和という新しい時代に市民誰もが安心して心豊かに暮らし続けることができるまちの実現のため、今後4年間に重点的に取り組む施策について所信を述べさせていただいたところであります。 3期目の2年目となる令和2年度は、これまでの取り組みの成果として、エネルギーの地産地消など、芽生え始めた本市の可能性を一層確実なものとするとともに、高校生までの医療費ゼロの実現、保育所の待機児童ゼロに向けた取り組みなど、市民の皆さんが直面している課題の解決にもしっかりと力を注いでいこうと考えているところであります。 それでは、第5次稚内市総合計画の五つの基本目標に沿って、主な取り組みについて述べさせていただきます。 まず、基本目標1の子ども・若者の夢を育み、次代を担うひとづくりでありますが、安心して子どもを産み育てられる環境の充実、幼児教育から高等教育に至るそれぞれの教育、さらには、スポーツ、文化を通じ、さまざまな経験によって豊かな心を養い、次代を担う人材を育成したいと思っております。 子育て環境の充実では、女性の活躍の場が広がる中で保育ニーズが高まり、待機児童の増加が見込まれることから、効率的な保育体制を目指すため、公立保育所を集約化し、0歳児から2歳児までのニーズの高い年齢に対応する準備を進めていきます。 一方で、民間では、認定こども園が令和4年度に向けて準備を進めていますので、それぞれが役割を担いながら、保育所の待機児童ゼロの実現に向け、取り組んでまいります。 また、子どもを産み育てやすい環境整備や生まれた子どもの健康増進を図るとともに、本年8月からは中学生までの医療費無料化をさらに拡大し、高校生までの医療費ゼロを実現します。 子どもに障がいのあるなしにかかわらず、全ての子育て世代が健全な親子・家族関係を築けるよう、妊娠・出産期から子育て期にわたり切れ目なく総合的に支援する子育て世代包括支援センターの体制づくりに向け、その準備を進めてまいります。 本市は、積雪寒冷地でありながら、周りに高い山がないことや風が強いなどの地形や気象条件により、冬季のスポーツ振興が大変厳しい状況にあると思っております。 それらの条件に左右されず、子どもたちを含め、多くの市民が冬でも運動できる場所として、スポーツ施設の機能を総合的に集約した稚内市
みどりスポーツパークが、本年5月のカーリング場を皮切りに、屋内多目的運動場などが順次オープンし、11月にはグランドオープンを迎えます。 この施設は、スポーツに親しんでいただくことはもとより、中心的な施設であるカーリング場では、国内外の大会誘致を初め、学校の体育授業などでの活用、さらには、屋内多目的運動場も含め、幅広く多くの方々に利用していただけるよう努めていきたいと考えています。 また、文化振興における青少年育成について、南中ソーラン全国交流祭は今後も3年ごとに開催してまいりますが、毎年開催している子ども芸能祭・南中ソーラン祭については、令和2年度から小中音楽祭と合同開催することでさまざまな文化活動の発表の場として充実を図るほか、文化団体主催の大会の開催や、全国大会や文化交流への派遣なども積極的に応援してまいります。 さらに、地域貢献への意識醸成、将来を託せる人材育成のため、子どもたちが意識的に将来の夢や希望に向かって取り組めるよう、それぞれの教育段階に応じた、いわゆるキャリア教育の推進やより早いうちから地元の産業を知ってもらうため、中学生向けの地元企業などによるPRフェアを開催するなど、企業などと連携した産業教育にも取り組んでまいります。 人づくりの一翼を担う宗谷地域唯一の高等教育機関である稚内北星学園大学は、少子化など、さまざまな影響によって学生確保が厳しく、経営が困難な状況に置かれてきました。かつて、最北端は最先端という言葉で象徴されたように、大学としての地理的魅力、あるいは、カリキュラムの充実などに取り組みながら、大学の再建を引き受けていただける学校法人に出会うことができましたので、今後は新しい経営者のもとで再建を目指していただくよう支援していきたいと考えています。 次に、基本目標2の安らぎの空間に笑顔あふれる基盤づくりでありますが、市民生活を初め、経済活動に不可欠な公共交通の充実、安全で安心な都市基盤の整備、さらには、災害に強いまちづくりに取り組んでまいります。 先ほどもお話ししたとおり、
稚内空港を含む北海道内7空港一体の民間委託が本年1月15日にスタートし、まずは、空港
ターミナルビルの管理運営に着手、また、滑走路の管理運営は、本年6月に新千歳空港、10月に旭川空港と、段階的に開始され、来年3月1日には、
稚内空港を含む五つの空港が一斉に開始されるところであります。 令和2年度は、北海道内7空港を初め、経済団体などと連携しながら、北海道全体の空の
ネットワークを通じた観光振興など、さまざまな活性化策について議論が進められます。 また、地域においても同様に、
稚内空港を核とした
地域振興に向け、関係者との連携強化はもとより、新たな路線誘致や冬期
就航率対策など、集客力や利便性の向上についての協議が進みますので、地元自治体として積極的にかかわっていきたいと思っております。 一方、JR北海道単独では維持が困難とされているJR宗谷線でありますが、北海道の鉄路の骨格であり、対サハリンはもちろんのこと、今後の広域観光の推進や空港を核とした交通
ネットワークにおける2次交通としても大きな役割が求められておりますし、沿線住民の足としてもなくてはならない交通インフラであります。 令和2年度はJR北海道に対するこれまでの国の支援の根拠となる法律が最終年度を迎えますが、本市としても、北海道やほかの沿線自治体とともに、これまで同様、法律の期間延長、あるいは、JR北海道に対しての国による抜本的な支援を強く求めていきながら、沿線自治体としてJR北海道とともにさらなる利用促進に取り組んでまいります。 本市では、これまで、路線バスやJRなどの交通空白区域に乗り合いタクシーやスクールバスの市民混乗などを導入してまいりました。天北地区で運行してきた路線バスにつきましては、利用者の減少により、この3月をもって廃止され、4月からは、地域の方とも十分協議しながら、地域の実情を踏まえて乗り合いタクシーを増便することといたします。 次に、国際化を目指す稚内港について、
令和元年度はクルーズ船が3隻寄港していますが、引き続き、寄港数の増加に向け、民間団体などと連携し、日本船社や外国船社に対して、本市の魅力のPRなど、クルーズ船の誘致活動に積極的に取り組んでまいります。 また、現在工事が進められている送電網整備事業や大型蓄電池整備事業の関連資機材を稚内港を利用して搬入させるため、より大型の貨物船に対応できるよう、航路、泊地のしゅんせつなど、港湾機能の強化に取り組み、稚内港のさらなる利用促進を目指してまいります。 道路は、地域住民の生活向上や産業経済の発展、観光振興を図る上で基本となる社会資本であり、特に、国道40号は、救急医療や防災、さらには、一大食料供給基地であり、道北の観光拠点でもある本地域経済の活性化を図るための基幹道路でありますが、本市を初め、他地域に比べると、依然として整備が進んでいません。 そのため、さらなる国道40号の整備促進、また、国道238号の地吹雪による交通障害の解消、さらには、国道等における無電柱化の推進など、道路整備の促進に取り組んでまいります。 また、住宅地域と病院や学校、商業地域を結んでいる市内の幹線道路、緑・富岡環状通街路は、令和2年度から国道40号から富岡5丁目の区間である第2工区に着手するなど、安全で快適な交通環境の整備を進めてまいります。 水道施設の耐震化について、これまで進めてきた導水管改良工事が令和2年度で完了しますが、新たに萩ヶ丘浄水場の耐震化工事や附帯する機械設備を今後5カ年で更新するなど、生活に欠かすことができないライフラインの耐震化や更新を進めます。 近年、全国的に大きな自然災害の発生が続いているところでもあり、市民の皆さんにより一層防災意識を高めていただくため、引き続き、防災に関する出前講座、あるいは、学校や福祉施設での防災訓練はもとより、地域ごとの避難計画の作成や自主防災組織の結成など、さらなる
地域防災力の強化に努めてまいります。 また、災害時に司令塔の役割を果たすと言われている市役所庁舎でありますが、建設後、既に52年が経過し、老朽化が一層進んでおり、新たな庁舎建設に向けて、これまで市民や関係団体による稚内市庁舎建設検討委員会などにおいて議論が進められてきたところでありますが、令和2年度は、基本構想、そして基本計画の策定を予定しており、その中で、建設場所を初め、新庁舎の具体的な機能、規模などもお示ししていきたいと考えています。 次に、基本目標3の地域の資源を活かした魅力ある仕事づくりでありますが、1次産業の持続的発展を初め、国内外観光客の集客拡大など、地域特性を生かした基幹産業の振興に努めます。 水産業について、昨年、沿岸漁業においては、魚種によって増減はありましたけれども、道内のほかの地域と比べると総体的に好調だったと思っておりますし、また、沖合漁業におきましても、主要魚種であるホッケやスケトウダラなど、自主規制による資源管理を行っている中、比較的安定した水揚げとなった一年と受けとめているところであります。 その結果、水産加工業において、原魚の確保については安定して推移したと考えておりますが、今後、水産加工業者に対し、引き続き、HACCPに基づく衛生管理を導入し、水産加工品の品質向上を目指す水産加工設備等の整備に対して支援してまいります。 また、水産業が足腰の強い産業となるよう、付加価値の高い水産資源の育成強化など、沿岸漁業の振興や漁業生産の安定化を図るため、老朽化が進行している漁港施設等の長寿命化対策など、水産基盤整備の促進にも取り組んでまいります。 一方で、これまで検討を進めてきた稚内市水産業振興基本条例については、令和2年度中の策定を目指し、今後、条例の理念に基づいた振興策についての検討を進めます。 次に、酪農でありますが、よく言われるように、泥炭地に起因するさまざまな弊害で農作業効率が低下し、牧草の収穫に大きく影響を及ぼすため、引き続き、国営事業、道営事業の草地整備改良等によって一層生産性の高い農地整備の推進に取り組んでまいります。 また、酪農経営の安定化とさらなる発展のため、新規就農者や農業後継者の確保や支援、そして、牧草の一元管理を行うTMRセンターの活用や大規模草地牧場での育成牛の受け入れなど、作業の省力化、効率化の推進に取り組むことによって良質な生乳生産につなげてまいりたいと思っております。 林業では、土砂流出の防止、温室効果ガスの排出削減など、森林の公益的機能が十分に発揮できるよう、引き続き、市有林を適切に管理、保全するとともに、新たに一般民有林の現況調査を進め、本市全体のさらなる森林整備を推進します。 観光振興では、広域観光周遊ルート「日本のてっぺん。きた北海道ルート。」において、新たに空港を核としたさまざまなインバウンド対策事業の実施や国内外観光客の受け入れ強化のため、地域の観光関係者の人材育成などに重点的に取り組んでまいりたいと思っております。 また、関係自治体などの協力のもと、今後の観光地域づくりの中心となる地域連携
DMOの設立が進められますので、今後は、北宗谷を一つの圏域としてマーケティング調査に取り組むとともに、滞在型観光地を目指した観光コンテンツ開発、インバウンド受け入れ体制などの強化を進めることで稼ぐ観光を広域的に展開していきたいと考えております。 中小企業の振興に当たっては、稚内市中小企業振興基本条例に基づき、新規創業者や販路拡大のほか、新たに人材確保やIoTなどの先端技術の導入促進に対する支援を行うとともに、引き続き、稚内ブランド推進事業において、さらなる新商品の開発を促すとともに、販路拡大に取り組む事業者を応援してまいります。 本地域における送電網整備は、令和4年の事業完了に向けて各種工事が本格化しており、あわせて、現在、60万キロワットの風力発電事業計画に係る環境アセスメント等の手続がほぼ終了し、引き続き風力発電施設の建設工事が開始されます。 今後においても、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた支援を行い、大規模電力供給基地の実現に向けて取り組んでまいります。 また、平成29年度から取り組んでいる再生可能エネルギー地産地消モデル構築事業でありますが、令和2年度は、安定した電力供給のための蓄電池システムの構築などに着手し、並行して、再生可能エネルギーの電力を公共施設などに供給する地域エネルギー会社の設立を目指し、関係機関との協議を進めてまいります。 次に、基本目標の目標4の互いに支え、いきいきと生活できる暮らしづくりの分野でありますが、誰もが生きがいを持って活躍できる場を持ち、ともに支え合う地域共生社会の実現や地域医療の充実等についての取り組みを進めてまいります。 特に、社会参加に向け、より丁寧な支援を必要とする方々が地域社会の貴重な担い手として活躍できるよう、また、事業所や企業の人手不足の解消、地域貢献にもつながるよう、官民連携による働く場づくりを進めるとともに、新たな就労支援を行うことにより社会参加を促してまいります。 また、80代の親が無収入の50代の子の生活を支え、生活が立ち行かなくなる深刻な8050問題が社会問題となっており、ひきこもりは今や若い世代だけの問題ではありません。 ひきこもりの状態にある方を支援するため、令和2年度は相談窓口を開設し、全世帯への周知を行うとともに、居場所づくりなどに取り組みます。 本市でも高齢化率が年々高まっています。高齢になっても住みなれた地域で生き生きと暮らせるために、介護予防サポーターなどが主体となり、趣味や運動などを行うことができる通いの場の新規開設や、これまで取り組んできた地域が継続的に運営できるよう、介護予防活動を強化していきます。 また、医療と介護の両方を必要とする高齢者が住みなれた地域で暮らし続けられるようにするため、在宅医療・介護連携推進検討会と連携を図りながら切れ目のない在宅医療、介護を提供できるよう引き続き取り組んでまいります。 令和2年度は、第2次稚内市地域福祉計画に関連する障がい者計画などの三つの計画や介護保険事業計画の策定の年であり、現状と課題をしっかりと捉え、地域共生社会の実現に向けた計画となるよう進めてまいります。 特に、令和3年度からの3年間を計画期間とする第8期介護保険事業計画は、今後、示される制度改正や要介護認定者数の推移、アンケート調査を初め、市民の皆さんの御意見をいただきながら、必要なサービス基盤等などについて十分検討を重ね、それらもあわせて特別養護老人ホームの待機者ゼロの実現に向けた方向性を検討してまいります。 また、第2次稚内市地域福祉計画に基づき、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応ができる人を養成する講座の開催など、心の健康づくりを支える人材を育成します。 地域医療についてでありますが、本地域は、全国335の2次医療圏域の中でも医師不足が深刻であります。圏域の他の自治体にとっても、本市の医療体制の充実は不可欠でありますので、圏域のセンター病院である
市立稚内病院の常勤医の確保や開業医誘致など、医師不足の解消に向け、引き続き取り組みを進めてまいります。 また、ICT技術の進展に伴い、遠隔医療の取り組みも進められており、現在、
市立稚内病院では、名寄市立総合病院を中心に、6医療機関が道北北部医療連携
ネットワークを構築し、救急医療における情報共有を図っています。 本年3月には、名寄市立総合病院を基幹病院とし、IoTと連携した遠隔医療システム
ネットワークの再構築を図り、さらには、クラウド技術を活用した多機関・多職種の双方向での情報連携の実現を目指し、医療・介護サービスの質の向上など、地域包括ケアシステムの充実に向けた取り組みを進めていきます。 現在、地域医療を考える稚内市民会議や四つの応援団が子どもたちの医療への関心を高めるための研修医による講演会など、地域医療を守るためのさまざまな活動をしております。 本年9月には本市において全国で健康づくりや医療の充実にかかわる関係者が互いの取り組み状況などの情報交換を行う健康のまちづくりサミットが開催されますが、地域医療をいかに守っていくか、改めて市民の皆様とともに考える機会にしたいと思っております。 新たな一般廃棄物最終処分場は本年12月から供用開始をいたしますが、依然として市民1人1日当たりのごみの排出量が北海道平均を大きく上回っており、抜本的な改善に至っていない状況であります。 日常生活での食品ロスの削減、ごみの分別の徹底など、改めて市民の皆さんに御協力いただけるよう、引き続き、地域へ説明に出向くなど、ごみの発生抑制等についてより一層取り組みを進めていきます。 また、本市にとってエゾシカの被害は市民共通の悩みであり、被害防止対策として行っている猟銃やわななどにより捕獲頭数は年々ふえていますが、依然として、農作物や家庭菜園への被害、あるいは、交通事故など、生活環境への被害が後を絶ちません。 今シーズンは積雪が少なかったため、例年実施している裏山での猟銃による捕獲はできませんでしたが、令和2年度は、猟銃による捕獲のほか、市街地で有効であった吹き矢にかわり、新たにより効果が期待される囲いわなを利用した捕獲を関係機関・団体と連携しながら実施してまいります。 基本目標5のまちを愛し、世界に誇れるふるさとづくりでありますが、市民がまちへの愛着と誇りを持つ郷土愛の醸成、国内外との交流とそれに伴う交流人口や関係人口の拡大に取り組んでまいります。 ふるさとへの愛着と誇りを育むため、これまでも、稚内学などを通じて、本市の歴史や文化などを学ぶ機会を提供してまいりましたが、今後も、市民一人一人がこのまちの歴史や文化に触れ、まちの魅力を再認識できるよう、その内容を充実してまいります。 次に、国内との交流については、これまでも、友好都市である沖縄県石垣市や鹿児島県枕崎市、また、青少年交流体験などでつながりを持つ群馬県太田市と市民の交流や互いの
イベントでの物産販売など、さまざまな分野で幅広く交流してきました。 昨年は、間宮林蔵の生誕の地である茨城県つくばみらい市とも、それぞれのまちの
イベントで、互いのまちや特産品のPRなどを通じ、交流を始めたところでもあります。引き続き、友好都市を初め、これらのまちとの縁を大切にしながら、さらに交流が深まるよう、関係団体とも連携しながら取り組みを進めます。 国外との交流では、本年と来年の2年間は、日ロの両国が日露地域・
姉妹都市交流年と位置づけ、政治経済や文化、スポーツなどの幅広い分野において、友好都市間で交流事業や関連事業などが開催されます。 本市におきましても、これまで続けてきたサハリン州の友好都市との官民におけるさまざまな交流はもちろん引き続き行いますが、これらの各種交流が日ロの
地域間交流の先駆けとして一層の深化と発展につながる事業となるよう取り組みを進めてまいります。 現在運航が休止している稚内―コルサコフ定期航路は、北海道が事務局を務める日ロフェリー定期航路利用促進協議会で、使用する船舶の検討や、物や人の流れの分析をもとに、航路のあり方の検討が進められており、本市としては、その結果も参考にしながら、北海道とともに早期の航路再開を目指していきたいと考えています。 市外にお住まいのさまざまな方とお話ししているとよくわかりますが、日本のてっぺんという地理的特性から、一度はこのまちを訪れてくれた方、あるいは、訪れてみたいと考えている方が多数おられることに大変驚きますし、ふるさと会などが中心であったり、あるいは、市内の学校出身者の方々みずからが郷土の先輩として御自身の経験談をお話しする機会をつくっていただいたり、さまざまな形でふるさとへのかかわりが広まっていますし、各種大会や
イベントに参加してこのまちの子どもたちを応援していただくケースもあり、そのきずなの強さを大変心強く感じているところです。 そんなふるさとへの愛着を寄附という形で応援に結びつけていただくふるさと納税を初め、稚内にかかわりを持ってくれる方がさらにふえるよう、一層多くの方に愛される魅力あるまちづくりに取り組み、交流人口や関係人口の増加につなげていきたいと考えております。 以上、令和2年度の市政執行に当たりまして、私の考えを申し上げましたが、21世紀に入ってはや20年目を迎え、私たちを取り巻く社会は、これまでの情報化社会、Society4.0からAIやIoTなどの革新的なデジタル技術が進展し、人々の多様な創造力との融合を目指す次のステージであるSociety5.0に向かっています。 私自身も、平成23年の就任以来、9年が過ぎようとしていますが、その間で、本市の総合計画を目指すまちの将来像も、「人が行き交う環境都市わっかない」から、「人が輝き挑戦し続けるまち稚内」に変わりました。 それまでの利便性や効率性、あるいは拡大を求める姿勢から、市民が時代の変化などに柔軟に対応しながら多様な創造力を生かすことができるまちづくりへとその方向性を見直し、まさに地方創生を目指していこうと思っております。 市政運営の主人公は、当然、市民の皆さんでありますが、社会の流れを見誤ることなく、今後においてもこのまちの魅力を最大限に発揮しながらさまざまな課題の解決に努めたいと考えているところでありますし、市民一人一人の想像力―イマジネーションや創造力―クリエーションを市政に今後もしっかり反映できればと考えております。 市民の皆様並びに市議会議員の皆様におかれましては、なお一層の御理解と御協力を賜りますよう心からお願いを申し上げ、令和2年度の市政執行方針といたします。 御清聴、ありがとうございます。
○議長(
岡本雄輔君) :以上で市長の市政執行方針演説は終了いたしました。
△1.日程第7 教育長の教育行政執行方針演説
○議長(
岡本雄輔君) :日程第7、教育長の教育行政執行方針演説を議題といたします。 表教育長。
◎教育長(表純一君・登壇) :令和2年第1回定例会の開会に当たりまして、令和2年度教育行政執行方針を申し上げます。
令和元年の国内出生数は、統計開始以来、初めて90万人を割り込みました。元号が令和に改められ、新時代を迎えた中でも、依然として少子高齢化、人口減少社会の急激な変化が進み、教育を取り巻く環境も複雑化、多様化し、予測困難な時代を迎えようとしております。 このような中、本市教育委員会は、これまで取り組んできた事業の成果を検証し、変えるべきものは変え、新たな課題への対応を着実に推進する必要があります。 以下、稚内市教育大綱に基づき、四つの柱に沿って重点的施策を申し上げます。 初めに、一つ目の柱であります地域の協働による家庭教育の推進についてであります。 児童虐待に関する事件の報道が後を絶たない状況の中、本市においても複雑な課題を抱える家庭からの相談が増加傾向にあります。 虐待により将来のある子どもの命が奪われることがないよう、教育、福祉、保健、医療など、子どもにかかわる関係機関や地域の方々との連携をさらに強化し、早期対応による児童虐待の未然防止や早期発見に取り組んでまいります。 全国的に女性の活躍が推進され、共働き家庭が多くなっている中、本市においては、令和4年度までに保育所の待機児童をゼロにすることを目指しております。そのため、認定こども園の整備を行うとともに、公立保育所においては選択と集中という観点で再編を進め、未満児保育への特化を推進します。これらを着実に実施し、子育て世代が安心して仕事と家庭を両立できる環境整備に取り組んでまいります。 子ども・子育て支援法に基づき策定した稚内市子ども・子育て支援事業計画により、さまざまな子育て支援の取り組みを進めてまいりました。しかし、
令和元年度でその計画期間が終了することから、子育て中の保護者を対象としたニーズ調査や、子どもの現状、課題、第1期計画の検証等を踏まえ、本年度からの5年を1期とする第2期稚内市子ども・子育て支援事業計画に基づき、全ての子どもたちが健やかに成長できるよう、引き続き取り組んでまいります。 次に、2点目の柱であります次代を担う人材の育成と地域とともにある学校づくりの推進についてであります。 人工知能がいかに進化しようとも、それが行われているのは与えられた目的の中での作業であります。一方で、人間は感性を豊かに働かせ、目的をみずから考え出すことができます。したがって、子どもたち一人一人には予測できない変化に受け身になるのではなく、主体的に向き合い、その過程を通してみずからの可能性を発揮できる力が必要となります。 新学習指導要領が目指す基本的な方向性は、子どもたちが未来のつくり手となるために必要な知識や力を確実に備えることができる学校教育とされております。教育委員会は、この趣旨が一人一人の児童生徒に具現されるよう取り組みを進めてまいります。 小学校ではプログラミング教育の導入が行われ、また、5・6年生においては英語の教科化が実施されますが、子どもたちに確かな学力を身につけさせるため、全国学力・学習状況調査や標準学力検査などの分析を進め、授業改善に努めてまいります。 教員の時間外労働については、1カ月で45時間以内、1年間で360時間以内とすることが目標とされており、部活動の休養日や長期休業中の学校閉庁日の実施を適切に進めてまいります。 また、チーム学校に向け、特別支援教育支援員や部活動指導員の配置のほか、小学校5・6年生では新たに英語指導補助員を配置し、子どもたちに英語に対する興味や関心を喚起させ、意欲的に授業に取り組む環境整備を進めてまいります。 市費負担教員の配置による小学校1・2年生の30人学級については、近年、人材確保が困難なこと、また、学級編制が非常に遅くなることから、学校現場からも制度の見直しが求められておりました。
北海道教育委員会における少人数学級の3・4年生への拡大を契機とし、本市が平成18年度から独自に実施してきた少人数学級を段階的に縮小し、令和3年度には終了する考えでおります。今後は、これを検証し、課題に対応してまいります。 児童生徒の不登校対策については、適応指導教室の指導員を増員し、教育相談所・子ども安全育成センターとの連携を強化し、相談体制の充実を図ってまいります。 稚内中学校の整備については、耐力度調査の結果、老朽化した学校を建てかえるという文部科学省の改築事業の対象となりました。今後、市民を交え、学校や地域のあり方を検討してまいります。 また、本年度はICT機器をより効果的に活用できるよう、校内無線LAN環境の整備を進めてまいります。 幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う極めて重要なものであります。昨年10月に始まった幼児教育・保育の無償化が年間を通じて運用される本年度は、心身の発達段階や個々の特性を十分に考慮し、幼児教育の一層の充実を図ってまいります。 学校給食においては、保護者や学校の理解を得て、11年ぶりの材料価格高騰による学校給食費の改定を行い、質の確保や給食本来の役割を安定的に果たし、安心・安全な給食の提供に努めてまいります。 次に、三つ目の柱であります市民の学びを支える地域づくりについてであります。 我が国が迎えようとしている人生100年時代を豊かに生きるためには、いつでも、誰でも、気軽に、その状況に応じた学びの機会が得られ、継続でき、そして、その成果を生かすことのできる生涯学習社会の構築が必要であります。 本市においては、40年にわたり市民ぐるみで取り組んできた子育て運動の活動を通して、生涯学習社会の推進を図り、誰もが人としてとうとばれる地域共生社会の実現を目指してまいります。 また、生涯学習施設のかなめである「風~るわっかない」は、当初の目標を上回る利用実績があり、今後も、利便性向上のため、環境整備や生涯学習アドバイザーによる各種講座など、学びの充実を図ってまいります。 青少年科学館については、子どもから大人まで、科学を身近に感じられるよう、関係機関との連携を深め、事業の充実を図るとともに、既存の展示備品を最大限に利活用できるよう環境整備を進めてまいります。 ノシャップ寒流水族館では、施設の長寿命化に対応するため、附帯設備の更新や修繕を計画的に進めます。寒流系の水生生物の生態などの解説パネルの内容を充実させる工夫を行い、利用者が楽しく学べる場の提供機会をふやす取り組みを行ってまいります。 市立図書館においては、全体の利用者数が減少しており、新たな利用者の開拓が急務となっております。より、幅広く利用していただくため、インスタグラムによる情報発信の強化や利用者が参加できる館内展示、親子で楽しめる工作会の開催など、学び楽しめる場所の提供を行っていきたいと考えております。 また、本年度をもって第2次稚内市子どもの読書活動推進計画が終了することから、第3次計画の策定を進めてまいります。 現在、子育て運動を推進していく上で重要である子育て提言の見直しを進めております。この作業を通して、家庭や学校など、地域ぐるみで連携し、多様化するコミュニケーション方法やインターネットによるトラブルなど、情報化社会を豊かに生きるためのモラルや知識を浸透させ、時代の変化に柔軟に対応する能力を身につける機会の充実について議論を深めてまいります。 最後に、四つ目の柱でありますまちの魅力を活かした文化・スポーツ活動の推進についてであります。 3年に1度、全国から踊り手が集う南中ソーラン全国交流祭が開催されない年に実施している子ども芸能祭・南中ソーラン祭は、児童生徒や指導する教職員の負担軽減を図るため、現行の稚内市小中音楽祭と統合し、新たな成果発表の場を創設することにより、引き続き、地域の伝統を守り、郷土芸能の一層の充実と発信を図ってまいります。 幼児期から芸術や文化に触れ、豊かな体験活動を行うことは、子どもの情操教育にとって大切であります。 平成29年度に創設した文化振興育成助成金の対象を青少年まで広げ、特に、子どもたちを含めた青少年の国内における文化交流事業などの支援を拡充し、本市における文化活動の持続、継承につながる取り組みを推進します。 本年は、オリンピック・パラリンピックイヤーであります。本市においても、生涯スポーツ社会の実現に向けた環境の整備が求められております。 本年5月のカーリング場のオープンを皮切りに、多様なスポーツ活動ができる複合施設として稚内市
みどりスポーツパークが開設されます。この施設を拠点に、子どもから高齢者まで、目的に応じた多様なスポーツやレクリエーションの機会を創出し、スポーツを通じた地域コミュニティーの活性化にも資する総合型地域スポーツクラブの設立に向けた準備を進めてまいります。 スポーツへの関心が高まる中、11月には本市で初となるカーリング競技の国際大会も予定されております。こうしたトップアスリートの技術を見る機会を創出することで、スポーツへの興味関心を高め、みずからも主体的にスポーツをする意欲につなげ、競技人口の裾野を拡大し、競技力の向上を図ってまいります。 また、競技力向上には、競技スポーツを支える指導者の資質向上が重要であり、関係機関と連携を図り、指導者の資格取得やスキルアップに向けた支援を行ってまいります。 以上、教育行政の執行に当たりましては、これら四つの柱にある重点的施策の推進に向け、計画的かつ効果的、効率的に取り組んでまいりますので、市民の皆様並びに市議会議員の皆様の御支援、御協力を心からお願い申し上げまして、令和2年度の教育行政執行方針とさせていただきます。
○議長(
岡本雄輔君) :以上で教育長の教育行政執行方針演説は終了いたしました。
△1.日程第8 議案第10号から第18号及び議案第19号から第27号並びに議案第35号、議案第29号から第34号
○議長(
岡本雄輔君) :日程第8、議案第10号から第18号までの令和2年度各会計予算案及び議案第19号から第27号まで及び第35号の各条例案並びに議案第29号から第34号までの単行議案を一括議題といたします。 本案のうち、議案第10号から第18号までを問題といたします。 本案に関する提案説明を求めます。
工藤市長。
◎市長(工藤広君・登壇) :ただいま上程されました令和2
年度稚内市各会計予算につきまして、その概要を御説明申し上げます。 初めに、国内の経済情勢は長期にわたり緩やかな回復傾向にありましたが、昨年10月の消費税増税による国内需要の落ち込みや米中貿易摩擦による中国経済の減速、さらには、
新型コロナウイルスの
感染拡大による影響により、先行きが不透明となっているところであります。 国は、人口減少や少子高齢化が進む中、経済再生と財政健全化への着実な取り組みを進める一方で、令和2年度の地方財政対策では、地方が人づくり革命の実現や地方創生、国土強靱化などに取り組みつつ、安定的な財政運営を行うことができるよう、前年度を0.7兆円上回る63.4兆円の一般財源総額を確保したところであります。 このような中、令和2年度の予算編成に当たりましては、事務事業の見直しや内部管理経費の一層の削減に努めたところでありますが、第5次稚内市総合計画に掲げた五つの基本目標の達成に向け、財政の健全性を維持しつつ、本市が直面するさまざまな課題解決や持続的な発展に資する諸施策について積極的に予算を計上したところであります。 この結果、令和2年度の予算規模でございますが、一般会計におきましては、255億7,900万円で、前年度当初予算に比較しまして4.1%の増、特別会計におきましては、74億4,900万円で、前年度当初予算比3.1%の増、企業会計におきましては、126億5,100万円で、前年度当初予算比1.6%の増、全会計の総額は、456億7,900万円で、前年度当初予算と比較しまして3.3%の増となっています。 次に、各会計の予算規模につきまして、順を追って御説明をさせていただきます。 まず、一般会計の歳出からでありますが、議会費におきましては、1億6,639万9,000円の計上であります。これは、議会の運営に要する経費であります。 総務費におきましては、27億9,114万円の計上であります。これは、本市行政の総括的な管理運営に要する経費などでありますが、主なものといたしましては、移住・定住対策に要する経費を初め、防災対策に要する経費やふるさと納税に係る返礼品などに要する経費のほか、再生可能エネルギーの地産地消を実現するため、蓄電池の整備や自己託送システムの設計構築に要する経費などであります。 民生費におきましては、57億530万6,000円の計上であります。この主なものは、障がい者及び高齢者福祉に要する経費や高校生まで拡大する医療費無償化に要する経費のほか、認定こども園の整備に対する補助金など、子育て支援に要する経費などであります。 衛生費におきましては、37億3,281万5,000円の計上であります。この主なものは、地域医療対策の推進に要する経費を初め、各種健康診査及び健康増進に要する経費のほか、本年12月から供用開始となる一般廃棄物最終処分場の建設やごみ減量化対策に要する経費などであります。 労働費におきましては、4,534万7,000円の計上であります。これは、労働行政などに要する経費であります。 農林水産業費におきましては、8億721万7,000円の計上であります。この主なものは、農業振興対策に要する経費や道営草地整備事業などに対する負担金を初め、鳥獣被害防止対策及び森林環境整備に要する経費のほか、水産業の振興対策や漁港整備に要する経費などであります。 商工費におきましては、8億6,311万1,000円の計上であります。この主なものは、本市の経済基盤を支える中小企業への支援に要する経費や北の桜守資料展示施設を初めとする観光施設の維持管理、また、さらなる観光振興への取り組みを進めるべく、
DMO組織の構築に要する経費のほか、サハリン交流の推進に要する経費などであります。 次に、土木費におきましては、26億295万8,000円の計上であります。まず、道路整備につきましては、副港通道路の整備や橋梁の長寿命化対策を行うとともに、春先の融雪対策などに必要な除排雪経費などを計上しております。 次に、公園及び街路整備事業といたしましては、本年、スポーツ施設の拠点として、カーリング場及び多目的運動場など、一体的な整備が完了するみどり公園の整備に要する経費や本年度から第2工区の工事に着手する緑・富岡環状通の街路整備に要する経費などを計上しております。 住宅関係におきましては、既存の市営住宅の維持管理や個別改善に要する経費を初め、空き家対策に要する経費などを計上しております。 また、港湾及び空港関係におきましては、国直轄事業に対する負担金や稚内港改修に要する経費、クルーズ客船歓迎事業補助金のほか、海岸保全に要する経費などを計上しております。 なお、工事費等につきましては可能な限り早期発注に努めてまいりたいと考えております。 次に、消防費におきましては、6億7,870万4,000円の計上であります。これは、消防緊急通信指令システムの整備や常備消防及び消防団の活動などに要する経費であり、消防事務組合に対する負担金であります。 教育費におきましては、23億5,072万4,000円の計上であります。この主なものは、稚内北星学園大学への支援に要する経費や小学校における英語指導補助員の配置など、学校教育の充実に要する経費を初め、青少年の育成及び地域文化の振興対策に要する経費のほか、
みどりスポーツパークを初めとする体育施設の維持管理、また、東京2020オリンピック北海道聖火リレー開催に要する経費などであります。 公債費におきましては、28億868万9,000円の計上であります。 諸支出金におきましては、6億円の計上であります。これは、
病院事業会計への貸付金であります。 職員費におきましては、23億9,659万円の計上であります。 予備費におきましては、3,000万円の計上であります。 以上、歳出合計で255億7,900万円を計上したところであります。 次に、歳入について御説明させていただきます。 歳入につきましては、現在、国から示されているものや今後の経済動向などを十分に勘案しながら計上したところであります。 その結果、市税においては46億3,453万1,000円、地方交付交付税においては67億755万1,000円、国及び道支出金においては48億4,537万5,000円、市債においては24億250万円、その他の歳入として69億8,904万3,000円を計上したところであります。 以上、歳入合計で255億7,900万円を計上し、
歳入歳出予算の均衡を図ったところであります。 次に、特別会計について御説明申し上げます。 国民健康保険事業会計におきましては、36億4,860万円の計上であります。これは、国民健康保険の療養給付費が主なものであります。 公設地方卸売市場事業会計におきましては、3,960万円の計上であります。これは、市場施設の管理運営に要する経費が主なものであります。 介護保険事業会計におきましては、保険事業勘定と介護サービス事業勘定に区分して計上しております。 初めに、保険事業勘定におきましては、30億2,960万円の計上であります。これは、介護保険の認定及び保険給付に要する経費のほか、地域支援事業に要する経費などが主なものであります。 次に、介護サービス事業勘定におきましては、2,110万円の計上であります。これは、介護予防支援事業に要する経費が主なものであります。 港湾整備事業会計におきましては、1億9,630万円の計上であります。これは、港湾施設の維持管理に要する経費を初め、ひき船や旅客乗降施設の管理に要する経費が主なものであります。 後期高齢者医療会計におきましては、5億1,380万円の計上であります。これは、北海道後期高齢者医療広域連合への納付金が主なものであります。 次に、企業会計について御説明させていただきます。 まず、
病院事業会計におきましては、81億1,900万円の計上であります。この主なものは、本院及び分院における診療等に要する経費や医療機械器具の整備充実に要する経費などを計上しております。 次に、
水道事業会計におきましては、22億円の計上であります。この主なものは、導水管及び施設の耐震化などの整備費や営業経費などであります。 下
水道事業会計におきましては、23億3,200万円の計上であります。この主なものは、終末処理場及び雨水管渠等の整備費や下水道施設の管理運営に要する経費などであります。 以上、各会計における予算案の概要を説明させていただきました。 御審議のほど、よろしくお願いを申し上げます。
○議長(
岡本雄輔君) :次に、議案第19号から第27号まで及び第29号から第35号までを問題といたします。 お諮りをいたします。 本案については、いずれも提出者の説明を省略したいと思います。 御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。 したがいまして、そのように決定をいたしました。 本案に対する審議の方法についてお諮りをいたします。 議案第10号から第27号まで及び第29号から第35号までの25件の議案の審議については、
議会運営委員会の決定により、議長を除く17名の議員をもって構成する議案特別委員会を設置して審査を行うこととし、委員長には千葉一幸君を選任したいと思います。 御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。 したがいまして、ただいまの25件の議案の審議については議案特別委員会を設置して審査を行うこととし、委員長には千葉一幸君が選任されました。
△1.日程第9 議案第28号
○議長(
岡本雄輔君) :日程第9、議案第28号
宗谷公平委員会委員の選任を議題といたします。 本案に関する提案説明を求めます。
工藤市長。
◎市長(工藤広君・登壇) :ただいま上程されました議案第28号
宗谷公平委員会委員の選任につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。 山崎雅史委員の任期が令和2年3月31日をもって満了となりますので、同委員を再任いたしたく提案した次第であります。 山崎雅史さんは、昭和26年3月24日生まれの68歳であります。 学歴につきましては、昭和44年3月に北海道稚内高等学校を卒業されております。 職歴につきましては、昭和45年4月に株式会社啓電舎に入社され、昭和57年1月、同社の取締役社長に就任し、現在に至っております。 公職歴については、保護司、稚内地区協力雇用主会会長など、数多くの公職の場で御活躍されております。また、平成21年6月からは稚内市公平委員会委員、平成26年4月からは
宗谷公平委員会委員として御尽力をいただいております。 山崎さんは、人格、識見ともにすぐれており、
宗谷公平委員会委員として最も適任者であると考えております。 何とぞ、満場の御賛同を賜りますよう、お願いを申し上げます。
○議長(
岡本雄輔君) :本案については、これより採決をいたします。 お諮りをいたします。 本案については原案に同意することに御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。 したがいまして、本案については原案に同意することに決定をいたしました。
△1.休会の発議
○議長(
岡本雄輔君) :お諮りをいたします。 各種議案精査及び休日のため、明日から7日間、休会したいと思います。 御異議ございませんか。 (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本雄輔君) :御異議なしと認めます。 したがいまして、明日から7日間、休会することに決定をいたしました。
△1.散会の発議
○議長(
岡本雄輔君) :以上で本日の日程は終了いたしました。 本日は、これをもちまして散会をいたします。閉会 午前11時32分...