北見市議会 > 2021-12-08 >
12月13日-06号

  • "道路パトロール等"(/)
ツイート シェア
  1. 北見市議会 2021-12-08
    12月13日-06号


    取得元: 北見市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-03
    令和 3年第7回12月定例会〇議事日程日程 番号事件番号内  容  等第1     会議録署名議員の指名について第2     議案の撤回について(議案第91号 財産取得について(中島緑地用地))第3議案第 80号令和3年度帯広市一般会計補正予算(第13号)議案第 81号令和3年度帯広市国民健康保険会計補正予算(第2号)議案第 82号令和3年度帯広市後期高齢者医療会計補正予算(第1号)議案第 83号令和3年度帯広市介護保険会計補正予算(第2号)議案第 84号令和3年度帯広市ばんえい競馬会計補正予算(第3号)議案第 85号令和3年度帯広市駐車場事業会計補正予算(第1号)議案第 86号帯広市手数料条例の一部改正について議案第 87号帯広市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について議案第 88号帯広市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について議案第 89号帯広市国民健康保険条例の一部改正について議案第 90号帯広市道路の構造の技術的基準等を定める条例の一部改正について議案第 92号公の施設の指定管理者の指定について(火葬場)議案第 93号公の施設の指定管理者の指定について(グリーンプラザ)議案第 94号公の施設の指定管理者の指定について(休日夜間急病センター)議案第 95号公の施設の指定管理者の指定について(駐車場)議案第 96号公の施設の指定管理者の指定について(シルバーいきいきプラザ)議案第 97号公の施設の指定管理者の指定について(北愛国交流広場)議案第 98号公の施設の指定管理者の指定について(八千代公共育成牧場)議案第 99号公の施設の指定管理者の指定について(都市農村交流センター)議案第 100号公の施設の指定管理者の指定について(とかち大平原交流センター)議案第 101号公の施設の指定管理者の指定について(畜産物加工研修センター)議案第 102号公の施設の指定管理者の指定について(畜産研修センター)議案第 103号公の施設の指定管理者の指定について(都市公園・北地区)議案第 104号公の施設の指定管理者の指定について(都市公園・南地区)議案第 105号公の施設の指定管理者の指定について(文化ホール)議案第 106号公の施設の指定管理者の指定について(帯広の森運動施設)議案第 107号公の施設の指定管理者の指定について(南町等屋外運動施設)議案第 108号十勝圏複合事務組合規約の変更について議案第 109号市道路線の認定について議案第 110号帯広市職員等の旅費に関する条例の一部改正について      一般質問について第4議案第 111号令和3年度帯広市一般会計補正予算(第14号)     ──────────────〇会議に付した事件 議事日程に同じ     ──────────────〇出席議員(29人)    1番       石 橋 勝 美    2番       佐々木 直 美    3番       椎 名   成    4番       上 野 庸 介    5番       林   佳奈子    6番       小 椋 則 幸    7番       鬼 塚 英 喜    8番       大 平 亮 介    9番       菊 地 ル ツ    10番       大 林 愛 慶    11番       清 水 隆 吉    12番       今 野 祐 子    13番       藤 澤 昌 隆    14番       大和田 三 朗    15番       木 幡 裕 之    16番       石 井 宏 治    17番       西 本 嘉 伸    18番       杉 野 智 美    19番       楢 山 直 義    20番       鈴 木 正 孝    21番       稗 貫 秀 次    22番       小 森 唯 永    23番       大竹口 武 光    24番       大 塚   徹    25番       横 山 明 美    26番       佐々木 勇 一    27番       稲 葉 典 昭    28番       鈴 木 仁 志    29番       有 城 正 憲     ──────────────〇欠席議員(0人)     ──────────────〇出席説明員 市長          米 沢 則 寿 副市長         前 田 正 明 副市長         田 中 敬 二 公営企業管理者     中 野 雅 弘 教育長         池 原 佳 一 代表監査委員      川 端 洋 之 政策推進部長      関 口 俊 彦 政策推進部参事     中 里 嘉 之 総務部長        廣 瀬   智 職員監         河 原 康 博 市民福祉部長      下 野 一 人 市民福祉部保健医療担当参事             五十嵐 ゆかり 経済部長        相 澤   充 農政部長        池 守 康 浩 都市環境部長・新総体整備推進室参事             和 田 亮 一 都市環境部参事     小 野 真 悟 上下水道部長      倉 口 雅 充 学校教育部長      広 瀬 容 孝 学校教育部参事     黒 島 俊 一 生涯学習部長      井 上   猛 生涯学習部参事・新総体整備推進室長             葛 西 克 也 監査委員事務局長    河 本 伸 一     ──────────────〇事務局出席職員 事務局長        小 池 晃 一 書記          木 下 忠 実 書記          澤 口 智 邦 書記          西 端 大 輔 書記          津 田 真 希 書記          鈴 木 秀 平 書記          蓑 島 優 貴 書記          橋 場 大 地     ~~~~~~ 〇 ~~~~~~         午前10時0分開議 ○有城正憲議長 ただいまから、本日の会議を開きます。     ~~~~~~ 〇 ~~~~~~ ○有城正憲議長 ここで、事務局長に本日の議事日程などについて報告させます。 ◎小池晃一事務局長 報告いたします。 本日の出席議員は29人全員であります。 次に、追加議案の付議について申し上げます。 本日付、市長から令和3年度帯広市一般会計補正予算(第14号)を追加付議する旨通知がありましたので、本日お手元まで議案を配付いたしております。 次に、議案の撤回について申し上げます。 本日付、市長から議案第91号財産取得について撤回したい旨の申出がありましたので、申出書の写しを本日お手元まで配付いたしております。 最後に、本日の議事日程でありますが、お手元に配付の議事日程表第6号により御了承いただきたいと思います。 報告は以上であります。     ~~~~~~ 〇 ~~~~~~ ○有城正憲議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員に、26番佐々木勇一議員及び27番稲葉典昭議員を指名いたします。     ~~~~~~ 〇 ~~~~~~ ○有城正憲議長 日程第2、議案の撤回についてを議題といたします。 本件は議案第91号に関わるものであります。 撤回申出書を朗読させます。   〔「省略」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 省略との声がありますので、省略いたします。 本件に関し、市長の説明を求めます。 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 議案第91号の撤回について御説明いたします。 議案第91号中島緑地用地の財産取得につきましては、12月8日に取得の相手方が亡くなられたことから、議案を撤回させていただくものであります。御理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○有城正憲議長 ただいまの説明に対する質疑を行います。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 別になければ、質疑を終わります。 ここでお諮りいたします。 議案第91号の撤回については、これを承認することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、議案第91号の撤回は承認されました。したがって、日程第3中、議案第91号財産取得については、議事日程から削除いたします。     ~~~~~~ 〇 ~~~~~~ ○有城正憲議長 日程第3、議案第80号令和3年度帯広市一般会計補正予算(第13号)外30件を一括して議題といたします。 これから12月10日に引き続き、議案に対する大綱質疑並びに一般質問を行います。 初めに、小椋則幸議員から発言の通告があります。 6番小椋則幸議員、登壇願います。   〔6番小椋則幸議員・登壇・拍手〕 ◆6番(小椋則幸議員) おはようございます。 マスクを外して質問をさせていただきます。 質問は、通告に従いまして、3項目について順次質問をしていきます。これまでの登壇議員の質問内容と一部重複するところは、かぶらないように努めて発言いたしますが、質問意図から発言することがありますことを御理解願います。 初めに、学校教育における学びの保障について。 新型コロナウイルス感染症対策と学びの継続という点から、新型コロナウイルス感染症対応も令和2年2月から1年10か月が経過しました。これまで学校における各種教育活動については、学校の新しい生活様式を準拠として取り組んできたと認識しています。 従来の学校教育において、令和2年度ではコロナ禍によりできなかったこと、令和3年度に入り新型コロナウイルス感染症の実態が徐々に明らかになり、ワクチン接種など対応要領が確立してきたことで、教育環境が改善してできるようになったこと、制約があること、現場には苦労があります。それに対してどう対応しているのか、お伺いいたします。 次に、スポーツ振興について。 地域スポーツ振興事業であります。市民が気軽にスポーツに親しむ機会を提供しますとあり、項目として6項目があります。その中から質問をいたします。 初めに、スポーツ振興についての考えと取組みについてお伺いいたします。 次に、帯広の森について、緑の保全と管理について質問いたします。 私、個人的にも、年々森に対する愛着が増すように感じています。帯広の森は、1975年から造成を始め、令和6年、2024年に50周年を迎えます。造成に対する様々な議論があった中、百年の大計で市民の手で植栽され、今日も多くの市民の支えにより育成管理がされています。 初めに、帯広の森の今日的な価値について市はどのように評価しているのか、お伺いいたします。 以上、1回目の質問といたします。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 おはようございます。 小椋議員の御質問中、帯広の森についてお答えいたします。 帯広市では、先人が切り開いた大地に市民の手で再び森を再生し、人の営みと自然環境との調和を図るという理念の下、半世紀近くにわたり綿々と森づくりを続けてきております。 今日、帯広の森と十勝川や札内川の河川緑地が水とみどりのネットワークを形成し、帯広の市街地は無秩序に広がることなく、コンパクトな街並みを形成しているほか、豊かな緑による二酸化炭素の吸収や生物多様性の保全といった今日的な課題への対応にも寄与しています。 また、この壮大なプロジェクトは、地域が一丸となり長い年月をかけて受け継がれてきたことにより、まちづくりにおけるシンボル的な存在として、市民の誇りになっているものと考えております。 今後も市民と共に森づくりを進め、帯広の森が有する様々な機能や効用の恩恵を享受できるよう、森の価値を高め、我がまちの象徴として、よりよい形で次の世代に引き継いでまいります。 私からは以上であります。 ○有城正憲議長 黒島俊一学校教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 御質問中、新型コロナウイルス感染症の対策、学校での学びの保障についてお答えいたします。 令和2年度におきましては、文部科学省の通知などを踏まえて作成いたしました帯広市学校再開に向けた方針に基づき、学びの保障と安心・安全な教育環境の両立を図りながら教育活動を進めることができたところでございます。 また、一斉の臨時休業等により、長期休業中における授業日を設けたり、感染者の増加により学校行事等の規模や内容の縮減、日程等の延期、変更など、工夫しながら全ての教育活動を実施することができたところでございます。 今年度におきましては、文部科学省の通知やこれまでの感染症対策を基に作成いたしましたコロナ禍における帯広市学校教育推進の方針に基づき、基本的な感染症対策を行いながら、学びを止めることなく、教育活動を工夫しながら実施しているところでございます。 また、国の緊急事態宣言の措置なども踏まえまして、感染状況が拡大傾向にある場合につきましては、3密の環境下による教育活動とともに、感染リスクが高くなる特定の教育活動の実施を見合わせたりするなど、工夫しながら学びの保障に努めてきたところでございます。 学校行事におきましても、時期の延期、内容の変更、縮小、また保護者の参加人数の制限など、その時々の状況に応じた感染症対策につきまして、校長会とも連携しながら市教委からお示しし、対応してきたところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 葛西克也生涯学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 スポーツの振興についてお答えいたします。 スポーツは、市民に身近なものとして浸透、発展し、心身の健全な発達や明るく豊かな生活の営みにつながるものと認識しております。 また、特に子供たちにとってのスポーツは、精神面や体力面の健全な成長に資するだけではなく、公正さや規律、他者を認め尊ぶことの大切さを身につけるなど、基礎的な人格形成の過程で極めて重要な役割を果たしていると考えております。 帯広市では、昭和63年の健康スポーツ都市宣言以降、市民のスポーツ活動の促進に向け、帯広の森運動施設などの環境整備をはじめスポーツフェスティバルやフードバレーとかちマラソンの開催を通して、スポーツに親しむ機会の提供など、幅広い取組みを進めてきたところであります。 今後も多様な形でスポーツに親しむ環境を提供することで、誰もが明るく豊かに過ごせるよう、スポーツ振興に取り組んでまいります。
    有城正憲議長 小椋則幸議員。 ◆6番(小椋則幸議員) それぞれ御答弁ありがとうございます。通告に従いまして、2回目以降の質問をしてまいります。 学校教育における学びの保障についてであります。御答弁のとおり、学校教育現場の工夫、努力と保護者の理解、協力があり、児童・生徒に愛情を持って対応いただいたことだと認識いたします。 令和2年度は、休校により教育時間の確保と感染症予防対策との両面の対応で苦労したかと思いますが、今年度はこれまでどうだったのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 黒島学校教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 令和2年度につきましては、学校行事の内容を厳選したり、また長期休業中に登校日を設けたりするなどして、必要な授業時数を確保することができたところでございます。 また、今年度につきましては、これまでのところ一斉の臨時休業はなく、授業時数は十分確保できていると認識しております。 なお、学びの保障につきましては、新型コロナウイルス感染症による学級閉鎖の際には、1人1台のタブレット端末を家庭で活用して、オンラインでの授業を行うなど対応してきたところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 感染症対策、それからICT環境の整備で、授業時間はおおむね対応できているということであります。対面、それから密接の状況がある体育、音楽科目や学校行事はどこまで戻ったのか、また保護者が関わる運動会、文化祭などの状況はどうなんでしょうか。子供たちや保護者の反応はどうなのかについてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 感染リスクの高い音楽の器楽でありますとか合唱、また体育での接触のある種目、さらに家庭科の調理実習等につきましては、緊急事態宣言下などの感染が拡大している状況では見合わせていたところでございますが、現在は市教委からの通知を踏まえ、感染症対策を徹底しながら、学校事情を鑑みた校長の判断により、通常に近い形で教育活動を進めることができているところでございます。 また、運動会、文化祭などの学校行事につきましては、学校の規模による違いはございますが、内容を縮減し、実施する範囲が学年を超えないよう制限したり、さらに保護者観覧の人数制限をしたりしながら、全ての学校で実施することができたところでございます。 子供たちや保護者からは、実施形態の変更はあったものの、感染拡大防止を徹底し、保護者が観覧する中で実施ができたことで、おおむねよい評価を受けているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 感染拡大防止を徹底して、保護者が観覧する中で実施ができて、おおむねよい評価ということであります。少しでも多くの観覧できる環境づくりが求められるところではありますが、今年度の部活動の大会についても、保護者等の観客の制限があったのではないかと思います。市教委としてどのような対応を行ってきたのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 部活動につきましては、十勝管内教育委員会連絡協議会や、また中学校体育連盟と連携する中で、緊急事態宣下や感染が拡大している時期につきましては、練習日や練習体制の制限、また大会の中止や延期、さらに無観客や入場制限など、その時々の状況に応じた感染症拡大防止に向けた対応を示してきたところでございます。 また、現在におきましても、大会につきましては原則無観客としているところではございますが、主催者が参加可能な大会等の規模や形態、また会場の環境等を勘案いたしまして、感染拡大防止対策が有効に機能するものとして判断した場合につきましては、1家庭2名を上限に観戦、観覧を認めているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 分かりました。 意見として、通常に近い形で教育活動が行われるように、引き続き対応をお願いするところであります。学校行事においては、少しでも多くの保護者が観覧する中で実施できるよう環境づくりへの対策をお願いして、次の質問に移ります。 ワクチン接種についてであります。 12歳未満は接種対象外であり、感染症対策での取組みに変化はない状況であります。児童・生徒が安心して学校で学び、集団生活を過ごす上では、あくまで希望ではありますが、接種対象者の接種率が向上することが、感染やクラスター発生を抑制したり、感染した際に重症化を防げるのではないかと考えております。この点について認識をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 ワクチン接種の効果につきましては、年齢に関わらず発症を予防する高い効果があり、感染や重症化を予防する効果も確認されております。 しかし、ワクチンが接種できない人や基礎疾患を有している人など接種に際し注意を要する人、接種後の副反応など、効果とともにこうした情報も正確かつ丁寧に提供し、十分に御理解の上で接種について判断をいただくことが必要であるとも考えてございます。 また、ワクチン接種後でありましても感染するいわゆるブレークスルー感染の事例も報告されており、マスク着用や手洗い等の消毒、密を避ける、換気を行うなど、基本的な感染予防対策を継続する必要があるものと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 現状の学校におけますワクチン接種への認識、理解等については理解をするところであります。 9月の一般質問で、職員のワクチン接種率を確認いたしましたが、あれから接種率は向上したのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 広瀬容孝学校教育部長。 ◎広瀬容孝学校教育部長 市内の小・中学校に勤務いたします教職員のワクチン接種につきましては、夏休みを中心に市内医療機関において実施した先行接種により、約7割の職員が済ませているほか、高齢者接種や居住する町村での接種、基礎疾患により優先接種した職員などを含めますと、おおよそ9割程度の職員が接種を済ませているものと把握しているところでございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 教職員皆様のワクチン接種が9割程度と高いのは、学びの継続からもいい環境と思われます。 児童・生徒が接種しやすい環境づくりの取組みについてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 広瀬教育部長。 ◎広瀬容孝学校教育部長 市教委では、12歳から15歳の児童・生徒に関わります新型コロナワクチン接種について、現段階において感染拡大を抑える最も重要な対策であるとの観点から、接種券の送付に併せて同封されたパンフレットなどを基に、児童・生徒に理解と安心が得られるよう啓発活動を行ってきているところでございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) ブレークスルー感染の心配から、予防対応の継続は必要であります。それでもワクチン接種率が向上することは、感染症予防対策の取組みの面でも安心かと思いますので、児童・生徒に理解と安心が得られるよう、啓発を引き続きお願いをいたします。 金曜日にホームページで更新されたワクチン接種の状況では、1回目を終えた方が85%、大幅に接種が進んだということであります。19歳以下については60.6%と、引き続き対応をお願いをします。 次に、いじめ対策について質問をいたします。 いじめは、児童等に対しての心理的または物理的に影響を与える行為で、その行為によりまして心身の苦痛を感じているものであります。1対1、1対多人数の状況があり、言葉によるからかいなどやり取りでのいじめ差別、行動による身体的に弱い立場へのいじめがエスカレートすると、傷害などになり得る可能性もあります。 教育委員会としても、コロナ禍における児童・生徒の心のケアに関する対応について、新型コロナウイルス感染症で嫌な思いや不安を抱えている児童・生徒への対応を重視していると思います。 小・中学校でも児童・生徒が感染した場合、個人のプライバシー保護が大事で、うわさなどで当事者が嫌な思い、からかわれたり、いない場での誹謗中傷をされたりすることが心配であります。 そこでまず、そのような実態がいじめの件数等に含まれているのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 市内の小・中学校におきましては、全ての児童・生徒が安心して学校に通うことができるように、保護者と連携を図りながら、児童・生徒一人ひとりがいじめについて正しく理解し、いじめは人間として絶対に許されない行為であるということにつきまして、教育活動全体を通じて繰り返し指導しているところでございます。 教育委員会といたしましては、学校と連携を図りながら、新型コロナウイルス感染症の影響で不安な気持ちを抱えている児童・生徒はいないか、また児童・生徒自身が、同居している家族が実際に感染したりPCR検査を受けることになったりしたために学校を休んだことで、嫌な思いをしていないかなどの把握に努めてきたところでございます。 これまでにおきましても、市内の小・中学校におきまして年3回、また各学期ごとにいじめのアンケート調査を実施しており、各学校では嫌な思いをしたと回答した児童・生徒を含め、一人ひとりの児童・生徒から個別に面談し状況等を聞き取っているところではございますが、新型コロナウイルス感染症に関することが原因になっていたケースはなかったと把握しております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 新型コロナウイルスに関することが原因となっていたケースはないということを承知いたしました。 いじめと認めた小学校、中学校での類別の件数は、いじめといっても、その実態の把握が難しいと思います。見えるもの、見えないものがあり、その実態をどのように把握するのか、また解決に向けたスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの具体的な関わりと活動についてお伺いをいたします。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 各学校におきましては、日常的には児童・生徒や保護者から学級担任やこころの教室相談員、またスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーなどにいじめの訴えや相談があったり、さらに教職員やほかの児童・生徒が見かけたり、年間3回のアンケート調査や地域の方からの情報提供などをきっかけに、実際にいじめがあったかどうか詳細を確認しているところでございます。 その際に最も大切にすることが、いじめられた、または嫌な思いをしたなどと訴えている児童・生徒の気持ちに寄り添うことであり、本人から話を聞き取る際には複数で傾聴するとともに、聞き取った内容につきましては当該児童・生徒の保護者に連絡し、御家庭におきましても確認していただいているところでございます。 また、児童・生徒や保護者が希望する場合には、こころの教室相談員やスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーが関わり、学校の教職員ではない第三者的な立場で児童・生徒や保護者の相談を聞いたり、また必要に応じて心のケアに当たったりしているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 相談対応体制、それからアンケートによる把握などの確認と、児童・生徒の気持ちに寄り添った対応がなされていることに安心をいたします。 いじめ防止等の取組み、啓発がなされていると考えますが、コロナ禍でどのような状況なのか。児童や思春期の生徒は感情変化が著しいので、対応はデリケートだと考えます。現状をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 黒島学校教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 帯広市では、平成8年に小学校の児童会長によるいじめサミットを開催して以来、毎年児童会と生徒会の代表が一堂に会しまして、いじめ・非行防止サミットを開催し、話し合ったことを各学校に持ち帰り、各学級で話し合ったことを児童会と生徒会が主体的にまとめ、全校の取組みとして実施してきたところでございます。 具体的には、エリアの小・中学校が連携した挨拶運動でありますとか、いじめ防止の呼びかけとともにリングプルを収集して交換した車椅子の地域の福祉施設への寄贈でありますとか、地域の諸団体と連携したごみ拾いなどのボランティア活動などを行ったりすることを、帯広小学生の日・中学生の日と位置づけて実施してきたところでございます。 昨年度と今年度におきましては、市内の小・中学生代表が一堂に会するサミットは実施できなかったところでございますが、エリアごとに児童会、生徒会の代表がオンラインで交流するファミリー・サミットを開催し、児童・生徒の目線でできることをできる範囲で実施しようと取り組んできたところでございます。 教育委員会といたしましては、いじめの未然防止を基本としながら、教職員や保護者、地域の皆様の目による早期発見や早期対応に努めるとともに、児童・生徒による息の長い未然防止の取組みを継続してまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 意見としてですが、児童・生徒が学校、全市的にいじめに対して主体的に取り組み、コロナ禍でもオンラインで取組みを継続されているところは、引き続き実施をしていただきたいと思います。学校、保護者と地域の連携も大事であるので、継続的にお願いをいたします。 次に、義務教育学校の開校に向けて質問させていただきます。 いじめについて質問をしてきましたが、来年4月に開校する大空学園義務教育学校については、管内で初めての開校であり、義務教育期間9年間を1つの学校として一貫した教育により、中1ギャップの緩和、解消、系統性、連続性を意識した小中一貫教育や異学年交流による心の発達が図られるなど、期待するところは大きいです。 青少年期の成長過程にある児童・生徒が健やかに学び、学力、体力、社会性の育成が図られるためには、全ての児童・生徒が安心して伸び伸びと学ぶことができる環境が大切であると考えます。 その一方で、義務教育学校の1年生と中学校の3年生に相当する9年生では、年齢差とともに体格差もあり、人間関係が9年間固定されるため、どこの学校でも起こり得るいじめの問題をはじめとする生徒指導上の問題への備えも、十分に想定しておくことが大切であると考えます。 このことについて教育委員会ではどのように考えているのか、義務教育学校の概要も含めて見解をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 黒島学校教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 大空学園義務教育学校につきましては、9年間を見通した学習活動、生徒指導を計画的、系統的に行うことで、中学校進学に伴う環境変化、いわゆる中1ギャップの解消、また異学年や多くの教職員などとの関わりによる、より多様な人間関係の構築等、豊かな人格形成や健やかな育みを目指しているところでございます。 特に、学びの範囲が9学年に広がることで、学びを融合した特色あるカリキュラムで学んだり、小学校段階での教科担任制による指導をしたりするなど、多様な教育活動の展開が可能であります。 また、より多くの目で児童・生徒を見守る中で、一貫した指導による学力や体力の向上、また児童・生徒が協力し合う中での自主性の育み、さらに思いやりの気持ちや優しさなど心の成長なども期待できるものでございます。 さらに、職員室も小学校、中学校が一体になりますことで、義務教育学校の全教職員による全児童・生徒に関する情報共有が進み、いじめ等生徒指導上の課題の未然防止や早期発見、早期解決、さらに配慮を要する児童・生徒への9年間を見据えた適切な指導などが、日常的に円滑に進められるものと考えております。 加えまして、コミュニティ・スクールの機能化など、これまで以上に学校、保護者、地域が一体となり、児童・生徒のよさと課題を共有しながら協働的に教育活動に関わり、全ての児童・生徒が安心して通うことができる学校づくりができるものと考えております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 概要、目指す方向や効果については理解をしました。ぜひ期待するところであります。 これらの不安要素を取り除きまして、いじめなどの問題が起きない、起こさせない環境をつくり、児童・生徒が安心して通い学ぶことができる義務教育学校をつくるために、どのように取り組んでいくか、考えをお伺いいたします。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 過日でございますが、大空小学校の6年生が1週間、自宅から大空中学校に登下校して学習する機会を設けまして、当該の児童はもとより、保護者や教職員、また中学生にも、新しい学校での学びへの期待感や実感を持つことができたと好評であったと伺っております。 今後におきましても、義務教育学校で学ぶことになる現在の大空小・中学校の児童・生徒や4月に入学する新入生の児童、さらに小学生を迎え入れる中学生に加え、関係する保護者や地域の皆様に、義務教育学校の目指す教育の姿について事前に丁寧に説明するとともに、不安の声が寄せられた場合におきましては、教育委員会と学校が連携し、迅速に対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 意見としてですが、児童・生徒は、新たな学びの環境に期待感や実感を持てているということ、また保護者や教職員等、地域においても開校を期待しているところであります。義務教育学校が目指す教育の姿に向けて、教育委員会と学校が連携して丁寧に取り組んでいくことを要望して、学校教育における学びの保障についての質問を終わります。 次に、スポーツ振興についてお伺いをいたします。 考えと取組みについては承知をいたしました。 次に、振興事業について幾つか質問いたします。 総合型地域スポーツクラブの支援についてですが、総合型地域スポーツクラブとはどのようなもので、帯広市内で何団体が活動しているのか、またクラブに対してどのような支援を行っているのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 総合型地域スポーツクラブは、子供から高齢者まで幅広い世代が、それぞれの好みやレベルに合わせて参加できるという特徴を持ち、地域住民により自主的、主体的に運営される団体であります。市内では、平成18年に初めて設立された光南小学校を拠点としている清柳スポーツクラブを含め、現在6団体が活動しております。 設立後の支援といたしましては、3年間の活動補助のほか、日本スポーツ協会の行う研修事業やスポーツ振興くじ助成事業について情報提供を行っているところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 承知いたしました。地域活動が主体でありまして、参加を促す点では、広く広報することも効果的かと考えるところであります。 スポーツ推進委員の役割と具体的な活動内容についてお伺いをいたします。 ○有城正憲議長 葛西学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 スポーツ推進委員につきましては、スポーツ基本法に規定されており、地域のスポーツ事業の企画、実施やスポーツ実技の指導や助言を行うものであります。市内では26小学校区にスポーツ推進委員48名を配置し、各地区において主体的にスポーツ振興のための活動を行っているほか、市が主催するスポーツイベントの運営にも協力いただいているところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 市民がスポーツに親しむ機会提供で大事な役割ということで、私自身、あまりこのような場に接したことがなかったので、興味を持っている次第であります。 委員の活動によって、地域にどのような成果、効果がもたらされているのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 葛西学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 推進委員は、小学校の教員と地域の方の2名で行っている場合が多く、顔の見える関係の中で、地域のニーズに即した身近なスポーツ機会の提供につながっていると考えております。 また、一部地域においては、町内会などと連携して行う催しもあり、地域コミュニティー活性化の一助にもなっているところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 理解をいたしました。 そういう点で、開催されているスポーツ教室の内容や規模はどのようになっているのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 葛西学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 一例として、子供たちを対象とした運動会前の走り方教室、夏休み前のラジオ体操指導や水泳教室、冬場のスケート教室など、時期に合わせた教室を行っております。 また、年齢を問わず地域の住民を対象にパークゴルフ大会やミニバレー大会、ゴルゲート教室といったものも行っているところであります。令和2年度は新型感染症の影響により事業数は11回と減少しましたが、例年では100件前後、約5,000人が参加しております。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 承知いたしました。やはりコロナ禍で、いろいろな面で影響を受けているということは分かります。 屋内、屋外でのスポーツ、夏場、冬場の環境などの各種競技に対応するには、指導者の確保が重要であり、スポーツ推進委員も含めて、市民が広く参加しやすい教室づくりが大事かと思うところであります。 次に、地域スポーツ振興事業の取組みで、市民が気軽にスポーツに親しむ機会を提供するため、夏季、冬季それぞれ年齢的に多世代にわたり網羅しているのか、また課題点はないかについてお伺いをいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 夏季はマラソン、ラジオ体操、冬季はゴルゲートやクロスカントリースキーなど、幅広い年代が参加しやすい内容として開催しております。 課題といたしましては、各地域のスポーツ推進委員や総合型地域スポーツクラブの担い手となる人材確保が年々難しくなってきていることと捉えております。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 振興事業の推進におきまして、人材確保は非常に課題であるということが分かりました。その観点で、スポーツクラブへの支援も大事で、各事業それぞれの関連性が高いと思います。 その点で、次に、振興事業の一つでありますフードバレーとかちマラソンについて質問をさせていただきます。今回はどのような内容で開催したのか、お伺いをいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 当初は実地で行うことを予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、昨年度に引き続きオンラインにより開催したところです。 今年度の種目といたしましては、新たにハーフマラソンのタイムを競うものと累計走行距離を競うものの2つの有料部門に加え、昨年と同じく気軽に参加可能な無料部門も設け、合計3部門を設定いたしました。 有料2部門の参加者には参加賞を事前に送付したほか、抽せんの上、ヨーグルトなどの乳製品やシシャモ、ナガイモといった地域の特産品を送ったところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 昨年に引き続き、オンラインで有料2部門を加え合計3部門とのことであります。 この事業予算はどうなっているのか。今回は有料種目を設定しましたが、この収支決算はどうなったのか、お伺いをします。 ○有城正憲議長 葛西学習部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 大会の予算といたしましては、まず収入は、帯広市負担金、関係団体負担金、参加料などでおよそ780万円、支出としましては、大会広報や参加受付などの大会運営費が約410万円、参加賞や特別抽せん品などの選手費約340万円などを見込んだところであります。決算につきましては、現在整理しているところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 昨年の決算の資料等も確認させていただきましたが、おおむね同程度の規模だったと思いますが、収支概要については承知をいたしました。 この有料部門を設けたことで、今大会の参加状況はどうであったのか、また昨年と今年の2年連続して参加した人は何人いたのか、お伺いをいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 今大会のエントリーは有料2部門で488人、無料部門は250人、合計738人で、昨年より252人減っております。 参加年代別で最も多いのは40代で、全体のおよそ35%、次いで50代がおよそ27%となっております。 参加地域では、帯広市内からの参加がおよそ40%、十勝が21%、道内からが27%、道外が12%となっており、参加地域の構成比は昨年から大きな変化はなかったところであります。 また、2年続けてエントリーされた方については、有料部門が269人、無料部門が130人、合計399人となっております。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 分かりました。 昨年より参加者が減少したところでありますが、この要因については何なのか、また参加者からはどのような意見、感想があったのか、お伺いをいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 今大会では、新聞や地域のフリーペーパーの広告掲載、ホームページやSNSのほか、ポスター掲示により周知を図ったものの、全国でオンライン形式のマラソン大会が開催され、選択肢が増えたことが要因の一つと考えております。 大会参加の満足度では、アンケートに回答いただいたうちのおよそ66%の方に満足、非常に満足と評価していただいております。 参加料につきましては、およそ80%がちょうどよいを選んでおり、内容に見合った参加料が設定できたものと考えております。 参加者からは、気軽に参加できるオンラインのよさを評価する意見と、実際に現地を走りたいといった意見があったところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) オンライン大会への満足度、それから有料の参加料設定等について高い評価があった、ランナーとしては、現地を走りたいという声があるというのも理解をいたしました。 これまでの大会でも企業の協力がありましたが、今回はどうだったのか。また、参加者によい印象を与えるために、どのような取組みを行ったのかについてお伺いをいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 今大会では44社に協賛いただき、タオルなど各社のオリジナル商品やギフト券、割引券など抽せん商品の提供をいただいたところです。 有料参加者の抽せん商品としましては、地域の特産品を提供したほか、帯広に来たい、帯広で走りたいと思ってもらえるように、ホームページにマラソンコース紹介動画を掲載いたしました。 また、有料種目に参加され記録の公表を了承された方のうち、上位30名の記録を公開し、達成感や満足感につながるよう取り組んだところであります。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 分かりました。 今後のフードバレーとかちマラソン大会をどのように考えているのか、質問をいたします。 ○有城正憲議長 葛西生涯部参事。 ◎葛西克也生涯学習部参事・新総体整備推進室長 正式には来年度の実行委員会で決定するものであり、感染症の状況に左右されるということもあり、はっきりしたことは言えませんが、今回の参加者からも実際に十勝を走りたいといったような声があり、感染症対策を講じるなど、実地の大会が開催できるよう準備を進めていくことになると考えております。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 意見として述べさせていただきます。私自身も、昨年に続けて有料部門で参加をさせていただきました。オンライン申込みなどはスムーズで、有料部門も興味深かったところであります。オンラインのメリットも広まりつつあり、手軽に参加できる感があります。 でも、やっぱり現地での大会参加で、爽快に汗をかきたいとの選手大半の気持ち、来年は新型コロナウイルスが収束して、現地開催を期待するところであります。 スポーツ振興の点からも、大会で例えばアスリート招待で大会前日には講習、交流会開催などの取組みも提案をします。 また、2年取り組んでこられたオンライン大会も、同時開催するのも効果的かと思います。仕事や遠方で参加できない方への配慮と、大会広報効果も期待できると思うところあります。 これを提案しまして、この質問は終わります。残念なのは、景品抽せんに当たらなかったことであります。 次の質問に移らせていただきます。 帯広の森についてであります。 緑の保全と管理についてでありますが、森の価値について、シンボル的存在で、次世代に引き継いでいきたいという評価については理解、認識をいたします。 帯広の森は、開拓により切り開かれた大地に森をよみがえらせ、市民に様々な形で親しんでもらうという、まさに帯広の森がまちの文化を営むという壮大なプロジェクトで、全国でも例を見ない取組みであり、国内外で高い評価を得ていることを、市民の一人として誇りに思っております。 帯広の森が将来にわたって市民に親しまれるためには、100年、200年先を見据えた森の育樹、保全、管理が必要と考えますが、市の基本的な考え方をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 小野真悟都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 帯広の森は、造成開始から半世紀近く経過する中で、望ましくない外来樹種の駆除ですとか間伐等を適切に行っていく必要がございます。指定管理者はもとより、市民の皆さんや有識者などとの連携、協働を深め、帯広の森に関する造成計画やガイドラインなどに基づいた育成管理を適正に進めていく考えでございます。 森を将来にわたって適正に管理していくためには、自主的、継続的に森づくりに参加していただける人材の裾野を広げていく必要があると考えてございます。指定管理者の専門的な知見やノウハウを生かしながら、森に関する様々な体験イベントや情報発信を通じまして森と人とのつながりを生み出してきており、引き続き取組みを継続していきたいと考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 基本的な考え方については承知をいたしました。 先日地元紙で、観光事業者が帯広の森内で間伐した木を馬で運ぶ馬搬をコンテンツにしたツアーが開催されたとの報道がありました。帯広の森は造成、育樹の途中であり、自然再生できる完成された森でないと思いますが、これは帯広の森の間伐を観光事業者にも道を開いたということなのか、お伺いをいたします。 ○有城正憲議長 小野環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 今回行われました馬搬をコンテンツといたしました観光ツアーにつきましては、地元の観光事業者が企画したものでございまして、国土交通省から採択を受けました地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業の一環として実施をされ、指定管理者が業務を通じて間伐に協力したものでございまして、観光事業者に間伐を行っていただいたものではないことは御理解をいただきたいと思います。 今回の間伐は、もともと間伐予定であった木を、指定管理者の監督、指導の下、参加者が体験的に伐採を行い、その木を観光事業者がばん馬を用いて、指定管理者が指定をいたしました50メートルほど離れた林内の開けた場所に搬出したものでございます。 間伐は危険が伴う作業でございますため、公園管理者としては、専門的な技術や知識等を持つ者が行う場合や、今回のように適切な監督、指導の下で体験的なもの以外は許可をしない考えでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 今回の観光ツアーの経緯については承知をいたしました。 帯広の森の木の多くは、市民の手で植栽されたものであり、間伐された木といえども、市民の財産として慎重な対応が必要と考えますが、今回の間伐材はどのように利用されたのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 小野環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 発生をいたしました間伐材につきましては、帯広の森と同様に市民の財産でございまして、帯広の森のために利活用していくこととしてございます。 今回の件も含めまして、発生いたしました間伐材につきましては、ある程度の数量に達するの待った上で材として売払いを行い、帯広の森の管理に要する経費の財源に充てていくほか、売払いの規格に満たない材につきましては、帯広の森・はぐくーむでまきや木質ペレットのバイオマス資源として有効活用するなどし、地域内での資源の循環的な利活用に生かしてきてございます。 以上です。
    有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 間伐材の利活用等については承知をいたしました。 観光コンテンツとしては興味深いものがありますが、市民の財産で、造成、成長途中にある帯広の森の間伐を観光事業者が行ったということであれば、違和感があることから、お伺いをしました。 今後、指定管理者や造園事業者以外の手による間伐が想定されるような場合は、間伐材は帯広の森や帯広の緑づくりに還元されるような形で利用されるべきと考えますが、市の考えを伺います。 ○有城正憲議長 小野環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 指定管理者や造園事業者以外の間伐の担い手といたしましては、専門的な技術や知識等を有する市民団体などがございますが、こうした団体等による間伐が行われた場合におきましても、同様に材としての売払いやバイオマス資源としての有効活用をしていくほか、チップ化して散策路にまいたり、園内の看板やベンチに加工するなどしておりまして、今後も引き続き森づくり活動の一環として活用していく必要があるものと考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋則幸議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 保全管理上発生する間伐材の活用策として、木製の名刺や積み木なども一例としてあるのではないでしょうか。また、こうしたことの事業化に向けては、福祉的視点から就労支援と連携するのも一つの案だと思うので、今後の検討に際して参考としていただきたいです。 森の育樹、保全、管理に対する市の考え方については理解をしました。 帯広の森の指定管理者では、様々な行事を通じて市民を森に誘い、森に対する理解を醸成することや、楽しみ方を発信しており、この間、自分も関心を持って見てきたところであります。 そこでお伺いしますが、今後はこの森を利活用していくことも大事だと考えますが、市はこうした指定管理者の行事をどのように評価しているのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 小野都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 指定管理者におきましては、はぐくーむ秋まつりをはじめといたします様々な体験機会を提供しているほか、小・中高生などによります音楽会やスキーツアーなど多様な行事やイベントの開催を通しまして、市内外から多くの方々を帯広の森に引きつけてございます。 また、教育委員会や他の施設と連携をいたしまして、小・中学生を対象としましたおびひろ市民学を受け入れるなど、環境教育に際しまして帯広の森をアクティブラーニングのフィールドとして活用するなどし、民間ならではの発想力や柔軟性等を生かした取組みを行ってございます。森の育成管理のみならず、利活用の側面でも貢献していただいているものと認識してございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 帯広の森の拠点施設として、はぐくーむは利活用の点で一定の役割を担っており、指定管理者の取組みを評価しておりますが、これらの行事は、大きな見方をすればミクロ的というか点的なもので、もっと市民全体が取り組めるような、例えばかつての育樹祭のような行事があってもいいと思いますが、市の見解をお伺いします。 ○有城正憲議長 小野環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 帯広の森の樹木の成長に伴いまして、より専門的な技術などを活用しながら、剪定などの作業を実施する必要性が高まってきましたことから、以前の形態での育樹祭につきましては、平成17年度をもって終了をしているところでございます。 帯広の森の成長に伴いまして、一つのイベントに多くの市民に集っていただく形態が困難となってきておりますことから、帯広の森への市民の関わり方につきましては、指定管理業務における様々な行事等を通じまして、日常的な関わりを持っていただける形にしてきてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 市民に愛されるためのアプローチについては、唯一絶対の正解はないと思います。森は、市街地と農村部をつなぐベルト地帯を形成していることから、森に市民なり観光客を誘う仕掛けとして、例えば森を育て守り、共に生きるというそうした行事を、フードバレーとかちマラソンなどのスポーツイベントやとかちマルシェなどに関連づけて企画するなどしてもいいのではないかと、これは意見として申し上げるので、今後もいろいろと検討していただくことお願いしたいところであります。 次に、帯広の森が将来にわたって市民に親しみを持ってもらうためには、施設整備も重要になってくると考えます。今後の整備の考え方についてお伺いします。 ○有城正憲議長 小野真悟都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 造成開始から現在に至るまで、散策やレクリエーションの場となりますよう、あずまやなどの休憩施設をはじめとしまして森の中を周遊する園路を整備してきております。今後も利用、保全管理に係る森づくり活動に配慮していく必要があるものと考えてございます。 具体的な見通しにつきましては、整備に当たっての主要な財源となります国の交付金の状況など様々な条件が整うことが必要となりますが、今年度実施をいたしました陸上自衛隊帯広駐屯地の十勝飛行場周辺の森づくりなど、整備上の課題となっているものから順次取り組んでいく必要があるものと考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 現状について理解をいたしました。 帯広の森の中を歩いていますと、アスファルトできれいな舗装をされている園路のほか、間伐した樹木をチップ化してまき、引きならした園路や散策路、草刈りをして踏み固めただけの獣道のような散策路など、様々なアクセス路があります。 そこでお伺いしますが、こうしたアクセス路はどのような考え方を持って整備しているのか、全てアスファルト舗装としない理由は何なのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 小野環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 公園におけますアクセス路の路面につきましては、周囲の植生をはじめ地盤や気象などの立地環境のほか、利用頻度の見込みや維持管理の程度、経済性などを各種条件といたしまして、路面材質の特性や機能性を総合的に検討し、選定をしてきてございます。 また、アクセス路の配置に際しましては、そのエリアの景観と整合性を図った中で、利用目的や利用状況などを踏まえ、歩きやすさなどの歩行感や安全性も考慮した上で、植生に負荷をかけない必要最低限の配置とさせていただいてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋則幸議員。 ◆6番(小椋則幸議員) いろいろな環境にあります市民が気持ちよく楽しみ、自然を堪能できることが大事でありまして、また整備に際しては、できる限り自然環境、景観を崩さない視点が必要と考えるので、この点については引き続きお願いをしたいところであります。 今日的には、行政運営においてもSDGsの視点が求められておりますが、帯広の森はゼロカーボンの実現にどのような効果を生み出しているのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 小野都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 帯広の森の造成に際しましては、自然環境の維持のほか、都市災害の防止など緑が持つ多様な機能や効用の発揮を見込んで取組みを進めてきてございます。 帯広の森は、本市におけます環境保全系統のみどりのネットワークの骨格となっておりまして、今日的な課題となっております温暖化対策の上でも、森の緑が有する二酸化炭素の吸収作用が有益に働いており、温室効果ガスの削減の側面でも貢献をしているものと認識をしてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) この点についての最後の質問になりますが、帯広の森を造ることは半世紀以上も前に構想されたもので、現代の社会的課題をも見据えたかのように貢献をしておるところであります。 高度経済成長期の最中、全国では国土開発により自然が失われていく中、帯広市は市、議会、市民が森を再生することを議論し、百年の大計となるプロジェクトに取り組み、今日に至っています。先人の先見の明に敬意を表するとともに、我々がしっかりと森を育み、後世に引き継いでいかなければならないとの思いを強くしています。 帯広の森は、森林形成期を迎えているエリアもあり、本市の景観形成に寄与しており、今後はますます季節折々の景観を楽しむことが期待できます。 コロナ禍で交流人口の拡大は難しいですが、将来的なインバウンドを含めた交流人口拡大に向けては、帯広の森も重要なファクターになると考えています。例えば、帯広の森の見どころ的な視点から、帯広の森の景観をPRするなどしてみてはいかがなものでしょうか、見解を求めます。 ○有城正憲議長 小野真悟都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 帯広の森につきましては、令和元年に国連の関係機関などが主催をいたしますアジアの優れた景観を表彰する国際的な賞でありますアジア都市景観賞を受賞するなど、国内外からの評価も高まってきているとともに、本市のみどりのネットワークにおける景観形成の核に位置づけられており、地域の気候や風土に適した植生や四季の変化を楽しむことができる森の景観は、本市の魅力の一つと考えてございます。 帯広の森の景観をはじめといたしまして多様な魅力を情報発信することは、帯広の森へ多くの人を誘うことにつながり、ひいては交流人口の拡大にも寄与するものであると認識をしてございます。 御指摘のPRの手法や内容等の在り方について、費用的な面なども含め、検討をしていく必要があるものと考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 森周辺の道路整備という点で1つ質問をさせていただきます。 帯広の森へのアクセスは、中島通、栄通、南9線を幹線として、直接または連接する市道があります。市道南8線については、これまで要望により整備が施されてきたところで、帯広の森・はぐくーむの東側の南北を通る市道は、はぐくーむ入り口から北側は砂利道、未舗装で、森を訪れる市民が車両、徒歩で通行する際に幅員も狭く、雨水等で泥はねなどの支障があります。この南北を通る市道について、これまで苦情や改善意見はなかったのか、また整備の考え方についてお伺いをします。 ○有城正憲議長 和田亮一都市環境部長。 ◎和田亮一都市環境部長・新総体整備推進室参事 はぐくーむ東側の南北を通る市道につきましては、これまで苦情や改善の要望などは寄せられてございません。 はぐくーむ東側の道路につきましては、用地幅が狭く、整備には帯広の森用地を縮小することが必要となります。また、樹木の伐採が必要であることに加えまして、道路を整備することによりまして交通が増加し、事故を誘発してしまう懸念もございます。また、公園を散策等する方もいらっしゃいますことから、利活用の影響が考えられます。 そういったことから、現在のところ整備は考えておらず、今後も道路パトロール等を行いながら、修繕が必要な部分について補修を行い、安全な道路環境の維持に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 小椋則幸議員。 ◆6番(小椋則幸議員) 意見を述べる時間がないので、最後、帯広の森を含めまして、市民が誇りを持って森と共に共存、発展していくために、今後も適切に保全しつつ、その時代に合致した有効活用を図ることが求められることを意見として申し上げて、全ての質問を終わります。ありがとうございます。 ○有城正憲議長 以上で小椋則幸議員の発言は終わりました。 ここでお知らせをいたします。 カメラ不調のため、5分程休憩をいたします。         午前11時4分休憩         ────────         午前11時10分再開 ○有城正憲議長 再開いたします。 次に、上野庸介議員から発言の通告があります。 4番上野庸介議員、登壇願います。   〔4番上野庸介議員・登壇・拍手〕 ◆4番(上野庸介議員) 通告に従い、順次質問をいたします。 本年10月4日、新しい内閣総理大臣に岸田文雄自由民主党総裁が就任いたしました。12月6日には臨時国会が召集され、岸田総理の所信表明演説があり、その中において、新型コロナウイルスによる危機を乗り越えた先に目指すとされたものが、新しい資本主義の実現です。 そもそも、資本主義とはどのようなものでしょうか。様々な説明が考えられますが、広辞苑によれば、封建制下に現れ、産業革命によって確立した生産様式。商品生産が支配的な生産形態となっており、生産手段を所有する資本家階級が、自己の労働力以外に売るものを持たない労働者階級から労働力を商品として買い、それを使用して生産した剰余価値を利潤として手に入れる経済体制と定義されています。 ただ、この定義による資本主義は、現在の経済体制とはなじまないものも見られます。現在の経済は、商品生産よりもサービスがその中心となっており、またそのサービスの生産手段を所有するのは資本家でなければできない時代ではありません。アイデアと能力、そしてICT等の条件があれば、ネットショップ等のように、いわゆる資本家でなくてもサービスを提供できる時代になっているからです。 資本家の概念が変わったことにより、労働者と資本家の境界線にも変化が見られます。ただ、この変化は、本来は資本家と労働者に分配されていたはずの利益が、境界線が薄くなったことによって、資本家が独占的に得ることができる経済構造を生みました。ITなどの分野で巨大な利益を生む企業が多く誕生していることからも、このことは分かります。 こうした流れの中では、分配の考え方も変わりますから、貧富の差は拡大することになります。 このような弊害、格差を是正しつつ、力強く成長するための新たな資本主義モデルが世界で模索されており、我が国においては、成長も分配も実現する新しい資本主義を具体化していくとしています。 経済モデルの転換という世界レベルでの取組みですが、岸田総理は所信表明演説で次のようにも言っています。新しい資本主義の主役は、地方です。 この言葉を受け、今回は経済モデルの転換という軸を持ちながら、地方における成長と分配の考え方、各施策などについて、帯広市の考えをお聞きしたいと思います。 まず、当面の課題は、やはりコロナ禍の克服です。コロナ禍で傷んだ地域経済を今後どのように回復、成長させていくのか、市長のお考えを伺います。 次に、コロナ禍における市民活動についてです。 感染状況が落ち着きを取り戻し、市民の様々な活動も以前よりは活発になりつつあります。しかし、一度止まった動きですから、それがどこまで戻るものなのか不透明でもあります。 市民協働のまちづくりという観点から考えても、活発な市民活動は重要であり、そのコミュニティーの活性化は、このまちの活性化につながります。しかし、一度停滞した市民活動をもう一度活性化させるには、市民活動を後押しする施策や工夫が必要と考えます。 そこで、まずお伺いします。 帯広市は、まちづくりにおいて市民活動に対してどのような期待をお持ちでしょうか。 以上、2点をお伺いし、1回目の質問といたします。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 上野議員の御質問中、地域経済についてお答えいたします。 北海道に発出されていた緊急事態宣言が解除され、地域の感染状況も落ち着きを見せる中、人の移動や経済活動が徐々に再開してきています。これからは地域経済をしっかりとを回復させながら、ポストコロナを見据えたまちづくりを進めていく必要があります。 十勝・帯広では、食や農、自然など地域の優位性や魅力を最大限に生かし、関連産業の結びつきを強め、新たな仕事づくりや域外からの人の流れの創出に取り組んできました。 これまで農業の生産性の向上や市場ニーズに対応した生産支援、創業、起業の支援、産業人の育成といった取組みを着実に進めてきたことで、徐々に地域の活力が高まり、感染症の影響下にあっても全道、全国よりも高い有効求人倍率や地価の上昇にもつながってきたところであります。 新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、多くの人が命の大切さを意識し、食や自然など健康で安らぎのある生活に必要となる基本的な価値に改めて目が向けられており、デジタル化の進展も相まって、十勝・帯広の可能性がますます広がってきているものと認識しています。 現在もオンラインなどを活用しながら、とかち・イノベーション・プログラムやドリームマップ会議を実施するなど、域内外の人材の触発による新事業の創出や起業家人材の育成の取組みを続けてきております。 また、本年10月に締結した日本航空株式会社及び株式会社JALUXとの包括連携協定により、地元事業者の首都圏での新商品の販売につなげたほか、首都圏で十勝・帯広に共感、共鳴し、熱心に応援してくれるいわゆるファンの視点を商品開発などに生かす事業を進めており、地元事業者のビジネスチャンスの創出に取り組んできているところであります。 今後も感染拡大の防止や事業の継続支援はもとより、デジタル田園都市構想などの国の成長戦略の動向も踏まえ、地元事業者の新たな挑戦を後押ししながら、経済活動の回復、活性化を図り、誰もが安心して暮らせる地域社会の実現につなげていく考えであります。 私からは以上であります。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 市民活動についてお答えいたします。 帯広市におきましては、身近な地域の見守り活動、子育て支援や医療、福祉活動など地縁組織や市民活動団体によります取組み、民間企業による地域の清掃や市有施設の補修などの社会奉仕活動をはじめ多様な主体によります協働のまちづくりが進んでおります。 こうした活動は、地域課題の解決や住民ニーズへの対応、コミュニティーの形成やまちづくりの担い手育成などを通し、魅力と活力ある地域社会の形成につながっていくものと考えているところであります。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) ありがとうございました。 市長からの御答弁をいただいた中で、ポストコロナあるいは人材育成の話がありました。最後のほうに、国の成長戦略というものへの意識もしていただいているというものが見えましたので、それでは政府の成長戦略、新しい資本主義を実現するためのその成長戦略に基づいて、帯広に関係する部分をお伺いしていきたいと思います。 国が描いている成長戦略で一番手に上げられているものが、科学技術立国の推進ということになります。そこで、大学というのは非常に重要な役割を担います。 帯広市においては、帯広畜産大学がまちづくりに欠かせない存在になっていますが、例えば動物園との連携事業、帯広農業高校や更別農業高校との高大連携、あるいはフードバレーとかち人材育成事業など、今でも畜大はまちづくりに大きく寄与していただいています。 その帯広畜産大学が、来春より小樽商科大学、北見工業大学と経営統合となります。北海道国立大学機構としてスタートするわけで、先頃は理事長が決定したとの報道もありました。 そこでお伺いしますが、帯広畜産大学と帯広市との間の現在の連携は、この経営統合によってどのように変化するのか。また、経営統合ですから、小樽商科大学、北見工業大学との連携も行っていくことになるのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 中里嘉之政策推進部参事。 ◎中里嘉之政策推進部参事 帯広市では、帯広畜産大学と包括的連携協定を締結しておりますが、こうした連携協定などに基づきまして、教育や人材育成に関すること、さらにはまちづくりに関することなど幅広い分野で連携事業を進めてきております。 帯広畜産大学は、来年4月より1法人複数大学制の経営統合がされますが、既に今年度より3大学連携の教育プログラムが試行実施されておりまして、3大学の学生が受講する講座や3大学それぞれの専門性を生かしたリカレント教育プログラムが実施されるなど、連携事業が広がりを見せてきております。 このため、新たに小樽商科大学と北見工業大学のそれぞれと個別に連携を行うことは考えておりませんが、引き続き帯広畜産大学との連携を密にしまして、各大学の強みや特色を生かした教育、研究など、3大学経営統合のメリットをまちづくりに生かしてまいりたいと考えているところであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 経営統合なので、個別に連携する必要はないと思うんですけども、それぞれの大学に得意な部分があると思います。この間、北見工業大学の研究シーズ集というものを見ていると、これがなかなか面白いんです。産業界との密接な関係のヒントになったり、あるいは地域貢献、社会貢献、工業大学といえどもいろんな研究をされています。やっぱり学術的な知見というのは、その地域にとっては財産だと思いますので、うまく活用してまちづくりに生かしていただきたいと思います。 帯広畜産大学等々の高等教育のことを考えたときに、そろそろ決着をつけなきゃいけないことがあるのではないかと思います。それが高等教育整備基金の問題です。現在はどのような検討がされているんでしょうか。 かつての議会での答弁の中で、大学と密接な連携を図りながら、基金の活用の可能性も含め検討というような趣旨もあったかと思います。これまでにどのような検討がされたのか、今後の方向性も含めてお伺いします。 ○有城正憲議長 中里政策推進部参事。 ◎中里嘉之政策推進部参事 高等教育の取組みにつきましては、平成23年にこれまでの公私協力方式、すなわち私立大学の誘致から方針転換を行いまして、帯広畜産大学をはじめとする高等教育機関を中心に、地域の特性や優位性を生かし、十勝の発展に必要な人材育成や高等教育機関の整備拡充に向けて取組みを進めてきているところであります。 具体的には、帯広畜産大学の整備拡充に関する要望活動のほか、十勝高等教育推進まちづくり会議におきまして、食品安全管理のスペシャリストやアグリフードビジネスのマネジメント人材など、この地域のリーダー人材の育成の取組みを行っているところであります。 基金の活用につきましては、こうした取組みにより、高等教育機関の整備拡充の方向性が具体化してくる中で整理していくものと位置づけているところであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) まちづくり会議で検討されていることというのは、どちらかというと人材育成、いわゆるソフト面のことになると思います。 その一方で、条例制定時想定していたのは大学、ハードということになると思うんですが、整備という言葉をどう理解するかだと思うんですけども、まちづくり会議で整備しようとして方向性を決めたものというのは、高等教育に関わるものである限り、ソフトでもハードでも条例の趣旨に合致するということになるんでしょうか。つまり、条例改正をしないまま基金をソフト面でも使うことができるのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 中里推進部参事。 ◎中里嘉之政策推進部参事 現在まちづくり会議で行っている取組みは、将来的に学部や大学院の設置、あるいはリカレント教育の充実などにつながるような場ができることなどを期待しまして、段階的に進めているところでありまして、今後こうした高等教育機関の整備拡充の形が具体化する中で、基金の活用について整理していくことになります。 帯広市高等教育整備基金は、基金創設当初は人文社会科学の1学部1学科の創設に係る初期投資に充てることを想定して積み立てたものでありまして、ハード整備への充当を想定していたものと認識しています。また、この趣旨に賛同いただき、市民の皆様から寄附もいただいております。 したがいまして、仮にソフト事業に活用する場合は、条例改正についての検討が必要だと考えております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 基金創設時の趣旨というものが人文社会科学だったというのは、今答弁で知ったんですけども、だとすると、例えば今まで議論があったような看護学校のために使うとかというのも、実はそう簡単ではなかったということなんだと思います。 高等教育の分野については、御答弁をいただいたように平成23年に方針が大きく転換しています。そこには政治判断があったんだと思います。その政治判断からそろそろ10年になります。基金においても、やっぱりしかるべき判断をするときが来るのではないかと思います。まちづくり会議での検討も踏まえつつ、しっかりと御判断をいただきたいとお願いしておきます。 次に、新しい資本主義の成長戦略というのは、先端科学技術の研究開発、実証になります。デジタル、グリーン、バイオ、宇宙と列挙されてますが、デジタルとグリーンについては後でまとめて質問しますが、ここではバイオ、宇宙について触れたいと思います。 十勝にとっては、バイオ、宇宙というものは、他地域に比べて優位性があるようには思います。現在、宇宙については大樹町が一生懸命取り組んでますが、この大樹町の取組みに対して、そして宇宙事業に対して、帯広市はどのように関わりを持っていくのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 中里推進部参事。 ◎中里嘉之政策推進部参事 現在、大樹町におきましては、ロケット打ち上げに係る地勢の優位性や既存施設の拡張性を生かした北海道スペースポートの整備へ向けた取組みが進められておりまして、本年4月には射場や滑走路の管理運営などを担う事業運営会社が大樹町や道内企業の出資により設立されたところであります。 十勝・帯広では、これまで十勝における航空宇宙産業基地の形成に向けて、管内19市町村や関係団体などで構成されるとかち航空宇宙産業基地誘致期成会において、航空宇宙に関する調査研究や地域住民等への普及啓発のほか、国などに対する要請活動を行ってきております。 北海道スペースポートの整備は、国内でも前例のない取組みでありまして、十勝だけでなく、オール北海道で進めていく必要があると認識しております。 このため、今後も期成会において北海道や大樹町、関係機関などと連携しながら、航空宇宙産業基地の形成に向けた取組みを進めていくことが重要であると考えているところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 積極的に関わっていくことが大事だと思います。 たしか宇宙計画、宇宙のこの分野というのは、最初は国策で始まっていて、途中から民間事業中心にとなった瞬間に、いろんなまちが今手を挙げ始めている。大樹はもう本当に昔から宇宙のことを考えてやってきて、ようやくここまで来たわけなので、十勝だけでなくオール北海道でしっかり進めていただきたいと。ここはもう競争になってると思いますんで、それは勝ち抜いていただきたいと思います。 次は、経済安全保障というものについてお伺いします。 担当大臣が置かれるほど重要な分野となりましたこの経済安全保障ですが、中でもこのコロナ禍において浮き彫りになったことというのがあります。半導体の不足の問題、そしてデジタルインフラの強化の必要性です。 そこで政府は、新しい資本主義の中においては、半導体工場の我が国への立地支援、国内拠点工場の刷新、あるいは次世代データセンターの地方分散、最適配置を掲げています。これらに対して帯広市が誘致活動をするつもりはないのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 相澤充経済部長。 ◎相澤充経済部長 半導体工場や次世代データセンターにつきましては、帯広市企業立地促進条例に基づく助成や固定資産税の免除の対象となっております。こうした施設の立地につきましては、現在のところ事業者と具体の相談、協議には至ってない状況でございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 現在は至ってないということでした。半導体の工場だけじゃないんでしょうけども、次世代データセンターもそうですが、とにかく電気の消費量が多いようです。そのため、台湾の会社などは再生可能エネルギーなどで電力を安く提供できる地域を探していると。そういった地域が候補となるということを、先週土曜日、自民党道連のセミナーで河野太郎代議士が講師として来たんですが、おっしゃってました。つまり、北海道にも手を挙げてほしいという意味だと私は捉えました。 帯広は、日本一長い日照時間です。そうした強みもあるわけなんです。地震の問題があるとは思うんですけども、ぜひとも検討はしていっていただきたいなと思います。 ただ、現在は誘致等の協議には至ってないと、あまり考えていないということですが、それでは帯広市が考える企業誘致というものはどのようなものなのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 帯広市におきましては、これまでナガイモの安定供給を背景としたとろろ工場や屠畜場と関連した食肉加工施設の誘致など、地域の特性を踏まえた企業立地を進めてまいりました。 首都圏等の企業におきまして地方への移転を検討する動きが見られる中、こうした動向も踏まえながら、食や農業、環境、エネルギーなど地域の強みを生かした企業立地を促進することで産業基盤を強化し、地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 企業立地というのと企業誘致というのは、厳密には違う意味だと思います。企業立地には力を入れている、つまり一定の地域、この十勝に関連する企業同士が立地することで、効率的な分業が可能になるとか、そういうものが企業立地なんですけども、企業誘致というものは、地域の経済や産業振興を目的として拠点を移してもらうこと、招き寄せることですよね。 企業立地も企業誘致も似たようなものなんだけども、今なぜ企業誘致の話が出てくるかというと、東京一極集中というものを是正する動きがあって、先ほども答弁にありました地方に移転してくるというようなことが、これからどんどん増えてくるだろうと。そういったことからは、例えばこれだけ土地の広大な十勝ですから、現在の基幹産業に関連性があればなおさらいいけども、でももっと違う分野の企業等も、北海道に興味を持っていただいているんであれば、帯広を選んでほしいということを働きかけていくべきなのではないかと思います。 つまり、企業立地だけではなくて、企業誘致というものについても力を入れていただきたい。そのための東京事務所なのではないかとは思いますので、よろしくお願いします。 分配戦略に入りたいと思います。 成長と分配というのは1つのセットのことですから、岸田内閣によるものも、成長戦略の次に分配戦略というものが書かれているわけですが、帯広市も成長戦略を描いておると思うんですが、そもそも帯広市が描く成長戦略と分配戦略の関係性はどのようなものなのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 十勝・帯広におきましては、フードバレーとかちにおける産業施策の展開を図ることで、地元事業者の新たな価値の創造や働く場の提供を通じて、市民所得の向上にもつながるものと考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 分かりました。 新しい資本主義じゃなくても、その分配戦略というものがなぜ行われるかというと、それはある意味、賃金格差の是正というものがあります。 新しい資本主義では、安心と成長を呼ぶ人への投資の強化を言っていますけども、まずそもそも帯広市では、賃金の格差というものをどのように把握されているかを、まずお伺いしたいと思います。全国比、全道比で教えていただきたいと思います。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 帯広市におきます令和2年度事業所雇用実態調査におきましては、男性の平均賃金は月額23万8,547円、女性は月額18万9,793円で、男女差では4万8,754円となっておりますが、市独自の調査でありますため、全国、全道との比較はできないものとなっております。 全国、全道と比較できる数値といたしましては、賃金ではありませんが、市町村別の平均年間所得として総務省の調査、これは令和2年の課税標準額段階別所得割額等に関する調を基にしますと、様々なメディアから発表されているところでありますが、帯広市は303万2,245円に対し全国343万7,982円、北海道300万3,673円となっておりまして、全国比で88.2%、全道比で101%となっております。 以上です。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 北海道比ではいいけども、全国比でこれだけの差があるということは、これはきっと賃金格差の是正というのは、北海道全体で取り組んでいかなければいけないことなのかもしれません。 国、道、市で取り組むべきことがあると思います。恐らく市も、例えば国の制度を市民にあるいは企業に周知するということに取り組んでいらっしゃると思いますので、そちらのほうは引き続き取り組んでいただきたいんですが、分配政策というのは、賃金格差の是正というものがまず根本にあるわけですが、そしてまた、その分配政策によって可処分所得を増やしていく、つまり支援を別な意味でやっていくことによって、公費負担等々を大きくしていくあるいは支援をしていく、助成金を出すということがあります。つまり、子育て支援も分配政策の一環だと考えます。 そこで、お伺いします。 まず、帯広市は、子育てしやすいまちというものはどのように考えていますか。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市におきましては、第2期おびひろこども未来プランにおきまして、ともに育む子どもの笑顔 未来へつなぐ おびひろを基本理念といたしまして、地域社会全体で子供を育み、誰もが安心して子供を産み育てられる環境づくりを進めているところであります。こうしたプランを推進していくことによりまして、子育てしやすいまちづくりにつながるものと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 誰もが安心して子供を産み育てられる環境づくりということでした。子育て支援については何回も質問をさせていただいていますが、子育て支援策というのは、そのまちに住むことを決定づける重要な要素だと思っています。選ばれるまちになるためには、でき得る限り厚い支援が必要でしょうし、また他の市町村で取り組むことについては、自分たちも取り組んでいかなければならないのだろうと思います。 ただ、道内の他の地域に比べても、帯広市が後れを取っていると思われるものがありました。それが新生児聴覚検査です。 この検査は、先日国としても受診率100%を目指すというような記事が載っていました。この点はクリアできているんだろうと理解します。 ただ、今はこの検査に対して公費助成をしている自治体が大変多くなってきました。帯広市の新生児聴覚検査への認識と、道内における公費助成の実施状況について伺います。 ○有城正憲議長 五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事。 ◎五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事 子供の難聴は成長や発達に大きく影響するため、できるだけ早期に気づき、適切な療育を受けることが重要で、適切な支援により、難聴があってもコミュニケーション能力の発達が促進され、自立した社会生活を送ることにつながるものであります。 国は、平成19年3月に、全ての新生児を対象として、市町村が積極的に新生児聴覚検査に取り組むよう通知しており、財源確保として平成19年度の地方財政措置において交付税措置が確保されております。 帯広市の産婦人科では、平成14年度から平成16年度に、北海道が実施しております新生児聴覚検査のモデル事業の自治体として選ばれました。全道の中でも先駆けて検査体制が整えられ、市内の医療機関で出産した場合には、全ての新生児が検査を受けられる体制となっております。 北海道内で公費助成を行っている自治体は、179自治体中、令和元年度は99自治体で割合は55.3%でありましたが、令和3年度には70自治体増えて169自治体、94.4%が実施しているものと承知しております。 以上になります。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 179自治体のうち169自治体、残り10自治体。その公費助成をしていない10自治体の中に、今帯広市はあります。 いろいろ話を聞いていくと、その10自治体のうち8つの自治体が、来年度から公費助成を検討していると私自身は聞いてます。残り2つ。残り2つの中に帯広市があります。帯広市はなぜそれを検討しないのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 五十嵐医療担当参事。 ◎五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事 帯広市は、これまで子育て支援策につきまして、安心して子育てできる切れ目のない支援が重要であるとの考えから、妊婦検診の費用助成や特定不妊治療の独自助成など優先して行ってきたほか、今年度は産後ケアなどの充実も図ってきており、子育てに係る多様なニーズに対し、事業の必要性とともに、その効果、優先度、公平性の視点などから総合的に判断してきております。 新生児聴覚検査につきましては、公費助成により受検率を向上させる目的で北海道が市町村に働きかけておりますが、帯広市では市内医療機関において全道に先駆けた体制の整備が行われ、新生児全員が市内で検査できる体制があり、ほぼ100%の受検率となっております。道が目標としている受検率向上の目標は達成しているものと認識しております。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) つまり、早めに始めてしまっていたから、きっと公費助成を使ってそれを広げていこうという必要性がなかったということだとは思うんです。それは理解するんですけども、しかしながら、どうやらこの聴覚検査というものは、公費助成というものを通じて、国としてしっかりと受けさせていこうということになるんだと思うんです。そうした流れが、この数年で加速していったということだと思いますので、こうした聴覚検査に対する国の考え方に基づいて、今後帯広市は公費助成についてどう考えていくのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 五十嵐医療担当参事。 ◎五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事 新生児聴覚検査の公費助成につきましては、検査費用の一部を助成する場合や全額助成する場合など、実施する自治体の判断により様々でありますが、ここ二、三年で公費負担する自治体が大きく増えた状況に加えまして、国は今月10日、難聴児の早期発見、療育推進のための基本方針案を示し、都道府県で具体的な支援計画の策定を求めております。こうした動きから、改めて検査の重要性を認識しているところであります。 帯広市におきましては、今後実情を踏まえた上で、考え方を整理してまいりたいと考えております。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 考え方を整理していっていただきたいと思います。やっぱりそういったところで差がないほうがいい。道内でほとんどの自治体が取り組んでいることを、帯広市だけが取り組まないとなってくると、それにはそれを超えるだけの理由が必要になると思いますので、しっかり考えて、考え方を整理していただきたいと思います。 コロナ禍における地域経済の成長というものに入りたいと思います。 まだ国会が開会中で、地方創生臨時交付金の問題はまだ予算計上されてる段階なので、細かい施策については触れませんが、今の国会でも、補正予算において地方創生臨時交付金が計上されています。2兆2,000億円が市町村分だと聞いて、耳には入っていますが、それなりに大きな額が交付されるのではないかと思います。 帯広市は、次回の交付金を使った事業としてどのようなものを検討しているのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 関口俊彦政策推進部長。 ◎関口俊彦政策推進部長 お話にありましたとおり、地方創生臨時交付金の拡充につきましては、令和3年度補正予算案として、現在臨時国会で審議中であります。先日、国からは、制度の詳細、そして各自治体の交付限度額について、補正予算の成立後に通知するという情報提供があったところであります。 こうした状況下ではございますが、引き続き全庁で情報収集に努めながら、これまで同様、地域の実情、国、北海道の動き、感染拡大の状況に応じた効果的な対策を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 今思い出したんですけど、去年の12月議会でも同じような質問をしていると思います。あのときは菅内閣でしたが、臨時国会で地方創生臨時交付金が決まって、どう考えているんですかというような話を、今部長とのやり取りで思い出しました。 しっかり検討していただきたいと思うんですが、1つ気になるのが財源変更の点です。既に、例えばこの議会、今回の帯広市議会で提出されている議案の中でも、地方創生臨時交付金活用事業となっているけども、足りない分が一般財源で計上されているものがあります。過去にも一般財源で通っている新型コロナウイルス対策の議案があり、施策としても動いているものがあります。 これらは、例えば前回もいわゆる不用額という話で議論をさせていただきましたが、次回、これから来る交付金への財源変更を考えているのかどうか、お伺いしたいんです。 もしそれを決めているということになると、来るはずのものの一部が、もう使い道が決まっているということになりかねない。その点についてはいかがでしょう。 ○有城正憲議長 関口推進部長。 ◎関口俊彦政策推進部長 国の制度の詳細がまだ決まってないものですから、現時点で明確にお答えすることはできませんけれども、今後追加が見込まれる臨時交付金につきましては、基本的に新たな感染症対策関連事業の財源として活用してまいります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) そうお願いしたいと思います。まずは全額予算を計上して、そして最終的に余ったら返さなきゃいけないんだから、そこは財源変更でという考え方、そこは理解するんです。ただ、やっぱりそれを見越して事業を立てていくということは、これまでもなかったと思いますけども、まだまだコロナ禍は続いているので、多くの市民の方々がその恩恵というか、施策、事業の恩恵を受けていると実感できるようなものをぜひきっちりと実施していただきたいと思います。予算積算はしっかりしていただいて、一つでも多くの施策を次の議会等々で見せていただきたいと思います。財源変更は最終手段だと考えます。よろしくお願いします。 デジタル化とグリーン成長戦略に入ります。 デジタル田園都市国家構想というものは、決して新しい取組みではありません。これまでの地方創生の取組みを一つにまとめた形と言ってもいいと思います。例えば地方創生に関しては、地方創生推進交付金、地方創生テレワーク交付金、地方創生拠点整備交付金などの交付金があります。既に帯広市もこれらを使いながら取り組んでいると思います。 そこでお伺いしますが、現在地方創生とデジタル化という観点で取り組むものにどのようなものがあるのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 河原康博総務部職員監。
    ◎河原康博職員監 デジタル関連の補助金を活用している事業としましては、農村部への光ファイバ整備やGIGAスクール構想による1人1台端末の整備のほか、本年度には地方創生テレワーク交付金を活用した関係人口創出などに取り組んでおります。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 分かりました。この分野で今最も注目されているものとして、スーパーシティ構想というものがあります。 十勝においては更別村がスーパーシティ構想に手を挙げているわけで、この更別村の取組みに対して、帯広市はどのような考えを持っているんでしょうか。 そして、このデジタル化だとかが目指すもの、つまり地域の課題を解決するですとか、そうしたものなんですが、そこを考えると、更別村だけがスーパーシティを進めても、もっと効果的になるには、もっともっと広い地域でそれを進めていかなければいけない。デジタル化を進めていくことが、この十勝にとってもプラスになると考えますが、帯広市自身がスーパーシティ構想に取り組む考えがないのかも併せてお伺いします。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 初めに、更別村のスーパーシティの提案についてですが、こちらは高齢化の進行を背景に、小規模自治体の特性を踏まえた医療や農業などの分野でのデジタル技術の活用を図るものと認識しております。 人口規模などが異なりますことから、そのまま帯広市に当てはめることは難しい面もありますが、その他の自治体の取組みも含めまして、今後の特区の指定の状況を注視してまいりたいと考えております。 次に、スーパーシティ構想について先進的に進めている会津若松市の事例などを情報収集している中では、相当な初期投資が必要になるほか、デジタル分野をサポートする強力な民間企業や大学との連携、これとともに、地域のデジタル分野での強みとなる環境や背景なども欠かせないと感じているところです。 こうした点を踏まえつつ、帯広市としてのデジタル化の取組みについては、スーパーシティという形にこだわらず、市民サービスの向上や費用対効果の観点を持ちながら、着実に進めていきたいと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 分かりました。 2020年度というのは、東京への転入超過というものが大きく減少しました。ただ、転入超過に関しては、従来から20代が大半であることには変わりはなくて、この課題の克服というのは、地方にやっぱり仕事をちゃんとつくっていくことだと考えます。 農業が成長産業ですから、スマート農業によってそういった部分を掘り起こしていったり、地方で起業を促進していくことも重要となります。 そういった意味からすると、LANDという今帯広市ととかち財団が取り組んでいるものには、そうした期待があるわけですけども、このLANDをより魅力のあるものにしていかなければならないと思うんです。デジタル化、デジタル社会の中において、LANDというものをどういう位置づけをしていくかということを考えなければいけないと思うんですが、帯広市の見解をお伺いします。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 事業創発の拠点でありますLANDにつきましては、インターネットなど通信基盤を整備しております。令和元年の設置当初から、オンラインによる起業、創業の相談などを行える機能を有し、新型コロナウイルスの流行下におきましても多くの来館者が利用している状況にございます。 また、ユーチューブを活用して特徴的な十勝の生産者、加工業者を紹介する番組を制作するなど、起業、創業を検討している若い世代にも興味、関心を持ってもらえるよう、発信方法、内容の工夫を行っているところでございます。 起業、創業を支援するLANDの機能を高めるためには、お話にございましたデジタル化の視点は重要と考えており、今後も様々な方法を試行錯誤しながら、その活用を図ってまいりたいと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) デジタル化の先進地というのは、間違いなく会津若松市だと思います。会津若松にはICTオフィス、スマートシティーAiCTという施設があって、私は1回だけここに行ったことがありますが、ここには交流棟というところとオフィス棟というものがあって、ここの交流棟はほぼLANDみたいな機能なんだと思います。その横にオフィス棟があるんですけども、結局なぜオフィス棟を置いたかというと、交流スペースに多くの企業を導くには、企業を集積する場が必要だという考えに基づくものです。オフィス棟といっても、36ぐらいの常駐の営業所のようなところだと思います。 LANDは交流スペースです。今後のLANDの機能、人の流れをつくったり雇用をつくっていくということを考えていくと、AiCTのような役割も担うべきだと思います。 ビジネス棟を造る、オフィス棟を造るということも一つなんですけども、帯広市が考えるLANDの将来像についてお伺いします。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 ただいまお話にございましたLANDにつきましては、起業、創業をテーマに、域内外の人材が交流するためのハブの役割を担っております。これまでもLAND利用者と帯広畜産大学のインキュベーションオフィスに入居する企業などとのマッチングや、LAND利用者が考えるプロジェクトの磨き上げ、情報発信など、域内外の企業との交流機会の創出にも努めたところでございます。 交流機能の活性化には様々な手法が考えられ、日々これは進化する、変わっているものと考えてございますけども、いただいた御提案につきましては、今後の取組みの参考とさせていただきたいと考えています。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) ぜひお願いしたいと思います。ちなみにAiCTというのは、企業と例えば市民のつながりをつくるだけじゃなくて、企業と企業がそこでつながって実証実験をやってみたり、大手企業と大手企業のそうしたつながりも生まれています。12万人のまち会津若松にできて、帯広市にできないはずはないので、ぜひお願いしたいと思います。 グリーン成長戦略についてです。 率直にお伺いします。なぜ、いわゆるゼロカーボンシティ宣言をしないんでしょうか。 ○有城正憲議長 小野真悟都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 帯広市は環境モデル都市行動計画に基づきまして、太陽光やバイオマスといった再生可能エネルギーの導入促進をはじめ、十勝・帯広の基幹産業であります農畜産業での取組みやCOOL CHOICEの推進など56の取組みを進めてきており、化石燃料に頼らないエネルギー自給社会の実現や、環境に配慮したライフスタイルの定着を目指した取組みを進めてきてございます。 こうした取組みにつきましては、温室効果ガス排出削減によります地球温暖化防止を目指した取組みとなっており、重要なことは、温室効果ガス排出削減量を着実に積み上げていくことと認識をしてございます。 現行の環境モデル都市行動計画の計画期間につきましては、令和5年度までとなっておりますが、行動計画などに定めた取組みのほか、国や北海道などの動向を踏まえ、排出削減の取組みを着実に進めていく必要があるものと認識をしてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 既に取組みをしていることが、ゼロカーボンシティ宣言に近いものだということだと思いますけども、それではちょっと聞き方を変えますが、いわゆる何々宣言、宣言というものが持つ市民への発信力というものを、帯広市はどのように理解しているでしょうか。 ○有城正憲議長 小野環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指すいわゆるゼロカーボンシティを表明した自治体の数は、今年11月末現在で40都道府県をはじめ492自治体に達していると認識をしてございます。 帯広市がゼロカーボンシティを表明することは、市民に向け市の姿勢を示すこととなると認識をしてございますが、併せて、少しでも実効性を持たせる必要があるものとも考えておりまして、技術革新の動向や先進的な取組みについて注視をしていくとともに、一人ひとりが省エネ行動を実践していただくことも大切なことであると考えてございます。 このため、ゼロカーボンシティ表明の有無に関わらず、市のホームページや各種イベント、省エネ啓発チラシなどを活用するほか、出前環境教室や帯広らしい環境教育プログラム集を用いた子供たちへの環境教育の実施などによりまして、引き続き排出削減につながる行動の実践を呼びかけていくことが重要と考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 市民一人ひとりが省エネ行動を実践していただくために宣言をするんだと僕は思います。 今年6月に閣議決定されたいわゆる骨太の方針には、北海道が取り組むゼロカーボン北海道の記述が入りました。骨太の方針に北海道という言葉が入ったのは、どうやら初めてのようです。北海道の取組みを国が全面的に支援をするという意味だと私は理解しています。 先ほど答弁で、ゼロカーボンシティ表明の有無に関わらずとありました。また、実はスーパーシティの答弁でも、スーパーシティという形にこだわらずという答弁がありました。私はこの姿勢そのものが、まず間違ってるのではないかなと思います。 どちらも国があるいは道が力を入れて取り組むものであり、しかもこれから経済や社会の根幹となっていくデジタル、グリーン戦略の一つですから、帯広市としてはどのようにすれば宣言できるのか、どうすればそうした形を取れるのかという視点で考えるべきなんだと思います。 デジタルに力を入れる会津若松は人口12万人で、本年2月にゼロカーボンシティ宣言をした釧路市は、御存じのとおり帯広と同じぐらいの人口です。こうした施策への取組みを質問するときには、必ず人口規模の話を答弁されることがあります。今回はありませんでしたけども。つまり、施策への取組みができるか否かというのは、人口の問題ではないと考えます。帯広市の取組みを市民の皆さんに分かりやすく示すためにも、ゼロカーボンシティ宣言は表明したほうがいいし、スーパーシティという形にはこだわったほうがいいように思います。それが市民への発信力の強化につながるからです。 発信力を高めることで、帯広市の姿勢が市民に伝わって、市民のまちづくりへの関心は高まるはずです。ぜひとも前向きに検討していただくようお願いしまして、時間の関係上、次の質問に移ります。 コロナ禍における市民活動について、1問目御答弁いただきました。公共施設の部分で1つだけ確認させてください。文化ホールなどで優先的に利用できる場合があると聞いています。それはどういう場合なんでしょうか。 ○有城正憲議長 井上猛生涯学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 生涯学習部所管の施設でお答えいたします。 帯広市民文化ホール、とかちプラザ、体育施設の一部につきましては、一般利用の受付に先立ち、日程の確保ができる仕組みとなってございます。条件といたしましては、市主催もしくは共催事業、全国・全道大会で利用する場合等としてございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 共催事業というのは分かりました。 まず、いろんな条件があると思うんですけども、同じ活動をしているのに、一方が優先的利用が認められて、こちらは抽せんから参加しなければいけないという事象があるように聞きます。それは仕方がないことなのかもしれないけども、そこに利用者側の不公平感を生まないような工夫、配慮をしていただきたいとお願いしておきます。 市民活動への支援策についてお伺いします。 市民活動は広いので、ここでは高齢者活動に絞って質問しますが、まず状況を把握したいんですが、先頃国勢調査の結果が公表されました。単身高齢者というのは、全国でもう671万人を超えている。そして、高齢者の5人に1人が独り暮らしであるという数値が出ています。帯広市の場合はどのようになってるでしょうか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 2020年の国勢調査におけます帯広市の65歳以上の単独世帯数は1万1,065世帯でありまして、全世帯数に占める割合は13.8%となっております。5年前の調査と比較いたしまして2,158世帯、2.3ポイントの増加となってございます。 また、65歳以上の人口に占める単独世帯の割合は22.6%でありまして、5年前と比較しまして2.6ポイント増加をしてきてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 割合的には、若干帯広のほうが全国平均よりは高いというように認識します。こうした独り暮らしの高齢者の方も含めて、やっぱりどんどん外に出て活動していただきたいと思うし、地域の活力を生む活動というのはたくさんあると思います。また、高齢者にとっては市民活動というものが生きがいを創出するものであって、帯広市としても積極的に推進していると理解しますが、このコロナ禍において、こうした高齢者の市民活動はどう変化したかお伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 新型コロナウイルスの感染拡大に伴いまして、高齢者に関わる活動は中止や延期等を余儀なくされており、例えば令和2年度の老人クラブの活動を見ますと、スポーツ大会の中止をはじめ世代間交流事業の参加者数は約1,200人程度となっており、例年の約2割程度に減少したところであります。 また、友愛訪問活動につきましては、訪問が難しい場合には電話による声かけを推奨するなど、実情に合わせた取組みを行ってきてございます。 コミュニティ施設におけます老人クラブの利用実績になりますが、施設の閉館による影響も見られるところであり、平成30年度の約4万1,500人に対しまして、令和2年度は約1万3,500人と大きく減少しており、できるだけ人との接触機会を避けるよう慎重な対応があったものと捉えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野庸介議員。 ◆4番(上野庸介議員) 大きく減少しているなという状況は分かりました。ただ、これは高齢者の方々というのは、本当に重症化リスクというものと向き合いながら、ここずっと生活されていますから、この部分はしょうがないかなと思います。 ただ、これをやっぱり元に戻していく努力もしていかなければいけないと思うんです。支援の工夫が必要になってくる。 帯広市は既に老人クラブに対する補助金の交付ですとか、おでかけサポートバス事業もそうです。そうした様々な支援策を行っていると思うんですが、ここで1つ検討していただきたいなと思うものが、コミュニティセンターなどの利用料金の高齢者割引の実施なんです。 これは複数人の市民の方からちょっと声をいただいて、高齢者にどんどん活動してくださいと言っている割には、やっぱり一部の体育館とかにはありますけども、身近なコミュニティセンターにはなかなか高齢者割引がないということでした。他の自治体では取り組んでるところもあります。この件についての帯広市の考えについてお伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 人口減少、少子・高齢化などを背景に、コミュニティ施設の利用者数は、平成21年度の75万2,000人から令和元年度の59万8,000人へと、過去10年間で約2割減少してきてございます。 こうした状況の中で、施設の利用促進を図るためには、様々な視点から高齢者をはじめ多くの方々が利用しやすい環境を整えていくことが重要と認識してございます。 一方で、コミュニティ施設の人件費や補修費等を除く毎年度の維持管理費は約7,500万円に対しまして、利用者に御負担いただいております維持協力費の収入につきましては2,700万円程度となってございます。その見直しには慎重な対応が必要とも考えているところであります。 いずれにしましても、高齢者等の利用促進、コミュニティ施設の持続的な維持管理のほか、他都市の状況等を含め、今後利用者負担につきまして調査研究をしてまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) そんなに多くはないと思います。調べても、市レベルでコミュニティセンターの高齢者割引というのは、幾つかでそこまでたくさんは見つからなかったんですけどもね。町レベルはたくさんありますけど。調査研究していただきたいと思います。 今回のこの2つのテーマは、実はどちらもまちづくりに共通していて、まちづくりという観点から実は質問しています。 新しい資本主義の主役は地方だと岸田総理がおっしゃるわけですが、地方の主役は帯広市の場合は市民なんです。つまり、新しい資本主義の実現というものは、主役が市民だということになるんです。 行政は、じゃあこれから何を行っていくか。やはり市民目線に立った行政運営が一層求められるし、帯広市の政策、施策というものをもっと市民に分かりやすく提示していかなければいけないと思います。そのためには、やはり宣言だとか、そうした国の施策にどうのっかっていくか、どう利用していくかということをまず考えていただきたい。そのことをお願いして、私の質問を終わります。 ○有城正憲議長 以上で上野庸介議員の発言は終わりました。 ここで会議を休憩いたします。         午後0時8分休憩         ────────         午後1時15分再開 ○有城正憲議長 再開いたします。 次に、大林愛慶議員から発言の通告があります。 10番大林愛慶議員、登壇願います。   〔10番大林愛慶議員・登壇・拍手〕 ◆10番(大林愛慶議員) 通告に従いまして、米沢市長3期12年の成果と課題についてお伺いいたします。 2010年4月、米沢則寿帯広市長が誕生しました。これまで3期12年間、市民の負託に応え、安心で持続可能なまちづくりを先頭に立って進めてきたと考えています。 十勝定住自立圏の形成、小・中学校の耐震化の推進、おでかけサポートバス事業の開始、国際フード特区認定、屠畜場のHACCP対応の促進など、また消防の広域化や西3・9再開発、新総合体育館よつ葉アリーナ十勝の建設など、着実に変化を生み出し、安全・安心なまちづくり、地域振興につなげていると考えます。 しかし、昨年と今年は、新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大により、北海道や帯広市も感染拡大が進み、多くの行動制限が行われ、市民生活や地域生活に大きな影響を受けることとなりました。 今後も感染症に対応した市民の意識や行動、経済の変化を的確に捉え、安全第一とした市民生活向上策や経済政策を進めなくてはなりません。 これまで、新型コロナウイルス感染症の多くの質疑もありました。私からは、12年間の市民生活や地域の実情を基に、成果と課題についてお伺いしたいと思います。 まず初めに、これまで米沢市長は3期12年間、市政執行に当たり最も大事にしてきた政治理念をお聞きします。 また、12年間のこの地域の成果、変化をどのように捉えているのか伺い、1回目の質問といたします。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 大林議員の御質問にお答えいたします。 私は就任以来、全ての市民の幸せをまちづくりの座標軸として市政執行に当たってまいりました。いつの時代にあっても、生活に必要な所得があり、健康で家族や仲間と安心して暮らせることが幸せの基本であると考えております。 十勝が一体となって進めてきたフードバレーとかちは、食や農、自然、圏域としての結びつきなど、地域が有する豊かな資源や強みを最大限に生かし、経済の活性化や生活環境の充実を図り、誰もが幸せに暮らせる地域を目指すものです。 農業を基盤とした産業振興の下、創業、起業の促進や人材育成、多くのチャレンジへの後押しを進め、人や投資を呼び込み、新たな仕事を創出するなど、地域の活力向上につなげてきました。 また、子育てや教育環境、医療体制の整備や消防力の強化など、安全・安心な環境づくりに取り組んでまいりました。 こうした取組みを通し圏域の一体感が醸成され、道内でも比較的堅調に人口が推移するなど、地域の発展基盤が徐々に厚みを増し、存在感の高まりや将来への期待感にもつながってきていると感じています。 培われてきた市民の皆さんとの信頼関係を大切に、地域の発展の可能性を広げながら、このまちの明るい未来を信じ、誰もが夢や希望を持ち続けられる活力あるまちづくりに取り組んでまいります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) どうもありがとうございました。 今市長のほうから言われましたけれども、全ての市民の幸せ、これを座標軸に、十勝一体となって進めてきたフードバレーとかちにより経済の活性化、それから安全・安心なまちづくり、そして圏域の一体感の高まり、こういったことが変化として感じられてきたと御答弁いただいたと受け止めました。 私も、厳しい地方都市にあって、経済政策をはじめ生活や子育て、高齢者など、安心して心豊かに住むことができる帯広を築き上げてきていると感じております。 そこで、人口対策、経済対策の状況についてお聞きをしたいと思います。 11月30日に2020年の国勢調査の確定値が公表されました。帯広市の人口は16万6,536人と、前回の国勢調査よりも2,791人、率にして1.6%減少しております。 この10年間を振り返り見るならば、帯広市の人口は増減があるものの、2010年16万8,057人、2015年16万9,327人、そして今回が16万6,536人と、10年間では1,521人の減少、率として0.9%なっておりまして、人口は微減で推移しています。 日本の人口は、この10年間で191万人減少、札幌圏以外の道内の主要都市では、旭川市が約1万7,500人、5.3%の減少、函館市が約2万7,800人、11%、苫小牧市は約3,000人、1.8%、釧路市は約1万5,900人、9.6%の減少と大きな数字となっています。 各地域の人口減少が進む中、帯広としての人口減少を0.9%に食い止めているこの状況は、堅調な取組みが功を奏したと考えています。こうした比較的堅調な人口の推移につながっている要因をどのように捉えているのか、見解を伺います。 ○有城正憲議長 中里嘉之政策推進部参事。 ◎中里嘉之政策推進部参事 ただいまお話がございました前回2015年の国勢調査からの帯広市の人口減少率1.6%は、道内主要都市の中で札幌や千歳などの道央圏を除きますと、減少幅が最小となっております。また、振興局単位で比較しても、十勝圏の減少幅の3.1%減という数字は、人口が増加している石狩を除きまして最小となっているところでございます。 このことは、地域の強みを生かしたフードバレーとかちの取組みなどを通しまして、新たな仕事づくりや地域の魅力発信に十勝が一体となって取り組んできたことで、圏域としての活力が高まり、農業を核とした新たな産業の創出やチャレンジする多くの人材が集まるなど、持続的な発展に向けた様々な可能性が広がってきていることが要因であると捉えているところであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 私もそのように思います。帯広市の他圏域との人口の移動、これを見ても、東京圏、それから札幌圏の転出超過という傾向は続いているものの、近隣する釧路やオホーツク、それから上川管内などからは転入超過という状況になっております。フードバレーとかちの取組み、これは十勝の活力を高めてきたことによる成果でもあると私は考えております。 一方、自然動態を見ますと、減少幅は拡大している状況です。合計特殊出生率は2019年で北海道が1.24、帯広市が1.33であり、低迷が続いています。持続可能な地域をつくるためには、出生率の改善が必要です。非常に難しい問題ではありますが、今後も粘り強く取組みを進めていただくことを要望いたします。 次に、市の財政状況を見ますと、特に自主財源の状況では、2010年度の356億円、そのうち市税が213億円から、2020年度の366億円、そのうち市税が225億円と堅調に増加傾向にあり、フードバレーとかちの政策は、地域の価値の向上と市民自らが自信を持つ地域へと成果が現れていると思います。 農業生産基盤の強化をはじめ農畜産業の先進技術を活用したスマートアグリの取組み、6次産業化を目指すアグリビジネスの進展、中小企業の基盤強化と創業、起業の人材育成の継続と強化など、着実に取組みが進んでいると受け止めます。 そこで、管内の農協取扱高や食品製造業の付加価値額、また製造品出荷額など具体的にどのように変化が現れてきたのか、またその要因をどのように分析しているのか、お聞きをいたします。 ○有城正憲議長 相澤充経済部長。 ◎相澤充経済部長 フードバレーとかちの3つの柱であります農林漁業を成長産業にする、食の価値を創出する、十勝の魅力を売り込むに基づき、北海道国際戦略総合特区やバイオマス産業都市構想など国の制度を活用しながら、生産基盤関連施設の整備支援やスマートアグリの促進を通じた農業の経営基盤の強化のほか、十勝産食材の高付加価値化などの取組みを進めてまいりました。 こうした取組みが、約10年で十勝管内農協取扱高が約1.5倍となる1,000億円以上の増加、従業員1人当たりの食品製造業付加価値額が約1.3倍増となる1,000万円以上の増加、製造品出荷額におきましても約1.4倍の500億円の増加の要因の一つになっているものと受け止めております。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 今お答えいただきましたけども、この10年間で大きく生産や出荷額の向上が現れていると思います。 しかし、今後コロナ禍の影響、それから今後のTPP、またRCEPなどの影響を十分に注視していかなくてはなりません。 多様な生産体制を守ること、そして食料自給率の向上や効率的な運営など変化に応じた対応の支援、こういったことも今後考えていかなければならない、このように考えています。 持続可能な社会経済を進めていく上で、人材育成は欠かせない取組みです。フードバレーとかち人材育成事業やイノベーション・エコシステムの構築などに力を入れてきたと思います。これまで実施してきた人材育成、創業、起業の取組みは、産学官金の連携の強化にもつながってきていると感じております。取組みの評価についてお聞きをいたします。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 初めに、人材育成につきましては、特に食や農業などの分野で将来地域を牽引していく人材の育成を目指し、帯広畜産大学と連携したフードバレーとかち人材育成事業を実施しております。延べ500人を超える修了生の中には、十勝で栽培している薬草を使った薬膳スープの開発や、十勝ロイヤルマンガリッツァ豚のブランド化、十勝産小麦の高級食パン専門店の出店など、様々な分野で活躍する人材が生まれております。 次に、創業、起業につきましては、とかち・イノベーション・プログラムにおきまして創出された事業構想に対し、帯広信用金庫を中心とした金融機関や行政など関係機関が連携して実現化を支援するバックアップ体制により、延べ500人以上が参加し、51の事業構想が生まれ、17件が事業化、うち11件が法人化に至っております。 具体的には、十勝の新たな観光コンテンツとなっている馬車BARや小型航空機のシェアリングサービス、ハンターのためのプラットフォームサービスといった新たなビジネスが生まれ、創業、起業を志すコミュニティーの形成にもつながっております。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 今お答えいただきました地域経済、それから人材育成にも大きな効果が生まれてきたと思っております。そういったことで、地域に自信と活力、こういったものが蓄積されてきたと思います。 そこで、観光の面でもお聞きいたしますけれども、ばんえい競馬は単独開催から14年が経過し、厳しい時期を乗り越えて安定経営が図られてきました。また、空港の民間委託、アウトドア観光の振興など多くの成果も生まれてきております。これらは地域経済や観光面でも、活性化の起爆剤としての要素があります。これらを単独の起爆剤と捉えるのではなくて、融合、連動し、発展させていくことが必要と考えます。どのような認識を持っているのか伺います。 また、西3・9再開発事業も進む中、さらなる中心市街地の活性化につなげていかなければなりません。考え方をお聞きしたいと思います。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 初めに、観光による地域経済の活性化に向けましては、これまでも雄大な自然の中、豊かな食やアイヌ文化、ばんえい競馬など魅力ある観光資源を生かしたアウトドア観光による誘客を図っており、今後はトカプチ400や日高山脈の国立公園化など新たな地域資源の関係者とも連携しながら、取組みを深化してまいります。 空港民間委託による道内7空港エリアが連携したプロモーションは、各地域への特色を生かした情報発信が可能であり、特に海外からのアウトドア観光の誘客促進に結びつくものと考えております。 次に、西3・9周辺地区の再開発事業は、着実に工事が進められており、商業棟に入居するテナントの営業も一部始まったところであります。この事業をはじめ中心市街地活性化基本計画に位置づけた事業の推進により、域内の住民のみならず、観光等で域外から訪れる人にもまちなかの魅力を感じてもらえるよう、中心市街地の活性化に取り組んでまいります。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 分かりました。中心市街地活性化も全国ではなかなか進まないという状況もございますけれども、しっかり取り組んでいただきたい、このように思っております。 人口対策の基本は、やはり地元で良質な働く場の確保、それから地域経済の振興、こういったものが欠かせないと私は思っております。十勝の優位性や強みを活用し、たゆまぬ人材育成と域内の連携、これが成果として現れてきたと私は考えております。そして、このことが出生率の改善につながっていく、こういったことを期待したいと思っております。 次に、市民協働のまちづくりの推進について伺います。 市民から市政に関する提言や意見、要望を聞き、施策に反映させることや、市の取組みや考え方を市長が直接市民に説明することは、市民協働のまちづくりを進める上で重要です。 これまで市民トーク、地区懇談会、市長がおじゃまします、ティーミーティングなどを精力的に開催し、市民との意見交換を行い、また部長職による市民懇談も進め、広聴活動を積極的に行うことで、行政課題や市民ニーズの把握も行ってきました。ニーズや課題が多様化する中にあって、市民と行政の信頼関係の構築にも取り組んできたと評価をしておりますが、これまで市民からの提言をどのように生かしてきたのかお聞きします。 また、これらを通し、市民のまちづくりに対する変化をどのように捉えているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 中里政策推進部参事。 ◎中里嘉之政策推進部参事 市民の提言や意見、要望などを幅広く聞き、まちづくりの課題や方向性を共有するための広聴は、市民の納得感や共感を得ながら協働のまちづくりを推進する上で、広報と併せて重要な役割を担っていると認識しております。 これまで様々な広聴活動を行ってきておりますが、市長への手紙や各種対話事業の実施などにより市民の皆さんからいただく意見や御提言は、年間約1,000件に上ります。また、内容も、まちづくりや市民生活に関することなど多岐にわたっております。 また、行政課題や市民ニーズを把握し、まちづくりに反映することを目的に、市職員の部長職が市民の皆さんと懇談を行う取組みを行っておりますが、市民活動団体や福祉団体、企業などを対象といたしまして、幅広い分野における意見聴取を行っており、取組みを開始した平成27年度から令和2年度末までの6年間で、延べ1,706回の実施となっております。 市民の皆様からいただきました意見のうち、例えば道路の異常など緊急を要する御意見につきましては、早急に対応していることはもとよりですが、市民トークなどでいただいた提言をきっかけに、町内会が主体となって行う除排雪の支援ですとか、父親の子育ての参加を促す講座の実施など、提言により新たな事業も展開してきているところでございます。 今年度も感染対策を徹底した上で、高校生や地域交流サロンの方々との市民トークを開催しておりますが、コロナ後の十勝・帯広の価値や未来のまちの姿などについて対話を行ってきております。 こうした対話を様々な機会を通して積み重ねてきたことに加えまして、市民活動をサポートする市民提案型協働のまちづくり支援事業などを実施してきたことで、市民の皆様のまちづくりへの共感や市民協働の機運といったものが高まり、市民活動の活発化、定住意識などにつながってきていると考えているところであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 市民協働を進める上では、社会環境の変化、それから市民ニーズの多様化、これを的確に把握し、利用しやすい市役所づくり、また課題に対する対応の強化を図るための組織体制、こういったものも必要となっております。 昨年、市役所の組織改編を行っております。横断的な課題解決や市民サービスの充実、実施に向け努力されていると感じています。改めて、組織改編の目的と来庁される市民の方の利便性など改善につながったのか、認識をお聞きします。 ○有城正憲議長 廣瀬智総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 前回組織改編を行った平成19年から10年以上が経過いたしまして、社会環境が変化してきていることを踏まえまして、組織の横断的な課題や新たな政策課題への対応力の強化、また人的資源を効果的に活用しやすい体制づくりなどを目的に、相互に関連する事務事業を踏まえた部の再編や新たな部署の設置、小規模な課の再編を行ったものでございます。 組織改編の成果といたしましては、例えば市税や国保料、介護保険料などの徴収業務を収納課に一元化したことで、それぞれの納付に関する一括相談が可能となりましたほか、高齢者の総合相談と無料バス券の交付を同一フロアで対応できるようになるなど、利便性の向上につながったと捉えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 組織改編後1年たちましたけれども、これまでどうしても縦型組織になりがちな中、部署を超えた課題の共有の強化や一般的なサービス提供ができるよう、向上につなげていかなければならない、このように思っております。 もちろん市役所内だけの仕事ではなくて、庁舎以外でも市民と接しています多くの職員の方もいらっしゃいます。市民協働を進める上で、身近な市役所となるよう、しっかり取組みも進めていただきたい、このように考えます。 次に、潤いある暮らしと地域づくりについてです。 高齢化や少子化が進展する中、心豊かに安心して暮らしていけるまちづくりを進めていくことは、とても重要な取組みです。核家族化が進んでいる中で、育児への不安を持つ方も増えております。市としても産前産後のケアやサポートの充実が進められており、また妊娠から就学前の一貫したサポート強化のための利用者支援事業も実施され、大いに評価するところです。どのような効果が現れているのか、認識をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市におきましては、平成31年4月より、妊娠期から子供が18歳までとなる間の切れ目のない支援を目的といたしまして、コーディネーターを配置した利用者支援事業の実施など、子育て世代包括支援センターの機能を整備し、妊娠期から子育て期の継続的な相談支援を実施してきてございます。 センターの機能の整備によりまして、子育て世帯等からの相談への早期対応や転入家庭や子育てに不安や困難を抱える家庭への必要な情報提供、適切な関係機関につなぐなどの効果が現れているものと認識してございます。 そのほか、妊娠や出産に関する不安や負担の軽減を図るために、妊産婦を対象としました相談会や産後ケアなどの実施などによりまして、産前産後の支援を行ってきてございます。 また、令和2年度からは産後ケアの利用期間の延長のほか、令和3年度からは養育家庭への訪問サービスを実施するなど、個々の家庭の状況やニーズに合わせた切れ目のない支援が提供されているものと認識してございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 取組み効果について十分理解いたしました。今後も丁寧な支援をお願いしたいと思います。 次に、教育関係です。 これまで小・中学校の施設整備やコミュニティ・スクールの実施の拡大、また大空学園義務教育学校の整備など、教育の場の環境も改善されてきております。 ソフト面では、これからは家庭、学校、地域の連携により、地域社会全体で子供たちを育む教育がますます重要になっています。子供たちの地域とのつながりの希薄化が言われている中、コミュニティ・スクールを活用し改善につながれば、大きな成果も現れてくると感じております。 しかし、ボランティア等で協力いただいている方の高齢化も進んでいます。改善に向けた取組みについて伺います。 また、コミュニティ・スクールを実施するに当たり、各校での課題の違いがある中、教育目標や目指す子供像をしっかり設定していくことが重要です。どのように決めているのか、あわせて、目指す子供像は大人だけの意見や考えではなく、児童・生徒の理解や納得が得られることが大切だと考えます。共通認識の醸成を進めるべきと考えますが、認識をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 広瀬容孝学校教育部長。 ◎広瀬容孝学校教育部長 帯広市では、コミュニティ・スクールの導入を進めており、PTAをはじめ地域の町内会や幼稚園、保育園、民生委員、ボランティア組織など様々な方に委員となっていただいております。コミュニティ・スクールや学校支援地域本部の取組みにより、それぞれの団体の連携が図られ、地域のつながりの希薄化やボランティアの参加者の不足といった課題の解決につながっていくものと考えております。 目指す子供像については、それぞれの学校での課題や児童・生徒の実態、家庭、地域の特徴などを踏まえて、子供たちがどのように育ってほしいのかについて、学校運営協議会において協議し決定しております。 コミュニティ・スクールの活動を評価し、充実させていくためには、児童・生徒の意見を取り入れることは必要であると認識しており、これまでも校長や協議会の委員が子供たちの考えを聞く機会を設けたほか、子供たちへの学校評価アンケートの結果を共有するなど、子供の意見や考え方を取り入れるように取り組んでおります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) お答えいただきました。児童・生徒を中心に位置づけながら、子供たちの成長を応援することが重要と感じております。子供たちの考えを聞く機会だとかアンケートを行っているということですので、今後も丁寧な取組みをお願いするところです。 来年4月からは、管内で初めて大空学園義務教育学校が開校いたします。生徒数が約500人ということで、大規模な義務教育学校となるわけですけれども、大きな期待も持っております。 それは、中1ギャップの解消、それから9年間を通した系統的な指導や教科担任による専門的な教育、また幅広い年齢の交流による多様な人間関係の形成も期待され、メリットをしっかり生かしていただきたいと思います。 開校後、ある程度の時間は必要ですが、実施後の検証をしっかり行い、今後の義務教育学校の導入など方向性を検討していくことは必要と考えております。現状の認識をお聞きいたします。 ○有城正憲議長 広瀬学校教育部長。 ◎広瀬容孝学校教育部長 帯広市の目指す小中一貫教育は、交流、連携、充実というステップを経ながら、教育内容や教育方法の検討を進めているところであります。 義務教育学校の導入に当たっては、児童・生徒数の状況や通学距離、通学区域なども考慮しながら、各エリア内の小・中学校において小中一貫教育を充実させる中で、保護者や地域住民などの御意見も踏まえながら判断してまいりたいと考えております。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 分かりました。まずは小中一貫教育、これを各校で充実させていくということが必要なのかなと思っております。 次に、住宅政策についてお伺いいたします。 帯広市の地域優良賃貸住宅は、子育て世帯と高齢者世帯に対し良質な住まいを提供できるよう、計画的に整備が進められてきております。これまで子育て世帯向け住宅は109戸、高齢者向け住宅は74戸が建設されておりまして、先月末の入居率はお聞きしておりますけれども、子育て世帯で96.3%、高齢者向けが89.2%ということで、特に子育て世帯向けの住宅、これが人気がある状況となっております。 住まいの安定は、生活をしていく上で大切なものです。人口減少が想定されている中、将来を担う子育て世帯に対する支援として有効な事業だと考えています。 また同時に、高齢者が今後も増加する中、高齢者に対する安全・安心な住まいの提供も重要となります。この4年間では、子育て世帯向けの整備が行われてきておりますけれども、これまでの取組みのほかに、高齢者向け住宅も含めた今後の事業の考え方についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 和田亮一都市環境部長。 ◎和田亮一都市環境部長・新総体整備推進室参事 地域優良賃貸住宅事業でございますが、これは国の制度を活用しまして、民間事業者に対しまして建設整備費と家賃減額の補助を行うものであり、帯広市におきましては子育て世帯と高齢者世帯を対象として事業を実施しております。この取組みを通しまして、優良な賃貸住宅の供給の拡大を図り、公営住宅を補完するものとして、住宅セーフティネットの形成を図ってきたところでございます。 今後も市民のニーズなどを踏まえながら、民間活用による公的住宅の供給につきまして検討してまいりたいと考えております。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 先日も市営住宅の役割など議論があったのも承知しております。これらを進めるためには、やっぱりニーズ把握ですね、これをしっかり行いながら、住まい、それから生活を支援するために、やっぱり計画的に取り組まれることが必要と思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。 次に、高齢化への対応として、健康寿命の延伸の取組みや健康診査の拡充、地域包括ケアシステムの体制強化、定着に向けて取組みが進められています。現状をどのように分析されているのか、お聞きをいたします。 ○有城正憲議長 下野市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市におきましては、壮年期以降の健康診査やがん検診、健康教育等に取り組んできており、各種検診の中でも特に子宮がん検診の受診率の増加が見られてきてございます。こうした取組みによりまして、がんや糖尿病などの発症予防、早期発見、重症化予防が図られており、健康寿命の延伸につながっているものと認識してございます。 また、地域包括ケアシステムにつきましては、高齢者を身近な地域で支援するために地域包括支援センターの相談支援体制を充実させてきましたほか、医療と介護の連携強化によりまして、介護が必要になっても、本人が望む場所で暮らすことができる体制の整備や、認知症サポーターの養成によります地域での見守り体制が充実してきておりまして、地域包括ケアの推進が図られているものと捉えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 地域包括ケアシステムの進捗、これはなかなか見えづらい部分なのかなと私は感じておりました。 今御答弁いただきましたけれども、相談支援体制の充実、そして医療と介護の連携、こういったものの強化を通して、本人が住み慣れた場所で暮らすことができるということは、大きな安心にもつながってくると思いますので、ぜひしっかり進めていただきたい。 またあわせて、地域の方々の協力も欠かせないということから、高齢者の見守りへの意識や体制、そういったものもしっかりつくりながら、今後とも進めていっていただきたいと思います。 高齢化が進んでいる状況ですけれども、高齢者であっても、様々な形で活躍できる方もいらっしゃいます。そのため、生涯学習の充実、高齢者の社会参画や再就職など、きっかけづくりや支援の取組みも行われております。これら地域課題の解決につながっている取組みとなっているのか、状況をお聞きしたいと思います。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 超高齢社会を迎えまして、労働力不足や地域のつながりの希薄化などを背景に、様々な地域課題が生じており、誰もが自分らしく生き生きと暮らせる地域社会を実現するためには、高齢者の就労や社会参加をはじめ地域住民による支え合いの推進が求められてきてございます。 こうした中、帯広市におきましては、これまでいきいきふれあい館まちなかの開設による交流機会の提供をはじめジョブジョブとかちシニアによります就労支援を進めるなど、高齢者の社会参加の促進を図ってまいりました。 また、高齢者の知識や経験を生かしました地域の支え合いの担い手であるちょっとした支え合いサポーターの養成を進めてきており、高齢者が様々な形で活躍できる地域づくりにつながっているものと認識してございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 高齢者の社会参画は、心と体の健康、こういったものに欠かせないと私は感じております。知識や経験などスキルを生かした活躍ができる地域づくり、これは様々な地域課題の解決につながる可能性があると私は思っております。しっかりとした取組みと支援を今後ともよろしくお願いしたいと思います。 次に、防災対策・環境対策の取組みについてお伺いいたします。 指定避難所への分散型備蓄倉庫の設置、それから拠点備蓄倉庫の建設などハード面は進んでいると感じております。まず進捗状況をお聞きします。 また、ソフト面での自主防災組織ですが、2018年度からこれまでに19の町内会で自主防災組織が結成されております。町内会の協力もあったと思われますけれども、その要因など分析をされているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 まず最初に、備蓄倉庫でございますが、各指定避難所への感染症対策の備蓄倉庫の設置、それから倉庫への備蓄品の収納につきましては、11月末までに全て完了いたしまして、先日の停電に伴う避難所開設時には、従前からの自主防災倉庫の備蓄品と併せまして、感染症対策を踏まえた避難所開設をスムーズに行えたところでございます。 また、自衛隊官舎跡地に建設中の拠点備蓄倉庫につきましては、基礎工事がほぼ完了段階にございまして、3月の竣工に向けまして整備が進んでいるところでございます。 続きまして、自主防災組織でございますが、平成30年度からの自主防災組織の結成状況につきましては、平成30年度に8件、以降は年三、四件となっております。 なお、平成30年度が多かった要因につきましては、北海道胆振東部地震に伴うブラックアウトを受けまして、町内会の方の災害への関心が高まったことが原因ではないかと想定しているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 災害があってから関心が高まるということはよくあることですけれども、やはり自主防災組織は災害発生時の安否確認だとか初動の取組みによって安全確保につながることが多くあります。また、平時の準備として、危険場所の確認をすることにより、地域の安心づくりの役割も多くあると思いますので、今後とも協力いただけるよう、自主防災組織の結成に向けて取組みを進めていただきたいと思います。 そこで問題なのが、災害時要援護者の個別計画の作成、これがなかなか増加しないのが現実であります。責任の重さやハードルの高さなどを感じられていることも要因の一つと考えられますけれども、行動内容の丁寧な周知や個別計画が作成しやすい制度への見直し、これが必要と考えます。どのような検討が進められているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 個別計画の作成が進まない要因といたしましては、まず個別計画を作成する協議会の結成が進まないこと、さらに地域に協議会が結成されていましても、実際に要援護者の支援を引き受ける地域住民の方が見つからないこと、大きくはこの2つの要因があると考えてございます。 こうした要因も踏まえながら、現在災害時要援護者制度の見直しに向けまして、庁内関係部局も交えて検討段階に入っているところでございます。その中では、支援を求める人、それから支援ができる人をつなげるという制度の趣旨を損ねずに、制度の複雑さや支援をする立場の町内会、それから地域住民の皆さんの負担感を解消できるような在り方を検討しているところでございます。 以上でございます。
    有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 帯広は早くからこの取組みをされております。なかなかどうしても、今言われた部分が要因なのか、その計画作成が進まないというのも現実でございますので、今制度等の見直しも含めて検討されているということですので、しっかりとした進め方を行っていただきたいと思います。 最後に、環境問題です。 地球温暖化は、世界的な問題になっています。COP26では、平均気温の上昇を1.5度に抑える重要性が確認され、石炭火力発電の段階的な削減の努力も明記をされました。日本政府は、2050年までにCO2排出ゼロの目標を目指し、今後施策や行動が進められてくるものと考えています。 そこで、帯広市は環境モデル都市であり、行動計画を作成し、2023年度までの目標に向けて取組みを進めておりますけれども、これまでの取組みと進捗状況をお聞きしたいと思います。 ○有城正憲議長 小野真悟都市環境部参事。 ◎小野真悟都市環境部参事 帯広市では、これまで環境モデル都市行動計画などに基づきまして、太陽光やバイオマスといった再生可能エネルギーの導入促進をはじめ農産物残渣の有効活用など農林業分野での取組み、さらに温暖化対策に資する選択を促しますCOOL CHOICEの推進などによりまして、温室効果ガス排出削減につなげてまいりました。 令和2年度の温室効果ガスの削減量につきましては、国によりますフォローアップ前なので暫定の値となりますが、目標値27.1万トンに対しまして実績値28.7万トン、達成率は約106%となっており、令和元年度に引き続き達成率が100%を超えている状況にあります。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) それでは、十勝バイオマス産業都市構想の進捗状況はいかがでしょうか。 ○有城正憲議長 相澤経済部長。 ◎相澤充経済部長 中間評価を行った平成29年度末時点でありますが、十勝管内におけるバイオマス全体の利用率は、目標値95%に対し91.1%、発電におけるエネルギー自給率は、目標値82.3%に対し77.3%、またCO2排出削減量は、目標値3,325万8,000トンに対し3,182万1,000トンと、おおむね順調に推移しております。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 今お答えいただきましたけれども、環境モデル都市行動計画、それから十勝バイオマス産業都市構想の中でも、着実にこの間実績を積み上げてきたということは確認できました。 ただ、COP26で確認された流れは、今後間違いなく進んでいくことと思われます。実効性あるものをしっかり検討していくということが必要ではないかと私は思います。 市民や事業者、行政が同じ目線に立って進んでいけるよう、現在の計画を着実に進めることが肝腎ではないかと思います。 その上に立って、今後新たな取組みに向けて地域全体で問題意識を共有し、次の一歩を踏み出せるよう、さらなる検討を要請したいと思います。 今回の一般質問は、米沢市長の3期12年の成果と課題についてお聞きをいたしました。厳しい財政、経済環境、そして少子・高齢化が進む中において難しいかじ取りを、米沢市長は全ての市民の幸せを中心に置き、政策を着実に前進させてきました。 私は、2011年に市議会議員となり、これまで米沢市長を見ていると、責任ある政治、責任を持った行政を志し、それに立脚した判断と行動であったと評価をしております。 来年は市長選挙です。昨日も、現在は熟慮しているとの考えも示されましたが、ぜひ次の市長として、新型コロナウイルス対策、また市民生活の向上、地域経済の振興をさらに強化し、あおあお ひろびろ いきいき 未来を信じる 帯広を先頭に立ってつくり上げていただくことを要望し、全ての質問を終了いたします。 ○有城正憲議長 以上で大林愛慶議員の発言は終わりました。 次に、清水隆吉議員から発言の通告があります。 11番清水隆吉議員、登壇願います。   〔11番清水隆吉議員・登壇・拍手〕 ◆11番(清水隆吉議員) 一般質問も私で24人目、最後となりました。今議会においても、これまで様々な議論が交わされてきたところであります。 私は、今回提案されている条例改正に対する大綱質疑的な意味合いにもなるかと思いますが、とりわけ力が入るわけであります。 さて、さきの大和田議員の質問の中でも少しばかりお話しいただきましたが、私の近況を少しお話しさせていただきますと、8月1日に4人目の子供が生まれました。3人の息子の次の4人目は、念願ということでもありませんが、娘が生まれたということで、それはそれはかわいいと思ってしまいます。決して親ばかではないと、そう思っておりますが、世界一かわいい、そんなことを思って日々過ごしておりますので、そう思っていただいても否定はいたしません。 三男とは6つ離れているわけでありまして、そんな3人の息子たちも、娘の面倒を息子たちなりに見てくれるわけであります。そんな3人の息子たちの様子を見て、改めて息子たちもかわいい、そういったことの再確認の機会ともなりましたし、またお兄ちゃんに育ってくれているんだなとしみじみ感じると、涙腺が緩くなるのは親のさがなのでしょうか。 現在4か月ちょっとの娘の寝返りの練習をしている姿を見ると、とても頑張らなきゃなと思うところであります。 話がそれましたが、本題に入らせていただきます。 去る令和3年10月31日執行の衆議院議員総選挙において初当選した新人議員が、投稿サイトに文章を公開いたしました。10月が31日の1日しか任期がなかったのに、文書通信交通滞在費は1か月分の満額100万円が支払われたということであります。 文書通信交通滞在費は、国会法38条、歳費法9条で、公の書類を発送し、公の性質を有する通信をなす等の目的で月額100万円の支給が規定されております。文書通信費、文通費とも略され、非課税で、使い道の報告や返還義務がないといったことから、不透明であると指摘をされてきているところであります。 私は、平成27年、この帯広市議会議員選挙に立候補し初当選させていただいた初めての一般質問、6月議会から度々質問をしております帯広市職員等の旅費に関する条例について質問をさせていただきます。 先ほどの文書通信交通滞在費と帯広市職員等の旅費の何が関係するかといいますと、もちろん双方とも全く犯罪ではありません。どのように使われたのか不透明であるという点が共通しておると考えております。 きっかけは、私自身が平成27年5月に議員になって間もない頃、平成27年5月に行った旭川のことでありました。宿泊したホテル代等は定額で支払われるわけです。そして、ホテル代は支給される宿泊料よりかなり安く、さらには領収書も必要ない。帯広市のために学びに行くはずの現地視察や調査の費用が・・・・・・・返還義務もないところ・・・・・・・・・・・・・に、違和感を感じた次第であります。 市長をはじめ帯広市職員の方々や我々市議会議員の視察や調査に係る原資は税金でありますから、疑われるようなことがあってはなりません。高度成長期などの右肩上がりの時代ではなく、地方自治体においても限られた財源の中で施策を選択せざるを得ない現在において、なおさらしっかりと説明を果たす責任、義務があるだろう、そのように考えております。 そこで、まず1問目としてお聞きいたします。 今議会に条例の改正案が提出されているわけでありますが、改めて旅費に関する基本的な考え方、そして現行制度における旅費の支給方法についてお伺いし、1問目の質問といたします。 ○有城正憲議長 廣瀬智総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 旅費条例に関する御質問でございます。 初めに、旅費に関する基本的な考え方でございますが、旅費は、職員が出張する場合などに公務の執行に支障が生じないよう、必要となる経費に充てることを目的として支給されるものでございまして、実費弁償的性格を有するものでございます。 続きまして、支給方法ですが、帯広市におきましては、職員が出張する際には、昼食代を含む諸雑費として日当を、JRや飛行機などを利用する際には交通費を、日程が2日以上にわたる場合には宿泊料をそれぞれ支給してございます。 このうち交通費につきましては、交通機関が定める運賃や現に支払った実費額を支給しておりますが、日当と宿泊料につきましては、国や他の自治体における状況などを参考といたしまして、標準的な実費相当額を帯広市職員等の旅費に関する条例に定めまして、定額で支給しているところでございます。 今議会に提案しております条例の改正案につきましては、現行制度では定額で支給している宿泊料を実費での支給に改めようとするものでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) ありがとうございます。 私は、定額で支給されている宿泊料について、実費支給に改めるべきであると再三にわたって指摘してまいりました。しかし、事務が煩雑になることを理由に、全く進展してはきませんでした。 この間、私からは、事務が煩雑であるなら、旅行代理店などに委託してはどうか、出張後に過不足分の精算をする事務が煩雑であるなら、立替払いとしてはどうかなど、様々な手法を用いて煩雑化を解消することを提案してきたわけでありますが、これまでにどのように検討してきたのか、お聞かせいただきたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 旅費支給業務を民間に委託することにつきましては、受注実績のある民間事業者などへ調査を行った結果、契約金額が高額となることから現実的ではないという判断をいたしております。 また、実費方式を導入している自治体への聞き取りを行ったところ、会計審査の作業が増大するなど、事務が煩雑化している事例が見受けられたところです。 このため、帯広市といたしましては、実費方式を導入することによって職員の事務負担が大幅に増すことのないよう、運用のルールなどにつきまして、職員団体とも協議を重ねながら慎重に検討を続けてきたところであります。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 全く進展していなかったというわけではなくて、内部的には協議を重ねながら慎重に検討は続けてきたといったお話だったかと思います。 それでは、旅費の支給に当たっての現行制度における手順についてお伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 職員が出張を行う場合には、公務遂行に必要な日数や移動に利用する交通機関などを行程表としてまとめまして、必要となる経費を概算で算出し、出発前に受け取ることとなります。出張から帰った後には経費を精算し、過不足があった場合には経費の返却や追加の支給を受ける必要がありますが、現行の制度では宿泊料や日当を定額で支給しておりますので、事前に積算した経費と出張後に精算した額との間にずれが生じることは多くはございません。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 定額支給しているので、積算した経費とのずれが少ないといったお話でございました。 この間、他都市の事例研究、職員団体との協議を重ねてきたといったお話でございましたけども、事務の煩雑化については解消される見込みが立ったのか、お聞かせいただきたい。また、今後旅費の支給手順はどのように変わるのか、併せてお伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原康博職員監。 ◎河原康博職員監 条例改正後の形としましては、これは承認いただいた上でということですが、現行制度では定額としている宿泊料が、今後は実費での支給という形に変更になるため、宿泊施設の領収書などを添付した上で精算行為が必要となってまいります。 運用に当たりましては、インターネットの宿泊施設比較サイトを活用し、実際にかかる宿泊料を事前に正確に算定し、あらかじめ過不足が生じない額を支給しておくことで、出張から帰った後の精算行為をできるだけ簡素化するなど、事務負担を極力減らす考えであります。 現行の定額方式に比べますと、ある程度事務負担の増加は避けられませんが、予算執行の透明性と事務効率を総合的に勘案した結果、実費方式を導入するという方向を判断したものであります。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) インターネットの比較サイトを活用して、実際にかかる宿泊料をちゃんと出して、帰った後の精算行為を簡単にするなどして運用するといったお話でございました。今の時代、便利になっておりますし、そのような運用ができるわけですから、やっていただきたいと、そう思います。 では、実費支給となることで、具体的にこれまでとどのように変わるのか、お伺いしたいと思います。 また、札幌市や道外と札幌市を除く道内では、それぞれ幾ら支給されているのかについても、併せてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 現行の制度では、出張先が札幌市と道外の場合、宿泊料として朝食、夕食代を合わせて特別職には1万4,800円、一般職には1万2,000円が定額で支給されております。また、出張先が札幌市を除く道内の場合には、宿泊料として、朝食、夕食代を合わせて特別職には1万3,300円、一般職には1万800円が定額で支給されております。 実費方式導入後は、これまで定額で支給されていた宿泊料を上限額として、実費への支給へと変更する考えです。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 宿泊料には朝食代と夕食代が含まれているといったお話でございますけども、宿泊施設で食事が提供されない場合、そのときにはどのような扱いなのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 現行制度では、宿泊施設での食事提供の有無にかかわらず、宿泊料を定額で支給しているところであります。 実費方式導入後では、宿泊施設で朝食や夕食が提供されない場合には、いわゆる素泊まり代の代金として実費を支給するのとは別に、朝食、夕食代として特別職にはそれぞれ1,100円、2,200円が、一般職にはそれぞれ900円と1,700円が別途支給されることとなるものです。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 素泊まりの場合には、朝食、夕食代が別途支給されるといったお話でございました。 ただ、どこにもその点が規定されておりません。もちろん改正案にも見当たらないわけでございますが、その金額はどこに規定されているのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 宿泊施設で食事が提供されない場合に、朝食、夕食代が別途支給されることなどにつきましては、基本的に規則で定め、実務上の部分につきましては、旅費の運用ルールを定めた手引書に掲載をし、職員に周知する考えです。 なお、食事代の額の根拠といたしましては、船や飛行機で出張する際に、運賃とは別に支給される食卓料というものがございまして、これに準じているもので、朝食代、夕食代につきまして、それぞれ食卓料の3分の1、3分の2に相当する額としております。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 規則で定めて、手引において規定すると、それで職員に周知するといったお話でございました。 ただ、そもそも宿泊料を実費で支給するとしているにもかかわらず、食事代が定額で支給されるといったことはおかしいのではないかと。私の過去の質疑を見ても、宿泊料に何が含まれているかといった問いに対して、再三ホテルの宿泊代金と夕食、朝食代と何回も答弁されておられます。そこについてお伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 食事代を実費で支給した場合は、手続がさらに煩雑化し、事務効率の低下が著しいため、定額で支給することとしているものでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 確かに夕食、朝食も領収書となると、事務手続は煩雑化するといった部分は否めないのかなと、そうも思っています。ただ、そのことが問題と言っているわけではなくて、実費で支給することとしている宿泊料に含まれていること、そういったことが問題であると考えているわけでございます。 宿泊料とは別に、例えば条例中、第15条には食卓料の部分がございます。第15条、食卓料は、水路旅行及び航空旅行について、船賃もしくは航空賃のほかに、別に食費を要する場合または船賃もしくは航空賃を要しないが食費を要する場合に限り、旅行中の夜数に応じて、別表の定数によりこれを支給するとあります。 何だか難しい書き方なんですが、かみ砕くと、水路旅行、フェリーとかですとか航空旅行、これは飛行機です、に乗ってるときに御飯代が必要である、もしくは船や飛行機代は要らないけども御飯代が必要な場合は、その日数に応じて、別表に書いてあるとおり支給しますよといったことで解釈をしております。 そして別表には食卓料、1夜につき先ほどの特別職には3,300円、一般職には2,600円が支給されるとなっております。ですから、食卓料として支給してはどうかと考えるわけでございますけども、その点についてお伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 国家公務員等の旅費に関する法律におきまして、宿泊料には宿泊施設の利用料金と夕食代及び朝食代を含むこととされておりまして、現状ではこの扱いが一般的となっております。 国家公務員の旅費制度と大枠の部分で考え方が大きく異なってしまいますと、実務上などでの解釈や運用の混乱を招くおそれがあるため、基本的には好ましくないと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 国家公務員等の旅費の法律で国家公務員に関してはそう規定されているということでございました。 先ほどの答弁では、内部の職員向けに規則で定めて、手引で周知とおっしゃってました。その中で運用のルールが定められているということでございましたけども、これは言わば市の職員が勝手に変更できてしまうのではないかといったところを危惧するわけでございます。マニュアルのようなもの、手引というのは、縛るものではない扱いだと思うので、そのように考えております。 例えばですけど、一般職の食卓料の金額である総額2,600円、これは条例に定められているので、もちろん勝手に変更というのはできないんですが、朝食900円、夕食1,700円といったものを、朝食100円、夕食2,500円と、例えばですけど、しようと思えばできちゃう、そう考えているわけでございます。 例えば、宿泊料を実費支給している函館市の例を挙げさせていただきますと、函館市の職員等の旅費に関する条例中、第19条、宿泊料の額は、宿泊先の区分に応じた別表第1の定額の範囲内の実費額(当該実費額に食費が含まれないときは、同表の食卓料の定額を加算した額)によるとなっています。 この括弧書きのところが大事なんでありますが、本来であれば議会の承認が必要な条例で規定されるべきものだと考えるわけでございますけども、先ほど朝食、夕食代に関する考え方などについて、朝食や夕食が提供されない場合には、素泊まり分の代金について実際にかかった経費を支給するのとは別に、朝食、夕食代として特別職にはそれぞれ1,100円と2,200円、一般職にはそれぞれ900円と1,700円が別途支給されることとなると。額の根拠としては、食卓料に準じており、朝食代、夕食代がそれぞれ食卓料の3分の1、3分の2としていると、はっきり明確な答弁をいただきました。 この答弁を表に出したということで、運用ルールが恣意的に変えられるようなことはない、そう考えてよろしいのでしょうか。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 先ほど申し上げた、今回予定している運用も、他市の事例等を参考にした合理性を持ったものでありまして、今後もそうした適切な運用、これが基本であると考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) そのようにやっていくといった御答弁をいただきましたので、よろしくお願いしたいと思います。 宿泊料を実費支給とすることで、せっかく行政の透明性といったものが高まるのに、その中に定額支給とする食事代が混ざってしまうといったことで、誤解を与えかねない状況ではいけないんだと思っております。見え方とすると、どこか自分本位な考え方にえてしてなりがちでございますけども、見られ方という他者本位の視点に立って運用していただきたいなと思っております。 国家公務員の旅費制度と大きく異なる運用が難しいことについては、理解するわけでございますけども、市民の皆様から誤解を受けないような制度設計について研究を続けてほしい、そう思います。 次に、特別職と一般職によって支給上限の額が異なるのはなぜか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 旅費の支給額につきましては、国や他自治体の規定などを参考にしながら、職務や職責に応じて区分を設けているものでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 大体そうなんですけど、職務や職責に応じて区分しているといったお話でございました。 次に、私は実費支給になることで、もちろん経費削減の点もあるとは考えてはおりますけども、逆に、札幌にて開催された冬季アジア大会や外国人観光客のインバウンド、帯広においての農機展などホテル代が高騰する可能性、そういったことについても示唆してまいりました。 これまでは、支給された金額の範囲内で宿泊できるホテルがない場合、定額支給としておりましたので、職員の方には負担を強いることになっておりましたけども、今後はこういった事態は発生しないのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 実費方式の導入後につきましては、規定の旅費で不足する場合には、増額調整して必要な旅費を支給するということもございますので、職員が宿泊料を自己負担するようなことは起こり得ないと考えてございます。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 改正前だと上限の旅費額までだったんですが、まだ認められておりませんけども、改正案では必要と認める旅費になると、そういったところで、自己負担は生じ得ないといったことだと思います。 宿泊料の上限までの範囲の中で、できるだけ高いホテルに泊まろうとする職員も増えてしまいそうなのかなと考えるところでありますけども、経費の削減にはつながらないのではないか、そう考えるところもあります。何か対策を講じる考えはあるのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 実費方式を導入する主目的は、先ほどからお話ありました透明性を高めることでありまして、実際、経費の節減、これを前提としたものではございません。 そのため、原則として定められた金額の範囲内であれば、宿泊料の多寡について問われるものではございませんが、例えばシングルルームよりも高額なツインルームに1人で宿泊することは認めないなど、不必要な経費が生じないよう、基本的な運用ルールを定める予定でございます。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 出張する職員に公用のクレジットカードなどを渡して、旅行中の経費をカードで精算するといったものなど、より透明性の高い手法も考えられるのかなといったところもありますので、検討いただきたいなと思います。 旅費に関するこれまでの考え方と変更点については理解いたしました。 次に、今後の方向性についてお伺いしたいと思います。 初めに、コロナ禍の影響によって職員の出張が減っていると思うわけでございますけども、どういった傾向にあるのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 平成30年度と令和2年度を比べますと、出張件数は6割程度まで減少しております。コロナ禍において多くの会議や研修会などが中止されたり、オンラインでの開催に変更されたりするなどの影響、その結果だと認識してございます。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) コロナ禍で多くの出張、今の話ですと4割程度出張件数が減っているということでした。大幅に取りやめられているといったことでございますけども、そもそも出張することの意義についてどのように考えているのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 出張をオンライン上でのやり取りに切り替えることができたものにつきましては、長時間労働の是正など、効率的な働き方につながっている側面があると考えております。 その一方で、業務内容にもよりますが、出張して実際に対面することによって深まる人間関係ですとか、そこから得られる多くの知見という部分についても認識をしているところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 会議も集まりもそうなんですけども、実際に対面することで得られるものというのは、ばかにならないのかなと考えております。メールやLINEとか、要件を伝えれば済むこともあれば、電話やウェブ会議でも伝わらないことだって往々にしてあるわけです。 2か月余り十勝管内は感染者ゼロが続いているこのコロナ禍でございますけども、対面することでその人との時間を共有、時間をお借りしているということにありがたみを感じる機会となったところであります。 会議などでは、隣の方と談笑であったり世間話、無駄話といったところの中にヒントがあったりするものもございます。 ウェブ会議などでは、無駄話を一人にだけするということはなかなか難しくて、1つ発言をするにしても参加者全員が注目してしまうと、そういったようなこともあるかと思います。人間関係が深まったりするというのは、なかなか難しかったりすると。 もちろん、よしあしがありまして、アフターコロナと言われても、オンライン等のやり取り、今後も使い分ける必要があると考えております。 そこで、出張について今後どのように取り扱うのか、考えをお伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 先ほど申し上げましたとおり、オンラインなどでのやり取りと、出張して実際に対面することについては、それぞれにメリットがあると認識しております。あくまで用務内容に照らしましてそれぞれのメリットを踏まえた上で、ケースに応じて出張の方法を選択するということが必要と考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) オンラインでのやり取りが増えているということでございますけども、自分のデスクでできる会議もあれば、がやがや騒がしい中ではできないようなオンライン等のやり取りもあるかと思います。そういった場所の確保も必要であると考えるところでございますけども、市役所ではどのようにオンライン会議などを行ってるのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 職員がオンライン会議でのやり取りを行う場合には、会議室や打合せスペースなど実施に適した場所で行っているところであります。 なお、機器の操作やオンライン会議に不慣れな職員もおりますので、オンライン会議に参加する際の心得などにつきまして、職員への周知を図っております。 以上です。 ○有城正憲議長 清水議員。 ◆11番(清水隆吉議員) 環境を整えていくといったことは必要でありますことから、ぜひよりよい方向に進めていただきたいなと思います。 旅費に関しては、議員になって以来、長きにわたり、透明性を高めるべきであるとたった一人で提言してまいりました。平成27年、28歳だった頃からですので、現在35歳、まだ審査はこれからでございますけども、来年の4月1日の施行ということで、7年弱の年月をかけて、故郷十勝・帯広をほんの1ミリばかしは前進させることができたのではないかと、そう考えております。 当時の市議会の事務局長にも言われました。あなたの立場が悪くなるなるのではないかと。心配しておっしゃっていただいた言葉だとは思いますが、今言わないでいつ言えるのかと。仕事が決まらなかった私は、議員として格好をつけるのではなくて、少しでもよくしないとと、その一心でのみ生意気にも伝え続けさせていただきました。 もし旅費条例が改正されることで、市議会議員の方々、我々議員も帯広市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の中の第3条、議員が公務のため旅行したときは、帯広市職員等の旅費に関する条例に規定する旅費を費用弁償として支給するとありますので、その形に準ずる、そういったことになると思います。 それぞれ託された思いを持って、そして市長をはじめ市役所職員の皆様も、帯広を少しでもよりよくしたい、その思いはもちろん一緒だと思います。過去に学び、今を歩き、未来につなげていく責任が我々にはあるのだと思います。 初めにも述べさせていただきました。これからの十勝・帯広を担う子供たちのためにも、誇ることのできる十勝・帯広をつくっていかなければなりません。今後も旅費に限らず、公費の使途を市民につまびらかに説明する姿勢が大切であると考えるわけでございますけども、この点に関して帯広市の考えをお伺いし、最後の質問といたします。 ○有城正憲議長 河原職員監。 ◎河原康博職員監 行政事務の執行の透明性向上につきましては、これまでも継続して取り組んでいるところでありまして、今後もこの点は変わらず続けていく考えでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 以上で清水隆吉議員の発言は終わりました。 これをもちまして議案に対する大綱質疑並びに一般質問を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第80号外29件については、11人の委員をもって構成する議案審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 なお、お諮りいたします。 ただいま設置いたしました議案審査特別委員会の委員に石橋勝美議員、菊地ルツ議員、稗貫秀次議員、藤澤昌隆議員、大竹口武光議員、上野庸介議員、林佳奈子議員、小椋則幸議員、西本嘉伸議員、佐々木勇一議員及び大平亮介議員、以上11人を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 正副委員長互選のため休憩いたします。         午後2時37分休憩         ────────         午後2時48分再開 ○有城正憲議長 再開いたします。 ただいまの休憩中に議案審査特別委員会が開催され、委員長に稗貫秀次議員が、また副委員長に大平亮介議員がそれぞれ互選されておりますので、御報告いたします。 ここで委員長に御挨拶をお願いいたします。 稗貫秀次議案審査特別委員長、登壇願います。   〔稗貫秀次議案審査特別委員長・登壇〕 ◆21番(稗貫秀次議員) ただいまの休憩中に議案審査特別委員会が開催され、委員長に私稗貫が、副委員長に大平議員が互選されました。明日1日限りの委員会となりますが、皆様方の活発な審査をお願いしたいと思います。 特に、本日提案されます生活弱者への福祉灯油の部分、それから新型コロナワクチンの接種に関する追加の予算、そして子供支援に関する給付金も予定されております。大変重要な案件と認識しておりますので、皆様方と理事者のしっかりとした議論をお願いしたいと思います。 明日一日、委員長の職責をしっかりと全うしたいと思います。御協力方よろしくお願いします。(拍手)     ~~~~~~ 〇 ~~~~~~ ○有城正憲議長 日程第4、議案第111号令和3年度帯広市一般会計補正予算(第14号)を議題といたします。 直ちに提案理由の説明を求めます。 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 議案第111号令和3年度帯広市一般会計補正予算(第14号)のうち、歳出について御説明いたします。 第10款総務費は、燃料単価の上昇に伴い市役所庁舎やコミュニティ施設の管理に係る経費を追加するほか、新型コロナワクチンの接種記録をマイナンバー制度における情報連携に対応させるため、システム改修経費を追加するものであります。 第15款民生費は、燃料単価の上昇に伴い、生活館や保育所の管理に係る経費を追加するほか、灯油価格高騰対策として灯油代支援給付金及びその支給に係る経費を追加するものであります。 また、児童手当受給者などに対する子育て世帯臨時特別給付金及びその支給に係る経費を追加するものであります。 第20款衛生費は、新型コロナワクチンの3回目の接種に向けた体制整備及び接種対象者へのワクチン接種の実施に係る経費を追加するほか、燃料単価の上昇に伴い、火葬場の管理に係る経費を追加するものであります。 第50款教育費は、燃料単価の上昇に伴い、学校施設や動物園の管理に係る経費を追加するものであります。 第65款職員費は、事業実施に伴い、会計年度任用職員の任用に係る経費を追加するものであります。 次に、歳入について御説明いたします。 第40款地方交付税は、特別交付税を追加するものであります。 第60款国庫支出金は、事業実施に伴う負担金及び補助金を追加するものであります。 第85款繰越金は、前年度繰越金を追加するものであります。 次に、繰越明許費につきましては、感染症予防費について年度内に支出が終わらない見込みのため、繰越明許費を設定するものであります。 よろしく御審議賜りますようお願いいたします。 ○有城正憲議長 これから大綱質疑を行います。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 別になければ、大綱質疑を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第111号については、先ほど設置いたしました議案審査特別委員会に付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 以上で、本日の日程は全部終わりました。 ここでお諮りいたします。 本会議は委員会審査等の都合により、12月14日及び15日を休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 したがって、次回の本会議は12月16日午後1時から開きます。 本日はこれをもちまして散会いたします。         午後2時54分散会...