令和 2年第1回 3月定例会〇
議事日程日程
番号事件番号内 容 等第1
会議録署名議員の指名について第2 令和2年度
市政執行方針に対する質疑並びに一般質問について第3議案第1号令和2年度帯広市
一般会計予算議案第2号令和2年度帯広市
国民健康保険会計予算議案第3号令和2年度帯広市
後期高齢者医療会計予算議案第4号令和2年度帯広市
介護保険会計予算議案第5号令和2年度帯広市
中島霊園事業会計予算議案第6号令和2年度帯広市ばん
えい競馬会計予算議案第7号令和2年度帯広市
駐車場事業会計予算議案第8号令和2年度帯広市
空港事業会計予算議案第9号令和2年度帯広市
水道事業会計予算議案第10号令和2年度帯広市
下水道事業会計予算議案第11号帯広市
職員定数条例の一部改正について議案第12
号帯広市議会の議員その他非常勤の職員等の
公務災害補償等に関する条例の一部改正について議案第13号帯広市
消防団条例の一部改正について議案第14号帯広市
国民健康保険条例の一部改正について議案第15号帯広市特定教育・保育施設及び
特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例の一部改正について議案第16号帯広市
放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正について議案第17号帯広市
へき地保育所条例を廃止する条例制定について議案第18号帯広市
企業立地促進条例の一部改正について議案第19号帯広市公園条例の一部改正について議案第20号帯広市
公営住宅条例の一部改正について議案第21号帯広市
特定公共賃貸住宅条例の一部改正について議案第22
号帯広市立学校設置条例の一部改正について議案第23号帯広市
体育施設条例の一部改正について議案第24号帯広百年
記念館条例の一部改正について議案第25
号定住自立圏形成協定の変更について議案第26
号市道路線の認定について第4議案第40号令和元年度帯広市
一般会計補正予算(第13号) ──────────────〇会議に付した事件 議事日程に同じ ──────────────〇出席議員(29人) 1番 石 橋 勝 美 2番 佐々木 直 美 3番 椎 名 成 4番 上 野 庸 介 5番 林 佳奈子 6番 小 椋 則 幸 7番 鬼 塚 英 喜 8番 大 平 亮 介 9番 菊 地 ル ツ 10番 大 林 愛 慶 11番 清 水 隆 吉 12番 今 野 祐 子 13番 藤 澤 昌 隆 14番 大和田 三 朗 15番 木 幡 裕 之 16番 石 井 宏 治 17番 西 本 嘉 伸 18番 杉 野 智 美 19番 楢 山 直 義 20番 鈴 木 正 孝 21番 稗 貫 秀 次 22番 小 森 唯 永 23番 大竹口 武 光 24番 大 塚 徹 25番 横 山 明 美 26番 佐々木 勇 一 27番 稲 葉 典 昭 28番 鈴 木 仁 志 29番 有 城 正 憲 ──────────────〇欠席議員(0人) ──────────────〇
出席説明員 市長 米 沢 則 寿 副市長 前 田 正 明 副市長 田 中 敬 二
公営企業管理者 阿 部 信 一 教育長 池 原 佳 一
代表監査委員 林 伸 英
政策推進部長 関 口 俊 彦 総務部長 廣 瀬 智
市民活動部長 野 原 隆 美
市民環境部長 川 端 洋 之
保健福祉部長 堀 田 真樹子
こども未来部長 広 瀬 容 孝
商工観光部長 相 澤 充 農政部長 池 守 康 浩
産業連携室長 植 松 秀 訓
都市建設部長・新
総体整備推進室参事 和 田 亮 一
上下水道部長 倉 口 雅 充
学校教育部長 中 野 雅 弘 生涯学習部長 草 森 紳 治
選挙管理委員会事務局長 槇 勝 行
監査委員事務局長 都 鳥 真 之
農業委員会事務局長 河 本 伸 一
選挙管理委員会委員長 織 田 雅 徳
農業委員会会長 中 谷 敏 明 ──────────────〇
事務局出席職員 事務局長 山 上 俊 司 書記 滝 沢 仁 書記 澤 口 智 邦 書記 西 端 大 輔 書記 小 原 啓 佑 書記 鈴 木 竜 馬 書記 高 橋 均 書記 蓑 島 優 貴
~~~~~~ 〇
~~~~~~ 午前10時0分開議
○
有城正憲議長 ただいまから本日の会議を開きます。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○
有城正憲議長 ここで事務局長に本日の議事日程などについて報告させます。
◎
山上俊司事務局長 報告いたします。 本日の出席議員は29人全員であります。 次に、本日の議事日程でありますが、お手元に配付の
議事日程表(第3号)により御了承いただきたいと思います。 報告は以上であります。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○
有城正憲議長 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員に、18番
杉野智美議員及び19番
楢山直義議員を指名いたします。
~~~~~~ 〇
~~~~~~
○
有城正憲議長 日程第2、昨日に引き続き令和2年度
市政執行方針に対する質疑並びに一般質問についてを議題といたします。 初めに、
稗貫秀次議員から発言の通告があります。 21番
稗貫秀次議員、登壇願います。 〔21番
稗貫秀次議員・登壇・拍手〕
◆21番(
稗貫秀次議員) おはようございます。
東日本大震災から一昨日で丸9年を迎えました。改めまして、お亡くなりになられた皆様、いまだに行方が分からない皆様の御冥福をお祈りするとともに、被災に遭われた皆様の日常生活が一日も早く安定されますことを念じております。 また、本日未明、石川県におきまして震度5強の大きな地震が発生いたしました。改めまして、地震や風水害に対する感受性をしっかりと高め、日頃の防災意識を高めてまいりたいと思う次第でございます。 また、今世界を震撼させております
新型コロナウイルスによる影響が一日も早く収束し日常生活が安定しますことも併せて念じてやみません。 それでは、通告に従いまして、開政会を代表して、大きく6つの項目について質問をさせていただきたいと思います。 初めに、健康で暮らせる
まちづくりについて中、十勝・帯広の医療体制の維持と確保についてお伺いいたします。 市長は
市政執行方針の中で、
健康づくりについては
生活習慣病の予防やがん対策などに取り組み、医療については看護師の養成や2次
救急医療体制の確保に向け関係団体との協議を詰めるとの方針を示されました。市民が安心して暮らせる
まちづくりにとって医療体制の維持確保は重要な課題であり、
長寿大国日本と言われる今日、医療技術の向上と医療施設の充実は目をみはるものがあると認識しております。 私が
市議会議員に初当選した平成11年当時は、当時の砂川市長が市立病院の廃止の方針を表明され、議会議論も廃止容認と猛反対とに真っ二つに分かれ、議会も度々空転し深夜議会となることもありました。その後、平成16年3月に
帯広市立病院は閉院され16年の歳月が流れたわけですが、十勝・帯広の医療環境は後退することなく現在に至っております。全国的に
自治体病院は高コスト体質から脱却することが難しく経営は厳しいと言われており、結果として市立病院の廃止の決断は正しかったものと考えております。 そこで伺いますが、平成30年11月に
帯広厚生病院が移転、改築され、跡地には
帯広中央病院が新たに開設されるなど着実に医療機能が強化されているわけでありますが、米沢市長が就任したこの10年の間に本市の医療環境が大きくさま変わりしてる現在の十勝・帯広の医療体制の確保についてどのように受け止めていらっしゃるんでしょうか、お伺いしたいと思います。 次に、市民の健康維持と増進に向けた考え方についてお伺いいたします。
市政執行方針の中でも、ひきこもりの高齢化問題や、
国民健康保険や
介護保険等の持続的な運営に努め、市民の健康管理の支援に取り組む方針が示されました。世界有数の長寿国として知られる日本、しかし健康で元気で暮らせる期間、すなわち健康寿命はそれほど長くありません。健康寿命とは、2000年にWHO、
世界保健機関が提唱した概念で、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義されており、平均寿命と健康寿命の差は不健康な期間を意味することになるわけであります。
幾ら平均寿命が世界一だと言われても、日本は平均で10年近くも不健康な期間があり、世界有数の長寿国だが不健康な期間も世界一、これが
長寿大国日本の現実であります。 そこで伺いますが、人生100年時代を迎えるに当たり、健康寿命を延ばしていくことは、
生きがいづくりはもとより、高齢化に伴う医療費の抑制にもつながると思いますが、市民の
健康づくりに向けた本市の考え方についてお聞かせください。 次に、環境にやさしい
まちづくりについて伺います。 昨年12月にマドリードで、気候変動に関する国連会議、COP25が開催されました。そこで
世界気象機関は、世界の平均温度は予想より速いペースで上昇しており、今世紀末には3度から5度も上昇すると警鐘を鳴らしました。パリ協定の目標は、将来の気温上昇を2度より小さく、できれば1.5度以下に抑えるよう勧告しておりますが、現状では大幅に乖離している状況であります。 ここで思い出されるのは、1972年にローマ・クラブが発表した「人類の危機」レポート、成長の限界であります。人口と経済の幾何級数的な増加が続けば、食料不足や天然資源の枯渇、環境汚染で100年以内に地球上の成長は限界に達する。危機を回避するには、技術は本質的な解決策にはならず、政治、経済、社会などのシステムを転換し、人口と資本の成長を持続できる安定した水準で均衡させるべきだと訴えました。 その訴えからほぼ半世紀が経過し、この間、世界の人口は約2倍、GDPは約4倍に増加しましたが、幸いにして経済成長は続いております。懸念された食料不足や資源枯渇、環境汚染は目覚ましい技術進歩で乗り越えられてきました。例を挙げますと、農業分野での緑の革命や
バイオ技術、
深海油田開発や
シェール革命、省エネや原子力、
再生エネルギーの技術革新、大気、水に含まれる汚染物質の除去技術などが大きな役割を果たしてきました。 また、ローマ・クラブは、化石燃料の消費増大が続けば、大気中の
CO2濃度が一層上昇し、地球の気候や生態系に深刻な影響を及ぼすとの見解を示しておりました。その警告どおり、昨年の
CO2濃度は410ppmと、観測可能な過去80万年のデータで最高値に達していると言われております。近年世界各地で相次ぐ異常気象は、既に人間活動が有限な地球の許容限界に達しているあかしであると思います。
温暖化防止には技術が切り札になると期待はしておりますが、同時に消費者や企業、政治家の危機感と解決に向けた果敢な
チャレンジ精神が不可欠であります。 そこで伺いますが、帯広市は、平成20年に
環境モデル都市に認定されたことを受けて、翌年に
環境モデル都市行動計画を策定し、「住・緑・
まちづくり」、「お
びひろ発農・食」、「創資源・創エネ」、「快適・賑わうまち」、「エコなくらし」、この5つの視点で環境負荷の低減を進めてきたわけでありますが、これまでの取組みをどのように評価してるかについて伺います。 次に、市役所の組織運営について伺います。 このたび、約10年ぶりとなる
帯広市役所の組織再編が行われ、4月から新たな組織で行政運営を進めていくこととなります。組織再編の概要を見ると、連携力の強化と対応力の強化の2つの柱で進めていくとの内容となっておりますが、人口減少、少子・高齢化の中にあって山積する行政課題をこの再編によりどのように解決していこうと考えているのか、基本的な考え方についてお聞かせいただきたいと思います。 次に、観光の振興について伺います。 市長は
市政執行方針の中で、観光について、アウトドアの
ブランド化の取組みや
外国人観光客の誘客のほか、観光振興の新たな財源に関する検討を進めるとの方針を示されました。第七期総合計画のキャッチフレーズに、あおあお、ひろびろ、いきいきという文言が使われておりますが、広大な自然環境に恵まれた十勝平野を今こそ大々的に売り込むチャンスだと感じております。 しかしながら、昨年放映された「なつぞら」効果や今後のとかち帯広空港の
一括運営委託も追い風となり、これからというときに
新型コロナウイルスによる悪影響が発生したことは大きな懸念材料でありますので、万全の対策を取っていただき、一日も早く収束することを願ってやみません。 そこで伺いますが、国内外の
プロモーション等により観光客入り込み数が過去最高を更新してきているとのことでありますが、本市の今年度の
観光入り込みなどの概況はどのようになっているのでしょうか。 併せて、三大祭りについては、天候不順などの影響があったとお聞きしておりますが、どのような結果だったのかについてもお聞きいたしたいと思います。 また、
統合型リゾート、いわゆるIRの誘致について、北海道では令和2年度当初予算への関連経費の計上を見送ったとのことでありますが、
訪日外国人観光客を含めた道内外からの集客が期待できるなど、北海道の観光の活性化に大きく寄与する本事業が先送りになったことは、私の個人的な見解ではありますが、大変に残念な結果だったと受け止めております。IRの是非を議論する過程で、
カジノ施設と
ギャンブル依存症の問題、そういったことが大きく取り上げられておりましたが、それでは全国各地にあるパチンコ屋さんや競馬などの公営競技、こういったことについてはいかがなんでしょうか。やはり個人の問題として節度ある対応をすることによって、こういった問題は防げると思いますし、主婦の皆さんを含めて、この施設に通うということはあまり考えられないのかなと私は個人的には思っております。そういったところで、これまで帯広市はIRの誘致に関して具体的な動きは示していなかったと思いますけれども、今回の北海道の判断についてどのような受け止めをしているのかお聞かせ願いたいと思います。 次に、
ばんえい競馬の振興について伺います。 昭和28年に発足した
ばんえい競馬は、平成3年度をピークに発売額が急速に減少し、累積赤字が膨らみ、経営の改善が見込まれないため、4市による開催は平成18年度をもって廃止に追い込まれました。バブル崩壊による
景気後退期と重なったことが大きな要因として上げられるわけですが、あのとき帯広市が単独開催を決断しなければ今日の繁栄はなく、永遠に歴史の中に消え去っていったと思います。平成24年3月の私の代表質問のときは、
ばんえい競馬の収支は最悪の状況であり厳しい指摘をさせていただきましたが、あのときの状況から発売額が右肩上がりで伸びている現状を見るにつけ、私自身も感慨深い思いであります。 平成19年から単独開催となり、今年で13年目を迎えることとなりましたが、この間の厳しい経営状況を乗り越え、
競馬関係者の努力はもとより、全国にファンを拡大し続けている現在の経営状況について市長の認識を伺います。 最後に、
中心市街地の活性化について伺います。 市長は
市政執行方針の中で、安全・安心で快適に暮らせるまちの中で
中心市街地について述べられておりますが、活力とにぎわいと挑戦があるまちにも関係してくるものと思います。 帯広市の顔である
中心市街地については、過去から多額の税金を投入し、費用対効果の均衡を図るべく取り組んできたことは理解しておりますが、効果がなかなか見えてこないとの現状認識を持っております。イトーヨーカドーの郊外移転を機にまちのにぎわいが大きく失われたわけですが、その後、
中心市街地ににぎわいを取り戻そうと市民有志が立ち上がり、
歩行者天国や駅前のイルミネーションなどの取組みが行われております。帯広市も、
中心市街地活性化基本計画を策定して広小路のリニューアルに取り組むなど、まちなかの活性化に取り組んできたところではありますが、かつてほどのにぎわいはいまだに戻っていないと感じております。 そこで伺いますが、このような
中心市街地の現状に対して、市長はどのようなことが課題だと捉えているのかお聞かせいただきたいと思います。 以上を申し上げ、1回目の質問とさせていただきます。
○
有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 おはようございます。 稗貫議員の代表質問中、初めに
地域医療体制についてお答えいたします。 近年の十勝・帯広の
地域医療体制は、平成26年に
夜間急病センターの移転、改築に伴い、夜間診療に加えて新たに休日診療を開始したほか、平成30年の
帯広厚生病院の移転、改築により、
救急医療体制や
災害拠点病院としての機能強化、緩和ケアの充実などが図られてきております。病院、診療所、行政の協力、連携の下、圏域として初期救急から3次救急までの医療体制が確保され、地域住民が安心して医療を受けられる体制が整備されてきているものと考えております。 次に、市民の
健康づくりについてお答えいたします。 急速な高齢化の進行に伴い、医療や介護などを必要とする高齢者の増加が見込まれる中、誰もが生涯にわたって健やかで心豊かに生活できる社会環境を整備していく必要があるものと考えております。帯広市では、健康寿命の延伸などを目指し、各種健診の実施や保健指導のほか、健康に対する意識啓発などを通し市民や企業による主体的な
健康づくりを促進してきたところであり、今後とも
関係機関等との連携の下、地域全体で取り組んでまいる考えであります。 次に、
環境モデル都市についてお答えいたします。
環境モデル都市行動計画の取組みについては、
太陽光発電システムの普及などの面で一部に遅れが見られるものの、
バイオマスの利活用をはじめ、
農林業分野の取組みなどが順調に進捗し、
温室効果ガス削減量が目標の9割を超えるなど、おおむね順調に推移しているものと捉えております。また、国によるフォローアップでも、農地への堆肥施用など、
地域循環型農業の取組み等が評価されており、今後も地域の特性を生かしながら計画を推進していくべきとの助言をいただいているところであります。 次に、組織再編についてお答えいたします。 組織機構の再編については、
社会経済情勢の変化に伴い、地域課題が相互に連関し複雑化してきている状況を踏まえ、幅広い領域や新たな政策課題に対応できるよう、組織の体制を見直し、調整、連携力を強化するほか、より効果的、効率的な
事務執行体制を構築することを目的に実施するものであります。新たな組織の枠組みの基本的な考えとしては、福祉と子育てなど相互に関連性の高い部門の集約や適正な職員数となるように課を再編することにより、連携、調整力の強化を図るほか、
地域共生社会や危機対策などに対応した組織を新たに創設し、政策課題への対応をより効果的に進めていく考えであります。 次に、観光についてお答えいたします。 帯広市における今年度上期の
観光入り込み客数は、昨年度と比べると減少しているものの、道外からの入り込み客数は増加しており、
連続テレビ小説「なつぞら」の効果や、これまでの
観光客誘致の取組みの成果が現れてきているものと認識しております。 なお、三大祭りについては、氷まつりが天候の影響などで来場者数が減少したものの、菊まつりはここ10年で最高の来場者となっております。祭りを含めた
観光イベントについては、近年の気候変動などの影響も踏まえ、悪天候事の開催方法を検討するほか、
イベント自体の魅力向上を図り、来場者の増加に結びつけていくことが必要であると考えております。 次に、
統合型リゾートについてお答えいたします。 北海道がIR誘致の申請を見送ったことについては、IRの誘致が北海道の経済の活性化に大きく寄与するという期待がある一方で、
IR候補地における自然環境との調和などの面で課題もあり、様々な意見や議論を経た上で今回の判断に至ったものと認識しております。北海道は、
統合型リゾート導入の効果として、国内外からの民間投資の増大やインバウンドや交流人口の増加による観光消費の拡大、新たな雇用の創出などが期待できるとしており、十勝・帯広にも波及効果があるものと捉えておりますことから、引き続き北海道の動向を注視してまいります。 次に、
ばんえい競馬についてお答えいたします。
ばんえい競馬は、世界で唯一の競馬として広く全国に認知され、市民や観光客など多くの方に御来場いただいているほか、ホームページや新聞などを通じた情報発信などにより電話、
インターネット発売が好調に推移しており、前年度の発売額を上回っている状況にあります。 最後に、
中心市街地の活性化についてお答えいたします。 帯広市はこれまで、関係団体や事業者等と連携しながら
中心市街地活性化基本計画に基づき様々な取組みを進めてきたところであり、休日における
歩行者通行量の増加をはじめ、一定の成果が現れてきていると考えております。しかしながら、平日昼間の
歩行者通行量や
まちなか居住者数は減少傾向が続いており、
中心市街地の活性化に向けてはさらなる取組みが必要であると認識しているところであります。来年度から始まる第3期の計画では、再開発事業などの
ハード事業に加え、様々なイベントなど
ソフト事業を位置づけたところであり、事業の着実な実施はもとより、それぞれの事業の相乗効果により、
中心市街地の活性化につなげてまいる考えであります。
○
有城正憲議長 稗貫議員。
◆21番(
稗貫秀次議員) それぞれ御答弁いただきましたので、2回目の質問からはなるべく端的にお聞きしてまいりたいと思います。 まず初めに、十勝・帯広の医療体制の維持確保についてでありますが、医療環境の整備が進み市民が安心して医療を受けられる体制が構築されてきたとのお答えでありました。先進医療などを受けるには、これまで札幌市や本州の大都市圏に行かないと治療が受けられないことも多かったと聞いております。
帯広厚生病院の移転、改築により、これまで以上に
先進的医療が導入され、地域で治療を受けられる体制が整備されたのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。 また、今後、高齢化の進行により医療需要の増加などが見込まれるものと考えられますが、課題と認識について伺います。 次に、市民の
健康維持増進に向けた考え方についてお聞きいたします。 先ほどの御答弁で、健康寿命を延ばす考え方について重要であるとの認識が示されました。現在、本市では、
一般介護事業などを通じて様々な取組みを実施していることは理解しておりますけれども、市民が主体的に独自の活動を展開して
健康づくりや
生きがいづくりに取り組んでいるケースも見受けられております。そういった市民からは行政に対して活動を後押ししてほしいとの声もお聞きしているところでございますが、この点についてはいかがお考えでしょうか。 次に、
新型コロナウイルス感染症に対する市長の認識について伺います。 感染しても8割以上の人が無症状または軽い症状で済み、重症化は14%、その中でも重篤化するのはごく一部で、致死率はおおむね2%前後というのが一般的な評価であります。一部の専門家は、過度に恐れるべきではない。ワクチンが開発されるまでの間、感染により自身の体内で抗体を作り対処するしかないと発言されてることも散見されております。インフルエンザによって毎年国内では3,000人以上の方が亡くなっているという現実を考えたとき、私は今回の感染症を過度に恐れて経済活動や社会活動を停滞させることが果たして正しい対処方法なのか疑問を持っております。 そこで伺いますが、今回の
新型コロナウイルスに対する市長の認識と市民に対するメッセージの在り方についてお聞かせ願いたいと思います。 次に、
環境モデル都市の取組みについて伺います。 先ほどの御答弁で、ほぼ目標どおりに進んでおり、国からも取組みについて評価されているとのことでありますが、世界的には、よい流れとして、温暖化への関心や危機感は若者にも広がりつつあり、多くのグローバル企業も脱炭素経営にかじを切り始めているとの情報を見聞しております。一例を挙げますと、昨日も藤澤議員の質問で取り上げられておりましたが、気候変動の危機を訴えて、スウェーデンの高校生、グレタ・トゥーンベリさんが始めた抗議活動をきっかけに世界に広まった気候マーチ、日本でも昨年9月20日に23都道府県で開催され、5,000人以上の若者が声を上げました。大手企業では、気候変動による座礁資産化や自然災害による被害が大きいため、脱炭素化投資を促進しているそうであります。また、政治的にも、危機感の高まりにより、真剣に温暖化対策を進める国や地方自治体が増えているそうであります。 一方、懸念されることとしては、今後数十年の間に低炭素技術の開発、普及、ライフスタイルの転換などを急激に進める必要があることです。それには炭素税や排出規制などの公共政策が効果的になるわけでありますが、国民の負担増となります。アメリカや中国などの大国は、自国主義に走らず、グローバルな見地から世界の模範になるべきだと強く思っております。日本においては、政治家と行政の役割は、税収の適切な再配分などにより国民負担の軽減と公平性の確保を図り、国民の理解を得ることだと思います。 そこで伺いますが、
環境モデル都市行動計画の目標を達成し全国の自治体の模範となるためには市民や事業者の協力が必要不可欠であると思いますが、これまでの取組み状況についてお伺いいたします。 次に、組織運営について伺います。 先ほどの御答弁で、組織再編の基本的な考え方については理解いたしました。時代背景により変わりゆく市民ニーズに対応していくためには、市の組織や職員の活力を高めていくことも必要ではないかと考えます。職員の時間外勤務も増加傾向にあり、国からは働き方改革といったことも求められている中、課の規模の適正化といったことが上げられていると思いますが、職員が働きやすい環境をつくるためにどういったことを考えているのかについて伺います。 また、長年の行政経験を持つ再任用職員を生かしていくことも今後より一層大切になってくるのではと考えます。変化の激しい時代だからこそ、後進の指導等、再任用職員の持つ貴重な経験やノウハウを生かしていくことで組織力の強化にもつながっていくのではと思いますが、市長の所見について伺います。 次に、観光振興について伺います。 観光の現状については理解しました。今後もプロモーション活動を継続し、あらゆる面から国内外の観光客の誘致に積極的に取り組んでいただきたいと思います。また、三大祭りなどを通じて市民が気軽に楽しめるイベントの開催についても、実行委員会と連携を深め、内容の充実を図っていただきたいと思います。 では、観光も含めた商工業の経済的な部分についても伺いたいと思います。 今回の
新型コロナウイルスによる経済的な損失は計り知れないものがあると思います。まだまだ収束の見通しが立たず、影響の拡大や長期化によっては、観光業界のみならず、様々な業種、事業者に大きな損害が生じるというより、もう既に生じていると考えますが、市の対策は万全なのでしょうか、お答えください。 次に、
ばんえい競馬について伺います。 先ほどの御答弁で、発売が好調に推移しており、本年度も前年度の発売額を上回っていることが分かりました。平成25年度からは右肩上がりで毎年売上げが伸びておりますが、今回の
新型コロナウイルスの影響により、今年度は2月29日の開催から3月24日の最終開催日まで無観客でのレース開催を予定しているとのことであります。本場、場外ともに発売を停止し、ネット販売のみの発売になるわけでありますが、全体の発売額の7割強をネット販売が占めているといえども、少なからず売上げは減少するものと思われますので、今後の影響についてしっかりと分析し、被害を最小限にとどめていただくようお願いいたしたいと思います。 そこで伺いますが、昨年度の発売額は約244億円であり、今年度はさらに増えるとのことであります。平成30年度まで6年連続で黒字を計上しており、運営は好調のようでありますが、それにより得られた売上げについてはどのように活用されているのかについてもお聞きしたいと思います。 次に、
中心市街地の活性化について伺います。 先ほどの御答弁で、
中心市街地の現状における課題について御説明がありました。現在、
中心市街地では、西3・9再開発事業をはじめ、国の合同庁舎や民間ホテルの建設、税務署や厚生病院の跡地の利活用など、新たな動きが生まれております。一方で、数年間にわたり利活用がなされていない中心部の土地や、空き店舗が目立つ商店街など、動きが鈍い状況も散見されております。 そこで伺いますが、
中心市街地における空き店舗や空き地などの解消についてどのように進めていくのかお聞かせいただきたいと思います。 以上を申し上げ、2回目の質問とさせていただきます。
○
有城正憲議長 米沢市長。
◎
米沢則寿市長 初めに、地域医療についてお答えいたします。
帯広厚生病院では、救急医療、周産期医療の機能が強化されたほか、質の高いがんの治療が行われており、十勝・帯広では各医療機関による適切な機能分担の下、地域住民が地元で安心して医療を受けられる体制が構築されてきているものと認識しております。今後は、高齢化の進行に伴う医療需要の増加を見据え、北海道や地域医療機関、十勝19市町村が連携しながら、医療従事者の確保をはじめ、
地域医療体制の維持確保に向けた取組みを進めていくことが重要であると考えております。 次に、
健康づくりについてお答えいたします。 健康寿命の延伸に向けて、企業や町内会など様々な主体による自主的な
健康づくりを促進していくことが重要でありますことから、帯広市では関係機関と連携しながら、健康や運動に係る指導者の派遣やスポーツに親しむ機会の提供などの自主的な
健康づくりの取組みに支援を行ってまいりました。今後、こうした支援に加えて、職場での
健康づくりを目指すスマートライフプロジェクトの促進などを通じ、市民の主体的な
健康づくりを促進してまいる考えであります。 次に、
新型コロナウイルス感染症に係る対応についてお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症に対しては、市民生活や地域経済への影響をこれ以上拡大させないためにも、一刻も早い事態の収束に向けて対策を講じる必要があります。このため、国や北海道、医療機関、市町村が、それぞれの役割分担をしっかりと踏まえた上で緊密な連携を図りながら、地域の実情に合わせた対策を講じていく必要があるものと認識しているところであります。また、市民の皆さんが正確な情報に基づいて冷静かつ適切に行動していただきますように適時に必要な情報を提供していくことも我々の責務であると認識しております。こうした考えの下、帯広市では、庁内の対策本部会議において、国や北海道等から示される情報や方針などに基づき、市民生活や経済活動への影響を踏まえながら、感染拡大の予防策や市が所管する施設の運営方針等を決定し、市民の皆さんに必要な情報を提供してきたところであります。 次に、環境負荷低減の取組みについてお答えいたします。 これまで、市民や民間企業等の協力によるレジ袋の削減や廃食用油の回収のほか、町内会による防犯灯のLED化など、地域内の様々な主体により環境負荷低減につながる取組みが進められてきているところであります。 次に、職員が働きやすい環境づくりについてお答えいたします。 今後の行財政運営では、人材や財源など限られた経営資源を有効活用しながら住民福祉の向上を図っていくことが求められております。このたびの組織体制の見直しや行財政改革計画に基づく業務の改善の取組みなどを通じ、職員がそれぞれの能力を最大限に発揮するための働きやすい、働きがいのある環境づくりに取り組み、効果的、効率的な行政運営につなげていく考えであります。 次に、再任用職員についてお答えいたします。 帯広市の職員構成は、団塊の世代の大量退職を経て若年世代の割合が増加しており、知識や技能の継承や若年世代の育成などが課題となっております。豊かな業務経験と多くの知識、技能を持つ再任用職員は、こうした課題解決の一助となることが期待できることから、これまでの経験が最大限に発揮できる職場への配置などを通じて、ノウハウの継承や後進の育成などを進め、組織力の強化につなげていく考えであります。 次に、
新型コロナウイルス感染症による地域経済への影響についてお答えいたします。
新型コロナウイルスの感染拡大により、宿泊や会食のキャンセルなどの影響が生じているほか、事態の長期化によっては、資材の調達が困難となり、市内製造業の生産活動が停滞するなど、地域経済へのさらなる影響が懸念されているところであります。帯広市ではこれまで、事業活動に影響を受けている市内事業者に向けて国や北海道の支援措置の周知を行っているほか、
新型コロナウイルスの影響を考慮した臨時措置として事業者向け融資制度の限度額の拡大や利用要件の緩和を行っているところであり、今後も円滑な資金調達の支援などを通じ地元企業の経営の安定化につなげてまいる考えであります。 次に、
ばんえい競馬についてお答えいたします。
ばんえい競馬の経営により得られました収入の一部については、
ばんえい競馬施設等整備基金などの基金に積み立て、施設設備の整備改修を行っているほか、競走馬の確保や
ばんえい競馬のPRなどに活用しているところであります。 最後に、
中心市街地についてお答えいたします。 空き店舗や空き地の利活用を促進をしていくためには、
中心市街地活性化基本計画に位置づけた事業の着実な実施を通して、まちなか居住者や来街者の増加を図り、
中心市街地の魅力向上やにぎわいの創出につなげていくことが重要であると考えております。これまで帯広市では、関係団体や企業などと連携しながら様々な取組みを実施してきたところであり、今後も意欲ある事業者による取組みの後押しなどを通じて、
中心市街地の活性化につなげてまいります。 以上です。
○
有城正憲議長 稗貫議員。
◆21番(
稗貫秀次議員) それでは、3回目の質問に入らせていただきます。 初めに、十勝・帯広の医療体制の維持確保について伺います。 ハードの部分を中心に
地域医療体制の充実が図られていることが分かりました。一方、地域で安心して医療を受けられるようにしていくためには、医療従事者、とりわけ看護師の確保も重要と考えます。昨今の若者の就職条件は、土曜、日曜は休みで時間外勤務がなく収入が安定している、公務員などの事務職を希望しているケースが多いとお聞きしております。厚生労働省やナースセンターのデータ資料を見る限り、地域差はあるせよ、常に看護師は不足していることは間違いないそうであります。1人の看護師に対して2つ以上の病院が募集をしている状況であり、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には全国的に約6万人から27万人の看護職が不足するとの推計もあります。 そこで伺いますが、看護師の確保に向けて帯広市は現在どのような取組みを進めていこうとしているんでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。 次に、市民の
健康維持増進に向けた考え方については、意見と要望を述べさせていただきたいと思います。 民間のグループなどがボランティアでデイサービスに出向き、劇やダンスを披露して喜ばれているという話もお聞きしております。経験や特技を生かして活動することは、自身の
健康づくりだけではなく、社会貢献にもつながります。また、ある高齢者デイサービス施設では、利用者にヒップホップダンスを取り入れ、介護予防と
生きがいづくりに実績を上げているということも見聞しております。そういった取組みに対して市の後押しを積極的にお願いしたいと思います。 また、
新型コロナウイルス感染症については、現在デマ情報やフェイクニュース、そういったものがSNSを通じて拡散されております。今後、特殊詐欺などの悪質な事件も発生することが想定されておりますし、最近のテレビ報道でも既に事件も発生していることが報道されておりますが、今後市民に対してタイムリーな情報発信をしていただくよう要望しておきたいと思います。 次に、
環境モデル都市の取組みについてであります。
温暖化防止は地球規模の課題であります。英国のパリ協定からの離脱や、米中対立が深まり、
温暖化防止という地球益の実現に不可欠な各国の協調を進めにくい国際情勢となっている中、今後も
CO2濃度の上昇が続けば温暖化が加速する臨界点を超えるリスクも叫ばれております。帯広市にはその重みを再認識しながら
環境モデル都市としての役割をしっかりと果たしていただきたいと考えますが、その認識についてお伺いいたします。 また、私の個人的な意見でありますが、場合によっては国に対しても、外交を通じて問題解決を図るように意見を申し上げてもよいのではと考えております。 世界は今、持続可能な開発目標、いわゆるSDGsで、地球温暖化を止める、貧困を減らす、生産と消費のバランスを取るなど、17のゴールで未来の形を示し、169の具体的な目標を掲げております。このことは、
環境モデル都市の取組みを進めるに当たって、本市にとっても関連する取組みだと考えますけれども、その認識についてお伺いいたします。 次に、組織の運営について意見と要望を申し上げます。 組織再編では、部の構成も替わり、部課の壁も少なくなることから、セクト主義の打破や業務の平準化にもつながることが期待されると思います。再編後は、これに加えて、職員が働きやすいようにソフト的な取組みを進めて、組織の活性化につなげていってほしいと思います。 また、これからはますます大変な職場環境となっていくことが想定されます。今回の再編を基盤に、全庁を上げて、最近はやった言葉でありませんが、ワンチームで取り組み、市民サービスの向上につなげていくことを期待して、この質問を終わりたいと思います。 次に、観光振興について伺います。
新型コロナウイルスの感染拡大により、世界中がパニックを起こしていると言っても過言ではない状況となっております。急激な円高ドル安、世界的な株価急落、原油価格の急落など、連日ネガティブな情報ばかりが目につきます。国内にあっても、観光客の激減、多業種にわたる経営不振により、人も物も動かず、経済が破綻するのではないかと危惧する声も聞こえてまいりました。 先ほどの御答弁で事業者の円滑な資金調達を支援する考えが述べられましたが、難しいかじ取りになることは必至であります。国や北海道、関係機関ともしっかりと連携し、この難局を乗り切っていただくように切に願っております。 そこでお伺いしますが、今回の
新型コロナウイルス感染拡大もいずれは収束するものと思いますが、人口減少などにより国内の観光需要の縮小が懸念される中にあって、インバウンドによる
外国人観光客の誘致に当たっては引き続き取組みを進める必要があると私は思いますが、市長の認識をお聞かせください。 最後に、
ばんえい競馬について伺います。
ばんえい競馬は、市民の理解があって成り立っていると思います。関係者はもとより、市民理解を得られるような運営、そして周知が必要だと考えますが、主催者としての認識と考え方についてお聞かせ願います。 以上で3回目の質問といたします。
○
有城正憲議長 米沢市長。
◎
米沢則寿市長 初めに、看護師の確保についてお答えいたします。 帯広市ではこれまで、市内の看護師等養成機関が中心となって看護人材の養成が進められてきており、地域医療の担い手の確保に貢献してきたものと認識しております。今後、在宅医療のニーズの拡大などにより、看護師の役割がますます重要になっていくと見込まれますことから、関係機関などと連携しながら、看護人材の養成、確保を進めてまいる考えでございます。 次に、
環境モデル都市についてお答えいたします。 地球環境の保全は、安全・安心に暮らす上で欠かせないものであると同時に、良好な環境を次の世代に引き継いでいくことが現代を生きる私たちの責務であると考えております。帯広市では今後とも、市民、企業、行政など、地域が一丸となって、豊富な
バイオマス資源の活用や環境に配慮した行動の実践など、行動計画に位置づけた取組みの推進を通じ、地球温暖化の防止と活力ある
まちづくりが両立した低炭素社会の実現につなげてまいります。 次に、
環境モデル都市の取組みとSDGsについてお答えいたします。
環境モデル都市は、地球温暖化の防止と活力ある
まちづくりが両立した持続可能な低炭素社会の実現を目指すものであり、SDGsの理念に通ずるものと考えております。今後も、経済、社会、環境の調和を意識しながら、
環境モデル都市行動計画に掲げる取組みの着実な推進を通じ、SDGsの達成にもつなげていく考えであります。 次に、
訪日外国人観光客の誘致についてお答えいたします。
訪日外国人観光客は、国際関係や相手国の国内情勢など、様々な影響を受けるものでありますが、今後の観光振興においても、成長を続けるアジア諸国をはじめとした海外の需要を取り込んでいくことは重要であると認識をしております。現在、海外プロモーションを進めることは難しい状況にありますが、事態が収束した際には速やかに誘致の働きかけができるよう、地域の魅力づくりや海外の事業者等との関係維持など継続して進めていく必要があると考えております。 最後に、
ばんえい競馬についてお答えいたします。 地域の貴重な財産である
ばんえい競馬の安定運営に向けて、主催者である帯広市と関係者が一丸となって、公正の確保や収入の増加などに取り組んでいくことはもとより、公営競技として多くの市民に理解をいただきながら運営を行っていただく必要があると考えております。 いずれにいたしましても、北海道の開拓の歴史を今に伝える馬文化の伝承や観光客の増加、雇用の創出など、
ばんえい競馬の運営を通じた地域経済への貢献に加え、今後は
まちづくりに資する取組みへの収益金の活用などを通じ、
ばんえい競馬が地域に果たしている役割を周知し、市民理解の醸成につなげてまいります。
○
有城正憲議長 稗貫議員。
◆21番(
稗貫秀次議員) 分かりました。 それでは最後に、環境にやさしい
まちづくりと
ばんえい競馬について意見を申し上げ、全ての質問を終わりたいと思います。 皆さんは南極の最高気温について御存じでしょうか。
世界気象機関が今年の2月15日に発表したデータによりますと、過去最高となる18.3度を観測したそうであります。南極半島は地球上で最も急速に温暖化が進む地域の一つとされ、過去50年で気温が3度上昇してるそうであります。私は南極は常時氷点下の世界だと思っていたので正直驚いたわけでありますが、別な地域としてはオーストラリア、昨年の9月以来、今年の2月にかけて大規模な森林火災が発生いたしました。焼失面積は、実に日本国土のほぼ半分の19万平方メートルに達したそうであります。これも地球温暖化の影響で、オーストラリアの観測史上最も暑く乾いた年だったことが原因であるとの認識が示されております。このまま温暖化に拍車がかかると、シベリアやアラスカで永久凍土が溶け出し、それによって大量の温室効果ガスが放出され、気温上昇に歯止めがかからなくなると言われております。いよいよ地球上の生物が滅亡の危機にさらされているということが現実のものとなってきたわけであります。
環境モデル都市として我々に課された役割は重大であります。先進的な取組みも必要でありますが、より環境に優しい移動手段やエコ家電の選択、クールビズ、ウオームビス、マイバッグやマイカップ、マイボトルを活用することで、プラスチック製品をできるだけ使わない、そんな地道な活動を市民に提唱することもしっかりと取り組んでほしいと思います。1960年代にアメリカでは、宇宙船地球号という言葉が提唱されました。技術革新と国際協調体制の強化に向けて、今こそ人類の英知を結集すべきときだと思います。
ばんえい競馬については、先ほどの御答弁で、今後は
まちづくりに資する取組みへの収益金の活用も考えられているとのお話がありました。端的に申し上げると収益金を一般会計に繰り入れるとのお話だと理解しますが、
ばんえい競馬の報償費の水準、他の地方競馬と比較しても平均レベルまで回復してきたことは評価しておりますけれども、しかしながら苦しいときに我慢を強いてきた過去もあるわけであります。収益金の使途を検討する際には、関係者としっかりと話し合い、理解を求めることをお願いしたいと思います。 いずれにしましても、今回の
新型コロナウイルスによる売上げの落ち込みも注視しながら、世界唯一の
ばんえい競馬を帯広市のシンボルとして未来永劫発展させていかれますよう要望したいと思っております。
新型コロナウイルスでありますけれども、最近刻々と状況が変化して、必ずしもいい方向に向いてるとは言えない状況になっております。帯広市の商業関係、飲食店の方とお話をしても、もうどうしていいか分からない。続々とキャンセルが舞い込み、それによって臨時休業する。または、このまま長引くと廃業も考えないとならない。こんな危機的な状況が聞こえてまいりました。それに関連して、運輸、交通機関、食品部門、あらゆる部門で大きな影響が出ていると思っております。 これは帯広市にとどまらず、日本全国の問題でありますけれども、そこで制度融資、利用者の皆さんが使い勝手のいい融資を無利子無担保でというお話もありました。しかしながら、融資というのはあくまでも借金であります。将来に向けて返済をしていく必要があるわけでございます。そういった意味で、この3月、特に3月はいろいろなイベントが企画されておりましたし、送別会のシーズン、謝恩会、いろいろな飲食を伴う機会が多かったわけでありますが、それがゼロになったということで、それを挽回するのは並大抵の努力では難しいと思ってます。帯広市のできることは限られてくるとは思いますけれども、そういった事業者の皆さん、そして市民の皆さんに少しでも影響を軽減していただき不安を解消していただくよう、行政の責任をしっかりと果たしていただきますことを心からお願い申し上げまして、私の全ての質問を終わります。 ありがとうございました。
○
有城正憲議長 以上で
稗貫秀次議員の発言は終わりました。 ここで会議を休憩いたします。 午前10時57分休憩 ──────── 午後1時0分再開
○
有城正憲議長 再開いたします。 次に、稲葉典昭議員から発言の通告があります。 27番稲葉典昭議員、登壇願います。 〔27番稲葉典昭議員・登壇・拍手〕
◆27番(稲葉典昭議員) 日本共産党帯広市議団を代表し、
市政執行方針を中心に市長の政治姿勢についてお伺いしていきます。 今、世界中が
新型コロナウイルス感染症の収束と根絶に向けて努力を続けております。最初にWHOが新型肺炎の発生を察知したのが昨年の12月31日、中国湖北省武漢市の臨床医師会からの警鐘でございました。当日、中国当局からWHOに正式に報告がありました。WHOは直ちに緊急対策本部を立ち上げ、大みそかから作業に当たり、関係者の努力により、報告から僅か1週間のうちに未知のウイルスが特定されたわけであります。2003年に流行したSARSの場合はウイルスの特定までほぼ5か月かかったそうですから、初期対応は早かったということになります。 私は議会に送っていただき25年、今回がちょうど100回目の代表質問、一般質問となります。この歴史の中でも、一般質問が中止になった議会は一度もありませんでした。それほど強い感染力と広がり、全庁挙げての対応が必要だということであります。 道内の感染者が増える中で、北海道知事は25日に突然、道内全小・中学校の休校を要請。帯広市教育委員会は27日から4日までの休校を決定。28日には、安倍首相がこれまた突然、春休みまでの全国一律臨時休業を要請。現場は大混乱に陥りました。1週間の学校休校による疫学的感染拡大抑止効果など説明もなく、社会全体に大きな影響を与えた全国一律休校がどのような根拠に基づいて行われたのか、その効果はどうなのか、国民に説明する責任があります。 私ども日本共産党市議団は、休校措置を取った2月27日、米沢市長に対し8項目の緊急申入れを行いました。何よりも市民が迅速な行動が取れるよう迅速で正確な情報提供を行うこと、感染者の感染経路や濃厚接触者の検査状況と結果の公表などの要請、また学童保育の閉鎖に対し必要な保育の確保を求めてまいりました。これは、5日から保育が再開されました。中小事業者への支援の要請には、市の融資制度のセーフティーネット資金を活用して対応すると直ちに決定し、ホームページで周知されたことは、素早い対応と評価したいと思います。 さて、全校休校から16日たちました。この一、二週間が山場、今が瀬戸際ということでございましたが、山場を越えてどのような効果が確認されたのでしょうか、お聞きをいたします。 この間の国会論戦で設置者が学校を開くという判断をすればそれは尊重するとの政府答弁もあり、全国様々な対応がされております。何といっても、学校には保健室や給食があり、生徒の様子を見る教員がいるなど、子供たちの安全装置としての大きな役割があります。親にも子供たちにも、親が働く職場にも、子供たちが通っている児童保育センターや学校給食の関係者や、そして仕入先、学校で働く非正規職員の方々など、その影響は果てしなく広がり、誰も今その責任を取ろうとしておりません。現時点での休校を続ける科学的、疫学的根拠と、2週間たって休校を続ける理由について、再開できない理由についてお伺いいたします。 また、休校で損失を受けた事業者などへの損失補償の考え、事業者が使える融資制度や非正規労働者が使える勤労者福祉資金の活用などの周知について考えを伺います。 内閣府が発表した2019年第4四半期の国内総生産、GDP改定値では、物価上昇分を差し引いた実質成長率が前期比1.8%、年率換算で7.1%と大幅に落ち込みました。主な費目別では、GDPの約6割を占める個人消費が、消費税増税に直撃されて、前期に比べ2.9%のマイナスになり、消費の冷え込みを裏づけております。これは2008年のリーマン・ショック後にもなかった落ち込みでございます。 消費税増税後、政府や民間が発表した経済指標で見ても、家計の消費支出は昨年12月、前年同月比で4.8%の大幅な下落、勤労者の実質賃金も昨年12月、0.9%のマイナス、内閣府の景気動向指数も5か月連続で悪化という判断になりました。総務省家計調査では、2人以上世帯における消費支出は、年額換算で消費税5%時の2013年平均の363.6万円から、10%増税後の10から12月平均331.7万円と、30万円以上も下落しております。2014年4月の消費税引上げ、8%への引上げでありますが、この傷が癒えないまま昨年2019年10月に10%への消費税率引上げを強行した結果、消費は壊滅的な水準にまで低下したわけであります。 イギリスの経済誌エコノミストは2月17日、日本のGDPの成長率が速報値で年率6.3%のマイナスになったことについて、安倍首相は2度目の消費税引上げを行い、最大の経済的愚策を繰り返した。日本の家計は消費税引上げの痛みに極めて敏感だ。8%増税の際にも劇的な経済の縮小が起きており、この誤りは予見できたと報じました。翌2月18日のアメリカ・ウォールストリート・ジャーナル、ここでは、日本の消費税の大失敗と題した社説が掲載されました。1997年、2014年の過去2回の増税時と同様に経済に打撃を与えたとして、3度目の正直とはならなかったと皮肉りました。
新型コロナウイルスの感染拡大にも触れ、増税のタイミングとしては最悪、回復力が最も必要なときに経済を締めつけてしまったと非難しております。 市内の大型店も10月の売上げは前年同月比15%減で、その後も回復しておりません。日銀帯広事務所の十勝の金融経済概況では、主要小売店の売上げは、衣料品も食料品も身の回り品も前年を下回り、全体でも前年を下回ったと分析しております。そして、
新型コロナウイルスで生活や経済活動の縮小が起きており、市民の暮らしと地域経済にダブルパンチとなっていくのではないかと心配が広がっておりますが、市長の認識をお伺いいたします。 今年の市政方針演説で安倍首相は、7年間で13%成長、来年度税収は過去最高、雇用は380万人増加など、アベノミクスの成果をアピールいたしました。しかし、7年間で13%成長と言いますが、この7年間、名目成長率の目標は一度も達成したことはありません。その結果、G7の中で日本の成長率は最下位の7番目。IMFの統計で見ますと、第2次安倍政権が発足した2012年は世界で136位だったものが、2019年は172位へと後退しております。また、来年度の税収が過去最高と言いますが、所得税、法人税が1兆2,000億円減収で、消費税が増税の影響で2兆3,000億円の増。雇用は380万人増と言いますが、その55%が非正規で、大半は生活苦のための学生アルバイト、そして年金で生活できない高齢者の再就職で、実質賃金はこの7年間で年間18万円も減っているのです。 株価は上がり、高額所得者の富が天文学的に上がっても、景気のよさが地方に行き渡ったことにはならないのではないのでしょうか。日本の国内総生産、GDPは中国に抜かれ、世界2位から3位になりましたが、1人当たりの総所得は26位へと激減しているのです。 帯広市の現状でありますが、デフレが始まったと言われる1997年度と比較しますと、給与所得総額が2,100億円から1,889億円、1人当たりの所得金額は330万円から296万円、非正規雇用率は27%から42%、給与階層別を見ましても、収入200万円以下が16%から20%へ、年収300万円以下は35%から42%へと増加する一方、700万円以上の層が減少、中間層の疲弊が顕著になったという現状をこれまでも申し上げてまいりました。 5年ごとに行われる総務省の就業構造基本調査を見ますと、35歳から45歳の男性労働者の平均年収は、この20年余りで年収500万円以上が激減、25都道府県あったものが今では6府県になり、500万円未満がその一方で激増、とりわけ年収300万円以下のワーキングプアが激増していると示しております。この数年、納税義務者も総所得金額も1人当たりの総所得金額も多少上がってきておりますが、年収300万円以下が給与所得者の4割を超えているという、貧困層の固定化が進んでいるわけであります。 給与所得者の20%、5人に1人が年収200万円以下のワーキングプア。将来下流老人と言われる年収300万円以下の勤労者が42%、おおよそ2人に1人。全ての市民の幸せは、最低限度の経済的基盤がなければ実現しません。 国内総生産、GDP3位の日本と4位のドイツとの比較も行ったことがございました。 ドイツの市民1人当たりの年間可処分所得、2017年度ですが、2万2,657ユーロ、日本円で約294万円となっております。生活の満足度ですが、ドイツ93%、日本が73.9%、ドイツより20ポイント低くなっております。ワーク・ライフ・バランスでは、ドイツの就業者の90.7%が現在の労働時間に満足と答えておりますが、日本では68.6%と22ポイントも低くなっております。OECDが行っている生活満足度調査、最高値は10ですが、ドイツが7.0で13位、日本は5.9で29位となっており、国のGDPの多寡が生活満足度に反映しているわけではありません。 生活の満足、ゆとりは、時間がなければ実現しません。ドイツの年間労働時間は1,356時間。比較的恵まれてると言われている
帯広市役所の労働時間は、残業を含めると約2,000時間にもなります。ですから、労働生産性、労働者が1時間に生み出すGDPですが、ドイツ、69.8ドルで世界6位、日本では46.9ドルで20位となっており、ドイツは日本より短く働いて1.5倍の価値を生んでいることになります。言うまでもなく、日本人の能力が低いということではなく、労働分配率が異常に著しく低下しているということなのです。 豊かさとゆとり、幸せの基準は一人ひとり違います。もちろん、国際比較をする場合、それぞれの国の社会保障を含めたインフラの充足度とも密接に関係しております。これらを支える日本の最低基準は生活保護基準。全ての幸せの実現は、健康で文化的な最低限度の生活が実現して初めて可能であります。市長の考えをお伺いするものでございます。 持続的に発展する地域経済をつくるであります。 十勝の基幹産業は農業で、農業産出額は2018年3,648億円、食料自給率、カロリーベースで1,266%で、日本の食料基地として発展をしてきました。その経済波及効果は2兆8,976億円と、地域経済の核となっております。 北海道は人口も経済も札幌一極集中が進んでいますが、道内30税務署中、帯広税務署は申告所得納税額で4位、消費税額6位となっており、札幌5務署に割り込んでいるのは帯広税務署だけです。大企業がなく、農業を基幹産業に、農畜産物の加工や畑作に使う農機具の金属加工業など関連産業で成り立っており、地域の資源を地域で循環させる循環型経済を目指しているわけであります。
市政執行方針で市長は、農業を中心に関連産業の結びつきを強めながら、食、農などの資源を生かした新たな価値の創出を図り、域外からの所得を増やしていく、地域経済の基盤をなす中小企業の振興に取り組む必要があると強調しております。 帯広市中小企業振興基本条例は、本市産業を支える中小企業は、地域資源が持つ価値を限りなく発揮させ、雇用を確保、拡大し、市民所得の向上をもたらすなど、帯広・十勝の地域経済の振興、活性化を図る極めて重要な担い手とし、その中小企業の振興が帯広・十勝の発展に欠かせない。もって、地域の発展に資する条例を制定するとしております。 その実現を目的に設定された産業振興ビジョンも、この4月から第2期に入るわけであります。その第2期帯広市産業振興ビジョンでは、第1期と違う角度から地域産業の現状と課題を分析しております。 地域経済の自立、分析、産業別、業種別の生産分析、所得からの循環、域際収支などの分析を通し、この10年間の成果とこれからの10年間の展望についてお聞きいたします。 地域の再生産には、経済と循環と同時に、若者が結婚し出産、子育てする願いがかなえられなければなりません。 2019年の出生数が、統計を取り始めた1899年から初めて90万人を割り、過去最低の86万4,000人になりました。背景には、収入や立場が不安定な非正規雇用の人たちが増え、結婚や子供を諦めざるを得ない現実があると言われております。全国では2008年から総人口が減少局面に入っており、帯広市では2000年をピークに減少局面に入りました。日本は20世紀、世界一速いスピードで人口を増やしましたが、21世紀に入り、世界一速いスピードで少子化と高齢化、人口減少社会となっているのです。 帯広市でも、国が定めた長期ビジョン、総合戦略に基づき、人口の現状を分析し、将来の目指すべき方向を示す帯広市人口ビジョンを策定、2015年国勢調査に基づく改訂版を作成いたしました。北海道では人口の札幌一極集中が進み、この広い北海道の総人口530万人のうち、札幌市に約200万人が集中しております。他の地域では軒並み人口が減少していますが、帯広・十勝の人口減少率が最も低い水準となっております。2010年国勢調査を基にした2040年推計、これと2015年国勢調査を基にした2045年推計を比べてみますと、札幌市より帯広市のほうが増加率が高くなっていることが分かります。この根底にあるのは底堅い地域経済と思っております。 未婚化、晩婚化の背景には、非正規雇用の拡大など、雇用環境の変化があると言われております。若者が希望を持てるよう雇用を安定させ、仕事と育児を両立できる環境づくりが急務となっております。 非正規雇用で働く人は帯広市でも約4割に上り、賃金は正規雇用の6割余りと格差が大きく、収入の低い人ほど非婚率が高い傾向にあります。 帯広市の非正規雇用は、帯広市事業所雇用実態調査を見ますと、この数年40%から45%の間で推移をし、雇用者収入は、年収200万円未満20%、300万円未満が42%と、給与所得者の半数近くが年収300万円未満という状況にあります。 若者が子供を産み育てにくい社会、少子化と高齢化、人口減少社会は、労働力人口の減少や地域経済の縮小、税収の減少や社会保障費の増加、地域コミュニティの活力低下など、様々な地域の影響が懸念されております。 正規雇用で年収300万円以上になると婚姻率がぐんと上がっております。若者が結婚し子供を産み育てる希望をかなえるためには、地域循環型経済をしっかり確立していくことで、子育てできる雇用環境をつくり出すことが必要になります。総合計画と総合戦略をはじめ、新年度から始まる計画の根底には、人口対策、それを実現する循環型経済の実現があるとも言えますが、見解をお伺いいたします。 先ほど申し上げたように、基幹産業、農業の産出額は3,648億円、食料自給率1,266%、この額は都道府県単位でも6位ぐらいの算出額になります。その経済波及効果は2兆8,976億円と、地域経済の核をなしております。農畜産物の多くは素材のまま移出されており、その6次産業化でまだまだ付加価値が増え、地域経済が活性化する可能性があります。 環境とエネルギーも地域資源循環の大きな柱を担います。帯広市のエネルギー消費はおおよそ1,900万ギガジュール、原油換算で約1,200億円、十勝全体ではおおよそ2,500億円。自給率1,000%を達成すれば3兆円産業になります。 十勝における再生可能エネルギーは、様々な取組みが進められております。 バイオマスプラントは、家畜ふん尿のバイオマスプラントで稼働しているのが45基、全国183基の4分の1、計画中39基を合わせると80基を超えております。木質
バイオマスも、足寄町など役場のエネルギーとして活用しております。 十勝には、大水力発電所が16か所、30万キロワット超の発電能力。メガソーラーは50メガを超える規模で発電を行っております。畜産の牛は約50万頭、500頭で1か所の
バイオマスプラントを造れば1,000か所になり、中小企業の仕事づくりと雇用の場が生まれてまいります。 管外の大手がメガソーラーを建設しておりますが、これでは資源が持ち去られてしまいます。北海道では、昨年ブラックアウトを経験し、エネルギー自給の関心が高まっております。公共施設や家庭の屋根にソーラを設置し、蓄電池を併用し、自家消費を進めることができます。ソーラーを設置する架台は、地域の中小業者の仕事づくりになります。 十勝は、様々な再生可能エネルギーを活用したエネルギーの生産拠点として大きなキャパを持っております。再生可能エネルギー開発の目的、これを収益から自給率向上、プラス余剰エネルギーの移出へと切り替えていくことが必要だと考えます。こうした考え方、そしてそこから生まれる新たな産業と雇用についての市長の考え方をお伺いいたします。 新たな時代をつくるであります。 市長は
市政執行方針で、高度情報化の進展、超長寿社会の到来、人々の価値観やライフスタイルの多様化など、社会は大きな転換期を迎え、その中でライフステージに応じた学びの環境を充実していく必要を強調しております。 人生の最初のステージが子供期になります。子供の貧困が6人に1人、独り親世帯では2人に1人と、先進国で非常に高い状態にあることから、2014年1月、子どもの貧困対策法が施行されました。その目的に、子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないように子供の貧困対策を総合的に推進することと明記し、基本理念には、子供の貧困対策は教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援等の施策を推進されなければならないとしております。そして、国の責務を明らかにした上で、地方自治体の責務を、基本理念にのっとり、国と協力しつつ、地域の状況に応じた施策を策定し実施する責務を有するとしているわけであります。 子供の貧困対策について、繰り返し議論もしてまいりました。これまで子供の貧困について、視点や立場によって様々な捉え方がある。国は、子どもの貧困対策法に基づく対策を進めてきている。市は、専門員の配置や、関係者会議において事例対応、各種支援制度の周知など取り組んできた。こうした取組みにより一定の効果があったものと考えるとの認識を示してまいりました。 社会問題として拡大する貧困とは、経済的にはお金がない、貧乏ということになりますが、社会的には社会からの孤立が含まれ、一人ひとりの人間が大切にされない状態ということができます。そして、その基準を健康で文化的な最低限度の生活と憲法は規定し、具体的には生活保護法で憲法で規定する最低限度の生活を保障すると、生活保護法基準が我が国における貧困ラインと規定してるわけであります。 しかし、生活保護制度を活用しているのは、必要としている人の2割前後と推計されております。いわゆる捕捉率であります。例えば、平成30年度、帯広市の住民税の滞納者への差押えで、子供のいる世帯は103世帯、そのうち中学生までの子供のいる世帯は88世帯となっております。住民税の滞納ですから、生活保護世帯ではないと推測されます。 子供の総数は分かりませんが、この子供たちがどのような環境で生活しているのか、健やかな成長が育まれているのか。行政ができること、やらなければならないことがあるのではないでしょうか。あってはならないことと言い続けてきた子供の貧困、貧困の実態をどのように押さえ、なくすための手だてと、貧困の中にいる子供たちに差し伸べれる手だてはどのようなことがあるのかお聞きいたします。 持続可能な地域社会をつくるには、安定した雇用環境をつくり上げる必要があります。 内閣府の調査を見ますと、20代男性で年収300万円未満の既婚率は8.7%、非正規雇用の30代男性の既婚率は5.6%と、非正規雇用、低収入労働者の拡大が結婚できない最大の要因だということが分かります。 人口問題の解決にも、雇用対策は喫緊の課題なのです。労働者派遣法など、労働法制の改正は国の仕事でありますが、帯広市が安定した雇用環境をつくり、婚姻率を上げる条件整備を行うことはできます。一つには、直接雇用の労働者の雇用環境整備であります。 地方公務員法が想定していなかった非正規公務員がどんどんと増え、公務労働のゆがみが全国的に拡大してきました。帯広市でも、市役所で働く職員の半分以上が非正規公務員となっており、同一労働同一賃金、一時的な仕事以外は正規雇用が担うという原則に戻せと議論もしてまいりました。この4月から会計年度任用職員制度を導入し、その改善を図るということでありました。雇用の安定と同一労働同一賃金が実現したのかということであります。労働契約法は改正されて、非正規雇用の5年無期転換ルールが始まり、市の民間委託でもその遵守を留意文書で求めております。 しかし、会計年度任用職員では、任用期間は1会計年度、再度任用は4回までで、その後の応募を妨げない。しかし、5年を超えても無期雇用に転換されることはありません。職種によっては、市長が認めた場合、更新回数を超える任用を規定もしております。まずは、資格を必要とする館の有資格者が希望すれば無期雇用にすべきと思いますが、いかがでしょうか。 同一労働同一賃金ではフルタイムとパートタイムの勤務形態がありますが、ほとんど本人の希望に関わらずパートタイムになるようであります。さらに、嘱託職員の場合は、国が是正を求めている、給与を削って通勤費用と期末手当に振り替えるということが行われています。これまでの月額給与に通勤手当も期末手当も含まれていたと言いますが、雇用契約書にも条例にもそんな記載はありません。国はその是正を求め約1,700億円の財源措置を取ったというわけであり、改善が必要ではないでしょうか。会計年度任用職員制度と雇用環境整備についての考えを伺います。 もう一つは、委託先事業所の雇用環境の安定です。 帯広市が発注する業務委託先の雇用実態は非正規雇用が6割から7割。市役所が発注する様々な仕事は、全て設計単価に基づいて発注されております。そして、帯広市が実施する元請・下請適正化要綱、あるいは工事や委託業務に係る留意文書の交付などは、公契約に関わる独自の事業者との契約と言えます。当然、市はその遵守を求めるわけですから、契約書にその遵守することを盛り込むことも可能であり、一歩、拘束力が増すことになります。帯広市も事業者も、そして労働者も職員も市民もよくなるのが公契約条例であります。道内では旭川市が実施しており、帯広市での施行も必要ではないでしょうか、お伺いするものであります。 帯広・十勝の基幹産業は農業。その関連産業の経済波及効果が3兆円近くになるということも申し上げました。この関連産業の雇用の安定が、若者の定着と結婚への基盤づくりとなっていきます。日本の食料基地として国民の命と健康を支えているという地域産業への誇りが仕事から持てるように、働き続けられる雇用環境の整備や、安心して子供を産み育てられる環境づくりへと基盤整備を進めていかなければなりません。 正規雇用で300万円、民間の雇用ですからすぐに年収300万円以上とはならないかもしれませんが、軌道に乗るまで住宅や子育ての支援をきめ細かく、かつ手厚くすることで、低所得者でも誇りと未来を信じて生きられる
まちづくりになるのではないでしょうか。 安心して暮らし続けられるまちをつくるでございます。 安心して暮らし続けられるまちの前提は、平和でなければなりません。一昨年、防衛省のプレスリリースで、日米共同訓練におけるオスプレイの補給拠点として陸上自衛隊帯広駐屯地を使用すると発表がありました。この訓練は北海道胆振東部地震の影響で中止となりましたが、日米共同訓練における米軍機などの帯広駐屯地の使用について、市民の不安が高まるばかりであります。 日米地位協定が改変され、自衛隊の日米共同使用が急増し、1987年からは帯広駐屯地も共同演習場となっております。現在、日本国内にある米軍基地134か所で北海道に18か所、沖縄に次ぐ数でありますが、面積では1,027平方キロメートル中、北海道には384.6平方キロメートルで、これは断トツの1位であります。問題は、日米地位協定第3条、国内法除外の排他的管理権が共同演習で適用され、米軍の専用基地と変わらなくなるということであります。 今年の日米共同訓練で、帯広駐屯地の通常と違う使用について事前通知が行われました。監視を行っていた市民グループの調査によりますと、自衛隊機はほぼ事前通知の時間に飛行していましたが、米軍機はほとんど関係なく飛行していたとの報告もございます。今後の日米共同訓練で帯広駐屯地が演習場として使用された場合、米軍に国内法除外の排他的管理権が付与され、様々な心配事が予想され、市民の不安がなくならない理由の一つにもなっております。 こうした市民感情も踏まえ、今後の日米共同訓練に対する市長の見解をお聞きをしておくわけでございます。 市長は
市政執行方針で、自然環境の保全や都市基盤整備、福祉サービスの充実などを通し、誰もが暮らしやすい
まちづくりを進めると言いました。 世界的な自然災害の原因が異常気象と言われ、日本の災害被害額は世界最高だとも言われております。 昨年12月に発表された国連環境計画報告では、温室効果ガスの削減目標どおりに削減されたとしても、世界の平均気温は産業革命前と比べて今世紀中に3.2度上昇し地球は破局的事態に陥ると警鐘を鳴らしております。パリ協定で掲げる1.5度以内に抑制する目標を実現するためには、削減目標の緊急の大幅引上げが必要です。そのためには、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにしなければなりません。これを成し遂げるには、あと数年の取組みが正念場となっています。グテーレス国連事務総長が気候危機と言うほど、事態は切迫しているのです。 昨年9月末に行われたグローバル気候マーチには185か国で760万人の市民が参加し、史上最大の規模で気候変動の抑制を求める運動が広がっております。実質ゼロを掲げた国は77か国に広がり、日本の安倍政権は背を向けておりますが、3月5日現在で15都府県62市町村の77自治体が実質ゼロを宣言しております。 フードバレーとかちを標榜し、日本の食料基地として地域経済を支えている帯広市が実質ゼロを目指すのは、地域ブランドを相乗的に高めるためにも必要ではないでしょうか。お伺いをして1問目といたします。
○
有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 稲葉議員の代表質問中、初めに地域経済の現状認識についてお答えをいたします。 管内経済は、公共投資や高水準で推移している設備投資などを背景に持ち直しているとされていますが、消費税率の引上げ等の影響により個人消費や住宅投資の動きが弱く、さらに
新型コロナウイルス感染症の拡大による影響も懸念されており、今後の動向を注視していく必要があると認識しております。 次に、市民の幸せに対する考え方についてお答えいたします。 誰もが夢や希望を持ち幸せに暮らしていくためには、安定した収入を得て、ゆとりを感じられる生活環境の中で、安心して子供を産み育て、心豊かに暮らせる地域社会を構築していくことが重要であります。今後も、産業、雇用、教育、福祉、子育てなど、各分野の連携と調和を図りながら施策を総合的に推進し、全ての市民の幸せの実現につなげてまいりたいと考えております。 次に、人口対策と循環型経済についてお答えいたします。 人口減少時代において、誰もが住みたい、住み続けたいと思える地域社会を実現するためには、産業、経済を取り巻く環境変化に対応しながら、魅力ややりがいを感じ安心して働き続けられる仕事を創出していく必要があります。そのためには、地域の基幹産業である農業を中心に関連産業の結びつきを強め新たな価値を創出し、域外から得た所得を域内経済の好循環につなげていくことが重要であり、今後もフードバレーとかちの取組みなどを通し、地域資源を生かした自立的で活力ある地域経済の創造を図ってまいります。 次に、産業振興ビジョンについてお答えいたします。 帯広市では、産業振興ビジョンに基づき、新商品、サービスの開発支援や創業、起業の支援、人材の育成、確保の支援などの取組みを進めてきており、製造品出荷額が10年で1.4倍に増加したほか、域内の消費や投資につながり、地域経済循環率が上昇するなど、地域産業の活力創出が図られてきていると認識しております。今後も、地域経済の自立度を高め、中小企業者等の所得の向上を図り、経済の拡大、発展の好循環につなげるため、新たなビジョンに基づき、中小企業の経営基盤の強化や物づくり産業の振興、集客交流産業の振興に取り組んでまいります。 次に、再生可能エネルギーについてお答えいたします。 地域資源を生かした再生可能エネルギーの利活用は、地域におけるエネルギー自給率の向上はもとより、新たな産業や雇用の創出にもつながるものと考えております。 十勝・帯広は、
バイオマス産業都市構想に基づき、農林漁業を中心とした地域循環型社会の形成や、
バイオマスを活用した自立分散型エネルギー供給システムの構築、低炭素社会の実現に向けた再生可能エネルギーの導入促進など、様々な取組みを進めてきているところであります。今後も、管内町村や関係機関と連携しながら着実に取組みを進め、持続的な地域経済の確立につなげてまいります。 次に、子供の貧困についてお答えいたします。 子供の貧困は、保護者の就労状況や家族構成など、多様な要因が重なり合って生じるものであり、一人ひとりの状況に応じたきめ細かな対応を通じ、子供の健やかな成長を図っていくことが重要であります。 帯広市では、生活保護や児童扶養手当など、国の制度を活用しながら独り親家庭の自立支援を進めているほか、生活実態等の調査や各種支援制度の周知、庁内関係者会議における事例対応の検討などに取り組んできております。今後も、生活困窮者の自立相談支援ネットワークなどの組織や関係機関と一層の連携を図りながら、総合的な取組みを進めていく考えであります。 次に、会計年度任用職員についてお答えいたします。 会計年度任用職員は、1会計年度ごとにその職の必要性を判断することが原則であり、再度の任用には一定の上限を設けることが適切であると考えております。任用や勤務条件については、地方公務員法や労使間の協議を踏まえ実態に則した制度設計を行ったところであり、今後、制度の運用を進める中で、見直しの必要性も含めた状況把握に努めてまいります。 次に、公契約についてお答えいたします。 帯広市が発注する工事や委託業務において適正な労働条件を確保することは、労働者本人やその家族の生活の安定と行政サービスの品質確保につながるものと考えております。そのために必要となる賃金や労働時間の規制などの労働法制については、国において統一的に運営や改善が行われるべきであり、現在も働き方改革に向け、いわゆる同一労働同一賃金の実現や労働時間法制の見直しなどの取組みが進められているところであります。本市としても、良好な就労環境の確保に向け、引き続き事業者に対する関連制度の周知や実態調査などに取り組んでまいります。 次に、住宅、子育て政策についてお答えいたします。 若者が希望を持って安心して暮らせる地域社会を実現するには、良好な雇用環境の確保や子育て支援、住環境の整備などの取組みを総合的に進めることが重要であります。帯広市では、子育てに関する相談体制の充実や、保育所等の受入れ枠の拡大、幼児教育・保育の無償化のほか、母子専用住宅や多家族世帯向け住宅の提供など、子育て世帯の多様なニーズを踏まえた住宅供給に取り組んでおります。今後も、子育て世帯の状況に応じたきめ細かな支援に取り組むとともに、関連計画の見直しなどを通じ、支援の在り方について検討を進めながら、若者の希望をかなえられる地域づくりにつなげてまいります。 次に、日米共同訓練についてお答えいたします。 市街地に隣接する帯広駐屯地十勝飛行場については、自衛隊と地域住民の長年にわたる信頼関係を基礎に、市民の安全・安心の確保を旨として運用が図られる必要があります。日米共同訓練についても同様であり、今回の結果を勘案しつつ、帯広市議会で議決した日米地位協定の改定を求める意見書や、陸上自衛隊帯広駐屯地内、十勝飛行場のオスプレイ使用に対する意見書の趣旨、市民感情などを踏まえ、三者協定に基づく安全管理の徹底や市民生活への配慮などについて、北海道防衛局に申入れを行ってまいります。 最後に、温室効果ガスの削減についてお答えいたします。 温室効果ガス排出実質ゼロを目指す自治体による、いわゆるゼロカーボンシティ宣言は、国において国内外に広く発信され、国際的にも高く評価されているところであります。実質ゼロの実現には、今後さらなる技術革新の進展が必要であることから、帯広市としては、他の自治体の取組みを注視しつつ、
環境モデル都市行動計画等に基づき、できることから着実に取り組んでいく考えであります。 私からは以上であります。
○
有城正憲議長 池原佳一教育長。
◎池原佳一教育長 御質問中、初めに学校の臨時休業についてお答えいたします。
新型コロナウイルスへの対応につきましては、全道的に感染者が拡大し、子供たちや教育関係者への感染が確認される中、十勝管内でも感染者が発生しております。感染の流行を早期に収束させるためには、集団による感染の拡大を防止することが極めて重要であり、国や道の指導の下、全国的、全道的な取組みとして徹底した対策を講じているところであります。 特に、子供たちが集団で活動する学校におきましては、多くの子供たちや教職員が日常的に長時間集まることによる感染のリスクが高いことから、市内小・中高等学校の臨時休業の措置を行っているところであります。 道内では感染拡大が続いており、国の専門家会議におきましても、北海道の緊急事態宣言から少なくとも約2週間後からでなければ対策の効果を推定することが困難とされており、現時点では学校再開を判断することは難しく、3月19日頃に公表される予定の感染症対策の効果の判断など、国や道の動向を注視しつつ、学校再開の時期を検討してまいります。 次に、事業者への融資制度の周知等についてお答えいたします。 小・中学校の臨時休業により学校給食で使用する食材の発注をキャンセルしたことによる売上げの減少に伴い、経営に影響が出ている事業者もあるものと認識しております。給食の賄い材料を取り扱ってる事業者に対しましては、帯広市及び北海道の融資制度等につきまして周知を図ったところであります。 また、3月10日には、国の緊急対応策におきまして、臨時休校に伴い、保護者への給食費の返還を設置者に要請し、余った食材の費用等を支援する方針のほか、学校給食関係の事業者に対しまして支援をきめ細かく行う旨の方針が示されたことから、情報収集に努めながら対応について検討してまいります。 以上でございます。
○
有城正憲議長 稲葉議員。
◆27番(稲葉典昭議員) るる御答弁いただきました。 市長は
市政執行方針で、誰もが夢を持ち前向きに行動する地域社会を目指すと抱負を語りました。しかし、市民協働での努力は進んでも、外的要因での市民の安全・安心が踏みにじられることもあります。 市民の安全・安心の喫緊の課題である
新型コロナウイルス感染症対策でありますが、小・中学校の臨時休校に伴う関係事業所の影響について、制度融資の周知を図っているとのことでございます。学校給食が主たる売上げである事業者にとって、融資では突然の休業に対応できません。国の損失補填の方針もありますが、少なくても固定費の支援が必要であり、発注者責任を果たすべきと考えます。 また、学校関係で働く非正規職員の雇用の継続などはどうなっているか、併せてお聞きもしておきます。 小・中学校の休校は、設置者の責任に属するものであります。知事や首相の緊急の呼びかけとはいえ、決断したのは教育長であります。初めて行った全校休校の効果と評価、再開を行う基準を明らかにし、子供たちと保護者への説明責任を果たさなければなりません。 道内でも札幌市教育委員会は、当初16日から再開すると公表いたしましたが、感染者が少なくならない状況で再開は難しいと判断をし、休校を継続するとの説明をいたしました。 教育長は議審で、子供の健康第一に考えると答弁を行っております。全校休校してから、帯広で感染者が出たのでしょうか。2週間も家で閉じ込められている子供たち全てが安心できる状況にあるのでしょうか。学校には、先ほども申し上げたように保健室があり、養護教諭が配置されております。給食で子供たちの栄養は考慮されております。教師が子供たちの様子を随時見ております。学校はこうした安全装置の機能があるのです。親が仕事を休めない中で、家に残された子供に何かあったとき、迅速な対応は極めて困難です。こうした配慮も判断の大きな要素になると考えますが、再開する判断基準、専門家の意見の上に政治判断があると思いますが、いかがでしょうか。 保育所も、帯広市の限定保育についての通知に基づいて、家庭での保育が難しい場合以外は保育しない旨の連絡が保護者の混乱を招いております。教育委員会が小・中学校の休校を始めたのが27日から。中札内で園児の感染が明らかになったのが26日。教育委員会は一、二週間が山場と言い、1週間が経過した時点で通知を出した科学的、疫学的根拠はどこにあるのでしょう。 全国知事会、全国市長会、全国町村会は、3会長連名で先月末、政府に要望書を提出いたしました。地域に応じた弾力的な対応が必要。保護者や関連する事業者、地方公共団体の負担については政府が責任を持って万全の対応をすること。国民生活及び地域経済に甚大な影響が生じており、政府として実効ある対策を講じることを求めております。 政府の専門家会議は、2月24日、これから一、二週間が拡大か収束かの瀬戸際と見解を示しました。安倍首相は2月27日、全ての小・中高校、特別支援学校について、3月2日から春休みに入るまで臨時休校にするよう要請し、ここ一、二週間が極めて重要な時期、こうした措置に伴って生じる課題には責任を持って対応していくと述べ、そして鈴木知事は28日から3月19日に集中的に対策を講じる緊急事態宣言を発表したわけであります。 臨時休校に対する支援策など、現実的対応の財政措置を求めていくとも言っておりますが、具体的な対応が急がれます。国が道がと言ってる間に、市民の暮らしも地域の中小企業者もどんどんと疲弊をしているのです。緊急事態宣言で人の移動が激減し、中小業者の営業が行き詰まっております。旅行、観光業界から情報メディア、飲食など、全業種へと広がっています。売上げの激減への対処として融資での対応がありますが、収束の先行きが見えず、融資だけでは対応できない状態にあります。民間シンクタンクの大和総研も、
新型コロナウイルスの感染拡大により個人消費が2月から5月の4か月間で3兆8,000億円程度減るとの試算も発表しております。 こうした中で今必要なことは、市はセーフティーネット資金の拡大を打ち出しました。これは保証料はかかりませんが、利息の免除も必要だと思います。さらに、既存の借入金の返済猶予、条件変更なども必要であります。消費税増税で厳しさが増している経営環境の下で、返済が必要な融資に二の足を踏む業者も少なからずいます。一定期間の固定費に対する支援制度の創設が求められております。 仕事に行けない従業員の休業補償ですが、雇用調整助成金制度では対応できない場合が発生しております。中小企業者、業者からの申請だけではなくて、労働者からの申請による休業補償も必要になってきております。 政府は、複数の地域で感染経路が明らかでない患者が出ていることから、一般の医療機関が患者を受け入れるなどの基本方針を決めました。医療供給における、低所得者、生活困窮者への保証が必要です。国保加入者で保険証が手元に届いていない世帯はないのでしょうか。医療機関で、一部負担金の支払いが困難な世帯に対して、
国民健康保険法に基づく徴収猶予もしくは減免などの措置を柔軟に行うことが必要だと思いますが、併せてお聞きをするものでございます。 外交、防衛の問題でありますが、日米共同訓練における帯広駐屯地使用の問題があります。 帯広駐屯地は、市街地の基地として、騒音問題の三者協定を締結をし、第5旅団と地域住民が長年にわたって信頼関係を構築しながら運用してきたという歴史があります。したがって、日米共同訓練については、三者協定に基づく安全管理の徹底や市民生活への配慮など、このたびの訓練結果や市民感情を踏まえ、北海道防衛局に対し帯広市の考えを伝えていきたい。日米地位協定については、議会の意見書の趣旨、つまり日本に不利な協定であり、地位協定のあるべき姿への見直しを求める、この意見書の趣旨を踏まえるとのことでありました。米海兵隊はその機関誌で、沖縄では不可能な実弾発射演習を行える北海道演習場を使った大規模訓練を今後も続けていくとしており、市民の心配は尽きることがありません。市民感情とこの議会決議を踏まえた対応をお願いしておきたいと思います。 国の安全保障は、外交、防衛だけではありません。人が生きていくためには食料とエネルギーは欠かせません。しかし、日本は、食料自給率37%、エネルギー自給率9.6%と、いずれも主要な先進国の中では最下位となっております。 国の食料自給率の目標は、安倍政権の下で50%から45%に引き下げられ、そして実質の自給率は39%から37%に下がりました。そして、今、TPP11、日欧EPA、日米貿易協定、実質的には日米FTAが次々に発効し、食料自給率が10%台にまで低下するとの試算まで出されております。農畜産物の輸入自由化で、食卓の安全も脅かされております。 農畜産物の輸入自由化を進めるために安倍政権は、ネオニコチノイド系農薬とグリホサートの残留基準や使用基準を相次いで緩和させました。この2つの農薬は、健康への影響が厳しく指摘され、国際的に使用禁止や規制を強化する動きが急速に広まっております。グリホサートは、WHOでがんのリスク評価が引き上げられ、米国の州地裁でがん発生に関する責任が認められ、モンサント社に2億5,000万ドルの賠償を命じる判決が出ました。 昨年6月から今年1月にかけて、全国1府7県14製品の学校給食パンのグリホサート残留検査が行われ、この2月13日公開されております。それを見ますと、外国産小麦が使用されていた12製品についてはいずれもグリホサートが検出され、検出されなかったのは、県産小麦100%の製品が1つ、もう一つは県産の米粉と県産の小麦100%の2つの製品だけだったわけでございます。 帯広市の学校給食のパンは十勝産小麦100%、麺類も100%だそうです。だから、子供たちに安全な給食を提供できるのです。十勝はその安全な小麦の全国生産量の3割を占めておりますが、日本全体では小麦の自給率は12%。日本人にとって安全・安心な十勝の小麦が必要だということがここに示されているわけであります。 食料の安全保障とは、安全・安心の食料を提供すること、自給率を上げること、その中核にあるのが十勝の農業。おびひろ市民学の核の一つはここにあると思いますが、いかがでしょうか。 食育とおびひろ市民学ですが、かつて今治市の経験について議論したことがあります。 今治市では、1988年に有機農産物を使用する調理場を造り、当時小学校4年生だった子供たちが26歳になった2003年にアンケート調査を実施しました。地産地消の学校給食の食育効果について検証したわけであります。食材を購入するときなるべく地元産であることを重視すると答えた割合は、この有機農産物を使った学校給食を食べたグループが24.5%、そうでないグループが12.6%と倍の開きがありました。産地や生産者が確かであることを重視、この項目も、今治の給食を食べたほうが10ポイント以上高くなっているそうであります。 当時は、単に地元産食材で使った給食を食べていただけでした。今日のように食材や献立の説明を行われるなど食育が行われていたならば、地元産を重視したり食品添加物などの表示に注意したり、できるだけ安全なものを選択する消費行動は学校給食によって培われていくのではないでしょうか。こうしたおびひろ市民学が食と農の
まちづくりの土台をつくっていくのではないでしょうか、お伺いするものであります。 エネルギーの安全保障であります。 地域の資源を活用して電気や熱を生産することと、地球温暖化ガスの排出を止めて地球環境を守ることを統一して進めなければなりません。 地域資源の活用では、オール十勝で再生可能エネルギーの利活用を進め、地域経済の発展やさらなる雇用の創出を図りながら持続可能な地域循環型社会の形成につなげていくとのことですが、エネルギー自給率の向上へ、全てのエネルギー源を活用した面での促進を求めておきたいと思います。 地球環境を守るために、温室効果ガスの排出量を実質ゼロに向けた取組みが始まっております。ごみを24時間燃やし続ける。そのごみを十勝中からCO2をまき散らしながら集めてくる。こうしたごみ行政の見直しも、地球環境を守る上で避けては通れない課題です。 帯広市の燃やすごみの組成分析を見ますと、生ごみが55%前後、雑紙12%、紙おむつ8%など、資源化できるものが9割近くになっております。全国では、生ごみの資源化が始まっておりますし、鹿追町では、生ごみを
バイオマスで水素と電気に換えております。 ごみを燃やさない、埋めない、ゼロ・ウェイストのごみ行政が地球
温暖化防止にもなりますし、焼却場に多額の税金を投入しなくても済むことになります。
バイオマス産業都市構想は、
バイオマスの活用を含め、CO2の排出を削減し、低炭素社会の実現を十勝全体で推進するとしております。十勝全体でごみゼロ、ゼロ・ウェイストの実現を求めておきたいと思います。 食料の安全保障、エネルギーの安全保障、感染症対策を含む環境の安全保障について議論もしてきました。国の政策で左右されながら地域社会に大きな影響をもたらします日本の安全保障を地域で支えていく
まちづくりは、持続的に発展する地域経済をつくることであり、安心して暮らし続けられるまちをつくることにつながります。そうした観点から安全保障について伺い、2問目といたします。
○
有城正憲議長 米沢市長。
◎
米沢則寿市長 初めに、
新型コロナウイルス対策についてお答えをいたします。 保育所及び児童保育センターでは、国からの原則開所の要請を踏まえつつ、集団感染を防止し子供の安全を確保するため、家庭での保育が困難な場合に限定して受け入れているところであります。現時点では通常保育の再開を判断するに足る情報を持ち得ておりませんが、今後、感染症対策の評価結果など、国や北海道の動向を注視しながら再開時期を検討してまいります。 また、感染拡大に伴い影響を受けた中小企業に対しましては、本市として中小企業振興融資制度における借入金の返済猶予など、融資条件の変更に迅速かつ柔軟に対応しております。今後、無利子無担保の融資など、国等の動向を踏まえながら関係機関、団体と連携し、適時適切な情報発信や相談、対応に努めてまいります。 さらに、休業手当等の一部を支援する雇用調整助成金の支給要件の緩和や、北海道の事業主を対象とした助成率かさ上げなど、国の支援制度の周知や活用の促進に取り組み、雇用の維持につなげてまいります。 なお、北海道は国に対し、助成金の対象を非正規雇用まで拡大するなどの緊急要望を行っており、帯広市としても、北海道、そして北海道市長会など関係機関と連携しながら、必要な支援を要請してまいります。
国民健康保険料の滞納者に交付しております短期証については、これまでも有効期限前に全件交付しておりますが、本年3月末に期限を迎える方には、
新型コロナウイルス感染防止の観点から、納付相談の有無に関わらず全世帯に郵送したところであります。 また、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた生活困窮者の方々には、現行制度の中で申請に基づき一部負担金の減免に対応していくほか、今後国において新たな対策が講じられる場合には速やかに対応してまいる考えであります。 最後に、廃棄物処理についてお答えをいたします。 廃棄物による環境負荷の低減を図るには、発生抑制、再使用、リサイクルを進める、いわゆる3Rの取組みが重要であります。国内では、資源を循環利用する様々な技術開発が進んでおり、今後も先進事例について情報収集を行い、市民や事業者の協力をいただきながら、資源の有効活用と廃棄物の適正な処理を進めてまいります。 私からは以上であります。
○
有城正憲議長 池原教育長。
◎池原佳一教育長 御質問中、初めに学校の臨時休業についてお答えいたします。 今後公表される予定の国の専門家会議によります北海道でのコロナウイルス感染症対策効果の判断のほか、国や道の動向、道内、管内の感染拡大状況等を踏まえ、子供たちへの健康や安全を第一に考えて対応してまいりたいと考えております。 また、今後は、3月16日から臨時休業が終了するまでの期間におきまして、感染予防の徹底を図った上で分散登校を実施し、子供たちの心身のケアと新学期に向けた準備に努めてまいりたいと考えてございます。 次に、学校給食の関係でございますけれども、学校給食の食材納入業者への影響については調査中でございます。国におきましては、学校給食関係の事業者について、給食再開に向けた安全・安心の確保と食品ロス対策のための支援をきめ細かく行うというような情報もございますので、そちらのほうを注視して適正な対応をしてまいりたいと考えてございます。 次に、臨時休業期間中における市の臨時非常勤職員の勤務の取扱いについてでございますが、こちらにつきましては、臨時非常勤職員に不利益が生じることのないよう配慮することについて、3月4日付で各学校長、所属長に対して指示をしたところでございます。 次に、食育についてお答えいたします。 令和2年度より全校で実施するおびひろ市民学では、食育を9年間の学びとして位置づけまして、十勝・帯広の食について知る、考える、発信するなど、食に関する学びを深め、よりよい食習慣や、食が地域において果たしている役割などを学んでまいります。また、地場産物を使った給食メニューの提供や、指導資料によります食に関する指導、地域産業に関わる社会科の学習などとも関連づけて学ぶことで、地域社会の一員として、これからの地域づくりに参画する意識を育んでいくことができるものと考えてございます。 以上でございます。
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有城正憲議長 稲葉議員。
◆27番(稲葉典昭議員) 2回目の質問では、安心して暮らし続けられる
まちづくりについて、安全保障と
まちづくりに関わってただしてまいりました。 特に
新型コロナウイルス感染症対策については、日々、そして刻々と状況が変わっており、WHOはパンデミックと表明もいたしました。 日本経済は今、消費税大増税による打撃が加わって、深刻な大不況に陥りつつあります。冒頭にお話しした第4四半期のGDPは昨年10から12月期であり、今年に入ってから新型コロナの影響が加わり、景気悪化はさらに深刻な落ち込みを示しております。一枚看板の株価でありますが、午前中に1万7,000円台に割り込むという報道もされておりました。 こうした中で、感染拡大防止によって、市民の命と暮らしを守ることに最大の力を注ぎつつ、現下の経済危機からどうやって市民の生活を守っていくのか、地方自治体ができること、市民の暮らしと直結する自治体として国に先行してやらなければならないことも出てきます。まさに政治の責任が厳しく問われていると思います。先ほど具体的な幾つかの提案もさせてもらいました。具体的には別の機会に議論をさせてもらいますが、地域経済は業種によっては壊滅的な影響が出ているものもあります。
新型コロナウイルスで一社も潰さないという気概で、市役所が持つ全ての機能を総動員して当たっていただきたいと思います。 学校の一斉休校について、科学的、疫学的根拠も伺いました。 政府の専門家会議のメンバーの一人は、小・中高校の一斉休校について、学級、学校単位の休みならば効果が高いが、子供の感染例が少なく重症化もまれな
新型コロナウイルスで、感染が確認されてない地域でも一斉休校が必要なのかと言い、判断の意見を聞かれていないとした上で、医学的な見地については専門家の意見を聞いていただいたほうがいい、こんなコメントも発せられております。 北海道も国もいわゆる政治判断で一斉休校を決めましたから、休校を解除する判断基準が市民に示されておりません。しかし、休校の判断をしたのは教育長でありますから、説明責任はついて回ります。専門的知見をベースに、施策の科学的な感染防止の効果と、そして社会的、経済的影響のバランスを考えるのがトップの責務だと思います。困難な判断を迫られる教育長の矜持についてお伺いしたいと思います。 12月議会で議決された帯広市第七期総合計画は、この4月から始動いたします。 将来のまちの姿をあおあお ひろびろ いきいき 未来を信じる 帯広とし、ここに暮らす誰もが十勝・帯広の歴史、文化に誇りと愛着を持ち、明るい未来を信じてそれぞれの挑戦や行動を続ける、活力ある地域社会の実現を目指しますといたしました。そして、人間尊重を基本に経済、社会の発展と環境保全の両立を目指してきた本市の
まちづくりは、SDGsの理念と相通じるものともいたしました。 SDGsは2030年までに達成を目指す17の目標で、2015年の国連総会で193か国の全会一致で採択をされました。戦争や紛争、地球温暖化、貧困、貧富の格差など、地球規模の課題に世界が危機感を共有し、世界を変える、こういう高い目標を掲げ、途上国も先進国も、大企業も個人も、地球上に住む全ての人が一丸となって取り組むことを決めたのです。 この10年間で帯広市が目指すべき具体的23の施策、そしてSDGsの17の目標と169のターゲット、総合計画の討論で、地球規模の課題と危機感を共有できているのか、そうした観点から決意を臨むことを求めてきたところであります。 17の目標で、達成には程遠いと最低の評価だったのが、ジェンダー平等の実現でありました。国連でSDGsが採択されたとき、ジェンダー平等に関する国際評価は110位、安倍政権の下、現在は121位とさらに後退をしているのです。 SDGsは17の目標と169のターゲットがあり、その多くが2030年までの達成を目指しています。しかし、ジェンダー平等の実現、9つのターゲットには達成期限が一つも書かれておりません。2030年を待たずに今すぐ解決すべき課題だという国際社会の強い意志が込められているからであります。 ジェンダーとは、社会的、文化的につくられた性別の差別を指し、その平等を実現しようというのが持続可能な開発目標なのです。性別役割分担の固定観念の強い社会は、女性だけでなく、男性にとっても息苦しいものです。ジェンダー平等の実現は、男性も女性も、そして
LGBTと呼ばれる人たちも、全ての人にとって生きやすい社会の実現につながるわけであります。 つまり、ジェンダー平等の実現は多様な個人の尊厳ということになります。ここに基本構想とSDGsの理念の相関性があると思っております。 多様な市民の尊厳を尊重し全ての市民の幸せを実現する、あおあお、ひろびろ、いきいき、そしてSDGs、市長の
まちづくりの思いを聞いて全ての質問を終わります。
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有城正憲議長 米沢市長。
◎
米沢則寿市長 第七期総合計画とSDGsについてお答えをいたします。 今も御指摘いただきましたけれども、帯広市は人間尊重を基調とした都市と農村の調和を基本理念として、産業振興、そして都市基盤の形成、自然環境の保全など、様々な
まちづくりの課題に総合的に取り組んできたところであります。 こうした経済、社会、環境に関わる広範な課題を相互に関連づけた取組みは、まさにSDGsの考え方に通じるものであると認識しておりまして、誰もが安心して生活できる、持続可能な社会を実現するための基礎となるものだと思っております。 あおあお ひろびろ いきいき 未来を信じる 帯広は、地域資源や人々の力を生かし、誰もが未来に希望を持って生き生きと暮らす地域社会の姿を現したものであります。今後も、全ての市民の幸せを視座に、ここに暮らす誰もが明るい未来を信じて生き生きと主体的に暮らし続けることができる、活力ある地域社会の実現に取り組んでまいる所存であります。 以上です。
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有城正憲議長 池原教育長。
◎池原佳一教育長 学校の臨時休業等に対しまして、教育長としての判断といいますか、説明責任というお話もございました。 道内の今の状況を見ますと、決していい方向に進んでるとは思ってございません。感染者がこの地域で出てる出てないという差はあるかもしれませんけれども、今の状況を見ると、いつこの帯広市で出てもおかしくないという状況だと私は思ってございます。 感染者が出てないということは、それだけのことではなくて、感染者が確認できてないということであって、これから出ないということの保証ではないと思ってまして、この対応については、国なり北海道という大きな広域的な面的な部分で対策を講じていかなければならないと思ってございます。 したがって、私としては、全国的、全道的な対応に沿った形で今取組みを進めております。保護者の皆様、お子さんにとっては非常につらい思いをしてるということはすごく思ってございます。その中での決断でありますけれども、今はここから感染を拡大しないということでやっていきたいと思ってます。その中で、何ができるか。子供たち、保護者の方にどう不安を少しでも軽減していけるかということに意を用いてやっていきたいと思ってます。 以上でございます。
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有城正憲議長 以上で稲葉典昭議員の発言は終わりました。 これをもちまして令和2年度市制執行方針に対する質疑並びに一般質問を終わります。
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有城正憲議長 日程第3、議案第1号令和2年度帯広市一般会計予算外25件を一括して議題といたします。 これから一括して大綱質疑を行います。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
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有城正憲議長 別になければ、大綱質疑を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第1号外25件については、12人の委員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 なお、お諮りいたします。 ただいま設置いたしました予算審査特別委員会の委員に菊地ルツ議員、
楢山直義議員、鈴木正孝議員、小森唯永議員、藤澤昌隆議員、大竹口武光議員、上野庸介議員、鬼塚英喜議員、石井宏治議員、西本嘉伸議員、横山明美議員及び稲葉典昭議員、以上12名を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 さらにお諮りいたします。 休会中における特別委員の辞任に伴う補充委員の選任については、適時議長の指名により選任することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 正副委員長互選のため休憩いたします。 午後2時25分休憩 ──────── 午後2時42分再開
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有城正憲議長 再開いたします。 ただいまの休憩中に予算審査特別委員会が開催され、委員長に菊地ルツ議員が、また副委員長に上野庸介議員がそれぞれ互選されておりますので、御報告いたします。 ここで委員長に御挨拶をお願いいたします。 菊地ルツ予算審査特別委員長、登壇願います。 〔菊地ルツ予算審査特別委員長・登壇〕
◆9番(菊地ルツ議員) ただいまの休憩中に予算審査特別委員会が開かれました。互選により、私、菊地ルツが委員長に、そして副委員長には上野庸介委員が互選されました。1週間の予算審査であります。ここ数週間の新たなコロナ旋風という課題も生まれました。また、来年度からは、総合計画をはじめ、多くの計画がスタートする節目の年でもあります。たくさんの課題、そして質疑が予想されるとは思いますが、限られた時間内でございますので、理事者の皆様、そして委員の皆様の簡潔明瞭な質疑に努めていただきますようにお願いを申し上げまして、私の御挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
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有城正憲議長 日程第4、議案第40号令和元年度帯広市
一般会計補正予算(第13号)を議題といたします。 直ちに提案理由の説明を求めます。
米沢則寿市長、登壇願います。 〔
米沢則寿市長・登壇〕
◎
米沢則寿市長 議案第40号令和元年度帯広市
一般会計補正予算(第13号)について御説明いたします。 本案は、国の補正予算を活用し、小・中学校及び南商業高等学校における学習環境のICT化に向け、校内無線LANの整備に係る経費を追加し、この財源として特別交付税、国庫補助金及び市債を追加するものであります。 また、年度内に支出が終わらない見込みのため、繰越明許費を設定するほか、地方債の補正につきましては学校環境整備費の借入限度額を変更するものであります。よろしく御審議賜りますようお願いいたします。
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有城正憲議長 これから大綱質疑を行います。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
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有城正憲議長 別になければ、大綱質疑を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第40号については、先ほど設置いたしました予算審査特別委員会へ付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 以上で本日の日程は全部終わりました。 ここでお諮りいたします。 本会議は委員会審査等の都合により、3月16日から19日まで及び23日から26日までを休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。したがって、次回の本会議は3月27日午後1時から開きます。 本日はこれをもちまして散会いたします。 午後2時46分散会...