帯広市議会 > 2022-06-15 >
09月15日-05号

  • "福祉有償運送"(/)
ツイート シェア
  1. 帯広市議会 2022-06-15
    09月15日-05号


    取得元: 帯広市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-31
    令和 4年第5回 9月定例会〇議事日程日程 番号事件番号内  容  等第1  会議録署名議員の指名について第2議案第79号令和3年度帯広市一般会計歳入歳出決算認定について議案第80号令和3年度帯広市国民健康保険会計歳入歳出決算認定について議案第81号令和3年度帯広市後期高齢者医療会計歳入歳出決算認定について議案第82号令和3年度帯広市介護保険会計歳入歳出決算認定について議案第83号令和3年度帯広市中島霊園事業会計歳入歳出決算認定について議案第84号令和3年度帯広市ばんえい競馬会計歳入歳出決算認定について議案第85号令和3年度帯広市駐車場事業会計歳入歳出決算認定について議案第86号令和3年度帯広市水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について議案第87号令和3年度帯広市下水道事業会計剰余金の処分及び決算認定について報告第11号令和3年度帯広市一般会計継続費の精算報告について報告第12号令和3年度帯広市水道事業会計継続費の精算報告について報告第13号令和3年度帯広市健全化判断比率及び資金不足比率の報告について     一般質問について第3議案第89号令和4年度帯広市一般会計補正予算(第9号)     ──────────────〇会議に付した事件 議事日程に同じ     ──────────────〇出席議員(28人)    1番       石 橋 勝 美    2番       佐々木 直 美    3番       椎 名   成    4番       上 野 庸 介    5番       林   佳奈子    6番       小 椋 則 幸    7番       鬼 塚 英 喜    8番       大 平 亮 介    9番       菊 地 ル ツ    10番       大 林 愛 慶    11番       清 水 隆 吉    12番       今 野 祐 子    14番       大和田 三 朗    15番       木 幡 裕 之    16番       石 井 宏 治    17番       西 本 嘉 伸    18番       杉 野 智 美    19番       楢 山 直 義    20番       鈴 木 正 孝    21番       稗 貫 秀 次    22番       清 水 誠 一    23番       大竹口 武 光    24番       大 塚   徹    25番       横 山 明 美    26番       佐々木 勇 一    27番       稲 葉 典 昭    28番       鈴 木 仁 志    29番       有 城 正 憲     ──────────────〇欠席議員(0人)     ──────────────〇欠員(1人)     ──────────────〇出席説明員 市長          米 沢 則 寿 副市長         安 達 康 博 副市長         池 原 佳 一 公営企業管理者     中 野 雅 弘 教育長         広 瀬 容 孝 代表監査委員      川 端 洋 之 政策推進部長      中 里 嘉 之 総務部長        廣 瀬   智 市民福祉部長      下 野 一 人 市民福祉部保健医療担当参事             五十嵐 ゆかり 経済部長        吉 田   誠 農政部長        桃 井 順 洋 都市環境部長      和 田 亮 一 上下水道部長      倉 口 雅 充 学校教育部長      服 部 哲 也 生涯学習部長      井 上   猛 選挙管理委員会事務局長 野 原 隆 美 監査委員事務局長    河 本 伸 一 農業委員会事務局長   山 名 克 之 選挙管理委員会委員長職務代理者             来 海 有 起 農業委員会会長     吉 田 利 彦     ──────────────〇事務局出席職員 事務局長        小 池 晃 一 書記          木 下 忠 実 書記          田 中   彰 書記          逢 坂 尚 宏 書記          鈴 木 秀 平 書記          石 山 亮 太 書記          蓑 島 優 貴 書記          橋 場 大 地     ~~~~~~~~~~~~         午前10時0分開議 ○有城正憲議長 ただいまから、本日の会議を開きます。     ~~~~~~~~~~~~有城正憲議長 ここで、事務局長に本日の議事日程などについて報告させます。 ◎小池晃一事務局長 報告いたします。 本日の出席議員は28人全員であります。 次に、追加議案の付議について申し上げます。 本日付、市長から令和4年度帯広市一般会計補正予算第9号を追加付議する旨通知がありましたので、本日お手元まで議案を配付いたしております。 最後に、本日の議事日程でありますが、お手元に配付の議事日程表第5号により御了承いただきたいと思います。 報告は以上であります。     ~~~~~~~~~~~~有城正憲議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員に、17番西本嘉伸議員及び18番杉野智美議員を指名いたします。     ~~~~~~~~~~~~有城正憲議長 日程第2、議案第79号令和3年度帯広市一般会計歳入歳出決算認定について外12件を一括して議題といたします。 これから昨日に引き続き、議案に対する大綱質疑並びに一般質問を行います。 初めに、大林愛慶議員から発言の通告があります。 10番大林愛慶議員、登壇願います。   〔10番大林愛慶議員・登壇・拍手〕 ◆10番(大林愛慶議員) おはようございます。 一般質問最終日となりました。通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。 初めに、地域振興の強化に向けてです。 食の備蓄・物流拠点構想を促進することは地域にとって大きな役割と成果を生み出すものであると考えています。農業、畜産、水産業など、十勝をはじめ東北海道は、国内でも生産が強い地域です。帯広の立地を考えると、高速道路、JR貨物、十勝港、空港など多くの輸送手段が集積している地域でもあり、備蓄による安定供給、中継地点としての役割が担える地域であると考えます。 現在、それぞれに輸送体系が形成されていますが、今、多くの課題を抱えていると考えます。燃料費の高騰、トラック運転手の労働時間の厳格化、荷物の小口化、空港や船便の利便性の改善などを抱え、新千歳空港や苫小牧港への集中、隔たりが進んでいる状況ではないでしょうか。食の備蓄・物流拠点構想の期待する効果についてお伺いいたします。 地域振興を確実に進めていくためには、新型コロナウイルス感染症対策を強化していく必要があります。 国は、感染対策と社会経済活動の両立にかじを切りました。7月、8月は、十勝でも多くの感染者が発生し、多い日には1日800人を超える日もありました。感染力が強く、軽症が多いと言われながらも、全国的には死者数も大きく増加し、市民に多くの不安を抱かせました。そして、物価高騰が市民生活や企業経営に影響を及ぼし、結果的には地域経済も押し下げる状況になっているのではないでしょうか。改めまして、第7波での6月から8月の感染状況と病床使用率、自宅療養者数を確認いたします。 まちなかの活性化への取組みについてです。 第3期帯広市中心市街地活性化基本計画が2020年1月に策定され、2年が経過いたしました。3期目策定当時は、新型コロナウイルス感染症を予想した内容ではなく、また藤丸デパートの閉店も明らかとなり、現在は大きな環境変化の中にあります。 都市機能としての官公庁や公共交通機関、医療・福祉施設、宿泊施設、文化施設などが集積し、西3・9の再開発など期待がある中、大型商業施設や商店街は厳しい状況に置かれていると考えます。 魅力ある商店街づくり、にぎわいづくりは、商工会など関連団体と共に努力されてきていると考えておりますけれども、まちなかの活性化について、現状の認識と今後の方向性について伺います。 次に、子供の未来育成について伺います。 国際条約である児童の権利に関する条約子どもの権利条約批准から28年を経て、ようやくこども家庭庁の設置関連法、子供施策の包括的な基本法であるこども基本法が6月15日に成立し、来年4月に施行されることとなりました。随分時間がかかったなとの印象は拭えません。 今、日本では急速に少子化が進んでいる状況の中、児童虐待やいじめ、自殺、不登校など深刻な問題が発生し、子供たちが生きづらい世の中になっています。 帯広市でも第2期こども未来プランを基本に、子供の権利の尊重を中心に置きながら取組みを進めてきています。この国の動きを受け、どのような認識をお持ちなのかお伺いいたします。 近年、報道ではヤングケアラーの問題が多く特集をされています。学校に通いながら、障害や病気のある家族の世話や毎日の家事をこなすなど、子供の生活や心身、学業に悪影響を及ぼすことが言われています。 全国的なヤングケアラーの実態を把握するアンケートが実施されたと聞いておりますけれども、市としてその分析や認識についてお伺いいたします。 次に、コミュニティ・スクールについてお聞きいたします。 一昨日の質疑もありました。現在28校で導入し、今年10月に残り12校全てに導入されるということでございました。 コミュニティ・スクールを実施するに当たり、その地域が目指す子供像をしっかり共有することが必要であること、また、設定に当たっては、大人の考えだけではなく、子供たちの意見を聞くことが大切であることをこれまでも提言をしてきました。この間、どのような取組みを行ってきたのか、お聞きをいたします。 最後に、大空学園義務教育学校についてお聞きいたします。 今年4月に、目指す子供像を共有し、9年間を通じた教育課程を編成し、系統的な教育を目指すために、大空学園義務教育学校が開校いたしました。開校から6か月が経過しましたが、学びの環境や変化について市教委としてどのように受け止めているのかお聞きをし、1回目の質問といたします。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 おはようございます。 大林議員の御質問中、中心市街地の活性化についてお答えいたします。 地方都市の中心市街地は、公共交通や商業、行政、金融機関等が集積する利便性の高い地域として、かつては人が集まり、にぎわいを見せていました。しかし、いわゆる車社会の進展やインターネットの普及などにより、まちの構造や住民の消費行動が変化し、物で人を集める時代から、人と人が交流し価値を生み出す時代に変わってきています。 中心市街地は、交通アクセスがよく、商業、宿泊、居住のほか各種の都市機能が集積し、域内外から多様な人が集まり交流することで、新たな価値がつくり出されるエリアとして大きな可能性を有していると考えているところであります。 加えて、近年では感染症の拡大も相まって、人が豊かに生きるための一つの選択肢として、地方都市の魅力が再認識されつつあります。こうした可能性や魅力を具現化する取組みが、今後の中心市街地の活力づくりにとって大切になるものと思います。 帯広市の中心市街地では、再開発事業をはじめとした民間投資によるマンションの供給のほか、起業家がつながる拠点の整備、コワーキングスペースの開設など、事業創発や人材交流に向けた新たな動きが生まれてきています。 今後も関係機関、団体と連携しながら、こうした前向きな動きを後押しし、持続的に発展する活力あふれる中心市街地づくりを進めてまいります。 私からは以上であります。 ○有城正憲議長 桃井順洋農政部長。 ◎桃井順洋農政部長 御質問中、拠点構想の効果についてお答えいたします。 広域交通ネットワークを生かした食料の備蓄、加工、物流拠点の実現によりまして、食の高付加価値化や安定供給など、十勝・帯広の食料基地としての機能の高まりが期待できますほか、新たな投資を呼び込み、雇用が生まれることで、地域活性化につながるものと考えております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事。 ◎五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事 御質問中、感染状況等についてお答えいたします。 北海道の公表によりますと、十勝管内の感染者数につきましては、6月が1,708人、7月が4,557人、8月が1万5,893人となっております。 帯広市につきましては、北海道の公表資料は週単位のため、各月を主に含む4週の合計とすると、6月が834人、7月が1,233人、8月が7,611人となっております。 病床使用率につきましては、十勝管内となりますが、6月末が2.5%、7月末が44.5%、8月末が61.5%となっております。 なお、確保病床数は、6月末がフェーズ2で163床、7月末がフェーズ2で164床、8月末がフェーズ3で169床となっております。 自宅療養者数につきましても、十勝管内となりますが、6月末が193人、7月末が1,998人、8月末が4,389人となっております。 以上であります。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 御質問中、初めに、国のこども基本法の施行等に対します認識についてお答えいたします。 国は、子供の権利を保障し、子供を誰一人取り残さず、健やかな成長を社会全体で後押しするため、こども家庭庁の設置とこども基本法が整備されるものと捉えております。 帯広市では、これまで第2期おびひろこども未来プランにおきまして、全ての子供の幸せを第一に考え、子供の最善の利益を最大限に尊重する基本的な視点の下で各種施策を進めてきているところではあります。 今後ともこども基本法の理念を踏まえながら、全ての子供の幸せを念頭に、子供の人権が尊重される環境づくりを地域全体で進めてまいりたいと考えてございます。 次に、ヤングケアラーの認識についてお答えいたします。 これまで、国、北海道におきまして、中学生、高校生等を対象としたアンケート調査を実施しておりますが、この調査につきましては、個々の状況を把握するものではなく、本人や周りの大人の認識やケアの状況など傾向を把握するものと捉えてございます。 令和3年の北海道の調査におきましては、中学2年生の26人に1人が家族の世話をしており、内訳としましては、兄弟の世話が7割を超えております。また、家族の世話をしている児童のうち約8割が相談した経験がないこと、また、約7割がヤングケアラーについて認識してないとの結果となってございます。 このようなことから、家族のケアはプライベートな側面がありまして、また、ヤングケアラー本人や家族の認識がない場合、表面化しにくい構造となっていると認識しているところであります。 以上であります。 ○有城正憲議長 服部哲也学校教育部長。 ◎服部哲也学校教育部長 御質問中、コミュニティ・スクールについてお答えいたします。 目指す子供像につきましては、各学校の課題や児童・生徒の状況、地域の特徴などを踏まえて、この地域の子供たちがどのように育ってほしいかをそれぞれの学校運営協議会において協議し、決定しております。 コミュニティ・スクールを充実させていくためには、児童・生徒の置かれている状況を把握するとともに、子供たちの意見を取り入れることが必要であると考えており、これまでも校長や協議会の委員が子供たちの考えを聞く機会を設けたり、子供たちの学校評価アンケートの結果を共有するなどの取組みを進めてきたところであります。 以上であります。 ○有城正憲議長 黒島俊一学校教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 御質問中、大空学園義務教育学校開校によります学びの環境や変化と受け止めについてお答えいたします。 4月開校の大空学園義務教育学校は、生徒のワークショップで生まれたトイレなどのデザイン、また、色使いなどのアイデアを生かした改修棟や増築棟におきましては、第2体育館であるサブアリーナ、またアクティブラーニングスペースなどを備えており、これまでとは見違える環境の中で、1年生から9年生が系統的な特色ある教育課程の下で学びを深めているところであります。 また、小・中学校の教員が一緒になって教育活動を進めることで、教職員からは児童・生徒の様子を共有しやすいとの声も聞いております。 また、校内研究授業については、それぞれの視点から意見交流をして研究を深めることができるというよさも現れてきているところであります。 前期の学校評価アンケートにおきましては、1年生から9年生が同じ校舎で学ぶことはよいことと回答した児童・生徒の割合は、特に小学校1年生から4年生までの初等部においては90.4%、同じく保護者では89.2%、教職員では90.5%という数値となっており、いずれも高い評価を受けていると認識しているところであります。 以上でございます。
    有城正憲議長 大林愛慶議員。 ◆10番(大林愛慶議員) それぞれ御答弁いただきましてありがとうございます。 では、通告どおり、順番に2回目の質問をさせていただきたいと思います。 まず、食の備蓄・物流拠点、これに期待する効果をお聞きいたしました。完成というか、実現できれば、食の高付加価値化、それから安定供給など食料基地としての機能の高まり、こういったものが期待できるということのお答えでございました。私もそのとおりだと思っております。 先日、地元紙では、帯広商工会議所十勝物流拠点化構想、これを取りまとめたということで報道もあったところでございます。市としても、この拠点の促進に向けて、この間どのような取組みを行われてきたのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 桃井農政部長。 ◎桃井順洋農政部長 ホクレンやJR貨物などの物流業者をはじめ港湾関係者などと意見交換をいたしまして、主に地場産農産物の物流の現状について把握するとともに、今後対応が必要となる物流の課題などにつきまして情報収集を行ってきております。 また、物流関連施設などの整備におきましては、土地利用に制限のあることが多いことから、都市計画法や農地法など関係法令に基づく手続の整理や、国、北海道の食の備蓄、物流に関する各種計画、構想などについて確認を行いまして、事業者の動きを支援できるよう準備を進めているところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 聞き取り等々も行っているということで、先ほどもお話しさせていただきましたけれども、十勝・帯広の優位性、これは高速道路の結節点、また空港、港、JRなどを利用しやすい位置にあるということであるかなと思いますし、十勝の農業産出額、昨年ですが3,735億円ということで、安定した生産や貯蔵、加工、供給体制、こういったものが形成できる地域であると私も思っております。 昨日の一般質問でもございましたけれども、輸送手段によるそれぞれのメリット、デメリット、こういった部分も質疑がございました。市としても、これまで各団体、事業所等に聞き取りを行っているということでございますので、どのような課題の整理、こういったものが必要となっているのか、お伺いしたいと思います。 ○有城正憲議長 桃井農政部長。 ◎桃井順洋農政部長 2030年をめどに進められております北海道新幹線の札幌延伸に伴いまして、並行在来線の利用が減少する見通しでありますことから、その存廃について北海道や沿線自治体において議論されているところであります。現状、多くの農産物などが鉄路により本州へ移送されておりまして、在来線が廃止となった場合には、代替ルートの確保や輸送方法の切替えなどの対応が必要となります。 また、現在課題となっておりますトラックドライバーの人材不足のほか、2024年4月の労働基準法改正によりまして、時間外労働時間の上限が規制され、トラック輸送力が低下することへの対応も必要となってまいります。 このほか、道内から道外への出荷が多く、逆に帰りの荷物が少ないいわゆる片荷輸送の解消など、物流に関する様々な課題が見えてきたところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 今お聞きした部分でも、様々な問題、課題があるということは認識をいたしました。やはり民間の投資、こういったものをしっかり呼び込むということがまず必要ですし、その企業のノウハウ、それから技術の開発、こういったものもしっかり進めていく必要があると考えております。民間の取組みをしっかり支援していく、このことがまず重要だと思っております。 食の備蓄、加工、物流拠点、この実現は、地域の課題の解決のみならず、多様な業種の起業、こういったことにもつながっていく可能性があると思っております。民間企業や各団体への発信、それから課題の聞き取り等を十分行いながら、この構想が促進できる体制、こういったものを強化していただきたいと、このようにお願い申し上げます。 次に、新型コロナウイルス、物価高の対策についてお伺いいたします。 8月の感染者は7,611名、6月と比較しても、この2か月間だけを見ても9倍という状況でございます。それから、病床使用率が61.5%、自宅療養者が4,389人というお答えもございました。直近の自宅療養者数、この状況はいかがになっておりますでしょうか、お聞きをいたします。 また、感染者には軽症者が多いと言われながらも、やはり高齢者の死者数が急速に増えたという状況であると思っております。第一に取り組まなければならないものは、やはり感染防止対策であるワクチン接種の体制強化、それから検査体制の強化、それから発熱外来等の体制の強化、こういったこともこれまでの質疑では言われておりましたけれども、併せまして、やはり個々人の意識を持った行動、こういったことが重要ではないかと思っております。 しかし、これだけ感染者が増えている状況の中で、今一番市がやらなければならないということは、感染者の支援、特に自宅療養者を孤立させない、こういったことではないかと思っております。保健所と十分連携し、新たな支援体制、支援策、こういったものも進めていかなければならないと考えますけれども、市の考えをお聞きいたします。 ○有城正憲議長 五十嵐医療担当参事。 ◎五十嵐ゆかり市民福祉部保健医療担当参事 9月11日時点の十勝管内の自宅療養者数は4,082人となっており、やや減少傾向にあります。 陽性者等への対応や医療提供体制の整備などにつきましては保健所が担っており、今般の感染拡大に伴い、医療機関への受診の集中を緩和するため、管内におきましても抗原検査キットの配布と陽性者登録を行う北海道陽性者登録センターが設置されたところであります。 帯広市では、これまで自宅療養者の不安解消に資するよう、健康観察等に従事する保健師を保健所に派遣するとともに、土日、休日を含めた電話相談を継続してきております。 また、本年4月下旬以降、保健所の要請に基づきまして、急を要する対応が必要な市民に支援物資の代行配達を行うなど、自宅療養者への支援に努めてきております。 今後も感染状況を踏まえながら、保健所と相互に連携し、必要な対応に取り組んでまいります。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 分かりました。この間、多くの議員からも高齢者施設の関係、また教育現場の関係、そして保健所等との関係、こういった部分での感染拡大防止策、それから現状と課題、こういったものも議論されたと思っておりますし、感染が拡大するたびに、検査体制だとか医療体制、こういった課題も改めて表面化してきている、こういったことが質疑の中でも明らかになってきているのかなと思っております。 国や北海道、保健所が担っていることは十分承知しておりますけれども、やはり市民の不安を取り除くこの帯広市の取組み、こういった支援も、今確認はできましたけれども、今後しっかり保健所と連携をしながら、適切に対応していただくことをお願いをしたいと思います。 次に、まちなかの活性化でございます。 現状の認識と方向性についてお伺いをいたしました。まちなかの構造、それから住民の消費行動が変化していること、そして地域内外から多様な人が集まり、交流することで、新たな価値をつくり出すことができるエリアということで、大きな可能性があるということで御答弁もいただきました。 確かに物で人を集める時代、これはなかなか厳しい状況になってきておりまして、人と人が交流し、価値を生み出すという時代なのかなとも思いますけれども、そのような中でも、やはりショッピングを楽しんだり、子供やお年寄りが楽しむ場、こういったものもしっかり中心市街地には役割としてあるのかなと私は感じております。 そういった状況の中で、特にこの二、三年はコロナ禍ということで、商店の経営、これも大変厳しい状況になっているのかなと感じております。特に、中心市街地の商業施設、この空き店舗状況は増えていると感じておりますけれども、現状どのような状況なのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 吉田誠経済部長。 ◎吉田誠経済部長 帯広市が行っております商店街空き店舗等調査において、令和3年度の中心部の商店街の空き店舗率は約10%でありました。対策といたしましては、空き店舗の利活用を促進するため、店舗面積や問合せ先などの情報について、帯広市商店街振興組合連合会のホームページで周知しております。 このほか、事業者から中心部への出店などの相談があった際には、情報提供を行っております。 また、中心市街地の活性化に意欲を持つ事業者を掘り起こし、モデルとなる新たな事業に挑戦する事業者への補助金や、市の制度融資の活用なども、空き店舗を利用した事業展開につながるものと捉えております。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) この第3期の中活基本計画策定時は、資料を見てみますと、空き店舗率が6.8%ということで記憶をしております。今10%ということでは、残念ながら増加しているということは言わざるを得ないのかなと思っております。 個店の魅力づくり、これをしっかり進めていく、また集客力を高めていくということは、これまでの取組みとしても行われてきていますけれども、新たななかなか解消できない課題なのかなとも考えております。 そのような状況の中で、藤丸さんが1月に閉店することが決まりました。まちなかの活気、この衰退が危惧されておりますけれども、市民の受け止めや商店街の受け止め、これはどのように市としては把握されているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 藤丸については、閉店を惜しむ市民や影響を心配する近隣の商店街関係者の声があることを承知しております。藤丸が閉店することで、藤丸を目当てにいらしていた方々の来訪が減ることが考えられるため、周辺の商店街には少なからず影響があるものと捉えております。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 藤丸百貨店さんは、これまで中心市街地の真ん中に大きな商業施設も持っていたということも含めて、やはり大きな影響があるのかなと思っております。 市では、これまでまちなか居住、こういったものを増やすことの取組みも行ってきております。中心市街地活性化基本計画のフォローアップの報告書、これを見ますと、西3・9の再開発の完了によりまして、まちなかの居住者が、ちょっと古い、昨年の9月の資料なんですけれども、2,805人ということで、前年比180名の大幅な増加という状況になってきております。 この地域では、コンビニなどは近隣、地域の中にはございますけれども、スーパーの撤退、それから藤丸がなくなるということに関して言えば、まちなかに居住されている方の食品、また日用品、こういったものの購入に影響が出るんではないかと思いますが、市はどのように思っているでしょうか。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 まちなかに暮らしている方にとっては、近隣で日常的に買物できる場所が減ることとなりますので、日頃の買物の仕方によっては、何らかの影響を受ける場合もあり得るものと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) まちなかに住まわれている人の年齢構成にもよるのかなとは思います。まちなかで働いている方もいらっしゃれば、その外で働いていらっしゃるということも含めて考えれば、帰り際に買ってくるということも考えられますけれども、特に高齢者になりますと、その地域でやっぱり買わなければならないということも含めて考えれば、駅南はそれなりの、それなりと言ったら失礼ですね、そういった買う場所もあります。北側にはなかなか、ちょっと遠くなる状況もあるということは認識をしていただきたいなと思っております。 新聞にも多く出ておりますけれども、藤丸の閉店に伴いまして約300名の方の雇用問題、これが発生するということが多く新聞報道もされております。再就職など、商工会議所や振興局、こういったところでもしっかり対策を進めているという状況ではございますが、市の関わりや支援策、これをどのように考えているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 再就職の支援などについては、ハローワークと十勝総合振興局を中心に、帯広市を含む関係機関が連携して進めております。これまで藤丸従業員の再就職支援に関する要請を地元経済団体に行ったほか、藤丸従業員を対象とした雇用保険や健康保険、年金などの制度に関する説明会を実施しております。いずれも帯広市も参加したところであります。 今後は、従業員を対象としまして、再就職に向けた個別の相談会も予定されております。閉店後の再就職や生活に関する不安を和らげることができますよう、帯広市としても協力していく考えであります。 以上です。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 雇用の問題というのはなかなか難しくて、今それぞれの団体等も含めて頑張っていらっしゃいます。しっかり帯広市としても支援をよろしくお願いしたいと思います。 このまちなかは、20年余り空きビルであったというものも解消しながら、西3・9の再開発、それから近くにはコミュニティホテルやコワーキングスペース、こういったものも設置をされてきております。また、西2条には、とかちのやりたい実現カフェLANDこういったものも設置をして、まちなかに少しずつ変化が現れてきているのかなと思っておりますし、交流人口の増加、こういったものもしっかり期待できる状況になってきていると私は感じております。 しかし、藤丸の閉店、この影響は大変大きいものと考えられます。中心市街地の機能をどう生かしていくのか、しっかり今後、検討を進めていただきたいと思っております。 次に、子供の未来育成についてでございます。 こども家庭庁、それからこども基本法の認識についてお伺いをいたしました。市もこれまでこども未来プランを基本に、子供の人権が尊重される環境づくりを地域で全体で進めてきたことは承知をしております。 子どもの権利条約、そして今回施行されるこども基本法は、大きな意味があると感じております。さらに、子供の人権に対する認識を浸透させていく、こういったために、帯広市としても市民周知をしっかり進めていくべきだと考えておりますけれども、市の認識をお聞きいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市におきましては、これまでおびひろこども未来プランに基づきまして、人権の啓発活動の推進やきめ細かな相談体制の確保などの総合的な取組みを進めてきたところでございます。今後におきましても、国が定めるとされております子供施策に関する大綱なども踏まえまして、関係機関等と連携しながら、子供の権利を守る取組みを進めてまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 昨日のニュースですけれども、こども大綱、これが来年の秋には策定されるだろうという報道もございまして、今年度中にできるのかなと思っておりましたけれども、来年の秋ということでございます。 課題として言われているのが、子供の権利擁護に対する監視機関、これの設置が国にはないということでございます。私は、市としても国に設置を求めていくということが必要だと思っておりますし、あわせまして、市でもこのような機関、こういった設置を検討されてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 子供の権利擁護に対する監視機関につきましては、子供の権利や利益が守られているかを、行政から独立した立場で監視する役割があるほか、子供の代弁者といたしまして、子供の権利の保護、促進のための調査や提言、勧告を行う第三者機関でありまして、子供の権利を守る取組みの一つの手法であるものと認識してございます。 国連の子どもの権利委員会は、国に対しましても子供の権利擁護に対する第三者機関を設置するよう勧告しておりますことから、今後も国の動きや一部導入自治体の動向を注視してまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 御存じだと思いますけれども、兵庫県川西市では、子どもの人権オンブズパーソンという第三者機関を設置して、問題の解決や手助けをする、こういったことを進めております。それ以降、子供に関する条例、こういったものが全国の各自治体で制定されている状況です。条例制定にこだわっているということではございませんけれども、やはり市民、それから事業者、行政、これが一体となって子供を守っていくということをしっかり取り組んでいけるように、今後もしっかり取組みを強化していただきたいと思っております。 ヤングケアラーのことについて、アンケートの分析についてお聞きをいたしました。NHKが3月に、都道府県、それから政令都市、中核都市などにアンケートを実施しているわけなんですが、実態調査を行っている自治体は、このアンケートでは39%といった状況になっております。また、アンケートの分析では、ヤングケアラーの認知度が低いこと、それから、本人にその意識がないということが明らかになってきております。 このことを踏まえれば、しっかり周知啓発していくということがまず大事だと思っておりますが、どのような対応を進めてこられたのか、市の状況をお聞きいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市におきましては、ヤングケアラー本人やその家族、周囲の気づきを促すために、ヤングケアラーとは何か、どこへ相談したらよいかを記載しましたポスターやチラシを作成しまして、学校や民生委員児童委員などを通じた周知を図っているところであります。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) ここ何年間か、このヤングケアラーのことも随分取り沙汰されているのかなと思っております。 ヤングケアラーに陥る原因、これは家庭状況により多様な理由、こういったものが考えられます。発見するには困難が多くあるとも言われております。どこに連絡したらいいのか周知の徹底、それと相談体制の明確化、強化、こういったものが必要だと、肝腎であると私は思っております。市の認識と体制の強化に向けた考えをお伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 ヤングケアラーの早期発見につきましては、本人や周囲の気づきを促すこと、相談しやすい環境づくりを進めることが必要であると認識してございます。 帯広市におきましては、今年7月よりヤングケアラー相談窓口を明確化し、ホームページでの周知と相談フォームを設置したところであります。また、円滑な支援につなげるため、学校や庁内各課で相談を受けた場合につきましても、情報が一元化するような体制としているところであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 分かりました。7月にできたということで、しっかり取り組んでいただきたいと思います。 虐待なんですけれども、虐待は子供の権利を侵害する最たるものと私は思っております。現在も多くの子供の虐待、この事件が報道されているというのは、大変悲しい状況かなと思っております。虐待を防ぎ、早期発見をするというところでは、やはり0、1、2歳、また3、4、5歳、そして小学生以上というような年齢層を意識した対策の強化、こういったものが必要と私は思っておりますけれども、現状の取組みをお伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 児童虐待の未然防止、早期発見、早期対応を図るため、妊娠期の関わりや乳児全戸訪問、5か月児、1歳6か月児、3歳児の乳幼児健診の情報によりまして、心配のある児童や世帯の把握に努めてきてございます。また、就学前は保育所や幼稚園との連携により、就学後は学校との連携によりまして、要保護児童対策地域協議会に情報が入る仕組みとなってございます。 しかしながら、全国的には死亡事例など深刻な事案が発生しておりますことから、要保護児童対策地域協議会の代表者会議におきまして、実際の虐待事例や発生時の通報先、連携方法を情報共有するなど、それぞれの関係機関のより一層の連携を意識した取組みを今後も進めてまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) それでは、小・中学校はどうでしょうか。虐待やいじめ、またヤングケアラーというものを発見するには、小・中学校では相談員の役割、これが重要だと考えております。どのような体制なのか、どのような役割を持っているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 教育委員会におきましては、今年度、相談業務に当たっておりますのは、スクールソーシャルワーカー2名、スクールカウンセラー6名、こころの教室相談員6名、家庭訪問相談員7名、教育相談員1名の合計22名となっております。 スクールソーシャルワーカーにおきましては、困り感のある児童や保護者と面談する中で、児童相談所や療育施設等につなげる役割を担っており、市内全ての小学校へ対応しているところであります。 スクールカウンセラーにつきましては、道教委からの配置で全ての小・中学校に週1回程度派遣され、校内におきまして相談業務を行っているところであります。 また、こころの教室相談員や家庭訪問相談員は、主に不登校児童・生徒への対応を行いながら、場合によってはスクールカウンセラーに連絡をし、児童相談所や病院、療育施設等につなげる役割を担っております。 名称に違いはございますが、児童・生徒及び保護者の困り感に寄り添いながら、適切なアドバイスをし、解決を目指す役割を担っております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 役割は分かりました。残念ながら旭川市でも大変な状況があったということも、この間、ニュースでは出ております。帯広市もしっかりその配置、それから役割を果たしていただくということを要望させていただきたいと思っております。 児童虐待を発生させない家庭環境への指導、それから虐待、いじめが早期発見できる市民の目、それから専門の目、こういったものが必要なのかなと思っております。特に、ヤングケアラーの対応なんですけれども、やはり当事者本人だけではなくて、家族全体を支援する必要性、こういったものが専門家からも提言をされております。市の今後の方向性についてお聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 ヤングケアラーに関わる問題につきましては、病気や介護、貧困など家族が抱える様々な課題が関係し合い、複合化しやすいため、本人だけではなく、ケアされている家族や世帯全体を支援する必要があると考えてございます。 ヤングケアラー本人とその家族への支援につきましては、ケース会議を開催し、様々な福祉サービスや関係機関等との調整、その後のケース担当相談窓口であります子育て支援課が担う体制としてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 分かりました。ヤングケアラーの発見、実態把握というのは、まだまだ不十分ではないのかなと私は感じています。ケアラーの発見や支援が行き届かない場合、特に学業の低下だとか社会や同年代との孤立、そして将来の経済的影響、こういったことが危惧されると言われております。年齢にふさわしくない過剰なケア、こういったものをしっかり発見し、社会的な支援が受けられるよう、取組みの強化をお願いいたします。 次に、コミュニティ・スクールの状況についてお伺いをいたしました。子供たちの意見を聞く取組み、聞く場だとかアンケートの共有、こういったものもしっかりやられているということで、評価をしたいなと思っております。 子供の意見を聞くこと、これはまず重要なんですけれども、さらにもう一歩踏み込んで、コミュニティ・スクールの意義や役割、こういったものを生徒会や各学級の児童・生徒にその内容の理解、こういったものが浸透できるようにしていく、こういった取組みも必要ではないのかなと思いますので、今後検討していただきたいと思います。 現状、コミュニティ・スクールの運営に当たりまして、課題も多くあると感じております。団体の連携だとか高齢化、そして共働きが多いというような状況の中で、市はどのような認識をお持ちなのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 服部教育部長。 ◎服部哲也学校教育部長 コミュニティ・スクールの運営に当たりましては、協議会内の連携や議論が大切であるものの、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の学校において対面による協議会の開催が困難となり、書面開催となっておりますほか、地域で活動する団体において、高齢化や共働き世帯の増加などにより、人材の確保が難しくなってきている地域も見られるところであります。 また、協議会で話し合われた目指す子供像を地域の活動につなげていくため、協議会委員や地域コーディネーターの役割がより重要となってきております。 今後も、コミュニティ・スクールについて周知を図るとともに、各協議会における協議事例の共有のほか、協議会委員や地域コーディネーター等を対象とした研修会の実施などにより、コミュニティ・スクール運営協議会と地域とをつなぐ仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 最初の質問にもございましたけれども、現在もう導入されている学校もありますし、10月に入ってくるという学校もございます。しっかりそういったところを共有しながらつくっていただきたいということをお願いしたいと思います。 最後に、大空学園の開校の効果についてお聞きをいたしました。開校から6か月が過ぎました。児童・生徒、教職員、保護者の方から評価、またメリットが生まれてきているということで答弁もあったのかなと受け止めております。 1年生から9年生まで系統的に特色ある教育が進められておりますけれども、特に小学校段階での教科担任制、この採用は評価すべきものではないかと私は思っております。どのような内容なのか、また教職員や児童・生徒の受け止めはいかがでしょうか。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 大空学園では、帯広市小中一貫教育推進基本方針に基づきまして、小学校1年生から英語、体育などで一部教科担任制、また小学校5年生からは完全教科担任制で指導しているところであります。より早い段階から専門性の高い指導が可能になり、学校評価アンケートにおきましても、この教科担任制を肯定的に受け止めている教職員や児童・生徒の割合が約9割を占めておりまして、指導方法の工夫を前向きに捉えております。 また、外国語教育の充実を図りますために、3年生から9年生に加えて、小学校1、2年生に対しても、外国語教育年間約20時間程度を指導する体制を整えているところであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) やっぱり専門的な先生から、その年齢に合わせてしっかり理解しやすいように教えていただくということが、大変いい取組みなのかなと私は思っております。これを進めるに当たっては、教科担任制を実施するに当たっては、やっぱり担当する教職員の数がしっかり必要になってくると思っております。大空学園ではその教員数は十分に足りているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 大空学園の開校につきましては、学級数に応じました教員の基礎定数に加えて、加配教員も配置されておりまして、教科担任を進めるためには十分な配置となっており、様々な工夫を進める中で、円滑に運用されているものと認識しております。 なお、中学校教員は、専門教科免許を保有しており、その教科に限り、小学生に指導することが可能ではありますが、小学校免許のみ保有している小学校教員は中学生に教科指導ができないことから、今後、人事異動においても保有免許状も十分加味しながら配置を進めていくことが必要になるものと承知しております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 分かりました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 それで、義務教育学校は1年生から9年生までということで、系統的な学びの中から学力のアップにつながっていくとも思われますし、また異学年交流、1年生から9年生ですので、それぞれ異学年がいるということでは、この交流を進めることによって、人間形成にも大きな意味合いがあると私は思っております。どのようなメリットが生まれてきているのか、お聞きをしたいと思います。 ○有城正憲議長 黒島教育部参事。 ◎黒島俊一学校教育部参事 コロナ禍ではございますが、開校式に引き続きまして、新1年生の入学式では、新1年生が9年生のエスコートで入場する場面があったり、5月には体育フェスティバルの実施でありますとか、この後10月には文化フェスティバルを全学年で開催する予定であると聞いております。 また、今年度は未実施ではございますが、5年生と8年生が合同で宿泊学習などを行う計画を進めることで、中学生が小学生のサポートに回る場面でありますとか、小学生が中学生の活躍を尊敬のまなざしで見る場面も生まれるなど、異学年交流のメリットが十分発揮されてきているものと認識しているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 6か月ということで、コロナ禍ではございますので、ここ二、三年、しっかりそういった取組みも強化していただいて、人間形成等々も含めて立派なお子さんたちをつくっていただきたいなと思っております。 開校から6か月がたちました。やはり学校と地域、このつながりが大変重要だと私は思っております。現状と今後の方向性についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 服部教育部長。 ◎服部哲也学校教育部長 大空地区につきましては、かねてより学校と地域とのつながりが深い地域であるものと認識しております。 大空学園の開校に当たりましては、保護者や地域住民の代表、学校関係者などで構成する大空地区義務教育学校準備協議会を設置し、令和元年度から開校に至るまで、校名や校歌、校章の選定のほか、通学路の安全確保、学校と地域との連携、協働の在り方などについて協議を重ねてきており、校内には地域住民と学校との連携、交流のために活用する地域交流スペースを設置したところであります。 現在は新型コロナウイルスの影響により、活動が縮小している状況ではありますが、コミュニティ・スクールの取組みをはじめ放課後子ども広場や図書ボランティアの活動、学校だよりの地域への配布など様々な活動を通じ、学校と地域がより一層絆を深めるとともに、地域の活性化にもつながるよう、今後も連携を図ってまいりたいと考えております。 以上であります。 ○有城正憲議長 大林議員。 ◆10番(大林愛慶議員) 今お答えいただきましたけど、私もそのとおりだと思います。学校を中心にした地域の連携の強化、それから地域の活性化というところでは、やはりまちづくりに重要な視点であると私は考えております。 また、多様な、そして個性ある生きる力を持った子供たちを育んでいく、こういった視点からも、大空学園、子供たちの笑顔があふれる、そういった学園を今後も丁寧につくり上げていただきたい、このように申し上げまして、私からの全ての質問を終了させていただきます。 ○有城正憲議長 以上で大林愛慶議員の発言は終わりました。 次に、杉野智美議員から発言の通告があります。 18番杉野智美議員、登壇願います。   〔18番杉野智美議員・登壇・拍手〕 ◆18番(杉野智美議員) おはようございます。 平和でも暮らしでも、市民が希望を持って暮らすことができるまちづくりの土台は、まず平和で安心できるまちであることです。 陸上自衛隊と米海兵隊との日米共同訓練レゾリュート・ドラゴン22が、10月1日から14日の日程で、道内の演習場を使って演習を行うと発表がありました。今回の訓練では、米海兵隊の輸送機MV22オスプレイ6機程度が米軍普天間基地から参加し、丘珠駐屯地を整備拠点に、矢臼別、上富良野、然別、計根別での離着陸を計画し、帯広駐屯地、十勝飛行場はヘリコプター6機の夜間駐機場として利用される予定とのことです。騒音や低周波音の影響、事故や墜落による死亡事故が相次ぐオスプレイが参加する共同訓練に、市民の不安は増しております。 日米地位協定の改変により、帯広・十勝の自衛隊基地の日米共同使用は連続しています。 初めに、日米共同訓練に対する市長の見解をお伺いをいたします。 また、今回の訓練に参加する日米それぞれの部隊の人数、それから宿舎はどこを使用するのか、お聞きをいたします。 自衛隊への名簿の提出ですが、自治体から自衛隊に対して名簿提供が広がっているとの報道があります。帯広市では、自衛隊への名簿提供について、これまで閲覧により情報提供を行ってきたと認識をしていました。現状と、名簿提供についての認識を伺います。 2年半にわたる新型コロナウイルス感染症の拡大と物価の高騰は市民の暮らしに大きな影響を与えています。コロナ禍での家計の急変、物価の高騰は、年金生活者、不安定雇用で働く市民、低所得ほど困難さが深刻と言われています。コロナ禍と物価高騰の下で、市民の暮らしと健康の影響について、市の認識を伺います。 こうしたさなかに、国は年金引下げ、生活保護基準の引下げを断行し、この10月から後期高齢者医療費の2割負担の導入、来年度予算編成の動きでも、社会保障の自然増分1,000億円の削減は強行する姿勢です。 憲法第25条は、全て国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するとうたいます。コロナ禍で日常を当たり前に暮らすためには、健康であること、文化的な最低限度の生活が保障されること、憲法第25条の実現が安心して暮らす土台であり、市民の大きな願いです。 住民福祉の向上を本旨とする地方自治体として、コロナ禍の市民の困難にどのような姿勢で向き合ってこられたのでしょうか。気づいたこと、課題だとお考えのことなど、率直にお聞きできればと思います。 コロナ禍で、女性の経済面、精神面、健康面での困難がより強く現れていることが浮き彫りになりました。帯広市でも、市民団体、女性議員有志の要望、また市民からの寄附などもたくさん寄せられて、生理の貧困の解決が求められてきました。女性の心身の健康と生理の貧困について、市の考えをお聞きをいたします。 2年以上にわたるコロナ禍は、人の移動を制限させました。好きなときに好きな場所へ移動する自由は、基本的人権の一つと言えます。しかし、外食や旅行、買物、通院を控えるなどの短期的な変化は回復するかもしれませんが、リモート会議やオンライン授業、通販などで移動しない便利さも体験した私たちの暮らしは、移動しない、させないという生活の制限によって、公共交通の利用が減少、公共交通の在り方、より移動しづらい人への移動支援の在り方も変化していく必要があります。 地域で暮らす高齢者、障害者の移動手段の確保は、健康と生活の質を向上させるために重要な施策だと考えますが、市の認識を伺います。 こうした事業を担う仕組みの一つとして、福祉有償運送事業がありますが、この事業の現状と課題について認識を伺います。 子供の医療費助成の帯広市の現状についてお伺いをします。 現在帯広市では、入学前の乳幼児は、入院、通院とも無料、6歳から12歳までの入院は、非課税世帯は無料ですが、課税世帯では3分の2を市が助成し、自己負担は1割、通院は、非課税世帯は無料ですが、課税世帯は3割と重い負担になっています。 大変分かりづらいので、表にして拡大してみました。 議長、掲げてよろしいでしょうか。 ○有城正憲議長 はい。 ◆18番(杉野智美議員) こういう仕組みになっていますが、子供の医療費の負担が市民にどのような影響となっているのか、影響を受けている子供の人数と負担額についてお聞きをしたいと思います。 所得を基準として、助成制度が導入されています。所得制限を導入している目的は何でしょうか、お伺いをします。この部分、所得制限の部分です。 並びに、所得制限の影響の対象となっている子供の人数と負担額について、就学前と小学生のそれぞれをお聞きいたします。 子供の医療費の無料化は、子供の健康や子育て支援にどのような効果があるとお考えでしょうか。 以上お伺いをして、1回目の質問といたします。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 杉野議員の御質問中、日米共同訓練についてお答えいたします。 今回の日米共同訓練は、米軍基地に係る沖縄の負担軽減や日米の連携強化などを目的として実施され、帯広駐屯地はヘリコプターの駐機場として利用されると伺っています。 国防や外交に関することは国の専管事項でありますが、帯広駐屯地の運用に当たっては、自衛隊と地域が十勝飛行場周辺の生活環境の保全などを通し、長年にわたる信頼関係を築いてきた歴史があります。このため、今回の訓練でも、市民に不安が生じないよう万全の対策がなされる必要があると考えております。 9月12日には、北海道防衛局に対し、国による十分な説明や安全管理の徹底、規律の維持、市民生活への配慮などを申し入れたところであります。 今後も、国との連絡体制を密にしながら、様々な機会を通じて市の意向を伝えてまいります。 私からは以上であります。 ○有城正憲議長 廣瀬智総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 御質問中、日米共同訓練に参加する人数等につきましてお答えをいたします。 米軍に関する訓練の参加人数に関しましては、北海道防衛局より、最大150名の米軍が参加しまして、宿泊のほうは民間ホテルを利用する計画との説明を受けてございます。 なお、自衛隊に関しましては、北海道内の部隊が参加するとのことでございますが、人数、それから宿泊先についての説明はございませんでした。 次に、自衛隊への名簿データの提出についてお答えをいたします。 自衛官等の募集につきましては、毎年度、防衛大臣から政令の定めるところにより情報提供の依頼がございます。本市におきましては、昨年度までは住民基本台帳法に基づき、一部の写しによる閲覧により対応をしてまいりましたが、令和3年2月の防衛省及び総務省の連名の通知によりまして、自衛官及び自衛官候補生の募集に関し必要となる情報に関する資料の提出は、自衛隊法に基づく市区町村の長の行う自衛官等の募集に関する事務として、自衛隊法施行令に基づき、防衛大臣が市区町村長に求めることができること、及び募集に関し必要な資料として、住民基本台帳の一部の写しを用いることについては、住民基本台帳法上、特段の問題は生ずるものではないことが示されましたことから、本年度からは自衛隊法等に基づきまして、電子媒体により提供を行ってるものでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 御質問中、初めに、市民の暮らしと健康の影響についてお答えいたします。 長引くコロナ禍におきまして外出を控えるなど、様々な活動が制限される中、高齢者等におきましては心身の健康への影響が懸念されるところであります。また、最近では様々なものが値上がりし、特に生活必需品の価格高騰は、所得の低い世帯にとりまして、より負担が重くなっているものと認識してございます。 市民もこうした状況がいつまで続くか先が見えず、不安を感じる中、帯広市といたしましては、福祉をはじめとする各種相談に丁寧に対応するとともに、ワクチン接種の推進や各種給付金の支給、福祉施設への支援など、国等の対策を踏まえながら、地域の実情に応じ、全ての市民が安心して生活できるよう取組みを進めてきたところであります。 次に、生理の貧困についてお答えいたします。 国が令和4年2月に実施いたしました生理の貧困が女性の心身の健康等に及ぼす影響に関する調査によりますと、収入の少ない方が経済的な理由から生理用品の購入等に苦労していることや、入手できない際には他のもので代用したり、友人等から譲ってもらうなどの実態のほか、代用品を用いている人への身体的な健康への影響なども示されているところあります。 この生理の問題につきましては、生理用品が十分に買えない状況でも、そのことを声に上げにくく、誰にも相談できないことから、社会的な問題として注目をされており、最近では相談窓口等での配布などが行われている自治体も増えてきているものと認識をしてございます。 次に、福祉有償運送についてお答えいたします。 高齢者及び障害者の自立や社会参加を促進するためには、社会活動の機会や場所の確保はもとより、移動に係る支援も重要な役割を持つものと認識をしてございます。 とりわけ、介護の必要な高齢者や障害者の中には、バスやタクシーなどの公共交通機関を一人で利用することが難しい、いわゆる移動制約者も少なからずいることから、既存の公共交通の利用に係る支援に加えまして、対象者の目的や特性に応じました支援を行う必要があるものと捉えてございます。 こうした地域の移動ニーズに対応するために、帯広市では通院等乗降介助を行うサービスの提供や、地域の支え合いによります送迎支援の創出のほか、福祉団体バスの運行、タクシー料金の助成などに取り組んでいるところでございます。 福祉有償運送は、移動制約者に対しまして、社会福祉法人やNPO法人等が、営利とは認められない範囲での運賃で、自家用自動車を使用し運送を行うもので、令和4年7月末時点で10事業者、75台の車両が運輸支局へ登録されております。 事業者登録に当たりましては、道路運送法に基づきまして、地域の関係者から成る運営協議会におきまして承認を得る必要がありますことから、帯広市福祉有償運送等運営協議会を設置いたしまして、事務局として会を主催するとともに、帯広市も一構成員といたしまして協議会に参画しているものでございます。 現時点におきましては、利用者から特段の不満などの声は伺っておらず、障害者等の社会参加や日常生活における移動手段といたしまして、有効に活用されているものと認識してございます。 一方、国土交通省が令和3年に行いました高齢者の移動ニーズに対応した旅客運送サービスに関する調査研究によりますと、事業者側の課題といたしまして、ドライバーの確保や輸送サービスの収支改善などが挙げられているものと把握をしてきてございます。 次に、子供の医療費についてお答えいたします。 令和3年度決算額を基にした試算となりますが、小学生の課税世帯の入院の2割助成の対象者は6,282人、市民の負担額につきましては約240万円と推計してございます。 また、小学生の課税世帯の通院につきましては、対象人数につきましては入院と同様の数字で6,282名、市民の負担額は約1億6,000万円と推計をしてございます。 子供の医療費助成につきましては、北海道の補助事業におきましても所得制限が導入されておりまして、帯広市におきましても、北海道に準拠し、平成13年度から事業の安定的運営を図る観点から所得制限を導入しているところでございます。 所得制限の状況につきましては、全体像は把握できておりませんが、令和3年度に申請を受け付けて対象外となりました人数とその試算で申し上げますと、就学前が319人で市民負担額は約1,300万円、小学生が293人で約800万円程度と推計をしてございます。 最後に、子供医療費と助成の効果についてでありますが、帯広市の乳幼児等医療給付事業は、子供が病気やけがのときに、安心して医療機関などを受診できることにつながり、病気の早期発見と早期治療に寄与するとともに、安心して子供を産み育てられる環境づくりにつながるものと認識してございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 杉野智美議員。 ◆18番(杉野智美議員) 2回目の質問を行います。 オスプレイも参加する日米共同訓練についてですが、先日、北海道知事と米沢市長も含む11市町村長が、北海道の防衛局長に申入れを行っているということで、市の意向も伝えていただいているということでございます。 市長がおっしゃったように、帯広の駐屯地は市街地にある基地として、騒音問題の三者協定を結んで、第5旅団と地域住民との長年の信頼関係をつくってきた歴史があるわけでございます。 問題は、議会としてもこれまで意見書も上げてまいりましたが、日米地位協定、これが大きな問題となっているわけです。事故が続くオスプレイも参加した共同訓練の規模は、毎年拡大をしています。市民の負担に寄り添い、議会決議を踏まえた対応、これのお願いをさらにしておきたいと思います。 騒音や事故の危険性など、市民の不安が大きいオスプレイですが、今年も3月にNATOの軍事演習に参加したオスプレイMV22が、ノルウェーで墜落して4人が亡くなっています。また、6月にはカリフォルニア州南部で墜落がありまして、5人が死亡する事故が発生。また、CV22オスプレイは、プロペラとエンジンをつなぐクラッチが離れ、再結合する際に衝撃が発生する、こういう不具合が過去6週間で2回発生したとして、8月17日付で地上待機が命じられたものの、先日9月7日に飛行再開。クラッチの不具合の原因を特定できず、構造的な問題は未解決なままとなっておりまして、市民の不安が増しているわけです。 今回の日米共同訓練では、鹿追町の然別演習場に初めてオスプレイが参加する訓練が予定されているということですが、然別や、そして道東矢臼別演習場には、日高山脈を越えるルートなのか、また海岸から入るルートなのかによって、町が取り組んでいる騒音測定など行動も変わってくると思います。飛行ルートや時刻などの情報は入るのでしょうか。また、参加は調整中とされているCV22オスプレイの参加については、その後情報があるのかどうか、お聞きをいたします。 帯広駐屯地は、10月1日から14日にヘリコプターAH-1とUH-1各3機、合計6機の夜間駐機場として利用する予定とのことですが、整備要員として米海兵隊員150人が参加すると。市内のホテルを宿泊先にするとのことでございました。なぜそれだけ多くの米兵が、6機の整備に必要なのでしょうか。また、これまでの訓練では、帯広駐屯地内に宿泊していたものが、なぜホテルでの宿泊となったのでしょうか、お伺いをしたいと思います。 懸念されるのが、コロナ禍での訓練であるという点です。沖縄では、昨年暮れからオミクロン株による感染急拡大がありましたが、2021年9月以来、米軍は日本に入国・出国前のPCR検査を免除していたことが明らかになっています。欧州諸国や韓国などの米国の同盟国では検査が実施されているのに、日米地位協定による合意事項で、日本の免疫法は米軍に適用されない、このような報道があったわけです。その後、沖縄県知事の抗議や要請で検査が実施されることになったとのことですが、150人もの米兵の感染対策も不安があるわけです。米軍の感染症対策、外出の有無はどうなっているのでしょうか。 日米地位協定第3条は、合衆国は、施設及び区域内において、それらの設定、運営、警備及び管理のため必要な全ての措置を執ることができる、このようにされているとおりで、ここが問題だと思います。市内ホテルに宿泊する150人もの米兵の管理下、どこに置かれるのでしょうか。何か事件が起こった場合には、日本が身柄の拘束、必要な情報収集ができるのか、この点もお伺いをいたします。 自衛隊へのデータ提供についてです。 今年度から電子媒体データにより提供をしていると答弁がございました。既に今年度の住民基本情報は提供されているわけですが、どのような内容が何人分提供されたのか、お伺いをいたします。 これまで住民基本情報の提供は、市として住民基本台帳法に基づいて閲覧の形を取ってきたというわけですが、閲覧からデータの提供に変更した理由、これは何なのか、再度、重なるかもしれませんが、明確にお答えをいただきたいと思います。 次に、個人情報保護条例との関係についてです。 帯広市個人情報保護条例は、第1条で、読み上げますが、この条例は、個人情報の適正な取扱いの確保に関し必要な事項を定め、市の機関が保有する個人情報の開示、訂正及び利用の停止等を請求する権利を明らかにすることにより、個人の基本的人権を擁護するとともに、公正で民主的な市政の推進に資することを目的とする、このように定めています。 市民の基本的な人権を守る、これが個人情報の土台だということです。個人情報の収集や外部提供までの情報管理を厳密に制限をしているわけです。これが条例の組立ての土台、柱となっていると思いますが、帯広市個人情報保護条例において、今回の名簿データ提出を可能とした根拠は何なんでしょうか、お伺いをいたします。 生理の貧困についてです。 コロナ禍での市民の不安に対して、市も真摯に取り組んできたということで、あまり率直ではなかったかもしれませんが、見解をお伺いできました。 生理の貧困についてなんですが、経済的な問題で生理用品が買えない、このことが大きな影響を与えているということが浮き彫りになってきました。 厚労省が、生理の貧困の実態調査を行っています。18歳から49歳の女性3,000人に、インターネットを通じての調査ですが、購入に苦労したことがある、よくある、ときどきあると回答した女性が8.1%。特に20歳以下の若い年代層が高く、18から19歳は12.9%、20代12.7%。また、収入別では100万円以下、無収入の比率が非常に高いというようなことも表れています。 これまで生理の問題は、女性の個別の問題、隠すべきもの、恥ずかしいもの、このようにされてきたことが、健康にも、そして所得の格差にも大きな影響がある、こういうことが社会問題になっている、認識として広がってきたと思います。 生理の貧困が社会問題になってきた背景には、第1に、これまで声を上げにくかった女性の生理の問題が、女性の健康を守るために必要な対策として認識されたこと、第2に、誰にも相談できないという孤独や孤立から、女性が抱える困難の発見につなげる仕組みを、自治体だけでなく、NPOやこども食堂などと共につくっていく動きが大きく広がったこと、こうしたことがあるかと思います。生理の貧困は、女性の様々な困難を解決する入り口となる課題だということです。誰一人取り残さないジェンダー平等の社会をつくる重要な課題だと考えます。 市教委は、今年4月から小・中学校のトイレへの生理用品設置を実施。この2学期から、待たれていました帯広南商への生理用品の設置が実行されるということもお聞きをしました。 厚労省の調査でも、困っているのは20代を中心とする若い世代です。市民は、学校以外の公共施設でも実施してほしいと願っております。まず、市役所や図書館、とかちプラザに生理用品を設置し、公共施設全体への拡大を検討してはいかがでしょうか。また、希望する市民に生理用品の無償配布を実施し、女性相談窓口、生活支援課、独り親相談窓口、社会福祉協議会などで相談支援につなげることも実施してほしいと考えますが、見解を伺います。 国は、今年2月の全国調査を踏まえて、生理用品の提供を含む様々な交付金を創設しているわけです。内閣府は、社会との絆、つながりが薄く、不安を抱える女性や、寄り添った支援が必要にもかかわらず支援が届いていない女性を対象として、つながりサポート型支援を追加で措置をしています。この交付金を活用した自治体は、北海道含めて25の都道府県、72の市区町がそれぞれ申請し、既に活用が広がっています。 また、NPOなどが行う子供の居場所づくりへの支援を強化する補助金も、こども食堂やフードバンクなど子供の居場所の提供、また、生理用品の提供もこの中に含めるとして、支援、補助の増額が行われています。 この地域子供の未来応援交付金という制度は、今年の7月末の時点で366の市区町村が活用しているわけです。十勝管内でも、広尾町、幕別町、音更町、芽室町が既に申請、交付をされています。これらの交付金の活用も視野に、生理用品の配布、これも考えてはいかがかと思います。市の見解をお伺いいたします。 福祉有償運送についてです。 高齢者や障害者の自立や社会参加の促進にとって、移動の支援は重要な役割だとたくさん御答弁をいただきましたが、非常に大事だと思っているということが伝わりました。 福祉有償運送は、介護タクシーやバス、タクシーなどの公共交通を利用できない方たちを会員として、市民に公共の福祉を確保するために、NPOや公益法人などが営利を目的としない、こういうお金を設定して、会員に対して行う個別輸送サービスだと定義をされているわけです。 NPO法人をつくって福祉有償運送を行っている事業者の方からお話を伺いました。コロナ禍で利用が減り、経営の厳しさはタクシーやバスと同様ではないかと。事業の継続の厳しさの中で、何とか事業を継続しているとお聞きをしたわけです。介護タクシーやバス、タクシーなどの公共交通を利用できない、制度のはざまで苦しんできた会員市民に喜ばれてきたと自負をしていると。病院などの通院や買物支援、日常生活での送迎支援は、住み慣れたまちで安心して暮らすための支援であって、外出は社会との接点を持つ支援と思いを語っておられます。 好きなときに好きな場所へ移動する自由は、基本的人権の一つです。フランスでは2019年、全ての人が持つ移動する権利を保障するモビリティー基本法というのが制定され、移動する権利の保障を理念に掲げていると。この中に、社会的弱者、障害者、移動能力が低下した人のための連帯移動サービス、こういうのが入っています。これが、今質問をしている福祉有償運送にもつながると、こういう事業につながるのではないかと思うところです。 新型コロナウイルスで、バスの利用者は3割も減少、タクシーも経営は困難。今議会の補正予算では、バスとタクシーの運転手確保のために助成が議決されました。令和2年6月議会の補正予算でも、公共交通への生活交通路線維持確保事業という補助が組まれましたが、どちらも公共交通から福祉有償運送事業は除外すると、このように考えが示されてきました。 福祉有償運送事業は、まさに社会的弱者、障害者、移動能力が低下した人に優しいモビリティー、移動の権利保障の公共の交通と位置づけるべきではないでしょうか、伺います。 子供の医療費についてです。 目的は、病気の早期発見と早期治療に寄与する、安心して子供を産み育てられる環境づくりと答弁がございました。まさにこのとおりだと思いますし、だからこそ実現が市民の大きな願いなわけです。 国は、2020年2月に乳幼児等に係る医療費援助の調査というのを実施し、通院では、帯広市は今12歳までなんですね、この医療費の助成は12歳までです。中学生は全く入っていませんが、このような助成となっている市区町村は、1,741自治体中132、僅か7.6%なんです。どこが多いのかというと、15歳までという、帯広は全く入っていない部分なんですが、この15歳までのところが873自治体で50.14%と、今半数以上になっているということです。18歳まで、そういうふうに拡充している自治体も42.1%に上っていると、大きく広がっているわけです。 また、所得制限を設けないとする自治体は、通院では86%、入院は86.39%。圧倒的にこの所得制限を撤廃する自治体が増えていることも驚きました。 帯広市の課題についてなんですが、1つは、所得制限をどうするかということなんだと思います。基準を超える所得で受給者証が発行されなかった子供が、この一番上の部分なんですが、ここが帯広市では今612人いると。その所得は、前年度または前々年度の所得が適用されるわけです。6,282人の課税世帯の子供たち、ここもその考え方は、前年度、前々年度の所得ということになります。 コロナ禍で収入が激変をした世帯が多数あります。課税世帯、所得超過で所得制限がある、その世帯で子供の医療費負担に対する緊急な対応が必要ではないかと思うわけですが、現状どうなっているのか、お聞きをいたします。 また、収入ではなく所得を制限の基準に組み入れることは、同じ収入でも、家族構成や控除するものの違いによって所得が変わるわけです。子供の医療費の助成などは、特に必要な人が受けられないことが生じてはならない制度です。今や全国の自治体では僅か13%、十数%だけになった所得制限導入ですが、どこで撤廃をするのか、改めて市の見解を伺います。 もう一つの課題は、対象年齢の引上げです。 函館市は今年8月から大きく年齢の引上げをしました。十勝管内の自治体も中学校、高校まで助成が拡大する自治体、全町村に広がっています。 国の乳幼児医療費に関する調査でも、先ほど申し上げましたが、この所得制限に関しては僅か3.8%なわけです。帯広市は、この3.数%に入っていると、こういう自治体だということです。年齢引上げを真剣に検討、決断すべきと考えますが、いかがでしょうか。 以上で2回目とします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 御質問中、日米共同訓練につきましてお答えをいたします。 北海道防衛局に対しまして、訓練に関する情報提供を求めているところでございますが、飛行ルート、それからCV22オスプレイに関する情報はございません。 次に、米軍人の数や宿泊に関する根拠、理由ということでございますが、北海道防衛局からの説明はございませんでした。 次に、米兵の感染症対策でございますが、訓練参加者につきましては、訓練の参加前に、新型コロナウイルス対策といたしまして抗原検査もしくはPCR検査を実施いたしまして、陰性者のみが参加すること、また陽性者が発生した場合は、米軍施設に輸送すること、重症等でいとまがない場合は、地元保健当局の指示の下、医療機関を受診するとの説明を受けてございます。 なお、外出の有無については説明はございませんでした。 次に、米軍人の管理ということでございますが、陸上自衛隊と米軍との間におきまして、米軍人による事件、事故等の対処について連絡体制の構築を図っておりまして、米軍人による事件、事故が発生した場合には、日米合同委員会で同意された在日米軍に係る事件・事故発生時における通報手続などに従いまして、関係地方公共団体等の関係当局に速やかに通報するなど、迅速な対応が取られるものと伺っております。 次に、自衛隊への名簿データ提出についてお答えをいたします。 提出した内容につきましては、昨年度までと同様でございますが、氏名、住所、性別、生年月日の4情報となっております。 人数のほうは、18歳から32歳まで2万3,179名分となっております。 次に、名簿提供方法ですが、名簿提供に関しましては、昨年度以前から電子媒体での提供依頼はありましたが、市としては、令和3年度までは住民基本台帳法に基づく閲覧の対応としてきました。 こうした中、昨年2月の防衛省及び総務省連名による通知におきまして、自衛官及び自衛官候補生の募集に関し必要となる情報に関する資料の提出は、自衛隊法に基づく市区町村の長の行う自衛官等の募集に関する事務として、自衛隊法施行令に基づき市町村に求めることができること、及び募集に関する必要な資料として、住民基本台帳の一部の写しを用いることについて、住民基本台帳法上、特段の問題を生ずるものではないことが改めて示されたため、市としてその通知を踏まえまして情報提供の方法を検討しました結果、住民基本台帳法上の問題はないものとして、電子媒体による提供としたものでございます。 次に、個人情報保護条例との関係でございますが、名簿提供につきましては、自衛隊法及び自衛隊法施行令に基づいて行われるものでありますことから、帯広市個人情報保護条例第8条第1項第1号に掲げる法令等の規定に基づくときを根拠としているものでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 御質問中、初めに、生理の貧困についてお答えいたします。 生理用品のトイレ設置につきましては、学校と公共施設では、その設置の目的や意味合いは異なるものと捉えております。公共施設への設置に当たりましては、生理の貧困という視点に関わらず、その施設の意義等を見定めていく必要があるものと考えてございます。 また、相談窓口等での配布につきましては、生理用品も買えないほどに生活に困窮する方につきましては、まず生活そのものに対して支援をしていく必要があるものと捉えてございます。 一方で、他市では、生理用品の配布をきっかけとして、生活困窮の相談につながったとの事例も報告されておりますことから、試行的に窓口等におきまして配布することなどを検討してまいりたいと考えてございます。 次に、交付金の活用についてお答えいたします。 窓口等で生理用品を配布している他の自治体の状況を伺いますと、交付金が必要なほどには市民の反応は多くなく、この配布のために交付金を活用する必要性は低いものと今現在捉えているところでございます。 しかし、これらの交付金につきましては、生理の貧困以外にも活用されるものであり、市が実施をしようとする事業に有効と判断した際には、市町村負担なども踏まえながら、活用を検討していくことになると考えてございます。 次に、福祉有償運送についてお答えいたします。 加齢や障害等により支援を要する人の増加が見込まれる中におきましては、福祉有償運送は、移動制約者のニーズに対応する交通手段の一つといたしまして大きな役割を果たしていることから、公益性の高い事業であると認識してございます。 今後におきましても、公共の福祉の確保を図る観点から、高齢者や障害者のニーズはもとより、関係者の御意見も伺いながら、事業者及び利用者が安心して当事業を維持、利用できるように、関係部署と協議を行ってまいりたいと考えてございます。 次に、子供医療費についてお答えいたします。 所得制限につきましては、他の福祉制度同様、前年所得に基づきまして判定しているため、コロナ禍による収入激変による場合につきましても、次年度の受給者証が更新される際に反映されるものとなってございます。 子供医療費につきましては、本来、全国どこに住んでいましても、世帯の経済状況に影響されることなく、全ての子供が均一に医療給付を受けられるべきと考えてございます。これまでも市長会等を通じまして、国や北海道に要望をしてきているところでありますが、いまだ実現に至っていない状況にあります。 帯広市では、子供の医療費助成は、北海道医療給付事業に市単独の助成を上乗せしまして、これまでも段階的に助成対象年齢を拡大し、制度の充実を図ってきましたが、近年、各自治体による制度拡充の広がりにより地域間の格差が生じていることは、課題であると認識してございます。 所得制限の撤廃や対象年齢のさらなる拡充に当たりましては、継続的な事業実施に必要な財源確保などの課題があります。そうしたことから、子育て施策全体の中で、優先度を見極めながら判断してまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 杉野智美議員。 ◆18番(杉野智美議員) それでは、3回目の質問です。 先日、帯広駐屯地周辺の町内会に、自衛隊の71周年記念行事に当たり、騒音が発生しますという回覧がありました。帯広駐屯地は、市街地にある基地として、騒音問題など市民の不安もあるわけですが、三者協定を結んでいることもあり、こうした回覧板もその大事な一つだと思っていますが、こういう信頼関係を歴史的につくってきたんですね。 こういうことが非常に大事な積み上げなんですが、先ほどお伺いしたような日米地位協定の下で、例えば何か起こったときにどうするのかということ自体が、日米地位協定の中ではそれが除外する規定になると。全国各地での米兵の様々な事件というのは、まさにこれを表しているものだと思っているわけです。ぜひこうした、まだ未確認の情報も含めて、引き続き情報収集をお願いしたいと思っております。 ロシアによるウクライナ攻撃という事態に、危機意識が非常に強まって、国民の中にも強まっていると思いますし、それに応えるように防衛費の倍増、敵基地攻撃能力などこうしたものを求める声も大きくなっているように感じます。家族や仲間、町内など、私たちの身近に自衛隊員も暮らす、こういうまちで、自衛隊員や家族こそ、緊迫感を持った日々を送っているのではないかと思います。 「だれのこどももころさせない」という絵本を作った浜田桂子さんのお話を伺ったことがあります。子供を守る。大人も守る。ママは戦争をしないと決めた。パパも戦争をしないと決めた。みんなで戦争をしないと決めた。ずっとずっと決めてきた。戦争の理由、つくるのやめよう。戦争の道具、作るのやめよう。誰の子供も殺させない。こういう絵本なんですが、優しく、強く、子供たちに平和の決意を述べています。誰の子供も殺させない、平和であってこそ、安心して暮らすことができると改めて感じています。 自衛隊への名簿データ提出についてです。 18歳から32歳まで2万3,000人以上のデータが、既に自衛隊にデータとして提出されたということでございました。 自衛隊の名簿提供については、自治体ごとに取扱いが異なっていました。これまでも、これからもそうだと思いますが、法令の判断が分かれている問題なわけです。帯広市はこうした中で、住民基本台帳法に基づき閲覧の方式を取ると、このようにこれまで判断をしてきたのですが、今年からデータ提供に変更された。法律の条文が変わったので、閲覧からデータになりましたというなら市民の納得はいくと思うのですが、根拠となる法律は変わらないのに、解釈が変わったということでは、市民の納得のいく説明が必要ではないかと思うわけです。 住民基本台帳の一部の写しを閲覧する、これしか認めていないのが住民基本台帳ですが、その問題についても、昨年2月、防衛省と総務省が合同で通知文を出していると、特段問題は生じないとその中で示されているわけです。 通知というのは、技術的助言であって、法令の解釈と運用は慎重に行わなければなりません。 個人情報保護条例との関係についても、自衛隊施行令に基づき個人情報保護条例第8条第1項を適用したとのことでした。例えば、第8条第1項の適用となって、個人情報を提出する必要があると定めている法律に災害対策基本法があります。市町村長は、個人情報に基づき、内部の目的外利用ができるように定め、災害対策に必要な外部の諸機関に名簿情報を提出するものと、こういう規定が災害対策基本法にあるわけなんですよ。施行令には、このような具体的な内容がないわけです。帯広市情報審査会に付議をして、審議を経ることを求めておきたいと思います。 個人情報保護条例は、利用の停止等を請求する権利を定めています。個人の基本的人権を擁護する、先ほど申しましたが、これがこの個人情報保護条例の土台だということです。この権利を保障するためには、市民の情報が提供されていることは、事前に市民に知らされなければなりません。市民への事前の周知、併せて、自分の名簿を提供されたくないという市民の権利を保障する仕組み、これも必要だと思いますが、いかがでしょうか。 福祉の憲法第25条に関わって幾つかお聞きをしました。 生理の貧困の問題では、少し、ちょびっと進歩したかなと思いましたのは、相談の機能も含めて、公共機関などで必要な人に生理用品をお渡しできるようなことを検討していきたいと、こういうことも含めて、一歩ずつ広げていただきたいと思うわけです。 福祉有償運送につきましても、よく事業者の声をお聞きになっていただいて、取組みを進めていただきたいと思います。 子供の医療費の問題です。 おっしゃるとおり、目的は本当に同じというか、本当に急いでやりたいという気持ちは同じだと思いますが、問題は、国や道がしっかり財源を確保すること、強く要望していただきたいと思います。 あわせて、住民に最も身近な自治体として実現に知恵と力を尽くす、これが市民の信頼を得る、深めることになると思っています。 厚労省が先日、2021年の国民基礎調査の結果を発表していますが、特に子供のいる世帯で6割弱が、大変苦しい、またはやや苦しい、このように答えていることが特徴的でした。独り親、不安定雇用などの世帯では、さらに厳しい状況だと予想できます。 子育ての経済的負担を軽くすることは、帯広市の様々な調査でも高い要望となっています。全国の自治体でも少数となった所得制限の撤廃、対象年齢の引上げをどのように実現してゆくのか、未来に希望をつなぐために、しっかり取組みを進めなくてはならないと思います。 緊急に取り組んでいかなくてはならないこと、コロナ禍で家計が急変した課税世帯、所得制限世帯の子供の健康と命を守る取組みです。 国保は、新型コロナウイルスの家計急変世帯への保険料減免を実施しています。多くの市民が活用しています。それから、医療費の減免規定もあるわけです。コロナ禍の子育て世帯への支援策として就学援助がありますが、これも家計の急変に対応する措置を持っています。 コロナ禍の収入激変の場合も、次年度に反映されると答弁があったわけですが、それでいいのでしょうか。課税世帯の子供の医療費は、小学校入学と同時に、通院のたびに重い3割負担です。新型コロナウイルスに感染した子供も後遺症に苦しむ子供も、みんなが安心して病院にかかれるように、緊急に対策を講じるべきだと思います。ぜひ、改めて見解を伺いたいと思います。 子供の医療費無料化を全国で初めて実現したのは、岩手県の沢内村というところです。豪雪、貧困、多病、多死に苦しむ村民に、医師であった深沢村長は、生命尊重を掲げて、1960年に65歳以上の医療費を無料化、翌年に60歳以上と乳児にこの無料化を拡大して、1962年、全国で初めて乳児死亡率ゼロを実現しました。 平和でも暮らしでも希望が持てるまちに、希望の持てる答弁をぜひお願いをしまして、全ての質問といたします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 御質問中、自衛隊への名簿データ提出についてお答えをいたします。 まず、帯広市情報審査会への付議ということでございますが、先ほど申し上げましたとおり、名簿の提供につきましては、個人情報保護条例の第8条第1項第1号の法令等の規定に基づくときを根拠としてございます。こうした場合におきましては、条例上、帯広市情報審査会に付議する定めにはなっておらず、審査会での審議は必要ないと考えてございます。 続きまして、個人情報保護条例第38条に係る利用停止請求でございますが、同条例の特定の条項に違反して利用等がされていると思われる際にできると考えておりまして、このたびの自衛隊への情報提供については該当しないものと考えてございます。 なお、この件に関しまして、事前に提供したくないことを表明できる旨の法令上の規定は、把握し得る限りないと考えてございますが、お話の自衛隊への情報提供を希望されない方の対応につきましては、総務省、防衛省に対しまして、提供資料から削除が可能かを含めて確認をさせていただければと考えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 御質問中、子供の医療費についてお答えいたします。 新型コロナウイルス感染症に伴います市民への影響は、市民生活や社会経済活動の様々な分野に及んでいますことから、帯広市全体の状況を踏まえた対応が必要であるものと捉えてございます。 いずれにしましても、子供医療費助成制度は、安心して子供を産み育てられる環境づくりに寄与する事業でありますことから、制度の課題や今後の在り方につきまして調査研究してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
    有城正憲議長 以上で杉野智美議員の発言は終わりました。 ここで会議を休憩いたします。         午前11時56分休憩         ────────         午後1時0分再開 ○有城正憲議長 再開いたします。 次に、石井宏治議員から発言の通告があります。 16番石井宏治議員、登壇願います。   〔16番石井宏治議員・登壇・拍手〕 ◆16番(石井宏治議員) 通告に従い、順次質問させていただきます。 今回の一般質問は3項目、1点目は地域防災について、2点目に2030札幌冬季五輪への取組み、3点目に地方再犯防止推進計画についてです。 なお、これまでの質疑の中で重複箇所も多々ありますので、重複部分は省いて質問させていただきます。 今年も全国的に大雨による被害が多数報じられてきており、これからは本格的な台風シーズンを迎えるところであります。 こうした中、市内の中小河川で浸水想定区域が新たに設定されたことに伴い、帯広市は今年度、ハザードマップの更新や防災ガイドに取り組んでいることと認識しております。 そこでまず、ハザードマップに関連する作業について、現時点での進捗状況をお伺いいたします。 次に、2030札幌冬季五輪への本市の取組みですが、札幌市が2030冬季オリンピックの招致を目指しており、十勝オーバルがスピードスケート会場として計画されておりますが、現在、東京オリンピックをめぐる汚職問題が、今朝の報道でもありましたが、招致に影を落としている状況となっております。 そうした中で、今月8日に開催された北海道・札幌2030オリンピック・パラリンピックプロモーション委員会において、JOCの山下会長と札幌市の秋元市長が共同で、透明性と公正性がしっかり担保された大会運営をするため、懸念に対して丁寧に説明し、クリーンな大会を発信していくことを宣言したところであります。 こうした状況を踏まえながら、開催地として決定されるためには、いかに機運醸成を図っていくかが重要と私は考えますが、招致に向けた帯広市の考えをお伺いいたします。 最後に、地方再犯防止推進計画についてですが、まず、本市における第三期帯広市地域福祉計画に地方再犯防止計画を包含した経緯と計画の概要についてお伺いし、1回目といたします。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 石井議員の御質問中、オリンピックの招致についてお答えいたします。 本年2月から開催された北京オリンピック・パラリンピックでの十勝出身選手をはじめとしたアスリートの活躍は記憶に新しく、互いに敬意を表しながら挑戦する姿は、多くの人たちに感動と勇気を与えてくれました。 2030年の冬季オリンピックにおいて、明治北海道十勝オーバルが競技会場として利用されることは、選手や大会関係者等はもとより、国内外に向けて十勝・帯広の魅力を発信できる機会になると考えております。さらに、地域のスポーツ振興や国際交流の推進、多様性を受け入れる市民の意識の醸成などにもつながるものと考えております。 オリンピックの招致は、札幌市とJOCが中心となった全国的な枠組みの中で、国民の理解促進や機運の醸成を図ってきており、帯広市としては、関係自治体として協力してまいります。 私からは以上であります。 ○有城正憲議長 廣瀬智総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 御質問中、地域防災の関係につきましてお答えをいたします。 今年度のハザードマップに関連する事業につきましては、ハザードマップのデータ更新、それから更新されたデータを活用するウェブ版ハザードマップ作成、それから新しい防災ガイドの発行の3つを予定しております。 これらの進捗状況でございますが、ハザードマップのデータ更新につきましては、今月末の完了を見込んでおりまして、また、ウェブ版ハザードマップ、それから防災ガイドにつきましては、業務の委託先が決定し、来年3月の完成に向けまして作業を進めているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 御質問中、地方再犯防止推進計画についてお答えいたします。 平成28年に施行されました再犯防止推進法におきまして、地方自治体に対し、地方再犯防止推進計画の策定が努力義務となったところであります。 国と市町村が連携し再犯防止を推進していくため、帯広市におきましても、令和2年度からの第三期帯広市地域福祉計画の策定に当たり、地方再犯防止推進計画を包含することとしたものであります。 再犯防止に向けた取組みの推進といたしましては、関係機関、団体等と協議を進め、就労や住居の確保、民間協力者の活動促進などの支援に取り組むなどを施策としているところでございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 石井宏治議員。 ◆16番(石井宏治議員) それぞれ御答弁をいただきました。 ここで議長のお許しを得て、ただいま市長より答弁のありました2030冬季オリンピックの招致についてから質問させていただきます。 市長から2030冬季オリンピック招致について、札幌市とJOCの活動を通した全国的な枠組みの中で機運の醸成を図ってきており、帯広市としては今後も北海道、ニセコ町、倶知安町と共に、関係自治体として協力してまいりたいと前向きな答弁がありました。 最近、私の周りから、市長は2030の冬季オリンピックについてはどのような考えを持ってるのかという声を聞く機会が多くなってきましたので、今回質問させていただきました。 それでは、この関連で幾つか質問してまいります。 現在の冬季オリンピック招致の現状と、開催地として立候補している都市の状況についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上猛生涯学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 オリンピック開催地決定に向けましては、第1段階であります継続的な対話のステージに現在ございまして、本年6月にIOCの担当者が来日し、競技会場に対して技術的な助言を行いますテクニカルビジット、これは明治北海道十勝オーバルでも行われたところでございまして、札幌市において他の競技会場も含め、改修手法を精査しているところでございます。 札幌市以外の立候補都市につきましては、アメリカのソルトレイクシティ、カナダのバンクーバーの2都市として把握しているところでございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 競技会場に対しての技術的な助言が行われたとのことですが、明治北海道十勝オーバルが競技会場となった場合、観客席数の確保や施設改修などの課題があると思いますが、市の考えをお伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 明治北海道十勝オーバルにつきましては、IOCのほうが競技会場の座席について、最低条件、これを撤廃しておりますが、札幌市におきましてより多くの人に競技の臨場感を感じてもらうため、できるだけ多くの観客席を確保できるよう、仮設観客席の整備手法について検討が行われているところでございます。 帯広市としましては、競技運営が問題なく行えますよう、競技会場の整備内容につきまして、競技関係者にもお話をお伺いしながら、札幌市の担当部局に協力していく考えでございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ただいまの答弁で、明治北海道十勝オーバルの観客席について、仮設観客席の整備手法について札幌市が検討しているとのことでしたが、観客席は仮設ということで決まっているのか、お伺いいたします。 また、現在3都市が立候補している状況とのことですが、今後どのようなスケジュールで開催地が決定するのかもお伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 観客席の整備につきましては、現時点では正式に決定したものではございませんが、仮設による整備を基本に検討が行われているものでございます。 また、開催地決定のスケジュールでございますが、今後、第2段階の狙いを定めた対話のステージにおきまして候補都市として絞られますと、開催地となる可能性が高まるものとされております。 この第2段階への移行につきましては、本年12月に予定されておりますIOCの理事会で決定され、最終的には来年令和5年5月30日から6月1日に開催されるIOCの総会で正式に決定する予定となっておりましたが、今月8日に開催されましたIOC理事会において、総会の開催が令和5年9月もしくは10月頃へと延期され、これに伴い、決定もずれ込む見込みであると把握してございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 次に、十勝オーバルは、スケート王国帯広に、自然条件に左右されず通年利用が可能な施設として、平成21年7月に竣工されましたが、スピードスケート以外にはどのような利用がされているのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 明治北海道十勝オーバルにおきましては、競技者のほか一般の方にも日頃の健康づくりが可能なトレーニング室、こちらを設置しておりますほか、リンク外周部のランニング走路、フットサル、テニス用の中地の多目的広場を整備しております。このため、スケートの競技者ほか一般の方が気軽に汗を流されている姿が見られ、利用者全体の約6割がスケートリンク以外の利用者となっているところでございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 昨年の東京オリンピックでは、スケートボードやスポーツクライミングなど新たな競技が取り入れられていましたが、2030冬季オリンピックでは、何か新たな競技が取り入れられるのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 2026年のイタリアのミラノ、コルティナダンペッツォオリンピックでは、山岳スキーレースのスキーモという競技が新たに取り入れられることになっておりますが、2030年の冬季大会におきましては、現時点で新たな競技が取り入れられるという情報は入ってございません。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) スポーツにおいては、様々な新しい競技が生まれてきており、今後そうした新たな競技がオリンピックに取り入れられることも考えられますが、本市の新たなスポーツに対する支援等の考え方についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 競技の新旧に関わらず、帯広市は健康スポーツ都市宣言をしてございますので、市民がスポーツに親しむ機会を広めていきたいと考えてございます。新たな競技につきましては、競技者ニーズ等を踏まえまして、体験会の開催などを通じて周知を図っていきたいと考えております。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) この項の最後に、昨年東京で開催された大会は、オリンピックとパラリンピックが一体となった大会で、これを契機に共生社会の実現や日本文化の発信、健康増進などの成果が創出され、レガシーといいますか、遺産として引き継がれていくことが期待されております。 2030冬季オリンピックで帯広市がスピードスケート会場となった場合に、どのような成果、レガシーになると考えるのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 井上学習部長。 ◎井上猛生涯学習部長 帯広市がオリンピック会場の一つとして利用されることによりまして、地元の子供たちの大きな夢や希望となり、競技の後進育成が図られることで、未来の選手の活躍につながっていくものと考えてございます。 また、会場運営を通じまして、世界基準の共生社会や多様性への配慮、こういったものが実践されることで、市民一人ひとりのまちづくりへの意識に変化をもたらすことも、いわゆる大きなレガシー、意義であると考えてございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 意見にしますが、2030年冬季オリンピックの招致について、私自身は帯広市の取組みが見えないと感じており、来年には開催地が決定するという時間のない中ではありますが、帯広市でも独自に機運の醸成を図る取組みを行うなど、オリンピック招致に向けてできる限りの活動をしていただきたいと要望し、この項は終わります。 次に、地方再犯防止推進計画についてお伺いいたします。 先ほど第三期帯広市地域福祉計画に地方再犯防止計画を包含した経緯と計画の概要について確認しましたが、2回目からは、保護司の成り手確保について幾つか質問いたします。 私は現在、保護司として約7年前から活動させていただいており、市議会の中では私と、同期であります佐々木直美議員も活動しております。こうした活動の中で思った疑問点について、幾つか質問いたします。 まず初めに、帯広市は保護司の活動内容についての認識、また現状について把握しているのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 保護司は、法務大臣からの委嘱を受けました、犯罪や非行をした人の立ち直りを地域で支える民間ボランティアでありまして、無報酬の非常勤国家公務員という役職になってございます。活動内容といたしましては、保護観察対象者との定期的な面談により、日常生活の悩み事や近況等を確認し、保護観察所への報告を行うなど、地域における再犯防止活動の中心的役割を果たしていると認識をしてございます。 帯広市の保護司で構成しております帯広地区保護司会は、市内7つの分区で構成され、定数96名に対しまして、現在76名が委嘱されており、帯広市におきましては、釧路保護観察所及び保護司会が定例で開催しております保護司候補者検討協議会に参加し、意見交換や情報共有を行っているところであります。 以上であります。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 保護司の定員を20名下回っている現状であります。また、保護司の高齢化という問題もあります。 そこで、成り手確保の取組みの現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。 また、広報おびひろに保護司についての紹介を掲載してみてはと考えますが、市の見解をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 保護司は、保護観察所長の推薦により任命されるもので、国が確保するものでありますが、保護司の職務内容を勘案しますと、適任者は容易に見つからず、現状では保護司会ほか関係者の方々からの推薦や法務省の広報等により確保に努められていると認識してございます。 保護司に関する周知啓発につきましては、保護司候補者検討協議会の中でも協力を依頼されているところでもありまして、帯広市広報紙の「市民(みんな)の掲示板」への掲載などにつきまして、関係団体等と調整してまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ぜひ保護司に関する周知啓発について、広報紙の掲載をお願いいたします。 次に、成り手確保が困難という現状に対し、帯広市の考えと取組みについてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 担い手確保の困難さにつきましては、保護司候補者検討協議会などの際にもお聞きしており、課題であると捉えてございます。国としましても、保護司の担い手不足や高齢化の傾向など課題があることは認識されており、法務省の保護司の安定的確保に関する基本的指針におきましても、適任者確保への取組みとして、関係機関への組織的な協力依頼や、地方公共団体との協力の推進などを挙げているところであります。 帯広市におきましては、民生委員児童委員の会議の場におきまして、適任者の紹介などの呼びかけを行っているところであります。 保護司活動を含めました更生保護活動につきましては、本市といたしましても、地域の安全・安心、また地域福祉の推進にとって大切であると認識しております。引き続き、社会を明るくする運動に対する協力や更生保護活動の周知啓発などの支援によりまして、立ち直ろうとする人を地域全体で支えられるような明るい社会の実現を目指してまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 再犯防止推進計画は、地域福祉計画に包含されているとのことでありましたが、他市ではさらに再犯防止に関わる実施要領などを作成しているところもあると聞いております。再犯防止をさらに進めるために、帯広市においてもそうしたものを作成していく考えはないか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 再犯防止推進計画の対象者は、福祉的、複合的な支援の必要な方が多いことから、地域福祉計画に包含したものであります。現在の地域福祉計画が令和6年度までの計画となってございまして、次期の地域福祉計画の策定作業の中で、再犯防止推進計画の見直しを行うことが望ましいものと考えてございます。他の自治体の再犯防止推進計画なども参考にしながら検討を進め、よりよい計画となるよう努めてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 意見といたします。本市における地方再犯防止推進計画は、他の自治体よりいち早く計画されておりまして、その点に関しましては評価しております。一方、せっかく計画されているのに、計画自体が少し物足りない内容であると私は考えております。再犯防止をさらに進めるためにも、他市でも取り組んでいる実施要領の作成について検討をお願いいたします。 それでは、最後の項であります地域防災について2回目といたします。 先ほど、ハザードマップに関連する作業の進捗状況を伺いました。ここからは、道路冠水について幾つか質問いたします。 約1か月前の8月16日には、帯広市に洪水警報が発表され、北海道の河川である伏古別川の下流付近の地域では冠水が発生しました。当時はポンプ排水が行われたものの、冠水が解消するまでに時間を要したと聞いておりますが、まず、当時の経過を時系列でお伺いいたします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 御質問の8月16日の状況につきまして御説明をいたします。 まず、警報関係でございますが、午前8時37分に大雨警報(土砂災害)、それから午前9時37分には上清川や拓成付近の流域雨量指数が高くなったことにより、洪水警報が発表されました。 これによりまして、市は午前10時に災害対策部を編成し、第2次注意体制を配備した上で、川西地区の避難所開設などの対応に当たったところでございます。 その後、午前11時40分頃に、十勝川の水位上昇により伏古別川が氾濫危険水位を超えたことを確認したため、午後0時20分頃に河川管理者の十勝総合振興局へ状況を確認し、午後0時40分頃に総務部、都市環境部と上下水道部との情報共有、13時20分頃には消防から冠水情報を受けまして、総務部から都市環境と上下水道部に情報共有、13時40分頃には帯広開発建設部へ木賊原樋門の閉鎖と伏古別川から十勝川への排水のためのポンプ車の出動要請を行いました。 その後、14時10分頃に木賊原樋門が閉鎖されまして、15時30分頃に下水道雨水マンホールからポンプ排水を開始、16時頃に排水ポンプ車が現場に到着し、17時頃から伏古別川から十勝川へ8インチのポンプ8台で排水が開始され、19時30分頃に道路冠水解消。21時10分頃に十勝川の水位低下により、帯広開発建設部により樋門が開門され、排水ポンプも停止したものでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ただいま廣瀬総務部長より細かく時系列で答弁をいただきましたが、なぜこのように細かく聞いたかと申しますと、今回のこの道路冠水の際に、付近の住民の方が、最初から最後まで現場にて市の対応を見ておりまして、その方を含め、今回の道路冠水で、市のどこの課がどのように対応したかを細かく確認してほしいとの声を受けたからであります。 それでは次に、冠水の状況について伺います。 今回特に、伏古別川に隣接する西4条北2丁目から3丁目周辺が広範囲にわたり冠水している状況であったようですが、この地区は平成28年とか平成23年にも同じく冠水しているんですが、なぜこの地区だけ冠水が発生したのか、その原因についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 倉口雅充上下水道部長。 ◎倉口雅充上下水道部長 8月16日の午前中の降雨の影響によりまして十勝川の水位が急激に上昇し、十勝川に接続されております伏古別川の水位も上昇したところであります。13時頃には、伏古別川に接続しております雨水管のはけ口から河川の水が逆流し、地盤の低い西4条北2丁目周辺の雨水ますなどから水が噴き出したため、冠水が発生したものであります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 冠水状況については分かりました。 それでは次に、冠水解消に当たり、道路管理者や下水道管理者などはどのような対応を取っていたのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 和田亮一都市環境部長。 ◎和田亮一都市環境部長 冠水対応につきましては、道路管理者と下水道管理者が連携をいたしまして、当日午前中から当該地域を含めました現地パトロールを実施してきたところでございます。伏古別川の急激な水位上昇によると思われる逆流の発生を確認し、直ちに下水道雨水管内の水位を下げる必要があると判断いたしまして、下水道排水用ポンプの手配を行ったところでございます。 また、冠水しました西4条北2丁目から3丁目の市道の4路線につきましては、通行止めなどの交通規制を行い、安全対策に努めたところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ここで確認させてください。当時の危機対策課と道路維持課は、どのような役割分担をしていたのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 役割分担ということでございますが、危機対策課につきましては、気象や河川の情報把握、それから庁内関係部署との情報共有、国などとの連絡調整などを行ってございます。また、道路維持課につきましては、冠水への対応や通行止めの処置などの現地対応に当たったところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ただいまの答弁で、道路維持課は現地対応するという話でありましたが、実際、冠水があったときには、途中で現場から離れたと近隣の住民の方が言っておりましたが、実際の対応についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 和田環境部長。 ◎和田亮一都市環境部長 道路冠水のありました当該地域には、当日の午後から道路維持課職員が警察や消防と共同で現場対応をしておりまして、冠水範囲が拡大しました午後4時過ぎからは人員を増員し、最終的には17名が現場で雨水ますの確認やポンプ排水、交通規制などに当たっております。 その後、道路冠水が解消され、交通規制が解除された午後7時30分頃から、順次職員の撤収を始めたところでございますけれども、一部冠水の残る箇所におきましては、最終的には午後10時まで現場対応してきたという経過でございます。 以上です。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 最終的に冠水が解消されたのが夜の7時半頃と聞いておりますが、時間を要したと感じております。その要因は何だったのか、お尋ねいたします。 ○有城正憲議長 和田環境部長。 ◎和田亮一都市環境部長 冠水解消のため、午後3時半過ぎに下水道雨水マンホールなどから伏古別川への排水を開始いたしましたけれども、伏古別川から十勝川への排水に時間を要しまして、伏古別川からの水が雨水管の中に逆流している状況が続きましたことから、冠水の解消に時間を要したものでございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 今回の降雨や平成28年、平成23年の台風被害など、同じ場所に被害が集中している状況であります。地域からは、大変不安視しているとの声を多く聞いております。伏古別川は改修工事の早期完成が望まれますが、排水機場を含めた整備状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 和田環境部長。 ◎和田亮一都市環境部長 伏古別川の河川管理者であります北海道におきましては、平成29年度に河川改修工事に着手しておりまして、令和11年度の完成予定と伺っております。また、排水機場整備につきましては、令和3年度に着手しておりまして、令和5年度の完成予定と伺っております。 以上です。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 排水機場の完成が令和5年度ということでしたが、今回のこの道路冠水、特に西4条北2丁目から3丁目付近、西7条北7丁目付近ですが、これは明らかに初動態勢の遅れが招いた結果だと私は思っております。 私も今回この件でいろいろと調べましたが、まず最初に申し上げておきますけど、決して市に対してだけ言ってるわけではありません。まず、河川管理者である国、これは開発局ですね、これは今回ちょっと問題になっている木賊原樋門を管理しておりますが、なぜもっと早く樋門を閉門しなかったのか、私はここが一番の原因であると思っておりますが、先ほど総務部長より8月16日の経過をお聞きしましたが、まず午前8時37分に大雨、これは土砂災害ですけど、警報が発令され、その1時間後の午前9時37分には洪水警報が発令されております。その後、しばらくたってから、午後0時43分に危機対策課より伏古別川の水位の上昇による内水氾濫のおそれがある旨の報告を受け、上下水道部の中野管理者へ報告となっております。この時点で伏古別川木賊原樋門が閉門されていないため、逆流により伏古別川の水位が上昇。その7分後には、上下水道部が排水ポンプの手配や運搬トラックの手配をしております。そして、その10分後の13時には、西4条北2丁目付近及び北親通で冠水が発生しております。 この間、市のほうも開発局に樋門の閉門を依頼したと聞いておりますが、結局閉門したのは道路冠水後の14時14分頃であります。これはあまりにも遅い対応で、道路冠水してから樋門を閉門した状況であります。 さらに、この閉門の遅れによって、雨水管からの道路冠水のほかに、木賊原樋門から約300メーター下流の伏古別川築堤からの越水も確認されております。その周辺域での道路冠水も確認されております。 今回、この築堤越水による被害は、たまたま道路冠水のみであり、民地への浸水はなかった状況ですが、その周辺には老健施設もあります。 ただいま説明したことが、道路冠水や築堤越水を引き起こした要因でありますが、もし木賊原樋門を管理する開発局がもっと早く樋門の閉門をしていれば、100%とは言いませんが、道路冠水はなかったかもしれません。少なからず伏古別川築堤の越水は防げたことは間違いありません。 これは今後の検証となりますが、私も仕事柄、樋門に対しての調査設計業務もしたことはありますが、なぜこの樋門の閉門が遅くなったのか。恐らくこれは、私のちょっと推測で言わせていただきますけれども、樋門の閉門の危険水位の設定に問題があると思います。もし樋門の閉門を午前中に行っていれば、その分、冠水になった場合ですけど、冠水被害は最少で収まったし、また排水ポンプやその他の手配も早く行われたと思います。 ただ、市の一連の対応にも問題があります。例えば道路維持課が手配した排水作業、これは何か2インチの排水ポンプを用意したらしいんですけど、私もよく知ってますけど、2インチのポンプで一体何をやるのか、ちょっと疑問に思いますけどね。これもホース延長不足で作業を断念したり、あと上下水道の排水作業、これは8インチの排水ポンプ8台ということで、これは当初、伏古別川に排水する予定が、結局逆流するんで十勝川に投げたと、そういった手間もあったんですけど、これもホースが足りないとか、揚程不足ということもありました。その他、指示系統の反省点などもあります。 先ほど揚水機場の話もありましたが、排水機場の完成以降は、これまでのような冠水リスクは減少するものと認識しますが、今後も同様の状況が発生しないとも限りません。特に、今回のようなケースに速やかに対応していくためには、これまでより一層、関係者間の連携が重要と考えますが、市の認識をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 お話しのとおり、市内を流れる河川の多くは国や北海道の管轄でありますことから、河川が影響する冠水などの対応に当たりましては、河川管理者との連携が必要不可欠となっております。 今後におきましても、円滑な対応に向けた協議、それから情報共有の実施などにより連携強化を図っていくとともに、庁内の関係部署が連携して速やかな対応に努めてまいります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井宏治議員。 ◆16番(石井宏治議員) 私もちょっと長々と説明とさせていただきましたが、ここはやはり、技術者としての最高峰の資格を持っています安達副市長からちょっと一言いただけないかなと思っていますが、いかがでしょうか。 ○有城正憲議長 安達副市長。 ◎安達康博副市長 地域防災の関係でございますけども、市民の安全に関わる大変重要な課題であると認識はしてます。 ただいま河川、それから道路冠水についてのお話がございましたけども、国、それから北海道、または庁内の関係部署、これらがしっかりと連携しながら、市民生活の安全に対応してまいりたいと考えているところでございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ただいま副市長に答弁いただきました。 やはり今回の一連の件で、庁内の関係部署との連携は必要不可欠と考えております。 そこで、少し生意気ですけど、私から幾つか提案させていただきます。 まず、危機対策課、道路維持課、下水道課の3つの課で、いま一度、要するに危険水位の設定の見直しをしていただき、またその設定したものを3つの課で共有していただきたいと思います。 それをもって、河川管理者である開発局や、伏古別川は帯広建設管理部ですから、3者で協議を行っていただきたいと思います。 また、この3つの課で、排水ポンプの手配の方法や指示系統を、今回の反省点なども含めて、例えば今回のように下水道の雨水管からの道路冠水だから、下水道課が対応みたいなのではなくて、3つの課が連携して、手伝えるところは協力して作業を行うことを提案させていただきます。そうすることによって、今回道路冠水した付近住民の方々も安心・安全に暮らすことができると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 次に、降雨による冠水に関連して、現在帯広市が進めている雨水管の整備計画についてお伺いいたします。 最近、北海道を含めた全国各地で、記録的大雨や観測史上1位の大雨が発生し、河川氾濫や内水氾濫などの災害が頻発化し、そして激甚化しており、降った雨を処理する雨水管は、市民生活の安全を確保するためにも重要な施設であります。 また、雨水管処理能力を超過する雨も多くなってきており、処理能力の確保も課題となっております。 そこで、現在帯広市が整備している雨水管処理能力は時間26ミリでありますが、考え方について改めてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 倉口水道部長。 ◎倉口雅充上下水道部長 現在整備しております雨水管につきましては、ただいま議員からお話がありましたように、1時間当たり最大降雨量26ミリ、10分間当たりでは最大降雨量14.2ミリまでの降雨に対応できる処理能力を有しております。 この処理能力につきましては、国などから示されております下水道施設計画指針、これに基づき、帯広市では昭和24年から令和元年度までの72年間の降雨データを基に計画雨水量を決めており、7年に一度降る大雨、7年確率で計画しております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 先月、帯広市を含めた十勝地方でも、前線を伴った低気圧により、新得町では時間33.5ミリの降雨を記録し、帯広市においても時間19.5ミリの降雨により、市内各所で道路冠水が20か所程度発生したと聞いております。また、平成27年8月には、時間39ミリのゲリラ豪雨が発生し、駅の南側やイオン北側の幹線道路などで大規模な道路冠水が発生しているなど、今後、帯広市でも、気候変動の影響により、雨水管処理能力を超過する雨の増加が予想され、雨水管処理能力の確保は急務であると考えます。 このことについて、先月の建設委員会において、市は今年度、気候変動を踏まえた浸水対策に係る委託調査を実施しており、今後、雨水管処理能力の見直し等を実施していくとの答弁がありましたが、改めて委託調査の内容及び今後の雨水管整備計画についてお伺いいたします。 ○有城正憲議長 倉口水道部長。 ◎倉口雅充上下水道部長 昨年、国より、近年の気候変動に伴う降雨量の増加や短時間豪雨の頻発などを踏まえた浸水対策の考え方が示されたところであります。具体的には、雨水管処理能力の検証や、既に雨水整備が完了した区域を含めて、段階的に整備を進めていくことを基本とし、当面の対策として、整備が完了している雨水管などの既存ストックを活用した排水能力の確保が示されたところであります。 このため、帯広市におきましては国の方針を受け、今年度より気候変動を踏まえた浸水対策に係る委託調査を実施しているところでありまして、今年度は、今後必要とされる雨水管処理能力の調査を行い、来年度以降、過去の冠水箇所などを参考に、既設の雨水管の処理能力の増強など、既存ストックを活用した整備手法を検討する予定としております。 今後は、これらの調査結果に基づき、優先整備箇所を選定し、浸水対策を進めていきたいと考えております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ぜひ優先整備箇所を選定して、浸水対策を進めていただきたいと思います。 次に、液状化マップについてですが、これは以前にも提案させていただきましたが、昨年度に策定した耐震改修促進計画の中で検討するとしておりましたが、その後どのようになったのか、お伺いいたします。 ○有城正憲議長 和田環境部長。
    ◎和田亮一都市環境部長 液状化につきましては、第3期帯広市耐震改修促進計画の策定に当たりまして、国の基本方針や北海道の計画の策定内容を踏まえ、対策の必要性につきまして検討してきたところでございます。 液状化の確認を要する市の施設の地盤調査では、液状化のおそれはない、もしくは低いという結果が出ておりまして、また、国の方針や北海道の計画におきましては、液状化について内容は盛り込まれていないという状況にございましたことから、帯広市耐震改修促進計画におきましても、液状化対策はお示しをしていないという状況でございます。 以上です。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) ただいまの答弁で、市有施設の地盤調査では液状化のおそれはなし、もしくは低い結果であるとの答弁でしたが、私がなぜ液状化マップの提案をしたかというと、市の持っている地盤データではそういう結果かもしれませんが、私たちの地質協会の市内の地盤データは、市の持ってるデータよりも数倍ありますし、その調査結果では、市内の数か所では液状化の可能性がある、これは液状化判定の安全率1を超えると液状化の可能性があるんですけど、その1を超えてるところが数か所出ております。 そういった判定結果も出ているので、申しているわけでありますが、これ以上言っても進捗は望めないのでやめますが、私は実際に2018年9月の胆振東部地震で、札幌市の清田区で起きた液状化の被害を見ておりますので、液状化の恐ろしさは分かっております。そういった観点から、今後想定される日本海溝・千島海溝沿いを震源とする巨大地震の災害に対する危機管理を想定した場合、帯広市民の方々にも事前に液状化という現象を知っていただけたらということで申しております。 そこで、地震が発生した場合、液状化のほかにも道路上の工作物の倒壊や避難所自体の損傷も懸念されるところであります。地震災害の発生に伴う避難所については、施設自体の安全性の確認による開設や、実際の避難に当たっては、注意点などの市民周知も必要と考えます。 先ほど申した清田区の被害の際にも、避難所が開設できなかった箇所もあったと聞いております。そういった場合の避難所に関する情報等を事前に周知するためにも、液状化マップが無理なら、せめて現在作成中の防災ガイドに、避難の際の注意点を掲載すべきと考えますが、市の見解をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 地震災害時の避難所開設に当たりましては、避難者が直接利用する場所となり得ます体育館、それから玄関、廊下、トイレなどのスペースの構造的な損傷や設備の状況などを確認の上、開設が可能と判断されたものを避難所として開設することとしております。 実際に避難所を開設する場合は、ホームページや公式SNSなどでの情報発信時に、避難経路の状況を確認の上で避難できるような周知に努めてまいるほか、お話の現在作成中の防災ガイドにも、避難に関する注意点などの掲載を予定してございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 最後の質問といたします。 洪水や大きな地震により避難所を開設する場合などにおいて、町内会など地域との連携が必要不可欠と考えますが、防災に関する地域の関わりについての認識をお伺いいたします。 ○有城正憲議長 廣瀬総務部長。 ◎廣瀬智総務部長 避難所の開設後の運営に当たりましては、個別の町内会に対して何かしらのお願いをするという想定はございませんが、避難所の円滑な運営のため、市職員と避難者の中からの協力者によります避難所運営委員会を組織することとしてございまして、避難者の中に町内会役員などの地域のリーダーの方がいらっしゃった場合には、委員会の構成員として御協力をいただければと考えてございます。 また、過去の大規模災害からの教訓からも、災害発生時の被害を最小限に食い止めるためには、自助と共助の力が必要かつ重要と言われておりまして、市といたしましても、地域で行う防災講座などを通しまして、隣近所への呼びかけや避難方法の把握、家庭での備蓄などの大切さを周知啓発してまいります。 以上でございます。 ○有城正憲議長 石井議員。 ◆16番(石井宏治議員) 意見といたしますが、これまで地域防災に関していろいろ質問や提案をさせていただきましたが、やはり先ほど申し上げました3つの課の連携や協力体制を早期に進めていくことを強く要望し、私の全ての質問を終わります。 ○有城正憲議長 以上で石井宏治議員の発言は終わりました。 次に、上野庸介議員から発言の通告があります。 4番上野庸介議員、登壇願います。   〔4番上野庸介議員・登壇・拍手〕 ◆4番(上野庸介議員) 通告に従い、順次質問いたします。 まず最初は、コロナ禍と物価高騰対策についてです。 本年3月、まん延防止等重点措置が解除されて、それ以降、新型コロナウイルスの感染者は、4月、5月と拡大傾向にあり、6月あたりから7月上旬まで一旦は感染者数が落ち着いていたものの、7月中旬あたりから拡大し、8月に一気に感染者が広がりました。そして、現在は再び減少傾向にあると言われています。 以前のような行動制限や営業時間の制限がない状況で、感染者は増減を繰り返しています。行動制限等をしないまま、ウィズコロナで社会経済を再起動させる方針の下にあるわけですが、人の流れが増えると感染者が増える傾向は変わらないと思われます。 そこでまず、まん延防止等重点措置解除後の観光入り込み客数がどのような状況なのか、4月から7月までのコロナ前との比較について伺います。 2つ目は、介護保険制度についてです。 高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みである介護保険制度が2000年に始まり、20年以上がたちました。この間、65歳以上被保険者も、要介護認定者も、サービス利用者も格段に増加し、介護保険制度の持続可能性をいかに担保していくか、これは大きな課題となっています。 また、今後は団塊の世代が全て75歳以上になり、それ以降、医療費、介護費の膨張圧力が一層増す分岐点である2025年、少子化による急速な人口減少と団塊ジュニア世代が65歳以上になる2040年、また、2054年とも2055年とも言われていますが、国民4人のうち1人が75歳以上の高齢者となる未知の領域に突入します。 介護保険制度は、現在も、そしてこれからも大きな問題を抱え続けるわけですが、この制度の持続的かつ安定的な運営を帯広市はどのように目指していくのか、市長のお考えを伺います。 ○有城正憲議長 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 上野議員の御質問中、介護保険制度についてお答えいたします。 超高齢社会を迎え、介護給付費が年々増大する中、介護保険制度の持続可能性を確保し、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を継続できるよう、介護予防や地域の支え合いの推進、在宅サービスの充実といった取組みを総合的に進めていくことが重要であると認識しております。 帯広市ではこれまで、地域包括支援センターの相談体制の充実をはじめ高齢者の見守りや外出機会の提供を通じた介護や認知症の予防、在宅医療、介護専門職との連携などを進めてまいりました。こうした取組みを通して、帯広市における介護の重度者の割合は全国と比較して低くなっております。議員が御指摘のとおり、高齢者人口の増加が続く中にあって、要介護者、重度者の割合を抑制していく予防の取組みが、なお重要であるものと感じているところであります。 今後も、国や北海道などと連携しながら、介護保険制度の安定的な運営に取り組み、高齢者一人ひとりが地域で安心して生き生きと暮らしていける社会の実現につなげてまいります。 私からは以上です。 ○有城正憲議長 礒野照弘経済部参事。 ◎礒野照弘経済部参事 御質問中、観光入り込みの状況についてお答えいたします。 本年度の4月から7月までの把握している利用状況では、とかち帯広空港の旅客数が15万8,586人となっており、前年同期比で126%の増、コロナ前の令和元年度同期比で28%の減となっております。 また、同期間内の市内主要ホテルの聞き取り調査による宿泊客数は、前年同期比で29%の増、コロナ前の令和元年度同期比でほぼ同数となっているところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) ありがとうございました。 議長にお許しをいただきたいのですが、市長から御答弁いただいた介護保険制度から質問を続けさせていただいてよろしいでしょうか。 ○有城正憲議長 はい。 ◆4番(上野庸介議員) ありがとうございます。 今、市長から御答弁いただきました介護予防等々への重要性の認識ですとか、何よりも介護重度者の割合が全国平均よりも低いという、そういった成果についても御答弁いただきました。 そこで、まず現状を把握したいと思います。帯広市の要介護者について、2022年の実数値と要介護認定率はどのようになっているのでしょうか。また、節目とも言える2025年、2040年のそれぞれ要介護者、これは推定値だと思いますけども、要介護者の推計値、そして要介護認定率についてお伺いします。 ○有城正憲議長 下野一人市民福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市の要介護者数につきましては、令和3年度の月平均値となりますが、第1号被保険者1万586人、第2号被保険者198人となってございます。 要介護認定率につきましては、第1号被保険者21.55%、第2号被保険者0.35%となってございます。 要介護者の推計値になりますが、第八期計画におきましては、2040年度までの要介護者を推計しており、2054年度の推計値は持ち合わせておりませんので、申し訳ありません、そこの数値についてはありません。 2025年度につきましては、第1号被保険者1万2,073人、要介護認定率23.54%、第2号被保険者204人、要介護認定率は0.37%、2040年度につきましては、第1号被保険者1万5,847人、要介護認定率は27.93%、第2号被保険者172人、要介護認定率は0.37%と見込んでございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) ありがとうございました。当然のことながら、要介護認定率はどんどんどんどん上がっていくという予想であることは確認しました。 そうした中、令和3年4月1日に施行された改正介護保険制度というのは、主に5つの改正点があったと思います。その中に、社会福祉法の改正に伴って、市町村の主な取り組むものとして、地域住民の複雑化、複合化した支援ニーズに対応する市町村の包括的な支援体制の構築の支援というものがあります。これがいわゆる重層的支援体制整備事業です。 この事業は、相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援と大きく3つに分けられています。それぞれ、今現在の帯広市の取組み状況はどのようになっているのでしょうか。また、帯広市として、この3つのうちどれか重視するものがあるのであれば、お答えください。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 重層的支援体制整備事業につきましては、住民の複合化、複雑化した支援ニーズに対応するため、包括的な支援体制を整理するために、介護、障害、子育て、生活困窮の分野ごとに行われている支援の取組みを一体的に実施するものであり、帯広市の取組みの方向性と合致していると考えてございます。 3つの支援のうち、まずは相談支援について、断らない相談支援体制を構築するために、庁内関係職員によるワーキングの設置を予定しており、制度のはざまになっているケース検討などを通じまして、重層的な支援を必要とする対象や支援の仕組みを整理できるように、今現在、優先的に取組みを進めていくところであります。 また、参加支援につきましては、新しい事業になりますことから、まだ取り組んでいるところではありませんが、地域づくりにつきましては、介護分野におきまして介護予防や生活支援体制整備などが該当するものと捉えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 今、相談支援について優先的に取組みを進めているという御答弁いただきました。ただ、現時点では、帯広市はこの重層的支援体制整備事業というものそのものは、導入はしていないと考えます。 隣まちの音更町は、令和4年3月に実施計画を立てて導入を進めていると聞いてます。帯広市がこの事業を導入するに当たって、現在どのような課題があるとお考えなのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 この事業の導入に当たりましては、複数の分野にまたがる支援やサービスのはざまにいる人に対応していくこととなるために、まずは先進事例などを参考にしながら、この地域に、帯広市の地域に合った重層的な支援に必要な体制や在り方を検討し、導入による効果等を見定めていくことが必要と考えてございます。 現在は各関係部署におきまして、国や北海道が開催する事業説明会に参加し、他市の事例等の情報を収集しており、今後、重層的支援体制整備事業で新たに示された事業も含めまして、世代や分野を超えた支援の方法の検討を進めてまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 支援の方法について検討を進めていただきたいとは思います。国が示した大きな方針が、この重層的支援体制整備事業だと理解します。しっかり進めて、また、これ以降に質問するインセンティブ交付金とも非常につながりが深いと読める制度なので、取り組んでいただきたいと思います。 ともかく、人材確保も大きな課題ということなんですけども、先ほどいただいた答弁の数字などを考えると、今後ますます介護の業界に人手不足が進むだろうというふうな予想はつくわけです。その一方で、地元の短大は、介護職を目指す学科の定員を下げるという動きもあります。 こうした中で、人材確保を帯広市としてはどのように進めていくのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 帯広市におきましては、介護職への興味を持っていただくために、職域団体や専門職養成校などと、介護人材の確保に関わります意見交換を行いながら、本年5月に介護の仕事を紹介する冊子を発行し、高校等に配布するなどの取組みを行ったところでございます。 また、これまで介護職員の定着を目的に、新任職員を対象としました研修を行ってきているほか、本年度はリーダー職の方を対象としたマネジメント研修を予定してございます。そうしたことから、離職防止など介護人材確保の支援に引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 介護も福祉もそうですけども、職員研修というのが非常に重要な世界だと思ってます。継続して取り組んでいただきたいと思います。 ただその一方で、増えていく要介護者に備えて、人材を増やしていくことも大事なんですが、冒頭市長からの御答弁もあったように、要介護認定の数字を減らす努力も必要だと思います。それが介護予防であると認識しています。 現在、帯広市は介護予防についてどのような取組みをされているか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 介護予防につきましては、単に高齢者の心身機能の改善のみを目指すのではなく、日常生活上の活動や社会参加を促すための取組みを行ってきてございます。 全ての高齢者を対象とした一般介護予防事業におきましては、これから活動を始める人に向けて、簡単な運動や専門職の講話などを行いますげんき活動コースや、地域で活動する自主団体への専門職や市民の講師を派遣するリハビリ専門職派遣事業や、活動継続コースを行ってきてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 今3つの活動がありましたが、その中でげんき活動コースというものについて質問をしたいと思います。 令和4年度、げんき活動コースは8つの地域、17会場に分けて開催されています。この取組みは何年目になるんでしょうか。 また、基本的に同じ事業所がずっと継続して受け持っているようにも思いますが、事業効果の判定などはどのように行っているのでしょうか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 げんき活動コースにつきましては、平成29年4月より実施してございまして、今年で5年目となってございます。 また、事業の効果判定につきましては、事業参加者に対し、参加初回時と終了時に質問票による健康状態の変化を確認するとともに、事業者側からは、参加者の社会参加などの状況報告を受け、評価を行ってきてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 事業者については、過去何回か変更があったと認識はしていますが、ただ、今後、介護のニーズが高まっていくとともに、こうした介護予防事業に参画したい事業者は増えていくのではないかと思います。結局、その取組みが増えるほど、帯広市の要介護者の数は減っていく、健康な老人が増えていく。それは労働力の確保にもつながるということも考えると、介護予防事業そのものの規模や内容面での拡大、拡充をしていくべきなのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 介護予防の活動におきましては、運動以外にも様々な趣味、文化活動等の社会参加や就労なども予防に資するものと考えてございます。今後さらに高齢者が増加することに伴いまして、一般介護予防事業を含め、介護予防の取組みを多くの人に実践していただく必要があるとは認識してございます。 一般介護予防事業の拡大や拡充につきましては、地区ごとの高齢者の参加状況等を見ながら、事業の運営方法と併せて検討を進めてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 今8つの地域に分かれているものですから、例えば高齢者人口の割合などによって、参加率なども変わってくるんだろうと思います。状況に合わせて運営方法等を検討していっていただきたいと思います。 ただ、いずれにしても、この介護予防というのは、行政だけが主体となって取り組むわけではないんだと思います。例えば帯広市の事業として行うもの、民間団体が行うものが両輪になる必要があると思います。 例えば栄養士会は、栄養ケア・ステーションという取組みを行っています。これは、市民の健康増進や介護予防にもつながるものというわけですけども、こういった栄養士会からの声として、行政ももう少し注目をしてほしいという声をいただいています。この事業に対して何らかの支援、関わりを持っていただきたいと思いますが、その見解を伺います。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 現在、帯広市が実施しております介護予防事業以外にも、栄養ケア・ステーションなど介護予防に資する活動を民間団体や個人等が地域で取り組まれていることは把握しており、医療や介護専門職が集まる会議などで構成員となる栄養士からの情報で共有が図られているところでございます。 帯広市におきましては、北海道栄養士会十勝支部や北海道衛生士会十勝支部、北海道リハビリテーション専門職協会に所属しています専門職を講師として、介護予防の自主団体に派遣するなど、民間団体と連携しました取組みを引き続き進めてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 講師派遣だとかそういったもののことだと思います。いずれにしても、民間の力も活用していただきたいと思います。 現在の介護保険制度というのは、市町村が地域のニーズを把握した上で、独自性を持った事業を行うという方向性を国も示しています。その取組みに対して、国はいわゆるインセンティブ交付金というものを交付することになります。正式名称が、保険者機能強化推進交付金及び介護保険保険者努力支援交付金制度といいます。これで地方自治体を支援するわけですけども、この交付金は帯広市にどの程度入ってきているものなんでしょうか。介護保険保険者努力支援交付金は令和2年度からなので、令和2年度以降のもので結構ですので、お願いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 自治体への財政的インセンティブとなります保険者機能強化推進交付金及び介護保険保険者努力支援交付金の交付額になりますが、令和2年度におきましては、推進交付金2,568万8,000円、支援交付金は2,093万円、令和3年度になりますが、推進交付金は2,419万2,000円、支援交付金は1,879万2,000円となっているところでございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) この交付金を使って様々な事業に取り組んでいると思うんですけども、ちなみにこの交付金は、自治体の取組みが点数化されています。それが見える化としてホームページ等で掲げられていますが、その点数は恐らく交付金額の決定に影響する仕組みになっていると思います。その評価基準というのは、PDCAサイクルの活用による保険者機能の強化に向けた体制等の構築、自立支援、重度化防止等に資する施策の推進、3つ目が、介護保険運営の安定化に資する施策の推進などが大項目で、それぞれ小項目があって、配点があって、点数をつけるわけです。 この点数を調べてみたところ、帯広市は令和3年度は1,208点でした。この年の満点は2,475点なんですけども、それが令和4年度は840点に大きく点数を減らしています。ちなみにこの年の満点だとしても2,105点。それぞれ令和3年度は48.8%の得点率で、令和4年度は39.9%の得点率なんです。これは道内の主要都市と比べても、大幅に減り方が大きいんです。この要因はどこにあるんでしょうか。また、この減った結果というのは、今後の交付金の額に何か影響はあるのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 各取組みの達成状況をはかります評価指標につきましては、毎年度見直しが行われており、内容や項目数が変わるほか、前年度と同じ項目に対する点数配分も異なるものとなってございます。 帯広市におきましては、高齢者の自立支援、重度化防止に向けた様々な取組みを実施してきておりますが、通いの場への参加促進の取組みに遅れが出ていることが要因と捉えてございます。 交付金は、各市町村の第1号被保険者数と自治体の総合点数に応じて、国の予算の中から分配されるため、前年度に比べまして単純に点数が低いということでの交付金の減額とはなっておりませんが、全国自治体の達成状況にも影響されることから、他自治体の点数が高い場合、交付金が下がる可能性はあるものとなってございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 大きく減らしたということだけでは、交付金には影響がないけども、他の自治体の点数が高ければ影響は出てくると。他の自治体の点数は大きいです。ちなみに苫小牧ですけども、帯広が1,208点だった年は、苫小牧は1,329点です。帯広が840点、令和4年度ですけども、この年の苫小牧は1,210点なんです。もともと帯広はこの点数が低い評価になっている。これは自己評価です。だから、何かいろいろと考えなければいけない点があるのではないかと指摘をしておきます。 ちなみにこの令和4年度の結果で極端に低いのは、先ほど来申し上げている介護予防、日常生活支援の部分なんです。推進分で15点、支援分で20点です。苫小牧は、推進分は130点、支援分180点。この両方の、推進分の満点は240点です。支援分の満点は320点なんです。そこまで違うだろうかというのが疑問です。 先ほどずっと答弁で、8つの地域に分けという活動をしてきているこの介護予防事業が、15点と20点の評価しか帯広市自身がしていないというのは、やっぱりおかしいんだと思います。他の主要都市に比べても格段に低い。だからこそ、この介護予防の分野が見直しが必要なのではないかなという疑問から、今回取り上げました。 そもそもなぜこうした点数になったのかというのは、よく分かっているはずなんですよ。今後は、やっぱりこれは交付額に影響する採点ですから、十分に注意をするよう求めたいと思います。 インセンティブ交付金は、今後の介護保険事業の充実には欠かせないと考えます。帯広市は、来年度、第九期帯広市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定年度であるわけですが、今後の介護保険事業をどのように進めていくのか、伺います。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 今後も帯広市におきましても高齢化が進み、介護を必要とする高齢者も確実に増加していく状況と捉えてございます。持続可能な制度の運営のために、保険者である帯広市が果たすべき役割は非常に重要であると認識しているところであります。 次年度は第九期帯広市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の策定年度でありますが、アンケート調査や介護事業者との意見交換などを通じまして、介護ニーズの把握にしっかり努めるほか、引き続き介護人材の確保や介護予防事業の効果的な取組みなど、市ができることを着実に推進し、介護保険事業の安定した運営に取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) ちょうどこのアンケート調査を担う事業の委託先、プロポーザルというんですか、募集されている時期だと思います。しっかり取り組んでいただきたいと思います。 さっきのインセンティブ交付金の評価ですけども、ちなみに令和4年度ですけども、帯広が840点だったものですが、音更町は1,064点、芽室町は1,222点、幕別町も低いですけども895点。十勝管内で一番いい点数は、福祉のまち本別1,453点。ただ、広尾も1,400点台だったかなと思います。 こうした点数、これはあえて見える化しているものなので、こうした評価というのは、そのまちが住民の老後をどれだけ大切にしているか、あるいは住民にとっては安心して暮らし続けることができるかという観点からも、非常に興味のある数字に見えてしまうわけです。十勝管内の唯一の市である帯広市と他の町村を直接比べることは、なかなか難しいかもしれませんが、主要都市との差も大きいことは事実です。こうしたことを受け止めて、市民ニーズに応える第九期の計画を策定していただきたいとお願いして、この質問を終えます。 次に、コロナ禍と物価高騰対策についてです。 ホテルは、令和元年度とほぼ同数、戻っていると。空港利用は、令和元年度と比べたら約30%の減ということでした。 先頃帯広信金が発表した経済指標概況によれば、十勝川温泉の7月の観光入り込み客数も2万1,831人と、前年同月比65.2%のアップだったとされていました。4か月連続で上回ったということになります。そのレポートでは、十勝の経済について、新型コロナウイルス第7波感染拡大の影響が懸念される中ではあるが、個人消費や観光関連等の持ち直しの動きが見られ、全体として、弱いながらも緩やかに持ち直しているとしています。 今後も人の流れを取り戻しつつ、そして経済を動かしつつ、感染防止を目指す方向に国はかじを切ったと言っていいと思います。インバウンドも無制限に受け入れることとなって、さらに人の流れが生まれることが期待はされます。 ただその一方で、やはりいま一度、飲食店、観光施設、集客力のある施設に対して、感染防止策の徹底の周知をまずは呼びかけるべきだと思いますが、現在何か取組みをしているものなのか、伺います。 ○有城正憲議長 礒野経済部参事。 ◎礒野照弘経済部参事 飲食店や観光施設等の感染防止対策につきましては、国の施設の使用制限等に係る留意事項や北海道のBA.5対策強化宣言、各業界のガイドラインにより実施され、飲食店では道の第三者認証制度により対策を徹底しているところであり、帯広市としましては、道と連携しながら各種対策の周知を図っているところであります。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 分かりました。人の流れという観点から考えれば、日常生活にも大きな変化があったと言ってもいいと思います。9月7日からは、有症状者の場合で症状軽快から24時間経過後または無症状の場合には、外出時や人と接する際は短時間とし、移動時は公共交通を使わないこと、外出時や人と接する際には必ずマスクの着用などの自主的な感染予防行動を徹底することを前提に、食料品等の買い出しなど必要最小限の外出を行うことは差し支えないとなりました。この症状軽快や無症状というのは、誰が判断するものなのか、お伺いします。 また、この判断が徹底されなければ、市民にとって大きな不安が生じるのではないかと予想します。行政としてその基準を周知徹底していく必要があると思いますが、何か取組みをする予定があるか、伺います。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 療養期間中の最小限の外出に当たりまして、無症状、症状軽快から24時間の判断につきましては、本人が行うものとなってございます。帯広市といたしましては、新型コロナウイルス感染症による症状は人によって異なるため、喉の痛み、せきなど症状の目安につきまして情報提供を行うほか、療養期間中の外出につきまして、自主的な感染予防行動の徹底を前提に、食料品の買い出し等、必要最小限とすることを呼びかけるなど、周知徹底に取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) これは帯広市だけじゃなくて、振興局だとかそうしたところとも一丸となって取り組んでいただきたいと思います。 26日からは、北海道でもたしか感染者の全数把握というものが終了となるというふうな予定だったと思います。その場合に、ではどうなるかというと、今後は感染者が現在のような十勝何人という発表は恐らくなくなるのだろうと予想されます。そうすると、市民は今感染が広がってるのか減ってるのか全く判断できない状況が生まれる。そうした中で、陽性者も条件付で外出をしているとなりますから、いたずらに市民生活に混乱が生じないように、やはり正しい対処方法を、これは陽性者もそうだし、陰性者も、全市民に対していま一度周知徹底する必要があるのではないかと思います。 そのようなコロナ禍なわけですけども、ここに来て物価高騰等の影響を、生活も、そして企業も受けるというふうになってきました。本年4月26日に、原油価格や物価高騰による国民生活や経済活動への影響に緊急かつ機動的に対応するために、総合緊急対策が閣議決定されました。その2日後、28日には、各自治体へ地方創生臨時交付金、コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分の各自治体への配分が通知をされたと思います。その後、6月議会がありました。今、9月議会です。 6月議会では、この財源を念頭に置いた対策はあったのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 中里嘉之政策推進部長。 ◎中里嘉之政策推進部長 6月定例会に計上しましたプレミアム付商品券事業につきましては、国の物価高騰対応分の活用事例として示されていた事業でありまして、その事業効果は、物価高騰対策、地域経済の活性化につながるものでありまして、生活者及び事業者両者への支援になるものと認識しております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 確かに活用事例の中にプレミアムはいつも入っています。 そして、9月議会、今回ですけども、多くの対策が示されました。ただ、思い返せば、こうした新型コロナウイルス対策というものは、臨時議会を開いて、その都度その都度いろいろ議論してきた部分もあったかと思います。今回はそうした臨時議会の対応が今までなかったわけですけども、その理由は何かあるのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 中里推進部長。 ◎中里嘉之政策推進部長 物価高騰などの対応につきましては、とりわけ影響を大きく受けます生活困窮者、それから事業継続が困難となりつつある事業者への支援を念頭に、スピード感はもとより、適時適切に予算措置することが重要であると認識しております。 予防接種ですとか全額国費による給付金の支給など、可及的速やかに予算措置を講ずるべき、そういった対策もあると思いますけども、物価高騰対策は、臨時交付金をはじめといたしまして、限られた財源を有効に活用し、優先順位を検討しながら、生活対策と経済対策の両面から複数の事業を組み合わせて、総合的に対策を講じていく必要があると考えております。 このため、国や道の対策事業の内容を精査し、これらの対策と相乗効果が期待される分野、または国や道の支援の対象外となっている分野の配慮など、基礎自治体として必要な対策を多角的に検討しながら、必要となる予算を今回定例会に計上したところでございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 国や道の事業内容を精査して、そして市で決めていくということ、よく分かりました。例えばどうしてここを支援できないんだ、例えばバスの運転手さんとかってやりましたけども、よくよく見てみれば、後から話しますけど、道でしっかりやっているということがありますし、タクシーはじゃあなぜやるのか、タクシーは薄いということがあるんだろうと、結構練られた議案なんだなということは理解しています。 とはいえ、あのときは確かにワクチンがあったので、それに合わせていろいろ出てきたという部分はあるかと思いますが、スピード感というのは常に求められるものだろうと思いますので、必要あらば適時やっていくという体制がいいのではないかと思います。 物価高騰と生活支援について質問をします。 9月議会においても、これに関する議案が様々提出され、可決されました。物価高騰による市民の暮らしへの影響をどのように捉え、帯広市として生活支援はどのような点を重視して行うのか、伺います。 ○有城正憲議長 中里推進部長。 ◎中里嘉之政策推進部長 先ほども議員のほうからお話がございましたけども、日本銀行帯広事務所、それから帯広財務事務所などのレポート、これでは消費は緩やかに持ち直していると示されております。しかしながら、消費者物価が上昇しているほか、原材料価格の高騰、円安の進行などにより、企業物価指数も上昇傾向が続いておりまして、物価高騰は市民全体の生活に幅広く影響を及ぼしていると認識しています。 このため、先般議決いただいた補正予算による水道料金の基本料金の免除といった対象者を限定しない生活支援策をベースに置きつつ、より困難を抱えている方々に対して必要な支援を総合的に検討していくことが重要であると考えているところでございます。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 物価高騰についてのお話をいただきました。物価高騰のことですけども、物価高というのは、今例えば小麦であれば抑え込んでいる状況です。様々国の施策によって、高騰を本当はするんだけども抑え込んでいる状況なわけですが、今後は例えば高止まりする可能性も出てくると思います。 例えば先日可決されたような物価高騰対策というのは、いつからいつまでの物価高騰に対応するものなのか。今後物価が高止まりする場合、あるいはさらに上昇する場合が考えられるわけですが、そのときにはさらなる措置を講じることがあるのか、講じる必要があると市は考えているのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 中里政策推進部長。 ◎中里嘉之政策推進部長 今般の物価高騰対策につきましては、今年度末までの対応を想定しているところでございます。物価の先行きは非常に不透明となっておりますけども、国の対応を見ましても、今お話があった小麦ですとかガソリンなどがそうですが、数か月スパンで動向を見極めながら、次に必要となる対策をあくまで臨時措置として行っております。これに倣いまして、物価高騰対策は、今後も基本的には補正予算での対応になるものと考えております。 したがいまして、本市といたしましては、先ほどと重なりますけども、国や北海道の動向、対策、これを見極めながら、基礎自治体としての対策を考えていく考えでございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 分かりました。ともかくコロナ禍で疲弊する中、市民生活は新たに物価高騰の影響を受けているということになります。生活が大変だという声も多く聞くわけですけども、やはり今現在の生活困窮世帯という世帯がどのような生活を送っているのか、実態を調査すべきなのではないかなと思います。 また、そろそろ緊急小口資金等特例貸付けの返済が来年1月から始まると思います。現在までに幾らの貸付けがあって、このうちどの程度が来年1月からの返済が始まるのか、お伺いします。 ○有城正憲議長 下野福祉部長。 ◎下野一人市民福祉部長 今年度の帯広市自立相談支援センターふらっとへの生活困窮に関する相談件数は、昨年同月と比較いたしますと増加の傾向にあり、そうした相談を受ける中で、それぞれの厳しい状況等を把握しているところでございます。 生活福祉資金の新型コロナウイルス感染症に伴う特例貸付けにつきましては、これまで緊急小口資金で延べ約2,000件、金額にしまして3億7,200万円、総合支援資金で延べ約2,560件、金額にいたしまして12億7,500万円の貸付けがされております。また、来年1月から返済が始まるものにつきましては、緊急小口資金で約1,800件、総合支援資金で約1,200件と伺っているところでございます。 以上であります。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 理解しました。1,800件、1,200件。もともと返済が猶予されているものなので、それがさらに猶予されるということはないと聞いています。また、住民税非課税世帯は免除されると、その案内は自動的に行くという話も聞いています。返済額は、たしか月々8,300円程度だったように思いますが、やはりきっと貸付元になるんでしょうが、相談窓口、市に来た場合にも、寄り添って対応していただきたいとお願いして、企業支援のほうに移りたいと思います。 企業だけではないんですけども、物価高騰に加えて、さらに今回は円安が大きく影響しています。企業支援について考えるときに、国と道、市の役割分担をやはり生活支援以上にきっちりと考えていかなければいけないのではないかと思います。 そこでまず、国、道、市の企業支援についての役割分担についてどのように考えをお持ちなのか、そしてその考えはどの施策にどういった形で表れているか、お伺いします。 ○有城正憲議長 吉田誠経済部長。 ◎吉田誠経済部長 まず、役割分担についてですけれども、物価高騰や円安の抑制は国において実施されるものでありまして、国から示される方針等に基づいて、地域の実情に合わせて地方自治体が対応していくものと認識しております。 帯広市といたしましては、これまでも国や北海道の支援策への上乗せのほか、支援の対象とならない事業者への独自の支援など、国や北海道の動きを見定めながら総合的に支援策を検討してまいりました。 今回の補正予算に計上しました事業継続緊急応援支援事業につきましても、業種に関わらず物価高騰の影響があるものと捉えまして、北海道の支援策に上乗せすることとしたものであります。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) この今の北海道の支援事業ですけども、ここに上乗せをすると、同じ対策を取る自治体は結構あります。その一方で、函館市のように、北海道の支援金ですとか、あと売上減などに関わらず、独自に支援金を給付する自治体もあると。帯広市は、このような全事業所を対象とした支援金は検討しなかったのかどうか、お伺いします。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 この施策の検討段階におきましては、全ての事業者を対象とした場合や、あるいは業種を絞った場合など様々な視点から対象者や対象要件、効果などを踏まえまして、費用対効果あるいは申請手続の負担軽減などを総合的に勘案しまして、この手法としたものであります。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。
    ◆4番(上野庸介議員) その点について分かりました。 今議会において、タクシー、バスへの支援策が示されました。よくよく調べてみると、北海道でも乗合バスに対して1台15万3,000円、貸切りバス1台当たり7万円、タクシー1台当たり2万5,000円という支援金が、8月ぐらいですかね、つくられていたと。それを踏まえた上で、じゃ帯広市はバスあるいはタクシーにどういった支援をするべきか、その視点は公共交通の重要性ということで、先頃出された議案が出てきたんだと理解しました。運転手さんの件も、なぜバスがあれで、タクシーだけなのかということも、そういった観点なんだろうと思います。 ただ、同じ輸送ということから考えると、物流すなわち物の輸送も十勝にとっては非常に重要であると考えます。トラック協会から支援を求める要望書が出ていると思いますが、これに対して何かしらの答えがあるかなと思ったけども、ありませんでした。それの理由及び物流の重要性についての市の認識を伺います。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 トラック運送事業者は、物流の担い手として、日頃より市民生活や地域経済活動を支えていただいているものと考えております。運送業界は、ほかの業種と比べまして比較的長時間労働、低賃金の傾向にありまして、人材の確保なども課題となっているものと承知しております。さらに、感染症の拡大による物流量の減少や、また最近の原油高騰などにより、厳しい経営環境に置かれているものと認識しております。 本年6月に、十勝地区トラック協会より要望書をいただき、また、国において臨時交付金に原油価格・物価高騰対応分が創設されたということを踏まえまして、トラック運送事業者を含め、影響を受けた事業者に対し、北海道の事業継続緊急支援金に上乗せ支援することとしたものであります。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) そういうような議案が出てきた最中にというか、今回の北海道議会の第3回定例会において、運輸事業者に対する支援というのが追加提案されています。燃料費等の高騰の影響を受けている運輸事業者に対し、1社当たり100台を上限として、トラックなど営業用貨物車1台当たり2万7,000円、トレーラーなどは1台当たり1万1,000円を補助するものです。これを踏まえて、例えば市としてこの支援金に対して上乗せ等々を考える余地はあるのかどうか、お伺いします。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 お話のありました北海道の支援は、現在道議会において提案されているものと認識しておりますけれども、帯広市としての支援は、北海道の事業の実施状況でありますとか、あるいは臨時交付金などの財源も踏まえまして検討していきたいと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) 検討等をよろしくお願いしたいと思います。困っているのは、こういった様々な業界が困っていると思います。 昨日たまたま、医療関係者の方から連絡をいただきました。給食だとかは材料費値上げへの補填があったけども、病院食も大変なんだという話です。3食、入院患者に出さなきゃいけない。これで、ただ価格が転嫁できない。確かにそれはそのとおりだなと思います。 団体として要望書を出したわけですが、厚生労働省からの回答としては、先頃創設された電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金を活用してほしいという通知が来たと言っています。帯広市の衛生主管部局にも恐らく届いていると思います。 そうした様々な通知、事務連絡、あると思いますけども、今後はこの電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金の活用をどうしていくかということを考えなければいけないと思います。もちろん、北海道の取組み、国の取組みも併せて、限られた予算をしっかり使い切っていただきたいと、この交付金についてどのような議案が出てくるか非常に心待ちにしていますので、よろしくお願いします。 企業を取り巻く状況としては、最低賃金が10月から上がります。この業績も大して戻っていない中で、最低賃金が上がるということで、企業にとっては大変厳しい状況が待っています。 ただ、これについては、国あるいは道で様々な支援策等々があるとホームページで帯広市も紹介をしていただいているところです。9月13日に掲載されてましたけども、最低賃金・賃金引上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援についてというホームページ、帯広市にもありました。そうした最低賃金の相談については、そうしたところで紹介をしていっていただきたいと思います。 それに伴って、コストの価格転嫁というのは大企業では進んでいます。ただ、地方の中小企業はまだ進んでいません。結局、下請事業者にしわ寄せが来ているのが現状です。 たまたまこの9月というのは、価格交渉促進月間と言われる月間です。中小企業の価格転嫁が進むよう、指導助言をお願いしたいと思います。 また、先日の建設委員会で単品スライド条項の話をしましたが、市と建設業界の間でも、考え方や捉え方に多少の差があるような印象を受けました。ぜひ、関係各所と、せっかく条件は緩和されてるので、協議していただきたいと思います。 生活支援も企業支援も、地域の実情に応じた対応が必要であると。そのために国は、地方創生臨時交付金を各市町村に出しています。ただ、最近の帯広市の取組みというのは、どうも何か目新しさがないなと思ってました。それは、恐らく上乗せ支援が多いからなんだろうと私なりに考えました。つまり、上乗せ支援というのは、支援の必要性の幅は北海道が決める、それに上乗せをしている、帯広市の考えが見えにくいのかなと思っていたんですが、よくよく考えると、先ほどのバスとタクシーの支援の北海道の役割、市の役割というようなことを考えたときに、なかなか練られた経済対策が打たれているんだなということは、単純に高く評価をしたいと思います。 ただ、市民としては、やはり帯広市はどのような考えを持っているのか、どんな支援策を打ってくれるのかということに注目をしてると思います。それは、帯広市のまちづくりとも密接に関係するものです。 フードバレーとかちという旗印を掲げるならば、国や道が行うか否かに関わらず、例えば飼料肥料高騰対策を考えたり、あるいは食を支える飲食業への独自の支援策など、帯広の実情やまちづくりの特徴に合った対策を行うべきなのではないかと思います。フードバレーとかちを推進していくために必要な物価高騰対策について、帯広市はどのような見解をお持ちか、お伺いします。 ○有城正憲議長 吉田経済部長。 ◎吉田誠経済部長 感染症の拡大や物価の高騰は、飲食店など食関連事業者や肥料や飼料の価格上昇を通じて、農業生産者などフードバレーとかちの取組みに関係する業種にも影響を及ぼしているものと認識しております。 一方で、この問題の影響は全国に及んでおりますことから、まずは国の責任において対策を取るべきものであると考えております。その対策を踏まえまして、北海道や市など各自治体において、地域の実情に応じた措置を講じる必要があるものと考えております。 今後も地域の実情や国、北海道の動き、それぞれの役割などを踏まえまして、長期的な視点も持ちながら対策を講じていく必要があるものと考えております。 以上です。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) その地域の実情とは一体何なのかということなんだと思います。私が考えるこの地域の実情、この地域の特徴というのは、やはり農業です。農業分野、フードバレーとかちの基軸になっている農業という分野は、現在、肥料や飼料価格の高騰が経営を圧迫していると考えます。私自身、7月、8月に十勝の19市町村を自由民主党の移動政務調査会で全て回りました。全ての町村の組合長から出てきたのが、まずは肥料対策でした。肥料対策は、政府が出した案が緩和されたと思います。しかし、そのときに一番苦しい胸のうちを話していたのは酪農です。飼料対策。 こうした農業分野で経営が圧迫されている状況がある中で、まずお伺いしますが、国などの支援状況や帯広市のこの支援の考え方についてお伺いします。 ○有城正憲議長 桃井順洋農政部長。 ◎桃井順洋農政部長 まず、国の対策でございますけれども、肥料価格高騰に対する農業者への支援策としまして、化学肥料の2割低減の取組みを行うことを条件に、肥料コスト上昇分の7割を支援する事業を進めておりますほか、飼料の価格高騰対策につきましても、現行の配合飼料価格安定制度の運用の拡充や、酪農経営への新たな支援策の検討を進めております。 また、北海道におきましても、化学肥料購入経費の助成や、道産飼料の安定供給体制の確立に向けた飼料生産用機械の導入支援を行うとしております。 帯広市では、これまで土壌診断による施肥計画設計の見直しの推進や、国の環境保全型農業直接支払交付金を活用した肥料、農薬の低減に努めておりますほか、地域の農業受託組織への飼料作物収穫用の作業機械の導入支援や、飼料用トウモロコシの委託栽培の取組みによる自給飼料の確保などに努めてきております。 今後におきましても、これまでの取組みを継続し、外的要因に左右されにくい生産体制を構築していくとともに、国、北海道の動きや地域の実情なども踏まえながら、どのような対応ができるのか考えていく必要があると認識をしております。 以上でございます。 ○有城正憲議長 上野議員。 ◆4番(上野庸介議員) この地域の実情とは何かということを、やっぱりしっかり考えていかなければいけないのではないかなと思います。 肥料高騰対策は、十勝管内でも音更、芽室、更別に広がりつつあるわけです。これらの自治体は、国や道の支援を踏まえてのものです。更別の場合は、飼料対策、更別のほうが先に出たようには見えるんですけども、報道で国の方針が出たのは昨日だかおとといだったと思うので、とにかく町独自で判断していると思うんです。 肥料高騰対策のほうは、政府が当初出した案、農水省の案から条件面が緩和されて、十勝、北海道の農家が今まで取り組んできたことも評価をするとなったから、一時期の混乱から落ち着きました。 ただ、飼料対策のほうですけども、これは農業新聞に載ってましたが、経産牛1頭当たり7,000円くらいの支援と考えているとありました。ただ、これは飼料自給率向上に取り組むことが条件と、また肥料のときと同じような条件がつくわけですが、その一方で、農地が限られて購入飼料への依存度が高い都府県、道が抜けてるんですけども、ここには1万円程度出すということです。 飼料自給率は、北海道は50%を既に超えているわけで、この努力をやはり評価して、支援に差がつかないようにしなければいけないと考えます。これはここで議論することではないですけども、国のほうに伝えていきたいと思います。 ただ、もしもそれが国ができないならば、地元酪農業のためにも、北海道あるいは帯広市なのか、そうした差を埋める努力もしなければいけないのかなと思います。 こうした状況のコロナ禍、物価高という中で、先日は畜産大手が民事再生に入るという報道がありました。少なからず十勝の農業にも影響はあると聞いてます。八方塞がりの酪農に追い打ちをかけるとの文字も記事に見られました。 結局、7月、8月に自治体を回ったときに、多くのJAの関係者の方から言われたのは、地方創生臨時交付金というものを活用して、自治体から農家が直接支援を受けた覚えがあまりないんだというふうな声を聞きました。そうかなと思いましたけども、道の支援も交付金を使ってますけども、やっぱり、例えば飲食業だとか、生活支援だとか、そうした部分にばかり、ばかりというか、そのときはそういう必要性があったと思いますが、農家の皆さんにとっては、そういう目で、やはり基礎自治体の支援を期待しているんだと思います。 更別は、経産牛1頭当たり2,200円の支援をするとなりました。これをもし同じことを行った場合、川西にはたしか4,000頭ぐらいの経産牛がいると思います。大正には1,600弱だったと思いますから、大体1,230万円ぐらいの額になります。これを高い、必要と考えるかどうかは、今後検討していただきたいと思います。 ピンチはピンチなんだと思います。ピンチをチャンスにと言ったのは鈴木直道知事ですけども、ピンチは僕はやっぱりピンチだと思います。それを乗り越えてチャンスとなると信じてます。 今は円安です。円安というのは、かつて日本にとってはそう悪いものではなかった。輸出企業が多かった時代は、メリットが多かったんです。しかし、製造拠点というものを海外に移していくことによって、そのメリットがあまり享受できなくなった。今の円安は悪い円安になってしまってますけども、その円安という事象だけ考えてみれば、農業というのは、実は輸出を考えたときに、この円安はチャンスなのかもしれません。なぜなら、農業というのは生産拠点を海外に置くことができないからです。生産を国内でやらなければ意味がない。つまり今後、農作物の輸出に力を入れるのであれば、円安傾向それ自体は悪いことではないと考えます。輸送のコストは別ですけどね。悪いことではないんです。 今、円安によって農業をはじめとする様々な業界は苦しんでいます。この目の前のピンチを乗り越えた先に、十勝の農業や十勝の経済のチャンスが広がってるかもしれない。そのような長期的な視野を持ちつつ、例えば午前中に出てた物流拠点だとか、そうしたものも、この危機を乗り越えた先に何があるのかを考えながら、今の課題を解決する様々な施策を、もう少しスピード感を持って打っていただきたい、そのようにお願いしたいと思います。 そして、ここを乗り越えた先にあるのが、市長がおっしゃるフードバレーのニューステージなのではないかと私は考えます。 以上で終わります。 ○有城正憲議長 以上で上野庸介議員の発言は終わりました。 これをもちまして議案に対する大綱質疑並びに一般質問を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第79号外11件については、12人の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 なお、お諮りいたします。 ただいま設置いたしました決算審査特別委員会の委員に、菊地ルツ議員、大林愛慶議員、清水隆吉議員、椎名成議員、今野祐子議員、鬼塚英喜議員、大和田三朗議員、木幡裕之議員、石井宏治議員、西本嘉伸議員、大塚徹議員及び稲葉典昭議員、以上12人を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 さらにお諮りいたします。 休会中における特別委員の辞任に伴う補充員の選任については、適時議長の指名により選任することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 なお、お諮りいたします。 ただいま設置いたしました決算審査特別委員会に地方自治法第98条第1項の規定による書類等の検閲、検査に関わる権限を委任いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 正副委員長互選のため、休憩いたします。         午後2時48分休憩         ────────         午後2時59分再開 ○有城正憲議長 再開いたします。 ただいまの休憩中に決算審査特別委員会が開催され、委員長に石井宏治議員が、また副委員長に西本嘉伸議員がそれぞれ互選されておりますので、御報告いたします。 ここで委員長に御挨拶をお願いいたします。 石井宏治決算審査特別委員長、登壇願います。   〔石井宏治決算審査特別委員長・登壇〕 ◆16番(石井宏治議員) ただいま休憩中に決算審査特別委員会が開かれ、委員長に私石井が、副委員長に西本嘉伸議員がそれぞれ互選されました。私自身、何分初めての決算審査の委員長でございます。不慣れな点は多々あると思いますが、しかしながら大事な決算の審査でございます。皆様の慎重審議並びに活発な議論をお願い申し上げ、挨拶に代えさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)     ~~~~~~~~~~~~有城正憲議長 日程第3、議案第89号令和4年度帯広市一般会計補正予算第9号を議題といたします。 直ちに提案理由の説明を求めます。 米沢則寿市長、登壇願います。   〔米沢則寿市長・登壇〕 ◎米沢則寿市長 議案第89号令和4年度帯広市一般会計補正予算第9号について御説明いたします。 本案は、てん菜から需要の高い作物等への転換について、国の補助を受けられる見込みとなりましたほか、燃油価格高騰の影響を受けにくい生産体制の確立に資する無加温パイプハウスの整備等について、北海道の補助を受けられる見込みとなりましたことから、補助金を追加し、その財源として道補助金を追加するものであります。よろしく御審議賜りますようお願いいたします。 ○有城正憲議長 これから質疑を行います。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 別になければ、質疑を終わります。 ここでお諮りいたします。 ただいま議題となっております議案第89号については、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 これから討論を行います。   〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 別になければ、討論を終わります。 これから議案第89号について採決を行います。 お諮りいたします。 議案第89号については原案のとおり決定することに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、議案第89号は原案のとおり可決されました。 以上で、本日の日程は全部終わりました。 ここでお諮りいたします。 本会議は委員会審査等の都合により、9月16日、20日から22日まで及び26日から29日までを休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○有城正憲議長 御異議なしと認めますので、そのように決定いたしました。 したがって、次回の本会議は9月30日午後1時から開きます。 本日はこれをもちまして散会いたします。         午後3時2分散会...