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06月14日-01号

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  1. 釧路市議会 2000-06-14
    06月14日-01号


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    平成12年第3回 6月定例会                平成12年第3回6月定例会           釧 路  議 会 会 議 録  第 1 日                平成12年6月14日(水曜日) ────────────────────────────────────────── 議事日程  午前10時開議日程第1 会期決定の件日程第2 陳情取下げの件日程第3 議案第73号から第89号まで及び報告第5号から第10号まで(提案説明、質疑・一般質問) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 会議に付した案件1 会議録署名議員の指名1 諸般の報告1 日程第11 日程第21 日程第31 時間の延長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 出席議員(33人)   議 長 38番  小 窪 政 信 君   副議長 25番  高 橋 宏 政 君       1番  中 村 正 嗣 君       2番  戸 田   悟 君       3番  黒 木   満 君       4番  畑 中 優 周 君       6番  草 島 守 之 君       7番  山 崎   晃 君       8番  花 井 紀 明 君       9番  中 井 照 夫 君       11番  工 藤 清 雄 君       12番  続 木 敏 博 君       13番  逢 坂 和 子 君       14番  石 川 明 美 君       16番  藤 原   厚 君       17番  村 田 純 一 君       19番  月 田 光 明 君       20番  上 口 智 也 君       21番  大 森 昌 子 君       22番  宮 下 健 吉 君       23番  中 村   啓 君       24番  吾 妻   巌 君       26番  千 葉 光 雄 君       27番  砂 山 栄 三 君       28番  松 永 俊 雄 君       29番  増 田 竹 雄 君       30番  酒 巻 勝 美 君       31番  佐 藤 勝 秋 君       32番  渡 辺 慶 蔵 君       33番  坂   久 幸 君       34番  藤 原 勝 子 君       35番  西 村   肇 君       36番  二 瓶 雄 吉 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 欠席議員(1人)       18番  淀 川 了 一 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 出席を求めた者 市長        綿 貫 健 輔 君 教育委員会委員長  稲 澤   優 君 監査委員      柴 崎 光 一 君 監査委員      大 月 健 司 君 監査委員      花 井 紀 明 君 選挙管理委員会委員長佐 藤 良之助 君 農業委員会会長   鈴 木 榮之助 君 公平委員会委員長  塚 田   渥 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本会議場に出席した者 市長        綿 貫 健 輔 君 助役        山 崎   強 君 助役        柿 崎 英 延 君 収入役       中戸川 晃 也 君 代表監査委員    柴 崎 光 一 君 水道事業管理者   赤 江 利 宗 君 教育長       山 田 和 弘 君 総務部長      三 倉 征  君 企画財政部長    薮 田   守 君 市民部長      大 田   榮 君 環境部長      瀧 山 政 徳 君 保健福祉部長    川 田 修 敬 君 経済水産部長    濱 屋 重 夫 君 水産担当参事    小 島 忠 利 君 住宅都市部長    松 倉   豊 君 都市建設部長    西 山 繁 雄 君 港湾部長      柳 澤 慶 三 君 市立病院事務長   寺 田 壽 昭 君 消防長       宮 下 春 夫 君 学校教育部長    折 原   勝 君 生涯学習部長    奈 良 敏 秀 君 秘書課長      川 上 三 郎 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 議会事務局職員 議会事務局長    南   圭 壯 君 議事課長      石 原 憲 一 君 議事課総務担当専門員松 田 義 明 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午前10時08分開会 △開会宣告 ○議長(小窪政信君) おはようございます。 出席議員が定足数に達しておりますので、平成12年第3回釧路市議会6月定例会は成立いたしました。 よって、これより開会いたします。 直ちに会議を開きます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━会議録署名議員の指名 ○議長(小窪政信君) 会議録署名議員の指名を行います。           16番 藤 原   厚 議員           19番 月 田 光 明 議員           32番 渡 辺 慶 蔵 議員 以上3名を指名いたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △諸般の報告 ○議長(小窪政信君) 事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎議会事務局長(南圭壯君) 報告をいたします。 ただいまの出席議員は33人であります。 今議会に市長から提出された議案は、議案第73号から第91号まで及び報告第5号から第10号までであります。 次に、市長から地方自治法第180条第2項の規定に基づき、交通事故及び物損事故に関し、損害賠償の額を定め、和解を成立させる専決処分の報告並びに交通事故に係る調停申立事件について、調停を成立させる専決処分の報告がありました。 また、同法施行令第145条第1項の規定に基づき、平成11年度釧路一般会計予算継続費繰越計算書の報告並びに同法施行令第146条第2項の規定に基づき、平成11年度釧路一般会計予算繰越明許費繰越計算書の報告及び平成11年度釧路都市再開発事業特別会計予算繰越明許費繰越計算書の報告並びに地方公営企業法第26条第3項の規定に基づき、平成11年度釧路下水道事業会計予算繰越計算書の報告並びに同法第24条第3項の規定に基づき、平成11年度釧路市立釧路総合病院事業会計予算に係る弾力条項の適用に関する報告がありました。 また、同じく市長から地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、釧路土地開発公社、釧路西港開発埠頭株式会社株式会社釧路熱供給公社財団法人釧路市民文化振興財団、財団法人釧路スポーツ振興財団財団法人北斗霊園、財団法人釧路公園緑化協会及び財団法人釧路住宅公社、以上のそれぞれの経営状況を説明する書類の提出がありました。 次に、監査委員から地方自治法第199条第9項の規定による監査報告書及び同法第235条の2第3項の規定による例月出納検査報告書の提出がありました。 次に、さきの議会に付議され、継続審査となっております平成12年陳情第1号仕事を求める件については平成12年4月4日付で、また平成11年陳情第3号改正都市計画法の積極的運用に関する件については平成12年6月5日付で、それぞれ提出者から取下げの願い出がありました。 次に、本日の議事日程は日程第1 会期決定の件日程第2 陳情取下げの件日程第3 議案第73号から第89号まで及び報告第5号から第10号までであります。 以上で報告を終わります。  ────────────────────  〔朗読せざるも掲載〕       6月定例市議会議案件名 議案番号   件       名議案第73号 平成12年度釧路一般会計補正予算議案第74号 平成12年度釧路国民健康保険特別会計補正予算議案第75号 平成12年度釧路老人保健特別会計補正予算議案第76号 平成12年度釧路都市再開発事業特別会計補正予算議案第77号 平成12年度釧路市立釧路総合病院事業会計補正予算議案第78号 平成12年度釧路港湾整備事業会計補正予算議案第79号 釧路恩給条例等の一部を改正する条例議案第80号 釧路固定資産評価審査委員会条例の一部を改正する条例議案第81号 釧路税条例の一部を改正する条例議案第82号 釧路消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例議案第83号 釧路消防団員退職報償金支給条例等の一部を改正する条例議案第84号 財産取得の件(ごみ収集車)議案第85号 財産取得の件(遮水シート(その1))議案第86号 財産取得の件(遮水シート(その2))議案第87号 財産取得の件(遮水シート(その3))議案第88号 町区域の変更の件議案第89号 市道路線の認定の件議案第90号 固定資産評価員の選任について同意を求める件議案第91号 固定資産評価審査委員会委員の選任について同意を求める件報告第5号 専決処分報告の件(平成11年度釧路一般会計補正予算)報告第6号 専決処分報告の件(平成11年度釧路一般会計補正予算)報告第7号 専決処分報告の件(平成11年度釧路都市再開発事業特別会計補正予算)報告第8号 専決処分報告の件(平成11年度釧路交通災害共済特別会計補正予算)報告第9号 専決処分報告の件(平成12年度釧路一般会計補正予算)報告第10号 専決処分報告の件(釧路税条例及び釧路都市計画税条例の一部を改正する条例) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第1 会期決定の件 ○議長(小窪政信君) 日程第1、会期決定の件を議題といたします。 お諮りいたします。 今会期は、本日から6月22日までの9日間といたしたいと思います。 これにご異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小窪政信君) ご異議なしと認めます。 よって、会期は本日から6月22日までの9日間と決しました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第2 陳情取下げの件 ○議長(小窪政信君) 日程第2、陳情取下げの件を議題といたします。 ただいま事務局長から報告のありましたとおり、提出者から取り下げ願いのありました平成12年提出の陳情第1号及び平成11年提出の陳情第3号につきましては、取り下げを承認することにご異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小窪政信君) ご異議なしと認めます。 よって、両件は取下げ承認と決しました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △市政報告 ○議長(小窪政信君) この際、市長から発言を求められておりますので、これを許します。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)平成12年6月定例会の開催に当たり、去る3月下旬以降、およそ3カ月間における市政のあらましについてご報告を申し上げます。 報告の第1は、有珠山噴火被災地への支援活動についてであります。 3月31日の有珠山噴火により、1万2,000人に及ぶ地域住民に避難勧告が出され、2カ月以上経過した今もなお、2,000人以上が避難生活を送っておられます。 私は、去る4月12日、被害を受けている伊達、壮瞥町、虻田町を釧路、釧路市議会職員の見舞金を携えて訪れ、一日も早い噴火活動の終息を願い、釧路市民を代表して激励をさせていただいたところであります。 先行きの見えない不安の中で、住民の皆様は大変なご苦労をされ、疲労もピークに達しておりましたが、いち早いお見舞いと激励に、関係市町の皆様から、釧路市民、市議会等関係の皆様に感謝の意を表されましたので、ご報告を申し上げます。 国は、有珠山対策にいち早く災害救助法を適用し、自治省消防庁が緊急消防救助隊を派遣し、また道内の消防本部は、北海道広域消防相互応援協定に基づく応援隊を集結し、被災地域住民の避難誘導など広範な安全確保に努めたところであります。 本市におきましても、道東地区代表消防機関として、4月14日から4月19日までの間、車両2台、隊員9名の第1次派遣隊を出動させ、一時帰宅者の避難への支援・警戒等、被災地域住民の信頼にこたえるよう精力的に活動してまいったところであります。 幸い、噴火活動が小康状態を保つ中、5月31日正午をもって現地指揮本部は解散し、避難指示が徐々に解除される中で事態は好転しつつあるとも言われておりますが、今後も引き続き、事態の変化に対し、迅速にこたえられる支援体制をとってまいりたいと存じます。 報告の第2は、介護保険制度のスタートについてであります。 介護保険法が4月1日に施行され、社会全体で老後の安心を支え合う仕組みが始まったところであります。 本市といたしましても、市民委員会での検討や、地域での市民説明会、さらには認定審査会による認定作業や、サービス事業者連絡会議との連携調整など、多くの市民並びに関係者の皆さんとともに、導入に向けての準備作業に万全を期してまいったところであります。 介護サービスの開始となります4月1日は土曜日、4月2日は日曜日に当たりますことから、職員を配置し、市民の問い合わせ、照会などに備えてきたところでございますが、混乱もなく、介護の新たな枠組みが順調にスタートしたところでございます。 5月末現在の申請と認定の状況は、申請者数4,220件に対し、認定数は3,709件、認定率は87.9%となっており、また介護サービスの利用に伴うケアプランの作成は、暫定プランも含めて開始してきておりましたが、5月には正規のケアプランに変更した運営となっております。 今後さまざまな課題が出てくることも予想されますが、サービス事業者などとの連携を密にし、市民への適切な情報提供を行い、円滑な介護事業の推進に努めてまいります。 報告の第3は、釧路市立美術館の開館についてであります。 平成4年11月、生涯学習センター内に同時オープンをしました美術鑑賞施設「アートギャラリー」は、釧路市民初め道東地域の皆さんに親しまれ、数多くの芸術作品を紹介してまいったところであります。 20世紀最後の年、2000年という大きな節目に当たり、より質の高い芸術作品に触れ合える機会を提供する場とするため、アートギャラリーを市立美術館へ衣がえするよう申請しておりましたが、本年4月14日、「釧路市立美術館」として新たな旅立ちをすることができました。 美術館としての登録が認められたことによりまして、全国の国公立美術館とのネットワークが強化されることとなり、より幅広く、質の高い芸術文化振興事業の展開が可能となってまいります。 この記念すべき「市立美術館」の船出に当たりまして、開館記念特別展「人・20世紀の絵画展」を、徳島県立近代美術館の全面的なご協力をいただき、5月13日に開幕したところであります。 「人」をテーマとし、ピカソを初め、国内外の著名画家の作品を網羅した、この特別展は、多くの市民の方の鑑賞をいただいております。 釧路市立美術館は、スタートを切ったばかりでございますが、公立美術館としての使命を自覚し、道立釧路芸術館とも連携しながら、質の高い芸術作品の鑑賞機会を提供する一方、芸術文化の発信基地として、市民の皆さんの期待にこたえるよう事業を推進してまいります。 報告の第4は、平成11年度の観光客の入り込み状況についてであります。 平成11年度、当市への観光客の入り込み数は、過去最高でございました平成8年度を、約17万人上回る281万2,745名となり、また釧路管内におきましても、787万1,600人と、2年ぶりに観光客が増加しており、低迷する当地域にとりまして、極めて効果的な経済の波及に結びついたところであります。 これまで観光を第4の産業と位置づけ、管内町村並びに関係団体との連携を図り、積極的な誘致活動と観光振興に向けて取り組んでまいりました。 その結果が、旅行代理店による格安ツアー・買い物ツアーの企画、北海道エアーコミューター(HAC)の釧路-新千歳間就航、振り子式特急スーパーおおぞらの増便、官民挙げて実現しました「SL冬の湿原号」運行などの成果となり、交通の利便性と地域の魅力への理解が広がり、多くの方々に当地を訪れていただく大きな積み重ねになったところであります。 また、この2月には、エバー航空の直行便乗り入れが実現、台湾へのキャラバン隊を組織して、釧路の観光プロモーションを展開し、観光都市釧路のイメージアップへ積極的な取り組みをしてきているところであります。 平成12年度におきましても、引き続き、道東圏関係市町村並びに関係団体との連携を深め、滞在型、通年型観光に結びつくよう、誘致活動に一層の努力をしてまいります。 報告の第5は、姉妹都市ホルムスクからの友好親善訪問団の来釧についてであります。 ホルムスクとは、昭和50年8月27日に姉妹都市の提携以来、本年で25周年の節目を迎えることから、さらなる交流発展を願い、ホルムスクの一行を招聘しておりましたが、去る5月25日、ドルギフ市長を代表とする3名の訪問団に、ご来釧いただいたところであります。 友好の記念植樹、教育・文化など7課題・15項目についての交流協議を行い、情報交換による相互理解と交流について話し合ったほか、釧路市民、関係者立ち会いのもとで、姉妹都市提携25周年記念友好の調印書に署名、両市がそれぞれ、友好と親善交流の促進に努めていくことを誓い合ったところであります。 訪問団は、副港での競り風景見学のほか、港湾関連施設、市民防災センター、博物館などの視察、昨年、ホルムスクを訪れた、わかくさ保育園の訪問・交流など、わずか4日間の滞在でございましたが、21世紀へ向けて、次代を担う子どもたちへと引き継がれるよう、お互いのよい面を学び合い、地域の特色を生かした交流を深めていくことの確認をしたところであります。 今後とも、ホルムスクと釧路の変わらぬ友情と信頼関係がますます育まれますよう、交流発展に努めてまいります。 報告の第6は、鯨類捕獲調査船団の寄港と一般公開についてであります。 鯨類捕獲調査船の寄港と一般公開につきましては、昨年の釧路港開港百年記念事業の一つとして誘致し、船内火災事故の関係から1年おくれではございましたが、地元の熱意が伝わり、関係者各位のご理解によりまして、母船の「日新丸」と目視採集船が4月6日、道内では初めて、釧路港に入港いたしました。 捕獲調査の意義、海洋思想の普及と海洋生物資源の持続的利用について、市民への理解と認識が深まるよう、母船「日新丸」と目視採集船「勇心丸」の一般公開が、4月29日、30日の2日間、マリントポス前特設会場で実施されましたが、市民の高い関心を呼び、一般公開としては、過去最高の1万3,700人が来場するという大変な盛況となりました。 この間、漁業関係団体を初め、まちぐるみでの盛り上げに準備いただいた関係者の皆さんに深く感謝と敬意を表するところでございます。 かって釧路は、沿岸捕鯨の基地として大きなにぎわいを見せ、国内の食生活におけるたんぱく質供給の役割を担ってきた歴史を持つ地域でもあり、この捕獲調査の研究成果が、ワシントン条約締約国会議、IWC・国際捕鯨委員会などに反映され、国際的な理解のもと、商業捕鯨再開への気運が盛り上がることを強く期待するところであります。 報告の第7は、平成11年度各会計の決算状況についてであります。 まず、一般会計では、歳入総額1,014億円、歳出総額1,009億円となり、形式収支は約5億円の黒字となる見込みであります。 これは土地開発基金からの借り入れを中止できたものの、減債基金から21億円の繰り入れと、収支の状況により認められる起債として財源対策債等を、新たに6億6,000万円借り入れた結果によるものであります。 いずれにいたしましても、決算剰余金の使途につきましては、繰越明許費等に充当する一般財源のほか、今後の財政状況の推移を見ながら、補正財源として効果的に活用してまいりたいと考えております。 特別会計につきましては、国民健康保険特別会計で調整交付金の追加決定などにより、約5億2,000万円の剰余金が生じ、この結果、当会計におけるこれまでの累積収支不足額をすべて解消できることとなりました。 また、他の5会計につきましては、おおむね予算どおりの決算となる見通しであります。 報告の第8は、公共事業の発注状況についてであります。 平成11年度における釧路の建設事業の発注総額は、132億6,000万円となりましたが、このうち、地元の受注額は104億円、地元発注率では78.5%となったところであります。 さて、厳しい財政状況のもとで、平成12年度予算は、事業を厳選させていただいてきたところでございますが、建設事業では本年度、82億3,400万円を発注する予定であり、5月31日現在の発注の状況は、契約金額で約27億6,000万円、発注率で33.5%となっております。 本年度から実施しております、工事予定価格の事前公表の状況でございますが、これまでの平均落札率は、建設工事で97.8%、設計・調査等の委託につきましては96.7%となっており、前年度の落札率に比べ、建設工事で0.9ポイント、委託で1.3ポイント、それぞれ引き下がった状況となっております。 今後も、発注に当たりましては、早期発注に努めますとともに、地元の受注機会の確保を最優先に取り組んでまいります。 以上で市政報告を終わらせていただきます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第3 議案第73号ほか上程 ○議長(小窪政信君) 日程第3、議案第73号から第89号まで及び報告第5号から第10号までを一括議題といたします。  ──────────────────── △提案説明
    ○議長(小窪政信君) 提案理由の説明を求めます。 山崎助役。 ◎助役(山崎強君) (登壇)ただいま議題に供されました各案件につきまして、提案の理由をご説明申し上げます。 初めに、議案第73号平成12年度釧路一般会計補正予算についてご説明申し上げます。 第2款総務費につきましては、後ほどご説明申し上げます臨時特例借換債の発行に伴います地方債償還元金及び利子不用額等の減債基金への積立金2億1,164万5,000円を追加し、第3款民生費では、指定寄附に伴う社会福祉整備基金への積立金152万3,000円を追加し、特定財源として寄附金92万2,000円を計上いたしました。 第4款衛生費につきましては、ごみ最終処分場維持管理費105万円を追加し、第6款農林水産業費では、釧路林業機械利用協同組合が実施いたします林業体力アップ事業補助金435万円及び釧路漁業協同組合が実施いたします水産加工施設高度化緊急対策事業補助金570万円を追加し、特定財源として道支出金815万円を見込み計上いたしました。 第7款商工費では、産業クラスター創造研究推進費100万円を追加し、特定財源として国庫支出金を同額見込み計上いたしました。 第8款土木費につきましては、都市景観形成推進費200万円、北海道からの受託事業として実施いたします桂恋武佐通にかかわる街路改良費1億3,051万2,000円のほか、指定寄附に伴う緑化推進費など60万円を追加し、特定財源として道支出金など1億3,261万2,000円を見込み計上いたしました。 第11款教育費では、青少年人権問題をテーマとした教育講演会開催経費といたしまして青少年対策費30万円を追加し、特定財源として道支出金を同額見込み計上いたしました。 第12款公債費につきましては、既往債の利子の軽減を図るため臨時特例借換債の発行に伴う地方債繰上償還元金12億3,560万7,000円を追加し、合わせて、償還期間の延長により本年度不用となります地方債償還元金1億5,075万3,000円及び地方債利子3,532万8,000円を減額いたしました。 第13款諸支出金につきましては、別途、提案の理由をご説明いたします特別会計にかかわる繰出金を2,547万9,000円及び貸付金4億317万3,000円を減額し、これに見合う特定財源として貸付金元利収入4億319万1,000円を減額いたしました。 次に、歳入の主なものについてご説明申し上げます。 第12款国庫支出金につきましては、産業クラスター創造研究推進費にかかわる商工費補助金100万円、第13款道支出金では、林業体力アップ事業費にかかわる林業費補助金435万円、桂恋武佐通街路改良費にかかわる都市計画費委託金1億3,051万2,000円など、合わせて1億4,096万2,000円を見込み計上いたしました。 第15款寄附金では、社会福祉整備基金積立金にかかわる社会福祉費寄附金102万2,000円、第18款諸収入では、国民健康保険事業資金貸付金元利収入4億319万1,000円の減額など、合わせて3億9,963万1,000円を減額し、第19款債につきましては、臨時特例借換債12億3,510万円を見込み計上いたしました。 以上の補正に伴う不足財源につきましては、繰越金110万1,000円を充当することとし、今回の補正により、一般会計の歳入歳出予算の総額は938億7,175万9,000円となります。 次に、議案第74号平成12年度釧路国民健康保険特別会計補正予算について、ご説明申し上げます。 介護円滑導入給付金の交付に伴い収納体制の整備を行います賦課徴収費及び収納率向上特別対策事業費合わせて1,636万8,000円、コンピューターヘルスチェックなどを行います健康づくり等推進費400万円を追加し、これに見合う財源として連合会補助金4,197万7,000円及び国庫補助金400万円を増額し、一般会計繰入金2,560万9,000円を減額いたしました。 また、平成11年度において調整交付金が追加交付されたことや療養給付費の伸びの鈍化などにより繰越金5億2,281万7,000円が生じたことから、平成12年度一般会計借入金4億317万3,000円を減額することとし、この整理とあわせて不用となります一般会計借入金利子1万8,000円を減額いたしました。 この補正により、当会計の歳入歳出予算の総額は、140億5,095万6,000円となります。 議案第75号平成12年度釧路老人保健特別会計補正予算につきましては、平成11年度において医療費が見込みを下回ったことなどにより支払基金交付金等過誤納返還金9,895万7,000円を追加し、これに見合う財源といたしまして、支払基金交付金及び国庫負担金、合わせて9,895万7,000円を見込み計上いたしました。 この補正により、当会計の歳入歳出予算の総額は、154億3,691万9,000円となります。 議案第76号平成12年度釧路都市再開発事業特別会計補正予算につきましては、指定寄附に伴う幸町土地区画整理事業費25万円のほか、平成11年度債の増額に伴い不足が見込まれます地方債利子14万8,000円を追加し、これに見合う財源として寄附金25万円及び一般会計繰入金14万8,000円を見込み計上いたしました。 この補正により、当会計の歳入歳出予算の総額は、5億7,374万3,000円となります。 議案第77号平成12年度釧路市立釧路総合病院事業会計補正予算につきましては、超過受納となりました救命救急センター運営費補助金にかかわる過年度損益修正費用1,644万4,000円を追加し、関連して同センターの平成12年度補助金について810万8,000円を減額いたしました。 この補正により、当会計の支出総額は、177億3,578万9,000円となります。 議案第78号平成12年度釧路港湾整備事業会計補正予算につきましては、釧路開発埠頭株式会社の清算事務の完了により出資金の一部が返還されることに伴い、出資金返還金60万円を見込み計上し、あわせて施設運営事業費で臨時損失2,940万円を追加いたしました。 この補正により、当会計の支出総額は、30億4,673万円となります。 次に、議案第79号釧路恩給条例等の一部を改正する条例でありますが、恩給法等の一部を改正する法律の公布施行に伴い、釧路恩給条例等についても、これに準じ所要の改正をしようとするものであります。 主な改正点を申し上げますと、・恩給年額を引き上げたこと。・退隠料の最低保障額を引き上げたこと。・遺族加算を引き上げたこと。などであります。 議案第80号釧路固定資産評価審査委員会条例の一部を改正する条例でありますが、口頭審理による審査手続の見直しに伴い、所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 次に、議案第81号釧路税条例の一部を改正する条例でありますが、地方税法の一部改正に伴い、所要の改正及び規定の整備をしようとするものであります。 主な改正点を申し上げますと、・軽自動車税の非課税規定を創設すること。 個人の市民税関係では、・肉用牛売却による事業所得の課税の特例にかかわる適用期限を延長すること。・特定中小会社が発行した株式にかかわる譲渡所得等の課税について、新たな特例措置を講ずること。・その他引用条項等を整備すること。などであります。 次に、議案第82号釧路消防団員等公務災害補償条例の一部を改正する条例でありますが、非常勤消防団員等にかかわる損害補償の基準を定める政令の一部改正に伴い、補償基礎額及び葬祭補償の定額部分を引き上げるとともに、原子力災害対策特別措置法の施行に伴い、損害補償の対象者にかかわる規定について、所要の改正をしようとするものであります。 議案第83号釧路消防団員退職報償金支給条例等の一部を改正する条例でありますが、消防団員等公務災害補償等責任共済等に関する法律施行令の一部改正に準拠し、退職報償金を改定しようとするものであります。 議案第84号から議案第87号までの各案件は、いずれも財産取得の件でありますので、一括ご説明申し上げます。 議案第84号は、ごみ収集車4台を3,809万4,000円、これに北海道町村備荒資金組合の条例であります「車両等の譲渡に関する条例」に定める車両利子を加えた額をもって同組合から、議案第85号から議案第87号までは、新高山ごみ最終処分場にかかわる遮水シートの取得でありますが、まず議案第85号は、遮水シートその1を6,276万8,895円をもって、株式会社金井商会から、議案第86号は、遮水シートその2を6,758万9,319円をもって、株式会社三ツ輪商会から、議案第87号は、遮水シートその3を6,352万23円をもって、丸井産業株式会社から、それぞれ取得しようとするものであります。 次に、議案第88号町区域の変更の件でありますが、幸町土地区画整理事業区域内に含まれます幸町7丁目及び浪花町8丁目から11丁目までの一部を、幸町8丁目から11丁目までの区域に変更しようとするものであります。 議案第89号市道路線の認定の件でありますが、市道認定要件が具備されたことにより地域の環境整備に資するため3路線を認定しようとするものであります。 次に、報告第5号から報告第10号までの各案件は、いずれも専決処分報告の件でありますので、一括ご説明申し上げます。 まず、報告第5号は道路除雪費等の増額について、報告第6号は地方交付税及び債等の増額並びにこれに伴う減債基金繰入金の減額等について、それぞれ平成11年度釧路一般会計補正予算を成立させる専決処分を、報告第7号は、債の増額及びこれに伴う一般会計繰入金の減額について、平成11年度釧路都市再開発事業特別会計補正予算を成立させる専決処分を、報告第8号は、共済掛金の減収に伴う基金繰入金の増額等について、平成11年度釧路交通災害共済特別会計補正予算を成立させる専決処分を、報告第9号は、衆議院議員選挙洋上投票の実施に係る選挙執行経費の増額等について、平成12年度釧路一般会計補正予算を成立させる専決処分を、報告第10号は、地方税の一部を改正する法律の公布施行に伴い、・個人の市民税の均等割及び所得割非課税限度額を引き上げたこと。 固定資産税及び都市計画税関係では、平成12年度の固定資産税の評価替え等に伴い、・土地に係る固定資産税の課税標準の特例措置を講じたこと。・宅地等及び農地に係る固定資産税及び都市計画税について、税負担の調整措置を講じたこと。・固定資産税の負担水準の高い商業地などについて、税負担の調整措置を講じたこと。・用途変更宅地等に係る固定資産税及び都市計画税について、税負担の調整措置を現行の方式による旨の規定の適用期限を、平成12年度から平成14年度までとしたこと。・価格が著しく下落した土地に係る固定資産税について、税額の据置措置を講じたこと。・住宅用地等に係る都市計画税について、一定の割合でその税額を減額できる措置を講じたこと。 また、特別土地保有税関係では、・固定資産税の負担調整措置の適用を受ける宅地等に係る課税の特例適用期限を、平成12年度から平成14年度までとしたことなど、 所要の改正及び規定の整備をするため、釧路税条例及び釧路都市計画税条例の一部を改正する条例を成立させる専決処分をしたので、それぞれ報告し、承認を求めようとするものであります。 以上をもちまして、各案件に対する説明を終わります。 よろしくご審議の上、原案どおりご承認くださいますようお願い申し上げます。  ──────────────────── △質疑・一般質問 ○議長(小窪政信君) これより質疑並びに一般質問を行います。 質問は、既に確認されております各会派への割り当て時間並びにあらかじめ定めました順序により、これを許します。 最初に、26番千葉光雄議員の発言を許します。 26番千葉光雄議員。 ◆26番(千葉光雄君) (登壇・拍手)おはようございます。 きのう大きな出来事が2つありまして、南北の首脳会談が始まりましたし、総選挙が公示になりまして、できるだけといいますか、一人でも多くの市民の皆さんが投票所に足を運んでいただいて、21世紀の日本の進路を決めるこの選挙をぜひ盛り上げていただきたいというふうに思います。今回、在外投票なり、洋上投票ということで、いろいろ制度も変えておりますので、そういう意味でぜひ高率の投票率の選挙になってほしいもんだなと、そういうふうに思っております。総選挙も大事でありますが、議会も大事でありますので、しっかりと議論をさせていただきたいというふうに思っております。また、先ほど10年の表彰もいただきましたので、初心に返りましてしっかりと議論をさせていただきたいというふうに思います。 それでは、3つの問題について質問通告をいたしておりますので、順次お伺いをしていきたいと思います。 最初に、市町村合併についてお伺いをいたします。 昨年7月、地方分権の推進を図るための関係法律の整備に関する法律、いわゆる地方分権一括法が成立をいたしまして、本年4月から施行されたわけであります。その中で市町村の合併に関する法律、合併特例法も改正をされまして、国は地方分権の推進、少子・高齢化の進展、国、地方の財政の悪化など、市町村行政を取り巻く情勢が大きく変化しているといたしまして、行財政基盤の強化、広域的な対応のために市町村の合併の必要性を強調いたしております。さらに、普通地方交付税の特例期間の延長、合併特例債、合併協議会設置の請求に関する制度の拡充、国、都道府県の協力条項の拡充等を盛り込んでおりまして、市町村合併を積極的に推進していくと、こういう姿勢であります。 また、昨年8月には、自治省通達といたしまして、知事に対しまして市町村合併推進要綱の作成を指示いたしておりまして、道では検討委員会の報告を受けて、近々要綱を示すものというふうに思っております。私は、この検討委員会の報告書素案を見ました。既にマスコミで報道されております合併パターンを初めといたしまして、市町村を取り巻く状況、合併で期待される効果、懸念される事項及びその対応、合併に向けた取り組みなどで構成されておりまして、なかなかわかりやすいまとめになっているというふうに思います。しかし、重要なのは、それぞれの市町村がこの要綱をどのように受けとめをするかということでありまして、後ほど具体的に伺ってまいりたいと思います。 このような動きに呼応いたしまして、商工会議所青年部が3月に合併についての住民意識を把握する目的でアンケート調査を実施いたしました。新聞折り込みで釧路5万5,550世帯、釧路町5,350世帯に対して行われたわけでありますが、4月21日現在で市民1,364名、町民204名、合計1,568名から回答が寄せられたということであります。先日、この集計結果をいただきました。その中で賛成意見として、地域活性化に必要である。市議、町議は大局的に議論をすべきである。特例への移行が可能になる。水、ごみ、医療、教育など境界がない、よそのまちと思っていない。効率的な行財政運営に資する。これに対しまして、反対意見として、で抱えるメリットがない。の赤字財政のツケが回ってくる。公務員がリストラされると。こういうような意見が出されておりまして、興味深く拝見をいたしたところであります。 さて、市長は平成8年の市長選挙に臨むに当たって、この問題についてこのようにその意思を表明されております。私は、釧・釧合併を地域活性化の基軸にしたいと考えます、こういう公約でありました。また、第6次のの総合計画には、近隣自治体との合併検討が盛り込まれているわけであります。しかしながら、この3年半、議会答弁においても、公約にある町民、市民の理解をさらに深めるため粘り強く訴えていきますと、こういう姿勢は全く見られないのであります。合併は、両住民にとって必ずプラスになる。しかし、相手のあることで、住民、議会、首長の意識の醸成あるいは気運の高まりが必要である。後ほど同じような答弁があるかどうかわかりませんが、このようにまるで壊れた蓄音機のような答弁の繰り返しであります。2月議会でも質問がなされましたが、全く同様でありました。市長は過日、2期目の出馬表明をされまして、10月には市民の審判を仰ぐわけでありますので、1期4年間のまとめ、あるいは2期目に向けての決意といいますか、そういうことを含めまして答弁をいただきたいと、こういうふうに思っているところであります。 以下、具体的にお聞きをいたしますが、第1に前段申し上げたように、国は少子・高齢化社会の進展、広域的対応の必要性、地方分権への対応などから、合併特例法を改正し、いろいろな行財政措置を講じて市町村合併を一層推進しようとしております。このような国の動きについて、まず市長はどのように受けとめておられるのか、お伺いをいたします。 第2に、自治省が示した市町村の合併の推進についての指針に従いまして、道は市町村合併推進要綱を作成いたしております。この中で釧路と釧路町、さらに阿寒町と鶴居村を加えた2つの合併パターンが示されるようであります。この2つの合併パターンについて、どのように受けとめておられるのか。また、示されるであろうこの合併のパターンへの今後の対応について、市長の見解をお伺いするところであります。 第3は、国はこの指針の中で、都道府県は市町村の合併に向けた取り組みについて、積極的な支援に努めることとされております。その意味で、道の今後の対応をどのように予測しているのか、あわせてお伺いをいたします。 第4に、釧路商工会議所青年部が合併についての住民アンケートを実施したわけでありますが、このような民間あるいは市民の行動について、どのように受けとめをされておられるのか。また、4月21日現在の集約結果では、賛成とする市民が約96%、町民が約80%、トータルで94%となっております。私は、この数字は非常に高いというふうに思っておりますが、市長の率直な感想をお聞きをいたします。 第5に、このような国あるいは道、さらには市民の動きがあるわけでありますが、これを機に、として合併の気運を盛り上げるような動きをしていくべきではないかというふうに考えますが、あわせて見解をお伺いしたいと思います。 次に、2つ目の問題で、どうしても合併問題と関連をいたしますが、釧路町との協力体制、あるいは釧路町との関係について、幾つかお伺いをいたします。 現在、釧路と釧路町は切っても切れない関係にあると言っても過言ではないというふうに思っております。隣接する旧セチリ太地区に約6割の町民の皆さんが住んでおられるわけで、の公共施設を何の不思議もなくといいますか、余り意識をしないで利用されておりますし、市民もまた町の施設を利用しているわけであります。また、町民の日常生活に欠かすことのできない水道などを釧路が担っているわけであります。それぞれの事業、歴史的な経緯があってのことでありますが、このような形態といいますか、状況は全国的にもまれなことではないかなというふうに思っております。長い間このような関係が続いておりますけれども、果たしてこれらのことが釧路の財政に影響があるのかないのか、あるいは町としての負担をきちっといただいてるのかどうか、いま一度検証してみる必要があるのではないかというふうに思いまして、以下質問させていただきます。 まず第1に、上下水道、ごみ処理、火葬場などと町の協力関係についての基本姿勢、あるいは市民、町民の負担のあり方、と町の負担のあり方の基本原則といいますか、こういうことについてお伺いをいたします。 第2に、具体的に水道、下水道、ごみ処理、火葬場について、釧路町に適正な費用負担をいただいているという理解に立っているのかどうか。 第3に、最近の分水料金の値引き廃止、あるいは町域への広報紙の配布中止、これらのことは、町の協力関係についての姿勢が変化をしてきていると、考え方を改めているということになるのかどうか、見解を伺うものであります。 3つ目の問題として、中心市街地の活性化についてお伺いをいたします。 今全国的に中心市街地の空洞化が問題になっております。モータリゼーションの進展、郊外への大型店の進出等によりまして、中心部の歩行者が減少をし、商店街などは大きな打撃を受けております。先月、所属をいたします財政経済常任委員会でこの課題について八戸と秋田を調査してまいりました。同様の悩みを抱えておりました。さらに、道内の各都市を見ても、全く同じような状況が進んでいるわけであります。ただ私は、釧路の状況はそういった全国的な状況というか、流れの中でも群を抜いて深刻な状況にあるのではないかというふうに感じております。こうした中心市街地の空洞化という事態を重視いたしまして、一昨年7月に中心市街地活性化法が施行されました。この法律は、市街地の整備改善と商業の活性化、これを一体的に推進をしていくために市町村が基本計画を作成して、その計画に基づいて官民が一体となって取り組むことで中心市街地の活性化を図り、にぎわいを取り戻そうと、こういう法律であります。釧路でもこれに従いまして中心市街地活性化基本計画策定事業委員会を設置をいたしまして、長時間議論を行いまして、その結果として本日立派な計画書をいただいたところであります。 そこで、その論議経過や当の中心街の現状認識、あるいは今動き出しております事業の状況などについて幾つかお聞きをしたいと思います。 まず第1に、基本計画策定において、中心市街地の現状あるいは役割といったことについて、いわば基本的な理念についてどのような議論がなされたのか。 第2に、基本計画は商業の活性化ということについてやや力点が置かれるのではないかというふうに思いますが、今日市民が中心市街地に何を求めているのか、その認識についてもお伺いをいたします。 第3に、道路あるいは交通問題、さらには潤いといいますか、そういう意味で公園等々、活性化に向けた都市基盤整備について考え方をお聞きしたいと思います。 第4に、末広町の立体駐車場建設計画について、全地権者の参加が見込まれるのかどうか。また、これ大事なことだと思いますが、第一商店街など周辺の商店街として駐車場建設に合わせた具体的な活性化事業を考えておられるのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。 最後に、TMO、まちづくり会社の設立について、これまでの経過との考え方、また今後の進め方についてお伺いをいたします。 以上お聞きいたしまして、1回目の質問とさしていただきます。 ○議長(小窪政信君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)千葉議員のご質問に順次お答えをしてまいります。 まず、市町村合併についてでございます。 一般論としまして、合併の必要性としましては、急激に進展している少子・高齢社会においても、一定の行政サービスを維持できる自治体の規模の確保、2つ目には住民の経済活動、生活圏の広域化に対応した行政体制の見直し、3つ目には地方分権により求められる地方の自律を裏づける財源の確保などが挙げられまして、合併は住民にとってメリットのあるものと考えております。昨年7月の市町村合併特例法の改正では、地方債の優遇措置や地方交付税の激減緩和措置など、財政面での支援が講じられておりまして、このような国の市町村合併推進の動きは、市町村にとって歓迎すべきものと理解をしております。 続きまして、合併パターンの問題でございますが、北海道の市町村合併推進要綱案において示された合併パターンは、市町村間の距離や合併後の人口規模を累計化して、地域の将来方向を示したものでありまして、合併の気運を醸成するための素材の提供にポイントを置いているものであります。この要綱の合併パターンを参考に、各地域が住民参加の上で地域の実態に即した組み合わせや手法を検討することが必要と考えております。 道の今後の対応につきましては、道の立場は合併はあくまでも市町村の主体的な判断によるという基本的なスタンスに立っておりまして、要綱案における具体的な支援策として、自主的な市町村の合併を推進するための気運の醸成、助言や情報の提供、合併協議会や合併市町村に対する支援、必要な市町村相互の調整が提示されており、これに沿った対応があるものと考えております。 続きまして、商工会議所青年部の住民アンケートに関するご質問でございます。住民アンケートをどのように受けとめたか、結果への感想についてのご質問にお答えします。 地域のさまざまな団体や住民が市町村合併について考え行動することは、合併を考える上で必要なことであり、高く評価すべきと考えております。結果として多くの住民が合併に前向きな考えを持っていることが明らかになり、今後もこのような動きがさらに大きくなることを期待をしております。 として気運を盛り上げる運動をすべきではないかというご質問です。このような動向を踏まえまして、さらに住民の合併についての議論を深めていただくための素材として、釧路と釧路町のかかわりや基盤整備、制度内容などにおける相違点を比較した資料をさらに整理をしてまいります。 次に、合併にかかわる問題で、釧路町との協力体制についてのご質問をいただきました。 釧路町とは、今日まで日常生活圏をともにする近隣自治体として広域行政の観点に立ち、それぞれが抱える行政課題について協力をし、解決に努めてきております。上下水道、火葬場、ごみ処理のほか各種都市施設につきましても、住民が相互に利用し合えるようさらに連携を取ってまいります。釧路市民、釧路町民の負担のあり方につきましても、それぞれの事業推進の経過を踏まえ、双方の住民の理解が得られるよう行政間での話し合いが進められてきていると考えております。 釧路町に適正な費用負担をしていただいてるかというご質問でございます。それぞれ何項目かございますので、一項目ずつお答えをしてまいります。 分水に伴う水道水に関してでございます。 分水に伴う費用負担につきましては、釧路町との間で水道水に関する協定書を締結をし、分水料金として負担していただいております。 なお、釧路町の水需要が増加をし、釧路で浄水場施設等の増強が必要となるような場合には、協定書にもございますように相応の負担をいただくこととなっております。 次に、下水道に関してでございます。 釧路町から流入する汚水経費につきましては、公の施設の使用等に関する協定に基づきその負担割合を定め、計画流入水量の変更が生じた場合には、協定書の改正を行うなど、費用を負担していただいているところでございます。 続きまして、火葬場の現況でございます。 現火葬場が昭和44年に建設された際には、いわゆる迷惑施設としての意識もございまして、釧路町との協議書の中で、建設経費は釧路の負担、使用料については同一料金とされ現在に至っております。 改築後の考え方でございますが、改築に係る費用負担は建設費は釧路、国道から火葬場に至る道路整備は釧路町の事業として進行しております。 におきましては、平成12年度実施計画を行い、これをもって総体事業費を算出し、他の実態も踏まえながら使用料の算定に当たっていく予定でございます。 釧路町との費用負担につきましては、現地改築であり、既に30年が経過していることから、町民にも十分認知された施設との考え方から、新たなスタンスで使用料に格差を設けることで協議を進めてまいります。それは釧路町の方で建設費用の協力はできない旨の申し出がございましたので、建設費用の協力が得られないのであるならば、使用料で格差をつけさしていただきたい、このようなお話をしてございます。 続きまして、ごみ処理に係る釧路町との問題でございます。 当市の高山ごみ最終処分場では、釧路町のごみを年間1万4,000トン余り受け入れております。このため釧路町には高山ごみ処分場の管理、建設に係る費用の一部をごみ最終処分場運営協力費として昭和59年度から負担をいただいております。本年度の運営協力費は、平成12年度の高山処分場に係る費用の総額に釧路町の人口割合を乗じて算出した4,500万円となっており、人口1人当たりの換算した負担額は、釧路市民とほぼ同額のため、適正な費用負担をいただいていると考えております。 続きまして、分水料金の値引き廃止は、釧路町との協力関係の姿勢の変化なのかというご質問でございますが、分水料金は市民負担とならない、市民が納得する料金、給水原価を割らない、いわゆるこの分水料金設定の三原則がございます。したがいまして、値引き廃止は、この原則に沿ったものであります。 続きまして、広報紙の配布中止に関するご質問でございます。 広報くしろは、釧路町セチリ太地区の北海道新聞購読者3,800世帯に限定して、販売店の提供により配布をしてまいりました。印刷代が私どもで負担をし、120万円ほどかかっておりました。セチリ太地区への広報くしろの配布は、今年度の事務事業の見直しにより中止したものであります。しかし、広域行政サービスの観点から、近隣町村相互の情報交換も必要でありまして、釧路町と協議の結果、5月号から釧路町役場、各支所、総合体育館など5カ所に広報くしろを配置し、閲覧できるようにさしていただいております。閲覧できるようになってございます。これは情報提供の手段を変えたものでありまして、ある意味では以前より情報エリアは拡大しているものと私ども考えております。 以上、それぞれの事例でお示しをいたしましたように、釧路町との協力関係の姿勢については、従来と何ら変わるものではないと、私どもはこのように理解をしております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 経済水産部長。 ◎経済水産部長(濱屋重夫君) (登壇)経済水産部長の濱屋でございます。今議会が、私の議会での初めての答弁となります。どうぞよろしくお願いいたします。 では、千葉議員の中心市街地活性化に関するご質問に順次お答えさせていただきます。 最初に、中心市街地基本計画策定において、基本理念についてどのような議論がなされたかとの質問でございます。 基本計画策定に当たっては、市民との協働を基本に各種団体との意見交換やインターネットの釧路ホームページ投稿フォーム、市長へのポスト等、ありとあらゆる手段を用いて幅広く市民から意見や提言をいただくよう努めました。この中では、中心市街地をさまざまな階層の人と情報が集まるにぎわいあふれる場として再生すること、中心市街地を釧路の顔として市民が誇りを持てるまちとすること、若者にとって魅力的なまちとすることなど、意見として寄せられたところでございます。 このことから、さまざまな階層の人々がさまざまな目的を持って集まり活動する場、さまざまな目的から発生する多種多様なニーズに対応できる場として再生すること、市民とが協働して中心市街地のにぎわいを演出していくこと、釧路の中心市街地を経済、文化、行政情報などの発信拠点として整備していくことを基本方針とし、市民交流、情報交流の舞台づくり、回遊性向上の環境づくり、都心機能の強化、都市型観光機能の充実、空き店舗対策の推進、駐車場対策の推進、以上の6つを目標として掲げ、中心市街地の活性化に努めることといたしました。 次に、中心市街地に求められる機能についての認識についてでございます。 基本計画の策定に際して、幅広く市民の皆様のご意見をお聞きした中で、釧路の中心市街地は空洞化が進んでいるけれども、依然として一定の都市機能の集積があり、市民の皆様の活動の場になっていること、商業機能を初めとして機能の充実が求められていること、釧路のまちの顔として再生することへの期待と注目を集めていることなどを改めて認識したところであります。市民の皆様のご意見は、中心市街地の機能を高めるための個別、具体的な事業にも及んでおりますので、今後とも市民協働の基本のもとに、市民ニーズの把握に努めながら、中心市街地の活性化に取り組んでまいりたいと存じます。 次は、都市基盤整備に対する考え方についてでございます。 釧路の中心市街地活性化は、にぎわいの創出という考え方を基本に進めてまいりたいと考えております。都市基盤整備は、にぎわい創出の舞台装置に当たるものと考えておりまして、基本計画の中では来街者の利便性を高めるための道路や駐車場システムの整備、交通アクセスの確保、歩行者ネットワーク、たまり空間としての広場の整備などによるアメニティの確保、地域の自然、風土や歴史、伝統に根差した都市のアイデンティティを表現した質の高い都市景観の形成といった考え方のもと、各種施策を位置づけたところであります。 また、人のにぎわいを生み出すための仕掛けづくりの重要性から、市民の皆様のボランティア活動や文化活動を支援する施設の設置、観光客等の来街者の利用に供する施設の配置などを位置づけたところでございます。 次に、末広立体駐車場及び第一商店街の取り組みについてでございます。 末広町立体駐車場建設につきましては、当初よりいなり小路の一部を含み事業を計画されておりましたが、市街地環境の改善等事業効果をより高めるため、いなり小路全域を対象とした事業とするべく、民間施工者、商工会議所、地元商店街を中心に説明会を行うなど、地権者との調整に努力されているところであります。しかし、現時点では一部事業に参加しない方もあり得るのではないかと聞いております。この地域は、立体駐車場建設により、機能的にも景観的にも商業環境が大きく変化するものと思われます。このような状況の中、第一商店街など周辺の商店街においても、独自の活性化事業が実施されるものと期待するところでございます。 最後に、TMOの経過及びの考え方についてでございます。 TMOは、日常の業務として釧路のまちづくりを考え、蓄積されたノウハウによりまちづくりをコーディネートする組織としてぜひ必要であります。また、中心市街地の商業等の活性化事業を推進するためにも、その役割は大きいものと考えております。 中心市街地活性化法においては、TMOの主体として商工会議所、地方公共団体が3%以上出資する特定会社、地方公共団体が基本財産の3%以上拠出する公益法人の3つが定められております。平成12年度におきましては、TMOの形態、実施する事業内容等について商工会議所、釧路まちづくり推進協議会等と協議を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 26番千葉光雄議員。 ◆26番(千葉光雄君) (登壇)それぞれご答弁をいただきまして、何点か再質問させていただきたいというふうに思います。 合併の問題につきましては、大変難しい課題でもあろうかと思いますが、私は第1回目でも申し上げましたように、かなり今までと違って、国の市町村合併に向けた取り組みというのは、今までにない強力な動きではないかなと。したがって、これからいろんな面でこれが形にあらわれてくるんではないかなと、そんな思いがしておりますし、兵庫でしたか、篠山を中心として合併の動きが出ておりますが、やはり決め手としては特例法が改正をされたと、さまざまな支援措置というものが非常に大きかったというふうにも聞いておりまして、今後全国的にこの市町村の合併については動き出してくるんではないかなと、そんなふうに思っておりまして、ぜひ今後とも2つのパターンがありまして、どちらがどうということにはなりませんけれども、当面従来から議論されております釧路と釧路町の合併について、市長なり、あるいは担当部としてこの問題について積極的に取り組んでいただきたいというふうに思うところであります。市長の方からご答弁いただきましたので、企画財政部長、担当部長としてこの推進要綱の中で市町村の取り組みということが載せられておりまして、1つに現状分析と今後の見通し、2つ目に関係市町村との検討、研究、3つ目に住民への情報提供と住民意向の把握と、こういった項目が要綱の中に盛り込まれておりまして、今後担当部としてどう対処されていかれるのか、お伺いをしたいというふうに思います。 関連いたしまして、先ほど市長答弁の中でも、釧路と釧路町の現況といいますか、こういうことについて資料をというようなお話がありましたが、平成7年に「現況概要」という小冊子が出されておりまして、年数もたっておりますので、ぜひ最新版をつくってそれぞれ関係箇所といいますか、情報提供用として活用していくべきではないかというふうに思いますが、この考え方をお聞きをしたいというふうに思います。 それから、合併パターンでありますが、阿寒あるいは鶴居村、これを含めてのということは全く初耳というか、初めてのことでありまして、いわばどこも今まで検討の対象といいますか、検討もしていないことではないかなというふうに思いますが、ある意味で道が勝手につくって出したといえば、それまででありますけれども、推進要綱に盛られているわけでありますので、この4市町村での合併についての検討ということについて、担当部事務方としてどのように考えているのか、お伺いをしたいというふうに思います。 それから、アンケート結果でありますが、非常に高い数字ということで、以前釧路新聞社で町民に調査をしたときには、たしか私の記憶では60%ぐらいの賛成という数字でなかったかと思いますが、これが20%上がってるという、そういうことでありまして、市民、町民が合併を望んでいるというのは明らかになっているんではないかなと、そんなふうに思いまして、数が千数百ということですから、全体を代表してということにならないかもしれませんけども、十分にこの結果を受けて今後の対応をしていただきたいというふうに思います。 それから、町との関係の問題でありますが、それぞれの事業ごとに説明をというか、ご答弁をいただきまして、その中で2つだけ意見を申し上げて考え方をお聞きしたいと思いますが、水道の問題について、ずっと給水と分水という形が続いておりまして、それぞれ歴史的な経過もありますが、当初から見ると、あるいは当初スタートした趣旨といいますか、そういうことからいくと、時代の経過とともに現状が変化をしてきているというふうなこともあるんではないか。の政策としてセチリ太地区に木工団地といいますか、そういうことで給水区域ということでスタートをしましたけれども、今はもう全くそういう状況ではないというふうに、中身そのものが変化をしてきているんではないか、そういうふうに思いますので、さらにまたこの分水と給水、あるいは水道問題については長年の釧路町の大きな課題でもありますので、思い浮かぶのは、例えば一部事務組合方式で一緒に事業をやるとか、そういうなかなか難しい、財政的なものもありますから難しいとは思いますが、この際真剣に釧路町とこの問題について話し合いをされて、そして何かいつでものどにとげが刺さったような、そういう状況を解消すべきではないかと、そういうふうに考えますが、この点1つ。 それから、先ほど新しくできる火葬場の考え方について答弁をいただきましたが、私は使用料に格差をつけるというような公式はいかがなものかなというふうに思います。町の協力が得られないということでありますが、協力というのは一方的なものではないというふうに私は考えておりまして、も町もそれぞれが力を合わせてということでないと、すべてでいろんなことを引き受けるということにはならないんではないかと。したがって、道路あるいは建設費を含めてきちっと人口比率がいいのかどうかわかりませんけれども、町の負担をいただくべきではないかな。そして、そういういろんなことを整理した中で、これからも力を合わせてこの地域の発展を目指していく、そういうと町の関係をつくり上げていくべきではないかなと、そんなふうに思っております。 時間がありませんので急ぎますが、中心市街地の関係でそれぞれ答弁いただきまして、せっかくといいますか、これから民間の皆さんがこの計画にのっとってどういう事業を起こしてくるのか、こういうことがありますが、それにしてもの補助金という形で税金の投入といいますか、お金が投資されるわけでありますので、その効果を上げるために、従来から言われております北大通が広いとか、あるいはイベントの広場が欲しいとか、あるいは路上駐車を認めてほしいとか、いろんな道路あるいは交通問題というのがあろうというふうに思いますんで、ぜひ警察あるいは交通関係、そして祭り、イベント関係者、そういった人たちが都心部の道路、交通ということについて協議をする場を持たれたらいかがかなということでお伺いをいたしまして、私の質問を終わります。 ○議長(小窪政信君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)千葉議員の再度のご質問にお答えをしてまいります。 まず、ご質問の中で順次お答えしてまいりますが、市町村合併につきまして、千葉議員から二通りのパターンというふうにご指摘ございましたが、実は何回か変わりまして、実は3つのパターンがございます、釧路に関する。1つは、ご指摘のように釧路と釧路町、2つ目は釧路、釧路町、阿寒町、鶴居村、これが2つです。もう一つ、釧路、釧路町、白糠町、音別町というこのパターンも実は特例移行型ということで、これが合わすと人口が23万になるとか、これも委員会の方からパターンとして提出をされてございます。 それでまず、ご指摘のように、国の取り組みにつきましては、昭和22年以降も何度か合併の法的な制度ができまして、その都度いろいろ国は合併促進に向かいましたが、なかなか現実は厳しい、合併に向かっての成功例は非常に少ない状況だというふうに私ども認識をしておりますが、このたびの国の取り組みは、今までにない強力なものである。これはご指摘のとおりでございます。いわゆる財政的な問題、あるいは将来的なまちづくりに対するさまざまな支援の問題、あるいはまた手続上の緩和策等々、ご指摘のとおり大変強力であり、これから合併に向かっての動き出す機運が出てくるのではないかというご意見も私も同感でございます。 ただそうした中で、以前にもお示しをしたと思いますが、実は昨年の11月15日の釧路会場を皮切りに、函館会場、旭川会場、札幌会場と、4会場で北海道町村合併推進要綱検討委員会が開催を持ちましたが、お聞きするところ、これは出席したのは首長に集まっていただいてなんですね、その中のほとんどの意見が合併に反対なんです。それはなぜかといいますと、確かに強力な支援策は講じても、一方では過疎債等々があって、1つは過疎債に頼ることによって、合併の特例法に匹敵するような優遇措置が講じられておるんで、それのさらなる充実があれば、全く合併する意思はないという、特に町村が非常に多いということがまず1点ございます。それからもう一点は、市町村長の立場では、お話はぜひひとつ広域行政でということで、広域行政の推進をしたら合併をしなくていい、こういう意見が大宗であったというふうに聞いております。私は、そういうのをまず国がどのように判断するかということが大変これにかかわる問題です。確かに強力な法律を用意してくれてございますが、一方では過疎債という現存の法律で随分さまざまな恩恵が与えられている、このことの方向性というのが非常に大事になってくる。一般論ではそういう問題がございます。私は、釧路町との問題につきましては、おっしゃるように、今回は従来のような延長の機運がないようでございますんで、17年でこの特例法は廃止をされる、時限立法で廃止される、こういうふうになりましたら、本当にそういう面ではタイムリミットの出てきた大変有効な特例法であるというふうに認識をしてございます。私はこの釧路町との合併は、ぜひ両地域の住民の皆さんにとりましても、将来にとりましても、有効な、ぜひ合併することがお互いの幸せにつながってくるというふうに信じておりますので、その方法論につきましては鋭意検討さしていただきたいと考えております。 続きまして、アンケートの件で、以前釧路新聞社さんがアンケートしたときの数字を示され、それよりもさらにふえているということでございます。ご指摘のように、アンケートのお答えが数的な全体から言うと、少ない状況であったと思いますし、それが釧路新聞社さんのアンケートのときとどのような数値の違いがあるか定かでございませんが、私はいずれにしましてもこういうアンケートをとりますと、確かに合併推進の意見が多うございます。そこで、いわゆる多数決だけでこういう問題を進めるということもなかなか難しい問題もございますし、しかしこのアンケートの結果というのは大変さまざまな分野で大きな原動力になり得る私は大変大事な数字であり、大事な事業を行っていただいたというふうに高く評価をし、そのように私自身も考えさしていただいております。 それから、釧路町との水道の関係でございますが、給水、分水が続いておって、これはその当時から比べると、現状が大きく変化をしている、このようなご指摘でございます。そして、できれば一部事務組合等々の事業はどうだろうというご提言も含めてございましたが、確かに状況は変わっておりますが、しかし一方的に私どもの方から従来の経緯を全く無視するということはなかなか難しいものと思いますし、水道事業一部事務組合というのも、実は従来までさまざまなご質問もいただいた中で、その可能性等々もお聞きして協議をしてございますが、一部事務組合ちゅうのはなかなか難しいものというふうに考えております。 そして、給水、分水の件については、大変恐縮ではございますが、これは釧路町の方での解決をしていただく問題でございまして、私どもは先ほど言いました分水の三原則に沿って、市民の皆さんにご理解をいただく間違いのない方向をとるべく、これからも努めてまいりたいと思います。 それから、火葬場の使用料の問題、先ほども申し上げましたように、私どもは釧路町さんにお話ししたのは、今までは迷惑料があって、建設費もうちで払って、料金も一緒でした。もう30年たちましたんで、今の火葬場は迷惑料というよりも、やはり建物自体がそれほど大きなご負担をおかけしない立派なものが今常識になってございますので、そこで建設費についてお願いをしたいということで、前段お願いをしましたら、特別委員会をつくって、建設費は絶対協力できないということですから、それでは料金で何とかご協力をしていただかないと。ですから、いま一度これからまた交渉事ですから、お願いはしますが、しかし何とか建設費の段階でお話し合いがあれば、私どもそれはそれでご負担をいただいて、そのことが釧路市民の皆さんが納得のいく方法でぜひひとつ決着するように協議を進めてまいりたいと、このように考えておりますので、ぜひひとつ相手のご提案なもんですから、このようなお話をさしていただきましたが、しかし原点に戻ってお話をする用意は、私ども十分これからもとってまいりたいと思います。 最後に、合併の平成7年にさまざまな状況を踏まえて資料をつくらしていただきましたが、もう時代もかなり経過をし、それぞれの数値も随分変化がございますので、ご指摘のように、早急に書類、資料の整備をさしていただきまして、そして合併に対する正確な資料のもとで、皆さんそれぞれご理解をいただくように体制を整えさしていただきたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 企画財政部長。 ◎企画財政部長(薮田守君) (登壇)企画財政部長の薮田でございます。よろしくお願いを申し上げたいと思います。 ただいま千葉議員から合併に関します国の動き、あるいは道の動き、あるいは釧路青年部の動き、こういうものに対して担当部としてどう考えているのか、あるいはどう受けとめているのか、このようなご質問でございます。詳しくは市長の方から既にご答弁がございましたので、簡単に触れさせていただきたいと思います。 まず、国で行っております市町村合併の動きでございますけれども、平成7年度に合併特例法を改正いたしまして、所要の優遇措置と申しますか、奨励措置を講じたわけでございますけれども、残念ながらこの期間で実現いたしましたのは、茨城県の鹿嶋と、それから東京のあきる野と、それから兵庫県の篠山の3でございまして、なかなか合併というものが思ったように進んでいかない。こんなことで、国の方は地方分権一括法の中で特例法の改正をいたしたわけでございます。通常でございますと、このような法律を改正する場合には期限の延長と、こういうものがございますけれども、今回に限りましては、平成7年に改正いたしました、いわゆる平成17年3月31日までの期限、これを延長することなく待ったなしの改正と、その分財政的な面ではかなりの優遇措置を講じて市町村の合併を促していると、このような流れの中で私どもは受けとめております。 このような合併促進の流れの中で、北海道におきましても、市町村合併の現在要綱の案を作成いたしておりまして、これをインターネット等で公表をしているところでございます。釧路の合併に関するパターンでございますけれども、その要綱案の中では報告書の中でございましたとおり、釧路と釧路町のパターンが1つございます。それから、釧路と釧路町、鶴居村、阿寒町のパターンが2つ目でございます。3つ目につきましては、釧路と釧路町、音別町と白糠町、この合併のパターン、この3パターンが提示をされておるわけでございます。このことについてどう受けとめてくるのかということ、あるいは道がどのようにかかわってくるのかということでございますけれども、道の基本的な立場といたしましては、市町村合併というものはあくまでも市町村の主体的な判断によります自主的な合併、こういうものを基本に考えてございまして、こういう時代でございます、地方分権の時代でございます。地方が主体的にと、こういう時代でございますので、強制的な推進、こういうものは考えておらない、こういうふうなことでございます。道といたしましては、このままでおのおののその地域がこのままの行政体で進んでいくのか、あるいは広域連合という形をとるのか、あるいは合併という形をとるのか、それはその地域その地域の住民の方、議会の方、さまざまな形でご論議をしていただく、その素材の提供を行ったのだ、こういうようなスタンスでございます。私どもといたしましても、そういうようなスタンスで行っておるわけでございまして、そういう住民の動きに対しまして、素早く反応できるような情報提供体制、こういうものはきちんと整えておかなければいけないのかなと、こんなふうに考えておるわけでございます。 それから、釧路商工会議所青年部さんの合併のアンケートでございます。 ご案内のとおり、合併のアンケートでございますけれども、前年行いました近隣市町村との合併を考える街頭アンケート、それから近隣市町村合併を考える釧路市議会の議員の皆様、釧路町議会の議員の皆様への議会議員の皆様へのアンケート、これに続く第三弾のアンケート、こういうふうにお聞きをいたしております。いずれにいたしましても、街頭アンケート、今回の新聞折り込みのアンケート、いずれも高い数値で合併の数値が出ておるところでございます。そういう形が出ておるわけでございますけれども、合併に当たりましては、やはり両自治体の住民の気運の盛り上がりがなくしては進まないものでございまして、商工会議所青年部の一連の活動は、そのような意味からも申し上げまして非常に価値のある一石を投じて、住民の皆様の意識の中に大きな波紋を投げかけた意義のあるものだと考えております。私どもといたしましては、青年部みずからが、皆さんがこれからどのような活動を展開されるのかお聞きをいたしておりませんけれども、ご要請がございましたならば、適切な情報の提供、こういう面ではご協力をさせていただきたいというふうに考えておるわけでございます。 いずれにいたしましても、国、道、あるいは釧路商工会議所青年部、さまざまな動きがございます。合併問題を担当いたしましている部といたしましては、このようなさまざまな状況の変化、熟度の高まり、こういうものにきちっと対応できるようにデータの整備、これがすべての出発でございます。このことだけはスピードを早めながら整備を進めさせていただきたい、このように考えておるところでございます。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 経済水産部長。 ◎経済水産部長(濱屋重夫君) (登壇)千葉議員の2回目の質問にお答えいたします。 中心街の活性化におきまして、各プロジェクトの開発効果を上げるためには、交通問題についての対応が必要でないかというご質問を受けました。中心街の活性化策定委員会におきましては、釧路警察署もこのオブザーバーとして参加いただいておりまして、これにつきましての議論もさせていただいたところでございます。特に都心部におきましての祭り等のイベントの際には、釧路警察署も含めまして交通関係に関する機関等での会議を随時行っているところでございますが、都心部の交通問題につきましては、ご提案の趣旨に沿えるよう今後も協議研究してまいりたい、そういうふうに考えてございます。 ○議長(小窪政信君) 再開を午後1時とし、暫時休憩いたします。            午前11時48分休憩 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午後1時01分再開 ○副議長(高橋宏政君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 次に、2番戸田悟議員の発言を許します。 2番戸田悟議員。 ◆2番(戸田悟君) (登壇・拍手)発言通告をさせていただきました民生問題、行財政改革問題、教育問題について順次お伺いをいたします。 まず初めに、民生問題であります。 共生施設と熱供給公社についてお伺いをいたします。 昨年の9月定例議会において、熱供給公社から熱エネルギーに転換して供給を受ける公共施設の中で突然として供給ストップが発生したならば、人為的災害であり、人的被害の危険性は膨大となることから、市立病院に至っては最も大きな問題となることの実態例を挙げて、安全確保のための対策として熱供給公社の心臓部であり、現在は主体ボイラーの役割をするバックアップボイラーのバックアップとして1基導入を早期に図ることであり、新年度に対応できるよう関係機関の了承に向け、最善の努力を払うべきとの考え、常に人命を預かっている施設であることの認識を持って運営されなければ、熱供給公社の使命は皆無であるとの考えから提言をさせていただきました。答弁に至っては、熱供給事業法で17年とボイラーの耐用年数は定められていることから、1年経過をしておりますから、既に16年経過をしており、設置の時期については昨年度中に設置に係る事前調査を実施して、通産省との協議を踏まえて、今年度のできるだけ早い時期に設置したいとの考えを示されたわけでありますが、その後、早期設置に向けて通産省との協議及び設置許可への申請は確実となっているのか、またできるだけ早い時期に設置する考えからして、早期発注、早期設置の対応は可能なのかどうか、所管する経済水産部長の見解をお伺いいたします。 続いて、行財政改革の問題であります。 初めに、市民意識と行革との整合性についてお伺いをいたします。 市民を取り巻く環境が著しく変化してる今時にあって、新年度より介護保険制度が実施され2カ月が経過したところであります。行政にあっても、民間施設にあっても、制度の導入によって通常対応とあわせて新制度による関係機関との連動性など、ありとあらゆる現実と制度との整合性を確立することでの厳しい期間であったと認識するところであります。 そこで、行政においては、保健福祉部の介護保険準備室が制度の理解を浸透させるべく、市民周知の徹底を図る懇談会の精力的実施、限られた期間による認定審査会の判定実施など、介護保険制度実施へのなすべきことすべてを尽くして制度の施行を迎えたのでありますが、行革の推進と相まって、介護保険準備室と高齢者福祉課とが統合し、介護高齢者福祉課として介護保険担当、認定相談担当、介護給付担当、福祉係、生きがい推進係と1課5係でスタートをしたのでありますが、課名の設定については、思考的配慮に欠いたままであり、市民との意識に相違が生じており、行革は意識改革が根幹であって、流れの中ですべきではなく、明確に対処することであり、本来の姿である高齢者福祉課に正して課名の設置を図るべきと考えますので、所管する保健福祉部長の見解をお伺いいたします。 次に、公共施設の地域別実態調査についてお伺いをいたします。 昨年の2月定例議会において、今後の財政運営を考え、市民との協働を図っていくには、地域別に公共施設の調査を実施し、視点、視野を変えて整合性を深めるべきであり、地区会館を初めとする春採下町地区を事例として、利便性の高い地域の拠点としての施設が改修を迎える時期には、近隣公共施設との複合化を位置づけ、地域別に研究検討し、計画性を持って整備推進を図っていくべきとの考えから提言をさせていただきました。答弁につきましては、近隣の類似施設を含めた地域別の実態調査については、将来的なあり方や具体的な改築計画を策定していく上でも貴重な資料となるものであり、実施に向けて類似する施設などを総合的に判断をして検討すると考えを示されたわけでありますが、その後、所管が全庁にまたがっている公共施設並びに類似施設の全市を網羅した中で、地域別に実態調査が実施され、地域別の方向性は築かれたのかをお伺いいたします。 あわせて、公営住宅のマスタープラン及び都市計画マスタープラン地域別構想との連動性は図られているのか、理事者の見解をお伺いいたします。 引き続き、市民周知と行革との整合性についてお伺いいたします。 「健康は国保の願い、国保の健康づくり事業、釧路国民健康保険では健康な毎日を願って次の事業を実施いたします」、これは5月31日、新聞に掲載された市民周知の中、大、小の広告の見出しであります。縦幅17センチ、横幅38センチの大きさであります。くしくも、この日は広報くしろの全戸配布が実施された日でもありました。見過ごしてしまえばいいのか、しかしながら間違ったことではないが、問題意識が全くなかったのではないのかと考えてしまったのが実情であります。市民部としては、昨年同様に申込期間6月1カ月間の初頭に市民周知を効果あるものにと判断して実施したにすぎないと考えます。同じ内容が広報くしろにも掲載していることは、広報くしろの1ページの4分の1近くスペースを使用しており、行財政改革の推進で多種多様の紙面づくりを駆使して、広報の充実と重要性が発揮されている今、効果ある紙面利用が考えられたはずであり、重複掲載を市民部として実施したことは、市民周知の意識だけで、効果を上げるための行革と意識改革は、重点期間が過ぎれば終わったと考えているのか。国民健康保険の支払い金額の通知書送付にあっても、内容通知がされることと考えますし、はたまた胃がん無料検診に至っては、連合町内会の回覧でも通知されることであり、いろいろと検討した上での市民周知であるべきであります。よって、全行革担当参事であり、所管する市民部長の見解をお伺いいたします。 あわせて、今回の広告にも保険料の完納者と明示していることからの考えとして市民周知を考えるとき、国民健康保険、国民年金を初めとして、他の部局にまたがる市民が納めるべき料、税との整合性をつけて、環境部が市民に配布しているクリーンカレンダーのように、一目瞭然の納付カレンダーの取り組みも行財政改革の一環として考える余地があると考えますので、この点についても見解をお伺いいたします。 最後に、教育問題であります。学校の自主・自律性と教育委員会のかかわりについてお伺いをいたします。 地方分権化の学校の自主性、自律性の確保や新学習指導要領の移行期における教育活動のあり方などについて、全日本中学校長会は5月23、24の両日、東京国立教育会館で第51回総会を開き、全国高等学校長協会は24、25の両日に、東京普門館で第53回総会研究協議会を開いたのであります。全日本中学校長会の安齋省一会長は、地方分権の理念は多種多様な状況に対応するため、現場に近い者が意思決定を行い、きめ細かい施策を行うもの、行政主導による教育改革は、最終的に学校現場で空洞化するおそれがあり、学校の自主・自律性の確保に向け、校長に権限をゆだねなくてはならないとし、校長会は教育委員会と各校長を結ぶパイプの役割を果たし、両輪の関係であると強調して、校長はみずからの言葉でみずからの信念を教職員に、保護者に、子どもたちに語りかけ、今こそ子どものために涙する教師が求められていると、会長として最後のメッセージを投げかけ、高木清文新会長は、一連の教育改革は、各学校でいかに実現するかという段階に入ったと述べられております。 一方、全国高等学校長協会の水谷弘新会長は、時代は転換期、高校教育も大きく変わらなければならない。5年、10年先を見通して積極的に各方面に発言、提起することを目指し、最近頻発する少年犯罪についても、子どもは彼らを取り巻く社会を見て育つ。物質的な豊かさを求めた結果、攻撃的で無関心になり、甘やかされて充足感をなくしていった。ゆとりの中で生きる力を身につけさせ、社会の中で生活する能力や豊かな人間性を育成する教育が求められてると強調し、さらに総合的な学習時間の積極的な実施を各校に求めたのであります。 その中にあって、文部省の御手洗康初等中等教育局長は講話の中で、犯罪から生徒を守るためにも、警察等の連携を念頭に置いてほしい。心の教育を推進するためにも、道徳教育の充実をと述べ、中学校長会においても、当面する初等・中等教育上の諸課題についての中で、地方分権の行き着く先は、学校の自主・自律性の確保、これからが校長の出番だと話した上で、各学校の評価が国民の教育への評価になると口述されているのであります。学校教育に常に求められる人間尊重の精神に徹し、生きる力を育む教育、特色ある教育課程を編成し、一人一人の能力、適性に応じた教育の推進、教職員の研修を充実し、使命感の高揚と資質能力の向上に努めるであります。 釧路教育委員会にあっては、実態的、かつ実践的に方向性を与えるためにとるべき施策の取り組みに対して、積極的施策と消極的施策と考えたとき、魅力ある学校を実践するにも、学校側の求めやすい環境づくりと学校をサポートする教育委員会の環境が柔軟であることが必要であり、移行措置本番の今こそ閉鎖的になることなく、あらゆる制度や施策の研究検討を推進すべきであると考えます。制度ができて横並びと言ってるのではなく、さきの議会においても事例提起をしておりますが、「育」を中心としての兵庫県教育委員会の事業に対しては、すばらしい事業と認めつつも、地域を知っていただくことが固定しているから、学校にもお願いするにとどまるのであって、学校側が企画、立案して実践するには、予算が必要となり、現状判断からして教育委員会の事前サポートが必要であることから、姿、言動が大人であっても、心に内劣りがあり、揺れ動く思春期の子どもたちが心に豊かさとゆとりを身につけるためにも、家庭、地域の教育力が言動一致で必要とするならば、釧路市内全学校が取り組む姿勢が大切であり、そこに本来の子どもたちと一緒に生きる学校の自主・自律性が使命感とともに高揚し、実践されることによって熟成されて、学校、家庭、地域の連携が確立されていくものととらえますので、再度事例を挙げて教育委員会の見解をお伺いいたします。 長野県松本教育委員会は、6月の定例市議会で、小・中学校が環境や福祉などをテーマに活動する「トライやるスクール事業」を市内全校に拡大する予算案を提出することになっております。昨年度は、小学校3校、中学校2校のモデル校が先行実施していたんですが、松本教育委員会指導室は効果が大きいと、全小・中学校36校で行うこととし、「トライやるスクール事業」では、1校に一律30万円を助成するとしております。モデル校のうち小学校では、ふるさと学習と題し、自然、歴史、文化を扱った総合的な学習の時間での学習や大豆を栽培、収穫して豆腐やみその加工品を製造したり、ビオトープの水路をつくるなど実践が行われ、中学校ではネパールの学校建設を支援しようと写真展の開催や募金活動などを行う学校など、福祉、環境に関する実践に取り組んだのであります。丸山邦博指導主事は、「トライやるスクール事業」は兵庫県教育委員会が実施している「トライやるウイーク」を参考にしたものであるが、兵庫県は1週間の実践であって、松本では年間を通した活動を保護者や地域の人たちを巻き込んで行ってもらうと話されております。子どもたちの将来を真剣に考えている教育委員会として熟慮の上、見解をお伺いいたします。 次に、学校の視線で家庭や地域との連携を築いて、魅力ある学校であり、新しい学校に転換する上で、役立てられるとされるのが学校評議員制であり、横並び主義を捨て、各学校に視線を合わせた規定の整備が期待されるところでもあります。静岡県教育委員会は、本年度実施する学校評議員制の研究指定校24校を決めたこと、沖縄県教育委員会も、本年度は1校から2校の指定のみですが、来年度から全県立学校で学校評議員制度の導入に踏み切ることを4月14日の県立学校長研修会で同県教育長が明らかにしております。内容も検討しながら、どのようにかかわりについても研究し、探る試みがなされております。 一方では、総務文教常任委員会の視察地であったところの宇治教育委員会のように、制度だからそのまま正しいとは限らない。ボランティアを主軸に、諸対策を講じる方向で独自性を生み出そうと探る考えもあり、どのような方法を用いるかは各地域の裁量であって、心すべきことは役立てていくことであります。 釧路教育委員会にあっては、平成9年12月議会の答弁において、校区健全育成協議会の組織見直しと、学校教育は学校だけではなく、家庭教育と地域教育との一体での取り組みであり、検討課題として重点的に進めていくとの考えを示されております。現在、校区健全育成協議会の活動にあっては、余りにも温度差を生じてるのが実態であります。学校は地域の柱であり、シンボルでもあります。魅力ある学校として自主性を持って学校が運営されていくには、肥大化した学校のかかわる領域を縮小することが、多忙化した教師が少なからず子どもの求めに応じる方向で築かれていくものと考えることから、学校評議員制度は学校裁量権の拡大にもかかわらず、押しつけの受けとめ方も出てくることから、踏み込めない現実との判断も察知することが必要であり、地域が学校を支える根幹を現実に結びつけていくには、教育委員会としての考えが不可欠であります。よって、消極的ではなく、積極的な方向性を持って環境づくりをするべきであり、今学校のあり方検討委員会が出された中間報告での地域懇談会が与えてくれる中での地域等の連携方式なのか、はたまた校区健全育成協議会の組織見直しが与える連携方式なのか、すべてを含めて釧路独自の連携方式を築くのか、教育委員会としての見解をお伺いいたします。 種々質問をさせていただきましたが、ご答弁をよろしくお願い申し上げます。 ○副議長(高橋宏政君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)戸田議員のご質問に順次お答えをしてまいります。 私の方からは、行財政改革、公共施設の地域別実態調査についてのご答弁を申し上げます。 公共施設などの地域別実態調査につきましては、貴重なご提言をいただいてきたところでございますが、現在、施設の所在、用途、建築年次などの一覧、一つには地図上での施設の配置状況など、基礎資料の作成を行っているところでございます。また、公営住宅マスタープランにおいては、住宅の需要予測から、各団地の整備計画を立てておりまして、現在策定中の都市計画マスタープランにおいては、道路、公園整備などの土地利用や都市施設の基本的な整備の方向性を検討し、特色ある地域づくりを目指して作業を進めております。今後、各地域の施設整備に当たっては、実態調査を踏まえ、さらに周辺施設の老朽度及び総合計画や各マスタープランで示される地域の特色を十分に配慮して、施設の複合化の可能性を検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 経済水産部長。 ◎経済水産部長(濱屋重夫君) (登壇)株式会社釧路熱供給公社の予備ボイラー設置のめどについての質問でございます。 釧路熱供給公社におきましては、現在2基の重油ボイラーによりまして、市立病院を含む公共施設に熱を供給しておりますが、冬期間はこの2基のボイラーがフル稼動している状況にありますことから、不測の事態に備えて予備ボイラーの設置を検討してまいったところでございます。これまで通産省と事前協議を重ねてまいりましたが、去る6月2日、正式に設置許可を申請したところであり、早ければ今月末には許可決定が下されるものと考えております。その後、建築確認申請等の一連の手続を行い、7月中には工事を発注いたしたい、このように考えております。 ○副議長(高橋宏政君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(川田修敬君) (登壇)私、保健福祉部長の川田でございます。本会議場での答弁は初めてであり、いささか緊張いたしておりますけども、誠心誠意ご答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。 それでは、課名変更についてご答弁申し上げます。 介護保険は、高齢者施策の一環であることから、高齢者福祉の窓口を一本化するため、2課を統合し、課名につきましては、新たに始まる介護保険の所管を市民にわかりやすくするため、介護の名をつけたところでございます。今後の課名につきましては、部内において、他の行財政改革の課題とあわせて検討しておりますが、介護保険の定着度合いも考慮し、判断いたしたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 市民部長。 ◎市民部長(大田榮君) (登壇)ただいま国保事業に関連いたしまして、市民周知と行革の整合性ということでのご質問でございます。 国民健康保険では、健康づくり事業の各種事業についてのPRを広報くしろでありますとか、新聞広告でありますとか、また医療費通知など、さまざまな媒体を利用いたしまして、積極的に市民周知に努めているところでございます。少しでも多くの市民の方々に知っていただこうということで努めているところでございます。今後とも市民周知にはあらゆる機会をとらまえまして、積極的に取り組んでいかなければならないと考えております。来年度の健康づくり事業のPRにつきましては、ご指摘の趣旨を十分踏まえまして、より効果的かつ効率的な広報PRについて検討を行い、改善をしてまいりたいと考えてございます。 また、国民健康保険料ですとか、税、市民税だとか、固定資産税ですね、税の納期などの納付PRについては、それぞれの課が独自に行っているのが実態でございます。この機会にご提言のありました内容も参考といたしまして、各課と納付PRについて統一した取り組みが実施できるように協議をしてまいりたいと考えております。 以上です。 ○副議長(高橋宏政君) 教育長。 ◎教育長(山田和弘君) (登壇)戸田議員のご質問にお答えいたします。 教育問題について2点ご質問がありました。 まず1点目は、長野県の松本の教育委員会の「トライやるスクール事業」を例にいたしまして、このような職業体験を含めた地域との連携事業について、全校、全市的に実施をしてみたらどうかと、こういうご質問であります。 2月議会のご質問でも兵庫県の「トライやるウイーク事業」についてのご質問のときにも、私お答え申し上げましたが、釧路の教育委員会の教育行政の基本的な柱にしておりますのは、体験学習であります。できるだけ学校にも教育委員会の事業としても、地域の身近な社会、生活、自然、さまざまな体験をしていただくように学校長とも協議しながら、学校の授業なり教育委員会の事業に取り組んでいるところであります。その中でも、今松本の職業体験というのか、職場体験というのか、学校の中でもできるだけ地域の職場、また福祉施設、また老人ホーム、さまざまな地域にある施設の訪問を進めておりますけれども、ご質問にありますような全校一斉にという段階には至っておりません。今後、さまざまな体験活動を支援するという趣旨でありまして、これからも学校の自主性、また自律性を尊重しながら、これらの地域体験活動を積極的に進めていきたいというふうに考えております。 なお、今総合的学習という各取り組みをしているところでありますけれども、これから本格的になってきますので、ことし、来年は試行的に進めておりますけれども、戸田議員のご質問の趣旨も踏まえまして、できるだけ学校の方にもこのような事業の採用についてお願いをしてまいりたいというふうに考えております。 次に、これも他の例を参考にいたしまして、学校の評議員制度のご質問であります。 この学校評議員制度につきましては、ご案内のとおり、学校長が開かれた学校ということで、学校内でのさまざまな課題について、地域の人々のご意見を聞くという趣旨であります。これによって開かれた学校、また地域ぐるみで子どもを育てる、また地域の行事なり施設との連携、さらに先ほど触れました総合的な学習にも地域の協力と、こういうような学校評議員制度の目的があるようであります。私ども釧路の教育委員会といたしましては、過日の議会でもお答え申し上げましたが、現在青少年の健全育成プランを中間報告をまとめさしていただきましたけれども、この中で青少年の健全育成協議会、この機能が十分果たされていないというような議会でのご指摘、また参加者のご意見もありまして、その見直しを図っている段階にあります。その中で、青少年健全育成協議会をもっと内容を深めるために、できれば話し合いの場にしていってはどうかと。事業を持ちながら話し合いの場に内容を変えていってはどうかと、こういう検討が中間報告の中でも示されたところであります。 そこで、私どもといたしましては、学校評議員制度の目標というのは、子どもが健やかに成長するために、地域と一体となって学校教育を進めると、こういう趣旨を生かしながら、単に学校に意見を言うというだけではなくて、むしろ学校に協力するというような制度が考えられないのかと、こういうふうなことで今検討しているところであります。そのためには、まず学校長にもこれまで以上に教育的な哲学、またリーダーシップが求められることになりますが、ぜひ今戸田議員が3つの選択肢が示されましたけれども、釧路の教育委員会といたしましては、新たに制度を設けるということではなくて、今の健全育成協議会への中学校校下にありますけれども、各小学校、中学校に設置が可能か、その連動が図れるか、それによって健やかな子どもの成長が図れる。なおかつ、学校に対して協力できる、ご意見の言える、こういう制度にできないか、こういう検討を今進めているところであります。 以上であります。 ○副議長(高橋宏政君) 2番戸田悟議員。 ◆2番(戸田悟君) (登壇)ただいま市長初め、理事者の皆さんから種々ご答弁をいただきました。何点かについて再度お伺いをさしていただきます。 まず初めに、熱供給公社の部分についてでありますが、6月2日に申請され、6月末に許可決定をされる見込みであり、7月中には発注されるであろうという方向性を今出されたわけでありますが、通産省への申請と許可について、今明確になったわけでありますが、これから準備を進めて発注し、施工ということになってまいります。そうしますと、安心と安定ある環境が築かれるということになってまいりますが、その中で3点について再度お伺いをいたします。 1点目は、早期設置の判断を持ってることから、今発注が7月中にということでありますが、発注から設置完了までの期間を考慮した場合に、いつまでに設置を終えようとするのか、この点をお聞かせいただきたいと思います。 2点目については、発注に当たりまして、この種の工事は必ずメーカー入札が主に実施されておりますけども、施工技術能力を持つ地元企業が下請工事を受け持ってるというのも事実であります。そういう視点から考えますと、地元企業育成と技術能力の向上を図る視点が必要でありまして、地元企業への入札を実施するべきではないのかと、この点について2点目としてお伺いします。 3点目は、設置完了後、3基によって交互運転で安心と安定ある供給がなされることとなりますが、現有2基については、供給先の環境変化も今後視野に入れて、計画的に更新を図るということが必要性があると考えますので、この点についても見解を求めたいと思います。 次に、保健福祉部の現在の介護高齢者福祉課の課名の変更の件でありますが、市民にわかりやすく設置をしたということと、今後課内で判断をし検討したいということでありますが、この点につきましては、介護保険制度という部分からのとり方では理解をできるわけでありますが、高齢者社会に進んでいく現在、市民が直接訪れて申請や相談、または対応依頼などをするときには、そんなに違和感は発生しないかもわかりませんけれども、電話による高齢者福祉に関する問題なり、生きがい事業に関するものであったりいたしますと、介護高齢者福祉課と応対をしたときは、受ける市民は介護という言葉が最初に耳に入ることから、意欲ある高齢者は介護を受けるために電話をしたのではないと感情が先に立ちます。心に違和感を持ってしまうということであります。一人の市民が思うことは、多くの市民が思ってることと考えるとき、市民との接点では思いやる心が必要と考えます。介護保険は、高齢者福祉の施策の一環でありまして、介護の中に高齢者の総合福祉が実施されてるんではないのであります。このことから、高齢者福祉の中に介護ありと判断を持つことは、5係の設置に立証されてるのであって、短絡的判断を律して高齢者福祉課と課名を変更して、市民への業務推進を図るべきと考えますので、執行権者であります市長の見解をお伺いいたしたいと存じます。 それと、教育問題につきまして、1点だけお伺いをさしていただきます。 学校等の間に教育委員会としてのサポートをしながら、そういう制度の認識を持って学校側にお願いをしてまいりたいというふうにご答弁をいただきました。もう少し深く研究検討していただきたいという思いで、私は前議会、そして今議会と兵庫県と長野県の松本と両方の事例を出さしていただきました。教育委員会としても、学校独自で実際に取り組んでいるのも実態であります。ですから、学校の自主性、自律性が育まれて高揚してきているというのも事実であります。ただその中で、日本全国の中でこういう制度をいいものはいいと認めて研究したり、モデル校を実践して、結果を1年見て、即全校が実施するということは、それなりの最大効果が子どもたちに与える影響があるという認識のもとで進めるということに判断するべきです。 そういう意味では、今教育長も前向きにはなってきてるのではないかというふうに思いますけども、この松本の出されてる予算についても、実態を把握して、また日本全国の中には何カ所もこういう方向性をつけてる県、がございます。そういうものを掌握した上で、学校と相談してまいるときには、そういうあらゆる事例の中で、本当に釧路市内の学校が特殊性を個々に持ってる。そういう意味では、地域と連携した、地域の大切なものといかにどう組み合わしていくか、その中で子どもたちの将来が体験することによって、精神的にも見識的視野も広くなって、心にゆとりを持っていける方向性が出せる。そういう意味では、何とぞ教育委員会としても、日本全国のこのような事例を研究検討されて、学校との協議に入っていただきたい。 また、学校側も、自主・自律性という部分では、教育委員会の本来の予算的な問題から、すべてのサポートが必要な時代であります。学校長に権限が委譲されても、校長独自の判断だけでは前へ進めない現実もございます。そういう意味では、情報化時代の中で教育委員会が学校へのサポートとしての役割は、もっと今まで以上に重要である、そういう認識を持ちましたものですから、このような事例を挙げて提言をさしていただきました。これについて教育長の再度のご答弁をいただきまして、戸田悟、質問を終わらせていただきます。 ○副議長(高橋宏政君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)戸田議員の再度のご質問に、私からお答えをさしていただきます。 市民意識と行革との整合性についての中で、課名の変更、いわゆる介護高齢者福祉課に対するご質問でございました。先ほど部長の答弁のとおりでございまして、私どもことしの4月1日から、かってない新しい方法で介護保険ということがスタートしたわけでございまして、市民の皆さんの関心も非常に高く、直接介護を受けられる方、あるいはまたその担当以外の方でも随分介護に関する電話等々が予想される、あるいはまた混乱があってはならない。しかし、作業的には随分高齢者福祉課との重複も出てくる。そういうことで、思い切った判断で2課を1課にし、介護高齢者福祉課と、このように名をつけさしていただきました。戸田議員ご指摘のようなこともございますので、今後の課名につきましては、部内において検討をし判断したいと、このように考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 経済水産部長。 ◎経済水産部長(濱屋重夫君) (登壇)戸田悟議員の2回目の質問にお答えいたします。 熱供給公社の予備ボイラーの設置の完了時期でございます。 ボイラーの設置工事につきましては、最短でも発注から9カ月程度の工期が必要と考えておりますことから、完成は来年3月ころと見込んでおります。 また、この工事の地元企業の入札参加でございますが、議員ご指摘のとおり、地場工業の振興を図る上で、地元企業の育成と技術力の向上は大変重要な視点であると考えております。今回の工事が、地元での施工が可能であるかどうかも含め、調査研究をさせていただきたいと存じます。 また、現在稼動しておりますボイラー2基につきましては、ボイラーの老朽度合いを見きわめながら、更新してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 教育長。 ◎教育長(山田和弘君) (登壇)学校の自主性と自律性を尊重した上での教育委員会とのかかわりの中で、松本の「トライやるスクール事業」、1校に一律30万円を助成し、さまざまな体験をしてはどうかという再度の見解を求められました。私どもも、基本的に松本の考え方等は同様でありますけれども、それぞれの教育委員会、地域によってさまざまな教育活動のあり方があってもいいだろうと、私は考えております。 私も、過日、全国の教育長会議で釧路の体験事業について説明する機会を与えられまして、評価されたとは言いませんけども、それぞれの地域での教育活動のあり方があるんだなということは理解していただいたと思っております。特に、私ども山と海の学校の交流、またまちの地域の人の人材活用、またアドベンチャースクール、また冬の子どもたちの事業も今考えておりますけれども、特に自然体験を重視した、釧路の風土を生かした子どものたくましい育成ということに主眼を置いております。そういう意味で、今松本の事例の地域の職場でのいろんな事業については、私ども十分参考にさしていただきますが、できるだけ私どもは釧路の地域にとって何が必要か、また学校の自主的な判断を求めながら、ぜひこの辺は総合的学習の中で取り上げていきたいというふうに考えておるところであります。 戸田議員の趣旨については、十分私どもわかるわけですけれども、とにかく釧路の特色ある教育というのを今学校あり方検討委員会、また青少年の健全育成の策定委員会の中でも、議論の過程にはございます。試行的にやってるということでありますので、ぜひその辺もご理解いただきたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 次に、31番佐藤勝秋議員の発言を許します。 31番佐藤勝秋議員。 ◆31番(佐藤勝秋君) (登壇・拍手)それでは、質問通告に従いまして順次質問してまいりたいと存じます。 まず、質問の第1は、公社保有地の今後のあり方についてでございます。 さきの議会におきまして、土地開発公社並びに振興公社の保有地の一覧が提出されたところでございます。公社の保有地のあり方、また経営状況等の問題につきましては、これまで何度かこの議場で議論になってきたところであり、まずもって両公社の保有地の現況が明らかになったことについては、評価をしたいと存ずるところでございます。 さてそれでは、この保有地の一覧に基づいて、今後利用促進や処分のあり方をどのように検討していくのかということでございます。平成12年度予算におきましても、両公社合わせて36億円の事業資金を貸し付け、同じく220億円という巨額の債務保証を行っており、両公社の性質上、経営状況の悪化は、すなわち釧路財政の悪化に直結するものでございます。釧路としてのまちづくりの将来を見据えるとともに、財政の健全化に悪影響を与えないような保有地の利用促進、また処分に関する計画が必要であろうかと考えるところでございます。釧路としての考え方を、まずお示しをいただきたいと思います。 さて、4月24日付の時事通信、官庁速報によりますと、4月21日に開かれた都道府県財政地方課長会議におきまして、自治、建設両省から土地開発公社の経営改善に関して、取得後10年を超える塩漬け土地を積極的に転用、売却しなさいという通知が出され、その趣旨は用途や処分方法を再検討するとの表現で、宅地など当初計画とは異なる用途への転用や民間への売却を促すというものでございます。 自治省の調査によりますと、1999年9月現在、全国で5年以上の塩漬け土地の簿価は、3兆8,499億円、10年以上に限っても1兆526億円に上り、地価の下落で、民間に売却すれば自治体が売却損をこうむるのは必至だが、塩漬けのままでは金利がかさむ一方なので、自治、建設両省は土地の積極的な処分を要請したというもので、また10年は一応の目安であり、それに満たなくても塩漬けになっている土地は常に用途を見直してほしいとしており、これ以上放置をしておくと、金利負担が雪だるま式にふえ、地方の財政運営に深刻な影響を及ぼすと危惧されているということでございます。 さて、ここでこの通知を見て率直に疑問に感じることは、各自治体の財政が現在、非常に厳しい状況にある中で、売却損をこうむっても構わないから、塩漬け土地を処分するようにともとれるこの内容でございます。ただ単に民間などに売却すれば、自治体は多額の売却損をこうむり、財政は破綻しかねないのは明らかでございます。自治、建設両省として、この問題に取り組むのであれば、目的外処分の法的整備とともに、財政的支援を含めた何らかの公的支援があってしかるべきではないかと感じるところでございます。この点についてどのようになっているのか、またこれらのことは全く考えていることはなくて、地方の自主性にかかわる問題ということであるのであれば、全国市長会などを通じて、目的外処分の法的整備とともに、財政的支援を含めた公的支援について、積極的に要請していくべきではないかと考えますので、市長のご見解をお伺いをするものでございます。 質問の第2は、情報公開の充実についてでございます。 情報公開は、今や時代の強い要請であるとともに、市民の信頼を得て行政を執行していく上で非常に重要な制度でございます。常に制度の充実に配慮をしていかなければならないと考えます。 さて、さきの質問とも関連をいたしますが、自治省は地方自治体が100%出資している土地開発公社などを地方自治体の情報公開の対象とすることができるとの見解を示しております。しかし、一方で民間企業も出資をしている公社、協会などは、今後の検討課題にとどまっているわけでございます。しかし、他都市では、既にこの自治体が出資しているすべての公社、また協会、株式会社などを情報公開条例の対象とする事例も見られるようになってきております。釧路の場合、過去には複合農業開発公社、また近年ではMOOの経営問題などにおいて、十分な情報公開がなされたのか、疑問に感じる事例もあるのでありますから、この機会に釧路が出資しているすべての公社、協会、株式会社を情報公開条例の対象としていくべきであると考えるところでございます。釧路としての具体的な取り組みを求めるものでございます。 質問の第3は、市民生活安全条例の制定に向けた取り組みについてでございます。 深夜から早朝にかけての暴走車両の騒音は、市民生活を大きく脅かしております。では、北大通や共栄大通において、市民の強い要望もあって、特殊舗装による暴走車両のスピン防止対策を行いましたが、この対策だけでは、場所を変えてまた同じことが繰り返されるおそれがあるわけでございます。また、昨年の港まつりでは、栄町平和公園周辺に暴走車両と見物人が集まり、大騒ぎになったことはご案内のとおりでございます。さらに、釧路川河畔のパークゴルフ場の芝が車両の侵入によって荒らされたり、釧路アイスアリーナでは窓ガラスやいすが壊される、また公園の公衆トイレ、鶴ケ岱公園の茶室などなど、数え上げれば切りがないくらい反市民的な行為が続発している現状でございます。暴走車両や犯罪の取り締まりは、ただ単に警察の仕事というだけではなく、市民のだれもが安心して暮らすことのできる安全なまちづくりという観点からも、行政と市民が一体となった取り組みが重要ではないでしょうか。 ここ最近、全国各地でさまざまな事件、事故などが多発しており、特に少年少女をめぐる事件には、耳を疑いたくなるものばかりであります。私たちの市民生活は、常にこうした自然災害を含めたさまざまな危険と隣り合わせで営まれていることは疑いようがありません。それだけに高齢化社会が急速に進展している現在、市民生活をより安全で安心したものとする努力と取り組みが重要であると考えるところでございます。 さて、ここで神戸における神戸市民の安全に関する条例を一つの例としてご紹介を申し上げたいのでございますが、この条例は市民生活を脅かす事件が相次いだこととともに、阪神・淡路大震災の貴重な教訓を今後に生かし、自分たちのまちを、命を、暮らしをみずからの手で守り、安心、安全なまちを築いていくとともに、その協働の精神と成果を後世に伝えていくために制定されたものでございます。現在、釧路においても、防犯、防災、防火、交通安全、青少年の健全育成など、さまざまな分野で市民生活にかかわる数多くの取り組みが行われております。しかし、どうもそれぞれの分野での取り組みにとどまり、十分に連携した取り組みとはなっていないように見受けられるのでございます。また、釧路においても、近年2度の大地震に見舞われまして、防災計画の充実などが図られてきたところでもあり、神戸における、この神戸市民の安全に関する条例を貴重な事例として、市民生活の安全を確保するための取り組みを総合的、密接に連携させるとともに、近い将来には市民生活安全条例の制定をも視野に入れた取り組みが必要ではないかと考えます。釧路としての前向きな対応を求めるものでございます。 質問の第4は、給食用牛乳の補助金制度の改正についてでございます。 農水省は、今年度から、乳牛メーカーの給食用牛乳の補助金制度を、これまでの一律補助から、消費量の拡大の成果に応じた補助金制度に変更したということでございます。具体的には、年間の牛乳の消費日数が平均を上回るか、当該学校の前年度実績を上回った場合に補助金を支給するというものであり、農水省としては給食用牛乳の納入について、市場原理を導入することによって業者間の競争が促進され、牛乳消費の拡大が図られるとしているのであります。この市場原理の導入については、都市部の児童・生徒の多い自治体には納入価格の軽減が図られるが、離島や山間部の小規模校を抱える自治体には、補助金の減額によって給食費の値上げにつながるおそれがあるということも指摘されているのであります。 さてそこで、釧路の場合は、この補助金制度の改正でどのような影響があるのか、次の4点についてお尋ねをいたします。 まず、釧路の場合、給食用牛乳の納入業者、単価はどのように決まっているのか。 次に、この新しい補助金制度の実施要綱が示されたのは、ことしの3月であったのでありますが、新制度はいつから実施をされるのか。また、納入契約、業者単価などの変更の必要があると思いますが、どのようになってくるのか。 次に、入札制度になることによって、納入単価の軽減につながると思われますが、この場合、給食費の引き下げにつながるようなことになるのかどうか。 以上、4点でございます。 次に、釧根地域にとって酪農業は基幹産業の一つであり、牛乳の消費拡大は大変好ましいことでございます。しかし、少子化による児童・生徒数の減少が進む中にあって、給食用牛乳の制度改正が農水省が言うように牛乳の消費拡大につながるとは、私は考えにくいと思うのであります。釧路として、農水省の言うように牛乳の消費拡大に結びつくことになるという受けとめ方をしているのか、ご見解をお聞きをしたいのでございます。 質問の最後、5点目は、幣舞橋架橋100周年に当たっての記念事業の実施について、釧路としての取り組みを求めるものでございます。 初代幣舞橋が完成したのは、今から100年前の1900年12月で、現在の幣舞橋は5代目となり、道内三大名橋の一つとしても数えられ、2000年12月でちょうど100周年を迎えることになるのであります。幣舞橋は、数多くの歌にも登場するだけではなく、幣舞橋につながるMOOや花時計、また幣舞橋から望む夕日などは観光ポスターなどにも大いに利用されておりますし、民放やNHKなどのテレビ画面にも毎日のように天気予報の背景として、この幣舞橋周辺の風景が映し出される、いわば全国区の観光資源であろうというふうに、私は受けとめております。2000年という記念すべき年に、架橋100周年を迎えるということは、観光という意味でもチャンスでもありますから、市民が釧路発展の歴史を再認識する機会とするとともに、インパクトのある記念事業、またイベントによって、観光情報を全国に発信し、釧路観光のグレードアップを図っていくべきではないかと考えております。釧路として、幣舞橋架橋100周年記念事業を行う考えがあるのかどうか、お聞きをするとともに、積極的な取り組みを求めるものでございます。 以上お聞きいたしまして、1回目の質問を終わります。 ○副議長(高橋宏政君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)佐藤議員のご質問に順次お答えをしてまいります。 まず、公社保有地の今後のあり方、利用促進、処分等についてのご質問でございます。 土地開発公社の保有地は、平成11年度に高山土地リサイクルセンター用地等をが買い取ったことによりまして、年度末保有地は平成10年度末の約389ヘクタールから、平成11年度末の約177ヘクタールへと大幅に減少いたしましたが、一方で公社が5年以上保有している長期保有地が31%、約55ヘクタールを占めていることは、当面の公社経営上の観点だけでなく、将来の本市財政に与える影響の観点からも、対策を要する大きな課題であると認識をしております。 こうした長期保有地は、当初想定した事業が滞ったり、時の経過とともに当初の先行取得目的どおりの事業化が見込めなくなってきたことなどによるものと考えられます。こうしたことから、2月定例会でお示しをした両公社保有地一覧に基づき、当初目的の再吟味と新たな利用、処分方策の検討を全庁的に進めることとし、このたび助役以下関係部課長で構成する公有地等対策連絡協議会を発足させたところでございます。 まず手始めに、両公社保有地に未利用市有地等を加えた土地につきまして、庁内各部局ごとの現時点における利用意向の有無について調査を実施してるところでありまして、この調査結果をもとに、今後この連絡協議会を中心に精力的に庁内論議、庁内調整を進めていくこととしております。 続きまして、同じ公社保有地の処分に対する国の支援策についてのご質問でございます。 事業のめどがつかないまま土地開発公社が5年間以上保有している長期保有地は、自治省の全国調べで、平成10年度末現在、全体の保有面積の約37%に上っておりまして、長期保有によって利息がかさみ、自治体財政を圧迫するおそれがあるとの観点から、佐藤議員ご指摘のとおり、本年4月21日付、自治、建設両省から、土地開発公社の業務運営や保有土地の処分に係る通知が示されたところであります。この通知は、土地開発公社を位置づけた公有地拡大推進法の趣旨を徹底させるため、昭和47年に出した通知の改訂版でございますが、当初の先行取得目的の見直しを含め、保有地の利用目的及び処分方針の再検討を強く促すものであります。 利用目的の再検討の結果、公共利用から民間売却へと処分方針を転換する場合、長期保有に伴い、時価を上回る簿価となった保有地につきましては、売却するにしても、土地開発公社の損益の処理をどうするかという課題がありまして、民間土地需要の動向とともに、長期保有地問題解決の大きなネックとなっております。こうした課題につきまして、自治省として支援策の検討を進めているとの各種報道もございますことから、そうした国の動向も注視しつつ、対応策を検討する必要があると考えております。 続きまして、情報公開の充実について、公社、株式会社の情報公開条例の対象とすべきである、このようなご提言も含めましてのご質問でございます。 出資法人等の情報公開についてでございますが、の機関ではなく、独自の人格を有する団体等直接の実施機関とすることは、制度上は困難でございます。しかし、現行制度上も、の事務執行の過程におきまして、が保有するこれら団体等の文書などの情報は、公開対象文書でありまして、請求があれば開示のための対応することとなるわけでございます。このような対応を間接公開方式というようでございますが、間接公開方式の条文上の明示につきましては、今後の制度拡充の中で、さらに検討してまいりたいと考えております。 いずれにいたしましても、私は情報公開は積極的にすべきであり、現実を住民の皆さんによく理解をしていただく、私は最もよい方法であると、このように考えておりますので、法的なさまざまな課題を十分検討しながら情報公開に向けて積極的に取り組んでまいりたいと、このように考えております。 さて、ご質問の中で、すべての会社や公社の情報公開、このようなご質問もございまして、仮にこの情報公開条例の対象とするかどうかについては、一般的には、例えば株主権を行使できる出資比率50%以上の団体などのように、通常は一定の制限を考慮をいたさなければならない問題も出てくるのではないかと、このように考えますので、いわゆる出資の公社、会社にとりまして、それぞれが出資ということで一律くくってすべてということはなかなか現実には難しい問題が出てくると思いますので、そういう面を十分精査をし、整理をして進めてまいりたいと、このように考えております。 続きまして、幣舞橋架橋100周年の事業の実施についてのご質問でございます。 明治22年に釧路川架橋の必要性の高まりを背景に、真砂町で海産物や米穀、酒類を扱っておりました愛北物産が民営有料の愛北橋をかけたわけでございますが、9年目にそれが落橋した経緯がございます。その翌々年の明治33年、1900年に、初めて国費による木橋、木の橋が建設をされまして、名称も幣舞橋と改められたことから、この初代幣舞橋完成から数えてことしがちょうど100年目に当たるわけでございます。 幣舞橋とその周辺は、5代目幣舞橋の架橋にあわせた、市民運動により設置をされました道東の四季のブロンズ像に象徴されるように、その時々の釧路市民の特段の思いが幾重にも積み重なって今日に至っておりまして、市民意識調査でも釧路湿原、タンチョウとともに釧路市民として誇りに思い、これからも大切にしていきたいと思うもののベスト3の常連となっているくらいでございます。いわばもうこの釧路のシンボルであると、このように申しても過言ではございません。 こうしたことから、の取り組みといたしましては、年2回全戸配布しておりますグラフ誌「くしろ21」の夏号におきまして、架橋100年にちなんだ見開き特集を組む予定にしております。 また、市民主体の取り組みとしまして、霧フェスティバル実行委員会の皆さんが架橋100年のパネル展を企画されるということでございまして、のまちづくり補助金を十分活用していただくことと、このようにしているところでございます。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 市民部長。 ◎市民部長(大田榮君) (登壇)私の方からも市民生活条例につきましてお答えさせていただきます。 市民生活安全条例につきましては、北海道でありますとか各自治体の制定状況の把握をしてまいりましたが、市民の自主的な安全活動を促進する立場から、さらに市内の関係団体、これは連町でありますとか、学校の補導協会でありますとか、いろんな団体がございますけれども、これらの団体等の意見を伺いながら、さらに研究を進めてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(折原勝君) (登壇)私の方から給食用牛乳の補助金制度の改正についてお答えをさしていただきます。 まず、納入業者と単価はどのように決まっているのかということでありますが、給食用牛乳の価格は、道知事が定める原乳価格に企業の処理費、それに道知事が決定した輸送費を加算いたしまして供給価格が決定されます。そこから国の補助金と奨励金を差し引いた価格が釧路における購入価格ということになってございます。 供給業者の選定につきましても、知事が行うということになっておりまして、その業者と釧路学校給食会が契約を行うということになっております。 なお、今回の改正後につきましては、道知事が市町村の区域を単位として入札を行いまして、最も低い価格を提示した業者と同じように契約をするということになります。 次に、新制度の実施時期と契約変更などの必要性についてでございますが、新制度の移行は今年度中には実施される予定というふうに聞いておりますが、期日につきましては今の時点ではまだ明らかにされておりません。また、入札後の供給業者との契約ですとか、変更の手続、方法、補助の手続などにつきましては、まだ具体的な部分について示されていない状況でございます。 次に、給食費への影響でございますが、1食当たりの牛乳代でございますが、今大体33円程度でございます。新しく入札制度が始まりまして入札を行ったといたしましても、そう大きく価格が増減するというふうにはならないというふうに考えております。 今のところ、年度途中での給食費の変更ということは考えておりません。仮に差額が出た場合は、副食費の方で調整してまいりたいというふうに考えております。 今回の改正全般について、給食そのものにはそう大きな影響はないものというふうに考えております。 それから、今回の制度改正が牛乳の消費拡大につながるかどうかということで、教育委員会としての影響でございますが、既に190回の給食すべてに牛乳をつけてございます。まだ改正案が実施されておりませんので、入札の結果等がどう影響するかということは説明できる状況にはございません。ただ、補助制度が今後とも存続されるということでございますので、児童・生徒数の減少というものはありますが、学校給食で使うということでの消費拡大効果はこれからも大きなものがあろうというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 31番佐藤勝秋議員。 ◆31番(佐藤勝秋君) (登壇)それでは、2回目の質問に入りたいと思います。 まず、公社の保有地の問題でございますが、今の市長から答弁ございまして、公有地等対策連絡協議会で今後利用のあり方を含めて調査、調整をしていくと、こういうご答弁でございました。 実際、この厳しい経済環境や、釧路も今財政の健全化に強力に取り組んでいる、この釧路の財政の体力ということを考えたときに、公社保有地の有効利用、処分がどれだけ有効的に図られるかと、またどれだけ実効性のある計画というか、対策を打つかということが非常に大事だと思います。しかしながら、一方で簿価と時価との価格の問題等もあって、どれだけ実効性の上がる計画となるのかなというのは、今の段階では不透明ではないかというふうに考えております。 この問題を突き詰めて考えていきますと、結論がなかなか出ませんで、私なりに、言葉はちょっと語弊があるかもしれませんが、何もしないことが今一番の対策じゃないかと、このままにしておくことが、例えば公社の経営も何とかの事業資金の貸し付けや、また債務保証で何とかもつと。が財政、例えば土地の有効利用について大きな事業とか建物を建ててどんと買い取るだけの今体力があるかといえば、なかなか厳しいと、やればやるだけ、例えば財政に負担がかかると、いわゆる市民負担になるということになりまして、私自身もどうするのが一番というのは、はっきりみえないというジレンマも正直あります。 しかし、置けば置くだけ、先ほど触れたように金利や管理経費が雪だるま式に膨らんでいくと、それがひいては塩漬け土地がますます塩が効きすぎて釧路財政を一層圧迫するということにつながるというふうに考えるのでございます。 先ほど触れたように、どれだけ実効性のある対策、いわゆる計画をつくるかということが大事だと思いますので、この点について改めてのご見解をお聞きをしておきたいなというふうに思うところでございます。 2番目の問題に触れまして、国の公的支援のあり方、対策でございますが、何か私が聞くところによると、4月21日付の会議の後だと思うんですが、いわゆる地方自治体が自主的に判断する問題だから、国がああしろ、こうしろというようなことは言えないというような、自治省か建設省かわかりませんが、幹部の方のコメントがあったというふうに受けとめておりますので、そうしますと、現状では確かに目的外処理だと、法的整備はたしか必要だというふうに思うんですが、それらを含めて今市長の方から何らかの検討もされているような動きがあるということでございますので、先ほどの全国市長会を通じてというようなことを私言いましたが、全国市長会ではその点のところは、何ていいますか、議論ていいますか、国に要望を上げる課題とは、今のところなっていないのではないのかなあというふうに思いますが、今後そういう全国市長会を通じて、国からそういう指導も実際あるわけですから、何らかの対策を強力に要請していくべきじゃないかと。 銀行にはたくさんの公的資金が入りましたけれども、地方自治体にもやはり、銀行だけお金入れて金融の安定を図るということではございませんので、問題は違うと思いますが、積極的なそういう要望も上げていく必要もあろうかというふうに思います。 それと、幣舞橋の100周年事業でございますが、今市長から霧フェスでのパネル展ですか、またグラフ21の見開きでの特集ということでとどまった答弁でございましたが、私は釧路として釧路市民のシンボルとも言えるこの幣舞橋を100周年をお祝いする記念事業を行って、釧路として、これは開建との調整も必要だと思いますが、行って、これを全国に観光情報として大いに発信してはどうかと、こういう質問をさせていただいておりますので、グラフ21での特集や霧フェスでの100年のパネル展に助成をするということにとどめずに、もう一歩踏み込んで答弁をいただきたいというふうに思います。 仮に開建等にもいろいろお話しされているかと──担当部段階ではですね──思いますが、いずれ議論になりましては、旧釧路川の名称問題等について、例えば開建の方でその問題について懸念をしているのであれば、それとは全く幣舞橋を100周年をお祝いしようということは、これまた別問題でありますし、それらを抜きにして意味のある記念事業にしていくということはできると思いますから、そういう意味で行っていくべきだということでございますので、再度答弁をいただきたいと思います。 それと、市民生活安全条例の関係でございますが、これは初めて私はこの議場で、今まで一回も議論になったことございませんし、初めて取り上げたことですので、関係団体の皆さんにも意見を聞いてということでございますが、私が取り上げてる意味っていうのは、この安全条例、神戸市民の安全の推進に関する条例にもあるんでございますが、だれもが安心して暮らすと、安全なまちとして市民、行政、また事業者を含めて一体となって取り組んでいくんだという決意を市民の皆さんに行政として示すと、そういうことが大事だというふうに思っておりますし、それぞれで今市民生活にかかわるさまざまな対策や事業を行っておりますが、今のこの世相の中で、なかなか十分な連携が図られていないということがありますので、条例をつくったからといって、例えば事件や事故や犯罪がなくなるかというものではありませんが、そういうことに行政と市民と、また事業者が一体となって、例えばどういうふうに安心して暮らせるまちをつくるんだと、お年寄りになっても、また障害者になっても、釧路に住んでて本当によかったなと、安心して住めるまちだなと、愛する我がふるさとだというふうに確信を持てるまちづくりを行っていく上で、一つの象徴としての、この安全条例という考え方があっていいんじゃないかなというふうに強く思いますので、研究ということでございますから、いつまで研究していただけるのかわかりませんが、そういう趣旨でぜひご検討をいただけないかなというふうに考えるところでございます。 以上、お聞きいたしまして質問を終わります。 ○副議長(高橋宏政君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)佐藤議員の再度のご質問にお答えをしてまいります。 まず、公社保有地の問題でございまして、先ほど申し上げましたように、このたび1筆ずつすべての土地の現状を把握し、写真で撮り、それを議員の皆さん初め市民の皆さんにも機会あるごとに、まずご認識をいただくと。ですから、その現状把握と、先ほど申しました、助役、関係部課長で構成する公有地等対策連絡協議会で、それぞれ目的に沿うて使用するもの、あるいは使用目的がもういろんな状況で難しくなったときには売却を考えること、そしてまた、売却もなかなか難しいのであるならば、ほかにまた違う利用方法を考えること、いろいろ方法があろうかと思います。 そこで、佐藤議員ご指摘のように、確かに簿価があって、現状価格との差がどんどん開いてまいります。私は先送りをしない行政といいますか、先送りをすると、必ずさらに負担が市民にかかってくるのはもう明らかでございます。ですから5年後、10年後もしっかり見据えた上で、私はできるだけ早く処分をする、できるだけ早く解決をするのが最善の方法だというふうに思っております。 佐藤議員は、今余り無理をしないのが最善の方法でないかというお考えのようですが、私はかえって、(「違う」と呼ぶ者あり)かえってできるものは今処分してしまうことによって、現時点の、なるほどその差額が行政として負担をしなければいけないのは、それはもう確かでございますが、先送りすることによってそれは解決されない。ますますある時点で、売却した時点で、あるいは使用する時点で必ず弊害がより大きくなって出てくるというふうに思ったときに、私どもはできるだけ早いうちに処分をする、利用する、それを検討する、そういう姿勢で、それぞれそのときはまた市民の皆さん、住民の皆さん、議会の皆さんにもぜひご理解をいただけるような対応策を講じてまいりたいと、このように考えております。ぜひご理解をいただきたいと思います。 2点目は、この4月21日に自治省、建設省、両省から土地開発公社の業務運営や保有土地の処分に係る通知が示されたところでございまして、ご承知のように、民間も連結決算が義務づけられました、民間の企業は。同じように行政も全国の第三セクターを含めて、自治体がさまざまに関与している株式会社、公社等々の関係をできるだけ早く明らかにし、できるだけ早急な責任ある解決策を望まれる時期、事態を迎えたというふうに思っております。 そうしたときに、果たしてこの自治省の徳政令のような形、あるいは支援策が本当に講じられるのかどうなのかというのは、これは私どもこれから推移を見、ある場合によりましては全国市長会などを通じて私どもの処分のしやすい方法、そして処分のときに、やはりそれにふさわしい国の支援策があって、ぜひあるべきだし、もうそうしなければますます負担が将来に向かって覆いかぶさってくるわけでございますので、そういう面では佐藤議員ご指摘のような姿勢を持ってこれに取り組んでまいりたいと思いますし、これは全国共通の大きな問題でありますので、国としても十分さまざまな政策を講じてしかるべきものと、私もそのように考えております。 最後に、幣舞橋の架橋の問題でございまして、実は10年前に幣舞橋架橋100周年の大々的な記念行事といいますか、行事がございました。それは愛北橋のできたときに、これは100年だということで、実は今ここに「釧路川物語幣舞橋架橋100年」という記念のもう10年前の、10年前につくった、これは橋南青年部の皆さん中心に、みこしで練り歩いたり、いろんな行事がありまして、その記念のテレホンカードも10年前につくったんです。それは愛北橋をつくったときから数えて100年だと、そういうことでまず1回やりました。幣舞橋架橋100年ということで。10年後にまた100年後という、まあそれはひとつぜひそういう状況の中で皆さん一生懸命頑張っていただいたと。 そこで、今回開発建設部さんは、このことについて特段の、特別の周年事業は考えておらないということで、私ども随分橋の所有者であります開発建設部さんとお話ししたんですが、なるほどおっしゃるとおり、この道路の周年、橋の周年、一つずつそれはなかなか難しいもの、こちらでやって、こちらでやらないと、これもなかなか難しいもの、そのような経過のもとで、先ほどお話ししましたように、ひとつ私どもはこの釧路のシンボルでありますこの幣舞橋についてのさらなる認識を深めていただくようなグラビアをつくらしていただく、民間でのこういうお取り組みを支援をさしていただく。 それとまた、私は機会あるごとにお願いをしておるんですが、幣舞橋のくぐって渡るところに、初代の橋からずっとレリーフっていいますか、金属板で橋の絵っていうんでしょうか、エッチングというのか、橋の写真のようなものが張っておりまして、案外知られておらないせっかくの作品でございますんで、ぜひひとつそういうものも見ていただいて、それぞれの思いで幣舞橋の100年をひとつ認識をし、理解をいただきたいと、このように考えておりまして、これ以上の行事を行政でというのは、今のところなかなか難しいものと、このように思います。 心が大事でありまして、やはり幣舞橋を愛していこうという100年の周年の思いを、それぞれの皆さんでお持ちいただきたいと、心からお願いを申し上げます。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 市民部長。 ◎市民部長(大田榮君) (登壇)生活安全条例の関係で、先ほど私どもの方で実態も調査したということで申し上げました。若干の実態に触れたご答弁をさしていただきますけれども、現在最新の情報で、一番新しいデータですけれども、道内で212市町村ございます。実施しているのは73ということですから3分の1、未実施が3分の2あるということです。こういう実態があると。 このほかに、内容をお聞きしますと、安全条例を制定しているにもかかわらず、実態が十分活動してないと、こういうような実態も聞いてございます。こういう点も含めまして、引き続き慎重に他都市の状況を研究してまいりたいと考えてございます。 ○副議長(高橋宏政君) 次に、12番続木敏博議員の発言を許します。 12番続木敏博議員。 ◆12番(続木敏博君) (登壇・拍手)それでは、発言通告に従いまして順次質問をさせていただきます。 まず質問の前に、冒頭に愛国ニュータウンショッピングセンター、つまり美原の公設市場のことでございますけれども、昨年末に退店者が相次ぎ、一時その存続すら危ぶまれた商業施設でしたが、綿貫市長の美原の住民にとって欠くべからざる商業集積の核であると、そういう方針に沿って新たなテナントの募集と、それに伴う駐車場における夜間無断駐車車両の排除及び撤去、加えて、その駐車場に開閉門を設置しての不法駐車対策等、経済水産部商業振興係の皆さんの迅速かつ適切な行動の数々、また根気強い努力に対して、この場をおかりして感謝申し上げておきたいと思います。 新生美原公設市場も昨年までの旧組合を解散し、新組合の登記も無事済ませ、地域住民の負託にこたえるべく毎日頑張っております。 美原地区はそもそも24年前にが造成して売り出した人工の宅地でありますから、その土地を買い求めた住民のための住環境の整備は当然に帰するものと思っておりました。その意味からもこのたびの対応は、スピードも内容とも十分満足のいくものであったと高く評価するものであります。 一時期、全道的に公設市場が華やかなりし時代がありました。しかしそのほとんどが今は残っておりません。そんな中、綿貫市長によって釧路の公設市場がよみがえったということは、これは他の市町村に対して胸を張れる功績であると思うのであります。 最後に残されました、25年以上も前に設計されたここの駐車場の使い勝手の悪さの改良が残っておりますけれども、これも住民全体の要望でありますから、これに関しましてもできるだけ早期に着手していただきますよう、お願いするものでございます。 それでは、質問に入らせていただきます。 商業の話が出ましたので、まずこういう問題から入りたいと思います。 この6月1日より従来の大規模小売店舗法、いわゆる大店法から、大規模小売店舗立地法へと法律が変わり施行されました。 これまでは営業開始日、店舗面積、閉店時間、年間休業日数の4項目について商業調整が行われてきたわけですが、規制緩和の流れでこれら経済的な規制が全廃され、新しい法律のもとでは大型店周辺地域の生活環境の保持に関する配慮が求められていくことになったわけです。 新法のもとでは、従来の第1種大型店、第2種大型店の区別はなく、店舗面積1,000平方メートル以上の出店または増床について都道府県知事もしくは政令指定都市の市長の権限において生活環境面での調整がされると聞いておりますし、またこの法律の第4条の規定に基づいて、大規模小売店舗を設置する者が配慮するべき事項に関する指針なるものも通産省から公表されたとのことでございます。 さて、新聞等によりますと、釧路においても庁内連絡調整会議を5月22日に立ち上げたとしておりますが、庁内のどの部署がかかわり、どの部署が中心となって、今後釧路としてどのような意見を述べていこうとされているのか、お聞かせいただきたいと思います。 また、この法律ができた背景というのも、いろいろ言われておりますから理解しておるつもりでおりますが、現実に交通渋滞や騒音、ごみなどの環境条件さえクリアすれば、大きさも営業時間も休業日数も規制なしということであります。その対応策として、同法の第13号には周辺地域の生活環境を保持するため、地方自治体が必要な独自規制の政策を講じることも想定しております。 さきの新聞報道では、全国の多くので駐車場不足による渋滞の発生、深夜営業による住民とのトラブル、法の適用外となった店舗面積500平米以上1,000平米未満のお店の出店に対する新たな対応などを行うため、独自の規制策を設けることが報じられておりました。これらの規制策について、釧路ではどのように考えておられるのか。 また、新聞報道では119のや区の首長さんの約44%が独自の規制を決定、または規制する方向で検討、または今後検討するとされておりますけれども、全国的な方向性としてよく調査分析をするべきと考えますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 次のTMOに関しましては、取り下げさせていただきます。 次に、消防に関しての質問をさせていただきます。 昨年は明治23年に釧路に私設の消防組ができてから110年という節目の年でした。私も縁あって、史実に基づきながら釧路の消防の歴史にかかわる物語を書かせていただく機会をいただいたものですから、昨年は随分と図書館にも通い、釧路や新釧路、また消防の歴史にかかわるものなどを読みあさって、消防のこと、主には明治、大正時代の消防組、消防団について勉強させていただきました。 釧路における最初の消防組の組頭が、釧路の代表的小説「挽歌」の作者原田康子さんのおじいさん、原田幸吉氏であったことを知ったときには、歴史の流れといいますか、当時毎年のように大火を繰り返していたその当時の釧路の光景が頭の中をよぎって、火の粉の中で活躍している火消したちの姿を脳裏に描きながら感慨深い思いがしたものでございます。 そのころの消防は、火を消すというよりも建物そのものを壊すことの方が早かったようですが、100年たった現在の消防の充実ぶりを思うと、夢のようにも思われるわけでございます。 先般、釧路消防本部基本計画策定委員会の検討してきた釧路消防のあるべき方向の中間報告がまとめられた旨の報道がされました。釧路のまちの構成も住民の分布状況も、また構成年齢も火災の発生件数や状況も年々変わってきて、その意味では旧態依然とした消防体制そのものも見直す時期に来ているのだと思います。 そもそも策定委員会のスタートは、現在の消防本部のもとに3消防署の体制が確立されたのが昭和52年であり、それから既に23年を経て、その間に旧釧路川、新釧路川にも何本もの橋がかかり、災害時に橋南、橋北が分断される心配がなくなったということによる再編ということなのでしょうか。 少々うがった見方をすると、昨年出されました行政診断調査報告書に書かれた現在の消防署職員が34名多いということに起因して、3署体制を1署にまとめることによって人員の合理化を図ろうとするものではないのかとも見てとれるわけでございます。 もちろん釧路の今の財政状況からかんがみますと、合理化すべきところ、削減すべきところは英断をもって行うべきであると思いますが、事市民の生命と財産を預かる消防に関しては、まず第一義には、本来の任務の完全遂行が必要かつ十分に行えるということが前提であり、単純に人口が同じくらいの他都市との比較ということではなく、釧路特有の地形、市街地の形成の状況などを十分配慮した上での消防体制の見直しを進めていただきたいと考えますが、これについて消防長の基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。 また、地域における防災活動は、これまで消防署と消防団が一体となって行われており、高齢化社会における防災活動において、地域の事情に精通した消防団の役割は、ますます重要となっております。ところが、釧路においては新たに市街地が拡大した美原、芦野地区、またこれからどんどん伸びていくと想定される昭和地区などには消防団組織もない状況であり、市民の生命、財産を守るという防火、防災体制の意味では、これらの地区での整備の問題は緊急の課題となっているわけであります。 そういう話になりますと、当然消防団配置の見直しという問題が出てくるわけでございますけれども、ここで少し現在の消防団の役割を整理してみたいと思います。 あえて現在と前置きしましたのは、今までの消防団の存在意義が時代とともに少し変わってきていると思うからであります。 そもそも消防団の結成とその目的は、第一義にはもちろん防火、防災の地域の担い手という重要な役割であります。そしてまた、このまちをこよなく愛し、自分たちの手で自分たちのまちを守ろうというまちづくりの母体でもあったと思います。このような精神を持つ市民が消防団員という形で組織され、若干の手当はあっても、ほとんどがボランティアの形で活動していることに私は大変崇高なものを感じておるのであります。できることならば、市民の多くがそれぞれの地区の消防団員となって、本気で自分たちの住むまちのこと、地域の安全のことを考えてくれれば、本当に意識の高いまちづくりができると思っておりますが、現実にはそうはいきませんから、まず基本的には防火、防災という観点から、先ほど挙げた振興住宅地域の消防団の配置があるべきではないかと、このことを望むわけであります。 また、これからの消防団の大きな役割に、地域の高齢化にかかわる問題があります。私たちの目指すまちづくりは、快適に過ごせることももちろんですが、何かあったときに安全であり、安心できるまちをつくることがまず基本的に最初に求められなければなりません。大きな地震を実際に経験している釧路としては、高齢者や非難困難者のマップづくりをしておりますが、実際にその人たちをだれがどのように救出し誘導していくのか。行政だけではできない。つまり本当に地域に密着した安全管理体制づくりのために、地域の消防団の役割は今後ますます重要と考えますが、これからの消防団のあり方とともに、見解をお聞かせいただきたいと思います。 次に、本年1月20日をもって自治省、消防庁による消防力の基準の全面改正がされました。このような全面改正は昭和50年以来とのことで、ということは、これまでの多くは25年前の基準で整備などをしていたということになるわけであります。 この改正の中ではさまざまな見直し項目がありますが、総じて国が言っているのは、さきの話の中にもありましたとおり、近年の都市構造の変化、消防需要の変化、さらには地方分権の動きにも対応し、市町村の自主性を尊重するというような地域事情に即したものにしなさいという方向だと思いますが、この中で1点、お尋ねいたします。 この消防力改正の中に、緊急自動車の配置適正台数の見直しがあります。改正前は人口15万人以下のまちで5万人ごとに1台、15万人を超えるまちで15万人を超えてまず3台、プラス7万人に1台を加算ということで、釧路は約20万人ですから現在まで4台の救急車の配備でした。しかし新基準では、人口15万人以下で3万人に1台、15万人を超える場合15万人で5台、プラス6万人に1台を加算し、さらに出動件数等を考慮ということに改正されたわけであります。 釧路では、例えば武佐救急隊の出動から現場到着時間の平均は8.7分と、中央救急隊のそれと比べると約2倍の時間を要しているという実態があります。このまちは古くからの住宅地域であり、人口及び世帯数が減少傾向にあるものの、出動件数上位10地域の中に5つの町名が入っております。この内容を見てみますと、高齢者の搬送が約50%を占めており、今後も増加が予想されております。また、他地域に見られない特徴として、市内で唯一山坂が存在する地域であり、そういった事情も平均所要時間を長くさせている原因かとも考えられます。 このように、住民の年齢構成、地理的な事情、道路のつき方など、同じ釧路といえども地域事情が随分違う上に、高齢化、核家族化が進んでいますから、この救急車の適正な配備の問題は重要かつ緊急であると思うわけです。 先ほどの改正された消防力の基準からすると、現在の釧路の場合、5台もしくは6台ということが自治省によって認められるというわけですが、今現在の出動件数、地域の事情も踏まえて、この件、どのように考えているか、お聞かせいただきたいと思います。 最後に、観光にかかわる質問をいたします。 釧路も従来の漁業、石炭、パルプに代表される第1次、第2次産業の基幹産業が厳しい状況に入って以来、観光を第4の産業に育て上げようということで、随分努力されてきていることと思います。 市長みずからがセールスマンとなって旅行会社に売り込みに行かれたり、顕著な例としては、修学旅行で釧路を訪れる学校が年々目に見えてふえている例が挙げられます。ちなみに平成5年、平成6年が1校ずつだったものが、平成7年には2校、平成8年には5校、平成9年には9校、平成10年には10校、平成11年には17校、そしてことし平成12年は22校というのですから、我々としては心強い限りであり、担当の皆さんには大変なご努力をされているのだろうと、敬意を表しているところであります。 平成10年の釧路の観光客の入り込み数は256万人であり、平成11年も先ほど市長報告の3番目にありましたように281万人で、過去最高だったとのことでございます。これは釧路に限らず管内でも平成11年度は前年比7.6%増ということで、この冬の観光の目玉であったSL「冬の湿原号」を初めとして、道東の魅力を広域的にアピールした総合力がよい結果を導いたものと評価いたします。 しかし、そうはいいながらも、他都市から来られた方々にまず言われるのが、釧路はわかりづらいまちだということです。もちろんまちの生い立ちからいっても旭川や帯広のように碁盤の目になっているわけでもなく、そもそもが複雑に入り組んだ地形であることに加え、市内の案内表示板の表示の悪さもあって、すこぶる評判がよろしくありません。 かつて釧路は平成5年のラムサール会議の際に、釧路総合サイン計画を策定し、3億数千万円を投入して案内標識の整備を行ったのであります。このときには国、道の協力も得て集中的な案内板の整備が行われ、会議に参加した外国人にも好評を得ることができたと聞いております。 ところが現在はというと、観光協会が入っている国際交流センター前の案内板にも、いまだに丸三鶴屋、拓銀、ラルズ、丸ト北村等が載っている一方で、道立芸術館の表示すらありません。MOOのバスターミナルにおり立った観光客が一番最初に足を運ぶ案内板がこのような状況では、このまちの観光に対する姿勢が疑われます。 案内板そのものは都市建設部の所管と思われますから、これを書きかえるということはすぐにでもできると思うのですが、そういった物理的な問題ではなく、これは単なるまちの案内板ではなくて、十分に観光という目的を持ったものですから、観光課を所管する経済水産部が中心となって、観光客誘導や案内板の配置、メンテナンス等を話し合う連絡調整組織をつくる必要があるのではないかと考えますが、お聞かせいただきたいと思います。 また、芸術館、国の合同庁舎、16番倉庫、市民防災センターなど新たに建設をされた施設が幸町、浪花町側にふえております。市役所やフィッシャーマンズワーフの範囲でとまっている総合サイン計画を海側にも展開させて、早急に案内板を整備していく考えがないのか、これもあわせてお答えいただきたいと思います。 これらはほんの一握りの例にすぎません。釧路が本格的に観光を第4の産業と位置づけるのであれば、そのような目配り、気配りを日ごろよりしていく必要があると思うわけです。 綿貫市長が本部長を務めている釧路産炭地域発展機構でも、広域観光の振興対策を3つの事業計画の最重要課題として掲げているわけでありますから、できることから一つずつ見直しをしていっていただきたいと思うのでありますが、市長としてのお考え及び計画がありましたらお聞かせいただきたいと思います。 以上でございます。よろしくご答弁のほどお願いいたします。 ○副議長(高橋宏政君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)続木議員のご質問に順次お答えをしてまいります。 まず、大規模小売店舗立地法についてのご質問でございます。 大店法下では「市町村は意見を述べることができる」、このように規定されておりましたが、大店立地法においては「都道府県知事は市町村の意見を聞かなければならない」、このように規定をされておりまして、そういう意味では大きな変化でございます。 大店立地法に基づく市町村が述べる意見は、歩行者の利便性や駐車台数の確保、廃棄物処理、リサイクルの配慮、騒音防止、防災対策など生活環境保持に関するものに限られております。 こうした法の趣旨から、去る5月22日に大規模小売店舗立地釧路連絡調整会議を設置をいたしました。その構成は、総務部は総務課、企画財政部は企画課、広報広聴課、市民部は市民生活課、環境部は環境政策課、環境衛生課、廃棄物対策課、経済水産部は商工労働課、農林課、住宅都市部は都市計画課、公園緑地課、建築指導課、都市建設部は道路河川課、消防本部は予防課、以上の8部14課でございまして、商工労働課が総合調整機能を果たしていくこととなるわけでございまして、意見は法の趣旨を十分尊重しながら取りまとめをいたしたいと存じております。 続きまして、同じく大型小売店舗立地法についての中で、法の適用外になった500平米以上1,000平米未満の店舗についての他都市の規制策を調査すべきであると、このようなご質問でございます。 大店立地法第13条は、市町村が大型店の出店に関し施策を講ずるときには法の趣旨を尊重して行うことを規定しております。従来の大店法に基づく第2種大型店舗で、店舗面積が1,000平米未満のものにつきましては、大店立地法の対象外ということになります。 ご指摘の報道にあります各都市の規制内容は、500平米以上1,000平米未満の店舗についてへの届け出並びに住民への説明を求めるものであると受けとめております。今後各都市の状況を調査し、独自施策を講ずることの是非について研究してまいりたいと存じております。 次に、観光問題でございまして、案内板の整備と庁内連絡調整組織についてのご質問でございます。 案内板はご指摘のように、釧路を訪れる方の道案内、また歓迎する意味で大変重要なもの、必要なものと考えております。この案内板につきまして、年月の経過とともに、不適切な部分が続木議員よりご指摘を受けたところでございますが、このことにつきましては、既存の不適切な案内板について、できるだけ早く整備をしてまいりたいと考えております。 ちなみに、付近案内板ということで4基、誘導サインとして24基、その他で100個以上の案内板が市内にございます。それをいま一度すべてにチェックをし、できるだけ早く整備をさしていただきたい、整備してまいりたいと考えております。 案内板の海側の展開新設につきましては、大変ご指摘の時期に国、道の支援策もあって大変大規模に進めた経緯もございまして、財政的にも非常に高額な状況でございまして、今後ご指摘を踏まえて検討してまいりたいと、このように考えております。 連絡調整組織につきましては、過去に山花地区での案内板整備で観光課、農林課、道路河川課、都市計画課、公園緑地課、動物園の各課が事務レベル協議して案内板を新設した実績もありますので、組織化するか、従前の事務レベル協議とするかも含めまして検討さしていただきたいと思います。 なお、冒頭修学旅行生徒の釧路の旅行が年ごとに増加しているとのご指摘、コメントもございましたが、私ども本当に関係者の皆さんのご努力に敬意を表し感謝を申し上げておりますし、またある方が駅に行ったら、修学旅行の名前を直接「歓迎何とか中学、何とか高校」と、こういうのをあったということで、ああきっとこういう気持ちが将来また大きくなったら修学旅行生が今度は一般人として、リピーターとしてきっと来てくれるだろうと、あるいはまた、非常に感激したという生徒さんの声があったとか、さまざまなやはり、心配り、あるいはまた努力がそういう面では非常に効果を上げているということを実際感じてございますし、先般も姉妹都市ということで、湯沢から山田中学生の子どもたちが70名。それは小学校のときに釧路の交流事業で釧路を訪れて、そして民泊をした、ホームステイをした子が、今山田中学校の生徒会長になって、全生徒に向かって、ぜひ姉妹都市に行くべきだと、相当根回しをして、そしてついにこの生徒会長の強い意志でこちらに来たというお話を聞きまして、本当にありがたいことだなあというふうに思いまして、そういう多くの人たちがいろいろな形で釧路を訪れていただき、釧路を堪能していただき、また釧路に評価をいただいてお帰りになることを私ども心から願っておりますし、これからもできるだけ皆さんと協力をして、修学旅行生徒の誘致に向けても頑張ってまいりたいと思います。また、修学旅行に訪れた生徒が本当に喜んでお帰りいただくような体制づくりもしてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 消防長。 ◎消防長(宮下春夫君) (登壇)消防体制についてご質問がありましたので、私の方からご答弁さしていただきます。 まず初めに、釧路の消防体制の見直しといいますか、釧路消防のあるべき方向性でございますけれども、昨年6月に設置されました釧路消防本部基本計画策定委員会、これは地域の住民の生命、財産を守るという地方自治法上の最も基本的な消防行政を果たすため、現下の社会経済情勢を勘案しつつ、21世紀を見据えた釧路消防のあるべき方向を策定するために設けたものでございます。 質問の中にありましたように、行政診断を裏づけするんでないかと、こういうことでございますけれども、全くそうでなくて、昨年出された行政診断の報告では、消防職員34名が多いと、こういうことになっておりましたけども、それを立証するものでなく、釧路消防を取り巻くさまざまな分野の現状を検証し、中間報告としてまとめたものでございます。 その内容につきましては、釧路の自然、地理的条件、人口、世帯動向、社会経済、インフラ整備など町並みの変遷、さらには火災、救急を含めたさまざまな災害状況を分析し、効率的かつ効果的な消防行政を推進するため、署所の配置等など現体制の見直しをするということでございます。また、緊急体制につきましては、救命率の向上を図るための救急行動対策、均衡のとれた再配置、あるいは高齢化社会に対応すべく緊急隊の増設など、消防行政全般についてまとめられたものであります。 予定では10月にはこの最終報告がなされるということになっておりますので、これを踏まえて消防の責務である安全と安心を市民に提供できるような、そういう体制の確立に努めてまいりたいと、こう考えております。 次に、消防団組織の整備でございますけれども、ご指摘のとおり美原、芦野地区、さらには現在開発が進められておる昭和の部分、こういったところ、市街地が拡大しており、防火、防災体制としては区域を管轄する第8分団──そしてまた向こうの方は9分団になりますけど、昭和の方は──なりますけども、そうした分団を中心とした防災推進協議会、あるいは家庭防災推進員などの自主防衛組織が確立されておりまして、それぞれの防火、防災活動を展開しております。 地域に密着した今後の消防団のあり方、現在作業中のこの釧路消防団活性化推進検討会、こういうものが行われておるわけですけども、その中でさまざまな取り組みがされております。議員ご指摘の定年制の問題だとかというものも、ひとつその導入について今検討しているということと、さらには退職報償金の見直し、定数の見直し、こういったものにも団独自に一定の道筋をつけていただいたところでございます。 さらには、分団の再配置などにつきましても課題としております。こういったことをこの基本計画の策定委員会での方向づけを見きわめながら、地域住民の安全と安心を守るという共通の課題に向けて、消防団とより連携、協調を深めてまいりたいと思っております。 それと、先ほど避難弱者の救出、だれがやるんだと、こういうことでございますけども、基本的には私ども消防機関が手を下すわけですけれども、それまでに至らないということは、消防団あるいは先ほど話したような自主ボランティアというか、そういう方々にひとつお願いしなければならないと。そういう方々が、いわゆる地域内の住民の生活等も一番熟知しておりますし、さらには地域内の危険個所、こういったものも熟知しているということで、こういう消防団あるいはまた自主防災組織というものは、こういった方々にはやはり協力いただかなければならないというふうに認識しております。 次に、救急車の増車計画でございますけれども、現在の救急車の出動は高齢化社会を迎え年々増加傾向にあります。特に平成7年から急増しておりまして、昨年は6,632件の出動件数で、1日平均18.2件、市民の数にしますと30.8人に1人が救急車を利用したというふうになります。 こうした現状を受けて、現在消防本部では消防行政全般にわたり検討しております、この基本計画策定委員会の中間報告の中でも5台から6台というふうには中間報告されております。配置の問題、あるいはその運用方法、こういったものにつきましても10月の最終報告までにさらに検討されることになっておりますので、この最終報告を受けた後、消防力の基準との整合性も深めまして、増車等については出動件数、あるいは各隊の出動頻度など、そういった総合的に検討いたしまして、救急救命体制の低下を招かないよう適正配置をしたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 12番続木敏博議員。 ◆12番(続木敏博君) (登壇)質問に対してお答えいただきました。 消防のことで簡単にもう一度お聞きしたいと思いますけれども、分団に関しましては、再配置とかそういうことではなくて、分団の今後の必要性といいますか、あり方が非常に変わってきてるんじゃないかと。今部長が言われたように、非難困難者だとかそういう人たちのことを一番熟知している、身近に知っているのはその分団員の方たちなわけです。基本的にはほとんどボランティアという形で、そういうまちのためにということで努力されているわけですから、分団のこれからも消防職員と分団との密接なあり方というのが釧路にますます求められているのではないかというふうなことでございますので、ひとつよろしくご理解いただきたいというふうに思います。 実は、その救急車のことですけれども、今部長が言われたように、年々出動回数がふえております。平成10年に6,140回、平成11年に6,632回、平成12年は7,000回を超えることは間違いないというふうなことです。 それに対して、実は自治省から出している出動件数の大体目安というのが出てます。平成8年の人口6万人当たりに対して1,600回が一応1台の基準だということに対して、釧路は平成10年の時点で1,880回出動しております。ということは、平成11年、去年は多分千九百何十回ですね。ことしは2,000回を超えるような形で多分出動されていると思いますけれども、人口が減ってもとにかく出動回数がふえている。これは核家族化だとか、あと高齢化だとか、いろんな原因があると思いますけども、事市民の生命と財産、命を守ることでございますんで、これは非常に緊急性を要していると思います。 今5台から6台にというふうなことでしたけれども、できれば漸次、できる限りふやしていくようなことで考えていただきたいと思いますけれども、最後に市長の方からその辺の考え方、いただければありがたいと思います。よろしくお願いします。 ○副議長(高橋宏政君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)続木議員の再度のご質問でございます。 救急車のそれぞれの使用頻度等々のご例示をいただいて、いわゆる新しい配置基準としての5台ないし6台というご提言もございました。十分これはご指摘も踏まえ、消防長とも十分な相談をし、また各関係方面の皆さんとのご協議も必要になってくるというふうに考えておりますので、先ほど消防長が答弁をさしていただいたような状況を踏まえて、ひとつ検討さしていただきたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○副議長(高橋宏政君) 再開を午後3時35分とし、暫時休憩いたします。             午後3時19分休憩 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午後3時35分再開 ○議長(小窪政信君) 再開いたします。 次に、13番逢坂和子議員の発言を許します。 13番逢坂和子議員。 ◆13番(逢坂和子君) (登壇・拍手)通告に基づいて順次質問させていただきます。子育て支援、公園行政、教育行政についてでございます。 最初に、子育て支援、出産育児一時金の支給の見直しについてでございます。 私は平成10年6月定例会において出産育児一時金の支給日改善について一般質問させていただきました。その後、若い方たちからのご要望もあり、再度お伺いさせていただきます。 最近急速に少子・高齢化が進む我が国において、市民は長引く不況の中で老後の年金はもらえるのか、医療費の負担はどこまで上がるのか、また十分な介護サービスが保証されるのか等々、大きな不安に駆られております。若い家庭においては、安心して子供を産み育て、十分な教育を受けさせることができるのか、不安に駆られているのが現実でございます。 安心して赤ちゃんを産み育てることができるようにと、子育てに対する支援策として設けられた福祉制度の一つであります、この出産育児一時金は、社会保険または国民健康保険から30万円支給されるものでございます。が窓口となります国民健康保険につきましては、乳児の国保加入と同時に出産育児一時金の支給申請手続がとられるのであります。出産育児一時金の支払いに関しましては、関係者のご努力によりまして事務の改善が図られ、支払期間が短縮されてきておりますことは承知をしております。しかし、若い家庭にとりましては、実際毎月の生活費の中から35万円前後という出産に当たっての費用を捻出することは大変であります。現在全国失業率4.9%とも言われております。この北海道におきましても1月から3月期の完全失業率が過去最悪の6.5%となり、3年間で17万人の人がリストラに遭ったと過日の新聞報道にもございました。このような景気の低迷した中で大変重荷になってきております。したがいまして、若い方たちが出産したくても費用がかかるということで大変苦慮しているところでございます。 ここでちょっと他の例を申し上げますと、これは本州の方でございますが、犬山とか江南市におきましては1週間ごとに毎週締め切りを行いまして、支払いは翌週に行うという形がとられているようであります。そうしたことからいきましても、若い方たちが安心して出産することができ、待ちに待ったかわいらしい赤ちゃん誕生のお祝いにもなるのではないでしょうか。この点から考えますと、事務処理の簡素化をもう一歩進め、支給日の改善を図られないものかと思うわけです。 先日、出産を間近にした若いお母さんから市民相談がありまして、せめて医療機関に(発言する者多し) ○議長(小窪政信君) 静粛に願います。 ◆13番(逢坂和子君) (続行)支払われる出産費用については、何も心配しないで赤ちゃんを産むことができればありがたい、何とかならないものかとのお話がありました。 これは豊田の例でございますが、昨年7月からあらかじめ委任状を提出することで、一時金を医療機関がから直接受領できる方法に事務手続を改善しました。この結果、分娩費を準備しなくてもよくなり、既に20名ぐらいの方が利用し、喜ばれているようです。私はこの実現が少子化傾向の歯どめになっていくのではないかと思うわけです。 そこで、釧路におきましても申請者の利便性を考え、医療機関等に出産育児一時金受領の委任払いができないものか、お尋ねいたします。市長並びに理事者のお考えをお示しいただきたいと思います。 次に、公園行政でございます。 市民と共同の公園づくりについてでございます。 釧路には平成12年3月末現在で大小合わせて331の公園がございます。そのうち供用公園が229カ所でございます。毎年チューリップフェアが開催される鶴ケ岱公園、総合公園である春採公園、柳町公園等、市民の憩いの場になっております。 その中で、昭和57年より補助事業として整備が始まりました柳町公園は、テニスコート、パークゴルフ場、ゲートボール場の運動施設や噴水、冒険広場等の施設があり、多くの市民に親しまれております。先日も私夕方行ってみましたら、本当にご夫婦で散策している方たちや、また本当に親子で遊んでる方とか、本当に麗しい光景が目に入りました。 平成12年度は実施設計に入り、駐車場、植栽等の整備を五、六年ぐらいかけて公園施設の充実を図るとの方針で進めているようです。 皆様ご存じのとおり、柳町公園は釧路の中心に位置し、延長2.4キロメートル、幅83.4メートルの帯状の総合公園で、全体面積25.1ヘクタールのうち、今回の整備箇所はD地域2.3ヘクタールが整備されると総合公園として完成となります。都心から2キロメートルの位置にこれだけの規模の公共用地があることは、釧路市民にとって誇るべきことです。地域に生活する市民に密着した地区公園の要素が強く、しかも全市的な公園という二面性を備えています。 同公園には、が昭和42年から緑の銀行を発足させ、昭和47年まで1万2,300本の植樹が行われ、緑いっぱい市民運動の盛り上がりで、昭和46年から市民の森づくりが積極的に進められてきました。以来30年近い年月を経て木々も大きくなり、樹木で囲まれた公園になりました。地元の方々は柳町公園の最後に整備される箇所については、ぜひ市民が目で楽しみながら潤いのある花々を植栽してほしい。また幣舞橋から見える花時計のような、何かシンボル的な時計をぜひつくってほしいとの声も上がっております。また、自分たちの地域にある公園だから、もっときれいに守っていきたいとの要望もございます。そこでお聞きしたいと思います。 1つには、柳町公園D地域の公園のイメージはどのようになっているのか。花時計も含めてお答えいただきたいと思います。 2つ目は、市民が共同で取り組む公園づくりとして、花の植栽するところを市民に開放してはどうか、またそういう考え方に対し、として市民にどんなアプローチを考えているのか、お聞きしたいと思います。 3点目は、市民と共同で取り組む公園づくりが市民のまちづくり参加のきっかけとなり、今後の公園づくりを活性化させていくと思いますが、としてどのようにとらえておられるのか。 以上3点についてお答えいただきたいと思います。 最後に教育行政、学校図書館の司書設置義務化についてでございます。 本年は国会決議の子ども読書年に当たり、子どものひとみが輝く社会を築く一環として、本のすばらしさを訴えていく運動が全国的に展開されております。読書は考える力を養い、いじめや不登校の問題解決に果たす役割も大きいところです。本と触れ合うことによって、子どもたちは言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、想像力を豊かなものにし、人生をより深く生き抜く力を身につけることができます。 平成9年6月11日、学校図書館法の一部を改正する法律が成立し、平成15年度より全国の12学級以上の小・中、高等学校に司書教諭を配置することが義務づけられました。昭和28年に成立した学校図書館法では「当分の間、司書教諭を置かないことができる」とあり、学校の教育課程の展開に寄与するとともに、児童または生徒の健全な教養を育成する目的としては、成立時は司書教諭の養成が間に合わなかったので、それまで何年かという意図にあったのか、44年間も続いたところです。 今回の法律の改正は、教育改革の中、児童・生徒に必要な力とされたみずから学ぶ力や、情報活用能力などの生きる力を育むという新しい学力観を実現するためのものです。2002年には、総合的学習の時間が本格的に導入されます。総合学習の準備のためには司書教諭の配置義務化は時を得ていると思うわけです。 そこで伺いたいと思います。 1つは、平成15年に司書教諭配置が義務づけられるに当たって、今の釧路における司書教諭配置の現況と、平成15年に推計される12学級以上を要する小学校17校、中学校9校の司書教諭配置をどのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。 2点目は、司書教諭の育成と資質の向上についてでございます。 これからの教育は、生徒一人一人の個性を大切にする教育です。生徒がみずから課題を発見し、それらを解決する過程が重要視されます。いろいろな意思決定の場面で、人類の知恵の宝庫である図書館の図書を利用することにより、知恵を共有できます。今後の司書教諭には、読書指導の充実とあわせ、学校における情報教育推進の一翼を担うメディア専門職としての役割も期待されるところです。子どもたちに読書を促し、読書の楽しさとの出会いをつくるべき学校司書の資質として、子どもたちに好かれる先生を、そしてほかのことも聞きたくなるような魅力あふれる人格の人を育成していただきたいと思いますが、この点どのように考えておられるのか、お聞きしたいと思います。 次に、学校図書整備について伺いたいと思います。 学校図書館の整備充実を図るため、平成5年から平成9年までの5年間に全国の公立小・中学校の学校図書館の蔵書を1.5倍にふやそうとする文部省の施策です。この施策を実現するために、文部省は学校図書館の整備を図る際の目標として、学校図書館図書標準を設定しました。釧路におきましては、小学校24万6,640冊、中学校16万7,200冊の目標値になります。しかし、釧路は当初より蔵書冊数が少ないため、釧路独自の図書整備10カ年計画を立て、平成15年度小学校15万2,223冊、中学校12万7,726冊に整備目標を置いています。 しかし、平成11年度の図書整備状況を見てみますと、小学校で購入数が3,420冊に寄附冊数506冊、それに廃棄図書が2,583冊ありまして、それを前年度と蔵書冊数を比べても1,400冊の微増になります。中学校におきましても購入が2,787冊、寄附が721冊、廃棄図書が5,043冊、中学校におきましてはマイナス1,500冊です。どのような本が廃棄されているのか、その実態をお聞きしたいと思います。 この分でいくと、平成15年には釧路としての整備目標達成ができないのではないかと心配しているところです。2002年総合学習実施に向けて対応していくためにも、整備目標をどのように考えておられるのか。 以上3点について、市長、教育長のお考えをお示しいただきたいと思います。 以上で第1回の質問を終わらせていただきます。 ○議長(小窪政信君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)逢坂議員のご質問にお答えをしてまいります。 子育て支援につきまして、出産育児一時金の支給期間の短縮についてのご質問でございます。 出産育児一時金の支給につきましては、平成10年9月支給分から月2回支給に改めまして、最長従来まで45日お待ちをいただいたものを25日間程度まで圧縮をさしていただきました。その後、さらに事務処理を見直しまして、平成12年4月、ことしの4月からは月2回の支給を3回とし、最短で10日間、最長で20日間程度までに短縮を図っております。 続きまして、出産育児一時金の医療機関への委任払いについてのご質問でございます。 出産育児一時金を委任状により直接医療機関に支払いできないかということでございますが、釧路国民健康保険条例では、被保険者が出産した場合、当該被保険者の属する世帯主に対し出産育児一時金を支給することとされております。医療機関の受領委任につきましては、ほかの保険適用の確認や、世帯の納付状況、平成13年度実施される給付の一時差しとめ措置等、内部的な問題点の整理、さらには医師会の皆さんとのご協議の必要がございます。 いずれにしましても、逢坂議員ご指摘の、被保険者の利便性を高めるために今後十分検討さしていただきたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 住宅都市部長。 ◎住宅都市部長(松倉豊君) (登壇)公園行政のうち、柳町公園につきまして3点ご質問をいただきました。ご答弁申し上げます。 最初は、柳町公園のDブロックの整備イメージについてでございます。柳町公園は、AブロックからEブロックの5つのブロックに分けまして整備を実施しておりますが、今年度からは残されておりますDブロックの整備を進めてまいります。 柳町公園は今日まで多くの市民のご協力によりまして、市民の森づくりが積極的に進められてまいりましたが、Dブロックについての基本的な整備の考え方といたしましては、花や果木をメインとして整備をしてまいりたいと、このように考えております。 また、時計の設置につきましては、花時計の設置につきましては本公園の全体の中で必要な施設でございます。特にDブロックは花や果木をメインとしまして整備を進めますので、花に囲まれた時計のイメージは、周りの景観上からも配慮すべきことと考えております。今後はデザインや、どのような規模にするかなどを検討してまいります。 2点目は、Dブロックの整備についてでございます。 市民が積極的に参画し、行政と共同して公園づくりを進めることは最も基本とするところでございます。今後Dブロックの整備の中で市民が主体となって花づくりができるスペースを確保してまいりたいと、このように考えております。 最後は、市民参加の取り組み拡大についてでございます。 公園は地域と密着した施設でございまして、これまでも整備に当たりましては市民の方々のご意見等をお聞きしながら整備を進めてまいりました。さらに市民の方々のご協力をいただきながら、公園がコミュニティの場としてより一層親しまれ、大切に使用、利用される公園づくりに取り組んでまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 学校教育部長。 ◎学校教育部長(折原勝君) (登壇)私の方から学校図書館の司書教諭の配置の義務化についてお答えをさせていただきます。 ご指摘にもありましたとおり、平成9年の学校図書館法の改正によりまして、平成15年3月31日までに、12学級以上の規模の小・中学校への司書教諭の配置が義務化されたところでございます。 これを踏まえまして、道教委では、平成10年度から一般の教員につきましても司書教諭の資格を取得できるということを目指しまして、夏休みの期間を利用して、教育大学の各学校、釧路校も入っておりますが、各大学を会場にいたしまして認定講習会を計画的に開催してきており、有資格者の拡大に努めているところでございます。 しかし、現段階ではまだ国及び道からこの司書教諭を別枠で人的配置というか、人的措置を図っていくのか、あるいは現定数内とするのかの考え方が示されておりません。 現在の配置状況でございますが、小学校28校のうち配置が必要な12学級以上の学校は現在17校ございます。司書教諭がいる学校は17校中12校でございまして、5校にはまだ資格者がおりません。それから、中学校につきましては14校のうち10校が必要な学校ということになりますが、有資格者がいるのは6校でございまして、4校がいない状況でございます。 教育委員会といたしましては、現在司書教諭のいない小・中合わせて9校を含めまして、遅くても平成15年3月末までには全小・中学校に司書教諭を配置したいというふうに考えているところでございまして、今後とも人事配置につきまして道教委に要請をしていくとともに、講習会の開催その他につきまして周知を図りまして、広く一般教員の受講を呼びかけてまいりたいと思います。司書教諭の有資格者の増員に向けて努力をしてまいりたいというふうに考えています。 また、ご指摘のありましたとおり、司書教諭の育成ですとか、資質の向上につきまして大変重要でございます。私どもといたしましては、教育研究センター及び研究団体が幾つかございますので、そちらとも協力をしながら講座の開設ですとか、それから実践論文の募集、既にやってる部分もございますが、実践論文の募集ですとか情報提供その他などにつきまして努力をしてまいりたいというふうに考えております。 最後に、学校図書の整備目標についてでございますが、学校図書の整備につきましては、児童・生徒が本に親しみ読書の習慣を身につけるということ、またこれから始まります総合的な学習の中での調べ学習の資料としても利用するために、必要不可欠なものというふうに考えております。 このために、教育委員会といたしましては、先ほどお話がありましたとおり平成6年度から平成15年度までの10カ年間で、平成5年度の冊数の1.5倍ということを目標にいたしました。この目標達成のために平成6年度以降は図書整備の予算を前年比約3倍にしてございますが、そういうことで整備を進めてきたところでございます。 しかし反面、学校には購入後相当年数たっている本が多数ございます。補修がきかなく、傷みが激しいものにつきましては、これ以上の利用に耐えないということでございます。それから、図鑑等で内容が古くなって調べ学習などの資料として利用できないと、利用することが難しくなったという本がございまして、そういうものは廃棄せざるを得ないということでございます。ご指摘のとおり、購入冊数と同じ程度の本が毎年廃棄せざるを得ないという状況がございます。このために思うように蔵書数がふえない要因にもなってございます。 教育委員会といたしましては、少しでも早く整備目標を達成できるように、今後とも予算の増額確保に向けまして努力をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △時間の延長 ○議長(小窪政信君) 本日の会議時間は議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○議長(小窪政信君) 次に、14番石川明美議員の発言を許します。 14番石川明美議員。 ◆14番(石川明美君) (登壇・拍手)あとわずかになってまいりました。順次質問に入らせていただきます。 最初は、4月から始まりました介護保険の問題であります。 政府は世紀の大事業として、この4月から介護保険をスタートしたわけですが、国会の森首相の答弁にありましたように、大きな混乱もなく制度としてスタートできたと、高く評価しております。市長も午前中の市政報告におきまして、混乱もなく順調にスタートと述べていますが、実態はどうでありましょうか。 介護サービスを供給する各事業者、ケアプランを作成する方々の残業に次ぐ残業や休日出勤など、はかり知れない困難の中で進められてまいりました。ケアマネジャーの方々からは、連日の残業、休日出勤は当たり前。ある女性の方は夕食をつくりに一たん家に戻り、再び職場に戻って深夜まで仕事をしているなど聞かされております。中には、こんな制度だれがつくったんだと、怒りとキレかかる寸前の状態になっているケアマネジャーの方もいるとお話を聞いております。 介護のために少しでも役に立てばと応募した認定審査委員の方は、審査が終わったと思ったら次から次へと審査が来る。認定は責任ある重い仕事なのだが、このままでは日中の本来の仕事がおろそかになってしまうと、審査会のあり方に疑問さえ持っております。 そして、ようやく4月から始まったと思ったら、介護を受ける高齢者にとって介護サービスを減らしたりやめたりする状態が出てきております。私の聞いた範囲でも「少ない年金の中でお金を払えというのか、こんなにお金がかかるならやめざるを得ない」「デイサービスの利用料が2倍になってしまった」「ホームヘルプ、デイサービスを減らした」、また「体は丈夫で歩けるが、痴呆で24時間目が離せない。認定のサービス限度内では結局私がついていなければならない。何のための介護保険か」など、さまざまな悩み、疑問、問題点が噴出しております。 私は一個人ですから、聞こえる範囲は狭いものです。しかしその一部の状態でさえ、さまざまな問題が発生しているわけであります。 私たち釧路市議団は、4月28日に介護保険制度の改善の申し入れをに対して行いました。そのうちの一つに、介護の現場で何が起きているか、実態調査を至急行うことを提起しましたが、このたび結果が出てまいりました。 内容を見ますと、当初私たちが心配し、また指摘したことが起きていることが明らかになっております。介護サービスが少なくなった6.3%。そのうち経済的な理由で少なくした方が何と64.9%と、多数を占めております。本人、家族の希望どおりのサービスが盛り込めなかった10.3%。さらに大変なのは、全額自己負担になる支給限度額を上回ったプランは65件、4.2%もあります。私はこれ自体大変な問題であると考えるものであります。 市長にお伺いします。介護保険の実施後、波乱もなく順調なスタートだったのか、また介護保険によって介護が前進したのか、介護保険の評価にかかわる問題としてお尋ねするものであります。 さらに、今回の調査はケアマネジャーに対してごく一部の調査であります。これだけでも多くの問題があらわれております。だからこそ、さらなる調査が求められております。実際に介護を受けている人、また新たに介護を受けたいと申請した人など、被保険者の調査も必要と考えるものであります。この点について答弁をお願いするものであります。 介護の2点目です。 今回の実態調査でも明らかなように、現在の介護保険制度での最大の障害は、介護を必要としている人にとって、利用料と介護認定に大きな壁があると言えます。介護サービスの利用者にとって、この2つの壁が立ちふさがっていると言えます。 私たちの要求として、利用料の減免をすべての在宅介護に3%を適用し、生活保護水準の生計困難世帯は無料にすることを現在要求しております。政府は盛んに減免制度をつくったと述べていますが、これは3月までホームヘルパーを利用していた方だけに適用され、他のサービスや、また4月からの新規の申請者には1割の負担が適用されます。デイサービスなどは社会福祉法人の自腹を切った減免措置であり、ごくごく一部の減免措置と言えるのではないでしょうか。 このように実態調査でも明らかなように、利用料が大きな問題としてクローズアップしております。原因が明らかになった以上、対策が求められております。 そこで質問は2つです。 1つは、国に対して利用料の新たな減免措置、そして恒久化など強力な要請が必要ではないでしょうか。 2つ目に、国が実施するまで待っていなければならないのかという問題です。として独自の対策が問われているところであります。の考えについてお聞きいたします。 介護の3点目です。 65歳以上の保険料の徴収が10月から始まります。これも大きな問題点であります。この間、お年寄りからさまざまな意見が寄せられております。とりわけ私が保険証は届きましたかと聞くと、中には「届いたが何の保険だろうか」「いや、そんな保険証見たことがないよ」、また「どう使えばよいかわからない」など、ごくごく初歩的な質問が出てきています。これ自体、制度がまだまだ理解されていないと、痛切に感じております。さらに、保険料が10月から取られますよと聞くと、びっくりされる方や、年金から天引きされること自体知らない方もまだまだ多くいらっしゃいます。先ほど、利用料が壁になってサービスを低下させたり、断念されている方が生まれている、そういうときに追い打ちをかけるように保険料を10月から徴収する。まず大変なことではないかと思っております。 この保険料の徴収の問題は、いわゆる特別養護老人ホームの問題も絡んでおります。いわゆる認定を受けても特養に入れない。いわゆる保険料を払っても保険が使えないという大問題があるわけであります。こうした点を踏まえ、介護保険料徴収のさらなる延期が必要ではないかと考えるものであります。このことを国にしっかり要請するとともに、これも国が計画するまで何もしないのかという問題があります。独自の考えを、現時点での考えを改めてお尋ねするものであります。 最後に、特別養護老人ホームについてであります。 3月末、いわゆる新しい介護保険がスタートする前に、釧路の特養の待機者は233人とお聞きいたしました。233人の待機者といいますと、一体いつ入れるのか。ことしにはまずは入れないだろう。来年になるか。こうした声が出されております。 先日配布になりました、いわゆる高齢者保健福祉計画、これを見ましても介護保険絡みの計画はもう5年間、既に策定され終わっております。5年間の計画が、いわゆるセメントとしてつくられているわけであります。特養ホームの欄を見ますと、5年計画で30床、そして80床増床が計画されております。5年たって、たったの110。計画書を見ますと、いわゆる特養、老健、さらに療養型、合わせて足りているという計画になっております。しかし現在、今もって特養に入りたい、この声は根強く存在するわけであります。どう見ても、この計画は特養に関しては現実を反映していない計画だと私は考えるものであります。 この計画、3年後に介護保険は見直しと申しますが、新たな計画に当たって、ぜひともこの特養の問題、として解決が迫られているものではないでしょうか。 さらに、4月からの介護保険ではの責任は認定までであります。その後は被保険者と事業者との計画に任されており、新規利用希望者、これに対して行政とどうかかわっていくかの問題が提起されております。 認定された後、いわゆる特養希望者が一体何人いるのか。これは本人とケアマネジャーに任されております。はわからないということになりうる場合があるわけであります。そのために、行政として責任を持ってこの特養希望者、また施設介護、そうした実態を常に把握していく必要があるわけであります。こうした点について、行政としてどう把握していくか、この点についてお尋ねするものであります。 次に移ります。 ごみ焼却処分についてであります。 ごみの広域化処理について4月5日、民生福祉常任委員会の委員協議会で説明がなされました。それによりますと、北海道の釧路管内の基本計画では、ランニングコストも含め15年間で500億円を超える大事業が行われる。これはまだ決まったわけでありませんが、一番安い計画としてA案が持ち上がっているわけであります。そして、この大型焼却施設は、いわゆるガス化溶融炉が既に既定路線であり、完成までのプログラムが既にでき上がっているかのごとく進んでいるように見受けられます。15年間で500億円、市民に多大な影響力を与えるこれだけの大事業計画を議会報告だけで済ますのは、大きな問題があると考えております。 私としては、議会で特別委員会を設置して徹底的に審議していくべきものと考えているわけですが、問題はの立場であります。ごみ処理計画に当たっては、平成5年のの基本計画、そして平成8年のCRT計画と進めてきておりますが、いわゆる焼却と堆肥化は大幅な変更を余儀なくされているのは現在のごみ処理の大きな問題点であります。ごみ処理計画は、国の計画が揺れ、また新たにダイオキシンの規制が加わったり、さまざまな計画変更が行われ、一面、やむを得ない面が生まれているわけです。 しかし、現時点で見れば、結果的に計画の大幅な変更と言わざるを得ません。なぜこのようなことになったのか、改めてとして説明を求めるものであります。 そして、私としては、この巨大な計画とも言えるガス化溶融炉が進行してる以上、市民への情報公開と開かれた計画の作成、市民討議が必要ではないかと考えます。市民への情報公開、市民討議について今後の方向性、そのあり方についての見解をお聞きするものであります。 ごみ行政のもう一つの点でありますが、国の計画、道の計画、この広域処理化計画、これにそのまま乗ってよいのかという問題があると考えます。 東京を初め、いわゆる大都市では最終処分場が不足し、ごみ戦争とまで言われる事態に発展してることは周知の事実です。しかしこの北海道、釧路管内ではもう少し違ったあり方が求められるのではないかと考えます。釧路には釧路独自のあり方を検討しなければなりません。進め方が余りにも速過ぎると感じているのは私だけではないのではないでしょうか。こうした点についての見解をお聞きするものであります。 3番目、最後の質問であります。 米海兵隊による矢臼別演習場の固定化が一層強まっている問題であります。 4度目の演習が終了し、きのうは釧路市内に50人ほどの米海兵隊員が外出をしました。あす、あさっては川湯、摩周の観光を行うと聞いております。幸いにきのうの外出に関しても大きなトラブルは発生してないと、現時点では私も聞いております。 しかし、今回の演習で一番大きな点として、いわゆる5度目の演習が次第に明らかになっていることであります。今回の訓練においてケリー中佐は、個人的には矢臼別でも来年もやりたい旨の報道がなされ、それを受けるようにして10日付の新聞では大森防衛施設庁長官が、一般論としては5年に1回は休みになるという基本的考えだが、地元事情や米側の訓練状況によって変わり得ることがあると述べています。まさに矢臼別演習場を毎年利用する固定化を宣言したようなものではないでしょうか。今必要なことは、固定化反対の声をしっかり発しなければなりません。 市長にお聞きします。市長は前議会で「矢臼別は4年連続ということで、平成13年度の演習はないものと認識しております」と答弁なされました。その根拠について、改めてお尋ねするものであります。 さらに、明らかになりつつある5度目の演習と演習の固定化について市長の見解をお聞きいたします。 最後に、NBC訓練について改めて質問いたします。 前議会では、矢臼別でのNBC訓練について防衛施設庁に確認したところ、NBC兵器を用いた訓練を行っているのではなく、隊員の装備についてあくまでも防御的なものと答弁しております。 実際の兵器を使った訓練をやったら、これは大問題です。この地域で、いわゆる核兵器の実際の兵器を使えば、まさに日本国民の感情を逆なでするものであり、演習そのものが大きな障害に当たることは、彼ら自身もよくわかっていると私は思っております。 前議会の市長の見解から出てくる問題として、実際の兵器を使わなければよいのかという問いかけです。アメリカは核兵器保有国であり、核戦争を想定した訓練を行っているのも事実です。この核戦争を想定した訓練は、アメリカ本土で行えばよいことではないでしょうか。問題は、核戦争のこの訓練が、私たちの目の前で行われている事実が問題です。 核兵器は絶対に使ってはならない兵器であり、この地上から一日も早く一掃しなければなりません。ことしも釧路は広島に代表を送り出します。これはすばらしいことであります。だからこそ、防御訓練だから問題はないという市長の見解を問うているわけであります。核兵器廃絶平和都市宣言のまちの目の前で核戦争の訓練が行われている。これに対して市長として何のコメントもないというのも恥ずかしいことではないでしょうか。改めて市長の認識、そして見解をお聞きして、第1回目の質問を終わりにいたします。 ○議長(小窪政信君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)石川議員のご質問に順次お答えをしてまいります。 まず、ごみ焼却処分計画について、ごみ処理計画についてでございます。 釧路では廃棄物処理法の規定に基づきまして、本における中期的、総合的なごみ処理の基本方針を明らかにするごみ処理基本計画を平成5年3月に策定をし、平成8年3月には廃棄物処理施設の一体的、総合的な整備を行うことを目的とした廃棄物循環型社会基盤施設整備事業計画、いわゆるCRT計画を策定したところでございます。 しかしながら、今日廃棄物処理をめぐる動きは極めて多様かつ急速でありまして、ダイオキシン対策、廃棄物の減量化、地球温暖化対策など、課題に対してごみ処理計画と施設整備基準の見直しが求められている状況となっております。 のCRT計画では、焼却施設、堆肥化施設、破砕施設、リサイクルプラザ、最終処分場の整備計画を定めておりますが、これまでに議会の論議を経ながら堆肥化施設の実施に向けての調査研究、リサイクルセンター、最終処分場の整備、破砕処理業務の委託等の事業を進めてまいりましたが、焼却施設に関しましては、炉から発生するダイオキシン対策、地球温暖化対策、広域ごみ処理の動きなどで計画を取り巻く状況が大きく変わっており、見直しが必要な状況にございます。 次に、ごみ焼却処分計画についてでございます。 現在、釧路管内10市町村のごみ広域処理検討協議会では、ごみ処理に伴うダイオキシン類の排出削減とともに、ごみの減量化やリサイクルの推進を図るため、本管内に適したごみ広域処理計画の検討を進めており、本年3月にはごみ広域処理基本計画を策定したところでございます。 検討協議会では、原則公開で行われており、報道関係を、マスコミ関係を通じて協議会の内容は広く市民に報道されているほか、市議会におきましてもその都度経過報告を行ってきたところでございます。 今後は、本年度末に策定されるごみ広域処理実施計画の速やかな公表や、事業化に先立って実施される生活環境影響調査の条例に基づく縦覧手続などを通して、広く計画内容の周知や住民意見の聴取などが行われてまいります。 続きまして、ごみ焼却処分計画についてでございます。 ガス化溶融炉については、現在広域ごみ処理検討協議会の中で管内の可燃ごみを集約処理する方法の一つとして検討されているところであります。 では、本年度ごみ処理基本計画の見直しを予定しておりますが、今後改定したごみ処理基本計画に基づいて焼却施設等の整備を進める場合、ごみ広域処理計画への位置づけが国庫補助金導入の条件となってまいります。このため広域処理計画との整合性を持ったごみ処理基本計画が必要なことから、策定の順番についてはぜひご理解をいただきたいと思います。 続きまして、米海兵隊による矢臼別演習場の固定化についてでございます。 米海兵隊訓練の沖縄から国内5演習場への分散移転実施に当たりましては、これまでも5演習場から4演習場を選定し、持ち回り実施されており、道並びに関係自治体と同様に、5年に一度はいずれかの演習場が訓練を実施しないものと受けとめているところであり、その認識を示したものであります。 このたびの防衛施設庁長官の発言につきましては、詳細を承知しておりませんので、見解を述べることは差し控えさしていただきますが、道や地元4町でつくる矢臼別演習場関係機関連絡会議では、訓練実施に当たっては5カ所の持ち回り計画に基づき分散実施するよう国に要請してきているところであり、当市もこのたびの訓練実施に当たり、2度にわたり札幌防衛施設局へ地元自治体の意向が受け入れられるよう要請したところであります。 来年の訓練計画につきましては、年明けの日米政府間の協議で最終的に決定されると聞いております。 最後に、いわゆるNBC訓練についてのご質問でございます。 今回NBC訓練が実施されたかどうかを防衛施設局へ照会をいたしましたが、訓練運用の内容にかかわることであり、防衛施設局としては回答できない旨の連絡があり、訓練の事実関係が確認されないことから発言は控えさしていただきます。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(川田修敬君) (登壇)介護保険について数点ご質問いただきましたので、順次ご答弁申し上げます。 1点目は、介護保険は前進したのかとのご質問でございますが、介護保険は介護の社会化を図るため、多くの議論を経て法制化されたものであります。 実施に当たりましては、国においても施行の直前あるいは施行後においても、福祉施策を含め改善策が打ち出されております。このことは介護保険を前進あるいは発展させるためのものとして理解しております。 今後においても、さまざまな課題に対応しながら、国や道に働きかけるべきことは働きかけ、としてやるべきことは十分精査検討してまいりたいと考えております。 次に、被保険者の調査についてでございますが、ご指摘のとおり、被保険者の調査は必要と考えますが、今回の調査につきましては、現に介護を必要とする方々からの回答をいただくには難しい面もあり、じかに本人、家族と面談しているケアマネジャーを通じて調査を行ったものであります。今後につきましては、調査方法等について模索してまいりたいと考えております。 次に、国への要請との独自施策についてでございますが、といたしましても低所得者対策など各種サービスにつきまして拡大されるよう、全国市長会などを通じ国に要望しているところでございます。 の独自施策につきましては、国等の今後の動きを踏まえながら対応してまいりたいと考えております。 次に、10月からの保険料徴収について、さらなる延期があるのかとのご質問でございますが、現在示されている、ことしの10月から平成13年9月までの保険料を半額徴収するという方針以上の情報はございませんが、今後国の動向を見きわめてまいりたいと考えております。 国への要請につきましては、全国市長会を通じ長期的な保険料の低額化を実施するよう要望しているところでございます。 の独自の考え方ということでございますが、今後国の動向を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。 最後に、特別養護老人ホームの待機者対応についてでございますが、ことしの3月末の待機者は233名となっており、介護保険事業計画の計画期間における特養ホームの整備目標は110床としているところでございます。平成13年度には釧路鶴ケ岱啓生園に30床、平成15年度には80床の増築を計画しており、まずは計画の達成に努力してまいりたいと考えております。 また、計画の見直しについては、保険料の関係で3年後に見直すことになっております。 新規の利用希望者の把握につきましては、各施設に対し定期的に報告を求め、待機状況の把握に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 14番石川明美議員。 ◆14番(石川明美君) (登壇)再度の質問をさせていただきます。 まず、介護保険についてでありますが、質問の趣旨として、介護保険は前進ではなくて、介護全体の問題として前進しているかどうか、お聞きしたわけであります。介護保険そのものは3月、4月含めて改善、変更に次ぐ変更で改善はされていると私は考えておりますが、実際介護を受ける立場から見た場合、まだまだの状態であるからこそ、今回の質問に至ったわけであります。 これは市長に対する答弁をお願いしたい項目です。いわゆる介護全体を見た場合、この介護保険によって本当に前進したのか、それとも一部後退が起きているのか、こういう判断を2カ月を経過した中で市長としてどう考えていくか。その点について改めてお尋ねするものであります。 それと、いわゆる利用料と介護認定の2つの壁、さらに保険料の徴収。確かにこれは6月7日、つい先日です。市長会で国に要望を出されております。少し私も読んでみますと、「低所得者についての総合的な対策をこれまで要請しているが、国の特別対策による自己負担の軽減策が新規認定の低所得者を対象としていないことなどの問題が新たに生じているので、これらを含めて抜本的に検討し、国費による恒久的な対策を速やかに確立すること」。これは私たちの要望と同じ立場であります。この点では市長と私の立場は同じものと言えると考えています。ぜひこの要望をしっかり、また市長会だけではなくて、さまざまな分野から声を上げていかなければ制度は改善されないものと考えているわけであります。 そして、現にこの介護保険の状況が、この分野で問題点があるということがはっきりしたわけであります。いわゆる利用料です。だからこそ独自に何をしなければならないのか、これが問われているのではないでしょうか。 これは以前にも私が述べましたが、昔のことを言えばと言われますが、1960年代、1970年代は、いわゆる地方からさまざまな条例をつくり、国の政策そのものを変えていった歴史があるわけであります。その代表的例が、いわゆる老人医療費の無料化であります。地方が率先して住民のための施策を行い、それを結果的に国がやらざるを得なくなった。こうしたことが今地方分権の中で地方自治体に求められているのではないかと、私は考えるものであります。 問題点があれば、積極的に住民の立場に立ち、その政策を実行し国に要望していく。こうした点から、ぜひこの利用料の問題についても、問題点は一致しているわけでありますから、改めてこの問題について独自の問題としての対策を、答弁をお願いするものであります。 次、特養ホームです。 どう見てもわからないのが、いわゆるこの110床の問題です。先ほど233人、3月末で待機しているというようによんでおります。これ、5年たてばさらにふえていくことは確実です。そして確かに計画書を見ますと5年後の必要人数、これは国の参酌基準に基づいて出されていると思うんですが、この特養に入りたいという希望と、国の出されてきた釧路の数字がどうも合わないのではないか、このことを私は実感を持って感じているわけなんです。 5年間で110床、これをつくれば確かに前進はしますが、それでも特養に入りたい、こうしたお年寄りの方々の希望を実現するにはまだまだほど遠い数字ではないかと考えるものであります。この点について、計画そのものについての疑念であるわけであります。この点について再度答弁をお願いするものであります。 時間が少なくなりましたので、もう少し質問で終わりにします。 海兵隊の問題であります。 先ほど防衛施設庁長官の答弁は承知していないと述べておりますが、これは改めてお尋ねする必要があるのではないでしょうか。 5年に1回はやらない。いわゆる4カ所の持ち回り、これは当然のことではないでしょうか。数学の組み合わせをどう考えても5年に1回はあり得ないわけであります。 と同時に、周辺町村も含め、また釧路の市民も懸念しているのは、いわゆる固定化の問題であります。もし5度目が行われれば、確実に固定化ということで、今後毎年矢臼別での演習が行われることは明らかではないでしょうか。こうした固定化について、市長の改めての見解をお聞きするものであります。 そしてNBC、いわゆる核戦争の訓練であります。どうもここは私と考え方が一致しない点であります。釧路は核兵器廃絶都市宣言を行っているにもかかわらず、目の前で核戦争の訓練をしている。これはやっぱり市長、一言何らか市民に向かって発言する必要があるのではないでしょうか。このことについて再度お尋ねするものであります。 ごみ焼却化の問題についてですが、今回の質問の趣旨は、いわゆる15年間で500億円をと言われる巨額な金額が予想されているわけであります。 まだ決まってない、これからという答弁でありますが、各地のいわゆるガス化溶融炉、大型焼却場を建設した地方自治体において大きな問題となっているのは、さまざまな問題があります。いわゆる公害の問題、またかかる費用の問題、さまざまな問題がありますが、財政的な問題として、いわゆる地方自治体の財政の脆弱化という問題が提起されております。 500億円を単純に15で割れば、年間約30億円以上です。釧路のこの財政でこれが耐えられるのか。もし行えば、また新たな行革、福祉の切り捨てにつながるのではないか。この懸念があるわけであります。 ですから、簡単にガス化溶融炉、この計画が今進行しておりますが、もう少し考える必要があるのではないか。市民があれよあれよと言う間に、この巨大プロジェクトが進み決まってしまう。このことに対する懸念があるわけであります。このことについて再度答弁をお願いいたします。 2回目の質問を終わりにいたします。 ○議長(小窪政信君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)石川議員の再度のご質問にお答えをしてまいります。 まず、介護保険についてそれぞれご質問の中で、介護保険はさまざまな改良をしながら、介護保険自体は改善されていると、こういう評価の中で、しからば介護は、介護という本質的なものはどのようになっているかと、このようなご質問をいただきました。 これまでも何度も申し上げておりますように、例えば20年前の児童数は現在もう半分になっていると。釧路で言いますと、小・中学生が3万人いたのがもう1万5,000人という、もう20年で半分です。それから65歳以上の高齢者の皆さんは、全人口に対する20年前約8%前後だったのが15%前後になっている。しかも20年前、あるいは10年前と大きく違うことは、それぞれが核家族化しまして、世帯数はそんなに違わない。いわゆる1家族の年齢が極めて少なくなってきている。このような問題一つとりましても、従来のような行政が行っている介護の方法では、将来どうしても組織的にこれを継続することはできない。だからこそ、このさまざまなご議論の中で今回介護保険が出発したわけでございます。 初めての制度で、初めての法体系で、さまざまな皆さんのご協力をいただきながら、あるいはまた厚生省の方針も随分いろいろな皆さんのご意見をお聞きする中で方針が随分変わってまいりました。それに対応する市町村は、国以上に私は現場は大変だったと思います。 現在も非常に厳しい状況の中で、できるだけのひとつ法に基づいた介護の実施ということを頑張っておるわけでございまして、2カ月たって、それで介護がどのようになったかというのは、それを判断するような正確な情報はまだまだ得られないものでございまして、とりわけ保険料を半年間徴収をしない。それから1年間本来の保険料の半額の徴収である。このようなことから、先般の市長会でもおおむね全国的に滞りなく、いわゆる順調に介護保険制度が推移してるという報告が各地からございました。その原因に、例えばこれが保険料が正規のお金を取られたらどうなのかというのは、また新しい問題が出てまいりますので、今の時点で介護保険は改善されたけども、介護はいかがというご質問に対しては、今の段階で私どもまだまだ正確な判断を下す材料は持ち合わせておりませんし、今そのようなお答えをする時期にはないと思います。 ただ、さまざまな分野の人が厳しい状況の変化の中で介護をできるだけひとつ安心して受けていただくように頑張っていることだけは、ぜひ石川議員もご理解をいただきたいと思います。 続きまして、米海兵隊の問題でございます。 先ほどもお答えを申し上げましたように、このたびの防衛施設庁長官の発言につきましては、まだまだ私ども詳細を承知しておらないわけでございます。 そこで、北海道と地元4町でつくる矢臼別演習場関係機関連絡会議が、訓練実施に当たっては5カ所の持ち回り計画に基づき分散実施するよう国に要請してきているところでございます。 そこで、釧路としましても、この道東地元4町でつくる要請に対して、できるだけ地元自治体の意向が受け入れられるよう、2度にわたり札幌防衛施設局へ要望している次第でございます。 もう一点、NBCの訓練の問題でございますが、先ほど申し上げましたように、今回NBC訓練が実施されたかどうかは、私ども事実関係が確認されないことから、発言は差し控えさしていただきたいと思います。 最後に、ごみ焼却処分計画についてでございますが、これはご承知のように、今計画をさまざま練っている段階で300億円とか400億円とかっていう数字は確かに参考の数字として出てきております。またこの数字は釧路が全部負担するのではなしに、これは10市町村が協議会を開いて、そして10市町村がどのような施設の共有によって、広域的なごみ処理によって、一番安全な、一番公害の少ない、そして一番建設費用、運営費等々が有利な条件でできるのかということを今協議中でございまして、最初に500億円云々の数字があって、それを15年で割るというようなことにはならないわけでございまして、ぜひひとつ広域行政で今ごみ処理の対策を進めていると、このようなことでございまして、だからこそ単独でどんどん計画を、何ていいますか、市民の皆さんの承知する方法をとるとか何とかよりも、まず10市町村で行っている広域ごみ処理の方法をどうしたらいいかと、やはり順序立てて作業を進めているのが現状でございますので、その点はぜひひとつご承知おきをいただきたいと、このように考えております。 確かに財政は大変でございまして、これはもう全国のごみ処理に対する財政的な負担というのは自治体が大変な今状況でございます。だからこそ、できるだけ広域連携で、しかも国の有利な資金を導入する方法、それをまた導入が可能にするような環境の整備、そういうことで、今各町村とも連携を取りながら、それぞれが努力をしているところでございます。 ちなみに、あるまちではもう既に小型の焼却炉を備えておって、これを今までやってたのがダイオキシンという問題が出てきて、とりあえず平成14年まではよろしい。しかし平成14年を超えたらもう対応ができなくなる。しからばどうするかとか、あるいはまた、釧路のように焼却炉を持たないで、そして埋立方式もこれもさまざまな問題で引き続きこれを運営するということはなかなか難しい状況、こういう先ほど言いました状況の急激な変化があり、それぞれが大変ご苦労をしている中で、何とかこの釧路管内10市町村で一致協力、このごみ問題に対応していこうと、こういう流れで、今誠心誠意この検討している段階でございます。 ごみの問題は避けて通ることはできません。確かにお金もかかります。そのことが自治体に大きな負担もかかりますが、しかし、だからといっていい方法はございません。これはもう誠心誠意当たり、そして住民の皆さんのためにそれぞれの町村と連携を取りながら対応策を考えてまいりたいと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(小窪政信君) 保健福祉部長。 ◎保健福祉部長(川田修敬君) (登壇)介護保険にかかわる再度のご質問に順次お答えいたします。 最初は、さまざまな要望をいろいろな分野から声を上げていく必要があるのではないかというような御質問でありますけども、市民のいろいろな声は声として率直に受けとめ、国に要望していくべき点につきましては積極的に要望していくような形をとりたいと思っております。 幸い釧路は厚生省の介護保険対策特別委員会の委員として参画しておりまして、従来も市民あるいはさまざまな団体等の要望につきまして提案さしていただいておりますけども、これからもそのようないろいろな機会をとらえながら対応してまいりたいと、このように考えております。 次に、利用料について独自の取り組みをするべきだという点と、国に要望していくべきだということでございますけども、6月の初旬に開かれました全国市長会においても、各市並びに地域の要望につきまして、それぞれまとめて介護保険料を初めとする低所得者対策について取りまとめ、そして厚生省の方に要望を提出した経過がございます。そういったことで、国に対しても強く積極的に要望をしていきたいというふうに考えております。 また、の独自政策につきましては、国等の今後の動きを踏まえながら対応してまいりたいというふうに考えております。 次に、特別養護老人ホームについてでございますが、現在110床の目標につきましては、その目標ですべてを満たされるというふうには考えておりませんが、まずは、釧路においてこの目標を達成させることが先決だというふうに考えております。 また、この目標そのものにつきましては、3年後にまた見直しがありますので、その時点で考えていきたいというふうに思っております。 以上であります。 ○議長(小窪政信君) 14番石川明美議員。 ◆14番(石川明美君) (登壇)3度目の最後の質問になります。 2カ月たって実態まだよくつかめない点がある、こういう答弁ですが、先ほど述べましたように、ケアプランのアンケートでは、現実に今まで受けていた介護が利用料のために後退せざるを得ないという結果が6.4%ですか、これ。これは結果ですから、ケアプランを作成する途中で、いやあ、こんなにかかるんならということで、実は断念してる方がさらに多い。これは数値となってあらわれておりません。これも含めればさらに2割、3割の方々が後退という、断念せざるを得ない状況に追い込まれているのではないか。このこと自体をとっても、いわゆる2カ月たったからということとは言えないと私は思うわけであります。 先ほど言いましたように、全国市長会での、いわゆる低所得層に対する要望も行われております。ぜひこの点について、独自は国の動向を見てという答弁でありますが、ことしの10月には市長選挙も行われます。市長、選挙公約をそろそろ考える時期ではないかと考えております。ぜひこうした問題に積極的に取り組んでいただきたい。これを要望するものであります。 最後に、NBCいわゆる核戦争の訓練の問題でありますが、施設庁に問い合わせた結果わからないと、いわゆる公表できないということですが、実はこれ、当初NBC訓練が行われているかどうかというのは、防衛施設庁は関知していなかったというのが、この3年間、4年間の事実であります。いわゆる聞いてもわかんないと。ようやくアメリカの新聞によって明らかにされてから、慌てて施設庁が調査して、やっていたということがわかっている程度ですから、防衛施設庁に直接聞いても、これは答えないはずです。ぜひとしても直接米軍側に問い合わせする、その程度のことはできるのではないでしょうか。 以上で質問を終わりにいたします。 ○議長(小窪政信君) 理事者に答弁を求めます。 市長。 ◎市長(綿貫健輔君) (登壇)石川議員の再度のご質問にお答えをしてまいります。 まず、介護保険の問題でございますが、私ども、ケアマネジャーの皆さんに、1カ月経過してケアプランの作成状況がどのように変更が生じたのか、あるいはまたケアマネジャーとしてケアプラン作成時にどのような困難があったのか、このようなアンケートでございまして、確かにご指摘のように、例えば、あなたが立てたケアプランで平成12年3月までに受けたサービスよりケアプランのサービスが少なくなったケースはどれくらいありますかと、97件あり6.3%サービスが少なくなったと。じゃ九十何%はサービスがふえたのかという、そういう話も可能性がなきにしもあらずですし、いろいろこれ、6.3%の人がサービスが少なくなったって言って、ほかの人はそれじゃどうなのかという、こういうさまざまな分析もしていかなければいけないものというふうに思っております。 そしてまた、これはあくまでもケアマネジャーの皆さんに対するアンケートであって、それじゃ実際に介護を受ける人はどうなのか、あるいはまた介護を受けているその家族の人はどういう状況なのか、さまざまなものをもっともっと正確な、あらゆる分野の皆さんの状況を把握した結果でなければ、この公式の場で介護自体が前進したか、後退したか、軽々に私ども発言する立場にないものと、あるいはその時期にないものというふうに考えております。 何度も申し上げますように、状況の大きな変化の中で、いわゆる行政が果たすべき役割と、あるいはまた先ほど少子・高齢化と申し上げましたが、そのほかに大変皆さんがお元気で頑張る機会というか、方々が随分多くなってきた。そうした中でも従来の介護の状況が、なかなかそれぞれの自宅でできることが無理な、もう現実的に無理な状況の中で、老々介護まで言われている中で、それを一体だれがどのような形で進めていくのかを、今回新しい法律のもとで向こう10年間、20年間耐えられるような組織をつくっていこうということで始めた介護でございます。それを1カ月あるいは2カ月の状況で、介護自体はどうなったかというのは、いま少し、私は時間と、あるいはまた環境の実質の掌握が必要になってくると思います。そういう面での現状をぜひご理解をいただきたいと思います。 NBCの件につきましては、私どもが直接米軍に問い合わせをするという立場は、何ていいますか、いかがなものかというふうに考えております。 これは国と国との交渉事、あるいは国と国との取り決めに従って進めていくものであって、私どもさまざまな問題が出たときに、我が国の防衛施設局を通じてさまざまな問題に対応するというのが、行政として当然な方法であろうかと思います。 それぞれの政党の方、それぞれのお立場の方がそれぞれの対応するのは、それはそれぞれの状況かと思いますが、行政としてはルールに従い、何かあったときには防衛施設局を通じて私どもの考え、私どもの立場を表明し訴えていく。このことはこれからもそのような対応をとらしていただきたいと思います。 以上でございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △散会宣告 ○議長(小窪政信君) 本日はこれをもって散会いたします。             午後5時02分散会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...