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  1. 札幌市議会 2019-09-02
    令和 元年(常任)総務委員会−09月02日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-26
    令和 元年(常任)総務委員会−09月02日-記録令和 元年(常任)総務委員会            札幌市議会総務委員会記録            令和元年9月2日(月曜日)       ────────────────────────       開 会 午後1時15分     ―――――――――――――― ○小竹ともこ 委員長  ただいまから、総務委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  札幌駅交流拠点北5西1・西2地区再開発基本構想(案)についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎小西 まちづくり政策局長  本日は、まちづくり政策局の案件といたしまして、札幌駅交流拠点北5西1・西2地区再開発基本構想(案)についてご報告させていただきます。  札幌駅交流拠点につきましては、昨年、札幌駅交流拠点まちづくり計画を策定の際、議会の皆様にご報告申し上げたところでございます。今回の再開発基本構想は、北海道新幹線札幌延伸及び2030年の招致を目指しております冬季オリンピックパラリンピックを見据え、再開発に当たっての整備の基本的な考え方を明らかにし、官民連携で具体的な取り組みを進めるために策定するものでございます。  このたび、基本構想を案として取りまとめましたので、ご報告させていただきます。  内容の説明につきましては、担当の部長から行いますので、よろしくお願いいたします。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  資料といたしましては、資料1、再開発基本構想(案)の概要版、資料2、再開発基本構想(案)の本書の2点でございます。  説明は、資料1の概要版をベースに行いますが、一部詳細については資料2の本書を用いて行います。  まず、資料1の概要版をごらん願います。  表紙をめくっていただきまして、1ページ目でございます。  1 目的と位置づけです。  1−1.背景と目的ですが、背景としましては、昨年、札幌駅交流拠点まちづくり計画を策定し、その中で、北5西1・西2街区を、事業化を進め、まちづくりを先導していく先導プロジェクト街区と位置づけたところです。そして、このたびの基本構想策定の目的としましては、今後、北5西1・西2地区の再開発事業を推進していくに当たり、整備の基本的な考え方を明確にするとともに、官民連携で具体的な取り組みを進めていくものです。
     その下の1−2.位置づけですが、本基本構想は、第2次都心まちづくり計画及び札幌駅交流拠点まちづくり計画上位計画とし、全体竣工、供用開始目標年次としましては、北海道新幹線札幌開業及び2030年冬季オリンピックパラリンピック招致を見据え、令和11年度、2029年度としています。  その右の2 対象区域です。  本基本構想は、赤枠で表示しましたエリアを対象としています。面積は約3ヘクタールとしていますが、建築敷地としては2万平米程度を想定しています。  次に、3 地区をとりまく動向と課題です。  3−1.地区をとりまく動向では、先ほど述べました北海道新幹線オリパラ招致を初め、本事業の推進に当たり関連する動向を5点掲げています。  3−2.主な課題では、街並み形成基盤整備機能集積環境配慮・防災の四つの視点に基づき、こうした動向を受けた取り組み課題を整理しています。  ページをめくっていただき、2ページ目の4 開発コンセプトです。  全体の開発コンセプトとして、世界へつながる“さっぽろ”の新たな顔づくりを掲げています。さらに、サブコンセプトとして、先ほどの四つの視点ごとにそれぞれ定めています。  5 整備方針では、四つの視点それぞれに基づいて具体的な整備方針を掲げています。  街並み形成では7項目、基盤整備では7項目、機能集積では6項目、環境配慮・防災では3項目をそれぞれ挙げていますが、資料1の概要版では項目の列挙だけですので、この部分につきましては、資料2の本書のほうでもう少し詳しい内容を説明させていただきます。  資料2の構想案本書の8ページをごらん願います。  整備方針の5−1.街並み形成に関してです。  まち並み形成については、道都札幌の玄関口にふさわしい新たなシンボル空間の創出をコンセプトとし、8ページから10ページにかけて、1シンボル性のある拠点の創出、2新幹線改札口との一体性確保、3既存建物等とも調和する景観形成、4北5西1・西2地区の一体的な整備、5質の高いオープンスペースの創出、6東西方向の連続性、展開性の確保、7緑豊かなネットワークの形成の七つの項目を掲げています。  各項目で記載している内容を幾つか取り上げますと、8ページ3の2点目では、西2街区は高さを抑え、西1街区は高度利用を図ること、4の2点目では、2街区の一体性確保のため、市道西2丁目線上空の利用を図ること、5の1点目では、東西の人の流れを促し、にぎわいを生み出すオープンスペースを整備することなどを記述しています。  また、イメージとしまして、他施設の写真を幾つか載せています。  次に、11ページをお願いいたします。  5−2.基盤整備に関してです。  基盤整備については、多様な交流を支えにぎわいを形成する交通結節機能の充実とバリアフリー化の推進をコンセプトとし、11ページから13ページにかけて、1バスターミナルの再整備、2都心アクセス道路との連携、3新幹線利用者に対する交通乗り継ぎ施設の整備、4乗りかえ動線の整備、5公共自転車駐車場の確保、6誰にでもわかりやすく、使いやすいユニバーサルデザイン歩行者動線の整備、7各交通施設等への対応の七つの項目を挙げています。  1のバスターミナルの再整備に関しましては、13ページに配置イメージ図がありますが、駅南口周辺に点在するバス停を集約することを基本とし、西2街区は市内路線バス中心、西1街区は都市間バス中心として、それぞれ1階に配置します。利用者待合空間は、両街区にまたがるバスターミナルへのアクセスを考慮した配置を基本とします。西2街区のバスターミナルは、現状を踏まえまして、市道西3丁目線を北進して入り、西2丁目線へ出て南進するルートを基本とします。西1街区のバスターミナルは、創成川通から出入りするルートを基本とします。バスターミナルの規模は、両街区合わせて22から25バース程度を想定しています。  その他、各項目で記載している内容を幾つか取り上げますと、11ページの2では、西1街区のバスターミナルが国道である創成川通に面することから、都心アクセス道路との連携を図ること、12ページ4の乗りかえ動線に関しては、新幹線と地下鉄、JR在来線などとの円滑な乗りかえ動線を確保すること、5の駐輪場に関しては、当地区を含む駅周辺エリア全体で現在と同程度の台数を保持することを検討などを記述しています。  次に、14ページをお願いいたします。  5−3.機能集積に関してです。  機能集積については、北海道・札幌の国際競争力をけん引する都市機能の集積をコンセプトとし、14ページから15ページにかけて、1にぎわい交流機能の導入、2宿泊機能の導入、3オフィス機能の導入、4交通施設利用者に対応した待合空間との連携、5観光・産業振興機能等の導入、6附置義務駐車場等の整備の六つの項目を挙げています。  各項目で記載している内容を幾つか取り上げますと、14ページ1のにぎわい交流機能では、1点目で、両街区の低層部に商業施設を導入すること、2の宿泊機能では、国際水準のホテルを導入すること、3のオフィス機能では、高い耐震性や自立電源等を備えた高機能オフィスを導入することなどを記述しています。  次に、16ページをお願いいたします。  5−4.環境配慮・防災に関してです。  環境配慮・防災については、環境にやさしく災害に強い最先端の都心モデルの実現をコンセプトとし、1低炭素なまちづくりを先導する拠点としての整備、2防災機能の確保、3多様な緑空間の確保の三つの項目を挙げています。  各項目で記載している内容を幾つか取り上げますと、1の3点目では、エネルギーセンターの整備、2の1点目では、帰宅困難者受け入れ空間の整備などを記述しています。  それでは、資料1の概要版にお戻りいただきまして、3ページ目の6 土地利用の考え方と施設構成です。  開発コンセプト及び整備方針を踏まえまして、具体的な土地利用の考え方及び施設利用構成イメージを示しています。  真ん中の上に東西断面イメージを示しております。両街区を一体的に整備し、1階部分にバスターミナルを整備し、2階レベル及び地下レベル東西方向歩行者動線を確保します。地下部には駐車場、駐輪場、荷さばき、エネルギーセンターを配置し、上層部には商業施設、さらに、オフィスホテル等から成る高層棟で構成されるイメージです。  その下に、2階レベルから下のイメージパースを示しています。  他のイメージパースとしまして、左上の図は南口駅前広場から見たイメージ、右上の図は新幹線改札口側から見た再開発ビル接続空間イメージ、左下の図は2階レベルの東西方向歩行者空間イメージ、右下の図は市道西2丁目線の上空利用イメージです。  次に、4ページ目の7 事業手法です。  7−1.基本的な考え方として6項目を挙げています。  このうち、1については、JR北海道を初め、関係地権者との連携協力により事業を進めていくこと、一方で、西1街区については市有地でありますことから、2として、市有地の適正かつ有効な利用を図ること、その手法として、3民間事業者の事業への参画を図ることなどとしています。  7−2.具体的な手法等では、1市街地再開発事業の適用や2緩和型土地利用計画制度等の活用、3民間事業者の公募などの4点を挙げています。  次に、8 事業効果を高めるための取組です。  8−1.周辺街区等との連携では、本事業の効果をさらに高めるためには、周辺街区等とも連携したまちづくりの視点が不可欠であり、1新幹線駅施設との接続はもとより、2南口駅前広場との連続性・一体性確保、3創成川通及び創成東地区との連携、4北4西3地区などその他周辺街区との連携を図ります。  8−2.エリアマネジメントでは、本プロジェクトにかかわる地権者事業者を中心としたエリアマネジメントの確立に向けて検討を進めていきます。  想定される取り組みとしましては、本再開発事業により生み出されるさまざまな空間を活用して、道都の玄関口にふさわしいにぎわいの創出、あるいは、災害時における情報発信の役割などを検討していきます。  最後に、9 事業スケジュールです。  令和11年度、2029年度秋に全体竣工、供用開始することを目指し、まずは、本構想策定後、速やかに準備組合設立などの必要な手続を進め、令和4年度、2022年度の都市計画決定に向けて検討を進めていきます。  資料の説明は以上でございますが、最後に、この後の作業について補足いたします。  本構想案につきましては、9月10日から10月9日までパブリックコメントを実施する予定であり、その後、その結果を踏まえて必要な修正等を行った上で、10月中には決定したいと考えております。 ○小竹ともこ 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆小田昌博 委員  私からは、4点質問させていただきます。  まず、一つ目です。  札幌駅周辺では、昨年3月に新幹線ホーム位置がいわゆる大東案に決まり、昨年9月に札幌駅交流拠点まちづくり計画を策定し、北8西1地区では6月に市街地再開発組合の設立が認可されたほか、北4西3地区でも、地権者により再開発準備組合が設立されるなど、民間事業者による再開発に向けた検討が加速化されています。  先日行われた総務委員会行政視察において、福岡市の天神ビッグバンによる一連の施策の遂行状況を視察してきましたが、容積や高さ制限などの規制を緩和することなど、福岡市としても積極的に民間投資を呼び込む姿勢が鮮明であり、まちの活気を生み出していると感じたところです。  札幌駅周辺も、天神地区にまさるとも劣らない高いポテンシャルを持った地域であり、まさに、北海道、札幌の国際競争力を牽引する役割が期待されているところです。その中でも、新幹線改札口の目の前に位置し、札幌市がその土地を保有する北5西1及び西2地区は、最も重要な地区であり、まさに本構想が掲げる札幌の新たな顔づくりが求められているところです。  本構想は、昨年度に策定した札幌駅交流拠点まちづくり計画を踏まえ、スケールメリットを生かした2街区一体の開発により、これを実現すべく取りまとめられたものと理解しております。本構想により、札幌市が同地区に求める機能、役割が明らかになったことから、検討が加速化されていくことを期待しているところです。  そこで、一つ目の質問ですが、北5西1・西2地区の開発において、市は、今後どのように民間投資を呼び込もうとしているのか、伺います。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  どのように民間投資を呼び込もうとしているのかについてお答えいたします。  委員がご指摘のとおり、道都札幌の玄関口であり、一大交通結節点となるこの地区には、国際水準都市機能を集積し、北海道、札幌の国際競争力を牽引することが求められているものと認識しております。  そのために、まちづくりや再開発の専門知識、技術力がある民間事業者のノウハウを事業化に向けた検討の初期段階から活用することが望ましく、検討を支援する民間事業者を早期に公募してまいりたいと考えております。また、本市におきましても、都心における開発誘導方針を昨年12月に策定、公表し、容積の緩和に関する土地利用計画制度等の運用の考え方を明示するなど、民間都市開発を積極的に誘導しているところでございます。この方針を踏まえまして、この土地のポテンシャルを最大限に引き出すため、都市再生特別地区などを活用し、容積率を緩和することで、土地の高度利用を図ってまいりたいと考えております。  以上の取り組みにより、国内外からの民間投資を呼び込む開発を目指してまいりたいと考えております。 ◆小田昌博 委員  次の質問です。  この地区の持つ高いポテンシャルを最大限に生かすため、検討の初期段階から民間の活力を活用してまちづくりを進めるという考え方はもっともであります。市有地を含む再開発事業である以上、公平性、透明性を保って民間事業者を選定する必要がある一方、整備内容等を早期に公表することが民間の投資意欲の喚起につながることから、スピード感を持って今後の検討体制を構築することが大変重要であると考えます。また、再開発という手法を前提とすることから、JR北海道などの地権者との合意も必要であります。  そこで、二つ目の質問ですが、今後の検討体制をどのように構築していくのか、お伺いいたします。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  今後の検討体制についてお答えいたします。  本事業は、組合施行の市街地再開発事業を想定しており、本構想が確定次第、速やかにJR北海道などの地権者とともに再開発準備組合を設立する考えでございます。その後、準備組合として、事業計画の具体的な検討を支援する民間事業者を公募、選定し、年度内にはその検討体制を整えたいと考えております。 ◆小田昌博 委員  次に、バスターミナル予定場所についてでございます。  現在の案では、西2・西1の2カ所に分散しております。現状でもなかなかわかりにくく、利用者には不便のため、このように集約すると聞いておりますが、観光客、インバウンドの観光客にもわかりにくいのではないかと思っております。また、中心部にバスターミナルがあることは、投資対効果も疑問に思います。一つ目の答弁にも、オフィス商業施設など民間投資の活用とありましたが、駅前の混雑を考えますと、この場所でよいのかと考えております。先ほども、整備方針基盤整備のところで周辺交通十分配慮ということがありました。  そこで、質問でございます。  現在予定しているバスターミナルの位置ですが、都市間、市内、観光バスを集約したターミナルを例えば東側に検討することは可能なのかどうか、お伺いいたします。 ◎坪田 総合交通計画部長  再整備いたしますバスターミナルにつきましては、本構想案に記載のとおり、北5西2街区を市内路線バス中心、北5西1街区を都市間バス中心として、それぞれ1階に配置する考えでございます。この配置は、一方通行などの周辺道路の規制の状況も踏まえまして、バス運行のルートとして適しているとともに、JR在来線新幹線地下鉄南北線、東豊線などの交通機関と近接し、乗りかえにも適した位置でございます。  私どもといたしましては、にぎわいの観点のご指摘であると認識を持っておりますので、北5西1・西2街区の再開発に当たりましては、当街区のポテンシャルを生かし、にぎわいや多様な交流が生まれる空間を目指す考えでございます。 ◆小田昌博 委員  最後に、四つ目ですが、2次交通についてお伺いします。  札幌駅からは、都心アクセス道路、地下鉄、路面電車等のさまざまなアクセスが可能です。札幌市総合交通計画改定検討委員会にて、路面電車創成川以東の延伸、LRT化とありますが、交通結節点という意味で基本構想には盛り込まれていないように見えますけれども、どうお考えなのか、お伺いさせていただきます。 ◎坪田 総合交通計画部長  路面電車延伸検討につきましては、現在、都心地区を含めた3地域において、各地域の道路や周辺状況などの調査を行うとともに、ルートなどの検討を行っているところでございます。  北5西1・西2地区の再開発に当たりましては、当該検討状況を十分に踏まえる考えでございまして、本構想案におきましては、整備方針にその旨を記載しているところでございます。 ◆小田昌博 委員  今後の検討においては、地権者であるJRグループの意向を十分に踏まえながらも、市有地の適正かつ有効な活用のために、市が主体的にかかわることのできる体制をしっかりと構築していただきたいと思います。ぜひ、民間事業者と知恵を絞り、また、北5東1地区の今後の動向も踏まえながら、札幌の顔にふさわしい開発となるよう検討を深めていただきたいと思います。  また、2030年冬季オリンピックパラリンピックの招致が実現すれば、国内外から多くの選手、観客が訪れることから、まさに、この開発により、世界へつながる札幌の新たな顔づくりになる一大事業となりますので、一日でも早い開業に向けて鋭意取り組んでいただきたいということを要望し、私からの質問を終わります。 ◆田島央一 委員  私のほうからは、今回策定される札幌駅交流拠点北5西1・西2地区の再開発基本構想について、順次、お伺いしていきます。  これは、北5西1・西2地区の再開発の基本的な考え方を示すものであり、今後、この基本構想に沿って具体的な検討が進むものと認識しております。基本構想の中では、北海道、札幌の国際競争力を牽引する都市機能の集積を実現するため、高機能オフィス国際水準ホテル導入などが示されており、道都札幌にふさわしい機能集積がなされることを期待しております。  その中において、バスターミナルの再整備について、基本構想では、駅南口周辺に点在するバス停留所を集約することを基本とすることが記載されております。札幌駅南口周辺では、路線バスを担うジェイ・アール北海道バス北海道中央バス、じょうてつバスなどの路線バスに加え、道内各地へ結ぶ多くの都市間バスが発着しており、バス停留所ターミナルに集約するには、これらバス事業者の理解が欠かせないと考えます。また、バスの運行は、運行の許認可を担う監督官庁や警察などの関係者も多く、バスターミナルの再整備に当たっては、これらの関係者の連携のもと、検討を進める必要があると考えられます。バス交通は、市民・道民の足としてだけではなく、観光、ビジネス客移動手段としても、北海道新幹線開業後にはますます重要な役割を担うものと期待しております。  そこで、お伺いしますが、バスターミナルの再整備の検討を進めるに当たり、関係者間の調整をどのように進める考えなのか、札幌市の所見をお伺いしたいと思います。 ◎坪田 総合交通計画部長  バスターミナル再整備の検討につきましては、昨年より、学識者、バス事業者、国や道などの関係機関から成ります勉強会を行い、技術的な検討を進めているところでございます。今後は、北5西1・西2の再開発事業調整段階に合わせて必要な調査を行い、その成果をもとに関係機関等と十分な調整を行いながら、バスターミナル事業計画などの検討を進める考えです。  関係者間の連携によりまして、市民や来訪者にとって、わかりやすく使いやすいバスターミナルを目指してまいりたいと考えております。 ◆田島央一 委員  そういった調査を踏まえて、順次、これから進めていくということです。  私自身も、先日、札幌駅から丘珠空港へ行くのにバスを使って移動した際に気づいたのは、バスに乗ろうと思って駅に行ったのですが、バスターミナル道路沿いにあるものですから、雨よけもなく、野ざらしになっている状態でした。例えば雨が降ったりとか、北海道の場合は雪が降ることもありますから、観光客、ビジネス客も含めて、そういったところを集約していくことで使いやすい環境整備が非常に求められているのだなと実感しております。  また、道路に沿ってバス停留所があるために、どういうふうに並ぶかという表示も全くない状況です。日本人であればこう並ぶというのは何となくわかりますけれども、海外から来られた観光客の方は全く状況がわからなくて、両方に並んでしまうことも見られますので、そういった点を改善していくためにも、集約してわかりやすいバス乗り場の整備が求められると思っております。こうした点も含めて今後の調査の中で明らかにして、使いやすいバスターミナルの整備につなげていただければと思います。  次の質問に移ります。  基本構想の中では、質の高いオープンスペースの整備によって、東西の人の流れを促進し、両街区一体のにぎわいを生み出すとともに、一年を通じて快適に利用でき、災害の一時滞在施設としての利用も考慮したゆとりある空間を生み出すとしております。  全国的に見ても、新幹線開業に合わせて、新幹線駅前に広いオープンスペース広場空間を整備し、まちの新たなシンボル空間となった事例も多いと承知しております。また、新幹線駅前においては、新幹線駅と地下鉄などの交通機関をつなぐわかりやすい動線を確保することも重要であると考えます。  新幹線駅の1階に専用改札口、3階に在来線との乗りかえ改札口が設置される予定であり、新幹線から地下鉄等の他の交通機関乗りかえる利用客の多くは1階の改札口を利用することになると考えられます。一方で、二つの街区間の移動をスムーズにするため、主な歩行者動線は地下及びデッキレベル、つまり2階が想定されているものと承知しております。このため、新幹線駅前においては、広いオープンスペースの中で、他の交通機関デッキレベル歩行者用動線と円滑につながる動線をいかに確保するかが重要と考えます。  そこで、お伺いしますが、新幹線駅とつながるオープンスペースをどのような考えで創出していくのか、札幌市の所見をお伺いしたいと思います。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  新幹線駅とつながるオープンスペース創出の考え方についてお答えいたします。  本事業は、2街区にまたがる再開発であるため、そのスケールメリットを生かすことで、人々が集い、交流することができるオープンスペースをできるだけ大きく確保していく計画でございます。特に、新幹線駅とつながるオープンスペースにつきましては、札幌の新たなシンボルとなる質の高い空間形成を図るとともに、一年を通して快適に利用できる屋内空間として整備していく考えでございます。  また、そこでは、新幹線の改札がある1階から地下、あるいは、1階から2階のデッキレベルまでの上下移動を円滑にし、視覚的にもわかりやすく動線を認識できるよう、例えばゆとりのある吹き抜け空間を生かして動線を確保する考えでございます。  これらにより、道都札幌の新たなシンボル空間として、歩行者ネットワークを束ねる機能を新幹線駅と一体的に創出してまいりたいと考えております。 ◆田島央一 委員  昨年の9月6日にブラックアウトがあって、災害時に対応できるようなオープンスペースが求められております。また、新幹線のみならず、北海道の場合、冬期間は新千歳空港で飛行機が飛ばないといったことも想定されます。そういうときには、空港だけではなくて、もしかしたら札幌駅が一時避難所という形になる可能性も相当高いと思われますし、新幹線とかJRだけの問題ではないところもありますので、このスペースの確保には力を注いでいただきたいと思っております。  それでは、最後の質問に移ります。  我が会派では、これまで、創成東地区まちづくりの重要性について主張してきたところであります。創成東地区では、北4東6周辺地区などでマンション建設が進み、人口も増加している一方で、居住している市民からは、スーパーや子育て支援、そして医療、福祉、公園などの生活利便施設が不足しているとの意見も聞こえており、今後、まちとしての利便性やにぎわいをさらに高めていかなければならないと考えております。  基本構想の中では、東西方向の連続性、展開性の確保として、南口駅前広場と一体的なにぎわいをつくり出し、創成東地区へ波及させるような空間を整備するとともに、創成川通上空利用を図ることに言及しており、にぎわい創成東地区に波及していくことを期待しております。札幌駅南口駅前広場から北5西1・西2地区、そして創成東地区デッキレベルでつながることで、東西の大きな人の流れが生まれることが想定されますが、人の流れを生み出すためには、歩行者動線を整備するだけではなく、移動の目的となる施設などの整備が必要になるかと思われます。  札幌駅交流拠点まちづくり計画において事業化検討街区に位置づけられた北5西1・西2地区の再開発を北5東1の開発とどのように連携させていく考えなのか、札幌市の所見をお伺いしたいと思います。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  北5西1・西2と北5東1の開発の連携の考え方についてお答えいたします。  委員がご指摘の北4東6地区や北6東3周辺の卸センター地区などで新たな開発が進んでおり、南口駅前広場から創成東地区までにぎわいを波及させることにより、創成東地区まちづくりが加速化されるものと期待しているところでございます。  一方、北海道新幹線開業によって、札幌駅周辺の自動車交通や歩行者動線なども大きく変わることが想定され、これに対応する交通施設整備につきましては、北5東1街区も含む駅周辺全体で適切に機能分担すべきと認識しております。
     北5東1街区につきましては、地権者による事業化検討の機運が高まっていることから、地権者との勉強会などを通じてこうした考えについてご理解を得ながら、事業化に向けた検討を支援していく考えでございます。 ◆田島央一 委員  北5東1地区は駅前から創成東地区にぎわいが波及していく上で起点となるものであり、北5東1地区の地権者としっかり連携しながら北5西1・西2地区の開発の検討を進めていくことを求めます。  また、北5西1は、札幌市の市有地であり、この再開発に対しては市民からの関心も非常に高いものがあります。  また、国内外から来られた方々に北海道らしさ、札幌らしさを感じてもらえるような空間であるとともに、市民が集い、交流し、豊かな時間を過ごすことができるような空間を創出することが強く求められると思いますので、この点も要望させていただきたいと思います。  加えて、新幹線駅と地下鉄などほかの交通機関をつなぐ円滑な乗りかえ動線とともに、誰にとってもわかりやすくバリアフリーとなるような歩行者動線をしっかり確保することもあわせて要望させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。 ◆小口智久 委員  私からは、各委員から指摘がありました基盤整備のうち、バスターミナルの再整備について、改めて伺いたいと思っております。  現在、札幌駅周辺には、18の乗降場を持つバスターミナルと15の点在する路上バス停留所があり、市内と都市間の路線を運行しております。  しかしながら、路上のバス停留所は、どの路線がどの停留所から発着するのかわかりにくいのが現状だと思われます。さらに、新千歳空港行きや函館、釧路方面行きのバス停には、冬季ともなると、早朝あるいは深夜の雪の舞う中で大きな荷物を持ってバスを待つ乗客の姿が見受けられ、バス利用の環境向上は重要と考えます。  このような課題に対して、基盤整備では、駅周辺に点在するバス停留所を再整備してバスターミナルに集約することを基本構想とし、北5西2街区は市内路線を中心に、北5西1街区は都市間バスを中心として、それぞれ1階に配置することが記載されており、点在してわかりにくい路上バス停の課題の解消を期待するところでございます。  さらに、バスターミナルについては、東京都のバスタ新宿が先進事例として挙げられておりますが、私も3年前に視察に行ってまいりました。バスタ新宿では、快適な待合空間やわかりやすい案内表示など見習うべき点が多い一方、想定したときよりも利用人数が大幅に増加し、開設した当初から、1日約4万人とも言われる利用者によって待合空間が手狭となり、ベンチの数やトイレが少なく、バスに乗る前に飲食物を買うためのコンビニも近くにないなど、不便さを感じるとの声が上がったそうです。また、整備を行ったことで、一部に渋滞を生じさせる結果となったとも伺っております。これらに鑑みて、今後のインバウンド拡大の流れを十分予測し、将来の変化にも対応する施設計画を検討する必要があるという点も指摘しておきます。  現在、国土交通省では、バスと鉄道、新幹線などの交通モード間の接続、いわゆるモーダルコネクトの強化に重点的に取り組むとの方針が示されており、札幌駅のバスターミナルの再整備についても、利用者の利便性を高める取り組みを加速させる必要があると考えます。  そこで、質問ですが、再整備するバスターミナルでは利用者の利便性をどのように高める考えか、伺います。 ◎坪田 総合交通計画部長  利用者の利便性の向上についてお答えいたします。  バスターミナル利用の待合空間につきましては、西1・西2両街区の中間である西2丁目線の道路上空を活用し、十分なスペースを確保するとともに、二つのバスターミナルの両方へのアクセス性を確保する考えでございます。この待合空間は、多言語対応の案内サインや情報発信機能を備え、商業施設やイベントスペース等との調和を図るものとし、にぎわい交流機能と連携することで利便性や快適性の向上を図る考えです。  これにより、年末年始などの季節需要や雪まつりなどのイベント時、あるいは、将来的なバス利用の拡大などにも対応するとともに、災害時の帰宅困難者受け入れ空間としての活用も期待できるものと考えているところでございます。 ◆小口智久 委員  次の質問に移ります。  今後、インバウンドの拡大に伴い、都市間バス利用者が増加し、その需要はますます高まるものと考えられます。ビジネスや観光で都市間バスを利用する場合、速達性、定時性の確保は非常に重要であり、都心と高速道路が4キロメートル近く離れている本市の状況に鑑みると、いかに早く確実に高速道路にアクセスするかが課題となります。  そこで、高速道路と都心部を結ぶ都心アクセス道路が重要と考えます。現在、国において検討が進められておりますが、都心部からダイレクトに全道の高速道路ネットワークを活用できることは、観光競争力の強化となり、さらに、バスターミナルの再整備と都心アクセス道路をしっかりと連携させることで、新たなルートとして札幌北インターチェンジを経由する運行への切りかえや増便も期待できます。  そこで、質問ですが、都心アクセス道路と再整備するバスターミナルとの連携をどのように図る考えか、伺います。 ◎坪田 総合交通計画部長  都心アクセス道路との連携についてお答えいたします。  都市間バスが主に利用いたしますバスターミナルは、創成川通沿いの北5西1街区側に配置することとしており、創成川通に面して出入り口を設けることで、創成川通からの直接の出入りが可能となります。これにより、都市間バスターミナルへの円滑なアクセスが可能になるとともに、さらに、現在国が検討中の都心アクセス道路を利用することで、定時性や速達性の向上が期待できるものと考えております。  今後の検討においては、北5西1街区に整備するバスターミナル都心アクセス道路が相互に整備効果を最大限発揮できるよう、国とも連携し、検討を進めてまいりたいと考えております。 ◆小口智久 委員  最後に、要望いたします。  7月の総務委員会の視察で博多駅を訪れた際、交通結節点に設置された大型ビジョンに観光客への情報が発信されているのを目にしましたが、交通施設だけでなく、利用者へのサービスの向上についてさらなる検討が必要と感じたところです。  今後、急激な技術革新が進み、超スマート社会が到来すると考えられる中、道都札幌の玄関口にふさわしい施設を計画するのですから、リアルタイムでの混雑緩和の情報発信など、利便性の向上や災害時の避難対応を初め、セキュリティー、ファシリティーの質を高めた安全性の向上、さらに、脱炭素社会にも対応できる環境に優しいスマートビルとなってほしいと思います。  バスターミナルについては、バリアフリーはもちろん、寒い外で、長い時間、バスを待つことがないようにするための工夫、さらに、連節バスなどのような特殊車両など、さまざまなニーズにも対応できる柔軟性の高いバスターミナルとしていただきたいことを要望し、私からの質問といたします。 ◆池田由美 委員  私からも、4点質問させていただきます。  今ほどアクセス道路との連携の話もありましたが、1点目は、都心アクセス道路との連携について伺います。  都市間バスの出入りは、創成川通からの出入りを基本として創成川通都心アクセス道路との連携を図るとしていますけれども、いただいた資料を見ますと、昨年の都市間バスの1日の発着便数669便のうち、北インターを経由しているバスは25便と少なく、約3.6%となっているところです。  創成川通から出入りすることを基本とするということですが、これから全ての都市間バスをそうしていくのか、どのくらいの都市間バスアクセス道路に誘導していくお考えなのか、最初に伺いたいと思います。 ◎坪田 総合交通計画部長  都心アクセス道路への都市間バス利用の誘導についてお答えいたします。  都心アクセス道路は、計画段階評価の手続におきまして、都心部と高速道路間のアクセス強化を目標に検討が進められており、都心アクセス道路が整備された場合には、走行時間の短縮が図られることから、都市間バスの利用が一定程度増加することが想定されます。  いずれにいたしましても、今後もバス事業者関係機関などと十分な調整を行いながら検討を進める考えでございます。 ◆池田由美 委員  このアクセス道路は、今、国が検討されているということですけれども、まだ決まっていないということが前提だと思います。アクセス道路との関係が具体的に決まっていない段階で、イメージ図として市民に情報を周知していく、こういったことは非常におかしいのではないかと私は考えているところです。  アクセス道路の建設については、わずか8分の短縮のために1,000億円もかける必要があるのか、そういった市民の批判と不安が広がっていることは事実だと思います。賛否についても明らかにされておりません。そういう状況で、アクセス道路ありきの構想を市民に示していくべきではない、このことを申し上げておきたいと思います。  そして、質問ですが、昨年の札幌駅交流拠点まちづくり計画の委員会質疑の中で、既に具体化が見込まれているプロジェクトを対象に方向性を示したものという答弁がございました。アクセス道路との連携は既に具体化が見込まれたものだというふうに見ているのかどうか、そのことを伺いたいと思います。 ◎坪田 総合交通計画部長  先ほども申し上げましたが、都心アクセス道路につきましては計画段階評価の手続に入っておりますので、そういった段階にあるという認識のもと、本計画を策定しているものでございます。 ◆池田由美 委員  計画段階評価となっているということで、実現していく方向だと、札幌市はそのように考えているということでよろしいですね。いかがですか。 ◎坪田 総合交通計画部長  計画段階評価におきましては、今、四つの案を検討しているところですが、いずれにいたしましても、北5西1街区が創成川通に面しているという事実もございますので、そういったものと連携していく必要があると考えているところでございます。 ◆池田由美 委員  私は、再開発も道路建設も、市民の願いにかなったものにしていくことが前提だと思っています。決まっているかのような状況で市民の思いを誘導していく、そういった構想にしていかないように、私は強く求めていきたいと思っています。  次に、バスターミナルの再整備について伺いたいと思います。  バス事業者との連携については、先ほどの質疑の中にもありましたが、昨年から勉強会も開きながら進めてきており、十分な調査もして進めていきたいというご答弁でした。現在のバス路線の利用にどの程度の変更が行われるのか、そういったこともこれから具体的にされていくと思います。  先ほどの質疑にあったかもしれませんが、札幌駅ターミナルは、道内の多くの自治体を結んで発着しておりますから、例えば小樽や岩内、ニセコ、積丹に向かう都市間バスでは、都心の時計台を経由して、道立美術館、円山第一鳥居、西区役所など、市内9カ所にとまって高速に入って小樽に向かっています。これは復路も同じになっています。北見、美幌、女満別、網走に向かうドリーミントオホーツク号、札幌−帯広間のポテトライナー号、札幌−釧路間のスターライト釧路号は、いずれも札幌駅ターミナルを発車して、中央バスターミナル、地下鉄大谷地バスターミナルを経由し、そこで乗客を乗せて目的地に向かっています。  現在、北インターを経由する都市間バスは3.6%という少ない実態ですが、今後のバス路線がどのようになるのか、そういうことが明確ではない状況にあります。そういった中で、本構想に創成川通アクセス道路との連携ということで、いかにも利便性が高くなっていくような書き方はおかしいのではないかと感じているところです。利用する市民や観光客にとって不便になるとしたら、利用者が減って事業者にとって減収になる懸念もあると思います。市民や観光客が利用しやすいバス路線をどう維持していくのか、バス事業者との協議を優先していくべきだということを求めていきたいと思います。  次に、路面電車について質問させていただきます。  昨年の札幌駅交流拠点まちづくり計画の質疑でも、会派として、路面電車の活用について計画に明記すべきだと質問してきました。先ほどの質疑の中でも、今後の計画の段階で検討はしていくのだという答弁だったかと思いますが、新幹線からの円滑な2次交通ネットワークと言うのであれば、市電の札幌駅の延伸整備は欠かせないものだと考えます。  札幌市路面電車活用計画において、路面電車活用の具体的な取り組みに関する市民議論やさまざまな検討を踏まえて、都心に新たな回遊やにぎわいを生み出し、魅力ある都心を創造するためには、都心の核となる3地区、札幌駅周辺、大通、薄野を結ぶ路線の延伸が必要だと既に本市の計画として示しているところです。  大通−すすきの間はループ化されて、サイドリザベーション方式で歩道から乗りおりできる停留所となって利便性が広がっています。  今後は、都心地域の市電はJR駅への延伸が課題となっていると思いますから、市電の延伸について、本構想の3−1.地区をとりまく動向にしっかりと書くべきだと思いますけれどもいかがか、伺います。 ◎坪田 総合交通計画部長  本構想案への路面電車の記載内容につきましては、整備方針の中に、延伸検討が進められていること及びその検討状況を十分に踏まえることを記載しております。  私どもといたしましては、路面電車延伸の検討を推進すべきというご指摘との認識を持っておりますので、まずは、都心地域を含む3地域におきまして、各地域の道路や周辺状況などの調査を行うとともに、ルートなどの検討を進める考えでございます。 ◆池田由美 委員  先ほどの質疑での答弁でも、延伸を検討している、そのことも今後きちんと進めていく、検討に入れていくのだという話もされておりました。  アクセス道路が国の検討段階に入っていて、高架になるのか、地下になるのか、混合になるのか、右折整備で終わるのか、そういったことがまだ明確ではない中で、アクセス道路の連携ということが細やかに詳しく書かれているところですけれども、この路面電車の札幌駅延伸については、もう札幌市が計画を持って調査をしてきている段階だという答弁も先ほどありました。そうであれば、札幌市が判断をして、本構想にのせて進めていくかどうか、このことは札幌市の決断で決まっていくのかなと思うわけです。ですから、この構想にのせて、札幌駅の玄関口、観光客が多くおり立つこの札幌駅に延伸させていく、このことを進めていく検討をされているのであればこそ、本構想の地域を取り巻く動向にしっかりと書き加えていく必要があるのではないのかと思っているところです。  市電は、路線や行き先がわかりやすく、地上から気軽に乗りおりできるものですから、観光スポットや施設を結び、便利さも拡大していける、札幌らしいデザインにしていくこともできる、このことは札幌市も計画の中にしっかりと盛り込んでいるものだと思います。市民も、この延伸がどうなっていくのか、関心を持って見ているのではないかと思っていますので、ぜひ、地域を取り巻く動向に、市電の札幌駅延伸の検討を書いていくべきだと強く求めておきたいと思います。  最後になりますが、事業推進のための具体的な手法について質問させていただきます。  国の都市再生特別措置法に基づいて、本市の都心地域が特定都市再生緊急整備地域として認定されています。その地域で実施される再開発事業は、特定都市再生緊急整備地域の整備計画に位置づけられて、国の補助対象事業となっていく方向です。補助率は2分の1または3分の1となっています。  今回の北5西1・西2の再開発において、札幌市は、こうした補助金の利用とあわせて、都市再生特別地区を申請して、建蔽率や高さ制限、容積率などの緩和を広げて、自由度の高い計画を定め、再開発を進める構想としています。  こうした再開発では、高層階の建物ができることになっていきますから、デベロッパーとなる民間事業者が多くの保留床を確保することになると思います。しかし、その保留床は高額となることから、地元企業が取得できない懸念があると思います。  また、胆振東部地震から1年がたちますが、大きな災害が起きる可能性をはらんでいる状況の中で、市民や観光客の安全を最優先させるべきだというふうに考えます。  地元企業が保留床を取得しやすく、また、安全を最優先させることを検討して、過大な規模の再開発ビルとならないように、身の丈に合った札幌らしさ、これをしっかりとアピールできる再開発を検討すべきと考えますがいかがか、伺います。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  地元企業が入居できるような開発であるべきだという最初のご質問にお答えいたします。  本事業は、今後、準備組合事業化に向けた検討を行っていくものですので、入居企業の募集等の方法については、これからの検討になっていくものと考えております。地元企業や中小企業が支える札幌の経済の活性化に資する開発となるよう、準備組合の組合員としても鋭意検討していきたいと考えております。  それから、身の丈に合った開発とすべきではないかというご質問についてお答えいたします。  北5西1・西2地区につきましては、北海道新幹線札幌開業により道都札幌の新たな玄関口となることから、世界につながる新たな顔づくりを進めるという考え方です。また、市民が集い交流できるような質の高いオープンスペースを創出するほか、地震などの災害時における帰宅困難者受け入れ空間などを整備していくことも重要と考えています。  これらのことを実現するためにも、本事業では、都心の貴重なスペースを量的にも質的にも有効に活用していくことが望ましいと認識しております。また、こうした考え方に基づき、本事業を確実に進めていくことで、豊かな市民生活、安全・安心なまちづくりを実現してまいりたいと考えております。 ◆池田由美 委員  もう一つお聞きします。  札幌市が地権者となりますから、地権者として取得することができる権利床の利用に関しては、やはり、地元企業がここに入っていけるようなものにしていくべきではないかと私は思うのですが、今後、権利床の利用のあり方についてどのようにお考えなのか、お聞きしたいと思います。 ◎高橋 札幌駅交流拠点推進担当部長  再開発事業ですので、札幌市が今持っている市有地につきましては、委員のご指摘のとおり、権利床という形で床と応分の土地の持ち分に変換される予定でございます。  この権利床をどのように活用していくかにつきましても、今後、準備組合を立ち上げて施設計画を検討していく中で明かにしていく考えでございますので、今後検討してまいりたいと考えております。 ◆池田由美 委員  札幌市が地権者となって進めていく中で、やはり、中心となっていく役割として、地元企業や市民の願う再開発となることを最優先に考えていくべきだと思います。先ほど身の丈に合った再開発と言いましたが、高層ビルになりますと、床の価格がどんどん高くなっていく、そういった方向につながり、そうなると、地元企業がそこに参入していくことは難しい状況になると思います。  札幌市の取得する権利床については、地元企業が参入していけるような施策も含めて、地元企業や市民理解が得られるようにしっかりと検討を進めていただきたい、また、そうしていくには身の丈に合った再開発が必要ではないのかということを改めて申し上げまして、質問を終わらせていただきます。 ○小竹ともこ 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○小竹ともこ 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後2時18分...