委 員 太 田 秀 子 委 員 吉 岡 弘 子
委 員 佐々木 明 美 委 員 千 葉 なおこ
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開 議 午後1時
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○川田ただひさ 委員長 ただいまから、第二部
議案審査特別委員会を開会いたします。
報告事項は、特にございません。
それでは、議事に入ります。
最初に、議案第9号 札幌市
普通河川管理条例及び札幌市
流水占用料等徴収条例の一部を改正する条例案の質疑を行いますが、通告がありませんので、質疑を終了いたします。
ここで、
理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。
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休 憩 午後1時1分
再 開 午後1時2分
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○川田ただひさ 委員長 委員会を再開いたします。
次に、議案第10号 札幌市
屋外広告物条例の一部を改正する条例案の質疑を行いますが、通告がありませんので、質疑を終了いたします。
次に、議案第15号 市道の認定及び変更の件の質疑を行いますが、通告がありませんので、質疑を終了いたします。
次に、議案第16号
軌道運送高度化実施計画の変更の認定についての意見に関する件の質疑を行いますが、通告がありませんので、質疑を終了いたします。
次に、第7款 土木費 第6項
公園緑化費のうち関係分の質疑を行います。
◆
吉岡弘子 委員 私は、2019年度
補正予算案の公園再整備費1億8,800万円の中の
中島公園トイレの建てかえについてと、公園の
官民連携推進費800万円の大きく2点について質問させていただきます。
最初に、
中島公園のトイレの建てかえについて伺います。
2006年、平成18年12月に
バリアフリー法が施行され、高齢者も障がいのある人も外出や
レクリエーションを楽しめる環境をつくることが求められています。
人工肛門などをつけている方も、肉体的な負担と精神的な負担を軽くすることによって、学校や仕事やスポーツや趣味などを楽しんでいる方も多くいらっしゃいます。
本市でも、札幌市高齢者、
障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律の規定に基づく認定等に関する要綱が改正されました。このたび、
中島公園のトイレ1カ所を更新する、つまり、建てかえるとお聞きしました。バリアフリー化するということで、
人工肛門などを取りつけている方々も利用できる
オストメイト対応設備を設置するべきと考えますがいかがか、またあわせて、市内の
公園トイレの
オストメイト対応設備の
設置状況と考え方を伺います。
◎中西 みどりの
管理担当部長 公園トイレにおけます
オストメイト対応設備の設置についてお答えいたします。
現在、みどりの推進部が所管しております公園における
オストメイト対応設備の設置数は、屋内で10カ所、屋外で2カ所となってございます。
都市公園では、
豊平公園緑のセンターや
月寒公園パークライフセンターなど、主に多くの市民が利用いたします建築物を対象にして、新築や更新に合わせて
オストメイト対応設備の設置を進めているところでございます。
今回ご質問の
中島公園には、公園内にございます
Kitaraや豊平館といった建築物内のトイレのほか、公園に隣接いたします
地下鉄中島公園駅、幌平橋駅、こちらのトイレに
オストメイト対応の設備が設置されているところでございます。このため、今回
補正予算で計上いたしました
中島公園のトイレにつきましては、
オストメイト対応設備の設置は予定していないところでございまして、園内にございます最寄りの施設をご利用いただければというふうに考えております。
◆
吉岡弘子 委員 設置は難しいというお答えでしたが、それでは、
オストメイトの方は、せっかく新しい
バリアフリートイレができても使えないのではないでしょうか。
バリアフリー法が改正されたのに、これでは環境が整っていないということではないでしょうか。お聞きしたら、設備の費用は120万円から130万円くらいということですし、
バリアフリートイレに更新する
中島公園に
オストメイト対応設備を設置すべきと求めます。
次に、
トイレットペーパーの設置について伺います。
このたびの
中島公園の
トイレ更新に当たって、
トイレットペーパーの設置はされるのですか。
◎中西 みどりの
管理担当部長 中島公園のトイレに
トイレットペーパーを設置するかというご質問でございます。
現在、
トイレットペーパーを設置しております
大通公園のトイレにつきましては、毎日2回の巡視、清掃を行っているところでありますが、
中島公園はその頻度が少ないこともございまして、
トイレットペーパーの
管理体制などに課題があるというふうに認識しております。
また、
大通公園のトイレについては、深夜は閉鎖しておりますけれども、その他の公園の
屋外トイレというのは24時間開放しておりまして、人目の少ない時間帯などでいたずらが懸念されるところでございます。このため、
中島公園など
大通公園以外の大
規模公園などにつきましては課題が多いと考えておりまして、
トイレットペーパーの設置については慎重に検討すべきものと考えているところでございます。
◆
吉岡弘子 委員 我が党は、
公園トイレに
トイレットペーパーを設置するよう繰り返し求め、
大通公園では実現し、大変喜ばれています。しかし、
中島公園には設置されないというお答えです。
中島公園は、
MICE施設の整備も計画され、人の出入りも格段にふえ、しかも、明治時代の
中島遊園地に始まり、歴史ある公園です。
大通公園などとともに、全国的にも名をはせている公園です。そんな歴史ある公園のトイレに駆けつけ、はっと気がついたら紙がないと。私も経験がありますが、これでは観光都市さっぽろとして余りにもお粗末な話ではないでしょうか。
今年度、建てかえる
中島公園トイレに
トイレットペーパーの設置を強く求めまして、1点目の質問を終わります。
2点目の質問は、公園の
官民連携推進費についてです。
都市公園法の改正により、
公募設置管理制度、いわゆる
Park−PFIが創設されました。この制度は、法改正の
目玉事業の一つであり、全国で展開されているところです。本市でも、制度を活用して
新規事業を行う意向と聞いております。
これまでも議会で多くのやりとりがなされていますが、改めて、
民間事業者の参入を促すこの制度の
特例措置について、その特徴を伺います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 公募設置管理制度とは、参入する
民間事業者がカフェや売店などの運営で得られる収益により、
設置施設周辺の園路や広場などを一体的に整備することで法の
特例措置が受けられる制度でございます。
この制度の
特例措置としましては、カフェや売店などの
設置許可期間の上限が従来の10年から20年まで延伸されること、また、公園内に設置できる建築物の建蔽率が緩和されることの2点が主なものとして挙げられます。
◆
吉岡弘子 委員 「
都市公園は、人々の
レクリエーションの空間となるほか、良好な
都市景観の形成、
都市環境の改善、都市の防災性の向上、
生物多様性の確保、豊かな
地域づくりに資する交流の空間など多様な機能を有する都市の根幹的な施設である。
都市公園法は、
都市公園の健全な発達を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的として、
都市公園の設置及び管理に関する基準等を定めた法律である。」と
都市公園法運用指針に書かれています。中でも、豊かな緑は最も重要な公園の役割です。
ところが、
Park−
PFI方式を取り入れた事業で全国的には数々の問題が起きています。
名古屋久屋大通公園のように特例として建蔽率を14%までに緩和した例や、渋谷区
新宮下公園では
商業施設の
屋上公園とされてしまい、
公共施設としての
公園機能はすっかり失われようとしている例もあり、大変心配するところです。
本市では、昨年度、
サウンディング型市場調査を行い、
民間事業者からさまざまな
公園活用の提案があったとお聞きしましたが、
サウンディング調査を受けて、現時点で市としてどの程度の
事業規模を想定しているか、お伺いします。
◎齋藤 みどりの
推進部長 昨年度実施しました
サウンディング型市場調査におきましては、比較的小規模なカフェや売店などの提案が多かったところでございます。基本的には、公園の個性や特徴との調和が保たれる規模の施設が想定されているところでございます。
◆
吉岡弘子 委員 比較的小規模な施設の設置を想定しているとのことですが、公園内の
設置場所や施設の内容によっては、公園の大事な部分、役割がゆがめられてしまうおそれがあります。
設置する場所や
施設内容をどのように検討するか、伺います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 各公園が有する個性や特徴を踏まえた上で、公園の
魅力向上や利用者の
利便性向上につながるような
設置場所や
施設内容をしっかりと検討していきたいと考えております。
◆
吉岡弘子 委員 昨年の第1回
定例会予算特別委員会で、我が党が
住民参加の仕組みについて質問したところ、当然、住民の意見等を聞くような形のものをあらかじめ設置して進めたい、
制度設計をしていく中で、その都度、議会にもご説明していきたいと答えられました。
補正予算の概要29ページに
概略スケジュールが掲載されておりますが、ここには、事業者とのヒアリングはあるものの、
地域住民の声を聞くことが明記されておりません。
地域住民の声をどのように、どの
タイミングで聞かれるお考えか、伺います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 地域の方々のご意見につきましては、
主要公園に設けられている地域の方が参画しております協議会を通じて、その意向の把握に努めたいと考えております。
タイミングとしましては、実際の公募の前にご意見等をお伺いしたいというふうに考えているところでございます。
◆
吉岡弘子 委員 建蔽率や
予定施設の規模の想定、
地域住民の声をどう取り入れるのかなどを伺いました。
全国で問題になっている
環境破壊などは、
住民不在のまま
スケジュールを進めたことに起因しています。
中島公園は、朝は住民の
ラジオ体操やホテルに宿泊している観光客がお散歩をしたり、夕方には犬の散歩など、子どもから高齢者までが利用している貴重な憩いの場所です。公園は、都会の中の緑豊かなオアシスです。その豊かさに私たちはどれほど癒やされたことでしょう。緑の財産が、利益を追求する企業などの参入によってもうけの対象とされ、その結果、豊かな空間が損なわれることのないよう願うものです。
当事者である住民の願いをしっかりと受けとめ、進めることを求めて、質問を終わります。
◆
中川賢一 委員 私からも、公園の
官民連携について、今般、
管理運営方針を作成されるということでございますので、それに関連して、
中島公園の将来像について幾つかご質問させていただきたいと思います。
我が会派では、さきの代表質問におきまして、
MICE施設の整備を契機とした
中島公園駅周辺の
まちづくりについてお伺いいたしまして、市長からは、
札幌駅前通の南端として、
都心まちづくりの新たな拠点としての役割を担うべき地域という認識をお示しいただき、同時に、
中島公園や鴨々川といった自然に恵まれた
地域資源を生かし、豊かな環境と
にぎわいが調和した交流の場を創出する、こういった趣旨のご答弁があったところでございます。
中島公園は、これまで、豊かな自然とともに
芸術文化や歴史のゾーンとしての機能も果たす公園として整備、利用されてきておりました。さらに、今般、
都心まちづくりの南端として重要な位置づけがなされたことによりまして、高次な
都市機能を担う地域としてもますます役割が増してくるものと考えております。
今ほど
吉岡委員からもありましたけれども、
都市公園法は、平成29年に改正されまして、
公募設置管理制度、いわゆる
Park−PFIという制度が創設され、私からも、同年、平成29年の3定の
決算特別委員会におきまして、この改正を踏まえた今後の公園のあり方について質疑させていただいたところでございます。
今般、計画されております公園の
管理運営方針の作成というのは、こういった流れの中で
官民連携を目指す動きの一つというふうに認識しております。これらの作業を進めるに当たりましては、まず、利用している市民が公園に対してどのようなことを期待しているのかということとか、また、このたびの
管理運営への参入に可能性を見出している事業者などの考え方をしっかりと整理していく必要がございます。市でも、
市民アンケートや事業者への
サウンディング型市場調査を行ってきていると伺っております。
そこでまず、最初に、これらの調査結果を踏まえた上で、
中島公園での
官民連携に向けて、市として重視すべきと考えている点についてお伺いしたいと思います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 平成28年度に実施しました
市民アンケート調査では、
中島公園にどのような施設やサービスがあればよいと思うかとの問いに対しまして、カフェや
レストランなどの飲食店の回答率が5割強と最も高く、次いで、Wi−
Fiスポット、コンビニエンスストアなどの物販店舗の順に回答率が高いという結果が出ております。また、平成30年度に実施しました
民間事業者への
サウンディング型市場調査では、
中島公園への関心が非常に高く、飲食店や売店の
事業展開に係る意見が多かったことを把握しております。
中島公園での
官民連携につきましては、こうした市民や
民間事業者の意向を踏まえつつ、公園の特色を生かすことで公園全体の
魅力向上につながるよう、丁寧に検討してまいりたいと考えております。
◆
中川賢一 委員
市民アンケートにおきましても、事業者の
サウンディング調査におきましても、双方ともわかりやすいところでカフェといった施設に対する期待があるのかなというふうな結果がうかがえまして、今般の
Park−PFIと同じ方向性が見られるのかなと受けとめるところでございます。
一方で、
中島公園ですけれども、平成5年に
中島公園の再
整備構想という報告書が取りまとめられておりまして、その中で、
芸術文化の発信性を保ち続けるべきだということがうたわれております。その後、
Kitaraですが、これは、本当に世界的に非常に評価の高い、世界に誇れる
音楽ホールでありますけれども、こういったものが整備されまして、同じく世界に誇るべき世界三大
教育音楽祭であるPMFの拠点となっております。また、豊平館や八窓庵といった歴史的な建造物を利活用した
公園づくりというものが、時間をかけて進められてきていると認識しております。
にぎわいを主目的としております都心の
まちづくりにおきまして、これだけの緑豊かな環境に加えまして、
世界レベルの
文化芸術的な資産を有していることは、世界的にも極めて希有なことで、私は大変な強みと捉えておりまして、札幌が今後オンリーワンの価値を持つまちとして発展していく上で最大限生かしていくべき資産かなというふうに考えております。
また、今般整備される予定でございます
MICE施設でございますが、
MICEの最後のEはイベントだとかを指すものでございまして、
KitaraやPMFなど、
文化芸術を中核としたものとの親和性も極めて高いのではないかなというふうに期待するところでございます。今後、
官民連携を目指していくことで、こういった価値がより効果的に生かされていくものと期待する一方で、
にぎわいや経済性を優先することによって貴重な環境や資産が毀損することがないように十分に配慮していくことも重要であろうかと思います。
そこで、今年度作成します
管理運営方針の中で、このような
文化芸術的価値や機能というものをどのように位置づけて、実際に
官民連携を導入する際に価値の保全と公園の
魅力向上を両立させていくのか、この点についてお伺いしたいと思います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 今年度作成します
中島公園の
管理運営方針におきましては、
中島公園が
Kitaraなどの
文化芸術の重要な拠点となっていることを踏まえまして、そうした価値や機能の重要性を
当該方針の中にしっかりと位置づけていく方向で検討していきたいと考えております。また、実際の
官民連携の際には、
当該方針に基づいて、公園の
文化芸術的価値と新
MICE施設の整備を含む
中島公園駅周辺地区の
まちづくりとの調和を図り、公園の
魅力向上につなげていきたいと考えております。
◆
中川賢一 委員 今ほど答弁がございましたけれども、今年度、建設局のほうで
中島公園の
管理運営方針を作成していくのと並行して、
まちづくり政策局のほうでは、
中島公園の一部を含むこの地域の
まちづくりの基本構想を策定していくことになっております。こちらは、当然、
MICEの整備が契機となっているものでございまして、国際会議などを中心とした都心の
まちづくりが主目的になろうかと思います。一方で、
中島公園の
自然環境や文化・
歴史的価値なども有効に活用した
整備方針が検討されていくものと推察いたしますし、当然、そうでなければならないものと考えております。
したがいまして、この二つの事業ですが、やはり建設局、
まちづくり政策局は相互に十分に情報交換を密にしてしっかりと協議し合いながら進めていくことが、将来の
まちづくりに向けて極めて重要であることは言うまでもございません。加えて言いますと、これまでの
中島公園の長い歴史や市民生活の中で築かれ、また、親しまれてきた役割、さらに、世界でもまれに見る希少価値を有した公園であることなどに鑑みますと、長期にわたる
公園整備計画を推進してきた
公園部局のほうが、主体的にイニシアチブをしっかりととって議論を先導していくことも望まれるものかなというふうに考えます。
そこで、最後の質問としたいと思いますが、公園の
管理運営方針の作成に当たりまして、
まちづくり政策局とどのようにかかわり、議論を先導していくのか、都心の貴重な財産を未来に引き継いでいくという思いも含めまして、
建設局長にお伺いしたいと思います。
◎小林
建設局長 中島公園につきましては、ただいまの委員からの質問にもありましたとおり、都心において豊かな緑とすぐれた景観を有する貴重な空間であり、さらに、
文化芸術の拠点にもなっている本市を代表する重要な公園の一つでございます。また、
地下鉄中島公園駅周辺の
まちづくりにつきましては、公園の持つこうした価値を維持しつつ、一方で
にぎわいを調和させることで、公園の
魅力向上にもつながるものというふうに考えているところでございます。
このため、
管理運営方針の策定に当たりましては、市民の貴重な財産であります
中島公園の価値をさらに高め、未来に引き継いでいけるよう、
まちづくり政策局を初めとする関係部局と認識を共有しながら、しっかりと連携を進めてまいりたい、このように考えているところでございます。
◆
中川賢一 委員 しっかりと協力していくというご認識をいただきました。
ただ、役所でございますので、気持ち的にはそれぞれ協力するというものはあろうかとは思うのですが、実際に双方で情報をきちんと共有しながらということがなかなか難しいのも実態でございます。
しかし、
中島公園地域は、これから50年、100年という市長の言葉も
まちづくりの中でいろいろ聞かれておりますが、都心の南端という極めて重要な位置を占める公園の整備になってきますので、なかなか難しいかとは思いますけれども、やはり、将来にしっかりとしたまちを残していく上で、他部局としっかり調整して、そして、
公園部局がこの議論をしっかりとリードしていくことを改めてご期待申し上げまして、私の本日の質問を終わらせていただきたいと思います。
◆しのだ江里子 委員 私からも、公園の
官民連携推進について質問させていただきます。既にお2人の方が質問されておりますので、なるべく重ならないように質問させていただきたいと思います。
今回の
補正予算には、活力があふれ、世界を引きつける都心として公園の
官民連携推進が盛り込まれております。
近年、福岡市の大濠公園とか富山県の
富岩運河環水公園などでは、公園の水辺などに
民設民営型のカフェや
レストランが整備され、市民はもとより、観光客などで
にぎわいを見せております。私も福岡市を訪れた際に何度か大濠公園に行きましたが、札幌にはないタイプの公園を楽しむことができました。池の外周には、徒歩で歩くことのできる散策路があり、植栽があり、
ゴムチップで舗装された
ジョギングロードがあり、
自転車走行帯がめぐらされておりまして、池のほとりにはゆったりと外を眺めながら四季の移ろいを感じることのできるカフェや
レストランがあります。そして、本当に早朝から夜まで、さまざまな楽しみ方をする市民の姿を見ることができます。
片や、今も
中川委員からもお話がありましたように、札幌の代表的な
都心公園であります
中島公園では、今、市民ばかりではなく、海外からのインバウンドの観光客の方たちが、春は満開の桜を楽しみ、夏は深い緑の木陰で、秋は見事な紅葉を楽しみ、そして、冬は歩くスキーなどを楽しむ姿を見るのですが、何か物足りなさも感じております。残念ながら、公園で滞在するとか休憩するスペースが少ないために、
中島公園で
大通公園のような取り組みができれば、もっとこの公園の
にぎわい創出に貢献していくことができるのではと今まで思案しておりました。
昨年度、札幌市
都市公園条例の一部を改正する条例が制定されたことで、
公募設置管理制度を適用することが可能になったことは大いに期待できると思います。昨年度、
中島公園を含む4公園の
サウンディング型市場調査がされ、11事業者から19の提案があり、
事業手法や行政に求めることや
収益施設の
周辺環境についての提案などがあり、冬季の集客が課題であったとの報告を伺っております。
とはいえ、公園は市民に
レクリエーション、憩いなどを提供する場所であり、こうした機能を有する公園への
民間活力導入に当たっては、慎重な検討が必要であるとも考えております。本市における公園の
官民連携推進事業についても、他都市と同様、
民設民営型の売店であったり、カフェなどの設備を目指すものと思われますが、目的を明確化することが大事だと考えます。
そこで、改めて質問いたしますが、公園の
官民連携の一番の目的はどのようなところにあるのか、伺います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 官民連携の目的についてでございますが、新たに設けられた
公募設置管理制度などを活用し、公園に民間活力を導入することで、公園の
魅力向上や利用者の
利便性向上を図ることが一番の目的でございます。また、本制度では、カフェや売店などの設置とあわせて、その周辺の園路や広場を一体的に整備することが
民間事業者に対する公募要件となりますので、行政の財政負担軽減も期待できるところでございます。
◆しのだ江里子 委員 あくまでも、公園の
魅力向上や利用者の
利便性向上を図るためということです。ぜひ、公園の
レクリエーションや憩いなどを提供する機能がしっかりと保たれ、さらに向上することを前提に進めていただきたいと思います。
今回、市内の主要な15公園を対象として検討を行っていると伺いますが、公園にはさまざまなタイプの公園があり、利用者の
利便性向上や公園の
魅力向上にもさまざまな対応策があると思われます。このため、一律に同じような取り組みはできないのはもちろんのこと、場合によっては、
官民連携の推進がなじまないケースもあり得るのではないかと考えます。このため、民間活力の導入を検討するに当たっては、公園の特徴や公園の目指す方向性をきちっと整理する必要があり、公園の
管理運営方針が担う役割は大変重要であると私は思うところです。
そこで、質問ですが、公園の
管理運営方針はどのようなものなのか、また、どのようにこれを活用されていくのか、伺います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 管理運営方針とは、現在検討対象としております主要15公園の個性を踏まえながら、例えば、遊びのゾーンや憩いのゾーンといったように、園内をその役割に応じてゾーニングし、その機能や特徴を整理した上で
管理運営の方向性を取りまとめるものでございます。また、
官民連携事業の公募の際には、この
管理運営方針を示すことにより、
民間事業者から、それぞれの公園の特色との調和を保ちつつ、新たな公園の魅力創出につながるような事業提案が得られるものと考えているところでございます。
◆しのだ江里子 委員 この
管理運営方針については、まさにゾーニングをしていくとか、しっかり考えていっていただけるものと思います。
基本的には、現状のあり方から大きく変わるようなものではないと思うのですが、一方で、時代によって市民ニーズは変化していくものであります。また、先ほど
吉岡委員からもお話がありましたが、最も公園を利用する地域の方の声をしっかりと反映させていく必要があると思います。
しかし、公園を利用するのは、地域の方たちばかりではなくて、さまざまな幅広い公園利用者もいらっしゃいます。
そこで
官民連携を進めるに当たって、このような幅広い公園利用者とか
地域住民の意見の反映についてどのように考えていらっしゃるのか、伺います。
◎齋藤 みどりの
推進部長 官民連携を進めるに当たりまして、第一の目的である公園の
魅力向上や利用者の
利便性向上を図るためには、市民ニーズをしっかりと捉え、反映していくことが重要と認識しております。具体的には、アンケート調査や
主要公園にもうけられている地域の方が参画する協議会などを通じまして、利用者ニーズや
地域住民の意向などを把握していきたいと考えているところでございます。
◆しのだ江里子 委員 アンケートであったり、地域の協議会などでご意見を伺うなど、市民ニーズをしっかりと受けとめていただけるということでした。それぞれの公園では今も公園を訪れる方たちがアンケートをされる機会が多々あると思いますが、この公園を利用される方たちに、こういったものがしっかりわかるようにしていただきたいと思います。
私は、2016年の
決算特別委員会の際に、大
規模公園の再整備について質問させていただきました。このとき、札幌市は、政令市移行とオリンピック開催を契機に急速に市街化が進んだことで公園数が急増いたしまして、230万人口の名古屋市の1.8倍と大変多くの公園がありますけれども、これらの公園の7割が開設から30年を過ぎておりまして、全国平均では30年を過ぎた公園が3割程度であることから考えますと、やはり、老朽化した公園が極めて多く、総合公園や運動公園などの大
規模公園もご多分に漏れず老朽化していることが明らかになっておりました。また、今までも
大通公園や
中島公園、旭山記念公園、月寒公園の全面再整備を行ってまいりましたが、そのほかの公園は長寿命化計画に基づく改築・更新、一部区域の再整備で対応するというご答弁をいただいております。これに関しては、なかなか経費がかかることでもありますし、そしてまた時間もかかることだと、そのとき思った次第です。
今回、この事業の特色によりますと、事業者が設置する施設から得られる収益を公園整備に還元することが条件であり、園路や広場などの公園施設の整備を一体的に行うことができること、この事業により、今以上に札幌の公園の魅力アップが図られるのは喜ばしいことだと私は思います。それぞれの公園の特色を生かし、公園利用者や
地域住民の皆さんの意見をアンケートや住民説明会等でしっかり受けとめることのできる民間活力の導入によりまして、利用者サービスの向上とか機能向上が図られることを強く期待いたしまして、私の質問を終わります。
◆くまがい誠一 委員 私からは、安全・安心な公園再整備について質問させていただきます。
今後、札幌市においても人口減少が見込まれる中、持続可能な都市運営を目指して、我が会派では、さきの代表質問において、
公共施設マネジメントの取り組みの推進について質問させていただきました。札幌市の公園についても、先ほどしのだ委員からもお話があったとおり、開設後、長い期間が経過した公園が多く、また、公園施設も非常に多いことから、効率的な再整備や施設の改修が求められているところでございます。
このような中、札幌市の
都市公園事業における国からの交付金は、ここ数年、12億円前後で推移しておりますが、今年度は13億円弱を得られる見通しが立ったと聞いております。これは、昨年度、地震や台風による被害があったことを受けて、国費が例年より多く配分されたのではないかと推察されます。交付金の見通しが得られたことにより、今回、
補正予算として安全・安心な公園再整備費が計上されているところであり、事業が確実に進むことを期待しているところでございます。
さて、当事業は、老朽化した公園施設の改修とバリアフリー化の二つの柱があると聞いておりますが、このうち、まず、老朽化した公園施設の改修についてどのような考え方で事業を進めているのか、お伺いいたします。
◎齋藤 みどりの
推進部長 札幌市は、開設後30年を超えた公園が現時点で7割を超えている状況にありますことから、利用者の安全・安心を確実に確保することを第一に、これまでも老朽化した公園施設の改修に重点的に取り組んできたところでございます。具体的には、施設の補修により延命化を図るもの、安全性や機能の確保ができなくなった時点で更新するものに分けて事業を進めているところでございます。