札幌市議会 2018-10-18
平成30年第一部決算特別委員会−10月18日-05号
平成30年第一部
決算特別委員会−10月18日-05号平成30年第一部
決算特別委員会
札幌市議会第一部
決算特別委員会記録(第5号)
平成30年(2018年)10月18日(木曜日)
――
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●議題
付託案件の審査
●
出席委員 33名
委 員 長 福 田 浩太郎 副
委員長 阿部
ひであき
委 員 三 上 洋 右 委 員 宮 村 素 子
委 員 高 橋 克 朋 委 員 五十嵐 徳 美
委 員 長 内 直 也 委 員 小須田 悟 士
委 員 こじま ゆ み 委 員 飯 島 弘 之
委 員 小 竹 ともこ 委 員 中 川 賢 一
委 員 松 井 隆 文 委 員 福 士 勝
委 員 小 野 正 美 委 員 大 嶋 薫
委 員
ふじわら 広昭 委 員 峯 廻 紀 昌
委 員 長谷川 衛 委 員 山 口 かずさ
委 員 林 清 治 委 員 岩 崎 道 郎
委 員 成 田 祐 樹 委 員 丸 山 秀 樹
委 員 小 口 智 久 委 員 わたなべ 泰行
委 員 竹 内 孝 代 委 員 太 田 秀 子
委 員 池 田 由 美 委 員 田 中 啓 介
委 員 堀 川 素 人 委 員 坂本 きょう子
委 員 中 山 真 一
――
――――――――――――――――――――――――――――――――
開 議 午前10時
――――――――――――――
○
福田浩太郎 委員長 ただいまから、第一部
決算特別委員会を開会いたします。
報告事項は、特にございません。
それでは、議事に入ります。
第2款 総務費 第1項
総務管理費中
関係分及び第2項
市民生活費中
関係分について、一括して質疑を行います。
◆
中川賢一 委員 私からは、パシフィック・ミュージック・
フェスティバル、
PMFについて、何点か伺っていきたいと思います。
今さら言うまでもありませんが、
PMFは、20世紀の
音楽界最大の巨匠の一人でありますレナード・
バーンスタインが、
若手音楽家を育成する
音楽祭をアジアにも拡大したいという長年の思いを人生の最後に結実させた集大成として1990年に創設された
教育音楽祭で、世界三大
教育音楽祭とも言われておりまして、札幌が世界に誇る
文化遺産だというふうに思います。ことしは
バーンスタインが生誕して100周年、そして、来年は
PMF30回目という節目の開催を迎えるところでございます。
札幌市は、この
音楽祭の創設当初から運営に深くかかわっておりまして、現在の
出捐金額は1億円、出資の割合も73.1%を占めているという
最大出資者でありますとともに、平成29年度決算では2億3,000万円近い額を拠出しております。
さらに、これを運営している
組織委員会のほうには、
秋元市長が
理事長、そして、きょうもおられます
高野局長が理事という立場で参画しておられ、会長を務める上田前市長のほか、本市のOBも理事を務めているなど、
PMFの運営や
活性化、さらには、この
PMFという貴重な財産をいかに札幌の発展につなげていくかという意味でも、本市は大きな役割と責任を有しているというふうに考えております。
この
PMFですけれども、
バーンスタインの執念とも言える思いが、それに共感する多くの
賛同者、
協力者の輪を広げて、多くの若い才能を魅了するすばらしい
音楽祭として、創設以来、順調な成長を遂げてまいりました。10回目の1999年には約4億8,000万円の
協賛金を獲得するに至り、国外でも極めて高い評価をされる、
名実ともに世界三大
教育音楽祭にふさわしい事業へと成長してまいりました。
しかしながら、この1999年を
ピークに
協賛金は減少に転じ、2015年には、
グランドパートナーの中核として
PMFの創設以来、資金的にも活動面でも多大な貢献をしてこられた
野村證券がその立場から撤退するなど、
協賛金の減少に歯どめがかからず、ここ数年は
ピークの3分の1以下の1億4,000万円となっております。
その間、
組織委員会としましては、
協力企業の獲得などに努められ、
協賛企業の数という面では
一定程度の成果が見られていることは評価したいと思いますけれども、やはり、金額の面で落ち込んでいくということは、事業の魅力や今後の維持、また、
教育音楽祭としての本来的な役割に影響を及ぼすことが否定できないのではないかというふうに考えております。
そこでまず、最初にお伺いしますが、この20年近く長期にわたり、これほどまでに
協賛金が減少してきた原因を本市としてはどのように考えておられるのか、また、
野村證券が
グランドパートナーから撤退した理由は何であるのか、お伺いしたいと思います。
そして、
最大出資者であって、
理事長、会長を初め、運営の中核に人を送り込んできている団体として、こういった減少の傾向をどのように受けとめておられるのか、あわせてお伺いしたいと思います。
◎前田
文化部長 PMFの
協賛金についてのご質問でございます。
民間企業からの
協賛金につきましては、毎年、
PMF組織委員会から各企業に対して
協賛依頼を行い、交渉の後、各企業において協賛の有無やその額を決定しているものでございまして、
社会経済状況や各企業の
経営方針などを総合的に勘案した結果であると受けとめております。特に、第1回より継続的な支援をいただいていた
野村證券を初めとする
グランドパートナーズにつきましては、少しずつ協賛の規模が減少し、25回を迎えたことを一つの区切りとして、大幅な縮小が決定されたところでございます。
協賛金額の面では、
大口スポンサーの影響が大きく、その一方で、地元である札幌、
北海道の企業を中心に新たな
スポンサーを獲得しているものの、収入減を埋めるまでには至っていない現状でございます。
こうした状況につきましては、
事業運営を行っていく上で大きな課題として受けとめております。
これからも
PMFを魅力ある
音楽祭としていくためには、
教育音楽祭としての理念にご賛同いただける企業のご協力が不可欠であることから、一社でも多くの企業にご理解、ご支援いただけるよう、今後も地道な努力を続けてまいりたいと思っております。
◆
中川賢一 委員 地元を中心に
スポンサーの輪が広がっている部分はあるようですが、やはり、
金額面で落ちていることは課題であるというご認識だと思います。
この
PMFですが、
バーンスタイン人生最後の忘れ形見という世界でも比類のない
ブランド力を有している事業でございまして、これまで参画された音楽家もゲルギエフ、ムーティという世界的な巨匠を筆頭に、ウィーン・フィルの
関係者の方々を含め、そうそうたるメンバーが名前を連ねております。
また、メーンの会場になっております
Kitaraの音響のすばらしさというものは、欧米の
関係者の中でも
トップクラスの評価を受けていると伺っております。
さらに、開催時期の7月ですけれども、札幌の夏のさわやかさは大きな武器でございまして、夏の札幌を代表する
観光素材としても
最高レベルという評価ができるのではないかと思うところでございまして、私個人的には、札幌が有している資産の中でも
トップクラスの最高の宝ではないかなと考えております。
これほどまでにオンリーワンの素材、恵まれた環境を有しておりながら、協賛を失ってきているということは、
PMFが本来的に持っている魅力や強み、ポテンシャルといったものを残念ながら十分に生かしきれていないのではないかと考える部分もございまして、それゆえに、企業にとっての協賛の
メリットを提供できていないのではないかとも懸念するところでございます。
そこで、次にお伺いしますが、
PMFに協賛するということは、企業の側にとってどういった
メリットが想定されるのか、そして、その
メリットが効果的に享受できるような事業となるよう、
取り組みなどをこれまで工夫してこられたのか、こういった点についてお伺いしたいと思います。
◎前田
文化部長 協賛企業にとっての
メリットについてのご質問でございます。
PMFにご協賛いただくことで、金額に応じて、社名、
ロゴマーク、
広告等を
PMFの
スケジュールチラシや当日の
プログラムなどさまざまな媒体に掲載するとともに、
事業目的や成果をより直接的に感じていただけますよう、
協賛企業やその顧客、
関係者を
演奏会にもご招待しているところでございます。
また、企業の
集客等にも貢献できる
取り組みといたしまして、
協賛企業の
イベントなどに
PMF修了生を派遣し、
ミニコンサートも実施しております。
さらに、ことしは、
協賛企業のご協力のもと、
東京公演の様子を札幌で体験できる
ライブビューイングを初めて実施いたしました。これは、企業の技術力を広くアピールする機会にもなったのではないかと考えております。
協賛企業からは、
PMFの
事業目的に賛同し、支援することに誇りを感じているという声も多くいただいております。
今後も、引き続き、こうした
取り組みに加え、企業が協賛するに当たり、より魅力的と思っていただける
取り組みも検討し、さらに多くの
協賛獲得に結びつけられるよう努めてまいりたいと考えております。
◆
中川賢一 委員 いろいろと取り組んでこられたということで、その点はまた後ほどお伺いしていきたいと思います。
少し話が変わりますが、同じく音楽に関する本市の大きな話題ということで、今月7日に
札幌文化芸術劇場、
hitaruという愛称をいただきましたけれども、こちらが
オープンいたしました。こけら落としの「アイーダ」は即完売ということで、それに続く
オペラや
バレエの売れ行きも非常に好調であり、私も来年3月に「椿姫」があるということでチケットを買おうと思ってネットで見たら、もう既に売れ切れている状況でございまして、大変残念ですが、札幌、
北海道にこんなに
オペラのファンがいたのだと正直驚いているところでございます。
非常に好調な滑り出しのようですが、せっかくのスタートが単なる最初のお祭り騒ぎで終わることのないよう、関係の皆様には引き続きご尽力をいただきたいところでございます。
いずれにしましても、本格的な
芸術劇場の
オープンというものは、札幌の
芸術文化都市としての魅力を格段に向上させるものでありまして、当然、それに伴って、関連する興行や周辺の
ビジネスの
可能性も飛躍的に拡大するはずでございます。
また、これに向けて400億円以上の巨額の投資を本市としても行ったわけですので、むしろそうなっていかなくては困るなというふうに思うところです。
札幌市には、巨額の投資にふさわしい
メリットを享受できるよう、あらゆる角度から
可能性を探って、先入観やしがらみにとらわれずに取り組んでいくことを期待しますし、また、その責務があるのだということは、私も任期の当初から何度となく
議会等でも議論させていただいております。
ただ、この
芸術劇場のほうは、まだ
オープンから日も浅くて、きょうのところは評価や活用に向けての突っ込んだ議論は避けたいと思いますけれども、きょうのテーマの
PMFにとっても大きな存在になってくるのではないかなと思うところでございます。
そこで、次にお伺いしますが、
PMFという札幌の大切な宝、財産に、
Kitara、芸術の森というこれまでのステージに加え、新たに
hitaruが加わったことで、どのような
可能性が生まれてくるのか、また、それを協賛の企業や
関連事業者の
メリットにどうつなげて、支援や投資を獲得しながら
フェスティバルの盛り上がりを充実させていくのか、この点についてお考えをお伺いしたいと思います。
◎前田
文化部長 PMFにおける
札幌文化芸術劇場の
オープンに伴う影響についてのご質問でございます。
札幌文化芸術劇場、
hitaruが新たにできたことにつきましては、
PMFにおきましても、
オペラや
バレエなど
舞台芸術も含めた多彩な企画を展開していける
可能性がふえたものと考えております。
現在の
芸術監督であるワレリー・ゲルギエフ氏も、劇場を利用し、
PMFで
オペラを開催することについて意欲を示されており、
PMF組織委員会が調整を進めているところでございます。
hitaruや
札幌文化芸術交流センターSCARTSの活用も含め、
札幌ならでは、
PMFならではと言えるような
プログラムの実施など、
フェスティバルの内容を充実することで、これまで以上に
協賛企業にとっても魅力的な
PMFとなるよう工夫に努めてまいりたいと思います。
◆
中川賢一 委員 ぜひ、魅力的な
イベントになるようにご検討いただければと思います。
hitaruが新たな資産に加わりましたので、企業の
理解等も深まっていくことは当然ございますし、今後、
協賛企業をふやしていく上で、この事業の意義などに共感していただくのは当然重要でございます。先ほどのご答弁の中でも、
協賛企業の声として、そういうお答えもあったようにお伺いしました。
共感していただくという部分も当然重要ではありますが、同時に、企業にとってどういった
メリットがあるのか、単に事業に賛同していただく以上に、さらに
想像力も働かせながら十分に考えて、そして、
企業側に伝えていくことも重要だというふうに考えます。
先ほど、そういった面での
取り組みとして、ご答弁には、企業の名前、広告、
プログラムに載せていくということもありました。そういった、ある意味、ずっとあったものについては、単純な
広告媒体として非常にわかりやすいところですが、これは、会場に足を運んだ人とか、
プログラムを手にとった人の目にとまるという以上の効果は余り期待できないのではないかなと思うところでもございます。
その他、
修了生の派遣とか、
東京公演の
ライブビューイングとか、いろいろな
取り組みをされているということでした。それら
一つ一つは大変結構なことでございますが、先ほど申しましたように、
PMFというのは、世界に比類ないほどの条件、強みをさまざまに有した
イベントでございまして、それらを生かした
ビジネスチャンスは
企業側にとっても幅広く考えられると思います。
例えば、この
PMFの
アカデミー受講生は、
アジアあたりから多く来ておりますので、彼らの
出身国等をターゲットにした観光的なプロモーション、
ビジネスも考えられるのではないかという話をいろいろな方々がしております。
こういった私の個人的なアイデアが有効かどうかはさておきまして、要するに、いろいろな関連の
ビジネスの
可能性が広がってくれば、おのずとそこに携わる
協力者、
スポンサーも期待できるのではないかなと考えるところでございます。そういう意味では、関連する
ビジネスの発想、想起につながるような
想像力や、他の幅広い分野の方々との交流が重要なのではないかなというふうに考えます。
文化というテーマから少し外れますが、例えば、
日本ハムファイターズが札幌に移転してきてから、短い間に
北海道民の中に非常に広く浸透しました。これは、早々に優勝したり、チームが強くなったことも当然あるのでしょうけれども、やはり、マーケティングや
サービス分野の方々がいろんな工夫を重ねて、今まで野球にそれほど関心がなかったような方も広く取り込んでいったことが大きな要因だったと考えるところでございます。
そういった意味では、この
PMFが極めて
文化的価値が高い事業であるからこそ、国内外の多くの人々の関心を集めて、札幌の宝として、世界の宝と言ってもいいと思いますけれども、それにふさわしい意義のある事業として、より一層、
活性化していくためには、企業の活動的な視点でも事業を組み立てていき、スキルや経験を有する多様な分野の人材を登用、活用させていくことが大変有効であると考えます。
最後に、人材の
有効性、
必要性についてどのようにお考えになるか、お伺いしたいと思います。
◎高野
市民文化局長 PMFの
活性化に向けた多様な
人材登用の
必要性についてのご質問でございます。
企業などの協賛を充実させていくためには、委員がおっしゃるとおり、まさに
企業活動の視点から魅力を探っていくことが必要と考えております。
今後は、これまでの努力に加えまして、委員ご指摘のようなスキルやノウハウ、経験を持った人材や企業の力を活用するなど、
PMFを推進するための総合力を上げていくような体制のあり方、事業の
実施方法を
PMF組織委員会とともにしっかりと検討してまいりたいと考えております。
◆
中川賢一 委員
高野局長は
組織委員会の理事というお立場でもございますので、そういった意味からも、これからいろんな
可能性を探るという非常に力強いお答えをいただけたと思っております。
いずれにしましても、非常に貴重な
バーンスタインの大きな遺産ですし、札幌も
文化事業に力を入れている以上、こういったものを最大限生かして、世界中から文化・
音楽都市として、人が集まり、注目されるようなまちになっていけるよう、力を注いでいただけますことを期待申し上げまして、私からの質問は終了させていただきます。
◆
岩崎道郎 委員 私からは、
LGBTフレンドリー指標制度について、次回の
札幌国際芸術祭の
実施体制について、大きく2点にわたって質問させていただきます。
まず初めに、
LGBTフレンドリー指標制度についてです。
性的マイノリティー支援に関しまして、先日、
国会議員が雑誌に
性的マイノリティーへの差別を増長するような寄稿をしたことに始まりまして、さらには、その意見を後押しする論者があらわれ、そして、掲載された雑誌が廃刊に追い込まれ、ちょっと話題になったことがありました。これは、多くの
皆さんの目や耳に届いていることと思います。
インターネットの世界などを見ましても、こういった不理解に横たわるさまざまな偏見が目を覆いたくなるような状態であり、
性的マイノリティーに対する
認識不足、偏見がまだまだあると言わざるを得ない状況だと思います。
このことは、一
国会議員や評論家の意見にとどまらず、
性的マイノリティーに対して、まだまだ情報が足りない、よくわかっていない人たちに間違った認識を深く植えつけてしまうのではないか、このことについても非常に危惧しているところであります。
そういった環境がある一方で、本市においては、
性的マイノリティーの
当事者への支援として、昨年6月より、
パートナーシップ宣誓制度と
電話相談の
LGBTホットラインを実施してきました。
互いの個性や
多様性を認め合い、誰もが生きがいと誇りを持つことができるまちの実現を目指す、これが本市の目指すところでありますが、こういった制度や
取り組みがもたらす効果は、決して、
性的マイノリティーの
当事者の
皆さんや、それをお支えする団体の方のみならず、冒頭に申し上げた間違った認識を持っている方々、そして、このことについてまだ深く理解していない方々、市民一人一人が
多様性を考え、さらには、人権を尊重するきっかけになったというふうに感じているところです。
さらに、
性的マイノリティー当事者の支援とあわせて、企業における
取り組みを促進するために、昨年10月に
LGBTフレンドリー指標制度をスタートさせています。
この
LGBTフレンドリー指標制度は、企業における
取り組みを支援することを目的とし、企業の
社内規定等に
性的マイノリティーへの差別やハラスメントの禁止に関する記述があるか、
従業員向けに
性的マイノリティーに関する研修やセミナーを実施しているか、
同性パートナーへの
福利厚生等が認められているかなど、7項目にわたって、
取り組みの内容によって3段階で評価するものです。
このような
取り組みを進めることで、企業における環境を整備し、意識を醸成することが社会全体の理解を促すために非常に大切であると感じています。
そこで、最初の質問ですが、開始から1年が経過した
LGBTフレンドリー指標制度の
登録状況について伺います。
◎本間
男女共同参画室長 LGBTフレンドリー指標制度の
登録状況についてお答えいたします。
昨年10月の
制度開始から現在まで、
個人事業主から
従業員数が1,000人を超える企業など、規模の大小にかかわらず、35の
事業所に登録をいただいているところでございます。また、業種につきましても、不動産や飲食、保険、印刷、医療、福祉など幅広い分野に及んでおりまして、株式会社だけでなく、
NPO法人や
医療法人など、さまざまな形態で登録をいただいております。
◆
岩崎道郎 委員 今のご答弁では、規模の大小にかかわらず、さまざまな業種の
登録企業がいるということでした。質問に入る前に申し上げた直接的な企業に対する成果もありますけれども、そういったものが広く札幌市の中で捉えられていることは、目に見えないさまざまないい影響があるのかなというふうに感じております。
しかし、多くの人が一日の大半を過ごす職場ですので、
性的マイノリティー当事者の方々が抱える困難は、とりわけ職場において多いと聞いているところです。
また、
日常生活においても、例えば、
同性パートナー同士で部屋を借りることにはまだまだハードルが高いということもお聞きしております。冒頭、不動産という業種のことをおっしゃいましたので、そういったところで理解が深まっていくことにも大きな期待を寄せているところです。
今申し上げてきたとおり、さまざまな場面で困難に直面している
性的マイノリティーの
当事者の
皆さんですけれども、
従業員の
理解促進は、
性的マイノリティーの
当事者ではない方々、一緒に働く方々が理解してくれるかどうか、そして、そういった
サービスを実施することなど、
LGBTフレンドリー指標制度によって企業の
取り組みが進み、そのことによって札幌市の中で理解が進んできますし、
性的マイノリティーの方々のみならず、本市において誰もが暮らしやすい社会につながっていくことにも大きく期待しているところであります。
そこで、次の質問ですが、
LGBTフレンドリー指標制度に登録された企業の
取り組み状況と、今後、より一層、企業の
取り組みを促進するための方策について伺います。
◎本間
男女共同参画室長 登録企業の
取り組み状況と今後の方策についてお答えいたします。
まず、
登録企業の
取り組み状況についてでございます。
職場の
環境整備として、社員に向けて
相談窓口を設置したり、研修におきましても、
性的マイノリティー当事者の方を講師に招くほか、
eラーニングの活用や取引先を交えて実施するなど、さまざまな
取り組みが進められております。また、
性的マイノリティー当事者に配慮した
サービスの提供としては、賃貸業での
物件紹介あるいは結婚式のプロデュース、
保険金受け取り人への指定など、徐々に
取り組みが広がってきております。
次に、今後の方策についてでございますが、札幌市としても、
市民理解を促進するためには、企業への働きかけが重要と考えておりまして、こうした
取り組みを一層広めていくためにも、企業の先進的な
取り組み事例をまとめた
啓発冊子を作成し、
企業向けの
出前講座や
イベントで広く周知するなど、積極的かつ効果的な
情報発信に努めてまいりたいと考えております。
◆
岩崎道郎 委員 さまざまな
取り組みを進めていただくことはまた改めて深くお願いをしておきます。
今、札幌市において、るる、
さまざま取り組みがなされているという状況でありますが、札幌弁護士会においても、これまで
イベント的にやっていた
電話相談を常設することを先日情報としていただいております。
LGBTにかかわる
性的マイノリティー当事者の
皆さんをお支えする
取り組みは、本市だけではなく、広くさまざまなところと連携して進めていただきたいと思うところです。
冒頭に申し上げた
国会議員が雑誌に寄稿したものについては、そもそもの認識が間違っているものですが、もしかすると、あえて間違ってそういった情報を流しているのかなというふうにも感じるところがありました。例えば、
LGBTのことについて、性的指向という言葉が使われます。本来は「指」が「向く」と書いて「指向」です。これは、誰かを好きになる気持ち、沸き上がる自分に備わった状況のことを言うのだと思います。一方で、この雑誌の中、そして擁護する論者は、趣味嗜好というところの嗜好、「嗜む」に「好き」と書きます。こういった趣味嗜好のものと、そもそも自分に備わっている性的な向く方向を混同して、まるで自分の性癖とか自分の楽しみのためにそちらを向くのだというものを混同してしまっています。これは、漢字の発音が一緒であることが誤解の一因でもあると思います。しかし、それぞれの人がそもそも備わっている、そして、何かによって気づいた自分の本来あるべき姿を否定するということは、あってはならないと思っています。
事、男女とか性的なお話ですので、なかなか口幅ったいところもあるかとは思いますが、こういったところをしっかりとみんなが理解をし合う、自分と考えが違う人を理解する、そういったものをもう少しずつ広げていかなければ、札幌市のみならず、日本国内においても、住みづらさといったものが広がるのかなと思っております。
LGBT、いわゆる
性的マイノリティーと言われる方は、実は全体の人口の8%と言われております。おおむね13人に1人です。この部屋の中にもいらっしゃるのかもしれません。こういった当たり前のことをしっかりと
皆さんに理解していただくことから初めなければいけないと思っています。言うなれば、8%というのは、左利きの人とか血液型がAB型の人とパーセンテージとしては変わりません。そもそも備わった自分の血液型が全体よりも少ないからといって変えるという人は世の中にはいません。それと全く同じことが
LGBTにも言えるのだと思います。自分と違う考えの人を認め合うことをまずは第一に置いて、本市としても施策を進めていただきたいと思います。
続きまして、次回の
札幌国際芸術祭の
実施体制について質問させていただきます。
札幌国際芸術祭は、2014年と2017年に2回開催されております。札幌が持つ都市と自然という特徴を生かし、独自性のある芸術祭として定着してきているところです。
私も、過去2回、ふだんではなかなか見ることが難しい多くの現代アートの作品を鑑賞してまいりました。前々回の坂本龍一さんがディレクターだったときに、私は、若いころから実際はきっとなかなか見ることができないだろうなと思うようなアーティストが、当時、札幌にもいらっしゃいまして、それを鑑賞することができた、しかも札幌で鑑賞することができたということで、芸術祭の大切さ、すばらしさを感じている
当事者の一人でもあります。
過去2回は、2014年は坂本龍一氏で、誰もが知っている世界的なアーティストです。そして、2017年には大友良英氏でした。大友良英氏は、一般的に広まったのは恐らく「あまちゃん」のテーマソングをつくられたからだと思いますが、実は、かねてより、ふだんは
皆さんの耳に聞きなれないノイズミュージックというものをやっております。レコードのターンテーブルを50台ぐらい並べて、全然別のレコードをかけて、そのときにあらわれるノイズを楽しむというものです。「あまちゃん」があったことによってポピュラーにはなりましたが、普通の人にはなかなか理解しがたいようなアーティストでもありまして、これまでは特に専門性を持ったお2人のディレクターを迎えてまいりました。
しかし、次の2020年については、2名の企画ディレクターにコミュニケーションデザインディレクターを加えたチーム制で企画、監修を行うと聞いております。また、今申し上げたような音楽系のアーティストだったことに比べると、今回発表された企画ディレクターは、いずれも、文化芸術分野での実績は紹介されておりますが、広く一般的に多くの
皆さんに知られているわけではないというふうに思っております。このように、次回の国際芸術祭は大きく
実施体制を変更するようですが、このことについて幾つか質問させていただきます。
最初の質問ですが、まず、ディレクターのチーム制を採用した理由と、これまでのような著名なアーティストではなく、実務的な人材を選んだ理由について伺います。
◎久道 国際芸術祭担当部長 ディレクターをチーム制とし、実務的な人材を選んだ理由についてお答えいたします。
過去2回におきましては、後発である
札幌国際芸術祭の認知度を高めるため、著名なアーティストの実績や個性、さらには、広い発信力も考え合わせてディレクターにご就任をいただいたところでございます。
これまでの開催により、芸術祭が
一定程度定着してきていることを踏まえまして、次の芸術祭では、札幌の特徴や魅力をより生かしたものとするため、豊富な経験や専門性を持つ実務家に就任いただくとともに、多様な視点からバランスのとれた企画を実現するためにチーム制を採用いたしました。
その上で、先日発表したとおり、現代アートの企画ディレクター兼統括ディレクターには横浜市民ギャラリーあざみ野主席学芸員の天野太郎氏、メディアアートの企画ディレクターにはポーランド在住のアグニエシュカ・クビツカ=ジェドシェツカ氏、この2人を選定したところでございます。
◆
岩崎道郎 委員 今、ご紹介がありましたディレクターのお2人について紹介されている文書を私もいただきまして、天野氏は、
北海道の近代美術館にも学芸員として勤務していた経験をお持ちだということで、豊富な経験とあわせて、本市のことにも十分理解を示していただいて、すばらしい芸術祭に導いていただけると期待しているところですし、アグニエシュカ氏は、ポーランドのメディアアート関係の団体に所属しておりますが、日本の芸術文化にも非常に造詣が深い方だと伺っておりますので、札幌市から世界に対して発信をする意味において、海外からディレクターを迎えるということに一定の意味があるのかなというふうに思っておりますし、そろそろ
札幌国際芸術祭は定着してきたというご答弁がありました。3回目ですので、市民の
皆さんの理解を深め、定着していく、そして、定着するだけではなくて、
札幌国際芸術祭でしか味わえない体験ができる芸術祭を目指していくべきだと思っています。
日本のみならず、世界各国で芸術祭が行われておりますので、どこに行っても同じようなものだよねということではなく、
札幌ならではの国際芸術祭になっていってほしいなと思っております。
そこで、もう1人、これまで余り聞きなれないコミュニケーションデザインディレクターを設置するということですけれども、このコミュニケーションデザインディレクターの役割、そして設置した理由について伺います。
◎久道 国際芸術祭担当部長 コミュニケーションデザインディレクターの役割と設置理由についてでございます。
コミュニケーションデザインディレクターは、来場者や鑑賞者の目線に立ち、芸術祭をわかりやすく魅力的に伝える広報、PRや、会場の動線サイン、普及・鑑賞
プログラム、マーケティングなどについて担っていただくものでございます。
こうしたディレクターを設けたのは、芸術祭の市民への浸透が十分ではなかったという過去2回の課題を踏まえたものであり、他の芸術祭と比べて特徴的なものであるというふうに認識しております。
◆
岩崎道郎 委員 これまで過去2回のさまざまな課題を踏まえて、今回、コミュニケーションデザインディレクターを設けたという新しい挑戦に対しては一定の評価をさせていただきたいと思います。
ただ、今のご答弁を聞くと、このコミュニケーションデザインディレクターは、いわゆる広告屋といった業種の方なのかなと思ってしまいますが、そういったところに限らず、札幌市民の目線を大切にしていくというところも上げられていると思います。どういった形で応募されるのか、これからどんな方々が手を挙げてくださるのかはわかりませんけれども、余り固定観念に縛られない自由な発想で、この方がいいねというコミュニケーションデザインディレクターを選んでいただきたいなと思います。
今回、公募で選考するとなっております。今までご紹介したディレクターのお2人は、非常に専門性の高い方ですし、これまでの過去2回も、音楽の分野では世界に名だたるお2人だったと思います。しかし、今回は、あくまでも公募ということでございます。
そこで、質問ですが、企画ディレクターのように専門性や実績から人材を選考するのではなく、あえて公募とした理由は何か、伺います。
◎久道 国際芸術祭担当部長 コミュニケーションデザインディレクターを公募する理由についてでございます。
コミュニケーションデザインディレクターは、担当する領域が広いため、特定の分野に精通している人物よりも、市民感覚や来場者目線といったものを持ち、札幌の特性をよく知る人物が適していると考えたところでございます。
そういった人物の選考にふさわしい方法について検討した結果、公募によることとしたものであり、年内には公募を始め、選考の上、来週には公表したいと考えているところでございます。
◆
岩崎道郎 委員 本市をよく知る市民目線ということですので、選考に当たりましては、内側の密室で選考を進めるのではなくて、選考の段階から市民の
皆さんに参加していただくのも一つのアイデアだと感じております。
広い札幌です。それを会場とする芸術祭、確かに、動線という意味で、南区の芸術の森からモエレ沼がどういう距離感なのか、しかも冬開催ということですので、移動ということを考えて、そういうことがしっかりわかっている方、さらには、ただ芸術を見るだけではなく、札幌市の都市や自然が密接にかかわっている姿を来訪される方々にしっかりと発信できるような人選を進めていただきたいなというふうに思っております。
一方で、
札幌国際芸術祭のメーンのテーマは現代アートです。なかなか市民の
皆さんにはご理解いただけない分野だというふうに思っております。
前回の国際芸術祭においても、若干、意味がわからないとか、見ていて気持ちが悪いという理由によって、市民の
皆さんからご批判いただいたり、その作品自体を撤去したりという事象があったと思います。確かに、人の気分を悪くさせることが現代アートの本来的な目的ではありませんが、既存の概念にとらわれない自由な表現をどれだけ
皆さんが理解するのか、自分がわからないものに理解を示そうとする
取り組みこそ、現代アートの本質的なところなのかなというふうにも感じています。
バンクシーというイギリスのアーティストをご存じの方もいらっしゃると思いますけれども、バンクシーという方は、どういう方なのか、実際にその正体はわかっていません。覆面芸術家と言われています。そして、自分の活動の範囲は、まち中の壁、いわゆるグラフティーアートと言いますが、自分で壁に絵を書いて、それが非常に価値が上がっています。ゲリラ的に、その作品がどこに突然あらわれるかわからない、だからこそ、多くのバンクシーのファンの
皆さんがその絵に価値を見出していて、世界で一番高価な壁の落書きとも言えるのだと思います。そういった壁を中心に活動されているバンクシーですが、少しだけ実際の絵画のように紙になっている作品も残しています。
先日、そのバンクシーの作品がオークションにかけられました。値段は1億5,000万円です。そういった落札額がついた途端に、バンクシーは、自分の作品にシュレッダーを仕掛けておいて、落札したと同時に、その作品を破ってしまうといった現象が起こりました。多くの方々は、1億5,000万円もの価値がついたものをシュレッダーにかけてしまうことについて、とんでもないことだねと思う方もいらっしゃいますが、逆説的に、アートの世界では、バンクシーのシュレッダーにかかった作品が芸術として認められている、こういった
多様性があります。これをいいとするか悪いとするかは人それぞれですけれども、現代アートというのは、それほど先進的になっていますし、私たちの一般常識からはかけ離れたところにあるのだと思います。
札幌において、その現代アートを、芸術祭として、市の
取り組みとして多くの
皆さんに楽しんでいただこうという野心的な
取り組みに対しては、私もアートを愛する人間の一人として、しっかりと応援していきたいと思っております。
そして、冒頭に質問させていただきました
LGBTについて、そして、今の現代アートについて、両方とも、実はかけ離れているように思えますが、根本は一緒で、他者を認め合うこと、自分の考えと違うものを認め合えるかどうか、そういった寛容性が求められていますし、
多様性を許し合う、そういった札幌市になるよう、これからも
皆さんと一緒に活動していきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
◆小口智久 委員 私からは、
北海道胆振東部地震における災害義援金の配分についてお伺いいたします。
北海道胆振東部地震における被害状況は、札幌市が公表している平成30年10月15日現在の最新の数値によりますと、人的被害が、死亡者1名、重傷者1名、住家被害が、全壊77棟、大規模半壊及び半壊が416棟、一部損壊が3,062棟など、大変大きな被害が出ております。また、罹災証明の申請件数も3,900件を上回り、いまだ調査が完了していないものもあり、被災者の数はさらにふえるものと思われます。
札幌市では、地震発生の翌週、早々に独自の義援金口座を立ち上げ、職員が本庁やチ・カ・ホなどで義援金の募集活動を行うなど、積極的な被災者支援活動を行ってきたことは大変に評価しているところであります。
このような中、先日は、市内の篤志家の小竹正剛さんから義援金として5億円という破格の寄附もいただいたほか、全国及び海外の企業、団体、個人の方々から多くのご支援をいただいております。改めて感謝を申し上げたいと思います。
これらの貴重な義援金については、今後、被災された方々に届けられるわけでありますが、先日の我が会派の代表質問でも取り上げましたように、一部損壊の被害を受けた方に対しても支援が行き届くようにしていただきたいと強く思っているところでございます。
そこで、質問ですが、今回の地震においては、札幌市が独自に立ち上げた義援金のほか、日本赤十字や共同募金会など、さまざまな機関が義援金の募集活動を行っているようでありますが、まず、この義援金とはいかなるものなのか、その定義をお示しください。
また、現段階での義援金の受け入れ状況はどうなっているのか、さらに、集められた義援金は、どういった流れで被災者のもとに届くことになっていくのか、お伺いいたします。
◎槙 地域振興部長 義援金の基本的な考え方についてでございます。
義援金は、特定の法令に基づいたものではございませんで、大きな災害等が発生した際に、日本国内及び海外からの被災地に寄せられる善意のお金であり、これは被災者への見舞金という趣旨のものでございます。
このたびの
北海道胆振東部地震におきましても、さまざまな団体が義援金や支援金、寄付金などを募っておりますが、支援金や寄附金は、主に被災地で活動をされる団体などへの支援金とか、あるいは、道路、インフラなどの復旧のために使用されるものでございまして、これに対して義援金は被災者に直接渡されるお金でございまして、その使い道に大きな違いがございます。
次に、義援金の受け入れ状況ですが、札幌市では、地震発生翌週の9月10日に義援金口座を立ち上げまして、募集活動を開始し、10月17日現在で約5億7,000万円の義援金のお寄せいただいているところでございます。
次に、義援金が被災者のもとに届くまでの流れについてでございます。
義援金を被災者に配分する際には、自治体ごとに義援金配分委員会を立ち上げ、義援金配分における支給対象や単価といった基準を決定し、被災者の皆様に配分することとなってございます。
今回の地震におきましても、さる10月11日に配分委員会が開催され、第1回目の配分基準が決定されました。この後、半壊以上の住家被害に遭われた方につきましては、現在、臨時総合申請窓口において受け付けを行っておりまして、今後、人的被害に遭われた方も含め、今回決定をされた基準に該当する方に対しましては、できるだけ速やかに義援金をお支払できるように努めてまいりたいと考えております。
◆小口智久 委員 今の答弁でありましたが、既に総額5億7,000万円を超える義援金が集まっているということで、大変にありがたいことでございます。また、義援金は、被害状況に応じて受け付けを行い、配分委員会での決定を受けて被災者のもとに届けられるということでございますので、速やかにやっていただきたいと思います。
建物被害に遭われた方は、これから冬を迎えることから、修繕が必要な場合には早急に手をつけなければなりません。そういった意味からも、速やかに義援金が被災者にわたるよう、手続を進めていただきたいと思います。
次に、重傷者に対する配分の考え方についてお伺いいたします。
10月11日に行われた札幌市義援金配分委員会では、人的被害について、死亡者については100万円、重傷者については20万円を配分することが決定されたと伺っております。
また、どういった方を重傷者の対象とするかにつきましては、医師の診断により1カ月以上の治療を要した方とされております。この重傷者については、札幌市から公表されている数字では1名のみとされておりますが、私が把握している東区だけでも、地震によって家具が倒れ、足の甲が骨折、腰、大腿部を骨折した、背中の圧迫骨折、家具を押さえるために靱帯や腱の断裂など、私もさまざまな情報をいただいておりますけれども、いまだに入院している方、通院が続いている方が少なからずいるという状況でございます。こういった方々についても義援金の支給対象となるのであれば、お伝えして、義援金を差し上げるべきであります。
そこで、質問ですが、現在、重傷者として公表されている1名はどのように把握された方なのか、また、把握されていない対象者については今後どのように把握されるのか、さらに、けがをされた方の中には、入院加療を要するような方から通院だけで済むような方もおられると思いますが、受傷の程度に応じて義援金の額に差を設けることを考えておられるのか、お伺いいたします。
◎槙 地域振興部長 義援金を配分するに当たって、重傷者の把握についてでございますけれども、現在把握しております重傷者については、消防局から災害対策本部に対し、地震に伴って緊急搬送された旨の報告をされた方が1件と把握しております。
ただ、委員からご指摘がありましたように、ほかにも対象となる方がいらっしゃると想定されますことから、今後は、広報さっぽろや札幌市のホームページなどを通じて、今回の義援金の募集について広報をしっかりと行い、重傷者に該当される方から申請を行っていただくことで対象者の把握を行ってまいりたいというふうに考えております。
次に、重傷者の義援金の額は、受傷の程度で差を設けるかどうかについてでございます。
第1回配分委員会におきましては、重症者としては1カ月以上の治療を要した方を対象とすることになりましたが、入院等の条件によって義援金に差を設けるかどうかにつきましては、今後の申請状況を確認の上、具体的な受傷の状況などを見ながら、改めて委員会の中で検討していきたいというふうに考えております。
◆小口智久 委員 私が把握した負傷された方の中には、救急車だけではなくて、自分自身、ご家族の車、自力でどうにか病院に行かれた方も多くいらっしゃると思われます。
先ほど、一つ言い忘れたのは、急いで家の中を片づけたり踏んづけたりしながら、骨折ではありませんが、ガラスの破損で10針以上を縫うけがをされた方もいると聞いております。こうした方々で義援金の対象者となる方に義援金がきちんと届けられるように、今申された広報さっぽろ、ホームページなど、さまざまな機会を通じて、しっかりと行っていただきたいと思います。
次に、一部損壊の被害に遭われた方に対する配分の考え方についてお伺いいたします。
配分委員会では、住家被害について、全壊の方には100万円、大規模半壊及び半壊の方には50万円が配分されることが決まっております。
一方で、建物の損傷程度が20%に満たない、いわゆる一部損壊の方は、1次配分では対象とはならなかったとのことでございます。人的被害も含め、今回の配分単価から算出しますと、1次配分では、義援金総額5億7,000万円のうち、2億8,000万円強が被災者に支払われることになります。この配分を行ったとしても、義援金の残額は2億9,000万円弱あるということを考えますと、一部損壊の方にも義援金を配分する余地は十分にあるのではないかと思われます。
政令市が被災した大規模災害における義援金の配分状況によりますと、仙台市では、東日本大震災における被害の規模が余りにも大きかったこともあり、一部損壊には義援金が配分されませんでしたが、熊本市では、熊本地震において、一部損壊の方にも100万円以上の修繕を行った場合には10万円が配分されております。一部損壊の被害を受けた建物は3,095件に上っておりますが、これらの中には、家に相当ダメージを受けているものもあり、建物の復旧にかかる経費も相当な額になる方もいらっしゃるのではないかと思われます。
そこで、質問ですが、一部損壊の方に対しても被害の状況に応じては義援金を配分する必要があると考えておりますがいかがか、お伺いいたします。
◎槙 地域振興部長 一部損壊の被害に遭われた方に対する義援金の配分についてでございます。
1回目の配分委員会におきましては、今回の地震で大きな被害に遭われた方々に一日でも早く義援金を届けたいということで、建物被害に関しては半壊以上の方を対象とさせていただいたところでございます。その一方で、一部損壊につきましては、建物の損壊ぐあいが20%に満たないということになりますが、件数が既に3,000件を超えておりまして、さらに、もしかしたら今後もふえることも想定されます。また、罹災証明が発行されている方につきましても、それぞれの方の具体的な被害状況がまだしっかりと把握できていないという状況になっております。
先日の配分委員会におきましても、一部損壊の被害に遭われた方について、被害の状況に応じて義援金を支給する方向で議論が行われているところでございまして、次回の配分委員会までに一部損壊の被害状況の精査を行い、熊本地震など他の大規模災害での配分状況なども調査した上で具体的な議論が行えますよう、情報提供をしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。
◆小口智久 委員 最後に、要望ですが、まず、一部損壊の方については、今のご答弁にございましたように、今後の配分委員会によってしっかり精査しながら議論が行われるということでございます。
今回の地震では、一部損壊とはいえ、土台が傾いて家の中に傾斜ができてしまったり、家の中に亀裂が入ってしまったりするなど、修理に数百万円はかかるのではないかと言っておられる方もいらっしゃいました。これらの方々に対しても、お見舞いという形で、全壊、半壊の方ほどではないにしても、義援金が行き渡るよう、前向きに議論を行っていただき、決まった際には、しっかりと広報にも力を入れてほしいと申し上げて、質問を終わります。
◆田中啓介 委員 私は、まちづくりセンターの活動を伺いながら、(仮称)札幌市町内会に関する条例の素案について質問いたします。
町内会が地域コミュニティーを支えるなど重要な役割を担っている中で、役員の高齢化や担い手不足など、町内会長さんを初め、役員の方々は大変なご苦労をされております。
そこでまず、質問いたします。
今、町内会活動の
活性化が求められておりますが、まちづくりセンターの位置づけと役割についてお伺いいたします。
◎小島 市民自治推進室長 町内会活動を進める上でのまちづくりセンターの役割についてでございます。
町内会支援におけるまちづくりセンターの役割につきましては、札幌市自治基本条例の中にて、市は、まちづくりセンターを拠点とし、地域住民との協働により、地域の特性を踏まえたまちづくりを進めるものとすると定められております。
さらに、まちづくりセンターは、町内会等の地縁による団体が行うまちづくり活動に対して、その自主性と自立性を尊重しつつ、支援を適切に行うものと定めておりまして、まちづくりセンターでは、町内会が行います活動全般への支援や他団体との連携促進の支援などを行っているところでございます。
◆田中啓介 委員 町内、また地域でのまちづくりにおいて、町内会等との連携を含めて、さまざまな部分で支援しているということだったと思います。
この素案の中の条例制定の背景では、札幌市は、地域のまちづくりの拠点であるまちづくりセンターや区を通じ、町内会の活動への支援を行ってきましたとありますが、地域のまちづくりの拠点として町内会の活動を支援するというまちづくりセンターや区の活動について、現状をどのように評価されているのか、また、課題をどのように分析しているのか、特に町内会への支援という点ではどうなのか、伺います。
◎小島 市民自治推進室長 町内会活動を支援する中で、まちづくりセンターや区の課題をどのように認識しているかというご質問でございます。
まず、現状の認識ですが、まちづくりセンターや区が中心となり、例えば、未来へつなぐ笑顔のまちづくり活動推進事業というのがございますけれども、こちらは、まちづくりセンターあるいは区が、各地域の実情を見ながら、さまざまな事業を展開しているところでございます。
その中で、まさに地域の実情に応じ、例えば、活動に対する助成金を支援したり、あるいは、高齢者の安全見守りマップを制作したりして、それぞれ地域特性に応じた事業を展開しておりまして、そのあたりは、地域の実情を把握しながら、さまざまな支援を進めているところというふうに認識しております。
一方で、課題といたしましては、特にまちづくりセンターにおきましては、町内会を初めとしたいろいろな団体からさまざまな要望が寄せられているところでございます。この要望につきましては、今、地域住民の方のニーズが非常に多様化したりして複雑化する中で、まちづくりセンターと区が中心となりながら対応しているわけでございますが、特にまちづくりセンターが適切かつ迅速に対応していくためには、これまで以上に、まちづくりセンター、区のみならず、市役所全体でサポートしていく必要があろうかと考えております。
そのため、まちづくりセンターから本庁の担当部局への迅速な相談事項の引き継ぎとか、まちづくりセンターと担当部局間における円滑な情報共有につきまして、改めて全庁に周知を図っているところでございます。
◆田中啓介 委員 それぞれのまちづくりセンターではたくさんの要望が寄せられていて、それに対応するのに全庁を挙げてということを部長はお話しされておりました。確かに、まちづくりセンターの所長がたくさんの要望を聞いているというのは、実際に電話してもなかなかセンターにおらず、あちこちに行っているのを私も実体験としても感じています。
本市は、2016年度に札幌市自治基本条例とまちづくりへの市民参加を調査テーマとしてインターネットアンケートを行っておりますけれども、あなたはまちづくりセンターを知っていますかという設問に対しては、名前もどのような仕事をしているかも知っていると答えているのが12.3%、名前は知っていたが、どのような仕事をしているのかは知らなかったが37.7%、名前もどのような仕事をしているかも全く知らなかったが41.3%、名前を知っていても、どのような役割、また仕事をしているのかも知らないということも含めると、約8割がまちづくりセンターを認知されていないと思います。約8割の市民が地域のまちづくりの拠点であるまちづくりセンターの役割を知らないという実態について、町内会を支援するまちづくりセンターの課題を解決することが重要だというふうに思いますけれどもいかがか、認識を伺います。
◎小島 市民自治推進室長 まちづくりセンターが余り知られていないことに対する課題の解決についてでございます。
今、委員からご指摘がありましたように、平成28年度のインターネットアンケート調査によりますと、まちづくりセンターの認知度につきましては、今、委員から数字をご指摘いただいたとおりですが、私どもの見方といたしましては、名前もどのような仕事をしているかも知っているが12.3%、名前は知っていたが、仕事をしていることは知らなかったということで、名前を何とか認知していただいている方を合わせますと50%ということで、地域におけるまちづくりセンターの存在自体は約半数の方に承知していただいていると分析しているところでございました。
一方で、その方々がまちづくりセンターをどのような目的で利用しましたかというアンケートの答えを見ますと、一番多いのは、住民票の写しなどの諸証明をとるためという方が53.4%、その次に多かった答えは、町内会やその他の団体での活動のためという方が45.2%ということでしたので、利用者の半数近い方は町内会や団体の活動で利用している方が多いということもこのアンケート調査で認識しているところでございます。
ですので、私どもとしては、ご指摘のとおり、まちづくりセンターの認知度はまだまだ十分ではございませんけれども、その認知度を高めていくためには、こうした町内会活動を初めとして、その他の団体、まちづくり活動をしている方々への支援を通じまして、そういった方々がまちづくりセンターと数多く接点を持っていただけるようになることにより、これまで以上に、少しでもまちづくりセンターの認知度を高めていければというふうに考えております。
◆田中啓介 委員 名前を知っているのが約半数ということですが、実態として、まちづくりセンターがどんなことをしているのか、その役割を8割の市民が知らないというのが実態だというふうに思います。
まちづくりセンターの所長は、先ほどもお話ししましたけれども、1人で町内のさまざまな相談に乗っていて、また、土・日も町内のさまざまな行事に顔を出して、地域のためにと本当に頑張っております。にもかかわらず、その頑張り、まちづくりセンターの仕事、役割を8割の市民が知らないということなので、何らか対策を早急にとるべきではないかというふうに思います。
また、町内会長、町内会の役員の方からも、今回の条例素案について、このまま条例を制定すれば混乱するのではないか、町内会がもっと行政の下請機関になってしまうのではないか、条例をつくって本当に町内会がよくなるのか、それよりも、今の困難な問題に札幌市が具体的な支援をしてほしいという声が寄せられております。
秋元市長も、先日の記者会見において、この問題についていろいろな意見があり、条例で全てが解決できるとは思っていないとも発言されているように、条例化ありきではなくて、町内会の苦労や困っている問題を行政が具体的につかんでいくことが何よりも大切ではないかと申し上げておきます。
次に、町内会に関する条例素案の内容について、1点伺います。
この条例素案の定義として、町内会は任意の団体であるという文言がありません。町内会は任意の団体だと思いますが、任意という文言がないのはどうしてなのか、伺います。
◎小島 市民自治推進室長 町内会に関する条例素案の中で任意団体という表現がないのはどういうことかというご質問でございます。
町内会につきましては、ご承知のとおり、認可地縁団体という規定以外、特に法的な位置づけがないことから、今、委員がご指摘されましたように、任意団体とも呼ばれているところでございます。
この任意団体という用語につきましては、幅広い解釈といいますか、明確に定義づけられていないところもある用語であるため、条例素案ではこの用語を使用しておりませんが、いわゆる任意であるという趣旨については、基本理念というところで、自主的に町内会の活動が行われるようにしましょうという表現で町内会の団体としての性格をあらわしているところでございます。
◆田中啓介 委員 基本理念のほうには自主的と書かれているということでしたが、そもそも、町内会、自治会は任意の団体であって、住民の自由意思で入退会が可能であることが大前提だと思います。
今、法的には確かに規定されておりませんが、2007年8月に、東京地裁の判例において、町内会は、一定地域に居住する住民等を会員として、会員相互の親睦を図り、会員福祉の増進に努力し、関係官公署、各種団体との協力、推進等を行うことを目的として設立された任意の団体と定義されております。
町内会は、住民の任意の意思により自発的につくられた地縁組織であって、その役割や責務を条例で規定することは、対等であるべき行政と町内会の関係もゆがめられるのではないかという懸念もございます。
加入率の低下や担い手不足などの問題解決が求められておりますが、それは、住民が自主的、自発的に参加を広げていく
取り組みこそ重要であって、町内会の
活性化につなげていくことができるというふうに思います。そのためにまちづくりセンターの支援が求められており、条例制定ありきで進めていくべきではないと申し上げて、質問を終わります。
◆
ふじわら広昭 委員 質問に入る前に、9月6日の
北海道胆振東部地震におきまして、各区によってばらつきはありますが、札幌市内も大きな被害を受けました。そういう中で、きょうは10区の区長もお見えですので、職務としては当然ではありますけれども、一般職員も含めて、昼夜を問わず、避難者や被災者に向けた現場での
取り組みに対応されたことに対して、改めて、一言、労をねぎらいたいと思います。
それでは、私は、札幌市民交流プラザについて質問いたします。
札幌市民交流プラザは、去る10月6日、開館式典が行われました。翌7日、8日の両日、同プラザの中核施設、
札幌文化芸術劇場hitaruのこけら落とし公演として、
オペラ、古代エジプトを舞台にしたイタリア
オペラの巨匠ヴェルディの名作「アイーダ」が上演され、私も、7日、約2,100人の来場者とともに鑑賞しました。
巨匠アンドレア・バッティストーニ氏の指揮でしたが、専門家のお話を聞きますと、「アイーダ」は、指揮者の役割がとっても重要な
オペラだと言われております。昨年9月15日だと思いますが、コンサートホール
Kitaraでアンドレア・バッティストーニ氏指揮のプレ
イベントを鑑賞しましたが、今回は、それにも増して繊細さの中にも迫力ある指揮で、オーケストラのみではなく、登場するキャスト全てに全神経を注ぎ、「アイーダ」を進行、演出している様子が伝わってきました。
また、今回の「アイーダ」の構成に、地元札幌交響楽団を初め、道内出身のソプラノ歌手や、「アイーダ」特設合唱団を募集し、地元の芸術文化団体所属の方々が参加できる枠を確保し、企画したことは、今後の
札幌文化芸術劇場の主催事業を行う上でも大きな道筋をつけたと言えます。「アイーダ」の主役3人は、それぞれ、国同士の争いと宗教の前に抵抗するすべもない無常が表現されており、その中に改めて平和のとうとさを感じ取ったところであります。
私は、これまで、2016年、平成28年の
決算特別委員会、平成29年の予算及び
決算特別委員会で、札幌市民交流プラザ内の
札幌文化芸術劇場及び札幌文化芸術交流センターについて質問してきました。具体的には、予約状況と稼働率、主催事業、管理部門及び事業部門の専任部長の配置、地元文化団体との連携と長期的な支援策、中・高生を含めた子ども事業などについてであります。
最初の質問は、
札幌文化芸術劇場の稼働率についてです。
2017年、平成29年の予算特別委員会で質問したときの答弁で、平成30年10月から平成31年3月までの6カ月間に貸し館予約が34日間、21件、主催事業が13日間、3件で、利用日数合計で47日、24件、稼働率は29.6%とのことでありました。
そこで、質問ですが、
札幌文化芸術劇場のオープニング期間、1年間の稼働率はどのような状況になっているのか、まず、伺いたいと思います。
◎石川 市民交流プラザ開設担当部長
札幌文化芸術劇場のことし10月から来年9月までのオープニングシーズン期間の稼働率につきまして、ことしの9月末時点ではございますが、利用可能日数は、年末年始の休業日及びメンテナンス日を除きまして323日間となっております。そのうち、利用日数は、主催事業の利用が112日間、貸し館事業の利用が139日間、合計251日間となっておりまして、稼働率は77.7%という状況でございます。
◆
ふじわら広昭 委員 利用可能日数323日に対して、利用日数は、主催者事業が112日、貸し館事業が139日、合計251日で、稼働率は77.7%という答弁でございました。
劇場の大ホールは、平成28年10月3日から優先受け付けを始めています。劇場利用日の24カ月前の月の初めから、受け付け終了日は利用日の15カ月前の月末までとなっております。提出いただいた資料を分析してみますと、主催者事業の稼働率は34.6%、貸し館事業は43%です。平成28年の
決算特別委員会の質疑では、稼働率80%、その内訳は、主催者事業が20%、貸し館事業が60%とのことでありました。オープニング期間は今月から始まったばかりでありますが、今後、貸し館事業の予約が入る
可能性もあります。
しかし、平成29年の予算特別委員会でも指摘しましたが、当時のニトリ文化ホールの受け付け状況は、興行の約1年前から予約申し込みがふえてくる傾向がありましたが、貸し館事業の60%にはあと55日間の興行が必要であり、私は決して楽観できない状況にあると思います。
まず、こうしたことを指摘して、次の質問に移りたいと思います。
次の質問は、同劇場の開館2年目以降の稼働率についてです。
先ほどの答弁で、現時点でのオープニング期間全体として稼働率は77.7%で、80%の目標に近づいていることは確かであります。開館1年目の稼働率については、開館初年度に伴う事業もあり、高くなる傾向がありますので、開館2年以降、平成31年10月以降が非常に重要であると言えます。
そこで、質問ですが、
札幌文化芸術劇場において、開館2年目以降も目標稼働率を達成するためにどのような
取り組みをしているのか、改めて伺いたいと思います。
◎石川 市民交流プラザ開設担当部長 開館2年目以降の稼働率の目標達成に向けた
取り組みについてでございます。
まず、主催事業につきましては、既に芸術アドバイザーの尾高忠明氏から助言をいただきながら、有識者や地元の各分野の専門家で構成する企画専門委員会において自主事業を検討しているところでございます。
具体的には、国内のほかの劇場との共同制作の
オペラ、さらには、新国立劇場による
バレエ公演などの本格的な舞台公演や子ども向け事業に加えまして、市民交流プラザの各施設であります劇場、文化芸術交流センター、図書・情報館を連携させた新たな事業も計画しているところでございます。
また、貸し館事業につきましては、ポップスやクラシックなどの公演は、先ほど委員がご指摘のとおり、おおむね1年から1年半前から申し込みがある傾向となっておりまして、開館1年目に行われるような公演などが2年目も徐々に継続して申し込みが入ってきているところでございます。引き続き、指定管理者である札幌市芸術文化財団がこれまで構築してきたネットワークを活用して興行主等に積極的に働きかけを行っていただくなど、開館2年目以降も目標としている稼働率8割を達成できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
◆
ふじわら広昭 委員 主催者事業では、アドバイザーの尾高さんを中心に、地元の団体の
皆さんとともに、共同制作とか、新国立劇場などの
取り組みと連携を図っていくとか、また、貸し館についても最大限努力していくという趣旨の答弁がありました。
私も、他都市の大規模な劇場の利用状況などを調べてまいりました。先ほども申し上げましたように、どこの劇場においても、若干の開きはありますが、2年目、3年目の稼働率というのは最低でも5%から10%近く差が出てきております。そういう意味では、今後、尾高アドバイザーを中心に、また、地元の各文化団体の
皆さんとの協力も必要でありますが、札幌市と財団が一体となってさらに取り組んでいく必要があると思います。また、他都市の状況などを見ますと、一気には実現いたしませんけれども、1週間以上のロングラン公演などの
取り組みについてもいろいろな関係機関に周知して利用状況を高めていくなど、当然、考えられていらっしゃると思いますが、そうしたことも踏まえて
取り組みをしていただきたいと思います。
札幌文化芸術劇場は、ニトリ文化ホールの代替施設であり、機能を補完する目的もありますけれども、それ以上に、同劇場は、市民や地元文化団体の
皆さんとともに、主催事業の4本柱をしっかり実行していくことが重要と言えます。その4本柱の第1は、他の公立ホールと連携した自主制作の創造事業、第2は、多面舞台を生かした公演などの鑑賞事業、第3は、未就学児から小・中・高・大学生との連携やアートマネジメント人材育成講座、さらには、地元芸術家や音楽家の出演などの普及・育成事業、第4は、市民を対象とした気軽に鑑賞できるコンサートの定期開催などの交流事業が基本となっております。先ほども申し上げましたように、私は、こうしたことをしっかりと取り組んでいくことが重要と思うわけであります。
そこで、次の質問は、子ども向け事業についてです。
2017年、平成29年の
決算特別委員会で、子ども向け事業について質問いたしました。
具体的には、芸術の森の施設を活用したハローミュージアムや
Kitaraファースト・コンサートでは、年間の参加学校が200校近く、約1万4,000人余りの児童が参加しております。
札幌文化芸術劇場においても、
Kitaraファースト・コンサートなどと同様に子ども向けの事業を進めていくことが重要と言えます。
そこで、質問ですが、今年度、平成30年度及び新年度、平成31年度は子ども向け事業をどのように実施することになったのか、伺いたいと思います。
◎石川 市民交流プラザ開設担当部長
札幌文化芸術劇場で実施する子ども向け事業についてですが、今年度につきましては、来年1月21日に中学2年生を対象に
バレエ公演を実施することとしております。内容といたしましては、東京
バレエ団により、古典
バレエの代表作である「白鳥の湖」の第2幕及び現代
バレエの傑作と言われている「ボレロ」の両作品を、子どもたちが理解しやすいよう、解説つきのオリジナル
プログラムで上演することとしておりまして、20校で約2,100人が鑑賞する予定となっております。また、来年度につきましても、今年度と同様の
バレエ公演を11月に行うほか、ことし9月に閉館しましたさっぽろ芸術文化の館、ニトリ文化ホールでこれまで行っておりました小学6年生を対象としたミュージカル公演を8月に行うこととしております。
◆
ふじわら広昭 委員 子ども向け事業の状況が明らかになりましたが、こうした
取り組みを具体化したことを評価したいと思います。また、今後もこうした
取り組みが継続できるように求めておきたいと思います。
次の質問は、地元文化団体への支援についてです。
オープニング事業では、この期間中、
関係者によって構成された委員会の中で、地元の5団体の公演が既に決定されております。オープニング事業期間中の公演では、会場利用料の軽減や舞台技術者による人的支援、広報に関する支援なども盛り込まれております。しかし、開館2年目以降の具体的な支援内容は明らかになっておりません。
地元の各文化団体の公演について共通することは、将来的にも特に財政支援が欠かせません。また、地元文化団体が
札幌文化芸術劇場を使用する際には、最低でも公演の7日間程度は、大ホールと同じ広さ、寸法のクリエーティブスタジオでの練習が必要です。今後、支援策を決定する際には、地元文化団体の受け付け時に、クリエーティブスタジオの練習日を優先的に確保できるような支援策も盛り込むべきと考えます。
また、地元文化団体の受け付けは一般の13カ月前となっておりますが、少なくとも優先受け付けと同様にするか、または、優先受け付けと一般受け付けの中間ぐらいに変更すべきだと思います。
なぜ、そう申し上げるかといいますと、地元文化団体の
皆さんが主催者事業という形で参画する場合には、最初に演目を決めることになります。その後、指揮者や演出家、またオーケストラの手配をどうするか、そして、この3者との日程調整をした上で会場を確保するということになっていきます。その後、オーディションを行い、メンバーを決めて、公演までのスケジュールを作成し、最低でも6カ月から10カ月前に練習を始めるとのことであります。こうした諸準備の必要があることからも、やはり、地元文化団体に対するさまざまな支援策というものは極めて重要ではないかと思うわけであります。
さらに、札幌市内には、たくさんのクラシック
バレエや
オペラなどの団体があります。主催者事業として、各団体単独の公演は当然ですが、市民文化局の文化部及び指定管理者である札幌市芸術文化財団などが中心的役割を担い、地元文化団体がコラボして取り組む企画などをすべきだと思います。
そこで、質問ですが、地元文化団体が
札幌文化芸術劇場を使用する場合は、特に準備期間が必要であるため、早急に支援内容を確定する必要があると考えますけれども、開館2年目以降の地元の文化団体への支援策をどのように行っていくのか、これは局長にお答えいただきたいと思います。
◎高野
市民文化局長 地元の文化団体への支援についてでございます。
委員がご指摘のとおり、
札幌文化芸術劇場で
舞台芸術の振興を図るためには、地元の文化団体の劇場使用に対する支援が極めて重要であり、必要不可欠なものと認識しております。したがいまして、このたびのオープニングシリーズの公募企画事業では、劇場側が施設使用料を負担する財政支援はもとより、公演制作に対する技術支援やチケット販売につながる広報支援などを行っております。
こうした地元の文化団体が実施する事業を支援するに当たりましては、一定の原資が必要となってまいりますが、大変ありがたいことに、ことしの3月に、文化芸術振興基金に5,000万円、それから、さぽーとほっと基金の文化芸術分野に2,000万円、計7,000万円のご寄附を個人から頂戴したところでございます。今後は、地元の文化団体の要望の把握に努めながら、財政的な支援の空白期間をより短くするため、支援の内容や仕組みといった具体的な制度設計を鋭意進めまして、さらには、地元の文化団体に対しては速やかにその内容を周知するなど、できるだけ早い時期にこのご厚志を活用した支援を実施してまいりたいと考えております。
◆
ふじわら広昭 委員 要望を申し上げて、質問を終わりたいと思います。
今、
高野局長から、個人などから合計約7,000万円のご寄附があったとの答弁がありました。これは、これまで、札幌市のこうした
取り組みについて、特に
秋元市長や高野
市民文化局長がさまざまな角度で協力を要請した中で応えていただいたものだと思いますし、そういう
取り組みに改めて敬意を表しておきたいと思います。
以前にも、多くの公立の文化施設の自主事業において一番の課題は何かということを確認しましたが、予算を確保できないというのが47%で、それが公的施設の大きな悩みでありました。今は、市民からのご寄附によって7,000万円という額が集まっております。また、札幌市も貴重な税金を投入しておりますが、2年目以降の
取り組みを行う上で、札幌市のほうからの財政的な措置も決して見逃すわけにはいかないと思います。きょうは梅田財政部長もお見えになっておりますが、こうした劇場をつくって、オープニングだけで終わらせるのではなくて、これを何十年も使っていくためにはやはり地元の文化団体が重要な役割を担いますので、この辺の予算をしっかり確保していただきたいと思います。
また、局長のほうから、空白期間をつくらず、支援策などについて速やかに文化団体に周知していきたいという力強い答弁がありました。そういう中で、内部である程度の検討をされていると思いますが、自主事業は、先ほど部長の答弁にもありましたように、新国立劇場とか他の公的な施設の関係で共同制作をすることもあります。そういうでき合いのものや新しいものもつくることも必要ですが、地元の文化団体との連携が極めて重要であります。そういう意味では、市民も大きく注目していると思いますので、どういった主催事業をするのかという具体的なメッセージを発していかなければならないと思います。
この主催者事業は、年20日間予定しておりまして、月に直すと約1.6回の開催になります。新国立劇場など、他でやっているものに協力するのも大事ですが、地元の文化団体との連携をしっかり図り、ポリシーというか、
札幌ならではのオリジナルなものを主催者事業の中にしっかりと位置づけて市民にも伝えていっていただきたい。そうすることによって、市民は、観客として見るだけではなくて、私もその舞台に立ってみたい、あるいは、照明とか舞台裏で活躍することに携わってみたいと思うことにつながってくると思うわけであります。そういう意味で、ぜひとも地元文化団体に対する支援というものを強く求めて、私の質問を終わります。
◆わたなべ泰行 委員 私からは、札幌市の芸術文化振興についての基本的な考え方の方向性と、その中で、特にサッポロ・シティ・ジャズに視点を置いた質問をいたします。
初めに、芸術文化の推進について、市の考え方を伺います。
今回の胆振東部地震では、札幌市内においても甚大な被害があり、現在、全庁を挙げて、ライフライン、道路、建物などの復旧、本市のリーディング産業である観光の復興、そして何より、現在もなお不自由な生活を余儀なくされている方々が一刻も早く震災前の生活を取り戻せるように全力を尽くしていただいているところです。
早期復興に向けて迅速に取り組まなければならない課題が多くあると思いますが、その一方で、市民の心の復興という視点も忘れてはならない大事なことだと考えております。
平成28年4月に2度の大地震に襲われた熊本市では、多くの方が被災されるとともに、同市に所在する熊本市現代美術館も大きな被害を受けましたが、発災から10日ほど過ぎたころから、美術館はいつから再開するのかといった市民のお問い合わせが相次いだと話を伺いました。
美術館が再開すると、多くの市民が来館され、年間来館者数は過去最多となる46万人、地震発生前に比べて1.5倍以上に達しました。
被災された方々は、生活再建に向けて必死で取り組む一方で、地震のことを忘れて心を休めることができる場所、当たり前の日常を感じることができる場を求めていたと思います。芸術文化には、市民が日常を取り戻すための時間や空間を提供するという役割があるのではないでしょうか。
市では、被災者への心のサポートや、きめ細やかな支援を行うとしていますが、こうしたときこそ、市民の心に寄り添った文化芸術活動の力が一層重要だと思います。
そこで、質問ですが、市民が一日も早く生き生きと暮らせる日常を取り戻すためにも、心を豊かにする芸術文化の
取り組みを積極的に推進すべきと考えますがいかがか、伺います。
◎前田
文化部長 芸術文化の
取り組みを積極的に推進することについてのお尋ねでございます。
委員がご指摘のとおり、芸術文化活動の振興は、このたびの震災を経験された市民の皆様が、これを乗り越え、豊かで活動的な
日常生活を取り戻すに当たって極めて重要なものであると認識しております。
本市では、これまでも、創造性あふれる文化芸術の街さっぽろを掲げて、文化芸術振興に係るさまざまな
取り組みを実施してきたところでございます。また、これまでの質疑にもございましたとおり、今月7日には札幌の新たな文化発信・交流の拠点として札幌市民交流プラザを
オープンし、大勢の市民の皆様に訪れていただいているところでもございます。
今後も、こうした施設を最大限に活用するなど、市民一人一人の創造性を生かすさまざまな
取り組みを通じて、市民の皆様が心豊かに暮らし、まちに一層のにぎわいが創出されるよう、万全を尽くしてまいりたいと考えております。
◆わたなべ泰行 委員 積極的に推進していただけるというご答弁だったと思います。
本市におきましては、平成19年に、市民が心豊かに暮らせる文化の薫り高きまちづくりを目指すため、全議員の提案により、札幌市文化芸術振興条例が制定され、平成21年からは、文化芸術の振興に関する施策を総合的かつ計画的に実施するための札幌市文化芸術基本計画が策定されております。
その後、条例は、国における文化芸術基本法の成立などを踏まえ、昨年12月には札幌市文化芸術基本条例へと改正されましたが、本市では、これらに基づき、文化芸術の振興に向け、さまざまな
取り組みを展開してまいりました。
この中でも、私が今回の質問で取り上げるサッポロ・シティ・ジャズは、国内最大規模のジャズ
フェスティバルとして平成19年より開催されており、他都市では見られないさまざまな特徴を持った音楽
イベントとして成長してきました。
ことしの夏には、新たに、
PMFとのコラボレーション企画として、クラシックとジャズの両方が楽しめるステージや共同パンフレットの制作などの
取り組みが行われましたが、一方で、代名詞でもありました大通公園における7月のミュージックテントライブが開催されないなど、事業のスタイルが大きく変わってきております。
そこで、質問ですが、改めて、本市では、サッポロ・シティ・ジャズの意義をどのように考えているのか、あわせて、現状における課題をどのように考えているのか、伺います。
◎前田
文化部長 サッポロ・シティ・ジャズの意義や現状における課題についてお答えいたします。
サッポロ・シティ・ジャズはことしで12年目を迎えましたが、まちの魅力アップ、集客交流促進のほか、ジュニア・ジャズ・スクールに代表されます教育普及活動や国際交流、海外プロモーションなど、さまざまな
取り組みを実施してまいりました。
こうした
取り組みによりまして、本事業は、札幌の夏を彩る音楽
イベントとして成長し、昨年度は来場者数が25万人を超えるなど、まちの
活性化や文化芸術振興に一定の役割を果たしてきたものと考えております。
しかしながら、一方では、費用対効果の問題や市民参加のあり方などの課題もあり、いま一度、しっかり考え直す時期を迎えているという認識でございます。
◆わたなべ泰行 委員 まちの
活性化に貢献してきたということです。とはいえ、先ほど来、話も出ていましたけれども、やはり費用のほうがかかってしまい、文化芸術というのは経済的にお金を生み出すことが難しい事業だけれども、皆様の心を豊かにするには大切な事業であり、本当に課題が多いと思います。
質問の冒頭で、市民が生き生きと暮らせる心を豊かにする
取り組みを推進すべきと申し上げましたが、私は、サッポロ・シティ・ジャズには、その効果を発揮する大きな力を秘めていると感じております。
先日、南区の地域のお祭りで、地元の中学校の10名ほどの吹奏楽部のメンバーがジャズの演奏を披露しておりました。会場には500名ほどの来場者がいらっしゃっていましたが、彼らの演奏が始まりますと、高齢者の方たちは笑顔で手拍子をして、踊り出す子どもたちがいたり、会場に一体感が生まれ、とても活気があり、改めて音楽の力を実感いたしました。
感動した私は、生徒や
関係者の方たちとお話をさせていただきました。すると、今は、生徒数が減ってきており、それとともに吹奏楽部員の人数が減少し、クラシックの楽曲の中でも大編成が必要となる曲ができなくなってしまい、少人数編成でできる曲を選んで、全日本吹奏楽コンクールへの挑戦をしておりました。ただ、少人数編成のため、全日本吹奏楽連盟の規定により、全国コンクールには挑戦できませんが、支部大会や、その先の東日本大会を目指して頑張っているとのことでした。
そして、コンクールへの挑戦以外の活動では、お祭りなど地域の行事や福祉施設などで演奏しておりますが、そういったときには、先ほど紹介したように、ジャズの曲を演奏することが多いそうです。クラシックの楽曲での少人数編成では、音の厚みが少なく、ダイナミック性に欠けることもあるので、ジャズの演奏をしたほうが会場が盛り上がり、演奏している本人たちも楽しくなるとのことでした。指導者の方からは、ジャズは、小編成であっても演奏できる曲が多く、また、曲の特性としてアドリブがあるので、子どもたちの表現力を養い、ハーモニーでは共生力を育むことができるとのお話がありました。
このように、吹奏楽部以外でも子どもたちがジャズを通じて活動している場として、サッポロ・シティ・ジャズを行っているジュニア・ジャズ・スクール事業があります。私自身も、この事業は大変意義があるものと評価しております。一方で、これは、オーディションに合格しないと参加できないということで、ジャズの入口としては決して広いものではありませんし、ジュニア・ジャズ・スクールの対象は小・中学生なので、高校へ進学した後、楽器を手放してしまう例を聞きます。
サッポロ・シティ・ジャズが地域におけるさまざまな
イベントなどと連携し、ジャズに親しみ、学校や地域で活動する子どもたちの持つ力をもっと生かすことで、地域の
活性化につながっていくのではないでしょうか。
そこで、最後の質問ですが、サッポロ・シティ・ジャズの
取り組みの中で、地域で活動する子どもたちがさまざまな形で事業に参加できるような機会をふやしていくことが重要であると考えますがいかがか、伺います。
◎前田
文化部長 サッポロ・シティ・ジャズにおいて子どもたちが参加できるような
取り組みについてでございます。
サッポロ・シティ・ジャズには、これまで、市民参加型の
フェスティバルとして成長してきた側面がございます。具体的には、全国から300組以上の団体が参加して市内各所でライブを繰り広げますパークジャズライブや、昨年度から開始いたしました200名以上の市民が音楽を奏でながら都心部を練り歩くザ・パレードなどでございます。
こうした市民参加を大切にしてきたサッポロ・シティ・ジャズにおきまして、委員のご指摘は大変重要な視点であると認識しておりますので、今後、小・中学校や高校生のグループ、部活動など、地域でジャズに取り組んでいるより多くの子どもたちが事業に参加できる機会などを検討してまいりたいと考えております。
◆わたなべ泰行 委員 ただいまの答弁でお話が出ました市民参加型のパークジャズライブは、年々参加者がふえてきており、昨年では360組を超える参加者となり、また、その先にある流れで、パークジャズライブコンテストは、今では海外からのエントリーがあるということで、今までサッポロ・シティ・ジャズの事業が取り組んできたことが成長してきているなと感じます。
また、最近では、ジャズとダンスのコラボレーションや、光と映像とジャズといった新しい
取り組みにも挑戦しております。そして、12月には、市民交流プラザを舞台として、ジャズの魅力を発信するためにさまざまな新しい
取り組みを実施されると聞いており、大変期待しております。また、子どもたちの活躍の場をつくり発展、充実させていただきたいと思っておりましたところ、今の答弁で、今後の展開を大変期待しております。
小・中学生や高校生が生き生きとジャズの演奏活動を行える場が地域に定着していけば、札幌はまさにジャズのまちとなっていき、将来的には、ジャズのまち札幌に全道、全国から学生が集い、演奏を繰り広げられる日が来るのではないでしょうか。
そういった子どもたちに活躍の場をつくり、まちが元気になっていく
取り組みをしているまちが
北海道にあります。それは東川町です。
東川町で毎年開催される全国写真甲子園では、その名のとおり、全国から高校生が集まり、まちに活気を与え、昨年は映画にもなり、全国に東川町がPRされました。
一つご提案ですが、例えば、札幌市で全国ジャズ甲子園を開催し、ジャズの聖地として全道、全国の若者たちが毎年札幌市に集い、その若い方々の力で札幌市がさらに輝き、全国や海外にも本市の魅力を発信していけるのではないでしょうか。
サッポロ・シティ・ジャズの事業が、子どもたちにさらなる活躍の場をつくり、本市の魅力を増していく事業となるよう、南区長時代に若者の未来をつくるという強い決意を持って、幾多の困難を乗り越え、札幌市で初めての婚活事業を南区で開催された
高野局長、いつも若々しい岸副市長、ぜひ全道、全国の若者の活躍の場を札幌市でつくれますよう、積極的な視点を持って検討されることを求めて、私の質問を終わります。
○
福田浩太郎 委員長 以上で、第1項
総務管理費中
関係分等の質疑を終了いたします。
以上で、本日の質疑を終了いたします。
次回の委員会ですが、10月22日月曜日午後1時から、まちづくり政策局関係の質疑を行いますので、定刻までにご参集ください。
本日は、これをもちまして散会いたします。
――――――――――――――
散 会 午前11時50分...