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  1. 札幌市議会 2018-10-05
    平成30年(常任)文教委員会−10月05日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-04-26
    平成30年(常任)文教委員会−10月05日-記録平成30年(常任)文教委員会  札幌市議会文教委員会記録            平成30年10月5日(金曜日)       ────────────────────────       開 会 午後0時58分     ―――――――――――――― ○丸山秀樹 委員長  ただいまから、文教委員会を開会いたします。  報告事項でありますが、本日審査を行います陳情第252号の提出者より資料の提出がありましたので、お手元に配付しております。  それでは、議事に入ります。  最初に、議案第18号 札幌市立学校設置条例の一部を改正する条例案、陳情第252号 青葉小学校上野幌小学校の「学校統廃合」に関する陳情、陳情第253号 「学校統廃合」に関する陳情及び陳情第254号 「学校統廃合」に関する陳情の4件を一括議題といたします。  陳情3件は、いずれも本日が初審査となります。そのうち2件の提出者から趣旨説明を受けるため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後0時59分       再 開 午後1時19分     ―――――――――――――― ○丸山秀樹 委員長  委員会を再開いたします。  それでは、議案及び陳情3件に対し、一括して質疑を行います。 ◆こじまゆみ 委員  私から、上野幌青葉地域における学校規模適正化の検討の進め方について伺わせていただきます。  まず、上野幌青葉地域におけるこれまでの取り組み状況などについて確認させていただきます。  札幌市教育委員会では、平成19年度に札幌市立小中学校学校規模適正化に関する基本方針を策定し、この基本方針に基づいて、子どもたちにとって、よりよい教育環境を整えるために学校規模適正化取り組みが進められてきたと私は認識しております。統合の検討を進めるに当たっては、地域の声を丁寧に聞きながら取り組んでいくことが重要であることから、さきに適正化の検討がされておりました第1次地域選定プラン対象地域であった、例えば厚別区であればもみじ台地区や南区の真駒内地区などにおける取り組みのころから、地域の声に耳を傾けながら進めてこられたと私は認識しています。
     上野幌青葉地域の児童数は、現在の通学区域になってからのピークである平成7年度から減少を続けてきており、平成25年に策定した第2次地域選定プランにおいては、上野幌青葉地域対象地域となりました。同地域では、地域住民保護者代表者などで構成する上野幌青葉地域小規模校検討委員会が設置され、このように、毎回毎回、北側と南側とでニュースをいただいておりましたし、その設置内容についても、私も地域の自治会に伺って確認させていただいておりました。平成26年8月から検討を開始されており、学校統合の是非から検討を始め、諸課題等について真摯にご議論いただいたと私は認識しています。ここに至るまで約4年間というとても長い時間をかけて検討してこられました。  そこで、質問ですが、まずは、この約4年間における検討委員会開催状況について確認させていただきます。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  私から、答えさせていただきます。  検討委員会開催状況についてでございますが、上野幌小学校青葉小学校、それに上野幌西小学校上野幌東小学校を加えた4校を対象とした検討委員会を12回開催しております。この検討委員会では、学校統合の是非から検討が始まり、学校規模適正化により期待される効果などを確認しつつ、4校を2校にするパターンや4校を1校にするパターンなど、学校の組み合わせごとメリットや課題について比較検討を行ったところでございます。議論を重ねた結果、適正な学校規模である少なくとも1学年複数クラスを確保するという考え方から、国道274号の北側にある上野幌小学校青葉小学校、南側にある上野幌西小学校上野幌東小学校とに分かれて検討することになったところです。  現在まで、上野幌小学校青葉小学校を対象とした検討委員会北側部会では、おおむね2カ月に1回の頻度で9回開催されているところでございます。 ◆こじまゆみ 委員  最初は4校を対象とした平成26年8月の第1回検討委員会で、私はこのときのニュースもいただいておりますが、現在の上野幌小と青葉小を対象とした北側部会を合わせると、最初の委員会から数えてこの4年間で合計21回にわたっております。地域住民保護者代表者の方々には熱心な議論を重ねていただき、本当に頭の下がる思いでありますし、そのご尽力には本当に感謝申し上げたいと思います。  学校規模適正化することでクラスがえができたり、同学年の児童数がふえることによって期待できる効果についてご理解いただけたとしても、統合後に活用する校舎をどこにするのか、検討する際には、これまで地域コミュニティーの核となっていた小学校がなくなることに不安を感じる方もいらっしゃったと思います。上野幌小学校青葉小学校を統合するという地域にとってとても重要なことを決定するに当たり、検討委員会の中ではさまざまな議論があり、そのため、検討期間南側部会よりも長期に及んだものと考えております。  次の質問ですが、検討委員会の中ではどのような観点から議論が行われ、結論に至ったのか、確認させていただきます。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  統合を検討した際の観点についてでございますが、検討委員会では、児童の通学距離や統合後に必要な教室数、両小学校の築年数などを比較しつつ、活用する校舎などについての検討が行われております。  また、地下鉄や中学校への距離といった立地条件や、災害時における避難所機能といった学校が担っている役割を考慮したまちづくりの観点などについても議論が行われております。統合校の位置をどこにするかは、地域にとってとても重要なことであるため、時間をかけてしっかりと議論を重ねていただいたことにより、委員の皆様には多大なご負担をおかけいたしましたが、子どもたち教育環境を整えることを最優先に検討した結果、上野幌小学校の校舎を活用した新設校を平成32年4月に開校するという結論に至ったところでございます。 ◆こじまゆみ 委員  検討委員会では、さまざまな観点から時間をかけて議論を尽くした結果、保護者や地域の方々へこのようなニュースも配られていたと聞いております。子どもたち教育環境を最優先して学校統合の結論に至ったということでありますけれども、冒頭でもお話ししましたように、統合の検討を進めるに当たっては、地域の声を丁寧に聞きながら取り組んでいくことが重要であると考えております。  そこで、私の最後の質問となりますが、検討委員会における議論の内容は、どのような形で保護者や地域の方への周知が行われ、地域の声を取り入れた検討が行われてきているのか、伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  保護者や地域の方への情報発信と意見の聴取についてお答えいたします。  検討の内容は、委員以外の方にも情報発信をすることが重要であるため、検討委員会開催ごとに、検討内容決定事項を掲載したお便りである上野幌青葉地域小規模校検討委員会ニュース上野幌青葉地域北側部会ニュースを作成しております。また、このニュースの中では、広く地域の方々の声を検討委員会における議論に反映させるため、ご意見、ご質問を募集しているところでございます。ニュースは、各学校から全児童を通じて家庭に配付するとともに、町内会で回覧をしていただくほか、まちづくりセンター児童会館への配架、札幌市のホームページへ掲載するなど、できるだけ多くの方々に読んでいただけるように努めてまいりました。また、未就学児の保護者にも取り組みの内容を知っていただくために、地域の幼稚園や保育園にもニュースを配架していただいたところでございます。  ニュースを読んだ方々から寄せられた意見については、検討委員会に報告しており、いただいた意見を踏まえて真摯に議論を重ねてきたと認識しているところでございます。 ◆こじまゆみ 委員  検討委員会における検討内容を広く保護者や地域の方々に適切に発信することで周知を図られていたというふうに思いますし、寄せられた意見を検討委員会へ報告することによって、より多くの意見が両校の統合に関する検討に反映していることが、このニュースから十分読み取れるのではないかと私は思っております。  今後、少子高齢化に伴い、札幌市全域で同様の検討が必要になってくることから、保護者や地域の方々が本当に長い時間とプロセスをかけて積み重ねてきた議論による結論ですので、もちろんそのプロセスも大事に重く受けとめていただきつつ、今後とも、広く保護者や地域の方々の意見を伺いながら、子どもたちによりよい教育環境を提供できるように努めていただくことを求めまして、私の質問を終わらせていただきます。 ◆竹内孝代 委員  私からも質問させていただきます。  初めに、検討委員会委員構成について確認いたします。  学校規模適正化の検討は、札幌市の基本方針にも規定されているとおり、保護者地域住民の代表、また学校関係者などによって構成された小規模校検討委員会において、保護者や地域の方々の理解と協力を得ながら進めることとされております。上野幌小学校青葉小学校についても、検討委員会において学校統合に関する検討を進めてきたところですが、陳情によりますと、一部の代表者による検討のみで進められているという声があります。また、先ほどの質疑でもそういったお話が出ておりました。  そこで、質問ですが、上野幌青葉地域において基本方針に基づいた進め方がなされていたかを確認するために、検討委員会がどのような立場の方々によって構成されているのか、まず、伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  検討委員会委員構成についてでございますが、検討委員会北側部会は、両小学校PTAからそれぞれ3名、各学校が設置されている地域の連合町内会からそれぞれ3名、両小学校の校長と学識経験者2名の合計16名の委員で構成されております。委員の中には、地域における子どもたちの状況に詳しい主任児童委員の方や、日ごろから地域の通学安全に取り組む交通安全母の会の方がおり、さまざまな立場からご参加いただいております。  教育委員会としては、このように保護者や地域の方々の幅広い議論を経て、基本方針にのっとり、検討が進められてきたと認識しているところでございます。 ◆竹内孝代 委員  今後につきましては、検討事項に応じて、さまざまな立場の方から幅広いご意見をしっかりいただきながら取り組みを進めていくように要望いたします。  次に、地域説明会対応状況についてお聞きします。  この検討委員会においては、数年にわたる長い検討期間を経て、両小学校の統合の方針が決まり、平成30年2月24日には、上野幌小学校青葉小学校を会場とした地域の説明会が開催され、上野幌小学校には40名、青葉小学校には85名の方が参加してたくさんのご意見、また質問の声があったと聞いております。特に、この地域説明会では、札幌市においても小規模化が進んでいる現状、それに対応するための学校規模適正化に関する取り組みの状況、また、上野幌青葉地域における学校統合についての検討経過、また、決定事項の説明があったというふうにお聞きしました。  今回、青葉小学校における地域説明会に参加した方から、陳情にあるような統廃合への反対や心配の声があったとのことですが、保護者や地域の方々の理解を得るためには丁寧な説明が欠かせないものと考えます。  そこで、質問ですが、地域説明会に参加した方々からのご質問やご意見に対して、教育委員会はどのような説明を行ってきたのか、伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  地域説明会参加者への説明についてでございます。  地域説明会の参加者からは、通学距離がこれまでより長くなる児童に関する心配や、さまざまな役割を果たしている小学校が地域からなくなることへの不安などのご意見、ご質問をいただき、それに対し、一つ一つ丁寧にお答えしてきたと認識しております。  例えば、通学安全については、札幌市における通学区域の考え方として、小学校はおおむね2キロメートルであることを説明した上で、見込まれる通学路の具体的な危険箇所を確認しながら、今後、段階を踏んで対策を進めていく考えであることなどを説明いたしました。また、災害のときの避難所や、投票所といった小学校が担っている役割がどうなるのかといった声については、所管の部署と連携し、今後、地域の方とも話をしながら検討していく考えであることをお伝えしております。さらに、子どもたちが自然な形で新しい環境になじめるよう、あらゆることを考えて取り組みを進めてほしいという意見をいただいており、統合の前年に、両小学校の児童が学年ごとに集まる交流会や、5年生の宿泊学習を合同で行うなどといった交流授業の実施により、子どもたちの交流を進めていくことを説明したところです。  今後も、さまざまな疑問や具体的に不安を感じていることなどについて、保護者や地域の方々の声を十分に受けとめ、丁寧な説明に努めてまいります。 ◆竹内孝代 委員  教育委員会としては、地域説明会でいただいたさまざまなご意見を十分に受けとめて、ご質問に対しても丁寧な説明に努めてきたし、今後もまたそのようにしていきたいというご答弁だったと思います。  それでも、特に通学の安全は児童や保護者にとって重要な課題でありますし、統合後に通学路が変わる児童の保護者が通学安全について不安を感じる気持ちは私も理解できます。通学安全についての検討は今後も行われるということですが、地域説明会から半年が経過し、解決に向けて進んだこともあるのではないかと思います。  そこで、質問ですが、通学安全についての現在の取り組み状況、そして、今後の見通しについて伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  通学安全についての現在の取り組み状況と今後の見通しについてでございます。  通学安全の詳細な検討は、今年度に入り、学校やPTAのほか、町内会長、警察、区役所、交通安全指導員等が参加している両小学校スクールゾーン実行委員会において行われました。歩道の広さや冬季の除雪状況、自転車の交通量など、地域にお住まいの方々の視点から新しい通学路を想定した議論が行われ、その検討内容を両校で共有し、交通量の調査などが行われたところです。  今後は、ことしの除雪状況などさらに実態の把握を行いつつ、警察や区の土木センターといった関係部署に必要な要望を行うなど、子どもたちの通学安全の確保に向けた取り組みを学校や保護者、地域の方々などと一緒に進めていく考えです。新しい学校の通学路が平成31年度に決まることを見据え、両校が協力し、今後とも必要な準備を進めるとともに、取り組みの状況を保護者や地域の方にお知らせすることにより、不安の解消に努めたいと考えているところでございます。 ◆竹内孝代 委員  現在、通学安全の課題について、学校や保護者、また地域の方々、関係部署と協力しながら、一つずつ解決に向けて取り組んでいることがわかりました。しかし、取り組みの経過をしっかりと地域に伝えていかなければ、地域にある不安の声というのはなくならないと思います。  教育委員会は、引き続き、課題の解決に努めるとともに、取り組み状況の周知を十分に行うことによって、保護者や地域の方々の不安解消により一層努めていただくことを求めまして、質問を終わります。 ◆太田秀子 委員  私からも質問いたします。  市長のこのたびの議会での議案説明でも、それから、我が党の代表質問への教育長の答弁でも、学校統廃合は、子どもたちによりよい教育環境を提供するためだとおっしゃいました。子どもたちによい教育環境を残したいということは、保護者の皆さん、地域の皆さん、そして陳情を出された皆さんも、同じ思いなのです。であるにもかかわらず、地域住民とこれほどずれが生じているのは何でなのだろうかと思うわけです。  代表質問での再質問に対して、教育長は、学校はさまざまな役割を果たしているが、まずは子どもたち教育環境なのだと答弁されました。この前のめりな姿勢から、やはりずれが起こっているのではないかと思うわけです。  私は、なぜ12学級以下が子ども教育環境にとって不適切なのか、その根拠を知りたいと思うのですが、教育委員会に伺いますと、文部科学省の手引と本市の基本計画によるとの答弁が繰り返されてきました。では、文部科学省が手引をつくるに当たってどのような検証をしたのかを調べてみましたけれども、データは出てこないのですね。私も、文部科学省公立小学校・中学校の適正規模適正配置等に関する手引を読みました。小規模校の利点も書かれてあります。  少し引用しますと、「学校規模適正化適正配置の具体的な検討については、行政が一方的に進める性格のものでないことは言うまでもありません。」、「本手引の内容を機械的に適用することは適当ではなく、飽くまでも各市町村における主体的な検討の参考資料として利用すること」、学校規模の標準は、「特別の事情があるときはこの限りでない」とされる弾力的なものであり、地域の実情に応じた分析に基づいて行うべきものということが書かれています。いわゆる手引を参考に各自治体が検討、分析して、地域の実情に合わせて自治体が決めるのだということです。  そこで、質問いたしますが、本市は、基本計画をつくる際に、地域の実情や実態などについてどのような分析を行ったのか、伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  私から、ご説明させていただきます。  ただいまのご質問については、国の手引、そして札幌市の方針といった中で、札幌市がどういう検討をされてきたかという質問であったと思います。  子どもたち教育環境として、より望ましい学校規模については、札幌市においても、平成11年度以降、学識経験者保護者の代表、公募の市民、そして学校関係者で構成される有識者会議において、幾度にもわたり議論を重ねてきたところでございます。そこでは、子どもたち人間関係の観点や、授業及び学校行事における教育効果の観点、指導体制の充実の観点などから、小規模校メリットやデメリットについてさまざまな立場からご議論いただいたところであり、その結果については札幌市の基本方針に反映させているところでございます。 ◆太田秀子 委員  手引を参考にして、平成11年度以降にそういう望ましい規模を検討したというお話しでした。しかし、このたびの計画をつくるに当たって、手引には実情を分析して決めなさいと書かれているのに、このたびのこの統廃合計画に対しては特に分析したデータはないということだと今の答弁を聞いて思いました。  本市の基本計画には、例えば集団による学びの力が社会性や協調性などを身につけるために大きな役割を果たすとありますが、具体的にどのようなものなのか、それは何人いればできるのか、教育的効果との相関などは、実証もされていませんし、見えないわけですね。まず、子どもたち教育環境だとおっしゃいましたけれども、まず、統廃合だったのじゃないかと感じるわけです。  さらに、手引には、保護者地域住民と丁寧な対話を通じて合意形成することとあります。この場合、保護者とは、就学前の子を持つ保護者も含まれています。まさに、厚別区でも、南区、東区でも、子育て世帯がお家を買って学校の近くに引っ越しをしたら、子どもが入学するはずだった学校が統廃合の対象になっていた、困ったという方たちのお話も聞いていますので、手引で就学前の子を持つ保護者話し合いの対象にしていることは本当に大事なことだと思っています。  先ほど、地域住民との対話についての質疑がありまして、検討会を開いてニュースやメールなどでの発信は適切に行われたということですが、検討会メンバー連合町内会の会長やPTA会長校長先生などでした。私は、文科省が出した手引にあるように、住民の意見を聞いて進めていこうという姿勢があれば、検討会メンバーが所属する町内会や各団体の総会、クラスPTAなど、それぞれの会合で話し合ってもらうことができたのではないかと思います。  そこで、質問しますが、PTA町内会では地域の学校の統廃合問題を議題にして会議が行われたのか、伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  検討委員会の委員が所属する団体において情報提供等が行われたかというご質問だと思いますが、検討委員会には、両小学校PTAと、各学校が設置されている地域の連合町内会からご推薦をいただいた方が委員として参加しておりまして、学校統合取り組みについては、両校のPTA及び両連合町内会の会合等において報告が行われていると認識しております。また、繰り返しになりますが、ニュースについては、各学校から全児童を通じて家庭に配付したり、また、町内会で回覧なども行っておりますので、委員が所属する団体の方にも学校規模適正化取り組み状況について広く情報発信されていると考えております。  今後とも、地域の方々に対しては広く情報発信を行っていくよう努めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆太田秀子 委員  会合等において報告されている、広く発信されていると思うということですが、PTAとか町内会の会合では議事録に載るような形でちゃんと会議のテーブルにのったのかということを伺ったのですけれども、そういう認識でいいですか。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  報告事項として上げられていることを確認しております。 ◆太田秀子 委員  それでは、PTAとか町内会の会議の議事録にも残っているかと思います。ただ情報提供ではなくて、統廃合の課題がそれぞれ会議のテーブルにのって双方向の意見交換になり、それによって住民の思いをつかむことができるのです。私は、こういうことが話し合われています、こういう意見が出ましたという一方通行の報告ではだめだから、ちゃんと話し合ってほしいということを言っているのです。  そのように、議事録に載るような、会議のテーブルに議題としてちゃんとのるような、そういう扱いで行われたのか、もう一回、確認します。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  情報の提供だけではなく、議論が行われたかということですが、PTAの総会等においては、学校統合取り組みは自分の学校のことですので、そのことについてきちっと説明がなされ、ご意見がないかということを確認していると聞いております。 ◆太田秀子 委員  改めて驚きましたが、先ほどの質疑の中で、4年間、検討会を行ってきて、検討会では統合の是非から話し合いが始まったということでした。ですから、4年前に始まった時点で、その中ではもう統合の是非を話し合われており、今も、PTAでそういう報告をしたとか、町内会などでも発信したというお話を聞いて、そういう方向で伝わっていったのだと認識しました。しかし、先ほど陳情者からもありましたが、2月24日に説明会があり、そこで初めて統廃合を知ったという方が多いのも事実ですから、情報としては不十分だったと言わざるを得ないと思います。何より、決まってからの説明会ですから、決まってから知らせるというやり方に問題があるのではないかと思います。  説明会の後は、先ほどお話ししたとおり、2月24日の説明会の内容が載った検討会ニュースというものが配付されています。その中身も見ましたが、当日、会場の意見として載ったのは、通学の安全と児童会館の件ですね。そして、地域の皆さんから寄せられた意見は、このときに出たものではなく、住民説明会を開催した後に、地域の方々からメールとかファクスとか電話とか郵送とか、そういうもので届いたものをこのニュースに載せて皆さんに配付しています。  先ほどの質疑の中でも、どのような意見が出たのかと聞いたときに、通学の距離の問題とか学校がなくなることの不安が出たのだと答弁されました。しかし、きょう、陳情者からの資料で、当日出たという意見を改めて見ますと、こういう意見が出ているということは、前段の質疑でも出てきていませんし、このニュースにも載っていませんでした。その中には、不安と不満しかない、子どもが減ってきた今こそ、少人数学級の実現をしてほしい、青葉地域に学校がないとなると、子育て世帯はこの地域にいなくなるのではないかなど、統廃合にはそういう心配の声がいっぱい出ております。  そういうことからすると、ニュースも双方向でなく、一方通行だと私は思うのですよ。会場で出された意見が載っていないということは、やはり、参加して意見を述べた方たちは何か無視された気分になるのではないかと思います。皆さんも、きょう、陳情者から出された資料を見ていただきたいと思いますが、こういう意見もあったのだということがなかなか公になりません。だから、知ってほしいのですという思いがきょうの陳情になったと思いますし、資料として提出されたのだと今感じているところです。  次の質問に行きますが、住民への説明会は、検討会で決定した後の2月24日に1回行われたのみです。このように、一連の経過を見ますと、文部科学省の手引が求める住民との丁寧な対話というのは全く不十分であると思いますが、いかがか。  対話をする住民という対象は、検討委員会メンバーと、会議などで会った人に報告した、伝えたという程度なのか、あるいは電話などで意見を寄せてくれた方々など、そういう狭い範囲の捉え方だったのではないか、そこで済ませたのではないかと思いますがいかがか、伺います。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  検討内容の情報が伝わっていない、検討が地域全体で行われていないというようなご質問だったかと思います。  繰り返しになりますが、学校規模検討委員会ニュースにつきましては、各学校から全児童を通じて家庭に配付するとともに、町内会回覧をしていただくなど、いろいろな手法をとりながらできるだけ多くの方々に読んでいただくように努めているところでございます。ニュースは、検討委員会における検討内容決定事項情報発信するほか、広く地域の方々からご意見、ご要望をいただきたいということを目的として発行している側面もございまして、多くの方々の目に触れるよう、さまざまな方法で配付しております。また、そのニュースを通じて、ファクス、電話、メールなどによりご意見等の募集を積極的に行っており、寄せられた声に対しては丁寧な回答、説明を行っているところでございます。  今後とも、地域の方々に対し、広く情報発信を行うとともに、開校に向けた学校説明会など、段階に応じた説明会の開催によりご意見等を寄せていただけるように努めてまいりたいと考えているところでございます。 ◆太田秀子 委員  ニュースを回覧、配付することは、やはり私も大事だと思います。けれども、それは対話とは言わないわけです。情報をお届けしたのだと。それを見逃した人はそのままになるわけで、それは、対話ではないなと私は思います。  そういう発信もしてきたとおっしゃいますが、一方では、通学安全について、今年度もスクールゾーン実行委員会では新しい通学路も見学しながらどうやっていこうかと、そういう準備が着々と進んでいます。しかし、情報を知らなかったとか、ついこの間までわからなかったという方たちは、どうしても置き去りにされていると感じますよ。この問題は、賛成、反対とさまざまあって当たり前ですが、そういう声があることをわかっていつつ、こうやって着々と進めていることが不信感を募らせていくわけです。  このような姿勢は、私は、当事者である子どもたちに対してもあらわれていると思っています。基本計画の新しいものと古いものを比べてみましたが、古いほうには、学校規模適正化の検討に当たっては、子どもたちの意見も聞く機会を設けるなど、子どもたちの視点や意見を考慮して進めると書いてありました。子どもたちも一緒に学校統廃合について話し合おうというものでした。ところが、新しい基本計画では、児童生徒の意見を聞く機会を設けるとしながらも、対象校同士の交流を行い、新たな学校に前向きな気持ちで通えるよう配慮しますとなっています。ここでも、統廃合ありき、統合ありきで、まるで大人が決めたことに従って準備しなさいよと言っているように私には思えました。  統廃合の中身についての議論ですが、手引では、学校を統合して魅力ある学校をつくるのか、また、小規模校メリットを生かし、デメリットを克服して学校の存続を選択するか、市町村はいずれの選択も尊重されるべきものとあります。どっちでもいいのだということが書いてあります。  そこで、私は、他都市はどういう取り組みをしているのか、調べてみました。江別市は、11学級以下や18学級を超える学校においても、学校の努力や創意工夫により、教育水準を維持しながら学校経営がなされているので、適切な数の集団を編成できる学級規模が維持されるならば、例えば1学年に1学級しかなかったとしても、小さくグループ分けをして、グループを編成しながら行くこともあるのだと書いています。少人数学級の利点を生かして教育環境のマイナス面を小さくすることは可能だと考えて、江別市基準の適正規模を外れるから直ちに不適正とはならない、江別市の実情に即して小学校は6学級、適切な数の集団を編成するとなっています。  このように、自治体独自の工夫ができるわけです。小規模でも教育水準を維持しながら学校運営がなされているという視点で言えば、まさに、青葉小学校も、上野幌小学校も、学校が行う自己評価とPTA地域住民が行う学校の評価書はどちらも評価が高いのです。教職員と保護者地域住民がよい関係で協力し合って、子どもたちの学びや育ちを育む実践がもう既に行われているわけです。  陳情書にも書かれていましたけれども、青葉小学校上野幌小学校は、1クラス25名から35名で、教育実践においても大きな課題はなく、理想的な環境にあるのだと今感じていまして、それは評価書などにもあらわれています。こういうところを生かしていくのが行政の役割だと思います。  2007年に文部科学省が各都道府県教育委員会に宛てて出した事務連絡があります。学校規模適正化及び少子化に対応した学校教育の充実策に関する実態調査の結果についてです。これによりますと、学校統合問題に関する全国の事例の中で、地域や保護者の理解を得る工夫という項目があり、地域との意見交換会を継続的に実施したのは83%で断トツ1位です。全国では、地域と継続的に意見を交換しながらやってきたから、保護者の理解も得られて、統合したのか、小規模で行ったのか、どちらにしろ、子どもたちにとっていい選択になったのだということが文部科学省のデータでも出ております。  私は、陳情者に、札幌に何を望みますかと聞きましたが、今からでも住民との話し合いを要望したい、これからもこのたびのような形で話を進めてもらいたい、そういうことを要望として出されました。  最後に、教育長にお答えいただきたいと思いますが、学校がなくなることは地域にとっては大変なことです。学校統合の適否、適しているのか、そうでないかということですが、その判断は大変デリケートかつ困難な課題だと文部科学省の手引にもちゃんと書いてあります。皆さんが認識しておられるとおり、陳情を出された皆さんを初め、まだまだ地域には不満を持っている住民がいるのですから、本市には説明をする責任があると思いますが、いかがでしょうか。  住民の皆さんの話を聞く場を設けることが必要だと思いますがいかがか、伺います。 ◎長谷川 教育長  この間、担当課長から段々の話がございまして、お答えしてきたとおりでございます。  私どもは、先ほど来、ニュースのお話もありましたが、検討会の前にも地域に入りまして、今後、この地域の学校の規模適正化をどのようにやっていくかという前段の話があっての検討会の立ち上げ、そして、今回の3月の説明会という流れになっております。今後、先ほど申し上げたように、開校に向けての説明会とか、また、いろいろな局面でそういったご説明をするということであれば、私どもはお話し合いをいたしますし、学校説明とか、これからは土地活用の検討、説明というような話も恐らく段階に応じて出てくると思いますので、そういった段階を踏んでご説明していきたいと思います。また、きょう、住民の方から不安があるということでございますので、そういったことについても一つ一つ丁寧にご説明し、ご不安を解消していくべく努めていきたいというふうに考えております。 ◆太田秀子 委員  今、皆さんから出されている陳情は、学校ができるという説明を聞きたいのではなく、自分たちの心配な声もちゃんと聞いてくれ、それも話し合ってくれ、一緒に考えてもらいたいのだということを求めているわけです。開校に向かって説明していくということは、今までのスケジュールどおりに行けば、今、ここで説明会をやってねと言わなくてもそうなるのでしょうけれども、今、陳情で出されている問題は、納得していないのだから、さかのぼってちゃんと自分たちの意見も聞いてくれ、その意見に沿って双方向で会話をしたいのだということですから、開校に向けての説明とか土地活用の説明というものではないわけですね。  きょう出された陳情を、もう一度、皆さんでしっかりと議論していただきたいと思います。このままでは、統廃合計画にもとても大きな影響が出ます。何よりも、地域の子どもたちがどういう教育を受けるのか、どの地域で育っていくのかということが中心に据えられるべきですから、教育委員会の方たちには、そのためにも大人がしっかり議論していくということを考え、ご検討いただくことを強く求めて、質問を終わります。 ◆堀川素人 委員  今の段々の意見というか、質疑を聞いておりましたが、まず一つ、僕が大変感じたのでは、教育委員会の答えの中に非常に形容詞が多い。真摯に、詳しく、十分に受けとめる、それから、しっかりと、丁寧に、さまざまな、こういう答えが出てくるんだけれども、これは、あなた方の感じたことを言っているのでしょう。真摯というのは、どうやったら真摯なのか。詳しくというのは、どう説明したから詳しく説明したのか。しっかりとというのは、言葉ではしっかりとなんだけれども、本当にしっかりとというのは何がしっかりしていたのか。こういう言葉が非常に多くて、何となく最後にこういう言葉が出てくるんだね。そうしたら、何か全体にしっかりやったなとか、十分に検討したなとか、聞く人はこういうふうにして受けとめるんです。問題は、しっかりしたと言うならば、そのしっかりした中身を聞きたいのね。  それから、たくさんありますが、もう一つは、統廃合でもってPTAから3人の代表が出ました、連町から3人、それから学校関係者と。このPTAの3人というのは、PTAの組織内できちっと手続を踏んでこの学校統廃合に絡む代表として送るというような組織内の意思があったのかどうか。PTAの会長をやってるからといって、それに参加していいというのは誰も決めていない。つまり、民主的な手続がとられていたかどうか。  それから、連町という言葉が何回も出てくる。連合町内会です。連合町内会というのは何ですか。札幌市には、まちづくり検討委員会というのがあるんですよ。なぜ、連絡所から変わってまちづくり検討委員会というものになったかといったら、連合町内会は、地域のグループの一つである、グループの一つが突出して意見を出していたら、ほかのいろんなグループの意見が聞けない、聞く機会がない、だから、いろんなグループがあるうちの一つの団体の意見として聞きますけれども、これを全体の意見とするためにまちづくり検討委員会というのがある、そして、今、まちづくりセンターと言われて、そこで事務をやっているわけです。しかし、ずっと聞いていたけれども、そこは1回も出てこない。連町、連町って、何ですか。  これも、ちょっと語弊があるかもわからないけれども、連町の会長の平均年齢は何歳ですか。これは、今、まだ生まれていない子どもたちも含めて、子どもが利用する場所ですよ。そういう中で、どうするかというのは、今いる子どもが一番で、次に親、それから学校の教育現場の先生方、それから、これから学校に通うであろう子どもの親御さんも含めて、そうした人方が議論の一番の中心になければならない。ところが、今言ったように、しっかりと、と言ったって、その人方が入っていないで、どこがしっかりなんですか。十分にというのはどうやったら十分になるのですか。  こういうことについて意見を聞くには、誰でもが、極端に言えば、少なくともその二つの学校の校下にいる人方が自由に物を言える、まず、この機会をしっかりつくらなければだめじゃないですか。代表を決めて話を聞いたって言っているが、代表を決めるまでの民主的な手続はどこへ行ったのか。それから、さっき言った連町の関係で言うならば、ほかの団体の意見はどうなのか。聞いたのかと言うと、やっていない。さっき言ったように、あなた方の意見が通りやすいところ、そこに足しげく通ったと。そうしたとしても、同じところに何回通ってもどうしようもない、行きやすいところに。そういう人方の意見を広くきちっと聞く、この手続がなされていないんじゃないのか。そして、結果的にはさっき言ったことの反対が圧倒的だと。  これについて、教育委員会はどう考えているのか、認識として。 ◎長谷川 教育長  私どもは、先ほど来ご説明申し上げているように、ここの学校規模適正化に向けた地域とのお話し合いということで、まず、検討会を立ち上げる前に、地域の方々とどういう方向で検討していこうかということでいろいろお話し合いをした結果、検討会を立ち上げて適正化に進んでいこうということで、部会を入れて21回の検討を行ってきました。その間、昨年11月になりますが、地域のほうから、学校規模適正化を踏まえた上でのご要望事項を含めて、意見書というものをいただいております。そこには、先ほど申し上げた開校日、それから小中一貫校の設置等々のご要望もいただいております。私どもは、それは地域からということで認識しておりまして、その意見書も含めて3月の説明会において地域の方々にご説明したということでございます。  地域ということをどう考えているのかというご質問でございますが、先ほど堀川委員がおっしゃったように、まちづくり協議会、連合町内会と、地域によっては二つあるところもありますし、それは、二つと言いながらも一緒のところもありまして、地域によってそれぞれだと思います。私どもは、今回、連合町内会の方々、そして保護者PTAですが、それから学校の交通安全母の会の方等々、地域のいろいろな方からご意見を伺ったというふうに認識しております。 ◆堀川素人 委員  僕のところは石山で、たまたま統合が決定しているところなんです。いろいろな議論というか、酒を飲みながらとかなんとかで大変話題になっているし、生々しい話も聞いています。ただ、僕がずっと観察するには、少なくとも僕が住民として意見を出す場所は一度もなかった。一度もないんですよ。アンケートを全部に配って住民として意見を出させる機会、出してもらう機会があってもいいじゃないか。じゃ、それを集めるのがどこなのか。連合町内会と言っても、全戸が加盟している団体ではないんです。そうしたならば、全戸配布だとか、そうやってこの統合についてどういう意見がありますかという機会があってしかるべきだということが一つです。  それが、今、長谷川教育長が言ったように、今回は連合町内会だという勝手な考えで、連合町内会にすれば使われるのは迷惑だよと、極端に言えばね、そういうところもあるだろう。連合町内会だけというのは、いろいろな団体の全体の意見ではないのです。それが何で連合町内会なんですか。上田さんのときに、わざわざまちづくり検討委員会というものを立ち上げて、全体の意見を集約するというか、できるだけ多くの団体から意見を吸い上げるんだという形でつくって、それに対して自主運営だとかと言ってお金まで出しているわけですよ。それを無視するというばかな話はないでしょう。まず、今の答えについて、認識自体がちょっとおかしいのではないか、こう言いたいね。  そういう中で、民主的な手続がとられていない、こういう可能性が十分にある。そして、結果として意見が大幅に違う、小規模適正化検討委員会というのかな、そういうものがあって、そこでの結論が、住民の方々、今いる陳情した方々と教育委員会の考え、それについては、どう認識しているのか、まずお答え願いたい。その会議の意見を結論的にどういうふうに集約すればいいものなのか。大多数が反対だったのか、それとも大多数は賛成であったと判断したのか、その認識を聞かせてください。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  地域の声というか、地域の大多数のご意見ということですが、確かに、反対の声も地域説明会等で出されたことは認識しているところでございます。ただ、地域説明会等において、大きい声というか、特に保護者、お子様をお持ちの方からは、自分の子ども通学距離が遠くなるんだということで不安の声が強かったというふうに認識しておりまして、そういう不安の声については解消に努めてまいりたいと思いますし、反対の方の意見についても受けとめながら対応してまいりたいと考えているところでございます。 ◆堀川素人 委員  解消してまいりたい、そして検討してまいりたいと。まず、検討してから統廃合を進めたらいかかですか。逆じゃないですか。検討前にそのことが先行していったならばどういう結果になるかというのは、ほかのいろいろな会議と結果との中で出てくる問題がたくさんありますよね。それと同じように、先行したら、結論というか、やることが変わっちゃうじゃないですか。そうするならば、もし検討しなければならないと言うんなら、検討なさってから答えを出すべきなんじゃないですか。 ◎長谷川 教育長  先ほど堀川委員から、いろいろ、どういった意見をきちんと聞くべきだということで、課長からもご説明いたしましたように、部会の数で21回の検討委員会をやった上で、その都度、地域からの意見を吸い上げるために、ペーパーの中にご意見、ご要望がありましたらくださいということで、これまで100件以上のご意見、ご要望がそのペーパーの中から上がってきております。検討会の中では、それをきちんと踏まえた上でのさらに深い検討が行われておりまして、不安については一つ一つ解消していくというところで終わっております。(発言する者あり) ○丸山秀樹 委員長  堀川委員、答弁中です。
    長谷川 教育長  (続)先ほど申し上げたように、昨年11月ですが、地域から、学校規模適正化についての意見書ということで、中高一貫校、開校の年月も含めてご要望をいただいておりますので、我々は、それを地域の声、意見ということで認識しているところでございます。 ◆堀川素人 委員  俺の聞いているのと違う。そのときの検討会議、2月の何日かにやったときの検討会議は、意見としておよそどこにおさまったのか。どれを大体の代表的な意見とすればいいのか。100%でないことはもちろん知っていますよ。ただ、陳情者は、圧倒的に反対が多かったと言っているんですよ。それに、教育委員会としての認識はどうなんだと、それに答えてくれればいいんです。 ◎長谷川 教育長  説明会の内容といいますか、どういうところでおさまったのかというところだと思うのですけれども、課長からも説明があったように、今回陳情をいただいた方のようなご意見も確かにあったというふうにお聞きしております。しかし、保護者の中からはやはり通学路の問題、それから、地域の方からは学校がなくなった後の不安の問題、そういったものが我々としては非常に重要であると感じておりますし、その問題については、形容詞を使うと堀川委員から何か言われそうですが、しっかりと解消に向けた対応というものをしていきたいというふうに思っております。  ですから、説明会の中ではいろいろなご意見が出ましたけれども、それは、決をとったわけでも何でもございませんので、今回の陳情と同様のご意見もありましたし、そのほかにも通学路の問題点、それから地域に学校がなくなった後の不安、そういったお話があったというふうに考えております。 ◆堀川素人 委員  それも含めて、おおよそ統合に賛成なのか、反対なのか、このおおよその流れというのか、意見はどうであったのか。しつこいようですけれども、それを聞いているんですよ。その中にはいろんな問題がありますでしょう。統廃合に関しては、そもそもの教育効果の問題から、まちづくりの問題から、避難所の問題から、いろいろあって学校の問題なんですね。統廃合の問題なんですね。この意見とすればどうだったのか。 ◎長谷川 教育長  先ほどから繰り返しておりますけれども、説明会ということではなくて、地域からのご意見ということでは、昨年11月に統合に向けた意見書をいただいておりますので、まず、それが地域のご意見というふうに私どもとしては認識しておりまして、それについて、3月に、今後のスケジュール、方向性等々について住民の方にご説明したところでございます。  しかし、そこは、統合か、統合ではないかということを決定する場ではなくて、あくまでもご説明したという認識でございます。 ◆堀川素人 委員  もちろん、決定する場だとは思っていませんよ。でも、会議があったら、会議のおおよその意見というか、こういうものを捉えるということは会議を主宰する側でも大事だし、全体としてもおよそ認識を一致させておかなければ次の議論がなされない。今、2月24日と言ったかな、このときには圧倒的に反対が多かったと。さっきの話でもそういう意見が多かったように認識しているとするならば、これは、反対が多かったんではないのですか。それを、あえて違うと言わない。そうしたら、それはどこに問題があるのかということを教育委員会として検討して、例えば、まちづくりの問題なのか、避難所の問題なのか、そもそも教育効果の問題なのか。札幌市の考え方では、少人数学級で、どちらかといったら1学年2クラスが教育効果を上げるんだ、こう言っているんだけれども、そのことに対する反対なのか。そこで、今度はまたこれを分析しながら、自分方はどこが足りなくて誤解を受けたのかなと。そうするならば、それに対して、もう一回、集まりを持って、きちっと丁寧に、少しでも丁寧に説明したいなということで会議が開かれる。  今のことだったら、もう統廃合ありき、これは、もう僕にとっては、経済的合理性、金がかからない教育をするのにどうすればいいかということで、国を挙げて、それから札幌市も同じような方向で検討しているなと。その教育効果の部分でも十分な合意は得られていない。でも、これについては、統廃合ばかりではなく、長い間、言われてきている問題ですよ。これについては、札幌市は札幌市としての考えがある。でも、住民とすれば、それは不安だよと、急に学校がなくなるというのは。ある意味ではまちづくりの中心だからね。これがなくなることに不安でない人なんか、誰もいないですよ。それに対してしっかりとした説明がなされていない、しっかりとした、真摯に、十分に受けとめて、詳しく、幅広く、しっかり、丁寧に、こういう形容詞だけだらっと並べて誰が納得しますか。  だから、そういう声があるならば、もう一回、きちっと地域に入って話し合う勇気を持ったらいかがですか。もうやめるみたいなことで、もう時間がない、だから早く進めなければならぬ、こういうようなやり方はやめられたらいかがかなと。それから、いろいろ具体的な問題が出ているならば、その問題に対して心配を払拭するような答えを用意して話し合いを続けてみたらいかがですか。僕は、それを望みますね。  それから、もう一つ、最後に報告の件です。  あなた方は、こうやって文書でもって報告をいたしました、こう言っているけれども、それは、さっきも言ったように報告ですよ。ワンウエーですよ。一方通行ですよ。これが話し合いだとかではないんですよ。話し合いに入るには、初めから議題があって、議題を認識してもらってそこに集まって、それで結論を導いていくということが話し合いじゃないですか。後でもって、報告しました、何々しました、かになにしましたって過去形で話をして、それは話し合いじゃないですよ。話し合いをするときには議題があります。株主総会でもそうですが、議題がないような株主総会というのは、普通は無効なんですよ。それと同じで、こういうことについて話し合いたいというなら、話し合いに参加する人が事前に広く勉強して出てこられるようにしてあげることが大事じゃないですか。僕はそう思いますよ。このことを言って、終わり。 ◆村上ひとし 議員  文教委員以外になりますので、なるべく簡潔に質問したいと思いますので、丸山委員長、よろしくお願いします。  段々の議論を聞いておりますと、皆さんは説明したと言うけれども、住民は納得していない、納得していないのに統廃合だけは進める、その進める説明はするというようなことがはっきりされたような気がします。  まず最初に、長谷川課長にお尋ねいたしますが、青葉小学校周辺はどんな地域であると認識しているのか。  それから、陳情者が提出された2月24日の説明会の発言記録が私ども委員の席にありますけれども、理事者の側にもございますか。あるとしたら、この発言記録は皆さんが押さえている内容と相違があるのか、ないのか、2点、最初にお伺いいたします。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  まず、陳情された方たちのご意見については、私は見せていただきましたので、中身については確認しているところでございます。説明会でのご意見についても、こちらとしても議事録という形で残しておりますので、先ほどもご説明したとおり、確かに反対の声はありました。ただ、反対の声の中身についてもう少し詳細に見ていきますと、不安からくる反対、学校がどうなるかわからないから反対ということで、そういう声が大きかったと思っております。それは、確かに、不安として、児童会館がどうなるんだ、学校の跡地はどうなるんだとか、それこそ、避難所、学校の施設はどうなるんだとか、本当にまだ順序立てて決定できていない部分だとかを含めて不安があったということから、消極的な反対があったということは認識しているところでございます。  学校施設については、私も、青葉まちづくりセンター小学校を何度もお伺いさせていただいて、学校の方、PTAの方、地域の方ともいろいろお話をさせていただいておりますが、閑静な住宅街という部分と、市営住宅もかなり多く、高齢化が進んでいるという話もお聞きしておりまして、そういう地域だというふうに理解しているところでございます。 ◆村上ひとし 議員  まず、陳情者が提出したこの説明会の記録はほぼ相違ないということだと思うのですが、そうだとしたら、これを読んだら不安と反対ですよ。やはり、納得できないというのが圧倒的なんですよ。  それから、青葉小学校周辺ですが、私は、この青葉小学校のすぐ横に住んでいる者としていろいろお話をさせていただきたいと思います。  なぜ、私が青葉町に住むことを決めたのか。マンションを購入して、二十数年たちます。この地域は、保育所も幼稚園も青葉小学校も全部そろっている。児童会館もあります。そういう中で、徒歩12〜13分で新さっぽろ駅まで歩ける、新さっぽろ駅から青葉小学校まで15分かからないんですよ。私は、そういうところで子育てをしながら、通勤にも便利だということでマンションを購入しました。当時のマンションの購入者は、ほとんど私と同じですよ。それだけすばらしい地域だった。子育てがしやすいということです。  それから、子ども2人も青葉小学校の卒業生でありまして、私は、近くの保育園の父母会長などずっと地域にかかわって、今はマンションの理事長をやっています。町内会の役員もやってきました。そういう関係で、いろんな方のお話を聞きました。圧倒的に不安だらけですよ、反対と。そういう中で、市の進めたいことは、まず連合町内会を納得させること、しかし、単位町内会はなかなか意見がたくさん出ていた。私は、直接、そういう話をいっぱい聞いてきた。  そこで、副都心の開発の問題も一言述べておきたいと思います。陳情者も述べておりましたけれども、これから、子育てしやすく、若者も住みやすいようなまちづくりをする、ちあふるも整備される、大学関連も来ると言われています。一番高齢化率が高い地域でありながら、裏を返せば、若返りを図る可能性を秘めたまちなんですよ。そういう中で、住民の合意を得ないまま統廃合計画を進めていくというのは、私は、極めて問題だと思っています。  そこで、私は、単位町内会の白樺町内会に入っていますけれども、まさに統廃合町内会ですよ。ことし4月の定期総会の議案書の中に、重点的な取り組み事項、その中に青葉小学校統廃合問題と書いているんです。何て書いているかというと、青葉小学校統廃合の問題については連合町内会と連携して取り組みます、また、札幌市の方針で1小学校区に1カ所となっている児童会館の維持、存続を求めていくと。これについては、私は、町内会というか、地域の人に聞きました。陳情者も言っていたように、圧倒的に青葉町の住民は学校がなくなることに不安と反対の声なんですよ。しかし、市がやることだからもうしようがないという流れの中で、児童会館だけ残してくれと。児童会館は、私が町内会の役員のときに夜の会合で使っているのですよ。これ、4月ですよ。そして、2月24日の説明会では、80名以上が参加して、予定時間を大幅にオーバーして、なおかつ、繰り返しませんが、いろんな反対の意見や不安の声が出されています。  こういう中で、もう一つお伺いしますけれども、学校や教育委員会というのは地域住民とのかかわりで何が大切なんですか、お伺いします。 ◎長谷川 学校規模適正化担当課長  地域住民との関係の中で何が大事かというご質問だと思いますけれども、何をするにしても地域住民と真摯に話し合いを進めながら丁寧にやっていく、地域の進む方向も含めて、どういったあり方がいいのか、全ての事業に対して、学校規模適正化ということだけではなくて、市職員としてそう考えてやってきているというふうに私は考えているところでございます。 ◆村上ひとし 議員  全然、真摯に、丁寧になっていないからこうなっているんじゃないですか。  それから、学校というのは、地域の文化の拠点であり、子どもの教育を通じてまちづくりにも一緒に参加していく。青葉小学校は50年でしたか、青葉町の白樺町内会は、ことし、第51回目の定期総会で、学校と町内会が一体的に育まれてきているんですよ。それは事実でしょう。しかし、そういう中で、信頼を失っていますよ、教育委員会の進め方。堀川委員もおっしゃっていました。これだけの不安と意見を出されているのだったら、教育委員会だけで判断できないと思いますよ、まちづくりにかかわる問題なんですから。決まってから説明するというのは、私は間違っていると思います。  きょう、陳情者のさまざまな意見もあったし、いろいろなことが明らかになる中で、踏みとどまるということも私は必要だと思います。番外での質問ですからこれ以上は質疑しませんけれども、文教委員の皆さんには、陳情者と地域住民の意見を尊重したご判断をお願いしたいということを申し上げて、終わらせていただきます。 ○丸山秀樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  ここで、陳情3件の取り扱いについてお諮りいたします。  取り扱いは、いかがいたしますか。  (「採決」「継続」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  それでは、陳情3件について、本日結論を出すことにご異議ございませんか。  (「なし」「異議あり」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  異議ありとの声が出ましたので、改めてお諮りしたいと思います。  陳情3件について、本日結論を出すことに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○丸山秀樹 委員長  賛成多数であります。  よって、陳情3件は、本日結論を出すことといたします。  次に、議案及び陳情3件につきまして、一括して討論を行いたいと思います。 ◆太田秀子 委員  私は、日本共産党所属議員を代表いたしまして、ただいま議題となっております議案第18号に反対、陳情第252号から第254号は採択すべき立場で、討論いたします。  本市において最初となる学校統廃合は、2004年、中央区の小学校4校を一つの小学校にするという計画でした。当時、4校それぞれに統廃合の撤回を求める声が上がり、運動が起こりました。2016年、統廃合により豊滝小学校が廃校になることでも陳情が出されました。当時の部長は、我が党の質問に、統廃合を前提としないということで話し合いをしてまいりました、合意なしに進めないということについても話してまいりましたと答弁していましたが、その後、住民の合意がないまま豊滝小学校の廃校を決定したのです。  このように、教育委員会は、適正化計画の検討と言いながら、このたび陳情に出されたように、学校統廃合について相変わらず丁寧な住民との話し合いをしないまま、着々と統廃合を進めているのです。学校統廃合は、子どもの教育のみならず、まちづくりにも直接かかわる問題であることから、住民議論に時間がかかるのは当然です。だからこそ、十分に時間をかけるべきなのです。その大事な過程を本市が軽視することにより、統廃合計画が具体化された地域から、その都度、陳情や見直しを求められることが繰り返されています。  ことし4月に改定された札幌市立小中学校学校規模適正化に関する基本方針は、少子化に伴う小規模校の増加を理由に、統廃合の対象校を拡大し、取り組みを加速させるものであり、問題です。文科省の手引は、機械的に統廃合をするのは適当ではない、保護者地域住民と丁寧な対話を通じて合意形成することとされていますが、中央区4小学校統廃合のときにも、豊滝小学校のときも、合意は形成されておらず、今回、青葉小学校上野幌小学校も合意されていないことから陳情が出されているのです。地域住民との話し合いを継続的に実施すべきであり、住民合意のない機械的な統廃合は見直すべきです。  よって、議案第18号に反対し、陳情第252号から第254号は採択すべきことを申し上げて、討論を終わります。 ◆堀川素人 委員  私は、この統廃合問題について討論いたします。  きょうの教育委員会の説明は説明になっていない、それから、民主的手続を欠いている、それから、会の総意という多数を占める意見について目を塞いで、いろいろ理由をつけて、統合ありき、廃止ありきということをスケジュール的に決めて、それを強行しようとする、これは、教育委員会ばかりに限らず、ほかの問題でも札幌市に共通する態度であります。この態度を教育委員会も受け継ぐような形で今回の統廃合を強行する、これは、許してはならぬ、ある意味では暴挙と言えるものであろうかと思います。  よって、私は、この統廃合問題について反対いたしまして、陳情は継続審査とすべきだという意見を持っております。  それから、委員長を初め、僕のところに根回しがありましたけれども、それは、委員長としてすべき態度ではない。ここで議論されたことの中で、あなたが委員長としてなすことについては何も言いませんけれども、議会外の市民が見ていないところでの根回しについては、今後の議会として矛盾が出るのだと。そんなことを理由にして、根回しはやめていただきたい、こう思うことをつけ加えまして、僕の討論を終わります。 ○丸山秀樹 委員長  ほかに討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  この場合、分割して採決を行います。  最初に、陳情3件を問題といたします。  陳情3件を採択すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○丸山秀樹 委員長  賛成少数であります。  よって、陳情3件は、不採択とすべきものと決定いたしました。  次に、議案第18号を問題といたします。  議案第18号を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○丸山秀樹 委員長  賛成多数であります。  よって、議案第18号は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時42分       再 開 午後2時44分     ―――――――――――――― ○丸山秀樹 委員長  委員会を再開いたします。  次に、議案第12号 札幌市幼保連携型認定こども園の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例案を議題といたします。  質疑を行います。 ◆太田秀子 委員  私から、1点質問いたします。  既存の保育所から幼保連携型認定こども園への移行を促進するために、認定こども園へ移行しようとする保育所が大幅な建物の改修をしなくても移行できるようにするというこのたびの条例改正です。  新しく幼保連携型認定こども園を設置するときは、国の基準では耐火建築物であると定められておりますし、本市の条例でもそう定めています。しかし、既存の保育園が今ある設備を用いて幼保連携型へ移行する場合、国は、経過措置を設けて、準耐火建築物でもいいと定めていますが、本市の現条例は、移行する場合も耐火建築物であるとなっています。議案第12号では、本市も、国基準に合わせ、耐火を準耐火に緩和するというものです。  2014年、内閣府政策統括官からの、幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準の運用上の取扱いについての通知によりますと、既存施設からの移行の特例等について、移行特例や経過措置の適用を受ける既存施設等は、幼保連携型認定こども園を新規に設置する場合に適用される基準に適合するよう努めることが求められるものであることに留意すること、つまり、移行特例は認めるけれども、新規設置の基準、耐火が望ましいということです。  そこで、質問いたします。  本市は、今まで経過措置を設けずに来ましたが、今回の条例改正で、せっかくの耐火基準をなぜ準耐火建築物でも移行できるという特例を設けるのか、伺います。 ◎押見 支援制度担当部長  移行特例を設ける理由についてのお尋ねでございます。  国の基準、いわゆる基準省令では、幼保連携型認定こども園の園舎の2階に保育室等を設ける場合は、園舎が耐火建築物であることと定められております。その一方で、園舎の2階に保育室等が設けられている既存の準耐火建築物である保育所がその設備を用いて幼保連携型認定こども園に移行する場合には、経過措置を設けて、準耐火建築物のまま移行できる特例が定められているところです。この移行特例は、幼保連携型認定こども園への移行は促進されるべきであることに鑑み、事後的に基準を満たすことが容易ではない施設基準に関して、既存施設の有効活用や円滑な移行に配慮して設けられているものでございます。  このため、札幌市においても、本条例の改正により、耐火基準の移行特例を設けることが適当と考えているところです。  なお、委員がご指摘のとおり、国は、移行特例の適用を受ける施設であっても、本来の基準に適合するよう努めることを求めていることから、移行特例の適用に当たっては、この点を踏まえながら移行の促進に努めてまいりたいと考えているところであります。 ◆太田秀子 委員  いただいた資料を見ますと、2015年から18年の現在まで、幼保連携型に移行した保育園は18園あります。そのうち、9園はことし移行しています。それらは既に耐火基準の保育園が移行しているとのことですから、現時点では幼保連携に移行しても耐火施設であります。  準耐火構造というのは、加熱を加える一定時間を耐えれば、その後は燃えてしまっても問題ないというのに対して、耐火構造というのは、加熱をとめた後もその状態を維持していなければならないというほど準耐火と耐火には違いがあるわけですね。条例改正により、本市が国の基準より厳しい耐火基準でやってきたものを準耐火に緩和することは、子どもたちと保育士が一日の多くを過ごす保育園の安全確保の観点から、容認することはできません。  議案第12号に反対することを申し上げて、質問を終わります。 ○丸山秀樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第12号を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○丸山秀樹 委員長  賛成多数であります。  よって、議案第12号は、可決すべきものと決定いたしました。
     次に、議案第13号 札幌市児童福祉施設条例及び札幌市区保育・子育て支援センター条例の一部を改正する条例案を議題といたします。  質疑を行います。 ◆太田秀子 委員  こちらも、1点質問させていただきます。  2016年に文教委員会で説明されました今後の区保育・子育て支援センター、ちあふるの整備等についてでは、ちあふるの整備に当たって公立保育所における市民ニーズの高い乳児枠の維持、確保にも努めていくとされてきました。  しかし、議案第13号を見ますと、閉園の3園は全て乳児保育園です。西区の山の手乳児保育園は、山の手保育園が乳幼児併設園になり、転換されます。豊平区の豊園乳児保育園は、乳幼児併設園になる美園保育園に転換することになります。美園保育園は、豊園乳児保育園の乳児を受け入れるため、現在の100人から120人に定員をふやすことになりますが、これまでの乳児枠を維持するためには、廃止される豊園乳児保育園の定員は30人ですから、美園保育園の定員は130人になるはずです。南区澄川乳児保育園は閉園、定員の30名はどこにも吸収されません。つまり、豊園乳児保育園で10人、澄川乳児保育園で30人、合計40人の定員を減らすことになります。  そこで、質問いたしますが、本市は、公立保育園における乳児枠の市民ニーズが高いことを把握しているにもかかわらず、なぜ乳児の受け入れ枠が減るのか、伺います。 ◎田中 子育て支援部長  乳児の受け入れ枠についてお答えいたします。  このたびのちあふる整備に際しまして、老朽化が進行し、近い将来、安全に保育することが困難となっていることが見込まれる木造の乳児保育園3園を閉園いたします。  一方で、美園保育園及び山の手保育園におきまして、新たにゼロ歳からの受け入れを開始することや、ちあふる・あつべつの整備に加えまして、今後のちあふる・ちゅうおうの整備により、市民ニーズが高い乳児の受け入れ枠を確保するように計画しているところでございます。 ◆太田秀子 委員  ちあふる・あつべつとちゅうおうで受け入れるような計画になっているということでした。  ちあふる・あつべつは厚別中央地域で、今後計画されているちあふる・ちゅうおうは中央区です。豊園乳児は豊平区の美園ですし、澄川乳児は南区の澄川地域です。遠くなるけれども、枠は確保したので通ってくださいということになるかと思いますが、市内一帯のトータルで確保できるという考え方が市民ニーズに合っていないと思うのですね。  本市の調査でも、自宅近くの公立保育園に入りたいというのが多くの市民のニーズでした。待機児童の解消が喫緊の課題であることは共通の認識であります。だからこそ、ちあふる整備とともに、老朽化した木造の保育園を閉園するということでしたが、公立保育園を廃止するのではなくて、建て直すなど整備をして維持することが必要だと考えます。  よって、議案第13号は、反対いたします。 ○丸山秀樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  次に、討論を行います。  討論はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、討論を終了いたします。  それでは、採決を行います。  議案第13号を可決すべきものと決定することに賛成の委員の挙手を求めます。  (賛成者挙手) ○丸山秀樹 委員長  賛成多数であります。  よって、議案第13号は、可決すべきものと決定いたしました。  ここで、理事者交代のため、委員会を暫時休憩いたします。     ――――――――――――――       休 憩 午後2時54分       再 開 午後2時55分     ―――――――――――――― ○丸山秀樹 委員長  委員会を再開いたします。  最後に、札幌市青少年科学館活用基本構想(案)についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎鈴木 生涯学習部長  私から、札幌市青少年科学館活用基本構想(案)についてご説明申し上げます。  青少年科学館は、宇宙、北方圏、原理応用を展示テーマとして昭和56年10月に開館して以来、小・中学生を初め、多くの方に親しまれてまいりました。このたび、これからの展示物などの更新に関する基本的な考え方や科学館のあり方について整理した基本構想案がまとまりましたので、その概要についてご報告させていただきます。  基本構想案を策定した経過でございますが、平成29年度におきましては、外部有識者の懇話会や社会教育委員、そして青少年科学館の名誉館長である山崎直子宇宙飛行士からご意見をいただきました。そして、いただいたご意見を基本構想の素案に反映させた上、今年度に入り、市役所内部での議論を経まして教育委員会において基本構想の案を策定したところでございます。  それでは、具体的な内容につきましては、お配りしているA3判横、3枚物の資料である概要版に基づいてご説明いたします。  まず、資料1枚目の左側をごらんください。  第1章の札幌市青少年科学館活用基本構想策定の趣旨でございます。  1 構想策定の背景では、社会状況の変化や展示物の老朽化を背景に、社会教育委員会議や有識者会議から意見を頂戴してきた経緯などを記載しております。  続きまして、2 構想の目的におきまして、今後の科学館のあり方を明らかにし、展示物などの更新の基本的な考え方を整理するためにこの構想を策定する旨を定めております。  そして、3 構想の位置づけとしまして、札幌市教育振興基本計画を初め、全市的な計画との整合性を図っていくことを記載しております。  続きまして、第2章 青少年科学館の現状と課題でございます。  第2章では、科学館の現状と課題を大きく3点に整理しております。  まず、1 展示物の老朽化と施設全体の統一感の希薄化では、現在の展示物の老朽化や部分的な改修を重ねてきたことにより、施設全体の統一感が薄まってきたことなどの課題を挙げております。  資料の右上になりますが、2 多様な市民の学びの場となる必要性の高まりでは、新さっぽろ駅周辺の再整備を見据え、科学館に生涯学習の場としての役割が求められていることについて述べております。  そして、3 学校教育における科学館の活用では、プラネタリウムが天文分野の学習で活用されている一方で、それ以外の施設が活用されにくいという課題などを記載しております。  次に、資料の2枚目をごらんください。  左上の第3章 青少年科学館の活用の方針でございますが、この第3章では、第1章、第2章を踏まえて、これからの科学館の目指すべき方向性を大きく三つに分け、さらに、その中で細かく方向性を整理しております。  まず、一つ目の項目である1 社会状況等の変化を踏まえた展示物や施設設備の機能の充実では、(1)社会状況を踏まえた取組の充実、(2)科学館全体の統一感、テーマ・分野ごとの統一感の明確化、(3)企業・大学等との連携強化、(4)科学研究の進歩への対応の4点の方向性を整理しました。  次に、二つ目の項目である市民の誰もが学べる環境づくりでは、(1)多様な市民が利用しやすい施設づくり、(2)体験性や遊戯性の向上、(3)学びの実践の場の提供の3点の方向性を整理しております。  最後に、三つ目の項目である3 学校教育との連携の推進では、(1)展示や施設設備の機能強化、(2)学びを深めるきっかけの充実の二つの方向性を整理しております。  最後に、3枚目の資料をごらんください。  ここでは、第4章といたしまして、第3章で整理しました科学館の目指す方向性を受けまして、今後の事業を展開する際に想定される事業別の施策の方向性をまとめております。  事業別の展開事例案ということで、1 展示事業、2 科学普及啓発事業、3 天文普及事業、資料の右側に行き、4 学校教育連携事業の四つの事業に整理してそれぞれの事例案を記載しております。  資料右側の中段以降は、2階展示分野の例と、オープンスペース等をつくった場合の活用の例を写真とイラストで示しております。  以上が資料の説明となりますが、これからの予定についてもご説明いたします。  本日のご報告の後、来週からパブリックコメントを実施し、30日間の意見募集の後に、いただきました意見を取りまとめます。これらの意見に基づいて基本構想の案を修正した後、最終的に教育委員会会議において決定する予定でございます。  また、策定した構想につきましては、年度内の公表を予定しております。 ○丸山秀樹 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆長谷川衛 委員  私から、大きく1点だけ質問したいと思います。  青少年科学館は、36年間、さまざまな役割を果たしてきました。私も教育にかかわってまいりましたが、何といっても、学校現場とのつながり、子どもたちの夢、市民の方々の思いに対して青少年科学館は随分と役割を果たしてきたなというふうに思っております。ただ、何せ老朽化しておりますから、今回、せっかく基本構想案が出ましたので、より魅力的な青少年科学館づくりをという観点で質問したいと思います。  皆様もご存じのように、今、科学というのは、物すごく進歩しています。以前と違って5年と言えない目まぐるしい進展をしています。それにどう対応していくかというのは、やはり科学館の重要な役割だと私は思います。  質問する上で、これまでもプラネタリウムを含めて何回か行っておりますが、もう一度展示のほうを見てみようと思って、先週、会場をずっと回ってきました。私も以前は何回か行っていたのですが、展示物が相当古いですね。また、休止中が多いのに驚きました。いや、これはいいなと思ったのが休止中だったのですね。私が見に行ったときも小学校4年生の2グループほどが来ておりまして、展示会場やらプラネタリウムを見ておりましたが、せっかく来たのにかわいそうだなという思いをいたしました。  私がそこで感じたのは、子どもたちは何に興味を持っているのかとずっと観察しておりますと、やはり体験できるものなのですね。体で感じるもの、手でさわって、耳で聞く、そういう体験のできる展示物に集まってしまうのですね。しかし、悪いですが、かなり古くなっているので、説明が多い展示物が多かったのです。我々の年代はいいですけれども、ボタンを押して、じっくり座って説明を聞くというタイプの展示が多くて、理科の授業ではじっくりやっていますが、子どもたちにはちょっとなじまないな、時代的にはもうおくれているなという感じを受けました。  もう一つ、スタッフの方々ともいろいろとお話をしてきて、やはりいい展示物を欲しいと願っているのです。しかし、お金がかかりますよね。ですから、決められた財源の中でどれだけいい展示物を置いていくかとなると、頭が痛い問題だとは思います。ほかの都市の状況も調べましたが、みんな、そこに頭を痛めています。そこで、今後の部分で考えると、札幌市も財源が限られていますから、先進的なものをどうやって子どもたちに体験してもらったり市民に見てもらうかといったら、私は、進んでいる企業との関係なくして、いいものは入れられないのではないかと思います。  たまたま、文教委員会の視察で神戸の青少年科学館を見ました。それから、科学館ではありませんが、博物館を見たり、会派の視察でも例えばパナソニックセンターなんかも見てきました。また、函館駅の向かいに子どもたちが遊べるみらい館というのが新しくできましたが、ことし、ここに行って驚いたのは、ソニーと連携していて、大パネルを初め、子どもたちが体験できるようなソニーの先端技術が全部集まっていました。例えば、これがヒントになるかなと。市ではなかなかお金が出せないけれども、企業にとっては宣伝になりますから、企業との連携で、子どもたちにとって魅力があるものをもっともっと模索するべきではないかというふうに考えたので、今回、質問いたしました。  そこで、構想の中にもありましたが、これからの展示物の更新に関して、企業との連携を具体的にどのように進めようとしているのか、詳しく教えてください。 ◎鈴木 生涯学習部長  青少年科学館の展示物等の更新に係る企業との連携についてでございますが、ただいまの委員のお話にもございましたとおり、他都市におきましては、企業の協力を得ることで最先端の技術をわかりやすく展示している施設が多くございます。教育委員会といたしましても、今後の展示物等の更新に当たりましては企業の協力を得ることが重要だと認識しておりまして、基本構想案の中でも企業や大学等との連携を強化していくこととしております。  具体的な想定といたしましては、例えば、企業が先端技術を発信できるような展示ブースの整備、あるいは、製品に使われている科学技術をわかりやすく紹介するような展示物などをご提供いただくことなどが考えられます。札幌にもすぐれた技術を有する企業や最先端の研究を行う大学がありますことから、今後の展示物等の更新に当たりましては、積極的に企業や大学の協力を仰いでいきたいと考えております。 ◆長谷川衛 委員  要望になりますが、やはり、企業を味方につけたほうがいいと思います。先端を行っている企業がいっぱいありますし、札幌にも展示している企業がかなりありますので、ぜひお願いしたいと思います。今、新さっぽろ駅周辺では新たな再開発もやっていますので、やっぱり、何回行ってもおもしろいねという科学館にしてもらいたいと思います。  最後に、最近、スタッフに聞きますと、外国人も結構来ているのですね。アクセスがいいというのでヨーロッパからも結構来るそうですから、展示の表示の仕方なんかもその辺でちょっと工夫が要るかなと。そういう観点でも、ぜひ魅力的な科学館をつくってもらうことをお願いして、質問を終わります。 ○丸山秀樹 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○丸山秀樹 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後3時9分...